財務金融委員会 第18号
- 発言数
- 40 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2016/05/18
会議録
○宮下委員長 これより会議を開きます。 この際、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○宮下委員長 御異議なしと認めます。よって、木内孝胤君を理事に指名いたします。 ————◇—————
○宮下委員長 本日付託となりました山本ともひろ君外三名提出、民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。提出者山本ともひろ君。 ————————————— 民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○山本(と)議員 ただいま議題となりました民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律案につきまして、提案者を代表しまして、提案の趣旨及び概要を御説明申し上げます。 まず、本法律案の趣旨について御説明申し上げます。 現在、預金者等が名乗りを上げないまま十年間放置された預金等の総額が、払い戻し額を差し引いても、毎年五百億円から六百億円程度にも上る状況にあります。預金等の性質に鑑みると、預金者等に払い戻す努力を尽くした上で、社会全体への波及効果の大きい民間公益活動の促進に活用することでそのように放置された預金等を広く国民一般に還元し、国民生活の安定向上及び社会福祉の増進に資するようにすべきと考え、ここに本法律案を提案した次第であります。 次に、本法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、異動が最後にあった日等から十年を経過した預金等を休眠預金等と定義し、金融機関による公告及び預金者等への通知が行われた後、なお休眠預金等があるときは、金融機関は休眠預金等移管金を預金保険機構に納付しなければならないこととし、この納付により休眠預金等に係る債権は消滅することとしております。この場合において、休眠預金等の預金者等であった者は、預金保険機構またはその委託を受けた金融機関に対して申し出たときは、預金等の元本及び利息に相当する額の休眠預金等代替金の支払いを請求することができることとしております。 第二に、休眠預金等交付金に係る資金の活用に関する基本理念等についてでありますが、休眠預金等交付金に係る資金につきましては、民間公益活動、すなわち人口の減少、高齢化の進展等の経済社会情勢の急速な変化が見込まれる中で国及び地方公共団体が対応することが困難な社会の諸課題の解決を図ることを目的として民間の団体が行う公益に資する活動であって、これが成果をおさめることにより国民一般の利益の一層の増進に資することとなるものに活用されるものとしております。 なお、その公益に資する活動とは、子供及び若者の支援に係る活動、日常生活または社会生活を営む上での困難を有する者の支援に係る活動、地域社会における活力の低下その他の社会的に困難な状況に直面している地域の支援に係る活動並びにこれらに準ずるものとして内閣府令で定める活動を言うこととしております。 また、休眠預金等交付金に係る資金は、これが宗教団体、政治団体、暴力団等に活用されることのないようにしなければならないこととしております。 その他、基本理念として、休眠預金等交付金に係る資金が民間公益活動の自立した担い手の育成及び民間公益活動に係る資金を調達することができる環境の整備の促進に資するよう活用されること並びに休眠預金等交付金に係る資金の活用に当たっては、多様な意見が適切に反映されるように配慮されるとともに、活用の透明性の確保が図られなければならないこと、活用が大都市その他特定の地域に集中しないよう配慮されなければならないこと並びに複数年度にわたる助成等や成果目標に着目した助成等その他の効果的な活用の方法を選択することにより民間の団体の創意工夫が十分に発揮されるよう配慮されるものとすることについて規定しております。 第三に、内閣総理大臣は、内閣府に設置される休眠預金等活用審議会の意見を聞いた上で、休眠預金等交付金に係る資金の活用に関する基本方針及び休眠預金等交付金に係る資金の円滑かつ効率的な活用を推進するための基本的な計画の策定及び公表を行うこととしております。 第四に、内閣総理大臣は、全国に一を限って、民間公益活動の促進に資することを目的とする一般財団法人を指定活用団体として指定し、預金保険機構がこの指定活用団体に休眠預金等交付金を交付することとしております。 そして、指定活用団体は、民間公益活動を行う団体に対し助成等を行う団体である資金分配団体に対する助成または貸し付け、休眠預金等交付金の受け入れ等の業務を行うこととしております。 また、内閣総理大臣は、指定活用団体に対し、民間公益活動促進業務規程等の認可、立入検査、役員の選任及び解任の認可、監督命令その他の監督を行うこととしております。 第五に、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 第六に、この法律の規定については、この法律の施行後五年を目途として、この法律の施行状況等を勘案し、検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとしております。 以上が、本法律案の趣旨及び概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○宮下委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○宮下委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。古川元久君。
○古川(元)委員 民進党の古川元久です。 まず、休眠預金を活用するこの法案がこういう議員立法の形でここまで提案をされたことを、大変私自身も感慨深く思っております。 と申し上げますのも、この休眠預金の活用につきましては、我々政権のもとで、新しい公共を推進していこうと、「新しい公共」推進会議、そのもとでNPOの活動などを支えていく、日本のマイクロファイナンスのそのいわばシーズ、財源としてこの休眠の活用をしてはどうかという議論が出て、これは私が国家戦略担当大臣のときに、具体的に政府の中で実際にこの活用を検討しようということで、フィージビリティースタディーを行わせていただきました。 それが、政権がかわった後、超党派の議員連盟をつくりまして、私もそこの会長代理という形で皆さんと一緒に議論をして、そして関係者の皆様方からもヒアリングをして、丁寧な手続を経てこの法案を作成し、そしてここの提出までこぎつけさせていただきました。 そういった意味では大変感慨深いものがございますし、ぜひ、多くの皆様方の賛同を得て、一日も早くこの法案を成立をさせて、休眠預金をこの日本の国のためにいい形でやはり活用されるようにしていきたいというふうに考えております。 この休眠預金というのは、先ほど提案者からも御説明がありましたけれども、十年以上にわたって取引がなくて、誰のものかも連絡もとれない状況のお金で、これは、今は金融機関の収益になっているわけであります。 私は、当時、大臣のときにこう申し上げたんです。日本の問題というのは、日本にはお金はあるんだけれども、それが必要なところにうまく活用されていないんじゃないか。まさにその象徴がこの休眠預金である。ですから、今の日本の問題は、お金がないわけじゃない。あるお金をどううまく活用していくかということの問題ではないかと。 まさにこの休眠預金はその象徴であって、これを、新しい日本社会をつくっていく、NPOであるとかソーシャルアントレプレナーとか、そういう人たちがまさに新しいものを立ち上げていくそのシーズや、あるいは、なかなか日が当たらないところで本当に頑張っている苦しい人たちを助けていく、まさに、市民社会を拡大をしていくためのそうしたシーズとしてこの休眠預金を活用していく、そうした思いだけであります。 ただ、この休眠預金の活用については、これが預金者のお金であるということからさまざまな懸念や不安もありますので、その点について幾つか、提出者の皆さん方に確認をさせていただきたいと思っております。 まず第一点でございますが、この休眠預金は、そもそも、今申し上げたように預金者の財産でありますので、これを民間公益活動を促進するために活用するということは、たとえこれが公益活動が目標であっても、預金者の財産権を侵害するものではないか、そうした懸念があるわけでありますけれども、この点についてはどのように提出者は考えていらっしゃるんでしょうか。
○岸本議員 古川先生、ありがとうございます。 本当に、私たちの政権のときの懸案がきょうここで質疑をされる、私も感無量でございます。 今の御質問でありますけれども、今、共同提出者の山本代議士からも申し上げたとおりですが、預金者等から請求があれば、仮に休眠預金として移管された後であっても、利子を含めて全額を支払うこととしております。 したがいまして、預金者等の預金を取り上げるわけではありませんので、財産権の侵害には当たらない、このように理解しております。
○古川(元)委員 ありがとうございます。 次に、これから団体をつくって活用していく、しかし、本当にちゃんと使われるんだろうか、やはりそうした不安や疑念もあるわけであります。 やはりそうした疑念や不安に応えていくためには、この法案が施行された場合に、ちゃんと当初の目的、効果を発揮しているのか、あるいは目標を達成しているのか、そうしたものをきちんと検証して、また、この法案に基づいて、関与する各機関の役割やその有効性を検証し、さらには、そもそもこの法案自体の有効性も検証すべきではないか、そういった意見がありますけれども、この点については提出者はどのように考えていらっしゃるでしょうか。
○山本(と)議員 お答え申し上げます。 指定活用団体は、毎事業年度経過後三カ月以内に、その事業年度内に実施した休眠預金等交付金に係る資金の活用の成果に係る評価を含めて、事業報告書を内閣総理大臣に提出することとしております。 これを受けて、休眠預金等交付金に係る資金が適切に活用されているかについては、その効果や、委員御指摘の有効性、そういったものを含めて、休眠預金等活用審議会において議論されることとしております。 また、本法案の規定については、施行後五年を目途として、法律の施行状況等を勘案して、必要な措置が講じられることとしております。
○古川(元)委員 ありがとうございます。 次に、休眠預金を活用する前提として、まずはそもそも、こういう誰のものかわからない、取引もずっと十年以上ないというものが多く存在をしている。 そういった意味では、まず、休眠預金が発生しないように努める必要があるんじゃないか、そのための広報のあり方についても何か考えなきゃいけないんじゃないか、そういう声があるわけでありますけれども、これについてはどのように考えておられるんでしょうか。
○上田議員 今委員が御指摘のとおり、これはやはり休眠預金といっても預金者の資産でありますから、休眠預金等が発生しないように努力していくということがまずは重要だというふうに私たちも考えております。 法案の四十八条におきましても、政府は、この法律の趣旨及び内容について、広報活動を通じて国民に周知を図り、その理解を得るよう努めるものとするということを定めております。 休眠預金等の発生を抑制するために、その実態、あるいは、仮に休眠預金等として預金保険機構に移管された場合であっても預金者が返還請求を行えることなどの手続などについても周知されるよう、政府広報などを通じて広く広報活動に努めることを働きかけていきたいというふうに考えております。 また、金融機関にも働きかけを要請したいというふうに考えております。 金融機関は、休眠預金として預金保険機構に移管する手続においては公告をすること、あるいは、その事前に預金者等に必要事項を通知しなければならないということも法案に書かれております。 そうした手続も含めて、やはり、休眠預金として移管する前に預金者等にできるだけそういった実態についても周知を図るという意味から、銀行等の窓口などを活用して預金者等に対する一層の注意喚起を図る、あるいはホームページやポスター、チラシなどの配布といったことを通じて周知を図るように、金融機関にも要請をしていきたいというふうに考えております。
○古川(元)委員 ありがとうございます。 また、この休眠預金については、国によっては、もうこれは誰のものかというか、ずっとそのままだと銀行の、金融機関の収益になってしまいますから、国庫に納めてしまって、国の財源として使うという国もあるわけであります。今回はそういう形をとらなかった。 なぜ、この休眠預金を国庫に入れずに、この法律案のようなスキームによって民間公益活動を促進するために活用することになったのか。そのことについて疑問を持たれる方もいらっしゃいますので、この点についてのお考えをお示しをいただければと思います。
○丸山議員 御質問ありがとうございます。 委員御指摘のように、諸外国において休眠預金を国や州政府の一般会計に入れる例がある一方、一方で、民間の団体を通じて福祉事業等に活用している例もございます。 これは国によってさまざまでございますが、我が国としましては、預金の公共的役割等に照らしまして、今の人口急減、超高齢化社会の到来に備えて、国及び地方公共団体が対応することが困難な社会の諸課題を解決する、そのためにこの休眠預金等を活用するというのが本法案の趣旨でございます。 その活用方法については、原資は預金等でありますから、単に資金を個人に支給して費消する、そういう活動ではなくて、継続的に行われる民間の活動を支援することにより、当該活動の拡大を目指していく。国や地方公共団体が対応することが困難な社会の諸課題を解決することに、この点に今後大きな役割を期待したいということでございます。 民間企業に対する資金供給や公的部門における資金量に比して資金が極めて不足している、そうした諸点に鑑みて、民間公益活動、NPOなどの公益活動を促進するために活用したいということでございます。 休眠預金等をこれらの民間公益活動の促進に活用することによって、銀行等の融資による民間の事業拡大効果に準じた効果とともに、行政による公共の福祉の増進効果に準じた効果をもたらし、社会全体への波及効果が大きくなることを期待しております。 以上でございます。
○古川(元)委員 最後の質問にしたいと思います。 マイナンバーが導入されたことによって、これを預金口座に付番すれば休眠預金は発生しなくなるんじゃないか、そうした意見がありますが、その点についてはどのように考えているかを最後にお聞きして、質問を終わりたいと思います。
○岸本議員 古川先生がおっしゃるとおりでして、マイナンバーが付されますと、住所等の名寄せができるわけですので、論理的には少なくなる方向であろうかと思います。 ただ、あくまでも平成三十年一月から預金口座に対する付番が行われますし、これは任意でございますので、急速に進むとも思われません。また一方で、住所が確定しましても、交通費を払ってとりに行くよりも少ない場合は、恐らくとりに行かないというようなこともあるでしょうから、実際、米国、韓国等、同じようにナンバーがあるところでも、実は一定の休眠預金がございます。 その意味では予断を持って考えられませんが、恐らく少なくなるであろうということを前提に全体のスキームを今後考えていくことになろうかと存じます。 以上です。
○古川(元)委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○宮下委員長 次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。 法案について質問します。 国の社会保障政策、雇用政策のおくれの中で、社会的弱者を初め国民の一人一人を支える民間団体の活動は、政府や自治体ではできない貴重な役割を果たしております。 この発展のために、資金の支援をする、あるいは活動場所の支援をするだとかというのは、私たちも求めてきましたし、この法案に込められている、国の制度のはざまで支援が届かない人たちについて応援したい、この法案提出者、関係者の皆さんの思いについては、私たちも賛同できます。 同時に、この法案をこのまま成立させることについては懸念が寄せられているのも事実だと思います。 一つの懸念は、広い国民の理解があるのかということです。NPOなどが行っている民間公益活動への支援が妥当であったとしても、休眠預金は個人の私有財産ですから、これを活用する前提というのはやはり幅広い国民の理解だというふうに思いますが、現状では、法案の仕組みが広い国民の理解が得られているということは言えないと思うんですよ。 昨年七月に言論NPOが行った有識者アンケートでも、休眠預金等資金活用法案を知っていたと答えた方は五七・六%、四割の人が知らないと答えています。それで、回答者の四割が賛成、三割が反対ということです。 これでこの法案への国民の理解が進んでいると言えるんでしょうか。
○上田議員 お答えいたします。 今御指摘があったとおり、この法案、そして休眠預金の実態やその活用などについて、国民の幅広い理解をいただくことが必要であるということはそのとおりだというふうに考えております。 これまで、そうした理解を得るべくさまざまな努力もさせていただいてまいりました。超党派の休眠預金活用推進議員連盟におきましては、平成二十六年四月からこれまで、議連の総会を九回、また、実務者協議を十二回開催し、その間、さまざまな団体からも各種ヒアリングを行ってまいりました。また、本法案にかかわる骨子案につきましても、意見を募集し、広く国民一般に意見を聴取してきたというそういう努力を行ってまいりました。 また、民間側でも、休眠口座を社会のために有意義に活用できる案を御検討いただき、法律化することを目的に、民間有志による休眠口座国民会議が平成二十四年三月に設立されております。平成二十六年六月及び二十七年十月から十二月にかけて、同会議主催のシンポジウムが全国各地で開催されるなど、そうした取り組みも行ってきています。 このように、これまでも国民の理解を得る取り組みは行ってきたところでございます。 また法案には、政府は、法案の趣旨や内容について、広報活動を通じて国民に周知を図り、その理解を得るよう努めるものとするということも定めております。 本法案が成立したとしても、実際に制度の運用が開始されるまでには一、二年の期間を要するというふうに考えておりますので、法案成立後、政府においては、各種広報活動を通じて国民への周知を図り、理解を得るよう努力していただくように要請をしていきたいというふうに思っておりますし、また、当議連におきましても、そうした努力を引き続き継続していきたいというふうに考えております。
○宮本(徹)委員 いや、法案が成立したら政府に周知してもらうんだという話ですけれども、これは逆だと思うんですよ。法律をつくる前に、やはり休眠口座をこういうふうに活用しようということについて国民の合意を得て法律をつくるというのが、私は立法府がやるべき役割だというふうに思うんですよ。つくってから、それから国民に理解してもらうというような性格のものじゃないと休眠預金の活用については思います。やはり活用方法については、十分な議論を経て、国民の理解の広がりのもとに決めるべきだと思います。 日本社会では、公的な支援、行政の手が十分に届いていない分野というのはたくさんあるわけですよね。今度の法案というのは、休眠預金の活用先については、いわゆる政策的な課題に使うのではなくて、広く民間の公益団体の活動に助成する、あるいは貸し出す。そして、資金の使い方については、個人への給付ではなくて、団体の活動となっています。そして、NPO法ではNPOの分野というのは二十分野示されていますけれども、この法案では三つの分野を限定的に列挙するにとどまっております。 さらに、その中でも、「社会の諸課題を解決するための革新的な手法の開発を促進するための成果に係る目標に着目した助成等その他の効果的な活用の方法を選択すること」ということも法案の中に書かれておりまして、これだけ読みますと、従来から地道に行っている活動への援助は相対的に位置づけは低いのかな、こういう規定も入っているわけですよ。 五百億円とも言われるこの休眠預金を活用するに当たって、果たしてここの法案で言われているこの三つの分野で活動する団体への助成、出資に限る、こういう国民的コンセンサスというのは現段階ではないと思うんですが、いかがでしょうか。
○岸本議員 お答え申し上げます。 今、三つの分野にまず絞られております。手法についても、できるだけ新しい社会的課題を解決する方法をとるようなところに絞っていくということなんです。 そもそも行政の手が届かない分野の中で、子供、若者をめぐる環境が特に今悪化していることを踏まえまして、一つには子供及び若者、これはもう子供、若者ですから女性は当然入っているということで、特に女性ということは芽出ししておりませんけれども、子供、若者。それから、日常生活または社会生活を営む上での困難を有する者。それから、地域社会における活力の低下等を克服するための支援ということに絞らせていただいております。 実は、この三つのカテゴリーでも、これまでの、従前の公益活動はかなりの分野が含まれるというふうに考えております。これは各種のNPO団体等のヒアリングを通じましても、そのようなことでございました。 また、これからいろいろな運用の方針については、内閣府の審議会でさらにいろいろな方針をつくっていくわけでありますので、その中で、できるだけ皆さんの意見を取り入れながら、本当に役に立つ運用をしていく、そのような方向で考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
○宮本(徹)委員 いや、NPOなんかの分野では、環境保全だとか災害救援だとか国際協力とか、いろいろな分野がNPO活動自体はほかにもあるわけですよ。そして、私が聞いたのは、国民的コンセンサスがあるのかということを聞いたわけですよ。 実際、この法案の成立に向けてロビー活動を行っていた駒崎弘樹さんが、五月九日、給付制奨学金の創設を求める署名運動のスタートの記者会見で、財源として休眠預金の活用というのを一案として取り上げて、今、ネット上のサイトでも署名運動が始まっております。彼は記者会見でこう言っているんですね。百億円の予算がつけば、月八万円の給付金を一万人の学生に提供できる、この財源は休眠預金だということをおっしゃっているわけですよ。 ですから、この運動に携わってきた人の中でも、休眠口座の活用方法についてはいろいろなアイデアがあるというのが現状なんじゃないですか。 そういう中で、この法案に書かれているところに休眠預金の活用先を絞っていく、そのことについての国民的コンセンサスがあるというふうには言えないんじゃないですか。
○岸本議員 いろいろな意味で、私どももこれまでいろいろな団体ともヒアリングを重ねてまいりましたし、今、仮に例えばと出されたものにつきましても、広く今我々が考えている分野の中にも包含できると思いますので、そこは、内閣府の中にできる審議会できちんとした方針を立てるときに、できるだけ幅広い御意見を伺いながら、ある程度弾力的な運用方針を出していくということで対処が可能だと思っております。
○宮本(徹)委員 いや、幅広く包含できるとおっしゃいますけれども、議連のホームページにある説明資料のQアンドAを見ますと、先ほども少し丸山穂高さんの答弁でもありましたけれども、原資は預金等であるから、単に資金を個人に支給して費消する活動ではなくということで、個人に対しての給付という活動を否定しているわけですよ、QアンドAの中では。個人への金銭の直接給付はふさわしくないということまで書いているわけですよ。 ホームページで説明している話と、さっきこれが包含できるというのは全く違いますが、どっちが正しいんですか。
○丸山議員 お答えいたします。 先ほどお話しさせていただいたとおり、今回の法案の趣旨として、そもそも、これまでの国や公共団体ができなかった、困難であった社会の諸課題の解決を図ることをまず目的にしている。そのためには、できる限り、個人というよりは民間の団体が行う公益に資する活動を支援することで国民一般の利益を図るということを趣旨にしているものでございます。 この預金の公共的な役割から考えましても、単に資金を個人に対して支給して、それを費消するような活動ではなくて、継続的に行われるような民間の公益活動を支援することでその拡大を目指していく、それがひいては国民一般の利益に通じていくというふうな資金の使い方が妥当だというふうに考えている次第でございます。
○宮本(徹)委員 今の丸山さんの答弁と先ほどの答弁とは違うんですよ。給付制奨学金も包含できると答弁があった。丸山さんからは、個人に給付するというのは、これはふさわしくないという答弁があった。提出者の間でも答弁が違うじゃないですか。
○岸本議員 お答えいたします。 具体的にどのような形で運用していくかということは、これから内閣府の審議会等で十分議論していただいて決めていくわけですので、私が申し上げましたのは、いろいろな考え方をしながらいろいろな弾力的な運用の仕方もあり得るということでございますけれども、具体的に、個別の問題として、これがいいとか、あれがいいとかということを申し上げるつもりで申し上げたわけではございません。 あくまでも、内閣府でその方針を決めていただく際に、今の丸山提出者のような議論も踏まえながら、いろいろなニーズをどのように調整していくのかということは、十分これから私ども立法府としても、内閣府の審議会ができたところもウオッチしながら、幅広い議論をしていくということでいろいろなニーズに応えていくということだろうと考えております。
○宮本(徹)委員 ですから、弾力的な運用の中には、丸山さんの答弁を踏まえたら、給付制奨学金というのは入らないというふうになるんじゃないですか。それを、あたかも弾力的運用に入るかのような答弁をされると困るんですけれども、はっきりしてください。
○山本(と)議員 お答えを申し上げます。 我々は、休眠預金というのはあくまでも預金者のものであって、そういったものをもうまるっきりの個人が、その人の人生のために使うためだけに提供するということではなく、我々国あるいは地方自治体が解決困難な、これは委員も、そういったところにこういう休眠預金を原資として活用するということは理念としては御賛同いただけると先ほど言っていただいていたと思いますけれども、そういった公益活動のためにまず使う。 ただ、個別具体的に、この分野に使います、このものに使います、こういった決め打ちをするのも一つの方法だったかもしれませんが、こういったことをやった例えば韓国であれば、この分野に使います、こういったことに使いますという、かなりきめ細やかに法案で決めましたけれども、社会はどんどん変化していきますので、新たなニーズが出てきた、そういったことになると、また、では法案そのものにはそういうものは入っていませんでしたよねということになって、使い勝手が悪くなったという例もありましたので、我々としては、一応三つの分野というものを設けましたけれども、先ほど提案者の岸本議員からもありましたとおり、その中でも広く国民に還元できるように我々としては設定をしました。 先ほど委員御指摘の、個人への奨学金の給付、そういうものには使えないのかと。 もちろん、一個人に対して、あなたがもう使い切りでどんどん使ってくださいというのは難しいとは思いますけれども、そういった資金を提供している、給付金を提供している団体が、この休眠預金を活用して、さらに自分たちのそういう給付活動を促進させていくんだということであれば、これは排除されることはない、そのように考えております。
○宮本(徹)委員 結局、駒崎さんというのはロビー活動をずっとされていたわけでしょう、この法律をつくろうということで。そういう方だって、もっといろいろな使い方があるんじゃないかというのがこの休眠預金だということで、議論はまだ百出している状況で、およそきょう質疑終局してしまうような段階ではないというふうに私は思います。 ちょっと残り時間がなくなってきましたので次に進みますけれども、もう一つ大きく寄せられている懸念が、利益相反を防ぐ法律上の規定がないことを初め、組織のガバナンスとコンプライアンスの点で極めて不十分だという懸念が寄せられていることです。 休眠預金は国民の財産ですから、やはり活用する仕組みをつくるに当たっては、公益性の高い事業に資金が供給されるのか、恣意的な活用や不正を許さぬ仕組みがあるのか、多様な意見が反映される仕組みになっているのか、資金の流れや活動内容が透明で国民の監視が機能するのか、こうした点が私たちは大事だと思っております。 そういう点で、まず利益相反の問題についてお伺いしますが、休眠預金等活用審議会の委員だとか指定活用団体の役員や職員に、資金配分を受ける団体、資金分配団体や民間公益活動を行う団体の役員、関係者が入ることが法律上排除されておりません。なぜ利益相反を避ける仕組みを法文上書かないんですか。
○上田議員 今の御質問に、本法案の審議会、それから指定活用団体の役職員につきまして、利益相反、そういう懸念があるのではないかという御質問をいただきました。 まず、この審議会の委員につきましてですが、休眠預金等活用審議会は、これはあくまで個別の助成等に関する意思決定を行うところではなくて、休眠預金等交付金に係る資金の活用に関して意見を述べるなどの所掌事務をしているわけでございます。個別案件についての意思決定を行わない審議会について、利益相反の規定を置いているというこれまでの立法例はございませんので、これを踏まえ、この審議会の委員についても規定を法文上は設けていないということでございます。 ただ、委員等の任命に当たっては、当然、民間公益活動の実情を十分把握して、なおかつ公正公平な審議が確保されるような委員構成となることによりまして、一部の者の利益に偏することがないようにすべきであるということはもう委員の今御指摘のとおりでございます。 したがいまして、審議会の委員等は、法案でも定められているとおり、民間公益活動に関してすぐれた識見を有する者、そのうちから内閣総理大臣が任命することという規定でございますけれども、今御指摘をいただいた趣旨も十分に考慮して委員の人選を行うことが本制度に対する国民の信頼性を確保する上で重要であるというふうに考えております。
○宮本(徹)委員 ですけれども、この審議会の委員には、例えば、資金分配団体、日本財団だとか例として挙げられていますけれども、その関係者が入ることも実際は排除されていないんですね、法律上は。 心配しているのは私だけじゃないんです。読売新聞、私たちと日常的には随分立場が違う新聞ですけれども、ここでも、配分に関与する人物が所属、関係する団体への支援など、お手盛りを防ぐ措置も欠かせないというふうに書かれているわけです。それが法律上ないというのはいかがなものかと思います。 同様の問題は、資金分配団体と資金配分を受ける団体との関係でも言えると思うんです。 先ほど、法律上で、利益相反を排除する規定があたかもないかのようなお話がありましたけれども、例えば、赤い羽根共同募金は、社会福祉法でこういう規定があります。「当該共同募金の配分を受ける者が役員、評議員又は配分委員会の委員に含まれないこと。」こういう明文規定があって、利益相反を排除することが法文でも明記されております。 ですから、資金分配団体の役員や職員に資金配分を受ける団体の関係者が原則入らないなど、利益相反にならない仕組みを法文上つくる必要があるんじゃないですか。
○上田議員 お答えいたします。 先ほども御答弁させていただきましたけれども、審議会は、あくまで個別の案件についての意思決定をするところではなくて、大きな方針等を決めるところでありますので、そういった懸念はないというふうに考えております。 また、今さらに御指摘のありました指定活用団体等につきましても、指定活用団体に指定される団体については一般財団法人であることとしておりますので、一般財団法人の根拠法であります法律におきましても、理事に対する競業及び利益相反取引の制限に関する規定が設置をされておりますので、具体的にこの法案に明記をしなくても、今委員の御指摘の趣旨というのはそのように運用されるものだというふうに考えております。
○宮本(徹)委員 私が今聞いたのは、資金分配団体と資金配分を受ける団体との関係について伺ったんです。
○岸本議員 基本的には、今、上田議員が答えたとおりなんですけれども、基本的に、法文に書かなくても、政府が策定する基本方針の中で、休眠預金等交付金に係る資金の活用に関する基本的な事項の一つとしてきちんと考え方を示していくということと同時に、あくまでも公募によって行われる選定のプロセスをオープンにするということ、国民の皆さんに監視していただけるような公募プロセスのオープン化、さらには、その資金の活用に関するさまざまな情報をオープンにして透明性を高めることが大変重要になってくると思いますので、そのような適切な運営も含めてきちんとした方針を打ち出して、そのように運用していくということで御理解をいただきたいと思います。
○宮本(徹)委員 全くわからないんですね。ほかの、赤い羽根共同募金では書いてあることが、なぜこれでは書き込むことができないのかということを考えたら、何か裏があるんじゃないかという懸念が国民の中で生まれることになるわけですよ。ほかの法律で書いてあることぐらい、私は、ちゃんときっちり書いた方がいいと思いますよ。 私は、きょうはもっとたくさん通告していたことがあったんですよ。控え目に質問としては通告していたんですけれども、ちょっときょうの二十分の質疑では、とても議論の時間としては不十分だと思います。 きょう、この後、質疑終局ということになっていますけれども、私たちとしては、やはり多くの国民の声を反映して、活発な議論によって国民の理解を得る制度を創設するのが大事だと思うんですよ。 ですから、委員長、私はきょう提案したいんですけれども、ここで質疑終局にしない、参考人質疑も行う、国民的な議論をやはりこの委員会を開くのと同時に進めていく、こういうふうにやるのがいいかと思いますが、いかがでしょうか。
○宮下委員長 既に理事会におきまして、本日の委員会運営については決定をさせていただいておりますので、ぜひ御理解、御協力を賜りたいと思います。 なお、申し合わせの時間が経過しておりますので、その点もよろしくお願いしたいと思います。
○宮本(徹)委員 もう時間が来ていますので質問を終わりますけれども、これで質疑終了は断じて認められないということだけ申し上げさせていただきたいと思います。 終わります。
○宮下委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 次回は、来る二十五日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十七分散会