原子力問題調査特別委員会 第2号
- 発言数
- 143 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2016/04/07
会議録
○三原委員長 これより会議を開きます。 理事辞任の件についてお諮りいたします。 理事木内孝胤君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 ただいまの理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三原委員長 御異議なしと認めます。 それでは、理事に阿部知子君を指名いたします。 ————◇—————
○三原委員長 原子力問題に関する件について調査を進めます。 この際、原子力規制委員会の活動状況について説明を聴取いたします。田中原子力規制委員会委員長。
○田中政府特別補佐人 原子力規制委員会委員長の田中俊一でございます。 衆議院原子力問題調査特別委員会における御審議に先立ち、原子力規制委員会の活動状況について御説明申し上げます。 原子力規制委員会は、原子力利用に対する確かな規制を通じて、人と環境を守るという使命を果たすため、さまざまな課題に取り組んでおります。 まず第一に、原子力施設等に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ制定された新しい規制基準への適合性審査については、これまで、発電用原子炉について十一の事業者から二十六基の原子炉に係る申請が、核燃料施設等について九つの事業者から二十の施設に係る申請が出されております。このうち、九州電力川内原子力発電所一号炉、二号炉及び関西電力高浜発電所三号炉について使用前検査に合格したと認め、また、高浜発電所四号炉について使用前検査を厳正かつ適切に実施するとともに、四国電力伊方発電所三号炉については、先月、工事計画を認可し、今月から使用前検査を開始するなど、原子力施設等に関する審査、検査を順次進めております。 日本原子力研究開発機構高速増殖原型炉「もんじゅ」については、これまでの保守管理等の不備に係る種々の問題を踏まえ、昨年十一月、原子力規制委員会設置法の規定に基づき、文部科学大臣に対し、機構にかわって「もんじゅ」の出力運転を安全に行う能力を有すると認められる者を具体的に特定すること等について勧告を行いました。 第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取り組みの監視等について申し上げます。 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の早期かつ安全な廃炉や汚染水対策の実施に向け、規制当局としての立場から、積極的な監視、指導を行うとともに、周辺地域のモニタリングに取り組んでおります。 東京電力福島第一原子力発電所においては、事故発生から五年が経過し、さまざまなトラブルに緊急的に対応していた事態対処型の状態から、現在は、廃棄物の管理や廃炉に向けた対策全般について、計画を一つ一つ十分に検討し着実に対策を進めることのできる計画的対処の状態に移行したと認識しています。 このような認識を踏まえ、安全上の観点から優先順位を明確にした中期的リスクの低減目標マップを改定し、完了した措置と引き続き対策が必要な措置を明示いたしました。 第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実について申し上げます。 原子力規制委員会では、原子力災害対策特別措置法に基づき平成二十四年に策定した原子力災害対策指針の充実に努めており、昨年四月には東京電力福島第一原子力発電所に係る原子力災害対策等を、同年八月には原子力災害時医療体制等を同指針に位置づけたところです。また、地方放射線モニタリング対策官事務所における人員の増強等により、緊急時モニタリング体制の充実強化を図っております。 最後に、組織体制及び運営の継続的改善について申し上げます。 原子力規制委員会の組織体制及び運営の継続的改善のため、本年一月、国際原子力機関、IAEAが実施している総合規制評価サービス、IRRSを受け入れました。原子力規制委員会は、IRRSミッションにおけるレビューアーとの議論を通じて課題として認識したもの及び自己評価の過程で浮き彫りになった改善すべき事項について、IRRSミッションの最終報告書の提示を待たずに、課題解決に向けた取り組みの検討を開始しています。 以上、原子力規制委員会の活動状況について御説明いたしました。 我が国の原子力規制に対する信頼の回復は、いまだ道半ばにあります。原子力規制委員会では、与えられた職責を踏まえ、真の安全文化を構築し、原子力利用の安全が確実に担保されるよう、今後とも努力してまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
○三原委員長 以上で説明は終わりました。 —————————————
○三原委員長 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、参考人として東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長廣瀬直己君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として復興庁統括官熊谷敬君、総務省大臣官房審議官時澤忠君、文部科学省大臣官房審議官板倉周一郎君、文部科学省大臣官房文教施設企画部長山下治君、経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官平井裕秀君、経済産業省大臣官房審議官中尾泰久君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長多田明弘君、環境省水・大気環境局長高橋康夫君、原子力規制庁次長荻野徹君、原子力規制庁長官官房緊急事態対策監大村哲臣君、原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官片山啓君、原子力規制庁長官官房審議官山田知穂君及び原子力規制庁原子力規制部長櫻田道夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○三原委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。斎藤洋明君。
○斎藤(洋)委員 自由民主党の斎藤洋明でございます。 二十分お時間をいただいておりますので、貴重な機会をいただいたことに感謝いたしながら、早速質問に入らせていただきます。 まず冒頭、原子力災害の福島復興関連で二問お伺いをしたいと思います。 原子力災害からの福島復興につきまして、閣議決定に基づいて取り組みをされていると承知をしておりますが、その内容について簡潔に御紹介いただけますでしょうか。
○星野大臣政務官 斎藤委員にお答え申し上げます。 原子力災害からの福島復興に向けて、政府は、先生御指摘のいわゆる福島復興指針に基づいて、帰還をされる方、避難先での新たな生活を開始される方双方への支援を行っております。 まず、避難指示の解除でありますけれども、ふるさとに戻りたいと考える住民の方々の帰還を可能にするものでありまして、さらなる復興のスタートだと考えております。避難指示を解除し、住民の方々が安心して戻れるふるさとを一日も早く取り戻せるよう、除染、インフラ、生活関連サービスの復旧などの環境整備に向けて、政府一丸となって取り組んでいるところでございます。 加えて、住民の方々が帰還をされるには、事業、またなりわいの再建も極めて重要だと思っておりまして、このため、昨年八月に、国、県、民間から成る官民合同チームを創設いたしました。これまでに三千五百の被災事業者を個別に訪問いたしまして事業の御事情や御意向を丁寧に伺っており、そこで得られた声を受け、事業再開に向けた人材確保や設備投資などを強力に支援させていただいております。 私自身も数度、この官民合同チームがやられているヒアリングでありますけれども、そこで今御事情をいろいろと抱えられている方々と相対しまして詳しく事情を聞き、どういった支援が一番適切かというようなことを実際に実行に移させていただいているところでございます。 ある方は、戻られて事業を展開する、トレーラーハウスを使って新たにスイーツを販売するという事業がもうそろそろ開始になってくると思っておりまして、着実に成果を上げられている、このように考えております。 また、他方で、さまざまな事情によって避難生活を継続せざるを得ない住民の方々がいらっしゃることも承知をしておりまして、このため、長期避難を余儀なくされる方々の生活拠点形成の支援として、復興公営住宅の整備等を行っております。 また、新しく生活拠点を定められた方が移住先でお住まいを確保するための賠償として、東京電力によります住居確保損害賠償も措置をしております。 東日本大震災から五年、引き続き、住民の皆様に寄り添いながら、福島の復興再生に向けて全力で取り組んでまいります。
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。 ヒアリングを行いながら復興支援に取り組んでいくということでありますので、ぜひ引き続き、現場の声を聞いて、きめ細かい支援をお願いしたいと思っております。 支援の具体的内容としまして、特別支援学校の復興の問題について一問お伺いをしたいと思います。 幾つかの学校が、それぞれの事情があって、依然として仮校舎あるいは間借り状態での学校運営を行っているということでありますが、特別支援学校が一校、やはり仮校舎のままと伺っております。 ほかの学校に比べましても、いち早く間借り状態からは脱出をすべきではないかと考えますが、文部科学省の御答弁をお願いします。
○山下政府参考人 お答え申し上げます。 福島県立富岡養護学校につきましては、いまだ居住制限区域内にあることから、災害復旧事業により福島県が平成二十四年四月にいわき市に仮設校舎を整備した後、現在も仮設校舎で教育が続いているというふうに承知してございます。 福島県からの報告によれば、現時点では、本校舎が居住制限区域内にあり、住民がどの程度戻ってこられるかなど不明な点もまだあるため、本校舎復旧の見通しは立っていないというふうに伺ってございます。 このため、当面の教育環境の改善といたしまして、昨年、福島県からの要望を踏まえ、仮設校舎及び近隣校舎の改修費用、これを検討しまして、平成二十八年度予算において計上し、できる限りの対応を現在とっているところでございます。 今後とも、文部科学省としては、引き続き、富岡養護学校に係る状況をよくお聞きするとともに、福島県から具体的な要望をお聞きして、円滑な復旧に向けて適切に対応してまいりたいと考えてございます。よろしくお願いします。
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。 特別支援学校は、児童生徒の性質上、ほかの学校に比べても格段に学習環境の整備に配慮が必要であるというふうに考えます。特に、自閉症児であったりとかそれから情緒障害の児童生徒につきましては、環境が安定しないとなかなか本人も周りも大変であるということがあろうかと思いますので。 私が初当選して最初にいただいた陳情の一つがこの福島県の特別支援学校の生徒さんの環境整備に関する陳情でもありましたので、ぜひ御配慮をお願いしたいと思います。 引き続きまして、原発の再稼働に関連しまして何点かお伺いをしたいと思います。 私は、我が国の産業競争力の強化あるいは家計の支援、ひいては経済再生ということのためにも、安全性が確認できた原子力発電所については再稼働を進めて電力供給の安定を図るべきという立場でありますけれども、その観点から、そもそも我が国の電気料金が家計及び産業競争力に与えている影響につきまして、政府の見解をお尋ねしたいと思います。
○多田政府参考人 お答え申し上げます。日本の電気料金の状況でございます。 海外との比較で申しますと、データがございますのが二〇一四年のデータでございます。OECDあるいはIEAの方でまとめたものでございますが、ここでお隣の韓国と比べますと、ほぼ二倍程度の料金水準となっております。この背景には、韓国の方で政策の補助といったものをやっているという背景がございます。同じく、アメリカとの関係でも二倍程度でございます。ドイツとの関係では、産業用はドイツの方が安く、家庭はドイツの方が高いといったような関係になっております。イギリスとは、ほぼ家庭でとんとんといったような状況でございます。 こうした背景でございますけれども、先ほどの韓国のような政策的な配慮、あるいは産業と家庭の政策的な配慮をしているドイツ、こういったところは特殊なところがあるかと思いますけれども、今の水準というものの背景には、やはり震災後の原発の稼働停止というものに伴います火力発電のたき増し、あるいは輸入燃料価格の上昇に伴います燃料費の増加、こういったものがあろうかと思っております。 震災前と比較いたしますと、最近原油価格が下がったりしておりますので、ピーク時で申しますと、一般家庭等の料金は震災前に比べまして二五%程度、工場、オフィス等の産業用は四割程度上昇している、このような状況でございます。 生活との関係で申し上げますと、やはり高齢者あるいは所得水準の低い方々にしわが寄る傾向にございます。これも、統計によりますと、一世帯当たりの電気料金平均で申しますと、二〇一四年で大体三・八%程度でございますけれども、これが、所得の高い方、所得の低い方で比べますと、所得が高くなっていきますと三%程度におさまりますが、他方で、所得が低い方は四・八%というふうになっていきます。年齢で比較いたしましても、やはり一日御家庭で暮らす時間が長いためかと思いますけれども、七十歳以上の方は四・六%お使いになっている、このような状況になってございます。 こういったことを考えますと、やはり電気料金が御家庭、特に高齢者や所得水準の低い方々には影響が大きいかと思っておりますし、先生御指摘の産業競争力という観点で申しますと、電力多消費産業あるいは中小企業の収益という観点では、非常に大きな圧迫要因になっているかと思います。 電気の場合、他になかなか代替できないという大きな制約があるといったことでございまして、これを逃れようと、人員削減につながるあるいは海外に生産拠点を移してしまう、こういったことが見られるのは我々としても大変憂慮しているところでございまして、こうしたものに対応するために、一つは、やはり資源外交という観点で、海外からの調達価格をできるだけ下げていくという努力はもちろんでございますし、また、競争を促していくという意味で、電力システム改革、これも大きなことかと思います。 最後に申しますが、その背景となっております原発の再稼働ということも大変重要なテーマであろうかと思っておりまして、先生御指摘ございましたように、新規制基準に適合すると認められたもの、安全性を大前提にこれを再稼働していくということが電気料金の抑制につながる、このように考えております。
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。 産業競争力を我が国がつけて海外と互角に闘っていかないと、若年者の雇用も確保できませんし、また長期的にも経済成長していかれないということでありますので、電気料金の安定という観点からも、安全性が確認されれば再稼働ということを、引き続き政府として取り組みをお願いしたいと思います。 それから、家計についても同じでありまして、電気料金の影響はむしろ社会的あるいは経済的に弱い立場にある方々にとってよりインパクトが大きいものでありますし、かつ、税金と違って、低所得者に対して安くするということが性質上できませんので、ぜひ御配慮をお願いしたいということを思っております。 現在、火力発電に依存度が高まっていることと関連しまして、私の地元にも新潟東港火力という非常に大きい発電所がございますが、オペレーション上、相当従来に比べて無理をしているのではないかというような例も見受けられますので、原発の停止していることについて、火力発電所のオペレーション上にどういう負担がかかっているか、簡潔に問題点を教えていただきたいと思います。
○多田政府参考人 お答え申し上げます。 今御指摘のように、原発の稼働の停止を補う電源といたしまして、震災後、火力への依存が高まっております。震災直前は原子力が三割、火力が六割という構造でございましたけれども、震災後は逆に、火力発電に九割依存する、こういった状況になっております。 このオペレーションへの影響という観点で申しますと、これは一言で申しますと、老朽火力を動かすということによって対応しているというところが一つあろうかと思います。今先生御指摘のありました新潟の件も、二〇一〇年で一回運転をとめていたものを震災後動かし始める、こういった状況であろうかと思います。 その観点から、必ずしも老朽火力に限られた話ではございませんが、特に夏のピークの間に計画外の停止が、トラブルが生ずるといったような不慮の事態が起こるといったことも見られるようになっております。こうしたものについては、現場の方への御負担というのはかなりかかっているかと思ってございます。 私ども、火力発電への依存、これは翻しますと現場への負担にもなりますが、他方で、我が国全体では自給率の低下につながっております。震災前に二割自給率があったものが六%にまで下がっているということでございまして、先ほどの電力料金への影響もございますし、現場への負担という観点もございますし、さらには自給率の低下、こういったことで、火力発電のオペレーションに依存する状況は必ずしも好ましくないというふうに考えているところでございます。
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。 火力発電は新エネルギーと比べましてやはり安定性という点ではかなり頼らざるを得ない部分がありますので、原発の再稼働を法の手続にのっとって進めることによりまして、過度に特定の発電方式に負担がかからないように、引き続きお願いしたいと思います。 続きまして、先ほど原子力規制委員長からも真の安全文化の定着に向けてという趣旨の御発言もいただきましたけれども、東京電力のメルトダウンに関する定義の問題につきまして、ごく簡潔で結構ですので、済みません、経緯をお話しいただければと思います。
○廣瀬参考人 お答え申し上げます。 マニュアルにその記載があったということがわかったということですが、そのマニュアルというのは、原子力災害対策マニュアルという東京電力の社内のマニュアルでございます。 このマニュアルは、いわゆる事故時に操作員がどこを操作するとかスイッチを入れるとかといったそういう操作マニュアルではなくて、緊急時に我々がどこに通報すべきか、その通報先を定めてあったり、あるいは通報の手段を定めてあったりという、そういう運用が書いてあるマニュアルでございます。 このマニュアルが当時存在していたわけでございますけれども、それがなかなか私どもの、今、第三者委員会で調べていただいてはおりますけれども、わからないところであります。 それで、今回発現に至った経緯は、御存じのように、新潟県において、県の技術委員会で福島の事故の総括、検証というのをずっと進めていただいております。そうした中で、先生も御案内のように、メルトダウンの公表の問題についてずっと議論をされておりました。 その中で、私ども、メルトダウンの公表のもっと手前にある通報についてはちゃんとできているのかということをしっかりもう一回検証しようということで、当時のその辺のところを調べていった中で、大変お恥ずかしい話ですけれども、当時そういうマニュアルが存在してあって、そのマニュアルによれば、炉心損傷率が五%以上の場合は炉心溶融と判定しなさいということが書かれていたということでございます。
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。 引き続き第三者委員会でその真相を明らかにしていただきたいと思いますけれども、私は、わからないと率直に言っていただいたのはある意味評価されてもいいのではないかなと思います。と申しますのは、安全に関することでありますので、その経緯をつまびらかにしていただくことは非常に大事だと思っています。 それから、マニュアルということで申しますと、原子力発電という事業を安定して継続してやっていくのであれば、職人芸とかあるいはごく一握りの高度な技術を有する方でないとさわれないようなものにしてしまってはやはりだめであって、電力会社の実際にオペレーションに従事する方であれば誰が見てもわかるような、一見して明らかであって、かつ、メルトダウンの定義のような重要な部分については誰がどう見ても最初に目に入ってくるようなものでなくてはならないと思いますので、ぜひ、マニュアル自体の改善ということも含めてお取り組みいただきたいと思います。 済みません、残り時間が少なくなってまいりまして、電力市場の自由化について、ちょっと簡潔にお伺いしたいんです。 と申しますのは、九〇年代から欧米で電力市場の自由化というのが進んできておると承知をしておりますけれども、どうも中身を見てみますと、必ずしも電力供給の安定につながらなかったり、あるいは価格が高どまりしたり、あるいは逆に、自由化後数年を経てかえって電力価格が上昇したというような事例も見受けられるようでありますので、政府に、電力市場の自由化ということについてどういうふうに今後取り組んでいくか、ちょっと簡潔に、申しわけありません、お願いしたいんです。
○多田政府参考人 簡潔にお答え申し上げたいと思います。 御指摘のとおり、電力の自由化は各国でさまざまな先駆けの事例がございます。ただ、それが全てうまくいっている例ばかりではないというのは御指摘のとおりでございまして、私ども、この電力システム改革の法案審議をいただく過程でもさまざまな御指摘を頂戴いたしまして、我々はその先例を教訓として学んだ措置をさせていただきました。 我々のシステム改革の目的は、電気の安定供給はもちろんでございますし、料金の最大限の抑制、これも目的でございます。さらには、需要家の選択肢や事業者の方々の事業機会を拡大する、これを目指しているわけでございまして、例えば、アメリカのカリフォルニアの例でいきますと、供給力、電源開発が進まないといったような状況が上限価格の設定によって生じました。私どもは、そのような形にはしないという形で、必ずしも上限価格といった制度は入れない、他方で、広域的運営推進機関がみずから電源調達をしていくような仕組みも入れさせていただいたところでございます。 また、イギリスの場合には、自由化と料金規制の撤廃を同時にやったことによって、一旦は下がったんですが、その後料金が上がっていく、こんなような状態になったということでございました。この反省に立ちまして、私ども今回の自由化の際には、料金規制を同時に撤廃するのではなく、法的分離までは必ず残し、その後、競争状況をしっかりと確認した上で料金規制を撤廃していく、いわゆる経過措置料金を残す、このような形とさせていただく。こういった工夫をさせていただいたところでございます。
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。 電力市場の自由化は、言うまでもなく目的ではなくてあくまで手段でありますので、電力安定供給の確保と低廉な電力の供給という観点から、引き続き取り組みをお願いしたいと思います。 最後に、原子力災害の被災者支援、それから電力の安定供給、原発の再稼働を含めて、政府の決意を、済みません、簡潔に最後にお願いしたいんです。
○星野大臣政務官 電力の安定供給は、国のエネルギー政策の根幹をなすものであります。民間事業者が電力供給の主体となっている我が国においても、国が責任を持って取り組むべき課題であると認識をしております。 その上で、委員御指摘の原子力発電は、安全性の確保を大前提に、エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源であると認識をしております。 原子力発電所の再稼働につきましては、高い独立性を有する原子力規制委員会が科学的、技術的に審査をし、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると判断した原発のみ、その判断を尊重し、地元理解を得ながら再稼働を進めているというのが政府の一貫した立場でございます。 原発の活用に当たりましては、単に規制を遵守するにとどまらず、事業者が防災対策、安全対策をみずから考え、みずから取り組み、みずからの言葉で説明をしていくことが不可欠であると考えております。 そうした思いを込めて、先般、関係閣僚会議で福島の教訓を踏まえた原子力災害対策を取りまとめたところであります。また、電力各社の社長を集めて、防災対策、安全対策に向けたより一層の取り組みについて林大臣から要請をしたところでございます。 安全性の追求に終わりはありません。常にみずからの足元を振り返りながら、安全性の向上という大きな課題に正面から向き合い、リーダーシップを持って実効性のある対策を打ってまいりたいと考えております。 以上です。
○斎藤(洋)委員 ありがとうございました。 最後、駆け足になりまして失礼いたしました。
○三原委員長 次に、中村裕之君。
○中村(裕)委員 自由民主党の中村裕之でございます。 田中規制委員長と議論するのは私は二度目になりますけれども、二〇一二年九月に委員長に就任をされて三年半経過をしたところであります。 田中委員長は、三・一一福島第一発電所の事故の翌月、四月に原子力の専門家の十六名の皆様で次のような声明を出されているんですね。原子力の平和利用を先頭に立って進めてきた者として、今回の事故を極めて遺憾に思うと同時に、国民に深く陳謝をする。こういうふうにおっしゃっております。 相当強い思いを持ってこの声明を出された、緊急提言という形の中での冒頭の部分ですけれども、相当強い思いを持って出されたというふうに私は理解をしておりまして、こうした思いを持った田中委員長が進めている適合性審査でありますから、世界最高水準の規制基準の適合性を慎重に確認をしていただいているものと私自身は確信をしているところであります。 しかし、世の中には、その規制基準が本当に安全性の確保の上で十分なものなのかとか、また、審査がきちんと行われているのかというものについて疑いの目を持って見ている方もいらっしゃるのも事実であります。 そこで、幾つか確認をさせていただきますけれども、例えば、高浜の三、四号機の審査において、空冷式非常用発電装置が基準地震動に対して耐震性を有していることを規制委員会は確認をされましたでしょうか、また、使用済み燃料ピットの安全性や耐震性についてどのような審査結果だったのか、その点についてお伺いいたします。
○田中政府特別補佐人 高浜三、四号機の設置変更許可に当たっては、まず空冷式非常用発電装置については、基準地震動の発生を想定した耐震計算により、十分な耐震性を有しており、重大事故時に必要な電力を確保できることを確認しております。 非常用電源といいますか、電源の確保は、安全上非常に重要であります。いわゆるSBOという全交流電源喪失をなくすために、商用については二系統、それから非常用電源については空冷、水冷というような多様化も図っているということ。それから、大型の電源車も常設し、さらに移動用の電源車も複数機備えているということで、電源の確保には万全を期しております。 また、使用済み燃料ピットについては、基準地震動の発生を想定した耐震計算により、当該地震力に対して損傷することはなく、使用済み燃料の冠水状態を維持して崩壊熱を除去し、使用済み燃料からの放射線を遮蔽できることを確認しております。 また、燃料ピットの冷却機能や注水機能が喪失した場合や水の漏えいがあった場合でも、可搬型設備により、使用済み燃料を冷却し、放射線を遮蔽し、かつ臨界を防止できることも、さらに、万一大量の水の漏えいがあったとしても、燃料の著しい損傷の進行を緩和するとともに、臨界を防止するということも含めて確認させていただいております。
○中村(裕)委員 ただいま、非常用発電装置についても多様な観点から審査が厳正に行われているということでありますし、使用済み燃料ピットの方も、耐震性を有していて損傷はないだろうし、臨界を防止するだけのきちんとした基準に適合しているということを確認されたということを答弁いただいたわけですけれども、残念ながら、大津地方裁判所は、そうした科学的知見に基づかずに運転差しとめの仮処分命令を決定したというふうに、事業者はそういうふうに申して不服申し立てを行っているところであります。 きのう、福岡高等裁判所宮崎支部の方では、規制委員会の判断、また審査基準もそうですけれども、事業者の安全確保について不合理がないということで棄却をしたわけでありますけれども、大津地方裁判所は、原子力規制委員会の検討結果が事業者の調査の完全性を担保することを求めているというふうに、事業者側も申しておりました。 私は、完全性を担保されるということになると、規制委員会の審査で合格したものが新しい安全神話をつくってしまうということになりますので、それはちょっと求め過ぎではないかというふうに思うんですけれども、そういうような判決の、処分の違いがこうしたところにあらわれているんだというふうに思っておりまして、いずれにしても、規制委員会としては、新規制基準や適合性審査にいささかも疑いを持たれることがないように、今後も適切に対応されることを望むところであります。 そこで次に、規制委員会では、現在、高浜一、二号機についても適合性審査を進めていると承知をしておりますけれども、その一、二号機の立地からすると、同様に住民訴訟が予想されると私は思います。 このたびの仮処分命令は、こうしたことから審査スケジュールに影響を与えることにならないのかというふうに考えますが、所見を伺います。
○田中政府特別補佐人 先生御指摘の今回の大津地裁の仮処分決定は、あくまでも、関西電力に対し、高浜三、四号機の原子炉の運転をしてはならないと命じたものであります。したがって、原子力規制委員会の行政行為がこれによって制限されるものではないというふうに認識しています。 事業者から申請があった場合、原子力規制委員会としては法に基づき審査を行う義務があり、高浜発電所一、二号炉についても、設置変更許可、工事計画認可、運転期間延長認可等の申請を受け、現在審査を進めているところであります。 原子力規制委員会としては、引き続き厳正かつ迅速に審査を進めてまいりたいと考えております。
○中村(裕)委員 ありがとうございます。 規制委員会が行っている適合審査は、その一件一件が膨大な事務量になるというふうに思いますけれども、現在どのぐらいの審査案件を抱えているのか、確認をさせてください。
○櫻田政府参考人 お答え申し上げます。 新規制基準適合性審査の業務量に関するお尋ねだと思いますが、これまでに私ども、原子力発電所につきましては十一の事業者、十六の発電所の二十六基のプラントについて、また、再処理施設等の核燃料施設などにつきましては二十の施設について申請を受け、現在審査を進めているという状況でございます。 審査に要する業務量の例を御紹介いたしますと、九州電力川内一、二号炉の設置変更許可の場合を申し上げますと、六十二回の審査会合、それから、ヒアリングと申しまして、事務方だけで内容を確認する、こういう会合を約七百回行って、そういったものを行った後に審査結果を取りまとめて、パブリックコメントによる意見募集も行って許可を行う、こういうプロセスを経てきてございます。 原子力規制委員会といたしましては、今後も、審査を効率的に進めるという工夫も行いながら、引き続き厳正かつ迅速に審査を進めてまいりたいと考えてございます。
○中村(裕)委員 ただいまの答弁によりますと、発電所、核燃料施設、合計で四十六施設、一施設当たりも七百回のヒアリングというようなことでございまして、今後も、これまでの数倍の事務量の審査を進めていかなければならないわけであります。 これまで三年半、田中規制委員長のもとに進めてきたわけでありますけれども、非常に多くの事務量をこれから進めていくに当たって、規制委員会の体制についてお伺いしたいと思うんです。 規制委員会の定員数は九百六十八名ということでありますが、在籍が今九百二十名。そのうち、発電所の規制に関係する原子力規制部には三百八十名がいらっしゃるということであります。さらに、全国のオフサイトセンターや福島第一発電所に人員を割かれ、核燃料サイクルや中間貯蔵施設等にも対応していかなければならないわけでありまして、今、再稼働をしていいかどうかというような適合性審査のチームには約百名程度しか専門家がいないという状況だというふうに伺っております。 適合審査は、PWRが三チーム、BWRが一チーム、それに加えて地震、津波の評価チームで行っていると承知しておりますけれども、今後の二十六基の発電所や二十の核燃料施設の審査を行っていく上で、どう考えてもこの審査体制の充実を行っていくことが急務だというふうに私は考えるわけであります。 専門家の確保がなければ審査の体制の充実というのはできないわけでありますけれども、定年制を延長するですとか、処遇を改善して民間からも人材を集めるですとか、また、各省からやはり協力をいただいて専門家をこの審査に当たるチームの方に確保をするとか、そういった、とにかくできることは何でもやって、早急に人員を増強していく必要があるというふうに考えます。 使用済み核燃料が入って、耐震性等が本当に大地震のときに大丈夫なのかわからないようなプラントが全国にいつまでも残っているような状況は、やはり許されないと私は思うんですね。 そうしたことから、そうした体制の充実を図る必要があると思いますけれども、委員長としてどのように取り組まれる考えか、お伺いいたします。
○田中政府特別補佐人 お答え申し上げます。 先生御指摘のように、これまで三年半、審査体制の強化を随時図ってきておりますけれども、現在百名の体制で実用発電所の審査を行っております。 こういった百名というのは、今御指摘にもありましたように、決して十分ではない、まだまだ強化しなければいけないという認識は私どもとしては持っておりまして、継続的に実務経験者の中途採用あるいは関係省庁からの人的支援も得て、審査を担当する職員の増強を図るべく懸命の努力を行っているところであります。 一方、専門性を有する職員の体制を確保、維持していくためには、私どもの年齢構成もかなり老齢化しておりまして、今後、年間三十名から四十名の定年退職が生じるというふうに予想されています。こういった定年退職者の経験、知見というものは非常に重要でありますので、こういった方についてはできるだけ残っていただいて、何らかの形で有効に活用を図っていきたいというふうに考えておりますし、一方では、長期的には、意欲と能力のある人材の確保、育成に全力で取り組んでいきたいと考えています。人材育成センターの整備等も、その意味で今強化しているところでございます。 なお、先月の予算委員会などの国会の議論の場でも申し上げておりますけれども、原子力規制の人材だけではなくて、原子力のさまざまな課題に対応できるすぐれた人材が日本全体として極めて寂しいというか、払底してきている状況であります。長期的な観点から幅広い人材の育成に政府全体としても取り組んでいただくよう、先生方にも一段の御尽力をお願いできればと思います。よろしくお願いします。
○中村(裕)委員 実際に定年の方も年間三、四十人出てくるということでありますし、全国の原発の審査が、二十六基ある審査が全て終わるまでには相当な方が高齢化してリタイアされていくはずです。その割に、新しい、経験を積んだ方が育ってくるかというと、なかなか経験を積む場所がないわけですから、そうした人材面での我が国の問題、課題も大きくあると思うんですね。 そうした中で、やはりきちんと、世界最高水準の規制基準に従って安全性を確保できたものは再稼働しながら、人材の確保にもきちんと活用というんですか、資するような形をとっていければいいなというふうに、私自身そう思うところであります。 最後に、田中委員長に、冒頭私が申し上げた声明というか緊急提言のときのことを思い出していただきたいんですけれども、このとき、十六人の原子力の専門家の皆さんが共同で、田中委員長も含んで声明を出されているんですね。溶融炉心が圧力容器や格納容器を破壊し、広範で深刻な放射能汚染が広がる可能性を否定できないとこの中でおっしゃっているわけです。 これは二〇一一年四月に出された声明でありますのでちょうど五年前のことでありますけれども、現実に東京電力が炉心溶融、メルトダウンを認めたのはその年の五月十五日のことでしたので、それより一カ月以上前にこの声明が出されているんですけれども、田中委員長はこの声明を出した時点で炉心溶融、メルトダウンを確認していたのではないかと、私はどう見てもそう思えるんですけれども、いかがだったでしょうか、また、当時の政府の対応に対してどのような思いを持っていらっしゃったのか、お伺いしたいと思います。
○田中政府特別補佐人 委員長に就任する前の私を含めた十六人の意見でございますので、この場でお答えすることは控えさせていただきたいと思います。御指摘の緊急提言をそのまま受け取っていただければ、当時の私たちの、どのように考えていたかということはおわかりいただけるのではないかと思いますので、よろしくお願いします。 私どもが出したこの提言の趣旨は、基本的には、重大事故は起こり得ないという安全神話に陥って事故への備えを行っていたことが大きな問題だと考えておりました。 現在は、事故は起こり得るという前提のもと、新規制基準への適合性審査を実施し、万一の場合における避難のあり方についても見直しを行っているところでありますので、どうぞよろしくお願いします。
○中村(裕)委員 重要な点だと思います。事故は起こることがあるんだということを念頭に入れながらその対策を、防止を図り、万が一起こったときもその対策がきちんとできるというような形を考えていただいているということがよくわかりました。 そして、当時の声明、緊急提言を見ますと、国の外郭団体、政府機関、そして学者、もう総力を挙げてやはりこの福島発電所の過酷事故を最小限に食いとめる必要があるということを政府に対して提言されております。そうした体制では当時なかったんだろうというふうに思いますが、今後そうした体制をきちんと構築できるように、これからも田中委員長の御尽力をお願い申し上げまして、私からの質問を終わらせていただきます。 ありがとうございます。
○三原委員長 次に、中野洋昌君。
○中野委員 公明党の中野洋昌でございます。 今国会初めての原子力問題調査特別委員会でございまして、本委員会は、非常に独立性の高い規制当局でもあります原子力規制委員会の業務のあり方、こういうものをしっかりとチェックしていく、こういう大きな目的がある、このように私は承知をしております。こうした観点に立ちまして、今国会におきましてもしっかりと議論をさせていただきたい、このように思いますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。 まず、一問目ですけれども、少し前ですけれども、本年一月に、柏崎刈羽原発におきまして、東京電力がケーブルの敷設の関係で保安規定に違反をしていた、こういうふうな発表が規制庁の方からあった、このように承知をしております。 具体的に言いますと、本来、安全系のケーブルと非安全系のケーブルというものが、これは分離をしておかなくてはいけない、こういうことなんですけれども、これが混在をしている状況であったということが発表された。これはまた、ほかの電力会社も調査をされて、同様の事例があるのではないか、こういうことも伺っております。 もちろん、再稼働の今やっておられる新規制基準の適合性審査、こういう局面におきましては、使用前検査とか最後にしっかりとチェックをされる状況だというふうに聞いておりますので、現在稼働中の川内原発とかこういうものについては、そういうことはない、違反はないんだ、こういうふうに私は聞いておりますけれども、よくよく考えてみると、従来の保安規定、そもそも今まである保安規定について違反の状態があったんじゃないか、こういうことでもあるというふうに聞いておりますので、これは早急にやはり是正をしなければならないし、再びこういうことが決して起こらないようにしっかりと原因も調査し、また指導監督もやっていかないといけない、このように思うんですけれども、原子力規制庁からの御意見を伺いたいと思います。
○櫻田政府参考人 お答え申し上げます。 今委員から御指摘のありましたとおり、東京電力株式会社から、柏崎刈羽原子力発電所六号機でございますけれども、本来分離して敷設しなければならない区分のケーブルが混在していた、こういう報告を昨年の九月に受けまして、その後、調査を指示し、またその結果を受けて評価を行って、本年一月に、品質保証のための活動が適切になされていなかったということが認められたものですから、保安規定違反だというふうに判断をいたしまして、その旨公表させていただいた、こういうことでございます。 同時に、東京電力に対しては追加の指示も行ってございますし、また、ほかの発電所についても、同じような問題がないかどうかということを調べるようにという調査を指示いたしまして、三月三十一日までに各事業者から報告を受けたというところでございます。 東京電力につきましては、刈羽の中で既に是正措置を行っていきますという報告を受けてございますので、その実施状況等について今後の保安検査等で厳格に確認していくこととしてございますし、また、三月三十一日までにほかの事業者からいただいた報告につきましては、現在、内容を精査しているところでございます。 中を見ますと、事業者によっては、同様の事象があったということが書かれているところもありますし、それはなかったというところもありますけれども、私どもの目で見て、その内容が報告どおりであるのかということをしっかり確認した上で、同様の事象があったという事業者に対しては、原因の分析あるいは再発の防止対策、こういったことについて評価をして、必要な対応を行ってまいりたいというふうに考えてございます。
○中野委員 ありがとうございます。 規制当局が、国民に対して、しっかり規制をしているということを信頼していただくということがやはり非常に大事な局面だと思いますので、これはしっかりと対応をお願いしたいというふうに思います。 続きまして、高浜原発の三、四号機、これにつきましては、二月に再稼働がなされた後、先ほどの委員の質問でもございましたけれども、大津地裁の方で仮処分申し立てが認められて現在停止をしておる、こういう状況であると承知をしております。他方、川内原発は、昨日、福岡高裁で、仮処分の申し立て、これを求める抗告については棄却された、こういうことでございます。 司法の場で、個別に今、係争中の案件があるわけでございますし、これは司法がどういう判断をするのかというのをしっかりと見守っていく、こういうことなんだろうというふうに思っております。 こうしたいろいろな議論の中でよくなされる指摘としましては、今の新規制基準というのが安全確保の面で十分ではないのではないか、こういうふうにおっしゃる方もやはりいらっしゃるわけであります。あるいは、新規制基準の適合性審査、この関係で、例えば典型的には避難計画みたいなものが、自治体の方でやっていくということだと思うんですけれども、これもしっかり審査をされない、やはり不十分なのではないか、こういう指摘が出ることもあるわけでございます。 個別の係争中の事案について何かコメントをというのは非常に難しいというふうに承知はしておりますので、一般論という形でも結構でございますけれども、要は、今の新規制基準というものの中に不十分な部分があるんじゃないか、こういう指摘に対して、現在、規制当局としてどう考えているのかということをお答え願いたいと思います。
○荻野政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、個別の仮処分事件につきましては、民事事件でございまして、原子力規制庁は本件の当事者ではございませんので、直接コメントする立場にはないという点を御理解賜りたいと思います。 その上で、一般論としてのお尋ねでございますが、まず新規制基準について申し上げるならば、これまでの調査で明らかになった情報により、福島第一原子力発電所事故と同様の事故を防止するための基準を策定するだけの十分な知見は得られているというふうに考えております。それらに加え、IAEAや諸外国の規制基準をも参照いたしまして、また、外部専門家の協力も得て新規制基準を策定したところでございます。最新の科学的、技術的知見を踏まえた新規制基準は合理的なものであると考えております。 また、避難計画等についての御言及もございました。 原子力規制委員会は、意図しない大規模な放射性物質の放出を伴う原子力災害も念頭に、現行の新たな原子力災害対策指針を策定しているところでございます。 国全体としての取り組みについて申し上げますならば、避難計画はこの指針に基づいて策定することになっておりまして、地域の実情に精通した自治体が地域ごとに作成するわけでございますが、その過程で当初から政府としてもきめ細かく関与しておりまして、最終的には、総理を議長とし、原子力規制委員会委員長も参画いたします原子力防災会議で国として了承するということになっております。 このように、国が前面に立ち、自治体をしっかり支援する体制により、万全の対応をとっているというところでございます。
○中野委員 明確な御答弁、ありがとうございます。 続きまして、廃炉、汚染水対策について伺いたいというふうに思います。 私は、この三月に、党の経産部会の方で福島第一原発を視察させていただきました。前回行かせていただいたのが二〇一三年の十一月でございまして、二年四カ月ぶりに行かせていただきまして、当時の状況とは、二〇一三年も事故以来で言いますとかなり時間は経過しているわけでございますけれども、状況がかなり変わってきているな、こういうことを非常に感じました。最近また行かれていないという委員の皆様がもしいらっしゃったら、いろいろな機会を捉えてぜひ御視察いただければと思うんです。 二〇一三年の段階では、私は最初にJヴィレッジに行って、ホール・ボディー・カウンターみたいなところのチェックもありまして、敷地内に入るときは、もちろん全面マスク、タイベックも着て、そういう状況でございまして、当時は、労務環境、働く環境というのも大変に厳しいものがあるなということも痛感をいたしました。 以前も、委員会で、田中委員長の方に、ぜひこうした状況をしっかり改善していっていただきたいというふうな御質問もさせていただいたこともあるんですけれども、昨年になりまして、大型休憩所も完成をいたしまして、食堂もございますし、コンビニも入った、こういう状況でございますし、また、除染もかなり進んでいって、私が三月に行ったときは、最初、防護服なしで、スーツのまま、そのまま敷地内に入って、ああ、もうこういう状況であるか、相当な進捗がこの間になされたなというふうに痛感をいたしました。 もちろん、廃炉に向けた作業という意味ではまだまだ道半ばだ、こういうことは承知はしておるんですけれども、廃炉、汚染水対策について、どのように進んできたか、現状どういう位置にあるか、そして、今後の展開、こういうものも含めて、委員長に評価をお願いしたいというふうに思います。
○田中政府特別補佐人 汚染水対策は、一Fの廃止措置を進める上で非常に重要な課題になっております。 現在は、私どもとしては、排出濃度基準以下のものは排水させていただくようにした方がいいということを申し上げているんですけれども、なかなか漁業者を初めとした御理解が得られないということで、今タンクに保管している状況にあります。 汚染水自体の、我々が一番心配していた海側のトレンチにたまった非常に高濃度の排水については、これは処理が済みました。それから、各タンクにたまっていた汚染水もかなり、ストロンチウム等が濃度が高かったんですが、これも、部分的にその中で処理して、相当レベルを下げることができましたので、潜在的なリスクは下がってきているというふうに認識しておりますが、一番心配なのは、もう既に一千基を超える大きなタンクが敷地のほとんどを占めるような状況になってきております。 ですから、この水をどうにかサステーナブルな状況、処理をして捨てるというようなメカニズムをつくらないと、今後いろいろなところでの廃止措置が進んでいかないということになりますので、そういったことについてぜひ努力をしていただきたいというふうに思っております。 そういう意味では、私どもとしては、ALPSとか、そういったきちっとした、排出濃度基準以下になった、主にトリチウム水ですけれども、そういったものを排出することについては、安全上の問題というよりは社会的、経済的問題であろうというふうに認識しておりますので、そういった点で、先生方の御尽力も含めまして、住民の理解を得ていくということがとても大事なことだというふうに認識しております。
○中野委員 続きまして、原子力規制委員会の組織のあり方についても田中委員長に御質問をさせていただきたいというふうに思います。 発足以来、三年以上が既に経過をいたしまして、当初心配されていた、専門的な人材が本当に数多くしっかり確保できるのか、こういう問題もございましたけれども、JNESとの統合というものもございましたし、新しい職種で新規採用もしていくということで、新しい職員も採用をしていただいておりますし、出向される方については、ノーリターンルール、これをしっかりとガイドラインを徹底する、こういうことで、組織のあり方という意味ではかなり取り組みが進んでいるのではないか、このように考えておるんです。 他方で、高齢化というか、職員の年齢構成を伺うと、確かに五十代の方が一番多くて、六十代が八・六%、五十代が三三・六%という数字もいただいて、五十代以上で約四割いらっしゃると。国家公務員の平均年齢を見ると四十三歳、規制庁はそれより少し高くて四十五・七ということで、これから退職をされる方がどんどん出てくればまたちょっと人が足りなくなってくる、こういう状況なのかなというふうに思っておりまして、組織として今後ずっと持続可能な形にしていく中で、やはり人材確保の取り組み、あるいは育成の取り組みというのがこれから規制庁にとって非常に重要な課題になってくるのではないか、このように考えております。 この人材確保あるいは育成の取り組みについて、委員長に今後の方向性というものをお伺いしたいと思います。
○田中政府特別補佐人 先ほどもお答え申し上げましたけれども、先生御指摘のように、私どもの職員の年齢構成は相当高齢化しております。しかも、私どもの仕事は専門性をかなり必要としますので、簡単にそれが補充できるというような状況ではありません。そういったことから、今後定年になる人数がふえていくということも念頭に置きながら、その対処方針を今鋭意検討しております。 もちろん、先ほども申し上げましたように、定年になった方は、そのまま規制庁から去るのではなくて、できるだけ、可能な限り私どもに協力していただくようにお願いしたいと思いますし、新たな人材もそれに加えて確保しながら育成を図っていきたいというふうに思っています。人材確保は私どもにとって最も大きな課題の一つであるということを認識して、引き続き努力していきたいと思います。
○中野委員 ありがとうございます。 田中委員長が先ほどおっしゃられていた、日本全体としての原子力人材の裾野の広い育成というかそういうのも、先ほどの質疑をお伺いしておりまして、確かに非常に大事な観点だな、このように私も感じた次第でございます。そういう意味でも、やはり、原子力規制のあり方といっても、現場の専門性の高い人材がどのくらい確保できるか、ここが非常に大事なところかなと思いますので、しっかりと国を挙げて取り組んでいかないといけないなと改めて決意をいたしました。 最後に、本年一月のIAEAの総合規制評価サービスの関係で御質問をさせていただきます。 規制庁の方で、IAEAの行っている総合規制評価サービス、我が国の原子力の規制についてさまざまな観点から評価をしていただいた、こういうことであると承知をしておりますけれども、この総合規制評価サービス、IRRSのミッションチームの評価のコメントというのも私も拝見をいたしました。 IAEAの方からは、福島第一の事故の後で日本は目覚ましい速さと実効性を持って規制制度改革をなし遂げた、大筋でこのような評価もなされた、こういうことも承知をしておりまして、ここ数年来、やはり、田中委員長を初め、また規制庁のスタッフの皆様、さまざまな方の大変な御努力がこの高い評価につながったのではないかな、私はこのように感謝を申し上げたいというふうに思います。 他方で、やはり改善のための勧告及び助言というものも指摘をされているところでございます。例えば、職員の力量の向上、先ほどもございましたけれども、有能で経験豊富な職員をどうやって獲得していくのか、あるいはどうやって教育訓練をしていくのか、こういう課題がまだまだありますよというお話もございましたし、あるいは、規制委員会の検査に関しても、より実効性を担保されるようにしないといけない、いつも同じような検査が同じようなタイミングで来るような、そういうものであってはいけないんじゃないか、こういう指摘もありましたし、あるいは、本当にこれでいいのかと常に問いかける安全文化というものをしっかり組織の中に浸透させていかないといけない、こういうさまざまな勧告、助言というものがなされたわけでございます。 ですので、大枠としてはしっかりとした規制体制ができたんだという評価だとは思いますけれども、やはり個別に改善すべき点が幾つもある、こういう指摘でございますので、この受けとめと、また、これについての今後の対応方針というものを最後にお伺いしたいというふうに思います。
○荻野政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のIRRS、総合規制評価サービスでございますが、これは、国際原子力機関、IAEAが、各国の原子力規制に関する法制度や組織を含む幅広い課題につきましてレビューを行うものでございまして、我が国の原子力規制委員会におきましても、本年一月にそのミッションチームを受け入れたところでございます。 現在、IRRSミッションチームにおいて最終報告書を取りまとめているということで、その最終報告は四月中にも提示される予定というふうに聞いております。 まだ最終報告書は出ていないわけでございますけれども、そうは申しましても、このミッションチームとの議論、あるいはその前提となる当委員会としての自己評価といった過程で、いろいろな課題が明らかになっております。その中には、御指摘の検査制度のあり方の問題、あるいは職員の力量管理の問題、また安全文化の問題等々がございます。したがいまして、そういった課題が論点としては明らかになっているところでございますので、最終報告書が出るに先立ちまして庁内で体制をとりまして、取り組みの準備を既にスタートしているというところでございます。
○中野委員 以上で質問を終わりますけれども、庁内で今検討が進んでおるということでございますので、しっかりこれにも対応して、必要なことがあれば、しっかりと制度の改正等々も含めてやっていただくようにお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○三原委員長 次に、荒井聰君。
○荒井委員 三原委員長のもとで議論するのは初めてでございます。 冒頭、この委員会が発足した経緯というのは、黒川さんが委員長となった国会事故調の結論で、当委員会を設立すべしという提言を受けてこの委員会ができ上がっていったわけであります。それらの経緯について、黒川さんがこの二月か三月に本を出されています。その経緯が非常に克明に、御本人の意思も含めて、あるいは今後の国会での議論の方向性なども非常に丁寧に書かれています。ぜひお読みいただければなというふうに思います。当時のことをよく思い出しました。 当時は、むしろ自民党さんが積極的にこの黒川事故調をつくるべきだという議論をいたしまして、民主党、与党の方が、政党間の政争の具にされてはというような考え方をする人もいたりしていて、なかなか党内の、与党の中の調整も難しい中でつくり上げていった国会事故調であります。 その国会事故調の中で、平成二十五年の一月二十四日の議院運営委員会で、「「原子力問題調査特別委員会」の設置に関する申合せ」というのがなされています。その中の三番目に、「有識者・専門家の知見を求めるため、諮問機関(アドバイザリー・ボード)を設ける。」ということが明記をされています。 私は、このアドバイザリーボード、第二国会事故調に相当するようなものなのかもしれませんけれども、国会として専門的な知識を有する人たちのさまざまな意見を聞いていくということは極めて有意義なことだと思いますので、ぜひつくるべきだと思います。 私は毎回この話をしているんですけれども、理事会に諮って云々という委員長からの御回答なんですけれども、そうではなくて、ぜひ前向きな御回答をいただきたいなというふうな気持ちを込めまして、三原委員長に冒頭、大変異例ですけれども、御質問させていただきたいと思います。
○三原委員長 いわゆるアドバイザリーボードにつきましては、この特別委員会の設置の際に、おっしゃったように議院運営委員会理事会で申し合わせがなされております。そのことは承知しておりますし、申し送り事項にも、非公式ですけれども、前の委員長さんからも言われておりますが、当委員会の理事会において引き続き協議させていただくものということと私は考えております。
○荒井委員 もうこの委員会が立ち上がって三年、議運で申し合わせをして三年たっていますので、ぜひ結論を出すべき時期に来ているのではないかというふうに思います。 ところで、先ほど田中委員長からもお話がございましたけれども、そろそろ福島の被災をした原発の処理について、緊急対処から計画対処に移行しつつあるというお話がありました。しかし、なかなか地域の人たちの理解が得られないというお話がございましたけれども、私は、地域の人たちとの信頼関係がまだまだちゃんとでき上がっていないのではないかというふうに思います。その最も先端にいる、理解がなかなか、信頼がなかなかできないという人たちが自主避難者ではないかというふうに思います。 原発の避難者は、国際法的には国内難民です。今、ヨーロッパで難民の話が非常に大きな政治的な課題になっていますけれども、原発の避難者というのは、国際法上、国内難民という定義になっています。私は、この日本という国の中で、これだけ近代化した、さまざまな法制度がそろっている日本という国で難民が現実に存在している、しかも、その数が十万とも言うし十四万とも言うし、よく実態がわからないというのが本当のところだと思うんですね。 そこで、そういう避難実態といいますか、特に避難者を中心とする避難実態というものをきっちり調査する、そういう時期に来たのではないかというふうに思います。 政府がなかなかその調査をしないものですから、しびれを切らしたんでしょう、SAFLANという若手弁護士が中心になって、原発避難白書というものを関西学院大学と一緒になってつくりました。非常によくできているものです。これも一度お読みになっていただきたいと思うんです。 原発避難の弁護活動を続けているうちにこういうものが必要だということを認識したSAFLANという人たちなんですけれども、この人たちは、原発について何らかの市民グループのような、あるいは原発反対運動のような、そういうことと全く関係のない、単に子育て世代で、避難者の弁護活動を引き受けた世代が寄り集まってつくったグループであります。二〇一一年の七月に結成されたものであります。 彼らは、被災者あるいは避難者、そういう人たちと議論をしているうちに、いろいろな相談を受けていくうちに、いろいろなことを知りました。そして、一番基本は信頼関係がないということなんだということに気がつくわけです。こういう言い方をしています。「放射線被ばくの健康被害をめぐる議論は、その多くが乱暴な言葉の用い方や感情的な対立でデッドロックに陥り、ますます当事者間の亀裂を深める方向に作用しがちである。」私もこれはそのとおりだと思います。ぜひ原発避難白書というのもお読みいただきたいと思います、復興庁や経産省は。 そこで、必ずなるのが被曝線量の話なんですけれども、その前に、政府としてこの種のものをちゃんとつくる意欲があるのかどうか、その時期ではないですかということを申し上げたいんですけれども、政府の見解はいかがでしょうか。
○若松副大臣 お答えいたします。 そのような本が出されていることは承知しておりますが、内容の詳細はちょっとまだ、済みません、把握しておりません。 国といたしましても、避難されている方々の御意見やお考えをお伺いすることは大変重要と考えておりまして、これまでも、さまざまな機会を捉えて、現在の生活の状況や御意見また御要望をお聞きしているところでございます。 例えば、避難指示がなされた市町村を対象として、福島県、各市町村と共同で住民意向調査を実施したり、また、避難住民の帰還意向や長期避難者向けの公営住宅への入居意向等に関する情報、これも収集しているところでございます。 また、避難指示区域外からの避難者につきましても、県外自主避難者等への情報支援事業というところで、説明会または交流会を通じて支援団体が実施する意見交換など、副大臣、私たちでありますが、復興庁職員、合わせて計百六十回以上実施して、私も出席してまいりました。 私も、特に自主避難者の県外の方々につきましては、京都府、山形県、沖縄県も訪問いたしまして、直接皆様と交流をさせていただきました。 さらに、福島県といたしましても、避難者に対する意向調査を実施していると承知しておりますが、委員御指摘のような白書というものを作成する予定は現在ありませんけれども、復興庁といたしましては、関係機関と連携しながら、今後とも、さまざまな機会を捉えて、避難されている方々の状況や御意見を伺ってまいりたいと考えております。
○荒井委員 この災害の広がりというのは物すごく広がっているんですよね。広がりというか、各省庁、いろいろな省庁に関係をしておりますし、農水省にまで関係しているというんですから。まあ、食べ物ですからそうなりますか。ありとあらゆるところに関係をしている。それらを全体として、どういう被害実態なのか、それに対して政府はどういうことをやっているのかということをしっかりとまとめていく、そういう時期になっていると思います。もう五年たっているんですからね。 その中で、原発避難者が一番困っておられるのが住宅の確保です。 住宅は、災害救助法で住宅を提供するということを、これは毎年毎年、延長してやっているわけですけれども、とうとう来年はそれを打ち切るという話になったようで、これが被災者、避難者の大混乱、大恐慌を招いているというふうに思います。 そこで、災害救助法の中でこの住宅の提供というのは、私は、もう限界が来ているんだろう、無理なんだろうと。国策民営化という原発の、しかも、これは、黒川委員会によると、人災であるということをはっきり言っているわけですので、住宅の提供については、別の法律で、特別立法でしっかりと住宅の提供をしていくということをやらない限り、住民との信頼関係というものはできないと私は思います。それが結果的には、原発政策あるいは原発災害の復興復旧ということにも大きな影響を与え続けるというふうに思います。 復興庁は、この特別立法のお考えはありませんか。
○若松副大臣 お答えいたします。 今委員の御質問の自主避難者に対する住居のあり方でありますが、避難指示区域外からの避難者に対する仮設住宅の供与終了後、来年の四月以降でございますが、その支援策につきましては、昨年十二月末に福島県が帰還・生活再建に向けた総合的な支援策を公表いたしまして、住宅の確保も含め、帰還や生活再建に向けた支援を行うものと承知しておりまして、私も、京都また沖縄等でその内容等も一緒に聞かせていただきました。 また、福島県では、帰還や生活再建に向けた住宅の確保状況や意向の把握を目的とした、住まいに関する意向調査も実施しております。福島県は、意向調査の結果によりまして、平成二十九年四月以降の住宅が決まっていない世帯に対して、今後、恒久的な住宅への円滑な移行や避難者の意向に沿った生活再建のため、戸別訪問を行っていくという段取りになっております。 国としては、福島県の帰還、生活再建に向けた支援が円滑に進むように、県外の避難者に対する相談支援や情報提供の支援、県内外の避難者のコミュニティー形成の活動の支援、そして、避難者の方々の心の復興の取り組みの支援、こういった被災者支援総合交付金の活用を通じてしっかりと支援をしていきたいと考えております。 また、仮設住宅終了後の住宅確保に関しましては、雇用促進住宅での受け入れを関係団体に協力要請しておりまして、住宅の一部提供が既に行われておりますし、また、国土交通省とも連携しながら、公営住宅への入居円滑化の支援を行っておりまして、選択肢の一つとして本措置も御活用いただきたいと考えております。 こういった取り組みを通じまして、被災者の方々が安心して生活を営むことができるように、しっかりと支援してまいりたいと考えております。
○荒井委員 若松副大臣、いろいろなことをやっています、福島にもこういうことをお願いして、福島も積極的にやっています、でも、それが依然として避難者には不信感を持たれているんですよ。国がもっと前に出る、それだけやっているのなら、全部まとめて国が前面に出てやってくれたらいいじゃないかと。私はそちらの方が自然だと思いますよ。そして、それに必要な予算措置やあるいは法制度をちゃんと整備する、そういう段階に来ているんじゃないですか。五年たっているんですよ。まあ、この話はこれ以上議論しても前に進まないのかもしれません。 ところで、もう一つの大きな被災者の不信感というのは、二十ミリシーベルトという基準であります。 二十ミリシーベルトという基準は、ICRPが、緊急避難区域にするのに、二十から百ミリシーベルトの間でその一番下をとった、あるいは、一ミリから二十ミリシーベルトが通常だ、したがってその二十ミリをとった、そういう話として二十ミリの話がよく出されます。 しかし、チェルノブイリでは、五年後にたしか五ミリシーベルトにしたはずです。あるいは、国内での線量の基準というのは、ICRPの自然放射能である一ミリシーベルト、あるいは、厚生労働省が出している五ミリシーベルトといったような数字しかないんですね。その中では二十ミリシーベルトというのはいかにも高い、住民はそう思っていると思いますよ。 現在は、もう二十ミリシーベルトのところというのは、除染がかなり進んでいて、実際は相当下がっているんだと思います。それならば、二十ミリシーベルトという数字を、いつまでも二十ミリ、二十ミリと言っていないで、現実的な水準に落としていくということをした方が、避難者あるいは住民に対して、今までとは違う形になるんじゃないでしょうか。 二十ミリシーベルトというのは、小佐古さんだったでしょうか、東京大学の放射能の専門家が、小さな子供や妊婦に二十ミリシーベルトを浴びさせるのはかわいそうだと言って涙を流したテレビが放映されたことがありますけれども、まさしくあれが福島の放射能の被曝を受けている、低線量被曝を受けている人たちの実感なのではないでしょうか。 このあたり、見直しをする考え方はございませんか。
○星野大臣政務官 お答えいたします。 避難指示解除は、放射線量が年間二十ミリシーベルト以下となること、日常生活に必要なインフラや生活関連サービスの復旧を確認し、自治体や住民の方々とのさまざまな場における対話を重ねた上で決定をされるものでございます。 避難指示解除基準の一つであります年間二十ミリシーベルトにつきましては、民主党政権下の平成二十三年十二月の内閣官房の低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループの報告書において、健康リスクは、喫煙や飲酒、肥満や野菜不足など他の発がん要因によるリスクと比較して十分に低く、また、除染や食品の安全管理の継続的な実施など適切な放射線防護措置を講ずることにより、十分リスクを回避できる水準であると評価をされております。 こうした議論も踏まえて、政府は、年間二十ミリシーベルトを用いることとしております。
○荒井委員 今まで民主党のやってきたことを現政権はかなり否定されているわけですから、ここだけ踏襲するというのはどういうことでしょうかね。もう五年たっているんですよ。だから、しっかりと見たらいいんじゃないですか。それで、住民に対して信頼感をかち得るかどうかという価値判断でもう一回見直したらどうですかということを言っているんですよ。 除染の話を少しします。 除染に絡んで、除染利権といったような、聞いてはならないようなことが時々週刊誌をにぎわすことがございます。除染利権などということがあってはならないですよ。人が苦しんでいるんですから、その苦しんでいることを金もうけの素材に、題材に使うなんということはあってはならないことですよ。 ところが、最近、あるクオリティー誌、これは極めて質の高いクオリティー誌と言われていて、かつて、オリンパスという会社の不正経理を暴いて、その後、オリンパスの社長さんも含めてかな、三人の取締役が逮捕されるきっかけをつくったクオリティー誌ですけれども、その中にこの除染利権の話が出てまいりまして、私は見てびっくりしましたよ。やはりあったんだろうか、そんなことは思いたくない、そんなふうに思いました。 このきっかけは、二〇一一年だったと思います、当時私も与党だったんですけれども、二十五から三十ぐらいの、除染の技術を確立するための実証実験をやったはずなんですね。随分お金をかけて、あの当時、政府の関係者も一生懸命取り組んだはずであります。 その実証実験が、結果的には原子力機構に全部吸収されたのではないかというふうに思うんですけれども、それもよくわかりません。その後どうなったのか。この二十五の実証実験はその後どうなったんでしょうか。どういうところで使われているのか、使われていないのか。
○井上副大臣 二〇一一年十月に公募を行った技術実証事業について、当時は、内閣府が国立研究開発法人日本原子力研究開発機構に委託して実施をし、二十五件の事業を採択したものと承知しております。これ以降の除染技術の実証事業につきましては、環境省で毎年度実施しているところでございます。 環境省が確認したところでは、二〇一一年度に実施した二十五件の実証事業のうち、これまでに六件の除染技術が試験的な活用を含めて実際の事業で活用されているところでございます。
○荒井委員 二十五件のうち六件しか使われていない。これは、実証実験がまずかったのか、それとも使う方に何らかの理由があるのか。何となく、水洗で、水で除染しているだけの技術ばかり現地で行われているように思うんですね。あの当時、もっといろいろなおもしろい技術があったように思うんですよね。それらがなぜ使われないのか。 もう一度、環境省は、実証実験の結果のレビューをされたらどうでしょうか。どうですか。
○井上副大臣 この実証事業の結果につきまして、環境省としても、いわば不断に見直して、さらに追加の実証事業などもしております。その上で、それを活用していただくか、事業者それから自治体、そういった関係者ともしっかり協議をしながら進めているというところです。
○荒井委員 これに関連して、原子力機構が、ある実証実験で、パテントをとっていたものについて不当に扱われたといって、損害賠償請求の裁判になっているということが報じられているわけです。 民民の間でしたら、パテントの使い方で不当があったとかないとかということが争われるというのは、私はあってやむを得ないと思いますけれども、片や公的機関ですよね。その公的機関を相手にして訴えるというのは、私はよっぽどのことだと思うんですよ。そういうことが起きていること自体が、私は非常に恥ずかしいというか、問題だというふうに思います。 何かコメントはございますか。
○板倉政府参考人 平成二十三年度に内閣府が日本原子力研究開発機構に委託して実施した除染技術実証試験事業におきまして、同機構が今後の除染作業に活用し得るすぐれた技術を公募、採択し、ネイチャーズ株式会社など二十五機関が除染技術の実証試験を行ってございます。 当該実証試験に関しまして、平成二十四年七月十二日にネイチャーズ株式会社が日本原子力研究開発機構を提訴したことは、同機構から報告を受け、承知してございます。 なお、本件につきましては、係争中の案件であるため、詳細についてお答えすることは差し控えたいと存じます。
○荒井委員 まあ、多分それしか答えられないでしょう。 しかし、除染という、地域の住民にとって差し迫るというか、本当に悲しいようなそういうものについて、そういうような紛争であったとしても、そういうものが起きるということは、私は、行政に対する信頼感を失わせる一つになっていると思うんです。 もう一つ、行政に対する不信感。 皆さんの手元にこの絵があると思います。これは福島テレビで放映されたものです。ある方が避難区域から避難をしてきて、そして、ここをこれからの居住地に定めようとして家をつくったそうであります。そうしましたら、その家の底からフレコンバッグが出てきたというんです。これは誰の責任だ、一体どうしたらいいんだと。家をつくるというのは一生に一度のことですよね。一生に一度のことで、避難区域にはもう戻れないので、こちらへ戻ってきて家をつくった、そうしたら、こういう事態だった。 こういう事態があちこちであるとは思えませんけれども、これは誰の責任なんですかね。ちょっと答えてもらえるかな、誰か。
○熊谷政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の、土地購入時に、住宅が建設された際に、地下にフレコンバッグが埋まっていることが確認された事例は承知をいたしております。福島市の御山の案件であると思いますが、本件につきましては、今後、住宅業者が土地購入者と調整を行った上で、フレコンバッグの取り出しを行いまして、その後、福島市が仮置き場へ搬出を行う予定と聞いております。 環境省におきましては、引き続き、関係市町村等に対しまして、保管場所の記録やリスト化、あるいは管理の徹底を求めていく方針と聞いてございます。 いずれにしましても、放射性物質汚染対処特別措置法に基づく除染につきましては、国または市町村が責任を持って行うこととなっておりまして、復興庁といたしましても、復興の大前提であります除染あるいは中間貯蔵施設の整備や輸送が安全かつ円滑に進むよう、環境省とともに取り組んでいく方針でございます。
○荒井委員 これは、除染土の中間貯蔵施設ができ上がっていないということが一番大きな原因だと思いますね。中間貯蔵施設をつくるのに、土地の権利関係がまだはっきりしていないということもあって、なかなかめどが立っていないんじゃないかというふうに思うんです。したがって、これについても特別立法が必要なんじゃないかというふうに思います。環境省はこれについても議論した方がいいと思います。答えは要りません。 それで、なぜこういうことが起きるのかというと、正確な汚染土壌地図がないからです。 二〇一一年に、チェルノブイリがあったベラルーシから、ベラルーシの大使が新しく赴任をいたしました。その方は低線量放射能の専門家でありました。その方がずっと言い続けていたのは、正確な汚染土壌地図をつくるべきだ、毎年毎年それを変えていくべきだ、十メートル四方ぐらいのメッシュのと。チェルノブイリの事故のほとんどはベラルーシなんですね、国としては。ベラルーシはそれを持っていて、毎年、雨が降った後にこうなる、ああなるということを推測できるのだ、それをなぜ日本はつくらないのでしょうかねということをずっと言っておりました。私もそう思います。 環境省や経産省に聞くと、いや、ヘリコプターで空中線量をはかっているから大丈夫なんだと言っているんですけれども、空中線量をはかっているんじゃ、これはわからないんですよ。平均の数字しか出てこないんですから。ホットスポットが問題なんですよ。ホットスポット、そこに何かが埋まっている、あるいは、水が流れてきて、そこに高濃度の放射能が集積するわけですよね。それをはかるのには、地上からはかるか、あるいは、最近、ドローンでしたか、ああいうものを新しく開発して、もっと詳しい地図をつくっていかないと、こういう事態は、こういうトラブルはあちこちで出てきますよ。 どうですか、放射能の汚染地図というのを正確につくるつもりはありませんか。これは環境省かな。
○片山政府参考人 お答えを申し上げます。 原子力規制委員会におきましては、総合モニタリング計画に基づきまして、放射性物質の分布状況の中長期的な把握の観点から、委員御指摘の航空機モニタリングによる空間線量マップの作成を行っております。 また、今年度からは、帰還困難区域を中心に、モニタリングカーによる走行サーベイと、あと、サーベイメーターを背負って歩くという歩行サーベイを組み合わせて、よりきめ細かいモニタリングというのをやっていこうと予定をしておりまして、現在、地元の市町村と調整をしているところでございます。 それから、委員御指摘の件につきましては、例えば、除染の廃棄物なんかが土の中に埋まっている場合というのは、土自体に遮蔽効果がありますので、なかなか地面の上からはかるということだけでわかるものではないということが言えるのではないかというふうに考えております。
○荒井委員 そのとおりだと思います。私もそうだとは思いますけれども、しかし、細かい汚染地図をつくっていくということが、これから住民対策上絶対必要になると思います。 そこで、二〇一一年度に委員会で議論したときに、ガンマカメラの話をしました。これは福島の小さな企業がつくり上げた、放射能がどういうふうに分布しているのかということを図で見られるような、そういう製品であります。これだとホットスポットがわかるんですね。当時、私が指摘したことで、環境省は五台だったか六台だったか購入して、各市町村に利用するように勧めたはずですけれども、もっとこのカメラを利用したらいいと思いますよ。地域の、福島県の中の小さな企業ですけれども、企業振興にもつながっていくというふうに思います。これは参考までです。 最後になりました。きょうは、田中委員長ともっとじっくりと議論をしたかったんですけれども、最後に田中さんに。 ブラッセルでのテロが発生をいたしました。このブラッセルでのテロで原発が狙われた、これは不確かですけれども、そういう報道がされています。 二〇〇一年のニューヨークの同時テロのときに、あれを契機にして、アメリカの規制庁は、テロに対して対応をどうするのか、それに対する安全性をどう確保するのかという基準を新たにつくりました。そのことを日本にも勧告しているんですね。二回にわたって勧告したはずであります。このとき、私が承知しているのは、燃料を満載したジャンボジェット機が原発に突っ込んだとき、それでも防御できるかということを防御の基本としてつくり上げたというふうに承知をしています。 現在、規制庁がつくり上げている安全基準の中には、アメリカのNRCがつくり上げたこの安全基準というものが盛り込まれているのかどうか。あるいは、IAEAだったと思いますけれども、深層防御という考え方、たしか深層防御は大分取り入れたと思うんですけれども、それはいかがでしょうか。お答え願えますか。
○田中政府特別補佐人 原子力施設の核セキュリティー対策については、IAEAの核物質防護に関する基準を踏まえた原子炉等規制法に基づいて、原子力事業者にテロリストの侵入を阻止するための種々の防護措置を求めています。 余り詳細には申し上げられない面もありますけれども、具体的な点をちょっと御紹介しますと、原子力施設の周辺には立入制限区域、周辺防護区域を設け、フェンス、センサー、監視カメラ等を設置し、警備員による巡視を実施する、それから、海水冷却ポンプ等の屋外の重要な設備、原子炉建屋内の重要な設備を大きな衝撃から守るため、周辺に防護壁を設置すること、それから、出入り口における身分証による従業員等の本人確認、金属探知機等による探知の実施、重要な設備の周辺で作業をする場合には二人以上で行うこと等を我が国の国内規制に取り込んで、それを実施しております。 こうした防護措置については、毎年、年一回の検査において事業者が適切に講じていることを確認していることはもちろんですが、昨年の二月になりますけれども、IAEAによる国際核物質防護諮問サービスにおいて、日本の核セキュリティーの体制、原子力施設、核物質の核物質防護措置の実施状況は、全体として強固で持続可能なものであり、また、近年顕著にその対策が向上しているという評価はいただいております。 新規制基準では、航空機衝突についても、重大事故が発生した場合に、その影響を緩和できる、安全に収拾できるような対策も求めております。それがどういう状況かという詳細については、ちょっとここでは申し上げられませんけれども、そういったことで、基本的には、今先生、NRCの方ではB5bですか、そういう対策についてはほぼ同等のものが講じられているというふうに御理解いただければと思います。
○荒井委員 ただ、最後に、ベルギーの場合には、原発が危ないという情報がどこかから入ったんでしょうか、軍隊がそこに駆けつけた、そういう態勢をしいたという情報も入っています。 残念ながら、日本の場合には、原発の防護あるいは保安のために自衛隊がという、そういう法的根拠がないことから、非常に憂慮しております。これらについてもしっかりと議論をして、必要ならばそういう法体系をつくるべきだというふうに私は思います。 以上でございます。ありがとうございました。
○三原委員長 次に、木内孝胤君。
○木内(孝)委員 民進党、木内孝胤でございます。 本日は、汚染水対策の進捗と今後の見通しについてお伺いをしたいと思います。 先ほど中野委員からも似た質問がございましたので、重複するところは割愛したいと思います。 建屋への地下水流入量、二〇一四年までが四百トン、現状約三百トンというふうに言われております。四百トンというとちょっとイメージがつかみづらいので、どれくらいかなと思っていたんですけれども、この部屋が二十メートル掛ける十五メートル掛ける高さ四だと仮定しますと大体千二百トンとなりますので、この部屋が三日、四日で埋まる地下水が毎日流入しているということかと思います。 対策と進捗については、いろいろ御努力によって、地下水のバイパス稼働とかサブドレーン稼働とか、こうしたことで現状三百トンですけれども、現在話題になっておりますのが凍土壁についてでございます。 これが、約一年間の工事を通じて、完成しますと百トンぐらいまで引き下げられるというお話でございますけれども、一方で、原子炉に水を近づけない、漏らさないというのが基本方針というふうには伺っておりますが、何か、二月ぐらいに報道がありましたのは、水が逆流をして機能しないのではないかという報道が一部でございました。その点も確認しましたら、懸念はないということでありましたけれども、凍土壁のところにつきましての進捗、今後の効果、まだ効果は工事が始まったばかりということでわからないかと思いますけれども、今後の進捗等についてお伺いをさせていただければと思います。
○平井政府参考人 委員の御質問、凍土壁の現状及び効果についての御質問をいただきました。 まず、凍土壁の現状でございますけれども、二月十五日に開かれました原子力規制委員会の特定原子力施設監視・評価検討会において、安全を最優先する観点から、建屋から汚染水を漏れさせないように遮水壁の海側を全面的に凍結するとともに山側を段階的に凍結していく、こういう方針が確認されたところでございます。 この方針に基づきまして、東京電力は、原子力規制委員会に対して二月二十二日に実施計画の変更申請を行いまして、三月三十日に原子力規制委員会から凍結開始の認可をいただいているところでございます。これを受けまして、翌日の三月三十一日から、第一段階といたしまして海側の全面的な凍結、これにあわせて山側総延長の約九五%、これの凍結の順次開始をしているところでございます。東京電力からは、このプラントの現在の状況といたしまして、順調に稼働を始めておって、凍結を開始した箇所の地中温度も低下し始めているというふうに聞いているところでございます。 まずは、温度変化、地下水の変化等々、日々のデータをしっかりと集めて、これを分析しながら進めていくということが一番肝要なことだというふうに思っているところでございます。
○木内(孝)委員 いろいろ説明を聞いている中で、燃料デブリがどういう状況になっているのかというのをお伺いしたいんですが、格納容器から落ちて今はコンクリートの上にあるらしいというような説明を聞いてはいるんですが、一方で、いま一つ細かいところの状況というのは把握できていないという説明も受けております。 コンクリートの上に落ちると、そのコンクリートが厚いのでそこから水はそう簡単には漏れないということなんでしょうが、水が本当に漏れていないのか、あるいは漏れているかどうかが確認できないのか。燃料デブリのある状況が今どうなっているのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○平井政府参考人 燃料デブリについての御質問をいただきました。 現在、一号機から三号機、燃料デブリの状態及び位置ということについて、それぞれどういう状況になっているのかということについての調査ということを鋭意進めてきているところでございます。 昨年の段階では、一号機について、ミューオンという宇宙線を使った技術を用いまして、一体どこら辺にそうしたものがあるのかということを調査を行ったところでございます。 まだはっきりと、ここにこれぐらいの状況でというところがわかるところまで明確に認識できる状況ではございませんが、そのときに得られた情報からいたしますと、圧力容器の中には一メートル四方以上のサイズでのものは残っていないだろうということがそのミューオンの調査結果では把握している。よってもって、圧力容器から溶け落ちているということが一号機については推測されているところでございます。 二号機、三号機いずれも、特に二号機につきましては既にまた同じようなミューオンの調査というところを開始しているところでございまして、順次、そうした情報が得られ次第、だんだんとその状況ということのより詳しい情報が得られるものだと思っております。 そして、先生の御質問のところで、一体それがどういう状況になっているのか、水との関係はというところの御質問でございましたけれども、基本的に、炉内の温度を一定に安定冷却するということで、常に水は流し続けている状況でございます。したがいまして、炉の中に水があるのかと言われれば、冷却のための水が順次流れていっているということだけは、これは確かでございます。 デブリを冷やすために水を流しているわけでございまして、基本的に、水との関係においては、デブリが水の中に埋もれているというか、水がデブリを覆っているという状況で事態が推移しているというふうに我々認識しているところでございます。
○木内(孝)委員 五年間かけて状況がわからないということは、もしかして今後の技術革新等でわかるようになるということかもしれませんが、世間の目から見ると制御できていないのではなかろうかというふうな見方をされても仕方ないかなと思うんですけれども。 これは今後もやっていくという話ですが、五年間かけてできないものが今後半年間とかでできるのか。あるいは、一年間ぐらいで正確な場所とか。ある意味、制御ができていると言えるような状況になるというのはいつごろ実現する見込みでしょうか。
○平井政府参考人 これからの見通しということでの御質問だというふうに思われます。 まず、先ほどの私の答弁の中で明確でなかったことを申し上げますと、まず、二号機のミューオンの調査については、今後、数カ月後には、夏前には二号機のミューオンの結果は出てくるものだというふうに思っております。 さらに加えまして、先ほどの御答弁の中で申し添え忘れましたけれども、昨年の段階では既にロボットを一号機の中にも入れておりまして、次のロボットが入るだけの、一応その道筋を確かめてきております。 その意味において、一号機については、次のロボット挿入をもって一体実際どこにデブリがあるのかということを正確にわかるようなところの道筋はつけてきているということでございますし、二号機についても、これはやや、若干おくれておりますけれども、今年度内には同じようにロボットを入れて、同じようにどこら辺にデブリがあるのかということについての調査を進めていくという意味におきましては、五年間たっても全くということではございませんで、着実にその場所の確定ということのために一つ一つ歩を進めてきているというふうに御理解いただければと思うところでございます。
○木内(孝)委員 ALPS処理水の長期的取り扱いの検討を二〇一六年度上半期に行うということでございますけれども、今、貯水タンクの中に水がためられていて、それが毎日どんどんふえている。先ほどの答弁ですと、場合によっては一定の基準のもとに海に排水するということなのかなというふうに理解しておりますが、これはどんなことを想定して、どれぐらいの基準値で海に排水する可能性があるという議論なのか。何がこの検討の論点になるのか、教えていただければと思います。
○平井政府参考人 トリチウム水の取り扱いについての御質問をいただいたところでございます。 この扱いにつきましては、IAEA、国際原子力機関からも海洋放出を含むあらゆる選択肢を検討すべきという助言をいただいたところでございまして、これを踏まえまして、専門家による委員会でさまざまな選択肢を検討しているところでございます。 トリチウム水の取り扱いをめぐっては、風評被害も懸念されるために、地元関係者の御理解を得ながら方針決定に向けて取り組みを丁寧に進めてまいるというふうな考えで現在行っているところでございまして、この方針決定に向けても、また方針決定された後においても、国も前面に出てその責任をしっかりと進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 御質問のところで、どのようなことをやっているのかというところでございますが、あらゆる方策ということで、どうした処分方法があり得るのか、それについてのコストは幾らなのかといったようなことを全て含めて、並べて検討しているという状況でございます。
○木内(孝)委員 海に流し出すとなると、また相当、世界的にもいろいろな形で注目されますので、ぜひそこの点は慎重にお願いできればと思います。 先ほどの凍土壁とか燃料タンクとか、これは想像を絶するさまざまな作業で、その点については非常に評価申し上げたいんですが、初期コストあるいは毎年の保守コスト、今後のコスト見通し、今までかかったコストは東京電力が一義的にさまざまなコスト負担をして約二兆円の引当金を計上しているというふうに理解しておりますので、そういう意味では、大体二兆円ぐらいここら辺の安全対策としてコストが支払われているのか。今後これが膨らむ可能性があるのか、それともおおむね大体この二兆円程度でおさまるのか。大まかなコストの状況を教えていただければと思います。
○平井政府参考人 全体のコストについてのところでございます。 済みません。きょうお持ちしているところの凍土壁についての国の全額負担、これについては約三百五十億円をお使い申し上げているというところまでは今手元にあるのでございますけれども、全体として、東京電力も含めた今の凍土、汚染水対策、これはちょっともう一回調べまして、先生のところに御説明に上がりたいと思います。
○木内(孝)委員 安全対策のためには、本当にコストはもう存分に、積極的にお使いいただければとは思いますけれども、原発の発電でどれぐらいコストがかかるのかというのはこういうコストも全部含まれるかと思いますので、どれぐらいいつもかかっているかということは常に把握をしていきながら政策を進めていただければと思います。 次の質問、最終処理処分場についてお伺いをいたします。 昨年の五月に基本方針を改定しまして、新たな枠組みができたというふうに理解をしております。 原発については、積極的に推進するべきと思っている方、あるいは非常に慎重にという立場の方、いろいろいらっしゃるかと思いますが、どういう立場であれ、最終処理処分場というのは直ちに進めなければいけない話。その中で、一年近く前にこの新しい形を閣議決定して、それ以降何か進捗とか、あるいは今後の見通し等々があれば教えていただければと思います。
○多田政府参考人 お答え申し上げます。 最終処分についての進捗状況ということでございます。 先生が今御指摘いただきましたように、昨年の五月に新しい基本方針、これを閣議決定させていただきました。これは、これまで、二〇〇〇年に法律ができてから、いわゆる自治体からの手を挙げていただくのを待つ、手挙げ方式と私どもは申しておりますが、これをやっておったわけでありますが、十数年たっても結局一つも出てきていない。こういう状況を踏まえて、国の方からまず科学的有望地というものをお示ししよう、それをもとに地域の御関心あるいは御理解を深めていく、その理解を得ながら最終処分地の選定というプロセスを進めていきたい、このようなことでございます。 実は、高レベル放射性廃棄物の最終処分につきましては、法律の中で三段階のプロセスが決まっております。文献調査、概要調査そして精密調査というプロセスでございまして、この三つのプロセスに二十年間かける、こういうイメージを我々は持っておりまして、その最初の段階に今入っていないということでございます。 したがいまして、これから国民の方々、今先生も御指摘いただきましたように、原発を推進するしないにかかわらず常にある使用済み燃料、これをどうしていくのか。最終的に、私どもは、再処理をして、それをガラス固化体にしたものを地層処分という形でやっておりますけれども、このことにつきまして、現世代の責任として、皆様に御理解をいただく、このことがまず大事だということで、昨年五月以来、夏とそれから秋、国民向けのシンポジウムというのをやらせていただきまして、あわせて、昨年には各自治体向けにも御説明をさせていただいたところでございます。 現在、科学的有望地、いかなる要件にすべきなのかといったことについて専門家の方々に御議論をいただいておりまして、その取りまとめを受けた上で、ことしじゅうに科学的有望地をお示しするということを目指して現在進めているところでございます。
○木内(孝)委員 小泉元総理が脱原発ということを非常に明確に発信していらっしゃいますが、反対の一つの大きな理由としては、最終処理処分場の問題すら解決していない、あるいは糸口すらできていない、よく例えとして言うのは、トイレのないマンションだと。非常にわかりやすい小泉元総理らしい発信の仕方だなと思うんです。 ぜひこの点は、与党も野党も、推進派も反対派もない話ですので。仕組みが物すごく難しいと思います。例えば、普天間の基地の移転は二十年たってもまだ最終的な意味では決着していないわけですし、この点はぜひ、最終処理処分場、賛成派も反対派も前に進めていきたい、そのように思います。 続きまして、先ほども荒井委員から質問ございましたけれども、ベルギーでテロがございました。武装組織、テロ組織対策というのは現状どうなっているのか。 私どもも昨年、川内原発再稼働のころに視察に参りました。原発の施設の周辺というのは、非常に自然がたくさんあってのどかな雰囲気で、警備保障会社の方が警備をされてと。ただ、もし本当に武装組織が攻撃をしかけてきた場合、今のこの状態で守れるのかなという意識でずっと施設を見ていたわけです。 こうした、ベルギーあるいは二〇〇一年のナイン・イレブンの問題等々踏まえて、今どういう状態、どういう形で警備が進んでいるのか、それについてお聞かせいただければと思います。
○片山政府参考人 お答え申し上げます。 我が国の原子力施設のテロ対策につきましては、まず警察及び海上保安庁によります原子力施設に対する警備、それから当該原子力施設を管理しております原子力事業者による自主警備、この二つによって成り立っております。 原子力施設の警備につきましては、警察におきましては銃器対策部隊が二十四時間体制で常駐警備などを実施しております。また、海におきましては、海上保安庁が全国の原子力関連施設の周辺海域に巡視船艇を常時配備しているものと承知しております。 事業者の自主警備につきましては、IAEAの核物質防護に関する基準を踏まえまして、原子炉等規制法に基づきまして、テロリストの侵入を阻止するための種々の防護措置を求めているところでございます。 具体的には、フェンス、センサー、監視カメラ等による侵入者の検知、あるいは警備員による巡視の実施、さらに、安全上重要な施設を大きな衝撃から守るための防護壁の設置、さらには、出入り口における本人確認等の出入り管理、あるいは、重要な設備の周辺で作業をする場合には二人以上で行うことというツーマンルールの徹底、こういったことを国内規制で要求しております。 こういったことがしっかりと各施設において実現されているかどうかということを、年一回以上の核物質防護検査で規制委員会として確認をしているところでございます。 こういった事業者の取り組みにつきましては、二〇一五年二月に行われましたIAEAの国際核物質防護諮問サービスにおいて、日本の核セキュリティー体制、原子力施設及び核物質防護の実施状況は、全体として強固で持続可能なものであり、また、近年顕著に向上している、そういった見解が示されているところだというふうに認識をしております。
○木内(孝)委員 ベルギーでテロがあった際、何か人が亡くなったという報道を見かけたんですが、これに関しては事実確認がとれているのかいないのか。あるいは、従業員の方を避難、退避させたという情報もございます。 これは報道レベルですし、ある意味、ここら辺の警備体制というのはインテリジェンスにかかわることでもありますのでどこまで開示できるのかできないのかとかよくわかりませんが、もともと一定のレベルの警備はしていましたが、このベルギーのテロを受けて強化をしたとか、あるいは状況を再分析あるいは体制の見直しをしたとか、そういうことはございますでしょうか。
○片山政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のようなさまざまな報道がなされているということは我々も承知をしております。ただ、その事実関係というのは、我々は確認する立場にはないかというふうに思ってございます。 ベルギーのテロ事案を受けてどのような対応をとったのかということでございますけれども、テロ事案の発生は三月二十二日だったと承知をしておりますけれども、同日、原子力規制庁の担当部局の方から全ての原子力事業者に対して、まず、脅威の再認識をしろ、それから監視の徹底、警備の強化などの注意喚起文書を発出いたしました。 さらに、四月六日、昨日でございますけれども、核物質防護対策を規制上要求している全ての事業者を集めまして、私から、各施設の核物質防護の責任者に対しまして、テロ対策の徹底強化について改めて指示をしたところでございます。
○木内(孝)委員 先ほど申し上げた川内原発を視察した際も、ちょうど再稼働のタイミングに当たったものですから、その点についての、もう全て、いろいろ準備は二重三重にしているんだなという印象があった反面、もしかしたら私の目に入らなかっただけなのかもしれませんけれども、やはりこんな状態で武装組織が来たときに本当に守れるのかという点については非常に心もとないという印象を持ちましたので、ことし五月二十六、二十七日、伊勢志摩サミットもございますし、やり過ぎて困るということはないかと思いますので、ぜひいま一度、警備の強化、見直しをしていただければと思います。 最後の質問で、原子力賠償・廃炉等支援機構の財務状況についてお伺いをしたいと思います。 交付国債が交付されて、国債を償還、現金化されているわけですが、その中で、特別事業計画を共同作成、提出しておりますが、これは、東京電力さんから機構に、言ってみたら返済というような形で、一般負担、特別負担という形で資金を戻すという形になろうかと思います。 これは当初、この機構をつくったときの目的として、被害者への迅速かつ適切な損害賠償を確実に実施するとか、あるいは、東京電力福島原子力発電所の状態の安定化や事故処理に関係する事業者等への悪影響の回避、こういった目的でこの機構が設立されたわけです。 これは、本来であれば、賠償費用とかいろいろな形で国が負担して、まあ一義的に今東京電力が負担しているわけですが、もし国が負担をするという形になるのであれば、この七兆円とか九兆円の賠償費用を約二十年近くかけて分割して、かわりに税金を繰り延べして払っているというような、電力料金に上乗せされた形で払っているというような形になるかと思うんですが、この機構を、一回国が全額負担して、費用負担を一括でしてしまうというお考え、こういうのというのは考え方としてあり得ないのか、あるいは検討されたことはあるのか、お聞かせいただければと思います。
○多田政府参考人 お答え申し上げます。 現行の仕組みをまずちょっと正確に申し上げたいと思います。 当初は原子力損害賠償支援機構という形で、廃炉はない形で出発したものでございますが、これは先ほど先生も御指摘のとおり、被害者への、被災者への賠償の迅速な実行といったようなことをするために国の方で交付国債をし、これは実際に賠償するのは事故を起こした当事者である東京電力であるというのをまず大前提にいたしまして、ただ、その資金をある意味立てかえようじゃないかということであります。 したがいまして、先ほど御指摘いただきました一般負担金、これは、東京電力のみならず、実は原子力事業者の相互扶助、今後の可能性ということもあるということで、したがって各原子力事業者が負担する、そして、事故の当事者である東京電力はそれに加えて特別負担金を払ってもらう、これによって賠償で立てかえてもらっているお金をきちんと返していこう、こういう形で組んでおります。 実は、原子力賠償、今廃炉も入っておりますけれども、その支援枠につきましては現在九兆円の枠が設定されておりますが、それにつきましては、被害者賠償というもので五・四兆円、そして除染二・五兆円、それから中間貯蔵で一・一兆円という枠組みをその後、二十五年の末の閣議決定で決めたところでございます。 今先生御指摘の点、ちょっと私も趣旨が必ずしも十分理解できておりませんけれども、今の仕組みは、申し上げましたように、賠償については事業者の責任であるという前提のもとで国の方で立てかえる、そして、事業者の方がある意味分割払いをするという形になってございます。 ただ、当初はそれだけの考え方でありましたが、それだけですと、例えば、除染がうまく進まないじゃないか、それから、中間貯蔵がうまく進まないんじゃないか、こういう問題意識の中で、先ほど触れました二十五年十二月の閣議決定では、もう少し国が前に出よう、全てを事業者に任せるわけではないんだということで、例えば除染につきましては、機構が保有する株式の売却益、これは東京電力という会社の企業価値を高めることによって、そしてその売却益を出すことでそれを国に返してもらうということで、国民負担を軽減していこうじゃないか、さらには、一・一兆円の中間貯蔵については、これは国の方で出ていくということで、エネルギー特別対策会計、エネ特と言っていますけれども、こちらの方で一・一兆円を手当てしていこう、こういった考え方を出させていただきました。 先生の御趣旨を必ずしも十分に理解しておりませんけれども、全てを事業者任せにすることなく、国も前に出ながら、賠償は事業者の責任でしっかりやってもらう、そして、中間貯蔵それから除染といったインフラ的な部分につきまして国も前に出ながらやっていく、こういった体制で取り組んでいると御理解いただければと思います。
○木内(孝)委員 当時、震災が起きたときに、原賠法第三条であの東日本大震災が天変地異と定義づけられなかったということで、そういう意味では一義的に東京電力さんがそれを負担する、それ自体に物すごく強い違和感があって、私は機構の設立のときもかかわったものですから仕組みは理解しているつもりですけれども、質問の趣旨としては、ぜひ国がもっと前面に出て積極的に進めていただきたいという趣旨でございます。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○三原委員長 次に、逢坂誠二君。
○逢坂委員 民進党の逢坂誠二でございます。 それではまず、きょうは最初に、先ほど来若干出ておりましたけれども、原子力発電所のテロ対策についてお伺いをしたいと思います。 現在の規制基準の中で、意図的な航空機衝突などへのテロ対策といいましょうか、あえて飛行機をぶつけて原発を何とか破壊してやろうといったようなことに対してどのような対応がとられているのか、事務方でも結構ですし、もしよければ御紹介ください。
○大村政府参考人 お答え申し上げます。 原子力発電所の航空機衝突対策のテロ対策の内容での御質問でございます。 新規制基準におきましては、意図的な航空機衝突のテロリズムによりましてプラントが非常に大規模に損壊をしたというような状況におきまして、消火活動の実施、それから炉心や格納容器の損傷を緩和するということで、可搬型の設備を中心とした対策というものを要求しているところでございます。 さらに、これらの要求により、テロリズムなどへの対策に必要な機能を満たした上で、信頼性をさらに向上させるためのバックアップの対策ということで、緊急時制御室、注水ポンプそれから電源設備などで構成されます特定重大事故等対処施設というものの整備も要求しているということでございます。 ということで、航空機のテロリズム、これについての非常に厳しい要求をしているというところでございます。
○逢坂委員 ただいま説明がありましたとおり、可搬型設備を中心とした対策、あるいはバックアップ対策として常設化を要求している。具体的には、特定重大事故等対策施設の整備というようなことだと思うわけですが。 先ほどの荒井委員の質問の答えが私はどうもよくわからなかったんですが、改めて、これらの対策を講ずることが、仮にジャンボジェット機が意図的にぶつかってきた、そういうものにも対応できるということでよろしいんでしょうか。先ほどの質問の答弁ではよくそれがわからなかったのでありますけれども、いかがでしょうか。
○田中政府特別補佐人 申しわけありません。 どの程度のジャンボジェット機とか、どういうぶつかり方をするとか、そういう詳細なことについてはちょっと機微なことでありますが、一応、アメリカ等の意見もお聞きしまして、そういった米国でとっているような仮定を入れまして、そういう場合でもそういった対策がとれるようにということで、特定重大事故施設の要求をしております。
○逢坂委員 ということは、現在、先ほど紹介された意図的な航空機衝突などへの対策を講ずることによって、事故というか飛行機の規模などにもよるけれども、一応は何とかクリアできる水準にあるんだということなんでしょうか。
○田中政府特別補佐人 はい、そのとおりでございます。
○逢坂委員 それでは次に、同じくテロ対策についてお伺いをしたいんです。 日本の原発のほとんどが海岸縁にあります。それで、領海は基本的には十二海里ということであります。 ところが、私の地元のすぐそばに今建設が進んでおります大間原子力発電所は、国際海峡に面していて、領海が十二海里ではなくて三海里ということになるわけです。キロメートルにしますと、通常の領海が二十二キロ、三海里で五・五キロということで、極めて近くまで外国の船が寄ってこられるというような状況にあるわけです。 こうした基本的な条件の違いによって、原子力規制基準の中では、どちらかの規制を強化するとかしないとか、そういうルールにはなっているんでしょうか。
○片山政府参考人 お答えを申し上げます。 先ほど来御答弁を申し上げておりますけれども、事業者に義務づけております核セキュリティー対策は、IAEAの核物質防護についての国際基準を踏まえ、原子炉等規制法に基づいて要求をしているわけでございますけれども、委員御指摘の、海上からのテロリストの侵入といったようなものにも、当然のことながら、センサーですとかカメラ、フェンスといったようなものによる検知ですとか遅延、あるいは警備員の巡視といったようなことを要求しております。この点につきましては、立地条件にかかわらず要求をしております。 それぞれの施設において、では、その要求を、具体的な立地、施設の特徴に応じてどのように担保していくのか。これは、事業者がしっかりと考えた上で、核物質防護規定をつくります。それについては、原子力規制委員会が認可をするという行為を通じて確認をし、その認可した防護規定どおりにしっかり実行されているかということを毎年の検査で確認していくということになります。 大間原子力発電所につきましては、まだ建設途上であって、核燃料物質が運び込まれておりません。したがいまして、核物質防護規定もまだそこまでつくり込んでいく段階にはないということでございますけれども、いずれそういうことになったとすれば、我々は厳格に核物質防護規定の認可に当たりまして審査をしていきたいというふうに考えております。
○逢坂委員 質問の趣旨は極めてストレートで、三海里、十二海里によってテロ対策の内容、事業者がいろいろやるんだということは理解しましたけれども、原子力規制庁として、その事業者がやる対応について、領海の距離の違いによって対応を変えるということはあり得るのかという質問なんですが。
○片山政府参考人 まずは、事業者が、我々が規制上要求していることを施設の特徴を踏まえてどのように担保するのかということをみずから考えて我々に申請をしてくる、それを我々が、その要求事項が満たされているかどうかを審査した上で認可するということになろうかというふうに思っております。 アプリオリに十二海里、三海里ということで違いが、みずからの原子力施設を守るに当たって、どのような通常の原子力発電所と違う対策が必要になるのかどうかということは、まず事業者が考えた上で我々に申請をしてくるということではないかと思っております。
○逢坂委員 この点、きょうはこの程度にとどめたいと思いますけれども、結構大事な問題ではないかなというふうに思っておりますので、またいろいろ勉強させてください。 それでは次に、核燃料サイクルについてお伺いをしたいんです。 私は、この核燃料サイクル、何度聞いてもというか、何度勉強をしてもと言っていいかわかりませんけれども、理解できないんですね。なぜこの核燃料サイクルを日本がやるのか、どうして核燃料サイクルをやることにメリットがあるのか、私には理解できないわけであります。 まず、事務方で結構ですけれども、核燃料サイクルを進めるその理由といいましょうか、意図といいましょうか、意義といいましょうか、エネルギー基本計画上も日本は核燃料サイクルの推進を基本的方向とするというふうになっているわけですので、その意義、理由をちょっと簡潔に、何度も言っていることかもしれませんが、改めてお願いします。
○星野大臣政務官 お答えいたします。 我が国は、エネルギー基本計画で閣議決定したとおり、自治体や国際社会の理解を得つつ、使用済み燃料の再処理等を行う核燃料サイクルを推進する方針であります。 使用済み燃料を再処理する場合、使用済み燃料を直接処分する場合に比べて、高レベル放射性廃棄物の量の減少や放射能レベルの低減、また、回収されるプルトニウム等の資源の有効利用など、効果がございます。 具体的には、例えば軽水炉サイクルの場合、高レベル放射性廃棄物の体積を直接処分する場合に比べて約四分の一に減らし、その放射能レベルについては十分の一以下にすることができ、また、残存する核燃料物質を有効利用し、新たに一割から二割程度の核燃料を製造できます。 こうした効果のある核燃料サイクルは、原子力を重要なエネルギーとして使用してきた資源の乏しい我が国にとっては必要なプロセスであると考えております。 ちなみに、諸外国においても直接処分を行っている国がある一方、これらのさまざまなメリットを踏まえ、核燃料サイクルを進めている国もございます。核燃料サイクルを行う国として、我が国、フランス、イギリス、中国、ロシアがございます。直接処分を行う国として、スウェーデン、フィンランド、米国、韓国、カナダがございます。 以上です。
○逢坂委員 そこで、それでは改めて質問させてもらいますが、高レベル放射性廃棄物の発生体積比、これが約四分の一に減容化される、これがメリットの一つなんだとおっしゃいましたけれども、何に比べて四分の一になるんですか。
○多田政府参考人 お答え申し上げます。 先生お配りの資料がございますので、ちょっと扱わせていただきますと、その三枚目に、これは私どもが作成いたしました資料をお配りいただいてございます。 こちらにございます下の表をごらんいただきますと、直接処分、そして再処理、今、星野政務官の方から御答弁がございました軽水炉の場合というのは、右から二番目でございます。ここで、発生体積比という欄をごらんいただきますと、直接処分を一とした場合、約四分の一、〇・二二に軽水炉がなる、こういう表現をさせていただいております。 すなわち、何と比べているのかといいますと、使用済み燃料をそのまま、再処理することなく直接処分する場合と比べている、こういうことでございます。
○逢坂委員 この際に、核燃料サイクルを実施したら、使用済み核燃料というのは消えてなくなるんでしょうか。
○多田政府参考人 お答え申し上げます。 お尋ねの、再処理をしたら使用済み燃料、廃棄物がなくなるかということでございますが、廃棄物がなくなるわけではございません。
○逢坂委員 ということは、核燃料サイクルを実施しても使用済み何らかの核燃料が残るということになるわけですから、それへの対応をどうするかということを考えなければならないのではないかというふうに思うんです。この発生体積比四分の一に減容化というふうに比較をしている対象が、私は間違っているのではないかというふうに思うわけです。 核燃料サイクルを実施しても使用済み何らかの核燃料は発生する、それ以外に新たに高レベルの放射性廃棄物が発生するわけでありますから、核燃料サイクルを実施したときとしないときとを比較すると、逆に高レベルの放射性廃棄物がふえるということにはならないんでしょうか。
○多田政府参考人 お答え申し上げます。 先生お尋ねの点でございますけれども、先ほど私がお答えした中で、再処理をした場合に放射性の廃棄物がなくなるのかというお尋ねでありましたので、そのことで直ちになくなるわけではないという意味でお答えを申し上げました。 前の資料をまた使わせていただいて恐縮でございますけれども、一枚目の紙をごらんいただきたいと思います。 今話題となっております核燃料サイクル、あるいはそのうちの一部であります再処理でございますが、原子力発電所で、通常はウラン燃料を使います。ウラン燃料を入れて、そして発電をいたしますと、そこで使用済み燃料が発生いたします。 これをそのままダイレクトに埋めていくというのは、例えばスウェーデンとかフィンランドとかございます直接処分という形でございます。これはそのままでございます。 これに対しまして、再処理、私どもが今やろうとしておりますことは、この使用済み燃料の中から、有用なまだ使える資源でありますウラン、プルトニウムを抽出するという行為と、そこでどうしても使えない廃液になりますものを右の方にありますガラス固化体にいたしまして、最終処分、先ほど御質問ございましたけれども、こうした形でやらせていただく、まずこういう分類をしております。そして、私どもの核燃料サイクルは、ここでウラン、プルトニウムを取り出したものをMOX燃料に加工いたしまして、それを燃料といたしまして、もう一度原子力発電所に戻しまして使うということでございます。 ここで一周行きますが、私どもの核燃料サイクルが目指すべき方向は、ここでもう一度使います、使用済みMOX燃料を。そうすると、今度は使用済みのMOX燃料が出てまいります。使用済みMOX燃料の再処理の場所はまだ現時点で決まってございませんけれども、私どもが目指しておりますのは、その使用済みMOX燃料につきましても、また再処理をいたしまして、そして、また使える有用資源を燃料として使うというような形で、このサイクルの輪を続けていく。 これによって、どうしても使えない部分はガラス固化体として出ることは確かでございますけれども、その量をずっと減らしていき、まだ使える有用資源であるウランとプルトニウムは資源の少ない我が国において大事な資源として、あるいは発電用の原料として使っていこうではないか、これが私どもの核燃料サイクルの考え方でございます。
○逢坂委員 丁寧に核燃料サイクルを説明いただきました。それから、使用済みMOX燃料もまた再処理するんだというところまで言っていただいたんですが、今の話からすれば、核燃料サイクルの意義として、高レベル放射性廃棄物の体積を約四分の一に低減可能というのは、これはメリットとして挙げるのは必ずしも適当ではないんじゃないでしょうか。ほかのメリットを言うんなら私はわかりますけれども。 廃棄物を四分の一に可能とおっしゃっていますけれども、核燃料サイクルをやらないときはこうした高レベルの放射性廃棄物は出ないわけですよね、基本的には使用済み核燃料以外には。だから、その点で言うと、この高レベル放射性廃棄物の体積を四分の一に低減可能、できるから、それも理由の一つとして核燃料サイクルをやるんだというのはおかしいと私は思うんですけれども、いかがでしょうか。
○多田政府参考人 お答え申し上げます。 先ほどの配付していただいております資料の三ページをもう一度ごらんいただきたいと思います。 先ほどは、発生体積比、この減容化の部分を御説明させていただきました。 今、高レベル放射性廃棄物、廃棄物の関係でございますが、直接処分をした場合、潜在的有害度、天然ウラン並みになるまでの期間、これは正確には下の注釈まで全部含めて読む必要があろうかと思いますが、単純化いたしまして、直接処分の場合には約十万年の期間がかかる。高レベル放射性廃棄物、確かに再処理をして初めてそうしたガラス固化体になっていくことは御指摘のとおりでございますが、そのガラス固化体についての潜在的有害度は、軽水炉であれば八千年、さらに、高速炉までいけば三百年に短くすることができる、有害度を低減する、こういう効果もあわせ持つものが再処理あるいは核燃料サイクルと御理解いただければと思います。
○逢坂委員 それでは、改めて聞きますけれども、使用済みMOX燃料が天然ウラン並みになるまでの期間というのはどれぐらいかかるんでしょうかね。
○多田政府参考人 お答え申し上げます。 使用済みMOX燃料につきましては、潜在的有害度はどうなるかという点について、現時点では定量的なデータはございません。
○逢坂委員 ということは、少なくとも、潜在的有害度が低減できる、低くすることができるということは確実に言えないということではないでしょうかね。 要するに、高レベル放射性廃棄物、これについては八千年や三百年というふうに持っていくことはできるけれども、使用済みMOX燃料が常に存在しているわけですから、いずれはそれを処理しなければならないということですよね。それは常に存在しているわけです。しかも、その潜在的有害度は、十万年かどうかはわからないにしても、多分八千年や三百年ではないだろうというふうには一般的には推測されるような気がするんですけれども。 定量的に今わからないと言っているわけですから、となれば、やはり潜在的有害度の高いものが残っているということにならないでしょうか。
○多田政府参考人 お答え申し上げます。 私、使用済みMOX燃料についての有害度について定量的なデータを持ち合わせないと申し上げましたけれども、直接処分の十万年、これと比較した場合に、それと同等ですとかいうことではなくて、それよりは相当程度短い期間になるだろうと思います。
○逢坂委員 時間が来ましたのでこれでやめますけれども、最後の答弁は、私には本当に理解できない答弁であります。 以上、やめます。終わります。
○三原委員長 次に、藤野保史君。
○藤野委員 日本共産党の藤野保史です。 きょうは、川内原発と高浜原発について質問いたします。 九州電力は、昨年八月、川内原発一号機、十月に二号機を再稼働しました。ところが、その再稼働の二カ月後、昨年十二月になりまして、免震重要棟をつくらない、こう言い出したということで、ことしの三月末に正式に設置変更許可申請を出したという経過であります。とんでもないと思うんですね。 免震重要棟というのは、この間の幾多の災害の教訓に基づくものであります。二〇〇七年、私、北陸信越ブロックの一つの県であります新潟県の中越沖地震で、柏崎刈羽原発の中央制御室のドアがゆがんであかなくなるという大変な事態を教訓にしまして、東京電力が免震重要棟を福島第一原発につくった。これによって、あの三・一一の極限状態でも一定の作業ができたというふうに言われております。東電の清水社長、当時ですけれども、なかったらと思うとぞっとするというふうに調査会でも述べられている。 この免震重要棟についての国内外の専門家の発言といいますか、何と言っているかについては、配付資料を配らせていただいておりますが、この一枚目に紹介をさせていただいております。時間の関係で、お読みいただければというふうに思っております。 いずれにしろ、事故の教訓として、いわゆるあの免震重要棟が重要だったというのが国内外の専門家の声であります。ですから、これをつくらないということは、その事故の、三・一一の教訓を踏まえていないということになるわけであります。 そこで、規制委員長にお聞きしたいんですが、基準的には、法的には免震でも耐震でもいい、そういう理屈かもしれないんですけれども、しかし、少なくとも、審査の前提として、九州電力自身が、再稼働の前提に免震重要棟をつくります、こう言っていたわけですね。私が数えた範囲でいいますと、あの分厚い審査書案の中に免震という言葉が大体二十六回ぐらい出てくる。ですから、もう審査の大前提なんですね。 ですから、つくらないということであれば、いわゆる合格審査なわけですから、この合格そのものを取り消すべきだ、つまり再稼働をやめさせるべきだと思うんですが、委員長、いかがでしょうか。
○田中政府特別補佐人 先生御指摘のように、一F事故のときに福島第一原子力発電所で免震重要棟が重要な役割を果たした、これは確かだと思うんです。そういったことを踏まえて、新しい規制基準では、免震重要棟というよりは、緊急時の対策所としての設備を設けることを要求しております。それが免震重要棟という言い方に若干変わっているわけですが、私どもとしては、免震重要棟というふうには規制要求ではしておりません。 ただ、当時、一Fのときには免震重要棟は確かに重要な役割を果たしましたけれども、外部被曝とか内部被曝に対する対策というのは必ずしも十分でなかったというところがあります。今回我々が要求しているのは、外部被曝とか内部被曝に対する要求もあわせて要求しております。 九州電力は、いろいろそれを含めて検討した結果、耐震性でやった方が確実にできるということでそういう提案になっているというふうに理解しておりますので、その内容については、今後、今変更申請が出てきておりますので、それをきちっと精査した上で、厳密に私どもの要求が満たされているかどうかを審査してまいりたいと思います。
○藤野委員 これから審査していくといいますけれども、もう動いているんですね。既に動いている。動いていなくてこれから審査するというならまだわかりますけれども、動いている。 よく規制委員会の方がおっしゃるのは、緊急事故対策所の機能を満たす緊急時対策所があるんだ、こうおっしゃいますので、私、この二月に川内原発に行きまして、その緊急時対策所なるものをちょっと見てきたんですね。 川内原発、今言いましたように、動いております、稼働しております。タービン建屋に入りますと、物すごいんですね、タービンの振動だけで体が揺れる。改めて物すごいエネルギーだなと実感したわけです。 では、緊急時対策所はどうかといいますと、スペースはわずか百七十平米、平家建てです。確かに壁は分厚いんですけれども、壁が分厚いものですから天井が低くて、非常に圧迫感があるわけですね。そこに机や椅子、モニター、パソコン、いろいろなものがぎゅうぎゅう詰めになっている。中二階的なところをつくって、そこに水とか食料とかを入れているものですから、さらに圧迫感がある。 私は、トイレはどうするんですかと聞きましたら、あそこにありますと。部屋の片隅に一個だけ、お祭りなんかでよくあるあの仮設のトイレがありました、確かに。私、あけてみたら、そこの中にも物がたくさん詰まっていて使えない、こういう状況でありました。 これが緊急時対策所の実態だ、委員長も行かれたというふうに思うんですけれども、実態だと思うんですね。 配付資料の二枚目をごらんいただければと思うんですが、三月二日の朝日新聞、この福良昌敏さんという方は、福島第一原発のあの日あの場所で、第一号から第四号を統括するユニット長として亡き吉田所長を補佐された方で、隣に座っていた方であります。 こうおっしゃっています。黄色いところですけれども、「三、四日目になると、みんなロボットではないので休まないといけない。」「いくら想像力をかき立てて想定を考えても、想定外は間違いなく起こり得る。そのときに頼りになるのは、手順書とかマニュアルでなく、人の力。」こうおっしゃっています。 規制委員長にお聞きしたいんですが、もう既に稼働しているということは、今にも事故が起きるかもしれない、そこに対応する緊急時対策所であります。しかし、スペースはこの部屋よりも狭い、しかもトイレは一つ、横になる場所もない、そこに百人が、百人です、百人が七日間いる、そういう前提になっている。委員長、これで、この福良さんがおっしゃっている人の力が発揮できるというふうに思われますか。
○田中政府特別補佐人 先生御指摘のように、私も拝見しましたが、非常に立派な耐震設計の緊急時対策所なんですが、残念ながら、広さが大変狭いことは確かであります。 ですから、そのことについては事業者の方も認めていますし、審査の過程で、そういう状況でも一週間程度の対応ができるということについては一応確認しております。 それは十分な広さではないということを事業者の方も十分認識しておりまして、今出てきておりますのは、今は百七十平米ですけれども、今度は六百二十平米ぐらいの広い建物をつくるということで申請が来ていますので、それを見ていきたいと思っております。
○藤野委員 いや、ですから、委員長、動いていないならばそういう話もあるかもしれない。けれども、もう動いているんです。動いている緊急時対策所がそういう状況だと。六百二十平米のを今出してくるということは、九電自身がそれを必要だと思っているということですよね。しかし、それがない。いつできるんですかと聞いたら、わからない、免震をつくるより二年早いと。ということは、これから二年以上はできないということです。二年以上、トイレ一個しかないあの場所で緊急時の対策をしろ、こういう審査基準になっているわけですね。それで通っちゃう。 そういう新規制基準だということで、まさに、私は、この一点をとっても、この新規制基準というのは失格だと強く言わざるを得ないというふうに思っております。 そして、高浜原発の方に行きたいんですけれども、こちらは昨年二月にいわゆる適合性審査をパスいたしました。しかし、これも前提が大きく変わっております。 パスしたときの前提は、高浜は四つありますけれども、一、二号は動かさない、もう四十年たちますから動かさないという前提でした。それで三、四号の審査をパスした。ところが、関西電力は、今度は、パスした一カ月後に、やはり一、二号も動かしたい、こう言ってきたわけですね。わずか一カ月後であります、委員長。これは、恐らく規制委員会の審査を受けている段階から、よし、受かったら、一カ月後ぐらいに一、二号も動かすと言ってやろうと思っていたとしか思えない、そういうタイミングだというふうに思うんです。 委員長は、三月三十日の記者会見で、私もビデオも拝見させていただきましたが、川内についてですけれども、免震重要棟につきましてこうおっしゃっているんですね。免震重要棟、要するに先ほどのやりとりですけれども、どうして最初からそういうものを出してこないんだよという気はしますねと委員長はおっしゃっていて、私も思わず、そのときはそうだなと思ったんです。どうして最初から、なぜ審査を通して一カ月後に、全く違う、一、二号は動かさないと言っていたのに、それを前提で三、四号を通しておいて、よし、通ったということで一、二号を出してくる。 委員長、これはやはり大変許されない事態じゃないかというふうに思うんですけれども、委員長の御認識はいかがですか。
○田中政府特別補佐人 私がプレス会見で申し上げたことを引用されたと思うんですが、最初に免震重要棟のかわりの施設を、まず、九州電力が出してきた川内のいわゆる緊急時対策所というのは、必ずしも我々が納得できるようなものではなかった。これではだめだということでかなり厳しく突き返したという経緯があって、その後、検討して、新たに今のものが出てきて、今のはその当時から見たら随分、かなり改善されているというふうに、一目ですけれども、今審査中ですから内容までは申し上げませんけれども、そういうことでそういう発言になりました。 高浜については、もう少し事情が違うので、どうしましょうか。
○藤野委員 いずれにしましても、やはり原子力発電所をどう動かすか。いわゆる変更申請というのは極めて重いものだと私は思っております。ましてや、世界一厳しいとおっしゃっている基準を一回通しているんですね。ですから、ただでさえ厳しい変更申請を、世界一厳しい基準を通した後にまたやってくる。しかし、それが一カ月後、二カ月後。 変更申請は絶対だめだと私も言っておりません。やはりやってみたらふぐあいがあってとか、そういう合理的な理由があったり、あるいは、変更したことによってより安全性が高まるというような合理的な理由があれば、それは変更申請はあると思いますが、二カ月後とかわずか一カ月後に、何の事情変更もなく、あるいは、高浜の場合は、一、二号というもう四十年たつ古い原発を動かすという、はっきり言って、安全性が高まるどころか危険性が高まるような、そういう変更申請になっているわけですから、本当にこれは変更申請の名に値しない。 やはり規制委員会が、先ほど、真の安全文化をつくりたいというふうに委員長も冒頭おっしゃいました。真の安全文化をつくるとおっしゃるのであれば、そういうものは突き返して、こんな変更申請は認められないという姿勢を見せていくことが、私は、本当の意味で安全文化をつくっていく、そのために規制委員会が果たしていく役割だというふうに思うんです。 そして、最後にもう一点、時間もあれなんですが、お聞きしたいんですけれども、先ほど言いましたいわゆる緊急時対策所が機能するのかという点で、高浜の場合はやはり非常に恐ろしい。 私も福井ですから、何度も高浜に行ったことがあるんですね、地元の一つでありますので。あそこは外に、海に開かれているんじゃなくて、内海に向かって、山と山の間で、四つがひしめき合うようになっている。四つが仮に同時に動くということになれば、これは福島第一原発とまさに同じ状況になってくる。 福島第一の場合は、構内に約七百人いたと言われております。しかし、関電が出してきた変更申請によりますと、高浜四基全部で同時に事故が起こっても百三十三人で事故対応できると。百三十三人。一方、ほとんど国民が知っているあの福島第一で七百人いても到底足りないわけですね、免震重要棟があってさえ。 委員長に聞きたいんですけれども、まだ審査中とおっしゃるかもしれませんが、これは到底足りないんじゃないでしょうか。
○田中政府特別補佐人 個々の原発について十分、同時に発災した場合ということも考えて、個々の原発ごとにきちっとそれが対処できるような設備と人員の確保ということを求めております。 それについては、訓練の状況とかも実際に私どもで検査をして確認させていただいておりますので、足りるというふうに思っております。
○藤野委員 検査しているとおっしゃいましたけれども、先ほど言ったように、緊対所自身がそこに入る人のことを考えていないわけです。確かに、壁は六十センチありますから、耐震性やいわゆる放射能に対する防御はあるかもしれません。しかし、百人が七日間そこで過ごす、そういう場所じゃないわけですね。 事故対応もしかりでありまして、例えばですけれども、配付資料の二をもう一度ごらんいただければ、黄色いのを引っ張っていないんですけれども、三基同時の対応は難しかったとこの福良さんもおっしゃっております。具体的には、一基しかない原発なら対応は楽だった、三基同時に対応しないといけないのはかなり苦しかった、こうおっしゃっているわけですね。さらにリアルに言いますと、一番下の段の右ですけれども、「仮に二号機でしくじって海水注入が遅れて、放射能の放出がものすごい量になると、一、三号機の海水注入もできなくなる。消防車にも油を入れられない。今までの努力が水の泡になる。それは強く感じた。」こうおっしゃっているわけですね。 ですから、やはり、審査しているとおっしゃいますけれども、一旦過酷事故が起きれば、何人要る、そういう計画がどんどん崩れていって、負の連鎖が起きて、本当に事故対応が難しくなる、これが集中立地の怖さだし、とりわけ高浜というのはまさに集中立地そのものだと思うんですね。 そこで、最後に、配付資料の三を見ていただきたいと思うんですけれども、これは、いわゆる国会事故調というところで指摘をされたものの抜粋であります。 三・一一、福島第一でも、第一原発だけでなく第二原発にも大きな影響を与えたというのが一番上の指摘であります。福島第一から十二キロ離れた福島第二原発の復旧活動にも影響を与えたということが指摘をされております。 福島の第一と第二は十二キロなんですが、高浜原発とそれに隣接します大飯原発、これは大体十三キロなんですね。大体同じような影響が及ぶおそれがあるというのは、あの三・一一の経験からいっても、私は非常に高い確率があると思います。 にもかかわらず、委員長は、高浜の中での一、二、三、四というのは指摘をされていると思うんですが、では、高浜と非常に隣接していて、高浜に過酷事故を及ぼすような大規模災害があったときには、それは大飯原発にも同じような被害があるわけで、そのときに相互が影響し合って事故対応を困難にするのではないかというその審査はされていないわけですよね。それを配付資料の四にも紹介しております。 要するに、高浜は高浜だけで見る、大飯は大飯だけで見る、こういう前提で百三十三人というのが、先ほど、高浜四基全部事故が起きてもということなんですが、この百三十三という数字自身が、やはり前提が間違っているのではないか、高浜だけで考えていますから。大飯も入れたらこれはなおさら足りなくなるんじゃないですか。委員長、いかがですか。
○田中政府特別補佐人 高浜も、一、二と、三、四と、いわゆる緊急時対策所は別々になるというふうに理解しております。ですから、そこに……(藤野委員「別々にはならない、全部一緒になる」と呼ぶ)一緒にはならないです。 それから、大飯の方も、もう少し後で正確に調べてお答えしたいと思いますけれども、大飯の方は大飯の方でまた別になるのは当然であります。 ですから、合わせて百三十三ということではないということです。
○藤野委員 若干細かいことですので、私の方で紹介させていただきたいんですが、初めは、三、四の審査のときには一、二は動かさない前提だったので、一、二の中に、原子炉建屋ですからがっちりしているということで、一、二の中に緊対所、緊急時対策所をつくるという前提であったわけです。一、二も動かすというふうになった場合には、一、二、三、四共通して対処できるような緊急時対策所を全く別の場所につくるという関電の計画が今出されて、恐らくそれを審査されているんだというふうに思うんですね。 ですから、そういう点で、やはりいずれにしろ大事なのは、事故の経験を踏まえていくということだと思うんですね。 そして、最後に申し上げたいのは、昨年、原子力規制委員会は発足から三年が経過をしたという年でありました。同委員会の設置法の附則では、法律施行後三年以内に必要な見直しを行うという規定もあったわけですが、結局昨年、規制委員会のあり方も基準もまともな見直しをしなかったということで、もう時間が参りましたので、こうした見直しを抜本的にすることなくして委員長が先ほどおっしゃった真の安全文化というのは実現できないということを申し上げて、質問を終わります。
○三原委員長 次に、足立康史君。
○足立委員 おおさか維新の会の足立康史でございます。 福島第一原発事故から先月で五年。本当に全ての被災者の皆様にお見舞いを改めて申し上げるとともに、この五年間、本当に事故の収束に向けて御努力をいただいている関係の皆様全てに、心から敬意と感謝を申し上げたいと存じます。 私、実はもともと経産省におりまして、福島第一原発事故を機に退職をいたしまして、今こうして国会で仕事をさせていただいているわけでありますが、そういう意味では、政治を志して五年ということになりますが、本当に福島第一原発事故は大変厳しい事故であったと思っております。 きょう、委員の皆様から大変大事な御質問をるるいただきました。私、きょうこうして今国会初めての原子力調査特別委員会を開催できましたこと、ありがたく存じます。 ちょうどきょうから第一委員室ではTPPの審議が始まっていますが、本当につまらない議論をしていまして、田嶋筆頭を初め、ここにおいでの民進党の先生方は立派な方ばかりですが、TPPのきょうの特別委員会、第一委員室、もう黒塗りの紙ばかり、黒塗りの資料ばかりテレビにかざして、民進党の皆様が国益に反するような質問を多々されています。 また、TPPの委員会なのに、どうも仄聞すると、年金とか甘利先生の問題とかばかりして、TPPの話はしていません。まあ、民進党の皆様はなかなかTPPの中身がわからないんだと思いますが、しっかりTPPの特別委員会ではTPPの議論をしていただきたいと思います。 申し上げたいことは、第一委員室よりもこの委員会の方がよっぽど重要な、国益にかなう議論をしているなということを感じている次第であります。 おおさか維新の会は、結党以来というか、ずっと変遷があるわけですが、とにかく原子力政策についてはちゃんとやろう、ちゃんとできるなら再稼働して、私は実は高速炉も大事だと思っているんです。きょうも多田部長から御紹介があったように、十万年を三百年に短縮できるわけです。未来への責任、民進党も何か未来への責任と言っていますが、多分、言い出したのは我々が先だと思いますが、本当に未来への責任を考えるのであれば、簡単に高速炉を捨てられるのかな、こう私は思っています。 やるべきことをしっかりやるべきだということについて言えば、行政府については、我が党は、民進党に行かれた方は一人も名を連ねられていません、おおさか維新の会でつくった原発再稼働責任法案というものを御提示しています。そして、立法府、国会にあっては、アドバイザリーボードもまだつくられていません。しっかりやらなあきません。行政府も立法府もまだまだだらしない、私はこう思います。 加えて、今、司法が議論になっています。 規制委員長、川内原発に係る福岡高裁の判決が出ました。判決自体について論評はできないかと思いますが、その中で、火山の審査ガイドに不合理な部分がある、こういう指摘がされています。これは、規制委員長、どうお考えですか。
○田中政府特別補佐人 判決文によりますと、評価ガイドで、火山の噴火の時期とか規模を予測するということを前提としているということでございますけれども、私どもは、その時期とか規模を正確に予測することを求めているのではなくて、その影響が、稼働期間中に原発に影響を及ぼすかどうかというところの判断をするためにどういうことをすべきかということを求めているということですので、若干誤解があるのかもしれませんけれども、そういうふうな理解でございます。
○足立委員 私もつぶさに判決文を拝見していますが、委員長が今おっしゃったように、全体としては地裁よりは大分まともな、地裁がまともじゃないと言うとまた怒られますが、若干司法判断もぶれていますから、そういうところでいうと、福岡高裁の判決を私は評価しています。ただ、今、委員長からもあったように、若干勉強不足じゃないかな、誤解じゃないかなという部分が残っています。 私は、今、行政府もやらなあかんことがまだある、国会もアドバイザリーボードさえまだつくれていない、やるべきことがある、司法府も課題がやはりすごくあるんじゃないかなと思っていまして、知財なんかも、今、知財高裁というのができていますので、これは、私個人、まだ党としてオーソライズしていませんが、原子力高裁をしっかりつくっていく、こういうことも含めて日本の原子力政策を整えていく必要がある、行政府、司法府、立法府、三権がしっかりと原子力に、新しい、今の、これからの、未来への責任を果たせるような体制を三権それぞれが整えていく必要がある、このように思います。 さて、きょう、当時の総理大臣、菅元総理もおいでであります。私、大変、当時の事故、これは事故自体が痛恨のきわみでありますが、当時の政府の対応も問題があったと思います。何が問題か。私は、またぜひ菅元総理の御意見を賜りたいと思いますが、なぜ挙国一致内閣を編成しなかったのかなと今でも思っています。やはり、もっともっと対応の仕方はあった。そういう点で、もちろん産業界、あるいはいろいろな行政機関も課題はあると思いますが、そういうふうに思っています。 一つ、これは東電に伺った方がいいのかもしれませんが、三月十三日にNHKスペシャルで、「原発メルトダウン 危機の八十八時間」という報道がありました。もちろんこれは、適切な部分もあれば、適切でない部分もあるかと思いますが、一つだけ気になったのは、二号機が最悪の事態を迎える可能性があったが、なぜか迎えなかった、よかった、こういう不幸中の、不幸、不幸、不幸中の幸いであったという趣旨の報道がありましたが、結局、では、なぜ最悪の事態、東日本が吹っ飛ぶような最悪の事態を迎えなかったのか。これは解明されているんでしょうか。まず、社長、お願いします。
○廣瀬参考人 お答え申し上げます。 私ども、基本的に、これは二号にかかわらず、三つの号機それぞれですけれども、圧力容器の圧力が下がって、その結果、消防車によって水を入れることができて冷やすことができたというのが大きいと思っています。特に、先生御指摘の二号機につきましては、バッテリーをつないで、十四日のことですけれども、二号機は逃し安全弁という弁をあけることに、圧力容器の弁をあけることに成功しております。それによって、圧力容器の圧は下げることができました。それによって、先生がおっしゃるような大きなことにはならないで済んだというのがあります。 一方で、高圧の蒸気等々は、その外側にある格納容器の方にだんだんたまってまいりますので、格納容器の方は徐々に温度や圧力が高まってまいります。そうした中で、格納容器の中で一番弱い部分と目される上ぶたのシール材というのがあって、ゴムのパッキンみたいなイメージでございますが、そこが高温に耐えられなくなって、そこが劣化をして、そこから外に漏れてしまったということで、放射性物質を外に出してしまったということは痛恨のきわみなんですけれども、それによって圧力が、今度は格納容器の圧力も下がったということで大事に至らなかったというふうに考えております。
○足立委員 ありがとうございます。 要すれば、例えば、私が道を歩いていました、私を目がけて何か鉄の玉が飛んできて、普通に歩いていると頭をぶち抜かれて死んじゃうというときに、そうなるおそれが十分にあったときに、たまたまそこにある石ころに私がつまずいてこけちゃった、それで救われたというようなものだと私は理解しています。すなわち、シビアアクシデント、過酷事故に事故が重なって救われたんですね、日本は。 だから、今回の五年前の福島第一原発事故、何かもう終わったような気にみんななっているかもしれませんが、あるいは、あれぐらいのことなのかなと思っているかもしれませんが、日本がひっくり返るような可能性があったんですよね。だから、私は、やはり関係者、私も含めてみんな、もう一回そこを改めて認識する必要があると思います。 私、きょう、十五分しかないので、もうあと三分しかないんですが、もう一つ、どうしてもやっておかないかぬのは、事故によって放出された放射性物質です。 廣瀬社長、どれぐらいの量のセシウム137等が出たのか、その数字だけで結構です。
○廣瀬参考人 お答えいたします。 大半が事故の三月十一日から三月中に出ていると考えておりますので、三月三十一日までの量をお知らせいたします。 モニタリングカー等、こういうようなところで測定して、風向、風速から評価した結果、セシウム137とセシウム134については、それぞれ十ペタベクレル、一ペタベクレルというのは千兆ベクレルですので、一万兆ベクレルになります。それから、沃素131が約五百ペタベクレル、それから、希ガスが約五百ペタベクレル、そう推定しています。
○足立委員 廣瀬さん、ちょっと時間がないので、途中で切ってしまいまして恐縮ですが、セシウム137だけでも十ペタベクレル、恐らく一万テラ出ているわけです。 環境省、きょうおいでですか。今それがどこにあるのか、どこにあるというよりは、どれだけマネジメントできているんですか。結論の割合だけで結構です。
○高橋政府参考人 ごく大まかな推定でございますけれども、放出されたもので陸域に落ちたものの中で、除染で集めたり、あるいは指定廃棄物として処理をする、そういうものの中に入っているセシウム134と137の量は、大まかに言うと、陸域に落ちたものの約一、二割程度ではないかというふうに推定をしてございます。
○足立委員 まさに今御答弁があって、これもずっと事務方と詰めてまいりました。背景資料はいろいろあります。要すれば、陸域におりたもののうち一、二割しか逆に言うと管理されていない。八割、九割はどこかにあるんです。産業廃棄物として全国に出回っているかもしれません。有価物に乗っているかもしれません。有価物はともかくとして、産業廃棄物、土砂。 私は、福島第一原発事故の前と後で時代が大きく変わったと思っています。戦前戦後、災前災後といいます。私は、福島第一原発事故によって、日本人が向き合わないといけない現実は大きく変わった、こう思っていますが、廣瀬社長、どうですか。
○廣瀬参考人 私どもとしては、事故を起こした事業者として、しっかり今後こうしたことのないように対応していきたいと思っておりますし、また、起こしてしまった事故については、除染、賠償、それから廃炉に向けて最大限努力してまいりたいというふうに考えております。
○足立委員 もう時間が来ましたが、委員長、一問だけ。 汚染水はもう希釈をして出した方がいい、私はこう思っています。諸外国もみんな出しています。きょう、私、幾つか明らかにしたと思いますが、早く本当のことを国民にお示しして、しっかり前へ進めていきたいと思いますが、どうですか。
○田中政府特別補佐人 排出基準以下の汚染水については、今後の廃止措置を速やかに進めるために適切に排出するということをすべきだということは、私も再三にわたって申し上げておりますし、外国の要人からもそういったリコメンデーションをいっぱいいただいていますので、ぜひそういう方向で進めていただきたいと思います。 先生の時間をいただいて恐縮ですが、先ほど、藤野委員からのあれで、私、緊対所は別々であると。緊対所は一から四が共通でございまして、中央制御室が別です。それから、特重施設も別になる予定ですが、今のところ、三、四のみが申請されて、一、二は申請されていないということで、大変申しわけありません。 済みません。ありがとうございました。
○足立委員 ありがとうございました。 とにかく三権で、中でも原子力高裁、これをしっかりおおさか維新の会として議論していくことをお誓い申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○三原委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時十四分散会