外務委員会 第14号
- 発言数
- 82 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2016/05/13
会議録
○岸委員長 これより会議を開きます。 国際情勢に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房審議官垂秀夫君、大臣官房審議官相木俊宏君、大臣官房審議官佐藤達夫君、大臣官房参事官飯島俊郎君、大臣官房参事官高橋克彦君、北米局長森健良君、内閣府大臣官房審議官増島稔君、財務省主計局次長可部哲生君、文部科学省大臣官房審議官藤原章夫君、海上保安庁警備救難部長秋本茂雄君、防衛省地方協力局次長谷井淳志君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岸委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○岸委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。武正公一君。
○武正委員 民進党の武正公一です。質疑を行わせていただきます。 過日、平壌で六日、北朝鮮の国家方針を決める朝鮮労働党大会が始まったということでございますが、金正恩、今度は党の委員長就任ということで、また、基本方針では、並進政策、経済政策と核開発を並行でということ、あるいは世界の非核化に言及と報道があるわけですが、外務省として、今回の北朝鮮の党大会をどのように総括されているのか。また、この後触れるオバマ大統領の広島訪問を控えまして、核、ミサイル、拉致、これについて日本の対応、特にその中でも核あるいはミサイルということで、御所見を伺いたいと思います。
○岸田国務大臣 御指摘の第七回朝鮮労働党大会ですが、五月の六日から九日に開催されました。その中で活動総括報告が行われたわけですが、その中において、御指摘の核、ミサイルの部分に関しましては、核武力を質、量的にさらに強力にしていく意思、あるいはいわゆる衛星の打ち上げを継続する姿勢、これを強調しております。これらは、累次の国連安保理決議、そして六者会合共同声明、さらには日朝平壌宣言、こうしたさまざまな国際的な約束に反するものであり、断じて容認することはできないと考えております。 政府としましては、引き続き北朝鮮に対しまして、さまざまな諸懸案の包括的な解決に向けて、国際社会と協力して働きかけを続けていかなければならない、このように考えます。
○武正委員 そこで、オバマ大統領広島訪問ということで、過日、火曜日の夜だったでしょうか、日米両政府から発表がありまして、水曜日の当委員会でも質疑がございました。 お手元の方に御用意しましたのは、平成二十一年四月でございましたがプラハ演説を受け、九月の政権交代直後から、当時民主党政権でも核なき世界実現のために取り組んできた、その中で二十二年九月に、アメリカ・ウォールストリート・ジャーナル紙への核軍縮・不拡散に関する日独外相共同投稿というものを、これは外務省の和訳でございますが、おつけをしております。 この直後には、三ページにありますように、軍縮・不拡散イニシアチブ、これは、今の日独のそうした呼びかけもあり、特に日豪が主導して開催、第一回外相会合、そして、一昨年の四月十二日には広島で第八回外相会合という形での軍縮・不拡散イニシアチブ、こうしたものがございました。 一ページに戻りますと、岡田外相と当時のベスターベレ・ドイツ外相との共同投稿、この中で、やはり、上から三ポツの、四月に米国NPRで示された、強化された消極的安全保証、非核兵器国に対して核兵器を使用しないという保証を供与するという新たなアプローチが提示されたことも、プラハ演説もあわせて、このときの一つのムーブメントになっていたわけでございます。 そして、核セキュリティーサミットを開催するということで、二〇一〇年からの開催。しかしながら、今回、ことしで第四回、最終回となったわけでございます。 特に、この中で注目は、一番最後の行、そして次のページにかかるところでありますが、「米国の核抑止に依存している日本とドイツが、なぜかくも精力的に核軍縮を追求しているかと疑問に思う人もいるかもしれない。日独両国はこれまでも長い間、」ということで、いわゆる核の傘にある国でありながら、核なき世界の追求、そして三ページにありますように、当初は核リスクの低い世界を目指すということで取り組みが始まったわけでございます。 また、二〇一〇年の八月には、当時駐日米国大使、米政府代表としては初めて広島の平和式典に参加をいたしました。このときの報道でも、米国メディアでは随分批判がありました。そういった中で、米国大使が初めて広島に、そして翌々年には長崎にということでありますが、こういった中で、政府が当時、そしてまた、これは国会も挙げて、そして我々もまた、三年半前に野党になってからも、引き続き米議会などへの取り組み、手紙なども含めて取り組んできた。そういったものが今回のオバマ広島訪問に実を結んだのかなと。もちろん、岸田外務大臣初め現政府、特に外務省中心のお取り組みがあったのは申すまでもございませんが、こういった、与野党挙げて過去からの経緯があるということについての外務大臣としての御認識。 そして、特にお聞きをしたいんですが、この三ページのNPDI、せっかく日本が主導して進めてきて、広島でも二年前にやったわけなんですが、それまでほぼ一年おき、あるいは一年に二度も開かれてきたものが、二〇一四年四月以来、もう二年間開かれていないわけですね。 この先の見通しなども含めて、オバマ大統領も任期一年を切ったわけでありますので、この核なき世界へのプラハ演説、そしてまた、途中ではベルリンでの演説、そして今回の広島訪問ということもありますが、これをやはり引き継いでいく必要が、あるいは責任が、とりわけ議長国あるいは唯一の戦争被爆国日本にはあるのではないかというふうに思いますが、外務大臣の御所見を伺いたいと思います。
○岸田国務大臣 まず、今日まで、唯一の戦争被爆国として核軍縮・不拡散の国際的な議論をリードするに当たりまして、委員御指摘のように、党派を超えて、政権交代等がある中にあっても、我が国としては一貫して国際社会において、核兵器のない世界をつくっていくべきであるという主張を続けてきたこと、このことは大変重要なことであったと思います。党派を超えて多くの関係者の努力がその間あったということ、これはしっかりと指摘しておかなければならないと思います。 そして、その中にありましてNPDIの枠組みは、引き続きまして我が国にとりまして大切な核軍縮・不拡散の議論における枠組みであると認識をしております。 国際社会の中においては、核兵器国、非核兵器国、双方があるわけですが、非核兵器国十二カ国を中心とするこの枠組み、これからも大事にしていきたいと思います。 委員の資料にありますように、第八回会合が一昨年行われてから後、閣僚会合は開かれていないわけですが、昨年は、一昨年の八回までのNPDIの会合の成果をNPT運用検討会議にしっかりと反映させなければならないということで、八回会合までにまとめた二十本の成果文書を一本にまとめ、そしてNPT運用検討会議に反映させようという努力をNPDIとしても行ってきました。 あわせて並行的に、閣僚会合は残念ながらオーストラリア議長の期間においては開かれませんでしたが、局長会合はたびたび開いておりますし、国連の第一委員会においてステートメントを行うとか、あるいは北朝鮮の核実験に当たっては非難声明を発出するとか、このNPDIは絶えず活動は続けております。今は議長国はドイツになっておりますが、ぜひ引き続きこの枠組みは大事にしていかなければならないと思います。 こうした枠組み等を通じまして、引き続きまして国際社会においてしっかりとした議論をリードしていきたいと考えております。
○武正委員 過日、広島で開かれたG7外相会談でも、不拡散及び軍縮に関するG7声明の中で、今言及された「NPDIにより提出された報告テンプレートの推奨に留意する。」という文言もありますし、また、「二〇二〇年NPT運用検討会議につながる運用検討サイクルにおいて前進を続けることが極めて重要」ということで、昨年はコンセンサスが得られなかったNPT運用検討会議でございますので、あと四年ということでありますが、今回のオバマ大統領広島訪問をやはりある面てこに、そしてまた、そのためにも伊勢志摩サミットでこの前進を首脳会談で図るといったこともぜひお願いをしたいというふうに思います。 そこで、手元の資料四ページに「日ソ・日露間の文書における「交渉」の語の主な使用例」ということで、そして五ページには、過日の日ロ首脳会談について、外務省の資料を提出させていただきました。 五ページを見ていただきますと、いわゆる新しいアプローチということで、「これまでの交渉の停滞を打破し、突破口を開くため、双方に受入れ可能な解決策の作成に向け、今までの発想にとらわれない「新しいアプローチ」で、交渉を精力的に進めていくとの認識を両首脳で共有した。」、そして最後のところ、三行目、四行目ですが、「次回の平和条約締結交渉を六月中に東京で実施することで一致した。」と。 次回ということは、では今回が平和条約締結交渉だったのかということなんで、四ページに戻っていただきますと、過去、「日ソ・日露間の文書における「交渉」の語の主な使用例」でいきますと、日ソ共同宣言以来、交渉という言葉はありますが、「平和条約の締結に関する交渉」とかいう形で、若干「交渉」の前に形容詞がいろいろつきながらの「交渉」と。一番最後、二〇一三年、両首脳は平和条約締結交渉を進めることで合意をしたということはありますが、具体的に、五ページ目にありますように、「次回の平和条約締結交渉を六月中に東京で実施することで一致した。」というのはちょっと違和感を感じるんですが、この点と、この新しいアプローチというのは一体どういうことなのか。 これまで、東京宣言、イルクーツク宣言など、四島の帰属を確認することで平和条約の締結をというのが、我々も含めた政府の一貫した方針だったと思うんですが、この東京宣言にあるような、歴史的、法的事実に立脚して、そしてまた両国の間で合意の上作成された諸文書、そして法と正義の原則、このいわゆる三条件、特に歴史的、法的な事実、ここが崩されてしまうのじゃないのかという懸念があるんですが、この点について御所見を伺いたいと思います。
○岸田国務大臣 まず、平和条約交渉ですが、昨年九月、私がロシアを訪問させていただきまして、日ロ外相会談を行いました。その際に、ウクライナ問題等があり中断していた平和条約交渉を再開する、これを確認いたしました。それ以後、事務レベルで平和条約交渉を一回行いました。そして、今回、五月六日の首脳会談において、次回この平和条約交渉を行うというのは、それに続く交渉を行うという意味であると理解をしています。 そして、この新しいアプローチについて御質問をいただきましたが、これまでの平和条約をめぐる議論においては、歴史的解釈あるいは法的な立場、こうしたものに関しまして、双方の議論が激しくぶつかってまいりました。私も、二〇一三年の四月に、初めてラブロフ外相と日ロ外相会談をイギリスのロンドンで開催いたしましたが、その際も、歴史的な解釈、法的な立場について双方が激しくぶつかったのを覚えております。 そして、その後、先ほど申し上げましたウクライナ問題等があり、そして昨年九月、平和条約交渉の再開を確認し、ことしの四月十五日に、私自身五回目の日ロ外相会談を行いましたが、その際に、双方に歴史的な解釈、法的な違い、こうした立場の違いはあるものの、その上に立って双方受け入れ可能な解決策を作成していく、こういったことを確認いたしました。 そして、その議論を踏まえて、今回、五月六日、首脳会談が行われました。これまで停滞してきた交渉に突破口を開くために、今までの発想にとらわれない新しいアプローチで交渉を精力的に進めていく、こういったことで一致をしたわけであります。 その新しいアプローチの具体的な中身については、交渉の関係上、今現在明らかにすることはできませんが、一つは、先ほど申し上げました、四月十五日の外相間での確認をベースにして、その上に上乗せをした、こういった議論であります。そして、我が国の法的な立場等は全く変わりがないということは確認しておかなければなりません。 そして、そうした考え方に基づいて、次回、六月に平和条約交渉を東京において開催するということを確認した、これが五月六日の首脳会談の内容であります。
○武正委員 もう時間になりますので終わりますが、外務省のホームページ、「日本の領土をめぐる情勢」、「北方領土」を見ていただきますと、日ソ、日ロ間の平和条約締結交渉は、平成二十二年二月二十二日以来更新されずに、最後の記述は、日ロ外相会談、岡田大臣の訪ロ、二〇〇九年十二月で終わっております。 ですから、こういったところも含めてしっかりと対応をすることと、その間、やはり日ロの平和条約交渉はとまっていたんだということになるのか、あるいはまた、その新アプローチは、先ほど触れたように、東京宣言、イルクーツク宣言、このことをしっかりと堅持といったことを改めて確認させていただき、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○岸委員長 次に、玉城デニー君。
○玉城委員 生活の党と山本太郎となかまたちの玉城デニーです。 きょうは、他の委員会との重複がありまして、この時間で質問を繰り上げさせていただきましたこと、御配慮いただきましたこと、まず感謝を申し上げたいと思います。 では、早速質問に入ります。 きょうは、沖縄県における防音工事の空調費補助事業について質問をいたします。 もう既に現地沖縄では地元紙で報道されておりますが、在沖米軍基地周辺の学校で実施されている防音事業の空調維持費補助が、二〇一六年度以降の実施設計分から一部廃止されるということが明らかになっています。 この空調維持費補助は、うるささの度合いに応じて四等級に分かれております。この四等級の分類は、八十五デシベル以上が一等級、以下、二等級が八十デシベル以上、三等級が七十五デシベル以上、四等級が七十デシベル以上ということで、幼稚園、保育園、小学校から、高校、大学、短期大学、専門学校までを対象としています。 うるささの度合いが高い一、二級の補助は継続されるが、三、四級は一六年度以降に空調設備の更新などで実施設計を行う空調維持費補助が廃止されるということになっています。 報道によりますと、一、二級より比較的影響が少ないとされる三、四級の補助廃止について、比較的影響が少ないというふうに発表されておりますが、では、どのような調査や検討からこの三、四級が廃止決定になされたのか、どういう検討から出されたか、説明を伺いたいと思います。
○谷井政府参考人 お答えいたします。 防衛省では、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律第三条第二項に基づき、米軍等の騒音による影響防止または軽減するため、学校等に対し、防音工事の一環として、空調機の設置費用及び維持費に対する助成を行っております。 空調機に係る助成制度は、学校等における騒音の実態を踏まえ、騒音による影響を防止または軽減することを目的としているところ、近年、公立学校施設における空調機の設置率が、騒音の発生いかんにかかわらず全国的に向上していることを踏まえ、防衛省といたしましては、本助成制度の見直しを行うことといたしました。 見直しに当たっては、騒音が発生していなくても空調機を設置し維持費を負担している公立学校施設との公平性を考慮するとともに、従来より防衛省としては、病院等のように、施設の機能維持のため騒音に関係なく初めから空調機が設置される施設の場合には、原則として当該施設の空調機を助成していないことなどを踏まえまして、さらに昨今の厳しい財政事情にも鑑みまして、より効率的な助成制度としたところでございます。 防衛省といたしましては、これまで助成の対象としてきた施設への影響も考慮いたしまして、見直しの対象につきましては、騒音の区分のうち、比較的騒音の影響が小さい三級及び四級の学校等に限定し、平成二十八年度以降に設計し新規の設置及び交換工事を実施する空調機の維持費から、順次補助の対象外とすることとしております。 しかしながら、それ以前に設計し設置された空調機につきましては、交換がなされるまで引き続き維持費を助成いたします。 また、当該学校等が平成二十八年度以降に空調機を交換する場合には、その設置費の補助率を最大一割引き上げることとしておりまして、空調機設置に係る初期費用の軽減が図られるということとなります。 このように、防衛省といたしましては、助成制度の見直しに当たって、地元自治体等の財政負担が最小限となるよう措置したものでございます。
○玉城委員 報道によりますと、全国補助対象が二百六十二校・施設、三億一千七百万円ですね。沖縄県内の対象は百八校・施設で二億一千八百万円、昨年度実績による施設の割合は四一・二%、金額で六八・七%となっています。 これは、私の資料、沖縄防衛局のホームページからコピーをいたしました。普天間の周回経路、つまり着陸や離陸をする際の周回経路の図ですが、この図を見ても明らかなように、明らかに当初予定している周回経路よりもはみ出して飛んでいる。これが日常茶飯事なんです。ですから、防衛省が定めているこの四等基準以外にも、慢性的に沖縄県内では基地が原因となる騒音が発生しているということなんですね。 この割合、四一・二%、金額で六八・七%という、本当に大部分を占めている沖縄の補助の打ち切り、その廃止による打ち切りの影響をどのように見ていらっしゃるんでしょうか。お伺いいたします。
○熊田大臣政務官 御答弁いたします。 先ほど次長の方からも御答弁をさせていただきましたとおり、今回この見直しをされるわけでありますが、ことし二十八年度以前に設置されたものについてはさらに引き続き助成をさせていただくということと、新しく設置されるものについては補助率を最大一割上げるということであります。 また、新しく設置される空調機につきましては、従前に設置された空調機と比較して省エネタイプとなるため、ランニングコストが一定程度軽減されるものと考えておりますし、また太陽光発電システムの設置等によって、さらに助成を行うことになれば電気料金等の負担を一層軽減することができるということで、この見直しによる影響はさらに縮小されるものと思っております。 また、米軍機のことでございますが、先ほど御指摘のように、防衛省としては飛行場周辺の騒音軽減は重要な課題であると認識しており、米側に対して、累次の機会に、航空機の運用に当たっては安全な飛行の確保に努めるとともに航空機騒音規制措置等の遵守を徹底し周辺住民に与える影響を最小限にとどめるよう申し入れており、引き続き働きかけてまいりたいと思っております。
○玉城委員 では、続いて、一つ質問を飛ばして、文科省に伺います。 県教育長は、騒音が教育現場に影響を与えることがあってはならないとして、沖縄防衛局に維持費補助廃止の撤回を申し入れるとコメントしています。 学校の騒音基準について、文科省に伺います。学校環境衛生基準で規定する騒音レベルはどのようになっているか、御説明ください。
○藤原政府参考人 お答えいたします。 学校環境衛生基準におきまして、教室内の等価騒音レベルは、窓を閉じているときは五十デシベル以下、窓をあけているときは五十五デシベル以下であることが望ましいというふうにされているところでございます。 この基準につきましては、日本学校保健会及び日本学校薬剤師会が実施した調査結果におきまして、教師の声の平均値が六十四デシベルであるということ、また、最も頻度の高い声のレベルが六十五デシベルであるということが一つございます。また、WHOの騒音に関するガイドラインにおきまして、教師の声を聞き取る知的作業のためには、教師の声と騒音の差が少なくとも十五デシベルは必要であるというふうにされていることから、このような基準が望ましい基準として定められたところでございます。
○玉城委員 五十デシベル、五十五デシベル、それと七十五、七十。三等級、四等級を廃止したとしても、まだなおかつ五十、五十五にはほど遠い騒音の状況に置かれているということですね。 ですから、ふだん生活をしている音と、学校において静寂な環境で学ぶ環境をつくるということとは、全く問題の質が異なっていると思います。ですから、五十、五十五に近づけるよう努力することが本来の防音工事の役割ではないかというふうに私は思料するわけですね。 もう一度文科省に伺います。校外からの騒音に対して学校の設置者が講ずる措置はどの程度可能でしょうか。
○藤原政府参考人 お答えいたします。 学校保健安全法におきましては、学校の設置者及び校長の責務が明確にされているところでございます。 具体的には、学校保健安全法第六条第二項におきまして、「学校の設置者は、学校環境衛生基準に照らしてその設置する学校の適切な環境の維持に努めなければならない。」というふうに規定をされております。 また、学校保健安全法第六条第三項におきまして、校長は、学校の環境衛生基準に照らし、遅滞なくそのために必要な措置を講じ、または当該措置を講ずることができないときは当該学校の設置者に対しその旨を申し出るものとするというふうに規定をされております。 さらに、学校環境衛生管理マニュアルというものを定めておるわけでございますけれども、校外からの騒音につきましては、学校自体で解決できない場合もあるので、学校の設置者による措置を講ずるようにすることが必要というふうな記述がなされているところでございます。 ここで言う学校設置者が講ずる措置といたしましては、一般には二重窓を設置し防音とすることなど、さまざまな措置が考えられるわけでございますけれども、具体的な措置につきましては、関係機関の補助等を得ることも含め、設置者において必要と判断した措置を行うものというふうに考えております。
○玉城委員 時間が来ましたので質問を終わりますが、これはつい二、三日前の地元の新聞です。ヘリコプターが十一機、水平に並んで飛んでいる。私が住んでいる沖縄市の上空です。 こんなことが日常茶飯事で行われているからこそ、しっかりと守るべきものは守る、教育環境も守る、生活も守る、そのための防音設備であり、そのための対策である、そのための予算であるということを改めて申し上げて、この補助の打ち切りについては見直すよう申し入れて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。ニフェーデービタン。
○岸委員長 次に、吉良州司君。
○吉良委員 おはようございます。吉良州司でございます。 まず冒頭、先ほど武正委員からも触れられましたけれども、オバマ大統領の広島訪問決定、前回私がこの場に立たせてもらったときは可能性ということでありましたけれども、それが正式に決まったということで、私からも、岸田大臣、官邸、そして外務省の皆さんの御努力に対して心から敬意を表したいと思います。 前回言いましたし、武正さんの方からもありましたので、この歴史的に意義ある広島訪問を決定したこと自体、極めて意義深いものがあると思いますけれども、当日、さらに意義深くなることを祈念し、お願いしたいというふうに思っています。 きょうは、連休中に安倍総理が欧州歴訪及び日ロ首脳会談を行ったことについて質問させていただきたいと思います。 まず、これも武正委員との質問にかぶって恐縮でありますけれども、日ロ首脳会談についてお伺いしたいと思います。 先ほども新しいアプローチということについての言及がありましたけれども、民主党政権下でも、この北方領土問題の解決というのは最も重要な外交課題の一つとして努力してきたわけですけれども、現政権が、ある意味で執念を持って北方領土問題を解決しようとしているということに対して、これも敬意を表したいと思っております。 その上で、今回の日ロ首脳会談は、これまでの交渉の停滞を打破し、突破口を開くため、双方に受け入れ可能な解決策の作成に向け、今までの発想にとらわれない新しいアプローチで交渉を精力的に進めていくとの認識を両首脳で共有、日ロ二国間の視点だけでなく、グローバルな視点も考慮に入れた上で、未来志向の考えに立って交渉を行うこととし、このアプローチに立って、次回の平和条約締結交渉を六月中に東京で実施することで一致、こういうことであります。 この内容自体、私自身も評価するところでありますけれども、ダブって恐縮ですが、いま一度、双方に受け入れ可能な解決策の作成に向けて、今までの発想にとらわれない新しいアプローチで交渉を進めるということは一体どういうことなのか、まずはお聞きしたいと思います。
○岸田国務大臣 先ほども答弁させていただきましたが、まず、ベースにあるのは四月十五日の日ロ外相会談での議論であります。 日ロ外相会談の議論の中で、双方に歴史的な解釈、法的な立場の違いはあるものの、その上に立って双方受け入れ可能な解決策を作成していくこと、これを確認しました。そして、今度、五月六日の首脳会談において、その結果を踏まえて、首脳間において新しいアプローチで交渉を精力的に進めていく、こういった一致がなされたわけです。 この新しいアプローチそのものについては、今はまだ交渉との関係がありますので具体的に申し上げることはできませんが、基本的な考え方は、四月十五日の外相会談において確認した考え方により上乗せする形で新しいアプローチというものを確認し、それに従って、六月に次回の平和条約交渉を行っていこう、これを確認した、これが首脳会談のありようでありました。 その新しいアプローチということについて、どういうものかという御質問に対しては、一応、現段階では、今申し上げたところまで御説明をさせていただいております。どうぞ御理解をお願いいたします。
○吉良委員 ありがとうございます。 ちょっとこの問題については、本当はもっと突っ込みたいんですけれども、時間をある程度限った質問にさせてもらいたいと思っています。 私が理解するには、この新しいアプローチ、しかも、その前に、これまでの交渉の停滞を打破し、突破口を開くために、双方に受け入れ可能な解決策の作成、こうありますので、今、岸田外務大臣がおっしゃった、確かに、歴史的な解釈、法的な立場、それぞれがあって、先ほど武正さんへの答弁では、岸田外務大臣自身が、ラブロフ外相と交渉するに当たって激しいやりとりがあったというところまでおっしゃっています。 そういう意味では、私は、新しいアプローチというのは、お互いのそれまで積み上げてきた歴史的な解釈、法的立場、それぞれの主張は理解した上で、認めた上で、でも、場合によってはそれを乗り越えというか、それを変えてでも解決していくんだ、こういうことを意味しているのではないかというふうに思っているんですね。 そういう中で、我が国として絶対に譲れないことは、四島が我が国に帰属するという、この四島日本帰属ということが確認されれば、それ以外の条件については、今言った歴史的な、まあ歴史的な解釈もこれは譲れないと思いますけれども、それまでの法的立場等々も乗り越えて北方領土を解決していく、そういう意思のあらわれが、今まで言った、これまでの交渉の停滞を打破して、双方受け入れ可能な解決策に向かってお互いが努力していく、こういうことではないかというふうに私自身は解釈しているんですが、その解釈自体は間違っていないでしょうか。
○岸田国務大臣 まず、四島は我が国固有の領土であるという立場、これは全く変わりません。そして、交渉の姿勢ですが、四島の帰属の問題を解決し、そして平和条約を締結する、こうした交渉の基本的な立場、これも全く変わっておりません。 そして、その上で申し上げると、これも従来から申し上げていることでありますが、政府としては、これまで同様、北方四島の我が国への帰属が確認されれば、実際の返還の時期ですとか態様あるいは条件について柔軟に対応する考えであります。これも従来たびたび申し上げておりますので、基本的には変わらないということであると思います。
○吉良委員 もうこれ以上突っ込みませんけれども、今言った、北方四島が固有の領土である、それがゆえに、四島の帰属は日本であるということが確認された上であれば、今大臣まさにおっしゃったように時期等々については柔軟に対応する、私もそういうことで、とにかく一歩でも前に交渉を進めていただき、平和条約の締結に結びつけていただきたい。 これは、今、我が国の安全保障環境等を考えたときに、去年通った安全保障法制もそうでありますけれども、やはり、我が国を取り巻く安全保障環境が劇的に変化して難しい状況にある、特に中国の台頭というものが念頭にある。そういう中で、いろいろアメリカ等の意向はありましょうけれども、そういう中でもやはりロシアと平和条約を締結するということは、我が国の外交また安全保障方針にとって極めて重要であるということを申し上げて、次の質問に移りたいと思います。 岸田大臣、今、アメリカで大統領予備選が真っただ中でありますけれども、どうやら決着がつきつつあるように思います。共和党はトランプさんがどうやら指名獲得しそうですし、民主党ではヒラリー・クリントンさんが指名獲得しそうな状況でありますけれども、岸田大臣として、トランプ大統領誕生とヒラリー・クリントン誕生と、どちらが望ましいとお考えですか。
○岸田国務大臣 アメリカ大統領選挙、この様子を見ておりまして、アメリカの民主主義のダイナミズムみたいなものを感じ、大変強い関心を持って注視をしております。 ただ、アメリカの大統領選挙、これはアメリカの内政問題であります。そして、ましてや大統領選挙は今行われております。大分候補者が絞られてきたというのは御指摘のとおりだと思いますが、まだ決着がついていない段階で、私がどちらの候補者がいいとか、発言について何かコメントするということは適切ではないと思いますので、引き続き強い関心を持って注視をしていきたいとは思いますが、今の御質問についてはお答えは控えさせていただきます。
○吉良委員 ありがとうございます。 予想どおりの答弁でありまして、実は米国の大統領選について聞くつもりではございません。察しがつくとおり、今回、安倍総理が英国のキャメロン首相と首脳会談を行った際に、英国のEU離脱、六月ですか、国民投票が行われる予定でありますけれども、その英国が決めるEU残留か離脱かということについて、安倍総理は、事務方からの報告によれば、英国のEU残留、離脱の国民投票に関し、英国民が決めることであるとした上で、日本の国益の観点から英国のEU残留が望ましいという考え方をキャメロン首相に伝えた、このように報告を受けています。 今、大統領選挙について、内政だということをおっしゃいました。まず、お聞きしたいのは、このような当該国といいますか、その当該国が、国民の意思でもって例えばトップリーダーを選ぶ、またはこういう形の国民投票を行って右に行く左に行くというようなことを決めようとしている、そのようなときに、我が国がどちらの方が望ましいんだというようなコメントをした過去の経緯があるのかどうなのか、まずそれをお聞きしたいと思います。
○岸田国務大臣 御質問の、過去にそういった例があるのかということですが、その御質問に該当する具体的な案件、要は該当する要件がちょっとはっきりしませんので、過去のいろいろな事例のどれがそれに当てはまるのかにわかにはちょっと判断しかねますので、済みません、お答えするのは難しいと思います。
○吉良委員 おっしゃるように、トップリーダーを選ぶものと今回のような国民投票、右か左かというようなことを選ぶようなものとは、全く性格も違いますし、私が今お聞きした定義自身がはっきりしません。 ただ、私がお聞きしたいことは、我が国の基本的な立場として、やはり相手国の内政にかかわるようなことについては、たとえ我が国の国益がどっちであろうとも、そこに口を挟まないというのが基本的立場じゃないかと思うんですよ。 先ほど、米国大統領選のトランプさんかヒラリー・クリントンさんかという話もしましたけれども、仮に、我が国と友好関係にある国のある大統領候補が、日本なんてけしからぬ、こんな国とは断交だみたいなことを言っていて人気があったとしても、どっちが望ましいかと聞かれても、恐らく、どっちの方が望ましいということは答えないと思うんです。 今言ったトップリーダーを選ぶものと今回のEU残留か離脱かというのは、レベルが違うということはわかっていますけれども、それでも、内政、干渉とは言いませんけれども、相手国の内政にかかわることに対してここまで突っ込んだコメントをした、踏み込んだコメントをしたその理由は何なのか、そして何が目的だったのかということについてお聞きしたいと思います。
○岸田国務大臣 御指摘の英国訪問の際の安倍総理の発言ですが、さまざまな意見交換をキャメロン首相との間で行う中にあっての発言であると思います。 その中にあって、委員も御指摘になられました、まずは本件は英国民が決めることである、これはまず明確に述べております。 そして、その中で、日本の企業の英国投資という観点から考えた場合に、それ以外に平和安全法制の観点もあるのかもしれませんが、こういった観点から考えた場合に英国がEUの一員であることが期待される、こういったことを述べたのではないかと私は理解しております。 日英首脳間での率直な意見交換の中の発言であると理解いたします。
○吉良委員 今大臣もおっしゃったように、我が国からイギリスには多大な直接投資をしている、そして英国においても多くの雇用を生み出している、そして、我が国の企業の意図は、英国そのものというのをマーケットとして捉えている、または、製造拠点として捉えていることはもちろんですけれども、EUに対するゲートウエーという位置づけで投資をしている企業が多い、これは確かなことだというふうに思います。 そういう立場からすれば、イギリスがEUに残留してほしい、これも、今言った日本の経済界なりイギリスに投資をしている企業の立場としてはよくわかります。けれども、もしそうであるならば、EU残留が望ましいというところまでは踏み込まず、我が国の多くの企業はここまで英国に投資をし雇用を生み出しているけれども、その意図としては、EU全体を捉えたその中での製造拠点であり営業拠点でありまたはマーケットとしての位置づけなんだ、そのことをよく理解してほしい、このようにえんきょくに言って、それを聞いたら、日本の国益の観点からどちらが望ましいと思っているかわかるでしょうと。それが、本来、ずっと日本が貫いてきた、ある意味では上品な外交、けれどもきちっと意思を伝えるという外交なんじゃないでしょうか。 いま一度、大臣の見解をお聞きしたいと思います。
○岸田国務大臣 こうした発言は、事柄の性質あるいは内容、そしてさまざまな環境、こうしたものを総合的に判断して評価するべきであると思います。 特に、英国のEU残留については、米国のオバマ大統領も残留を支持する、これは公に発言をしております。 こうした国際的なさまざまな発言等の中でどう考えるかということもあるのではないか、このように考えます。
○吉良委員 もうこれ以上は申しませんけれども、おっしゃったように、確かにオバマ大統領も公言しております。また、IMFの世界経済の見通しに関するレポートでも、英国のEU離脱がどうなるかということについてまで言及しています。よく読めば、やはり残った方がいいと読めるような内容にもなっているという理解をしています。けれども、アメリカが言ったから自分たちもいいだろうというのは、これは私は筋が違うだろうというふうに思っています。 もう答弁は求めませんけれども、日本の国益の観点からこうあってほしいということは伝えることがあっていいとしても、今回は踏み込み過ぎたのではないかということをあえて指摘したいというふうに思います。 私は、この次の質問にかかわってくることなんですけれども、安倍外交、首脳外交の中で恐れることが一つあるんです。それは、やはり一歩踏み込んでしまう。なぜ踏み込むのか。それは、強いリーダーなんだ、強いリーダーシップを発揮しているんだということをあちらこちらで示したがるんですよ。やはりその傾向がある。 今言ったように、実質的に言うべきことは言う、だけれども、日本的な上品なやり方、言い方があるでしょうというふうに私は思っているということを指摘して、この英国から、次に、イタリア、フランス、ドイツ、それからEU、英国、それぞれの首脳会談の中で安倍総理が提起したという、次のG7伊勢志摩サミットにおいて一つの重要テーマ、最大のテーマが、世界経済をどうやって元気づけるのかということ。 この問題認識自体は間違っていないと思いますが、その具体的方法論として、G7が財政出動によって有効需要を創出する、有効需要を創出するというのは、言った国、そこまでは言わなかった国があると了解していますけれども、いずれにしても、財政出動によってこのG7が世界経済を牽引していくんだ、こう言ったというふうに言われています。 そこで、まず、G7伊勢志摩サミットの中で提起しようとしているアジェンダの中で、世界経済を元気にするということが、ワン・オブというか最大のテーマであるという了解でよろしいでしょうか。
○木原副大臣 お答えをいたします。 伊勢志摩サミットでは、今委員御指摘いただきましたように、現下の世界経済の情勢を踏まえた対応策ということが最大のテーマになる、こう理解をしております。 そして、G7議長国として、各国と突っ込んだ議論を行って、世界経済の持続的で力強い成長に貢献できるよう、明確なメッセージを出していきたいと考えております。
○吉良委員 ちょっともう時間が押してきたので。 世界経済が最大のテーマだと言うからには、世界経済が思わしい方向には進んでいないという認識のあらわれだと思いますが、私も、世界経済は順調に伸びていない、場合によっては減速していると言ってもいいぐらいだと思っていますけれども、その原因は何なんでしょうか、簡潔にお答えいただきたいと思います。
○増島政府参考人 先生御指摘いただきましたように、世界経済は弱さが見られておりますけれども、全体としては緩やかに回復しているというふうに認識をしております。 世界経済に弱さが見られる背景といたしましては、中国経済が製造業部門の過剰設備あるいは過剰債務の調整などを背景に減速していること、そうした中で資源価格が下落いたしまして資源国などの経済が減速していること、こういったことがあるというふうに考えております。
○吉良委員 今、簡潔にと言ったので、極めて少ない項目で、中国の過剰設備、債務の問題、それから資源価格、原油価格という話でありました。 こういう中国の抱えている問題をG7が財政出動をやることによって解決できるんでしょうか。また、原油価格を初めとした資源価格の低迷が、資源輸出国を中心に、また新興国を中心に、経済の減速の原因であるとすれば、これがG7の財政出動で解決できるんでしょうか。
○可部政府参考人 お答え申し上げます。 世界経済全体の、ただいま先生御指摘いただきましたような課題に対応いたしますためには、先進国のみならず新興国なども含みます、より幅広い諸外国との共通認識のもとに適切な経済財政運営を図っていくことが望ましいというふうに考えております。 例えば本年二月に開催されました上海のG20財務大臣・中央銀行総裁会議の共同声明では、金融、構造政策における対応とともに、債務残高対GDP比を持続可能な道筋に乗せることを確保しつつ、経済成長、雇用創出及び信認の強化のため、機動的に財政政策を実施するとの合意がなされておりまして、先般四月にワシントンで開催された会議においても再確認をされております。 こうした中で、世界的にリスク回避の動きが金融市場で広がっていることを踏まえて、来るG7仙台財務大臣・中央銀行総裁会議、そして伊勢志摩サミットにおいても、リーダーシップを持って世界経済の持続的な成長への道筋を示していくことが重要であるというふうに考えております。
○吉良委員 今言った上海でのG20の会合でも、そういう財政出動により、ある種有効需要をつくり出すという、旧来型のケインズ経済学的な方法論をとろうとしているんだというふうに思います。けれども、実際、財政出動によって世界経済が上向くような状況なんでしょうか。私は、ちょっときょうはもう時間がないので、どこかの機会に譲りたいと思います、外務委員会の場でもないかもしれませんけれども。 我が国が、一方で一千兆円を超える債務が積み上がり、一方で失われた二十年と言われ続けているということは、今までどおり、こういう不景気のときには財政出動すればよくなるはずだ、もう一回つぎ込もう、これをやってもやっても効果があらわれなかった結果が、少なくとも我が国においては一千兆円の借金であって、かつ失われた二十年じゃないんですか。その我が国が、正直言って成功をもたらしていないこの政策を、世界をリードするG7の場においてそんなものを提起するんですか。 もう時間が来たので、これについてコメントがあればいただきたいと思います。
○岸田国務大臣 財政出動にばかり焦点が当たっているようですが、今回、安倍総理は欧州を歴訪する中で欧州各国の首脳とさまざまな意見交換を行い、そしてその成果としては、金融政策、構造改革、そして財政出動、これらをバランスよく行うべきであるということにおいて一致をしたと理解しています。 財政出動のみならず、構造改革、金融改革、こういったものの重要さも認識しながら全体としてどういった政策を進めていくのか、これは引き続き伊勢志摩サミットにおいてもしっかり議論していかなければならないと思います。 ぜひ、今の国際社会、国際経済状況に鑑みて、意義ある議論を行い、そして国際世論をリードしていく、こうした役割をG7が果たせるよう努力をしていきたいと考えます。
○吉良委員 終わりますが、金融政策、財政出動そして構造改革、これはアベノミクスそのものじゃないですか。けれども、それも今うまくいっていないじゃないですか。これをもう一回、うまくいっていないものを、G7という世界のリーダーの会合の俎上に持ち出すんでしょうかという問題意識を披露しまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○岸委員長 次に、笠井亮君。
○笠井委員 日本共産党の笠井亮です。 垂直離着陸機オスプレイの問題について質問いたします。 沖縄防衛局が昨年十月に二〇一四年度の飛行状況調査結果というのを公表しておりますが、その中で米軍普天間基地でのMV22オスプレイの飛行実態が明らかにされております。 そこで、防衛省にまず伺いますが、二〇一四年度が去年十月に発表ですが、二〇一五年度の結果というのはどうなっているでしょうか。
○若宮副大臣 笠井委員にお答えいたします。 二〇一五年度につきましては、現在集計中でございまして、準備が整い次第、取りまとめさせていただきたいと思っております。
○笠井委員 年度が終わってもう一カ月以上たっているわけで、集計中ということでありましたが、大幅にふえているからなかなか言えないのか、あるいは、安保法制が施行されて激化しているから明らかにできないのでないかというふうな疑念も湧いてくるわけでありますが、いつまでに公表するということになりますか。
○若宮副大臣 通常、過去の部分で申し上げさせていただきますと、大体、二十三年、四年、六年あたりですと、十月、十一月あたりが多うございまして、例年、秋ごろに大体取りまとめができて、公表させていただいているような状況でございます。
○笠井委員 例年の話も私もつかんではいるわけですが、こういうのは一刻も早く出すべきでありまして、できるだけ早くということで先ほど言われたわけだけれども、秋なんということでなく、速やかに出すべきだということを強く求めたいと思います。 そういう意味では、これまで公表されているのが二〇一四年度のデータが最新ということになります。それを見ただけでも、オスプレイの普天間基地の離着陸回数というのが、前年度の千六百六十三回から千七十二回もふえて、二千七百三十五回、それから、日米合同委員会で定めた騒音規制措置で運用が制限される午後十時以降の夜間飛行については、前年度の六十回から約二・三倍の百三十七回に急増しているわけであります。 さらに、航跡結果、飛行ルートの結果についていいますと、いずれの年度も、日米で合意した場周経路を逸脱した航跡、飛行ルートが確認をされているということであります。 そこで、岸田大臣に伺いますが、政府は、オスプレイの訓練、運用では、二〇一二年九月の日米合同委員会合意を含む既存の全ての日米合意が遵守されるというふうに言われますけれども、現実は、遵守どころか日米合意に反する実態が横行してきているというのが実態ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○岸田国務大臣 おっしゃるように、二〇一二年九月十九日のMV22オスプレイに関する日米合同委員会合意を含めて、今日までのさまざまな関係する日米合同委員会合意、これを遵守するということ、これは極めて重要なことであり、我が国としてしっかり求めていかなければなりません。 基本的には、米国側からもこうした合意の重要性、遵守することの重要性、そして安全性を最大限確保して、地元に与える影響を最小限にとどめる、こうした表明は行われているわけですので、我が国としまして、引き続きしっかりと遵守を求めていかなければならないと考えます。
○笠井委員 表明が行われていても、実態がそれを外れている、違反している事態があるということであります。 そこで、日米合同委員会について幾つか伺いたいと思いますが、岸田大臣、資料で配付をさせていただきましたが、外務省ホームページに公表された日米合同委員会の開催というこの資料、配付資料の一項を見ますと、二〇一二年七月二十六日に外務省で行われた合同委員会では、日本政府側から、MV22オスプレイの安全性等について沖縄、岩国のみならず全国的に懸念が広がっていることを説明したというふうにありますが、そういうことをやったということでありますね。これは事実かどうか。
○岸田国務大臣 御指摘の二〇一二年七月二十六日の合同委員会ですが、これはMV22につきまして接受国通報を受けてからの第一回目の委員会になりますが、この委員会におきまして、外務省において日米合同委員会を開催し、日本政府側から、MV22オスプレイの安全性等について沖縄、岩国のみならず全国的に懸念が広がっていることを説明しております。
○笠井委員 そこで、ここに、防衛省が作成した、オスプレイに関する日米合同委員会、七月二十六日、概要という文書がございます。 取扱厳重注意というふうに書いてあるんですけれども、A4で五枚になっております。文書の配付元は日米課と書いてあって、配付先として、いろいろありますが、その中に、次官室、局長、黒江次長、西統幕防衛課長、地方調整課、沖調、日米課内などが列記されております。 この文書を見ますと、外務省ホームページで公表した中身、今大臣が答弁されたことと全く異なる日米でのやりとりが行われていたことがわかります。 例えば、挙げますと、一、オスプレイに関する日本の国内事情とある箇所でありますが、そこには、日本側から、この合同委員会の翌日、七月二十七日にワシントンで行う外務・防衛局長級協議で、沖縄の地元の懸念を払拭するために出すべきメッセージやオスプレイの運用に制約を課すことなくとり得る措置などを議論する予定と説明と。日本政府側から説明している。これに米側は、対応の必要性を理解と応答したとあるわけです。 若宮防衛副大臣に伺いますが、実際はそういうやりとりだったんじゃないんですか。
○若宮副大臣 今、笠井委員の方で御提示の、お手元に多分お持ちの資料でございますけれども、少なくとも私ども防衛省といたしましては、公表した資料でないものでございまして、承知をいたしていないところでございます。 どういった経緯でお手元に入手をされたのかがちょっと私どもでも明らかでないために、お持ちの当該資料が、その真贋や位置づけについてお答えすることはちょっと難しゅうございますので、ちょっと差し控えさせていただければと思っております。
○笠井委員 入手したんです。その公表されない中身というのが、この文書に書かれているということであります。 二〇一二年九月十九日の日米合同委員会合意では、地元において懸念の強い垂直離着陸モードでの飛行は米軍の施設及び区域内に限る、それから、転換モードの時間を短くするというふうにされました。しかし、いずれも、運用上必要となる場合を除きという条件がつけられて、米軍が必要だと言えば許される定めになっている。 まさに七月二十六日の合同委員会で日本側が提起したとおり、オスプレイの運用に制約を課すということなくとり得る措置ということであって、そうした例外条件を設けたということではありませんか。これは合意したものですからね。
○若宮副大臣 今の御質問でございますけれども、二十四年の合同委員会の合意では、基地周辺の住民の方々への御負担というものをできる限り軽減するという課題と、それからまた、もう笠井委員もよく御理解だと思いますけれども、日米安全保障条約の目的を達成するためのアメリカ側の運用上必要な活動を確保するという課題がございます。 この間の、両方の中で、どういった方策をとり得るかということにつきまして日本とアメリカとの間で鋭意協議を重ねた結果取りまとめられたものでございまして、米軍の運用上許される限りの制約を課したものということで御理解をいただければと思っております。
○笠井委員 つまり、米軍が必要だと言えば許される定めになっているということであります。 米側は、これをいいことに、オスプレイの配備当初から、冒頭にも指摘したような、合意破りの飛行を繰り返しているのであります。 九月十九日の日米合同委員会合意には、こうした例外条件が随所に盛り込まれております。例えば、二十二時から六時までの飛行及び地上での活動は制限する、学校や病院を含む人口密集地帯上空を避けるという合意も、米軍が必要と判断した場合、これらを踏みにじる運用が認められている。いずれも、オスプレイの運用に制約を課すことなくとり得る措置ということで話し合った中身が具体化されたものにほかなりません。 さらに、別の例を言えば、配付資料の、外務省のホームページにある七月二十六日の合同委員会の二項でありますが、そこには、米国政府は、モロッコ及びフロリダで発生した墜落事故の調査結果が提供され、飛行運用の安全性が再確認されるまでの間、岩国飛行場での準備飛行を含め、MV22オスプレイの日本でのいかなる飛行運用も控える旨確認したというふうに書かれておりますが、そういう確認をしたということですね。
○若宮副大臣 まず、今、笠井委員の御質問の最初の方の部分でございますけれども、夜間飛行のお話し向き、それからまた垂直離着陸モードでの市街地上空を飛行しているか否かという、そういうようなお話し向きがございましたけれども、平成二十四年の日米合同委員会の合意では、MV22オスプレイの飛行につきましては、御指摘のとおり、二十二時から朝六時までの間というのは運用上必要と考えられるものに制限をされるということ、また、夜間飛行につきましては、ただ、任務の達成や練度の維持に必要な最低限の制限をするということで合意をされているところでございます。 これまでも確かにオスプレイの夜間飛行というのは行われておりますが、累次の機会に、米側に対しましては、その所要というものを私どもの方からも確認をいたしておりまして、政府といたしましても、米軍が日米合意に基づき運用上必要なものとして行っているものというふうに認識をいたしておるところでございます。 また、人口密集地域の上空を垂直離着陸モードで市街地上空を飛んでいるんじゃないかという御指摘でございますけれども、これもできる限り、やはり学校ですとかあるいは病院ですとか、こういったところは特に留意をしながら、人口密集の地域の上空は避けるような形で考えさせていただいておりまして、特に米軍施設や区域内で離着陸モードで飛行するということで、転換モードでの飛行時間をできる限り限定するようにということで規定をしているところでございます。 また、冒頭ございましたけれども、飛んでいる空域でございますが、これは実際逸脱をしているということで御指摘がありましたが、これは逆に、市街地上空を避ける形で、できる限り、お住まいの住民の皆様方に御迷惑がかからない形での飛行経路をとっているということで、さまざま、できる限りの努力をしているというところも御理解をいただければと思っておるところでございます。
○笠井委員 私の問いに何も答えていないじゃないですか。フロリダの話とモロッコの話を聞いたのに、その問いに答えず、今、前の話をやっただけです。 外務大臣、これは外務省のホームページですから。
○岸田国務大臣 御指摘のように、第一回の日米合同委員会の結果の二番に書いてありますように、確認するまで飛行運用を控えるということになっているわけですが、その後、もちろん米国においてもこれは確認を行っておりますが、一方、我が国独自の安全性の確認を行っております。 具体的には、防衛省、国交省、大学教授など、政府内外の航空技術、航空安全や事故調査の専門家、そして航空機パイロット等から成る分析評価チーム、これが設置されています。そして、このチームのメンバーを米国に派遣して、米国における過去の事故の原因を独自に分析する、こうしたことを我が国独自の対応で確認している、こういったことも行っている次第であります。
○笠井委員 確認していると。独自にやっているし、日米の合同委員会、七月二十六日でやっているという話だったんですが、ところが、それと照らしても、この防衛省の文書を見ますと、米側がそのように発言したとは一切書いていないんですね。 この問題で日本側が説明したのは、米側からの事故調査結果の提供を踏まえて、九月上旬を目標としてオスプレイの安全性を判断したいと。このため、早期の調査結果の開示をお願いするということだけであります。米側は、安全性の判断とは日本政府が行うものかと応答し、日本側は、首肯、うなずいたと記されているだけであります。 それだけではなくて、反対に日本側から、オスプレイの安全性を効果的にアピールするために以下の三点が必要と米側に提起したとまで書いてあるんですね。 一つは、事故調査報告書の内容がオスプレイの安全性を十分に確認させるもので、かつ、早期に提出の必要がある。二つ目に、効果的な再発防止策が報告書に含まれること。三つ目に、地元住民の懸念、特に低空飛行訓練について配慮すること。これに対しては米側は何と言っているかというと、米側としてもオスプレイの配備においては安全性をとることとしていると応じているだけであります。 米側にモロッコやフロリダでの墜落事故の徹底究明を責めるべき日本の政府が、反対に、安全性を効果的にアピールする方策を提案するというのは、本末転倒だと思うんですよ。 そこで、若宮副大臣、先ほどこの防衛省の文書自身について確認できないと言われたけれども、取扱厳重注意扱いのものでありまして、極秘指定の文書ではありません。したがって、開示することは十分に可能なものであります。知らないと言うんだったら、副大臣としてきちんと調査を指示して、結果を公表することを約束していただきたい。
○若宮副大臣 先ほど来、笠井議員のお手元にある資料でございますけれども、御提示の資料につきまして、私どもで公表した資料であるということは承知いたしていないところでございます。先ほども申し上げましたけれども、どういった経緯で入手されたものか明らかでないので、その当該資料の真贋、位置づけについてちょっとお答えすることは難しいということをまず申し上げておきたいと思っております。 また、その御指摘の資料につきましては、外国とのやりとりに関するもののようであるようにもお見受けをいたしますので、一般的に、外国とのやりとりにつきましては、その内容を公表するということについては、その前提に行われたものではない限り、やはり先方様との関係もありますので、御指摘のような御発言も含めて、具体的な内容ついてちょっとお答えすることは困難になってまいろうかと思います。 また、今の御指摘の資料でございますが、私どもの方で確認するというふうにおっしゃられたんですが、具体的に、今の資料がどういった形でお手元にあるのかがちょっとわからないものですから、御了承いただければというふうに考えておるところでございます。
○笠井委員 これはきちっと調べるべきだということを強く求めたいと思います。 最後に、岸田大臣。 この文書には、きょう時間の関係で言えませんが、それ以外にも、低空飛行訓練に関しても重大な記述があったり、私、この委員会でもただした経緯があるんですけれども、オートローテーション機能があるから大丈夫だというふうに言っていることについても違うことを書いてあるわけです。 したがって、この防衛省の文書には、外務省ホームページで公表してきた累次の日米合同委員会概要とは全く異なる屈従的な協議が行われていたという実態が記されております。 日米合同委員会が密約の温床と批判されるゆえんがここにあるわけでありまして、主管大臣として全貌を国会と国民に明らかにすべきではないかと思うんですが、所見を伺いたいと思います。
○岸田国務大臣 いずれにしましても、お手元の文書がいかなる文書なのか確認できておりませんので、それに関して、今私の立場から何か申し上げるのは控えさせていただきます。
○笠井委員 少なくともそういう文書があるかということについては、外務大臣として、主管大臣ですから、確認をするというのが必要だと思います。 沖縄県民はもとより、日本国民全体の命と安全にかかわる重大問題でありますので、真相の徹底究明を強く求めて、質問を終わります。
○岸委員長 次に、丸山穂高君。
○丸山委員 おおさか維新の会の丸山穂高でございます。 私からも一般の質疑をさせていただきたいと思います。ちょっと連休を挟みましたのでいろいろな話題があるんですけれども、時間が短いので端的にいきたいと思います。 まず、米国関係を伺っていきたいんですが、大統領選挙が新たな局面を迎えつつあるというところで、まだ確定ではないですけれども、共和党の候補にトランプ氏が恐らく選ばれるんじゃないかという形の方向性が見えてきました。 そうした中で、過去、このトランプ発言で、まあ、日本だけじゃなくて世界じゅうでいろいろな臆測を呼んでいるところで、この委員会でも何度かこのトランプ氏の発言について外務省の見解を聞かれていると思うんですけれども、一方で、まだ決まっていない、候補者の段階なのでお答えすることはというところは聞いておりますし、今回聞いてもそのお答えだとは思うんですが、まず事実ベースで把握だけしておきたいことがありますので、お聞きしたいと思います。 というのは、このトランプ氏の発言で、特に日本の話は核武装の話もありますけれども、一方で、米軍の駐留費の負担をさらに求めると。むしろ、全額支払うべきだという主張までされている候補でございますけれども、そうした中で、まず確認なんですが、現在の在日米軍の駐留経費の負担、日本側がどれぐらい負担していて、そして、これがもし全額になった場合、もしくは、現時点で米軍が使っている額がわかっているのかどうか、わかっているのであれば、それは今日本側が負担しているのは何%ぐらいなのか。そのあたりの現在の数字。これまでの過去の数字でも構いません。客観的にわかる数字、額を、役所の方、お答えいただけますでしょうか。
○谷井政府参考人 お尋ねの在日米軍駐留経費負担につきましては、前回の全特別協定期間中の各年度の予算額をお答えいたします。 平成二十三年度は一千八百五十八億円、平成二十四年度は一千八百六十七億円、平成二十五年度は一千八百六十億円、平成二十六年度は一千八百四十八億円、平成二十七年度は一千八百九十九億円でございます。 なお、現特別協定、初年度でございます平成二十八年における予算は千九百二十億円というふうになってございます。
○丸山委員 そして、米軍側はどれぐらい出しているのかというのは把握されていますか。
○森政府参考人 お答え申し上げます。 日米の負担の割合という御質問でございます。この割合につきましては、先ほどの御質問でも言及がございましたとおり、そもそも、米軍駐留に伴って必要となる経費の範囲をどう見るかという問題がございます。一概になかなか算定できないということであろうと思います。 過去におきまして、国会においても、HNSのほかに、施設の借料、周辺対策に係る経費等、一定のものをその駐留経費と観念するという前提を置きましてあえて試算を行った結果、これは二〇一〇年度でございますが、日本側五三%、米側四七%という数字を御説明したことはございます。 一方、米側におきましては、これは二〇〇四年版の国防省の報告書でありますけれども、日本側の負担割合が七四・五%という数字を出してございます。それでは、その数字に際して経費の範囲をどう捉えたのか、いかなる算定基準を使ったのかということについては、これは米側は明らかにいたしません。したがって、どういう根拠の数字なのかということはわからない、こういうものでございます。 さらに、為替レートの問題がございまして、これはいつの時点のレートをとるのか。一ドル八十円と百二十円で、もう全く割合が異なってまいります。こういう状況でございますので、政府としてこれが日米の負担割合だという数字を出すことは、基本的にはできないというふうに考えております。
○丸山委員 できる限りの範囲でお答えいただいてありがとうございます。 とはいえ、となると、十倍や何十倍に膨らむというわけではもちろんない中で、今出たような数字の範囲ぐらいに予想されるというのは、どなたが聞いてもわかる範囲かなというふうに思います。 そうした中で、このトランプ氏の発言でございます。私個人としても、党としても、これは我が国にとってもきちんと議論しなければいけない機会だというふうに考えています。 この国の防衛のあり方として、もちろん日米同盟が基軸としてあって、その中でどう守っていくか、さらには、日米同盟が必要なんだということ、そしてさらには、日本国、現在負担はきっちりやっているという御説明を、石破大臣も防衛大臣もされていると思うんです。 この点はうちの党としても一緒なんですが、しかし、未来永劫この関係が続けられるのかというのは、今回のトランプ氏の発言を機に、議論をきっちりと、どういう防衛のあり方があるのか、またシミュレーションも含めてやっていくというのは非常に大事だなというのを我が党としても発信していますし、やっていこうという話をしています。 そうした中で、大臣、お聞きしても、まだ候補者の段階でというお言葉もあると思うんですけれども、それはわかりますので、それ以外も含めて、どう率直にお考えになるのかということをお聞かせいただけますでしょうか。
○岸田国務大臣 委員おっしゃるように、大統領選挙の候補者の発言についてはコメントは控えますが、その上で申し上げれば、まず、厳しい安全保障環境の中で、日米安保体制を中核とする日米同盟、これはアジア太平洋地域の平和や安定や繁栄に極めて重要であると認識をします。そして、日米安全保障体制は、これは日米いずれかのみが利益を享受するという枠組みではないと思いますので、これは日米間で適切に分担するべきであるということを基本的に思います。 そして、その分担のありようがどうかということにつきましては、先日のHNSの議論においても、まずは在日米軍の円滑かつ効果的な運用を支えるHNSは重要であるという認識、一方、我が国の厳しい財政状況の中で国民に理解を得るためにはどういった負担であるべきなのかというような議論など、さまざまな議論が行われ、各経費項目を適切に見直し、めり張りのある経費負担となったと考えております。 こういったさまざまな議論を積み重ねて、日米間で適切な経費分担が図られていると考えています。
○丸山委員 御答弁ありがとうございます。引き続きよろしくお願い申し上げます。 次に、時間がないので、沖ノ鳥島の関係の件をお伺いしたいと思います。 台湾で動きが出ていまして、気にしているんですけれども、台湾の総統の沖ノ鳥島に関する発言、そして巡視船を沖ノ鳥島付近に派遣しているという動きも報道で出ております。 現時点で、このあたりの一連の経緯について、役所の方、お伺いできますでしょうか。
○秋本政府参考人 お答え申し上げます。 四月二十四日の夜でございますが、哨戒中の海上保安庁航空機が、沖ノ鳥島東南東の排他的経済水域内において、操業中の台湾はえ縄漁船を確認いたしました。翌二十五日早朝、現場に急行した当庁巡視船が、排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律違反により、無許可操業でございます、同船の船長を逮捕いたしました。その後、四月二十六日に担保金が支払われたことから、同人を釈放しております。 その後でございますが、海上保安庁では、台湾当局の船舶が沖ノ鳥島周辺の我が国排他的経済水域付近を航行していることを確認しております。 ただ、現時点、現在においては確認はしておりません。 以上です。
○丸山委員 現在確認していないということですが、一方で、かなり急激に台湾側も動いているなという印象があります。台湾といえば、馬英九政権は、もう、多分今月で終わりだったというふうに思います。そのタイミングで沖ノ鳥島を岩だと言ったり、漁船の件で巡視船を出したり、非常に急速な動きをしている。 日本の正当性がある立場だというふうに思います。現に、国連の大陸棚限界委員会の勧告でもきっちり沖ノ鳥島の海域について我が国の排他的経済水域は認められていますし、何より国際法である条約においても、百二十一条一項ですか、「島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるもの」という意味でも、我が国の主張としてはきっちり言っていけるものだと思います。何より外交戦略上非常に大事なところだというのが、野党も与党もなく一致しているところだと思います。この点、我が国としても台湾に対してきっちり、とめていく動きをしていかなければいけないと思います。 政府として遺憾だという表明をされたというのは聞いているんですが、いつも聞いている方としては、遺憾じゃいかぬだろうというと変だけれども、遺憾じゃなくてもっと何かできるものはないのかなというのは正直いつも思うところ。外交なので、例えば、中国なんかは、東シナ海の件は外交ルートでいつも遺憾だと抗議するというのをやっておられるというのがありますけれども、台湾の件に関して外務省はどういう動きをされたか、そして今後どういうことがとれるのか、その対応と見解についてお伺いしたいんです。
○岸田国務大臣 まず、沖ノ鳥島は、国連海洋法条約上、島としての地位は確立しておりますし、よって、周辺海域に排他的経済水域等が設定されています。台湾のこの主張は受け入れられません。そして、台湾側の一連の動きについては、交流協会台北事務所代表を初め交流協会を通じて、台湾側に対してさまざまなレベルで申し入れを行っております。 政府としましては、海洋における我が国の主権的権利を守る観念から、必要な体制をとっていかなければならないと考えます。 引き続き、冷静かつ毅然と対応していきたいと考えます。
○丸山委員 お願いしますとしか私の今の立場では言えませんけれども、本当にお願い申し上げます。 そういった意味で、馬政権は中国の方にちょっと寄っているのかなという気がするところでございますし、その中国も、東シナ海だけじゃなくて南シナ海の件でかなり各国ともめているというのが今の現状で、特にシーレーン、あの辺の日本のシーレーンであるところはどこも脅かされているのかなというふうに思います。 この連休中に外務大臣は、東南アジア、中国も行かれて、経済面でももちろんいろいろな交渉をされてこられたと思います。時間がありませんので安全保障面について、特に南シナ海の問題について、中国、東南アジア、特にASEANの議長国ラオスも御訪問されて、いろいろな成果はあったと思いますけれども、どのような成果が得られたと考えているか、そして、その影響についてどういうふうになっているのか、外務省のお答えをいただけますでしょうか。
○岸田国務大臣 今回の中国そして東南アジア訪問ですが、御指摘の南シナ海の問題に限って申し上げるならば、南シナ海は、まず、国際社会共通の関心事項であるというふうに考えます。 中国との間においても、南シナ海情勢について率直な意見交換を行いました。我が国の立場をしっかり伝えました。そして、東南アジアの国々においても、基本的には、今回の訪問はメコン諸国との友好協力関係の再確認ではありますが、やはり南シナ海に対する関心はあり、議論が行われました。 東南アジアの国々においても、ASEANの一体性が重要であるということ、さらには国際法を遵守するということ、そして平和的に解決するべきであること、こういった点については一致できたというふうに思っています。 引き続き、中国との間において、関係全体においては前向きな協力関係をしっかりとふやしていくことを考えていかなければいけないと思いますが、こうした南シナ海等海洋の安全保障についても率直な意見交換を続けていきたいと思いますし、東南アジアの国々においては、こうした問題を平和的に解決するためにはどうしたらいいか、さらには海上法執行能力の向上について日本として支援をしていくなど、地域の平和や安定のために協力をしていきたいと考えます。
○丸山委員 最後にしたいと思いますけれども、島といえば、やはり北方領土の件も気になるところでございます。 総理がロシアを訪れられて、新アプローチでというのが各紙紙面に躍っております。 関係者からしたら、どういうものなのかというのはすごく気になる、しかも、わかりにくいところなんですが。言える範囲はあると思いますけれども、できれば解説を加えていただければ、それで最後にしたいと思います。よろしくお願いします。
○岸田国務大臣 新しいアプローチですが、これは四月十五日の外相会談における結論、すなわち、両国の間においては歴史的解釈あるいは法的立場の違いはあるものの、その上に立って双方受け入れ可能な解決策を探していこうということを確認し、そしてそれを踏まえて、五月六日の首脳会談において、新しいアプローチに基づいて議論を続けていこう、こういったことを確認した次第です。 すなわち、四月十五日の外相会談での議論に上乗せする形で、新しいアプローチ、議論のあり方を確認したということであります。 具体的な内容については、交渉等の関係で、まだ今の時点では明らかにすることはできませんが、このアプローチに基づいて、六月、東京において、次回、平和条約交渉を行っていきたいと考えております。
○岸委員長 丸山君、時間が来ております。
○丸山委員 もう時間が来ましたので、これで終わります。まだまだお伺いしたいんですけれども、時間ですので終わります。引き続き、次回に譲りたいと思います。ありがとうございました。
○岸委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時六分散会