予算委員会 第8号
- 発言数
- 443 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 10
- 開催日
- 2015/03/18
会議録
○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十七年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本放送協会会長籾井勝人君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 平成二十七年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、一般質疑を百二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党二十一分、民主党・新緑風会四十三分、公明党十二分、維新の党八分、日本共産党八分、日本を元気にする会・無所属会八分、次世代の党五分、無所属クラブ五分、社会民主党・護憲連合五分、新党改革・無所属の会五分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 平成二十七年度一般会計予算、平成二十七年度特別会計予算、平成二十七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 これより一般質疑に入ります。古賀友一郎君。
○古賀友一郎君 おはようございます。自由民主党の古賀友一郎でございます。 今回、初めて総理に質問させていただく機会をいただきました。何分、新米議員ではございますけれども、私なりの真摯な質問でございますので、安倍総理始め閣僚の皆様方におかれましては、何とぞ明快かつ前向きな御答弁をよろしくお願い申し上げます。 まず、戦後七十年談話についてお尋ねをいたします。 この度の談話は、初めて戦後生まれの総理が出される談話となります。とかく報道では、植民地支配、侵略、おわびといった文言を使用するのかどうかといった点に関心が集中しがちでありますけれども、是非、国民の多くが納得ができ、かつ諸外国にも理解してもらえるような、そういう談話を出していただきたいと、そういった思いから、二点について私の考えを申し上げた上で、総理のお考えをお尋ねしたいと思います。 一つ目は、我が国の戦前の歴史の検証についてであります。 我が国は東京裁判を受け入れ、戦争の刑事責任についてけじめを付けました。サンフランシスコ講和条約、日韓基本条約等々、戦後処理を行ってまいりました。対外的なおわびについても、過去二回の談話を始め、機会を捉えて申し上げてきました。 しかし、一つやり残していることがあると思っております。それが歴史の検証であります。言い換えれば、何を反省し、どういうことを教訓とするのかという整理でありまして、これは言葉を換えれば、我が国はどうしてさきの大戦に突入をしてしまったのかという分析、検証と言ってもよいと思っております。 幕末以降の日本近代史を振り返ってみますと、我が国の先人は国家存亡の危機に幾度も直面しながら、それを乗り切ってアジアでいち早く近代化を成し遂げ、列強の植民地支配を受けずに自力で独立を維持し続けました。このことは私たち日本人の誇りとするところであります。しかしながら、いつしか我が国の歴史の歯車は狂い始め、それを修正し切れないままにあのような無謀とも言える戦争に突入し、内外に甚大な被害を生じさせてしまったわけであります。 そうした一連の歴史の流れの中から、さきの大戦の原因を整理する必要があると思うわけであります。あのような悲惨な戦争を二度と繰り返してはならないということは、これは国民のコンセンサスであると言ってよいと思いますし、諸外国が我が国に期待することも、二度とあのような戦争を起こさない国でいてもらいたいということではないかと思います。 戦後七十年、我が国は戦争をしないできたことを考えれば、今更そんな検証が必要かという声も聞こえてきそうではありますけれども、戦後七十年がたち、戦争を体験したことのない国民が大部分を占めるようになってきたからこそ、戦争を繰り返さないために、どうしてああいうことになってしまったのか、何を間違ったのか、これから私たちは何を気を付けていかなければならぬのかといったことを整理することによって、教訓として、我が国の行動指針としていくことが必要なのではないかと思うところであります。 我が国は、これまでそれを曖昧なままにしてまいりました。村山談話でも、単に、過去の一時期、国策を誤ったという表現で片付けられていますし、小泉談話でも、過去を直視して、歴史を正しく認識しという表現で片付けられています。 私は、侵略といった言葉を嫌う人が少なからずいるのも、そういった整理がなされないままに戦前の我が国の歴史全体を否定するかのようなレッテルを貼られることに抵抗感があるからではないかと思っております。安倍総理も二十世紀の経験から酌むべき教訓を探ろうとしておられるようでありますが、今回新たに談話を発出するこのタイミングは、国民が教訓を共有する好機ではないかと思うわけでございます。 そして、次に、二つ目の提案でございますけれども、今回の談話に国際社会への訴えを盛り込むべきではないかということであります。 これまで二回の談話は、政府の決意表明にとどまっております。私は、十九世紀から二十世紀にかけての国際社会最大の反省点は、帝国主義、すなわち軍事力を背景とした対外膨張主義であったと思っております。我が国もその中に加わったわけでありますけれども、列強が各々、力によって自国の利益を追求した挙げ句、最後には二度にわたる悲惨な世界戦争になったわけであります。 世界の平和と安定を維持すべく我が国が努力すべきことはもちろんでありますけれども、我が国の努力だけでは到底できるものではありません。そこで、我が国の国際社会に向けた訴えとして、力による国益追求を許さない、法の支配を徹底すべきことをアピールしていくべきだと、このように考えております。敗戦国とはいえ、戦後七十年、一度も戦争をせず国際平和に貢献してきた我が国は、そのことを国際社会に訴える資格があると思います。 以上、今申し上げた二点につきまして、安倍総理の御見解をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま古賀委員からは御見識にあふれた助言をいただいたと、このように思っております。 先般、二十一世紀構想懇談会を立ち上げたところでありまして、自由闊達な御議論をいただくために、歴史や政治に造詣の深い学者、言論界、ビジネス界など、幅広い分野の様々な世代の方々に委員に就任していただいています。十三日に開催された第二回会合では、二十世紀の世界と日本の歩みをどう考えるか、私たちが二十世紀の経験から酌むべき教訓とは何かについて活発な御議論をいただきました。 これは、まさに今委員が指摘をされました、さきの大戦に至る日本の歴史自体を総括すべきではないか、私はそのとおりだろうと考えています。しかし、それはあくまでも基本的には有識者、学者、歴史家にまずは委ねるべきだろうと、このように考えるわけでございます。政府にいる我々がそうしたことについての発言は直ちに政治・外交問題化するわけでございまして、結果として、言わば歴史的な、冷静な、冷徹な分析に至ることは難しいということになってしまうと。 そこで、まずはそういう方々に議論をしていただく。この議論のアプローチの仕方としては、今委員が御指摘になったように、これは単に日本だけ、あるいはある期間だけではなくて、もっと広く、世界全体を俯瞰しながら、どういう時代であったのか、その中で日本が取った行動はどうだったのか、果たしてこのときにこういう選択肢があったのかどうかということも含めてよく考えていく。そして、それは長い時間軸の中でどのように、様々なそういう状況に向かってそういう状況が形成されてきたのかということについても冷静に議論していく必要があるんだろうと、こう思うわけであります。引き続きまして、この二十一世紀構想懇談会においては、二十一世紀の世界の在り方、そしてその中で日本が果たすべき役割等について大いに議論をしていただきたいと、こう思います。幅広い有識者の方々から様々な御意見を伺った上で、政府として新たな談話について検討をしていきたいと考えております。 いずれにせよ、新たな談話については、さきの大戦への反省、そして戦後の平和国家としての歩み、今後、日本としてアジア太平洋地域や世界のために更にどのような貢献を果たしていくべきか、次の八十年、九十年、百年を見据えて日本はどのような国になることを目指しているのかといった点について世界に発信をしていきたいと考えております。
○古賀友一郎君 ありがとうございました。 安倍総理の考えておられることと私、共有しているかなというちょっと今感じをいただきました。世界を俯瞰してというのは、今まさに私が申し上げたその一点目と二点目のリンクの問題ではないかなというふうに思っております。そういったことを含めて、今後、是非とも良い談話を出していただきたいと思います。 戦後七十年がたちまして、八割以上の国民が戦後生まれとなっております。終戦時に成人となっていた方はもはや一%ほどしか御存命ではございません。九九%の国民が戦後生まれ、若しくは終戦時には未成年であった人たちです。世代は替わって、戦後生まれの総理が談話を出す時代になってまいりました。もとより、世代が替わっても国として負っていかなければならない責任はあると思います。しかしながら、時代が変わり行くにつれて、その世代ごとになすべきことも変わるし、それまでできなかったことあるいは言えなかったことも、できたり言えたりしてくるようになると思います。今の我々がなすべきことは、さきの大戦を美化することでもなければ、過去の失敗に卑屈になることでもないと思っております。歴史を客観的に見ることのできる私たちは、それを冷静に分析、検証して今後の教訓とすることができると、このように思っております。 今回の談話がその契機となることを期待をいたしまして、次の質問に移ります。 次に、核兵器の廃絶についてお尋ねをいたします。 戦後七十年の今年は被爆七十年の年でもございます。私も被爆地長崎を地元とする議員でありますけれども、先週の金曜日、心配な報道に接しました。 お手元にお配りしている資料でございますけれども、これは、来月からニューヨークで開催されますNPT、核拡散防止条約の再検討会議に向けて、オーストリアが核兵器禁止を呼びかけるために国連全加盟国に配付をして賛同を求めている文書とされております。 この地元紙の報道によりますと、我が国の政府はこの文書に賛同しない方針を固めたということで、長崎県内の関係者から批判の声が上がっているということであります。この記事には核の傘への影響を懸念する米国政府の働きかけもあったと書かれておりまして、我が国の政府は、核の傘に頼る安全保障政策との整合性から、この文書が核兵器を禁止、廃絶する条約の必要性を訴えている点を問題視していると報じられています。恐らくは、この裏面のアンダーラインを私の方で引いている箇所ではないかと、このように思いますけれども、そういった報道がなされているというわけでございます。 今回の核兵器の非人道性に関する文書につきましては、一昨年十月、それまでそうした共同ステートメントに参加していなかった我が国が初めて参加をしたという経緯もあっただけに、私もやや逆戻りしたかのような印象で、驚きを持ってこの記事を読みました。記事によりますと、あたかも日本政府が核兵器の廃絶に反対しているかのような、そういう印象を与える報道ぶりとなっているわけでございますけれども、果たして本当にそうなんでしょうか。 特に、岸田外務大臣は被爆地広島御出身の政治家として、今申し上げた共同ステートメント初参加を決断した方でいらっしゃいますから、是非とも、その真意といいますか、実際にこのオーストリアの文書にどう対応されようとしているのか、お伺いをいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) 委員も長崎出身でいらっしゃいます。私も被爆地広島出身でありますので、御指摘のこのオーストリアの文書に関心が集まっている、こうした事情については理解をいたします。 そして、御指摘の点について考えるに当たってまず大事なことは、今年被爆七十年であり、五年に一度のNPT運用検討会議がニューヨークで開催されます。このNPT運用検討会議、これをいかに成功させるか。そして、この会議において成果文書が恐らく取りまとめられることになります。この成果文書をいかに充実させるか。これが重要だと考えています。この会議の成功のために、あるいは成果文書充実のために、オーストリアも御指摘のような文書を提出されました。こうした努力には我々も敬意を表したいと思います。 ただ、我々も、この会議成功のために、NPDI、核兵器を持たない国十二か国でつくる議論の枠組みを通じて十八本の文書を既に国連に提出をしています。その中には、核兵器保有国の透明性を高めるべきであるとか、あるいは軍縮交渉についても、米ロだけではなくしてマルチの核軍縮会議を行うべきであるとか、あるいは非人道性の議論も、核兵器国と非核兵器国を結び付ける触媒とするべきであるとか、あるいは世界の政治リーダーは被爆地を訪問するべきであるとか、こういった具体的な、実践的な取組をこの基本的な文書十八本の中に盛り込んで既に国連に提出をしています。そして、これ以外の国も多くの文書を国連に提出し、そして、これからも様々な国がこの会議成功のために様々な取組を行おうとしています。ですから、現時点でその一本一本の取組や文書について我々が賛成するとか反対するとか、何も決めているものはありません。 大事なことは、核兵器のない世界を実現するためには、核を持っている国と核を持っていない国、共に協力しなければいけない、双方に協力を求めなければならない、こういった点であると思っています。是非、そういった観点から、我が国としまして、これまでも現実的そして実践的な取組を働きかけてきたわけですが、今回のNPT運用検討会議成功に向けてもそういった観点からしっかり取組を行い、各国に働きかけていき、そして必ずや、この被爆七十年の年に行われる五年に一度のNPT運用検討会議、成功に導いていきたいと考えています。
○古賀友一郎君 ありがとうございました。岸田大臣の本心が、そのしかとしたまなざしから伝わってきたように思います。 まさしくこのNPT再検討会議の成功が目的であって、これが一番重要なことなんだと。私も心配していたのは、この文書があたかも踏み絵のように使われて、核保有国と非保有国との間に溝が生じることを懸念をいたしておりました。 先日、クリミアの併合に関して、ロシアが核兵器の使用の準備を指示していたという驚きの報道もありまして、確かに一日も早く核兵器をなくしてほしいという、そういう思いというものは十分これは理解をできるわけでありますけれども、結局、その核保有国と一緒になってこれを取り組んで前に進めていくということが大切であるということは、本当にそのとおりだというふうに思います。 オバマ大統領のプラハ演説もありましたように、核保有国にもその廃絶に対する理解も見受けられるというわけでございますし、実際に米国もこの会議に入って一緒に検討しているというところでありますから、両者の間に溝が生じてしまうことは、かえってこれは進展に水を差してしまうのではないかなと、このように思っております。 私は、この核廃絶の問題と核による安全保障の政策というのは、とかく矛盾、対立する問題として取り上げられることが多いんですけれども、そうではなくて、理想と現実のギャップだろうと、このように捉えております。現にそうだからといって理想を放棄するのは、これは本末転倒でありますし、理想に走り過ぎて現実を見ないというのも問題であります。どんな政策にも理想と現実のギャップはあるわけでありまして、現実を理想に近づけていくのがまさに政策、政治ではないかと、このように思います。 唯一の被爆国である我が国は、まさしく、好むと好まざるとにかかわらず、核兵器廃絶に向けて国際社会をリードする使命と期待を負った国でございます。今回の文書に賛同する意思、これを明確にするかどうかということよりも、核兵器を廃絶するという我が国の目標はぶれないんだということを、この際、安倍総理から明確におっしゃっていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 来年、日本は国連に加盟をして六十年を迎えます。加盟時、当時の重光葵外務大臣はスピーチの中で、日本は広島、長崎を経験した、つまり日本は核の悲惨さを知っているということを述べたわけであります。これはまさに、日本こそが核の廃絶に向けて努力をしていく、こういう意思を国連加盟に当たって述べたものと私は理解をしております。 世界で唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けて国際社会の核軍縮・不拡散に関する取組を積極的に主導していくことは、我が国に課せられた重要な使命であると思います。 核兵器のない世界の実現に向けて、我が国は、四月からニューヨークで開催される二〇一五年NPT運用検討会議などにおいて、これまで核兵器の廃絶に向けて我が国が主導するグループであるNPDIを中心に現実的かつ実践的観点から努力を積み重ねてきております。 まさに、古賀委員が指摘されたように、しっかりと理想を掲げる、そして、この掲げた理想、このたいまつは決して炎が消えることはないわけでありますが、課題は何といってもやはりこの理想に向かって一歩でも近づいていくことであります。いたずらに核保有国との関係に溝をつくって、立派なことは言っているんですけれども一歩も実は理想に近づいていくことにはならないというアプローチは私たちは取らない。私たちは、理想はしっかりと掲げながら、その理想に向かって一歩でも進んでいく努力を主導的に行っていきたいと、こう考えているわけでありまして、引き続き積極的に取り組んでいく決意であります。
○古賀友一郎君 ありがとうございました。 安倍総理の御発言が本当に力強く心に響いてまいりました。是非、そのたいまつに向かって一歩でも二歩でもよろしくお願いしたいと思います。 昨日の当委員会において、岸田大臣から、軍縮・不拡散という外交努力も積極的平和主義に入るという、こういう御答弁がございました。我が国の役割は、この問題を対立の図式にせずに、まさに積極的平和主義の観点から両者の間を取り持って核兵器のない世界の実現に向けて国際社会をリードすることだと、このように考えておりますので、しっかり取り組んでいただきたいと、このようにお願いを申し上げて、次の質問に移ります。 ここで、昨日、小川理事から御報告をいただきました委員派遣調査を踏まえてお尋ねをしたいと思います。 今回、滋賀、京都を視察させていただいたわけでございますけれども、各地で対応に当たっていただいた方々には本当にお世話になりまして、感謝申し上げますとともに、やはり現場を見ることの大切さということを本当に改めて実感をした次第でございます。 今回の調査で特に私感じましたことは、技術力といいますか、我が国の技術水準の高さということでございました。 滋賀県のブリヂストン彦根工場では、パンクして空気圧がゼロになっても当分走り続けられるというタイヤ技術の紹介等々ございましたし、また、堀場製作所におきましては、自動車排ガス測定機器の分野で世界八割のシェアを誇るその技術力、そして組織力に感心をいたしました。特にこの堀場製作所におかれましては、同社が大きく業績を伸ばした期間が我が国ではいわゆるバブル崩壊後の失われた二十年という期間とちょうどぴったり符合するということで、その間にこれだけ会社が成長するということに非常に驚きを感じたわけでございます。また、京都大学のiPS細胞研究所におきましては、iPS細胞が持つ無限の可能性と、そして再生医療への応用が本当に急速に進んできているということを目の当たりにいたしまして、本当に驚きとともに明るさを感じたところであります。 こうした技術の数々はまさしく我が国にとりまして宝でございまして、目下の政府として最重要課題である経済再生そして地方創生もこうした宝さえあれば本当に先行きが明るいのではないかなと、このように思えた次第でございます。 ただ、そうした中にありまして気になったことがありましたので、それについて御質問したいと思います。それは、iPS細胞研究所の課題についてでございます。 山中伸弥所長のお話によりますと、二〇二〇年までの初期の目標については、これはもう順調に達成できるという御説明でございましたけれども、その先の二〇三〇年までの中長期目標に向けては、資金と人材確保の両面にわたって非常に課題を抱えておられて、山中先生も大変悩んでおられるようでした。 資金面では、ちょっと具体的に御紹介申し上げますと、本格的にこれからiPS細胞技術を使って臨床研究、あるいは治験、承認という段階に入っていくわけでありますけれども、この段階に入ってくると、これまでの基礎研究に比べると随分とやっぱりコストが掛かるというようなお話、こういった量的な資金面の問題が一点ございました。 それと、あと、この研究所はいわゆる競争的資金の割合が非常に高いということで、せっかく機器を購入しても、高価な高い機器を買ってもそれ以外の研究に使えない、縦割りの資金になっているということで、非常に非効率になっているという、そういう資金の質的な問題、こういったことも伺ってまいりました。 また、あるいは人材確保の面におきましては、今後iPS細胞の医療応用を進めていくに当たりまして、その研究者をサポートするスタッフの体制ですね、これが圧倒的にこれからはやっぱり足りなくなってくるというようなお訴えがありました。 これは人材の量的な問題といたしますと、一方で、研究所の教職員の九割が有期雇用の方だということで、期限が切れるともうその先がないという状況なので、大変不安定な状況の中でこの研究を進めているというお訴えがございまして、まさに人材確保の面でも、質、量両面でやっぱり課題を抱えておられるという話でありました。 こうした山中所長のお訴えは、要するに、資金的にも人材的にも、研究者が研究者として研究に専念できる、そういう体制を是非整えてほしいんだと、こういった訴えだというふうに私は受け止めた次第でございます。 iPS細胞は、我が国のみならず世界の希望と言ってもよいと思います。そのような有為な研究については、やはり安んじて研究に専念できるような、そういったことを政府としても積極的に支援していくべきと、このように考えますけれども、下村文科大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 文科省におきましては、御指摘のiPS細胞等を用いた革新的な再生医療、創薬をいち早く実現するための研究開発、積極的に推進をしております。 御指摘の京都大学の山中教授がノーベル賞を受賞された直後、安倍政権が発足をした直後だったんですが、これは今までにない画期的なことなんですけれども、このiPS細胞等に関する研究に関して十年間で一千百億円規模の集中的な支援を実施するということを決めたわけでございます。このことによって、豊富かつ継続的な研究費の確保を図る、また長期的視点に基づく人材の雇用等を可能にしたところでございまして、これにより、結果的に昨年にはiPS細胞を用いた臨床研究として世界で最初の移植手術が実施されるなど、着実に成果が現れてきているというふうに考えております。 また、更なる取組といたしまして、今年度から、現場の要望も更にお聞きをし、iPS細胞の臨床応用の安全性確保等に向けまして、京都大学における専門人材の充実、研究設備の整備等に対して支援をするとともに、来年度からは日本医療研究開発機構を新たに設立をし、iPS細胞等に関する研究開発を各省が一体となって効果的、効率的に推進する体制を構築することとしております。 御指摘のこのiPS細胞に関する研究は、今までは基礎的段階が中心でありますが、今後臨床段階に進むと、その中で今まで以上に更に、二〇二〇年以降という御指摘がありましたが、相当、更にお金が掛かるということは我々もよく認識しているところでございまして、文科省としても状況に応じた適切な支援を行うことが重要であり、今後とも山中教授始めとする現場の研究者の方々の声を聞きながら、また関係省庁と連携を図りまして、このiPS細胞等を用いた革新的な再生医療、創薬の実現、是非、日本が世界でトップレベルのものになるように政府としてもしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○古賀友一郎君 ありがとうございました。 現場の声を聞きながら、本当にそこだと思います。是非、まさしく日本の宝、世界の宝、このiPS細胞技術を育てていく。あと、ひょっとしたらこのiPS細胞ばかりじゃないかも分からないですね、我が国の有為な研究というのは。だから、そういった声が届いているか届いていないかはちょっと分かりませんけれども、そういったところまで目配りをしていただきまして、日本の有為な研究を是非育てていただきたいと思います。 実は、これも山中先生がおっしゃっていたんですけれども、ちょっと資金が足りないものだから、自分がマラソンを走って、それでチャリティーで寄附を募ったりして、それで資金を工面しているんだというようなお訴えもございました。是非、研究者の皆様が本当に研究に専念していい成果を出せるように頑張っていただきたいと思います。 そして、次の質問に移りたいと思います。 次に、介護人材の確保についてお伺いをいたします。 我が国では、超高齢社会の進展に伴いまして、介護サービスを必要とする高齢者も増加をしてまいります。厚労省の試算によりますと、いわゆる団塊の世代が後期高齢者となる二〇二五年までには、現在百七十万人程度の介護職員を七十万人以上増やさなければならないけれども、このまま増やしていっても三十万人ほど不足するというような試算のようでございます。今後、生産年齢人口の減少によって、ただでさえ人手の確保が難しくなっていくことが予想される中で、どのようにしてこの介護人材を確保していくかは本当に深刻な問題だと思います。 政府の社会保障審議会の専門委員会の検討では、介護人材の量と質の好循環を進めるということで、参入促進、労働環境・処遇の改善、それから資質の向上という三つのアプローチから対策を講じるということにされておりますけれども、その具体策を見ますと残念ながら物足りなさを感じざるを得ませんでした。それは、介護職員の賃金水準をどの程度にまで改善していこうと考えているのかというのが見えないからであります。 確かに、これまでも政府の、賃上げについては一定の努力を図ってきたと思います。来年度の介護報酬改定におきましても、これまでの一人当たり月額三万円相当の賃金改善に加えまして、月額一万二千円相当の賃上げの措置が講じられました。介護報酬全体が二・二七%引き下げられる中での苦肉の策であったと思います。賃上げには多額の財源も必要でありますし、介護保険料の負担も考えねばならないということも、これはもう承知をいたしております。しかし、何といっても処遇改善の中核は賃上げではないのかなと思います。 昨年の通常国会で成立した介護・障害福祉従事者処遇改善法においても、介護従事者の賃金を始めとする処遇の改善に資する施策の在り方を検討するということになっていたはずであります。参入促進、処遇改善、資質向上と三つ並べてはいますけれども、処遇改善がなければ参入促進も図れないし、参入促進できなければ資質向上もおぼつかないのでありますから、これは下手をすると悪循環にもなりかねないというふうに思うわけであります。 そこで、塩崎厚労大臣に、やはり政府として目標を掲げて、それに向かって進んでいくというようなやり方で取り組んでいただけないか、このことをお伺いして、終わりたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生御指摘のように、介護人材、不足をする中で極めて重要な人材でもあるということで、来年度から、参入促進、労働環境の改善、資質の向上ということで総合的、計画的にこれを図っていこうとしているわけであります。 今お話がありましたように、給与水準自体について具体的なものを、これは労使間の話合いを通じて最終的には決定されるべきものでございますので、大事なことは、適切なサービスを提供していく上で賃金水準が主な要因となって人材確保が困難になってしまう、こういうことにならないような水準を目指していくべきではないかというふうに考えております。 このため、この処遇改善に重点を置いた報酬改定といった施策などを実施をしてきたところでございまして、その結果、平成二十一年度以降、約三万円相当引き上げる効果があったというふうに思っております。今回の報酬改定においても、更に一人当たり一万二千円月額相当の処遇改善を実現するために加算を拡充することとしておりまして、なかなか、ターゲットを示せと、こういうことでありますけれども、今申し上げたようなことでございますが、引き続き、確実にこの運用改善を図りながら実効が上がるように頑張っていかなきゃいけないというふうに思っております。
○古賀友一郎君 しっかり頑張っていただきたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で古賀友一郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、田中直紀君の質疑を行います。田中直紀君。
○田中直紀君 民主党の田中直紀でございます。 二十七年度の予算の審議でありますが、昨年の臨時国会がございました。十一月の三十日までの会期でありましたけれども、安倍総理の解散・総選挙、こういう事態になりまして、この参議院の審議は九日間審議ができなかったという状況下に相なりました。その中で、女性活躍促進法案もありました、あるいはカジノ解禁法案、いろいろありましたけれども、結果的には六割程度の法案の成立であったと、こういうことであります。 解散・総選挙は優先いたしますけれども、参議院としては、与党が提案した会期であります。総理、その対応について、参議院に対しては、そういう事態だということでまず陳謝をしてもらうことが必要ではないかと思いますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いつ解散するかは総理大臣としての最大のこれは決断、そして判断であると、このように思っております。 その中におきまして、私は、その前の二〇一二年の解散の際に我々が約束をしていなかった消費税の先延ばしの決定をしたわけであります。まさに税こそ民主主義、法案成立前に信を問うべき、このようにかつて民主党に対して私たちはそう主張してきたわけでございます。民主党自体が言わば消費税を引き上げるということを約束せずに法律を通すことに対して、谷垣総裁以下私たちはそのように主張してきたわけでございますので、二〇一二年、我々は、約束をしていなかったことを大きく変更する上においては解散・総選挙をするべきだ、こう判断をしたところでございます。 その中におきまして、参議院においては、衆議院解散を表明した後も地方創生法案の審議を継続をしていただき、採決、成立に至ったことは参議院ならではの見識を示していただいたものであると敬意を表したいと思います。
○田中直紀君 いや、敬意を表するんじゃなくて陳謝をしてもらいたいんですね。九日間審議ができなかったわけです。消費税を先延ばしするということでありましたら、それを参議院の方に説明をして、審議を続行したらよかったんじゃないですか。まあ確かに、解散・総選挙というのは優先はいたしますけれども、陳謝を求めているんです。
○委員長(岸宏一君) ちょっと待ってください。田中先生、委員長の許可を得てからひとつお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 解散ということは、全ての判断を国民に委ねるわけでございます。まさに、解散によって政権そのものが交代をするかもしれない、それこそが衆議院選挙でございます。そうした全てのことを国民の皆様に御判断をいただいたと、このように思っております。
○田中直紀君 いや、国民に聞くということじゃなくて、参議院に対して、その審議ができなかった、こういうことに対してどういうふうな責任を感じますかということです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 総理としての判断として、まさに国民の皆様の判断を仰ぐという判断をさせていただいた次第でございまして、その間において、もちろん国民の皆様に対しましては、審議継続のものも何本もあるわけでございます、衆議院にも参議院にも法案が提出をされているわけでございますが、そのことも含めて国民の皆様に御説明をする中において信任を問うたところでございます。
○田中直紀君 昨年の臨時国会の予算委員会でも政治と金の問題が大変議論されました。 その中で、不祥事が起きまして二人の女性閣僚が辞任をしたと。引き続き、これは当時からいいますと、死人に口なしというようなことで望月大臣が答弁を求められていましたし、パチンコ業界との癒着ということで宮沢大臣が質問されておりました。 そういう中にありまして、安倍総理の問題も出てまいりました。これは我が党から質問したわけではありませんが、社民党の吉田議員が、いわゆる政治資金の、安倍晋太郎氏から安倍晋三氏に政治資金が譲渡されているのではないかと、そんな問題もありまして、私は、そのことについてもう少し審議を深めておくべきではなかったかと。いまだに政治と金の問題が出てきておるわけでありますが、そういう審議についてどういうふうにお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま例として挙げられた吉田忠智氏の批判について、時間が経過しておりますので少し私も今思い出していたところでございますが、何か政治資金規正法上問題があったかのごとくの今印象を受ける御質問の仕方でございましたが、これは一切問題はございませんのではっきりと申し上げておきたいと思いますし、吉田氏の質問に対しても明確にお答えをしているわけでございまして、何か問題が起こっているということではもちろんございません。 様々な議論が衆議院において、また参議院においてなされていたのは事実でございますが、そうしたことも含めまして選挙を行い、私たちは圧倒的な国民の皆様の御支持をいただいたと、このように承知をしております。
○田中直紀君 安倍首相の政治遺産の継承ということで、当時ここで議論がございました。二十八年前の、いわゆる安倍さんと竹下さんと宮澤さんの自民党の派閥が最盛期の頃の話でありますから、三十年前のことであります。そういうことについて話題になったわけでありますけれども、今振り返って、そのときの答弁は、それは全く捏造だというような発言をしておりましたけれども、捏造ではないわけですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、何を言っておられるのか、私、よく分からないんですが。
○田中直紀君 いや、吉田議員との質疑がありますでしょう。そのときに総理が、その問題については捏造だと、こういうことで答弁しているわけですよ。捏造じゃないですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私と吉田委員の答弁のどこが、どう今御紹介をしようとしているのか、まず御紹介していただきたいと思います。
○田中直紀君 いや、御本人がそういう答弁をされているわけですから、思い出せないことはないでしょう。この予算委員会でそういう発言があったわけですから。自分で発言したことをどういう状況で発言したのかという、それは筋違いな話で、ですから、捏造ではないということを言っていただければ結構なんですよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これ、いきなり今、吉田忠智さんとの質疑について、今ここで初めて私は、質問通告ございませんから、これについてはどういうやり取りがあって、それに対して私が捏造だと答えた、そしてそれが問題だということについては、御紹介をいただかなければ、これは常識でございますから、質問をするんだったらそれぐらいのことはやっていただきたいと思います。
○田中直紀君 私の質問項目に、さきの予算委員会での政治と金の件について質問いたしますと通告してあるんですよ。通告してあるんですよ。通告してあるのを何でこれ答弁できないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、さきの政治と金のやり取りというだけでは、私と吉田忠智さんのやり取りをこれは一々見るということはあり得ないですよ。今紹介すればそれで済む話じゃないですか。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) ちょっと速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。
○田中直紀君 社民党の吉田忠智議員が質問をいたしました。これは二〇〇七年に報道されたようでありますが、総理の父の安倍晋太郎氏の、全国で六十六の政治団体があったようでありますが、その政治団体から総理の三つの事務所がある、政治資金が渡ったんではないかと、こういうことが報道をされておると、そういう内容でありました。政治資金の億単位での継承があったんではないかと吉田議員が質問をした内容であります。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、吉田忠智議員が二〇〇七年の週刊誌の記事を基に、言わば事実上所得税を払っていないかのごとくの質問をしたわけでございまして、これは、もう一度繰り返します、全くの捏造でございます。
○田中直紀君 また吉田忠智議員からも質問があるかと思いますが、当時は、捏造ということで片付けるということは大変不適当ではないかと、こういうふうに思います。 では、下村大臣、質問いたしますが、今、政治と金の問題で、これは政治団体、各地域から皆さん方が来られて会費まで取ってと、こういうことでありますが、塾の団体との関係だと、こういうことなんですが、講演を各地域でやられる内容についてはどんなことを言われておったんですか。
○国務大臣(下村博文君) お答えいたしますが、塾の団体との会合ではなくて、地方に私を支援していただいている任意の博友会という会がございます。これは、御指摘のように、私、かつて学習塾を経営したことがありますので、昔の塾仲間とかあるいは教育関係者の方々が、国会議員になったということもあるので、年に一度ぐらいは来て政治の問題あるいは教育の問題等をいろいろと話をしろということで、年に一度講演に行っているという関係の会でございます。
○田中直紀君 任意団体というような言い方をしていますが、古くは各地域に政治団体があって、それで本部に政治資金が、前のような話でありますが、来ているわけでありますが、任意団体ということになりますと講演料なんかは出ているんですか。
○国務大臣(下村博文君) それぞれの地方の任意の博友会から講演料とか、それからお車代等、直接いただいておりません。
○田中直紀君 そうしますと、一切大臣はお金をもらっていないと、こういうことになるんですか。
○国務大臣(下村博文君) 地方の任意の博友会から講演料、お車代、いただいておりません。
○田中直紀君 そうしますと、この問題が報道されているわけでありますけれども、この報道に対して、中身が違うんだということを抗議なりあるいは対処なりするつもりですか。
○国務大臣(下村博文君) 事実に基づかない取材の中でそういうことを書かれたということで、大変に迷惑をしております。今、弁護士と今後の対処について相談しているところでございます。
○田中直紀君 是非訴えてもらいたいと思うんですね。総理は、捏造だと、こんなことを言って、相手にしないということなんですが、逆に言えば、その報道に対して何らかの対処もしていないということは、これは自分の方でも問題があったという状況なんですね。ですから、下村大臣も、こういう報道、週刊誌といえども、事実でなければすぐにでも訴えてもらいたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(下村博文君) 週刊誌で報道されたことがそのまんま国会でも質問されておりますので、まずは国会の中で事実関係に対して質問があれば誠実に、そして正しく真実を申し上げていきたいと思っております。 その経緯も踏まえて、今、弁護士とその週刊誌に対する対処の仕方については相談をしているところでございます。
○田中直紀君 では、NHK予算と会長の発言についてお伺いをいたします。 NHK予算につきましては、二十七年度の計画について担当の方から伺っておりますが、この中でその他の事業収入二百二十三億円というのは、これは中身は何ですか。
○参考人(籾井勝人君) トータルの予算の中では非常に少ないものでございますけれども、レンタルとかその他、NODとか、こういうものの収入が入っているわけでございます。
○田中直紀君 事業収支の中に載っているんではないですか、その予算は。
○委員長(岸宏一君) 籾井参考人、手を挙げて答えてください。
○参考人(籾井勝人君) 今申し上げたのは、受信料以外の収入という、こういう御質問だったと理解しましたので、私はそのように申し上げました。
○田中直紀君 当然、受信料は六千六百八億ですね。その他の事業収入が二百二十三億円で、二十六年に比べて、二十六年が二百一億ですから相当増えているんですが、この中身を伺っているんです。
○参考人(籾井勝人君) ちょっとその数字につきましては今承知しておりませんので、調べて御報告させていただきます。
○田中直紀君 質問通告は、NHK予算と会長の発言についてと、こういうことにしてありますから、入ると思うんですよ。予算ですから、当然、回答してもらわなきゃ困りますね。どうぞ。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。 今、手持ちの数字がありませんので、これは御報告させていただきたいと思います。よろしくお願いします。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) じゃ、速記を起こして。
○参考人(籾井勝人君) 失礼いたしました。 副次収入の内容は、番組活用収入、これは今次予算では、二十七年度予算では五十四億、それから技術協力収入、これが五億七千万、施設利用料等が二十一億五千万という内訳になっております。
○田中直紀君 国際放送関係交付金というのは幾らですか。
○参考人(籾井勝人君) ちょっとお待ちいただけますでしょうか。済みません。
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。 国際放送費二百二十五億円のうち、交付金は三十五・四億円でございます。
○田中直紀君 交付金が二十六年では三十四億円で、二十七年度の予算は三十五億円ですね。 これだけ国の交付金が出ていると、こういうことでありますが、国際放送に対するNHKのスタンスはどういうふうに取られていますか。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。 次期経営計画では、国際発信の強化ということを最重点項目の一つとして積極的に取り組んでいくとしております。英語によるテレビ国際放送、NHKワールドTVは、北米とアジアを重点地域と二十七年度は位置付け、あるいは三か年では位置付けて、実際には、見たくなる国際放送というものを目指して抜本的に変革していきたいというふうに思っております。 具体的には、日本とアジアのニュースを深掘りする大型の報道番組や、世界のオピニオンリーダーが集い、日本と世界が直面する課題の解決に向けて提言する大型の討論番組などを新設いたします。番組の編成面も工夫し、時差を利用しまして、北米、アジアなどそれぞれの地域で視聴しやすい時間帯に多彩な番組をお届けしていくという方針でございます。
○田中直紀君 国際放送で用語統一集というのを作っているようでありますが、最新のものはいつ作られたんですか。
○参考人(籾井勝人君) 用語統一集はいろいろ、次から次からアップデートしていますが、最近は半年ぐらい前にアップデートしたと思います。あっ、済みません、失礼しました。最新は、例のイスラム共和国というのをIS、イスラミックステートと、こういうふうに変えております。ごく最近でございます。
○田中直紀君 その中で、いわゆる慰安婦については、いわゆる慰安婦という従来の表現を使わずに、慰安婦と呼ばれていたとか慰安婦として認識されていたと言うことを指示しております。原則として慰安婦について説明を加えないこと、強いられたとか、慰安宿というんですか、その他のこと、使わない用語も指定をしておると、この事実はありますか。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。 言葉の表現というのは本当に難しゅうございまして、使い方によって非常に誤解を招くということもございますので、その慰安婦の問題については外務省のホームページの言葉を使うように今はしております。極力用語は統一した形で放送をしていくという方針でございます。
○田中直紀君 そのほか、尖閣諸島、南京事件、靖国神社と、こういう項目も入っているようでありますが、どういう内容になっていますか。
○参考人(籾井勝人君) 一つ一つの言葉についてはちょっと承知しておりません。
○田中直紀君 就任してから、このいわゆる統一集ですね、関わってこられたんじゃないですか。国際放送の統一表というのを作る場合に会長も関わったんじゃないですか。関係されたんじゃないですか。
○参考人(籾井勝人君) そういうことには私は一切関わっておりません。
○田中直紀君 この内容は、非常にそういう面では、会長がよく聞かれるときに、こういう内容があるんだということで発言をされているように感じるわけでありますけれども、この統一集について何か発言されたことはありますか。
○参考人(籾井勝人君) 今、言葉の表現の問題と理解しましたけれども、そういうことに私が一々コメントを加えることはございません。
○田中直紀君 でしたら、英国のタイムズ紙が二〇一四年の十月の十七日付けで、南京事件や慰安婦、中国との領土問題の言及を禁じるというNHKの内部文書を入手したと、こういうことを報道があったわけであります。これは外国のタイムズ紙でありますけれども、国際放送、非常に関係がございます。至急、そういうことがないんだということを対処してもらいたいと思いますが、いかがですか。
○参考人(籾井勝人君) 私の理解に基づいてお話ししますと、何を禁止するとかそういうことは我々は一切やっておりません。全て現場の方で最も適切と思われる表現で放送を行っております。
○田中直紀君 国際放送も非常に大事でありますが、総務省といいますか、国から交付金も出ているわけですね。ただ、全体から考えると、この交付金をいただかなくても、相当NHKは残余金というのが、これは建設費に回しますが、そういう面では、国から補助金を、交付金をもらわないようにしてNHKは公正なものを確立をすると、そういうことが望ましいんではないかと思いますが、今の予算の中からそういう対処はできるものでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 交付金につきましては、これ、やはり我々は技術を進歩させるとかいろんなことがございます。そういうときにやはり随分とお金が掛かるという意味で御支援いただいていると、こういうふうに思っております。
○田中直紀君 就任のときに、政府の意思を受け止めなきゃいかぬと、こういう発言をしたわけでありますが、それはやはり国費の交付金としてNHKがもらっているということが背景にあるんではないですか。
○参考人(籾井勝人君) 私は政府の意向を酌んでどうするこうするということは基本的に全くございませんので、いつどの場でも申し上げておりますが、我々NHKはやはり公共放送でございまして、常に放送法に基づいて、公平公正、不偏不党、何人からも規律されずという大原則に基づいて放送しております。そういう交付金のために我々が政府の意向を云々ということはございませんし、NHKというのは、やはり第十五条で、あまねく全国の皆さんに電波をお届けするというのが非常に大事な使命になっておりまして、これにつきましても、我々は日々投資をしながら、そういう電波の届かないところをなくしていくという作業を行っておりますので、そういうところにもそういう交付金は使われておるというふうに御理解いただければと思います。
○田中直紀君 では、次の議題に参ります。APECでの日中合意文書についてお話をしたいと思います。 お手元の資料三にございますが、日中関係の改善に向けた話合いについてということで出ておるわけでありますけれども、最終的には、安倍総理が習近平主席と会って、そして話をしてきたわけでありますけれども、この合意文書については総理はサインをされたんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは日中間の合意として発出したものでございますが、私がサインする性質のものではございません。
○田中直紀君 そうしましたら、中国側から発出している中身が正しいかどうかは分かりませんが、大体の認識としましては、安倍総理は靖国神社に参拝をしないという方向を確認しているんだと、こういうことがこの第二項の、歴史を直視して政治的困難を克服すると、そういう中にあってその内容が取られたと、こういうことでありますし、また、第三の、尖閣諸島等の東シナ海の海域において近年緊張状態が生じていることについて異なる見解を有していると認識しているということになっていますが、中国側は確認をしたということで、尖閣諸島についても話合いの議題として取り上げることになったんだと、こういうことを中国側は言っているわけでありますが、サインをしなかったからということでありますが、直接会って確認をしたということであります。この発言についてどう考えられますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その直接会って確認というのは、誰が誰に会ったということなんでしょうか。
○田中直紀君 いや、習近平主席にAPECのときに総理が会われたわけですよね。二人で確認をしたということじゃないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今言ったような御発言、今委員が言ったような中身について、先方側からこれを確認するといったことはございません。
○田中直紀君 いや、会談を持たれたわけですよね。それで、それぞれ共同発表をしたわけでありますが、中国側はこういうことで理解をしておるということでありますから、その後、何かそれに対して対処をされているんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 繰り返しになりますが、こういうことで理解というのはどういうことなんでしょうか。
○田中直紀君 いや、中国側が言っていることについて、それは間違いですということであれば間違いで結構なんですよ。そういう、間違いだということを発言されりゃいいんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 正確にしたいと思うんですが、こういうことあるいは両首脳で確認したということは何なのか、今言っていただきたいと思います。そして、確認したということを誰が言っているかということを確認したいと思います。
○田中直紀君 いや、日中関係の改善に向けて、この合意文書があるわけでしょう。それを言っているんですよ。日中で合意文書を出したわけでしょう。それを聞いているんですよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 合意文書はもう発出されておりますから、御承知のとおりであります。
○田中直紀君 だから、その内容について、この第二と第三をちょっと見てください、第二と第三を。これが言っていることですが、この内容について、二の内容については、中国側は、安倍総理は靖国神社に参拝しないということを確認をしたと、それから第三のところは、尖閣諸島について議題にできると、こういうことになったんだと、こういうことを向こうは言っているわけでありますから、それは違うんだったら違うということで御発言いただければいいんですよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは文書に書いてあることが全てであります。だからこそ、それが共同文書というものであります。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。 田中先生、もう一回質問してください。
○田中直紀君 いや、日中で合意文書を出されたわけですよね。で、中国側がその後に、あなたが靖国神社参拝はしないということを確約したんだというのが一つ。それから、尖閣……(発言する者あり)中国の外交の方の。載っていますよ。ちゃんと言っていますよ。強硬な論理で知られる人民日報系の方ですけれども……(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。 田中直紀君。
○田中直紀君 中国共産党機関紙の人民日報は八日、合意文書について、二国の関係を良好な発展の軌道に戻すために必要な第一歩だと評価する解説記事を載せた。ただ、合意の解釈には日本側と差があり、日中両政府が初めて尖閣諸島問題を文字で明確なコンセンサスをしたということを指摘しております。 強硬な論理で知られる人民日報系の環球時報は社説で、靖国神社には言及していないが、政治的困難を克服すると明らかにした安倍総理の参拝を拘束するということで主張したということであります。 両紙とも、領土と歴史認識の双方で中国が譲歩を勝ち取ったとの認識を示しておるということであります。ですから、靖国神社の問題、そしてまた尖閣諸島の問題については中国側の主張がこの合意文書で果たされたんだと、こういう報道であります。 違えば違うと言っていただければいいんです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは違います。
○委員長(岸宏一君) 質疑を続けてください。
○田中直紀君 じゃ、違うのであれば、直ちに、外務省を通じてでも結構でありますが、総理からアクションを起こしてもらいたいと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、中国の報道の一々について全てこちらが反応するということは基本的にございません。 共同文書というのは、まさに共同文書を作成する上において両国が交渉を重ね、それが全てであると、これが常識ではないかと思います。
○田中直紀君 じゃ、資料四をちょっと見ていただけますか。安倍首相の中東政策スピーチの海外向けの英訳を載せてあります。日本語による演説と英文の日本語訳、これ今の中国との関係もそうでありますが、日本はこう思っている、しかし相手は違う解釈だと、そういう外交をやっておられるわけですね。 参議院の本会議でも出ましたけれども、エジプトのスピーチが日本語で言ったのと英文が出て、そして英文は日本語訳になると違ってきておるということでありますが、このスピーチの英文との違いはどう感じておりますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本と中国との食い違いということでございますが、日本政府と中国政府ではなくて、人民日報ですか、環球時報か、そこがそういう報道をしたということでございますから、それは違うということを申し上げておきたいと思います。 そしてまた、私の政策スピーチにつきましても、ISILが出したビデオにおいても日本の非軍事支援ということが明確にアラビア語でも英語でも書かれているわけでございますから、その点についてはISIL側も理解しているということではないかと思います。
○田中直紀君 そうしますと、このスピーチについても誤解を解いておくということになるわけでありますが、アクションを起こされましたか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、誤解は生じておりません。
○田中直紀君 いや、本人は誤解を生じていないと、こう言いますけれども、外国のこの英文の中からいって、有志連合の中にあってこういう対処をしたんだと、こういうことでありますから、外務省を通じてその真意を、新たにアクションを起こしておくことが必要ではないかと思います。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほども申し上げましたが、ISILが出したビデオにおいても非軍事支援ということをアラビア語でISIL側の理解として示しているわけでありますから、ISILですらそれ正しく理解をしているということではないかと思います。
○田中直紀君 じゃ、私の質問は終わらせていただきます。
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。 関連質疑を許します。大久保勉君。
○大久保勉君 民主党の大久保勉です。 今日は二回も委員会が止まりました。安倍総理に、是非この状況に関して御認識をお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府委員の出席が遅れて委員会が遅滞したことに対しましては、おわびを申し上げます。
○大久保勉君 次に、下村文科大臣に質問します。 先ほど、田中直紀委員とのやり取りで一点疑問に思いましたので、質問したいと思います。 お手元の資料、全国博友会幹事会討論項目、全国博友会後援会の在り方、出版記念講演会の提案、年間スケジュール、この資料がありますが、まず大臣、この資料は過去に見たことがございますか。過去に見たことがあるのか、ある場合はいつ見たか。
○国務大臣(下村博文君) これは、今年の二月十三日に開かれたものでございます。 最初に大臣室に表敬に来られまして、その後、会場を移しまして、そこでこの討論項目のような話がありました。この会は毎年この時期に開かれているものでございまして、年間スケジュールを決めたり、それから私の教育や政治についての近況について話をするという定例の会でございます。 ふだんはそれだけでありますが、今回は、昨年の十二月に写真週刊誌等で、地方における博友会が会合を開いたと、それがあたかも政治資金パーティーのような形でやって金を集めて、それが私のところに迂回献金をされているのではないかと、あるいは不正に出されているのではないかというような報道がありまして、これは全くの事実無根でありますが、そのことで地方の博友会の方々が心配をされ、そしてその整理の意味で、何人かの方々の意見を聞きながら私の事務所の秘書官が整理してまとめて、そして資料として出したものでございます。
○大久保勉君 そうですか。この資料は、下村大臣の榮秘書官ですか、が大臣と協議して作ったという認識でよろしいですか。
○国務大臣(下村博文君) これは先ほど申し上げましたように、全国の博友会の何人かの方々からそういう相談を受けまして、それを受けて榮秘書官が作ったものでございます。
○大久保勉君 これは、大臣はこの内容に関して承知して、了承したのか。
○国務大臣(下村博文君) 二月の十三日、配付する直前に私も見ました。
○大久保勉君 ということは、この内容は正しいということですね。資料の内容は正しいということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 見たから全部正しいということではありませんので、具体的に御質問があればきちっとお答えさせていただきたいと思います。
○大久保勉君 じゃ、次のページ、資料の一の二を御覧ください。各博友会後援会の位置付けと講演会開催についてというのがあります。「現状」というのがありますが、じゃ、一つ一つ確認しましょうか。 まず、「主催は○○博友会という名前を使用しているが、下部組織ではない。」、これはイエスかノーか、それとも知らないか、回答をお願いします。
○国務大臣(下村博文君) その上に「各博友会後援会は、届出団体である博友会の下部組織ではない。」と書いてあります。この届出団体である博友会というのは東京にある博友会でありまして、これは選挙管理委員会に届出をしております。それ以外に各博友会というのは、全国に任意の博友会と名前が付くものが六つございます。その全国にある六つの任意の博友会は、これは、この主催は何々博友会、つまり、博友会と同じ名前を使っているけれども、東京のその届け出ている博友会の下部組織ではないという意味であります。
○大久保勉君 やましいときには長く説明する傾向があるんです、一般的な傾向。ですから、はいと、イエスと言えばいいんですよね。 じゃ、二点目、「収支報告書に各講演会収支を載せていない。」、イエスかノーか、お答えください。
○国務大臣(下村博文君) 全くやましい思いは持っておりませんが、イエスかノーかだけでは分かりにくいのではないかと思って説明させていただいているわけであります。 これは、任意の後援会ですから収支載せていないということを聞いております。
○大久保勉君 じゃ、次、「各講演会は、外部で主催されたもので、大臣は招かれて参加している。」、イエスかノーかでお願いします。
○国務大臣(下村博文君) これは正確な文言ではないと思いますが、各講演会は各任意の博友会で主催されていると、私はそこに招かれて参加しているということであります。
○大久保勉君 ということは、この内容も正しいということですね。 じゃ、続きまして、そのため会費等は博友会には入金が一切ない、これも質問します。
○国務大臣(下村博文君) この博友会というのは、東京にある政治団体として届け出ている博友会でありますが、そこに会費等入金は一切ありません。
○大久保勉君 これまで四点質問しましたが、全てそのとおりであります。 そこで、最後の質問をしますが、「講演料としての報酬を貰う場合はある。」、一回でももらったことはありますか。
○国務大臣(下村博文君) 私は講演料をいただいたことはありません。 これは、各博友会の中で外部で講師をお呼びすることがあると。その場合、外部の方に対して、講演料として報酬をもらう場合があるということで、私の秘書が書いたということであります。
○大久保勉君 一点私は疑問ですね。といいますのは、三番目は、各講演会は外部で主催されたもので、大臣は招かれていると、大臣が招かれている。自然に考えましたら、講演料としての報酬をもらう場合はあると、こう読むべきなのに、どうして大臣自身のことに関して質問しているのに、これは他人です、他人に対して払うことはあると。偽名を使っているんですか、大臣。
○国務大臣(下村博文君) 偽名は全く使っておりません。私自身、各任意の博友会から講演料、それからお車代等を直接いただいたことはありません。
○大久保勉君 大臣、お願いしたい件があります。 ということでしたら、この各博友会講演会で講演した人の名前を全て出してください。その人に対して支払をしたかどうか。もしかしたら大臣しか講演していないというケースもありますから、一応確認のために資料提出をお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) これは任意の博友会で、私も私の事務所も、この任意の博友会に関する会則とかそれから人事とか、全くタッチしておりません。ですから、詳細については把握しておりません。 そういうことで、私の方から資料を出せという立場ではありません。そして、任意の博友会の方々にお聞きしましたが、プライバシーの問題等あるので出す用意はないというふうに聞いております。
○大久保勉君 質問したいのは、榮秘書官と下村大臣との関係はどういう関係でしょうか。 これは榮秘書官が作った文章でありますから、それに対して、あるときには知っていると、あるときには自分は知らないと、こういった非常に曖昧な対応ですから、この榮秘書官というのはどういうことをされていますか。
○国務大臣(下村博文君) 私の大臣秘書官です。 曖昧と言いますが、私自身が作ったものではありませんから、全て一〇〇%、事前に私が鉛筆をなめて校正したとかいうことではありません。ですから、全部が的確な文章かというと、そうでない文章があると思いますが、別に不正とかそういう意味での文章ではもちろんないということであります。
○大久保勉君 最後の質問にしますが、この点に関しましては。 恐らく講演会の講演料をもらった場合には、大臣の所得になりますから、確定申告が必要だと思います。ですから、また、恐らく十万円もし払ったという人がいましたら、源泉徴収も必要です。ですから、源泉徴収票が大臣のところに送られています。そういったことが一切ないということでよろしいですね。つまり、税務上の問題は一切ないということですね。念のため質問します。
○国務大臣(下村博文君) 全ての任意の博友会から講演料、お車代、いただいておりません。
○大久保勉君 分かりました。 もしもらっていたら脱税ということになりますから、また別の次元の議論がありますから。了解しました。 では次に、安倍総理に質問したいと思います。 安倍総理は、ツイッター、フェイスブックで党務あるいは公務に関して頻繁に発信されております。例えば安倍総理のツイッターを見ると、先週末、国連防災会議でステートメントを発表しました、我が国の知見を生かして、今後四年間で計四十億ドルの防災協力を行っていきますということですが、総理の情報発信能力に関しては敬意を表したいと思います。 総理大臣という激務の中、携帯からツイッター、フェイスブックで発信することは大変だと思います。たまには自分でツイッターを発信されているんですか。質問します。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の例えばフェイスブック、ツイッターについても、これは官邸から出すものとそして私個人のもの、両方あるわけでございますが、個人の方については私個人で発信をしているわけでございます。もちろん、事務所が管理しながらやっているところでございます。また、官邸につきましては、この発信の作業自体、私自身がやっているわけではございません。
○大久保勉君 いや、非常に頻繁に発信されていて、非常に好評な部分もありますから、どういう状況でされているのかということです。 特に、官邸のスタッフを使うことはありますか、国家公務員を。質問します。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば個人の方は私個人と私の事務所がやっております。基本的に、私が発出する内容等についてメッセージを述べて、それを発出しているということでございます。 そして、官邸につきましても、もちろん発出する中身については私の方が発出をするわけでございますが、これは官邸のフェイスブックでありツイッターであるということでございますから、官邸においてそれを行っているということになります。
○大久保勉君 じゃ、総理は、ツイッター、フェイスブックを使用するときに使用手数料は払ったことありますか。手数料を払って発信しているか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 個人の方についてはもちろん個人の方でそうした費用を持っているわけでございますが、官邸のホームページ、官邸のフェイスブック等々については、これは官邸で出しているものでございますから、これは公費で賄っているものでございます。
○大久保勉君 いや、ちょっと確認したいんですが、フェイスブックとかツイッターに関しては無料で普通はやれますが、費用は掛からないはずなんです。ということは、本当に総理自らこういったことをされているんですか。誰に対して手数料を払っていますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そういう細かいことについては私も一々詳細は理解をしておりませんが、基本的に私が行うのは言わばどういう中身について発出をするかということだけでございまして、それ以外のことについては、官邸のものについては官邸のスタッフが対応していると、当然のことではないかと思います。
○大久保勉君 さあ、これから本論に入りたいんですが、実はツイッターとかフェイスブックに関しては手数料は取りません。ところが、非常に利益を上げています。どういう秘密があるのかということで、まず資料の二の一を御覧ください。 各社の時価総額ですが、ツイッター、フェイスブック、グーグル、日本のトヨタ、パナソニックの時価総額に関して、これは金融庁の方に質問します。説明お願いします。
○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。 時価総額の資料を頂戴しております。グーグル、フェイスブックの時価総額が大きいと。手数料以外の様々なところから収益を得ているというふうに考えていますが、その具体的なビジネスモデルについて金融庁として何らかのコメントをしたりという立場にはないのではないかというふうに考えている次第でございます。
○大久保勉君 三井さん、よく聞いてください。ツイッターは三兆六千億の時価総額です。これはパナソニックとほぼ同じです。また、フェイスブックは二十六兆円、トヨタとほぼ同じです。どうしてこれだけもうかっているのか、この辺りに関して何か知見はありますか。
○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。 確かに、新聞あるいは株式市場をめぐる報道等ではこういったものが、例えばこの中にある広告的なもの、あるいはこういったトラフィックを、トラフィックというか、通信の内容の匿名化された情報がビッグデータとして活用されているというふうな新聞や雑誌の記事を読んだことはございますが、金融庁としてそのようなもの、ビジネスモデルについて何らかの報告を受けたり調査をしたりという立場でもありませんし、またそれについて確たることを申し上げることはなかなか、そういう立場にはないかと存じます。
○大久保勉君 要するに、手数料無料でこれだけの価値を生み出している理由としましては、利用者のパーソナルデータ、すなわち個人情報を経済価値に変えている、こういうビジネスモデルを持っております。そこで、パーソナルデータ、個人情報の活用と保護に関する議論をこれからしたいと思います。 先週閣議決定されました個人情報保護法改正法に関連して、ビッグデータの活用を促すために匿名加工情報の定義がありますが、どのようなものでしょう。山口大臣、お願いします。
○国務大臣(山口俊一君) お答えをさせていただきます。 今、大久保先生御指摘いただきましたように、先般、国会に提出をさせていただきました個人情報保護法の改正案につきましてでありますが、まさにビッグデータの時代におけるパーソナルデータの利活用、これを促進をする観点から、個人情報を匿名化をして活用できるようにということで、匿名加工情報というふうな類型を設けることにいたしております。 この匿名加工情報の定義でありますが、個人情報を加工して特定の個人を識別することのできないようにするとともに、当該個人情報を復元できないようにしたものというふうに規定をいたしております。
○大久保勉君 ここで重要な言葉としましては匿名加工情報です。抽象的でよく分からないということで、具体例を示しながら議論していきたいと思います。 まず、資料の二の二を御覧ください。宮内庁に質問したいと思います。問い一に関して回答を得ています。この内容を説明お願いします。回答の内容を説明お願いします。
○政府参考人(山本信一郎君) お答えを申し上げます。 委員からあらかじめお尋ねがございました。宮内庁LANに接続されているパソコン端末から過去アクセスされたウエブサイトのうち、アクセス件数が多かったものから順に十件、サイト名と件数を明らかにされたいということでの資料要求でございました。 提出しました資料を見ていただきましたとおりでございまして、ただ、サーバー更新を本年の一月十九日に行っておりますので、一月十九日から二月二十八日までの四十一日間の資料を取りあえず提出をさせていただいたものでございます。 以上です。
○大久保勉君 資料を持っていない方のために、是非、一番から十番、どこにアクセスしたか、読み上げてください。
○政府参考人(山本信一郎君) それでは、一から十番まで順に読み上げます。産経新聞、宮内庁、読売新聞、産経デジタル、グーグル、気象庁、時事通信、夕刊フジ、サンケイスポーツ、ヤフー、以上でございます。
○大久保勉君 例えば、八番の夕刊フジが五万八千件、九番、サンケイスポーツが四万八千件。どういう業務上の関わりがありますか。
○政府参考人(山本信一郎君) 宮内庁の業務といたしましては、皇室の御活動等がどのように報道されているのか、あるいは国民各層がどのように受け止めていただいているのか、そういうことをきちんと把握をするのが仕事でございます。そういうことから、先ほど申し上げましたような比較的皇室に関する報道が多い報道関係へのアクセスが多くなっているものと考えております。 その中で、そういった報道から、例えばスポーツ新聞等におきましても、報道関係の項目が比較的多く報道されているもの、そういったものについてもしっかりと調べている。そこからリンクされているものもそういったものが多うございますので、数字として今御覧いただいたような数字になっているものと理解しております。
○大久保勉君 よく分かりました。いわゆるこういったビッグデータを見たら、役所がどういうことをやっているのか、関心があるかというのがよく分かるということです。これは匿名情報、誰がこういうことを検索したかを質問しておりませんが、こういったことがよく見えると。 じゃ、資料二の三、これは国土交通省なんですが、同じように一番から十番までドメインを説明してください。
○政府参考人(瀧口敬二君) 非常に小さな字で恐縮でございますが、最初のものはヤフーの広告関係のもの。二番目もヤフーの広告関係のものだと承知をいたしております。三番目のものはインターネットエクスプローラーのセキュリティー関係のものというように承知をしております。四番目のものはヤフーの広告関係のもの。それから、五番目はフェイスブック関係のもの。六番目がグーグルの広告関係のもの。七番目がグーグルのホームページ関係のツール用のドメインということだそうでございます。八番目が楽天の広告関係。九番目がヤフーの地図関係。十番目がグーグルのホームページ関係のツールというふうに承知をいたしております。
○大久保勉君 例えば、五番のフェイスブック、こちらはどういう形で使われているのか。といいますのは個人情報の固まりですから、説明をお願いします。
○政府参考人(瀧口敬二君) 五番目のフェイスブックでございますが、国土交通省では基本的に職場のパソコンからフェイスブックの閲覧は原則禁止をされております。一部例外的に、広報のためにフェイスブックを用いている極めて例外的なものもございますが、一方、数が多いということは、いわゆるニュースなどを検索をいたしますと、「いいね!」というようなボタンをフェイスブックは押すようなものがございますが、そういったものが、ニュースを見ますと、そういったボタンがあるときには、これを検索、アクセスをしたというようなことでカウントされるために数が多くなっているものでございます。原則、フェイスブックについては禁止をいたしております。
○大久保勉君 例えば、件数として五千五百九十万件。これは多いと思いますか、少ないと思いますか。
○政府参考人(瀧口敬二君) 私どもの職員、非常に数が多うございますので、多分、他省庁と比べても多い数だと思いますが、先ほど申し上げたように、フェイスブック自体にアクセスをしているというよりは、このシステム上、フェイスブックとの接続がなされたというふうにカウントされているというものでございますので、ニュースを見まして、下に「いいね!」というボタンが、委員も御案内だろうと思いますが、あれば、そのフェイスブック自体を見ていなくてもここではカウントされているということでございます。
○大久保勉君 次に、八番、楽天。これは楽天の広告じゃなくて、楽天の一番最初の画面です。買物する画面というのが確認できました。こちらが四千四百五十万件。こちらに関して御説明をお願いします。
○政府参考人(瀧口敬二君) 物を検索をしたときに出てくるところにアクセスしたのかもしれませんが、ちょっと詳細については把握をいたしておりません。
○大久保勉君 詳細が分かったら報告をお願いします。よろしいですか。
○政府参考人(瀧口敬二君) 了解いたしました。
○大久保勉君 資料二の四、次は防衛省です。 まず問い一に関して、防衛省、説明をお願いします。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。 先生からの資料要求にお答えいたしましたとおり、防衛省・自衛隊としてどこにアクセスしているかを明らかにいたしますと、情報関心が推察されまして情報業務等に影響が出るということが考えられますので、お答えを差し控えさせていただきました。 それとともに、この内容を少し敷衍いたしますと、インターネットの世界ではいわゆる水飲み場攻撃などということがございまして、特定のところにアクセスしているということが分かりますと、そこに何か仕掛けをしてそのよく見る人を引っかけるということが行われていることもございまして、我々といたしましてはそうしたことを避けるためにもお答えを差し控えさせていただいたところでございます。
○大久保勉君 よく注意されていると思いますが、念のために、開示できないのは特定秘密情報であるからですか。
○政府参考人(深山延暁君) この内容は特定秘密に当たるとは考えておりません。
○大久保勉君 分かりました。恐らく水飲み場でしたらほかの省庁にも関係ありますから、全て共通でやった方がいいと思います。 次に行きますが、実は、問い二に関して質問したいと思います。 グーグル検索とヤフーの検索、この件数を教えてください。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。 資料でお示しさせていただきました過去一か月分で取りますと、グーグルが八百五十四万八千三百二十回、ヤフーが百七十九万七千二百十五回でございます。
○大久保勉君 非常に情報に注意されていらっしゃいますけど、グーグル、ヤフーを使っているということで、大臣に質問したいと思います。 こちら、中谷防衛大臣に対して質問しますが、防衛省は、インターネットアクセス件数を、情報関心が推測され、業務遂行に支障を来すという理由で控えております。一方で、グーグル検索、一か月で八・五百万回ということで、グーグル社に対していろんな情報を渡しているんじゃないですか。例えば、どこに関心があるのか、防衛上の問題でどこを検索しているか。この点に関してどのような御意見ですか。
○国務大臣(中谷元君) 御指摘のような件数において検索をいたしておりますが、防衛省におきましては、業務上の情報共有を目的にスマートフォンを使用しておりまして、要機密情報を取り扱う際においては機密通信機能の備わった専用の端末を使用することとしておりまして、それ以外の端末使用をしないよう使用する職員への指導をしております。 よって、情報管理体制に一貫性がないという、指摘がございませんが、この秘匿機能を有するスマートフォンにより機密の情報は扱った実績がありますし、一般情報を検索したということもございます。
○大久保勉君 大臣、それは次の質問ですから。 質問していますのは、どうしてグーグル検索を使っているんですか。つまり、そこで情報がどんどん漏れてしまうんじゃないですか。
○国務大臣(中谷元君) グーグルなどの検索サイトを利用をしております。それは、やはり検索を行う上において、一般的な情報、知識を得るために使っているわけでございます。
○大久保勉君 グーグル検索でキーワードなんかをグーグル社はしっかりと持っていますよね。その情報がもしかしたら第三者に渡る懸念はないんですか。例えば、元CIA及びNSA職員であったエドワード・スノーデン氏は、NSAが個人情報を米国政府、企業から取得し、米国政府に提供したと、こういった告白があります。 是非、こちらに関してまず大臣の御意見を聞きたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) グーグルなどの検索サイトを防衛省職員が業務上利用した場合に、この検索ワードから防衛省の情報の関心を当該検索サイト運営会社がある程度推測するということは、御指摘のように可能でございます。 他方、そのような場合であっても、検索を行った当該職員や所属部署は特定をされないことから、情報関心を有する個別の組織、部隊等を推測することは困難でございます。 業務上の利便性と推測させる情報関心のレベルを考慮した際、防衛省・自衛隊の任務上の検索サイトを利用すること自体が問題であるというふうには考えておりません。
○大久保勉君 防衛省ってその程度の知識でしょうか。推測できないんですか。それぞれのコンピューターにはIPアドレスがあります。そのコンピューター、パソコンがいつ、どういう検索をしているかということで推測ができるはずなんです。そういったことに関して全く懸念していないということですか。
○政府参考人(深山延暁君) 補足してお答えいたします。 防衛省が防衛省内のコンピューターから外部にアクセスする際には、いわゆる代理サーバーというのを必ず通すことになっておりまして、部外に出るときは防衛省のどこのセクションの誰がアクセスしたかというIPアドレスは先方には伝わらない仕組みを取っております。 付言いたしますと、防衛省の省内システムから外へ出る出口は管理をしておりまして、必ずそうした代理サーバーを通してアクセスするということでございますので、大臣が申し上げたように、特定の組織とか個人は先方には伝わらない仕組みとしていただいておるところでございます。
○大久保勉君 これから相当突っ込んだ質問をしたいと思いますが、一旦これで終了したいと思います。
○委員長(岸宏一君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十九分休憩 ─────・───── 午後一時一分開会
○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 平成二十七年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。 田中直紀君の関連質疑を許します。大久保勉君。
○大久保勉君 午前中の防衛省とのやり取りに関連しまして、防衛省のアクセス数上位十件の開示に関して委員長にお諮り申し上げたいことがあります。 これまでの議論で、特定秘密保護法の対象ではないということが明らかになりました。さらには、グーグル等の検索で、防衛省全体の情報関心に関しては検索会社の方にしっかり伝わっているということでありますから、是非とも上位十件の開示をお願いしたいと思います。
○委員長(岸宏一君) 後刻理事会で協議いたします。
○大久保勉君 続きまして、資料二の五に関して金融庁に質問します。 まず、問い一に関しまして、上位十社、説明をお願いします。
○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。 このURLの上位十社でございます。 一つ目が日本経済新聞。二つ目がマイクロソフトのウィンドウズアップデート。これは、個々の職員が任意にアップデートすることは技術的に禁止しておりまして、これはこういうシステムを全体を統括している部署が、例えば、主にですけれども、マイクロソフトが、システムの脆弱性があった場合にウィンドウズのアップデートという形でその脆弱性のあるところを修復すると、こういう修正プログラムを配布することがあります。これを随時自動的に、例えばパソコンを閉じるときなどに自動的にアップデートされて、その際接続されたものであります。 それから三番目、それから六番目、七番目、八番目、十番目がグーグルの検索サイトでございます。最初にグーグルの検索に入るときには、七番のこのサイトで入力して最初のページに入ると。そうしますと、聞き及ぶところにございますと、グーグルは広告を自動配信をするようでございまして、右側に、こういうのどうですかとかというのがちらちら右とか左とか上とか下に出てくると、こういうのに自動的に接続されるようでございまして、グーグルの検索を使うと、そういうものをクリックしていなくてもそういうグーグルのポータルサイトを通じてこういうものにアクセスするということで、幾つかの種類のものが上位に複数出てまいります。 四番目がヤフーでございます。それからマイクロソフト、先ほどの五番、これは同様の関連サイトでございます。それから、グーグルが続きまして、九番が産経新聞でございます。 以上でございます。
○大久保勉君 金融庁らしいですね。日経新聞が一番上になっているということは、しっかりと職務をしているのかなというのがよく分かります。 では、問い二に関して質問したいと思いますが、フリーメール、Gメール、ヤフーメール等に関してアクセスが多いということで、説明をお願いします。
○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。 このGメールでございますけれども、セキュリティー上、金融庁のルールにおきましては、機密情報、守秘性の高いそういう情報を含むメールを出す場合には、金融庁のシステム、このGメールとかフリーメールではない金融庁のシステムのメールを使うようになっています。それ以外の場合ということで、例えば会議の時間が早まるとか、あるいは場所が変わったとかそういったもので、金融庁の場合は誤送信とかを防ぐために、あるいは守秘的な情報が間違って送られることがないように、送っても外に送るときには五分間サーバーに留め置かれまして、いろんなチェックをしてそれから出ていくということになりますので、例えば、時間が繰り上がったのですぐ来てくださいと、こういうメールを送るときに、なかなか役所のメールではその五分後に届くということもありまして、便利に使っていたと。そういう意味では、守秘性の低いあるいは重要度の低い諸々の通信に使っていたということで、このGメールの利用が多うございました。 他方、そのGメールのようなフリーメールにつきましては、情報の適正の管理から、たとえその重要性が低い、あるいは守秘性の低い情報、守秘性がない、重要性の低い情報であるとしても、情報の適正管理の観点から問題があるのではないかと思いまして、昨年の八月、技術的に職員が使えないようにしておりまして、現在はこういったアクセスはないと、こういう状況でございます。
○大久保勉君 私的メールの使用というのも国家公務員の守秘義務を守っていくためには注意しないといけない点だと思います。 例えばアメリカにおきましては、大統領候補でありますヒラリー・クリントンの私的メール事件というのがあります。このことに関して御説明をお願いします。
○政府参考人(三井秀範君) フリーメールの国家公務員の使用ということについてのお問合せでございました。 国務長官の私用のメールを公務で使っていたということにつきましては、その詳細を把握しておりませんのでコメントを差し控えますが、一般論といたしまして、これを一般の公務員がその仕事上あるいは仕事に関連する私用のメールを使うと、こういったことになった場合、まず、先ほど申し上げましたような守秘性の高い、あるいはセンシティビティー、機微にわたる情報ではまず使わないということだと思いますし、そうでないもの、例えば時間が変更になったとか、守秘性のないような会議に出る場合に、オープンになっているような会議の時間が変わったとか場所が変わったとか、そういったものであればさほど大きな問題はないとはいえ、その情報が場合によってはこのフリーメールのサーバーに蓄積されると、また、それが場合によっては、匿名化されるとはいえ解析される可能性があるとか、一定程度の懸念があり得るということでございまして、そういった観点から、金融庁としても八月以降使えないようにしているということでございまして、一般論としても、この個人メールを利用して、個人メール、個人メールというのはフリーメールを利用して、あるいはその個人メールを利用して仕事に関連した情報を取り扱うということについては慎重にいろいろ考えながら行う必要があるというふうに考えております。
○大久保勉君 分かりました。非常に私的メールを使うことに関しては様々な問題があるということです。 でしたら、一番機密情報を持ち得る安倍総理と岸田外務大臣に確認したいと思います。 安倍総理は公務に関して私的メールを使うことはありますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 公務について、秘匿性の高いものについて私的なメールを使うことはございません。
○大久保勉君 午前中に最初に質問したのは、ツイッターとかフェイスブック、自分で行うかと言ったら、自分で行っていますということですから、非常にいわゆる携帯の使用が得意かなということで、場合によっては機密情報をNTTのメールで送るとか、そういったこともあり得るから、本当に注意してほしいなと思います。 岸田外務大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(岸田文雄君) 私自身、情報につきましては、外務省の情報セキュリティポリシーに従いまして適切に取扱いを行っております。そして、私的携帯のメール機能等で機密情報を扱うということは全くありません。
○大久保勉君 どれが機密であるかというのは私ども分かりませんから、もう大臣を信頼して、本当に情報漏れがないように是非頑張ってもらいたいと思います。 同じ質問を塩崎厚生労働大臣にしたいんですが、むしろこれは役所全体の話をしたいと思います。例えば、厚生労働省はGメールを使うことはありますか。金融庁は昨年の八月に危険だからやめたということなんですが、厚生労働省はいかがでしょう。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 厚生労働省に限らず、各省庁におきまして情報セキュリティーのポリシーというものを定めております。その基となりますのが、基準となりますのが、私ども内閣官房で作っております統一基準というものがございます。その中で、今御指摘のフリーメールにつきましては、これを業務あるいは機密情報を扱うという点においては使用しないということで徹底をさせていただいているところでございます。
○大久保勉君 もう一度質問します。今年の二月一日から二月二十八日まで何件、Gメール、ヤフーメールを使っていますか。質問通告しています。
○政府参考人(谷脇康彦君) 政府全体でフリーメールを使っているかどうかというお尋ねかと理解いたしましたけれども、そうであれば、私ども数字は把握しておりません。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 厚生労働省で。
○大久保勉君 はい、厚生労働省。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の二月一日から二月二十八日の間でございますね。 厚生労働省のLANからのフリーメールのアクセス件数は、Gメールが約十八万件、ヤフーメールが約七十九万件、ウィンドウズライブホットメールが約百件でございました。
○大久保勉君 使っていますね。 内閣官房、先ほど、使っていないということを、もう一度言ってください、使えないということを。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 政府におきましては、情報の機微度を三段階に分けまして、極めて機密性が高い機密性三情報、あるいは業務としてこれを一般に公開するのは適当でない機密性の二の情報、それから公開をしております一の情報という三類型に分けております。 この中で機密性の二及び機密性の三に属します情報につきましては、これをフリーメール等々外部の約款サービスを使うということについては、これは基本的には行わないということを統一基準で規定をしているところでございます。
○大久保勉君 これを聞きまして、塩崎大臣、御所見を聞きたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 業務目的で情報収集をするために、先ほど申し上げたフリーメールでありますけれども、これについては、秘密性の低いものについて、厚生労働省のLANで規制されている企業からのメールマガジン等を個人のフリーメールアドレス宛てに一斉メールを受け付け、情報収集に活用しているというところであるという理解であります。
○大久保勉君 大臣、一か月で百万件使っているんですよ。そんなの管理できますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今朝ほどこの質問通告を受けたようなので、私もまだしっかり見ていないので、確認をしたいと思います。
○大久保勉君 是非、大臣のリーダーシップを期待しております。 機密性が高い情報を取り扱っている可能性がある外務省に質問します。資料の二の六。外務省はフリーメールを何件使っていますか。
○政府参考人(上月豊久君) お答えいたします。 外務省では、情報セキュリティー対策の観点から、外務省情報ネットワークからのフリーメールの使用は原則禁止しておりまして、Gメールを含むフリーメール画面にはアクセスできない措置を講じております。 他方、フリーメールを使用する外部の方との連絡等がございます。邦人の保護の観点ですとか広報の観点ですとかそれぞれ旅行者へのそういう情報の提供ですとか、そういった業務上の理由により真にやむを得ない職員については部分的に利用を認めておりまして、そのアクセス件数は、既に提出した資料の中にございますけれども、Gメールは毎月約七千件、ヤフーメールは約五百件程度でございます。
○大久保勉君 初めて聞きました。受け手がGメールしか使えないということはあるんですか。つまり、外務省のメールから送れないようなところがありますか。
○政府参考人(上月豊久君) お答えいたします。 外務省のシステムを使った場合に相手のフリーメールをはじいてしまうような場合がございますので、フリーメールを使用する外部の方と連絡するときにはフリーメールを使って連絡を取っているという次第でございます。
○大久保勉君 逆だったらあり得ると思うんです。つまり、外務省のサーバーがフリーメールをはじくんだったら分かりますが、外務省のメールをはじくようなフリーメールを使っている人に対して、どうして情報を提供するんですか。
○政府参考人(上月豊久君) お答えいたします。 今、大久保委員御指摘のとおりでございまして、外務省の方のサーバーがそれを、フリーメールをはじいてしまうということもあって、フリーメールを使わなくちゃいけないという意味でございます。
○大久保勉君 だったら、外務省の職員がフリーメールを使う必要ないじゃないですか。
○政府参考人(上月豊久君) 業務上の理由で相手側とのフリーメールを見る必要があるときがございますので、フリーメールを使っているということでございます。
○大久保勉君 恐らくアメリカの国務省だったらこういったことは許されないんでしょうね。 つまり、正式な記録が残ったら困るようなことをフリーメールを使ってやり取りしているんじゃないですか。どうですか。
○政府参考人(上月豊久君) 最初に申し上げましたが、情報セキュリティーの対策の観点から秘密の情報などをフリーメールで扱うということには厳しく禁じておりますので、御指摘のような秘密の情報が、そのフリーメールで取り扱っているというようなことはございません。
○大久保勉君 繰り返しになりますが、秘密の情報でありますが、これを漏らしたらまずいということでフリーメールを使うケースがあるんじゃないでしょうか。
○政府参考人(上月豊久君) 申し上げましたとおり、フリーメールを使用する外部の方との連絡を用いるためにそのフリーメールの利用をしておりますし、かつ、その際には申請書に基づいて許可を出しております。したがいまして、御指摘のような秘密の情報で、しかもそれを見せないために使用するというようなことはございません。
○大久保勉君 申請書が必要ということですから、では、一か月の、七千百四十八件、Gメールを使った申請書を開示してください。
○政府参考人(上月豊久君) 今の、申請書に基づいて開示しておりますけれども、申請書は内部の業務に関わるものでございますので、これについてはちょっと開示するというのは御勘弁いただきたいと思います。
○大久保勉君 非常に思い付きで言っているようにしか聞こえませんが、これは大臣、大臣として、国民に対する説明責任の観点から、いわゆる申請書の開示、それもう駄目なところは全部、個人情報だったら黒抜きでいいです、開示してください。よろしいですか。
○国務大臣(岸田文雄君) その情報の開示につきましては、ちょっと私自身、実態を把握しておりませんので、ちょっと確認をした上でお答えしなければならないと思っています。 ただ、情報の管理につきましては、先ほど申し上げましたように、ルールに基づいて厳密に対応しています。ですから、機密情報については私的携帯によるメールで扱わない、もうこれは当然のことですが、公のメールにおいても機密情報を取り扱うということはないと承知をしております。
○大久保勉君 調べていないのにないと言えますか。調査委員会をつくってください。できますか。
○国務大臣(岸田文雄君) 先ほどルールに基づいて対応していると申し上げました。そのルール自体が今申し上げたような内容になっております。
○大久保勉君 私が言っているのは、七千百四十八件のGメールを使った件に関してどうなっているか、調査委員会で調べてもらいたいと思いますが、それは可能ですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 七千余りのこのGメールの使用については、先ほど申し上げましたように、私自身ちょっと実態を把握しておりませんので、実態を確認した上で、公開できるものかどうか、これをお答えさせていただきたいと存じます。
○大久保勉君 ですから、外務省内に、ちゃんとした委員会等で調べると、透明性を担保してほしいと思いますが、そのことはいいですか。透明性を担保する。大臣、お願いします。
○国務大臣(岸田文雄君) 透明性を担保するために委員会をつくって確認しろという御質問、御指示でございますが、要はその委員会をつくる必要があるかないかも含めまして、ちょっと実態を確認した上でお答えさせていただきたいと存じます。
○大久保勉君 じゃ、回答に関しては予算委員会か若しくは記者会見でお願いしたいと思います。 じゃ、次に参りたいと思いますが、まあこういった問題点があるということです。むしろ、今日の質問といいますのは、非常に霞が関に関しては情報セキュリティーの管理が途上であるということですから、是非今日の議論を踏まえましてしっかりと議論してほしいと思います。 特に、フリーメールや検索機能を使う場合に国家機密管理上、相当問題が出てくる可能性がありますから、これまでのやり取りをベースに、安倍総理の御認識、また是非、ITに強い安倍総理、リーダーシップを発揮してもらいたいと思います。一言お願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私自身は殊更ITに強いわけではございませんが、強いスタッフがそろっております。 情報通信技術が発展し、インターネット上で便利なサービスが提供されているところでございますが、利用の際に十分な安全を確保することは大きな課題であり、政府では情報の適正管理の観点から政府統一基準において各政府機関ごとに外部サービスの利用に係る規定を整備することとしており、その中で要機密情報の取扱いについては禁止をしているわけでございます。 その上で、具体的な対策として、各政府機関において省庁独自でセキュリティー対策を講じたシステムを構築していく、翻訳サービス等、有料サービスで守秘義務契約が締結できるものを国内調達するなどを講じているわけでございますが、一定の情報を扱うことができるようにしているところでございますが。 他方、今まで御指摘をいただきました検索サービスについては、いかなる方法が適切であるかについて、御指摘も踏まえまして、多角的な観点から検討してまいりたいと思います。
○大久保勉君 安倍総理の言葉をもらいましたから、検索サービスに関してはしっかりと調べるということですが、菅官房長官に質問したいと思います。 特にグーグルに関しましては、検索をした段階で利用規約が有効になります。その場合の、裁判する場合はどこの法律を使い、どこの裁判所で行うか、このことに関して質問したいと思います。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 例えば検索サービス、米国企業が提供しておりますものでございますと、これが、情報が蓄積をされるのは海外である場合が当然あるわけでございまして、この場合にはそのサーバーが所在をしております国の法律が適用をされるということでございます。また、契約約款におきまして、裁判、係争が起きた場合につきましては、国外、外国で裁判が行われるといったような規約が盛り込まれているというのが一般的であろうというふうに考えております。
○大久保勉君 国外とはどこですか。具体的には、このプライバシーポリシーを見たらすぐに分かります。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 例えば検索サービスのグーグルでございますけれども、基本的には米国の法律が適用されるというふうに理解しております。
○大久保勉君 利用契約の中に、例えば米国の法律でもって、いわゆる第三者に情報を提供するということになった場合は、日本の例えば外務省の検索情報が米国に渡ること、若しくは第三者に渡ることはあり得ますか。イエスかノーでお答えください。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 検索サービスを利用する場合に、その検索窓に打ち込んだその用語というものがグーグルなりそうした検索サービス事業者に渡るわけでございますから、それが約款で許される範囲内において第三者あるいは他の用途に使われるということ、可能性はあろうかというふうに考えております。
○大久保勉君 先ほど外務省で議論しましたが、いわゆる外交、防衛に関する機密も含めて第三者に渡る可能性があるということで、これを日本政府は止めることはできますか、若しくは止める交渉をグーグルと行ったことはありますか。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 先ほどもお答え申し上げましたように、政府におきましては、各省庁の情報セキュリティーポリシーのベースとなります政府統一基準に基づきまして、約款による外部サービス、これは検索サービスを含むわけでございますけれども、その中において、いわゆる要機密情報を取り扱うことは行わないというふうに求めているところでございます。 また、グーグル等検索サービス提供事業者との間で個別に契約を結び、情報の取扱いについて一定の制約を掛けるということも可能性としてはございますけれども、それ以外にも、技術的に日本側の方でできることも含めて、多角的な観点から検討をしていく必要があるだろうというふうに認識をしているところでございます。
○大久保勉君 整理しますが、検討するということは、今はグーグルと個別の禁止条項は決めていないということですね。
○政府参考人(谷脇康彦君) 個別の契約を結んでいるという事実はございません。
○大久保勉君 日本国政府の検索に関しては、全て一般の、つまりヨーロッパであろうが、全ての国の利用者と同じ状況であると。これに関してEUは相当危機感がありますが、日本国政府は危機感はありませんか。是非、菅官房長官、答弁お願いします。
○国務大臣(菅義偉君) いずれにしろ、国の行政機関が取り扱う情報については、失われると政府の業務継続ができなくなるものや外部漏えい、そうしたものによって国益が大きく損なわれるもの、こうしたものについてはその保管が極めて大事だということで、この統一基準というものを設けて、そして、各省庁がそれを、従っているかどうかも含めて、これは杉田副長官の下で年に四、五回、その検証を行っているところであります。
○大久保勉君 検討しているということで、まだ具体的な契約に至っていないということです。非常に大きな問題だと思います。 もう一つ、機密情報は扱わないといいましても、ビッグデータですから、一つ一つは機密情報じゃないかもしれませんが、そのデータ解析によって、日本国政府は何に関心があるか、こういったことが明らかになります。このことは機密情報が事実上把握されるということになります。こういったリスクに関して、政府はどういうふうな解釈をしていますか。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 先ほど来申し上げておりますように、基本的に検索サービス等を利用する際には、機密性がある用語等々については、これは当然のことながら、外部サービスに入力をするということは行わないというのが政府の統一的な考え方でございます。 ただ、今委員御指摘のように、ビッグデータ解析などによりまして、その検索の傾向といったようなものが分かる可能性というものはございます。したがいまして、今後とも、技術的な観点も含めて、様々な観点からこの検索サービスの利用の在り方については多角的に検討してまいりたいというふうに考えております。
○大久保勉君 最初に時価総額の話をしました。手数料を払っていないのに、グーグルの時価総額が四十六兆円、トヨタの二十八兆円の倍近くあると。何かといいましたら、こういったいわゆるパーソナルデータ若しくはいろんなビッグデータというのがいかに価値があるかということです。そこに対して日本国政府は余りにも無関心過ぎるんじゃないでしょうか。これは、安倍総理大臣、御所見を聞きたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに手数料等を取っていない中においてなぜこれだけ会社として評価されるかということでございますが、もちろん利便性もありますが、同時に、そうしたビッグデータを収集し得る、また分析し得るということもあるという御指摘、委員の御指摘でございますが、そういう観点も当然あるんだろうと、このように思います。
○大久保勉君 最後になりますが、山口大臣に質問します。 今回、個人情報保護法改正法を提出されていますが、こういった観点から極めて重要な法律であると思います。是非、決意若しくは今日の議論におきまして何か御所見があったらお伝えください。
○国務大臣(山口俊一君) 先ほど来の質疑を聞かせていただいておりまして、私も大久保先生とほぼ同じ問題意識を持っておりまして、とりわけ、実は大臣就任前に自民党の方で、実は、ヤフーが検索エンジンの開発をやめてグーグルが圧倒的独占をするという事態を受けて、これはどうなるんだろうかというふうな勉強会も実はしておったわけでありますが。 いろいろと御指摘をいただきましたような問題は多々あろうかと思いますが、御案内と思うんですけれども、今般の個人情報保護法の改正、これによりまして、当該外国事業者が外国で取り扱う、そういった情報を取り扱う場合に我が国の法律を適用することを可能とするというふうな措置も講じております。これによって、外国の事業者が我が国の法律に違反をして個人情報を第三者に提供しておる場合には、我が国の行政機関として違反の是正のための勧告をするということが実は可能になるというふうなことであります。 ただ、実際問題として、これ、我が国が海外事業者に命令等の強制措置まで行うということは、国際法上、外国の主権を尊重するというふうな観点から大変困難でもあろう。当面、情報提供を行って協力を求めるというふうなことになろうかと思いますが、仮に外国事業者による第三者提供が行われないようにしたいというふうなことでありますと、先ほど先生も御指摘いただきましたように、日本の政府機関が当該外国事業者と特別にサービス契約等を締結するなどの、個別に対応するというふうなことも考えられるわけでありますが、いずれにしても、先ほど来の御議論のように、しっかりと検討してまいりたいと思っております。
○大久保勉君 あと持ち時間が五分になりましたので、次に行きたいと思います。 公的年金の運用の在り方に関して質問したいと思います。 最初に、安倍総理にお願いします。 昨年一月、ダボス会議の基調演説で、日本の資産運用も大きく変わるでしょう、一兆二千億ドルの運用資産を持つGPIFについては、そのポートフォリオの見直しを始めフォワードルッキングな改革を行います、成長への投資に貢献することとなるでしょう。この演説により、日経新聞は、GPIF、一%株価比率を上げるだけで一・三兆円の株式買いにつながることを報道し、日本株上昇に弾みを付けました。 現在、日経平均は一万九千円台を付けておりますが、いわゆる安倍総理の言ったとおりになったと思いますが、このことに関して御感想はございますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 年金積立金の運用につきましては、専ら被保険者の利益のため、将来の安定的な年金給付に向けて、デフレ脱却後の経済・運用環境に対し、年金財政上必要な利回りを最低限のリスクで確保することが必要であります。変更後の基本ポートフォリオは、それを踏まえて、デフレ脱却、適度なインフレ環境への移行など、長期的な経済・運用環境の変化に即し株式等への分散投資を進めたものであり、結果として、成長への投資を通じ日本経済に貢献するものと考えているわけであります。 ダボス会議では、このような運用の改革が結果的に成長への投資、ひいては日本経済に貢献し経済の好循環にもつながる旨を発信したものでございます。つまり、日本の経済が成長していくということは、これは年金の運用にとってもプラスになり、かつ、それは年金の受給者にとってもプラスになると。今その方向に向かっていることは大変喜ばしいことであると、このように思います。
○大久保勉君 そこで質問ですが、総理は、ポートフォリオ見直し若しくは国内債券から株式に運用をシフトさせる、そういったことを行わせる職務権限はありますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この基本ポートフォリオの具体的な見直しは、GPIFにおいて、経済、金融等の学識経験者から成る運用委員会の意見を踏まえ、資金運用に関し一般的に認められている専門的な知識に基づき慎重に検討を重ね、主体的に策定されたものでございます。
○大久保勉君 だったら、基調講演でフォワードルッキングな改革を行いますと言うのはおかしいんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この段階でもう既に当時東大の伊藤先生を中心に検討が進められていたわけでございまして、この検討の方向性において、もう既にフォワードルッキングな改革を行っていくということが事実上コモンセンスとして確立されていたという中におきまして、そう申し上げたところでございます。
○大久保勉君 資料の三の一を御覧ください。 これは日経新聞の記事なんですが、日本の株式市場には五頭の鯨がいるということで書いています。読み上げますと、日経新聞の報道では、池の中に五頭も鯨が出現し日本の株式市場は官製相場に沸いているとのことである、UBS証券の大川氏の試算では、この五頭の日本株買い余力は二十七・二兆円、一千本弱の公募日本株投信の残高は全部で十九兆円だから、これがいかに大きいかが分かるということであります。 安倍政権は、アベノミクスが失敗から目をそらすためにガバナンス改革という名目や官邸の人事権を使い無理やり株価を上昇していると、いわゆる株価上昇政権ではありませんか。菅官房長官、御所見を。
○国務大臣(菅義偉君) そういう指摘は全く当たらないというふうに思います。 私、私自身の記者会見でもそうしたことを実は聞かれました。それに対して私は、官製相場だったら下がるんじゃないかと、すぐ底が割れてしまうだろうという話をしました。その前段階として、株価について言及することは避けたいと言いながら、私は、アベノミクスという三本の矢がじわじわとその効果を現してきているのじゃないかと、そういうことを実は申し上げまして、政権としては、アベノミクス三本の矢をしっかり一つ一つ着実に進めていく、このことが一番大事であるという会見をさせていただきました。
○大久保勉君 安倍政権は、言っていることとやっていることは大分違うように見えるんですね。例えば、じゃ、ゆうちょ銀行、かんぽ生命が株式の運用比率を高めることに関してはどう思いますか。
○国務大臣(菅義偉君) それは、ゆうちょ、かんぽ生命の経営判断だというふうに思いますし、資産運用の在り方をいろいろ工夫して適切なリスク管理の下に収益性を高めていくというのは、ある意味で経営者としての判断じゃないでしょうか。
○大久保勉君 日本国政府が一〇〇%株式を所有しています郵政グループ、もし、社長を解任することは株主としてできますか。菅官房長官。
○国務大臣(菅義偉君) 経営陣の判断であって、また、社長に対して、委員会の中で社長をどうするかという、その委員会の下で社長というのは決まっていく仕組みになっています。
○大久保勉君 株主としての日本国は、いわゆる郵政グループの経営に対して一切口出しをしないという理解でよろしいですか。
○国務大臣(菅義偉君) 社長を含めて、経営委員について、そこは政府というよりも政府が選んだ民間の方たちが社長を決める仕方になっております。
○大久保勉君 政府は、いわゆる社長を決める委員会のメンバーを決めることができると、間接的に人事を支配しているということでよろしいですか。
○国務大臣(菅義偉君) 一〇〇%の株主として、ここは当然責任ある立場でありますから、経営に最善の方を経営委員にすることはやはり政府としての責任だというふうに思います。
○大久保勉君 この辺りがアベノミクスという、本当に、まあある意味ですごい怖いやり方だと思います。 日銀の独立性を尊重し、日銀総裁を任命したと、送り込んだと。GPIF改革を、ガバナンス改革という名の下で自分たちの意に沿うような人を入れていくと。そして、ゆうちょ、かんぽの上場に絡めて人事まで動かそうとしていると。こういった批判がありますが、そのことに関してもし反論があったら言ってください。
○国務大臣(麻生太郎君) 日本銀行等々、いろいろ私どもの方としてお話をさせていただいた経緯もありますので、少なくとも白川日銀総裁がお辞めになるのは、私らの方から辞めさせたかのごとき聞かれるような話は甚だ心外であって、御自分の方から辞退、辞職をしたいと、任期でもありますのでというお話を受けての話だったと記憶をします。
○国務大臣(塩崎恭久君) GPIFに関しては、恐らく理事についておっしゃっていると思うんです、最近の人事で替わったことはそこだけですから。それは理事長が選任をするということになっておりますので、理事長が適切に人材を選んだというふうに理解をしております。
○大久保勉君 ここでいろんな議論をしておりますが、いろんな批判があるということは指摘しておきたいと思います。 では、時間の関係で恐らく最後の質問になると思いますが、GPIF改革に関して申し上げたいのですが、塩崎厚生労働大臣は日本銀行出身ということもございまして、是非日銀と同様にGPIFに、例えば半年ごとに国会報告をすると、そういったことを義務付けたらいかがでしょう。これが最後の質問です。
○国務大臣(塩崎恭久君) 国会報告につきましては、もう既にGPIFは、まず中期計画で運用の基本的な方針を定めてこれを公表しておりますけれども、運用状況については年に一回公表する業務概況書において掲載するほか、四半期ごとに公表しているものもございます。そして、もう一つは、厚生労働省が毎年、年金積立金の運用が年金財政に与える影響について検証をし、公表しておりまして、国会においても必要に応じGPIFの理事長をお呼びをいただいて御質疑を盛んにいただいているということでございます。 そういうことでやっておりますので、今この年金につきましては社会保障審議会の年金部会というところで議論しておりますが、そこの専門委員会において、国民に対する説明責任を果たすため、運用手法等については運用及び年金財政に対する影響等も踏まえつつ、国民に対する説明を一層工夫、充実させるべきとされておりまして、運用に関する情報開示の在り方については引き続いて年金部会でも御議論をいただきたいというふうに考えているところでございます。
○大久保勉君 終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で田中直紀君及び大久保勉君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、荒木清寛君の質疑を行います。荒木清寛君。
○荒木清寛君 まず、成長戦略としてのロボット産業についてお尋ねします。 一月二十三日にロボット新戦略が策定をされまして、大変期待をしております。その中で、日本は、現在に至るまで産業用ロボットの出荷額、稼働台数において世界第一位の地位を維持しているということでございます。しかし、同じこの新戦略の中で、年間のロボット導入台数、いわゆるフローベースでいうと、二〇一三年に中国が日本を逆転して世界一となったということであります。すなわち、日本で作ったそういう産業用ロボットで、まあ日本というよりもむしろ中国がどんどん生産性を上げているという、こういう一面があると私は思いますけれども。 そこで、経済産業副大臣に、近年、我が国のそうしたロボット大国としてのプレゼンスが低下しているのではないかと、このように危惧いたしますけれども、経済産業省としては現在のこのロボット産業、我が国の在り方をどう分析をしておりますか。
○副大臣(山際大志郎君) 今委員が御指摘されました事実でございますが、稼働台数さらには出荷額、この二つに関しましては、二〇一三年のデータでまだ日本は一位でございます。実数といたしまして出荷額は約四千億円、世界のシェアの約四割でございます。また、稼働台数、ストックにつきましても約三十万台、これも世界のシェアでの二三%に当たります。 しかしながら、御指摘のとおり、フローベース、すなわち年間の導入台数におきましては、二〇一三年の段階で中国に抜かれまして三万六千台でございます。さらに、中国のみならず欧米におきましても、IoTやビッグデータに注目が集まる中、ITと融合いたしましたロボット開発競争が激化しておりまして、また、米国大手IT企業がロボット企業を相次いで買収するなど、我が国を取り巻く状況は大きく変化しているというふうに承知してございます。 こうした中で、御指摘ありました、先般ロボット新戦略を策定いたしました。二〇二〇年までの五年間をロボット革命集中実行期間と位置付けまして、具体的な取組を進めていく所存でございます。
○荒木清寛君 このロボット新戦略には福島イノベーションコースト構想もきちんと位置付けられておりまして、大変期待をしております。 先般のこの一月二十三日の会議で、安倍総理は中小企業の普及も含めて世界一のロボット活用社会を目指すというふうに言われておりますし、また、先ほどの二〇二〇年までの目指すべき姿、KPIということにつきましても、ロボットの活用によって製造業の労働生産性の伸び率を年間二%以上にしていくと、こういう野心的な目標が立てられております。 そこで、安倍総理には、そうは言いましてもなかなか中小・小規模事業者にとってロボットの導入というのは容易ではないと思います。まず高いということがありますし、資金、ノウハウがあるか、そうした人材が、活用できる人材がいるのかということで、なかなか中小企業の現場にとりましてはロボット導入のハードルは高いのではないかと、このように思いますし、また、物づくり分野以外の労働集約型のそうしたサービス産業を始めとする分野についても、このロボット導入のメリット等を十分理解をしてもらって導入を促進しなければいけないと思います。 この戦略を絵に描いた餅にしないように、特に中小企業に普及させていくにはどうしたらいいのか、この点について総理のお考えをお尋ねします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 米欧中心にITと融合したロボット開発競争が激化する中、我が国のロボット大国としての地位を更に高めるべく、先般ロボット新戦略を策定をいたしまして、今後の具体的な取組を取りまとめたところであります。この戦略に基づいて、介護や農業、中小企業にまで普及する世界一のロボット活用社会を目指し、産業界の壁、省庁の壁を取り払い、官民一体となって取組を進めていく考えでございます。 そこで、ただいま御指摘のございました中小企業でございますが、この中小企業やあるいはまたサービス業、サービス分野につきましては、今までほとんどロボットは使われてきていないと言えると思います。今後、まさにロボット導入の余地が大きくて、ロボット導入によって飛躍的な生産性の向上が期待できると、こう思います。 規制改革や標準化などにより、中小企業に導入しやすいロボットを安価で導入できる環境を整備していくとともに、中小企業五百社以上を目指してロボット導入コンサルタントを実施し、言わば安いロボットで中小企業が使いやすい、そしてそうしたコンサルティングをしっかりとしていくことによって、中小企業へのロボット導入を支援していく考えでございます。
○荒木清寛君 次に、社会的養護の充実、特別養子縁組の推進についてお尋ねします。 愛知県では、県の産婦人科医会が実施していた赤ちゃん縁組無料相談を踏襲しまして、実の親から妊娠中や出産直後に相談があった場合に、出産後に養育の意思確認を、自ら養育する意思確認を丁寧に行った上で、新生児を病院から直接里親へ委託する特別養子縁組を前提とした新生児の里親委託を三十年近く実施をしております。先般、私はそこも公明党として勉強してまいりました。 この愛知県の特別養子縁組を前提とした新生児の里親委託の方法は、望まない妊娠による出産で養育できない、あるいは養育しないという保護者の意思が明確になった場合に極めて有効であると、このように考えております。 現在、こうした愛知方式を各地の児童相談所がどの程度実施をしているのか、あるいはこうした方式は愛知県の児童相談所のみならず各地域で推進をしていくべきだと考えておりますけれども、厚労大臣の見解をお尋ねいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) この里親委託につきましては、保護者のない児童や虐待を受けた児童について、特定の大人との愛着関係の下で養育すること、つまり愛着形成をしっかりと小さいときからやるということ、これによって健全な心身の成長や発達を促すことができるものであるということを我々も深く認識をしているところでございます。 このため、平成四十一年度末、これから十四年先ですが、里親等への委託を社会的養護全体のおおむね三分の一にすることを目指して取り組むことに現在しておりまして、御指摘の今の新生児の段階から里親委託をすることについては、平成二十三年に策定をいたしました里親委託ガイドライン、ガイドラインがございますが、これにおいて、未婚、若年出産など望まない妊娠による出産で養育できない、養育しないという保護者の意向が明確な場合には、妊娠中からの相談や出産前後の相談に応じて、特別養子縁組を前提とした委託の方法が有用であるというふうになっております、保護者の意向が明確な場合ということでありますが。 特に、新生児期も含めて乳幼児の里親委託におきましては、愛着関係の基礎を形成する大事な時期であることから早期の里親委託が望ましいとする意見があるわけでありまして、私もそのように強く思いますが、一方で、実の親の養育の意思を具体的にどう確認するか、それから子供の発達状態に応じた里親委託の時期をどうするか、それから実の親が自ら養育できる可能性などについて十分検討すべきであるというような意見もあるわけでございます。 このため、平成二十六年度から厚生労働科学研究において、児童相談所における新生児の段階からの里親委託の実施状況を調査をしているところでございますけれども、今先生ございましたが、今後さらに、平成二十七年度にヒアリング調査によって詳細な実態を把握をして、その結果を踏まえて御指摘の点について検討してまいりたいというふうに考えております。
○荒木清寛君 実態調査は今後ということでありますが、大臣から早期の里親委託が望ましいというお考えを聞いて心強く思いました。 その愛知県の児童相談所でのお話を聞く中で、現在、現行法上は、養子縁組を前提としない養育里親には特別の研修が義務付けられているけれども、養子縁組を前提とした里親に対してはそういう研修がない。そういうこともあって、なかなかその方が養子縁組を前提とする里親として適切かどうか見極めが難しいと、こういうお話がありましたので、こうした縁組を前提とする里親も研修の義務付けをすべきだと考えますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 現在、養子縁組を希望する里親に対する研修というのは義務付けられていないわけでありますけれども、今年度から開始をいたしました養子縁組あっせんに係る厚生労働科学研究においても、養親による養育の質は子供の一生に与える影響が大きい、そして、養子縁組を希望する里親に対する研修の必要性を指摘する意見があるところでございます。 また、里親委託ガイドラインにおいて、養子縁組を希望する里親に対しても必要に応じ養育里親の研修を活用することとしておりまして、実際に研修の受講を求めている自治体も既にあるというふうに聞いております。 こうした状況を踏まえて、厚生労働省としては、平成二十七年度予算において、養子縁組を希望する里親も含め、子供の委託を受けたことのない里親に対して、その状況に応じて、ロールプレイング等の実践的な手法によって養育の質を高める里親トレーニング事業というのの実施を予定をしてございます。 今後、今先生から御指摘ございましたけれども、里親トレーニング事業の実施状況も踏まえて、養子縁組を希望する里親の研修の在り方、その内容について検討を深めていきたいというふうに思います。
○荒木清寛君 もう一つ、児童相談所で聞きました課題として、この特別養子縁組が成立するまでの監護期間、これは民法によって六か月以上となっておりますが、その間の育児休業の取得が困難であるということがございました。 実は、今月十日、総務省の行政評価局が、特別養子縁組により監護中の子の養育は、実態として法律上の子を養育するのと何ら変わりないと見られる以上、法律上の子と同じように取り扱うべきという、こういう厚生労働省に対するあっせんを行いました。 したがいまして、これは法律を改正して、そうした子についても、養子縁組が成立すれば取れるわけですけれども、それまでの間も育児休業が取れるようにすべきであると思いますし、さらに加えて言いますと、養育里親にもこうした育児休業が取れるようにすべきであると考えますが、大臣のお考えをお尋ねします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の育児・介護休業法の育児休業、これにつきましては、労働者の申出のみで休業できる強い権利として定められているわけでございますから、労働者の福祉と事業主の負担との調和を図った結果、法律上の親子関係にある子のみを今のところ対象としているということでございます。 一方で、今先生御指摘にございましたように、総務省行政評価局からこの三月の十日にあっせんが出てまいりました。この中で、特別養子にするために監護をしている子、この子については、法律上の子に準じた取扱いとすることについて適切な場において検討すべきというあっせんが総務省の方から参ったわけでございます。 育児・介護休業法については現在、今後の仕事と家庭の両立支援に関する研究会、これを開催をいたしまして、制度の見直しについて検討をしているところでございますけれども、今後、他の事実上の親子関係にある子の取扱いも含め、御指摘の点について検討をしてまいりたいと思っております。普通の里親についても検討すべきということでございますが、それについても同じように考えていきたいというふうに思います。
○荒木清寛君 現行の法制の下でも事業主が認めれば育児休業は取れるわけでありまして、実は三重県では今年の一月から、特別養子縁組を希望して監護する里親について育児休業の取得を認める、こういう知事は決断をいたしました。私は、国としても、こうした場合に、国家公務員が養親となろうとする場合に育休を認めるべきではないかと考えますが、人事院の見解をお尋ねします。
○政府参考人(江畑賢治君) お答え申し上げます。 民間企業が措置を講ずることとされている育児・介護休業法においては、育児休業の対象となる子について法律上の親子関係にあることとされておりますが、国家公務員の育児休業についても同様の制度となっており、特別養子縁組制度による監護中の子を対象とする育児休業は認められておりません。 厚生労働省におきましては、現在、育児・介護休業法について制度の見直しを検討中であり、特別養子縁組制度による監護中の子などの取扱いについても検討が行われる予定であると承知しております。 人事院といたしましても、国家公務員の育児休業について、施策の必要性や民間での取扱いなどを考慮しながら検討を行ってまいりたいと考えております。
○荒木清寛君 最後に、総理にお尋ねします。 いわゆる社会的養護のうち、先ほどの塩崎大臣の答弁では、平成四十一年までに三分の一をそうした里親委託にできるようにしたい。現実は、日本の場合には施設養護が九割で家庭養護が一割でありまして、日本以外の先進国ではその逆で、家庭養護が七割から九割近くを占めているということがございます。また、親の虐待で死亡する子は後を絶ちませんけれども、死亡する子供の年齢で最も多いのがゼロ歳児でありまして、中でも生まれてすぐの嬰児、新生児が犠牲になるということが一番多いわけでありまして、私ども、そういう意味で家庭的養護に早期に移すことが望ましい、このように思っております。 そこで、総理には、家庭養護を本格的に推進をするために、人や予算を投入することを含めて公的体制をしっかりと整備をする必要があると考えますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 保護者のいない児童、あるいはまた虐待等によって親の適切な養育を受けることができない児童、近年はそういう児童の方が増えているわけでございますが、より温かい家庭的な環境の中で養育することによって健全な育成を図ることが重要と考えています。 このため、保護者のない児童等を養育する社会的養護の中でも、家庭に迎え入れて養育を行う里親や、あるいはまたファミリーホームなどの取組を積極的に進めています。平成二十七年度からは、都道府県と施設が連携をし、地域の実情に即して里親などの推進に関する計画を作成し、着実に実施することとしております。 平成二十七年度予算案においては、里親を始めとする家庭養護などを推進するため、里親を支援する職員の増員、そして小規模グループケアやグループホームの拡大、さらには児童養護施設等について家庭に近い環境で養育を行うための職員配置の改善、今までは五・五対一であったものを四対一、これは従来から大変要望が強かったことでございますが、などを行うこととしておりまして、必要な予算を計上しております。 こうした取組を通じて、全ての児童が安心して生活でき、そして健やかに成長することのできる社会を実現していきたいと考えております。
○荒木清寛君 次に、障害年金について一点お尋ねいたします。 障害基礎年金、これは国民年金でありますけれども、これを受給するには傷病の初診日に国民年金の被保険者であることが要件であります。障害厚生年金であれば初診日に厚生年金の被保険者でなければならないということで、これを申請しますと、この初診日をきちんとカルテやそのほかの書類で証明しないと却下されます。私はこの一年間で、立て続けといいますか数件、この初診日について書類がないことを理由に却下されたと、そういう御相談を受けました。 慢性疾患でありますとかあるいは精神疾患の場合には、初診日から場合によっては十年、二十年たってそういう障害になることも多いわけでありまして、病院のカルテの保管期間が五年であるのに、そういう十年、二十年前の書類を出さないと認定しないというのは極めて不当であると思いますので、そういう扱いを改善していただきたいと思います。 塩崎大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、年金の中で障害年金につきましてお話がございました。 これは、社会保険方式としての年金制度があって、その中の障害年金でございますので、保険事故が早めに発生してしまったというようなことで、支給要件を満たしていることが必要なわけでありまして、具体的には、初診日において被保険者であり、一定の保険料の納付要件というのを満たしている方に支給するということになっているわけであります。したがって、初診日がいつであったかという判断は適正に行う必要があることは、これは変わらないことだと思うんです。 しかし、初診日から長期間を経て請求する際などには、今お話があったとおり、初めて受診した医療機関の証明がなかなか取れないということがあることから、例えば、健康保険の給付の記録、あるいは事業所の健康診断の記録、発行日や診療科等が確認できる診察券などを参照して初診日を判断しているわけでございますけれども、そのほかにも、実は他の参照すべき書類として、例えば身体障害者の手帳の作成時の診断書の写しとか交通事故証明書の写しとか、数々ほかにもあるわけでありますけれども、請求される方から年金事務所等の窓口で事情をよく伺うということが大事だと思います。 そして、何らかの方法で客観的に初診日が確認できるように幅広く資料を参照し、カルテが保存されていないようなケースでも、できるだけ初診日を確認できるようにしていきたいと思っておりまして、さっきの、例えば労災の事故証明書とか、あるいは遡れる一番古いカルテに基づく医師の証明とか、あるいはお薬手帳とか最近ございますけれども、こういったことを含め、もう少し周知徹底をする中で初診日を確認できるようにしていくように是非していきたいというふうに思います。
○荒木清寛君 しかし、何らかの書類を必ず要求するんですね。 ところが、報道によりますと、共済年金に加入する国家公務員と一部の地方公務員は、初診日の証明がなくても本人の申告だけで障害年金の支給が認められているということで、これは確認しましたらそのとおりだそうです。 それで、私の受けた相談も、初診日から二十六年とか二十九年たってそういう障害の状況になったということでありまして、本当にそういう書類がない場合でも、本人の申告をしっかり聞いて確からしいというふうに心証を持った場合には認めてほしいんですけど、どうでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 何事においても平等に国民は扱われるということが大事だと思いますけれども、初診日において受診した医療機関における証明が得られない場合のことでございますけれども、何らかの方法でさっき申し上げたように客観的に初診日が確認できるように、申請される方の状況に応じて、さっき申し上げたような、カルテだけではなくて幅広い資料を参照するということを徹底していきたいと思いますけれども。 このため、障害認定事務のサンプル調査を行った結果では、医療機関による証明がない場合でも、初診日が不明であるとして不支給になったのは二・八%にとどまっているところでございます。 きちんと保険料を納めてきた方が初診日が確認できないという理由で年金をもらえないことが極力ないようにすることが大事で、今後、全国の過去の事例から初診日を確認するために用いた資料を確認、整理し、その資料で初診日を確認することができる旨を全国の年金事務所等に周知徹底をしていくことによって、平等な扱いができるようにしていきたいというふうに思います。
○荒木清寛君 いずれにしましても、書類がなくて不支給が二・八%あるわけですから、本当に漏れなく救済するという立場でもう一歩踏み込んで検討してもらいたい、このように思っております。 最後に、高齢者、有料老人ホーム問題について厚労大臣にお尋ねします。 三月八日、私は名古屋市緑区というところに住んでおりますが、その歩いていけるところの集合住宅から出火しまして、二十三名の入居者のうち二名が亡くなり、四名が負傷しました。入居者の一名は女性従業員で、あとの二十二名がいわゆる賄い付きのそういうサービスを受けて入居していたわけであります。平均年齢は七十歳でして、二十二名のうち十九名が生活保護を受けていました。 これは、有料老人ホームとしての届出はなかったわけですけど、どう考えても老人福祉法上は有料老人ホームであると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 高齢者を対象として、食事の提供、それから介護、家事、そして健康管理、このいずれかをサービスとして行っている入居施設については、老人福祉法の第二十九条第一項において有料老人ホームと定義をしております。 有料老人ホームに該当する場合は都道府県、政令市等への届出が義務付けられているわけでございまして、それとともに、高齢者福祉の観点から、都道府県そして政令市等においてこれは指導監督を適切に行わなければならないということとなっているところでございます。
○荒木清寛君 全国に未届けの有料老人ホームはかなりあると思いますけれども、その実態はどうなんでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) お答えいたします。 厚生労働省におきましては、都道府県などに対しまして、消防、建築、生活保護などの関係部局との連携を通じまして未届けの有料老人ホームの実態把握に努めるよう要請を行っております。 有料老人ホームの届出状況につきましては、毎年十月末時点での実態調査を行っているところでございまして、直近の調査結果によりますと、平成二十六年十月時点でございますけれども、全国におきまして八千九百十六件の届出を行っている有料老人ホームと九百十一件の未届けの有料老人ホームがそれぞれ確認されているところでございます。
○荒木清寛君 まあ九対一ぐらいで未届けの有料老人ホームがあるということであります。 それで、届出をしない理由は、恐らくガイドライン等が非常に厳しくてこの届出をちゅうちょするというような実態があると思うんですね。したがいまして、やはりなるべく広くその届出をさせて、義務があるわけですから、そしてこの指導監督の俎上にのせるべきだと思いますので、そういう改善を是非考えていただきたいんです。どうでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるように、都道府県に届け出ていないというところがあって、それが問題になっているわけでございますので、私どもとしては、届出を促すように、しっかりと都道府県と連携をして、そういうことがないようにしていきたいというふうに思っております。
○荒木清寛君 終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で荒木清寛君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、室井邦彦君の質疑を行います。室井邦彦君。
○室井邦彦君 維新の党の室井邦彦でございます。 それでは、早速質問に入らせていただきます。 維新の党は、御承知のとおり、身を切る改革として四つの政治改革、四つの柱を掲げております。今日、資料をお出ししております。お目通しをいただければ有り難く思う次第であります。 資料一でありますけれども、一つ目は国会議員定数の三割削減、二つ目は議員報酬の三割削減、三つ目は文書通信交通滞在費の使途報告の公開、四つ目は企業・団体献金の禁止であります。また、国会議員定数削減法案、さらに議員報酬削減法案、文書費見直し法案、企業・団体献金禁止法案、さらに、議員報酬の国庫返納は寄附行為に当たるというため、議員報酬の自主返納ができるようにするための法案、以上の計五本の政治改革関連法案を国会に提出をしているところであります。是非、各会派の先生方には積極的に前向きに御検討をしていただくことをこの場をお借り申し上げまして、お願いを申し上げる次第であります。 資料二をお目通しいただきたいと思いますが、橋下市長そして松井知事が中心となる大阪維新の会が身を切る改革を断行いたしました。大阪で数々の成果を上げております。そうした実績が高く評価され、昨年の総選挙におきましては、当初は維新は非常に厳しいと、当選しても半分ぐらいかなというような非常に厳しい評価があったわけでありますが、結果、大阪で圧倒的な支持を得ることができました。維新の党は、大阪で全政党のうち百十四万三千六百六票、そして三二・四%という最高の得票数を得ることができました。 総理、この選挙結果をどのように感じておられるか、一言コメントを出してください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 選挙結果におきましては、我が党は、大阪以外では全ての都道府県におきまして第一位を取ったところでございますが、大阪においては残念ながら維新の党の後塵を拝することになったわけでございまして、次回の参議院選挙では是非頑張りたいと、このように思っております。
○室井邦彦君 率直な素直な御感想、ありがとうございます。 私は、このような、失礼でありますけれども、知事も橋下市長も非常にお若いです。そして、このような思い切った改革をされるということは非常に並大抵な覚悟ではない、このように思います。国の方もこのような決意で改革をしていただければ、問題になっておる改革も解決していくんじゃないのかな、このように安倍総理には大きな期待を掛けております。どうか積極的な取組をお願いを申し上げます。 次の質問に参ります。 昨年、約一億円の不記載について、東京地検特捜部は小渕元大臣の事務所を政治資金規正法違反容疑で捜査をいたしました。衆議院選挙に当選したらみそぎが済んだということで不問に付してしまったのか、安倍総理は、政治と金の問題は国民へ自らが進んで説明責任を果たすべきである、再三おっしゃっておられます。いまだに一向にそうした様子は見られないわけでありますが。 お尋ねいたしますけれども、特捜部の捜査は進んでいると思いますが、どのようになっているのか、法務省に御見解をお聞きをいたします。
○政府参考人(林眞琴君) お尋ねにつきましては、具体的な事件におきます捜査機関の活動の内容に関わる事柄でございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○室井邦彦君 そのような回答が返ってくるとは予想をしておりましたけれども。 しかし、これはテレビ中継じゃありませんから多くの国民の方々はお聞きでないかも分からないですけれども、このような回答が、純粋な国民目線でいけば、なかなか政治というのは複雑で、どうなっているんだというような思いに駆られている、私は少なくともそう思っております。特に、小渕優子先生はお若いですし、まだまだこれから将来がある、私はそのように思っております。このような方がしっかりと、安倍総理の御指導をいただきながら、やはり国民の前で自分の潔白を正々堂々と訴えることが、これからの自民党をしょって立つ政治家として大成するんじゃないのかな、私はそのように期待をしております。どうか安倍総理には、そのようなことでしっかりと小渕先生におっしゃっていただくことをお願いをいたします。 続きまして、与党、野党問わずに政党、個人を合わせると、国会議員関係の政治団体への収入、二千億円を超えます。これだけ政治にお金が掛かるのか、恐らく国民はそのような思いであると思います。政治と金に絡む不祥事が繰り返されている実態が政治不信を更に助長をさせている、政治への信頼が失われていく大きな要因になっていると思います。アメリカでは原則全面禁止、イギリスでは事前に株主の承認決議が得る必要がある、このように聞いております。 維新の党は、二月二十七日、政治家への利益誘導になる企業・団体献金を禁止する政治資金規正改正法案を今国会に提出をしております。仮にこの法案が廃案になったとしても、我が党は来年一月から企業・団体献金を禁止すると決めておりますが、安倍総理、全面禁止でいくべきではないかというふうに私は思っておりますけれども、御見解をお聞かせをください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政治活動に対する献金の在り方についてでございますが、長年議論を重ねてきたわけでございますが、そうした議論を経まして、企業・団体献金は政党等に対するものに限定されるなど種々の改革が行われてきたところであります。許してならないのはこれでもって政策をねじ曲げようとする行為であり、それは個人であれ団体であれ同じことであると、このように考えています。 その意味で、企業、団体が政党等に献金すること自体が不適切なものとは考えておりません。ただ、いずれにせよ、この問題は民主主義の費用をどのように国民が負担していくかという観点から各党各会派において十分御議論をいただくべきものと考えます。もとより、この問題を考える上で大切なことは、透明性を確保するとともに、国民に対する説明責任を政治家一人一人が十分に果たしていくということだと考えております。
○室井邦彦君 御答弁を聞きました。 今、自民党の国会議員の先生方は四百七名。私も自民党の同僚議員とか先輩議員がたくさんおりますが、時々お会いしていろんな話をいたしますけれども、今の安倍総理に逆らう者は誰一人いないと、このような話を聞いております。仮ににらまれたら何もできないというような話をしておりました。まさに一強多弱というか、すばらしい影響力と指導力を持っておられると。その勢いを借りて、今回、十八歳の若い人たちも選挙権を得ることになるでしょう。そういう背景を考えていただいて、思い切った、もう二度とこのような、予算委員会でまた金のことでほとんどの時間を費やすというようなことがないように、何とか安倍総理の強力なリーダーシップをもって改革の断行をしていただきたい、このように申しておきます。 じゃ、そうですね、もう時間が。予定の半分だ。 それでは、もう一つ、まだ時間が多少あるようでありますので……(発言する者あり)あっ、マイナス、これ。じゃ、御迷惑を掛けるわけにいきませんので、次の多くの質問はまた次の機会にさせていただきます。 どうもありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で室井邦彦君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、田村智子さんの質疑を行います。田村智子さん。
○田村智子君 総理は施政方針演説で、希望すれば、高校にも、専修学校、大学にも進学できる環境を整える、誰にでもチャンスがある社会をつくると表明されました。 子供の貧困対策として、進学への意欲を培う、進学のための学習に取り組める、そういう環境を整えることが大切だと思いますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 進学への意欲が家庭の経済状況等によって失われてはならないと、このように思います。しっかりと進学の意欲のある子供たちが希望どおり進学できるような、そういう日本にしていきたいと考えております。
○田村智子君 今年度、高校生を対象とした給付制の奨学金だとして奨学のための給付金が創設されましたが、その概要を説明してください。文部科学省。
○政府参考人(小松親次郎君) 平成二十六年度、今年度に創設されました高校生等奨学給付金は、公立学校につきましては授業料の基本的な無償化、あるいは私学については大幅な軽減をいたしましたことを受けまして、さらに、授業料以外の教育費負担を軽減する部分といたしまして、生活保護受給世帯を含めた非課税世帯に対して返済不要の奨学給付金を給付するというものでございます。 受給者等につきましては、都道府県においてまだ最終確定はしておりませんけれども、申請者数で申し上げますと、今年度は第一学年の高校生等のみが対象でございますけれども、三月九日現在で約十六万人でございますので、対象となります高校生等の全人数約百十六万人に対しまして約一三・七%ということになります。 給付額につきましては、生活保護受給世帯では、国公立が三万二千三百円、私立は五万二千六百円、それから生活保護受給世帯以外の非課税世帯では、国公立につきましては第一子が三万七千四百円、第二子は十二万九千七百円、私立の第一子は三万八千円、第二子は十三万八千円といたしております。この中身といたしましては子供の学習費調査に基づいておりまして、今の第一子、第二子について申し上げますと、教科書費、教材費、学用品費、通学用品費相当額を第一子、第二子はこれに加えまして、校外活動費、生徒会費、PTA会費、入学学用品費相当額といたしております。 以上が概要でございます。
○田村智子君 給付金がつくられたことは前進なんですけれども、しかし一人目の子供さんの基本額は年間で四万円足らずということなんですね。 昨年十二月、あしなが育英会が奨学金を貸与している高校生二千百人のアンケートを発表しました。資料一に抜粋をしています。御覧ください。これを見ますと、進学をしたいが経済的にできない、二九%、バイトの経験がある、三七%、そのうち、二五%がバイト代を家庭の生活費に充てた、五〇%が教育関係費に充てたとしています。バイト代の月額は四万円以上という人が三二%に上ります。 総理、もう一度お聞きします。生活費のため、教育費のため、自ら働かなければならない高校生たちの問題、今の制度で解決ができるでしょうか。まず総理にお願いします。その後、文科大臣にお聞きします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 所得の低い世帯の高校生の授業料については、就学支援金によって、公立高校では無償、私立高校については今年度から支援金の加算額を拡充するなど負担を軽減してきております。 また、授業料以外の教育費については、高校生等奨学金給付により、学習に直接必要な教科書や教材、学用品、通学用品に要する費用を支援するとともに、第二子以降の高校生については、家庭の負担が大きいことから、校外活動費や生徒会費、PTA会費、入学用品に要する費用も支援しているところでございまして、これに加えて全ての都道府県において高校生を対象とした奨学金事業が実施されています。 政府としては、高校生等奨学給付金等により高校生を持つ家庭の教育費負担を軽減するとともに、一人親家庭については、児童扶養手当や修学資金の貸付けなども含め、高校生が学業に専念できるよう取り組んでいきたいと思っております。
○田村智子君 今の制度がある下でのアンケートなんですよね、二〇一四年度のアンケートなので。この記された高校生の声も一部紹介したいんです。 四年制大学へ行きたいのにそのための時間が取れない、生活をするためには私がアルバイトで稼がなくてはいけなくて、学習する時間がうまく取れない、私は通信制に通っているし、ほかの子よりも時間があるはずなのに、なぜか自分の時間は全て稼ぐために使ってしまっている、将来を考えると、私はどうしようもなく要らない人間に思えて死にたくなってくる。もう一人。大事な検定に向けて勉強しているが、バイトなどの疲れで授業を寝てしまいがち、バイトの量を減らすなどしたい、このままじゃ、成績も危ないけど、一番進路が危ないと思う、助けてくださいと。こういう声にあふれているわけです。 高校生が学習や睡眠の時間を削って働く状態を解消するということは私たちの責務だと思います。せめて、来年度、第二子からとしている公立高校生、年額十二万九千七百円、私立十三万八千円、これはせめて第一子から保障すべきではないんでしょうか。文科大臣。
○国務大臣(下村博文君) 私もあしなが育英会の第一期生でございますので、こういう経験がありますので人ごとではありませんし、当時から比べると更に、特に母子家庭におきましては一般家庭と比べて格差が進んでいるという中で、我々が高校生のときに比べて今の子供たちの方がより高校、大学に進学するのが厳しい状況があるというのがあしなが育英会の調査でも出ております。 御指摘のように、家庭の経済状況にかかわらず、学ぶ意欲と能力のある全ての子供が質の高い教育を受け、一人一人の能力、可能性を最大限伸ばして、それぞれの夢にチャレンジする社会、それを実現することが重要であると思います。 私としては、二〇二〇年、ビジョンとして、家庭の経済力や発達の状況などにかかわらず、学ぶ意欲と能力ある全ての子供、若者や社会人が質の高い教育を受けることができる社会を実現したいということを掲げております。そういう中で、安倍政権になってから高校生における給付型奨学金制度を初めてスタートしたという経緯がございます。特に二十七年度は二十六年度よりもバージョンアップをして、この事業を着実に実施するために必要な額を計上しております。 学年進行に伴い、平成二十六年度は一年次のみが対象であったのに対し、平成二十七年度は一年次及び二年次が対象とするなど大幅な増額を図っているところであります。そしてまずは、多子世帯の重い教育費負担を軽減するため、全日制等の非課税世帯では第一子より第二子の給付額を手厚くしているということがございます。また、通信制に通う高校生等への支援については、平成二十七年度予算案では第一子と第二子の給付額を同額としたところであります。 御指摘があったとおり、第一子、第二子も同じような給付額にしていくことが当然望ましいことでありますし、是非今後ともより充実に向けて、多くの子供たちが、特にそういう家庭の子供たちが給付が受けられるような施策についてはしっかりと図ってまいりたいと思います。
○田村智子君 年額四万円というのは余りに不十分なので、一刻も早く同じ基準に引き上げていただきたいと要望しておきます。 具体の事例を取り上げます。今、行政が進学への意欲をくじくような事例が福島県で起きています。資料の二に添付をしたものを御覧ください。昨年、生活保護世帯の高校生が、高校入学とともに給付制奨学金、年十七万円を受けることとなりました。ところが、その全額が収入認定された事案で、現在、大臣裁決の申請が行われています。 私、直接当事者からお話をお聞きしました。Aさんとします。中学校の先生から奨学金を勧められ、競争率の高い高校の専門科への進学を決意された。頑張って勉強して成績要件をクリアし、高校にも合格して奨学金の支給も決定した。お母さんは、奨学金を全てAさんに渡そうと、これで実習や高校生活に必要な費用に充てられると安堵されたと言っていました。ところが、ケースワーカーに奨学金のことを話すと、詳しい事情の聴取もないままに全額収入認定する処分が行われてしまった。Aさんは、大学や専門学校に進みたい、塾にも通えるかもと思っていた、周りはみんな大学進学の話をするが、私には別世界、正直、やる気がなくなっていると、こう話しておられるんです。 厚労大臣にお聞きします。高校生が自ら努力して手にした奨学金を収入認定して、その分保護費を減らして、奨学金は家庭の生活費に充てろという、これでは行政が高校生の希望を奪うのと同じではないですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 生活保護というのは、利用できる資産、能力、その他あらゆるものを活用するということを前提としておりまして、一方で、生活保護世帯の高校生が奨学金を受け取った場合については、その給付される趣旨に鑑みて、就学のために必要な経費として、例えば修学旅行費であるとかクラブ活動費であるとかに充てられる場合には収入として認定しない取扱いを設けております。したがって、就学のために必要な経費が奨学金よりも大きければその奨学金は全額収入認定されないということになっておりまして、生活保護世帯の子供たちが就学していく環境を整うということが重要であることはもう言うまでもないわけでございますが、生活保護制度について、自立の助長という観点から、これを収入認定するかしないかというのは、これについて適切に運用されるように努めていかなければならないと考えております。
○田村智子君 ケースワーカーは、まさにこの収入認定は国の基準でやったんだというふうに言っているんです。今お話あったとおり、挙証が求められるんですよ。高校生活がこれから始まるというときに、何にどれだけお金が掛かるか、そういうこと分からないのに細かな計画を作らせる。そして、領収書だ見積りだというふうに求める。必要最小限しか見なくて、残りは生活費に充てろと収入認定する。私は、この国の基準自体がおかしいと思います。 高校生が受ける奨学金は収入認定から除外する、そういう取扱い、基準が必要だと思いますが、厚労大臣、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたとおり、生活保護は利用できる資産、能力、その他あらゆるものを活用するということを前提にしているわけでありまして、奨学金についても一律に収入認定から除外するということはしているわけではなくて、むしろそういうことはしていないということでございます。 しかしながら、生活保護世帯から奨学金の使途を確認をして、奨学金が生活保護の高等学校等就学費の支給対象とならない修学旅行費や、先ほど申し上げましたけれども、クラブ活動費等の経費に充てられる場合については、これは収入認定から除外をして生活保護費を減額しないという取扱いになっております。 生活保護制度において、最低限度の生活を保障しながらどこまで収入として認定しないこととするかについては、生活保護が受給されていない方との均衡を考慮する必要があるというふうに考えているところでございます。
○田村智子君 今、高校生の奨学金は五十万だ百万だなんて額じゃないんですよ。この場合もたった十七万ですよ、年間。それを収入認定するのかということなんです。 基準の検討、してくださいよ。それぐらい言ってくださいよ、厚労大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げているように、この収入認定をするかしないかということについて、就労収入とそれから奨学金などの収入があるわけであって、それぞれについて控除というのを設けているわけであります。したがって、どういう項目が控除になるかならないか、これについてよく見ていかなければいけないことであって、今、先ほど来申し上げているような基準があって、それについて当てはめて多分そういうふうになっているんだろうと思いますけれども、これは今いろいろまだプロセスの途中でありますから、私どものところにはまだ上がってきておりませんけれども、それをよく見ていかなければいけないと思いますけれども。 しかし、もちろん大事なことは、子供たちがちゃんと就学ができるということが大事でありますから、そういう点から見てこの収入認定の問題について、一つ一つの項目が正しいかどうか、原資は税金でありますから、税金としてやはり均衡ある使い方をしていくということを旨としながら、今申し上げているように、子供がちゃんと就学できるようにということも含めて考えていかなければいけないというふうに思います。
○田村智子君 基準の見直し、引き続き求めたいんですが、福島の案件は大臣裁決になっていますので、申請上がっていますので、是非、本人の意欲をくじくようなことのないようにということも併せて強く要望しておきたいというふうに思います。 もう少し生活保護全体のお話でお聞きしたいんですけれども、そもそも今の生活保護制度、大学進学の希望を持つことそのものが困難です。 お聞きしますが、保護世帯の子供さんが生活保護を受けながら大学に進学することはできますか、厚労大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 生活保護法の趣旨というのは、もう先生御案内のとおりでありますけれども、最低限度の生活を保障するという、これが趣旨でございますけれども、その中で、生活保護世帯も含めた全世帯の大学進学率は今五〇%ぐらいでございます。 また、高等学校等卒業後は就学によって得られた技能や知識の活用を図るべきであることから、生活保護を受けながら大学への進学は今は認めていないけれども、その世帯から分離した上で進学することを認めているわけでございます。 なお、世帯分離をした場合にはその子供さんに対しては生活保護費が支給をされませんけれども、それ以外の世帯については変わらず引き続いて生活保護費は支給をされるということになっているところでございます。
○田村智子君 大学に進学しようと思えば、セーフティーネットから自ら出なさいという制度になっているわけです。 それでは、保護世帯の高校生が、セーフティーネットから出なくちゃいけないので大学や専門学校への入学準備のために奨学金を貯金する、あるいは進学のための塾費用に充てるということはできますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 生活保護世帯の高校生が奨学金を受け取った場合、高校の就学のために必要な経費、先ほど来申し上げているとおりでありますけれども、収入認定から除外をする。その一方で、塾代とか、それから大学の入学料などの経費は収入認定から除外をすることとはしていないところでございます。 一方で、生活保護世帯の高校生が、卒業後、大学への進学を希望する場合には、本人のアルバイト収入のうち、大学進学のために事前に必要となる経費に充てる分を収入として認定せず、預貯金することを容認をしております。それから、保護費を含む世帯全体の収入のやりくりによって大学進学のために事前に必要となる経費に充てることを預貯金することも容認をすることによって、保護世帯の高校生の大学への進学を支援しているところでございます。 生活保護制度において最低限度の生活を保障しながらどこまで収入として認定しない、あるいはすることについては、この生活保護を受給されていない方との、先ほど申し上げたとおり、均衡を考慮しながらこの制度を執行していかなければならないというふうに考えております。
○田村智子君 奨学金を貯金することも塾に充てることもできないんですよ。それでどうやって意欲を培っていくかってことなんです。均衡って言いますが、出発点がそもそも違うんです、家庭的困難抱えていますから。こういうところの見直しをしなければ、希望すれば進めるなんてことにならないんですよ。これは絶対に見直し必要だと思います。 それだけじゃないんですね。アルバイトすれば収入認定から外れるからアルバイトしたらどうかというふうに勧めるケースワーカーがいて、そのアルバイト代を生活費に充てることを勧める事例まで現実には起きているんです。こういうふうに、貧しい家庭、生活保護の家庭で高校生が自ら働くことを前提とするような、進学するためには、そういうことは私は見直していかなければならないと思います。 続けて聞きます。保護世帯だけではありません。シングル世帯に支給される児童扶養手当や遺族基礎年金、子供が高校を卒業するとどうなるのか、お答えください。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、一人親家庭の場合、児童扶養手当、そして今御指摘の遺族基礎年金、この支給につきましては、子供が十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある場合、又は二十歳未満で一定の障害の状態にある場合に対象となっておるところでございます。
○田村智子君 遺族年金の方、もうお答えいただきましたっけ、今。
○国務大臣(塩崎恭久君) 同じです。
○田村智子君 これは、児童扶養手当も遺族基礎年金も十八歳になった三月まで、つまりは高校卒業の時点で切られてしまうってことです。 もう一点確認します。児童養護施設などで社会的養護を受ける高校生が四年制大学に進学する場合、教育費や生活費の支援はありますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 児童養護施設等は原則として十八歳に達するまでの児童を対象としているわけでありますけれども、これは都道府県などが必要と判断した場合は二十歳まで、二十歳に達するまでの入所期間というのが延長として可能であるわけでございます。このため、大学等に進学しても生活が不安定で継続的な養育が必要と判断された場合には、この子供さんも入所期間の延長を積極的に活用するように厚労省からも通知をしているところでございます。 このようにして、措置延長された場合には生活に必要な費用を支援しているところでございますけれども、現在のところ、大学等の授業料については支援対象とはなっておらないところでございます。
○田村智子君 総理、今ずっと見てきました。日本の制度は困難家庭の子供への支援は基本的に十八歳で切れるんですよ。これで大学への進学の意欲や希望が培える、その土台が私はできていないんじゃないのか、そう思えてならないんですが、今ずっと聞いてきた感想、いかがですか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 最初に申し上げましたように、子供たちの未来が家庭の経済状況によって左右されることがあってはならないと基本的に考えております。このため、教育費負担について、高校の奨学給付金や大学の奨学金など、これまで設けられた様々な施策を通じて幼児教育から大学までの各段階において必要な支援を行い、負担の軽減に努めていく考えであります。 また、先ほど委員が御議論されました生活保護世帯については、最低限度の生活を保護するとともに、その子供の高校への進学に必要な支援を行っていく、さらに一人親家庭の子供について学習支援を充実をしてまいります。 子供たちが、できないことへの諦めではなく、できることへの喜びを持ち、希望すれば高校にも、専修学校、大学にも進学できる環境を整えるために総合的に取り組んでいく考えでございます。
○田村智子君 授業料の無料っていうのはもうOECD諸国では当たり前の方向性で、日本は物すごく立ち遅れているんです。加えて、本当に遅れて、ないのは、高校から先に進学するときの生活保障というのが全く欠落しているわけです。あしなが育英会の先ほどのアンケートの声にあふれているとおり、生活そのものの支援をしなければ、勉強に打ち込める時間もない、そして進学するためのその意欲さえも培われないというのが私は現状だと思います。 今私が指摘しました給付制の奨学金、あるいは生活保護制度、児童扶養手当、遺族基礎年金、社会的養護、こういう問題を総合的に検討をして、どうしたら本当に子供たちがまさに希望すれば大学まで、専門学校まで行かれるという環境を整えることができるのか、生活をどう支えるのか、このことが求められている、このことを強く申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で田村智子さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、山口和之君の質疑を行います。山口和之君。
○山口和之君 日本を元気にする会・無所属会の山口和之でございます。 震災、原発事故後四年を経過して、若干総括的な質問をさせていただきたいと思います。 安倍内閣の三月の新聞調査による世論調査では、支持率が、支持しますが四六%、支持しないが三三%、依然堅調だと言われております。 資料一を見ていただきたいんですが、資料一、これは福島県の県民調査です。同じように新聞調査で、大体約七百名ぐらいの回答を得られたものですけれども、二十五年の三月から、支持する、しませんというものが、途中逆転して、二十五年の十二月から支持しないの方が増えております。このグラフを見ると、もうちょっと過ぎると、支持する、しない、逆転しそうな感じもしますけれども、同一人物ではないので、まずは横ばいだと思っております。 二十五年の一月の閣議において、安倍総理は各大臣に対して、全ての大臣は復興大臣のつもりで全力で当たるようにということを指示されております。その後、福島県において県民の意識はどうなっていたかというと、平行線をずっとたどっていると。このことについて、この原因について安倍総理はどうお考えか、お伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 福島の皆様の声として真摯に受け止めたいと思います。こうした声も十分に踏まえながら、選挙で国民の皆様にお約束をした政策を丁寧に説明する努力も重ねながら、一つ一つ確実に実現することによって国民の負託に応えていきたいと思います。 特に福島の皆様が望むのは、事業やなりわいの復興を進めるとともに、除染や汚染水対策を進めて震災、原発事故からの復興を加速することだと思います。福島の復興なくして日本の再生はなし、この思いの下、被災地の皆さんの心に寄り添いながら福島の再生に全力で取り組んでいきたいと思います。
○山口和之君 その資料のその下の二を見ていただくと、復興は進んでいると思いますかというところでいくと、これは全国の調査ですが、余り進んでいないというのが四八%、それから多少進んでいるが四三%なんですけれども、これ自体は、これだけの大災害というのは例がないものですから比較しようがないかもしれませんけれども、いずれにせよ、気持ち的には余り進んでいないんじゃないかと。 それから、資料の二の二を見ていただきますと、これは県民調査ですけれども、震災から丸四年となりますが、国内で東電の第一原発事故は風化していると感じますかという質問に対して、感じるとしている方々が約六割いらっしゃいます。それから、東電の事故による本県への風評が収束する兆しを感じますかという質問に対しては、これは二の三ですけれども、感じないという方が六割いらっしゃるわけです。 そういう意識の中で、何より今、原子力緊急事態宣言がまだ解除されていない中、いまだに十二万人近くが避難している状況で、原発事故収束の道筋は全く見えないところであります。本来ならば福島の復興に全力で集中していかなければならないんですけれども、それなのに国の議論は早くも集中復興後の施策の在り方にシフトをしてきていると。被災地には違和感があります。 時間で見るのか、成果で見るのか、こういうことが大事だと思うんですけれども、復興大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹下亘君) 委員お話しになりましたように、福島につきましては、一部進んでいる部分もありますが、原発由来の地域につきましてはまだまだ入口と言わざるを得ないところも残っておりまして、非常に厳しい状況にある、それを懸命にやり抜くのが我々の今与えられた仕事だと思っております。 ただ、復興を考える場合、やっぱり東日本大震災のエリア全体を見た場合、私は、復興はかなり進んできておると、ただし福島の一部を除くという感じなのが多分ほとんどの方がお感じになっておる実感ではないかなと、こう思います。 でありますし、私は毎週のように被災地へ行っておりますが、被災地の市町村長あるいは被災地の皆さん方から言われるのは、集中復興期間が五年間で一応のピリオドを打ちそうだけれども、その次を早く示してくれと、むしろ被災地の皆さん方から我々相当きつい要望を受けて議論をしておったところへ、先般、安倍総理から指示を受けました。集中復興期間後は五年間を一つの固まりとして、新たな、新たなというか、復興の形なり、財源なり、在り方なりといったようなものを示すようにと。それは概算要求までのできるだけ早い時期に示しなさいという指示をいただきました。 そういう状況の中で、集中復興期間後の絵姿について今模索を始めたところでありますが、その大前提は、今何ができていて何ができていないかという総括をしっかりすること。特に福島の場合はまだまだできていない部分が多いわけであります。 しかし一方で、除染という観点からだけ見ますと、除染をすべき住宅エリアについてはかなり進んできておることも事実であります。そうしたまず総括をしっかりした上でその次のステージを示すというのが今総理から我々に与えられた課題であると。いずれにしても、これはもう地元と緊密に連絡を取り、話し合った上で加速化していくと。 今やるべきことは、二十七年度予算を成立させていただいて、その二十七年度、集中復興期間の間にどれだけ復興を加速化できるか、これは福島も含めてでございますが、そのことに今全力を挙げているところでございます。
○山口和之君 このことについて、総理からも所感をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 福島の復興につきましては、我々しっかりと進めていきたいと、こう思っております。東日本大震災からの復興、これは福島だけではございませんが、更に進めていきたいと思っております。 この中で、例えば、この春までに災害公営住宅一万戸が完成の見込みでありまして、水産加工施設の八割で業務を再開し、震災前の約七割の農地が復旧をしています。住まいの再建やなりわいの再生が着実に今進んでいるのは事実だろうと思います。また、原子力災害被災地におきましても復旧が進みまして、帰還に向けた動きが見えてきました。このように一歩ずつではありますが、復興は確実に新たなステージへと移りつつあります。 しかしながら、依然として全国で二十三万人の方々が避難生活をされている。復興はもちろんまだ道半ばであります。まずは復興の加速化に重点化している二十七年度予算の成立に全力を尽くしていく。住宅再建については、これからの一年で更に一万戸の災害公営住宅の完成を目指す。福島の再生に向けて除染を一層加速をし、県内八万八千か所に及ぶ仮置場の一日も早い解消に取り組むなど、被災地の一日も早い復興のため、集中復興期間の最終年度である二十七年度までに復興を最大限加速させるよう引き続き全力で取り組みたいと思っております。 集中復興期間の最終年度を迎えるに当たり、被災地の将来への懸念を払拭するため、先ほど大臣から答弁させていただいたとおりでございますが、何とか更に次の五年間についても政府の考えを示してもらいたいという要望はあるわけでございまして、財政健全化計画との関係にも留意をし、できる限り早期に二十八年度以降の復興支援の枠組みを示す必要があると考えています。 このため、三月十日の復興推進会議において、私から枠組みの基本的な考え方を示した上、復興大臣が中心となって、まずはこれまでの我々の取組の総括に取りかかるよう指示をしました。その上で、二十八年度予算の概算要求に向けた作業に十分に間に合うよう、今後の復興支援の枠組みをしっかりと作成することとしたいと思います。
○山口和之君 ありがとうございます。 集中復興期間の終了後の問題は、自立と称して自治体の負担を求めるというのがイメージの中でやはりあるわけでございます。震災から四年を経過して、福島県においては他と違う状況が続いているんですけれども、集中治療室から、治療がまだ終わっていないんですけれども、期間が来たから集中治療室から出てください、あるいは病院から退院してくださいとなると、こればかりはなかなか期間で見れるものではないんだと思っています。まだまだ私は切替えの時期ではないと思っているんですけれども。 そんな中、三月十三日の福島十二市町村の将来像に関する有識者検討会の席上で復興大臣が、安倍総理は原子力発電所の事故に関するエリアの復興については国が前面に立つと話されているとおっしゃって、財源を確保し、これまでどおり国費でやらなければならないと述べたと報道されております。 このことについて確認したいということと、また、事故に関するエリアというのはどういう地域のことを言うのかを教えていただきたいと思います。
○国務大臣(竹下亘君) 確かに十三日の十二市町村の検討会の中で様々な発言をいたしました。その中で、一つは、安倍総理は原発事故に関する限りは、これは国が前面に立ってやるんだということをお話しになっていること、そして、その言葉を私ども受けまして、原発事故に由来する復興事業につきましては国の責任で取り組むべきものであると考えております。 特に、私はあのときエリアという言葉を使いましたが、地域で分けるものではなくて、原発由来のものについては国の責任でやるべきものではないかなと今考えておるところであります。 地方負担をどうするかという問題、一部にあることは事実でありますが、これはこれから議論を始めようといたしておりますし、地域の事情を考えなければなりませんし、地域の皆さん方と話し合わなければならない、丁寧に丁寧に対応していかなきゃならぬ課題だと、こう思っております。
○山口和之君 先ほどの資料の一の三番目を見ていただきたいと思いますけれども、復興集中期間を延長すべきか、これは全国の調査ですが、延長すべきが七一%ということで、まずは国民のコンセンサスはまだ十分に得られていないということと、それから福島県内においてもそういう認識はないということですので、それはしっかりと解決できるような対策を練っていただかないと、これは進めていただくわけにはいかないと思います。 それから、原発事故による営業損害の賠償についてなんですけれども、昨日も、昨日でないですね、これは、東さんからでしたっけね、東委員からだったと思いますが、維新の、原発事故による営業損害の賠償については、基本的には被害者が従来と同等の営業活動を営むことが可能となった日を終期とするとありますけれども、ただ、それに、そうではなくて見直しをしたいということで今動いているということなんですけれども、打切りという話を見直すという方針の論点と新たな提案の時期について伺いたいと思います。
○政府参考人(上田隆之君) お答え申し上げます。 この原発事故による営業損失の賠償の件でございますが、御案内のとおり、営業損害につきましては、これまで逸失利益の四年分というものを一括して賠償してきたところでございまして、これが今年の二月末で一旦の区切りを迎えることとなったわけでございます。三月以降の新たな賠償の在り方につきまして、東京電力が中心になりまして一つの素案というものを提示をさせていただきながら検討を進めてきたところでございます。 しかしながら、この素案につきましては、福島県の原子力損害対策協議会を始めといたしまして、地元の方々から様々な御意見をいただきまして、また自民党の東日本大震災復興加速化本部からも営業損害賠償の再検討ということの申入れをいただいているところでございます。 こうしたことを踏まえまして、現在、東京電力におきまして素案の見直し、再検討ということを行っているわけでございまして、私どもといたしましても、東京電力とともに検討を行っていきたいと考えておりまして、現時点におきましては今後のスケジュールといったことは決まっておらないわけでございます。 いずれにいたしましても、福島県の事業者の方々、事業の再建というのは極めて重要なことでございまして、賠償と同様に様々な支援策を講じていきたいと考えておるところでございまして、地元の関係する方々の御意見もよくお聞きしながら、関係部署ともよく検討してまいりたいと考えております。
○山口和之君 このことも同じなんですけれども、期間が来たからそれで打切りということではなくて、今、例えばもう仕事を再開するといっても至難の業です。そう考えていきますと、しっかりとした検討をされて、その被害者が従来と同じような営業活動を営むことが可能となった日を終期とするように是非していただきたいと思います。 次に、原子力災害に見舞われた福島県においては健康に関する関わりが非常に高いんですけれども、環境省に設置された専門家会議では昨年十二月に住民の健康管理のあり方に関する中間取りまとめが発表されて、これを受けて環境省では、福島県の甲状腺検査の結果、引き続き治療が必要である場合の支援を打ち出しました。これは昨日も中西委員から質問がありましたけれども、この具体的な中身についてお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(福山守君) お尋ねの支援については、専門家会議の中間取りまとめにおいて県民健康調査の甲状腺検査の充実が求められていることから、県民健康調査の甲状腺検査の結果、引き続き医療が必要である場合の支援を行うことを検討しており、平成二十七年度予算に予算を計上しているところであります。 具体的な支援の方法などにつきましては、今後福島県と検討を進めてまいります。
○山口和之君 福島県の議会の定例会の回答の中で、新年度政府予算案に県民調査の支援経費として盛り込んで、十九歳以降も治療費として見ていきたいということだったんですけれども、このことでしょうか。
○大臣政務官(福山守君) 一律に医療費を助成する予定ではありませんが、県民健康調査の甲状腺検査の結果、甲状腺がんあるいはその疑いで引き続き医療が必要である場合の支援については、平成二十七年度予算案に予算を計上しているところです。 今後どのような支援が可能か、福島県と検討を行ってまいりたいと思います。
○山口和之君 ありがとうございました。 下村大臣、済みませんでした。 以上です。
○委員長(岸宏一君) 以上で山口和之君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、江口克彦君の質疑を行います。江口克彦君。
○江口克彦君 憲法に関する質問をさせていただきたいと思います。 ある国の最高指導者の方と、私、随分長い間親しくさせていただいているんですけれども、雑談しておりましたら、日本は独立国ではないんだということで、どうしてですかと聞いたら、当たり前だろうと、自分の国の憲法を、最高法規たる憲法を他国に作ってもらっていて、それで独立国と言えるのかと、言えないと思うよと。まあこれは、私、なるほどというふうに思ったんですね。でも、これは申し上げておきますけど、内政干渉でも何でもないですよ、私とのプライベートの会話の中からですから。 総理は、この指導者の言葉をどのように受け止められるかということと、加えて、自主憲法制定の決意と、改正の場合に逐条改正か一括改正か、またそのスケジュール感についてお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現行憲法は、最終的には帝国議会において議決をされ、既に六十有余年が経過をしたわけでございまして、有効なものであるということは言うまでもございませんが、他方で、占領下においてその原案が作成されたのも動かし難い事実であります。 その上において、自由民主党は立党以来、憲法改正を主張し、既にこれは谷垣当時の総裁の下において憲法改正草案を発表しているところでございまして、私たち自身の手で憲法を作っていくという精神こそ新しい時代を切り開いていくことにつながっていくと私は信じております。国民主権、基本的人権、平和主義という基本的考え方を維持することは当然の前提としつつ、必要な改正は行うべきものであると思います。 そこで、今委員から御指摘のあった逐条的にやっていくのか、あるいはいつやるのかということでございますが、最終的には国民投票によって決められるものでありまして、国民的な理解が不可欠であろうと思います。その意味におきましては、まずは憲法審査会の場においてしっかりと議論が深められ、そして国民の中で共通の理解が形成されていくことが望ましいと、このように思っております。
○江口克彦君 私、安倍総理のアベノミクス、大変評価いたしております。デフレ基調を脱して、経済再生へ向けて成果が上がり始めているというふうに私は思っております。しかし、これからも大丈夫かというと、分からないと。 その意味でも、平成二十七年度予算を中心とする財政政策と各種の規制改革が着実に実施されるかどうか、これらが正念場というふうに思うわけでありますけれども、この平成二十七年度予算に込めた総理の思いと、アベノミクスによる経済再生に向けた総理の覚悟を、是非また改めてお話しいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 平成二十七年度予算は、地方の創生を全力で応援をしていく、そしてまた、子育て支援など社会保障の充実を図っていく、そして、もちろん復興の加速化を進めていく、さらには国土強靱化、そして、外交、安全保障の立て直しなど、我が国の諸課題への対応を強力に推進するとともに、二〇一五年度の財政健全化目標を達成する予算としています。私たちが進めている経済の成長と財政の健全化、この二つを同時に達成するために資する予算であると、こう考えています。また、今回の予算と併せて、二十六年度補正予算を通じて景気回復の実感を全国津々浦々に広げていきたいと、こう思っております。 同時に、今委員が御指摘になられたように、成長戦略もしっかりと進めていかなければいけません。国家戦略特区制度も活用しながら、農業、雇用、医療、エネルギーなど岩盤のように固い規制に対し、強い決意を持って取り組んでいく考えでございます。
○江口克彦君 次に、労働賃金の引上げを政労使会議を持って総理自ら要請するという戦後初の大胆な手法を駆使されまして、大きな成果を得られたのではないだろうかというふうに思います。 そこで、この政労使会議をなぜお考えになったのか、考え出されたのか。それから、今後も必要と考えられたときにはこの政労使会議をおやりになるのか。そして、賃上げにおける労組の今後の果たす役割ですね、どのように考えておられるのか。総理にお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 経済が通常の状況であれば政労使会議というものを考えなかったと思います。しかし、十五年続いたデフレから脱却をするということはそう簡単なことではないわけでありまして、我々は、政府とそして企業と、あるいは労働組合側も、デフレ脱却の必要性について共通理解、何をすべきかということについて共有する必要があると、こう考えたところであります。 そこで、経済の好循環を生み出すためには、企業が高収益を上げていく、上がった収益についてはしっかりと人材に、給与に反映されていく、また設備投資にも向かっていく、そして消費が増えていく、この好循環に入っていけばデフレから脱却をすることができる。三本の矢の政策とこうした努力と相まって、間違いなく日本の経済は力強く成長していくと、こう考えたわけでございます。 普通の労使交渉だけであってはなかなか、このデフレマインドが経営者の中にこびりついていますから、賃金を上げていくことの言わば好循環に向けての必要性について経営者側にも御理解いただきたい。 そして、まさに昨年、過去十五年間で最高の賃上げが実現をしました。本日、今年の春闘における集中回答日を迎え、労使交渉の妥結結果が順次出始めていますが、賃金上昇は過去十五年で最高となった昨年の水準を更に上回る勢いであると、こう認識をしております。 もちろん、自動車メーカー等々のこの傾向を見てもそういう傾向は明らかでございますが、例えば流通においては、もう既に労使において妥結した中においては、例えばニトリという会社がございます。本来、輸入をしている、外で作って輸入をしておりますから、現在の為替動向は必ずしもプラスになっていないにもかかわらず五千円以上のベースアップという、これはかなり思い切ったベースアップを決定したということでございます。こうした流れがしっかりと広がっていくことを期待したいと思っているところでございます。 こうした中におきまして、今後とも労使がしっかりと真摯な議論を行っていくことが求められていくんだろうと、このように思います。
○江口克彦君 今申し上げました、御質問しましたけど、政労使会議、今後も必要に応じては開かれるというか、そういうお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今後も必要に応じて行っていきたいと考えております。
○江口克彦君 その場合、労働組合の役割というのを総理はどのようにお考えなのでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、私どもが労働組合の役割を果たしているわけではなくて、共通の理解をつくっていく、私たちの考えを経営者側にも理解をしていただく、あるいは働き方についてもそうなんですが、組合側にも御理解をいただきながら、そこで合意が形成され、経済がより良い方向に進んでいくことは望ましいことであろうと、こう考えております。
○江口克彦君 労働組合が結成されていない中小企業もある状況の中で、中小企業の賃上げについてこそ政府の積極的な関与が重要になるのではないかというふうに思うんでありますけれども、中小企業対策こそ総理が前面に立って、これ立ち向かわれるというか取り組んでいかれたらどうかと思うんですけれども、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政労使の会議を開催し、これ選挙後でありますが、今春の賃上げを要請したのでございますが、経済界からは、中小企業団体として日本商工会議所並びに全国中小企業団体中央会にも参加をしていただきました。そして、賃上げに向けて最大限努力することに合意をしていただいたところであります。 他方、多くの中小企業・小規模事業者が景気回復の実感が得られていないことも認識をしております。この中小・小規模事業者の皆さんがこの景気回復の実感を持てれば、本格的なこれは回復と言ってもいいと思いますが、中小・小規模事業者の皆さんが賃上げを実施しやすい環境を整備していくことが必要であると思います。 このため、特に高収益の大企業には、取引先の中小・小規模事業者に対して価格転嫁に前向きに取り組んでもらうことが必要であります。昨年の政労使会議の合意を受けて、経団連は、原材料価格やエネルギーコストの上昇の影響を受けている中小企業に配慮し、取引の適正化等に総合的に取り組んでいく姿勢を明らかにしております。 政府としては、原材料価格の高騰に苦しむ中小・小規模事業者に対応するため、大企業への立入検査や資金繰り支援などの対策パッケージを講じております。税制面においては、従業員への給与等支給額を増加させた事業者への支援も講じております。また、ものづくり・サービス補助金等において、賃上げや人材育成等の処遇改善に取り組む企業が優先的に採択されるよう工夫を行っています。 こうした対応を講じておりますが、我々も中小企業・小規模事業者に対する対応をしっかりと行っていきたいというふうに思います。
○江口克彦君 最後になるかもしれませんが、地方創生の取組と道州制について御質問をさせていただきたいと思います。 地方創生の取組を積極的に進めることは私は大いに賛成でありますけれども、地方が元気になるためには、国から与えられたアイデアではなくて、地方が自ら発案して、地方独自の人、物、歴史、風土を生かした取組が必要であるというふうに私は考えております。地方創生の取組を是非地方の広域化と地方への権限移譲につなげていくべきであるというふうに私は考えておるんですね。日本に複数の活性化した地域が拠点として存在することが日本全体の活性化につながる。東京の発展が日本の発展の時代は終わったんですよ。全国の発展が日本の発展にというふうに考えなければいけない。 そうなってくると、地方創生を道州制への一里塚というふうに位置付けるべきだというふうに私は考えた方がいいのではないかと思いますけれども、道州制の導入について、総理御自身の御見解を、御自身の御見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 地方の自立性、そして自主性を高めていく、地域自らで、自らの発想によって、創意工夫によって地域を良くしていこうという基本的な考え方は全く同じだと思います。 その中におきまして、道州制の導入は、地域経済の活性化や行政の効率化などを目指し、国と地方の在り方を根底から見直す大きな改革であります。現在、与党において道州制の議論を前に進めるべく精力的に検討が重ねられてきておりまして、政府としても連携を深めて取り組んでいきたいと思います。 いずれにせよ、活力ある地方、活力ある日本を取り戻すための施策、改革であり、しっかりと取り組んでいく考えでございます。
○江口克彦君 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で江口克彦君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、薬師寺みちよさんの質疑を行います。薬師寺みちよさん。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 本日は、一九六四年、オリンピックイヤー生まれの私が、二〇二〇年東京オリンピック、そしてスポーツと健康について質問させていただきたいと思います。 まず、総理、お尋ねしたいんですけれども、二〇二〇年東京オリンピックにおいて、何をPRし、世界に対して日本の何を前面的に押し出していくおつもりなのか、意気込みを含めてお答えいただければと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックにおきましては、まずは、最もアスリートにとって活躍できる、そういうオリンピックにしていきたいと、こう思っておりますし、そして日本のすばらしさ、良さを世界に発信していきたい。特に、日本の技術、そしておもてなしの心を発信をしていきたいということと同時に、今福島の、復興から立ち直った日本の姿を、東北の姿を発信できるオリンピックにしていきたいと思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 総理からも、アスリートの皆様方が四年に一回、一番活躍できる場ということでお言葉を頂戴いたしましたけれども、今回、スポーツ庁設置についての法案も提出がなされると私は聞き及んでおります。国民が生涯にわたり心身共に健康で文化的な生活を営むことに寄与するということが趣旨のようでございますが、医療の観点からも私は大いに賛同するところでございます。 先日、ダルビッシュ有の手術が無事に終わったということを聞いて委員の皆様方もほっとなさっているかと思いますが、実は、スポーツとけが、スポーツと病気というものは表裏一体のものでございます。トップアスリートだけの実は問題でないことがこの資料一を御覧いただければ分かるかと思います。十代の子供たちに聞いた結果、六人に一人は運動、スポーツにおいて一週間以上その活動を休むようなけがをしたことがあるというデータがございます。 そこで、厚労大臣にお尋ねしたいんですけれども、厚労省は、健康障害の立場からスポーツと健康についての管轄する部署がございまして、調査研究を行って施策を生かしているようなことがございますんでしょうか。ちょっとお尋ねいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 厚生労働省では、これまで身体活動に関する科学的知見をまとめて各年代別の必要な身体活動の基準等を定めた健康づくりのための身体活動基準二〇一三を策定をし、身体活動に関する普及啓発等に取り組んでまいっているわけでありますが、スポーツを含む身体活動は国民の健康づくりに資する一方で、今先生御指摘のスポーツ事故などによって生じる外傷あるいは過度な運動による障害等の健康影響の側面もあるため、これらの知見の収集というのは極めて重要であるというふうに考えております。 厚労省としては、スポーツを含む身体活動の健康影響について文部科学省とも連携しながら科学的知見の収集に努めてまいりたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 ということは、そういうことを管轄している部署、いわゆるスポーツと健康障害について調査している部署はないというふうに理解してよろしゅうございますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生の今おっしゃったような表現の直接的なスポーツと健康ということでは、特にそういう課とかそういうのを構えているわけではございませんけれども、当然のことながら、健康局のがん対策・健康増進課というところが健康増進について全般的に見ているわけでありますから、スポーツの問題についてもそこで見ているということだと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 先日、今も行われておりますけれども、世界の防災会議というものが仙台で、安倍総理大臣からもいろいろお言葉を頂戴したところでございますけれども、防災であれば医療、とても関係します。ということは、防災のその医療を考えるのは、医療提供体制を考えるのは厚労省ですよね。と同じように、スポーツで負った傷害について医療提供体制を考えるのも厚労省だと思うんですけれども、いかがですか。その考え方について何か御意見があれば、厚労大臣、いただきたいと思うんですけれども。
○国務大臣(塩崎恭久君) スポーツと医療という関係を考えるということであれば、当然医療の中で考えていかなきゃいけないことでありますから、医療の言ってみれば一つの分野としてスポーツと健康とかあるいは疾病との関係を考えるということにおいて、医療を見るということにおいて、厚生労働省が当然それを含めて見ているということになるんだろうと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 実は、スポーツに関するこういう傷害の相談窓口も準備がなされていないということで、様々なアスリートの皆様方は困っていらっしゃるんだというようにお言葉をいただいたところでございます。 では、女性アスリートの特有な問題というものが、健康問題、大変大きなものがあるということを厚労大臣として御存じでいらっしゃいますでしょうか、教えてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 厚生労働省において、適度な運動や適切な食生活、あるいは、昨日もちょっとお話が出ましたが、禁煙の問題、こういうものを通じて国民の健康づくりを進めているわけでありまして、日常的な運動というのは国民の健康づくりに資する一方で、あるいはまた、今の先生御指摘の、女性において過度な運動の結果生理が遅れるとか、そういういろんな健康影響の側面があるという報告が出されていることは承知をしておりまして、アメリカのスポーツ医学会などでも女性アスリートの健康管理上の問題点として幾つか指摘をしているといったことも聞いているわけであります。 そうしまして、厚労省としては、女性の健康支援の観点からも、スポーツの健康影響の科学的知見の収集とかあるいは普及啓発について、これも、やはり今度スポーツ庁もできますから、文部科学省とも連携をして検討していかなければならないというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 では、資料の二を御覧いただきたいと思います。 今大臣からも御紹介いただきましたアメリカスポーツ医学会、これは国際オリンピック委員会でも注意喚起をなされているものでございます。女性アスリートの三主徴というもの。まずエネルギー不足が起こり、これが続くと月経が止まってしまう、無月経になると骨密度が低下しまして骨粗鬆症となる。実は、この疲労骨折のピーク年齢は十六歳です。本当に若い世代の皆様方の大きな問題を、このスポーツというものが生じている。これはやはり日本としてしっかり認識をし、これからオリンピック選手も育成していかなければならない、大問題だと思います。 資料三を御覧いただきたいんですけれども、こういうことを本当に心配していらっしゃる専門家の先生方が、実は女性アスリート診療のための講習会というものを全国でこれから開催しようということでございます。ここに受講していただいた産婦人科の先生方にも御協力いただき、こういう先生方が相談窓口となりますよということで登録制度を行っていこう。 しかし、これ、どこも支援をしていただいておりません。日本産科婦人科学会には女性アスリートのヘルスケア小委員会も設置されました。順天堂大学では女性アスリート専門外来も設置されました。もっともっと厚労省としてサポートする、予算を付けながらサポートしていく計画というものはないのか、ちょっとお教えいただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 厚労省では、思春期から更年期に至る女性を対象に、婦人科疾患なども含めて、女性特有の身体的、精神的な悩みに関する相談、指導を行うための女性健康支援センター事業というのを実施しておるところでございます。 御指摘のスポーツにつきましては、特にスポーツによる女性の健康障害についても、女性特有の身体的、精神的な悩みについては当該センターにおいて相談、指導を実施するとともに、医師による診療が必要と思われるなど専門性の高い相談、これにつきましては、医療機関等の関係機関につなぐことによって相談者への支援がきちっとなされるようにいたしたいと思います。 また、先ほど申し上げたように、スポーツ庁ができるということもあって、文科省との連携というのもこういう場面では大変重要になってくるんではないかというふうに思いますので、女性特有のスポーツにおける位置付けを医療に関してしっかり考えていきたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 女性健康支援センターは、私も調べましたけれども、妊娠、出産にほとんどの部分が特化をいたしております。しっかりとこういう知見を生かしながら多くの女性を救っていただけるような施策につなげてください。よろしくお願いいたします。 では、文科大臣にお伺いいたします。 学校の入口、いわゆる学校で傷害を負った皆様方の入口は養護教諭です。そして、それを指導するのは部活の顧問の先生方ですよね。その先生方に関して、更に厚労省と連携をしながら安全に練習ができるための教育研修を行うべきではないかと考えておりますが、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘の養護教諭は、児童生徒の養護をつかさどる職として、学校における保健管理、保健教育、健康相談などの業務を担当しているわけであります。 現在、大学の教員養成課程では、養護教諭の免許状の取得に当たりまして、衛生学、学校保健、健康相談活動、栄養学、精神保健、看護学などの養護に関する科目二十八単位及び養護実習五単位等の修得が必須となっております。 大学における具体的なカリキュラムについては、大学の自主性に基づき教員養成の理念等に応じて定められるものでありまして、これらの科目の中で、スポーツと健康に関する内容や女性特有の健康問題に関する内容を取り入れている大学もございます。 御指摘のように、教員養成課程におきましても、スポーツと健康に関する内容を重視することも重要な視点でありまして、今後、新たな教育課題に対応した教員養成課程の見直し全般の議論の中で検討してまいります。また、学校教育におけるスポーツと健康の問題については、養護教員だけでなく、保健体育を担当する教員、学校医、部活動担当教員や医療機関等とも十分連携して対応していくことが重要であるというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 実は私も大学で養護教諭を養成いたしておりましたけれども、こういう問題点について取り上げたことがございません。より広くいろいろの啓発活動を努めていただきたいと思います。 では、最後に総理にお伺いいたします。 これは、総理が今、女性が輝く社会ということで大変促進をいただいております問題の一つとして、やっぱりスポーツ界におきましても、政界と同じように、女性の意思決定者という者が少ないために、こういう女性問題の解決が遅れております。オリンピックにおきましても、女性アスリートが活躍するための体制整備を更に応援いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府としては、トップレベルのアスリート、オリンピック、パラリンピックにおける女性選手について、成長期の選手に対する医学面、医科学の面から指導助言、そして産前産後期の選手に対するトレーニングの支援等に取り組むとともに、来年度からは中学、高校の運動部活動におけるスポーツドクター等の活用も進めることとしております。 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックでは、女性選手を始め全ての選手がベストの競技ができるようにするとともに、日本全体の祭典として我が国が活力を取り戻す弾みとしていきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。これで終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で薬師寺みちよさんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、又市征治君の質疑を行います。又市征治君。
○又市征治君 社民党の又市です。 アベノミクスについて、総理に何点か伺いたいと思います。 総理は繰り返し、この間の三本の矢による経済政策は確実に成果を上げていると、こういうふうにおっしゃって自賛されておりますが、そういう意味ではGDPを大変重視をされてきたわけですけれども、政権二年目の昨年の肝腎なこの実質GDPは前年比マイナス〇・〇三%ということであります。とすると、アベノミクスは実際上はうまくいっていない、こう見るべきではないかと思うんですが、この見解をお伺いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは違います。昨年落ちたのはまさに消費税のためであり、前年比でありますから、前年、我々は民主党政権で三期連続マイナスが続いていたものをプラスに変えまして、一三年度はプラス成長、そこから比べたわけでございますから、そういう数値は出ているわけでございますが、大切なことは、では二年間で何が起こったのかということについていえば、二年間で私たちはGDP実質で民主党政権から交代したときよりも八兆円プラスになり、名目で見て十七・二兆円かな、プラスになっているということでありますから、我々の経済政策は確かに成果を生んでいると、このように確信をしております。
○又市征治君 そういう見方もあるんですが、一方で、先ほどもありましたが、総理は都合の良い数字を挙げて成果を強弁されるんですけれども、例えば、さっきもありましたが、株高というのは、実体経済の反映よりも公的年金であるとかゆうちょ、かんぽ、こういう資金の流入というのが極めて大きいし、あるいは雇用増なども、一三年度補正予算と一四年度予算で計七兆円公共事業を行えば多少ともこれは労働市場や賃金に好影響出るのはもう当たり前のことだと思うんですね。 問題は、このアベノミクスでは確かに輸出企業や富裕層を潤わせたわけでありますが、多くの国民は景気回復の実感がない、格差は拡大している、こう受け止めているということがむしろ問題なんだろうと思うし、政治にとってはその視点が大事なんだと思うんです。 例えば、先ほどもありましたが、賃金は二%上がった、今春闘も上がりそうだと、こういうふうに強調されるんだけれども、実質賃金は今年一月まで十九か月連続でマイナスでありますから、だから消費も内需も停滞をしている、こういう状況にあるんだろうし、また、昨年十二月の生活保護受給は百六十一万八千百九十六世帯、もう過去最多を記録しているわけですけれども、にもかかわらず、予算案では、生活保護の住宅扶助であるとか冬季加算等が減額をされる、加えて介護報酬も二・二七%減額されるなど、社会保障関係費自然増の分の一千七百億円、これ減額をされているということになっていますね。 一方で賃上げで消費拡大を訴えながら、一方では低所得層の支援を削るというのでは政策の整合性もないし、まさに格差拡大政策ではないか、こういう批判があります。これについてお答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどGDPについて名目でプラスが十七・二と申し上げましたが、十七・三、もっと多かったわけでございますが、訂正させていただきます。 まず、賃金については、随分これもずっと議論をしてきているところでございますが、言わば、賃金を見るときには平均したものを見るのではなくて、稼ぎの集合体である総雇用者所得で見ないと実態が分からないと思うわけでございますが、この総雇用者所得で見れば名目ではプラスでございますが、実質で見ても消費税の引上げ分を除けば昨年六月から八か月連続でプラスが続いているわけでございまして、今年の四月になれば消費税三%分のこれはマイナスが剥落しますから、プラスになっていく可能性は、大変今の賃上げの状況を見れば、これは高いのではないかと、このように思います。 いずれにいたしましても、我々はしっかりとこの政策を進めていくことが正しい方向であろうと、このように考えております。
○又市征治君 今も総理から消費税の問題が出ましたから、この問題についてもお伺いします。 昨年、消費税の増税を先延ばしをするということで、十一月十八日に記者会見をなさった。そこでおっしゃっているのは、現時点では三%分の消費税率引上げが個人消費を押し下げる大きなおもしとなっています、来年十月から二%引き上げることは、個人消費を再び押し下げ、デフレ脱却も危うくなると判断をした、こういうふうに述べられて、その上で、平成二十九年四月の引上げは景気判断条項を付すことなく確実に実施する、こういうふうに断言をされたわけですね。 とすると、今おっしゃったこの言葉で言うと、個人消費を押し下げるおもしになっても一〇%への増税はやる、こういうことの宣言ですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは私どもがこの政策を発動する最初から予算委員会についてもお話をしてきたとおり、我々は二%という物価安定目標を掲げました。そして、この物価安定目標に向かってだんだん物価が上がっていきます。その上がっていく物価に対して賃金が上がっていくように、これはなるべく早い段階でそうしたい、おおむね二年を目指していきたいと、このように考えていたわけでございますが、できるだけ早く追い付きたいということを申し上げてきたわけでございます。 その意味におきましては既に我々は前倒しして追い付いてきているわけでございますが、消費税の三%引上げ分につきましては、これはまさに社会保障の基盤を、財源を確保する、更に充実をしていくためにみんなでこれを負担をしていこうというものでありますから、ここには残念ながら追い付くことはできないということは、もうあらかじめ既に私は予算委員会等においてもお話ししてきているとおりでございます。 そこで、残念ながら、昨年の消費税引上げにおける三%は消費を押し下げる大きな要因になったわけでございます。それが原因で二四半期連続でマイナス成長となったのでございますが、しかし同時に、消費税、あとの二%引上げも、社会保障制度を次の世代に引き渡していく、あるいは充実をしていくために必要でございます。それをいつやるかという話におきましては二十九年に行う。 それも、ではなぜ経済条項を外したかといえば、今我々はデフレではないという状況をつくりつつあり、今年の四月賃上げが、これはもうお約束をいただいている、そして来年も再来年も賃上げを行っていく中においてはこの消費税を引き上げていく経済的な状況をつくっていくということ、さらには、我々、国際的な信認、そして市場の信認を確保しなければならない、こういう中におきましては我々の意思と自信をしっかりと示していく必要があると、こう考えたところでございます。
○又市征治君 いろんな言い方があるのでしょうが、賃上げで、さっきも申し上げたように、消費の拡大を、そして内需の拡大をと、こう訴えながら、他方では、総理自身の言葉を借りて言えば、個人消費を押し下げるこの消費増税を行うということは、まさにそれは矛盾だろうと思うんです。 一方で、自分が責任を持つわけでない企業の賃上げ問題、大きく取り上げられますけれども、そこまでおっしゃるなら、むしろ、政府がやるべき最低賃金であるとか、あるいはこの今の派遣法の改悪なんというのはやめてもっと雇用増を図っていく、安定雇用を図って所得増を図っていく、こういう施策など、あるいは中小企業の支援策などというものをもっと取ることが必要なんではないかと思うんです。このままでいくと、結局アベノミクスの破綻のしわ寄せを更に国民に押し付ける、こういうことになりかねない、こういうことを大変懸念をしていることを申し上げておきたいと思います。 そこで次に、ちょっと順番変えて原発問題について総理に伺っておきたいと思います。 国内に、今日、一万七千トンの使用済核燃料がたまっている。無害化するまで十万年以上安全に貯蔵すべきこの最終処分場はいつまでにお造りになる計画なのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(宮沢洋一君) 高レベルの放射性廃棄物の最終処分につきましては、まさに現世代の責任として解決に向けて取り組んでいかなければいけないことだと思っております。そういう中で、まずそう遠くない、近々、基本方針の改定を行おうと思っております。 基本方針の改定は、国が前面に立って取り組むとか、また将来世代の処分方法の再選択を可能にするとか、また国民的な共通理解を醸成するといった、今、案を作りましてパブリックコメントにかけているところでございます。 したがって、まず基本方針を改定して、そして今、一方で、専門家の方に、最終処分に求められる、適地に求められる条件といったものを今議論していただいておりまして、そういうものを受けまして、専門家の方に適地の提示など、専門家による議論をまず尽くしていただくこと。またさらに、これ国民や地域の信頼、理解を得ていくということがスウェーデンの例を見ましても大変大事なことでございますので、期限ありきということではなくて、ともかく現世代で解決しようということで着実に取り組んでいきたいと思っております。
○又市征治君 総理、稼働から四十年超えているんですよね。いまだにそのめども立たない。ということは、つまり、まさに政治の怠慢だったんじゃないですか。お答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま経産大臣から答弁したとおりでございます。
○又市征治君 言を左右に逃げないで。 そういうめども立たないまま、またさらに、原発の再稼働で更にこの使用済核燃料をため込んでいく、その実行計画も、それこそ現地の皆さん方やあるいは科学者たちが実効性のある避難計画になっていないと、こういう批判があるわけで、もう少し本当に、やっぱり原点に戻って、脱原発の目標年を決めて再生可能エネルギーに転換をしていく、そういう方向に変えるべきだということを強く申し上げて、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で又市征治君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、平野達男君の質疑を行います。平野達男君。
○平野達男君 平野達男でございます。 質問の順番を変えます。赤澤副大臣にお尋ねします。 日本は地震大国、火山大国、そして津波も常襲地帯と言って過言ではないと思います。 これ、なぜこんな状況になるかということについては、最近ではプレートテクトニクスセオリーということで、それで説明されているようであります。これをずっと詰めていきますと、実は日本列島の置かれている状況というのがいかに過酷か、あるいは特殊か、これが分かってくると思いますけれども、内閣府ではこれをどのように捉えておられるでしょうか。
○副大臣(赤澤亮正君) 御質問ありがとうございます。 地球の表面は十数枚のプレートと呼ばれる岩盤で隙間なく敷き詰められております。これに関係する理論が、先ほど先生から御指摘のありましたプレートテクトニクスということで、地震はこれらのプレートの運動により生じる力によってプレートの境界やその付近で多く発生することが知られているということでございます。また、火山噴火は、沈み込むプレートの影響により地下深くにおいてマグマが発生し、それが上昇することによって発生すると考えられております。 我が国は、ユーラシアプレート、北米プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートの四枚のプレートがひしめく場所に位置し、このため、地震や津波、火山噴火による被害が多いというふうに考えられております。
○平野達男君 地球上で四つのプレートがぶつかっている地域というのはありますか。
○副大臣(赤澤亮正君) 済みません、正確なことはちょっと。もし必要であれば調べてお答えします。私は承知をしておりません。
○平野達男君 これは大事なことですから、よく覚えていただきたいんですけれども。 じゃ、気象庁長官、どうですか。これはどうですか。
○政府参考人(西出則武君) 四枚のプレートが同時にひしめき合っているというところは、正確にちゃんとお答えできないんですけれども、非常に珍しい状況であると認識しております。
○平野達男君 少なくとも、こんなに人口が過密な地域で四つのプレートがぶつかっている国、場所というのはないです。 そして、次の質問に移りますけれども、地震発生のメカニズムというのは幾つかあるかと思いますが、気象庁長官、これはどのように説明されているでしょうか。
○政府参考人(西出則武君) 日本で発生する地震のメカニズムについて大きく分けて申し上げますと、まずプレート境界で発生する地震、そしてプレートの中で、プレート内で発生する地震、もう一つは陸域の浅い場所で発生する地震と、こういう三つに分けられます。 プレート境界で発生する地震について申し上げますと、最大でマグニチュード九程度の巨大地震が発生するということがありまして、東日本大震災を引き起こした平成二十三年東北地方太平洋沖地震では強い揺れが広範囲に及び、津波で甚大な被害を生じたことは御案内のとおりでございます。 プレート内で発生する地震につきましては、深い場所で発生することが多いために、揺れによる被害は比較的小さいことがほとんどでありますけれども、中には、昭和八年、一九三三年でございますけれども、昭和三陸地震のように海域の浅い場所でマグニチュード八を超える巨大な地震が発生し、津波による大きな被害が発生した例がございます。 もう一つは、陸域の浅いところで発生する地震でございますけれども、以上の、今申し上げました二つのタイプの地震よりも規模としては小さいのでありますけれども、阪神・淡路大震災を引き起こした平成七年の兵庫県南部地震のように、都市の直下で起こった場合には強い揺れによる大きな被害が発生しております。
○平野達男君 海溝型地震、いわゆるプレート境界型地震というのは物すごいエネルギーを持っているということですね。それから、直下型地震というのは活断層が震源地になりますから、規模は小さいけど、直下型で起きるために被害が大きくなる可能性があると、こういう理解でよろしいですか。
○政府参考人(西出則武君) 御指摘のとおりでございます。
○平野達男君 ところが、総理、ちょっと聞いておいていただきたいんですけれども、日本でプレート境界型地震が直下で起こる地域があるんです。どこだと思いますか。多分分からないと、気象庁長官、どうですか。
○政府参考人(西出則武君) プレート境界が陸に近い場所にある場合、こういう場合には内陸直下でプレート境界型の地震が発生することがございます。 具体的に申し上げますと、南関東直下にはフィリピン海プレートが沈み込んでおりまして、例えば関東大震災を引き起こした大正十二年の関東地震はプレート境界で発生した地震であります。また、東海地震を始めとした南海トラフ周辺で発生する巨大地震もプレート境界型の地震でありますけれども、震源域は東海地域を始めとした内陸の直下に及ぶ可能性がございます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 委員長が指示してからお願いします。
○平野達男君 失礼しました。 安政江戸地震というのがありまして、藤田東湖が圧死したとか、それは北関東で、これ直下型地震でした。先ほどありましたように、関東大震災はプレート境界型地震でして、すごい規模が大きかったんです。それから、あと元禄大地震というのもありまして、これもプレート境界型地震だと言われています。 繰り返しますけれども、地面の直下で、プレート境界型地震が直下で起こるところは多分地球上では首都圏ぐらいかもしれませんが、そういう認識でよろしいですか。これは大事なことだと思うんですが、どうでしょうか。
○政府参考人(西出則武君) 日本と同じようにプレート境界が陸に近い場合にはやはりプレート境界型の地震が内陸に及ぶことがございまして、ごく最近の例でございますけれども、二〇〇九年七月十五日のニュージーランドの地震は、ニュージーランドの南島でございますけれども、マグニチュード七・八の地震が起こりまして、内陸に掛かってございます。 あと、東日本大震災の前の年にございましたチリの地震、マグニチュード八・八でございますけれども、これも非常に大きな地震でありましたので、震源域は内陸にまで及んでございました。
○平野達男君 本当に首都圏の中でこれだけの地震の発生が可能性があるという地域というのは、人がたくさん住んでいてとても大変なことだと思います。 徳川家康が江戸幕府を開いたのも責められません。明治政府が東京に首都を決めたのも責められないと思います。こういう状況が分かってきたのは一九六〇年代以降ですから。だけれども、こういう状況をやっぱりこれから国家の危機管理上はよく捉まえていく必要があると思います。 赤澤副大臣、こういうことについてどういう内閣府で今検討が進められていますか。
○副大臣(赤澤亮正君) 御通告と若干質問の内容が変わっているかと思いますが……
○平野達男君 首都直下型の検討会をやっているということについて。
○副大臣(赤澤亮正君) 分かりました。 そういう意味での御質問であれば、中央防災会議において専門家に集まっていただいて、首都直下地震についても南海トラフの地震についても、御案内のとおり被害想定とかそういったものを作り、必要な対策についても議論を進めているところでございます。
○平野達男君 ちなみに、二ページにナマズ絵が描いてありますけれども、昔の人はナマズが地震源、震源になっていたということでありまして、参考までに付けさせていただきました。 質問に移りますけれども、東日本大震災のプレート境界型地震で日本列島全体の応力構造が変わって、これから日本は地震活動が盛んになる、あるいは火山活動が盛んになるというふうに心配している地震学者、火山学者がたくさんいます。その例になっているのが九世紀の日本列島だというふうに言われていますけれども、これについては内閣府はどのような今検討をされているでしょうか。
○副大臣(赤澤亮正君) 九世紀の地震・火山活動については、平成二十四年八月から平成二十五年二月に開催をされました内閣府の広域的な火山防災対策に係る検討会で議論されております。 その取りまとめにおいて、九世紀は貞観地震や仁和地震などの大規模地震が発生し、また、富士山、伊豆大島、神津島、新島、十和田湖などで大規模噴火が発生するなど、地殻の活動が活発な時期であったとされております。 また、現在の地震・火山活動との関係については、東北地方太平洋沖地震、東日本大震災のことですが、発生により日本列島の応力状態が変化をし、九世紀のような地殻の活動が活発な時期に入ったとも言われており、今後、数十年は火山活動も活発化する可能性があるとされております。
○平野達男君 九世紀だけじゃなくてそれ以降の、十八世紀の状況とか様々あるんですが、少なくとも東日本大震災の発災が引き金になって首都直下型あるいは東南海の三連動、火山活動が活発化する可能性があるということなんだろうというふうに思います。 そこで、総理、私はこれ、日本列島は動的日本列島というふうに言っていますけれども、ここで原発を稼働するということについてはよほどの注意が必要ではないかと思いますが、どのように思われますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 福島第一原発事故については、政府及び原子力事業者はいわゆる安全神話に陥り、十分な過酷事故への対応ができず、あのような悲惨な事態を防ぐことができなかった、この深い反省をひとときたりとも忘れてはならないと思います。 したがって、原子力の利用においては、いかなる事情よりも安全性を最優先することは当然であり、我が国の原子力発電所では深刻な過酷事故は起こり得ないという安全神話と決別をしなければならないと、こういうことでございます。 このため、独立した原子力規制委員会において、福島第一原発の事故の教訓を踏まえて新規制基準を策定し、地震や津波に耐え得る性能の強化に加えまして、巨大地震や大津波により万が一過酷事故が発生した場合にも対処できる十分な対策を要求をしているわけでございます。 その上で、原発の再稼働については、原子力規制委員会が科学的、技術的に審査し、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると認められた原発について、その判断を尊重し、再稼働を進めていく考えでございます。
○平野達男君 私も土建屋の端くれですけれども、地震とか火山とか津波とか、あらゆる事象に想定した構造物でそれを対処するには限界があります。 それで、東電福島第一原発は、天災が原発事故を起こしました。天災だけでも大変な被害です、津波、地震。そこに、原発事故という新たな災害をそこに起こしたわけです。このことは過小評価してはいけないと思います。 これから日本が、もし原発事故が起こるとすれば、多分、一番可能性があるとすれば、内部事象のもちろんそれは作業員のミスとか設計の不備なんかもあるかもしれませんけれども、やっぱり地震、津波、火山だと思います。そういうのはすさまじいスケールで来ます。すさまじいスケールで来たものに、なおかつ原発事故が重なるかもしれない。このリスクを相当慎重にやっぱり測っていく必要があると思います。 経産大臣、どうでしょうか、そこは。
○国務大臣(宮沢洋一君) 原子力規制委員会で新しい規制基準を作っておりまして、その中に、地震、津波、火山といった自然条件の厳しさ等も勘案しているということでございます。そういうことで、原子力規制委員会の審査、適合していると認められたものについては再稼働をしていくというのが政府の方針ではありますけれども、一方で、絶対的な安全、一〇〇%の安全ということはないわけでありまして、再稼働したとしても、規制当局と事業者双方が継続的に安全性の向上に取り組んでいくということが大変大事だと思っております。
○平野達男君 四ページ目を開いていただきたいと思います。 田中委員長、規制適合審査をやっています。私は、こういう概念図で、従来の規制基準、新たな規制基準でリスクは下がると、下がるけれども残されたリスクはありますよという概念図を書きましたけれども、この図についてどのように思われますか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 定性的には、この図はそのとおりだというふうに思っております。
○平野達男君 時間になりましたから、続きはあした、経産大臣、あしたもちょっと付き合っていただきたいと思いますけれども。 問題は、この残されたリスクを引き受けるときに誰が決断するかということです。これは、今の制度上は物すごい曖昧になっています。少なくとも原子力規制委員会は、このリスクはあっても大丈夫という判断はしていないと思います。適合性基準の中で、ここまでの基準の中でリスクは下げると、あとは御判断にお任せするということだと思います。 この問題については、またあした引き続きやりたいと思います。 どうもありがとうございます。
○委員長(岸宏一君) 以上で平野達男君の質疑は終了いたしました。(拍手) 次回は明十九日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時十二分散会