予算委員会 第3号
- 発言数
- 372 件
- 登壇者
- 35 名
- 会派数
- 10
- 開催日
- 2015/02/03
会議録
○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成二十六年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十六年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十六年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。横山信一君。
○横山信一君 おはようございます。公明党の横山信一でございます。 最初に、過激組織イスラム国によるテロ行為について伺います。 湯川遥菜さんに続いて、後藤健二さんが殺害されたと見られる動画が公開されました。御親族の御心痛を察するには余りあり、卑劣極まりないテロ行為に対し強い怒りを覚えます。人命を手段にする主張など断じて認めることはできません。 ISILは挑発的なメッセージを発していますが、総理が閣僚会議で示した、テロに屈することはない、中東への人道支援を拡大するとの政府の姿勢を支持するものでございます。 そこで、在外邦人の安全確保の観点から、在外公館や防衛駐在官のような情報収集機能の強化について伺います。あわせて、今回の問題には貧困や抑圧といった背景があり、これらがテロの温床になっていることを考慮しますと、人間の安全保障の観点から長期的な支援の強化が必要と考えますが、総理の御所見を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) テロ対策について、在外邦人の安全確保の観点から、在外公館や防衛駐在官の情報収集機能の強化を図っていくことが重要であると考えています。 防衛駐在官は、各国の軍、防衛当局や他国の駐在官から軍同士の関係でしか入手し得ない種々の情報を入手することができます、これは世界各国大体そうなんですが。防衛駐在官の派遣は、邦人保護に必要な情報収集体制を強化する上でも有効と考えております。 今回のテロ事件における政府の対応の検証も踏まえ、在外公館や防衛駐在官の機能強化を含め、政府全体の情報収集能力の向上に取り組んでまいる所存でございます。また同時に、しっかりと我々、更に今後、内外の日本人の安全確保のためにも力を入れていきたいと考えております。
○横山信一君 それでは、震災復興について伺ってまいります。 現在二十五兆円とされております復興財源フレームは、平成二十五年度の一般会計決算剰余金の受入れなどによりまして約二十六・三兆円になります。四度目の冬を狭く寒い仮設住宅で過ごされている被災者の心情を思いますと、何が何でも集中復興期間中には生活再建のめどを立てなければいけない、そういうふうに決意をするわけでございます。 そこで、効率的な予算執行による復興の一層の加速化について、総理のお考えを伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 復興の加速化は安倍内閣の最重要課題の一つであります。 例えば、被災地での住まいの再建。累次の加速化策を講じた結果、高台移転が九割、災害公営住宅が八割で事業が始まっているなど、復興は着実に進展をしております。復興予算についても、我々の政権の発足直後に平成二十七年度までの復興財源フレームを十九兆円から二十五兆円に拡大し、さらに、二十六年度補正予算と二十七年度当初予算において、その事業費を踏まえ、合計約一・三兆円の追加財源を確保することにいたしました。このように、復興加速化に向けてしっかりと歩みを進め、被災者の方々の不安を少しでも取り除くことができるように取り組んできたところでございます。 平成二十六年度補正予算では、除染の推進に必要不可欠な中間貯蔵施設の建設による影響の緩和や福島県全域の復興等に取り組めるよう総枠二千五百億円の交付金を計上し、福島の再生加速化のための措置を行うこととしています。 被災地の復興なくして日本の再生なし、この考え方の下に、被災地の一日も早い復興のため、集中復興期間の最終年度、二十七年度までに復興を最大限加速させるよう引き続き全力で取り組んでいく決意でございます。
○横山信一君 復興財源フレームを十九兆円から二十五兆円に増やして、更に今年度一・三兆円ということで、その決意の思いを伺えたというふうに思います。 岩手県、宮城県と異なって、福島県に目を向けますと、帰還が始まった自治体では、復興というよりもこれからが復旧というふうになってまいります。そういう意味では、集中復興期間が終了しても復興というのはこの先も続いていくわけであります。 そこで、総理に伺いますけれども、昨日の議論にもありましたが、被災地では、この集中復興期間が終わった後、平成二十八年度以降の復興事業はどうなっていくのかということが、復興は続いていくわけでありますが、そこがしっかりと財源の担保を含めて行われていくのかということがやはり話の端々に上ってまいります。その意味では、この復興の事業規模とその財源フレームというのはできる限り早期に明らかにする必要があると、そのことが被災地への安心を提供することになるのではないかというふうに考えますが、総理の見解を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 平成二十六年度補正予算及び今後提出する二十七年度予算においても、復興の加速化を大きな柱の一つとして位置付けています。そして重点化をしているわけでありますが、まずはこれらの成立に全力を尽くしたいと思っています。 その上で申し上げれば、集中復興期間が終わっても我々は決して止まることはありません。止まらないということははっきりと申し上げておきたいと、このように思います。こうした今まで決めた期間が終わったとしても、まだまだ多くの方々が困難な状況にある、復興がまだ道半ばということであれば、しっかりとそうした状況に対応していくことが大切であろうと思います。平成二十八年度以降についても、被災者の方々の心に寄り添いながらしっかりと対応してまいります。
○横山信一君 復興、止まることはないという総理の御決意を伺って安心もするわけでありますが、一方で、今申し上げたように、その財源フレームを早く明らかにしていただきたいということがやはり何よりもこの被災地への安心につながるものだというふうに思いますので、是非よろしくお願いしたいというふうに思います。 福島県では、放射性物質を含む土壌あるいは廃棄物の量が膨大となるために、中間貯蔵施設を整備して最終処分するまでの間、これらを集中的に管理、保管することになります。この間、地元自治体には風評など様々な影響が懸念をされるわけであります。 そこで、これらを緩和するための自由度の高い中間貯蔵施設整備等に係る交付金ということが今回創設をすることになっております。この交付金を補正予算で要求する、補正でやるということは早くやらなければいけないという理由があるというふうに思うわけでありますが、この点について環境大臣にお聞きをいたします。
○国務大臣(望月義夫君) 中間貯蔵施設でありますけれども、これは福島の除染とそれから復興にもう必要不可欠なものでございます。現在、除染に伴って生じた土壌が各地で放置されている、我々が知る限りで約七万六千個置かれているということでございまして、一刻も早くこれを解消する必要がございます。 そこで、昨年の九月一日に、佐藤前知事でございますけれども、中間貯蔵施設の建設の受入れを容認いただきました。そのとき、知事が象徴的な言葉で、本当に苦渋の決断だというような、そういう英断をいただきました。施設への搬入を受け入れる際の確認事項といたしまして、今お話ございましたように、中間貯蔵施設に係る交付金等の予算化が掲げられておりまして、早期の予算化が、これが求められております。 このため、生活再建、地域振興策として、中間貯蔵施設の整備に伴う影響を緩和するために、極めて自由度の高い交付金、中間貯蔵施設に係る交付金千五百億円を補正予算に盛り込まさせていただきました。本交付金を補正予算で措置することによって、福島県、大熊、双葉両町に速やかに生活再建そして地域振興等に係る事業に着手していただき、中間貯蔵施設の円滑な整備及び復興の加速化を図ってまいりたい、このように思います。
○横山信一君 苦渋の決断の末に、いち早くこの整備を進めるために必要だということでございますので、滞りなく進められるように、そしてまたその様々な影響を緩和できるように、地元とともに国も努力をしていってほしいというふうに思います。 防災・減災について話を移してまいります。 先日の公明党の赤羽議員による衆議院の代表質問で、阪神・淡路大震災二十年の節目に当たって、平時でも救助、復旧に関する総合対応ができる緊急事態管理庁、いわゆる日本版FEMAというふうに言われておりますが、この緊急事態管理庁の創設の検討を含めお聞きをし、総理から、今年度内をめどに成案を得るという御答弁がございました。 昨年八月にも、与党東日本大震災復興加速化本部が総理に申し入れた提言の中でも、国、地方、民間を含め、現場の救助、復旧面や行政面での人員を機動的に動員、指揮命令できる権限を持つ緊急事態管理庁の設置を求めておりました。 私も、東日本大震災の支援に入った様々な団体や機関の皆様方と意見交換をしてきた中で痛感をしてきたことに、やはりその指揮系統の整理、あるいは総合的で迅速な対応の必要性ということを実感をしてまいりました。我が国の災害対応に当たっている機関の皆さんというのは非常に優れた技術あるいは士気を持っているわけでありますが、それぞれが個々に対応したためにその力が十分に発揮されていないということを感じました。 また、そればかりではなく、東日本大震災では、支援チームが被災地に入ってそのまま孤立して、危うくその人たちも遭難しかけるといったお話も伺ったところであります。 そこで、緊急事態管理庁は、首都直下地震への備えとして、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックまでに機能するように整備を進めることが重要というふうに考えておりますが、その検討状況はどうなっているのか、これは総理に伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国家の緊急事態に当たっては、国民の生命、財産を守るために、政府全体として、まさに委員が御指摘のように、総合力を発揮をして対処することが求められると思います。このため、政府において、私が司令塔となり、内閣官房、内閣府を中心に関係省庁が一体となって様々な緊急事態に対処するための制度及び体制の整備充実に努めているところであります。 他方、危機管理については不断の見直しも必要であることから、昨年八月より、関係省庁の副大臣等による検討会議において、複合災害への対応などを含め精力的に検討を行っているところでございます。 昨年十二月には中間的な方向性の整理を行ったところでありますが、引き続き、主要各国における危機管理体制も参考にしながら、政府としても、最も総合力が発揮できる体制について、本年度内を目途に成案を得るべく検討を進めていく考えでございます。
○横山信一君 この緊急事態管理庁、複合災害というふうに今総理が御紹介いただきましたが、その中には、当然、テロということもやっぱり考慮すべきだというふうにも思っております。 災害医療ということに関して言いますと、一昨年の三重県尾鷲沖での広域医療搬送訓練、あるいは、今年度、東京湾で実施をされました民間船舶を活用した医療機能の実証訓練というのが行われてまいりました。大規模広域な災害が発生した場合の災害医療において、海からのアプローチというのが検討されてきたわけであります。 この二度の実証訓練を経て、課題の検証をこれから進めていくわけでありますが、その際、有識者の意見をどのように反映させていくのか、また、災害医療における船舶の位置付けをどのように考えているのか、これは防災担当大臣に伺います。
○国務大臣(山谷えり子君) いわゆる災害時多目的船については、大規模災害時における医療機能を拡充し多様化を図るという観点から、その位置付け等について検討を行っているところでございます。 具体的には、災害医療全体の中でどのような役割が適当か、また、横山委員おっしゃられました運用に当たっての課題、実際に既存の船舶を活用した実証訓練を行っておりますので、そうした検証結果を踏まえまして取りまとめをしっかりと行いたいというふうに考えております。 また、このような検証に当たっては、これまでも医療、海運といった分野を始め多くの外部有識者に参加いただき、御意見をお聞きしているところであります。取りまとめに当たりましても、その御意見を生かしてまいりたいと考えております。
○横山信一君 よろしくお願いしたいと思います。 それでは、水道についてこれから伺ってまいります。 高度経済成長期に集中的に整備をされましたインフラは、今後一斉に老朽化してまいります。地方公共団体が実施するインフラの管理においては、どこにおいても財政あるいは技術職員が十分とは言えないという状況にあります。 その中でも、とりわけ老朽化対策が遅れているのは水道だというふうに考えております。老朽化した水道管を更新する管路更新率というのがありますが、これは何と現在〇・七九%という実態でございまして、こうした現状に対して、公明党では昨年十月に上水道事業促進委員会を立ち上げまして、上水道及び簡易水道事業の老朽化対策の促進に取り組んでまいりました。 我が国の水道がいかに優れているかというのを今更申し上げるまでもないかもしれませんが、改めて確認をいたしますと、我が国の水道普及率は九七%を超えております。要するに、全国どこに行っても水道水を飲むことができるということであります。しかも、その水質というのは、検査が万全でございまして、安全な水というのが全国どこでも出るということになっております。 我が国では水道のある生活が当たり前なのでありますが、世界に目を向けますと、蛇口をひねれば飲み水が出る国というのはどれぐらいあるかといいますと、これ、十五か国程度なんだそうであります。その十五か国の中でも、その国の中のある都市だけは大丈夫という、そういうところが多くて、日本のようにどこでも安全な水が飲める国というのは非常に貴重な存在、珍しいということでございます。 日常過ぎてその恩恵が実感しづらいと言われる水道ですが、この事業の継続が年々厳しさを増しております。 その理由は主に三つございまして、一つには人口減少、そしてまた、これは皮肉な話なんですけれども、節水意識の高まりによりまして水道の使用量が減っていること、水道は利用料金で賄っておりますので使用量が減ると料金が減るという、そういうことでございます。二つ目には、職員の削減、新規採用の抑制などによりまして専門技術者が減少し、高齢化してきていること。そして三つ目には、耐震化の遅れということであります。 水道施設の安全を確保するにはこの料金収入だけでは対応が非常に難しくなってきている。特に、人口減少が非常に激しいということであります。水道事業の継続をするためには、広域化そしてまた人員体制の集約化を推進することが必要になってきております。 昨年、公明党の上水道事業促進委員会では、全国的にも先進的に広域化を進めている岩手中部水道企業団と八戸圏域水道企業団からお話を伺うことができました。岩手中部水道企業団では、広域化によるダウンサイジングで水道料金を低く抑えており、管路耐震化率は十年間で二〇%を超えるという説明もございました。 今後、こうした広域化をより一層進めていく必要があるというふうに考えますが、厚労大臣の所見を伺います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生御指摘のように、日本の水道というのはすばらしい水準を保っているわけでありますが、今お話がありましたように、人口減少等によりましてその料金収入が減ったり、あるいは老朽化対策が急務になっているということで、運営基盤の強化が大変重要になってきているわけでありまして、今御指摘の水道事業の広域化、これについては大変有効な施策だというふうに考えておりまして、広域化を進めて、より安定的な水供給、それから施設の統廃合や再配置、それから三つ目に、その専門性を有する人材確保がこの広域化によって可能になるということで、収益の改善とかサービスの質の向上が図れるものだというふうに考えております。 厚労省としては、生活基盤施設耐震化等交付金という新しい交付金を補正予算で創設をいたしまして、今後、この交付金の活用によりまして、先生御指摘の水道事業の広域化を強く推進してまいりたいというふうに思います。
○横山信一君 地方都市は規模が小さければ小さいほど人口減少も激しいという、そういう現実に直面しているということで、この広域化は更に積極的に進めていただきたいというふうに思います。 昨年の臨時国会でこの問題を取り上げまして、総理からは、老朽化対策を進めるため、地方公共団体への財政的な支援を行っていくという非常に心強い御答弁をいただきまして、そのお言葉どおり、今大臣からもお話がございました生活基盤施設耐震化等交付金というのが措置されることになったわけでございまして、そこは大変に評価をしているところでございます。 しかし、この委員会は補正予算の委員会でございますので、補正予算に目を向けますと、ちょっと資料を見ていただくと分かりますが、(資料提示)残念なことに、この補正予算では水道施設整備費は減額で示されているわけであります。 二〇〇九年度には水道施設整備費が九百五十八億円ありました。それが、無謀にもこれを、事業仕分の対象になりまして、二〇一一年には四百十六億円にまで減額してしまいました。その後、政権交代で、補正予算で何とか事業費を確保してきたという実態にあるんですが、今年度の補正は二百五十億円という大幅な減額になったわけでございます。 老朽化対策の遅れがどういうふうに出ているかということで、上の方に平成二十四年度の水道管路の事故件数というのを載せてありますが、全国では二万七千件の管路事故が発生していると。給水管の事故件数に至っては約二十五万件という、こういう実態になっているわけでございまして、この状況で補正予算を削減してしまったということでございます。 繰り返しますが、新しい交付金を措置されたことは大変に評価をしているわけでありますが、しかし、実態としてこの補正が減ったというのは、この事故対応のことも含めて非常に厳しい状況にあるんだというふうに思うわけでありますが、この現状について、ここはもう財務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 横山先生御指摘のとおり、二十六年度の補正におきましては二十五年度に比較して減額になっておりますのは間違いない事実であります。 他方、今言っていただきましたけれども、自治体の裁量の極めて大きいいわゆる交付金の創設という工夫を行っておりますので、これはかなり裁量が大きいというのはもう御存じのとおりだと思います。 また、二十七年度の当初予算で、これは実に十六年ぶりに当初予算でいわゆる増額、約五十億円を増額を行わさせていただくなどで今言った形になりますので、トータルとして見ると、今御指摘になられたように二百五十億にどんと減ったというところだけ言っていただきますと、その他の部分で結構きちんと対応させていただいていると思っております。
○横山信一君 新しい交付金の創設、繰り返しになりますが、ここは大変に有り難い話でございまして、我が党の主張も含めて考慮していただいたと思うわけでありますが、残念ながら総額としては非常に厳しい状況にあるんだということを是非御認識をいただきたいというふうに思うんです。 老朽化対策が、現実は公営企業体、水道企業体は、この老朽化対策は現実問題として今先送りをしている状況にあります。先送りをしているということで、結果的にその公営企業体の経営というのは収支は赤字にはなっていないんですね。今後、本格的に老朽化対策を始めますと、ここが赤字に転落をしていくことが予想されるわけです。先ほどの管路更新率〇・七九%というふうに申し上げましたが、この〇・七九%のままで管路更新を進めていくと一体全国の管路が更新されるまで何年掛かるかというと、百三十年も掛かってしまうという、そういう実態にあるわけでありまして、今後大規模な漏水事故が頻発をする前にこの老朽化対策に本腰を入れなければいけないというふうに考えるわけでありますが、総理に今後の予算確保について伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 水道事業においては、安全で安定的な給水を常時確保することが重要であると認識をしております。 その運営は地方公共団体において水道料金収入で賄うことを基本としておりますが、政府としても、老朽化対策、まさに先生が御指摘になったように、目先の老朽化対策を削減して、言わばけちって、将来、漏水事故等かえって大きな費用が掛かる、それは避けた方がいいと、当然のことなんだろうと思います。老朽化対策や耐震化を進めるため、今回の補正予算案において交付金二百十五億円を創設をし、新たに都道府県が広域的な事業計画を取りまとめ、これに基づき整備を行う仕組みを導入をしたところでございます。 水道は国民生活や産業活動に欠かせないインフラであり、引き続き老朽化した管路の更新や耐震化を更に着実に行うとともに、事業の運営基盤を強化するため広域化を進めることが必要であります。水道事業者や都道府県等の意見を聞きながら、地方公共団体に対し、計画的に整備が行われるよう必要な財政的支援や技術的助言に努めていく考えでございます。
○横山信一君 是非よろしくお願いしたいと思います。 地方創生についてこれから伺ってまいります。 今年度補正予算では公明党の主張が随所に反映をされておりますが、中でも総額四千二百億円の地域住民生活等緊急支援のための交付金には、昨年十一月に公明党が申入れをいたしましたプレミアム付き商品券への支援、あるいは低所得者向け灯油等購入助成などを含む地域消費喚起・生活支援型が盛り込まれております。いずれも地域住民の声をくみ上げて対応を求めてきたものでございまして、政府はこれを具体化されたことは高く評価をしております。 私の住む北海道では、長引く景気低迷と、それから電気料金が二度値上げされたということもございまして、住民の皆さんの生活に圧迫感がございます。そんなことで、自治体あるいは地域の商店街などでは、少しでも活気を取り戻そうということで、プレミアム付き商品券を発行しているところは幾つもございます。また、冬の北海道ではストーブなしでは家の中にいることはできませんので、灯油代を少しでも節約しようということで、御年配の中には、買物はしないけれどもショッピングセンターで時間を潰して家にいる時間をできるだけ少なくすると、そういうことをされているというお話も伺うことも度々ございます。 この地域消費喚起・生活支援型の措置につきましては、いわゆるばらまきという、そういう指摘があるわけでありますが、今申し上げたこのプレミアム付き商品券や灯油代助成というのは地域の経済間の中でむしろ循環するものでございまして、消費を喚起する性格が強いものだというふうに考えております。また、ふるさと名物商品券あるいは旅行券といったものについては域外から消費を呼び込むという、そういうものだというふうに捉えておりまして、この交付金が地域の経済に果たす役割というのをどのように考えているのか、これは石破大臣にお願いしたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 横山委員御指摘のとおり、その地域地域の実情に合った設計をお願いしたいと思っております。これでなきゃいかぬと言うつもりは全くございませんで、北海道は北海道に合ったような、また北海道でもいろんな町村があるわけであって、その地域に合った設計をお願いしたいと思っております。 ばらまきではないかという御批判がございますが、何をもってばらまきと言い、何をもってばらまきと言わないかといえば、その効果の検証がきちんとなされるということが重要だと思っております。いやしくも国民の税金を使うわけでございますから、それがその地域においてどれだけの消費喚起があったか、あるいはどれだけ生活が困難な方々にプラスになったか、きちんとした効果を検証する、それを伴うものはばらまきとは申しません。
○横山信一君 ありがとうございます。 公明党は、人が生きる地方創生を目指しております。その有力な政策として地域おこし協力隊、これは公明党の青年政策アクションプランでも取り上げております。 昨年の私の質問に対しまして、総理は、本制度の周知や協力隊員同士の情報交換の場の提供などの支援に取り組み、拡充を図ってまいるというふうに御答弁をいただきました。補正予算では、それを反映するような形で地域おこし協力隊全国サミットというのが開催をされることになっております。 こうしたこの全国サミット、それからソーシャルメディアなどを利用して広報することがこの補正予算の中でも示されておりますけれども、総務大臣に伺ってまいりますが、この首都圏を中心とした効果的な広報というのはどんなことを考えているのか、お願いします。
○国務大臣(高市早苗君) 地域おこし協力隊は、昨年度で全国で約千名の方々が活躍してくださっておりまして、そしてまた任期終了後もその地域に約六割の方が定住をしてくださるなど、非常に高い評価をいただいております。安倍総理からも、現在の約千名を二十八年度までに三倍に増やすようにという指示を受けております。 今先生がおっしゃってくださいました全国サミットの開催でございますけれども、これは補正予算案に計上させていただいておりまして、都内で開催をする予定にいたしております。その場所で、その協力隊の方々、それから協力隊のOBの方々、また地方自治体の方々との交流もしていただき、強力に全国に向けてこの制度を発信していく、またノウハウの交換もしていただくということを考えております。 あと、三大都市圏を中心に広報活動を強化しようと思います。また、既に先生おっしゃってくださいましたけれども、若者がよく使っておられるウエブメディアも活用し、それからあと交通広告ですとか雑誌広告なども活用しながら、強力に発信をしてまいりたいと考えております。
○横山信一君 若者は何といってもやはりソーシャルメディアを使っての情報交換が多いので、是非そこの部分で強力に推し進めていただきたいと思いますし、また、総理の答弁の中にもありましたけれども、協力隊員同士の情報交換という話がありましたが、実際に地域おこし協力隊の隊員であった人、OBの人たちの周りにはやはりそのようなお考えを持たれる方たちが多いというふうに思いますので、そういう人たちからもまた広げていただけるように、是非効果が発揮されるようにお願いしたいというふうに思います。 地方創生は、どんなに知恵を絞っても短期間で結果が出るものばかりではありません。当然、息の長い取組が必要になってくると。その分、国の支援にも継続性が求められるというふうに思っております。自治体からは、地方創生枠として歳出枠を恒久的に確保してほしいと、そうした声も聞かれるところでございます。 今後の地方創生の取組に対しての石破大臣の意気込みについて伺います。
○国務大臣(石破茂君) 委員御指摘のとおり、一年や二年で効果が出るならば、そんな簡単な話はないわけでございます。かつて昭和四十年代から五十年代にかけて、地方というものが非常に活気があった時代がありました。それから四十年たって、全てとは言いませんが、多くの地方が疲弊している状況にある。その状況はかなり連綿として築き上げられたものであって、一朝一夕に解決するものではございません。 今回は、基礎自治体が主役だということを申し上げております。総合戦略も基礎自治体、市町村に作っていただく、国は情報面、財政面、人的な面で最大限の支援を行うということでございます。 そういうような取組が本格化することによって、今までのように補助金をもらって事業をやって効果検証をしないということではなくて、その地域地域に何が一番いいんだろうかということを考えていただく。そして、何を実現しようとしているのか。人口なのか、出生率なのか、あるいは移住者なのか、観光客の宿泊数なのか。そういうような指標を設定をしていただいて、それも、役場がやることですね、市役所がやることですねではなくて、広く地域の方々が参加をしていただく、金融機関も学校も、あるいはメディアも参加していただくという形で、その流れが不可逆的になっていくということは極めて重要だと思っております。それが不可逆的になっていくことを実現することによって地方創生というものは必ず成就すると思っております。
○横山信一君 今回の地方創生、昨年も議論もさせていただいておりますが、効果検証、指標をもって効果検証をしていくということがやはり大きなポイントでございますので、息の長い取組に関しましても、地方との双方向の中で是非取組を積極的に進めていただきたいというふうに思うわけでございます。 これからは農山漁村の活性化について伺ってまいりますが、大都市から地方への人の流れをつくり出す上で欠かせないのは、これは言うまでもなく、働く場をいかにしてつくり出すかということであります。従来、企業誘致ということがそれは中心であったわけでありますが、もちろんそれはそれで今後も続けていかなければいけませんけれども、同時に、地域の農林水産物を生かした地域ブランドの開発によって地域の中から働く場をつくり出す、そうした取組も重要というふうに考えております。そのためには、地域経済を支える中小企業の、中小の事業所が新たな事業にチャレンジできる環境が必要になってまいります。 総理は、先日の公明党の荒木議員の本会議での代表質問に対しまして、地域経済の担い手である中小企業等によるイノベーションや販路開拓への支援などに言及されました。 これまで全国各地で地域の農林水産物を材料にして産学官連携というのに取り組まれてまいりました。これは地域の大学あるいは研究機関が生み出した最先端な科学的成果、またそれを活用できる大手企業との連携が目立っていたというふうに私は捉えております。こうした産学官連携の取組は引き続き継続すべきであるということは言うまでもありませんけれども、地域の小規模な事業所の中で、地域特産物の有効成分を活用して機能食品などを開発することはできないけれども、ただ、そういったものを含まれている食品を加工することはできるんだと、そういう中小零細の企業はたくさんあるわけであります。 これらの中には、私の住む函館、函館に住んでいるんですが、函館の産学官連携ございまして、ここでは、がごめ昆布とかダルスという海藻があるんですが、こうした海藻を材料にして地場の中小企業は様々な商品開発に取り組みまして、産学官連携の成功例というふうに言われております。 その反面、この地場の企業の中には、非常にいい商品は作り出したんだけれども販路の開拓に苦しんできたと、なかなか、これは売れると思って作ったんだけど元々そういうものを売る販路を持っていなかったということもあって、非常に苦しんできたところも実際ございました。このように、地方にはやる気があって産学官連携に取り組んでも収益を上げるところまでたどり着けないと、そういう企業が幾つもあるというふうに思うわけです。 こうした小規模だけれども地域経済の担い手になる企業にこそ手を差し伸べるべきだというふうに思いますが、総理のお考えを伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今先生がおっしゃった点は、まさに地方の活力を引き出していく、継続的に引き出していく上において大変重要な点だと思います。地域においても産学で様々な商品を生み出しているところがございます。 私の地元におきましても、例えばおしょうゆ屋さんと水産大学が一緒になって、フグやあるいは鯨を活用しておしょうゆを造っているんですね。これは薄めるとおいしいだしにもなるんですが、ところが、私も使って、食べておいしいんですが、なかなか販路拡大が難しいのと、広報宣伝、努力をしていて、東京においてデパート等のそうした展示会には出しておりますが、なかなか困難なところでぶち当たってしまっている。そういうところをしっかりと支援をしていくことは、まさに地方の活力、雇用にも結び付いていくんだろうと、このように思います。 中小・小規模事業者が自らの技術、ノウハウの強みを生かして積極的に商品、サービス開発ができるよう、ものづくり・サービス補助金によって支援をする。販路拡大、開拓でも、小規模事業者が地元の商工会や商工会議所と一体となって行う取組や県外の商談会への参加等を支援をしていく。また、地域を愛する中小・小規模事業者こそがふるさと名物の魅力を引き出せると考えます。 政府としても、本国会において中小企業地域資源活用促進法を改正するとともに、商品開発や販路開拓支援、あわせて、ふるさと名物商品・旅行券による消費喚起など、需給両面から事業者をサポートしていきます。頑張る小規模事業者の活動を後押しすることで地域経済の好循環を生み出し、アベノミクスによる景気回復の波を全国津々浦々まで届けていきたいと考えております。
○横山信一君 是非よろしくお願いしたいと思います。 ちょっと時間が少なくなってまいりましたが、この産学官連携の農林水産省事業の中で、今年度補正予算案の中にも農林水産業の革新的技術緊急展開事業というのがあります。これは昨年度の補正でも行っているんですが、非常に応募が多いというふうに私は捉えておりますけれども、今後これをどのように展開しようとしているのか、農林水産大臣に伺います。
○国務大臣(西川公也君) 今の実証研究の件ですけれど、二十五年度補正予算でも百億円の内数ということでやってまいりました。そういう中で今までに希望がどのぐらいあったかというと、六十四の課題に取り組んでいると、こういう状況です。 例示を申し上げますと、北海道では、ホタテガイですけれど、ICT技術を活用した精密養殖システムに取り組んでいます。それからもう一点挙げさせていただきますと、岡山県では長期貯蔵技術を利用して白桃を海外に輸出しようと、こんなこともやっておりまして、非常に積極的にこの事業が展開されています。 このような取組を更に強化していこうと、こういうことで、今般の二十六年度補正予算におきましては、新たな課題での実証研究に必要な経費を盛り込んでおります。今後とも、このような実証研究を推進をして生産現場の強化を図ってまいります。
○横山信一君 応募が多いということは、反面、六次化というのが結構浸透してきているのかなということの反映だというふうにも思っておりまして、この流れを更に積極的に続けていくためにもこうした事業は重要だというふうに考えております。 公明党では、地域の少子化対策を強化するために、昨年十一月に交付金による婚活支援などを申し入れました。これは、補正予算の中で地域少子化対策強化交付金というふうに示されておりまして、これもまた評価したいというふうに思っております。 この婚活ということで申しますと、北海道農業改良普及協会が出している機関誌に興味深いアンケートが出ておりまして、これは農家に嫁いだ女性の方に聞いていることでありまして、農家に嫁いで良かったことはというふうに聞かれて、子育てがしやすいという答えが一番多かったということでございます。それは、二世代、三世代同居が多い農村では家族の誰かが子供を見てくれるという背景があるんだと思いますが、一方では、休みを取りづらい、自由がないという答えも多かったわけであります。 そこで注目したいのは、農林水産省が推進している家族経営協定でございます。これは、農業経営に携わる構成員が経営方針や役割分担などを家族間で取り決めるものでございます。これは様々な機会を通じて周知されているというふうに思うんですが、農業に興味を持っている女性、あるいは農村に暮らしてみたいと思っている結婚前の女性にこそ、これを周知することが大事だというふうに思っております。 家族経営協定の存在を知っているだけで安心の材料になるからだというふうに思うんですが、こうした農業経営の役割分担を明確にすることは女性を農村に迎えるための環境整備にとって必要だというふうに考えるわけでありますが、農林水産大臣に伺って、私の質問を終えたいというふうに思います。
○国務大臣(西川公也君) 我が国の農業の基幹的従事者、女性が四二%を占めています。 そこで、興味ある、興味を引く統計データですが、女性が参画している農業経営体は販売金額が大きいのが大体傾向であります。さらに、経営の多角化、これに取り組む傾向も強いのも女性の参画があるところですね。そして、地域農業の振興あるいは六次化産業の担い手として重要な役割を果たしてくれております。 これからも、私ども、積極的に女性に参加をいただいて、活力ある農業経営体をつくっていきたいと、こういう考え方でございます。
○横山信一君 以上で終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で横山信一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、清水貴之君の質疑を行います。清水貴之君。
○清水貴之君 維新の党の清水貴之です。どうぞよろしくお願いいたします。 まずは、ISILによる人質事件について私も一言述べさせていただきたいと思います。 極めて卑劣で残虐なテロ行為に強い憤りを覚えます。犠牲になられたお二人の御冥福を心からお祈りし、遺族の皆様には心からのお悔やみを申し上げたいと思います。 その上で、このような事態が二度と起こらないよう、事件への対応の冷静な検証が必要でないかと思っています。昨日からのこの委員会の中でも取り上げられてきておりますが、改めてお聞きします。今後、どのように今回の事件を検証していくつもりなのでしょうか。そして、それを公表する予定というのはありますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) テロ対策については不断の見直しが必要と認識をしております。 今回の事件に対する対応については、まずは政府部内においてしっかりと検証し、その上で有識者等の意見を聴取することも検討したいと考えております。また、在外邦人の安全確保については、在外公館と日本人会などで構成する安全対策連絡協議会の活動を促進するとともに、危険情報などの迅速な提供、日本人学校の警備強化の要請等の諸対策を着実に推進することにより万全を期してまいる考えでございます。 検討し、また公表するかどうかということでございますが、諸外国との連携等々の観点から公表できないものもございますが、基本的に今後のテロ対策に資するものについては公表していきたいと考えております。
○清水貴之君 今お話にもありましたけれども、今回の事件によって邦人に対する危険が拡大する可能性というのもこれ十分に考えられることだと思います。その辺りも対策を取っていただきたいと思うんですが、どのように具体的に安全確保に努めていくつもりなのでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、邦人の安全確保、大変重要な課題であります。今回の事案におきましても、一月の二十一日、そして一月の二十五日、そして二月の一日、三回にわたりまして、全在外公館に対しまして安全確保の徹底を指示した次第であります。 今後につきましては、先ほど総理からございましたように、現地にあっては、安全対策連絡協議会の開催ですとか、あるいは適切な危険情報の発出ですとか、日本人学校の警備の強化ですとか、様々な具体的な取組が求められますが、あわせて、外務省の中に安全対策に関する検討チームを立ち上げまして、具体的な対策、できることから進めていく、こうしたスピード感を持って取り組んでいきたいと考えております。
○清水貴之君 そのスピード感が本当に大切だと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、今回の補正予算に関して質疑をさせていただきたいと思います。 今回の補正予算の中で、特に経済対策の中での目玉施策としまして、消費喚起・生活支援型、そして地方創生先行型という、この二つの地方活性化策があると思います。(資料提示)上の方が地域消費喚起・生活支援型、二千五百億円の予算を計上しているものですね。プレミアム付き商品券、ふるさと名物商品券・旅行券などを自治体が発行すると。そして、地方創生先行型、これ下の方ですが、一千七百億円、自治体が独自にまとめる地方版総合戦略の策定費用をこれは助成していこうというものなんです。 この中身についてお聞きする前に、まずは、こういった同じような施策というのは過去にもありました。古いところですと、一九八八年から八九年にかけてのふるさと創生一億円事業というのもありました。そして、パネルですけれども、その後、一九九九年です。小渕内閣のときですけれども、地域振興券というのが発行されました。十五歳以下の児童を持つ世帯と低所得の高齢者に一人当たり二万円ということで、六千二百億円近い給付額になったわけです。そして、二〇〇九年です。これは麻生大臣、その麻生内閣のときですけれども、定額給付金、これが支給されました。二兆三百九十五億円、これは事務費八百億円余りが含まれた数字になっています。 実際、この二つの施策の効果はどうだったかという話なんですけれども、それぞれ、地域振興券の方が六千億円余り使って消費の増加が二千億円余りと、定額給付金は二兆円を支給して消費の増加が六千億円余りだったと、それぞれ三分の一ぐらいずつしか消費の増加には貢献しなかったんじゃないかという、こういった調査結果がありますが、まずはこの結果についてどのように見ていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 今の二回の地域振興策であります。 まず、平成十一年一月の地域振興券、小渕内閣でありますが、十一年に旧経企庁が行った調査、これはアンケート調査ですけれども、これでは受領額の三二%程度。ただし、その後、平成十四年に内閣府が家計調査を行いまして分析をしました。最終的な消費の純増分は一割程度というふうに試算されています。 一方、二十一年三月、麻生内閣において行われた定額給付金であります。内閣府が実施したまずそのアンケート調査によりますと、給付金受取額の三三%程度を使ったと。その後、二十四年に内閣府が家計調査を行った。これは同じく分析をいたしました。その結果は、給付金受領額の二五%程度と試算されています。ただし、その後、手元に残っているお金は消費に回していくということもありますから、最終的にはそれに加算されるものというふうに思っております。
○清水貴之君 確かにその後の加算もあるとは思うんですが、とはいえ、三割、四割という数字になるわけですが、決して効果が高かったというふうには言えないんじゃないかと思いますが、実際にこの二〇〇九年の定額給付金は麻生大臣のときの施策ですが、どのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう清水先生御存じのように、これは平成二十年当時の話でありまして、基本的にはリーマン・ショック・バンクラプシー、何というの、破産によりまして、金融市場が、あの当時は百年に一度と言われましたかね、もう最近何年に一度というのが多過ぎてよく分からぬですけれども、あの頃はたしか百年に一度と言ったと思いますが、そういった危機と言われたものに陥りましたものですから、雇用情勢がもう急激に悪化をするというので、もう指標なんか全てどんと落ちておりますので、そういった意味でいうと、このような景気後退下においては、これはもう何といったって国民というか住民の不安というのはもう非常にはっきりしておりますので、この生活支援を行うと。 あわせて、広く給付するということをせないかぬということで、地域経済対策に資するというものを実施しなくちゃいかぬということで、直ちに消費に回ったか貯蓄に回ったか、いろんな形になったとは思いますけれども、今、甘利大臣からお話がありましたように、一定の効果はそれなりにあったと思っております。
○清水貴之君 確かに一定の効果ではあるんでしょうが、ただ、これだけのお金を使ってそれだけの効果だったかというと、決してそうではない。先ほど石破大臣からもありましたけれども、その効果の検証というのが非常に大事になってくるんではないかと思います。 ですから、今回も同じような施策というふうに、特にこの上の部分ですけれども、商品券とかですね、プレミアム付き商品券、旅行券とかいう話になりますから、今回はある程度地域を絞って、そして地域の自主性にということではあるんですけれども、しっかりと効果を出していただきたいという点からお聞きしたいと思うんですけれども、まずは効果のこれは検証というのはしっかりとしていくつもりなんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 結論からいいますと、マクロ的にはやりたいと思います。ただ、個別については、地域の自主性に沿ってもう個々ばらばらにいろんなものが出ますから、それを全部調査するとなると、そのコストの方がべらぼうになるかと思いますので、マクロ的にはやりたいと思います。
○清水貴之君 それぞれの施策なんですが、これは資料を見ますと、自由度が非常に高い施策だということになっているんですが、一方で、事業の具体例というのもずうっといろいろ書いてあるんですね。となりますと、自由度が高いとはいいながら、具体例がいろいろ書いてありますので、それに各自治体がある意味引きずられてしまって、その自由度とか自由な発想というのは発揮できない可能性もあるんではないかと、こういった危惧もあるかと思いますが、これについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) お答えいたします。 それはあくまで例をお示ししたものでありまして、それ以外のいろんな斬新な発想はあろうかと思っております。 プレミアム付き商品券にしても、じゃ、プレミアム率を幾らにしましょうかというのはそれぞれの自治体の設計でございます。あるいは、ふるさと名物にしても、どのようなものを名物にするか、それをどのような形で全国に発信をしていくかというのもそれぞれの地域の発想でございます。ですから、これはあくまで例を示したものでございまして、それ以外の斬新な発想というのはまさしく地域にこそあろうかというふうに考えております。 また、検証も、先ほど甘利大臣から答弁がございましたが、それぞれの地域地域においてやってみたけど後は訳分からぬということでは駄目なので、そこはもう役場あるいは市役所だけが行うのではなくて、その地域の方々、特に今回は金融機関にもお入りをいただいていろんなことをお願いしたいと思っております。そういう立場から、ビジネスの観点からどうなのかという検証も地域地域によっては行われると考えております。
○清水貴之君 今、地域地域という話がありましたが、一つ気になった文言がありまして、交付対象事業メニューは例に限定されずと、交付金の目的に即したものであれば、地方公共団体がある程度自由に設計可能というふうにあります。 今説明いただいたとおりだと思うんですが、このある程度というところが私は気になっておりまして、やはりこういうところにいろいろ引きずられてしまう部分もあるのではないかと。僕はやっぱり地方発でどんどん新しい発想でやってもらいたいというふうに考えているんですけれども、こういう言葉があったりとか、例を示す、若しくは国へ案を示してその許可をもらって初めてお金が下りてくるような仕組みでしたら、やはり国が主導になってしまうんじゃないかと、こういうふうにも感じるんですが、この辺りについてはいかがですか。
○国務大臣(石破茂君) それは先ほども答弁いたしましたが、いやしくも税金でございますので、何に使っても構わぬというお話には相なりません。 委員が御指摘になりました、かつてふるさと創生一億円というのがございました。あのときに私、当選一回でしたが、竹下総理から、これで地方の知恵と力が分かるということを教わったことがございます。 効果検証を伴わない、あるいはお金もらった、うれしいなということで、そのことが本当に一過性に終わってしまうような、そういうことであってはならないので、これは、幾ら何でもそれは違うでしょうということを申し上げることはございますが、創意工夫を拘束をする、束縛をするものでは全くございません。地域地域において本当に消費を喚起するにふさわしい、そういう事業の御設計をいただきたいと考えております。
○清水貴之君 私は効果検証もしっかりということを申しました。それとは若干矛盾する点もあるかもしれないんですが、ただ、その地域のある意味手間になってしまう部分ではないかというところも一つ考えておりまして、この交付金を受けるために事業ごとに件数や金額など具体的な成果目標を設計しなさいと、特にこの下の地方創生先行型ですけれども。で、PDCAサイクルの体制づくりを自治体に求め、政策効果を検証するというふうにあるんですね。 これ、しっかりとそれだけの人材などが割ける自治体だったらいいとは思うんですが、やはりなかなか地方の自治体で人手が足りていないとかになりますと、これだけのことの作業というのはそれこそ地方の負担になってしまう、地方のためにやろうとしていることが逆に地方の負担になってしまうんじゃないかと、こういうことも考えてしまいますが、これについてはいかがですか。
○国務大臣(石破茂君) 私もこの仕事を拝命してから、全国本当に多くの自治体を見学を、見学という言い方は良くないですね、行かせていただき、いろんな例を見させていただいているのですが、今委員が御指摘のようなちっちゃな自治体、そういうところから物すごく斬新なアイデアが出ているということを実感をいたしております。規模が大きな自治体は、そうであるがゆえにとは申しませんが、そういうところから余り斬新ではない発想を承ることもございます。 今回のPDCA、PDCAって何ですかという人が多いのですけれども、Pは企画立案のプランであり、Dはドゥー、実行のドゥー、Dであり、CはチェックのCであり、Aはそれによって改善されるアクション。このPDCAサイクルをワークさせるに当たりましては、これまた妙な言葉で恐縮ですが、産官学金労言と言って、月月火水木金金ではなくて産官学金労言と言っているんですが、産は民間、官というのは市役所であり町役場です。学というのは大学であり高等学校であり高専です。金というのは先ほど申し上げました信用金庫、あるいは信用組合、地方銀行です。労というのは、やはりその働き方にも関係をいたしますから労働関係の方々。そして言というのは地方のメディアです。新聞であり、あるいはラジオでありテレビです。そういうちっちゃな役場だから、ちっちゃな市役所だからできないということではなくて、多くの方々がそれに参画をしていただく、それでPDCAを回していただく。 もう一つは、KPIって何ですかという話ですが、キー・パフォーマンス・インジケーターであって、それは何を設定しようと、それは自治体によって決めていただいていいのです。観光客の宿泊数でもよい、あるいは移住者の数でもいい、農業の生産額でもいい、何を実現しようとしているかということを明確にしていただくことは必要だと思っております。 ですから、小さな自治体が不利になるという認識は持っておりませんが、そうであるがゆえに、そういう御懸念がありますがゆえに、ビッグデータを提供するという情報面、あるいは地方版コンシェルジュのような、あるいはシティーマネジャー的な人材的な支援、そして財政的な支援、それを国は行ってまいりまして、そういう小さな自治体が不利にならないようには十分配意をいたしてまいります。
○清水貴之君 お話聞いていますと、過去の施策からは大分また進んでいて、これまでの施策から恐らく学んだこととかいろいろ経験を踏まえての今回の対応だと思いますので、しっかりと効果が出るように進めていっていただきたいと思います。 そもそもなんですけれども、今回の補正の目的についてお聞きしたいと思います。 昨年なんですけれども、麻生大臣、この補正の目的、御答弁されておりまして、昨年は四月からの消費税の増税というのがありましたので、その反動減に備えてという答弁でいらっしゃいました。今年はそういったものがありませんが、そもそも今回補正予算を組んだ目的を教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、清水先生今言われましたように、一昨年ですか、の政権の交代で三本の矢というものを基本に置いて政策を推進させていただいたんですが、おかげさまで高水準な、有効求人倍率が上がってみたり、企業にしてみれば経常利益が過去最高になってみたり、いろんな形でそれなりのものが出てきているとは思っておるんですが、足下の個人消費につきましては、これは地域によってもちろん違いますし、いろんな意味でのばらつきが見られるということで、今回の基本的なものに置いておりますが、個人消費のてこ入れと、それから、今、石破大臣の言っておられた地方創生を含めまして地方経済の底上げというものを図って、いわゆるアベノミクスというものが広く早く地方に行き渡るようにということで、緊急経済対策を作成して、これを実行に移すための補正予算というふうに御理解いただければと存じます。
○清水貴之君 緊急経済対策ということで、今度はパネルなんですが、この補正予算についてです。 財政法二十九条に定めてありまして、やはりそういった文言、「緊要となつた経費の支出」という、そういった文言があるわけですね。ですから、本当に必要なもの、今回も中身を見ましたら、それこそ災害対策、復旧であったり地震対策であったり、世界的に流行しているエボラ出血熱対策であったりとか、本当にこれは緊急で必要だろうと、やらなければいけないといった、そういった施策も含まれております。ただ一方で、なぜ補正なんだろうか、なぜ今やらなければいけないんだろうかと、そういった施策も入っているわけですね。 御覧いただきたいと思いますけれども、こちらは当初予算から前倒し計上した施策です。幾つかもう本当に例として挙げさせていただいております。これは簡略化していますので、それぞれ詳しい内容については皆様のお手元に事業内容を配っているかと思いますけれども、水道事業の統合・耐震化、本予算の方では六百五十八億円要求していて、結局補正の方で前倒しで二百五十億付いていると。農産物の六次産業化、二十七年度概算要求、本予算で四十二億要求していて、補正で十二億前倒しですね、当初の方で二十七億、ほぼ要求どおりの額が付いている。ロボット導入実証実験、これについては、概算要求の二十二億円がもうそのまま丸々補正予算の方に移っているということなんです。 この中身なんですけれども、こうやって見ますと、補正に計上することでやはり翌年度の当初予算の額を大きく膨らませないように見せるためのそういった策ではないかと。なぜ補正に入れなきゃいけないんだ、本予算でいいじゃないかと、こういうふうにも思いますが、これについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 二十七年度の概算要求の中で、今回の経済対策の趣旨というものに照らし合わせてみて、個人消費のてこ入れということで地方経済の底上げに資するという事業であれば、これはもう早めにこちらの二十六年度の補正予算に計上させて早く効果を出そうと思うのはこれは当然のことだと、私はそう思っております。
○清水貴之君 この三つの中でも、ロボットの導入実証実験なんかは経済対策につながるのかなと思わなくもないですが、次のパネル、よろしいでしょうか。 今、経済対策という話がありましたが、経済対策としての効果、そして緊要性、緊急性、そういったものに疑問のある施策、これも例を二つ挙げさせていただきました。地域における自殺対策の推進二十五億円、内閣府、治安確保に向けた矯正施設の収容・処遇体制等の強化、法務省、二十四億円です。それぞれ必要な施策であるのかもしれませんが、これが果たして経済対策になるのか、補正予算に積まなければいけないのか。そして、毎年こういった形で補正予算に積まれていっているものもたくさんあります。これについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 個別の具体の話についてはちょっと担当の閣僚に聞いていただいた方がよろしいんだと存じますけれども、いずれにしても、経済状況の悪化に対応するということが今回の補正予算の一番の目的でありますので、それに照らし合わせてみて、間違いなくそういった、緊急に需要を追加するとかいろんな表現もあると思いますが、そういった経済対策になるというのであればこれは事業着手が必要だと、なるべく早い方がいいというので、ロボットの話も出ましたけれども、それも金が出す時期が早ければ早いほどということになるのは、私どもとしては緊要性というのに生じたものと十分理解し得るものだと思っております。
○国務大臣(有村治子君) 御質問いただきました内閣府の自殺対策についてお答えをさせていただきます。 この経費は、若年層向け自殺対策あるいは経済状況の変化に対応した自殺対策ということで、地域において特に必要性の高いものの自殺対策を実施するものであります。近年やっと年間の自殺者数が三万人を下回りましたけれども、それでも去年の九月、十月、十一月は前年同月比で増加の傾向が初めて見られてしまったことから、まだまだ我が国の自殺をめぐるそういう環境は依然として予断を許さないと、そういうときに緊急に対応すべきことだということでこの補正にのせさせていただきました。 また、経済に対しての関係ということを委員から御質問いただきましたけれども、やはり追い込まれた方々に対する社会のセーフティーネット機能をしっかりと発揮して自殺者を少なくすること、また、うつ病の早期発見、そしてその減少を図ることによって国民生活の安定に寄与できると考えております。同時に、追い込まれた方が就労を継続できることで生産性の維持向上につながり、経済の下支えに寄与するものだと確信をしております。
○清水貴之君 本当に地域にとって必要な施策であることは分かっているんです。ただ、その経済対策の今の説明ですよね。まあ、僕も省庁に聞きますと、それぞれやはりもうそれは必要だというふうに思って皆さん説明されるわけですから、そういった説明をされるわけですが、やはり聞いていても、今テレビを御覧の方でも、いや、自殺対策が経済効果につながるのかと思われている方もたくさんいらっしゃるんじゃないかと思う。かなり苦しい説明じゃないかなというふうにも正直やっぱり思います。この辺を精査をまたしていただきたいと思うんですが。 もう一つ、省庁間で重複しているように思える施策というのも幾つかこれは出てきています。先ほどのロボット事業もそうです。火山対策なども三つぐらいの省庁にまたがって今回は計上されております。 その中の一つなんですが、やはり同じ内閣府ですね、地域少子化対策強化交付金、そして厚生労働省の子育て世代包括支援センターの整備、この二つなんですね。要は、結婚、妊娠、出産、育児の切れ目のない支援を行うということで、どちらの施策にも切れ目のない支援を実施するというふうに書いています。 これは、それぞれ説明を聞きますと、内閣府の方はその施策に合わせて、施策一つ一つをつなげていって切れ目をなくしていくと、逆に、厚生労働省の方は人物、その一人の人に焦点を当てて切れ目をなくしていくということで違うんですという説明だったんですが、とはいえ目的は一緒なんです、切れ目のない支援ということで。 こういったものをきちんと、本当に必要だったらやればいいんですが、無駄がないように、重複しているものというのもたくさん見受けられますので、そういったものを精査していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 清水委員の問題意識は共有いたします。大事なことだと思っております。 厚生労働省が実施される子育て世代包括支援センターの整備事業は、ワンストップ拠点を立ち上げて、妊娠期から子育てにわたるまでの相談の支援を実施するための補助金交付される事業というふうに理解をいたしております。これは、一人の女性のライフステージに沿って、妊娠、出産、子育てということをワンストップで、どの段階においてもそこに行けば相談が受けられる、手続ができるというものでございます。 これに対して、我が方の内閣府の地域少子化対策強化交付金というのは、全国知事会など自治体からのリクエストが非常に多かった交付金でございまして、今までの母子保健としての妊娠、出産、育児という段階だけではなくて、結婚をできるようにするためにどう自治体や地域が新しい支援の取組をするか、そういう先駆的な事業に対して行う交付金でございます。 ただ、委員の御指摘のように、子育て世代包括支援センターが整備された市町村、すなわち厚労省がやられるその交付金のセンターがあるところでは、例えば、内閣府の交付金を、妊娠期以降を対象とする、そのサービスが重なるようなところには我が方の交付金を交付しないなどと、両事業に重複がないように、予算の重複を避けるためののりもわきまえている、そういう考えでございます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 切れ目のないということでありますけど、それぞれ意味が違う切れ目のなさだと思うんですね。 厚労省の方は、これは、ワンストップサービスとしてあらゆる御相談に応じるようなことができる子育て世代包括支援センターをつくろうということが新しい試みとして行われていることであって、内閣府の方は、恐らくいろいろなネットワークをするということで切れ目のないということではないかというふうに思っております。
○清水貴之君 なぜこのようなことを繰り返し申し上げさせていただいたかといいますと、当初予算の編成ではやはり歳出の削減、総額に何らかの枠を設けているということで歳出の抑制が図られているというふうに聞いていますが、補正ではなかなかそういったことが実行されていかないと。補正を抜け道とせずに、余った財源、しっかりと国債の発行を減らす、借金の返済に使っていくべきだというふうに思っています。 そこで、補正は、必要というならば、当初ともうそれこそ補正を合わせてシーリングをしていく、歳出をしっかりと制限していく、そういった仕組みにしたらどうかというふうにも思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは清水先生、状況によってこれはいろいろ違ったものが出てくるんだと思いますんで、これ一律にやればいいというのは、その時代、又はその内容によってそれは一律にはちょっとなかなかやりにくいところがあろうと思っております。 私ども、この補正の中で基金という点が大いに問題ではないかという点は昨年のこの予算委員会でいろいろ御指摘もありましたので、私どもといたしましては、額を一兆五千億から〇・五、約七千億円ぐらい絶対額は減ってきたことになっておりますし、基金の数も大幅に減らしてきていると思っておりますし、同時に、私ども、今回の中で基金以外にやり方はないのかという点の検討も併せてするように指示を出させていただいたところです。
○清水貴之君 実際のプライマリーバランスの推移を見ますと、補正の歳出増加などを背景に、決算時点のプライマリーバランスが当初時点から悪化する傾向というのが出ている、だから補正をしっかりと抑えてほしいということも申しているわけですが、そこでプライマリーバランスについてもお聞きしていきたいと思います。 表がありまして、プライマリーバランスですね、これ御覧いただきまして、二〇一〇年、二〇一五年そして将来ということで書いてあります。プライマリーバランス、政策的経費をどれぐらい税収等で賄えているかということで、二〇一〇年度、これは借金をしながら政策的経費を賄っていたプライマリーバランスは三十二兆円の赤字だったわけですが、これが二〇一五年度では対GDP比で三・三%のその半減目標、これを達成する見込みになったと聞いております。そして、二〇二〇年度にはこれを均衡していこうと、税収等と政策的経費、これを均衡していく、若しくは黒字化していこう、そういった目標を立てていらっしゃいます。 相当これも厳しいんじゃないかという専門家の意見もありますが、これは堅持していくということで変わりないでしょうか。総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 堅持していく考えでございます。 一五年の一〇年比の対GDP比半減につきましても、これは大体達成できるという見通しを持っております。 我々、政権を受け継いでから、PB赤字が二十五兆円あったものを約半減することに成功いたしました。それはもちろん削減努力を、無駄な歳費の削減努力とともに、経済成長によって税収が十二・二兆円増えたということも大きいだろうと。 今後とも、しっかりと成長戦略を進め、経済の成長、デフレ脱却、税収を増やし、そして無駄な冗費をカットしていくということもしっかりと行いながら目標の達成に向けて努力をしていきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今総理からのお話がありましたように、二〇二〇年度までに黒字化するというのは、これはきちんと堅持してまいりたいと思っておりますので、その後も債務残高の対GDP比の比率を更に下げていくということが当然私どもの目標としているところであります。 この債務残高のGDP比を安定的に引き下げていくということには、これは国だけでは駄目で、国、地方のプライマリーバランスを黒字化するのが目的でございますので、そういった意味では、今後とも、歳出歳入、また経済成長、いろんなことをやって私どもとしては目標の達成というものをやっていくので、私ども最初にこれをお引き受けしたときには、これは二〇一五年も大丈夫かというところからスタートしておりますので、私どもとしては、きちんと五年掛けて今言われましたように黒字化まで達成させてまいりたいと考えております。
○清水貴之君 今申していただいたように、二〇二〇年度の黒字化、これ、もし達成したとしたら、かなりもう今の状況では厳しいという話もありますので、かなり努力された結果という、まあみんながですけれども、努力した結果だということになると思うんですが、ただ、黒字化といいますと何かすごいことのようにも聞こえるんですけれども、あくまで借金とそれを返済する額がただただ均衡しているだけと。税収と政策的経費が均衡しているだけということは言わば当たり前のことなんです。 その後、本当に、一千兆もある借金ですから、これを返していくためにその道筋を示さなければいけないと思っております。今そういったお話もありましたが、改めてその決意を聞かせていただけますか。
○国務大臣(甘利明君) 道筋につきましては、この夏をめどに工程表、道筋を示せという指示を総理からいただいております。諮問会議でこれを議論をしていきまして、骨太にも書き込みたいと思っております。 三本の柱でやっていきます。まずはデフレ脱却をして経済を再生をさせると、それから歳出改革についてどこまでできるか、それから歳入改革についてできるか。この三本の柱で二〇二〇年黒字化、その後も債務残高、対GDP比の安定的な引下げを目指してまいります。
○清水貴之君 そういった日本の借金返済のためには我々も覚悟を示さなければいけないということで、次のパネルです。 議員定数の削減等についてお聞きしていきたいと思うんですが、我々維新の党、大阪維新の会では身を切る改革というのを進めています。議員定数削減、議員報酬カット、これは大阪府議会での話ですけれども、およそ四年前の前回の統一地方選挙ですね、大阪府議会で維新の会が過半数の議席をいただきました。その結果ですけれども、たった一か月ほどでこれだけの大幅な定数二割削減、報酬三割カットを行ったわけです。そして、府知事そして大阪市長も、大幅な報酬とそして退職手当のカットを行っています。 もう莫大な国家予算とか、それこそ都道府県の予算からしたら、我々議員のこういった身を切る改革の額というのは僅かなものかもしれませんが、そういった覚悟を示すことが大事だと思っております。皆様に様々な御負担をお願いする前に、まず議員自らがその身を正していくことが大事だという思いで我々維新の党はこういった改革を進めているわけなんですけれども。 議員定数削減です、総理。野田前総理との約束から二年以上たちまして、昨年末の衆議院選挙までには大幅な削減は実現しませんでした。安倍総理、どこまで本気で定数削減に取り組んでいくつもりがあるのでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今委員から覚悟をというお話でございました。 内閣として身を切る覚悟としては、私自身の歳費は三割カットをしておりますし、閣僚は二割カットしているということは申し上げておきたいと思います。その上において議員の定数ということでありますと、これは議会政治の根幹に関わる重要な課題であります。これは、例えば二つの大きな政党だけで決めていいという課題ではなくて、小さな政党も含めて議論していく必要がある、これは私が当時の野田総理との党首討論で申し上げた重要な点でもございます。 その中において、衆議院におきましては議長の下に有識者の会議がつくられたわけでございまして、ここで議論が進んでいる。大切なことは、ここで出た結論をどの会派も受け入れるということではないかと。そこでまた受け入れられないということになれば、議論は堂々巡りになってしまうのではないかと。私は、自由民主党の総裁としてこれは受け入れるということを既に申し上げているとおりでございます。 そして、参議院の選挙制度改革につきましては、現在、議員による協議機関で様々な議論が行われていると承知をしております。その議論の過程で自民党からも複数の案を提示しているものと承知をしております。私も、自由民主党の総裁として、党に対し早期にしっかりと議論を進めるように指示をしているところでございまして、いずれにせよ各党各会派が、これは我々言わば第一党だけの責任ではなくて、これはみんなで考えていくということでございます。 そこで、各党会派によって建設的な議論が進められ、政治の責任において国民の負託にしっかりと応えていくべきものだと思います。
○清水貴之君 今総理から出ました調査会の方、衆議院の選挙制度に関する調査会、この議事内容というのを確認したんですけれども、どうもペースが決して速いとはこれ言えないわけですね。去年の九月から計四回開かれております。衆議院選挙がありましたので今止まっておりまして、二月から再開と。九月十一日の初回は委員の自己紹介とか全体的なスケジュールなどでもう一回目が終わってしまうわけですね。一か月たって二回目、そして一か月たって三回目ということでですね。 この調査会だけに限らず、私は国会に来て一年半、思いますけれども、様々な調査会とか協議会、やはり民間のペースから比べますと、これは進み方が決して速いとは言えないと。このペースでやっていたら、また次の選挙まで来てしまって結局何も変わらなかったということになりかねないかもしれないかとも思うんですけれども、総理、是非その辺はリーダーシップを取ってスピード感を持って対応していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど申し上げましたように、私は行政府の長でございまして、議会においては議会でしっかりとお決めいただきたいと思います。 私が決められること、例えば身を切る改革ということにつきましては、内閣において私の歳費を三割カットする、そして閣僚の歳費を二割カットし、それはカットし続けるということであります。 他方、議員の身分につきましては、やはりこれは少数の政党も含めてしっかりと議論していくことではないか。例えば、自由民主党が、与党が全部決めていいとみんなが了解していただければ、これはもうあっという間に我が党は案を、例えば衆議院では決めていることでございますから、それは決めることはできるわけでありますが、しかしそれはやるべきではないというのが、これは常識なんだろう。 ですから、なるべく多くの方々の賛同を得るべく努力を進めているところでございまして、そこはまさにそれぞれの院の良識が試されているという認識を持って議論を進めていただきたいと、このように思います。
○清水貴之君 そして、給与の官民格差についてもお聞きしたいと思います。 公務員給与、自民党の公約の中にも、将来の国家像を見据え、計画性を持って地方公務員を含む公務員総人件費を国、地方合わせて二兆円削減するというふうにあります。何でもかんでも削減というわけではないとは思うんですが、とはいえ、やはり民間給与との格差が指摘されている部分であるとか、地方の部分であるとか、この辺りはしっかりと是正をしていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 公務員に関しましては、民間の労働者に認められております労働基本権が制約されておりますので、その代償措置として第三者機関であります人事院及び人事委員会による給与勧告制度が設けられております。 この勧告に当たっては、人事院と人事委員会が共同で民間給与の調査を行っております。その基準につきましても御承知のとおりかと思いますけれども、地方公務員給与につきましても、有識者による検討会の提言ですとか国家公務員給与の見直しを踏まえて、総務省から地域民間給与のより的確な反映など適切な見直しを行うようにという要請を行っております。 また、国家公務員給与についても、これは平成二十七年四月より地域民間給与のより的確な反映などの総合的な見直しを実施するとされております。
○清水貴之君 公務員の皆さんのお話もさせていただきましたが、まずはやはり身を切る改革、我々は、やはり維新の党は、議員自らがまず率先してという思いで今後もこの問題には対応していきたいと思っていますが、そういった中、今、我々維新の党、大阪維新の会は大阪都構想というのを大阪で進めています。 何とか五月、住民投票が実施されるところまでは進みました。あとはもう住民の皆さんの判断ということになるわけで、我々は一生懸命この都構想についての説明を行っているわけですけれども、この都構想の実現は、これまで何度も掲げながら一度も実現してこなかった統治機構改革、これは地方自治体の発意で行うものとして我々は非常に重要だというふうに感じているんですけれども、総理、どのように思われるでしょうか、大阪都構想です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いわゆる大阪都構想は、二重行政の解消と住民自治の拡充を図ろうとするものであり、その目的は重要であると認識しています。政府としては、住民投票において実施の意思が示された場合には必要な手続を進めてまいる所存であります。 道州制の導入につきましては、地域経済の活性化などを目指し、国と地方の在り方を根底から見直す大きな改革であります。与党において議論を前に進めるべく精力的に検討が重ねられてきており、政府としても連携を深め、取り組んでいく考えであります。
○清水貴之君 その道州制なんですが、総理は元々道州制の導入に熱心でいらっしゃるというふうに認識しているんですが、ただ、道州制基本法案の提出は何度も先送りされまして、最近の自民党さん、どうもこの道州制に対して前向きではなくなってきているんじゃないかというふうにも感じますが、総理、道州制に向けてその意気込みというのを改めてお聞かせいただけますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 道州制というのは、先ほど申し上げました、これはもう大きな改革になるわけでございまして、これはある意味では深く広い議論を行っていく必要がございます。今御指摘になられたように、我が党の中においても様々な議論が存在する中において、今議論の集約に向けて努力をしているところでございます。 いずれにせよ、国と地方の在り方も含めた抜本的な改革に資するものであると私は考えておりますが、しかし、それを進めていく上においては多くの議員も含めて地方も納得していく必要があろうと、そのための議論を更に成熟させていきたいと、こう考えているところでございます。
○清水貴之君 続いての改革としまして、電力の問題、お聞きしたいと思います。 今、エネルギーミックスに関する議論、その作業部会、経産省で始まったというふうに聞いています。原発依存度の低減、再生可能エネルギーの拡大を言いながら、原発を重要なベースロード電源と位置付けて再稼働を後押ししていたり、固定価格買取り制度の導入によって再生可能エネルギーの拡大を目指したとは思うんですが、一定の効果もあったと思うんですが、太陽光の受入れ制限などもあって、これ、制度も混乱しています。 どうもこの辺りがちぐはぐに思えてならないんですが、エネルギーミックスの議論、これはしっかりまとまっていくんでしょうか。
○国務大臣(宮沢洋一君) 委員おっしゃるとおり、エネルギーミックスについての議論が先週金曜日から始まっております。総合資源エネルギー調査会長期エネルギー需給見通し小委員会が、第一回が開催されまして、委員は各界の専門家、また消費者の代表等々でございますけれども、今後、各エネルギー源の特性とかエネルギー源のバランスといったものについて、この小委員会で御議論いただきまして結論をいただけるものだと思っております。
○清水貴之君 そもそもなんですが、エネルギーのベストミックスの策定といいますと、どの電力を何%ぐらいということを決めていくことだと思いますが、という一方、今進んでいる電力の自由化、これはもう本当に自由化するわけですから、一方で策定をしておきながら自由化を進めていくというのは、これは政策として矛盾している部分もあるんじゃないかと思いますが、この辺りはいかがですか。
○国務大臣(宮沢洋一君) エネルギーミックスというものは、エネルギー基本計画を踏まえまして実現可能性のある将来のエネルギー需給構造の姿の見通しであり、またあるべき姿、こういうことでありまして、電力の自由化と基本的に矛盾するものではないと思っております。
○清水貴之君 そして、固定価格買取り制度の接続保留問題ですが、今回補正予算で対策費として七百四十四億円も計上されています。 そもそもなんですけれども、なぜこういった問題が起きたのか、本当に許容量をオーバーしていたのか、電力会社の対応はどうだったのか、この辺りの問題点の精査というのは行われたんでしょうか。七百四十四億もの対策費が積まれています。どうでしょうか。
○国務大臣(宮沢洋一君) まず、七百四十四億の中身の方からお話をいたしますと、大きなものは電池とか蓄電池の関係でありまして、電力会社の系統に大型の蓄電池を導入する実証実験、これが三百億ちょっと。また、再エネ発電事業者に蓄電池の導入を促進するということに二百六十五億ということ。それから、福島につきましては、やはり再生可能エネルギーの拠点にしたいというような話もありますので、発電設備や送電線等の導入支援ということで百億を超えるものと。こういうことでありまして、この接続保留問題、当面の話とは、直接関係するとすれば福島の部分だけであります。 この接続保留問題でありますけれども、この固定価格買取り制を導入して大変効果があった、ある一方で、やはり当初の予想とはかなり違ってきておりまして、太陽光発電にかなり偏りがあるとか、またスピードが大変速かったというようなことで、いろんな問題が生じております。そして、すぐに対応しなければいけないということで、中三社と言っておりますけれども、東電、関電また中部電力以外の会社につきましてはしっかりとチェックをさせていただきました。 そして、例えば火力発電を必要に応じてダウンさせるんですが、それがぎりぎりまで出力抑制しているかとか、要するに発電所を最大限使っているかとか、こういうようなチェックをいたしまして何とかその接続可能量を増やしたことによりまして、各電力で今接続が開始されている、こういう状況でございます。
○清水貴之君 この固定価格買取り制度なんですけれども、制度は二〇一二年に始まっていますからまだ三年たっていないわけですが、その間、もう本当に申請だけして実際に事業を行わない業者がいたりですとか、太陽光におっしゃったとおり偏重しているとか、もう様々な問題が出てきています。この価格は利用者に反映されてくるわけですし、今回も補正で、税金でこの対策費が積まれているということですから、しっかり事業を精査していただきたいと思います。 そして最後に、阪神・淡路大震災から今年で二十年ということで質問をさせていただきたいと思います。 私は、兵庫県の選出ですので、特にこの問題お聞きしたいと思うんですが、その前にまず一点なんですが、大変許し難いニュースとしまして震災復旧工事の談合事件というのが発覚しました。道路舗装業者二十社による談合事件が明らかになったんです。 巨額の国費が投入された復興事業の原資は税金です。いまだに多くの被災者が厳しい生活を送る中でのこういった疑惑、工事の発注は国土交通省東北地方整備局やNEXCO東日本です。公正取引委員会の調査で発覚したということですが、この問題についてどのように考えて、どのように対処していくのでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) これは、NEXCO東日本が発注しました東日本大震災の道路舗装復旧工事に関しまして、独禁法違反という疑いで公正取引委員会が道路舗装会社を強制調査したという、このことについては承知をしております。 国交省としましては、公正取引委員会の調査を踏まえて適切に対処したいと考えておりますが、まずは公正取引委員会の調査の結果を待ちたいと、このように思っています。
○清水貴之君 こういった問題は事前にチェックはできなかったものなのでしょうか、いかがでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) これは今、公取が調査をしているということで、事前チェックは当然しておりません。
○清水貴之君 繰り返しますが、復興事業の原資はあくまで税金ですので、しっかりと対応していただきたいと思いますが。 災害公営住宅の在り方についてお聞きしたいと思います。 東日本大震災の被災地では建設が進んでいるということなんですが、例えば兵庫県神戸などを見ていきますと、現在二十年たって、高齢化率がおよそ五〇%、高齢者に占める単身者の割合は五三%にも上ります。二十年間の累計なんですが、仮設住宅での独居死も千人以上の方になっております。 こういったことから、今こういった公営住宅を造る上でしっかりとコミュニティーをつくっていく、そしていずれこういった高齢化になっていく、こういったことを、阪神大震災の経験というのを生かして対応していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 高齢者への配慮、コミュニティーの維持形成、極めて重要だと思っています。かなり高齢者がもう既に発災時に多かったという事実もございまして、阪神・淡路大震災以降の取組も踏まえまして、住居、公営住宅のバリアフリー化であるとか、あるいは一つの団地に高齢者単身住宅向けと子育て世帯向けの組合せであるとか、同じコミュニティーの世帯がまとまって応募できると、友達とか近隣が大事ですからね、そうしたことも配慮をしています。 また、仮設も含めて集会所を必ず設置しているというようなことも大きな特徴だというように思っておりまして、現実に私も行ってきましたけれども、相馬市などでは高齢者が住みよいということで、長屋のような、井戸端長屋の形で非常にバリアフリーもありまして一緒に食事もできるというような公営住宅にしておりますし、南三陸町では被災者が参加したワークショップ型の集会所の規模や使い方ということをやっております。 かなり今回は進んでいると思いますが、更に一層配慮をしなければならないと、こう思っております。
○清水貴之君 今おっしゃっていただいたように、まずはしっかりとした家に移られるというのが大事なんですが、その上でもコミュニティーというのも大変大切になってきますので、お願いいたします。 そして、最後に総理にお聞きしたいんですけれども、今回の阪神・淡路大震災から二十年を迎えて、ずっと言われてきていること、地元でも言われていることが、被災地の経験と教訓をいかに次の世代に残していくか、伝えていくかということなんです。やはり震災を知らない世代というのも増えてきています。この辺りについて、総理はどのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 六千四百名余の方々が犠牲になった阪神・淡路大震災を契機として、建築物の耐震改修の促進、地震に強い町づくりや被災者支援策の充実など、我が国の災害対策は大きく前に進んでまいりました。 震災から二十年たった今、大切なことは、震災の経験や記憶を継承し、人々の防災行動に結び付けることであります。政府としては、これまでも兵庫県が運営する人と防災未来センターによる資料収集、保存、展示等への取組の支援、被災者の生の声を集めた教訓集の公開等に取り組んできたところであります。 今後とも、阪神・淡路大震災から得た貴重な経験を踏まえ、我が国の災害対策に万全を期してまいりたいと思います。
○清水貴之君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で清水貴之君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、小池晃君の質疑を行います。小池晃君。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 過激武装組織イスラム国が、湯川遥菜さんに続き、ジャーナリストの後藤健二さんを殺害したことを明らかにいたしました。 日本共産党は、残虐で卑劣なテロ行為を、怒りを込めて断固としてまず糾弾をいたします。そして、御家族、関係者の皆さんに心からの哀悼の意を表したいというふうに思います。 今必要なのは、国際社会が結束をしてイスラム国に対処し、国連安保理決議二一七〇が求めているように、外国人戦闘員の参加を阻止し、資金源を断つなど、孤立させ、追い詰めて、武装解除と解体に追い込んでいくことだと思います。 日本共産党は、これまで、人質救出のさなかにあった時点では、人命最優先の立場から、政府の対応の問題点を指摘することは自制してまいりました。しかし、今の時点においては、このような事態を繰り返さないためにも、この間の日本政府の対応を冷静に検証していくことが必要だと考えます。 そこでお聞きします。 昨年八月には湯川さんの拘束が明らかになり、その後、後藤さんの拘束を政府が知ったのは一体いつか。そして、後藤さんの夫人の下に犯行グループからメールが送り付けられ、政府にも通報があったといいますが、それはいつでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 政府は、昨年十一月一日に後藤さんの御家族からの連絡を受けて同氏が行方不明になっていることを認知いたしました。そして、その後、十二月三日、犯行グループからの最初のメールについて御家族から連絡を受け、この段階で後藤さんが何者かに拘束された可能性が高いことを認知いたしました。
○小池晃君 総理、この間、湯川さんの事案から五か月間、政府はどのような対応をしてきたのか、具体的に御説明をお願いしたい。総理に。
○国務大臣(岸田文雄君) 今回の邦人テロ事件につきましては、政府としては、人命第一の立場に立ち、これまで培ってまいりましたあらゆるチャンネルを最大限活用し、早期解放に向けて全力を尽くしてまいりました。 先ほど答弁させていただきましたように、昨年十一月に後藤さんが行方不明になっているとの御家族からの連絡を受け、同事案につきましても、外務省対策室と現地対策本部において情報収集に当たってまいりました。その後、一月二十日に湯川さん、後藤さんと見られる邦人が拘束された動画を確認した直後に官邸に対策室、外務省に緊急対策本部を設置するとともに、中山副大臣をヨルダンに派遣し、現地で陣頭指揮を執りました。 そして、総理からの指示の下、私自身、関係各国の外相との間で電話会談等で連絡を取り合い、情報収集及び早期解放について最大限の協力を要請し、情報機関を含む各国からの情報提供等の具体的な協力を得た次第です。同時に、外務省の緊急対策本部において情報を集約、分析するとともに、現地対策本部においてヨルダン政府への協力要請を行い、緊密に連携をしてきた次第であります。 しかし、残念ながらこうした結果になったことにつきましては、誠に無念、痛恨の極みであると感じております。
○小池晃君 ヨルダンの現地対策本部はどのような体制で行ったのか。本国からの応援はあったんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 現地の体制ですが、まずシリアにおきましては、御案内のとおり、治安の悪化に伴って各国とも大使館を退避させるという対応を取っておりました。我が国も、シリア大使館をヨルダン大使館に退避させるという対応を取っておりました。 よって、現地にはシリアそしてヨルダン、この二つの大使館のアラビアの専門家が存在したわけですが、一月二十日以降、この現地対策本部に対しましては、中山副大臣を派遣するとともに、外務省、また他の在外公館におりますアラビア語あるいはアラビアの専門家を派遣し、万全の体制で臨んだ次第であります。 派遣した人数、これは時期によりまして上下しておりますが、十数名増員をさせたということであります。結果、必ずしも人数は一定ではありませんが、現地対策本部、最大三十数名体制で臨んだ次第であります。
○小池晃君 私が聞いたのは、一月二十日以降ではなくて、事案が発生して以来の体制強化です。
○国務大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げましたように、これは時期によって上下しております。一月二十日以前の状況については今詳しく手元にこの資料がありませんので、改めて御報告させていただきます。
○小池晃君 昨日、文書で質問出しておきましたが。
○国務大臣(岸田文雄君) 現地対策本部の体制そして応援の人数等について御質問をいただくということは承知しておりましたが、一月二十日以前の体制について、申し訳ありません、今手元に具体的な数字を持っておりません。
○小池晃君 私は、昨日、現地対策本部ができたときから対策や体制はどうなっているのかということを文書で送りました。
○国務大臣(岸田文雄君) 基本的には、先ほど申し上げました十数名の増員は一月二十日以降でありますので、一月二十日以前は本省あるいは他の在外公館からの応援はなかった次第です。
○小池晃君 私は、こういう対応でよかったんだろうかと。二人の日本人が拘束された段階で、どれだけ危機感を持って政府が対応していたのか。人的補強はなかったというわけですね。これは詳細に更に情報を求めていきたいと思います。 それから、後藤さんの御夫人にはイスラム国側からメールが送られて、それは通報されていた。私は何らかのルートをつくれたんではないかというふうに思うんです。しかし、菅官房長官は記者会見で接触しなかったと述べられました。 総理、お聞きしたいのは、接触といっても、もちろんいろんな形が私はあり得ると思います。しかし、なぜ接触しないという対応になったのか、御説明いただきたい。
○国務大臣(菅義偉君) まさにテロ集団ですから、接触できるような、そういう状況ではなかったんです。ですから、政府としては、様々なこのルートを構築して、とにかく最も効果的な方法、ありとあらゆることを、関係各国、あるいは宗教の方とか、あるいは部族長だとか、ありとあらゆることの中でそれは対応を取ってきたということであります。
○小池晃君 直接対応に当たっていたのは政府です。 この間、一体どういうことをやってきたのか。やはり、私は、ありとあらゆる努力を尽くしていれば、この一月二十日以降だってもっと対応が変わっていた可能性があるんではないか。そういう指摘もあるわけです、現実には。 委員長に申し上げますが、この人質拘束事件に対する対応について詳細な資料提供を委員会として求めていただきたい。
○委員長(岸宏一君) 後刻理事会にて協議いたします。
○小池晃君 さらに、二人の拘束の事実を知りながら首相が中東訪問で取った言動、特に一月十七日のエジプトでの演説内容について聞きます。(資料提示) 総理は一月十七日のエジプトでのスピーチで、イラク、シリア、そしてトルコ、レバノンへの支援はイスラム国がもたらす脅威を少しでも食い止めるためと述べて、このパネルにあるような表明をしました。地道な人材開発、インフラ整備を含め、ISILと闘う周辺諸国に、総額で二億ドル程度、支援をお約束します。このフレーズの中には、非軍事の人道支援だという表現はございません。 湯川さん、後藤さんがイスラム国に拘束されていると知っていながらこういう演説をやれば二人の日本人に危険が及ぶかもしれないと。この認識が、一点聞いているのはそういう認識は総理にあったのかなかったのか、お答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず認識をしなければいけないことは、今や全ての国がこうしたテロの危険にさらされているわけであります。シリアにおける邦人の殺害事件もそうでありますが、パリにおける新聞社襲撃事件もそうであります。そこで、事の本質をしっかりと見ていかなければいけないと、こう思います。それはテロのリスクをいかに低くしていくかということであります。テロを恐れる余り、その脅かしに屈するような態度を取れば、テロには効果があったと、テロリストがそう考え、更にまた日本人、邦人の身が危険になるという新たなリスクが発生してくるわけであります。 大切なことは、まさにこうした過激主義、ISILの拡大を防ぎ、そして最終的には彼らの動きが止まり、非武装化していく。今、小池さんがおっしゃった状況に持ち込んでいくことが大切。それはそう簡単なことではなくて、最前線で難民も受け入れ頑張っている周辺国をしっかりと支えていくことであろうと、その国々に連帯を示すのは当然のことであろうと、こう思うわけでありますし、私どもが示してきた支援、ひたすら、言わば日本は非軍事的な支援を行ってきたところでございまして、そのためにしっかりとまさに中東においてメッセージを出すことこそ、そうした方向に向かう日本の役割、責任ではないかと、このように考えたところでございます。
○小池晃君 私が聞いたのは、危険になるという認識があってスピーチをしたのかという一点を聞いているんですね。 テロに屈するということと慎重に言葉を選ぶということは私は違うと思います。是非そのことを、総理はこのスピーチをどういう認識で、これは危険を与える可能性があったんではないかという私の質問に正面から答えていただきたい。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう既にお答えをしているように、しっかりとした連帯の意を表明する、そして、私たちは過激主義と闘う言わばイスラムの国々を、アラブの国々をしっかりと支援をしていくという表明をする、それが極めて重要であろうと、このように思うわけであります。 いたずらに刺激をする、それは避けなければいけませんが、同時に、テロリストに過度な気配りをする必要は私は全くないんだろうと、このように思いますし、これは今後とも不動の姿勢であります。
○小池晃君 私は過度な気配りをしろなどと言っていません。テロは許さないということは明確に言っております。ただ、言葉は慎重に、総理の言葉は重いわけですよ。そのことを踏まえて行動されたのかということを検証しているわけです。 実際に、総理は、殺害予告が出された後の二十日のイスラエルの内外記者会見ではこう言っています。我が国がこの度発表した二億ドルの支援は、地域で家をなくしたり避難民となっている人たちを救うため、食糧や医療サービスを提供するための人道支援ですと。まさに避難民の方々にとって最も必要とされている支援であると考えると。言い方変わっていますよ。 これは、やはり総理も、エジプトで行ったスピーチが拘束された日本人にとって危険をもたらすものであるというふうに考えたからなんじゃないですか。だから、そこを正確にお答えいただきたい。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 小池さんの御質問は、まるでISILに対して批判をしてはならないような印象を我々は受けるわけでありまして、それはまさにテロリストに私は屈することになるんだろうと、こう思うわけであります。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。 じゃ、小池晃君、もう一回ちょっと質問してください。
○小池晃君 後藤健二さんは、生前こう述べておられました。テロとの闘い、対テロ戦争、この言葉の裏でどれだけ人の命が奪われてきたのかと。 私は、テロと断固闘う、テロに屈しないと、その一言で、様々な懸念や批判に耳を貸さないという態度でいいんですかと総理に問うているわけですよ。批判するななどと言っていません。しかし、こういう、日本人が拘束されているという下で、十分な上にも十分な慎重な物言いが必要だったんではないか、その点でエジプトでのスピーチは果たして妥当なものだったのか、そのことを指摘しているわけです。 総理は昨日の委員会でもこう言っています。様々な観点を総合的に判断して訪問を決め、そこから世界に発信することを決断した、テロリストの意思を一々そんたくしてそれに屈してはならないと。 そんたくしろなんて私言っているわけじゃない、しかし、慎重な発言が必要だったと思う。しかし、この答弁に照らせば、結局、危険性は認識していたと、しかし、テロに屈しないという姿勢を示すためにあえて発信したと、そういうことですね。そのことは認めていただきたい。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに私が言ったそんたくというのは、テロリストの意図を考え、その意図に沿わないことはやらないということはしないということでございます。それがまさに私たちが今試されていることではないでしょうか。 事ここに至った中において、彼らを例えば刺激しないように、あるいは彼らの意図に反しないように、世界がそう思うことになってしまっては、まさにテロが世界で横行する、そういう事実を生み出してしまう、決してそんな世界にしてはならないと、我々はそう思うわけでございます。 今こそ世界の国々と、世界の国々においても様々なテロが発生しています。しかし、多くの国々は、テロに屈せずに連帯をしながらしっかりとこの過激主義の動きを止めなければならないと、こう決意をしなければならないと私は信じております。
○小池晃君 だから、私の質問に答えていない。そんなことを私は言っているんじゃないんですね。総理のエジプトでの演説について、これはやはり、だから実際に何にもない状況であればですよ。しかし拘束されているわけですよ。そういう事態の中でこういう発言をすることがどういうことをもたらすのかということをちゃんと考えて発言されたんですかと、そういう危険性があえてあると知りながら発言されたんなら、そうだというふうにお答えいただきたい。そうなんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは何度もお話をさせていただいておりますが、まさに我々はテロの危険の中にいるわけであります。しかし、テロには決して屈してはならない。そういう中において、我々はどういうメッセージを出すべきかと、それをしっかりと議論をした上でカイロにおいてこのメッセージを発出したわけでございまして、これは現地エジプトを始め多くの国々から称賛されたわけでありまして、日本のこうした支援を歓迎する、あるいはヨルダンを始め多くの避難民を受け入れている国々、これは大変な負担を背負っているわけでありますが、そういう国々を決して孤立化させてはならないと、そういう意味において大きな私は評価を得たものだと思っております。
○小池晃君 正面からお答えいただけないんですが、しかし、やはり今の発言を聞いても、やっぱり危険性があるというふうなことを認識していたということは否定はされないわけですね。私は、やはり本当にこれは、果たしてこの発言というのは妥当なものだったのかということは本当に冷静に検証が必要だということを申し上げたいと思います。 それから、その後、総理はイスラエルを訪問しています。イスラエルというのは、昨年夏だけでも二千人以上の犠牲者を出したガザへの攻撃を行い、国際的な批判を浴び、最大の貿易相手だったEUからも経済制裁が強められ、アメリカのオバマ政権すら距離を置き始めている、そういう政権。三月に総選挙を迎えるネタニヤフ首相にとってみれば、安倍首相の訪問と支援の表明は心強いものだったと私は思います。 しかも、単なる経済協力ではないわけです。日本はステルス戦闘機F35の国際共同生産に参加しておりますが、イスラエルは同機の購入を決めています。国際紛争の助長につながることも懸念されています。そして、実際、十九日のネタニヤフ首相との会談後の共同プレスリリースでは、今後の協力課題の筆頭に両国の防衛関係者の交流促進が掲げられております。 首相は日本人の拘束という事実を知りながらこういう行動を行ったということになるわけです、事実として。つい最近も殺りくを行って批判を浴びているイスラエルと軍事協力をし、そのイスラエルの首相と肩を並べてテロと闘うと述べることが中東諸国の人々にどう受け止められるのか、そのことを総理は考慮したんでしょうか。そのことが拘束された日本人を危機にさらす可能性を総理は考慮しなかったんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今の小池さんの考え方は私は全く間違っていると思います。 まず、アラブの国々を私は訪問しております。そうした国々も、しっかりと私がイスラエルと関係を持ち、イスラエルに対してアラブの考え方を伝える、これはむしろアラブの国々が望んでいることでありますし、訪問いたしましたエジプトにおいてもヨルダンにおいても、あるいはパレスチナにおいても、私がネタニヤフ首相と会談をし、言うべきことを言い、そして中東和平に向けて進んでいくことを促したことに対して評価されているわけでございます。 御存じかどうか分かりませんが、平和と繁栄の回廊構想を私たちは進めています。ジェリコに農産加工団地を造り、そして地域、パレスチナの人々の生活を豊かにしていく、豊かにしていくことが、これは中東あるいは中東和平に大きく資すると考えているわけでありますが、そのためにはこれはイスラエル側の協力も必要です。これはヨルダンとパレスチナとイスラエルと日本の共同作業であります。これを進めていく、これはもう第一次安倍政権のときから続けている作業でありますが、これを進めていく上においても更なる一層のイスラエルの協力も必要であり、そのこともこれは具体的にお願いをしなければならなかったのは事実であろうと、こう考えております。 全ての中東諸国とバランスの取れた関係強化を図ることが我が国の中東外交のこれは基本方針であるということは申し上げておきたいと思います。もちろん、ネタニヤフ首相に対しましては、入植はこれは国際法の違反であるから直ちにやめるように、そして双方が事態をエスカレートすることのないように気を付けるようにということももちろん申し上げておりますし、二国家解決に向けて進んでいくように、それが日本の立場であるということも申し上げているわけであります。 日本にしかできない外交をしっかりとやっていく。そして、これは決して今私がイスラエルを訪問したことに対してアラブの国々から批判されるものではない、むしろ私は評価をいただいていると、このように思うところでございます。
○小池晃君 今のイスラエル政府が世界からどう見られているのかということをもっと大局的に見るべきだというふうに思いますね。かつての日本の外交というのは、もっとバランスの取れた、この地域においては独自の役割を私は果たしていたんではないかと、そこをもう一度踏まえた対応が必要だというふうに申し上げたいと思います。 後藤健二さんは、紛争地域の取材を続けながら、子供たちの命の、そして人権の大切さを訴えるメッセージを送り続けています。ブログでは、小さな心と体に背負い切れないほどの大きな重荷を背負わせてしまう、それが戦争だと書き込んでいます。それを無残に打ち砕いたイスラム国の蛮行に心からの怒りが沸いてまいります。これは本当に許すことできません。 同時に、今日本人が海外で本当に大きく活躍している中で、こういったことが二度と起こらないように、二人の日本人が拘束されてから今日に至るまで政府が取ってきた対応を検証するのが国会の役割であり、その疑問に真摯に正面から答えるのが政府の責任だと、それがまさに二人の無念に応える我々の責任だというふうに思います。引き続きそのために力を尽くすことを表明をしたいというふうに思います。 次のテーマに入ります。 安心できる社会保障は国民の最大の願いであります。中でも、高齢化が進む中で介護保険の将来は重要な課題になっています。それは、介護を受ける高齢者にとってだけではありません。介護職員の主力は二十代から四十代、若い世代の雇用の場として非常に大きな役割を持っていますし、現役世代が親の介護を理由にして現場を離れる介護離職、これは毎年十万人以上と言われている。まさに全ての世代に関わる問題です。一方で、介護労働者の労働条件、極めて劣悪ですね。人の役に立ちたいんだと高い志を持って介護の現場に入っても、低賃金や厳しい労働条件のために職場を離れる人が少なくないわけです。 総理にまず基本的な認識聞きますが、今の日本の介護労働者の現状をどう考えておられるか。賃上げと処遇改善のためにありとあらゆる努力を尽くすべきときだというふうに思いますが、総理の基本的な認識を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに介護の現場は大変厳しい状況にあるものと思っております。人手不足も進んでいるわけでございまして、そこで、我々は先般の月三万円の改善努力にプラスして一万二千円、四万二千円の言わば待遇改善を図ることにしたところでございます。
○小池晃君 処遇改善加算そのものは大事なことだと思いますよ、これは。しかし、せっかくやるんだったら、介護報酬全体を引き上げて更に加算で上乗せする、これなら効果出ると思うんですよ。ところが、介護報酬全体ではマイナスです。マイナス幅は二・二七%といいますが、これは処遇改善加算を含んで二・二七%なので、それを除けば、上乗せを除けば、介護事業所に入る報酬というのはマイナス四・四八%という大幅なものになるわけですね。既に物価上昇と消費税の増税で経費が増えているわけで、これは実質的には過去最高の大幅引下げだと言っていいと。これで賃金上げろといっても、手足縛って泳げと言っているようなことになるんですよ。 もちろん、私は、介護事業の経営者は賃上げのための徹底的な努力をすべきだし、加算した分は労働者にきちんと払わなければいけないというふうに思います。しかし、確実に賃上げになると、先ほど三万円に一万二千円、四万二千円とさらっとおっしゃったけど、本当にそうなるんですか、そういう仕組みなんですかと。 厚労省の局長通知を見ても、賞与などが業績に連動して変動することを妨げるものではないというふうになっているわけで、例えばですよ、こういうことが起こり得る。月給は一万二千円上がりましたと、しかし、一年たってみたらば、介護報酬大幅引下げになったので経営が悪化しましたのでボーナスは減らされてしまいましたと、こういうことだって起こり得るわけですよ。あるいは、一万二千円月額給与が増えましたと、ところが、経営が大変になったので定員以上に配置されていた人員が削減されて仕事がかえってきつくなりましたと。そんなことが起こりかねない仕組みなんですよ。総理、そのことを御存じでしたか。しかも、職員の四割は介護職以外ですから、事務、看護師、栄養士さん、その他加算の対象外の人が四割いるわけですよ。 私ね、介護報酬全体を削減したらば、先ほど総理が言われた処遇改善なんてできないんじゃないかと、逆行になるんじゃないかというふうに思いますが、総理、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生も御案内のように、この制度をどう維持していくかというか、持続可能性というのが非常に大事であって、今回もちろん最も大事なテーマはこの人材確保、つまり処遇改善をするということで、一万円と言われていたものを一万二千円にして引上げを行ったわけであって、今先生御指摘のように、これが確実にそれにつながるのかと、こういうことであります。 我々としては、やはり特に運用の面で、今までその計画を出させ、そしてその後の実績を報告させるということをやってまいりましたが、そしてまた例外的に給料を引き下げるということもあり得べしということが認められてきたわけですけれども、それについてのきっちりとした説明を聞くとか、そういうことについてまだ十分ではないところがあったということは我々も認めなきゃいけないわけであって、今回、特にこの運用を強化をして、約束どおりそれを、ちゃんと言ったとおりのことをやっているかどうかということを我々はちゃんとチェックをしていかなければならないというふうに思っております。 今回、持続可能性という意味においては、高齢者の保険料というものも逆の立場として考えていかなきゃいけないし、そういう意味では、今後三年で一五%程度上昇するはずだったというものが一〇%程度までの抑制ができる、あるいは低所得者の保険料は現行とおおむね同水準で維持できるということがこれで可能になるわけでありまして、もちろん、それぞれのサービスについてのその収支率については、ちゃんとこれはやっていけるような水準をキープしながらこれを改定をしていくということを今考えているわけでありまして、今お話がありました、ボーナスを含めてということでありましたけれども、今申し上げたような運用を強化することによって、それについては合理的な理由がない限りはそんなことはできないということを明確にしていきたいというふうに思っております。
○小池晃君 運用でやると言うけど、話は聞くということを言いましたけど、できないという仕組みじゃないじゃないですか。これは最終的に経営判断だとなったら、そうなる可能性だってこれは排除していないんですよ。 しかも、何か保険料が上がるから心配だからと言うけども、介護も医療も年金も負担増、給付減どんどんやっておいて、こういうときだけ保険料の負担が大変だから下げますって、私は御都合主義以外の何物でもないというふうに思いますよ。 で、通告もしていないのに立ってきたので聞くけど、じゃ。そもそも処遇改善加算始めたのは、麻生さん、麻生内閣の二〇〇九年の補正予算でした。そのときは保険料に跳ね返らないように、加算分が、ちゃんと国費でやったじゃないですか。何で今度はそうやらなかったんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 最初は基金を積むということで国費でやったわけでありますけれども、その次からは三年後に保険でやることにいたしているわけで、今回も同じようにやっていくということで、基本的には介護保険ということでやるわけですけれども、今回更に基金を別途七百億設けているわけでありますから、そこからまた更に九十億、人材確保について使えるように回すということもやっているわけでありますから、保険とそれから税と組み合わせてやっているということにおいては変わらないというふうに思います。
○小池晃君 今の説明は多分よく分かってないんだと思うんですけれども、最初の基金と今度の基金、全然性格違いますよ。最初はちゃんと、あのとき、麻生内閣、財務大臣、覚えているでしょう、これ、国費入れて、保険料上げないようにするんだと言って国費入れたじゃないですか。いいことやったんですよ。何で今度それをやらなかったんですかと言っているんですよ。保険料上がるのが心配だから介護報酬を下げるというんだったら、そうやればよかったじゃないですかと。今度やろうとしていることと全然違いますよ、あのときは。どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 冒頭申し上げたように、やはりこれ持続可能性というのが大事であって、保険システムとして介護保険を始めてきたわけでありまして、むしろ、基金を麻生内閣のときにやったというのは、人材確保のために処遇改善が必要だということが緊急的に必要だったので取りあえずそういうことをやったわけでありますけれども、やはりこれを長くやっていくためには、この介護保険の中で人材もちゃんと確保できるようにするためにはどうしたらいいのかということをやり、なおかつ今回、地域包括ケアシステムをつくり上げていくために基金を医療に加えて今度は介護も設けてやるということで、その面からは、人材確保も含めて、そしてまた供給体制の側の施策も含めて基金で対応していこうという、これは言ってみれば組合せでやっているわけで、基本はやはり介護保険という保険制度の下の中でやるべきことであるというふうに思います。
○小池晃君 緊急に必要といったって、今だって緊急に必要なんでしょう。だから、超党派で介護職員の処遇改善の法案まで通したんじゃないですか。だったらば、そういう対応を何で今度もしなかったのかと。 持続可能、持続可能と言うけれども、一方で来年度と再来年度の二年間で法人実効税率は三・二九%引き下げる、一兆六千億円の減税をやるというわけでしょう。軍事費は五兆円超えているわけですよ、オスプレイ、水陸両用車の導入と。 私は、歳出だって歳入だって見直す余地はたくさんあるというふうに思いますよ。そういったことをやらずに、一番政府も超党派でまさに大事だと言っている部分に、何で介護報酬の削減などということをやるんですかと申し上げているんですよ。これは自民党の中からだってそういう声出ているじゃないですか。 ある方のブログを見ていたら、こんなこと書かれています。加算手当等があれば介護職員の待遇は下がらないとの反論もありますが、経営の存続が危ぶまれる中での介護職員の待遇が良くなるはずがありません。私、そのとおりだと思いますよ。 総理は、衆議院の質疑では、介護施設の収支差率は良好だから報酬削減に耐え得るというふうに繰り返しておられました。果たして本当なんですか。 このブログではこういうふうに言っています。特養ホームの収支差率が八・七%と厚労省は言うが、全国老人福祉施設協議会、老施協が行った調査では利益率は四・三%、東京都の調査でも四・三%、調査結果もばらばらだし、社会福祉法人特有の会計制度の問題もあると、こういうふうに指摘して、こう書いてあるんです。異なった会計基準の下で算出された収益率と内部留保を比較して、一般企業に比べ社会福祉法人はもうかり過ぎだとペナルティーを掛けるほど愚かな行為はありません。閉鎖する社会福祉法人が急増し、利用者の難民化、介護従事者の生活不安、家族等の身体的、精神的負担増につながる介護崩壊を招くだけの結果となり、まさに亡国の論と言えるでしょう。本当に正論だと思います。このブログを書いたのは、自由民主党の末松信介参議院議員であります。 こうした道理ある指摘を無視して介護報酬削減を強行していいんですか、総理。私は、こういう声に、党内からも出ているんですよ、その声に応えるべきじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、介護の給付、この給付費自体は毎年五%増えている。これを……(発言する者あり)小池さんは分かっておられますが、みんなでそれは共有する必要があろうと思います。これを、介護保険制度の持続可能性を確保するためにも、制度の重点化、効率化が必要であろうと。 今回の介護サービス料金改定、報酬改定では、例えば特別養護老人ホームの収支差が九%、これは厚労省の調べと老施協とは違うではないかと今御指摘がございましたが、厚労省の調べでは九%といったことになっているわけであります。介護老人福祉施設が八・七%で、通所は一〇・六、訪問介護は七・四と。全サービスの加重平均は約八%ということになっておりますが、その際、全体としては事業者の安定的な経営に必要な収支差が残るように改定率を設定するとともに、介護職員の待遇改善、先ほど申し上げたとおりであります、プラス中重度の要介護者や認知症高齢者等の介護サービスの充実を図ることとしております。 事業の撤退や縮小を招くものではないと考えておりますが、しかし、これはそれぞれの施設によっての差があるでしょうから十分に目配りしていく必要はあると、また目配りしていくように私も厚労省に指示をしているところでございますが。 なお、今回の改定は収支差などの経営実態を踏まえたものでございまして、社会福祉法人の内部留保の状況を、内部留保について今まで参考として申し上げてきたわけでありますが、今日はまだその議論は出ておりませんが、前もって申し上げておきますと、内部留保の状況を直接考慮したものではないということも申し添えておきたいと思います。
○小池晃君 今いろいろおっしゃったけど、末松さんのブログで全部反論されているんですよ。それをもう一回繰り返して言っただけじゃないですか。 私は、やっぱりこれ乱暴なんですよ、この議論は、余りにも。もし不当にもうけているところ、不当に蓄えがあるところがあったら、それは個別に監査なりでやればいいわけで、丁寧にやると言ったけど、一律に介護報酬下げたら丁寧な対応になるわけないじゃないですか。だから、みんな大変だという声を上げているんですよ。その声にどう応えるんですかと、党内からだってこれはまずいんではないかという声が上がっているのに、全く応えずに突き進んでいいんですかと私聞いているんですよ。
○国務大臣(塩崎恭久君) 小池先生よく御存じの上で言っておられると思いますけれども、これ、別に押しなべて全部二・二七下げると言っているわけではなくて、これからそれぞれのサービスについてどれだけ、参考として収支差を見ますけれども、例えば今の特養であれば八・七、それからデイは一〇・六、そういうようなものがあるわけでありますので、それぞれに応じて、また、これはあくまでもこの調査は参考でありますから、やはりいろんな角度から、さっき総理が申し上げたように、現地にも行くし、都道府県からも聞くし、それぞれいろんな角度から見た上でこれを決めていくのがこれからであって、一律に全部下げるんだのようなことは思ってませんし、また、さっき申し上げたように、何らかやっぱりそれなりの収支差が残るように配慮しながらこれからやっていこうということで、その中で重点化そして合理化も図っていくということであって、これは先生、長続きしないといけないわけですから、やっぱり持続可能性を、今申し上げたように五%ぐらいずつ増えていってしまっているこの仕組みを、どうやって若い人たちの将来世代にも支えていただけるようなものとして持続可能なものにするかということを絶えず考えた上で直していかないといけないということは、先生もよく分かっているはずでございます。
○小池晃君 あくまで参考ですって、何ですか。それを基に報酬下げているんでしょう。そんな無責任なことが許されるんですかと。あくまで参考ですって言ったじゃないですか、収支差率は。そういうことで日本中の介護事業者が今本当に不安になっているようなこういう報酬引下げやる、余りにも無責任じゃないですか。 これ、数字には根拠がないというのはみんな言っているわけで、例えばこの厚労省の調査は、三月だけのデータを基に十二か月へ広げていると、悉皆調査でも何でもない。だから、これは正確に実態を反映していないんではないかという声もある。地方によって全く差もあると。 しかし、一律にやらないと言うけれども、今度やろうとしていることは、特養ホームについては少なくとも一律に下げるということをやろうとしているわけじゃないですか。そんなことをやっていいんですかと言っているわけですよ。しかも、長続きさせるためにとさっきから繰り返しているけれども、私は事態の深刻さを分かっていないんではないかと思いますよ。 東京で何が起こっているか。東京都福祉人材センターによれば、介護職員の有効求人倍率は急増しています。昨年十月から十二月期は、何と十・五倍ですよ。十の施設が一人の職員を奪い合っているという、そういう状況が生まれているわけですよ。東京都高齢者福祉施設協議会の調査では、東京都内の特養ホームの半数で職員の定数割れが起こっています。入居の受入れ、ショートステイの受入れを減らす施設も出ていると。 そして、ついにこんな事態が起こりました。今日たまたまNHKの朝のニュース見ていたら全く同じこと取り上げて、偶然なんですけど、びっくりしたんですが、昨年十月、東京北区で介護施設の建設が突然中止になったんですね。これは建設予定地、私、行ってきた写真です。 住民の皆さんにもお話聞いてきました。定員二百二十一名の特養ホーム、ショートステイ、訪問看護、居宅介護支援事業所、サービス付き高齢者住宅が併設される大規模施設。近くには大きな団地があるんです。期待していたんだと。十月二十四日に住民説明会予定されていたらば、四日ほど前に、直前になって事業者側から建設補助金の申請が取り消された。北区の発表文書には、取下げ理由の一番最初に何と書いてあるか。介護報酬の引下げと、こう書いてあるわけですよ。 介護報酬の引下げが、求められる介護の基盤整備に重大な支障をもたらすようなことになっていいんですか。厚労大臣、こんなことあってはならないんじゃないですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今のケースについて先生が御指摘になられるということで、いろいろ東京都の方に問い合わせてみたところ、東京都の特別養護老人ホームの整備について、去年の四月から今年の三月までの一年間で千四百四十九床の増床に対して、去年の四月から去年の十二月までの九か月間で九百四十四床の増床となっておりまして、新規整備が止まっているという今の御指摘は当たっておりませんし、なおかつ、聞いてみますと、これは東京都の福祉保健局の高齢社会対策部の計画課で聞いてみたところ、担当者からは、東京都における特別養護老人ホームの整備補助金の協議申請は多数あるということでありますから、造ろうという話はまだたくさんあるということであって、今のケースを一つお取上げをいただきましたけれども、それで全部が止まっているとか、人材が集まらないから全部が止まっているというような一般化は、それは少し大きい話過ぎるんではないかなと、先生としてはちょっとお考えをいただければ、東京都はそういうふうに見ているわけでございます。
○小池晃君 あのね、私、全部止まっているなんて一言でも言いましたか。 こういう例が生まれ始めているじゃないかと。報酬引下げやってもいないのに、もうそのことを心配して引き下げたというところが出ているわけですよ。笑っているけどね。そんなことでいいんですか。この報酬引下げがどういう事態を生み出すのか、考えないでいいんですか。 私、これ、本当に教訓学んでないと思います。小泉構造改革のときに、医者はもうけ過ぎているとか病院は大き過ぎるだとか、そういうことを言って診療報酬を下げた。その結果、何が起こりましたか。公的病院、中小病院が閉鎖、撤退して、地域から産科や小児科がなくなって、医療崩壊という事態が起こったんじゃないですか。そういう教訓から私何も学んでないではないかと思うんです。 私、これ、今でも間に合うと思います。この報酬の引下げというのは、本当に深刻なメッセージを現場に与えることになると思いますよ。介護の分野に外国人労働者を入れる、そんなことも同時にやろうとする。そういう中でやっぱり本当に若い人たちが希望を持って働ける、そういう介護の現場をつくるために、私は、今からでも遅くない、この報酬の削減は撤回をすべきだと思う。そのことを総理に求めます。総理、お答えいただきたい。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 小泉構造改革のときには、毎年二千二百億円社会保障費の伸びを減らしていくという、言わばキャップを掛ける中で様々な対応を、削減を行ってきたところでございますが、今回の報酬の改定、引下げは、そうした全体にキャップを掛けるという発想とは全く別でございまして、個々の言わば社会保障の仕組みをしっかりと見ていくという中においては、この介護においては、先ほども申し上げましたように、収支差が出ているということも勘案しながら改定をさせていただいたと。かつ、そこで働いている方々の報酬についてはしっかりと加算していこうということでございますので、御理解をいただきたいと。 何よりも大切なことは、持続可能にしていくということではないかと、このように思うところでございます。
○小池晃君 持続可能、持続可能と言うけれども、こんなことをやっていたら国民の暮らしは持続可能になりませんよ。介護施設の経営も介護労働者の暮らしも持続可能になりませんよ。こういうことをやっていていいのかと。 今、安倍政権のやり方は小泉政権とは違うんだというふうなことをおっしゃっているけど、あなた方は昨年六月の骨太の方針で社会保障の自然増削減というのを打ち出した。介護報酬はその象徴とも言える私はものだと思いますけれども、それだけではないですよ。年金は、史上初めてマクロ経済スライドを発動し、物価上昇分すら反映しないということをやろうとしているではありませんか。医療費は、後期高齢者医療保険料の保険料を大幅に引き上げると、こういう計画も打ち出しているわけじゃないですか。そして、現役世代の分は入院給食費を引き上げると、老いも若きも負担増だと、こういうことをやろうとしているじゃないですか。そして生活保護も、冬季加算、住宅扶助、これを減らしていくと。もう介護だけじゃないですよ。社会保障全体にキャップを掛ける、まさに小泉政権のときの二千二百億の自然増の抑制路線、これと同じようなことを今また安倍政権は始めようとしている。 この小泉内閣による社会保障自然増を毎年二千二百億円削減するやり方は、これは大きな批判を浴びて、二〇〇九年二月の国会で当時の麻生首相は何と答えたか。現実問題として綻びが出ていると、限度に来ていると、こういうふうに麻生大臣、答弁されましたよね。それでこの二千二百億の削減路線というのは撤回したではありませんか。それを、皆さん、今また復活させようとしているんではないか。限度に来ているとその当時言っていたものを復活させるということは、これは限度を超えるということですよ。限度を超えるということは、まさに破滅の道ですよ。 私は、この介護報酬の削減を含めて、社会保障の自然増削減路線は断固として撤回すべきだということを申し上げたいというふうに思います。 質問を終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で小池晃君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、井上義行君の質疑を行います。井上義行君。
○井上義行君 日本を元気にする会・無所属会の井上義行でございます。 まず、ISILによる非情な、残酷なテロ行為に対し、最大限の非難を表明します。また、犠牲になられた湯川遥菜さん、後藤健二さんに哀悼の誠をささげたいと思います。 総理、まず、ISILのテロリストに対し、総理は現在どういう気持ちでいますでしょうか、まずお聞かせ願いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 無辜の日本人を卑劣に残虐に殺害をしたこのテロリスト、テロ集団、決して許すことはできないと、こう考えています。 我々は、テロに屈することなく、更に中東地域への人道支援を拡充してまいります。同時に、実行したテロリストたちにはその罪を償わさせなければならない、そのために国際社会と連携していく考えでございます。
○井上義行君 まさにそのとおりだと思います。 今回の事案以上に、私は、北朝鮮が行った拉致問題というテロ行為の実行犯、そして共犯者に対し、総理、どういう気持ちでいますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 北朝鮮は、日本でまさに普通の営みを送っていた人々を、横田めぐみさんは十三歳でございました、突然日本から連れ去った。許すことのできない国家的な犯罪であります。 そこで私たちは、拉致問題の解決としては、まず帰還、被害者の全員の帰還、そして真相の究明と実行犯の引渡しを要求しているわけでございます。我々は、この三つの条件が拉致問題の解決であると。今後ともしっかりと北朝鮮に対して交渉しながら、被害者の帰還に向けて全力を傾けていきたいと考えております。
○井上義行君 まさにこの拉致問題というのは、十三歳の少女が袋詰めにされ、そして船に閉じ込められ、そして北朝鮮に連れていかれた。人生そのものをやはり奪われてしまった行為がいまだに続いているということなんですね。 やはり、この拉致問題も政府を挙げて、例えば韓国あるいは中国にそうした現地対策本部を置くなり、あるいは日頃からパイプを持っていないと、一つのパイプに頼ってしまったら、やはりそのパイプが切れた瞬間に交渉が行き詰まる、この繰り返しであってはならない。 一日でも早い拉致被害者の帰国について、総理、決意を是非、拉致被害者の家族そして国民に是非総理の思いを伝えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在、北朝鮮側との交渉を行っている、拉致問題の解決に向けて交渉を行っているところでございます。残念ながら、まだ北朝鮮側から確たる回答が出てきていない。私たちは、一日も早く、誠実に、そして正直に回答するよう強く求めていきたいと、こう思う次第でございます。 大切なことは、北朝鮮側に、この問題を解決をしなければ北朝鮮の未来はないと、このように認識させることではないか、このために国際社会としっかりと連携をしながら北朝鮮に対して圧力を掛けていかなければならない。その意味におきまして、先般、国連においても決議がなされたわけでございます。我々が、時間が掛かってしまったわけでありますが、外交努力を国連の場でも重ねてきた成果の一つであろうと。しかし、本当の成果はまさに被害者が全員日本の土を踏むことであろうと、このように思います。
○井上義行君 私は、この拉致問題というのは情報というものが非常に重要だというふうに思っています。この情報には、多分総理にまで上がっていかない情報、埋もれている情報もあると思うんですね。こうした情報をやっぱりしっかり吸い上げて、時には与党の議員の情報を使ったり、あるいは野党の議員を使ったり、様々ないろんな情報をしっかりと積み上げて政策をしっかり実行をし、そして拉致被害者を帰す、これが必要だろうというふうに思っております。 是非、拉致被害者の家族のために、拉致問題担当大臣として、どうぞ熱い決意をお願いいたします。
○国務大臣(山谷えり子君) 拉致は、残虐非道、卑劣な犯罪行為であります。一日も早く全ての被害者の救出、そして安心して帰国して定住していただかなければならないと思っております。 日朝協議において、北朝鮮は一日も早く正直な報告書を出すべきだと思っております。また、安倍内閣そしてEUと共同で国連の人権理事会に、北朝鮮の人権侵害と拉致問題、この実態調査をするようにということで、昨年、四百ページにわたる報告書が出ました。そして、十二月には、昨年の国連の総会で、何としても解決しなければならないという非常に高い文言の決議が採択されたわけでございます。私も、世界各国の様々な方々とお会いしながら情報収集し、また分析を日々重ねているところであります。 北朝鮮で救出を待っている被害者、そして日本国内の御家族の御高齢化、心情を思いますと、いたたまれない気持ちであります。井上委員も政府・与野党連絡協議会のメンバーでいらっしゃいます。オールジャパンで、そして国際社会と連携しながら、何としても解決を目指していきたいと思います。
○井上義行君 是非、政府、与野党を挙げて拉致被害者を奪還していきたいというふうに思っております。 次に、パネルを見ていただきたいんですが、資料では、大学教育等に掛かる年間家庭負担額についてであります。(資料提示)総理、そのお手元にある資料ですが、この資料を見て、総理、どう思うでしょうか。例えば、大学等に通う家庭の平均年収は年間八百万、そしてサラリーマンの年間の平均給与は四百万、そして仕送りが約十万円、そして、大学そして専修学校に掛かる費用が年間百万円近くになっています。 まず、この表を見て、総理の率直な感想をお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この大学教育については、家庭における負担は大きいというのが実感でございます。そのために、現在、奨学金あるいはまた無利子の奨学制度、そしてまた授業料の免除の拡大等、我々もしっかりと家庭の経済的な理由で進学を諦めなければならないという国にならないように力を入れていきたいと、このように思っております。
○井上義行君 まさに、子供たちが親の年収で自分の夢を諦めてしまう、やはり私は自分で小さいときに同じ経験をしました。親がリストラをされたり、時には親の仕事が突然なくなる。だから、私は、同じような子供たちがこの日本全国にいるのであれば、私はそれを解消しなければならない。子供は、総理、弱いんですよ。親が突然収入がなくなって、その親の背中を見て自分は夢を諦めてしまう、そういう人がいるわけですね。 大学や専門学校行くだけが人生ではありません。しかし、その子供たちが、医者になりたいとか、あるいはもっと技術を磨きたいとか、そういう思いを実現することこそ、やはり我々の責任じゃないか、そういう思いで私はその解消のために今回法案を議員立法として提出しました。それがお手元にある高等教育に係る家計の負担を軽減するための税制上の措置その他の必要な施策の推進に関する法律案であります。 これは、高等教育に係る家計の負担能力の程度が高等教育を受ける機会の確保に影響を与える状況に鑑み、教育基本法の精神にのっとり、家計の負担能力の程度にかかわらず、意欲及び能力のある者が高等教育を受ける機会を確保することができるようにするための高等教育に係る家計の負担を軽減するための税制措置、そのような施策をつくったものであります。これは、高等教育というのは、大学、高等専門学校及び専修学校の専門課程に関する教育を指しております。 そして、この施策の具体策としては、高等教育に要する費用についての給付付き税額控除、つまり大学、専門学校では非常に先ほどもお示ししたお金が掛かるわけですね。大学の授業料そして入学金、あるいは大学等において必要な教材の購入費、こうしたものを一定程度の金額を所得税から控除してあげる、その仕組みが書いてあります。そして、もう一つは、やはりこうした控除に届かない人もいます。こういう人のために給付付き税額控除というものを設けました。 そして、さらには、高等教育に係る寄附を促進しようじゃないか、この寄附の促進によって、どんどんどんどん個人、法人が大学、専門学校への寄附が可能になるように、この税制措置を損金算入をできるようにしようという仕組みでございます。 そして、私たちは、もう一つは、学資金の返済免除をつくろうじゃないか、優秀な人間は奨学金返さなくていいじゃないですかと。せめて大学院と同じような形で二割は奨学金返さなくてもいいじゃないか、そういう子供がいてもいいじゃないか。そういう子供たちが育って、この日本を引っ張ってくれますよ。だから、私は是非この法案を成立させてもらいたいし、そしてこの施策を是非政府に実現をしてもらいたいというふうに思っています。 足長おじさんこと下村文科大臣ならこの法案の意味というものが分かってくれると思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) ありがとうございます。 基本的な理念、考えは非常に共有いたします。おっしゃるとおりだと思います。ただ、個々の具体的な政策については懸念事項、課題事項があるのではないかと思います。ただ、これは議員立法でありますから、是非国会の中で積極的な御議論、与党、他党にも呼びかけていただいて、是非巻き起こしていただければというふうに思います。 基本的な考え方の方向性としては、今政府においても教育再生実行会議第三分科会で、教育における公財政支出、おっしゃるとおり、もう個人負担ではやっぱり家庭の経済的な格差が子供の格差にそのまんま連鎖しているという中で、それを解消するための公財政支出についての議論をしているところでありますし、是非基本的な理念が早く実現できるような、そういう共有を持って政府もしっかり対応してまいりたいと思います。
○井上義行君 総理、同じ感想をお持ちなのか、それともこれを進めるのかという意見を聞きたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま文部科学大臣から答弁したとおりでありますが、御承知のように、下村大臣は中学のときに父親を失い、高校進学も危ぶまれていたわけでございますが、その後、大学への進学は、あしなが奨学金ができた、発足したから大学に進学できた。つまり、あしなが奨学金がなければ恐らく下村大臣は大学に行くことはできなかったんだろうと、こう思うわけであります。 事ほどさように、民間のこうした奨学制度を含めしっかりと、頑張るあるいは勉強したいという子供たちを支援をしていくことは国家としても重要だろうと、こう思う次第でございます。 優秀な大学院生に対する返還の免除を行っているところでございますが、更にその免除を大学、四年制にも広げていくようにという御提案も含めて、私どもとしては、財源を確保していく中において着実に進めていきたいと、こう思っているところでございます。
○井上義行君 是非この前向きな今の答弁を実行に移していただきたいというふうに申し上げて、私の午前中の審議は終わりたいと思います。 以上です。
○委員長(岸宏一君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十二分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 平成二十六年度補正予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。井上義行君。
○井上義行君 午前の質疑に引き続きまして、午後も質疑をさせていただきます。元気の井上義行でございます。 我々元気は、ベンチャー立国を目指しておりまして、やはりこの日本をベンチャーでどんどんどんどん雇用を増やし、そして成長するベンチャー立国というものを目指しています。 宮沢大臣、ベンチャー立国についてどう思いますでしょうか。
○国務大臣(宮沢洋一君) ベンチャーの育成というのは、やはり成長戦略の中でも大変大きな柱だと思っております。なかなか日本はベンチャーが育ちにくい実は風土がありまして、若い人の大企業志望が多いとか、また起業家精神がやはり国際調査においても少し少ないというようなところがありますけれども、やはりこれから新しい経済をつくるためには、ベンチャーをしっかり応援していかなければいけない。 我々としましても、それこそ、昨年ベンチャー創造協議会というものを設立いたしまして、ベンチャー大賞というものを設けまして、先日総理にも御出席いただきまして総理大臣賞の授与式を行うとか、また、政策金融機関にも、それこそ新規開業支援資金、再チャレンジ支援融資、また女性・若者・シニア起業家支援資金とか、さらに新創業融資制度など、これは政策金融公庫の一例ですけれども、応援しておりますけれども、ただ一方で、例えば私の地元ですけれども、知人が数年前に自分の責任でなく会社を潰してしまったんですが、数年後、新しい事業を始めるというんで信用保証協会に行きましたらなかなか保証を認めてもらえないというようなことで、制度をつくるだけでは駄目で、やはりしっかりとベンチャーを応援していく、また第二の創業を応援していく、そういう実際にできるようなことを目を光らせていかなければいけないと思っております。
○井上義行君 まさにベンチャーを生み出す、そして誰もがやはり挑戦を続ける、チャレンジできる、そういう仕組みにしていかなければならないというふうに思っております。私も、第一次安倍内閣で再チャレンジ政策を総理とともにつくってまいりました。 やはり、この再チャレンジなくしてベンチャー立国というのはあり得ないだろうというふうに思っておりますが、総理、ベンチャー立国に向けて、この再チャレンジの決意をお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) なかなか一回の起業で成功する起業家というのはまれなんだろうと思います。ウォルト・ディズニーも四回か五回企業を潰しているわけでございますが、日本のようなベンチャー環境であれば現在のウォルト・ディズニーは存在しないわけでございます。 そこで大切なのは、先ほど宮沢大臣が答弁をいたしましたように、もう一回、二回とチャレンジできる、しかも、むしろ米国では一回起業を失敗した人の方が成功する確率は高い、そういう評価をされているわけでございます。 個人保証につきましても、個人保証なしにも融資が受けられる、そういう制度をスタートしている、昨年の二月からスタートしているわけでございますが、政府系金融機関では約四万件の融資が実行されているわけでございまして、今後ともベンチャー企業をしっかりと支援をしていきたいと考えております。そのためにも、再チャレンジできる社会に変えていく必要があると考えております。
○井上義行君 是非このベンチャー立国に向けて私どもも動いてまいりたいというふうに思っております。特に地方は、いろんなベンチャーをつくろうとしてもなかなかできない、そして多岐にわたる、それぞれの町でやる、しっかりとした政策を持っている人もいる、しかしなかなか思うようにうまくできないのも現実であります。 そこで、私は提案があるんですが、例えば私の生まれた、そして今いる小田原は御殿場線が通っているんですね。この御殿場線には様々な、小田原とか松田、そして山北、そして小山とか御殿場とか、神奈川県から静岡に向かっていく線路であります。そこには富士山が見えて、私は、そこに例えばオリンピックでSLを走らせて、そのSLを基に地場産業を掘り起こしたり、そうした事業も必要なんではないか。特に、この地方創生というのは一つの市町村だけでは成り立たない。そうしたことをしっかりやるためには、例えばオリンピックに向けてSLを走らせる、鉄道マニアである石破大臣だったらこのことがよく分かるのではないかというふうに思っておりますので、石破さん、是非御殿場線にSLを走らせる、こういうような声を、是非答弁願いたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) マニアとして御指名を賜ったかと存じますが、SLを使った地方創生というのは本当に価値のあることだと思います。それは御殿場線もそうでしょうし、私どもの鳥取県にも若桜鉄道というのがございますが、それが一つの市町村で完結することなく複数の市町村をまたがる、あるいは都道府県をまたがるということは当然あってしかるべきことでございます。 昨年の十二月二十七日に閣議決定しました政府の総合戦略におきましてもそのことは明記をしておるわけでございまして、委員御指摘のように、富士山であれば神奈川、静岡、山梨でしょう。あるいは、山岳仏教であれば鳥取、島根でしょう。ジオパークであれば兵庫、鳥取かもしれません。 ですから、それぞれで作っていただく総合戦略におきまして、複数の都道府県をまたがったそういうような観光戦略というものは立てていただきたいと思いますし、政府といたしましても、昨日も答弁いたしましたが、キャッシュレス、外国の方がカードを使える、あるいは空港の整備、特に地方空港の路線充実等々、そういうものをできる限り支援をしてまいる所存でございます。
○井上義行君 今の答弁は、御殿場線にSLが通るために支援をするというふうに理解をさせていただきたいというふうに思っております。 そして、私の最後に申し上げたいのは、日本を元気にする会、これは直接民主型政治を目指すためにできた政党であります。ですから、我々は党議拘束は持ちません。国民拘束によって私たちは討議し、行動をするということであります。ですから、今回の補正についても私は賛成をしますし、そして反対する人も出てくるでしょう。 しかし、やはりこの参議院に置かれている私たちは、党派を超えて、衆議院とは違う形で、自分たちの意思ではっきりと私たちは表明をする、国民拘束によって投票する、新しい世界初の試みであります。是非このことを御理解していただきたいし、総理、直接民主型政治をどう思いますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私どもの予算案に賛成していただけるということであれば、誠にウエルカムでございますので、しっかりと議員個々、米国においても党派性にかかわらずクロスボーティングが認められているわけでございまして、そういう言わば一歩先を行く形で参議院で新たな試みをする、敬意を表したいと思います。
○井上義行君 是非、この直接型民主政治を広げて参議院改革につなげていきたいというふうに思いまして、私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(岸宏一君) 以上で井上義行君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、山田太郎君の質疑を行います。山田太郎君。
○山田太郎君 日本を元気にする会の山田太郎でございます。本名です。どうかよろしくお願いします。 本日は、会の基本政策に沿って、平成二十六年度の補正予算についての質疑をさせていただきたいと思っております。 まず最初、この補正を議論するに当たって重要な実は人口問題、この辺りから入っていきたいと思っております。 日本、非常に劇的に今人口が減るんではないかと、こう危惧されているわけでありますが、そのためには将来の人口動態をしっかり把握しておくということが重要だと思っています。 そこで、まず官房長官にお伺いしたいと思いますが、日本の政策を考える上で、人口の将来予測は何を前提に作られているのか、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 政府が将来の人口動向を踏まえて政策の将来見通しなどを立てる場合に、例えば公的年金の財政検証、さらには社会保障に係る費用の将来推計などでは、国立社会保障・人口問題研究所の日本の将来推計人口が基礎とされております。 そしてまた、この推計は出生や死亡について複数のシナリオが設定されており、将来見通しの性格に応じて、こうした各シナリオに対応する複数の将来見通しが作成される場合もあります。
○山田太郎君 今御紹介があった社人研の方来ていただいていると思いますが、日本の将来人口の予測は具体的にどう推移するのか、ちょっと具体的に教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(金子隆一君) お答えをいたします。 国立社会保障・人口問題研究所では、平成二十四年一月に日本の将来推計人口をまとめております。この中では、将来の不確実性を表現する観点から、出生の仮定及び死亡の仮定、それぞれに中位、高位、低位という三通りの仮定を設けてございます。 このうち最もよく使われる出生中位、死亡中位の仮定に基づく推計でございますけれども、合計特殊出生率につきましては、二〇二〇年でおよそ一・三四、二〇三〇年では同じく一・三四、二〇六〇年で一・三五と、そのような仮定を置いてございまして、総人口につきましては、二〇二〇年でおよそ一億二千四百十万、二〇三〇年で一億一千六百六十二万、二〇六〇年で八千六百七十四万と、このようになるものと推計をいたしております。 以上です。
○山田太郎君 今、割と衝撃的な数字だと私は思っておりまして、二〇六〇年には八千六百万人に日本の人口はなるんではないかと。社人研から事前にお話しいただいたところでは、二〇四八年、中位の推計でありますが一億人を割ると、こういう数字をいただいております。 そこで、もう一つ、これは石破大臣の方にお伺いしたいんですが、まち・ひと・しごと創生本部で人口の長期ビジョンの概要を想定の出生率と併せてどういうふうにお考えなのか、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 推計につきましては、今社人研から答弁があったとおりでございます。 私どもとして、国民の方々が、じゃ、本当に金輪際結婚なんかしたくないのか、子供なんか欲しくないのかといえばそうではない。結婚したいという方、できたら子供は二人以上欲しいという方が大勢いらっしゃるわけでございます。 人口というのは国が介入すべきものではない。子供を何人つくってくださいとか国が申し上げる筋合いのものではございません。しかしながら、国民の方々が希望しておられる、結婚したい、子供は二人以上できたら欲しい、そういうようなことを妨げている要因というものを可能な限り取り除くことによってその人口というものを実現できたらというふうに考えております。 人口一億人というのは、国民の方々の思っておられることを妨げるような、そういうことを政府として可能な限り、できる限りそういうものを除いていく、その結果として実現したいと思っている数字でございます。
○山田太郎君 今の日本の合計特殊出生率、まさに二人の御家族、夫婦が何人の子供を産んでいるか。一・四三だという数字が出ております。亡くなられちゃう方も、子供さんもいますので、二・〇七ぐらいないと人口がどんどん減るというのはよく教科書で習うところでありますが。 実は、先ほど石破大臣がおっしゃられたとおり、妨げている要因を解消した実はヨーロッパの事例なんかもあるんですね。例えば、スウェーデンとかフランスでは婚外子の存在を積極的に認めている、これによって非嫡出子の比率が半分を超えていると、こういうことでもあります。例えば、そんなものを例に取って、あくまでも阻害要因を排除するという意味で日本も非嫡出子の存在を積極的に認めることを検討すると、こんなことあり得るのかどうか。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) それは私の所掌を越えたお話でございますので答弁するのが適切かどうかは分かりませんが、妨げる要因というのはいろんなものがあるだろうと思っております。あわせまして、日本人がつくってきた文化、風土というものも、これまた守っていかねばならない大切な価値であります。その二つをどのようにして併せて考えていくかということでございまして、これは一概に検討するともしないとも申し上げることではございません。 ただ、これは全く検討の対象から外すというようなやり方もそれはいかがなものかと思っておりまして、婚外子制度がどうのこうのということとはまた別に、どうすればそういうような方々が憲法の下に保障された平等というものが実現せられるかという論点と併せて考えていくべきものと考えております。
○山田太郎君 石破大臣の方から担当を越えたところもあるということなんで、総理にも少しお伺いしていきたいんですが、実は二十代以下のいわゆるできちゃった婚が結婚に占める割合はもう五割に達していると。簡単に言うと、随分この間ライフスタイルが変わってしまったのかなというふうに思っています。なかなかもう古い考え方では、今後の日本を占うというか、制度設計するに当たっては無理が出てきたのかもしれません。 そういう意味で、例えばこの際、戸籍制度とか婚姻制度の見直しにも踏み切る、こんなことを考えられるかどうか。現実的に、戸籍制度、もちろん、いい面、悪い面、重要な面、そういったいろいろあると思いますが、既に、日本、韓国、台湾だけが戸籍制度を維持していることであります。その辺り、是非、総理の方から御答弁いただけないでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 戸籍制度と出生率との関係ということについては、これは定かではないんだろうと、このように思います。 フランス、スウェーデンが行っているように、非嫡出子と嫡出子との関係においてそれは全く差を設けないという考え方で制度を構築をしているわけでございますが、これは総合的に考えていく必要、社会の成り立ち、歴史、文化、伝統、家族の在り方、あるいはお子さんにとってどうかということも含めて考えなければいけない問題であろうと、このように思うわけでございまして、私は、基本的に婚姻制度、戸籍制度というのは維持をしていきたいと、このように考えております。
○山田太郎君 ちょっとパネルを見ていただきたいと思いますが、(資料提示)三十五年前のライフスタイルとの比較ということで、皆さんの方にもお手元配っております。 合計特殊出生率から始まり、平均初婚年齢、生涯未婚率、夫婦完結出生児数ということなんですけれども、要は、出生率が一・八だった頃の一九八〇年代を見て、現在は随分変化が起きちゃったなと、こう思っています。 率直に、これからこの方面において政策を立てていくだろう石破大臣、それから担当である厚労大臣になると思います、それぞれ御所見いただけないでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 一九八〇年代といえば、私も大学を出て勤め人だった頃です。まだバブルという時代ではありませんでしたが、高度経済成長の名残みたいなものはございました。そのときと同じライフスタイルというのは不可能だと思っております。 それからまた、日本人の価値観も変わってまいりました。朝早く家を出て夜遅く帰ってくるというような、そういうライフスタイルが決してこれからの日本にとって好ましいものだとも思っておりません。それから、ワーク・ライフ・バランスというものをどう考えるかということも併せまして、やはり女性の方々が働きやすい環境をつくるということは男性の働き方も変えていくということを意味するものであって、あの当時と同じことを再現するということで出生率の回復を目指すという考え方は持っておりません。
○山田太郎君 先ほどの社人研の方、人口学の専門家だというふうにも聞いておりますので、十五年後に例えばこの出生率を一・八にするということは可能なのかどうか、その辺りの御所見もいただけないでしょうか。
○政府参考人(金子隆一君) 私どもの研究所では、専門家といたしまして、将来推計人口、先ほど御参照をいただきましたけれども、これを行っているわけでございます。 これはどのように行うものかと申しますと、人口に関する過去の傾向あるいは現在の趨勢に関する実績データ、これのみに基づいて一定の仮定の下に将来に向けて人口がどうなるかというものを投影をしたというものでございます。これをもって政策議論等に資することを目的としているというものでございまして、したがいまして、実績データのみに基づいているという点からいいますと、将来これから講じられる施策であるとか経済の変動であるとか、そういったものの効果を織り込んだものとはなってございません。そういったものを科学的に定量的に示すということは、非常に現在の科学でも難しいというふうに考えております。 したがって、私どもの立場からは、将来の出生率がどのような形で変わるかということについて直接コメントするということは専門家としてはできません。
○山田太郎君 厚労大臣、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 山田先生からの御指名でございますが、今、石破大臣から答弁がございましたけれども、かつての古い日に戻るという単純なことでは全くないと思うわけで、新しい環境の中でどうやって男性も女性も元気よく生き生き生きていけるかと、そしてまた、働いていって、結婚、出産、子育てができる、そういう社会をどうやってつくっていくかというのは厚労省としてもやっていかなきゃいけないことだろうと思います。 もちろん、都市部でも地方でも働くことができるということは大事であり、今日お配りのこれを見ますと、例えば生涯未婚率、男性三・八九が二〇・一四ですから、やっぱり最近は結婚支援ということもずっと安倍内閣でも言ってまいっておりますけれども、こういうことを含めてしっかりやっていかなきゃいかぬなというふうに思います。
○山田太郎君 政府の関係になると、この出生率に関しては何となく口が重くなります。気持ちはよく分かります。一・八を目指すと言ってしまえば、女性にそれだけ強いるということになるので言いにくい。そういう、我々も強いるわけじゃないんですが、とはいえ、一・八を超えていかないと人口は確実に減るという事実だけは押さえる必要があるので、言いにくいことを言うのも日本を元気にする会の特徴でありますから、ここはもう一・八は正直私自身厳しいと思っています。実際、人口は一億人を割って、この国は九千万人、いや八千万になるだろうと。 言いたいことは、そうなったとしてもこの国を滅ぼすわけにはいきません。そういう意味で、政府は、もちろんベターケースは結構です、ただ、ワーストケースというのか、そうなった場合にもしっかり政策を立てていただきたいんですが、その辺りの検討状況というのはされているのかどうか、お答えいただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 諮問会議の下に「選択する未来」委員会というのを設定しました。そこで日商の会頭の三村さんが座長になって提言をまとめました。 それは、五十年後に減少する人口を止めて、そして五十年後に一億人を維持し、そしてそれ以降は少しずつ人口が増えていくという図を描いています。そこでは、人口が維持できるのに合計特殊出生率は二・〇七でありますけれども、それを達成するために、男性、女性とも、結婚をしたい、できればチャンスがあればしたいという希望を全部かなえるとどういうことになるのかと。そして、世帯を持った人たちが理想としてどのくらい子供が欲しいという数字が出ます。両方とも完全に希望をかなえることができるとすると、その数字が出てくるんではないかという推計をいたしております。 ということは、そこに向けて希望をかなえるための障害物を一つずつ取り外していこうと、そして、それらの政策を二〇二〇年までになすことができれば五十年後の未来はそういう絵図が描けるんではないかと、そういう提言を行っております。
○山田太郎君 是非、将来不安にならないために、そうなったとしても大丈夫だよというケースも政府の責任として是非検討していただければと思っています。 次に、年金の話を少し聞きたいんですが、今ちょっと話題になっておりますマクロ経済スライドについて少し聞きたいと思っています。 ちょっとパネルの方も見ていただきたいんですが、政府の方は、今年から年金のマクロ経済スライドの初適用をされました。お配りしている資料三枚目になりますけれども、そのシートは厚生年金の行方に関して幾つかの仮定を置いて作ったものであります。 ちょっと数字をいろいろ見ていただきたいんですが、今の六十五歳の人はこのケースだと二十一・八万円支給されていますと。今三十歳の人がじゃ六十五歳になったらどうかというと、インフレの影響を取り除いて現在の価値に直して二十六万三千円支給されると、こういうふうになっているわけですね。 年金支給に関して、購買価値というんですかね、現在価値に戻した場合に、今の三十歳の若者は今の老人と比べて額として多いというふうに受け取れるわけですけれども、そういう理解でよろしいんでしょうか。厚労大臣だと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 公的年金で、原則として賃金上昇率に応じて改定をされていくと。そのため、マクロ経済スライドによって調整を行ったとしても、賃金上昇率が物価上昇率を一定程度上回れば、物価上昇率を上回る率で改定されて、購買力も増加していくということになるわけでございまして、一方で、年金を受け取り始めた年以降の年金額は、原則として物価上昇率に応じて改定されるために、このマクロ経済スライドによる調整期間の間、物価上昇率を下回る率で年金額が改定されて購買力は減少するというようなことがあって、今日、これをお示しをいただいていますのは、斜めに見ていきますと、六十五歳の方から三十歳になると購買力が増えた格好になっていますけれども、横に行くと少し減っているような感じになっているわけですね。ですけれども、マクロ経済スライドによる調整が終わった後は、既裁定者の年金額も物価上昇率に応じて改定をされるために、購買力は今度は維持をされるという格好になります。 ですから、現在の高齢世代と将来世代とのバランスを取っていこうというのがこのスライドですから、将来世代の給付水準を確保する観点から、マクロ経済スライドによる調整を、経済をできる限り成長させていくということなどで、早期に、早くこのスライドを終わらせていくということが購買力を維持することにつながるということだろうと思います。
○山田太郎君 多分、塩崎大臣の説明、お茶の間の方は何だかよく分からなかったんじゃないかと思いますが、簡単に言うと、このケースだと将来の若者もきちっと年金受け取れますよという、割と夢のあるというか、あっ、大丈夫じゃないのと、こういうような実はケースで発表されているんですね。実は、これはいろいろ試算をしておりまして、八段階目の五番目、余り良くない想定での試算ということで発表されて、これが結構新聞各社に載って今話題を呼んでいます。 ただ、この前提というのがちょっと問題でありまして、実は名目賃金上昇率が二・五%、それから消費者物価上昇率が一・二%で想定しているんですね。ちょっと次のパネルを見ていただきたいんですが、過去三十年間、実は今申し上げた名目賃金上昇率と消費者物価上昇率を見ていただいたときに、その関連はどうだったのかというふうに見ていただきたいんですが、実はこれが現状でありまして、とてもじゃないけれども、この前提となる名目賃金上昇率、想定二・五%というのは、一九九四年、バブル崩壊直前というか、頃以降タッチしていないんですね。それから、消費者物価上昇率の一・二というものも、二〇〇八年、一回あったんですが、やっぱりなかなかタッチできていないと。そういうまさにデフレ環境下の中での想定だということであります。 実は、私、これ八番目の中の一番最低のワーストケースというものも拝見させていただいたんですが、この場合の想定は、物価上昇率〇・六、名目賃金上昇率は一・三で想定されていると。必ず実は物価上昇率よりも名目賃金の方が上がるという前提なんですが、現実的な直近の数字を見ていると、必ずしもそうなるのかどうか、ここが疑問なわけであります。それを加味して実はこの表を読み替えてみますと、実は賃金の、先ほどの表にはなるんですけれども、平均賃金が上がらない形でもらえるいわゆる年金は比率として下がっていくということになりますから、相当いわゆる厚生年金においても悪い数字になってしまうんではないかという危惧があります。 余り良くない想定も上振れデータを前提としているとしかちょっと思えなくて、本当にこれで、厚労省さん、我々に対して将来大丈夫だということを言える想定をされているのか、この辺りも厚労大臣、お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 経済成長なくして賃金も物価も上昇しないということを考えてみると、先ほど申し上げたように、これ先生御指摘のように、今回の財政検証に当たってケースを分けて、AからHまでやって、今、最悪ケースというのはHでありますけれども、この際の、先生お触れになりませんでしたけれども、実質経済成長率がマイナス〇・四%から、プラスの一・四が一番高いものでございまして、それぞれに応じて物価とそれから賃金上昇率を置いているわけでございます。 〔委員長退席、理事岡田広君着席〕 先生御指摘のようなことが傾向としてあり得るわけでありますけれども、先ほど申し上げたように、本来、物価よりも賃金の上昇率の方が高いということを想定をし得るわけでありますけれども、そのためにも、先ほど申し上げたように、どうやって成長を確保していくのかということが極めて大事であって、あとは女性や高齢者の労働参加を促すことによって全体としてまた賃金も上げていくという格好になっていくわけでありますので、基本的にはやはりマクロ経済スライドを進めるに当たっても経済をしっかり伸ばしていく、雇用も確保していくということが大事だということだと思います。
○山田太郎君 私は、こんな実現性のない数字での試算というのは、補正予算に対しても本予算に関しても、責任持ってこの国会がちょっと議論できるのかなというふうに危惧しています。 そういう意味で、現実的な年金額の見通しというものを国会に是非再提出いただければと思っていますが、これ予算委員長にお願いしたいんですけれども、いかがでしょうか。
○理事(岡田広君) 後刻理事会で協議をいたします。
○山田太郎君 総理にこの質疑を通じて少しお伺いしたいのは、特に若者に対して、この年金問題、しっかり国がやるから安心しなさいとメッセージをされるのか、又は、国が厳しいから個人でしっかりしなさいと、こういうふうにメッセージされるのか、是非総理大臣の方からお伺いできればと思っています。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この年金の仕組み自体が、経済が成長していく、そしてデフレではなくて緩やかなインフレが続いていくということを前提に設計されているわけでございます。 特にマクロ経済スライドはそうでありますが、これは受給の調整を行っていく、平均寿命と生産人口等を総合的に勘案しながらその数値は決まっていくわけでございますが、これはインフレ率には追い付いていかない形で給付を調整していくのでございますが、デフレ経済ではそれはそもそも発動されないわけでありまして、今私たちが新たにこの仕組みをつくって発動するのではなくて、十六年改正でこれはできた仕組みでございますが、今やっとデフレではないという状況がつくられた結果、これは言わばマクロ経済スライドが発動されるということになったわけでございますが、この中において、インフレ率よりも給料の、賃金の上昇が高くなるという状況をしっかりと維持をしながら成長していく。当然、その成長していく中において、今回、年金の基金の運用の仕方もデフレ型から運用の仕方を変えていくわけでございますが、しっかりとこの年金の財政基盤を強化しながら将来の給付を約束していきたい。 つまり、お答えするとすれば、我々はしっかりと経済を成長させることによって将来の安心を確保したいと、このように考えているところでございます。
○山田太郎君 ありがとうございます。 それでは、政治の信頼回復というところ、もう時間がなくなってきましたので、少しそこに触れていきたいと思っています。 まず、過半数を持つ自公政権が変革できなければ、この間の選挙は何だったのかと、こういうふうにもなると思っています。結局、数があっても変える政治ができないのかと。一方で、野党の方も、共闘して選挙に勝ったから、例えば政権を交代したといっても本当に本質的な問題が変わるのかなと、こういう問題提起もしたいと思っているんですね。 率直に言って、国民の皆さんは多分、与党にも野党にも、今の永田町の数合わせの政治に期待をしていないんじゃないか、こういう政治状況があるんだと思いますが、その辺り、総理、いかがお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私どもは、さきの総選挙で政権公約という形でお約束をしております。そうした公約をしっかりと実行していく国会にしていきたい、改革断行国会にしていきたいと、このように考えております。
○山田太郎君 我々野党の方もしっかりせないかぬのですけれども、例えば行革とか公務員改革、身を切る改革も大事なんですが、やっぱり国民の最大関心事は、この国の行く末と自分たちの生活がどうなるのか、将来にわたって国が、いわゆる国民が安心、安全に暮らせるということが国の最大責務だと思うわけですね。そういう意味では、ちょっと今日そういう意味で前段触れましたが、社会保障制度とか人口の問題、これをしっかり国会で議論していくということが重要だというふうに思っています。 そういう思いに関して、じゃ、なぜこういうふうに問題が先送りされてしまったのか、なかなか問題が解決しないかというと、実は誰が悪いということではなくて、そもそも選択が難しい問題なんじゃないかなと。例えば、お金があればどんどんお金は年金で配れますけれども、残念ながら財政には限界があるという二律背反を常に我々は解決しなければ結論が出せない、こういう状態にあるんだと思っております。まさに、法律も政策もいい面も悪い面もあります。ただ、今の政権は多くの例えば団体それから既得権益の支持を取り付けて、いい意味でも悪い意味でもバランスがいいのかなと。そのバランスを維持しながら党議拘束をすれば、確かに問題は先送りしてしまうのがいいと、こういうふうになりかねません。厳しいようですが、これが今までの自民党政治だったんじゃないかなと、こんなふうにも思うわけですけれども、この辺りも、総理、是非、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私ども自由民主党は、歴史の長い政党でございます。その中で多くの国民あるいは団体からも支持をいただいておりますが、将来に向かって、未来に向かってやるべき改革には勇気を持って取り組んでまいりました。
○山田太郎君 私は、一つ一つの問題を、選挙によって白紙委任をされたということではなくて、重要なものについては国民に問えばいいというふうに思っているわけですね。実は、今インターネットみたいなものも出てきています。直接民主型政治というものも我々はできるというふうに考えてこの新しい日本を元気にする会をつくったんですが、是非そういう意味で、原発再稼働、自衛隊、これからの集団的自衛権、社会福祉、増税の問題を個々に議論すると、選挙で白紙委任されたんじゃなくて一個一個を直接国民に問うということをどういうふうにすればいいのかと、この辺りの考えについて、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々は、さきの選挙で白紙委任されたとは考えておりません。その際、自民党として公約を示しております。この公約によって、まさに政権選択の選挙の中において我々は大きな支持をいただいたと。ということは、この公約を実現していく私たちには責任があるんだろうと、このように考えております。
○山田太郎君 それは確かにそうだと思いますし、私も前党のときは公約を作る責任者としてやっていたんですが、やっぱりパッケージになっているわけですね。全てに賛成するとかいうことはなかなか正直難しいのではないかなと。そういう意味で、個々の問題について問うていくということも一つやり方なんじゃないかなと思っております。 とにかく、私自身、とはいえ頭数を集める政権交代にはくみしません。永田町の議論だけで結論を出してしまうというものも、これでは国民がなかなか政治参加できないんではないかと、こういうふうに思っているわけであります。 先ほど井上議員の方からもありましたが、そういう意味で、我々、政治のイノベーションを実は起こそうと思っています。国政政党では世界で初の試み、一つ一つの重要な法案に関して直接国民に聞いていって、その声をこの国政に生かしていく、こういう新しい我々の在り方、これを目指して参議院改革にもつなげていきたいと。先ほど総理の方は、予算に賛成してくれるのであればいいのではないかということでありましたが、賛成するものもあれば反対するものもあると思っております。そういった意味で、これから全く新しい日本初のこういったやり方を是非提案してやっていきたいと思っていますので、どうかよろしくお願いします。 これで私の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○理事(岡田広君) 以上で山田太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○理事(岡田広君) 次に、和田政宗君の質疑を行います。和田政宗君。
○和田政宗君 次世代の党の和田政宗です。 まず、今回のISILというテロ集団による日本人に対する卑劣な行為について、次世代の党として断固たる非難をいたします。 さて、私ども次世代の党は、安倍政権の改革路線や安全保障政策、憲法改正の姿勢について大いに賛同しております。そして、アベノミクスや地方創生を確実なものにしていきたいというのも同じ思いです。しかしながら、アベノミクスや地方創生の足りないところ、修正すべきところはしっかりと提案し、是は是、非は非として行動してまいりますので、しっかり議論ができればと思います。 では、まず人口減少と出生数の問題について取り上げます。 このまま有効な手が打てなかった場合、人口は二一〇〇年頃には国の予測の最小値で三千万人台になってしまいます。これでは国家の存立すら危ぶまれる状況になり、日本国の経済は衰退し、東アジアの一島国になってしまうかもしれません。何よりも次世代のために、日本国の持続的な発展のために人口減少を食い止め、子供の数を増やすということを国家の優先課題として取り組まなければなりません。 政府も様々取り組んでいることは分かっていますが、効果が本当に上がっているのかについては疑問を持っております。現行の児童手当、また民主党政権時代には子ども手当が行われましたが、結局はいずれも出生数の増加につながっていないと言えます。これらの制度は一律に子供一人当たり幾らという手当ですが、我々は、出生数を上げるために傾斜配分型の児童手当の導入を提案したいというふうに思います。 傾斜配分型児童手当の考え方はこうです。(資料提示)月額で第一子に一万円、第二子に二万円、第三子に四万円、第四子に八万円を支給するというものです。つまり、三人の子育てをする家庭は月額七万円の支給。これは、お母さんが地方において昼間スーパーですとか水産加工場でパートをして得られる金額に相当します。そして、四人の子育て家庭には十五万円。これは地方でフルタイムで働いて得られる収入と一緒です。すなわち、この制度では子育てに専念しても収入が保障されて、安心して子供を育てられるわけです。ですから、第三子、第四子をこれまで諦めていた人たちもこれなら産み育てられる。第三子、第四子を是非産み育てようという家庭が増えるはずです。 しかも、この制度は、大都市ではなく地方において出生数を増やすことにつながると思います。第三子以降を産み育てようということを考えた場合、三世代同居か、親が近くに住んで子供の面倒をある程度見てもらえるというのが重要な要素になりますが、三世代同居や親の近住は都市部ではなく地方において多く見られますので、地方において出生数が増えるはずです。まさに地方創生にも合致します。 財源ということになるのですが、現行の児童手当の倍の四兆円が掛かりますが、親として次世代を産み育てることには公共的な性格があるというふうに思います。特に、第三子、第四子の子育ては社会に対する貢献という要素もありますから、これを評価して支援するのは至極真っ当なことであると考えます。 この傾斜型児童手当の導入を提案したいと思いますが、総理の考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 児童手当関係でございますので私の方から答えたいと思いますが、子供の多い世帯に対して厚めに支援をするという考え方自体は少子化対策として重要な課題だというふうに思っております。現行の児童手当でも、三歳から小学校修了までの子供については第一子、第二子より第三子以降に手厚い給付となってだんだん増えていくように、一万、それから一万、一万五千円ということになっているわけであります。 御指摘の先生の傾斜型児童手当を導入する場合には、更にこれ厚い給付を行うという御提案であるわけでありますけれども、一つは、現金給付だけが適正かどうかという問題もあって、我々としては総合的に今保育所の充実などをやって、全体として子育て環境を整えていくということをやっていることでございまして、そういうことがまず必要ではないかということが一つ。もう一つは、やはり今、御自身、四兆円ということをおっしゃいましたが、この追加財源が必要だということで、これについて、じゃ、どういうふうに考えるべきなのかということに関してよく吟味をする必要があるのかなというふうに思うところでございます。
○和田政宗君 お答えはそういうふうになるだろうというふうな想像は付きましたけれども、やはり出生率を一・八、二・一に上げていくためには思い切った策をしなくてはならないと思います。総理はどのようにお考えになるでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま厚労大臣からお答えをさせていただいたこの考え方が基本的に安倍政権の考え方ではございますが、ただいま和田議員から御提案があったように、言わば子育てにも専念できるに足る給付をすることによって例えば乳幼児の保育における公的負担がなくなるという可能性もあるわけでございまして、そうしたことを総合的に政策においては勘案する必要があるんだろうと、このように思うわけでございまして、基本的な考え方は今厚労大臣から答弁させていただいたとおりでございますが、一つの政策的な提言としては私は選択肢たり得るんだろうと。ただ、これ財源との関係もございますし、現物給付との比率の問題もございます。しかし、我々も今いただいた提案等についても今後議論をしていく必要があるだろうと、このように思っております。
○和田政宗君 是非こういったことについて、我が党から提案をしてまいりますので、議論を更に深めていければというふうに思いますが、こうした傾斜型の児童手当の創設を始めとしまして、出生数の増加のためにあらゆる手を打たなければならないというふうに考えているわけです。 次に、出産費用の完全無料化について聞きます。 妊娠から出産までを考えた場合、妊婦健診については、補助があるものの、自己負担は少なからず生じます。また、出産においても、出産一時金などの給付を受けられるものの自己負担が生じることがあり、妊娠、出産はお金が掛かるという意識が出生数増加の妨げになっていると考えます。 こうした出産費用を完全に無料化すべきだと考えますが、厚労大臣はどのように考えるでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生のお気持ちは、強く支援をすることによって少子化を打破しようと、こういうお気持ちだろうと思うので、お気持ちは正面から受け止めたいというふうに思いますが。 今、妊娠、出産に関する負担軽減策が、まずいわゆる妊婦健診、十四回程度が今費用について公費負担が行われています。それから、医療保険において、全国の平均的な出産費用の水準に鑑みて、出産育児一時金として四十二万円が支払われているわけですね。それから、経済的理由によって病院等で出産できない妊婦に対しては、都道府県による無料又は低額での助産施設の利用支援、こんなことをやってきているわけでございます。 〔理事岡田広君退席、委員長着席〕 今、完全無償化という御提案でございますけれども、出産費用についてはやはり今のような軽減策を取りあえず今やっているわけでございまして、我が国の財政事情も考えてみると、まずこういった出産費用を全額公費で助成をするという先生のお考えはなかなかそう簡単ではないと思っております。 それで、まずは、今の制度が必ずしも使われていないときもありますから、特に妊婦健診などについてもしっかりとこの軽減策を使ってもらうようにしていかなければならないというのがまず取るべきことかなというふうに思います。
○和田政宗君 財源の手当て、何とかアイデアをひねり出して、私はもうあらゆる手を打たなくてはならないというふうに思っておりまして、あと一点、この出生数を増やすことについてお聞きしたいというふうに思いますが、不妊治療助成についてです。 実は、私も不妊治療で子供を授かりましたが、なかなか子供ができにくい、しかし子供を産み育てたいと考えている人は大勢います。しかし、昨年の制度変更により、特定不妊治療の助成制度は大きく後退してしまいました。体外受精については、費用が一回当たり五十万円近く掛かります。これに対する補助は、去年まで一回当たり十五万円、通算十回まででしたが、現在は通算六回まで、四十歳以上は通算三回、四十三歳以上は制度の対象外となっていきます。不妊治療をする人たちの負担、大きく増えているわけです。 私は以前の制度に戻した上で更に助成を拡大すべきだと考えますが、厚生労働大臣、どのように考えますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生御指摘の昨年導入をされました不妊治療の助成制度、あっ、失礼、これ二十六年度から見直しを行ったわけでありますけれども、二点大きな変更点がありました。それ、一つは助成の対象、それから助成の回数、この二点が一番大きかったわけです。 まず、その対象年齢でございますけれども、妊娠、出産に伴うリスクが相対的に少なくて、治療により出産につながるという確率を高めるために、これまで年齢制限がなかったんですが、これを、助成の対象を四十三歳未満ということにさせていただいたわけでございます。これは、そういう確率からいってみて学術的に分析をした先生方の御意見としてそういうふうになったということが一点。 もう一つは回数でございますけれども、これも、やはり相対的にリスクが少なくて出産に至る確率の高いより早い段階での不妊治療の機会を確保する観点から、これまで二回までであったところを制限を設けないこととしたところでございます。 なお、通算の助成回数については、治療回数が六回を超えると妊娠、出産に至る確率が低くなるとの研究報告がこれございまして、それで十回だったところを六回としたわけで、その六回以降は確率が非常に低くなるというのが分析結果でございました。 それに加えて、しかし、二十八年度から始まる制度でございますけれども、新規で助成を受ける四十歳未満の方々につきましては、前倒しで本年度から、去年の四月から新制度を適用しているということも申し上げなければならないというふうに思います。 一回の助成額の上限については、実際に掛かる費用の平均のおおむねの半額程度という考え方から現在十五万円としているところでございます。
○和田政宗君 これは、早く結婚して子供をつくるというようなことであれば、そういったことでいいのかなと思うんですが、やはり晩婚化というようなこともありますので、医学的な見地はよく分かりますが、これは、やはりそれで望んでいる方がいますので、もう一度しっかりとした検討をお願いしたいというふうに思います。 では次に、被災地の巨大防潮堤の建設問題について聞きます。 こちらのパネルを御覧ください。そして、お手元にも資料をお配りしておりますけれども、こちらは岩手県大船渡市の防潮堤です。高さ十二・八メートル、巨大なコンクリートの壁ともいうべきものができています。私が下に立っているわけですが、とても小さく見えるわけです。これだけではありません。既に御存じの方もいると思いますが、宮城県の沿岸にも巨大な防潮堤ができております。お手元の資料、そしてパネルですけれども、こちら高さが九・八メートルの防潮堤。今こうした防潮堤が被災地のあちこちにできているわけです。 そこで、太田国交大臣にお聞きしたいんですけれども、太田大臣の所属する公明党は環境を重視する政党で、環境権を憲法に盛り込むべきだと主張をしております。しかしながら、こうした巨大防潮堤、環境の破壊そのもので、公明党の党是に反するのではないでしょうか。公明党所属の国交大臣としてどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(太田昭宏君) 防潮堤につきましては、高さというのと構造、そこに、私は岩沼に行きまして緑の防潮堤ということで木を植えるということもさせていただいたり、環境への配慮ということもやってきたんですが、高さの問題とこの構造の問題という二つがございます。 高さということについては、数十年から百数十年に一度程度の津波、これL1と言いますが、L1津波に対応する整備を行うということを基本としています。現実に三陸の方では、明治二十九年、昭和八年、チリ津波を入れますと昭和三十五年、そして今回と、かなり四十年ぐらいで来ているという状況も考えていかなくてはならないというふうに思いますが、町の安全、それから生活ができるかどうかということ、そして、その町を離れていって、全部なくしてしまうという考え方もあるんですが、そうしたら水が入る。いろんなことと、ハード、ソフト、そして環境、いろんなことを考えて、市町村による町づくりの議論などを踏まえて、そして海岸管理者である県などが適切に定めると、こういう形になっております。 そういう意味で、何が何でもというよりか、合意を形成していろんな要素を総合的に判断してということが一番大事で、現実にL1ということを言っておりますが、L1に基づく高さよりも低い堤防高で原形復旧することとした地区というのもございますし、あるいは、海辺の砂を前方にむしろ造るということ、そして構造的に木を植える等々の環境への配慮というようなことをさせていただいて、現実には合意を形成したという地区もございます。 いずれにしましても、海岸管理者である県などに丁寧に対応していただいて合意が得られる地域について速やかに復興が進むよう、私たちとしてもその場合に最大限の支援をしたいと、このように考えているところです。
○和田政宗君 太田大臣言われるように、環境に配慮をされたような形で造られるのであれば、私はまだそれなら許せるかなと思うんですが、実際のところはこんなのがあちこちにできているわけです。 では、総理に聞きます。昨年三月の予算委員会で、総理は、防潮堤の見直しについて国としても自治体とよく相談しながら考えていく必要があると述べていますが、実際のところ、先ほど見直しの事例少し挙げられましたけれども、ほとんど見直し行われていません。 私は、一国の総理が言ったことが実行されていないというのはゆゆしき事態で、総理の言葉どおり、しっかり見直しを進めるべきだと考えますが、総理はどのように考えますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この事業そのものは地元の自治体、県が住民の方々の意見を聞きながら進めていくべきだろうと、こう思うわけでございますが、その際、様々な環境への配慮等々の議論があるわけでございますから、その中において、これまで国交省など担当省庁の幹部職員が現地に赴いてアドバイスを行ってきたところでございます。 発災当初は、確かに住民の多くの方々はもう高いものを造ってもらいたいという希望が事実あったんだろうと思いますが、時を経た中において、実際に発災し津波が起こったときのことを考えれば、むしろ避難経路を確保しながら、日々仕事をする上においては避難経路が確保されていれば大丈夫であるという意見も出ているというふうに伺っておりますし、また景観等への配慮ということについても様々な議論があるということを聞いているところでございます。 あくまでも主体は県ではございますが、今後そうした様々な観点から国として必要なアドバイスを行っていきたいと、こう考えているところでございます。
○和田政宗君 是非総理に現地を見てもらいたいというふうに思いますけれども、これが、全てが全てこういった形でできるわけではないですけれども、被災地のあちこちにできている。これはまさに総理の言われる美しい国日本で沿岸部がなくなってしまうというふうに思いますので、総理の言われたように様々なハードとソフトの組合せで解決方法はあるはずですから、私はしっかりこれは見直していただく方がいいというふうに思っております。 次に、我が国の防衛力についてお聞きします。 様々なデータを分析したり、軍事関係者に話を聞きますと、日本の南西方面の防衛、危機に瀕していると言えると思います。それは、中国が装備においても訓練においても予想より急速に力を付けてきているからです。 政府は実際のところ中国の軍事力についてどのような評価をしているのか、日本の防衛力に対して中国の軍事力上回っているのか、防衛大臣、どのように考えていますでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 数字からいいますと、二〇〇四年の中国の防衛費二千百億元、現在は八千八十二億元で、十年間で四倍、二十六年間で四十倍になっておりまして、非常に軍事力を広範かつ急速に強化をしているということでございます。 また、戦術も、A2ADという日米を分断するようなもの、また統合作戦能力向上、そして遠方展開の能力向上を図っておりまして、装備もそれに従って向上させております。 これに対して、我が国としましては、統合機動防衛力、この発想の下に能力評価をしまして、重視すべき機能、能力を整備をして防衛力を整備しているということです。
○和田政宗君 明確に中国軍との比較というのはお答えいただけませんでしたけれども。 では、お聞きいたしますけれども、外国が軍事力をもって尖閣諸島を奪取しようとした場合に、絶対に防衛できるだけの防衛力は日本は保持しているんでしょうか。防衛大臣、お答えください。
○国務大臣(中谷元君) 防衛力の比較というと、隊員の数とか装備の量とか部隊の編成、運用の要領とか装備の質とか、いろんな要素がありますので、これを総合的に勘案して慎重に判断をすべきものでございますが、我が国は防衛力の整備を続けておりまして、最近は統合運用を強化をいたしまして、様々な部隊、装備を活用しましてこの能力を最大限発揮できるようにして、ありとあらゆる事態に対応できるように今防衛力を整備しているわけでございます。
○和田政宗君 そうすると、防衛大臣、どんな事態であっても尖閣諸島は守れるということでよろしいですね。
○国務大臣(中谷元君) あらゆる事態に対応すべく、我が国の防衛については政府は万全の体制でやっていると認識しております。
○和田政宗君 もし今のままで国が守れないのであれば、私は防衛費増額してもいいというふうに思っております。そして、防衛大臣答弁なされたように、米軍との連携を含めたそういった統合運用含めて、しっかり打つべき手を打っていかなくてはならないというふうに思っております。 次に、外国において拘束された日本人を自衛隊により救出することについて聞きます。 私は、国民をいかなる場合も守り抜くことが国家であると考えています。そして、テロを抑止するためにも、いざというときに自衛隊を派遣し、救出できるようにしておくことが重要だと思います。 今後、法整備を行っていけば自衛隊が救出できる事例が出てくると思いますが、今回のISILのような海外のテロ集団が実効支配している地域で日本人がその地域を実効支配しているテロ集団に拉致、拘束された場合については、救出はこれ可能になるのでしょうか。 私は、今回の事件のような場合にも自衛隊を派遣して救出できるようにしておく必要があると思いますが、過去の内閣法制局長官などの答弁では、いかなる法整備が行われても、今回のISILの事件のような場合には自衛隊による救出は残念ながら憲法上不可能なのではないかと考えられますが、法制局長官、どうなんでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) お尋ねは、憲法第九条との関係で武力の行使として邦人を救出することの可否であると理解いたしますが、現在、憲法九条の下で許容される武力の行使は、いわゆる新三要件に該当する場合の自衛の措置としての武力の行使に限られると解しており、これに該当しない武力の行使は許されないというところでございます。
○和田政宗君 そうしますと、これは、法整備がなされた場合でも今回のような事案については憲法上不可能だということでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 昨年七月一日の閣議決定において示された考え方は、今申し上げた武力の行使として邦人を救出するということではございませんで、いわゆる警察権限の範囲内でできることというものを法整備しようということでございます。 すなわち、自衛隊の部隊が、領域国政府の同意に基づき、当該領域国における邦人救出などの武力の行使を伴わない警察的な活動を行う場合には、領域国政府の同意が及ぶ範囲、すなわち、その領域において権力が維持されている範囲で活動することは当然であり、言わばその認定を通じて国家に準ずる組織が敵対するものとして登場しないことが確保されるのであれば、こうした活動、いわゆる実力を用いた、警察力と整理されるわけでございますけれども、邦人を救出することを含めてこのような活動を行っても憲法上の問題とはならないという考え方でございます。
○和田政宗君 これは逆説的に聞いたわけですけれども、警察権の行使等も含めてこれはいろいろ、その状況によって憲法上の制約というのはやはりあるわけです。私は、もうこれは外国で拉致、拘束された日本人をいかなる場合にも救出できるよう憲法九条を改正すべきだと考えますが、総理はいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど法制局長官が答弁をいたしましたのは、言わば武力の行使については新三要件にかなっていなければならない。他方、警察権の行使として自衛隊も含めて邦人を救出する上においては、受入れ国の了承があり、また、国に準ずる武装組織がないという中においては可能にしていくための法改正を今準備しているところ、武器の使用も可能であるということについて法改正を準備しているところでございます。日本国民の生命と財産を守るのは当然私たちの責務であり、その中において先般閣議決定を行い、憲法の解釈一部変更を認めたところでございます。 今後、様々な事態にどう対応していくか、その中で常に国民の生命と財産を私たちは守っていかなければならない、その中において九条をどう考えるべきか。我が党は我が党として既に九条についての改正案をお示しをしているところでございます。なぜ改正するかといえば、それは国民の生命と財産を守る、その任務を全うするためでございます。
○和田政宗君 法整備によってできるのであればすべきだというふうに思いますし、何らかしらの制約が出るのであれば、私は憲法をしっかりと改正しなくてはならないというふうに思います。 よく、憲法九条があるから平和が守られていると言う人がおりますけれども、今は憲法九条があるから国民の命が危ないと言えると思います。外国で拉致、拘束された人を救出できない、そして甘んじて相手の一撃を受けなければ反撃できない、これでは国民の血が流れてしまいます。平和を維持することは社会の出発点です。そのために打つべき手はしっかりと打たなくてはなりません。私は、国民の命を守るためにも早急に憲法を改正すべきだと思います。 次に、従軍慰安婦の教科書の記述について聞きます。 昨年、朝鮮からの強制連行について、今まで言われてきたことがうそであるということが改めて明らかになったわけですが、いまだに日本軍が強要した、動員したなどと根拠がない記述が教科書にあります。 文科大臣は教科書の発行者に対して訂正の申請を勧告できます。明らかにおかしな記述があるわけですから勧告すべきと考えますが、どうでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 文部科学省としましては、既に検定合格した教科書につきましては慰安婦に関する記述の訂正を発行者に求めることは考えておりません。ただし、この訂正申請を行うかどうかは発行者が判断をし、それに従うと、認めるということであります。しかし、先般、文部科学省としてそもそも新しい検定教科書基準を作りました。 今後においては、申請図書の検定について、この新しい検定教科書基準に従って教科用図書検定調査審議会において専門的、学術的な審議を行った上で記述の可否が判断されるということになります。さらに、その上、もし新しい事実が判明したり、それから新しい政府見解が出されたりした場合には、そうした状況も踏まえて教科書検定を行うことといたします。
○和田政宗君 これは、ただ、次の教科書検定まで待っていると、その間も根拠のないものというものが教えられるということになりますので、私は勧告していただきたいというふうに思います。 次に、こちらのパネルを御覧ください。宮城県栗原市の高速道路出入口付近にある安重根記念碑の案内板です。これ宮城県が設置したものです。韓国、朝鮮の人や安重根と縁がある人が私的に看板を設置しているのでしたら私はとやかく言うつもりはありませんけれども、日本にとっては暗殺者であり、政府も犯罪者として認めている人物の記念碑の案内板を税金を使って設置しているわけです。これ速やかに撤去すべきだというふうに思います。これは観光政策の観点からも、公共機関が暗殺者の記念碑はこちらですよと案内しているわけでありまして、余りにおかしいと思います。 管轄している国交大臣、どのように考えますか。
○国務大臣(太田昭宏君) 御指摘の案内板は、宮城県が設置主体となり、道路管理者としての宮城県の道路占用許可を得て平成十二年より現在の場所に設置をされているというふうに承知をしています。 このため、当該案内板の表示内容や設置及び撤去につきましては宮城県において判断されるべきものであると考えます。
○和田政宗君 観光政策を統括するのは国土交通大臣と思いますが、これ観光の案内板ですが、これは何かしら指導などできないんでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 観光というよりも、先ほど申し上げた答弁のとおり、宮城県において設置したものであって、宮城県で判断すべきものだと、このように考えます。
○和田政宗君 であれば、県が賢明な判断をなされることを期待したいというふうに思います。 さて、今月十一日は建国記念の日です。建国記念の日ですから、当然、国主催の式典を行うべきですけれども、日本では行われていません。国主催の式典を行うべきだと考えますが、総理、どのように考えますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国主催の式典を行うべきかどうか、自民党でも今まで様々な議論が行われてきたところでございます。 世界を見てみますと、大変歴史の長い国については、言わば建国記念の式典ということで、特別、式典を行っていないところがむしろ多いわけでございます。他方、革命によって生まれたタイプの国は式典を華やかにやっているということではないかと。 という中において、日本は言わば、いにしえより国家として存在をしていた国でございますので、静かに迎えるのも一つの考え方ではないかと、このような思いでございます。
○和田政宗君 その辺りは議論をしていきたいというふうに思います。 建国の日を国で祝う、国家があらゆる手を使って国民をしっかり守る、こうした当たり前のことができなくなっていますので、今こそ手をしっかりと打っていくべきだと思います。終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で和田政宗君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、薬師寺みちよさんの質疑を行います。薬師寺みちよさん。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 私も、今回のISILによるお二人の人質殺害に対しまして、激しい憤りを覚えております。お二人の御冥福を心からお祈りし、御家族の皆様方には心からお悔やみを申し上げたいと思っております。 本日は、命の安全保障にも大きく関わる少子化問題を中心に伺ってまいります。 昨年、岩手県知事や総務大臣を歴任された増田寛也氏が二〇四〇年までに八百九十六の自治体が消滅すると予測した増田レポートは、全国的に衝撃を与えました。 今回の補正予算でも地域少子化対策強化交付金三十・一億円が組まれておりますが、既に日本では、一九九〇年、合計特殊出生率が一・五七まで落ち込み、一・五七ショックが社会に巻き起こりました。一九九四年のエンゼルプランをスタートに、この二十年間様々な少子化対策に取り組んできましたが、残念なことに、二〇一三年の合計特殊出生率は一・四三と長期低下傾向に歯止めは掛かっておりません。その原因は何なのか、様々な分析、政策に対する評価も行われているところだと思います。 総理は、これまでの少子化対策の効果が上がらなかった原因は何だとお考えになっていらっしゃいますでしょうか、お聞かせください。
○国務大臣(有村治子君) 大事な御指摘ありがとうございました。 先ほどから議論が進んでおりますが、晩婚化がすごいスピードで進んでいます。残念ながら、初婚の妻の年齢というのはこの三十年で四年ビハインドになっています。それに伴って、例えば第一子出生時のお母さんの平均年齢、一九八〇年代は二十六・四歳でございましたが、直近では、全国平均で第一子を抱くお母さんの年齢が三十・四歳になっています。三十年余りでまさに丸々四年、出産年齢が後ろになったという現実があります。 晩婚化のみならず、非婚化というか未婚化ということで、結婚しない男女も増えています。そういう意味では、委員が御指摘のとおり、少子化になかなか歯止めが掛からないというふうにおっしゃっていただき、その共感するところもありますけれども、一・五七ショックからここまでやってきて、何とか一・四三に止まっているという現実もございます。 そういう意味で、これからも安倍内閣としては、政治的意思を明確にして少子化対策に加重に支援をするというかじを切っていただいておりますけれども、待機児童解消加速化プランということで三年間で二十万人の待機児童の新たな受入れ枠を拡充したり、あるいはこの四月からの子ども・子育て支援などの本格施行をして、やはり少子化対策ということで現物給付とそれから現金の支援ということの両方を大胆に進めて、少子化対策大綱を新たに策定して、今までにはなかった少子化の配分を強めていきたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 私も、第一子は三十歳で産みました。晩婚化と言われておりますけれども、今や三人の子供がおります。まだまだ諦め切れないという思いでございます。 じゃ、ボードをお願いいたします。(資料提示) 二〇一三年に決定された少子化危機突破のための緊急対策の中で、子育て支援、働き方改革、結婚・妊娠・出産支援が三本の矢として推進をされることになりました。残念なことに、この三本の矢はアベノミクスの三本の矢と比較して余り広くは知られておりません。これは日本再興戦略にも盛り込まれ、政府を挙げて少子化対策に取り組むこととなっておりますが、この三本の矢でこれまで一向に止まらなかった少子化に歯止めを掛けることができるとお考えでいらっしゃいますでしょうか。総理、もしよろしければ、先ほどの回答と併せてお答えいただければと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) エンゼルプランをスタートしたときにおいては、これは、子供の数を決めるのはあくまでも両親である、母親であるという概念から、子供を増やすというニュアンスを一切出さないようにしていたのでございますが、いよいよこの危機的な状況の中にあって、子供を産み育てやすい環境をつくると同時に、言わばお子さんをなるべく適齢期に産めるような状況もつくっていこうと、言わば希望する方々に希望するだけの子供の数を持てるような、そういう状況をつくっていくということに少し変わってきたところでございますが、政府としては、これまで少子化対策として、子ども・子育て支援新制度など子育て支援の強化を図るとともに、子育てサポート企業の支援など働き方改革を進めてきたところでございまして、安倍政権としては、子育て支援を更に強化するために、保育の受皿を五年間で四十万人分増やし待機児童を解消していくとともに、働き方改革の強化のため、育児休業給付引上げ、父母共に育休を取得することを促進することとしたところでございます。今までと違って、働き方そのものを変えていこうということでございます。 そして、地方の方が出生率は高いわけでありますから、また地方に住みたいという若い方々も多い、その希望をかなえれば、結果として子供の数も増えていくということでございますから、そういう希望がかなうような形で、地方創生と併せて進めていきたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 では、三本の矢について厚労大臣にもお尋ねをしてみたいと思います。 ここに挙がっている三つの政策、結婚以外は既に厚労省でかなり長期間取り組まれた政策だと思います。しかし、効果が上がってこなかったのはなぜだというふうに分析なさっていらっしゃいますでしょうか。御意見をお聞かせください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今ございましたように、これまで女性健康支援センターでの情報提供とか各市町村における相談支援などやってまいりましたけれども、どちらかというと受け身、受動的、そしてばらばらという感じがあったかということを反省をしておりまして、このために、むしろ妊産婦に対する積極的な働きかけ、それから関係機関との連携強化というものが今後は必要だと思っておりまして、厚労省としても、二十六年度から実施したモデル事業を踏まえて、二十七年度は、まず第一に、多様な相談を様々な機関の支援につながることができるいわゆる子育て世代包括支援センターですね、このワンストップ拠点を立ち上げ、それから全ての妊産婦の状況を継続的に把握して必要に応じて支援プランの策定等の能動的な支援ができる、それから各機関との情報の共有など、横のつながりがしっかりできるということを通じて総合的な相談支援をしてまいりたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 では、違った視点で、厚労大臣にお尋ねした問いの回答を海外にも求めてみたいと思います。 先ほど、山田委員からも御紹介がございましたけれども、スウェーデンそしてフランスではきめ細やかな政策によって少子化対策、効果を上げていることは広く知られていることです。フランスには日本にない短い労働時間と長い休暇制度というものがございます。スウェーデンには男性の育児休暇取得率八割、大変高い水準で推移しているということでございます。 日本がフランスそしてスウェーデンの政策に学ぶべき点はどこにあるか。もう既に御言及をなさっていらっしゃると思いますけれども、有村大臣、お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) まずもって、三人のお母さんで、医師でもあり政治家でもある先生の大変な御理解と御高見に敬意を申し上げます。 フランスやスウェーデン、長期にわたり継続的かつ総合的な少子化、家族政策を展開し、出生率の回復を実現しています。例えば、フランスにおいては、多様な保育の受皿への財政的支援を積極的に、二〇〇〇年以降、かなり加重配分をしています。また、スウェーデンにおいては、保育所等での必要な保育をほぼ確実に希望者が全て利用できるような制度を構築しています。また、今回学ばせていただきますと、第一子と第二子の出産間隔が短い方が育児休業の給付が有利になるというように、第二子、第三子、もう一人授かってもいいかなと思えるようなインセンティブを設けている、そういう仕組みもあるようでございます。 単純な比較はできないものの、家族関係支出の対GDP比ですね、どれだけ国家的に財政的に支出をしているかというところでございますが、二〇一一年、我が国は対GDP比で家族関係の支出が一・三五%に対して、二〇〇九年、フランスは三・二%、スウェーデンは三・七五%ということで、家族支援に相当な財政的な配分支援をしているということも分かります。 諸外国の事例を参考にしながら、また総理も先ほど御言及されました社会文化的な状況が異なることにも配慮をしつつ、留意をしつつ、我が国も学ぶべきところをしっかり学んで、継続的、総合的な取組を進めたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 今、有村大臣に追い風をいただいたところでございます。 実は私も同じことを調べておりまして、海外の成功事例は、経済的支援と出産、子育て、就労の両立支援というものが両輪であることが分かってまいりました。しかし、日本は、御紹介いただきましたように、家族関係社会支出の対GDP比が二〇一一年で一・三五%、ヨーロッパ諸国の四割程度にとどまっております。今後、高齢化に伴い、政治の関心が少数の若者より多数の高齢者に向かいやすいという、いわゆるプレストン効果も懸念されております。 家族政策を含め少子化対策へ予算のシフトが必要と思いますけれども、財務大臣、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) プレストンって一九八〇年代のあの学者の話。この学者の話が出てくるとは思いませんでしたね。 四十年ぐらい前の記憶なんで、この稼業に入る前の話だったんですが、当時まだ私独身だったものでこれすごく記憶があるんですが、高齢者の比率が高まると政治家の予算配分が高齢者の方に偏って、子供の方に予算が行かないという話でしたよね、あれ、たしか。 そういう話だったんだと思いますが、事実そういった傾向になっていることは、予算配分見ればもうはっきりしていると思いますので、したがいまして、この六月の骨太の方針においてどうしているかという点は、これは、資源を確保した上で子供への資源配分を大胆に拡充するということを骨太の方針において決めておりますので、今般の社会保障と税の一体改革におきまして、消費税収の使途を、従来の高齢者三経費、いわゆる介護、医療そして保険にプラス子供の少子化対策というのでやって、いわゆる四経費、社会保障の四経費に、三から四に拡大をさせていただいておりまして、いわゆる二十七年四月から子ども・子育て支援制度というものを、従来、消費税が一〇%に上がったときというのに決めておりましたけれども、この子ども手当だけは別という指示をいただいて、いわゆる量的拡充と質的拡充に充てるため必要な予算上の手当てを行うということにさせていただいております。 それで、その上で、一〇%に消費税が引き上げられたときに、これまでの充実分を含めて合計〇・七兆、七千億程度のものの分をこれは国と地方と両方に向けることにしておるんですが、財源を確保しつつやらせていただきたいと思っておりますが、今言われました中で一つだけ、家族関係の社会支出の一・三五とフランスの三・二、スウェーデンの三・七という話が出ていましたけれども、そのときには国民負担率が日本の場合は四〇%ぐらい、フランスが六一、スウェーデンが五八か六〇かそれぐらいのものだと思いますので、国民負担率がかなり違っているという点もちょっと御記憶をいただかないと、これちょっと、国全体の税やら財政を賄う者としては、なかなかそこの配分が難しいということだと存じます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 大臣と思いが共有できましたけれども、私、もう少しこの点につきましては研究もさせていただきたいと思います。 幾ら関係支出を増額しても解決困難な問題も存在いたします。それが職場や労働市場の柔軟性の問題です。 図を御覧ください。統計的に、OECD諸国におきまして、女性の労働参加が低い国は出生率が低く、女性の労働参加が高い国は出生率が高いということが報告されております。日本でも、都道府県別の調査によると、出生率が高い地域は女性の社会参加が進んでいるという結果が出ているんです。女性は仕事をすると子供を産まないというのは大きな誤解であることが御理解いただけるかと思います。 しかし、日本では男性の働き方が標準にあり、そこに女性が組み込まれ適応しているため、働き方も硬直化しております。そのため、女性は第一子出産を機に六割が退職してしまいます。一旦退職すると再就職は難しく、離職期間も長くなり、離職の機会コストというものも高くなってくることが分かっております。 しかし、原則として企業の経済活動は自由なので、職場や労働市場の柔軟性を高めることは、政策を通してより有効に対処することは困難だと考えられております。この問題について、今後法整備を含めてどのように対応していくのか、厚労大臣、御意見をいただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 離職の話でしたか。女性が離職をせず、また復職できるための政策ですよね。 これについて、子育てをしつつ働き続けられるという、それが、環境整備が一番大事で、育児休業法による育児休業やそれから育児短時間勤務制度、先ほど先生もおっしゃっていましたが、そういった両立支援の制度を取得しやすい職場環境というのをつくっていかなければならないと。それから、より一層柔軟な労働時間の調整というのが可能になるように、フレックスタイム制度の見直しというのを今法整備として厚労省の中で検討中でございます。今国会に出したいというふうに考えております。 また、子育て等を機に一旦離職をした女性に対する再就職支援として、マザーズハローワーク事業の実施、それから公的職業訓練における女性再就職支援コースの創設などに今取り組んでおりまして、こうした政策メニューをフル活用して、女性の継続就業、それから円滑な再就職支援を行っていくということによって、離職をしないでいいように、あるいは離職をしてもまた再就職ができるようにということで精いっぱいやっていきたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 次の図を御覧ください。 厚労大臣からは出てまいりませんでしたけれども、私は、この問題の解決を次世代法のくるみん制度に見出しております。 子育てサポート企業として厚労大臣の認定を受け、このくるみん制度というものは、残念ながら国民の認知度も低く、経済的なインセンティブも建物などを取得する際に割増し償却できるだけと非常に弱いことが指摘をされております。一方、地方自治体は、類似した制度を低利の融資や入札参加資格申請時の加点に利用するなど独自の取組を始めております。 この度、くるみんを更にパワーアップしたプラチナくるみんの認定も開始されます。その認定基準を上手に利用して企業風土を変えていく一助とするために更なる優遇措置の拡充を行うべきと考えますが、厚生労働大臣、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 正直、私もくるみん制度は明確に、ああ、こういうものかというのは厚労大臣になってよく分かったところでありまして、まだ十分知られていないなということがよく、先生の御指摘のとおりであります。これは次世代育成支援対策推進法で定められているものでありますけれども、インセンティブの付与が十分じゃないじゃないかという問題意識かと思います。 都道府県の労働局雇用均等室においてこの周知を図るということをやることに加えて、地方自治体のキャラクター、ゆるキャラですね、と連携したポスターの作成とか、地域レベルでのくるみんマークというのをやって、子育てサポートする企業をみんなでやっぱり応援していくというか、分かるようにすると。 それから、二十七年度の税制改正において、くるみん及びプラチナくるみんへの税制優遇措置、これ割増し償却でありますけれども、これを三年間の延長及び拡充ということで、これは例えば授乳コーナーをつくる場合、あるいは事業所内の保育所をつくる場合などの割増し償却を延長と拡充をするということでありまして、本年四月施行予定の次世代法に基づくこのくるみん及びプラチナくるみん、これを取得を促進して、企業がしっかり子育て支援をしていくように我々としても見てまいりたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 もう一つパンチが効いたインセンティブをお願いを申し上げます。 もう一つ実は提案がございます。育児・介護休業法のネーミングについてです。休業という言葉が楽をしていると捉えられるために、男性が育児休業を取得し難い一因にもなっているようでございます。最近ではマタハラだけではなくパタハラというものも報告され、しかし、子育て、介護というのは本当に重労働なんです。 この誤解を払拭するために、関西アーバン銀行などでは、出産特別休暇、育児休暇を育児参画制度というふうに名前を変えて呼び始めております。たかがネーミングと思わずに、国を挙げて少子化対策に取り組む意思をお持ちなのであれば、育児・介護休業法を育児・介護参画法に変えることも御検討いただきたいと思いますけれども、厚労大臣、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) もちろん女性だけじゃなくて男性も育児に参加をするために育児休業とかあるいは介護休業を取りやすいというようなことをやるのは大変大事であって、社会の理解を深めていかなきゃいけないと思っております。 御指摘のこの育児休業あるいは介護休業、用語は法律上の言葉で、国民の間にも一定程度普及、定着はしており、一つの意見としては受け止めさせていただきたいと思いますが、この男性の問題でありますけれども、育児を行うことを促すために改正次世代育成支援対策推進法、これによります働き方の見直しの取組の推進というのを企業に進めてもらうと。それから、イクメン企業アワードとかイクボスアワードを厚労省としてもこれ実施をするようにということでやっておりますが、いわゆるイクメンプロジェクトというのをやっておりまして、取り組んでいるところでありまして、今後とも、男性も女性に加えて仕事と育児、さらには多分介護についてもそうでしょうけれども、両立をして継続就業ができる環境整備をしていきたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 柔軟な発想こそ、やっぱりこの少子化対策に重要なことだと私は考えておりますので、今後に期待をしていきたいと思っております。ささいなことですけれども、やっぱり言葉から受けるイメージってこれ大切なものですので、お願いを申し上げます。 さて、話題を変えまして、女性の活躍促進についてお尋ねしたい点がございます。 政府は、二〇二〇年までに指導的地位に女性が占める割合を三〇%程度にするという目標を掲げております。しかし一方、国では、中央官庁のいわゆる指導的立場である女性を二〇一五年度末までに五%程度とするということを目標としております。三〇%、五%、これだけ乖離して、本当に二〇二〇年、三〇%に到達できる見込みがあるのか、有村大臣、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 国家公務員制度担当としてお答えさせていただきます。 社会のあらゆる分野において二〇二〇年までに指導的立場に女性が占める割合を三〇%程度とするという目標は、率直なところ大変高いチャレンジングなハードルだと私も去年の九月就任以来率直に申し上げてきました。 国家公務員の登用については、第三次男女共同参画基本計画、平成二十二年に策定をされているんですけれども、二十七年度までに、御指摘のとおり、指定職で三%、課室長相当で五%、課長補佐相当で一〇%の目標にしたいと思っております。 三〇%、五%、大丈夫かと、その差を委員に御指摘いただきましたが、そもそも該当する職位の女性、登用したくてもその女性のプールがなかなかにそもそも存在しないという現実もあります。そういう意味では、登用も、理念を積極的に進めると同時に、現実、地に足の付いた人事をやっていかなければならないということで、この五年間で加速をさせていきたいというふうに考えております。 なお、国家公務員採用試験から女性の割合を増やしていくということで、この四月に採用予定の内定者は女性の割合は三割を超えていますので、そういうプールをつくっていて、女性登用をしたいというときにちゃんと応募してくれる人、また、それに該当する能力、意欲を持っている人の層を厚くしていくということも引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 やはり少子化問題も女性問題も同じところがございます。二、三十年しないと成果が上がってこないということでございます。日本再興戦略におきましても女性の活躍を中核に位置付けている今、隗より始めよの観点から、女性の採用、登用の促進などについてまず中央官庁から率先して取り組むべきと考えますが、その低い目標値、五%が既に達成できているのかどうか、有村大臣、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) お答えいたします。 今五%程度と目標にしている本省課室長相当職以上は、現在三・三%になってございます。 鋭意努力いたします。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 大変残念な数値でございます。三〇%を目標にしなければならないのに足下がまさに三・三%、このままで本当に民間の皆様方にどうやってお願いをしていくのかという問題について尋ねさせていただきたいと思っております。 こういうような数値を聞きますと、本当に少子化対策も大丈夫なのかなというふうに私は考えまして、実は調べさせていただきました。 先ほど紹介いたしましたくるみんマークの認定を受ける上で、数値目標、一番達成が難しいと言われているのが男性育児休業の取得率でございます。国家公務員の男性育児休業取得率というものは、政府目標一三%に対し、昨年末の人事院の報告で二・八%という数値です。安倍内閣が日本再興戦略において女性の活躍というものをうたい、少子化対策の重要性を訴え民間に協力を要請したとしても、その足下さえもコントロールできていないこの現状を国民は一体どう見ているのか。女性活躍推進や少子化対策に対する政権の本気度というものが問われてしかるべき数値だと私は考えております。 総理にお尋ねしたかったんですけれども、どのようにしたらよろしゅうございますか。どなたか。
○国務大臣(有村治子君) お答えいたします。 先ほどお寒い状況だというふうに御指摘をいただきましたが、課長補佐も入れれば一〇%ということを実現すべく、その層は厚くなりつつあることも御報告させていただきます。 なお、御指摘の男性の育児休業取得率ですが、前年度と比べてかなり上昇しているんですが、〇・八%上昇していますが、それでも取得率は平成二十四年度で二%でございます。今までの最高の数値ではあるものの、御指摘のように、二〇二〇年に一三%の男性の育児休業率ということを考えると、更なる取組が必要だと考えております。 一点御報告させてください。去年十月に各府省横断の事務次官級の会議で、国家公務員の女性活躍を実現させる、そして男女の働き方のワーク・ライフ・バランスの推進を各府省挙げて安倍内閣の下でやるんだと固い決意と、それから実行計画を各府省で全ての省に出していただいております。その中で、男性の育児休業率の取得ということもしっかりと明言をして、一層の取組を進めてまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 この少子化の問題は既に四十年前から言われていることでございます。この四十年間、本気で政府はこの少子化に向き合ってきたのかと私は申し上げておきたいと思います。 既に少子化の問題は日本経済にもボディーブローのように効いてまいりました。政府は、二〇二〇年を目途に少子化のトレンドを変えていくという目標を掲げているのであれば、ここから五年間、しっかりと集中的取組期間と位置付けまして、政策の効果をしっかりと検証を行いながら、有効な政策に人、物、金を集中的に投資し、施策を抜本的に充実させる必要があると思います。 そして、もう一点指摘をさせていただきたいと思います。 有村大臣、何度も御答弁いただきましてありがとうございます。二〇〇七年八月、そして今の有村大臣まで何と少子化担当大臣が十五名です。落ち着いて政策も打てない、これがこの少子化の対策の遅れの現状でございます。しっかりと安倍政権のアベノミクス三本の矢にこの道しかないと言っていただけるような本気の政策を今こそ打つしかないと私は考えておりますが、総理、先ほどの答弁と併せましてお答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍内閣においては、前少子化担当大臣は二年間、ほぼ二年間務めておりまして、これからも有村大臣にはしっかりと務めていただきたいと、こう思います。 安倍政権になりましてから、例えば役所、政府における男性の育児休業の取得率、これも上げるように、そうした職場環境をつくるべく努力をしてきた結果、直近五年間では取得率が四倍になったわけでございますが、まだ二〇年の一三%には遠く及ばない、更にしっかりと進めていきたいと、このように思う次第でございます。 また、安倍政権においては、子育て支援新制度については消費税の引上げ分を投入する予定でございますが、八%から一〇%への引上げを一年半延期いたしましたが、子育て支援についてはそのまま行っていくこととしておりまして、保育所についての質と量、量については四十万人分増やしていくという方針を進めてまいりますし、また質につきましても、保育士の配置基準と保育士の方々の職場環境の待遇の改善もしっかりとやっていきたいと、このように考えているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 今日は、子育てについて様々な御意見をいただきまして、ありがとうございました。この少子化の問題というものは、もう各政党の皆様方の共通の問題かと思います。対立するものでもございません。しっかりとこのような場で議論をしていきたい。 私は、さきの通常国会、そして臨時国会を含めまして、是非、女性の特別委員会や若しくは調査会のようなものを設け、腰を落ち着けた議論をしていきたいというふうに議運の方にも要請をしてまいりましたが、なかなか願いが届くことはございませんでした。各党の皆様方にもそれをお願いしておきたいと私は今考えております。 ですから、この少子化の問題、人口が減少するだけではございません。国力の衰退、経済の低迷、さらに、先ほど申しましたような増田レポートでは市町村が消滅してしまう、命の安全保障と言われるいわゆる社会保障制度の崩壊にもつながってまいります。日本国家の経営というものを考えるのであれば、女性が安心して子供を産み育てることができる細やかな対応というものを今後本気で取り組むこと以外、私はこの道はないと考えております。 このことを最後にお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で薬師寺みちよさんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、福島みずほさんの質疑を行います。福島みずほさん。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず、沖縄についてお聞きをいたします。 総理、なぜ翁長県知事と会わないのですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年、内閣改造、そしてまた、その後の総選挙等々がございまして、現在そういう機会がないわけでございますが、今までもしっかりと政府としては対応しておりますが、今後、翁長新知事あるいはそのスタッフと信頼関係が生まれていく中において対応していきたいと、このように考えております。
○福島みずほ君 翁長知事が上京したときの総理日程を調べました。会おうと思えば会える日程だと思います。仲井眞知事に対する対応と余りに違い過ぎるんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府としては、基本的にしかるべき対応を取っているところでございます。
○福島みずほ君 自分の見解と違う人とは会わないんですか。
○国務大臣(菅義偉君) 今回の面談要請については、日程の都合もありますけれども、沖縄関係について従前より担当する杉田内閣官房副長官が翁長知事には面談をいたしております。
○福島みずほ君 仲井眞知事のときと余りに違います。 沖縄の新たな民意が示され、辺野古ノーの民意が示されました。なぜ、今、辺野古の海を埋め立てる工事を強行しているんでしょうか。いや、総理にお願いします。
○国務大臣(菅義偉君) これは、十九年前に日本と米国との間で、最も危険と言われる普天間の辺野古への移転が決定をしたわけであります。そして、それから三年後、十六年前に沖縄の県知事、そして名護の市長の合意を得た上で閣議決定をし、仲井眞知事によって一昨年の暮れに埋立ての許可をいただきました。 一番この問題の原点というのは、住宅や学校に囲まれて市街地の真ん中にある普天間基地の固定化は絶対避けなきゃならない。危険除去が、これが大前提でありますので、このことについては政府も沖縄県民の皆さんとの共通の認識であります。米軍の抑止力の維持と普天間の危険性除去を考えたとき、唯一の解決策であり、法律に基づいて粛々と埋立てを今行っているということであります。
○福島みずほ君 名護市長選、名護市議選、そして統一地方選挙、沖縄県知事選挙、衆議院選挙、沖縄の民意は新基地建設ノーです。ノーの声がはっきり出ているのに、なぜそれを踏みにじるのか。新しい民意をなぜ受け入れないんでしょうか。総理。
○国務大臣(菅義偉君) 日本は法治国家でありますから、法律に基づいて許可をいただいたものでありますから、粛々とそこは埋め立てているということであります。
○福島みずほ君 法治国家ですが、民主主義国家でもあります。民意が示された。サンゴ礁の海を埋め立てて新基地造ることに沖縄の民意は明確にノーです。 総理、なぜその民意を聞こうとしないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そもそも、先ほど菅官房長官からお答えをさせていただいたように、日本の要請によって、当時、橋本龍太郎総理大臣とモンデール駐日大使の間で普天間の移設が決まり、そしてこの移設先として辺野古が決定したところでございます。 御承知のように、その後、二〇〇九年の総選挙において、当時の鳩山さんが最低でも県外と、こうおっしゃったわけでございますが、最終的に辺野古しかないという結論に至ったのでございます。 我々は、一日も早いこの普天間からの移設、住宅、学校等々、病院等々のある、周りに、近接地にある、この普天間基地から辺野古への移設を実行したいと、こう考えているところでございます。
○福島みずほ君 今の総理の説明に沖縄の人たちは納得していないんですよ。それに明確にノーと言っているんですよ。 私は、やっぱり地元の意見がこれだけはっきり示されているのに、なぜ民意がこれほどまでに踏みにじられるのか理解ができません。総理、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) つまり、辺野古への移設を取りやめれば普天間がそのまま続いていくということになるわけでございまして、そこでやはり米側と交渉した結果、辺野古ということが決まった。 辺野古について言えば、まさに今普天間が持っている三つの機能があるわけでありますが、辺野古に移るのはオスプレイだけでございまして、空中給油機については全機、長い間の課題でございましたが、岩国基地に移ったわけでございます。また、緊急時の使用につきましても、県外への使用ということが決まっているわけでございます。 面積においても、返還される面積の約三分の一になるわけでございますし、騒音に対する対応をしなければいけない世帯については、今一万世帯がその対象に普天間ではなるわけでございますが、辺野古に移る結果、それはゼロになるわけでございます。 そういう意味におきましては、沖縄全体の負担は大きく減少すると、このように考えているところでございます。
○福島みずほ君 沖縄の人たちはそのことに納得していないですよ。だからこの選挙結果であり、ノーじゃないですか。ちゅら海に基地は要らない、新基地ですよ、移設なんかではありません。沖縄の民意をなぜ聞かないのか。 今、けが人が続出しています海上保安庁の過剰警備、これ問題だと思いますが、総理、報告聞いていますか。
○国務大臣(菅義偉君) 辺野古への移設工事については、安全を確保しつつ粛々と今進めております。 現場の警備については、安全確保と法令遵守の観点から、看過できない行為に対しては、海上保安庁、警察庁において法令に基づいて必要な範囲内で適切な対応を取るケースもあると聞いております。
○福島みずほ君 けが人が出ていることは聞いていらっしゃいますか。
○国務大臣(菅義偉君) そこについては、丁寧に警備をしているということでありますので、直接けが人がこのことによって出ているということは報告は受けておりません。
○福島みずほ君 けが人が出ています。こんな強行することでますますみんなの怒りは強まっています。日本は民主主義の国じゃないですか。なぜ地元の声を聞かない、なぜ踏みにじられる。しかも、新たな民意が示されたわけだから、それを聞くべきですよ。 沖縄県は、仲井眞前知事による辺野古埋立承認について、有識者が検証を行う第三者委員会を一月二十六日に発足させました。検証委員会と沖縄県の結論が出るまで少なくとも工事を中断すべきではないですか。総理、総理。
○国務大臣(中谷元君) 本件につきましては、一月二十六日に安慶田副知事が沖縄防衛局を訪れまして、検証の間、この調査を見合わせる旨の要請がございました。 しかし、この事業に係る公有水面の埋立申請につきましては、公有水面埋立法に基づく審査を経て沖縄知事から承認をされておりまして、これらの手続は既に関係法令にわたって適正に行われております。 また、これまでの間、私たちは非常に丁寧に手続をいたしまして、例えば平成十九年方法書、平成二十年に環境現状調査、平成二十一年準備書、二十三年に評価書、これを手続を行いまして、沖縄県知事から計六度の意見を受けて適切に環境影響評価の内容に反映をいたしております。 また、二十五年三月にこの埋立承認願書を知事に送付して十二月に承認を受けるまで、沖縄県知事から防衛局へ四度の質問がありました。これに対しても適切に回答を行いまして、このように手続には十分時間を掛けて沖縄からの意見を聴取するなどの手順を踏んでまいりました。
○福島みずほ君 県外と言った仲井眞知事が沖縄を裏切ったので、沖縄は新たに知事を選びました。そして、第三者委員会が立ち上がっているわけです。県がきちっと第三者委員会を立ち上げて、環境評価も含めて手続の瑕疵があるのではないかということも含めて調査をすると言っていることをなぜ聞かないんですか。その間も、今、がんがんがんがん毎日工事を強行している。嫌だと言っているのに、嫌だと言っているのに、力で、権力で強行する。これは本当に許せない、そう思います。 防衛大臣、これ見直すべきじゃないですか。第三者委員会進行しているのに、まだやるんですか。
○国務大臣(中谷元君) これは先ほど総理も言われましたが、もう十九年間掛けまして国と沖縄県が話合いをしてきたものでございます。そして、やはり沖縄県の米軍基地の負担軽減、これも政府は誠実に取り組んでおります。 片や一方、日本の安全保障、防衛、在日米軍のプレゼンス、抑止、これは非常に我が国にとって大事なことでございまして、その話合いの末、県知事から御了解をいただいたわけでございまして、防衛省といたしましては、この手続をすることによって、一日でも早く普天間飛行場の返還とキャンプ・シュワブへの移設に向けて引き続き全力で取り組んでまいりたいと思いますが、ここでまた混乱すると、またいたずらに日にちが過ぎてしまいます。一日も早く普天間飛行場を移設する、それが唯一の解決の手段であると私は思っております。
○福島みずほ君 新しい民意を全く受け入れない、民意を全く考えない、そのことに強く抗議をし、そして、この工事を少なくとも第三者委員会をやっている間中断するように改めて強く申し上げます。 五月に安全保障法制についての法案、私は戦争法案と言っておりますが、出てくると言われております。総理、中身はどのようなものでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) さきの閣議決定の上に、国民の生命と財産、そして幸せな暮らしを守るための切れ目のない法案を現在検討中でございます。
○福島みずほ君 集団的自衛権の行使に関する新三要件、これは過不足なく条文に書き込むのでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) どのような条文になるかも含めて現在検討中でございます。
○福島みずほ君 去年七月十四日、衆議院の予算委員会で北側委員の質問に対して横畠内閣法制局長官は、この中で、過不足なく規定すべきものと考えておりますと答弁しております。これでよろしいんですね。過不足なく入れるんですね。
○国務大臣(中谷元君) 現在、私の下で法案の検討を行っておりますけれども、先般の閣議決定において、この新三要件、これを自衛隊法等の中にどのように規定するかにつきましては今検討中でございますが、この新三要件は憲法上許容される武力の行使の要件そのものであるので、実際の自衛隊の行動の法的根拠となる自衛隊法の中にその趣旨を過不足なく規定してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 集団的自衛権の行使は違憲です。違憲だと自民党も七十年近く言ってきました。違憲の法律は認められません。新三要件であろうがなかろうが、これは認められない、そのことを強く申し上げます。 新たな立法なくして自衛隊を派遣できる恒久法を出すんですか。
○国務大臣(中谷元君) あくまでも七月一日の閣議決定に基づきまして法律を準備をいたしておりますが、あらゆる事態に対応し得る切れ目のない対応がこの中身でございまして、そういった部分で検討を進めてまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 十九日の記者会見で、官房長官は恒久法に関して、恒久法は必要であると答弁をしていらっしゃいます。恒久法は必要で出すということでよろしいですか。
○国務大臣(中谷元君) あらゆる事態に切れ目のない対応ができる法律になるように検討いたしております。
○福島みずほ君 官房長官の記者会見もあります。中谷さん、あらゆる場面に対応できるということは、新たな立法なくして自衛隊を派遣するということですか。
○国務大臣(中谷元君) 法律がないと自衛隊は行動できません。 この閣議決定に基づいて法律を作るわけでございますが、与党間の協議、またこういった国会での御議論を踏まえまして、しっかりとした内容にしてまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 官房長官にお聞きします。 十九日の記者会見で、特別措置法で対応するという考え方は考えていないと言って、要するに恒久法が必要だというふうに記者会見されていますが、それでよろしいですね。
○国務大臣(菅義偉君) 切れ目なく対応するということでありますから、そういうことであります。
○福島みずほ君 官房長官からは恒久法を作るという明言がありました。 とすると、恒久法作るんですね。それでよろしいですね。恒久法を作るということは、国会の中で新たな法律が必要でない、大変なことですよ。 次に、その……(発言する者あり)いや、そうですよ。だって恒久法があるわけだから。 そうしたら、その恒久法に関して、国会の原則として事前承認、場合によっては事後承認ということになるんでしょうか。中谷さん。
○国務大臣(中谷元君) その点につきましては、閣議決定の中に国会の関与という項目がございます。そういったことも踏まえて検討してまいります。
○福島みずほ君 国会の関与も様々です。 恒久法を作る、これは明言ありました。恒久法を作る。新たな立法、特別措置法は要らない。とすると、国会の関与とは何ですか。
○国務大臣(中谷元君) 今回の法案は、そのような一般法、恒久法も含めまして、武力攻撃に至る前の対応、そして海外における自衛隊の活動、そしていわゆる集団的自衛権に関する内容等、幅広くございます。そういうのを一括して法案をいたしまして、その中で国会の在り方などは当然総合的に検討されることになるわけでございます。
○福島みずほ君 イスラム国への空爆など有志連合による軍事行動について、自衛隊による後方支援はしないというふうに総理は答弁をされました。 またお聞きをいたします。 後方支援、つまり今回しないということは分かりました。しかし、例えばこのイスラム国への空爆など、国連決議を伴わない有志連合による軍事行動について、自衛隊による後方支援は憲法上可能なのでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 後方支援は武力行使ではありません。その意味においては、かつて我々はインド洋における給油活動等々も行ってきたところでございます。
○福島みずほ君 ということは、後方支援、私は反対ですが、後方支援に関する自衛隊派遣恒久法みたいなのを作り後方支援するとする、米軍等に対する戦争の支援、後方支援だから武力行使じゃないという法律を作るとして、もし、今回はやらないとして、総理、イスラム国への空爆など有志連合による軍事行動について自衛隊による後方支援、これは憲法上可能ですか。
○国務大臣(中谷元君) 個別の議論をされていますけれども、法律は一般的な原則をつくるものでございまして、この自衛隊の後方支援の活動については今検討しておりますが、大本は七月一日の閣議決定でありまして、我が国の支援活動は現に戦闘行為を行っている現場では実施しないということ、そして武力行使との一体化の問題が生じないことが担保された法律の支援活動であれば、場所のいかんにかかわらず憲法上の問題はないと。そして、いかなる場所で活動する場合であっても、これと同様に自衛隊の安全確保を行いつつ実施をするということでございます。
○福島みずほ君 後方支援という名の下に、実際は一体化、そして戦争することになるのではないか、大変心配をしています。 総理、改めてお聞きします。総理はNHKのインタビューの中で、今回のイスラム国への空爆など有志連合による軍事行動への後方支援、それはあり得るというようなことを発言されているので、さっき後方支援は武力行使でないからできると答弁されました。とすると、総理の理解では、この有志連合に対する空爆への後方支援は憲法上許されるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 憲法上許されるかどうかについては、先ほど中谷大臣から答弁したとおりでございます。政策的には、我々はこの有志連合への後方支援はやらないということは、明確に申し上げているとおりでございます。
○福島みずほ君 とすると、有志連合に対する空爆への後方支援も、一体化でなく、戦場でなければできるということですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど中谷大臣が述べたとおりでありまして、それが閣議決定でございます。言わば、戦闘の現場ではない、一体化していないということが条件でございます。 そもそも、我々の考えている後方支援という定義については、これは武力行使ではないということでありまして、武力行使ではないという意味において、それは現場ではない、戦闘現場ではないということでございます。
○福島みずほ君 では、総理、イスラム国への有志連合による軍事行動についての後方支援、これが総理の理解で、自衛隊が、戦場ではない、一体化ではないとすれば後方支援が可能だということでよろしいですか。
○国務大臣(中谷元君) まず、現在は法律がございませんのでそういうことはできません。仮に法律ができましたら、今の憲法で禁止されているのは武力行使でございまして、その武力行使に認められるようなこと以外の中においていかなる対応ができるかということを考えてまいりたいと思いますし、また、先ほど福島委員が言われました国会との関係、これも大変重要でございますので、それも検討してまいりたいと思います。
○福島みずほ君 総理は今回の空爆の後方支援はしないとおっしゃったわけですが、それは、憲法上できないからしないのか、政策上しないのか、どちらですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 何回も申し上げておりますとおり、憲法上はまず、これは先ほど中谷大臣から申し上げたとおりでございます。そして、そもそも有志連合に対して自衛隊が後方支援するための法律もございませんから、できないのは当然のことであろうと思います。 その上において、今回、これから法改正を検討しているところでございますが、我々は戦闘現場ではない場所で後方支援することは、これは武力行使と一体化しない、つまり憲法違反ではないという考え方でございます。 と同時に、また、政策的に、そういう法律が、もし可能となる法律ができたとしても、政策的にはそれは行わないということは申し上げているとおりでございます。
○福島みずほ君 大問題で、集団的自衛権の行使をする法律を出す、それから後方支援という名の下にそれができるようにする。しかし、イラク特措法における名古屋高裁判決は、大森四原則にのっとって、自衛隊がやった行為、航空自衛隊の空輸活動のうち、少なくとも多国籍軍の武装兵員をバグダッドへ空輸するものについては、これは他国による武力行使と一体化した行動であって、自らも武力の行使を行ったと評価を受けざるを得ない、仮にイラク特措法が合憲だとしても、イラク特措法と九条一項に違反すると言っています。 これをぶち壊すのが今回の後方支援できるという立法になるんではないか、そう思っています。今までの日本の戦後の積み上げを壊すのか、そう思います。 次に、イスラム国が活動するイラクやシリアなどの領域国が同意をすれば自衛隊の邦人救出が認められるが、法律を変えれば可能となると。法律を変えるというのは、法律を、そのことを考えているというのが答弁です。というのは、これは、自衛隊は邦人救出をするときに武力行使をするんですか、しないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 武力行使は、これは、海外における武力行使は、これは一般にできないということは、これは明らかでございまして、その考え方には変わりがございません。
○福島みずほ君 どういう形で邦人救出するのか、それが自衛隊であってというのはちょっとリアリティーがないようにも思いますが、またこれについては続けて質問させてください。 五月以降にこんなたくさんの法律が、しかも憲法に関わる重要な法案が出てくる、それに関して、やはりこういう違憲の立法は許されないというふうに思います。 社民党は、テロに対し断固抗議をいたします。お二人の冥福を心から祈ります。 イラク戦争は間違っていました。大量破壊兵器はありませんでした。市民が十万人以上殺され、そして憎悪と報復は拡大をしました。後藤健二さんは、戦争で犠牲になるとりわけ子供たちのために活動をしてきた人です。後藤さんのお母さんは、憎悪と報復の連鎖を断ち切るべきだと言っています。 日本はこの七十年間、海外で人を殺していません。これは日本の誇りであり、宝です。海外での武力行使や武力行使と一体化となりかねない後方支援をするのではなく、平和的手段でこそ日本は貢献すべきだと考えます。 憎悪と報復の連鎖を断ち切るような活動をすべきだ。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 憎悪と報復の連鎖、これこそ断ち切らなければならないと、このように思うわけであります。我々は、中東地域において過激主義の台頭をこれは抑える。そしてまた、イスラムの人々こそこの過激主義と闘っている。彼らをしっかりと支援をしていくことによって、そうした報復、憎悪の連鎖を断ち切っていきたいと、このように考えております。
○福島みずほ君 イラク戦争を支持し、またこれから武力行使が海外でできる、あるいは後方支援ができる、そんな法律を出そうとすることは、憎悪と報復、むしろ武力によるのではなく平和的解決で、日本は海外で人を殺す国ではあってはならない、そう思います。 ピケティさんの不平等社会についての講演を聞きに行きました。日本の安倍内閣の政策はこれと真逆ではないか。なぜか。非正規雇用が過去最高二千万人になっています。非正規雇用を減らす政策を取らなければならないのに、むしろ増やす政策です。派遣法の改悪法案、まあ改正法案、まあ改悪法案ですね、三度目に出てくると言われています。この法案の中には、一生派遣を可能とする、正社員の道を権利として保障していません。 さっきから少子化についての議論がずっと続いていますが、雇用を壊して、ホワイトカラーエグゼンプションなど入れて、労働時間の規制を撤廃して、何で誰が子供を産むのか。年収が下がれば、誰も子供を産みません。 非正規雇用を増やすこの労働者派遣法、真逆であると、不平等社会を打破することと真逆の政策であると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 福島先生、お言葉でございますけれども、真逆という言葉は合っていないというふうに思います。 今回、引き続いて派遣法の提案をしようというふうに考えておりますけれども、そもそもこれは他の労働法制と相通ずるわけでありますけれども、やはり多様な働き方の一つとして提案をしたいと思っていますし、そもそも正社員、正規の雇用と非正規と分けると六三%と三七%なんですね。非正規が三七%。全体の中で派遣というのが二%の働き方です。 これに対して我々は、今回やろうとしていることは、今まで届出制が四分の三以上だった派遣業の人たちを今度は一〇〇%許可制にするということにして、二四%しか許可制じゃなかったものを今度は一〇〇%許可制にして、派遣の健全化、それから実効性、そして何よりも正社員化、処遇改善のための改正をやるわけで、言ってみれば。 そしてもう一つは、大体同じぐらいの方々が、派遣でいい、あるいは派遣じゃなくてやっぱり正規になりたいという方々が派遣で働いていらっしゃる。したがって、正社員になりたい方には正社員になるような今までにない規制を入れ、そして処遇改善のために、派遣でもいいという方には処遇改善が進むようにそのための規制を入れて、許可制の下でしっかりと監督していくという法律でございます。
○福島みずほ君 塩崎さん、これ、法律の中に派遣社員が正社員になる道は書かれていないんですよ。一生派遣のままの法律作って、非正規雇用の数を増やして派遣会社を喜ばせて、何が不平等社会の打破かと思います。 不平等社会の打破のためには雇用の安定が必要です。それに対して安倍内閣が出そうとしているのが派遣法の改悪、派遣を一生可能とする、ホワイトカラーエグゼンプション、労働時間規制をなくせば労働者は生きていけません。年収は下がります。少子化は進みます。法人税を下げ、消費税を上げる、こんな社会はまさに格差を拡大する社会で、不平等社会の打破とは全く一致しないと思います。この政策を変えるべく社民党は頑張ると申し上げ、私の質問を終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で福島みずほさんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、平野達男君の質疑を行います。平野達男君。
○平野達男君 改革・無所属の会の平野達男です。 冒頭、湯川遥菜さん、後藤健二さんの殺害、改革・無所属の会としても断固として非難をいたします。お二人とも本当に無念であったと思います。お二人の御冥福と御家族に対してのお悔やみを申し上げます。 また、政府におかれましても、テロに屈しないという姿勢をより鮮明にしていただきまして、邦人の確保に御努力をいただきたいというふうに思います。 今日は地方創生に関しまして、人口減少社会ということに関連付けまして何点かお尋ねをしたいというふうに思います。 まず、安倍内閣における地方創生、これは地方創生とか地方再生とか様々な言葉で今言われてきましたけれども、今回は何が違うんでしょうか。総理に。
○国務大臣(石破茂君) 今までも列島改造、田園都市構想、ふるさと創生、いろいろありました。 一つは、危機感が違う。今回、これをしくじると国家の将来が非常に危ういという危機感。二つ目は、あくまで主役は市町村、基礎自治体たる市町村であります。そこにおいてKPI、いろいろな目標設定をしていただく。同じくPDCA、企画をし、そして実行をし、点検をし、改善をし、これも市町村においてやっていただくということであります。国は、それを支えるために情報面、人的な面、財政面で、三つの面で支援をしていくということで、今までとは全く違う取組でございます。
○平野達男君 今、石破大臣の言われた国家の危機、これをしくじると国家の危機というふうに言われました。具体的にどういうことでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) このまま地方の衰退が続くといたします。人口が減少し、経済力が落ちる。地方消滅というような言葉もございます。そうすると何が起こるかというと、そこにおいて、高齢者の方々も不老不死ではありませんから、あるときがたんと人口が減ることが起こります。そうすると、東京はまだ高齢者の方が残っておられますので、若い方は職を求めてその東京へ移動いたします。このまま推移をすれば、東京の出生率が、先ほど来議論にございますように、全国で一番低いということでありますから、時間差を置いて東京も地方も衰退、消滅に向かうということは国家の危機だと私は認識をいたしております。
○平野達男君 そこで、今の石破大臣の答弁に関連しまして、今日、合計特殊出生率等々について様々な議論がされましたが、改めて厚生労働省にお話ししますけれども、合計特殊出生率二・〇七の持つ意味、それから合計特殊出生率はいつから恒常的に二・〇七を下回っているか、それから人口減少がいつから始まっているか、これを簡単に御説明いただけるでしょうか。
○政府参考人(今別府敏雄君) お答えいたします。 二・〇七でございますけれども、これは女性が一生の間に何人子供を産むかという合計特殊出生率でございますが、二・〇七という数字は現時点での人口を維持する水準、置き換えるという意味で人口置換水準と申しておりますが、人口置換水準でございます。かつては二・一という時代もございました。これは人口の移動をないものと仮定をしまして、死亡率を前提にして何人生まれるかということで出てくる数字でございます。 実際に人口が減り始めたのがいつからかという御質問でございましたが、これは二〇〇五年に初めて日本の人口はマイナスに転じました。ただ、二〇〇六年から八年までまた三年間プラスに戻り、二〇〇九年にまたマイナス、一〇年にまたプラス、一進一退を繰り返して、二〇一一年から本格的に、これ二十万人以上毎年人口が減るという状態になってございますので、二〇一一年から本格的な人口減少社会に突入をしているということであろうと思います。 それから、実際に置換水準を下回ってからすぐに人口が減り始めておりませんのは、これは母集団が違いますので、母集団の多いところがまだ言わば貯金としておられますので、その母集団の多いところが、出生率が若干下がってもすぐには減っていかない。今申しましたように、実際にはかなりのタイムラグがあって減ってきたということでございます。 ちなみに、人口置換水準をいつ出生率が下回ったかといいますと、一九七四年に、これは当時は二・一一が置換水準でございましたが、二・〇五という出生率になって下回ったと。以後はずっと下回っております。
○平野達男君 今のポイントは、二・〇七は四十年間下回っているということであります。そして、日本はその間長寿社会になりましたから、長寿、寿命が延びたということもありまして、人口減少というのはちょっとタイムラグを生じています。 これから少子化対策、様々やるわけでありますけれども、多分相当の勢いで人口は減っていくというふうに見なくちゃならないと思いますが、それはそういう見方でよろしいでしょうか。一言。
○政府参考人(今別府敏雄君) 先ほど御説明いたしましたように、お見込みのとおりでございます。
○平野達男君 それで、厚労省は、今日の説明にもございましたけれども、合計特殊出生率を低位、中位、高位という形で設定して様々な人口推計をしておりますけれども、その推計の考え方と推計結果、いま一度、簡潔でいいですから説明していただけないでしょうか。
○政府参考人(今別府敏雄君) 直近の人口推計、これ平成二十四年の一月でございますが、当時、二〇一〇年の実績値、出生率が一・三九でありますけれども、これを高位推計の場合、二〇六〇年、五十年後ですが、二〇六〇年には一・六〇、中位で一・三五、低位で一・一二ということで推計をいたしまして、それぞれ、二〇一〇年に一億二千八百六万人であった人口が、五十年後の二〇六〇年には、高位の場合九千四百六十万人、中位の場合八千六百七十四万人、低位の場合七千九百九十七万人というふうに推計をしております。 ちなみに、現時点では、今二〇一三年の出生率一・四三でございますので、高位と中位の間三分の一ぐらいのところを推移をしているということでございます。
○平野達男君 まち・ひと・しごと創生会議は、今厚生労働省の方では高位で一・六ということで、二〇年までに一・六まで上げて、後は大体推移をするという前提で、それを高位というふうに試算しています。まち・ひと創生会議では、合計特殊出生率は二〇三〇年までに一・八、二〇四〇年までに二・〇七というふうに推計しておりますけれども、厚労大臣、この数値の、これは目標として分かりますけれども、現状として、実現の可能性といいますか、これは目標ですからできませんというわけにはいかないと思いますけれども、これまでの経過を踏まえてどのような印象を持っておられますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今のまち・ひと・しごとの創生長期ビジョンでは、若い世代の結婚、出産、子育ての希望が実現した場合の合計特殊出生率として一・八程度ということで向上すると見込まれていますけれども、仮に合計特殊出生率が二〇三〇年に一・八程度、二〇四〇年に二・〇七程度に上昇すると二〇六〇年の人口は一億人程度となるとの展望が、先ほどお配りになったものもそうですが、示されているわけでありまして、総合戦略では政策パッケージとして幾つか政策を提示をしているところでありまして、正社員実現加速プロジェクトとか子育て世代包括支援センターの整備とかいろいろありますけれども、若い世代の結婚、出産、子育ての希望が実現できるように、我々の役所としても連携をしながら、各省庁と総合戦略に基づいてこの人口減少の克服に取り組まなければならないというふうに思っておりまして、推計は推計として、我々としてはそれをどう実現を裏付けていくかということが大事かなと思っております。
○平野達男君 正直言いまして、先ほど石破大臣の言われた、これをしくじれば国家の危機だという危機意識と厚労大臣の今の答弁の間にはちょっと開きがあるような気がしますが、私は厚労大臣のその答弁の仕方は納得します。 これは、二・〇というのはいずれどこかで達成しなくちゃなりません。二・〇七を割ってしまいますといつまでも人口は減り続けますから。ただ、これは相当の長い闘いに、闘いというか取組になるんだろうと思います。その間、しかしやっぱり人口は減り続けているということです。この現実は避けて通れないということですね。 そういう中で、石破大臣の言われた地域創生というのは人口に歯止めを掛けるために地域創生なのか、ここのところの見解をいま一度ちょっとお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 人口に歯止めを掛けることだけが目的ではございませんが、これから先、社会保障を維持していく上において、あるいは日本の経済を維持していく上において、人口というのは極めて重要な要素であるというふうに私自身承知をしておるところでございます。 国民一人当たりが消費をします額というのが、ならしてみますと一人当たり百二十四万円ということでございますから、仮に百人人口が減れば大体、ほかの地域でも消費もしますでしょうけれど、一億円ぐらいそれは減るということに相なります。 ですから、人口は当面減ります。当たり前のことです。定住人口と交流人口の関係もございますから、経済力維持だけが目的ではございませんが、やはり日本人の人口というものは基本的に重要な意味を社会保障上も経済上も持つものだと承知をしております。
○平野達男君 私も、先ほど言いましたように、二・〇七というのは、長い闘いになると思いますが、これはやらなくちゃならないと思います。しかし、その間において人口が減り続けるということです。 人口が減り続けるということは、先ほどのお話にもありましたけれども、日本の人口減少社会に入ったのは最近です。実は、私どもは人口減少社会がどういうものをもたらすかというのは分かっていないのかもしれないんです。しかし、今地方では現に体の中で体感しています。あの家は何年たったら空になります、この集落は十年、二十年したら人がいなくなります、そういう問題は分かっているわけです。 今回の地域創生の中で見ますと、例えば交流人口を増やすとか、それから少子高齢化対策をやる、全部大事です。全部やらないかぬです。しかも、今まで以上に本気でやらないかぬです。だけど人は減るんです。だから、柱の立て方としては、この、人が減るということに対してどういう対策を取っていくか、人が減るということに対してどういう施策を展開していくか、ここにもっと視点を当てる必要があると思います。 このお手元のペーパーの三枚の中に、まち・ひと・しごと創生の中のペーパーを見ますと、これは随分強気、強気というか、前向きに前向きにすると、これ大事なんです。大事なんですけれども、同時に、これまでに経験したぐらいのないスピードで人が減っていくかもしれない。これは過疎化じゃないんですよ。増田さんの言ったことを私、全面的に賛成するわけじゃないんですけれども、この二・〇という、達成しない限りは人が減り続けますから、この人の減り続ける中で地域の活性化をどうやって維持するか、高齢化が進む中でその方々に対する医療提供をどうしていくか、消防団をどうやって確保していくか、実は地味な地味な仕事がたくさんあるわけです。こういったものに本当にスポットを当てながらやっていくことが実は地域創生の中の、例えばまち・ひと・しごとづくりということとセットとして柱立てがやっぱり必要じゃないかなというふうに思うんです。 ところが、このペーパーの中にはちょっとその姿が見えないということが非常に気になっていますが、ちょっと石破大臣、どのように考えられますか。
○国務大臣(石破茂君) 委員の御指摘は、このビジョンを作る上において、役所の中でも本当に徹底的に議論をし、多くの民間人の方々、有識者の方々の議論を承って作ったものでございます。 私自身、少子高齢化という一くくりにする言い方に惑わされてきたという反省を持っておりまして、高齢化だから人口は減らないように一見見えるということなのですが、少子化と高齢化というのは全然別の現象であるということをよく認識をしなければなりません。そのとおりでございます。 もう一つは、委員が御指摘になりましたように、その地域地域で何が起こっているかというのは、やはり集落だと思うんです。一つ一つの集落において、今おっしゃいますように、この家は何年たつとどうなるのか、人はどうなるのか、子供の数はどうなるのかというのが一番分かるのは私は集落だと思っております。 先週末、鹿児島県鹿屋市の柳谷集落、本当に奇跡の集落と言われるところですが、そこへ行っていろんなことを学んでまいりました。そこの集落においてどのようにして産業発展をさせるのか、補助金を一円ももらわないで集落が年に一千万ぐらい稼げるような力を付けた、そういうような集落であります。 私は、一つ一つのミクロの積み上げというのは極めて大事なことだと思っておりまして、さればこそ基礎自治体の果たす役割が同時に大事だと思っております。その危機感をみんなで共有しない限りこれはどうにもなりませんで、地方創生という事業をやるのでまた国からお金が降ってくるというような考え方は断固として慎むべきだと思います。
○平野達男君 基本的な認識は一致していると思いますけれども、その一方で、首長さんというのは、自分の地域の人口が減るというのは口が裂けても言いたくないんです。今の雰囲気の中でおらほの村がこれだけ減りますと言ったら、その首長さんは非難を受けます。だけど、現実の問題としては、これはかなり急速なスピードで人が減っていきます。 言いたいことは何かといいますと、人が減るという、人が減らない市町村というのはこれから多分、極端な話、ここ十年、二十年、三十年考えたらば、ないというふうに考えなくちゃならないと思います。そういう中で、人が減るということを悲観的に捉えるんじゃないんだと、これは日本の中でのこれからの一つの流れの中の位置付けなんだということで、これを踏まえた形でどういう政策をすればいいかということをきっちり議論できるような雰囲気をつくるというのが私は今回の地域創生のもう一つの柱ではないかというふうに思います。 もう一度、石破大臣の御見解を。
○国務大臣(石破茂君) 今、仮に急に出生率が劇的に回復したとしても、当面、人は減ります。当たり前のことです。お子さんを産んでくださる女性の数がしばらく減り続けるわけですから、人口は減り続けます。今生まれた赤ちゃんがお子さんを産んでいただくまで二十年ぐらい掛かるわけですから。 それは、委員がおっしゃいますように、現実は現実として、人口は減り続ける、さすれば、どのようにして定住人口だけではなくて交流人口を増やすか、そのためには何をすればよいかということを考えていただかなければなりません。そこにおいて、各基礎自治体がそういうことを考えるに当たっての人、金、物、これはどこから入り、どこへ出ていくのか、それはどんな人であり、どんな物であるのかというデータをきちんと分析をしませんと計画も立ちようがない。精神論ばっかり言っても仕方がない話でありまして、そこはきちんと科学的に分析をし、人口が減るということを所与のものとして総合戦略を立てるということも一方において必要なことであります。
○平野達男君 私は、人口がこれから減って八千万人になっても、七千万人になったとしても、仮に七千万としても世界の水準から見たら大変な人口です。ただ、その過程においてどういうことが起こっていくかということについては、かなりの未体験ゾーンに入っていくという中で、特にその中の最前線に立っているのは中山間地域の町村です。そのときに、安定した雇用を創出するとか、都市から地方への人づくりの、交流、流れを進めるとか、これは反対じゃないです。賛成します。賛成しますが、全体のパイの中ではそれは解決策の中ではほんの一部にしかすぎません。 もっともっと大きいのは、この人が減る中で地域の中の土地利用を、農地をどうやって守っていくか、きずなをどうやって守っていくか、雪が降ったときにどうするか、そういう地道な仕事だと思います。こういうところにもっともっと要するに視点を当てまして、高齢化の社会の中でも、高齢者の社会の中でも元気にやっていくためにはどうするかという本当に地味な仕事だと思います。 そういうものをやっていく中で、下から積み上げていく中で本当に地域創生というのがやっぱり決まっていくんだということは、一言、重ね重ね申し上げておきますし、その柱を、是非この地域創生の中で大きな柱を立てていただきたいということをもう一度お願いを申し上げたいというふうに思います。 さて、今まではミクロの話でしたけれども、今度はマクロの話になりますと、経済財政運営という話になってきますとまた話がちょっと違ってくると思います。 これから経済成長を何%でやるかということについて、なるかということについて様々な議論がございますけれども、二〇五〇年代に実質GDP一・五—二%ということでありますが、人口減少が始まって、しかも、これからは、人口減少が始まって生産年齢人口が更にそれより急速な勢いで減るという、ここ少なくとも二十年、三十年はそれを覚悟しなければなりません。そういう中でどういう経済運営、財政運営をやっていくかということについて、これは甘利大臣に基本的な考え方をちょっとお伺いしておきたいというふうに思います。
○国務大臣(甘利明君) 将来、人口減少する中でどうやって経済成長を確保していくか、一・五%から二%の実質GDPの成長率を確保していくと。これは諮問会議の下の「選択する未来」委員会の報告書においてなされているわけでありますが、この中では、人口規模を五十年後に一億人程度で安定をさせて生産性を世界トップレベルの水準に引き上げることができた場合の展望として一・五から二というのを出しているわけであります。 そのためには、まず第一として、人口減少に歯止めを掛けるとともに、柔軟で多様な働き方の実現等によりまして女性、若者、高齢者などの労働参加率を高めること。全員参加型の経済社会をどうつくっていくか。二点目として、人材力を強化することに加えまして、イノベーションを促進していくことによって飛躍的に生産性を高めることなどが重要でありまして、これらの取組によって生産性の向上が賃金上昇につながり、それが消費を拡大する、さらには企業収益が改善するという経済の好循環を確かなものとしていく必要があると、こういう提言をしているわけであります。 こうした「選択する未来」委員会の報告書の趣旨を受けまして、中長期の成長、発展を目指した政策にしっかりとこれを落とし込んでいくと、そのための作業を展開していくということであります。
○平野達男君 お手元のペーパーに、これ、厚生労働省の資料なんでありますが、出生中位(死亡中位)ということで人口の見通しの推移を示したものでございます。先ほど言いましたように、生産年齢人口は、過去四十年間、合計特殊出生率二・〇をずうっと割り続けていますから、すとんと減っていきます。そして、これから高齢者人口は、老齢人口と言われる方は増えていきます。 ですから、老齢人口が増えて生産年齢人口が減っていくという構図の中で、生産性向上というのはこれは待ったなしでありますけれども、どういう経済見通しを立てるかというのは、ちょっと繰り返しになりますけれども、人口減少下でどういう経済運営するというのは私ども経験したことがないかもしれないんです。だから、かなり不確実性があるんだというふうに思わなくちゃならないと思います。 先ほど、出生率についても一・八と二・〇、これから見通しなかなか立てられないということだと思いますけれども、これも不確実性があります。そういう中での経済財政運営をどういうふうに持っていくかということについては、ある程度保守的に物事を見るということがやっぱり大事ではないかということは、これは再三、麻生大臣とは何回も議論をさせていただきましたけれども、そういう観点も大事ではないかと思われますが、甘利大臣はどのように思われますか。
○国務大臣(甘利明君) 経済成長というのは、一人当たりの生産性掛けるどれくらいキャパがあるかということになろうかと思います。その人口のキャパが減っていく中でどうやって労働力人口を確保していくかと。 ということは、生産に、経済社会に携わっていなかった人ができるだけ多く全員参加できるような手当てをつくっていくと。女性の経済社会参加を進めていくために、待機児童の解消から始まって、障害物となっているものを一つ一つ取り除いていかなければならないということがあります。お年寄りもそうです。若者もそうです。 そして、あとは生産性をどうやって高めていくか。これはイノベーションということと非常に関わりがあります。生産性の向上ということとそれからイノベーション、新しい技術、制度、サービスの革新を図っていく、そのためのナショナルシステムということを今構築中でございます。 そうやって、短期的には好循環とイノベーション、そして中長期的にはとにかく全員参加社会、働き手一人一人の労働生産性を目いっぱい上げていくということと、イノベーションによって革新を起こしていくということ、それらを両々相まって人口減少の中で社会を維持していくに足る経済力を保持していくということだと思います。
○平野達男君 経済全体のパイを大きくしていくというのは、求める姿としては理想だし、そうあるべきだと思います。ただ、私は、何も条件がなければ、何もほかの要素がなければ、経済のパイが仮に小さくなったとしても、一人当たりのGDPが僅かであっても伸びていけばそれなりのいい生活ができるかもしれません。 ただ、人口の減少の割合とその伸びがどういうふうになるかということについては様々な仮定条件でこれは計算しなくちゃなりませんが、そのときにやっぱり気になるのが負の遺産ですよね。それは、もうこれだけの借金を抱えているという国は世界中にないですから。 そして、今、日本は、人口構成からいきますと、ぐっと上ってきて頂点があって、やや下がり始めています。下がり始めている下がり始めの要するにその入口です。あとは、どれだけのスピードで下がっていくかということになるかもしれません。どこかでこれを必ず止めなくちゃいけません。これは長い闘いになりますけれども。だけど、この下がる状況の中で、財政再建もしていかなくちゃならない、社会保障制度の改革もしていかなくちゃならないということです。 そうしますと、私はそんなに時間はないんじゃないかなということを常々思っておりますし、多分この意識は皆さん方共有していると思いますし、何をやらなくちゃならないかということについてもお分かりになっていると思いますが、そういうふうなところに入っているんだということ。 そして、地域については、ミクロ的に見れば、これは出生率も高めていかなくちゃならない、若者の定住も高めていかなくちゃならない。と同時に、やはり人口減少ということに対して地域の活力をどうやって維持していくかというこれまでにない取組をしていかなくちゃならないということについての、やっぱりそういう機運というものを是非、安倍内閣、安倍総理の主導の下で強く進めていただくことを御期待申し上げまして、時間になりましたので、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で平野達男君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて質疑通告者の発言は全て終了いたしました。 以上をもちまして、平成二十六年度補正予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) それでは、これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。田城郁君。
○田城郁君 民主党・新緑風会の田城郁です。 私は、民主党・新緑風会を代表し、平成二十六年度補正予算三案に反対する立場で討論を行います。 反対討論に先立ち、後藤健二さん、湯川遥菜さんの殺害という事態を受け、改めて心より哀悼の意を表しますとともに、痛恨の極みであり、深い憤りと怒りを禁じ得ません。 また、今回の事件における政府の対応に関しては、正確な情報開示に基づき冷静に検証することが国会に求められる責務と考えております。 総理は、アベノミクスによる経済の好循環が生まれ始めていると言われますが、実質成長率は二四半期連続でマイナス、実質賃金は十七か月連続で前年を下回り、非正規労働者は増加を続け、二千万人に達しようとしております。国民の生活は依然として厳しいままで、景気の回復が地方にまで行き渡り始めているとは到底思えません。安倍総理の認識は我々国民が感じている実感と懸け離れていると言わざるを得ません。 そもそも、経済対策を策定し、補正予算を編成する事態に至ったことそのものがアベノミクスの失敗を示しています。一部の大企業や富裕層だけが豊かになるだけで、多くの国民はますます厳しい生活に追いやられています。我が国の安定した成長と活力を支えてきた分厚い中間層への支援こそが求められているにもかかわらず、豊かな者に目を向けるだけで中間層をないがしろにする政策では、我が国経済を本格的な回復に向かわせることはできません。 私は、経済政策に対する安倍総理の基本的な認識の誤りを指摘した上で、以下、本補正予算に反対する主な理由を申し述べます。 第一に、緊急経済対策とうたいながら、経済効果が不透明なものが多数計上されている点です。例えば、捜査力、現場執行力の強化は必要とはいえ、経済対策として妥当か疑問です。プレミアム付き商品券は、地域振興券や定額給付金等のこれまで行ってきた施策の経済効果を検証した上での施策とは思えません。 第二に、原油価格が急落する中でのエネルギー価格への影響対策など、緊急性の低い経費がエネルギーコスト対策として三千六百億円計上されており、現在の情勢に即していない内容となっております。 第三に、財政再建目標を達成するための小手先のびほう策として利用されている点であります。本来であれば当初予算に計上すべきものを補正予算に多数計上することで平成二十七年度予算の規模を抑え、プライマリーバランスの赤字半減目標を見かけ上達成しようとしております。財政再建への本気度が疑われるばかりでなく、財政法上の補正予算の要件に満たないものも計上され、財政法違反の可能性すらあります。 こうした多くの問題を抱える補正予算を認めることは到底できません。 最後に、私たち民主党は、格差のある社会を是正し、公正で平和な社会を構築するため一丸となって尽力していくことを国民の皆様にお約束をし、反対討論を終わります。 ありがとうございました。(拍手)
○委員長(岸宏一君) 若松謙維君。
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。 私は、自由民主党及び公明党を代表して、ただいま議題となりました平成二十六年度補正予算三案に賛成の立場から討論を行います。 本補正予算案に賛成する第一の理由は、本補正予算案には、地方自治体が実情に応じて使途を設定できる地域消費喚起・生活支援型の交付金二千五百億円が計上されるなど、地域ごとにばらつきが見られる景気の回復に柔軟に対応している点であります。 具体的には、個人消費の喚起のため、公明党が主張しましたプレミアム付き商品券の発行支援や低所得者向け灯油等購入助成支援など、自治体がニーズに合わせて柔軟に使うことができます。また、子育て支援、女性の活躍推進策として、待機児童解消加速化プランの推進、地域少子化対策強化交付金、子育て支援のための拠点整備など、きめ細やかな措置が盛り込まれています。さらに、円安による原材料高騰への対応として、資金繰りや事業再生の支援に加え、米価下落への対応など農業者に対する緊急支援を始め、中小企業・小規模事業者への支援も充実しています。あわせて、エネルギーコスト対策として、燃料電池自動車用水素ステーション、EV自動車用充電ステーションの整備や、再生可能エネルギー等の導入の支援に予算が計上されています。 同時に、低迷する住宅市場の活性化策として、公明党が主張した住宅向けのエコポイント制度が盛り込まれています。 第二に、仕事づくりなど地方が直面する構造的な課題への実効ある取組を通じて地方を活性化するための施策が盛り込まれている点であります。 地方創生先行型の交付金千七百億円が計上され、地方が知恵を絞り、地域の実情に応じた町づくりに取り組めるよう、自治体による地方創生に向けた地方版総合戦略の早期策定を国が財政面で支援するなど、地方を活性化するための充実した措置が盛り込まれている点についても、地方の資金調達に配慮した対応であると評価できます。 第三に、東日本大震災、原発事故からの復興を加速させる予算である点であります。 中でも、被災地の復旧復興、原子力事故対応の加速化のための措置は、被災地の復興と福島の再生に資するものと考えます。 また、大規模災害等からの復旧、防災・減災対策のための措置も盛り込まれています。 最後に、本補正予算案の財源に前年剰余金と税収増分を充てており、また、八年ぶりとなる年度途中での国債発行額を四兆円超減額するなど、財政健全化の観点からも評価することができます。 以上、本補正予算案に賛成する主な理由を述べました。 本補正予算成立後の速やかな執行を政府に求め、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○委員長(岸宏一君) 小野次郎君。
○小野次郎君 維新の党の小野次郎です。 私は、維新の党を代表して、平成二十六年度補正予算案に対して、反対の立場から討論を行います。 安倍政権は、補正予算と翌年度本予算の合計、いわゆる十五か月予算ベースで、三年連続でほぼ百兆円という巨額の予算を組んでおり、歳出を膨張させ続けています。 我が党が主張するように、まずは徹底した規制改革と地方分権で経済を成長させ、次いで身を切る改革など徹底した歳出削減を行い、増税は最後の手段とする考え方の方が財政再建は成功しやすく、必要となる増税の幅も小さくて済みます。景気対策としての補正予算の規模も政府予算案よりも小さく済むはずであり、現在の歳出膨張の財政運営には賛同できません。 景気対策としてこの補正予算案を見ると、事業選択、予算の編成に当たり、昨年度補正予算の低い経済効果に対する反省が生かされていません。公共事業から中小企業対策、エネルギー対策、防災対策に至るまで、昨年度補正予算と同じ事業のオンパレードです。各役所、業界、団体等に例年どおり満遍なく財政支出を行うための年中行事としての面が強い補正予算となっています。 また、地方向け予算の目玉として地域消費喚起・生活支援のための交付金に二千五百億円、総理肝煎りの地方創生の交付金として千七百億円が計上されています。しかし、家計を直接温め、消費を上昇させるためには、過去の地域商品券政策の失敗を踏まえ、教育クーポンとか保育クーポン、あるいは介護等のための福祉クーポンなど、家計が商品券を確実に消費に回る手だてを考えなければ確たる成果は期待できません。過去の景気対策への総括も反省も見られない中途半端な補正予算では、家計消費の促進による景気対策の効果も見かけ倒しに終わるおそれが高いと言わざるを得ません。 さらに、今回の補正予算案でのエネルギーコスト対策について、原油価格は昨年六月頃から急落を続けています。補正予算のエネルギーコスト対策のうち石油価格高騰対策については見直すべきです。 最後に、補正予算には十四もの事業で総額四千八百五十七億円もの補助金が基金に支出されています。過去の国会での議論で、緊急性の高い事業に限るべき補正予算で基金への積み増しを行うのは望ましくないとされ、使用見込みの低い基金は返納させる方針を打ち出し、さらに、昨年十月には補助金等適正化法政令を改正して、基金への支出を厳格化するはずだったのではありませんか。本予算案では、これらについて納得のいく改善が見られていません。 こうした問題を多く抱えている平成二十六年度補正予算案に対して維新の党は断固反対であることを申し上げて、反対討論といたします。(拍手)
○委員長(岸宏一君) 和田政宗君。
○和田政宗君 次世代の党の和田政宗です。 私は、次世代の党を代表し、ただいま議題となっている平成二十六年度補正予算三案に対し、賛成の立場から討論を行います。 我が党は、アベノミクスや地方創生の方向性を評価しており、この流れを止めてはならず、実体のあるものにしていかなければならないと考えています。細かい部分を見れば、被災地における巨大防潮堤推進などの問題点や、予算の各項目について本当に効果があるのか、厳しい目で見なくてはならないものがありますが、大きな方向性は正しいものであると考えます。経済再生、規制改革、我が国にとってやるべきことをやる。我が次世代の党は、ただ反対する野党ではなく、政権が進める施策の良き部分はしっかり評価したいと考えます。 平成二十六年度補正予算三案については、細かい部分については課題はあるものの、全体の内容を評価し、次世代の党として賛成するものであります。 討論を終わります。(拍手)
○委員長(岸宏一君) 大門実紀史君。
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。 本補正予算案に反対の討論を行います。 反対の理由の第一は、今回の補正予算の前提となる経済認識に誤りがあるからです。 政府は、今の経済状況について好循環が生まれ始めているとし、その好循環を地方に行き渡らせることがこの補正予算の目的であるとしています。 しかし、そもそも経済の好循環など生まれ始めているのでしょうか。円安で利益の増えた大企業や一部人材不足業種で賃金などが上昇したとしても、マクロ的に見れば、全体の賃金が上がり、それが消費の拡大につながって、更に企業利益が伸びるという循環は全く確認されておりません。事実、実質賃金は十七か月連続下落、家計支出も九か月連続の減少になっているではありませんか。 この背景には、アベノミクスの異常な円安誘導策がもたらした生活物価の上昇、そして消費税の増税があります。今地方経済を痛め付けているのも円安、物価高と消費税増税です。アベノミクス、円安政策をストップし、消費税の増税も先送りではなくきっぱり中止を表明することこそ、消費マインドを改善し、地方経済の再建にもつながるのではないでしょうか。 反対する第二の理由は、本補正予算案にアメリカ海兵隊グアム移転や兵器購入経費など、地方の活性化とは何の関係もない軍事費が含まれていることであります。我が党はもとより軍事費の増大に反対ではありますが、補正予算のたびに行われるこういうどさくさ紛れの予算確保は、この際、厳しく批判されるべきであります。 本予算には、中小企業支援、災害復旧など必要な施策も含まれてはおりますが、以上の点から反対をいたします。(拍手)
○委員長(岸宏一君) 荒井広幸君。
○荒井広幸君 新党改革・無所属の会の荒井広幸です。 アベノミクスは、ダイナミックな総合経済対策で近年まれに見る効果を上げています。第二弾としてのアベノミクスの矢は家庭から放たれ、そして景気の好循環を描き、企業から家庭に戻ってくるブーメランのような矢であることがポイントです。 新党改革は、この家庭に直接投資する家庭ノミクスと表現しました。具体的方策を昨年十二月二十四日、政府に対し緊急提言としてお示しをいたしました。 即効性が必要です。家庭の光熱費負担を軽減するところに着目するべきです。そうしますと、従来の給湯器を家庭用水素燃料電池、例えばエネファームなどへの買換え支援をすることが最も効果的です。これで家計が助かります。新たな発電とCO2排出抑制の二つの効果が生まれます。結果は原発は必要なくなるというものです。 こうしたエネファーム等の実需によって企業の生産活動が誘発され、雇用や所得の拡大につながり、格差対策の効果も生まれます。この普及のため、ローン方式、ポイント方式などの新たなスキームと併せた家庭が主役となる成長モデルをつくるまでにはまだ至っていないことは、今後に検討課題として残っております。 しかし、補正予算には、家庭、自営業者、中小企業に対する燃料電池導入支援策が積極的に盛り込まれた点を最大限に評価し、新党改革・無所属の会は本補正予算に賛成いたします。(拍手)
○委員長(岸宏一君) 福島みずほさん。
○福島みずほ君 福島みずほです。 社会民主党・護憲連合を代表し、政府提出二〇一四年度補正予算三案に対し、反対の立場から討論を行います。 第一に、地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策を受けた二〇一四年度補正予算案は、経済の脆弱な部分に的を絞り、全国津々浦々に経済の好循環の成果を地方に行き渡らせるとしていますが、そもそも、いわゆるアベノミクスが失敗したがゆえに、地方や中小企業向けの支援策を講じざるを得なくなったという認識が欠如しています。すなわち、経済の脆弱な部分を生み出し、都市と地方の格差、大企業と中小企業の格差、正規雇用と非正規雇用の格差、富裕層と低所得者層の格差を招いたのはアベノミクスの結果です。そうしたアベノミクスの失敗を覆い隠し、緊急に経済対策を講じることは、統一自治体選挙を前にしたばらまき以外の何物でもありません。 第二に、財政法は二十九条において、補正予算は特に緊要となった経費の支出と規定していますが、安倍政権発足以来、補正予算で緊要性に乏しい事業を計上することが常態化しています。特に、来年度の当初予算と一体的に編成する十五か月予算は、緊急性、必要性のない事業を補正予算に飛ばす粉飾的手法であり、当初予算における見せかけの財政再建をアピールする手法となっており、大きな問題です。 第三に、こうした手法により、生活の向上を口実にマイナンバーに関する情報システム整備事業が計上されていますが、情報漏えい、国民監視の強化など、生活の不安は増すばかりです。 さらに、沖縄に駐留する米海兵隊のグアム移転、米軍普天間基地移設に関する施設整備費などで防衛費が約二千百十億円と、一三年度補正予算に比べ倍増するとともに、来年度当初予算と合わせると防衛費は五兆円を突破しています。安倍政権は軍事による経済成長を狙っていると批判せざるを得ません。 また、イスラム国をめぐる問題への対応を含む中東・北アフリカの安定化支援として三百二十億円が計上されています。今般の湯川さん、後藤さんの殺害事件に関する政府の対応について検証が必要であり、その悲しみが憎悪の連鎖とならぬよう求めます。 アベノミクスの恩恵を被るのは軍需企業、大企業、富裕層ばかりであり、その恩恵は滴り落ちません。今こそボトムアップが必要ですと申し上げ……
○委員長(岸宏一君) 福島さん、申合せの時間です。
○福島みずほ君 反対討論を終わります。(拍手)
○委員長(岸宏一君) 以上で討論通告者の発言は全て終了いたしました。討論は終局したものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 平成二十六年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十六年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十六年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(岸宏一君) 多数と認めます。よって、平成二十六年度補正予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 次回は来る五日午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五分散会