法務委員会 第20号
- 発言数
- 143 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2015/09/10
会議録
○委員長(魚住裕一郎君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る八月七日までに、礒崎哲史君及び石田昌宏君が委員を辞任され、その補欠として江田五月君及び溝手顕正君が選任されました。 また、本日、足立信也君が委員を辞任され、その補欠として前川清成君が選任されました。 ─────────────
○委員長(魚住裕一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務大臣官房長黒川弘務君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(魚住裕一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(魚住裕一郎君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題といたします。 この際、上川法務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。上川法務大臣。
○国務大臣(上川陽子君) おはようございます。 この度の平成二十七年司法試験考査委員による出題内容の漏えい事案について御報告いたします。 まず、事案の概要でございますが、本年五月の司法試験の実施に先立ち、明治大学法科大学院法務研究科教授であり、平成二十七年司法試験考査委員であった青柳幸一において、同法科大学院修了者で、本年の司法試験を受験した受験者に対し、平成二十七年司法試験論文式試験公法系科目第一問、憲法に関する分野の出題内容を教示するとともに、論述すべき内容について指導したというものであります。 青柳幸一につきましては、昨年十月に平成二十七年司法試験考査委員及び平成二十七年司法試験予備試験考査委員に任命された非常勤の国家公務員でありますので、本年九月八日付けで、法務大臣として、両試験の考査委員を解任するとともに、本件事案の重大性に鑑み、司法試験委員会において、東京地方検察庁に国家公務員法違反事案として刑事告発いたしました。 次に、これまでの経緯について報告いたします。 本件につきましては、本年の司法試験論文式試験の採点期間中である本年八月上旬、採点を担当しておりました司法試験考査委員から、出題内容が漏えいしていた可能性に関する情報提供がなされ、司法試験委員会において調査を開始したものであります。 司法試験委員会においては、平成二十七年司法試験の論文式試験公法系科目第一問の出題内容を精査するとともに、他の答案の確認、問題作成に関わった司法試験考査委員からの事実確認、本件受験者からの事実確認、青柳前委員からの事実確認などを行った結果、御報告した漏えいの事実があったことを確認するに至りました。 そこで、司法試験委員会においては、悪質な不正事案と判断し、本件受験者に対して、本年九月五日、司法試験法第十条の規定に基づき、本年の受験を禁止し、既に提出された論文式試験答案の審査を行わないものとするとともに、今後の五年間、司法試験及び司法試験予備試験を受けることができないものとする処分をいたしました。 また、青柳前委員につきましては、先ほど御報告したとおり、法務大臣として、司法試験考査委員及び司法試験予備試験考査委員を解任するとともに、司法試験委員会において、国家公務員法違反事案として刑事告発いたしました。 司法試験委員会からは、本件受験者及び青柳前委員からの事実確認結果に加え、論文式試験公法系科目第一問について、短答式試験の合格に必要な成績を得た者全員についての答案の確認結果、明治大学法科大学院を始めとする青柳前委員が関わったことがある法科大学院修了者についての答案の精査結果、成績上位であった者の答案の精査結果のほか、同問の問題作成に関わった全ての考査委員からの事実確認結果などにより、同委員会として、出題内容が漏えいされた対象は本件受験者のみであり、他の受験者への影響は確認されなかったと判断したものとの報告を受けております。 本件につきましては、問題作成や採点に関わる司法試験考査委員が、司法試験実施前に出題内容を受験者に漏えいするというものであり、司法試験の公正性、公平性に対する信頼を根底から損なう行為であって、誠に遺憾に感じております。 私からは、司法試験委員会に対し、徹底した原因究明及び再発防止策の構築を行うよう指示しており、司法試験委員会においては、弁護士等の外部者を加えた原因究明等のためのワーキングチームを設置する準備をしているものと承知しています。今後の調査により、本件の原因究明がなされるとともに、二度と同種の事案が生じることがないよう、十分な再発防止策を講じるべく、今後も、私から必要な指示をしてまいります。 委員各位におかれましても、様々な観点からの御指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○委員長(魚住裕一郎君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○前川清成君 おはようございます。前川清成でございます。 大変な事件が起こってしまいました。これからいろいろ確認をさせていただきたいんですが、その前に、大臣、今ワーキングチーム云々とおっしゃいましたが、今日の質疑においては事実をありのままお述べいただきたいと思います。ワーキングチームをつくったからその調査結果を待つんだなどという言い逃れは決してなさらないように、まずもってお願い申し上げたいと思います。 それで、今御報告で、論文試験の公法系第一問の出題内容と、それと解答、論述すべき内容も教えたと、漏らしたと、青柳教授は。そういうふうにおっしゃったんですが、本件受験者、ややこしいいんでこれからAさんと言いますけれども、漏えいは具体的にいつ、どこで、どのようにして行われたんでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) これまでの調査におきましては、青柳前委員の研究室等におきまして数回にわたって出題内容を漏えいした事実が確認されているとの報告を受けているところでございます。
○前川清成君 だから、いつ、青柳教授の研究室、これというのは明治大学構内という意味なんですかね、どのように教えたんですか。
○国務大臣(上川陽子君) これまでの調査におきましては、出題内容を教示をするとともに、出題内容に照らして論述すべき事項につきまして指導をした事実が確認されているとの報告を受けているところでございます。
○前川清成君 出題内容を教示したというのはどういう意味ですかと聞いているんです。これ、三回目の質問です。それと、いつについてもお聞きしています。これも三回目です。
○国務大臣(上川陽子君) 出題内容等につきまして教示した時期ということでございますが……
○前川清成君 出題内容を教示したというのはどういう意味ですか。
○国務大臣(上川陽子君) 二月から四月の時期に教示をしたというふうに報告を受けているところでございます。数回にわたりまして出題内容を教示をしたということが確認されているところでございます。
○前川清成君 委員長、答えさせてください。委員長、四回も聞いていますから、質問できません。
○国務大臣(上川陽子君) 出題の内容、つまり出題の問題につきまして教示をしたということでございます。
○前川清成君 ちょっと大臣、ひどいですよ。こんなの一番最初の事実の確認ですから、こんなのでさえ答えられなかったらこれからできませんよ。出題内容を教示したとおっしゃったのは、具体的に今年の問題そのものを見せたんですか。そういう意味ですか。
○国務大臣(上川陽子君) 出題内容につきましては、問題につきまして、その内容について教示をしたということでございまして、また、それの関連する事項についても含むということでございます。詳細につきましては差し控えさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(魚住裕一郎君) ちょっと速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(魚住裕一郎君) 速記を起こしてください。 じゃ、御答弁お願いします。
○国務大臣(上川陽子君) 出題の内容につきましては、この試験におきまして、論文式の試験でございますが、その問いに相当する内容であるというふうに報告を受けているところでございます。
○前川清成君 委員長、委員長も司法試験お受けになったんですから、今の問いの意味を分かっておられると思いますよ。論点だけ教えたのと問題そのものを指し示されたのとは、受験生としては全く違いますよ。公平な運営を是非お願いしたいと思います。 もう一度聞きます。五回目です。問題そのものを見せたのですか、どうですか。
○国務大臣(上川陽子君) 出題内容ということで御質問がございました。 先ほど……(発言する者あり)論文式の質問につきまして、質問の項目、問題そのものの内容を伝えたと、ほぼ全体を伝えたということでございます。
○前川清成君 伝えたというのは、口頭で伝えたんですか、あるいは、問題そのものを紙で示して、報道されているように、そのAに問題を解かせた、そしてそれについて添削をした。論述すべき内容を教えたというのは、答えるべき論点だけを教えたのか、そうではなくて、報道されているように、模範答案も指し示してこのように書きなさいとまで教えたのですか。いかがでしょう。
○国務大臣(上川陽子君) 今、出題内容についての御質問に対して、論文式の試験におきまして、内容について伝えた、教示をしたということでございますけれども、そのことの具体的な、どのような形でということにつきましては、ただいま捜査の段階であるということでございますので、お答えは差し控えさせていただきたいということ、これを御理解いただきたいというふうに思うところでございます。
○前川清成君 御理解できません。捜査の段階であれば、漏えいしたことまでは国会で長々とお話ししながら、漏えいの方法に関して、態様に関しては答えられないという合理的な理由を教えてください。
○国務大臣(上川陽子君) 御質問の件につきましては、論文式の試験につきまして、そのほぼ全体につきまして問題を伝授したということでございます。 それ以上のお答えにつきましては、捜査が行われておりますので、お答えは差し控えさせていただきたいというふうに考えております。
○前川清成君 いや、もう一度、捜査中だったら、どうして答えられないんですかという質問。
○国務大臣(上川陽子君) 答案の内容、答案の記載をする内容につきまして、どのように論証すれば解答が得られるかというところの視点に関しましても指導をしたというものでございます。
○前川清成君 まず、どうして答えられないのかを答えていません。 それと、論述すべき視点というのは、私、意味分かりません。論述すべき視点というのはどういうことですか。
○委員長(魚住裕一郎君) 今の二点について、法務大臣、御答弁を願います。
○国務大臣(上川陽子君) 現在捜査中の個別案件につきまして、捜査の具体的内容について公にした場合につきましては、他人の名誉やプライバシーの保護の観点から問題があるのみならず、罪証隠滅活動を招いたり関係者の協力を得ることが困難になるなど、今後の捜査、公判に支障が生じるおそれがある上、裁判所に予断を与えるなど、司法権の独立に影響を与えるおそれがあるということをもって、一般論としてということでございますが、お答えにつきましては差し控えさせていただきたいというふうに存じます。 二点目ということでありますけれども、問題のほぼ全体を伝授したということでありますが、その際に、その問題に対しましてどういう論点でそれに対して解答するかということの指導も行ったものと報告を受けております。
○前川清成君 まず、前者については全く納得できません。 時間がないので言いますが、後者については、それでは、答えるべき論点だけを教えたと。報道されているように添削をしたり模範答案を見せたりはしていなかったというお答えですね。
○国務大臣(上川陽子君) ただいま一点目ということで申し上げたとおりでございまして、一般論としてでございますけれども……
○前川清成君 もうそれいいから、二点目。
○国務大臣(上川陽子君) その上で、今のような御質問につきましては、差し控えをさせていただきたいというふうに思います。
○前川清成君 違うんですよ。二点目、答えていないんですよ、委員長。
○委員長(魚住裕一郎君) ちょっと速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(魚住裕一郎君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(上川陽子君) 今回の出題内容につきまして、問題そのものにつきまして伝授したということでございますが、同時に、どのように論証すればそれに対して解答ができるのかということにつきましての視点ということにつきましても指導したものというふうに報告を受けているところでございます。
○前川清成君 委員長、この答え許すんですか。僕、先ほど、視点を教えたという意味が分かりません、視点とはどういう意味ですかと聞いたんですよ。 委員長、二度目のお願いです。公平な委員会運営をお願い申し上げたいと思います。 その上で、この漏えいは、青柳教授あるいは本件受験者ことA、どちらが働きかけた、持ちかけたんですか。
○国務大臣(上川陽子君) ただいまの御質問の内容につきましては、どのような形でというような御質問でございますけれども、その点につきましてはお答えを差し控えさせていただきたいというふうに思うところでございます。今捜査中の個別案件ということでございますので、答弁は差し控えさせていただきたいというふうに存じます。
○前川清成君 このAさんというのは、どなたなんですか。
○国務大臣(上川陽子君) 先生が御指摘の受験者Aさんということでございますけれども、これは青柳前委員が所属をしております明治大学の法科大学院の平成二十六年の修了者である旨の報告を受けているところでございます。
○前川清成君 どうしてAさんの氏名を公表しないんでしょうか。報道では、Aさんは二十歳代、成人に達しています。氏名を公表しないというのは、ほかの犯罪、事件、不正行為などと比べて不公平ではないでしょうか。それと、Aというのは、私が言っているんじゃなくて、司法試験委員会がAというふうに呼称しているから私はAと言っています。 Aさんの氏名をどうして公表しないんですか。
○国務大臣(上川陽子君) 御指摘のこのAさんの氏名、実名についての公表ということでございますけれども、個人のプライバシーに関わることということでございまして、お答えにつきましては現段階では差し控えさせていただきたいと存じます。
○前川清成君 プライバシーというのであれば、青柳さんもプライバシーがあります。どうして青柳さんだけ名前や職業、年齢、全て明らかにして、この当事者であるAさんについてはかばうんですか。
○国務大臣(上川陽子君) 今回の件につきまして、既に告発をしている対象でございますので、名前について公開させていただいております。
○前川清成君 このAは法務省の関係者ですか。
○国務大臣(上川陽子君) この受験者Aということでございますけれども、そのようなことに対しましても、お答えにつきましては差し控えさせていただきたいと存じます。
○前川清成君 与党の皆さん方いらっしゃいますが、与党国会議員の関係者の方ですか。
○国務大臣(上川陽子君) ただいまの件については、お答えは差し控えさせていただきます。
○前川清成君 どうして差し控えるんですか。
○国務大臣(上川陽子君) それ以上のことについては差し控えさせていただきたいと存じます。
○前川清成君 だから、どうして。
○国務大臣(上川陽子君) この受験者Aさんにつきまして、御質問がありました範囲の中でお答えをさせていただいておりますけれども、個人の関係につきまして全てを把握しているというわけではございません。それぞれまた捜査の段階で様々な観点から様々な捜査がなされるというふうに理解をしておりますので、この場におきましては、その点の御質問の内容につきまして、差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○前川清成君 法務大臣のおっしゃっていることは全く矛盾していますよ。ほかの刑事事件であっても、被害者にも加害者にもプライバシーがあります。しかし、氏名は公表します、二十歳を超えていればですね。何でこの件だけAさんの名前を公表しないのか。捜査中だから公表しないというのはほかに例はありません。これは全く理由はありません。 それと、青柳は、先ほどの説明によると、Aにだけ教えたと、ほかには漏えいしていないと、こういう説明でしたが、なぜ、じゃAにだけ教えたんですか。
○国務大臣(上川陽子君) ただいまの御質問につきましても、今この段階で答弁につきましては差し控えさせていただきたいと存じます。
○前川清成君 委員長、何も答えられないんだったら質問できません。
○委員長(魚住裕一郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(魚住裕一郎君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(上川陽子君) ただいまの、なぜ一名に教えたのかという御質問でございましたけれども、報道等におきましては様々な報道がなされているということについては承知をしているところでございますけれども、具体的なことに関しましてになりますので、その点については、今捜査中ということでございまして、私の方から答弁につきましては差し控えさせていただきたいというふうに存じます。
○前川清成君 それじゃ確認しますが、この漏えい事件について、青柳とAとどちらが主体的な役割を果たしたのかは知らない、あるいは青柳はなぜこのような行為に至ったのかも知らない、こういうお答えですか。
○国務大臣(上川陽子君) 今の御質問につきまして、このような事案に至った背景あるいはそれに係る動機等についてのお尋ねになってまいりましたので、その点につきましては、捜査中ということもございまして、お答えにつきましては差し控えさせていただきたいと思います。 これの御質問については、大変大事な動機でありますとかあるいは共犯の関係性ということに関わるということでございまして、まさにこれから捜査をし、またその上での判断ということになろうかと思います。極めて重要な要素ということでございますので、差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○前川清成君 大事な要素だから国会では話せないというのはどういう意味ですか。それは国会軽視じゃないか。
○国務大臣(上川陽子君) 今回の事件というのが大変大きな事件であり、また様々な視点から大変な御関心があるということでございまして、まさにその意味でこの国会の中でも質疑をしていただいているところでございますけれども、その意味では大変重要な御指摘をいただいたというふうに思いますが、この件につきましては、まさに捜査中ということでございますので、私の方からその件につきまして答弁をすることにつきましては差し控えさせていただきたいというふうに存じます。(発言する者あり)
○委員長(魚住裕一郎君) ちょっと速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(魚住裕一郎君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(上川陽子君) 御質問の重要性に鑑みて大変慎重にということでございましてそのような答弁になりましたが、今、漏えい先が本件受験者一名ということでございまして、その判断をする理由につきまして司法試験委員会の方からも報告を受けているところでございます。 まず、本件受験者につきましては、調査に対しまして、青柳前委員から出題内容の教示を受けたという、こうした事実につきまして認めております。教示につきましては一対一の状況におきましてなされたものであるということ、そして他の受験者にその教示を受けた内容につきまして内容を伝達したこともないと、そうした説明をしているということの報告を受けているところでございます。 また、青柳前委員に対しまして調査に対しまして、漏えいを行ったのは本件受験者のみであったという旨、また、本件受験者の説明と矛盾をしないという説明をしたところでございます。 本件受験者の答案は、その内容につきまして、青柳前委員による出題内容の漏えいのみならず、論述すべき事項についての指導もあったことを示す兆候を有しているところでございまして、本件受験者及び青柳前委員の供述もこれに整合するものとなっているところでございます。 一方で、短答式試験の合格に必要な成績を得た者、全答案につきまして、これ五千三百八通あったわけでございますが、確認を行いましたけれども、同様の兆候がある答案につきましては一通も見られなかったということでございます。 また、青柳前委員が指導をしていた明治大学法科大学院、また過去に指導をしていた筑波大学法科大学院、また非常勤で指導をしていた日本大学法科大学院の修了者に関しましては、青柳前委員からの漏えいの可能性や本件受験者からの伝達の可能性もあることに鑑みまして、他の考査委員の協力も得て、複数の者の目でこれらの者の答案を精査をしたわけでございますが、漏えいの可能性をうかがわせる兆候につきましては認められなかったところでございます。 さらに、成績上位者の答案につきましてでございますが、憲法の分野の成績上位者の答案につきましても、漏えいを受けたために高得点になった可能性があることから、同様に他の考査委員の協力も得まして、複数の者の目でこれらの者の答案を精査したわけでございますが、漏えいの可能性をうかがわせる兆候は見られなかったということでございます。 そのほか、他の考査委員からの聴取の結果や試験の結果を様々な観点から分析した結果等も総合的に考慮いたしまして、漏えいにつきましては一名のみに行われまして、他の受験者に影響はなかったものと判断をしたところでございます。
○前川清成君 委員長、私、性格がおとなしいので今黙って聞いていましたけれども、私の聞いたことには何にも答えずに、これまでの答弁の繰り返しです。 私がお尋ねしているのは、この漏えい事件、青柳なのかAなのか、どちらが働きかけたのか、つまりは、どちらが主体的な役割を果たしたのか、青柳はなぜこの漏えい事件に至ったのか、その背景、動機、これは極めて大事な問題だから国会で明らかにしてほしいと、こういうふうにお尋ねしています。この点について一切答えておりません。答えさせてください。
○委員長(魚住裕一郎君) 再度の質問でございます。どうぞ、上川法務大臣。
○国務大臣(上川陽子君) 先生の御指摘につきましては、まさに大変重要な課題であるということでございまして、動機あるいは共犯の関係性ということ、まさにこの事案の本質に係る部分だということでございます。 その意味で、司法の判断にまつという、そうした告発を今の時点でしているわけでございまして、この国会におきましての答弁につきましては、先ほど御指摘がございました管理委員会からの報告ということでございまして、その上で今のような判断に至ったと、こういう説明をさせていただいた次第でございます。それ以上の答弁につきましては差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○前川清成君 昭和二十年代だと思いますけれども、並行調査に関して、この参議院法務委員会、浦和充子事件に関して参議院法務委員会が決議をいたしました。その浦和充子事件の参議院法務委員会の決議を大臣は無視すると、こうおっしゃっているんですね。
○国務大臣(上川陽子君) この参議院の法務委員会の重さということについては十分に理解をしているところでございます。 今般の内容につきまして、ただいま申し上げたような調査をいたした上で判断をしたところでございますが、今、動機に係ること、あるいは共犯に係ることということでございまして、さらに捜査をしている段階ということでございますので、その点につきましては、この場所でお答えすることにつきましては差し控えさせていただきたいというふうに存じます。
○前川清成君 また大臣、関係のないことべらべらべらべら防衛大臣のようにお答えになりましたけれども、浦和充子事件に関する参議院法務委員会はどのように決議したんですか。決議の内容を答えてください。
○国務大臣(上川陽子君) 内容につきまして不明でございますのでお許しいただきたいと思いますが、先ほどの御指摘のとおり、並行した質疑をするという、そうした重大性につきましては十分に理解をしているところでございます。 その上で、今回につきましては、今、動機と共犯関係の極めて事件の本質に係る部分の御質問と、大変重要な御指摘でございまして、まさに捜査段階ということでございますので、これ以上の答弁につきましては差し控えさせていただきたいということにつきまして御理解をいただきたいというふうに思います。
○前川清成君 大臣で、しかも法務大臣で、並行調査に関する浦和充子事件知らない方が世の中にいらっしゃったんですか。刑事事件の対象になっている事件であったとしても、それは犯罪の成否等々を判断するためではなくて、事案の本質、それに基づいてどのような政策を考えていくかに関しては並行調査しても構わないというのがこの参議院法務委員会の決定なんですよ。何で、司法の判断を待つ段階であったら大事なことだから答えない、おかしいですよ。 それと、大臣は明らかに矛盾しておられます。 今、大臣がおっしゃったように、このAについては、司法試験法の第十条に基づいて五年間の受験禁止処分になっています。しかし、この司法試験法十条というのは、情状により五年以内の期間を定めて受験禁止を命ずることができると、こういう条文であります。つまり、このAというのは、情状からしても最悪だというふうに司法試験委員会は判断したからこそ、上限の五年という受験処分を科しているわけです。 もしも、例えばAは主体的な役割を果たしていない、報道があるように青柳が横恋慕をしていて、ストーカーのように、問題を教えた。だったら、ある意味Aさんは被害者なので上限の五年という処分は受けないんですよ。五年という受験禁止処分を科したということは、誰が主体的な役割を果たしたか、どのような動機だったのか、司法試験委員会は全て把握しているはずなんですよ。把握もしていないのに上限の五年を決めたということになれば、それは軽はずみな判断をした、Aさんの受験する権利、これを不当に侵害していると、こう言わざるを得ないわけです。 大臣、あなたの答えは矛盾しています。
○国務大臣(上川陽子君) ただいま御指摘をいただきました十条の規定に係ることでございますけれども、司法試験委員会につきましては、不正の手段によりまして司法試験若しくは予備試験を受け、若しくは受けようとした者又はこの法律若しくはこの法律に基づく云々でありまして、合格の決定を取り消す、あるいは試験を受けることを禁止すると、また情状により五年以内の期間を定めて司法試験若しくは予備試験を受けることができないものとするということでございます。 これにつきましては、これを基に、十条に規定する受験禁止期間に関する処分基準というのを平成二十一年三月三十日に司法試験委員会というところで決定をいたしまして、そして、ただいまのように不正手段によって司法試験若しくは司法試験を受けて、あるいは受けようとした者ということで、四年以上の期間を定めてという規定がございまして、このケースにつきまして今のような処分をした次第でございます。
○前川清成君 だから、今、ただいまのように不正とおっしゃったから、そのただいまのようにが説明できていないんだと。どっちが主体的な役割を果たしたのかとか、動機が何だったのかとか、どこまで教えてもらっていたかとか、そんなのを判断できていないと、事実関係把握していないと五年という処分はできないんですよ。 だから、どういう根拠に基づいて五年という上限の受験禁止処分をしたんですか。一年というのもあったわけですよ。今回限り駄目というのもあったわけ。あるいは、回数制限のように三年とかいうのもあるわけ。しかし、五年にしたわけです。どうして五年なんですか。
○国務大臣(上川陽子君) 今般の事案ということでございまして、この処分基準ということに照らして、これは細かくどういう状況の中で五年が適当なのかということの一つの分類をしているところでございますけれども、この案件につきましては、不正の手段によって司法試験を受けたということでございまして、これは四年以上の期間を定めてということで、受験資格がないと、こういう判断をしたところでございます。 このことにつきましては、今申し上げたような一連の、問題を不正に入手をし、そして同時にそれについて解答をしたという、このことにつきましては極めて悪質な事案だというふうにこの委員会の中で評価をしたものというふうに考えておりまして、それにつきましては該当するというふうに思っているところでございます。
○前川清成君 委員長、具体的な事実を何もお答えいただいておりません。今の答えでも、処分基準に照らしたら四年以上五年以下の分類に当たりました、極めて悪質ですと、具体的な事実は何にも答えていただいておりません。 大臣に答える能力がないのであれば、理事会で引き取っていただいて、後日で結構ですから、政府からしかるべき答弁書を出すという約束をさせていただいたら、取りあえず次の質問に移りたいと思います。 委員長、お取り計らいをお願いいたします。
○委員長(魚住裕一郎君) 後刻理事会にて協議をいたします。
○前川清成君 このことはちょっと法務省にも言っておきたいんですけど、準備が悪いですよ。僕はあらかじめ、何の資料もないと質問できないから何か持ってきてくださいと言ったら、このA4の紙を一枚持ってきただけ。 だから、仕方なく、不正行為についてという通告をした上で、更に具体的な質問項目をそれこそ通告してほしいのであれば更に詳細な資料を持ってきてくださいねと連絡もし、かつ質問通告書の表にも書いておきましたよ。しかし、法務省から、あるいは法務省の連絡室から電話の一本もありません。 法務省は、サボっているのか、あるいは知らぬ存ぜぬを通そうとしているのか、いやいや、捜査中だということでごまかそうとしているのか、国会をばかにしているのか、大臣、どれですか。
○国務大臣(上川陽子君) 先生からの質問通告を受けた上でまた具体的な項目につきましての問合せをさせていただくということにつきまして、努力をしていなかったということでありましたら、それは大変問題であるというふうに理解をします。 そしてまた、このような形で、大変本質に係る部分につきまして、この委員会で御議論をいただき、また御意見も頂戴したいということで先ほど申し述べさせていただいたところでございますので、またやり取りを通じて御指導を仰ぎたいというふうに思っております。
○前川清成君 僕ら幼稚園児じゃないんだから、良くないよね、反省しましょうねと、こんなの国会でできませんよ。まず具体的な事実を明らかにした上で、何が問題だったのか、再犯を防止するためにどうしたらいいのか、これこそ立場の違いを超えて議論するのが国会でしょう。 それと、大臣は司法試験受験生のことを思っていないよ。それこそみんな命懸けで、人生懸けて受けているんですよ。何だ、この態度は。 この青柳、司法試験考査委員に任命したのは誰ですか。
○国務大臣(上川陽子君) この委員会の推薦を受けまして法務大臣が任命をしているところでございます。
○前川清成君 だからもう責任逃れに終始せずに私ですと答えたらどうですか。
○国務大臣(上川陽子君) この青柳委員を考査委員として指名した大臣につきましては、法務大臣が指名をいたしました。私、その折には就任しておりませんでしたので、前大臣が任命されたものというふうに理解をしているところでございます。
○前川清成君 じゃ、こんな大臣を指名したのは、私は悪くありませんと、いや、ごめんなさい、こんな考査委員を。十三年前から考査委員をやっていると。各種報道によると、えっ、あの人がこんなことをやったの、じゃなくて、明治大学の学生たちも、やっぱりあの人だったらやっていたよね、女性だけ食事に誘ったり、そういう、だからこの人だったらほかにも漏えいしているんじゃないの、明治大学の学生が答えているんですよ。そんな人を考査委員に選んでしまった、これは法務大臣の責任、私は極めて大きいと思いますよ。でも、私の責任じゃなくて、松島さんが悪いんですと、うちわも悪いし、考査委員を選んだのも全部松島ですと、こういうお答えですね。
○国務大臣(上川陽子君) 考査委員の任命につきましては、先ほど申し上げたとおり、この委員会の方から推薦を得まして、そしてその上で十分なる検証をした上で委員の任命になるということでございます。そのことにつきまして任命権者は法務大臣ということでございますので、その任命につきましてはそのような責任と権限の下で行っているものというふうに思っております。
○前川清成君 本当に、責任感とか受験生の立場とか、あるいはそもそも、どんな試験でも、大学入試でもカンニングは良くないんですよ。でも、なぜこれが大問題になっているかというと、司法の本質は公平であることなんですよ。だから、女神テミスは、片手にてんびんを持って、しかも目隠しをしておられるわけです。公平であるべき司法の入口の司法試験でカンニングがあった。これは、司法試験、明治大学の大学院の院長か明治大学の学長は司法試験問題の根幹に関わるとかおっしゃっていたけれども、そうじゃなくて、私は司法の根幹に関わると思っています。 刑事告訴したとおっしゃるけれども、これは国家公務員法百条の一項。罰則はというと、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金なんですよ。仮にこれが有罪だというふうに認定されたとしても、簡易裁判所の略式命令で終わってしまうんですよ。事の重大性に比べて私は罪が余りにも軽いと思います。 その上で、そもそも法科大学院のことを申し上げさせていただきたいんですが、何年か前に慶応大学でも同じような事件が起こりました。そのとき私はこの法務委員会で、法科大学院の教員が司法試験考査委員を兼ねるべきではないというふうに申し上げました。なぜならば、今までの法学部であれば、法学部学生の大部分は司法試験を受けないわけです。しかし、法科大学院の学生というのは、全員司法試験を受ける。司法試験に合格したいわけです。片や、法科大学院の教員の側も、文科省が実情を無視して七十四校も認可してしまった。だから今生き残りが大変厳しい。教員の方も何としても合格させなければならない。教員は合格させたい、受験生、法科大学院生の方は合格したい。構造汚職という言葉がありましたけれども、法科大学院の教員が考査委員を兼ねるということは構造的にカンニングの危険をはらんでいるわけです。 そこで、今度こそ、私、慶応大学のカンニングのときも申し上げましたけれども、今度こそですよ、司法試験の考査委員から法科大学院の教員は排除するべきだということを御提案申し上げたいと思います。法科大学院の教員を排除しても、法学部にもたくさん教員はいます。あるいは、裁判官、検察官あるいは弁護士。憲法も知らずに、民法も知らずに、あるいは刑法も知らずに、訴訟法も知らずに裁判できるはずもないんですから。実務家だって十分成り立つと思います。 それともう一点、今日、文科副大臣に来ていただいたので、一つだけ御検討いただきたいんですが、私は前から、法科大学院の教員で実務資格を持っていない人、つまりは司法試験に合格していない人が大半を占めている。法科大学院、文科省の基準によると、七割は学者でも構わない、司法試験合格者は三割以下で構わない、三割いればいいということになっています。そもそもこれもおかしいんじゃないですかと。法科大学院というのは、これまでの法学部と違って実務家を養成する学校です。自動車の免許を取るための教習所、教習所の先生は一〇〇%運転免許を持っておられます。法科大学院だけは免許を持っていなくてもいいと。これも何か上げ底なような気がしています。それこそ……
○委員長(魚住裕一郎君) 時間が過ぎていますので、おまとめください。
○前川清成君 もう時間ですか。
○委員長(魚住裕一郎君) 時間です。
○前川清成君 ロスタイムもっとあると思うんですけど。
○委員長(魚住裕一郎君) いや、ないです。
○前川清成君 今度こそ、今度こそ再犯防止というのを、今日この場所で、言い逃れして済まそうというんじゃなくて、大臣が本当に再犯防止しなきゃいけないんだとおっしゃるのであれば、今提案した、せめて考査委員、法科大学院教員から排除すると、このこと自体はお決めをいただきたいと思います。 この二点お尋ねして、じゃ、残念ですけれども質問は終えて、また別の機会に徹底してお尋ねしたいと思います。 以上です。
○委員長(魚住裕一郎君) 答弁ありますか。 では、まず丹羽文科副大臣。
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えさせていただきます。 法科大学院におきましては、実務教育の導入も併せて実施することとされております。このため、法科大学院の全体のカリキュラムの中で実務教育の導入部分の占める割合を考慮して、実務家教員についてはおおむね二割以上と整理されたということを司法制度改革審議会の意見書から承知いたしております。 先生がおっしゃることも、もちろんしっかりと今後検討の中の課題に入れさせていただきたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君) 平成十九年の様々な事犯以降、先生からも御提言をされ、またここに至っているということ、また再発したということについては非常に遺憾に思うところでございます。 このことにつきましては、ワーキングチームをしっかりと立ち上げさせていただきまして、徹底した原因究明とそして再犯防止につきまして、そして、その再犯防止の中には、ただいま先生がおっしゃったような御指摘、大変重く受け止めさせていただいておりますので、このことも含めてしっかりと検討し、対策を講じてまいりたいというふうに思っております。
○前川清成君 徹底した原因究明のためには、まずは具体的な事実を明らかにしていただかないと原因究明はできませんから、そのことだけ念のため申し上げて、質問を終わります。
○真山勇一君 維新の党、真山勇一です。どうぞよろしくお願いします。 今、前川委員の問題提起、本当にまさにそのとおりだなというふうに私も聞いておりました。この事件が起きて、一体どうしてこういうことが起きるんだろうか、私考えてみて、そして、やはり司法試験、本当に大事な重要な試験が漏れるという、そんなことがあってはならない。 例えば、答えを教えるということでいえば、私なんかの経験でいえば、小学校のときに漢字のテストとか算数のテストのときに、そのテストの前に担任の先生が、この辺よく勉強しておきなさいよ、そう言われて、あっ、もしかするとこれあしたのアチーブメントテスト出るんじゃないか、そこを一生懸命勉強したことがあります。次の日、先生から、君、いい成績取れたね。本当にうれしいじゃないですか。これはかわいいですよ、こういう試験なら。 でも、これ司法試験ですから、やっぱり司法試験を受ける学生たちというのは、私は直接はそういうことの世界には関係しませんでしたけれども、司法試験を受ける学生さんたち、話をして、本当に、自分が司法の世界で生きるという、その生きがいを求めて試験を受けている。本当に一生を懸けて、先ほどもありましたけれども、一生を懸けてやっているものなんですね。ですから、やっぱりこういうことが本当にあってはいけないというふうに思って、考えてみると、二〇〇四年、このときもあった。このとき、細かい事情は別にして、やはり構造的な問題は同じなんじゃないか、そういう印象を私は受けました。 まさに、受験する生徒と受験問題を作る先生がほぼ日常的に接するような機会がある。この中で、やっぱり問題が漏れないようにするのは、恐らく普通の考え方でいったら無理ですよ。それは、何らかの形があって漏れてしまうというふうに考えるのが普通だと思います。あるいは、大学の先生というのは、それこそ聖職と言われていますから、そういうことがない、そういう基本に基づいてやっているのかもしれませんけれども、でもやっぱりふだんから学生と交流をしている。特に、大学の先生、先生というのは生徒と交流するということが授業の大事な目的なわけですから、やっぱりそういう中でこういうことがあるかもしれない。これは前回の事件もそうだったし、今回の事件もまたそういうことが原因になって、やはり構造的な問題。 私は、先ほど前川委員から出ましたけれども、前回のときに、何で、この辺をもう少ししっかりと見極めてやはり改革していかなければならなかった、そのことを考えなかったのかなという、そんな思いがして、なぜそのとき、疑惑で、結局前回は事件にならなかった。今回は告発していますから、もう事件と呼んでいいと思います。ですから、そういうふうな曖昧な、疑惑がはっきりしなかったからということで処置、余り厳しくやらなかったということがあるんだと思うんですけれども、まず伺いたいのは、なぜこのときに、この事件に対する処置、再犯を防ごうということ、どんなことをとったのか、何でこのことがまた起きるような構造的な原因をそのままにしてしまったのか、それについてまずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(黒川弘務君) 委員御指摘の二〇〇四年のとき、慶応大学関係で同じような話があった際でございますけど、その際、まず二〇〇四年の事案につきましては、今回のような問題自体の漏えいということではございません。慶応大学の先生が今年受験するような方々に対して答案練習会を繰り返し、その際、司法試験の中で使われたような素材について教えたのではないかという疑惑があったということでございます。 いずれにしても、二〇〇四年の事案のときにとらせていただいた再犯防止措置といたしましては、まず、今、前川先生あるいは真山先生から御指摘あったとおり、大学の教員の方々の数、これをまず縮小させました。その上で、また新たに考査委員になっていただく方、またこれまで考査委員であられた方々について、その遵守事項を明記させていただいています。 具体的には、考査委員に選任された後には、法科大学院在籍三年次の者あるいは修了者の者に対して教育の機会、接する機会は自粛するようにしていただきたい等々の遵守規範を設けて徹底させていただいたところでございます。
○真山勇一君 ちょっとやっぱり分からないのは、法科大学院の先生を減らせば防げると思ったのか。私はそうは思いません。 それから、遵守事項、私も資料でいただいています。これを見ると非常に、平成二十二年改正、十九年に決定ということですから、ちょうどこの事件が起きた直後ぐらいになるんですかね、その後ですね、その後のときに改正しているんですけれども、改正しているというふうに伺っています。 ただ、そういうことがあった後改正したといっても、以下の事項を遵守するということで出ているんですが、学生に対する指導ですとか、示唆を与える結果となることのないように十分留意する、それから、グループへの関与は行わないと。非常に、このぐらいのもので本当にこの事件の再発を防ぐ、十分だというふうに考えられたんですか。
○政府参考人(黒川弘務君) まず、冒頭でございますが、先ほど私、二〇〇四年の事件と申しましたが、二〇〇七年の誤りでございましたので、訂正させてください。 そして、今、遵守事項としてこれでは足りなかったのではないかという御指摘でございますが、元々ここは、あくまで遵守事項といいますか、指導の仕方あるいはやり方についてお願いしている規範でございまして、そもそも、問題自体を漏らしてしまうとか、これはすなわち犯罪行為でございますので、通常の大学の先生方の行動様式として、こういうことに気を付けてくださいというのりをより越えてしまったことでございます。 その意味で、この遵守事項を制定した際に、そこまでのことはないのではないかという私どもの甘い認識があったということはそのとおりでございますが、遵守事項の制定だけで足りなかったのではないかという御指摘については重く受け止めまして、今現在、再発防止のためのいろいろなスキームを、大臣の指示の下、これからつくらせていただきますので、その結果を踏まえて適切な対応を取ってまいりたいと思います。
○真山勇一君 まさに、やはり再発防止のそれを徹底してやっていかなければ、これ、割合といろんな事件なんか見てみますと、もう本当にはっきりしているような気がするんですよ、どこに原因があるかということは。ですから、やっぱりその辺をしっかりと、ワーキングチームつくるということですけれども、やっぱりそれしっかりやっていかなくちゃいけないというふうに思うんです。是非、それは徹底的に、そして素早く、速やかにやっぱりやっていくべきだというふうに思いますので、お願いしたいと思うんです。 次に、ちょっと私、気に掛かることを伺いたいんですが、先ほどの前川委員の質問で私もなるほどというふうに感じたんですが、今日の事件のこの説明の報告書を見てみますと、二枚目のところで、司法試験委員会で悪質な不正事案と判断したということで、まず本件受験者に対しての処分というのが先に来て、そして、また、青柳前委員につきましてはということで書いてあります。普通の考えでいうと、やっぱりこういう書き方というのは、前の方に大事なことがあって、次に、こういうことがありますという書き方をしますね。 そうすると、先ほどのやり取りを踏まえてなんですが、今回のこの事件の動機などから考えて、それから大臣の説明、受験者Aさんと青柳教授、一対一で教示を受けた、内容はほかに伝達していないという言い方、こうしたことから判断をすると、今回のこの事件の主従、どちらが主でどちらが従なのか、あるいは両方とも同じなのかということを考えると、これはやはりこの書き方でいうと、Aさん、これが主、働きかけたのかな、そういう気もします。青柳前委員は何らかの形で教示せざるを得ないようなことがあったのかなというようなことも感じます。 ただ、新聞の報道を見ていただくと、新聞はほとんど青柳教授の名前を先にもちろん出していますよね。これ、私が考えるならば、刑事告発した方がより重いことだと思いますので、この例えば書き方でも、青柳前委員という部分の方がこの受験者の方よりも前に説明がある方が自然だなというふうに思うんですけれども、この説明の仕方というのはどうしてこういうふうになったんですか、教えてください。
○政府参考人(黒川弘務君) 大臣の報告についての書き順番についての御指摘だと思いますけれど、私どもは、特に、受験者Aさんですか、こちらと青柳元委員についてどちらが主従という認識に基づいて書いたものではなく、ある意味時系列的な理解で、まず行政処分がこれは先行しておりますので、そして刑事告発がその後でございましたので、時系列に沿って書き下ろした方が分かりやすいのではないかという観点で書いたものでございます。
○真山勇一君 時系列、分かりやすいかもしれませんけど、やっぱりその説明じゃ受験生に対して非常にこれは冷たいですよ。だって、青柳前委員は、非常勤ですけれども国家公務員でしょう。漏れたという事実、そしてその事件に関係した二人、やはり官庁、役所、監督する立場といったら、青柳前委員が何をしたか、どういうことが起きたのかということが大事であって、受験生を先に扱う、時系列かもしれませんけれども、私にはそれは言い訳としか聞こえません。やっぱり、逆に言うと、今回の漏れたのは受験生のせいだというふうに押し付けているような、そんな気さえします。これを見るとそういう気がします。 なぜか。だって、先ほどの大臣の答弁の中では、しっかりした動機のその理由とか、細かい細部が私たちに伝わっていないんですから。私たちは、今回の報告を基にいろいろ考えると、そういうことしかちょっと想像できないというふうに感じます。やはり、これは、その辺のどうやって漏えいしたかということは、これは本当にはっきりとまず我々に説明をしていただきたいということが一つ。 それから、ワーキングチームつくるとおっしゃいました。いつまでにこれを出すか。やはり早めにやっていくことが非常に大事だと思います。そして、法案を改正するとか大きな問題はあるかもしれませんけど、できることはあります、これ。すぐにできることがあると思います。これを是非やっていただきたいので、具体的にワーキングチームをつくってどういうふうなことをいつまでにやるつもりか、その辺の決意を是非聞かせてください。
○国務大臣(上川陽子君) この事案につきまして一番初めの説明を受けたとき以来、大変司法試験というのは重要な試験で、しかも公平公正になされる。そうしたことを鑑みてみましても、大変今回の事案につきましては重大な問題であるというふうに認識をしたところでございます。 そして、かつてこうした類似のものがあったのかどうかということにつきましては、その時点におきましては、先ほど話がありました二〇〇七年の段階であったということでございまして、そのことについては今のようなやり取りにならなかったということでございました。また、遵守事項につきましても、再発防止ということで決めたという内容でございました。 不正が認められたということになりますと、そのことに至る背景も含めましてしっかりとやはり原因を究明しなければいけない。その場合におきましても事実の認定も含めまして丁寧にやらなければいけないということでありますが、もう既に次の年の試験もカレンダーの中には控えるわけでありますので、御指摘のとおり、可及的速やかにこのグループを立ち上げさせていただきまして、そして客観、中立の立場から厳正に調査をした上で、そして、その結果につきまして、取り得る対策については、幾つか今御指摘いただいたように、法律的な案件に至るようなことになれば時間は掛かるわけでありますけれども、しかし、すぐにできることについてはその判断をし、そしてスムーズに移行することができるようにしていくということも併せて日程感も持ってしっかりやってまいりたいというふうに思っているところでございます。
○真山勇一君 本当に早い進行を是非お願いしたいというふうに思います。 やはりこの問題は大きいので、今日だけじゃとても、私もまだ伺いたいことがあって、それを伝えられないので、是非またこういう問題の委員会をやっていただきたいというふうに思うんですけれども、構造的な問題をとにかく解決するために、再発防止と言っていますけど、再発じゃないんですよね。もう二度あったんですよ。二度あることは三度あってはいけないんですよ。それを是非肝に銘じてこの改革やっていきたい、私たちもいきたいし、是非やっていただきたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 大臣がこの青柳氏の事件そのものについて詳細は答弁されないというこの下で、この集中的一般質疑を提案された与党の責任は、私、重大だと冒頭申し上げておきたいと思います。 事実について、これは答えられるだろうと思うんですが、論文式の出題について、問いに相当する内容というふうに先ほど答弁されましたけれども、漏えいしたものですね、これは、つまり現実に出題された問題と同じものないしはほぼ同じものという趣旨なんだと思うんですよ。そう私は受け止めましたが、それでいいかということと、それから、短答式についてもこの受験生が高得点だったという報道もありますが、短答式の問題についても漏えいが疑われるということでいいですか。
○国務大臣(上川陽子君) 一点目の御質問でございますけれども、問いのほぼ内容、全容というようなことだということでございまして、そのとおりであるというふうに報告を受けているところでございます。 それから、短答式の件につきましてもお触れいただきましたけれども、こちらにつきましても蓋然性があるという、そうした認識をしているところでございます。
○仁比聡平君 こうした問題が、先ほど来議論のあるように司法試験とそして司法の公正さを打ち壊してしまう、そして、プロセスとしての法曹養成という、学部、ロースクール、司法試験、司法修習というこのシステムそのものの信頼を壊してしまう重大な問題であって、その中心的な役割を担うロースクール教授、考査委員が倫理違反を繰り返しているという、こうした事案だということを私しっかり踏まえて、これからの原因究明と再発防止に当たっていただきたいと思うんです。 というのは、先ほど来議論のある八年前の慶応大学ロースクールの事件ですね。これは八年前、つまり二〇〇七年なんですが、平成十九年ですが、大臣、青柳前考査委員が最初に考査委員に任命され、その後ずっと継続していると思いますが、それはいつですか。
○政府参考人(黒川弘務君) 青柳委員は、司法試験考査委員として平成十八年に初めて任命されまして、その後、今回の司法試験までずっと継続しております。
○仁比聡平君 その八年前の事件、つまり平成十九年に起こった事件の時点で青柳前委員は考査委員なんです。しかも、憲法、公法の考査委員なんですね。 あの事件は、慶応大学の教授が公法系の論文担当の問題を、先ほどお話ありましたが、答練で、答案練習会で繰り返し提起していたのではないかなどの問題だったんですけれども、それを目の当たりにしているわけですよ。あのときその慶応大学の教授は、口伝えでその年度の出題を、あるいはその素材を知ったということを、当時の官房長の答弁があるんですけれども、その憲法、公法の考査委員の中に青柳氏はずうっといるんですね。そして、その慶応大の漏えい事件を目の当たりにした。 その下で、平成十九年の九月の十二日に司法試験委員会の決定として、先ほど指摘をされた考査委員の遵守事項というのが出されました。これは、考査委員は任命された日から司法試験の実施が終了するまでの間、指導に当たってはならないということを柱にしたものなんですよね。私が申し上げたいのは、これは、現実にはこの遵守事項違反という実態が常態化しているのではないのかということなんです。 今度の青柳事件が発覚して後の、ちょうど法務省前で合格発表を確認に来た受験生、合格者の数々のインタビューが取られておりました。あるいは、明治大学を始めとした学生、ロースクール生のインタビューもたくさんメディアに出ておりますけれども、そうした学生たちのそのコメントを総合すると、私は、結局この考査委員がロースクール生やその修了者を指導してはならないというこの遵守事項は完全に有名無実化している。指導を行うのは当たり前になっている。その下で、特定の、あるいは特定の人たちの指導に熱心だなどというこの青柳氏に対するコメントもあるわけでしょう。 この遵守事項が守られないことが当たり前になっていると、大臣はその認識がありますか。
○国務大臣(上川陽子君) 遵守事項につきまして、平成十九年にこの慶応の事態を受けまして作られたということでございまして、これが考査委員に就任をするに当たって確認をしながらやってきたというふうに報告を受けているわけでありますが、しかし結果としてこのような事態が起こっているということ、そしてこれに係る様々な、今のような御指摘もございましたけれども、ということになりますと、ここにも本質的な問題が潜んでいるのではないかというふうに、私自身は極めて大事に、重要なことというふうに考えているところでございます。
○仁比聡平君 八年前、この遵守事項について、私はこれ、何の決め事なのか分からないじゃないか、これに反したらどうなるのかはっきりしないじゃないかと、当時の大臣にお尋ねをしたけれども、そこはこれから勉強していきたいというような趣旨の御答弁にとどまったんですね。 これに反すれば社会的にただされるということをはっきりした禁止規範にしないことには、そのことをはっきりさせないことには、こんな決定を出しても結局何にも守られない。それは、考査委員やあるいはロースクール教授としての倫理、これを投げ捨ててしまうという姿を野放しにするということになるんですよね、試験委員会が。 そんなことは絶対にあっちゃならないと思うんですが、先ほど官房長から、私ちょっと耳を疑う答弁伺った思いがあるんですよ。この試験委員会の決定を言わば作ってきたというか、の立場で、甘い認識であったと御答弁ありました。それは、大臣も含めて法務省として、この遵守事項の性格について甘い認識だったんですか。
○国務大臣(上川陽子君) 今の遵守事項、違反事案があったということを踏まえた上での再発防止ということで作られた極めて大事な遵守項目である、一つずつ照らしてみても項目であるというふうに思っておりまして、しかし結果としてこのような事態が生じているということ、そしてこのことが発生してからの一連の様々な状況をいろんな方が御指摘をされるということを鑑みてみますと、この遵守事項を、高い倫理性の下で司法分野においての指導者が持つべき倫理規範について、持てなかったということにつきましては、極めてゆゆしきことだというふうに思っているところでございます。
○仁比聡平君 今回の青柳氏の事件は、結局、出題そのものを漏えいしたと、恐らくそういう認定をされたんだと思うんですよ。だから、これが国家公務員法上の秘密の漏えいだということになって、こういう事件になって公表された。 けれども、遵守事項違反ということが常態化しているというのが現実だとすると、この遵守事項に違反していることが仮に発覚をし、ロースクール生がおかしいと思って試験委員会に言ったとしても、それは何の処分も受けないし、公表もされないということにこれまでなってきたのではないのか。先ほど官房長は、大学の先生方に気を付けてくださいという趣旨にこの遵守事項を説明をされて、それは甘い認識であったという、そんな御答弁だったと思うんです。 そういう性格の遵守事項があるから再発は防止できるなんというような論はもう成り立たないぞと厳しく申し上げて、恐らく事実関係、これ以上お尋ねしてもお答えにならないんでしょうから、私、この委員会の運営との関わりで、大臣にもう一問伺いたいんです。 当委員会には民主党などが提出をされた人種差別撤廃基本法案が係属をし、八月六日にこの委員会で実質審議を行いました。ところが、その後、いわゆる四党協議、自民、公明、民主、維新による協議が行われ、その詳細は理事会オブザーバーである私にも分からない、そうした状態で今日まで来ているわけです。 議員立法というのは、こうして既に実質審議に入っているわけですから、その扱いというのは委員会の問題なのであって、修正を含めて法案の扱いは理事会、理事懇談会の合意を踏まえて、国民の皆さんに明らかになるように必要な委員会質問を行う、研究者や当事者や自治体関係者の皆さんなど参考人の質疑をきちんと行う。そうやってしっかり国会として行っていくということが私当然だと思うし、八月六日には、ヘイトスピーチ根絶の趣旨については全会派それは共有をしているということが改めて確認されたわけですから、ならばなおのことだと。そういう十分な審議を行っていくべきだと私は思うんですけれども、大臣、御感想があれば。
○国務大臣(上川陽子君) ただいま御指摘の法案につきましては、議員立法ということでございまして、四党の間で協議が行われているということにつきましては承知をしているところでございます。 まさにこの委員会、国会の中での審議の進め方に係る御質問ということでございまして、大臣としての感想を述べるということにつきましては、その立場にないということを御理解いただきたいというふうに思うところでございます。
○仁比聡平君 法務省としては、大臣としてはそういう御答弁になるんだろうと思うんですね。 ところがと、官房長にお尋ねしたいんです。 こうした委員会運営をめぐって様々な議論があっている。八月二十六日に久しぶりの理事懇談会が行われました。これが散会した後に、官房長は民主党の理事に追いすがって、と私には見えたんですが、どうすればたたき台として受け止めていただけるのかと。つまり、この議員立法について、与党が議論をしておられる、民主党はたたき台を求めておられる。このたたき台をどうすればたたき台として受け止められるのかというふうに官房長が民主党理事に言っているというのは、これ一体どういう意味なのかと。議員立法の扱いについて法務省大臣官房が何かそんなことやっているんですか。
○政府参考人(黒川弘務君) まず、誠に恐縮でございますが、委員御指摘の日時、場所で私が民主党の理事の方と接触させていただいて、一体どのようなやり取りをしたのかについて今具体的な記憶はございません。 その上で、四党協議の中で、役所としては、法務省所管の所管行政の中で御質問があればお答えし、いろいろな説明もさせていただいてきているところでございます。
○仁比聡平君 参議院議員会館の二階のエレベーターホールで、私がいる目の前で先ほど申し上げたようなことをやっておられたじゃないですか、うなずいておられるけど。 そんなに言うなら、私、ちょっと耳に入って、ちょっと確認したいんですけど、法務省が労働組合の全国団体に働きかけて、多方面に、盗聴法など一括法案、私は反対しましたが、この後趣旨説明を行うとされていますが、これを何とかしてくれと働きかけてきたというのは事実ですか。
○政府参考人(黒川弘務君) そこの詳細について私は承知しておりませんけれど、今委員御指摘の連合の関係の方がこの刑事訴訟法を議論する法制審議会の主要メンバーとして入っておられまして、この法制審議会の意見形成に尽力されたということがございます。 その関係で、その団体の方のみならず、この法制審議会の運営に御協力いただいてきた方々がこの国会でのこの法案の成立を望んでおられたという背景があることは事実でございます。
○委員長(魚住裕一郎君) 仁比君、時間ですのでおまとめください。
○仁比聡平君 お認めにならないけれども、結局、この間、あなたを始めとした法務省が取ってこられた態度というのは、何が何でも刑訴法等盗聴法など一括法案の審議入りの条件づくり、それをのりを越えて行っているのではないかと私言わざるを得ないと思うんです。 我が党は、本会議質問で問うたとおり、重大な憲法違反の治安立法であり、刑訴法等一括法案を廃案にすべきだと考えておりますが、たとえ賛否の立場は違っても、この国会状況の下で残りの定例日を考えたときに、慎重、十分な審議を行うというような条件はどこにもない、たとえ趣旨説明を行っても、これはきっぱり廃案しかないということを強く申し上げて、質問を終わります。
○田中茂君 日本を元気にする会・無所属会、無所属の田中茂です。 今日は司法試験漏えい問題について、大分皆さんとの質問も重なってきますのですが、先ほど大臣の答弁をお聞きしていますと、これ、刑事告発されていることもあり、大臣の答弁も限定されてきておりますので、私は、今日は一般質問ということもあり、別件について質問させていただきます。 ただ、今回、やはりこの司法試験制度又は司法制度全体を揺るがす、根幹を揺るがす重大事件でもありますので、一点だけ、この司法試験漏えい問題について質問させていただきます。 この司法試験委員会、七名のメンバーだと思うんですが、あと考査委員メンバー、約百三十人、この構成を見ると、まだまだ問題点があるのではないかなと。その構成をしている人たちを見ますとですね。 そこで、二〇〇七年の慶応での問題で検討された再発防止が全く機能していなかったわけで、作問を担当する考査委員の選任方法や在り方の抜本的な見直しを考えるべきだと思いますが、その点、大臣の御見解をお聞かせいただけませんでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 今回の事案が発生するということの際に、やはりこれにつきましては、過去そうした事案があり、また再発防止についても対策を講じてきたと、しかし、それにもかかわらず再び発生してしまったということについては、大変重大な問題であるというふうに受け止めさせていただきました。 そこで、再犯防止策を含めまして、事態のしっかりとした究明を図るということも併せて、このグループ、ワーキングチームを立ち上げるということにつきましては、客観的にも十分にしっかりと公正なものであるような形になるように進めていかなければいけないというふうに思った次第でございます。 そして、考査委員の任命につきましての選任の仕方そのものにつきましても、このプロセスの中で問題があるというふうであるならば、しっかりとそれに対しても対応策を講じなければいけないと、こういう問題意識を持って臨んでいるところでございます。 ただいま委員からも様々な御指摘があり、また、かつてもそうした御指摘があったということも承知をしているところではございますが、予断を持つことなく、しっかりと取り組んでいこうということでまいりたいというふうに思っております。
○田中茂君 先ほども言いましたように、この問題は司法制度全体の根幹を揺るがす大問題でありますので、単なるワーキンググループをつくるというのではなく、実りある、ワーキンググループとして成果が上がるような、そのような報告を是非とも私は受けたいと思っております。 次に、私は別件と言いましたが、実は例の寝屋川の中学一年生の男子生徒と女子生徒が殺害され、発見され、被疑者も逮捕されたと、この件であります。 私の見聞はメディア報道のみで、現段階で断定的なことは言えませんが、被疑者は二〇〇二年にも同様の事件を起こして何度かの逮捕歴があったと聞いております。過去の事件では命を奪われるには至りませんでしたが、今回の犯行はより凶悪化し、悲惨な結果となったわけであります。これを見ると、逮捕後の更生が機能しているのかと疑わざるを得ないわけであります。 一般に、異常性愛犯罪の再犯率はかなり高いと聞いております。このような犯罪者からは断固として健常者を守らなければならない。特に、幼い子供たちに対しては、親はもちろんですが、周囲や地域も一丸となって守るべきであると考えております。 このような事件が起こるたびに、米国、イギリス、韓国等での犯罪者情報公開法、いわゆるミーガン法ですが、の導入が言われます。この件は平成十七年頃から法務委員会でも何度も何度も繰り返し質問されていますが、こういった法制度が導入されたからといって、性犯罪の防止や再犯防止にどの程度効果的であるかという点は確かに議論の余地はあると思います。また、このような再犯防止策が犯罪者の社会復帰を妨げているという批判もあるのは承知しております。しかし、このような犯罪を未然に防ぎ、被害者をできる限り少なくしていくのは当然であります。また、異常性愛犯罪者に対する更生という観点からも、全体的な見直しと厳格化が必要ではないかと考えております。 そこで、去る三月二十六日の法務委員会で私は性犯罪者に対するGPS監視等についても質問をしておりますが、その際に政府参考人から、我が国においても受刑者処遇プログラムとして平成十八年から刑事施設において性犯罪再犯防止指導等を導入しているとの説明を受けております。これが一体どのような指導を行われているのか、具体的にお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(小川新二君) 刑事施設におきます性犯罪再犯防止指導につきましてお尋ねをいただきました。 まず対象者の選定でございますが、強制わいせつ、強姦等の性犯罪を行った受刑者につきまして、再犯につながる問題性の大きさなどを判定いたします。そして、常習性、反復性が認められるなど、性犯罪の原因となる認知の偏りや自己統制力の不足等がある者を選定いたしまして、性犯罪再犯防止指導を行っているところでございます。 実施体制でございますが、平成二十七年度現在で十九庁の刑事施設において実施しておりまして、性犯罪につながる問題性に応じまして、高密度、中密度、低密度のいずれかのプログラムを受講するかを決定しております。高密度につきましては八か月にわたりまして全六十五回、中密度につきましては六か月間にわたりまして全五十四回、低密度につきましては三か月にわたりまして全十七回の指導を行っております。 指導内容でございますが、欧米諸国におきまして実施され効果が認められております認知行動療法等の手法を取り入れて作成したプログラムに基づいて実施をしております。 指導方法でありますが、同様の問題性を持つ者を数名の集団に編成いたしましてその問題について話合いを行わせるグループワークを用いております。性犯罪の背景にあります自己の問題性を認識させ、その改善を図るとともに、再犯しないための具体的な方策を習得させることを目標として実施しているところでございます。
○田中茂君 その指導者というのはどういう方たちがやっていらっしゃるんでしょうか。 また、先ほど高密度、中密度、低密度とおっしゃられましたが、その期間というか、それには何か、それ以上掛かる人もいれば、その辺の判断は難しいとは思うんですが、どういう判断でされているんでしょうか。
○政府参考人(小川新二君) 指導の実施者でございますけれども、刑事施設の職員が担当する場合もございますし、また、認知行動療法等の技法に通じました臨床心理士の方にお願いをしまして、処遇カウンセラーとして協力をいただいたりもしております。 また、プログラムの内容の関係でございますけれども、一応標準的なプログラムを作っておりまして、指導の回数や期間につきましては先ほど申し上げたとおりでございますけれども、まず最初にオリエンテーションを行いまして、それから、本科といたしまして、先ほど申し上げた高密度、中密度、低密度という指導を行いまして、さらに、指導を行った後にメンテナンスということでフォローアップも行っているところでございます。
○田中茂君 それでは、ちょっと別の観点からお聞きしたいんですけど、過去において、あらゆる性犯罪に関して、性犯罪の全体数に対して、再犯を繰り返している割合を教えていただけませんでしょうか。また、性犯罪で保護観察中に再犯した割合も教えていただければと思います。
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。 平成二十六年版犯罪白書というのがございまして、この中で、平成二十一年に刑事施設を出所した受刑者のうち、平成二十五年までの五年以内に再犯により再び刑事施設に入所した者の統計を取っております。 これによりますと、当初の刑務所の入所が強姦罪で入った者につきましては、この五年以内に一六・九%が再入所をしております。三百九十七人中六十七人でございます。それから、最初の入所が強制わいせつ罪の者につきましては、二九・一%、これ三百八十一人中百十一人でございました。 また、もう一つの質問であります保護観察中に更に再犯を犯した人数でございますが、これはちょっと統計の取り方がまた別口なのでございますが、同じく平成二十六年度の統計では、保護観察が開始した際の非行罪名が強姦罪、これは強姦致死傷罪を含みますが、強姦罪、強盗強姦罪、それから強制わいせつ罪、この強制わいせつ罪につきましては強制わいせつ致死傷罪を含みますが、このいずれかに該当する者で、平成二十六年に保護観察が終了した者は九百五十一名でした。このうち保護観察期間中の再犯、再非行により新たな処分を受けた者は七十五名でありまして、さらに、そのうち、その再犯罪名が性犯罪であった者は二十一名でございました。
○田中茂君 その人数が多いか少ないかというのは人によるんでしょうけど、結局、再犯やっている人たちもかなりいるわけであります。このプログラムが効果があるのかどうかは別としても、性犯罪の再犯防止がなかなか困難であるならば、人権的観点とか維持管理コスト面でも難しいと思われているGPSによる監視等による抑止力も必要ではないかと、そろそろ真剣に検討すべきではないかとも思っております。 GPSを含む位置情報確認制度は、英国、フランス、ドイツ、スウェーデン、米国、カナダ、あと韓国でも運用されております。大臣は今国会の所信表明で、「犯罪に戻らない・戻さない」宣言をされました。その趣旨は理解しますが、何よりも罪のない子供たちをこういった異常性愛犯罪者の被害に遭わせることが二度とないように再犯防止に効果的な制度をなるべく早く導入すべきと考えておりますが、この点について大臣の御見解をお聞かせください。
○国務大臣(上川陽子君) ただいま委員から御指摘いただきました幼い子供たちが性犯罪の犠牲になるというようなことについては、二度と起こしてはならないと、そういう意味での再犯防止については極めて重いテーマということでございまして、しっかりと取り組んでいかなければいけないと思っております。 先ほど御指摘のGPS装置の装着等の義務付け制度ということで、海外調査もいたしたところでございますが、やはり何よりもエビデンスベースのしっかりとした検証も必要であるという認識をしておりまして、そうしたことも踏まえまして、様々な問題あるいは視点から検討を更に慎重にしていく必要があろうかというふうに思うところでございます。 こうした御指摘いただきました問題点につきまして、また性犯罪に対する処遇ということにつきましても、施設内におきましての様々な取組ということについては力を入れてきているところでございまして、その再犯防止を図るためには総合的にしっかりと取り組まなきゃいけないということでございます。 その意味で、GPSの各国における取組につきましても、その検証をしっかりとまたフォローさせていただきながら、またその大きな対策の一つとしての御提案ということでございますが、検討に付したいというふうに思っているところでございます。
○田中茂君 質問でも言いましたが、「犯罪に戻らない・戻さない」という言葉どおりに、罪のない子供たちをこういった異常性愛犯罪の被害者に断じてさせないという決意の下で再犯防止に臨んでいただきたいと、そう思っております。 そこで、今回の司法試験漏えい問題の件でありますが、言語道断であり、司法を担おうとする人がこういった姿勢で受験に臨むというのは信じ難いと、そう思っております。 ですが、一方で、私が本年六月十一日の法務委員会で質問したように、法科大学院の生徒不足や司法試験受験者の減少等の状況を考えれば、大学側としては一人でも多くの学生を確保し、合格者を一人でも増やしたいはずであります。また、たとえ作問できる人材がいないとか様々な理由があるにしろ、学生とじかに接し、教え子だったらなおさら合格してほしいと思うのは、人情的にも理解ができるところであります。このように利害が重なる大学の教官を試験に関わらせること自体に問題があるわけで、根本からの改革をすべきだと、先ほども言いましたように、私はそう思っております。 考査委員の遵守事項の違反者に対しては罰則もなく、司法をつかさどろうと考える人が試験問題の漏えいを考えるとは想像だにはしないと、司法試験の出題者がそんなことをするとは考えてもいなかったとか、そういう性善説ではこの問題の本質性を見失うわけであります。法務省として、断固とした姿勢で本件の背景を含めた調査と処罰、明確な再発防止を、先ほどワーキンググループをつくるとおっしゃっていましたが、是非とも考えていただきたいということで、私の質問を終わりにします。 ありがとうございました。
○委員長(魚住裕一郎君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(魚住裕一郎君) 刑事訴訟法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。上川法務大臣。
○国務大臣(上川陽子君) 刑事訴訟法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 刑事手続については、近時、捜査、公判が取調べ及び供述調書に過度に依存している状況にあるとの指摘がなされています。このような状況を改めて、刑事手続を時代に即したより機能的なものとし、国民からの信頼を確保するため、証拠収集手続の適正をより一層担保するとともに、取調べ以外の証拠収集方法を整備するほか、犯罪被害者を含む刑事手続に関与する国民の負担の軽減や被告人の防御活動への配慮等を通じ、公判審理をより充実したものとすることが喫緊の課題となっています。また、国民が安全で安心して暮らせる国であることを実感できる世界一安全な国、日本をつくるという観点からも、その基盤となる刑事手続の機能の強化が求められています。 そこで、この法律案は、刑事手続における証拠の収集方法の適正化及び多様化並びに公判審理の充実化を図るため、刑事訴訟法、犯罪捜査のための通信傍受に関する法律、刑法その他の法律を改正し、所要の法整備を行おうとするものであります。 この法律案の要点を申し上げます。 第一は、取調べの録音・録画制度の創設であります。すなわち、裁判員制度対象事件及びいわゆる検察官独自捜査事件について、逮捕、勾留中に行われた被疑者取調べ又はいわゆる弁解録取手続の際に作成された供述調書等の任意性が公判において争われたときは、検察官は、原則として、その被疑者取調べ等を録音、録画した記録媒体の証拠調べを請求しなければならないこととした上で、検察官、検察事務官又は司法警察職員が、逮捕又は勾留されている被疑者の取調べ等を行うときは、一定の例外事由に該当する場合を除き、その全過程を録音、録画しておかなければならないこととするものであります。 第二は、証拠収集等への協力及び訴追に関する合意制度の創設であります。すなわち、一定の財政経済犯罪及び薬物・銃器犯罪を対象として、検察官と被疑者、被告人とが、弁護人の同意がある場合に、被疑者、被告人が他人の刑事事件について証拠収集等への協力をし、かつ、検察官がそれを考慮して特定の求刑等をすることを内容とする合意をすることができることとするものであります。 第三は、犯罪捜査のための通信傍受の対象事件の拡大及び暗号技術を用いる新たな傍受の実施方法の導入であります。すなわち、現行法上薬物・銃器犯罪等に限定されている対象犯罪に、殺人、略取誘拐、詐欺、窃盗等の罪を追加するとともに、暗号技術を活用することにより、傍受の実施の適正を確保しつつ、通信事業者等の立会い、封印を伴うことなく、捜査機関の施設において傍受を実施することができることとするなどの措置を講じるものであります。 第四は、被疑者国選弁護制度の対象事件の拡大であります。すなわち、現行法上、同制度の対象となるのは、死刑又は無期若しくは長期三年を超える懲役、禁錮に当たる罪について勾留状が発せられている被疑者であるところ、これを拡大して、勾留状が発せられている全ての被疑者とするものであります。 第五は、証拠開示制度の拡充であります。すなわち、公判前整理手続又は期日間整理手続において、検察官請求証拠の開示後、被告人又は弁護人から請求があったときは、検察官は、その保管する証拠の一覧表を被告人又は弁護人に交付しなければならないとする手続の導入等の措置を講じるものであります。 第六は、証人等の氏名等の情報を保護するための制度の創設であります。すなわち、証人等の氏名等の開示について、証人等の身体又は財産に対する加害行為等のおそれがあるときは、防御に実質的な不利益を生じるおそれがある場合を除き、検察官が、弁護人に当該氏名等を開示した上で、これを被告人に知らせてはならない旨の条件を付することができ、特に必要があるときは、弁護人にも開示せず、代替的な呼称等を知らせることができるとする制度等を創設するものであります。 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案の趣旨であります。 政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第でありますが、衆議院において一部修正が行われております。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
○委員長(魚住裕一郎君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員山尾志桜里さんから説明を聴取いたします。衆議院議員山尾志桜里さん。
○衆議院議員(山尾志桜里君) 刑事訴訟法等の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分につきまして、その趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。 本修正は、衆議院法務委員会における議論を踏まえ、各党による修正協議を重ねた結果、次のような内容で取りまとめたものであります。 以下、この修正案の主な内容について御説明申し上げます。 第一に、証拠収集等への協力及び訴追に関する合意制度について、検察官が合意をするか否かを判断するに当たって考慮すべき事情として、合意に関係する犯罪の関連性の程度を明記するとともに、合意のための協議の際に弁護人が常時関与することといたしました。 第二に、通信傍受法について、傍受記録に記録されている通信の当事者に対する通知事項として、傍受記録の聴取等及び傍受の原記録の聴取等の許可の請求並びに不服申立てをすることができる旨を追加するとともに、通信傍受についての国会報告事項を追加し、暗号技術を活用する方法により傍受の実施をしたときはその旨を国会に報告しなければならないことといたしました。 第三に、附則の検討条項を次のように改めることといたしました。 一、政府は、取調べの録音、録画等が、被疑者の供述の任意性その他の事項についての的確な立証を担保するものであるとともに、取調べの適正な実施に資することを踏まえ、この法律の施行後三年を経過した場合において、取調べの録音、録画等の実施状況を勘案し、取調べの録音、録画等に伴って捜査上の支障その他の弊害が生じる場合があること等に留意しつつ、取調べの録音、録画等に関する制度の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 二、一のほか、政府は、この法律の施行後三年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 三、政府は、この法律の公布後、必要に応じ、速やかに、再審請求審における証拠の開示、起訴状等における被害者の氏名の秘匿に係る措置、証人等の刑事手続外における保護に係る措置等について検討を行うものとする。 以上が、刑事訴訟法等の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分の趣旨及び主な内容であります。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(魚住裕一郎君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終了いたしました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十五分散会