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189回国会参議院2015/08/04

法務委員会 第18号

発言数
4
登壇者
2
会派数
2
開催日
2015/08/04

会議録

魚住裕一郎公明党

○委員長(魚住裕一郎君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、石井正弘君及び矢倉克夫君が委員を辞任され、その補欠として猪口邦子さん及び山本博司君が選任されました。     ─────────────

魚住裕一郎公明党

○委員長(魚住裕一郎君) 人種等を理由とする差別の撤廃のための施策の推進に関する法律案を議題といたします。  発議者小川敏夫君から趣旨説明を聴取いたします。小川敏夫君。

小川敏夫民主党・新緑風会

○小川敏夫君 ただいま議題となりました人種等を理由とする差別の撤廃のための施策の推進に関する法律案につきまして、その提案の趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。  我が国においては、いわゆるヘイトスピーチを始めとする人種等を理由とする差別が問題となっております。  いわゆるヘイトスピーチとして近年顕著となっているものは、日本人と民族的に異なる住民、特に在日朝鮮人や在日韓国人を対象として、主としてこれらの者が集住して商業を営む地域又はこれらの者が通学する学校の周辺でデモ行進を行いながら、大音量でこれらの民族を口汚く罵る形態のものであります。いわゆるヘイトスピーチは人間の尊厳と平等を否定するものであり、被害者はいまだ増え続けております。子供から大人まで被害の傷は癒えることがありません。そして、いわゆるヘイトスピーチを伴うデモ行進は、件数そのものは平成二十五年をピークに減少傾向にあるとはいうものの、いまだに全国で週末を中心に行われており、最近は無届けで街頭宣伝活動が行われる場合が増えております。  住宅への入居差別については、何件もの判例がありますが、幾つかの地方公共団体が実施している外国人の住民に対する調査によれば、ほぼ半数の外国人の住民が入居差別を経験しています。入店差別については、既に宝石店、眼鏡店、カラオケ店及び入浴施設についての判例があります。また、埼玉のサッカー場では、ジャパニーズオンリー、すなわち日本人以外お断りという横断幕が掲げられる事件も起きております。判決が確定している京都朝鮮第一初級学校襲撃事件のみならず、朝鮮学校の生徒たちへのいわゆるヘイトスピーチやいわゆるヘイトクライムが繰り返し起きていることは政府も国際連合への報告書で認めているとおりであります。  したがって、あらゆる分野においてこうした差別をなくし、人種等を異にする者が相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現することが重要です。また、人種等を理由とする差別への対処は、あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約の下、国際社会からも要請されているところであります。  このような状況に鑑み、人種等を理由とする差別の撤廃のための施策を総合的かつ一体的に推進するため、人種等を理由とする差別の禁止等の基本原則を定めるとともに、人種等を理由とする差別の防止に関し基本となる事項を定めることが必要であると考えられます。この法律案は、こうした観点から立案し、御提案するものであります。  次に、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、人種等を理由とする差別の禁止等の基本原則として、次の点を定めることとしております。  まずその一は、何人も、特定の者に対し、その者の人種等を理由とする不当な差別的取扱いをすること、特定の者について、その者の人種等を理由とする侮辱、嫌がらせその他の不当な差別的言動をすること、その他人種等を理由とする不当な差別的行為により、他人の権利利益を侵害してはならないことであります。  その二は、何人も、人種等の共通の属性を有する不特定の者について、それらの者に著しく不安若しくは迷惑を覚えさせる目的又はそれらの者に対する当該属性を理由とする不当な差別的取扱いをすることを助長し若しくは誘発する目的で、公然と、当該属性を理由とする不当な差別的言動をしてはならないことであります。  そのほか、人種等を理由とする差別について、社会のあらゆる分野において確実に防止されなければならないこと、国際的協調の下に防止されなければならないことを定めております。  第二に、国及び地方公共団体について、これらの基本原則にのっとり、関係する施策を総合的に策定し、及び実施する責務等を明らかにするとともに、政府に対し、人種等を理由とする差別の防止に関する基本的な方針を定めることを義務付けることとしております。  第三に、人種等を理由とする差別の防止に関する基本的施策を定めることとしております。  具体的には、相談体制の整備、多様な文化に関する情報の提供、啓発活動、人権教育の充実、国内外における取組に関する情報の収集、インターネットを通じて行われる差別の防止のための自主的な取組の支援、地域における活動の支援、民間の団体の支援等を定めております。あわせて、こうした施策の策定及び実施に資するため、差別の実態を明らかにするための調査の実施について定めております。さらに、こうした施策の策定及び実施に当たり、関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずることについても定めております。  第四に、内閣府に人種等差別防止政策審議会を置くこととしております。この審議会は、基本方針に関し意見を述べるほか、内閣総理大臣の諮問に応じて人種等を理由とする差別の防止に関する重要事項を調査審議する等の事務をつかさどることとしております。  以上がこの法律案の提案の趣旨及び主な内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

魚住裕一郎公明党

○委員長(魚住裕一郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十時六分散会

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