文教科学委員会 第16号
- 発言数
- 127 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2015/06/30
会議録
○委員長(水落敏栄君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国立研究開発法人放射線医学総合研究所法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学省科学技術・学術政策局長川上伸昭君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定します。 ─────────────
○委員長(水落敏栄君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国立研究開発法人放射線医学総合研究所法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として国立研究開発法人日本原子力研究開発機構理事大山真未君の出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定します。 ─────────────
○委員長(水落敏栄君) 国立研究開発法人放射線医学総合研究所法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○丸山和也君 自由民主党の丸山和也です。 いろんな委員会で質問をさせていただきましたけれども、本日の委員会での質問ほど質問に立つ我が身が哀れに感じたことはございません。というのは、基本的に今日の質問は量子科学技術に関する質問でありまして、それに関する全く基礎知識のない私がやらざるを得ないということについて、まあ悲哀といろいろな感情、気持ちのある中での質問でございますので、本来ならば答えは簡潔にと申し上げるんですけれども、その逆で、質問は簡潔にしますけれども、答えは長々と丁寧にやっていただいて、二十分という時間を満喫できますようにお願いしたいと思っております。 では、早速質問に入りますけれども、今回の法案は量子科学技術に関する法案なんですけれども、今、放射線医学総合研究所に量子科学技術の研究開発業務を追加するという、これが骨子であるかと思うんですけれども、なぜこのように変更、追加をすることになったのでしょうか、それについて政府参考人の方から御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(川上伸昭君) お答え申し上げます。 放射線医学総合研究所は、放射線の生物に対する、人体に対する影響でありますとか、放射線を使った医学利用というようなことをやっているわけでございますけれども、今回、原子力研究開発機構から量子科学技術に関係する部門を切り出しをすることにいたしまして、それによって、放射線医学総合研究所でやっております放射線といういわゆる量子の一種、それとの統合を図ることにより量子科学技術を発展させるという、こういう目的でやるものでございます。
○丸山和也君 その量子科学技術なんですけれども、一応私もレクをしてもらったんですけれども、こういう回答なんですね。量子科学技術とはどういうことかと私が聞きますと、量子科学技術とは量子に関する科学技術を言うと。いや、これは全く一〇〇%正解なんですよ。でも、なるほどなと私は思ったんですけれども、中身は全く分からないんですね。ですから、この定義に関しても、量子に関する科学技術を言うというだけでは分かったようで全く分からないんで、そこら辺、どのように、もう少し、定義をされるのか、御説明いただけたらと思います。
○政府参考人(川上伸昭君) 確かに量子というのは分かりにくいことでございますが、例えば広辞苑におきましては、「不連続な値だけを持つ物理量の最小の単位。」というふうにされているわけでございますけれども、本法案を作成するに当たりましては、原子を構成する最小単位の要素であります陽子、中性子、電子、そういった微細な粒子、それから光子、光の粒という光子でございますが、こういったものを包括的に含意するものとして用いております。 そして、量子科学技術とは、これらの微細な粒子の関わる科学及びこれを応用した技術であり、多様な基礎科学への貢献や広範な応用展開が可能な総合科学技術と捉えているところでございます。
○丸山和也君 大変よく分かりましたと言いたいんですけれども、そういう説明を聞きまして分かったつもりで次の質問に行かせてもらいますけれども、今まで放医研はかなり研究成果というか実績があったと聞いているんですが、重粒子線がん治療装置を世界で初めて実用化したとかいうふうに聞いているんですけれども、いわゆるがん治療において放医研というのは相当実績を残したんでしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) 放射線医学研究所でございますけれども、昭和三十二年に設立をされまして以来、放射線の人体への影響あるいは放射線の医学的利用などについて研究を総合的に実施してきております。 これまでの放医研の研究成果で、特に重粒子線がん治療のお話がございましたけれども、放射線の医学的利用に関する事業といたしまして、世界に先駆けて、身体的負担が少なく、手術の難しいがん等に対して高い効果が期待できるということで重粒子線がん治療研究に取り組んでございまして、これまでに九千人を超える治療実績を上げているところでございます。 現在、こうした実績あるいは課題等もございますので、こういうことを踏まえて、更に治療の質を高めるための取組を現在進めているところでございます。
○丸山和也君 今お話にあった治療の一環として、これ、私の生まれ故郷にも当たるんですけれども、兵庫県の播磨科学公園都市というのがあるんですけれども、ここの県立粒子線医療センターでも重粒子線がん治療を行ってきた、成果を上げていると聞いているんですけれども、これは事実でしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) 現在、この放射線の利用ということにおきまして、現時点では、放射線医学研究所のほかに、先生が今御指摘ございました兵庫県、それから群馬県、佐賀県においてこの重粒子線のがん治療装置が実際に設置されて運用をしているところでございます。放医研を中心といたしまして、この三施設で設置、運用されております。それぞれ実績がございますけれども、こういうものを総合的に積み重ねていく中で、より治療の効果を高めていくというようなことを今追求をしているという状況でございます。
○丸山和也君 医学面でそういう放医研というのが中心になって活躍をしてきているし、これからもするということは分かりましたけれども、例えば三・一一の事故がありましたけれども、いわゆる放射線が絡む事故、こういうことに対する人体への影響とかいう面についても、いわゆる被曝に対する医療活動、こういう面においても、何というか、期待をされているんでしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) 放射線医学研究所におきましては、先ほど申しました放射線の医学的な利用に加えまして、放射線の人体への影響という観点からの研究も行っております。また、放射線の人体への影響に関する専門機関といたしまして、その知見を生かして、原子力災害等の発生時には緊急被曝医療の活動を実施をしてきているところでございます。 福島の第一原子力発電所の事故のときにおきましても、被曝医療の専門家を現地に派遣をし、住民の汚染検査等を実施いたしますとともに、被曝した作業員十一名を受け入れまして、診察、線量評価、除染等を実施をしたという実績がございます。
○丸山和也君 分かりました。 当初にお答えもいただいたんですけれども、いろいろこういう活動をしてきた放医研に今回、改めてお聞きしますけれども、量子科学技術に関する業務を改めて追加、統合するということで、どのような、もう少し具体的に、相乗的な効果が期待できるのか、これについて、メリットについて再度お答えいただいたら有り難いと思うんですが。
○政府参考人(川上伸昭君) 御指摘のとおり、日本原子力研究開発機構から量子ビーム研究、核融合研究開発に係る業務を移管をしまして、放射線医学総合研究所に集約することで相乗効果を発揮するというふうに考えているわけでございます。 もう少し具体的に申し上げますが、例えば重粒子線がん治療の研究、先ほど先生がお触れになったものでございますが、これにつきまして、核融合研究開発で培われた超伝導技術を活用することで重粒子線がん装置の更なる小型化、低コスト化が可能となり、これによって今後、重粒子線がん治療の普及、展開が進むということが期待をされるわけでございます。 また、そのほかにも、原子力機構の持つ量子ビーム技術を活用した標的アイソトープ治療に用いる新規放射性薬剤の開発でありますとか、生体組織に対する放射線影響の評価技術の高度化といったようなことが挙げられるわけでございます。 今申し上げましたのは大体医学分野についてでございますけれども、将来的には、本研究機構の量子ビーム照射施設やこれに関する治験などの成果を産業界や大学等に提供することで、医療のみならず、エレクトロニクス、素材など、広範な産業分野への利用を含めまして、我が国のイノベーションを支える基盤としての役割を担うということができるものということで期待をしているわけでございます。
○丸山和也君 様々な分野での効果といいますか、期待できるということでありますけれども、これは当然、科学技術立国としての日本にとって非常に重要なテーマだと思っているんですね。そういう意味で、今度、新法人の国際競争力という観点から少しお聞きしたいと思うんですけれども、強い日本をつくるという中で科学技術のイノベーションというのは極めて重要だと思うんですけれども、国際的競争力というような観点から見ると、少し、どういうメリットと希望が持てるんでしょうか。
○政府参考人(川上伸昭君) この法人が担う研究内容につきましての国際競争力でございますが、まず、放射線医学総合研究所で先ほどから御説明をしております重粒子線がん治療装置でございます。これによるがん治療につきましては、これまで九千人を超える世界でも類を見ない治療実績を有しているわけでございます。そもそも、重粒子線によるがん治療というのは日本発の技術でございます。圧倒的な治療実績を有するわけでございます。 また、日本原子力研究開発機構から移管される核融合に係る研究開発につきましては、世界七極の協力で取り組んでいるITER計画において主導的な役割を日本が担っているという実績がございます。 また、量子ビーム研究開発に関しましては、放射性同位元素の医療応用に関する技術開発において、イオン照射研究施設における先端的なイオンビーム制御技術と放医研が有する重粒子線がん治療に関する技術的治験や研究リソースなどとの相乗効果が研究環境の更なる高度化につながり、今後も国際的な競争優位性の向上が見込まれるというところでございます。
○丸山和也君 日本が先端を走っているということもありますし、それから、先ほどありましたように、世界で協力して、核融合に関する新しい計画も日本が七か国の中の一つとなって参画していると聞いたんですけれども、人類史上初めての本格的な核融合反応を起こすことを目的とするというふうに私、説明を受けたんですけれども、これは、言葉ではさらっと言うんですけど、どういうことなんでしょうか、できる範囲で簡単にお答えいただきたいのと、それと、これはいわゆる核兵器の開発とかそういうような問題とは全く関係のない問題なんでしょうか。素人っぽい質問で申し訳ないんですけれども。
○政府参考人(田中正朗君) お答え申し上げます。 今委員お尋ねのITER計画でございますが、ITER計画そのものは、将来のエネルギー問題と環境問題の根本的な解決を期待されます核融合エネルギーの実現を目指して立ち上げられたものでございまして、世界七極、日本、欧州、アメリカ、ロシア、中国、韓国、インドの協力によって計画が進められてございます。この計画では、実験炉を建設、運転いたしまして、世界で初めて本格的な核融合反応を起こすというプロジェクトでございます。 現在の予定では、二〇二〇年頃に運転開始を予定しておりまして、その後、二〇二七年頃をめどに本格的な核融合反応の実験を開始いたしまして、いわゆる入力エネルギーの十倍以上の出力が得られる状態を長時間維持するということを目指して進めているところでございます。
○丸山和也君 先ほども質問しました核兵器の開発とかそういう面での関連性とか、そういう方に利用されるとか、そういう点はどうなんでしょうか。
○政府参考人(田中正朗君) このITER計画は、あくまで平和の目的に限って核融合のいわゆるエネルギーとしての利用を考えているプロジェクトでございます。
○丸山和也君 分かりました。 それでは、長い長い二十分と思ってきたのももうそろそろ迫ってまいりましたので、今度は少し急ぎながら質問をさせていただきますけれども、同じく先ほど、郷里の兵庫県の方にあります研究施設、SPring8というんですけれども、このSPring8というのは世界三大放射光施設と言われていまして、非常に期待をされて建設され、また現在も運用がされておるんですけれども、新しい法人においてもこのSPring8、あるいはそこに隣接されたSACLAというエックス線自由電子レーザー施設でありますけど、こういうのは新しい法人においても活用をされていく、こういう考え方でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(川上伸昭君) 御指摘のSPring8及びSACLA、これは西播磨に理化学研究所が所有する施設としてございますが、これまでも日本原子力研究開発機構が専用ビームラインを持って、その利用をすることによって研究に活用してまいりました。新法人におきまして、今回の業務移管によって、これまで日本原子力研究開発機構が所有しております専用ビームラインの一部が新法人のものとなります。 また、これまでSPring8において蓄積してきた知識や技術、こういったものを新法人において活用するということで、SPring8及びSACLAの中核的ユーザーの一角となり、その結果として、従来の原子力研究開発機構の研究のみならず放射線医学の研究においてもSPring8及びSACLAの活用機会が高まることで、これらの施設を利用した研究の幅が広がっていくというふうに考えてございます。
○丸山和也君 残念ながらこれが最後の質問になってしまいそうなんですけれども、大臣にお聞きしたいんですけれども、ITER計画という、ITERというのはどういう意味なんでしょうか。
○政府参考人(田中正朗君) お答え申し上げます。 国際熱核融合実験炉計画の略でございます。
○丸山和也君 では、大臣、この量子科学技術というのは非常に日本が得意とするというか、世界の中でもリーダーシップを発揮できる分野じゃないかと思いますし、それから、これからの世界の環境問題、エネルギー問題にとって非常に重要な役割を果たすと思うんです。そういう意味で、我が国としては新しい法人の下でしっかりとこれを質、量共に前進させていく必要があると思うんですけれども、大臣はこれについてどのようなお気持ちというか、覚悟といいますか、抱負を持っておられるのか、それをお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、量子科学技術に関しましては、近年、加速器の高エネルギー化、レーザーの高出力化やナノテクノロジーの進展などによりまして、医療、エレクトロニクス、素材などの広範な産業への利用も含めまして、その重要性が急速に高まっている分野であります。 放射線医学総合研究所は重粒子線によるがん治療等に取り組み、世界トップの治療実績を積み上げてきたところでありますが、放射線医学の分野では、近年、量子ビームの人体への作用に関するメカニズムの解明の推進等、新たな量子科学技術に関する知見の追求が不可欠となっております。 こうした科学技術分野を取り巻く状況の変化を踏まえ、日本原子力研究開発機構が担ってきた量子ビーム研究及び核融合研究開発に係る業務を放医研に集約させるということを取ることによって、今後様々な分野においてイノベーションを支える基盤として量子科学技術に係る研究開発を推進し、世界でトップのこの分野における日本は、取組が新たな研究開発法人によって更に促進されるというふうに期待をしたいと思いますし、またそのようにしてまいりたいと思います。
○丸山和也君 非常に大事な目的が、使命があるように思いますので、是非法の目的に沿った運用がなされることを期待しまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○森本真治君 おはようございます。民主党・新緑風会の森本真治でございます。 ちょっと法案の質問をさせていただく前に、大臣、今朝かなり新聞各社が、昨日の二〇二〇東京五輪・パラリンピックの調整会議が開催されたということで各紙大きく記事に出ております。ちょっと確認ということで、通告していないんですが確認ですので、少し時間をいただいて御説明いただきたいというふうに思います。 まず、昨日の調整会議で新国立競技場について御説明をされたということでございますけれども、ちょっと説明をされた内容についてこの委員会の場でも御説明いただければと思います。
○国務大臣(下村博文君) 昨日、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の調整会議がございました。この中で私の方から、新国立競技場の整備方針について、事業主体であるJSCとそれから施工予定者との交渉がおおよそ終えたということで、概要についての報告をいたしました。 まず、整備内容についてでありますが、二〇一九年ラグビーワールドカップに間に合わせるため基本設計から大きく変更する点としては、開閉式遮音装置については二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会閉幕後とすること、また、可動式約一万五千席でありますが、これをコスト削減の観点から、電動方式から簡易着脱方式へ変更したことについての報告をいたしました。また、工期については、今年の十月に着工し、二〇一九年五月末の完成予定、四十四か月といたしました。当初は二〇一九年三月完成、四十二か月でありましたが二か月余分掛かる、しかしラグビーワールドカップには必ず間に合わせるということで進めてまいります。また、目標工事額については二千五百二十億円といたしました。 これらの詳細につきましては、JSCが七月七日に開催を予定しております国立競技場将来構想有識者会議におきまして、JSCが公開で説明を行うことをもってオープンとする予定であります。なお、JSCは今後、予定価格の作成、見積り合わせなどの調達手続を経て、契約金額、工事内容等の詳細を確定することとなっております。 文科省としては、二〇二〇年以降の競技場の管理運営について、毎年度の収支を確実に黒字化するため、新国立競技場の管理運営の在り方について検討する場を設けて検討してまいりたいと考えております。また、多様な財源の確保に向けて、民間からの寄附募集等にも取り組む予定であります。 このようなことを説明をし、今後は、舛添東京都知事の理解をいただきながら、東京都との負担問題について協議を進めていきたいというふうに考えております。このようなことを説明、報告いたしました。
○森本真治君 ありがとうございました。 七月の七日に正式にオープンという今の御答弁だったと思いますので、今の御答弁以上のことがこの場で更に深掘りさせていただくことができるのかどうか、ちょっとよく分からないんですけれども、二千五百二十億円ということで、当初より約九百億円増えたということでございますけれども、これちなみに、実際の競技場と周辺の整備と合わせての額だと思いますけれども、この九百億円は基本的には本体の部分のみが九百億上がったということでよろしいんですか。
○国務大臣(下村博文君) これ、私も詳しい詳細はまだ報告を受けておりません。 御指摘のように、周辺整備も含めて一千六百二十五億の予定が二千五百二十億になったということでありまして、内容については、今申し上げましたが、七月七日、JSCの方から詳細の報告をするということになっております。
○森本真治君 大臣の率直な、現在まずこの第一弾というか、ここまでが明らかになったという部分での御所見を是非伺いたいと思いますけれども、これまで様々な報道でもあるように、メーン会場でここまで莫大なコストを掛けて大会を行っている過去の大会というのは恐らくないのではないかなというような状況だと思います。 その中で、例えばコンパクトな大会などが、今各競技場なども見直しをされているというようなところの一つの理由として、いわゆるアジェンダ二〇二〇というのに基づいて組織委員会で今検討もされていると思いますけれども、今回、過去にもないようなこれだけの莫大な予算を掛けて、メーン会場一つにですね、こういうふうになってきたことについては、このアジェンダ二〇二〇との整合性なども含めて、率直に今大臣、どのように思われていますか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のアジェンダ二〇二〇の中で、まず、八万席規模の競技場にするということは、これは約束事でございます。それから、ザハ・ハディド氏のデザインを基に新国立競技場を造るということで、これは招致のとき、我が国の、あるいは東京都のセールスポイントの大きな要因の一つとしてこれについては今まで国際社会の中で訴えてきた、それから、IOCに対してもそのような形で進めてきたという経緯がございます。 ただ、御指摘のように、ザハ・ハディド氏の元々のデザインでもしやれば、当初一千三百億の予算が三千億掛かると。余りにもこれは差があって膨大であるということで、これは一部縮小して一千六百二十億で造るということになったにもかかわらず、その後、建築資材や労賃や消費税、それからキールアーチというこの二本が特殊な工法ということで、これが予想以上にコストが掛かるということが分かったのが今年の四月以降でございます。 私も、参議院の当文教科学委員会でも御指摘されたということも踏まえて、相当直接関係者の方々にもお会いして、もっとコストダウンできないか、それから、間に合わせるためにどういう工夫が必要なのかということについては相当いろんな関係者と会って直接話を聞いてまいりました。 このザハ・ハディド氏のデザインでも、今申し上げたように二〇一九年のラグビーワールドカップに間に合うぎりぎりでございまして、これを全く違う形に変えるということになると、まあ一部間に合うという方々もいらっしゃいましたが、広くいろんな方々にお聞きすると、これは超法規的な形で間に合うかどうかぎりぎりのところで、相当リスクがあるというのが全体的な関係者の方々の声でありまして、その中で、まずは間に合わせる、それからできるだけコストを掛けないということでの最大限の努力をするということの中で二千五百二十億というのは工事額として出てまいりましたから、これについては、今後、増えたからその分国民の税金を、負担を更に増やすということがないような創意工夫について、例えば超党派の議連でスポーツ振興くじについての法改正、それから、これはネーミング等広告宣伝、それからあとは、国民の方々の寄附等をお願いして、そして負担額をできるだけ税金に頼らないような、そういう創意工夫も含めて今後検討してまいりたいと思います。
○森本真治君 今、大臣の答弁の中で、まず第一にやっぱり間に合わせなければいけないという部分で言われました。 実際に、じゃ、その設計変更などがなされたときに本当に間に合うのかという部分については様々な議論はあろうかと思います。現段階では現行の設計で間に合わせなければいけないんだという御判断だと思いますけれども、まあちょっと、もうこれもどんどんどんどん議論をしていったら時間だけたってしまうので、ここら辺のまさに政治決断というのは非常に重要になってこようかと思いますが。 もう一つは、やはり招致のときにこのデザインがまさにセールスポイントだったんだというようなお話もございますけれども、やはり一番今回の大会のセールスポイントはコンパクトな大会、まあ私の言葉で言えばスマートな大会、やっぱり次代に向けても、今後のオリンピックのイメージ、まさにこれまでのように莫大な投資をして、いわゆる商業主義的なというか、コストが掛かるというようなやり方が本当にふさわしい大会なのかというところが一番の私はセールスポイントだろうというふうにも思って、そこら辺をどう重きを置くかということになろうかと思いますが、非常に現段階での今の判断ということには私自身はまだまだちょっと疑義が残るような状況もございます。 先ほどありましたように、七月の七日でかなりの部分がオープンになろうかということでございます。これはもうかねがね委員長の方にもお願いをしておりますけれども、会期もかなり延びましたので、しっかりと当委員会でもこの問題についてはやはり議論をしていただきたいということで、これは委員の皆さんにも、理事の先生も含めてお願いをさせていただきたいというふうに思っております。 では、法案の方の質問に入らせていただきたいというふうに思います。 それで、今法案についてでございますけれども、これは、放医研ついて、先ほど丸山先生の方からもあったように、量子機構へということで組織の改編が行われるということでございますけれども、そもそも私がこれまでに事前の説明で伺っておりますと、今回の改編ですね、契機となったのは原子力機構の方の一連の、まあ不祥事と言っていいのか、様々トラブルが原因で今回の法案ということが出されているというふうに私は今理解しておるんですけれども、これ、例えば原子力機構の方にそのような一連のトラブルなどがなくて原子力機構の方の組織改編という議論がなかったら、今回のまさに量子機構の改革という部分はなかったというふうに理解していいんですか。
○政府参考人(川上伸昭君) 今、原子力機構の問題がなければ法案の提出はなかったかどうかという問題でございますが、量子科学技術に関しましては、近年、加速器の高エネルギー化でありますとかレーザーの高出力化、それからナノテクノロジーの進展といった科学技術の分野における変化によりまして、医療、エレクトロニクス、素材など広範な産業への利用を含めて、イノベーションを支える基盤としての重要性が近年急速に高まっているところでございます。 他方、放射線医学研究所でございますけれども、重粒子線によるがん治療等に取り組みまして世界トップの治療実績を積み上げてきたところでございますけれども、今後を展望いたしますと、放射線医学の分野では、量子ビームの人体への作用に関するメカニズムの解明の推進など、新たな量子科学技術に関する知見の追求が不可欠というふうになっているわけでございます。 こういった観点から、原子力研究開発機構の改革というのは先生御指摘のとおり一つの契機であるわけでございますけれども、量子ビーム研究及び核融合研究開発に係る業務を放医研に集約することによりまして、放医研が行う研究が加速されるとともに、量子科学技術に係る研究開発の推進に資するということが期待されることから、量子科学技術の水準の向上を図るということを目的といたしまして法改正を行うこととしたというわけでございます。
○森本真治君 ちょっと今の御答弁の確認ですけれども、つまり原子力機構の今回の一連の問題がなくても今回の改革というのは行われたということでいいんですね。
○政府参考人(川上伸昭君) 常々、量子科学技術の重要性というのは私ども感じてございまして、いつかはそういうことを顕在化させるということを考えてございました。その中で原子力研究開発機構の改革の問題が起こりましたので、これを契機として行うということにしたものでございます。
○森本真治君 幸か不幸かというか、結果的にこのタイミングが合ったんで、ここで、えいやということで進めろという、ある意味後押しになったのはちょっと皮肉だなというふうにも思ったりしますが。 今日、原子力機構さんの方から大山理事さんに参考人としてお越しをいただいております。ありがとうございます。 これ、原子力機構にとって量子ビーム研究でありますとか核融合研究開発の業務というのは、これまで実際にかなりこれ重荷だったんですか。
○参考人(大山真未君) お答えいたします。 原子力機構におきましても、これまでも関西の研究所あるいは高崎の研究所におきまして、量子ビームの研究については多面的に取り組んできているところでございます。
○森本真治君 大変これは苦渋のというか、原子力機構にとっても業務から離れることについてはかなり、今後の原子力機構の研究や意義、存在意義にとってはどうなんですか。大変マイナスですか。
○参考人(大山真未君) 原子力機構といたしましては、今回、先ほど川上局長からも答弁ございましたように、原子力機構改革の一環ということで、量子科学技術の水準向上を図るための今回の切離しということで考えております。 これまで原子力開発機構で培ってまいりました成果をしっかりと引き継ぎまして、更に発展されますように今後とも必要な連携等を図っていきたいと考えております。
○森本真治君 なかなか、国の方針の中で、その方針に逆らうような答弁というのは難しいとは思いますけれども。 それで、実際、少し量子機構のことについて伺う前に、先ほどあったように、原子力機構の改革が契機ということがございますので、原子力機構の改革について幾つかこの場で確認もさせていただきたいというふうに思います。 原子力機構というのは、発足して僅か十年ですね、十年しかたっていないという中で今回の組織改編に迫られるということになってしまったということです。発足当初、本当に新たな使命感というか、役割を担っていかなければならないんだという強い思いを持って十年前にスタートしたんだと思うんですけれども、今回、僅か十年の間でこのような結果になってしまったこと、このことについて、これまでの取組、十年間をどう評価されているのか。また、先ほど少しお話がありましたけれども、今回、改編を迫られたということについて率直にどのような感想をお持ちですか。
○政府参考人(田中正朗君) お答え申し上げます。 日本原子力研究開発機構は、効率的な業務遂行などを始めとした統合効果を期待しまして、当時存在しておりました、十年前でございますが、原子力の基礎基盤研究を推進する日本原子力研究所と原子力のプロジェクト研究開発を推進いたします核燃料サイクル開発機構とを統合し、設立したものでございます。 原子力二法人の統合によりまして、我が国における唯一の総合的な研究開発機関として、例えば東京電力の福島第一原子力発電所事故への対応につきましては、原子力機構全体として直ちに福島技術本部を組織し事故収束や環境汚染への対処に取り組むなど、一定の統合効果が発揮されてきたとは評価してございます。一方、統合による事業の拡大によりまして役員のマネジメント力が相対的に低下し、結果として原子力機構全体を俯瞰した経営に課題が生じることになったと認識しております。 このため、平成二十四年末に発覚いたしました「もんじゅ」の保守管理不備や、平成二十五年五月のJ—PARCの放射性物質漏えい事故を発端としまして、これまでの原子力二法人統合の問題点も踏まえつつ、安全を最優先とした業務運営や組織体制の在り方について抜本的に見直すとともに、業務の重点化により多様な事業を効果的、効率的に実施するため、改革に取り組んできたところでございます。 文科省としましては、今後とも、原子力機構が我が国における原子力に関する唯一の総合的な研究開発機関として安全を最優先とした運営を行い、国民の信頼を早期に回復できるように、引き続き前面に立って指導してまいりたいと考えてございます。
○森本真治君 この十年間、統合した後に、組織のマネジメント能力の低下などというような課題があったというような今御答弁もございました。 今回のこの組織が分かれる前から、原子力機構さんとしていろんな改革ということも組織内で行われたというような話も少しちょっとあったと思います。それを踏まえてにもなりますけれども、さらに、じゃ、今回、量子ビーム、核融合部門を切り離すということ、これがどのように組織強化の方につながっていくのか、実際「もんじゅ」でありますとか、これからも引き続き取り組まれようとされるJ—PARCなどの安全にもどうつながっていくのかということだと思います。 単純に考えれば、組織が切り離される、予算も切り離される、人員も切り離される、まさに合理化が進んでいくような気がしてならないんですけれども、さらにこのような状況の中でも組織強化がどのように図られていくのかという部分について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(田中正朗君) 日本原子力研究開発機構の改革におきましては、原子力機構の業務の在り方や、安全を最優先とした組織体制の在り方について抜本的に見直す観点から、原子力機構の業務の重点化を図ることとされてございます。 その一環としまして、核融合及び量子ビーム応用研究の一部については、他の研究機関との連携強化により更なる発展が期待される業務として国内の他の研究機関への移管も含め検討されることとされ、研究所の親和性、発展性の観点から放医研と統合することとなりました。 その上で、原子力機構が我が国における原子力に関する唯一の総合的な研究開発機関として果たすべき役割を念頭に置きまして、今後は、廃炉研究や環境回復等の東京電力福島第一原子力発電所事故への対応を始めとしまして、原子力安全への貢献、基礎研究や核燃料サイクルに関する事業等に重点化をいたしまして、事業ごとに組織を大くくり化した事業部門制を導入するなど、経営陣によるガバナンスの強化にも努めているところでございます。 文部科学省といたしましては、今後とも原子力機構がそのような役割を果たせるように、引き続き前面に立って指導してまいりたいと考えているところでございます。
○森本真治君 原子力機構さんとしても、まさにこれは正念場だろうというふうにも思っておりますし、今本当に国民の皆さんからしても、大きな不信というか、今後、信頼回復どう進めていくのかということが非常に問われている中で、でも、やはりこの原子力機構が果たさなければいけない使命というのが国としてはまだまだあるんだという中で、例えば今後の「もんじゅ」の問題などについてもやっぱり進めていくんだろうというふうに思います。 少し「もんじゅ」のことについても何点かお伺いをしたいと思いますけれども、本当に、これまで一連の様々な事故でありますとか点検漏れなどの問題というのが続発しております。そういう中で、先ほど申しましたように、国民のまさにこれ信頼ということが非常に厳しい立場に置かれている、そういう中でも、先ほど御答弁もちょっと触れられたかもしれませんけれども、にもかかわらず、これからもこの研究開発を進めなければならないその理由、そのことについて改めてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田中正朗君) お答えいたします。 「もんじゅ」につきましては、これは高速炉ということでございますけれども、百年程度で枯渇すると言われておりますウランを三千年以上にわたって活用可能になること、また、高レベル放射性廃棄物の大幅な減容化、例えば体積でいいますと七分の一、有害度の低減、期間でいいますと十万年掛かるものが三百年程度といったようなことが可能になることを特徴としておりまして、我が国としましては、エネルギー基本計画に基づきまして、この高速炉の研究を米国やフランス等と国際協力を進めつつ研究開発に取り組んでいるところでございます。 中でも、高速増殖原型炉「もんじゅ」につきましては、高速炉の技術実証を行う役割を担ってございまして、もんじゅ研究計画に示された研究の成果を取りまとめることを目指しまして、今、まずは、「もんじゅ」に対して保安措置命令が原子力規制委員会から下されておりますので、これを可能な限り早期に解除されるように、引き続き文科省が前面に立って原子力研究開発機構を厳しく指導して進めていきたいと思ってございます。
○森本真治君 ちょっと私もこの分野の専門家ではないので、逆に基本的な部分も含めて是非御説明もいただきたいというふうに思うんですけれども、先ほどありましたように、例えばアメリカとかフランスということを言われたと思いますけれども、実際、この高速炉開発計画でございますけれども、アメリカやフランス、さらにはこれイギリスとかドイツもですかね、この計画というものについてはいろいろ見直しをされたりというような状況だというふうに思うんです。 目的という部分については、日本と同じように、それぞれの各国、取り組もうとしたにもかかわらず、やはり現実の部分について冷静に判断もされているのかなというふうに思っておりますけれども、実際にそれぞれの方針転換をされている国、どのような理由でされているのかということをちょっと御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(田中正朗君) 高速炉計画の各国の状況でございますけれども、イギリス、ドイツ、アメリカ、フランスは現在稼働中の高速炉は持っておりませんけれども、過去に高速炉の運転の経験を有しておりまして、必要な技術は習得しているというふうに理解してございます。 まず、イギリスについてでございますが、これは、実験炉DFRが一九五九年に初臨界に達しまして一九七七年まで運転を行ったほか、原型炉PFRが一九七四年に初臨界に達し一九九四年まで運転を行い、高速炉の技術実証性を確認したと承知しております。しかしながら、イギリスは北海油田を始め化石燃料資源が豊富にございまして、高速炉の実用化が必要な時期が二十一世紀中頃にずれ込むという判断をしたものですから、高速炉計画を中止したものと認識してございます。 米国でございますが、米国は、一九四六年に世界初の高速炉であるクレメンタインが初臨界に達した以降、六つの実験炉を運転してまいりましたけれども、一九七七年に発足いたしましたカーター大統領の政権の下で商業用再処理とプルトニウムリサイクルの無期限延期が発表されまして、計画段階であった原型炉CRBRの中止を決定したところでございます。しかしながら、現在は、国際協力により、放射性廃棄物対策を主眼とした研究開発を実施しております。 フランスでございますが、フランスは実証炉であるスーパーフェニックスを一九八五年から一九九八年まで運転しておりましたが、経済性が確立されていない等の理由から廃止を決定したと承知しております。その後、二〇一〇年には、スーパーフェニックス運転の経験を生かしまして、放射性廃棄物の有害度低減に特化した実証炉であるASTRIDの開発計画を開始しておりまして、二〇二五年頃の運転開始を目指した計画を進めてございます。このASTRIDの開発につきましては、日仏両国で「もんじゅ」の活用も含めた我が国との高速炉協力に関する取決めを締結しているところであります。 ちなみに、ロシア、インド、中国といったこれからエネルギー需要の非常に旺盛な国におきましては、今後のそういったエネルギー需要の増大に対応するために、高速炉の研究開発に現在積極的に取り組んでいるというように承知してございます。
○森本真治君 それぞれの各国で、様々な今理由でということでございますけれども、基本的には、これ、稼働はしていないという部分においては、ある程度技術は確保されているから、あとはまた政治判断などの部分で動かす段階まで来ているというような理解でいいのか、日本はまだまだそこまで行っていないので、取りあえずはそこまでは進めたいというのか。 あとは、これ例えばフランスや、先ほどもあったかと思うんですけれども、アメリカなどでも、やはりこの放射性廃棄物対策という部分を主眼にというような話になっておりますけれども、日本は、今後この「もんじゅ」なり高速炉計画についての考え方は、このような国などとある意味これは先行的にというか、こういうふうに判断をされている部分についてはある程度そこを考慮してというか、考えていくということは思っていらっしゃらないんですかね、この計画についての、今後。
○政府参考人(田中正朗君) まず、先ほど御質問ございましたように、例えばフランス、フランスが多分一番この高速炉の分野では技術的に進んでいると我々は理解しておりますが、フランスは、先ほど申し上げましたように、実証炉という、実はこれ百二十四万キロワットという非常に大きな炉でございます。そういう意味で、実証炉ですので、ある程度経済性も実証しながら炉の運転経験を持っているということで一番進んでおりますが、そういった国におきましては、そういう意味では経済性も含めた形での技術については既に保有しているということだと思います。イギリスも、先ほど申し上げましたように、既に原型炉の運転経験までございます。我が国では実験炉の「常陽」の運転経験はございますけれども、原型炉「もんじゅ」についてはまだそれほど、運転経験というほど蓄積してございませんので、これからということになるかと思います。 その上で、現在、我々は、高速炉「もんじゅ」の開発におきましてはもんじゅ研究計画に従って進めると申し上げましたけれども、一つは元々の増殖炉としての原型炉としての技術を実証するということでございますが、もう一方で、放射性廃棄物の有害度の低減といったような技術についてもこの研究計画の中で併せて進めていくというつもりでございますので、両方の方向性を持ってこの研究は進めていきたいと思ってございます。
○森本真治君 なかなか今、まさにこの政策、方針について新たな転換というようなことをこの場で御答弁をされるということはなかなかないのかなというふうには思いますけれども、少なくとも、今この国が目指そうとする歩みを本当に国民の後押しが得られるのかどうかという部分が、繰り返しになりますけれども、まさにこれ原子力機構改革も含めて大きな今岐路に立たされているというふうにも思うわけです。 それで、原子力機構さんの方でもいろいろと集中改革ということでこれまで取り組んでこられて、これは今年の三月の記事で下村大臣出ておるんですけれども、原子力機構の方から、「もんじゅ」で一年半にわたり実施した集中改革の結果を報告を受けられて、それについて大臣の方が、まだまだ国民の理解を得られる状況にないとして体質改善の徹底を更に求めたというこれ新聞記事が、三月の記事なんですけれども、あるんですね。 今のこの原子力機構なり「もんじゅ」の改革について、また、本当に今国が進めようと考えている政策を前に進めようとする部分において大丈夫なのかというような部分について、大臣の率直なお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、日本原子力研究開発機構は、平成二十五年十月から平成二十七年三月まで「もんじゅ」集中改革に取り組み、保守管理体制及び品質保証体制の再構築を実施し、昨年末には原子力規制委員会に保安措置命令に対する報告書を提出をいたしました。 この集中改革におきまして、「もんじゅ」を理事長直轄で運転及び保守に専念する組織に再編するほか、運転管理に精通した電力会社の技術者を受け入れて民間との協力強化といった体制強化策を実施いたしました。また、理事長自らが週一回のペースで現地の福井県に出向き、改革を直接指導したというふうに承知をしております。しかしながら、「もんじゅ」については、原子力規制委員会からの措置命令の対応も含め、更に取り組むべき課題が残っていること、これは極めて遺憾であります。 平成二十七年四月からは、民間から児玉敏雄新理事長を迎え、原子力機構改革を踏まえた新たな中長期目標の下、業務に取り組んでおり、集中改革の成果の定着、さらに改善という新たな改革の段階に進んでいるところであります。 原子力機構は、「もんじゅ」に対する保安措置命令が可能な限り早期に解除されなければならないという危機感を持って、現状を真摯に受け止め、直面する問題について一つ一つ解決していく必要があり、文部科学省としても前面に立って厳しく指導していく必要があると考えております。
○森本真治君 大臣の方からもかなり厳しい今御答弁だったというふうにも思いますし、これは、規制委員会の田中委員長も、原子力機構に原子力事業をやっていく資格はないというようなことまで厳しく今言われている、そのような状況があるわけでございます。 今後どのような歩みをされていくのかという部分については、我々の立場からも、この原子力機構、また「もんじゅ」の問題については注視をしていかなければならないというふうに思います。 あと一分ありますので、量子機構のことは全く触れていないので、量子機構のことだけ最後に聞かせていただきます。 ちょっと懸念するのが、今回の組織改編で原子力機構から人員四百六十名、さらに予算で四百十五億円が切り離されるということでございますけれども、この予算のうちの多くがあのITER計画による費用だというふうに思います。 ただ、今後、この計画の費用負担の見直しがあったり、またこれ為替の問題などによって、これまでの放医研の業務や研究等に影響が出てくる心配は、やはりこれ莫大なウエートになると思うので、やっぱり心配をしております。その部分についてどのようなのかということと、もう一点が、今回原子力機構から移管される研究拠点というのは全国に……
○委員長(水落敏栄君) 時間が来ましたので簡潔にお願いします。
○森本真治君 はい、分かりました。 全国にあるので、これをいかに今後、量子機構の本部機能の強化、研究拠点の枠を超えた連携、また職員の意識改革ということが問われてくると思うんですけれども、ちょっと端的にお伺いして、質問を終わります。
○委員長(水落敏栄君) 川上局長、簡潔にお願いします。
○政府参考人(川上伸昭君) はい。 御心配のITERでございますけれども、ITERの予算の主要なものにつきましては、補助金や分担金として法人の運営費交付金とは別に措置をされてございます。したがいまして、御心配の費用負担の見直し、為替変動の要件はこの予算の中で処理をされることになります。 文部科学省といたしましては、いずれの業務についても推進を図ることができるよう、引き続き必要な経費の確保に努めてまいりたいというふうに考えてございます。 また、新機構がいろいろな分野の様々の研究拠点を全国に持つということになるわけでございます。これをいかに適切にガバナンスをし、そして統合効果を上げていくかというのは非常に重要なことでございまして、新法人を代表する理事長には、強いリーダーシップを発揮し多岐にわたる法人の業務運営を的確に遂行する能力を有する者を外部有識者の意見を聴取するなどしながら文部科学大臣が選任をし、また、業務移管に伴いまして日本原子力研究開発機構から理事一名を含む一部役職員を放医研に移管をし、そういうことによりましてガバナンスの強化に努めていくことにしてございます。 また、研究者の間におきましても連携を密にし、各研究所の枠を超えて高い相乗効果が見込まれる研究開発に取り組む、それから職員の意識改革を努めるということによってこの新法人が機能するようにしてまいりたいというふうに考えてございます。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てますように質疑をしたいと思います。 本法律案は、改めて放医研と原子力機構の業務の一部移管、統合ということでありますが、その意義についてはもうこれまで議論がありました。 このような法人の組織改編について、私は、おととしの政府全体で行った独立行政法人改革の中でまずなぜ行わなかったのかということを確認したいと思います。
○政府参考人(川上伸昭君) 今御指摘の閣議決定でございますが、平成二十五年十二月二十四日に、独立行政法人改革等に関する基本的な方針ということでなされてございます。この中におきまして、この件につきましては、日本原子力研究開発機構について、安全の絶えざる向上を求めつつ、原子力研究開発機関として課題解決を行う組織に改めるため、高速増殖炉「もんじゅ」の運転管理体制の改革、業務の重点化など、組織体制及び業務の抜本的な改革を進めるとされているわけでございます。 このような基本方針を受けまして、文部科学省としましては、従来から、日本原子力研究開発機構改革本部を設置し、改革の方向性を定めてきたわけでございますけれども、その中で、量子ビーム研究及び核融合研究開発に係る業務については切離しを含め検討すべきという方向性を示してきているところでございます。 また、他方、量子科学技術ということにつきましては、先ほどから御説明をしてございますけれども、イノベーションを支える基盤としてその重要性が近年急速に高まってまいってございます。また、放射線医学総合研究所の方につきましても、重粒子線によるがん治療などに取り組み、世界トップの治療実績を積み上げてきたところでございますけれども、放射線医学の分野では、近年、量子ビームの人体への作用に関するメカニズムの解明の推進など、新たな量子科学技術に関する知見の追求が不可欠となってきているわけでございます。 こういった様々な観点から検討を進めまして、量子ビーム研究及び核融合研究開発に係る業務を放医研に集約することで、放医研が行う研究が加速されるとともに、量子科学技術に係る研究開発の推進に資するということが期待されることから、今般、本法案の国会提出ということにさせていただいたわけでございます。
○秋野公造君 私も改革の方向性は全く支持をしておるところでありますが、今の答弁でもなかった、あるいは非常に薄かった原子力安全規制業務、これが今文部科学省の所掌ではないにもかかわらず放射線医学総合研究所を所管し続けるということは、これは文部科学省の大変負担になるのではないかと懸念をいたしますが、お考えについて伺いたいと思います。
○政府参考人(常盤豊君) 放射線医学総合研究所におきましては、放射線の医学的利用及び放射線の人体への影響等に関する研究開発を総合的に実施する機関としてこの両者に一体的に取り組みまして、これまで被曝医療等の対応等においても研究開発において蓄積された知見、成果を活用してきたところでございます。 放射線の人体への影響等に係る放医研の業務につきましては、原子力規制委員会と共管ということになっておりまして、事業実績評価等に当たっては原子力規制庁と連携をして取り組んでおります。また、業務の中立性や透明性を確保する観点から、原子力規制庁と検討し、放医研に規制支援審議会を設置するなど、その取組の向上に努めてきたところでございます。 引き続き、原子力規制庁と連携をしながら、放医研における業務や組織がより実効性のあるものとなるように検討してまいりたいと考えております。
○秋野公造君 それでは、中身については規制庁に伺いたいと思います。 この一つの役割というのは緊急被曝医療体制の構築ということでありますが、これは東日本大震災の発災の後には限界も生じたところであります。我が党においても、緊急被曝医療を全国単位で指揮を執る第三次被曝医療機関の数が足りないといったような改善を求めて官邸に提言を行うだけでなく、文科省においても、国立大学等を総動員して対応していただいたところであります。 また、平成二十四年三月に原子力安全委員会の中間取りまとめにおいては、この緊急被曝医療体制の放医研の機能等については課題というものが指摘をされておりますが、こういったものについての受け止めについてまず確認をしたいと思います。
○政府参考人(片山啓君) お答えいたします。 東京電力福島第一原子力発電所事故では、大規模災害との複合災害のため、緊急被曝医療機関も被災してその機能を発揮できない状況が起きたほか、不十分な知識と人材の不足などにより被曝傷病者などの医療機関への十分な受入れが困難になるなど、多くの学ぶべき教訓があったと承知をしております。 こうした教訓を踏まえ、平成二十四年三月に当時の原子力安全委員会が被曝医療体制の見直しについて中間的な取りまとめを行ったと承知をしております。この中で、三次被曝医療機関の体制につきましては、地域性を考慮した指定の在り方の見直しや指導的役割の強化が望まれること、特に放医研については、医療機関と支援機関の両機能についての業務の重点化に関して所管庁における検討が望まれることなどの課題が提示をされたと承知をしております。 また、委員御指摘の公明党の提言を含め、それ以外にも様々な御指摘や提言を頂戴してきたところでございます。 こうした課題、御指摘、提言を踏まえまして、平成二十五年四月に緊急被曝医療の事務が原子力規制委員会に移管をされました。その後、原子力規制庁では、実際に福島で対応に当たっていただいた医療関係者の方々も含め、専門家の御協力を得て緊急被曝医療の現状と課題を整理し、施設要件の具体化など原子力災害時の医療対応の実効性を高める方策について調査研究を進めてまいりました。 この成果を踏まえまして、本年三月に、原子力災害時においてより実効性のある医療体制に高度化すべく、原子力規制委員会の下に原子力災害時の医療体制の在り方に関する検討チームを設置をいたしまして検討を進めてまいりました。六月二十四日の原子力規制委員会におきまして原子力災害対策指針に反映するための改正案を取りまとめまして、現在、意見募集を開始したところでございます。
○秋野公造君 それでは、その新たな緊急被曝医療体制の検討状況について伺いたいと思います。
○政府参考人(片山啓君) お答えいたします。 現在、意見募集を行っております原子力災害対策指針の改正案におきましては、東京電力福島第一原子力発電所事故での教訓を踏まえ、現行の被曝医療体制を原子力災害時において実効性のある体制に高度化していくこととしております。恐らく、この実現には数年掛かるのではないかと考えております。 具体的には、第一に、大規模な自然災害等との複合災害を見据え、被曝のおそれのある傷病者を確実に受け入れて適切に対処できるよう、現行の被曝医療体制の施設要件をより明確化し、名称も被曝医療から原子力災害医療とすることとしております。 第二に、医療体制の高度化や研修などにおける国、立地道府県及び事業者などの役割分担を明確にするとともに、国が高度被ばく医療支援センター及び原子力災害医療・総合支援センターを改めて指定することとしております。 第三に、複合災害時の医療対応における災害対策本部との連携、分担の在り方を見直し、災害対策本部における災害医療体制の指揮の下で原子力災害時の医療対応を行うこととしております。 このうち、国の役割とされております二つのセンターの指定につきましては、これまでの三次被曝医療機関のみならず、対応能力のある医療機関にも幅広く御申請をいただくこととしておりまして、本年五月に公募を行ったところでございます。 その結果、高度被ばく医療支援センターに対しましては、放医研、長崎大学、福島県立医科大学の三施設、原子力災害医療・総合支援センターに対しましては、広島大学、福島県立医科大学、弘前大学の三施設から申請があったところでございます。これら申請のあった医療機関につきましては、現在、施設要件の内容確認等を行っているところでございますけれども、そのうち放医研と長崎大学につきましては、六月十九日に開催された、先ほど述べました検討チームにおきまして施設要件の確認を終えたところでございます。残りの施設につきましても、八月上旬を目途にまた検討チームを開催いたしまして施設要件の確認をしていきたいと考えてございます。 なお、原子力災害対策指針の改定につきましては、今後、意見募集の結果を取りまとめ、可能であれば八月中にも原子力規制委員会の決定を得て指針改定をしたいと考えております。 あわせて、施設要件に合致していることが確認できた医療機関につきましては、原子力規制委員会において指針改定後、速やかに指定を行いたいと考えております。
○秋野公造君 随分強化する方向性が分かりました。 高度被ばく医療支援センター、そして原子力災害医療・総合支援センター、二つの役割に分けるということでありますが、これまで集約していた機能というものが薄まっていやしないかという懸念、そして今後、複数選定されていく方向性も示されたわけでありますが、この際の、どのように連携をしていくのか、この二点について、併せて伺いたいと思います。
○政府参考人(片山啓君) 今般、新たに国が指定することとしております二つのセンターでございますが、いずれも現行の三次被曝医療機関の機能を備えることを求めております。その上で、高度被ばく医療支援センターには特に一定程度までの傷病のある患者であって重篤な被曝患者に対する診療機能を発揮してもらう、また、原子力災害医療・総合支援センターには特に重篤な傷病のある被曝患者で複数の専門的診療が必要な患者に対する診療機能を発揮してもらえるように、言わば得意分野に特化しての形で機能を分担していただくことを考えてございます。 また、原子力災害医療・総合支援センターには、原子力災害が発生した場合に立地道府県等以外から派遣される原子力災害医療派遣チームの派遣調整を行う機能を新たに付加したところでございます。 いずれにいたしましても、両センターとも、これまでの三次被曝医療機関としての機能を十分に果たせるように施設要件を策定しておりまして、御懸念の向きが顕在化しないようにしっかりと確認をしていきたいというふうに思っております。 また、今、複数応募していただいております。この複数の指定が実現した際には、委員御指摘のように、これらの機関が連携することが極めて大事でございます。したがいまして、緊急時にその成果が発揮できるように、平時から各々の役割分担の下で連絡調整体制を構築し、訓練などを通じてより実効性が上がるように、原子力規制庁と各支援センターとの間でしっかりと準備、調整を行ってまいりたいと考えております。
○秋野公造君 最後に、大臣に伺いたいと思います。 緊急被曝医療体制が強化された、また、あるいは強化されつつある中で新法人が出発するということになるかと思います。今後の新法人の在り方について、大臣の御見解を最後に伺いたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 放射線医学総合研究所は、これまで放射線の人体への影響や放射線の医学的利用等の研究開発を総合的に実施し、東京電力福島第一原子力発電所事故の際には被曝医療の専門家を現地に派遣するなど、専門機関としての役割を果たしてまいりました。 文科省としては、今後、原子力災害対策指針の改定など原子力規制委員会から示される方針を受けて、放医研が引き続きその専門性を最大限に発揮することで我が国の原子力災害医療体制の強化に貢献していけるよう、原子力規制庁と連携し取り組んでまいりたいと思います。
○秋野公造君 終わります。ありがとうございました。
○柴田巧君 維新の党の柴田巧です。 前の質問者の方とかなり重なるところもありますが、お許しをいただいてお聞きをしていきたいと思います。 まず最初に、先ほども森本先生の方からもありましたが、この原子力機構の総括ということからお聞きをしていきたいと思いますが、今法案では、科学技術の発展やイノベーションの創出を下支えする量子科学技術の水準向上を図るために、いわゆる放医研に原子力機構の業務を一部移管しようとするものですが、さっきもありましたように、十年前に日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構が統合してこの原子力機構というのができたわけです。 いろいろ先ほどからありますように、「もんじゅ」を始め核燃料サイクルや、あるいは光、量子ビーム、核融合等の研究開発などなど、非常にその業務は広範多岐にわたっているわけですが、十年前に、厳密に言うと十一年前に、この委員会でもいわゆる原子力二法人、今申し上げた日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構、この原子力二法人の統合による意義について、文科省はこのように述べているわけですね。我が国の原子力研究開発を更に活性化させるとともに、国民の信頼を得て更なる発展を目指す極めて重要な機会になる、また、原子力の基礎・基盤研究からプロジェクト研究開発までを包含する総合的かつ先端的な原子力の研究開発機関として、幅広い研究開発分野間の連携あるいは融合といった面に大きな効果を発揮できると胸を張って強調しておられたわけですが、しかし、「もんじゅ」のトラブルに代表されますように、いろんな各種トラブルが起き、その都度再発防止に向けた取組進めてきたわけですけれども、原子力機構自体の改革取組には限界があるとして、文科省主導によって、この改革の基本的な方向に基づいて原子力機構全体の業務の重点化、合理化を進めようということで今法案ができてきたというのは否定できないところであります。 結局のところ、原子力機構から放医研へ量子ビーム、核融合部門が移管されるわけですが、そして再編されるわけですけれども、結局、この原子力機構の前身である日本原子力研究所が担ってきた業務のうち、原子炉本体及びその周辺に関する研究を除いたものが切り離されて、この原子力二法人の統合によって発足した原子力機構が再び分解されるということになるわけですが、今、新しい機構に移管する、でき上がる前に、まずこの原子力機構の総括、評価ということも含むかもしれませんが、総括がまず何よりも大事なんだろうと思いますが、この原子力機構の十年の歩み、大臣はどのようにこれを評価されているのか、お尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、原子力二法人の統合により、我が国における原子力に関する唯一の総合的な研究開発機関としてスタートしたわけであります。 具体的に、東京電力福島第一原子力発電所事故への対応について、原子力機構全体として直ちに福島技術本部を組織し事故収束や環境汚染への対処に取り組むなど、一定の統合効果が発揮されてきたというふうに認識しております。一方、統合による事業の拡大によりまして役員のマネジメント力が相対的に低下し、結果として原子力機構全体を俯瞰した経営に課題が生じることになったということも負の点としてあったと考えます。 こうした中、平成二十四年末に発覚した「もんじゅ」の保守管理不備等を発端として、これらの問題点を踏まえ、理事長の下に安全マネジメント機能を集約化するなどガバナンスの強化による安全を最優先とした運営体制の構築や、東京電力福島第一原子力発電所事故への対処等を始めとした事業の重点化など、多様な事業を効果的、効率的に実施するための改革に取り組んできたところであります。 文科省としては、今後とも、原子力機構が我が国における原子力に関する唯一の総合的研究開発機関として安全を最優先とした運営を行い、国民の信頼を早期に回復できるよう、引き続き前面に立って指導してまいりたいと考えているところであります。
○柴田巧君 今の総括も踏まえながら、以下ちょっとお聞きをしていきたいと思いますが、私はこの分野、正直、典型的な文系人間で分からない部分があるのでお許しをいただきたいと思いますが。 とにもかくにも、今回はこの量子科学技術を発展をさせていきたいというのが一番の、提案理由の中にもそれが書いてあるわけですけれども、そうだとすると、確かに、関西の光科学研究所、あるいは、先ほどもお話ありましたが高崎にある量子応用研究所、これらは移管をされるわけですが、世界最高レベルのビーム出力を有するというJ—PARC、これについては新機構に移管されないというふうに聞いているわけです。そういったことも含めていろいろ考えると、本当に量子科学技術を集約をして発展をさせていこうというのが本当の目的なのかどうかというのが非常に疑わしく感じてしまって、いろいろ不祥事もあった、トラブルもあった、今お話あったように、重点化していかなきゃならない原子力機構が、したがって、まず移管できるところは移管するという、取りあえず一緒にできるところは一緒にするという印象をどうも受けてしまうんですね。 本来ならば、この研究開発リソースを、我が国の、やっぱり最大限に活用できる、そういう体制を構築するというのが本来のあるべき姿ではないかと思っているわけですが、そうだとすると、世界最大強度という売り物にもしているこのJ—PARCも本来は移管すべきものの一つになるのではないかと思いますが、なぜ移管されないのか、その理由と、今回は移管されないとしても、将来的に状況が変わればというか、いろんな課題が克服できれば将来的な移管はあり得るのか、大臣に見解をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 私が本部長を務めます日本原子力研究開発機構改革本部におきまして、平成二十五年八月に改革の基本的方向を決定をいたしました。この中で、原子力機構が我が国における原子力に関する唯一の総合的研究開発機関として果たすべき役割を念頭に、福島第一原子力発電所事故への対応、原子力の安全性向上に向けた研究、基礎研究や核燃料サイクルに関する研究開発等に重点化を図るということを決めたわけであります。一方、原子力分野だけでなく、ライフイノベーション、グリーンイノベーションへの貢献度等の観点から、他の研究機関との連携強化により更に発展が期待される量子ビーム研究、そして核融合研究開発については、国内の他の研究機関への移管も含めて検討することといたしました。 その際、御指摘がありました大強度陽子加速器施設、J—PARCでありますが、原子力機構の敷地内に設置されている世界最高レベルの出力を有する陽子加速器施設でありまして、原子力機構が重点化して実施することとしている加速器による放射性廃棄物の減容化、有害度低減に係る技術開発に不可欠な施設であること、また、施設の使用に伴い放射線が発生するため、厳しい安全対策、管理が必要な施設であり、原子力機構の他の原子力施設と一体的に管理する必要があること、このようなことから、引き続き原子力機構が所有することが適当であるというふうに判断したものであります。 このため、現時点においてJ—PARCを移管する予定はございませんが、文科省としては、新法人と原子力機構との間の連携を密にし、今後、オールジャパンの量子科学研究の成果の最大化に努めてまいりたいと考えております。
○柴田巧君 ということは、確認ですが、いろんな安全対策等の安全管理などが整えば、あるいはいろいろな連携の進展度合いなどによっては将来的には移管はあり得るというふうに認識していいでしょうか、確認したいと思います。
○政府参考人(田中正朗君) 安全対策の問題は一つでございますが、今大臣お答え申し上げましたように二つ観点がございまして、もう一つは、原子力機構がそもそもJ—PARCを利用いたしまして放射性廃棄物の減容化、有害度低減に関わる技術開発というのを予定してございます。そういう意味では大きな二つの目的がございますので、当面、大臣がお答えしましたように、J—PARCを移管する予定はないということでございます。
○柴田巧君 今のところなかなか難しいというような感じですが、原子力機構以外にも実は量子科学技術の関連のものは実はほかにもあって、例えば理化学研究所にはRIビームファクトリーですかね、それからSPring8もそうですが、こういったものも、本当に量子科学技術の水準の向上を目的とするならば、先ほども集約していくことが大事だというのは答弁の中にもありましたが、極力やっぱり集約化を図っていくということが大事なのではないかと思うわけですが、これらの、今申し上げたRIビームファクトリーやSPring8、こういったものの新機構への移管というのはどういうふうに考えているのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(川上伸昭君) 御指摘のとおり、理化学研究所が保有をしておりますSPring8でありますとか、そのほかの組織にも量子科学技術に関連した様々な研究施設というのはあるわけでございます。 しかしながら、これらの研究施設では、各施設を利用する研究の目的や手法、分野特性、中核となる研究者層などを的確に踏まえた中長期計画の下で、一体的な研究マネジメントにより、各施設の特徴を生かした研究体制が既に構築をされているところでございます。 さらに、放射線を利用する研究施設がこういった施設の中では普通であるわけでございますけれども、こういったものは、関係機関や自治体等との密な共同の下で、放射線安全管理まで含めた施設の運営管理体制が構築をされているわけでございます。こうした的確かつ適切な施設マネジメントが行われるという下で、これまで着実に成果を上げてきているわけであります。 このため、現時点において他の施設を統合する予定はないというのが現状でございます。しかしながら、我が国の科学技術水準の更なる向上を図るためには、最先端の科学的知見や技術開発の動向、新たな社会的課題の出現などで科学技術を取り巻く状況の変化を適時的確に捉えた上で、我が国の研究開発リソースを最大限に活用可能な体制を構築していくことが重要であるわけでありまして、引き続き量子科学技術の研究施設についてもオールジャパンの視座から運営体制の在り方を検討し、その最適化を図ることで成果の最大化に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○柴田巧君 十二分に理解できないところも正直ありますが、先ほど申し上げたように、可能であるならばこの集約化を図っていく、連携から更に進めていくということが大事なのではないかと思いますが、この点も十分いろいろ勘案をしてやっていただくことをお願いをしておきたいと思います。 時間も限られてきましたので次に移りたいと思いますが、ちょっと飛ばして、これまた森本先生と、質問とかぶってしまったんですけれども、済みません、打合せすればよかったのかもしれませんが、これは大臣にお答えを今度はいただきたいと思うんですが。 先ほどあったように、今度、移管はされてくる。しかし、いろいろ関西であれ、また高崎やあるいは茨城の那珂地区、あるいは青森に、放医研に移管されるものがあるわけです。そして、それぞれに分野が違うわけですね。関西では放射線科学研究を実施している。あるいは、高崎ではイオンビームとかRI利用技術の高度化などをやる。それから、那珂地区では、先ほどからありますが、ITER計画などをやる。また、青森ではそのITER計画を補完する、これBA活動と言うんでしょうか、こういったものを実施するということなどなど、それぞれ違うし、そして、千葉には本部を置くということになるわけで、非常に全国に点在する上、また拠点ごとに分野がそれぞれ異なっているわけですから、そういう組織になる、そのためにも本部機能の強化を実際どうするか。 また、先ほど答弁ありましたが、時間もなかったのかもしれません、十分なものがありませんでしたが、具体的なものは聞こえてきませんでしたが、この研究拠点の枠を超えた連携というのは具体的にどういうことがあり得るのか、また、職員の意識改革というものは具体的にどうやるのか、こういったことを含めて、今度は大臣の方からお答えをいただければと思います。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、この新法人は、千葉の本部の下にそれぞれの専門領域の異なる複数の研究開発拠点から構成されるということでありますので、組織としてのガバナンスをいかに利かせるかが大変重要だというふうに考えております。 このため、新法人を代表する理事長は、強いリーダーシップを発揮し放射線医学や核融合などの多岐にわたる法人の業務運営を的確に遂行する能力を有している者を、外部有識者の意見を聴取するなど透明性の確保を図りながら任命権者である私が選任することとしているところであります。 さらに、今回の業務移管に伴い、日本原子力研究開発機構から理事一名を含む一部役職員を放射線医学総合研究所に移管し、新法人の本部機能を強化し、法人全体としてのガバナンスの強化に努めていく予定でもあります。 また、今回、日本原子力研究開発機構から量子ビーム研究及び核融合研究開発に係る業務を移管し放射線医学総合研究所に集約することで、異なる専門性を有する研究者の連携を密にすることによって各研究所の枠を超えて高い相乗効果が見込まれる研究開発に取り組んでいくとともに、職員の意識改革に努めることによりまして、我が国のイノベーションを支える基盤としての役割を果たしてまいりたいと考えております。
○柴田巧君 具体的なことは特にまたお触れになりませんでしたが、しっかり、この新しい機構になったからには、相乗効果、今もお話があったように、所期の目的を達成できるようにきっちりと、今申し上げたところが非常にポイントになると思われますので、やっていただきたいと思いますし、必要に応じてまたお聞きをする場面もあるかもしれません。 次の質問に移りたいと思いますが、今法律案の第十六条では、量子科学技術に関する研究者を養成し、及びその資質の向上を図るとしておりますが、まさにこの量子科学技術、我が国は非常に優位性を今のところは持っていますが、世界で冠たる地位をしっかり占めていくためには優秀な人材の確保、育成が欠かせないのは言うまでもないと思っています。そのためにも、本分野を担っていく若手の育成には、学生を含め若手を引き付ける魅力ある最先端研究を推進することに加えて、やっぱり産業界を巻き込んで具体的な出口戦略や成果を提示していくことが重要だろうと思っています。 そのためにも、次世代というか、次の次の世代まで見据えた人材育成の取組が重要ですが、これまでの量子科学技術を戦略的に活用、発展させるためにも大学や研究機関、産業界と連携して計画的に人材育成を進める必要があると思いますが、どのように取り組むのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(川上伸昭君) 御指摘のとおり、量子科学技術分野の人材育成というのは重要な課題でございまして、これまでも放射線医学総合研究所及び日本原子力研究開発機構それぞれが、中期計画の下、大学や研究機関、産業界との広範な連携を通じた協力体制を築くことでインパクトの高い成果の創出につなげてきたわけでございます。 例えば放医研におきまして、重粒子線がん治療研究分野におきまして群馬大学、分子イメージング研究分野では東北大学、診療・緊急被曝医療研究分野では広島大学との間で教育研究上の連携協力体制を構築してきたほか、原子力機構の量子ビーム応用部門でも広範な産業利用ニーズを踏まえた最先端施設の共用を進めてまいったわけでございます。その中で、量子ビーム利用に係る高度専門人材の育成に取り組んでまいりました。 新法人につきましても引き続きこれらの両法人の強みを相乗的に生かしつつ、関係機関や産業界が一体となった人材育成の取組を更に強化をするということで、高度な量子科学技術の戦略的活用、発展に向けた人的基盤の形成を強力に図ってまいりたいというふうに考えてございます。
○柴田巧君 時間が来ましたので、終わります。 ありがとうございました。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 冒頭、私も新国立競技場の問題でちょっと確認だけさせてください。 二千五百二十億円というこの総工費には開閉式遮音膜の設置が含まれているのかどうか、端的に、事実だけ。
○国務大臣(下村博文君) 含まれておりません。
○田村智子君 そうすると、デザインの完成をするためには、一体総工費は幾らになると見込まれるんですか。
○国務大臣(下村博文君) 開閉式遮音膜が約百億というふうに聞いております。
○田村智子君 これは、足場の設置などを含めると、果たしてその額で収まるのかということも問われなければならないと思っていますし、先ほどの民主党の森本さんの質問には、立候補ファイル、オリンピックの立候補ファイルの中で、あのデザインが一つのメーンだったということが言われたんですけれども、私は、オリンピックの成功というのに一番大切なのは、無理なデザインに固執することではなくて、立候補ファイルがどうであれ、国民の支持がしっかりと得られることだというふうに思うんですね。こんなことを理由にしてあのデザインに執着するならば、私は、オリンピックに対する国民の信頼や支持というのを失いかねない、そういう重大な問題だと思いますので、私も改めて、できるだけ早い時期の集中的な審議を求めておきたいと思います。 それでは、法案の質疑に入ります。 本法案は、原子力研究開発機構の量子ビームと核融合の研究機能を放射線医学総合研究所に移すものです。衆議院の審議では、放医研の研究との統合というのは学術的な要求ではないということを確認をしています。 必要とされたのは原子力機構の改革です。高速増殖原型炉「もんじゅ」での重大事故、虚偽報告、ずさんな管理運営など、深刻な実態を受けての改革。しかし、その内容は、原子力機構の機能を「もんじゅ」の研究、核分裂による原子力発電の研究に特化するというもので、つまりは「もんじゅ」の運転再開に集中的に取り組む、そのための改革と、こうみなされても仕方ないと思うんですが、いかがですか、大臣。
○国務大臣(下村博文君) 先ほどから答弁をさせていただいておりますが、量子科学技術に関しては、近年、加速器の高エネルギー化、レーザーの高出力化やナノテクノロジーの進展等によりまして、医療、エレクトロニクス、素材などの広範な産業への利用も含めて、イノベーションを支える基盤としての重要性が急速に高まっているという背景がございます。 放射線医学総合研究所は重粒子線によるがん治療等に取り組み、世界トップの治療実績を積み上げてきたところでありますが、放射線医学の分野では、近年、量子ビームの人体への作用に関するメカニズムの解明の推進等、新たな量子科学技術に関する知見の追求が不可欠となってきております。 日本原子力研究開発機構改革については、私が本部長を務める日本原子力研究開発機構改革本部におきまして平成二十五年八月に改革の基本的方向を取りまとめ、その中で、量子ビーム研究及び核融合研究開発に係る業務については切離しを含め検討すべきとの方向性を示しております。これらの観点から文科省において検討を進め、量子ビーム研究及び核融合研究開発に係る業務を放医研に集約することで、放医研が行う研究が加速されるとともに、量子科学技術に係る研究開発の推進に資することが期待されることから、原子力機構改革を一つの契機として法改正を行うこととしたものであります。
○田村智子君 これは、第一義的には原子力機構の改革、そのための法改正も必要だということを文部科学省自身も報告の中でまとめてきたわけです。 改めて、それじゃ、「もんじゅ」の実態を見てみたいんです。一九九五年十二月、運転開始から約三か月で冷却剤のナトリウムが配管から漏えいし、火災発生。この事故報告の過程で、調査点検記録や調査ビデオの捏造が発覚。そして、運営主体であった動燃の解体、原子力研究開発機構の発足、これを経て、ようやく試験運転が再開されました。ところが、その僅か四か月後、二〇一〇年八月、原子炉容器内に三トンを超える装置が落下し、また運転は停止。二〇一二年十一月、保安規定に基づく機器の点検漏れが九千六百七十九か所に上ることを原子力規制委員会が公表。二〇一三年二月から三月にかけて行われた保安検査でも、重要機器の点検漏れ、虚偽報告が発覚をし、この年の五月、安全管理体制が再構築されるまで無期限の運転禁止命令が出されて、今日に至っています。ここまでの経緯でも、極めて毒性の強いプルトニウムを扱っての原子炉の運転、これを担う資格が、これはもう原子力機構にはないと言わざるを得ないわけです。 更に重大なのは、運転禁止命令を受けた後、集中改革とされた期間にも次々と保安規定違反が指摘をされていることです。昨年度と一昨年度の検査で保安規定違反、この指摘は何件になるのか、お答えください。
○政府参考人(田中正朗君) お答え申し上げます。 「もんじゅ」は、保安措置命令が発出されました平成二十五年五月末以降の原子力規制委員会によります保安検査におきまして、保安規定違反と判定された事項は八件、それから、これに加えまして、保安規定違反ではありますけれども、その影響が軽微なものということで、原子力委員会が監視に判定した事項が四件でございます。
○田村智子君 これ、合わせて十二件が不適切あるいは保安規定違反というふうに言われたと。 資料でもお配りいたしました。この中で、平成二十六年度第二期の保安検査、二〇一四年九月に実施されたものですが、この保安規定違反とはどういうものか。ナトリウムの漏えい事故を受けて監視用カメラ百八十台が設置をされましたが、そのうち三割が故障していた。このカメラは生産中止、修理対応の終了、後継機もないということを二〇一二年に業者から通告をされながら、機構は改造計画も策定せず、点検頻度を延長し、二〇一三年度から故障が相次いでもそのままにしてきた。ナトリウム漏えい事故が起きたときに、このカメラの故障が与える影響も評価をしていなかったということです。 平成二十六年度第四期の保安検査、今年の三月に実施されたものです。これは、一万点近い点検漏れへの対応について、機構が二〇一四年十二月に提出した報告書が適切かどうかを検査したものです。 報告書では、重要度の高い機器である補機冷却水系配管について、外観状態に異常等なしと記載されていたが、腐食などの進行状況について点検計画が適切に定められていない、また、配管に保温材が巻かれているなど多数の視認不可部、目で見て分からない、そういう部分があるのにその健全性評価が行われていないなどが確認されました。さらには、点検漏れを指摘された機器について、これまでの運転中に故障が生じた履歴がないとか単純な構造であり点検時期を超過しての使用に問題がないなどと評価している事例も複数確認されたと。こういうのが保安規定違反とされたわけです。 保安規定違反を承知の上で放置をする、保安規定違反への対応をしたと言いながら実際にはきちんと対応がされていない、これほどモラルの欠如、危機感の欠如は他の原発ではあり得ないわけです。原子力規制委員会もあきれ返る事態が今年に入っても続いているということなんですね。これでは、「もんじゅ」の再運転を目指すのかと、そんな資格はないと言わざるを得ないと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(下村博文君) 平成二十五年五月に原子力規制委員会より「もんじゅ」に対する保安措置命令が発出された後、日本原子力研究開発機構は、文部科学省が取りまとめた日本原子力研究開発機構改革の基本的方向に基づいて、平成二十五年十月から今年三月まで「もんじゅ」集中改革に取り組んできたところであります。その結果、保守管理体制及び品質保証体制の再構築を実施し、昨年末には原子力規制委員会に同命令に対する報告書を提出したところであります。 この集中改革におきまして、「もんじゅ」を理事長直轄で運転及び保守に専念する組織に再編するほか、運転管理に精通した電力会社の技術者を受け入れて民間との協力強化といった体制強化策を実施してまいりました。また、理事長自らが週一回のペースで現地の福井県に出向き、安全文化の醸成などの改革を直接指導したというふうに承知をしております。しかしながら、御指摘ありましたが、「もんじゅ」について保安検査において原子力規制委員会により繰り返し指摘を受け、いまだ保安措置命令の解除に至っていない状況については極めて遺憾であります。 今年四月からは民間から児玉敏雄新理事長を迎え、原子力機構改革を踏まえた新たな中長期目標の下、業務に取り組んでおりまして、集中改革の成果の定着、さらに改善という新たな改革の段階に進んでいるところであります。 「もんじゅ」は、エネルギー基本計画におきまして、廃棄物の減容、有害度の低減等のための国際的な研究拠点として位置付けられております。原子力機構は、「もんじゅ」に対する保安措置命令が可能な限り早期に解除されなければならないという危機感を持って、直面する問題について一つ一つ解決をし、運転再開を目指していく必要があると考えます。 文科省としても、前面に立って厳しく指導してまいりたいと考えております。
○田村智子君 今の答弁ですと、集中改革期間、今年の三月まで、これ順調にやってきた。順調にやってきて保安規定違反なんですよ。本当にもう資格が問われるというふうに思います。 原子力機構への厳しい評価は原子力規制委員会だけではありません。二〇一一年十一月、会計検査院は、高速増殖原型炉「もんじゅ」の研究開発等について検査報告書をまとめています。その概要を端的に説明をお願いいたします。
○説明員(斎藤信一郎君) お答えを申し上げます。 御質問いただきました指摘の概要につきましては、まず一点目といたしまして、日本原子力研究開発機構が二十二年度までに「もんじゅ」の研究開発に要した経費として公表していた総事業費約九千二百六十五億円には、人件費、固定資産税、事故後の改修工事費等や、関連施設であるリサイクル機器試験施設、これは茨城県東海村に所在するいわゆるRETFという施設ですが、この建設費等が含まれておらず、これらを含めると総支出額は少なくとも約一兆八百十億円となって、機構が公表していた総事業費を約一千五百四十五億円上回りまして、全体規模が把握できるように公表されていない事態が見受けられました。 二点目といたしまして、RETFの建設費等が約八百三十億円と多額に上っているにもかかわらず、使用可能な建物の部分が使用されることなく存置されている事態が見受けられました。 したがって、経費の公表については、「もんじゅ」及びその関連施設の研究開発に要した経費の全体規模が把握できるように、公表すべき範囲や内容を見直し適時適切に公表すること、RETFについては、建物部分の暫定的な使用方法を幅広く検討するなどして、当面の利活用方法について早期に結論が得られるよう関係機関との協議等を行うこととする意見を表示したものでございます。
○田村智子君 ありがとうございました。 これは費用を過少に示していたということですよ。それから、「もんじゅ」の関連研究施設、これについて掛かった費用が全く公表されていなかったという指摘なんですね。 それでは伺います。この会計検査院の指摘への対応はどうなっていますか。研究開発の経費の総支出額を直近で示してほしいのと、この関連施設であるRETFどうするのか、お答えください。
○副大臣(藤井基之君) お答えいたします。 先ほど御説明ありました平成二十三年度の会計検査院からの意見表示を受けまして、「もんじゅ」の研究開発費につきましては、全体規模が把握できるように公表を行うこととしております。これを受けまして、日本原子力研究開発機構では、「もんじゅ」の平成二十五年度までの総事業費の決算額については九千六百六十五億円、さらに、人件費五百三億円、固定資産税四百億円、原型炉建設準備費三十八億円である旨の公表を行っております。 リサイクル機器試験施設、RETFでございますが、これは、「もんじゅ」等の高速炉の使用済燃料の再処理試験を行うため平成七年に建築が開始されたものでございますが、事業計画の見直しに伴いまして平成十二年に建設が中断されております。 平成二十三年、会計検査院からの意見表示を受けまして、原子力機構では昨年十月に、日本原子力研究開発機構改革報告書におきまして、当面、ガラス固化体を最終処分場に輸送するための容器に詰める施設として活用を図ることとしまして、具体的検討を進める旨取りまとめられまして、現在、この方針に沿って原子力機構が具体的な検討を進めているものと承知しております。
○田村智子君 このRETFというのは、核燃料サイクルの中核的な技術が高速炉の燃料の再処理なんですね、その研究をやるんですよ。これが確立しないと、核燃料のサイクルというこの輪が完成しない、サイクルにならないわけです。ところが、この研究開発施設であるRETFは建物を造ったまま十五年間使われず、今御答弁あったとおり、今後も研究施設として使用するという計画は立てられないわけです。一兆円を大きく超える研究開発費をつぎ込みながら、「もんじゅ」の運転実績は僅か三か月。それでも運転再開にしがみつくがゆえに、関連施設にも無駄な経費がかさんでいくと。こんなことをいつまで続けるのかということが問われなければならないと思います。 さらに、お聞きします。「もんじゅ」の建屋の直下には八本の断層が確認をされています。今年三月に行われた専門家チームの会合では、活断層ではないと機構は説明をいたしましたが、これに疑問が呈され、敷地の西約五百メートルにある活断層が与える影響を含め更に検討することとなりました。 福島第一原発の後、二〇一一年五月二十三日、参議院行政監視委員会で、我が国の地震研究の第一人者である石橋克彦氏がこの若狭湾の問題、非常に警告を発したんですよ。あの敦賀半島には多数の活断層が入り組んでいる、「もんじゅ」の直下にもあるんだと、大津波をかぶるおそれのあるような場所で原発を運転するということ自体、正気の沙汰ではない、たかが発電所なわけです、例えば遭難した漁船を救うための巡視船なんというのはどんな荒波でも航海しなきゃならないでしょうけれども、発電するために何もこんな危ないものを大津波のあるところで頑張って運転することはないと、こういうふうに真剣に意見表明をされたわけです。 私は、文部科学大臣として、こうした科学者の科学的な知見からの真剣な検証、これは真摯に受け止めるべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(下村博文君) 「もんじゅ」の破砕帯につきましては、東日本大震災で得られた活断層に関する知見を踏まえ、旧原子力安全・保安院が行った調査指示を受けて、日本原子力研究開発機構が平成二十四年十一月より調査を進めてまいりました。その結果、敷地内の破砕帯を活動的と評価する根拠は認められないこと、近くの活断層が活動した際にも敷地内の破砕帯が連動して動くことはない旨の報告書を取りまとめ、平成二十五年四月に原子力規制委員会に対して提出をしております。さらに、原子力規制委員会からの追加調査指示を受けて実施した追加調査の結果におきましても、問題ない旨を平成二十六年三月末に原子力規制委員会に報告をしております。 私自身も、現地、実際に視察をいたしました。「もんじゅ」の中だけでなく、この破砕帯のありようについて自分の目でも確認をしてきたところでございます。 「もんじゅ」の破砕帯につきましては、現在、原子力規制委員会の有識者による議論が行われ、今後、最終的な結論が出されるものと承知をしております。文科省としては、「もんじゅ」の安全確保に万全を期して、運転再開を目指してまいりたいと考えております。
○田村智子君 石橋克彦氏は、阪神・淡路大震災の後にも、この国会の予算委員会に呼ばれて意見陳述しているんですよ、こんな大地震に原発の備えができていないと。だから、この二〇一一年の意見陳述のときにも、一体私の国会でのこの発言は何だったのかというふうに言われているわけですよ。本当に、科学者の知見というのをこれほど文部科学省が軽んずる、あってはならないことだというふうに思います。 この高速増殖炉、アメリカでは核不拡散の法律を踏まえて、技術的に、経済的にも不要であると撤退をした、フランスでも事故が相次ぎ、経済的にも困難だと撤退、ドイツは、福島第一原発の事故後、原発そのものからの撤退を政治決断し、再生可能エネルギーの普及が急速に進んでいると。これまで第一線にいた国々がこの研究に見切りを付けていると。 私は、原子力機構は、職員の皆さんの意識調査を見ても、「もんじゅ」のプロジェクトを進める自信があるかと問われて、余り思わない、思わないという回答がもう多数になっちゃっているんですよ。こんな状態でこのまま改革なんてとんでもない、むしろこれまでの原発事故を踏まえて、廃炉の技術や使用済核燃料を本当にどうしていくのか、こういうことへの研究に特化させることこそ必要だと、このことを申し上げて、質問を終わります。
○松沢成文君 次世代の党の松沢成文でございます。 まず、私は最初に、この原子力機構から移管される業務と放医研の業務との関連についてお聞きしたいと思うんです。 民主党政権時代の平成二十三年十月二十五日に開かれた独立行政法人改革に関する分科会第一ワーキンググループの第九回目の会合において、文部科学省が用意した放射線医学総合研究所の他省庁への移管及び他法人との統合が不適当である理由についてという資料があるんですね。この資料によれば、文部科学省から、原子力機構と研究分野や専門性に重複がなく、統合による効果は薄い、反面、中立性についての担保の観点からデメリットが大きいという見解が示されているんですね。 文部科学省がかつて示していた統合による効果は薄いであるとかデメリットが大きいといった懸念は、具体的に今回どのように克服されて本法律案の提出に至ったのか、まずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 平成二十三年に行われました独立行政法人改革に関する政府部内の検討に際し、放射線医学総合研究所と日本原子力研究開発機構全体を統合すべきではないかとの議論におきまして、御指摘のように、文部科学省として、研究分野や専門性に重複がなく、統合による効果は薄い、原子力の中核的な推進機関である原子力機構と放医研を統合することについては、放医研の中立性担保の観点からデメリットが大きいとの考えを表明したものと考えられます。 一方、これまで重粒子線治療におきまして世界トップの治療実績を積み上げてきた放医研が今後更なる飛躍を図るためには、新たな量子科学技術に関する知見の追求が不可欠になってきているという状況がございます。また、原子力機構の改革に当たり、私が本部長を務める日本原子力研究開発機構改革本部におきまして、原子力機構は、原子力に関する唯一の総合的研究開発機関としてその業務を重点化するとともに、量子ビーム研究及び核融合研究開発については切離しを含め検討すべきとの方向性を示したところであります。 これらの観点から文科省において検討を進め、量子科学技術に係るものとして量子ビーム研究及び核融合研究開発に係る業務を放医研に集約することで我が国のイノベーションを支える基盤としての役割を担うことを期待をしており、原子力機構全体として放医研との統合において考えられたような懸念は、これは克服されたものと考えております。
○松沢成文君 なかなか難しい見解で分かりにくかったんですけれども。 今大臣が挙げていたこの重粒子線治療について次に伺いたいんですが、これ日本人の死因の第一位はがんですね。このがんに対する非常に有効な治療だということで重粒子線治療が今大きな期待を得ております。 実は私も神奈川県知事を務めていたときに放医研に見に行きまして、巨大な施設に驚きました。その後、群馬大でも開発されて、ここは少し小型化された形で、ここも見させていただいて、実は神奈川県も県立がんセンターに、もうすぐオープンだと思いますが、重粒子線治療装置を誘致をさせていただいたわけなんです。 今、小型化、高効率化がどんどん進んでいるようでありますけれども、普及にはまだまだコストが掛かるんですね。小型化しても、神奈川県の場合も百億円以上掛かっているわけなんです。これを今後、政府全体として国内にどんなふうに普及させていくのか、その戦略をお持ちなのか、あるいは、これ海外との競合にも入っていますけれども、海外にいわゆるシステム輸出ですよね、こういうものも含めて戦略も考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、この重粒子線がん治療装置につきまして、これは我が国が世界トップの技術を有しており、放射線医学総合研究所での研究開発を基に、これまで国内では放医研のほか三施設が設置、運用され、また神奈川県などでも、今年の十二月でありますが、開設予定の計画、展開されているというふうに承知をしております。 今後、重粒子線がん治療の普及、定着に向けまして、治療効果をより明確に示す観点から、複数の施設が連携協力して研究を進めるとともに、コスト面につきましても、今般、日本原子力研究開発機構から移管される超伝導技術等の知見も活用しながら研究を進め、施設規模の小型化によるコストの大幅な削減を目指してまいりたいと考えております。 さらに、国際展開につきましては、現状として重粒子線がん治療装置の海外への輸出実績はありませんが、今後、治療効果の明確化やコストの低減化に加え、海外からの研修生の受入れなど専門人材の育成も含め、国際展開に資する取組を強化することによって、これが世界に対する我が国の大きなビジネスチャンスにもつながっていくような、そういう取組については積極的に検討してまいりたいと思います。
○松沢成文君 これはもしかしたらちょっと通告していないかもしれませんが、分かったら教えていただきたいんですけれども。 今、重粒子線がん治療の話をしましたが、その先の先端治療技術として、中性子のがん治療というのが今注目されているんですね。陽子線だとか重粒子線というのはもう世界中の競合の時代に入っています。ただ、この中性子というのは日本が圧倒的にリードしている技術でありまして、それで治療費も安い、一回の治療で済むとか、重粒子線とはまた違った意味での期待感がすごく大きいんですね。 これを日本はしっかりとまた先端的に開発していくのが非常に私は日本有利になると思うんですが、ただ、これは日本版のNIHと言われる日本医療研究開発機構の援助を受けて今筑波大学のプロジェクトが進行中ですけれども、私は、これ、日本の本当に期待される技術ですから、放医研や原子力機構も、筑波大学だけに任せるのではなくて、具体的にこの研究を進めていったらどうかというふうに思っているんですが、これ行っていますか。済みません、もし分かれば見解を教えてください。
○副大臣(藤井基之君) 正確には来ていませんけれども、今お話がありましたように、はっきり言いまして、こういう粒子科学といいましょうか、量子科学の分野というのは非常に進歩が激しゅうございまして、そのうちの一つが今先生から御指摘がありました中性子を活用したがん治療ということだと思います。これ、中性子というのがエネルギーが相対的に低いということ、あるいはがん細胞への集約化に対するいわゆる化合物との反応性というようなことを活用するとかなり選択的ながん治療ができるというメリットがあるというふう言われている技術でございます。 これにつきましては、現在、例えばホウ素の中性子捕捉療法というのが、これは例えば京都大学であるとか筑波大学等の研究機関、又は中性子の発生方法につきましては、これはいろいろ研究が進められておると聞いております。また、特にこの京都大学のケースにおきましては、同大学だけではなくて福島県の郡山市、総合南東北病院においても治療が開始されているというふうに伺っておりまして、二十九年には認可を目指したいというふうな動きだというふうに聞いております。 ですから、私どもとしましては、こういった量子科学というものの進歩というのは非常に先が見込めないほどすごいスピードで進化していくものと理解しておりますので、今日御審議をいただいております法案の先、どういうことがあるかと先ほど来御質問もございましたが、やはりそういった時々刻々と、評価というものを踏まえて、新たな国益のために、国富のために、また患者さんのためにどういった形がいいのかということについてはずっと研さんを進めていきたいと思っています。 それから、今、福島県で開始したというふうに申し上げましたが、一応これまだ計画中ということでございますので、御了解いただきたいと思います。 ありがとうございました。
○松沢成文君 是非とも積極的に研究開発していっていただきたいと思います。 今日は、ちょっとこの法案から離れますけれども、私、大臣に改めてお礼を言わなきゃと思って、実は六月二十二日に、下村オリパラ担当大臣から塩崎厚生労働大臣に対して「二〇二〇年に向けた受動喫煙防止対策の推進に係る要請」というのを出していただきました。すばらしい、本当にありがとうございます。 その中で、選手村の建物内の禁煙等、東京都内のみならず各地における競技会場において受動喫煙防止を講ずるための必要な措置の検討に御協力いただきたいと。それから、幅広い公共の場における受動喫煙防止対策の強化について、立法措置も含めて積極的な対応をお願いしたいと。 私、この委員会でも二年間にわたり大臣にその必要性を訴えてお願いをしてまいりました。ようやくではありますが、大臣の方から担当の厚生労働大臣に、ちょっと東京の舛添知事がトーンダウンしてしまったので、しっかり国でやろうじゃないかということでこの要請を出していただいた。本当に有り難く思っています。大臣のリーダーシップに感謝をしております。 そこで、塩崎厚生労働大臣の反応はいかがでしたか。
○国務大臣(下村博文君) これは松沢委員に指摘されるまでもなく、オリンピック・パラリンピック開催都市・国は、受動喫煙法、罰則規定も設けて対応しているということの中で、当初は東京都が条例ということも検討していたようですが、御指摘のような状況になったということで、また、コンパクトな東京オリンピック・パラリンピックといっても、周辺まで、神奈川県とか埼玉県等含めて一部広がるというところもありますので、これは条例ではなく法律で定める必要があるのではないかということを改めて私の方で判断させていただいて、オリパラ担当大臣としての最後の仕事として、塩崎……(発言する者あり)二十五日には遠藤大臣に交代いたしましたので、塩崎厚労大臣のところに要請に行きました。 塩崎厚労大臣も、もっともなことであると、国民の医療、健康を預かる役所としては、それは法律を作る、望ましいことだということはお考えのようでありまして、引き続き文科大臣でもあります、同じ閣僚でもありますから、塩崎大臣が第一義的に法律提案者ではありますが、しっかりサポートしながら是非進めてまいりたいと考えております。
○松沢成文君 是非とも、大臣間連携を取って、関係閣僚会議でも議論を進めていただきたいというふうに思います。 ここまでちょっと持ち上げておいて恐縮なんですが、私の資料を出しました。ちょっといただけない新聞記事が目に付いたんですね。オリンピックの選手を始めトップアスリートの強化拠点の味の素ナショナルトレーニングセンターの、ここを全面禁煙にするか否かで、何か理事会でもめちゃっているらしいんですね。 これ、なぜこういうことが起きたかというその発端は、ハンドボールの全日本代表選手の合宿、これ、ハンドボールの代表選手というのが二十人か三十人いるんでしょうか、そのうちの八人が何と喫煙者で、違反してそのトレーニングセンター内で喫煙をしていたというのが問題になって、これはいかぬということで禁煙にしていこうという議論をやる理事会で、ところが、これ、いろんな理事がいるんですね。山下理事は、私は吸わないけど吸う人の肩身が狭いからちょっと考えた方がいいとか、レスリング出身の高田理事なんかは、選手だけじゃない、コーチや関係者もいるんだからたばこを吸うところを造っておかなきゃ駄目じゃないかとか、こんな意見も相当出たらしいんですね。 それで、まず私は、このナショナルトレーニングセンターというのは、もうオリンピッククラスのトップアスリートを養成するところですよね。ですから、ある意味でオリンピックの関連施設とも言っていいと思うんです。そういうところで鍛えるアスリートたちは、たばこが健康に悪いどころか、スポーツ選手にとって良くないというのはこれ分かっていないのかなというふうに疑問を持つんですね。特に、筋肉使って走ったり跳んだり競い合ったりするスポーツというのはもう心肺機能を問われますし、たばこは呼吸器機能も壊しますし、それに加えて血液を萎縮させて、ニコチンが、本当に万病のもとなんですね。 ですから、ちょっとこれ自体信じられないんですけれども、今、オリパラ担当大臣としてどう把握されているか。全日本クラスの選手、オリンピック候補でもいいですよ、喫煙率というのはどれくらいなんですか。それで、そういう選手に、本当にトップアスリートを目指してメダルを狙うのであればたばこはやめるべきだと、こういう指導はしていないんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) これは事前通告はありませんでしたので、喫煙率がどれくらいかというのはちょっと調べておりません。 ただ、御指摘のように、喫煙は身体に様々な影響を与え、健康を損なう原因であることは事実だと思うんですね。私も学生時代たばこを吸ったときがあったんですが、その後結構マラソンをするようになりまして、これは、マラソンをするとなると、たばこを吸うと本当に肺機能、それから循環機能にとってはマイナスだということで、それからもう一切やめたと。 自分のそういう体験からも、喫煙者が禁煙することによって、特にアスリートにおいてはプラスの影響になるような改善をするということは当然必要なことではないかというふうに思います。 ただ、代表選手等に対し一律に禁煙を強制することはできないと。それというのも、この質問が出たので私も聞きましたら、かなりトップアスリートで、やっぱりたばこを吸うこと自体が健康に害があるとは分かっても、精神的なストレス解消にはなっている部分があって、それがかえってプラスになっている部分もあるんだというふうに思っている選手もいるという話は、情報としては入ってきました。 しかし、各選手が国民の期待や様々な関係者の支援を十分理解、踏まえた上で、競技力の向上を目指して取り組んでほしいというふうに私は思います。
○松沢成文君 なぜこういうことを言うかと言えば、大臣も御承知のとおり、WHO、世界保健機関とIOC、国際オリンピック委員会はライフスタイルに関する協定というのを結んでいまして、その中で、スモークフリーオリンピックを目指そうと、オリンピックの関連施設は禁煙、そして、できたらオリンピックを開催する都市も受動喫煙防止対策を含めて、先ほどの議論ですね、きちっと法律を作っていこうという方針をWHOとIOC、打ち出しているんですね。 確かにこのナショナルトレーニングセンターはオリンピックの施設じゃないですが、オリンピックに非常に関係する施設ですよね。ですから、こういうところではきちっとスモークフリーオリンピックの、これIOC、WHOの方針ですから、これにのっとって施設の管理を私はしていくべきだと思うんですね。 この理事会にはJOCの竹田会長も入っています。だから、JOCの方針はIOCと違うのかという話にもなっちゃう。IOCはスモークフリーオリンピックを推進しているんですね。それなのに、JOCの会長が理事会に入っているナショナルトレーニングセンターはいまだにきちっとしたたばこ対策ができないという状況なんです。是非とも、オリパラ担当大臣のもう一つの最後の仕事として、このナショナルトレーニングセンター全面禁煙、これはきちっとやらなきゃ駄目だというふうに、大臣の方からしっかりと提案をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) オリパラ担当大臣は二十五日から遠藤大臣に替わりましたが、遠藤大臣に私の方からも伝えたいと思います。 このナショナルトレーニングセンターにおきましては、従来から指定場所以外では禁煙となっていたところであります。今年四月、指定場所以外で喫煙した選手に対しJOCが当該施設の利用を三か月間制限をする処分を行っているということもしているところであります。NTCでは、これを契機に今年五月から屋内を全面禁煙したというふうに承知をしております。このルールについては、選手だけでなく、監督やコーチ、スタッフ等の指導者に対しても同様に適用されるものというふうに聞いております。監督やコーチ、スタッフ等の指導者は、選手の見本となって指導する立場にあることを十分理解し、適切な行動を取っていただくことを期待をしたいと思います。
○松沢成文君 時間ですので、終わります。
○委員長(水落敏栄君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、国立研究開発法人放射線医学総合研究所法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 本法案は、日本原子力研究開発機構から量子ビーム研究、核融合研究を切り離し、放医研に移管するものです。量子科学技術と放射線医学に関する科学技術の水準の向上を図るとしていますが、放医研の研究との統合が学術的に要求されたことはなく、その立法事実は、原子力研究開発機構の機能を核燃料サイクルの研究開発に特化し、高速増殖原型炉「もんじゅ」の再稼働を進めることにあります。 「もんじゅ」は、ナトリウム漏れによる火災事故が発端となり、調査の捏造などずさんな管理運営が明らかとなりました。その後もトラブルが続き、運転は再開できず、保安検査では一万点近い機器の点検漏れにより無期限の運転禁止命令が出されるに至りました。しかし、原子力機構の体質は改まることなく、昨年度の保安検査でもなお保安規定違反が指摘され、原子炉を扱う資格が根底から問われる事態となっています。 また、「もんじゅ」とその周辺には断層、活断層が多数存在していることも明らかで、運転再開に固執することは福島第一原発の事故に何ら教訓を得ていないことになります。 国際的にも、高速増殖炉は技術的、経済的にも不要であると、その運用と研究からの撤退が相次いでいます。「もんじゅ」の運転再開を断念し、廃炉に向けた研究に転換すべきです。 加えて、被曝医療の拠点である放医研を量子科学技術研究開発機構に変更することで被曝医療が後景に追いやられる危惧があることを指摘し、討論を終わります。
○委員長(水落敏栄君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 国立研究開発法人放射線医学総合研究所法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(水落敏栄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、斎藤君から発言を求められておりますので、これを許します。斎藤嘉隆君。
○斎藤嘉隆君 私は、ただいま可決されました国立研究開発法人放射線医学総合研究所法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、維新の党及び次世代の党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 国立研究開発法人放射線医学総合研究所法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。 一、我が国の放射線医学の研究において、放射線医学総合研究所がこれまで中心的な役割を果たしてきたことに鑑み、法人の名称が変更された後も、量子科学技術研究開発機構において、原子力災害からの復興支援を目的とする低線量被ばくに係る研究等を含め、引き続き放射線医学に関する科学技術の水準の向上が図られるよう、人的・物的体制の拡充に万全を期すること。 二、現在、先進医療となっている重粒子線がん治療への早期の保険適用に向け、放射線医学総合研究所を始めとする関係機関が一体となって、治療の安全性、有効性に関する症例データの集積・解析等の取組を進めること。 三、日本原子力研究開発機構は、専門人材と施設を有する我が国唯一の原子力の総合的研究開発機関としての使命を改めて認識し、引き続き国民からの信頼回復に向けた取組に全力を注ぐこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(水落敏栄君) ただいま斎藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(水落敏栄君) 多数と認めます。よって、斎藤君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、下村文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。下村文部科学大臣。
○国務大臣(下村博文君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。
○委員長(水落敏栄君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定します。 本日はこれにて散会します。 午後零時二十分散会