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189回国会参議院2015/05/19

文教科学委員会 第9号

発言数
110
登壇者
15
会派数
6
開催日
2015/05/19

会議録

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告をいたします。  去る十二日、高橋克法君が委員を辞任され、その補欠として藤井基之君が選任されました。     ─────────────

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学大臣官房文教施設企画部長関靖直君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。     ─────────────

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 おはようございます。民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。  質疑通告をしていないんですけれども、昨日の夜のテレビニュースとか今日の新聞等でも出ておりますが、まず大臣、新国立競技場の屋根なし五輪開催という、それから客席も一部仮設というようなことが報じられておりますけれども、この経緯と、なぜこういうことになったのかということの御説明をお願いしたいと思います。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) おはようございます。  新国立競技場の建て替え問題でございますが、昨日、舛添東京都知事にお会いをいたしまして、新国立競技場についての一部負担について東京都にお願いをいたしました。その中で、舛添知事との話の中で説明申し上げたことでありますが、今、解体工事は、当初はちょっといろいろとありましたが、結果的には予定どおり九月までに完了するということになった中で、今年の十月からいよいよ建設工事に入ります。その中で業者が二社選定されたところでございます。  その選定された業者とJSCと事務的に話を詰めている中で、一つは、このままで行くと、二〇一九年のラグビーワールドカップの開催されるのが夏でありますが、芝生の状況等ありますので、春までには竣工完成をしてもらいたいという期日、それから、一千六百億程度の規模に、当初のザハさん、建築士のとおりに造ったら三千億ぐらい掛かるものを縮小して造ることになったわけでありますが、実際、施工業者に、計算によるとそれを大幅に超えそうだと。それは、建築資材の高騰やあるいは労務費等の高騰等々、それから材料費の質の問題等があるということの中で今協議をしている最中でございますが、何としても期日には間に合わせて竣工完成をしてもらう必要があるということの中で、開閉式の屋根については、それだけを設置するだけで数か月掛かると。それを設置するとラグビーワールドカップの開催に間に合わなくなる可能性があるということで、これは二〇二〇年の東京大会が終わった後、造ることになりました。  なぜかというと、そもそも屋根を造る理由というのは、ラグビーやオリンピック・パラリンピックのためではなくて、その後の会場の有効活用のために、あの場所は周辺の騒音問題があって年に一度程度しかそういうコンサートが開けないという、そういう制約がございました。屋根を造ることによって、今後、そういうふうなコンサートや文化活動ができるようになる、そのことによって運営費等も二〇二〇年以降も黒字でやっていけるという中で屋根を付けることになったわけでありますので、そもそもオリンピックやあるいはパラリンピック、それからラグビーには影響のない形で進めるという中でのことであります。  それから、今業者と詳細を詰めておりますので、まだ具体的な金額は表示はできませんが、できるだけ早くそれも明らかにすることによって説明を果たしてまいりたいと思います。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 後付け理由をいろいろおっしゃいました。そもそも屋根はオリパラには必要ないみたいなお話がございましたけれども、今のお話聞いただけでも見積りの甘さが露呈した状況でありまして、まさに今日この後、一般質疑の後、オリパラの法案審議に入るわけですけれども、まあ、この件については私も通告しておりませんでしたので、今後の質疑に委ねたいと思います。  通告しておりました件ですけれども、先日報道で、財政審に財務省が今後四万二千人小中学校の教職員を削減する、七百八十億円の支出が抑えられるという試算を発表いたしました。これは少子化が根拠になっておりますけれども、今回初めて加配の部分についても四千人削減ということが言及されております。加配について言及されたのは初めてであります。  本委員会では、昨年の臨時国会で、皆さんも御承知のとおり、全会一致で教職員の定数改善ということについては決議を上げておりました。  そこで、お尋ねしたいんですけれども、八日の閣議後の記者会見で、大臣はまだ詳細を把握していないというような御答弁があったやに受け止めておりますけれども、改めてこの財務省の提案について見解をお伺いしたいと思います。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 御指摘の財政審における財務省の試算は、今後の児童生徒数の減少に沿った機械的な、教職員定数を削減すれば四万二千人削減できるというものでありまして、学校現場を取り巻く課題が複雑困難化し、教職員が世界で一番多忙であると、こういう実態になじまないものであるというふうに考えております。  文科省としては、いじめ対応や特別支援教育、貧困による教育格差の解消など学校が対応しなければならない教育課題はむしろ増大を大幅にしておりまして、特に現場の課題に対応する加配教員を削減するということになれば、学校における教育力の低下に直結をするものであるというふうに危惧いたします。  グローバル社会に対応する主体的、協働的な学びのためのアクティブラーニング、例えばこれも一クラス四十人ではできないやり方でありまして、少なくともその半分ぐらいにはしなくちゃいけない、そうすると教員もその分、倍はアクティブラーニングについては必要になってくるというような、この指導体制の充実を時代に合わせて図っていかなければならないということでありまして、財務省の試算、これは経費削減や行革、コスト削減ということを、子供の数も減っていくわけだから併せて教職員も減らせるだろうという、そういう机の上の計算だと思いますが。  しかし、よくこの参議院文教科学委員会でも質疑の中で出てまいりますが、アメリカのペリー就学前教育のように、幼児教育にきちっと掛けたことが広い意味でのこれは社会保障で、大人になったときのその子供たちの所得とか、それから社会的な生活保護率とか、それから犯罪率とかいうことを考えると、教育できちっと掛けた方がトータル的な社会コストは少なくなるというのはこれは明らかでありまして、そういう部分を今後、文部科学省も財務省に対してしっかりと出すことによって、我々の主張が理解が得られるような、そういうことをしっかり反論しながら説明していきたいと思います。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 今日は、財務省の財務大臣政務官にもおいでいただいております。  今の下村大臣の御答弁を聞かれて、財務省として、今の下村大臣の御答弁の中には、これは机上の計算だという、記者会見では机上の空論と、まさに私もそのとおりだと現場経験者として思いますけれども、財務政務官、いかがでしょうか。

竹谷とし子公明党財務大臣政務官

○大臣政務官(竹谷とし子君) お答え申し上げます。  教育は未来を担う人材を形成するものであり、子供たちの学力、能力、人間性の向上を図るということは日本の将来にとって極めて重要な課題であると認識をしております。一方で、日本の財政状況というのは大変に厳しく、教育予算につきましても重点化、効率化を図りながら質の向上を目指す工夫が求められると考えております。  御指摘の財政審に提出いたしました教職員定数の合理化計画につきましては、少人数指導などの現在の教育環境を維持するということを前提として、少子化等による基礎定数の自然減に加えて、平成三十六年までに加配定数の四千二百十四人の合理化が可能であるとの試算をお示ししたところでございます。  いずれにしましても、義務教育費の国庫負担金を含めて、教育予算の在り方について引き続き文部科学省と意思の疎通を図りながら議論を深めてまいりたいと思っております。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 是非、政務官、下村大臣の答弁の中の大事なところをもう一回受け止めていただきたいなと思います。机上の試算ではなくて、さっきおっしゃったように、就学前の教育が、そこに掛けたコストが、大人になったときの社会的トータルなコストから見ればそのことが十分に生きてくるんだと。だから、合理化計画をするときも、目の前の子供が減ったから教員を減らせばいいとかそういうことではなくて、トータルに考える。  冒頭おっしゃいましたよね、教育というのは未来を担う子供たちの学力や能力を伸ばして生きていく力を付けていくとおっしゃった、そのこと、その考え方が下村大臣がおっしゃった考え方と同じなんですよね。ところが、実際にやるのはコスト削減のために、合理化のために教職員を減らすという、これはちょっと、まあ今後文科省ともしっかり話をしていくということですので、是非、机上の計算、空論ではなくて現場の今の実態、それから、これからの社会を見据えて、将来を見据えて、子供たちに今何をしなければいけないのかという観点からこの問題考えていただきたいなと思います。  続いてですけれども、この加配の部分の四千人を削減するということについて、これ、加配をどのように付けていくのかとか、それから外部人材を活用するというようなことを財務省のその試算の中には書かれておりますけれども、これはすぐれて教育政策に関わることなんですよね。そこに財務省が口を出してといいますか、こういうことをやれば、加配を減らして外部人材を入れればいいというようなことは財務省権限を大きく逸脱しているのではないかと思いますけれども、続けてお願いします。

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) いいですか。──通告していますか。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 していると思いますが。

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) それでは、竹谷政務官。

竹谷とし子公明党財務大臣政務官

○大臣政務官(竹谷とし子君) 予算編成の過程に関わることですので、この件につきましては通告を受けているという認識がございませんので、答弁控えさせていただきたいと思います。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 じゃ、竹谷政務官、政治家として、今私が申し上げたように、また下村大臣がおっしゃったように、今加配というのはどういうことに付けられているのかということは、いじめ対策推進法ができて、これに対しては学校現場でもいじめ対策委員会をつくって、しっかりと子供たちに目を向けて家庭訪問をしたり子供との相談に乗ったりというようなことをやるいじめ加配とか、それから特別支援教育についても、発達障害児が増えたり、インクルーシブ教育の方向に行けば学校現場に加配の教員が必要だという、そういう問題とか、子供の貧困対策でも教育の支援が大事だと。今付けられている加配はこれでも十分ではないんですよね。これは教育の政策、施策に関わる問題を外部人材でやれとか、加配は子供が減るんだから要らないとか、そういうことを財務省が外からとは言いませんけれども言うことは、文科省との十分な協議をした上でこういうものを試算するんであればまだしも、一方的にやるということは権限を逸脱しているのではないかということを申し上げたんですが、政治家としていかがですか。

竹谷とし子公明党財務大臣政務官

○大臣政務官(竹谷とし子君) 政治家としてのどうですかという御意見でございましたけれども、私がここに立っている答弁がそのお答えを申し上げるのにふさわしいかどうかは分かりませんが、繰り返しになりますが、教育というのは、私自身も非常に教育環境、教職員の皆様に心を持って接していただくことによってすばらしい人間教育を受けさせていただいたというふうに感謝をしております。教育というのが非常に大事なものであるということはよく分かっておりますし、いじめの問題、また貧困対策ということで、今、教職員の皆様が従前よりも非常に負荷が掛かっているということもよく、先生ほどではないかもしれませんが、認識をしているところでございます。  その加配の定数につきまして、それが十分かどうかということにつきましては、多ければ多いほどこれはいいものなのかもしれませんが、財政にも子供たちに負担を残すという問題もございます。そこにつきましては、文科省としっかりと連携を図りながら、机上の空論でないようにという先生の御指摘でございましたので、しっかりと踏まえて検討させていただきたいというふうに思います。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 是非、政治家としてと申し上げたのは、先生所属の公明党も教育や福祉ということについてはしっかりと力を入れていくと。特に、教育は人なりと言われているように、教育をするのは人ですから、その人が、どういう人であるか、どのぐらい要るかということについて、文科省はその責任、省としてやっているわけですので、是非そこはよろしくお願いしたいと思います。  今日はこのぐらいにこの問題はしておきたいと思いますので、政務官、どうぞこれでお引き取りいただいて結構でございます。

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) 次の質疑者がありますので。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 失礼しました。  それでは、次の問題に移りたいと思いますけれども、四月二十三日の本委員会の質疑で斎藤議員が質問されましたけれども、大阪のあの学力テストを内申点に反映させるという問題であります。  大臣はそのときの答弁で、本調査の趣旨を逸脱するおそれがある、調査の適切な実施や学習指導への影響に関する懸念がある旨を大阪府教委に伝え、説明を求めたというふうに答弁をされております。  具体的に文科省として教育委員会に伝えた内容をお示しいただきたいんですけれども、これは局長で。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) お答え申し上げます。  大阪府教育委員会では、まず、本年の四月十日に公立高校の入学者選抜に用いる内申点の学校間の格差の調整に全国学力・学習状況調査の結果を用いる方針を決定したということがございます。  これにつきまして、文部科学省といたしましては、この全国学力・学習状況調査の目的や具体的な内容、方法に鑑みまして、このような使用によって、入学者選抜を考慮してこの調査の結果向上を過度に意識した学習指導が行われたり、あるいは、例えば一部の生徒を意図的に受けさせないといった不適切な対応によって調査の趣旨、信頼性が損なわれたりするおそれがある、こうした懸念を大阪府教育委員会に伝えたところでございます。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 大阪府教委がこの方針を決定してから約一か月過ぎましたけれども、その後、府教委との協議というのは行われたんでしょうか。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) その後、文部科学省から伝えました今のような懸念事項に対しまして、大阪府教育委員会からは、四月十五日でございますが、公立高校の入学者選抜における内申点の調整に本調査の結果を使用することにつきましては、まず個々の生徒の評価に直接用いるものではないと、学校間の偏りを調整することに使用するということ、それから学校ごとの学力状況の目安を示したものであること、府独自の学力調査が行われておりますが、ここでも不正が行われた事実はないこと、それから市町村教育長に適切に実施するよう事前に指導、助言をするというふうなことなどの説明がございました。  文部科学省といたしましては、このいただきました御説明につきまして、先ほど申し上げました文部科学省からの懸念事項、お伝えをした懸念事項が十分に解消されるのか否かということについてはなお確認する必要があるというふうに考えますので、そのように申し上げまして、引き続き大阪府教育委員会との間で協議を行うということにいたしているのが今までの経過でございます。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 今の大阪府教委の説明って本当にナンセンスだというふうに私は思います。  ちょっとそこに入る前に、この学力調査で実施しているのは、もちろん課目も、国、算数・数学と、理科が今年度初めてですけれども、学力のほんの一部なんですよね、という問題と、それから、教育委員会はこの点を広く周知しなければならないということは実施要領にも記載をされております。学校における評定というのは児童生徒の学力を総合的、多面的に評価したものであって、これが学校別平均点の評定の基準になるというのはそもそもおかしい問題であります。  また、昨年度まで静岡県での結果公表の問題等もあり、実施要領には、今回改訂されて、実施主体、参加主体、協力者など明確にして、その立場、役割をきちっとやれというような改訂が行われたばかりでありますけれども、この調査の参加主体である市町村立学校の場合は、主体はあくまで市教委、市町村教委でありますよね。府教委は協力者という立場ですよね。しかし、今回の府の方針は、事実上、市町村教委に学力テストに参加を義務付けることになり、これを内申点に使うということであれば、参加しなければその資料が得られないわけですので、参加を実質的に義務付けるものになるという点でもこれは実施要領に違反すると思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) 実施要領につきましては、各市町村の任意の参加を求める形となっております。したがいまして、その自主的な判断ができるように配慮をしていただきたいと思います。  大阪府の今回の使用方法が直ちに実施要領に違反するかという点につきましては、今の入試の観点から個別のお子さんの点数を使うものではない、あるいは学校間調整について幾つかの手法を組み合わせるということがございますので、そこまで判断は簡単にできないと思いますけれども、いずれにいたしましても、そうした参加の判断がきちっとできるような対応にしていただく、そのための市町村との情報、意思の疎通をしっかりやっていただくということは是非とも必要でございまして、私どもとしてはその辺りの説明や意思疎通については是非ともしっかりお願いをしたいということも併せて今回の協議の中でお願いをしているところでございます。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 いやいや、実際に府教委が全国学力調査、文科省が実施主体であるこの調査を学校別の内申点の基準に使うというような方針を出せば、例えば大阪府下のある市がこの全国学力調査には参加しないという結論をもし出した場合、そのことはどうなるんですか。  実質、参加しないと内申点の基準ができないということを府教委が出しているわけですから、実質的に参加主体である市教委の判断を縛ってしまって、参加しなければいけないという義務付けになってしまうということを申し上げているので、これはちょっとやっぱり大きな問題だと思いますが、大臣、じゃ、お願いします。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) これは、自公政権になって全国学力・学習状況調査については悉皆調査をするということになっておりますので、これは必ず受けていただくということが前提であります。  ただ、今御指摘があったように、府教育委員会だけでやれることではなくて、やっぱりその傘下の市町村教育委員会の協力があって初めて大阪府の教育委員会が今回しようとすることについてできるわけでありますから、当然、関係の各市町村教育委員会の理解が得られるような努力をこれは府の教育委員会としてもすることはもう前提条件だというふうに思います。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 今の大臣の答弁聞いていると、最初は、やはりこの趣旨を逸脱するというようなことを明確におっしゃっておりますし、これが、適切なこの結果が学習指導や教育条件改善につながっていくというような、そこに影響するというようなことを記者会見でも最初おっしゃっていたんですが、何となく、記者会見をずっと見ていますと、トーンが落ちてきているなという印象を私は受けているんですね。  そもそも、こういう内申点に反映するというような方針を打ち出すと、これまでだって調査に対して様々な問題が出てきているんですね。余計、受験のための内申に結果を利用するということは、そういうことに影響してくるということはもう十分に懸念されます。ですから、これは協議することではなくて、本来の趣旨に逸脱している目的外使用だから駄目だというふうな指導をすべきだと思いますけど、いかがですか。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 今回の大阪府教育委員会の決定につきましては、法令の規定に違反をしたり、生徒の教育を受ける機会が侵害されるということは言えないというふうに考えます。そのため、地教行法第四十九条の規定により文科大臣が大阪府の教育委員会に対して是正を要求するような事案であるとは考えられません。  しかしながら、全国学力・学習状況調査の目的や具体的な内容、方法に照らしまして、この調査の趣旨を御指摘のようにこれは逸脱するおそれがあるということは事実だと思います。また、調査の適切な実施や学習指導への影響に関する懸念もあるということも事実でありまして、このことに関して大阪府教育委員会に対し、今年度の調査の実施状況を検証することなどを求めているところであります。  今後、大阪府教育委員会からの報告を受けて、その報告の中でその懸念事項がクリアしているのか、していないのかということについて、必要に応じた指導を行ってまいりたいと思います。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 今年度の調査が適正に実施されたのかどうか検証して、その報告を求めて、考えるというようなことをおっしゃっておりますけれども、適正に実施されたか否かということは何をもって言うのか、また、その検証というのは具体的にどのようなものを考えていらっしゃいますか。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) 調査自身は四月に行われまして、その後、実際の結果を分析いたしますので、それによるところはある点はお許しいただきたいと思いますけれども、大阪府教育委員会について、まず、この調査の結果のみを用いて各学校に示すいわゆる評定平均の範囲の基準を決めるというようなことになっていないかどうか、あるいは、本年度の調査のそれぞれの学校での実施状況についてどのように把握をしているか、それが明確に示すことができるか、こういった点を中心に状況をお伺いをしていくことになろうかと考えております。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 ちょっと意味がよく分からなかったんですが、一点目がよく分からない。  二点目は、例えば、その実施のときに成績が振るわない子が、欠席させられることはないでしょうけれども、暗にそういうことをほのめかされて欠席したとか、欠席率とかを見るとかいうようなことも新聞等でありましたけれども、一点目は何をおっしゃったんですか。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) 私どもといたしましては、今回、大阪府が決定したという仕組みにつきましては、学校間の評定平均というものを作って、それを決定するために資料としてこの学力調査を使うということになっておるわけですけれども、それでもって一義的に決まってしまうということになりますと、それは先ほど私どもが申し上げましたような弊害を生みやすくなると思います。  そこで、実際に行おうとしておられる方式が、多面的なチェックをする一部になっているのか、それとも、先ほど申し上げましたように、それで決まってしまうようなものになるのか。この辺のことと、それからそれが、大臣からもお話がありましたけれども、直接の当事者である市町村に具体的にどう説明されて、どのように受け止められているのか、その反応はどうなのか、そういったところも併せて状況をお伺いする必要があると思っております。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 まだよく分からない。  例えば、この学力調査の結果だけではなくて、ほかに独自にやっている調査結果とか、そういうことも併せて多面的に見ればいいのだというふうに今はちょっと受け取れたんですけれども、いずれにしても、これ発表されたのは四月十日で、実施されたのは四月二十一日ですよね、調査が実施されたのは。じゃ、その間に、例えばこれまでも大阪府は橋下知事時代から、学力調査の順位が振るわないといって物すごい結果公表を行って、チャレンジテストを実施したり、もう学力競争というか順位そのものを上げることに一生懸命であったという、そういう自治体でもあるわけです。こういう学校間や個人間の競争をあおっている、こういうことこそ是正されなければいけない、この調査の本来の目的から逸脱しているというふうに思うんですけれども、もしかしたら、今回の調査に限らず、過去問題を何回も繰り返し練習させるとか、それから出題傾向対策準備学習なるものがあちこちの学校で横行しているということは、もう全国から報告を私も受けているんですよね。そういう実態がもう既にありながら、多面的にこの調査をその一部として使うんであればいいというような態度では、私はそれは大きな問題があると思うんですよね。  だから、冒頭言いましたように、府独自の調査とこの全国学力調査とを加味して考えるんであれば、それは認められるという考え方ですか。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) 具体的に、どのような市町村との話合いによって評定平均等の決め方について納得が得られるか。    〔委員長退席、理事石井浩郎君着席〕  あるいは、今先生から御指摘がありましたように、そのやり方によって、本来の趣旨でございます児童生徒の学力の状況の把握、それからその伸びの状況の振り返りや各学校での指導の仕方の改善、こういったものが一面的な点数競争になってしまっていないか。こういった影響等を併せて考えまして、私どもから示しております懸念等が払拭されるかどうかを見ていかなければいけないというふうに考えております。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 どうして、どこでそれが払拭されるかというのが私にはとてもとても理解できないんですが、そもそも今回だけではなくて、こういう方針の下に内申点の平均が学校ごとに基準が決められて、それにプラスとかマイナスとかいうことが付くと、そこに在籍している子供は、自分の頑張りとか力とか関係なく学校の内申点として決まるわけですよね。子供から見れば、この学校にいたら平均点が低いから不利になるわけですよね、内申点が。そういう状況がこういう扱いをすると出てくるということについて私は大きな懸念を持ちます、今年だけではなくてですね。ですから、ここはきちっとこういうことはやるべきでないということを指導すべき。是正勧告までの対象ではないと大臣先ほどおっしゃいましたけれども、私は、それに値するほど、これは入試にも影響するし、在籍する子供たちに有利不利が生じてくるというような大きな影響を懸念するわけですけれども、大臣、いかがですか。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) まず、神本委員御承知のように、この学力調査というのは、一般的なテストとは違って、百点満点ではなくて、例えば三十問のうち十五問できたとかという評価ですよね。そうすると、例えば漢字一字でも一点、それから記述的な、論文的な部分でも一点という形で、三十点のうち十五点できたということですから、本来、それは学力的にテストとしてはなじまない評価だと思います。ですから、これをそのまま内申の、学校の平準化の中で使うということは、これはなじまない話だと思います。  大阪府の方は、これを単独ではなくて、大阪独自でやっている学力テスト等とミックスさせる中で相対的にそれぞれの学校における内申の材料として使いたいということでありますが、我々は、そのミックス以前の問題として、この学力調査そのものが適切にちゃんと行われているのかどうか、先ほど局長からの答弁がありましたが、それはきちっと精査する必要があると思います。それがきちっと行われていない中、それぞれの学校が自分のところの内申点を上げるためのことをもししているというような事実があれば、これはこれを活用することは適切でないという判断に、文部科学省としては指導をすることになってくると思いますので、大阪府がこの学力調査結果を踏まえてどのように分析して、実際、そういう子供の参加不参加含めてどの程度そういうものがあったのかどうか、トータル的な報告を受けた上で、そして大阪府の活用というのはどういうことを実際考えているのか、これを聞いて文部科学省としてそれを認めるか認めないか判断をしていきたいと思います。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 大臣、最初におっしゃったように、そもそもこれはそういうトータルな学力ではないというふうに記者会見でもおっしゃっていますし、それであれば、これを内申点の平均として使うということそのものがなじんでいないわけですよね。  ですから、大阪がほかの独自にやっているチャレンジテストとか市教委単位のいろんな調査とか、そういうものを使うというのは、それはそれで大阪の独自の取組でしょうけれども、これをそれに使うということについては、やっぱり文科省としてはそれは使ってはいけないというふうにやるべきだと思います。    〔理事石井浩郎君退席、委員長着席〕  そもそも、これがこういう問題を引き起こしてくるのは、私は悉皆調査でやっているということが問題だと思います。学力調査専門家会議というところでは、重複テスト分冊法というような、私も以前聞いたことがあるんですが、全国同じ問題ではなくて、PISA調査がやっているように、違う問題をして、この学力調査の本来の目的である指導改善とか子供たち一人一人の学力獲得の状況を把握する、あるいは環境整備に使うというようなことであれば、何も悉皆調査を毎年するという必要はないと思います。そういうことをしているから、本当の本来の目的から逸脱するこういう大阪府教委のような動きが出てくるのではないかと思いますけれども、そろそろ、こういう序列化とか競争をあおったりという、本来の目的ではない、そういうことを起こさないような新しい方式を考えるときではないかと思いますけれども、大臣、いかがですか。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 今回の全国学力・学習状況調査でも、よく秋田や福井の事例が出ました。これは日本トップレベルの結果でありますが、必ずしも学力だけでなく、早寝、早起き、朝御飯というふうな子供たちの習慣、それから家庭学習も増えていると。あるいは、家族の協力も含めて、家族ぐるみというか地域ぐるみで子供たちについての育成、バックアップをしていこうというような取組というのは、これはまだ限られた県であって、四十七都道府県が全てしているわけではありません。  ですから、この全国学力・学習状況調査で必要以上の何か点数を競うという、あるいは順位を競うということについては、これはもう慎むということはもうそのとおりでありますが、ただ、トータル的にこれを活用することによって、秋田や福井のような事例というのはこれはいい活用方法だと思いますし、それがまだまだ全国に広がっているような状況ではないというふうに思います。  そういう意味では、文科省としては、毎年度、悉皆方式で調査を実施をすることによって、そういう学習習慣含めた、生活習慣含めた子供たちへの定着、それからこれを活用して、各学校や教育委員会がこれをプラス材料としてどう生かすかということについての材料としてはまだ十分に調査を続ける必要があるのではないかというふうに考えます。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 もう時間がないんですが、この件は本当に、今秋田とか福井とかおっしゃいました。ほかにも東北、北陸の各県、学力調査の結果、上位を占めているのは私も知っております。それは、おっしゃったような地域ぐるみでの取組もありますけれども、早くから少人数学級をしていたと、このこともこの学力調査の結果との関係で早稲田大学かどこかが研究して、そういう成果も見られているのは私もよく承知しておりますけれども。  一方で、やはりこれも、どこの県とは言いません、秋田も含んでおりますが、過去問テストというのを繰り返しやらせているというような、これは実態として私も聞いているんですね。秋田だけではありません。あちこちの県でそういうことを、やっぱり順位が下がってはいけないということで、順位を維持するために頑張っている、あるいはあそこに追い越せというようなことでやられているというような弊害もしっかりと文科省としては、そういうことはなかなか文科省には県教委は上げてこないと思いますけれども、そういうことにもしっかり目を向けてやるべきだというふうに思います。  それと、本当は道徳のことをやりたくて今日はしたんですが、あともう二、三分しかありません。  前回の道徳の教科化については評価の問題についてお聞きしましたが、今回は検定教科書についてお伺いをしたいと思います。  前の中教審、第一次安倍政権のときの中教審では、これ教科にするのは困難であると、その理由として、多様な教材が今実際使われているし、その教材を一つの検定教科書にするのは困難であると、検定教科書はなじまないというような結論が出ていたんですけれども、今回その検定教科書を導入しようとされているけれども、この問題についてはどのようにクリアされたのでしょうか。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) 今回の措置につきましては、昨年十月の中央教育審議会答申が出ておりますけれども、この中で教科書の導入について相当な議論とそれから提言がなされております。  一つは、道徳教育の充実を図るという観点に立ちますと充実した教材が不可欠でございまして、今回道徳教育の要は特別の教科道徳ということになります。その中心となる教材として、全ての児童生徒に無償で給与される検定教科書を導入することが適当だという提言となっております。  それからまた、特別の教科道徳という特性を踏まえますと、民間発行の創意工夫を生かすとともに、バランスの取れた多様な教科書を認めるという基本的な観点に立って教科書検定の具体化に取り組む必要があるというふうに提言されております。  文部科学省としては、こうした提言を踏まえまして、教育基本法や学校教育法、学習指導要領に基づいた教科書が作成される制度、環境を整備していく必要があるというふうに考えて取り組んでいるところでございます。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 この道徳の教科書の検定についてはまた次回に譲ることとして、最後に、大臣、私、学習指導要領も読んでみました、これまでのと、この改訂されたのと。でも、幾ら読んでも、道徳性とか道徳的価値、道徳的心情、道徳的実践力と、まあ道徳のオンパレードで、もちろん道徳の学習指導要領ですから出てきているんですけれども、明確な定義が見出せないんですね。  そもそも道徳とは何なのかというようなこと、あるいは道徳性とか道徳心、大臣はどのように、短くそのことを表現するとすればどういうふうになりますか。あと一分しかありませんので、お願いします。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 人が人として生きていくための社会におけるルールや規範意識を学ぶ中で、自ら主体的に共同社会の中で生きていくために学ぶべきものであると思います。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 人が人として生きるために、社会の中で生きていくために学ぶべきもの、社会も人も、特に社会、変わっていきますよね。それから、人が生きていくその時代、人生の背景とかも一人一人違う。そういったものをこういう教科にして、検定教科書を作って、その教科書に基づいて教育をされるということについて、また、しかも評価されるということについて、私は明確にこれは反対だということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。

秋野公造公明党

○秋野公造君 公明党の秋野公造でございます。お役に立てますように質疑をしてまいりたいと思います。  まず、文化財行政について伺います。  文化庁においては、これまで文化財について保存を重視した姿勢で取り組んでこられましたが、今年度からは一群の文化財をパッケージ化してPRする日本遺産の取組を始めるなど、活用重視の姿勢に転換をして、新たな文化財行政を展開されつつあります。こうした姿勢というものは社会のニーズにも合い、私も高く評価をしているところでありまして、このままどんどん進めていただきたいとお願いをしたいと思います。  そこで、一点お伺いしたいのが、水中文化遺産の取扱いについてであります。  陸上のものにつきましては、これまで埋蔵文化財、きちんと対応されてきたと承知をしておりますが、四方を海で囲まれた我が国では、元寇船が沈んでいる長崎県の鷹島神崎遺跡に代表されるように、ここは私も二十三メートル実際に潜りまして、国会でもお願いをしてきたところであります。まだまだほかにも、沿岸部の水中にも貴重な文化財が眠っていると思いますが、こうした水中文化遺産に関する対応は必ずしも十分とは言えず、実態把握さえ満足にできていない状態だと思います。  諸外国の中には水中文化遺産に関する中核機関を設置しているようなところもあります。新しい文化財行政を展開されつつあるニュー文化庁として、是非とも水中文化遺産については今こそ進んだ対応をお願いをしたいと考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。

有松育子文化庁次長

○政府参考人(有松育子君) 我が国の水中文化遺産につきましては、かつて先生からも質問主意書をいただきました鷹島神崎遺跡を、平成二十四年の三月に水中文化遺産としては初めて文化財保護法に基づく史跡に指定をしたところでございます。しかしながら、いまだ水中文化遺産の調査や保存、活用につきましてはその手法が確立されたとは言えない状況にありますことから、文化庁では平成二十五年度から調査研究を開始をいたしまして、先ほどのお話にもありました諸外国における取組事例等も参考にしつつ、平成二十九年度を目途に報告書を取りまとめる予定としております。  また、去る四月十六日に取りまとめられました文化審議会の答申、文化芸術の振興に関する基本的な方針におきましても、水中文化遺産の保存、活用の在り方についての調査研究を進めるということが重点戦略の内容として位置付けられておるところでございまして、近くこの答申に基づいて次期の基本方針を策定したいと考えているところでございます。  文化庁といたしましては、この基本方針にも沿って、水中文化遺産の保護に向けた対応の充実を図ってまいりたいと考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 重点戦略に位置付けられるということは大前進だと思います。  この鷹島神崎遺跡については、これまで琉球大学の水中調査が行われてきておりましたが、これも今年度で終了をしてしまいます。元寇では四千余隻の船が来襲をしたと聞いておりますが、この見付かった一隻、二隻だけではないと私は考えます。その規模を考えますと、まだまだ未解明のところが多く、今後も引き続き調査を継続するということが重要だろうと思います。  ついては、一大学だけに調査を任せるのではなく、国としてもしっかり取り組んでいくということが必要と考えますが、文化庁の見解を改めてお伺いしたいと思います。

有松育子文化庁次長

○政府参考人(有松育子君) 鷹島神崎遺跡の調査につきましては、現状、史跡指定地内は地元の松浦市が文化庁の補助金を活用して、そして指定地の外では琉球大学が科学研究費補助金を活用して調査を実施しているところでございます。  先生御指摘のとおり、このうち、琉球大学の調査は今年度をもって終了すると聞いておりまして、現時点では来年度以降の調査主体は未定ではございますが、調査が停滞することのないよう、文化庁におきましても、長崎県や松浦市とよく協議をいたしまして、今後の在り方について検討をしてまいりたいと考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 どうぞよろしくお願いいたします。  学習指導要領の改訂について伺います。  学校において、現在、生活習慣病の中でがんが取り扱われている状態でありまして、これについては健康の保持増進、疾病の予防ということで取り組んでいただいているところでありますが、以前もこの委員会で議論させていただきましたが、がんの原因としては、生活習慣病以外に、感染症に由来するものとして二つに大別することができると思います。例えば、胃がんにおいてはヘリコバクター・ピロリ菌、肝がんにおいては肝炎ウイルスがその原因として考えられるということであります。  感染症によるがんというものは予防が可能な領域の最たるところでありまして、日本国民で最も罹患をしている胃がん、あるいは肝がんも非常に多い状態でありますが、こういった予防において、学校教育で取り組むということは非常に重要だと考えます。そして、現在の社会では様々なところで放射線も活用されておりまして、こういったところは、中学校では既に学習指導要領で扱われておりますが、既に小学校でも副教材を配付いただきまして指導が行われており、指導の実績が上がっていると伺っております。  そこで御提案でございますが、学校教育において、生活習慣病に加え、感染症に基づくがん教育や小学校における放射線教育を学習指導要領に盛り込むよう中央教育審議会で御検討をいただきたいと考えますが、文科省の見解を伺いたいと思います。

久保公人文部科学省スポーツ・青少年局長

○政府参考人(久保公人君) がん教育に関しましては、がん教育の在り方に関する検討会におきまして、平成二十六年度に学校におけるがん教育の在り方についての報告書が取りまとめられたところでございます。その中で、がん教育の具体的な内容として、細菌、ウイルスを始めとしたがんになる要因が示されたところでございます。  また、昨年十一月に中央教育審議会に対して学習指導要領の改訂について諮問を行ったところでございまして、感染症を含むがんに関する教育の内容、それから小学校における放射線の扱いについての先生の御提案など、様々な御提案を含めまして、今後、児童生徒の発達段階に応じた適切な指導の在り方の観点を踏まえつつ検討してまいりたいと考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 どうぞよろしくお願いをいたします。  私も教員定数について伺いたいと思います。  先ほど、神本理事より大臣のお気持ちは伺いましたので、後で御決意として伺いたいと思いますが、まずは竹谷政務官に私からも伺いたいと思います。  様々な教育の場面でのニーズというものは増えている状況でありまして、私が現場で伺う話というものは、とても減らせるような状況にないといったようなお声を多く伺っているところであります。そういった意味では、今回の財務省試算の作成に当たって、学校現場に足を運んでいるのか、現場の御意見を伺っているのか、そういった観点からまず確認をさせていただきたいと思います。

竹谷とし子公明党財務大臣政務官

○大臣政務官(竹谷とし子君) お答え申し上げます。  教育予算の編成に当たりましては、教育現場のニーズや御意見を踏まえて、効果的に教育環境の改善につなげていくということが非常に重要であると考えております。まずは、文科省によく現場の声を聞いていただいて、毎年度の予算編成過程において、財務省といたしましても、これらの意見につきまして、文科省と真摯に議論してきているところでございます。  また、財務省としても、直接教育現場から御意見を伺う機会を可能な限りつくっているところであり、今後とも、これらの意見を大切にしつつ、より良い教育予算となるように検討してまいりたいと思っております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 昨年十一月に本委員会で決議を行っています。その決議の中では、「実態に即して、必要かつ十分な数の加配教職員が配置できるよう」ということでありまして、一律に削減をするのではなく、めり張りを付けて必要なところにきっちりと予算を付けていくべきであるということを私どもは求めております。  ニーズがしっかりあるということを踏まえて、必要なところにはきっちり予算を付けていくべきであるというこの決議の考え方に対する財務省の見解を伺いたいと思います。

竹谷とし子公明党財務大臣政務官

○大臣政務官(竹谷とし子君) 御指摘のとおり、教育予算につきましてめり張りを付けていくということは大変重要であり、財務省としても、教員定数を削減するということだけでなく、外部人材の活用や計画的な教員採用といった教育環境を改善するための取組について問題提起をさせていただいているところでございます。  今後の教育予算の検討に当たっては、厳しい財政事情を踏まえる必要がありますが、委員の御指摘のありました昨年の文教科学委員会における決議を真摯に受け止めて、教育予算の質の向上に向けて文科省ともよく意思疎通を図っていきたいと思います。

秋野公造公明党

○秋野公造君 財務省の考え方は、恐らく現在の教育状況を維持するということを前提にしているという背景があるかと思います。そういった意味では、ニーズがありますので、更なる充実をしていかなくてはならないという御意見はどうかしっかり受け止めていただきたいと思います。  その上で、少し事例も挙げていきたいと思いますが、例えば、現在、自閉症は特別支援学校における教育の対象とはなっておりません。特別支援学級においても自閉症・情緒障害というくくりで設置をされておりまして、自閉症の児童生徒に特化した教育の場というのはなかなか整備されていないというのも現状かと思います。  対人関係の困難があるということで、なかなか一つの現場で教育することが難しいというこの自閉症の障害特性を踏まえますと、私は自閉症の児童生徒のみに特化をした学びの場の整備が必要であると考えますが、文科省の見解を伺いたいと思います。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) 御指摘のとおり、自閉症の児童生徒、お子さんに対する特別支援教育につきましては、情緒障害とともに特別支援学級の対象としておりまして、通常学級に在籍しながら通級による指導を受けるといったような形が取られております。また、その障害の程度の重い方につきましては、多くの場合、知的障害を併せ有しているということから、知的障害を対象とする特別支援学校に就学する場合もあるといったような状況でございます。  それで、自閉症のお子さんは、今御指摘のありましたように、対人関係の困難あるいは言語発達の遅れ、それから興味、関心が限定されるといったような障害特性がございますので、一人一人の障害の状態に応じて学習内容が分かりやすい教材、教具の作成といった指導の工夫や配慮の下に小集団による指導や個別指導を実施するということが必要でございまして、これらに取り組んでいるわけでございますが、これらの取組を更に進めてまいる必要があると思います。  他方、自閉症の児童生徒、お子さんに対する指導の充実を図るためには、今申し上げました通級による指導を行うための加配教員の充実が必要ということから、文部科学省といたしましてもその拡充に努めているところでございますけれども、ただ、それでどんどん増えているそういったニーズに、学校現場の要望に応えられているかという御指摘となりますと、これはなかなか明快にそのように言えないという、大変私どもとしては苦しいところでございます。これにきちっと応えていくためには、現実に照らしますと、更にその充実を図っていく必要があるということを感じております。  文部科学省といたしましては、特別支援学校を含めた各学校において、自閉症を含めた障害のある児童生徒の特性に応じた適切な支援を行うという観点から、指導体制の検討や充実に努力をする必要があるというふうに考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 自閉症の子供に対する対応だけでもなかなかニーズに応え切れていないという現状がありますと、やはりこの加配のことについてはよく御考慮をいただきたいと思います。  特別支援学校の生徒さんには、卒業後、可能な限り就労に結び付いてほしいと願います。厚生労働省の方において大変頑張っていただきまして、この四月から在宅による就労移行支援事業が認められるようになりました。これは大きく可能性を開くことになると信じます。この内容について伺いたいと思います。

藤井康弘厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(藤井康弘君) お答えを申し上げます。  先生に平素から大変御尽力をいただいております障害者の就労支援につきましては、先生からも今おっしゃっていただいているとおりでございますが、一般企業等での就労に向けた支援だけでなくて、在宅での就労に向けた支援を行うこともこれは大変重要であると考えております。  なお、この就労移行支援事業につきまして、在宅で実施した場合には障害福祉サービスの報酬の対象としていなかったところでございますが、障害者の就労支援に携わっておられる現場の方の声を踏まえました先生からの御指摘、あるいは情報通信機器の普及によりテレワークが進んでまいっていることなどを踏まえまして、本年四月から、在宅において就労移行支援を行った場合にも障害福祉サービスの報酬の対象となるように改正を行ったところでございます。  また、在宅における就労移行支援を促進するために、有識者による検討会におきまして在宅における就労移行支援のガイドラインを作成をしていただきまして、本年四月に自治体に対して発出をしたところでございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 これは、在宅で就労ができるようになりました。お仕事が増えてしまうようなことになってしまいますが、アセスメントをしていただく関係の皆様方にも通知が必要かと思います。これは文科省の方でこの状況を通知をしていただくこと、お願いできましょうか。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) 今回厚労省さんにとっていただいた措置は、特別支援学校等の卒業後における就労に向けた取組の充実に大変資するものと考えております。  先生の御指摘のとおりに、今後、各都道府県教育委員会等への事務連絡、各種会議等、様々な機会を通じて、特別支援学校等へも周知を図るように努力をいたしたいと思います。

秋野公造公明党

○秋野公造君 大臣に伺いたいと思います。  今例示させていただいた自閉症の課題でありますとか、あるいは就労の課題でありますとか、様々、これだけではとても解決できるものではなく、もっともっと多様なニーズが存在するような状況であって、未来を担う子供たちを育てる環境の整備というのは、育てる人をしっかり確保していくということは大変重要なことであると思います。  先ほど神本理事からの御質問もありましたが、改めてしっかり確保をしていくという大臣の決意を伺いたいと思います。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) たまたま地元で、日曜日、オリンピック・パラリンピック候補者を支援するための民間団体がつくった会合が、発会式がありまして出席をしたときに、自閉症の高校生の女生徒が応援歌を歌っておりました。そのときも特別支援学校の教員が付添いでずっと来ておりました。そういうふうに、やはりそれのサポートをしてくれる人がいるからこそ、そういうところに行って自閉症の子であっても活躍ができるのではないかと思います。  そういうハンディキャップのある子は、今までなかなか社会の中で、軽作業所を含めて、もう本当に皆さんのおかげでというようなことであったかもしれませんが、そういう子であっても、つまり能力を伸ばすことによって、もう十分社会の中で活躍をしながら逆に貢献できるというような視点から特別支援教育を考えたときには、一人一人にきちっと子供たちに対して体制として整備できるようなサポート体制、そのためには教員の体制も必要ですし、今文部科学省の中でもチーム学校ということで、ありとあらゆる形で応援体制をつくるようにしています。  それは、コストが掛かって財政的には負担のようでいて、先ほどのように単年度制で短期で見たらそう見えるのかもしれませんが、しかし、二十年、三十年、日本の将来を考えたときには、いかに自立した人間を育てるかということは、トータル的なコストでいえば、これは財政的には減っていくと。そういう視点からやっぱり教育を考えた場合に、教育はまさに未来に対する先行投資でありますし、ある意味では社会保障制度と。できるだけ若いときに社会保障をきちっとすることが年を取ってから社会保障のコストの削減にもつながると、そういう視点を是非文部科学省でも資料として作りながら、財務省と話して理解を得るようにしてまいりたいと思います。

秋野公造公明党

○秋野公造君 意を強くしました。  ありがとうございました。終わります。

柴田巧維新の党

○柴田巧君 維新の党の柴田巧です。  今日は、木の学校造りや木の文化のことなどについてお聞きをしてみたいと思います。  先般、地元でいわゆる木造校舎といいますか、木をふんだんに使った校舎を拝見することがありましたが、本当にそういうところで育つ子供たちはいいなと改めて感じたところでありまして、ぬくもり、温かみのある中で育つことは大変大きな意味があると思いますし、後でまた触れますように、教育的ないろんな効果もあると感じたところです。  また、ゴールデンウイークの際には、地元の緑の少年団の皆さんと一緒に木を植えて、植樹会がございまして、木育という言葉もありますが、小さい頃から木に親しむこと、これは子供たちの育ちにとっても本当にいい作用を及ぼすものと思っていまして、こういったことを含め、木の文化というものをもっともっと次の世代にも保存、継承していけるように頑張っていかなきゃならぬと改めて感じたところです。  いろんな表現の仕方はあると思いますが、一言で言うと我が国の文化はやっぱり木の文化かなと言えると思います。西洋が石の文化というふうに例えるならば、日本は木の文化と言ってもいいかと私は思っていまして、石というのは言わば自己と他者を遮断するというか分断するというか、そういったところがどうしても感じられるし、自然を克服していくんだという意思が感じられるんですが、紙も木からできるので、それらも含めて木の文化、あるいは障子なんかがそうでしょうけれども、相手の息遣いを感じながら生きていくことができる、自然との共生することができるという特質があると思いますが。こういう木の文化、我が国としてもしっかり、先ほど申し上げたように次世代に継承していけるように、また世界に発信していけるようにしていきたいものだなと感じることがございましたので、そういった思いを基に今日はお聞きをしていきたいと思います。  そういう中で、近年、木造校舎がだんだんだんだん、あるいは内装の木質化が、学校の施設の、増えてきているのは結構なことだと思っていますが、今年の三月に、文科省においては、日本工業規格木造校舎の構造設計標準、JISA3301と言うようですが、これが昭和三十一年に制定されましたので、五十九年ぶりに、約六十年ぶりに初めての全面改正ということになりまして、大規模な木造建築物の設計経験のない技術者でも比較的容易に木造校舎の計画、設計が進められるようになったと言われておりますが、五年前ですかね、平成二十二年に公共建築物における木材の利用の促進に関する法律ができて、学校などの公共建築物にどんどん木材が使われるようになったのはいいんですが、現実問題、なかなかそういう大型の大規模な木造建築物の設計経験がある技術者が少なくて、木の学校造りも地域一体となってやろうとしてもなかなかできない、設計者が確保できないという壁にぶつかっていたのは事実であって、これによってそういったことが解決できることを願うわけですが。  具体的に、今回の全面改正によってどういう対応が可能になるのか、またどういう効果が期待をされるのか、まずお聞きをしたいと思います。

関靖直文部科学大臣官房文教施設企画部長

○政府参考人(関靖直君) 今お話のございました日本工業規格JISA3301、木造校舎の構造設計標準でございますが、これは安全で比較的質の良い木造校舎を造りやすくするため、教室等と廊下を組み合わせましたユニットの構造法を示しまして、このユニットを一定のルールでブロックのように組み合わせることによりまして木造校舎の計画、設計ができるよう昭和三十一年に制定したものでございます。  しかしながら、昨今、木材利用の促進の機運が高まる中で、木造建築物の技術開発の進化や近年の学校施設に求められる機能の変化などに対応していない、そういう状況にありましたので、この度五十九年ぶりに全面改正をしたところでございます。  主な改正内容といたしましては、例えば荷重条件の設定などにつきまして現行の建築基準法令との整合を図る、また現在の木造建築におきまして一般的に用いられている材料や工法を採用するというような内容がございます。  また、特にユニットの形状につきまして、これまでは廊下の片側に沿って教室等を配置した片廊下型、この一種類のみを設定しておりましたが、これに加えまして、廊下と一体となったオープンスペース型や廊下の両側に教室等を配置した中廊下型、そして大部屋型を加えまして、ユニットの多様性を図るということで、グループ学習や少人数学習等の多様な形態による学習活動にも対応できる校舎の整備が可能となるようにしたところでございます。  これによりまして、先ほどお話のございましたように、木造校舎の設計経験のない技術者でも比較的容易に機能的で安全かつ経済的な木造校舎の設計が可能となるということから木造校舎の整備が促進されるものと期待をしておりまして、今回の改正の考え方や留意事項などを取りまとめた解説書も作成、配付をいたしまして講習会などを通じて広く活用されるように努めてまいりたいと思っております。

柴田巧維新の党

○柴田巧君 ありがとうございます。  今度の全面改正によって、今お話あったように、いろんな形態に対応できて、あるいはいろんな活動にやる上で対応できるものに是非していっていただきたいものだと思います。  この木造校舎、先ほども申し上げましたように、非常に教育的効果が多方面にわたってあると思っております。木の子供への影響を長らく調査してきた先生の調査によれば、木造の校舎とあるいは鉄筋コンクリート造りの校舎と比較をすると、意欲や集中力の問題、あるいは情緒不安、情緒の問題、この面において、やはり木造校舎あるいは内装が木質化されたそういった学校の子供の方が、鉄筋コンクリートの学校で過ごしている子供たちよりもそういったものが低いと。言わば木質化などがストレス反応の緩和をさせているという効果があると言われています。  また、木には調湿機能というのがあって、つまり内装に木材などを使用した場合に、外気から湿った空気や乾いた空気が入り込んできても部屋の湿度がそれほど変わりませんので、木材には一定の御存じのように含水率がありますので、それによって結果として室内の湿度の変動幅が小さいと。これによってインフルエンザにかかりにくい、学級閉鎖になるのは木造校舎の方が少ないという調査データもありますし、湿気で床が滑ることがない、結露しないのでけがすることも少ないということなどなど、そういったことを含め、また、もっと言えば、環境負担の軽減ですとか、木の文化の継承であるとか、地域経済の活性化にもつながるわけですが、学校そのものが環境教育やそういった木の文化の生きた教材にもなるということですので、今のJISの全面改正も受けて、この木造校舎を、木の学校造りですね、あるいは学校施設の内装木質化、やっぱり積極的に推進すべきときに来たのではないかと思いますが、今後の取組、大臣にこれはお聞きをしたいと思います。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、木材は軟らかく温かみがあり、また湿度の調整にも優れているということから、校舎等に用いるのに適した素材であるということはおっしゃるとおりだと思います。また、地元の木材を活用することは、子供たちの地元への愛着を深め、地域の活性化にも資するということにつながってくると思います。  文科省では、学校施設への木材利用を推進するため、平成十四年度以降、木材を活用した学校の整備に対して国庫補助を行う際の補助単価を加算するとともに、手引書や事例集の作成、直近では手引書は平成二十二年度、事例集は平成二十六年度に作成いたしましたが、あわせて、毎年度の講習会の開催等を通じまして地方自治体への支援を行っていきたいと思います。  近年新しく建築されております公立学校施設のうち、木造や内装木質化が行われているものの割合は、年度により違いはありますが、平成二十一年度以降は七五%から八〇%程度と高い割合で推移をするようになってまいりました。今後は、木材の利用が進んでいない地方公共団体においても積極的な取組が進められるよう、手引書や事例集の内容の一層の周知を図るなど、関係省庁とも連携しつつ、学校施設への木材利用を支援してまいりたいと思います。

柴田巧維新の党

○柴田巧君 ありがとうございます。  木をふんだんに使うと、その中で育つと、気を遣う人に、キという漢字は違いますが、そういう効果もあると言われておりますように、是非是非いろんな多方面にわたって効果が期待されるこの木造の校舎、あるいは内装の木質化、どんどん進めていただければ大変有り難いと思っております。  先ほども申し上げましたように、もう一つ大事なことは、そういったことも含め、木の文化に小さいときから触れて、あるいは木に親しみながら、あるいは遊びながら学んでいくということ、いわゆる木育というのは非常にこれから大事なことだと思っております。  私自身もからくり人形の会の会長を実はしていまして、地元で幼稚園とか小学校で公演をするんですが、残念ながら、私は名前は巧ですが、余り手先が巧みでないのですね。作ることはできないんですが、操ることは多少できますので、公演をすると、ITとか今の最近のゲームとはまた違って、このからくりの仕組みとかに非常に興味、関心を示します。  そういう意味でも、そういったことなどなど、木育というのは非常に重要なことだと思いますし、また、この森林の大切さを学ぶという緑の学習というんでしょうか、こういったこと、体験学習などなど、もっと積極的に学校現場で展開されてしかるべきではないかと思っておるんですが、これはどういうふうに取り組んでいかれるか、併せてお聞きをしたいと思います。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) 児童生徒が木や森林の良さに触れて、それから、その性質や働き、あるいは生活との関わり、今おっしゃられたような幅広い視野から学ぶことは大変重要と私どもも考えております。  学習指導要領等でも、森林の働きとか、それから木材の使用とか、そういったものについて触れておりますけれども、例えば小学校の社会科で申しますと、木の文化の伝承として歴史的な木造建造物を取り上げる。これは木による建物の、先ほど来の御指摘にもつながるかと思いますが、あるいは、森林資源の育成や保護に従事している人々の工夫や努力といったものについて調べ学習をする。あるいは、図画工作のようなところで木切れや板材などを使う。それから、中学校の技術・家庭などで木材などの材料の特徴、加工法を知っていく。こうしたやり方でなじむようにしているわけでございます。  なお、体験的なものといたしましては、総合的な学習時間や特別活動を使い、あるいは市の保有する森林を使って、そうした学習活動を行うということをやっております。  私どもといたしましては、こうしたことの重要性に鑑み、学習指導要領に基づきましてそれぞれ各学校で森林や木に関する教育が行われるように引き続き取り組んでまいりたいと思っております。

柴田巧維新の党

○柴田巧君 今御答弁もありましたが、この質問を作るに当たっていろいろ文科省の方からもお聞きをしましたが、概して言うと、木育とか森林教育とか、こういうのは余りどうも力が文科省としてはまだ入っていないような気がしてならないんですね。  林野庁、確かに林野庁から始まっているというところなきにしもあらずですが、そこは大変非常に熱心に取り組んでいるという感を持ちますが、例えば学校林、ちょっと一時よりもかなり少なくなりましたが、学校林があっても今は全体の七%しかありませんが、その利用率は今三割ほどしかありません。もっともっとその学校林を活用した授業なんかもできるんじゃないかと思いますし、山村留学や林間学校、それはいろいろ森林関係や地域の皆さんの御協力もいただかないとできませんが、先ほどから申し上げていますように、非常に教育的効果も、あるいは木の文化の継承、発展の上においても、今申し上げてきた木育であったり、あるいは体験型のそういう緑の学習とかそういう山村留学とか、大変意義があると思っていますので、しっかりこれを取り組んでいただきたいという要望もしておきたいと思います。  時間がなくなってきましたので、最後に大臣に一点だけ。  こういった木の文化、世界にも多くの方にもやっぱり知ってもらうことは大変重要なことだと思っています。二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの際に、例えば、先ほど競技施設の話も出ましたが、日本の木をふんだんに使った施設、あるいは内装の木質化等々もあってしかるべきだろうと思いますし、文化プログラムの中でこの木の文化の体験、実感ができる、そういうものがあってもいいんじゃないかと思っていますが、大臣の御見解を聞いて、最後にしたいと思います。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 今御提言で、文化プログラムにおいて世界中の方々に我が国の木の文化を実感、体感していただけるようなことがいいのではと提案がありました。是非、これは最近、日本は和紙の手すき技術、これが世界遺産の対象にもなったということもございますし、日本の世界最古の木造建造物である法隆寺等を始め建築物は全部木造でありますから、おっしゃったような木の文化、これも文化プログラムの中に入れる一つとして、文化庁でも、政府の方でも、あるいは組織委員会、また地方公共団体に対しても提案をしてまいりたいと思います。

柴田巧維新の党

○柴田巧君 ありがとうございました。終わります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 日本共産党の田村智子です。  高校における特別支援教育についてお聞きします。  まず、中学校の特別支援学級、また特別支援学校の中等部の卒業生の数、そのうち高等学校への進学者が何人か、直近の数字で示してください。局長、お願いします。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) お尋ねの件、中学校特別支援学級の、直近、平成二十六年三月で申し上げます、卒業者数が一万七千三百四十二人、このうち、卒業者数の数でよろしゅうございますでしょうか。

田村智子日本共産党

○田村智子君 はい。卒業と進学です。高校に進学した者です。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) 進学者。失礼しました。  そのうち、特別支援学校の高等部を除きまして、高等学校等へ進学された方が五千三百二十人でございます。それから、特別支援学校の中学部につきましては、卒業者の方が九千六百四十八人、このうち、特別支援学校高等部を除きまして、高等学校等への進学者数が二百五十二人となっております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これは特別支援学級に通っていた中三生の三分の一近くが高校に進学をしている。特別支援学校の中等部からの進学者も含めますと、約二割の方が高校への進学をしていることになります。これは十年前の倍以上の数字で、しかしここには通級学校を利用していた生徒や、発達障害などがあるけれども普通学級に通っていると、こういう生徒の数は含まれていないわけです。文科省などの調査を見ても、発達障害のある生徒は高校在籍者の二%程度だろうと、こういう調査の報告もされているところです。  大臣にお聞きしたいんですが、高校における特別支援教育の必要性、その認識をお伺いいたします。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 平成十九年に施行されました学校教育法の一部改正によりまして、特別支援教育が制度化され、高等学校におきましても、障害のある生徒に対し、障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うことが明記されたところであります。  特別支援教育は、障害のある全ての子供たちの自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高めるため、適切な指導及び必要な支援を行うものであります。  さらに、特別支援教育は、様々な人々が生き生きと活躍できる共生社会の形成の基礎となるものでありまして、我が国の社会にとって重要な意味を持っているというふうに感じております。  これらの理念に照らせば、高等学校段階におきましても特別支援教育の推進はこれは必要不可欠でありまして、文科省としても一層の推進に努めてまいる決意であります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 学校教育法の改正で、二〇〇七年度から今おっしゃられた特別支援教育が導入をされて、高校でも施行されたと。しかし、資料でもお配りしましたが、その支援体制の整備というのはなかなか進んでいないのが実態です。  高校での整備の遅れというのは、これ見ても、学校種別ごとで整備状況という文科省がまとめた資料ですけれども、一目瞭然で、例えば個別の指導計画というところを見ますと、該当者が在籍する学校のうち六五・九%でしか作成の体制はありません。巡回相談、取り組んでいるのは四割強と。文部科学白書でも、課題が大きいと指摘をされています。  局長にお聞きします。整備がなかなか進まない理由をどのように分析されていますか。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) 大臣からも今お話ございましたように、高校におきましては、特別支援教育は平成十九年に施行された学校教育法の一部改正で初めて明記されたという状況にございます。  高等学校では、この法改正以前にも、主として生徒指導、教育相談等の観点から、発達障害のある生徒さんも含めて、課題のある生徒さんへの指導、支援は行われてきたということはございますけれども、他方で、率直に申しまして、通常の高校では入学者選抜がございます。ここは義務教育と違うところでございまして、そうした適格者主義での高等学校では、義務教育段階である小中学校ほどには障害のある生徒さんへの対応の必要性が認識においては高くなかったという面もあろうかと考えております。  そういう意味では、国といたしましても、高等学校における特別支援教育を推進するために、この法改正以降、特別支援教育支援員の配置のための措置あるいは関係事業等を実施しております中で、特別支援教育コーディネーターの指名等の基礎的な体制整備は、前に比べますと進んできておりますけれども、一層の体制整備が必要な状況になっているというふうに見ております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 お答えのとおりだと思うんですね。選抜で入学していると。そうすると、授業に付いてこられるかどうか、学校生活になじめるかどうかと、事実上これがやはり生徒の自己責任にされてきたという側面があるんじゃないかと私も思うわけです。しかし、そういう選抜で入学する高校においても特別支援教育を位置付けた。これは非常に重要だというふうに思うんですね。  現場には、恐らく経験がないということも含めての困難があるかと思います。ですから、都道府県教育委員会の認識がどうなのか、取組がどうなのかなども含めて、整備が遅れていることの要因も含めた調査、整備の状況だけでなくその要因も含めて調査をし、対応していくことが必要だということを求めておきたいというふうに思います。  特別支援教育というのは、やはり個々の障害特性に配慮した個別支援ということが肝になるわけで、そのためには何といっても人員配置を手厚くするということが求められます。特別支援学校や小中の特別支援学級、子供八人に一人の教職員の配置が行われていますし、通級学級も必要な教員が配置をされます。また、小中学校では支援員というのも当然配置されています。  それでは、高校では教員の加配などの施策が講じられているのかどうか。また、支援員については交付税措置されていますけれども、小中高でそれぞれ配置の実態はどうなっているか。これも局長、お願いいたします。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) 教員の加配措置につきましては、各地方公共団体からのヒアリング等を通じまして実態を把握しながら、地方交付税措置等で措置をしているというところがございます。  それから、特別支援教育の支援員でございますけれども、こちらにつきましては、実績で申し上げますけれども、高等学校では四百八十二人というのが状況でございます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これは、小中で支援員の配置というのは四万三千六百人ほどだと聞いていますから、高校で交付税措置されていても支援員の配置というのが非常に遅れているということも明らかなんです。高校というのは、通級制度もありません、特別支援教育の教育課程というのも作成されていない、国として教員加配の制度もないというのが実態で、やっぱりこうした見直しというのが求められていくと思います。  もちろん、文科省も努力をしていて、この間、モデル校を二年間取り組む学校を広げているということもお聞きしています。  かつてモデル校を経験した千葉県立船橋法典高校、この取組見てみますと、一年生すべからく一クラス二十五人という教員配置を行っています。特別支援学校を経験した教員も配置をすると。そして、例えば、ノートを取るのが困難、先生の話を聞きながらノートを取るということがなかなか発達障害などを持っている子は困難な場合があるわけで、そうすると、みんなで工夫して、話を聞く時間と授業の終わりにしっかりノートを取る時間、こういう授業をやろうじゃないか。それから、何が大切かということを記述しながら分かるようなワークシートを作ったりとか、様々な工夫を行っているんです。そうすることで、障害のある子が落ちこぼれていかない、やめていくようなことがないということだけでなくて、ほかの生徒にとっても非常に教育効果があるということもまた実証されているということなんですね。  やはり、こうした成果、この高校ではモデル事業を二年間終わった後も続けているということなので大変努力をされていると思いますが、やはり研究期間だけとか研究校だけということでなく取り組んでいくことが必要だというふうに思うんですね。  とりわけ、やはり特別な教育課程、高校でもこれを認めていくこと、それからそれに伴う教員加配、これも国の制度としても検討していくことが必要だと思いますが、大臣の見解をお聞きしたいと思います。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 高等学校における特別支援教育の取組のうち、教育課程につきましては、入学者選抜があることや教育課程の弾力的な運用が可能であることなどから、小中学校のように特別の教育課程の編成ではなく、選択科目や学校設定教科・科目などを活用し、現行の教育課程の基準の中で工夫して取り組んでいるところであります。  他方、平成二十四年七月の中教審初等中等教育分科会の報告におきましては、高等学校においても特別な支援を必要とする生徒のための特別の教育課程の編成について検討する必要があるとの提言も出されております。  文科省としては、これを受けまして、昨年度から三か年の予定で、通級による指導を視野に入れた特別の教育課程の編成に関する研究事業を実施しており、今後、この事業の成果を踏まえつつ、その制度化について検討するとともに、あわせて、制度化に伴い必要となる教職員の指導体制の在り方についても検討してまいりたいと考えております。  私も、国会日程が許されれば、できるだけ早く高校における特別支援教育を行っているところを視察に行って、現場もできたら複数把握をしてまいりたいと思います。

田村智子日本共産党

○田村智子君 モデル事業が本当に高校全体に広がっていくようにお願いしたいと思います。  特別教育支援コーディネーターについてお聞きします。  小中学校に比べて配置が遅れているとはいえ、これは今八割の高校で指名されていて、公立高校で見るとほぼ全校で指名されています。しかし、養護教諭などの充て職的な指名も多いと聞いています。  特別な支援が必要な生徒が高校生活を送る上で、指導計画を作ったり、学校の教職員の理解と連携をつくっていくとか、あるいは家庭や医療機関などとの連携をやるとか、その窓口となり、要となるのがこのコーディネーターの役割です。特別支援教育の経験を持っている方とか、あるいは学校内の実情にもよく通じていたり、あるいは学校周辺の支援体制などにも詳しいと、こういう役割が発揮できる教員を指名するということが私は必要だと思いますし、その任務を果たすためにはやはり物理的な時間が必要なわけで、授業の持ち時間の軽減などが図られるようなことも必要だと思いますが、局長、いかがでしょうか。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) 特別支援教育の充実の要となりますコーディネーターあるいはコーディネーター的な役割を担う先生につきましては、その力を発揮していただく上で大事なことは、これは校務分掌の中でそうした発揮ができるような位置付けが確立していくことだと思われます。  現状、各学校の校長が指名をいたしまして、その際に校務分掌に明確に位置付けるということで組織的に機能するように努めていただくよう、文部科学省としては各教育委員会等に通知して求めているわけでございます。  さらに、実際にコーディネーターの方が中心的な役割を果たせるようにするためには、校長先生にリーダーシップを発揮していただきまして、学校全体の校務分掌もその方向へ随時見直していただくことが必要だと思われます。さらに、コーディネーターを複数指名するということも有効だという指摘もございます。  それから、私どもといたしましても、そういった点をまず教育委員会等にしっかり踏まえて対応していただくように働きかけていくことが大事だと思っております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 とりわけ障害手帳を所持している生徒が在籍している、こういう学校では、本当に様々な機関、社会福祉機関とか、あるいは進路のときのいろんな企業の訪問とか、こういうことを求められるわけで、是非授業時間等の軽減が図られるようお願いしたいと思います。  最後に大臣にお聞きしたいと思います。  特別支援学校の高等部、ここは進路相談会をやったりとか授業日使っての就労体験が制度化されていたり、やはりこういうことが充実をしているんです。しかし、高校の特別支援教育にはこうした制度がないわけで、どちらに進むかによって、同じように障害を持っているんだけれども受けられる支援が全く違う、これはやっぱり私、解決をしなければならないことだと思います。  是非、校務分掌でのコーディネーターということだけでなくて、とりわけ高校卒業後の進路、ここは加配教員を置くことも含めてしっかりと自立支援ができるような対策が必要だと思います。大臣の見解をお聞きして、終わりたいと思います。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 高等学校における生徒支援のための加配定数は、設置者である地方公共団体からの申請に基づき措置をしているところであります。  高等学校における特別な支援を必要とする生徒への対応については、高等学校が抱える新たな課題として認識しておりますので、特別な支援を必要とする生徒の実情や地方公共団体の加配定数のニーズをきめ細かく文部科学省としても把握いたしまして、対応について検討してまいりたいと思います。

田村智子日本共産党

○田村智子君 終わります。

松沢成文次世代の党

○松沢成文君 次世代の党の松沢成文でございます。  今日は、有害ゲームソフトの規制について、文科大臣中心に内閣府や経産省の方にもちょっと御意見を伺っていきたいなというふうに思っています。  文科大臣、これ通告していませんが、端的に知らないなら知らないと言ってください。コンピューターゲームソフトで「グランド・セフト・オート」というシリーズがあって、これが世界中で物すごい売れていて、どんなソフトか知っていましたか。あるいはやったことありますか。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 全然存じ上げておりませんでした。今、委員のこの資料を見て、ちょっとびっくりしているところでございます。

松沢成文次世代の党

○松沢成文君 大臣も忙しいでしょうし、コンピューターゲームやっている暇ないですよね。  ただ、私もこの問題に取り組むようになって、十年ぐらい前でしたけれども、やったことなかったんで、スタッフに全部やっているところを見させてもらって、まあすさまじい残虐性、残酷性ですね。  それで、皆さんにお配りした資料は、それは一部のこれ、止まっている写真ですけれども、これはもうゲームですから、動画で動いていく。ただ、DVDとかビデオ、映画と違って、それを見るだけじゃないんですね。ゲームですから自分がやって、その中でどんどん殺りく、虐殺、殺害をして、それがうまければうまいほどゲームはどんどん得点が上がっていくわけです。このゲームはストーリーが付いていますから、例えば裏切られたとか、復讐するとか、組織犯罪が出てくる。こういうのを全部ぶった切ったりしていくわけなんです。ですから、我々凡人では、全く感覚的にはもう本当に合わない、もう目を背けたくなるようなゲームなんですが、ただ、好きな人は本当に好きなんですね。もうこれに没頭しちゃっている人がいる。  それから、特に青少年に物すごい人気があって、実は一億五千万本、全世界で売れているんです、これ、「グランド・セフト・オート」シリーズで。それで、一番人気のあった「グランド・セフト・オートⅢ」というので、もう日本でも三十万本売れているんですね。大変なブームだったんですね。  ちょっと私事になって恐縮ですが、神奈川では、山際先生も神奈川ですけれども、二〇〇五年に、私、知事だったときに、この残虐な内容が含まれている「グランド・セフト・オートⅢ」というこの家庭用のゲームソフトを県の青少年保護育成条例の有害図書に初めて全国で指定をしたんです。当時、重大な少年犯罪の被疑者がこのゲームの熱狂的なファンだったという新聞報道も結構あって、私も内容をチェックしました。同様の残虐なゲームに熱中していた少年の凶悪犯罪が続いていました。そこで、この指定は残虐性を理由にしたゲームソフトの全国で初めてのケースとして注目をされたんですが、これによって、十八歳未満の青少年への販売が禁止されることに加えて、他のソフトと区別して陳列することが販売店には義務付けられたんですね。悪質な違反者は三十万円以下の罰金が科せられることになりました。  神奈川県が初めてやって、実は私、このゲームが大好きな人たちには相当ネットで攻撃されました、とんでもねえ知事だということで。自分たちが大好きなこのゲーム、表現の自由があるだろう、それを規制するなんかとんでもないということで大分攻撃されたんですが、ただ、全国知事会でも同僚の知事に随分訴えて、神奈川に次いで埼玉とか千葉とか、どんどん青少年保護育成条例上、今までは映画とかビデオとか図書だったんですね、それに新たにゲームソフトの規制というのが加わって全国に広がっていったんです。  こうした動きの一方で、私、全国知事会を代表して、実は家庭用ゲームソフト関係業界団体に対して販売等の自主規制の促進も促しました。これを受けて、コンピュータエンターテインメントレーティング機構、いわゆるCEROという業界の団体があるんですけれども、それまでのレーティング区分を見直して、新たにZ区分というのを設けて、残虐性のあるもの、それを十八歳以上のみを対象とすることにして、十八歳以下には売らないという努力をしていくということになったわけです。  こうして残虐ゲームに対する規制は一定程度進んだものの、この青少年保護育成条例という指定基準が、これ都道府県ごとに異なります。また、ゲーム自体が、従来の家庭用のゲーム機を中心とした形態から、スマホが出てきて、そして携帯端末でのモバイルゲームにどんどんどんどん移っていったということと、あと国境を越える、これオンラインゲームに進化していること、だから日本で規制されていても、もうインターネットで世界から入ってきちゃうという状況ですね。まだまだそういう意味では十分ではないという状況だと思います。  先ほども申し上げましたけれども、図書や映画、ビデオといったほかの有害図書と異なって、ゲームというのはプレーヤー自身が、つまりやっている人が主人公になって疑似的に殺人などの犯罪を体験をしていくわけですね。ですから、ここが全くビデオだとか図書とは違うところなんです。間接体験じゃなくて、自分が体験して殺人をしてどんどん得点が上がっていくわけですから、これはすさまじい世界なんですね。ですから、これは他の媒体に比べると極めて青少年に与える影響が大きいというふうに私は思っているんです。  そこで、まず、これは経産省になるんでしょうか、我が国におけるこの残虐ゲームに対する規制の在り方についてどのように考えているか、まず御意見をお伺いしたいと思います。

山際大志郎自由民主党経済産業副大臣

○副大臣(山際大志郎君) お答え申し上げます。  経済産業省のみならず政府全体でしょうけれども、共通した認識としては、今委員御指摘いただいたように青少年保護の観点から、残虐なゲームに対して一定の歯止めは掛けなくてはいけないと、この問題意識は共有させていただいていると存じます。  一方で、事実といたしまして今どのような規制になっているかというふうに申し上げるならば、委員から今御紹介いただいたように、民間のNPO法人、コンピュータエンターテインメントレーティング機構、CEROと呼ばれているところにおいて、今のゲームはZ指定ということでございますが、そのような形で民間の規制というものに、自主的な規制に今お任せしているというところでございます。  また、これも委員御指摘あったように、どうしてもこれは表現の自由というものとの間でいつもせめぎ合いがあるところでございまして、我々としては、その自主的な取組というものを有効にそれが機能するようにしっかりとサポートするというところにとどまっているところでございます。

松沢成文次世代の党

○松沢成文君 近年の青少年による凶悪殺人事件、昨年七月の佐世保の女子高生殺害事件、あるいは今年一月の名古屋の女子学生の殺人事件、そしてまた二月には、私も地元で、山際先生も地元ですが、川崎市の中一殺害事件と、青少年による凶悪かつ異常な殺人事件が相次いでいるんです。この殺害の動機などは今いろいろ捜査中でいずれも解明はされていませんけれども、佐世保と名古屋の事件では、いずれも女子学生である被疑者が人を殺してみたかったという趣旨の発言をされていたと報道されています。  これらの事件と残虐なゲームとの関係性というのは明らかでありませんけれども、平成十一年に内閣府がまとめた研究調査の結果では、ゲームセンターと家庭用を含めたコンピューターゲームへの関与の度合いが大きいほど暴力経験が多くなるし、非行、問題行動のある割合が高くなる傾向が認められています。海外でもいろんな研究がなされていまして、海外の研究からは、暴力的なメディアは若年者に依存、うつ、攻撃性の増加をもたらすということが明らかにされています。  私、ちょっと新聞で目に留まったのは、川崎の中一殺害事件を受けて、ある教育専門家がこんなことを言っています。小さい頃から殺りくをテーマにしたゲームやネットが売れている影響でしょう、画面の中にあることを試したいという子が少なからずいるのです、凶器を用意するのはアイテムをそろえる感覚で、彼らとしてはあくまでも試し使い、だから、殺すつもりがなく、逮捕されても反省の弁がないのです、殺人事件は今後もっと低年齢化するでしょうというふうに述べているんですね。  そこで、大臣に、教育的見地からも、こうした残虐なゲームが青少年に与える影響というのは大臣はどのように認識されていますでしょうか。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 御指摘のとおり、残虐又は暴力的な内容のゲーム、メディアにつきましては、国内外の研究から、ゲーム等への過度なのめり込み、あるいは暴力行為の非行、問題行動の増加、社会的不適応などの悪影響を及ぼすおそれがあるということはもう指摘されているとおりであります。  子供たちが健全に成長、発達していくことのできる環境を確保する観点からは、保護者や教育関係者を始めとする大人が良識を持ってこうしたゲームやメディアの影響から子供たちを守る努力が必要でありますが、文科大臣の立場からすれば、表現の自由とはいえ、こういうものが放置するようなことがあってはならないと、そういう危惧を強く思います。

松沢成文次世代の党

○松沢成文君 文科大臣も、このような状況が放置されているようなことがあってはならないという危惧を持っているということでありました。  そこで、有害図書指定については、今、長野県は一部市町村でもやっているんですが、ほかは都道府県の青少年保護育成条例によって対応をしている状況です。私も地方分権論者でありますから、地方でできることは地方でどんどんやっていくという方針は賛成ですけれども、ただ、これ都道府県で規制しても、日本の場合は広域自治体でも範囲が狭いですから、もう神奈川県の場合は、川崎の子供はすぐ多摩川を渡って大田区に買物に行けますし、都道府県の条例の規制では範囲が狭過ぎてしっかりとした効果が上がらないんじゃないか、都道府県ごとの条例で対応するには私は限界があるんじゃないかというふうに思っているんです。  さらに、先ほど申し上げたように、ゲーム自体が、従来の家庭用ゲーム機を中心とした形態から、スマホなどの場所と時間を選ばない携帯端末でのモバイルゲームに変化しているということとか、それから、県境のみならず国境を越えるオンラインゲームへと進化しているなど、目まぐるしい技術革新によるゲーム環境の変化に対応できていないわけですね。  そこで、憲法で保障された表現の自由との関係での整理というのは必要だと思いますが、残虐なゲーム規制を含む有害図書の指定を新たな立法措置によって全国一律の規制にしていくことも私は検討していくべきじゃないかというふうに思っていますけれども、これは内閣府と経産省両方に関わるんでしょうか、是非とも御見解をいただきたいと思います。

赤澤亮正自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(赤澤亮正君) 青少年健全育成を担当している内閣府の立場からお答えをいたしますが、今日、本当に先生が配付された資料を見て私もちょっと衝撃を受けておりますし、本当に懇切に内外の事件、事故あるいは調査研究の事例を御紹介いただいて、ゲームのモバイル化であるとか、さらには越境をしているというような状況も大変認識を新しくしたところはございます。  委員御指摘のとおり、残虐なゲームについて一定のルールや歯止めが必要であるということはもう政府一律によく理解をしている共通認識だと思います。ただ、先ほどからも御議論ありますように、表現の自由にも関わるということ、さらには、委員自ら御紹介ありましたが、長野県ではまだ有害図書類の指定の制度もできていない状況であり、ある都道府県においてもかなり制度の中身、具体的な内容については異なっているということで、やっぱり表現の自由の絡む、非常に国民の関心の高い、議論が活発に行われる分野であると認識をしておりますので、まだなかなか国民的なコンセンサスまであるかということになると、現時点ではちょっとあるとは言えない状況かなというふうに思っております。  そういう中で、我々としても、有害図書類の規制の在り方について、様々な議論、しっかりと動向を注視しながら、内閣府としては、今後とも関係省庁や地方公共団体などと連携し、青少年を取り巻く有害環境への対応をしっかりと推進していきたいというふうに考えてございます。

山際大志郎自由民主党経済産業副大臣

○副大臣(山際大志郎君) 今、赤澤副大臣からお答えをしたことに尽きるわけでございますが、経済産業省といたしましても平仄を合わせて、足並みをそろえてやってまいりたいと思っております。

松沢成文次世代の党

○松沢成文君 是非とも一度、恐らく各省庁のスタッフの方でゲームマニアはいると思いますから、一度やっているところでもいいから後ろから見ていただいて、どこまで残虐性があるのか、百聞は一見にしかずで、我々政治家もちょっとチェックする必要があると思うんですね。それを、やっぱり実態をつかんだ上で、これを青少年が好きな子は毎日のようにやっているというんじゃ、これはもう犯罪につながる可能性は私は大だと思って、危惧を持っているんです。  そういう実態をよく見た上で、こういう犯罪につながらないように政府としてどういう対応を取るべきなのか、もちろん都道府県の青少年保護育成条例の規制に任せるだけでなくて、何か連携した対応が取れないか、今後是非とも御検討いただくことをお願いして、質問を終わります。  どうもありがとうございました。

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) 平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法案及び平成三十一年ラグビーワールドカップ大会特別措置法案の両案を一括して議題といたします。  政府から順次趣旨説明を聴取いたします。下村文部科学大臣。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) この度、政府から提出いたしました平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法案及び平成三十一年ラグビーワールドカップ大会特別措置法案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  まず、平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法案について御説明申し上げます。  平成二十五年九月、平成三十二年に開催されるオリンピック競技大会・パラリンピック競技大会の開催地が東京都に決定いたしました。  政府といたしましては、オリンピック競技大会の招致に当たり、平成二十三年十二月に閣議了解を行っているところであり、さらに、開催決定直後に東京オリンピック・パラリンピック担当大臣を任命するとともに、昨年四月には、東京オリンピック競技大会及び東京パラリンピック競技大会に係る重要問題を協議し、行政各部の所管する事務の連絡調整を行うため、全ての国務大臣を構成員とする閣僚会議を設置するなどの対応を取ってきたところであります。  今回の法律案は、これらの大会の円滑な準備及び運営に資するため、このような政府による支援の一環として必要な特別の措置を講じようとするものであり、その内容の概要は次のとおりであります。  第一に、この法律案の趣旨は、これらの大会が大規模かつ国家的に特に重要なスポーツの競技会であることに鑑み、大会の円滑な準備及び運営に資するため、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部の設置及び基本方針の策定について定めるとともに、国有財産の無償使用等の特別の措置を講ずるものとしております。  第二に、内閣に東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部を置くこととともに、その所掌事務、組織、設置期限等について定めております。  第三に、内閣総理大臣は、これらの大会の円滑な準備及び運営に関する施策の総合的かつ集中的な推進を図るための基本的な方針を作成し、閣議の決定を求めなければならないこととしております。  第四に、国は、公益社団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会がこれらの大会の準備又は運営のために使用する施設の用に供される国有財産を組織委員会に対し無償で使用させることができることとしております。  第五に、お年玉付郵便葉書等に関する法律に規定する寄附金付郵便はがき等について、組織委員会が調達するこれらの大会の準備及び運営に必要な資金に充てることを寄附目的として発行することができることとしております。  第六に、組織委員会は、これらの大会の準備及び運営に関する業務のうち、国の事務又は事業との密接な連携の下で実施する必要があるものを円滑かつ効果的に行うため、国の職員を組織委員会の職員として必要とするときはその派遣を要請することができることとし、当該要請があった場合、任命権者は派遣の必要性等を勘案して国の職員を派遣することができることとするとともに、組織委員会の役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなすこととしております。  第七に、内閣法の一部を改正し、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部が置かれている間、国務大臣の数の上限を一名増員することとしております。  次に、平成三十一年ラグビーワールドカップ大会特別措置法案について御説明申し上げます。  平成二十一年七月、平成三十一年に開催されるラグビーワールドカップ大会の開催国が日本に決定いたしました。  政府といたしましては、同大会の招致に当たり、平成二十一年四月に閣議口頭了解を行っているところであり、さらに、開催決定後、昨年四月に設置された二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会等に関する閣僚会議において、東京オリンピック競技大会及び東京パラリンピック競技大会とラグビーワールドカップ大会との一体的な準備に配意しつつ、重要問題の協議等を行うこととしているところであります。  今回の法律案は、大会の円滑な準備及び運営に資するため、このような政府による支援の一環として必要な特別の措置を講じようとするものであり、その内容の概要は次のとおりであります。  第一に、この法律案の趣旨は、ラグビーワールドカップ大会が大規模かつ国家的に重要なスポーツの競技会であること、並びにラグビーワールドカップ大会の準備及び運営がその翌年に開催される東京オリンピック競技大会及び東京パラリンピック競技大会の準備及び運営と密接な関連を有するものであることに鑑み、ラグビーワールドカップ大会の円滑な準備及び運営に資するため、必要な特別の措置を講ずるものとしております。  第二に、お年玉付郵便葉書等に関する法律に規定する寄附金付郵便はがき等は、公益財団法人ラグビーワールドカップ二〇一九組織委員会が調達する同大会の準備及び運営に必要な資金に充てることを寄附目的として発行することができることとしております。  第三に、組織委員会は、同大会の準備及び運営に関する業務のうち、国の事務又は事業との密接な連携の下で実施する必要があるものを円滑かつ効果的に行うため、国の職員を組織委員会の職員として必要とするときは、その派遣を要請することができることとし、当該要請があった場合、任命権者は派遣の必要性等を勘案して、国の職員を派遣することができることとするとともに、組織委員会の役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなすこととしております。  以上がこれらの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) 大臣、今お読みになった中で、最初の、一からありますが、第四の「国は、公益財団法人」というところを社団法人というふうにお読みになったと私は認識しておりますが、これは訂正していただけますか。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 失礼いたしました。  公益財団法人でございます。訂正させていただきます。

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。  両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。     ─────────────

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) 連合審査会に関する件についてお諮りいたします。  平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法案について、内閣委員会からの連合審査会開会の申入れを受諾することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) 次に、連合審査会における政府参考人の出席要求に関する件及び参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法案の審査のため、連合審査会に政府参考人及び参考人の出席要求があった場合には、その取扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

水落敏栄自由民主党

○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二分散会

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