文教科学委員会 第4号
- 発言数
- 209 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2015/04/07
会議録
○委員長(水落敏栄君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告をいたします。 去る一日、平木大作君が委員を辞任され、その補欠として秋野公造君が選任されました。 ─────────────
○委員長(水落敏栄君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房日本経済再生総合事務局次長田中茂明君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定します。 ─────────────
○委員長(水落敏栄君) 去る三月三十日、予算委員会から、本日一日間、平成二十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管について審査の委嘱がございました。 この際、本件を議題といたします。 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 おはようございます。質問の順序に御配慮をいただきまして、ありがとうございます。 三月三十一日の続きで、教員の長時間勤務の問題を取り上げます。 まず、改めて文科省に確認をいたしますが、公立学校の管理者や設置者は職員の安全と健康を確保する義務がある。当然、過労死や長時間過重労働に伴う脳・心臓疾患などの公務災害を起こさないよう労働環境の整備をする努力義務があると考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(久保公人君) 御指摘のとおり、公立学校の校長や設置者は、労働安全衛生法に基づきまして、管内の学校の職員の職場の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進する義務があるものと認識しております。
○田村智子君 前回と同じ御発言なんです。確認しますが、公務災害を起こさないようにということに努力する義務がありますよね、当然。
○政府参考人(久保公人君) それは御指摘のとおりだと思います。
○田村智子君 次に、今日は厚労省さんにも来ていただきました。厚生労働省は、時間外労働が月四十五時間を超えて長くなるほど脳・心臓疾患と業務との関連性が強まるということから、月四十五時間を超えて時間外労働を行わせることが可能である場合でも、事業者は実際の時間外労働を月四十五時間以下とするよう努めるものとすべきと考えて、そのような行政指導をしていると思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(大西康之君) 労働基準法の三六協定につきましては、いわゆる時間外労働が月四十五時間などの基準に適合しなければならないわけでございますが、臨時的、特別な事情があるときには基準を超えた時間を定めることができるとされております。 三六協定で月四十五時間を超える時間外労働を定めた場合、それをもって直ちに労働基準法違反では言えないものの、委員御指摘のように、この働き過ぎの是正は重要な課題でございまして、企業は実際の時間外労働を月四十五時間以下とするよう努めることとされておるところでございまして、労働基準監督署では、こうした過重労働による健康障害を防止するため、企業への監督指導において実際の時間外労働の時間が月四十五時間を超える場合には、その削減に向けた指導を行っておるところでございます。
○田村智子君 これ、厚生労働省は、過重労働による健康障害防止のための総合対策ということを取って、月四十五時間超えるようなものは健康障害引き起こす危険性があるということも周知しながら、今御努力されているところだと思うんです。 そこで、もう一度文科省、今度、初中局長にお聞きします。 公立学校の管理者、設置者についても、脳・心臓疾患との関連性が強くなる月四十五時間を超える時間外勤務を縮小するように努める、あるいは疲労を回復できないような過重な公務を縮減するように努めるということが求められると思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小松親次郎君) 教職員の労働環境を改善していくということは、おっしゃるとおり喫緊の課題でございまして、公務災害を防ぐという観点等も含めまして、時間外勤務の縮減に取り組んでいく必要があるというふうに考えているところでございます。 このために、管理職による労働時間の適正な把握や勤務時間縮減の促進、あるいは衛生推進者や産業医の選任といった労働安全衛生体制の整備といったところに取り組んでいるところでございまして、この労働環境の改善については、各教育委員会に更に指導してまいりたいというふうに考えております。
○田村智子君 ここで、大臣にお聞きをいたします。 問題は、それではその長時間勤務の問題を解決するということは、やっぱり縮減すべき公務というのが何なのかということを、これ学校全体の認識あるいは教育委員会の認識にしていかなければならないと思うんですね。 前回、私は鳥居裁判の判決を取り上げました。今日ももう一度資料でお配りをしています。この判決で重要なところ、下線を引きました。次の部分です。校務分掌等による包括的な職務命令の下、所定勤務時間内に職務を終えられず、やむを得ずその職務を時間外に遂行しなければならず、それが社会通念上必要と認められるものであるならば、とりわけ次です、指揮命令権者の事実上の拘束力下に置かれた公務に当たると。 ここで、ごめんなさい、大臣の前にもう一度初中局長に確認しなければいけませんでした。 初中局長、改めて聞きますが、今私が読み上げた部分、これを公務災害認定上の公務の判断基準として受け止め、周知するということでよろしいですか。
○政府参考人(小松親次郎君) そのように考えております。
○田村智子君 ここで、大臣にお聞きいたします。 なぜ私がこれを前回からこだわって取り上げているかといいますと、教員の皆さんがやっている仕事というのは、やはり自発性であったり自立性という要素が強い、そういう側面はもちろんあると思います。それだけに、学校現場では時間外の勤務というのは教員個人の責任に帰してしまう、そういう傾向が今も大変強くあると思います。鳥居裁判でも、被告となった地方公務員災害補償基金は、敗訴してもなお、明示的な命令のない時間外勤務は教員の自主活動であるという態度を変えていないというふうに聞きます。それだけ根が深いわけです。 大臣、公務とは何かということを明確にすることが私は必要だと思います。教員の長時間労働、過重労働の解決進めるためにそのことを明確にすることが必要。 鳥居裁判では、教材研究、朝、放課後、夏休み中の部活動指導、行事や行事の準備などの職務を時間外であっても公務だと認定をいたしました。これをしっかりと受け止めて、公務災害上の公務の判断基準、そしてこの判断基準に基づく公務に従事した勤務時間の把握、公務災害を未然に防ぐ労働安全衛生上の対策などについて、教育委員会や学校管理者に周知することが必要と思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、教職員の勤務時間を適正に把握し、勤務の負担軽減を図っていくことは急務であるというふうに考えております。このため文科省としても、各教育委員会に対して、管理職による労働時間の適正な把握による勤務時間縮減の促進や、教職員の負担軽減に向けた公務の情報化、公務の効率化などについて周知徹底を図ってまいりたいと思います。 文科省としては、今回の判例の趣旨の周知を図るとともに、引き続き、国や自治体の研修等も活用しながら、国と自治体が一体となりまして教職員の負担軽減に取り組んでまいりたいと思います。
○田村智子君 ちょっと、大臣、一点確認したいんですけど、今度の鳥居裁判というのは、これ時間外の活動は一律に自主活動というふうにみなされちゃったんですね、当初。それはやっぱり私はあり得ないと思うんですよ。お一人お一人どこが公務なのか、これしっかりつかむということが必要だというふうに思いますが、そこを一点確認したいと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) その辺の整理というのは、今後していく必要があるというふうに思いますが、いずれにしても、今回の判例の趣旨、その周知はきちっと図ってまいりたいと思います。
○田村智子君 是非、教員一人一人の勤務実態や勤務時間というのを把握しなければ、どこまでが公務で、どれが縮減できる公務かということは、これは分からないわけですね。だから、そういうお一人お一人、勤務時間、学校の中に残っている時間の把握ということ、これをやっぱり大前提として取り組まなければならないと思いますが、その点もちょっと大臣に認識をお聞きしたいんですね。 勤務時間の把握というふうにおっしゃったけど、少なくとも、学校にどれだけ残っているかということを把握する、これがなければ、縮減すべき公務、鳥居裁判の判断基準というのを当てはめていくこともできないと思うんですが、その点はいかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 御趣旨はよく分かりますが、なかなか一般的な、例えば工場に勤めているような単純労働と違って、教職員の任務というのは、御本人の明確な使命感でされている部分もあるし、それから公務全体の中での位置付けとしてされている部分があって、そこがどう線引きできるかどうかは学校における例えば人間関係にもよる部分もあるのではないかと思いますし、単純に線引きできない部分があるかと思いますが、かといって、教職員の時間外労働を放置するということを、あってはならないと思いますし、さきのOECDの調査においても、我が国における教職員の労働時間が最も長いということがこれは指摘されていることでありますから、負担軽減にしっかり取り組んでいく、その辺で関係者の方々と、よくお聞きしながら文部科学省としても整理をしていく必要があると認識しております。
○田村智子君 是非整理してほしいんですけれども、私も勤務時間だけつかめとは言っていないんですよ。勤務時間をつかむのは大前提で、その勤務実態、中身もつかんでこそ、どこが縮減できるのかということが分かるんだということになると思うんですね。 まあ文科省としても整理したいということですから、ちょっとここだけの議論では時間がなくなってしまうので、今後も私も質問を続けたいと思いますが、次に進みます。 勤務時間の把握、これは私は大前提だというふうに思っているんですね。実際、文部科学省も、現認又はタイムカード、ICカード等の客観的な記録を基礎として確認し記録するということを通知をしています。 しかし、この現認、これは誰かが記録せよということで、教頭先生が目視で確認して記録するという学校も少なくありません。資料で二枚目にお配りしたのは、千葉県習志野市のある小学校の警備システムの記録です。 朝、最初に来た方が警備システムを解除する。これは学校に入った時間です。最後に退勤する方がシステムを設定する。四月一日を見てください。解除の時刻は午前三時十八分、そして帰った、設定、翌朝の四時四十五分。その一時間半後、午前六時十二分にはまた解除されています。学校は不夜城です。四月十六日、設定、帰った時間、これも日付を越えて午前四時二分。ところが、同じ時刻が翌日の解除時刻になっています。 こんな働き方を現認しようとすれば、校長や教頭は日常的に学校に泊まり込むしかないわけですね。現認で勤務時間を把握するというのは事実上不可能だと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 文科省としては、平成十八年に各教育委員会に対して通知を発出し、管理職が自ら現認し、又はICカード等の客観的な記録を基礎として確認、記録することなどにより、労働時間の適正な把握を努めるよう指導しているところであります。 教員の労働時間につきましては、学校の規模や組織運営等の実情に応じ、各学校における適正な方法で把握することが重要であるというふうに考えます。
○田村智子君 現認というのは、その場に管理職が必ずいないと現認やりようがないんですね。管理職の方だって学校からいなくなることだってあるわけですから、これ現認って無理だというふうに思うんですけど、いかがですか。現認で勤務時間、把握できますか。 あるいはもう一つ、じゃ、局長、手を挙げるならもう一点ね。 あるいは、出勤簿に出欠の判こを押すというやり方も、例えば東京都内の公立小中学校によく見られます。それは出てきたか欠席したかは分かるけれど、勤務時間の把握は不可能だと思いますが、併せていかがですか。
○政府参考人(小松親次郎君) 学校における出勤時刻、退庁時刻の管理方法、現認それから報告、点呼、目視、いろいろな方法がございます。出勤簿への押印もその一つでございます。 労働時間の把握については様々な方法があると考えられるわけでございますが、その中でICカード等の客観的な記録を基礎として確認し記録することなども適切な方法としてあるところでございまして、これらを実態に合わせてどのように使っていただくかということを各現場でも判断していただく必要があると考えておりますので、私どもとしてはそのように指導しているところでございます。 そして、管理職につきましては、その役割分担等に応じまして、それが、必要な確認ができるように工夫をしていただくということは大変重要なことだというふうに考えております。
○田村智子君 なかなか長時間勤務の問題が解決しないのは、実態が正確につかまれていないということが大きいと思うんですよ。これ、是非文科省、検討してほしいんです。 大臣にお聞きしたいんですけれども、やっぱり学校の多忙化というのは、十年前、二十年前と比べてはるかに深刻なわけですよ。それで、現認というやり方は管理職の負担を重くすることになりますし、教員の自己申告、これは教員の業務を増やすだけになります。そしたら、文科省として、タイムカード、まあICカードはなかなかないかもしれないけど、せめてタイムカードですよ、客観的な方法で合理的に把握をするのが原則なんだと、現認というやり方はその過渡的なやり方なんだというぐらいの意向を示すこと必要だと思いますが、いかがですか、大臣。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、各学校におきまして、労働安全衛生対策の一環として管理職が教員の勤務時間を適正に管理する、これは非常に重要なことであるというふうに思います。 その具体的な労働時間の把握方法につきましては、ICカード等によるのか、それとも管理職の現認等によるのか、又はそれらを組み合わせるか等、これはそれぞれの学校の規模とか組織運営の実情等によって多様にあり得るものではないかと、また、そういう、ある意味では現場における柔軟性は任せてもいいのではないかという思いがございます。 文科省としては、そういう意味では各学校における適正な方法での勤務時間を把握していただきたいと考えておりますが、しかし、国全体として、確かに日本の教員が労働時間が過重であると、労働時間外の仕事が多いということは事実でありますから、これを適正にしていくことについては文部科学省としてもしっかり対応について取り組んでまいりたいと思います。
○田村智子君 今どき、三人とか五人の従業員の会社でもタイムカードを置くというのは本当に普通のことで、これだと学校は本当に社会から取り残されるといいますか、非常識な世界になりかねないというふうに思うんですよ。 是非、文科省の中で、客観的な記録、これをやっぱり原則とするんだという、このことを言っているわけですから、タイムカードをまず置こうよと。現認というのはそのための意向だったり特別な事情があったりという、それはあり得るかも、それぐらいの姿勢示さなかったら、私は長時間勤務の問題の解決に向かっていかないというふうに思います。 もう少しその先のことについてもお聞きをしたいんです。 管理職が個々の教員の勤務時間等やあるいは勤務状況を把握して、負担軽減が必要と思われる教員と面談を行う、あるいは校務分掌の変更などの対策を取る、こうやって具体に長時間勤務の問題が解決に向かっているぞということがなければ、これ、記録しても何のための記録かということになっていくと思います。 安全衛生についての認識をやっぱり学校現場に徹底するということが、私、今求められていると思います。管理職に対して、教職員の勤務実態を把握することがなぜ大切なのか、先ほど厚労省さんがお話しいただいた、月四十五時間超えたら脳疾患、心臓疾患起こし得るんだというこの健康衛生上の問題、こういう研修というのを、私は管理職あるいは教育委員会対象に行っていくべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 労働安全衛生法の趣旨、目的が教育現場で十分に生かされるためには、御指摘のように、教育現場が労働安全衛生法に基づき、例えば衛生管理者、推進者の配置等体制の整備を行うとともに、特に管理職がその目的を正しく理解をし、適切な労働環境の確保に努めることが、これが望ましいことであるというふうに思います。 文科省としては、教職員の安全と健康を確保し、質の高い教育活動を維持していくために、このような法の趣旨、目的とその重要性について普及啓発のためのリーフレットの配付や通知等によりまして、教育委員会や学校現場への周知を図っているところでございます。 各教育現場におきましては、管理職がリーダーシップを発揮して現場の意識改革に取り組むなどによりまして、労働安全衛生法の趣旨に沿った取組が進むと考えられ、文科省としても、校長マネジメント研修等を通じて今後取組の充実を図ってまいりたいと思います。
○委員長(水落敏栄君) 田村さん、時間が迫っていますので、まとめてください。
○田村智子君 はい。今日もちょっと時間が足りなくなってしまいました。 実際、まず労働時間の把握をすること、そして、その時間を把握した上で衛生委員会や衛生推進者を含めて、学校が管理者を含めて本当にどうやって長時間勤務の問題、解決していくのかということを検討すること、あるいは、今日紹介したかったのは、埼玉県の川口市で、自治体レベルでも長時間勤務どうやって解決するか、自治体レベルでそういう話合いを行って様々な対策を行っている、こういう取組が本当に求められていると思います。 まず、文科省自身も、あの厚生労働省の過重労働の対策などを是非学んでいただいて、文科省の中で、これまでの延長線ではない、もっと抜本的な長時間勤務の対策を行うことを求めまして、最後、一言大臣にいただいて終わりたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 文科省としても、自らそれについてはきちっと対処してまいりたいと思います。
○田村智子君 時間になりましたので、終わります。
○丸山和也君 自民党の丸山でございます。今日は二点、いわゆるロースクール制度の問題とそれから道徳教育という、この大きな視点から質問したいと思います。 ロースクール制度がつくられてもう十年を超えるんですけれども、そもそも日本の司法というのはそんなに強くなくて、むしろ私は、アベノミクスの第四の矢というのは司法の強化ではないかと思って、個人的にはそういうことをいろいろ発信しているんですけれども、大臣はこの前、所信の中で第四の矢ということで別の意味で使われていたんですけれども、まさに司法も、日本というのはこれから司法を強くしていかないと、日本の国というのは世界の中で立ち行かなくなってくると私は思っているんですね。 それで、例えば司法試験という合格者数を見まして、日本は直近で千八百何十人か、それで例えば隣の、隣国中国というのは、はっきりした数字は分かりませんけれども、四万人から五万人の毎年合格者が出ていると言われているんですね。二千人弱と四万人の合格者を出す国が隣り合わせにいるんですね。だから、彼らは資格を取って必ずしも弁護士になるわけじゃないですけれども、リーガルな知識を持ってまた世界各地で、中国だけじゃなくて世界各地で議論を展開し、また、紛争を有利に解決するために闘っていく戦士になっていくわけですね。 そういうのを見ていますと、いや、アジアがこれから中心の、社会の中で大きな成長力を持った、潜在的可能性を持った国だと言われているんですけれども、当然、企業の活動、個人の交流、それから国と国とのいろんな関係がやっぱり熱くヒートアップしていくと思うんですね。これは必ずしも悪いことじゃなくて、堂々と自己の権利、主張をしていく、価値観を通していく中で避けて通れない道であるし、グローバルな社会では常識だと思うんですね。そういう中で、非常に日本の司法が脆弱であると。こういう点から、私は、この司法制度改革も国民の中に身近な司法ということとともに、国際社会の中で日本の強い司法をつくっていくということも大きな目的であったんではないかと思うんですね。 それから、もう二十五、六年前になりますけれども、レーガン大統領が登場してきた頃は、やっぱりアメリカも結構、日本に産業競争力という意味では押され押されていたんですね。それで、レーガンの言っていた言葉に、安倍さんの言葉ともちょっと似ていますけれども、強いアメリカの復権、安倍さんは日本を取り戻すという自民党のスローガンでありますけれども。やっぱりあの頃、レーガン出てきて、日本の産業競争力を見てみますと、日本の製品はまずクオリティーがいいと。それから、価格競争力においても安いというか強いと。さらに、アフターサービスも優れていると。これじゃ日本に勝てない、当面勝てないということで非常に危機感を持った。ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われた頃ですけれども。 その中で、レーガンが戦略的に、じゃ、日本の弱い点はどこかと、徹底的に探せということで、政府の命令で委員会をつくってまで研究したそうです。レポートもありますが。それによると、日本が決定的に弱いのは紛争解決力だと。要するに、紛争に対して闘う力が、戦闘力がないと、ノウハウの蓄積もないということを発見したと。それ以後、知財含め、プロダクトライアビリティーあるいはその他のいろんな訴訟を圧倒的に日本の大企業に対して、中心に訴訟を提起してきました。ほとんど日本はやられました、無条件降伏に近いような形で。莫大な金も払わされました。 そして、日本は大変痛い目に遭ったわけでありますけれども、こういうことも契機になって、やっぱり最後は司法の争いといいますか、紛争の中で勝たないと本当の正当な評価は得られないと、不当な闘いにも負けてしまうということも反省もあって、やっぱり日本に強い司法をつくろうということで、大きな司法制度改革の中でこのロースクール制度もできたんじゃないかと。そして、多くの法曹を輩出し、国際的にも日本の企業、個人の利益、そして国の利益を守れる、そういう社会をつくっていこうということでこのロースクール制度もできたんじゃないかと思って私はいるんですけれども、この点について下村大臣はどのような御認識をお持ちなのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 丸山先生のおっしゃったことはそのとおりであるというふうに思います。ただ、なかなか、今の法科大学院もそうですが、グローバル社会に対応していくための司法関係者をどう養成するかというところまで行っていない部分があって、国内問題だけで終始議論されているし、また、対処策としてもそのようになってしまっている部分があるのではないかと、それが今法科大学院の改革が言われているゆえんでもあるのではないかと思います。 これからの二十一世紀の司法を支えるふさわしい法曹を養成していくためには、そういう意味で、日本国内では和をもって貴しとなす、共生的な和の精神、それはそれで大切にしていかなければなりませんし、司法による決着よりは、よく飲みニケーションと言われますが、そういう世界、それは今までの日本のプラス点でもありましたが、しかし国際社会はもう通用しませんから、国際社会の中ではやはりきちっとした司法の人材を育成していくと。まさに今おっしゃった紛争解決能力をどう身に付けるかということが必要だと思いますし、そのために、今までのような国家試験ではなく、法科大学院を中核とするプロセスとしての法曹養成制度、それを発展させると、そういう趣旨がこの法科大学院設置のときにあったのではないかと思います。 この法科大学院については、司法制度改革以前に比べて、そういう意味では幅広くかつ多様な分野で活躍する人材を輩出するなど一定の成果を上げてきたということはありましたが、一方で、志願者、入学者の減少や司法試験合格率のばらつきなど、早急に取り組むべき課題そのものが顕在化してきたということも事実であります。 こうした課題に対し、プロセス養成の安定化に向けて、昨年十一月に、組織見直しの促進、教育の質の向上、誰もが法科大学院で学べる環境づくりを柱とする総合的な改革方策を公表したところであります。これに従って法科大学院の抜本改革を迅速に進めるということと同時に、これからグローバル社会の中で、ある意味ではもう法的な紛争を解決するための人材養成をしていかなければ我が国そのものが経済成長にもマイナスとなってしまうというような、人材育成が同時に問われていると思いますから、そういう視点というのはこれまで余り法科大学院の人材育成の中でも議論されて十分に来なかった部分もあると思いますので、新たなニーズに対応した対処策についてしっかり検討し、また進めていく必要があると思います。
○丸山和也君 まさにおっしゃったように、非常にこれ危機的状況だと思っているんですね。なかなか目標を作っても、日本の社会というか、法曹も含めて、そう変わっていけない、いかないということですね。 私も司法制度調査会の責任者としていろいろ考えているんですけれども、なかなか、かといって何千人を輩出して、合格者を出して、それでいいんだというふうに、日本はやはり非常に調和型の社会ですし、それから法曹資格者の就職ということも真剣に考えますものですから、就職できない人が何人いたっていいんじゃないかという議論になかなかならなくて、しかし、他方ではやっぱり質、量共に充実させていかないと、やっぱりこういう危機的状況というのは、アメリカ、欧米に対してだけでなく、先ほど言いました中国等を含めて、あるいは韓国等を含めて、国際的な司法的闘争力に非常に弱いというか、欠けているという点を是非強い危機意識を持って解決していくという必要があると思うんですね。 それに関連しますけど、知財に関しても、例えば日本の特許侵害訴訟というのは大体年間二百件と言われている。アメリカは年間約四千件、中国は年間約八千件。知財立国と言われて久しいんですが、たくさんの知的財産持っているんですけど、これの侵害とか紛争もたくさんあるんですけれども、なかなか訴訟までして白黒付けるということは日本の社会ではなかなかやらない。何となく、お互い、もごもごというか、手を握り合って適当なところで妥協をする、和解する。これは一面、何でもかんでも争いにしないといういい面もあるんですけれども、こういうスタイルというのがやはり、大臣もおっしゃったように、国際社会ではなかなか通用しない、特に知財では通用しない。だから、なかなかそのノウハウなり力量が蓄積されないんですね、国内においては、ローヤーあるいは弁理士の中においても。 したがって、こういう紛争が起こっても、日本で訴訟をやっても、これが、そういうサポートする能力ある専門家が少ないということと、それから裁判所で認める賠償額というのは非常に低いと、恐らく十分の一から百分の一だと思うんですね、アメリカやあれと比べると。日本で一億円賠償額が認められたとすると、簡単にはいきませんけれども、アメリカだったら百億円は認められると。すると、誰も日本で起こさなくなってくる。外国の企業もばかばかしいと。しかも、時間が掛かるということですね。 知財高裁もできたんですけど、日本の特許侵害訴訟の場はあるんですけれども、国際的に見て、非常にこれがむしろ増えるどころか減ってきていると。かつての特許庁長官荒井さん、私もちょっと本を持ってきましたけれども、「知財立国が危ない」という本を出されていると。本当に、なかなか土俵はできたんだけど活用されていないと、変わっていかないというか、これも一つの非常に知財を側面から見た司法の危機だと思うんですね。 そして、私は、これはどういうところに一つ大きな原因があるかと思うと、やっぱり日本の良き伝統である調和型、あるいは集団型、組織社会の中で、権利を主張して物事を堂々と解決していくということがなかなかやりにくい社会だと。あるいは、それは教育においても、やっぱり協調性が重んじられる、和が重んじられるということで、権利を主張して闘うということをややマイナスに評価する側面が強過ぎるんじゃないかと思うんですね。すると、小さな世界ではいいんですけど、広く世界に出ていくと太刀打ちできないという。 私も海外での経験が幾つかありますけれども、やっぱり戦闘力が落ちるんですね。日本国家の、日本人の、日本企業の国際的な戦闘力というのはやっぱり弱いですよ。だから、闘う前から飲み込まれているというか、やられちゃうんですね。これは何度も悔しい思いをしましたけれども。 そういう意味で、私は何も紛争を起こせと言っているんじゃないですけれども、強い日本人、強い企業、強い国家をつくっていくためには司法の力を強化していく以外にないと言ったら言い過ぎかも分かりませんけれども、極めて大事だと。教育においても、こういう観点から日本人を鍛え上げていくという、堂々と優しさを持ちながらも戦う戦闘能力の強い日本人をつくっていかないと、世界の中でやっぱり生き残れないというか、堂々と正しいことが主張できないように思うんですね。 ですから、是非、文部大臣においては、こういう観点から、大所高所から教育行政をつかさどっていただきたいということをお願いして、次の、大臣の、今日是非お聞きしたいと思っていたんですけれども、道徳教育のことについてお聞きしたいと思うんですけれども。 日本でも道徳教育の重視が叫ばれてきました。そして、私は、これは反対じゃないんですけれども、ひとつ今日はある角度から人間教育と道徳教育の違いというか、あるいは違いがあるのかないのか、力点の置き方はどこにある。私は、人間教育というのは教育の根本だと思うんですけれども、しかし、道徳教育というのも大事だと思うんですけれども、このさじ加減の違いというか、どこがどういうふうに人間教育と道徳教育は違うんでしょうか、あるいは同じなんでしょうか。 大臣、ひとつお聞きしたいと思っています。
○国務大臣(下村博文君) 非常に本質的な御質問をいただきました。人間教育と道徳教育の違いは何かということでありますが。 まず道徳教育は、これは学校で行う今度の道徳の特別の教科化、その位置付けでありますけれども、それは教育基本法において、教育の目的として人格の完成を目指すことが示されております。人格の基盤となるのが道徳性であり、その道徳性を育てる道徳教育には時代を超えた普遍的な必要性、重要性があるというふうに考えます。さらに、自らを律しつつ他者とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心などの道徳性を育む道徳教育の必要性、これはグローバル化の進展の価値観の多様化の中で、先が見通せない今だからこそますます強まっているものではないかというふうに思います。 そういう意味で、具体的に子供たちに今までの道徳と、それから、これから道徳の教科化の中で具体的に求めるものは何かということについて申し上げたいと思うんですが、今まではそもそも教科書もありませんでしたけれども、副読本とかがあって、それを教師が副読本を子供に読ませたり自分が読んで、この内容についてはこんなふうに解釈することが必要ではないかというような、ある意味では、これはどちらかというと、教師の指導書に、この物語はこういうふうに読み取るべきだというふうな、沿った、そういう道徳の教え方をしていた部分が多かったのではないかと。 今度、道徳の特別の教科化で目指すものは、教科書を作りますが、その教科書を、これはこんなふうに読み取るべきだということを教員が指導するということではなくて、物語を読んで、例えば正義というのも一つしか正しいものがないということではなくて、いろんな見方があるわけであります。ですから、一つの物語も読むことによって、A君から見たらこの物語は登場人物はこんな心情でこんなふうに考えるべきではないかと、B君から見たらまた違うことがあるかもしれません。そういうふうにアクティブラーニングといいますか、子供たちにそれぞれ自分の意見、主張をさせることによって、その中で正解は一つではないけれども、しかし、人がより良く生きていくためにどう考えるかということを問題提起をする場として、新たな道徳の特別の教科化として位置付ける。そのことによって、それぞれ人格の完成を目的とする教育基本法にものっとった、そういう教育の不易的なものとしての普遍性、それを大切にしていく必要があるのではないかということ。 それから、あとは発達段階に応じてですから、やっぱり社会におけるルールとかマナーとか、基本的な人間関係どうすべきかというような、ごく、そういう意味での基本的なことも教えるところは教える必要があると思います。人間学というのはもっと本質的な部分で、人が人としてどう生きるか、幸せというのは何なのか、人生というのはどう生きるべきかと。これは先ほどのように正解、解答があるわけではなくて、人によってみんなそれぞれ違うというふうに思います。 ですから、もうちょっと発達段階が経た中で人間学的なものというのはこれは問われてくると思いますが、まずは小中学校における部分は、人間学というよりはもうちょっと基礎、基本としての人の生き方という意味での道徳、それが違いとしてあるのではないかというふうに考えます。
○丸山和也君 ありがとうございました。 今大臣がおっしゃった言葉を引用させていただくと、正義は必ずしも一つでないという言葉がありまして、一つの象徴的な、あっ、余りにすばらしいお答えなので興奮しまして、覆水盆に戻りますから。 今おっしゃった、私がなぜそういう質問をさせていただいたかというと、やっぱり人間学というのは、あるいは人間をつくるということは、より根本的な、根源的な問題だと思うんですね。それで、道徳というと、もしかすると、あるいは目的性が入ったり思想性が入ったり、あるいは時の為政者の意向が強く入るというような批判もあることもあります。そういう意味で、道徳というのはやや目的的な点がある側面もあると思うんですね。 ですから、余り型にはめた道徳を押し付けるとなると、これはやっぱり一つの、非常に道徳の型にはまった品行方正な、道徳的にすばらしい人間はできるかもしれないけれども、ダイナミックな、あるいは奥深い、あるいは道徳的にはちょっと問題あるけれどもすばらしい面白い人だなとか、あるいはいろいろな人が……(発言する者あり)いや、私のことじゃないですよ、やじが飛びましたので。そういう活発な人間ができなくなるかも分からないということで、やっぱり僕は、根源的には人間を育てるということが教育の本質だと思うんで、そこからやっぱり更に各論として道徳というのもあり得るんじゃないかと思っているんですね。 そして、今大臣の答弁の中で、低学年と高学年を少し分けて話されましたし、お話聞いていますと、道徳を通じて更に人間学まで、あるいは人間の部分まで迫っていくんだというようなお言葉もありまして、ちょっと安心したんですけれども。 ですから、小さな枠にはめた道徳ということになりますと、やっぱりこれはいろんな価値観もありますし、考え方もありますし、それから世界中やっぱり基準もいろいろ違いますから、そういう意味で、人を育てる役所としては、何といいますか、そこの違いも意識して、道徳の教育においては究極は、究極は人間なんだと、人間を育てるんだと、その一つの現実的な在り方として道徳というものがこういうふうに重要なんだという、そこら辺をしっかり踏まえていただきたいと思うんですね。 そして、今日は大臣ばっかりお聞きしますけれども、大臣は、国会木鶏クラブというクラブがあるそうなんですけれども、それの会長をやられているとお聞きしたんですけれども、私の知っている範囲では、木鶏クラブというのはいわゆる雑誌、「致知」という雑誌がございますけれども、この「致知」の愛読者が中心となってというか、愛読する方々がそこから思想的に、よし、まさに人間学を勉強しようというか競い合おうということでそういうグループがつくられて活動されていると聞いているんですけれども、そういう理解でよろしいんでしょうか、木鶏クラブについて。
○国務大臣(下村博文君) 御質問ありがとうございます。 月刊誌の「致知」というのは、普通の本屋さんで売られている本ではなくて、定期購読者だけで成り立っている、それが十万人いるということですから、大変すばらしいことだと思うんですが、人間学を求める、そういう月刊誌であります。より良い生き方を学んでいくことを目的として、この月刊誌の「致知」をテキストに購読者の方々が全国各地に木鶏クラブというのをつくって自主運営をされておられます。 木鶏というのは、御承知だとは思いますが、荘子に収められている故事に由来する言葉で、木彫りの鶏のように全く動じない闘鶏における最強の状態を表す言葉で、道を体得した人物は他者に惑わされることなく鎮座しているだけで衆人の範となる、そういう意味があって木鶏という言葉を使っているというふうに聞いております。 その中で、国会の中で、結構国会議員の中でこの「致知」を購読されている方が多いということを聞いて、国会の中に木鶏クラブをつくるということになりまして、特に国会の中でございますので、この月刊「致知」をテキストというよりは、この「致知」に出てくる、よく執筆されているような方に講師になっていただいて、そして人間学を学ぼうということで、国会議員五十人近くが二月に一度ぐらいでありますが開催をさせていただいておりまして、その会長をさせていただいております。
○丸山和也君 こういういろんな活動というのはすばらしいと思います。恐らく超党派だと思うんですけれども、いろんな政治的主義主張を超えた方々が集まって、所詮は、所詮というよりは、究極は人間ですから、そういう人間の原点に立ち戻って深めていこうということで、非常にすばらしいと思うんですね。 かつては国会にもいろいろこういう会があったようですけれども、今はかなり少ないと思うんですね。ですから、是非活発にやっていただきたいと、まあ私は一回も行ったことはないんですけれども。私も、月一回この参議院の地下の道場で座禅会のようなのをやっていまして、もう五年になるんですけれども、何名かの国会議員の方も来ていただいたり、(発言する者あり)いや、外国人はまだ来ていないんですけれどもね、日本の国会議員の方、それから秘書の方がたくさん来られて、毎回二十名ぐらいでやっているんですけれども。 こういう台湾の李登輝前総統が日本の国会議員に宛てたメッセージを書かれた本を読ませていただいたんですけれども、やっぱりこれやや批判的に、批判的というか叱咤激励の意味で書かれているのを読ませていただくと、最近の国会議員というか日本の政治家というのは非常に優秀な人が多いけれども、それで忙しく勉強はよくするけれども、人物の勉強、人物を究めるという努力は非常に怠っているんじゃないかと、それをほとんどやっていないんじゃないかというふうに書かれていますね。 だから、そこで李登輝さんがおっしゃっているのは、一例ですけれども、例えば黙々と便所掃除をすると、そんなことをやっても誰も見ていないし汚いしと、あるいは瞑想をするとか座禅をするとか、あるいは木鶏クラブもそうでしょうけど、まさに人間の修養ということをせずしてリーダーとして立ち行く箔がないと。そういう政治家ばかりが増えると、頭はいいけれどもやっぱりリーダーにはなり得ないんだと、本当のリーダーになり得ないと。すると、日本という国全体がそういう人たちで成り立ってしまうと。やっぱり日本のグローバルの中での尊敬なり一目置かれる存在にはなかなかなり得ないんだということを日本に対して叱咤激励する意味で書かれているところを読みまして、やっぱり政治家というのは政策の勉強はもちろん大事なんでしょうけれども、魂を磨くというか、先ほど大臣がおっしゃったように人間を研究するというかつくっていくという、こういうことが極めて大事で、まさにこれが教育の根幹だと思うんですね。 そういう意味で、文科省というのは法務省と並べて私は最も大事な役所じゃないかと思っていますので、司法の戦闘力と、それから人間をつくるという意味で、是非大臣には、今般大臣にはいろいろありましたようですけれども、とにかく、まさに木鶏を目指すということで頑張っていただかないと困ると、また是非頑張っていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。 以上です。
○二之湯武史君 自由民主党の二之湯武史でございます。 丸山先生の大変格調の高い質問の、質問というか御主張の後で大変やりにくいところがありますけれども、でも、丸山先生のおっしゃっていることはまさに私も本当に一〇〇%激しく同意いたします。自分も今、丸山議員がおっしゃった、優秀だけれども人間性がないと、そういう人間にはなってはいけないという戒めを常に自戒を込めて持っているつもりでございます。 ちなみに、私も、この委員会でも少し申し上げたかもしれませんが、修験道の修行を十五年やっております。世界文化遺産の大峰山という修験道の総本山が奈良県にあるんですが、そこで二十三のときにある御縁をいただきまして、奥駆け修行と言うんですけれども、これ是非一度機会があったら皆さん行っていただきたいんですが、一週間精進潔斎をし、まあいろいろ議論がありますが、女人禁制の大峰山に登って、その日のうちに上がって……(発言する者あり)あっ、済みません、議論がある山でございますが、千三百五十年、女人禁制を守っていると、そういう山でございますけれども、一日で行きますと、下の洞川温泉というところから大峰山の山上に上がって、修行して下りてきて大体十時間ぐらいで行けます。 私は、奈良の吉野というところから熊野の那智大社まで、これは約十日間の行程、これを奥駆け行と言うわけですけれども、実はこれを二回やらせていただいておりまして、これは死の行と呼ばれるところです。もう三日目辺りから獣道になり、イノシシや、熊は出てきませんでしたが、鹿とかそういう野生動物とも遭遇することがあります。水も谷の水を沸かして一日分のペットボトル二リットルを持って歩いていくと。そして、道々にあるお地蔵さんに、若しくは不動明王さんに御真言を上げながら、まさに六根清浄というその行ですね、それを十五年やらせていただいております。 まだまだ足下にも及ばないわけでございますけれども、今からちょっと、こういう話の後にこんな具体的な話するのは何か格調が低く感じてしまいますけれども、いいでしょうか。(発言する者あり)はい。 それでは、各論に入らせていただきたいと思います。 先週の予算委員会でも大臣には御質問をさせていただきました高等教育、これについて、私は当選以来一貫して高等教育の改革、これが日本の成長戦略の、実は私は第四の矢どころか第一の矢だと思っています。というのは、やはりこれも常々申し上げていますが、日本の基礎学力とか基礎教養というのは、私は世界でもかなりトップクラスの水準であると、それは日本でいえば初等中等教育に当たると思うんですが。 一方で、なぜそこまで優秀な子供がこのようにすばらしい教育を受けて成り立っているのに、社会として見れば、例えば経済も低迷している、例えば道徳、モラルというところもかつてと比べれば落ちている、若しくは社会の革新性とか流動性、新陳代謝のそういった活性化というものもだんだん落ちていて、そして人口が減って高齢化が進むと、こういうような社会のパフォーマンスと初等中等教育のこの成功と自分の中でつながらないと。どこが一体問題なのかという中で、私はやはり高等教育というのは非常に大きな課題があるのではないかというふうに考えております。 前回の予算委員会でもそういうお話をさせていただきましたが、かなり今大きな話をしましたが、大臣は、初等中等ではなくて、高等教育に関して基本的にどのような今問題意識というか課題意識をお持ちなのかと、改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) これまで、特に二之湯委員が取り上げておられた高等教育における理系と文系という中で、理系はそれなりにうまくいっているのではないかと、文系に課題があるのではないかというお話を今までもされておられましたが、先ほどの丸山委員のお話も含めてなんですが。 私、ヨーロッパに行ったとき、主要大学の学長と話す機会がある中で、今年一月はオランダに行ったんですね。このときに、オランダのトップレベルの大学でいまだにラテン語を学ばせていると。これは、本来はもう使われていない言葉だし、オランダにとって直接関係ないと。しかし、オランダに関係ないかもしれないけれども、ラテン語を学ぶことによってある意味では西洋における共通文明意識なり、あるいはそこから英語でもフランス語でもスペイン語でもポルトガル語でも派生している部分があります。また、逆に、そのレベルを学ぶことによって初めて、西洋の白人社会においては常識人といいますか、通用する人間の一人として、ラテン語がしゃべれるか、読めるか、書けるかということがある意味ではステータスというよりは必要条件になっているということを聞いたことがありますが。 ある意味では、それだけの哲学といいますか、確かに知識的な部分というのは必要でありますけれども、しかし知識的な部分じゃなくて、先ほどの人間学につながってくる部分もあると思うんですが、本質としての、人間としての生きる素養、常識、それからある意味では教養、そういうトータル的な人間的な魅力、それはヨーロッパのどこの国においてもそれなりの大学においては共通して白人社会の中で学ばせているという、そういう、これは何百年という歴史の中で現在があると思うんですが。 その部分、日本というのは明治以降の大学教育の中で元々あったんですけれども、しかし、そういう、その以前の、先ほどの修験道という話がありましたが、それを大学で教えるというのはあり得ない話だと思うんですね。日本の古来のすばらしい部分というのをなくすことによって、ある意味では和魂洋才といいますか、西洋的な学ぶ、まねぶ、それは学問的な部分であって、もっと本質的な根っこの部分まで届いていない部分が、日本の大学の特に文系においては十分な部分として欠けているのではないかということの中で、これから大学、特に文系における高等教育の本質的なものを、今までの近代工業化社会が終わって新たな情報化社会に進む中で大学そのものが問われている、そういう今時期にも来ているのではないかというふうに認識しております。
○二之湯武史君 ありがとうございます。まさにおっしゃるとおりだと思います。 私も、たまたまといえばあれですけれども、京都の町中に生まれて、周りを見ればそういう環境に満ちあふれているわけですね。そういう中で、要は高校や大学でそういうことを勉強したわけではなくて、やはりそういう人間関係の中で、私は座禅も組みますけれども、例えば大徳寺の普通は中へ入れてもらえないようなところに、例えば人間関係の中でそういう機会を得ることができると。 そういうふうな様々な環境の中で、今大臣がおっしゃったような、我々日本人若しくは東洋の文明として押さえるべき、いわゆる不易流行で言えば不易の部分ですね、そういったものを本当は生活の中で、人生の中でいつかのタイミングでそういったものを修養できたんでしょうけれども、今そういうふうな社会的な環境もないとすれば、やはり教育の中である程度そういったものをしっかり、せめて高等教育を終えた人間はそういうことをある程度共有ができるというものがなければ、今おっしゃったように、人間としての深みであるとか普遍性みたいなものが、特にそういう大きな舞台に出たときに日本人はどうしても弱く見られてしまうと。そういう問題意識の中で、やはり高等教育にはそういう要素が、文系であれ理系であれ欠かせないと。それはまさにおっしゃるとおりであります。 今日、資料をお配りしておりますが、一枚目の。つまり、大学や高等教育といったときに皆さんがイメージして共有できるようなコンセプトをしっかり持たなきゃいけないなと、議論をしていて本当にそう思いました。私は、高等教育というのは大体こういうふうにマトリックスが書けるのではないかと思っていまして、つまり学術、教育研究というものを中心とした大学、大学院というキャリアと、そして専門職業人というものを養成する高等教育機関、そして特定の職業に従事するために必要な技能、技術、こういったものを身に付ける高等教育機関、こういったものが大きく分けられるんではないかと思っているんですが。 特に、まず大学、要は学術研究機関としての大学、大学院というところからお話しさせていただきたいと思うんですが、今申し上げたように、教育と研究という大きな二つの柱があるとしましたら、研究という意味では、この次のページをめくっていただいても、例えば世界のそうそうたる大学の中で理科系の分野というのは、かなり私は日本の大学、大学院というのは健闘しているというふうに思います。 その一つの成果として、例えばノーベル賞のような世界的な顕彰という意味でも日本人の理系の研究者というのは全然引けを取っていないというふうに思いますが、例えば一方で社会科学や経済学といったような、例えばノーベル経済学賞というのはまだ日本人からは出ていないんですね。世界の経済、経営というものに一つの潮流を与えられるような、つくり出せるような学者というものは、やはりどうしてもアメリカを中心とした学者が中心となっていると。 こういうところを見れば、やはり今、文系の大学、特に大学院の国際的な競争力というところでは、やや理系と比べれば、ややどころかかなり落ちるのではないかと、これは私、今率直にそう思うんですが、この今申し上げたような高等教育機関の中で学術研究を中心とする大学、大学院、そこを理系と文系と区切ったときの文系の国際競争力の弱さ、こういったものを大臣はどのように分析されておられますでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、我が国の人文学、社会科学の評価について国際比較可能なデータを見ますと、ノーベル賞の分野別受賞者数、それから大学の分野別国際ランキングにおきまして、単純比較はできないものの、自然科学、理系に比べても相対的に低い値になっているというふうに思います。 一方、グローバル化や科学技術の進展等に伴い、人々を取り巻く環境や社会構造が急激に変化している中、人文学、社会科学の重要性は従来以上に増してきておりまして、人材育成や教養形成の観点も含め、人文学、社会科学を総合的に推進していくことは必要だと思います。我が国の人文学、社会科学には、細分化された専門分野に固執しがちで巨視的な視点が十分でないこと、また国際的な学術コミュニティーへの参画が十分でないといった課題も指摘をされております。 今、大学生にも一番足らないのはリベラルアーツではないかということが大学側でも指摘されますが、大学の四割近くが高校以下の補習授業をしているような大学であってはならないわけでありまして、これはやはり昔に比べて、また例えばアメリカの学生に比べても、現在、日本の高校生、大学生はやっぱり勉強していないんですね。アメリカの高校生、大学生に比べると学習時間が二分の一以下であると。これは、怠けているというよりは、高校、大学の制度的な問題が非常にある。つまり、勉強しなくてもそのまま卒業できるということと、それから勉強するについて大学側が深みを持たせるような、リベラルアーツは学生が勝手にやれということではなくて、これは高校、大学も含めてですが、やはりきちっとした人間としての、確かに前頭葉を鍛えるような知識、それは必要ですけれども、それは二之湯委員がおっしゃるように、それだけでは足らないわけですね。 人間としての基礎、基本としての胆力とか人間的な魅力とか、前頭葉では測り切れないようなそういう能力をこれは高校、大学を通じた学校教育の中でもきちっと鍛えるということが必要だと思いますが、今の高校、大学、特に大学でそういう学生を鍛えるという視点から十二分な教育が特に文系において行われていない大学が多いのではないかと。これを二十一世紀国際社会の中で通用していくためには、そういう大学教育の在り方そのものも根本的にしっかり今から対処して改革を進めていかなければならないと、そういう今我が国は状況であると思います。
○二之湯武史君 ありがとうございます。 大学の強化とか高等教育の強化とか、そういう漠然とした物の言い方ではなくて、今申し上げたような、例えば高等教育のチャートをお示ししましたけれども、この中の例えば大学、大学院の特に文化系のこことか、そういうふうな共通認識を、若しくはそういう非常に箇所的な戦略性を私はしっかりと持たなきゃいけないと思いますし、今申し上げたように、文系の、例えば私はノーベル経済学賞なんかを日本人が取らなきゃいけないと思うんですね。なぜかというと、今の経済というのは全てやっぱりグローバル経済と言われますが、やはりアングロサクソン型のいわゆる新自由主義、弱肉強食型の経済というものが一つのスタンダードをつくり上げていることは間違いないと思うんです。 そういったところで我々日本人が、日本人のそういった文明観をしっかり経済学とか法学とかそういう学問に落とし込むと。つまり、フォーマットをつくってスタンダードをつくり上げるぐらいの、そういった視野を持った学者なりそういうものが出てくるということは、国益上、物すごい私は大きな国益になると思うんですね。そういったスケールのでっかい学者というものを、是非この文系の世界から、先ほど申し上げたように、理系はもうどんどんノーベル賞を取っているわけですから、文系からも世界の要はコンセプトを変えるような学者をどんどん日本から出していかなきゃいけない。そのためにどういう政策が必要なのかと、是非文科省でも御検討いただきたいと思います。 続きまして、大学、大学院の教育という観点から御質問したいんですが、これもこの前の予算委員会でも資料として出させていただきました。四ページです。 今大臣がおっしゃったことに通じると思いますが、例えばリベラルアーツを教えるということは、ともすれば面白くない先生が教えればこれ以上すばらしい睡眠の薬はないわけですね。それをいかに学生が興味、関心、若しくは問題意識を持ってそういったリベラルアーツ、教養を教えられるか。そういう意味では、先ほどからおっしゃっておられるアクティブラーニング、課題解決型、PBL型授業と言いますが、そういった手法が是非日本の大学には必要なんじゃないかというふうに思います。 既存の教員の採用基準でありますとか教育課程の基準でありますとか、そういったものがもしそういうものを阻んでいるなら、私は、積極的に規制緩和をしていって、教育における必要な規制緩和を進めることによって大学の授業の活性化、若しくは教員の質の向上、若しくは今まで大学の教員の世界に入ってこなかったような人材を大学教員の世界に誘導するような様々なそういう規制の緩和策、こういったものも一方では必要なんではないかと。それによって学生がそういった学業にモチベーションを持てるような、若しくはそういった企業がニーズを感じているようなところを大学が的確に応えられるような、そういった教養課程の作成とか、そういったものがもっと大学が自由にできるような、そういう施策というのは必要だと思うんですけれども、大臣はいかにお考えでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、社会環境が大きく変化する中で、大学には人材育成においても一層大きな役割を果たすことが求められておりますが、一方、大学における人材育成に関して、企業と大学との間にギャップが存在しているということも事実だと思います。この資料四のことなんかもそうだと思います。 このギャップを解消するためには、大学が社会、地域との連携を強化し、社会のニーズを的確に踏まえた人材育成を行うということが重要であります。また、御指摘がありましたが、大学教育の質的転換を進め、専門分野の知識だけでなく、他者と協働しながら価値の創造に挑み、社会や地域の課題解決に貢献していく、そういう人材を育成することがこれから期待をされると思います。 文科省としても、このような教育に積極的に取り組む大学を支援するため、教育再生実行会議や中央教育審議会の提言等を踏まえつつ、一つは地域再生、活性化の核となる大学への支援、これは地(知)の拠点大学における地方創生推進事業、それからインターンシップの推進等による大学と産業界との連携強化、これは大学教育再生加速プログラム、また職業意識と技術を身に付けたプロフェッショナル人材の育成、これは高度人材育成のための社会人学び直し大学院プログラム、こういう支援をしていきたいと考えております。 また、大学ガバナンス改革法案、これが国会で成立をし、今月から施行ということになりました。これから教授会が重要な審議事項ができるということで、実態は教授会が全部合意しなければ大学改革が進まなかったというところが過去ありましたが、今度は最終的な権限は学長、総長が持つことによって、そして大学改革が進められるという法制度が今月からスタートをいたしました。 ですから、先ほど申し上げたようなことを含めて、意欲ある大学が時代のニーズに的確に対応しながら、また社会や企業のニーズに対応しながら自ら改革できるような、そういう後押しを是非してまいりたいと思います。
○二之湯武史君 党の方でも、今、高等教育部会というのでその提言をまとめている最中でございまして、私もその取りまとめ役として今細部を最終的に詰めている段階なんですけれども、本当に大学というものがいかにこれから大事かということを改めてこの場でも申し上げたいと思います。 もう一回一ページに戻っていただきたいんですけれども、先ほどのチャートの図の中で、私は、日本に一番欠けているのがその真ん中の専門職業人の養成と、こういうものをする高等教育機関がある意味で言うとほとんどないと言っても過言ではないというふうに思っております。 今、教育再生実行会議の方で学部レベルの新たな実践的な職業教育を行う高等教育機関というのが検討されておられるようでございます。アメリカのコミュニティースクールに代表されるように、大学、どちらかというと学術研究機関の大学ではなくて、より実学に近い、職業教育を施す、いわゆる日本でいうと大学体系なんですが、その部分が日本は欧米諸国に比べると抜け落ちていると言わざるを得ないというところがあると思うんですね。そこを是非私は充実しなきゃいけないというふうに思っております。その上の専門職大学院というところも、まさにこの今の日本の社会の成長につなげる一番大事なポイントになると思っております。 資料の五ページに引用いたしました、これもこの前の予算委員会でも出させていただきましたが、我が国の産業別の労働生産性の水準でございます。この要因が全て高等教育にあると申し上げるつもりはございませんが、やはりマネジメント層、特にそれぞれの産業別に特化したようなマネジメントをしっかり高等教育で教える、こういう機関が欧米にはしっかり備わっているのと比べますと、日本には大学院と言われるものはありますが、やはりどちらかというと学術研究の方に傾いた大学院が多いというふうに思います。 で、その次のページをめくっていただきますと、とはいいながら日本にも専門職大学院という制度が十年ほど前に立ち上がって、その中で今百七十八の専門職大学院があるわけです。その中には、その過半数ぐらいが法科大学院、いわゆるロースクールなわけですけれども、MBAと言われるものも三十ぐらいはあるわけです。 しかし、先ほど申し上げましたように、世界各国、漠然としたMBAではなくて、例えばホテル経営といえばコーネル大学であるとか、病院経営若しくは映画制作、これは南カリフォルニア大学というところなんですが、例えば流通業とか飲食業とか、そこまで業種に特化したような専門職大学院、MBAがちゃんと備わって、その分野に進む、若しくはその分野で今働いている三十前後の若い将来を担う管理職の予備軍がそういったところで一年ぐらい徹底的にスキルを学んで、で、会社に戻って将来の幹部候補として経営を携わっていくと。こういうふうな社会人、それで言うと学び直しということになるんでしょうけれども、そういう今人材の方向性が日本の中ではまだ確立されてない。それはやはり、この専門職大学院というもののクオリティーがまだそこまで高いものではないと言わざるを得ないのかなと思います。 その次のページにはMBAの世界ランキングというものを出させていただきましたけれども、今、国際大学、これ新潟にある大学ですけれども、国際大学というのが全授業を英語でやっていたりとか、アジアからの留学生を積極的に受け入れて世界銀行とかIMFとかそういう世界の国際機関に人を送り出すようなそういった大学院、MBAがあるようなんですが、そこが唯一世界のトップ百に一校だけ入っているという非常に寂しい今現状があるわけですね。 私は、まず内閣府にお伺いしたいんですけど、こういう専門職大学院というものがまさに日本の成長戦略の大事な柱にならなきゃいけないと私は思っております。第三の矢までありますが、さっき丸山先生は第四がロースクールとおっしゃいましたが、ロースクールも含めた専門職大学院、まさに人材育成機関というものが日本の経済成長、成長戦略にしっかりと位置付けられていくべきだというふうに考えております。 日本再興戦略でも四ページぐらいにわたってこの教育の部分は位置付けられているんですが、専門職大学院という言葉若しくは項目というものがやや弱いのかなというふうにも考えております。その辺のお考え、是非お伺いしたいと思うんですが。
○政府参考人(田中茂明君) 先生御指摘のとおりに、成長戦略におきましては、いかに労働力人口を維持し、労働生産性を上げていけるかどうかということが日本の持続的な成長の鍵を握るという認識に基づきまして、国立大学の改革とか教育訓練給付制度の拡充、あるいはサービス産業の経営人材の育成を目指した大学院、大学における経営プログラムの普及などと申しました人材育成関連施策を重要な政策として位置付けてきているところでございます。 この中で、文系分野を含みます高等教育機関の果たす役割は大変重要なものがございます。また、社会経済の変化に伴う人材需要の変化に対応するために質の高い職業人を育成するという観点から、教育再生実行会議や文部科学省の有識者会議などで行われている議論も踏まえながら、産業競争力会議におきましても、職業教育を行う高等教育機関制度の改革について議論をさせていただいているところでございます。その中では、新たな高等教育機関の実践的な職業教育機能の強化ということについても議論をさせていただいているところでございます。 引き続き、文系分野も含めまして、質の高い職業人の育成に資する施策について、重要な項目として検討を続け、年央に予定している成長戦略の改訂に反映してまいりたいと思っておるところでございます。
○二之湯武史君 よろしくお願いします。 先日、あるファッション関係の方と議論していましたら、ファッションという分野も要はクールジャパンというものに位置付けられていて、東京カワイイとか神戸のコレクションとか、そういう産業的には物すごい可能性があるんですが、要はファッション人材の、ファッションをマネジメントできる、例えば輸出ができる、流通ができる、ブランドとして立ち上げて世界に売っていくことのできる、例えばそういうファッションのMBAってほとんどないんですね。これで見ますと、その他という分野が十二校しかなくて、しかもそれは工学、産業でばあっといっぱい入っていますので、ファッションって一つしかないんですよ、実は。 例えばアニメ、漫画とかのようなコンテンツ、若しくはそういう伝統工芸品などのプロダクトデザインとか和食、食品の輸出、若しくは今インバウンドで千三百四十万人外国人が来ているわけですけれども、そういったホテル経営とか旅行代理店経営といったこれから日本の産業の中でも外貨を稼ぐ力のある、潜在力のあるような業種にもっとそういう専門職大学院、しかもかなりレベルの高いです、もちろん、そういうものを整備していくことによって、やはりその成長分野に人材を送り込んでいくというような人材育成から含めたような成長戦略というのがなければ、やはり五年、十年、十五年というスパンでなかなか成長が描けないと思うんです。そういった分野もやっぱりこれからしっかりと、今まではそういうところは専門学校、若しくはもうそれこそ高卒で、私の家内もアパレル出身なんですけれども、もう高卒で服が好きだからバイトからして、百貨店なんかで売って、店長任せられてみたいな、やっぱりそういう、その中でも本当に上司から見よう見まねで、例えば帳簿の書き方や販売の仕方、そんなことを教えてもらったというわけですね。 でも、それがしっかりとした学問体系の中で、ケーススタディーとか含めながら、そういう人材育成ができる高等機関があれば、それこそ、その人はおっしゃっていましたけれども、アジアから世界から人材を集めることができる、東京が一つのそういうファッションという意味でも世界の最先端の、それはトレンドセンターになり得るとおっしゃっておられました。 そういった成長戦略の中に教育をしっかり組み込んでいっていただく、特に今申し上げたような成長が見込めるような、そういう潜在力の高い分野の人材育成機関というものをしっかり育て上げることが私は成長戦略につながると思うんですけど、これは大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 非常に適切なすばらしい御指摘だと思います。 二之湯委員のこの資料の五ページのところに、例えば飲食・宿泊とありますが、一番労働生産性が低いところですね。しかし、これは、我が国が二〇二〇年にオリンピック・パラリンピックがある、外国人観光客を二千万人にする、しかし、それは通過点であって、二〇三〇年には三千万人にするということを考えたとき、今までのような延長線上じゃなくて、日本をどういう観光立国にしていくのか、既存の文化、芸術を生かしながらやっていくのかということを考えたら、今のような労働形態や企業発想ではこれはそれだけの筋力出てこないと思います。 ですから、まさに今、例えば立教大学が観光学部とかありますが、その程度なんですね。それこそ、国立大学の著名の大学にそういう学部ができてもおかしくない、そういう指摘だというふうに思いますが、そういうことというのは本当にビジネスチャンスになると思います。 たまたま前回、石井委員が御質問というか、御発言の中でアメリカの大リーグのお話をされていましたが、二十年前の日本のプロ野球とアメリカのプロ野球はそれほど規模は変わらなかった、しかし、アメリカはもう十倍以上のある意味ではスポーツビジネスになったと。これは野球だけじゃなくて、ほかの分野でも物すごいその差が出ているんですね。 ですから、逆に言えば、日本はこの十年、二十年、全く、これはデフレ経済そのものが象徴でありますが、そういう伸び行く分野についてきちっとした計画的な人材育成とか、それから高等専門職業人学校とか含めた、そういうものについてターゲットを考えていなかったという部分がありますから、これは第四の矢にも当たるでしょうけれども、こういうことについてやっていけば、もう諸外国にそういう成功事例は幾らでもあるわけですね。あとは我が国がそれをきちっと、ばらばらにそれぞれの大学がやれというよりは、そういう環境をつくることによって大学側にとってもそれは、このまま行けばじり貧ですから、大学そのものが、定員割れしている大学も半分ぐらいあるわけですから、既存の学部だけではもう時代の変化に対応できていないということをよく大学の経営陣の方々も認識してもらって、じゃ、二十一世紀に本当に通用する大学って何なのか、また、それが日本の経済成長にも資するような産学官の連携というのは何なのかということを、大学だけに頑張ってもらいたいということじゃありませんが、今の日本経済再興戦略等、これは安倍内閣の中でも、それぞれの省庁がばらばらということじゃなくて、連携しながらやることによって是非パワーアップしていくように進めてまいりたいと思います。
○二之湯武史君 本当に、今最後おっしゃった連携をするということが本当に大事だと思いますので、クールジャパンは内閣府ですよね、成長戦略もそうですよね、だけど、それを担う人材育成機関というのは文科省なわけですから、そこをしっかり連携をしていただきたい。 一つ例を挙げさせていただきたいんですけれども、インバウンド、インバウンド、地方創生につながると、こんな話あるんですけど、ただ、私の生まれ故郷の京都だと、もう地元資本のホテルってほとんどないんですね。ほとんどが外資系になりました。というのは、やっぱり今申し上げたように、ホテルの経営するというのは、これすごいノウハウがしっかり必要なんですね。人が増えれば増えるほど、有望な市場であればあるほど、そうやって外資系出てきますよ、これから。 例えば沖縄も、この前、沖縄の先生としゃべっていても、本当、地元の資本のホテルってほとんどないんですね。それってもうバリとかハワイと一緒じゃないかという話なんです。観光植民地と言ったら失礼かもしれませんが、我々京都も、本当にホテルといったら、例えばパートの女性がベッドメーキングとかレストランのホールスタッフとか、若しくはそういうフロントのいろんな仕事とか、そういったような仕事が日本人がやって、その資本家クラスは、例えば東京資本だ、外国資本だとなると、これは観光都市としての成長というものでは、ちょっと違うんじゃないかなというふうに思います。 私は母校が京大なので、京大で観光MBAでもつくってくれというふうに今度言おうかなと思っているんですが、やっぱりそういう観光地というのはそういったものをやる、農村地帯というのは例えば農業人材を育てるMBAをつくる、そういうふうな地域に特色のある産業の教育機関をしっかり整備することによって地場の産業をしっかり発展させていくと、そんな教育から含めた構造ができれば、まさに教育で地方創生というものが可能になるのではないかと、そういう装置ができ上がるのじゃないかなというふうに思います。それだけちょっと申し上げたかったんですが。 今申し上げた、今日のおさらいですけれども、要は、大臣がさっき、日本の大学生は勉強しないとおっしゃいました。まさにそのとおりだと思います。でも、それは学生の問題なのか。私は、多くは大学の問題だと思います。今申し上げたような、こういう職業に直結するこういう勉強をするんだよ、若しくは非常に難しいリベラルアーツをこんなに楽しく面白く教えてくれる先生がいると、大学の授業が活性化している、大学から出た出口がしっかり見えると。こういった大学であれば学生はしっかりモチベーションを持って勉強すると思うんです。 ですので、私は、今回の提言でまとめているのは、大学教育における好循環をつくり出そうと。大学の教育の質的転換を図ります。それによって、企業や社会が求めるような大学の在り方をつくり上げます。そうなると、企業や社会が大学の学習成果をしっかり評価するようになります。大学で勉強していることが社会のこの分野で通用する人材を育てるんですよと、こういうシラバスがあれば、そこから出た大学生は確実に使えるという社会の評価が定着します。そうなると、学生は死に物狂いで勉強します。そういうふうな大学の好循環をつくっていくことが私は今の大学に求められる一番の問題であり、かつ日本の社会にとって非常に必要な成長戦略になるだろうというふうに考えている次第でございます。 是非、内閣府におかれましても、大学教育、高等教育の重要性というものを今まで以上に認識をしていただいて、この六月に改訂される日本再興戦略には今まで以上にこの分野が取り上げられるように私もしっかり頑張っていきたいというふうに思っております。 最後に、資料の一番最後のページに、これは今回の提言にもしっかり盛り込みたいと思いますし、今大臣の方でもしっかり問題意識を持って取り組んでいただいている、いわゆる格差、教育における格差の問題。 今、下の図にありますように、年収によって子供の教育機会というのは制限をされているという姿がございます。特に私立大学というものは大変顕著です。一方で、学歴による年収や生涯賃金、これもこういうデータを見ればはっきりと差が付いてしまっているのが現状です。 私は、所得の格差によって学歴の格差が生まれる、学歴の格差によって生涯の所得格差が生まれる、これはまさに格差の再生産以外の何物でもございません。こういった現状は、決して我々政治家として見過ごすことはできないと思います。この分野に懸ける大臣の御決意を最後にお伺いをしたいというふうに思います。
○国務大臣(下村博文君) これからの成長戦略におきまして、いかに労働力人口を維持し、労働生産性を上げていけるかどうか、日本の持続的な成長の鍵を握っていると。それは、まさに御指摘がありましたが、国立大学改革であったり、教育訓練給付制度の拡充であったり、そしてまた併せて大学の奨学金制度の充実であったり、経済的な格差関係なく全ての子供たちがチャンス、可能性が提供できる、それが結果的に一人一人の問題じゃなくて国全体の豊かさにつながってくることであるというふうに思います。 二十七年度予算においては、授業料減免の充実や大学等奨学金事業における有利子から無利子への流れを加速させる無利子奨学金の貸与人員の増員を行う、また、授業料だけでなく家賃や生活費に対しても支援して安心して大学等に進学できる環境を整備するということを進め、加えて、将来の奨学金の返還に伴う負担を懸念する余り奨学金を借りることをちゅうちょしないよう、返還月額が卒業後の所得によって連動する、より柔軟な所得連動返還型奨学金制度の導入に向けた詳細な制度設計等も進めているところでありますし、また、給付型奨学金についても将来的な導入を目指し検討を進めているところでございます。 まずは、経済的なハンディキャップがあって大学進学することができないようなことがないように、意欲と志があれば全ての人にチャンス、可能性が提供できる、その国をつくっていくということ。一人一人の豊かさを教育によって初めて享受することができる。委員の御指摘であれば、例えば高卒と大卒だけでも生涯年収が六千万も違いがあるわけですね。この六千万も違いがあるというのは分かっているのにもかかわらず、お金がないから大学に行けないということでは将来の可能性を自らそこで断念するということになってしまいますから、そうでない環境を是非つくることによって、全ての人たちに教育におけるチャンス、提供できるように、更に加速度付けた対策をしてまいりたいと思います。
○二之湯武史君 どうもありがとうございました。 引き続き、よろしくお願いを申し上げます。
○斎藤嘉隆君 民主党の斎藤でございます。 今日も、前回に引き続きまして、大臣の政治団体をめぐる問題について御指摘をし、やり取りをさせていただきたいと思います。 この博友会をめぐる様々な問題というか疑念については、これまでも多くのやり取りがなされてまいりました。これ、主たる論点は、博友会が年会費として集めていたものを大臣の政党支部が寄附として受け取っていたこと、このことに問題があるのではないかと、献金というものについてですね、こういう論点が一つあったかと思います。それから、規約等が出ております。今、資料の一でも示させていただきましたけれども、例えばこの近畿博友会の規約にあるようなこの文章そのものを見ると、この目的等に照らし合わせて、これやはり政治団体ではないかと、こういう議論。そして、この博友会の規約の中、第四条にもありますけれども、この年会費が大臣の選挙区支部に振り込むという形になっている、これも大きな問題があるのではないかと、こういうようなやり取りが様々なされてきたんです。 結局、いろんなことが指摘をされる中で、大臣は大臣としてのお考えを述べられて、議論がもう結局なかなか深まらないという状況でありました。今日は、もう一回基本に返ってこの問題を考えて、本当に違法性がないのかどうかというのをもう明らかにちょっとしたいというふうに思います。 資料を用意をさせていただきました。資料の二を御覧をいただきたいと思います。 これは、各地方博友会の年会費一覧というか納入一覧ということであります。これは、これまでの御答弁の中では、これは大臣あるいは大臣の政党支部あるいは大臣の事務所がこれ作ったものではなく、作ったというか、この年会費については定めたものではなくて、各博友会が独自に定めていると。年会費というふうにここには記載をしてありますけれども、これは便宜上年会費と表現をしただけで、本来はこれは寄附であると、寄附であると。これは会員さんの意識が、会員さんが通常年会費という言い方をしていたので、会員さんの意識もこれは寄附であったけれども、年会費と便宜上ここにそのように書いてある、記載をしたと、このような御答弁だったかと思いますが、この点については、大臣、もう一度確認をさせていただきますが、このようなことで間違いはないでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) おっしゃるとおりです。
○斎藤嘉隆君 前回の委員会でも、余りちょっと時間がなくて細かくできませんでしたが、指摘をさせていただきましたことについて引き続き少し見ていただきたいと思います。 大臣の政党支部に対する寄附、大変たくさんありましたけれども、これを地域ごとに分類をしていきました、分類を住所ごとにですね。そうすると、これも前回も話をさせていただきましたが、地区ごとに寄附金額に一定の偏り、傾向が明確にあります。前回は資料がなかったので、今回は慣れないエクセルで自分で打って作ってまいりましたが、資料のまず四を御覧をいただきたいと思います。 多くある大臣の政党支部への寄附のうち、二〇一二年の近畿地域の住所の方からの寄附のみをピックアップをしたものがこの表であります。十四件、十三人の方から寄附がありました。中身を見ていくと、十二万円の方の寄附が八件、三万円の寄附が三件あります。もちろん一人で二回、これA氏というふうにさせていただきましたが、十二万円の寄附をして別の日に一万円の寄附をしたという方もいらっしゃいます。 もう一回資料の二に戻っていただくと分かりやすいかと思いますが、資料二を見ていただくと、これは大臣の事務所が作成したもの、これはもう大臣がこれまでも御答弁の中でお認めになられていることであります。この中に、近畿博友会の年会費、マーカーを打ってありますけれども、近畿博友会の年会費を見ていただくと、これは年会費というか、大臣の言うところ、寄附ですね、寄附の金額は十二万円ということになっています。近畿若手博友会、近畿若手博友会の寄附のところを見ていただくと、三万円ということになっています。 ちょっとあちこち行って恐縮ですが、資料の三を次に見ていただくと、これ二〇一二年の近畿博友会、近畿若手博友会の納入人員、御協力状況ですね、のところを見ると、十二万円の会費の近畿博友会の方が八人、三万円の近畿若手博友会の方が三人納入をしたということにあります。 改めて先ほどのエクセルの表に戻っていただきたいんですが、十二万円が八人、三万円が三人ということで、まさにぴったりこれは一致をするんです。当然だと思いますよ、大臣、これは。大臣のこれまでの答弁どおりなんです。答弁どおりなんです。博友会の年会費は、これ、寄附と全く一致をするんですね。一致をするんです。 ここで確認をさせていただきたいと思いますが、この一致をする近畿地域の十一人の寄附者というのは、資料三にある近畿博友会会員の中で、寄附をした、寄附をしたと大臣がこれまで答弁をされている十一人の寄附者の方と、これは大臣、全く同一人物ということで間違いはないのでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) まず、資料二を御覧になっていただきたいと思うんですね。これはなぜ、年会費というのは、今、斎藤委員からも御指摘いただきましたが、これは寄附でありますけれども、地方の博友会の方々が年会費という言い方をされているので年会費という名目で書いておりますが、実際寄附であります。 それで、なぜ寄附と言えるのかというのは、じゃ、逆に言えば、これだけ件数でこの程度の会員しかいないのかと、もし会費ということであればですね、ということでありますが、これは再三再四お答えをさせていただいておりますが、例えば近畿博友会は十二人しか会員がいないということではなくて、会員は二十六人おります。なぜ二十六人かというのは、この資料一、これは私も存じ上げていなかったわけですが、先々週の衆議院の文部科学委員会で資料が出され、私も初めてこの近畿博友会の規約を見たわけでございます。それは決して無責任ということではなく、今までも国会で答弁をさせていただいておりましたが、地方の博友会についてはこういう趣意書とか規約とか、それから人事、これは私も私の事務所もノータッチでありました。ですから、どういう形で作られているのかも承知しておりませんでした。 その中で、第四条の中で、本会は、第二条の目的に賛同し、入会申込書を提出した者をもって会員とする、これが二十六人という意味だというふうに思います。ここで、この会費とは、年払いで自民党支部に振り込むから、そうではないかということでありますが、これ、作っていただいたときはやっぱりそういう思いがあったことは事実だと思います。 ですから、これはきちっと、そういう思いを持って下村を応援する団体として活動しようというのが近畿博友会の規約を作ったときの思いとしてあったのではないかと思いますが、これも今まで申し上げているとおりですが、実態のところはこの規約どおりではなくて、年に一度私が行って、そこで昔からの仲間であった塾の方とか教育関係者の方々に私が講演をするという、年に一度する程度のものでありましたから、それ以上でもそれ以下でもないと、実態的にはですね、ということであります。 この近畿博友会で二十六人の方に、これは十一選挙区支部から寄附の案内をしてもらっていいということで寄附のお願いをしております。これは十一選挙区、政党から、近畿博友会からじゃなくて十一選挙区支部、自民党支部から、年に一度、私に縁がある全国の方々、これは近畿博友会だけではありませんが、一斉に寄附のお願いをさせていただいております。 その中で、資料二にありますが、近畿博友会では二十六人のうち十二人が寄附をしていただいたと。これは、政党支部から寄附のお願いをして、政党支部からその領収書も出させていただいていますから、相手の方もこれは寄附であるということについては明文であるというふうに思います。 同じように、例えば群馬博友会も件数が九件でありますが、これは会員ということでなく、三百九十人、私が行くときに講演の案内を出す、その方々へ対して寄附のお願いをしていいということで名簿をお借りしていますので、出して、その結果寄附をしていただいたのが九人、そういう数字でありますから、いわゆる会員がこの件数ということではなくて、これは寄附の件数ということであります。
○斎藤嘉隆君 いや、済みません、お聞きしたことにお答えをいただきたいと思うんです。 十一人の寄附者と同一人物ということで、今のお話総合すれば、間違いないということでよろしいですね。今、僕がこの表の中で示した十一名の十二万円そして三万円の寄附をした近畿地区在住者の方、これイコール大臣の事務所が示されたいわゆる近畿博友会からの年会費ではなく寄附、寄附ですね、近畿博友会を通じた寄附、これの方々がこの十一名ということで、これはよろしいですね。このことだけ、一点だけ。
○国務大臣(下村博文君) この資料二というのは二〇一四年の実績ですね。それから、資料四は、これは二〇一二年でしょうか。
○斎藤嘉隆君 そうです。
○国務大臣(下村博文君) ですから、数字が、年数が違いますので、同じかどうかというのは、それは承知しておりません。
○斎藤嘉隆君 いや、済みません、資料三のことを言っています。資料三で二〇一二年の近畿若手博友会、近畿博友会の納入者八人と二名ですか、ということになっていますけれども、これは、ここにいう、済みません、二〇一二年ですか、それとほぼぴったり合いますけれども、これは同一人物ということでよろしいでしょうかということであります。
○国務大臣(下村博文君) それは確認してみないと分かりません。
○斎藤嘉隆君 もう一点、ほかの地区でも同じなんです。資料の五を御覧をいただきたいと思いますけれども、これは愛知県とか三重県とかの方で、同じように大臣の支部に寄附をしていらっしゃる方をピックアップしてみました。二〇一三年の大臣の政党支部の収支報告であります。探していきますと、計十二名の方がこのように見付かりました。四万八千円の方がここにありますように四名です。一万二千円の方が五名、三万円の方が三名ということであります。 これ、僕が説明をするまでもないというふうに思いますが、これ資料二、資料三、これそれぞれを見比べていただくと、資料二を見ると、中部博友会の会費は、法人が四万八千円、個人が一万二千円。中部若手博友会の会費は三万円です。四万八千円、一万二千円、三万円という三種類の会費があって、資料三にある中部博友会の二〇一三年の納入人員、これと完全に一致をします。四万八千円の四名と、一万二千円の五名、合計の九名、恐らくこれが中部博友会の二〇一三年の納入者九名と同一の人物であろうと思われます。そして、ここでいうJさん、Kさん、Lさん、名古屋市在住の三万円を寄附をされた方三名というのが中部若手博友会の三名ということだと思います。 どのように見てもこれはそうだと思いますが、これは、大臣見られて、資料がないので答えられないのかもしれませんが、同一の人物というふうに見るのが普通だと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) それは資料を確認しないと分かりません。それから、資料五もこの方々だけなのかどうかというのは、これは調べないと分からないと思います。
○斎藤嘉隆君 この方々だけです。中部の地域、東海地域で大臣の政党支部に二〇一三年度に寄附をしていらっしゃる方はこの方々だけなんです。ここに示した十二名の方だけ。それが、金額がこのようにいわゆる年会費納入一覧にある、資料二にあるこの金額と全く同じであるし、件数も御協力状況と全く一致をするわけですよ。これを見ると、明らかに、明らかにこれは同一人物、中部博友会の会員の皆さんが納入をしたいわゆる寄附、これと全く同一だというふうに思います。これはもう皆さんがそのことは分かっていただけると思います。 これは、大臣、僕はこのことが駄目だと言っているんじゃなくて、これはこれまでの大臣の御答弁と全く整合するんです。全く整合するんです。地方の博友会の会員の方、この方々に大臣の政党支部から寄附の依頼をされて会員のうちの一部の方が寄附をされているわけですから、ここは当然、このように合致をして当然なんですよ。ですから、これはむしろこれまでの大臣の御答弁が正確であると、正しいということの裏付けだとも思いますが、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) これは今までも申し上げておりますが、会費イコール寄附ではないということについては、先ほど申し上げたように、それぞれの地方の博友会で会員が明確なところもありますし、それから場所によっては別に年会費を取っているところもございます。それから、先ほどの群馬の博友会のように、明確な会員はいないけれども、私が年に一度行くときに案内を出す方々に対するということで、トータル的にそういう名簿を私の事務所の方でお借りさせていただいて、年に一度、自民党東京第十一選挙区支部から寄附の御案内を出させていただいていると。 その中で、それぞれ、ここに、資料二にありますが、件数というのは寄附をしていただいた方々の件数でございます。これは、十一選挙区支部から寄附のお願いをして、十一選挙区支部から領収書を出させていただいて、そして、それぞれの地方の博友会の全員ではなくて一部の方々が寄附をいただいているという数字でもありますので、そういう意味で、私は資料、今、斎藤委員の四ですか、突合していませんから、同一人物かどうかは調べなければ分かりませんが、そういう経緯でございます。
○斎藤嘉隆君 これ、近畿も中部もほかの方もたくさん寄附者がいらっしゃって、その中からピックアップをしたものであれば今おっしゃったような突合をしなければということにもなろうかと思いますけれども、これが全てなので、これが全てなんです。大臣の政党支部への寄附者の全てをピックアップをした中で網羅をしていますので、そのことだけちょっと御確認をいただきたいと思います。今まさに大臣がおっしゃられたみたいに、これはある意味、大臣のこれまでの御答弁どおりであります。人が一致するのは、もう当然だと思います。 僕は、もう一点ちょっと、どうしても腑に落ちない部分があって、この博友会会員に対する政党支部からの寄附のお願いというのは誰がどのようにしたのか。年に一度、これは大臣の御答弁ですよ、年に一度、新年度が始まる前に十一区支部から、十一支部からお願いをしたと大臣は答弁をされてきましたけれども、これ、具体的にいつ頃、どのようにお願いをしているんでしょうか。文書ですか、電話ですか。
○国務大臣(下村博文君) これは一月か二月ぐらいに文書で、自民党東京十一選挙区支部から寄附のお願いをさせていただいております。
○斎藤嘉隆君 委員長に是非お取り計らいをいただきたいと思います。文書ということであれば、当委員会にその文書を資料として御提出をいただきたいと思います。 委員長、よろしくお願いします。
○委員長(水落敏栄君) 後刻理事会で協議します。
○斎藤嘉隆君 文書ということでありますけれども、そうしたら、これ文書を出す場合に、博友会の会員の皆さんに文書で出す。納入の、寄附の金額はどのようにその文書に記載をされるんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) これは、当然、寄附のお願いですから額は書いてありません。
○斎藤嘉隆君 額が書いていないのに、なぜ地区ごとにこのように金額に違いが出てくるんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) それは、それぞれ寄附をされる方がそれぞれ判断していただいたことだと思います。
○斎藤嘉隆君 いや、今のちょっと御答弁は多分多くの皆さんがなかなか納得できないと思いますが。 金額をもう一度お聞きします。寄附の金額を決めたのは献金者御自身ですか。
○国務大臣(下村博文君) これは自民党十一選挙区支部から寄附のお願いをすると。寄附については、当然、額は書いてありません。
○斎藤嘉隆君 額が書いていなくて、自民党の十一区支部から個人にですよ、個人に文書で、文書で寄附のお願いをされた、寄附のお願いをされた。出てきた寄附が、出てきた寄附が、例えば近畿在住の方からの寄附は十二万円と三万円ばかり。中部在住の方からの寄附は四万八千円と一万二千円、三万円ばかり、ばかり。ほかにも、これ東北、中四国、出してもいいんですけど、資料、ほとんど同様の状況になっています。同様の状況で、同じような金額の寄附者ばかりになっています。 金額を示さずに寄附のお願いをして、そして各献金者が自分の自発的意思で献金をした、献金をした。その金額にこのように地区ごとに、恐らく数学的に見てもあり得ないこういう偏りがある。このことを、大臣、これは説明をされる必要があると思いますが、どのように説明をされますでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) そもそも、十一選挙区支部から年に一度寄附のお願いを出していると、その寄附のお願いについては金額等は明示していないということの中で、それぞれ寄附していただいた方々が判断していただいていることでございます。 そして、委員が作っていただいた資料はそういうことでありますが、しかし、先ほどから申し上げていますが、年に一度、私の縁がある一千数百人の方々に寄附のお願いをさせていただいています。それは全国でありますから、その中に、この資料の中には、いや、そうはいっても、例えば中部あるいは近畿博友会以外の人の数は見当たらなかったという、この資料ではそうかもしれませんが、実際はそれ以外の方々にも寄附をいただいておりまして、繰り返すようですけれども、金額が当然書いてあるわけではありません。それぞれの方々がそれぞれ判断をしていただいて寄附をしていただいた、その数字であります。
○斎藤嘉隆君 博友会の会員の方の、博友会のいわゆる年会費と示されている金額どおりの額が寄附をされていて、地域ごとに。それは、これは博友会の会員の方と同一人物ですかとさっきお聞きをしたら、それは大臣は調べてみないと分からないということでありました。 調べなくてもほぼ分かるんですけれども、ということであれば、一度その件についてはお調べをいただいて、是非、これもう中途半端に終わってしまいますので、この委員会にお示しをしていただきたいと思います。 委員長、よろしくお願いします。
○委員長(水落敏栄君) はい、後刻理事会で協議します。
○斎藤嘉隆君 今、二千数件に文書をもって寄附のお願いをしているということでありますが、大臣これ、ということは、大臣の総支部に二千数百件の、(発言する者あり)ごめんなさい、一千件を超える方への寄附のお願いをするということは、多分郵送でされるんですかね。ということは、大臣の収支報告にその郵送費というのは当然支出として出ていらっしゃいますか。
○国務大臣(下村博文君) 年に一度、一千数百件です。当然、収支報告の中で適切に処理をしていると思います。
○斎藤嘉隆君 私、何を問題にしているかというと、もう一回基本に立ち返って、これは明らかに、明らかに博友会が、各地区が、大臣の言うところの各地区が規約を作って年会費も定めたという博友会の金額と、年会費金額と、寄附金額と、大臣の政党支部への実際の納入寄附金額が全く一致をして、それが地域ごとにそういう傾向が明らかに出ているという、この実は事実なんです。 寄附は、さっきから大臣御自身も言われているように、寄附者が自発的に金額を決めて行うべきものであります。私の認識では、こういう寄附のあっせんそのものに第三者が関与するということは一定の制限がなされているというふうに認識をしていますけれども、今日総務省に来ていただいています。政治活動への寄附というのは、今僕が申し上げたみたいに、寄附者の自発的な意思によるものだというふうに思いますが、一般論として、そのような考え方で間違いないか、政治活動への寄附とはどういうものか、ちょっと、短く御答弁お願いします。
○政府参考人(稲山博司君) お答え申し上げます。 政治活動に関する寄附につきましては、寄附者の政治活動の一環といたしましてその自発的な意思に基づいて行われるとの観点から、規正法上は、相手方の意思を不当に拘束するような方法による寄附のあっせんでございますとか、寄附者の意思に反して賃金等から天引きする方法で寄附を集めることに対しましては禁止をするという規定が設けられております。 ただ、このほかに寄附と自発的意思に関わる特段の具体的な定めはないところでございます。
○斎藤嘉隆君 やはり、一つ明らかなことは、寄附というのは自発的な寄附者の意思によって行われるべきものであるということだと思います。 それはそうです。政治活動への寄附ですから、金額を誰かに幾ら幾ら寄附しろというふうに言われて寄附するような性格のものではないと思います。強いて言えば、強いて言えば、大臣の支部から、支部から、例えば一口一万円で、一万円でお願いしますとか、例えば月一万円で、年間でいえば十二万円できれば寄附をお願いしますとか、こういう文書が出る、こういうことはあると思います、あると思います、一般的に、こういうことはあると思いますけれども。 であれば、さっきまさに大臣がおっしゃったみたいに、金額は示されていないということでありますから、この私が示させていただいた資料の四や五を見ていただいて分かるように、明らかに地域ごとに金額に、納付金額に傾向が、一定の偏り、傾向があると、私はこのことがやはり大きな問題であるというふうに認識をします。 これまでのこの博友会をめぐる議論の中では、こういう視点では余り議論はされてきませんでした。年会費が寄附じゃないのかと、それが違法ではないかと、迂回献金じゃないかとか、何かそのようなことをずっと何度もやってきたわけですが、もうそれは結構です。それは大臣のおっしゃるように、大臣の支部から博友会の会員の皆さんに寄附のお願いをした、そして年会費とここには書いてあるけれども、規約には書いてあるけれども、これは便宜上年会費としただけで寄附である、それで結構です。それで結構ですけれども、であれば、新たな別の意味での先ほど私が申し上げたような問題が出てくるんではないでしょうか。 繰り返しになりますが、寄附、金額は寄附者が決めるもので、他の者が決めるものではありません。これまでの大臣の答弁、まさに地方博友会が年会費と名付けた寄附、この金額を地方の博友会が独自に決めています。独自に決めています。その寄附額のとおり、それぞれの地域でそっくりそのままぴったりの寄附がなされている。地方の博友会が個人の皆さんの寄附金額に関与をしているのは誰が見ても明らかであるし、それはこれまでの大臣の御答弁とも整合すると思います。このことについては違法である疑いが拭えませんが、大臣御自身はどのように認識をされるでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) これは斎藤委員の全くの臆測です。事実関係として申し上げているし、また、今までも法的な手続、政治資金規正法にのっとった、そういうことでも明らかでありますが、これは年に一度、自民党東京第十一選挙区支部からこれは寄附のお願いを文書でさせていただいていると。そこには幾らとかいうことは一切書いていないということは明らかでありますし、その中で個々の方々が寄附額については判断をしていただいたということであります。
○斎藤嘉隆君 いや、大臣、もしそれが事実だとすると、これ誰かが、誰かが地域ごとに、大臣に対する寄附に、その金額に関与されていますよ、これ。大臣は御自身は関係ないということをおっしゃるかもしれませんが、明らかに、明らかに関与されています。これ、必要であればもう次の機会に、もしほかの中四国とか東北とかお出しさせていただいても構いません。今日はもうあえて出していませんけれども、そういうの全部並べていただくと、それぞれの地域ごとに明らかな、明らかな傾向が出てきます。 中四国、中四国に所在する方、十五人中十六件の寄附が、十六件の寄附、十五人の寄附があって、十五人中四万八千円が四件、一万二千円が十件あります、十件あります。後で見ていただければ分かりますが、ここの資料二の年会費納入一覧のこの中四国、個人一万二千円、法人四万八千円、これと全く合致をするんです、合致をするんです。で、それ以外の金額はほぼないんです、ほぼないんです。 これはどのように見ても、ここにある年会費納入一覧と大臣への寄附が全く整合している、整合している。つまり、このそれぞれの地方博友会が作ったというこの年会費、年会費、寄附、寄附、これが全て、全ての納入者、ほぼ全ての納入者がこの金額のとおりに寄附をしている。つまり、地方の博友会が寄附にここまで関わっているということです。 もう繰り返しになります。このことはお認めになられませんか。
○国務大臣(下村博文君) そもそも、地方の博友会の会員全員が、例えばこういう形で、寄附という名目で会費を納めているということであればそういうような御指摘があるかもしれません。しかし、そうじゃないんです。先ほどから申し上げていますように、会員は会員として存在をして、その中の一部の方々が寄附をしていただいていると、この数字であります。それはもう明らかであります。 これは、今のような危惧含めて市民オンブズマンが刑事告訴したわけでありますから、後は司法の場で司法の方々が適切に判断されるのではないかというふうに思います。
○斎藤嘉隆君 もう一点、これは総務省にお聞きをしたいと思いますけれども、このように政治家、政治家の政党支部に対する寄附に、寄附に団体が関わるような場合、関わるような場合、あっせんをするような場合、こういう場合、この団体というのはやはり政治団体と、一般的にですね、そのように認識をされるべきだと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(稲山博司君) 総務省といたしまして、個別具体の事案につきましてのお尋ねについては御答弁を差し控えさせていただきたいと存じますが、政治団体の定義につきましては、政治資金規正法にございますような定義に該当するかどうかということにより個々具体に決せられるものと考えております。
○斎藤嘉隆君 地方の博友会ごとに定めた金額が献金をされている、このことの問題点を今指摘をさせていただいています。地方博友会が大臣の政治活動を支える寄附の金額を設定をしているのではないか、ほぼ、そうではないかという疑念であります。 今大臣がおっしゃいましたけれども、繰り返しになりますが、たくさんある一つの地域への、大臣の政党支部への寄附の中から都合のいいものだけをピックアップしたんではないんです、ないんです。例えば中部なんかでいえば、これが全てなんですよ。これが献金者の全てなんです。ですから、たくさんあってほかの方も寄附をしていて、その中でこういう金額が出てくるのは、そういうのはあるのではないかということの御答弁だったかもしれませんが、それは、私、ちょっと通用しないと、通用しないというふうに思います。 戻りますけれども、寄附の金額を設定をして寄附を促したりあっせんをすると、これは政治活動そのものだと思います。政治活動を行う団体を政治団体として登録せず、お金のやり取りを透明にしていない、ここに二つ目の、二つ目の政治資金規正法違反の疑いが出てくるのではないかと思います。 この点についてはいかがでしょうか。大臣にお聞きします。
○国務大臣(下村博文君) そういう前提は全く当たらないと思います。 ですから、今回、市民オンブズマンによって刑事告発をされたという内容については、週刊誌ネタ情報そのものだというふうに報道や国会質問等で私は承知をしております。これは司法の場で明らかになることだというふうに思います。 それから、斎藤委員が今問題指摘をされようとしていますが、繰り返すようですけど、それぞれの地方の博友会の会員が、全員が寄附名目で実は会費を納めていたんではないかということであれば、それは問題だと思います。 繰り返すようですけれども、この寄附というのは、それぞれの会員の中のごく一部が実際は寄附していただいていて、寄附がイコール会員の数ということでは全くないということでありまして、実際に寄附されるかどうかは、会員だから自動的に、必然的にしなくちゃいけないということではなくて、寄附をするかしないかは個々の方々が判断をされて、そして寄附をしていただいた数ということは、これは明確だということを申し上げたいと思います。
○斎藤嘉隆君 いや、別に私は、地方の博友会の会員の方全員が寄附をしていようが一部の方であろうが、それはどっちでもいいですよ。そんなことは関係ありません。 金額に一定の定め、偏りがあると。これは、なぜこういう偏りがあるかというのを見ていったら、見ていったら、このそれぞれの地方の博友会が定めた年会費と全く一緒になっていると。ひょっとしたら、これ以外に年会費も納めているのかもしれません。 納めているのかもしれませんが、いずれにしても、この資料二に示させていただいた、これは大臣がおっしゃっているんですよ、各地方博友会が定めたこの年会費、寄附の金額と実際の寄附が一致をしていると、一致をしていると。ということは、各博友会が寄附の金額を決めているんですねという、そういう指摘をさせていただいているわけであります。 もう時間がなくなってしまいましたけれども、これ、大臣、しかるべき場で違法性なのか明らかにされるということでありますけれども、これはもう本当に、このことについては非常に残念だというふうに思います。 これはやっぱり申し開きがもう困難だというふうに私自身は思いますし、明日もこれ、予算委員会でこの問題が恐らく我が党の議員から取り上げられるというふうに思います。これ、やはりこういう疑念を持たれている以上、私は、教育者として、政治家としてしっかりと責任を取ると、こういったことを重視する姿も見せるべきではないかというふうに思っています。 この委員会も、理事会でこの後、今後も議論をしていきますが、この後も、実際、閣法の審議も、この問題が長引けば長引くほど正常にできるかどうかというのも非常に難しい、そのような状況になろうと思います。衆議院もこれは同じだというふうに思いますが、この点について、やはり今けじめを付けるべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 全くその質問は当たっておりません。
○斎藤嘉隆君 私の思いとして今申し上げました。大臣が当たっていないとおっしゃることの意図が、ちょっと私はよく分かりませんけれども。 今後、この寄附の金額等についても更に詰めて問題提起をしていきたいというふうに思いますが、極力、極力こういったことが今後この委員会等の審議に影響を及ぼすことのないように、是非、大臣にはしかるべき対応をしていただきたい、そのことを改めてお願いを申し上げさせていただきまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(水落敏栄君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十分休憩 ─────・───── 午後一時一分開会
○委員長(水落敏栄君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。 この際、委員の異動について御報告をいたします。 本日、田村智子さんが委員を辞任され、その補欠として山下芳生君が選任されました。 ─────────────
○委員長(水落敏栄君) 休憩前に引き続き、平成二十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○森本真治君 大変お疲れさまでございます。民主党・新緑風会の森本真治でございます。午前中の斎藤委員に続いて質問をさせていただきたいと思います。 今日は、厚労省政務官、また内閣府からもお出ましをいただいておりまして、いろいろとお伺いもしたいと思うんですが、午前中の斎藤委員の、下村大臣の博友会のお話がございまして、予算委員会でも先週私ちょっと触れさせていただきましたけれども、今日もよく理解が、大臣の答弁が、できないもので、ちょっとのみ込みが悪いものですから、明瞭に、また国民の皆様が分かるように、また御説明をいただきたいというふうに思います。 斎藤委員の関連質問ということで、先ほど斎藤委員が資料を配付された中で、年会費納入一覧表というのがございました。これは資料の二でございまして、各地の博友会ごとに、役員さんが幾ら幾ら、一般の方が幾ら幾ら、法人の方が幾ら幾ら、幹事の方が幾ら幾らという金額がこれ示されてあるんですね。それで、件数がそれぞれの博友会ごとにあるんですね。で、納入総額が幾ら幾らというような一覧があるんです。 これ、先ほど資料二で配られていましたので大臣はお分かりだと思うんですが、この年会費納入一覧表は下村事務所で作成をされたものということで理解してよろしいんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) そのとおりでございます。
○森本真治君 これは年会費納入一覧表というふうになっていますが、寄附の一覧表ということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) はい、そのとおりでございます。
○森本真治君 先ほど、寄附はどのようにお願いをされているのかという斎藤委員の御質問があって、大臣の御答弁では、自民党の東京都第十一選挙区支部からお願いの文書を出されて、それで納入を、寄附をしていただいているという御答弁があったと思います。 ちなみに、このお願いをするときには、先ほどもちょっと答弁あったかもしれませんが、金額などは書かれていないということでよろしかったんですね。
○国務大臣(下村博文君) そのとおりです。
○森本真治君 よくこういう寄附のお願いであったりとか、私で言えば党の支部の場合、民主党の場合は党員とかサポーターのお願いということをよくするんですね。そういうときに払込用紙を添えるんですが、大臣はお願いの文書に、例えば振り込み口座とか払込用紙というものも一緒に送られるんですか。
○国務大臣(下村博文君) 払込用紙というのは同封されていないと思います。ただ、口座ですね、寄附をしていただく口座名、これは当然書いてあると思います。
○森本真治君 ちょっと委員長にお願いでございます。 今、御答弁で、払込書については添えていないと思うという御答弁がありましたが、ちょっとそこもう一度確認をしていただいて、もし添えている場合は、先ほど斎藤委員がお願いの文書の提出要求をされましたが、払込書があれば併せて提出を求めたいと思います。
○委員長(水落敏栄君) 後刻理事会で協議します。
○森本真治君 それで、先日の、私、予算委員会でも少しちょっと確認をさせていただいた中で、この博友会の位置付け、東京博友会は政治団体、各地の博友会は任意の団体だというふうに私理解しておるんですけれども、この設立、全国各地の設立、最初にできたのは東京の博友会ですか。
○国務大臣(下村博文君) そのとおりです。
○森本真治君 そのときに、設立と同時に政治団体の届出がされていますか。
○国務大臣(下村博文君) 届出をされております。
○森本真治君 この博友会という名称、恐らく名前だけを見ると、大臣のお名前が使われて、そこに集う友というか、そういう会というような名称があろうかと思うんですけれども、各地の任意の団体がこの名称を使われることについては、当然大臣は了承されているということでよろしいんですね。
○国務大臣(下村博文君) これは了承とかそういう関係ではございません。これは今までも申し上げておりましたが、地方における博友会は、規約、会則、人事については、それぞれ独自に作っていただいておりまして、私も私の事務所の者もノータッチでございます。ですから、具体的にどんな名前を付けられるかどうかはそれぞれが判断していただいたというふうに承知しています。
○森本真治君 恐らく、全国各地の任意の博友会に集われる皆さんは、多くは元々大臣とのお付き合いがあったりとか、政治的とか教育の考え方に共鳴をされて集われているというふうに思うんですけれども、ちょっと仮定の話で申し訳ないんですが、全く下村大臣と御縁のない皆さんが各地で博友会という会をもしつくりたいということがあったときには、何らかの抗議をされるとか、もうそのまま、もうそれぞれの任意だからお任せするということになりますか。
○国務大臣(下村博文君) まあ、その仮定そのものがちょっと成り立たないのではないかと思います。
○森本真治君 分かりました。 それで、先ほどの年会費納入一覧表、これはもう下村事務所で作られたということだから、この中身については大臣なり秘書の方は理解をされているということだと思うんですが、ちょっと先ほどのやり取りで私が理解ができていないんですけれども、寄附ですから、これは金額については何ら強制をできるものではない。にもかかわらず、それぞれの博友会、各地の、金額がこのようにもう最初から明記をされてある。このことについては、おかしいというふうに思って、こういうやり方はやめた方がいいんじゃないかというような思いは持たれませんでしたか。
○国務大臣(下村博文君) これは、それぞれの地方の博友会で一つの目安、目標としてお考えになったのではないかと思いますが、これは先ほどから申し上げていますように、私の事務所も直接タッチしているわけではございませんので、どういう経緯でそういう目安、目標を作られたかどうかということは承知しておりません。
○森本真治君 それぞれの博友会が目標としてこの金額を明記して、目標ですから、頑張って、やっぱりこういう寄附を集めようというふうにそれぞれの博友会が思われていたら、これは組織的な活動というふうに普通は思うんですが、大臣はどのように思われますか。
○国務大臣(下村博文君) これは今までも答弁させていただいていますが、私との関係で申し上げているわけでありますが、年に一度程度、実際、年に一度なわけですけれども、私の話を聞きたいと、教育とか政治についてということで、実際は結構長い地方の博友会は十数年続いている部分がありますが、本当に二、三十人程度の集まりでございまして、やってきました。 ただ、大臣になってから参加者の規模が大きくなったということがありますけど、いずれにしても年に一回程度でありますから、そこで、そもそも年に一回程度のところで、政治資金パーティーのような形でお金集めをする会合ではない、純粋に私との懇談、話合いの場ということでありましたから、最初の思いとしては、地方の博友会も是非政治団体という思いも持っておられたのではないかと思いますけれども、実態的には、思いだけで年に一回程度の会合だということなものですから、今まで政治団体として届けていなかったというふうに承知をしております。
○森本真治君 実態として、やっぱり政治活動として当初は思いがあって、まあ頑張ろうかなということでそれぞれ皆さんが設立をされた。実際に、先週の予算委員会でも申し上げたし、今日もお話があった近畿博友会の皆さんは、規約まで作られて、よし頑張ろうぞというふうに思われた。 ただ、この実態についての判断、これはやっぱり、それぞれによってまた異なってくると思うんです。大臣の見解は示されたと思います。実態がどうかということを判断する一つの材料として、近畿博友会の規約に事業というのがあります。例えば講演会を開催する、これ事業の目的としてあるんですね。これ回数の問題ですかね。何回まで回、これを重ねたら、実態が実態としてなるんですか。
○国務大臣(下村博文君) 実際、私自身が、例えば近畿博友会の名前を出されましたが、行くのも、先ほど申し上げたように年に一回程度行って話をするというだけの接点でありましたから、あえて私の方から、是非早く政治団体として届けるべきではないかというふうな認識は今まで持っておりませんでした。
○森本真治君 先日も私、ちょっと問題提起をさせていただいたんですけれども、今、本当にこれ各地方の博友会、それぞれ任意でしたから、事務所としてはなかなか関与というか、しづらいところもあったというような趣旨の御答弁をこれまではされていると思うんですけれども、前も言ったように、政治家を応援する後援会というのは、他の芸能人なりの後援会とは違って法律で厳しくこの要件が決められているという中で、まあ恐らく、今回、善意に、なかなかそういう法律を御存じなくて、それぞれの各地の博友会の皆さんが活動をされていたとしたときに、ただ、不幸なことに、今回告訴ということまでに、告発ということまで行ってしまったということについて、いや、これは、でも、それぞれの皆さんがやられているところで私たちはなかなかそれ関与できなかったと、下村大臣側とすればですよ、というような中で、ああ残念でしたねという話になるのか。やはり応援をしていただいていたという皆さんがこのような状況になったことについては、やはり私は道義的にも大臣も非常に考えなければいけない、やはりそういう政治団体として届けなければいけないんですよという、まさに長く政治家をやられた大臣ですから、そういうアドバイスなりということをしっかりと伝えてあげなければいけなかったんではないかというふうに思うんです。 今このような状況に置かれた各地の博友会の皆さんに対して、大臣はどのように責任を感じていらっしゃいますか。
○国務大臣(下村博文君) 質問の趣旨は分かりますが、実際、地方の博友会は、そういうふうに思いを持っていただいていたことは事実だと思いますが、実態が伴っていなかったということなんですね。それは、先ほど申し上げたように実態的に申し上げると、年に一回程度の会合で、そこで例えば政治資金パーティーのような形で金を集めて私に例えば献金すると。それが、表立ってであっても、あるいは迂回であっても偽装であっても例えばそういう事実関係があるとか、それから、あとは、講演しているわけですから講演料をいただいているとか、それからお車代という名目でいただいているとかいうことがあれば、それはそういうふうな危惧というのはあり得る話だと思いますが、実態が伴っていませんでした。つまり、講演料とかお車代もいただいているわけじゃないし、もちろん政治寄附とか献金をそれぞれの地方の博友会からいただいているわけではありません。 ですから、今まで問題ないというふうに思っておりましたが、ただ、昨年の暮れに、これは東北の博友会ですけれども、写真週刊誌で、あたかも政治資金パーティーのような形で金を集めて、それが下村のところに行っているのではないかというような間違った記事を書かれたということもあって、そしてその後、二月になってからほかの週刊誌で書かれたこともあって、やっぱりこのままではまずいだろうと。 別に不正をしているわけじゃないし、何の問題もないけれども、しかし、そういうふうに誤解されて書かれたということは事実だから、そのことで二月十三日に全国の代表者の方々が集まっていただいて、いろんな方々の意見をお聞きした中で、私の方の秘書が改善案を三つ作って問題提起いたしました。その中の改善案一の中で、東京の博友会は、これは選挙管理委員会へ届け出ている政治団体ですので、年に一度私が行ったときの、その会合の収支報告を東京の博友会の中に入れて一緒に報告するという形で一体的な政治団体としてするということが適切ではないかというのが二月十三日の代表者の方々の集まりの中で大体の合意が出たところでありますが、ただ、実際は、それぞれの地方の博友会の皆さんが判断することでありますので、持ち帰っていただいて今検討していただいているという状況であります。
○森本真治君 東京の博友会は、設立をして政治団体で届けた、実態がどうこうという以前に届けた。実態というのは、やはりそれぞれの会の皆さんがどれだけ本当に頑張られるかという中で、後からやっぱり結果として出ても、それだけで活動していないじゃないかということでどうこうという話じゃないんです、それぞれがやっぱり善意でやられるわけですから。 だけれども、私がやはり今日、先ほどの週刊誌の話のことを言っているんじゃないんですね。政治家の後援会という部分の、やはりそこの慎重さというか、やはりその部分について言えば、実態がどうこうという判断をするのは結果ですから、それは、その前に後援会が設立されれば、やはり政治団体で届けるというのが私は普通の感覚ではないのかなというところが、まあここは見解の相違があるかもしれないんですけれども、ちょっと私はなかなか腑に落ちないところがあるんで、ちょっと時間取らせてもらいましたけれども、取り上げさせていただきました。この後もまた同僚の委員の方がそれぞれまた質問をされると思います。また、そういう機会、さらに国民の皆さんが納得ができるようなまた説明に努めていただきたいというふうにも思っております。 それと、あと話題を変えさせていただきたいんですが、ごめんなさい、これもちょっと通告をしていなかったんで御答弁していただけるかどうかなんですけれども、ちょうど今朝の新聞、報道で、中学校で使う教科書の検定結果が昨日出たというお話がありました。それで、この中で、新聞の記事ですからあれなんですけれども、文部科学省は、今回、バランスが取れたと、今回の結果でバランスが取れたというような評価をされているようなコメントが出ているんです。 これまでの教科書の内容ってバランスが悪かったんですか。どなたでも。大臣でも結構ですが、副大臣でも。
○国務大臣(下村博文君) バランスが取れたという言い方ではなくて、歴史教科書の問題だと思いますが、歴史については光と影の部分があると、今までは、ややもすると光の部分が十分に書かれていない部分があったのではないかということの中で、これは昨日、平成二十六年度教科書検定結果についての公表をいたしました。 今回の検定は主に平成二十八年度から使用される中学校用教科書の検定でありまして、その特徴というのは、昨年一月の学習指導要領解説の改訂を踏まえ、領土、北方領土、竹島、尖閣諸島に関する記述が社会科の全ての図書に記述され、その内容も大幅に増加していること、それから東日本大震災や防災に関する記述が増加するとともに、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックなど、最近の動きについても記述が見られること等があるのではないかと思います。 今後、各学校において、今回の検定を経た教科書を活用して生徒の興味、関心等に応じた質の高い授業が展開されることを期待したいと、そういう意味で、未来志向的でよりバランスが取れた内容になりつつあるのではないかということを申し上げました。
○森本真治君 ちょっと今大臣触れられた中の領土のことで、これも新聞記事なんですけれども、昨日のこれは記者会見ですかね、下村大臣。自国の領土について正しく教えるのは当然のこと。まあ当然です。教科書に明確に記述されたのは大きな前進だというような、ちょっと記事ですけどね、というのが出ておりまして、当然、北方領土でありますとか竹島というのは我が国固有の領土でありますが、今、その問題意識の中、認識の中で、今の子供たちって、北方領土とか竹島を我が国の領土でないというふうに思っている子供たちが増えているんですかね。
○国務大臣(下村博文君) まず、国家としての三要素の中に領土が入っていると。日本国として存在していて、日本国の中で子供たちが教育を義務教育として受けているわけですから、国家の三要素の一つとしての領土、これを明確に子供たちに教えるということは当然のことだと思いますが、北方領土についてはこれまでも教科書記述ございましたが、竹島、尖閣諸島については記述された教科書の方がほとんどなかったということの中、それぞれ我が国の固有の領土ですから、中学生にもきちっと教えるということについて今回明確にいたしました。 それまで、竹島についても尖閣諸島についても、幾つかのアンケートの中、余り理解していないということは、つまり固有の領土だということを中学生レベルで認識している率が少ないというようなアンケートが幾つもあるということは、そのとおりだと思います。
○森本真治君 ちょっと話がそれるかもしれませんけれども、大臣は、広島で原爆が投下された月日と時間ってお分かりですか。
○国務大臣(下村博文君) 終戦の八月の六日の朝の八時十五分ぐらいだったと思います。
○森本真治君 恐らく、ここにいらっしゃる皆さん全員それを分かっていただいていると私は思っていますが、実は数年前に、私、広島市会議員していたときに、広島の子供たちに原爆の投下と時間のアンケートを取ったんですよ、同じように。この割合が下がってきているというような、そういう問題があって、これを何とかしなければいけないということで、広島市として独自にいろんなカリキュラムというか、を作って、教材を作ったりという努力もしたこともあるんですね。 もちろんそれを知るだけではなくて、その後にやっぱり核兵器廃絶を目指すというような、そのような思い、やっぱり人類の平和、恒久平和ということを願っていく、そのような、取り組んでいくような子供ということをつくっていかなければならないということで、その前提として、正しいそういう時間なども含めてやっていかなければならないというふうに取り組んだことを、ちょっと今回のケースと、私、ダブって思い出したんですね。 ただ、そのときに、核兵器廃絶を、じゃ、訴えていくときに、実は原爆投下の正当論というのを主張する国もあるんですね。例えばアメリカなんかでも戦争を終わらすためにはこれは正しかったんだとか、韓国でいえば植民地解放のためにこれは良かったんだとか、極端なひどい部分でいえばこれは天罰だったんだと、日本に対する、アジアへのいろんなひどいことをしたというようなことで。ただ、一方的に核兵器廃絶を訴えても、それが受け手側が本当にそれを理解してもらえるかどうかということがないと、なかなかそれは前に進まなかった。 領土問題、尖閣に領土問題はないと思いますが、例えば竹島なんかでもそうですけれども、こちらが一方的にそれは領土だということを主張しても、相手側がしっかりとした、それで本当にそれが受け取ることができるのかどうかということは当然考えていかなければならないし、そのときに、この領土問題に対して様々なやはり考え方が、考え方というか、国外ですけどね、どういう状況があるのかということも含めてそれを教えていかないと、やはり、ただ事実だけとして、事実というか、これは領土なんですということだけでは、なかなか本当にこの問題ということが正しく子供たちに伝わるのだろうかということは、非常に私は思うわけです。 そうすると、一つ、今回の教科書を使ってですよ、例えば、じゃ、そういう領土問題について、やっぱりいろんな価値観があるんだ、考え方があるんだということも含めて子供たちに考えさせていかなければいけないという部分に関しては、今回の改訂というのはそのような思いに向かって進めるような内容になっているのかということを御所見をお伺いします。
○国務大臣(下村博文君) まず、議論するときには、やっぱり基本的な基礎、基本としての知識をきちっと把握していないと、これは間違った議論になると思うんですね。ですから、日本の子供たちに竹島や尖閣諸島が日本の固有の領土だということ自体を今まで教えていませんでしたから、ですから、例えば中国や韓国の中学生からそういう議論を受けたときに答えられない、分かりませんから、そういうことが今まであったと思います。ですから、まず日本の領土だということを子供たちに教えるということは必要なことだと思います。 その上で、これから学校教育の中でもアクティブラーニング等がやっぱり問われると思いますが、御指摘のように、日本の領土だという知識だけ教えればそれで済むという話じゃなくて、つまり次のステージに移ったときですね、例えば中国や韓国の中学生と議論をするときがあったとしたら、そのときに、まずは日本の常識的な知識はきちっと把握をしてもらうと。その上でさらに、竹島については韓国はこういうふうに主張している、尖閣については中国はこういうふうに主張しているという相手のその主張についても学ぶことによって、その上で、なおかつ日本の中学生としてどう議論をできるのかということはやっぱり問われるでしょうから、自分たちのことだけ知っていればいいということじゃなくて、当然、議論をする前提として、相手がどういう主張をしているかということについても基礎、基本としては知っていて、その上で議論をしなければ建設的な議論にならないというふうに思います。 ですから、もし今回の新しく作られる教科書の中で、さらにそういう近隣諸国と議論をするところがあるとしたら、担任の先生には、その教科書の内容だけでなく、じゃ、その議論をする相手はどういう主張をしているのかということもきちっと教えて、その上で議論に資するような準備をする必要があるのではないかと思います。
○森本真治君 ちょっと通告をしていない問題でございましたけれども、まさにホットなちょっと今日のニュースでございましたので、ありがとうございました。 それでは、今日の通告の部分、残りの時間で、十分ちょっとですけれども、させていただきたいというふうに思います。 今日は、就学前の子供たちの教育とか幼児教育ということをこの残りの時間でさせていただきたいと思いますけれども、実は明日、我が娘も入園式を迎えると。(発言する者あり)ありがとうございます。二之湯理事のお嬢さんと同級生でございまして、この四月から、まさにこの子ども・子育て新制度の中での就学前の子供たちを健やかにまた育ってもらうというようなことで新たにスタートをしたと思います。 昨年、入園の申込みが我が家にも役所から届くんです、まずね。ちょっとその書類を見たら、役所の方は新たな新制度についてすごくいろんな説明をされているんですけど、妻が何のこっちゃさっぱり分からぬと、これは。まあ複雑で、子供たちやその保護者からすればこの新制度がどうなろうがなるまいがというか、やっぱり希望のところに通わせてということだったんですが、非常にこれ、どうやって申し込んでいいのかなというようなこともちょっと妻の方は、書き方自体も丁寧に書けば書くほど余計保護者の皆さんも混乱したんだと思うんですけれども。 そういうことも含めて、今各自治体の方、まさに今、新年度、新学期が始まりましたけれども、特にこの制度スタートに対して大きな混乱もなく始まりましたか。
○政府参考人(中島誠君) 子ども・子育て支援新制度、委員御指摘のように、この四月一日より施行させていただいております。 今年度の現在御審議いただいている予算案におきましては、消費税率の引上げが延期される中で、量的拡充、質の向上併せてしっかり予算を取らせていただいたということで、財政的にはしっかりした基盤の上でスタートできることになったかなと思っております。 また、一部の大規模な私立幼稚園では新制度に移行すると減収する危惧があるという懸案がございましたが、これにつきましても職員の加配措置を見直す措置を予算上、講じさせていただいたということでございまして、移行促進のための措置というのも併せて講じさせていただいたところでございます。 今委員御指摘のように、なかなか制度が複雑で情報提供が不十分ではないかというところというのは、確かにそのような点もあるかと存じます。これまでも、地方自治体の皆さん方、また保護者、事業者等の関係者に対しては、説明会を累次開催したり、パンフレット、QアンドAを作成し公表、配付するなどしてきたところでございますけれども、改めて、今日の御指摘も含めて、この新制度についてしっかりPRできるように引き続き努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○森本真治君 この新制度の目的、様々あろうかと思うんですね。一つはやっぱり保育所不足の問題というか、そういうような中でしっかりとした体制をつくっていかなければならないというふうにも思っておるんですけれども、その中で、今回、幼稚園もこの制度の中に組み込まれたという中で、これは昨年の九月、これ文科省さんの資料だと思うんですけれども、私立幼稚園の新制度移行に関する意向調査というのがあって、これ九月の時点ですが、新制度に移行する園が全体で大体二二%、で、来年度以降というところで、これ検討中ということも含めて七七・八%ですかね、ということなんですね。 これ、ちょっと確認ですけれども、幼稚園というのは、これ新制度に移行するしないというのは、この制度全体の運営などに対して何らかの影響というのはあるんですかね。やはり国としては、この新制度の中で皆さんやってもらいたいという思いがあるのか、幼稚園がここに入ることの意味ということも含めて、ちょっとお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(中島誠君) 委員御指摘の私立幼稚園が新制度に移行されるかどうかということにつきましては、各園を取り巻く少子化の状況や保護者の皆さんの就労状況などを踏まえて、所得に応じた利用者負担になる、応諾義務になるといった、新制度においては求められる一定の運営上の制約がございます。それをどう考えるかということと、あとは新制度における全国一律の公定価格と現行の都道府県による私学助成による財政支援、その部分をどう勘案するかということなどを総合的にお考えになられて、設置者の御判断に委ねるという仕組みとしておるところでございます。
○森本真治君 子供たちにとってはどうなんですか。これ、新制度との関係でいったときに、幼稚園が新制度に入っている入っていないというか、そこら辺のメリット、保護者も含めて、何かあるんですか。
○政府参考人(中島誠君) 認定こども園につきましては、幼児教育と保育の両方の機能を併せ持つ施設でございます。そして、かつ保護者の方の就労状況いかんにかかわらずお子さんが在園できるというメリットを有しておる制度でございます。地域の実情に応じ、また幼稚園の先生方の御判断を尊重しつつ、可能な限り認定こども園に移行していただけると有り難いというスタンスで取り組んでおるところでございます。
○森本真治君 やっぱり新制度の中で認定こども園というか、やっぱり保育の関係の部分がかなり不足しているという部分での思いだというふうに思いました。 今年度のまさにまだ予算の審議を今しておるわけで、ちょっとこの新システムとは話題が少しそれますが、幼児教育の無償化の問題、ちょっとこれについてお伺いをしたいと思います。 それで、これもちょっと新聞報道でなんですけれども、大臣が昨年、この新年度予算を編成するに当たって、年収三百六十万未満の家庭の五歳児を無償化する案というのがあって、これについて絶対に妥協できない最低限度の案だというふうに述べられたというふうに私は記事で見たんですね。しかし、今予算では、二百七十万円未満の家庭の負担軽減という部分に、ある意味、当初の思いからすれば後退をしたんじゃないかというふうに思いますが、大臣はやはりこれは敗北だというふうに思われますか。
○国務大臣(下村博文君) 文科省だけで決められるのであれば、是非そうしたかったということでありますが、これは今御質問もありましたが、子供たちにとっては、私立の幼稚園とそれから保育所と認定こども園と三つ、そういう組織体ということになります。その中で差が付くということがあってはならないわけでありまして、当然これは全部横並びにしなければならないということの中で、なかなか政府全体として、まあ特にこれは財務省ですが、そういう理解が十二分に得られなかったという部分がございます。 しかし、幼児期の教育というのは、これは生涯にわたる人格形成の基礎を培う大変重要なものでありまして、全ての子供に質の高い幼児教育の機会を保障する、これは極めて重要であり、これを是非進めていきたいと思います。 この平成二十七年度の予算案については、御指摘ありましたが、一つは、市町村民税の非課税世帯の保護者負担の軽減。それからもう一つは、市町村に対する補助の拡充。市町村によって相当ばらつきがございました。これを、補助の拡充を行うことによりまして、大変厳しい財政状況の中ではありますが、これは文部科学省として大臣折衝、最後のですね、財務大臣との唯一最大の、これを目玉として取り組んだところでございまして、その結果、無償化に向けた取組を更に前進することができたと、一定の成果があったというふうに思います。 しかし、もちろん幼児教育の無償化ということを考えると全く十分ではありませんから、今後については財源の確保というのが大変大きな課題でありますけれども、教育再生実行会議等でこの財源確保方策についても検討していただいているところでございまして、その提言を踏まえ、政府が一体となって財源を確保しつつ、幼児教育の段階的無償化に向けた取組、引き続き先頭に立って進めてまいりたいと考えております。
○森本真治君 幼児教育の無償化、まさに全ての子供たちにひとしく幼児教育というものを受けさせたいんだという中で努力をするということだと思うんですけれども。 ちなみに、大臣は教育全般、幼児教育に限らず中等高等教育も含めて、教育の無償化ということについてはどのようにお考えになられますか。
○国務大臣(下村博文君) 私自身、下村ビジョンを作っておりまして、二〇二〇年までに教育については四兆円から六兆円、それから二〇三〇年にはプラス十兆円を投入することによって、全ての子供たち、貧困家庭の子供であってもあるいは障害の子供であっても、意欲、志があれば、チャンス、可能性を教育によってつくっていくような環境をつくっていきたいと。そのために、就学前教育からずっと大学院まで含めた切れ目のない教育における補助等を行うことによって、できるだけ教育における公財政支出によって個人の家庭の負担軽減を図っていく施策を是非進めていきたいと考えております。
○森本真治君 幼児教育に限らずということだと思うんです。 民主党政権時代に高校授業料無償化というのがあって、当時の野党の皆さんがこれをばらまきだというふうに批判をされました。大臣はばらまきとは思っていらっしゃらないということでよろしいんですね。
○国務大臣(下村博文君) 一律に同じような形を取ることは、これはばらまきになると思います。ただ、軽減策をするということは大きな前進だと思います。その中で、我々は、政権交代した後、高校授業料の無償化のその四千億という枠は、財源は変えないで、しかし、同じ四千億あるのであれば、所得制限を設けることによって更に低所得者層に対する厚い支援、それを昨年から給付型の奨学金として始めたり、あるいは公私間格差も相当あります。私学に行く家庭の子供が豊かな家庭とは限らない、逆に貧困家庭の子供も相当行っていると。しかし、私学の経費は高いということの中で、この私学の軽減策を図るということを、所得制限を設けて、浮いたお金で下に対する手当てをすると、そういうことで一部修正をさせていただきました。
○森本真治君 幼児教育の無償化という言葉だけを聞けば、私は全てが無償化になるんじゃないかというふうに受け取ります。ただ、今の答弁では、やはり一律にということはばらまきだというようなお話もあることを考えれば、この幼児教育の無償化というと、何か全部が無償になるようなイメージを持っておりますが、ちょっと時間がないので、その辺りについてはまたの機会に譲りますが。 厚労政務官にお越しいただいたので、せっかくなので御答弁、最後にちょっと伺いたいと思います。 幼児教育は幼稚園、まさにね、学校として、教育施設として幼稚園で幼児教育をしっかりとやっていくと。文科省からすれば、幼稚園でしっかりとやはり子供たちに幼児教育を受けさせたいんだというふうに思うんだと思うんです。 保育園なり、今度新たな新システムで小規模とか家庭的な事業所の施設もある程度位置付けられますけれども、これはある意味、福祉施設ですね、やはりこういうところでもしっかりと幼児教育ということがひとしく受けさせるためには、やはりそれなりの教育の体制ですね、その園での、ということも必要になってくると思うんですけれども、今後の、特に新たに含まれる小規模事業所などできちんとそこが、体制がどうつくっていくのかということをちょっと伺いたいと思います。
○委員長(水落敏栄君) 時間が迫っていますので、簡潔に。
○大臣政務官(高階恵美子君) はい。 御質問ありがとうございます。 幼児教育の生涯にわたる人格形成の基礎をつくるという、このことについては、保育所におきましても質の担保に努めてまいりたいと思っております。保育所における保育というのは養護と教育を一体的に行うことを特性としておりますが、これは認可の基準におきまして、その内容を保育所保育指針に従うことと定めております。 ただいま御質問いただきました小規模保育所あるいは事業所内保育所につきましても、この保育所保育指針に準ずる形で保育をしなければならないことと定めております。また、認可外保育所につきましては、これは認可の基準の定めはないわけなんですけれども、その指導監督基準におきまして、先ほどの指針を踏まえた適切な保育が行われるよう都道府県等に対し周知をしております。 今後とも、一層、これらの保育施設のいずれにおいても保育所保育指針に沿った保育及び教育が行われるよう、引き続き周知等に努めてまいります。ありがとうございます。
○森本真治君 終わります。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てますように質疑をいたします。 大臣に伺いたいと思います。 大臣は、昨年十一月、日中韓文化大臣会合を主宰をされました。現在、日本と中国と韓国、三か国間では首脳会合を行うための努力が行われておりまして、開催への雰囲気がだんだんと醸成されてきているように感じております。継続的に三か国で開催されている日中韓の文化大臣会合が十一月、日本で開催されたことも、こうした雰囲気づくりに貢献したのではないかと思います。 国との関係を良好にするためにはまず相手の文化を理解することが重要であり、そのためにも文化交流を活発にしていくことが重要であります。この日中韓の文化大臣会合の中でも、文化交流を進めていくということが三か国間でも共有をされているように感じました。そういった意味でも、改めて、昨年の文化大臣会合の開催というものは非常に大きな意義があったと思います。 この日中韓の文化交流の推進は大変重要だと私も思います。その日中韓文化大臣会合を主宰した大臣の御所見をまずは伺いたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) ありがとうございます。 御指摘のように、第六回日中韓文化大臣会合を昨年十一月下旬、もう衆議院選挙の始まる直前でありまして、日本国内ではこれはもう中止した方がいいのではないかという話もありましたが、私の強い思いで横浜市で開催し、極めて有意義であったと思います。ちなみに、おととしの第五回の日中韓文化大臣会合も韓国で開催され、私自身が出席をいたしました。これは安倍政権の中で最初の関係大臣会合ということでございます。 この会合では、三か国の文化交流と協力が順調に進展していることを確認するとともに、二〇一五年以降も三か国における文化交流・協力を未来志向で一層強化することについての共通理解が得られました。特にこれまでの会合の具体的な成果として、昨年から東アジア文化都市の取組が三か国で同時に始まりました。選定された日本の横浜市、それから中国の泉州市、それから韓国の光州広域市の三都市におきまして年間を通じての文化交流事業が活発に行われました。 この東アジア文化都市は今後も毎年継続的に行われることとなっております。これによりまして、こうした地方自治体レベルの文化交流が更に発展し、三か国の関係深化につながることを期待しております。
○秋野公造君 三か国の関係深化の観点から、都市間の交流が活発になるという大臣の御答弁でありました。 まさにそのとおりだと思いますが、二〇一五年というのは戦後七十年の節目でありまして、日中韓の将来を担う若い世代が交流をして互いの文化を共有し合うということは大変重要であると考えます。昨年の日中韓の文化大臣会合では、将来を担う若い世代の芸術家の交流の意義を確認するということで、大臣からも、青少年の文化交流を促進するために青少年文化交流プロジェクトを提案をされたということで、大変意を強くしております。 この日中韓の青少年の文化交流を進めることは大変重要であり、これから三か国で大きく育てていくということは私も本当に重要だと思います。この点についても大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、将来を担う若い世代の文化交流、三か国が将来に向けて緊密な関係を築いていく上で極めて重要であるというふうに認識しています。 このため、第六回日中韓文化大臣会合におきまして、私の方から青少年の文化交流を促進していく取組の実施について提案をさせていただきました。具体的には今後更に詳細を詰めていくこととなりますが、まずは今年、日本において、日本が強みを持ち、各国の若い世代の関心が高いアニメーション分野におきまして、日中韓の芸術系大学等の学生が合宿形式により作品の共同制作を通じて交流を行う事業などを計画しております。このような文化交流を継続的に行っていくことによりまして、三か国が青少年交流の重要性を共通に理解しながら取組が波及していくことを期待をしていきたいと思います。 私も昨年、別の会合で、五月に韓国の済州島で韓国版ダボス会議がありまして、そのときも、日本と韓国とそれから中国の若手の人たちが一緒になってアーティストがコンサートをしたと。これは、韓国の人たちも、それから中国からも相当来ていましたが、皆さん本当に感激していました。芸術というのはそういうふうに、政治的な課題があっても一緒になってやれるというところが本当にすばらしいことだと思いますし、是非推進をしていきたいと思います。
○秋野公造君 一緒に時間を過ごして、釜の飯を一緒に食べたりするといったことも非常に信頼の醸成につながっていくものだと思います。 この日中韓の三か国、今大臣から政治課題というお話もありましたが、それ以外にも、例えば環境でありますとか防災でありますとか少子高齢化といった様々な共通する課題というものがお互いに存在すると思います。この文化交流を進めていくということが三か国に共通する課題に、情報を共有して将来的には共同で取り組むということにもつながっていくんじゃないかと思います。 未来志向の観点からも、教育交流とかこういう文化交流というのは非常に重要であると思います。その意味では、各国における様々な社会的な課題を解決していくという観点からも、三か国の文化交流を推進していくということは大変重要であると考えますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) それはすばらしい御指摘だと思います。 昨年の第六回日中韓文化大臣会合では、三か国の東アジア文化都市を含む地方自治体が交流連携し、社会的課題を文化の力で解決するために知見を共有することの重要性、これを確認をいたしました。具体的には、私の方から、東アジア文化都市を含む三か国の地方自治体間で交流を深めるためのフォーラムの開催を提案をしております。 今年の秋に日本においては新潟市において開催する予定でありますが、このような取組を通じ、文化の力によってそれぞれの地方における共通の課題に対してどう取り組むかというような共通認識も深め、御指摘のようなことを行うことによって一層の交流の深化を図ってまいりたいと思います。
○秋野公造君 大臣が日中韓の会合を切らなかったということも非常に、大変大きかったと思います。そして、それをできる環境というものも、長年掛けて積み上げてきたものだと思いますが、その一つとして、例えば中国との交流という点につきましては、一九七八年七月に中国が同国の近代化の一環として日本への留学生派遣を行うという意向を表明したことを受けて、当時の文部省がこれに応える形で一九七九年からこれを開始しています。昨年、三十五周年を迎えた中国赴日本国留学生事業については、中国との高等教育における教育、人的交流に大変大きな貢献をしていると信じています。私は、これは更なる発展が必要と考えますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘の中国赴日本国留学生事業は、昭和五十三年、一九七八年の日中平和友好条約の締結を受け、両国間の相互理解の促進と教育、学術の発展のため、昭和五十四年より両国の協力によって行っている事業でございます。 我が国は、中国赴日本国留学生事業に対する協力として、来日前の留学生に対する基礎的な日本語を始めとする予備教育に当たっての中国長春の東北師範大学内にあります中国赴日本国留学生予備学校への教員派遣や、留学先となる日本の受入れ大学の調整等を行っておりまして、これまでに約五百人の教員を派遣し、五千人以上の留学生を受け入れております。この事業は、日中両国間の教育交流の発展や人材育成に寄与するものと認識しておりまして、今後も一層の充実に協力してまいります。
○秋野公造君 五千人と、そして三十五年という重さを感じますが、先日、大臣が今おっしゃった東北師範大学の皆様が来日をされたと伺いました。私、過去の写真をちょっと見せてもらいましたが、一九八四年に森元総理がその師範大学を訪ねたお写真でありました。それ以降、三十一年間、文科大臣の訪問はないということでありますが、大臣、お時間があるときにそういうことを訪ねてみるというお考えを提案してみたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 更なる教育交流の発展のため、機会があれば中国への訪問と併せて検討させていただきたいと思います。
○秋野公造君 ありがとうございます。 先ほど、二〇一五年、戦後七十年という話がありました。核兵器反対の立場から、我が国で今年は広島でNPT再検討会議、長崎ではパグウォッシュ会議、開催されるのは大変重要なことでありますが、本年十一月の開催予定のパグウォッシュ会議世界大会については、既に総理より積極的支援を御表明いただいたところであります。原子力の平和利用を推進する文科省においても重要だと考えますが、御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(田中正朗君) お答え申し上げます。 本年十一月に先生御指摘の長崎県で開催予定のパグウォッシュ会議世界大会は、核兵器の拡散を防ぎ、核兵器の早期廃絶などを目指した科学技術者による会議だと認識をしております。 我が国といたしましては、平和利用に限って原子力の研究開発を進めておりまして、本会議に対して可能な限り積極的に支援してまいりたいと文科省としても考えております。
○秋野公造君 今、御支援するとお話がありましたが、例えば具体的な支援の方策として、文科省がこの会議に対して後援名義など発出することを御提案してみたいと思いますが、御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(田中正朗君) 本会議に対しまして、後援名義、これ御申請がございましたら、それに応じまして適切に手続を進めてまいりたいと考えております。
○秋野公造君 ありがとうございます。 文化庁においては、日本遺産の制度を創設するなど大変積極的に対応していただいているところであります。 一つ提案でございますが、佐賀県佐賀市に東名遺跡という縄文時代の貝塚があります。これは、縄文時代早期のものでありまして、今から七千年前の貝塚を含むものであります。幸いなことに、遺跡が低湿地に存在をしたということでありまして、国内でも最古の例でありまして、今申し上げました低湿地に存在をしていたということを背景に、普通の遺跡では残らない動物性や植物性の遺物といったものが極めて良好な状態で残っている非常に珍しいものであります。 私も二度その現地に行かせていただいたところでありますが、日本最古の編み籠がありました。大小様々なものが八百点以上も出土をしておりまして、今では再現することができない編み方などもあるようであります。西日本では珍しい鹿の角で作ったアクセサリー、貝の腕輪など多くの装飾具もあるだけでなく、貝塚以外にも貯蔵穴、炉穴、墓地などもまとまって発見をされているということでありまして、もしかしたら教科書で習ったことを塗り替えるような事例もこの中には含まれている可能性があります。 この佐賀市の東名遺跡、縄文時代早期、七千年前の人々の生活を細かく知ることができるという上で非常に重要でありますが、いまだ何ら、何の文化的価値付けもなされていないのが大変残念なところであります。東名遺跡は、国の史跡としてしっかりそれを材料として子供たちの教育に資するべきと思います。文化庁の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(有松育子君) 東名遺跡でございますが、平成五年に国土交通省の調整池の建設に先立つ発掘調査で発見をされまして、その後、平成十九年まで発掘調査が実施されてきたものでございます。先生御指摘のとおり、この遺跡は縄文時代早期のもので、国内でも最古級の貝塚でありまして、日本では類例が少なく貴重なものと認識をしております。 これにつきまして、現在、地元の佐賀市教育委員会では発掘調査の成果を報告書に取りまとめているところでございまして、土地の所有者であります国土交通省の同意を得た上で史跡指定の意見具申を行いたいという御意向だと伺っております。この東名遺跡は、ただいまお話にありましたように、縄文時代早期の人々の生活を知ることのできる極めて重要な遺跡であると考えておりますので、文化庁といたしましては、この佐賀市教育委員会からの意見具申がありましたら、文化審議会に諮った上で適切な措置を講じていくこととしたいと考えております。
○秋野公造君 ありがとうございます。 意見具申が早く出されるよう私も働きかけていきたいと思います。 離島高校生修学支援事業について伺います。 高校がない離島に住む子供たちが高校進学に当たって大きな交通費であるとか寄宿舎費に強いられているという現状を踏まえまして、私自身も平成二十三年五月の決算委員会で、こういった居住費や交通費など、何らかの形で支援ができないかと御提案をさせていただきました。文科省では早急に対応いただきまして、平成二十四年度から離島高校生修学支援事業を開始をしてくださいまして、また、ちょうど平成二十四年六月、離島振興法の改正も重なりまして、ここでもきっちり離島の高校生への支援に関する規定がなされたところであります。 この改正を受けて予算措置も充実をしていただきまして、大変高校生に喜んでいただいているところでありますが、これはせっかく立法府、行政府共々力を合わせて、力を注いできた例だと私は思っておりますが、この離島高校生修学支援事業について沖縄県竹富町では、中高一貫校に進学した者には支援金を支給していないという現状があるようであります。 これが事実ならば大変私は残念だと思っておりますが、その後の推移も含めて、事実関係、確認をしたいと思います。
○政府参考人(小松親次郎君) ただいまお話のございましたように、文部科学省では、高校未設置の離島に住む高校生の方に対して通学費や居住費などを支援している地方公共団体について、その経費の一部を補助する離島高校生修学支援事業を実施しております。この事業では、中等教育学校などの中高一貫校についても補助対象としているわけでございます。 御指摘の沖縄県竹富町につきましては、私ども、県教育委員会を通じて事実関係を確認いたしまして、それとともに、離島振興法の改正趣旨や国の補助制度について説明をさせていただきました。竹富町においては、支援金の対象を町立中学校の卒業生に限定していたということがあったために、中高一貫校に進学した場合には対象外になるということになっておりましたけれども、現在、その取扱いを改めるように検討を行っているというふうに伺っております。
○秋野公造君 国の助言に基づいて町が早く対応していただくように願いたいと思います。 武道教育の安全管理について伺います。 平成二十四年から実施された中学校武道必修化のために、施設、用具、指導者、条件整備、安全管理の観点からもより一層推進する必要があると申し上げておりましたが、中学校の保健体育における武道の安全かつ円滑な実施に向けた文科省の取組について確認をしたいと思います。
○政府参考人(久保公人君) 平成二十四年度より中学校で武道が必修化されて以来、文部科学省では、武道が安全かつ円滑に実施されますように、武道場や教材の整備、安全管理に関する通知の発出、指導資料の作成、教員や外部指導者の指導力向上等について取り組んでまいりました。その結果、三年経過いたしましたが、現在に至るまで重大な事故は報告されていないということでございます。 昨年十月に御質問いただいた以降、十一月に更なる安全管理の徹底に関する通知を出し、また、今年の一月末から二月初旬にかけて、スポーツ事故に関するセミナーを東京、大阪、福岡で開催したところでございます。 引き続き、中学校の武道の安全、円滑な実施のために指導の充実を図りますとともに、事故防止の徹底に取り組んでいきたいと考えております。
○秋野公造君 私は、中学校の武道で使用する教材についても安全の確保に向けて取り組むべきではないかと思いますが、もうちょっと御答弁をいただけましょうか。
○政府参考人(久保公人君) 武道の教材につきましても、やはり保健体育の授業における用具の点検あるいは管理の点から大変重要だと考えておりまして、文部科学省では、これまで、各種の通知や指導資料などの中で用具の安全確保に努めるように周知を図ってきているところでございます。 今後、更に用具の安全確保に向けどういう対応ができるか、関係団体等との連携、相談も踏まえまして検討していきたいと考えているところでございます。
○秋野公造君 ありがとうございました。 先ほども教員の時間外の部活動の話などもありましたけれども、例えば運動部の部活動なども学校教育での一環であって、大変重要であります。その活動を支える教員の負担を軽減するということは、これまでも議論があったところでありますが、地域や学校の実情を踏まえて、運動部活動を充実させるための文科省の取組について伺いたいと思います。
○政府参考人(久保公人君) 学校教育の一環として行われます運動部活動の重要性、他方で教員の負担軽減という観点を踏まえまして、まず学習指導要領の中では、地域や学校の実態に応じて、地域の人々の協力、社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行うようにすると書かれてございます。これを踏まえまして、文部科学省では、平成二十五年度に運動部活動での指導のガイドラインを定めますとともに、運動部活動指導の工夫・改善支援事業におきまして、外部指導者の活用などによる効果的、計画的な指導体制の構築に向けた取組の支援を行ってきております。 さらに、現在、これからの学校教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方につきまして中教審に諮問いたしまして、運動部活動での指導体制も含め、学校組織全体の統合力を一層高めるための方策について検討をいただいているというところでございます。
○秋野公造君 スクールカウンセラーについて伺いたいと思います。 このスクールカウンセラー活用事業、生徒さんにもお話を聞いてみると、大変相談に乗っていただいて、自分の言えなかったことを親御さんや先生たちにつないでいただいたと、こういったような事例も私も先日伺ったところであります。 多くの学校では、このスクールカウンセラーを効果的に活用していると聞いているところでありますが、中で、なかなか調整がうまくいかなかったりしたとき、結果として、一部の学校長は、このスクールカウンセラーを効果的に活用できていない事例も学校全体としてあると。僅かの事例ではありますが、こういったときどうしていけばいいのかということ、このことについて文科省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(小松親次郎君) まずスクールカウンセラーでございますが、スクールカウンセラーは、児童生徒の臨床心理に関して高度に専門的な知識や経験を有する方々でございまして、カウンセリング等の手法を通じて児童生徒の心のケアを行うとともに、教職員及び保護者の方々に対する助言、援助を行っておりまして、学校の教育相談体制の充実に大きな役割を果たしていると認識しております。 そこで、これを踏まえまして、スクールカウンセラーの臨床心理の専門家としての意見は尊重されるべきであり、学校としては、このような専門家の意見も踏まえつつ、学校組織全体の総合力を一層高めていくということが望ましいと考えております。 個々のケースについて申し上げることは困難ではございますけれども、例えば学校においてスクールカウンセラーの効果的な活用に課題があるといった場合などには、スクールカウンセラー活用事業の実施主体であります教育委員会も含めまして学校とカウンセラーが十分に意思疎通を図り、スクールカウンセラーが効果的に活用されるように取り組むことが重要と考えております。 なお、スクールカウンセラーが校務分掌に位置付けられていなくて役割分担が不明確になっているというような場合もございます。こうしたことを踏まえますと、文部科学省としては、スクールカウンセラーの効果的な活用のためには学校におけるスクールカウンセラーの役割分担等をはっきりさせる、こうしたことも有効かと考えておりまして、この共通理解を図ることは教育相談の充実に資するという観点から、そういった指導もいたしているところでございます。 引き続き、こうした実情を踏まえた通知の周知徹底等を図りまして、スクールカウンセラー等の効果的な活用を図っていくことが私どもの使命と考えております。
○秋野公造君 私は、スクールカウンセラーはうまくいっているというお話をしたかったわけでありますが、百点満点を取ってもらいたいとの思いからちょっとだけ事例を挙げさせていただきました。 おおむねこのスクールカウンセラーの制度、長年の積み重ねで大変重要な制度としてもう学校の中でも定着している制度と私も信じます。この際、これまでこの事業は補助金の予算事業で進んでまいりましたけれども、こういったスクールカウンセラーなどの専門家の活用についてはそろそろ法的な位置付けも検討すべき時期に来たのではないかと考えますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、スクールカウンセラー活用事業は平成七年度から調査研究委託事業として開始し、平成十三年度からは都道府県、政令指定都市に対する補助事業として実施してきたものでございます。 この間、スクールカウンセラーは、臨床心理の専門家としての専門性や、成績評価を行わないため子供が相談しやすい点などが高い評価を受けまして、学校における配置が定着しつつあると受け止めております。また、子供を取り巻く環境は複雑化、多様化しており、教員だけでは対応が困難な場合もあるため、スクールカウンセラーなどのスタッフを含め、それぞれの教職員が専門性を生かして学校組織全体が一つのチームとして機能するようにしていくことが重要であると考えます。 文科省では、チーム学校の在り方について昨年七月に中教審に諮問したところであり、今後、その審議結果を踏まえ適切に取り組んでいくこととしております。学校教育におけるスクールカウンセラーの重要性、これはしっかりと受け止めながら、効果的な活用が促進されるよう更に支援をしてまいりたいと考えます。
○秋野公造君 よろしくお願いをいたします。 最後に、発達障害支援法が制定されてから十年になります。大学に在籍する発達障害のある学生の現状、修学支援の取組の促進について文科省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(吉田大輔君) お答えをいたします。 大学などに在籍しております発達障害のある学生の数は、平成二十一年度の調査では五百六十九人でございましたけれども、平成二十六年度では二千七百二十二人と急増しております。また、発達障害のみならず大学等に在籍する障害のある学生の数も、平成二十一年度の七千百三人から平成二十六年度は一万四千百二十七人と同様に急増しておりまして、大学等におきましてこれらの学生の受入れや修学支援体制の整備が急務となっているところでございます。 文部科学省では、障がいのある学生の修学支援に関する検討会を設置いたしまして、障害のある学生の修学支援の在り方等について検討を行い、平成二十四年十二月に第一次の取りまとめを行ったところでございます。 またさらに、大学における障害のある学生の支援体制の強化ということで、国立大学の関係では、運営交付金におきまして、障害のある学生支援を専門に担当する部署の設置や当該部署に所属する教職員の配置を進める大学への支援、また私立大学につきましては、私立大学等経常費補助金におきまして、障害のある学生の数や相談員の配置などに応じまして加算措置をとるなどの取組を実施しているところでございます。 また、各大学などでは、発達障害のある学生に対しまして、履修方法や学習方法等の学習指導、あるいは臨床心理士などの保健専門家によるカウンセリングなどの支援を実施しているところでもございます。 また、日本学生支援機構におきましても、全国障害学生支援セミナーを全国九か所で開催をいたしましたり、あるいは教職員のための障害学生修学支援ガイドの作成をし、全国の大学等に配付などの取組を行っているところでございます。 平成二十八年四月には、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律、障害者差別解消法が施行され、大学などにおきましても障害のある学生への合理的配慮の不提供の禁止などが義務化される予定でございます。 これを踏まえまして、文科省としても、教職員のみならず当該大学に在籍する学生自身が障害のある学生を支援する仕組みの構築など、発達障害等の障害のある学生の受入れ、それから修学支援のための各大学等における取組を促進してまいりたいと思っております。
○秋野公造君 終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(水落敏栄君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、森本真治君が委員を辞任され、その補欠として礒崎哲史君が選任されました。 ─────────────
○柴田巧君 維新の党の柴田巧です。 まず最初に、理化学研究所のSTAP細胞問題に関連してお聞きをしたいと思いますが、一年余り前に生物学の常識を覆すというほどの華々しい発表だったわけですが、その後は御案内のとおりの展開となって、最終的にはこの研究内容の全面否定ということになりました。 また、この間、自殺者も出るなど、日本の科学界を大きく揺るがした問題でございましたが、三月末に、年度末に野依前理事長が任期三年を残して退任をし、松本前京都大学学長ですか、が後任に就かれましたが、そしてまた、外部有識者でつくる委員会が理研の改革状況を、真摯に取り組んでいるという報告書を公表をいたしました。理研としてもこの問題の終結を宣言したということなんだと思いますが、本当に不正が起きた背景を見極めたということになるんだろうかなと、大変疑問に思うところです。 大臣も、先月、埼玉県の和光市の理研の施設を視察をされて、改革は一定のめどが立ったというふうに述べていらっしゃるわけですが、釈然としない国民は多いんじゃないかなと思っています。 理研、文科省はこれを何とか早期に幕引きをしたいというようでございますが、本当にこの問題、今申し上げたように問題の本質が見極められたのか、また、何よりも再発防止策がしっかり取られて、日本の科学を牽引する組織として理研がしっかり生まれ変わることができるのかどうか、そしてまた日本の科学界そのものの信頼を回復できるのかどうか、まだまだ課題は多いというか疑問は残っていると思っております。 そういう観点でお聞きをしたいと思いますが、野依前理事長は記者会見の中でも、STAP問題については真相は解明できたということを述べていらっしゃるわけですが、科学的調査で、実験試料にいわゆるES細胞が混入したというのは間違いないわけで、問題は、なぜこれが起きたかという根幹部分が結局謎のまま、解明されないまま幕引きされようとしているということなんですね。 それは故意だったのか、過失だったのか、誰がやったのかというのは結局謎のままで、理研としてはこれ以上調査しないというのはどうも理解に苦しむところなんですが、野依前理事長はこういうふうにおっしゃっている、真相解明ができたとおっしゃっているんですが、大臣も本当に真相解明ができたと思っていらっしゃるかどうか、まずお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) STAP問題については、研究不正を究明するため、外部有識者のみによって構成されております調査委員会において、専門的な観点から、保存されていた細胞等の試料の解析、残存データの分析、関係者へのヒアリングなど、可能な限りの調査が行われたものというふうに承知をしております。 結果として、御指摘がありましたが、ES細胞が混入した経緯、この詳細は特定はできませんでしたが、不適正な内容の研究が発表されるに至った要因については明らかにされておりまして、理研においては、これらの課題を解決するための行動計画であるアクションプランに基づき、論文発表に当たってのチェック体制の構築等、必要な取組が進められたというふうに思います。つまり、二度とこのようなことが起きないような体制整備はできたのではないかと思います。 文科省としては、研究不正の再発防止につきまして、理化学研究所において引き続き実効性を持った取組が進められるよう、更にこれからも指導してまいりたいと思います。
○柴田巧君 大臣は非常に肯定的な評価をしておられるんですが、やはり今のES細胞がどう混じったか、それがヒューマンファクターとしてどういう動機でもし故意だった場合にされたかというのは、やっぱりそこが解明されないと再発防止策というのは本来できてこないものだと思うわけで、そういう意味では非常に不十分なものだと指摘をせざるを得ない、まだまだ真相解明ができていないと思うんですね。 それから、組織としての問題も本当に解決できたのかというのは非常に疑問だと思うんですね。野依さんは記者会見で、この問題の最大の責任者は研究者だというふうにおっしゃっておられるわけですけれども、確かに小保方さん始め関係の研究者の方々の責任が重いのは言うまでもありませんが、科学者としての小保方さんらの実力や実績を十分精査しないままにユニットリーダーとして採用した理研の問題も、これは責任は重いと言わざるを得ないと思いますし、発表するまでの過程の中で、現場の研究者の間で実験結果の相互検証や、あるいは論文作成時の対話が欠けていたというのもやっぱり組織的な問題だろうと言わざるを得ないと思います。 何よりも、もっと初動が早ければ、この調査を徹底して、真相解明はもう少し進んだのではないかと思われますが、理研は楽観視をしていたと言うべきなのか、非常に初動が遅れましたね。一か月半で調査を当初打ち切ろうとして、幕引きを図ろうとしたわけです。調査は不要という姿勢で拡大する疑惑から目をそらしていたのは間違いないわけで、結局それが本格的に調査が再開されたのは昨年の九月からということで、この遅れが結局、真相解明にもつながらなかったと思うわけですが、こういう経営陣の消極的な姿勢あるいはなれ合い的な体質というのがやっぱり問題を深めたと指摘をせざるを得ないと思います。 そこで、研究者が責任者だという野依前理事長の言葉もありますが、やはり組織として、このなれ合い的な体質とか、あるいは若手研究者の質の見極めや育成、こういった問題が本当に今度の幕引きによって解決されるというふうに、改善されるとお思いなのか、大臣のお考えをお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 野依前理事長の発言については、まずは研究者自身が研究不正防止に取り組むべきとの考えを示したものであるというふうに受け止めております。 理化学研究所におきまして、今回の研究論文の不正については、研究現場における相互検証の欠如等を最大の原因とした上で、こうした事態を未然に防ぐための組織としての環境整備が不十分であったというふうに考えます。このため、アクションプランに基づいて、若手研究者の資質の見極めについては採用手順等をガイドラインとして明文化するなど、必要な改革に取り組んできたところだというふうに思います。 また、理研経営陣の対応については、社会の疑念に対して適時丁寧に説明を行うべきであったなどの指摘も受けているところでありまして、先ほどのお話のとおりではございます。今後は、松本新理事長の下で、こうした指摘も踏まえ、組織運営の一層の改善が図られていくのではないかというふうに認識しております。 〔委員長退席、理事石井浩郎君着席〕 私も理研へ視察に行きまして、こういうようなことでお互いにチェックをしながら未然に、相互検証の欠如等がないような体制で研究をしているということは、私の目からも見ることができました。文科省としても、今後引き続き理研の全役職員が一丸となってアクションプランの取組を継続をし、取組の実効性を高めていくように指導してまいりたいと思います。
○柴田巧君 理研については、ちょっとSTAP細胞の問題と若干離れますが、ほかにもいろいろな問題点があって、先般も財務省が平成二十五年度の予算執行調査を発表しましたけれども、理研には五百三十億余りでしょうか、予算としていろんな物品調達の予算などが組まれているわけですが、これの見直しを求めたということになりました。実は平成二十年にも同様の調査があって、いわゆるもろもろの、例えば検査キットや実験用動物の購入など、もろもろまとめ買いをすれば、例えば研究所をまたいでやれば安上がることになるわけですが、そういうこともせずにいろんな購入をしているという問題が指摘をされて、改善をするように、計画を立ててしっかり一括購入などをするようにという指摘を受けながら、結局、五年後の調査においても何ら改善がされていなかったということなんですね。 少額随意契約件数が十一万六千件、研究材料の購入や機械の保守などであるわけですが、僅か十三件しか一括調達はしていない。例えば、普通、国の機関ではパソコンなどのまとめ買いは当たり前でありますが、理研にあっては年間二百三十八回もばらばらに購入をしているということでありまして、五年前の指摘が全然生かされていなくて、コスト意識というものが全然働いていないということだと思います。 〔理事石井浩郎君退席、委員長着席〕 理研には何百億という予算が投じられて、そういう意味でも、先ほどから質問しているように、理研の在り方は厳しくやっぱり問われなきゃならぬと思っていますし、特にこの点でいえば、やはり一人一人の研究者はもちろんのこと、理研全体としてもそういうコスト意識をもっと高める必要があろうかと思います。 しっかり研究計画に基づいて計画を立てて一括購入を進めるなど、あるいは契約の在り方を見直すなど、しっかりこれまでの在り方を、改善を強くやっぱり求めるべきだと思いますが、文科省としてはどうされるのか、お聞きをします。
○政府参考人(常盤豊君) お答えいたします。 御指摘の調査結果におきましては、理化学研究所における物品の購入につきまして、一定額以下の物品等については単価契約の実施等、改善の必要があると示されているものと承知をしてございます。これらの物品は、これまでは個々の研究の内容であるとか、あるいは進捗状況等に応じて購入がなされておりまして、単価契約の実施等が進まなかったところでございますけれども、理化学研究所におきましては、今回の指摘を踏まえ、より効率的な予算執行を徹底することとしてございます。 具体的には、一括購入や単価契約を全所的な取組として原則化しつつ、契約時のマニュアル等の改訂や契約時に確認を義務化するチェックリストの運用を開始することとしております。また、今後、研究費の執行に当たりましては、購入総額や購入頻度等を検討いたしました購入計画の作成等に取り組んで、改善を徹底するものと承知をしております。 文部科学省といたしましては、理研においてこれらの改善に取り組みまして調達の効率化が図られるよう指導してまいりたいと考えております。
○柴田巧君 是非、これだけ注目が集まっている理研でもありますし、何よりも、そういう科学研究に税金が多額のものが投じられている中で、しっかりそういうコスト意識が働くように文科省としても厳しく改善を迫っていただきたいと思います。 理研のことを幾つかお聞きをしてきたんですが、これで新体制でスタートをして、大臣もいい方向になっていくように期待をされている、見守っていきたいということなんだろうと思いますけれども、本当にまだまだ課題は残っているし、不透明なところがまだ多々あると思っています。 とにもかくにも、こうやって早期に収拾をしたいというのは、いわゆる特定国立研究開発法人に是非理研を指定したいという思惑があるからなんだろうと推察をしますが、山口科学技術担当大臣も、三月三十一日の記者会見だったかと思いますが、理研改革にはおおむね区切りが付いたとして、準備が整い次第、今国会にその関連法案を提出したいと述べるとともに、文部科学大臣とも相談したいというふうにおっしゃっておられますが、今申し上げたようにまだまだ問題が横たわっていると思いますし、少なくとも、新体制がしっかり軌道に乗って始動して今指摘しているようなことが払拭をされ、本当に再発防止ができた、あるいは不正を許さない改革が済んだということが国民も納得するまでは、やっぱり早計にこれは指定されるべきものではないんじゃないかと思いますが。 まあ急がば回れという言葉がありますが、理研にはやはり大きな役割を果たしていただきたいと思うがゆえに、まずしっかりと体質改善をするのが先だと思うんですが、大臣はどうお考えか、お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 理研においては、昨年八月に策定した理研改革に関するアクションプランに基づき、今回のような研究不正が起きないよう、これまでも改革に取り組んできたところでございます。その実施状況については、運営・改革モニタリング委員会において理研改革に道筋が付いた旨の評価を受けており、私としても妥当なものと考えております。 特定国立研究開発法人法案の提出については、今も御指摘がありましたが、この新たな理研改革の状況、新理事長の下でスタートしているわけでございます。今の御意見もお聞きしながら、内閣府などの関係府省とも相談しながら適切に判断してまいりたいと思います。
○柴田巧君 今申し上げたように、やはりしっかり問題をクリアしてがんを摘出をしてしまわないと、また再発して、また日本の科学界そのものが問われるようなことになっても結局意味はないと思いますので、しっかりそこは対応していただきたいということを求めておきたいと思います。 今回のこのSTAP細胞の問題は、理化学研究所のみならず日本の科学界にいろんな問題を突き付けたと思いますし、日本の科学研究が直面する課題も改めて浮き彫りになったと思っております。 この研究不正が、まあ今回だけじゃなくていろいろこれまでもあったわけですが、したがって、この競争的資金等によって行われる研究活動に参画する全ての研究者に研究倫理教育を実施するための新規事業として研究公正推進事業も予算の中には盛り込まれていますが、その背景にあるより奥深いところの問題にしっかりやっぱりメスを入れるというか、対処方針をしっかり示していかなきゃならぬのではないかと思います。 今回、小保方さんという若い女性の研究者に大きな注目がいい意味でも悪い意味でも当たったわけですが、この問題で、かといって、やっぱり若手研究者は駄目だなということで終わってしまっては問題の本質からずれていくというか、若手の登用が滞れば科学政策技術の停滞をやっぱり招くということは世界のある意味潮流だろうと思いますし、若手活用の流れをこれによって歯止めを掛けるというのは根本的にちょっと筋違いなのかなと思っております。 言うまでもなく、ノーベル賞受賞級の研究というのは大体三十代でのものが多いのは御存じのとおりでありますが、日本は三十代で安定的に研究者がポストがもらえるような状況じゃないのも残念ながら現実の世界であります。今どんどんどんどん運営交付金などが少なくなっていっているんですが、しかしシニアのベテランの研究者がずっと年功序列型で人件費が上がっていく分、逆に若手の分は削られていくという状況があって、外部資金を獲得するために若い研究者がこの事務作業に追われて研究もままならないという悪循環に入っていると思いますね。 この研究時間の減少というのは成果にも如実に現れていまして、自然科学系の論文で、これは文科省の調査ですが、筆頭著者のうち若手研究者の割合は、アメリカが五一%なのに対して日本は三五%だと言われています。シニアの教授たちは任期なしで流動性に乏しい分、逆に若手のポストは不足をして、今ポスドクは一万四千とも六千とも言われていますが、こういう惨状を見て、次に続く人たちがこういう世界に入ってこないというようなことにも今なりつつあるわけです。 したがって、ここは根本的な対策を取らなければ日本の科学界そのものが沈没しかねないという危機感を持つわけですが、テニュアトラック普及事業なども文科省としてやっていますけれども、もっと大胆に、例えばこの若手のポスト不足を解消するために、もっと活躍ができる研究環境に改善をしていくためにも、ベテランのポストを回す、若手にですね、それぐらいの大胆な改革案をやっぱり導入をしていくということがこれから強く求められるんじゃないかと思いますが、この問題、どう対応していくか。そうやって短期で結果を出さなきゃいけないとなると、不正に結局手が染まりかねないというのが一つの背景としてあると思われますので、ここを直していくためにもそういう抜本的な改革が必要だと思いますが、大臣の見解をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 我が国が成長を続け新たな価値を生み出していくためには、科学技術イノベーションを担う創造性豊かな若手研究者の育成確保が重要であり、御指摘のとおりだと思います。文科省としては、若手研究者が自立して研究に専念できるよう、テニュアトラック制の導入等を推進してきたところでございます。 若手研究者が挑戦できる安定的なポストを更に拡大していくためには、大学改革の一環として、年俸制やクロスアポイントメント制度の導入等によりまして、シニアを中心とした教員の流動性を高めつつ若手ポスト確保の支援を行うこと、また、シニア研究者については、人事評価の充実及び評価結果の処遇への反映、任期付雇用への転換を図るなどの取組も必要だというふうに思います。 今もベテランポストに対する厳しい御指摘がありましたが、そういう危機感を持つということが本当に大切なことだと思います。文科省として、以上のような取組に加え、卓越した若手研究者が産学官の機関や分野の枠を超えて独創的な研究活動を推進できる制度の検討も行うなど、引き続き若手研究者の活躍促進を図ってまいりたいと思います。
○柴田巧君 終わります。ありがとうございました。
○松沢成文君 次世代の党の松沢成文でございます。 今年に入りまして、私の地元、神奈川県川崎市で日本中を震撼させるような大変凄惨な少年殺害事件が起こりました。上村遼太君の殺害事件であります。大臣は、今回の事件の大きな特徴、特質というのはどの辺にあるかとお考えでしょうか。私は、この事件というのは、インターネットやスマートフォンというものに大きく影響されている事件じゃないかなというふうに考えているんです。 まず、この犯罪を犯した少年が上村君を裸にして、多分座らせたんでしょう、首をナイフで切っているんですね。今、様々取調べやっていますから、これから真相が明らかになると思いますが、一説によると、これはいわゆるISIS、ISIL、いわゆるイスラム国の様々な殺害映像というのがインターネットですぐ見れるわけですね。こういうところにかなり影響されているのではないか、あるいはそれをまねして殺害したのではないかというふうにも言われています。 二つ目でありますけれども、この少年らが所属していたグループ間のコミュニケーションツールというのは、無料通信アプリのLINEで行われていたわけなんですね。今回の事件は、上村君が犯人の少年からLINEの返事が遅いといって殴られて、それを上村君の友人が抗議したところ、犯人の少年が、あいつチクったなといって恨みを抱いたことに端を発しているというふうに新聞報道では言われています。そして最後は、犯人の少年のみならず、無関係の複数の少年の写真がインターネット上にどんどん拡散をしていきました。 私、今回の質問をするに当たって調べたんですけれども、今は加害者の少年の家族の写真なども簡単にネットで見ることができるんですね。そういう意味で、今回の事件というのは、情報化社会あるいはインターネット社会の中で生きる子供たちが抱えている問題というのを浮き彫りにしているんじゃないかというふうに私は思っています。 関連して、以下質問させていただきます。 まず、ソーシャル・ネットワーキング・サービスについてですが、このLINEというのはソーシャル・ネットワーキング・サービスの一つで、LINEでグループをつくってメンバーの一人がメッセージを送ると、メンバーに入っているメンバー全員に瞬時に届いて簡単にグループ間で会話や情報共有ができるというものです。しかも、そのメッセージが読まれれば既読という表示が出て、相手がメッセージを読んだかどうかも分かる、大変便利なサービスなんですね。近年、子供たちというか、大人も含めて急速にこれ普及をしています。 しかし、その一方で、今LINEを始めとするSNSを原因として様々な問題が子供たちの間に生じています。例えば、まず第一に、上村君のように返事が遅いといっていじめられる、仲間にいじめられるケース、二つ目に、あるいは端的にSNSのグループ内で悪口を書かれていじめられるというケースもあります。また、いわゆる援助交際の温床になっているという指摘もございます。そして、そのほかにも例えばこういうSNSばっかりいじって睡眠や学習時間の減少というのも指摘されている。そして、このSNSというのは閉じたグループ内で情報がやり取りされますので、外部の大人はなかなかそこで何が起きているかというのが把握できないんですね。 さて、質問の第一は、まずLINEを始めとするいわゆるSNSには青少年の健全育成の上でどのような問題があると大臣は認識しておられますでしょうか。また、問題があるとすればどのような対策を考えておられますでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) まず、松沢委員が地元でもあるということなので是非お願いしたいと思うんですけれども、今、文科省の中においても丹羽副大臣の下に検証チームをつくり、これは文科省だけの問題ではないと思っていますので、警察や厚労省、関係省庁にも協力してもらって、氷山の一角であると、そして川崎だけの特別事情でない部分もあるのではないかと。それは、今の学校におけるある意味の閉鎖的な状況とか、それから母子家庭という、そういう家庭の社会的なある意味では構造の中の問題もあるし、また、川崎地区における特別な地域事情もあるかもしれないということで、川崎市に独自に検証チームをつくって、国は国でやっていますけれども、市は市でやってもらいたいということでありますが、実は余り進んでいない部分があります。第三者委員会をつくってもらいたいと。やっぱり、関係者に外部を入れてやるというのも今進めておりますが、十二分ではないということで、純粋な外部委員会を是非つくってもらって検証してもらいたいということで、これは川崎市もやるということでありますが、これからやるんですね。 ですから、非常に動きが遅いのではないかと率直に思っておりまして、これは上村君の問題だけでなく、文部科学省でも調べたら同じような、つまり、連絡が一週間取れないとか、あるいはそういう問題のある子供たちと交際しているのではないかと、当てはまるような子供が全国で四百人分かったということもありますから、是非根絶をするために、川崎の事例をしっかり早く検証して、そしてあらゆる手だてを打っていくということが川崎市だけでなく国全体としても求められていると思いますし、そういうふうに是非対処してまいりたいと思います。 その上で、確かにソーシャル・ネットワーキング、SNSの問題もあるというふうに思います。これは、御指摘のように、高い利便性が得られる一方、児童生徒の長時間利用による生活習慣の乱れ、また、不適切な利用によるトラブルや犯罪に巻き込まれるケースがあるというふうに認識しております。 文科省では、情報モラルの普及啓発を充実し、青少年の健全育成を図るために様々な取組を行いつつあります。例えば、学習指導要領において情報モラルを身に付けるための学習の充実についての規定を行う、また、携帯電話等をめぐるトラブルや犯罪被害の事例、対処方法のアドバイスなどを盛り込んだ児童生徒向けの啓発資料を全国の小中学校への配付をする、あるいは文科省、総務省、関係団体が連携した子供たちのインターネットの安心、安全な利用のための専門家による啓発講座の実施などを更に推進していく必要があると思っております。 引き続き、関係省庁や関係団体と連携しながら、児童生徒の情報モラルの育成を通じてインターネットの適切な利用を推進してまいりたいと考えます。
○松沢成文君 川崎市の対応が遅いということもお聞きしましたので、ちょっと地元には伝えておきたいというふうに思います。 その上で、今日はちょっとSNSやインターネットの問題について特化して聞きたいんですけれども、政府始め地方自治体の行政も含めてですが、子供のSNSあるいはスマートフォン自体の利用を規制あるいは制限するということについては、大臣はどうお考えでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 児童生徒の携帯電話の使用については、これは政府が一律に使用を制限するというものではなくて、それぞれの家庭や地域において、適切なルールの下、使用されることが重要であるというふうに認識しております。 一方で、児童生徒がネット上でのいじめや違法サイト等を介して犯罪に巻き込まれる事態が発生していることから、文科省では、学校における携帯電話の取扱いについて、小中学校では持込みは原則禁止すべきなどの指針に沿って学校、教育委員会において指導方針を定め、児童生徒への指導を行うよう周知しているところでございます。 また、児童生徒が携帯電話を使用する場所は学校に限らないことから、文科省としては情報モラル教育や保護者等への普及啓発に係る取組を総合的に進めてまいりたいと考えております。
○松沢成文君 SNSやスマホの利用のルール作りについては、一部には地方自治体レベルで様々な取組がなされているようなんですね。例えば学校には、中学校の場合なんかは持ち込んではいけないとか、あるいは持ち込んでも使ってはいけないとか、こういうルールとか、あるいは、教育委員会が地域で取り組もうということで、九時以降はスマホの電源を切る運動を展開しているとか、こうやって、私は、各家庭あるいは地域社会、自治体が様々工夫を凝らしてやっていくべき問題だと思うんですけれども、しかし、今回のような事件を受けて文科省の方でも様々調査をされているようですから、是非とも地方自治体にこの取組をしっかり積極的に行うように、そういう形で国の方から、何というか、検討を促してはどうかと思うんですけど、いかがですか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、教育委員会、学校、PTA等が主体となって地域で独自のルールを設ける動きが始まっております。各地域においてそれぞれの実情を踏まえながら利用時間や方法等に関する独自のルールを設けることは、携帯電話等の長時間利用による生活習慣の乱れや不適切な利用によるトラブル、犯罪への対応策にもつながるものでありまして、有効であると考えます。 文科省においても、地方自治体やPTA、民間団体等と連携しながら、保護者と青少年に直接働きかける啓発活動を推進しております。例えば、インターネット上のマナーや家庭でのルール作りの重要性を周知するため、学習参加型のシンポジウム等を開催するネットモラルキャラバン隊、また、インターネットにつながる新たな機器への対応などについて青少年が研修で学んだ成果を発信するワークショップを展開する青少年安心ネット・ワークショップ、そして、日々進化して急速に普及していくインターネット環境の対応に資するため、地域における先進的な有害情報対策を推進するネット対策地域支援を実施をしております。 今後も、関係団体と連携しながら、各地域の実情に応じた取組について文科省も更に進めてまいりたいと思います。
○松沢成文君 次に、ネット上での少年の氏名や顔写真の公表について伺います。 今回のケースでは、犯人の少年の氏名あるいは顔写真と言われるもの、あるいは無関係の少年の氏名や顔写真がインターネット上で公開されて大きな問題になりました。 そこで、まず確認したいのですが、少年法第六十一条では、家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者については、氏名、年齢、職業、住居、容貌等によりその者が該当事件の本人であることを推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならないと規定しています。 この文言の限りでは、インターネット上への掲載は少年法の規制の対象外と読めますが、政府の見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(上冨敏伸君) インターネット上への掲載につきましては、少年法第六十一条の新聞紙その他の出版物には当たらず、直接的には同条による禁止の対象とはされておりません。しかしながら、本条は、少年の特定に関する情報が広く社会に伝わり少年の社会生活に影響を与えることを防ぎ、その更生に資することを趣旨とする規定でありまして、インターネット上での情報流布行為につきましてもこのような趣旨は尊重されるべきものであると考えております。
○松沢成文君 少年の氏名、写真のネット掲載あるいは少年の家族や無関係の少年といった犯罪とは関係のない人たちの氏名、写真のネット掲載を政府の権限で削除するということは難しいんでしょうか。
○副大臣(西銘恒三郎君) インターネット上のプライバシー侵害や名誉毀損となる情報の削除につきましては、プロバイダー責任制限法という法律がございまして、これにより、削除されるべき情報が適切に削除されるような制度的な基盤が整っております。 この法律では、プロバイダー等は、権利が不当に侵害されていると信じるに足る相当の理由があったとき、又は発信者に対し削除に同意するかどうか照会をしても七日間を経過しても返事が全くない場合、申出がなかったときには、情報の削除を行ってもプロバイダー等は損害賠償の責任を負わない旨の規定がなされております。 一般論として、加害者の少年の実名や顔写真等の情報あるいは少年の家族、また関係のない少年といった人たちの氏名や写真の情報は、プライバシーの侵害又は名誉毀損に該当し得ると考えられます。このような権利侵害情報につきましては、削除請求があった場合、プロバイダー責任制限法を踏まえ、プロバイダー等が適切に削除を行うものと考えております。 なお、名誉毀損やプライバシー侵害となる情報の削除等に関しましてプロバイダー等が具体的に判断できるようにする観点から、通信関連の事業者団体等で協議会をつくり、ガイドラインを作成をしております。総務省はこうした取組を支援をしております。 また、権利侵害情報など、インターネット上の違法・有害情報の削除等に関する相談に対しましては、総務省において、違法・有害情報相談センターを設置、運営しており、同センターで具体的な削除依頼方法について助言を行っております。 総務省としては、こうした取組を引き続き支援、推進してまいりたいと考えております。
○副大臣(葉梨康弘君) 法務省の取組について御説明いたします。 このインターネット上の情報の場合、今も西銘副大臣からもお話ありましたけど、違法・有害情報というカテゴリーがずっといろいろと問題となっていたわけですけれども、今お話しの事案は、やはり人権侵害に当たるような情報、ここは有害情報と相当ダブってくる部分もあるわけです。 私どもの法務省の関係でいいますと、人権擁護機関ということで、各法務局で人権相談というのをやっています。そこで人権相談をやって、インターネット上でこういうような人権侵害を受けている、本人からの申告が多いわけですけれども、そうじゃない場合もあります。そういう場合のケースには、プロバイダーなどに対して、我々としても、地方法務局からも削除要請を行っています。プロバイダーの方のガイドラインでも、今の法律の御紹介ございましたけれども、人権擁護機関において相応の調査を行って、人権侵害と判断をして削除要請をされたものについては、単なる一般の通報と比べたら重く受け止めていただくというような内規もあるというふうに伺っております。 今後も、やはり今総務省もお話ありましたけれども、関係機関とか団体、そういったところとよく連携をしながら対応をしていきたいと思っています。
○松沢成文君 くしくも、先日、ヤフーですね、検索サイトからの削除基準を公表して話題になりました。いわゆる忘れられる権利というのも最近熱心に議論されているところです。加害者やその家族が自ら検索サイトや、あるいはサーバー管理会社、あるいはプロバイダーなどに削除要請をするというのはなかなか難しいと思います。また、検索サイトなどが削除要請に応じない可能性もあるわけですね。お二人の副大臣から、国の方でもいろいろ支援するとか要請するとか言っていましたけれども、そうでありますと、要求に応じない場合は永久にその人権侵害が継続することになるわけですね、ずっとインターネットの中に残りますから。そうであれば、政府として、より積極的に何か策を講じるべきではないかと思うんです。 例えばこの少年法にしても、インターネットもきちっと含むという形で法改正しない限り、これ、ずっと幾ら要請しても応じない、そのままネットに残る、人権侵害が続くと。この状況をどうにかしなきゃいけないんじゃないですか、今回の事件を受けて。いかがでしょうか。
○副大臣(西銘恒三郎君) インターネット上の情報流通に関しましては、プライバシー侵害などによる被害者の救済と発信者の表現の自由とのバランスを十分に配慮した慎重な検討が必要だと考えております。ヨーロッパで議論されている、いわゆる忘れられる権利についても、こうした観点から様々な議論が行われていると承知をしております。 あと、検索事業者、この度ヤフーが公表した対応方針でありますが、この方針は検索事業者による自主的な取組の一環として理解をしております。 そもそも、インターネット上で流通するプライバシー侵害や名誉毀損等の情報に関しては、書き込みそのものを削除することが基本と考えられておりますけれども、今検索が非常にサービスの重要性が高まる中で、検索事業者の側で検索結果の削除等が必要となっている場合もあると認識をしております。検索事業者においても、児童ポルノ等の違法な情報や削除に関して裁判所の判決が確定した場合、権利侵害が明白な場合には、検索結果の削除等を自主的に行っております。 以上です。
○委員長(水落敏栄君) 時間が来ておりますので、簡潔に。
○副大臣(葉梨康弘君) 少年法の御指摘ございました。 先ほど審議官から御答弁したとおりなんですけれども、表現の自由とも関わりますので、なかなか法改正というのは慎重にならざるを得ないところがあろうかと思いますが、インターネットに流れている情報であっても、この六十一条の趣旨というのが尊重していただかなければいけないということは啓発をしていかなければいけないと思っています。
○松沢成文君 時間ですので終わります。
○委員長(水落敏栄君) 以上をもちまして、平成二十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定します。 本日はこれにて散会します。 午後二時五十六分散会