農林水産委員会 第1号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 2015/03/19
会議録
○委員長(山田俊男君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告申し上げます。 去る一月十四日、新妻秀規君が委員を辞任され、その補欠として山口那津男君が選任されました。 また、本日、柳澤光美君が委員を辞任され、その補欠として安井美沙子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山田俊男君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、農林水産に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山田俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山田俊男君) 農林水産に関する調査を議題といたします。 平成二十七年度の農林水産行政の基本施策について、農林水産大臣から所信を聴取いたします。林農林水産大臣。
○国務大臣(林芳正君) 農林水産委員会の開催に当たりまして、私の所信の一端を申し上げます。 私は、平成二十四年十二月の政権交代以降、農林水産大臣として、攻めの農林水産業の推進に向けた検討を進め、農林水産業・地域の活力創造プランを取りまとめるなど、農林水産業の成長産業化に向けた政策改革に取り組んでまいりました。また、昨年秋以降は、与党の立場から、先般の農協改革の法制度等の骨格の取りまとめを始め、攻めの農林水産業の実行に向けて取り組んでまいりました。 この度、再度農林水産大臣の重責を担うこととなり、身の引き締まる思いであります。農政改革を切れ目なく更に前に進め、強い農林水産業と美しく活力ある農山漁村の実現に全力で取り組んでまいります。 また、現在、食料・農業・農村基本法に基づく食料・農業・農村基本計画の見直し作業も進めております。農政の中長期的ビジョンとして施策の方向性、食料自給率目標や食料自給力指標、農業構造の展望や具体的な経営発展の姿等についてお示ししてまいります。 以下、農林水産行政に関する主要な取組について申し述べます。 第一に、攻めの農林水産業の実行であります。 農林漁業者の所得の向上の大きな鍵となるのが、国内外の需要フロンティアの拡大であります。 昨年の農林水産物・食品の輸出実績額は、過去最高であった一昨年から一〇%以上増加し、六千百十七億円と、初めて六千億円台に到達しました。私は、我が国の高品質な農林水産物・食品であれば、この輸出額はまだまだ伸ばせるものと確信しております。 一昨年策定した国別・品目別輸出戦略を具体化していくため、これまでに、米、畜産物、茶、林産物、花卉、水産物の品目別輸出団体の設立、品目ごとの輸出拡大方針の策定などに取り組んでまいりました。平成三十二年に一兆円との輸出目標を大きく超えていくためにも、引き続きオールジャパンの体制で輸出を進めていくとともに、動植物検疫協議の戦略的実施、輸出検査の利便性向上など、輸出に取り組みやすい環境の整備を進めてまいります。 また、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されて以来、日本食への追い風が吹いております。本年五月には、「地球に食料を、生命にエネルギーを」との食をテーマにしたミラノ万博が開催され、二〇二〇年にはオリンピック・パラリンピック東京大会が開催されます。このような機会をしっかりと捉えて、知恵と技が凝縮された日本食、食文化の魅力を発信し、国内外の市場を確実に取り込んでまいります。 国内においても、高齢化等の社会構造の変化に伴い需要が拡大している介護食品の開発や薬用作物の産地化等の医福食農連携の推進など、他産業との連携を通じた高付加価値化を進め、新たな市場を取り込んでまいります。 国内外の需要の取り込みを進めるに当たっては、食の安全と消費者の信頼の確保が必須です。このため、農林水産物・食品の生産段階における有害微生物等のリスク管理措置や動植物の防疫措置、食品表示の適正化等に万全を期してまいります。 次に、需要と供給をつなぐバリューチェーンの構築であります。 農林水産物の高付加価値化を図るため、農林漁業成長産業化ファンドの更なる活用を促進するなど、農林漁業者が主体となって、生産だけでなく加工、販売等に取り組む六次産業化を推進します。 また、次世代施設園芸の振興等により、生産・流通システムの高度化を推進するとともに、地理的表示保護制度の円滑な施行を図ってまいります。 次に、生産現場の強化についてであります。 農業経営の法人化など担い手の育成確保に向けた取組を進めるとともに、農地中間管理機構の本格稼働による担い手への農地の集積、集約化や農地の大区画化等の基盤整備を行ってまいります。女性農業者の活躍についても推進してまいります。 また、米政策改革の着実な推進により需要に応じた生産を推進する中で、飼料用米等の戦略作物の生産拡大を推進します。畜産、酪農の競争力強化にも取り組んでまいります。 さらに、我が国の強みである物づくりの技術を活用し、生産性の飛躍的向上が期待されるロボット技術の実証導入を進めてまいります。 このような国内外の需要の取り込みやバリューチェーンの構築、生産現場の強化のための取組が成果を上げるためには、農業者を始めとする方々が政策も活用しながら自由に経営を展開できる環境を整えていくことが必要不可欠であります。 このため、地域の農協が地域の農業者と力を合わせて自由な経済活動を行い、農産物の有利販売など農業者の所得向上に全力投球できるよう、農業者視点に立った農協改革を行います。 中央会及び連合会については、地域の農協の自由な経済活動を適切にサポートできるような組織体制に移行するなどの見直しを行います。 また、農業委員会についても、その主たる使命である担い手への農地の集積、集約化や耕作放棄地の解消等の業務をより良く果たせるよう制度を見直します。 さらに、農業生産法人については、六次産業化等を行いやすくするため、要件の緩和を行います。 これらの改革については、本国会に関連法案を提出してまいります。 加えて、農山漁村の活性化に向けて地域のにぎわいを創出するとともに、日本型直接支払の着実な実施や地域ぐるみでの鳥獣被害対策等を推進してまいります。 また、まち・ひと・しごと創生本部の下、関係省庁と連携し、地域の集落機能を維持するため、生活サービス機能の集約化や集落間での連携を進めるなど、地方創生の実現に向けて取り組んでまいります。 第二に、経済連携への対応であります。 経済連携は、グローバルな経済活動のベースとなるものであり、世界の経済成長を取り込んでいくためにも重要な取組です。このため、我が国の農林水産業への影響や食の安全の確保等に配慮し、戦略的に対応してまいります。特に、環太平洋パートナーシップ協定交渉については、国益を最大化する形での早期妥結に向け、引き続き、衆参両院の農林水産委員会決議が守られたとの評価をいただけるよう、政府一体となって全力で交渉を行ってまいります。 第三に、林業の成長産業化であります。 戦後造成された人工林が本格的な利用期を迎えている中で、この豊富な森林資源を循環利用することが重要です。このため、CLTと呼ばれる新たな木材製品の開発普及や木質バイオマスの利用促進等により、新たな木材需要を創出してまいります。また、施業集約化や人材の確保、育成等を通じて、需要に対応できる国産材の安定供給体制を構築することにより、林業の成長産業化を実現し、山村地域に雇用と所得を創出します。 また、適切な森林の整備、保全等により、森林吸収源対策を推進するなど、森林の多面的機能の維持向上に取り組んでまいります。 第四は、水産日本の復活であります。 漁業者の所得の向上を図るため、浜の活力再生プランの策定による構造改革を推進します。その上で、資源管理の推進や担い手、漁船漁業の体質強化、省コスト型の生産体系への移行、輸出促進等を推進し、収益性の高い持続可能な漁業、養殖業を展開してまいります。 太平洋クロマグロやニホンウナギについては、国際的な資源管理の強化に向けてリーダーシップを取って対応してまいります。 さらに、捕鯨については、国際司法裁判所の判決を踏まえ、新たな調査計画に基づく鯨類捕獲調査を実施し、商業捕鯨の再開を目指してまいります。 第五に、東日本大震災からの復旧復興であります。 先日、宮城県に出張し、被災地における復旧復興の取組を視察してまいりました。先進的な漁港施設で復興の取組が進められる一方、いまだ水没する農地が広がる光景を目の当たりにし、震災復興への決意を新たにした次第であります。 食料供給基地である東北地方を一日も早く再生し、新たな農林水産業を力強く前進させるためのモデルとなるよう、単なる復旧にとどまらない将来を見据えた復興に取り組んでまいります。 原子力災害による課題も依然としてございます。引き続き風評被害対策や輸入規制の緩和、撤廃の働きかけを行ってまいります。 被災された方々の心情に寄り添い、全閣僚が復興担当大臣であるとの覚悟の下、全力で取り組んでまいります。 以上、農林水産行政に関する基本的な考え方を申し上げました。こうした施策を着実に推進するため、農林水産省の地方組織を見直すとともに、農林水産省所管の独立行政法人の統合等を行うこととしております。関連法案を本国会に提出することとしておりますので、今後、御審議をよろしくお願いをいたします。 農林水産政策の推進に当たっては、現場の生産者を始めとする多くの方々の御理解と御協力が不可欠であります。このためにも、施策の周知を丁寧に行い、関係者一体となって活力ある農林水産業を実現してまいります。 山田委員長を始め委員各位の一層の御指導、御鞭撻を賜りますようお願いを申し上げます。
○委員長(山田俊男君) 以上で所信の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十一分散会