内閣委員会 第18号
- 発言数
- 212 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2015/08/04
会議録
○委員長(大島九州男君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、田村智子君、井原巧君、豊田俊郎君及び蓮舫君が委員を辞任され、その補欠として山下芳生君、世耕弘成君、岡田直樹君及び林久美子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大島九州男君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島九州男君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に上野通子君を指名いたします。 なお、あと一名の理事につきましては、後日これを指名いたします。 ─────────────
○委員長(大島九州男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房すべての女性が輝く社会づくり推進室次長向井治紀君外十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島九州男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大島九州男君) 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。有村国務大臣。
○国務大臣(有村治子君) ただいま議題となりました女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 急速な少子高齢化の進展、国民の需要の多様化その他の社会経済情勢の変化に対応していくためには、自らの意思によって職業生活を営み、又は営もうとする女性がその個性と能力を十分に発揮して職業生活において活躍することが一層重要となっていることに鑑み、男女共同参画社会基本法の基本理念にのっとり、女性の職業生活における活躍を迅速かつ重点的に推進し、もって豊かで活力ある社会を実現することを目的として、本法律案を提出する次第です。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、女性の職業生活における活躍の推進に関する基本原則を三点定めております。 一点目は、自らの意思によって職業生活を営み、又は営もうとする女性に対する職業生活に関する機会の積極的な提供及びその活用を通じて、その個性と能力が十分に発揮できるようにすることを旨として行われなければならないこととしております。 二点目は、職業生活と家庭生活との円滑かつ継続的な両立が可能となることを旨として行われなければならないこととしております。 三点目は、女性の職業生活と家庭生活との両立に関し、本人の意思が尊重されるべきものであることに留意されなければならないこととしております。 第二に、政府は、基本原則にのっとり、女性の職業生活における活躍の推進に関する基本方針を定めることとしております。 第三に、内閣総理大臣、厚生労働大臣及び総務大臣は、基本方針に即して、事業主行動計画策定指針を定めることとしております。 第四に、常時雇用する労働者の数が三百人を超える事業主は、女性の職業生活における活躍の状況を把握し、改善すべき事情について分析した上で、事業主行動計画策定指針に即して行動計画を策定し、公表すること等としております。 第五に、国及び地方公共団体の機関等においても、事業主としての行動計画を策定し、公表することとしております。 第六に、常時雇用する労働者の数が三百人を超える事業主並びに国及び地方公共団体の機関等は、女性の職業選択に資するよう、女性の職業生活における活躍に関する情報を定期的に公表することとしております。 このほか、女性の職業生活における活躍の推進に関し、必要な事項を定めることとしております。 この法律の施行期日は、公布の日からとしておりますが、行動計画の策定等については、平成二十八年四月一日としております。 また、この法律は、平成三十八年三月三十一日限り、その効力を失うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要でございます。 政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第でございますが、衆議院において一部修正が行われております。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願いいたします。
○委員長(大島九州男君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員泉健太君から説明を聴取いたします。泉健太君。
○衆議院議員(泉健太君) ただいま議題となりました女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案の衆議院における修正部分につきまして、御説明申し上げます。 第一に、女性の職業生活における活躍の推進は、男女共同参画社会基本法の基本理念にのっとり行われるべきものであることを明確にするとともに、男女の人権が尊重される社会の実現を目的に追加することとしております。 第二に、女性の職業生活における活躍の推進は、職業生活における活躍に係る男女間の格差の実情を踏まえ、女性に対する職種及び雇用形態の変更等の機会の積極的な提供及び活用を通じ、かつ、性別による固定的な役割分担等を反映した職場における慣行が女性の職業生活における活躍に対して及ぼす影響に配慮して、その個性と能力が十分に発揮できるようにすることを旨として行われなければならないものとすることとしております。 第三に、女性の職業生活における活躍の推進は、家族を構成する男女が、男女の別を問わず、相互の協力と社会の支援の下に、育児、介護等について家族の一員としての役割を円滑に果たしつつ職業生活における活動を行うために必要な環境の整備等により、男女の職業生活と家庭生活との円滑かつ継続的な両立が可能となることを旨として行われなければならないものとすることとしております。 第四に、一般事業主行動計画を定め、又は変更しようとするときに把握する事項として、労働時間の状況を追加することとしております。 第五に、一般事業主行動計画を定めた一般事業主は、一般事業主行動計画に基づく取組を実施するとともに、一般事業主行動計画に定められた目標を達成するよう努めなければならないものとすることとしております。 第六に、特定事業主行動計画を定め、又は変更しようとするときに把握する事項として、勤務時間の状況を追加することとしております。 第七に、その他所要の規定を整理することとしております。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(大島九州男君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○上野通子君 自由民主党の上野通子でございます。本日は発言の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 安倍内閣発足以来、安倍総理は様々な場所で、そのスピーチの中で、女性の活躍推進についての強い意思を示してまいられました。もちろん、今回の施政方針演説の中でも、総理は、「私は、女性の力を強く信じます。家庭で、地域社会で、職場で、それぞれの場で活躍している全ての女性が、その生き方に自信と誇りを持ち、輝くことができる社会をつくり上げてまいります。」と強く明言されております。私は、全ての女性が活躍できる社会の実現に対して、本法案がその起爆剤となることを大変期待しております。 では、大臣に御質問させていただきます。よろしくお願いいたします。 まず、地方における女性活躍についてお伺いします。 第二次安倍内閣発足後、アベノミクスの効果もあり、女性の就業者数は平成二十七年四月時点で二千七百三十一万人となり、政権発足時の平成二十四年十二月と比較して七十八万人も増加しています。しかし、増加しているのは東京圏などの大都市が中心であり、地方はいまだ少ない傾向にあると言われています。 特に、都市部の中でも東京への女性の移住が多く、内閣府が住民基本台帳から分析した東京圏、東京、神奈川、埼玉、千葉で転入と転出の差である転入超過数を見ますと、二〇〇九年以降は女性より男性が多かったのに対し、二〇一四年は女性が約六万人、男性は約四万九千人と逆転しています。その大半は十五歳から三十四歳ということでしたが、また、いわゆる三大都市圏と言われる東京圏、名古屋圏、大阪圏、それを除く地方の転出超過数も同じ傾向で、二〇一四年は女性が五万六千人で、男性は約四万人でした。そして、十五歳から六十四歳の女性就業者数は、二〇一四年までの十一年間で東京圏で何と六十二万人も増え、ほかの地方では三十三万人減少しております。 以上のようなデータもあるわけで、このように地方から都市部へ移動する女性が大変多くなっていると私も感じておりますが、内閣府ではこの状況を、必ずしも都市部での仕事に憧れているわけではなく、就業機会が少ないことなどでやむを得ず都市部で就職している可能性もうかがわれると分析されておりますが、私も地方出身ですが、実際にはまだまだ働く場が少なかったり、また、そのために職も限られて大変少ないのが現状で、また、個性を生かして働ける場所がやっと見付かったとしても子供を預ける場所が少ないなどの声もあって、地方創生を推進している政府としてもうちょっと何とかしてほしいという声はかなり上がっている状況でございますが。 地方創生、これからどんどん進めていかなくてはならない、そんな中で、有村大臣、女性として子育てもしながら大変頑張っていらっしゃる。是非とも、地方と都市部における女性がどちらにいても活躍するために何とかならないか、また、その課題についてのお考えを是非ともまずお聞きしたいと思うので、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(有村治子君) 上野委員にお答えいたします。大事な問題提起をいただいたと思っております。 去年九月に地方創生と女性活躍という新しい大臣ポストが提示され、また部局ができました。その大きなきっかけの一つになったのがいわゆる増田レポートであり、そこに、注目しているのは、二十代、三十代という妊娠力が極めて高い女性の増減がどうなるかということでございました。そういう意味では、委員御指摘のとおり、地方創生と女性活躍というのは極めて深くリンクをした問題であり、どちらかが、一方を進めればいいという話では全くないことを自らに言い聞かせます。 そして、委員が御指摘のとおり、地方における女性の活躍を推進するためには、女性にとって魅力のある就業の機会が創出されて、そしてその能力を発揮できる環境という意味では、御指摘の子育て支援の増強ということも含めて整備をされることが急務だと思っております。 先ほど詳細な分析を御紹介いただきましたが、女性の就業率などを見ると、地域によって女性の置かれている状況が様々であり、その実情に応じた取組を支援することが極めて肝要になってくるというふうに思っています。 地域が一体となって女性活躍を推進していただけるように、地域女性活躍推進交付金などによる支援を行っておりますけれども、この六月に決定をいたしました女性活躍加速のための重点方針二〇一五においても、女性の地域における起業支援など、地域社会における女性の活躍ということにかなり意識をして、フォーカスをして進めていきたいと考えております。
○上野通子君 大臣、ありがとうございます。 やはり地域差があるということ、また地域によってもそれぞれのそこの特質、特性があるということで、限られた職業だけではやはり女性が輝けないという現状もあります。 内閣府の男女共同参画局の方では、女性のチャレンジ応援プランというのをもう既に地方へも発信してくださっていまして、その中でも、女性の視点を生かした町おこしの活動を広げますとか、女性のアイデアで地域を元気付ける起業支援をしますなどと、今までにないような女性の視点を重視したチャレンジにもいろいろと取り組まれてくださっていますが、今後も是非とも、地域ではいろんなことを考えていますが、それをまだまだ実現するまで至らないということもありますので、国の力も、国の支援もよろしくお願いいたします。 また、次の質問に入らせていただきますが、都市部でも地域でも、どこであっても女性が活躍する上では様々な問題とか様々な必要なことがございますが、その基盤となる重要な問題、その問題の幾つかの中で特に同じ女性として大臣が一番必要と、一番重要と考えていらっしゃることは何なんでしょうか。また、その理由についてももしお分かりでしたら併せてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(有村治子君) 女性が活躍する上で基礎、基盤となるものは様々あると思っておりますが、とりわけ女性の心身の健康、また健康が守られる社会的基盤を整備することは極めて重要だと考えております。 例えば、結婚、妊娠、出産、子育てという様々なライフステージ、ライフイベントによっても、妊娠によっても女性の体形やあるいは体調、ホルモンバランスということも極めて変動、変化が目まぐるしく、これはなかなか男性の視点だけでは女性の包括的な健康ということを捕捉することはかなわないと思います。そういう意味では、妊娠、出産あるいは更年期など、ライフステージによって異なる女性固有の、特有の健康問題に対応した包括的な研究なり支援なり啓発ということを行っていく必要があると考えております。
○上野通子君 ありがとうございます。 私も働く女性の一人として子育てもしてきたんですが、やはり健康が一番だというのを実感しました。大臣からもそういうお答えいただいて大変うれしく思いますが、男女を問わず、やはり健康でなければ輝き続けて職場で働くこともできないし、また家庭においても、お母さん、お父さんが元気でなければ、健康でなければ子供に対してもいい影響は決して与えないと思っております。 そして、男性には分からない女性独特の、特有の体の変化というのも年齢に応じてありますし、例えば妊娠、出産、そして更年期障害などもそうだと思うんですが、こう言いますと、いろんな方々から、そうはいっても女性の方が長生きしているんだから女性の方が元気で健康なんだろうというふうに言われる場合もありますが、確かに日本の女性の平均寿命は御存じのように八十六・六一歳、世界一長寿と言われているわけで、ところが、大臣も御存じのように健康寿命というものが人間にはございまして、この健康寿命、健康でいられる日本の女性の平均というのが七十四・二一歳なんですね。 つまり、その後の十三年間は、何らかの形で健康でない、また介護が必要とする、そういう女性が長生きしているということなんですけど、この女性の高齢者が使っている医療費というのが日本の医療費の何と三分の二ぐらいを占めているんじゃないかとも言われております。そして、この女性の健康寿命期間に使われる国家予算というのが大変多いということで、国も左右するような予算ですので、是非とも医療費を減らすという面でも、まず女性の健康寿命を延ばさなくてはいけないと私は思っております。 そのために、様々な健康被害の症状が出る前にそれぞれの年代に応じた女性健診や対策の強化を行えば、健康寿命、必ず延びるはずだと私は信じております。先ほど大臣おっしゃられた中で、女性の生涯を通じた包括的健康支援、これに取り組むのも大事なことだと私は思っております。そういうふうな思いを持たれるのは国会議員の女性の議員ほとんどだと思います。 そこで、現在、自民党、公明党を始めとする超党派の女性の方々が中心なんですが、女性の健康の包括的支援に関する施策を総合的に推進することを目的とした女性の健康の包括的支援に関する法律案を議員立法として提出させていただき、是非とも成立することを目指していきたいと思っておりますが、この議員立法、大事なものだと私は思いますので、この議員立法と本法案がセットになることでより女性が働きやすくなるのではないかと考えるところでございますので、本法案の成立と併せて、是非とも議員立法でこれから考えております女性の健康に対する包括的な法律案、こちらの方の御支援もよろしくお願いいたします。 次に、健康の問題と同じぐらい、これも女性の問題でもあり、もしかしたら男性にも関わってくる重要な問題として、長時間労働、そして生活スタイルの改善ということがあると思います。 働く女性にとっては、長時間労働は大変大きな問題となってきます。特に、結婚されて、出産されて、育児されると。その期間、働くということ、それをまた理由として早く会社を退社させていただくとはなかなか言いづらい。そういう現状がまだまだある中で、そればかりでなく、その時期に集中してストレスとか我慢が体に掛かって脳や心臓疾患を発症するリスクが高まるというのも医学的にも知られているということで、これは男女を問わずですが、あるそうですし、また、男性の長時間労働も女性にも大変関係して、家庭に男性が早く帰ってくる、これに協力していただければ女性の負担もなくなるのではないかと思っています。 女性の労働時間、この問題というのは本当にきちんとやらなければ達成できない、短縮できないと思っておりますが、こうした長時間労働を打破するため、政府として、今年度、朝型勤務と早期退庁のゆう活、国会議員の先生方もお聞きになったことあると思うんですが、ゆう活というのは、夕方、悠々と、有意義に、友人と、家族とゆっくりとする時間をつくることということの意味も含めてゆう活なんですが、これを国民運動として展開しているところということです。働き方の意識改革の観点からも大変いい取組だと私も思っているんですが、是非ともこれからも積極的に進めていただきたいと思います。 さらに、この取組の一つとして、国家公務員について、七、八月をワークライフバランス推進強化月間として原則全ての府省等でゆう活を実施しているようですが、さて、取組から一か月を経過した現在の取組状況、またその効果について有村大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 先進国やOECDなどの国際機関の調査から見ても、日本のこびりついた長時間労働というのは際立っております。その長時間労働の是正など、働き方を改善していくというのは安倍内閣が掲げる重要な課題です。その一環として、今御紹介をいただきました、出勤時間を早めて退庁時間も早めていく、あるいは民間であれば退社時間を早めて、その夕方、家族や友人、自己研さんのための時間を生み出していくということ、官民を通じて国民運動として始めております。 この取組は、元々一部の民間企業で先行的に行われてきました。国家公務員のゆう活については、今年の七月、八月の二か月を通じて全国で約二十二万人が取り組む、そういう規模というふうに認識をしております。特に、霞が関近辺の本省内部部局においては、八割弱の職員である約三万人が少なくともその七月、八月の月間に数日なり参加するという見込みであります。 月間の初日となる七月一日においては、本省内部部局の約四万人の職員のうち五割強、約二万人がいつもより一、二時間早く出勤をし、そのうちの約六五%の職員が四時台や五時台に定時退庁したところでございます。また、職員四万人のうち九割弱が夜八時までに退庁をいたしました。ゆう活実施前と比較しますと、八時までに退庁できなかった職員が約六割、約七千人減少した計算となります。なお、このゆう活の期間終了後には、退庁の状況やあるいは実施後の職員の意識の変化や満足度についてもフォローアップを行います。 委員御指摘のとおり、このゆう活というのは大事な取組でありまして、政府としても一過性のイベントとして終わらせないと、これを官民挙げて、日本の働き方、なかんずく長時間労働の是正につなげられるように、このゆう活も、持続可能性ということをしっかりと肝に置きながら、この経過またその功罪ということをしっかりモニタリングしていきたいと考えております。
○上野通子君 ありがとうございます。ただいまの御答弁で、ゆう活はまずうまくスタートしたんじゃないかなと実感しているところでございますが。 国家公務員の皆さんにお聞きしたところ、女性の職員の皆さんは、ゆう活、大変助かるという御意見もありましたが、男性の職員の皆さんは、早く帰るということに慣れていないので、その間の時間をどう使おうか、早く家に帰るのもなんだから、本当に困るという方々もまたいらっしゃいまして、これが定着するまでになかなか意識を変えるということ、大変じゃないかなというのも実感したところでございます。 そして、今具体的なお話も多少ありましたが、あと何点かお聞きしたいのは、特に公務員の方々でも共働きの家庭が多いような気がいたしますが、保育園の預かり時間の柔軟化について更にまた取組をしなきゃならないんじゃないかという点、また、来年以降どのような形でこれ実施していく予定なのか、分かる範囲でよろしいんですけれども、さらに更問いさせていただきたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 民間企業に関しての朝型勤務の御協力については、本年四月に、日本経済団体連合会、経団連に対して、厚生労働大臣及び経済産業大臣連名の要請書を手交していただきました。また、主要な労使団体への要請も行っております。加えて、各都道府県の労働局から、各地の主要企業、団体等への直接的な働きかけを行っております。また、こういう働きかけを通じて、ゆう活を実施する民間企業の取組事例、好事例も収集し、広報をしているところでございます。 子育て中の世帯にとっては、ゆう活がいいのかどうかということは保育所にも関わってくるところで、賛否両論が実際に出ています。保育所の開所時間については、本年四月に、厚労省から地方公共団体を通じて保育所に対して、必要に応じて開所時間の前倒しや延長保育を行うよう要請を行っており、御協力もいただいている次第でございます。 やはり、キーワードは持続可能性だと思っています。我が国全体の働き方改革を進める契機ということで、今年だけの取組ではありません。国家公務員の方々に聞いてみますと、結婚して子供を授かってこの十年で、ゆう活の七月、一日目に初めて家族全員で、有休とか半休とかを取らずに平日の勤務をして、家族で夕食を初めてこの十年で食べましたという報告を聞いて、やはり初めてということ自体に愕然といたしましたし、こういう働き方を強いているという日本のあしき慣行は乗り越えていかなきゃいけないというふうに意を強くするところでございます。
○上野通子君 ありがとうございます。 国家公務員だけで進めるのではなく、全国レベルで意識改革をしていくこと、民間にも御協力いただくことがやはりこれから一番の重要なポイントだと思っております。男性も女性も意識を変えて、家庭も大事にするということ、これも共に輝いて働き続けられるということだと私は思っております。よろしくお願いいたします。ありがとうございます。 次に、多少具体的な質問に入らせていただきたいと思います。優良企業の認定基準について、今日は厚労政務官に来ていただいています、よろしくお願いいたします。 本法案の第九条では、女性の職業生活における活躍の推進に関する取組の実施状況が優良である企業を認定することができるとしております。企業にとって、女性の活躍推進への取組が優良と認められ、これを外部に示すことができることは、消費者へのPRや女性求職者の獲得においても大きな強みとなると思います。そのため、認定基準には特に注目が集まるところではないかと予想されますが、想定される認定基準又はその検討状況についてお聞かせいただければと思います。
○大臣政務官(橋本岳君) 御指摘いただきましたように、本法案におきまして、女性の職業生活の活躍の推進に関する取組の実施状況が優良なものであること等の一定の基準を満たす一般事業主について、国が認定する制度を設けることとしております。その一般事業主の認定基準につきましては厚生労働省令で定めることと法案ではしておりまして、今後、労働政策審議会において審議をしていただき、その御意見を踏まえて決定することとなります。 審議会での検討に当たりましては、女性の活躍状況の水準と取組による改善度合い、あるいは伸びの両面で評価を行うことや、業種、企業規模の実態に応じてその努力を適正に評価すること等の方向性を考えておりまして、より多くの事業主の取組促進につながるように議論を深め、そして、法案が速やかに成立をしたらという前提ではございますけれども、例えばこの秋ぐらいには具体的にお示しをできるように検討を、効果的な認定基準を設定してまいりたいと、このように考えております。
○上野通子君 ありがとうございます。 私が想像するに、この認定制度というのは、次世代育成支援対策推進法の中にくるみん認定という制度があるんですが、これに似ているのかなと思うんですけれども、政務官はどう思われていますか。
○大臣政務官(橋本岳君) 御指摘いただきましたように、次世代育成支援対策推進法に基づいて既にくるみん認定制度というものがございまして、これは、仕事と家庭の両立を支援するという観点から、やはり同じように取組が進んでいる企業に対して認定を行うというものでございます。 ただ、強いて言えば、例えば男性の育児休業の促進といったような形で、男性も女性も家庭と仕事を両立させようという観点に立っているというようなものでございます。 今回の女性活躍推進法案に基づく認定制度は、職場において女性の活躍を推進するという観点から認定を行うものでございまして、もちろん仕事と家庭の両立という観点もあろうとも思いますが、同時に、採用、配置、育成、昇進など幅広い雇用管理上の取組などについて評価をし、認定を行うものでございまして、そういう意味でやや制度の趣旨が異なる点がありますが、いずれも女性の活躍の推進に資するものということで考えておりまして、両方の制度相まって、企業にとってもあるいは働く女性の方にとってもやる気や励みにつながるような制度にしたいと、このように考えているところでございます。
○上野通子君 ありがとうございます。様々な制度を大いに利用していただいて、職場の中でますます女性が輝けるような状況になることを期待しております。 最後になりますが、一般事業主行動計画について御質問させていただきます。 この一般事業主行動計画においては、状況を把握し、分析した上で、目標を定める必須四項目というのがございます。女性採用比率、勤務年数の男女差、労働時間の状況、そして女性管理職の比率、この四つのことを必須項目としたことで特に改善が期待できる点は何でしょうか。 また、労働者数三百人を超える企業における計画義務付けと三百人以下の企業への努力義務となっているわけですが、中小企業においても一社でも多くの企業が積極的に計画策定に取り組んでいただいて、この取組の支援を進めていくことが重要であると考えております。 政務官の御見解をお伺いします。
○大臣政務官(橋本岳君) まず、四項目の必須項目についてでございますけれども、行動計画策定の際の状況把握項目については、女性の活躍に向けた課題のうち多くの企業に該当する課題である四項目を必須項目とさせていただきました。 これらの項目を把握することによりまして、女性が適切にまず採用されているか、採用の段階でどうなのかということ、それから女性が継続して就業できているか、採用がたとえ同じように男性、女性、区別なく採用されていても、女性の方が辞めやすいというんだったら、それはそれで一つの問題がある、辞める方が多いということであれば何か問題がそこにあるのかもしれないということ、それから男女を通じて長時間労働があるかないか、さらに女性が適切に登用されているか、管理職などにですね、昇進で差があるのかないのか、そうした点が明らかになることで、その企業の採用、継続就業、登用といった各段階において、女性の活躍に向けた課題がどこにあるのかということを効率的に把握することができるものと考えております。 要するに、企業によって様々な段階でどこに課題があるかというのは違うかもしれません。そこを四つの項目でどこら辺が課題なのかを把握できるようにしたいということでございまして、各企業が自社の実態を十分に把握して、これらに係る課題を解消するための取組を行うことによりまして様々な格差の実質的な縮小を進めることができるものというふうに考えておるわけでございます。 そして、中小企業においてということでございますけれども、今回の法案では、事務負担等を勘案いたしまして三百人以下の中小企業に対しては努力義務ということにしておりますが、当然ながら、中小企業におきましても同様の取組を進めていただきたいというふうに考えております。 このため、中小企業に対しましては、平成二十七年度において、行動計画策定の前提となる女性の活躍状況の把握や課題分析に活用できる支援ツールの開発、あるいは助成金による支援を実施する予定でございまして、御指摘もいただきました、踏まえまして、様々な支援を通じ中小企業を含めた社会全体の女性の活躍を推進してまいりたいと考えております。
○上野通子君 政務官、ありがとうございました。 この法案が成立しましたら、恐らく地方の期待して待っている女性たちが、ますますやる気と、そして元気に仕事場で働ける、そういう状況をつくり出せるものと私は思っていますので、最初にお話ししたように起爆剤となることを大変期待しておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(大島九州男君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、世耕弘成君が委員を辞任され、その補欠として高野光二郎君が選任されました。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(大島九州男君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○林久美子君 民主党の林久美子でございます。本日は、この内閣委員会において質問の機会をいただきまして、どうもありがとうございました。 本日は、女性活躍推進法案を中心にお伺いをしてまいりたいと思います。 有村大臣も私も滋賀県の出身でございますし、共に子育てをしながら議員として仕事をさせていただいているということで非常に共通点も多く、そういう大臣でございますので、是非本日は前向きな御答弁をいただきますように、まず冒頭お願いをさせていただきたいと思います。 では最初に、本会議では指摘にとどめさせていただきましたが、トイレについてお伺いをしたいと思います。 大臣は、女性が暮らしやすくなる空間づくりへと転換する象徴としてトイレを挙げていらっしゃいます。唐突感がございまして、様々なところから様々な意見が寄せられている、様々な戸惑いの声が上がっているというのも大臣は御理解をいただいているかと思いますが、私自身も正直言って激しい違和感を覚えました。 まず、なぜ女性活躍の象徴にトイレを選ばれたのか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 林委員にお答えをいたします。率直な、大事な御質問をいただいているというふうに認識をしています。 まず、女性の活躍はトイレからというような論理の飛躍のある荒っぽい議論は、マスコミフルオープンの内閣府の「暮らしの質」検討委員会でも一度もなされていませんし、私もそのような主張をしたことは一度もありません。 やはり、議論というものはフルオープンにしているんですけれども、女性活躍という大臣職にある者がたまたまトイレのことも心して一生懸命取り組んでいるというのが実態でございまして、女性活躍だからトイレをやっているというような荒っぽい議論の結び付けをやったこともありませんし、また、女性の化粧直しをする空間としてのトイレということが議題になったことも一度もありません。 なぜトイレかというところでございますけれども、例えば、東日本大震災でライフラインがほとんど全て決壊をしたときに、仮設のトイレになりまして水洗トイレではなかった状況の中で、男女が混合のお手洗いになったとき、例えば生理中の女性が鮮血になったその後、水洗トイレを使えないと、その後にすぐ男性が入ってくるという中で大変心理的にも負荷が掛かったという現場の偽らざる声が出てまいりました。 そういう意味では、女性と防災という観点の日本のこの教訓で、まずは被災地において、その避難所においても、女性が安心できる授乳室や、あるいはトイレを男女別にしてほしい、そして物干しも女性の下着が干せるような空間を別々にしてほしいということを、世界に先駆けてこの三月に発信をしていきました。 また、先月起こりました、残念ながら起こってしまいました小学校六年生の奈良での女児連れ去り事件も、人目に付かない公衆女性トイレで起こりました。そういう意味では、個室ゆえに犯罪や事件現場になりやすいというトイレのところに、なぜ女性が公衆トイレを使われたがらないのかというのは、単に汚い、臭いというだけではなくて、盗撮など本能的に身の危険を感じるというところが実態としてアンケートからも出ています。 そういう意味では、男女共に、お手洗いという必ず誰もがお世話になるトイレの空間ということを、安全性を確保したい、そして建設業やあるいは運輸業など、今まで女性が入ってこなかったところに女性の進出が進んでいますが、その女性の多くは、男性のトイレが急に男女兼用になって、男性が立ってしておられるその後ろを縮こまって無理やりその男性トイレに入っているという現状がありますので、やはり鍵の付いた更衣室、あるいは三交代でやっているところには鍵の付いた寝室、それから男女別のトイレを設けていただきたいと。あるいは防災とか、トイレに関しても男女共同参画社会の視点を入れてほしいということを真摯に訴えている、そういう次第でございます。
○林久美子君 御丁寧に答弁をいただきまして、ありがとうございました。 私もこの「暮らしの質」向上検討委員会第一分科会の取りまとめ等々も拝見をさせていただいておりますし、それに添付されている被災直後のお手洗いの様子も写真でも拝見をいたしました。しかし、ジャパン・トイレ・チャレンジというのは、この取りまとめによると、清潔性、快適性、安全性を向上させるということに加えて、外交、成長戦略、防災、地方創生の観点からも重要だと。大臣は、トイレ大臣と呼んでいただいて構わないということまでおっしゃっているわけでございますから、私はその真意を確認をさせていただきたかったということでございます。 ただ、そのお手洗いにまつわる様々な大臣の思いについてはお聞かせをいただきました。その中で、これを今後具体的に、今トイレ大賞の募集などもなさっていますけれども、女性活躍加速のための重点方針二〇一五でも、今後毎年六月に決定して、毎年各府省の概算要求に反映してもらうんだと。どこの省でどの程度の予算でどんな事業をこのトイレについて大臣は要求してもらおうというふうに全体のビジョンを考えていらっしゃるのか、お聞かせください。
○国務大臣(有村治子君) あくまでもお手洗いというのは男女共の、暮らしの質を高めるという一環でございまして、その予算も各省庁に委ねられております。 ただ、高齢社会ということで、皆さん、膝が痛いなどで和式トイレは勘弁してくれ、洋式トイレの割合を増やしてほしい、また車椅子が入るだけのドア、横幅が設定されていないなど、共通化をしたらかなり全国のトイレが、公衆トイレが楽になるのにというところがございますので、そういう問題意識は関係省庁と働きかけています。 御紹介いただきましたように、インバウンドの外国の方からも、ボタンが多過ぎてどれを押せばいいのか分からないという率直な御視点、あるいは目の不自由な方に、どこにボタンがあるのか、その高さと位置を調整してくれないと手探りでは分からぬという率直な御意見もいただいております。 また、男性、女性がお手洗いに掛かる時間がそもそも違うので、大きなスタジアムでのスポーツイベントや音楽会で、男性のトイレだけは流れがいいけど女性だけが長蛇の列になるというところがございますので、そこは二〇二〇年のオリパラに向けて、単なる一過性のトイレ大賞というのではなくて、これからのインフラで、男女が共に、一緒に出てこられるようなそういうバッファーゾーンや、あるいはトイレの数を男女同じ数というのではなくて、女性が円滑に出てこれるようなそういう動線にしていただきたいということを国交省に働きかけている次第でございます。
○林久美子君 何もトイレをきれいにすることを否定しているわけではないんです。それはどういう公衆の場であっても、これはお手洗いに限らずですけれども、非常に光の差し込み具合が悪いとか、雑草が生い茂っているとかいう場所はやはり誰にとっても気持ちのいいものではないですし、時には犯罪の温床になるかもしれないし、外国からお客様が来られたときには非常に不快な思いをさせるかもしれない。それは、日本全国どこでもきれいであるにこしたことは私はないと思うんですね。 しかしながら、なぜその限られた予算の中で今回このトイレを選んでいらっしゃるのかなという点においての疑問というのはやっぱりどうしても拭えないわけであります。先ほどもゆう活のお話がありました。その試み、意気込みはいいのだと思うんですが、多分大臣も御存じのように、実際にゆう活使えない人がいっぱいいたわけです。特に子育て中のお母さんたちが、保育所が早くに開かなくて、本当にゆう活を活用してもらいたい方たちが実はそこから置き去りにされてしまっている。 そういう意味においては、このトイレ大賞で国民のムーブメントを醸成するんだというお話ではありますけれども、女性活躍のテーマに今取り上げるよりももっとほかに私はやるべきことが女性活躍のためにはあるのではないかということを御指摘をさせていただきたいというふうに思います。 では次に、この法案の具体的な内容についてお伺いをしたいと思います。 この法案は、今大臣の御答弁にもありましたけど、国交省とか厚労省とか様々な省庁と連携をしながら、特命担当大臣というのはある意味ではそれをすごく束ねていく役割なんだと思いますけれども、その分、各省にがんじがらめにされるところもあるのかもしれませんが、でも、やはりそれは、有村大臣が女性活躍担当大臣になられた意味というのは、まさに子育てをしながら女性として仕事をしている、その大臣のリーダーシップにやっぱり非常に期待があるんだと思うんですね。ですから、そこはやや強引にでも大臣には引っ張っていっていただきたいというふうに思います。 まず、今回の法案で、本会議質問でも御指摘させていただきましたが、状況把握、分析、行動計画の策定が義務付けられているのは従業員三百一人以上のいわゆる大企業のみということです。一方で、従業員が三百人以下の中小企業では努力義務になっていると。今回の義務規定の対象になるのは全企業のうちの僅か〇・四%、女性労働者数全体のうちの三六・七%にすぎないというのが現実でございます。 しかし、実際には企業の規模が小さくなるほど女性雇用者の比率が高くなってくるわけで、事業者の事務的な負担という問題もあるんですけど、やっぱりこれは、先ほどの御指摘もありましたけど、中小企業の方にもその趣旨を御理解をいただいて行動計画を策定していただくべきではないかと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 御指摘のとおり、中小企業を始めとして、女性活躍推進のための取組の裾野を広げて全国展開をしていくことはとても重要なことだと認識をしております。 中小企業における行動計画策定の将来見込みを明確に予測することは難しゅうございますが、例えばこの法案と同じように中小企業に対して行動計画策定を努力義務としていた次世代育成支援対策推進法においては、平成十七年には約五百社の御協力をいただきましたが、五年後の平成二十二年には約二万四千社の中小企業が子育て、次世代支援に対しての計画を策定しているというふうに、大幅な伸びがありました。そういう意味では、本法案に基づく行動計画についても同様の取組を期待したいですし、同業、あるいは同じ地域の他社、あるいは同じ規模の会社がどのようにこの女性活躍に取り組んでいるかということを見える化していって、そして、いい意味で、我が社も出さなきゃといういい意味での健全なプレッシャーということを社会全体で促していくことができればというふうに思っております。 中小企業の支援としては、例えば厚生労働省さんにおいて、各社の女性活躍の状況把握、課題分析支援ツールの具体的な開発や、あるいは助成金による支援の実施を予定しております。これらの支援を通じて中小企業を含めた社会全体の女性活躍が推進していく、またそれを加速させることは委員御指摘のように極めて大事な側面だと認識をいたしております。
○林久美子君 少し先取りをしてお答えをいただいたかと思うんですが、次世代育成対策推進法を実例に挙げていただいて、平成二十二年には二万四千社が取り組んでくださっているという御答弁でございました。しかしながら、全企業というと四百十万社あるわけで、大企業はこのうちの〇・四%ですから、もうほとんどが中小零細企業ということを考えると、この二万四千社という数字はまだまだ残念ながら不十分なんだと思います。同様のペースで行動計画の策定が進んだとしても、それはまだまだ女性労働者が安心して働くことのできる環境には程遠いのではないかと私は懸念をいたします。 そのときに、今助成金のお話もいただきましたけれども、実態把握とか行動計画を策定するのに当たって、やはりかなり事務的にも大変なんだと思うんですね、中小企業って。人に余裕があるわけじゃないですし、そういうことの専門家を抱えるほどの余力も多分ないんだと思います。 具体的にはどういう方たちがサポートに当たられるのかと。これ、法案の中にも、「国は、」「一般事業主行動計画を策定しようとする一般事業主又はこれらの規定による届出をした一般事業主に対して、一般事業主行動計画の策定、労働者への周知若しくは公表又は一般事業主行動計画に基づく措置が円滑に実施されるように相談その他の援助の実施に努めるものとする。」という記述があるわけでございますけれども、具体的にはどういう方がサポートに当たられるんでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 御質問として認識をしておりませんでしたけれども、大事な御指摘だと思います。 中小企業においては、今先生がおっしゃったように、やはりマンパワーも限られている、そしてノウハウの蓄積というのもなかなかに厳しいという中で、例えば委員の御地元の滋賀県においては、社労士の先生方が中小企業の経営者また実務者の方と相談をしていただいて、そして中小企業の中において休暇を取りやすいようにするというような、あるいは女性が短時間でも管理的な職業に就けるようなそういうコンサルテーションをするとか、きめ細かなコンサルテーションをするところに都道府県を通じて支援をしていきたいというふうに考えております。
○林久美子君 ちょっと違うんですね。昨日、私ちゃんと質問通告出していますし、この点については内閣府にもはっきりお伝えしましたよ。これ、大臣に伝わっていないとしたら大きな問題だと思いますよ。 私が期待した答弁は違うんです。都道府県の労働局の雇用均等室が対応するというふうに伺っています。違いますか。
○国務大臣(有村治子君) 各地においてはさようでございまして、労働局のことも、済みません、労働局の御質問だという認識をしておりませんでした。おわび申し上げます。 各中小企業ということそのものではなくて、まさに新法を施行するに当たって、労働局ということでは、各都道府県での行動計画の策定等に関する相談は、各労働局の体制を整備した上でそのコンサルテーションに当たっていただく、実態に合わせてきめ細かい支援をしていただくというふうに考えております。 そもそも、このようなことは厚生労働省において、法改正を契機とした業務の質的変化というものがありますから、労働局の体制整備に努めてきた、そしてこれからも努めていただきたいというふうに思っております。 この労働局の体制整備を強化していくというのは、私どもの、先ほど委員がおっしゃったように、女性活躍という担当として、女性活躍加速のための重点方針二〇一五にも明記しておりまして、厚生労働省と連携をして、その体制を強化していただくように、私どもも引き続きこの強化体制のモニタリングをしていきたいと考えております。
○林久美子君 これ、昨日も質問通告をいたしましたが、都道府県の労働局、一か所当たり大体雇用均等室の職員は何人いるか、あるいは、さらには全国で均等室の職員がどれぐらいいらっしゃるか大臣は御存じでしょうか。これはもう事前に内閣府とやり取りをしている内容ですから、通告もいたしております。
○国務大臣(有村治子君) 労働局の定員は二万一千百五十四人と認識をいたしております。
○林久美子君 じゃ、私の方から御説明いたします。 都道府県の労働局の雇用均等室は全国で職員は二百二十人です。定員が二万一千百五十四人で二百二十人だとしたら、これは大問題。非常勤が更に六百人。一か所当たりの正規職員は四人ほどなんです、四人ほど。 さらに、もう私の方で申し上げますけれども、例えば私の地元の滋賀県の労働局の雇用均等室の職員は四人です、四人。対して、従業員三百人以下の企業数は、滋賀県だけでも四万一千四百五十四社です。となると、単純計算でいけば、一人当たり一万社以上をサポートしなくちゃいけないということになるわけです。これ、滋賀県だけじゃないんですよ。東京都でも職員は十三人です。中小企業数は、東京はやっぱり四十六万四千八百十社もある。同じぐらいの割合で面倒を見なきゃいけない。 だから、多分大臣は先取りで先ほどお答えいただいたんだと思いますけど、今のこの体制じゃ、幾ら中小企業にこの行動計画を作ってもらうんだ、サポートするんだと言ったって、できないんですよ、できない。だから、そこをしっかりと体制強化をしなくちゃいけないということなんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 御指摘のとおり極めて大事な御指摘をいただいておると思います。 同時に、御党も含めて、国家公務員の定員・機構、定員数ということは、厳格な管理がなされています。その中で、各省の各員も、地方部局も含めて、精いっぱいの仕事をして、定員を毎年毎年千人純減しなきゃいけないという中で仕事をしています。 そういう意味では、御紹介いただいたように、東京でさえ十三人、また滋賀県では四人の体制でございますけれども、その詳細に関しては、委員も御理解の上で御質問されていると思いますけれども、私は、女性活躍という点で各省庁の取組に横串を刺します。けれども、同時に、それは各省庁の権限や方法やあるいは権能に対してそれをオーバーライドしていいというわけではございませんので、質問は厚生労働省にその詳細のことをただしたいということであれば質問をしていただきたいと思います。答え得る限りのことで私は答えてまいります。
○林久美子君 お立場はよく分かりますが、この法案の担当大臣は有村大臣ですから、有村大臣ですから、そういうことを言ってしまうと、そうしたら、じゃこれは厚生労働大臣の塩崎大臣が所管すればいいということになるんじゃないかと思いますけど、これちょっとどうですか。
○委員長(大島九州男君) ちょっと、速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(大島九州男君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(有村治子君) 委員長の御指摘をいただいて、答え得る限りのことを答えてまいります。 厚生労働省のその実施、今後やりたいことということは厚生労働省にお聞きいただきたいですが、当然その動きをウオッチしていますし、二〇一五の女性重点方針においても、ここの体制を強めるということを私の部局において明記をしておりますので、この実施に努めてまいりたいと存じます。
○林久美子君 大臣、私は、特命担当大臣の大変さというのは一定理解しているつもりです。だから冒頭申し上げたんです。いろいろ御苦労あるかもしれないけれども、リーダーシップを発揮いただきたいと言ったのは、それがあるからなわけです。 担当大臣の有村大臣が、いろいろ関係省庁があるからそこを乗り越えられないということを言ってしまったら、全国でこの法案に対する期待を寄せている人たちの、女性の期待を裏切ることにやっぱりなってしまうわけですよ。子育てしながら議員活動して大臣を務めていらっしゃる有村大臣だからこそ寄せられる期待は私は大きいんだと思う。 だから、そこはちゃんと力強く、もうある意味ではけんかしてでも、現場がこれじゃ対応できないんだと、厚労省しっかりやってくれと大臣のリーダーシップで私は言っていただきたいし、衆議院の附帯決議でも、「その実効性を確保するため、労働者又は企業からの相談等に迅速かつ的確に対応できる体制の強化を図るものとすること。」とわざわざ入っているんですから、是非これを発射台にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 では次に、非正規雇用者への対応について伺います。 我が国の女性労働者のうち、非正規雇用者の方がおよそ一千三百万人、割合にして五三・九%と半数を超えています。この非正規雇用の皆さんの場合は、教育訓練の受講率が正規雇用の職員の方の半分程度になっている現状もありますし、仕事内容、賃金のみならず、キャリアを重ねていくチャンスすら奪われているというのが現状だと思います。 この女性活躍推進法は、全ての女性、まさに全ての女性が活躍するチャンスを得られるようにするんだということがその本来的な目標であると考えます。衆議院の審議において修正もなされましたし、非正規労働者の待遇改善のためにガイドラインの策定を検討するということが附帯決議にも盛り込まれました。 とはいえ、その四項目の中にも雇用形態の状況は入っていませんけれども、この雇用管理区分、正規なのか非正規なのか、そういうどういう状況なのかということの視点がやっぱり全体として弱いと。この法案に基づく取組というのは、実態がちゃんと分からなかったら実効性のある取組が行えないというのが私はある意味で特徴だと思うわけです。そう考えますと、この非正規労働者も含めた実態を把握できなかったら、まさに女性労働者の半分が効果を受けられない、半分は切り落とされてしまうということになるわけでございますので、やはり雇用管理区分ごとの実態を把握すべきであるというふうに思います。 有村大臣、これ、検討するではなくて、把握するかしないか、二つに一つの話だと思いますので、明確にお答えをいただければと思います。
○国務大臣(有村治子君) この法案に基づく女性の活躍状況の把握については、昨年九月の厚生労働省労働政策審議会の建議においても、御指摘のとおり、雇用管理区分ごとに、これは例えば職種とか資格とか雇用形態、就業形態等の区分でございます、その労政審の建議においても雇用管理区分ごとに把握する必要性について更に議論を深めることが適切というふうに指摘をされています。 雇用管理区分ごとに実態が異なる可能性がある項目で女性の活躍に向けた課題の分析の観点から有用だと考えられる場合には、それぞれの雇用管理区分ごとに状況を把握することが効果的だと私も考えております。法案が成立した際には、こうした点も踏まえて、厚生労働省において更なる議論が労政審通じても進められるものだと認識をしています。
○林久美子君 恐らく厚労省さんは検討するという話をされるんだと思いますので、是非これ有村大臣の方からしっかりと押していただきたいと思います。 非正規雇用の女性に関しては、さらに育児休業が取りにくいという指摘があります。民間で働く有期雇用労働者の女性の育休取得要件はかなり厳しいものとなっておりまして、育児・介護休業法の第五条には、子の一歳の誕生日以降も引き続き雇用されることが見込まれることというふうになっておりまして、一歳まで雇用が継続される見込みというのがなければ育休が取れないと。しかも、その見込みというのは、本人が続けさせてもらえるわというよりも、むしろ恐らく雇用する側の使用者の意思で決まってしまうという現状があるわけです。 この要件は設けられてから既に十年が経過をしておりまして、いまだ現場では理解が進んでいませんし、条文も非常にだから分かりにくいというのが実態だと思います。この際、非正規の労働者もきちっとこの育児休業を取ることができるように、これは育児・介護休業法の法律改正をすべきであると考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 大事な問題提起だと私も認識をしております。働きたい全ての女性が安心して育児休業を取得して、出産や育児などのライフイベントにかかわらず働き続けることができる社会を実現していくことが枢要だと考えております。 非正規雇用の有期契約労働者の育児休業の制度が進んでいない理由としては、委員もおっしゃったように、やはり分からない、一定の要件を満たせば育児休業を取得できることそのもの自体が知られていないこと、また、制度が利用しやすい職場環境にないことなどが挙げられます。このため、先ほどから御報告をしております女性活躍加速のための重点方針二〇一五においてもこの点ということを取り上げ、非正規雇用労働者に対する育児・介護休業制度の周知の徹底、また、例えばその方々において代替要員を確保するための資金援助をするなど、助成金の資金等による利用環境の改善を推進してまいります。 加えて、企業がこの法案に基づいて行動計画を策定する際、必要に応じて有期契約労働者が育児休業制度を利用することを促進する方策を計画に含めることも期待をして、厚生労働省とともに歩みたいと考えております。 有期契約労働者の育児休業取得要件については、厚生労働省の研究会において現在まさに議論が行われておりまして、文字どおり近々報告書が取りまとめられるという、そういうあんばいになっております。そういう意味では、厚生労働省において適切に対応されるものと、その内容に期待をしている現状を御報告させていただきます。
○林久美子君 厚労省にとってもこの育児休業制度というのはまさに非常に重要なテーマなんだと思います。 政務官、よく聞いていただいていますので、是非、この非正規の有期雇用労働者の取得要件、緩和の方向で見直していただけないですか。
○大臣政務官(橋本岳君) 現在、先ほど有村大臣から御答弁がありましたように、その研究会において議論されておるところで、近々取りまとめるところでございまして、今の御指摘も踏まえてしっかり検討をさせていただきたいと考えております。
○林久美子君 検討をと皆さんおっしゃるんですけど、検討し続けて十年来ているわけですから、そこしっかりと胸に刻んでいただきたいと思います。 先ほどちょっと有村大臣お触れになられましたが、女性活躍加速のための重点方針二〇一五では、マタニティーハラスメント防止に関する法改正について、次期通常国会における法的な対応を含めた取組強化という記載がなされました。非常に有村大臣はマタハラについて熱心に取り組んでいただいていて、感謝をしたいというふうに思いますが、マタニティーハラスメントというのはいわゆる妊婦さんに対するハラスメントということでございますが、妊娠、出産に対する不利益な取扱いの禁止は雇用機会均等法で規定されているし、育児休業などによることに関しては育児・介護休業法に規定をされていると、この二つの法案に関わるということでございます。 ということは、大臣がお示しになられた法的な対応というのは、マタハラを防止するために男女雇用機会均等法と育児・介護休業法を改正するんだという理解で、大臣、よろしいでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 女性の活躍を推進するためには、その大前提として、いわゆるマタニティーハラスメントを始めとするあらゆるハラスメントを根絶するゼロトレランスの社会をつくっていくことが基盤になると私も考えております。このため、六月に決定しました女性活躍加速のための重点方針二〇一五に御紹介いただきましたとおり明記をさせていただきました。今後、厚生労働省において、次期通常国会への法案提出を含め検討が行われています。 これから検討を進めていくということで、次期通常国会に何らかのハラスメント、マタニティーハラスメントを撲滅していくための強化ということをこれから議論をしていくところでございますが、お尋ねのところの検討も含めて、より実質的な効果が高まるようなことを厚生労働省とともにやっていきたいと考えております。
○林久美子君 済みません、私が伺ったのは、この二法案を改正するという理解でよろしいんですかということを伺ったんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) さようでございます。
○林久美子君 ありがとうございます。是非しっかりとした改正を行っていただきたいと思います。 一方で、セクハラとマタハラを別々に対応するのではなくて、やっぱり一元的に対応できるようにすべきではないかと思うんですね。衆議院でも同様の議論が行われたんですが、一応政府としては、セクハラは労働者間の言動である、マタハラは事業主による不利益な取扱いということで御答弁をいただいておりました。では、労働者間で、マタハラは事業主の不利益取扱いとなっていますが、労働者間でマタハラがあった場合というのは、現行法で禁止の対象にはならないんでしょうか。
○大臣政務官(橋本岳君) なりません。
○林久美子君 そうなんです、ならないんです。ならないので、これでは非常に困ると。 実際に、産後職場に復帰したいということを男性上司に伝えたら、子供を産んでからも働くのと言われて精神的に追い込まれるケース、これはまさに労働者間のマタハラということになるわけです。今回検討されるマタハラの防止の中で、不利益取扱い以外の嫌がらせや、こうした労働者間のハラスメントに関しても対応すべきであると。もう一つ踏み込んで言えば、このマタハラに関しては労働者間の嫌がらせとかについても防止するように法改正をしていただきたいと思うわけですけど、いかがでしょうか。
○大臣政務官(橋本岳君) 女性の活躍を推進するためには、今御指摘がありましたように、大前提として、いわゆるマタニティーハラスメントを始めとするあらゆるハラスメントを根絶することが必要不可欠でございます。このため、六月に決定した女性活躍加速のための重点方針二〇一五に基づき、今後、厚生労働省において、次期通常国会への法案提出を含め検討が行われているところでございます。 御指摘をいただいたような状況というのはございまして、行為者が事業主なのかあるいは労働者なのか、それがセクハラなのかマタハラなのか、そうしたことが今現状としてあるというのは先ほど御指摘をいただいたとおりだというふうに思っておりますから、そうしたことも含めて、どのような対処をさせていただくのか、きちんと検討させていただいて法案を提出をさせていただきたいと、このように考えております。
○林久美子君 検討するというのは、政治の世界では何もやらないということと同義語であるという指摘をされる方もいますので、これ労働者間のマタハラもやってくれますか、どうですか。イエスかノーで答えていただきたいんですけれども。
○大臣政務官(橋本岳君) それも含めて考えたいと思っております。
○林久美子君 結局、こういうことだと進まないわけですよ。進まないわけです。本当に何のために政治がリーダーシップを取ってやるのかということを考えたら、それはいろいろ調整もあるでしょうけど、最後引っ張っていくのは三役ですよ。なので、政務官、これしっかりと、現場はこうやって困っているわけですから、女性が悲鳴を上げているわけですから、必ずやっていただきたいということを御指摘させていただきたいと思います。 あともう一つ、今度はセクハラです。 セクハラに関してはマタハラとこれは逆で、法律上、労働者間の嫌がらせなどを含めた言動を防止できているんですけれども、禁止はされていません。法的に禁止じゃないんです。だから、セクハラがあったとしても、セクハラに対しての定めをしている男女雇用機会均等法を根拠に訴える、直ちに訴えるということはできないわけです。 今回の法改正に併せて、セクハラについては現行法の防止じゃなくて禁止の規定を置いていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(橋本岳君) セクシュアルハラスメントについては、先ほどの議論に続くわけですけれども、行為者が事業主である労働者である、事業主がそうしたことをするという場合には当然事業主に対してこれを禁止をするなり防止をするなりということになるわけですけれども、要するに、労働者個人がそうした言動を取るようなことに対して事業主に対する禁止規定を設けるというのは、結局主体が誰なのかということが違ってきますので難しいのではないかというふうに認識をしているところでございます。
○林久美子君 でも、それを言ったら、先ほどマタハラは労働者間のマタハラもあるから加えてくださいと、検討しますと。これはいわゆる禁止規定で入るわけでしょう、やるんだったら。今度は、セクハラに関しては誰がどうか分からないからできませんというのは論理上破綻していると思いますよ。
○大臣政務官(橋本岳君) 先ほどの答弁は、考えるというようなことを申し上げたわけでございますが、その禁止、防止、そして主体が誰なのかということをきちんともちろん整理をした上で、そして、先生の問題意識というのはもちろん私たちも共有しているわけでございますから、しかるべく、実効性のある法案ができるように私たちとしても更に検討を進めたいと考えているところでございます。
○林久美子君 ややセクハラとマタハラを混同されている印象が私はあるんですね。結局、こういう類いのことはいつも、そういうことになると挙証責任はどっちなんだみたいな話になるわけですよ。だから、やっぱりしっかりと、これは労働者間であっても事業主と雇用される側であったとしてもセクハラもマタハラも駄目なんだと、これが私は全てだと思いますよ。全てだと思いますよ。なので、政務官、そこはしっかりともう一回整理していただいて、よくきちっと前に進めていただきたいということをお願いをさせていただきたいと思います。 マタハラ、セクハラについて伺ったんですが、マタハラもセクハラも、さらにはパワハラとかも、こういうハラスメントって結構全部複合的に起きているわけですね。実際、内閣府の第四次男女共同参画基本計画でも、複合的に関係し合っている事案についても配慮するという記載があるわけですけれども、やっぱり何らか一元的に職場で対応できるような仕組みづくりが必要だと思いますが、これは、有村大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) セクシュアルハラスメント、マタニティーハラスメント、パワーハラスメントなど、本当に複合的な問題だと思っております。多様な働き方を進めていかなきゃいけないという中で、ハラスメントを根絶するということ、先ほども申し上げましたが、ここにはゼロトレランス、一切の情状酌量なり妥協を許さないと、誰にとってもそういうハラスメントはプラスにならないという社会の啓発の意識、また社会の覚悟ということを高めていけるように、これは本当に林委員の御指摘に共感をして精いっぱいの努力をしてまいりたいと考えます。
○林久美子君 是非頑張っていただいて、厚生労働省さんを引っ張っていただきたいというふうに思います。 では、次に臨時、非常勤の公務員について伺います。 この法案の中で、修正協議の結果、第二条の基本原則に雇用形態の変更という文言も入ったわけでございます。非正規の問題というのは、民間の企業だけじゃなくて公務員の世界でも結構深刻で、もうよく御存じだと思いますが、例えば待機児童の問題も、保育所という場所があっても、保育士さんたちが非常勤でしか募集できなくて、待遇が悪いから人が来ないと。保育士さんがいないから子供の面倒を見れないという待機児童の問題って、自治体にとってはすごく深刻なわけです。 ですから、この公務分野における職種及び雇用形態の変更の機会の積極的な提供及び活用というのが今回修正協議の結果入ったんですが、どういうふうに行われるつもりなのかということと、定数とか地方公務員法の関係で、いろいろ正規職員への転換、公務員の転換というのはそれは簡単ではないということは分かるんですけれども、さはさりながら、しっかりと今回の法案の基本原則に基づく施策を打つというのは女性活躍大臣にとってのミッションでもあるというふうに思います。 ですから、臨時、非常勤の職員の処遇改善の前提として、まずは実態調査をしっかりしていただきたいと思うわけですけれども、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 女性活躍担当、また国家公務員担当としてお答えをいたします。 臨時、非常勤の公務員については、これまでも内閣人事局、また地方公務員においては総務省でございますが、私ども内閣人事局と総務省などにおいて調査を行い実態の把握を行ってきておりますが、御指摘をいただきましたとおり、例えば保育士の確保という意味では、潜在保育士の方々にも御協力をいただかないと、今後七万人の保育士の不足ということで、御指摘いただいたように施設なり枠はあるんだけれども、保育士の先生がいないから、なかなか開所できない、増設できないという現状も日本がぶち当たる大事な現実的課題でございますので、そのような実態も含めての非常勤の方々の調査ということは詳細にしてまいりたいというふうに思っております。
○林久美子君 ありがとうございました。是非よろしくお願いをしたいと思います。 もう一つ、常勤、非常勤に関わるわけですが、婦人相談員という職業を担っていただいている方々がいます。厚労省によれば、全国に婦人相談員の方はおよそ一千三百人ということで、どういう仕事をしているかというと、元々これ実は、婦人相談員の方というのは売春防止法に位置付けられているんですね。そういうことを担って、サポートをしてこられた方。ずっと改正がなくて、ずっと戦後こう来ているわけですけれども、その途中で、例えばDV法ができました。そうしたら、DV被害者をサポートしてください、それも業務に入る。人身取引の行動計画ができました。人身取引についてもサポートをしてくださいと、これは彼らの仕事に加わっているわけです。非常に、だから、売春防止法に位置付けられているといいながらも、その職業の範囲というのは広くなっている。特に命に関わるところを私は担っていただいているというふうに思います。にもかかわらず、にもかかわらず、この売春防止法第三十五条に、「婦人相談員は、非常勤とする。」という規定が置かれているわけです。これだけ大事な業務を担っていただいているのに非常勤と。 そもそも、駆け込んできてサポートしなきゃいけない御本人たちが、働いても働いても年収二百万円以下のワーキングプアで生活的困窮に置かれて、不安がいっぱいあってという状況で本当にいいんだろうかということを考えると、これはこの売春防止法の規定を見直すべきである、この婦人相談員も正規職員になれるような道を開くべきだと私は思いますが、有村大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 御指摘の婦人相談員に関しては、そもそも売春防止法から来ているということでございますが、御紹介をいただいたとおり、人身取引、ヒューマントラフィッキングや、あるいは夫等からのDVということの対応、暴力を主訴とする実人員は二万三千二百七十二人ということで、相当時代の変化を経て婦人相談員の役割、あるいは緊急性、命を守るということの緊急性は高まっているというふうに思っています。 この相談員の方々の処遇改善については、御指摘をいただきましたとおり、厚生労働省において今後必要な検討が行われるものというふうに理解をしておりまして、その状況ということにやはり現在の御指摘も踏まえてその趣旨が反映されるように討論をいただきたいというふうに考えております。
○林久美子君 何度も済みませんけど、橋本政務官、いかがでしょうか、これ改正してもらえますか。
○大臣政務官(橋本岳君) 厚生労働省では、様々な課題を抱える相談者に対して婦人相談員の方が適切に対応できるように、婦人相談員の方が専門性を確保できるようにするということが大変大事なんだろうというふうに思っております。御指摘をいただきましたように大変重要な役目を負っていただいておりますから、そのように考えているところです。 平成二十四年度に婦人保護事業等の課題に関する検討会というのを開催をしておりまして、御指摘の婦人相談員の常勤化というものにつきましては、単に常勤化を図るというだけではなくて、例えばほかの業務と兼務をする場合でも婦人相談員としての職務が十分果たされる体制を取るという必要性が指摘をされているところでございます。 したがいまして、厚生労働省として、この方向性に沿って検討していく必要があると考えておりますけれども、ただ同時に、他方で、常勤の婦人相談員の配置に係る国、地方の予算の確保、地方自治体の定員の制約、あるいは、既に専門性を蓄積していただいている約八割の非常勤の婦人相談員の方々をどのように適切に対処していくのか、そうした点について整理が必要と考えておりまして、そうしたことを整理をしながら必要な対応を取ってまいりたいと考えているところでございます。
○林久美子君 婦人相談員の方は、経験を積んでスキルを身に付けてきても、今現在、雇い止めに遭っているわけですよ、こういう規定があるから。だから、ちゃんと助けてくださいと駆け込んできた人たちに向き合おうとしても、本人たちが雇い止めになって、また新しい人が初めてのケースに対応するみたいなこともあり得るので、これはもうしっかりと対応いただきたいと思います。 ちょっと時間がなくなってまいりましたので、最後に無戸籍の問題について伺いたいと思います。 本会議質問でも有村大臣は、無戸籍の方も含めて厳しい状況にある女性全てに光を当てる法案であってほしいと私が訴えましたところ、それについては一定御理解をいただいたというふうに思っています。 まず最初に、法務省、無戸籍者の最新の数字を、政務官、お願いします、教えてください。
○大臣政務官(大塚拓君) 林委員におかれましては、超党派の議連の幹事長また事務局長ということで大変熱心に取り組まれておりますこと、この問題の、敬意を表しているところでございます。先般も御質問いただきまして、ありがとうございます。 最新の数字でございますけれども、本年七月十日現在が最新の数字でございますが、法務省で把握している人数は六百二十三名となっております。
○林久美子君 六百二十三人ということでございました。 そうした中で、厚労省に伺いたいんですが、この無戸籍の問題というのは、厚労省も総務省も文科省も法務省もみんなやっぱり連携しないとできないんですね。ということを考えると、今、居所不明児童の調査を政府としてやっていらっしゃるかと思うんですが、この居所不明の調査に当たって、まずその居所不明児童の戸籍ステータスについても併せて把握できるように、来年からでいいですけど、調査票を改めていただきたいと。さらに、児福法に基づく要保護児童対策地域協議会において取り扱う個別事案においては必ず児童の戸籍ステータスを確認すべきという指導をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(橋本岳君) 御指摘を踏まえて、それぞれ対応したいと思っております。
○林久美子君 やっていただけるという理解でいいんですね。いいんですね。ということだと思います。 次に……(発言する者あり)あっ、やっていただけますか、政務官。
○大臣政務官(橋本岳君) 御指摘をいただきました。しっかり踏まえて対応を、検討させていただくというのが本来は答えるべきだと思いますけれども、しかし、御期待に応えられるように検討して対応したいと考えております。
○林久美子君 対応したいという言葉は重いというふうに受け止めさせていただきます。 次に、総務省に伺います。 総務省の住民基本台帳の記載事項の五には、戸籍のステータスを記載するということになっています。総務省として、各自治体に悉皆調査を掛けて、台帳上、無戸籍になっているにもかかわらず、法務省の集計に入っていない人がいるかどうか、ちゃんとこれチェックを掛けて漏れのないように万全を期していただきたいということなんですね。 また、住民登録をする際に戸籍のステータスを確認して、その時点で無戸籍だと分かるわけですから、分かったら必ず法務局に報告するようにこれは是非通知を出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(あかま二郎君) 無戸籍者の情報の把握については、委員御承知のとおり、昨年七月三十一日付けで法務省が発出した事務連絡により、各市町村から管轄法務局等に情報を報告することとなっております。あわせて、本年六月十九日付けで法務省が発出した事務連絡により、各市町村は無戸籍者の住民票作成の有無の情報の報告も行うこととされております。これによって、委員の御指摘の情報の連携、これが図られているものと考えておりますが、総務省といたしましても、改めて各市町村に対してその旨の通知をしたいというふうに考えております。
○林久美子君 ありがとうございました。 さらに、この度、文科省は非常にこの無戸籍の問題を熱心に取り組んでいてくれて、無戸籍の児童生徒の居住が判明した場合の対応等について、これ文科省が通知を出してくれました。結構メディアなんかでも報道されたので御存じの方もいるかもしれませんが。そこでは、戸籍担当部局、住民基本台帳担当部局、社会福祉部局、児童相談所等の関係機関との間で戸籍や住民基本台帳に記載されていない学齢児童生徒に関する必要な情報共有のためのルールをあらかじめ決めておくようにというふうに文科省は求めております。また、近隣の法務局から就籍手続、戸籍を作る就籍手続に関する連絡もちゃんと行くように取り計らってくれということも求めているわけです。 しかし、残念ながら、文科省の通知というのは学齢の児童生徒に関するものなんですね。就学前の児童については、やはりこれは厚労省が中心になってこうした取扱いを定めていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(橋本岳君) まず、厚労省では、児童手当、児童福祉手当、保育所、母子保健などの児童福祉サービスについて、例えば離婚後三百日以内に出生した子について、出生届がなされていない等の事情により戸籍及び住民票がない児童についても居住の実態等を確認することによりサービスの対象とする旨、地方公共団体宛てに、これは平成十九年ですけれども、既にお示しはしているところでございます。 ただ、社会生活上の不利益というのは様々ある、無戸籍の子供に対してあるんだろうと思いますし、その解消というのはやっぱり重要でございます。このため、就学前の無戸籍児童の居住が判明した場合の対応等について、私たちのサービスの対象だということは既にお示しをしていますが、判明したときに、例えば関係各局と連携をするだとかそうしたことについて、やはり私たちもそうしたところと連携、協議をしながら、通知の発出を含めて適切に対応したいと考えております。
○林久美子君 ありがとうございます。児童養護施設とかにも実はいるんですよね、無戸籍の方、子供が。だから、そういう厚労省の関わるところにもそういう子供たちがいるのだというきちっとした認識に立っていただいて、是非こういう前向きな取組を進めていただきたいというふうに思います。 さらに、先日、法務省に大臣直轄の無戸籍者ゼロタスクフォースというのが立ち上がりました。これ自体は非常によいことだと思います。スタート時点は法務省の職員の方たった四人でスタートしたわけですけれども、それは駄目だろうと。やっぱり総務省の人にも文科省の人にも厚労省の人にも入ってもらって、みんなでやらなきゃこれ解決できないよねということで、そういう意味では幅広にメンバーを増やしていただいて非常によかったというふうに思っております。 ただ、それだけでもやっぱり不十分で、まだこのゼロタスクフォースでは実際に無戸籍者の人に話すら聞けていないわけです。ですから、私は、やっぱりここできちっとそういう方に対するヒアリングを行ったり、あるいは手弁当でこの無戸籍の解決のために一生懸命取り組んできてくれた弁護士さんたちもいますし、そういう団体もありますから、できればそういうメンバーもちゃんとここに加えて、常に当人たちの思いが受け止められる体制にこのタスクフォースもすべきだと思いますので、していただきたいので、いかがですかということと、もう一点は、冒頭お答えいただきましたが、今無戸籍であると分かっている六百二十三人については、全てやっぱり本人とか御家族に当たって戸籍取得のサポートを法務省がしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(大塚拓君) 議連の方からも先般七月二十三日に大臣に申入れをいただきまして、法務省だけじゃ駄目だということで、総務省、文科省、厚労省も加えて、あと有識者からもちゃんと意見を聞きなさいと、こういうことでお申入れをいただきまして、御指摘のように第二回のタスクフォースからは、総務省、文科省、厚労省もしっかりと入って、政府一丸となってできる体制を組んでいこうということでやっているところでございます。 それから、有識者の皆様もいろいろ御知見が一番お持ちの方々でいらっしゃいますので、何らかの形でやっぱり御意見なり御知見を吸収させていただく必要はあろうかと思っておりますので、タスクフォースにどのような形で関与していただくのがいいかということについては今後検討していきたいというふうに思っております。 それで、もう一点は、把握している方々に対して。これは、従来からも民事局、法務局の方で可能な限り寄り添ってサポートをするようにということでやってきておりますけれども、これは六月十九日には事務連絡というものを発出をいたしまして、可能な限り接触をする、併せて御連絡を目安として三か月に一度ぐらいは取るようにということを徹底をしようということでやっております。 なかなか現場は、そうはいってもなかなか電話に出ていただけなかったり、あるいは把握をしている連絡先が変わってしまったりとかいろいろございまして、苦労はしているようでございますけれども、これはしっかり、やっぱり事例としても、実際に東京の例なんかですと、なかなか応じていただけない方に一生懸命説得をして、結果的に家裁に足を運んでいただいて戸籍登録に至ったというような事例も報告をされておりますので、これは一生懸命頑張っていきたいと、こういうふうに思っております。
○林久美子君 よろしくお願いします。 現場の法務局の職員さんもまだまだ少ないという問題もあるんですよね。このゼロタスクフォースも、出口いつにしてどういうところまでやるのかというのは多分まだ決まっていないんだと思います。だけれども、この秋にはマイナンバーも恐らくスタートをするであろうというときに、やっぱりこの無戸籍者ゼロにする。マイナンバーは安心だよという広報啓発だけじゃなくて、ここで、今のままだったら、無戸籍の人、またここでも落ちちゃうわけですから、これを機会に、ちゃんとそういう人たちにも手を挙げていただいて、手続取ってもらってサポートして、ある意味では無戸籍者解消集中期間みたいな、人も増やして、そういう対応もしていただきたいというふうに思いますけれども、法務省、いかがでしょうか。
○大臣政務官(大塚拓君) 人の話は先ほどもちょっと議論になっておりましたけれども、なかなか苦労しているというのが実情でございまして、定員、これから二十八年度に向けていろいろと政府部内で検討というか部内の交渉みたいなことが起きてくるわけでございますが、法務省としてもできる限りこうしたことにも対応できるように頑張っていきたいと思っておりますので、是非委員からも応援をいただければ大変有り難く存じます。
○林久美子君 ありがとうございました。 本当に無戸籍の方も多種多様で、民法七百七十二条の三百日規定の中で無戸籍になった方もいればそうじゃない方もいるし、やっぱりそれぞれ人生が違うわけですから、いろんな背景があることと思います。例えば、子供で、児童養護施設にいる子供の保護者に出生届出してください、別に何か規制があるわけじゃないからと言っても、いや出さないという方もいたりとか。そうしたら、例えば公的機関だったら、その証明があったらほかの方が代行できるようにするとか。 だから、今ある無戸籍問題を解決するということと当時に、新たな無戸籍者を生まない取組というところが重要だと思うんです。できれば民法改正が一番いいですけど、それに行く前の段階で、例えば出生届も、以前もお話ししましたけど、父の欄を空白のまま出しておいて、後にきちっと婚姻が成立して三百日たったときにそこに父の欄に記入すればいいようにするとか、いろんな弾力的運用が私はあると思うので、是非考えていただきたいと思います。 最後に、先日、この無戸籍問題にずっと関わっておられる弁護士の方とお話をしたんですけど、これは是非委員の先生方に聞いていただきたいんですけど、やっぱり貧困とも結構関係があって、無戸籍の方の御自宅に伺ったら、本当にもう貧困状態のおうちだったと。でも、テレビはちゃんとあって、無戸籍の方がおっしゃったそうなんですね。私は、どんなことがあっても国会中継だけは見ていたと、いつか国会の場で私たちのような者がいることを取り上げてくれる日が来るんじゃないかと思って国会中継だけは見ていたんですと涙ながらにおっしゃっていたそうです。 だから、政治家が、政治がやっぱり果たす役割というのは非常に大きくて、だから、いろんなことをやるのは大事だけれども、やっぱりそのベースには、声を上げられない人たち、どこに言ったらいいかすら分からない人たちにやっぱり寄り添うというのが私はやっぱり政治家の本来一番重要など真ん中の仕事じゃないかなというふうに思うわけなんです。 ですから、是非そうしたことも御理解をいただいて、各省今日はおそろいいただきましたので、連携をしっかり取っていただいて、一日も早くこうしたつらい思いをする人たちがいなくなるように無戸籍問題を前に進めていただきたいということをお願いを申し上げまして、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○江口克彦君 次世代の江口克彦でございます。 私は、私の書いた本にも、何冊か、その中で、これから女性が活躍する時代であるということで、度々章を一本立てて主張いたしておるわけで、したがいまして、女性がこれからますます活躍される、また、していかなければ日本はもたないというふうに理解はしております。 しかし、政府が二〇二〇・三〇を掲げて、二〇二〇年までに女性管理職を三〇%にする数値目標を掲げておられますけれども、まず数字ありきの姿勢には私は非常に違和感を感じるんです。これについてどう思われるのかということですね。 それから、その例として、また後で私の経営者としての経験から申し上げたいと思いますけれども、例えば優秀な男性とそれからそうでない女性社員を、三〇%目標でそうでもない女性社員を昇進させていては、グローバル化の時代で市場競争も大変なんですよ。そんなときに三〇%という目標でそうでもない女性を起用するということにおいては世界で勝っていくことはできないというふうに思うんですね。 有村大臣は、現状をどう認識してこの数値目標を立てているのか、また、女性管理職三〇%の目標は、二〇二〇年、あと五年ですよね、本当にこれ達成することが可能だというふうに考えておられるのかどうかということです。 東京商工リサーチのデータによると、この五年間で、女性の指導的地位、というよりも社長ということになるんでしょうけれども、一・四二%しか増えていないんですね。五年間で一・四二%しか増えていない。ということは、これから五年であと二九%弱ですけれども増えるということ、この五年間で一・四二%しか増えていないのに、これから五年間で二九%弱の女性の指導的地位を占める、占めさせてあげるというか、占めさせるということが本当に可能というふうに有村大臣は思っておられるんでしょうか。 もしそうでないということであるとするならば、ここで何らかの手を打たないとこの二〇二〇・三〇というのは達成できないんじゃないか。要は、もし可能であれば、その根拠を教えていただきたいですし、それが難しいということであれば、やっぱりどんな手を打たなければならないのか、打つべきなのか、そういうお考えをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 江口委員にお答えいたします。 指導的地位に女性が占める割合を二〇二〇年に三〇%にするいわゆる二〇二〇・三〇という目標を政府が設定したのは、実は十二年前、二〇〇三年のことでございます。注目されてこなかった、ほとんど国民に知られていなかったこの目標を安倍内閣が初めて最重要政策として強力に推進したことにより、この二年で女性活躍の推進は極めて力強い歩みを進めていると認識をしております。 また、これは国民の関心のみならず、国際社会からも大きな注目を集めているところでございます。例えば、今、この目標が設定された最初の八年、九年とこの二年でという意味では、女性活躍というふうに記載された記事数は、その八年の平均、年九十五件ですが、二十六倍にこの二年で上っています。女性と指導的地位というのが記載された記事数も、毎年の変化を見ますと十四倍に伸びています。そういう意味では、大変関心が強まっていてドライブになっていることは明らかだというふうに思います。 ただ、この目標の達成いかにということを御指摘いただきました。私も、去年の九月の着任早々、この二〇二〇・三〇というのは大変チャレンジングなハードルの高い目標だということを率直に申し上げております。政府のみならず、社会全体で更に積極的に取り組むことが必要だと思います。 同時に、江口委員が御指摘のように、江口委員、数字ありきの姿勢には違和感を覚えるというふうに御指摘をいただきましたが、三〇%という数字が独り歩きしてしまって手段が目的化してしまっては意味がありません。例えば、管理職をつくるということで名ばかり管理職で、局員や部員が一人もいないのに局長とか部長とかという役職だけをつくるということは、男女共におとしめることに、信用をおとしめることになります。 そういう意味では、男女共にそもそも相応の能力や意欲や経験、この経験には人生経験ということも含まれますけれども、そういうのを持った適材適所の登用を行うことが大前提だということを私も着任早々から明確にこのスタンスをしています。 そのためには、計画的な人材育成が必要です。例えば、優秀な方であっても、去年採用した新卒の方を来年局長にすることはできません。そういう意味では、指導的地位をしっかりと担っていける人材のプールをつくっていくということをこの五年でしっかりと強化をしていって、企業の競争力強化、組織の競争力、多様性をしっかりとその優位性につなげていくという取組を加速していきたいと思います。 なお、残りの五年でどうするのだという御指摘でございますが、まさにそのためにも女性活躍の加速をさせるための重点方針ということを今年初めて二〇一五ということで打ち出しをさせていただきまして、予算編成、政策を作っていく各省庁横串でこの加速をさせる、目標を達成するために何ができるかということを省庁挙げてやっていただくという取組を今年からスタートさせていただきましたので、この法案に基づく取組、またこの重点方針二〇一五を確実に遂行していきたいと考えております。
○江口克彦君 そこで、私が申し上げたいのは、企業というのは激烈な競争をしているわけです、世界で。そういう中で、三〇%を目標ということではなくて、めどというか目安という形で考えていただいた方が現実的ではないかということが一つと、それからもう一つ、指導的地位とか指導的立場というふうに言われていますけど、指導的立場というのは、例えば一つの企業の中で、会社の中でどこから上を指導的地位、指導的立場というのか、その定義をお教えいただきたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 大事な御指摘です。 何をもって指導的地位というのかというところは、おおむね国家公務員では、指定職あるいは本省の課室長職、あるいは係長で将来そのプールになっていく方というふうにくくっておりますけれども、業界によっても違います。 重要なことは、これをあらゆる分野でこの指標を考えていただけるようにしていくということで女性の社会あるいは新しい業界への進出ということも図り、同時に、企業の方々はそれを人権あるいは倫理的に大事なことというだけではなく、御指摘のとおり、企業の競争力につなげてこそでございまして、そういう意味では、経団連も含めて、企業経営者の方々あるいはその地域で女性活躍を進めたいという方々をどんどん見える化していって、そして参画を広げていくという取組も強化していきたいと考えております。
○江口克彦君 一般論として、分かりやすく、大体企業においては最初は係長なんですね。それから課長、そして部長、それから本部長、あるいはまた局長、そして取締役、役員に入っていくわけですけれども、こういう一般的なステップの中において、指導的地位というのは、立場というのは主任からというふうに考えてよろしいんですか。 私が先ほど申し上げた数字は、日本の二百六十七万社ある会社の中でのトップ、すなわち社長が三十一万五十五人いるわけで、その人たちが一一・五%ですよというふうに申し上げたわけであります。トップということになれば一一・五%しかない、それを三〇%ということになると、二九%弱はこれから五年追いかけていかないといけない。しかし、主任以上ということになれば、これはまた話は違ってくる。その辺りを明確にしておかないと、五年後に目標を達成全然していないんじゃないかと、女性社長は僅か五%じゃないかとかというようなことになってしまいますので。いや、そうじゃないんだ、社長だけを言っているんじゃないんだと、部下を持ったら指導的地位に立つ、そういうことを言っているんだというふうなことを今明確にされておく必要があるんじゃないかなというふうに、五年後のことを思って御質問をさせていただいています。
○国務大臣(有村治子君) 大事な御指摘だと思っております。 主任かどうかと、企業あるいは組織、団体によってもそのポジションをどう付けるかというのはまちまちでございます。主任、リーダー、班長というところもあるかと思いますけれども、私どもがしっかりと明確にしていきたいという中での指導的地位というのは、議会議員、これは国会議員、都道府県議会議員、町村議会議員を含めて、法人、団体における課長相当職以上の者、あるいは専門的、技術的な職業のうち、特に専門性の高い職業に従事する者、いわゆる士業の方々が入ってくるかと思います、のフォローアップということを挙げて、現在は百を超える職種の方々のモニタリングをずっと男女共同参画の文脈の中でやっている次第でございますが、国家公務員においては、先ほど申し上げましたが、指定職という本省管理職、局長というところ、又は課長職あるいは課長補佐ということでのモニタリングをしておりますけれども、おっしゃっていただいたとおり、単にポジションに就けるというのではなくて、主任に相当する係長というところの、それも三割を担っていくような、その集団をそもそも固まりで育てていかなきゃいけないという認識を強めております。
○江口克彦君 国家公務員ということを度々例に出されますけど、このことについては一般企業が大変関心を持っているわけで、国家公務員というのは余り例えにならないんですよ、後ろから資料を持ち込まれておられますけれども。一般企業としてどうなのかという、要するに、国民なり一般企業の視点がないお答えになっているというのは非常に私としては残念だなというふうに思うということで、もっと一般企業の例を大臣お出しいただくように、後で結構ですので、後ろの官僚の方々に、公務員の方々に御指示をいただいておかれた方がいいんじゃないかというふうに思います。 もう一つ、先ほど質問をさせていただいた中で、二〇二〇・三〇を目標というふうにするんじゃなくて、一応のめどという形でお考えになった方がよろしいんじゃないか。目標と言ったら目標を達成しなきゃいけない。達成していない、しているということになってしまいますよということを申し上げた。そのことについてのお話、お答えがなかったので、ちょっと、やっぱり目標でいかれますか。
○国務大臣(有村治子君) 事実上、目標というふうに私どもは政府として設定をしております。十二年前からのことでございますけれども、やはりこれを大々的に掲げるということで、企業、一般企業の方々も含めて賛同者が多くなってきたのはこの二年の取組であろうと思います。 先ほど御指摘いただきましたとおり、一般企業でどうだというところは、やはりそのポジショニングの名前そのものも違いますけれども、当然これからも企業でポジションに多く就いていただくような企業との接点ということを私も大臣として、三役、また省庁のスタッフ手分けしながら、それを、好事例ということをどんどん探って、また紹介もしていきたいというふうに考えております。
○江口克彦君 あくまでも目標ということであるとするならば、五年後、目標を達成されないということであれば責任問題が発生するということを申し上げておきたいというふうに思います。 それから、女性管理職三〇%達成のためには、数値目標だけではなくて、経営者の意識改革と女性の意識革新が必要ではないかというふうに思うんですね。 私の経験からして、これは以前にも申し上げたかもしれませんけれども、私、役員に外国人を一人入れよう、それから女性を必ず入れようということで一生懸命努力したんですね。女性社員を集中的に三人、幹部にしました。事業部長というか、言ってみれば局長にしたりなんか手当てをしました。一生懸命教育しました。しかし、いざ役員になってくれというふうにしたときに、AさんもBさんもCさんも、いや、私はそんな役員したくありませんと。私は、うちは共稼ぎです、主人が結構稼いでいますと。私も今の給料でもう十分なんです、役員になって責任は持ちたくないんですというようなことで、意外な言葉が返ってきて私は仰天したんですけれども。 そういうことは先ほどちょっと選挙の話で出たかもしれませんけれども、これも、参議院選挙、前回の参議院選挙で四百三十三人が立候補しているんですね。しかし、女性は百五人しか立候補していないんです。それから、二〇一四年の、去年の都知事選では、御承知のように十六人候補者が立ちました。しかし、女性一人もいないんですね。女性一人もいないんです。私も女性を何とか立てたいということでいろいろ声掛けたんですけれども、誰も受けてくれなかったんですね。 要するに、結局は女性のレベルの問題じゃないんですね。相当今の女性というのはレベルが高くなっているということは、これは進学率を見てもよく理解しておりますけれども、しかし、意識なんですね。そういう女性の意識革新というものが、どうこれを行っていかなければいけないのか。 それともう一つは、経営者の問題なんですよ。経営者がその気になればこんなものはすぐできるんですよ。要するに、法律ができたらこれが達成できるというような問題ではないんですね。要するに、今の経営者の人たちは、旧態依然のというよりも、自分たちの男同士の仲間関係で役員を選んでいくというようなところが私は感じられるんですよ。 だから、そういうことではなくて、女性は女性の力として認めていって、その女性の力を登用していくということが自分の会社のためになるんだというような意識を経営者に持たせるということをしなければ。だから、私がそのことを考えたのは、女性の経営者を、何としても役員に一人入れようというふうに思って努力したのは三十年前ですよ。だから、やろうと思えばできるんです。今でも法律がなくったってできるんですよね。だから、経営者の問題ということを、これをやらなきゃならない。 要するに、私が言いたいのは、法律を作ると同時に経営者の意識改革をさせなければいけない、そして女性の意識革新というもの、この三つを同時に行っていかなければ絵に描いた餅になる。要するに、五年後にこれは難しいですよ、あの二〇二〇・三〇というのは。 もちろん、結婚、出産、育児の女性のライフステージに即したきめ細かい環境整備というものをしていかなきゃいけないというようなこともありますけれども、繰り返しますけれども、今のままではとてもじゃないけれども、安倍総理が二〇二〇・三〇といったって、そして目標といったって、これ達成できなかったときにはやっぱり追及されるんでしょうね。それをどういうふうに具体的に進めようとされるのか、考えておられないかもしれませんけれども、経営者に対して、あるいはまた女性に対してどういうふうな訴え方を女性大臣としてされようとしているのかをお話しいただきたい。
○国務大臣(有村治子君) 現実的なお話を御紹介いただいていると思います。目標ということはかなりきつい言葉だということも理解をしております。 ただ、めどですとか、こうやったらいいな、あればいいなというふうなことでここまで進んできたかといえば、十年以上前にこの目標があったのに主流化しなかったというこの過去十年が、それぞれ養成ができていたらもっと状況は変わっていただろうという現実の中では、これからも歯を食いしばって目標を堅持し続けるというこの見地が大事なんだというふうに思います。 そして、この指導的地位に就く女性を増やすに当たっては、まさに御指摘のとおり、経営者、管理職の意識改革というのは必要不可欠なエレメントだと思っております。もっとはっきり言えば、トップのコミットメントがどう人事と結び付き、そしてどう社内に浸透するかというところに経営手腕や競争力の強化というところ、企業として優秀な人材を集められるかどうかということも関わってきます。 働きたい女性が結婚や出産、育児などのライフイベントにかかわらず働き続けることができるよう、男女共の働き方の改革、あるいは先進諸国と比較しても男性の家事、育児、家庭のマネジメントへの参画というのが圧倒的に不足をしていますので、ここの部分にも光を当てて、男性も家事、育児にも責任を持っていただくという機運を高めていかなければなりません。同時に、介護離職の防止に向けた法的措置も含めた対応の検討を進めていくことが重要だと認識をし、そのアクションを踏みたいと思っております。 具体的に担当大臣としてどうするのかというところですが、男女共同参画が最も進んでいないと先進国で日本のポジションを下げているのは、政治の参画、議会への参画が圧倒的に低いというところでございます。ここでやはり女性の議員を与野党共に増やしていくこと、国会、衆参、また各都道府県、町村議会というところで首長も含めて選挙に出ていただく方を増やしていくことが極めて枢要だと思っています。 そこで、産休を議会でお取りになった女性の議員が、例えば今までその明記がされていなかったので、あなたを産休させるために議会に送ったのではないということの女性からのバッシングも多いということがかなり指摘されまして、今回、全都道府県で、議会なり公務を休むときに産休ということで、事故ではなくて産休なんだということを明確に全四十七都道府県でこの規定を六月、七月議会で改善をしていただきました。これによって、衆参と全四十七都道府県と全国の町村議会の標準会則をこの五月にも直していただきましたので、議会において妊娠、出産ということを普通にできて、そしてそれが堂々と本当にこれからの社会をつくっていくためというふうにエールが送ってもらえるような、そういう機運を皆様とともに高めていきたいというふうに考えております。
○江口克彦君 あのロバート・ケネディの言葉じゃないですけれども、どんないい話をしても必ず二五%の人は批判するものだという言葉があります。その二五%で私物を申さなければならない立場ですので、大臣も大変だというふうに思いますけれども、是非、こういういろんな質問を謙虚に、そして素直に、厳しい質問もたくさん今あったと思いますけれども、それを受け止めていただいて、とらわれずに、あの党のあの人が言ったからどうのということでなくて、いいものはいいものとしてどんどん女性向上のために是非取り上げていっていただければと。応援していますので、頑張ってください。 終わります。
○委員長(大島九州男君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 正午休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(大島九州男君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、山下芳生君が委員を辞任され、その補欠として田村智子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大島九州男君) 休憩前に引き続き、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○井上義行君 日本を元気にする会の井上義行でございます。 まず、女性の活躍に当たっては、やはり女性が安心をして町を歩ける社会をつくっていかなければなりません。そこで、女性に対する犯罪、特に痴漢行為とかレイプ犯罪に対する刑罰についてお伺いをしたいというふうに思っております。 海外を含めて、最も厳しい刑罰を科す国はどこになりますでしょうか。法務省、お願いいたします。
○政府参考人(上冨敏伸君) まず、我が国の強姦罪の法定刑は三年以上二十年以下の懲役とされております。他方、諸外国の法制度を網羅的に把握しているものではございません。また、各国の性犯罪の構成要件や法定刑の定め方も様々でございますので、一概に比較することは難しい面がございますが、強姦罪に相当すると考えられる罪の法定刑について申し上げますと、例えばドイツでは二年以上十五年以下の自由刑、フランスでは十年以上十五年以下の拘禁刑、イギリスでは終身刑が最高刑として定められているものと承知しております。 また、強制わいせつの罪につきましては、我が国では六か月以上十年以下の懲役とされておりますが、これに相当すると考えられる罪の法定刑について、例えばドイツでは一年以上十五年以下の自由刑、フランスでは五年以下の拘禁刑、七万五千ユーロ以下の罰金、イギリスでは正式起訴に係る場合、十年以下の拘禁刑とされているものと承知しております。
○井上義行君 日本は、例えば強姦罪ということになりますと三年以上二十年以下の懲役と。イギリスは、レイプについては終身刑が最高刑であります。日本も、こうしたことを考えると、やはり私はレイプのような強姦罪、このようなものは非常に重い罪にかけるべきだというふうに考えております。 この男女平等の中にも、指針にも書かれてありますように、やはり日本の刑罰では他の犯罪と比較しても私は少し軽いんではないかというふうに思っておりますので、是非この刑罰の見直しが私は必要だというふうに思っておりますが、有村大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 井上委員にお答えいたします。 御主張に極めて意を強くする次第でございます。 性犯罪を含む女性に対する暴力は、人権を著しく侵害するものであり、心の殺人とも言われます。断じて許されるものではありません。ここに関して、女性の活躍という基盤としては、性犯罪を含めて許さない、許される社会にしないという明確な政治的意思を持って去年の九月に大臣に着任をさせていただきましたが、その一番に伺ったのが性犯罪被害者を救済する民間シェルターの現場視察でございました。あらゆる分野における女性の活躍を推進するための大前提として、社会の安全性を高め、困難を抱えた女性が安心して暮らせる社会を整備することが必要不可欠な基盤だと確信をしております。 性犯罪への対処、あるいは被害者への支援については、さきに、この六月に決定いたしました女性活躍加速のための重点方針二〇一五にも明確に書かせていただいておりましたが、このうち性犯罪の刑罰については、現在、法務省において、強姦罪の法定刑を重くすること、また強姦罪、強制わいせつ罪等について告訴がなくても公訴できるようにすることなどについて検討が行われております。 このことを我が方での重点方針二〇一五に明記したことも含めて、重大な関心を寄せてこの法の議論、改正のありようということを注視をして、またそれが実質的な改善につながるように期待しております。
○井上義行君 是非この法改正はやってもらいたいし、やはり性犯罪で人生そのものをなくしてしまうわけですから、よく安全保障で抑止力ということを言われておりますが、やはりこうした終身刑に値するような重い刑罰を与えることによってこうした犯罪を抑止できるというふうに思っておりますので、大臣のリーダーシップでこの改正を是非していただきたいというふうに思っております。 法務省には、今検討しているということでございますが、この大臣の前向きな答弁に対して、法務省としても改正に向けて断固動くということを是非言っていただきたいと思いますが、法務省、いかがでしょうか。
○政府参考人(上冨敏伸君) 法務省におきましては、ただいま御指摘がありましたように、昨年十月以降、性犯罪の罰則に関する検討会を開催しており、本年八月六日に次回の検討会が予定されております。 法務省といたしましては、性犯罪の罰則につき、この検討会の結果を踏まえつつ、できるだけ早期に検討の上、法務省としての方針を決定し、法改正等必要な措置について臨みたいと考えております。
○井上義行君 前向きの答弁ありがとうございます。 次に、やはりこの女性の活躍、すなわち様々な男女の関係があります。そこで、私は、出産をして、そしてしっかり子供を育てて、そして社会に復帰していただくという中から、出産の育児休業というものにやはりしっかりと力を入れていくべきだというふうに思っております。 そこで、海外で三年間の育児休暇制度を導入している国はどのぐらいあるでしょうか。厚労省、お願いします。
○政府参考人(安藤よし子君) 諸外国の育児休業制度につきまして、独立行政法人労働政策研究・研修機構のデータブック国際労働比較二〇一五によりますと、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスのうち、育児休業制度が三年間となっている国といたしましては、ドイツとフランスがございます。ドイツでは、子が三歳になるまで最長三年間育児休業をすることができるとなっております。また、フランスにおきましては、最初は一年間でございますが、その後二回更新をすることにより、子が三歳に達するまでの間育児休業を取得することができるというふうに承知をしております。
○井上義行君 次に、民間ではこの三年間の育児休暇制度を導入している割合というのは何%あるんでしょうか。これ、厚労省ですかね。
○政府参考人(安藤よし子君) 厚生労働省が行いました平成二十四年度雇用均等基本調査の結果によりますと、育児休業制度の規定がある事業所において、育児休業制度を子が二歳から三歳未満になるまで取得できる事業所は八・三%、子が三歳以上になるまで取得できる事業所は二・二%となっております。
○井上義行君 非常にまだまだ低いわけですね。やはり、しっかりと家庭で子供を産み育てて、そしてまた社会に復帰すると。比較的、国では、公務員の方は進んでおりますが、民間ではまだまだというところもございます。 そこで、政府としては、最大三年間の育児休暇について今後どのように取り組んでいくのか、あるいは実施するのかということを有村大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 働きたい女性がその能力を最大限に発揮して活躍するためには、やむを得ず離職することなく、結婚、出産、育児などのライフイベントにかかわらず働き続けることができる社会ということをつくっていくことが大事だというふうに思っております。 そういう意味では、育児休業を女性のみならず男性も取りやすいようにする、特に、配偶者が出産されたときに、父親、配偶者、御主人ですね、父親になる人がしっかりと休暇を取れるようにするという新たな運動、国民運動を展開しておりますけれども、この六月に決定をいたしました女性活躍加速のための重点方針二〇一五に基づきましても、育児休業、休暇の取得がしっかりと取れるようにするも含めた働き方改革を進める、また育児休業後の円滑な職場復帰や育児休業中の代替要員をあらかじめ定員・機構の数の中に入れておくこと、あるいは子育て支援の一層の充実、介護離職の防止に向けた法的措置をも含めた対応の検討などを総合的に、また複合的に進めていきたいと考えております。
○井上義行君 三年たって職場に復帰するということと、そして、私自身は出産したことはないんですが、うちの家内を見ていると、三人うちの家内も産んでおりまして、出産の後、体が、非常に体力を使った後、やっぱりメンテにすごい時間が掛かるわけですね。 やはり、子供を産み、そして体を少しずつ少しずつ直して、そして社会に復帰すると。急に社会に出るという人もいるんですが、それが無理に当たって、やはり年齢を重ねていくとそれがまた出てくるということもありますので、そうした配慮が、当然やはり国としても配慮するべきだというふうに私は思いますし、やはりそれが、しっかりとした体に戻るということが私は必要だというふうに思っておりますので、是非もう一度、大臣、こうした女性の出産後の体のケアというか、そういうものをしっかりやるために、やっぱり三年間しっかりと体を整えるということも必要だというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 出産休業を一年とするか三年とするかは議論が分かれるところで、当事者の中でも賛否両論率直にあるのが現状かというふうに思いますが、今、井上委員のような現状を分かった上で御発言いただく男性も増えているということは大変有り難いことだと思っておりまして、特に、産後の肥立ちという言葉がありますけれども、三十五歳以上のいわゆる高齢出産と言われる方々が増えている中で、相当心身に負荷が掛かっていると。特に、出産後は赤ちゃんの方に社会の興味が行きそうなんですけれども、実は、母体の養生とか産後のケアという意味では、これは産婦人科の先生方の御意見を聞いても、ほとんど日本はノーケアでございまして、ほかの国々と比べても相当遅れているところだと思っています。 そういう意味では、休暇という言葉、休業という言葉が、養生なり静養という、母体の心身の回復ということの実態を表す上で本当に的確な言葉かどうかというところも含めて疑義があるわけでございますけれども、やはり産後のケアこそが心身共に将来健康を回復するためにも大事だということの意識啓発を広げていきたいというふうに、私も高齢出産をやってみて、身をもって痛感をいたします。
○井上義行君 そこで、私も落選時代は地元でPTA会長をやっていましたが、非常に、PTA活動をしていますと、専業主婦の方やあるいは商店街の方々、様々ないろんな方々が子供のために、学校あるいは地域のために頑張ってもらっております。 今、社会に向けて様々な議論がなされております。私も、女性が社会に進出するということは非常に私はいいというふうに思っております。一方で、じゃ、地域をどうやって支えようかという、男性も含めて、やはり考えていかなきゃいけない。 そうすると、例えば子供会というのがあるんですけれども、こうした子供会の活動をどうやって支えて、あるいはこの活動を子供たちのために振り向けていくかということになると思うんですが。 文科省ですが、この子供会の活動を、例えば夫婦で、私は小田原なんですが、例えば新幹線通勤をすると東京に出ちゃうわけですね。そうすると、地元にはふだんほとんど夜帰ってくるという状況の中で、昼間はほとんど使えないし、あるいは夜の早い段階で打合せ等にはなかなか出席できない状況になるというふうに思っておるんですが、こうした、共働きでも子供会の活動をしっかりできるというためにはどうしたらいいでしょうか。文科省、お願いします。
○政府参考人(徳田正一君) お答えします。 子供たちの健全な育成を図るためには、学校、家庭、地域の連携をこれまで以上に推進していくことが不可欠となっており、子供会やPTAの役割がますます重要と考えております。女性の社会進出等の背景も踏まえれば、できるだけ多くの関係者が子供会やPTA活動に参加できるような方向で運営されていくことが望ましいと考えているところでございます。 例えば、子供会については、大学生が地域の子供会の活動にボランティアとして参加した場合に、実習、演習の授業の一環として位置付け、大学が単位を与えている例もあります。また、PTAにおいては、おやじの会など父親の積極的な参加を促すような組織づくりを進めることなどにより参加者が増えている例もあります。さらには、高齢者等も含む地域住民がボランティアとして学校の様々な教育活動を支援する学校地域支援本部など、地域全体として子供たちを支える仕組みも増えてきております。 文部科学省としては、できる限り多くの関係者が子供会やPTAなどの活動に参加している好事例、今先生が紹介されたような事例も含めて情報提供を図りながら、これらの活動を一層促進するとともに、学校、家庭、地域が連携協力するための取組を支援してまいりたいと考えております。
○井上義行君 それは言葉では非常にきれいなんですね。いわゆる参加してもらうと。これ、私から言わせるとすごい上から目線なんですよ。このPTAとか子供会というのは結構自主的に参加する人が多いんですね。でも、参加したいけど参加できない人もたくさんいるんです。そこをどうしますかということを言っているんですよ。 つまり、みんな、こうやればこう参加してくれますというんではなくて、例えば、子供会にしてもPTAにしてもかなり負担がありますよ。例えば学校でも、PTAの活動を学校側からこういうことをやってください、こういうことをやってください、こういうことをやってくださいということもあります。あるいは、地域活動で、いろんな交通安全対策だとかあるいは犯罪防止何とかこうとかとか、もうそれだけでもいっぱい、もう十でも二十でもいっぱいあるんですよ。そういうところに参加して、とてもじゃないけど、すごい活動が多いわけ。 だから、それをどうやって地域で支え合うような形にするんですかということを申し上げているんですが、いま一度、もう一度お願いいたします。
○政府参考人(徳田正一君) 先生御指摘のとおり、地域ではいろいろな課題を抱えているところでございまして、その中で、例えば、真に必要な活動の取捨選択や、運営の効率化の観点から内容の工夫をしている活動等もあり、その中で多くの保護者の参加も得ているPTA活動もあると聞いております。いま一度、そういうふうな活動を幅広く収集して、活動の促進に努めてまいりたいと思います。
○井上義行君 つまり、こうした子供会とかPTA活動とか、その学校なり文科省の方で、ああ非常に有り難いと、自分たちが補えない分を少しは側面から手伝ってもらっているとか、そういう意識がやっぱり僕は必要だというふうに思うんです。 だから、さっき言った上から目線というのは、横じゃないんですよ、常に上から何々をしてください、当然だろうと、で、何か文句言えば、いや、あなた方が勝手にやっていることじゃないか、こういう考えだからいわゆる負担が増えちゃうわけですよ。それよりも、ああ本当にこういうことを手伝ってくれて、ああ、うれしいな、感謝すると、こういう考え方に立つと、お互いに、ああ、じゃ、これはこれを分担しようねという形に変わっていくんじゃないかというふうに思いますので、是非、そういう機会があったら積極的に、審議官、PTAとか出ていますか、是非現場を知っていただきたいと思いますが。 そこで、有村大臣、どうでしょうかね、こういう子供会とかPTA活動、地域活動を、お互いに男女とも、さっき言ったおやじの会も男性で頑張っている方もいますし、あるいはPTAで男性で頑張っている人もいるという中で、必ずしも働いている人が参加できないというわけではないんですが、ただ現実は、専業主婦とか、やはり商売をしている奥様が非常に多いわけですね。 だから、やはりみんなで支え合う、こういうような考え方をして、できるだけ女性だけではなくて男性も一緒になって子育て、そして地域をつくっていくという中では、やはり女性ならではの、私、視点というのがすごく感じたんですよ。男性では感じ取れない女性ならではの考え方というのを、実はそれをもっと生かしていただきたいなというふうに思っておりますので、こうした取組をどのように考えているかを大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 井上委員御指摘のとおり、地域活動に多様な人々の参画を促進することは重要だと思っております。 PTAをやっている方に聞きますと、PTAの委員はほぼほぼ女性、でもPTA会長は男性って誰が決めたのというふうに言われるぐらいに、男女の固定的な役割というのがある分野が、実はPTAもまだまだその傾向があるということを指摘をされます。実際に私自身もやっぱり実感として思うんですが、地元に昼間残っている人あるいは専業主婦の方々の善意に頼っているところがあって、その方々の善意に頼り過ぎて固定化しないということが極めて大事なことなんだと思います。 そういう意味では、保育園や小学校などの保護者の活動も、平日の夜してみたり、あるいは平日の夜は嫌で週末がいいとか昼間がいいとか、全員が全て参画できるという条件というのがなかなか整わないのが現実の中では、やはりインターネット、メールなどを通して、できる人ができるところで貢献をしていくということの入りやすさを担保していくことが大事だというふうに思っております。 例えば、平日になかなか参画できない方は、その働き手のお父さんやお母さんが仕事の先生として総合学習の時間に自分の仕事のことを紹介するというような、そういうキャリアの見せ方ということもございますし、いろんな参画の方法があるし、それぞれが有り難いというメッセージがずっと発せられることが持続可能性につながるのではないかというふうに実感を持って認識をしております。
○井上義行君 私は、その解決方法として、これまで同居減税であるとか三世代ということを主張しております。やはり三世代で暮らすことによって、家庭のいわゆる軽減にもなりますし、あるいは負担も分担できる。その中で、地域をつくり、そして子供たち、あるいは女性の人たちを少しでも負担を軽くするということを考えております。 そこで、時間がないものですから、最後に、経産省、そして厚労省、国交省、三世代の暮らしについてそれぞれ省庁でやっていることがあると思いますので、それぞれお答えを願いたいと思います。
○委員長(大島九州男君) 時間が短いので簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(保坂伸君) お答えいたします。 経済産業省では、女性を含めた多様な人材の能力を最大限発揮することにより、イノベーションの創出、生産性向上等の成果を上げている企業を毎年ダイバーシティ経営企業百選として選定、発信し、企業の取組を表彰しているところでございます。 御指摘のような三世代同居の推進に取り組むことによって女性の活躍促進を図り、優れた経営効果を上げている企業があれば、このダイバーシティ経営企業百選の中で今後選定を検討してまいりたいと考えております。
○政府参考人(苧谷秀信君) 今後、二〇二五年に向けまして、七十五歳以上高齢者数が急増するとともに、単身や夫婦のみの高齢者世帯が増加する中で、三世代同居も含めまして、どのような世帯の方であってもできる限り住み慣れた地域で暮らせるように、医療、介護、予防、住まい、生活支援が総括的に確保される地域包括ケアシステムの構築を進めることが重要であると考えてございます。具体的には、在宅介護サービスの充実のほか、地域支援事業による生活支援の充実強化、在宅医療・介護連携などの取組を進めているところでございます。 厚生労働省としては、引き続きこうした取組により地域包括ケアシステムの構築の推進に取り組んでまいりたいと考えてございます。
○政府参考人(杉藤崇君) お答え申し上げます。 住宅政策におきまして、まず持家につきましては、従来、税制あるいは融資では広い住宅が対象になっておりませんでしたけれども、住宅ローン減税については平成十一年、住宅融資につきましては住宅金融支援機構のフラット35、平成十七年に面積上限を撤廃し、三世代同居が可能な広い住宅の促進を図っているところでございます。また、賃貸住宅におきましても、例えば公営住宅におきまして面積上限八十平米を平成二十二年に撤廃したということでございます。 こういった施策を通じまして、三世代同居の問題につきまして進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○井上義行君 終わります。
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。 ちょっと質問通告してないんですが、いろんな先生方の質疑やり取りしながら、有村大臣等にちょっと率直な意見を聞きたいんですけど、日本人はよく、夫は妻に対して女房とか家内と言いますよね。その呼び方についてはどういうふうに思いますか。
○国務大臣(有村治子君) 夫婦の中で、それぞれが合意された愛称なり呼び名というのがあるのだと思います。一番ニュートラルなのは、妻、夫というのが一番ニュートラルかというふうには認識しております。
○若松謙維君 分かりました。 私も結婚して十日後に海外に行って、家内って言ったら、どういう意味と言ったら、インサイドハウスというふうに伝えたんですね。結局うちの奥様を家に閉じ込めているんだなと。この呼び名が変わらない限り、先ほどのやっぱり女性が社会に出てくる、これも変わらないのかなと思っておりまして、そんな思いをしながら、これで委員会が紛糾するわけでもございませんので。我が家では結婚してすぐは奥さんと言っておりました。(発言する者あり)今はお母さんと言っております。済みません、質問しないでください。 もう一つ、あと、実は三十年も前ですけど、アメリカで私、長男を出産いたしました、これも私が産んだわけじゃないんですけれども。そのときに、出産する一か月か二か月前に、いわゆるマタニティースクールということで、これNPOの方が企画する、夫婦で出産の勉強をするんですね。六回コースがありまして、最初はもちろん出産のビデオ、大体そこで男はもうはっきり言って精神的にパニックになりまして、大丈夫かというところからだんだんやっていくうちに、まずおむつの替え方とか、あと御存じのように、ブリージングですか、陣痛の四つの方法とかやりながらやっぱり慣れていくんですね。 ということで、出産前からそういうふうに夫婦で心構えあるので、やっぱり生まれてからも自然に子育てに関われるという環境づくりが私大事なのかなと思うんですが、この取組についてはどういうふうにお考えですか、大臣。
○国務大臣(有村治子君) 大事な問題提起をしていただいていると認識をしています。 マタニティースクールの御紹介がございましたけれども、基本的に日本は、パートナーシップの在り方についてトレーニングなりあるいはそのノウハウを学ぶという機会が体系的になっていないのは事実でございます。 実際に私自身も主人とやってみて、これは多くの方々に経験してほしいなと思ったのは、妊婦さんの体の重さを男性が経験して、いかに足下が見えないか、いかに移動するということが大変なのかということを、実際にその胎児の重さも入れた重さを体に装着していただいた、そんな経験をして妊婦さんの移動がいかに大変か分かったというほかの男の人たちの意見も聞いて、そういうパートナーシップ、また親になるということのマタニティースクールということは、機会があって御本人が望まれるのであればそういう機会は是非受けていただきたいなと私も思います。
○若松謙維君 ということで、大臣のお立場におかれても是非このマタニティースクール、尽力をお願いしたいと思います。 質問通告どおりにちょっとさせていただきますが、まず、男女間賃金格差につきまして、これは厚労省ですか、に質問いたしますが、ちょうど衆議院の附帯決議で、「女性がその職業生活において、意欲をもって能力を伸長・発揮できる環境を整備するため、男女間に賃金格差が存在する現状に鑑み、公労使により賃金格差の是正に向けた検討を行う」と、こういうふうになっております。 また、一般事業主行動計画策定に向けた状況把握項目といたしまして、男女間賃金格差の状況を任意項目として加えるということとされておりますけれども、結局、女性にとっては、自分の働いた対価としての賃金、やっぱり評価されるという賃金が得られなければ、働いてもそんなに、男性並みの評価されなければ、じゃ、多少は収入減っても子供といた方がいいということで結局家庭にある意味で戻って社会に出ないと、マクロ的には消費が減るわけです。そういう悪循環なので、やっぱり男女間賃金格差というんですか、これ大変重要な問題だと思います。 ということで、女性の活躍の今回の法案でありますけれども、この男女間賃金格差の是正に対してどういうふうに取り組んでいくのか、ちょっとお答えいただけますか。
○政府参考人(安藤よし子君) お答え申し上げます。 男女間賃金格差の是正は重要な政策課題であるというふうに認識しております。労働基準法の第四条では、「男女同一賃金の原則」として、「女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。」という、こういう規定もございますが、実際の男女間賃金格差というのは、差別だけではなくて様々な雇用管理の積み重ねで生じていくものでございます。 そうした中で、我が国の男女間の賃金格差の要因を分析してみますと、最も大きな要因は男女間の管理職比率などの職階の違いでございまして、次いで勤続年数の違いとなっております。 このように、男女間の賃金格差の主要な要因である管理職比率と勤続年数の差異につきましては、この法律案に基づきまして、大企業に対して状況把握の必須項目とするという予定になっております。そして、状況把握に基づいて課題を分析して、その結果を踏まえて、各企業の行動計画に女性の継続就労や登用に向けた取組が盛り込まれるということによりまして、男女間の賃金格差の縮小につながっていくものと考えております。 この法案成立させていただいた暁には、こうした本法案の枠組みが賃金格差を始めとする男女間の実質的な格差の縮小を進めるための好機となるように、行動計画策定指針におきまして、効果的な状況把握、課題分析の手法を提示したいと考えておりまして、各企業におきまして適切に取組が進められるように努力をしてまいりたいと考えております。
○若松謙維君 今言われました大企業ですか、常用、常に三百人雇用ですね。そこで行動計画策定、盛り込むということですけど、大事なのはやっぱりこれPDCAというんですか、しっかり回して改善していくと、それがやっぱり見える形が大事だと思うんですけど、そういった点からの配慮というんですか、取組というんですか、それについてはいかがですか。
○政府参考人(安藤よし子君) 御指摘のとおり、計画を策定しました暁にはそれをしっかりと取り組んでいっていただく、その際にはPDCAを回して着実にそれを進めていただくということについては、大変重要な視点であるというふうに考えております。 この法案におきましては、大企業に対して女性の活躍状況等の現状値の情報公表を義務付けておりますが、行動計画に基づく取組の実施状況の公表につきましては、意欲的な取組内容を計画に盛り込むということをかえってちゅうちょさせるのではないかという配慮から一律な義務付けはしておりませんけれども、衆議院におきまして、「一般事業主による事業主行動計画に基づく取組の実施状況の公表を促進する」という附帯決議もいただいておりますので、今後、その取組状況の公表の促進の在り方につきまして、私どものホームページなどの活用も含めまして検討をしていきたいというふうに考えております。
○若松謙維君 ということで、PDCA、とにかく大事ですので、毎年毎年良くなるような取組をお願いしたいと思います。 それと、ちょっと順番を少し変えて、M字カーブ、これも他の委員の方が触れていると思いますけど、M字カーブと女性の就業希望の実現という観点から、これも厚労省にお答えいただきたいんですが、日本は第一子出産を機に先ほど約六割の女性が退職すると、その影響で出産・育児期である三十歳代に就業率が低下するM字カーブですか、これが非常に顕著に見られていまして、他の国、特にスウェーデンですと、逆に、働き盛りのところ、三十代、四十代が伸びているんですね、この就業率が。どうしてこれだけ違うのかなと。また、スウェーデンの、何というんですか、すごい成功というんですかね、感嘆するんですけれども。 一方で、子育てが一段落してまた職場に戻りたいという希望は多いんですけれども、働いていない方が先ほどの三百三万人ですか、という状況で、でも働いたとしてもいわゆるパートという非正規、かつ実質的には所得的にもやっぱり男性より低いと。こういうことなので、結局、女性の能力を十分に発揮する環境づくりをどうつくれるかということにこのM字カーブ解消のポイントがあると思うんですね。 具体的にどういうふうに取り組んでいるのか、いろいろあるんですけれども、ちょっと深掘りした答弁をお願いします。
○政府参考人(安藤よし子君) 御指摘のとおり、我が国では、いまだ第一子出産を機に六割の女性、退職するということで、M字カーブの解消に向けて課題が残されているわけでございます。 まずは、このM字カーブの解消に向けては、希望する女性が妊娠、出産を通じて働き続けられることが当たり前であるというような職場環境を整備していかなければならないと考えております。 この法案におきまして、大企業に対して、勤続年数の男女差、そして労働時間の状況などの状況把握、課題分析を義務付けることによりまして、女性が妊娠、出産を通じて働き続けることができる職場環境になっているのか、その背景に長時間労働の問題などがないのか、そうしたことを各企業において検証していただきまして、その結果に応じた行動計画の策定を求めることとなるのではないかというふうに考えております。 また、一旦職場を去った後、再び就業を希望する女性がその希望を実現できる社会としていくということも大変重要でございます。 この法案におきましては、各企業が行動計画策定に際し踏まえることとなる行動計画策定指針におきまして、女性の再雇用や中途採用の促進に関する先進企業の取組を参考とした効果的な取組を盛り込む方向で検討したいというふうに考えております。 加えて、共働き家庭を支える保育サービス等の基盤整備を引き続き進めるとともに、今年の六月に策定いたしました女性活躍推進のための重点方針二〇一五などに基づきまして、非正規雇用労働者の正社員との均等・均衡待遇の推進、非正規雇用労働者から正社員への転換など、様々な施策を進める中で、就業を希望する女性がその希望を実現できる社会を構築し、M字カーブの解消につなげていきたいというふうに考えております。
○若松謙維君 私のささやかな経験ですけど、私は会計事務所なので国際的なネットワークがありますが、ちょうどニューヨークの私どもの事務所、当時、ビッグエイトという会計事務所のうちのランクが常に七番、八番だったんですが、特に女性、皆さんCPA、会計士ですけれども、やっぱり出産等で会社を離れると。 ところが、離れたときは、離れた職位ですか、維持して、二年、三年後に戻ってきて、そこからまた始まるんですね。当然、多少仕事的には感覚が鈍っていますから、そこは評価減しないで、そこから更にやるという、女性ならではの、何というんですか、配慮をしまして、結果的にそこは大変女性の会計士の人気度が高まって、今、人気度一番なんですね。 そういうふうなのがありまして、先ほどやっぱり今のやり取りを聞きながら、結局、女性の方が、ある会社を辞めましたと、だけど、同じ職場に戻りたい環境づくりって、これ大事だと思うんですね。そこは何がポイントだと思いますか、またどんな取組されていますか。
○政府参考人(安藤よし子君) 日米を比較いたしますと、どうしてもその外部労働市場の発達の仕方が違うということがありますので、一概に同じような取組をというのは難しいのかもしれませんが、それでも国内でも女性の再雇用制度、一旦お辞めになられた方々を数年後に再雇用するような制度を整備いたしまして、女性の人材活用を図っているというような好事例も多く見かけるところでございます。 今回の行動計画策定指針におきましては、そういった事例も盛り込みながら、そういう先進的な取組を参考にしたいい取組を国内の企業に広めていければと思っております。
○若松謙維君 今、再雇用という言葉、大臣にちょっと聞きたいんですけど、再雇用という言葉が出ましたので、これは日本で一般的なんですが、さっきのニューヨークの会計事務所の話は、辞めていないんですね。この辞めない環境づくりというんですか、これ極めて大事だと思うんですけど、じゃ、ちょっと御両人に聞きましょう。まず厚生労働省から。
○政府参考人(安藤よし子君) 辞めない環境づくりというお尋ねでございましたが、まずは育児休業の活用をしっかりできるような、育児休業を取りたい方がきちんと取れる環境整備をしていくということが大事であろうと思います。また、育児休業した後にしっかりと復帰ができるように、その復帰の支援をするということも大事であります。企業の中では、復帰に当たりまして研修を行うといったような復帰支援をしているところもありますので、そうした企業に対する助成金などによる支援も私どもはしているところでございます。 また、帰ってこようという、帰ってきてまたしっかり働こうというような意識を女性労働者にも持っていただくためには、やはり女性の育成に当たりまして、そういう、仕事は面白い、仕事は大変だけれども面白いという経験を早めにさせてあげるということが有効だという御意見もございます。そうしたような取組も含めまして、周知広報していければと考えております。
○国務大臣(有村治子君) 先ほど安藤局長がおっしゃっていました、やっぱり労働市場の流動性がどれだけ発達しているかしていないかというのは大変大きな違いがあって、ここはもう少し日本が学んでもいいところじゃないかというふうに思っています。 特に、私、経験的に思うんですが、大卒の女性で一旦家庭に入った人がなかなか戻ってこないというところの傾向があります。それは、いろんな要因がありますけれども、相手側の、夫側の収入が一定あるのでインセンティブがないという言い方をする人もいますし、またそれに足るような復職のポジションがないというような指摘もあります。 再雇用あるいは休業ということでの復帰、復帰しやすい環境づくりをやっぱり国としてノウハウを高めていくことは極めて大事な今日的課題だと思っておりまして、復帰しやすい環境という意味では、やはり仕事を離れていたところの能力のアップデートもありますし、また保育園との行き来という意味では時短をスタンダード化するということもありまして、復帰しやすい環境とその仕組みづくりということをもっと大々的に議論をして実質的なノウハウを具現化していきたいと、私自身大臣として認識しているところでございます。
○若松謙維君 済みません、厚労省にまたお尋ねしたい。 今、復帰という言葉がありました。いわゆる復帰率というんですか、KPIありますよね。いわゆる目標管理というんですか。そういった観点から、この復職率というんですか、そういうものを高めるような何かそういうKPIを持っているのか、それとも手法があるのか、もし具体的な点があればお答えください。
○政府参考人(安藤よし子君) 第一子を出産した前後の継続就業率五五%というKPIを設定しているところでございます。
○若松謙維君 五五パー、高いんだか低いんだか、はっきり言って分かりませんが。そうか、五五パーですね。同じ職場に戻るということですよね。じゃない。
○政府参考人(安藤よし子君) 同じ職場に戻るということではなくて、総体として働いているという状態を保っているということでございまして、現在それが大体三七%くらいであったかと記憶しております。
○若松謙維君 ということで、分かりました。 本当はいろいろと聞きたいんですけど、同じ職場に戻るということは結局今までの経験生きますので、もちろん違う職場もあるんでしょうけど、やっぱりそれは上昇志向というか、プラス面は大きいと思いますので、是非、同じ職場に戻る環境づくりのために頑張っていただきたいということをお願いをして、次の質問なんですけれども、ちょっと時間がないので多少省きますが、先ほどのマタハラのない社会についての政府の取組について、結局今でもマタニティーハラスメントが後を絶たないという、これやっぱり、当然管理職なり、先ほど同僚同士の話もありました。そういう中、先ほども答弁ありましたが、本当に、今どういう取組をして、これから更にどうやって対策を強化していくのか、それについて答弁お願いします。
○政府参考人(安藤よし子君) いわゆるマタニティーハラスメントは、女性の尊厳を著しく傷つけるのみならず、解雇や退職強要などによりまして女性に継続就業を断念させる結果につながるものでございまして、決して許されるものではないと考えております。 このマタニティーハラスメント、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いというふうに考えておりますが、これにつきましては男女雇用機会均等法などで禁止をしてきたところでございますが、昨年、最高裁の判決がございまして、これを踏まえて今年の一月に、妊娠、出産等を契機として不利益取扱いがあった場合は原則として法違反と判断することを明確に示した解釈通達を発出いたしまして、事業主に対する報告徴収、指導等を強化したところでございます。 加えて、現在、マタニティーハラスメント及びセクシュアルハラスメントに関する実態調査の実施に向けて調整を行っているところでございまして、年内には調査結果の概況の公表を行えるのではないかというふうな段取りで準備を進めております。 さらに、今年六月に決定をいたしました女性活躍推進のための重点方針二〇一五におきまして、マタニティーハラスメントの防止に向けて、次期通常国会における法的対応も含め、事業主の取組強化策を検討するとされたところでございますので、今後、労働政策審議会において検討を進めていただく予定としております。 これらの取組通じまして、マタニティーハラスメントのない、妊娠、出産を通じて安心して働き続けることのできる社会、実現してまいりたいと考えております。
○若松謙維君 先ほど、最高裁での判決で、いわゆる原則違反ということで、さらに、既存のいわゆる罰則規定があるんですけど、これを更に強化するとか、そういうお考えというのはおありですか。
○政府参考人(安藤よし子君) 既存の法律で、いわゆる妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いにつきましては既に法律で禁止をされているところでございます。しかしながら、禁止されても生じているという実態がありますことから、その未然防止に向けた取組を強化する方向で検討を進めたいというふうに考えております。
○若松謙維君 未然防止ですね。その効果はどうでしょうか。有村大臣、何か見えますか、その効果は。分からないですかね。答弁しにくい。ノーアイデアですので、ちょっと次の質問に移ります。 それでは、最後になると思いますが、企業の取組の見える化、これも厚労省に質問いたしますが、先ほども、いずれにしても出ましたけれども、女性活躍の企業の現状ですか、この見える化につきまして、優秀な人材を集める社会環境整備ということで、結局、この情報公開義務、当初、消極的という話もありましたけれども、やっぱり情報公開するということは企業にとっては大変勇気があるし、出す以上は決意になりますので、やっぱり情報公開、見える化というのはどんどん進めるべきだと私は思って、結果的に良くなると思っております。 そういう意味で、単なる見える化の際の女性登用比率の現状値の情報公開だけではなくて、例えば企業の姿勢である取組の見える化も含めて、もっと企業自らどんどんと目標設定を出していくと。そういった企業を更にいろんな形で評価していくと。そういったような、PDCAですか、も取り込んだ対応というのが必要だと思うんですけど、お考えはいかがでしょうか。
○政府参考人(安藤よし子君) 一般事業主が行動計画を作りました場合には、まず行動計画自体を公表するということが法案では義務付けられております、大企業につきまして。そうすることによりまして、この事業主がどのような行動計画を持っているのか、どのような目標を設定しているのかということがまずは明らかになるということでございます。 さらに、この行動計画にのっとって取組を行いましていいパフォーマンスを上げていただいたという企業に対しては認定という制度もあるわけでございまして、そのような形で企業の取組について見える化を推進して、よりアピールできる取組を広めていきたいというふうに考えております。
○若松謙維君 もう時間ですので、ちょっと掘り下げは次回の質問にしまして、あと、今日したかった一人親家庭支援の充実、これについては次回に回しますので、またよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○山本太郎君 生活の党と山本太郎となかまたち共同代表、山本太郎です。 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案、通称女性活躍法案について質問いたします。 まずは、女性活躍の担当大臣であられる有村大臣、女性が活躍できる社会こそが未来の日本を輝かせる原動力になる、そう思われますか。
○国務大臣(有村治子君) 山本委員にお答えします。 そのとおりだと思っております。そして、この女性活躍というのが、当事者である女性のみならず、全ての人にとって暮らしやすい社会をつくる原動力にしなきゃいけないというふうに思っております。 結果として、我が国の持続性、持続的な成長の実現や社会の活力の維持にもつながる。そういう意味では、男性、女性共の働き方の改革、あるいは家事、育児への男女共の参画をしやすくなる、あるいは介護と育児ということが両方でダブルケア問題というのが今日的課題としても出ておりますけれども、それぞれの御家庭の実現したいこと、ワーク・ライフ・バランスを実現していくということが、その家庭にとっても、地域にとっても、また結果としての国全体にとっても健全で大切な営みであるという認識と実感を広めていきたいと考えております。
○山本太郎君 ありがとうございます。熱意があふれた答弁だと思います。ありがとうございます。 果たして、本当に今のこの法案のままで多くの女性が輝けるのだろうかと。女性の活躍、女性が輝くなど言ったところで、活躍しようにも活躍しようがない、輝きたくても輝けない、実際にはその手段も環境もない、苦しい立場に追い込まれ、今日何とか生きていけるかどうかというぎりぎりの精神的状態、経済的状況の女性、我が国にはたくさん存在いたします。 その中でも大きな問題の一つ、DV、ドメスティック・バイオレンス、残念ながら、法案の中でも、修正案の中でも、衆議院の議論の中にも、DVに関してほとんど触れられていないんですね。政治の世界ではDV問題って解決したのかなと思っちゃうんです。 まず、お聞きいたします。DVの概念教えてください。
○政府参考人(武川恵子君) 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律の第一条に配偶者からの暴力の定義がございまして、配偶者からの身体に対する暴力又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動とされております。 ここで言う配偶者には、いわゆる事実婚の関係にある者、元配偶者が含まれておりますし、また、生活の本拠を共にする交際相手からの暴力などにつきましてもこの法律が準用されております。 なお、暴力でございますが、身体的暴力のみならず、心理的攻撃、経済的圧迫、性的強要も含まれております。
○山本太郎君 ありがとうございます。 DV、配偶者からの暴力、主にということなんですけれども、DVについて、配偶者暴力防止法においては、被害者を女性には限定していないんですね。内閣府の資料によると、配偶者からの暴力の被害者において、男女の比率九対一、要するに九割女性ということなんです。 DVの背景って何なんだろう。性差別社会であると言われています。男らしさ、女らしさ、男らしくしろ、女らしくしろ、これが諸悪の根源だと。つまり、男性が経済的、社会的に優位に立つ社会、女性が経済力を持つことが難しい社会、子育て、家事、これ女性の役割と決め付けられるような社会、妻には夫を世話し支えるべきであるとされる社会、男性の攻撃性、暴力性が男らしさのあかしと容認されているような社会だと、このような社会意識、DVを許してきたとも言われている。 DVには、よくある身体的暴力だけではなく、精神的、先ほど言われていましたよね、経済的、性的暴力なども含まれるそうです。 身体的な暴力って直接的な暴力ですね。平手で打つ、足で蹴る、物で殴る、髪を引っ張る、腕をねじる、引きずり回す、物を投げ付けるなどなど、分かりやすいものが多いので認識がしやすいとは思うんですけれども、ちょっと分かりづらいものとしては、心ない言動等により相手の心を傷つける精神的DV、金銭的に被害者を追い詰める経済的DVは、世の中的な認識の甘さから、何か相手に、ああ、今DVしているというような状況が認識しづらい、認識されづらいというのが現状だと。 例えば、例を挙げると、大声でどなるとか、誰のおかげで生活できると思っているんだとか、このかい性なしとか、そういうのも……(発言する者あり)いえ、元役者ですから、役者ですからなかなか熱が入るとそれっぽく聞こえるんですけど。実家とか友人と付き合うのも制限したり、電話、手紙を細かくチェックしたりとか、何を言っても無視して口を利かない、人の前でばかにしたり命令するような口調で物を言ったりする、大切にしているものを壊したり捨てたりする、生活費を渡さない、外で働くなと言ったり仕事を辞めさせたりする、子供に危害を加えると言って脅す、殴るそぶりや物を投げ付けるふりをして脅かすなどあるそうです。 もしかしたら、今お聞きした中に、えっ、それも駄目なの、DVなのって、どきっとされた先生方がいらっしゃるかもしれないんです。自分自身、僕自身を振り返ってみると、自分が機嫌の悪いときに、何かそれが相手に伝わるような態度をしたりとかするということも自分の過去にもあったわけですよね。でも、それもひょっとしたらDVに入るかもしれないなと思ったら、どきっとしちゃうんですよね。 内閣府の調査によると、約四人に一人の女性が配偶者からDVを受けた経験あり、十人に一人の女性が複数回のDVを受けたことがある、約二十人に一人の女性が命に危険を感じるほどのDVを受けたことがあるとのことです。 今現在、DV被害者、どこに助けを求めればいいの。救済、支援を求めるとしたら、内閣府管轄、配偶者暴力相談支援センター、若しくは県あるいは市の福祉事務所に相談。厚労省管轄の婦人相談所に回され、そこで一時保護。一時保護、もう皆さん御存じでしょうけれども、暴力を避けるために家を出たいと思っていても、加害者に知られずに身を寄せる場所がない場合に被害者が一時的に避難する手段だと、その一時保護というものを婦人相談所でされるかどうかというのを審議されると。身柄を保護された後、自立支援としての厚労省管轄、生活保護に移ると。住宅支援なら国交省、保護命令制度においては法務省、取締りにおいては警察庁、子供も身体的虐待のみならず著しく心的外傷を受けているようなら厚労省の児童相談所通報、保護を要請する。これ、むちゃくちゃ複雑じゃないですか。どんな手順なんだよって、これ。 ちょっと聞きたいんですよ、これ、一体入口から出口まで誰が面倒見るんですかって。被害者はどうなりますかということをお聞きしたい。内閣府、厚労省にお伺いします。一体誰が入口から出口まで総合的に被害者、DV被害者を支援するんでしょうか。
○政府参考人(武川恵子君) 配偶者暴力を受けられた被害者の方からの相談につきましては、配偶者暴力防止法に基づきまして、配偶者暴力相談支援センターが中心的な役割を担って支援をしているところでございます。 具体的には、被害者からの相談を受けまして、緊急時における安全の確保、それから被害者の自立支援や保護命令の利用などについての情報提供や助言などを行います。また、必要に応じて関係機関との連携を行いまして支援を行っているところでございます。
○政府参考人(安藤よし子君) 婦人相談所は県により設置をされておりますけれども、配偶者暴力相談支援センターという位置付けになっているところでございます。また、DV等によりまして心身を傷つけられ人権を侵害された方々から直接に相談を受け、又は市町村の福祉事務所にいる婦人相談員や警察などとの連携の下で相談を受けて支援を開始しているということもございます。 婦人相談所における支援を開始するに当たりましては、まず相談指導員などが個々のDV被害者から被害の状況や支援の要望を聞き取りまして、その意向や状況を踏まえて、相談指導員や心理療法担当職員などの支援スタッフによる必要な調査並びに医学的判定、心理学的判定、場合によっては職能判定を行いまして、さらには、入所調整会議を開催して、個々のDV被害者の支援ニーズに合う支援を選定しております。同伴児童については、必要に応じて児童相談所とも連携して支援を行うというようなことをいたしております。また、この入所調整の会議の結果、DV被害者の一時保護や継続的な相談支援、施設への入所などの今後の支援方法を決定するということになります。 継続的な相談支援につきましては、DV被害者が婦人相談所に定期的に来所して、生活支援や心理的な支援を受けることとなります。一時保護や施設入所につきましては、一定期間、一時保護や婦人保護施設におきまして、生活支援、心理的な支援、同伴児童の学習支援、保育支援などを行っております。安全確保のための他県への移送などをすることもございます。また、退所時には身元保証の確保などのサポートもしております。 このような支援を通じまして、関係機関とも連携しながら、DV被害者の自立に向けたサポートを婦人相談所が行っているところでございます。
○山本太郎君 ありがとうございます。 答弁の長さがバックアップの厚さを表しているわけじゃないんですよ。これは、それぞれの管轄以外のことできないということをおっしゃっているんです、結局は。結局、横串を入れなきゃ、これたらい回しにされるだけなんですよ。 話、戻ります。 二〇一三年五月二十四日、大阪市天満のマンションの一室、母と子と見られる二人の遺体が見付かった死亡事件ありましたよね。報道によると、室内に食べ物はなし、食塩があったのみ。預金口座の残金は十数円。電気、ガス、止められていました。大阪府警天満署、生活に困窮して餓死した可能性が高いと見ており、事件の背景として、死亡した母親は夫からのDV被害を受けており、母子で脱出したものの、しっかりとした行政からの支援もなく、生活保護を受けることができず、頼る相手もいないまま孤立を深め、親子で餓死してしまったとのことでした。室内にはメモが残されていた。こう書かれていた、最後にもっとたくさん食べさせてあげられなくてごめんね。これ、母親が残したメモ。 この母親、生活保護を申請する目的で福祉事務所を訪ねていたそうですけれども、福祉事務所の記録には申請の意思ありとされていなかったんですって。おかしくないですか。これ水際作戦じゃないかよと。しっかりとその人がどういうシチュエーションなのかということを見極められていないということなんですよ。DV被害者の生活相談や生活保護申請など、担当窓口が支援が必要な方に適切に対応できていない最たる事例であることは間違いないと思います。 現状として、一人の被害者を主に危機介入、一時保護、生活再建等自立支援など総合的に支援するのは、地域での身近な相談窓口とされている市や区に配置されている婦人相談員か、又は必要に応じて婦人相談所の非常勤の婦人相談員が支援するのみ。 配付資料を御覧いただきたいです。一枚目、内閣府所管、各都道府県の自治体が運営する配偶者暴力相談支援センター、そこの相談件数と、その下、警察における暴力相談の対応件数。見てくださいよ、右肩上がりですよ。駆け込む人はいっぱいいます。相談する人はいっぱいいます。暴力被害たくさん増えているんです。 そして、二枚目、御覧ください。上のグラフ、婦人相談所における一時保護件数を表すものですよね。年々、一枚目に見ていただいたとおり、暴力に苦しむ人の相談件数、右肩上がりなんですけれども、一時保護件数は、御覧のとおり、横ばいのまま全く増えていません。対処していないということなんですよ。ここに予算投じていないということなんですよ。もう切り捨てられているんです。 暴力相談支援センターや警察に相談する人は、苦しんで、我慢に我慢重ねて、もう駄目だと困り果てた果てに相談に来る人たちだらけなんですよね。なのに、どうして保護される方増えないんですか。おかしいですよね。 DV被害に遭われた方々から私のところに直接声が届いています。殴られて、暴力振るわれて肋骨折れた。これ以上暴力振るわれると死んでしまうかもしれないから、配偶者暴力相談支援センターに保護してほしい、そのように相談をすると、骨一本じゃ死なないし、初めての暴力だから今回は許してあげなさい、突き放されたと。ほかにも、顔面を殴られて目の周りがパンダみたいにあざになった。それで逃げて、支援センターに保護してほしいと電話したら、あっ、目ですよね、目は死なないので、緊急一時保護を拒否された。この方、その後眼科を受診されて、網膜剥離と診断されたというんですよ。 これね、これだけ聞くと、その対応した人間に対して怒り感じるかもしれないんですけれども、でも、問題の根本は別にあるんです。 まず、救済の入口、一時保護。この最も重要なファーストステップについて、一時保護所入所の決定権者は都道府県管轄の婦人相談所長になるんですね、婦人相談所の所長になると。保護要件が厳し過ぎるのではねられてしまうというんです。そして、その要件というのもそもそも曖昧なんだと。しかも、一般的に一時保護の要件として、精神疾患などで集団生活に問題がある人は入れないというルールまで取り入れているところも多いようなんですね。 DVを受けてやっとの思いで逃げてきた人たちの中に、暴力による恐怖と心身へのダメージで混乱している人がいるのは当たり前ですよね。落ち着いていたら、逆に怖いですよ。みんな大体パニック状態にあると思うんです。完全に実態に合わない要件を普通に取り入れている状況だそうです。 もちろん、適切に、切実に対応する相談所も多いんです、多いらしいんです。相談所の一時保護の受入れについての考え方や相談所の体制、相談員の対応で、これは大きなばらつきがあるようです。 もう一つ、一時保護所は原則二週間しかいられないというルールなんですって。これ、運営している自治体、ほとんどそうしているらしいんですけれども、これに法的根拠ないんですって。ただ、運用上そうなっているだけ。 しかし、入所依頼をするときに二週間後の退所の後の見通し示さないと受け入れられない、そのような要件を設けているところもあるようで、でも、これ難しくないですか。命からがら、着のみ着のままで逃げてきた人に、二週間後どうするの、その見通しが見えていなかったら一時保護しませんよなんて無理な話ですよね、これ。それ、二週間後の見通しあって逃げてきている人なんてほとんどいないはずですよ。なぜこんな要件を設けている自治体があるんでしょうか。 このように、全く実態に合わない一時保護要件を設けているところは数多くあるのが現状だそうです。このような全く実態に合わない状況がなぜ起こるのか、どういった理由がありますか。今までそのような事態が実際に起きたかどうか、実態を把握しているんでしょうか。ごめんなさい。伝えたいことはまだあるんです。手短に答えていただけると助かります。実態を把握されているでしょうか。お願いします。
○副大臣(永岡桂子君) 婦人相談所というのは、DV被害の相談を受けました婦人相談員ですとか、また警察からの一時保護の要請があった場合に、入所調整会議を開催いたしまして、その必要があるかどうかということを判断を行いました上で、婦人相談所の所長さんが一時保護決定を行っているところでございます。 婦人相談所は、DV被害者の本人の訴えや状況から、要保護性や、また緊急的な支援が必要であるか否かを判断をいたしまして、一時保護を実施しております。入所調整会議の結果、ほかの安全な避難場所があるなど一時保護に至らない場合もございます。例えば、外部での保護委託をしております民間のシェルターに行くとか、あとはホテルを紹介するとか、こういうこともございます。この場合におきましても、婦人相談所といたしましては引き続き必要な支援は行っております。
○山本太郎君 ごめんなさい、これは通告していないんですけど、DV被害者は右肩上がりに上がっていっているんですよ。でも、それを保護できる施設というのはもう横ばいなんです。このグラフ見ていただいたらもう一目瞭然ですよね。どうしてなんですかね、これ。一時保護件数というのが増えない理由、施設を増やさない理由は何なんですか。 ごめんなさい、答えられる方はいらっしゃらないですよね。答え簡単だと思うんです。もう都道府県だったりとかという地方に丸投げなんですよ、これ。予算付ける以外もうないですよね、これ解決しようと思ったら。だって、被害者は増えていっているのに、そこを保護しなきゃいけないじゃないですか。でもそれはもう昔から変わっていないって、それじゃ救われるはずないんですよ、被害者はどんどん増えていくに決まっているんですから。そこを救うためには予算を付ける以外は方法はないと思うんです。 じゃ、先に行きたいと思います。もしも、これ、保護されないで、後に大けがしてしまったとか死に至るようなことが起こったときに、これ、誰責任取るんですか。誰か責任取れる方いらっしゃるんですかね。ごめんなさい、これ、お伝えしていなかったんですけど、もしも答えられる方がいらっしゃったら教えていただきたいです。──当然です。答えられるはずないんですよ。だったらやらなきゃ駄目だという話なんですよ。これは、各自治体に責任を押し付けていることと一緒なんですよ。それは関係ない、地方自治体がやることだというのは、余りにもおかしいじゃないですか。国が道を示さなきゃ、そう思うんです。 これ、例えば、DV被害者とか支援者などからクレームを申し立てるための仕組みというのは存在しているんですかね。短めに教えてください。
○政府参考人(安藤よし子君) 婦人相談所におきましては、配偶者からの暴力を受けた被害女性の保護に際しまして、人権や所在地の秘匿による安全の確保や自立支援等の観点から、より適切な保護が見込まれる場合について、民間シェルター等に一時保護を外部委託することができるようになっております。 平成二十五年度に策定されました婦人相談所ガイドラインにおきましては、こうした一時保護委託も含めまして、婦人相談所が行う業務について苦情解決の仕組みを整備し、利用者に対してあらかじめその内容を提示し、いつでも苦情を申し立てられるようにするということを明記いたしまして、婦人相談所に対して周知をしているところでございます。
○山本太郎君 これ、DV防止法の九条の二にある苦情の適切かつ迅速な処理というのがあるらしいんですけれども、各配偶者暴力相談支援センターや福祉事務所で本当に機能しているのかなと思うんですよ。だったら僕のところにそんな声届いてこないはずなんですよ、クレームはそっちに行くだろうって。そっちに行ったって何も変わらないし、対応も変わらないからこっちに来るんだという話なんです、言いやすそうだから。 これ、いま一度、内閣府と厚労省で協力し合って現状の確認というのをお願いしたいんですけれども、お願いできないですか。短く、確認していただけるか、していただけないかをお答えいただきたいんですけれども。
○政府参考人(武川恵子君) それでは、状況を確認いたしまして、検討を行ってまいりたいと思います。
○山本太郎君 ありがとうございます。質問してよかった。確認していただけるって。ありがとうございます。 ここまでいろんな答弁を聞くと、相談所だったり相談員が何か悪いように思われる可能性もあるんですよね、一体何やっているんだと。でも、そうではないんだと。このガイドラインとなるもの、相談・支援の指針、すごくいいものを作っているんですよ。これ、厚生労働省、婦人相談員の相談・支援指針というものを、もうこのプロフェッショナル、スペシャリストの皆さんで作り上げているんですよ。でも、これが徹底されていないというところが一番の問題であると。こんないいものを作っているのに、どうしてそれが徹底されていないんだって、周知不徹底だと。相談員を取り巻く実務研修制度の不備、雇用環境そのものが原因だと。 先ほども言いました。一時保護受入れ時から被害者に婦人相談員が付き添ってサポートすることになるんだけれども、しかし相談員にはその支援の範疇、程度、方法に関する理念もガイドラインも与えられていないんだ。相談員に初めてなった際にも、研修すらない場合もあるって。働き始めても、制度としての実務研修もない場合がほとんどで、しかも研修は自腹で仕事を休んで受けなければならないという自治体まであるって、むちゃくちゃじゃないかって。いきなりヘビーなケースを受け持たなきゃいけないって、右も左も分からないけれども、いきなりそんなシチュエーションに置かれて、被害者救えるはずないんですよ。 内閣府と厚労省、年一回ぐらいそれぞれ研修やっているらしいんですけれども、それだけじゃ追い付かない。そりゃそうですよ、休みもなく安い賃金でずっとやっていて、しかも、研修やりますといったってなかなか行けないという話ですよ。ほかにも、都道府県レベルで秋と春に一回ずつぐらいあるけれども、系統的な研修はないと。スキルを磨く研修もなく、相談員はどういう制度や支援があるかも分からないままやっている。組織の中にスーパーバイザーとして相談する人もいない。管理は所長などがやるけれども、専門家ではない。昨日まで別の部署にいたような人が当たることも多いと。三年ぐらいでほかの部署に行っちゃうって。もうむちゃくちゃじゃないですか。何でこんなことになるのという話なんですけれども、これ、売春防止法ですよね、売防法。いつの、いつの時代の法律を今に適用させているんだよという話だと思うんですよ。 これ、副大臣、短くお答えいただきたいんですけれども、この婦人相談員の正規は何人で、非正規は何人ですか。数だけ教えてください。お願いします。
○副大臣(永岡桂子君) 委嘱状況につきましては、平成二十六年四月一日現在におきまして、全国で千二百九十五名が婦人相談員として委嘱されておりまして、このうち常勤は二百五十五名、そして非常勤は千四十名となっております。
○山本太郎君 八割ですって。八割非常勤だって。これは売防法によるものだって。ひどい話ですね。 一九五六年にこれ通った法律、施行されたもの、それをいまだに使っているから、この現場の人たち、八割の人が非正規で働かなきゃいけない状態だって。夜遅くまで働いても月十万から十四万円ほど。残業代もなしだって。交通費もなし。組織的バックアップもなし。被害者の生活立て直すために頑張っている相談員自身が生活に苦しんでいる状態なんですよ。自分の生活だけでいっぱいいっぱいなんですけれども、相談員が気持ちで被害者を支えている状態なんですよ。責任が重い仕事であり、被害者のためにと頑張っても、権限も与えられない。縦割り行政の壁に阻まれてどうにもできない。相談員が頑張りたくても頑張れないのは明らかですよね。これ、とても大きな政治課題だと思います。 時間が短いので、もう一問一答で行けるといいんですけれども、短いお答えください。これ、賃金の改善行われるような動きしていただけないですか。売防法を基に非正規でずっといくなんというのはおかしいじゃないですか。賃金の改善行われないと、人々救われないんです。政治的な動きしていただけないですか。お願いします。
○副大臣(永岡桂子君) もう山本委員のお考え、大変よく理解はできます。しかしながら、婦人相談員というのは地方公務員でございますので、その処遇につきましては委嘱を行っております地方自治体において適切に判断されるべきものというふうに考えております。 また、婦人相談員の処遇改善の取組につきましては、大変重要であるというふうにも考えておりますので、厚生労働省といたしましては、各自治体に対しまして、その専門性にふさわしい処遇について自治体に検討いただくことを通じまして婦人相談員の処遇改善に努めてまいりたいと考えております。
○山本太郎君 この法案を所管されている有村大臣ですよね、ごめんなさい、このDV問題、切り捨てられるんですかね、この法案では、この法律では。このDVの問題に関して予算付くような動きしていただきたいんです。力貸していただけないですか。
○国務大臣(有村治子君) 今お出ししている法案は女性の職業生活ということに決め打ちをしておりますので、この範疇ではございませんけれども、もとよりDVや、あるいは虐待や、なかなか困難な状況に置かれている人たちの声をしっかり守るというのは、共生社会担当でもございますし、男女共同参画社会担当の大臣でもございますので、その強化にもとより努めていかなければならないというふうに思っております。
○山本太郎君 お力を貸していただけるということですね。
○国務大臣(有村治子君) もちろんその思いでございまして、予算も実際に倍増させていただいた分野もございますし、引き続きこの分野に光を当てていきたいと思っております。
○山本太郎君 ありがとうございました。質問を終わります。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 本法案が職業生活でのあらゆる側面で男女間の実質的格差を解消させる力になるということを願いまして、具体的な問題についてお聞きをいたします。 厚生労働省は、男女間賃金格差解消に向けた労使の取組支援のためのガイドラインというものも作成をして、一貫してこの問題に取り組んできました。しかし、二〇一〇年に出された変化する賃金・雇用制度の下における男女間賃金格差に関する研究会、この報告では、「全体を平均して見た時の男女間賃金格差のその後の縮小は遅々としており、現行ガイドライン等の取組の効果が上がっていない。」との認識を示しています。 橋本政務官にお聞きします。現在も同様の認識なんでしょうか。
○大臣政務官(橋本岳君) 我が国の男女間の賃金格差につきましてですけれども、年々縮小傾向にはございますが、しかし、一般労働者の男性の賃金を一〇〇とした場合の女性の賃金は七二・二となっておりまして、国際的に見ても依然として格差がある状況であると、このように認識をしております。
○田村智子君 その格差がこの法案でどう解消されていくかなんですが、この法案では、三百人超の大企業に対して、男女格差について四つの必須項目、プラス任意項目を検討ということなんですが、この把握と分析、そしてそれを受けた行動計画の作成と公表を義務付けました。この把握した必須項目、プラスアルファの項目というのは企業が選択をして公表することになります。しかし、本会議でも指摘をいたしましたが、この必須項目に賃金の男女差の把握が含まれていない。男女間賃金格差解消のガイドラインでも把握の必要性というのは強調されています。労政審では労働者側から強く要求されていました。 男女別の賃金を把握する、これ必須項目に加えなかったのはなぜなのか。あわせて、本会議でも任意項目に加えることを検討と言っているんですが、なぜそういう検討を行うのか、併せてお答えください。
○政府参考人(安藤よし子君) 状況把握につきましては、多くの企業に該当する課題に対応するものとして、採用者に占める女性比率、勤続年数の男女差、労働時間の状況、管理職に占める女性比率、この四つの項目につきまして必須項目としたところでございます。 賃金格差につきましては、それが生じている要因を分析し、それに応じた雇用管理上の取組を進めるということが重要でございます。我が国の男女間の賃金格差の要因を分析いたしますと、最も大きな要因が男女間の職階の違いであり、次いで男女間の勤続年数の違いというふうになっております。この男女間の賃金格差の二大要因であります管理職に占める女性比率と勤続年数の男女差につきまして必須項目として把握、分析を行うことによりまして、これらに係る課題を解消するための取組が各企業において行われて、ひいては男女間の賃金格差の縮小につながるというふうに考えたところでございます。 本会議におきまして状況把握の任意項目に男女間格差を加えることについて検討すると申し上げましたのは、衆議院の附帯決議におきまして男女間の賃金格差を状況把握の任意項目に加えることについて検討することとされたことを踏まえまして、法案成立後、そのような検討をすることを考えております。
○田村智子君 非常にかゆいところに手が届かないような御答弁なんですよね。けれども、やっぱり衆議院の議論を経ると把握が必要ないとも言えないということだと思うんです。この女性の管理職比率と男女の就業年数の差異、これで賃金の格差、実態把握ができるのか、非常に疑問なんです。 コース別管理の具体の事例を見てみたいと思います。 みずほ銀行、男性の多くは総合職、女性の多くは一般職とされています。女性の一般職は、勤続年数が長くても総合職の二十七歳男性の給与水準で頭打ちという実態があります。これはみずほだけじゃないんですね。銀行全体でも、賃金構造基本調査によれば、四十五歳から四十九歳で見てみると、男性の平均賃金六十二万円、女性は三十万円と、半分にもならないわけです。同じ年限働いても、コースが違うからと、二倍以上の賃金格差が言わばシステム化されていると。有村大臣、この実態、どのように思われますか。
○国務大臣(有村治子君) 個別の企業の人事管理についてコメントをすることは差し控えさせていただきますが、一般に男女間の賃金格差の最も大きな要因ということは、管理職に占める女性の割合が低いこと、女性の就業年数が短いことであるというふうに承知をしております。これが男女の差というよりコース別人事というふうに言われたときには、そのこと自体に非合法性があるというわけではないのですが、やはり、この実質的な格差を埋めていく努力はこれからも続けていかなければならないものというふうに認識をしております。
○田村智子君 これは個別企業としてではなく、安藤局長にもお聞きしたいんです、一般職は女性が当たり前で、二十数年働いても、総合職、これは圧倒的に男性、その賃金格差は二倍以上だと、これは間接差別ではないんでしょうか。
○政府参考人(安藤よし子君) 諸外国を含めまして一般的な間接差別の概念は、外見上は性中立的な要件等が一方の性に相当程度の不利益を与え、しかもその要件等に合理性、正当性がないものというふうにされております。こうした基本的な考え方に基づきまして、現行の男女雇用機会均等法においては、労働者の募集、採用、昇進、職種の変更で合理的な理由なく転勤可能なことを要件とすることや、労働者の昇進で合理的な理由なく転勤経験を要件とすることなどを間接差別として禁止しているところでございます。 個別の事案が間接差別に該当するか否かについては、多岐にわたる事項の事実確認の上に行われる必要もございますので、一律に御答弁することは困難でございますが、一方で、女性の活躍推進の観点から見ますと、多くの企業におけるコース別雇用管理の運用には、例えば総合職の男女別の採用競争倍率にいまだに大きな格差があるとか、総合職の女性は十年間で約六五%が離職している、男性総合職の場合はこれは二九%の離職にとどまっている、このような格差があるということから見ても課題があるものと考えております。 この法案は、こうした各企業における男女間の実質的な格差を明らかにできるように、採用から登用に至る四つの必須項目の状況把握、課題分析とその結果を踏まえた行動計画策定を大企業に義務付けることとしているところでございまして、こうした枠組みが実質的格差の縮小につながるようにしてまいりたいと考えているところでございます。
○田村智子君 コース別の問題ありということで御答弁あったんですけれども、もう少し具体的に見たいんです。 このみずほ銀行で、昨年、定年退職を目前にしてやっと昇格を実現した女性Aさんという方がいらっしゃいます。このAさんは旧第一勧銀に入社をしているんです。一九八六年、銀行がコース別人事制度を導入したときに総合職を希望した。男性は希望どおりほぼ認められる。ところが、Aさんは、上司に呼ばれて、転勤することになってもいいのかと何度も言われ、一般職を選ばざるを得なかったと。その後もコース転換を何度も要求、しかし支店長推薦を得られず、試験を受けてもコース転換が認められない。Aさんはこのまま定年退職するわけにはいかないと労働組合に加入をし、団体交渉を重ね、昇格のためのアクションプランなどの課題にも取り組んで、昨年やっと総合職に転換を果たし、部長代理、課長代理相当の昇格を果たすことができたといいます。 組合に入ったときに、Aさん、何と言われているか。結婚したときには、退職しないのか、彼の出世に響くと言われた、これ夫も同期入社なんですよ。そして、コース別人事管理導入時、総合職を要求すると、何度も課長に呼び出されて、ふざけているのかとどなられました。夫とは同期同年齢、生涯賃金差は約一億円です。銀行が長年にわたり私にしてきた嫌がらせを考えれば一億円では済みませんと、こういう思いで昇格懸けて闘ったということなんです。ちなみに、みずほ銀行は、二〇一二年度、均等推進企業として厚労大臣に表彰をされております。 Aさんのように声を上げられる女性というのは、残念ながら一握りです。今も多くの女性が、一般職が当たり前というふうにされています。もう一度、この現実、有村大臣の受け止めをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 今御紹介をいただきました個別の企業の人事管理についてお答えをすることは、恐縮でございますが、いま一度控えさせていただかなければならないというふうに認識をしております。 ただ、コース別人事ということで、それが文字どおり男女を明確に区分するということになっていれば、それは見える化をして、その是正を図っていかなければならないというふうに思っております。この法案を通していただければ、女性比率、採用者における比率、あるいは管理職における女性比率、あるいは勤続年数でどのくらいの違いが出ているかということを明らかに三百一人以上の企業で明確にしていかなければならない、見える化をしていかなければならないということになっていきますので、それが市場の評価を得ていくという緊張感の下で是正になっていく、そのエンジンにしたいという思い、強い思いがございます。
○田村智子君 これは、法案にとどまらず求めたいことがあるんですね。このAさんのように、転勤できるかということが総合職の要件とされてしまう、これは一企業の問題ではないんです。妊娠、出産もある女性は転勤できないでしょうと、あらかじめ女性を総合職から排除する、こういうやり方が許されていたら、私は男女の賃金格差というのは解消しないと思います。 これ改めるために、厚労省が示しているコース等別雇用管理についての指針、これ是非見直ししてほしいんです。指針の第三項目、「コース等別雇用管理の定義」の中に、「勤務地の限定の有無により異なる雇用管理を行うものも含まれる」というふうにあるんです。これではまさに転勤できるかを要件にしていいよと、こう受け止められかねないんですね。コース別管理で転勤を要件とするには、やはりその必要性、転勤することがなぜ、総合職で転勤が要件となるためには合理的な理由、これが示されなければ間接差別とされるわけですよ。ところが、指針の方は単純に勤務地の限定の有無と書いてしまう、これ誤解を招くと思いますので、この一文、削除を検討していただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(安藤よし子君) コース等別雇用管理指針におきまして、勤務地の限定の有無により異なる雇用管理を行うものというのは、コース等で区分した雇用管理の一つの例として示されているところでございます。同時に、この指針におきましては、法に直ちに抵触する例として、募集又は採用に当たり、合理的な理由なく転居を伴う転勤を応じることができる者のみを対象とすることということを示しておりまして、コース等別雇用管理において転居、転勤要件を付する場合においても、合理的な理由がない場合には法に抵触するものでございます。 ですので、間接差別に該当する転勤要件を、この一文があるからといってこの指針が容認しているものではございませんし、現に勤務地限定の有無によりまして雇用管理区分を設定している企業がある中で、これをこの指針の対象から除外してしまうということになりますと、逆に言えばその網を掛けられなくなる、法違反であるというものについての指導対象から外れてしまうのではないかというような懸念もあるところでございます。
○田村智子君 これは、合理的な理由がなければ駄目なんだよということを本当に徹底しなければ、ここの一文見て、転勤できるかどうかって、実際にやられているわけですから、それで総合職にできるかどうかということが、それを是正できるように是非していってほしいというふうに思います。 そもそも私は、妊娠、出産などをあらかじめ想定して働き方を選ばせる、こういうこと自体が見直しが必要だと思います。結婚しましたと、子供どうするか、これは夫婦と個人で決めることであって、会社からあらかじめ決めるように求められるようないわれはないわけですよ。また、出産や育児を支援するためには、産休や育休の制度もあるわけですから、そういうときにはそれを使えばいいというだけの話です。また、それにとどまらない、予想できない様々な出来事ですね、ライフイベント、それは男女問わずにあるわけですよね。 ですから、将来的な家庭生活を想定してあらかじめコースを選択させる、人材養成もこれに伴って行うと。これ、合理性あるとは考えられません。むしろ、男女共に能力に応じて人材育成を行う、その時々の家庭の事情も考慮しながら人事を行うと、これでいいんじゃないのかと。 厚生労働省も、この賃金格差のガイドラインの中で、「結果としてコース間の処遇の差が男女間賃金格差の要因となっていると考えられる。」と、こう指摘をしています。ならば、この際、コース別人事管理、これいつまで容認するのかと。このことは検討必要だと思いますし、少なくとも、この法案の施行によってこのコース別人事管理の実態がきっちりと把握できるようにしていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(安藤よし子君) 各企業においてどのような雇用管理を行うのかということにつきましては、各企業の労使において決められるべきことだと考えております。 その上で、今回の法案によりまして各企業の雇用管理における男女間格差が把握されることによりまして、コース別雇用管理をも含め、そこにおける雇用管理の課題について明らかになり、それに対する対応が図られていくものだと考えております。
○田村智子君 その企業の判断でということで言わば雇用管理を企業任せにしてきたから、いつまでたっても男女の格差というのが縮まっていないというのが実態ですよね。 先ほど紹介しましたけど、旧第一勧銀、コース別人事を導入したのは一九八六年、これはどういう年か。男女雇用機会均等法の施行で求人、採用で男女を別に扱うことが禁止された、このときなんですよ。だから、結局、コース別というのを隠れみのにして、男女別の賃金構造、これを温存させたことになります。 こうした経緯から見ても、コース別雇用管理の実態把握、これは女性の活躍の妨げを取り除く上で絶対に必要なことだと。これはどうやってつかむのかは是非検討していただきたいと思います。 もう一つ、具体の事例を示します。 これ、社会保険診療報酬支払基金、厚生労働省のお膝元の事業所になります。これは資料も配付をいたしましたので見てください。これは給与の等級分布の図なんです。男女別にしてあります。白丸が女性で黒丸が男性というのが二枚目からの表なんですね。 一枚目の表は、支払基金というのが、これ見ていただくと分かるんですけど、働いている方は男性、女性、五〇パーずつ、ハーフ・ハーフなんですね。だけれども、等級ごとの女性の比率というのを見ると、一目で見て分かるのは、管理職、これ管理職というのは給与の等級でいうと二等級以上なんです、ここで女性が圧倒的に少ないと。就業年限にも大きな差はありません。注目してほしいのは、管理職としてカウントされるのは二等級以上なんです。じゃ、そこから下、三等級以下の等級の分布がどうか。男性はほぼ均等なのに対し、女性は明らかに下の等級ほど多い。女性の半数が五等級にとどまっています。 二枚目の資料、これは東京支部の給与の等級を白丸が女性、黒丸が男性というのにしたもので、三枚目は北海道支部の同じものです。五等級に在籍しているのはほぼ全員が女性です。入所年度別に見ると、例外なく男性が女性よりも早く昇級をしています。 管理職の女性の比率、就業年限の把握の分析、これではここまでの実態は分からないわけですよ。働き始めてすぐに始まる男女格差、この実態把握をするためには、やはり男女の賃金の実態そのものを把握しなければならないと思うんですが、いかがですか。
○大臣政務官(橋本岳君) 今、管理職登用に至る以前の職階の段階でのその格差がどうなのかという問題提起をいただいたと思っております。 そうした管理職登用、今回の法案では、その必須項目の中で女性管理職の比率なども含めることで管理職に登用したところの段階では把握することとしておりますが、もちろん、今御指摘がありましたように、管理職以前の段階でも男女間格差が生じている場合というのも、それはそれであり得るのだろうと思っております。 その場合は、その登用状況の男女間格差が何によって生じているのか、その要因の分析を更に深めることが大事だと思っておりますし、それは、今既に必須項目になっております、まず採用の比率、採用の段階でどうなのか、あるいは勤続年数で男女差があるとしたら、女性が例えば勤続年数が少ない方が多い、働きにくい職場である、じゃ、どうすればいいのか、そうしたことをきちんと把握して要因を分析をしていくということが大事なんだろうというふうに思っているわけでございまして、今申し上げましたが、四つの必須項目の状況把握、課題分析を行った上で、各事業主の実情に応じ分析を更に深めるために把握する任意項目というものもあるわけでございまして、今後施行に向けて労働政策審議会で議論を深めてまいりますけれども、その際には、衆議院の附帯決議も踏まえ、また先生の御指摘も踏まえまして、男女間の賃金格差を位置付けるということも併せて検討してまいりたいと考えております。
○田村智子君 質問の冒頭で賃金格差解消のガイドラインの紹介をしましたけれども、このガイドラインにはこうも書いてあるんですよ。「男女間賃金格差を問題として認識する者が減少し、また多くの企業が男女間賃金格差を計算したこともないという実態がある。このため、」「男女の取扱いの差異、賃金の差異が個々の企業においてあったとしても、それが見えていない場合もあると考えられる。こうした状況にとどまる限り、格差縮小に向けた労使の取組は進んでいかないものと懸念される。」ということなんですね。このように指摘をして、だからガイドラインでは男女間賃金格差把握のための支援ツールも示してきたはずなんですよ。 実は、支払基金も、一九八〇年代に女性たちが立ち上がって昇格差別を東京地裁に提訴をして、十一年掛けて東京高裁で、昇格を含む職員処遇の男女平等、これを約束させる和解、結んでいるんですよ。ところが、二十数年が経過した現在、この和解の内容が徹底され実行されているとはとても言い難いからこういう表が出てくるんだというふうに思うわけです。 このあからさまな男女格差は、労働組合が一人一人についてこつこつと調査をすることで白丸、黒丸でここまではっきりと分かるようになったんです。ガイドラインが指摘するとおり、把握と分析を繰り返す、それが使用者に賃金の男女格差、この認識を確かなものとして、その解消を労使で一緒に取り組んでいかなきゃいけないんだと、こういうふうに進んでいく、推進していく、その道筋だと思うんですよ。 私は、どうしたらこの法案がその力になっていくのかなということを非常に考えているんですが、橋本政務官、いかがですか。
○大臣政務官(橋本岳君) これは、委員のお気持ちというか思いというのは、もうまさに私どもも共有をするところでございます。 男女間賃金格差の是正は重要な政策課題でございますし、おっしゃいましたように、本法案が成立をさせていただきましたらば、当然ながらその力に是非させていただきたいと思っているところであります。 ちょっと繰り返しにもなりますけれども、ただ、男女間の賃金格差というのはなぜ起こるのかというのは、管理職の比率でありますとか勤続年数の差異などが要因であるというふうに言われております。ですから、本法案に基づく省令において大企業が行動計画を策定する際に状況を把握すべき必須項目とし、課題分析することを予定しているところでございまして、こうした項目の把握、分析の結果、各企業の課題に即した行動計画が策定され、女性の継続就業や登用に向けた取組が進められることになり、男女間の賃金格差の縮小にもつながると、このように考えておりまして、そうした行動計画策定指針において、効果的な状況把握、課題分析の手法を私たちとしても更に提示をしたいというふうに考えておりまして、各企業において適切な検証を基に取組を進められるように努力をしてまいります。
○田村智子君 努力していただきたいと思いますが、加えて、支払基金の昇格の問題についても見てみたいんですよ。 もう一度資料を見てほしいんですが、これ二等級以上が管理職、女性は一割強、しかも組合の調査ではその九五%が転勤を経験した者です。三等級までで見ると、管理職でない人たちですね、を見ると、男女共に転勤がなくても昇格をしています。 そうすると、実態は、これ間接差別として禁止された転勤を昇格要件にしているというようにみなされると思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(安藤よし子君) 労働者の昇進に当たりまして、転居を伴う転勤に応じることができることや転勤の経験があることを要件とすることは間接差別となるおそれがある措置として厚生労働省令に定められているところでございますが、間接差別と認められるためには、転勤要件に合理的な理由がないということが要件となります。 この合理性の有無につきましては個々の事案について個別に検証する必要がございまして、御指摘の事案についても、その合理性の有無については詳細に検討して判断されるべきものでございますが、いずれにいたしましても、個別の事案の法違反の有無についての回答は控えさせていただきたいと考えております。
○田村智子君 これ診療報酬の支払ですので、厚労省と関係のない事業所ではないんですよ。 じゃ、この支払基金の業務、今言ったみたいに診療報酬の審査と支払、どこの支部でも仕事は同じ、そもそも転勤しなくても同一支部の中で能力形成は可能です。しかも、昇格できるポストがあってもわざわざ別の支部から転居を伴う転勤をさせてそのポストに充てる、同じ支部から昇格させないという運用を基金はやっております。 厚生労働省にお聞きします。基金の行う診療報酬の審査支払業務、これは政省令、告示、通知などで細かくルールが決まっていて、国保連も同じルールで運用されているのではありませんか。地域ごとの特殊性というのを認めているんでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 診療報酬の算定ルールや審査上の取扱いについては、今御指摘のございましたように、診療報酬に係る告示や通知などに基づいて全国統一のルールとして取り扱うべきものと考えております。 御指摘の支払基金が算定ルール等を実際に適用するに当たっては、各都道府県ごとの支部において関係法令等に基づいて公正かつ専門的な見地から個別の診療行為に基づいて審査がなされているというふうに私ども承知をしております。
○田村智子君 今の御説明でも、業務に地域の特殊性はないんです。あったらとんでもないことになっちゃうんですよ、これ。地域の特殊性で診療報酬を決めるなんてことはあり得ないわけですからね。それでも転勤が昇格の要件に実態としてはなっている。これが禁止された間接差別ではないというのならば、使用者はその合理的な理由を説明しなければならないはずなんです。 この春、兵庫労働局に対して、支払基金の女性労働者Bさん、できるだけ速やかな時期に二等級管理職にすることを求めて、均等法に基づく調停を申し立てました。Bさんは十八年間三等級に留め置かれ、支部内に二等級のポストがあったのに昇格もできなかった。この申立てについて労働局長は紛争調整委員会での調停を決定しましたが、驚いたことに、基金側が、法違反の事実は存在しないとして、調停会議に出席しないと通告をしてきた。基金は、組合が交渉すれば、個別事案は答えられないとしか述べない、話合いをするために第三者を入れた調停を申し立てると、ここには出てこない。 支払基金というのは民間法人とされていますけれども、これは役員選任、事業計画、予算、これは厚労大臣の認可を必要とするなど、極めて公益性の高い法人、言わば厚労省のお膝元、こういう態度を許していてよいのかどうかをお答えください。
○大臣政務官(橋本岳君) 御指摘のとおり、支払基金というのは厚労省のお膝元と言われれば、そういう面が、そうなんですけれども、ただ、答弁といたしましては、個々の調停申請事案の件については回答を差し控えさせていただくということにならざるを得ません。 ただ、一般論で申し上げれば、男女雇用機会均等法に基づく調停は、当事者双方の譲り合い、歩み寄りの互譲の精神に基づいて行われるものでございまして、労働局としては、当事者に対し調停への参加を求める働きかけは十分行っておりますものの、そうした働きかけにもかかわらず当事者に参加の意思がない場合には、歩み寄りによる紛争解決は困難であるということになるということでございます。 ただ、更に付け加えて申し上げれば、今回の法律における一般事業主に支払基金も三百人以上の従業員を持っておりますので掛かります。そういう意味では行動計画を作らなければならないことになりますので、そうした中でその四つの項目を始め様々な状況を把握をし、改善の計画を立てるということに、そしてそれについて取り組むということになりますので、そうした中で更に女性について働きやすい職場になるということを期待をしているものであります。
○田村智子君 出産、育児を契機とする差別を禁止した均等法九条、これ立証責任を使用者側に求めていると、これ本会議で厚労大臣は答弁されました。間接差別を禁止する均等法七条、これ九条と同じく強行規範なんですね。 広域にわたり展開する支店、支社等はあるが、異なる地域の支店、支社などで勤務経験を積むこと、生産現場の業務を経験すること、地域の特性を経験すること等が労働者の能力の育成確保に特に必要であるということを客観的に事業主に説明をさせる、それができなければ、出産、育児を理由とする不利益扱いと同様に厳しく指導を行う、こういう姿勢が今この支払基金に対しても求められていると思うんですけれども、もう一度お願いします。
○大臣政務官(橋本岳君) まず、一般論として申し上げれば、先ほど御指摘いただきましたように、間接差別に該当するかどうか判断する場合には合理性の有無を判断することが必要であるわけでありますけれども、労働局においては、この合理性の判断に当たり当該企業から資料等の提出や説明を求めることとしており、合理性が判断できる資料等が得られない場合は法違反として厳正に指導を行うこととしております。 個別の事例についてお答えは差し控えさせていただきたいと思いますが、労働局としてそのような姿勢で対応させていただくということでございます。
○田村智子君 この事例でいえば、客観的な判断の前提である説明もしないという問題ですから、これを見逃していて何が女性の活躍かというふうに言えると思います。厳しく指導をしていただきたいというふうに思います。 もう時間ですので、是非、次の機会にもなんですが、やっぱりこの法案が、これまで見逃されてきた、隠れみのにされてきた、そういう女性に対する差別を本気で解消するという方向を切り開かなければ、何のための女性の活躍法案なのかというふうに言わざるを得ないというふうに思うんです。是非、そのことを引き続き質問して、頑張っていきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(大島九州男君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(大島九州男君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島九州男君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島九州男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大島九州男君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題といたします。 この際、藤本君から発言を求められておりますので、これを許します。藤本祐司君。
○藤本祐司君 昨年の五月二十日の本内閣委員会におきまして、民主党・新緑風会の足立信也委員より、本委員会に付託されました健康・医療戦略推進法案及び独立行政法人日本医療研究開発機構法案に関しまして質疑がありました。 その当時の担当の大臣は菅官房長官でございましたが、その際、足立信也委員より、武田薬品工業株式会社の高血圧症治療薬に係る臨床研究についての質問、並びに当時の武田薬品工業株式会社の社長が産業競争力会議のメンバーであるということに対して疑義が示され、本件の事実関係を調査し、調査結果を報告するようにということで理事会で協議がされたと認識をしております。 当時の理事会での協議に関しまして、当時の筆頭理事である芝理事が理事会の中で、理事会ではなくて委員会で調査結果をしっかり報告するようにということでございまして、与党の筆頭の松下理事並びに理事の皆さん方が、その理事会協議の結果を踏まえて、調査結果をした後にこの委員会で報告するということが決まりまして、本日は、厚生労働省が武田薬品及び京都大学に対して行った聞き取り調査に加えて、武田薬品及び京都大学が公表した調査報告書に基づいて結果を取りまとめたということですので、厚生労働省からの報告を求めたいと思います。
○委員長(大島九州男君) それでは、厚生労働省より報告を聴取いたします。永岡厚生労働副大臣。
○副大臣(永岡桂子君) 御報告申し上げます。 資源が乏しく高齢化の進む我が国におきましては、成長戦略の実現や国民の健康寿命の延伸のためには、革新的な医薬品、医療機器等の創出が必要不可欠であり、そのための質の高い臨床研究の推進は今後ますます重要な課題です。 このような中で、一昨年来、ノバルティスファーマ株式会社の高血圧症治療薬ディオバンに関する臨床研究について、研究データの改ざん等の製薬企業による不適正な関与が発覚したことを始めとして、我が国の主要な研究機関や製薬企業による臨床研究に関する不適正事案が次々に明らかになりました。 このうち、武田薬品工業株式会社の高血圧症治療薬ブロプレスに関する臨床研究について、データ改ざんの疑いやそれに基づく不適切な広告が行われたとの指摘がなされ、この事案について、昨年五月二十日の内閣委員会における健康・医療戦略推進法案及び独立行政法人日本医療研究開発機構法案の審議の際、足立信也委員より御質問がありました。 武田薬品の事案を含め、このような臨床研究に関する不適正事案が発生したことにより、事実と異なる研究成果に基づく広告が行われ、医師の処方行動に大きな影響を与えたことや、我が国の臨床研究に対する内外の信頼が大きく損なわれたことは国益の損失にもつながる重大な問題であり、足立委員もこのような問題意識に基づいて御質問されたものと考えております。厚生労働省としてもこれらの事案については大変遺憾であり、これを重く受け止め、調査を行い、必要な対応を取ってきたところです。 本日は、この武田薬品に関する事案の調査の結果及びその後の対応等について報告いたします。 問題となった臨床研究は、武田薬品の高血圧症治療薬ブロプレスについて、京都大学が中心となって実施をした研究です。武田薬品が京都大学に対して資金提供及び労務提供を行ったことと、既存の高血圧症治療薬との比較で、心血管系疾患の発生に統計学的な有意差がないのに、一定期間経過後には差があるような誤解を招きかねない広告を武田薬品が行ったことが問題となりました。 この臨床研究につきましては、武田薬品及び京都大学の調査報告によると、一、臨床研究データの捏造、改ざんは認められない、二、京都大学に対する武田薬品からの資金提供及び労務提供については、当時においては問題とされる状況だったとは言えないが、現在の基準に照らした場合、必ずしも適切とは言えない状況もあったとされています。 これを踏まえて、京都大学に対しては、利益相反の管理や再発防止策の策定等について指導してきたところです。 また、武田薬品の広告につきましては、自社製品を長期間服用した場合の効果が他社製品より優れていることを強調する表現が使われたことなどから、厚生労働省は、本年六月十二日付けで、武田薬品に対し、医薬品医療機器法で禁止されている誇大広告に該当するものとして、業務改善命令の行政処分を実施し、社内広告審査体制の強化などの再発防止策を徹底させることといたしました。 厚生労働省としては、今後、このような事案が起こることのないよう、従来の臨床研究に関する倫理指針に研究データや利益相反の管理をより厳格に行う規定を盛り込み、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針として昨年十二月に定め、臨床研究を実施する機関に対して遵守を求めているところです。 また、臨床研究に関する制度の在り方についても、専門家による検討会の結論を踏まえ、臨床研究の質の確保や被験者の保護、製薬企業等の資金提供に関する透明性の確保について法制化を検討しているところです。 医療用医薬品の広告適正化につきましては、今後、個別の製薬企業や業界団体における広告審査の枠組みづくりを進めるよう指導するとともに、行政機関による監視指導体制の強化を検討してまいります。 厚生労働省としましては、我が国の臨床研究に対する信頼の回復に向け、今後更に取り組んでまいりたいと考えております。 以上、厚生労働省からの報告になります。
○委員長(大島九州男君) 以上で報告の聴取は終わりました。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十四分散会