総務委員会 第14号
- 発言数
- 151 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2015/06/18
会議録
○委員長(谷合正明君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、金子洋一君が委員を辞任され、その補欠として江崎孝君が選任されました。 ─────────────
○委員長(谷合正明君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官澁谷和久君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(谷合正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(谷合正明君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会会長籾井勝人君外八名を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(谷合正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(谷合正明君) この際、籾井日本放送協会会長から発言を求められておりますので、これを許します。籾井日本放送協会会長。
○参考人(籾井勝人君) 委員長、まず、発言をお許しいただき、ありがとうございます。 先般の参議院総務委員会での私の不適切な発言につきましては、深く反省しており、心からおわび申し上げます。 総務委員会からの重ねての御指摘を重く受け止め、自らの発言や対応に十分注意するとともに、委員会審議には誠意を持ってきちんと対応していきたいと考えております。 誠に申し訳ございませんでした。 ─────────────
○委員長(谷合正明君) 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本順三君 おはようございます。自由民主党の山本順三でございます。 今日はNHKの問題についての質問をしたいと思いますけれども、はっきり言いましてタクシーチケットの問題であったり、あるいは行政指導の手交の問題であったり、こういった問題について私は質問するつもりは全くないのであります。それよりも今回起こった案件、すなわちNHKにおけるいわゆるやらせ問題、「クローズアップ現代」の話ですね、この案件については、まさに放送法に関わる非常に重大な案件であるという前提で、私の所感も述べながら質問をさせていただきたいと思いますので、先ほど籾井会長から真摯にお答えということがございましたので、それを期待しながら質問に入りたいと思います。 このいわゆるやらせ問題、これは、実は四月二十八日にNHKで「クローズアップ現代」報道に関する調査報告書というのが出てまいりまして、これを読ませていただきました。これをしっかり読みますと、その報告書においては、いわゆる意図的に又は故意に架空の場面を作り上げたり演技をさせたりして、事実の捏造につながるいわゆるやらせはないと判断したと。他方、放送のガイドライン、これを逸脱するような過剰な演出や視聴者に誤解を与えるような編集が行われていたというようなNHK御自身の報告が出てきたわけであります。 これ、中身を見ましたら、細かいことは申し上げませんけれども、A氏、B氏が出てきて、そして、どちらに先に接触したのかというところから始まって、いろんな面で過剰な演出というんでしょうか、やらせというんでありましょうか、少なくとも事実とは全く違った、そういう立場での放送がなされておったというふうに判断せざるを得ないわけであります。 それでもって、この案件についてやらせではないというふうに判断されていますけれども、これ、どう見たって、事実を曲解し、誤解を与えるようなそういう放送が行われた、これはNHKもそういうふうに判断されているわけでありまして、実は私どもにとっても、あるいは国民や視聴者にとりましても、これがやらせでなくて一体何がやらせなんだというふうについつい思わざるを得ないんですよね。 それから、調査委員会の外部の意見がございましたけれども、これは何と書いてあるかというと、少なくとも典型的なやらせはなかったというふうにしていますけれども、少なくとも典型的なということは、裏を返せば典型的ではないけれども、やらせだというふうに読めるわけですよね。そこのポイントを外して、NHKがいかほどに反省反省という弁を述べられても、これは国民に伝わらない、我々にも伝わらない。 ここで本格的にNHKが改めて、放送の自律あるいは独立という原点はあります、表現の自由という原点もありますけれども、その一方で、公正公平な報道をしていくんだというような大きな使命があるわけでありまして、このことについてしっかりとNHKが読み込んでいかないと、なかなか次の段階に進むことが私はできないんだろうと思います。 特に、籾井会長、民間から来られた会長でありますから、その会長の、今回の国民あるいは視聴者との感覚がNHKはずれているんじゃないかというような指摘に対してどういうふうに思われるのか、そのことについての質問をさせていただきたいと思います。
○参考人(籾井勝人君) 今回の件につきましては、NHKの調査報告書でやらせではないという結論を付けているわけですが、いずれにしましても、私は、事実関係の誤りや裏付け取材の不足、過剰な演出、誤解を与える編集など、我々のガイドラインを逸脱する数々の問題があったということが一番の問題だと思っておりますし、またこういうことがあってはならないと、今委員の御指摘のとおり、そういうことを重く受け止めております。 NHKのガイドラインの中で、事実の捏造につながるいわゆるやらせなどは行わないとされているんですが、そういう意味において、記者が意図的又は故意に架空の場面を作り上げたということが言えないということでやらせは行っていないという、こういう結論を付けたわけですが、いずれにしましても、視聴者の期待に反する取材、制作を繰り返さないという強い決意の下で再発防止策を確実に実行することで、放送法やガイドラインが求める事実に基づく正確な放送を今後徹底していきたいというふうに考えております。
○山本順三君 これがやらせかやらせじゃないかということを水掛け論をしてもしようがないのでありますけれども、この問題をどう重く受け止めるかというところが一つのポイントなんですね。 そういった意味においては、高市総務大臣から行政指導が出された、当たり前の話であります。それも、その手交について、質問しないと言いましたけれども、ああいうていたらくがあったと。それは大臣が怒るのもこれはしようがないなと我々自身が感じるんですよね、やり取り聞いておっても。 そういう流れの中で、この再発防止策というのをNHKが出されましたね。その中身読んでいまして、大臣からの行政指導にある意味ではのっとって、いろいろとその対応策というものを考えていく。この行政指導にありますけれども、執行部がガイドラインを深く理解する場というものをしっかりと確保してもらいたいとか、様々な段階での研修というものを更に深めてもらいたい、こういうふうな指摘がありました。 それからまた、事前の試写、それから事前考査、これについてもしっかりとやっていくというような、そういうことがございましたけれども、現実に、執行部の皆さんも含めて、NHKの全社員がこういった再発防止策についてどういうふうに対応されるのか。そしてまた、もしもこれ、試写をするといったって、全部の番組を試写するというのはなかなか難しいんだろうと思う。でも、それをきっちりやっておかないと今回のような問題がまた起こる危険性もある。そういったことに対して、この再発防止策が本当に十分なんだろうかというふうに思わざるを得ないところがたくさんあるんですけれども、そのことについてのNHKの考え方をお伺いしたいと思います。
○参考人(板野裕爾君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、私どもがまとめました再発防止策は、総務大臣の行政指導を受けまして作りましたものでございます。この再発防止策は、事実に基づいて正確に放送するという基本を再認識して、提案から取材、編集、試写など全ての制作過程でのチェックを強化するというものでございます。 既に放送現場では、匿名での取材、制作のチェックシートを使って、相手がどんな人物なのか、匿名で放送する必要はあるのかなどについて確認をする作業を進めております。特に、ドキュメンタリー番組を中心に再発防止を徹底する必要があると考えております。例えば「クローズアップ現代」では、提案から放送までのリスクの見える化などの取組を始めているところでございます。 また、御指摘ございました取材、制作の基本の問題につきましては、全国で実施した討議、勉強会で再確認はしておりますけれども、今月も管理職を対象とした研修で再び取り上げて徹底してまいる考えでございます。 今回の問題を一人一人がしっかりと受け止めて、高い放送倫理を持ち続けることで再発防止をしてまいりたいというふうに考えております。
○山本順三君 それがしっかりできるならばこういうことは再発しないと思うのでありますけれども、これはなかなか難しいんですよ。一人一人の考え方が様々なそういう状況の中で、こういう行政指導に基づいての再発防止策、これが全職員に浸透するというのは、よっぽど努力していかないと、そして皆さんが危機意識を持たないと、こんなことはそう簡単にはできない、絵に描いた餅になりかねないということを指摘しておきますので、是非そういった観点でしっかりとした再発防止策を講じていただきたいというふうに思っております。 そこで、先ほども申し上げましたけれども、NHKの組織全体が、国民やあるいはまた視聴者の視点に立って、そして今回の事態を真摯に反省をして再発防止策に早急に取り組む、さらには、不断の検証結果に基づく更なる改善の取組を継続的に行う必要があるということに関して、NHK会長としてこのことについて今後どうしていくかということを、我々の心に伝わるような言葉でちゃんとした意識を披瀝をしてもらいたいと思うんですね。 今回のNHKのことに対して、いろんな議論を私はずっと見てまいりました。野党の皆さんが怒るのも無理はないというのがたくさんあるんです。我々与党の議員だって、おいおい、これどうなっているんだよというような場面もたくさんありました。それは、やっぱりこの総務委員会において、公共放送たるNHKの会長がどういうスタンスで、どういう気持ちで語っていらっしゃるのかということが我々に届くような答弁をしないと、そしてまた、いざ議論が沸騰してきたときにそれに対していかに冷静に答えていくかということをちゃんと自分の心に持ってもらわないと、我々の気持ちもちょっと離れてしまいそうになるということすらあるわけでございまして、是非、そういったことも踏まえて、今回のやらせ問題について、この委員会の場で改めて国民、視聴者に向けて真摯な反省の弁を語っていただき、併せて再発防止策を語っていただきたい、このように思います。
○参考人(籾井勝人君) 御指摘ごもっともでありまして、我々、再発防止策を一生懸命、大臣の御助言もあり、作っているわけですが、要は我々がいかにそれを実行していくかということであろうというふうに思っております。したがいまして、再発防止策については、我々としては本当に真剣に取り組んで実行していきたいというふうに思っております。 それから、私の発言につきましては本当に誠に申し訳なく思っております。一生懸命やっているつもりではございますが、ついつい言葉が過ぎたり、それから真意が伝わらなかったり、そういうことも多々あったことにつきましては真摯に反省し、今後十分注意してやっていきたいというふうに思っております。これも結果を見ていただきたいというふうに思うわけでございます。
○山本順三君 大いに期待しておりますので、頑張ってやってください。 それと、もう一つだけ大臣の方にお伺いしたいと思いますけれども、放送局、過去にいろんな問題を起こしていますよね。例えば、平成五年のNHKスペシャル「奥ヒマラヤ 禁断の王国・ムスタン」、これ、やらせ問題。あるいはまたTBSのオウムの報道問題。それから、テレビ朝日のダイオキシンの報道問題、これは平成十一年ですね。それから、平成十九年の関テレの「あるある大事典」の虚偽放送。あるいは、その前の平成十八年、TBSでの当時の安倍官房長官の写真パネルの報道。もういろいろあるんですね。そのことに対して、やはり監督官庁たる総務省、総務大臣から行政指導というものを出すのは、これは非常に重いものだと思っておりますし、そういったことのないように我々は期待したいところでありますけれども、あった場合にはそれは極めて重い対応をしていかなければならない、それで行政指導ということになろうかと思います。 ただ、そのときに、過去振り返ってみたら、これ衆議院の総務委員会でも議論になっていましたけれども、本来こういった行政指導を行うという場合には、時の総務大臣が会社のトップ、NHKなら会長、民間放送ならば社長等々に、直接呼び付けて、そしてその行政指導の文書を手渡すというような形を取ってきました。今回そういうことがなされていないんでありますけれども、それはどういうふうな御認識を持っていらっしゃるのか、総務大臣にお伺いします。
○国務大臣(高市早苗君) 行政指導につきましては様々なやり方がありまして、特に文書の手渡し方法について特段の定めがあるわけではございません。 実は、先週も、NHKと同じように総務省の所管の特殊法人であります日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社にそれぞれ行政指導を行いました。いずれも全容が判明してもう即日行いました。日本郵政株式会社に対しましては私から副社長に対して、そして日本郵便株式会社に対しましては武田部長から執行役員に対して行いました。 また、特に今回のNHKの場合ですけれども、まずは報告書が出されたのが四月二十八日でございました。これは役所の方の事情になりますが、翌四月二十九日から五月二日まで私はタイ王国に出張をする予定で、先方のプラユット首相ですとかそれからポーンチャイ情報担当大臣ですとか、様々なアポイントメントがありましたので出発日をずらすことができず、なかなか大臣と会長の日程を合わすことは困難であったこと、それから四月二十八日中に報告書が公表され次第、私自身も一行ずつ読み込みまして、職員とも相談し文章を推敲しましたし、何といってもNHKの公共放送としての社会的な責任の重さに鑑みますと、あの報告書の内容では不十分だと思いました。一刻も早く再発防止に向けたより具体的な取組を実施していただきたいという観点から、同日中に行政指導を行う必要があると考えました。 このため、当日、井上理事が総務省に来られるということは知っておりましたので、私から井上理事に対して行政指導の趣旨を伝えた上で文書をお渡しする予定でございました。この時期を逃しますとまたゴールデンウイーク明けということになりますので、私は是非ゴールデンウイークの間にしっかりと具体化を進めていただきたい、そういう思いでございました。
○山本順三君 大臣の考え方はよく分かりました。ただし、やはりこれは行政指導、特にやらせ問題というような議論があった中での対応でありますから、本来はやっぱりトップに手渡すということが望ましいんだろうということを申し上げておきたいと思います。 そこで、一つだけ私も苦言を呈したいのでありますけれども、今回の手交の仕方あるいは総務省の若手職員がNHKで待たされたとか、本当に言語道断な話があって、大臣がお怒りになるのは我々みんな共有しているんですね。 ただし、言っておきますけれども、ここは総務委員会なんですね。我々与党の役割というのは、総務大臣を先頭に総務省が様々な予算や、あるいは政策を提案していく、またNHKがその予算を出してくる、そしてそのNHKに対しての様々な問題点も追及しながら、さはさりながら、与党として議論しているわけです。野党が突っ込むのはよろしいのでありますけれども、与党はしっかり守りたいという気持ちも心の中にあるんですね。そのときに、そこに座っているお二人が相反目するような形で議論されるというのは不愉快なんです。我々はしっかりと言わば与党の役割を果たしていきたい。にもかかわらず、そこで反目し合うというような姿がかいま見られるのは余り美しくないということだけはこの場で私の方から申し上げておきたいと思います。 それともう一点、実は、時間が余りないので全部質問できないんですが、この間、日曜日にNHKスペシャル見ておりました。「沖縄戦 全記録」ということでありまして、非常に内容の濃い、立派な報道であるとは思います。思いますけれども、その中にいろんな映像が出てきました。ちょっと私ども目を背けたくなるような、そういう場面がたくさん出てきたんです。死体もたくさん出ましたし、どんどん撃っているところも出ましたし、これはどうなんだろうなと。 放送ガイドライン二〇一五、ここをめくってみましても、そういう描写については控えるべきであるというような文言がたくさん出ておりましたけれども、あのことについてどういうふうな印象をお持ちなのかということについて、NHK側の考え方、受け止め方をお聞かせ願いたいと思います。
○参考人(板野裕爾君) 今回の番組は、沖縄で多数の住民が犠牲になったことを客観的なデータとともに伝えて、戦争の悲惨さや亡くなった方々の思いなどを伝えようとしたものでございます。 御指摘の映像につきましては、放送ガイドラインに基づいて慎重に判断しつつ、番組の狙いを伝えるために最低限必要と考える範囲で使用をいたしました。一方で、悲惨な映像が流れることを視聴者にあらかじめ伝えることも必要と考えまして、番組の冒頭で、戦争の実態を伝えるため遺体の映像が映りますというテロップを表示した次第でございます。
○山本順三君 それぞれの放送局、それぞれに考え方を持って自律あるいは独立という立場でやるんでしょうけれども、そういった反応があったということもお含みおきをいただきたいと思います。 もう時間が参りました。郵政の限度額見直しについての質問をしたかったのでありますが、その時間がないので、それは省略させていただきたいと思います。 終わります。
○林久美子君 おはようございます。民主党の林久美子でございます。 本日も非常に不本意ではございますけれども、引き続きNHKの問題、そして無戸籍の問題について、本日は伺わせていただきたいと思います。 冒頭、籾井会長の方から、先日の委員会における発言についての謝罪のお言葉がありました。より真摯に御答弁をいただけるということでございましたので、今日は期待感を持って質問をさせていただきたいと思いますので、是非よろしくお願いを申し上げます。 では、前回に続きまして、行政指導文書受取拒否問題についてお伺いしたいと思います。 高市大臣は、先ほどの答弁を伺っておりましても、非常に真摯に大臣の職責を全うされようとしていらっしゃるというふうに、私は非常に尊敬をいたしております。それを支えるのが、与党、野党、いろいろ立場おありでしょうけれども、我々国会議員はまず、与党、野党の立場を超えて、国民の代表としての仕事をしなくてはいけない。とりわけNHKに関して言えば、受信料を払っていただいている視聴者の皆さんの立場に立って我々は向き合わなくてはいけないのではないかということを、是非これは委員の皆さんに御理解をいただければと思います。 総務省から四月二十八日に、先ほど来お話がありますが、「クローズアップ現代」のやらせ問題に関する対応について厳重注意文書が出されたわけでございます。当日、籾井会長は外出をしておられて、井上理事から二十時に連絡を受け、会長は総務省から行政指導文書が出ることを知ったというふうに、過去この委員会で御答弁をされてこられました。 しかし、私、ちょっとおかしいんじゃないかなと思うわけですね。総務省から籾井会長の秘書室に対して、大臣からこういう文書が出ますよという連絡が当日十八時五十五分に行われているわけです。その電話をした上で、総務省の方がNHKに向かわれています。 これは、籾井会長がおっしゃるとおりだとすれば、秘書室の方は総務省から連絡を受けてもなお籾井会長には連絡をされなかったということなんでしょうか。籾井会長。
○委員長(谷合正明君) それでは、答弁できる方は。今井理事。
○参考人(今井純君) 秘書室としましては、行政指導文書の件で総務省との間で確認に当たっていました井上理事と当時、連絡を取り合っておりました。会長に情報が正確に伝わるためには、対応していた井上理事の方から会長に報告をすることが重要だと考えていたということでございます。
○林久美子君 監査委員会が出された、例のハイヤー問題のときにこういうふうに監査委員会の意見が出ているんですね。「とりわけ協会のトップである会長や会長を支える秘書室等には、高い倫理観と説明責任が求められていることを常に意識して行動すべきである」と。ということを考えると、総務省からそういう文書が出ているのに会長に連絡をしなくて井上理事との間でやり取りをしていたというのは、甚だ私は適切な対応ではなかったというふうに言わざるを得ないと思います。 さらに、当日、会長はNHK本社に二十一時三十分にお戻りになられたということでございました。非常に、総務省から行政指導文書が出るという緊張感ある状況であったにもかかわらず、二十一時三十分に戻ってこられたと。当日は会長、どちらに行っていらっしゃったんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 当日の私の日程についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、井上理事らとは電話で連絡を取っておりました。それから、私は二十時に連絡をいただいているんですが、その間は関係理事でいろんな協議をしていたというふうに理解しております。
○林久美子君 しかし、会長、二十時に連絡を受けられて、なお一時間三十分外にいらっしゃったわけです。当日の行動については申し上げないとおっしゃいますけれども、監督官庁である総務省からそういう文書が出るときに、それを差しおいてもなお重要である、戻ってこられないというような何か重要な御予定だったのかと思うわけです。 毎回申し上げていますが、公共放送のトップですから、会長は、NHKさんの収入の九割以上が視聴者の皆さんからの受信料ですから、しっかりとお答えをいただきたいと思います。
○参考人(籾井勝人君) 先ほど申しましたように、私の個人的なというか個別の日程についてはお答えすることは差し控えますが、御承知のとおり、最近は電話もございますし、外出先からは関係役員と、特に井上理事でございますが、と電話で連絡を取っておりました。日程を終えた後、直ちにセンターに戻りました。御記憶と思いますけれども、二十八日は連休の前日で車も随分と混んでおりました。
○林久美子君 会長、誠実に答弁いただけると思っていたんですけれども、道が混んでいたとか、そういうことは理由にならないと思います。 では、伺います。 会長、当日は会長車で行かれたんでしょうか、それともハイヤーで行かれたんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 会長車でございます。
○林久美子君 会長車であればなおのこと、日頃から会長の運転も含めて慣れていらっしゃるわけですから、しっかりと何かあったときに連絡が取れて、しっかりと会社に戻れるということのために恐らく会長車というのは、それなりのポストの方にみんな付いているわけですよ、車というのが。にもかかわらず、一時間半も帰ってこられないというのは、私は会長としての意識が非常に希薄であると言わざるを得ないと思います。 それから、もう一点、先日、総務省宛てにレターを二通出されたというお話でございました。 一通目のレターは五月一日。籾井会長は、質問が総務省からありまして、それに対して、今回の受取拒否について、誰が決めたのかという話だったというふうに答弁をされましたけれども、一通目のレターには謝罪文は書かれたんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) たしか前回もお答えしたと思いますけれども、五月一日の文書の経緯につきましては、行政指導文書の受取を当初一旦待っていただいた理由などについて総務省から問合せがあり、担当者が口頭で伝えましたところ、文書にしてほしいという求めがあって出したものでございます。もとより、四月二十八日に、我々は当初いろいろ検討もしておりまして時間も掛かりましたけれども、最終的には文書を受け取らせていただいたわけで、同時に、そのとき総務省の職員も外でずっと待たされたということでありまして、そういうことについては、我々は本当にそのときから申し訳ないというふうに思っておりました。 たしか五月一日の文書の中でも、大臣の文書を重く受け止め、受領いたしましたということも書いた記憶がございます。そういう意味におきまして、五月一日の文書にはおわびという言葉は書いていないんですが、気持ちとしましては、もう二十八日に既に文書を受け取っております、その時点から、我々はやはり時間が掛かり過ぎたとか、それから職員を待たせたとか、そういうことについては誠に申し訳なく思っているわけでございます。 五月十八日の文書につきましては、これはもう改めまして、行政指導文書の受取についていろいろ不手際がございましたので、それについて総務省、また同時に総務省の担当者に礼を失したという、こういう対応について私から総務大臣におわびしたものでございます。 もう一度繰り返しますが、五月一日の文書につきましては、そのとき、中にはおわびしますという言葉は書いておりませんが、大臣の文書を重く受け止めということも書いておりますし、受け取った時点から我々のそういう反省は続いているわけでございます。
○林久美子君 会長、そうであれば、一通目で、おわび申し上げるという文言はなかったけれども、謝罪の意は表したということですよね。であれば、わざわざ二通目を出す必要はなかったんじゃないですか。
○参考人(籾井勝人君) やはり指導文書という公式文書でございますので、我々も公式にお答えしたわけでございます。
○林久美子君 じゃ、一通目のは、前回もおっしゃいましたが、公式の文書ではないと。でも、フォーマットは、非常に乱れておりますけれども、公式の、いわゆる普通の体裁をもって書かれた文書ではありますよ。二通目がまさに公式であるというのは、私は筋が通らないと思う。 はっきり申し上げて、この間に、一日と二通目の十八日の間に一体何があったかというと、この問題が世の中に出たんですよ。ここの委員会でもやった、うちの民主党の部門会議でもやった、週刊誌にも書かれた。総務省も非常に気分を害しているということで、二通目、ようやく、ああ、これは謝罪をしないとまずいと思ってレターを出されたのではないかというふうにしか思えないということを私は申し上げたいと思います。 そして、浜田委員長、前回のこの委員会において、私はやっぱり経営委員会がもっとしっかりしなきゃいけないということを申し上げました。あるいは、もうきちっと放送法を見直すということも考えなきゃいけないんじゃないかと申し上げました。そうすると大臣は、経営委員会がしっかりと監督をしていただくということでガバナンスが確保できると御答弁をされて、期待と信頼を寄せていらっしゃるわけです。にもかかわらず、しっかり今のところ応え切れているような感じがしないと。さらに、前回の経営委員会では監査委員の方もお一人お辞めになられている。 こういうことを考えたときに、これしっかりともう一回、唯一会長の監督権限を持っている経営委員会として対応いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(浜田健一郎君) 先日の大臣の御発言については、私ども経営委員会に対して、放送法の定めるところにより、NHKの最高意思決定機関として執行部に対する監視、監督の務めを引き続き果たすことを改めて強く求められたものと理解をしております。 また、経営委員会に対しては、参議院総務委員会の附帯決議で、「協会の経営に関する最高意思決定機関として重い職責を担っていることを再確認し、役員の職務執行に対する実効ある監督を行うことなどにより、国民・視聴者の負託に応えること。」という厳しい御指摘もいただいております。 私どもといたしましては、御指摘を重く受け止め、この場でいただく様々な意見にも真摯に対応しながら職務を果たしてまいりたいというふうに思っています。
○林久美子君 議事録などを読ませていただきますと、浜田経営委員長もそれなりの責任感を持って厳しいこともおっしゃっているような場面も見受けられます。 しかしながら、現実問題として、現場の記者さんも含めて頑張っていますよ、NHKの皆さんは。視聴者の期待も大きいですよ。唯一の公共放送ですよ。それなのにいろんな、会長の在り方含めて疑義が生じる状況にあるということで、まさに国民の財産としてのNHKが私は揺らいでいると思う。だからこそ、しっかりしていただきたいということをお願いしているわけでございます。 いつも浜田委員長なりの御答弁はいただくわけですけれども、いま一つ具体性が見えてこないということも含めて、今後しっかりと対応いただきたいとお願いをさせていただきたいと思います。 では、変わりまして無戸籍の問題について伺いたいと思います。 以前もこの委員会でやらせていただきましたが、主に民法七百七十二条の嫡出推定の関係で、戸籍がない人が日本にはいると。この法治国家日本において法律上存在しないことになっている人たちがいると。五月十日現在、最新の数字でいうと、分かっているだけで六百十四人。六百十四人です。しかし、残念ながら、情報を持っている市区町村は全体のまだ一八%、二割を切るわけです。二割を切っている自治体からの回答で六百十四人ということですから、しっかりと把握をすれば、きっとこの数字はもっと跳ね上がるんじゃないかというふうにも思うわけです。 昨年、私が大臣に対して、今申し上げましたように把握していない自治体が非常に多いので、これを何とかしていただきたいと御質問をさせていただいたところ、すぐに事務連絡を発出いただきました。ありがとうございました。 しかし、それはそれとして、今度はまたいろんな問題があって、自治体によってすごく差があるんですね。今は戸籍がなくても、だから、イコール住民票がなくても、そこに居住実態が確認をされれば例えば健康保険証とか年金の手続はできるんですけれども、無戸籍の方が窓口に行くと、それを知らない方が非常に多いと。知っているところはやってくれるんですけど、知らないところはできないと。できないんですとはねつけるわけですね。本当に、ただでさえ非常にいろんな意味で不利益を被っている皆さんが、窓口で唯一そこを頼りに来られるのにはねつけられてしまう。 こういう実態があるということを、まず大臣御自身御存じでいらっしゃるかどうか、お聞かせください。
○国務大臣(高市早苗君) つぶさには私は承知をいたしておりません。 ただ、仮に具体的に委員がおっしゃるような事例があるといたしましたら、現に戸籍や住民票がなくても提供を受けることができる行政サービスが多くございますので、これはやはり各地方公共団体で関連法令に基づいて適切に実施されるべきですし、もしもその理解が地方公共団体側で不十分な点があるとしましたら、その当該行政サービスのまずは所管官庁が地方公共団体に対して周知徹底を図られること、また地方公共団体において改善を行っていくということは大変重要だと考えます。
○林久美子君 今、当該担当省庁というお話がございましたけれども、これ例えば年金とか健康保険証だったら厚生労働省、学校だったら文科省とかいった、やっぱり行政の縦割りの中で地方自治体も成り立っているわけですけれども、でも、それを含めて横串を刺して管轄をしているのがある意味では私は総務省なんだと思うんですね。地方自治を担っているのが総務省であるというふうに思っています。 実際に幾つも事例があって、今、現状どうなっているかというと、もう手弁当で、ボランティアのような方たちがそういう相談を受けて、実際に窓口に掛け合って対応いただいているわけでもあります。 そういうことを踏まえて考えますと、前回、事務連絡という文書を出していただきましたが、やっぱり地方自治体の職員の方にしっかりとした意識を持っていただくようなお取組を横串を刺すという意味で総務省にしっかりと果たしていただきたいということが一点と、あと、これは大臣、残念ながら、この霞が関の総務省の中そのものもまだまだこの無戸籍の問題について理解が十分でない点も見受けられております。 是非、大臣のリーダーシップを発揮いただいて御対応をお願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 二十六年の十一月十三日の総務委員会でたしか林委員から御質問いただきまして、このときは法務省による無戸籍に関する調査について総務省として必要な助言を行うということを答弁しまして、その委員の御質問から五日後の十一月十八日付けで法務省と連名で地方公共団体に事務連絡を発出しました。 結果的には、事務連絡を発出して全ての市区町村から情報を提供していただいたところなんですが、実際にその行政の窓口で対応が不十分であるということでの御指摘でございますので、総務省としましても、住民基本台帳が市区町村の行う住民に関する事務処理の基礎となっているということの関連で、戸籍や住民票がなくても受けられる行政サービスにつきましても地方公共団体に情報提供を改めてするなど、これも関係する省庁と当然調整をしながらですけれども、そういった対応を考えてまいりたいと思います。
○林久美子君 本当に、非常に常に前向きな対応をいただいて、ありがとうございます。 この国に暮らしている人たちがやっぱり少しでも安心して暮らしていける環境を後押ししていく、その最先端に立つのが私は総務省の皆さんだと思いますので、関係する省庁とも御調整をいただきながら御対応いただければと思います。 それでは、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末健三でございます。 私は、平成二十五年十二月十八日の天皇陛下の記者会見におけるNHKの報道について質疑をさせていただきたいと思います。 先ほど山本委員から、NHKスペシャルの放送番組内容についての質疑がございました。私自身、放送番組編集の自由というものは非常に重要であるということを認識させていただいておりますが、この天皇陛下の記者会見の報道につきましては、実は衆参両院における議論、全部調べましたけれども、一切まだ質疑はされておりません。したがいまして、その番組の中身というよりも、事実関係がどうあったかということを今後に残したく、質疑をさせていただきたいと思います。 そもそも、NHKを始めとします放送局におきましては、国民の知る権利に奉仕するため、表現の自由が確保されております。放送法におきましても、何人も法に定める権限に基づかなければ、放送番組に干渉、規律することはできない旨の放送番組編集の自由が保障されております。 しかしながら、一方で、公共放送としてのNHKには、その番組編成に当たって、政治的公平性そして中立性をしっかり担保していただくことが求められていることもまた事実だと考えております。 総務委員会におきましては、放送を所管する委員会として、NHKの予算や決算等の委員会審議を通じ、放送の健全な発展と公共放送としての番組の政治的公平性の確保を図り、さらに報道の自由や表現の自由を守っていくという責務を有しているというふうに考えております。 このような前提におきまして、繰り返しでございますが、この平成二十五年十二月十八日、天皇陛下の傘寿の記者会見におきまして、ちょっとほかの報道記事を読まさせていただきますと、天皇陛下の八十歳の傘寿を迎え、天皇陛下のお言葉がマスコミに配布されたと。その中においてNHKがこの一部の一切を削除していたのが問題であるという指摘でございます。 削除された天皇陛下のお言葉をちょっとここで読まさせていただきますと、戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、様々な改革を行って、今日の日本を築きました、戦争で荒廃した国土を立て直し、かつ、改善していくために当時の我が国の人々の払った努力に対し、深い感謝の気持ちを抱いております、また、当時の知日派の米国人の協力も忘れてはならないことと思いますということでございまして、この記事には、現状の平和と民主主義、そして憲法を守るべき大切なものとした護憲発言であり、さらには憲法を作った主語を日本とし、知日派の米国人の協力も忘れてはならないと加えるなど、連合国から押し付けられた憲法論への反論とも取れる発言だった、しかし、NHKはこの部分だけをカットし、一切報じることはなかったのだというふうにこの記事には書かれてございます。 この指摘につきまして、どのような事実関係があるかを、板野放送総局長、お願いいたします。
○参考人(板野裕爾君) 御質問の記者会見につきましては、平成二十五年十二月二十三日のニュースで紹介しております。陛下のお言葉、全体で十分ほどの長さがございましたので、その全てを放送で伝えることはかないませんでした。 御指摘の部分につきましては、放送では紹介しておりませんけれども、私どものインターネット上のウエブサイトでは会見での陛下のお言葉全文を掲載しております。
○藤末健三君 インターネットには掲載されているというのも確認しておりますが、インターネットというふうにおっしゃるならば、宮内庁に全文が掲載されているんですね、インターネットは。ですから、報道という意味と宮内庁が公開したものということについては、インターネットが果たして放送法の対象かというと対象になっていないことだけはちょっとあえて申し上げさせていただきたいと思います。 そして、NHKの国内番組基準では、まず、一、世界平和の理想の実現に寄与し、人類の幸福に貢献する、二、基本的人権を尊重し、民主主義精神の徹底を図るという、基本原則として、ここに、国内放送の放送番組の編集の基準を定めるというふうにされています。このような番組編集の基本原則に照らせば、上記の天皇陛下の御発言を紹介する優先度は高いのではないかというようなことがこのマスコミ報道には書かれてございます。 私は個別の番組の編集について発言するつもりは全くございませんが、国内番組基準に適合した編集となっているのかを日々の番組作成業務の中でしっかりとチェックできるような体制づくりを心掛けていただきたいと思うんですが、この二点について教えていただきたいと思います。お願いします。
○参考人(板野裕爾君) 放送では、天皇陛下が八十歳の誕生日を迎えられたお気持ちを中心に、戦争や平和への思いなどをお伝えを申し上げました。ニュースの内容につきましては、私ども報道機関として自主的に判断している次第でございます。
○藤末健三君 もう一度繰り返しますけれど、後者の質問でございますが、NHKの国内番組基準では、一、世界平和の理想の実現に寄与し、人類の幸福に貢献するということ、そして、二、基本的人権を尊重し、民主主義精神の徹底を図るというふうに書かれております。ですから、私は番組自体には言及するつもりは全くございませんけれども、この基準に適合した番組作成の業務を行う体制をつくっていただきたいと申し上げているんですが、その点についてはいかがですか。
○参考人(板野裕爾君) 先生御指摘のとおり、私どもの国内番組基準でそのように定めております。これを実現すべく、私ども日々業務に邁進していきたいというふうに考えております。
○藤末健三君 これ以上申し上げるつもりはございませんけれど、これはちょっと籾井会長に是非お答えいただきたいと思います。 今、板野放送総局長の御回答ございました。また、天皇陛下の記者会見の御発言全体、そしてまたこの間の議論を見ていただきまして、是非感想をお聞きしたいということが一つ。 そして、もう一つございますのは、日々の報道を国民に疑念を抱かれない客観的なものにするためにも、国内番組基準に沿った番組編成がしっかりと確保されている体制を築いていただきたいと思います。 失礼ですけれど、今の板野総局長が頑張りますとおっしゃっていただいても、何が頑張るのかよく分からないんですね、正直申し上げて。私は、このNHKの国内番組基準、世界の平和の理想の実現に寄与し、人類の幸福に貢献するということは、非常に重いものだと考えます。これから恐らくいろんな議論が国内でなされる、国会でなされることになると思うんですが、そのときにNHKがこの国内番組基準、世界平和の理想の実現に寄与し、人類の幸福に貢献すること、そして、基本的人権を尊重し、民主主義の精神の徹底を図るというこの基本原則を守っていただくことを明確に会長が打ち出していただかなければ、私は先ほどの板野放送総局長のお答えでは誰も満足できないのではないかと思うんですが、籾井会長、いかがでしょうか。お願いいたします。
○参考人(籾井勝人君) 今委員がおっしゃったようなことについては、私も全く同感で、大変に重いことだと思っております。 NHKの会長としましては、やはりこういうことを実現するために、放送法であるとか、あるいはガイドラインであるとか、こういうことを書き物であるだけでなく機会を捉えて職員に対して徹底していくと、これが私の役目ではないかと思っております。この点につきましては、例えば毎月のメッセージであるとか、事あるたびにそういうことを申し上げております。本当に、おっしゃったとおり、非常に大事なことだと思っております。 我々としましては、国民の信頼、これがやっぱり一番大事なことと思っておりますので、その点を十分踏まえながら、私は私なりにといいましょうか、会長の責務として、そういうことを徹底していきたいというふうに思っております。
○藤末健三君 是非、会長、今の御発言、重く受け止めさせていただきましたので、徹底してやっていただきたいと思いますし、板野総局長におかれましては、捏造問題の検証をされているわけじゃないですか。徹底してくださいよ。なぜ、NHKの国内番組基準という明確なものがあるものを、やっていますというぐらいの形で済まされるのかと。検証を行うことを、きちんと徹底することをお願いしまして、質問を終わらさせていただきます。よろしくお願いします。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 私からもNHKのことについて質問させていただきます。 先ほども山本委員から、与党が質問するということの意義と申しますか、そういったことも話されましたけれども、私もこの一連の総務委員会でのNHKと野党の皆さんとの質疑のやり取りを聞かせていただいて、やはりここは一言問いただしておきたいという思いから質問させていただきます。 この一連の行政指導に関することでいえば、受取までに時間が掛かったとか、あるいはまた担当官を待たせるとか、あるいは、おわびの文書を発出したけれどもどうもそれは不備があったとか、様々、これは単に会長自身の問題ということよりも、NHK組織全体として、先ほど来捏造問題も出ておりますが、そうした組織全体としての対応というか、組織運営の在り方がどうなのかということが根本にあるというふうにも思います。 そういう意味では、この度の案件を通じて、今後の組織運営の在り方をどのように考えているのか、伺います。
○参考人(井上樹彦君) お答え申し上げます。 今回の行政指導につきましては、文書の受取までに時間が掛かったことを申し訳なく思っております。これについては、会長から総務大臣にもおわびを申し上げているところでございます。 今回の件につきましては、番組編集の自由にも関わるために趣旨を十分確認する必要があったということで、関係役員が当日集まって協議いたしましたけれども、結果として時間が掛かってしまいました。 今後、組織運営に当たりましては、情報をしっかり共有していくということは非常に重要であるというふうに考えております。今後、組織の在り方も含めて、こうした重要な課題につきましては、迅速に対応してまいりたいというふうに考えております。
○横山信一君 もう質問はしませんけれども、真摯に受け止めていただきたいんですね。それで、単にこれは行政指導の受け方をどうするかということではなく、これを一つの例にしてNHKの組織の運営というのをしっかりともう一度見直してもらいたいということです。何かおごりがあるような、そういった部分があってはいけませんし、また、野党の皆さんから毎回質問が出ていることですけれども、これは受信料で賄われている、そういう組織でありますので、それに対してしっかりと応えられるような組織運営の在り方ということをもう一度しっかり考え直していただきたいというふうに思います。 それでは、五月の委員会の続きで、医療と消防の連携についてまた質問をさせていただきたいというふうに思います。 大規模災害が発生した場合、傷病者への対応というのを身に付けるのは、医療側にしても消防側にしても、それを身に付けるというのは、これは困難なことであります。というのは、それはもう実践ができないからですね。そういう意味では、過去の事案を学んでいくということは大事なことでありますし、その事案に基づいて訓練を繰り返していくということが必要になってまいります。東日本大震災がありまして、その後様々な形でいろいろな角度から震災時の対応についての検証がなされてきました。その上で、今求められるのは南海トラフ、そしてまた首都直下へどのように備えていくのかということであります。 そういう意味で、今回もこの医療と消防の連携について質問させていただきたいんですが、そもそもこの医療と消防の連携ということがクローズアップされたのは阪神・淡路大震災でございました。その教訓に基づいて災害拠点病院、それからDMAT、前回質問させていただいたEMIS、そしてまた広域医療搬送という、こうした消防と医療の連携の下で災害対策が取られてきたわけです。それが今回、この阪神・淡路の教訓を基にしてつくられたそうした体制が初めて試されたのが実はこの東日本大震災だったんですね。 そこで、五月の続きなんですが、救急救命士の特定行為のことですけれども、この特定行為を実施したと回答した消防本部は約二割ということでありまして、実施しなかったのは約七割と。じゃ、特定行為、医師の指示の下で行う救急処置でありますけれども、これが、約七割が特定行為を実施しなかったという事実があるわけですが、そもそもなぜ実施しなかったのかということを考えると、そういう場面に遭遇しなかったのか、あるいは、そういう場面があったけれども、通信途絶状態とか様々な理由でこの特定行為を実施するに至らなかったのか、この違いというのは結構大きな違いだと思うんですが、この点についてどうだったのか、高尾次長に伺います。
○政府参考人(高尾和彦君) 委員御指摘のとおり、東日本大震災の救急活動におきましては、被災地において救急活動を行った四百六十九の本部がございますが、この七割強の消防本部が特定行為を行わなかったという調査結果でございます。 この中で、私どもが現地調査を実施して二つの消防本部に事情を伺いましたが、それによりますと、搬送をまず優先するという考え方で特定行為を実施しなかったという回答でございました。 その他の本部につきましては、それぞれ個別の具体的な状況については把握ができていないという状況でございます。また、同じ調査で、医師の指示が取れなかったために特定行為の実施が困難な事例があったと回答した本部数が約十四ございました。したがいまして、御指摘のとおり、深刻な状態の傷病者がいたかいないかという直接のデータはございませんけれども、そういったような状況があったのではないかというふうに推測をされます。 そこで、私どもといたしまして、重要なことはやはり指示をしていただける医師の連絡方法の確立ということでございますので、事前に十分にそういった段取りを定めておく必要があると考えております。関係府省庁とも連携しつつ、地方団体に対しまして、都道府県、消防本部そして医療チームの間でこの特定行為の医師の指示の体制の確保を更に促すということを努めてまいりたいと存じます。
○横山信一君 搬送を優先したという、そういう消防本部があったということでございました。 様々な検証報告の中では、不幸中の幸いで、津波災害ですから重症外傷を負った被災者が少なかったというような報告も私は見ておりますけれども、実際のところは十分に調査をされていないので分からないということでありましたけれども、重要なことはやはり連絡を取れる体制ということで、これは前回も質問をさせていただいて、装備をしっかり、連絡を取れる体制の装備を今進めているということでありますので、そこは引き続きお願いしたいと思います。 その上で、やはり特定行為の実施環境をもう一回ちゃんと見直していただきたいということであります。どのような事態であっても特定行為が実施できる環境にしておくことが重要であります。 東日本大震災では、DMATに今日は入りますが、永岡副大臣に今日はおいでいただいておりますので、DMATのことについてこれから質問をさせていただきますが、岩手、宮城、福島、茨城と四県に全国から三百チーム以上のDMATが入りました。報告によりますと、派遣期間は三月の二十二日までの十一日間が一番長かったようでありますが、多くの隊は三日間で任務を終了されているというふうに聞いております。このDMATの活動は、現場活動のほかにも、SCUとか病院支援など非常に多方面にわたったというふうにも聞いております。 そこで、先ほど高尾次長からも話がありましたけれども、実際に特定行為に当たるときに搬送を優先したという話がございましたが、このDMATの活動の中では広域医療搬送というのも非常に重要な役目でありますが、東日本大震災ではこの広域医療搬送はどのようなものだったのか、伺います。
○副大臣(永岡桂子君) 横山委員にお答えいたします。 東日本大震災では、広域医療搬送などの医療活動を行いますDMAT、先生おっしゃいましたけれども、被災地に参集いたしまして、そして自衛隊機によります広域医療搬送が日本で初めて行われました。花巻空港と福島空港から五便で十九名が被災地の外の医療機関に搬送されたわけでございます。これは、やはり阪神・淡路大震災の反省を踏まえまして、広域医療搬送を前提といたしましたDMATの養成、そして自衛隊などの関係機関との連携とその訓練ということを積み重ねてきた結果と考えております。 一方で、平成二十三年の十月の有識者によります災害医療等のあり方に関する検討会の報告書におきましては、一つ反省点といたしまして、防衛省との調整によりまして第一便出発、災害発生後二十九時間たっているということ、そして最後の第五便の出発が九十六時間後となっておりまして、出発までの時間、大変長い時間を要したということがやはり課題になっております。 そして、総括といたしましては、広域医療搬送を想定といたしました航空運送の計画をしっかりと策定をいたしまして、そして航空機での搬送に際して、患者の症状の安定化を図り、そして輸送を実施するための臨時医療施設であるSCUを、その設置場所などをあらかじめ定めていることがこれは適当であると、そういう御指摘をいただいております。
○横山信一君 今副大臣おっしゃっていただきましたけれども、この広域医療搬送では航空運送計画が実際のところなかったというふうにも報告を受けておりまして、これは、阪神・淡路を教訓にして実際初めて自衛隊機で広域搬送が行われたという事実は高く評価をしたいというふうに思いますが、その上で、今副大臣も率直におっしゃっていただきましたけれども、時間が掛かったということで反省点もあるわけであります。 そういう意味では、この航空機による航空運送計画をまずしっかり立てていただくということ、それから、これは各県の防災計画に合わせていただきたいということ、また、SCUという、ステージング・ケア・ユニットという広域搬送のためには必要なものでありますけれども、このSCUの設置空港を決めてもらう、また協力病院も決めてもらう、様々必要なことがあろうかと思うんですけれども、この今後の広域医療搬送をどのようにしていくのか、これも副大臣に伺います。
○副大臣(永岡桂子君) この度の東日本大震災の課題を踏まえまして、今年の三月に策定をいたしました南海トラフ地震におけます具体的な応急対策の活動に関する計画におきましては、国が各機関の協力の下に広域の医療搬送を行うことを定めております。 具体的には、災害発生後、都道府県は飛行場に航空搬送拠点を確保いたしまして、この拠点内にSCUを設置することとしております。また、この計画におきましては、全国の航空搬送拠点の候補について、患者さんを搬送します被災地内の拠点として四十か所、そして患者さんを受け入れて周辺医療機関への搬送を行います被災地外の拠点を二十九か所お示しをしているところでございます。 厚生労働省といたしましては、被災時に広域医療搬送が有効に機能いたしますように、関係各省などと連携をいたしまして訓練などを実施をしてまいる所存でございます。
○横山信一君 ありがとうございます。南海トラフ、首都直下に備えてしっかり対応をお願いしたいと思います。 昨年の八月ですけれども、与党の東日本大震災復興加速化本部が政府に第四次提言を申し入れましたが、その中に緊急事態管理庁の設置を求めました。これは私、予算委員会でも二月に取り上げまして、総理からも今年度内をめどに成案を得るというふうに答弁をされているわけでありますが、この緊急事態管理庁、日本版のFEMAというふうにも言われておりますけれども、米国のFEMAには実際の災害対応を通じて試行錯誤の末に今、構築された様々な優れた取組があります。その中には、組織運用上の要領や手順書をあらかじめ決めておいて、FEMAがどんな地域でも入り込んで救助活動が行えるような、そういった面もございます。 そういうFEMAの優れた面というか、参考にすべき点、こういったものを、今後、都道府県の下にあるDMATの活動にあっても参考にすべき点があるのではないかというふうにも思うんですが、この点について、副大臣、どのようにお考えになるのか、伺います。
○副大臣(永岡桂子君) 先生おっしゃいます日本のDMAT、これはもう設立から十年がたちます。アメリカのFEMAなどが組織いたしますアメリカのDMATを参考に設立されたものでございます。 日本のDMATの組織運用上の要領につきましては、災害に適切に対応できますように、日本のDMATの検討委員会等の議論も踏まえまして定められているわけでございます。また、FEMAの活動を参考にしながら消防と合同訓練を実施しておりまして、今後とも、FEMAの取組も参考にしながら、広域災害を含めましたDMATの活動が効率的に効果的に実施ができますよう、体制の充実に努めてまいりたいと考えております。
○横山信一君 このDMATの活動の中で、これまで救急救命士の薬剤投与というのが検討を進められてきたと、これはFEMAでは既にされているわけでありますけれども、それが今どうなっているのか、伺います。副大臣に伺います。
○副大臣(永岡桂子君) 救急救命士が行います救急救命処置の範囲などにつきましては、救急救命士の業務のあり方に関する検討会で処置の有効性、安全性などについて議論されまして、また、妥当と判断されたものにつきましては、新たに救急救命処置に位置付けてきております。 平成二十六年の四月には、心肺機能停止前の傷病者に対します静脈路確保及び輸液を救急救命処置に加えたところでございますが、これは、崩れた瓦れきに傷病者が長時間挟まれておりますと、骨、筋肉が損傷されます。それで、損傷されるとともに非常にそこにむくみができまして、本当にお医者さんが来る前にしっかりとリンゲル液などで点滴をしなければいけない状態になります。そういうクラッシュ症候群を疑う場合には救急救命士も点滴ができるということにもなりました。 今後とも、災害時に発生します病態について、有効な処置があればしっかりと救急救命処置の範囲に入れるということについて検討してまいりたいと考えております。
○横山信一君 お願いいたします。 最後の質問になりますが、EMIS、前回質問させていただきましたけれども、東日本大震災ではEMISを活用したのは僅か〇・九%だったということは五月の委員会でも取り上げたことであります。それに基づいて、衛星携帯電話の保有とか衛星回線インターネットの整備なども今整備をしているわけでありますが、消防庁は、救急車にタブレット端末を配置して、医療機関の受入れ可否の情報を消防機関と医療機関とで共有することを検討しているというふうにも聞いておりますけれども、災害時に受入れ体制の整っている医療機関に収容可能人員などといった情報が消防機関から確実に把握できるような体制が構築されているのか、今の状況を伺います。
○委員長(谷合正明君) 高尾次長、時間ですので、お答えは簡潔に願います。
○政府参考人(高尾和彦君) 今御指摘がありましたように、消防車本体に電話を含めて様々な情報発信機能を今後整備をして、医療機関の情報を入手するという取組をしております。
○横山信一君 以上で終わります。
○寺田典城君 寺田でございます。 今日は、それこそ内閣府から総務省、厚生労働省、文科省、たくさんの方々が来ていただきました。なぜそうしたかというと、省壁と縦割り行政のために少し横串を刺したいこともありまして、お聞きになっていただきたいということでわがままをこきました。ひとつお許しください。 それで、心配しているのは地方財政の問題で、今は社会保障費は国が三十兆円も出さなきゃならぬし地方も十兆円以上も負担するというような時代ですね、公費が出ているのですが。そういう社会保障費の関係の増を今まで地方自治体は給与関係費や投資的な経費減で吸収してきていますね、数字見れば分かるとおり。これをいつまでも続けられないと思うんですよ。 二〇二五年、これから十年先なんですが、ますます増えるでしょうから、どのように対応していくのか、大臣の考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 寺田委員がおっしゃいましたとおり、近年の地方財政計画の歳出の推移というものを見ますと、地方財政計画の歳出のピークでありました平成十三年度と平成二十七年度を比べますと、給与関係経費が三・四兆円の減少、投資的経費が十六・二兆円の減少、社会保障関係を中心とする一般行政経費は十四・五兆円の増加ですから、給与関係経費等について削減する余地はなくなってきていると考えております。(発言する者あり)まあ短くということですから、もうこれは、歳出歳入両面における最大限の努力をする、歳入面では地方税収の増を図れる政策、歳出面はめり張りを付けて歳出構造を見直すということで財務体質を強化していくしかないと考えております。
○寺田典城君 確かに、地方は二十五兆円が今二十兆円ぐらいです。それだけの給与も削減しているんですが、だけど、まだまだこれからも切り込んでいかなきゃならぬと思うんですよ。 そうなってくるとどうするかというと、やっぱり二重行政をやめるという、重複行政ですね。私、地方行政をやってきたものですから、国からのいろんな、何という資料を出しなさいとか、こうだとかああだとかで三割以上は重複しているんですよ、みんな。県も市町村も含めて全部そうなんですよ。だから、重複行政をやめてコストを落とすという切り込み方もしていかなきゃならぬと思うんです。 それと、地方には地方財政審議会というものがあります。それで、財務省には財政審議会というのがありますね。ところが、個々なんですよ。国は国、地方は地方という感じなんですよ。だから、財務省が削減要求したことに対して、地方はこういうのはできないからこうだと言うのが当たり前なんですけれども、財務省の審議会と総務省の地方財政の審議会と、やはりもう少し具体的に国の将来の財政のことを話し合うときに来ているんじゃないのかなと思うんです。その辺、大臣、思い切ってやってみませんか。
○国務大臣(高市早苗君) 財務省の財政審と、それから地方財政審議会、これは総務省の関係でお話をいただいております。 そんな中で、経済財政諮問会議の場で率直に私と財務大臣、若しくは民間議員と私の間で激しい議論もさせていただいております。やはりそういった場で、みんながそろったところでしっかりと国の将来を議論する、率直に議論する。その場合、私は総務省の地方財政審議会の御提言を十分に参考にさせていただいております。
○寺田典城君 とにかく、私は、このままいっちゃったら、この前も決算で安倍総理と財務大臣には、二〇二〇年まで日本の財政もちますかと率直に聞きました。国債で今、買って埋め合わせしているのに、それもう非常に無理じゃないですかと、そういう話までしました。 もうそこまで来ている状況だと思うんです。大抵の方々は、日本の国もつのというのは、よく国民から言われます。ですから、そこまで来ていますので、やはり政治が責任取らなきゃならぬわけですから、日本の国家が潰れれば地方だって後、全く駄目になって破産してしまいますので、その辺をひとつスピード感を持って行動していただきたいと思います。 それでは、次に移ります。 日本創成会議では、高齢者の地方への移住を促進する提言を行っていますね。首都圏の急激な高齢化というのは理解できます。ですから、対応できないから高齢者だけを移住させるということが地方の発展につながるのか。申し訳ないですけれども、小泉政務官、内閣府としてこれをどうお考えになりますか。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 日本創成会議で高齢者の地方への移住という提言、様々な議論が巻き起こっています。昨日も官邸の方で国と地方の協議の場が開催されまして、このCCRC、高齢者の地方への、元気なうちから移り住んでいただこうということに対しては、地方でも、歓迎するところと、押し付けかというような意見も出ているということがありました。 ただ、今回、まず地方創生でやろうとしていることの一つに東京から地方への人の流れをつくるという大きな柱があります。これは、高齢者だけの移住に限らずに、世代を超えて移住したい方の希望をかなえ、それを支えて人の流れを形成しようということですので、高齢者だけを絞っているわけではありません。 そして、この日本創成会議の今回の提言をよく見ましても、実は報道ぶりを見ると、この高齢者の移住というところが前面に出て、それのみを切り取った部分もあるんですが、四本柱がありまして、一つ目に、医療・介護サービスの人材依存度を引き下げる構造改革、そして二つ目に、地域医療・介護体制の整備と高齢者の集住化の一体的促進、三つ目に、一都三県の連携と広域対応が不可欠、そして四つ目が、今話題になっている東京圏の高齢者の地方移住環境の整備、この中でCCRCなどが出てきているわけです。 ちなみに、寺田先生の御地元の秋田県におきましても、今、総合戦略づくりの中でこのCCRCを前向きに検討したいという意向がありまして、実際に秋田銀行も絡めまして、今はこのCCRCを参考にしながらの、高齢者の皆さんの魅力ある生活をつくっていこうと、こういった検討も始まったと伺っております。 ですので、今回のこの提言を受けまして、どうやったら人の流れをつくることができて、なおかつ、高齢者の移住に関しても、希望している方がその希望がかなうような環境整備というのが伝えたいメッセージでありますので、そこの説明をしっかりとやっていきたいと、そう考えております。
○寺田典城君 いや、私、これ賛成とか反対とかという、高齢者の移住というのは、早く出したんだなと思うんだけれども、寂しい政策だなと、ある一面ではそう思います。 それで、何というんですか、これをこのように取られたら大変情けないと。将来介護を受けるために移住を促すのは、非常にある面では消極的な政策なのかなと、四番目のこの移住の政策というのは。もちろん、前もってアナウンスして、将来はこうですよという言い方のためもあるかも分からないですけれども、それだったら、生きがい与えるとか、将来の夢と希望を持てるような移住政策というんですか、お年寄りも、自分たち行きたけりゃ、例えば企業なんかと連携して、インセンティブ、少し優遇退職でも認めて地方に移住していただくと。そういう、何というんですか、生きがいを与えるようなシステム。 だから、例えば希望退職者大学校みたいな、教育みたいな、学校をつくってもいいんでしょうし、移住者大学校、能力があるんですからそういうものを、今はだって少子化で大学だってキャンパス空いているところも何ぼでもあるし、何か仕事に、身に付けさせるとか、そういうもう少し具体的な知恵を絞った考え方、生涯学習の拠点というんですか、そういうことをやはり具体的に進めていく必要があるんじゃないのかなと思うんです。 その辺をひとつ、文科省とそして厚労省と小泉政務官と、短く少し考えをお答えになってください。
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えいたします。 寺田委員おっしゃるお話はもっともでございます。 私も、先般、立教大学のセカンダリースクールというところ行ってまいりまして、そこは入学が五十歳以上という条件がございまして、やはり生涯学習教育に非常に興味を持った生徒さんの方々がたくさんいらして、とてもこれはこれからの地方大学にも役立っていく施策だというふうに考えておりますし、また、一層多くの高齢者の方々が元気に様々な場面や場所で活躍のできる社会を築いていくことが重要というふうに考えております。そういったときに、教わるだけではなくて、自分たちの持っている知識を例えば放課後の子供たちに教えるとか、そういった経験を文部科学省といたしましても検討していきたい、また実践していきたいと考えております。
○副大臣(永岡桂子君) 人口減少社会を迎える中でございます。若者、女性そして高齢者など、働きたいと希望する人が本当に社会で活躍する、その可能性を十分に発揮できるような全員参加の社会に向けて取り組んでいくことというのは大変重要なことだと思っております。 高齢者につきましては、年齢に関わりなく意欲と能力に応じて働くことができる生涯現役社会の実現に向けて様々な政策に取り組んでまいりたいと考えております。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 丹羽副大臣から立教大学の話がありましたが、私も高齢者の方が大学で学び直すというのはすばらしいことだと思っていまして、今注目をしているのは、あの有名な萩本欽一さんが駒澤大学に今年から七十三歳で入学をされたと、そういったニュースがありました。日本でも、高齢者の方も現役世代も、また学生も、多世代が大学に通うような在り方というのはすばらしいと思いますので、こういった取組は是非応援し、後押しをすべきだと考えております。 ちなみに、内閣官房の方で東京に住んでいる方々にアンケート調査を行いまして、地方に移住をする予定若しくは地方に移住を検討したいと考えている人は、五十代で男性五〇%、女性で三四%、六十代ではちょっと落ちますけれども、男性三六%、女性が二八%、こういった調査結果が出ていますので、この希望をかなえて、生きがいと充実した老後の生活と、こういったものをかなえる地方創生を実現していきたいと考えております。
○寺田典城君 決してお年寄りだけ集めるようなことだとか、それは非常に不自然な町になると思うんです。日本版CCRCとかということもよく言うんですが、はやりには乗っちゃうのが日本の国民性。それから行政は一番、法律の制度もそうなんだ、横並びなんですよ。だから、流行にすぐ乗っちゃうのが行政、自治体なんですよ。同じようなことを、どこか一つ成功するとまたそれをまねするとかというんです。だから、そういうことのないようにやはり進めていただきたいと、そう思います。 それでは、本番のNHKさんに。 正直に言って、余り質問したくないですよ。毎回毎回あれなんですが、ちょっと、先ほど林議員もお聞きしておったんですけれども、五月一日、重く受け止めましたということで返事を出して、返答していると、行政指導の文書に対して。それからさらに、五月一日に重く受け止めたということで文書で返答を出しているということで、十八日にさらに総務大臣に文書で謝罪文出していますね。こと行政指導いただいてから二十日もたってから謝る必要があるのかなと。謝る気はなかったんじゃないのかなと。その辺、籾井会長、どうなんですか。
○参考人(籾井勝人君) 先ほどもお答えしましたけれども、五月一日の時点で、いろいろ受取までに時間が掛かったことについては非常に申し訳なく思っておりますし、職員を待たせたことも本当に申し訳なく思っているんですが、五月一日の時点でのレターにつきましては、そのときの状況を説明するということではございましたけれども、その中に、やはり大臣の文書というのは非常に重いということで、それを重く受け止めて受取をさせていただきましたという内容でございます。この中には、やはり受取が遅れたことに対するおわび、つまり二十八日には受け取っておりますので、そういうことも含めお答えしたわけですが、さらに、五月十八日には正式な形式でもっておわび状を出したわけでございます。
○寺田典城君 籾井会長、仕事は楽しいですか。やりがいありますか。浜田さんもその同じ返事を、井上さんと今井理事も来ていますから、個々に答えてください。
○参考人(籾井勝人君) 本当にNHKの業務を、楽しくと言ったら語弊がありますが、やりがいを感じながらやっております。
○参考人(浜田健一郎君) NHKの公共放送としての使命は大変重たいものがありますし、放送法に定められた中身を実現することに少しでも寄与できるということで一生懸命やっておるつもりでございます。
○参考人(井上樹彦君) 理事には会長を補佐するというふうな役割がございます。それぞれの担当を通して、今後も会長を補佐しながらNHKの運営に全力を尽くしてまいりたいというふうに思っております。
○参考人(今井純君) NHKの社会的な役割、大変重いものがあるというふうに認識しておりまして、全霊を懸けて任務に当たっていきたいというふうに考えております。
○寺田典城君 籾井会長は、やりがいもあるし、楽しいと言った。国民がもう少し、やっぱりそれが、期待感、このまま行っちゃったらNHKどうなるんだろうという、みんなそういう考え方ですよ。それが、本人がやりがいある、楽しいという、こんな感じ。これじゃ全くちぐはぐじゃないですか。 浜田さんは、公共放送だから重く受け止めて、重いんだと、寄与したいと。だけど、それは本当に国民がそのように認識しているかというと、していないですよ。 井上さんだって、会長を補佐してと。会長を補佐するんじゃなくて、目はどっちに向いているんですか。視聴者に目が向かなきゃ駄目ですよ。 今井さんだって、同じようなことを言っているんですが、どこか違うんですよ。歯車が狂っているからこのような状況に、また今日もそこに座っていただかなきゃ、上田委員長もそうなんです、ならないという状況なんです。今度からそういうことがないように早めに人事は決めてください。 以上です。終わります。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 今日は、郵政の株上場の問題とユニバーサルサービスについて伺いたいと思います。 郵政の民営化が問題になったその初めから、民営化された場合、郵便、ゆうちょ、かんぽのユニバーサルサービスが維持できなくなるのではないかという点が一番の論点でした。この秋には三社同時の上場が予定されているわけですけれども、それにより、新たな株主の方から採算の合わない部分からの撤退などの意見が出されるということも予想され、それによってユニバーサルサービスが危機に瀕してしまうのではないかと懸念するわけですけれども、その点、総務省はいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(武田博之君) お答えいたします。 日本郵政株式会社と日本郵便株式会社、この二社は、郵政民営化法第七条の二第一項により、いわゆる郵政事業に係る基本的役務であるユニバーサルサービスを提供する責務を負っているものでございます。また、このユニバーサルサービスを提供するための郵便局の設置につきましては、あまねく全国において利用されることを旨として郵便局を設置することは法律上も義務付けられております。さらに、日本郵便株式会社におきましては、銀行窓口業務と保険窓口業務を締結することも法律上求められております。 したがいまして、日本郵政グループ三社の上場後も引き続き、日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社におきましてこの郵政事業に係るユニバーサルサービスの提供責務を果たしていただくものというふうに認識しております。 総務省といたしましては、この上場の動きに関わることなく郵政事業のユニバーサルサービスの確保がされるよう、日本郵政株式会社、日本郵便株式会社の取組状況をしっかりと把握しながら適切に監督してまいりたいと考えております。
○吉良よし子君 法律にもユニバーサルサービスの責務が課されているというお話でした。 では、日本郵政に伺いたいと思います。 日本郵便の二〇一五年三月期の決算はどのようになっていますか。
○参考人(市倉昇君) お答えいたします。 二〇一五年三月期におけます日本郵政グループ連結での当期純利益は、前期に比べまして三十六億円増加をいたしまして四千八百二十六億円でございます。 各社の概要を申し上げますと、まず、日本郵便につきましては、ゆうパックなどの取扱物数が増加したということによりまして増収となりましたが、物数の増加、あるいは雇用情勢によります賃金単価の上昇に伴う人件費、また基盤整備強化などの費用が増加したということによりまして、当期純利益は、対前期で百七十四億円減少いたしまして百五十四億円でございます。 ゆうちょ銀行につきましては、低金利が継続するという厳しい市場環境の下、収益源の多様化によりまして、当期純利益は、前期比百四十七億円増加いたしまして三千六百九十四億円。 最後に、かんぽ生命の当期純利益につきましては、前期に実施いたしました保険料改定による責任準備金の積立負担の軽減及び順ざやの拡大などによりまして、前期に比べ百八十三億円増の八百十七億円となっております。 以上、お答え申し上げました。
○吉良よし子君 それでは、日本郵便の郵便局窓口業務の業績というのはどのようになっているでしょうか。
○参考人(市倉昇君) お答えいたします。 日本郵便株式会社の二〇一五年三月期決算におけます金融窓口事業の営業収益につきましては、前期に比べまして五億円増加いたしまして一兆一千八百四十億円となっております。 一方で、営業費用は、投資に伴う費用などが増加したということによりまして、前期に比べ百七十億円増加し一兆一千六百三十億円。この結果、営業利益は、前期に比べ百六十五億円減少いたしまして二百九億円となっております。 以上、お答え申し上げました。
○吉良よし子君 様々な影響によって郵便事業そのものは経営が厳しくなってきているけれども、郵便会社として利益もたらしているのは、やはり金融二社からの手数料なのではないかと思うわけです。この金融二社からの手数料というのは、窓口収入の実に八一・二五%を占めていることになるわけですけど、その金融二社が完全民営化をして郵便局に頼らない経営を始めたとした場合、郵便局の経営が成り立たなくなって、郵便のユニバーサルサービスが維持できなくなるんじゃないかという心配が起きるわけなんです。 ここでお配りした資料を御覧いただきたいわけですけど、これが五月十五日に開かれた情報通信審議会の郵政政策部会に提出された郵政事業のユニバーサルサービスコスト及び将来試算についての試算であります。 この会議においては、先日、私も委員会で指摘しましたとおり、地方で多く赤字が出ているとの指摘もされたと報道がありましたけれども、この中でユニバーサルサービスコストの額についてはどのように評価しているか、その点について総務省、お答えください。
○政府参考人(武田博之君) お答えいたします。 今配付されている資料の関係でございます。これは、総務省としまして平成二十五年十月に情報通信審議会に諮問いたしまして、郵政事業のユニバーサルサービス確保と郵便・信書便市場の活性化の方策の在り方についてということで諮問し、審議を今お願いしている最中でございます。 去る五月十五日、この郵政政策部会におきまして、今お配りしている資料、これは、二〇一三年度の全国千八十七の集配郵便局エリアにおける郵便役務、銀行窓口業務、そして保険窓口業務のユニバーサルサービスコストを試算したという、その結果を取りまとめたものでございます。 このユニバーサルサービスコスト、赤字の集配郵便局エリアの赤字額を合計した合算値でございまして、つまりは、ユニバーサルサービスの提供義務がなくなりますと、日本郵便、この赤字のエリアでのサービスを停止するだろうと、その場合に節約できるであろうコストということでこのコストを算定したものでございます。 このユニバーサルサービスコストの評価でございますが、あくまでもこれは試算でございます。審議会でも議論されておりますけれども、事業全体の傾向を把握する意味におきましては、やはり事業の収支あるいはこのユニバーサルサービスコストのみに着目するのではなく、黒字エリアあるいは黒字額、あるいは赤字エリア、赤字額、こういったそれぞれの状況にもしっかり着目して考えていく必要があるのではないかというふうに考えております。
○吉良よし子君 全体に着目しながらというお話もありましたけど、このユニバーサルサービスコストをどう考えるかというところで、ユニバーサルサービスの提供義務をなくす、つまり、例えばこの図、イメージとはいいますけれども、その赤い色の部分の地域の赤字の郵便局の統廃合などを行うようなことをしていけば、その分コストが大きく節約できるんじゃないかという発想があるのではないかと思われるわけです。 しかし、そうした発想を伺っていると、金融二社も含めて、郵政がいつユニバーサルサービスから撤退するか分からないというような心配はやはり起きてしまうのではないかと思うわけです。 実際、諸外国の民営化後の推移、どうなっているかということを見てみれば、例えばドイツ・ポストでは、一九九〇年に二万九千局あった郵便局が、今では直営店は六百、提携先への委託店舗は一万二千四百店舗となってしまっています。 アメリカの郵便庁としては、世界に共通する郵便物の減少に直撃されることなどを受けて、五年以内に各戸への宅配や集合郵便受け箱への配達などを集約していくということにしていると。 カナダ・ポストでは、さらに今後五年間で各戸への宅配というのを全廃してしまって、全世帯を集合郵便受け箱であるコミュニティー・メールボックスへの配達に切り替える、そのような中身になってしまっているというわけです。 今、日本郵便ではそういうことにはなっていなくて、戸別にちゃんと自宅まで届くということになっているというのは、やはり郵便だけでなくゆうちょも、そしてかんぽも含めて三つの事業を郵便局の窓口で行うとしている、そういうことによってこれまで長い間に積み上げられてきた日本独自の体制があるからだと思うわけです。 この三つの事業を郵便局を通して行う体制というのは、だから、郵便事業のユニバーサルサービスの維持にとって大切というのは言うまでもないことだと思うんですけれども、それはゆうちょやかんぽの事業にとってもなくてはならない体制なのではないかと私は思うわけです。 そこで伺いますけれども、大都市部におけるゆうちょの預金残高、それからかんぽ生命保険の契約件数及び残高、それらが全体に占める割合がどの程度になっているのか、郵政の方、お答えください。
○参考人(谷垣邦夫君) お答えいたします。 ゆうちょ銀行、かんぽ生命の残高、契約件数ということでございますけれども、都市部の定義について、仮に対象を東京都、埼玉、千葉、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫という一都二府五県といたしました場合は、二〇一五年三月末時点の貯金残高は都市部で約八十一兆円、それ以外の地域で約八十四・七兆円でございまして、都市部の貯金残高が全体の五〇%弱を占めているところでございます。 また、かんぽ生命保険につきましても、都市部の定義を同じように八都府県といたしました場合は、旧簡易保険の保有契約件数を含まない、民営化後の新しいかんぽ生命保険の二〇一五年三月末時点の保有契約の件数につきましては、都市部で約五百三・五万件、それ以外の地域で約八百五十・三万件でございまして、また保有契約の保険金額の方でございますが、都市部で約十四兆六千二百四十五億円、それ以外の地域で約二十四兆五千三百四十五億円でございまして、都市部の保有契約が全体の四〇%近くを占めているという状況でございます。
○吉良よし子君 つまり、大都市部を合計しても、その他の地域と比べてもその約半数に満たない程度のシェアになっている。一般に赤字局が多く含まれるとされる地方であっても、ゆうちょやかんぽにおいては全体の半数のシェアを地方が担っているということだと思うわけです。 もう一点、角度を変えて伺いますけれども、これらの預金や契約というのは郵便局を通じて集められたものだと思いますが、その割合はどのくらいになるでしょうか。
○参考人(谷垣邦夫君) 二〇一五年の三月末の貯金残高でございますが、いわゆるゆうちょの直営店に帰属します貯金残高は十兆円強でございますが、それに対しまして郵便局に帰属する貯金残高が全体の九〇%以上を占めているところでございます。 また、かんぽ生命の方でございますけど、これも同じ二〇一五年三月末決算における新規契約件数につきましては、直営店の引受けは十六万二千件弱でございまして、郵便局の引受けが全体の九〇%以上を占めているという状況でございます。
○吉良よし子君 どちらも窓口を通じてというのが九割を超えているということで、それを見ても郵便局のネットワークを抜きにはゆうちょやかんぽの事業は成り立たないということが分かると思うわけです。 しかし、先ほどもありましたとおり、ユニバーサルサービスというのは郵便事業には課されているわけですけれども、ゆうちょやかんぽの金融二社には課されていないわけです。 今後、やはり全株式を上場して民間会社となったその金融二社が、株主から不採算部門から撤退せよなどの圧力を受けることもやはり十分に考えられるわけですが、それにどうやって抗して今後とも過疎地を含む郵便局窓口でのその金融二社の業務続けられるというのか、その点について、郵政の方、お答えください。
○参考人(谷垣邦夫君) お答えいたします。 先般、私ども中期計画でも発表しましたとおり、当グループの強みと申しますのは、郵便局ネットワークを活用して郵便、貯金、保険という三事業を提供していくということにございまして、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命について、その金融二社のサービスを郵便局を通じて提供するビジネスモデルを採用しておるところでございます。 現実に、先ほど申し上げたとおり、残高、契約件数の九割以上を郵便局において獲得しているわけでございますから、金融二社にとりましても、この郵便局と業務委託契約を結んで郵便局と一体となって事業経営をしていくというビジネスモデルにつきましては、これは経営的にも合理性があるものでございまして、今後とも長期にわたって維持されるものと考えているところでございます。 また、法律上は、ゆうちょ、かんぽの株式の処分につきましては、その金融二社の経営状況でございますとか、あるいはユニバーサルサービスの確保の責務の履行への影響等を勘案するということになっているということでございます。
○吉良よし子君 責務とはされていないけれども、郵便局を通じてということでユニバーサルサービスを確保していくんだというお話だったと思うわけですけれども、それぞれの金融二社の定款を見てみても、窓口業務契約締結するということもうたっているわけですし、やはりそれを変更させないということも重要だと思います。 私は、このゆうちょ、かんぽというのは、先ほどから言っているとおり、郵便局ネットワークの存在なしでは存続はあり得ないと思っておりますし、これらの事業というのは、ほかの銀行や生命保険会社等とは違いまして、国民の家計と直接結び付いている、国民とともに発展してきた歴史を持つものでありますから、だからこそ私たち日本共産党は民営化そのものに反対もしてきたわけであります。 先ほどの資料では、ユニバーサルサービスコスト、もうコストとして捉えていますけれども、私はユニバーサルサービスこそがブランドであるという立場に立つべきだと考えております。 また、昨日は郵政関連の職場で働く皆さんによる郵政産業労働者ユニオンにおきまして記者会見が行われ、郵政の株上場問題については、先ほどの金融二社の株式上場は見送るべきであるという提言なども発表されているところであります。 こうした指摘にも謙虚に耳を傾けて、金融二社も含めて、ユニバーサルサービス、しっかりと確保していくべきだと思いますが、最後にこの点について大臣の見解を求めて、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 郵政民営化法では、金融ユニバーサルサービスは日本郵政及び日本郵便の責務として明確化されておりますので、金融二社が上場した後も、まずは両社においてこの責務を果たしていただくことが求められます。また、同法では、金融二社の株式処分に当たっては、ユニバーサルサービス提供責務の履行への影響等を勘案するということにされています。 総務省としては、業務区分ごとの収支状況や事業計画の認可、これを行いますので、そういったところを通じながら、引き続き金融ユニバーサルサービスが確保されるための対応を図ってまいります。
○吉良よし子君 終わります。
○渡辺美知太郎君 無所属の渡辺美知太郎です。 まず、ちょっと質問の順番を変えまして、浜田経営委員長に伺いたいと思います。 前回の私の六月二日の総務委員会の際に、浜田経営委員長に行政指導をめぐる一連の対応について伺ったところ、浜田経営委員長が、経営委員会から正式な形で報告を受けたいとおっしゃっておりました。私、この行政指導文書の問題について詳細はもう質問するつもりはありませんが、六月九日の経営委員会ではどのような報告を受けたのか、そしてどのような議論をなされたのか、まだちょっと議事録が公開されていないので、簡単に御説明いただけますでしょうか。
○参考人(浜田健一郎君) 御質問の件につきましては、六月九日の経営委員会において執行部から説明を受けました。説明の内容は、これまで国会等でなされているものと同様の内容であったと理解しております。質問の中身につきましては、例えば行政指導はまず受け取ってから内容を精査すればよかったのではないかとか、国会での御意見と同様の意見もございました。 以上でございます。
○渡辺美知太郎君 その際に、ガバナンスの観点や情報共有体制の在り方についての議論などはされたんでしょうか。
○参考人(浜田健一郎君) 御質問の点を含め、行政指導の文書受取までの時間を要したこと等については、執行部としても反省をし、謝罪を申し上げているところだと認識をしております。 執行部には、引き続き、真摯な対応を行うとともに、今回の経緯の反省を踏まえた見直しを進めていただきたいというふうに思っております。
○渡辺美知太郎君 まあ議事録を後で読めば分かることなんですけど、経営委員長に伺いたいんですけど、会長は九日の経営委員会ではすんなりと受け入れてくださったのでしょうか。経営委員長に伺います。
○参考人(浜田健一郎君) 説明は、担当の理事から説明を受けたというふうに思います。
○渡辺美知太郎君 では、籾井会長にも伺いたいと思います。経営委員会ではつつがなく終わったものなのでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 経営委員会には担当の理事から説明させていただいたわけですが、結果としまして、いろんな不都合が生じたということについては、やはり我々としても種々体制を見直すとか改善するとかいう、こういう必要があろうというふうに認識いたしております。
○渡辺美知太郎君 ちょっと総括的なお尋ねになるんですが、結局、行政指導の際は八時まで会長のところには連絡が行かなかったということでありますから、これはやはり会長御自身にもガバナンスの観点そして情報共有の観点から、これはやはり徹底していただきたいと思うんですが、その辺りについても今後どのようにするおつもりがあるのか、ちょっと会長の見解を伺いたいと思います。
○参考人(籾井勝人君) やはり、前にも説明があっているとおり、私のところに報告が来たのは八時頃でございますから、この結果を見ただけでもちょっと遅いと、こういう重要事項についてはやはり直ちに会長に連絡があるべしと、こういう形を今後徹底していきたいというふうに思います。
○渡辺美知太郎君 九日の経営委員会のまた議事録が公開されたらちょっと読んでみたいと思います。 では、NHK新放送センターの建て替えについて質問をさせていただきます。 この放送センターの建て替え、私も度々質問をさせていただきましたが、同じ九日の経営委員会において、二〇二五年の一部運用開始を目標に現在地で建て替えることが議決をされまして、その概要が公表されました。新放送センターの建設用地については、今回決定した現在地以外にも移転も含めて様々な検討がなされたと報道にもありますし、お尋ねもしてまいりました。今回、移転をせず現在地で建て替えることになった、それはどのような検討が行われたのか、ちょっと簡単に経緯を説明していただきたいなと思います。
○参考人(井上樹彦君) お答えいたします。 新放送センターの建設用地につきましては、現在地も含めて、先ほど委員からもありましたように、慎重に検討してまいりました。 その結果、現在地の建て替えを決めたわけですけれども、その主な理由は、敷地面積、これが八・三ヘクタールありまして、引き続き一体整備が可能である、災害発生時の業務や新サービスの展開でNHK及びNHK関連団体の総力を結集しやすいというのがまず一つであります。それから、現在地は地盤が強固な上に都内主要箇所へのアクセスが便利であり、日常の業務はもちろんのこと、NHKの使命である防災・減災報道の拠点としてふさわしいということであります。それから、新たな用地取得費が発生しないということも理由にありました。
○渡辺美知太郎君 この新放送センターの建て替えはいろんな疑問点を提示させていただきました、これまでも。平成二十六年、予算の策定時には三千四百億円という試算結果がございますが、一方で、今回の建設用地決定を受けた、やはりこれも六月九日の記者会見で、会長は、新放送センターの建設費がこれまでの試算で示されている金額よりも高くなるか安くなるか全く分からないとおっしゃったと報じられておりまして、私はやっぱりこれはちょっと違和感があります。 建設費は非常に重要な要素でありまして、用地取得の決定の際に、建設費についてどのような検討が行われたのか、あるいはこの三千四百億という金額の見積りについては全く考慮がなされなかったのか、その辺りもちょっと建設費の見通しなども含めて伺いたいと思います。
○参考人(井上樹彦君) お答え申し上げます。 この三千四百億円という数字は、在京の民放各社の最近の事例を基に、あくまで参考として算出したものでありました。今回、現在地での建て替えが決定したことを受けまして、改めて建設費について算定していくことになります。具体的には、これから向こう一年を掛けて新放送センターの施設の配置、機能、規模、工事内容、工期について詳細に検討いたしまして、建設基本計画としてまとめてまいります。その検討の中で建設費についても精査していくということになります。
○渡辺美知太郎君 用地取得がない分、予算としては減るという方向なのでしょうか。
○参考人(井上樹彦君) これについては、これから、今申し上げましたように精査していくわけでございますけれども、確かに用地の取得という費用はなくなりますけれども、現在地建て替えに伴う工期とか、あるいはその建設は二〇二〇年から予定しておりますけれども、このときの経済状況等にも影響を受けるものと見られますので、これについてはこれから精査していくということになります。
○渡辺美知太郎君 この新放送センターなんですけれども、結局のところ、この新放送センター、建設が完了するのがそもそもいつになるのかという話がありまして、四月七日の委員会では、会長から、放送開始百周年の二〇二五年に新放送センターを完成するプランであるとおっしゃっていました。しかし、今回は、二〇二五年の時点でニュースセンターとラジオセンター、情報系スタジオが入る施設の運用開始を目指すこととされていまして、建設の完了がこれで遅れるということであるのですが、結局のところ、この新放送センターの建設完了、これはいつになるんでしょうか、ちょっと伺いたいと思います。
○参考人(井上樹彦君) お答えいたします。 この二〇二五年、放送百年に当たりますけれども、この完成というのは、ほかの場所へ一括して移転するということを想定したものでありました。検討の結果、現在地での建て替えということを決めました。現在地の建て替えということになりますと、同一の敷地内で建設と解体を繰り返すというふうな工事になりますので、期間は長期化いたします。 ただ、その中で、今委員も御指摘がありましたように、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック終了後に着工いたしまして、NHKの心臓部でありますニュースセンター、ラジオセンター、国際放送局、それから情報系のスタジオの入った施設をまず最初に建設に取りかかりまして、これについては二〇二五年、放送百年に運用を開始したいというふうに考えております。この後、順次、ドラマなどのストック系のスタジオ、それから事務棟、そしてNHKホールというふうに順に建て替えていくというふうなことをこれから今後一年掛けて精査してまいります。 できるだけ工事の方法を工夫したり、あるいは最新の技術を使ったりいたしまして、この工期につきましてはできるだけ短縮できるように検討していきたいというふうに考えております。
○渡辺美知太郎君 短縮していきたいということですが、当初は着工時期は二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの終了時というスケジュールが示されていまして、そうすると設備投資が無駄になるんじゃないかという疑問があります。 二〇一八年までにBSなどにおいて4K、8Kの実用放送を開始するという総務省のロードマップを見ると、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてNHKにおいても多額の設備投資が行われることになりますが、二〇二〇年に向けて整備した設備や機器が、新放送センターの竣工までの数年間、使用されなくなった場合に無駄になってしまうおそれはないんでしょうか。NHKに伺いたいと思います。
○参考人(浜田泰人君) お答えいたします。 NHKは、国のロードマップに沿って、二〇二〇年の本格普及を目指しまして、東京オリンピック・パラリンピックを8K放送で多くの視聴者にお届けできるよう準備をしていきたいと考えております。 東京オリンピック・パラリンピックに向けて整備をいたします8K放送用の設備は、主に中継車やカメラなどの番組制作設備でありまして、こうした新たな設備の整備に当たりましては、放送センター建て替えを常に視野に入れながら検討し、設備投資が極力無駄にならないよう計画しております。 NHKは東京オリンピック・パラリンピックで世界最高水準の放送サービスを提供できるよう、8K放送用の設備も計画的に整備を進めてまいりたいと考えております。
○渡辺美知太郎君 この新放送センター建て替え費用などは、これは当然に受信料から賄われるものでありまして、やはりできるだけ早く、明確に、そして竣工時期についてもきちんともう一度プランニングをいただいて、受信料を払っている視聴者の方々が納得いくような説明をしていただきたいと思っております。 ちょっと時間が余っていますが、私の質問は今日はここで終わりにしたいと思います。ありがとうございました。
○又市征治君 社民党の又市です。 今日は、NHKの「クローズアップ現代」のやらせ問題に関わる総務省の行政指導について質疑をしたいと思います。 四月二十八日に総務省は大臣名でNHKに行政指導文書を出されたということでありますが、これまでの質疑では、当日、井上理事が総務省を訪問する前には行政指導文書が発出されるという連絡はなかったし、当然、したがって指導内容も事前に指摘はなかったと伺ったわけですが、その点は間違いがないかどうか。 あわせて、今回、総務省は前触れがなくNHKに行政指導文書を発出されたわけだけれども、過去の行政指導はどのような手順で伝達をされていたのか、NHK、総務省、双方からそれぞれ伺いたいと思います。
○参考人(井上樹彦君) お答えいたします。 当日、四月二十八日は、総務省からの求めに応じまして、調査報告書の内容を説明するために、私も含め担当者が十八時頃に総務省を訪れました。行政指導文書……(発言する者あり)ええ、そのとおりでございます。
○政府参考人(安藤友裕君) お答え申し上げます。 事実関係につきましては、御指摘のとおりであると認識しております。
○又市征治君 過去の行政指導。
○政府参考人(安藤友裕君) お答え申し上げます。 一般論として申し上げますと、行政指導につきましては様々なやり方があるところでございまして、その事案やその状況にもよるところでもございます。 したがって、前例が必ずしも参考となるわけではないわけでございますが、そうした前提の下で申し上げますと、NHKに関する前例といたしましては、二十年以上前、かなり前になりますけれども、平成四年に放送されましたNHKスペシャル「奥ヒマラヤ 禁断の王国・ムスタン」における虚偽報道の件があるところでございます。本件においては、NHKにおいて調査委員会が設置され、調査報告が取りまとめられた後、当時の郵政省に対し数回の説明が行われ、行政指導が行われたものと承知しております。
○又市征治君 つまり、前例からいうと、もう二十年以上前ですね。その当時、さっき山本さんからも御指摘があったんですが、NHKから調査報告がなされて数回のヒアリングが行われて、約一か月後に大臣から会長に文書が手交されたと、こういう経過だと思うんです。 しかし、今回、NHKから調査報告が出されたその日に、大臣と局長が報告書をお読みになって直ちに文書を作成し、説明に来た井上理事に渡そうとしたというのがこれまでの経緯の中で、この場でも御説明がありました。ちょっと異例な形で行政指導文書が発出されたことになるわけですね。 高市大臣は、先ほども御説明ありましたが、今月二日の本委員会での答弁では、行政指導文書を出す経緯に触れて、私の主義としましては、このような助言の類いに当たる行政文書ですので、事前に一行ずつNHKと打合せをして発出するようなものではない、こういうふうに答弁をされておりまして、四月二十八日、あしたから連休だということも先ほどありました。しかし、私は、行政指導の相手は公共放送としてのNHKでありますし、対応には私は総務省は十分に配慮をすべきだと、こう思います。 というのは、総務省は二〇〇九年から一〇年にかけて、今後のICT分野における国民の権利保障等の在り方を考えるフォーラムを十一回開催しました。その中で日弁連は、行政指導について放送違反を根拠とし、行政指導が積み重なったときに、免許の取消しや無線局の停止の処分の可能性を示しながらも、その判断基準は明らかにされていない、総務大臣による行政指導の件数に大幅な開きがあることから、行政指導が恣意的に行われているのではないかという懸念があるというものを配付資料の中で述べているわけですね。 大臣の主義であるとか思いはともかくとして、前例と異なり、事前に何も聞いていない役員に行政指導文書を持ち帰らせようというのはちょっと唐突な対処ではないかと、こう思うんですが、大臣、この点は、余り長々と説明要らないんですが、見解が違うのなら違うでいいんですけれども、御見解を伺います。
○国務大臣(高市早苗君) ムスタンの例が先ほど出ましたけれども、あのときは平成五年、もう既に朝日新聞からNHKに取材があって、それが表に出るか出ないかという、一月二十六日から二月二日まで朝日新聞がNHKに取材をして、もう二月二日にはNHKはムスタン取材緊急調査委員会を設置しております。そして、非常に速やかに調査をされ、二月十七日には調査委員会によって報告が発表されております。 それに引き換え今回の場合は、調査委員会そのものの設置も大変遅かったです。この委員会でもう何度も何度も議論がされ、いろんなメディアで報じられ、非常に遅かった、時間が掛かったということもございましたので、やはり公共放送でございますから、できるだけ早くより踏み込んだ具体的な対応を即座に取っていただく必要があると考えまして、先ほど説明したような事情であの日に行政指導を行いました。 ただ、行政指導は、処分のように相手方に義務を課したり権利を制限したりするような法律上の拘束力はありません。相手方の自主的な協力を前提としているものであります。 今日は与野党両方の議員から私の行政指導のやり方について御批判もいただきましたので、今後NHKに対してだけ、何か一行ずつ文章をすり合わせて時間を掛けて行政指導をするかどうかというのは、その是非についてはちょっと慎重に考えなきゃいけませんが、例えば先週の日本郵政の情報漏えいについては、これは個人情報が流出していますから一刻を争うと私は判断しましたので、その日のうちに、それも社長は恐らく現場対応で大変だと思いましたので、副社長に行政指導を行いました。事前にそんな細かいすり合わせをする猶予はございませんでした。 正しいやり方がどうかということについては、また私なりに考えさせていただきます。
○又市征治君 私がこう申し上げるのは、行政手続法の第三十二条第一項には、行政指導に携わる者は、行政指導の内容があくまで相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであることに注意しなければならない、こんなふうに書いています。 今回、NHK側が、指導文書が出されると分かってから総務省にその内容について電話で確認を行っているわけですね。この前例から考えると、このNHK側の対応は私は当然の対処だろうと、こう思うんです。総務省もこの確認に応じているわけでありますし、また、本来、公共放送として自立した組織であるNHKの位置を考えるならば、発出以前にやっぱりヒアリングを行って協力を求める姿勢というのは、私はやっぱりあるべきではなかったか。大臣は先ほどもおっしゃったように、二十八日、さあ、あしたから連休だ、あるいは出張があるとおっしゃったんだが、私はやっぱりここは慎重にやるべきだと思うんです。 また、総務省には放送事業者に対して行政指導文書を出す場合の手順、手続について、ちょっとこれ、規定が何かないようでありますから、それ自身もちょっと問題なんだと思うんですね。その都度、大臣の思いや何かでくるくる変わるというのも、これはいかぬ。 私自身は、そもそもこの放送倫理上の問題というのはBPO、放送倫理・番組向上機構がこの機能を強化して当たるべきであって、総務省が放送局に行政指導を行うというのは私自身はもう反対の考え方ですけれども、それはともかくとして、今回のように指導文書が突如出されるようだと、日弁連が指摘するように、この行政指導が恣意的に行われているのではないのか、こういう懸念が深まる、こういうことだけはこれは指摘をしておきたい、こう思うわけであります。これは大臣からもありましたように、更に検討いただきたい、このように思います。 そこで、今度はNHK側に聞いてまいりますが、これまでの質疑によると、総務省から会長秘書に対して、大臣から会長に宛てた文書をお届けすると連絡があったのは十九時少し前で、また、井上理事が総務省を出る前、つまり十八時三十分過ぎに行政指導文書が出ることを本部に連絡した上で、井上さんは十九時頃にセンターに戻った、こういうことですね。そして、NHKが総務省職員が大臣の指導文書を持ってきていると分かったのは十九時二十分頃、こういうことであります。 だが、籾井会長が行政指導文書が出されたと知ったのは二十時頃だということなわけですけれども、さっきも林さんからもありましたが、なぜこんなに遅れたのか。連絡が付かなかったのか、いや、全くこんなことは会長に言う必要はないと思ったのか。またあわせて、NHKは、十九時二十分には総務省の職員が大臣の指導文書を届けに来ておって、それを待たせているということを分かっていながら、なぜ、二十時頃に会長と連絡が付いたときにその事実を伝えなかったのか。この点、明確にお答えください。
○参考人(井上樹彦君) この時間は、私とあと関係役員と、行政指導そのものについて、まず情報共有することを最優先に連絡を取り合っておりました。その結果として、会長への連絡が二十時頃になってしまいました。これについてはもっと早く連絡等対応をすべきだったというふうに深く反省しております。
○又市征治君 異例の、総務省が二十何年ぶりに行政指導文書が出されますよという話になって、緊急事態と言うかどうかは別としても、それに近い状況の中で最高責任者と十分な連絡が取れていないというのは、報道機関としては問題ですよ、これは、何といっても。 そこで、会長は、第一報を受けて外出先から直ちにNHKに戻ろうとされなかったのは、こんな問題は、さっきもちょっとあったんだけれども、専門家でそれは議論しておけばいいよ、大した問題ではない、自分は加わらなくてもいい、こう思ったから一時間半近くもたった二十一時三十分頃に戻ったということですか。これは会長に聞きます。
○参考人(籾井勝人君) 当然、私が二十時頃連絡をもらって以降、外出先で関係役員と連絡を取っておりました。そして、用件を終えて直ちにセンターに戻ったということでございます。この間、関係役員は情報を共有し、いろいろ討議を行っていたというふうに聞いております。
○又市征治君 ちょっとおかしいんじゃないですか。少なくとも、あなたの秘書宛てに、十九時少し前に大臣の文書をお届けしますよと、こういって連絡が入っているわけであって、秘書さんはそれは伝えなかったんですか。内部で時間ばっかり掛かりましたと、こういう話になっているけれども、大変それは私は問題があると。本当に、さっきも申し上げたように、報道機関のありようとして、これはどう考えても納得ができない。 そこで、総務省から指導文書が出されようとしているこういう重大な問題のときに、あなた自身がこの対応の協議に参加をしない。職員の皆さん専門家がいるから、そこで議論しておいてくれよと。外出の行動そのものをあなたは何も語ろうとされないわけだけれども、行政指導よりもその外の用の方が極めて重要だったんだと、こういうことなのか。あるいは、そうでないとするならば、あなた自身、この重要な協議に加わらないというのは、職務放棄に当たりませんか。
○参考人(籾井勝人君) 先ほどから申しておりますように、やはりこういう問題については、経験者も踏まえまして、みんなで議論をしていたということでございます。私は、私ができる限り早いタイミングでセンターに戻るという、その後にいろんな決断をしていったわけでございます。
○又市征治君 全然早くも何でもないじゃないですか、あなた。 私は、今回の総務省の行政指導の在り方の是非はさっき申し上げました。それはいろいろと注文もあります。行政指導文書を持参した職員が来訪する連絡を受けながら、実に非礼な対応であったことであるとか、また、連絡を受けた会長が一時間半近くたって戻るなど、私は緊急時の連絡連携体制、問題があると思うんですね。これについてはどのようにお考えなんですか。会長。
○参考人(籾井勝人君) 確かに、今回の対応については相当時間も掛かりました。こういう意味におきまして、我々の対応が適切だったかどうかというのは甚だ疑問であるというふうに私も反省いたしております。ただ、職員の方がお待ちになっているということは、私、帰ってきて初めて知ったわけでございますが、それについても大変申し訳ないことをしたというふうに思っております。 いずれにしましても、今回の件につきましては、我々も後手後手を踏んで、関係の皆さんに大変御迷惑をお掛けしたということは自覚しております。今後、是非、こういうことがないように、実行してまいりたいというふうに思っております。
○又市征治君 時間が参りましたから、この「クローズアップ現代」の問題はBPOで協議中でもありますし、その結論が出た段階でまた議論をすることになるんだろうと思いますし、放送局が起こした不祥事はどのように是正されるべきかは放送法に立ち返って、また、BPOの設立に見られるNHKや民放の努力、こういうことについても論議をしていかなきゃいかぬことではないかと、このように思います。 この点を指摘をし、NHKには本当に、緊急時の対応が報道機関とは考えられないようなこのお粗末さ、このことについて十分な反省をいただき、すぐ善後策を取ることを求めて、終わりたいと思います。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(谷合正明君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、渡辺美知太郎君が委員を辞任され、その補欠として水野賢一君が選任されました。 ─────────────
○主濱了君 生活の主濱了であります。 前々回の委員会で、郵便事業を通じましてTPPについてお伺いしましたが、その延長で、また本日もTPPについて伺いたいと思います。 まず、エコカー減税等について伺いたいと思います。 米韓FTAを締結いたしました韓国政府、これは、韓国政府では二酸化炭素排出量の少ない小型車などを購入するとエコカー補助金を交付することを決定をしておりました。しかし、二〇一五年一月、今年の一月からの実施を延期し、更なる延期を決定したということであります。まず、この詳細についてお伺いをいたしたいと思います。 そしてもう一つ、TPPの近未来でありますこの米韓FTAの韓国は、いかなる事態を想定してこのエコカー補助金の更なる延期を決定したのか、この点について外務省の方に伺いたいと思います。
○大臣政務官(中根一幸君) 韓国政府の政策決定について、我が国としてのその理由、背景について申し上げるという立場にはありませんが、その上で申し上げれば、先生がおっしゃいました低炭素車協力金制度でございますね、これは、二酸化炭素の排出量の多い車両の購入者に負担金を課しまして、逆に排出量が少ない車両の購入者に補助金を支給するという制度でございます。おっしゃったように、二〇一五年一月一日から施行されることになっていたんですが、昨年九月、韓国政府は二〇二〇年末まで施行を延期することを決定したと承知しております。 同制度の実施が遅れている理由といたしましては、同制度が韓米FTAに違反しているからであると指摘する報道もありますが、韓国政府は、同制度が温室ガス削減効果が大きくない反面、消費者や国内産業に及ぼす副作用が大きいことなどを総合的に勘案し延期を決定したものであり、同制度が韓米FTAに違反するものではないとの立場を表明していると承知しております。
○主濱了君 さきに当委員会でも審議いたしましたこのエコカー減税あるいは類似の制度は、そのCO2排出の削減とエネルギーの節減の観点から、今後進めるべき重要施策の一つであると私は考えております。 国内の事情や、今お話のあった韓国での状況をも踏まえれば、もし仮に、万が一、TPPが成立した場合であっても、このエコカー減税など、CO2削減あるいは省資源に関する施策というのは推進をすべきであると、このように考えますが、いかがでしょうか。これは経産省にお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(関芳弘君) このTPP交渉でございますが、今、現在進行形でございまして、それに対する言及は差し控えさせていただきたいのですが、いずれにいたしましても、このエコカー減税、我々は大切な形と考えておりまして、平成二十七年度の税制改正におきまして基準を見直しました。そして、対象も拡充しまして二年間の延長が図られたところでございます。 引き続きまして、消費税一〇%への引上げのときにその基本構造を恒久化することとされておる、それが与党税制改正の大綱の方針となっているわけですが、このユーザー負担の軽減、グリーン化等の観点から、そういうふうなことをしっかり考えながら検討を進めてまいりたいと考えております。
○主濱了君 次は、関税について伺いたいと思います。 実は、製造業の中には、低率の関税の中で外国製品と競合しながら一生懸命頑張っている中小零細の企業があるわけであります。例えば履物業界とか、そういうふうな業界があるわけなんですけれども、例外なき関税ゼロを目指すTPP、仮にTPPが結ばれて関税がゼロになった場合、このような企業の行く末をどのようにお考えになっておられるか。 もう一つ、かつて繊維産業では他の業種への業種転換などを行った例があるわけであります。この度も同様の措置を講ずるつもりがあるのかどうか。 この辺につきまして、前段は内閣官房です、それから後段は経産省の方に伺いたいと思います。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 前段の方、私からお答えさせていただきますが、まず事実として、今まで日本が締結をしてきたEPAの中でも鉱工業品に関しては極めて高い水準の関税撤廃を行ってきたという事実があります。 その上で、TPPにおいてですけれども、大企業だけではなくて、よくある地域の中小企業、この海外展開にとっても大きなチャンスそしてメリットもあると思います。例えば、通関手続の円滑化、そして電子商取引の自由化などによって、地域の中小企業の輸出やコンテンツの展開も容易となります。そして、サービスや投資の自由化によって投資環境の改善や予見可能性が向上して、地域の中小企業も安心して海外市場に挑戦できるようになります。 ですので、今回、交渉については、もちろん中小企業のメリットを最大限発揮できるように、そしてその不安においてはできる限りマイナスの影響を極小化できるように、交渉に全力で当たっていきたいと考えております。
○大臣政務官(関芳弘君) まず、一般論で申し上げますと、鉱工業品につきましては、我が国が今まで締結しました、TPP以外で、EPAはたくさん締結してきておりますけど、極めて高い水準で関税の撤廃は鉱工業品におきましてしてきております。 例えば日本・ペルーEPAなんかは九八%、日豪のEPAについても九八%ぐらい、これぐらい関税撤廃いろいろ行ってきておりますが、中小企業の皆様に対しましても、まず一番大事に考えておりますのは、プラスの影響はもう最大化して、マイナスの影響部分はできるだけ極小化していこうというふうなことを考えているところでございまして、具体的には、参加国の関税撤廃や通関手続の円滑化や電子商取引の自由化が実現していきましたら、中小企業の方々の輸出やコンテンツの展開が容易になるであろうと。さらには、投資などの分野で高いレベルでの規律が実現していきますれば、投資環境の改善や予見可能性が向上もしていきますし、中小企業も安心して海外市場に挑戦できるようになることが期待されますので、我々もそれを一生懸命後押ししてまいりたい、そのような前向きに考えてまいりたいと思っております。
○主濱了君 今のお話ですと、業種転換などは考えておられないと、こういうことになるというふうに思っております。この点については若干議論が残ると思いますが。 次は、農水省を中心にお伺いをいたしたいと思うんですが、かつて農水省が農林水産分野のTPPの影響額を試算したことがあります。結果は、TPPへの加入はもう農林水産業の壊滅的な打撃と、こういうふうな報告があったと記憶しているわけであります。 世界の食料事情を考えると徐々に悪化してきている、これは間違いない話であります。このちっちゃな地球上の人口というのは毎年毎年五千万人ずつ増えているということでございます。二〇五〇年にはもう九十億になろうと、こういう状況であります。日本の人口減少とはもう逆なんですね、真逆の動きをしていると。 一方、日本列島には、九州も四国も本州も北海道も、背骨があります。背骨があるがゆえに国土は急峻で、そして一つ一つの農地というのは非常に狭隘なわけであります。アメリカあるいはヨーロッパ、さらにはオーストラリアと比べれば生産条件は極めて悪いと、こう言って差し支えないというふうに思っております。 このような中で、やはり例外なき関税ですから関税ゼロになると、こういうことであります。こういう中で日本の食料をしっかりと確保できるかということなんですが、やっぱり私は、農林水産業の発展あるいは食料自給の一〇〇%、これはもう国の大事な目標の一つであると、このように考えるわけであります。 TPPへの加入と、日本の農林水産業の関連産業の行く末、そして日本の食料の自給、この辺をどう考えているのか、内閣官房とそれから農水省の小泉副大臣にお願いをいたしたいと思います。
○大臣政務官(小泉進次郎君) それでは、前段の方を私から説明して、小泉副大臣の方に答弁の方をお任せしたいと思いますが。 まず、先ほど先生御指摘あった試算の方ですね。これは、政府統一試算の方は全ての物品の関税を即時に撤廃するという極めて単純化された仮定を置いて計算をしております。ですので、TPP交渉においては、農水委員会での決議もしっかりと受け止めて、国会で御承認をいただけるような内容の協定を仕上げていきたいと、そういった姿勢で交渉に当たってまいりたいと考えております。
○副大臣(小泉昭男君) 続きまして、小泉でございますが。 御懸念の部分でございまして、TPP交渉、これにつきましては、現在、全体をパッケージとして交渉をしている段階でございまして、現時点で何ら確定しているものがございません。いずれにいたしましても、衆参両院の農林水産委員会の決議、これが守られたとの評価がいただけるよう政府一体となって全力で交渉に当たってまいりたい、このように考えております。 一方で、御案内のとおり、全国、背骨はしっかり通っておるわけでございますが、高齢化、耕作放棄地の増大、これら本当に大変な問題が山積をいたしておる中でございますので、国内農林水産業の活性化を図っていくことは、TPP交渉いかんにかかわらず、待ったなしの極めて重要な課題であると認識をいたしております。 このため、農林水産業・地域の活力創造プラン、本年三月に閣議決定をされました食料・農業・農村基本計画に基づく施策を着実に実行してまいり、そして農業を若者に魅力のある産業に成長させること、先生御指摘の部分でございますが、食料の自給率、カロリーベースで三九を四五に目標を定めているわけでありますが、生産額ベースでは六五、これを七三に。そして、この他に極めて重要なことがございまして、食料の自給力ですね、これもしっかりと併せて向上に努めてまいりたい、このように思っております。 以下、様々ございますが、六次産業化の推進のバリューチェーンの構築とか、多様な担い手の育成確保、また多面的機能の発揮など、併せて力を入れていきたい、こういうふうに考えております。
○主濱了君 先ほど申し上げましたように、農業については、日本というのは本当に、先ほど申し上げましたアメリカとかヨーロッパとか豪州とか、そこと比べて生産条件が極めて悪いと、そういう中で一生懸命頑張っているわけです。その上にTPPが入ってきたら、これは本当に大変なことである。しかも、世界の食料事情は悪化していると、こういう中ですので、しっかりと対応をお願いしたいと思います。 最後に一点だけ伺いたいと思います。ISDS条項についてであります。 今のTPP交渉の内容がさっぱり分かりません。伝えられていないと、こういう状況であります。で、一点だけ、TPP交渉の中で、このISDS条項は議論されているか否か、この一点だけお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 具体的な内容についてはお答えすることは差し控えますが、日本としてISDS条項は必要であると、そういった主張を交渉の中でやっております。 海外に事業展開する日本の企業が投資をしますよと、そういった段階で後出しじゃんけんのように規制がつくられるとか、そういったことがあっては不利益を被るわけですから、そういったことはないように、日本としては必要であると、そういった主張を展開をしております。
○主濱了君 このISDS条項というのはほかにも呼び名がありまして、毒素条項という呼び名もあるわけであります。自分で自分の首を絞めてしまうと、こういったような意味なわけですが、この点についてはちょっと時間がなくなりましたので、後日に譲りたいなというふうに、御対応お願いしたいなと思います。 以上で終わります。
○委員長(谷合正明君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時三十三分散会