総務委員会 第2号
- 発言数
- 9 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2015/03/19
会議録
○委員長(谷合正明君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、石上俊雄君が委員を辞任され、その補欠として浜野喜史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(谷合正明君) 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題といたします。 まず、行政制度、地方行財政、消防行政、情報通信行政等の基本施策について、高市総務大臣から所信を聴取いたします。高市総務大臣。
○国務大臣(高市早苗君) 総務委員会の御審議に先立ち、所信を申し述べます。 昨年九月に総務大臣に就任して以来、地方経済の好循環を確立するローカル・アベノミクスの実行を掲げ、多くの課題に取り組んでまいりました。安倍内閣によるこの二年間のアベノミクスによって、我が国には経済の好循環が生まれつつあります。他方で、まだまだ地方では厳しい、成長の果実を味わえていないという切実なお声も伺っているところです。ローカル・アベノミクスの取組を更に加速して、各地域で雇用と所得が拡大し、家計で景気回復を実感していただけるようにしたいと考えています。 また、私は、国家の究極の使命は国民の生命と財産を守り抜くことであるとの強い信念を持って、大臣の職責に当たっております。引き続き、被災地復興に取り組むとともに、消防防災体制の拡充強化を進めます。 全国各地どの地域に住んでも、安全な環境で生活ができ、質の高い教育や必要な福祉サービスを受けることができ、働く場所がある、そういう地方がたくさんできていく、その姿を目指して、総務省の政策資源を総動員するとともに、世界最先端の社会全体のICT化の推進や各種の国民のための改革を進めてまいります。 以下、特に力を入れて取り組みたい政策の方向性について、一端を申し述べます。 閣僚全員が復興大臣であるとの意識の下、東日本大震災の被災地の再生のために力を尽くします。 被災自治体が復旧復興事業に迅速かつ着実に取り組めるよう、震災復興特別交付税五千八百九十八億円を確保するほか、被災自治体の要望等を踏まえ、全国の地方公共団体に職員派遣を要請するとともに、被災自治体での任期付職員の採用の支援、民間企業の人材活用の促進などを行ってまいります。また、東北メディカル・メガバンク計画や、ICTを活用した復興町づくりの推進等に取り組んでまいります。 昨年は、広島での大規模な土砂災害や御嶽山の噴火、長野県北部を震源とする地震などの自然災害が発生しました。 これらの災害の教訓を踏まえ、将来発生が予測される大規模災害に備えて、緊急消防援助隊の大幅増隊、女性や若者を中心とした消防団への加入促進、土砂災害・噴火災害対策の推進などを進めてまいります。また、災害時における国民への迅速かつ適切な情報提供を確保するため、放送ネットワークの強靱化やG空間情報を活用したLアラートの高度化など、防災対策へのICTの活用を進めてまいります。 この冬は、積雪が平年より多く、高齢者の雪下ろし中の痛ましい事故が多発しております。このため、豪雪地帯の実情を踏まえて、支援策を充実してまいります。 ICTの活用が進み、ICTの安心、安全な利用環境の確保はますます重要となっております。消費者利益や安全性、信頼性の確保に努めるとともに、情報セキュリティー上の脅威への対応などに取り組んでまいります。 第三次安倍内閣の最重要課題は、アベノミクスの効果を全国津々浦々に届け、元気で豊かな地域を創生することです。 地方公共団体が地方創生に意欲的に取り組みつつ、安定的に財政運営を行うことができるよう、地方税、地方交付税等の一般財源総額について、本年度の地方財政計画の水準を相当程度上回る額を確保します。 また、地方公共団体が自主性、主体性を最大限発揮して地方創生に取り組み、地域の実情に応じたきめ細やかな施策を可能にする観点から、新たに、地方財政計画にまち・ひと・しごと創生事業費を計上するとともに、公共施設等の老朽化対策に要する経費について公共施設等最適化事業費を計上します。さらに、交付税原資の安定性の向上、充実を図るため、地方交付税の法定率を見直します。 こうした地方財政計画の内容を踏まえ、地方交付税の総額の確保等について規定した地方交付税法等の改正案を今国会に提出いたしました。 平成二十七年度の地方税制改正については、経済再生と財政健全化を両立するための地方消費税率の引上げ時期の変更等を行うとともに、デフレ脱却、経済再生をより確実なものにしていくため、成長志向に重点を置いた法人税改革の一環として、法人事業税の所得割の税率引下げと外形標準課税の拡充等を行います。このほか、地方創生の観点から個人住民税におけるふるさと納税制度の拡充を行うとともに、環境負荷の少ない自動車を対象とした自動車取得税及び軽自動車税の特例措置の見直し等を行うこととしており、こうした内容の地方税法等の改正案を今国会に提出いたしました。 さらに、人口減少社会においても活力ある地域を創出していくために、広域連携のための施策を重層的に展開してまいります。 まず、まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づき、地方中枢拠点都市圏を含む複数の都市圏概念を連携中枢都市圏に統一し、地方財政措置などの支援により、その形成を推進してまいります。 また、定住自立圏構想についても、これまでの取組の成果を検証し、更なる圏域数の拡大を目指し、一層推進してまいります。 過疎地域など条件不利地域については、基幹集落を中心とした集落ネットワーク圏の形成を推進することなどにより、活性化を図ってまいります。 地域経済の好循環をつくるため、雇用吸収力の大きな地域密着型企業の立ち上げを支援するローカル一万プロジェクトを進めてまいります。 また、電力の小売自由化を踏まえた分散型エネルギーインフラプロジェクトを引き続き推進し、地域全体の生産性と所得の向上を図りながら、為替変動リスクにも左右されない力強い地域経済構造づくりを目指してまいります。 さらに、経済産業省との新たな協力の枠組みの下で、地方公共団体と日本貿易振興機構や中小企業基盤整備機構との連携を強化しつつ、地域の元気創造プラットフォームを拡充し、企業立地や地域の特産品の海外への販路開拓などを支援してまいります。 地方大学が地方公共団体や地元企業などと連携して、地方への新しい人の流れをつくる取組や地方に仕事をつくる取組を実施することが期待されていることから、地方大学を活用した雇用創出、若者定着の取組を促進します。 また、地域の農業、医療、教育、雇用、行政等の分野におけるICTの利活用を一層進めることにより、地域産業の生産性向上や地域サービスの充実を図り、地域の活性化に貢献します。そのため、ICTを活用した町づくりに取り組む地方公共団体等への支援や、地方で暮らしながら大都市に立地する企業等の仕事ができるようにすることで地方への新しい人の流れをつくるふるさとテレワークの促進、地域コンテンツの流通促進による地域の魅力の情報発信支援等に取り組むとともに、公衆無線LAN、高速モバイル、ブロードバンドなど地域の通信・放送環境の整備を推進します。 地方移住を検討する方の利便性確保のため、居住、就労、生活支援等の移住関連情報を総合的に提供する全国移住ナビ(仮称)を構築します。また、対面による情報提供や相談支援の一元的な窓口となる全国移住促進センター(仮称)を本年度中に開設します。 地方への人材還流を一層推進するため、地域おこし協力隊については、隊員数を平成二十八年度に約三千人に拡充することを目指して、国による支援を充実します。 さらに、これまで同様、育児中の女性、高齢者、障害をお持ちの方などが多様な生活スタイルに応じて住居等で柔軟な働き方ができるテレワークの普及にも取り組んでまいります。 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会は、日本の優れたICTを世界に発信できる絶好の機会です。大会以降の我が国の持続的成長も見据え、無料公衆無線LAN環境の整備、言葉の壁をなくす多言語音声翻訳システムの高度化、4K、8Kやデジタルサイネージの普及促進、先進的な研究開発の推進等、世界最高水準のICT利用環境の実現に取り組み、社会全体のICT化を進めてまいります。 さらに、我が国の世界最高水準のICT基盤の更なる普及、発展を通じたイノベーション創出による経済活性化や国民生活の向上を目指し、超高速ブロードバンド等の普及、利活用の促進のための競争環境の整備、消費者保護ルールの充実等を図るため、電気通信事業法等の改正案を今国会に提出いたします。 ICTによって我が国の経済成長と国際貢献を牽引するため、地上デジタル放送日本方式、日本型郵便インフラシステム、防災ICTプロジェクトなど、ICT分野全体で更なるトップセールスの推進を図ります。 さらに、海外において通信・放送・郵便事業の展開を図る事業者に対し産投出資を活用して資金面や運営面の支援を行う機構を設立するため、所要の法律案を今国会に提出いたしました。 地域経済活性化にも資する放送コンテンツの国際展開の促進やテレビ国際放送の充実強化を通じて、我が国の対外情報発信力の強化に取り組んでまいります。 本年は、国際電気通信連合の創設百五十周年に当たる重要な年であり、関係する国際機関の諸活動にも積極的に貢献してまいります。 地方行政体制については、人口減少社会に的確に対応できるよう、地方制度調査会での審議を踏まえ、様々な観点から検討を進めてまいります。 マイナンバー制度については、本年十月から始まるマイナンバーの通知、また来年一月から始まる個人番号カードの交付やマイナンバーの利用などに向け、地方公共団体と連携しながら着実に準備を進めてまいります。また、個人番号カードを活用した公的個人認証サービスの利活用推進に取り組んでまいります。 政府情報システムについては、オンライン申請や公共データの提供の促進、政府共通プラットフォームの活用やシステムの統廃合を進め、行政サービスの向上、コストの削減とセキュリティーの強化を図ります。また、地方公共団体の情報システムについてもクラウド化を進めてまいります。 国の行政の業務改革については、電子決裁などICTの活用による業務処理の見直し、行政のオープン化、双方向化などを更に推進するとともに、現在進めている有識者による調査研究の成果を踏まえ、今後一層、効率的で質の高い行政を推進してまいります。 地方公務員給与については、国家公務員給与の見直しを踏まえ、地域民間給与のより的確な反映など、適切に見直しがなされるよう取り組んでまいります。 政策評価については、新設予定の審議会の有識者の知見もいただきながら、標準化、重点化の定着、評価の質の向上のための取組を強化し、政策の企画立案に一層役立つよう図ってまいります。 また、行政評価・監視や行政相談については、国民の関心や社会的影響等を見極めつつ、行政の実態と課題を明らかにし、改善を促してまいります。 統計については、本年十月一日に国勢調査を実施いたします。今回の調査は、ビッグチャレンジとして、初めてスマートフォンにも対応するオンライン調査を全国展開することとしており、実施に万全を期してまいります。また、統計データと地図情報との重ね合わせによる分析機能の強化など、オープンデータの高度化を進めるとともに、これらを活用するデータサイエンス力の高い人材育成を図ります。 郵政事業については、ユニバーサルサービスを引き続き確保するとともに、郵政民営化の成果を国民の皆様に一層実感していただけるよう、日本郵政グループ三社の上場に向け、企業価値の向上を促進してまいります。また、郵便・信書便市場の活性化に向け、特定信書便役務の範囲の拡大等を行う郵便法及び信書便法の改正案を今国会に提出いたします。 以上、所管行政の当面の課題と政策の方向性について申し上げました。 副大臣、大臣政務官、職員とともに全力で取り組んでまいりますので、谷合正明委員長を始め、理事、委員の皆様方の御指導と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(谷合正明君) 高市総務大臣はここで御退席いただいて結構でございます。 次に、平成二十七年度総務省関係予算の概要について、政府から説明を聴取いたします。二之湯総務副大臣。
○副大臣(二之湯智君) 平成二十七年度における総務省所管予算案につきまして、概要を御説明申し上げます。 本予算案につきましては、平成二十六年度補正予算等と併せ、経済再生と財政健全化の両立を実現する予算であるという政府方針の下、総務省として、国民の生命、財産を守り抜く、ローカル・アベノミクスの実行、絶え間ないイノベーションの創出、日本の優れた技術を世界に発信、国民とともに改革を成し遂げていくことに積極的に取り組むための予算として編成したものであります。 これらの取組の実現に向け、活力ある地域づくりやICT成長戦略の推進、さらには国民の命を守る消防防災行政の推進などについて重点的に推進するとの考え方に基づき、取りまとめたものであります。 まず、一般会計について御説明いたします。 一般会計の予算額は、十六兆三千四百二十八億円であります。 具体的には、まず、活力ある地域づくりを通じた新しい成長の実現といたしまして、交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるために必要な経費として、地方交付税財源十五兆四千百六十九億円、地方特例交付金財源千百八十九億円を計上しております。 また、地域経済イノベーションサイクルの強力な推進や分散型エネルギーインフラプロジェクトの推進など、地域の元気創造プランによる地域からの成長戦略に必要な経費として二十八億円、連携中枢都市圏等の広域連携の推進に必要な経費として六億円、全国移住促進センター(仮称)の運営や地域おこし協力隊の拡充など、地域の自立促進に必要な経費として四億円、米軍や自衛隊の施設が市町村の財政に与える影響等を考慮して、基地交付金及び調整交付金合わせて三百四十五億円を計上しております。 次に、新たなイノベーションを創出するICT成長戦略の推進といたしまして、ICTによる地域の活性化に必要な経費として八十九億円、多言語音声翻訳システムの社会実装の推進など、オリンピック・パラリンピック東京大会等での世界最先端ICT環境の実現に必要な経費として二十一億円、世界最高レベルのICT基盤の実現のための研究開発などに必要な経費として四百十七億円、テレワークの推進や戦略的な情報通信研究開発の推進などに必要な経費として二十五億円を計上しております。 次に、ICT国際競争力強化・国際展開といたしまして、国際放送の充実強化やICT、地デジ、4K、8K、放送コンテンツ、防災、郵便等のパッケージ展開に必要な経費として五十九億円を計上しております。 次に、南海トラフ地震、首都直下地震等の災害に備えた国民の命を守る消防防災行政の推進といたしまして、緊急消防援助隊の大幅増隊、女性や若者を中心とした消防団への加入促進、土砂災害・噴火災害対策の推進など、引き続き消防防災体制の拡充強化を進めるために必要な経費として百二十億円を計上しております。 次に、国民本位の電子行政の実現と番号制度の導入といたしまして、行政のICT化の推進に必要な経費として九十四億円、個人番号カードの発行や個人番号制度の導入に当たって必要となる地方公共団体の関係情報システムの整備への支援などに必要な経費として六百四十億円を計上しております。 次に、ICTによる社会的課題の解決と豊かな生活の実現といたしまして、医療・介護・健康、教育、防災、交通、社会インフラ等へのICTの活用に必要な経費として二十二億円を計上しております。 次に、国民生活の安定、充実といたしまして、受給者の生活を支える恩給の支給に必要な経費として三千七百四十五億円を計上しております。 次に、ICTの安心、安全の確保といたしまして、サイバーセキュリティーの強化や安心、安全なICT利用環境の整備などに必要な経費として四百七十六億円を計上しております。 次に、郵政民営化の着実な推進といたしまして、郵政事業の新たな展開とユニバーサルサービスの確保等の監督に必要な経費として四億円を計上しております。 次に、効率的で質の高い行政の実現といたしまして、平成二十七年に実施する国勢調査や統計オープンデータの高度化などに必要な経費として六百八十八億円、政策評価と行政事業レビューの連携強化や投票しやすい選挙制度づくりの推進などに必要な経費として十三億円を計上しております。 以上のほか、政党助成法に基づき法人である政党に対し交付する政党交付金といたしまして三百二十億円を計上しております。 次に、東日本大震災復興特別会計について御説明いたします。 本特別会計の歳出予定額のうち、総務省所管予定額は五千八百九十八億円であります。 具体的には、東日本大震災の復旧復興事業の地方負担分及び地方税の減収分等を全額措置するための震災復興特別交付税の財源を交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるために必要な経費として五千八百九十八億円を計上しております。 このほか、被災地における消防防災体制の充実強化や災害に強いインフラの構築などに必要な経費として五十五億円を復興庁所管予定額に計上しております。 次に、交付税及び譲与税配付金特別会計について御説明いたします。 歳入予定額は五十三兆七千百七十億円、歳出予定額は五十二兆五千七百五十九億円となっております。 歳入は、地方交付税、地方特例交付金及び交通安全対策特別交付金の財源に充てるための一般会計及び東日本大震災復興特別会計からの受入れ見込額のほか、地方譲与税譲与金の財源となる税収見込額等を計上しております。 歳出は、地方交付税、地方特例交付金、交通安全対策特別交付金、地方譲与税譲与金及び借入金の償還財源等の国債整理基金特別会計への繰入れ等に必要な経費であります。 以上、平成二十七年度における総務省所管予算案の概要の御説明を申し上げました。
○委員長(谷合正明君) 以上で所信及び予算説明の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 政府側は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(谷合正明君) 次に、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。藤末健三君。
○藤末健三君 当委員会が行いました委員派遣につきまして、その概要を御報告申し上げます。 派遣委員は、谷合正明委員長、島田三郎理事、堂故茂理事、藤川政人理事、横山信一理事、井原巧委員、石井正弘委員、柘植芳文委員、石上俊雄委員、難波奨二委員、片山虎之助委員、寺田典城委員、吉良よし子委員、主濱了委員及び私、藤末健三の十五名であり、去る二月二十三日及び二十四日の両日、岡山県及び愛知県における行財政状況、情報通信及び郵政事業等に関する実情調査を行いました。 一日目は、まず、岡山県倉敷市において、倉敷みらい公園及び倉敷美観地区を視察しました。 倉敷みらい公園は、JR倉敷駅北口の倉敷チボリ公園の跡地約十二ヘクタールの再開発に際し、約二・一ヘクタールについて市が整備した公園で、災害時には一時避難場所として約八千人の収容が可能であり、非常用のテント等も備えているとのことでした。また、隣接する大型商業施設は、当初予定していた年間八百万人を大幅に上回る千三百万人が来訪する広域集客拠点となり、新たに三千人の雇用が創出されているとのことでした。 倉敷美観地区では、空き家・空き店舗を再生して複数の店舗が入居する「林源十郎商店」、地元名産のデニムを生地とする紳士服店、美観地区最古の江戸時代の町屋「井上家住宅」の保存・改修の現場、電線類を地中化した街路等を視察しました。こうした取組により、同地区においては、新たに八十万人の観光客が創出されたとのことでした。 視察に引き続き、伊東倉敷市長及び関係部局と意見交換を行いました。 倉敷市は、保育所の新設、学童保育受入れ対象の拡大など、子ども・子育て支援策の充実により、合計特殊出生率が一・六一となるなどの成果を上げているとのことでした。 派遣委員からは、水島コンビナートにおける地域活性化策、国による地域への支援策に関する見解、倉敷市における人口増加の要因等について質疑が行われ、伊東市長からは、官公庁の地方への移転促進、企業の海外移転の防止、使途に制限のない財源確保等が要望として述べられました。 次いで、岡山県庁において、伊原木知事及び関係部局から説明を聴取するとともに、意見交換を行いました。 岡山県は、県政の総合的な計画である「晴れの国おかやま生き活きプラン」の下、地理的優位性を生かした企業誘致を始めとする産業振興、安心で豊かさが実感できる地域の創造等に取り組んでいる旨、説明を受けました。 派遣委員からは、地方創生に関する国の施策の在り方、地方分権改革に向けた取組方針等について質疑が行われ、伊原木知事からは、地方の提案の積極的な採用、地域の自主性の尊重等が要望として述べられました。 続いて、真庭市において、久世郵便局並びに銘建工業株式会社及び真庭産業団地のバイオマス関係施設を視察しました。 久世郵便局は、暖房燃料のペレットをゆうパックで多数取り扱い、局内のコミュニティルームでは地域住民の展示会が開催されるなど、地域住民の生活基盤として重要な役割を担っているとのことでした。さらに、人口減少に伴い、他の金融機関が撤退する中、住民生活を支える金融機関としても大きな役割を果たしている旨、説明を受けました。 また、銘建工業株式会社では、太田真庭市長及び同社の中島社長から、行政と民間企業の連携の下、ヒノキ等の森林資源を活用した取組について説明を受けた後、二千キロワットのバイオマス発電施設、燃料のペレット製造施設、幅や厚みの異なる板を有効活用した木質建材のCLT(クロス・ラミネイティド・ティンバー)製造施設等を視察しました。続いて、真庭産業団地では、更なる地域振興の取組として、本年四月稼働予定の一万キロワットのバイオマス発電所、及び、地域の廃材等を購入して木質資源に活用するための真庭バイオマス集積基地を視察しました。 二日目は、まず、愛知県名古屋市において、本年十一月の竣工に向け、建設中のJPタワー名古屋を視察しました。 同タワーは、平成三十九年度のリニア中央新幹線開業に向け、名古屋市が策定した「名古屋駅周辺まちづくり構想」の一端を担っており、建物一階部分はバスターミナルと直結する構造となっているなど、高い公共性を持ち合わせている旨、説明を受けました。 派遣委員からは、同タワーの収益見込み、日本郵便株式会社の不動産事業の展開状況等について質疑が行われました。 次に、NHK名古屋放送局を視察しました。 同放送局では、ものづくり等、地域の特性を生かした番組制作に取り組み、全国、さらには、NHKワールドテレビで海外に放送される番組もあること、受信契約数増加に向け、パンフレット作成等により、若年層への周知に努力していること等について説明を受けました。その後、番組スタジオ、番組編集施設、衛星中継車等の地域番組の制作現場を視察しました。 最後に、豊田市において、とよたエコフルタウンを視察しました。 とよたエコフルタウンは、豊田市が、自動車・エネルギー・住宅等の先進企業・団体による協力の下、低炭素で快適な社会の実現に向け、最先端技術を展示する施設であり、昨年四月に全面開館したものです。同施設では、地域の電力需給を予測・最適化するEDMS(エネルギー・データ・マネジメント・システム)、自動車の制御に信号等の情報を活用するITS、情報通信網と超小型電気自動車を活用したカーシェアリングシステム、水素ステーションと地域コミュニティ燃料電池バス等を視察し、これらに使用される情報通信技術や地域社会への活用可能性等について説明を聴取しました。 以上が、今回の委員派遣による調査の概要であります。 最後に、今回の派遣に際して様々な御配慮をいただきました関係者の皆様に心から感謝を申し上げ、派遣報告を終わります。ありがとうございました。
○委員長(谷合正明君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時一分散会