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189回国会参議院2015/03/31

財政金融委員会 第6号

発言数
221
登壇者
28
会派数
8
開催日
2015/03/31

会議録

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、井原巧君が委員を辞任され、その補欠として吉川ゆうみ君が選任されました。     ─────────────

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  所得税法等の一部を改正する法律案及び法人税法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として財務省主税局長佐藤慎一君外八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 所得税法等の一部を改正する法律案及び法人税法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 おはようございます。民主党・新緑風会の大塚耕平でございます。  今日は、所得税法等の一部を改正する法律案と議員立法である法人税法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。  まず、議員立法の方は私も発議者なものですから、尾立議員に質問ができないのが大変残念でございます。そこで、代わってと言っては失礼でございますが、法人税法の一部を改正する法律案、この議員立法、極めていい内容だと思うんですが、財務大臣としての御所感をお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 質問できないの。そう、知らなかったね。  今の御質問ですけれども、これは予算委員会でも大塚先生には申し上げたんですが、一般に国が個別企業の納税情報を公表するということにつきましては、大企業であっても中小企業であっても、これは企業イメージへの影響などから日本の企業だけに競争上の不利益が生じるおそれがあろうと存じます。そして、そういったデメリットを上回るだけの公益上の必要性があるのかということをまず見極める必要があると考えております。単に大企業の納税実態を明らかにするというだけでは公益上の必要性というものを説明し切るだけの材料に乏しいのではないかと。  その上で、今回の法律案というのを拝見しますと、グローバル企業の租税回避行動への対応という目的もあると、御提案の中でそう伺っておりますので、こうした問題意識は私どもも共有をいたしておると存じます。御提案のように、日本企業の納税情報だけをいわゆる公開、公示いたしましても、海外子会社を含めましたグループ全体の納税実態は分かりませんので、グローバルな企業の回避行動というものに対して対策にはなりにくいのではないかと。  いずれにいたしましても、こうした問題に関しましては、日本だけで独自に対応するというアプローチではなくて、国際的に協調して取り組んでいくことが必要だと存じます。  今、OECD委員会が取り組んでおります税源浸食と利益移転、通称BEPSプロジェクトで議論をされておりますように、多国籍企業グループの国別の納税実態というものを当局間で共有するという仕組み、枠組みを構築していくことが現実的かつ有効な対応になるのではないかと、私どもは基本的にそう思っております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 今、大臣、BEPSのこともお触れいただいたんですが、大臣の御提案でBEPSが国際的に議論されていることはいいことだと思います。  その一方で、国内でBEPS的現象が起きてしまったり、それを放置してはやはりいかがなものかと思いますので、今回の議員立法にもなっているわけでございますが、今御答弁の中で、この議員立法で提案をしている情報公開が公益上の必要性が必ずしも十分認識できないと、公開してもそれに伴う公益上の必要性が見合うとは考えられないという趣旨の御答弁だったんですが、公益上の必要性とは何でしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは、企業にとりまして、皆ひとしく公益、公の益というものを考えたときに、その特定の企業だけがマイナスとか、その特定の企業だけがプラスというようなことにならないように、努めて公平な影響というようなことを配慮するということだと理解しております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 そうであれば、我々の議員立法は一定の基準以上のところという内容になっているんですが、マイナンバー制度も今つくっているわけでありますので、企業のマイナンバーを付けることによって全ての企業の当該情報を検索可能な状態にすることも、もう今やこのITインフラが普及している中ではいとも簡単にできると思うんですが、そういう方向ではお考えにならないでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) いずれ、番号制というか、マイナンバーとかカンパニーナンバーとかいろいろな表現が出てくるんでしょうけれども、ITというものが更に普及してまいりますので、銀行の支店なんかは全部ATMで、キャッシュディスペンサーで終わっちゃう時代が来るぐらいなことになっているぐらいITが発達していくだろうと、私はそう思っていますけれども。  今の段階でどこまで考えているかと言われたら、目下そこのところまで検討しているわけではございません。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 やはり個人は、言葉が適切かどうか分かりませんが、納税状況や税負担状況が丸裸になる一方で、企業はよく分からないということでは、余りバランスが良くないと思います。それから、先般、本会議の、たしか我が党の議員の質問の中で、ある企業グループでは千二百億円もの言わば租特の利用等も行われているという内容も開陳されておりました。千二百億円ですよ、大臣。  そういうことを考えますと、やはり今回の議員立法の趣旨を踏まえて、そういう方向で、もし今回の議員立法の内容が公平性に欠ける、あるいは公益上の必要性が十分あるとは思えないというふうにお考えであるならば、公平性を担保しつつ公益上の必要性が十分確保できるような形で、何らかの形の法人税法の改正を閣法として御提案されるのが筋だと思いますが、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、個別の企業の納税実態というものを一方的に公表するということは、これは守秘義務違反に反することになって、広く納税者との信頼関係を損ないかねぬということで、税務執行を円滑、適正に行っていく上での支障ともなりかねないということからこれまで行っていないということだと思っております。  他方、従来から、全体としては法人税の実質的な負担割合に関する資料というものを政府税調などの場に提出してきているところでもありますので、今後とも、委員の御指摘は踏まえて、どのような対応ができるかよく考えてみたいと存じます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 そういう答弁内容であるというのも現時点では理解はできるんです。ただ、その一方で、租税特別措置については透明化法がもう現に施行されて情報が明らかになっているわけで、租特というのは、言ってみれば課税していることの裏返しですからね。その情報は透明になっているわけですから、納税負担の方も明らかにすることは、もうもはや今の御答弁が必ずしも妥当とは思えない状況だと思いますので、是非御検討いただきたいと思います。  その上で、ちょっと質問が前後しますけれども、皆さんのお手元には、前の委員会でも配らせていただきました法人税負担率と、それから法人事業税の外形標準部分の減税についての資料がございます。  先にこの外形標準の方をお伺いしたいんですが、総務省にお伺いします。  外形標準課税の大企業特例の対象先をやはりしっかり捕捉すべきではないかというふうに何度もお願いをしているわけでありまして、私の理解では、検討しますということでお持ち帰りになったと思っておりますが、その後の検討状況はいかがでしょうか。

平嶋彰英総務省自治税務局長

○政府参考人(平嶋彰英君) お答え申し上げます。  外形標準課税における資本割の大資本圧縮や持ち株会社特例の対象先の捕捉状況ということでございますが、これはもう委員御案内のとおり、総務省は残念ながら資本割の課税庁ではありませんので、基本的に資本圧縮措置や持ち株会社特例が適用される個別法人の網羅的な情報は保有していないわけでございます。  そういう中で、私どもとして税制の企画立案等に必要な情報というのは得る必要がございますので、まず課税状況調べで全体を把握するほか、公開情報をその次には分析すると、その上で税制の企画立案等に必要な範囲内においては情報の提供を受けて把握することとしております。  それで、今回、外形標準課税の資本割の拡大をする際に幾つか論点がございましたけれども、その論点の一つに、今、大塚委員がおっしゃった大資本特例とそれから持ち株会社の特例、さらには個別会社の特例等もございました。ほかにもっと大きな問題に、資本割の課税標準である自己株式の問題もあったわけでございますが、そういった点については必要な範囲内で課税庁に情報をいただいてやっているということはございます。ただ、網羅的な公表できるようなデータということに関しますと、私どもの必要な範囲内でしかやはり情報はいただくべきでないと考えておりますので、そこには限界があるという面もございます。  以上でございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 財務大臣は、この外形標準課税の資本割、割り落とし等、持ち株会社特例の情報がどういうふうに集まってきてこの表になっているかということは、多分、当然御存じないと思いますので、ちょっと平嶋さん、説明してください。この情報はどういうふうに集まってきているんですか。

平嶋彰英総務省自治税務局長

○政府参考人(平嶋彰英君) 私どもの方は、先ほど申しましたように課税庁ではございませんので、個別企業の情報は基本的に取るという立場にございませんので、課税庁から匿名のデータという形で集計したデータを頂戴して、それを集計しているということでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 いや、この一次データはどこが集めているんですか。

平嶋彰英総務省自治税務局長

○政府参考人(平嶋彰英君) それは都道府県でございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 都道府県が集めた情報を全国で集約するとこうなっていたということは、去年の外形標準課税の見直しの議論の中で私も初めて知ったわけですよ。この表はいただいたデータに基づいて作ったわけでありますが、もう一度、以前の委員会の話を繰り返させていただきますけれども、外形標準課税は大企業ばかりが負担していて、中小零細は、資本金一億円以下は負担していないから、その資本金の水準を下げて課税対象を増やそうという議論が行われていて、今回そうならなかったことはこれはよかったと思いますし、与野党ともそういう思いで共有していたと思います。  ところが、大企業ばかり負担しているというふうに言いながら、割り落としとこの持ち株会社特例で、資本金等一千億円以上の企業には割り落としが、そして持ち株会社を持っている先には持ち株会社特例があり、何と二千三百億円も減税されていたわけですよね。そういうことなので、一体、何先の企業が減税されているのかということをお伺いしたら、持ち株会社特例の方は六百六十四社という数字が出てきたわけでありまして、資本金五千億円以上の六社については、例えば減税額六社で六百四十七億円ですから、一社百億円減税されているわけですよ。  こういう情報はやはり財務省と共有すべきだと思うんですが、この六社がどこかということは総務省は理解はしているんですか。

平嶋彰英総務省自治税務局長

○政府参考人(平嶋彰英君) まず、減税というお話でございましたが、これそもそも創設したときに法人事業税の所得割を外形標準課税に置き換えたわけでございまして、そのときに、税収中立でやっておりますから、税収中立の設計の中でのこういった措置を講じたということを御理解いただきたいと思います。  それで、先ほど申しましたように、公開データがあるというふうに申しましたのは、この六社ということに関して申しますと、内容的に申しますと、個別の会社名は避けさせていただきますけれども、BIS規制等で巨額の資本金を必要としている金融機関、それから政府が元々保有していた機関、こういったところが主に該当しているんではないかというふうに考えてございます。  それで申しますと、資本割というのは企業の規模を測る手法として使っているわけですが、製造業の極めて大きな企業でも資本金一兆円を超えているところはございません。これはもう公開データでございますけれども、ほとんどないです。それに対して、金融機関の大きなところはそれの数倍の資本金を持っております。  だから、そういう関係で資本割というのが企業の規模を表すときにどう考えたらいいかということで、外形標準課税導入当時に、資本割についてはやはり一定のところで割り落としあるいは頭打ちを掛けた方が公平ではないかという判断がそのときされたものというふうに考えてございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 そのときにそういうふうに考えたというそのロジックは理解できますが、不徳の致すところですが、私もこういうことになっていたというのは去年の秋に改めて知ったわけでありますので、これは私はちょっといかがなものかというふうに思います。  その上で、その裏側の資料、これも前回お配りしたわけでありますが、黒字法人の法人税負担率、麻生大臣は昨年の委員会において、この租特による軽減等の諸控除は法人実効税率の議論のときに言わばカウントされていないということをお認めくださったので、先般の予算委員会でこのことは麻生さんにお伝えをしたわけであります。  したがって、法人実効税率の算定方法について、やはり今御覧いただいている諸控除の扱いや、あるいは、ただいま総務省と議論をさせていただいた外形標準課税の大企業特例等の実情を考えると、議論をする上での算定方法について見直しが必要と思いますが、大臣はいかがお考えでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) この法人課税というものの在り方を考える上では、この実効税率、実効税率というのは表面的な税率ということですが、一つの重要なポイントであると考えております、まず。他方、法人税の改革に当たりましては、これは表面的な税率だけではなくて、いわゆる租税特別措置などの適用後の実質的な負担についても議論を行う必要があるのではないかということは、これ委員御指摘のとおりだと思って、この意見は私も意見を共有しております。  この点、租税特別措置などの適用状況というものは企業ごとに異なっておりますので、実質的な負担の程度を表すことはなかなか難しいんですが、例えば日本の表面税率が高いと言われている割には、法人の税負担のGDPに対する割合は他国と比べても特に高いわけではありません。課税ベースは他国に比べて狭いというように言うべきなのかもしれませんが。GDPに占める法人税収でいきますと、日本は例えば三・二ですけれども、イギリス、アメリカは三・四、三・一とか、みんなそれぞれ数字が出ていますが、財務省が昨年の政府税調に提出した各種の資料でも、法人税の実質的な負担割合というものは、表面税率二五・五%よりも低く、かつ業種によって税負担の偏りがあるという姿を示しております。  今般の法人税の改革においても、こうしたことを念頭にして、単なる減税だけではなくて、課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げるということによって、より広く負担を分かち合う構造へと改革するということにした背景の一つがそれであります。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 新年度が間もなく始まるところでありますので、今、急にとは申し上げませんけれども、来年度の、平成二十八年度の税制改正のまた議論をするときには何がしかの見直しなり改善を図って、より実態に近いデータに基づいて議論させていただきたいと思います。是非御努力をいただきたいと思います。  その上で、このように法人の税負担というのは、私の印象では、かつて自分自身認識していたよりも実際は負担率が低いのを過重な負担をしているかのごとくの報道であったり認識が普及しているような気がいたします。  その一方で、個人のやはり税負担というものがいかがなものかというふうに思いますと、もちろん、ちょっと私は所得税なんかの課税最低限は高過ぎるという印象は個人的には持っているんですけれども、その一方で、所得税の最高税率というのは御承知のようにずっと下がってきて、ようやく最近少しピックアップしてきておりますけれども、所得税の最高税率の推移とその背景について、なぜかつてずっと下げてきたのか、そして直近では少し上げ始めたのか、この辺の経緯について改めてお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 経緯。所得税につきましては、高度経済成長の頃には最高税率七〇%台で推移すると同時に、自然増収を背景にブラケットの見直し等による減税をずっと行ってきたんですが、昭和六十二年、六十三年の抜本的税制改革において消費税の創設とともに所得税の最高税率の引下げを含めた累進緩和が行われて、最高税率は七〇%から昭和六十二年に六〇%、平成元年には五〇%という具合に引き下げられてきております。その後、平成十一年度の改正において、日本の将来を見据え、勤労意欲や事業意欲というものを引き出す観点から、所得税の最高税率を五〇%から三七%に引き下げたところであります。  しかし、こうした累進緩和の結果として、所得再分配機能の低下というものが指摘されるようになったのが近年であって、平成二十五年度の改正において平成二十七年分より所得税の最高税率を引き上げて、課税所得四千万円超について四五%の税率を設けることにさせていただきました。  もう一点の課税の最低限は高過ぎるという御意見に関しましては、御質問じゃありませんでしたけど、御意見として出ていましたけれども、間違いなく先進国の中で課税最低限が一番高いのは日本だと思いますので、これはもっと引き下げてしかるべきではないかという御意見はこれは広く昔からあるところだと思いますのですが、これ言うと何とかかんとかといって、いろいろ文句を付けておられた民主党の方の方が多かったような気がしますけれども、大塚さんみたいな意見がおられると聞いて、僕はへえと思ってちょっと感心しました。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 いやいや、うちの中にも結構そういう意見の方、いますよ。ただし、課税最低限を引き下げるだけじゃなくて、それと併せて給付付き税額控除等で実際の所得の再分配機能を高めるということとセットですから、そこはよろしくお願いします。  そういう意味では、我が国の税の再配分機能、これは課税だけじゃなくて給付の方も含めて考えていただきたいんですが、我が国の税の再配分機能は諸外国に比べて私は弱いと思っているんですが、一体、諸外国と比べて我が国の税の再配分機能はどの程度と認識しているのか、その理由とデータ的な裏付けを御披露いただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 税の再分配機能を諸外国と比較する場合においては、これはよく使われるジニ係数の改善度などを用いることがあるんですが、各国においてジニ係数を計算する際に使用する統計などの対象やデータの取扱いは、これは御存じのように様々なものですから、結果については相当な幅を持って解釈する必要があろうと思っております。  政府としては、諸外国との比較を確固たるデータをもってお示しすることは困難なんですが、世帯の定義が違うとか、いろいろ違っていますものですから、所得の計算方法も違っていますので、なかなか難しいので、年収で把握する国もあれば、もう三月なら三月と決めて、それに掛ける十二倍というふうな計算でやっているところもありますので、もういろいろこれ、なかなか難しいんですが。  一方、日本の税制において、再分配機能について制度面から諸外国と比較した場合においては、所得税については最高税率の引上げなどによって高所得者層の実効税率は他の主要国よりも高くなっております。最高税率、日本五五%、アメリカ五二、イギリス四五等々、いろいろ出てきますけれども、相続税につきましても税率構造や基礎控除の見直しなどによって高資産層に係る実効税率が他の主要国より高くなっております。日本五五%に対してアメリカ、イギリス四〇、ドイツの三〇、フランスの四五等々から見ましても、日本の税体系は高所得、高資産に対して高い負担を求めているという意味でも比較的高い累進性を有しているということも考えられると思います。  その上で、所得再分配機能について申し上げれば、税とか保険料とかいったいわゆる負担面だけではなくて、社会保障や歳出面をも併せて考えるべきものだと思っております。まさにそうした考え方に立って社会保障と税の一体改革というものを進めてきたところです。  さらに、税制につきましては、再分配機能の回復を図るために、税制改正として本年一月から、御存じのように、所得税の最高税率を四〇から四五%、相続税の見直しで基礎控除の引下げということで五千万円のところを三千万円とか、また最高税率の方を引き上げて五〇から五五%というものは実施させていただいております。  いずれにしても、この税制を含めた再分配の在り方については、これは格差の固定化につながらないようにするというところが一番大事なところだと思っておりますので、経済社会の構造変化を見据えて常に不断に見直していくという姿勢が大切なものだと思っております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 ここまでの議論で申し上げたいことは、やっぱり我が国はどうも法人税の負担の実情がはっきりしてきていない、その一方で個人に対する課税については所得の再分配機能が十分ではないと、こういう認識でありますので、来年の税制改正や、来年というのは平成二十八年度ですが、様々な政策の見直しに当たっては、そういう立場からまたいろいろと意見は申し上げさせていただきたいと思います。  その上で、企業の課税及び補助金等の利用状況を個社別に、先ほど、税についてはもちろん個社別に公表するのはいかがなものかという御意見ですが、私は分かるようにした方がいいと思っているんですが、及び、補助金等の利用状況を個社別に総括的に把握する仕組みを検討しているかどうかというのを、検討しているかどうかということだけで結構でありますので、財務省、総務省、経産省、今日は来ていただいておりますので、簡単にそれぞれお答えいただけますか。

佐藤慎一財務省主税局長

○政府参考人(佐藤慎一君) お答え申し上げます。  端的にということですので、検討してございません。背景は、もしも御質問あれば説明させていただきたいと思います。

平嶋彰英総務省自治税務局長

○政府参考人(平嶋彰英君) 端的にということでございますので御報告しますと、それについて、個社別にも総括的、網羅的に把握する、公表する仕組みは検討しておりません。なかなか税法上の守秘義務との関係もありまして、私ども、課税庁でもございませんので、難しいと考えております。

松永明経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(松永明君) お答え申し上げます。  経済産業省といたしましても、個別法人の網羅的な情報の把握ということは検討しておりません。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 把握するということと公開するということは別でありますので、守秘義務ということを今おっしゃったんですが、公開するとなったらそれは大きな論点になりますけれども、把握してこそ、その税負担や国の様々な補助金制度の過重な、あるいは偏った利用がなされていないかということが分かるわけでありますので、把握する努力はされた方がいいと思います。その考え方は変わりませんので、今後、各省にこれはしっかり御検討もいただきたいですが、私の方からも議論をさせていただきたいと思います。  今日は、あと残された時間で二つのことを取り上げさせていただきたいと思います。  一つは、私、金融担当副大臣のとき、上司が亀井大臣でございました。麻生大臣が亀井大臣と仲がよろしいかどうか私は存じ上げませんけれども、以来、事あるごとにいろいろと引き続きお仕えをしておるわけでございますが、先般、亀井さんが、これから地方の中小企業や産業を活性化していくためにいろいろと努力しなきゃいけないという超党派の議員の集まりをつくりまして、私、そこの事務局長でございます。それで、地方の中小企業や零細事業者を手助けしていく、お困りになっていることで何かできることはないかということで、私の方から亀井先生にも申し上げて、ひとつ今後取り上げていかなきゃいけないなと思っている問題が一点ございます。  それは、例えば、産業によってはその産業に属する中小企業や零細事業者の皆さんが、うちの業界は資金決済は台風だからなという表現をされることがあるんですよ、台風。台風は二百十日と言いますが、秋口に来るのでそういう言い方をするんですが、どういう意味ですかと聞くと、手形サイトは六か月で切られているんだけれども、六か月たって期限が来ましたと言うと、三十日後に払うからと。というと、百八十プラス三十で二百十日なんですね。なるほどなという気がしたんですが、これは、大企業、天下の大企業がですよ、今や内部留保を何百兆も持っている、合計では三百何十兆も持っている大企業群が、中小や自分たちの関連企業の資金決済をするのにそんな長い決済期限を設けて、なおかつ期限到来から三十日待てみたいなことは、これは独禁法上の優越的地位の濫用や商法上の問題があるんではないかと私は思っておりまして、かつて作らせていただいた中小企業等金融円滑化法的枠組みを参考にしながら何がしかの対応が私は図れると思っておりますが、まずこの点について、独禁法上、商法上の疑義がないかということを公取と法務省にお伺いいたします。

金子修法務大臣官房審議官

○政府参考人(金子修君) お答えいたします。  手形債務の支払期限の長短につきましては、手形法上、これを制限する規定は設けられておりません。手形法上は特に問題がないというふうに思っております。  それから、手形の振出人と所持人との間で手形債務の決済期限が到来した後、更に決済猶予の合意をする場合、通常、振出人が支払期限を変更した新たな手形を振り出して所持人に交付すると、このような方法が取られていると思いますが、このような方法を取ることにつきまして、手形法上はこれを制限する規定は設けておりません。したがいまして、手形法上はこれは問題がないというふうに考えております。

原敏弘公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長

○政府参考人(原敏弘君) お答えをいたします。  下請法におきましては、下請代金の支払につきまして、当該下請代金の支払期日までに一般の金融機関による割引を受けることが困難であると認められる手形を交付することにより下請事業者の利益を不当に害することを禁止しております。  この規定におきまして、私どもといたしましては、繊維業におきましては九十日、その他の業種につきましては百二十日を超えるような手形のサイトの手形を交付した場合には、下請法に違反するおそれがあるとして、当該期間以内の手形を交付するよう指導をしてきているところでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 今日は第一ラウンドのゴングを鳴らすだけですので、公取と法務省にはもうその今日は答弁で結構でございますが、やはりこれ、二百十日が業界慣行である決済を、これを例えばやはりせめて三か月、九十日ぐらいにするということを、これが国の指導に基づいて、あと業界の自主的な努力で徐々に徐々に行われていくと、いずれは九十日で定着しちゃえば今と同じ状況になるんですけれども、そこに至る間は、実際は法律的枠組みをつくらなくてもかつての中小企業等金融円滑化法と同じような効果をもたらすわけですね、その間はですよ。大企業から中小企業への決済期限を徐々に短くしていく中で、中小企業は今までどおり更に取引をやっていればいいわけですから、資金繰りが楽になるわけですよ、簡単に言うと。  こういうことをこれから目指して、場合によっては議員立法、場合によっては閣法でも御検討をいただければというふうに思っておりますが、金融担当大臣としての麻生大臣の御所感をお伺いいたします。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 一般的なことを申し上げれば、これは一般論でしか申し上げられないのは、これ所管は、今言われましたように法務省の所管というのが基本だと思っておりますので、一般論として、大企業がその優越的地位というものを利用して中小企業若しくは下請企業に対して一方的に強要するというようなことは、これ甚だよろしくないということははっきりしておるんだと思いますが。これは所詮、この商売に私は長いこといたから分かりますから、もう強い方が勝つんですよ。これは間違いなくやられますから。はい、駄目、七十日駄目、ああそう、じゃ、ほかの企業に頼むからいいよといって、それで終わりよ。もう競争というのはそういうものですから。  だから、そういうことになったときに、やっぱりこれは、私どもとしては金融庁の所管外の仕事ではあるんですけれども、いずれにいたしましても、企業によって、手形というのはあの業界では魔物と呼ぶんですけれども、何となくそういったようなものがだんだんだんだん苦しくなってくると、六十日が九十日になり、百二十日になりというのはよくある話であるんですが。  いずれにしても、これは金融機関としては中小企業に対する積極的ないわゆる金融仲介機能というものを発揮するというところが重要な役割の一つなんだろうとは思っていますので、そういった意味で、これ縮めていかれる方は資金繰りは別に問題ないんですけど、延ばされているときの方がしんどいんですよ。だから、そこが金融業の方の出番なところなんですけれども。  担保、保証というものに必要以上に依存することのないように、事業の内容などで適切に評価して対応すべきだということをずっと申し上げてきているんですけど、いずれにしても、今言われたような形がデフレから少し、大分変わってきておりますので、今申し上げてきたようなことが少しずつ少しずつ、そういったような企業は逆に業者が物を納めないようなことになってくるとかいうような形になっていくほど、ならなきゃいかぬのだろうなとは思いますけれども。  いずれにしても、我々としては、そういった形での、あれに直接関与する立場にはありませんけれども、そういった業界における慣行というものによって、中小企業における資金繰りなり、中小企業における仕事なりというものが厳しいということになるのを、これ断固避けにゃならぬところでもあろうと思いますので、金融の仲介機能としていろいろ役割はあろうと、そういうふうに感じております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 この問題は、今後いろいろと議論もしつつ、大臣にも是非御協力をいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  最後に、財政赤字についての考え方に関して大臣とちょっと議論をさせていただきたいと思います。  大臣の御発言、御所見は大変傾聴に値するものが多数あって、私もいつも勉強になっておるんですが、時々財政赤字だけに関しては、国の借金どうするんだという議論になると、答弁の一番最後の方で、しかし将来世代には借金だけじゃなくて資産も残るんだから、これはいいことですよって言い放たれるケースが時々あるので、ここだけは私はちょっとどうかなと思っている点でありますので、それについて議論をさせていただいて、できれば、大臣の答弁というのはもうずっと日本国が存続する限り議事録に残りますので、その御答弁だけは今後是非修正していただきたいという思いで少し議論をさせていただきます。  皆さんのお手元にお配りいたしましたこの図は、極めて概念的なものでありますけれども、借金がない世代、つまりプライマリーバランスがゼロないしは黒字でやっているような状態は一番上の一ですね。極めてこれは簡略化していますが、税負担が一で、それで予算を運営しているから一です。借金もなければ資産もないと、国債が残らないということですね。  じゃ、まず、借金をした世代がどうなるかというと、税が一、借金が一で、支出が二できます。そうすると、負債として一残る。大臣がいつもおっしゃるのは、その代わり国債が一残っているじゃないかと、こうおっしゃるわけですね。ちなみに、三番は、もしこれ外国人が全部買っちゃったらどうなるかというと、外国人の方に資産が行っちゃって、国内には資産はゼロですからね。  借金を返済する世代はどうかというと、仮に今申し上げた状況の中で次の世代が借金を返済するときには、次の世代は税負担を二して、自分たちのために使える支出は一で、返済に一充てると、こういうことなんですよ。大臣はいつも、いやいや、国債がこんなに大量発行されていても、それは借金じゃなくて資産なんだから意味がないというふうにおっしゃっているのは、どういう理屈でおっしゃっているんでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) まず一番最初に御理解をしておいていただきたいのは、借金をしているというのは政府であって、国じゃありませんから。これだけははっきりしておかないと、いかにも何かみんなで借金というけれども、借金というのはいろんな意味でありますけれども、一番大きな問題は、政府が借金をしているんであって、借金をしているには必ず金を貸している人が反対側にいる、貸借対照表では反対側ですから。その反対側の方にしてみれば、国に一千兆なら一千兆の貸金があるというんであって、国民は債権者だということを申し上げているんであります。  国民は債務者ではないと申し上げたその背景は、政府部門と民間部門を合わせて日本全体が海外から借金しているという、ギリシャみたいなのは多分そうなるんでしょうけど、ギリシャと日本と同じになって日本はギリシャみたいになると言われた財務大臣がどこかにおられましたけれども、ああいう方は貸借対照表が分かっておられぬ方だと私はそう思って聞いてはいたんですけれども、海外から借金しているわけではないという趣旨で、政府は極めて多額の借金を負って、一千兆、GDPで五百兆としたら約二〇〇%を超えるような借金ということになっているのであって、そういった意味では財政健全化というものが必要だということに関しては、それは大塚さん、全く私も同じですよ。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 政府と国はどう違うんですか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 政府と国というものは、政府は明らかに国民にとりまして、国民がみんなでやっている相手でありますけど、国債を買って政府に出しているのと郵便に貯金しているのと、相手が政府という意味においては同じということですよね。でしょう。だって、相手は政府なんだから。だから、そういった意味で我々は、自分自身はきちんと債権を持っているということであって、自分自身が債務を負っているわけではないということで申し上げているので、国と政府とは違いますということを申し上げております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 政府と国は違うというと、じゃ、今の政府が借金したものは麻生副総理を始め閣僚の皆さんが将来返してくれるのかというと、そうではなくて、やっぱりそれは政府は継承されていくわけですから、国が最終的には返すわけで、大臣のお立場上余り不安をあおっちゃいけないということで、そのロジックで再三再四いろいろ答弁されておられる心情は理解しますけれども、ここはよく一回、一杯飲みながらじっくりお考えいただいて、考えを変えていただきたいと思います。  貸借対照表が分かっておられない財務大臣がいたとかというふうにおっしゃいましたけれども、お言葉を返すようでありますが、麻生大臣はこの資産、負債の観点から、つまりストックの観点から物を言っておられるんですけれども、左側のフローの観点からは明らかに将来世代が負担をするんです。これが一点目ですよ、大臣にお考えを修正していただきたい一点。  二点目は、このポンチ絵でいうと(2)のところですね。負債は一、確かに国債は一残ります。しかし、この負債を負っている人と資産たる国債を持っている人は一緒じゃないんです。国債を持っている人は国民の一部の富裕層、負債は国民全体でいずれ負担するわけですから、これは一致していないんです。これが二点目。  それから、三点目はこの(3)。これ、今は確かに外国人の保有率低いですよ。だけど、皆さん御承知のとおり、日本の家計の平均貯蓄率はマイナスになりました、マイナス一・三%。これは高齢者が増えていく過程である程度やむを得ない面がありますけれども、今後、二〇四二年に高齢者の絶対数がピークに達する。比率でいうとその先まで続きますので、かなり長期間にわたって日本の貯蓄率は低い状態が、ないしはマイナスの状態が続きます。そうすると、多分外国人の保有比率は上がっていきます。そうなると、(3)の状況が起こり得るわけですよ、極論すると。そうすると、大臣がいつも言っておられる、国民全体には資産が残っているという理屈すら通用しなくなる。これが三点目であります。  以上の三点の観点から、見識ある麻生大臣におかれては、今取り上げておりますこの問題に関する答弁だけは、今後、是非少し調整をしていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 政府というものは借金を負っている主体ではあるとは思いますけれども、国民と政府と直ちに一緒というのとは考え方が違うということだと存じます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 いや、調整、修正して、将来世代が疑義を感じないような御答弁に今後変更していただきたいと思いますが、最後にもう一回だけお伺いします。変更していただけませんか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは考え方として、何回も申し上げますが、我々は自国で自国の通貨で国債を発行して自国民に八〇%、九〇%を売っております世界中で数少ない国の一つで、多分世界百九十三か国で今それを実行できているのは四か国しかないと思いますけれども、その四か国のうちの一つだと思っております。  そういった中にあって、間違いなく、国民の個人金融資産は一千六百九十兆というので、世界第二位の個人金融資産を持っている国でもありますので、そういった意味では、私どもとしては必要以上に大変だ大変だと言うつもり、あおるつもりもありませんし、このままでいったら何か年金もパアになり預金もパアになり何とかという話をやたらあおって書くものがありますけれども、それは不必要に国民の不安をあおっているということになるんだと思いますので、私は、分かりやすく、債務と負担、いわゆる貸方、借方の比率でいけば、間違いなく負担を負っているのに対しては金を貸しているのが反対側にいるのであって、その反対側にいるのは、間違いなく、国民が銀行を通じ、金融機関を通じて債券を買っているのであって債権者なんだという自覚は持っておいていただかぬといかぬのではないかということをずっと申し上げてきておるんだと思っております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 お立場上ここで肯定しにくいというのも分かりますので、今後、是非よくよく御検討いただいて、御発言していただければと思います。  後ろの財務省の事務方の中にも、うんっという顔をしておられる方がいるということを、後ろは御覧になれないでしょうからお伝えをして、私の質問を終わらせていただきます。  以上です。

藤巻健史維新の党

○藤巻健史君 維新の党の藤巻です。よろしくお願いいたします。  質問の前に、今、大塚委員の方からのやり取りを聞いて幾つかコメントがあったので、先に幾つか申し上げておきたいんですが。  まず、大臣の御回答の中にジニ係数の話が出てきたんですけれども、ジニ係数というのはあくまでも相対的貧困でありまして、日本の人口がどんどんどんどん減っていって二人になっちゃったと、一人が十億円の収入で一人が三億円の収入になった場合、三億円の人は貧困層になりますから。要するに、ジニ係数というのは平均の半分以下の人、十億円収入と三億円の平均は六・五兆円ですから、それの半分以下の人は貧困層ということで、三億円の人は貧困層になるということ。ですから、ジニ係数というのはあくまでも相対的貧困であって、絶対的貧困に政府は取り組んでいただきたいということを一つ申し上げておきたいと思います。  二つ目は、今、最後の方の大塚耕平委員との議論の中で、国債は国民が持っているというふうにおっしゃいましたけれども、国債の返済原資というのは将来の徴税権というか税金でございますので、税金が将来国が取れないということになるとその国債という資産は不良債権になりますので、その辺も御理解いただければというふうに思います。  それから三番目に、外国人が二割しか持っていなくて八割を日本国民が持っているという、何か非常に自慢げなお話があったんですけれども、そうでございませんで、日本国債をほとんど外国人が買っていないというのは、日本には、昔でいえば資金運用部とか、今でいうとゆうちょ銀行そして日本銀行という市場原理の働かない参加者が極めて多くて、実体以上に市場原理を無視して国債を買い集めている、すなわち長期金利が低いがゆえに外国人にとっては全く魅力のない商品であると、金利が低過ぎて魅力がない、だからこそ外国人が買っていないのであって、外国人の保有割合が低いということは恥ずべきことであって、決して褒めるべきことではないということも申し上げておきたいと思います。  四番目に、国民をあおっている、危ないと言って国民をあおっているのが多いというふうにおっしゃっておりましたけれども、私は逆に財政は大丈夫だという大本営発表するのはどうかなというふうに思っております。  以上がコメントでございまして、質問に入りたいと思いますが、まず、これは財務省では直接的にはないんですけれども、終戦直後に計画道路が制定されて、それがいまだに事業決定されていない道路がかなりあるんですね。二千何百キロ、日本中であったと思うんですけれども、それが都心部にありますと、これは大変な逸失利益が生じるわけですね。  要するに、計画道路を設定されると、木造みたいな簡単な建物で二階までしか建たないわけです。例えば、国道沿いで十階、十一階、十二階のコンクリート建物が建てられるところでも二階の建物しか建たない。これは、事業決定するときに、コンクリート建ての建物を造ってしまうと壊すのが大変だという理屈からだったと思うんですけれども。これは、数年間であればそれはいいんですけれども、七十年間も計画道路だといって網をかぶせて二階建てまでしか建てられないと、これは私は明らかに憲法二十九条の私有財産権に違反していると思うんですね。  去年、おととしだったか、決算委員会のときに国交省に聞きましたところ、これまでの裁判例でも公益性に鑑みて受忍の限度内であるとされており、逸失利益も存しないという解釈から、憲法二十九条第三項に基づいて逸失利益を補償した事例はないとおっしゃっているんですが、それはやっぱり五年、十年ぐらいだったらまだ受忍でもあっても、七十年もほったらかしにしておくというのは余りにも行政と政治の怠慢だと思うわけです。  そういうときに、これ財務省関係でいえば、相続税のときに、昔だったらこれ三割減です。今だったら一から五〇%の減という取扱いしかないんですけれども、これは逸失利益と考えると余りにも軽微な、本来であれば国に賠償責任を求めてもいいような事例じゃないかと私は思うんですけれども、それに対して余りにも考慮がなさ過ぎるんではないか。固定資産税なんかも普通に払わされて、ひょっとすると昔の人は相続税を払って、相続税の方が収入よりも高かったというような事例もあるんじゃないかと思うんですよね。  ということで、その辺をやっぱり相続税等で逸失利益に対処してあげるべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

佐川宣寿国税庁次長

○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。  今の相続税のお話でございますが、まずは、相続税法上、相続財産の価格につきましては相続時の時価によるというふうにされているところでございます。  それで、御指摘の都市計画道路予定区域内の宅地についてでございますが、そこは建築制限によります宅地価格への影響も考慮いたしまして、宅地の用途、あるいは容積率、あるいは制限を受ける面積の割合などを踏まえまして、客観的な補正率というものを定めまして、建築制限がない場合の価格に補正率を乗じて、今委員おっしゃいましたような減額評価をしたものを時価として取り扱っているところでございます。  それで、今のお話であります本件に係る逸失利益の有無につきましては、これはお答えする立場にはございませんが、相続税一般について言えることでございますが、過去の逸失利益につきましては、相続財産の価格に影響を及ぼすものではないということから、我々の現行の取扱いは相続税法の基本的な考え方に沿った妥当なものであるというふうに考えております。

藤巻健史維新の党

○藤巻健史君 まあ回答は分かりますし、そう回答せざるを得ないんでしょうが、やはり財務省というよりは国全体として、余りにも私有財産権を妨害しているような事例についてはやっぱり国として考えるべきかなというふうに思っております。  次に、ちょっと大臣にお聞きしたいんですけれども、御自身で所得税や消費税の申告をされたことがあるか。税制がますます複雑化していって、控除の拡大とかありますし、それから明細をかなり提出しなくちゃいけないということもあって、どんどん税が複雑化していると思うんですよね。徴税する方としてはいいんですが、納税する立場としては、それは細かい資料があった方が税務当局としてはいいんでしょうけれども、確定申告をする方としては極めて大変なことになっているわけで、本来ほかの積極的な仕事をする、能動的な仕事をするべき時間を、まあ後ろ向きとは言いませんけれども、当然国民の義務ですから後ろ向きとは言いませんけれども、不必要に時間を取られるというのはかなり苦痛でありエネルギーの損失だと思うんですが、そういうことを財務大臣自身が感じられたことがあるかどうか、それをちょっとお聞きしたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 毎年の確定申告を自分でしているかという話ですか。何か長々と言われましたけれども、それがポイントですか。いや、何かあちこち話が行っていたんで。  申告しているか。していません。税理士がやっているんだと思いますが。

藤巻健史維新の党

○藤巻健史君 多くの方は税理士がやられていると思うんですけれども、やっぱり確定申告というのは私は自分自身でやるべきものだと思っていますし、それから、私自身は、源泉徴収をやめて、本来は他国のように全員が確定申告をするべきだと思っているんですね。要するに、そういうことによって税の使い道というものに国民が関心を持つわけで、最終的には全員の確定申告があるべき姿だと私は思っています。  その意味では、税金、税制というのは極めてシンプルにしていかなくてはいけないわけで、ますます複雑化していく税制というものはいかがかなというふうに私は思っています。  次に、細かい質問になりますけれども、去年から国外財産調書を提出することになりましたけれども、まず最初に、何のためにこれを徴集するようになったのか、経緯をお知らせいただければと思います。

佐藤慎一財務省主税局長

○政府参考人(佐藤慎一君) お答え申し上げます。  まず、課税関係でございますけれども、居住者に関します課税関係は、例えば所得税におきました場合は、国外で源泉所得があるという場合はその所得も含めたところで全世界所得で課税をすると、こういう仕組みになっているというのがベースにございます。  その上で、平成二十四年度の改正によりまして国外財産調書というものを導入をさせていただきましたが、これは最近、国外財産に係ります所得とかあるいは相続財産に関します申告漏れが非常に増加をしているという状況の下で、公平性をどういうふうに確保するかという問題意識が高まったところでございまして、ただ、その場合、国外財産の把握といいますのは、例えば執行管轄権の制約から国外の金融機関等に対して税務調査の権限を行使することが非常に難しいという問題とか、租税条約に基づきます外国当局との情報交換でもなかなか情報の提供等の関係は難しいということで、こういう制度を入れることでできる限り公平な執行が働くようにということを考えたということでございます。

藤巻健史維新の党

○藤巻健史君 相続税それから贈与税漏れを把握するためというお答えだったと思いますけれども、それならば、個人が持っている海外の不動産に対して、それは居住用じゃなくて賃貸用に対してなぜ時価評価をしなくてはいけないのかという質問をしたいんですね。  というのは、賃貸をしている人間にとってみれば、当然、所得税青色申告決算書で収入は申告していますし、それから減価償却をしていますから、減価償却後の残高を報告しているわけです。ということは、確定申告できちんと所得を報告しているし、どこに海外財産を持っているかということを明確に示しているわけですから、もし相続が発生したとき、贈与が発生したときは、そのときに時価を調べればいいわけですね。そのときに時価を調べさえすれば、相続税漏れ、贈与税漏れはないわけです。  すなわち、税務当局には全ての情報が行っているにもかかわらず、なぜ毎年毎年、時価評価をしなくてはいけないのか。すなわち、それは先ほど申し上げた余計な仕事を申告する側にもたらしているのだと。それは、たくさんの情報を取りたいのは分かりますけれども、先ほど局長がおっしゃっていた目的には沿わないのではないかと、余計な仕事じゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

佐藤慎一財務省主税局長

○政府参考人(佐藤慎一君) お答え申し上げます。  今例示をされました事業用不動産などの件でございますけれども、例えばそれが、保有してどこかで売ったというような場合に、どういう状況でそれを把握できるかということになりますと、国外におるものですからなかなか状況が入ってこないということになりますので、やはり毎年報告をしていただくということの中で、例えばそこが、状況が変動していれば、そこに譲渡が生じていたということが分かるといったようなこともございます。  それから、ただ一方で、おっしゃいますように、納税者の方の事務というか、様々な負担というものを考える必要があるということもおっしゃるとおりでございまして、例えば時価と申しましても、時価のみならず時価に類似する形としてのいわゆる見積価額でもよろしいということは法令上規定しているところでございます。

藤巻健史維新の党

○藤巻健史君 いや、私が聞いているのは、毎年報告するのは必要だということは分かりますけれども、それを何で減価償却残高後じゃいけないのか。要するに、毎年減価償却後を計算してそれを提出しているわけですよ。だから、それがなくなれば当然売却ということも分かるんですし、それ以上の情報をなぜ必要とするのか。それ以上の情報を取ったところで何の課税防止漏れにもならないわけですよね。納税者に対して負担を、これ英語がしゃべれない人にとってみれば、大変ですよ、これ、きっと。  そういうことを考えて、そういう納税者の負担を考えているのかというのが私の質問なんですけれども。

佐藤慎一財務省主税局長

○政府参考人(佐藤慎一君) もとより、この制度がしっかりと機能するためには、先生おっしゃいましたような納税者の負担ということを配慮する必要があるということで、時価を評価するといった場合でも一定の便宜的な方法を例えば講ずるといったような工夫をしているところでございます。  ただ、この制度が機能するためには、やはりきちっとした海外にある資産を把握するということは大変難しゅうございますので、その状況は少なくともきちっと把握できなければこの制度を取った意味がなくなるということもございますので、本質的な部分と、本来軽減できる部分というのをちゃんと仕分けて制度設計すべきだと考えてございます。

藤巻健史維新の党

○藤巻健史君 趣旨は分かりますが、私の申し上げたのは、まだまだ改善する道がある、必要ないものはきちんと、趣旨は分かりますけれども、その趣旨に沿って必要ないものはやっぱり軽減するということをお願いしたいと思います。  あと最後の一問になってしまうと思うんですけれども、日本では、全体の四・〇%にすぎない給与所得者、一千万円以上の給与所得者が源泉徴収税の四九%も払っているわけです。要するに、四%の人が、それは一千万円超って、一千万円というのは確かに金持ちかもしれないけれども、将来老後を心配しなくてもいいような状態じゃないですよ。その一千万以上の人が半分の所得税を払って、九六%の人がまた半分しか払っていないというこの現状あると。  これはちょっといかにもいびつじゃないかなと私は思うんですけれども、まずその残りの九六%、日本人の労働者の給与所得者の平均年収と、その平均年収以下の人がどのくらいの所得税を払っているかということをお聞きしたいと思います。

佐川宣寿国税庁次長

○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。  国税庁で実施しております民間給与実態統計調査によりますと、一年を通じて勤務した民間の給与所得者につきましては、平成二十五年分の平均給与収入、約四百十四万円でございます。  ただ、この統計上、一千万円以下の区分が百万円ごとになっておりますので、四百十四万円ちょうどのところの以下の正確な割合というのは把握しておりませんが、近似値で申し上げますと、平均給与が四百万円以下につきましては、給与所得者数が全体の約五八%、その方々の源泉所得税額が全体の一一・四%でございます。

藤巻健史維新の党

○藤巻健史君 平均の方以下の人は一一%しか払わないということですね。  時間が来ましたので、このあとの質問はちょっと午後の関税の方で少し続けたいと思います。  ありがとうございました。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 大門でございます。  今日は、今度の税制改正で入っております資料をお配りしておりますけれども、子供NISA、ジュニアNISAが創設されるということで、これについて質問したいと思いますけれども、何かこれは本当に変な制度なんですよね。金融庁の説明資料で、何でこんなものを創設するのかという、一番に書いてあるのが、若年層への投資の裾野拡大ということが書かれております。  この委員会でもいろんな議論がありますけれども、今や投資というのは投機と紙一重のところがありまして、かなりのリスクも伴うわけですけれども、こういう世界に軽々に政府が若年層を引き込むといいますか、呼び込むといいますか、大体そんなこと言っていいんでしょうか。

三井秀範金融庁総務企画局総括審議官

○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。  ジュニアNISAについての御質問でございますが、これは、広く国民に投資への関心を持っていただきまして長期的な視点からの資産形成を支援するということを趣旨としてございまして、諸外国に比べましても預貯金にかなり偏在しているという日本の家計金融資産の資金の流れをリスク性資産も含めた形で適切な、あるいは分散投資ということになっていくことによりまして、結果的には成長資金の供給の拡大やあるいは日本の経済成長にもつながっていくということを期待されているものでございます。  二十六年度末のNISAの利用状況を見ますと、口座開設でいいますと八百二十四万口座でございます。その内訳を見ますと、二十六年六月末のちょっと古い時点になりますけれども、三十歳以下の若年層による利用というのはこの口座開設者の約一割でございます。そういう意味では、この制度、創設されてから一年たちますけれども、若年層の、あるいは新しい投資者という裾野の拡大について課題があろうかと思います。  若年層は、もちろん御指摘のとおり、高齢者に比べて投資への関心が従来低かったものというふうに私どもも承知してございます。ただ、他方で、将来的には結婚、子育て、教育、そして住宅、そして老後への蓄えということで、将来長い期間にわたって様々な資金ニーズに向けて資産形成を行ってこの支出に備えていくという必要があろうかと思います。また、長期的な視点で資産形成をするということに合理性があるライフサイクルのステージにあるのではないかと思いまして、こうした観点から、こういった取組を当然のことながら十分な投資リテラシー、金融についての知識なり理解をしていただくことを前提としておりまして、そういった取組をされるという方には支援をするという趣旨でございます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 人の貯蓄が、貯蓄に偏在しているとか何に使わないとか、大きなお世話なんですよ。金融庁がどこかに誘導しようということは大きなお世話でありまして、何を偉そうに言っているのかと。  大体、今おっしゃったように、若い人が、年代別の口座開設比率ですか、私の三枚目の資料をおっしゃってくれたと思うんですけど、一割しかこういう口座、開設していないと。いいじゃないですか、別に。なぜそれが悪いの。大体、若い人はこんな投資に回すお金ないんですよ。だから、少ないのは当たり前なんで、それを何、勝手にこんなの使って広げるんだと言っているのか、よく分からないんですね。  私、そもそもそんなのは本当の理由じゃないと思うんですよ。この一枚目の表の右側、要するに変なんですよ、これ。今百万でしょう。今度子供が八十万で、本人百二十万にして、合計で二百万にするわけですよね。この二百万という数字は元々証券業界が二百万にしてくれと言ったんですよ、本人のところを。これを百万から二百万にそこのところを一遍にやるといかにも少額投資とかいったのが批判を受けるから、子供をだしに使って、子供の枠を乗っけて世帯で二百万にしてあげたと、そんなこそくな提案をしているんだと思うんですよ。だから、そんなのだったら最初から堂々と百万じゃなくて二百万と提案をすればいいじゃないかと思うんですよね。何で子供をだしに使ってこんな提案にしたんですか。

三井秀範金融庁総務企画局総括審議官

○政府参考人(三井秀範君) 二百万にそもそもすべきでなかったかという点と、なぜジュニアNISAを組み合わせたのかという御質問であろうかと思います。  まず、成人の部分につきましては、今百万円のところを百二十万円にさせていただいております。これは、この百万円というのでございますけれども、短期的に株式を言わば投機的に売買してリターンが、収益が上がると、こういうものに対して、かつては軽減税率という形で二〇%が一〇%にするという優遇税制がございました。これは株式市場活性化策の一部分も占めていたかと思います。  これに対しまして、むしろ裾野の広い国民各層の資産形成の手段になるということを支援しようということと、もう一つは、長期的かつ長い目で見た投資を支援すると、こういう観点からは売買のたびごとに課税される所得課税の軽減よりは、そういう長期投資に資する形での制度設計をしようということでこのNISA制度の導入があったというふうに記憶してございます。  その観点からしますと、百万円という上限ですと、十二で割りますと八万六千六百六十六円ということで、月々、時的分散というふうに言われているそうでございますが、こつこつと投資をしていくと、こういうものにつきまして、分かりにくいという御批判がございました。そういうことで、切りのいい十万円掛ける十二ということで百二十万円とさせていただいております。  それから、ジュニアNISAにつきましては、子供、未成年者が対象になるということでございますが、その前提としまして、今のNISAにつきましては子供が対象になっていない、適用外になっておったわけでございます。こうした方々につきましても、例えば高齢者の方々に金融資産、過半の金融資産が偏在、集中しているわけでございますが、この方々のアンケートなどを見ますと、自分の老後の資金に使いたいというものに次ぎまして、子供や孫のために資する使い方をしたいというふうな回答結果などがございます。  こうしたことを踏まえながら、未成年、今は非課税対象として使えないというものを適切な形で使えるように未成年の方も対象に取り込んでいくということを考えまして、また、イギリスにはジュニアISAという制度があります。こういったものも参考にしながら、投資の裾野を広げるということからジュニアNISAも入れると。  そして、それは、子供の場合は月々ということではなくて、何らかの機会につき、年に一回とか三回とか適宜なタイミングで、例えばおじい様、おばあ様が子供や孫に資産を贈与すると、これは既存の贈与税の課税の枠の中ででございますけれども、そういった資金もこういった投資資金に回っていくということが期待されるということで、それを支援するということで、これを併せて措置することによってリスクマネーの供給にもつながっていくと、こういうことを企図したわけでございます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 三井さん、そんなに真面目に答えるような話じゃないですよ。大した話じゃないじゃない、これ。要するに、百二十万と八十万で二百万って分かりやす過ぎますよ。元々証券業界の要望に何か工夫してくっつけてあげただけの話じゃないですか。  それで、これ、ただ二百万といいますけれども、これはもう正直にこの資料にされておりますけれども、世帯でいえば累積二千万までの投資利益が非課税なんですよね。二千万投資できる家計といいますと、そんなに簡単にはできないですよね。  したがって、これ元々は少額投資を増やしてもらおうという話だったのが、こうなってくると、そうじゃなくて、従来からやっていらっしゃるような一定の資産のある投資家優遇措置にほかならなくなると、ここまで来ると。だから、少額投資とかいろんな、子供とかいろんなことをくっつけますけれども、結局そんな余裕のある人いませんから、余裕のある人に対する優遇措置ということが、結果的には、そういうことに今回したんじゃないかと思うんですよね。  そういうこそくなことをやらないで堂々と、反対されようが何しようが、堂々と正面から提案するならまだいいですけれども、何だこれはと、こういうこそくな提案はおやめになるべきだと申し上げておきたいと思います。  最後に、麻生大臣に伺いますけれども、これも貯蓄から投資へというようなことを言っていますけれども、この前、去年の末、日銀が世論調査、家計の金融行動に関する世論調査やっていますけれども、これによりますと、金融資産の保有目的というのは、病気や不時の災害時に備えてが六四%なんですよね、老後の生活資金が、これダブって回答できますから、約七割近いんですよね、この辺が一番高くて、金融資産を選択する際に最も重視するのは安全性と。  つまり、何が今起きているかというと、貯蓄から投資へなんて簡単に言いますけれども、みんなやっぱり将来不安を抱えているということなんですよね。将来不安社会だから、幾ら投資と言われても、それだけリスク取るだけの余裕もないし、将来も不安だし、ためておかなきゃと、こうなっているわけでありまして、貯蓄から投資へという、健全な意味で本当に促したければ、将来不安をなくす、将来不安を軽減する、そういう世の中にしなければいけないのに、こういう小手先で、しかも子供まで使って、何かこんなこそくなことを提案していいのかと思うんですけれども、もっと大きなことを政府は考えるべきではないかと思いますが、麻生大臣、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、日本の場合は個人金融資産が一千六百九十兆円と、世界で二番目にでかい個人金融資産を持っておりますが、そのうちの現預金が八百九十兆という形になっておるというのは、これはもう世界中の中で極端に現預金に偏っていると。余計なお世話、間違いなく余計なお世話かもしらぬ。それは、私、分からなくもないですよ。現預金しか信用できないという人は世の中にいっぱいいらっしゃいますから、それは、欲をかかなきゃこのままでいいじゃないかとずっと持っておられる方、それは私それなりの考え方だと思いますので問題はないと思うんですが。  何となく、日本が豊かになってくると、物をフローで考えるんじゃなくてストックで物を考えるようになってくる世代が少しずつ少しずつ増え始めているんだと思います、間違いなく。ストックで物を見るということになりますから、日本にというのでも、いろいろなことを考えて海外に引っ越していくというのは結構おられるようですけれども、そういった家計の資産形成というのを支援するということから、私どもは、このじっとしている、ただただ、という金が投資に回ったりいろんな形でということを私ども考えさせていただいたわけで。  子供のときから、今、そうですね、子供の投資というようなことに関して、大門さん読まないだろうけど、週刊誌でモーニングなんて漫画雑誌がありますけれども、これにインベスターという漫画が出ていますよ。投資の漫画ですよね。この投資の漫画、読んでない、前川さんは。読んでおいた方がいいよ、あれ。あなたみたいなのには向いていますよ、あれは。すごい今売れている漫画ですよ。こういったような漫画が出てきたと。こんなもの十年前じゃ考えられませんよ、間違いなく。そういったようなものがやたら売れているという事態というのは、やっぱりいろんな意味で時代の要求というのはそういったものが出てきているんだと思っていますので、私どもは富裕層というのに対して無制限にこれを優遇するというつもりもありませんで、投資上限額というのを決めさせていただいておるんですけれども。  いずれにいたしましても、平成二十五年度の総務省の家計調査によって見ますと、二人以上世帯の平均値で見て、世帯当たりの貯蓄総額一千七百三十九万円と。一人当たり五百六十六万円となっているということなどを踏まえた上で、政策上の必要性からこういったものがと思って考えたところなんですけれども、いずれにしろ、現在の最大の課題はデフレ不況からの脱却、これはもうはっきりしておりますので、これを金融面からいわゆる後押ししていく等々のことを考えると、家計の金融資産が過度に現預金、預貯金に偏っているという現状を踏まえれば、いろんな形で、NISAの拡充とかそういったものが日本の経済の成長というものを通じて幅広く世の中というものに関して恩恵をもたらし得る可能性、有効性があるんだと、私どもはそう思って今やらせていただいておりますが。  なかなか意識としてそういったようなものが、前にちょっと中西さんに怒られたけれども、ちょっと株屋といったら怪しげなやつだなという意識というのはあるんですよ、田舎へ行ったら。都会は、おたく京都だし、神戸だし、あれだけれども、私のところの田舎では株屋といったらほとんど、まずちょっと気を付けて帰れというような感じな時代というのはありましたから、間違いなく。  だから、そういった時代が少しずつ変わってきてはいるんだと思いますけれども、是非そういった意味で、こういったものは金が金を生むという時代に今なっていますから、現実問題として、そういった意味では、我々としてはきちんとそういった、日本が金融大国に偏り過ぎるということは避けねばならぬと思っておりますけれども、是非、流れとしてそういったものも一つ考えておかないかぬ、訓練を、若いうちから慣れておくというのは大事なことじゃないかなという感じは私の率直な実感です。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 終わります。

中山恭子次世代の党

○中山恭子君 次世代の党、中山恭子でございます。  まず、先日、三月二十六日の質疑の中で取り上げた項目の中で質問し残した事項が、質問できていない事項がございますので、その点についてまずお伺いいたします。  前回、社会保障関係費が約三十一兆五千億、一般歳出におけるその割合は五五・〇%、半分を超えている。さらに、社会保障関係費は毎年増加する。また、他の政策遂行のために使われる経費は約二十五兆、社会保障費よりも他の事業に使われる経費がずっと少ない、約二十五兆八千億円、一般歳出の二六・八%しかないことを取り上げました。  社会保障・税の一体改革が進められているとは聞いておりますけれども、私自身は、前回、平野委員だったかと思いますが、御意見が出されておりましたが、財務大臣の下に社会保障制度の在り方についての調査会を設けて、期限を切って、例えば今年中に社会保障制度の抜本的な改革を打ち出す必要があろうかと思いますが、この点について麻生大臣はいかがお考えでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 財政健全化に向けたいわゆる改革をやっていくに当たりましては、やっぱり歳出の中で今三二%、三二%というのは、九十六・三兆円のうち社会保障関係が三十一・五兆円ということになっておりますので約三二%、国家予算の三二%というのは、これはさきの戦争のときの軍事費が約三一%ぐらいだったと記憶しますので、そういった意味では巨大な額ということを意味しておりますので、これはどう考えても、歳出の三分の一を占めます社会保障費の改革というのは、これは最重要な課題であることははっきりしておると思っております。  したがいまして、私どもの諮問機関であります財政制度審議会財政制度分科会において、二〇二〇年度の黒字化目標というものの達成に向けた財政健全化計画の策定に向けて今歳出改革をやらせていただいておるところなんですけれども、社会保障の重点化、効率化については、これは議論をしてもらわぬとどうにもならぬという、これはみんな合意でありますので、私ども、社会保障改革につきましては、これは是非しっかりとこの対応をしていかないとこれはこの夏までに目標を作り上げたいと思っておるのができかねる、これを全く今のままでというと、毎年一兆伸びていくというのではとてもではありませんので、そういったことも考えて対応させていただきたいと考えております。

中山恭子次世代の党

○中山恭子君 戦後七十年たちますこのとき、社会情勢も大きく変わっておりますし、それから、税の在り方というものも大きく変わる必要があろうかと思っております。将来の日本の姿を考えて歳入の在り方、税制を見直す時期に来ていると思いますので、是非思い切った形で改革を考えていただきたいと思っております。  贈与税について伺います。  先日、贈与税に関する改正が非常に煩雑で贈与しづらいということを申し上げました。消費の一層の拡大を意図するのであれば、この際思い切って、現在停止されています地価税と同様に贈与税を当分の間凍結するような方策、前回は藤巻委員からだったかと思いますが、廃止してはどうかという御意見が出たかと思いますが、廃止ではなくて当分の間凍結するような方策、当分の間というのが無理でしたら、時限的に例えば五年間凍結するということを検討してはいかがかと考えています。さらに、この場合、相続前三年間に贈与された財産を相続財産に累積する制度がありますが、これからも外せば効果は更に高くなると思っております。いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 贈与税というものは、相続税を補完するという意味では格差の固定化を防止する機能もありますので、こうした機能は引き続き重要なんだと考えております、まず基本として。  今回の非課税措置は、こうした贈与税の機能をある意味で損なう面もありますので、そこで、教育、人材育成、少子化対策に加えて、経済活性化といった政策目的をきちんとした上で達成するという必要性があろうかと考えております。  これに対して、今、中山先生おっしゃいました御意見というのは、いわゆる贈与税自体を一定期間凍結するということになりますと、教育、少子化対策といった一定の政策目標に縛られないので達成が担保されないということと、それから、使途を定めない資金が単に贈与ということにされただけで、それは間違いなく消費してもらえますかということになりますと、もらった人も、ただまた貯金されたら意味がありませんので、そういった意味では、ある程度の目的をきちんとする、期限を切るということをしないとそれが消費に回らない、生きたお金として回ってこないということになるのではないかなと、今の御意見を伺って感じたところです。

中山恭子次世代の党

○中山恭子君 その点につきましては前回も申し上げましたが、貯蓄に回さずに消費せよということは、大臣始め関係者から全国的にしっかりしたPRをして進めていくものであって、手続を非常に煩雑にして担保を取るということは方向としては違っているのではないだろうかと、そのように考えております。  また、非課税枠を例えば相当高いところに定める、例えば三千万とか五千万円に拡充するということも、これも時限的に行うということもあり得るのかなと思っております。    〔委員長退席、理事若林健太君着席〕  今年の一月一日から相続税が増税されました。生前に贈与するインセンティブが高まっていると思っておりまして、贈与税についてもっとやりやすい制度に、制度といいますか、現在のやり方を行いやすい方向へ持っていってはいかがかと考えております。  では、法人課税関係についてお伺いいたします。  日本企業が海外に拠点を移すのを防ぎ、国内で十分活動できるような環境をつくるということが大切である、求められていると考えております。場合によっては、税制が日本企業が国内で十分活動することを妨げる、そういう要因の一つであるなら、法人実効税率を引き下げるということは非常に理にかなった動きであると考えます。できれば、その考え方に追加して、世界の優良企業が日本に本社機能を移すような、そういった対策を取っていくということも考えてはよろしいのではないかと思います。  経団連など経済界が求めるように、我が国企業の国際競争力強化、産業の空洞化の防止を図るため、国、地方を合わせた法人実効税率の水準は、アジア諸国、特に中国並みの二五%程度に置く必要があると考えますが、財務大臣はどのようにお考えでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今回の法人税改革は、諸外国に比べて実効税率が高いと指摘されていることに基づきまして、数年で二〇%台まで引き下げるということを今目指しておりますが、特に稼ぐ力のある企業の税負担を軽減するものでありまして、同時に国外から企業を呼び込んだり、日本の企業の海外に流出していくという点を止める一つのきっかけになればと思っておりますが、この二〇%台という目標の水準は文字どおり二〇%台でして、言い換えれば三〇%を切るということになるんですが、更に水準を問われれば、今後のちょっと検討課題ということを言わざるを得ないと思っております。    〔理事若林健太君退席、委員長着席〕  また、海外からこっちへ出てくる人たちなり、またこっちから出ていく側の人たちの立地条件の話というのは、税制が優先順位の一番かといったら違います。それは明らかに違っていて、治安がいいとか、例えば言葉に、言語に不自由がないとか、また、いわゆるクリーンで公平だとか、いろんな、事業に係るコストとかいうものとか、人件費とかいろんなものが関わってきますので、様々な要因が原因しているので、税金だけではないということだけはもう調査の上からはっきりしておりますが、何といっても一番大きな理由は、そこにもうかる市場があるかですよ。もうからない市場なんかに行ったって意味がないので、そこに工場を造る以上は、なるべく買ってくれる人のいる近くで物ができるというのは大事だと思いますので、そういった意味では、日本の場合は一億の極めて質の高いマーケットがそこにありますので、そういった意味では、条件としては結構いい条件を持っておるんですが。  逆に言わせると、いろんな人に言わせると、あの質の高い消費者がいるから、あそこはよほどまともなものを出さない限りは売れないというのは日本の一つのディスアドバンテージになっているということも確かです。なかなか中途半端なものじゃ売れない、いいものだと売れるという事態はあるそうで、外国人はこれ、必ずここはよく言う話ですけれども、私どもとしては、それは、おたくらの商品がそれだけ日本に来たら磨かれて良くなるからいいじゃねえかという話をよくするので、おたくらで作ったらここまでいかないけど、日本で作ったらここまで上げてみせるのが日本の従業員のレベルの高さだという話をしておりますので、これはちょっと、先生、いろんな問題が絡んでくる前提だとは思います。

中山恭子次世代の党

○中山恭子君 確かに、賃金の格差とかいろいろ大変難しい問題があろうかと思いますが、大臣おっしゃられますように、日本の安全な環境とかインフラの整備などを考慮して、優良企業が日本に本拠地を持つというような形が取れたらいいなと思っておりまして、税の面においてもそれを助けるような形を取っていただきたいと思っております。  法人地方税について伺います。  日本の法人実効税率の問題の一つとして、三一・三三%のうち、国税が二二・八一%、地方税八・五二%と、地方税分の比率が高いということはよく言われるところでございます。他の諸国と比較しましても、アメリカ、ドイツは、この両方の国は地方の取り分が高くなっておりますが、ただ、両方とも連邦国でございます。それ以外では、フランス、中国、イギリス、シンガポールなどは国税一本となっております。法人に係る税は、税収の増減幅が非常に大きいということから安定的な税収源とは言えない、地方財源には不適な税であると考えられております。  さらに、法人にとりましても、法人住民税や法人事業税の申告に当たって、それぞれの自治体への配分や各種手続等が非常に煩雑であるということが指摘されております。このような現状を考えますと、将来的には地方税分は縮小していく方が、できれば国税とすることが地方公共団体にとっても、また企業にとっても好ましいと考えておりますが、いかがでございましょうか。もちろん、地方に対する手当ては別途の形を考える必要があります。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 地方税制につきましては、財源の偏在性という問題がありますので、これを小さくして、収入が安定的な税体系というものを構築することが重要ということに関しては全く認識を一緒にいたしております。  法人税課税の割合を引き下げるべきとの御提案ですけれども、この地方法人課税というのは、地方にとりましては全く、いわゆる基幹的な税源であることに加えまして、企業誘致のための独自の減税とか、財源確保のための超過課税とか、そういった意味で、地方が自らの創意工夫による自主的な取組ができるという税目でもありますことから、これは結構留意しておかねばいかぬところだと思っております。  我々としては、こうした認識の下に、平成二十六年度の税制改正において、税収の偏在が大きい法人住民税の一部、あのときは五千億円の地方交付税の原資とさせていただいております。  また、平成二十七年度の税制改正におきましても、税収が安定的な外形標準課税というのを拡充させていただいて、地方分の法人実効税率を引き下げるなど、地方の財源に関する改革も進めているところであります。  この地方法人課税の在り方につきましては、これは法人税の改革を進めていく中でこれ一緒にその中で検討していかねばならぬかなという感じがいたしております。

中山恭子次世代の党

○中山恭子君 ありがとうございました。

中西健治無所属クラブ

○中西健治君 中西健治です。  今日、私もジュニアNISAについて取り上げたいと思います。大門委員とは、同じ問題について違う角度からよくこれは駄目だということを言うことが多いわけでありますが、今日は角度はどちらかというと同じような方向性から質問の方をさせていただきたいというふうに思います。  NISAそのものについては、これまでも大臣にも何度かこれは制度を拡充するべきであるということを申し上げてまいりました。そして、投資の可能年齢も今二十歳ということになっています。これも、二十歳ということになっていましたけれども、二十歳に限る必要はないんじゃないかと、十八歳でも構わないんじゃないかと、投資可能年齢は引き下げるべきだということも申し上げさせていただいてきました。  今回、ジュニアNISA、若年層の投資の関心を高めていくという意味においては私はこの制度自体はいい方向なんだろうというふうに思うわけでありますけれども、ただ、この若年層の投資の裾野を拡大するということであれば、投資判断がある程度できるような年齢に限らなきゃいけないということだろうというふうに思うんです。  ところが、このジュニアNISAの口座開設者の年齢については下限が設定されていません。ですから、二歳でも三歳でも設定ができるということになっています。そうした年齢の子供たちが雑誌モーニングのインベスターを読んでいるとは到底思えませんので、下限の年齢はやはり設けるべきなんじゃないかというふうに思うわけでありますが、これについていかがでしょうか。

三井秀範金融庁総務企画局総括審議官

○政府参考人(三井秀範君) その年齢の下限を設けるべきであるという御指摘かと思います。  まず、先生の御指摘のとおり、二十歳以下には適用できないというものを年齢を引き下げるということから議論を出発いたしました。その上で、もう一つは高齢者、たくさん、日本の金融資産の過半をお持ちの中高齢者の方々の資金ニーズの中には、子や孫へ役立てたいという声がかなりあるという御指摘もありました。  また、本件では贈与税などの特例は一切設けず、あくまで現行の贈与税の枠内で、仮におじい様、おばあ様が子や孫に資金を何らかの形で移転するという場合に、現状ですと、それが専ら預貯金という形で寝た形になろうかと思いますが、そういったものが親権者や法定代理人の適切な投資リテラシーと投資判断の下でその一部が株式や投資信託といったリスク資産にも適切な形で分散されるということは、その当人の、当人というのはその未成年の資産形成に資するということに加えて、日本全体の資金の流れというマクロの観点からもデフレーションからの脱却という中で意義があるのではないかと。こういうことから、そういったことも視野に入れて、資産の移転ということでも使えるような形で考えさせていただいております。

中西健治無所属クラブ

○中西健治君 金融庁の説明も分からないではないんですが、大臣、どうですか。今、この下限が設定されていないということを聞いてどうお考えになられるか、感想をまずはお聞きしたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 前にも言ったと思いますけれども、母親は息子の嫁に何となく資産を、財産を渡したくない。大体どこのうちでも皆似たようなものですよ、永遠の課題ですから、これは。しかし、孫にはもうだだ漏れというのが実態。大体、皆、例外ないとは言いませんけど、大体似たようなもので、我が家も似たようなものでしたから。そう思って育ちましたので。  私どもから見ると、こういった、今、私どものところでも、高齢者の比率が高い筑豊ですら、生活保護世帯率は日本一なんてかつて言われた筑豊でも、病院なんかで亡くなる方々の持っておられる預貯金なんてものの額の多さに、正直ぶっ飛ぶほど額が大きいんですけれども。そういった額が、そのまま遺産を相続する人が、また七十ぐらいの人が引き継いでいるというんじゃ、それまた貯金になっちゃうだけですから、それがうまいこと消費をする世代に飛んでいくということを考えないと、日本の消費というのは、やっぱりGDPの中に占める比率が七割というようなことになってきますと、そこが、使いたい世代に金が行くという手段というのをよく考えていかないかぬというのが、これ一つ考えた理由の一つなんですけれども。  是非そういった意味で、今、下限年齢を設けないと、これは無責任なことになっているというんですが、単なるおじいちゃんの小遣いが孫に行く形としてこういう形でも、もらった孫はそれが何を意味するかは二歳で分かるはずがありませんから、そういった意味では、ちゃんと分かったようなところからというとどれくらいの世代からかねというようなことになると、ちょっとまた検討せないかぬところになるかなとは思います。

中西健治無所属クラブ

○中西健治君 まさに、漫画インベスターを読むような年齢こそが適格な年齢になってくるんじゃないかということだと思います。ですので、五歳とか六歳とかじゃないんだろうというふうに思うんですが、そうした制度設計に私は改めていくべきなんじゃないかなというふうに思います。  今、おじいちゃん、おばあちゃん、孫という話が出ましたけれども、このジュニアNISA、大門委員の資料を又借りしてちょっと恐縮なんですが、運用管理は親権者等の代理又は同意の下で投資というふうになっています。親権者等の代理又は同意ということなんですが、この親権者というのは親だけじゃなくて祖父母も含むのかどうかについてお伺いします。

三井秀範金融庁総務企画局総括審議官

○政府参考人(三井秀範君) 親権者ということにどこまで含めるかということでございますけれども、無制限に広げるということには多分ならないんだろうと思います。  この点の実務的な取扱いというのは、この制度施行に合わせて実務界としっかり検討していきたいと思いますが、適切な、この本人、要するに本人というのは未成年、子や孫のための資金ニーズにきちんと応えるような、そのために運用されていくということが確保されるような実務を検討してまいりたいと存じます。

中西健治無所属クラブ

○中西健治君 今後の議論の対象だということですけれども、今のお話でも祖父母は入るんだろうということかなというふうに思いますが、祖父母が入るということであれば、入らない場合でも、程度の差こそあれ、問題となってくるのが名義預金とジュニアNISAの口座取扱いの差異ということなんじゃないかと思います。  名義預金の場合には、おじいちゃん、おばあちゃんが孫の名義で口座を作って、おじいちゃん、おばあちゃんが熱心に管理をすればするほど相続財産に含まれるということになります。このジュニアNISAについても、孫の名義でジュニアNISAの口座を開いて、おじいちゃん、おばあちゃんが熱心に管理をすれば、それは相続財産に含まれるべきなんじゃないかという意見、これは出てもおかしくないはずなんです。  ですので、この名義預金と、そしてこのジュニアNISAの取扱いの差異について、どう説明をしていくんでしょうか。

三井秀範金融庁総務企画局総括審議官

○政府参考人(三井秀範君) 先生の御指摘の名義口座という、これはこの制度設計を具体的にする際に重要な論点として検討させていただきました。  まず、一般論としまして、ジュニアNISAが子供自身の口座ではなくて、祖父母等の自分のために子供の名義を借りただけであると、こういうのを名義口座というふうに言われていると存じますが、そういうこと、どちらであるかということについては、単に口座管理を行う代理人が祖父母であるかどうかということだけで決まるわけではありませんで、実際のその口座の使われ方を総合的にその事実関係に即して判断するということになろうかと思います。  それを前提としまして、このジュニアNISAがそのような名義口座にならないようにするために、これはまず口座開設のときに、これはあくまでその子供、孫、本人のための口座でありますということを確認して口座管理契約を結ぶということを出発点といたします。  その上で、制度的には、子供の段階で、無断でといいますか、自由にお金を引き出すことになりますと、子供の将来のまさに資産形成に資するための制度であるということから濫用が起きやすいであろうということで、十八歳までの間に一般的に資金を下ろしてしまう、換金してしまいますと、配当や譲渡に対して一般原則どおりの課税がされるということで、このジュニアNISAの非課税であるという恩典が剥奪されるような制度設計にいたしました。  これは、十八歳ぐらいになると、先生の御指摘のとおり、かなり投資判断を子供自身としてもするだけの能力が高まってきているであろうということと、十八歳ぐらいからは、進学等で大きな資金ニーズ、御自身の資金ニーズが見込まれるということで、ある程度類型的、一般的に濫用のしにくいような仕組みを制度的にビルトインするということで、このような制度設計にさせていただいております。  その上で、実際、実務で、窓口でどのような取扱いをするかというのを更にその実効性を確保するために詰めてまいりたいと存じます。

中西健治無所属クラブ

○中西健治君 今、本人のための口座の確認を行うということをおっしゃられておりました。おじいちゃん、おばあちゃんが作りっ放しにするというんじゃなくて、勝手に作るというのではなくて、本人のための口座の確認をするということをおっしゃられましたけど、その確認はどのように行うつもりでしょうか。

三井秀範金融庁総務企画局総括審議官

○政府参考人(三井秀範君) 従来ですと、例えば贈与税の百十万円の枠を使って贈与をするということになった場合でも、これはお金を出した人がおじいちゃん、おばあちゃんということで、名義は孫だったり子供だったりという口座を単に設定するということになります。  このジュニアNISAは、御案内のとおり、まさにそういう名義口座でない孫や子供の本人の口座であるということを前提に、あるいはそういうことが実効性ある形で確保されることを前提に非課税が認められる制度でございますので、当然のことながら、この口座開設の金融機関はそういうことを気を付けながら口座の開設手続をしていくということになります。具体的な進め方、確認の仕方などは、またその実務の中でしっかり詰めていきたいと思っております。

中西健治無所属クラブ

○中西健治君 本人のための口座であることを確認するためには、やはり本人の関与があることがいいんじゃないんですか。本人が関与していれば、当然自分のおじいちゃん、おばあちゃんが自分の知らないところで作った口座ということにならないということになると思いますが、本人の関与が必要なんじゃないでしょうか。

三井秀範金融庁総務企画局総括審議官

○政府参考人(三井秀範君) もちろん、本人の関与を求めるという考え方もあろうかと思います。  私ども、この制度を提案させていただいた中では、あくまで本人の同意というものに基づくのではなくて、親権者の方あるいはその法定代理人の方というのはあくまで代理人であること、あるいは親権者であることというのは、子供が、自分のためではなくて子供のためになるためにその代理権や親権を行使すると、こういう言わばフィデューシャリーといいますか、その本人、子供のために行動をするということが出発点にあろうかと思いまして、そういうことを前提として、それが制度的にどういうことを担保できるかということで、十八歳未満の非課税の恩典の剥奪であるとか、様々な仕組みを考えさせていただいたわけでございます。

中西健治無所属クラブ

○中西健治君 金融機関が本人のための口座であるということを確認する実効性を担保しなきゃいけないというお話、先ほどありましたけれども、その実効性を担保するためにも、本人の関与があって、その本人の関与をするためにも下限の年齢というのは設定しなきゃいけないということに私はなるんじゃないかと思うんです。  二歳、三歳の子が知らないよと、まあそれは分かるわけないんですから、二歳、三歳では。そうじゃなくて、じゃ十二歳、十二歳の子供であれば銀行に一緒に行くこともできますということで、下限の年齢を用いて本人の関与をするということが名義口座との違いを明らかにすることができるということになるんじゃないかと思いますが、こうした制度設計、これからもまだできると思うんですが、麻生金融担当大臣、御所見をお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 検討します。

中西健治無所属クラブ

○中西健治君 是非これは御検討いただきたいと思います。今後詳細を詰める部分もあるというふうに伺っていますので、申し上げた問題点がありますから、是非御検討いただきたいと思います。  私の方は、もう少し質問を用意しておりましたけれども、ちょっと中途半端になりますので、ここで終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 平野達男でございます。  今日は法人課税に関連して質問をさせていただきますけれども、質問の内容はかなり財政金融委員会の所掌の範囲とはちょっとずれますが、十五分間ちょっと我慢をしていただきたいというふうに思います。  使用済核燃料の再処理準備金制度、今回、適格分割又は適格現物出資により準備金を引き継ぐ等の措置を講ずるということで、今回の租特法の改正のところに入っています。これは将来の発送電の分離を念頭に置いた措置だと聞いておりますが、今日の問題は、この使用済核燃料の再処理ということについて、どういう考え方でやろうとしているのか、これは準備金を積むことによって引き当てをすることで法人税の優遇措置も受けているという、そういう措置でありますが、これについて質問をさせていただきたいと思います。  使用済核燃料、今の段階では全量再処理ということになっていますが、何を目的にしてやるんでしょうか。

高橋泰三資源エネルギー庁次長

○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。  委員御指摘のように、核燃料サイクルにつきましては、高レベル放射性廃棄物の減容化、それから有害度の低減、また資源の有効利用に資するということでございまして、これまで、六ケ所の再処理工場の竣工の遅延あるいは「もんじゅ」のトラブル等がございましたけれども、このような点を真摯に受け止めまして、直面する問題を一つ一つ解決するということが重要だと考えております。そういった方針の下で、引き続き政府としては、関係自治体あるいは国際社会の理解を得つつ、核燃料サイクル政策、再処理を進めていくという基本方針でございます。  具体的には、今後、六ケ所再処理工場の竣工というものを今事業者の方で進めておりますので、そういった対応を見ながら対応してまいりたいと考えております。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 今、資源の有効利用と言いましたけれども、今考えているのはいわゆる軽水炉でMOX燃料を使うというプルサーマルのはずです。プルサーマルの計画というのは今どれだけのめどが立っているということでしょうか。

高橋泰三資源エネルギー庁次長

○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。  プルトニウムを軽水炉、既存の原子力発電所で利用するいわゆるプルサーマルでございますけれども、これは、有害度の低減、それから体積の減容化という観点から、直接処分よりメリットがあるというふうに考えてございます。このプルサーマルの計画でございますけれども、電気事業連合会においてプルサーマルの利用計画というものを作るということとなっておりまして、その妥当性につきましては原子力委員会が確認する仕組みになっております。  今後、電気事業連合会におきましては、原発の再稼働の時期あるいは六ケ所の再処理工場の竣工の見通しの方も踏まえまして、実際に六ケ所再処理工場が操業を開始するまでの間に新たなプルトニウム利用計画を策定、公表するということと承知しております。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 だから、何も決まっていないということでしょう。

高橋泰三資源エネルギー庁次長

○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。  二〇一〇年の九月に電気事業連合会が示しましたプルトニウムの利用計画におきましては、二〇一五年までに十六ないし十八基の軽水炉でMOX燃料として年間五・五トンないし六・五トンのプルトニウムを利用するという計画となっております。ただ、震災後、新しい規制基準が導入をされておりまして、今はその規制基準への対応を進めております。  現在、新規制基準への適合性を確認している申請の原子炉のうち、プルサーマルの利用計画がございます原子力発電所については九基ございます。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 再処理は、減容化とか何とかと言いますけれども、要するにプルトニウムを分離するわけです。そのプルトニウムをどうするかということについては、今まではずっとエネルギーの効率的利用ということで言ってきたんですよね。そのプルトニウムをどう使うかということについては、今、全く事実上何も決まっていないんですよ。元々このプルサーマルも一九七〇年代に実用化されるはずだったんです。二〇一五年までに十六基から十八基というのも計画もあったけれども、これも達成されていない。四基で入れたけれども、そのうち福島東電第一原発の三号炉がその一基で、これはメルトダウンしましたね。  それから、再稼働もどこまでやるのか分からない。だから、プルサーマルの実施すらもうどうなるか分からないんですよね。  それからもう一つは、プルサーマルは今まで暫定措置と言われていましたけれども、これは暫定措置ですか、恒久措置ですか。

高橋泰三資源エネルギー庁次長

○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。  軽水炉によりますプルトニウム燃料の利用、いわゆるプルサーマルでございますけれども、これは、高レベル廃棄物につきましては直接処分と比較しまして体積は四分の一に減容化される。また、その廃棄物が天然ウラン並みになる期間は十二分の一に短縮されるとされておりまして、この意味においても、軽水炉サイクル自体についても意味があると考えてございます。  ただ、将来的には高速炉によるサイクルというものは研究開発として取り組んでございまして、これによりますと、高レベル廃棄物の体積は七分の一、それから天然ウラン並みになる期間は三百三十分の一とされておりまして、こういったことにつきましては国際協力を進めながら取り組んでまいりたいと考えてございます。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 そうやって経産省は言い方をどんどんどんどん変えてきたんですよ。  元々は、あなたが一番よく分かっていると思うけれども、高速増殖炉を入れるということが前提だった。高速増殖炉は今どこにいったか分からない。そのための暫定措置というふうに原子力計画の中でプルサーマル入ったんです。  ところが、六ケ所村の再処理工場は今、間もなく竣工を迎える。これ、年間八百トンぐらいの再処理をするんですけれども、できたプルトニウムをどう使うかなんて分からないから、分からないんだけれども減容化するとかという理屈を付けて何かやろうとしている。  それは、今の原子力基本計画の中の今までの流れからすれば、きちっとした説明をしていない、政府の中の勝手な要するに解釈の変更をずっとやってきているとしか見えないんですね。  もう一回聞きますけれども、プルサーマルは恒久的にやるわけ、それとも暫定ですか。

高橋泰三資源エネルギー庁次長

○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。  プルトニウムの軽水炉の利用でございますけれども、先ほど申し上げましたように、電気事業連合会の方でプルトニウムの利用計画というのが策定することになっております。これは、基本的には今海外にある再処理したプルトニウムをもとにする燃料、それから、今後、六ケ所再処理工場で再処理されて取り出すプルトニウムを使いました再処理についてこれを進めていくという計画が、今、軽水炉サイクルとして計画を持っております。  今後につきましては、その高速炉の技術開発の進捗に応じましてその取組を進めていくということでございます。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 全然答弁ごまかしているんだけれども、元々プルサーマルは暫定という位置付けで入れたでしょう。そのことを聞いているわけ。その事実関係は把握しているか。原子力計画の中に暫定というふうに入れたんだよ、これは。うそを言っちゃ駄目なんだ、あなた、そんなことをさっきから答弁ぱらぱら言葉並べてやっているけれども。聞いていることにちゃんと答えないと。  今、暫定というやつが暫定でなくなって、そして今、これから再処理して、プルトニウムがもう今日本では四十七トンある、その大半はフランスとかイギリスに預けていますけれども。  これからこの準備金を積んで六ケ所村を動かすと、今一万七千三百トンの使用済核燃料があるから百七十トンのプルトニウムが出てくるんですよ。それを減容化だとか何とかなんかで説明したって駄目ですよ。元々日本の原子力のこの利用というのは、プルトニウムを利用するということから始まっているから。あなたはそれを知っていて、全然言葉をごまかしている。  もう一回聞く。プルサーマルは元々暫定措置として入ったんじゃないですか、これは。

高橋泰三資源エネルギー庁次長

○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。  将来的に震災前の……

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 いや、暫定措置で入ったんじゃないかということを聞いているわけです。

高橋泰三資源エネルギー庁次長

○政府参考人(高橋泰三君) はい。  核燃料サイクルにつきましては、当面は軽水炉でプルサーマルとして利用し、将来的には高速炉の実用化に向けて研究開発の取組をするという計画でございます。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 じゃ、確認しますけど、高速増殖炉はやめて、高速炉というのを実現というのが今のエネルギー基本計画の中にちゃんと位置付けられているという答弁でいいですね。

高橋泰三資源エネルギー庁次長

○政府参考人(高橋泰三君) エネルギー基本計画におきましては、資源の有効利用、高レベル放射性廃棄物の減容化、有害度低減等の観点から、使用済燃料を再処理し、回収するプルトニウム等を有効利用する核燃料サイクルの推進を基本方針としておる、それから、米国、フランス等との国際協力を進めつつ、高速炉等の研究開発に取り組むという方針を閣議決定しているところでございます。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 だから、何も決まっていないということじゃないか。高速炉については、さっきのあなたの答弁の中では、あたかもやるような答弁をしているけれども、高速炉が実現されるかどうかの見通し、どこにも立っていないですよ、今。  フランスでこれからASTRIDというものを造るんだけれども、それもどうなるか分からない。フランスはできるできると言っているけど。日本は、高速増殖炉の一番の初期の段階の技術さえ持たなかったんですよ。それで、できるできるできると言ってきて、もう全てができるような感じの中で今流れが進んできている。  高速増殖炉というのは、今日は時間がないから言いませんけれども、高速増殖炉は元々、昭和六十年代に実用化されるという計画だったんですよ。それがどんどんどんどんどんどん延びて、二〇〇五年の長期計画では二〇五〇年頃になっちゃったんですよ。三十年間に実用化の時期が六十年以上先送りですよ。これが要するに原子力の世界で、民間の世界だったら、十年あったら大体技術革新ってやるでしょう。三十年やって何もできない。  しかも、さっき言ったように、今回のエネルギー基本計画の中で高速増殖炉の言葉すら入っていない。高速増殖炉ができないから暫定措置としてプルサーマル入れたんだけど、プルサーマル自体も何基できるかも分からない。それでいて、再処理の準備金だけは当面十二兆まで積みますよと言っているわけです。積んで、再処理したプルトニウムをどうするかということについての全体像が決まらないままこういう制度をやるというのは、特に今回の場合は先ほど言ったように法人税の特例を受けるわけだから、この計画全体としては、もう一回、初歩から全部整理し直す必要があるんじゃないですか。  もう一回言いますけれども、今、核燃料サイクルはどういう方向で進むかすら見えていない。ただ、六ケ所再処理工場だけは竣工する。そして、使用済核燃料は山と積まれている。山と積まれているんだけれども、それを再処理したことによって何をするかについては分からない。ただ、減容化という言葉は、元々これは原子力政策大綱の言葉にはなかったんですよ。元々、再処理したことによってプルトニウムを分離して、それを利用するということが主目的だったから。それがどんどんどんどんずれてきてずれてきて今の状況になっていて、ただ、こういう租税特別法の改正になると、その原則だけは堅持して、ここの中にちゃっかり入れているという。こんなことをやる前に、核燃料サイクルの全体像をもう一回きっちり見直してくださいよ。  といって、資源エネルギー庁次長にこれ以上議論してもしようがないので、この議論はあさっての予算委員会でちょっとやりたいと思います。  以上です。ありがとうございました。

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 速記を起こしてください。  他に御発言もないようですから、所得税法等の一部を改正する法律案の質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 民主党・新緑風会の尾立源幸でございます。  所得税法等改正案に反対の立場から討論を行います。  まず、消費税についてです。  少子高齢化や巨額の財政赤字を抱える中、持続可能な社会保障制度の確立とそれを支える財源の確保という社会保障と税の一体改革の重要性は変わりません。しかし、一体改革の際に国民と約束をした議員定数の削減はいまだに実現していません。  また、今回の改正案では、景気判断条項が削除されていますが、万が一の事態に備え、景気判断条項は残すべきであると考えます。  法律には盛り込まれていませんが、政府・与党が検討している複数税率についても反対です。  対象品目の線引きが困難であることや、減税対象が高所得者層にも及ぶために真の逆進性対策にならないこと、税収を確保するために標準税率を高く設定しなければならないことなどが理由であり、消費税の払戻し措置を導入すべきと考えます。  法人税率引下げについては、現在の状況では行うべきではありません。二十六年度からの法人税率引下げの効果も十分に把握、検討できていないことに加え、復興特別法人税の前倒し廃止も行っています。財政が厳しい中で、今のタイミングで二年間の減税先行で法人税率引下げを行う理由はありません。  法人税率引下げに関連して、租税特別措置の在り方についても触れたいと思います。  租特については、税による支出であり、国民の理解、納得を得る必要があることから、その利用状況をより明らかにする必要があると考えますが、その手当てもなされておらず、この点についても問題があると考えます。  自動車関連税制に関しては、ユーザーの立場に立ち、地方の足を守る観点などから、自動車取得税の廃止や自動車重量税の廃止及び車体課税の更なるグリーン化を進めるべきだと考えます。  また、勤労意欲や資産形成の意欲に配慮しつつ、経済的格差の固定化防止、税負担の公平性を確保するために、所得税や資産課税の在り方について見直しをする必要があります。  本法案には、国境を越えた役務の提供に対する消費税の課税見直しなど、一部には評価できる項目もあります。しかし、多くの項目については、これまで述べたように、反対せざるを得ない中身となっているため、反対をいたします。  以上。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 所得税法等の一部改正案に反対の討論を行います。  反対する理由の第一は、消費税一〇%への増税を延期した上で、財政再建の姿勢を示すためとして、二〇一七年四月には完全実施すると決めたことです。そんなことをやれば、またまた消費は落ち込み、景気全体が低迷するだけで、財政再建の道も遠のいてしまいます。  反対する理由の第二は、必要もないのに法人税の実効税率を引き下げるものだからであります。現在の日本の法人税の実質負担率は既に十数%台に下がっており、GDP比で見ればアジア各国より低くなっております。これ以上、法人税を下げる客観的理由はどこにもありません。  さらに、加えて言えば、NISAの拡充も問題です。貯蓄から投資へのスローガンの下、国民の貯蓄を株取引などに呼び込もうというもので、政府がマネーゲームを奨励するという元々筋の悪い政策です。今回、子供枠を創設して一世帯当たりの非課税枠を広げようとしておりますが、こそくで、やり方も含め、賛成できません。  以上で反対討論を終わります。

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  所得税法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、大久保君から発言を求められておりますので、これを許します。大久保勉君。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 私は、ただいま可決されました所得税法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、維新の党、次世代の党、無所属クラブ及び新党改革・無所属の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     所得税法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。  一 税制の公平性等を確保するため、租税特別措置の適用実態調査の結果に関する報告書を踏まえ、適用実績の把握と効果の検証を十分に行うとともに、効果が不明確なもの等は縮減・廃止するなど、租税特別措置の徹底した見直しを推進すること。  一 企業の国際競争力強化や産業の空洞化防止等のために行われる法人税改革にあわせて、実質的な法人税負担率の状況やOECDにおけるBEPS(税源浸食と利益移転)プロジェクトの議論等を踏まえ、大規模な多国籍企業のグローバルな活動・納税実態の把握のための仕組み等について検討し、その結果に基づき、必要な措置を講ずること。  一 車体課税については、車が地方での生活に欠かせないものとなっていることから、税制抜本改革法第七条の趣旨等に沿って、安定的な財源を確保した上で、地方財政にも配慮しつつ、簡素化、負担の軽減及びグリーン化の観点から見直しを推進すること。  一 高水準で推移する申告件数及び滞納税額、経済取引の国際化・広域化・高度情報化による調査・徴収事務等の複雑化に加え、近年の国税通則法の改正、社会保障・税一体改革に伴う税制改正への対応などによる事務量の増大に鑑み、適正かつ公平な課税及び徴収の実現を図り、歳入を確保するため、定員の確保、国税職員の職務の困難性・特殊性を適正に評価した給与水準の確保など処遇の改善、機構の充実及び職場環境の整備に特段の努力を払うこと。特に、OECDにおけるBEPSプロジェクトの議論等を踏まえ、国際税務に精通する職員の育成や定員の確保等、従来にも増した税務執行体制の整備に努めること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) ただいま大久保君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 多数と認めます。よって、大久保君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、麻生財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。麻生財務大臣。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十二分休憩      ─────・─────    午後一時開会

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、吉川ゆうみ君が委員を辞任され、その補欠として大野泰正君が選任されました。     ─────────────

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  関税法及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として財務省関税局長宮内豊君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 関税法及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

長峯誠自由民主党

○長峯誠君 自由民主党の長峯でございます。  この度の関税法の改正におきましては、税関における水際取締りの許可ということがうたわれております。この中で、指定薬物、いわゆる危険ドラッグ等を含む指定薬物を輸入してはならない貨物へ追加していくということで、より厳しい税関体制をつくっていこうということで、今回の改正案が出ているところでございます。  これと同様に、やはりテロ対策におきましても水際対策というのは非常に重要であると考えます。イスラミックステート、ISが日本をテロの標的として宣言をしているという事態にもなっておりますし、世界各国でテロが頻発をいたしております。こういったテロ関連物資も入ってこないとも言えない。しかしながら、このテロ関連物資というのは非常に巧妙に隠蔽されて入ってくるケースが多いということで、これをしっかりとチェックをしていかなければならないわけでございます。  しかしながら、税関を通るのは、一日、輸入申告貨物として六万件、そして入国者としては八万人の方が入ってくるということで、この中から密輸あるいは不審人物を見抜くというのは本当に至難の業だろうなというふうに思っているところでございます。  このようなテロ対策についてはどのような対策を講じているのか、大臣にお伺いをいたします。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 海外から日本に入ってくるときに、法務省の所管いたします部分もありますが、いわゆる税関というところにおいて荷物の検査をすることになります。したがいまして、税関においては、持ち込んでくるものの中に銃砲、火薬物等々、いろいろテロ関連の物資というのが国内流入してくるときに水際でいかに止めるかというのが一番確実なことだということだろうと思いますので、このため、特に急激に最近テロの話も出てきておりますので、本年、この一月に行われました緊急増員で四十五人、平成二十七年度の定員査定でプラス五十五人と、合わせて百人の純増を確保いたしております。百人純増いたしましたのは、平成六年に関西国際空港ができましたとき以来、二十一年ぶりの三桁の純増ということになろうと思っております。  ただ、これは、人だけでは駄目で、いろいろ検査の機械というものも発達しておりますので、例えば不正薬物とか爆発物の探知機でTDS、トレース・ディテクション・システムというTDSという機械がありますけれども、付いている粉を見て、それが、粉を取って、それが麻薬の粉か火薬の粉かと一発で当てるという機械ですけれども、こういったようなものを倍増させたり、また二十七年度の予算でエックス線の検査装置を十二台、それからパスポートを読み込むパスポートリーダーを羽田と中部とそれから千歳に整備などを進めておるところでもあります。  さらに、検査の充実と円滑な通関というのを両立させませんと、延々と待たされるとなかなか感情的には、何だかえらい待たされるじゃないか、この暑い中とかいうことになって、なかなかスピードというのは大事なものですから、私どもとしては、航空会社が保有しております旅客の予約情報、PNRというんですけれども、いわゆるパッセンジャー・ネーム・レコード、通称PNRというものを出してくれと。あらかじめ見て、おい、これ前科あるなとかすぐ分かるようになっておるわけです、それ、洗えば。  そういったようなものがありますので、私どもとしては、それはあらかじめチェックもしやすいので、今後とも、検査機器とか事前情報を活用した通関検査とか、また巡回監視等々、いろいろな水際取締りに対して、これはオリンピック等々を抱えるためにも、これはテロの未然防止というのはすごく大きくて、とにかく日本は安全ということになっていますから、なっているがゆえに一番ここでやったら大きいという、いい、何というか、宣伝材料にも使われかねませんので、我々は、少なくともサリン事件以降、やっぱり大きなテロ事件というものはあれ以来そんなものはありませんので、爆弾投げられたりということもほとんどなくここまで来た国でもありますので、そういった良さがえらく浸透していますので、きちんとした対応を一層やらねばならぬと思っております。

長峯誠自由民主党

○長峯誠君 テロ対策について大変な意気込みをお聞かせいただきまして、心強い思いがしたところでございます。  今大臣もおっしゃったように、その水際対策をしっかりやっていくということと、また手続の円滑、迅速ということも、これ非常にこのバランスをしっかり取っていかなくちゃいけないということがあると思います。  今外国からお越しになる観光客の方が非常に増えておりまして、成田空港第二ターミナルの入国審査のところが大混雑ということになっております。  二〇一二年に閣議決定をしました観光立国推進基本計画、この中で待ち時間のおおよその目標を立てておりまして、これが二十分以下にしようということなんですね。ところが、ちょっと古い数字ですが、二〇一二年では二十七分待たされる、二〇一三年になっても待ち時間は二十六分と一分しか短縮していないということで、これやっぱり外国の方、相当なストレスになっているんじゃないかなというふうに思っているところでございます。  さらに、去年の十月から免税品目が拡大されまして、これは一面、国内の経済からいったらいいことなんですけれども、当然アイテム数が増える、量も恐らく増えるでしょうから、税関の手続もまた大変になってくるということで、これをいかに短縮していくかというのが非常に重要な課題でございます。  CIQと申しますけれども、税関、入国管理、検疫、この三つの体制をいかに効率的にやっていくかということを進めていかなければいけないわけでございます。しかし、このCIQに関わる省庁は財務省、法務省、厚生労働省、農林水産省と各省にわたっているということがございまして、この待ち時間の長さが縦割り行政に基づくものだということになるとちょっとこれはまずいわけでございまして、しっかりと連携を図っていただかなければなりません。  そこで、入国に、出国に際してもですが、この混雑状況というのはこのCIQの中のどこに一番主な原因があるのかというのをお伺いしたいと存じます。

杵渕正巳法務大臣官房審議官

○政府参考人(杵渕正巳君) お答え申し上げます。  一般的に申し上げますと、外国人の入国におきまして、検疫や税関の審査等の待ち時間よりも入国審査の待ち時間の方が長いと思われるところでございます。  おっしゃられたように、一部の空港におきましては入国審査の待ち時間が三十分を超える場合も生じております。その要因といたしましては、第一に、入国審査においては、全ての外国人に対して一人一人上陸を認める条件に適合しているか否かという審査を行う必要があるということ。それから第二に、観光立国の推進によりまして我が国を訪れる外国人の数が極めて急増しているということがございます。そして第三に、空港によりましては、審査ブースの数が限られていたり、審査に従事する職員の数が限られていたりといったようなことが存在するということが原因と考えられております。

長峯誠自由民主党

○長峯誠君 実は、その問題については総務省が昨年七月に勧告を行っているんですね、行政監査の中で。  この中でも言っているんですが、外国人旅行者が我が国において最初に体験するものであり、我が国に対して抱く印象に大きく影響する、まあそのとおりだろうなというふうに思うわけです。いろんな問題点を指摘して効率化を図りなさいと言っているんですが、この総務省の監査の最後も、機動的な配置に一層努めることと書いてあって、なかなか定数を増やさないといけないというのはやっぱり総務省は定数管理をしていますので書かないんだろうなと、ここがみそかなと思うんですが、やはりしっかりと定数も含めて対応していく必要があろうかと思います。  実は、最近地方空港にもたくさん外国からの飛行機が参ります。二〇一五年夏季では、週に六百五十便の定期国際旅客便が、地方空港だけですよ、地方空港に就航している。さらに、二〇一四年度の実績でいいますと、地方空港にチャーター便です、これ臨時のチャーター便は年間三千百六十六便来ているということで、実は主要空港じゃなくて地方空港にもたくさん外国人の方が来られているんですね。  そうなりますと、当然、そのCIQが常駐していないところについては出張していって対応するという対応になっております。ただ、これも、全体的な手薄感の中で非常に厳しい状況になっておりまして、実は新千歳空港、北海道は人気ありますのでたくさん外国の方、来られますが、昨年一年間でこのCIQが詰まっちゃって出発が遅れた便が六百便あるというんですよ。  ですから、これはちょっと看過できない。日本は、飛行機もそうですし、電車もそうですし、世界一パンクチュアルであるというのがもう最大の売りですからね。これをやっぱり何とか解決していかなくちゃいけないというふうに思います。  そこで、地方空港の入国出国検査の迅速化、これをどのように図っていくのかをお伺いいたします。

杵渕正巳法務大臣官房審議官

○政府参考人(杵渕正巳君) 先生御指摘のとおり、地方空港におきましては、地方公共団体による観光客誘致のための各種施策の推進やチャーター便の増加等による外国人入国者数の増加がございます。このような中で、審査待ち時間が長時間化するという状態がございました。  そのため、平成二十六年七月に、審査待ち時間の長時間化が顕著な地方空港を対象に緊急的に入国審査官三十人の増配置を行い、平均して約十分の審査待ち時間短縮を達成いたしました。  さらに、平成二十七年度予算案では、地方空港における出入国審査要員を含む二百二人の入国審査官の増員などを盛り込んでおりますところから、更なる待ち時間の短縮が図られるのではないかというふうに考えております。  地方空港におきましては、審査場のスペースが限られているという制約はございますが、ブースを縦型にして増配置するとともに、所要の要員を確保することにより、引き続き審査待ち時間の短縮に努めてまいるところでございます。

長峯誠自由民主党

○長峯誠君 しっかり対策を取っていただきたいと思います。  それから、船で来られる方、外国人観光客の方も非常に増えております。特に、クルーズ船が最近は非常に伸びてきております。  実は、七月七日に私の宮崎県の日南市というところにボイジャー・オブ・ザ・シーズというクルーズ船が来るんですが、これ三千人来られるんですね。で、三千人の方が降りて貸切りバスを借りるとなると、百台ぐらい必要だと。実は、宮崎県全部で貸切りバスって百台ぐらいしかないんですよ。本当に、今うれしい悲鳴といいますか、本当大変な状況になっているんですが、今後、このクルーズ船というのはますます伸びていって、そして、今までの神戸とか大きなメーンの港だけではなくて、地方の港も非常に活用されていくんではないかなというふうに思っております。  ちなみに、このクルーズ船、どおんと来たときに、今まではさっと見てみんなさっと帰っていってしまうということだったんですが、昨年、免税品目を拡大していただきまして、焼酎とかそういう地場産品まで含めていただきましたので、これは今進めております地方創生にも大変大きく寄与するんではないかなということを大きく期待をしているところでございます。  そして、やはり三千人とか五千人規模の方が一遍に来てCIQがふん詰まるということになると、これはもう空港の比じゃないわけですね、影響の大きさが。ですから、しっかり対応していかなくちゃいけないというふうに思っております。  海外では、出発の港とか前に寄港した港に既に職員、審査係員が乗ってしまって、そして船の中で手続を行うという前乗り臨船というのをやっているケースがあるそうでございます。  こういったものも含めて我が国も対応していくべきだと思いますが、このクルーズ船の入国出国検査の迅速化はどのように図っていくのか、お伺いしたいと存じます。

杵渕正巳法務大臣官房審議官

○政府参考人(杵渕正巳君) クルーズ船の対応につきましては、先生から御指摘がございましたように、クルーズ船の大型化といったようなものもございまして、上陸審査手続に時間が掛かるという問題がございます。  この手続の迅速化のために、応援派遣体制の強化に努めてきておりまして、平成二十五年度には十七人、平成二十六年度には六人の応援要員の増員を措置してございます。また、本年一月から、法務大臣が指定するクルーズ船の外国人乗客を対象としまして、簡易な手続で上陸を認めるという船舶観光上陸許可という制度を開始したところであり、今後とも全国的な応援派遣を行うとともに、船舶観光上陸許可制度を活用しつつ、クルーズ船の乗客に対する迅速、円滑な審査に努めてまいる所存でございます。  また、先生から御指摘がございました船の中での審査の準備を開始するという件につきましては、公海上での指紋の入手といったようなものが、公権力の行使との関係が出てまいりますので、関係国とも協議しながら、何が可能か検討してまいる所存でございます。

長峯誠自由民主党

○長峯誠君 是非とも迅速化への取組を、相手国との協議もあるでしょうけれども、しっかりと進めていただきたいと存じます。  今回の関税法の改正の中で、牛肉、豚肉の緊急措置の所要の改正というのが出てきております。昨年の秋にもこの関税法を扱いまして、いわゆる日豪EPAの関税の中身というのがこの委員会で審査して議決をいただき、そして今年の一月十五日に日豪EPAが発効をいたしたところでございます。今一か月半程度ですから、その影響を見極めるには少し早いかなというふうな気もいたしますが、これ、生産者の皆様方大変注目されている中身でございますので、質問させていただきたいと思います。  牛肉は今まで三八・五%の関税が掛かっておりました。しかし、日豪EPAによりまして、オーストラリア産の牛肉の関税は、スーパーなどで売られている冷蔵品、こちらの方が三二・五%まで下がりました。そして、加工食品の原料などに使われております冷凍品、こちらの方は三〇・五%に下がったところでございます。  このオーストラリア産の牛肉というのは、日本でいうと乳牛と品質的に非常に競合をいたしますので、乳牛の価格に大きな影響を与えるんではないかということがまずは懸念されていました。しかしながら、乳牛の価格が下がれば、当然それに引っ張られてその一つ上にあるF1とかあるいは黒毛和牛、こういったものもだるま落とし的に値段が下がるということが非常に危惧されていたわけでございます。  ところが、ここ少し状況が変わってまいりまして、新興国で肉の需要が非常に高まってきている、経済発展に伴って肉を食べるようになったという大きな変化がございますし、また為替が円安に振れているということもありまして、オーストラリア産牛肉自体がこの一年間で十数%値上がりしているという状況があるようでございます。さらには、新興国の中で特に中国、これが内陸部の方まで牛肉を食べるようになったという非常に旺盛な需要がございまして、実は、米国産、豪州産についても日本の商社が中国に買い負けてしまうというような状況まで生まれてきているということをこの間テレビで特集でやっておられました。  そういったいろんな諸条件があるわけでございますが、その中で、日豪EPA発効後のオーストラリア産牛肉の輸入量は増加をしたのか、それから店頭価格にどの程度この関税の引下げが反映されたのか、さらには、それによって国産牛肉価格がどのような影響を受けているのか、お伺いをしたいと存じます。

原田英男農林水産省生産局畜産部長

○政府参考人(原田英男君) お答えいたします。  日豪EPAの発効、一月十五日でございました。先生の御指摘のとおりの関税率が設定されてございます。このような中、本年一月から二月までの牛肉輸入量にまずお答えしますと、全体で六万八千トン、うち豪州産が三万四千トンを占めてございます。平成二十四年から二十六年までの同じ時期の輸入量と比べますと、いずれも下回って推移しているところでございます。  また、豪州産牛肉の小売価格につきましては、円安や、あと米国西海岸で港湾労使問題がございまして、そういった影響で需給が引き締まりました。そうしたこともありまして、サーロインで百グラム当たり四百四円、過去三年の一月から二月までの時期に比べて二六%豪州産のサーロインは上昇してございます。一方、国産牛肉の乳用種去勢牛肉で見ますと、その小売価格は同じ時期に百グラム当たり六百四十円になっていまして、過去三年同期と比べて六%上昇してございます。  このように、価格や輸入量は、今先生も御指摘あったようないろんな諸条件で変わってきますので、関税以外の様々な要素に左右されますが、過去三年同期と比べて輸入量は減少して価格はやや上昇しているということでございますので、現時点ではEPAの特段の大きな影響はないかと思っておりますけれども、引き続きその動向については注視してまいりたいと思っております。  以上でございます。

長峯誠自由民主党

○長峯誠君 我々が心配していた状況とは逆の状況になっているようで、まずは一安心でございますが、今部長おっしゃられたとおり、今後も推移をしっかり見極めながら、必要な対応を遅滞なく進めていただきたいというふうにお願いしたいと存じます。  それから、先ほどの指定薬物の話に戻りますけれども、指定薬物を今回輸入してはならない貨物に入れたんですね。これ、入れる前、現行法ではどういうふうになっているかといいますと、指定薬物が判明しても没収や廃棄ができないという非常に不都合な状況になっていると。じゃ、没収や廃棄できなかったらどうするかというと、任意放棄を慫慂する、慫慂って難しい漢字ですけれども、要するに放棄してください、できれば放棄してくださいというお願いベースの話だというのを聞いて本当にびっくりしたんですけれども、それで対応は厚生労働省にお願いすると、税関ではそういうスタンスになっているということを聞いたところでございまして、これじゃ話にならないよなということで、今回の改正、是非意義あるものとして進める必要があると思っております。  今回の輸入してはならない貨物に入れると、犯則調査というのができるということなんですね。犯則調査というのは聞き慣れない言葉ですが、犯罪を捜査するということに似たような内容のようでございます。さらには、罰則も強化して、十年の懲役が最高刑になるということでございますから、これで実効性を上げていくんだろうなというふうに思っております。  ただ、中身を見まして私ちょっと不思議に思ったのが、この犯則調査でやることは裁判官の許可状が必要、令状主義ですね、許可状が必要ですが、臨検、捜索、差押えという強制捜査が行うことができるということでございます。ただ、通常の警察権の行使と違って身柄拘束がないんですね。ですから、もし危険ドラッグを輸入している不審人物を詰問しているときにばあっと逃げ出してしまったりしたときに、それを捕まえることは税関職員にはできないということになっているようでございます。  確かに、空港内には警察の方もいらっしゃって、連携すればということになるのかもしれませんけど、地方空港などに行くとその体制も非常に手薄でございます。やはり身柄拘束の権限を与えるとなると、相当な研修やトレーニングも必要なのかなという気はいたしますが、やっぱり水際で、そういう危険な状態の中でお仕事をされている税関職員でございますから、この身柄拘束の権限というのは必要なんじゃないかなというふうに思っておるわけでございますが、ちょっとその辺の御見解をお聞かせいただきたいと思います。

宮内豊財務省関税局長

○政府参考人(宮内豊君) 税関職員は、刑事訴訟法に定める司法警察職員ではございません。そのため、同法に規定する逮捕権が付与されていないところでございます。  他方、関税に係る犯則事犯につきましては、輸出入手続等に関連する特殊な犯罪であるということもございまして、その事実解明には税関職員の特別な経験と知識を必要とするということがございます。  こうしたことから、関税法においては、実質的に犯罪捜査に準ずる手続である犯則調査の権限が税関職員に付与されているというところでございます。具体的には、税関職員が任意で犯則嫌疑者又は参考人に対して出頭を求め質問をしたり、所持する物件などを検査するほか、必要に応じ、裁判官があらかじめ発する令状により臨検、捜索、差押えができると、そういった強制捜査を行っているわけでございます。  また、関税犯則事犯の多くにつきましては、同時に国内の規制法違反にも当たります。例えば、覚醒剤取締法違反にも当たります。そうしたことから、警察等の捜査機関との共同調査の形を取ることが多うございます。したがいまして、調査の過程で嫌疑者の身柄を拘束する必要が生じたときは、司法警察職員が適切に対応しているというところでございます。  なお、税関職員に逮捕権を付与することにつきましては、他の取締り機関を含めた全体で水際の取締りの在り方をどのように考えるのか、あるいはどのように職員の生命、身体を保護するかなど、総合的な検討が必要だと考えております。  いずれにいたしましても、関税犯則事犯に対しては、輸出入貨物の取締り官庁としての特別な経験と知識を有する税関と強力な捜査権を有する捜査機関が、それぞれの長所、利点を最大限に生かしつつ、効率的、効果的な連携協力を行いながら、厳正な取締りを実施してまいりたいと考えてございます。

長峯誠自由民主党

○長峯誠君 以上で私の質問を終わります。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 民主党・新緑風会の尾立でございます。  今日は、関税法改正を中心に質問したいと思いますが、まず、麻生大臣におかれましては、私どもの要望を受け入れていただいて、緊急対策でもこの危険ドラッグ対策として四十名を超える人員を確保していただきましたし、また、今回の予算においても五十五名ということで増員をしていただいていることに心から感謝を申し上げます。その上で、更なるまた問題点もありますので、御提起をして、決意を最後に聞かせていただければと思っております。  とりわけ、今、長峯議員からもございましたように、危険ドラッグ、これは社会問題になって、様々な手を打ってきたわけなんですけれども、やっぱり水際での対策ということもこれは非常に重要であるということ、とりわけこの危険ドラッグについては指定薬物に速やかに指定される制度ができて、最近でも、三月の二十五日でしょうか、十六物質がまた追加をされたということで、二十四年の四月は六十八物質であったのが現在では千四百六十とか七十とか、そのぐらいの、桁違いに増えてきているということが事実としてあります。  今回、この改正案で、お配りをしておりますでしょうか、一ページ目を見ていただきたいんですが、輸入してはならない貨物ということで、関税法第六十九条の十一に、まさに千四百六十なり七十なりするこの物質が指定をされたわけでございます。それは大変いいことではある一方、税関の職員の皆さんはこれを見抜いて阻止をしなきゃいけないという、また大変な重責も負うわけでございます。  先ほどもお話ございましたように、今回、これが新たに関税法第六十九条の十一に指定されることで、追加されることで、様々な権限、責務が生じております。ちょっと一覧にありますので申し上げますと、没収・廃棄等の行政処分ができる、また関税法違反嫌疑事件としての犯則調査、さらに下の方で、じゃ誰が行うのかというと、税関職員による犯則調査ということで、これまでは例えば厚生労働省や警察に通報することでやっておったこの水際での阻止を自らが行わなきゃいけなくなったということでございます。  そういう意味で、この改正は非常に重要であるとともに、大変な責務と業務が生じているということをまず申し上げたいと思いますし、四月の一日からですか、明日からこれが効力を生じるんでしょうか、ということですかね、多分明日から実施をこれを実際にしていかなきゃいけないということなんです。  そういう意味で、二つお聞きしたいんですが、まず分析の体制がしっかりできているのかということと犯則調査の体制がしっかりできているのかということの二つについてお聞きしたいと思っております。  まず、分析については、御案内のとおり、この輸入してはならない貨物の中に規制薬物というのと指定薬物というのがあって、規制薬物の方は覚醒剤等々有名なドラッグなんですが、これについては割と簡単なキットでその場で分析ができるような体制ができておるということでございますが、この指定薬物についてはそうはいかないと。千四百六十とか七十の物質に対応する簡易なキットなんてあるわけないんで、これは非常に業務が大変だということでございます。先ほどもおっしゃったように、その間、身柄を拘束するわけにもいきませんから、多分、恐らく実務的には一旦出してから後で結果を調べるということになろうかと思いますけれども。  そこでお聞きしたいのは、分析担当者というのは全国に何人いらっしゃるのかと、また業務内容及び薬物に関しての分析数を二十五年度及び二十六年度について答えていただきたいと思います。

宮下一郎自由民主党財務副大臣

○副大臣(宮下一郎君) 御質問ありがとうございます。  税関の分析部門でございますけれども、輸入貨物を分類して関税率を決定するための組成分析と、また今話題になりました不正薬物等に係る関税法上の輸入規制物品等に該当するか否かの判定、これを主な業務としております。定員と機器両面で整備をしているわけですけれども、定数の方は一月の緊急増員前で六十八人の定員を配置するとともに、分析機器としては物質の成分を特定するためのガスクロマトグラフ質量分析計等の各種分析機器を配備しております。  不正薬物の分析等につきましては、通関の現場においてその疑いがあるものが発見された場合に、まず試薬や不正薬物・爆発物探知装置、先ほど大臣からもお話がありましたTDS、こうした機器を用いた分析等が行われることが多いです。その上で、高度な分析機器を用いた厳密な検査等が必要な場合には、税関の分析部門において分析を行っております。  件数でありますが、不正薬物に該当するか否かの判定のために実施した分析件数は、平成二十五年で約三千六百件、平成二十六年で約六千五百件となっております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 今六十八人ということでございますけれども、この職員、分析担当者の方の本来業務というのはまさに今副大臣がおっしゃったように組成分析ということで、成分量によって関税が異なるもののいわゆるアイデンティファイというか指定をするということだと思うんですけれども、今回はそれに加えて薬物分析というまた別の業務が大量に発生するということかと思います。  今お話にありましたように、分析対象も二十五年度から二十六年で総数で一・八倍にこれ急増しております。また、規制薬物でどれだけ分析対象になっているかというのを見ますと、これは私の手元の資料ですけれども、二千百件から四千八百件と二・二八倍もこっちの分野の方の伸びが非常に伸びておるということでございます。そういう意味で、本当にこの体制が大丈夫なのかということがまず問題意識としてあります。  そういう意味で、今回五十五人の増員になるわけですけれども、分析に関しては何名増えるのかということをお聞きしたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃるように、この分析はもう極めて大事なんですが、今までこの種の話で、何というの、危険ドラッグ等々なかなかそういった話はなかったものですから、昭和四十九年以来増員はゼロです。  今回、一月の緊急増員前で六十八人とありましたけれども、この一月の緊急増員により、関税中央分析所に二名の増員を行っております。さらに、二十七年度の部門において、他部門の応援も得まして、担当する職員数を実質的に税関で一人増やすと、もう一名増やすということにいたしております。  これに加えて、各税関で実質的なマンパワーの強化といったって、人だけでそんな全部分かるわけでありませんので、先ほど宮下副大臣からありましたガスクロマトグラフという機械、分析器を、質量分析、機械というのを準備も進めているところですが、これの更に新しいのでオートマチックでそれができるというオートガスクロマトグラフの質量分析機器というのもこれ入れておりますので、今後ともこういった分析のできる機械はもちろんのこと、税関や関税中央分析所の状況などに応じて定員と分析器の両面で税関等の体制をしっかりと更に充実させていかねばならぬと思っております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 非常に日本の広範な港や空港等々を守っていただかなきゃいけないんですが、宮内関税局長に、ちょっと通告ないんですけれども、この中央分析所というのがメーンにあるということかと思いますが、例えば、どこがいいでしょうかね、札幌でこういう疑わしいものが手に入った場合、どういうプロセスで分析がされるんでしょうか。地方にそれぞれの拠点があるのか、また地方のメーンの空港にそういう分析機器が置かれようとしているのか、その辺についてちょっとお聞かせください。

宮内豊財務省関税局長

○政府参考人(宮内豊君) お答え申し上げます。  全国には九つ大きな税関があるというのは御承知かと思います。その九つの税関にもそれぞれ分析の職員というのが配置されております。関税中央分析所におきましては十七名ぐらいの分析の担当がおりますけれども、全国の税関全部合わせまして四十六名、分析の職員がいるところでございます。ほとんどが学士あるいは修士を取った職員がおります。  札幌でありますれば、一番近い、本関と言っておりますけれども、税関は函館にございます。その函館の税関には分析担当者がおるということでございます。  ただ、簡易な検査装置である例えばTDSというのは、ある意味分析も兼ねておるわけでございますが、こういったものは今全国に四十八台配置してございますから、主要な空港などには配置しているところでございます。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 分かりました。  札幌という、非常に、千歳になるんでしょうけれども、国際空港ですらそういう状況だということで、函館まで精密な検査をしようと思えば運ばなきゃいけないということなんでしょうけれども、これを一つ取っていただいてもお分かりのように、やっぱりこういう分析もその場でしっかりできるような体制を是非つくっていただきたいと思っております。  それで、もう一点の方は、犯則調査体制について伺いたいと思います。  今回の改正で、先ほどの私の表を御覧いただければ分かりますように、税関職員自身の手で犯則調査をしなければいけないということになってきております。  そこでお聞きしたいのが、この指定薬物に関して、二十五年度、二十六年度について扱った摘発件数及び摘発量及び告発件数というのが何件かというのをお聞きしたいと思っております。

宮下一郎自由民主党財務副大臣

○副大臣(宮下一郎君) 御質問の不正薬物の摘発件数でございますけれども、平成二十五年が三百八十二件、平成二十六年が三百九十件となっております。また、押収量は、平成二十五年が約一トン、平成二十六年は約六百三十キロと、引き続き深刻な状況となっております。  他方、不正薬物に係る関税法違反事件の処分件数でありますけれども、平成二十五年が二百十七件、うち告発が百九十八件、通告処分が十九件。平成二十六年ですと、全体で二百四十六件、うち告発が二百二十一件、通告処分が二十五件となっております。  以上です。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 これは、輸入してはならない貨物になる前の数字ということで、ある意味、非常に対象数が限られていた時代でこういう件数であったかと思いますが、それが一挙に千四百六十だとかにばっと増えるわけですから、この犯則調査というのはもう想像を絶するぐらい、もしそれが本当に見付けて処分の対象になるようなことになってくれば大変なことになるんじゃないかと思っております。  そこで、この千四百六十何がしになることを考えると、どのぐらいに業務量が増えるか、摘発数が増えるかということで、何か定量的な数字が考えられるでしょうか。

宮下一郎自由民主党財務副大臣

○副大臣(宮下一郎君) 御指摘のように、指定薬物が輸入してはならない薬物に追加されますと、税関が分析した結果、指定薬物に該当した場合には、その大部分が犯則調査の対象となるということでございます。  一方で、今回もそういうことで体制を充実強化するわけでありますけれども、この指定薬物の輸入に係る取締りが強化される、こういうことがきちっと広報されますと、逆に指定薬物の乱用者等が密輸を手控えると、こういうこともあるのかなということも期待もしておりますし、そういうこともあり得るということでありまして、今後の犯則調査件数の見込みについては現時点では確たることを申し上げることはできませんけれども、いずれにしても、指定薬物の違法輸入に対しては犯則調査を行って厳格に対処してまいりたいと考えているところでございます。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 いや、希望的な観測というのはちょっと甘過ぎると思いますね。覚醒剤などもどんどん年々増えているわけですから、そういう認識を持たれて分からないことの理由にしないでいただきたいと思います。定量的には分からないなら分からないで結構なんですけれども、そういうことを言うと、ちょっと違うんだろうなと思います。  いずれにしても、あしたからすぐに始まるということで、この五十五名の定員増のうち、犯則調査部門という専門部署があるのかどうかですけれども、あれば、どの程度この人員が振り向けられるのか、お答えをいただければと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) この犯則調査部門、いわゆる逮捕権はないけれども検査権がある、簡単に言えばそういう職業ですけれども、税関において、不正薬物の密輸などの事件処理の定員というのは四百五十三人となっております。これに対して、二十七年度の定員査定において二人の増員を確保していることに加えて、今言われるような状況もありますので、他部門から応援を得るということにして、担当する職員を実質的に十人増やすことにいたしておりますのが現状です。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 分析にしても犯則調査部門にしても、なかなか増員についてはお寒いなというのが感想でございます、率直な。とりわけ、これは一人そういう犯罪者的な疑義のある人が見付かると手が取られますので、その確保だとかいろんな手続に。応援もらったとしても非常に厳しい状況になるんだろうと思っておりますので、是非、今年はもう五十五人ということでございます、再来年に向けて、麻生大臣の、この分析さらには犯則調査も含めて税関の職員の強化について決意を聞かせていただければと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃるように、これは大事なところなんですけれども、一番難しいのは、尾立先生、昨日まで税関やっていたやつをいきなりこっちへ連れてきて分析官なんていったって、そんなふうに使えないんですよ、こんなの、全然。だから、ちゃんと一応その種のことの基礎的知識やら何やら持って、かつ、それなりのやる気のあるのを探してこなきゃいかぬところなので、これなかなか育て上げるまでに時間が掛かるということも確かなんですけれども。  いずれにしても、これはきちんとやらないと、先ほど長峯先生の質問でしたか、この国においてやっぱり安全というのは物すごく大きな売りの一つですから、そういった意味ではきちんとしておかないかぬというのはすごく大事なところだと思いますので、引き続きこの点については十分に意を払ってまいりたいと考えております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 是非よろしくお願いしたいと思います。  次は、もう一点、安全の確保という意味で航空の保安についてお聞きをしたいと思います。  まず、警察庁なんですが、二〇二〇年へ向けて、また二千万人の観光客増へ向けて今非常に外国人の方がたくさん来られているという状況でございますが、国としてテロ対策に十分に取り組む必要があると考えますけれども、現状及び今後どうなっているでしょうか。

高橋清孝警察庁警備局長

○政府参考人(高橋清孝君) お答えいたします。  テロ対策でありますけれども、やはりテロを未然に防止することが最も重要でありますので、警察としましては、海外も含めてテロ関連情報の収集、分析、それから税関、入管等の関係機関と連携した水際対策、それから重要施設等の警戒警備などを実施しているところでございます。  本年になりましてシリアにおける邦人殺害事件やチュニジアにおけるテロ事件が発生するなど、我が国にとりましても国際テロの脅威は現実のものとなっているところでありまして、警察としましては、関係機関等と連携し、今後ともこうした対策を強力に推進してまいりたいというふうに考えております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 テロとの関係でいいますと、この航空分野というのは非常にテロの対象になりやすいということで安全がこれまで強化されてきたということは皆様御存じかと思いますが、それでは、現行法では航空分野のテロ、ハイジャックの対策の責任は誰にあるのか、国交省にお聞きしたいと思います。

うえの賢一郎自由民主党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(うえの賢一郎君) 航空保安対策につきましては、従来から旅客や貨物を安全に輸送する責務を有する航空会社が一義的な責任を持って実施をしているところでございます。  しかしながら、国におきましても、この航空保安の重要性に鑑みまして、国際情勢を踏まえつつ、航空保安に関する基準を策定し、不断に見直しをしておりますし、航空会社にこれら基準に従って航空保安対策を適切に実施するよう厳しく指導監督をしているところでございます。なお、国管理空港におきましては、検査機器あるいは検査員の費用の二分の一を補助又は負担するなど、積極的な支援を行っているところでもございます。  今後とも、航空保安、国として重要課題でございますので、航空会社を始め関係者と連携を深めつつ、引き続き国として責任を持って取り組んでまいりたいと思います。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 一義的には民間の航空会社にあるということかと思います。それに必要な適宜支援を国としても行っているというようなことをおっしゃっておりますけれども。ちょっと二枚目を見ていただきたいんですけれども、これよくある、我々が乗客として乗るときのセキュリティーチェックと言われるやつで、余り愉快でない対策かと思いますけれども、これを受けて入っているわけです。  この検査機器だとか人員等というのが、今まさにおっしゃっておりましたが、民間の航空会社が基本的には全部費用を負担をしておるということでございます。ただ、国管理空港だけは機器の整備、機器の整備ですね、人件費はないということで、機器の整備は二分の一を助成しているというふうに、これ私の右の方に書いてあります。  ただ、二分の一助成というのは、これは利用者からもらっているお金であって、別に国税を突っ込んでいるというわけではないんですよね。そういう意味で、一〇〇%基本的には今利用者が負担をしているということなんですけれども、その点でちょっと議論をさせていただきたいと思っています。  まず、保安検査の実施責任主体、他国ではどうやら違っておるようでございまして、アメリカやドイツ、シンガポール、例えばこれは誰が責任を持っておりますか。

うえの賢一郎自由民主党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(うえの賢一郎君) 我が国を含めまして、多くの国では航空会社あるいは空港設置管理者が実施主体でございますが、今お尋ねがございました三か国につきましては、アメリカでは国の機関である運輸保安局、ドイツは連邦警察、そしてシンガポールでは空港警察が保安検査を実施をしております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 私は、もうそろそろ、民間に任せるんじゃなくて、国がしっかりこれ責任持たないと非常に厳しいんじゃないかという今認識を持っております。  つまり、民間が責任を持つということはどうしても当然コストが掛かる話ですので、運賃に付加させるとしても、民間企業の経営判断ということでセキュリティーも、一方、左右されるんではないかというふうな私は一般的には理解をしますし、当然、セキュリティーは乗客が一義的に一番危険を感じるわけですから、乗る人で負担をし合うということも大事でしょうけれども。万が一、今回、ドイツのLCCが山に突っ込みましたけれども、あれは別の話になりますけれども、ああいうことが町中におっこちるようなハイジャック等であったら、これ一般の住民にもうすごい被害が及ぶということになるので、本当に今までどおり民間に一〇〇%任せてこの保安をやり続けていいのかどうかと、私はちょっとそこを立ち止まって今考えなきゃいけないことかと思っております。  そういう意味で、この責任を国が持つ、警察が持つ等々の話がありますけれども、改めて警察庁にもその点についてお考えをお聞きしたいと思います。

高橋清孝警察庁警備局長

○政府参考人(高橋清孝君) 航空におけますテロ対策でありますけれども、警察としましては、保安検査場等に所要の警察官を配置するなどしまして空港における警戒警備を徹底しておりますほかに、平成十六年から、ハイジャックを防止するため、民間航空機に警察官を警乗させるスカイマーシャルを実施しているところでございます。  テロ対策全般につきましては、警察としましては、公共の安全と秩序の維持という責務を果たす観点から、先ほど申し上げましたような各種テロ対策を進めておりますが、民間事業者におきましても、例えば重要インフラ事業者が自主的に施設警備を行うなど、事業者の責任においてテロの未然防止に資する取組を行っているところでございます。  テロを未然に防止するためには、こうした官民による取組が極めて重要であるというふうに考えておりまして、警察としましては、引き続き関係機関や民間事業者と緊密に連携して、テロの未然防止対策に万全を期してまいりたいというふうに考えております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 それでは、国土交通大臣政務官、誰が最終的に責任を持つということについてお答えをください。

うえの賢一郎自由民主党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(うえの賢一郎君) 航空保安対策で責任の所在を明確にするということは非常に大事だというふうに思います。  私ども、そうしたことも十分踏まえ、これまで国土交通省では、航空保安に関する基準を策定し、不断に見直し、航空会社にこれら基準に従って航空保安対策を適切に実施するよう厳しく指導監督を行ってきたところでございます。したがいまして、民間企業の経営判断に委ねているということではなくて、国が事前に審査をしっかりやって、その後の実施状況も監査によって確認をしておりまして、不足があれば厳しく指導しているというのが現状でもございますので、基本的に、こうした考えの下、しっかりと対策を取り進めてまいりたいというふうに思います。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 先ほど、国管理空港は二分の一という話をしましたけれども、成田、関空、中部、これは株式会社ということで、実はこれは負担がないんですよね。そういうことについては、日本のまさに玄関口であるこの三民間空港についてはどのようにお考えですか。

うえの賢一郎自由民主党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(うえの賢一郎君) 御指摘の三空港につきましても、国と同様の仕組みで支援をしているところでございます。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 それは利用料から払っているということで、国が支援をしているというわけじゃないということでございます。改めて申し上げたいと思います。  それともう一点、今日、ちょっと新聞記事を持ってまいりました。これも新たな、空港従業員の犯歴確認をせよということで、これもまた民間任せのいい例なんですよね。  これはどういうことかというと、世界のICAOという、国際民間航空機関というところから、空港内の制限区域に入るいろんな、お店の従業員さんとかいろんな方が本当に身元が大丈夫か、それをちゃんと日本も調べなさいよということをずっと言われてきておったらしいんですけれども、今回それを、犯歴調査を航空各社や免税店に国交省が要請という形で求める、要請という形で行うことが決まったというこれニュースでございます。  今回、これもまた責任の所在という意味で、要請なので必ずしも強制力がないというお話でございます。本当にこういう要請ということでちゃんと、従業員のこういった、世界的にスタンダードとなっているようなことができるのかと、改めてこの責任の所在という意味で国交省にお聞きしたいと思います。

うえの賢一郎自由民主党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(うえの賢一郎君) 御指摘の犯歴の確認につきましては、現在、プライバシーの侵害等も考慮した上で、国際民間航空機関との間で十分に調整を行いまして、国際標準の要件を満足するように、自己申告による犯歴の確認を行っているところでございます。これに加えまして、我が国では、諸外国では実施をしておりません空港従業員が制限区域内に入る際の厳しい保安検査を実施をしております。  これらによって必要な保安対策が講じられているものと考えています。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 今お伺いしたところ、プライバシーの問題があるということも含めて、自発的なお願いということではあるけど大丈夫だとおっしゃっているんですけれども、やっぱりここは、先ほどのセキュリティーの機器、人件費も含めて国がしっかり私は責任を持たなきゃいけないと、そのように思っています。何かが起こった後からでは遅くないか。まず、費用の問題もありますが、責任をしっかり国が持つということをやらないと、この新聞記事によりますと、強制力がないため、回答を拒否しても罰則がないというふうなことになっていますので、本当にそれで実効性あるものができるのかということを、問題点を提起をしたいと思います。  そこで、改めてこの議論を聞いていただいて、麻生副総理、政府全体の副総理としてちょっと一言、本当に我々もオリンピックを一生懸命成功させようと、また誘致しようということで頑張ってきたんですけれども、おっしゃっているように、安全ということが私どもの国の売りですから、やはり、もう今いろんな人が来ますし、いろんな人がいます。そういう意味で、ちょっと時代が変わっているし、発想も変えてやっていかないと、今までの性善説的なやり方では済まないんじゃないかなと思っておりますが、その点も含めて、副総理、御見解をお願いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 思い出してみると、飛行機が飛び始めた頃、まあ今年戦後七十年とか、安保ができて、独立して何年とか、よく皆話が出ますけど、あの頃、日本で民間の飛行機に乗って人が通勤するとか出張に行くなんという全く前提がありませんから、日本中全て、日本で自衛隊ができたときにはほとんどの飛行場は航空自衛隊が管制空域、その他は全て米軍の管制ということになっていたのに、民間がそこにいかに入っていくかと、それは民間の航空会社は物すごい苦労をしたわけですよ。しかし、要る人なんかほとんどいませんから、今のような、空港が新宿駅みたいに混んでいるなんというのは考えられませんからね。  そういった時代ともう全く違っちゃっているのに当たって、法律がそういう具合に整備されているかと言われりゃ、極めて問題ですな。私はそう思っておりましたので、よくこの話は前にしたことがありますので、人数というのはやっぱり大切なものなのであって、今、警備局長って警察だろう、ここなんか一番詳しいところでしょうけど。二〇〇〇年に入りましたときに、あのときは警察庁長官は誰だ、田中か、あのときに定員一万人増員するという話だったんですよ。おたくら、みんな減らせ減らせの真っ最中でしたからね、民主党はね、そういう時代だったんですよ。  それで、その後三年して、もう一万人増員しないとどうにもならぬというので、結果的に各省全部減らしているのに、警察だけ二万人増員した。そのときに、私ら、増やす方の政調会長をやって、いざ三年目になってもう一回増やすというときに今度は、行管やっていましたのであれですね、総務大臣やっていたんだと思いますけど、増やした。実際、何が起きたかといえば、それはもう、昔行かれたかどうかは知らないけど、新宿ですよ、新宿行ったらとにかく、昔はまじやばいところだったろう、前川さん、行っていただろうから知っているだろうけどね。しかし、今は何となく軽くやばい程度にまで変わったんですよ。はっきりしているだろうが、知っているやつはみんな、自分だけ何も真面目な学生だったみたいな顔なんかしないで、真面目な話だよ、これ。  そういったようなことになるのは、ひとえに警察官ですよ。警察官と、何ですか、あの機械のおかげで、とにかく街角に何となくくっついていれば、何となくみんなということになっていって、あれはもう本当に型落ちの機械を全部東芝やら何やらが譲ってくれて、結果的にこれは型落ちだって関係ないんだから、映ればいいんだから、とにかく譲ってくれといって、あれはあっという間にやって、今、犯罪でやられるのの多くのものが街頭のこのカメラで捕捉されているというのがすごく増えてきたのは、やっぱり日本の犯罪が減り、いろんな意味で物すごく貢献したので、やっぱり人数というのは、僕はやっぱり、制服を着たのがそこにいるだけで、何となく値打ちがあるわけですよ。一応白バイが後ろから来れば、ちゃんと四十キロで走っていても、ちょっと二、三キロ落としてみたり、何となくする、それだけで存在感があるわけですよ。  犯罪を防止するという意味は物すごく大きいと、僕はそう思いますので、こういったのがそこにうろちょろ、税関の中にそういうのがいるだけで値打ちがあるんだと僕は確信しているので、是非、分析官みたいな本当に経験の要るのと、経験則で人を見抜くとかいうのももちろん大事ですけれども、その他いろいろな意味で、僕はこういったものを未然に防ぐという意味では大事なところだと思いますので、これは今いわゆる定員削減とかいうものの中にあっても、こういったようなものはちょっと別に考えてしかるべきものの範疇ではないかなと、私自身はそう思っております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 終わります。

西田実仁公明党

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。  まず、この税関におけます薬物対策、対象は規制薬物、指定薬物に該当する可能性のある全ての物質ということになるわけでありますけれども、そのうち、何が危険ドラッグで、あるいは規制薬物、指定薬物なのかということを見分けるには、まさに時間との戦いという面もあろうかと思います。全国九つの税関、百九十九の官署におきまして、この時間との戦いである水際対策は、備えるべき分析機器、また、それを見分ける人材共に今十分なのかどうか、ただいまも議論がございました。そういう視点でまずお聞きしたいと思います。  最初に、危険ドラッグの疑いのある物質につきまして、税関、厚生労働省、それぞれがどのような役割を果たしていくのか、今回の関税法の改正によって両者の役割分担にどのような変化が生じるのか、財務省にお聞きしたいと思います。

宮内豊財務省関税局長

○政府参考人(宮内豊君) 昨年の議員立法によりまして、医薬品医療機器等法の改正がございました。それによりまして、厚生労働省は、指定薬物と同等以上の毒性を有すると疑われる物品に対しても検査命令及び輸入等の停止命令を発出することができるということとなりまして、検査の結果によっては、事後的に指定薬物に指定をし、輸入を禁止することができるようになったわけでございます。  しかしながら、今のところ税関では、まず、薬物の廃棄について申し上げますと、指定薬物と判明した場合でありましても没収、廃棄をすることができず、厚生労働省に対応を要請するというにとどまっております。また、指定薬物の輸入の事実のみでは、税関自らが犯則調査を行うことはできないままでありました。このため、麻薬取締部や警察に税関から連絡を行い、捜査をしていただいていたわけでございます。  今回の関税法の改正によりまして、指定薬物が関税法上の輸入してはならない貨物となることで、まず第一に、税関による指定薬物の没収、廃棄、あるいは迅速な犯則調査が可能になるということがございます。また第二に、指定薬物の輸入に対する罰則が強化されるということにより、その抑止力が高まるということがございます。こういったことから、医薬品医療機器等法の改正により措置した事項と一体となって、水際取締りの効果を更に高めるものと考えております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 できる限り速やかに危険ドラッグかどうかということを見分けていくために、百九十九の官署に分析機器やあるいは人材が十分に足りているのかどうか、先ほども少し議論がございましたが、今後の取組も含めまして、大臣の御決意をお聞きしたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今の百九十九官署というのは、これはいわゆる出張所や支署やら全部含めて百九十九なんですけれども、この税関においては、その各官署の業務量に応じて必要な人材やら何やら配置したり、情報を集めたり分析したり、また、いわゆる機械を使ってエックス線だ、爆発物探知機だというようなものを使って、いろいろ疑わしい貨物に対して検査を実施しているんですが、この新たに危険ドラッグを含む指定薬物に該当するか否かの判定というのは、新たにこれ仕事が出てくるということになるんですが、各税関の本関の分析部門及び主要空港官署においての、先ほど言いましたガスクロマトグラフのあの質量分析器などを使用した分析を行っているんですが、本関というのは九税関のこと、それぞれの本部のことを言うんですが、こういったガスクロマトグラフの質量分析器等々、複数の成分を有する、何といいますか、ものをガス化して、それぞれの成分を分析するというようなものの機械というのは、そうなかなかたくさん配置できるわけではないんですが、したがって、そういう機器がない官署においても各本関と、税関の本関と密接な連絡を取って迅速な分析を行っているところなんですが、今後ともこの種の話は増えてくるということを覚悟しておかぬといかぬと。先ほど尾立先生からの質問にもあったとおりなので、この税関の現場の状況に応じて、事前の情報というのはもちろんですけれども、定員それから機械等々、両面で体制をしっかり備えていかないと、急激にオリンピックまでの五年間にわあっとということになってくる可能性というのは十分にありますし、事実、外国人というのは、ついこの間まで八百万だったものがもう千三百万というのでここまで来ておりますので。  そういった意味では、台数をあちらこちら増やして、今三十三台までガスクロマトグラフ出てきておりますけれども、今年これを三十五台にするのかな、いろんな意味で努力をしておるところですけれども、こういうものの増え方というのは本当に真剣に取り組まないといかぬものなんだと、私自身はそう思っております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 是非、こうした速やかに見分ける能力を高めていくための体制づくりについてお願いしたいと思います。  現行法におきましては、指定薬物につきまして、税関は輸入者に医薬品医療機器等法上輸入が認められている旨の証明がされない限り輸入の許可をしないとなっておりましたのが、改正後は税関は違法な指定薬物であるとの事実をもって輸入の許可をしないとなるわけであります。  そこで、財務省にお聞きしますが、従来、指定薬物に関しまして輸入の許可を行っていた医薬品医療機器等法上輸入が認められる旨の証明がされた場合にどのような対応になっていくのか、お聞きしたいと思います。

宮内豊財務省関税局長

○政府参考人(宮内豊君) 指定薬物につきましては、従来から、税関への輸入申告に際して、輸入者から厚生労働省が医療等の用途に供するものであることを確認したということを証する輸入指定薬物用途誓約書というものの提示を求めておりまして、当該誓約書が提示された場合は輸入を許可することとしておりました。  実は、関税法改正後におきましてもこの取扱いに変更はございませんで、当該誓約書が提示された場合は輸入を許可することとなります。

西田実仁公明党

○西田実仁君 この危険ドラッグに関しましては、原料物質の輸出国側における規制強化も大事であろうというふうに思います。当然、水際対策として入ってくる際の厳しく取締りもしなければいけませんけれども、その物質を輸出する側に対しましてもきちんと規制を強化して、そういうものを輸出しない体制づくりが大事ではないかと思いますが。  厚労省にお聞きしたいと思います。こうした危険ドラッグ原料物質の輸出国側において規制の強化が図られるように日本としてどのような協力あるいはそうした促しをされておられるのか、お聞きしたいと思います。

成田昌稔厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(成田昌稔君) 過去の取締り事例から、我が国で摘発されました危険ドラッグの原料物質は中国が輸出国となっているものが複数ございます。  厚生労働省といたしまして、こうした実態を踏まえまして、昨年九月にフランスで開催されました国際麻薬統制委員会の危険ドラッグの対策に関する会合や、昨年十月にタイで開催されましたアジア・太平洋薬物取締機関長会議等の国際会議におきまして我が国の危険ドラッグへの取組を説明させていただくとともに、輸出国に対し危険ドラッグ原料物質の製造、輸出等について国内規制及び取締りを求めてきたところでございます。  今後とも、国際会議等の機会を捉えまして、輸出国に対して取締りの強化を求めていくこととしております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 それに関連しまして、危険ドラッグに関して、関税として関税技術協力というのをずっとODAの一環として行ってこられたと思いますけれども、今回こうした危険ドラッグ対策をより拡充をしていくというところで、今後この関税技術協力、予算も含めてどのように取り組んでいかれるのか、財務省にお聞きしたいと思います。

宮内豊財務省関税局長

○政府参考人(宮内豊君) 関税技術協力は、対象国における税関行政の近代化を通じて貿易円滑化を図るとともに、安全、安心な社会を実現すること等を目的としております。  御指摘のとおり、危険ドラッグを含む不正薬物対策に向けた技術協力ということも含めて効果的な実施をしてまいりたいというふうに考えております。    〔委員長退席、理事若林健太君着席〕

西田実仁公明党

○西田実仁君 最後にEPAについてお聞きしたいと思います。  EPA税率の適用を受けられる企業をより利用を増やしていこうと、こういうことで、様々な努力を財務省としてもされていることは承知しております。EPAの締結が増えていく中で、その利用企業も増えつつあります。  例えば、特定原産地証明書の発給状況、これを見ますと、私の手元には二〇一三年度の数値ですが、十八万三千件で、前年比で二〇%近く増えております。タイとかインドネシア、インドといったところに対する輸出においてEPA税率等が適用されていると。また、登録業者も首都圏、中部、関西圏で全体の八割以上を占めておりまして、中小企業におきましても七割近くこれを利用しているということで、年々その比率は上昇しているというふうにも承知しております。  とはいいながら、中小企業を中心にこうしたEPA、FTAの利用をちゅうちょする向きも少なくないと。どう利用していいのか分からないとか、そういう人材が中小企業にいないとか、あるいは技術を取られてしまうんではないかと、そういったおそれがあるということでの利用率がなかなか上がっていかないということも承知しておりますが、財務省にお聞きしたいのは、中小企業のこのEPA利用を更に促していくためにどのような工夫をされていかれるのか、お聞きしたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる経済連携協定、エコノミック・パートナーシップ・アグリーメントというのを略してEPAとよく言われるようになっておりますけれども、これは全国津々浦々でこれやらせていただいておるんですけれども、少なくとも現在、豪州を含めまして十四か国がEPAを既に締結しておりまして、交渉中、署名済みのものを足しますと十か国、これが全て発効すると日本の貿易総額の約八五%をカバーということになりますから、もう物すごく大きな意味を持つと思っております。  したがいまして、中小企業を含めまして、輸出業、また製造業、また通関業者等々、金融、いろんな幅広い業種から多数の参加をいただいていて、少なくとも参加者からは結構な評価をいただいておると思っております。  また、商工会議所、ジェトロ等々のセミナーの共催というのもやらせていただいているんですが、税関として、例えば原産地規制などの税関の手続とか、商工会議所からは原産地証明書の発給手続、またジェトロからは実際の企業のEPAの活用事例などの内容等々を説明をいたしているところです。    〔理事若林健太君退席、委員長着席〕  また、ホームページ等々においても、ジェトロのホームページ等々を利用していただいて、税関のホームページとジェトロのホームページとリンクできるようにしたりしておりますので、閲覧が随分可能になってきておりますし、今後とも経産省、商工会議所、ジェトロ等々、省庁横断的な連携を図りながら、いわゆる中小企業にこの経済連携協定をより積極的に、これはこんなに意味があります、利用しやすいものですということを分かっていただけるような後方支援活動というのをこれは引き続きずっとやっていかないといかぬものなんだと、私らはそう思って努力してまいりたいと思っております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 終わります。

藤巻健史維新の党

○藤巻健史君 維新の党、藤巻です。  午前中にちょっと質問積み残してしまったので、最初にそれをちょっとお聞きしたいんですが、午前中の最後に、日本での日本人の勤労者の平均年収をお聞きし、四百十四万ということをお聞きし、それ以下の給与所得の人たちが源泉所得税の何%を負担しているかをお聞きしました。ちょっとそれと対比してみたいので、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスのやはり同じ平均年収、そしてその人たちが所得税の何割ぐらいを払っているかということをお聞かせください。

佐藤慎一財務省主税局長

○政府参考人(佐藤慎一君) お答え申し上げます。  先生の御指摘の数字でございますが、各国によりまして統計の取り方、まちまちでございますので単純比較は難しいかということと、それから平均年収ということでなかなか取り切れませんので、今説明申し上げるのは、所得の下位五〇%以下の者というところに着目をいたしまして、その方が負担をする所得税の割合と、こういう形で御報告をさせていただきますが、アメリカでは、直近データ、二〇一一年におきまして所得税全体の二・九%、イギリスでは二〇一四年度のデータで所得税の全体の九・八%ということでございます。ドイツ、フランス等については、同様の統計がございませんので、申し上げることは困難でございます。

藤巻健史維新の党

○藤巻健史君 ということは、日本と余り変わらないということですか。

佐藤慎一財務省主税局長

○政府参考人(佐藤慎一君) 冒頭申し上げましたけれども、平均年収という概念と所得の下位五〇%というのをどういう関係で見るかということですので、単純な比較は難しいのかなということでございますけれども、まあ一つの一次接近として物事を考えるということかと思います。

藤巻健史維新の党

○藤巻健史君 分かりました。私の今までの認識とちょっと違ったので、後でまた分析したいと思うんですけれども。  実は私、三十年ほど前、イギリスに日本の銀行から赴任していまして、最初の三か月間だけ事務方の責任者をやったんですけれども、そのときの私の部下というのは中学卒の十六歳から十八歳の女の子八人だったんですが、そのときの彼女たちの所得税って三〇から四〇%だったんですよね。日本だったら、君たちの年収だったら税金払っていないし、それから、若しくはひょっとするともらっているぞと、それでも不満はないのと聞いたらば、国民の義務ですからという回答が返ってきて、私はカルチャーショックというかを非常に感じて、特にまた、そのときはフォークランド戦争をやっていたので、軍役と税金をきちんと払っているということで、あの国と日本と権利と義務の違いをちょっと感じたものですから、そういう趣旨でちょっと聞いてみたんですが、ちょっと想定していた回答と違いましたので、これはその後はするのはやめます。  ただ、私もちょっと、先ほど大塚委員がおっしゃいましたけれども、課税最低限はやっぱり少し日本は高過ぎるのかなと思っております。特に、二月十二日の日経新聞「経済教室」で、阿部国立社会保障・人口問題研究所の部長が、一六%の貧困層への給付を拡大するには、もう自分以外の誰かが負担してくれると思うのは無理であると、ごく一部の人の負担分だけで貧困層への投資を充実させ、将来の世代への社会保障を維持することは不可能である、貧困の連鎖を止め、中間層の人々を含めた負担増が欠かせないからというふうに書いてありまして、まさにそういう観点からすると、これは政府としてはお願いするのは非常につらいことかもしれませんけれども、満遍なく税金を応分に負担していただくということが必要かなというふうに感じているわけです。  そういう意味でも、課税最低限の引下げというのは一つのアイデアかなと思っております。これは、別に低所得者層の方だけが払うわけじゃなく、当然のことながら高所得者の人たちも同じように払うわけですので、これは一つの、もし格差是正を更に解消していきたいならば選択肢かなというふうに思っております。  関税の方に入りますけれども、まず関税とは何のためにあるのかということをお聞きしたいと思います。税収確保のためなのか、それとも国内生産者保護のためなのか、どういうお考えなのかということをまずはお聞きいたします。これ、大臣にお願いできますか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 一般に関税というのは、これは国内の産業を保護するという機能と、それから、国に対して関税収入といういわゆる財政収入をもたらすという機能の二つの異なる機能というものがあるんだと、私どもはそう理解をしております。  現在、先進国の関税というのは、一般に国内産業保護という性格の方が強いように私の方からは考えられますが、個別品目に関わる関税率の水準などの関税政策のいわゆる企画とか立案とかいうのに当たりましては、国内産業の保護という観点に加えて、消費者に与える影響とか対外関係への影響などというものを考えるということで、総合的に勘案するということが必要なことになってきているのではないか、今はそういう時代になっていると存じます。

藤巻健史維新の党

○藤巻健史君 消費者への影響も考慮に入れるということは非常に重要、確かに私も重要なことだと思います。  国内生産者保護という観点に関して申し上げますと、先ほど長峯委員も、オーストラリア産牛肉が円安のせいで高くなっているということを質問され、おっしゃっておりましたけれども、もし国内生産者保護を考えるのならば、関税というのは為替に連動してしかるべきかなと思うわけですよね。釈迦に説法ですけれども、一ドル百円のときに一ドルのものを輸入したら百円なわけで、それに五〇%の税率を掛けると百五十円になるわけですけれども、一ドル百円が百五十円になれば別に関税ゼロでも百五十円ということで、競争力は、国内生産者に対する影響というのは全く同じですので、関税をこれだけ為替が動いているときに一律にいつもぽんと決めるだけではなくて、多少なりとも為替の考え方を導入すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、これは、関税品目というのは国内価格にピンポイントで影響を与えるということになりますので、国内産業保護においては極めて有用な機能を有していると思っております。  今おっしゃるように、為替に連動して関税率を変えるということになりますと、これは輸入物価を変えるということと同じことになります。したがいまして、物価もファンダメンタルズの一部ということでしょうから、そうすると、為替に反映されているはずであるにもかかわらずそれを相殺してしまうというような仕組みを導入するということになると、これは為替の決定メカニズムを実質的に否定するということと同じことになりかねないと。したがいまして、これは、G7とかG20とかOECDとか、そういうところでは為替レートは市場において決定されるべきということなどが合意されていることを考えますと、これは慎重な対応が必要なんだろうと思っております。  また、何でしょうね、WTO等々におきましても、仮に為替変動によって輸入価格が下がったとしても、WTOの税率を超えて関税率を引き上げるということは、これは原則としては認められないんだと思っておりますので、この観点からも、御指摘のような為替に連動した関税率を一般的に導入するということはちょっと簡単な話ではないだろうと思っております。

藤巻健史維新の党

○藤巻健史君 ちょっと頭が悪くて余り全部付いていけなかったので、また議事録を見ながら考えてみたいと思っておりますけれども。  次の質問で、ラウンドごとにいつも補助金を財務省は払うことになっているわけなんですから、通貨交渉においても、通貨交渉等で国際会議に慣れている財務省がもっと前面に立って各ラウンドに出ていくべきではないかと、若しくは、アメリカ通商代表部みたいな組織をつくるべきじゃないかなというふうに思うんですよね。  というのは、例えば、ウルグアイ・ラウンドで当初から関税化を受け入れていれば、今ミニマムアクセス米、七・二%と五%の差を受け入れているわけですけど、あれはやっぱり政策ミスで、政治的圧力で関税化を受け入れないということで起こったことだと私は思っていますので、そういうことも、各省庁のいろんな思惑を離れて一つの組織ができればよろしいのかなと思うんですが、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 何ですか、こういった交渉を財務省がやれという話ですか。

藤巻健史維新の党

○藤巻健史君 もっと前面に出ろということ。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 前面に出ろって、定義が難しいので、ただでさえ出過ぎていると文句を言われているのが、これ以上出ろと言われても甚だちょっと考えちゃうんですけれども。  経済連携協定とか世界貿易機構、WTOとかEPAとかそういったところですけれども、こういうのは外交交渉の性格というものが一番大きいので、これは各省の専門的な課長を集めて政府として一体となってやっていくことが必要で、今は外務省から鶴岡というのが交渉官としてTPPをやっているのだと思いますが、外務省や外交関係全体を見据えた上で今各省が集まって連絡を取り合って対処しているということなんだと思いますけれども、内閣官房の中にTPP政府対策本部というのを置いて連携して交渉に当たっておりますし、現在鶴岡の下に財務省から一人ついておりますし、そういった意味では、我々としては、所管しておりますのは酒とかたばことか塩とか、あとは関税制度がありますので、そうですね、関税割当てとか原産地表示とかいろいろありますけれども、そういったものにつきましては中心的な役割を財務省が担っておりますけれども、いずれにいたしましても、USTRの話が出ましたけれども、現実問題としては、内閣官房の中でTPP政府対策本部というのをつくって、そこに鶴岡というのの下にごそっと各省その種のに慣れたのが全員で当たっておるという形で今後とも取り組んでいくのが最もいいので、プロジェクトごとに向き不向きあろうと思いますので、そういった形でするのがよろしかろうと思っております。

藤巻健史維新の党

○藤巻健史君 終わります。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 大門です。  関税法案は賛成でございますし、質問しようと思ったことはもう全ておやりになりましたので、税の大きな話を一つ二つさせていただきたいと思います。  先日、この委員会で平野達男先生と麻生大臣の間で税制の在り方について大変太い筋の議論がされたと思いますので、ちょっと関連して幾つかお聞きしたいんですが、資料を配付いたしましたけれども、これは財務省に作成していただいた最新の税収と歳出の推移であります。いわゆるワニの口と呼ばれるデータでありまして、歳出は一貫して伸びているのに税収はずっと落ち込んできたと、まるでワニの口のように開いていると、このまま開けばもうワニの顎が外れるというようなことまで言われてきたグラフであります。  ただ、このグラフをどう見るかなんですけれども、政府、財務省、あるいは政府の審議委員の学者の方などがよくこのグラフを使って言われるのは、歳出の伸びは社会保障費の増大が最大の原因だと。税収の落ち込みの方は不況が原因だと、景気が悪かったからだと、デフレだったからだと。しかし、消費税が安定収入としてその中でも税収を支えてくれたと、だからこれからは社会保障の安定化のために消費税の増税が必要だと。よくこういう話に意図的に使われてきたのがこのワニの口のグラフでございます。  私は、立場は違っても統計は客観的にお互い見るべきだと、その上で議論すべきだと思っておりまして、最初の伸びは、もちろん社会保障費の伸びもありますけれども、長いスパンでいいますとそれだけではありませんで、九〇年代はもちろん公共事業費が増えましたし利払い費も増えてきましたと、ですから複合的要因でこの歳出は増えてきたと、こう見るのが、当たり前なんですけれども重要だと思いますし、税収の減収、減った方は、これは不況だけが原因なのかと、これはよく見ておく必要があると思うんですね。  税収構造の変化という議論が先日ありましたけれども、まさにそのとおりでございまして、法人所得税中心だったものを消費税にシフトしてきたと。実際このワニの口が広がり始めた最初、平成元年、これは一九八九年、消費税が導入された年であります。何が起きたかといいますと、消費税が増税されたということですね。まあ、いいことにと言ったらなんですけれども、代わりに減税できるんじゃないかということで法人所得税減税が行われてきて、税収が増えなくなってきたと。不況だけではなくて、その要因もあるというふうに見る必要はあると思うんですね。かつて七五%だった所得税の最高税率が、一五年以降ですかね、四五%、法人税も四三・三%だったのが二五・五になったわけですね。だから、当たり前のことを言っているわけですけれども、税収が減った原因は不況だけではなくて税収構造の変化があったと、こういうのが正しいこのワニの口の見方ではないかと思うんですが、まず麻生大臣の御認識を伺います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) そのとおりです。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 是非、そういうことならば、財務省も、政府の審議委員の方も、余計な、意図的にこのグラフを使わないように大臣からも言ってもらいたいなと思います。  もうちょっと具体的に言いますと、不況のせいだけではないというので調べてみましたら、利益と税収の関係というのがあります。例えばこの平成元年、このときの企業の税引き前利益というのは合計、調べたら約三十九兆円ありました。そのときの法人税収は十九兆円あったんですね。リーマン・ショックの後はちょっと極端ですので、リーマン・ショック前の二〇〇六年を調べてみますと、企業の税引き前利益は四十九兆円あったんです。つまり、平成元年よりも二五%利益は増えていたんですけれど、税収の方は十五兆円に下がっております。つまり、利益は増えているのに税収は下がっていると。つまり、本当に不況も、ないとは言えませんけど、本当に不況も原因だと言えるのかどうかということもあるわけですね。だから、やっぱり税収構造の変化、不況というよりも減税効果の方が税収を下げたのではないかというふうにも見られるというふうにも思います。  つまり、申し上げたいことは、こういう、不況というよりも、法人所得税中心の税収構造が消費税にシフトしてきたと、この税収構造の変化がワニの口を広げてきた大きな原因だと、いろいろありますけど大きな原因だと。  そうしますと、この間若干時間差はあっても、消費税を増税して法人税を減税していくというようなことは、このずっとやってきたことを、同じことをまた繰り返そうとしているのではないかと。したがって、このワニの口は狭まらない、縮小しないのではないかと思うわけでありますので、このワニの口、狭めないと大変なことになるわけですけれども、そのためには、もちろん景気も良くしなきゃいけませんが、やはり税収構造についても考えていかないといけないのではないかと。  もちろん、法人税、所得税、再分配大事ですから累進的なことを配慮しながらですけれども、その法人税収、所得税収の役割をもう一度見直していくということはなしにこのワニの口は縮小しないのではないかというふうに思うわけですけれども、大臣、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今おっしゃられた話、これちょっといろいろ、時間もあるんだと思いますが、考えないかぬところは、何といってもまず、ワニのこの税収の方からいったら、これは間違いなく税収構造が変わってきた最大の理由は、それは何といっても人口構成が変わって、経済成長という高度経済成長が終わって、いわゆる少子高齢化になってきて、いろんな形でということから、当時はよく直間比率という言葉を、最近余り聞かなくなりましたけど、当時は二対八ぐらいあったものが今六五対三五ぐらいになっていると思いますが、随分と経済というか税の構造自体が変えていかないと、働いている人より働いていない人の数の絶対量が増えてくるという状態では、とてもではないけど、税を納めている人が非常に税負担が重くなるという点が一点。  もう一点は、このワニの上の口の方でいくと、これはやっぱり、今言われた税金を払う人よりもらう人の方が増えてくる、いわゆる少子高齢化ということになると、高齢化の方がどんどんどんどん伸びてきて、しかも平均寿命も長くなってきているということになりますと、そういった意味ではそちらの方に、出る方が非常に増えてくる。年率よく、一兆円とかよく言われておりましたように、今年も概算で八千何百億出てきていましたから、そういった意味では非常に大きな要素になってきておりますので、その分を抑える。  いろんな意味で、きちんと歳出の方もというので、両方努力しないとワニの口は閉まらないんだと思いますので、景気が良くなってきて、いわゆるGDPという分母自体が大きくなりますので、その分だけ税収が上がってくる。当然のこととして、法人税、所得税、また消費税というものが入ってきて、ずっとワニの下からの口が上がってきて、上の方のものも下がってくる。両方努力しないといかぬので、これなかなか、どれか一つやればみんなうまくいくなんというような単純な話ではなくて、今おっしゃるように、これは両方で努力していかぬとなかなかいかぬということだけははっきりしていると思っております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 終わります。

中山恭子次世代の党

○中山恭子君 次世代の党、中山恭子でございます。  危険ドラッグによる交通事故ですとか悲しい事件が多発しております中で、税関の取締り対象となっていないということを残念なことと思っておりましたが、今回、危険ドラッグが輸入してはならない貨物に追加されることになったということを大変喜ばしいことと考えておりまして、今後の税関の活動に期待しております。  これまでにも各委員から多くの質問が出されておりました。簡易な検査では特定できず、鑑定に時間が掛かるとされておりますので、中分を充実していただいているということも大変有り難いことと思いますが、加えて、現場の職員の研修にも力を入れていただきたいと思っております。また、危険ドラッグの販売方法が、店舗で販売するというのではなくて、電話やインターネットで注文を取って宅配や郵便で販売される方法が増加すると考えられております。この点について何らかの対応策が取られているのでしょうか、回答をお願いいたします。

宮内豊財務省関税局長

○政府参考人(宮内豊君) 税関におきましては、税関が保有する情報や国内外の関係機関から入手した情報を分析いたしまして、仕出し国あるいは品名、形状、過去の摘発事例、そういったものを総合的に判断して、指定薬物等が隠匿されている可能性が高いと考えられる貨物に対して重点的に検査を行っておるところでございます。また、検査を実施する際には、エックス線検査装置あるいはTDS等の検査機器を活用しまして、効果的、効率的な検査に努めております。  国際郵便物につきましては、先ほど申しましたような判断をいたしまして、それらの郵便物に貼り付けられた税関告知書や外装等を一つ一つ確認することによって判断をいたしまして、指定薬物等が隠匿されている可能性が高いと考えられる郵便物を検査の対象とし、また、国際宅配便につきましては、輸入申告情報に基づきまして、そうした貨物を検査の対象としているところでございます。検査の結果、指定薬物を含む危険ドラッグの疑いのある物品を発見いたしました場合には、通関手続を保留した上で分析を行い、規制薬物又は指定薬物であることが判明すれば輸入を認めないということを徹底しております。  今後とも、危険ドラッグ等の水際取締りに適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。

中山恭子次世代の党

○中山恭子君 国際郵便ですとか宅配便という非常に小さなもので、検査は大変かと思いますが、アメリカでよく言われておりますのは、小さいものほど押さえないといけない、大きなものに集中した結果、アメリカで麻薬が蔓延したという経験がございますので、大変かもしれませんが、是非小さいものについても取締りをしっかりしていただきたいと思っております。  テロ実行犯の入国を阻止するということも非常に重要な税関の役割の一つになろうかと思っております。荷物の中に隠されている爆発物や化学兵器の原料物資、テロに使用されるおそれのある病原菌の持込みなど、これも押さえることは大変かと思いますけれども、日本の安全を守るために極めて重要な仕事となると思っております。  この場合、現場で押さえるというのは大変難しいことと思いますが、情報が大きな役割を果たすのではないかと思っております。税関の中に、例えば審理グループの中に特殊情報チームをつくって、国の中、国の関係省庁、さらには海外の関係者と連絡を取り、連携して情報を収集、分析して取締りに当たることも、もう早急にやらなければならない、準備する必要のあることだと考えております。その審理チームの中に情報グループをつくるといったようなこともお考えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

宮内豊財務省関税局長

○政府参考人(宮内豊君) お答え申し上げます。  情報を分析するということは大変重要なことだと思っております。もちろん、定員を確保すること、それから検査機器ですとか分析機器とかそういったものを配備すること、それから警察など関係機関と連携することも重要ですが、事前に情報を集めておいてそれを分析していくと、で、サスピシャスなものを割り出していくということは極めて重要だと思っております。  このため、私ども、実は情報を分析する専門のチームを既につくってございます。そして、例えば海外、余り多くのことは語れませんが、海外のその情報を提供してくださる同じような税関ですとかと情報交換をしたりとか、あるいは、様々事前の情報を入手できた場合には、これはいろんな仕組みがあるんですが、船の貨物でいえば出航の二十四時間前に全てデータをいただくことになっておりますが、それをあらかじめ到着前に分析をするというようなことをいたしております。また、このチームは国内の関係機関とも連携を図っているというところでございます。

中山恭子次世代の党

○中山恭子君 既につくられているということであれば大変安心なことでございますけれども、徹底した形で、特にこのイスラム国的な、ISILの動きというのも日本も対象となると言われておりますので、十分、より強化して動いていただきたいと思います。  一点、これは通告していなかったかもしれませんが、税関の女性職員についてお伺いしたいと思っております。  私、成田の税関支署長を務めておりましたのがもう平成元年の頃ですが、当時税関で、検査場で、女性を捕まえると言っていいんでしょうか、女性が麻薬を所持しているというようなときに別室で検査に当たる場合、当時は女性の職員が非常に少なくて、事務職の人が入ったり、それもできないときには例のエア、航空会社の女性の方に頼んで検査をしたというような経験がございます。  非常に税関の仕事というのは、女性も特別な勘を持ったり、非常に鋭い勘を持った女性たちがいるわけでございますので、大いに女性を活用していただきたいと思っておりますが、現在は女性も相当増えているはずでございますけれども、どのような状況になっているか、お知らせいただきたいと思います。

宮内豊財務省関税局長

○政府参考人(宮内豊君) お答え申し上げます。  現在、女性職員の比率は平成二十六年度で一九・二%まで増えてまいりました。十年前が一四・九%でしたから、かなりの伸びかと思います。  まず、採用段階が重要かと思いますが、採用という点では、このところもう十年程度、大体三割前後女性を採用してきているところでございます。課長相当職は二十六年度でまだ五・四%でございますけれども、課長補佐クラスになりますと一四・二%おりますので、もう少し年がたってまいりますと彼女たちが更に上のクラスに上がってくるであろうというふうに考えているところでございます。

中山恭子次世代の党

○中山恭子君 非常にうれしい数字をお聞かせいただいております。採用では三〇%近い女性が採用されていると伺っておりまして、この女性職員たちは、税関の職務というのは朝八時から五時というようなことではなく二十四時間体制の職場でございますから、いろいろ無理な点もあろうかと思いますが、彼女たちの活躍に大いに私自身は期待しておりまして、これからも女性職員の活用、課長クラスでも相当いらっしゃるということですので、大いに活用して水際の取締りを進めていただきたいと思っております。  これで終わります。

中西健治無所属クラブ

○中西健治君 中西健治です。  午前に引き続き、質問をさせていただきます。  関税法に関連して、税関手続で用いられておりますNACCSというシステム、NACCSと略されていますが、NACCSというシステムについてお伺いしたいと思います。  NACCSは、税関手続、その他の輸出入関連省庁の手続、農水省ですとか国交省ですとか、そうした手続及びこれらと関係する民間業務を処理する官民共用のシステムであります。このシステムのおかげで、かつては省庁ごとに別々に行っていた輸出入関連手続の一元化とそしてペーパーレス化というものが実現したということであります。そして、輸出入申告総件数の実に九八%がこのNACCSによって処理をされております。  情報の一元化はこれで達成されているんですが、省庁間、省庁の間で情報の共有化というのは行われておりません。例えば、農水省所管の植物の検疫検査に引っかかった輸入品に関する情報について港湾を管理する国交省の側からはアクセスできないと、こうした状況になっております。  今日ずっと話が出ておりますように、税関業務は多忙を極めていると、これからも更に大変だという中で効率化が求められるということだと思いますが、このNACCSで管理する情報の省庁の垣根を越えた共有化をしていく、こうしたことについてお考えをお聞かせいただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 通称NACCS、輸出入・港湾関連情報処理システムという、なじみのない名前かもしれませんけれども、これ結構日本の輸出商品としても世界で評価の高いシステムです。これは役人が考えたシステムとしては、ようできておるですよ、これ。今、新興国は皆これを輸入させてくれと言って、今いろいろ来るんです。おたくらそんなレベルがありますかと言って、行って徹底して教え込んで、今ミャンマーが始まりましたかね、いろいろあっちこっちでこれをやっているんですが。  税関への輸出手続のほかに、国土交通省だったら港湾なんかの入港、出港の手続一発、厚生労働省への食品衛生手続が一発、また農林水産省への動植物検疫手続が一発、全て電子的に処理できるという、そういうシステムであります。  このため、ユーザーが一回だけ入力、送信を行いますと、輸出入貨物を積載した船舶とか飛行機について提出される入港届、出港届、税関、入国管理局、検疫所、港湾管理局などが全てそれを共有して、船舶、航空機が提出する乗組員の名簿、乗客名簿、それから税関、入国管理局、検疫所が共有するといった形で情報の共有が図られて、まさに省庁の垣根を越えたシステムとして国際物流手続の迅速化、効率化に役立っております。  ただ、今申し上げましたのは、利用目的以外の情報の利用は行わないという観点から、例えば輸出入申告についていえば税関のみが受け取る、他の行政機関は共有しないといった制約があるということは、これは各省庁としても御理解いただきたいと思っておるところであります。

中西健治無所属クラブ

○中西健治君 そうした制約があるというのはむしろ当然かなというふうに思います。そして、このNACCS、輸出も行われているということですが、このNACCS、国際物流に関する情報をそこに、そのシステムの中に置いているわけでありますけれども、これを運営する輸出入・港湾関連情報処理センター、こちらは法律によると、株式をできるだけ速やかに売却するということになっているということでありますが、株式売却してしまうと、こうした高度な情報、これがどうなってしまうのか、いかにセキュリティーを守っていけるのか、こうしたことについてお考えをお聞きしたいと思います。

宮内豊財務省関税局長

○政府参考人(宮内豊君) NACCS、輸出入・港湾関連情報処理システムを運用しておりますのがNACCSセンターでございますが、そのNACCSセンターに対しましては、電子情報処理組織による輸出入等関連業務の処理等に関する法律、NACCS法に基づきまして、国が議決権の過半数の株式を引き続き保有することが義務付けられているところでございます。以上に加えまして、同じくNACCS法によりまして、センター職員に守秘義務が課せられるほか、センターの業務運営に対する財務大臣の認可、監督及び報告の求めといった国の一定の関与が行われることとなっておりまして、これらを通じましてセンターの業務運営が適正に行われることを確保しているところでございます。  センターの中における情報セキュリティー対策は、従来から、センターにおいては、情報セキュリティーに関する内部規程を作成して不正アクセスを防止し、さらに不審者の侵入を防ぐ物理的な侵入対策ですとか、データ改ざんの防止といった措置を適正に実施してきたところでありますが、株式の売却後におきましても今後とも引き続き適正に確保してまいる所存でございます。

中西健治無所属クラブ

○中西健治君 この株式の売却について、財政制度等審議会から財務大臣宛てに、一般競争入札により売却することが適当である、こうした答申がなされております。これ、つい先日、平成二十七年二月十二日にこうした答申がなされていますけれども、NACCSで扱う情報の重要性ということを鑑みますと、入札参加者を制限する必要があるのではないかというふうに考えられます。この一般競争入札において通常よりも厳格に入札の参加資格を制限するつもりはないかあるか、お伺いしたいと思います。

中原広財務省理財局長

○政府参考人(中原広君) 今お話ございましたように、NACCSセンターの株式の売却につきましては、財政制度等審議会国有財産分科会の答申があったところでございます。これを踏まえまして、現在、国の契約の一般原則である一般競争入札によることを前提に検討を行っております。  この答申の中で、一般競争入札による株式の売却は多数の参加者による多様な価格が反映されるものであるから、公正な価格及び方法による国有財産の処分という観点から優れた方法であるとされているところでございまして、こういう点を踏まえまして、予決令第七十条及び七十一条に規定いたします一定の欠格要件、これに該当する場合を除きましては、入札参加資格に特段の制限は設けないという方向で検討しているところでございます。

中西健治無所属クラブ

○中西健治君 その欠格要件について、これは反社会的勢力などは排除されるということかということについて確認をしたいと思います。

中原広財務省理財局長

○政府参考人(中原広君) 御指摘のとおりでございまして、七十条で一般競争に参加させることができない者としては、契約を締結する能力がない者、あるいは破産した者、あるいは指定暴力団関係者、また、一般競争入札に参加させないことができる者としては、過去、契約の履行で不正の行為をした者などが挙げられているところでございます。

中西健治無所属クラブ

○中西健治君 このNACCS、非常に重要なシステムであるというふうに私は理解しておりますので、そこら辺の運用、そして株式の売却についても慎重に行っていっていただきたいというふうにお願いを申し上げます。  私の質問は終わらせていただきます。  ありがとうございました。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 最後でございます。  冒頭、先般の予算委員会の集中審議で二〇二〇年のプライマリーバランスの黒字化の目標で経済再生ケースということで、名目成長率三・六、実質二・一、これはちょっと楽観的過ぎるのではないか、もっと保守的にやるべきではないかという議論を財政金融委員会と、その後の予算委員会の集中審議でちょっとやらせていただきました。  予算委員会の集中審議で、麻生大臣はやっぱり正直な方だなと思ったんですけれども、名目成長率三・六、二・一で黒字化をやろうと思えば九・六兆の歳出削減をしなくちゃならない、ベースラインケースであれば十六・三兆なんですが。九・四兆円ですね、失礼しました、国、地方でですね。その九・四兆円の削減でさえ大変なんだというふうにあのとき答弁されたんです。確かに大変だろうと思います。しかし、大変なんですけれども、だからといって経済成長の成長の見通しを楽観的に立てるという理屈にはやっぱりならないんだろうと思いますね。ただ、あのときはちょっと麻生大臣の気迫に押された形で、ちょっとそのまま引き取った形になりましたけれども。  今回の二〇二〇年のプライマリーバランスの黒字化をどうやって達成させるかということについては、経済成長だけではもうできないんだという中で、かなりしっかりとした方向性、ちょっと難しいなというぐらいの計画でいいんだと思うんですけれども、国の決意を相当しっかり示さないと、これは私でさえも、藤巻議員が何回も質問されていますけれども、このままほっておいたら最後はやっぱりインフレで、債務と同時に金融資産の圧縮をする以外に答えがないんじゃないかというぐらいな雰囲気が出てきかねないんですね。こういう雰囲気が本当に出てきますと財政上本当に大変な状況になるというふうに思いますので、このプライマリーバランスの黒字化の問題、再建目標についてはしっかりとした計画を作ってくださることを重ね重ねお願いを申し上げて、今日は法律と予算の不一致のことについて若干の質問をしたかったんですけれども、これはまた次回に譲らせていただきたいと思います。  以上で質問を終わります。質問じゃなくて演説を終わります。

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  関税法及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、大久保君から発言を求められておりますので、これを許します。大久保勉君。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 私は、ただいま可決されました関税法及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、維新の党、次世代の党、無所属クラブ及び新党改革・無所属の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     関税法及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。  一 関税率の改正に当たっては、我が国の貿易をめぐる諸情勢を踏まえ、国民経済的な視点から国内産業、特に農林水産業及び中小企業に及ぼす影響を十分に配慮しつつ、調和ある対外経済関係の強化及び国民生活の安定・向上に寄与するよう努めること。また、東日本大震災により多大な被害を受けた地域の状況に十分配慮した税関手続の弾力的な対応に引き続き努めること。  一 危険ドラッグ乱用者による犯罪・重大事故が深刻な社会問題となる中で、危険ドラッグに係る水際対策が一層重要となっていることに鑑み、税関においては、厚生労働省等の関係省庁との連携及び情報共有を強化しつつ、一層厳格な水際取締りを行うこと。  一 最近におけるグローバル化の進展等に伴い、税関業務が増大し、複雑化する中で、適正かつ迅速な税関業務の実現を図り、また、覚醒剤・危険ドラッグ・銃器を始めとした社会悪物品等の水際取締りの強化やテロ・治安維持対策の遂行により、国民の安全・安心を確保するため、事前情報の更なる有効活用及び検査機器等の整備に努めるとともに、税関職員の定員の確保、高度な専門性を要する職務に従事する税関職員の処遇改善、機構の充実及び職場環境の整備等に特段の努力を払うこと。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) ただいま大久保君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 全会一致と認めます。よって、大久保君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、麻生財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。麻生財務大臣。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って配意してまいりたく存じます。

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古川俊治自由民主党

○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時散会

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