国土交通委員会 第13号
- 発言数
- 251 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2015/06/02
会議録
○委員長(広田一君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(広田一君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に河野義博君を指名をいたします。 ─────────────
○委員長(広田一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省鉄道局長藤田耕三君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(広田一君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(広田一君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に九州旅客鉄道株式会社代表取締役社長青柳俊彦君、北海道旅客鉄道株式会社代表取締役社長島田修君、四国旅客鉄道株式会社代表取締役社長泉雅文君及び日本貨物鉄道株式会社代表取締役社長田村修二君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(広田一君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(広田一君) 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取をいたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○太田房江君 おはようございます。自由民主党の太田房江でございます。 質問に入ります前に、昨日、前衆議院議長の町村信孝先生が逝去されました。 町村先生は、整備新幹線建設促進議員連盟の会長でもいらっしゃいまして、整備新幹線の建設、そして早期開業を通じて、交通政策の発展に大きな御功績を残された方だと存じます。質問の前に、皆様方とともに御冥福をお祈りしたいと存じます。 それでは、早速質問に入らせていただきます。 その新幹線でございますけれども、私は実は旧国鉄マンの子弟でございます。東海道新幹線が開業いたしました一九六四年、新幹線勤務となりました父に伴いまして、広島県の呉市から愛知県豊橋市に移転をいたしまして、偶然ですけれども、太田国土交通大臣と同じ高校を卒業させていただきました。旧国鉄の子弟といたしまして、本日、JR九州の上場に係る法案につきまして質問をさせていただくこと、大変うれしく光栄に存じている次第でございます。よろしくお願い申し上げます。 新幹線ですけれども、北陸新幹線が三月十四日開業いたしました。開業から一か月間、大変順調な推移を続けていることは皆様方の御承知のとおりでございまして、在来線の特急と比べて、開業から一か月間の利用者数は二・九倍と、こういうことでございましたし、また、連休期間中も多くの方がこの北陸新幹線を利用され、例えば金沢の兼六園の入場者数は過去十年間で最多と、こういうことでございました。 このように、新幹線というのは、地方創生、観光振興にとって大変大きな力を発揮いたします。そして、これは九州においても同じでございます。 残念ながら、先頃、長崎本線、佐賀県内におきまして特急同士があわや衝突するかという残念な事案も起こりましたけれども、この件につきましては後ほど山下雄平委員の方から御質問をさせていただくことにいたしまして、私の方からは総論的な部分について御質問をいたしたいと存じます。 九州新幹線、既に約五千万人の方々が、延べでございますけれども、利用されておられまして、九州経済の活性化、あるいは九州地域の観光の振興ということに大きな力を発揮してまいりました。 私は経済産業省出身でございますので、ついこういうグラフを皆様方にお見せするんですけれども、資料を四枚持ってまいりました。これは職業病だと思ってお許しいただきたいと思いますけれども。 一番最初の図は、これは一人当たり所得、いわゆる県民所得を人口で割ったものでございますけれども、これを主要な政令指定都市についてプロットしたものでございます。まだ二〇一一年までしか県民所得統計が出ておりませんので、ここまでのところなんでございますけれども、先般話題になりました大阪都構想の大阪市はこのようなラインをたどっております。これ以上は申し上げません。 そしてまた、二〇〇七年以降を見ていただきたいんですね。それから、この中で二〇〇四年に鹿児島中央と熊本間が、そして熊本それから博多間が二〇一一年に開業したわけでございますが、この間の福岡市のデフレからの脱却力というもの、これもう少し先まで見るともっとかなりはっきり表れると思うんですけれども、かなりはっきりした力がここに表れているというふうに思います。 二枚目は、業種別の新規求人数の推移を福岡県、熊本県、鹿児島県で追ってみたものでございます。やはり福岡県の伸びが著しく、熊本県がそれに次いでおり、このような状況で九州経済の活性化に大きな役割を果たしてきた九州新幹線というものが浮かび上がってまいります。 二の二は、大型小売店販売額でございまして、これは福岡、熊本、鹿児島の大型小売店販売額の推移を見たものでございますが、特に右側の折れ線グラフ、これは大型小売店販売額の前年同月比を折れ線グラフで示したものでございます。平成二十三年、二〇一一年に九州新幹線が全線開業いたしまして、このときに新博多駅ビルが、下に写真がございますけれども、開業いたしました。このときの前年同月比の伸び率は福岡県の場合四・三%と。この後も落ちてはおりますけれども、これ前年同月比でございますから、しっかりプラスを続けているということでございます。熊本県しかり。こういうことで、九州新幹線が九州経済にとって大変大きな役割を果たしてきたということがこういうグラフからも読み取れるわけでございます。 そして最後に、楽しい観光列車の写真を江島委員をまねして持ってまいりましたけれども、「ななつ星in九州」が大変な人気であるということは皆様方御承知のとおりであり、由布院温泉に向かう「ゆふいんの森」等々、こういう観光列車における創意工夫がJR九州から他のJRにも大きな影響を与えて数々の観光列車を生んできたと言っても過言ではないと思います。まだ私は残念ながらこのどれにも乗れておりませんけれども、何しろななつ星の抽せん倍率、最大二百二十六倍、平均でも二十一倍でございますから、皆様競ってチャレンジしていただきたいと思っております。 さて、こういう歴史をたどってまいりましたJR九州でございます。今、観光列車にも触れましたけれども、昭和六十二年の国鉄分割・民営化後の二十八年間、鉄道事業はもちろんのこと、駅ビル事業など大変多くの関連事業を含めて様々な経営努力を行ってこられたと思います。こうした経営努力について国土交通大臣はどのように評価をされておられるか、また上場後、どういう御指導を考えておられるか、お伺いをしたいと存じます。
○国務大臣(太田昭宏君) 九州が最近、大変発展、成長しているという話でありましたが、その中核的な基幹的輸送機関としてJR九州というのが存在をしているというふうに思っています。地域に根差し、そして鉄道ネットワークの維持向上から全体的な経済発展と、人流、物流、そうしたことでの大きな役割を担ってきたと思っておりますし、鉄道サービスにつきましては、新駅の設置や列車運転本数の増加を行うとともに、ななつ星を始めとする観光列車の運行に取り組んでこられました。また、駅ビルやマンションといった多岐にわたる関連事業を展開し、今般、上場の前提となる安定的な経営基盤が確立されたと、このように思っておりまして、JR九州のこれまでの経営努力の成果であると、このように評価をしております。 このJR九州の完全民営化によりまして、国による事業計画の認可など経営全般にわたる監督から離れ、文字どおり民間企業として自立的で機動的な投資判断や資金調達を行うことが可能となるわけです。これによりまして、JR九州が引き続き必要な鉄道ネットワークをしっかり維持しながら、鉄道サービスの向上、観光振興への取組や関連事業を通じたまちづくりを機動的に展開し、九州の活性化や地方創生に更に貢献していくことが大事だというふうに思っています。 何よりもその中でも大事なのは、安全第一ということだと思います。そういう意味では、安全第一を大前提にしながら、また必要な鉄道ネットワークをしっかり維持し、利用者の利便を確保するよう引き続き指導していきたいと、このように思っております。
○太田房江君 ありがとうございました。 次に、上場の時期についてでございます。 完全民営化の時期を平成二十八年度内というふうにされておられますけれども、JR九州の株式は独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が保有しておられますので、上場は広義には国民資産の売却となります。したがいまして、上場に際しましては、最も高く売れる時期に最も高く売れる方法であることが求められるわけでございますが、その時期を平成二十八年度内が適当と判断された理由について伺います。
○政府参考人(藤田耕三君) お答えいたします。 JR各社につきましては、国鉄改革以来の累次の閣議決定によりまして、経営基盤の確立などの条件が整い次第、できる限り早期に完全民営化することが基本的な方針となっております。 JR九州につきましては、近年、連結決算でおおむね二百億円規模の安定した経常利益を計上しております。完全民営化後も、経営安定基金の振替による財務状況の改善なども含め、引き続き安定的な経営を行うことが可能であると見込んでおります。このため、JR九州は、安定的な経営基盤が確立しており、上場に向けた条件が整っていると判断し、この度、完全民営化することとしたものであります。 上場の時期につきましては、本法律案の成立後、株式の保有主体であります鉄道・運輸機構における資産処分審議会の開催、主幹事証券会社の選定、さらには証券取引所による上場審査、こういった手続におおむね一年程度の期間が掛かることを見込んでおります。このため、平成二十八年度を目途にしておるところでございます。 なお、当然のことながら、株式売却の最終的な判断につきましては、株式市場の状況、経済の動向にも留意しながら適切に行いたいと考えております。
○太田房江君 どうもありがとうございます。よろしく御指導お願い申し上げます。 本委員会の中には、山下雄平委員もそうですけれども、九州を地元とする先生方も何人かおられます。JR九州の完全民営化に際しましては、上場後に、もうからない鉄道事業をやめてしまうのではないか、赤字路線を廃止してしまうのではないかという懸念を持っておられる方も多いのではないかと推察いたしております。 そこで、こういう懸念、すなわち上場を機にJR九州が鉄道事業を切り離すなど、鉄道事業をおろそかにすることはないかという疑念に対しまして、新幹線を除く路線の維持にどのような姿勢で臨まれるのか、JR九州の青柳社長にお伺いしたいと存じます。
○参考人(青柳俊彦君) 九州の鉄道ネットワークの維持は、鉄道を中核事業とする当社にとって重要な役割だと認識しております。観光振興や交流人口の拡大を通じた九州全域の活性化により、地域を元気にし、ネットワーク全体の価値向上を図っていくことが、鉄道事業を始めとする全ての事業の持続的な運営に資すると考えているところであります。 引き続き、収入の確保や経費節減に努めることにより、今後もネットワークの維持、活性化に努めていく所存であります。
○太田房江君 しっかり頑張って、お願いをしたいと思います。 さて、今も話題になりましたいわゆる赤字ローカル線の問題、これは、JR九州に限らずほかのJR各社においても全国的な問題であるわけでございます。 今回、法案の第二条には、利用者の利便の確保や適切な利用条件の維持など、JR九州が当分の間配慮すべき事項に関して指針が定められております。この指針を設定した理由は何か、お伺いをいたします。
○政府参考人(藤田耕三君) 鉄道は、地域住民の通勤通学を始めとする日常生活や経済活動において大切な役割を担っております。このため、JR九州は、完全民営化後においても九州の基幹的な輸送機関として必要な鉄道ネットワークをしっかり維持する必要があると考えております。 また、JR九州は、国鉄改革のときに、当時の不採算路線を含めて事業全体で採算が確保できるように、国鉄長期債務を承継させず、かつ経営安定基金を設置したという経緯がございます。今般の完全民営化に際しましても、経営安定基金を将来の鉄道ネットワークの維持向上に必要な鉄道資産等に振り替えるという措置を講じることを考えております。 こうした経緯からも、JR九州は完全民営化後も現に営業している路線の適切な維持に努める必要があるという判断から、この法律に基づきまして、国土交通大臣の指針でそういった旨を定めることとしたものでございます。
○太田房江君 今お答えにございましたように、今回の上場に際しましては経営基金の取崩しなど様々な御配慮いただいておりますけれども、やはりJR各社にとりまして民間会社としての採算性を確保するということは最重要課題であると思います。特に鉄道事業の場合は、ほかの事業と異なりまして、建設段階のみならず後々まで施設の維持補修を行っていく必要がある、これを含めて採算性を数十年間にわたって考えていかなくてはなりません。まさに私の父も夜勤をいたしまして二本のレールを守ってきた、その姿を幼心にしっかりと記憶しております。 一方、地域にとって鉄道は命綱、また観光振興などにとって地域活性化になくてはならないものでもございます。そういう声が大きいことも事実なわけです。JRは地域独占となっている場所も大変まだ多くて、公益企業としての役割も依然として大きく求められている、このことも考えなくてはなりません。 ただ、昨今、交通政策基本法もできました。そして、過日、可決、成立をいたしました地域公共交通活性化再生法、この附帯決議におきましても、たしか参議院、六番目であったと思いますけれども、中長期的な収益性が見込まれない地域公共交通ネットワークの再構築というものについて考えていこうという趣旨が盛り込まれております。 こうしたことから、これからの人口減少社会におきましては交通手段の選択と集中、すなわち地域の実情に即した交通体系を、あれもこれもではなく、選択を行いつつ整備していくということが重要になってきているのではないかと考えます。 その視点から、今後の地域における公共交通ネットワークの在り方については、例えば、バスの方が便利で安全、確実、高齢者にも優しいと、こういうような場合には鉄道の代替としてバス路線を充実していくなど、それぞれの地域の実情に即した選択と集中を図るべきではないか、そのために必要な場合は自治体を指導していくべきではないかと、こういうふうに考えますが、大臣の御所見はいかがでございましょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 交通政策基本法を作り、今年の二月に基本計画を作らせていただき、その中には、生活のための利便性ということが三つの中の一つの第一項目に挙げられています。 しかも、そういう意味では、地方自治体にとりましては、だんだんだんだん高齢化が進んでいくという、あるいはまた、産業構造が変わっていくという中で、どういう交通手段をするかという、多様な中で選択をしていくという、そうした構想力というものが必要で、そこをバックアップするということが私たちの役割だと思います。 その中での鉄道は、基本的な、基幹的な輸送機関であるというふうに思っておりますし、運転免許というのが要らなくてそのまま乗れるわけでありますから、高齢者社会、あるいはまた外国人の観光客が多い、あるいは鉄道の場合は、乗ってお酒も飲みながら話をしながら景色が見れる、こういうことがあったり、あるいは環境対応ということでも非常に優れているというようなことがございますし、日本は鉄道ということの中から交通網が始まったという、この日本独特の歴史というものもあって、鉄道に対する愛着も非常に強いというふうに思っています。 そこを組み合わせると同時に、そういう意味では、路線の維持ということについては是非ともそこはやっていただきたいということで私たちは指針を出すわけでありますけれども、このJR九州におきましても、この指針に従ってやっていただくと同時に、地方自治体との連携というものを十分図って、庶民の側、住民の目線の中でいかなるものが大事かということをより積極的に考えて、鉄道の担う部分を拡大をするという努力をお願いをしたいと、このように思っているところであります。
○太田房江君 大臣のお考え、よく分かりました。 ここで、税制について一つお伺いをしておきたいと思います。 当然、税調の方でこの問題は議論することになると思いますけれども、JR九州を始めといたします三島、貨物会社は、その公益性の高さから、固定資産税を始めとする税制特例を受けておられます。この措置は、地域住民の交通を確保するために今後とも是非必要だというふうに今のお答えからも考えるわけでございますけれども、副大臣の御認識についてお伺いをしたいと存じます。
○副大臣(北川イッセイ君) 現在、JR九州に対しまして講じられております三島特例及び承継特例というのは五年ごとに延長されているわけですが、その経緯を若干申し上げますと、一番最初でき上がりましたときは、創設のときには十年間、その後、五年間延長ということで四回繰り返しておると。特例率は若干この承継特例で変更になっておりますけれども、そういうように必要に応じて延長がされてきたと、こういうことであります。 前回延長時、平成二十四年度税制改正大綱においては、株式上場の動向を勘案して、今後必要な見直しを行いますとされているところであります。こうしたことも踏まえて、今後、JR九州の上場が見込まれる平成二十八年度の税制改正においてその取扱いが検討されるものというように考えております。 しかし、いずれにしましても、JR九州が今後公共交通機関として役割をしっかり果たすことができるのかどうか、これがやはり一番大事なところだというように思いますので、そういうところもしっかりと勘案しながら、国土交通省としてはそういう問題も勘案しながら適切に対応してまいりたいというように思っております。
○太田房江君 大阪の先輩から大変いい答えをいただきましてありがとうございます。 それでは、JR貨物、今日は来ていただいております。お伺いをしたいと思いますが、JR九州の上場が実現できたならば次はJR貨物であるというふうに言われておりますけれども、上場に向けて様々な経営努力、今続けておられると思います。その具体策についてお伺いをしたいと存じます。
○参考人(田村修二君) お答えをいたします。 JR貨物、弊社では完全民営化に向けた足掛かりといたしまして、平成三十年度における経営の自立達成を目標といたしました経営自立計画を平成二十三年度に策定をいたしまして、現在取り組んでおるところでございます。また、その枠組みの中で、平成二十六年度からの三か年計画、中期経営計画二〇一六を作成をいたしました。 弊社の経営成績は景気動向とか災害の影響を受けやすく、さらに、国鉄から引き継ぎました老朽車両等がまだたくさん残っておりまして、その取替えが急がれておるところでございますけれども、必達目標といたしまして、平成二十八年度に鉄道事業部門の黒字化を掲げておりまして、その実現に向けて役員、社員一丸となって経営改革に取り組んでおるところでございます。 初年度を終えたところでございますけれども、鉄道事業の黒字化に向けた足場が固まりつつあるというふうに感じております。一方、ドライバー不足等の傾向は構造的な問題となって続いております。モーダルシフトに向けた機運は着実に高まっておりまして、お客さんからもそういうお話をたくさんいただいております。 今後も経営改革に向けた努力を着実に継続し、収入拡大、コスト削減を着実に実行して、平成二十八年度の鉄道事業黒字化、さらには平成三十年における経営の自立を達成するよう、道筋を付けてまいりたいと思います。 具体的な取組を三つの観点から申し上げたいと思います。一つは意識改革ということでございまして、これまでの上意下達の考え方を改めて、ボトムアップ思想を強調し、その融合に努めてまいっております。第二は経営の計数管理の強化でございます。収入、コストを見える化をいたしまして、列車別等の収支データを分析し、それをマーケティングでありますとか営業戦略、列車の積載率向上、あるいは列車の新設や採算性の低い列車の見直しに生かしております。第三は組織改革ということでございまして、コーポレートガバナンス、コンプライアンスの強化、投資管理委員会、調達委員会の設置によりまして、人、物、金の経営資源の戦略的活用に努めておるところでございます。 以上でございます。
○太田房江君 ありがとうございました。是非頑張っていただきたいと思います。 それから、今日はJR北海道からもおいでいただいております。来年の三月にはいよいよ北海道新幹線できます。一番列車には町村先生乗りたかっただろうなと、こういうように思うんですけれども。先週の土曜日、「ブラタモリ」という番組で、新幹線いよいよ北海道上陸という番組も拝見させていただきました。残念ながら、四月三日には特急「スーパー白鳥」の発煙事案というのもございましたけれども、この安全確保対策を中心にして、新生JR北海道の誕生に向けて最後の努力をしておられると思います。その実情についてお伺いをいたします。
○参考人(島田修君) お答えいたします。 四月三日、青函トンネル内において特急列車から発煙が生じたため、列車を緊急停止させ、多数のお客様にトンネル内に降車し避難していただくという事象を発生させました。お客様を始め関係の皆様方に多大なる御迷惑と御心配をお掛けしたことを改めて深くおわび申し上げます。 今回の事象については、平成二十三年五月に発生した石勝線における列車脱線火災事故を受けて、お客様の命を守ることを最優先として作成した避難誘導マニュアルに基づき、当該乗務員が迅速に判断し行動できたという点で、最善と認められる道を取れたものと考えております。 発煙の原因については現在調査中ですが、再発防止に向け、対策を徹底してまいります。 避難所からの誘導に長時間を要したことについては課題を残しました。これまで新幹線開業に向けて制定を進めてまいりましたマニュアルについて、今回の課題への対応を織り込んで、秋頃までに精査を進めて策定をし、今後必要な対策を構築してまいります。 鉄道事業の第一義は安全の確保であり、安全が確保されていない状態で列車を運行してはならないということを大前提として、日々の輸送の安全を確保するとともに、事業改善命令・監督命令による措置を講ずるための計画及び安全投資と修繕に関する五年間の計画を策定し、取り組んでいるところです。この五年間の計画は、安全基盤を再構築するための計画であり、車両の老朽取替えや軌道の強化といった安全投資や修繕に取り組む内容となっています。実行に当たっては資金面の課題もありますが、最大限の自助努力を前提に、国等ともしっかり御相談しながら進めてまいります。 これらの計画は、当社にとって、正真正銘、後のない再生計画です。不退転の決意で計画の着実な遂行に努めてまいる所存でございます。 以上でございます。
○太田房江君 ありがとうございました。 今日はJR四国からも泉社長においでいただいております。今までるる述べましたように、新幹線効果というのは多大なるものがあるわけでございますけれども、新幹線効果を四国にもと、こういうことで、昨年、四国新幹線構想を発表されるなど、大変様々な経営努力を行って、追い付け追い越せという努力をしておられます。その内容や四国経済活性化への期待等についてお願いを申し上げます。
○参考人(泉雅文君) お答えをいたします。 まず、弊社発足時の収支計画から御説明しますと、百五十億円の営業赤字を経営安定基金の利益で補填し、黒字を確保するというものでございました。 会社発足後は、自己資金による予讃線の電化及び新型特急車両の投入、ワンマン列車化の推進、希望退職の実施等によりまして、平成十五年度で見ますと、営業赤字は七十二億円に半減いたしたわけでございます。 しかしながら、その後、景気低迷に加えまして、平成二十年のリーマン・ショック、平成二十一年からの高速道路料金の大幅値下げによりまして、鉄道運輸収入が急減いたしまして、経営危機に陥ったわけでございます。 このため、国の指導も受けつつ、平成二十二年四月、四国の政財界等によりまして、四国における鉄道ネットワークのあり方に関する懇談会が設置され、平成二十三年七月に四国の鉄道活性化への提言をまとめていただきました。 この提言では、四国の鉄道ネットワークの維持発展のためには三つの取組が必要であるということでございまして、第一が現行インフラを活用した利用促進策の展開、第二が財源確保、行政等の支援、第三が鉄道の抜本的高速化であります。 第一につきましては、〇系新幹線を模した鉄道ホビートレインとかアンパンマントロッコなどの観光列車の運行等々、工夫を行っているところでございます。 第二につきましては、平成二十三年度に経営安定基金の積み増し等の支援措置をいただいておりまして、現在は、平成三十二年度を目標とする経営自立計画に基づいて、安全を大前提に経営基盤の強化に取り組んでいるところでございます。 第三の鉄道の抜本的高速化は将来の課題でございまして、御指摘の四国新幹線構想は、平成二十六年四月に、四国四県、四国経済連合会等を構成員とした四国の鉄道高速化検討準備会が投資効果などの調査結果を公表したものでございます。 今後とも、四国の鉄道ネットワークの維持発展のために御理解、御指導をお願いいたします。 以上です。
○太田房江君 どうもありがとうございました。 時間を超過して済みませんでした。
○山下雄平君 自由民主党の山下雄平でございます。 質問の機会をいただき、本当にありがとうございます。 ただ、今回は大変残念な話から始めなければなりません。先ほど太田房江委員からもお話がありましたけれども、私の地元佐賀県で、あわや列車が正面衝突するかもしれないというようなゆゆしき事態が起きました。十日ほど前ですけれども、五月二十二日金曜日、佐賀県の白石町の長崎本線の肥前竜王駅というところで、上りと下りの列車がぶつかりそうになって非常停止という事態になりました。その列車の距離、止まったときには九十三メートルしかなかったということです。本当、あわや大惨事という事態でした。 原因の究明は今なさっているということだと思いますけれども、聞くところによると、指令センターが下りの列車の位置について正確に把握できていなかったというような話も聞いております。指令センターがシステム上、列車の位置を正確に把握できない、若しくはシステムの限界で一定程度位置情報に誤差が生じるということであれば、今後重大な事故につながりかねないというふうに考えるんですけれども、JR九州としてどのように認識されているでしょうか。
○参考人(青柳俊彦君) 五月二十二日に発生いたしました長崎本線肥前竜王駅構内の重大インシデントにつきましては、御利用のお客様に不安な思いをお掛けし、また多大な御迷惑をお掛けしましたことを改めておわび申し上げます。 当社といたしましては、運輸安全委員会による調査に真摯に協力するとともに、当社といたしましても原因究明に努め、再発防止と安全管理に全力で取り組んでまいります。 今回の事象につきましては、当社で現在進めております緊急対策に併せ、列車の運行の仕組みについて、簡単ではありますが、述べさせていただきます。 列車の運行の安全確保は、信号機により閉塞、すなわち信号機から信号機までの区間を確保する、すなわち列車がいないという状態で確保することで図られています。運転士は、その信号機を確認し、その信号に従って運転を行っております。また、信号の制御は列車が在線している位置によって制御されており、その情報は指令員も確認することができることになっています。 今回の事象は、信号機の位置に停止をした際の取扱いについて詳細なルールがなかったことが起因していると判断をしております。 再発防止につきましては、今回のように信号機付近に列車が停止した場合の取扱いについて早急に定める必要があると判断いたしましたので、信号機付近に列車が停止した場合の運転士と指令員の相互間での詳細な停止位置の確認方法や、信号機付近に列車が停止した場合の指令の取扱いについて新たに定めました。さらに、地上設備もより明確に設備の状況が分かるような表示を行い、より確実に信号機付近に列車が停止した場合の取扱いができるよう対策を実施しております。 今後も再発防止と安全管理に全力で取り組んでまいります。
○山下雄平君 指令センターでの位置情報の誤認識だったり、また運転士がモニターで認識する位置情報に若干の誤差があったりとか、いろんなシステム上の問題を意思疎通でカバーできていけるようにという話だったとは思うんですけれども、安全対策というのは本当に何にも代えられません。そして、事故が起こって、いや、これは想定外だった、よもやこういうことがあるとは思えなかったということでは絶対ならないと思うので、そこは本当に安全第一で努めていただきたいと思います。 そしてさらに、今回の事故、発生したのは二十二日の十二時二十分頃ということだったと思うんですけれども、現場の自治体、佐賀県だったり白石町だったり、そのほかの沿線の自治体にはどのように連絡をされたのでしょうか。
○参考人(青柳俊彦君) 今回、沿線自治体に対して個別に連絡は行っておりませんが、報道機関に対しては、輸送障害の状況について十二時四十五分頃に最初のプレスを行い、その後も適時発表を行ったほか、当日の夜には記者会見を行って詳細な状況の説明を行いました。また、当社ホームページやウエブサイト上の情報ツールにおきましても運行情報の提供を行いました。 関係の自治体におかれましては、これらの情報を活用していただくとともに、当社へのお問合せをいただいた場合にはしっかり対応していきたいと考えております。
○山下雄平君 法律上だったり規則上は恐らく自治体への連絡義務というのがないのかもしれませんけれども、やはり問合せがあったら答えるというのでは、なかなか自治体との関係も、いろんな関係者がいらっしゃいます、想定できないことも多々あると思うので、そこは地域とともに生きるJRとして、規則上は連絡する義務がなかったとしても、立地自治体だったり沿線の自治体に連絡することがそんなに負荷になるとは私は考えないので、そこは是非とも、きめ細やかな対応を今後是非よろしくお願い申し上げます。 安全対策というのは何よりも重要です。 今年の三月のダイヤ改正で、JR九州管内では三十二駅が無人駅となったというふうに聞いております。経営の効率化というのは必要だと、それは私もよくよく分かっております。ただ、利用者の安全確保は手を抜くことはできないと思っております。 今回の事案も、肥前竜王駅、無人駅です。列車と列車が衝突するかもしれない、そういった事態が起こるというのは想像もしませんでしたけれども、列車と列車の事故だけではなくて、列車と人との事故を防止する安全対策も進めていかなければならないと思います。ホームからの転落の防止対策だったり、無人駅での案内システムだったり、放送システムなどの安全対策の投資について、今後どのように取り組んでいかれるか、お考えをお聞かせください。
○参考人(青柳俊彦君) 当社は、発足以来、安全とサービスを全ての事業の基盤として安全を最優先に経営を行ってまいりました。 当社といたしましては、これまでも、鉄道事業法、鉄道営業法及びこれに基づく技術基準などに従い、必要な修繕、投資を適切に実施し、安全確保に努めてきたところであります。 今後も、将来の鉄道ネットワークの維持向上に必要な鉄道資産への投資等に振り替えられるとされています経営安定基金の活用と、自己資金による安全投資を着実に実行してまいりたいと思います。
○山下雄平君 先ほど太田房江委員のお話にもありましたが、JR九州として鉄道事業の活性化に努めていらっしゃること、重々承知しております。 一方で、日本全体で人口減少が始まり、地方では更にその減少の速度が進んでいます。そうした中で、国土交通省としては、コンパクト・プラス・ネットワークという方針を打ち出されておられます。鉄道網というのは、まさにそのネットワークの核だというふうに思います。 JR九州の青柳社長は、赤字ローカル線について、路線の廃止だったりとか第三セクターへの移管は検討していないというふうにこれまでも発言されております。赤字ローカル線を廃止せずに地方路線をどのように維持していき、そして、どのように赤字の縮小に努めていくのか、お聞かせください。 また、国土交通省として、人口減少が進む中で、どこの、これは九州に限らず、どこの地方ローカル路線も運営が今後更に更に厳しくなっていくと思いますけれども、国交省として将来的にどのような支援を考えているんでしょうか、お聞かせください。
○参考人(青柳俊彦君) 当社の鉄道事業を取り巻く経営環境は厳しい状況が続いております。しかし、地域の皆様の通勤通学における利便性向上や主要都市間における新幹線、特急ネットワークの充実に努めることにより、九州地域の基幹的な交通機関として重要な役割を担っていると自負しております。 また、鉄道ネットワークの維持は、鉄道事業を中核事業とする当社にとって重要な役割であり、ネットワーク全体の価値向上を図っていくことが鉄道事業を始めとする全ての事業の持続的な運営に資すると考えております。 人口減少や少子高齢化などが進行する中で、鉄道ネットワークを維持していくために、御利用が増えている新幹線の増収施策の実施や、駅周辺のまちづくりを通じた鉄道利用の促進、インバウンド施策の推進等により、鉄道運輸収入の増加を図ってまいります。 また、システム化による人件費の縮小などにも取り組むことで、鉄道事業における営業赤字を縮小し、今後もネットワーク維持と活性化に努めてまいる所存であります。
○政府参考人(藤田耕三君) お答えいたします。 鉄道というのは、各地域の交通体系の中で大変重要な役割を果たしておると思っております。このため、しっかり適切に今後とも維持を図っていく必要があると考えております。 JR九州につきましては、今般、完全民営化に際しまして、経営安定基金を実質的に振り替えて、鉄道ネットワークの維持向上に資する資産等に振り替えるという措置を講じたいと考えております。それから、特に経営の厳しい北海道、四国につきましては、これまでも経営安定基金の積み増しあるいは投資支援といった措置を講じております。 さらに、今後、地域公共交通の確保という観点からは、自治体が先頭になって、鉄道の利用促進あるいは地域の観光振興といった取組を通じまして、地域における鉄道のネットワークの維持を図っていただく必要があろうかと思っております。 国土交通省としましても、自治体と連携しながら、必要な鉄道ネットワークの維持が図られるように適切に対応してまいりたいと考えております。
○山下雄平君 個別具体論にこれから入っていきたいと思いますけれども、新幹線の西九州ルートについてお聞かせください。 この西九州ルートというのは、フリーゲージトレインを初めて導入するという新幹線となります。ただ、台車の異常が見付かって現在試験運行が休止されています。異常の特定に時間を要しているようですけれども、この西九州ルートについては、平成三十四年度の開業時期を可能な限り前倒しするというふうにされていますけれども、フリーゲージトレインの台車の問題、いろんな課題があるというふうに聞いておりますけれども、現状の見通し、そして、この試験運行の再開が手間取れば営業車両の導入が遅れ、そして、西九州ルートの開業時期にも影響があるんではないかという不安の声も出ていますけれども、国土交通省としてどのように認識していらっしゃるか、お聞かせください。
○政府参考人(藤田耕三君) フリーゲージトレインの技術開発につきましては、昨年十月からいわゆるスリーモード耐久走行試験を開始いたしました。その後、昨年末に車軸に微細な摩耗痕等が確認されたために耐久走行試験を一時休止し、現在、鉄道・運輸機構、それからJR九州において調査を行っております。 今後の開発工程につきましては、その調査結果を踏まえて判断することになりますけれども、九州新幹線長崎ルートの開業につきましては、今年一月、平成三十四年度から可能な限り前倒しするという政府・与党の申合せがございます。この申合せに従って着実に取り組んでまいりたいと考えております。
○山下雄平君 西九州ルートがフリーゲージで開業されれば、一部在来線を走ることになります。この区間には踏切が九十か所あり、うち八か所が遮断機のない第三種か第四種の踏切です。地元住民の方は、安全性に非常に心配されています。また、開かずの踏切が増えて町が分断される、渋滞が今以上に悪化するというふうに懸念されています。地元からは、全面フル規格化や在来線部分の高架化を求める切実な声を多く聞きます。不安の払拭のためにも、JR九州が地元に寄り添って対策を講じる必要があると考えています。 また、国土交通省として、西九州ルートの現行計画で在来線を利用される区間の対策に関してJR九州にどのような指導をしていくのか、また支援をしていくのか、お聞かせください。
○政府参考人(藤田耕三君) 御指摘の第三種、第四種踏切、これを第一種化するということが一つ考えられるわけでありますけれども、一般的には、踏切道の交通量等を勘案しながら、これら踏切の統廃合も含めて鉄道事業者と地元自治体との間で協議、検討されます。この御指摘の区間の踏切につきましては、佐賀県、それから沿線の六市四町から成る九州新幹線西九州ルート沿線踏切対策検討会での検討を踏まえまして、JR九州との協議が行われる予定と聞いております。 国土交通省としましては、地方整備局、地方運輸局、鉄道事業者及び地元自治体等が参加する連絡調整会議等を通じまして、JR九州と地元自治体との協議が円滑に進むように協力してまいりたいと考えております。それから、協議が調えば、第三種、第四種踏切の第一種化等に関しましては、踏切保安設備の整備に対して踏切道改良促進法に基づく一部費用の補助をしてまいりたいと考えております。
○山下雄平君 フリーゲージに関しては、速度の問題だったり重量の問題で西九州ルートから山陽新幹線への乗り入れができないという話も聞きます。関西、中国方面から乗換えなしで直通で走らなければ効果は半減すると思うんですけれども、関西、中国地方への乗り入れの可否についてお聞かせください。JR九州としてどのように考えていらっしゃいますか。
○委員長(広田一君) 時間が参っておりますので、簡潔に願います。
○参考人(青柳俊彦君) はい。 山陽新幹線はJR他社の管内でもあります。西九州ルートからの乗り入れの可否につきましては、当社だけでは判断できないため、ここではコメントを控えさせていただきます。
○山下雄平君 是非粘り強い交渉をよろしくお願いします。 以上、質問を終わります。
○増子輝彦君 おはようございます。民主党の増子輝彦でございます。 私からも冒頭、先ほど太田委員からもお話がございましたが、町村信孝前衆議院議長の御逝去に対しまして、心から哀悼の意を表し、御冥福をお祈り申し上げたいと思います。 私も、一九九〇年に衆議院に当選したとき、安倍晋太郎先生の政策集団、清和会で町村先生に大変先輩として御指導いただいてまいりました。本当に見識の高い、そして議会人として優れた能力をお持ちになって、この御逝去については我が国の議会にとっても大きな損失だと、本当に痛恨の極みでございます。何度も私の地元にもおいでいただきましたし、町村牧場のおいしいヨーグルトも何度も頂戴をしたこともございます。本当に皆さんとともに心から御冥福を重ねてお祈りを申し上げたいと思います。 さて、今日の法案についての審議に入らさせていただきますが、先ほどもそれぞれ自民党の委員の皆さんからいろいろ御質問がありました。ほとんどの部分について重複するところがあるかと思いますが、どうぞそれぞれ、私の質問についてもひとつ心からの御回答をお願いを申し上げたいと思います。 まず初めに、先ほどもお話がありましたとおり、長崎本線肥前竜王駅におけるインシデントについて、若干私の立場からお尋ねをさせていただきたいと思います。 昨年の実は秋、私、長崎に行きまして、新鳥栖までこの長崎本線を乗車いたしました。非常に良かったなという思いを持っておりましたが、あわや間一髪のところで大惨事が免れたということでございます。結果的にはよかったといいながら、やはり今回のJR九州さんの完全民営化についても、何よりも安全というもの、これが求められていることは間違いございませんから、そういう意味では少し残念だったなという思いを強く持っている一人でございます。 九十三メートルという、かなり接近したところですから、スピードはそれほど出ていなかったといいながら、やはりこれはJR九州さんとしてもしっかりと対応していただきたいというふうに思っておりますし、先ほどいろいろお答えもいただきました。原因究明も、まだ調査中ということでありますが、できるだけ早く、しっかりと原因究明を果たしながら対策を講じていただきたい。 それで、今、角度を変えてちょっと質問をさせていただきますと、平成二十五年度には五件、JR九州管内でインシデントがあったというふうに承知をいたしておりますが、それならば二十六年度は何件ぐらいあったのか。そして、二十七年度、この五月いっぱい、先月まで何件ぐらいあったのか。そのことについて、今御承知であればお答えをいただきたいと思います。
○参考人(青柳俊彦君) ちょっと正確な数字は持ち合わせておりませんが、大体年間にインシデントと呼ばれるものにつきましては数件程度起こっております。 ただ、今回のような重大インシデントと呼ばれるものにつきましては、このルールが実施されました平成十七年からこの方まで七件発生をしておるところでございます。
○増子輝彦君 後ほどで結構でございますので、もし詳しい件数が分かりましたら、また、どういう状況だったのかということを教えていただければ有り難いと思います。 そういう状況の中で、やっぱりヒューマンエラーということが原因なのか、あるいは機器の不備なのか、あるいはほかの要因があるのか。ここは今後徹底して対策を講じていただきたいというふうに思います。先ほども申し上げたとおり、今回のこの民営化ということについては、ここが一番大事な私はポイントだと思いますので、是非心して対応をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 それで、この完全民営化等について私の方から質問させていただきたいと思います。 今回のこの民営化、まさに国鉄分割・民営化によって、これらについては、経営基盤の確立条件が整い次第、できるだけ早期に完全民営化するということが累次の閣議決定によって今日までなされてまいりました。条件が整い次第、完全民営化し、より効率的な経営体制の確立を目指すということにもなっているわけであります。 JR九州の方でも、今日まで大変な御努力をされたことは承知をいたしております。ただ、残念なことは、鉄道部門については引き続き赤字が続いているということ。そして、非鉄道分野でかなりの収益を上げて、結果的には今回の黒字が継続して見込まれるということも含めての民営化になったと思います。 それはそれとして私は条件としてよろしいんだろうなというふうに思いますが、やっぱりこの民営化をするに当たっては、国交省としてもしかるべき判断をせざるを得なかったというか、することになったわけですが、この完全民営化をということでの上場することの容認をするということに至った大きな理由は何かということを改めてお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 国鉄改革は、分割・民営化によって経営責任を明確化した経営形態として、国鉄が行ってきた鉄道事業の再生を図ろうとしたものでございますが、JR各社は累次の閣議決定に基づいて、経営基盤の確立などの条件が整い次第、できる限り早期に完全民営化することが基本的な方針となっています。JR九州は、ほかの大手民間鉄道会社と同様に、鉄道事業に加えまして駅ビルなどの関連事業を展開しており、連結決算では平成二十六年度は二百五十五億円の経常利益を計上しています。 完全民営化後においても、経営安定基金の振替による財務状況の改善などによりまして、引き続き安定的な経営を行うことが可能であると、こういうふうに見込んでおります。こうした状況に鑑みまして、JR九州は安定的な経営基盤が確立しており、上場に向けた条件が整っていると判断しまして完全民営化することとしたものでございます。 この完全民営化によりまして、国による事業計画の認可など経営全般にわたる監督から離れて、文字どおり、民間企業として自立的で機動的な投資判断あるいは資金調達を行うことが可能になるわけでございますが、御指摘のように、安全ということをしっかり前提としながら、必要な鉄道ネットワークの維持、そして観光振興や鉄道サービスの向上、そうしたことを展開して、九州全体の活性化や地方創生、そうしたことに基軸的な立場で貢献をしてもらいたいと、強い願いを持っての今回のことでございます。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 今、太田大臣の方からも話がございました。そういう要因で今回のこの民営化を認めるということになったわけでありますが、こういう状況の中で、JR九州としても赤字脱却に大変多角化を求めて努力をされてきた。先ほど申し上げましたとおり、非鉄道部門にかなりの収益性を持つことになったと。残念ながら、鉄道分野についてはなかなかこの赤字から脱却はできないと、かなり縮小したことも事実であります。 しかし、先ほど来いろんな質問が出ておりますが、やっぱり地域の公共交通としての使命と責任があれば、この赤字路線対策ということは今後の完全民営化においても極めて重い課題だと思います。今まで努力をされてきて、赤字からなかなかこの分野について脱却できないという問題もありますが、ここは是非、社長、どのような形で赤字路線から脱却するための今後努力をされていくのか、そして、先ほど来話が出ております赤字路線を切り捨てるというようなことではない形で、どのような形でこの路線をしっかりと維持していくのか、極めて大事なことだと思っています。 と同時に、先ほど申し上げた、いわゆる経営の効率化と同時に、非鉄道部門における収益を更に上げていくというときに、これもやはり言われていることですが、中小企業に対しての様々なこれからのいろんなあつれきというか、いろんな競合というか、そういうものも出てくるわけですから、これらについてもしかるべき配慮はきちっとしていかなければならないわけです。 その辺の決意をJR九州の社長として述べていただきたいと思います。
○参考人(青柳俊彦君) まずは、先生の方からお話がありました赤字路線の維持ということでございます。 九州の鉄道ネットワークの維持というものは、当社にとって、先ほどから申し上げていますように重要な役割だと認識をしております。上場によってその役割が変わるものではないというふうに考えております。観光振興や交流人口の拡大を通じた九州全域の活性化により、地域を元気にし、ネットワーク全体の価値の向上を図ることが、鉄道事業を始めとする全ての事業の持続的な運営に資するものだというふうに考えております。上場後も鉄道路線の適切な維持に努めるよう、JR本州三社と同様に国において指針が定められるというふうに伺っております、当社といたしましても指針に沿って対応してまいりたいというふうに考えております。 一方、中小企業の皆様との関係でございますが、当社は関連事業の展開におきまして、これまで地域の商店街等の中小企業者の皆さんと協力しながら事業を行ってまいりました。 具体的には、地方自治体や駅周辺の企業、商店連合会が主体となったまちづくり推進協議会等に参加し、地元の商店街や観光協会とともに町全体の活性化に向けた取組を実施しております。また、当社主催のイベントでありますJR九州ウォーキングの開催に際し、地元商店街を通過するコースを設定したり、地元商店街のPRを図ったりしております。さらに、地元企業の営む飲食店や旅館等を当社パンフレットで掲載し誘客するなど、地域と連携した観光振興も行っておるところであります。 当社といたしましては、上場後も、これまで同様に地元の中小企業の皆さんに配慮しながら関連事業を展開し、九州地域の活性化に貢献してまいりたいと思っております。
○増子輝彦君 是非、地域密着で中小企業に対する配慮をしながら、できればウイン・ウインの関係がつくれるような体制を是非おつくりをいただきたいと思っています。 と同時に、完全民営化になり、結果的には黒字経営が維持されなければなりません。そうしますと、赤字路線についての対策ということになれば、日本の今のこの財政的な仕組みから、残念ながら、黒字の企業には財政的な支援ができないという課題も、現実にこれは九州さんだけじゃなくて本州三社にとってもあるわけであります。 私の福島県でも、今様々なこの赤字路線に対しての災害復旧を含めて大きな課題が残っているわけですが、これは先ほど来、今後の税制対策の問題等も含め、いろんな支援というものが当然必要になってくるんだろうと思います。 そういう意味でも、是非国交省としてもこの赤字路線対策、これについての財政的な支援、まさに黒字経営の収益をきちっと出しているところに対して財政支援ができないというような形を変えていくということが、極めて今後の私たちも大きな課題を負っているんだろうなと。 一部自民党さんを中心として、この辺についての議員立法が今検討されております。私のところにも、是非これについて協力してくれということにもなっているわけですが、この赤字路線に対しての、黒字経営のいわゆる鉄道会社に対してどのような今後対策が講ぜられるのか、極めて重要だと思いますが、この辺について、是非、国交省としてどのようなお考えがあるか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤田耕三君) 御指摘の件は、いわゆる災害復旧費用の負担の件だと理解をしております。 被災した鉄道施設の復旧に対する国の助成措置としましては、鉄道軌道整備法に基づく補助制度がございます。この制度は、経営の厳しい鉄道事業者を対象としておりまして、具体的には、過去三年間の各年度において鉄道事業及び全事業で営業損失若しくは経常損失が生じていること、それから、災害を受けた鉄道の収益のみによって当該災害復旧事業に要する費用の回収が困難と認められること、こういった要件が規定をされております。 国土交通省としましては、基本的にはこの制度に基づいて対応すべき問題であると考えております。
○増子輝彦君 ですから、局長、そこなんです。災害復旧ということ、安全、防災も含めての質問の中の一環として申し上げましたけれども、完全民営化をするということは黒字を継続していかなければいけないということになっていきますから、当然、今の三年間継続して赤字云々ということになれば、これは実は矛盾していくわけですから、是非、今後の課題として、我々もいろんな形でまた協力、支援をしていきたいと思いますが、こういう形での支援体制をどういうふうにしていくかということ、極めて大事だと思っていますので、是非頭のど真ん中に入れておいていただきたいと思います。 こういう状況の中で、黒字化を継続して頑張っていただかなければなりません。先ほど社長からもいろいろ、私の質問以外でもいろんな御意見、お考えを伺えましたので、頑張ってやっていただきたいと思います。 そういう意味で、九州全体から見れば、やはり公共交通ネットワークの再構築という形で交通基本政策もしっかりと決められ、閣議決定もしているわけですから、九州全体のこのいわゆる公共交通ネットワークをどのような形で再構築していくかという基本的な考えについてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) コンパクト・プラス・ネットワークということでいきますと、地方自治体がどう考えるかということだというふうに思っていますが、増子先生おっしゃるように、九州なんか特にそうだと思うんですが、九州全体のネットワークというものをどう考えるか、そして地方自治体の中での交通ネットワークをどう考えるかということの組合せですが、九州におきましては、ここの交通政策基本計画、二月に策定させていただいて、一つは、生活交通を確保するということが一つ、第一項目に挙げられているわけですが、九州全体のもの、ネットワーク、ここは誰がやるのかというと、やる人がいないと思います。私はここは、九州全体の観光とか様々な物流ということを担う部分というのは非常に大事なことですから、それはJR九州の黒字経営ということにも関係するわけでありまして、そこは我々がリード役というか触媒役になって、全体のことについては考えてリードしていかなくてはいけないと、このように思っています。 そして、地域の公共交通の確保ということについては、地方公共団体が先頭に立って、交通事業者と、地域の関係者と協働して、まちづくりと連携して、利用しやすく持続可能な公共交通ネットワークの助成を図る必要があるというふうに思っています。 鉄道のそれぞれの九州全体の中でのJR九州が果たす役割、そして各県における公共交通の在り方、地域における交通の在り方、これらをよく組合せをしながら今回の機会でつくり上げていくという、そこが私もう一つ大事なことかなというふうに今の先生の話を聞きながら考えたところでございます。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 大臣、是非、部分最適だけではなくて、部分最適と全体最適、まさに九州のそれぞれの県あるいは基礎自治体の部分最適と同時に九州全体の最適という形の中でこの公共交通ネットワークを是非おつくりをいただくということに頑張っていただきたいし、また、JR九州もその中の一翼を担いながらリード役として頑張っていくんだという形の中でこれからしっかりと対応していっていただきたいと思います。 そういう意味では、経営安定化基金についても、この使い道等のことにつながっていくわけですが、鉄道ネットワークの維持向上に必要な鉄道資産への振替、八百七十二億というような、に充当するということも書いてありますので、是非こういった問題についてはより積極的にしっかりと対応していただくようお願いを申し上げたいと思います。 それは、まさに公共交通ネットワークと同時に、観光あるいは産業のいわゆる新しいものができるというイノベーション、あるいは雇用、あらゆるものにつながっていく。これが、太田大臣の下で実は閣議決定された交通政策基本計画のまさに実行という形での大きな成果が上がってくるんだろうというふうに思いますから、是非これもしっかりと対応していただきたいと思います。 そこで、今日、それぞれの各社、JR北海道、JR四国及びJR貨物各社の社長さんにおいでいただいております。ありがとうございます。次は皆さんの番だというような、やはり内心、大変だけれども、俺たちも自立に向けて、できれば完全民営化をして国の規制の中から外れてやっていきたいという思いと同時に、なかなかしんどいんだよなという部分がそれぞれあると思います。今日はせっかくの委員会でおいでいただいたところですから、それぞれ、本当に恐縮ですが、この後ちょっと観光部門について質問をしたいと思っておりますので、是非、それぞれ各社、決意と、実はこういうことが非常に今難しい問題なんだということをこの場でお述べいただければ有り難いと思います。よろしくお願いします。
○参考人(島田修君) お答えいたします。JR北海道の島田でございます。 当社は、昭和六十二年四月、JR旅客六社の中で最も経営が厳しい会社との見通しの中、発足いたしました。当社が事業を行っている北海道は、広大な面積に加え、冬期間の自然環境が厳しいことから鉄道のメンテナンスに係る負担も大きく、お客様の御利用が少ない線区を数多く抱える中、鉄道事業は大幅な営業赤字が続いている状況です。また、営業赤字を補うための経営安定基金についても、超低金利状況の長期化の影響などにより、会社発足時に計画された運用益を十分に確保できておりません。 現在は、一連の事象を二度と起こさないという強い決意の下、国土交通大臣から受けた事業改善命令、監督命令を踏まえ、お客様の安全を最優先とする経営を行い、安全の基準を絶対に維持することを前提とした安全投資と修繕に関する五年間の計画を策定し、会社の再生に取り組んでいるところであります。 この五年間の計画は、安全基盤を再構築するための計画であり、車両の老朽取替えや軌道の強化といった安全投資や修繕に取り組む内容となっています。実行に当たっては、資金面の課題などもありますが、最大限の自助努力を前提に、国などともしっかり御相談をしながら進めてまいります。 当社は、安全で信頼される鉄道事業者として再生を図っていくために、日々の輸送の安全を確保するとともに、策定した計画に不退転の決意で取り組んでまいる所存でございます。
○参考人(泉雅文君) お答えいたします。 御承知のとおり、当社は、平成二十三年度に設備投資に対する助成等の措置が講じられておりますが、平成二十三年度以降の経営状況につきましては、観光列車や観光誘客などの地域と連携しての取組を行って、営業収益の方は計画を上回っております。営業費用につきましては、安全性の更なる向上のために計画以上に修繕費を使っているということで悪化はしておりますけれども、経営安定基金運用益の増加等により、経常利益ベースでは計画を達成しております。 今後も、支援措置を活用しつつ、経営努力を推し進めて、平成三十二年度の経営自立計画の達成をまずは目指してまいりたいと思います。 以上です。
○参考人(田村修二君) お答えいたします。 当社は、先ほど太田先生に申し上げたとおり、平成二十八年度で鉄道事業部門の黒字化、それから平成三十年に経営の自立ということを目指して頑張っております。 課題といいましょうか、やはり景気動向とか災害の影響を受けやすいという側面も持っておりますし、国鉄から引き継いだ老朽車両まだまだたくさんございますので、こういうことにも意を用いながら、モーダルシフトの流れはトラックドライバー不足の構造的問題を背景に着実に進んでおりますので、現在いただいております政府の無利子貸付けあるいは税制措置等のバックアップをいただきながら、主体的に経営努力を続けてまいりたいと、こう思っております。 三点ほど、意識改革、経営の数値管理化の強化、あるいは組織改正申し上げましたけれども、第四点目として、当社は東京貨物ターミナルに用地を持っておりますけれども、そこに大きな物流施設を建設するプロジェクトを持っております。鉄道とそういう保管、ただ運ぶだけでなくて、そういう機能を結節した形で総合物流企業として発展する方向性をきちんと目指してまいりたいと思います。よろしくお願いします。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 それぞれ大変な状況にありながらも、しかし、きちっとした将来の目標、目的を持って頑張っておられますので、是非その所期の目的が達成できるように、近い将来実現することを願っておりますので、頑張っていただきたいと思います。 そういう状況の中で、それぞれの各社、鉄道関係全社ですが、これについては、やっぱり観光の面というものも切り離せないという大きな要因が今後あると思います。JR九州さんも、いわゆる非鉄道分野で大きな観光についての対策を講じて、豪華列車も大きな成果も上げているということもありますので、是非これらについても頑張っていただきたいと思います。 そこで、実は、観光立国の推進ということは我が国の大事なポイントでございます。インバウンドも二〇二〇年に二千万人という目標が掲げられておりましたが、もう既にこれは間違いなく、二千万人どころか、一部報道でされているとおり、三千万人になるということは私は間違いないと思って確信をいたしております。そういう状況の中で、このインバウンド、三千万目標に目標を変えたという報道もされておりますが、これについては私も全く同感でありまして、是非それらに向けてあらゆる努力をしていただきたいというふうに思っているところであります。 しかし、三千万、今までの伸びは加速的だけれども、これからがまたいろんな面でしっかりと対応しなければいけない分野が出てくるんだろうと。免税店の拡充もそうでしょうし、ビザのいわゆる緩和という問題もそうでしょう。それから、何よりも日本のおもてなしという、こういうサービス精神も極めて大事でしょう。それから自然環境、様々な分野におけるきちっとしたやっぱり保存というものも、極めて大事な分野もたくさんあるわけであります。こういう状況の中で、私たち、これから観光立国に向けて、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックだけではなくて、その先も見据えて、しっかりと日本というもののこの観光資源を、よりしっかりとお客様が外国から来てもらえるような体制を取っていくことが必要だと思います。 そこで、実は今日は観光庁長官にも来ていただいておりますが、先般、中国におられましたよね。私も二階訪中団に同行しましたが、長官らしき方がおられたので、きっと大きな成果が上がるんだろうなというふうに思っているところでございますが、特に中国からどんどんどんどんお客さんが今来ているということで、日中関係、若干、外交レベルは少しいろいろな難しい問題がありますが、民間レベルで積極的に進めていくことも大事だろうというふうに思っています。三年前でしたか、太田大臣とも、日中映画、コミックフェスティバルに麻生先生とみんなで行った記憶もありますが、あのときも、やっぱり観光客どんどん呼び込もう、日本との交流を図ろうということもやってまいりました。 時間が参りましたので、一つだけ。長官、今後のこのいわゆるインバウンドをしっかりと三千万目標達成、さらに、それを乗り越えるだけの体制をどうやってつくるのか。 そして、もう一つ大事なことは鉄路、それぞれの各地における鉄路をどのように利用させるか、これが極めて大事だと思っています。特に、東北地方における外国人観光客が東北新幹線を利用するのは二%ぐらいしかないと言われていますね。今度、来年はいよいよ北海道新幹線で函館まで延伸するわけです。金沢の成果も上がっていますが、こういった、まだ薄い分野のこういう鉄道を利用して、これが今お話をいただいたそれぞれの鉄道各社にも大きな効果が上がってくるんだろうというふうに思っていますので、その辺の具体的なものを今後どういうふうにしていくのか、そのお考え方をお答えいただければ有り難いと思います。
○政府参考人(久保成人君) まず、御指摘のとおり、インバウンドの政府目標二千万人でありますけれども、まずはこの目標達成に向けて、政府一丸、官民一体となって取り組んでまいります。と同時に、今先生からいろいろ御指摘を受けましたように、特に訪日外国人旅行者が急激に増加している状況を踏まえますと、強く求められていることがございます。先ほど列挙していただきましたように、広い意味での受入れ環境の整備を加速化して、二千万人時代への備えに万全を期することであると考えます。 例えば、地方における免税店の拡充、全体的な免税店の拡充のみならず、地方における免税店の拡充、あるいは広い意味でのおもてなしサービスの充実という意味で、外国人から強く求められております無料WiFi環境、あるいは多言語対応の一層の拡充、さらには受入れの典型的なケースでありますけれども、空港、港湾のCIQ体制の充実などなど、まずはこの受入れ環境の整備を加速化していくことが必要であろうというふうに考えておりますし、全力で急速に取り組んでまいりたいというふうに考えております。 また、インバウンドのみならず、国内観光振興においては鉄路ということが非常に重要な要素になってくると思っております。JR九州さんにおかれては様々な取組をしていただいているところでありますけれども、この民営化が成した後も一層のいろんな取組をされるものと、我々と連携してやっていきたいと思っております。 また、北海道については、来年三月、北海道新幹線が開業いたします。そうしますと、例えば北関東であれば、大宮からの新函館北斗までの時間距離が非常に短縮されて、今までは必ずしも観光エリアとして入っていなかった北関東と北海道道南が短時間で結び付くことによって、大きな観光のいいチャンスが生まれるものだと思っておりますし、我々もそのことについて一緒に対応していきたいと思っております。 また、特に東北につきましては、国内観光のみならず、特に、御指摘いただきましたように、インバウンドの観光が非常に震災後低下し、回復しておりません。鉄路も回復、順調にしておりますので、こういったインフラの回復に合わせて、我々も、まずは情報発信をきちんとするということと、それと実際に東北に行ってもらうということが大事だろうと思います。行っていただければ東北の状況が分かり、また行かれた方が情報を発信することにもつながると思いますので、こういった取組も支援をしておりますので、それぞれ更に一層充実に努めてまいりたいというふうに考えております。よろしくお願いいたします。
○増子輝彦君 終わりますが、長官は鉄道局長を経験されておりますから、鉄道各社に対する思いも込めて、また震災の風評被害対策も含めて是非頑張っていただきたいと思います。 終わります。ありがとうございます。
○田城郁君 こんにちは。民主党・新緑風会の田城郁です。 本日はいわゆるJR会社法の一部改正ということで質問をさせていただきますが、その前に、五月二十九日に発生をいたしました口永良部島噴火では、日頃からの防災訓練の成果が生かされまして、全島百三十七名の皆様が無事避難をされたこと、心から安堵をしているところであります。 改めてお見舞いを申し上げますとともに、安全最優先の上でですが、一日も早く島に戻れるまで、国は島民の皆様に十分な手当てをしていただきたいということを要望をさせていただきまして、質問に入らせていただきます。 まず、国鉄改革の経緯とJR九州ということについて質問させていただきます。 一九八七年の四月一日、国鉄分割・民営化から間もなく三十年の節目を迎えようとしております。JR発足当時、国鉄改革を働く者の側から推進をしてきた立場である私たちが決意をしたことは、二度と雇用不安のない、黒字基調の世界一安全な鉄道会社をつくろうということでありました。国鉄改革に至った理由の大きな一つに、基本的には、構造的に赤字を出し続けるという、いわゆる構造欠損の体質が根本的な問題としてあったと認識をしております。 国鉄分割・民営化の際、いわゆるJR三島会社の一つであるJR九州は、安定的な経営の確保が難しいのではないかという懸念もされておりました。そのJR九州において完全民営化のめどが立ったということは、国鉄改革の完遂に向けて大きな前進であると考えますし、非常に喜ばしいことである。その一方で、国鉄改革は人員削減など多くの犠牲を払って進めてきたのも事実であり、今のJRという会社をつくり上げ支えてきた方々の努力を決して忘れてはならないと思っております。 今般のJR九州完全民営化について期待を寄せる一方で、安定的な経営を続けることが本当に可能なのか、懸念の声があることも事実です。純粋な民間会社になるとはいえ、JR本州三社とは経営環境が全く異なりますので、国交省には当分の間、JR九州の経営動向などを見守り、時には指針に基づく指導なども行われるお考えはあるのか否か、その点について国土交通大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(太田昭宏君) JR九州の経営状況は、安定的な経営基盤が確立をしてきたと、そして、引き続き安定的な経営を行うことが可能であるという見込みです。この完全民営化の後も、引き続き必要な鉄道ネットワークをしっかり維持しながら、併せ九州の活性化や地方創生ということについて更に貢献していくことを期待をしています。 上場後におきましても、JR九州の経営状況を注視しながら、余り何から何まで今までのようにがんじがらめというわけじゃないんですけれども、よく目を、届いてきていると、視線をJR九州は感じていただきながら、思い切って経営ということについては推進をしていっていただきたいと思いますし、我々としては、国交省としては、何よりもまず安全ということが大事だよということ、そして、指針ということで書いたことについてはやってもらうと。あとは伸び伸び経営をしっかりやってもらいたいと、こういう姿勢でずっと注視していきたいと、このように思っています。
○田城郁君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 次に、経営効率化による雇用不安ということについて青柳社長にお伺いいたします。 青柳社長は先月の衆議院の議論において、完全民営化後も効率化等による経費削減を進めてまいりたいと言及をされております。鉄道事業においては依然として赤字の民間企業になるわけですから、自主的な判断で経営努力をすることは当然であります。一方で、二度と雇用不安を引き起こさないような、過度の経営効率化は行わないものとも理解をしておりますが、それでよろしいでしょうか。青柳社長の御認識をお伺いいたします。
○参考人(青柳俊彦君) 当社は、人口減少や少子高齢化、高速道路網の発達等の厳しい経営環境が続く中、グループ全員が一丸となり、これまでの二十八年間たゆまぬ経営努力をやってまいりました。経費節減のための効率化においては、雇用不安を引き起こすような過度なものではなく、安全を最優先にし、サービスや利便性が低下しないように実施してきたものであります。 今後の効率化の計画につきましては、現時点で具体的にお示しするものはございませんが、今後も鉄道ネットワークの維持、活性化に向け、安全の確保を大前提とした上で、雇用不安につながらない形での経営効率化による鉄道事業の収支改善に努めてまいる所存であります。
○田城郁君 ありがとうございます。 雇用不安というのは、単に雇用不安だけでなく、モチベーションの低下、そしてそれが安全性の低下にもつながるというふうに思いますので、是非よろしくお願いをいたします。 次に、輸送の安全の確保ということについて、山下委員などからも御指摘ありました、増子先生からもありましたが、私からも少し触れさせていただきますが、鉄道事業者にとって最も重視されるべき安全、安心な輸送の確保ということでありますが、このことは、JR九州が政府の監督下にある特殊会社から民間の鉄道会社になろうとも変わることはないというふうに思います。 しかし、残念ながら、五月二十二日、長崎本線肥前竜王駅構内におきまして、上りと下りの特急列車が同一の線路に進入し、正面衝突寸前となる大変危険な事象が発生いたしました。今回の事象の直接的な原因は、下り列車の運転士が車内モニターに基づいて停止位置を指令に報告したものの、車内モニターには誤差があるため、指令が列車の停止位置を正しく認識できなかったことにあるようですが、システムへの過信、あるいは列車遅れによる擦れ違い駅変更時の取扱い、あるいは、先ほど社長お答えになっておりましたが、信号直下で停止した場合の取扱いのルールがなかったということなども含めて、このような背景には、人材を育成するというところの場面においての教育訓練の不足なり、そういう問題が含まれているのではないかと。 ルールやあるいはマニュアルを作っても、教育訓練が不足していればやはり身に付きませんから、是非そういうことも含めて徹底していただきたいんですが、完全民営化に向けてコスト削減圧力が強まる中にあって、社員に対するOJTを中心とした教育訓練の機会を確保していくことが大切だと思います。 本委員会で私は繰り返し申し述べてきておりますが、輸送の安全を確立するには、OJT等による技術、技能の適切な伝承による優れた人材の確保が必要不可欠だと思います。 JR九州の今後の安全対策について、特に安全対策の人材育成という観点でどのような取組を進めていくのか、青柳社長のお考えをお伺いするとともに、国土交通省は、今後、JR九州における安全の確立に向けた取組に対してどのように助言や支援を行っていくのか、太田国交大臣にお伺いをいたします。
○参考人(青柳俊彦君) 輸送の安全の確保は、上場にかかわらず、鉄道事業者にとって最大の使命であると考えております。安全を支える人材の育成はその最も重要な事項の一つと考えます。 これまでも社員の声などを通じて、全社員が参加する取組である安全創造運動を全社的に展開するとともに、過去の事故事例を紹介して安全について考えさせる研修施設である安全創造館で、全社員また全グループ社員を対象として安全教育を繰り返し実施してまいりました。また、系統ごとのカリキュラムに基づいた定期的な教育や実習線を活用した訓練を実施し、職場でのOJTも含めた知識、技能の向上に努めてまいりました。 今後も、社員の安全意識の向上や知識、技術の継承について手を緩めることなく、計画的に取り組んでまいる所存でございます。
○国務大臣(太田昭宏君) 鉄道事業は、土木や車両、電気、運転、軌道、そうした複数の専門分野があって、そして人が鍛えられて、技能と技術というものを承継して人材育成が行われて、そして緊張感を持ってやるものだと思います。 しかも、軌道等のメンテナンス等は夜中に行われるということでありますから、相当そこは人が鍛えられて、誇りを持って仕事をするということをやはり一般国民の多くの方に理解をしていただかなくてはならないし、部品からいったらたくさんありますから、なかなか毎日のように、車両がちょっと、ドアがどうだったとか、いろんなことが起きるんだと思います。そこを人の力でしっかりと押さえ切って、そして事故に至らないようにという懸命な作業が行われているし、その意思がしっかり通っていくということが大事だと思います。 今日はJR北海道の島田社長も来ているわけですが、JR北海道もJR東も、もう事故がこの間のJR九州ありましても、はらはらすることだらけでこの一年ぐらい来ました。 その中で、一つは、まず人材を承継するということ。それから、外注化ということについて本社に技術、技能がなくてはならないということ。小さな事故というものを感じたときに、直ちに責任あるところにその情報が行って手が打てるという俊敏な動きができるという会社にすること。そして、危険を感じたら鉄道マンは列車を止めるということは恥のように思っているようですが、そうではなくて、田城先生からも指摘がありましたが、止める勇気、動かす努力と、私大変いい言葉をこの委員会の論議を通じて聞きました。止める勇気をJR北海道は持つようになったと、こういう報告をうれしく思いましたが、今まで培ってきた百年にわたるこの日本の鉄道の安全というものは、何ゆえにここまで安全で来たのかということを各社がそれぞれかみしめて、また小さな事故がほかのところであったとしても、それが全国の鉄道会社に伝達されて、同じ戒めを我が社にという気風を持つという、日本における鉄道会社を是非とも築いていただきたいし、今日は四人の社長さんが来ていらっしゃいますが、ここで論議されたことをよくかみしめてスタートを切っていただきたいというふうに思っているところです。
○田城郁君 止める勇気と動かす努力、大臣にも覚えていただいてありがとうございます。 本当に私は危機感を持っているんです。ハインリッヒの法則によれば、三百対二十九対一、三百の小さなミスや事象、二十九の本当に重大なインシデント、そして死傷事故を伴うこの一という、二十九の事象がかなり多く起きているということは一が近づいているのではないか、本当に私は危惧しているんです。 ですから、今日、JRの各社の社長さんおいでいただいておりますが、本当に私もJR出身として真剣に考え、この前も出身の会社のことをかなり手厳しく指摘をさせていただきましたが、この一を起こさないために何とか努力をしようという中での話でございますから、是非この危機感を共有化をして前に進めていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 次に、災害時の復旧費用ということについてお尋ねいたします。 近年、我が国では、地震や噴火を含め、集中豪雨が頻繁に発生しておりまして、それによる鉄路への被害も生じております。実際に、平成二十四年七月、九州北部豪雨では、JR九州豊肥本線の一部区間において、線路への土砂流入、橋梁の流失等が発生し、運転再開まで一年という時間を要することになりまして、被害額は五十億と上りました。 九州は、集中豪雨だけでなく台風常襲地帯でもありますし、火山性の地質により土石流等が発生しやすく、近年は南海トラフ地震への備えも喫緊の課題となっております。JR九州においては、今後とも風水害、土砂災害や地震、津波、防災・減災対策を着実に推進するという必要があると思います。 一方で、JR九州は全事業では黒字の企業でありますが、基本的には被災した鉄道施設の復旧費用に関しては全額自己負担が原則となっております。しかし一方で、平成二十四年の集中豪雨のように数十億の規模の被害が生じた場合、JR九州は果たして負担できるのでしょうか。巨額の利益を上げているJR東日本でさえ、例えば只見線では、平成二十三年の豪雨により、一部区間で代行バスを運行しており、鉄路での復旧にめどが立っておりません。岩泉線に至っては、二〇一〇年に発生した土砂崩れにより、鉄道での復旧を断念をし、二〇一四年四月に廃線になっております。 JR九州が抱える赤字ローカル線において同様の事態が発生した場合、なし崩し的な廃線につながることを懸念をいたしますが、その点、国土交通省はいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(藤田耕三君) JR九州におきましては、最近十年程度、ほぼ毎年のように災害が発生しております、被災をしておりまして、実績として申し上げますと、これらについては自己資金により復旧をしております。今後におきましても、基本的にはこれまでと同様に自己資金により復旧が図られるということだと考えております。 国土交通省としましては、例えば今後大規模な被害を受けた場合等に、治水事業などほかの事業との連携による復旧が円滑に進むよう必要な助言をするなど、そういった意味での協力をしてまいりたいと考えております。
○田城郁君 是非安全な体制で、支援をよろしくお願いいたします。 次に、少しJR九州から離れまして、青函トンネルのことについてお伺いをいたします。 四月三日に発生した青函トンネル内での白煙トラブルについて御質問させていただきますが、今回の事故によって、一九八八年の青函トンネル開業後、初めて乗客が列車から避難する事態が発生いたしました。青函トンネルの所有がどこであるのか、またその管理の責任はどこが負うのかということを御確認をいたします。今回の事故の概要をお示しください。あわせて、事故に対する国交省の御認識もお伺いをいたします。
○政府参考人(藤田耕三君) 青函トンネルは、独立行政法人であります鉄道・運輸機構が所有しております。JR北海道が管理を行っております。 四月三日の事象の概要でございますけれども、青函トンネル内を走行中の函館駅発新青森駅行き特急「スーパー白鳥三四号」から発煙があって、十七時〇七分頃、列車が停止いたしました。その後、乗客が乗務員の誘導により降車しまして、トンネル内の定点、これは旧竜飛海底駅でございますけれども、そこを経由してケーブルカーで地上に避難をしたと。最終的に、最後の乗客が地上に移動したのは二十二時五十九分でございまして、この間、約五時間半掛かったと、こういう事案でございます。 国交省の対応としましては、まず、JR北海道に対して、徹底した原因究明と再発防止対策を指示しております。それから、避難誘導につきましても、JR北海道の取扱いマニュアルに定めた手順に沿った対応であるという報告を受けておりますけれども、国土交通省としましては詳細な状況の確認等検証が必要だと考えております。
○田城郁君 今回の事故を受けまして、我が民主党国土交通部門会議も青函トンネルの現地視察を行いました。避難誘導に多くの時間を費やしたという報道が先行しておりますけれども、一連の乗客誘導での成果と課題等について、JR北海道島田社長、そして太田大臣、それぞれお伺いをいたします。
○参考人(島田修君) お答えいたします。 青函トンネル内につきまして、過日、現地視察で見ていただきましたとおり、火災検知装置や避難所等の設備が設けられており、列車火災時にはこれらの設備を有効活用する点については今後も継続していきたいと考えております。 四月三日、青函トンネル内において発生させました特急列車の発煙事象につきまして、いろいろと御心配をいただいております。青函トンネル内で緊急停車した事象において、当該乗務員がお客様の命を守るという観点で迅速な避難誘導を行いました。このことは、平成二十三年五月に発生した石勝線における列車脱線火災事故を受けて、お客様の命を守ることを最優先とする避難誘導マニュアルに基づき、最善と認められる道を取ったものと考えております。 しかしながら、避難所からトンネル外へ全てのお客様を誘導するのに長時間を要していることについては課題と捉えております。新幹線開業後には列車定員が大幅に増えることを考慮し、新しい信号システムを使用した迅速な救援列車の運転手配を行います。さらに、円滑な誘導ができるよう、避難誘導サインなど避難所設備の改善を検討していきます。 そのほか、地元消防、警察との訓練を継続し、社員の定例訓練を再構築するとともに、救援列車を使用した訓練も実施していく所存でございます。 以上でございます。
○国務大臣(太田昭宏君) 私は、最近、JR北海道の事故は函館の辺りが非常に多かったと、非常に鉄路が曲がっていたり、いろんなそういう状況があるんだということを現地視察をさせていただいて知りましたけれども、そして同時に、青函トンネルというのはこれから新幹線が走ります、そこで貨物が同時に走ります。速度をどのくらいかといって、多くの方たちからはもう少し速いスピードでできないかというような課題があります。私は、安全ということを第一に考えなくてはいけないということを言っているところでありますけれども、この青函トンネルと函館の地域の安全ということにもう一歩心を砕くということが、まず第一、大事なことだというふうに思っています。 そして、今回のことについては、一度、故障表示が三回出たというところで、どこで止めるということが適当であったのかということについてよく考えていくという課題が一つはあると思います。 そしてもう一つは、これから大勢のお客さんが乗るということからいきますと、誘導してケーブルで上がるというところに五時間半掛かるというような、ここをどうするかという、これは今も社長、課題だと言いましたけれども、この課題を是非とも、私三つ言ったわけですが、ここをしっかりしたものにして来年の函館までの新幹線ということをやることが受入れ体制として一番大事なことだと、このように思っています。
○田城郁君 ありがとうございます。 現地視察の際には、本当にJR北海道函館支社の皆さんに大変お世話を掛けましたが、大変勉強になりました。仮に地上に送り出したと、ケーブルカーも何回も何回も往復して。冬だったら雪景色です、マイナスです。今回百数十人でしたが、七百数十人、新幹線の場合はそういう人数を送らなければならない。七百人が冬の北海道の地上に出たときに、果たしてバスが短時間でそれだけ用意できるかとか、そういう物理的な問題もあるということも現地に行って説明を聞きながらなるほどなと思いました。こういうこともちゃんと準備をしていかなくてはいけないことだと思いますので、ほかにもありますが、ケーブルカーの容量の問題なり、大変なお金の掛かるようなこともあるのではないかと思いますので、次はそういう観点についてお尋ねいたします。 現在、青函トンネルの機能保全の改修事業では、事業費のうち三分の二を国の補助で賄い、残りの三分の一をJR北海道が負担するというスキームになっておりますが、事業費が大きくなれば、この三分の一負担も難しくなることも予想されます。北海道新幹線の開業が近づいている中、どのように青函トンネル内での事故防止の対策や避難誘導の再検討を進めるのか、そしてその財源をどうするのか、大臣のお考えをお伺いいたします。
○政府参考人(藤田耕三君) 青函トンネルの施設の改修でございますが、この劣化した施設の改修を現在進めております。これにつきましては、御指摘のとおり、JR北海道が三分の一を負担すると、こういう仕組みになってございますけれども、事業費が平準化するように計画的に現在進めているところでございます。JR北海道にとって将来においても過大な負担とならないように、改修の計画についてはJR北海道とよく調整しながら計画的に今後とも進めてまいりたいと思っております。 それから、北海道新幹線開業時の対応でございますけれども、先ほどの大臣のお話にもございましたように、開業までにやらなければならないこと、たくさんあると思います。JR北海道を中心に東日本、貨物等を交えて、例えば旅客の避難の問題、あるいは走行の安全性の問題、こういったことを万全の体制で開業を迎えられるように関係者を指導してまいりたいと考えております。
○国務大臣(太田昭宏君) 簡単に申し上げますが、今局長から話したように、このJR北海道を中心に、JR東とそして貨物を交えて十分検討をすべき問題だというふうに思っておりますが、青函トンネルの劣化した施設の改修については、事業費が平準化するように計画的に進められているというふうに承知をしておりますが、なお過大な負担にならないようにということですが、改修の計画についてJR北海道とよく調整してまいりたいと、このように思います。
○田城郁君 是非よろしくお願いします。 現場を預かるのはJR北海道ですから、知恵は出ると思うんですが、なかなか御存じのとおり財源については苦しい部分もありますから、よろしくお願いをいたします。 次に、JR貨物関連でお伺いをいたします。 ドライバーの人材確保難に起因するモーダルシフト化の現状と対策ということで、時間も迫ってまいりましたので、昨年秋に私が、JR貨物そして北海道のドライバー不足との関連で質問をさせていただきましたが、そういう観点、要するに北海道のJR貨物としての位置付けということで質問をさせていただきましたが、その一方、味の素の子会社である味の素物流では、高齢化及び二十歳以下の若年層の担い手の減少によるトラックドライバー不足が社会的課題となっている中、特に長距離輸送のドライバー不足は深刻な状況であり、昨年六月以降の東西二拠点による物流体制への移行に合わせて、五百キロ以上の長距離区間について初めての本格的な船舶輸送導入と鉄道輸送の強化を図っております。さらに、味の素グループでは、来年度までに長距離輸送におけるモーダルシフト率一〇〇%の実現を目指しております。 そこで、このようなドライバーの人材確保難に起因するモーダルシフト化への現状を国土交通省としてどのように捉えているのかお伺いするとともに、人口減少時代における物流政策の在り方について見解をお伺いをいたします。
○政府参考人(羽尾一郎君) お答えいたします。 モーダルシフトにつきましては、委員御指摘のように、トラックドライバーの確保が難しくなってきていることなどを理由としまして、トラック輸送から鉄道輸送あるいは内航海運へ輸送手段を変更する動きが一部の荷主に見られるところでございます。これを国内貨物輸送のトンキロベースの輸送機関分担率で見てみますと、鉄道貨物は二〇一〇年度の四・六%から二〇一三年度は五・〇%に増加し、内航海運は同じく四〇・五%から四三・九%に増加しております。 今後、中長期的には、少子化に伴う労働力人口の減少等によりまして、人材の確保がますます難しくなることが見込まれております。このため、新規就業の促進に向けた取組とともに、大量輸送機関へのモーダルシフト等による物流の効率化、省力化を実現する物流政策を強力に進めていくことが必要であると考えております。 本年二月に閣議決定されました交通政策基本計画におきましても、モーダルシフト等による物流の省労働力化のための方策を検討することとされておりますとともに、これに関連する数値指標が定められたところであります。 モーダルシフトの推進を含め、物流の効率化、省力化に向け、必要な政策を着実に推進していきたいと考えております。
○田城郁君 ありがとうございます。 次に、JR貨物が求める物流の重要性に係る国によるサポートという観点でお伺いします。 平成二十四年十二月十七日に国土交通省の物流事業者関係に対するヒアリングが行われ、その席でJR貨物は、北海道の整備新幹線が整備されることにより、何か危機感があるかとの出席者からの問いに対して、異常時に鉄道事業者とどうダイヤを分け合うか、優先順位をきちんと整理しておかないと物流機能が阻害される、えてして人流が優先される傾向があるので物流の重要性について国にサポートしてほしいと回答をしております。 特に、北海道と本州との農産物の鉄道輸送は大きな実績を有すると思いますが、北海道の物流における鉄道貨物輸送の特性、役割について、JR貨物田村社長より御説明をお願いいたします。あわせて、JR貨物が求める物流の重要性に係る国によるサポートの在り方について国土交通省はどのような配慮をすべきだと考えているのか、大臣にお伺いをいたします。
○参考人(田村修二君) お答えいたします。 北海道と全国各地の間を結ぶ物流において、陸上輸送のシェアでございますけれども、北海道発着とも約四割、四百五十万トンでございます。 北海道発の貨物といたしましては、農産品、乳製品、紙製品等、多岐にわたる物資が全国の消費地に向けて発送されております。その中でも、特に北海道から関東、関西地区に発送されます農産品の鉄道シェアは非常に高く、特にタマネギでは約七割、バレイショでは約四割でございます。そのほか、生鮮食料品を安定的に供給するライフラインとして鉄道貨物輸送は重要な役割を果たしております。また、北海道着につきましては、宅配、食料工業品、書籍等、道民の皆様が生活に欠かすことのできない物資を多数到着ということでございます。 鉄道貨物輸送、北海道地区の暮らしと経済を支える重要な役割を担っておりますので、今後もその役割を果たしていきたいと思っております。 来年の三月開業を予定されております北海道新幹線は、新幹線と貨物列車が三線軌条区間で共用走行するということになりますけれども、安全面に最大限の配慮をしつつ、関係機関と協議をし、諸準備を進めておるところでございます。 ダイヤ調整につきましては、各社対等な立場で基本ダイヤあるいは異常時の取扱いを含めた会社間協定を結ぶことになっております。これを結びまして、それを踏まえて、会社間で緊密な連携を取りまして真摯に調整を行っていきたいと、こう考えております。 これまで当社が担っております北海道と全国を結ぶこの役割、新幹線が開通いたしましても、これまでと同様に旅客との共存共栄の精神で役割を果たしてまいりたいと思っております。 以上です。
○国務大臣(太田昭宏君) 新幹線が来ると大宮から新函館北斗まで三時間四十分ということなんですが、もっと速くという声は非常に強いわけで、新幹線の高速性への期待というものが一方ではあります。しかし、今日ここで指摘がありましたように、北海道の農産品の大量に運ぶということにおいて極めて重要な位置を占めるというのが北海道からの貨物輸送であろうというふうに思いますし、そうしたことの私は安全性とも絡んでバランスをしっかり取って、一方の強いたくさんある声というだけでない、よく両面をにらんで、そして一番大事なのは安全ということだよということを踏まえてこの問題に対処をしていかなくてはならないと。 そして、JR貨物に対しては、平成二十三年から七年間で合計七百億円の設備投資支援を行っておりますが、青函トンネルを走行するための機関車等の整備について百九十億円の支援を行っているということで、国としても支援をしていきたいと、このように思っています。
○田城郁君 今後の方向性についても太田大臣から力強いお話をいただきましたので、是非、定時に物をお届けするという、商品が、時間がずれると商品力が低下をするということで、JR貨物の安定経営にも大きく影響することですので、是非サポートをよろしくお願いしたいと思います。 もう時間が来てしまいましたので新しい質問には入りませんが、JR四国の高速化ということについても、私、国土交通委員会で現地視察、高知にも訪れまして、非常に朝早く、宿泊地から高知まで行く朝早い列車に乗りましたが、特急なんですがなかなか着かないと、これで飛行機に乗れるかなというようなことも含めて、やはりもっと高速化をして利便性を高めて、それで経営安定に結び付けるというようなことも含めて、是非、JR四国さんの自助努力ももちろんなんですが、国交省のサポートもよろしくお願いをいたしまして、質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○委員長(広田一君) 午後一時に再開をすることとし、休憩をいたします。 午後零時四分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(広田一君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○金子洋一君 お疲れさまでございます。民主党の金子洋一でございます。 持ち時間二十分でございますので、前置きなく問いに入らせていただきます。 まずは、JR北海道、四国、そしてJR貨物といった、JR会社法が引き続き適用されることになるそうした三社の将来の経営見通しや展望をどのように認識しておられるのか、大臣にお尋ねをさせていただきます。
○国務大臣(太田昭宏君) JR北海道及び四国は現在厳しい経営状況にありまして、経営安定基金の運用益によって経営を支えているところです。また、JR貨物は景気動向に左右されやすい事業特性を有しておりまして、多少の経済変動があっても長期持続的に利益を確保することが可能な経営基盤を確立する必要があると考えます。このように、これら三社についてはまだ経営自立が可能となるような安定的な利益を計上できる段階には至っておりません。 このために、平成二十三年度から鉄道・運輸機構を通じまして、JR北海道に対して六千八百二十二億円に加えまして二千二百億円、JR四国に対しては経営安定基金二千八十二億円に加えて千四百億円の実質的な経営安定基金の積み増しを行っています。このほか、二十三年度から十年間で、JR北海道に対して六百億円、JR四国に対して四百億円、二十三年度から七年間で、JR貨物に対して八百九十億円の設備投資支援を実施しているところです。 このような措置を通じて、まずは完全民営化の前提となる安定的な経営基盤の確立が図られるよう、しっかり取り組んでいただきたいと、このように考えているところであります。
○金子洋一君 ありがとうございました。 厳しいという見通しを持っておられるんだと思いますが、また、その中でも特にJR北海道やJR四国につきましては、これまでの建設をしてきましたトンネルとか、あるいは鉄橋、そういった鉄道構造物の老朽化対策というのが、これまでには余りないと、もうそろそろ寿命を迎えてくるということで、大きくのしかかってくるんだろうと思います。 私が拝見している限り、あるいは大臣の今の御答弁をお聞きをした限りでは、それに対応できるだけの財務体質というのがその北海道、四国の二社にあるのかどうか、極めて厳しいんじゃないかと思いますが、局長、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(藤田耕三君) 御指摘のとおり、鉄道施設の老朽化は進んでおりまして、これに対する対策、非常に大事な課題だと思っております。 また、他方、御指摘のように、JR北海道、JR四国につきましては厳しい経営状況にあるのも事実でございます。一般的な両社、北海道、四国に対する支援といたしましては、これまでも経営安定基金の金利の下支え等やってまいりましたし、今大臣の御答弁にもありましたように、平成二十三年度から投資支援、あるいは安定基金の積み増し等の支援を行っております。 加えまして、経営の厳しい鉄道事業者が行う長寿命化に資する橋梁、トンネル等の土木構造物の改良、これに対して補助する制度がございます。鉄道施設安全対策事業費補助金という補助でございますけれども、国三分の一、それから地方公共団体にも三分の一を負担していただきますけれども、こういった仕組みもございます。 JR北海道、四国が老朽化対策に対応できますように、今後とも、その重要性を認識して必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
○金子洋一君 ありがとうございます。 やはり民営化前の投資に対して更新が必要になってくるということで、大変難しいというか、これからますます厳しい状況になるのかなというふうに思いましたので、十分国交省としてはサポートをお願いをしたいと思います。 あと、もう一点なんですが、いよいよ来年の三月で北海道まで新幹線が通るということで、いよいよ会社単位で見ますとJR四国が最後の新幹線空白地ということになるんだろうと思っております。 地元の財界では、その四国新幹線の費用対効果を計算をすると一を超えるんだと、つまりプラスになるんだという計算をしておられます。そういったことを踏まえて、調査費の計上というのを、新幹線のですね、四国新幹線の調査費の計上というものに対してはどういうふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(藤田耕三君) 四国新幹線につきましては、全国新幹線鉄道整備法第五条の調査指示に基づきまして、昭和四十九年度から平成十九年度まで海底トンネル部の地形・地質調査を実施しておりました。しかしながら、当面、早期に着工の見込みがなく、直ちに調査の進捗を図る必要は薄いということから、平成二十年度に調査を中断することとしたところでございます。 中断をした平成二十年度以降、このような状況に変化はないことから、再開すべき状況にはないものと認識しているのが現状でございます。
○金子洋一君 ただ、今申し上げましたように、午前中の質疑でもありましたけれども、地元からは、今すぐ造ってくれというふうに言っているわけではなくて、少なくともちょっと検討をしてくれという強い声が出ていますので、そこを踏まえて、是非調査費をお付けいただきたいということで強く要望を申し上げたいと思います。 続きまして、三千八百七十七億円の経営安定基金についてお尋ねをいたします。 様々な用途に割り振る予定だということで承っておりますけれども、その中の一つ、九州新幹線貸付料の一括前払として、開業後三十年までに充当するということを聞いております。 ただ、そもそも論になるんですけれども、その貸付料というのは、三十年後、以降、その先ですね、も発生をするのかどうかということ、そして、もしそれが発生をするのでしたらJR九州の経営圧迫の要因になると思いますけれども、その点、局長、いかがお考えでしょう。
○政府参考人(藤田耕三君) 整備新幹線に係る貸付料の考え方でございますけれども、新幹線を整備した場合の収益と新幹線を整備しなかった場合の収益の差、これを新幹線整備によるJRの受益として、その額を基準として定められることになっております。 具体的には、あらかじめ将来の修繕費や経済情勢等を見込んだ上で、開業後三十年間でJRに生じる受益相当額を算出した上で、その金額を年単位で割った額を毎年度JRから鉄道・運輸機構に定額で支払うという仕組みになっております。三十年経過後においても、受益が発生する限りはその範囲内で貸付料をいただくという考えに変わりはございません。その額につきましては、三十年経過するまでに、改めてJRと協議の上で受益を適切に見込んで算出することになると考えております。このため、開業後三十年経過後におきまして九州新幹線の貸付料を徴収したとしても、あくまで受益を見込んだ上での話でございますので、JR九州の経営が圧迫されることはないと考えております。
○金子洋一君 ありがとうございます。 要するに、九州の新幹線で黒字がそこに出ていれば、その黒字の出た分に応じて協議をして、貸付料という形で下さいということなんだろうと理解をいたしましたし、それであれば経営の圧迫要因にはならないという、今の局長のおっしゃっている内容は分かります。 あと、もう一点ですが、鉄道ネットワーク維持向上に必要な鉄道資産へ八百七十二億円を振り分けるということですけれども、その具体的な使途というのはどういうプロセスで決定をするんでしょうか、局長。
○政府参考人(藤田耕三君) 御指摘のとおり、鉄道ネットワークの維持向上に必要な鉄道資産への振替として八百七十二億円を見込んでおります。 これにつきましては、この法案に基づく国土交通省令におきまして、JR九州に投資計画の作成を求め、国土交通大臣の承認を得るということとする予定でございます。これによりまして、国がJR九州の投資計画の内容の確認を行って、法律の趣旨を踏まえた振替が確実に行われるようにすることとしております。
○金子洋一君 今の御答弁に不満だというふうには申し上げるつもりはありませんけれども、やはり経営の自由度というのをきちんと差し上げませんとできない。もちろん、ローカル線は維持をすることはこれは当然の条件として、その上で、余りいろんな形で口出しをすると、むしろ会社としてやりにくいというところがあると思いますので、よもやそういうことはないだろうとは思いますけれども、そういうところは十分と御注意をいただきたいと思います。 そこで、青柳社長にお尋ねをしますけれども、会社として、この経営安定基金三千八百七十七億円の使い方、処分について、懸念とかあるいは要望というのがあれば、国交大臣の前で言いにくいかもしれませんけれども、おっしゃっていただければと思います。
○参考人(青柳俊彦君) ただいま局長からもお話がありましたように、閣議決定の中で示された経営安定基金に関する措置ということでは承知しております。 経営安定基金の具体的な取扱いにつきましては、今後国土交通省令等で定める事項だと考えております。当社といたしましては、その方針に従いまして対応してまいる所存でございます。
○金子洋一君 ありがとうございました。 何というか、無難な御答弁になったのかなと思いますけれども、こういう場ですから仕方ないのかもしれませんけれども。もうちょっと何か御要望をちらっと言っていただいてもよかったのかなとは思いますが、ちょっと時間もありませんので、先に進ませていただきます。 国交省にお尋ねをいたしますけれども、九州管内の鉄道ネットワークの維持にはかなりやはり支援措置というのが必要になると思います。もちろん、再三言われておりますように、鉄道単独で見ると赤字だということで、しかも、赤字の路線とはいっても、地元にお住まいの皆さんからすると大変必要なものであるということですので、単に黒字、赤字では測り切れないというところがあるわけであります。 そうなりますと、例えばこれまで同様の税制の支援とか、あるいは地方との連携に基づく地方路線の維持といったようなものが必要になると思いますけれども、そういったことに対してはどのように対処を国交省としてなさるんでしょうか。
○政府参考人(藤田耕三君) 基本的な考え方といたしまして、JR九州につきましては、経営安定基金を会社発足のときに設置し、完全民営化に当たりましても、これを鉄道ネットワークの維持向上に資する鉄道資産等に振り替えることとしております。こうしたことを踏まえて、完全民営化後も九州の基幹的輸送機関として必要な鉄道ネットワークの維持をしっかり図ってもらいたいというふうに考えております。 その上ででございますけれども、いわゆる税制、三島特例、承継特例につきましては、平成二十八年度の税制改正においてその取扱いが検討されるものと考えております。 それから、地域公共交通の確保といった観点からは、自治体が先頭に立って、鉄道の利用促進や地域の観光振興の取組を通じて、地域における鉄道ネットワークの維持を図っていただくという、そういう必要性があるのだろうと思っております。 国土交通省としても、自治体と連携しながら、必要な鉄道ネットワークの維持が図られるように適切に対応してまいります。
○金子洋一君 ありがとうございます。 三島特例ですとか承継特例ですとか、そういったものについてはやはりきちんと維持をしていく必要があるんだろうと思います。私は別に、神奈川県に住んでいますので、九州のことについてどうこう言う立場にはないのかもしれませんけれども、やはりローカル線ということを考えますとどうしても必要になると。それがなければ住めないという方もおいでですので、きちんと力を入れて考えていただきたいと思います。 続きまして、指針についてお尋ねをいたします。これは大臣にお尋ねをいたします。 附則の中で、指針を定めるというふうに書いてございます。この指針の運用については、非常にJR九州というのは鉄道単独ではほかのJR本州の三社と比較をしましても弱いというような条件があります。ローカル線を維持しなきゃいけないという条件もあります。そういった環境を考慮に入れて現実的な対処、配慮が必要になってくると思うんですが、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 地域公共交通の確保に当たりましては、様々な交通手段が適切な役割分担をしながら、持続可能な公共交通ネットワークということが大事だというふうに思っています。公共交通ネットワークの中で鉄道はその中核を成すということでありますので、地域住民の生活や経済活動を支える上で極めて重要な役割を果たしているために、しっかりと維持していくことが必要だと考えます。こうした考え方は、JR九州の完全民営化後も堅持していく必要があるために、先に完全民営化した本州三社と同様に、必要最低限の措置として、路線の適切な維持等につきまして指針を定めることとしております。 JR九州は本州三社よりも厳しい経営環境に置かれているということは事実でありますが、国鉄改革の際にそうしたことから経営安定基金が設置されており、先ほどもお答えをされておりましたが、なかなか十分お答えを私の前ではしづらかったのかもしれませんが、完全民営化に当たっても、経営安定基金を鉄道ネットワークの維持向上に資する鉄道資産等に振り替えることによりまして、その機能を実質的に確保するということにしています。これによりまして、JR九州は完全民営化後も引き続き必要な鉄道ネットワークを適切に維持してもらいたいと考えているところでありまして、ここは、スタートに当たって、強い決意の下でスタートを切ってもらいたいというのが私の率直な気持ちでございます。
○金子洋一君 大臣、ありがとうございます。 まさにその指針の中で現に営業している路線の適切な維持という形で規定をされるんだと思いますけれども、これは局長にお尋ねをしますけれども、大臣から激励のお言葉がありましたけれども、JR九州の中で、地方ローカル線の将来にわたる維持というものが果たしてJR九州にできるのかどうかということ、これ局長、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(藤田耕三君) JR九州の経営状況でございますけれども、これは、鉄道事業に加えまして駅ビルなどの関連事業を展開しておりまして、連結決算ではおおむね二百億円規模の安定した経常利益を計上しております。 それから、鉄道事業そのものは御指摘のとおり赤字でございますが、今後、例えば新幹線の乗車率の向上、インバウンド施策の推進、人件費、減価償却費の削減といったことによりまして、その収支改善に努める方針と承知しております。さらに、駅周辺の開発やマンション事業といった関連事業につきましても引き続き積極的に取り組み、収益向上を図るという方針でございます。 加えて、経営安定基金につきましては、これを取り崩しまして、毎年度の新幹線貸付料の負担軽減あるいは長期借入金返済という、こういうことに充てますので、財務状況が改善されると、こういう状況でございます。 こうした状況を考えますと、JR九州は地方ローカル線の維持も含めて引き続き安定的な経営を行うことが可能であると判断しております。
○金子洋一君 今まさに駅ビルとか周辺の開発とか不動産事業とか、そういった形の言葉を局長おっしゃいましたけれども、まさにそういった形の経営をすることによって言わば開発利益をJR九州が吸収をしていると、そこから内部補助で鉄道に回しているというふうに受け止めておりますけれども。というふうになりますと、まさにその主戦場となる駅ビル事業とか不動産といったところでほかの会社、純粋に民間の会社と競争をすることになるわけです。 指針を見ますと、中小企業への配慮というのが入るはずですけれども、今申し上げましたように、不動産業に力を入れないと、JR九州というのは、ほかのJR本州三社と違いますので大変困ってしまうという状況があるわけです。となりますと、これはさじ加減の問題だとは思いますけれども、余りに中小企業への配慮ということで縮こまってしまうと事業展開への足かせになってしまうんじゃないかと私は非常に危惧をいたします。 その点、局長、いかがお考えでしょう。
○委員長(広田一君) 時間が参っておりますので、簡潔に御答弁願います。
○政府参考人(藤田耕三君) 完全民営化によりまして、JR九州は基本的には自らの責任と判断に基づく経営を行う自由な企業に移行することになります。ただ、JR各社は規模が大きく、また多量の利用者が集散する駅を有しておりますので、いろんな中小企業への影響も、そのおそれもあると思っております。 こうした事情に鑑みまして、必要最小限の措置として、指針に基づいて中小企業に配慮した事業展開を求めることが適当であるという考え方でございます。指針に沿った事業運営をしながら、最大限、自立的で機動的な事業展開をしていただきたいと考えております。
○金子洋一君 その辺りのさじ加減、十分御注意いただいて、よろしくお願いします。 以上でございます。ありがとうございました。
○河野義博君 公明党の河野義博でございます。 私自身、九州で生まれ育ちまして、今法案の質問をさせていただくことに対しまして、一人として本当に喜ばしく思いますし、今回の完全民営化に向けた取組、本当に喜ばしくあり、また誇りに思っております。引き続き、何よりも安全を第一として移動手段の安定供給を求められる、その一方で、当たり前の上場会社として株主利益の最大化、これを目指していかなければならないという非常に困難なかじ取りが求められます。しっかりと議論をしてまいりたいと思っております。 日本国有鉄道、いわゆる旧国鉄は、昭和二十四年の発足以来、国の基幹的な輸送機関として大きな役割を果たしてまいりました。一方、高度経済成長を通じまして、自動車や航空との競争が激化をし、これまでの国鉄中心の輸送構造に大きな変化を生じまして、昭和三十九年に国鉄は赤字に転落をいたしました。職員四十万人を超える巨大組織を全国一元的に管理する立場にあったわけですけれども、運賃や人事、そして投資計画、様々な面で国の規制を受けておりまして、適時適切なきめ細かい経営判断ができなかった。そういうことで経営は悪化の一途をたどりまして、昭和六十一年には実質破綻の状態に陥ったわけでございます。翌年、昭和六十二年に、その国鉄を市場競争に堪え得る事業体に改革をして、鉄道事業の再生を図るべき国鉄改革が実施をされまして、JR九州が発足をいたしました。 JR九州といたしましても、発足以来、引き続きJR会社法の適用を受ける形で、様々な制約、例えば料金規制ですとか、鉄道事業以外を営む場合には国交相の許可を必要とする、様々な制約を受ける経営環境の中ではあったものの、既存の路線、これはきっちりと確保しながら、周辺開発を伴う九州新幹線の整備、また観光列車を導入する、そういったことで本業であります鉄道事業の赤字縮小に向けましても様々な施策を打ち立ててまいりました。 一方で、関連事業としまして、現在は、バスや高速船、ホテル、駅ビル、そしてゴルフ場、マンション、戸建て、有料老人ホーム、飲食店やドラッグストア、農業、加えて学童保育といった、本当に紹介し切れないほどの現在では事業を展開しておられます。この事業も全てが当初からうまくいったわけではなくて、当然スクラップ・アンド・ビルドを繰り返しながら試行錯誤された不断の努力の結果、今では連結ベースで安定的に黒字を見込むことができまして、今回の完全民営化の議論にこぎ着けることができたと、このように私承知をしております。 そこで、まず大臣に伺いますけれども、これまでのJR九州、約三十年間の取組に関しまして、大臣の評価をお聞かせください。
○国務大臣(太田昭宏君) 今御指摘のありましたように、大変厳しいスタートを切ったわけでありますけれども、JR九州、他の大手民間鉄道会社と同様に鉄道事業で一生懸命やられて、ななつ星を始めとしていろんな工夫もされている、そして新幹線も走る、そして駅ビル始めとする、今ありました関連事業を展開をして、様々苦難があったと思いますが、連結決算では平成二十六年度に二百五十五億円の経常利益を計上するというところまで来たのだというふうに思っています。 私は、先週の土曜日、四日前ですか、に「みどりの愛護」のつどい及び東九州自動車道開通祝賀のつどいに出席をするために宮崎に行きまして、いろいろ報告も聞きました。九州は非常に盛り上がって発展をしているという報告でした。博多、長崎、八代、油津、こうしたクルーズ船の入港というのは博多は日本一でありますし、それから東九州自動車道の開通によりまして、大分、宮崎、特に佐伯の辺りあるいは延岡の辺りには工場がかなり建っている。 そして、このゴールデンウイークにも宇和島の方から、吉田先生や山本先生や皆関係をしているわけですが、非常に、フェリーで来て物すごく佐伯とか延岡も潤って、愛媛のナンバーの車も大変目立ったというような話も聞きましたし、特に宮崎では木材の輸出が物すごい勢いで伸びているという。世の中は動いているなと。自動車工場の立地ということもある。動いていると同時に前進をしている。そういうことの中で、ますますこのJR九州が、民営化されて工夫をしていろいろ仕事をするならば、この九州の全体の盛り上がりの中核としてJR九州が大きな役割を果たしていくということができるのではないかと、このように感じたところでございます。 そういう意味では、いろんな交通網、あるいはいろんな産業とよく連携を取りながら、JR九州としての本業は当然忘れないで、経常利益がしっかり得られるというところまで持っていくという努力を、これまでもしてきたと思いますが、それ以上にこれからしていただきたいということを大いに期待をしているところでございます。
○河野義博君 九州全体の活性化とともに地方創生のリーダーとしてそういう役割を果たしていただきたい、大臣と私も思いを一つにしているわけでございます。 続きまして、他のJR会社について伺います。 国鉄改革の基本方針といたしまして、他の三島、貨物会社、JR四国、JR北海道、そしてJR貨物に関しましても、できるだけ早期に純民間会社とするというふうな閣議決定が昭和六十年にもなされているわけでありますけれども、他社の上場に向けた取組と主な課題、こちらをまとめまして、鉄道局長、お願いいたします。
○政府参考人(藤田耕三君) JR北海道及びJR四国につきましては、現在厳しい経営状況にありまして、経営安定基金の運用益により経営を支えているところでございます。また、JR貨物は、平成二十八年度までに鉄道事業を黒字化し、三十年度に経営自立を達成することを目指して経営に取り組んでおりますが、景気動向に左右されやすいという特性を有しておりまして、多少の経済変動はあっても長期持続的に利益を確保することが可能な経営基盤の確立が必要であります。 このように、これら三社につきましては、現段階でまだ経営自立が可能な状況ではございません。安定的な利益を計上できる段階には至っておりません。このため、平成二十三年度から、鉄道・運輸機構を通じまして、実質的な経営安定基金の積み増しや設備投資支援などの支援措置を講じております。こうした措置を通じて、まずは、完全民営化の前提となる安定的な経営基盤の確立が図られるようにしっかり取り組んでいただきたいと考えております。
○河野義博君 続いて、JR九州の青柳参考人に伺います。 今の局長御答弁にもございましたように、他の三社は非常に厳しい経営状況が続いておりまして、安定化に向けた取組を進めているところでございます。他の三社に先駆けて今回完全民営化を行うことになるわけですけれども、改めまして、青柳参考人の完全民営化に向けての御決意をお聞かせいただければと思います。
○参考人(青柳俊彦君) JR九州は、国鉄改革の基本方針に基づき、完全民営化を使命として発足しました。人口減少や少子高齢化、高速道路網の発達等厳しい経営環境が続く中、グループ社員一丸となり、これまで二十八年間たゆまぬ経営努力を重ねてまいりました。本日の御審議は、そういった意味で、当社の完全化に向けまして大きな前進であるという認識をしております。 当社は、地方自治体、地元経済界、そして地域の皆さんと連携し、九州の更なる活性化に向けて貢献をしていくためにも、JR九州グループの総力を挙げて完全民営化を必ずやり遂げたいと考えております。
○河野義博君 力強い御決意、聞かせていただきました。地元の議員といたしましても、是非、他社に先駆けてモデルケースとなるように、そういった取組を心からお願いを申し上げます。 続きまして、鉄道事業維持に向けた取組、先ほど来議論になっておりますけれども、私の方からも伺わせていただきます。 JR九州の中期経営計画におきましては、連結売上げに占める鉄道以外のシェアを六〇%超にしていくというふうに伺っております。運輸部門は引き続き赤字が続きまして、非鉄道事業での収入、こういったことによって黒字化を今後見込むことになるわけですけれども、引き続き運輸事業の供給義務が実質的に課せられるといった中で、安定供給と安全確保が求められる。その一方で、運輸部門の赤字を補填するために、ほかの収益性のある先ほど御紹介しましたような関連事業、こういった関連事業にて成長戦略を取る以外に私はなかなか会社全体の発展というのは考えられないのかなと、そういうふうに思っております。 言わば、社内に不採算の部門と採算の部門を混在させる、そういったことに関しまして、社員の、働く方の環境、モチベーションを考えると相当な困難が伴うんではないかなと考えておりますけれども、そういった観点から、社員のモチベーション維持、そういった方策、どのようにお考えなのか、改めてお聞かせください。
○参考人(青柳俊彦君) 先生の御指摘のとおり、弊社の鉄道事業部門は、九州新幹線や在来線の幹線を中心とした都市間輸送及び地域の足を支えている通勤通学輸送など、鉄道の特性を生かした定時性に優れた大量機関として重要な役割を担っていると考えております。 また、当社の鉄道事業は全ての事業を展開する上での重要な基盤であり、鉄道事業により得られたお客様からの信頼が関連事業を展開する上でも重要な役割を果たしております。一方で、関連事業において九州地域の活性化を図っていくことが、鉄道を御利用されるお客様の増加につながると考えております。 このように、鉄道事業と関連事業が互いに相乗効果を生んでいることを鉄道事業部門の社員も十分理解をしております。九州の鉄道ネットワークの充実やサービスの利便性の向上を通じてお客様や九州を元気にしていけると、大きなやりがいを感じていると認識をしております。今後も、ネットワーク全体の価値向上や地域の活性化という大きなやりがいに向けて、グループ社員全員が一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。
○河野義博君 鉄道事業が引き続き中核事業に位置付けられるJR九州でございますので、当然のことのように聞かせていただきましたけれども、新入社員の方にとっては、もう既に幅広い事業を営まれておりますので、鉄道事業を志して入って、たとえ関連事業に、不動産事業に入ったとて、さほどモチベーションに支障はないのかなという気が正直いたしますけれども、一方で、ミドル、シニアクラスというのは、元々鉄道事業をやりたくてJR九州に入っているという方がほとんどかと思います。そういった方々のモチベーションをどうやって維持し、そしてまた、さらには高めていくかということに関しては、社長の本当にリーダーシップが求められる点かと思いますので、心からそのリーダーシップに期待をしたいと思っております。 鉄道事業の維持に関連して、国交省にも伺います。 鉄道事業の適切な維持管理に関しましては、附則の四条の中で、鉄道事業に関する勧告、そして勧告に従わない場合は審議会また大臣命令、それに従わない場合にはまた過料といった様々な手続が定められておりまして、国交省の権限が引き続き存置をされるわけであります。 鉄道事業は適切に継続されていくものと推測ができる。その一方で、またJR九州としましても中核事業はあくまで鉄道事業ということでありまして、上場しても路線の維持には一定の期待が持てるわけであります。 一方で、株主から見てみますと、赤字事業というのは少しでも少なくしてもらって、そして配当を増やしてほしいというのが株主の偽らざる心境だと思うんですけれども、こういった経営と資本の間である意味の利益相反が起こるわけですが、どのようにその相反、整合性を取っていかれるのでしょうか、教えてください。
○政府参考人(藤田耕三君) 御指摘のように、この法律案におきましては、JR九州が配慮すべき事項として、現に営業している鉄道路線の適切な維持について指針を定めることとしております。 JR九州には、まず株主に対して、この制度、指針の考え方について十分に説明をしていただきたいと考えております。その上で、仮に株主からの意見などによりましてJR九州が路線を廃止しようとする場合には、国としては、この指針に照らして、必要があれば指導、助言、さらには勧告、命令を行うことになるものと考えております。
○河野義博君 当初の株主というのは、後で伺おうと思っておりましたけれども、想定している株主構成をお伺いしますと、さほど問題になるようなものはないのかなとも思いますけれども、あくまで株主は、利益の最大化を会社にやってもらって、配当を一円でも多くしてくれというのが株主の立場でございますので、こういった仕組みは継続的にチェックをしていただいて、実効性が確保できるような取組を引き続き続けていただきたいと思っております。 JR九州さんの方に、あと二点伺います。 一つ目は、中小企業の配慮規定でございます。 現行法十条には、関連事業、例えば不動産、流通、外食、そしてホテル事業など、地域経済に与える影響が大きいことを考慮しまして、このような事業を営む中小企業者に対して配慮規定が求められております。これは今後とも引き続き求められるわけでありますが、実態としては、従来どのような配慮を中小企業に対してなされてきたのか、この点に関してお聞かせください。
○参考人(青柳俊彦君) JR九州は、関連事業の展開において、これまで地域の商店街等の中小企業者と協力をしながら事業を行ってきております。 具体的には、地元自治体や駅周辺の企業、商店連合会が主体となったまちづくり推進協議会等に参加し、地元の商店街や観光協会とともに町全体の活性化に向けた取組を実施してまいりました。また、当社主催のイベントでありますJR九州ウォーキングの開催に際し、地元商店街を通過するコースを設定したり、地元商店街のPRを図ったりしております。さらに、地元企業の営む飲食店や旅館等を当社パンフレットで掲載いたしまして誘客するなど、地域と連携した観光振興も実施をしております。 当社といたしましては、上場後も、これまで同様に地元の中小企業の皆様と一緒になって関連事業を展開いたしまして、九州地域の活性化に貢献してまいりたいと考えております。
○河野義博君 一住民といたしましても、JR九州さんが非常に地域に根差して仕事をしていただいているというのは、本当に一市民としても深く感じ入るところであります。 地域連携で旅行客を増やしていきたいというお言葉もございました。関連いたしますけれども、インバウンド客、海外旅行者の九州地区での増加、これに向けた取組に関して最後に、JR九州さんには最後に伺います。 九州新幹線ではアナウンスメントで、必ず日本語のアナウンスの後に英語と中国語と韓国語、三種類のアナウンスが流れまして、外国人客には非常に好評を博しております。観光立国推進に向けてインバウンド客の増加、これからも是非とも貢献していただきたいわけでありますが、既に九州各地ではもう港湾や空港が整備をされております。そして、今後はクルーズ船ターミナルの整備も進んでまいります。東九州自動車道も全線開通が目前でございます。 こういった、是非とも既存の施設、鉄道、航路、空路そして陸路、各社が連携をして九州の魅力を一体となって発信をして外国人旅行客を取り込んでいただきたいと、そういうふうに考えておりますけれども、その方針はいかがでしょうか。
○参考人(青柳俊彦君) 九州は東アジアの玄関口であり、九州全域に鉄道ネットワークを持つ当社といたしましては、観光立国推進に向けて重要な役割を担っていると認識をしております。 これまでも当社は、列車内や駅での外国語での表示やアナウンスを始め、海外から旅行に来られたお客様向けの乗り放題パスでありますJR九州パスを韓国や香港、台湾などの現地旅行社及び海外のLCCの機内で販売するなど、インバウンドの取組の強化に努めてまいりました。また、当社は、クルーズトレイン「ななつ星in九州」や特急「ゆふいんの森」など、列車そのものが観光資源となるD&S、デザイン&ストーリー列車を地方路線において複数運行し、他交通機関とも連携しつつ九州全域の観光振興に寄与しております。 今後も、九州全体の外国人観光客取り込み等による観光振興や流動人口の拡大に向けて、九州観光推進機構や九州各県との連携を図りながら、積極的に取り組んでまいる所存であります。
○河野義博君 私は比例選出の議員でございますので、九州一円よく回らせていただいておりますけれども、九州、元気がいいとはいったものの一部の大都会に限った話でありまして、一歩郊外に出てみますととても景気回復からは程遠いという状況でございます。また、九州、人口減少も進みまして、少子高齢化もいち早く迎えていく。そういった九州において、既存の設備を使って各社とうまく連携をしていきながら、一歩上の視野に立って、是非とも九州全体の牽引役としてリーダーシップを果たしていただきたいというふうに期待をしております。是非ともよろしくお願いいたします。 続きまして、これ手続の話ですけれども、国交省に伺います。 二つまとめて伺いたいと思いますが、株式上場に関しまして、今回の上場に係る具体的な手続及び資金の流れ、そして現時点で想定しております株主構成、併せて聞かせてください。
○政府参考人(藤田耕三君) 株式上場までの具体的な手続は、株式の保有主体であります鉄道・運輸機構において進められることになります。 具体的には、鉄道・運輸機構におきまして学識経験者から成る資産処分審議会を開催し、株式の売却方法や主幹事証券会社の選定方針などが審議されます。これを踏まえて、鉄道・運輸機構が主幹事証券会社を選定することとなります。その後、JR九州において、証券取引所による上場審査あるいは主幹事証券における準備手続などを経まして上場に至るものと考えております。これら合わせておおむね一年程度の期間が必要であるというふうに想定をしております。 それから、売却収入でございますけれども、これはこの株式を保有しております鉄道・運輸機構の収入となりまして、法律の規定に基づいて旧国鉄職員の年金の支払等に充てることとなります。 それから、株主構成でございますけれども、今申し上げたような手続で今後売却方法などを決定することになりますので、現時点では具体的な想定を申し上げるのはなかなか困難でございますけれども、一般論として言えば、経営の安定化とかあるいは一定の流動性、こういったことは配慮が必要だと思いますので、そういったことを含め、売却方法などを決定することになろうかと思います。
○河野義博君 上場のタイミングですけれども、今、時代は非常にいいタイミングに歴史的にはあろうかと思います。しっかりとこの点も、地合いも見ながら流動的に、有利な形での上場を是非ともお願いをしたいと思っております。 最後に安定化基金について伺います。 現状の三千八百七十七億円の使途でございますが、本件に関しましては、やっぱり上場の一つの大きな投資家にとっては判断要因になろうかと思いますので、十分な説明が必要となると思います。 鉄道資産への投資に八百七十二億円、これが五年間にわたる投資として振り替えられるわけでございまして、この八百七十二億円に関して伺いたいんですが、これに関しまして、八百七十二億円、今後具体的にはどのような手続が行われるのか。五年間の投資であれば、上場後も当然キャッシュとして残るんだろうなと、手元現金、流動性の現金とはほかに八百七十二億円のキャッシュが上場会社に残っているということが私予想されるわけですが、これが適切に投資に振り向けられる、これが確実に担保されないといけないと私思いますが、先ほど来申し上げますとおり、株主としては、一円でも多く、一日も早く配当させるのが投資家の成功でございますので、これをどういうふうにキャッシュとして五年間キープしていくのか、これはどういう制度になっているのか、併せて教えてください。
○政府参考人(藤田耕三君) 鉄道ネットワークの維持向上に必要な鉄道資産への振替、八百七十二億でございますけれども、これにつきましては、この法案に基づく国土交通省令におきまして、JR九州に投資計画の作成を求め、その上で国土交通大臣の承認を得ることとする予定でございます。 御指摘のとおり、上場後数年間は現金あるいは金融資産の形で会社に残ることになります。これを株主の配当に充てるよう求められた場合には、まずは、国土交通大臣の承認を得た投資計画に基づいて鉄道資産への投資に充てる必要があるということをJR九州が株主に対して十分に説明をしていただく必要があると考えております。国土交通省としましても、承認を得た投資計画が確実に実施されるよう確認をしてまいりたいと考えております。
○河野義博君 上場後もしっかり確認をしていただいて、不断の確認、確保をしていただきたいと思っております。 私の方からは以上です。ありがとうございました。
○室井邦彦君 維新の党の室井邦彦です。 早速質問をさせていただきます。 JR九州において、先日、鉄道運転というか、鉄道管理というか、に係るインシデントの発生原因について、国交省における今後のJR九州に対しての指導、再発防止についてどのようなお考え、御指導される予定なのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(藤田耕三君) 御指摘の事案、五月二十二日の十二時二十分頃、JR九州の長崎線肥前竜王駅構内におきまして、下り特急「かもめ一九号」と上り特急「かもめ二〇号」が同一の線路に進入して、約九十三メートルまで接近して緊急停止したというものでございます。 国土交通省としましては、JR九州に対して徹底した原因究明と適切な再発防止対策を行うよう指導いたしました。また、これにつきましては運輸安全委員会が調査を行っているところでございます。 原因は調査中でございますけれども、JR九州からの報告では、下り列車の運転士が車内モニターに基づいて停止位置を指令に報告したけれども、車内モニターには誤差があるために指令が列車の停止位置を正しく認識できなかった、それから、このことが今回の事案の大きな要因であるために、運転士から指令への報告の際には地上の距離標を用いて停止位置を報告することとした、さらに、五月二十三日に緊急現場長会議を開催して、運輸部長から各現場長にこの対策を徹底した、こういった報告を受けております。 国土交通省としましては、まずはこうした対策が確実に実施され、輸送の安全が確保されるようにJR九州をしっかりと監督、指導してまいりたいと考えております。
○室井邦彦君 いや、特にこういうタイミングでありますので、JR九州を民営化していこうというタイミングでありますし、私も非常に気にしておりまして、民営化になると利益を上げなくちゃいけないということが先に立って、青柳社長は、安全はあるものではなく、つくり上げていくものであるという、そういう信念の下で、JRに就職されて四十年ですか、ほかのところに行っておられない。福岡で生まれて四十年近くJR九州で勤務をされておられますから、それぞれの片隅まで何がどのような現状であるか、状況であるかというのはもう釈迦に説法で、よくお分かりだと思います。ひとつくれぐれも、社長がおっしゃっているように、安全はあるものではなく、つくり上げていくものであるというその信念を、民営化になってもしっかりと更に強く信念を持ち続けていただきたいというふうに要望をしておきます。 続きまして、先ほど先生方からよく質問がありますけれども、時代の流れで、高度成長のときにはもう貨物貨物で、日本の物流がほとんど貨物で輸送されていたというような状況の中で、少子高齢化、人口減少、またモータリゼーションの急速な発展の下で、七〇年代後半ですか、ピークから減少に転じて、最終的には繰越欠損金十五・五兆円ということで実質破綻状態に至ったと、こういう国鉄の状況であります。 そういう経緯、経過があるからこそ、この国鉄の改革、国鉄を分割して民営化しようと、こういうことであると思いますが、イロハのイの字をお聞きするようで申し訳ありませんが、この国鉄改革を象徴する、その民営化、分割、改めてお聞きしたいのでありますが、目標は何であったのか、あるのか、お聞かせいただけませんか。
○政府参考人(藤田耕三君) 昭和六十年に国鉄再建監理委員会意見が出されております。この中で、国鉄の破綻の原因が分析をされております。ここでは、経営の自主性を喪失しているなどの弊害を有する公社制度という経営形態、それから、全国一元的な組織運営により、地域性が考慮されず、画一的な運営が行われがちであったこと、こういったことを破綻の原因として分析されております。 国鉄の分割・民営化は、こうした経営形態を改めまして、健全な事業体としての経営基盤を確立した上で国鉄が行ってきた鉄道事業の再生を図ろうとしたものでございます。こうした考え方から、JR各社が民間会社としての経営体制を確立して、それぞれの地域における基幹的輸送機関として必要な鉄道ネットワークをしっかり維持しながら鉄道サービスを一層向上させていくことが、国鉄分割・民営化により目指してきた目標であると考えております。
○室井邦彦君 是非、この民営化が実現いたしましても、その理念の下、少子高齢化は続き、そして人口が減少していく中で、やはり交通政策というか、その理念が基本でありますので、しっかりとその目標に向かって継続、持続をしていただきたい、このように願います。 続いて質問させていただきますが、累次の閣議決定で、JR三島、JR貨物が、もうできる限り早期に民営化を実現をさせるという既定路線とされておるようであります。そういう現状の中で、特にJR九州は、連結決算でおおむね二百億円の安定した経営利益を計上されておるということであります。一般的な民間会社と比べ遜色のない基準だというふうに思っております。そのようにまた言われております。 そういう中で、やはり本業の鉄道は相変わらず赤字でありまして、この厳しい経営状況において、特に不採算路線を多く抱えている現状の中でいかに鉄道ネットワークを維持していくかというのが非常に大きな問題だと、このように考えております。 そこで、この不採算路線を抱えるJR三島鉄道事業の平成二十五年度の営業利益は、JR九州は百五十六億円の赤字、JR北海道、四百億円の赤字、JR四国、百六億円という赤字の状況であります。こういう中で、JR三島及びJR貨物が完全民営化を目指して経営自立を達成するということを目標に取り組んでいる。これは大臣に御質問をしたいのでありますが、その意義について大臣の御所見をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 全体的には、二十八年前の国鉄改革、分割・民営化によって経営責任を明確にした経営形態として、国鉄が行ってきた鉄道事業、いろいろ無駄とかいろんなことが指摘されました、その再生を図ろうということだと思います。そういう意味では、この完全民営化というところにJR三島、貨物が努力をしてきているという現状をまず評価をしなくてはいけないというふうに思っています。 その際、JR三島会社は、赤字が見込まれたために、事業全体で採算が確保できるように、経営安定基金を設置するとか、それをまた積み増しするとか、あるいは設備投資ということでの支援をするとかということで補ってきました。JR貨物が支払う線路使用料をJR貨物の採算を確保できるように設定するというようなこともさせていただいて、支援をしてきたところでございます。 JR三島、貨物会社が、厳しい経営環境の下で、国鉄改革の方針に従いまして路線を維持しながら完全民営化をするということは、そのためには経営の効率化が必要でしょうし、利用促進の増収努力ということが必要でしょうし、サービスということの改善ということも大事でしょうし、もっと言えば、安全ということが損なわれるような、信頼性がなくなるというようなことを極力なくすということが大事でしょうし、様々努力をする上に、関連事業の展開ということを、本業が大事ということを維持しながらも展開をするという経営努力が必要だと思います。今般のJR九州の完全民営化は、こうした経営努力が実を結んだものであるというふうに考えています。 残る二島、貨物会社についても、完全民営化の前提となる安定的な経営基盤の確立に向けまして更なる経営努力に取り組んでいただきたいというふうに考えておりますし、JR北海道の場合は、特に安全とかそういうことでいろいろ信頼を失うという場面がありましたものですから、そういうことについてJR東の応援もいただいているわけでありますが、国としては安全確保というところにまずは重点を置いていく。そして観光、例えば北海道であれば観光とかそういうことを全面的に応援をするというような、総合的な、四国全体もそうでありましょうし、全体的な応援の風を吹かせていくということも大事なことだというふうに思っています。
○室井邦彦君 大臣、ありがとうございます。 早期に民営化をするという、その早期という言葉が気になったもので、ひとつ丁寧に、そういうところをしっかりとポイントを押さえて御指導をしていただきたいと、このように期待をしておきます。 続きまして、鉄道局長にお聞きしたいんですけれども、平成二十五年に交通政策基本法が成立をいたしました。昨年成立した地域公共交通活性化再生法、これに基づき協議会の枠組みを創設しということで、非常に地域の公共交通の再編が当然期待もされております。もちろんJRのそれぞれの、九州にいたしましても北海道、四国にいたしましても民営化は大切なことでありますが、企業だけでもなかなかできないと。 そういう意味において、自治体、またJRの会社の連携、鉄道ネットワークを確保していくと、それが大事なことだなというふうに個人的にも感じておるわけでありますが、そういう意味での、そういう国交省としての指導、また施策をどのようにしていくということを、協力するということを考えておられるのか、お聞かせをください。
○政府参考人(藤田耕三君) 鉄道は、地域住民の生活や経済活動を支える基幹的な輸送機関として重要な役割を果たしておりますので、しっかり適切に維持をする必要があると思っております。他方で、JR各社の地方ローカル線の中には、利用者が少なく、運営によって赤字が生じる厳しい路線もございます。 こうした中で、鉄道ネットワークの維持も含めて、今後の地域公共交通を確保するに当たっては、地方公共団体が先頭に立って、交通事業者その他の関係者が連携し、あるいは協働しながら持続可能な公共交通ネットワークの形成を図る必要があります。交通政策基本法においてもその旨が定められております。このため、昨年、地域公共交通活性化再生法を改正いただきまして、地方公共団体が地域公共交通網形成計画を作成し、面的に地域公共交通ネットワークの再構築を図る仕組みを設けたところでございます。 国土交通省としましては、地方公共団体も連携して、これらの仕組みを活用しながら、地域の基幹的な輸送機関として必要な鉄道ネットワークの維持を図ってまいりたいと考えております。
○室井邦彦君 よろしくお願いいたします。 青柳社長、どうもわざわざお忙しいところおいでいただきまして、質問をさせていただきます。 先ほど冒頭に申し上げましたように、青柳俊彦社長は、一九七七年四月に日本国有鉄道に入社されたということで、もうずっとこの国鉄で歩んでこられたわけでありますけれども、四十年近い月日ということで敬意を表したいと思いますし、これから大事業に挑戦されるわけでありまして、ただ、特に私は心配をするのは、今まで国鉄ということで歩んでこられ、今度はそこから剥がされて、本当の今までの経験をしっかりと生かしてすばらしいJR九州に育てていただきたいと、このような大きな私も期待をしているところであります。 しかしながら、常に利益、利益を追求していかなくちゃいけない、三百六十五日。そういう中で、やはり利便性、サービスという点に非常におろそかに知らないうちになっていくんだろうな、なっていってはいけないことなんでありますが、そのような心配をしております。 そういうところで、是非、特に今テレビを見ていてもいろいろと鉄道というのは人気がありまして、いろいろと民間で放映されておりますけれども、私が特に気になるのは、JR九州は社員数が、一九八六年では一万四千九百三十七人から二〇一三年七千八百七十九人に減少されたと、すごい人件費の削減を進められたと。鬼のような人だな、男だなと。ごめんなさい。それほどすばらしい経営センスというか、それは利益を上げようと思えば人件費、首切りが一番手っ取り早いということをよく言われておりますけれども、ちょっと語弊のある言葉言いましたけれども、すごいなと。敬意を表していいのかどうなのか分からない、思い切ったことをやられたと、まあ、あなたがやってこられたんじゃないと思いますけれども。 そういうことで、やはり赤字を縮小させるということは基本でありますから、当然仕方ない方法だったのかも分かりませんが、そういうことで、特に無人駅化というのが非常に多くあります。そういうことで、いわゆる人件費削減の一環として利用者の利便性がどんどん低下していくんじゃないのかなという、そういう心配もあります。 そこで、社長として、これからの地域の利用者の声、地域の声を把握して、いかにこの利便性を向上させていこうと思っておられるのか、お聞かせをいただきたいことと、やはり国交省もそういう意味では手助けをしていかなくちゃいけないと思いますので、両方で今後どのような取組をしていくのか、お聞きさせてください。
○参考人(青柳俊彦君) 当社はこれまで、御利用のお客様や地域の皆様の声を酌み取りながら、新駅の設置や列車本数の増加、また駅設備においてはバリアフリーの整備等を実施してまいりました。安全を確保しつつ、サービスの向上や利便性の向上に努めてまいりました。また、当社におきましては、御利用のお客様や地域の皆様からの様々な御意見、御要望を公式ホームページや社員を通じていただいており、いただきました御意見、御要望は、毎週開催されております経営幹部が出席する社内会議で議論をし、速やかな改善に努めております。 今後も、御利用のお客様や地域の皆様からいただく御意見、御要望について真摯に対応し、改善に努めることで、安全を確保しつつ、より一層のサービスや利便性の向上に努めてまいりたいと思っております。
○副大臣(北川イッセイ君) 各地域の鉄道事業者におかれましては、鉄道のネットワークを維持をする、維持を図るために、駅の無人化などを今随分進めておられます。数字で見ましても、もうおよそ半分ぐらいの駅が無人化になっておると、こういうようなことだと思います。 JR九州におきましても、業務運営の効率化を図るために、今年三月に一部の駅の無人化を実施されました。その際、無人化の対象駅にある地元の自治体との事前の説明ですね、これがどの程度行われておるのか、またその話合いが、本当に誠意を持って話合いが行われておるのか、そこのところが我々大変気になるところでございますが、非常によく話合いを続けておられるというように聞いております。 それから、その中からいろんなアイデアなんかも出てきておると。自動券売機の問題ですとか、定期的に係員を巡回する、そういう制度をつくられたとか、あるいはまた、スマートサポートステーション、サポートセンターをつくられて、始発から一番最後まで、終発までそのサポートセンターで対応しておられるというようなこともあるわけでございます。JR九州におかれましては、引き続いて、地元の声にしっかりと耳を傾けながら、利用者の利便性の確保に取り組んでいただきたいというように考えております。 国土交通省としましては、この法律に基づく指針において、路線の適切な維持や駅施設の整備に当たっての利用者利便の確保について定めるということになっております。これに照らして必要な指導、助言をしっかり行ってまいりたいというように思っております。 以上です。
○室井邦彦君 終わります。
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。 本日はJR九州の社長にも来ていただきました。早速ですが、事業計画についてお聞きしたいと思います。 二〇一五年度のJR九州の事業計画では、その一番に経営基盤の整備とあります。その基本方針の二として輸送の安全確保というのが出てくるわけですね。つまり、第一にもうけること、その次に安全というのが出てまいります。 青柳社長に聞きますが、JR九州は、完全民営化するために稼がなければならないということで、これ安全が軽視されているんじゃないですか、どうでしょうか。
○参考人(青柳俊彦君) JR九州は、発足以来、安全とサービスを全ての事業の基盤としており、安全を最優先にした経営を行ってまいりました。安全に関しては、社員一人一人が安全の意識を高め、様々なことに気付き、考え、行動するということを全社員で行っています。具体的には、安全に関する社員のヒヤリ・ハットの収集や、社員の提案に沿った必要な改善を進めるとともに、安全創造館による社員全員への安全研修の実施など、安全確保のための施策を計画的に実行してまいりました。 また、九州の鉄道ネットワークの維持は、鉄道事業を中核事業とする当社にとって重要な役割であると認識しており、上場によりその役割が変わるものではありません。上場の有無にかかわらず、今後とも安全を最優先にした経営を努めてまいります。
○辰巳孝太郎君 社長、全てに最優先という話なんですが、それは当然なんですね。しかし、この経営方針の第一に何を持ってくるのか。これはやはり会社の姿勢なり、また意識なりが反映されると思います。そして、完全民営化を目指すほかの会社と比較をしてみましても、この本文の第一に安全を掲げていないのはJR九州だけなんですね。 例えば、この間、事故が続いたJR北海道を見てみますと、やっぱり二〇一一年度にはこれ安全・安定輸送の確保というのは二番目に来ているんですよ。その直後に石勝線などの事故が起こって、JR北海道というのは、それ以降、常に安全が第一に来ているわけでございます。 今日はJR北海道の島田社長にも来ていただきました。聞きたいと思いますが、それまで事業計画で第二番目に来ていた安全が第一番目に掲げられたのはなぜなのか。これは安全を二の次にしてきたことへの反省があったのではないでしょうか。
○参考人(島田修君) お答えいたします。 当社は、平成二十三年五月二十七日、石勝線において列車脱線火災事故を起こし、多くのお客様におけがを負わせるという重大な事故を発生させ、事業改善命令を受けることとなりました。こうした事態を二度と引き起こさないという決意の下、お客様の安全を最優先とする企業として再生すべく、事業計画においてもその趣旨を記載したものであります。
○辰巳孝太郎君 事故があった後にはやはり安全が第一にと、やっぱりこの姿勢が問われると思うんですね。 今年はJR西日本が起こした福知山大脱線事故からちょうど十年になります。利益至上主義があの悲惨な事故を起こしたわけでございます。JR西日本の大阪支社の二〇〇五年度の支社長方針では、これ事故の前のものですが、やっぱり第一に稼ぐと書いてあるわけですよ。二番目に目指す中で安全・安定輸送というのが出てくるわけですね。JR西日本では、こういう方針の下で、安全投資を出し渋って自動列車停止装置も設置せずに福知山の大脱線事故につながったというわけでございます。 この事業計画なんですが、JR会社法の第七条により、JR九州のほかJR北海道、JR四国でも作って、大臣からの認可を年度内に受けているわけでございます。太田大臣に聞きますけれども、やはり安全より先に経営を掲げる事業計画、これ本当に認めてしまってよかったんでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 鉄道事業において、安全の確保というのは何よりも重要なことです。JR九州の平成二十七年度事業計画では、事業運営の基本方針の冒頭におきまして、全ての事業において安全を基本に取り組むことが明記されています。また、鉄道事業においては、安全風土の形成に向けた各種の取組を進めていくことを真っ先に明記されています。 青柳社長が答弁したように、JR九州は安全を最優先にした経営に努めているというところであり、そのことが事業計画の記述にも反映されていると認識をしておりますが、JR九州には、この完全民営化というときに、徹底した安全の確保に努めるということでスタートを切っていただきたいと、このように思っているところです。
○辰巳孝太郎君 JR九州では、先月の二十二日に、先ほどからありますとおり、長崎線で危うく正面衝突というインシデントも発生をいたしました。一歩間違えれば大惨事になっていたわけであります。公共交通機関を担う会社として安全を最優先に私は転換すべきだと思いますし、来年度の事業計画ですね、方針、これがどうなるのかということは注視しておきたいというふうに思っております。 安全を置き去りにしてもうけを最優先にする経営姿勢が許されないのは、既に完全民営化した本州三社についても同様でございます。まず大臣に確認したいんですが、JRは、公共交通機関を担う会社として、私、リニアのことずっとやってきましたけれども、リニアに限らず、どのような事業を進めるに当たっても、自治体、そして住民の理解、そして丁寧な説明というのが必要だと思いますけれども、どうでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 鉄道は、地域住民の生活やまちづくりに大きな影響を及ぼす、公共性という点では極めて高い公共交通です。したがって、鉄道事業の運営に当たりましては、自治体や住民への丁寧な説明を行いながら進めていくことが重要であると、このように考えています。
○辰巳孝太郎君 運用に当たっては丁寧な説明が必要だということでございました。 ところが、JR東海のことについて今日は取り上げたいと思うんですが、国鉄時代から大阪府の摂津市にある、三十七万平米に及ぶ、これは東海道新幹線の鳥飼車両基地というのを保有をしております。これ、甲子園球場が九つ分の面積なんですが、ところが、ここから地下水のくみ上げというのをやっておりまして、一九六四年辺りからこの周辺において深刻な地盤沈下というのが発生をいたしました。例えば、新在家一丁目などは五十七・四センチの地盤沈下が起こりました。今日は資料にも付けております。鳥飼八町一丁目では三十六・七、八センチと、軒並み三十センチ以上の地盤沈下が観測をされているわけであります。 そこで、摂津市は、一九七三年に国鉄に地下水のくみ上げ中止を要望いたしまして、七七年九月二十日には、国鉄との間に地下水のくみ上げを禁止する環境保全協定を締結をいたしました。すると、今日の資料にもお配りをしているように、(資料提示)この環境保全協定を結んだ直後から、地下水のくみ上げのときはずっと地盤沈下が続いてきたわけでありますけれども、停止をした後、地盤沈下がぴたりとやんだということになりました。摂津市とJR東海側は、その後も協定書を八八年、九九年にも結んでおります。 この環境保全協定書には、その第二条に、公害の発生のおそれがある施設を設置し又は変更しようとするときには事前に市と協議するものとあります。また、第八条には、事業者は地下水の保全及び地盤環境の変化を防止するため地下水のくみ上げを行わないものとするというふうに書いてあるわけですね。 ところが、昨年の九月の三十日に、JR東海は、何の事前説明も協議もなしに、摂津市側からの制止を無視して環境保全協定で禁止をされている井戸の掘削を突然始めたわけでございます。この暴挙に対して摂津市は、十一月の十四日、この協定を遵守して井戸を掘削することを中止することを求めて大阪地方裁判所に提訴いたしました。摂津市議会においても、昨年の十二月十九日、東海旅客鉄道株式会社に環境保全協定遵守を求める決議が全会一致で採択がされました。 過去の地盤沈下を経験している周辺住民からもJR東海のやり方に対して怒りの声が高まっておりまして、摂津市の人口というのは八万五千人なんですけれども、五月の二十二日現在で三万五千四百十一人分の反対署名が集まっているということでございます。 国交省に確認をしますけれども、そもそも当時の地盤沈下の原因というのは、私はこれはもう明らかに地下水のくみ取りからだと思いますけれども、これ、国鉄になりますから国交省にお答えいただきますけれども、地下水のくみ上げであると、地盤沈下の原因はですね、これはそれでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(藤田耕三君) 当時の地盤沈下の原因につきましては、承知をいたしておりません。
○辰巳孝太郎君 国鉄の事業でこれは環境保全協定が、地盤沈下が起こっているということで結ばれたわけですね。これ、なぜ国鉄、今はもうJR東海になっていると言うのかもしれませんが、これ、国鉄がやってきたことですよ。なぜ答えられないんですか。これ、地下水のくみ上げであると認めていたんじゃないですか。もう一回お答えください。
○政府参考人(藤田耕三君) 昭和三十九年以降地盤沈下が生じたことは承知しておりますけれども、その原因については承知をしておりません。
○辰巳孝太郎君 それでは、一九七三年七月の十九日付け及び一九七五年二月二十八日付けの国鉄から摂津市に提出された地下水くみ上げの抑制についてという文書は御存じですね。国鉄が出しているんです。
○政府参考人(藤田耕三君) 昭和四十八年、昭和五十年、それぞれ文書があることは承知をしております。
○辰巳孝太郎君 それには何と書いてあるんですか。
○政府参考人(藤田耕三君) 昭和四十八年の文書におきましては、読み上げてよろしいでしょうか、昭和四十八年四月二十三日付け、四八摂市生第三一六〇号におけるお申出の事柄につきましては、当総局としましても、早速関係業務機関に対し、水の使用節約について極力努力するよう指導いたしておりますというふうな趣旨のことを書いているものと承知をしております。 それから、昭和五十年の文書につきましては、地盤沈下対策として、貴市の協力を得て鋭意工事を進めてまいりました、一方、これに関連します工業用水関係工事も、本年三月末日に切替えできる見通しとなりました、この切替えによって一日約千二百立方メートルの井戸の水のくみ上げは中止しますと、このような趣旨のことを書いたものと承知しております。
○辰巳孝太郎君 今の文書は、地下水のくみ上げが地盤沈下を引き起こしているということを前提に書いたものじゃないんですか。
○政府参考人(藤田耕三君) この文書の存在、内容は今承知しておりますけれども、当時、どういう背景でこういう文書がやり取りされたのかということは承知しておりません。
○辰巳孝太郎君 これ、国鉄が書いた文書ですよ。JR東海が書いた文書じゃないんですよ、国鉄が書いた文書ですよ。これ、地盤沈下を引き起こしていることを前提にそういう文書が作られたんじゃないんですか。
○政府参考人(藤田耕三君) 当時の国鉄の判断については、私ども承知をしておりません。
○辰巳孝太郎君 民間企業になっているからということなのかもしれませんけれども、これ明らかに、地下水のくみ上げが地盤沈下を引き起こしていることを前提に国鉄が摂津市側に出した文書でございます。 これ、もうむちゃくちゃな話なんですね。今日は資料にも付けておりますけれども、今、JR東海は何と言っているのかということなんですが、この鳥飼の車両基地で地下水のくみ上げをしたとしても、地盤沈下の具体的危険性はないと主張をしているわけでございます。JR東海の言い分はこうなんですね。井戸の掘削場所は摂津市ではなくて隣の茨木市であるから、問題はないということなんですよ。この地図にもあるとおり、この赤い線で囲われたところが鳥飼の車両基地でございます。摂津市があるわけですね、これ緑の部分ですよ。ここと環境保全協定を結んだと。ところが、茨木市、これちょっとだけ重なっていますね、車両基地の部分に。これ、全体の面積の茨木市の面積というのはたった三%しかないんですよ。この三%のところから井戸を掘削すれば環境保全協定には違反しないだろう、茨木市から掘っているんだから大丈夫だと、こう言っているのが今のJR東海であります。しかし、地下水というのは当然地下で水脈というのはつながっているわけですから、その影響は、たとえ茨木市のこのちっちゃいところから掘削をしたとしても、摂津市に及ぶことは間違いないということでございます。 それと、私が驚いたのは、今、JR東海が、上水道と地下水の二重系化が必要だと、上水で今までやっていたけれども、地下水くみ上げることによって二重系化ができるんだということを言って主張しているわけでございます。これはリニア新幹線の建設を正当化していくときにも使われた言葉でございます。しかし、二重系化のためには地域が地盤沈下をしてもいいのかということになるわけであります。 また、JR東海は完全に開き直って、井戸の掘削も災害対策であるから官民挙げて取り組むべきだとも言っております。これも詭弁でして、この地下水というのは災害のときだけに使用するわけじゃないんですよ。むしろ常時、毎日七百五十トンもの水を地下から吸い上げて使うということを前提にしているわけでございます。 昨年、この国会で成立した水循環基本法というのがあります。皆さんも覚えていらっしゃると思うんですが、その基本理念を見てみますと、こう書いてあります。「水は、水循環の過程において生じた事象がその後の過程においても影響を及ぼすものであることに鑑み、流域に係る水循環について、流域として総合的かつ一体的に管理されなければならない。」としているわけでございます。太田国土交通大臣は、この水循環政策担当大臣でもあります。 国交省に聞きますけれども、この法律の中で地方公共団体や事業者の責務はどう規定されているんでしょうか。
○政府参考人(北村匡君) 御説明いたします。 水循環基本法の第八条にその記述がございますが、「国、地方公共団体、事業者、民間の団体その他の関係者は、基本理念の実現を図るため、相互に連携を図りながら協力するよう努めなければならない。」とされているところでございます。
○辰巳孝太郎君 地下水も当然この水循環の中に入るわけでありますけれども、JR東海は、摂津市長からの面会の求めに対しても、当初は、そんなシステムがない、面会をするシステムがないと言って一向に会おうとしてこなかったわけでございます。 最後に、大臣にお聞きをしたいと思うんですが、このJR東海の一連の姿勢についてどう思われるか、お聞かせください。
○国務大臣(太田昭宏君) 現在、これは訴訟中だというふうに聞いております。詳細を私が十分承知をしていない段階、また訴訟中であるということから、答弁は差し控えさせていただきます。
○辰巳孝太郎君 JR東海が、必要なまさに丁寧な説明というのをしていないのは明らかだと思うんですね。これ結局、やはりコストの削減のためではないかということなんですよ。今まで上水を使ってきた、それに掛かってきたコストを、地下水ただですから、それを使ったらいいということなんですね。年間で約一億円のコストカットができるというふうに試算をされております。 このリニアの建設は、JR東海の自己資金で、約九兆円ですけれども、賄うとされております。あらゆるところでコストカットをしていくというのがJR東海の方針ですよ。しかし、JR東海は、市の求めに応じず、話も聞かない、丁寧な説明もしない、環境保全協定を結んでも脱法的にそれを守らないと。環境や身体、地域コミュニティーに多大な影響を与えるリニア建設をこういうJR東海という会社が進めることは絶対に許されないということを訴えて、私の質問を終わります。
○山口和之君 日本を元気にする会・無所属会の山口和之でございます。 今日、午前中からたくさんのお話があって、かなりの部分で重複しておりますが、確認の意味で質問させていただくことと、あと若干その質問の仕方を変えてみたいと思います。もしお答えできたらで結構でございますので、お答えしていただきたいと思います。 資料を見ていただきたいんですけれども、これは午前中から出ている話の中で、本体事業が赤字であると。このグラフを見ていくと、本体の鉄道事業が右肩下がりの中で、さらに完全民営化されていくと。そうすると、皆さんが懸念しているのは、赤字路線を廃止するんじゃないかとか、赤字路線に対するスタンスはどうなんだということは、皆さん、同じように私も思っております。 というのは、一つ大きなところで、先ほども出ましたけれども、日本は災害大国でございます。今、福島県で只見線が全く復旧せずにストップしたままなんですね。前半戦の中でも話ありましたけれども、地域と連携を図りながら、観光の振興を含めてという話がございました。只見線については、地域からの要望は、たくさんの要望、あるいは寄附金を集めながらも何とか鉄道を復旧してほしいと。バスは走っているかもしれませんけれども、鉄道の魅力はまた別だということで今動いているところでございますが、この本体鉄道が赤字の中で、完全民営化後のJR九州が、赤字路線に対する、先ほど来出ていますが、そのスタンスと、特に震災やあるいは老朽化した場合の、どういう基準で判断していくのか、あるいはそれを補っていくのかということをお伺いしたいと思います。
○参考人(青柳俊彦君) 九州の鉄道ネットワークの維持は、当社としまして、鉄道事業を中核事業とする会社といたしまして重要な役割だと認識しております。観光振興や交流人口の拡大を通じた九州全域の活性化により、地域を元気にし、ネットワーク全体の価値向上を図っていくことが、鉄道事業を始めとする全ての事業の持続的な運営に資すると考えております。 また、九州地域の活性化は当社の発展にもつながると考えておりますので、引き続き収入の確保や経費節減に努めることにより、今後ともネットワークの維持、活性化に努めてまいりたいと思っております。
○山口和之君 先ほどの自分の前までの質問の中で、災害があった場合でもしっかりと地域と連携しながら進めていくという話もありました。特に、国においてどういうスタンスでいるかということをもう一度確認したいんですけれども、特に民営化後の発言力についてお伺いしたいんですが、勧告、命令等々がまだ国にはできるということで、勧告、命令の国の判断基準について伺いたいと思います。
○政府参考人(藤田耕三君) 路線の維持に関しまして、現在の仕組みとしましては、JR会社法に基づいて国がJR九州の経営全般を監督しております。このため、必要があると認めるときは、いわゆる監督命令を行うことによりまして、その路線の適切な維持を確保するという仕組みになっております。 それから、完全民営化後におきましては、こうした経営全般にわたる国の監督はなくなりますが、この法律案におきましては、路線の適切な維持が特に必要であるということから、これについて指針を定め、必要があると認めるときは国が指導、助言、さらには命令、勧告を行うと、こういう仕組みにしております。 具体的な指針におきましては、国鉄改革の実施後の輸送需要の動向その他の新たな事情の変化を踏まえて現に営業している路線の適切な維持に努める必要があるということ、それからもう一つ、現に営業している路線を廃止しようとするときは、国鉄改革の実施後の輸送需要の動向その他の新たな事情の変化について関係自治体等に十分説明する必要があること、こういった内容を定めることを想定しております。 この指針に基づいて勧告、命令を行うかどうかにつきましては、この要件に照らして個別の路線ごとに適切に判断してまいりたいと考えております。
○山口和之君 先ほど来の質疑の中には、国がリードして地域と連携あるいは観光の振興等々、しっかり判断しながら、勘案しながら進めていくということをお聞きしております。そういった観点からいきますと、災害大国、日本は災害が多い国、ましてや九州は非常に多いところでございます。そういった意味で、九州の中で災害が起きた場合にもしっかり復旧していっていただきたいと思っております。 そんな中でなんですけれども、只見線の全線復旧に熱心な要望が出されていながらなかなかこれ進まないというところで、そこのことについて少し御意見いただきたいなと思います。
○大臣政務官(鈴木馨祐君) お答えをさせていただきます。 山口先生より今御指摘をいただきましたJRの只見線、具体的に言えば会津川口から只見の間の部分のことになろうと思います。平成二十三年の七月の豪雨で被災をいたしまして、現在運休という状況で、当然、公共交通機関でありますから、その地域の足ということは考えていかなくてはいけないと思います。そういった中で、現在バスによる代替ということが行われているところでございます。 そうした中で、地元の今御指摘もありましたような様々な御要望を受ける形で、福島県そしてJR東日本、さらには国土交通省の三者から成るJR只見線検討会議で現在検討を行っているところであります。実際に、地元自治体からは復旧への要望というものが強く出ている。その一方で、JR東日本、事業者としては、不通区間の利用者が少なくなっている。実際これ、被災の前の段階でも、この会津川口から只見間の一日当たりの利用者数が四十九人という状況になっております。そうした中で、鉄道特性の発揮が難しいことから、鉄道としての復旧については難しいという見解も事業者の方からは出ているという状況になっています。 そうした中で、国土交通省といたしましては、少なくとも具体的な議論、具体的な課題等々の議論をまずはしていかなくてはこの第一歩とならないわけでありますから、そういった点について具体的な議論が行われるように努力をしてまいる、そういった所存でございます。
○山口和之君 以前のデータを基に、じゃ、やめますよということなんですけれども、福島県全体の観光を考えたり、地域のことを考えて、また、これから鉄道の魅力を使った観光というふうに考えていくと、以前のデータでどうだということではなくて、これから未来どういうことができるのかということを、建設的な意見の交換を是非していただきたいし、そしてまた、JR九州さんにおきましても、そういった観点から、地域のローカル線の維持、あるいはこれからいろんな意味で観光がどんどん進んでいくと思いますので、以前と比べてどうだということではなくて、発展的に未来のことを是非考えていただきたいなと思います。 続きまして、安全面についてお伺いします。先ほども山下委員ほかから出ておりましたけれども、重大なインシデントのことについてお伺いします。 原因については十分説明が何度か行われましたのでそこはお聞きしませんが、改めて当面の再発防止策について伺いたいことと、もう一つなんですけれども、先ほど大臣の方からも、情報の共有化が必要であろうと。いわゆる鉄道関係間の、ほかの鉄道会社との情報の共有化ができたら非常に安心だろうということが出ておりましたので、その辺について今回は行われたのか、今後行う予定があるのか、少しお伺いしたいと思います。
○参考人(青柳俊彦君) 重大インシデントの概況と原因につきましては、省略してよろしいでしょうか。
○山口和之君 はい。
○参考人(青柳俊彦君) 先ほど鉄道局長からもありましたような概況の中で起こりましたし、原因につきましては、現在、運輸安全委員会により調査中だということで、それらにつきましては協力体制を取っておるところであります。一刻も早い最終的な原因究明と恒久的対策を検討してまいりたいと思います。 そのままではやはり再発の可能性があるということで、再発防止につきましては、信号機付近に列車が停止した場合の取扱いについて早急に定める必要があると判断いたしましたので、信号機付近に列車が停止した場合の運転士と指令員相互間での詳細な停止位置の確認方法や、信号機付近に列車が停止した場合の指令の取扱いについて定めを決めました。 運転士については、さらに、キロ程を報告する際は距離標を使用し、運転席のモニターに表示されているキロ程は使用しないこととし、発生した翌五月二十三日に緊急の現場長会議を開催し、周知をいたしました。 さらに、地上設備も、より明確に設備の状況が分かるような表示を行い、より確実に信号機付近に列車が停止した場合の取扱いができるよう対策を実施してまいりました。 また、今お尋ねの他JRとの情報共有ですが、鉄道事業本部のグループ間の集まりの中で速報をいたしておりますし、今後とも、原因究明も図りつつ、情報の共有を密にしてまいりたいというふうに考えております。
○山口和之君 是非、民間同士で、民間同士というか、鉄道同士というんでしょうか、その連携を図って、共有化を図っていただきたいと思います。それもスピードが勝負だと思いますので、早い段階でそれを行っていただきたい。 ただ、日本国内には相当の鉄道会社があって、そこで共有化を取るというのはなかなか難しいことでございます。記者会見等々行ってはおりますけれども、国においてもそういった情報共有化のための作業というのは必要だと思うんですけれども、この間、全国の鉄道業者に対して国土交通省としてはどのような情報共有化あるいは再発防止のための策を講じたのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(藤田耕三君) 事故やインシデントが発生した場合に、これを他の鉄道事業者においても同種の事故等の未然防止に役立てるということは大変大事だと思っております。 そういった意味で、従来から情報共有には私どもも取り組んでおるところでございますけれども、今般のJR九州の事案につきましては、大臣からの指示によりまして、五月二十八日に、JRそれから大手民鉄等の鉄道事業者の安全担当者を集め、緊急の鉄道保安連絡会議を開催しました。その場で、この事象も含めた最近の重大インシデントについて情報共有あるいは再発防止対策について意見交換を行ったところであります。 あわせて、全国の全ての鉄道事業者に対しまして、この事象の概要、再発防止対策について、緊急保安情報として各地方運輸局を通じて通知をしたところでございます。
○山口和之君 そのインシデントが起きてから発表までの間はどれぐらいの、通告というか、間はどれぐらいなんでしょうか。
○政府参考人(藤田耕三君) 事案の発生が五月二十二日でございます。会議を開催したのは五月二十八日でございます。
○山口和之君 位置付けとしては重大インシデントということでございますので、すぐにでもまず通告できるシステムを構築していただきたいことと、その後、しっかりとした分析を基に再発防止を更に徹底していくという体制があってもいいのではないかなと自分では思います。是非よろしくお願いいたします。 それから、先ほど来出ておったんですけれども、西九州ルート、フリーゲージトレインについて若干お伺いしたいと思うんですが、長崎までの開通に影響はという質問があったときに、努力しますという話がありました。ある意味、皆さんの夢がここに乗っているわけですから、是非開通に間に合うようにしていただきたいと思いますが、この新ルートができることによって九州全体にどんな影響が、効果が及ぼせるのか、期待されるのかを是非お伺いしたいなと思います。
○参考人(青柳俊彦君) 先ほど九州の鹿児島ルートへの開業の効果というものを太田先生からお示しがあったと思いますが、この西九州ルートの開業でも、交流人口の拡大や地域経済の活性化、駅周辺のまちづくりの促進など、地域社会に大きな経済効果を与えることが期待されております。 当社といたしましても、こうした新幹線開業効果を最大限に生かすために、関係箇所と連携し、取り組んでまいりたいというふうに考えています。
○山口和之君 開通によっていろんな様々な、それから波及する路線についても、例えば乗降客が増えたり観光が増えたり、いろんな意味で波及効果というのはあるんだと思います。そういった中で考えますと、以前は赤字だったからということは是非考えずに、どういうふうな発展性があるのかというのを検討していただきたいなと、更に進化させていただきたいなと思います。 このフリーゲージトレインについてなんですけれども、これは線路を敷かなくても一般のところに入っていくことができるということなんですが、ということは、ある意味、あちこちどこでも可能性としてはあるだろうと。動脈として大きな、何というんですかね、主要な線になり得る可能性も秘めているんだろうなと思うんですけれども、今後どのような効果が期待できるか、お伺いしたいなと思います。
○政府参考人(藤田耕三君) フリーゲージトレインは、標準軌の新幹線と狭軌の在来線、これを乗換えなしにつなぐことができるというものでございます。具体的には、九州新幹線長崎ルート、それから北陸新幹線の敦賀から大阪方面、ここでの導入が現段階で予定されております。これによりまして、乗換えの不便を解消できるとともに、所要時間の短縮にもつながるものと考えております。 また、全国的にも新幹線網を補完するものとして在来線が活用できる可能性がありますので、新幹線の整備効果がより広い範囲に行き渡ることが期待されるものと考えております。 フリーゲージトレインの実用化によりまして、新幹線と在来線の直通運転が可能となり、利用者の利便性が向上することを期待しております。
○山口和之君 JR北海道でも、恐らくいろんな意味で可能性も秘めているのではないかなというふうにも思います。 最後に、経営安定化基金の振替先はどのような考え方を基に規定しているのか、また、どこまで具体的に省令に明記するのかを簡単に教えていただければと思います。
○政府参考人(藤田耕三君) 経営安定基金につきましては、JR九州の完全民営化に当たりまして、JR九州の自主性を確保しながら経営安定基金が果たしている機能を実質的に確保する、そのことが適切であるという考え方から、鉄道ネットワークの維持向上に資する鉄道資産等に振り替えることとしたものであります。 具体的な取扱いとしましては、九州新幹線貸付料の一括前払、それから鉄道資産取得のために鉄道・運輸機構から借り入れた無利子借入金の償還、将来の鉄道ネットワークの維持向上に必要な鉄道資産への投資のそれぞれに振り替えることとしておりまして、その旨を国土交通省令において定めることにしております。
○山口和之君 どうもありがとうございました。 以上で終わります。
○和田政宗君 次世代の党の和田政宗です。 まず、JR会社法の質問に入る前に、先頃、宮城県の北部地域が三陸復興国立公園に編入されましたが、これにより巨大防潮堤の建設が制限される可能性があるのではと思いますので、緊急性も高い事柄であることから、短く質問をします。 まずお伺いしますが、国立公園の定義は何でしょうか、簡潔に答えてください。
○政府参考人(塚本瑞天君) 国立公園の定義は、自然公園法第二条におきまして、我が国の風景を代表するに足りる傑出した自然の風景地として規定されております。
○和田政宗君 定義はそれでありまして、指定の要件が、我が国の景観を代表するとともに、世界的にも誇り得る傑出した自然の風景であることということが指定の要件であるわけですけれども、宮城県北部地域では、巨大防潮堤、これコンクリむき出しのものが国立公園内に存在するわけですが、国立公園の趣旨と合致しないんではないでしょうか。
○政府参考人(塚本瑞天君) 自然公園法、同じ法律ですけれども、第四条におきまして、この法律の適用に当たっては、国土の開発その他の公益との調整に留意しなければならないと規定されております。 御指摘のありました国立公園内の防潮堤につきましては、自然公園法の趣旨であります景観の保護と防潮堤の公益性との調整が重要であると考えております。
○和田政宗君 これ、局長は実際に宮城県で造られた巨大防潮堤は見ているんでしょうか。
○政府参考人(塚本瑞天君) 私は、実際は見ておりません。
○和田政宗君 これ、誰が国立公園への編入を決めたんでしょうか。
○政府参考人(塚本瑞天君) 今回の国立公園の編入は、地元からの申出によりまして、法律に基づきまして中央環境保全審議会に諮問いたしまして、その諮問からの答申を受け、環境大臣が指定しております。
○和田政宗君 これ、環境大臣が最終的に決定するにしても、合致しているのかどうか。これ、審議会の答申があるとはいえ、お役所の誰も御覧になっていないんでしょうか。 局長は、国立公園内にこのコンクリむき出しの巨大防潮堤があることについてどのように考えますか。
○政府参考人(塚本瑞天君) 国立公園の特別地域において防潮堤を造る場合には、自然公園法上の手続が必要になってまいります。特に、建設する場合には、公益上の必要性ですとか景観や自然環境への配慮を判断基準とした上で個々の事業ごとに調整を行っておりまして、その結果、実現の可否について判断を行っております。
○和田政宗君 そうしますと、コンクリートむき出しの防潮堤があっても、世界的にも誇り得る傑出した自然の風景であるということですね。
○政府参考人(塚本瑞天君) 許可をされておりますが、国立公園は環境大臣が指定しておりまして、我が国を代表するに足りる傑出した自然の風景地だというふうに考えております。
○和田政宗君 環境省の答弁では、巨大なコンクリートむき出しの防潮堤がある風景が世界的にも誇り得る傑出した自然の風景であるということを今お認めになったということですけれども、これ、自然や環境を守る組織で環境省はないんでしょうか、どうなんでしょうか。
○政府参考人(塚本瑞天君) 防潮堤の建設は、後背地の土地利用ですとか復興計画も関わる課題として認識しておりまして、それぞれの建設主体が住民の皆様の意見を聞きながら検討しているというふうに承知しております。 環境省としては、防潮堤の建設に当たっては、自然環境や景観にも配慮していただきたいというふうに考えております。
○和田政宗君 そういう主張が本来の環境省の主張であるというふうに思うんですけれども、実際そうなっていないじゃないですか。他の省庁に物が言えない弱い組織なんじゃないかなということも思ってしまうわけですけれども、それだけ環境省には国土の環境保全のために頑張ってほしいのに、それが実際できていないわけです。 ですので、法律にのっとって聞きますけれども、原形復旧を超える例えば宮城県における巨大防潮堤の建設は、自然公園法における特別地域内の改築、増築に当たるはずです。その都度、環境大臣の許可が必要になると思いますが、どうでしょうか。そして、許可しない場合もあるのか、お答えください。
○政府参考人(塚本瑞天君) 国立公園の特別地域において元々ありました防潮堤を延ばす場合ですとか、あるいはその機能を大きく超えるような規模を拡大する場合には、自然公園法上の工作物の新築行為に該当いたします。県が事業を実施する場合にはあらかじめ環境大臣の許可を、国が事業を実施する場合にはあらかじめ環境大臣と協議をすることとされております。 このような防潮堤の建設に当たりましては、自然公園法に基づき、繰り返しで恐縮ですけれども、事業の公益上の必要性、景観や自然環境への配慮等を判断した上で個々の事業ごとに調整を行い、実施の可否について判断を行っています。
○和田政宗君 質問にお答えになっていないですけれども、許可しない場合もあるのかどうか、いかがでしょうか。
○政府参考人(塚本瑞天君) 防潮堤のような公益性の高いものにつきましては、公益のこともしんしゃくいたしまして実施の可否について判断を行っております。
○和田政宗君 今日はJR会社法の審議なのでこれ最後の質問にしますけれども、国立公園内の巨大防潮堤の建設はそもそも、これもう、こういった趣旨から考えても私はやめるべきだというふうに考えますけれども、国土交通大臣はどのように考えるでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) その認識の基本的考えは、今環境省から御答弁をしたところでありますが、この地域は水産業や観光が重要であり、安全の確保と併せて環境保全の観点も重要だと思います。防潮堤の高さがLlということを基に整備することは、何度も御説明をしているところでありますが、また、三陸沿岸におきましては、明治二十九年、昭和八年、チリを入れますと昭和三十五年、東日本大震災の平成二十三年、このような間隔で起きています。 防潮堤の整備に当たっては、町の安全、ハード、ソフトの組合せ、環境保全、周辺景観との調和や市町村によるまちづくりの議論などを踏まえて、海岸管理者である県などが具体的な計画を適切に定めることとなっています。 環境への影響については、科学的知見を活用して生態系や地下水への影響をできるだけ軽減するよう整備を行うことが大事だというふうに思います。具体的には、砂浜の再生、湿地帯の保全、樹林帯の設置など、自然景観、環境等を保全する、あるいは地下水への影響等を考える、こうしたことでありますが、国交省としましては、環境への影響ができるだけ少なくなるよう、海岸管理者である県などに丁寧に対応していただく必要があると考えているところでございます。その上で、合意が得られた地域について、復旧が進むよう最大限の支援を行ってまいりたいと考えています。
○和田政宗君 環境への影響をできるだけ少なくということですけれども、現場を回っていて、決してそうではない状況というものがもう如実にありますので、これはもう繰り返し質問しているわけですが、ちょっとこれもう堂々巡りになりますので、そして環境省にはまだまだ言わなくてはならないことがありますけれども、今日はJR会社法の審議ですので、明日以降、ほかの委員会ですとかこの国交委員会で更に聞いてまいります。 ここからはJR会社法関連の質問をしてまいります。JR九州の民営化、特に災害対応について聞いていきたいというふうに思います。 もう既に委員からも各種質問がありますけれども、例えば平成二十四年七月、九州北部豪雨では、JR九州豊肥本線の一部区間におきまして、線路への土砂の流入、橋梁の流失などが発生をしまして、運転再開までおよそ一年間の時間を要し、その被害額は約五十億円に上っています。 被災した鉄道施設の復旧に対する国の助成措置については、鉄道軌道整備法による補助制度というものがありますけれども、JR九州の営業損益は黒字ですので、この制度の対象とはならずに、被災した場合、自己負担で復旧をしなければならないという状況です。九州では平成二十一年にも集中豪雨が発生しておりまして、将来再び数十億円規模の災害が生じるような水害が発生することというのは十分に考えられます。 JR九州は、復旧に充てる資金の確保などどのような対策を講じているんでしょうか、お答え願います。
○参考人(青柳俊彦君) JR九州は、発足以来、台風等の災害の多い九州において毎年のように被災をしておりますが、その都度、社員一丸となり復旧を果たすとともに、線路への土砂流入を防ぐためののり面工事など、災害を未然に防ぐために必要な対策をこれまでも実施してまいりました。 九州の鉄道ネットワークの維持は、鉄道事業を中核事業とする当社にとって重要な役割であると認識しており、上場によりその役割が変わるものではないということでありますが、当社といたしましては、上場後も、鉄道ネットワークを維持していくためにも、引き続き自己資金等により防災の取組を着実に進めてまいる所存であります。
○和田政宗君 済みません、今の追加で聞きますけれども、自己資金の確保というのは、これは当然めどが立っているということでよろしいでしょうか。
○参考人(青柳俊彦君) 想定される災害に対しましては、予算上、災害対策の経費を見越しておりますし、土木構造保険等による備えもしております。
○和田政宗君 先ほど山口委員からも質問がありましたけれども、例えばJR東日本の只見線、平成二十三年の豪雨被害により運休となりまして、復旧費用が多額になることから、現在も復旧の見通しが立っていません。ただ、黒字企業でありまして、JR東日本の二〇一五年三月期連結決算の売上高二兆七千五百億円という、もうこれ、とてつもない数字、過去最高を記録したにもかかわらず、只見線の復旧は進まないわけです。 九州は、JR東日本管内よりも集中豪雨での被害が多く、今後も災害の発生が懸念されるわけでございます。JR九州管内の赤字ローカル線が集中豪雨などによって大きな被害を受けたときに、只見線と同様に、延々と復旧をせず、代行バスのままになる可能性があるのではないかという懸念があります。 私は、そうした場合、やはり地元住民の思いなど、これもう只見線もそうですし、気仙沼線の復興もそうですけれども、鉄路復旧はあくまで行うべきだというふうに考えますが、JR九州はどのように考えるんでしょうか。
○参考人(青柳俊彦君) 今御指摘の件につきましては、先ほども回答いたしましたように、想定される災害に対しては準備をしております。そして、これまで二十八年間、種々の災害を被りましたが、これまでのところその復旧を果たしてきたわけでございますので、今後とも復旧に努めるよう努力をいたします。
○和田政宗君 地元の思いが鉄路復旧ということであれば、やはり鉄路復旧ということでお願いをしたいというふうに思います。 次に、JR北海道について聞いていきます。 JR北海道は、安全管理体制の強化のために、四月に現場力向上に向けた講演会を開催予定だったということですが、中止になったというふうに聞いております。なぜ中止になったんでしょうか。
○参考人(島田修君) お答えいたします。 この講演会は、JR東日本の方を講師に招き、現場における社員の意欲を引き出す取組について、当社の現場管理者の勉強会として企画したものであります。しかしながら、当社の幹部から、講演内容について、JR東日本に趣旨を含め正式に依頼ができていなかったもので、内容を打合せするべく延期したものでございます。
○和田政宗君 JR北海道ですとか関連の社員に聞きますと、これ中止になった理由として、JR北海道の最大労組、北鉄労などの威圧があったんではないかというふうな指摘もありますが、実際、どうなんでしょうか。
○参考人(島田修君) 先ほど申し上げましたような理由でございまして、御指摘のような事実等はございません。
○和田政宗君 JR北海道では、不祥事がこの半年、一年でも続いているわけですけれども、職場環境を見た場合に、最大労組の北鉄労についてその異常さが報道等でも指摘をされています。ほかの組合の社員と口を利いただけで職場の北鉄労役員に注意されるというのは実際のJR北海道の社員から私も聞いておりますけれども、テレビ朝日の報道では、組合を批判すると、殺す、職場にいられなくしてやる、職場に来られなくしてやるぞ、居場所をなくしてやるぞなどと威圧され、職場に出てきたら、待ち構えて無視すると報道されております。 また、北海道文化放送で放送された北鉄労組合員の話では、正直、異常な組織だと入社時から感じています、政治問題が一番で、労働条件の改善は二の次です、反発や組合の方針と違う意見を言えば徹底的に職場に訪ねてきたりと、攻撃されます。 さらに、北海道テレビでは、北鉄労の上部組織であるJR総連が支援するある国会議員の後援会にまず入れ、カンパしろ、半ば強制的に無理やり払わされたという証言が出ております。 国土交通省に聞きますが、こうした労働組合が存在することに対してどのように考えるのでしょうか。これでは健全な労使関係は築けないと思います。国交省の考えを聞きます。
○政府参考人(藤田耕三君) JR北海道におきましては、平成二十五年十二月に、経営陣と四つの労働組合が一堂に会して安全問題、事故防止に関して話し合う安全に関する労使合同会議を開催し、四半期に一度のペースで開催されていると聞いております。JR北海道におきましては、こうした会議を通じて積極的な意見交換を行い、労使の垣根を越えて、一致協力して取り組んでいただきたいと考えております。 また、鉄道事業の安全を確保するためには、職場における職員やチームの間で情報共有、意思疎通が円滑になされることが重要であると考えております。国土交通省としましては、JR北海道に対する常設の監査体制をしいております。その中で、円滑な情報共有、意思疎通等を実現する企業風土を含めた経営全般についても、問題意識を持って対応に努めてまいりたいと考えております。
○和田政宗君 健全な労使関係というのは私は職場環境を改善するのに寄与するというふうに思うんですけれども、これですと、私、例えばこの会社にいたときに、これ怖いなというふうに思うぐらいの状況だというふうに思うんですが、北鉄労は極左暴力集団革マル派との関係が取り沙汰されておりまして、過去、警察庁はこの国土交通委員会における答弁におきまして、革マル派との関係について鋭意解明に努めていると答弁をしておりますが、その後、解明は進んだのでしょうか。分かったことなど、答弁を願います。
○政府参考人(塩川実喜夫君) お答えします。 北鉄労は現在JR北海道労組と略称されているものと理解しておりますが、JR北海道労組と革マル派との関係については引き続き鋭意解明に努めているところでございます。
○和田政宗君 一年半前の答弁から進んでいないということで、なかなかお答えできにくいところはあるというふうには思うんですけれども、例えば安倍総理がこの北鉄労の上部組織であるJR総連等についても言及をしておりますので、鋭意、警察庁におかれましては解明をお願いしたいというふうに思います。 JR北海道島田社長にお聞きをしたいというふうに思います。 いろいろJR北海道の社員から聞きましても、島田社長は健全な労使関係を構築しようということで極めて努力をされているというふうに伺っております。社長は新聞のインタビューに対しまして、社会の目線にも応える開かれた労使関係にしなければならない、労組の意見に耳を傾けるが、最終的には会社の責任で実行する、これまでそうした面が欠けていたと述べています。この発言についてもう少し具体的に聞きたいのですけれども、どういった課題がこれまであって、どのように改善したいと思っての発言なんでしょうか。お願いします。
○参考人(島田修君) お答えいたします。 安全問題は、労使がその立場の違いを超えて真剣に議論をすることで、より優れた安全対策が構築できると考えております。その意味で、これまで必ずしも十分でなかった労使での安全議論を、当社にあります四つの労働組合それぞれと経営協議会、団体交渉の場で議論するようにこの一年になったほか、四組合が同一テーブルに着く労使合同会議を定期的に開催して、組合間の認識を深める取組を始めたところであります。 ただし、会社施策の実施や職場規律の確立などについては、会社の責任と権限において実施していくべきものと認識しております。間違っても労働組合の介入を疑われることのないよう、今後も毅然とした対応をしていく所存でございます。
○和田政宗君 極めて心強い発言だったというふうに思います。 このように、JR北海道の島田社長は、健全な労使関係を構築するために努力したいというふうに決意し、行動しているわけですけれども、これまでは経営陣に対する北鉄労による恫喝、取り込み工作なども報道をされております。社長以外の経営陣や国土交通省におかれましても、是非、島田社長をサポートしていただきたくお願いをして、質問を終わりたいというふうに思います。 以上です。
○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。 本法案は、JR九州の完全民営化を図るものであります。私は大分出身でありますが、高校時代三年間通学に、その後、社会人でも日豊本線を使わせていただきまして、ヘビーユーザーでございます。是非、安全で持続可能なJR九州になっていただきたい、実現を図っていただきたい、そうした思いで懸念をされる何点かの課題について質問をさせていただきたいと思いますので、是非真摯な答弁をお願いします。 まず、青柳社長に何点かお伺いをいたします。 二〇一四年七月のインタビューで、廃止対象路線を検討する、指宿枕崎線も存廃対象と答えています。本来赤字ローカル線を維持するための国民のお金である経営安定基金を民間企業に振り替えるという、極めて異例な対応を取っていることを十分認識すべきであります。会社として、九州の赤字ローカル線の維持に向けてきちんと社会的責任を果たすべきであります。特に指宿枕崎線の維持について確認をしていただきたいんですが、いかがですか。
○参考人(青柳俊彦君) 九州の鉄道ネットワークの維持は、鉄道事業を中核事業とする当社にとって重要な役割と認識しております。当社といたしましては、引き続き収入の確保や経費節減に努めるとともに、観光列車の充実等を通じて、地方ローカル線を含むネットワーク全体の維持、活性化に努めてまいる所存でございます。 なお、先生より御質問がありました指宿枕崎線を含め、廃止を検討している路線はありません。
○吉田忠智君 確認をさせていただきました。 次の質問ですが、五月二十二日の長崎線特急ニアミス事故の現場、先ほど来議論がありましたけれども、肥前竜王駅は無人駅でありました。多重化された人間によるチェックこそが鉄道の安全を維持する鍵であることを改めて認識すべきであります。 三月のダイヤ改正の結果、無人駅も三十二駅増えて計二百八十九駅になりました。中には地方自治体などに異論がある中で実施されている事例もあるようであります。確かに乗降客数が少ないから無人化するということなんでしょうけれども、無人駅になれば車椅子利用者が予約制になるわけであります。東京オリンピック・パラリンピックを機にインバウンド誘致も注目される中で、バリアフリー化に逆行する措置は企業イメージとしてもマイナスではないかと、そのように考えます。また、無人駅化に伴って駅トイレの維持存続にも懸念が表明されております。 青柳社長、無人化を見直すべきではありませんか。また、自治体や地元経済団体、従業員はもちろん、利用者、特に交通弱者と言われる障害をお持ちの方、高齢者、通学する子供たち、その関係施設にはきちんと説明をして同意を得るべきと考えますが、いかがですか。
○参考人(青柳俊彦君) JR九州では、鉄道ネットワークを維持していくために、業務運営の効率化に向けた取組の一環として、安全や利便性を損なわない措置を講じながら駅体制見直しの取組を行ってまいりました。 駅体制見直しに際しましては、沿線自治体や地元住民の皆様に、当社の鉄道事業を取り巻く経営環境や実施に当たっての取組等について、事前説明等を通じて御理解いただくよう努めております。 本年三月に実施した駅体制の見直しに際し、係員配置による窓口営業は終了いたしましたが、対象駅には自動券売機、有人駅等から列車遅延等の放送を行うための遠隔放送装置、列車接近放送装置、防犯カメラ等を設置するなど、安全性や利便性を損なわない措置を講じてまいりました。また、車椅子の御利用などお手伝いを希望されるお客様の御利用に際しましては、当日の申込みにも可能な限り対応するなど、利便性を損なわない措置を講じております。 このほか、駅営業体制の見直しに当たり、自治体様に駅舎内での乗車券類の販売を委託する簡易委託発売契約の締結について御検討をお願いした結果、自治体等では乗車券の発売を受託していただく駅も多数ありました。 このような取組の結果、地元自治体や住民の皆様に一定の御理解を得られたものと考えております。
○吉田忠智君 青柳社長が言われたように、無人駅にするに当たって様々な工夫を凝らしていることは理解をしておりますが、しっかり関係者に丁寧な説明をして、サービスが低下をしないように御努力をいただきたいと思います。 次の質問ですが、三月のダイヤ改正では、福北ゆたか線の博多—直方間、大村線の早岐—ハウステンボス間など、四両編成の車両がワンマン化されました。また、四月からは、博多に次いで大きな小倉駅でホーム要員を廃止しました。現時点で大きな事故は報告されていませんけれども、九七年六月、鹿児島本線で列車とホームに挟まれて女子高校生が死亡する事故が起き、車掌によるホーム状態注視の義務化など一連の対策が取られてまいりました。 青柳社長に伺いますが、特に四両編成車両のワンマン化は私は行うべきではないと考えます。また、小倉駅などホーム要員の削減も見直すべきと考えますが、いかがですか。
○参考人(青柳俊彦君) 先ほども申し上げましたように、鉄道ネットワークの維持をしていくために、安全性や利便性を損なわない措置を講じながらワンマン化の業務運営の効率化も実施してまいりました。 現在、当社では、先生御指摘のとおり、大村線の一部、約四・七キロですが、早岐—ハウステンボス駅間でございます、において四両編成車両のワンマン運転を実施しておりますが、運転士がホームの階段付近の状況を確認するテレビモニターや列車出発時にお客様が危険な状態でないことを確認するホームミラーの設置等により安全を確保しております。 先ほども言いましたように、ハウステンボス—早岐間は一駅間であります。早岐での乗車確認とハウステンボスでの乗車確認を確実に行っている次第であります。 また、当社では、本年四月より小倉駅においてホーム担当要員の業務見直しを実施いたしました。業務見直しに際し、乗務員が列車出発時にお客様が危険な状態でないことを確認するホームミラーやテレビモニターの設置等により安全を確保しております。
○吉田忠智君 次に、今、青柳社長の見解を伺いましたが、国土交通省に見解を求めたいと思います。 現在、無人駅化、ワンマン化、ホーム要員の削減などに国交省の具体的な基準がありません。無人化についてどのように進めるのが適切なのか、考え方を示すべきであります。また、ワンマン化についても、乗降客が少ない閑散線区、通勤時以外の時間帯だとか片道の運行時間を三十分以内にする、二両以下にするなどの厳格な要件を定めるべきであります。ホーム要員の削減についても、車掌がホームミラーとITVで確認をするのは非常に困難でありまして、ましてワンマンで運転士が実施するとなると、本当に安全が確保されるのか、現場からも懸念の声が上がっています。 国土交通省として、実施後の監査を重点的に行ったり、新たに基準やプロセスのルールを策定すべきではないかと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(藤田耕三君) 無人駅化、ワンマン運転化、それからホーム要員の削減等に関連して、国の基準としましては、鉄道に関する技術上の基準を定める省令の中で、列車出発時の事故防止について規定をしております。それから、ワンマン運転の実施につきましては、さらに、ワンマン運転列車に必要な車両設備を設けること、あるいは乗降時の旅客の安全及び異常時の旅客の避難誘導に支障を及ぼすことがないこと等の基準を設けて、これに基づいて安全を確認するよう事業者を指導しております。 これらの施策の実施に当たりましては、各鉄道事業者によって運行頻度、速度、施設の状況、地形、気候などの自然条件、これらが異なりますので、輸送の安全確保に責任を負う鉄道事業者が、これらの個別の条件等を十分に踏まえて、安全上最適な方法を定めて実施することが適当であるというふうに考えております。 それから、これらの施策の実施後の状況につきましては、保安監査等によりまして、日頃の安全確保が確実に行われているか、しっかり指導監督しているところでございます。
○吉田忠智君 もっとしっかりした考え方で、もちろんJR九州だけじゃありませんけれども、これらの合理化をしたところについてはしっかりフォローアップをして対応していただきたいと思います。 次に、また青柳社長に伺いますが、九州では毎年、台風や集中豪雨により、土砂流入や橋梁流失、落石などによる鉄道の復旧が深刻な問題となっています。先ほど御議論があったところであります。 平成二十四年七月、九州北部豪雨の際には、被害を受けて不通となった豊肥線宮地—豊後竹田間は、二〇一三年八月の再開まで復旧に約一年掛かりました。また、二〇一四年度には、列車と鹿などの鳥獣の衝突事故が前年度比九十件増、過去最高の五百四十六件起きたことが報告をされています。 今後の災害復旧対策、キロ程標などを覆う線路脇の下草対策、鳥獣害対策、経年劣化による鉄道施設等の老朽化対策並びに要員不足や技術継承対策に万全を期していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(青柳俊彦君) 当社は、発足以来、台風等の災害が多い九州において毎年のように被災しておりますが、その都度、社員全員が一丸となって復旧を果たしてきました。また、復旧を果たすと同時に、線路への土砂流入を防ぐためののり面工事など、災害を未然に防ぐために必要な対策をこれまでも実施してまいりました。 九州の鉄道ネットワークの維持は、鉄道事業を中核事業とする当社にとって重要な役割であると認識しており、上場によりその役割は決して変わるものではありません。当社といたしましては、鉄道ネットワークを維持していくためにも、引き続き、安全を最優先に経営を進め、安全に対する投資等の取組を着実に進めてまいる所存であります。 先ほど御質問がありましたキロ程標などを覆う線路脇の下草対策につきましては、これまで同様、適切な時期に除草薬散布や伐採を実施してまいります。 また、鳥獣との衝突につきましては、その事例の多くは鹿との衝突であるため、輸送障害の防止を目的として、鹿との衝撃が多発する区間につきましては侵入防止柵を設置しております。また、一部区間では、夜間に速度を落として運転する、注意運転をするなどの対策も実施しています。今後とも、衝突防止のための取組を継続して行い、安全・安定輸送の確保に努めてまいります。 次に、設備の敷設から時間が経過している資産につきまして、これまでも、鉄道事業法、鉄道営業法及びこれに基づく技術基準などに従い、必要な修繕、投資を適切に実施し、安全確保に努めてまいりました。今後も、将来の鉄道ネットワークの維持向上に必要な鉄道資産への投資等に振り替えられることとされている経営安定基金の活用と自己資金による安全投資により、安全の確保に努めてまいります。 最後に、要員につきましては、各所に必要な要員を適切に配置しているほか、技術継承につきましても、各職場におけるOJTと社員研修センターでの集合研修を効果的に実施し、体系的かつ実践的な教育による技術力の強化に取り組んでまいりたいと思っています。
○吉田忠智君 次に、国交省にお聞きします。 今後、整備新幹線の長崎延伸が予定されておりますけれども、JR九州はレール使用料を負担をいたします。レール使用料が今後のJR九州の経営を圧迫する危険性はないのかどうか、伺います。
○政府参考人(藤田耕三君) 整備新幹線の貸付料は、新幹線を整備した場合の収益と新幹線を整備しなかった場合の収益の差、これを新幹線整備によるJRの受益と捉えまして、その額を基準として定められることになっております。 具体的には、開業後三十年間でJRに生じる受益相当額を算出した上で、その金額を年単位で割った額を毎年度JRから鉄道・運輸機構に支払うということにされております。そのため、新幹線の貸付料がJR九州の経営を圧迫するということにはならないものと考えております。
○吉田忠智君 次に、これは午前中も議論がありましたが、固定資産税、都市計画税などの減免措置について、ちょっとはっきり私はよく分からなかったんですが、国土交通省としては引き続き減免措置を要求していくということでいいんですかね。
○政府参考人(藤田耕三君) 経緯をまず申し上げますと、現在、JR九州に対して講じられております三島特例、承継特例は、五年ごとに延長されてきておりまして、前回延長時の平成二十四年度の税制改正大綱におきまして、株式上場の動向を勘案し、今後、必要な見直しを行いますというふうにされております。こうしたことも踏まえまして、今後、JR九州の上場が見込まれる平成二十八年度の税制改正におきましてその取扱いが検討されるものと考えております。 いずれにしましても、JR九州が公共交通機関としての役割を果たせるよう適切に対応してまいりたいと考えております。
○吉田忠智君 まだはっきり国土交通省の考え方がよく分かりませんが、しかし、いずれにしても、鉄道は赤字で、先ほど申し上げたような課題がいっぱいあるわけですから、引き続き是非要求していただきたいと思います。 次に、社長にお伺いします。 完全民営化についても、会社から労働組合に対して説明がないまま、メディア報道が先行したと聞いています。輸送の安全、地域への責任をきちんと果たすためにも、社内の風通しについてはまだまだ改善の余地があると考えます。 労働組合差別の解消についてどのように取り組んでいかれるのか。例えば、新入社員は入社後、社員研修センターで研修を受けますが、組合からは、全労働組合による全新入社員を対象にしたオリエンテーションの開催をJR九州に求めていくということでありますけれども、会社として認める考えはありませんか。
○参考人(青柳俊彦君) 当社には複数の労働組合があり、各労働組合と労使間の取扱いに関する協約を締結しております。同協約に基づき、いずれの労働組合についても差別なく同様に対応しておるところでございます。 なお、先生からお話がありました新入社員の労働組合加入につきましては、各労働組合の組合活動により行われるものであり、当社としては関知するものではないとの認識の下、全労働組合による全新入社員を対象としたオリエンテーションを会社として開催する考えはございません。
○吉田忠智君 是非検討していただきたいと思います。 最後に、大臣に質問いたします。 地域住民の移動手段の確保、輸送機関の安全確保という観点から、赤字ローカル線の維持、無人駅化、ワンマン化、ホーム要員の削減等の行き過ぎた合理化など、今後とも指導監督が必要と考えますが、完全民営化も含めて大臣の御決意をお聞かせください。
○国務大臣(太田昭宏君) 今日の論議でもかなり明確になってきたと思いますが、不採算路線の廃止、これは、指針でこの問題は扱います。無人駅化、ワンマン運転化、ホーム要員の削減等の行き過ぎた合理化、これについては指針とは別の事業運営問題として扱うということです。 この法案におきましても、JR九州が配慮すべき事項として、現に営業している鉄道路線の適切な維持について指針を定めると、その上で、この指針を踏まえた事業運営を確保するため、必要があると認めるときは、国が指導、助言、さらには勧告、命令を行うこととしています。 また、鉄道ネットワークを維持するために、他の鉄道事業者と同様、JR九州においても、駅の無人化など事業運営の効率化が必要な場合もこれはあります。ありますが、その際には、安全が阻害されることがないよう、国土交通省としても、鉄道事業法や鉄道営業法などに基づいて、引き続きJR九州の安全輸送の確保についてしっかりと指導監督してまいりたいと思いますし、特に安全面ということから物を考えながら、無人駅化、ワンマン運転化、ホーム要員の削減等については適切に対処するようにさせたいと、このように思っています。
○委員長(広田一君) 時間が参っておりますので、よろしくお願いします。
○吉田忠智君 ありがとうございました。 青柳社長におかれましては、大変困難な課題もありますけれども、先頭に立って、また健康に留意して御奮闘されますようにと祈念申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(広田一君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○辰巳孝太郎君 日本共産党を代表して、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案に対する反対討論を行います。 本法案は、JR九州を完全民営化するためのものです。JR九州は、本業の鉄道事業が赤字のまま株式上場するため、コスト削減を始め、利益獲得に向けた合理化、効率化を行っています。 反対する第一の理由は、完全民営化すれば、更に営利中心主義の経営姿勢が強まり、なお一層合理化が進み、利用者と労働者、国民の生命と安全、利便性が今以上に脅かされることになるからです。 JR九州は、一九八七年の分割・民営化後、本業の鉄道事業は毎年赤字を続けています。二〇一六年度中の株式上場に向け、安全を二の次にした事業計画を立て、不採算部門の切捨てや外注化、非正規職化に加え、この春のダイヤ改正では在来九路線で三十二駅を無人化し、合理化を推し進めています。九州新幹線の並行在来線、肥薩おれんじ鉄道の切離しといったローカル線切捨ても既に行ってきました。その一方で、駅ビル事業や医療品販売、農業、教育などを強化し、鉄道事業はもうかるところのみを強化する巨大サービス企業となっています。このような状況で完全民営化すれば、公共交通機関が担うべき安全性と公共性は一層軽視されることは目に見えています。 第二の理由は、株式上場を目的に経営安定基金の取崩しを解禁するからです。経営安定基金は、その運用益で経営の厳しいJR九州などの赤字を補填するために設置され、取崩しは現在禁止されています。鉄道事業は赤字が続き、基金の運用益による経営支援はこれからも必要です。株式上場を進めるためとして、国民の財産である公金を一民間企業に譲り渡すことは賛成できません。 以上、反対討論を終わります。
○委員長(広田一君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(広田一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。 この際、田城君から発言を求められておりますので、これを許します。田城郁君。
○田城郁君 民主党・新緑風会の田城郁です。 私は、ただいま可決されました旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、維新の党、日本を元気にする会・無所属会、次世代の党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読します。 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。 一 JR九州は、純民間会社化後においても、輸送の安全があらゆることに優先する最も重要かつ基本的な事項であることに鑑み、輸送の安全の確保に万全を期すこと。また、施設の老朽化対応等の設備更新、鳥獣の衝突防止等に係る取組、防災・減災対策の推進及び運賃・料金の適切な水準の維持に鋭意努めるとともに、利用者ニーズに対応した適切な輸送力の確保及び利用者サービスの向上に努めること。 二 JR九州は、輸送の安全・安心の確保及び一層の向上等に資するよう、今後とも人材の確保及び技術・技能の適切な継承に努めること。 三 JR九州は、本法施行後にあっても、需要を積極的に開拓するなど、できる限り経営努力により鉄道路線の維持に努めるとともに、取り巻く環境の変化等を十分踏まえ、引き続き沿線地域の交通利便の確保に万全を期すべく沿線自治体等と密接な連携を図ること。 四 JR九州は、関連事業を展開するに際して、大量の利用者が集散する駅施設を保有すること等を十分に留意し、当該進出地域の振興、中小企業者への影響等について、適切な配慮を行うこと。 五 本法附則第二条第一項の指針は、JR九州の健全な経営に配慮し、過度の規制とならないよう適切に定めること。 六 本法附則第七条の経営安定基金の取崩し及び振替に際しては、JR九州の安定的経営が長期的に可能となるよう十分配慮するとともに、JR九州の経営の自由度が確保されるよう留意すること。 七 国等は、九州地区における鉄道を取り巻く厳しい経営環境を十分勘案し、適切な輸送の確保に向けて、所要の支援措置を講じること。また、今後、株式上場の動向等を勘案し、税制についてその在り方の検討に努めること。 八 JR北海道及びJR四国は、経営自立に向けた経営基盤の確立に努めるとともに、国は、両社を取り巻く現下の厳しい経営環境に鑑み、引き続き安全な輸送サービスの提供に資する鉄道のインフラの維持・強化、高速化等に対して所要の支援措置を講じること。また、JR貨物は、経営基盤の確立に努めるとともに、国は、物流政策として掲げる物流モーダルシフトの促進を目的として引き続き適切な支援措置を講じること。 九 人口減少や少子化等、鉄道事業を取り巻く環境が厳しさを増す中、交通政策基本法の理念に則り、JR各社は、民営鉄道やバス・タクシーなどとの連携を深めるとともに、国は、公共交通全体を見据えた輸送の在り方とJRの位置付けを踏まえつつ、上下分離方式など、地域との更なる連携に向けた具体的方策について検討に努めること。 十 国は、各鉄道事業者において、今後とも高齢者、身体障害者等の移動の円滑化を図るため、駅施設や車両のバリアフリー化がなされるよう必要な支援を行うこと。 右決議する。 以上でございます。 御検討をよろしくお願いをいたします。
○委員長(広田一君) ただいま田城君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(広田一君) 多数と認めます。よって、田城君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。 ただいまの決議に対し、太田国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。太田国土交通大臣。
○国務大臣(太田昭宏君) 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を始め理事の皆様、また委員の皆様の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。 誠にありがとうございました。
○委員長(広田一君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(広田一君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 本日はこれにて散会をいたします。 午後三時四十分散会