国土交通委員会 第7号
- 発言数
- 151 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2015/04/16
会議録
○委員長(広田一君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告を申し上げます。 昨日までに、浜野喜史君が委員を辞任され、その補欠として尾立源幸君が選任されました。 ─────────────
○委員長(広田一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 独立行政法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省国土政策局長本東信君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(広田一君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(広田一君) 独立行政法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取をいたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下雄平君 自由民主党の山下雄平です。 この独立行政法人改革に関する法律案について御質問させていただきます。 安倍政権におきましては、平成二十五年十二月にまとめた基本方針で、数合わせのための組織いじりではなく、真に政策実施機能の強化に資する統廃合のみを実施するとともに、きめ細やかに事務事業を見直すと明記しています。この方針に照らして、具体組織についてお伺いしたいと思います。 まず、海技教育機構と航海訓練所の統合についてです。 貿易貨物については九九%以上、そして国内貨物輸送については四割が海運が担っているというふうに聞いております。少子高齢化そして生産年齢人口の減少に伴い、国内船員の五割が五十歳以上に達しているということも聞いております。日本の物流を支える海運業、そして離島を含めた旅客船、これらの船員、機関員の人材を継続して国として育成していくということは不可欠だと考えています。 海洋基本法には、船員の育成、確保を国の責務と明記しています。学科を担う海技教育機構と乗船実習を担う航海訓練所は、これまでも双方が連携してきたと思うんですけれども、今後組織として一緒になることで運営面でどのような効果が期待されるんでしょうか、お聞かせください。
○政府参考人(森重俊也君) ただいま御指摘の統合によります効果でございますけれども、統合によりまして、船員の養成を行うために必要な学科の教育と実習訓練を一体的に行う最大の船員教育機関が誕生いたしまして、政策実施機能や業務の質と効率性の向上を図ることができると考えております。 まず第一に、教育内容の高度化でございます。学科と実習を通じまして一貫した効果的なカリキュラムを策定するとともに、教員、練習船、シミュレーターなどのリソースを相互に活用いたします。 第二に、広報など発信力の強化でございます。大型の練習船を擁します魅力を増した学校であることを最大限活用いたしまして、学生の募集や海事思想の普及を強化いたします。 第三に、柔軟な組織運営でございます。規模の大きい組織となることによりまして、重点的、弾力的な予算配分を行いまして、教育環境をより計画的、効率的に整備してまいります。 統合後の法人は、船員養成の核となりまして、海洋立国日本を支える若手船員の確保、育成を着実に推進いたしまして、海上輸送の確保に更に貢献してまいります。
○山下雄平君 現在私が住んでいる佐賀県唐津市には、海技教育機構の国立唐津海上技術学校があります。先週末、視察させていただきました。海運業からの卒業生に対する求人というのがすごく多いということで、平成二十六年度から定員を三十人から四十人に増やしたということでした。卒業後は、海運業を中心として就職率は近年一〇〇%に達しているということもお聞きしました。練習船を始めとして機材にはかなり古いものも少なくありませんでしたけれども、教官の皆さんも学生の皆さんも、本当に一生懸命に頑張っているなという印象を持ちました。 ただ、先生たちからは、まだまだこの海上技術学校に対する認知度というのも低くて、また船乗りという仕事に対する認知度というのもまだまだ高くはないということで、親御さんそして子供さんにも知ってもらおうということで、中学校を回ったりとか、唐津の海のカーニバルといった地元のイベントで練習船の航海体験などを通じて、より学校やこの船乗りの仕事を知ってもらおうと努力されているということでした。 今回の視察で私も停泊している練習船に乗らせていただいたりもしたんですけれども、それでもすごく印象的でしたけれども、今後組織が一緒になることで、航海訓練所の大型の日本丸だったりとか青雲丸ですかね、そうした大型船をオープンスクールだったりとか海上技術学校の方でも利用することによって、より多くのお子さんだったりとか親御さんにPRする絶好の機会になるんじゃないかなと思うんですけれども、そういった活用も考えていらっしゃるんでしょうか、お聞かせください。
○政府参考人(森重俊也君) 委員におかれましては、御地元の唐津校の御視察、誠にありがとうございます。 今御指摘いただきました航海訓練所の大型練習船を活用いたしましたPRなどの広報の関係でございますけれども、御指摘のように、統合後は訓練所の有する帆船二隻を含みます全体で五隻の大型練習船を海上技術学校などのPRに積極的に活用してまいりたいというふうに考えております。効果的な広報を展開していきたいというふうに考えております。 例えば、御指摘ありましたようにオープンキャンパスでございます。海上技術学校のオープンキャンパス、大体六月から十月の間に随時行っておりますけれども、これまでは教室や寮など地上の学校施設の開放に基本的にとどまっておりましたが、統合後は航海訓練所の現在保有する練習船を寄港させまして船内見学などを行っていただき、親御さんとか子供さん方に直接魅力に触れていただくようにしたいというふうに考えております。また、中学校や高等学校の先生方を練習船に招待させていただきまして、魅力を実感してもらった上で進路指導に役立てていただく、お勧めいただくようにしたいとも考えております。 これらを含めまして積極的なPRを展開いたしまして、より効果的な広報に努めてまいりたいと考えております。
○山下雄平君 実は私も一級小型船舶の免許を持っておりまして、船も運転したこともありますし、やはりより多くの人に船乗りの仕事に、経験して、そういう分野に進んでもらいたいというふうに思っていただければと思っております。 次に、UR、都市再生機構についてお伺いしたいと思っております。 今回の法改正の主眼の一つは、URの財務構造の健全化を図ることだとも思います。負債を減らしていく必要はあるとは思うんですけれども、利益率の低い事業をどんどんどんどん切っていって利益率の高い仕事ばかりをしていくということであれば、民業圧迫という批判も出てきてしまいかねないと私は思っております。やはり、民間企業ができない、民間を補完する公的な役割が重要ではないかというふうにも考えております。その一つが東日本大震災の被災地での支援ではなかろうかというふうに思います。 先週、私、復興・原子力特別委員会に出席したんですけれども、その委員会の委員の皆さんの質問の中でも、被災地では何より住宅の整備が最優先だという意見がたくさん出ておりました。URは被災地での住宅支援の分野で大きな役割が果たせると思うんですけれども、これまでの取組の成果、そして今後の見通しについてお聞かせください。
○政府参考人(橋本公博君) お答え申し上げます。 災害が発生したときに、被災者の住まいの確保や住宅再建においてURが果たす役割は大きいものと認識をしております。 東日本大震災では、発災直後から延べ九百七十戸のUR賃貸住宅を被災者の方々に提供し、現在も二百九十三戸のUR賃貸住宅を提供しておるところでございます。また、四月一日現在で四百十八名を被災地の地方公共団体に派遣し、被災者の住まいの確保の支援に取り組んでおります。このうち災害公営住宅につきましては、被災した十六の自治体から七十八地区五千七十五戸の建設要請を受けており、このうち二十三地区千百三十六戸が既に完成をしております。今年度も新たに建設要請を受けることとしており、全体として八十六地区約六千二百戸の建設を行う予定でございます。 また、防災集団移転促進事業などの復興市街地整備につきましては十二の自治体から委託を受け、二十二地区約千三百ヘクタールの事業を実施しております。このうち、十八地区約六十ヘクタールの土地について既に引渡しを行いました。今年度末までに全二十二地区で約三百十ヘクタールの引渡しを行う予定でございます。これらの支援に当たりましては、URがこれまで培ってまいりましたノウハウを活用し、コミュニティー形成支援や高齢者等に配慮した住環境の整備等にも取り組んでおるところでございます。 引き続き、東日本大震災の被災地の一日も早い住宅再建等に取り組むとともに、今後、万が一災害が発生した場合でも迅速に対応できるよう取り組んでまいる所存でございます。
○山下雄平君 今回の改正で、開発型の特別目的会社を積極的に都市開発で活用できるようになるわけですけれども、その必要性についてお聞かせください。 また、この新たな手法というのは、民間企業から要請があった場合にSPCを活用できる仕組みだというふうに理解しておりますけれども、既に民間の業者からの要請というのはあるんでしょうか。また、どういった場所でそういった要望が出ているんでしょうか、お聞かせください。
○政府参考人(小関正彦君) お答えいたします。 まちづくりの分野におきましては、URは民間のみでは実施し切れない大規模な再開発事業等に参加したり、公平中立な立場での調整力、ノウハウの提供を行うことでございまして、これまで地方公共団体や民間を支援しながら良好な都市再生を進めてきております。 今回の開発型SPCの導入は、民間支援を更に強化するために、民間事業者のニーズに応じ、連携手法を多様化しようとするものでございます。具体的には、構想、計画策定、あるいは権利調整等、まちづくりに関するノウハウを有するURとともに開発型SPCを組成して共同事業を行いたいと、こういう御要請がなされる場合がありますので、今回それに応えたいというものでございます。これによって民間事業者との連携を強化し、都市再生を推進するということになります。 民間からは、この法改正がなされた場合には活用したいといった声がございます。具体的に声が上がっているのは、主に大都市の中心部でございます。
○山下雄平君 大都市の中心部でこういった要請があるということでしたけれども、開発型SPCによる手法は地方でも活用できるんではないかというふうにも考えているんですけれども、URの強みを生かした地方への支援を積極的に進めるべきではないかとも考えておるんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(小関正彦君) 地方都市におきましても、コンパクトシティーの実現のために都市機能を拠点に誘導しようとする取組におきまして、今回の開発型SPCが活用されるものというふうに想定しております。 具体的には、例えば医療・福祉施設等、町中に誘導すべき施設を整備する際に、URがノウハウの提供や権利調整を行うことに加えて、民間事業者あるいは地方公共団体とともに開発型SPCへの出資に参加するということで施設の立ち上がりの支援をすることなどが期待できるものでございます。 URはまちづくりの専門家集団でございまして、御指摘のように全国のまちづくりの支援に積極的に活用すべきものと考えております。これまで、震災復興あるいは中心市街地に都市機能を誘導する地区など、全国まちづくり支援を進めてまいりましたけれども、今後とも全国のまちづくりを積極的に支援するとともに、必要な技術力、ノウハウの維持向上等が図られるべきと考えております。 特に、URにおきましては、コンパクトシティーを目指す都市への支援を今後強化する方針でございまして、国土交通省としてもこの取組を支援してまいりたいと考えております。
○山下雄平君 ありがとうございます。 今回、国土交通委員会で私初めての質問なので、ちょっと法案とは外れるんですけれども、是非お伺いしたいことがあります。それはダム事業についてです。 近年、局地的な豪雨が日本各地で頻発しておって、防災・減災への取組の必要性を更に感じているところです。河川改修やダム建設などの社会資本整備予算はずっと減らされてきていましたけれども、安倍政権になり、横ばいから微増という形になってきました。ただ、新たなダム建設に関しては、政権交代前のダム事業の再検証が求められてきたこともあって見通しが立たないところも多いと思います。 私の地元佐賀県でも、城原川の城原ダムというダムが実施計画調査から四十年近くたとうとしておりますけれども、再検証の準備会が昨年十二月に開かれただけで、今後の再検証の実施のスケジュールというのも確定していません。私もよく予定のところの住民の方とお話をお伺いすることがあるんですけれども、今後の自分たちの生活がどうなるかということに対しても非常に不安に思っていらっしゃって、また住民の方の非常に高齢化も進んでいます。 早期の結論が求められていると思いますけれども、城原川ダムの見通しについてどのように考えていらっしゃるか、太田大臣に是非見解をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 城原川での相次ぐ水害被害、直近は平成二十一年、二十二年、もう毎年のようにあったわけで、地元の皆さんが大変御苦労されているということを私も現地に行きまして神埼市長などからよく聞いているところです。昨日も知事さんや市長さん来ていただいて、強い要請がございました。 この御指摘の城原川ダムは、ダム検証の対象になっています。これまで、御指摘になりましたように、二十二年の十二月と二十六年の十月の二回、九州地方整備局が準備会を開催をしているということです。これまでは関係者間でダムの目的に利水を入れるかどうかというようなことの議論がありましたが、最近になって治水専用のダムとする方向でまとまるという方向になってきているということを承知しています。このように、今本格的な検証作業に入れるようになったということを踏まえて、今後できるだけ速やかに検証を進めてまいりたいと、このように思っています。 また、ダム検証の中で、佐賀県知事や佐賀市長あるいは神埼市長など、地元の御意見もしっかりとお聞きをしたいというふうに考えているところでございます。
○山下雄平君 大臣は御地元のことをよくよく御存じだと思いますので、是非よろしくお願いします。 以上、終わります。
○金子洋一君 おはようございます。民主党の金子洋一でございます。 まず、本題に入ります前に、JR山手線の重大インシデントについてお尋ねをいたします。 四月十二日の朝、JR神田—秋葉原駅間の線路内で、架線を支える支柱が倒れているというのを走行中の京浜東北線の運転手が見付けたという報道がございました。運転士が緊急停止ボタンを押して周囲の列車を止めたと。仮に列車がそこを通過していれば大きな事故につながった可能性があったと考えます。まだ調査中だとは思いますが、この事故に対する現状の把握と大臣の問題意識をお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 十二日の朝六時十分、日曜日でありましたが、頃に、京浜東北線北行きの列車の運転士が架線を支える支柱、電化柱が倒れていることを発見をして、山手線、京浜東北線、それぞれ走っているわけでありますけれども、停止をしまして、そして十五時三十分頃まで運転を見合わせるということになりました。 今回の事案につきましては、九時間以上の長時間にわたって運転を見合わせて約四十一万人に上る多くの方に影響を与えたということ、また、JR東日本が詳細に調査したところ、倒れた電化柱は列車の運転の安全に支障を及ぼす状況であり、この電化柱が支障した線路を直前に列車が運行されていたという、極めて安全上問題があったということ、こういうことで、私は極めて遺憾だというふうに思っています。 今回の事案が生じるまでの状況は、JR東日本によりますと、十一日の午前、倒れたのが十二日の朝になるんですが、十一日の午前二時頃に工事担当社員が電化柱の傾きを発見したと。そして、十三日に改修工事をすればということにしたと。十一日の夜です、二十時三十分頃に運転士詰所の社員が運転士からの報告を受けて、それに基づいて電化柱の傾きの状況を確認して電力指令に報告をしたと。報告を受けた電力指令が、十二日の午前二時頃に電力の保守担当社員に状況の確認を指示したと。そして、その二時間ちょっと後に、十二日の午前四時五十分頃に電力の保守担当社員が徒歩で電化柱の傾きの状況を確認して、電力指令にその状況を報告するとともに、それ以降、請負会社に電化柱工事の状況等を問い合わせていた、どういう工事をしていたのかなどという、こういう話合いをし確認をしていたと。そのようなまだやり取りの最中に電化柱が倒れたと、こういう状況でございます。 結果として、異常を二日前に察知しながら対応を取らなかったことが今回の事象につながったことから、JR東日本の対応に大きな問題があったと考えざるを得ません。 JR東日本は、今般の事案について原因究明を行っています。また、十三日から、JR東日本管内の電化柱のうち、旅客列車が走行する線路上にあるもの、約二十二万本につきまして、倒壊のおそれがないかどうかの緊急点検を実施しているところです。 国交省としましては、事案発生直後から本省と関東運輸局が一体となって情報収集を行い、そして、JR東日本に対しまして、輸送サービスの安定の観点から大変重大な事案と考えまして、発生直後から早期収拾と旅客の利便確保を指示いたしました。さらに、十二日に文書で、工事の施工方法や施工管理など背後要因を含めて原因を究明し再発防止のための措置を講ずるように指示しました。また、関東運輸局職員二名を十三日から現地調査に派遣をしているところです。引き続き、JR東日本に対して、徹底した原因究明と適切な再発防止対策を行うように指導を行ってまいります。 また、運輸安全委員会におきましても、これを重大インシデントとして、こうしたことで人命に関わらなかったということでは異例なことなんですが、私たちは、これが重大な問題であるという認識から、重大インシデントとして違う角度できちっと調べるということが大事なので、運輸安全委員会において十四日から調査を開始していると、こういう状況にございます。
○金子洋一君 詳細な御報告、ありがとうございます。 十一日の午前二時に、支柱の傾きを現場の係員さんが発見をされたと。それなのにもかかわらず、JRが十三日まで対策を打とうとしなかったというのは、これはどういう理由だとお考えでしょうか。つまり、速やかな対応をしようとしなかった理由はいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(藤田耕三君) 十一日午前二時に発見した後の経過でございますけれども、現段階ではJR東日本からの報告に基づく事実確認でございます。 この区間、平成二十年度から行っております電力設備の更新工事の一環として、四月十日の終電後の時間帯、すなわち今回でいえば十一日の早朝にかけてということでございますけれども、作業を行いました。
○金子洋一君 いやいや、そこは分かっていますから、理由をお願いします。
○政府参考人(藤田耕三君) はい。 経過と併せて御報告したいと思いますけれども……
○金子洋一君 経過は大臣から報告いただきましたから。
○政府参考人(藤田耕三君) はい。 まず、十一日の午前二時に、JR東の社員とそれから工事請負会社の社員が現場に行って傾きを確認したと。そのときには、傾いておりましたためにその日の工事は中止したということでございます。 その後、十一日の午後になりまして、現場に行った社員から報告を受けましたJR東日本の本件工事の担当者が、これ以上傾きが進行することはないという判断の下に、電化柱の傾きを直す改修工事を十三日の終電後に行うこととしたと、こういう報告を受けてございます。
○金子洋一君 これ以上傾く可能性はないと判断をして、結局傾いてしまったわけですよね。やはりそこに判断の誤りがあったと思います。 JRというのは本当に、非常に、元々国鉄で大きな官僚組織でありまして、昔はそれこそ旧運輸省よりも力があったというような話すらあったぐらいですから、多分、現時点でも官僚組織としての弊害というのはたくさんあるんだと思います。つまり、下の方から上の方への風通しが非常に悪いと。あるいは、現場で技術を持っている人たちが、言わば国家公務員的な表現で言うとノンキャリア扱いをされていて、実は一番物事が分かっていらっしゃって周囲のことが分かる、安全について分かる方がそういう発言権を持たないというようなあしき伝統というのがあるんではないかというふうに私は聞いております。 ですから、国交省としては、是非ともそういった人事管理とか、そういう側面についても、経営状況だけではなくて、そういう人事管理、システムの問題についてもしっかりと監督をしていただきたいと思います。 以上で、本題に入らせていただきます。 海技教育機構と航海訓練所の統合についてお尋ねをいたします。 私は、近年の内航船員の著しい高齢化あるいは外航日本人船員の減少というのは大変大きな問題だと思っております。ですから、日本人船員の育成が大変重要になっておると思いますので、その日本人船員を増やすためにいろいろな方策を打っていかなければいけないと、体制の強化とか支援の充実といったことをやっていかなければいけないと考えております。 まずお尋ねをいたしますけれども、大震災の対応などのために、必要があれば国は海上運送法の航海命令を出すことができますけれども、これは外国船籍の船に対しても有効なんでしょうか、実効性があるんでしょうか。
○政府参考人(森重俊也君) お答え申し上げます。 海上運送法二十六条に基づく航海命令につきましては、我が国の国際海上輸送を安定的に確保するための措置の一つでございまして、船籍にかかわらず、日本の船舶運航事業者に対して命ずることができます。しかしながら、日本の船舶運航事業者が運航する場合であっても、外国籍船につきましては、国際法上、当該船舶の船籍国が旗国主義に基づきまして管轄権を及ぼすことができるため、同一の船舶につきまして管轄権の競合が生ずるおそれがございます。このように、管轄権が競合する場合にあっては、航海命令が発出されても外国籍船について航海命令を実行させることができないおそれがあります。
○金子洋一君 ありがとうございます。 それに加えて、内航海運は自国船に限るというカボタージュ制度がございます。これ、前回の質問のときにもちらっと申し上げたんですが、これは安全保障上の理由だけではなく、日本人の内航船員の雇用の問題にも直結をするので、これは堅持すべきではないかと思いますが、大臣にお尋ねをいたします。
○国務大臣(太田昭宏君) 私も全くカボタージュについては堅持していくという方針で、繰り返し発言もさせていただいております。 主要海運国においては、自国海運業、自国船員の維持、安定的な国内輸送の確保、安全保障の確保等の観点から、自国内の物資又は旅客の輸送は自国籍船に限ることが国際的な慣行となっています。 安全保障上の問題とともに、やはり日本人船員を確保、育成していくということからも、また雇用という点でも大事だと、このように思っておりまして、今後とも、こうした施策を進めて内航船員の確保、育成にしっかり取り組んでいきたいと考えています。
○金子洋一君 ありがとうございました。 今の二つの質問のお答えで分かりますが、災害時あるいは安全保障、そういったような意味合いでも、内航船員あるいは日本籍船というのが非常に必要であるということが分かるわけであります。つまり、我が国の海運業には大きな公共性があるというふうに理解ができると思います。 そうした意味で、非常に重要性を持っている船員教育についてお尋ねをいたしますけれども、まず船員教育の費用分担についてですが、海技教育機構あるいは航海訓練所の船員教育の受益者負担についてなんですが、今でも受益者負担が行われておりますけれども、これ以上の海運事業者の負担は避けるべきではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 船員は我が国の経済と暮らしを支える海運の担い手であることから、船員を養成する独立行政法人の運営に必要な経費は、基本的に国の財政支出で賄うということにしています。これ基本です。一方で、独立行政法人が教育や人材の育成といった個々の利用者に受益が生ずる事業を行う場合は、受益者に対して適切な負担を求めるということにもしておるわけです。 このような考え方に基づきまして、独立行政法人の業務が民間企業の社員の養成という面も持つことから、受益が生ずる海運事業者に負担をお願いをしてきています。具体的には、航海訓練所が行う乗船実習のうち最後の実践的な実習の一部を船社の船を使った実習への代替、航海訓練所が行う乗船実習に対して船社から負担金をいただくなどしています。 今後とも、関係者の役割分担の在り方について協議しながらこの問題に適切に対処してまいりますが、これ以上のという御質問のことについては、よく留意をしたいというふうに考えています。
○金子洋一君 ありがとうございます。 現時点では、そういった二つのこれから統合される組織について、トン数標準税制の対象となっている外航海運会社のみが負担をしているという形になっております。もちろん、社船実習は内航船でやっているということからそういうことになっているのかもしれませんけれども、そもそもなぜ受益者負担になるのか、そして、トン税を適用されている外航海運会社がなぜそこだけが負担することになっているのか、いかがでございましょうか。
○政府参考人(森重俊也君) お答え申し上げます。 海運事業者に受益者負担を求める考え方につきましては、ただいま大臣から御答弁申し上げたとおりでございますけれども、やや繰り返しにはなりますが、この独立行政法人によります船員の養成につきましては、国の責務でありますと同時に、海運事業者の社員の養成という面を併せ持ちますことから、受益が生ずる海運事業者に広く負担をお願いしてきているところでございます。 この受益者負担を求めるに当たりましては、一つは受益の程度、もう一つは負担の能力などを勘案いたしまして、内航海運事業者、外航海運事業者、いずれにもお願いをしてきております。その結果、内航海運事業者につきましては、平成二十五年度より、貨物船でありますとかフェリーでありますとか、そういう社船、会社の船を使った実習を導入していただいております。 また、海運事業者につきましては、こうした社船実習につきまして、御指摘のトン数標準税制との関連でございますけれども、安定輸送の確保、経済安全保障の確保のために日本籍船及び日本人船員の確保、育成に取り組む事業者、そうした事業者を対象といたしましてトン数標準税制を適用しているという制度になっております。したがいまして、それらの事業者につきましては、そういう取組を行っている事業者につきましては、社船を使った実習による船員の養成又は航海訓練所に対する訓練負担金の拠出をいただいているところでございます。 いずれにいたしましても、受益者負担の対象というものは、トン数標準税制の適用を受けた事業者に限定している考え方を取っているものではございません。
○金子洋一君 外航海運の会社の部分については分かりました。 ただ、個々の利用者に受益が生ずるから受益者負担なんだということなんですけれども、それでは、大学の原子力工学科の授業料というのは、それは電力会社とか東芝とかGEが負担するのかと。あるいは、太田大臣は京都大学の土木工学科の御出身でいらっしゃいますけれども、土木工学科の授業料というのは土木会社が負担するのかということになってしまいはしませんかと思います。 この点についてはこれからまたじっくりと議論をさせていただきたいと思いますが、ちょっと先に進ませていただきます。 まず、外航船員の確保についてなんですが、外航日本人船員の数を平成二十年度からの十年間で一・五倍にするということを過去に国交省おっしゃっていたと思いますけれども、その進捗状況と今後の見通しはいかがでしょうか。
○政府参考人(森重俊也君) 外航日本人船員の確保を図るために、国土交通省におきましては、海上運送法に基づきます日本船舶・日本人船員確保計画の着実な推進を図るとともに、船員教育機関卒業生のスキルアップ教育、船員の魅力のPRなどを通じまして採用の促進に取り組んできております。 こうした取組によりまして、日本籍船の数は平成二十年の九十八隻から平成二十五年には百五十九隻に増加してきております。また、減少の一途をたどっていた外航日本人船員につきましては、平成二十一年に二千百八十七人まで減少しておりましたが、近年は横ばいとなっておりまして、平成二十五年には二千二百六十三人となっております。 一方、御指摘いただきました海上運送法に基づきます日本船舶及び船員の確保に関する基本方針で示されている目標、すなわち平成二十年度からの十年間で日本人船員を一・五倍にするという目標につきましては、その実現に向けまして、官労使の関係者から成る検討会を昨年十二月に設置いたしまして、関係者による現行の取組の検証などを現在行っているところでございます。 官労使で意見交換を行いながら、目標に近づけるよう国としても努力してまいります。
○金子洋一君 ありがとうございます。 一・五倍はやはり現状ではなかなか難しいんではないかというふうに思います。 あと、内航船員についてですけれども、現在の公的船員養成機関の船員養成数によって、我が国が必要とする人数の内航船員を養成することが可能になるんでしょうか。
○政府参考人(森重俊也君) 内航船員につきましては五十歳以上が約五割と、大変高い比率を占めておりまして、さらに、今後、順次高齢の船員の方々の退職が見込まれますことから、若手船員、すなわち新人の船員を増やす取組を進めていくことが重要と考えております。 このため、国土交通省といたしましては、まず内航船員の主要な供給源でございます海上技術学校、海上技術短期大学校の養成定員の拡大に取り組んできておりまして、来年度、次回の募集以降も定員の拡大を予定しているところでございます。また、これに加えまして、新人船員の供給源の拡大を図るために、一つは、水産高校の高校生などを対象としたインターンシップの実施でありますとか、一般高校の卒業生など船員養成機関を卒業していない者を対象とした短期の養成制度などにも取り組んでいるところでございます。 今後とも、内航海運事業者の関係者と一体となりまして、こうした施策を着実に進めることによりまして確保、育成にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○金子洋一君 ありがとうございます。 きちんと努力はしておられるということはよく分かるんですが、外航船員を平成三十年までに二十年の一・五倍にするということ、そして内航船員については非常に高齢化が進んでいて人数を確保しなきゃいけないということを考慮をしますと、今のような養成機関の定員数の少しずつの増加ではこれが実現をできないんじゃないかと思います。定員増をもっとペースアップしていく必要があると思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(森重俊也君) 委員御指摘の海技教育機構の入学定員につきましては、学生の応募状況や船会社、船社による採用の状況、そして、教室、寮などの学校施設や練習船の収容人数、あるいは教員の数といったものを踏まえまして設定いたしております。 近年、応募倍率も上がり、船社の採用意欲も高まってきておりますことから、入学定員につきましては、これまでに、平成二十五年度の三百五十名から二十六年度には二十名増員、二十七年度、今年度の学生さんからは十名増員ということで、現在、定員が三百八十名としております。今後、来年度の募集でございますが、入学定員でございます、二十八年度の募集は五月、来月から募集を始めますけれども、これにつきましては更に十名増やしまして全体で三百九十名とすることといたしました。これは、これまでの最高でございました三百八十名を上回る規模でございます。 これに加えまして、更なる増員につきましては、冒頭御説明申し上げましたような受入れ側の様々な制約要因はありますが、今後どういった工夫ができるか、産業界など関係者の意見も聞きながら検討してまいりたいと思います。
○金子洋一君 ありがとうございます。 是非関係者の意見を酌み入れていただいて、定員増を図っていただきたいと思います。 あと、文科省にお尋ねをしたいと思います。 これ、商船系の高専と商船系の大学において、それぞれ二・一倍、四・六倍と、かなり競争率が高くなっておりますが、これ詳細に見てみますと、商船系の大学を見てまいりますと、四年間の商船系学科の入学定員は三百三十名で倍率四・六倍ですが、四年を終えたその後に入学をする六か月間の乗船実習科については定員は百六十名で、半分以下になるんですが、倍率が〇・五倍程度と、極めて低くなっております。何でこういうふうに乗船実習科の人気が低いんだとお考えでしょうか。
○政府参考人(佐野太君) お答え申し上げます。 文部科学省といたしましても、船員の計画的な確保、育成を図ることが重要であることは十分認識しているつもりでございます。現在、大学及び高等専門学校、いわゆる高専における船舶職員養成につきましては、二大学五高専において実施されているところでございます。 これらの船舶職員養成課程卒業生の進路状況は、先ほど先生がおっしゃられたとおり、大学につきましては、平成二十五年度の学部課程の卒業者三百三名のうち百五名が乗船実習科に入学しまして、乗船実習科を卒業した百四名のうち、船員を含む外国航路、内国航路関係の就職者は七十二名というふうになっているところでございます。高専につきましては、二十五年に卒業した百七十三名のうち、船員を含む外国航路、内国航路関係の就職者数は六十六名となっているところでございます。このように、大学や高専の船舶職業養成課程卒業者に占めます船員などへの就職者数は決して多いとは言えない状況にあると思っております。 文部科学省といたしましても、新たな海運技術に対応できる高度な技術者としての船員の養成のための教育を促進するなどいたしまして、船員になる学生が増加していくように努めてまいりたいと思ってございます。
○金子洋一君 ありがとうございます。 文科省さんにお尋ねをするとそういうお答えにしかならないのかもしれませんが、やっぱり賃金や労働条件の改善を進めるということがどうしても必要になるんだと思います。これは私が言っているだけじゃありません。三月二十日、国交省さんの物流分野における労働力不足対策アクションプランというものの中にも、内航とトラックを取り上げてそういうことが必要だと言っておられますので、その方向で是非とも進めていただきたいと思います。 ちょっと話が変わりますけれども、外航日本人船員にとっての最大の脅威というのは海賊行為であろうと思っております。特に、海上保安庁さんおいでいただいておると思うんですが、海賊対処について、これまでですと海賊行為というのはソマリア近海というようなアフリカ沿岸ばかりでしたけれども、最近はインドネシア近海などにおいても非常に顕著になっております。こういった東南アジアで船員や船舶の安全をどう図っていくのかと。特にコーストガードが沿岸国にありますので、そういったところとどう協力を強化していくのか、お尋ねをします。
○政府参考人(佐藤雄二君) お答えします。 東南アジア海域におきます海賊対策として、沿岸各国の法執行能力向上支援等のため、これら海上保安機関等の職員を我が国に招聘して研修や、あるいは逆に我が国の方から短期専門家の派遣などを実施して、彼らの法執行能力の向上を行っているところでございます。また、法執行能力向上支援等のため、同海域沿岸国に巡視船や航空機を派遣して、実務上の連携訓練あるいは研修などを実施しているところでございます。さらに、アジア海賊対策地域協力協定に基づきまして、沿岸国の海上保安機関等の連携を図るために設置された情報共有センターへ海上保安庁の職員を派遣するなど、国際的な連携協力への貢献も積極的に行っているところでございます。 今後とも、このような取組を通じまして、関係国、関係機関と連携しつつ、東南アジア海域の海賊対策を的確に実施していく所存でございます。
○金子洋一君 ありがとうございます。 これはもう是非積極的にやっていただきたいと思います。特に近年、近年というのは二〇一二年以降、急激にこの東南アジアでの海賊行為というのが多くなっておりますので、是非ともよろしくお願いいたします。 船員不足の問題に戻ります。 先ほどの山下先生からの質疑の中にも少し出てまいりましたけれども、やはり今後、若者にいかにアプローチしていくのかというのも非常に必要になってくると思います。船員というのは、特に外航船員などは、長い間、家族や社会、自分の育っている社会と離れて生活をしなきゃいけない、勤務をしなきゃいけないという側面がありますので、最近の若い方の気質からすると余り好まれないというところが強くて、それが後継者不足といいますか、志望者不足の大きな原因になっていると思います。 例えば、船の上でメールやインターネットが自由に使えないとか、そういうようなことだと職場としての魅力を感じないというような方も多いんだろうと思いますから、そういうことも必要なんだろうと思いますし、また、それとは別に、船員志望者の方に対してPRという意味でも、船員職業の意味合いと申しましょうか、魅力といいましょうか、そういったことを広報していただく、あるいは海事思想の普及を図っていただくというような、そういう広報活動をこれまで以上に強化すべきじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(森重俊也君) 日本人船員の確保を図っていくためには、船員の職業としての重要性やその魅力につきまして、広く国民に周知を図ることが重要であると認識しております。このため、海フェスタなどの催しの開催、あるいは帆船など練習船の一般公開、あるいは体験乗船の実施など海の魅力のPRに努めまして、小学生を始め若年層への海の関心を喚起し、船員志望者の裾野の拡大を図ってまいります。 この度の海技教育機構と航海訓練所の統合によりましても、最大の船員教育機関ができまして、広報などの発信力の強化を図っていく契機とできればというふうに考えております。さらに、船員を志す学生に対しまして、実際の民間船舶に乗船いたしまして内航船の職場自体を経験するインターンシップ制度、これらを行うことによりまして、船員という職業の魅力につきまして認識を深めていただく取組を進めております。 今後とも、関係団体などの御協力も得ながら、御指摘ございました海事思想の普及などを通じまして日本人船員の確保に努めてまいります。
○金子洋一君 ありがとうございます。是非お願いいたします。 済みません、ちょっと海賊対策で一問問いを飛ばしておりまして、済みません。平成二十五年の十一月に施行されました日本船舶警備特措法はどういう効果を上げているのかということをお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(森重俊也君) 海賊多発地域におきまして、日本船舶、日本籍船の航行の安全を確保するために、委員御指摘ございました特措法、民間武装警備員によります乗船警備を可能とする日本船舶警備特措法が平成二十五年の十一月に施行されまして、翌年、平成二十六年一月から日本船舶での乗船運用が開始されておるところでございます。 ソマリア海賊によります海賊事案の発生件数につきましては、近年は低い水準で全体としては推移しておりますけれども、これにつきましては、民間武装警備員によります乗船の警備、海上自衛隊や各国の海軍によります海賊対処活動、商船によります自衛措置など、国際社会による全体的な取組の成果と考えております。 一方で、ソマリア海賊につきましては、その脅威は依然として存在していると認識しておりまして、引き続き関係省庁と連携いたしまして海賊対策に取り組みまして、船員や船舶の安全確保に万全を期してまいります。
○金子洋一君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 都市再生機構の問題については、ちょっと時間的に制限がございまして、今回立ち入ることができません。都市再生機構の近接地への建て替えの問題については、居住者の居住の安定の確保とか、そういった問題について居住者の声を十分に聞く必要があると思いますし、また、賃貸住宅については、これ、居住者の高齢化が進んでおりますので、バリアフリーを図るとか、そういった良好な環境の整備をしていく必要があると思います。また、家賃の設定にも十分に配慮しておく必要があろうと私どもも考えております。 そして、時間的に最後の問いになりますが、これ、総論になります。今回、海上技術安全、港湾空港技術、電子航法の三法人を統合をするということであります。この統合で、現在三百八十名の職員は、これ、今減らせと言っているんじゃないです、将来的に合理化によって減ることが達成をされるのか、あるいは、五十八億円国庫から支出がありますけれども、これも節約ができるのか、いかがでしょうか。
○政府参考人(森雅人君) お答えいたします。 今回の研究開発法人の統合でございますけれども、マネジメントの確実な実施やガバナンスの的確な発揮に配慮しつつ、政策実施機能の最大限の向上を図ることを目的としております。 一方、先生今御指摘がございましたけれども、平成二十五年十二月に閣議決定されました独立行政法人改革等に関する基本的な方針の中では、統合直後には拙速な組織のスリム化は避ける一方で、統合がある程度定着した後は適切に組織の合理化に取り組みなさいと。また、統合が定着した後は経費の合理化にも積極的に取り組みなさいと、こういうことが記されております。 三研究所、御存じのとおり、海上技術安全研究所は三鷹、それから電子航法研究所は調布、それから港湾空港技術研究所は横須賀ということで、三鷹・調布地区と横須賀地区に分断をされているというか分かれていると、こういう制約がございますし、それから、三研究所の職員の中でも、いわゆる研究を担わない、人事だとか会計だとか庶務等の総務部門は、これ比較的少なくて五十名程度でございます。全体の一四%程度でございます。また、費用についても、研究業務費以外の支出というのは約一割程度ということで、削減余地はこの三研究所の場合は非常に限られておるのでございますけれども、いずれにしましても、閣議決定を踏まえて、統合がある程度定着した後は組織や経費の合理化に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○金子洋一君 是非、その方針でよろしくお願いいたします。 終わります。ありがとうございました。
○河野義博君 公明党の河野義博でございます。 まずは、URに関して伺います。 本改正案の趣旨であります建て替えの円滑化、また開発型SPCの活用を可能とするという点には賛成であります。老朽化した団地の建て替えは必要になる一方で、UR団地の実際の居住者、これは高齢化が随分と進展をしております。 そのため、建て替えによって家賃が上がって、年金生活者では住み続けられなくなるのではないかという不安の声がある中、今年度から、低所得の高齢者や低所得の子育て世帯などに対しまして、建て替え後の家賃も最大十年間にわたって三万五千円引き下げることを決めていただいているんですけれども、加えて、先般、同僚議員の予算委員会の質問に対しまして、大臣の御答弁の中では、十年間三万五千円引き下げるんだけれども、その十年目以降、十一年目からも家賃が上がらないような検討をするという答弁があったんですけれども、その後の検討はいかがでしょうか。太田大臣、お聞かせください。
○国務大臣(太田昭宏君) 三月にも公明党などから、UR団地の建て替えに際して、所得の低い高齢者や子育て世帯の家賃が現在と同じ水準となることにするなど、御要望もいただき、また国会でも御質問をいただきました。 私は、URにつきましては、居住者が安心して住み続けられること、そして、このUR団地は地域の貴重な財産であるということから、地域全体の安心に貢献することになると、そして、改革をするという名の下で、URの機構全体の改革ということはこれ行革も含めて進めていく必要があると思っていますが、しかし、改革の名の下に、居住者にそのしわ寄せが行って居住者を追い出すことがあっては絶対にならないと、こうした信念を持ってこの問題に取り組んでいるところです。 UR団地を建て替える際には、これまでも、所得の低い高齢者や子育て世帯が建て替え後の新しい住宅に入居してから十年間は、家賃を最大二万円引き下げることとしておりました。この二万円を今年度から最大三万五千円まで拡大をした、引き下げるということにしたということです。さらに、今御指摘がありまして、先般の国会で、その後、十一年目以降もURの負担によって家賃の引下げということを継続するということを検討するという答弁をさせていただきましたが、検討させていただいて、家賃の引下げを継続するということにさせていただきます。 今後とも、居住者が安心して住み続けられるUR団地という信念を持って取り組んでまいりたいと考えています。
○河野義博君 家賃の引下げを十一年目以降も継続していただけるという御答弁でございました。喜びの声が広がると思います。また、大臣からも、改革の名の下に居住者を追い出してはならないという今力強い御答弁もいただくことができました。 続きまして、もう一点、URに関して伺います。 都心部の団地では、年金生活に入って家賃負担が少しきつくなった、そういったことから、ほかの地域の団地に引っ越していくというような例も散見されます。長年にわたって築き上げてきた人間関係、これが途切れてしまうといった不安の声もあります。また、高齢化が進む中で、医療サービスや高齢者向けのサービスに対するニーズも高まっております。そうした中、居住者の高齢化が進む中、住宅セーフティーネット法に位置付けられたURの役割といったものがますます重要なものになっていくと考えられますけれども、大臣の御所見をお聞かせください。
○国務大臣(太田昭宏君) 高齢者が非常に多くなった、そして、循環しないでそのままずっと住み続けたい、あるいは住み続けなければ成り立たないという方が多くなったという認識をしています。そのために、先ほどから申し上げましたが、高齢者が安心して住み続けられる団地ということが大事だというふうに考えています。 家賃の引下げということも大事だということでさせていただくわけでありますが、同時に、高齢になって、その住んでいる人が、同じ地域で住み続けられるようにするためには、同じ団地内で家賃の安い住宅をあっせんするなどの取組も行っています。また、第二に、UR団地を安心して住み続けられる住まいにするためには、団地の建て替えに合わせた医療施設や高齢者向けの施設の誘致をしていくということ、そして、今ある住宅を活用した高齢者向け優良賃貸住宅や、サービス付き高齢者向け優良賃貸住宅、サ高住の提供などの取組を進めています。さらに、今年度で、全ての団地におきまして、見守りなどのサービスを提供することを検討しているところでございます。 今後とも、居住者が安心して住み続けられるUR団地、こうした住宅セーフティーネットの立場というものをしっかり守り抜いていかなければならないと、このように思っています。
○河野義博君 高齢者に向けた様々なきめ細かな御配慮を今お聞きすることができました。 URは、多額の繰越欠損金をいまだ抱えておる中、今後とも経営改善が求められるわけですけれども、その一方で、団地の入居者、今後更に高齢化をすることが予想されます。これまで以上に、高齢者に向けて、地域の見守りネットワーク、地域の本当に貴重な財産として高齢者に積極的な役割を果たせられるように、URの賃貸住宅の在り方自体の、位置付け自体を見直していくという必要もあると私は思っております。 居住者がUR団地に安心して住み続けられるようにするという強い御決意も頂戴することができました。不安を抱える入居者に大きなメッセージになったと思います。今後の改革においても、是非この信念を貫き続けていただきたいと、そういうふうに思っております。 続きまして、独法の統合でございます。海上技術安全研究所、そして港湾空港技術研究所及び電子航法研究所を統合する件でございます。 この三研究所の統合によりまして一体的な研究開発が可能となるという、こういう効果が期待されている一方で、先日、同僚議員の、今日御出席ですが、山本博司議員が実際に視察に行かれました港湾空港技術研究所では、津波対策など防災分野や海洋開発分野において最先端の研究を行っておりまして、その研究成果は国際的にも極めて高く評価をされております。 今回の統合に当たっては、現在の研究レベルを低下させることなく、むしろこれまで以上の研究成果を上げられる環境を整えていく必要があると考えておりますけれども、政府の見解をお聞かせください。
○政府参考人(森雅人君) お答えします。 委員御指摘のとおり、三研究所の統合によって、海上及び航空分野の研究開発を一元的に実施することができます。これによって、運輸産業の国際競争力の強化とか、あるいは海洋利用の推進といった新たな分野といいますか、更に掘り進める分野に貢献することが期待されます。その一方で、今までこの三研究所が果たしてきたいわゆるコアとなるような研究、これをもっと磨き上げろと、こういう御指摘だと思っております。 三研究所がこれまで行ってきた研究分野につきましては、例えば、民間とか地方公共団体等から五年間で千七百件にも及ぶ研究委託を受けるなど、非常に内外からも高い評価を受けておりますし、今後も研究レベルの向上を図ってこういったニーズに応えていく必要があるというふうに考えております。 また、三研究所は、国際機関における国際基準の策定等に参画をいたしまして、その手腕を評価され、国際機関における重要な委員会の議長を務めるなど、研究所だけではなくて研究者も非常に高いプレゼンスを発揮いたしております。 統合後においても内外のニーズに応えられるように、組織、研究施設、マネジメント体制、これを的確に整備して、研究成果の向上のための環境を整えるとともに、より一層の国際貢献に努める等、プレゼンスの向上が努められるように努めてまいりたいと思います。
○河野義博君 統合してプレゼンスが下がったということが決してないように、引き続きサポートをお願いしたいと思っております。 次に、海技機構と航海訓練所の統合に関して伺います。 船員教育、これは従来、海技教育機構で理論の習得を行いまして、航海訓練所において運航技能の習得を行ってまいりました。今回の統合によりまして、学科と乗船実習を一体的に行おうとする取組でありまして、その統合効果が期待されております。 私も実際、山下先生の御地元、唐津にお邪魔をいたしまして、国立唐津海上技術学校を視察させていただきました。我が国の内航船員の減少とそして高齢化、これに対応する大きな期待をされておるわけでございまして、中学校卒業生を対象に全寮制で三年間の教育を行っている、大変重要な取組をされておられました。 一方で、全国八か所にありますこの海技教育機構、定員に対して例年二倍以上の応募状況となっております。定員拡大も検討していくべきであろうと考えますけれども、国交省の見解をお聞かせください。また、将来的な内航船員確保のため、この海上技術学校の存在、これを広く一般にその存在を知らしめる必要があると思いますけれども、国交省の取組も併せてお聞かせください。
○政府参考人(森重俊也君) 委員におかれましては、今お話ございましたように、御地元九州の唐津校を御視察いただきましてありがとうございました。 その海技教育機構の入学定員の関係について、まずお答え申し上げたいと思います。 全国で八校ございますけれども、その入学定員につきましては、学生の応募状況や船社による採用の状況、教室、寮、練習船など施設の収容人数、それから教える教員の数などを踏まえまして、全体として検討して設定をしているところでございます。 御指摘のように、入学を目指す子供さん方も増えてきてまいっております。また、近年の経済状況を踏まえまして、船社の採用意欲も高まってきております。これまで、二十五年度の三百五十名から二十六年度に二十名増、このうちの十名は唐津校が入っております。それから、二十七年度十名、現在三百八十名。そして、今後の二十八年度からの募集、五月から行う募集につきましては、いろいろ制約要因のある中、更に十名増やして、これまでで最高の三百九十名の募集を行うということで取り組んでおります。諸情勢を受けまして、更なる増員ということでございます。 受入れ側の制約要因はあるものの、どういった工夫ができるか、産業界など関係者の意見も聞きながらしっかりと検討してまいりたいと思います。 もう一つの御指摘でございますPRの関係でございます。 やはり統合効果という観点で、その大きな一つがPRなど発信力の強化というふうに考えておりまして、これまで、委員御指摘のように、座学の学校とそれから訓練をやる航海訓練所と分かれておりましたけれども、今度は一つの最大の教育機関となりまして、言わば大型帆船二隻を含む五隻の練習船を持っている学校なんだということで、しっかりと親御さん、それから進路指導に当たられる先生方にPRしてまいりたいと思います。 例えば、学校説明会などにおきまして、中学校あるいは高校の生徒に対する説明会に際しまして、制服を着用いたしました練習船の船長、機関長あるいは乗組員が赴きまして、船員の魅力や航海の魅力、こういった体験談を直接紹介することで関心を高めていくとか、あるいはオープンキャンパスでの練習船の寄港であるとか、様々な工夫をいたしまして積極的なPRを展開いたしまして、より効果的な広報に努めてまいりたいと考えております。
○河野義博君 定員は着実に増やしていただいて感謝を申し上げるところですが、やはり十人、二十人といった単位でなく大幅に増員をさせるということも一つの選択肢であろうかと思いますので、引き続き検討をお願いしたいと思っております。 続きまして、奄美の件でございます。 奄美群島振興開発基金に関しまして、役職員に守秘義務を設ける、また金融庁検査を導入といった本改正は賛成であります。今後とも、奄美振興に是非力を注いでいただきたい。 関連しまして、昨年度、格安航空運賃会社、いわゆるLCCが成田—奄美間に就航いたしまして、片道で最安値八千円と非常に競争力のある料金設定によりまして、搭乗率は八割を超えております。観光客も、奄美の観光客二割増えまして、宿泊施設やレンタカーが足りなくなるといったうれしい悲鳴もございました。 地元の次なる要望といたしましては、沖縄—奄美便を是非運賃を低減してほしいと。それによって、沖縄空港をハブとして沖縄に来られるたくさんの国内外の観光客を奄美にも呼び込みたい、そういった要望があるわけですけれども、この沖縄—奄美便の運賃低減に対する取組をお伺いをしたい。 また、もう一つ、奄美は非常に関西と縁が強くて、関西へのLCC、成田飛ばしてくれてありがとう、次は関西に是非という御要望もあるわけですけれども、国交省としての取組を教えてください。
○政府参考人(本東信君) 御指摘の観光でございますけれども、観光は奄美群島の地理的あるいは自然的な特性に基づく魅力と資源を最も直接的に生かすことができる産業でございまして、雇用を生み出すために成長が期待されている重点分野とされているところでございます。 御指摘の関西の空港とのLCCの就航ということでございます。 LCCは低運賃の新たな航空サービスを提供するということで、これまで航空利用がなかった方々ですとか、あるいは価格に敏感な方々の観光需要をつくり出しているというところでございます。 奄美群島におきましても、お話にございましたように、奄美群島振興交付金を活用いたしまして、昨年七月に成田からLCCが就航いたしまして、新たな観光客が奄美に来るようになったということと承知しております。関西—奄美間のLCCの就航につきましても、奄美の観光振興という観点からは望ましいものというふうに考えております。ただ、一方では、運航採算性の確保ですとか、あるいは観光施策と一体となった航空需要の掘り起こし、そういった課題もあるところでございます。 今後とも、関係部局と連携を図りまして、航空事業者やあるいは地元関係者の動きを見守りながら対応を検討してまいりたいというふうに考えております。 次に、沖縄—奄美便の運賃低減についてお尋ねをいただきました。 奄美群島と沖縄は、歴史的にも、また地理的にも極めて近い関係にございます。また、奄美・琉球ということで、一体的に世界自然遺産の登録を目指しているというところでございます。沖縄と連携しながら、地域が一体となって観光振興を進めることが重要であると考えております。 国土交通省といたしましては、昨年度、奄美群島振興交付金の活用によりまして、観光キャンペーンということで、群島外から航空路で訪れる旅行者を対象に運賃を一部低減する制度をつくったところでございます。今年度におきましては、この観光キャンペーン事業を拡充いたしまして、船舶の旅行者も対象として追加するというふうにしたところでございます。現在、鹿児島県におきまして、これらの制度を活用いたしまして、奄美群島と沖縄の間の航路あるいは航空路の運賃の一部低減が図られるように関係者と協議を進めているというふうに承知しているところでございます。 今後とも、奄美と沖縄が一体となった観光振興を積極的に支援してまいりたいというふうに考えております。
○河野義博君 沖縄─奄美間の航路そして航空路、低減、実際にもう進めていただいておりまして、感謝申し上げるところでございます。 宿泊施設の充実も、地元から強い要望が上がっております。地元の自主性、独自性を重んじながらも、しっかりと国交省さんに寄り添っていただきながら奄美振興を続けていただきたいと思っております。 時間になりましたので、終わります。ありがとうございました。
○室井邦彦君 維新の党の室井です。お願いいたします。 今、河野先生が奄美の質問をされまして、全く重複するところがたくさんありまして質問をしにくいわけでありますけれども、本東さんの懇切丁寧な回答がありましたもので、順番を変えようかなと思いつつやります。ひとつ御理解をお願いをしたいと思います。 早速でありますけれども、この奄美に関しましては、私も関西でありますからいろんな方々から熱き思いをぶつけられているというか、そういう状況でありまして、まさに昭和二十九年から特別措置法が始まって、何とこの南西諸島というのは非常にいろんなあらゆる安全保障に関しても極めて重要なところであります。その奄美群島に国費として一兆四千九百九十八億円投じて、事業費としては二兆三千三百九十二億円を投入していただいているということは本当に非常に有り難いことだと、島民の方々も、恐らくこの細かな数字は御存じかどうか分かりませんが、知る人は知っておられると思います。 そういう中での効果としては、道路、県道、港湾施設、国道と県道は一〇〇%これは舗装されております。水道は、ああいう小さな島にかかわらず水道の普及率は九八%、これも有り難いすばらしいことでありますし、群島の小さな島で今三十九のトンネルが掘られておりまして、蜂の巣のごとくトンネルが掘られ、随分便利になりながら、余り便利になり過ぎまして、一部、一つの村がなくなってしまうという。本来なら海岸線を迂回しながらその村があったんですけれども、トンネルをずぼんと抜けてしまったもので、ほとんどその村に立ち寄る人がいなくなってしまって、利便性というか、時間が短縮されたと。それによって子供の命が助かったと、病院に着くのが二十分早く着いたから命助かったとか、いろんな効果があるわけでありますけれども、反面、そういう村が存続しなくなったという、そういうところもあるわけでありまして。 ただ、これだけの巨費を投じておきながら、本当によく言われ、大臣ももう御承知だと思うんですけれども、地元の建設業者は何をしているんだというと、ほとんど見返りがなく、トンネルを掘った土をダンプで運んでいるという程度なことかなと、一言で言えば。見返りがほとんどなく、これ、一人の人口当たりの所得は島民は二百三万程度、本島は二百七十三万ですか、こういうことで、全然この差が縮まってこない、ここに対して一つ工夫しなくちゃいけないなという、宿題というかお願いをしておきたいなと。 徳之島の伊仙町の大久保町長は、人口は二十九年の頃は二十一万から二十二万あったんですが、今現在十一万人ですね、もう半減しました、何とか島の良さを引き続き子や孫にまた伝えて、戻ってきてほしいと。今、島にはおじいちゃん、おばあちゃん。息子、娘たちは本島に、関西とか東京とか、もちろん九州とかに移転されて、そこで家庭を持っておられると。 そこで、大久保町長は、何とかこのすばらしい豊かな自然のところで子供の教育をしてやりたいと、そういう環境で思い切り遊ばせてやりたいということで、島を離れて本島に移住というか生活をしている子供たち、息子たちに、おまえのところの孫をひとつ引き取らせてくれと。そういう孫を学校や幼稚園で、すばらしい青空、海の下で育ててあげると。そして、伊仙町は支度金として三十万円出すと。このような熱い、本当に胸が熱くなるような思いをして、そういう島に戻そうと。 しかし、六か月間はおってくれよと、住んでくれよと。六か月以降は出ていかれてもこれはやむを得ないけれども、その間、そういう幼い頃に自然とともに、大自然の中で生活した孫、子供たちは、いずれ成人になったときに、あの美しい島に戻りたいな、老後はその島で、おじいちゃん、おばあちゃんの頑張ったところで我々も戻りたいなという気持ちが恐らく出てくるだろうと、そういう気持ちを植え付けたいというような、こんな思いで新しい制度を改革しているようでありまして、いろいろと工夫をしているようであります。 少し長くなりますけれども、先ほど河野先生が、私の方のデータがこれ悪いのか、この五十六万六千八百六十五人観光客、二十四年度。二十五年度は六十二万七千八百三十六人と。宿泊客は一割増の六万人と。河野先生は二割増ということでありましたけれども、多い方がいいのでありまして、私の方のデータが悪かったのかどうか分かりませんけれども、宿泊客はそういうことで、今追い風が吹いております。 そういう中で、ちょっと心配したのは、何か大臣がおっしゃった、第四に、奄美群島振興開発基金について、ガバナンス強化を図るために、役職員に守秘義務を課すとともに、罰則に関するみなし公務員規定を新設するほか、金融庁の監査を導入すると、こういう有り難い、もちろん国民の税金を使うわけでありますからこのくらいのことは当たり前だと思うんですけれども、なぜもっと以前からこういうことをしていなかったのかなという、そんな思いもあったんですが、そういうことによって逆にこれを利用する人たちに何か縛りを掛けてしまうようなことがないんだろうかなと、そういう業務に支障を来すようではこれはもうもちろんマイナスになりますし、その点、ちょっと私、素人ながらそういう心配もしておりまして、それと併せてコンプライアンスの強化、そして奄美基金の金融の業務の拡大を図っていかなくちゃいけないときに、こういうことは一体どういうふうな工夫をされているのか、支障を来さないように是非運営をしていただきたいな、こんな思いがございます。 一度に一と二の質問を併せて、答弁される局長も御一緒と聞いておりますので、お願いをしたいと思います。 どう、分かる、言っていること。じゃ、よろしくお願いします。
○政府参考人(本東信君) 委員御指摘のコンプライアンスの強化ということで、今般、守秘義務の規定、みなし公務員規定というものを入れております。こういったコンプライアンスの強化をすることは、基金と奄美の事業者との信頼関係、しっかりコンプライアンスを、基金を守るということによって事業者との信頼関係もできていくのではないかというふうに思っております。基金がそういう意味で事業者の頼れるパートナーといたしまして、これまでにも増して奄美の振興に寄与できる、そういう組織になっていくことが必要だろうというふうに思っております。 また、金融庁の検査でございますけれども、これは、奄美基金のいわゆるリスク管理、基金としてこの損失の危険をどう管理していくかという、そういう体制の整備について行うものでございまして、個々の貸付けについてその判断の是非まで立ち入る、そういうものではないというところでございます。 そういった趣旨をそれぞれ踏まえまして、私どもといたしましては、奄美基金が事業者へのコンサルティングなど、単に保証する、単にお貸しするというだけではなくて、いろんな経営面でのアドバイスですとか、そういうコンサルティング機能、例えば事業セミナーを実施するとか、いろんな経営のサポートをしていく、また、地元の自治体としっかり連携して政策目的に沿った事業をやっていく、こういったことが大事だと思っておりますので、そういったことをしっかり心得て取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○室井邦彦君 ありがとうございます。よろしくお力添えと御指導のほどお願いしたいと思います。 続きまして、海上関係の三研究所の統合についてお聞きをしたいと思います。 先ほど来、各先生方から御心配しているところ、また私も同様、重複しておりますので、またお聞き苦しいというか、しにくいわけでありますけれども、同じような質問でありますけれども、ひとつ御理解をお願いを申し上げたいと思います。 第二の方の、船員の方の質問にさせていただきます。 この第二の船員教育についての、学科と乗船実習の一貫した教育を行う、この部分についての質問であります。よろしくお願いします。 その部分について、もちろん海運は非常に重要でありまして、日本の将来を担うというか、そういう重要な部分でありますし、物流を制する者世界を制するというような、私はよく御質問のときにこの言葉を用いるわけでありますけれども、まさにそのとおりだと思いますし、そうなってくると中身の教育、そういう問題について、非常に船員の人たちが、船員離れというか、こういう職についてはなかなか人が集まってこないとかいう、そういうような状況であります。 昔なら、我々団塊の世代でありますけれども、マドロス姿の、あの帽子と横じまのああいう服が、よく映画でマドロスの映画がありました。そういう時代の頃は随分船員とか海に憧れた、そういう時代なんですね。そういう時代でありますけれども、もう今は全く逆になっておるということで、少し寂しい思いがするわけでありますけれども。 この統合で特に受益者負担を、本来なら、国策として船員の養成をしているという状況の中で受益者負担をできるだけ少なくしていくのが当たり前じゃないのかなと思いつつ、一方、いや片やではそうじゃないようなことでありますが、それぞれ御回答で私も理解しておりますけれども、その点についてひとつ教えていただきたい、またお聞きをしたいなと思います。
○政府参考人(森重俊也君) お答え申し上げます。 船員は、我が国の経済と暮らしを支える海運の担い手でございます。言わば、海洋立国日本の担い手でございます。この船員を養成する独立行政法人の運営に必要な経費につきましては、基本的に国が賄うことにしております。一方で、独立行政法人が教育あるいは人材の養成といった個々の利用者に受益が生ずる事業を行う場合は、受益者に対して適切な負担を求めることともしております。 こうした考え方に基づきまして、この独立行政法人による船員の養成が、海運事業者にとりましても社員の養成という面も持つことから、また学生にとりましても知識、技能を身に付けられることから、それぞれに負担をお願いしているところでございます。 具体的には、まず、海運事業者に対しましては、航海訓練所が行う乗船実習のうち実践的な実習の一部を海運事業者の会社の船を使った実習への代替、また、航海訓練所が行う乗船実習に対しまして、海運事業者からの負担金の支出をお願いしております。また、学生に対しましては、海上技術学校では、これは高校相当でございます、公立普通高校と同水準の授業料を、また海上技術短期大学校では、国公立専修学校と同水準の授業料の負担をお願いしております。補足いたしますと、この海上技術学校につきましては高校相当でございますので、公立高校と同様に就学支援の対象となっております。 今後とも受益者負担の在り方について、産業界、学校等とも協議しながら適切に対応してまいります。
○室井邦彦君 ありがとうございます。 最後に、この三法の統合について最大のメリットはどこにあるのか、何かについて御質問いたします。
○委員長(広田一君) 時間が参っておりますので、答弁は簡潔に願います。
○政府参考人(森雅人君) はい、分かりました。 最大のメリットは、航空それから海上分野での研究開発を一元的に実施することによって、特に国際競争が非常に厳しい海上・航空交通分野の日本の競争力を強化すること、また、海洋の利用推進に貢献をして新たな成長分野を育てることというふうに考えております。 三研究所とも今回の統合を非常に前向きに捉えて、このためにどういう連携をしていったらいいかということを一生懸命検討しております。我々もきちっとそれを支えていきたいというふうに思っております。
○室井邦彦君 終わります。
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎です。 UR賃貸住宅の統廃合加速についてお聞きいたします。 都市再生機構は、二〇〇七年に策定したUR賃貸住宅ストック再生・再編方針に基づき十年間で既存住宅八万戸を削減する取組を進めており、二〇一三年度末までの削減戸数は三万七千八百五十九戸となっています。機構は、この削減を推進、更に加速するために、新たにエリア単位での団地の再編手法の導入を打ち出しました。これまでの建て替えは同一団地内での居住者移転を原則としていたわけでありますが、適切な移転先確保が困難なため再編が進んでこなかったなどとして、本改正案により、近接地建て替え、つまり離れた地での建て替えを可能にしたということであります。これに対して不安の声が出ております。 大臣に確認しますけれども、この再編ですけれども、適切な移転先確保が困難なために進んでこなかったんでしょうか。これは、住み慣れた団地に住み続けたいという願いが強いからではないんでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 場所によっていろいろ違いがあると思いますが、いずれにしましても、老朽化が進んでいるということもありますし、そして、人口減少が進んで郊外の空き家が増えてきているというような状況にどう対応するかということが大事だというふうに思っています。 私は、何度も答弁もしておりますが、URについては、居住者が安心して住み続けられること、そしてUR団地は地域の貴重な財産として地域全体の安心に貢献すること、改革の名の下に居住者を追い出すことが絶対あってはならないことという信念の下でやっております。 UR団地の建て替えに当たっても、居住者のお気持ちを十分踏まえて、安心して住み続けられるようにしていくことが重要だと考えています。今回の法改正と家賃の減額措置の拡充は、こうした考え方に基づくものでございます。
○辰巳孝太郎君 大臣、今回のスキームでの移転は、入居者の同意が必要ということでよろしいですね。確認をいたします。
○国務大臣(太田昭宏君) URにとりましては、居住者が安心して住み続けられることが大事であるというふうに考えておりまして、UR団地の建て替えに伴う居住者の移転に当たりましては、居住者の同意が前提ということになると考えています。
○辰巳孝太郎君 同意が前提ということでありますが、これは当然の話であります。住み慣れた団地に住みたい、これが居住者の願いであります。 埼玉県和光市の西大和団地での隣接地への建て替え計画で機構が行ったアンケートがあります。これでは、事業予定区域の対象者に、新しい賃貸住宅への移転を希望するかどうかという、これ機構が行ったアンケートであります。結果は、移転希望する、これが四割、希望しない、分からないとした人が六割に上ったわけであります。このまま住み慣れたところで生活したいなどの意見が出されているわけであります。 希望する人がこれまで築いてきたコミュニティーを維持しながら住み続けるような取組を私はすべきだと思っております。新たに遠いところに建て替えなくても、エレベーターを付けるとかバリアフリー化を進めるということは、これは公団住宅でできるわけであります。 政府に確認しますけれども、大体エレベーターは実績でこの間何基付けたのか。エレベーターのない住戸戸数も併せて示していただけますか。
○政府参考人(橋本公博君) お答え申し上げます。 エレベーターが設置されていないUR賃貸住宅については、平成十一年からエレベーターを後付けで設置をしてきております。平成二十六年三月末時点において、後付けのエレベーターは五百四十七基、対象となる住宅は八千戸相当でございます。これら後付けのエレベーターも含めまして、賃貸住宅全体ではエレベーターは合計六千六百七基、対象住宅が四十万七千戸程度でございます。全七十五万戸のUR賃貸住宅に対する割合が五四・四%でございます。逆に、エレベーターが設置されていない住戸は三十四万一千戸程度でございまして、割合は四五・六%ということになっております。
○辰巳孝太郎君 ですから、半分近くがエレベーター付けていないと。先ほど、十五年で五百四十七基と、平成十一年から二十五年までの数字だと思いますが、五百四十七基ですから、十五年で年間僅か三十六基ぐらいのペースしか付けていないというのが実態であります。こういうエレベーターを付けてほしいという要望はたくさんあると思うんですね。付けたらもっと住める住宅というのはたくさんあると思うんです。結局、コスト削減で修繕も後回しにされていると。実際には近接地建て替えとなれば新たな入居の募集停止となりますから、コミュニティーの維持というのも困難になると私は思います。 この改正案に対して、全国公団住宅自治会協議会からは切実な声が出されています。要請文ではこうあります。私たちの住宅は、住環境に優れ、建物も良好な維持管理ができれば耐久性は十分あり、決して老朽建築物ではありません。住み慣れた団地で安心して暮らしていけることが多くの居住者の願いです。団地統廃合は貴重な社会資産を壊すことになりかねず、高齢の居住者に別の団地の移住と家計負担増を強いるような団地統廃合は望んでいませんと。私はこの声を、大臣も含めて重く受け止めるべきだというふうに思います。 この新しい住居に移る場合の家賃減額の措置について確認をしたいと思うんですね。新たに建てられる、これ駅前なども含みますから、駅前などの住宅というのは当然家賃が高くなるわけであります。先ほど同僚議員からもありましたが、この建て替えの後の住宅に十年間は三万五千円の家賃の引下げということをやると、その後も継続するという話がありましたが、もう少し具体的に内容を示していただけますか。
○政府参考人(橋本公博君) まず、家賃減額の内容でございますが、要配慮世帯、低所得かつ高齢者、あるいは子育て、母子世帯等々の方につきましては、最大三・五万円をまずは十年間、国の補助金も入れて下げます。それを十一年目以降もURの負担によって引下げを続けるということは先ほど大臣からお話をさせていただいたとおりでございます。 ちなみに、この三万五千円ということでございますけれども、これは、昭和四十年代に建設された最寄り駅までバスを利用する必要があるUR団地で平均的な住戸面積を有する住宅を、その同じ最寄り駅で徒歩圏の民間賃貸住宅と比較をしたところ、家賃差額が平均三・五万円であったということで、十一年目以降もURの負担によってその十年目までと同じ額だけ引下げを続けるということでございます。最大三万五千円をそのまま続けるということでございます。(発言する者あり)
○委員長(広田一君) 挙手をもって質疑をお願いします。
○辰巳孝太郎君 三万五千円を引き続きやるということですね。一般世帯はどうなんですか、要配慮者以外。
○政府参考人(橋本公博君) 一般世帯、要配慮者以外につきましては、これは最大二万円を十年間にわたって減額をすることは決めております。今後、この減額措置も十一年目以降続けるように、現在URで具体の措置等について検討をしておるところでございます。
○辰巳孝太郎君 踏襲していくということでいいんですね、今の制度を。しかし、これ十年間が限度ですから、十年以降はどうなるのかということの不安というのも出ているわけですね。 UR賃貸住宅というのは、元々これは公的賃貸住宅として位置付けられているわけであります。ところが、家賃そのものは、市場家賃としてこれはそもそもが高い設定になっていると。一方で、国の責任はどうかということでいえば、住宅セーフティーネット法におきまして、国は低所得者などの住宅確保要配慮者に対して、公的賃貸住宅の、これはURも含めてですが、適切な供給の促進に必要な施策を講ずるよう努めなければならないと、こう定められているわけであります。 大臣、これでどうやって、今回の再編、これを加速させるということですが、国の責任を果たすつもりなんでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 我が国の人口減少が進む中で郊外のUR団地については空き家が増加しておりまして、コミュニティー維持の観点からも団地の再編を行っていく必要があります。 このため、今回の近接建て替えは、老朽化が進み空き家が多くなっている郊外の団地をより利便性の高い土地に集約しようとするものです。その際、団地の再編は、その地域で高齢者がどのような住まい方に対するニーズを持っているかを十分踏まえて行うこととしています。 このように、高齢者のニーズが高い地域で近接地建て替えを無理やり進めることは行わないことから、団地の再編にとって高齢者の受皿がなくなるということはありません。今後とも、居住者が安心して住み続けられるUR団地としての信念を持って取り組んでいきたいと考えています。
○辰巳孝太郎君 大臣がニーズを踏まえてと言うのであれば、先ほどのアンケート調査にもあったとおり、そこでコミュニティーを維持しながら住み続けたいという人の、まさにその居住者のニーズに私は応えるべきだというふうに思います。 低所得者が多数入居している公団住宅を当面八万戸も削減をして、更に削減をしていくと、建て替え後の住宅の家賃というのはこれ大幅に上がっていくということであります。公営住宅というのも減っている、これは入れないということですから、国の責任が果たせないのは私は明瞭だと思います。 二〇一四年の第三期中期目標でも、公団住宅は、公的賃貸住宅として高齢者、子育て世帯等政策的に配慮が必要な者に対する住宅セーフティーネットとしての役割の充実を図ることと、こう書いてあるわけですね。本来、公団住宅が持つセーフティーネットとしての役割を放棄して、居住者の住み続けたいという思いを無視したこの統廃合の一層の加速はやめるべきだというふうに私は言っておきたいと思います。 続いて、SPCについてお聞きをします。 改正案は、都心の大規模再開発事業を推進するため、民間事業者から共同事業の要請があれば、従来のような公募の手続を行うことなく都市再生機構が民間と共同出資した開発型SPC、特別目的会社をつくることができるようになります。 なぜこれまでの開発型SPCの実績がなかったんでしょうか。
○政府参考人(小関正彦君) これまでなかった理由につきましては、現在の制度におきましては、所有する土地について公募が原則となってございまして、そのときに公募をしても適切な条件を備えた応募者がいない場合に限り認められております。この実績がないのは、公募により譲受人が定まってしまったためであるというふうに考えております。 また、民間事業者から見た場合も、URが公募しても譲受人が定まらない場合に限って投資ができるということでは不確実性が高く、事業実施方法の選択肢として検討することが困難であったというふうに考えております。
○辰巳孝太郎君 結局、これは大手ディベロッパーにとって使いにくいということなんですね。二〇一四年の十一月十七日の財政制度等審議会の資料の中でも、URが民間ディベロッパー約十社と意見交換を実施した結果、開発型SPCの要望が出ていると、こういう話であります。政府の資料でも、民間のみでは実施し切れない大規模開発等への参加ということになっているわけです。要するに、これ、リスクの高い事業に都市機構が民間との連携強化として乗り出そうということであります。リスクの高い事業を機構が引き受けること自体が私は問題だと思うんですね。それが民間の仕事なんですよ。リスクがあるということであれば、それは民間が判断をしてやめればいいだけの話であります。 私がこれちょっと気になるのは、この共同事業でありますが、URが公平中立な立場で合意形成を図っていくと、こういうふうに資料でもあるんですね。ところが、国際競争力の強化を前面に掲げて民間の大手ディベロッパーとの共同で大規模開発を進めようとしているURが、どうやって地権者や地域コミュニティーなどと公平中立の立場で合意形成に臨めるのか、これは分かりません。これ、説明していただけますか。
○政府参考人(小関正彦君) URが公平中立な立場でなぜ合意形成できるのかというお尋ねでございますが、まず、独立行政法人である都市再生機構の業務は、独立行政法人通則法第三条によりまして、公共上の見地から確実に実施されることが必要なものであることに鑑み、適正かつ効率的にその業務を運営するように努めなければならないというようにされておりますし、また、国土交通大臣が定めて指示をいたしておりますURの第三期中期目標の中におきましても、都市再生を的確に推進するため、機構の公共性、中立性、ノウハウを生かしたコーディネートを実施し、都市再生の先導的役割を果たすことを求めているというものでございます。 今回の出資に当たって行うこととしております合意形成につきましては、UR法に基づくコーディネート業務として実施するということでございまして、この業務の実施を出資の要件として規定しているところでございます。URは単なる投資家ではございませんで、その調整能力やノウハウ提供などを必要とする場合にその調整を機構が主体的に行うということでございます。 リスクにつきましては、現在でも、これまで事業採算性等を確認し、分担するリスクを確認した上で事業に着手しておりますし、引き続き徹底しながら投資を行うこととしたいと思います。
○委員長(広田一君) もう時間が参っております。
○辰巳孝太郎君 はい、最後。 大臣が定めるということで、これでオーケーということであれば、それはもうちょっと違う話になるわけですね。民業補完、連携支援どころか、まさに一体となって巨大開発を進めるということであります。
○委員長(広田一君) 時間が超過しておりますので、よろしくお願いします。
○辰巳孝太郎君 はい。 こういうものが、赤字が賃貸住宅にしわ寄せが及ぶというような事業というのはやめるべきだということを述べて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○山口和之君 日本を元気にする会・無所属会の山口和之でございます。 質問が重なるところがございますが、御了承願います。 海上技術安全研究所、それから港湾空港技術研究所、それから電子航法研究所の統合について確認させていただきたいと思います。 独法改正の基本方針において、類似業務又は密接に関連する業務を実施している法人は政策実施機能や効率性と質の向上を図るために統合するとありますが、まず一番目の質問ですが、統合によりどういった具体的な効果が期待されているのか、いわゆる統合の狙いについてひとつお伺いしたいと思います。 また、三研究所の所在地はそれぞれ別でありますが、統合後、本部機能はどこに置くのか、また本部にはどのような人材を配置するのか、教えていただきたいと思います。 また、三つ目として、事故や災害の発生時に組織の巨大化によって柔軟及び敏速な対応ができるのかという懸念があるんですけれども、そのことについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(森雅人君) お答えいたします。 今回の三研究所の統合は、政策実施機能の最大化を図るものでございます。三研究所は、海上、港湾、それから航空に関する技術の研究開発を実施しておりますので、今回の統合によって、海上分野、航空交通分野の研究開発を一体的に実施することが可能となります。これによって、先ほども御答弁させていただきましたけれども、海上及び航空交通分野における運輸産業の国際競争力の強化、あるいは海洋の利用推進に貢献することを期待しております。 次に、統合後の主たる事務所でございます。三研究所の中で職員数など規模が最も大きいのは海上技術安全研究所がある東京都の三鷹でございますので、ここを主たる事務所にすることといたしております。他方、現在の三研究所は非常に大きな施設を有しておりますので、統合後も三鷹・調布地区と横須賀地区と、立地が離れた現在の場所で研究業務を行っていくことになります。 企画管理部門等の本部機能をどうするかということでございますけれども、こういった離れた地域にあるということを踏まえて、どうやったら的確な業務運営が図られるか、今後組織体制等の検討を進めていきたいというふうに考えております。 また、各研究所は、研究業務のみならず、重大事故の発生時に原因究明をしたりとか、あるいは再発防止策をやったりとか、そういった行政の果たす役割について専門的な見地から貢献するだけでなくて、災害発生時には研究者を派遣をいたしまして、被災状況の調査とか復旧のための技術協力を行うなど、事故災害対応にも貢献をしております。 統合後におきましても、新理事長のガバナンスの下、事故、災害の発生時に柔軟、迅速に対応が行えるように、必要に応じて担当役員への適切な権限委任を行うとか、あるいはテレビ会議システム導入等によって、緊密な意思疎通を図ることによって、適切なマネジメントを図っていきたいというふうに考えております。
○山口和之君 是非とも、巨大化することによって災害対応が遅れるようなことのないようにお願いしたいと思います。また、効率性と質の向上が図れるような体制を取っていただきたいと思います。 次に、都市再生機構業務、主に都市再生、あるいは災害復興、あるいは賃貸住宅について行っていると思いますが、そのことについてお伺いしたいと思います。 先ほど山下委員の方から出ておりましたけれども、URの災害復興事業は最優先業務とされている中、現在どのような体制でどのようなことを行っているのか、先ほども出ましたので簡単に御説明願います。
○政府参考人(橋本公博君) 東日本大震災の被災地の公共団体に四百十八名を派遣をいたしまして、復興に取り組んでおります。 災害公営住宅は、合計で十六自治体八十六地区六千二百戸の建設を行う予定でございます。また、防災集団移転促進事業などの復興市街地整備については、十二の自治体から委託を受けておりまして、二十二地区の面整備を実施しており、十八地区で引渡しを開始、また今年度末までに全二十二地区の引渡し開始を目指しておるところでございます。
○山口和之君 そんな中、大臣にお伺いしたいんですが、現在被災地では、計画されている災害公営住宅等が一日も早く完成が望まれているところでございます。今後、更なる体制強化と人員確保も必要とされている中、一方、URの人員規模が平成二十五年には約二〇%削減されております。そういった観点から、独法改正により財務構造の健全化が強く課せられている中、人材削減と最優先業務の災害復興事業をどのようにバランス取っていくのか、お伺いしたいと思います。また、財政健全化を理由に復興事業への影響がないことを確認したいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 東北の被災地の復興においてURの技術陣が大きな役割を果たしてきているという認識をしています。そのことは非常に大事なことだと思います。 かなり人員が減ってきまして、平成十六年に四千六百五十五名であったものが、二十七年度当初には十年間で三千二百一名まで、約千三百名ちょっと減っているという状況にあります。さらに、これがどうするかという問題があるわけですが、財政健全化を進める一方で、人員規模については、東日本大震災に係る支援強化を図るために当面現在の水準を維持するという、そうした閣議決定させていただいておりまして、東日本大震災の災害公営住宅を始めとするそういうところで人員削減が及ばないようにという歯止めを掛けている閣議決定をさせていただいております。 現時点で四百十八名のメンバーを現地に派遣をして住宅確保ということに努力をしているところでありますけれども、さらに、医療福祉拠点化のノウハウを生かして、復興住宅に高齢者生活相談所や入居者の交流の場を設置するなど、高齢者やコミュニティーの支援にも取り組んでいきたいと考えております。
○山口和之君 ありがとうございます。 復興のまちづくりはとても大切なことでございまして、資料一を見ていただきたいと思います。 資料一は、これは千葉県の柏市にあるところなんですけれども、ここに昨年の一月に太田大臣が訪れまして、これは柏市の豊四季台団地ですけれども、こちらに訪れた際に、この取組は全国的なモデルになるものであり、是非成功させてくれということを述べられております。 私もここを視察しましたが、ここは非常に、いわゆる高齢者が活躍できて、また安心できて、住み続けられる地域のモデルになると自分も思っておりますので、是非復興のまちづくりにおいて、地域医療福祉の拠点のURのノウハウを生かしていただきたいと思います。 現在どのように生かされているのか、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 先ほども少し申し上げたんですが、この豊四季台団地での試みというのは、私の言葉で言いますと医職住という、医というのは医療であり介護であると、職というのは職業。ですから、定年退職をしたけれども、六十代後半から七十代にかけても、その地域で仕事が、アルバイトであれ何であれ得られるということをあっせんしたりして仕事をつくっていくというような医と職、職業の職ですが、医と職と住ということを併せ持って考えているというところに大きな特徴があるというふうに思っています。 そういう意味では、この復興住宅ということにおきましても、高齢者生活相談所や入居者の交流の場を設置するというようなこともやっておりまして、また、建物一つ一つ造るというときでも、いろんなところの災害復興住宅であるんですけど、高齢者に非常に配慮した、そうした長屋型のものを造ったりいろんなことをやっておりますけれども、今までやっている取組をかなり小規模であっても生かしていくような、そういう取組に今努力をしているところでございます。
○山口和之君 ありがとうございます。 二〇二五年問題、これは大きな問題で、団塊の世代が七十五歳以上になる、そして高齢者が三分の一を占めるようになってくる。そういったときにどうやって地域で生活していくかと考えれば、このモデル的なものを全国に広げていくというのは非常に大事なことだと思います。 その資料の一の中で今後の目標というところに、三十二年度までに約百団地を拠点形成していくということなんですが、実はこれ、この程度の規模の団地は目標としては全体では二百ほどあると。そうすると、二〇二〇年までに、平成三十二年までに百団地ではちょっと足りない。二〇二五年問題を考えれば、二百まで何とか持っていけないか、近づけないかというふうに思うんですけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 私は、国土のグランドデザインや、あるいは地方創生ということで、このまちづくりということでコンパクト・プラス・ネットワーク、そして対流促進型国土の形成ということを言ってきたんですが、実はその上に、先生が常に主張されているような医療とか介護と、二〇二五年問題というのは、確かに七十五歳以上になるんですが、それから二〇三〇年問題、二〇三五年問題という意識を私は強く持っていまして、団塊の世代が八十を過ぎてきたときにこの医療と介護ということ、先ほどは、六十五歳から七十五歳程度という、こういうときには、仕事があるということで年金プラス十万円ぐらい何かアルバイトで稼げるというようなことが大事だと、職が大事だというように思ったんですが、その後を考えますと、医療と介護というのを必ず組み入れていかなくてはいけないし、二〇三〇年から三五年問題というまちづくりということを考えていかなくてはならない。そのためには、ここの百団地ということについては、まずこれを始めながら、さらにそのニーズに即して増やしていかなくてはならないと、このように思っています。
○山口和之君 ありがとうございます。 資料二を見ていただくと、これはサービス付き高齢者向け住宅の完成予想図、もう完成しているんですけれども、この内容は実は非常にポテンシャルというか可能性を持っていまして、今、全国で特養待ちは五十二万人いらっしゃいます。そんな中で、ここを拠点にいろんなサービスを展開することによって支えていくことが可能性があると思われています。 そこで、サービス付き高齢者向け住宅の整備のあり方に関する検討会が取りまとめられていると思いますが、その立地の推進に向けた取組など、前回質問しましたけれども、この件についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(橋本公博君) サービス付き高齢者向け住宅につきましては、郊外などの地価が安い地域に立地する傾向があるので、介護政策やまちづくりとの連携が十分に図られていない、あるいは、本来、サービス付き高齢者向け住宅は周辺地域での医療・介護サービス等の供給拠点の整備を推進すべきではないか等の問題点が指摘をされております。 このため、国土交通省では、厚生労働省との連携の下に、昨年九月に有識者から成る検討会を設置し、今後の整備の方向性等について検討しておりましたが、この度、中間取りまとめが行われたところでございます。この取りまとめにおきましては、今後取り組むべき対策として、例えば市町村におけるサービス付き高齢者向け住宅の供給方針の明確化の推進、あるいは整備補助における市町村の意見の聴取等の提言をいただいておるところでございます。 国土交通省といたしましては、これらの提言の趣旨を踏まえて、今後の政策の進め方に十分配慮したいと思っております。
○委員長(広田一君) 山口君、時間が参っておりますので、まとめてください。
○山口和之君 はい。 ありがとうございます。 過去の福祉政策は、山奥であったり端っこであったりして、失敗作はどこかあったと思うんですね。そういうことから考えたら、是非よろしくお願いしたいと思います。 ありがとうございました。
○和田政宗君 次世代の党の和田政宗です。 まず、港湾空港技術研究所と民間企業四社が開発した世界初の技術である浮上式防波堤について質問をします。 浮上式防波堤は、津波警報が発令されるなど津波の来襲が想定される際に海底から鋼管を浮上させるもので、環境や景観に優しく、港湾空港技術研究所や国交省の港湾局の考えが反映された、これ私はすばらしい技術であるというふうに捉えております。 この浮上式防波堤の強みは何か、またどのような考えで推進したのか、お答え願います。
○政府参考人(大脇崇君) 浮上式防波堤につきましては、平常時は海底面下に格納されておりまして、津波来襲時などにおきましては、上部の鋼管を浮上させて堤内への津波の浸入を防護する可動式の構造の防波堤でございます。 したがいまして、船舶が航行いたします航路上に設置することが可能でありまして、平常時における港の海上交通機能の確保と津波来襲時などにおけます波浪の防御、これを両立することができます。このため、港の地形によりましては、護岸をかさ上げするよりも航路上に浮上式防波堤を設置する方がより経済的かつ効率的な津波対策として期待されることから、そのような利点を有するということでございます。
○和田政宗君 この浮上式防波堤についてなんですけれども、平成二十四年に宮城県気仙沼市が行った内湾地区復興まちづくりコンペ、これ手元に資料がありますけれども、気仙沼の中心地区であります内湾地区のこの復興コンペで最優秀賞を受賞いたしました。これは、すなわち浮上式防波堤を採用する案でありまして、地元住民からも支持されまして、地元住民の圧倒的多数が浮上式防波堤にすべきだとの意見だったんですけれども、これに対しまして、宮城県の村井知事が、浮上式防波堤は十年、二十年、三十年と時間がたった後にちゃんと稼働するのか保証がないですとか証明されていないというふうに否定的な発言をした上で、最終的には、浮上式は絶対無理と言って約五メートルの高さの防潮堤案を住民にのませました。 これは、浮上式防波堤は、知事が言うように三十年後も稼働する保証すらない技術なんでしょうか、政府の見解をお願いします。
○政府参考人(大脇崇君) 地震・津波対策につきましては、各地域の実情を踏まえながら、それぞれ適切な構造あるいは工法を十分に検討し、選定することが基本だと考えております。 浮上式防波堤につきましては、私ども国土交通省では、和歌山下津港の海岸事業におきまして、防護ラインの一部として航路上に設置することを計画しておりました。その検討に当たりましては、専門家から成る技術検討委員会を設け、構造などの検討のほか、実証実験も行って動作確認をしたところでございます。しかし、その後、南海トラフの巨大地震の公表に伴いまして、設計外力が大幅に増大したということから、構造などを見直した結果、経済性の観点から採用を見送ったところでございます。しかしながら、設計外力に応じて必要な対策を講じれば、所要の機能の発揮が可能というふうに考えてございます。 したがいまして、また適切な維持管理によりまして、三十年後も稼働することは可能であるというふうに考えております。ただし、地理的な条件、それから自然条件によりまして、所要の構造などが異なりますので、特に大規模な地震、津波が想定される地域に設置しようとする場合には十分な検討が必要というふうに考えてございます。
○和田政宗君 今の答弁ですと、三十年たったときであっても、適切な工法でありますとかメンテナンスをすれば稼働というのは保証されているということであれば、こうした発言を宮城県知事が繰り返しているときになぜ反論しなかったのかというところがありますけれども、これはなぜなんでしょうか。
○政府参考人(大脇崇君) 気仙沼におけます地震・津波対策の在り方につきましても、海岸管理者でございます宮城県が地域の実情を踏まえながら適切なものを採用するものというふうに承知してございます。 気仙沼市の浮上式防波堤案に対する県知事の御発言は一民間企業の提案に対するものでございまして、記者会見時におきましても、否定的ではないが、実験段階であり、確証が持てないものについて今の段階で取り組むことは難しいという御発言でございまして、技術的な可能性を否定しているものではございませんでした。そのことから、特段のコメントをする必要はなかったということでございます。
○和田政宗君 当時、このような知事の発言があったということは知っていたんでしょうか、知らなかったんでしょうか。
○政府参考人(大脇崇君) 報道等でお聞き及びしてございました。
○和田政宗君 これは一企業がというふうに言っていますけれども、港湾技術研究所が絡んで国交省も強力に推進しているものについてそういうふうに言うということは、私はちょっとおかしいんではないかなというふうに思うんですが。 これは、せっかく住民がこういった技術を採用したいということで、これ市のコンペでも最優秀賞を取っているわけで、これを安易に知事の発言などを見逃すということについては、開発に掛かったお金をこれ、どぶに捨てるようなものだなというふうにも思っておりまして、これは、実は先ほどメリットの中でもありましたけれども、採用することによって、これは浮上式防波堤の建設とともに、いわゆるかさ上げですとか、そういった復興まちづくり事業も同時に行えるというようなメリットがあります。すなわち、防潮堤ができてからでないと背後地ができないということではなく、同時進行的にできるということと、イラストを御覧になっても分かるとおり、極めて海に親しむことができるような形であったというふうに思います。 今、御発言の中で、一企業云々という話も含めて、宮城県知事に反論しなかったことですとか、和歌山県で追加工事が必要になるということで、今回は費用面での断念というふうに承りますけれども、これ国として、この浮上式防波堤というのはもう推進しないんでしょうか。
○政府参考人(大脇崇君) 和歌山下津港におきましては、先ほども申し上げましたけれども、平成二十四年八月に内閣府が南海トラフの巨大地震の地震動を公表されました。当初は、東海・東南海・南海の三連動の地震動を対象にしていたものでございますけれども、そうした内閣府の公表を受けまして、設計地震動の大きさが三倍近くになったということもございまして、その結果、先ほども申し上げましたように、構造などを見直した結果、非常に事業費それから工期が大きくなるということが分かりました。 そのために、和歌山下津港の海岸におきましては内部の護岸のかさ上げというふうな案に変更したということでございますけれども、先ほども申し上げましたけれども、それぞれの場所場所に応じまして、地震・津波対策につきましては、それぞれの事情を踏まえながら効果的あるいは経済的なものをしっかりと採用していくことが重要というふうに考えておりまして、条件によりましては浮上式防波堤が適当な場合もあろうかというふうに考えておるところでございます。
○和田政宗君 これは技術としても世界に誇るべき私は技術だというふうに思いますし、日本の津波防災のこれまでの蓄積の中から、港湾空港技術研究所ですとか国交省が、近畿地方整備局などを中心に、港湾局もそうですけれども、推進をしているというような形でありまして、私は、津波防災という観点ですと、こういった技術、輸出もできるのではないかなというふうに思っております。 太田国交大臣にお聞きしますけれども、浮上式防波堤の推進に当たってこれからの考え方、いかがでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 極めて優れた技術であるという認識をして、誇るべき技術の水準になりつつあるのではないかということを思っています。 通常は海底の下に埋められていたものが空気圧によって浮上していくということなんですが、南海トラフのように大きな地震で、そうすると周りの地盤もしっかりしておかなくちゃいけないということがあって、お金がそちらの方に掛かるということでありますが、例えば、砂浜があった、そんなに高い津波が来るわけではないという予想がされている、そういうところにこういうものを、砂浜も使っていただいて、小さな小舟も入っているというような中に津波が来た場合、二メーター、三メーター、四メーターというようなところに、ばっと上がっていって止めるということができるというのは、まさに場所とか、そういうことで極めて有効な技術水準を獲得していると私は思っておりまして、まだ実例はないわけでありますけれども、これは世界に誇るべきところまで具体例も含めて推進ができればなという願望を持っています。
○和田政宗君 せっかく開発した、世界に誇るべきという大臣の今の答弁もありますので、この技術を是非生かして津波防災に当たってもらえればというふうに思います。 次に、URに関連しまして、URの復興公営住宅について聞きます。 URの復興公営住宅事業では、公共住宅建設工事共通仕様書が使われております。一方、国の基準として公共建築工事標準仕様書があり、こちらを使って発注をする自治体もあります。 URはなぜ公共住宅建設工事共通仕様書を使うのでしょうか。答弁を願います。
○政府参考人(橋本公博君) お答えいたします。 地方公共団体等が公営住宅などを発注する場合には、その発注機関の判断によりまして公共住宅建設工事共通仕様書又は公共建築工事標準仕様書をそれぞれの自治体の判断で使っております。URにつきましては、より住宅に特化した仕様書であるということで公共住宅建設工事共通仕様書を使っております。 ただし、共通仕様書というのは、一個一個の工事の内容に合わせて発注者がそのたびに仕様を変更することを前提に作られておりますので、共通仕様書の仕様が全て、全工事にそのまま適用すべきものということにはなっておりません。
○和田政宗君 という答弁であるわけですけれども、この公共住宅建設工事共通仕様書を使うことによって、地元の業者の話では、特殊な基準となることによってURと元々関係のある業者しか入れないという声が、実際に私、幾つも聞いております。 具体的に述べますと、復興公営住宅の建設におきまして、URが入ることによってこの公共住宅建設工事共通仕様書が使われるために、性能基準を満たすために例えば検査に三百万円もの投資が新たに必要であるなど、建具などの住宅関連製品において地元の業者が参入しにくいという声があるわけですね。 例えば、フラッシュ戸やふすまについて、参入基準を満たしている業者は何社なのか、また、これまで発注した業者は何社なのか、これについてお答え願います。
○政府参考人(橋本公博君) 御指摘のようなフラッシュ戸それからふすまというのは、仕様書の中では内装ドア、クローゼットドア、それから量産ふすまということになります。 第三者機関の評価を経て、何社それが認証を取っているかというのは、実はその評価機関じゃないと分からなくて、URで全数をちょっと把握している状況ではございませんが、実際に復興公営住宅で使われた八件の工事の範囲では五社の製品を使用しているというふうに聞いております。
○和田政宗君 それらの会社の本社所在地はどこにあるのでしょうか。
○政府参考人(橋本公博君) 先ほど申し上げました五社ですが、フラッシュ戸の五社につきましては、宮城県、秋田県、東京都、埼玉県、神奈川県、ふすまの五社につきましては、福島県、秋田県、東京都、埼玉県、神奈川県となっております。
○和田政宗君 フラッシュ戸、ふすま、それぞれ五社ということですけれども、このうち、フラッシュ戸、宮城県一社、ふすまは福島県一社というようなことで、実際に数から見ても地元の業者というのが入っていないのかなというふうに思います。 URの基準では国交省の基準よりハードルが高くて参入しにくいという声がやはり実際はあるわけです。これは復興事業であるわけですから、国交省の基準というのもあるわけで、これ地元の業者が参入できるように適正な基準を使用すべきだというふうに考えますが、政府の見解、どうでしょうか。
○副大臣(西村明宏君) URが災害公営住宅を発注する際には、まず元請業者の選定に当たりましては総合評価方式によって地元業者を加点するなどの地元配慮を行っています。そしてまた、今委員が御指摘になりましたように、建具などの住宅関連部品についても、復興の観点から地元業者の受注機会を確保することは大変重要な課題であるというふうに認識しております。 共通仕様書は工事の内容に合わせて仕様を変更することは一般的でありますので、フラッシュ戸やふすまに関しましては特別に高い性能を要求されるものでもないことから、URの災害公営住宅の発注に当たっては、地元業者にも参加いただけるように仕様を変更するようURに求めてまいりたいというふうに思っております。 また、URと地元自治体とがしっかりと連携して、地元に配慮した災害公営住宅の建設が進むようにもしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○和田政宗君 時間ですので、終わります。
○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智です。 まず、独法の統廃合について伺います。 二〇一三年十二月二十四日の閣議決定、独立行政法人改革等に関する基本方針によれば、統合直後には拙速な組織のスリム化は控える一方、統合が定着した後は、適切に組織の合理化に取り組むとしており、将来的なリストラを求めているようにも読めるわけであります。リストラ強要などの雇用の不安定化は、職員の士気や業務の公共性の確保にも影響しかねないものであります。昨年六月の独法通則法改正案審議に当たっては、当該法人職員の雇用の安定に配慮するとの衆参の附帯決議がなされております。 統合後のリストラなどの懸念に対して国土交通省としてどのように応えていかれるのか、伺います。
○政府参考人(森重俊也君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、平成二十五年十二月の閣議決定におきましては、統合直後には拙速な組織のスリム化は控えること、また、定着した後は適切に組織の合理化に取り組むこととされております。したがいまして、この閣議決定に沿いまして適切に対応したいと考えております。 御指摘の統合が定着した後の適切な組織の合理化ということにつきましては、一般的な行政組織におけると同様、適切に取り組むべきものだと考えております。
○吉田忠智君 業務に合わせた組織の見直しというのは、これは否定しません。しかしながら、現に働いている職員の皆さんが路頭に迷うような、あるいは勤務労働条件が悪化するようなことは厳にされないように、国土交通省としても責任を持って対応していただきたいと思います。 次に、URの業務見直しについて質問をいたします。 これまで我が国では、住宅政策は産業政策の色合いが強く、当初から持家が中心で、公営住宅は供給量が少なく、需要を満たしてきませんでした。社民党は、住まいは憲法二十五条の保障する健康で文化的な生活の基盤であり、住まいは人権であると捉えています。福祉と環境の視点から住宅政策の見直しが必要でありますけれども、歴史的にURが住宅セーフティーネットを提供してきたことは評価をしておりますし、今後ともこの役割をしっかり果たしていただきたいと考えております。 URの居住者は、団地内での住み替えだけでも大変、同じところに住み続けたいと考えるのが当然で、これを尊重すべきであります。少なくとも同じ条件、家賃で住み続けられるよう保障すべきではないでしょうか。 そこで大臣に伺いますが、大臣は住宅政策に信念をお持ちと伺っております。住宅政策の在り方、URの果たしてきた役割、全ての居住者の同条件同家賃での継続居住の保障について、大臣の御所見をまず伺います。
○国務大臣(太田昭宏君) 人は、職業が大事であるとともに、住まいが確保されるということは一番基本的なことだというふうに思います。住まいの保障をしっかり考えていくということはもちろん大事なことだと思います。 我が国においては、災害時などを除きまして、住宅を無料で提供するという施策はずっと講じてきておりませんでした。URは、低所得者向けの公営住宅と持家との間をつなぐものとして、特に大都市部で中堅勤労者向けの賃貸住宅を供給してきたということがあり、また、URの団地ができることによって周辺がまた発展をするということがあったと思います。 そういう意味では、以前は、こうしたライフステージに応じて、公営住宅に入って、そしてUR賃貸住宅に入って、そして持家に至るというような一つのサイクルというものがあったというふうに思っておりますが、しかし近年これが変わってきたというふうに思います。高齢者の居住者が増えたということ、そしてUR賃貸住宅をついの住みかとしてずっともう住み続けたい、あるいは住み続けざるを得ない、こういう方が増えてきた、特にまた郊外の団地においては空き家が極めて増加してきている、様々なそうした大きな変化が見られるようになりました。こうしたことに対応できるようにということで、URは、これまで果たしていた役割を基本としながらも、高齢者が安心して住み続けられるようにしていくこと、また子育てという環境をしっかり支えていくということが重要になってきたと思います。 私は、そういうことから、居住者が安心して住み続けられること、UR団地は地域の貴重な財産であるということ、そして改革の名の下に居住者を追い出すことは絶対あってはならないという信念を持ちまして、このURに対しての態度を取り続けてきたところでございます。今後ともそうした姿勢を堅持して取り組んでいきたいと、このように思っているところです。
○吉田忠智君 今回の法案は、従来、現在地か隣接地に限定されていた建て替えを近接する土地にも可能として、利便性が高い駅前などへの建て替えを進め、空き室の解消、コンパクトシティー化を実現するというものであります。 近接地建て替えに当たって住民の皆さんから、今のコミュニティーを維持できるのか、かかりつけのお医者さん、これまで通ってきた医療・介護施設などの利用に支障が出るのではないかとの不安の声も聞いているわけでございます。 暮らしやコミュニティーの維持に支障が出ないようにしていただきたいと考えますが、この近接地とはどの範囲をいうのか、伺います。
○政府参考人(橋本公博君) お答え申し上げます。 近接地とは、基本的に同一市区町村内であることはもとより、同一日常生活圏の範囲というので考えるべきだと思います。ただ、個々の地域において、交通事情や地理的条件などを総合的に勘案して、ケース・バイ・ケースで判断をする必要があると思っております。 今後、この団地の再生、再編に当たりましては、交通事情などの諸条件に加えて、まずは居住されている方々の御意見、それから、地元地方公共団体の意見を丁寧にお聞きしながら、どのような方策を取っていくのがよろしいか、検討してまいる所存でございます。
○吉田忠智君 今回、近接地の建て替えに当たって、低所得の高齢者、子育て世帯等には、先ほど来御議論がありましたように、一応十年間、三・五万円を限度に家賃減額の予算措置が講じられる、十年以降も続けるという先ほど前向きな答弁がございました。これは一歩前進であると思います。 利便性の高い立地の新築の家賃に対して三・五万円で従前の家賃との差額を全てカバーできるのか、不十分なのではないかとの指摘もございます。三・五万円というのは、先ほど少し住宅局長答弁をされておられましたけれども、この根拠ですね、いかなる根拠に基づいてこの三・五万円というのを決めたのか、三・五万円を超える家賃上昇は生じないのか、伺います。
○政府参考人(橋本公博君) お答え申し上げます。 再編を進める団地の典型的な例として、昭和四十年代に建設された最寄り駅までバスを利用する必要があるUR団地で平均的な住戸面積を擁する住宅を同一最寄り駅まで徒歩圏で行ける民間賃貸住宅と比較をしたところ、その家賃の差額が平均三・五万円であったため、この三・五万円という数字を出したところでございます。実際には、当然、個別の団地によって、立地や住戸面積によって差額は上下をいたします。 近接地建て替えに当たりましては、従前住戸よりも面積を多少世帯規模に合わせて調整をするとか、そのような工夫をすることで、三・五万円以内の範囲で収まる方が正直なところ九割以上はいらっしゃると思っております。 さらに、どうしても三・五万円で収まらない方には、似たような団地の、近接の団地を御紹介するとか様々な工夫をして、現在の家賃負担以上に御負担されることがないように最大限努力をしてまいりたいと思っております。
○吉田忠智君 住宅局長から今九割はカバーできるのではないかということでありましたけれども、もし万やむを得ず三・五万円を超える場合には柔軟な対応は可能であるのかどうかが一点。もう一つは、先ほど十年以降もこれは三・五万円を見ます、そこに居住されている限りは十年以降ずっとこの三・五万円を続けるのか。その二点、ちょっと確認します。
○政府参考人(橋本公博君) 後半のお答えから先に申し上げますが、十一年目以降も、居住されている限りは最大三・五万円は続けます。 三・五万円を超える場合にどうするかということでございますけれども、それでもどうしても新しいところにお移りをいただくということは強制は当然できません。既設の団地等で今までの負担額を超えない範囲でお入りいただけるところを御紹介をする等の努力をしたいと思いますし、また、仮に三・五万円を超える方がたくさんいらっしゃるような場合は、そもそもこの近接地建て替えの対象として適切であるかどうかということも含めて再度検討する必要があろうと思います。
○吉田忠智君 是非また柔軟な対応も今後状況を見ながら検討していただきたいと思います。 移転については、居住者の同意が前提という答弁を繰り返しいただいているわけでありますけれども、中には、URの職員の方の対応もあるんでしょうが、建て替えに当たって遠く離れた既存団地をあっせんされて、事実上追い立てられたというような感想をお持ちの住民の方もおられるようでございます。是非丁寧な対応に努めていただきたいと思いますが、改めて伺います。
○政府参考人(橋本公博君) 団地の建て替えあるいは再編等につきましては、当然住民の皆様の同意をいただくことは必要でございます。 まかり間違っても、今御指摘のあったような、追い立てられてというような印象を持たれるような対応をすることがくれぐれもないように、今後とも十分に気を付けてまいりたいと思います。
○吉田忠智君 くれぐれも丁寧な対応をしていただきたいと思います。 改正案では、URは、民間事業者から共同事業の要請があれば、公募手続は要せず、開発型SPC、特別目的会社を組成してこれに投資できるようになるわけであります。 この間、リスクに見合った適正な収益確保がうたわれておりますけれども、現状、URの都市再開発事業は、例えば大手町地区は事業期間が平成四十一年度まで、昭島地区が平成三十三年度までと、いまだに結果や収益が実現しておらず、リスクだけという状態であります。 UR財政の健全性が求められている中で、ディベロッパーの開発リスクの肩代わりではないかというふうに思えるわけでありますけれども、公共性の高いURの経営の在り方として問題ではないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(小関正彦君) 今回の開発型SPCへの投資は、URが民間との適切な役割分担の下に政策的に意義の高い都市再生事業を行うことで、質の高い都市再生を推進しようとするものでございます。 その際、御指摘にもございましたように、収益の確保あるいはリスクの管理というのは重要であるというふうに認識いたしております。これまでも、都市再生事業の実施に当たりましては、個別事業ごとに事前に政策的意義、事業採算性等を確認し、分担するリスクの程度を確認した上で事業に着手いたしております。また、事業中も適宜モニタリングを行いまして、早期のリスク発見とその対応に取り組んでおります。今回の投資に当たりましてもこれは同様でございまして、更に加えて、今回、投資は大臣認可においても確認することになっておりますので、採算性の確保、リスク管理を徹底しながら投資を行うことといたします。 今回の改正は、そういう意味で、事業リスクに見合った適正な収益を確保して都市再生事業の収益の安定化を図ろうとするものでございまして、UR全体の財務改善には貢献するものというふうに考えております。
○吉田忠智君 最後、まとめます。 URがこれまで果たしてきた役割、住宅公団を始めとして、あの統廃合以前の組織が果たしてきた役割は私は否定をしません。ただ、公共性や外部効果の確保、あるいは民業補完、国民負担の回避、適正な収益確保という相矛盾する要求に直面しているわけだと、そのように考えております。 是非、長期にわたるリスクを抱える都市再生については機能を分けるべきだと、そのように考えておりますし、慎重な判断をお願いをしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(広田一君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにして述べていただきたいと思います。
○辰巳孝太郎君 日本共産党を代表し、反対討論を行います。 まず、本法案が一括法案として提案されたことに抗議します。それぞれ国民生活に関わる四本の個別法改正案として十分な審議を行うべきです。 反対の理由の第一は、UR賃貸住宅の建て替えに当たり、今の団地から離れた場所への移転を可能とし、統廃合の加速を図ることで、居住者の居住の安定が損なわれるからです。URは、既存住宅を当面八万戸削減する計画を進めていますが、建て替えや集約化の加速により、居住者に別の団地への移住が迫られ、また、建て替えられた新しい住宅の家賃は高くなるため家計負担増が強いられます。住み慣れた団地に住み続けたいという居住者の願いに応えるとともに、住宅セーフティーネットとしての役割を果たすための改善こそ求められています。 第二に、都市再生機構が民間と共同出資し、開発型SPCを組成できる要件を緩和する改正は、大手ディベロッパーの都市再開発に対する支援強化であること、リスクの高い大規模再開発への投資が失敗すれば、賃貸住宅事業にしわ寄せが及び、更なる家賃引上げにつながること、大手ディベロッパー主体の大規模再開発により周辺地域の地価が上昇し、住民を追い出す地上げや町壊しが促進されかねないこと、東京一極集中を進め、地域間格差を拡大することから、反対です。 第三に、運輸分野の三つの研究所の統合についてです。 二〇一三年十二月の閣議決定では、統合は数ありきでなく政策目的と行政効果の向上を目的とするとされていますが、三研究所の統合の必要性についてまともな検討も説明もされていません。各研究所は交通の安全や海洋環境を守る重要な研究を担っていますが、独立行政法人化以降、運営費交付金の削減に伴い、研究予算が縮小、不安定雇用の増加など、研究開発条件の悪化が進んでいます。統合により更なる事務事業のスリム化、効率化が求められ、国民の命と安全を確保する国の責任を一層弱めることになります。 第四に、海技教育機構と航海訓練所の統合により船員養成の国の責任を一層後退させることになるからです。 それぞれ、独立行政法人化以降、運営費交付金削減により教育施設の運営、維持や練習船の運航計画にまで支障を来しており、また、定数削減による教員不足や教職員の労働条件悪化が進んでいます。船員の高齢化により船員養成の必要性は増しており、国は十分な予算を確保し、船員養成に責任を持つことこそ求められているにもかかわらず、統合により更なる効率化や自己収入の拡大が迫られ、授業料の一層の値上げも計画されています。 以上、反対の理由を申し述べ、討論といたします。
○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合を代表して、独立行政法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案に反対の討論を行います。 反対の理由の第一は、独法統合後の職員の雇用の安定等への懸念が否定できないためです。 二〇一四年六月の独法通則法改正案審議に際しては、当該法人職員の雇用の安定に配慮するとの衆参の附帯決議がなされました。しかし、二〇一三年十二月二十四日の閣議決定、独立行政法人改革等に関する基本方針によれば、統合直後には拙速な組織のスリム化は控える一方、統合が定着した後は、適切に組織の合理化に取り組むとしており、国交省もこの方針を否定しておりません。このままでは、雇用、労働条件の確保のみならず、職員の士気にも影響し、業務の公共性の確保にも支障が出かねません。国交省は、方針を明確にし、職員の不安解消に努めるべきです。 第二の理由は、URの業務再編に当たり、近接地への建て替え、集約を可能にすることが、住民の意向に反し、団地の統廃合につながる危険性があるからです。 日本では、公営住宅の供給が不足する中で歴史的にUR賃貸が住宅セーフティーネットを提供してまいりました。現在、高齢化や低所得化が進む中で、居住者の皆さんの多くは同じ団地に今後も住み続けコミュニティーを維持していくことを希望しています。政府はこうした住民の意向を尊重すべきです。確かに、要配慮者への十年間以上三・五万円の家賃減額措置により移転後の負担が軽減されるケースもあると考えますが、全ての居住者の同条件同家賃での継続居住の保障には不十分と言わざるを得ません。 第三の理由は、URが都市再開発にリスクマネーを供給することは、ディベロッパーの開発リスクの肩代わりとなり、URの経営悪化につながりかねないことです。 改正により、民間事業者から共同事業の要請があれば、公募手続は要せず、URが開発型SPCを組成して、これに投資できるようになります。リスクに見合った適正な収益を確保するとうたわれており、リスクが存在する一方、少なくとも現段階でURの都市再開発事業からは成果が上がっておりません。URの経営悪化は、公的な住宅供給にこれまで以上に利益追求の経営を持ち込むことになりかねません。 以上申し述べ、本法案に対する反対の討論といたします。
○委員長(広田一君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 独立行政法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(広田一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をしました。 この際、田城君から発言を求められておりますので、これを許します。田城郁君。
○田城郁君 民主党・新緑風会の田城郁です。 私は、ただいま可決されました独立行政法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、維新の党、日本を元気にする会・無所属会、次世代の党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 独立行政法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。 一 独立行政法人都市再生機構による近接地への建替事業等の実施に当たっては、居住者の声を十分に聴くとともに、居住者の居住の安定の確保及び良好なまちづくりとコミュニティの維持・活性化がなされるよう配慮すること。 二 独立行政法人都市再生機構の賃貸住宅については、居住者の高齢化が進んでいる状況を踏まえ、バリアフリー化や地域の医療福祉拠点の形成に係る取組を一層促進するとともに、子育て世帯、高齢者世帯など多様な世帯が共生できる良好な居住環境の整備に努めること。また、低所得の居住者が安心して住み続けることができるよう、その家賃の設定及び変更に当たっては、居住者にとって過大な負担とならないよう留意すること。 三 独立行政法人海技教育機構及び独立行政法人航海訓練所の統合に当たっては、近年の内航船員の著しい高齢化や外航日本人船員の減少により、日本人船員の育成・確保が重要となっていることに鑑み、日本人船員の増加に資する体制の強化や支援措置の充実など万全の措置を講ずること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いをいたします。
○委員長(広田一君) ただいま田城君から提出をされました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(広田一君) 全会一致と認めます。よって、田城君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。 ただいまの決議に対し、太田国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。太田国土交通大臣。
○国務大臣(太田昭宏君) 独立行政法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を始め理事の皆様、また委員の皆様の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。 誠にありがとうございました。
○委員長(広田一君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(広田一君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 本日はこれにて散会をいたします。 午後零時四十九分散会