行政監視委員会 第2号
- 発言数
- 174 件
- 登壇者
- 37 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2015/06/08
会議録
○委員長(松村祥史君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る五日、和田政宗君及び藤末健三君が委員を辞任され、その補欠として中野正志君及び浜野喜史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(松村祥史君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松村祥史君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に長峯誠君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(松村祥史君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省行政評価局長新井豊君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松村祥史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(松村祥史君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に日本郵政株式会社常務執行役諫山親君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松村祥史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(松村祥史君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。 まず、行政評価等プログラムに関する件及び行政評価・監視活動実績の概要に関する件について、総務省から説明を聴取いたします。高市総務大臣。
○国務大臣(高市早苗君) 引き続き総務大臣を拝命いたしました高市早苗でございます。 本委員会におかれましては、総務省の行政評価機能を活用いただきつつ、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を精力的に行われていることに深く敬意を表する次第でございます。 それでは、昨年十月二十七日の本委員会における御報告以降に公表した案件について御説明いたします。 初めに、本年三月に決定の上、公表した行政評価等プログラムにつきましては、平成二十七年度以降の調査テーマを含め、行政評価局の当面の重点運営方針を定めたものです。 このプログラムには、地域活性化や子育て支援など平成二十七年度に実施する調査テーマのほかに、政策評価の推進や調査の実施に当たり、本年四月に設置された政策評価審議会の委員等の知見を活用することや、行政相談の積極的な広報の推進などを盛り込んでおります。 このプログラムに基づき、全国調査網を活用した実地調査や行政相談の積極的な展開を図ります。 次に、行政評価局が行った調査の結果につきましては、「医師等の確保対策に関する行政評価・監視」など六件となっており、それぞれ関係府省に改善を勧告しております。 以上、最近の取組につきまして概要を御説明いたしました。私といたしましては、国民に信頼される質の高い行政の実現に向け、行政評価機能を更に発揮していくことが重要と考えております。また、私どもの活動が本委員会における調査に一層資するよう、今後とも真摯に取り組んでまいる所存でございます。 引き続き、詳細につきまして行政評価局長から説明させます。 松村委員長を始め、理事、委員の皆様方の御指導と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(松村祥史君) 次に、補足説明を聴取いたします。新井行政評価局長。
○政府参考人(新井豊君) それでは、最近の取組の詳細を御説明いたします。 初めに、行政評価等プログラムについて御説明いたします。 お手元の資料の一ページを御覧ください。 行政評価局が行う調査につきましては、平成二十七年度においては、地域活性化、子育て支援などの調査を全国規模で実施してまいります。また、年金業務を始めとする各府省業務における個人情報の保護状況について、本年度中に調査を実施してまいります。その際、平成二十七年四月に設置された政策評価審議会の委員を始めとする学識経験者等の知見を活用した調査の準備、分析等に努めてまいります。さらに、適時かつ的確なフォローアップを通じて、勧告の実効性の確保に努めてまいります。 二ページを御覧ください。 政策評価の推進につきましては、政策評価審議会の知見を活用しながら、目標管理型の政策評価及び規制に係る政策評価の改善に向けた検討を進めてまいります。 また、各府省が行う租税特別措置等及び公共事業に係る政策評価について、重点化を図りつつ点検を行うことにより、政策評価の客観性の確保、質の向上等に取り組んでまいります。 行政相談につきましては、行政相談委員との協働の推進、コミュニティーFM等の協力を得た積極的な広報活動の展開、行政相談から得られる情報の分析・課題抽出の実施、国、地方公共団体、各種相談機関・委員等との協力や連携推進、国際的な貢献に取り組んでまいります。 次に、行政評価局が行った調査につきまして、前回の御報告後に行いました六件の勧告について御説明いたします。 資料の三ページを御覧ください。 本年一月に公表した「医師等の確保対策に関する行政評価・監視」につきましては、医師等の確保対策の推進を図る観点から、国等における医師の地域偏在等の解消、女性医師、看護師等の離職防止・復職支援、医師等の勤務環境改善に係る取組の実施状況を調査いたしました。 その結果に基づき、医師のキャリア形成支援を始め、各種取組の効果検証や情報提供の充実などを勧告いたしました。 四ページを御覧ください。 本年二月に公表した「気象予測の精度向上等の取組に関する行政評価・監視」につきましては、利用者の立場に立った予測精度の検証や情報提供の推進等を図る観点から、予測の精度向上のための取組や防災情報の理解促進のための取組を調査いたしました。 その結果に基づき、大雨警報等の検証方法の見直しや検証結果の公表、防災情報に関する地域における普及啓発の取組の充実などを勧告いたしました。 五ページを御覧ください。 本年三月に公表した「温室効果ガスの排出削減に係る国の補助事業に関する行政評価・監視」につきましては、温室効果ガスの排出削減に資する補助事業の一層の効果的かつ効率的な推進を図る観点から、費用対効果等の審査状況や事業効果の検証状況、発現状況等を調査いたしました。 その結果に基づき、費用対効果の向上や効果の定量的な検証などを勧告いたしました。 六ページを御覧ください。 本年四月に公表した「PFIの推進に関する行政評価・監視」につきましては、PFI事業の一層の推進を図る観点から、PFI事業の推進状況、PFI事業を推進する上での課題等を調査いたしました。 その結果に基づき、施設整備に対する負担金等の交付に際しての課題の整理や必要な取組の検討、PFI事業実施の参考となる情報の適切な提供などを勧告いたしました。 七ページを御覧ください。 本年四月に公表した「自転車交通安全対策に関する行政評価・監視」につきましては、自転車の関連事故を抑止する観点から、自転車ネットワーク計画の策定状況、自転車交通安全教育の実施状況、自転車関連事故情報の提供状況等を調査いたしました。 その結果に基づき、自転車ネットワーク計画策定の必要性に関する情報の市区町村への提供、自転車交通ルールの遵守に向けた指導・教育の充実などを勧告いたしました。 八ページを御覧ください。 本年六月に公表した「国の債権管理等に関する行政評価・監視」につきましては、国の債権管理等の事務の適切かつ効率的な実施を図る観点から、国の債権の管理業務の実施状況及び滞納の拡大防止対策等の実施状況を調査いたしました。 その結果に基づき、債権回収業務、不納欠損処理の早急な実施や、滞納者に国有地等の使用許可の更新を認めない措置の実施などを勧告いたしました。 御説明は以上でございます。本委員会の御審議に行政評価機能が一層資するよう今後とも取り組んでまいりますので、何とぞよろしくお願いいたします。
○委員長(松村祥史君) 以上で説明の聴取は終わりました。 次に、行政の活動状況に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○長峯誠君 自由民主党の長峯誠でございます。 行政監視につきまして御質問をさせていただきます。 今、地方創生を進めております。この地方創生の中で、今まで大きな課題であった人口が都市部に集中するということを解決するための様々な政策を準備しながらそれを実行していこうということで、今まさにその政策が進み始めているところでございます。ただ、私は以前市長をしておりましたけれども、地方で今までも、地方経済の活性化のための景気対策であるとかあるいは地方対策という名目でいろんな政策が打たれてまいりました。 実を言いますと、地方でそれを受けてどんなことをやっているかといいますと、各課を呼びまして、この国の方の方針に合うような事業を出してくれということでばあっと出してもらって、それをうまくきれいに作文をして国の方に提出すると予算が付くということで、言わば在庫処分のような形で景気対策を受けているというのが多分多くの自治体での現状じゃないかなというふうに思っているところでございます。 ただ、自治体も、政策評価、政策評価というか政策の優先順位を付ける際に、もう無駄な事業というのは全くありません。全て必要な事業です。だけれども、その中で優先順位を決めて泣く泣く必要な事業を削って予算を組んでいるというのが地方の実態でございますから、決してそういうところで無駄な事業が出ているというわけではありません。 しかし、やはり政策目的に対して合理的に政策を投入していく、集中していくということが非常に重要だろうというふうに思っております。特に今、国が一千兆円を超える莫大な借金がある中で、限られた財源を投入して今回の地方創生を実現しようというわけでございますから、政策目的への貢献度が高く、なおかつコストパフォーマンスもいい政策、そういうものをしっかりと推進していく必要があると思います。 今年の九月ぐらいから恐らく地方が、九月議会、十二月議会、まあ三月議会はちょっと遅いと思いますけれども、地方版の総合戦略を策定し、国の方に提出する段取りになっていると思います。今年の二十七年度当初予算は、そういった意味ではまだ地方創生の入口にすぎません。夏の概算要求や年末の税制改正、そして来年度予算でぐっと地方創生のアクセルが踏まれて、予算として、政策として形になっていくんだろうというふうに思っております。そういった意味では、この二、三年で集中的な投資をやっていきながら地方再生を軌道に乗せていくというのが非常に重要なのではないかなというふうに思っております。 したがいまして、この地方創生の政策については、二、三年たって事後的にまた評価をしますよということではタイミングを逃してしまう。むしろこの地方創生の推進とともに並行しながら事業評価を行い、そしてより良い政策にブラッシュアップしていくということが必要なのではないかというふうに思っておりますが、この地方創生関連諸施策についての調査、検証の考え方についてお伺いをしたいと思います。
○副大臣(二之湯智君) 総務省の行政評価局の調査は、業務の現場における実施状況を実地に調査し、課題や問題点を実証的に把握、分析し、改善方策を示すものであります。本年度から御指摘のように取組が本格化いたしました地方創生関連施策につきましては、現時点では実地に調査すべき事例等が十分に集積をしておりませんが、その重要性や御指摘のような観点も踏まえ、現在、これまでの地域活性化の取組について行政評価・監視を実施しているところであります。 まずは、この取組を通じましてこれまでの実態を把握するとともに、課題を整理することによって今後の地方創生に役立てていきたいと、このように思っております。
○長峯誠君 地方活性化というテーマで既に設定してあるということですので、是非そこにこの地方創生諸施策を盛り込みながら評価を進めていただきたいと思います。 そして実際、自治体の側でも、今回の地方創生総合戦略を練るに当たって様々な政策を打ち立てながら進んでいくわけでございます。国の方でも、コンシェルジュ等を始めとしていろんなお知恵、アドバイスをいただいているところでございますが、地方の政策についてもこの評価システムというのが随分と取組が進んでまいりました。私自身も、自分の町について政策評価システムを公約に掲げて、当選をして、政策評価システムを導入をいたしました。しかしながら、これも相当なコスト、労力が掛かりまして、それがうまく活用できているかといいますと、内部的には割とうまく活用できておりましたが、例えば議会の質問の参考にしていただくとか、そういう部分ではまだまだ発展途上なのかなという気がいたしております。それから、合併も経験させていただきましたが、合併した小さな町村ではこういう評価システムは全くできていないというところも多くございました。 今、全国の自治体の中でどのぐらいの自治体がこの政策評価システムあるいは事務事業評価システムといったものを導入しているのか、お伺いをいたします。
○副大臣(二之湯智君) 各地方公共団体においては、住民に対する説明責任の確保、成果重視の行政サービスの確立と行政運営の質の向上を図るために自主的、主体的に今行政評価に取り組んでいるものと認識しております。 今御質問のありました地方公共団体における行政評価の取組状況につきましては、平成二十五年時点で、都道府県では全団体、指定都市では九五%、中核市では九七・六%、特例市では全団体、市、区では八二・八%、町村では三四・九%の団体において導入されております。 総務省といたしましては、国の行政事業レビューの取組について、情報提供を行うとともに今後とも地方公共団体の積極的な取組を推進してまいりたいと、このように思っております。
○長峯誠君 今お伺いして、一般市では八二%ということで、割と高いなという気がいたしました。ただ、やはり町村では三四%でございますので、既に取り組んでいる町村の取組等の横展開という格好で、国の方からもいろいろとアドバイス、推進方をよろしくお願いしたいと存じます。 それでは、行政評価局の報告書についてお伺いをいたしたいと思います。 二月に出されました気象予測の精度向上等の取組に関する行政評価・監視の報告書が出ております。大変興味深く読ませていただきました。非常に詳細にチェックをされ、そして提言をされているということで、この行政評価はすばらしいなという感想をまずは持ったところでございます。 気象庁は、気象業務法施行令第四条というところに各種警報を定めております。これは、私たちが一般によく耳にする天気予報でありますとか、波浪予報とか津波予報とか火山現象予報、こういったものを業務としてやっていくということが書かれているわけでございます。そして、この予報がどのぐらい当たったのかということもちゃんと調べるということになっております。中央省庁等改革基本法十六条六項二号、ここで書かれております実績評価、これでまず予測精度を評価する、あるいは気象庁業務評価という中で評価する、あるいは予警報総合評価業務実施要領というのを定めて、その中で評価する。大きくこの三つぐらいで、予報が当たったか当たっていないかというのをしっかりと精査をして向上させていくというシステムを持っていらっしゃるということでございます。 今回総務省行政評価局の方が調べたこの書類によりますと、それぞれの予報がどのぐらい当たるのかというのが出ております。例えば、台風の中心位置の七十二時間先の予報、これは大体平均すると二百八十八キロずれるということが出ております。あるいは、翌日の天気予報、あしたの天気予報はどのぐらい当たるかというと、これは一年間のうち大きく外れる日は二十六日ということで、やはりかなり翌日の天気予報というのは精度高く当たるんだなと。最高気温が一年のうち三十七日外れる、最低気温が二十三日外れるということですけれども、三百六十五日のうちのそれだけですから、相当な確率で当たるんだなというふうに思っております。さらに、大雨警報が出された後に実測値がそれにどのぐらい開きがあるかということでいうと、〇・四八ということですから、予測の半分ぐらいしか当たらない。大雪についても〇・六五ですから、六割ちょっとだということでございます。 こういったいろいろと適中率のようなものを見ていると、大変興味深く見させていただいたわけでございますが、この中で緊急地震速報というのがございます。これについて、ちょっと私がつい先日経験したことでお伺いしたいんですが、まず、五月の三十日に、小笠原の沖の深い深い六百八十二キロのところを震源とした、異常震域と言われましたけど、地震がありました。これは、日本中の全ての県で震度一以上を記録したという過去例のない地震だというふうに聞いております。 このとき、実は私はここ千代田区におりまして、揺れは後で見ましたら震度四でございました。しかし、緊急地震速報が鳴りました。緊急地震速報は、私は東京に来て初めて緊急地震速報を受けましたので、二年前からこちらに来ていますけれども、これはきっと直下型地震に違いないと思いまして、準備していた対策を取りました。しかしながら、ゆらゆらと揺れて収まったというところでございます。 実は、この一週間ほど前、五月二十五日に、埼玉県を震源として茨城県南部で震度五弱を記録した地震があったんです。このときも千代田区は震度四でございました。そのときは戸棚のものが落ちたりとか結構揺れたという感じでございましたけれども、このときは緊急地震速報は鳴りませんでした。その二回のいずれも、携帯電話の方の緊急地震速報は鳴っておりません。 ですから、どういう基準で鳴っているのかと。私は従前から緊急地震速報は震度五弱以上の地域で鳴りますよというふうな認識でおったものですから、それ以下で鳴ったこともあれば、携帯とかメディアによっては鳴っていないこともあるということで、どのような仕組みでこの緊急地震速報を気象庁さんは出されて、その後、様々な民間の機関の方が出されているのかというのをちょっと教えていただきたいと思います。
○政府参考人(西出則武君) 気象庁の緊急地震速報は、最大震度が五弱以上と予想された場合に、震度四以上の揺れが予想される地域に対して発表し、テレビのテロップでありますとか携帯電話で流れております。これとは別に、予報業務許可を受けた事業者が、気象庁が提供する震源の位置や地震の規模の情報に基づきまして、特定の場所の揺れの予想を契約者に対して提供しております。 先般の小笠原諸島西方沖の地震の場合は、気象庁は緊急地震速報を発表しておりませんが、予報業務許可事業者が独自の予想を行い、契約者に対して情報提供した例があったものと承知しております。
○長峯誠君 気象庁が発表していなくても事業者が勝手に、勝手にと言うとあれですけど、事業者が自分の基準で緊急地震速報を出すということですと、この速報に対する信頼性が少し揺らぐんじゃないかなと、基準がまちまちですと、そんな気がするものですから、その辺は今後改善の余地があろうかと思いますので、是非とも研究をまた進めていっていただきたいと思います。 それから、竜巻注意情報というのがございます。よく竜巻が起こった後に、その時間帯、ここでは竜巻注意情報が出ておりましたというような報道を目にするんですが、実はこれの適中率は何と三%でございます。注意報が出て竜巻が起こるのは三%ということで、この数字をどう受け止めればいいのかなと。まあそんなものだよと、竜巻注意情報は三%しか当たらないよという心積もりで我々がそれを受けるんであればいいんですけど、例えば建築現場で足場を組んでいらっしゃる方とか、あるいは屋外イベントを予定されている方が、竜巻注意情報が出ている、開催する、どうするというときに非常に困ると思うんですね。結果、三%しか当たらないということであっては、この竜巻注意情報は本当に意味があるのかなというところまで考えざるを得ないような気がいたしますが、この点について気象庁さんとしてはどのような見解を持っていらっしゃるか、お伺いいたします。
○政府参考人(西出則武君) 気象庁では、突風被害の防止、軽減に資することを目的といたしまして竜巻注意情報等の発表をしておりますが、竜巻は発現時間が非常に短くて、また多くの場合小規模であるということなどから、予測精度に課題があると考えております。 そのため、気象庁では、気象レーダーによる観測やスーパーコンピューターを用いた数値予報技術について技術開発の取組を進めております。また、昨年九月からは、目撃情報を活用しまして確度の高い竜巻注意情報を発表する取組も開始しているところでございます。 竜巻注意情報が発表された際には、住民自らが、空が急に暗くなるでありますとか、冷たい風が吹き出すなどといった積乱雲が近づく兆候を確認した場合には、頑丈な建物に入るなど身の安全を確保する行動を取っていただくことが有効であると考えております。 そのため、気象庁としては、技術開発とともに、ホームページやパンフレットによる周知に加え、教育機関向けのDVDの作成や講習会の実施等の取組を進めているところでございます。
○長峯誠君 竜巻注意情報についての受け取る側のリテラシーの向上、そういうものをしっかり進めていって理解を深めていく必要があるのかなというふうに今受け取らせていただきました。 今回の報告書にない警報が幾つかございますけれども、その中の一つに土砂災害警戒情報があるんですね。この土砂災害警戒情報というのは非常に最近注目されている重要な警報でございまして、昨年の伊豆大島の土砂災害、一昨年ですね、それから昨年の広島の土砂災害、こういうときに、土砂災害警戒情報を基にして避難勧告をどのタイミングで出すかというのは非常に議論になりました。せんだって出されました避難勧告のマニュアルにつきましても、大雨警報と土砂災害警報が重なれば、ほぼ避難準備情報は出すというふうな方向で各自治体も受け止めをしながら作っているように伺っております。 今回、この土砂災害警戒情報がなぜこの行政評価の対象から外れたのかなとちょっと不思議に思っているんですが、この土砂災害警戒情報の適中率というのはどのぐらいか、気象庁さんの方からお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(西出則武君) 土砂災害は発生時刻を正確に捉えるのが難しい場合もありまして、土砂災害警戒情報の発表中に災害が発生したか否かを網羅的に確認するのが困難な面がございます。 しかしながら、例えば昨年七月三十日から八月二十六日にかけての平成二十六年八月豪雨においては、土砂災害警戒情報を延べ七百二十八市町村に発表し、このうち約一二%に当たる延べ八十六市町村で土砂災害警戒情報の発表後に実際に土砂災害が発生しております。また、その平成二十六年八月豪雨において発生した土砂災害は全部で六百九件ございましたが、このうち約八四%に当たる五百九件で土砂災害警戒情報が発表されておりました。 なお、平成二十六年に死者を伴う土砂災害は広島市や横浜市などで八件ございました。このうち七件において、災害発生の約一時間から四時間前に土砂災害警戒情報が発表されておりました。
○長峯誠君 網羅的な数字ではないですが、一二%程度の適中率があったということで、土砂災害の被害の甚大さを考えると、これはかなり注目すべきというか、重視すべき警報のかなり上位に位置する、一番重視すべき警報と言ってもいいぐらい重要じゃないかなという認識を持ったところでございます。 昨年、この土砂災害に対しまして、土砂法を変えまして、災害区域の指定等を進めていくということを決めました。さらに、つい先日、先週でございますけれども、中央防災会議の下にあります土砂災害ワーキンググループの方が新たな政策の推進についてという報告を出されております。 この報告に目を通させていただきましたが、かなり今までの課題について網羅的に捉え、そして、実際に地方自治体とか住民の方にとって非常に有益な取組になっていくんじゃないかなということをすごく期待をいたしております。やはり、まずは土砂災害警戒区域の指定を、レッドゾーン、イエローゾーン、それぞれ進めていく必要があるというふうに考えております。 ところが、この土砂災害区域の指定については、ちょっと私は非常に疑問に思うところがありまして、というのが、指定状況を二十六年八月末現在で出されている、これは国交省さんの数字だと思うんですけれども、数字があるんですね。これが、土砂災害危険箇所というものを分母にして、その上にレッドゾーンとイエローゾーンを乗っけて比率を出しているんです。そうしますと、非常に比率の高い県から低い県まであって、特に指定比率の低い県では大騒ぎになって、もう予算を付けて一生懸命指定を進めようというような話になっていたりしたんですね。 しかしながら、そもそも、この土砂災害危険箇所というもの自体が分母としてふさわしいのかということについて非常に疑問に思っております。土砂災害危険箇所に指定されていないところでも、レッドゾーン、イエローゾーンとして検証すべき場所もあるでしょうし、またその逆もあると思うんですね。ですから、この指定率というものをどのように考えていくのかということについて、昨年の法改正前後でこの指定率がどのように推移したのか、そしてその指定率というものは何を分母にして、何を分子にして出しているのかというのを御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(池内幸司君) 今御指摘ございましたように、従前は土砂災害危険箇所というものを対象としておりまして、これはそもそも土砂災害を防止する事業実施に必要な箇所を把握するために、国交省から依頼して、都道府県の方で二万五千分の一の図面を基に出していただいておりましたが、この土砂災害警戒区域はむしろもっと詳細に調査いたします。 具体的には、通常二千五百分の一の地形図を基に、土砂災害が発生した場合に住民等の生命又は身体に危害が生じるおそれがあると認められる区域でございまして、昨年土砂法を改正していただきまして、それを受けまして各県の方に、改めてこの土砂災害警戒区域について調査をしております。 その結果、都道府県からの報告に基づきます土砂災害警戒区域の総数の推計値は現段階で約六十五万区域となっております。これに対する土砂災害警戒区域の指定率は、平成二十四年度末で四八%、平成二十五年度末で五四%、平成二十六年度末で六一%となっております。 それから、これ以外に特別警戒区域というのがございますが、この特別警戒区域というのは、この警戒区域のうち住民等に著しい危害が生じるおそれがある土地の区域が指定されるものとなっておりまして、平成二十六年度末で約二十三万六千区域となっております。
○長峯誠君 まだ六一%ということで、ちょっと道のりは長いかなという気がいたしますので、なるべく都道府県等バックアップをいただいて、しっかりと指定率を向上させていっていただきたいというふうに思っております。 私は、実は市長時代に避難勧告を十回ほど出した経験がございます。台風がよく来る地域でございますし、新燃岳が噴火した後の灰による土石流の被害が想定されておりました。また、一時間百三十四ミリというゲリラ豪雨も経験させていただいたことがございます。この中で避難勧告を度々出したんですが、この避難勧告を出すというのは非常に難しいんですね。 主に三つありまして、一つは、まず警報とか雨量データをどう評価するか、どこのタイミングで出していくかという、これが非常に難しいです。それから二つ目は、当然避難勧告を出せば、避難所を開けて職員を全部配置しますし、避難物資もそろえます。ですから、財政上あるいは職員の負担というのは非常に大きい。徹夜で雨を見ていれば、その分の残業手当も乗ってきますので、財政上の負担も大きい。それから三つ目が、空振り、要するに避難勧告を出したけど災害は起こらなかった、この空振りが続くと住民とかマスコミから非常にバッシングを受けるんですね。要するに、行政がアリバイづくりのために避難勧告を出しているだけなんじゃないかというような御批判を受けることがございます。そういった意味で、避難勧告を出すというのは非常に大きな決断でもありますし、難しいことです。 よく今言われているのが、危機管理の専門の職員を置けばいいじゃないか、例えば自衛隊のOBさんに来てもらって、そういう人にやってもらえばいいじゃないか。それも確かに大事なんです。しかしながら、やはり職員は異動します。ですから、危機管理の担当部署も、三年たって災害対策本部を開いたときは、残っているのは市長と副市長だけ、あと全部替わっていますから。ですから、なかなかその知識が継続的に残っていかないことがあります。 それから、やっぱり危機管理担当職員がいても、これだけ重大な決断を、市長、ここで避難勧告を出すべきですというのはなかなかやっぱり言えません。言うには勇気が要ります。例えば自衛隊から来られたOBの職員の方だと、その方の判断で多くの職員が負担を強いられるわけですから、これもまたやっぱり遠慮したりして、なかなか難しいところがあるんですね。ですから、私はやはり首長がしっかりとその危機管理の意識を持って避難勧告を決断していくというのが非常に重要だろうというふうに思っております。 実は、一昨年、私、災害対策特別委員会の方で、こういった意味で市長、町長、村長にセミナーをやってほしいということを御提案をさせていただきました。そうしましたところ、早速取組をしていただきまして研修をしていただいております。 実は、それまでの研修というのは消防庁がやっていたんですが、三千二百三十二市町村が当時ありました、その中で二十一人しか受けていない研修だったんですね。ですから、もう本当にやっているかやっていないか分からないぐらいの研修だったんですけれども、今回はかなり、消防庁さん、あるいは気象庁さん、いろんな関係部署が協力をいただいて、相当やっていただいているというふうにお聞きをいたしております。この災害対応のトップセミナー、市町村長に対する研修の現況についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(高尾和彦君) 大規模な自然災害におきましては、やはり市町村長が初動対応を適切に行うと。そのためには、トップである市町村長さんの的確な判断、そして行動が極めて重要でございます。 そこで、具体的な災害等が起きた場合に市町村長さんがリーダーシップを十分発揮し、的確な危機対応を行うことができるよう、昨年度から先生の御提案も受けまして防災・危機管理トップセミナーというものを開催をしております。昨年度は市長さん御本人百七十名の御参加をいただきまして、市長としての心構えや、どのような行動を取るべきかということなどについて研修を実施したところでございます。 今年度でございますけれども、昨年度に引き続き実施をすることといたしておりまして、来る六月十日、あさってでございますけれども、開催の予定でございます。今回も昨年と同様、百七十名近くの市長さん御本人の御参加がいただける予定でございます。
○長峯誠君 ありがとうございます。 市長を対象にしたセミナーって、まあ二十人集まれば上出来というのが大体相場なんですけど、百七十人も集まっていただくということで、本当に有り難いことですし、それだけやっぱり危機感があるんだろうというふうに思っております。 実は、気象台が各地域にございますけれども、この気象台の職員の方が私のところへ直接来ていただいて、そしてそれぞれの警報や予報の意味合いだったりとか改正点というのを直接御説明を受けることがあったんですね。これは非常にすばらしいことだなというふうに思っておりまして、やっぱりどうしても役所の組織だと、市長に会わせてくれと言っても、いやいや、じゃ担当部長で対応しますとか副市長で対応しますといったようなことでブロックされちゃうことが実は結構多いんですね。多分、大きな市になればなるほどそういうケースは非常に多くなってくると思います。しかしながら、気象台の方はかなり積極的に、いや、市長本人でないと駄目なんですと言ってアポを入れてくるそうでございまして、かなり熱心にやっていただいているなと、すばらしいことだなというふうに思っております。 気象台の方がそうやって市町村長と直接接触をされているのは、年間といいますか、どのくらいの頻度であるものなんでしょうか。
○政府参考人(西出則武君) 気象庁が発表する防災気象情報は、避難勧告等の発令の判断を行う市町村長に確実に伝わり、活用していただくことが重要であります。このため、毎年、出水期前に地元気象台長が直接市町村長を訪問し、防災気象情報の利活用方法を説明するなど、顔の見える関係の構築に努めております。 気象庁が防災気象情報を発表した場合には、都道府県やNTTを経由して、またインターネットを利用したシステム等により、市町村に対し確実に提供をしているところです。これに加えて、重大な災害のおそれが見込まれる場合には、地元気象台から市町村に直接電話で危機感を伝えております。さらに、状況が切迫した局面など、市町村長に対し直接連絡することが必要な場合には、地元気象台長から市町村長に対しちゅうちょなくホットラインを実施することとしております。
○長峯誠君 本当に大変熱心なお取組をしていただいていることを、私も是非応援をしたいなというふうに思っております。 最近、いろんな災害の報道を見ておりまして、私はメディアの災害リテラシーが非常に高くなったなというふうに思っているんですね。例えば大涌谷のことについても、風評被害を起こさないように、すごく取材をして報道をしていただいております。確かに災害の危険性も確実に知らせなきゃいけないんですが、やっぱり正しく恐れるというのが非常に大事なことですので、そういった意味で非常にメディアの報道姿勢というのはすばらしいものがあると思っております。 昔、かつて雲仙普賢岳で禁止区域にマスコミ関係者が入って、おうちの電気を勝手に盗んで、そしてそのマスコミの人たちを守るために行っていた消防団員までもが火砕流に巻き込まれて亡くなった、本当に痛ましいことがございました。しかし、その後、恐らくメディアの皆さんも相当自分たちでも検証され、そしてステップアップされてきたんだろうと思います。今は、例えば救出作業で音が必要なときはヘリコプターを飛ばさないとか、そういう御協力もしていただいているようでございまして、そういった意味では、マスコミの災害リテラシー、非常に高まっているなというふうな思いがいたしております。 そのためには、やはりさっき言った、警報等を正しく理解していただく、あるいは気象情報についての理解を深めていくということも必要じゃないかなというふうに思っておりまして、気象庁の方で、例えば記者さんが異動で替わったりして新しい記者さんが来たらある程度レクチャーなどをやっていくとか、そういう取組をされたらどうかなというふうに思っているんですが、今マスコミとのやり取りというのはどういうふうになっているか、お伺いをいたします。
○政府参考人(西出則武君) 気象庁が発表する警報や情報を一般の方々に分かりやすくお伝えすることが重要だと考えております。そのためには、報道機関が果たす役割は重要であると考えます。 火山を例に取りますと、気象庁では、火山活動に変化があった場合、噴火警報や臨時の解説情報を発表しますけれども、この際、報道機関に対しては、臨時の会見を行うとともに、警報の内容や警戒が必要な範囲などを正確に御理解いただけるよう丁寧な説明や分かりやすい提供資料作りに心掛けております。 また、常日頃より、今おっしゃいました勉強会も折に触れてやりますけれども、東京の場合ですと、在京キー局との意見交換の場を設けまして、相互に意識の共有を図れるように取り組んでおるところでございます。 気象庁としては、報道機関の方々に御理解、御協力をいただいて、気象庁が発表する警報や情報について正しく、かつ分かりやすく周知していただけるよう引き続き取り組んでまいります。
○長峯誠君 先日、口永良部島が噴火をいたしました。 実は、私の地元の霧島連山の中に硫黄山というのがございます。この硫黄山は、今、火山性微動が起こっておりまして、昨年十月に噴火警戒レベルが一から二に上がりました。で、入山規制等掛けまして、それが五月一日には解除になりまして、今は噴火警戒レベル一なんです。 ところが、これをめぐって地元ではちょっとクエスチョンマークが出ておりまして、まず、去年十月に噴火警戒一から二に上がったときは、実はその直前に、九月に御嶽山が噴火したんですね。御嶽山が噴火して、データ上はそれほど変わりがないように素人目には見えるんですが、ぽっと警戒レベルが上がった。それからずっと警戒レベルが上がって立入禁止だったんですが、ゴールデンウイーク前になったらぽっと下がったということで、ゴールデンウイークの観光客は受け入れることができたんです。地元としては非常に助かりました。しかしながら、素人目にデータを見て、なるほど、こうなったから上がったんだ、なるほど、こうなったから下がったんだというのがはっきり見えないといいますか、何か政治的に決められているんじゃないかというような疑念が少しあるんです。 この辺が、どのようにこの噴火警戒レベルというものの決定をされているのかというのをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(西出則武君) 噴火警戒レベルは、火山活動の状況に応じて、警戒が必要な範囲と防災機関や住民などの取るべき防災対応を五段階に区分して発表する指標であります。これは、内閣府と関係機関と共同で取りまとめました噴火時等の避難に係る火山防災体制の指針というものに基づきまして、平成十九年から運用されております。 火山活動に応じた警戒が必要な範囲というのは、噴火の仕方でありますとか地形などによって山ごとに異なります。このため、地元の自治体、気象庁、火山専門家、砂防部局等から成る火山防災協議会において、過去の噴火事例等を基にハザードマップや噴火シナリオを作成し、立入り規制や避難等の取るべき防災対応について検討した上で噴火警戒レベルを設定しているところでございます。これを踏まえて、関係自治体において噴火警戒レベルをそれぞれの地域防災計画に位置付けております。 このようにしてまずレベルを決めまして、そのレベルの上げ下げでございますけれども、これについては、今申しましたように、その火山の過去の噴火事例等に基づきまして、火山の専門家の御意見も伺いながら、火山性地震の発生回数や地殻変動の有無などについて火山ごとに各レベルで基準を設けてございます。火山性地震の発生回数など、あらかじめ定めた基準に達した場合、若しくはこれに近づいた場合に、火山専門家の御意見を聞きながら速やかにレベルを引き上げるということを行います。また、火山活動が低下して、そのレベルを引き上げる前の火山活動状態になった場合には、同様に火山専門家の御意見を聞きながらレベル下げを行っているところでございます。 このようにして、気象庁では火山活動の監視、観測をしっかり行いながら、地元の自治体等の関係機関と協力して、噴火警戒レベルの適切な運用に努めているところでございます。
○長峯誠君 火山はそれぞれ個性がありますので、機械的な統一的な仕様でやっているんじゃなくて、それぞれ現場現場で、協議会等で十分検討しているということで理解をしたところでございます。 それから、御嶽山が噴火したときに、御嶽山の中腹にある観測機器が故障していたという報道がありました。そして今回の口永良部島でも、口永良部島に設置してあった地震計が故障していたという報道がありました。この地震計や計測器が故障していたことで火山の噴火の予測ができなかったのか、それともそれと噴火の予測とは無関係でやっていたのか、さらにはこの火山に設置してある様々な計器というのはこんなに頻繁に故障しているものなのかということをちょっとお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(西出則武君) 火山の観測機器というのは気象等の環境が非常に厳しい場所に設置する場合が多くて、雷などにより機器の故障がしばしば発生いたします。今委員御指摘のように、口永良部の場合は去年の噴火の火砕流等によってやられてしまった、故障したというものでございます。そのように非常に環境の厳しいところで観測を行っておりますので、しばしば故障が発生するという状況でございます。 気象庁では、機器の動作状況については、二十四時間体制で火山を監視する中でリアルタイムでその状況を把握しております。故障を確認した際には、積雪や火山活動の活発化などにより機器の設置場所に立ち入れない場合を除き、速やかに職員などを派遣して機器交換などの復旧作業を行います。また、機器の設置場所に立ち入ることができない場合も、監視に問題が生じないよう、必要に応じて職員を現地に派遣して臨時に観測を行うこととしてございます。 なお、大学や地元自治体等関係機関による観測についても、気象庁にデータを提供していただいているものについては、その観測データに異常が認められる場合には各機関にその旨をお伝えしているところでございます。
○長峯誠君 以上で終わります。 ─────────────
○委員長(松村祥史君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、中野正志君が委員を辞任され、その補欠として和田政宗君が選任されました。 ─────────────
○神本美恵子君 民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。 今日は、一酸化炭素中毒患者に係る特別対策事業について質問したいと思います。厚労省及び高階政務官においでいただいております。 実はこの問題については、前参議院議員であります松野信夫議員が取り組んでこられた課題でありまして、私も福岡県出身ということで、御要請を受けて患者の皆さんや御家族の皆さんともお会いをしてきたところであります。 どういった内容かと申しますと、一九六三年、昭和三十八年の、戦後世界最大とも言われた三池炭鉱三川鉱炭じん爆発の大災害でございます。死者四百五十八名、一酸化炭素中毒患者八百三十九名という本当に大きな大事故であったわけですけれども、その事故で多くの犠牲者が生まれましたが、それを機に発生した一酸化炭素中毒患者の治療、リハビリのために大牟田の労災病院が設立をされました。 しかし、この大牟田労災病院が再編計画によって廃止されるというのが二〇〇六年三月末でございました。廃止されるに当たって、その病院の機能を引き継ぐために、大牟田吉野病院というのが労災病院そのままに新しい法人に引き継がれて現在に至っているわけですけれども、ここで治療を受けていた患者の皆さん方、地元の住民の方々、支援する医師の方々と一緒に大牟田労災病院廃止反対連絡会議、現在は三池高次脳連絡会議というふうに名称を変えておりますけれども、廃止に当たって確認書が厚労省との間に取り交わされております。また、そのときの国会でのやり取りの中でも、当時の厚労大臣でありました坂口大臣は、最後の一人の患者まで国が面倒を見るというふうにはっきりと答弁をされている問題でございます。 ところが、この確認書締結から九年現在経過しているんですが、国は、この確認書の中で取り交わされている内容幾つかあるんですけれども、例えば予算を確保する、あるいは被災者との協議の場は原則として現地とする、こういったことは守られているかもしれませんけれども、新たな病院として現在に至っている大牟田吉野病院というところの病床は、百床体制とすると言われていたのが現在は五十床体制になっている。また、医師が神経内科、内科、精神科、リハビリテーション科は最低常勤で確保すると言っていたにもかかわらず、それが非常勤の配置になっているというような、様々なこの確認書で取り交わされたことが履行されていないということで、実は昨年の十月十六日に、松野議員からも御要請があって、超党派の議員による大牟田労災病院廃止に伴う確認書早期履行を求める集会というのが院内で開催されました。 そこには、超党派で衆参二十名の議員や秘書の参加があったんですけれども、そのとき当時の担当でありました厚労省の方が来て、皆様方には大変御不安を与えるようなことになって心よりおわび申し上げますというふうにその場で真摯にお答えになったんですけれども、しかし、おわびの気持ちは伝わったものの、実際としてその後、確認書の実現に向けて一体何が行われているのかということを何度か治療中の患者の方、御家族の方、また松野元議員からも私の方にお問合せがありました。 その後、どのようなことをどのように取り組んでこられたのか、まずお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(大西康之君) 厚生労働省といたしましては、これまでも委員御指摘の確認書の内容の実現に向けた取組を行ってきたところでございます。御説明にございましたように、一酸化炭素中毒患者の方々の特別対策の予算の確保とか診療科体制の確保などを行って、また医師の確保等について努力してきたところでございます。 しかしながら、御指摘のように、大牟田吉野病院の全ての診療科についても常勤医師を配置することや病床を百床体制とすることなどについては、主として医師の確保が困難であるといった事情から、現時点ではまだ実現していないところでございます。 それで、御指摘の、集会の後何をしたかというお話でございますけれども、予算の確保はさせていただいておりますが、一つは、病院の所有者である、あるいは運営主体でございます福岡県社会保険医療協会への協力要請を行ってきたところでございます。また、厚生労働省から地域の主要な大学に対しまして医師の派遣の要請も行ってきたところでございます。 私どもといたしましては、医師の確保が大変重要な課題であると考えておりますので、引き続きそうした努力を続けてまいりたいと考えております。
○神本美恵子君 予算の確保や医師の確保に向けて努力はしてきているというふうにおっしゃっておりますが、今、この大牟田吉野病院の現状としては、入院患者は現在十三名、この四月にまた一名亡くなられて、しかも、事故が起きたのは一九六三年ですので皆さん御高齢になっていらっしゃる。患者や御家族の皆さんの心情としては、この十三名の入院患者が高齢になって亡くなっていくのを待っているんじゃないかとさえ思わせるような今の病院の状態であるという、本当に私も胸の痛む思いでそのお話を聞かせていただいております。 この確認書の中には、大牟田労災病院では、長い間CO患者と向き合ってきて様々な治療を行ってこられた、その患者に関する追跡調査の資料や治療のノウハウなども蓄積していると。最近では、交通事故や労災などで増加している高次脳機能障害、よく聞きますけれども、この治療についてこうした資料やノウハウを生かすべきではないかということで、九年前のこの確認書の中でも、CO患者のみの診療、療養に特化せず広く一般に開放して、地域医療に貢献するため、高次脳機能障害の中核的医療機関を目指す運営を行うというふうに非常に前向きな確認が交わされているんですけれども、とてもそういった方向に向いているとは思えないということで、先ほど言ったような立ち枯れを、亡くなっていくことを待っているんじゃないかと思われるような状態だということですけれども。 これについては、私も連絡会議の方々がまとめられた「新たなる展望」という冊子を読ませていただいたんですが、水俣病とか新潟水俣病などずっと関わってこられた原田正純医師、お亡くなりになりましたが、この方もずっと医師団として関わってこられて、この方が書かれていることが、三池CO事故以降、我が国のCO医学において後遺症はまれなものとして扱われてきた、そのために、この一酸化炭素中毒の後遺症が高次脳機能障害というふうに主症状として現れるということですが、この後遺症は特殊な社会的、心理的なものと決め付けて、あたかも神経症又は詐病のように考えられてきた、しかし、長期の追跡調査の結果、そうではないということで、例えば一酸化炭素中毒に関するゆがんだ教科書を訂正したり、医学的にも後世に大きく貢献していると。 この追跡調査は医療上でも医学史上でも重要な意味があり、それを明らかにすることは世界的にも責任を果たすことになる、だからこれをしっかりと後世に伝えながら教訓化して、次の世代に引き継いでいただきたいというのが患者さんたちの強い願いでもあるんです。そのことが被害を受けた自分たちのせめてもの報いになるんだというようなことが言われておりますので、どのように地域の中核的医療機関としてこの病院を再生していくのかということについて、これは高階政務官の方に是非、政治的な意思も含めて、御答弁をいただきたいと思います。
○大臣政務官(高階恵美子君) 先生お尋ねのとおり、もう事故の、災害の発生から今年の十一月で五十二年になろうとしている。この長い期間をずっと療養に当たってこられた御本人、そして御家族の方々、関係者の方々の心中を思いますと、本当に心が痛むところがございます。そして、先ほど先生御指摘のとおり、入院治療をされておられる方の年齢が七十代から九十代と非常に高齢化しているところでありまして、坂口大臣がさきに衆議院の委員会の中で発言をなさったとおり、最後まで責任を持って国として対応していきたい、そのお気持ちを私どもも一つにして丁寧に対応していきたいと考えてございます。 この中で高次脳機能障害のことも触れていただきましたけれども、随分とこの被害に遭われた方々への治療経験も通じまして確かにノウハウ集積もされてきた。そして、この方々の治療やあるいはケアを通しまして、経験、教訓を後世につなげていく努力も私どもとしては重要だと考えておりますが、まず、療養なさっておられる方々が安定してこの療養生活を続けられるようにいろいろと知恵を絞ってまいりたいと考えているところ、そしてまた、年に複数回、今のところ年三回と承知しておりますが、現地に赴きまして関係者の方々の話を伺い、ニーズを踏まえながら対応していきたいと考えているところでございます。 引き続き丁寧に誠実に努力を重ねてまいりたいと思いますので、先生もまたお力添えをよろしくお願いしたいと思います。
○神本美恵子君 時間が来ておりますけれども、地域の中核的医療機関として是非ここのノウハウを生かす、そのことを具体的に取組をしていただきたいと思います。 先日ちょっと厚労省の方とやり取りしたときには、そういう研究をここで続ける、医師や看護師、スタッフの皆さん方のノウハウを生かして、高次脳機能障害の治療、リハビリに役立てるような研究をこれからやっていくということも考えていきたいというふうにおっしゃっておりましたので、是非、政務官、一言お願いします。
○大臣政務官(高階恵美子君) 状況を丁寧に把握させていただきながら、適切に対応してまいりたいと思います。 ありがとうございます。
○神本美恵子君 終わります。
○有田芳生君 民主党・新緑風会の有田芳生です。 今日は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック成功のための大事な課題についてお聞きをしたいというふうに思います。 私は、昨年二月の予算委員会で新国立競技場の建設問題をめぐって、建築家のザハ・ハディドさんの建築計画に基づいて国立競技場を造った場合、それが余りにも膨大なものになり、予算上も問題があると。何よりも、当初の案は七十五メートルのところに造る予定でして、今は七十メートルということですけれども、今でも新国立競技場がどのように完成したものになるかというのを、テレビ、新聞などの報道を見ていても上から見た予想図しかないんですけれども、実際、じゃ当時、七十五メートルの建物を造るといったときに、そこに人間が立った場合どれだけ威圧的なものになるのかということについて質問をいたしました。 そういう人間の視点から、じゃ、今度のオリンピック・パラリンピックに向けて何が大事な課題としていっぱいまだ残っているのかということについて、今日はトイレの問題について質問をしたいというふうに思います。 私は、飛行機に乗るために東京モノレール羽田駅を今年降りたときにトイレに行きました。そうしましたら、個室トイレが二つあって、そしてそこの前に人が並んでいる。どうしたんだろうか、隣見たら空いているのに、一つ別のトイレの方に外国人の方が並んでいらっしゃる。すぐ分かりました、和式トイレ使えないんですね。洋式トイレの前にずっと並んで、それは欧米系だけではなくて、アジア系の方もそこにいらっしゃっている。だから、そういう問題をこれから考えていかなければいけないんだというふうに思っております。 私たち、政治信条、所属党派、あるいは宗教を別にして、食べること、そしてトイレというのはもう毎日必要なことであって、日本トイレ協会というのが実はあって、三十年も続いている組織なんですが、人間が、日本人が平均寿命まで達するとして、一生の間にトイレへ何回行くかというと、少なくとも十五万回、多い人は二十万回。時間にしますと、これも人に当然よるんだけれども、びっくりしたことに、八か月から十一か月トイレと私たちは付き合うんですよ、平均寿命を生きるとすれば。それだけ、日本文化だけではなく、私たちの生活の質の問題としてトイレというものをオリンピックの問題に絡めても考えていかなければならないと私は考えております。 資料を皆様方のところに配付させていただきましたけれども、その一番右の下のところにトレタンという会員証があります。実は週刊文春が昨年の九月にトイレ探検隊というものをつくりました。隊長は元NHKの敏腕記者で、そして今は大学の教授をやっている坂上遼さんという方ですけれども、その隊長の下に私も隊員になりました。この会員は今、五月二十一日現在、百二十六名に達しておりまして、警察官から、無職の方から、主婦から、タクシードライバーから、いろんな方が参加をされております。つまり、一言で言ったら、やはり日本文化、この質、それを更により良いものにするために、当面でいえばオリンピックの問題抱えて、和式トイレから洋式トイレにもっともっと替えていかなければならないんではないかという問題意識です。 そこで、有村大臣に今日来ていただきました。マスコミ報道でも私はトイレ大臣だと言われてもいいんだということをおっしゃっておりますけれども、概括的にどういう問題意識をお持ちなんでしょうか、お答えください。
○国務大臣(有村治子君) ただいまの有田委員の御説明を敬意を持って拝聴いたしました。 十四年前、有田委員と同じように私も比例区、全国区でございますが、全国を初めて候補者として回ったときに、栃木県内のお手洗いで、冠婚葬祭、喪服から普通の服に着替えたり、あるいはお叱りをいただいて、その個室で目の周りの汗を拭ってみたりとか、いろんなことをしている中で、今日もきれいに使っていただいてありがとうございますという文言を見て、そのときに、初めてほかの人が使った汚い汚物の付いたティッシュを私は素手できれいにして、自分の使っている間にそのトイレをきれいにしました。言葉によってこれだけ人は変わるんだなということを、自分の言動の変化を見て、じゃ、どのように気持ちよく使っていただけるんだろうというふうに思ったのが最初でございます。 その後、当選をさせていただいてから、新潟中越地震が起こりました。現場に行ってみて痛感をしたことがあります。それは、日頃元気に跳びはねる体育館でこそ、一たび地震などが起こりますと、災害が起こりますと、高齢者の方々、あるいはいろんな事情を抱えた方々がそこに集中して滞在時間が長くなる。であれば、体育館にこそ洋式トイレをというのが現場の実感でございました。 また、お手洗いというのは、実は地域格差がかなりあります。そして、全国回ってみますと、お手洗いに関して困った経験がない人はいないんじゃないかという確信を持ちますし、また女性のトイレはなかなかに光が当たらないと。今でも地域によりますと、地方格差もあるんですが、男性、女性が同じトイレで、男性が立っていらっしゃる間に、後ろで、ちょっと縮こまって女性がそこを通らなきゃいけないというお互いにとってばつの悪い思いがある。 そういう意味では、冒頭おっしゃったように、みんなが毎日使うにもかかわらず、なかなか政策に、アジェンダに乗ってこない。そういう意味では、私たちの日頃の快適性ということを見たら、もう少し真面目に検討してもいいのではないかというのがそもそもの原点でございます。
○有田芳生君 お配りした資料を見ていただきたいんですけれども、公共施設、国会関連施設のトイレ整備状況を調べました。右側が衆議院・参議院本館、あるいは議員会館。参議院の議員会館には和式トイレが二つあるということを今回初めて知りましたけれども、やはり会館は新しいですから、圧倒的に洋式になっております。しかし、左側を見ていただきましたら、JR東京駅、新宿駅、あるいは上野公園を見ますと、東京駅、新宿駅は台帳管理をしていないから和洋の区別は数が分からない。上野公園もやはり伝統的に和式が多いという状況なんですが、これもう全国各地、公共施設あるいは民間施設含めて、例えば京都の神社仏閣などを調べてみても、やはり圧倒的にまだまだ和式トイレが多いんですよね。そこで外国人観光客が困っていらっしゃるという状況があります。 そういう下で、じゃ、一体どこがこのトイレについて管轄しているんだろうか、所管しているんだろうかということを聞きましたら、国土交通省であったり、環境省であったり、あるいはそれぞれの場所でそれぞれの対応をしているということなんですが、まず厚労省、トイレについてどういう管轄されているんでしょうか。
○政府参考人(福本浩樹君) 厚生労働省でございますけれども、我々の省庁では、不特定多数の方々が利用する公共的な施設のトイレについて、今先生御指摘のような公園とか空港、あるいは駅等々でありますけれども、こういうものについて、網羅的に設置すべき数でありますとか、その男女の内訳、和式、洋式の別について規制をする法令等は所管しておりませんし、その権限も有しておりません。 厚生労働省で所管しておりますのは特定の施設でございまして、公衆衛生の確保が必要な特定の施設、具体的には、旅館、ホテルについては旅館業法という法律がございます。それから、映画館、劇場等については興行場法という法律がございまして、こういう法律では、利用者の公衆衛生を確保するために、そもそも営業を都道府県知事の許可に係らしめているということがございますが、それに加えて、その許可を取って運営する暁には、換気でありますとか、あるいは照明でありますとか、清潔保持等の措置を講じなければならないということを定めております。その一環で、このようなもの、旅館、ホテル、それから映画館、劇場でありますけれども、その一環で、トイレについてその基準の中で、例えば適当な数の便所を有すること等の構造設備基準を設けております。
○有田芳生君 今御説明ありましたけれども、あと、例えば国立公園であったり、あるいは交通機関であったり、それぞれの官庁の所轄になってくるわけですが、要するに、これから政府が洋式トイレ問題というものを前向きに考えようとしても、総合的に全体像がどうなっているかということはこれからやはりまとめていくときだというふうに思うんですよね。 皆さん御承知のように、ウォシュレットと言いますけれども、これは商標でして、いろんな企業がいろんなものを造っている。だから、これから私はウオッシュトイレという言い方をさせていただきますけれども、例えばハリウッド俳優のウィル・スミス、これはすばらしいものだというふうに評価をしている。あるいは、歌手のマドンナさんなんかも、ウオッシュトイレ、非常に評価をされている。これは、一九八〇年に日本の企業が発売をしたものですから、本当に日本の文化になっていて、世界的にも評価をされている。 今、爆買いと言われて中国から観光客がいっぱい来ていらっしゃいますけれども、その中でも、これまで炊飯器買う人が多かったんだけれども、最近ではウオッシュトイレ持って帰る人も増えてきているというぐらい、非常に日本にとっても大事な問題なんですが、同時に、これは外国人だけの問題ではありません。少子高齢時代、もう言われて久しいですけれども、高齢時代に入ってきております。私たちも、毎年毎年、年取っていきます。そうすると、和式トイレ、大変になる。実際に、腰の悪い人あるいは膝が悪い人が、和式トイレ、座るのはできるんだけれども、立ち上がることができない。実際に救急車が出動するようなケースも現れているということを考えると、和式も残っていいんだけれども、やはり洋式というものを高齢社会においても増やしていかなければいけないだろうというふうに私は考えております。 その資料の右側、表二を見ていただきたいんですが、内閣府の消費動向調査、温水洗浄器付きトイレ、その普及率、これ見ますと、家庭においては、二〇一三年度七六%、二〇一四年度七七・五%。実は富山県では八〇%を超えているんですよね。だから、家庭においてはそのようにどんどんどんどんウオッシュトイレが増えている。メーカーにしても、今、大手メーカーだと製造しているのは九割が洋式トイレになってきているんだけれども、しかしここで問題なのは、やはり公共施設、交通網などを含めてまだまだ和式トイレがそのままになってしまっているという現状なんです。これをどう改善していくのかということは、もちろん高齢社会だけではなくて、東京オリンピック・パラリンピックに向けて進めていかなければならないというふうに思います。 そこで、大臣にお聞きをしたいんですけれども、女性と暮らしの質についていろんなプランをお持ちだと思います。五月二十六日の記者会見拝見しますと、トイレに係る取組について全ての閣僚に御意見お聞きになったということですけれども、どういう取組をこれからなさろうとしているんでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 今委員から御質問いただきました暮らしの質について、まず御報告をいたします。 そもそもの問題提起の原点は、東日本大震災など震災を経験する私たちが改めて気付かされたことは、特別な晴れの祭りの日の幸せもあるけれども、実は何げない、何もない日常こそが幸せの原点そのものだということを気付かされたというふうに思っています。であれば、全ての人が日々の人生の中で暮らす、そこでは避けては通れない本質的な課題ということで「暮らしの質」向上プロジェクトを内閣官房に立ち上げさせていただきました。その中の主要テーマの一つとしてトイレということを課題で、有識者、またトイレ協会の方々にも来ていただいてコメントをいただくという勉強会を重ねてきました。 今御指摘いただきましたとおり、和式、洋式ということも重要な観点であろうかというふうに思っておりますが、当然、問題意識としてはそれにとどまりません。御指摘のとおり、日本のお手洗いというのは国際競争力があります。その割にはそれがまだまだ競争力として生かし切れていないという現状もございます。その中で、有識者が勉強会の中でおっしゃったのは、和式、洋式という言い方はあるけれども、実はおっしゃっていただいたシャワー式トイレというのは、これこそまさに日本式、現代的なジャパンスタイルそのものじゃなかろうかと。であれば、もっとその普及を考えるというのは日本らしいおもてなしの具現化の一つではないだろうかという問題意識をみんなで共有をしています。 今後やりたいことは、やはり災害時に強いお手洗いをしっかりと造っていくこと。それから、男女が例えば夜二時間、三時間のスポーツイベントやあるいは音楽会に行ったとき、休憩時間、ハーフタイムが終わった後、その時間に女性の人だけが長い列を成すということをこれから二〇二〇年のオリパラに向けて改善をしていっていただきたいこと。そしてまた、高齢者の方、とりわけ、例えば車椅子の方がそのまま入れるという場所が確保できないところもございます、そこを直していきたい。人工肛門など、オストメートなどそういう対応。それから、目の不自由な方にはどこにボタンがあるのかも分からない、外国人の方にはボタンが多過ぎてどこを押せばいいのかも分からないという御指摘もいただいております。 そういう意味では、全ての人が使いやすく快適になるトイレ環境づくりということが暮らしの質の向上につながるというラインで、日本内外に働きかけをしていきたいと考えております。
○有田芳生君 今お話しになりましたこれからの課題ですけれども、例えば公園にしても、公園四Kと言われているように、全国各地、汚い、臭い、暗い、そして危険というような状況もある。あるいは、今、神本先生からお話を伺いましたけれども、学校のトイレの改善だってまだまだ遅れていて、トイレがいじめの温床になっているというようなこともありますから、そういう課題がある。 私は、実は今回のこの質問をするために羽田空港国際線ターミナルに行ってまいりました。これは、イギリスの評価会社スカイトラックス社によりますと、国内線も含めてですけれども、二〇一三年、一四年では、ワールド・ベスト・エアポート・クリーンネス、きれいな空港だと、一五年にはファイブ・スター・エアポート、五つ星だと、という高い評価をされております。 これ、トイレだけではありませんでした。トイレもきめ細かく写真に掲示しておきましたけれども、多機能トイレというものがある。この多機能トイレというのも、実は性同一性障害の人にとっても非常に助かるものなんですよ。だからもっともっと増やしていかなければならない。今大臣おっしゃったように、外国人が来たときに、どこを押せばどう連絡が取れるのかということも必要。それで、写真に示しましたけれども、目の不自由な方、補助犬連れていらっしゃる方、その補助犬のトイレも実は羽田にはあるんですよね。あるいは祈祷室、イスラムの方々がお祈りできるような場所も二か所できている。そうしたものをもっともっと日本としてオリンピックを迎えるために広げていかなければならないと思っております。 ところが、まだまだ課題は多過ぎて、じゃ具体的に、さっき厚労省にお聞きをしましたけれども、国土交通省、交通関係でいえばどのような認識、現状把握されているんでしょうか。
○政府参考人(篠原康弘君) お答え申し上げます。 私ども、鉄道駅を含めた公共交通機関のトイレにつきましては、いわゆるバリアフリー法に基づきまして公共交通移動等円滑化基準というものがございます。こちらに、御指摘の高齢者の利用がしやすいようにという観点から、便所内に一つ以上の腰掛け便座、いわゆる洋式の便器を設置すべきことが定められているところでございます。 また、鉄道に関して申し上げますと、鉄道事業者の自主的な取組といたしましても、JRや大手の鉄道会社を中心に、駅構内のトイレの改修時に大便器を洋式便器、さらにはウオッシュトイレを含めて整備する取組が行われておりまして、国交省もそれを補助制度で支援をするといったようなことをやっております。今後もそういう取組をしっかりとやってまいりたいと考えてございます。
○有田芳生君 この問題というのは非常に幅広い意味を持っておりまして、例えば大学受験生にとっても、今日はサミットに行っていらっしゃいますから世耕官房副長官には来ていただけなかったですけれども、世耕官房副長官がかつて理事長をやっていた近畿大学、十三年前からトイレ改革を進めていて、そして、何と非常にきれいなトイレがある大学であるということで、三十年前は近畿大学の女子学生占有率というのは五%ぐらいだったんですよ。ところが、今やもう三〇%になっている。その一つの理由が、きれいなトイレということがあるんですよね。 だから、これは近畿大学の例ですけれども、あるいは先ほどの羽田空港のケースもありますけれども、日本全体が日本文化を更に広げていくと同時に、暮らしやすい、生活に役立ついろんなことを整備していくということが大切だと思っております。 そこで、大臣にお伺いしたいんですが、五月二十六日の記者会見では、六月中をめどに政府で取り組むべき施策を取りまとめると、そのように発言されておりますけれども、これはどういうことなんでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) この六月の取りまとめというのは、女性活躍推進に向けての各省庁挙げて重点施策を出していくというのの取りまとめをいたしますというのを記者会見で申し上げたことだと思います。その一環として、御質問いただきましたトイレのことも当然入れていくことになろうというふうに思っております。 委員おっしゃっていただきましたとおり、実は、先ほど私も地域間格差と申しましたが、地域間格差があるだけではなくて、お手洗いは施設間格差もかなりあるというふうに言われています。 御紹介いただきました教育施設やあるいは都市部の百貨店などで女性トイレがもう本当にサロン化していて、高付加価値をしてその客単価を上げている、滞在時間を、あるいはその大学なりの競争力を上げているというところもありますが、地方においては、有名な観光地でさえお手洗いの数が足りない、あるいは質に問題があるということがまだまだございます。そういう意味では、トイレの環境改善は地方によって様々だという現状を鑑みて、観光地において公衆トイレの認証制度を導入する県などが、群馬県や高知県などで進んでいます。 そういう意味では、六月の取りまとめにおいても、今後、日本トイレ大賞などをして、トイレということに予算や意思決定ができる人たちが着目をして、みんなでトイレの安全性や快適性、あるいは小さなお子さんも男性のトイレでベビーチェアがあるなど、男女共同参画の視点からもそういう政策決定にお手洗いということを俎上にのせていくということを今後集中的にやっていきたいと考えております。
○有田芳生君 今観光地のことを語っていただきましたけれども、例えば京都、古都京都は外国から多くの観光客がいらっしゃいます。政府としても、二〇二〇年オリンピックまでに二千万人の外国人観光客を呼び込もうということで、恐らく二〇二〇年になるまでに達成するだろうという勢いになっておりますけれども。 ところが、京都に外国人観光客が行っても、神社仏閣始めとしてまだまだ洋式トイレというのは少なくて、和式、困っていらっしゃる。そういうところに、例えば京都は観光トイレを倍増しようという方針を取って、観光トイレには助成金を充実させると。つまり、水道料とかこれまでも助成していたんだけれども、それを更に上げていく、あるいは和式から洋式に切り替えるための費用、あるいはバリアフリーのためにもその工事費も別に助成金を出そうという試みを今京都市はやっている。こういうことを政府としても率先してやるべきだというふうに思います。 有村大臣に最後にお聞きをしたいのは、各省庁と調整して来年度予算に公共トイレの事業を予算化するというふうに聞いているんですけれども、どういうことなんでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 改めて、有田委員はトイレ探検隊の隊員証をお持ちで、よく御存じだなというふうに本当に敬意と共感を持ちます。 その上で、来年度予算ということでございますが、個々にやるということだけではなくて、このトイレが、内外でみんなが使うし、日本の競争力がある、そして、ここは努力したら伸び代のある部分だという、この事実に気が付いていただく層を広くしたいと思っております。 そのために、御紹介いただきましたとおり、全閣僚、このトイレのことについてはそれぞれアポをいただいて、近々東京都知事にもお目にかかる予定でございます。地方創生という観点で地方に光を当てるという観点では、トイレもきれいにできないようでは地方の創生あるいは魅力的な町づくりは難しいと、そういうところで、まずお手洗いに目を向けていただけるように、石破大臣とも連携をして、予算には、各省庁どれだけ取り組んでいただくかということも見ながら、その政策的な優先順位を上げていくような努力を今後も夏、秋に向けて取り組みたいというふうに思っております。
○有田芳生君 次に、やはり外国人観光客が増えてきている日本の現状の下において、通訳案内士の地位の問題について質問をしたいというふうに思います。 まず、観光庁から、通訳案内士というのは一体何なのか、その合格率とか、あるいは登録者が今どうなっているのか、時間ありませんので簡潔にお願いします。
○政府参考人(吉田雅彦君) お答え申し上げます。 通訳案内士は、外国人に付き添い、外国語を用いて有償で旅行に関する案内を行うために必要な国家資格でございます。 現在の合格率につきましては、おおむね二〇%といった実績でございます。
○有田芳生君 つまり、難しい試験なんですよね。合格率が三割満たない。そして、言語でいえば十の言語から試験を受けなければいけない。あるいは、地理であるとか日本史であるとか、これ私、試験問題を見ましたけど、物すごく難しい。 そういうものを挑戦して合格されている人たちがいらっしゃるわけだけれども、日本全国に、だけど、一方で日本政府が放置しているのは無資格ガイドですよ。この無資格ガイド、現状どうなっていますでしょうか。
○政府参考人(吉田雅彦君) 無資格ガイドにつきましては、そのような者が存在し、また、そのために有資格のガイドの職域が脅かされているとの声は観光庁にも寄せられております。 そのため、観光庁といたしましては、平成十八年度以降、中国語、韓国語につきまして、海外の現地、北京、台北、ソウルで通訳案内士試験を実施し、資格取得を促進してまいりました。また、平成二十六年度予算を活用しまして、中国において現地旅行業者等を集めた説明会を開催し、無資格ガイドは違法である旨の周知を図るとともに、国内でも相談窓口を設置し、注意喚起や警告などを発出していくなどの対策を講じているところでございます。
○有田芳生君 そういう抽象的な話をされても分からないんですよ。もうここで具体的な例は挙げません。テレビ、新聞などでも、もう何年も前から、外国から無資格ガイドが入ってきて、日本にいる業者とつるんで、そして観光客をバスに乗せてそのままぼったくりの店に連れていって、そこで短時間の間に物を買わせる、そんなことが今でも横行しているじゃないですか。しかも、偽物をそこで売っている、あるいは市販で売っているものの三倍、四倍で売っている、そんなことが今でも横行しているのを認識されていますか。
○政府参考人(吉田雅彦君) 先ほども申し上げましたように、委員御指摘のように、無資格ガイドが存在し、そのために有資格のガイドの職域が脅かされたり、あるいは御指摘のような、いわゆる不適切なツアーの温床になっているという問題も指摘を聞いてございます。
○有田芳生君 指摘を聞いているんじゃなくて、具体的な例、例えば一つ出してください、そうしたら。
○政府参考人(吉田雅彦君) 例えば、近くの国からガイドに連れられまして団体のツアーとして日本に来られまして、そして関係のあるお土産屋さんなどを回りながら、そして日本の一般のお店ではなくてそういったところから買物をするようにといったような強い勧めを受けながらといったツアーがあるやに聞いております。
○有田芳生君 観光庁の通訳ガイド制度の充実強化については、平成二十六年には千九百万円の予算が付いていて、その説明のところでは質の悪いツアーの抑制、淘汰ということが説明されておりました。 ところが、平成二十七年度予算を見ますと、通訳ガイド制度の充実強化、充実強化はそれはもちろん必要なんだけれども、質の悪いツアーの抑制、淘汰、もうやらないんですか。
○政府参考人(吉田雅彦君) 当然に、質の悪いツアーあるいはガイドと申しますのは、先ほども申し上げましたように通訳案内士の制度にのっとったものではございませんので、違法でございますので、そこにつきましては適切に対処することが必要だというふうに考えております。
○有田芳生君 海外では、例えば観光ポリスというような制度を持って、そういう怪しいのがいたらそこで即刻観光ポリスが動くというようなこともありますから、今後の課題として、やはり国家試験をちゃんと受けた通訳案内士がうまく仕事ができないような状況というのは改善していただきたいと強くお願いをしておきたいというふうに思います。 もう一点、今年五月六日の読売新聞、「通訳案内士 採点甘く? 担当職員「国策で合格率増」」という大きな記事が出ました。これは、昨年十二月七日に行われた英語の口述試験、これは通訳案内士の試験ですけれども、そのときに担当者が七十人以上の試験委員の前で、東京五輪も控えており、国策として八〇%の合格率を目指したい、将来性も加味して採点してほしいと言いましたと報道されました。そこにいたある試験委員は、やっぱり合格率を増やさなければいけないということで採点に影響した、ボーダーラインの人も繰り上げたというようなことを証言されております。これは事実でしょうか。
○政府参考人(吉田雅彦君) 昨年十二月に行われました通訳案内士試験において、JNTO、政府観光局職員が口述試験の試験委員に対しまして合格率八〇%を目指すといった具体的な数値を示したことにつきましては、公正性に影響を与えかねないものであり、誠に遺憾であると考えております。
○有田芳生君 今後、そういう国家試験を受けた通訳案内士をやはり増やしていかなければいけない、ぼったくりガイドをなくしていかなければならない、その前提の上で、三年前から地域限定の通訳案内士というものができました。これは国家試験を受けている人ではありません。だけど、その地域地域で通訳案内をすることができる。そうすると、国家試験を合格した、難しい試験を合格した通訳案内士との関係はどう考えればいいんですか。
○政府参考人(吉田雅彦君) 観光庁といたしましては、昨今の訪日外国人旅行者数の増加及びニーズの多様化に対応するため、通訳案内士の数の増加と質の向上は喫緊の課題であると認識しております。 このため、去る六月五日に策定されました観光立国実現に向けたアクション・プログラム二〇一五におきましても、通訳案内士制度の見直しによる有償通訳ガイドの供給拡大等が盛り込まれているところでございます。 また、通訳案内士制度の課題、様々ございますけれども、これに対応するために、観光庁におきましては、昨年十二月に通訳案内士制度のあり方に関する検討会を設置し、先般の検討会、四月二十二日に行いましたけれども、その場では、資格制度の法的枠組みについて議論を行った結果、今後は地域に根差したきめ細かな対応ができるよう、現行の全国ガイド制度に加え、地域ガイド制度を全国に拡大する必要性について関係者間で合意を得たところでございます。これについて、先ほどの閣僚会議で決めました六月五日の観光立国実現に向けたアクション・プログラム二〇一五にも盛り込まれているところでございます。
○有田芳生君 それは後ろ向きなんじゃないですか。地域ガイドを増やしていく、じゃ、国家試験通った通訳案内士はどうなるんですか。そこにおいてどういう位置付けで関わっていくんですか。
○政府参考人(吉田雅彦君) 観光庁といたしましては、昨今の訪日外国人旅行者数の増加、例えば昨年は一千三百万人を超える旅行者数でございまして、その二年前は八百万人台でございましたので、五百万人二年間で増えたという、こういうボリュームの中で、昨今のその増加及びニーズの多様化、これに応えるために、通訳案内士の方にはもとより、地域に密着をした、地域のことを外国人に分かっていただきたいという、そういった方々にも御活躍をいただきたいというふうに考えているところでございます。
○有田芳生君 有名な観光地というのは、御承知のように、関東、関西に割と集中しているんです。国家試験を合格した通訳案内士もそこに多くの方がいらっしゃるんだけれども、だけど、難しい国家試験通っても、仕事がないといって辞めていく人が増えているんですよ。だけど、一方で、政府がそうやって国家試験を受けなくたって研修ぐらいでガイドというのをどんどんどんどんつくっていこうとしたら、国家試験を受けた通訳案内士の権利というのはどうなるんですか。掘り崩されていく方向を取られるんですか。ちょっとそこをはっきりしてください。
○政府参考人(吉田雅彦君) 個々の通訳案内士の方の業務につきましては御指摘のようなことがあるかもしれませんけれども、私どもといたしましては、昨今の訪日外国人旅行者数の増加あるいはニーズの多様化を考えますと、全体としましては、通訳案内士の数の増加あるいは質の向上、そして地域に密着したガイドの方、あるいはボランティアのガイドの方もたくさんいらっしゃいます、そういったことの日本の総合力が必要だというふうに認識をしてございます。
○有田芳生君 総合力の名の下に国家試験を受けた人たちの生活の権利が損なわれるといったら、逆行じゃないですか。 もう時間ですからやめますけれども、やはり国家資格を通った通訳案内士に自治体特化の研修を受けてもらって、その育成と有効活用に取り組むべきだということを最後に提案いたしまして、時間が来ましたので終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○谷合正明君 公明党の谷合です。 行政監視委員会では、毎国会、総務省の行政評価局の調査結果の報告を受けて、またその報告に基づいて質疑も行っているところでございます。これは参議院の独自性ということを考えていく上でも極めて重要な取組であると私は思っております。 その総務省の行政評価と政策評価と並びまして、連動したPDCAサイクルが一つあります。それは行政事業レビューでございまして、行政事業レビューは行革推進本部の方でこの事業を担当しているということでございますから、今日は有村担当大臣にこの行政事業レビューの改善につきまして質問をしたいというふうに思っております。 今、政府におきましては国の全ての事業、約五千の事業につきまして各府省が行政事業レビューシートを作成しております。国からの資金の流れ、資金の受取手を把握して、事業改善に向けた自己点検の結果と併せてオープンにする行政事業レビューの推進に取り組んでおります。このことは、私ども公明党といたしましても行政の見える化を推進しております。これをしっかりと、この取組を評価するとともに、更なる改善というものを期待しているわけでございます。 そこで、まず最初にお伺いしますけれども、予算執行の透明化と併せて、行政事業レビューを実際にどのように具体的に成果に結び付けたのか、無駄の削減につなげたのかということも重要だと思っておりますが、行政事業レビューの具体的な成果とまた今後の取組について大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 谷合委員にお答えいたします。 安倍内閣は発足以来、行政事業レビューの改善を行い、無駄の撲滅に取り組んでおります。行政事業レビュー、御指摘のとおり、改善を不断に行って、その効力、実効力を高めていくことが肝要だと思っております。 平成二十六年度には、行政改革推進会議の下で、地方創生や女性活躍といった安倍内閣の重要施策も聖域としないという立場を明確にいたしまして、結果として、各省庁が出した予算の概算要求時からの削減額は一千億円となりました。また、各府省が所管する、あるいは深い関係を持つ公益法人百七十四基金全てにその在り方の適正性の再点検を求めまして、昨年十月以降、新たに三千億円を超える国庫返納を確保したところでございます。 無駄を生み出す構造に切り込むためには、今年度また新しい取組として、今までやってきた秋のレビュー、公開プロセスなどで取り上げたテーマが経年でどうなっているのか、本当に政策効果が複数年度見たときに上がっているのか、どのように改善できるのかということを検証する新たな取組を開始いたしました。現在、具体的には後発医薬品の使用促進について審査、調査を進めているところでございます。 このように、行政事業レビューそのものの精度を上げながら、全体としてそのレビューの意思決定あるいは予算効果に対しての効果性を高めていくということに力を入れていきたいと考えております。
○谷合正明君 我が党といたしまして、三月二十七日に、行革推進本部公会計・行政評価委員会といたしまして、更なるこの行政事業の改善につきまして提言をさせていただきました。有村大臣に直接手交をしたところでございますけれども、それに関連して質問していきたいと思うんですけれども。 行政事業レビューと、もう一つの政策評価ということで冒頭申し上げましたけれども、行政事業レビューの対象というのは事業そのものであって、政策評価というのは政策、施策に対する評価であると。行政事業レビューは行革推進会議が中心となって進められておりますし、政策評価は総務省が所管していると。総務省の方は、これは法律に基づいてやっているわけであります。行政事業レビューは法律に基づいていないと、そんな違いもあります。その違いもあるんですけれども、これらの取組、更なる成果を上げていくためには、結局やっぱり両者が有機的に、また緊密に連携し合っていくことが極めて重要ではないかというふうに思っています。 この点につきまして、政策評価におきましては、目標管理型の政策評価、いわゆる定性的な目標じゃなくて定量的な目標をしっかり掲げて政策をフォローしていくということなんですけれども、その中では、行政事業レビューシートとの共通化を図る、共通番号ですね、番号を付与してしっかり連携強化に向けた取組をしているわけでありますけれども、行政事業レビューにおきましては、やはり単に事業そのもの単体に注目するのではなくて、その上位にあります施策あるいは国の重要な戦略の中での事業の位置付けというものを明確にしていく必要があるんだと思うんですね。 ですから、木を見て森を見ずというような行政事業レビューになってはいけないんだと思うんですけれども、事業と政策、施策、戦略等との整合性、事業の優先順位を点検していくべきではないかと思うんですけれども、大臣の見解を賜りたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 大事な御指摘をいただいていると認識をしております。 今年三月、御党公明党から申入れをいただきました際にも、事業レビューと政策評価の連携強化をすべしと、大変具体的に、また改善の伸び代があるところを御指摘いただいたと思っております。 御紹介いただきましたとおり、五千の事業を対象とする行政事業レビューは行革事務局が、またその一方で、その事業五千の上位の五百の政策を対象とする政策評価は総務省が、それぞれ制度を所管しております。この両者の連携を一層強化してレビューにおいての政策評価のデータなどを活用することによって、上位の政策との整合性、事業の優先順位を意識した点検を行うということが極めて大事だというふうに認識をしております。また、そのときには、御紹介いただきましたように、定量的な目標をしっかりと定めていただくということも各府省挙げて徹底していただくように努めてまいりたいと存じております。
○谷合正明君 次に、行政事業レビューシートに記載される成果目標について伺ってまいりたいと思います。 〔委員長退席、理事石井みどり君着席〕 事業の成果、有効性の的確な点検を通じPDCAサイクルの実効性を強化するためには、適切な成果目標、アウトカムが設定されるということが重要であります。しかしながら、行政事業レビューシートにおきましては、アウトカムとアウトプットが混同している例、あるいはアウトカムが記載されていない例というのが見受けられるわけであります。この点については改善の余地が大きいと思っております。 アウトカム、アウトプットというのは、よく私も混同してしまうんですけれども、例えば交通安全の推進という施策があれば、その交通安全の推進という施策を構成する歩道の設置という事業があるとすれば、歩道を年度内に何メートル設置するというのがアウトプットであって、その成果として交通事故件数が減少するということがアウトカムだというふうによく言われます。 今日は、お手元に参考に資料をお配りさせていただいております。これは平成二十五年度の文部科学省の国立博物館施設整備に関してのレビューシートなんですけれども、平成二十五年度、平成二十六年度をちょっと比較して図を作ってみたわけでありますが、平成二十五年度のときは、成果指標それから活動指標、このアウトプット、アウトカムのところですけれども、本来アウトカムのところはアウトカムらしい成果指標を書かなきゃならなかったんですけれども、実はアウトプットと同じことが書いてあったんですね。改修を行う箇所数、これがアウトカムにも出てきますし、アウトプットにも出てきたということであります。やはり改善する必要があるということで、平成二十六年度の行政事業レビューシートにおきましてはアウトカムのところは入館者数ということで、変わったわけでございます。 そこで、こうしたことがほかにも、私、全部シートをチェックしたわけじゃありませんけれども、このようにやはり適切な成果目標、アウトカム、これを設定していくことが極めて重要ではないかなというふうに思っているわけでありますけれども、有村担当大臣の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) これも御党公明党からいただいた申入れで具体的に御指示いただいたところでございます。全くもってここは改善の余地があると、そして改善に向かって一歩を踏み出しております。 やはり、税金の効果的な再配分や無駄の撲滅を実行していくためには、個別の事業について具体的、適切な目標が設定され、その達成やいかんということで厳格な点検が行われることが重要だと考えております。 そういう意味では、御指摘いただきましたとおり、国費などの資源、予算や施策を投入して行政が生み出した第一義的、直接的な効果、インプットに対するアウトプットは何なのか、また、行政活動そのもの、アウトプットによって結果的に社会にどのような成果や最終的な効果、効用をもたらしたのかということを指示するアウトカムとを混同しているような事例がまだまだあります。これは早急に改善していかなければなりません。 このため、今年三月の行政改革推進会議において、適切に定量的な成果目標の設定を徹底すること、また、自己点検を厳格化するための改善策を取りまとめました。 このため、実務的な周知徹底を図る観点からも、現在、行革事務局として、各府省の行政事業レビューの担当者、会計担当者が多いというふうに伺っておりますが、アウトプットとアウトカムの違いを含め、適切な成果目標の設定の仕方、また、そのレビューのありようということに対して研修を実施しております。 御指摘を踏まえて、今後とも各府省における実効力を高める努力を努めていきたいと思っております。
○谷合正明君 この点につきましては、国の事業を委託、受けてやっているNPO団体等からも、やはり国の方はどうしてもアウトプットの成果を要求してきて、アウトカム、本来目標にしていかなきゃならないものが結構追求されないまま事業消化を求められることがあるということで、やはり国の事業レビューシートでありますけれども、これがしっかり改善されるということは、ほかの分野というか、いわゆる国の事業を一緒にやっているようなNPO団体等にもこれは極めて私は効果があると思っております、ということは一点お話しさせていただきたいと思います。 〔理事石井みどり君退席、委員長着席〕 今日は、日本年金機構の不正アクセス事案に関連しまして、厚生労働省の審議官に来ていただいております。 本案件は極めて百二十五万件という膨大な個人情報の問題でありますから、この短時間で全容を明らかにできるということではないんですけれども、このPDCAサイクルという観点の中、今日はちょっと私自身、厚生労働省にただしておきたいことが一つあります。 それは、厚生労働省審議会部会で年金機構の個人情報保護の取組が五年連続C評価であったというふうになっているわけであります。C評価というのは、実は五段階で下から二番目ということでありました。計画をやや下回るということが五年も続いているということなんです。 私は、これ信じ難いんですけれども、なぜ五年も連続してC評価のままこれが放置されてきたのかということを、監督官庁であります厚生労働省から、まずこの事実関係と今後の対応について伺っておきたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) 日本年金機構の業務実績に係る評価ということでございますけれども、毎年度、年金機構が策定いたします年度計画の達成状況について、その実績報告それから自己評価というのを出していただきますけれども、それを基に私ども厚生労働省で評価を行いまして、社会保障審議会の年金事業管理部会、今先生がおっしゃいました審議会の部会というのはこれでございますけれども、そこに諮問いたしまして決定をしているところでございます。 御指摘のとおり、個人情報保護に関する事項については、五年連続C評価ということになっております。判定基準は、S、A、B、C、Dの五段階ということでございますので、Cは計画をやや下回っているということで、下から二番目ということになるわけでございます。 私ども厚生労働省としては、年金機構に対しまして、個人情報の適正な保護あるいは管理というところに向けて確実な取組の実施を図るということを指示をしているというところでございます。 なぜ五年連続でCになっているのかということでございますが、この社会保障審議会年金事業管理部会でこの評価について諮問して御審議を経て決めているわけでありますけれども、そこでの個人情報保護の取組についての議論、どんなことが出ているかといいますと、ポイントは、個人情報の漏えい、漏えいといっても今回のことではなくて、典型的には、郵便物をたくさん年金機構は送っているわけでございます。郵便物をたくさん送っているわけでございますが、それが、例えば宛名が間違っちゃって別の家に届いてしまうといったような誤配送、これの件数がなかなか毎年減らないということで、このC評価になっているというところでございます。 具体的には、個人情報漏えいの再発防止策の徹底、これはどういうことかといいますと、ファクスは使わないとか、それから封入、封緘、封筒に物を入れるときには担当した人の確認印を必ず押すとか、あるいは送付物についてダブルチェックするとか。社会保険庁時代に比べましてこういうところをしっかりやろうということで取り組んでいるわけでございますけれども、実は個人情報の漏えい件数が二十五年度までなかなか減っておらないということでC評価ということになっているということでございます。 今後も日本年金機構におきまして、こうした誤送付の防止に向けた発送プロセスの見直しというものを今進めているところでございますので、これをしっかりやっていただく。それから、何よりも今回は百二十五万件と大変大きい数の情報流出ということを招いてしまいました。これの事案の検証と再発防止に全力を尽くすように私どもとしても指導いたしまして、個人情報保護を徹底するよう強く取り組んでまいりたいと思います。
○谷合正明君 時間が限られておりますので、続けて審議官にちょっと確認したいんですけれども。 私は、要するに問題意識は、評価をしているのにそれがなぜ改善されないんだということなんです。この評価、勧告、勧告権はないのかもしれませんが、この実効性の問題と、もう一つは、今回は個人情報保護の問題なんだけれども、通知送付のところが指摘されて五年間C評価だという話だと思うんです。しかしながら、情報セキュリティーの方はどうなのかと。情報セキュリティーの方は確かにこれ指摘ないんですけれども、それは問題がなかったから指摘がないのか、あるいはただ単に見落としていたから指摘がないのかという、極めて大事な点だと思うんですね。 ですから、その評価、勧告の実効性を今後どうしていくのかということと、情報セキュリティー対策の評価もしっかり検証する必要があるのではないかということでございまして、審議官に改めて答弁願いたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) まさにPDCAということでございまして、この個人情報、先ほど申し上げた専ら議論になっている誤配送というところについては、二十二年度にスタートしてから、二十二、二十三、二十四と実は増加をし続けたという状況がございます。ただ、二十五年度から減少へ転じておりまして、これは先ほど申し上げたような複数人のチェックとか確認印を押すとかファクスは使わないといったようなことを徹底し始めて減少し始めておりますので、こういうものについて引き続きしっかりやっていくということで、二十六年度の評価を間もなくやるわけでございますけれども、そういう中でのチェックをしていこうというふうに考えております。 それから、情報セキュリティー対策についてもこの評価の中に入っておるわけでございます。評価の視点という中に、例えばアクセス制御あるいはアクセス内容の監視、セキュリティー対策の順次の実施といったようなことをちゃんとやっているかということが入ってございます。 したがいまして、私どもとしてもそういうものについては見ているということでございまして、ただ、結果的に申しますと、例えば今回の情報の流出のことにつきまして、例えば情報にパスワードが掛かっていなかったというようなところがございます。この辺については反省すべきところというふうに思っておりますので、私どもも含めてこれからますます気を付けてやらなければいかぬというふうに思っているところでございます。
○谷合正明君 最後に一言、監督官庁としてしっかりと日本年金機構、特に情報セキュリティーの対策については評価、検証をしっかりしていただきたいということを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○清水貴之君 維新の党の清水貴之です。どうぞよろしくお願いいたします。 私は、二〇一四年度の補正予算で組まれました緊急経済対策、その目玉施策の一つであった地方創生交付金、これについてお聞きしていきたいと思います。その中のプレミアム商品券についてなんですけれども、今現在その発行が進んでおりまして、様々ニュースを見ておりますと、自治体によっては非常に人気が高くてなかなか買えない人が出ているという話もある一方、買い方が複雑で、枚数が余ってしまって、もう一回手続をやり直すなんという、様々自治体によって状況が違うなというのを感じているわけなんですけれども。このプレミアム商品券に関しましては、一千億、二千億という多額のお金が使われるわけですから、しっかりと経済効果を上げてほしいと、そしてその効果検証をすべきだという、そういった視点で質問を今日はさせていただきたいと思います。 まずは、過去にもやはり同じような交付金事業というのが行われています。一九八八年から八九年、ふるさと創生一億円事業、これは個人というよりは自治体に配賦されたものですので、個人とはまたちょっと違うかもしれませんが、交付金事業です。一九九九年、小渕内閣のときですが、地域振興券というものがありました、一人当たり二万円。二〇〇九年、麻生内閣のときには定額給付金事業、これは事業費で二兆円ほどを使っております。 こういった様々交付金事業がこれまでにも行われているんですが、まずは、こういった事業の効果というのはしっかり検証してきているのか、どのように検証しているのか、その結果はどうなのか、これについてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(末宗徹郎君) お答えいたします。 まず、御指摘のあった地域振興券、定額給付金については、そのたびに、新たに誘発した消費喚起効果が幾らかということを検証してございまして、地域振興券で申し上げますと給付額の約三割程度となってございます。また、定額給付金につきましても、新たに誘発した消費喚起効果は給付額の約二割五分程度ということと承知をいたしてございます。
○清水貴之君 お答えいただきましたとおり、地域振興券の方が三割で定額給付金が二割五分ということです。 この検証結果なんですが、さあ、これで十分かということなんですね。それだけのお金を使って消費の増大効果が三割若しくはそれ以下しかなかったということは、ほかにもこれだけのお金を使ってやる事業ができたんじゃないかということにもなりますし、本当に効果があったのかという疑問を抱かずにはおられない数字ではないかと思うんですが、この効果については十分であったというふうに考えているのでしょうか。
○政府参考人(末宗徹郎君) 今申し上げましたように、数字でいうと御答弁したとおりでございます。そのときの対策としては、経済効果を狙って実施したものでございましたので、そのような中での成果だったと理解をしてございます。
○清水貴之君 今、数字は示していただきました、何割ぐらいの波及効果があったかと。それは十分だったのか、本当はもっと行けたんじゃないかとか、どれぐらいを目標にすべきだったんじゃないかとか、そういったその後の検証というのはしているんですか、若しくは議論というのはしているんですか。
○政府参考人(末宗徹郎君) そのときの、ちょっと所管省庁が違うので詳しくは承知してございませんが、やった後においてそのような数字であったということでお答えさせていただきました。
○清水貴之君 数字を出すのはいいんですが、その数字がどうだったかという、これが検証だと思うんですね。数字というのは単なる考察ということになりますので、それが実際に適切だったのか、ふさわしかったのか、目標ほど行かなかったのか、こういったことを考えるのが検証だと思うんですけれども、今回所管が違うという話でしたので、そこまでしっかりやっていただきたいというふうに思っているんです。 今回のこの交付金事業、地方創生事業、これについてはそういった効果検証は行うんでしょうか。
○政府参考人(末宗徹郎君) 先ほど御答弁させていただきましたように、地域振興券、定額給付金は全額が国費でございまして、そのうちの二割五分なり三割ということであったわけでございますが、今回のプレミアム付き商品券等につきましては、交付金を充てる部分というのがそのプレミアム部分ということになります、本体部分は御自身で負担をいただくということになりますので。このようなプレミアム商品券については、過去の地方自治体が独自にこれまでやってきた実績などを見ましても、交付金で助成した金額以上の消費喚起効果が出てきております。そういう意味では、前回の定額給付金等と異なりまして、プレミアム部分だけに交付金を充てるという意味では、これまでの検証を踏まえて、より効果が出るような形を取らせていただいたと考えております。
○清水貴之君 済みません、取らせていただいたじゃなくて、私の質問は、その後の検証はするんですか、どうなんですかという質問です。
○政府参考人(末宗徹郎君) そのような制度設計で行ったところでございまして、具体的に地方公共団体が実施をするわけでございますけれども、それぞれの地方団体にも、どういった消費喚起効果が出てくるのか、こういった調査をしてくださいとお願いをしておりますので、その中で今回のプレミアム付き商品券がどれほどの効果が出てくるのかというのを検証したいと考えております。
○清水貴之君 ということは、各自治体がやったものをこれを政府として情報を集めて全体として把握する、若しくは全体として何か公表する、そういうようなことまで考えていらっしゃるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(末宗徹郎君) 御指摘のとおり、自治体がやるわけでございますが、それを集約いたしまして、国としても検証したいと考えております。
○清水貴之君 それは、いつ頃、どのような形でやるんでしょうか。
○政府参考人(末宗徹郎君) この事業、もう既にかなりの団体での着手はしてございますけれども、やはり時期を狙って効果的なときに商品券なり旅行券を出そうというようなことでございますので、ある程度大方の団体が出てきたところを見て全体の集約をしたいと考えております。
○清水貴之君 各自治体がそういった検証を行うということなんですが、その負担についてもお聞きしたいと思います。 各自治体が、もう千八百近い自治体がそれぞれ検証するとなったら、これこそ自治体にとっては大変な作業になるわけですね。今回は、プレミアム商品券は消費喚起型ですけれども、地方創生型の方でも、事業ごとに件数や金額など具体的な成果目標を設定、計画、実行、評価、改善を繰り返すPDCAサイクル、この体制づくりというのをそもそも自治体に求めています。 これについてなんですけれども、三月のこの委員会の参考人質疑で徳島県の神山町の後藤町長に来ていただきまして、その際にも私お聞きしたんですけれども、自治体にとっては負担になるのではないかという質問をさせていただきました。神山町長、特にPDCAサイクルを導入するということはかなりの負担になるのではないかということでございますが、まさにそのとおりであると、PDCAの習慣というものはほとんどゼロに等しい状況下で我が町は来ておりますという答弁、回答をいただきました。 やはり、大きな自治体で余裕があるところならまだしも、小さな自治体でそれほど余裕がないところでその効果検証を求める、若しくは計画から実行から全てを求めていくというのは、それこそ負担になるのではないかと思うのに加えまして、実際に負担になりますというこのような回答もいただいているわけです。これについてはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(末宗徹郎君) 先行型の交付金についてでございますけれども、これは地方版総合戦略そのものにつきましても、やはり今回の基本目標を定めてそれを効果検証していくということが根幹の仕組みとなってございますので、交付金の事業についても同様にそれを求めているわけでございます。 特に、先行型交付金については、自由な事業設計ということになっておりますので、やはりばらまきになってはいけないと考えておりますので、やはりPDCAを回していただくのは必要なことだと考えております。 ただ、今委員御指摘のありましたように、大きな市町村と小さな市町村、それぞれ実情も違います。同じようなレベルのものを求めるかどうかというのはあるわけでございまして、やはりそれは地域地域、既にPDCAを回しているところもありますので、そういう実情を踏まえていただきながら取り組んでいただければと考えております。
○清水貴之君 結局、各自治体によっては様々、こういった交付金が下りるというのでいろんなことをやりたいなと思った自治体も多いと思うんですが、時間がなかったりとか、そういった能力というか技術がなかったりとか様々な事情があって、結局、全国千七百八十八の自治体のうち九七%の自治体でプレミアム商品券、旅行券、こういったものを発行しているわけですね。 としますと、非常に直接的に短期間で効果が上がるから自治体が採用しているのかもしれませんけれども、逆に言えば、それだけ自治体が各自で独自の色を出して特色を出してやりたいところを、なかなか時間がないとか手間暇が掛かると、そういった理由でプレミアム商品券に大きく流れてしまった、この部分もあると思うんですね。ですから、そういった自治体の負担というのもしっかり考えていただきたいと思うのと。 最後に、この旅行券についてもう一点お聞きしたいのが、先ほどプレミアム部分に国費が投入という話でしたけれども、このプレミアム商品券というのが今インターネットなどで転売されているという実態もあります。言ってみれば、国費が投入された部分を使って一部の人が私腹を肥やすような、こういったことになってしまっているというのは、これは明らかに当初の考えからは違った方向に流れていってしまっていると思うんですね。ですから、これについてはしっかりと何らかの手だてを打たなければいけないんではないかと思うんですけれども、それについてはいかがでしょうか。
○副大臣(平将明君) 今委員御指摘のとおり、一部オークションサイトなどで転売をされています。これは我々が意図していることではないですね。政策を実現するためには遺憾なことだと思います。 先ほど委員がおっしゃられたとおり、売り切れをするところと買い方が複雑で売れ残るところと両方あるんですが、制度設計が非常に自由度が高くて、地方自治体の創意工夫に任されて、プレミアム率が高かったり買いやすかったりすると、こういう転売ということも副作用として出てくるんだと思います。また、がちがちにやると今度はその魅力がなくなったり売れないということが出てきます。 ですから、そこのバランスをどう取るかが非常に難しいところなんですが、今回の事例を踏まえて、我々としては様々な機会を捉えて各地方公共団体の方には転売防止策の強化をお願いをしているところでございます。具体的には、転売禁止条項を明確に設定をしたり、住民に周知を徹底をしていただいたり、プレミアム率を引き下げてもらったり、助成対象を絞り込んだり、また、端末を利用して本人確認を強化することなどを紹介をしているところでございます。 まだ二次的、三次的にやられる自治体もありますので、効果的な施策を共有できるように取り組んでまいりたいと思います。
○清水貴之君 こういった事業で過去の事例も先ほど御紹介して、効果というのも発表していただきましたけれども、二割五分、三割という話なんですね。ですから、私としてはやはり、本当に効果があるのかという懐疑的なところもありまして、でも今回はこういった事業をもうやったわけですから、このやったことをしっかり生かしてもらうために、そういった問題点があったなら次にはまた改善しなければいけませんし、本当に効果が上がるもっといいお金の使い方があるかもしれませんし、この辺りをしっかり検証していただきたいという思いで質問をさせていただきましたので、よろしくお願いいたします。 次に、もう一点、済みません、時間がなくなってしまったので、改正道路交通法についてもお聞きしたかったんですが、幾つか質問を用意しているんですが、ちょっと一つにまとめて質問をしたいと思います。 六月一日から、悪質な自転車の運転者に対しまして安全講習の受講が義務付けられるようになりました。その当日にはかなり報道でも流れましたので御覧になった方も多いかなと思うんですけれども、非常に自転車の事故が多くなっているということで厳しくするのはもちろん大事なんですが、ただ、これまでといきなりルールが変わって、えっ、知らなかった、うわあ、そんなことなんだということで、取り締まられる方もこれはこれで大変なので。しかも、話に聞きますと、細かい話ですけれども、イヤホンを片耳で付けていいとか駄目とか、何かルールも各都道府県によってどうも回答が違ったりとか、そういうちょっと曖昧なところもあるように聞いておりますので、この辺、しっかりとルールの周知徹底、告知というのをするべきだと思いますので、その辺りについての回答をお願いいたします。
○政府参考人(鈴木基久君) 自転車関連の交通事故を防止するに当たって、自転車利用者に対し自転車の通行方法に関するルールを周知徹底することは私どもとしても極めて重要であると認識しておりまして、警察においても、各種の広報啓発活動、参加、体験、実践型の交通安全教育活動、街頭における指導、啓発活動等を推進し、ルールの周知を図っておるところでございます。 先生御指摘の道交法の改正によりまして、六月一日から自転車運転者講習に関する規定が施行されたところでございます。ただ、自転車利用者に対する交通指導取締りについては、従来から自転車による交通違反者に対して積極的な指導、警告を行うとともに、指導、警告に従わないなどの悪質で危険性の高い自転車利用者に対して検挙措置を講じるということでございまして、今回の自転車運転者講習制度の施行はこのような取締りの在り方に影響するものではなく、従来の方針を変更するものではございません。 引き続き、適切な指導取締りが行われるよう指導してまいりたいと考えております。
○清水貴之君 終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(松村祥史君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、浜野喜史君が委員を辞任され、その補欠として藤末健三君が選任されました。 ─────────────
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 私は今日、福島第一原発事故による営業損害賠償問題について質問いたします。 営業損害賠償につきましては、昨年末、来年二月の打切り素案が示されまして、福島全土に大きな怒りを広げることとなりました。打切り案については一旦見直すということで賠償の継続が今実施されているところです。そしてその後、与党の復興加速化本部から第五次提言が出されたということになりました。昨日、福島県の原子力損害対策協議会も開催されて、ここでの説明もあったというふうに伺っているわけです。 ところが、この第五次の提言の中身を見てみますと、営業損害賠償については一年先送りした期限を付けたものというふうになっているわけです。 そこで、復興大臣に確認したいと思います。 私、二月の決算委員会でもこの問題を取り上げまして、福島経済の復興再生に向けて本当に今打ち切るというようなことをやってはならないということで撤回を求めた経過がございました。このとき、復興大臣は、地元事業者の事業再開の状況、数字も紹介されまして、大変厳しい状況にあるという認識もお示しになったかと思います。あれから四か月ということで、事業再開が地元で進むような状況の変化というのは何か生まれているんでしょうか。
○国務大臣(竹下亘君) まず、数字からお答えを申し上げますと、先般お話をしたとき、平成二十六年四月時点の調査では、福島の場合、地元で事業を再開した事業者は商工会会員の約五三%、そのうち地元に帰還して再開した事業者は約一五%でございました。それがその後、二十七年三月時点の調査結果では、事業を再開した事業者数は商工会会員の約五六%、地元に帰還して再開した事業者は約二〇%。僅かに、帰っていただける、あるいは事業を再開していただく人は増えておりますけれども、引き続き厳しい状況にあると認識しております。
○倉林明子君 確かに、数字も示されましたけれども、依然厳しいという状況にあることについては認識も示されたかと思います。 そこで、復興大臣は二月の質疑の中で、これまでも営業損害などについてかなりな支援がなされている、今のところ帰れない地域については、その土地あるいは不動産についてもかなりな助成がされていると承知していると答弁もされていました。 復興大臣に確認します。賠償や助成、もう十分されているという認識ですか。
○国務大臣(竹下亘君) 十分かどうかというのは、認識をする、考える人によって相当違うと思います。一つは、我々がやっております復興に関して言いますと、例えば中小企業のグループ補助金については、単なる復旧だけではなくて新事業にも手が出せるように内容を改めておりますし、あるいは避難先で事業を再開していて、これをまた元の住所に戻ってくるともう一回申請できるというふうに相当柔軟な形に転換をさせていただいておりまして、我々としてはやるべきことはしっかりやろうという思いで、事業を再開されている方々は、ほとんどがこのグループ補助金を使いながら事業を再開をされているというふうに認識をいたしております。 ただ、賠償とかそういう分野になりますと我々だけで決められる話ではない。例えば文科省あるいは経産省と東電も含めて今検討されておる状況でございまして、我々としては、被災者に寄り添うという観点を十分重要視しつつ、公平かつ適切な賠償が行われるよう各関係省庁とも連携をしてやっていきたいというふうに考えております。
○倉林明子君 復興大臣、様々な人の認識じゃなくて、復興大臣としてかなりな賠償や助成がされているという認識をお示しになったことが私は問題だと思ったんですね。十分行われているという印象を地元の方々は受けられて、大変怒りの声を私にも寄せられたということを紹介しておきたいと思うんです。事業の再建にとって賠償、助成が大きな課題になっているときに復興大臣の認識としても問われているということですので、この点は指摘をしておきます。 そこで、二月の決算委員会で岩井政務官ともやり取りをさせていただきました。このとき、打切りの見直しについては言及をされませんでしたけれども、関係者の皆様の意見を丁寧に伺いながら、国としても東京電力とともに検討をしっかり行うことが重要だというふうにお答えになりました。 この間、損害賠償の対象となる関係者の意見というのを聞く努力をされてきたというふうに思うわけですけれども、聞き取りを行った人数はどうか、業種、また被害の状況を聞き取るなどの公聴会などは開催されたのかどうか、御説明をお願いします。
○大臣政務官(岩井茂樹君) お答えをいたします。 二月以降、資源エネルギー庁及び東京電力の社員が地元に赴きまして、福島県内の数にして八十七の個別事業者から事業の状況や今後の見通し、また賠償の素案への御意見等を伺ってまいりました。これは二十六の商工関係団体にまたがるものでありまして、業種といたしましてはサービス業、製造業、卸・小売業、観光業等が含まれております。 なお、個別事業者の生の声を今回深くお伺いしたい、お聞きしたいという趣旨もございましたので、公聴会ではなくて直接伺ってお話を伺ったということであります。 情報の公開という意味では、プレス公開の場として、例えば昨日、六月の七日開催をされました福島県原子力損害対策協議会におきまして、同協議会の構成員からの意見提出、発言をいただいているところであります。
○倉林明子君 八十七という数字は、母体となる被害対象者、被害事業者の数からいうと本当に僅かな人数になっているというふうに思うんですね。 総理は、本会議で損害賠償について、政府としては、与党の御意見も参考にしながら、東京電力に対し、被害者に寄り添った迅速、公平かつ適切な賠償を行うよう指導するというふうに答弁されておりました。参考にするとしたこの与党の提言の中身が、打切りの期限を明記したものになっているというところに怒りの声がやっぱり広がっているんですね。 昨日の福島県原子力損害対策協議会のことが紹介されました。そこで寄せられている意見というのを私も手にしておりまして、紹介したいと思うんですね。 中小企業団体中央会の営業損害に対する意見です。営業損害、風評損害の賠償を平成二十九年三月で終わらせないでほしいと明記しております。 福島県の旅館ホテル生活衛生同業組合、これは、浜、中、会津で随分状況は違います。こういうところでも、二年分一括支払については、今後原発処理作業等の事故による風評再発等も懸念されることもあり、一括払いは安易に受け入れることはできないという声であります。 病院のところも深刻な状況になっているし、再建に向けてかけがえのないインフラということになるんだけれども、これを支えている福島県の医師会は、損害に対してはもちろん、今後何十年と与え続けるであろう損害に対しても完全に賠償することを求めるとはっきりされております。 こうした声、結局先が見えない、見通せないと、事故の収束されるどころか汚染水トラブルは続くという下で、期限を切っての賠償金とは余りにひどいと地元の商工会からも驚きと怒りの声、私のところに届いております。 この声をどう受け止めるのかということを岩井政務官に聞きたいと思います。
○大臣政務官(岩井茂樹君) 期限を切ってのというお話でありましたけれども、この度、与党第五次提言が示されました。与党第五次提言では、精神的損害賠償、そして営業損害賠償について打切りの時期を決して示したわけではございません。与党第五次提言におきましては、復興加速の環境整備、そして長期避難の弊害解消等を図るために、避難指示解除準備区域及び居住制限区域については遅くとも事故から六年後までに避難指示解除するように取り組むとされているところでありますが、その上で、精神的損害賠償については、早期に避難指示を解除した場合においても、解除の時期にかかわらず、事故から六年後に解除する場合と同等の賠償を行うよう国が適切に指導すべき旨提言があったと理解をしております。 したがいまして、与党第五次提言は、事故から六年後に避難指示が解除されていない場合のことを提言しているものではないと理解をしております。 また、営業損害や風評被害への賠償につきましては、与党第五次提言において、特に集中的な自立支援施策の展開を行う二年間において、東京電力が、営業損害、風評被害への賠償について適切な対応や国の支援展開に対する協力を行うよう、また、その後は、個別の事情を踏まえて適切に対応するよう、国がしかるべく指導をすることとされておりまして、賠償の打切りを提言しているものではないと認識をしております。 営業損害や風評被害への賠償の内容については、関係者からいただいた御意見、また与党第五次提言を踏まえまして、今後も内容を更に検討していきたいと思っております。
○倉林明子君 この五次提言を見て出されている要望の中で、これ打ち切られている案になっているという受け止めがされて要望が出ているということを私はしっかり踏まえるべきだというふうに思います。 改めて自立支援ということでいろんなメニューも出されるということなんだけれども、自立支援策を提示するということを取り組むと同時に、私、大事なのは、全ての被害事業者の被害の実態、これを個別にしっかりつかむということにまず全力を挙げるべきじゃないかというのが一つ。同時に、今も地元でも大きな話題になって、要は賠償が終わるんじゃないか、終期が提示されたのではないかという受け止めなんですよ。 この賠償の終期を定めたのは原賠審の中間指針の第二次追補だということで議論もさせていただきました。個別具体的な事情に応じて合理的に判断するということ、基本的には被害者が従来と同じ又は同等の営業活動を営むことが可能となった日が合理的であると、こう明記されていることについて、今の時点で打切り時期と受け取られるような案になっているということについて、やっぱり合理性がないと思うんですけれども、どう説明されますか。
○大臣政務官(岩井茂樹君) 中間指針の中身なんですけれども、中間指針におきましては、委員御指摘のとおり、営業損害の終期は、基本的に対象者が従来と同じ又は同等の営業活動を営むことが可能となった日とすることが合理的であると、これ確かにそうされております。ただ一方で、一般的には事業拠点の移転や転業等の可能性があることから、賠償対象となるべき期間には一定の限度があるということも書かれております。また、同追補におきましては、終期の判断に当たっては、公共用地収用の取得に伴う損失補償基準等を参考にすることも示されております。 こうした点を踏まえまして、東京電力といたしましては、商工業の公共用地収用の取得に伴う損失補償基準の二年間分の二倍、この二倍というのは、今回の事故が突然そして広範囲に発生したということを鑑みまして二倍とさせていただいているんですけれども、その二倍となる逸失利益四年間分を賠償するものとして、本年二月末を一旦の区切りとして二十四年七月に一括して賠償を行っていたところであります。 今回は、与党の第五次提言におきまして、特に集中的な自立支援施策の展開を行う二年間において、東京電力が、営業損害、風評被害への賠償について適切な対応や国の支援展開に対する協力を行うよう、また、その後は、個別の事情を踏まえて適切に対応するよう、国がしかるべく指導することとされております。 これは、賠償の打切りを提言しているものではなくて、自立支援施策及びそれに併せた賠償も御活用いただくことによりまして、事業者の方々の事業の再建、そしてなりわいの確保、生活の再建を図っていくものだと理解をしております。
○倉林明子君 一定の限度というのは加害者である東電や政府が決められるものじゃない、被害の実態が続く限りそれは完全賠償の責任がある、指摘して、終わります。
○行田邦子君 行田邦子です。よろしくお願いいたします。 私は、今日は行政の申請手続など、行政手続について伺いたいと思います。 行政の手続というと、私はその言葉を聞くだけで何かもう面倒くさいとか嫌だなという印象を抱いてしまうんですけれども、この行政手続の国民負担をいかに軽減するかということについてまず伺いたいと思います。 総務省の行政評価局では、平成二十四年から平成二十五年にかけて申請手続に係る国民負担の軽減等に関する実態調査というのを実施しています。そして、平成二十五年の十一月に調査結果を公表するとともに、負担軽減の勧告を各府省庁に対して行っています。 まず、総務省に伺いたいと思います。この勧告、どのような勧告を行ったのか。そしてまた、勧告から一年半経過していますけれども、改善措置の状況についてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(新井豊君) 御指摘の調査は、国民や各種団体からの意見を踏まえまして、地域により異なる手続の統一や処理の迅速性や信頼性の確保、また申請者の手続負担の軽減が必要と考えられた十四法律六十四の手続につきまして、平成二十五年十一月一日に勧告を行ったものでございます。 具体的には、産業廃棄物管理票交付等状況報告で廃棄物の番号コードが自治体間で統一されていないこととか、労働保険の保険関係成立届でオンライン手続であるにもかかわらず処理に三、四日を要していること、また、帰化許可申請で既に行政が保有している外国人登録原票を添付書類として求めていたことなどを取り上げたところでございます。 勧告に対する改善措置状況につきましては、勧告から一年程度経過後の平成二十七年二月に取りまとめ、公表いたしました。これによれば、各府省におきまして、申請手続の負担軽減策の取組が着実に勧告に沿って進められているものと認識しております。
○行田邦子君 勧告内容を見ますと、例えば書面手続でいいますと、既に行政機関が保有している情報だから、それを改めてまた申請で添付を求めるのはやめなさいとか、あるいは申請書の部数を必要最小限としなさいといった、極めて当たり前のことばかりだというふうに私は思えるんです。 そして、勧告を受けた各省庁からは、いや、これは政策面でとか、また事業の運営面で必要なので、これを変えることはできませんといった反論もなければ、そしてまた物理的、技術的に不可能ですといった反論もなく、粛々と勧告に従って改善がされているということであります。 一見いいことだなと思う反面、私が疑問を感じていますのは、なぜこうした行政手続において国民負担を軽減しようということを、各府省庁において自ら気付いて自らやらないのかということであります。こうして行政評価局が勧告をする前に、しっかりと自らの府省庁で行政手続の簡素化、国民負担の軽減を行っていくような、そのような仕組みを設けることができないでしょうか。
○大臣政務官(武藤容治君) 先生にお答えをさせていただきます。 大変、先生の思いはよく分かるところであります。私ども、行政管理局の関係でも、行政に対する申請手続の負担軽減、これはまさに総務省としましても、行政改革、業務改革における重要な課題の一つとして我々も認識しておるところでありまして、昨年夏でありますけれども、これは平成二十六年七月ですか、総務大臣決定をさせていただきました。国の行政の業務改革に関する取組方針を策定をさせていただきましたけれども、まさにそれぞれ各省の、先生がおっしゃられるような業務に的を絞って、今回、申請負担の軽減の観点から、手続の廃止、簡素化、そして添付書類の削減、省略などを行うことを含めて、各般の業務改革を行うように各府省に要請したところであります。 また、このようないわゆるお役所仕事とか、我々もいろいろ地元から聞いておりますけれども、このような国民目線の業務改革について、昨年来、有識者の方々のお知恵もお借りをしながら、現場からの改革の在り方について検討を志向してきているところであります。 私としましても、本来、行政の現場から、外から言われる前に次々に改革の声が上がって、また良い取組が府省横断的に次々に横展開されていくような行政となるべきことを考えておりまして、先月になりますけれども、私から現場発信の改革の推進について官邸の政務官会議で各府省に協力をお願いしたところであります。 以上であります。
○行田邦子君 是非、引き続きお願いしたいと思います。 行政評価局の熱心なお取組を、私は敬意を表したいと思っていますけれども、是非、各府省庁においても、国民の負担を軽減するという意識を高めるような、そのような取組をお願いしたいと思います。 次に、大臣に伺いたいと思うんですけれども、私は、オンライン行政手続、電子政府を推進するということ、後押しをしたいという立場で今日は質問しようと思って準備をしていたんですが、そのやさきに、日本年金機構による年金情報の流出問題というのが起きました。私のところにも、私の年金大丈夫なのかといったお問合せも随分来ていますし、そして、年金行政の信頼を大きく損ねたというふうに思っています。 それだけではなくて、国の行政機関、また日本の公的機関の情報セキュリティーは一体本当に大丈夫なのかといった疑問の声も上がってしまっているような状況であります。こうした国民の不信感やまた不安を払拭しないままで、本当に行政手続のオンライン化あるいは電子化といったことを進めてしまって大丈夫なんでしょうか。
○国務大臣(山口俊一君) 先生御指摘のとおりなんだろうと思います。 電子政府、オンライン化というのは、やっぱりセキュリティーという前提があって、国民の皆さん方の御信頼をいただいて初めて動いていくものだろうと思っております。 政府の情報システムのセキュリティー対策、これにつきましては、内閣サイバーセキュリティセンター、これが定めました政府機関の情報セキュリティ対策のための統一基準、これに沿って、それぞれがいわゆるセキュリティーポリシーを定めて内規も作りやっていただくというふうなことになっておるわけでありますが、オンラインによる行政手続等によって個人情報を含む機微な情報をインターネットでやり取りをする場合は、さっきも申し上げましたように、サイバー攻撃のリスクがあるものというふうに考えておりまして、技術的な面のみならず、人的あるいは組織的な対策も含めてレベルの高いセキュリティー対策が必要であると考えておるわけでございまして、各府省の情報システムにおいて今回のような事態が発生することがないように、事件の検証結果も踏まえたセキュリティー対策を講じていきたい。 取りあえずサイバーセキュリティセンターの方で、今回の事例を受けまして、各府省には再度しっかり点検をするようにというふうなことのお話もさせていただいておるわけで、そういった上で、国民の皆さん方、あるいは行政手続等の利便性を向上していくという方針、これをIT戦略においても改めて明確にして、総務省等関係省庁とも協力しながら、電子行政の推進に努めてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 年金情報の流出問題によって今大変な状況に置かれているという御認識の下、是非、政府を挙げて取り組んでいただきたいというふうに思っています。 情報セキュリティーの問題については、またあしたも厚生労働委員会で集中審議がありますので質問させていただきますし、また別の機会にも質問させていただきたいと思いますけれども、両輪のもう一方の方の利便性の向上について幾つか伺いたいと思います。 個別の案件について伺いたいと思うんですけれども、まず、公認会計士試験の願書作成と送信のオンライン手続についてなんですけれども、これシステムができています。e—Gov上にも手続ページが存在しているんですけれども、年間一万五千八百四十五件という申請件数、それほど大きくはないんですけれども、オンライン化されているにもかかわらず、ずっとオンライン利用件数がゼロです。一件もないという状況です。一体どういうことなんでしょうか。
○政府参考人(佐々木清隆君) お答え申し上げます。 公認会計士試験の願書提出に係る現在のオンライン手続におきましては受験者が事前に有料で電子証明書を入手する必要があるなど負担が大きいことから、結果として受験者は郵送による願書提出を選択することとなっておりまして、オンライン利用実績がない状態となっております。
○行田邦子君 余りお答えになっていないような気もするんですけれども、それでは、今後どうされるんでしょうか。
○政府参考人(佐々木清隆君) お答え申し上げます。 現在のオンライン手続につきましては、平成二十五年十一月に、総務省からの勧告におきまして、オンライン手続の本人確認方法に係る負担軽減を図る観点から、受験者の電子署名を省略する措置を講ずるようにという勧告を受けております。 これを踏まえまして、金融庁におきましても、利用者利便を改善する旨の改善取組計画を平成二十六年十月に策定しております。その中では、公認会計士・監査審査会といたしまして、受験者の電子証明書の入手を不要とするなどの受験者の利便性向上に配慮した新システムに平成二十八年八月から移行することを目標といたしまして、現在、開発等に取り組んでいるところでございます。
○行田邦子君 私は、ちょっと今日総務省さんもいらしているところで申し訳ないんですけれども、オンラインの利用率を上げることの障壁となっているのが電子署名ではないかと思っていまして、それがあることが大きな理由でオンライン利用がゼロだったのかなとも思っております。 そこで、続けてe—Taxについて伺いたいんですけれども、e—Taxは、今個人認証の方式が電子署名となっているわけですけれども、利用率は五一・八%と結構上がってきています。これを更に上げるために、私は個人認証の方法に検討を加えるべきと考えていますけれども、つまり電子署名ではない選択肢も検討すべきと考えていますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(上羅豪君) お答え申し上げます。 e—Taxの利便性向上の一環といたしまして、平成二十七年度税制改正では、個人の納税者の方がe—Taxで所得税申告等の手続を行う場合、平成二十九年一月からは、現在の電子証明書による認証方式に加えまして、本人確認を行った上で通知するID、パスワードによる認証方式を導入することとされております。国税庁では、現在、その導入に向けて準備を進めているところでございます。
○行田邦子君 これ確認ですけれども、電子署名ではなくて、ID、パスワードのみということで、これでセキュリティーは大丈夫なんでしょうか。
○政府参考人(上羅豪君) 新たな認証方式におきます本人確認は、e—Taxの開始届の際に携帯電話等を使用して音声通信認証により応答を行うこと、また、そのほかの方法としまして税務署への来署時に職員が行うことなど、幾つかの方法を検討しているところでございます。 なお、新たな認証方式では、これらの本人確認を行った上で通知するID、パスワード方式により認証を行うこととしております。
○行田邦子君 私の理解では、今回のような情報漏えいにつながるようなことではないというふうに理解をしております。よろしいですよね、それで。
○政府参考人(上羅豪君) 御指摘の点も踏まえまして、しっかりと対応させていただきます。
○行田邦子君 あと、最後一問、厚生労働省に伺いたいと思います。 厚生労働省は非常にオンライン利用率が低い省でして、中でも年金受給権者現況届というのが、申請件数は全体で三千三百六十万件なんですけれども、利用率がゼロということです。これはどうしてなんでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) 年金受給しておられる方の生存確認のための書類でございます現況届、現在は原則として住基ネットの死亡情報を受け取るということによって行っておりまして、住民票コードを把握していない受給者については現況届を出していただきますけれども、それ以外の方は現況届の提出が省略ということになっております。ですので、実際に現況届が提出が必要な方というのは受給者全体の〇・四%、約十四万人ということになっているところでございます。 現況届が必要な方のオンライン利用率ゼロ%ということなんですが、事務を行っております日本年金機構から郵送で現況届の用紙をお送りしまして、それに記載して返送していただくというだけで現況届が出せるという仕組みになっておる。 それからもう一つ、御高齢の方が多いのでございます。結局、オンライン申請をするための電子証明書の取得とか認証局への手数料負担とかカードリーダーとか、そういったところがちょっとなじみがないのかなと。 それからまた、障害年金受給者の方については、別途障害状態確認届がいずれにしても郵送で提出しなければならない場合があるといったようなことが理由ではないかと考えております。
○行田邦子君 御説明を伺っていて、だったらこのシステムを早く廃止した方がいいんじゃないかと、メンテナンスの費用も掛かるわけですから、ということを思いました。 今日、大臣もそれから政務官もいらっしゃっています。是非検討していただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○和田政宗君 次世代の党の和田政宗です。 私は、被災地の巨大防潮堤問題について質問をしていきます。 お二人の大臣に御出席をいただいておりますので、まず、この巨大防潮堤問題をなぜ改善しなくてはならないのか、その理由を申し述べた上で質問をしてまいります。 私は、この巨大防潮堤事業について見直すべきという立場で活動してまいりましたけれども、そもそも私はインフラ推進派でありまして、必要な道路や鉄道は積極的に造れという論者です。というのも、どんな道路や鉄道でも建設され敷設されれば、そこに少なからず経済活動が生まれ、地域の発展に結び付くからです。 しかし、東日本大震災後に建設されている被災地の巨大防潮堤は、これは何も生み出しません。例えば、気仙沼の小泉地区というところに三百六十億円もの巨費を投じて高さ十四・七メートルの巨大防潮堤を造るわけですけれども、防潮堤を守るエリアには人は一人も住んでおらず、無駄事業の何物でもありません。これら防潮堤事業の費用対効果については全く算出されていないということは、政府の答弁でも明らかになっています。 総額一兆円を超えるとてつもない金額を投じて東北の三陸沿岸を巨大なコンクリートの壁で囲むのがこの巨大防潮堤事業で、私は防災の研究者でもありますが、どんなに肯定的に捉えようとしても、こんな防潮堤を造っても人命は救えませんし、同じ費用を投じるならば避難道路の整備や高台移転をした方が命を救うことにつながります。いざ津波が来たときに避難をするための時間稼ぎに防潮堤が必要な場所もありますけれども、それでも、震災前、原形復旧に様々な施策を組み合わせることで巨大な防潮堤を回避することができます。 例えば、お手元の資料、気仙沼大島の小田の浜という地区では、当初、宮城県が十一・八メートルの巨大防潮堤を建設する予定で、この計画で押し切ろうとしましたが、ここには環境省の快水浴場百選に選ばれている砂浜がありまして、巨大な防潮堤が造られれば観光産業がめちゃくちゃになることから、地元が一致結束をして猛反対をしたところ、宮城県は、三・五メートルの震災前、原形復旧に防潮堤の高さを下げて、背後地に防潮林を組み合わせる案に変更し、何と予算は三分の一になりました。すなわち、住民が猛反対をしていなければ三倍の予算で巨大防潮堤が造られていたわけです。 現在、被災地の防潮堤につきましては、国が一〇〇%費用を負担しまして、事業主体は宮城県などの各県となっておりますけれども、しっかりと防潮堤事業の費用について精査しているのかは甚だ疑問です。また、住民との話合いや住民合意についても、宮城県は、例えば住民の多数が反対している場合には自治会長の過半数が賛成しているといった、とにかく形式上住民合意ができたといって当初計画のまま押し切ることが多く、気仙沼大島のような改善例はごくまれであり、本当に代替案がないのかが検討されず巨大防潮堤計画が進んでいるわけです。 そして、過去の教訓を直視すれば、北海道南西沖地震の大津波の後、奥尻島では巨大防潮堤が建設され、二十年後の今、地下水の海への流入が減って海がいそ焼けして海藻が取れなくなり、漁業も駄目になり、観光も駄目になりまして、人口流出が止まらないという状況になっています。東北の沿岸も二十年後こうなることが目に見えているわけです。東北の主要産業である漁業が死んで、観光が死んだら、東北自体が死ぬことになります。安倍総理は美しい国日本を掲げられておりまして、私もその考えに大いに賛同するところでありますが、こんな東北の姿は、美しい日本ではなく誇りある日本でもないというふうに思います。 私は各種委員会で再三再四この問題を取り上げてまいりましたが、推進する側の国土交通省や農水省ではなかなか見直すということが行われませんでした。去年三月の参議院予算委員会では、安倍総理大臣が巨大防潮堤について、自治体とよく相談して見直しを考える必要があると述べているにもかかわらずです。行政機構のトップの発言が無視されているというのは、これはゆゆしき事態だというふうに思っておりまして、これはもう自然環境を守る環境省でありますとか、厳しい予算査定を行う財務省にしっかりと行動してもらうしかないと思っておりますので、ここから質問をしてまいります。 まず、環境省、環境大臣にお聞きしますが、先頃、宮城県の北部地域が三陸復興国立公園に編入されましたが、国立公園への編入に当たり、この地域に巨大防潮堤が存在することについて環境省としてその是非の検討を行ったのか否か、お答え願います。
○政府参考人(塚本瑞天君) 技術的なことですので、私の方からお答え申し上げます。 平成二十七年三月三十一日に、南三陸金華山国定公園の区域を三陸復興国立公園に指定いたしました。 我が国の国立公園は、様々な土地利用形態の土地に開発規制を掛ける公園でございます。このため、自然公園法で、国土の開発その他の公益との調整に留意しなければならないと規定されており、今回の指定に当たっても、住民の方の生活や様々な産業と共存しつつ、地域全体として国立公園の資質を有していると判断して指定してまいりました。
○和田政宗君 ちょっとお答えになっていないと思いますが、巨大防潮堤があることの是非というのは、これは検討したんでしょうか。
○国務大臣(望月義夫君) 巨大防潮堤の是非ということでございますけれども、これは様々な土地の、所有形態の土地、今ございましたけれども、開発計画を掛けるというような形になっております。そういう中でございまして、この震災との関係で、我々は、そういうことでございますので、やはり自然公園法では、国土の開発その他の公益との調整に留意しなくてはならない。そういうようなことになりますと、やはり今回の震災は、千年に一度とか二千年に一度とか、そういうような形の中で我々も想像できないような大きなものであったと。しかしながら、今現実でこういうことが起きて、その場で、いろんな様々な皆さんから、三十年に一度、五十年に一度、比較的三陸の方ではそういう津波が来ているので、何としてもこういったものを造っていただきたいという御意見もございます。 ただ、やはりこういうような巨大な先生御指摘のように防潮堤を造るということは、環境には相当配慮をしていかなきゃいけないということでございまして、そういったことにつきましては、事業者たる国交省、あるいはまた農水省、あるいはまた県ということでございまして、そういうところには環境に是非ひとつ配慮していただきたいということを我々としてはお願いをしているところでございます。
○和田政宗君 私は、例えば原形復旧とかであれば、これは震災前から存在をしているものであって、そこが、一定の景観との調和は私は保たれていたんではないかなというふうに思うんですが、これもう、とてつもない巨大な壁みたいなものがどかんとできるわけなんですけれども、国立公園、これは関係都道府県ですとか、中央環境審議会の意見を聴いて環境大臣が指定するというふうに認識をしておりますけれども、環境大臣はこの巨大防潮堤の現場を見に行ったことがおありでしょうか。また、見ていない場合、国立公園指定に当たりまして環境省内で誰が見に行ったんでしょうか。
○国務大臣(望月義夫君) この防潮堤につきましては、実は私はここへは何回か、やはり有名なリアス式海岸とか様々なところがございますので、行ったことはございますけれども、先生御指摘のこの防潮堤の現場というのは私は見たことはございません。一日も早くやはりそういったものを見た方がいいなということは感じます。 それで、この三陸復興国立公園に当たっては、この指定作業や管理を行っているのは東北地方環境事務所、そこの責任者である所長や、あるいはまた本省の担当課長など様々そちらに行って、これが適正かどうか、あるいはまた環境がどういうような形で配慮されているのか、そういったことを現場を確認はしております。
○和田政宗君 国立公園指定をしていただいたというのは地元としても実は本当に有り難いことなんですけれども、そこに例えば観光客が行って、もう巨大な壁が延々風景として続いているというような状況を見ましたら、これ、国立公園でこんなものがあるのかといって、もうほとんどブラックユーモアに近いんじゃないかなというふうに思うんですが、環境に対する影響を少なくすべきだというような観点で御答弁もいただいていると思うんですが、この巨大防潮堤事業については、実は環境影響評価法による環境アセスメントが全く行われない事業でありまして、仮に一定の配慮がなされるにしても多角的な分析や評価を行っていないというところが多く存在します。このことについて、環境大臣、どのようにお考えですか。
○国務大臣(望月義夫君) これは、現状ではこの防潮堤は、要するに、我々の環境アセスをやるというのは、高速道路だとかあるいは鉄道の軌道敷だとか、たくさんの乗り物が動いて、そして環境にどれくらいの影響を与えるのか。今は、どちらかといったら新幹線のリニアモーターカーとかああいうものもございます。それからまた飛行場ですね、様々な飛行機が何万回も飛び回るとかそういうようなもの。あるいはまた、様々、それ以外でいきますと、百ヘクタールぐらいとか、広さで割合見るというのが大体環境アセスの調べ方になっておりまして、この防潮堤は実は環境影響評価の対象事業には定められてはおりません。というのは、非常に長いということはありますけれども、長くて全部つながっているかというと、それは切れ切れになっているとか、あるいはまた、実際には上には何も通っていないとか、そういうことであります。 しかしながら、やはりそこの調和というものは非常に必要で、今先生がおっしゃったように、我々のこのすばらしい環境を崩しちゃいけない、生態系を崩しちゃいけないということで我々は様々な御意見は申し上げておりますが、そういう環境影響評価の対象には実はなっておらないというのが現状でございます。そして、そういうことによって、海岸法により適切な環境配慮ということが望ましいというか、希望するところでございます。
○和田政宗君 環境省は自然環境を守るというのが主たる任務であるというふうに思っておりますし、私はもっと強く環境省がそういったところを言ってほしいというふうに思うんですが、環境省として、この巨大防潮堤事業が自然環境に影響を明らかに及ぼしたということが出た場合に、計画の見直しや中止を求める考えがおありでしょうか、いかがでしょうか。
○国務大臣(望月義夫君) 計画の見直しということでございますけれども、この防潮堤の建設に関しては、やはり先ほど申しましたように、全国全てのところがやっているということではございませんので、それぞれ個別の事業ごとに、これは自然公園法に基づいて、事業の公益性ですね、その必要のみならず、景観や自然環境への配慮を基準、判断としております。それぞれやはり、環境というものは日本全国、北海道から九州、沖縄までみんな違いますので、それぞれだと思います。 ただ、この防潮堤、先ほどからお話ししていますように、今回の東北大地震で初めて、ここでもう二度とこういったことは懲り懲りだと、何回もこういう津波を我々は受けていると、だから一日も早くという、そういう公益性と環境の、命を守るということと、それからもちろん循環型社会だとか、それからまた種の保存とか、そういったものも、我々の生命といいますか、そういったものは非常に人間には影響ございますけれども、そのバランスというものは非常に大切でございまして、そういうことについて、実施の可否について判断をしておるところでございます。
○和田政宗君 それではお聞きしますけれども、これは、自然環境への影響について環境省というのは総体的な分析というのは行っているんでしょうか、巨大防潮堤についてですけれども。
○国務大臣(望月義夫君) 環境省では、震災の以前から津波が沿岸地域の自然環境に与える影響等の調査には着手をしておりましたし、その結果について復興事業に活用してもらう、復興大臣の方と連絡を取りまして、目的として、平成二十五年に自然環境保全上重要な地域を重要な自然マップとしてまずまとめました。そして、これを地方公共団体にデータとして提供をしておるところでございまして、今年度は、この重要な自然マップに防潮堤を含む復興事業を地図上で重ねていく、それによってそういったものがより克明に分かるということで、関係機関へ提供していく予定であります。
○和田政宗君 時間が参っておりますので最後の質問にいたしますけれども、財務大臣にお聞きしたいというふうに思います。 巨大防潮堤事業、当初総額八千六百億円で計画されていましたけれども、これもお手元の資料にありますが、現在は一兆四百億円を超える金額に膨らんでいます。しかも、復旧事業であるということから、原則として、予算が幾ら増えても増えた分の金額が認められます、全額が認められます。これは既に千八百億円膨らんでいて、これあっさり認めるということですと、千八百億円あったらほかの様々な事業ができるわけでございます。 財務大臣としてどのようなお考えかということと、今後も膨らむということが予想されます、財務省としてどのように対処するのか、お答えを願います。
○国務大臣(麻生太郎君) 和田先生もよくお分かりのとおりなんだと思いますので、まず最初に、この防潮堤の希望は地元から出されたと、それに応じて対応したと。当時、我々は政府じゃありませんから、その辺の方がみんなやられたんだと思いますよ、民主党の方ですから。我々はその現場にいませんので分かりません、正直なこと。まず、これを最初にお断りしておきます。 その上で、当時はやっぱり、津波のすぐ後だったので、防潮堤という話にわあっとなった、よくある話だから驚きません。しかし、今になってみたら、どう考えてもこの防潮堤はいかがなものかというように、みんな正気が戻ってきますから、時間とともに。そうなったんですよ、多分。よく分かりますよ、それも。ああ松島や松島やと歌になったようなところがすぐ近くにあって、今のあれを見て、ああセメントやセメントやなんて言われるはずありませんからね。元セメント屋としては使っていただけるなら有り難いとは思いますけれども。 予算の関係からいきましたら、これは少なくとも予算は、我々としては厳しい財政事情の下では少ない方がいいに決まっております、正直なことを申し上げて。ましてや、額の増えるというのに対して我々は対応せにゃいかぬと決められていますので、それに対して対応するという段取りをいかに付けるかが我々の仕事であります。しかし、地元としてという話をなさるということにしないと、これは言われているこちら側は、前の政府で決められた話を実行せにゃいかぬという立場にありますので、それを変えるとなると、これは地元からの声が出てくるというのが大事なんだと思っております。一回決まったものだから決まりだって、そんなことはないので。 例えば、郵便番号というのが決まったときがあります。あのとき、町名を全部変えろと郵政省が言ってきたと思いますね、先生のところも変わられたかどうか知らぬが。だから、東京では、麻布とかあの辺は、みんな昔は霞町とか笄町とか高樹町とかだったのに、みんな西麻布とか南青山とか、何か高く売れそうな名前に変えたわけですよ。でしょう。事実じゃないですか。ところが、昔から江戸として栄えた地域は、大伝馬町、小伝馬町、蛎殻町から、みんな残りましたよ。どうして。地元が反対したからですよ。私はこれが一番大きかったと、あのとき、つくづくそう思って、ああ、やっぱりこの辺に来たら新住民と違うなと、昔からいる人は絶対変えないんだなと思って、やっぱりあそこは見識とかああいったものを感じたのが正直なところです。 だから、これも似たような話で、僕は、予算として決められたのをいかにしてやらなければならぬ、法律どおりにやらにゃならぬ立場ですから。だけど、今のような地元の御要望に応じてやったという、あの当時と今と全然違うというのであれば、その地元で全然違うという話にしていただかない限りは、我々として、法律に決められたどおりにやって、いかに予算を付けるかという立場にありますので、その点はよく分かった上で聞いておられるんだと思いますので、私どもとしては、問題は自然との調和と望月大臣からもお話があっておりましたけれども。 今、防潮のやり方というのは随分変わったものになってきて、震災直後に福島に三日目に行ったことがありますけれども、一メーターの段差ないぐらいの地帯のところで、こちら側は全部、この辺はもう船やら自動車やら家やらがぐじゃぐじゃ、こちら側の方は洗濯物等非常に、たったこの段差だけでこんなに違いが出るっていうのは思い知りましたね、あのときは。なるほど、高台というのは、何だ、そんな高くなくていいんだと、たかが一メーターでこんなに違うのかと、あのときは正直実感しました、あのときは。 だけど、そういった例は、これは明らかに防潮堤よりはるかに安いですよ。私は、あのときもそれはそう思ったのですごい記憶があるんですけど、あの当時は野党でしたから、今になったらとてもじゃないと思っておりますけれども。でも、現実問題として、そういうのが我々の置かれている立場だという御理解をいただいた上で、地元でいろいろな形でやられるのがそちらの立場で、我々は今のところこれは法律で決められておりますので、そのとおりにいかにするかというのが、幸か不幸かそういう立場におりますので。
○和田政宗君 財務大臣の答弁、非常に勇気をいただきました。 地元の住民は、実は声を上げています。ただ、宮城県が強引にそれを押し潰すような動きというのもありますので、であれば、しっかりと声を上げて、自治体の首長を替えるというとちょっと物騒かもしれないですけれども、そういったこともやりながら地元で声を上げていきたいというふうに思いますので、ありがとうございました。 質問を終わります。
○山本太郎君 生活の党と山本太郎となかまたち共同代表の山本太郎と申します。 日本郵政、日本郵便の非正規社員問題について質問いたします。時間、十五分しかありません。答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。 日本郵政常務執行役で日本郵便副社長の諫山参考人にお伺いいたします。 本題に入る前に、是非ウオーミングアップしたいと思います。これ通告ないんですけれども、お付き合いください。答弁は、はい若しくはいいえでお答えいただきたいと思います。 参ります。 六十五歳を超えると能力が衰え、仕事を任せられない、周りを見ていてそうお感じになりますか、諫山参考人。
○参考人(諫山親君) 申し訳ございません、諫山でございますけれども、人によるという答えではいけないんでございましょうか。
○山本太郎君 ありがとうございます。 本日、スケジュールの都合で来られなかった日本郵政の社長さん、西室泰三さんは今年八十歳でございます。人間、七十を超えると、ましてや八十歳にもなると仕事では使い物にならないと、西室社長を御覧になってそうお感じになりますか。
○参考人(諫山親君) それはございません。
○山本太郎君 ありがとうございます。 そうですよね。年齢を重ねたベテランの皆さんの豊かな経験、蓄積などが、やっぱり知恵が社会を回す原動力の一つであることは紛れのない事実だと思うんです。しかも、日本郵政、これグループ全体で役員が百二十九人いらっしゃる。このうちの二十二名が六十五歳以上ということらしいです。 本題に入ります。 二〇一一年九月、一万三千人を超える郵政の非正規社員が一斉解雇された、郵政非正規社員六十五歳定年制雇い止め無効裁判の原告のお一人、丹羽さんから、私は先日、直接相談を受けました。話を伺って、日本郵政は日本最大のブラック企業じゃないかとびっくりいたしました。郵政の非正規社員、期間雇用社員ですよね、正社員と同等の業務を担いながら、賃金は三分の一、住宅手当、扶養家族手当、業務精通手当、外務作業手当、年末年始勤務手当、病気休暇手当などの手当はゼロ、ほかに手当があったとしても、それらは正社員と大きく格差が付けられています。 原告の方々、次のように主張されています。時給は一定額に達したらいかに業務に習熟したとしても一円も上がらない、厚生年金はごく少額、退職金はゼロ、このような悪条件の下で働いてきた非正規社員に定年制を導入すれば生活に窮することは自明の理であります。能力にかかわらず一律に従業員を解雇する定年制は、年功賃金、厚生年金による退職後の生活の保障があって初めて合理性が肯定され、公序に違反しないことになるというのが労働法学者の見解であると主張されています。 勤続七年半で解雇されてしまった原告の丹羽さんはこう主張されています。かつて郵政公社は業務の多くを非正規労働者が担っており、採用時に体の続く限り働いてくださいと言われたと。七十歳以上の人も多数働いていたと。ところが、二〇〇七年十月の郵政民営化に際して、半年更新の非正規の期間雇用社員について、郵政各社で導入された就業規則には、三年後の二〇一〇年十月より後に六十五歳以上の者は半年ごとに雇い止めとなることが規定されていた。しかし、この就業規則は、六十五歳定年制を記した十条二項は略とされ、実際には十分に周知されていなかったと主張しています。 紙で渡されたその中の略の部分に一番大切なことが書いてあったんだって、当事者は知ることもできなかったってことですよね。諫山参考人、この略ってあんまり過ぎませんか。この略についてですが、事実ですか。
○参考人(諫山親君) お答えいたします。 平成十九年十月に就業規則の制定を行ったわけでございますけれども、この制定に当たりましては、労働組合との間で団体交渉を行い、またその意見を聞くなど手続を取った上で、郵便事業株式会社が設立された平成十九年十月当初から就業規則に明記をいたしまして、各職場に配備をしてきたところでございまして、就業規則において略とした事実はございません。周知の徹底が図られてきたものと考えております。
○山本太郎君 就業規則で略とした事実はないと。 ただし、一部の地域において、この規定が適用開始前であったことから、期間雇用社員に配付した資料にこの規定を略としたことがあったというふうにレクで言っていますよ、お身内が。どうしてその部分言わないんですか、今。そこについて話しているんですよ。あったんでしょう。ありましたよね。あったか、なかったかで。
○参考人(諫山親君) 一支社におきまして、六十五歳を雇用更新の上限といたします規定を略とした資料の配付を行ったことがございました。 これにつきましては、当該支社におきまして期間雇用社員を雇用するに当たりまして、雇用手続の明確化を図るために配付した資料であったわけでございますけれども、御指摘のように、六十五歳を雇用更新の上限とする就業規則の規定の適用が平成二十三年四月からの適用であったために、その時点では適用前であったと、こういうことで、ひとまずは関係ないということで略としたという事実がございます。
○山本太郎君 先ほどの問いに対する答えは今の部分ですよね。関係ないところしゃべっていませんか。 先に参りたいと思います。 入社時の約束はほご、略という形で当事者に周知せず、後付け就業規則で解雇だと。余りにもひどくないですか。 裁判の中で、去年九月、日本郵政の鈴木総務課長が、就業規則策定は、民営・分社化後に、裁判例等によると、雇い止めが難しくなるから更新限度を設定する必要があったと、かなり重大な支障が生じていなければ雇い止めができなくなるので、通常では雇い止めができない場合でも雇い止めするための六十五歳更新限度設定であると裁判で証言したといいます。 参考人、このような証言があったことは事実ですか。事実ではないのでしょうか。簡潔に二択でお答えください。二択ですよ。
○参考人(諫山親君) 私ども、裁判所が作成いたしました証人等調書で確認をしたところでございますけれども、御指摘のような証言をしたということは事実としてございませんというふうに認識をしております。
○山本太郎君 なるほど。裁判記録にも、じゃ、載っていないということですね。よく分かりましたよ。 じゃ、続いて参ります。 一斉にです、一斉に一万三千人を超えるベテラン非正規が大量に解雇されたことで、現場はもう大混乱が生まれました。千葉県の船橋郵便局、一度に八十人の非正規社員が解雇された、人手不足により配達し切れなかった郵便物の廃棄騒動という事態が発生。宮城県では、配達し切れなかった百六十通のはがきをロッカーなどに隠し、東京では、二百六十四通のはがきなどを自宅に持ち帰り、京都では、配達すべき六百三十通を自宅ガレージに隠し、愛知県では、二千六十七通のはがきなどを駅のロッカーに隠したなどなど、数え出したら切りがありません。 それらの行為に及んだ元配達員たちは、その理由について、勤務時間内に配り切れなかった、体調が悪くて配り切れなかった、ほかの社員に任せるのが申し訳なかったとコメントしています。働いても働いても配り終わらない、現場が常態的な過重労働であることがよく分かる話だと思います。 このような状況が生み出された原因はほかにもあります。大量の年賀はがきなどの販売に、五千枚から一万二千枚など、とにかくノルマを課せられると。売り切れなかったら自腹で買い取れと、自爆営業と呼ばれているものがあり、それを強要するパワハラも横行していたといいます。非正規が自爆営業を拒否すれば、減給や雇い止めもあり得るという。地獄ですよ、こんなの。地獄のシステム。 諫山参考人、もちろん、西室社長にも年賀はがきの自爆営業ノルマあるんですか、ないですよね。現場に押し付けて、上は関係ないと、ノルマもないと。 ある郵便局では、三六協定違反の超勤、残業を隠すために二重帳簿が作られ、労基署の調査まで入ったが現在も解消されておらず、現場の社員は年休も自由に取れない、連日の超勤で疲れがたまって、労働者増員の要求の声が上がっていると聞きます。 経験の蓄積も豊富、貴重な即戦力となるベテラン労働者を切り捨てた結果、現場は疲弊し、混乱は収まらず、自爆営業のノルマに追われ、サービスの利用者には大きな被害が及ぶ。何やっているんですか、日本郵政。その一方で、日本郵政の内部留保、十兆円とも言われている。へえ、すごいですね。 日本郵政は、正社員二十三万人、非正規社員十九万人、日本では最大の非正規社員雇用企業で、現在は一〇〇%政府が株式を保有する特殊会社であると前置きして質問いたします。 政府は、六十五歳を超えても働ける社会の実現、七十歳まで働ける企業の普及促進という基本方針を掲げています。すばらしいじゃないですか。一〇〇%株主の方針、日本郵政、無視するんですか。参考人、簡潔にお答えください。
○参考人(諫山親君) 期間雇用社員の雇用更新の上限年齢につきましては、年金の支給開始年齢あるいは高年齢者雇用安定法の規定等から見まして、社会的には六十五歳が勤労の一つの目安になる、そういう時期であると考えられること、また、一般的には加齢に伴いまして業務運行に困難を伴う場合もあるとされていることから、民営化時に関係労働組合と協約を締結いたしまして導入したところでございまして、平成二十三年四月から適用されていることは申し上げたとおりでございます。 このように、六十五歳以上の期間雇用社員につきましては雇用期間満了をもちまして原則退職となるわけでございますけれども、一部、当該期間雇用社員が業務遂行能力を確実に備えており、かつ当該期間雇用社員の後補充が困難である場合等につきましては、六十五歳以上であっても雇用更新を行っているところでございます。 そのような事情でございますけれども、御指摘の政府の御方針につきましては、今後、労働力の確保の必要性、あるいは需給環境、具体的な業務内容、それに必要な能力などを踏まえまして、将来的に検討させていただく課題であるというふうに認識をしております。
○山本太郎君 ベテランを切ったことによって社会に対してマイナスを与えているんですよ。サービスが成り立っていないんですよ。現場が回っていないんですよ。それについての反省全然ないじゃないですか、おっしゃっていること。政府がやろうとしていることと真逆をいっているでしょう。政府の方針と違うんですよ、一〇〇%株主と。 仕事のノウハウを知り尽くしたベテラン、現場に戻すべきだと思うんです、混乱していますから。いかがですか。手短に。
○参考人(諫山親君) 期間雇用社員の雇用更新の上限年齢につきましては、先ほど来御答弁しているとおりでございますけれども、他方、昨今の労働需給の逼迫に伴いまして、一部の地域におきまして期間雇用社員を含めた社員の雇用について若干困難を来しているところがあるわけでございます。 そういったところにつきましては、期間雇用社員の正社員登用、あるいは中途採用その他の取組を行っておりますし、さらに期間雇用社員の処遇改善につきましても、関係労働組合との春闘等の結果を踏まえまして改善に取り組んでいるところでございます。そういった形で労働力の不足につきましては対応していきたいというふうに考えているところでございます。
○山本太郎君 年金の支給額というのが目安だと。年金の支給額が目安なのに、百二十九人もいる皆さんのグループの役員二十二名が六十五歳を超えているじゃないですか。人によるって、仕事できるんでしょう。人によって決めていけばいいじゃないですか、その人の能力によって。こんなにたくさんの人たちを雇って、高い給料払っているんでしょう。しかも、はがきのノルマなしですものね、この方々。 高市大臣、助けてください、本当に。国もそうなんですけれども、地方自治体での非正規職員の問題、官製ワーキングプアと呼ばれています。この解決に向けて、高市大臣、どのような具体的な取組行われるんでしょうか。もし数値目標などありましたら、教えてください。
○国務大臣(高市早苗君) 地方公共団体におきましても、非常に多様な行政サービスに対応していく必要があるということ、それから働く側も非常に多様な働き方へのニーズをお持ちであります。このため、任命権者が就けようとする職務の内容などを判断して、必ずしも正規職員によることを必要としない場合は、法令に基づいて、臨時・非常勤職員など多様な任用、勤務形態を活用するということは行政運営のために有効な方策だと考えています。 ただ、総務省としては、臨時・非常勤職員の任用、勤務条件について昨年通知を発出しました。臨時・非常勤職員は、地方公務員法上、臨時的、補助的な業務に任期を限って任用するということ、それから、報酬などについては、職務給の原則の趣旨を踏まえて、職務の内容と責任に応じて適切に決定されるべきこと、加えて、時間外勤務をした場合、これに対する報酬を支給すべきこと、非常勤の職員に対する通勤費用相当分については費用弁償として支給することができ、支給する必要があった場合には所要の条例の規定を整備するといった助言を行っておりますので、とにかく、各地方公共団体が、法令に基づいて、任命権者として責任を持って適切に対応していただくべきです。 総務省としては、この通知の趣旨を様々な会議の場でこれからも周知をしてまいります。
○山本太郎君 塩崎大臣、官製ワーキングプアの問題、どのように取り組んでいかれますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 官製というのは、地方のことをおっしゃっているんですか。それとも……
○山本太郎君 国も地方もです。
○国務大臣(塩崎恭久君) もちろん、地方においては、今総務大臣からもお話がございましたように、それぞれの市町村、都道府県でお決めになることだろうと思います。国家公務員につきましては、もちろん、できる限り豊かな言ってみれば職場環境の中で働いていただくように、私どもとしても努力をしていかなきゃいけないというふうに思っております。
○山本太郎君 ありがとうございます。 年金機構の百二十五万件の個人情報漏れの根本は無理な働かせ方というのがすごく大きいと思うんです。それがベースになっているからこそ、基本的な現場ルールさえも守られていない状態をつくり上げたと。これは、本当に厚生労働大臣としても、是非、官製そして民も関係なく、ワーキングプア問題というのに大きく踏み出していただきたいんです。是非お力をお貸しください。 ありがとうございました。
○委員長(松村祥史君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時二十一分散会