厚生労働委員会 第31号
- 発言数
- 362 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2015/09/01
会議録
○委員長(丸川珠代君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、森本真治君、前田武志君、長峯誠君及び武見敬三君が委員を辞任され、その補欠として羽田雄一郎君、難波奨二君、木村義雄君及び中泉松司君が選任されました。 ─────────────
○委員長(丸川珠代君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案及び労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業安定局派遣・有期労働対策部長坂口卓君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(丸川珠代君) 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小池晃君 おはようございます。日本共産党の小池晃です。 前回散会となった質疑の続きをやりたいと思いますが、まず、厚労省に確認をします。 改正案の施行日前に労働者派遣契約を締結する派遣先と派遣元、及び派遣労働契約を結ぶ派遣元と派遣労働者、これは、今年十月一日には四十条の六の一項三号、つまり業務単位の期間制限違反のみなし雇用制度の適用があることを合意して派遣契約を結んでいることになると思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。 ちょっと御通告なかったのであれですが、今回、今の時点で派遣契約あるいは雇用契約を結んでおられるということがあると思いますけれども、それ自体が四十条の六の現行の一項、四十条の六の一項の三号ですか、を前提にしているとは必ずしも言えないのだろうと思います。そういったことまでを、そういったことまでを念頭に常に置いて、違法なケースが行われるというケースを置いてということではないのではあろうかと思います。
○小池晃君 ちょっと、信じられないですよ、これ。だって、今の法律あるわけだから、それを前提にして雇用契約を結んでいなかったらこの雇用契約は無効ですよ。これ、駄目ですよ、この答弁。こんなのじゃ話にならないですよ。 だって、それはだって現行法にあるわけだから、だから、十月一日に施行されるかどうかはこの法案が成立しなきゃ分からないわけじゃないですか。だったら、当然、そのことを含めて合意しているというのが当然でしょう。
○政府参考人(坂口卓君) 一つ一つの契約でそのことを明確に合意してという趣旨ではないという趣旨で申し上げたつもりだったんですけれども、今委員の方が御指摘されましたように、現行の法律の体系、まだ、ただその四十条の六はいまだ施行されていないわけでありますけれども、四十条の六という規定がある、改正されて施行前の規定があるということは、そういったことは念頭に置かれているということかと思います。
○小池晃君 いや、当然ですよ。それを含んで雇用契約結んでいなきゃ、それはおかしいわけですよ。 つまり、派遣労働者は、労働契約の上では期間制限違反のみなし雇用制度の権利を取得しているわけですよ。そのことは大臣も答弁されました、前回。当事者の期待を裏切ってはいけないという考えは理解している、期待権を守るという意味においては実効的に変わらないと、この答弁で裏付けられていると私は思うんです。この労働者の権利を奪うことは誰にもできないはずですよ。 大臣、ところが、附則第九条の「なお従前の例による。」には未施行の四十条六の一項三号は含まれないなどという解釈を持ち出してきているわけですよ。この誤った解釈を撤回せずにこの法案を成立させれば、国会が立法によって派遣労働者が既に得ている権利を奪うことになるわけですよ。そういうことが許されるはずがないじゃないですか。 私は、この四十条六の一項三号を除くとするこの解釈は撤回していただかないとこれ以上進めないと思います。撤回してください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 一般に、未施行の規定、これは未施行なわけですね、十月一日から施行でございますので、この規定には法的な効力が施行にならないうちは発生をしていないわけでございまして、この未施行の規定の施行に掛かる期待というのが先生がお触れになったわけでありますけれども、これは法律に特段の定めがない限りは直ちに保護されるものではないということで、この法制局のペーパーも理事会にお出しをしているわけでありますけれども、そこにもそのことは明確に書いてあるわけであります。 一般的に今そういうふうに申し上げたわけでありますけれども、同様に、この労働契約申込みみなし制度については、未施行の状況では法的な制度として効力が発生をしておらないために、この制度に対する期待、先生がおっしゃった、私もそれを受けて期待ということを申し上げたわけでありますけれども、この期待についても当然に法的に保護されるものではないということを申し上げているわけでございまして、私がその期待権という言葉を使ったことについて今お触れになりましたが、理事懇提出資料でも御説明させていただいたように、今回の附則第九条第一項に関連をして、改正前に締結をした派遣契約で働く労働者の方々が抱く労働契約申込みみなし制度の適用を受けられるという期待については法律で規定されてはおらないわけであって、法律上の権利は発生をしていないというふうに理解をしているところでございます。
○小池晃君 おかしいですよ。だって、それを含めて契約しているというふうに認めたじゃないですか。だったら、それは効力発していることになるでしょう。だって、それを含めて、期間制限違反のみなし雇用も含めて契約結んでいるということは、既にこの法律が未施行ではあるけれども労働契約上は効力を発生しているということじゃないですか、違いますか。大臣、答えてください、効力発生していますよね。
○国務大臣(塩崎恭久君) これ、今私から申し上げたとおり、この期待を持って雇用契約を結ばれたということはそのとおりかも分かりませんが、しかしながら、これは未施行でありますので、法律で規定されているわけではなく、法律上の権利は生じてはいないということでございまして、これを前提に契約を結ばれたんだということを申し上げているわけではないわけでございます。
○小池晃君 それを含めて契約結んだんだから、それ前提にして契約しているんじゃないですか。矛盾していますよ、今の。答弁矛盾しています。
○国務大臣(塩崎恭久君) いや、期待は持っていらっしゃったでしょうけれども、しかし、法律が施行されていない限りは、内閣法制局からのペーパーにあるように、これ、一般に、施行されていない法令の規定の改正を行った場合に、改正がなかったとすれば利益を受けた者の期待をそのまま保護しなければならないということではなく、改正における保護を具体的にどのように行うかについては政策判断の問題、つまり別途、法律、手だてを打たないと、これを法律上に守られる権利というようなことには相ならないということでございます。
○小池晃君 これ、政策判断だと言い出したのは重大ですよ。その政策判断、今までこの場では一切議論されていないんです。だったら、いかなる政策判断なのか、その政策判断がいかなる理由で出てきたのか、これはきちっと文書で提出してもらいたいと思います。委員長。
○委員長(丸川珠代君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
○小池晃君 その政策判断なるものによって、要するに四十条の六ではないけど、四十条の四があるからいいんだというふうにおっしゃっているようです。しかし、四十条の四と四十条の六は全く違うわけですよ。 四十条の四は、行政上の効力しかありませんから、だから、労働局が是正を指導監督はできても、応じない限りはこれは労働契約は成立しない、だから、わざわざみなし雇用制度をつくったわけですよね。みなし制度は民事上の効力を持つ、派遣先が派遣労働者に対して労働契約申込みをしたとみなされて、派遣労働者が承諾すれば雇用契約は成立するわけですよ。 四十条の四と六は全く効力が違うということは、大臣はお認めになりますね。全く効力違いますよね、イエスかノーかでお答えください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほどの質問で、ちょっと理事会協議になっていますけれども、私どもとして、その期待に対してはこの四十条の四の規定で保護をするということで、期待に一定程度応えるということにしているわけでございます。 それで、今、どこが違うのかということでありますけれども、四十条の四につきましては、労働契約申込みみなし制度と比べると確かに民事上の効力を有していない、民事効がないということで保護の程度が弱いという御指摘だというふうに今受け止めましたが、しかしながら、この四十条の四の労働契約申込義務というのは行政指導であって、この履行を行政指導によって図るわけでありまして、労働者の方に裁判まで起こしていただく必要がないということ、それから、労働契約申込義務を履行しない事業所については、この法第四十九条の二の第一項に基づいて当該義務を履行するよう勧告できるほか、同条第三項に基づいて企業名の公表という社会的制裁を加えることも可能であって、また先生御指摘のとおり、二十六業務と詐称した派遣につきましては一般に法第四十条の四の規定が適用されることはないわけでありますけれども、このような場合であっても、期間制限を超えて派遣先が当該派遣労働者を受け入れている場合、これには法第四十九条の二の第二項の規定においては、指導、助言を行った上で当該派遣労働者を雇い入れるように勧告することができるようになっているということでありまして、先生、弱いじゃないかということを四十条の四につきましておっしゃったわけでありますけれども、確かにさっき申し上げたとおり民事効がないというようなことにおいてはそうですけれども、実効的に、私どもとしては、派遣労働者の保護に欠けることがないということで、四十条の四を経過期間中に適用するということで、このみなしを代替するということでございます。
○小池晃君 ちょっと、もうちょっと答弁簡潔にさせてくださいよ。これ、やり方ひどいですよ。最初の一言だけでいいんですよ。民事上の効力ないんですよ。全然違うんですよ。 厚労省、聞きますが、四十条の四による是正指導を行った例は過去何件ありますか。それだけ答えてください。余計なこと言わないでください。
○政府参考人(坂口卓君) お答えいたします。 これまで都道府県労働局の実施する監督指導におきまして、現行法の四十条の四に違反するとして指導した件数でございますけれども、平成二十三年度が一件、平成二十四年度がゼロ件、平成二十五年度が一件、平成二十六年度が一件ということになっております。
○小池晃君 過去三回しかないんですよ。 今日お配りしていますけれども、労働契約みなし制度がもしできた場合に、その対象となり得る派遣先、発注者に対する行政指導件数、これ厚労省出していますけど、これ見ると、二〇一〇年度は四百六十八件、一一年度四百五十七件、一二年度三百四十六件、一三年度三百十一件、一四年度二百九十七件、雲泥の差なんですよ。 しかも、四十条の四というのは、是正指導しても、これは派遣先が応じなければ直接雇用にならないわけで、これ大臣、全く違うわけです。実際に、日産、いすゞ、パナソニック福井、派遣切り裁判でも四十条の四で直接雇用に結び付いた例は一つもないんですよ。これが実態なんです。どうしてこれで派遣労働者の保護に欠けることはないなどと言えるんですか。全く効力も違うし実態としても働いていないじゃありませんか。 しかも、これ見ていただくと分かるように、そのみなし制度の対象となり得るものの圧倒的多数は期間制限違反なんですよ。これをやめてしまうわけでしょう。そうしたら、救えなくなるんですよ、労働者が。 この法案の施行日は九月一日であります。もはや施行不可能です。ところが、与党は今日の理事会でもこれを延期するということを表明しました。九月三十日だということも言われているわけですよ。九月三十日ということは、十月一日のみなし雇用の施行前にしたいということでしょう。これ、自分たちが賛成してつくった制度なのに、それが実行される直前に発動を停止するって、こんな理不尽なことはないですよ。 しかも、この今問題になっていることは、施行日前に派遣契約を結んでいた労働者の既得の権益まで奪ってしまうわけですよ。こんなことが大臣、許されるんですか。私、いろんな労働法制の審議に今まで参加してきたけれども、こんなでたらめでこんな無法なやり方は今まで経験ないですよ。 大臣、この当然の疑問にあなたはどう答えるんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは繰り返し申し上げて恐縮でありますけれども、私どもが提出させていただいた、厚生労働省の中でも、契約をする、この施行前にですね、契約をされた方の、何というか期待というようなものについて御説明を申し上げました。法制局からの考え方も示せということでございましたので法制局からの考え方もお示しをしたわけでありまして、そこにも全く同じ論理で、このなお従前の例によることの中には未施行の法律は入らないということが明確に書かれているわけでございます。 しかし、私どもは、確かに十月一日から施行になるということは、それは多くの方が御存じの上で労働契約を結んだかも分からないということにおいて、先生が前回御指摘になったように、期待というものがあったということを否定をしているわけでは全くないわけでありまして、それに対する私どもの考え方は、先ほど来申し上げているとおり、この施行日にそのまま施行すれば受益がある者の期待を保護する必要が未施行である法律の規定の改正を行った場合にはあるわけではないということで、その言ってみれば代替手段として、私どもは、先ほどの法制局が言っている政策判断の問題として、私どもが申し上げているのは、この現行法第四十条の四の規定、弱い強いの評価はそれはおありでしょうけれども、私どもとしては、これをもって派遣先の労働契約申込義務によって派遣労働者の保護を図るということを判断したわけでありまして、あとはそれについてどうお考えになるかということで今お考えを頂戴をしたというふうに理解をしているところでございます。
○小池晃君 お考えを頂戴したって、そういう問題じゃないでしょう。だって、明らかに弱いと認めているじゃないですか。これは明らかに四十条の四と四十条の六というのは全く違うわけですよ。これによって期待が生じることも認めているわけですよ。 それを、これで期待に応えることになるんですか。四十条の六で雇用契約を期待して結んだ人が、四十条の四でその期待に応えることができるんですか。答えてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) そこは先ほど来申し上げているように政策判断であって、私どもは一定程度この派遣労働者の期待というものに、まあ保護をするという意味においてその期待に応えるということで、四十条の四を適用することによって、この期間制限違反などについての違反行為について言ってみれば保護をするということをやるということを言っているわけで、弱い強いによってそれは全く当てはまらないという問題ではなくて、当てはまるけれども、それは相対的に強いか弱いかという判断があるということでございまして、それはもうどういうふうな違いがあるかということは先ほど申し上げたとおりであります。
○小池晃君 全く意味不明、支離滅裂だと思いますね、私ね。結局、これ何のための法案なのかというのがはっきりしてきますよ、この議論をやると。 経営側は何と言っているか。今日お配りしていますけれども、週刊経団連タイムス、これ見ますと、三枚目、二ページ目ですけれども、三枚目のところに労働者派遣法について書いてある。この弁護士さんは何と言っているかというと、施行前に締結した労働者派遣契約には旧法が適用されるという経過措置が設けられる、条文を読めば、仮に期間制限違反となっても労働契約申込みみなし制度は適用されないと考えられることから、経過措置の利用は検討に値すると。 国会では初めて議論されたことが、既に経団連の中ではこういうふうに議論されているわけですよ。経営側は公然と、新法が通れば今の派遣契約、違反していても大丈夫だから、利用は検討に値すると言っているんですよ。 大臣、どこが、大臣は派遣労働者のための法案だと繰り返してきたけれども、派遣労働者の期待が全部保護されなくてもいいというふうにはっきりおっしゃった。そして、経営側はこういうふうに言っている、労働者の既得の権利まで奪えって。骨の髄まで企業サイドに、要求に応えるのが今度の法案だということになるんじゃないですか、これ。答えてくださいよ、この疑問に。
○国務大臣(塩崎恭久君) 経団連でどういう方がどういう御発言をするかは、それは経団連の問題なので、私どもの問題では全くありませんのでそれについてのコメントはする必要がないというふうに思いますが、私どもは、何度も申し上げているように、この従前の例によるという中で旧法が適用になるということでありますから、未施行のこのみなし制度は適用されないけれども、それに代えて、今までございました労働契約申込義務であります四十条の四をもってこれは派遣労働者の皆さん方の保護を図るということを申し上げているわけであって、それについてのそれは御評価はいろいろあろうかというふうに思うわけでありますけれども、そこはこの委員会で議論をさせていただいているというふうに私は思っております。
○小池晃君 全然駄目です。こんなことでこの法案通すわけにいかないです、絶対に。 今日、日本経済新聞に、日経新聞社とNTTコムオンライン・マーケティング・ソリューションの共同調査、結果が出ています。派遣法改正案の賛否。派遣労働者の中では六八%が反対だと。そして、二十六業務の人の反対は七七%だと。もう七割、八割の派遣労働者が反対しているんですよ、この法案。そのことも今日出てきたわけですよ。 派遣労働者のためでも何でもない。業界の権益を守るだけの、そのための法案だと、しかも派遣労働者が持っている既得の権利まで奪ってしまうと、こういうやり方は断じて許されないということを申し上げて、質問を終わります。
○行田邦子君 行田邦子です。 附則第九条の「なお従前の例による。」の解釈について、厚生労働省、それから法制局からも説明を受けました。先ほどの小池委員の質疑も聞きまして、私は、業務区分による期間制限違反へのみなし制度、これは何としても適用させないぞという並々ならぬ厚生労働省の執念を感じながら、本当は先週木曜日に質問するはずだった雇用安定措置について質問させていただきたいと思っております。 まず、八月二十日の私の質問に対しての部長の答弁について、ちょっともう一度確認をさせていただきたいというふうに思っております。 一年以上三年未満、同一の組織単位の業務に継続従事する見込みの労働者についてなんですけれども、これは、雇用安定措置は努めなければならないという努力義務になっています。じゃ、努力は何なのかというところをもう少し分かりやすく、特にコンプライアンス重視の派遣元、努力義務であってもしっかりと守りたいと思っている派遣元にも分かりやすく説明していただきたいと思うんですけれども、具体的に何をすれば努力したことになるのか。 例えばなんですけれども、前回の答弁を踏まえますと、具体的な取組の実施まではしなくていいということでした。それならば、例えばなんですが、派遣労働者に対して派遣元が直接雇用されるといいと思うんだけどねと言えば意思を示したので努力したことになるのか。また、別の派遣先情報を提供するだけで努力をしたことになるのか。また、安定した雇用の継続のために一緒に頑張ろうねと派遣元が派遣労働者に言えばそれで努力をしたことになるのか。いかがでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) お答えいたします。 今、行田委員の方から前回の件について御引用もしていただきましたけれども、前回も御答弁しましたように、この派遣法上の努力義務ということにつきましては、目標の実現に向けた姿勢を期するものだということで、いわゆる具体的な取組、アクションの実施というようなこととか、あるいは義務達成、目標達成ということがない限りは果たしていないというようなものではないということは前回御答弁を申し上げたとおりでございます。 それで、具体的にどのような行動が努力義務を果たすものになるかということでございますけれども、そういう各々の状況に照らして判断されるので、個々の事例で、言動だけで判断するというのはなかなか困難であろうかとは思うんですけれども、少なくともやはり雇用の継続に向けた努力の意思が全く読み取れないというようなものであれば、やはりそういった努力義務を果たしたということにはならないんだろうということで考えております。 具体的には、ですから、個々の当てはめということになりますけれども、例えば今御例示に挙げられた中での、例えば直接雇用されるといいと思うんだけどねというような、言わば第三者的にそういったことをつぶやき、話すという程度では、これは、やはり当事者としての、派遣元としての、努力義務主体としてのその姿勢ということが感ぜられないということだろうと思いますので、そういった点については、やはり努力義務を果たしたということには私どもとしてもならないだろうと思います。 ただ、いずれにしましても、従前も御答弁申し上げましたように、この雇用安定措置につきましては、一定の実効性の確保のために、いろいろ措置の対象あるいは区分ごとに事業報告を求めるということにしておりますので、努力義務の関係の部分についても、そこの措置のところがゼロということであれば、対象者がいるはずなのに何でここに本当に講じていないのというようなことは、そういった理由を聴取するというようなことも通じて、派遣元の履行ということはしっかり促してまいりたいと思います。
○行田邦子君 それにしても、努力義務であればなかなかこれ行政指導も難しいでしょうし、義務とそれから努力義務というのは雲泥の差があるということが今の御答弁でも分かりましたが、だからこそなんですけれども、義務逃れをしたいという意図があって三年未満の派遣契約にする、労働契約にするといったことなどは、しっかりとこれは行政の方でチェックをしていただきたいというふうに思っております。今部長もうなずいていらっしゃいますので、よろしくお願いいたします。 そして、質問を続けたいと思うんですけれども、三年見込みについてなんですけれども、派遣元に対する雇用安定措置の義務はいつまで課されるのか。派遣契約終了までなのか、労働契約終了までなのか。私のこの質問の意図は、いつまでに雇用安定措置を完了させなければ義務の履行違反になるのか、その視点でお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。 これは、従前の他の委員のところでも申し上げたとおりでございますけれども、雇用安定措置の義務というのは、今委員御指摘のどこまでにということで申せば、原則として派遣が開始されてから三年が経過するまでの間に履行しなければならないということで、求められるということでございます。
○行田邦子君 ちょっともう一回続けて質問させていただきたいと思うんですけれども、雇用の安定に特に資すると認められる教育訓練というのが第三十条の一の四で定められていますけれども、この雇用の安定に特に資すると認められる教育訓練というのは、訓練内容、どのようなものなのか、訓練内容、期間、費用負担、そしてまた、有給なのか無給なのか、お答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) 今委員御指摘の関係は改正法の三十条の一項の四号のところに規定する予定の雇用の安定に特に資すると認められる教育訓練ということかと思いますけれども、この教育訓練の内容でございますけれども、派遣労働者のキャリアアップに資する訓練を新たな就業機会を提供するまでの間、雇用を継続したまま行うということをその内容として予定をしております。ですから、一定の雇用安定措置として教育訓練ということを実施する場合には、その場合でも新たな就業の機会を得るまでの間、雇用を継続した形で実施していただくということを考えておるということでございます。 それから、費用負担の関係でございますけれども、費用負担そのものについては個別具体的に判断されるということかと思いますけれども、有給、無給ということにつきましては、有給で行っていただくということが必要と考えております。
○行田邦子君 そうしますと、この教育訓練については、新たな仕事が見付かるまで派遣元とそれから派遣労働者が労働契約を結び続けて、そして有給で教育訓練を受けさせなければいけない、そこまでやらないと義務の履行をしたことにならないということであります。 これは、派遣元にとっては結構な負担になると思います。次の仕事を見付けにくい労働者ほどやはり長く教育訓練をしっかりとやらなければいけませんので、しかも労働契約を結んで有給ということですから、これは負担がかなりあるかなと私は思うんですけれども。 そうしますと、ちょっと確認なんですけれども、教育訓練という選択肢を選んだ場合、派遣元の負担がかなり発生すると。そうすると、派遣元はどのように考えるかというと、じゃ、できるだけ早く費用を掛けずに直接雇用なり新しい仕事先を見付けてもらうという努力をする気持ちが働くのか。そういう政策誘導をしようとしているんでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) 私どもとしましては、雇用安定措置、三年に到達する見込みのある方についてはしっかり雇用を継続して、派遣労働者が失職しないようにということをしっかり義務を果たしていただくということがまず第一だと考えております。 その意味では、新たな派遣先の提供、あるいは直接雇用の依頼ということ、あるいは派遣会社、派遣元での無期雇用ということも選択肢には入っているわけでございますので、それは派遣労働者に就業を希望するかどうかというときに、派遣労働者のどういった希望かというようなこともできるだけ勘案してもらうことが望ましいとは考えますので、そういったことも含めて派遣会社の方で、今議員御指摘のように、派遣会社の教育訓練等々で負担になるということはあろうかと思いますけれども、今回いろんな派遣労働者の保護のために義務付けということをしておりますので、そこの部分についてはやはり派遣会社の方は負担ということは甘受してもらわなければいけないということで私どもとしては考えておるということでございます。
○行田邦子君 派遣元がしっかりと負担するというのは、これはもう当然だと思いますけれども、私は、この雇用安定措置ということを考えるときには、やはりまず直接雇用の申入れが優先的に行われるべきだというふうに考えております。 大臣に伺いたいと思います。 派遣先、派遣元共に、望む人にはしっかりと直接雇用をさせるんだという意識を持ってもらうために、私は労働契約の申込みの事実を書面に残すべきだというふうに思っています。申入れが受け入れられなかった場合でもというか、そのときこそ申込みの証拠というものを残しておいて、そして労働者にもしっかりと説明できるようにしておくべきだというふうに思っております。 事業報告に記載するということになっていますけれども、これでは個々の労働者、契約に対してどういう労働契約の申込みをしたのかといったことが分かりません。そしてまた、管理台帳に記録を残すというだけではなくて、確かに申入れをしたんだという証拠を残すべきだというふうに私は思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この雇用安定措置の第一番目に派遣先への直接雇用の依頼というのがあるわけでありまして、これを講じてうまくいかない場合には二、三、四と、こういうふうに移っていくわけでありますが、今お尋ねの書面で残すということについてでございますけれども、この雇用安定措置につきましては、指導監督の際に履行状況を確認をするほか、今先生からの御指摘もございましたけれども、事業報告で毎年実施状況の報告を求めてまいるわけでありまして、これらを通じて履行確保が可能ではないかというふうに考えているところでございます。 このため、派遣元と派遣先という民間事業者間の連絡について、御指摘のようなこの書面を残すという形での義務を設けるというところまでは今のところ考えていないわけでありまして、今申し上げたような指導監督や事業報告でこの履行を確保していきたいというふうに考えているところでございます。
○行田邦子君 直接雇用の申入れといったことをしっかりと履行が確保できるような手だてを考えていただきたいと思うんですが、ちょっと済みません、私の聞き違いだったら申し訳ないんですが、先ほどの大臣の御答弁で確認なんですけれども、まず、直接雇用の申入れをまず先にやって、その次に二番目、三番目、四場目の措置をとるというような御答弁だったと思うんですが、その点ちょっと確認させていただけたらと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたのは、この一番目の直接雇用の依頼を派遣先に行うということをやった場合でうまくいかなかった場合には二、三、四のいずれかを選んでやると、こういうことでございまして、順番があるわけではございません。
○行田邦子君 それでは、次の質問、大臣にまた伺いたいと思うんですけれども、私は、この雇用安定措置について、特に二番目、第三十条の一の二についてなんですけれども、非常に疑問を感じています。 派遣会社は雇用あるいは登録している労働者に対して新たな派遣先を提供するということなんですけれども、これでは私は雇用安定措置にはならないというふうに思っております。新たな派遣先を提供するというのは、これは派遣元の本来業務にすぎないというふうに思っています。また、三年という個人の期間制限を設けたことによって職を失った労働者に対してまた新たな派遣先を提供すれば、これは、派遣は臨時的、一時的な働き方だと大臣も再三答弁されていますが、この原則と矛盾しているというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 新たな派遣先の紹介というのは派遣元の、今、本来業務ではないかということを御指摘をいただいたわけでありますが、確かに本来業務でございますけれども、今回の改正によって雇用安定措置として新たに法的義務として位置付けられることで、許可取消しを含む指導監督を通じて履行を確保するということが可能になることから、大きな意味が、意義があるのではないかというふうに考えてございまして、雇用安定措置として派遣元から新たな派遣先の提供がなされる場合もこの四つの選択肢の中であり得るわけでありますけれども、個々の派遣就業は個人単位の期間制限の三年の期間内でございまして、派遣就業は臨時的、一時的なものに限るという原則と矛盾しないというふうに考えているところでございまして、また、派遣就業中については、今回の改正案によって義務付けられる計画的な教育訓練等を通じてキャリアアップを支援するということによって、希望をされる働き方の実現を支援をしていかなければならないというふうに考えておるところでございます。
○行田邦子君 そもそも私は、個人単位の期間制限というのは非常におかしいとそもそも思っているわけでありますけれども、ただ、私が大臣に質問しましたのは、派遣は臨時的、一時的な働き方だと、じゃ、その臨時的、一時的というのはどのぐらいの期間かといったときに、三年であると大臣も既に御答弁をされています。 一般的に、臨時的、一時的な働き方だといったらば、それは何回も何回も派遣労働を繰り返す、そして十年、二十年たつということではないというふうに誰もが理解すると思うんですけれども、ですから、派遣は臨時的、一時的な働き方だという説明と矛盾をするのではないかということを指摘をしたかったわけであります。 ちょっと次の質問に移らせていただきます。 雇用安定措置を違反した場合なんですけれども、派遣元への行政指導や処分は規定をされています。ただ、私が気になっていますのは、派遣元が雇用安定措置を違反した場合、によって派遣労働者が不利益を被った場合なんですが、どのような手段で救済が可能なのか、この点伺いたいと思います。
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。 ちょっと、今委員がおっしゃっている不利益というものの内容もあろうかと思いますけれども、私どもとしますと、この雇用安定措置の義務を課しているということで一番大事なのは、やはり派遣労働者の方がその期間制限の三年に達したということをもってして派遣契約等が切れて失業してしまうということがないようにするというのが、これがやはり一番大事なんだろうと思います。 そういったことから、この雇用安定措置の義務の履行に対しては、私どもも、許可制に全てするということもありますので、そういったことを背景に派遣会社に対して指導監督をしっかりやるということでございますけれども、やはり派遣労働者の方が失業してしまってはいけない、雇用の安定が図られるということが一番大事でありますので、そういった意味では、そういったことも背景にしつつ、やはり粘り強くしっかり義務の履行を求めて雇用の確保を図るということが私どもとしては大事なんだろうと思っております。 さらにといえば、当然でありますけれども、それは派遣労働者の御希望も含めてでございますけれども、就労支援が必要ということになれば、これはハローワークの方できめ細かな対応ということを個々の事情に応じてしっかり対応はさせていただきたいと思っております。
○行田邦子君 労働局において指導監督をしっかりと行っていくということの御答弁でもありましたけれども、ただ、需給調整指導官の数、これ都道府県別の配置人数、以前、石橋委員が示されていましたけれども、これを見ても十分な数とは言えないというふうに思っております。 事業報告等のチェックが年二回あったり、あるいは定期的、臨時的に指導監督をするということになっていますけれども、ただ、派遣事業者が多い都市部ほど指導官一人当たりの事業所数というのは非常に多くなっていて、手が回らない状況ではないかなというふうに私は思っています。そうすると、雇用安定措置だけではないんですけれども、法違反をどうやって見付けるのかというと、これはやはり労働者からの相談があるときが、労働者の相談が来て気付くということが結局私は多いんだと思うんですね。 そこで、大臣に伺いたいと思うんですが、私は、派遣労働者自身も自分は雇用安定措置を受けることができるんだ、派遣元は自分に対して雇用安定措置を履行する義務があるんだということを知るべきだというふうに思っています。 そこで、同一組織単位での三年見込みの労働者との労働契約に雇用安定措置を履行する旨を明記することをさせるべきではないでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この雇用安定措置の履行の確保をしっかりと図っていくということが重要であるということはもう先生御指摘のとおりであって、私どももそのとおり考えているわけでありますし、全ての派遣元に対して、雇用安定措置の実施状況については、先ほども御指摘いただきましたけれども、毎年の事業報告で提出を求めて、言ってみれば天日にさらして、ちゃんとしたことをやっているかどうかを見ていただくということで、その結果に基づいて指導を行うということを予定をしているわけであります。 今、労働契約の中に明記するべきじゃないかという御提案をいただいたわけでありますが、この雇用安定措置に関する事項を労働契約の中に明記することを義務付けるということになりますと、これはやはりかなりいろいろ議論を重ねないと労使の間の合意というのが得にくいのではないかというふうに思われまして、事業主に対する新たな義務付けということであります。それはそれで考え方としてはあるわけでありますが、それについては労政審において議論を今日まではしていない事項でございますので、仮にそういうことの是非を問うということであれば、労使でしっかりと御議論を賜って、労働契約の中に入れるべきかどうかということを御検討をいただくということになろうかと思うわけであります。 先ほどの事業報告での報告につきましては、インターネットなどによってできる限り多くの人に見てもらうという中で、言ってみれば暗黙の圧力のような形でしっかりしたことをやっていただこうということで、この情報提供をすることが望ましい旨をインターネット等を通じて指針に規定をすることを予定をしておりまして、雇用安定措置にしっかりと取り組む派遣元が派遣元としても選ばれる、派遣会社として選ばれるように環境づくりをしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○行田邦子君 三年見込みの派遣労働者に対しては、雇用安定措置は、これは派遣元の義務と法律にしっかりと明記されているわけですので、法律で明記されていることを守るのは当然ですので、そのことを労働契約に明記するというのは、私、これは大いに、労使それぞれ意見があるでしょうからしっかり議論していただいて、そして検討していただきたいというふうに思っております。 次の質問ですけれども、じゃ、この雇用安定措置なんですけれども、個別労働関係紛争解決制度の対象となるのか、質問したいと思います。
○政府参考人(坂口卓君) お答えいたします。 今委員が御指摘された個別労働紛争解決制度でございますけれども、この制度につきましては、民事上の個別の労働紛争ということを対象としたというものでございますので、個々の労働関係法令の違反ということがあった場合の対応ということになりますと、それぞれの法律に基づいて行政指導等を行う中で是正をし、それで紛争の解決を図るということが全体の枠組みの設定ということにしておりますので、そういった意味では、原則としては、まずはそういった部分については行政指導により対処ということになろうかと思います。 ですから、今委員の御指摘の雇用安定措置ということにつきましては、先ほども大臣も御答弁させていただいたように、しっかりこの義務の履行を図っていくということでございますので、私どもとしまして、この労働派遣法に基づいて事業主、派遣元事業主に課しておる義務でございますので、それ自体は個別労働関係紛争制度の対象外とはなりますけれども、当然、これに講じない派遣会社に対しては、しっかりこの派遣法に基づいての行政指導、義務履行の違反がないようにという取組をしっかりやっていきたいということと考えております。
○行田邦子君 個別労働紛争解決制度、平成十三年にできたのでしょうか、かなりあっせんの実績も上げているわけでありますけれども、この雇用安定措置については個別労働紛争解決システムの対象にならないということであります。 私は、やはり雇用安定措置について、派遣元への行政指導や処分というのはあるんですけれども、ただ、派遣労働者の利益の確保という、保護という視点では弱いなというふうに思っております。しっかりと派遣元がこの雇用安定措置、この法案の目玉というふうにも位置付けているわけでありますので、これを履行するような、そのような仕組みとしていただくようにお願いを申し上げまして、質問を終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 今日は、午前、午後と質問が続きますので、一連の内容で質問をさせていただきたいと思います。資料は、午前、午後、共通して使用させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。 まず、坂口部長にお伺いをさせていただきたいと思います。労働者派遣と業務請負の違いというものは何なんでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) お尋ねの労働者派遣でございますけれども、これは、今回もるる御議論をいただいておりますけれども、派遣元の事業主が自己の雇用する労働者を派遣先の指揮命令を受けて派遣先のために労働に従事させるというのが労働者派遣でございます。 それから、業務請負と申しますのは、いわゆる仕事の完成等を目的として注文者が請負業者に仕事を依頼するものということでございますので、その二者の違いということになりますと、業務請負については注文主と請負事業者の労働者との間に指揮命令関係が生じないということでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 では、偽装請負とはどのようなものなのか教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) いわゆる偽装請負でございますが、今申し上げましたように、請負という形態になれば、注文主と請負事業者の労働者との間に指揮命令が生じないというのが本来の請負という、業務請負ということでございますが、今議員御指摘の偽装請負というものは、請負であったり業務委託というようなことを称しながら、注文主が請負事業者の労働者に指揮命令を行うということによって、本来であったら、それは労働者派遣の形態でありますから派遣契約を締結していただく必要があるんですけれども、派遣契約を締結しないで事実上の指揮命令を行い、労働者派遣を行うという形態が偽装請負ということでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 ということは、違法ということですよね。その偽装請負というものは、労働者にとってどのような不利益が生じるというふうに厚労省はお考えでいらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) 今お答えしましたように、偽装請負は、請負、業務委託などと称して派遣契約を締結することなく労働者派遣を行うこと等を指すということでございます。 本来、労働者派遣ということになりますと、労働者派遣法に基づいて一定の派遣契約を枠組みの中で結んでいただき、それから、薬師寺先生、前回、前々回等も御質問をいただいたように、労働基準法であったり労働安全衛生法というような形での労働関係法令のしっかりとした責任の分担ということも派遣法で決めているということでございますけれども、そういった中で、本来、派遣先が負うべく、派遣で働く方がけがをしないようにその危険防止をしなきゃいけないとか、あるいは長時間労働とか有害な作業などに伴う健康障害の防止をしなければいけないというような、そういった本来派遣先が負うべき責任の所在ということが曖昧なまま派遣先が指揮命令を行うということになりますので、実際として、結果として労災が発生するというようなことも含めて、労働者にとっての不利益ということが生ずるおそれがあるということかと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 明確な御答弁をいただいたんですけれども、私もまとめさせていただきました。本来であれば派遣という形態を取らなければならないような間接雇用という指示命令系統を取りながら、見かけは直接雇用しているということですので、雇用の責任の所在というものが曖昧にもなります。労働者が劣悪な労働環境、違法な長時間労働というものも強いられやすくなるということですよね。また、不当な中間搾取というものにも遭うという危険性がある、さらに労災隠し等も行われやすいと。 じゃ、こういう環境が今この日本のどこにあるのかということを考えまして、私もいろいろ探してまいりました。皆様方に資料をお配りをさせていただいております。これは、東京電力が昨年十一月二十七日に発表をいたしました福島第一原発の労働環境に関わるアンケート調査の結果でございます。皆様方のところには数値しかお手元に行っておりませんけれども、これは、回答した作業員二千六百八十四名中七百五十九人、約その三割が、作業内容や休憩時間等を指示する職長や上長の会社と賃金を支払っている会社が違うという答えが返ってきたという結果でございます。 これというのは間接雇用というように理解してよろしいんでしょうか。政務官、お答えいただけますでしょうか。
○大臣政務官(高階恵美子君) お尋ねの東電が行ったアンケートでございますが、先生がお配りいただきました昨年の調査票によりますと、設問が、作業内容や休憩時間等を指示する職長、上長の会社と賃金を支払っている会社が同じかそうでないかということでありました。これは二八・三%、私どももこの数値は非常に高くなっているというふうに承知しております。 と申しますのも、その前年、前年と毎年調査が行われているわけですが、平成二十四年、二十五年の設問は、作業内容や休憩時間等を指示する会社と給料を支払っている会社という設問でございまして、平成二十四年のときには、これが四七・九%、二十五年は一七・九%に改善されており、今回は、設問自体がちょっと踏み込んだ形で変わっていて二八・三%というふうに、継続的に同じデータを取ろうとするときに、同じ回答が得られているのかどうかといった点での見方も必要かというふうに考えております。 ただし、先生が御心配いただいているような間接雇用あるいは労働者への不利益ということが生じないよう指導監督していくという私どもの仕事の観点からいたしますと、この回答のあった方々について、どのような体制であったのかということをしっかり東電さんにも調べていただく必要があるということで、東電さんの方で確認作業を行っていただいております。 その中では、いわゆる偽装請負には該当しない安全に関する指示を、回答いただいた作業員の方が作業指示と勘違いをして回答されていたものが相当数含まれておりまして、実際に偽装請負に該当すると判断された事案が二件ございました。そしてその二件について、詳細について対応どうなっているか調べましたところ、それぞれ元請のところで適切に対応いただいているということでございますので、今後は、このような偽装請負に値するようなものが発生しないよう、しっかり目配りをしていきますとともに、不正の事案が発生し、確認されましたら、しっかり調査、対応をしてまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 しかし、私、これ以上にまた問題視をいたしておりますのが、この無回答であった一〇%の方々なんですね。これ、なぜかと申しますと、なぜこの結果が前回よりも、違うとお答えになった方のパーセンテージが上がったかというと、この第五回のアンケート調査の以前に行われたものというのは、これはアンケート調査の回答の方法というものが変更されたということも指摘がなされております。これは、元請会社を通じて前回はアンケート用紙が配付され回収された。だからこそ低かったのではないか。そして今回は、それを新聞社が指摘したために、新たに回収箱を設けて自主的にそこに入れられるようになったということは、素直に回答ができるようになったんですけど、まだまだこの一〇%の方々が無回答ということは、もしかしたらその中に多くの危険性がはらんでいるということも是非厚労省には目を光らせていただきたいと私は願っております。 以前、様々なところでもこの多重下請の問題、そして、もしかしたら派遣法の違反を起こしているかもしれないといった問題が既に明らかになっております。皆様方に資料二をお配りをいたしております。 これは、被曝隠しの偽装請負の認定というもので、厚労省が八社に是正指導をしたというような新聞記事から取ったものでございます。 これを見ていただいても分かりますように、元請からもっともっと下請、これ幾つまで下請があるんだ、三次、四次、五次、六次ぐらいまで下請があるんじゃないかというぐらいまで細分化をされて、どんどんどんどんと責任の所在も分からぬまま、様々な、この被曝隠しのような卑劣な、健康を害するような、そういった労働環境というものが強制されているということがこの記事からも分かってまいりました。 この際に、私この記事を読みましてびっくりいたしましたのは、厚労省がその際に偽装請負が広がっている恐れがあるとして改善を促した、しかし東電は、法令遵守を元請にお願いしていますので違反事例はないはずだとして、本格的な調査をこの際にも行ってこなかった。これが二〇一二年の記事でございます。 ですから、東電は知らなくても、結局はその下請、元請の皆様方が正しく法令を守っていただかない限りにおいて、東電が言ったからということだけで労働環境というものが改善がなされたかどうかという証明には私はならないのではないかと考えております。 と申しますのも、実は、いろいろ私も見ておりましたら、八月二十六日、つい最近でございますね、これは、厚労省の方から福島第一原発における安全衛生管理対策のためのガイドラインというものも出されております。そして、大臣書簡を持ちまして山本副大臣も東電の方にいらしてくださった旨、伺っております。 このように、たくさんの今までガイドラインを出し、そして指針を出し、指導してきた。本当にその効果が上がっているというふうに政務官、思っていらっしゃいますでしょうか。まだまだ何か裏に隠されて派遣法の違反も多く私は行われているかもしれないという危険性があるのではないかと考えておりますが、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
○大臣政務官(高階恵美子君) 八月に起こった事故というのは、非常に私どもも深刻な事態だというふうに判断しております。 この六月には、東電の第一原子力発電所で労働災害が多発しているという状況を受けまして、廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議における中長期のロードマップの改定が行われています。この中でも、先生御心配いただいておりますような、東京電力及び元方の事業者が一体となった安全衛生管理体制の強化、あるいはリスクアセスメントの実施等による労働安全水準の向上、こういったようなことが盛り込まれてございますし、私どもといたしましても、これを受けて、八月二十六日にはガイドラインを策定し、東電にも手交して直接指導したところでございます。 また、作業現場においてしっかりと対策の効果が上がっているかという御心配でございますが、企業の担当者を数回に分けて一堂に集まっていただきまして、適切な労働条件確保に関する講義を実施させていただいております。 昨年も丁寧にこれを複数回実施させていただいているところでありますけれども、元請業者四十社中三十八社の参加をいただき、また下請業者は非常に多くなっておりまして、千百社余りに上っているところでございますが、相当数の方々からこの説明会、研修には御参加をいただいているところであります。 実際に、こういう形でいいんだろうか、偽装請負には当たらないだろうか、うっかり話してしまったとしたら問題だよねといったような相談の事案も実は上がってきているということでございまして、画期的という成果にはなかなかお応えできないかもしれませんが、一方で、現場で指導に当たる方、作業に当たる方々の意識の向上という点でいいますと、少しずつ効果が上がってきているというふうに考えているところでございます。 いろんな取組を通じまして、東電の原子力発電所内での作業に従事している方々、労働者の方々が適正な環境の下で安心して就業していただけますように努めてまいりたいと考えます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 また後ほど、その労災のことについては集中的に取り上げたいと思いますけれども、この八月だけでも三名の方が亡くなっていらっしゃるというような記事がございました。 ですので、本当にこういった後手後手に回りがちな現場に対していかに、元請の皆様方、そして東電にも、自分がやっぱり安全衛生を守らなきゃいけないというような責任を持たせなきゃいけないか、私も考えてまいりましたんですけれども、労働安全衛生法上、特定事業というものがございます。その特定事業にこの原発事業というものは含まれるのかどうか、大臣、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この東京電力の福島第一原発の廃炉作業で多くの建設工事が行われています。この建設工事自体、特定事業に該当するということでございまして、作業が混在をいたしますこの廃炉作業の建設工事については既に特定事業として元請事業者に対する安全衛生の確保措置というのが義務付けられておりまして、原発事業全体として新たに特定事業に位置付ける必要まではないかというふうに考えているところでございますが、既に、今申し上げたように、建設工事部分についてもう特定事業として定められているということでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 私、いろいろ求人票も見てみました。いろんなところで、福島第一原発、労働者というような、いろんなキーワードを入れていろんな求人票のページを見てみたんですけれども、建設業にこれは当たるんじゃないかなというようなものから、本当にそれは販売促進のようなことを書かれているようなものが一つの求人票になっているんですね。ですから、建設業だけで雇用されているわけではなく、いろんなものをやっていただきますよというような形態で実は求人がなされているものが多くて、だから、ここからここまでは建設業だから特定事業に含まれているから、でもここからここまでの作業というものは特定事業の中ではやれないよなんということが一つの求人票の中で分かれていていいのかというような問題もあるかと思います。 あそこに行ったらいろんな雑用があります。これは建設業に当たるのか当たらないのかということは労働者には分かりません。ですから、しっかりとその廃炉作業全体がカバーされて、なぜ特定事業にするかというと、雇用関係も分からなくなるような何重もの下請があって、その責任の所在が分からず、そして危険も多いというからこそ特定事業というものが設けられて、それを全体をカバーして監視していってくださいよ、責任も共有してくださいよというためにあるわけですから、前向きに御検討をいただきたいと私は願っておりますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま先生の問題意識をいただいて、私どもも検討したいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 では、坂口部長に、次、お伺いをさせていただきたいと思います。 東電の原子力作業員の中に派遣労働者というもの、先ほどは偽装請負のお話をいたしましたけれども、派遣労働者の方はいらっしゃるとお考えでいらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) お答えいたします。 私どもの方で、東京電力の原子力発電所の作業員の方の中に派遣労働者の方がどの程度含まれているかということについては、私どもとしてデータとしては把握はしておりません。 ただ、先ほどのような現場現場で労働局において定期の指導監督等は行っておりますので、そういった中で、原子力発電所の作業の業務ということについては、私どもとしては多くは請負契約ということであることは確認しておりますので、派遣労働者という形で従事されている方というのは、そういう中で把握している限りではほとんどいないのかなということでは把握しております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 ということは、もしそこの現場の中で間接雇用がなされている場合に偽装請負というふうに考えていいのではないのかなと私は思うんですけれども、では、その偽装請負だった際に、先ほども二件ほどあったということで高階政務官からも御報告ございましたけれども、十月一日から始まるみなし制度の対象となり得るのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) 偽装請負かどうかということについては、やはり契約の態様等も含めてしっかり監督指導の中で見極めていく、確認をしていくということかと思いますけれども、今委員御指摘のようないわゆる偽装請負があった場合ということになりますと、原発作業員につきましても、十月一日以降、いわゆる偽装請負の状態で働いていて、それで当該偽装請負が労働者派遣法等の適用を免れる目的で行われている場合ということになりますと、当然労働契約申込みみなし制度の対象となるということで考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 そのみなし制度の、じゃ、対象となるということは確認をしたんですけれども、どのような形で労働契約が新たに結ばれることになるのか、これ大変難しいと思うんですね。先ほど見ていただきましたように、何次もの下請ということで、多重下請の構造にもなっております。元々、下請の皆様方というのは中間搾取もされておりますので、かなり劣悪な環境で、安い賃金で雇用されているという場合もございます。 私、先日行われましたみなし制度の説明会の資料も見せていただきましたけれども、あれによると、現在結ばれている労働契約と同じ契約でということになれば、これ劣悪なまま同じ契約を結ばなきゃいけないということになってしまってかなり不利な状況だと思うんですけれども、これは労働者の保護に欠けることになりませんでしょうか、教えてください。
○政府参考人(坂口卓君) 先ほども申し上げました、この十月一日から適用となり得る労働契約申込みみなし制度でございますけれども、今委員の方からも御指摘ありましたけれども、法律の制定の、条文の中身として、労働者派遣の役務の提供を受ける方が一定の違法派遣を受け入れた場合に、当該労働者派遣の役務の提供を受ける者から当該違法派遣に係る派遣労働者に対して、その時点の労働条件と同一の労働条件を内容とする、こういったことが法律上も置かれておりまして、その時点の労働条件と同一の労働条件を内容とする労働契約の申込みをしたものとみなす制度ということになっております。 ですので、まさに今委員の方から、こういった現場でよく見られる多重下請のケースはあろうかと思いますけれども、例えば三次、四次というような下請になっていたようなケースだとすると、一番直近の下請の方の労働条件、例えば四次下請の会社での雇用される労働者の方がいわゆる偽装請負の状態ということになると、その四次下請における労働条件というものが申込みの内容となって、それで四次下請の発注者である三次下請の方から当該労働者への申込みがなされたものとなるということは、今委員の方からも御指摘あり、また法律の成り立ちからいって、やはりそういった内容になるということでございます。 この点につきましては、みなし制度というのがやはり相当民事的な制裁によってしっかり規制を守ってもらうということを目的とした制度でございますので、必ずしも労働条件の改善云々ということを目的としたものではなくて、やはり違法派遣の是正、民事的な制裁でそういった規制の遵守も図るということが目的でございますので、そういった意味では、委員御指摘のようなところに合致するという部分はないわけでございますけれども、全体として、やはり先ほど政務官等からも御答弁させていただいたような偽装請負そのものがあっちゃいけない、それからこういったみなし制度が適用されるというようなことがあってはいけないということで、やはり法律を守っていただくということをしっかりやっていただく中で、全体として労働者の環境整備ということはやって、底上げを図っていく中でということにならざるを得ないのかなと。やはりこのみなし制度そのものでは、先ほど冒頭申し上げたような法律の規定それから趣旨ということでございますので、そういった形での労働条件ということまで考えていくということになると、ちょっとなかなか難しい面があるのかなと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 でも、派遣労働者を守ってくださるんですよね。そのための法律を今回は改正をしということになっているわけですよね。その派遣労働者を守る、派遣労働という形を取りながらもそういった雇用形態ではない方々に対して、その劣悪な環境のままもう一回労働契約を結べ、これ、余りにも私は理不尽だと思うんですね。しっかりと、偽装請負の形で、その劣悪な状況であればそれを改善した形で結びなさいというぐらいに、厚労省は強くここは方針を打ち出していただきたいと私はお願いをさせていただきます。 もう時間になりましたので、また引き続き午後に質問をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今日は九月一日、政府提案によれば本法案の施行日の日であります。施行日の日にまだ法案は成立をしておりません。あり得ない、あり得ないというふうに思います。こんな無理な、施行日が来ても法案の成立が、まだたくさん審議しているという状態で、この法案、撤回すべきじゃないですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の改正案は、派遣で働く方々につきまして、正社員を希望している方には正社員の道が開けるように、そして派遣で働くことを希望する方には処遇改善へつなげていくこととする内容の法案を御提起申し上げているわけでありまして、できる限り早期に施行が望ましいと考えております。 この施行日の修正につきましては与党から御提案がなされているというふうに聞いているわけでございますが、いずれにせよ、政府としては、引き続き国会での速やかな御審議をお願いをしたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 施行日になっても何の提案もないんですよ。その中で、何で施行日が来ているのに法案の審議をしなくちゃいけないんですか。全く無理だったということじゃないですか。 では、お聞きをします。 坂口部長は七月三十日の本委員会で、本法案に伴う省令、指針の改定が四十一件に上る旨、答弁をしております。昨日、厚労省に対して四十一項目のリストを提出するよう求めましたが、リスト自体作っていないという答えでした。でも、今日が施行日なんでしょう。成立して、施行までに政省令作っていないといけないじゃないですか。リストすらないって、どういうことですか。
○政府参考人(坂口卓君) 済みません。今ちょっと確認しています。 リストというか項目につきましては、今委員の方が引用された七月三十日に私の方で四十一項目ということで御答弁を申し上げ、これは小池先生へ御答弁させていただいたかと思いますけれども、実際、その予定の事項ということにつきましては、今回の改正案に盛り込まれている条文において省令で定めるという委任規定等を置いている箇所が二十六か所、それから労政審の建議で省令において定めるということで示されているけれども法律では厚生労働省令で定めるという規定にはなっていない部分が六か所、それから労政審の建議で示された事項で指針において定めるとしているものが九か所ということで、合わせて四十一か所ということで御答弁しておるということなので、要するに、四十一か所というどこの箇所というのは私どもとしては把握はしておるんですけれども、昨日、ちょっとやり取りの中で私どもの担当者の言い方が不正確であったかもしれませんけど、その個々の内容の詳細について、具体的にまだそこはこれからですという趣旨を申し上げたんだと思います。
○福島みずほ君 いや、四十一件、どういうものがあるのかということで、リストを出してくれというふうに要望したんですが、それはあるんですか。
○政府参考人(坂口卓君) 個々の政省令の中身はという趣旨だったのでということだったのですけど、今委員御指摘のどこの事項かということは、先ほども申し上げたように委任規定等がありますので、それについては作成は、この四十一か所ということですので、それはできます。
○福島みずほ君 意思疎通がちょっとうまくできていなかったようですが、四十一件について、どういう政省令を具体的に変えようとしているのか、何が問題なのか、この委員会に提出をお願いします。
○政府参考人(坂口卓君) ちょっと、今委員がおっしゃったことであると内容になってきますので、それはまだ。 先ほど申し上げたのは、四十一か所で、どこの委任規定の事項かということについては提出できるということなのでということでございます。
○福島みずほ君 細かい中身ではなくて、四十一項目がどこの部分の何かというのを知りたいわけで、それを提出してください。
○政府参考人(坂口卓君) それにつきましては、建議の中でも、例えば福利厚生の配慮義務の対象であれば休憩室とかというようなことで明らかになっている部分もありますので、そういった部分で具体的にお示しできる部分も多々あろうかと思いますけれども、今議員がおっしゃったように、どこの部分かというようなことで内容を全てお答えできることは、省令事項、これからでございますので、できない部分はございますけれども、四十一項目がどういったところかということについてはお出しできます。
○福島みずほ君 では、どういうものを提出するかというのは別にして、本来ならば、だって今日が施行日なんですから、今日までにやっぱりそういうことがかなり明らかになっていなければならないというふうに思うんですね。ですから、なぜならば、施行ができないじゃないですか。 委員長、この書面について、まあ中身についてはあれとしても、出すように理事会で諮ってください。
○委員長(丸川珠代君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をさせていただきます。
○福島みずほ君 私が言いたいのは、今日が施行日なのに、そういう政省令のことについてもちゃんと説明できない、例えばこういうふうにしようと思うとか、それだけずさんというか、できないでしょうということです。 派遣労働者は、既に派遣元との労働契約により、平成二十七年十月一日が来れば業務単位の派遣受入期間制限違反の場合の労働契約申込みみなし制度上の権利を行使できる権利を取得しているのだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほどの小池先生がおっしゃった期待というところだろうというふうに思いますが、今回お出しをいたしました厚生労働省クレジットの理事懇提出資料でも御説明をさせていただいたように、今回の附則第九条第一項の「なお従前の例による。」、これに関連をいたしまして、改正前に締結をした派遣契約で働く労働者の方々が抱きます労働契約申込みみなし制度の適用を受けられるという期待につきましては、法律で規定をされてはおらずに、法律上の権利は、これは未施行の段階では権利は生じていないというふうに申し上げているわけでございます。
○福島みずほ君 前回の派遣法の改正のときに、弁護士も含め、このみなし雇用制度が一番効力があると、裁判やって民事上の効力が発生するわけですから、これは一番実は期待されている制度なんですね。 派遣労働者が、例えば三年前、二年前、派遣法の改正法案が成立した以降も含めて労働契約を締結したときには、今年の十月一日が来ればみなし雇用規定は発生するという、そういうことも含めて労働契約を結んでいるということでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、先ほど小池先生にも御答弁申し上げたように、期待をお持ちになるということは、そのとおりの方々がおられることはよく分かっているということを何度も申し上げてきているわけでありますけれども、それをそのまま保護しなければならないということには法律上なっているわけではなくて、改正におけます保護を具体的にどう行うかということにつきましては、先ほど申し上げたように政策判断の問題であって、私どもは、従前の四十条の四の労働契約申込義務で働く方の言ってみれば保護を図るということを御提起をして、法律の解釈を申し上げているわけでございます。
○福島みずほ君 駄目ですよ。つまり、十月一日になれば自分はみなし雇用制度の適用があるということも含めて労働契約を締結しているんですよ。厚労省がこんな変な法律を出し、しかし、まだ成立していないわけだから、労働者は、それは、三年前、二年前、一年前、十月一日が来れば自分はみなし雇用制度の適用があると思って労働契約を締結しているんですよ。それをわざと奪うのが、十月一日より前にどんなことがあっても施行するぞという厚生労働省じゃないですか。 しかも、今日施行日だけれども法案は成立をしていない。九月三十日とかいう意見がありますが、修正の施行日、そんなの邪道ですよ。絶対にこれは許せない。十月一日に施行になるものをどんなことがあっても奪うために九月の末に施行日にすれば、逆に大混乱が起きますよ。だから、こんなことは許せないんですよ。だから、今日が施行日ですが、いい機会だから、もうこれは廃案、撤回をしてやり直すべきだというふうに思います。 大臣にお聞きをします。これは、この間、小池委員に答弁されたんですが、改めてお聞きをします。 ある条文が施行される前に、それが成立しないように新たな法案をこういう形で提出したことは、厚生労働省として一度でもあるんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、前回、坂口部長の方から御答弁を申し上げたわけでございますが、今回のなお従前の例によることの中に、まず第一に、今回のみなし制度が含まれるかどうかということについては、これは含まれないということが、これは厚労省の解釈じゃなくて、内閣法制局の解釈としてお配りをしているペーパーにあるわけでございます。 それで、この部長の答弁は、この間申し上げたのは、平成十三年一月六日、厚生労働省がスタートした、合併してですね、以降に施行された労働関係の法律のうちで、「なお従前の例による。」という文言が用いられている法律であって、この従前の例に未施行規定が含まれるものは確認できなかったことを述べたということでございます。
○福島みずほ君 結局、法律で権利を条文で入れながら、それが施行されない前に、それを適用させないためにこういうことをやる例というのは一度もないんですよ。さっきもありましたが、派遣労働者から歓迎されていないじゃないですか。こんな形でみなし雇用制度を奪うことは、どんなことがあっても許されないというふうに思います。 厚生労働省が八月二十八日に出したペーパーは、現行法四十条の四の規定、今回の改正で廃止、従前の例によるというので適用されるとしている条文ですが、派遣先の労働契約申込義務等により図ることとなっているから、派遣労働者の保護に欠けることはないと判断をしたところと書いてあるのは許せないというふうに思います。 みなし雇用制度とこの四十条の四の規定は、全く別物じゃないですか。別物であり、民事上の効力はないということで、改めて、よろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは法制局のペーパーの中にも明確に書いてあるところでございますけれども、まず一般論として、このなお従前の例によるという規定は、改正直前の時点で現に効力を有している旧法令又は改正前の法令の規定を包括的に言わば凍結した状態で適用するということになる、意味するわけでございますが、この附則九条のなお従前の例によることとされる改正前の法令の規定は、改正法案施行直前の時点で現に効力を有している労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律第四十条の二及び関連規定でございます四十条の四等でございまして、その時点で施行されていない労働契約申込みみなし制度に係る規定は含まれないというのが内閣法制局の解釈でございます。 したがって、私どもは政策判断としてこれを、なお従前の例によるということで、この四十条の四による保護を適用するという解釈が当てはまるということで、先生、これは先ほど小池先生のときにも、この四十条の四と、それから労働契約申込みみなし制度が違うじゃないかと、だからこれはおかしいというお話でございましたけれども、私どもはこの四十条の四でこの申込みみなし制度がまだ未施行のうちは経過措置として保護を図る手だてとしてこれが当てはまるというふうに考えているところでございますので、それが弱い強いの問題はもちろん解釈はあるわけでありますけれども、私どもはこの四十条の四で保護を図るということを申し上げているところでございます。
○福島みずほ君 いや、この厚労省のペーパーは全然駄目ですよ。 つまり、四十条の四で保護が図れるというものとみなし雇用制度は全く違うものじゃないですか。みなし雇用制度は、それは民事上の効力を持つけれども、四十条のこの四は違うんですよ。先ほども、それは違うものだと言ったじゃないですか。だから、四十条の四は、期限に抵触する前に労働契約の申込みを義務付けることによって違法派遣になることを防ぐものであって、一種の違法派遣に対するペナルティーとして定められる労働契約申込みみなし制度とは全く効果も意味合いも違います。 大臣にお聞きします。もしこれで保護が図られる、みなし雇用制度の代わりが果たせるというものであれば、なぜ労働契約申込みみなし制度を設けた平成二十四年改正時に現行法四十条の四を削除しなかったんですか。違うものだからでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) 二十四年改正時になぜ四十条の四を削除しなかったのかという御質問だったと思いますが、労働契約申込みみなし制度と現行法の四十条の四というのが全く別物だとおっしゃいますが、規定の目的の方向性は私どもは同じだというふうに考えております。 その一方で、労働契約申込みみなし制度というのはあくまでも期間制限違反が生じた際に初めて効果が生じるものであって、期間制限に達する前に措置を講ずることを求める第四十条の四とは制度的にすみ分けが可能なために、平成二十四年改正においては規定の削除は行われていなかったというふうに考えております。 今回の改正におきまして、雇用主であります派遣元の雇用責任を強化をし、そして期間制限に達する前の派遣労働者の雇用安定については、雇用安定措置として義務規定を創設をし、責任を一義的に派遣元に負わせることという整理をいたしましたことなどによって、期間制限に達する前の派遣先の義務を規定している第四十条の四を削除することとしたものでございます。
○福島みずほ君 全然駄目ですよ。厚労省の今回の八月二十八日のペーパーが許せないのは、現行法四十条の四の規定によって派遣先の労働契約申込義務等により図ることにしているので、派遣労働者の保護に欠けることはないと判断したというところなんですよ。 みなし雇用制度の意味というものがあって、だから四十条の四と、それから意味合いが違うから、やっぱり強力な民事効を持つ雇用みなし制度をつくったわけじゃないですか、国会で。 今回、雇用みなし制度を適用させないさせないというふうに厚労省が考え、そして、いや、四十条の四が、規定が従前の例によると、なぜかこっちだけ従前の例による、適用されると厚労省は主張しているわけですが、これで欠けることはないというこの文書は許せないですよ。雇用みなし制度に期待した派遣労働者の人たちは一体どうなるのか。 もう一回、その権利についてお聞きをします。政策判断などではないと思います。大臣、この雇用みなし制度は、十月一日が来れば雇用みなし制度の適用があるという、これは施行日を待つばかりの始期付きの権利、始期というのは始める期節ということですが、始期付きの権利利益であるということでよろしいですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは先ほど来御答弁申し上げておりますけれども、また、理事懇に御提出申し上げた資料でも御説明をしておりますけれども、今回の附則第九条第一項に関連をいたしまして、改正前に締結をした派遣契約で働いていらっしゃる労働者の方々が抱く労働契約申込みみなし制度の適用を受けられるという期待につきましては、法律で規定をされていないわけでありまして、まだ未施行でございますので、法律上の権利は生じていないということを申し上げているわけでございます。
○福島みずほ君 いや、私は、始期付きの権利、つまり、十月一日が来れば、それは始期付き、期限が十月一日からですが、始期付きの権利であるということでよろしいかという質問です。
○国務大臣(塩崎恭久君) 何度も申し上げますけれども、施行されていないわけでありますから、始期付きの権利というようなことではなくて、今申し上げたように、法律ではこの期待については規定をされているわけではなく、法律上の権利としては生じていないというのが私どもの理解でございます。
○福島みずほ君 この国会で前回改正法案が成立したときに、施行日が来れば当然これは始期付権利、十月一日が来ればこれは権利として保障されるというのが理解ですよ。法律上はそうじゃないですか。期限は十月一日に始期付きだけれども、これは権利ですよ、みなし雇用制度は。それを権利じゃないと言い、そして、別の、四十条の四が従前の例によるで、なぜかこちらだけは従前の例によるで適用されると厚労省が言って、全く違うもので保護が図れると言っているから許せないんですよ。 なぜ、みなし雇用制度をそんなに適用させたくないんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) いや、適用させたくあるとかないとかいう問題ではなくて、法律上の解釈からしてそういうことであるということを先ほど来繰り返し申し上げているわけで、しかし一方で、先ほども申し上げたように、この四十条の四とそれからみなし制度は、方向としては同じ方向で、働く人の保護を図るということでありますので、なお従前の例によるという中で含まれていない労働契約申込みみなし制度ではなくて、旧法であります四十条の四の労働契約申込義務で保護を図っていくというのが私たちが今説明を一貫して申し上げているところでございます。
○福島みずほ君 こんなことをやっていたら、というか、なぜ今日に至っても、施行日に成立していないか。動機において不純であって、立て付けにおいて無理だからですよ。こんな邪道中の邪道なことをやっているから無理なんですよ。 なぜみなし雇用制度を適用させたくないか、派遣会社が嫌がっているというだけのことじゃないですか。でも、みんなで成立させたこの法案を、これだけどんなことがあっても適用させたくないと厚労省が悪あがきをすればするほどみっともないですよ。悪あがきをすればするほど労働者に対する裏切りである、これを適用させたくないという厚労省が誰の味方なのかということがこれで明らかになるじゃないですか。だから、こんなもう施行日になっても議論しなくちゃいけない法律、動機において不純であり、立て付けにおいて無理である。こんな法案は撤回して、廃案にすべきですよ。 そもそも、冒頭に戻って済みません、施行日に法律が成立していない例は二十六年ぶりなんじゃないですか、厚労省では。
○政府参考人(坂口卓君) 済みません、それは、何年ぶりかというのはちょっと今、突然のお話なので分かりませんけれども、それは、施行期日を修正されたという例はあろうかと思いますので、そういった例はあろうかと思います。
○福島みずほ君 私が、ちょっとまた確認しますが、事前にお聞きしていたのは、厚労省のこの委員会の中で、施行日が過ぎてまだ成立していなかったのは二十六年ぶりであるというふうに聞いております。また後ほど確認をしたいと思います。 無理なんですよ。施行日にこんなことをやって、しかも、一番派遣労働者が期待していた雇用みなし制度をどんなことがあっても適用させないという悪あがきをしているのは、もうみっともないですよ。しかも、四十条の四がその代替手段にならないことは、今まで併存して規定があって、効力が違うんだから意味がないですよ。四十条の四が従前の例によるで適用されるから労働者の保護になるなんという、そんなでたらめ言わないでください。 始期付権利をしっかり保障するべく、この法案は廃案しかないということを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(丸川珠代君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時三十六分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(丸川珠代君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、中泉松司君及び小池晃君が委員を辞任され、その補欠として井原巧君及び辰巳孝太郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(丸川珠代君) 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案及び労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○津田弥太郎君 民主党の津田弥太郎です。 午前中の小池議員、福島議員に続いて、施行日のことに触れさせていただきたいというふうに思います。 まさに呪われた法案と言わざるを得ない。施行日が来ても成立しないという状況にあるわけでございます。この施行期日以降に法案審議を行うということについて、野党の中で野党の筆頭理事の津田に対しても批判の声があるわけで、非常に迷惑な話であります。 大臣に確認したいんですが、法案審議の過程で施行日を迎えたということについて、少なくとも野党の責任はいささかもないということでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 法案の審議は、私ども内閣として提出をいたしました法律を国会で御審議をいただいているわけでありますので、これは、国会でどのようにおさばきになるのかというのは国会がお決めになることだということで、私どもがコメントするような話ではないのではないかというふうに考えるところでございます。
○津田弥太郎君 大体において国会の審議がどうなるかということを見て施行日を決める、これは政府の責任において行っているわけで、それが国会の審議に委ねるなんて答弁じゃ、話にならない。もう一回。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私ども、この法案は三月の十三日にお出しをしておりまして、私どもとしては、できる限り早期の施行も望ましいということで、速やかな御審議をお願いをしておったわけでございますので、これは国会がお決めになるということで、どういうタイミングで御審議をいただくかということを私どもが決める立場にはないのでございますので、先ほどのような物言いになったということでございます。
○津田弥太郎君 さて、先週金曜日の理事懇におきまして、福岡与党筆頭理事から、新たな法案の施行日を九月三十日にすることを考えているというお話がございました。 私は、法案の内容についての批判は別にして、新たな施行日ということでは、国民への周知に万全を期すという意味でも、まあ常識的に言えば来年の四月かなというふうに思っておりました。 政府・与党としては、やはり様々な労政審での議論、あるいは派遣元、派遣先、派遣労働者への通知、そういうことを考えると、余りにも拙速な話だろうなという気がしてならないわけであります。この点について尋ねると、できるだけ早く派遣労働者に正社員への道を開き、待遇の改善を行いたい、そういうふうに答えるわけですよね。もう大体百も分かっています、それは。 で、お尋ねをしたいと思います。 法案の施行日が九月三十日になった場合と、例えば十月一日になった場合、僅か一日の違いになるわけですが、そこには決定的な違いがあるのかどうか。政府としての見解を、大臣、お聞かせください。
○国務大臣(塩崎恭久君) この施行日の修正自体は与党が御提案をされているというふうに理解をしているわけでございますが、この十月一日は、繰り返し御審議をいただいているように、労働契約申込みみなし制度が施行されるわけでありまして、その施行を円滑にするというためにも、全ての業務について一律に期間制限を課す分かりやすい期間制限としたいと考えて、この意味で九月三十日と十月一日では違いがあるというふうに考えているところでございます。
○津田弥太郎君 労働契約申込みみなし制度のお話が出されました。現在、与党である自民党、公明党もこのみなし制度を導入した平成二十四年改正には賛成をされているわけであります。このみなし制度の対象には現行の業務単位の期間制限違反が明確に含まれているわけであります。よもや、当時の自民党と公明党が、一旦成立した法案を施行日前に修正をして実現不可能にしてやろうなんてよこしまなことを思っていたわけではありませんよね、長沢先生。 そうであるなら、先週木曜日以来の附則第九条問題への対応のごとく、無理に無理を重ねて、何が何でも業務単位の期間制限違反にはみなし制度を適用しないという姿勢は、これはまさに天に唾することですよ。大臣、強く強くこれは猛省を促したいと思いますし、私の後に怖い怖い石橋議員がこの点を更に聞きますので、しっかり覚悟しておいていただきたいというふうに思います。 大臣にお尋ねしたいわけですが、この申込みみなし制度自体の重要性について、先週の我が党の牧山議員の質問に対して次のように認められました。派遣先に対して派遣労働者の保護にもつながる形で一定のペナルティーを科すことによって、労働者派遣法による規制の実効性を確保する必要がある、そういうふうに大臣はおっしゃったわけであります。そうであるとするならば、今後、制度の対象を広げることについて異論はないというふうに考えるわけです。 そこで、私、四点提案をしたいと思っています、四点。 一点目、離職した労働者を離職後一年以内に派遣労働者として受け入れてはならないとの禁止規定に違反した場合。二点目、事前面接を始めとする派遣労働者を特定することを目的とする行為を行った場合。三点目、グループ企業内派遣の八割規制に違反した場合。四点目、派遣契約に定められた業務内容、就業場所、就業時間等に反して就業させた場合。 このような場合については、労働契約申込みみなし制度の対象とすることを今後是非検討していただきたいというふうに思うんですが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) この労働契約申込みみなし制度は、違法派遣の是正をすると。この是正に当たって、派遣で働く方の雇用が失われないようにしつつ、一定の違法派遣を受け入れた派遣先に民事的な制裁を科すということによって労働者派遣法の規制の実効性を確保するものでございまして、重要なものであるというふうに認識をしておるわけであります。 この労働契約申込みみなし制度を含む平成二十四年改正法につきましては、今後、施行の状況等を勘案し、検討を加えて、必要があると認めるときは所要の措置を講ずるものとされておりまして、御指摘の項目につきましては、労働契約申込みみなし制度によるペナルティーの重さと派遣先の行為の違法性とバランスを図る観点にも留意をしつつ、労政審における議論の対象にしてまいりたいというふうに思います。
○津田弥太郎君 しっかり労政審で前向きに議論して進めていただきたいと思います。 もう一問です。 先週木曜日の本委員会で、派遣元管理台帳の保存期間と起算点に関するやり取りが我が党の石橋議員と塩崎大臣の間で行われ、何回も審議がストップしました。大臣の答弁では、派遣元管理台帳は、派遣契約ごとに派遣期間の終了から三年間保存をし、派遣契約が更新された場合は、起算点も更新後の派遣契約に引き継がれるというものでありました。つまり、派遣労働者ごとに派遣元が様々な重要事項を記載する派遣元管理台帳は、業務単位で保存の義務が掛かってくるというわけであります。 そうすると、現実問題としてどのような状況が生じるかというと、例えば、派遣労働者が同一派遣先において同じ営業部の営業一課、営業二課、営業三課などの間で異動した場合どうなるか。営業一課時代の派遣元管理台帳が破棄されてしまう可能性が出てくるわけであります。あるいは、派遣労働者が総務課から人事課と異動して、更に再びまた総務課に戻った場合でも、前回の総務課時代の派遣元管理台帳は破棄されてしまう可能性が出てくるわけであります。 まず、事実関係として、そうしたことが起こり得る、可能性としてあるということを、大臣、お認めになりますよね。
○政府参考人(坂口卓君) 事実関係でございますので、私の方から御答弁させていただきます。 今御指摘の派遣元管理台帳は、派遣労働者ごとにその保存期間は派遣契約の終了の日から三年間となっております。したがいまして、今委員御指摘のとおり、この保存期間を経過しました派遣元管理台帳につきましては、順次廃棄することも可能ということとなり得るということでございます。
○津田弥太郎君 これ、皆さん、どう考えてもおかしいですよね。与党の皆さんも、おかしいとうなずいておられる方が一、二名いらっしゃいます。おかしいんです。 職業安定局が作成した労働者派遣事業関係業務取扱要領、これを読みますと、派遣元管理台帳の保存の意義としてこのように書かれているんです。派遣元管理台帳の保存は、派遣労働者の派遣就業に関する紛争の解決を図り、行政による監督の用に供するために行うものである。 これ、大臣、派遣労働者の派遣就業に関する紛争、こういう紛争というのは、主に派遣労働者と派遣先事業所との間で発生するものですよね、一般的には。
○国務大臣(塩崎恭久君) 基本的にそういうケースが多いというふうに理解をしております。
○津田弥太郎君 そうなんです。 今回の法改正、派遣労働者の保護を図るためのものであるということを、大臣は、お経読みしたのが七月十四日で、今日は九月一日ですから、何回この答弁、恐らく百回以上されていると思うんです、再三。だったら、派遣元管理台帳に記載された就業状況や派遣労働者からの苦情処理状況については、派遣労働者が少なくとも同一の派遣先事業所に継続して勤務している限りは引き継がれていかないと、到底、派遣労働者の保護なんて図れるわけがないわけです。 大臣、この派遣元管理台帳の保存期間について、これ、石橋議員から再三指摘があったわけでありますが、これはやっぱり見直しをしないといかぬと私は思うんですが、約束していただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この台帳につきましては、保存義務に違反した場合には罰則の対象になるということから、長期の保存義務を課すことは事務負担の点からこの負担が増えるということから様々な意見があるということで、賃金台帳等の他の労働関係法令上の保存期間との均衡も考慮して、今回、労働者派遣の終了の日から三年間の保存義務を課しているということを説明してまいったわけでございます。 一方で、今回の改正では、無期雇用派遣労働者に対して長期的な観点からの教育訓練の実施を義務付けるなど、派遣会社の雇用主責任を強化をしているわけでございます。これに伴って、派遣会社において派遣労働者に関する情報をより長期間保存をし、雇用管理に役立てるということが望ましいことから、その旨を派遣元指針に規定をし、周知をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。 さらに、先日、石橋委員からいただきました御指摘、そしてまた津田委員から頂戴をいたしました問題提起も踏まえて、派遣労働者の過去の就業状況、教育訓練の受講状況などについては派遣労働者のキャリア形成を図る上で重要な情報であること、さらに、今回の改正では、事業の許可基準に新たにキャリア形成支援制度を有することというのを追加をすることとしているわけでございますので、それらを踏まえて、許可基準の一要素として、派遣労働者へのキャリアアップ措置に関する情報を中長期的に管理する体制を整備することを求めることを現在検討をさせていただいているところでございます。
○津田弥太郎君 中長期的に管理する体制を整備する、つまり三年ではない。同一事業所、まあ一番分かりやすいのは同一事業所ですが、事業所が変わっても実は必要なんですね、これは。だから、労働者保護のためには、これは同一の派遣先事業所に限らず、今大臣は必ずしも同一事業所というふうにおっしゃいませんでした。ですから、それは当然、同一の派遣先事業所に限らず保存期間の見直しをしっかり図っていくという答弁でございます。これはしっかり皆さんテークノートをしていただきたいというふうに思います。 さて、午後の審議は、初めて内閣提出法案と衆議院提出の議法との一括質疑ということになっております。今日は衆議院の議法の提出者全員に出席をしていただいたわけでありまして、全員にお聞きをしたいというふうに思います。 私は、派遣労働者が経営者の思惑によって一方的に増えていくことを防止するためには、抜本的な解決策としては二つあると思っています、抜本的な解決策。 一つは、例えば正社員何名ごとに非正規労働者は何人あるいは派遣労働者が何人という総枠規制、これを行うことであります。この手法は外国人の技能実習生の受入れにおいて現在使われている手法でありますが、かなりこれはきついというか劇薬というか、厳しい内容であります。 二つ目の方法は、まさに均等待遇の実現なんですね。これが重要になってくる。 私は、本来、派遣労働が臨時的、一時的な働き方であることを踏まえると、長期で安定的に雇用される正社員よりもむしろ賃金が上回ってしかるべき、正社員よりも派遣社員の方が賃金が高いのが当たり前なんです。少なくとも一〇〇対一〇〇という均等待遇が実現すれば、相当に効果が上がると思われます。つまり、安上がりの労働力として派遣労働者を求める経営者が激減するからであります。これは大変重要な点であります。 その意味で、今回、私たち民主党と維新の党とで衆議院において共同で議員立法を提出したということは、当初、大変期待をしていたわけでございます。ところが、いつの間にか、参議院に送られてきた法案は、維新の党と自民、公明両党の間で修正がされてしまいました。 私は参議院におりまして、そうした経緯の詳細を存じ上げておりません。したがって、井坂議員にお尋ねをしたいと思います。 この法案の修正協議はいつどちらから持ちかけ、その後、どのような協議を重ねて修正に至ったのでしょうか。
○衆議院議員(井坂信彦君) ありがとうございます。 こちらの方も呪われた法案と言われないように、しっかり答弁をさせていただきたいというふうに思います。 原案について、我が党の方からこの原案を成立をさせたいと、このような思いで与党に対しても賛成の呼びかけをまず行いました。これに対し、与党の方からは、この原案そのままでは賛成するのは難しいという話になりまして、では、どの部分が引っかかっているのかという、どこがどうなれば仮に賛成をできるのかと、こういう形で議論を深める中で、最終的に今回の修正協議に至ったものであります。
○津田弥太郎君 そうすると、井坂議員から働きかけて、与党、自民、公明の方からこういう内容に修正するならば乗ってもいいよという話になって、井坂議員はその話に乗られたということでしょうか。
○衆議院議員(井坂信彦君) 党内の誰がという話でありますけれども、これは私から働きかけをしたわけではありません。当初は国対ベースで話が始まったというふうに認識をしております。
○津田弥太郎君 余りよそ様の政党のことをとやかく言うつもりはございませんが、今の御党の置かれた状況を非常に嘆かわしく思っているわけでございます。 続いて、民主党の西村議員にお尋ねをしたいと思います。 維新の党から、自民、公明両党と修正協議を行いたいという連絡は民主党にも当然、私はあったんだと思うわけでありますが、民主党は一体この修正協議を受けたのか断ったのか。断ったとしたならば、その理由をお聞かせください。
○衆議院議員(西村智奈美君) 御質問いただきありがとうございます。 結論から申し上げますと、修正協議をやるということの申出はありませんでした。いつから修正協議が始まったか、私たちも知るところではありませんけれども、五月の二十六日に、民主党、維新の党そして生活の党も一緒にこの法案を、議員法案を提案させていただきました。その後、五月の二十九日に閣法と一緒に質疑が行われて、私も井坂衆議院議員と一緒に答弁に立たせていただいたんですけれども、六月の六日になりまして、修正協議が自民、公明、そして維新の党と三党とでまとまるので、これを通して、派遣法を採決して成立させるという見通しであるという新聞記事が出て、私は大変驚いたわけなんです。まさかと思っておりましたけれども、実際その記事のとおりだったということで、週が明けて月曜日、六月の八日だったと承知しておりますが、維新の党の理事から記事のとおりですというふうに連絡があって、更にびっくりいたしまして、本当にこんなことが、一緒に議員立法を提案した党に断りがないままにこのような運びになるということは私も初めてでしたので、本当に残念に、そして嘆かわしく思っております。 ただ、これは井坂衆議院議員の責任ではないということは今の答弁でも明らかになったのではないかと思います。
○津田弥太郎君 三つの政党で共同提出された議員立法が一方的に片方の政党の都合によって修正されてしまう、しかも、その法案の言ってみれば提案者である井坂議員の意向は全く無視して行われてしまったという非常に嘆かわしい話、信じられない話。まあ、皆さん、参議院では起こり得ませんよね、そういうことは。皮肉を申し上げておきたいというふうに思います。 それでは、衆法の中身についての質問に移らさせていただきます。 八月十八日の本委員会において与野党の各議員から指摘されたことは、「待遇の均等の実現」という原案の文言が修正をされ、「均衡」という言葉が加えられたということ、ここに集中しておりました。 そもそも原案で均衡という言葉を入れなかった理由について井坂議員は、派遣労働者について均等な待遇の実現を目指すことを強調する観点から均等のみを明記していた、当初、というふうに答えられたわけであります。この答弁を文字どおり受け止めますと、与党である自民、公明両党との修正協議の過程で均等な待遇の実現を目指すことは強調されなくなったということになりますから、私は極めて残念な思いをしておるわけであります。まあはっきり言えば、魂を売り渡したというふうに申し上げてもいいのではないかと思うわけであります。 私自身は、この「均等」という文言については強調しても強調し過ぎることはない、先ほども言いましたけれども、そのように考えているわけであります。 今回の閣法である派遣法の理念においても、なお常用代替の防止ということが堅持されているわけでありますが、派遣先の正社員と派遣労働者との待遇が均等でなくても構わないということになるならば、常用代替が間違いなく進んでいってしまう、これはもう世の中の経済合理性からすれば当然の流れなんです。誰の目から見ても明らかなんです。 そこで井坂議員にお尋ねしたいんですが、有期のパートタイム労働者の賃金格差を争った丸子警報器事件に関し、平成八年の長野地裁上田支部判決というものがございました。これは、非正規労働者の格差ということでは非常に重要な判例となっており、井坂議員も当然御存じのことと思うわけでありますが、井坂議員は全体としてこの判決をどのような評価をされているか、お答えいただきたいと思います。
○衆議院議員(井坂信彦君) ありがとうございます。 まず冒頭に、ちょっと私の方に要は今回の修正の責任が全くないというようなお話もありましたが、私は全くそうは思っておりません。党として出した法案がこのような経緯を経て、そして修正に至っている、また党内手続のプロセスにも、我が党の中の話でありますが、結果的にこうなってしまう仕組みがあったということもございますし、私が責任がなく、私の全く知らないところでこういうふうになったというのは、これは事実ではないということであります。 次に、お答えをいたしますが、この丸子警報器事件についてですが、有期のパートタイム労働者の待遇、これと正社員の格差が問題となったこの判決では、同一労働同一賃金の原則が労働関係を規律する一般的な法規範として存在していると認めることはできないとした上で、賃金格差について、使用者に許された裁量の範囲を逸脱したものとして、公序良俗違反の違法を招来する場合があるとしています。職務の内容、勤務時間、契約期間等の実態から、有期のパート労働者と正社員の同一性を比較して、同じ勤務年数の正社員の八割以下となるときは、許容される賃金格差の範囲を明らかに超えるとした判決であるというふうに認識をしております。 私としましても、この判決は、非正規労働者の格差の問題を考えるに当たり非常に重要な判決だというふうに考えております。また、この判決が出た後の平成十九年と二十六年にまさにパートタイム労働法が改正され、均等・均衡待遇についての規定が整備をされたものと、こういうふうに承知をしております。 以上です。
○津田弥太郎君 ありがとうございました。 この丸子警報器事件の判決、私ども国会議員という立場で読んでみたときに、最も重く受け止めるべきは次の部分であります。 同一価値労働同一賃金の原則に明言する実定法の規定はいまだ存在しないということが判決文に書かれているわけであります。この事件について、裁判官は非常に苦心をしながら労働者を勝訴させたわけでありますが、立法府が弱腰である限り、いつまでたっても非正規労働者は差別され続けてしまう、こういうことなのです。 つまり、現在審議中の派遣労働の世界においても、真の意味での同一労働同一賃金の原則が実定法で確定されない限り、派遣労働者に対する差別的な待遇は永遠に続く、常用代替も当然に進んでいくということになるわけであります。その意味で、私は、均等な待遇の実現については強調してもし過ぎることはないというふうに考えます。 今から五年前、二〇一〇年十月の日本労働法学会の百二十回大会が雇用平等法の新たな展開という統一テーマで開催をされました。その場で雇用形態間の均等処遇と題して報告を行った広島大学の緒方桂子教授は次のように述べられました。ちょっと長いんです。 根本的な考え方において、均衡処遇概念は、正規、非正規労働者間の処遇の在り方の理念として不十分であった。すなわち、均衡処遇概念は、処遇格差があったとしても、それがバランスの取れたものである限り適法であると見る。しかし、バランスが取れているか否かを一体どのようにして測るのか。また、そもそも、なぜバランスが取れていれば両者の処遇格差は正当化されるのか。これについて、例えば潜在的な期待度の違いといった説明がされたとしよう。しかし、その潜在的な期待度が職務と関連した具体的かつ合理的な内容を伴っている場合には別段そうでないにもかかわらず、そのような曖昧な理由付けを許すならば、均衡処遇概念は、実際には目に余るほどの著しい格差を是正する手法にすぎないものに堕するであろう。それは、属性による差別を助長する危険性をはらんでいる。 このように緒方桂子教授はおっしゃっているわけでございます。我々国会議員は、こういう指摘をしっかり受け止めていかなければならない、そのように思うわけであります。 その上で質問させていただきたいと思うんです。均等であれ均衡であれ、派遣労働者と派遣先の正社員との比較が難しいという問題がある。この点について、井坂議員がEU指令を例に出されました。比較は可能という答弁を前回の委員会でされたわけです。この答弁は、井坂議員の個人的なお考えなのか、それとも修正案の提出者において共有されているのかどうか。ここは大変重要な点でありますので、高鳥議員、古屋議員、それぞれから簡潔に御答弁ください。
○衆議院議員(高鳥修一君) 津田委員にお答えをいたします。 第六条二項におきまして、派遣労働者と派遣先に雇用される労働者との間において、その業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度その他の事情に応じた均等な待遇及び均衡の取れた待遇の実現を図るとしているところでございます。 派遣労働者と派遣先に雇用される労働者とでは、雇用主や人材活用の仕組みが異なることもございまして、業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度その他の事情が異なる場合が多いと考えられますが、その場合においても、待遇の差はその差に応じたものとなるべきということでございまして、比較自体は可能であると考えます。 そこで、類似性のある派遣労働者がいないような場合において、比較の方法の考え方の一つとして、前回、井坂議員から答弁がございましたように、EU指令のように、例えば派遣先の企業の賃金水準などに鑑み、派遣労働者の職務をその企業の労働者に行わせた場合の待遇などを想定し、それを勘案することも考えられるわけであります。 要するに、一つの選択肢としてこういう考え方があるということに関しましては、その意識につきましては共有をされているというふうに考えております。
○衆議院議員(古屋範子君) 高鳥議員と同様でございます。 こうした、いずれにいたしましても、具体的な比較方法につきましては、諸外国における均等また均衡処遇に関する制度運営の状況等の調査等を踏まえて、今後政府において検討されていくものと承知をいたしております。
○津田弥太郎君 ちょっとトーンダウンした感じがするんですが。 私は、井坂議員がおっしゃったEU指令、これ極めて意義のあるものだというふうに考えるわけです。つまり、派遣労働者にとって比較対象となる派遣先の正社員が存在しない場合には過去における比較対象者を選定し、それでもなお比較対象者が見出せない場合には仮想的に比較対象者を設定することも認めているわけであります。すごいですよ、EU指令というのは。ここまで徹底してやっている。 与党の皆さん、これ、せめて爪のあか煎じてもらうといいのではないかと思うんですが、こうしたEU指令の内容、例えばドイツでは二〇〇六年に一般平等取扱法という形でしっかり法律にも明記をされているわけであります。我が国の場合も、このことが法律に明記されない限り、裁判における派遣労働者の救済は困難であると言えるというふうに思うんです。あの丸子警報器のような判決も、まだ本当にとば口ですよ。本当の面での均等という形での判決ではないんです。 そこで、高鳥議員と古屋議員にお尋ねしたいわけでありますが、仮に今回の衆法が成立した場合に、それを受けて政府が対応を行うことになるわけですが、先ほどの答弁の内容、法律に明記するためにそれぞれ政党内で全力を尽くすお考えはあるのかどうか、この決意、ちゃんとやりますという決意をお述べいただきたいと思うんですが、いかがでしょう。
○衆議院議員(高鳥修一君) 尊敬を心から申し上げる津田委員からの御指摘でございますので、大変重要な御指摘をいただいたと思います。思いますが、現時点で、法制上の措置として、今回の修正案の提案者としてそこまで考えているものではないということでございます。
○衆議院議員(古屋範子君) 私も同様でございますが、理想としては、同一労働同一賃金ということは長期的に見て目指すべきであり、また派遣社員の処遇改善というのを図っていかなければならないと考えております。それに向けて一歩一歩努力をしていくべきと考えております。
○津田弥太郎君 大臣、通告していないんですけど、このEU指令というのは非常に、我々に対して、今後の均等処遇を実現していく上で重要な提言をしていると思うんです。厚労大臣として、このEU指令をこの法案が成立した場合には今後取り入れていくというお考えはありますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) EUは新しいことを次々いろいろとやってきた分野もあることは私もよく分かっているわけでありまして、この分野について何度もこのEU指令の話を私どもも聞いているわけでありますけれども、是非その考え方を参考にし、そして、私ども、均等・均衡待遇について調査研究をするということになっているわけでございますから、当然それをよく勉強していくということは間違いのないことだと思います。
○津田弥太郎君 勉強するだけじゃなくて、是非実現をしていただきたいと思うのであります。 もう一点、均等であれ均衡であれ、待遇格差を裁判で争う、これは当然あり得るわけであります。その場合に大変重要になってくるのは、立証責任の問題であります。派遣労働者側、労働者側にとっては、この立証責任という壁が大変大きくなってくるわけであります。 この点について、ドイツの一般平等取扱法では次のような規定を置いているわけであります。第二十二条の立証責任というところでございます。訴訟において、一方の当事者が不利益待遇を推定させる情況証拠を示した場合には、もう一方の当事者は不利益待遇からの保護のための諸規定に対する違反がなかったことの立証責任を負う、このように書かれているわけでございます。つまり、派遣労働者が不利益待遇を推定させる情況証拠、これを示せば立証責任が使用者側に転換されるわけであり、極めて意義のある規定であります。 そこで古屋議員にお尋ねをしたいと思います。 大変この分野にお詳しい古屋議員でございますから、当然このドイツの立法例というのは御存じだと思うんですが、これをどのように評価をされているのか。また、これに限らず、労働者側に過度な立証の責任が負わされることのないようにするために、古屋議員個人でも結構でございます、個人のお考えでも結構でございますから、何か具体的なアイデアがあれば是非お教えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○衆議院議員(古屋範子君) 恐らく津田委員の方がずっとお詳しいかと思いますが、お答えをさせていただきます。 法律の規定の在り方、その国における社会状況や法体系がどのようになっているかによって異なるものであり、単純な比較というのは難しいわけでありますが、ドイツの法制において、平成二十三年七月の労働政策研究・研修機構による、雇用形態による均等処遇についての研究会報告書によれば、パートタイム労働者及び有期契約労働者に対する不利益取扱いの禁止については、不利益取扱いの正当化の立証責任は使用者とされ、立証責任が転換をされているとのことでございます。 他方、我が国におきましても、例えば労働契約法第二十条に基づき民事訴訟が提起された場合の裁判上の主張、立証につきましては、有期労働者側が労働条件が期間の定めを理由とする不合理なものであることを基礎付ける事実を主張、立証し、また、使用者側が労働条件が期間の定めを理由とする合理的なものであることを基礎付ける事実の主張、立証を行うという形でなされるなど、立証の負担が有期労働者に一方に負わされることにはならないと解されるものと承知をいたしております。 ドイツの例と我が国の状況が、社会状況や法体系を含め、どの程度異なるか等は私自身は承知をしておりませんが、ドイツを始めとする諸外国における制度や運用状況については、今後、政府において調査研究が行われることと期待をしているところでございます。
○津田弥太郎君 ありがとうございます。 期待されているというか、与党のお立場ですから、是非、推進の立場でハッパを掛けていただきたいというふうに思います。 さて、この衆法の修正案と原案との決定的な違いの第二点をこれから議論したいと思います。 第二点は、必要となる法制上の措置を一年以内に講ずるのか、それとも法制上の措置を含む必要な措置を三年以内に講ずるのかということであります。これは、前回のこの法案の議論のときに維新の党の寺田議員がさんざん食い下がった点であります。このうち、法制上の措置が行われるのかどうかという点について、恐らく、検討の結果、必要であれば行うという答弁に終始するのでしょうから、今日は聞きません。 問題にしたいのは、一年以内なのか三年以内なのか、この点であります。 この点について、単なる先延ばしであるという強い批判、これは、先ほど言いました、維新の党の寺田議員が同じく維新の党の井坂議員に再三食い下がった点であります。三年というのはひどい、長くたって二年だということで、前回さんざん憤慨をされていたわけでございます。 これに対して高鳥議員は、職務の実態、均等・均衡待遇に関する制度運営の状況等についての調査を踏まえ、労政審で議論をすることから、十分な時間を確保したいというふうに答弁をされたわけでございます。 この答弁について、二週間経過した今日、本日においても全く変わりないということで、高鳥議員、よろしいでしょうか。
○衆議院議員(高鳥修一君) 端的にお答えすれば、変わっておりません。
○津田弥太郎君 一年以内を三年以内にした理由は、先送りをするためではなく、労政審で十分な時間を確保した議論を行うためである、そのとおりということでございます。恐らく、そのことは、拙速に結論を出すのではなく、より良い法制上の措置を講じてほしいという労政審に対しての善意からなる配慮だと、親愛なる高鳥議員でございますから、そういうふうに私も信じております。 そうであるならば、ここからですよ、高鳥議員に対して私は申し上げたいことがある。 あなたは、二〇一三年九月三十日から翌二〇一四年九月三日までの間、労働担当の政務官を務められたわけであります。私よりも二代後輩です。その際、どのようなことが行われたかということであります。 まず、ホワイトカラーエグゼンプションの導入、裁量労働制の拡大については、閣議決定を根拠に、労政審に対して一年を目途に結論を得るということを押し付けたんです。結果は一年半掛かったようでありますけれども、当初は一年で結論を出せと。さらに、有期雇用の特例についても、二〇一三年の十月十八日に行われた日本経済再生本部決定に基づき、労働政策審議会において早急に検討を行い、その結果を踏まえ、年明けの通常国会に所要の法案を提出することを求めた。二〇一三年の十月十八日で、翌年の二〇一四年の三月には法案提出しろ、半年で仕上げろと、こういうことを言っているわけ。あなたが労働担当の政務官のときの話ですよ。 これらの厚生労働省の対応については、当然に労政審の労働側委員は猛反発をしましたが、結果的に極めてタイトな日程の中で建議が取りまとめられることになったわけであります。 私は、高鳥議員御自身は非常に真面目な方、謙虚な方だというふうに思っておりますし、個人的な恨みは全くありません。しかし、今回、一年以内を三年以内に延ばした理由が労政審で十分な議論をしてもらうためということであるならば、あなたが政務官時代に厚労省で行った労政審の対応と矛盾することになっちゃうんです。一人の政治家として自らの行いを振り返ったときに、ちょっとむちゃやったかなという気持ち、ありますか。
○衆議院議員(高鳥修一君) 津田委員の御指摘は非常に的を射たものであるなというふうにも思います。一方で、私が政務官のとき、半年で何かむちゃなあれをやれという、私個人がそういう指示を出したという記憶は、大変恐縮ですが、ございません。 今回のことにつきましては、一つは労政審で議論していただく、これはもう釈迦に説法で本当に恐縮なんですけれども、我が国の賃金体系の根幹に関わることでございまして、職務給と職能給の違い等、均等、均衡に関する制度運営の状況について調査もしなければならないということでございます。その上で、労側の代表の方にも入っていただいて十分な御議論をいただく必要がある。 そういう観点からしますと、一年ではやはりかなりタイトではないか、二年でもという話もございましたが、十分な時間を確保するために三年以内でございますから、最長で三年ということでございますので、以内ということでございますから、それより前に、ある結論が得られるという可能性もあるわけでございまして、どうか御理解をいただきたいと存じます。
○津田弥太郎君 あるときには早急に結論を出せ、あるときには、これは重要な問題だから十分な時間を掛けてやれ。 今まで、例えば先ほどの有期雇用の特例の問題、これ重要な問題でしたよ。ホワイトカラーエグゼンプションなんというのは、これはもうまさに天地がひっくり返るような話なんですよ。こんな問題を一年とか半年とかで結論を出せと言っている一方で、何で今回の件だけ三年になっちゃうのかと。整合性が取れない話なんですよ、整合性が。 こういう点については、政府・与党として、問題のやはり軽重はあると思う。だけれども、十分な審議時間を確保するという点だったらば、例えばホワイトカラーエグゼンプションなんというのは、恐らく十年ぐらい掛けなきゃ駄目な話なんだよ、本当に。そのぐらい重要な問題ですよ。私はそう思う。 やはりそういう点についての判断、基準というものをもっとしっかり持っていただくことが、今後、労働基準法の審議が当委員会でも始まる可能性があるわけですが、基準法の改正の中身に入る前に、その入口前の話になるということを覚悟しておいていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
○石橋通宏君 民主党・新緑風会の石橋通宏です。 津田委員に続きまして質疑をさせていただきたいと思いますが、今日は、塩崎大臣、六十五分の時間をいただいておりますので、たっぷりとやり取りをさせていただきたいと思いますので、派遣法を中心にやらせていただきます。 大臣、前回の質疑で三つ宿題がありました。 宿題の一つは、先ほど来、津田委員がやっていただいた管理台帳の話です。管理台帳の件は非常に前向きな答弁を大臣からいただきましたので、この件は是非それでしっかりやっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 〔委員長退席、理事福岡資麿君着席〕 残りの二つですが、一つは、前回、派遣元で有期の労働契約を結んでいた派遣労働者の場合にも、これは派遣契約の終了をもって労働契約を終了させてはならないということについて、前回大臣から、それは当然検討されるべきだということで答弁をいただいておりました。具体的にどのような措置を検討いただいたか、ここで答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 有期の雇用派遣労働者に係ります派遣契約の終了に当たっては、それが派遣先の都合による中途解除の場合には、平成二十四年の改正によりまして、派遣労働者の新たな就業機会の確保、派遣元における休業手当等の支払に要する費用の負担等の措置を講ずることを派遣先に義務付けたところでございます。 また、有期契約労働者については、労働契約法第十七条の第一項、この規定によりまして、やむを得ない事由がある場合でなければ契約期間中に解雇できないというふうになっているわけでありまして、さらに今回の改正によりまして、無期雇用派遣労働者を派遣契約の終了のみをもって解雇してはならないことを指針に規定することとしているところでございますが、有期雇用派遣労働者についても、この指針等で同様の対応を取ることを検討をしたいというふうに考えているところでございます。
○石橋通宏君 大臣、最後のところだけ答弁いただければよかったので、そこだけしっかりと。時間がもったいないです。 指針に無期の派遣労働者の方々、今回、具体的な措置をやっていただく、それと同様の措置を有期の方についても対応するということで答弁をいただいたと思いますので、これは無期、有期、分け隔てなく、派遣契約の終了をもって雇用契約を終了させてはならないということをしっかりと具体的な措置をもって担保いただくという答弁だと思いますので、それは是非具体的にやっていただくということで、大臣、約束をいただきましたから、それは措置をお願いしたいと思います。 〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕 その上で、宿題のもう一つ、これは午前中からずっと審議をされておりますが、附則九条の問題について、私はまだ全然納得ができませんので、今日は内閣法制局にもお出ましをいただいておりますので、この附則九条の問題についてやりたいと思います。 塩崎大臣、八月二十八日、厚生労働省から本委員会の理事会に対してこの附則九条についての見解のペーパーが出されております。ここで「ワークブック法制執務」ということで具体的なものが参照されておりますが、大臣、この参照いただいた「ワークブック法制執務」のどこに、参照されるべき法律制度とは改正直前の時点で現に効力を有しているものを指すというふうに書いてありますか。解説してください。
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) この「ワークブック法制執務」という本に書いてあるのは、そこの上に書いてある一般論を書いてございまして、この法制度とは、改正直前の時点で現に効力を有しているものを指しているということが直接書いてあるわけではございません。
○石橋通宏君 書いていないということを認められましたね、今。書いていないのに、何で、大臣、当然にそうなるというふうに言えるのか、全く理解ができません。 それでは、同じくこの「ワークブック法制執務」なるものに、現に効力を有している云々、書いていないと。その上で、じゃ、これが未施行であるものは含まれないということが書いてありますか。
○委員長(丸川珠代君) どなたが答弁になりますか。
○石橋通宏君 これ、大臣。通告は全部大臣です。
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回のこのペーパーは、このワークブックの本を見ただけで決めているわけではございませんで、書いているわけではございませんで、当然、私どもの内部とそれから法制局と相談の上で書かせていただいたものでございます。 その上で、今の御質問である未施行の法文が含まれないということが書いてあるかということでありますが、そういうダイレクトなことが書いてあるわけではございません。
○石橋通宏君 これも書いていないんです。確認をいただきました。 これ、大臣、このペーパーって二段論法なんですね。現に効力を有しているものを指しているというふうに一つまず、これ書いていないことを勝手に言って、その上で、未施行である規定には含まれないという、さらに、書いていないことに基づいて書いていないことを導き出しているという二段論法で、いずれも書いていない、否定されているんです。 書いてあるのは、明確になっているのは、法律制度をそのまま凍結した状態で適用すると。これは明記されています。これなんです。これは分かります。しっかり明記をされています。じゃ、それがどういうことを意味するのかということは、勝手に解釈しているだけなんです。 内閣法制局に聞きます。 これ、今確認されました。厚生労働省、大臣が言いました。現に効力を有している、未施行である規定は、いずれもこれはどこにも書いてありませんが、これは確立をされた政府の統一見解として、しっかりと解釈、書かれたものがあるのでしょうか。あるのかないのかだけお答えください。
○政府参考人(高橋康文君) 「ワークブック法制執務」におきまして、なお従前の例によるの場合は、当該法律のほか、施行命令等を含め、問題とされている事項についての法律関係は、包括的に、旧法令又は改正前の法令の規定により、ある事項に対する法律関係については、新法令又は改正後の法令の規定の施行直前の法律制度をそのまま凍結した状態で適用するとされておりますので、ここに言う施行直前の法律制度とは、まさにその時点で現に効力を有している規定ということで、私どもがお出しした紙でもその旨を述べさせていただいております。
○石橋通宏君 答えていませんよ。私が聞いているのは、政府の統一見解として、なお従前の例によるというのが未施行の法令は含まれないというのをしっかりと規定をした過去の例、過去の統一見解、過去の文書、それがありますかと聞いています。
○政府参考人(高橋康文君) 過去そのような文書を出したとは承知しておりませんが、先ほど申し上げましたように、なお従前の例による意味というものは、まさにその時点で現に効力を有している規定ということになるというふうに存じております。
○石橋通宏君 統一見解ないんです。過去に文書ないんです。 今回、勝手に出されてきた見解として、統一見解もないのに、勝手に今回の事例に即して、厚生労働省に合わせたのか何か知らないけれども、文書が作られたということじゃないですか、内閣法制局。
○政府参考人(高橋康文君) 従来から、私ども、なお従前の例によるの意味は、先ほど来申し上げている意味であるというふうに理解をしております。
○石橋通宏君 では、塩崎大臣にお伺いします。 ここで言われている新法令、新法令というのは何ですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この新法令というのは、ワークブックから取ってきたものだというふうに私は理解をしておりますが、改正後という意味ではないかというふうに思います。
○石橋通宏君 いや、私が伺っているのは、現在、労働者派遣法改正案の話をしているわけですから、ここで言う新法令というのは何ですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、ワークブックから持ってきた一般論を言っているのであって、改正後の、既存の法律の改正後の法令か新しい法令かということではないかというふうに思います。
○石橋通宏君 大臣、だから、これを言ったときに、我々はこれ、今、附則の九条の議論をしているんですよ。ここで言う新法令というのは何なんですかという質問をしているわけです。
○国務大臣(塩崎恭久君) 何度も繰り返して恐縮ですけれども、これは、全く新しい法律か既存の法律を改正したものかと、それが新法令又は改正後の法令ということであって、一般論を言っているというふうに私は理解をしております。(発言する者あり)
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○石橋通宏君 済みません、一部分かりにくかった表現があったと思いますので、今回、今、附則九条の「なお従前の例による。」、これの法的な効果について引き続き確認をさせていただいております。 そこで、私が確認をさせていただきたいのは、今回いろいろお出しをいただいた資料で新法令又は改正後の法令の規定の施行云々ということがありますので、ここで言う、今回は新法でなく改正後の法令ということなので、新法令又は改正後の法令の規定に当たるものは何ですかという、そういう趣旨の質問でしたので、お答えいただければと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 一の、丸が二つございますが、一つ目の丸が、言ってみれば一般論を申し上げていて、その当てはめを二番目に書いているわけでございまして、今御指摘をいただいた新法令又は改正後の法令という意味においては、今回は新法令は出しておりませんので、改正後の法令、すなわち二つ目の丸にございます派遣法の改正法案附則第九条、これが対象になっているということでございます。
○石橋通宏君 御参照いただいたこの「ワークブック法制執務」も、書きっぷりとして、法令を改廃した場合に、当該法令により規律されていた対象に対して新法令を一挙に適用するとという、そういう説明の文言が使われておりますので、私もそれに準じて新法令ということで表現をさせていただきましたが、今回の場合、より正確にいけば、新法令の中に、新法令ないしは改廃の法、改正法令ということなので、今大臣から、ここで言う新法令、ないしは新法令、改廃法令というのは、今回、今まさに審議をしているこの派遣法の改正案だというふうに規定をいただきました。 そうすると、内閣法制局、それ以外の部分は新法令に当たらないということで、旧法令に属するということでよろしいですね。
○政府参考人(高橋康文君) 経過措置は施行時点ごとに考えるべきものでございまして、今回の改正案でございますと、九月一日を予定されておりました時点における改正前あるいは改正後ということで附則の九条が規定をされておりますので、新法の四十条の二の規定は施行日前に締結されたということでございますので、これに関連するものが旧法に当たるものであるというふうに思われます。
○石橋通宏君 質問に的確に答えていただけますか。 まさに、皆さんが参照されたこれ、法制執務ですね。そこに、何のために緩和措置を置くのかと。何のために置くんですか、これ。この改正法案を含めて新法令を一挙に適用すると、これまで、それ以前、この新法令が施行されるまで、成立、施行されるまでの旧来の下に、規律の下に積み重ねられてきた実態関係が影響を受けるから、問題を生ずるから、だから適用猶予措置をつくるんですというふうに書いてあるわけです。 さらに、私、別の資料で、「法令用語ハンドブック」、これは参議院法制局の元局長であります田島さんがお書きになっている部分、ここにも、この経過措置というのは、旧法令の下で形成されてきた社会関係が大打撃を受けて混乱してしまうから、それを避けるために旧法令の効力を持続させる必要、だから新法令が適用される前の段階の全てを凍結した形で、それを一定期間継続をさせるんだと、そういうふうになっているんですね。 繰り返します。法制局、さっき認められた、どこにも、どこにも書いてないんです。施行されてない部分は適用されないというのはどこにも書いてないんです。単に、新法令、今回の場合はこの改正案ですが、それが成立、施行、それによって改廃をされるそれ以前の法制度を包括的に凍結をして、それを経過措置として保護するんだというのがこれの従前の例によるということの意味だというふうに解釈すべきなんです。にもかかわらず、あなた方は勝手に、今回の都合に応じて、都合のいいように解釈をして、政府統一見解もないのに、どこにも書いてないのに、今回の都合によってやっている。それによって甚大な影響を、これまでこの改正法案が施行する以前の旧制度の下でやっていた派遣制度というものに甚大な影響を及ぼす。 法制局、それでいいんですか。法的安定性も全く無視をして、国民の安定性、制度の安定性も全く無視をして、それで今回の都合のいい解釈をする、それが今の内閣法制局のスタンスなんですか。
○政府参考人(高橋康文君) 繰り返しでございますが、規定の施行直前の法律制度をそのまま凍結した状態で適用するという意味は、まさにその時点で現に効力を有している規定でございますので、未施行の法律についてその対象になるものではございません。 今委員が申されましたような派遣労働者の期待にどのように応えるかにつきましては、政策判断の問題であるというふうに考えております。
○石橋通宏君 じゃ、法制局、もう一つ聞きます。 この用語定義による新法令、それ以外が旧法令ということになるんだと思います。当然そうですね。新法令によって改廃をされる、変更をされる、それが旧法令、それを全体として凍結するわけです。 第四十条の六第一項は新法令ですか、旧法令ですか。
○政府参考人(高橋康文君) 九月一日の時点におきましては、四十条の六はまだ未施行でございますので、ここで言うところの旧法令には当たりません。
○石橋通宏君 十月一日から第四十条の六第一項を施行されるという法律は既に決定をしています。それは新法令ですか、旧法令ですか。
○政府参考人(高橋康文君) 施行されている法律を対象としておりますので、未施行のものについては対象となりません。
○石橋通宏君 十月一日から施行するという法律は既に確立をしております。成立をしているんです。それは、既にこの国会で審議をされ、成立をしている、確立をされた法律です。単に施行日を十月一日と規定をしている。 そして、法制局はよく御存じのはずです。なぜ十月一日、三年半の猶予期間を置いたのか。それは、まさに激変緩和も含めて、この制度に照らして、当事者の皆さんに適正な法の運用をいただく、法令遵守を徹底していただく、新たな成立を既にしている法律の下できちんと運用をいただく、その下で準備をしていただく、まさに旧法の下での、規律の下にしっかりとやっていただく前提で法律は既に確立をしている。つまり、旧法令に入るというのがむしろ正しい解釈ではないでしょうか。
○政府参考人(高橋康文君) 繰り返しますが、四十条の六につきましては十月一日に施行が予定されておりますので、九月一日の時点におきましてはまだ施行がされておりませんので、ここで言う、なお従前の例の対象になるものではございません。
○石橋通宏君 いや、もう一回ちゃんと。 十月一日から第四十条の六、一項を施行されるという法律は、これ旧法に属するんじゃないんですか。そこだけ答えてください。みなしが、十月一日云々関係ないです、十月一日に施行されるという法律は既に決定をしています。それは旧法令に属すのではないですか。
○政府参考人(高橋康文君) ここで旧法あるいは新法で考えておりますのは、この改正法における改正の対象の内容と考えておると理解されますので、その改正法自体が新法あるいは旧法に属するかということの議論ではなくて、四十条の六という規定が改正後あるいは改正前であるかということを議論されるべきものだというふうに理解しております。
○石橋通宏君 ちょっと、今、答えていません。 これ全然違うじゃないですか、解釈が。それ以前の、全体、法制度として凍結をしてとわざわざ書いてあるんですよ。何でそこだけ抜き出すんですか。そういう規定になっていない、そういう説明もしていないし。それは勝手な解釈じゃないですか。 それまでのところを全体として凍結をする、これ、法制局のところにも、厚生労働省のペーパーにも書いてあるじゃないですか。何で都合のいいところだけ抜き出して、そこは凍結する全体の対象に入らないということをするんですか。それは絶対におかしいですよ、法制局。こんなとんでもない解釈して、これ禍根を残しますよ。これ認めた方がいいですよ、法制局も。これ問題です、修正しないと法律の瑕疵がありました、ごめんなさい、修正が必要ですと。法制局。
○政府参考人(高橋康文君) 繰り返しますが、その直前の法律関係というのは個々の条文に則して適用される条文について申し上げております。その場合の全体としてというのは、その導かれる政令あるいは省令といったものも含めて全体として凍結されるという趣旨で理解をしておりますので、この法案について瑕疵があるものというふうには理解をしておりません。
○石橋通宏君 これ、とんでもない答弁ですね。法制局もいよいよそこまで成り下がったかという感じが正直します。これだけ都合のいい解釈をしてしまえば、いかようにでも可能になっちゃいますね、都合のいいように。 現行制度の下で、まさに十月一日、これもう施行は決まっている、施行させるという法律は既に決定しているわけです。これはもう現在の制度なんです。ただ、それが施行されるまでの間その準備をしていただくという、法制局、そういう立て付けでしょう。それをまさに保護するのがこの附則九条の趣旨でしょう。 にもかかわらず、それを都合のいいように取捨選択をして、全体で凍結をすると。それがまさに現行制度の保護であると、社会に対する。それを言っているにもかかわらず、都合のいいものをやってしまう。こんなことをしたら、法制局、大変ですよ。信頼失いますよ。いや、もう失っているけど、安保の関係で。ますます上塗りしますよ。やっぱり法制局、そうだったのかと。 塩崎大臣、これだけの、これだけのそごを来しているんです、この附則の九条って。重大なこれ解釈変更です。勝手に都合よく、これに合わせて何としても十月一日やらせたくないという思いなんでしょうね。そういう都合のいい解釈をして法律をねじ曲げて、これまで確立をされたことも変えてしまう。 大臣、これ、附則の九条、考え直すべきだと思いませんか。これだけ重要な疑義を生じている。これ明らかに法律上は不備があると思います。まだ施行されていないところがある。しかし、法律としては既に三年半も前に決定をしていて、この三年半、その前提でいろんな準備を当事者の方々もしてこられた。労働者の方々もしてこられた。だから、附則九条、これやっぱり不備があるんだというふうにお認めになった方がいいと思いますが、大臣、どう思われますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、私どものお出しをいたしましたペーパーにも書いてあるとおり、そしてまた法制局からお出しをいただいたこのペーパーにもありますし、今法制局からの答弁にもございましたように、やはりこれは、なお従前の例によることの中に、まだ施行されていない労働契約申込みみなし制度に係る規定が含まれないという理解は私たちは変わらないというふうに思っておりますし、この改正がなかったとすれば利益を受けたであろう方の期待を保護するというのは、これはやはり私どもとして政策判断もしなければいけませんし、また法律論からいっても、さっきお話がずっとございました、凍結をした状態でというこの四十条の四、そしてまた四十条の二の効果が生きるということでもって働く方々の保護を図るという解釈を私たちはしているところでございます。
○石橋通宏君 まさに現政権の、法的安定性関係ないという、そういう流れをここでも見るような気がします。 そうしたら、大臣、ちょっと確認をしますが、第四十条の六第一項第三号の期間制限違反、これは主に専門二十六業務としていわゆる現行制度の下で期間制限なしというところで仕事をされている、そういう方々が、でも実は期間制限違反のほかの業務に従事をさせられている、そういう方々が保護される。そして、先ほど午前中にも話がありました、それを知りながら派遣先が雇用を続けている場合に、それに対してペナルティーを科すという意味もある。これ二重の意味なんです。 そうすると、大臣、もし現行法令の下で、施行日以前に派遣契約を、二十六業務の下で派遣契約を締結する、それ無制限です、現行法令の下ですからね、無制限です。その契約を結んだ派遣先事業者、それを知りながらやっていた派遣事業者でも、施行日を超えても現派遣契約が生きている間は、ずっとそれは有効なんですね。有効なんです。 とすれば、その下で違法派遣になってしまった、違法派遣になってしまったんだけれどもみなしは適用されないということになれば、それはやりようによっては、違法な派遣先事業者が違法状態をずっと継続した上で、労働者を食い物にしてずっと違法状態を続けても、一向にみなしは適用されないので、救済されない制度だということで認められるということでいいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは朝からずっと答えてまいっているように、私どもは、現行法の四十条の四というのが適用をされるということで、二十六業務の場合には、元々詐称した派遣には一般的にはこの四十条の四の規定が適用されることはないということを今朝御答弁申し上げましたけれども、このような場合であっても、期間制限を超えて派遣先が当該派遣労働者を受け入れている場合には、法第四十九条の二の第二項の規定においては、指導、助言を行った上で当該派遣労働者を雇い入れるよう勧告をすることができるということで、私どもは、働く方々の保護ということに関しては、みなし規定が施行になる前であっても手だてが用意をされているということで理解をしているところでございます。
○石橋通宏君 大臣、それで理解をされていると言われちゃったら、我々は本当に困ってしまいます。 第四十条の四って、大臣、どういう条文ですか。これは、現行制度の下で、期間制限原則一年、最長、労使の合意があれば三年、その期間上限の上限に達した場合に、派遣先事業者が引き続きその労働者を雇用する場合には労働契約を申し込まなければならない、そういう規定が四十条の四です。四十条の六の第一項第三号とは全然立て付けが違うんです。 私が言ったように、じゃ、専門二十六業務で、現行法令の下で期間制限なしに雇用され続けた、三年、四年、五年とされ続けた労働者が、期間制限、グレーゾーンを含めて本来は違うところにも労働させられた、その場合に、派遣労働者の側に申込み、これちゃんと派遣先に責任を負わせる、それが第四十条の六第一項第三号なんです、全然違うんですよ。そういう労働者は救済されないんです、四十条の四では。大臣、それをお分かりになって言っていらっしゃるんですか。 つまり、大臣、今の二十六業務の下で期間制限なしで働いておられる方、それが違法派遣の期間制限になったとき、そういう方々は見捨てるという宣言を今この場でされるんですね。堂々と言ってください。そういう方々は、ごめんなさい、この法案によって見捨てますということなんですね。明確に言ってください。
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 繰り返して恐縮でございますけれども、先ほど、二十六業務でといいながら詐称した派遣の場合の話を申し上げました。一般的に、さっき申し上げたとおり、四十条の四というのは、これは適用にならないわけでありますけど、ですから通知がないということになるわけでありますが、このような場合であっても、さっき申し上げたとおり、期間制限を超えて派遣先が当該派遣労働者を受け入れている場合、この場合には法第四十九条の二第二項の規定において指導、助言を行った上で当該派遣労働者を雇い入れるよう勧告をすることが行政側からできるということでありまして、このみなしは裁判に訴えなければいけないわけでありますけれども、この四十条の四の場合には行政指導ということであります。 そして、さらに、この経過措置を悪用して期間制限違反を行おうとする派遣先に対しては、企業名の公表も辞さないという態度で行政の側からしっかりと対応をしていくということを考えているところでございます。
○石橋通宏君 大臣、そうやって取り繕うから変な答弁になるんです。四十九条は改善命令でしょう。事業者側に対する対応しかできないんですよ。労働者の保護じゃないでしょう。違うんですよ、立て付けが。 だから、大臣、もう堂々と言った方がいいんですよ。専門二十六業務で、期間制限、今なしで、現行法令の下で頑張って働いておられる方々、本来は十月一日になったらみなしで救済されるはずだった、期待されていた、頑張っておられた、でも、そういう方々がこの法令によってその権利も期待も全て、全て台なしになっちゃう、そういうものですと認めればいいんですよ。認めないからおかしくなるんですよ。それは認めてください、大臣。それは是非認めてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、先ほど来法制局からも申し上げているとおり、四十条の六の労働契約申込みみなし制度は十月一日に初めて施行になって効力を持つわけでありますから、これが施行日前の八月中などに労働契約を結んだというときにあっても、そのことについての解釈は、先ほど申し上げたとおり、従前の扱いの中にはこの申込みみなし制度の効果は入ってこないということでございますので、それは今の法律でもって守るということを申し上げているので、先ほど来申し上げているような条文で、手だてでやるということを申し上げているところでございます。
○石橋通宏君 大臣、全然質問にストレートに答えていただいていません。今答弁されたのはもう分かっているんです。 だから、本来、四十条の六第一項第三号で本当は救われる予定だった派遣労働者の方々、ごめんなさい、あなたたちのことはもう救いません、さようなら、そういうことですねということを認められた方がいいよと言っているわけです。口に出したくないんでしょうけど、もう実質的に認めていないわけです、今日の話で。そういう方々を本来は法的安定性のために救済するはずだった。附則の九条、この「従前の例による。」までねじ曲げて、法制局までねじ曲げて、法的安定性まで台なしにして、制度の安定性も台なしにして、派遣労働者をまさに守ると言いながら、全然守らない、犠牲にするものですということを認めた方がいいよと言うのに認められない。 繰り返しますが、今日の質疑でそのことを改めて確認をさせていただきました。いかに今回の派遣法がとんでもない法案なのか、法律をねじ曲げて、解釈までねじ曲げて、誰のため、派遣事業者のためなんでしょうか、派遣労働者のためには全くならないということ、そのことが確認されたということを繰り返し指摘をしておきたいと思います。 時間がもったいないので、次、進めますが、これちょっと引き続きまたどなたかやっていただけると期待をしております。 三十条の二に、次、移ります。教育訓練です。 これも目玉の一つですね、塩崎大臣。三十条の二、教育訓練、段階的、体系的な。これ、今回なぜ派遣就業に必要な技能及び知識と、「派遣就業に必要な」というわざわざ枕言葉を付けてこの技能及び知識を法律上規定したのか。「派遣就業に必要な」と限定することの法的な効果を簡潔に教えてください。
○副大臣(山本香苗君) 今、三十条の二で派遣就業に必要な技能及び知識となぜ限定したのかというお問合せでございますけれども、やはり正社員となる可能性を高めるためには、今現在の派遣の仕事をするに当たって必要な能力及び知識のレベルのアップを図ることがまず一番最初に必要であってということで、今回このような規定にさせていただいたところでございます。
○石橋通宏君 では、そのまず必要なという派遣就業、これは本人が希望されている派遣就業を指しますか、それとも派遣元が指定する派遣就業を指しますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 三十条は、私ども今回、特にキャリアアップ措置ということで大変大事だということであります、おっしゃるとおりでありまして、今回の改正案で派遣元に義務付ける教育訓練は、現在従事している業務と密接に結び付いている必要は必ずしもなく、例えば、ファイリング業務への従事者が減少している中で、職種を転換して経理事務としてキャリアアップしていきたいという労働者向けに教育訓練プログラムを用意することは、これは十分あり得るというふうに考えていまして、派遣元の対応としては、キャリアコンサルティングの結果とか、あるいは派遣先から提供される派遣で働く方の職務遂行状況とか職務遂行能力の向上の具合とか、こういうものに関する情報等を活用することによって、派遣で働く方の希望に応じて教育訓練を実施することを期待をしているところでございます。
○石橋通宏君 これは重要なところですので。 とすると、派遣就業、この義務付けられる派遣就業というのは、当事者の方が希望する派遣就業であって、当事者の方が希望する教育訓練、その内容を尊重しなければならないということがこの三十条の二の義務に含まれているという理解ですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、希望するということをおっしゃっていただきましたが、教育訓練の内容については、派遣で働く方が希望する訓練を派遣元が実施することまでを求めるものではないわけではありますけれども、しかし、キャリアコンサルティングの結果や、あるいは派遣先から提供される派遣で働く方の職務遂行状況等、先ほど申し上げたような職務遂行能力の向上の度合いとか、こういうものに関する情報等を活用することによって、派遣元が派遣で働く方の希望に応じて教育訓練を実施することを期待をしているところでございます。
○石橋通宏君 大臣、これ重要なところですよ。 多くの派遣の当事者の方々、これ全く意味がないと思っているわけです。全く意味がないと思っているわけです。我々、公聴会でも、当事者の方から意見をいただいています。こんなことを規定したって、派遣元事業者が自分たちの希望する本当にキャリアアップに資する、そんな教育訓練を提供するわけがないと思っている。それは多くの方々が多分そう思っていらっしゃると思うんです。 そういうものでいいわけですか、大臣。希望に応じて、でもそれはお任せしますので、派遣元に。最終的には、いつも大臣、繰り返し、結局はこれ経済的な話ですので経済論理にのっとって市場原理でやっていただければ。そういう話ですか、この義務というのは。その程度のものですか。 これ、もし本当に義務化して目玉と言うなら、当然、派遣労働者当事者の方の希望、それをしっかりと応じる義務というのをこの義務の中に含めないと、全くこれ意味がないということになります。 大臣、その義務は全く含まれず、完全にこれは派遣元の都合に任されるということでいいんですね。そういう意味なんですね、この義務は。
○国務大臣(塩崎恭久君) いや、それは先ほど私が申し上げたとおり、様々な派遣で働く方の状況や能力のアップ度合いとか、そういうものを考えた上で、派遣元が派遣で働く方の希望に応じて教育訓練を実施することを我々は期待を立法者としてしているところであるわけでありますから、そこのところはしんしゃくをして、派遣元としてそこのところをちゃんと読んだ上でやるということを私どもとしては期待をするわけであって、一方的なことをやればいいということではないというふうな考え方でいかなきゃいけないというふうに思います。
○石橋通宏君 大臣、だから、期待すると言っちゃ駄目なんですよ。期待すると言ったら、期待で終わっちゃうんです。だから、当事者の方々は、大臣がそんな期待すると言ったって、絶対にこれ履行されない、こんなの何にもならないというふうに言われているわけです。大臣、本気で、本気でそうじゃないというのであれば、期待するじゃ駄目なんです。 だって、大臣、そうでしょう。これ、提供義務といったって、派遣元事業者が、パソコン教習やりました、パソコン教習参加してください。はい、提供しました。義務果たしました。それじゃ駄目なんでしょう。駄目だというならば、派遣労働者当事者の方々がどういう教育訓練、キャリアアップ、ステップを期待するのか、それをしっかりと応じて派遣元が提供する義務というのを、この三十条の二は含んでいるんだと答弁しないと意味ないですよ、大臣。 答弁してください、これはそういう意味も含まれていますと。派遣元事業者にはそれを含めてきちんとその義務の範疇で課しますと、指導監督対象、許可取消しの事由にもしますというふうに明確に答弁してください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 最終的には、派遣元がどういうキャリアアップの中身をやるかは当然それは決めるわけでありますけれども、その際に、派遣で働く方々のニーズはどこにあるのかということは当然考えていかなければいけないわけで、それを今回のキャリアアップのための新たな義務として許可基準に入れて創設をするこの制度の下で、その実効性が上がらないようなことをやり続けるようなところには、やはり私どもとしてもそれはしっかりと指導をしていかなきゃならないんじゃないかというふうに思っております。
○石橋通宏君 結局は、派遣元が判断してくださいと。結局は、義務付けでこれが目玉ですなんて何か大臣またいいことを言っていますけれども、派遣元に任せます、判断してくださいと。ニーズがあるのか一応聞いてはほしいね、聞いてはほしいけれども派遣元の判断ですねと。今、派遣元事業者は大手を振って喜んでいます。やっぱりそうだよね、大臣が言ってくれてよかったよかった。聞くだけ聞いて、結局、自分の判断でやればいいんだということを認めたということですね、大臣。これはとんでもない答弁ですね。 大臣、派遣就業に必要な技能及び知識、これは派遣元の判断ですね。派遣労働者が既にその技能、知識を身に付けていると派遣元が判断すれば、それは提供義務を果たさなくていいということになるわけですね、じゃ。
○国務大臣(塩崎恭久君) ここに、「派遣就業に必要な技能及び知識を習得することができるように教育訓練を実施しなければならない。」と三十条の二に書いてあるわけであって、今、聞き間違いでなければ、もう能力十分だから必要ないというような人には何もしなくていいのかというようなことをおっしゃったように聞こえましたが、それはやはり、今回、そもそもこのキャリア形成支援制度というのは元々なかったわけであって、何の義務もなかったわけで、そこにどうやって、正社員になりたい方にしても、あるいは派遣のままで働くことを選ぶ方にしても、いずれにしても、やっぱりキャリアアップすること、能力を上げていくことというのが大事なので、そこのところを希望をよく察知しながら最終的には派遣元が決めるということで、派遣労働者の皆さん方が言ったとおりのことをやるというようなことではやはりないと思うんですけれども。 それはしかし、そうはいっても、実効性のないことを一方的にやり続けるようなことも意味がないわけでありますから、今回のキャリア形成支援制度として意味ある教育訓練をやってもらうということを私たちは申し上げているわけで、そこのところの実効性をしっかり担保をするために義務を新たに創設をしているということだと私は思っております。
○石橋通宏君 しかし、大臣、それ結局、意味ある、誰が意味あるを判断するんですか。派遣元の判断ですね。 派遣就業に必要な技能及び知識、大臣、今明確に答弁されませんけど、これ結局、派遣元の判断。みんな派遣元の判断に最終的には委ねますと、そればっかりです、大臣。つまり、派遣労働者のためと言っておきながら、結局は派遣元の判断でいかようにでも対処できてしまうということをお認めになったということであれば、この三十条の二も、結局は、ほとんど今、やっぱり派遣労働者の当事者の方々が、これは結局意味ないよねと言われている、残念ながらそれを裏付けてしまった答弁だと思いますが。 大臣、百歩譲って、ちゃんとチェックをしていくというのであれば、これ、具体的に派遣労働者がどのような希望を出されたのか、三十条の二に基づいて、キャリアコンサルティング等々を通じて、若しくは三十条の二の提供義務に際して、派遣労働者の方がいかなる希望を出されたのか、そしてそれに基づいていかなる提供がなされたのか、これもしっかりと管理台帳に記載をされるという理解でよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 管理台帳には実施した教育訓練の内容は書きますので、それで何をやったかが分かるということだというふうに思います。
○石橋通宏君 大臣、それじゃ意味ないじゃないですか。結局は派遣元の判断で実施した内容だけ書かせるわけですか。 じゃ、本来はもっと違うスキルを身に付けたいと希望されてきた派遣就労、将来的なために、でも派遣元は、パソコン教室提供されました、パソコン教室提供していましたから義務を果たしましたといって、台帳に残るのはそれだけだったら、何のチェックもできないじゃないですか。希望を聞いたのかどうかも分からない。そんないいかげんなものなんですか、大臣、今おっしゃったことは。本当にそうなんですね。提供されたものしか書かなくてよろしいと。つまり、派遣労働者がどのような希望を出されたかも、それが満たされたかも一切記録には残さなくてよろしいという、それをお認めになったという答弁なんですね。
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 元々、この台帳というのは、派遣元なりがやらなきゃいけないことをきちっとやっているということのあかしとしてちゃんと書くわけで、ですから罰則が付いているわけであります。したがって、そこに全てのことが書き込まれて、今、確かに、先生、希望すること、働いている人の希望をちゃんとかなえているかどうかということは大変大事な問題ではあります。 ありますが、この管理台帳にそれが全て書かれるかどうかというのは少しまた別問題であって、これは元々は、派遣元には研修、訓練をするための計画を定期的に作らすということを今回やっていくわけでありますし、元々、許可基準にキャリア形成支援制度をちゃんと用意を具備しているのかというところが大変大事な今回のポイントになるわけであって、今までは全くなかったキャリアアップ措置、教育訓練、何もなかったわけでありますので、これは一歩前進ということで私たちは考えていますし、その希望にかなえられているかどうかということは、指導監督に行った際に様々な意見交換をする中で分かることでもございますので、どういうふうに希望を生かしているのかということは、今先生おっしゃったように大変重要なことでもありますけれども、それは、ですから、どうやってそれにかなえているかどうかということについては、今後どういうふうにしていったらいいのかということは考えたいと思いますが。 今の台帳としてあるべきことは、さっき申し上げたように、やらなければいけないことをきちっとやっているかどうかをちゃんと残していく、そして、それが結果として一人一人の働く人の一定のキャリアアップにつながるようにしていくということが目的でありますから、そういうことに留意をしながら、今先生が御指摘になったようなことも行政の中できっちりと見ていきたいというふうに思っております。
○石橋通宏君 大臣、答弁に矛盾がありますね。 以前の私の質疑で、法案第三十七条、派遣元管理台帳、これ、今回の法案で記載事項がどう変わるのかということについて厚生労働省から資料提供をいただきました。今日は資料でお付けしておりませんが、以前の委員会では資料としてお出しをしております。そのときに、その他厚生労働省で定める事項の中に、キャリアコンサルティングを行った日時と内容等という規定があります。内容等ということは、単にキャリアコンサルティングを行った日時を記載するだけではなくて、その内容も記載させるということをちゃんと厚生労働省が資料として私に出しています。 内容等の中に、派遣労働者からいかなるキャリアコンサルティングについて、教育訓練についての希望が出されたかということも書くんじゃないんですか、書かせないんですか。それ、これに入っているんじゃないんでしょうか。今の答弁、矛盾していませんか。確認してください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 何も矛盾はしていないと思っています。 それは、何を書くかは、これは派遣元が決めることでありまして、我々としては、どういうことをやっているのかということをきちっと書いてくれということを言っているので、最低限の守らなきゃいけないキャリア形成の支援をするというところにおいて、実効性のあることをやっているかどうかをチェックをしていくということでありますので、それは実効性があるものにしていくためには、やはりどういう希望を踏まえてやっているかということも、さっき申し上げたように、指導監督に行ったときに確認をするということも大事な私たち行政のやるべきことだというふうに思いますので、矛盾したことを言っているとは思いません。
○石橋通宏君 今、希望を踏まえてチェックすると言いました。どうやって希望を踏まえてやっていることを需給調整指導官が確認するんですか。確認する根拠となるものを教えてください。どうやって、需給調整官が現場に入ったときに、労働者の希望を踏まえてこれが実行されているということを確認するんですか。それを教えてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) それはヒアリングをする中で、どういうふうなキャリアアップの研修訓練をやっているのかということを聞くということが、当然やらなければいけないことだというふうに思います。
○石橋通宏君 今のヒアリングと言われたのは、全ての派遣労働者当事者個々にヒアリングをするということなんですね。いや、それしなきゃ分からないですよ。派遣元事業者に聞いて、やっていますかと聞いて終わりなんですか、今のヒアリングという意味は。確認してください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私が申し上げたのは、指導監督に行ったときのヒアリングのことを言っているので、それは当然、派遣元に対して話を聞くということであります。
○石橋通宏君 労働者には聞かないんですね。需給調整官は労働者には一切聞かないんですね。聞かないんですね、確認してください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 全くゼロかといえば違うと思いますが、まずはやはり経営者にきちっとやるべきことをやっているかどうかを確認するのが指導監督でありますので、それをやることであって、何も働いている人から聞くことを排除をしているわけではもちろんありません。
○石橋通宏君 今日、岡崎局長来てくれていますが、ちょっと通告していません、いきなり振って恐縮ですが、労働基準監督官が現場に入るときに、定検だろうが臨検だろうが、現場の労働者から話を聞きませんか。
○政府参考人(岡崎淳一君) これについては、事案の状況によって必要であれば労働者からも話を聞くと。必ず聞くわけではありませんが、必要な場合には聞くという形で対応しております。
○石橋通宏君 岡崎さん注意深く言われていますけれども、基本的には聞くはずです、聞かなかったら意味ないので。 大臣、聞かせなきゃ駄目ですよ、需給調整官、派遣元、必ずしもと。むしろ、当事者の方から聞かなかったら分からないじゃないですか。派遣元はそんな、いや、我々は法違反していますと言うわけないじゃないですか。真面目にやっています、当たり前でしょう。そんな答弁しているから、当事者の方々は意味ないと見抜いちゃっているんですよ、大臣。分かりますか。チェックできないでしょう。どうやってチェックするんですか。 ただでさえ、ちょっと後ほどやろうと思って、時間が今日またなくなっちゃったけれども、需給調整官は人数いないから十分な調査ができないのに、派遣元に聞いて、ああよかったよかったでお帰りになる。そんなばかな話はないでしょう、大臣。百歩譲って、ちゃんとやるなら、派遣元に行って、事業者だけじゃない、むしろ労働者当事者の方々からしっかりとヒアリングをして、派遣元事業者が言っていることがちゃんとやっているのかどうか、それを取らなかったら駄目じゃないですか。大臣、それは是非やらせてください。(発言する者あり)
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 必要に応じてやるようにいたしたいと思います。
○石橋通宏君 半歩前進かなと思いますが、必要に応じてと言いますが、恐らくは必ず必要になると思います。それをしなかったら意味がありませんから。これは制度としてきちんとやってください。 なので、大臣、今、台帳にしっかりとそれ書かせると。キャリアコンサルティングの内容、これも厚生労働省が出してくれた資料で、教育訓練も日時及び内容、キャリアコンサルティングも日時及び内容と書いてあります。この内容のところが重要ですから、内容のところに派遣労働者の希望もしっかり書かせるべきだということと、それがなかったらできませんからね、需給調整官が指導監督に入るときには、労働者にきちんとヒアリングをして裏を取るということは必ずやっていただくということで、これは、大臣、今半歩前進の答弁をいただきましたから、これをもっとフルに前進の今後対応をいただきたいと思いますので、そこを是非よろしくお願いします。 それから、この関係で費用負担の在り方についてもう一回確認します。 これまで既に我が党の委員の皆さんの質疑等々で、この費用負担、三十条の二の関連の費用負担というのは全て派遣元が負担すべきであるということは確認をいただいています。その費用の中には、当然、教育訓練の実施だけではなくて、これ雇用関係がある中でやるわけですから、派遣労働者の方々の賃金、必要な交通費等々も含めて負担をさせるということで、一切、派遣労働者、労働者側の負担はない形で三十条の二の義務は果たすべきだということでよろしいですね、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の改正案で派遣元に義務付ける教育訓練は、何度も申し上げておりますけれども、派遣元に無償で実施をしていただくということとしているわけであります。 今交通費について特に言及がございましたけれども、必ずしも全ての派遣元が派遣就業に必要な交通費を支給する状況にない中で、教育訓練の場合に交通費の支給を義務としてこれを義務付けるということはなかなか難しいのではないかと考えているわけでありますが、ただし、派遣就業先への通勤に必要な交通費を上回るような場合、こういう場合には、やはり派遣で働く方が受講できないと考えられるケースもありますので、このような場合には教育訓練の実施義務を果たしたことにはならないということで、実効的にこれは交通費を出さなければ教育訓練ができないというような場合には、やはりそれは別扱いで負担をするということになろうかと思いますけれども、必ずしも全てを義務付けるという、一律に義務付けるというのはなかなか難しいのかなというふうに考えているところでございます。
○石橋通宏君 一律には義務付けないけれども、それがなければ参加できない場合にはやらせるという答弁だったと思いますので、それは必ずそれで担保していただきたいと思いますが。 以前、当委員会で我が党の白委員がマージン率との関係について確認をされましたが、若干その質疑がかみ合っておりませんでしたので、私も確認をさせていただきますが、これ当然、もし派遣元事業者が真面目にこの義務を果たしていただこうとすれば、現行の状況よりはこの費用というのは、教育訓練費用というのはアップするはずなんです。ただ、我々が公聴会で聞いたところは、関係ない、余り上がらないという驚くべき回答が当事者の方からありましたけれども、ただ、通常は上がるはずなんです。大臣、これは決して派遣労働者に付け替えてはいけないということでよろしいですね。 つまりは、これどうやって費用を賄うかというと、三つしかないんです。一つは、派遣元が自らの利益を削って教育訓練費に回す、二つは、派遣先にお願いをして派遣費用をアップしてもらう、三つ目は、これを決してやってはいけない、マージン率を引き上げて、結局は労働者の賃金を下げて、それから費用を賄うということ、大体この三つしかないと思います。 マージン率を引き上げて労働者に結局は付け替わる、こんなことは絶対許さないので、派遣元は必ず一か二の選択肢できちんと無償で提供すべきだと。つまり、マージン率をそれで引き上げて労働者に転嫁するようなことは厚生労働省としてもしっかりと指導の対象にするので、そんな事業者を見付けたら許可取消しだということでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 基本的には、マージン率と賃金と派遣料の関係というのは先生御指摘のとおりだというふうに思いますが、計画的な教育訓練の履行に際しては、派遣元は賃金を引き下げるのではなくて、派遣料金を上げることなどの企業努力で教育訓練に要する費用を捻出をしていただく、これが望ましいというふうに考えているわけで、当然でありますけれども、教育訓練を実施することを理由に派遣で働く方の賃金を一方的に引き下げるという、今、石橋先生がおっしゃったようなことはあってはならないというふうに考えているところでございます。 許可を取り消すというところまでは行くということは想定はしているわけではございませんけれども、基本的な考え方としては申し上げたとおりで、先生と考えは一致しているというふうに思います。
○石橋通宏君 あってはならないんだけれども許可取消しにはならないというのがよく分かりません。あってはならないことをしてしまった事業者は、許可取消しも含めて厳罰に処されなければ、これ必ずやりますよ、大臣。逃げますよ。 だって、我々が公聴会でヒアリングした事業者は、別にアップするとは考えていないと言っているわけです。アップしたくなければアップしない、やらない。しかも、労働者に付け替えて、これ、大臣、マージン率が引き上がったのかどうなのかなんて、厚生労働省はチェックできるんですか。今それ把握しているんですか、全部。これ、新法が施行されたらマージン率がアップされて、それがこれの引換えだというのは指導で確認できるようになっているんですね。それをちょっと教えてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) マージン率自体は把握をしておりますけれども、今のように、変化がなぜ起きたのか、何で資金を捻出してこの研修を賄ったかというところまでは、すぐ見れば分かるような形で事業報告で行われているわけではないわけでありますが、しかし、私どもとしては、これを指導監督の際にどういうふうにやっているかということは、当然その議論の対象になるのではないかというふうに私は思っております。
○石橋通宏君 残念ながら、また失われた時間で時間が終わってしまいましたので。 今、最後のところは、もちろんすぐには分からないです。だから、なぜマージン率が引き上がったのか、その原因を指導監督なりチェックなり事業報告の調査の中でしっかり監査対象に入れてやってもらわなきゃいけないわけです。それは決して許さないんだということを断言、まあ今断言していただいたというふうに思いますので、それはちゃんとそういう形でやっていただくということを最後に申し上げて、終わりにしたいと思います。 ありがとうございました。
○川田龍平君 維新の党の川田龍平です。 まず、この改正案附則第九条、「なお従前の例による。」についての質問を三問用意していたんですが、ちょっとこれは時間がもったいないので飛ばします。答えがもう何度も出ていますので。 それで次に、二十六業務の個人単位の期間制限に関して、十一号業務の添乗員について、少し突っ込んで伺います。 添乗員については、八月十一日にも申し上げたように、中学生向けの職業紹介図鑑などで、まず派遣会社に登録するとあります。この仕事は、派遣法制定当時の一九八五年から一貫して専門業務に指定されており、もう三十年も派遣が主体の仕事として社会に定着していると考えますが、添乗員のうち派遣が占める割合はどれくらいでしょうか。また、そのうち登録型が占める割合はどれくらいでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。 今、委員御指摘がございました添乗員の関係でございますけれども、取れる資料の部分についても、比較の部分では限界があるわけでございますけれども、まず、私ども厚生労働省で毎年派遣元事業主から報告を求めている、先ほど来も答弁の中でも引用しておりますけれども、労働者派遣事業報告という報告を求めております。 この報告によります、直近であると平成二十六年六月の一日時点ということになりますけれども、まとまっているものになりますが、これでいいますと、いわゆる二十六業務のうちの政令第四条第十一号に定めます添乗業務に従事される派遣労働者の方の数は五千十三名でございます。それから、うち登録型派遣の方は四千百七十四名となっております。 それで、続きまして、その割合ということになるんですが、こちらの方がやはりなかなか、そういった日本全体での添乗員に限定した就業人数を把握した調査そのものが存在いたしませんので、ちょっと近似する値を申し上げさせていただきます。 最も近い値として把握できるのが国勢調査でございまして、これ、国勢調査は御承知のとおり数年おきでございますので、一番近いのは平成二十二年の国勢調査になりますけれども、こちらの方で、日本標準職業分類中の添乗員を含む小分類である、国勢調査の分類でいくと旅行・観光案内人という区分がございまして、この旅行・観光案内人に従事する全雇用者の方は、役員を除いて一万七千百四十人ということになっております。 ただ、今も近似ということで申し上げましたけれども、この国勢調査の旅行・観光案内人には、登山案内人の方とか観光通訳案内人といった添乗員以外の方も含まれていますので、あるいは先ほど事業報告は二十六年でございますし、それから国勢調査は二十二年ということですので、お尋ねのその割合という意味では、ちょっとお答えするのは困難かということで承知しています。
○川田龍平君 登録型の派遣の在り方については、前回の改正時に、その附則及び附帯決議で検討事項となっていたところ、労政審の結論として、禁止しないこととし、雇用安定措置で対応することとしたとのことですが、実際には大した議論は行われていないのではないでしょうか。部長、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) 登録型派遣の在り方につきましては、最終的な建議の形は今委員御指摘のとおりなんですけれども、この登録型派遣の在り方につきましては、まずもって平成二十四年の法改正の衆参の附帯決議におきまして、労政審、労働政策審議会で見直しの検討を行うということとされたところであります。 〔委員長退席、理事福岡資麿君着席〕 これを受けまして、全体としての今回の改正法案に向けた労働政策審議会での議論が行われたわけでございますけれども、例えば具体的には、平成二十五年の九月二十七日に百九十四回、何回もありますけれども、百九十四回のこの関係部会、職業安定分科会の労働力需給調整部会において、今の登録型派遣の在り方などについては議題にもされて、御議論を行っていただいたということがございます。 そこの中での御議論を行った結果として、経済活動や雇用に大きな影響が生ずるおそれがあることから、禁止しないことが適当、ただし、雇用が不安定になるということを防ぐための雇用安定措置などを講ずることが適当ということとされたところでございまして、私どもとしましては、こうしたことから、今回の改正法案においては、登録型派遣についても派遣元に対して雇用安定措置を実施するという責務を課すなどの改正法案で臨ませていただいておるというところでございます。
○川田龍平君 この登録型派遣の在り方については、政府も一時常用化の努力義務を検討したこともあったはずです。 雇用安定措置の適用状況など、次回、今回でもいいんですけれども、改正に向けて実態を把握して、やっぱり更に必要な検討を行うべきと考えます。今日九月一日ですので、今日施行日の法案ですので、これ、後でやるというよりも、今やってもいいと思うんですけれども。 一方で、この添乗という仕事は、ニーズが常時あるわけではなく、スポット的に仕事が入るという点で、私はかなり特殊な仕事だと思います。専門の派遣会社を大手旅行会社が子会社としてつくって、継続的に親会社の業務に派遣をするところもあるようですが、この仕組みにおいて、今回の期間制限の改正が派遣労働者にとって不利にならないかどうか、十分検討はされているんでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) お答えいたします。 今委員の方からありましたように、添乗員のお仕事というのはいろんなニーズということに左右される部分は大きいんだと思いますけれども、ただ、今委員が御指摘になったような形、例えば大手の旅行会社さんが専門の派遣会社に子会社をつくって、それで専らその親会社の業務に派遣するというようなことということにつきましては、これは現在も許可基準の中で、派遣事業の許可基準の中で、専ら派遣ということについてはいかぬということにしておりますので、そういった専ら派遣であるとして許可基準を満たさないということになったり、あるいは許可条件にも反するということで許可の取消しにもなる可能性があるだろうと思います。 それからもう一つは、平成二十四年改正のときには、いわゆるグループ企業派遣、先ほど津田先生のところでも御指摘されていましたけれども、二十四年改正においては、一事業年度におけるグループ企業の派遣会社が当該グループ企業に対して派遣労働者を派遣する割合は全体の八割以下にしなければならないというような制限を課しているという規定がございますので、やはりこういった規制に当たるというような対応ということになると、まずもっては問題ということがそもそも論としてございます。 〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕 これらの規制そのものは、今申し上げたように、従前からある、あるいは二十四年改正ということでございますけれども、今回の見直しによっては、新たに、御承知の、個人単位と事業所単位の期間制限ということを設けておりますけれども、それに伴いまして雇用安定措置あるいはキャリアアップ措置ということの義務付けもしておりますので、そういったことの着実な実施を図るということで、派遣労働者の方に不利にならないように十分やってまいりたいと思っております。
○川田龍平君 簡潔にお願いしますが、そういった子会社系の派遣会社では無期雇用が多いんでしょうか、それとも登録型や有期雇用が多いと認識していますでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) 添乗業務に係る子会社系の派遣会社に特定した形であったり、あるいは有期、無期の雇用契約別に就労実態ということを把握できているわけではございませんけれども、これは先ほど引用しました二十六年六月一日の労働者派遣の事業報告書ということによりますと、添乗業務に従事する派遣で働く方のうちで、いわゆる常時雇用される労働者の方でございますけれども、これが全体の一六・七%でございます。それから、常時雇用される労働者以外の労働者の方が八三・三%ということになっております。
○川田龍平君 少なくとも、独立系の小規模な派遣元では有期契約がほとんどだと承知をしています。 そこで、個人単位の期間制限に関し、課を変えれば働き続けられるんだと言われていますが、具体的に添乗業務において派遣先の組織単位というのはどのくらいの部署の違いをいうんでしょうか。例えば、ある旅行会社の中で関東営業部と中部営業部の間であれば組織単位が違うとみなされて、三年たった後も同じ旅行会社内で継続的に働くことができるんでしょうか。それとも、営業部と人事部くらいの業務内容の変化がなければ組織単位が違うとはみなされないのでしょうか。 三年で雇い止めされるのではないかとの現場の不安を解消できるようなこの十一号業務における業務内容について、現時点でのイメージを教えてください。
○政府参考人(坂口卓君) 今御指摘の中にありました組織単位という問題につきましては、労働政策審の建議におきましても、業務のまとまりがあり、かつ、その長が業務配分及び労務管理上の指揮監督権限を有する単位として派遣契約上明確にしたものとすることが適当ということとされております。 これがいわゆる一般的な企業における課に相当するものが念頭ということで御説明を申し上げているわけでございますけれども、今申し上げましたような考え方は、そのグループの長という方が労務管理上の指揮監督権限を有していない場合には、名称がどういう形かということにはかかわらず、例えば部単位になる可能性もあったりしますので、そこは、各企業への適用ということについては、個別具体的な状況に応じて判断をさせていただきたいと思います。
○川田龍平君 例えば、カンボジアへの添乗員として三年の派遣契約が終わっても、ベトナムが同じ部署の営業エリアだ、例えばアジア課というのだとすると、ベトナムへの添乗員契約はできないということでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) ちょっと今具体的なことにつきましては、その会社のどういった形で営業されているかということもございますので、具体的にその長が業務の配分、労務管理上の指揮監督権限を有するかというようなことも含めて判断をさせていただきたいと思います。
○川田龍平君 結局、旅行会社側の派遣先の責任者が変われば違う業務とみなしてよいということでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) 繰り返しになりますけれども、そこは実態に応じて判断をさせていただきたいと思います。
○川田龍平君 登録型派遣の場合は、多くが複数の派遣会社に登録しているのが実情と承知していますが、そこで、ある添乗員がA社とB社と二社の派遣元事業主に登録していて、A社から三年間X社という派遣先に派遣された後、すぐにB社から同じX社に派遣されるということは可能でしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) この点につきましては、他の委員のところでも御議論ありましたけれども、現行制度も派遣の期間制限につきましてはクーリング期間ということが置かれております。 それで、今後、労働政策審議会でも御確認、御議論をいただいた上で、このクーリング期間ということの設定ということについても御検討、御決定いただきたいと考えておりますけれども、こういったクーリング期間を空けないで同一の派遣労働者を同一の組織単位に受け入れた場合につきましては、派遣会社を変えた場合であっても継続して受け入れたということになりますので、派遣先がその派遣可能期間、期間制限を超えて受け入れた場合には個人単位の期間制限になると判断されると考えております。 そういったことについては、派遣元の方が派遣先へ派遣する労働者名を通知するということがございますので、派遣労働者が同一の者であるかどうかということについては、そういった形で派遣先が確認するということになろうかと思います。
○川田龍平君 派遣元B社にとっては、同一人物であることを確認するすべがないと思われるんですが、法律違反を回避する責務があるとすれば、どのような方法が考えられるでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) 今申し上げましたように、派遣元から派遣先へは労働者名の通知ということがされますので、そういった点で、派遣労働者が同一の人物であるということについては派遣先が確認をできるということかと思います。
○川田龍平君 そうしますと、派遣先のX社には法律違反を回避する責務がありますでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) それは今申し上げたようなことでございますので、派遣先にもそういった責務があるということかと思います。
○川田龍平君 そうしましたら、派遣先のX社では、A社から以前派遣されてきた者と同一人物であることをどのように確認するのでしょうか。例えば、住所の、転居をして変わっていたり、それから結婚したりして姓が変わっていれば分からない場合というのもあるのではないでしょうか。どのように判断するんでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) ちょっとそこの本当の、そういった言わば偽装するようなケースも含めての同一人物かどうかの確認のチェックの具体的な方法については、もう少ししっかり検討して現場に通知をしたいと思います。
○川田龍平君 更に言うと、派遣先のX社というのは事前に派遣労働者の氏名などの情報を知ってはならないわけで、そうなると、派遣されてきた当日に初めて以前の自社にいた派遣労働者と気付くのではないでしょうか。そうであれば、派遣の開始日に急に人を変えなければならず、現実的ではないと思うんですが、そういったことはいかがでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) その点は、あらかじめ派遣労働者を特定することができないのは今委員御指摘のとおりでございますけれども、やはり派遣先とすると、先ほども申し上げたように、同一人物を継続して受け入れるということは、これは派遣法に違反するということになりますので、その時点で、それが認知できた場合には、やはりそれを改めていただくということが必要になってくると思います。
○川田龍平君 派遣先も派遣労働者本人も継続しての契約を希望した場合というのは、これはばれないのではないでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) その点は、派遣先と派遣労働者の共謀ということになりますので、なかなか発覚と申しますか、発見がしづらいということは確かであろうかと思います。 ただ、今回のケースでは、個人単位の期間制限と併せまして事業所単位の期間制限というものもございますので、事業所単位の期間制限、個人単位の上限の三年と同じく事業所単位の期間制限も三年ということがございますので、例えば、更に延長して個人単位の、組織単位の方を受け入れるということになれば、おのずと派遣先における事業所単位の期間制限も延長しなければなりませんので、そうすると、派遣先の過半労働組合からの意見聴取等の手続を適正にしていただくということがございます。 ですから、そういった派遣先における過半数の労働組合等からの意見聴取の中で、過半組合等でも常用代替にならないかというチェックもしていただきますので、そういった過程の中で、情報が隠蔽できないようなことも含めての対応ということも予想できるのではないかと思います。
○川田龍平君 また三か月のクーリング期間が過ぎれば働けるので、そういったこともあると思うんですけど。 では、添乗員の業界におけるクーリング期間の意義について、改めて御説明ください。
○政府参考人(坂口卓君) 先ほど申し上げましたように、まず、現行の制度の中でもクーリング期間ということが置かれております。これは、当然、常用代替防止の趣旨に鑑みましてこの期間制限があるということでございますし、まさにそういった期間制限あるいは常用代替防止の趣旨に鑑みて、同一の業務についての二つの派遣労働の間の空白期間が、現行は三か月ということでございますけれども、三か月を超えない場合には継続しているものとしてみなすということでございます。 今回につきましても、先ほども申し上げましたが、業務単位の期間制限から、今回、個人単位と事業所単位の二つの期間制限に見直すということと予定しておりますけれども、これも従前申し上げましたけれども、今申し上げた現行のクーリング期間ということの考え方ということも踏まえながら、労政審でも御議論の上、定めるということも予定しているということでございます。 添乗員の中でのクーリング期間の意義ということでございますけれども、先ほども、常時雇用される労働者以外の方が多いというようなことも含めて、この添乗の業界においてはやはり比較的短期の派遣が多いということで承知をしておりますので、労働政策審議会における議論を行うに際しては、添乗業界も含む労使の代表の方で御議論いただきますので、そういった点も含めて御議論いただきたいと思います。
○川田龍平君 やっぱりこの業界の場合には、一時的な、臨時的な業務であることは明白なわけで、先ほど言ったように、常用代替の防止になるというクーリング期間の意義そのものが不適当ではないかと考えます。 子会社タイプだけではなくて、そういった独立した添乗専門の派遣会社もあります。そういう独立系で仕事をする場合には複数の旅行会社との派遣契約を繰り返すことになるかと思いますが、その場合に、例えば、四月に一か月派遣先X社に派遣されて、五月は派遣先のY社に派遣されて、六月はどことも契約できずに、七月にまた元のX社と契約したとします。これは、現行のクーリング期間のルール上は派遣先X社との通算派遣契約期間が四か月あったとされて、つまり五月、六月もX社との契約継続期間としてカウントされてしまうわけです。 この期間制限に引っかからないように、同じ派遣先への派遣がクーリング期間である三か月という間が空くように毎回うまく調整するということは大変難しいのではないかと思いますが、部長、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) 今、先ほども含めまして、川田委員の方からは、添乗のお仕事についてのクーリング期間についての難しさということについての御指摘をお伺いしております。 そもそも、今回の個人単位の期間制限ということにつきましては、やはり有期の雇用の派遣で働く方についてキャリア形成ということでございますので、節目節目でしっかりキャリアを見詰め直していただくということで、派遣労働への固定化ということを防止するということで設けておるわけでございます。 こういった観点で、クーリング期間も、先ほど現行の制度についても申し上げましたけれども、今後のクーリング期間という御議論の中でも、やはり期間制限、本来のその趣旨ということ、この期間制限を逃れる、免れるというためにクーリング期間ということを活用されてしまうということは、これは本来あってはならないということだと考えております。 そういった中で、今議員の方からもありました、この添乗業界あるいは他の業界も含めて、いろんな業界の難しさ、特性がありますけれども、そういったことも含めて、クーリング期間について、現行制度も踏まえて、どういった形の設定をするかということについては、やはり労使の代表も含めてしっかり御議論をいただいて考えてまいりたいと思います。
○川田龍平君 先にちょっと答弁されてしまった感がありますけれども。 次に、やはり二十六業務として既に社会に定着していると思われている四号業務、放送番組等演出について伺います。 こちらも派遣法制定直後の一九八六年に法制化され、既に三十年近くたっています。八月二十六日の棗参考人が配付した資料、派遣労働者に対する緊急ホットラインに寄せられた声の中に、有期派遣で放送番組等演出で二、三年前から働いている男性の声がありました。会社の上司が派遣会社をつくり、派遣元会社に転籍されたそうで、法改正で三年で雇い止めされるのではないかと不安だということです。 添乗員の業務でも聞いたことなんですけれども、個人単位の期間制限に関して、この放送番組等演出において派遣先の組織単位とはどれくらいの部署の違いをいうのかと。そして、例えばあるテレビ会社の報道局の中で、政治部と経済部の間で見れば組織単位が違うとみなされるのか、また、三年たった後も同じテレビ会社内で継続的に働くことはできるのかどうか、それとも、報道局とスポーツ局くらいの違いがなければ組織単位が違うということにみなされないのではないかと。また、雇い止めの不安を解消できるようなこの四号業務における業務内容について、現時点でのイメージについて教えてください。
○政府参考人(坂口卓君) この点につきましては、先ほど添乗員のところでも御答弁申し上げましたけれども、やはり組織単位という問題については、業務のまとまりがあって、かつ、その長が業務の配分及び労務管理の指揮命令権限を有する単位として派遣契約上明確にしたものということで考えておるわけでございます。 それで、今回、放送番組の関係についての委員の御指摘かと思います。 先ほど申し上げましたように、結局、最終的には個別具体的に判断ということで、部や局の組織名称で判断するのではないということかと思いますけれども、ただ、テレビ局の会社の規模とか組織も異なりますので、一概には言えませんけれども、いわゆる在京のイメージということでいくと、やはり一定の政治部、経済部というような部が違ったり報道局とスポーツ局が違うということになる、それなりの固まりの部分というのが考えられるのではないかと思いますが、最終的には、やはり業務の配分権や労務管理上の指揮命令権等の要素から判断をしてまいるということかと思います。
○川田龍平君 やはりいきなり二十六業務を全廃する、なくしてしまうということでやってしまうことに大変強引なところがあると思いますので、やはりその一つ一つしっかり検討しなきゃいけないことがあるわけです。 そういったことも決まっていない中で、九月一日施行で今の法案というのは議論されているわけですが、これ、九月一日、今日ですよね。本当に当然これ施行ということであれば、いろんな法令だけではなくて、政令ですとか命令とか、いろんなものができていて当然なわけですから、それができていないのに、これ無理やりやっぱり施行日を短い期間延長してこの法律を通すというようなことはあってはならないと思いますので、是非、これ、もし仮に延長するのであれば、十分な検討期間を取って延長すべきであるということを与党に申し上げて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。 八月の二十日の私の質問で、大臣は、労働政策上も直接雇用が原則だということをお認めになりました。 ところが、間接雇用である派遣労働を規制緩和の名の下に広げてきたのがこの間の労働行政であります。九九年には自由化、二〇〇三年には製造業、規制緩和の名の下に派遣就業が認められました。日本共産党は反対をいたしました。 企業は、常用代替防止の原則、また期間制限がありますので、同一の業務については三年までしか派遣労働者を使えないということであります。直接雇用の責任を負わずに派遣を長く使い続けたい、これが派遣先企業の身勝手な本音だと言わなければなりません。だからこそ、クーリング期間を利用した脱法行為が大企業を含めてこの間横行し、社会問題にもなりました。また、リーマン・ショック後では間接雇用である派遣労働者が真っ先に切られたわけであります。 この違法行為の一つに偽装請負というのがあります。これは派遣労働者としてではなくて業務請負として現場で働かせるものであり、しかし現場では指揮命令を行って働かされるもので、偽装請負となり、違反行為となります。 まず厚生労働省にお伺いしますが、なぜ偽装請負が横行するとお考えですか。その理由を答えてください。
○政府参考人(坂口卓君) 今委員御指摘の偽装請負、これは、本来派遣の形態で行うべきものについて、実際上は請負や業務委託と称しながら注文主が請負事業者の労働者に指揮命令をするということでございますけれども。 原因につきましては、いわゆる単に法律を知らないということも一定程度はあろうかと思いますけれども、やはり請負の形態によって業務を行う場合には、労働者派遣とは違って、しっかり雇用主責任がある、注文主、請負事業主に労働時間管理であったり、しっかり健康管理であったりということも含めての雇用管理責任ということが必要だということ。それから、いわゆる派遣という形態ではないということでございますので、当然、派遣事業の許可、あるいは現行は届出も可能でありますけど、許可とか届出が不要ということがございます。 それから、現在は業務単位でございますけれども、一定のそういった派遣を利用するに当たっての期間制限等の仕組みが設けられていない、請負事業についてはというようなこともございますので、言わば故意に請負等の形態を取りつつ、そういった注文主、請負事業者から指揮命令によって、注文者の方から指揮命令によって業務を遂行するようなケースが考えられるということで原因としては考えられると思います。
○辰巳孝太郎君 つまり、本来なら、指揮命令を行いたいのであれば直接雇用するか派遣社員として働いてもらうとしなければならないものを、企業側にとって、請負で契約しますと、部長も今おっしゃられたように、期間制限がないなどのメリットがあるからこそ偽装請負という違法行為が広がったと、こういうことだと思うんですね。平成二十六年度の偽装請負での行政指導も見ますと、七十三件ということが報告されております。 厚労省は、この間、二〇〇六年にも、偽装請負の解消に向けた当面の取組についてと題する局長通知を出して、偽装請負という労働者に著しく不利益を与える働き方、これをなくすのだと。この文書でも、とりわけ製造業で偽装請負が起こりやすい、だからこそ、この製造業における偽装請負の防止、解消を図ると、こう言っているわけであります。 問題は、この違法行為が大企業の足下でも横行をしているということであります。 大日本印刷という日本を代表する企業があります。その一〇〇%子会社であるDNPファインエレクトロニクスにおいて、二〇〇五年に働き始めた労働者が二〇〇九年に業績不振を理由に解雇されるということが起こりました。 このDNPファインエレクトロニクスの工場でこの労働者はパソコン基板などを作っていましたけれども、直接雇用でそこで働いていたわけではなくて、Aという別会社と雇用契約を結んでいたわけであります。つまり、このDNPに派遣される形で働いていたわけであります。しかし、契約上は派遣ではなくて請負契約をしているわけですね。しかし、請負であればできないはずのDNPでの現場での指揮命令が公然と行われていたという、まさに偽装請負がされていたというのがこのケースであります。 しかも、この方の場合は、DNPファインエレクトロニクスから二つの請負会社を通じて賃金を得るという二重の偽装請負でありました。まず、DNPファインエレクトロニクスから一つ目の会社に時給で二千百円が支払われ、その会社は六百円をピンはねして、この労働者が雇用契約を結んでいる会社に対して千五百円が支払われ、そして当該労働者には最終的には千六十円が支給されると。元々は二千百円ですよ。それが、千六十円が最終的には労働者に支給されるという二重のピンはねが行われていたというのがこのケースであります。そして、先ほども申し上げたとおり、業績不振を理由に突然の解雇。不当な働かせ方に労働局からも指導が入りました。 五年間、二十七回の公判の結果、今年三月のさいたま地裁において、職業安定法四十四条、労働基準法六条に違反、二重偽装請負だと断罪をされたわけであります。しかし、裁判では地位確認などについては認められなかったので、この方は控訴されております。 大臣に認識をお伺いしたい。 問題は、日本を代表する大企業で、しかも日本の経済を支える物づくりの現場で、その物を作っている労働者が違法な働き方を強いられているということ、そして簡単に使い捨てられているということ、これが現場で起こっている。結局、行政指導というのは将来についての是正であって、労働者にとっては司法にまで訴えないと救われない。こういう偽装請負で苦しんでいる労働者の現状をどう認識されていますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 個別の事案に関するコメントは御遠慮申し上げたいと思いますけれども、先生今御指摘の偽装請負、これにつきましては、雇用主が果たすべき責任の所在というものが曖昧になるといった問題があると考えており、都道府県の労働局において事案を把握をし、必要な指導等を行うことで引き続きその解消に努めてまいりたいと考えております。 また、労働者派遣法の適用を逃れる目的でこうした偽装請負を行っているという派遣先については、今年の十月一日より施行されます労働契約申込みみなし制度の対象となるわけでございますので、その周知を行って、偽装請負のより一層の防止を図ってまいらなければならないというふうに考えております。
○辰巳孝太郎君 大臣、今、十月一日からのみなし雇用の話もされたと思うんですが、確かにDNPのような方は、このような方々はみなしがあれば派遣先で直接雇用されていたはずなんです。しかし、それを三年も先送りをしてきたのが今の政治であります。 企業の直接雇用の回避、直接雇用はしたくない、そういう身勝手な大企業の横暴をどう防いでいくのか、これが私は政治の一番の仕事だと思うんですね。だからこそですよ、大臣、法規制でもって、それが必要だということで期間制限というのをこれまで派遣就業で設けてきたわけですよ。製造業で派遣が解禁されても、三年以降の直接雇用、これしなきゃいけないということですから、直接雇用が広がるケースもあったわけです。 しかし、今回の法改定では派遣労働者を直接雇用する必要はないわけですよ、派遣先にとっては使い続けることができるわけですね。しかも、現行法では、その職場では三年で一旦派遣労働者はゼロにしなきゃいけないわけですね。ところがですよ、今回の法改定ではゼロにする必要がないわけです。つまり、仕事を覚えた派遣労働者を常に現場で配置することができるので、業務の継承という側面でも、これは派遣先企業にとっては願ったりかなったりなんですよ。ここに私は、常用代替の防止、その原則が働くはずはないと思います。 大臣、もう一度お聞きしたいと思うんです。 今回の法改定は、同一業務に対する期間制限をなくしてしまうものであります。つまり、今回の偽装請負の件でいいますと、つまりクーリング期間の脱法行為とか、また偽装請負というのをわざわざしなくても派遣労働者をずっと使い続けることができるという法改正でよろしいですね、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、期間制限のお話を頂戴をいたしたわけでございまして、確かに、現行の業務単位の期間制限については、上限に達した後に同一の係での継続的な派遣の受入れができず、そのことが直接雇用の機会となり得る点については、これは御指摘をいただいた部分もあろうかというふうに思うわけでありますが、しかし、派遣で働く方が従事してきた業務については、社内の正社員あるいは契約社員などの配置を変更して対応することも可能であるために、必ずしも派遣で働く方の直接雇用の機会になるとは限らないと思うところでございます。
○辰巳孝太郎君 ちょっと大臣、違うんですね。 製造業を考えてください。今までは一旦ゼロにしなきゃいけないわけですよ。しかし、せっかく三年間、技術も、またやり方も覚えてもらった派遣労働者をゼロにしなきゃいけないのが現行法なんです。それをしたくないからこそ直接雇用というのが、これ推進されてきたわけですよ。一部の大企業でも直接雇用は進んだわけですよ。ところが、今回の改定案では、ゼロにする必要がないわけですよ。ここに常用代替の防止の原則、これは働かないでしょう、企業は使い続けることできるんですから。しかも、技術を持った労働者を使い続けることができるんです。そういう法改定ということでよろしいですね。それは認めてください、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) いや、これは繰り返し御議論を賜ってまいりましたけれども、原則三年で事業所単位でしているわけでございまして、期間制限を、延長には過半数労働組合等の意見聴取が必要であるということで、三年ごとにこれがやってくるわけでございますので、これがずっと続くということではないというふうに私どもは考えて御提起を申し上げているということだと思います。
○辰巳孝太郎君 大臣、課さえ変えれば、課を変えなきゃいけないという話がありますけれども、課さえ変えればいいわけですよ、第一課、第二課。そういう労働者を移り変えさせさえすれば同じ業務をさせたらいいわけでしょう。そういう話なんですよ。 労働組合の話はもう今日は立ち入りませんけれども、大臣、先ほど、直接雇用という話がされましたけれども、今回の改定案では、派遣労働者の保護という点からも法改定は後退をしております。この間、大臣は、直接雇用が原則だと言ってきたわけですけれども、不十分ながら現行法では、派遣先に直接雇用への道筋を付ける機能があるわけですね。どのようなものがあるか、部長、ちょっと紹介してもらえますか。直接雇用の義務。
○政府参考人(坂口卓君) 具体的な直接雇用の道筋ということの御質問かと思います。 現在の規定の中では、一定の要件を満たした場合に、派遣先に派遣で働く方への労働契約申込義務などの措置を設けております。 具体的には、一つは、現行法四十条の三というものがございまして、こちらの方は一年以上の期間、派遣を受け入れていた派遣先が、当該派遣期間経過後に、同一の業務について労働者を雇用しようとして、当該派遣で働く方が派遣先で雇用を希望する場合に、派遣先で派遣で働く方の雇用のこれは努力義務というものがございます。これは現行法の四十条の三という規定でございます。 それから、午前中来御議論にもなっておりましたけれども、現行法の四十条の四では、派遣可能期間の満了後も、通知を受けた上での派遣先が派遣で働く方を使用しようとして派遣で働く方が派遣先での雇用を希望する場合に、派遣先に派遣で働く方への労働契約の申込義務というのを課しているというのが現行法の四十条の四でございます。 それから、最後もう一点ございまして、これは、現行法では期間制限の対象とならない、いわゆる専門二十六業務につきましてでございますけれども、三年以上労働者派遣を受け入れていた派遣先が、同一の業務について労働者を雇用しようとする場合に、派遣先に派遣で働く方への労働契約の申込みも課しているというものがございまして、こちらの方が現行法の四十条の五という規定になっております。
○辰巳孝太郎君 現行法に関しては、そういう直接雇用への道筋を付ける機能が、不十分ではありますけれどもあるわけですね。ところが改定案ではどうか。 まず、今紹介していただいた四十条の三でありますけれども、派遣元での無期雇用派遣者は、これ除外されるわけですね。四十条の四というのは削除されたと。四十条の五は専門業務に関わる雇用安定措置ですけれども、これもなくなったと。つまり、派遣先の直接雇用義務の三つの条文のうち二つは削除されて、一つは縮小ということになったわけであります。 私、これで何が直接雇用が原則だと、大臣がこれでなぜ言えるのかというふうに思います。これだけでも派遣先企業の負担を軽くするものですね、大臣、これ認めますね。直接雇用の義務、今改定案では派遣先の義務を軽くする、これ認めてください。
○政府参考人(坂口卓君) 今御答弁しました四十条の三につきましては、四十条の四ということでこれは一定の範囲で継続しておりますので、努力義務ということは、特定有期の派遣労働者の雇用については雇入れの努力義務ということが継続されていると思っております。 それから、四十条の四、四十条の五につきましては、今日も午前中来議論になっておりますような雇用契約みなし制度というものとの関係があるということもございますし、それから、直接雇用への道筋ということになれば、これは雇用安定措置でありましたり、キャリアアップ措置の義務付けということもございますし、派遣先に一定の方への正社員募集情報の提供ということもございますので、るる大臣の方からも、正社員への道を希望する方には開くという意味での取組ということについては、今回の改正法案でもしっかりと盛り込まさせていただいているということで考えております。
○辰巳孝太郎君 私が聞いているのは、派遣先企業における直接雇用の義務というのが縮小されたということを聞いているわけで、今部長おっしゃったのは雇用安定措置、それは派遣元での義務なんですよ。これもすかすかだというのはこの間の議論で明らかになっているわけですけれども、派遣先の直接雇用の義務が三つのうち二つは削除されたと、一つは縮小ということになったということであります。 それだけではありません。期間制限を事実上なくしたわけですね。これが私は今法案の最大の改悪だと思っております。 大臣は、今年二月の決算委員会において、我が党の吉良よし子議員への質問にこう答えております。期間制限違反については、これは今までの法律でいけば四十条の六の、古い法律の労働契約申込みみなし制度によって違反を防ぐことにしておりまして、これは実は今年の十月一日から施行になります。これによって違反を防ぐことにしておりまして、派遣で働く方の保護が後退するということは考えておりません。これ、大臣の答弁であります。 しかし、そもそも無期派遣労働者は改正案では四十条の六の対象には入ってきません。また、三年超の派遣利用も、組合に意見聴取をすれば事足りるわけですし、過半数代表などの選出方法に違法性があればみなしの対象にするけれども、記録の保存義務や派遣延長の理由の周知義務違反があってもみなしの対象にはならないということであります。 大臣、これのどこが保護が後退することはないなんですか、後退するでしょう。これ、認めてください。
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど幾つかおっしゃった中に、無期になると直接雇用にならないということでありますが、有期から無期という意味においては働く方にとってはそれなりの意味があると思いますが、今回の改正案によって期間制限の在り方自体が見直されるということで、労働契約申込みみなし制度の対象となる違法行為のうちで、今回は期間制限の違反というものの内容が変わってまいりました。業務単位の期間制限違反から事業所単位と個人単位の期間制限違反へと変わるわけでありまして、一定の違法行為に該当した時点で派遣先が労働契約を申し込んだとみなすという先ほど来出ておりますみなし制度の骨格には変更はないわけで、この点では後退にはなることはないと思います。 なお、施行日よりも前に締結をされた派遣契約に基づく派遣労働者の場合には労働契約申込みみなし制度は適用されないわけでありますけれども、これはずっと先ほど来議論をしておりますが、現行法の四十条の四の派遣先の労働契約申込義務の規定が引き続きこれ適用をされるということであります。 また、業務単位の期間制限の違反を行った派遣先につきましては、労働局において現行法に基づいて厳しく指導していくほか、必要に応じて勧告や企業名の公表を行うなどの期間制限の遵守を図っていくということでございます。
○辰巳孝太郎君 大臣、先ほど来、四十条の四とみなしというのは立て付けがそもそも違うという議論がずっとされているわけですね。現行法の期間制限違反でみなしの対象になるような違反というのは、平成二十六年、どれぐらいあるんですか、部長。
○政府参考人(坂口卓君) 現行法の四十条の二の、現行法での第一項の違反でございます。 いわゆる二十六業務以外の業務での三年の期間制限を超えて受け入れたことということでございますけれども、これにつきましては、平成二十六年度においての指導件数につきましては百七十九件ということでございます。
○辰巳孝太郎君 ですから、表面化した違反だけでそれだけあるわけですよ。 現行法でいけば、このような方々は百七十九件、少なくともですよ、みなし雇用によって救われるわけです。また、派遣元に無期雇用されている方は全体の約二割いますけれども、このような方は、期間制限違反となれば派遣先企業に無期で直接雇用をされるということになるわけですよ。じゃ、法改正してしまったら、これどうなるか。 まず、この約二割の無期雇用派遣については、期間制限なくなるわけですね。残りの八割については、意見聴取さえすれば使い続けることができる、個人単位でも課さえ変えれば使い続けることができるわけですよ。これのどこが派遣で働く方の保護は後退しないなんですか。もう後退するじゃないですか。 今日の午前中、小池議員から紹介がありましたけれども、日経新聞ですね、派遣労働者で反対をしている、今回の改正案、七割近くですね。しかも、二十六業務の人の反対というのは七七%ですよ。 大臣、これ、どう受け止めておられますか。なぜこれほどまでに派遣労働者の方が今回の法改正に反対すると考えておられますか。それをお答えください。
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 質問の趣旨がちょっと今、いま一つよく分からなかったので、今日の日経新聞の記事について私も読みましたが、それを見て、派遣で働いていらっしゃる皆さん方がなぜ今回の法律改正に余り賛成じゃないかについてどう考えるかという意味ですか。 そういう意味であれば、これは、私どもとしては、今回の法改正が派遣労働者の例えば正社員化、あるいはキャリアアップを図る、処遇改善を図るといったことについて、これまでにやっていなかったことをたくさん義務化をし、例えば雇用安定措置はもちろんでありますが、何よりもまず許可制を全面的に導入をするということで行政のグリップが利くようにしているということ、それからその際に、何よりも働く人たちの力を付けるということが一番大事だということを私は繰り返し申し上げてきておりますけれども、このためには、キャリア形成支援制度を今回許可の条件にしているということに現れているように、やはり一人一人の働く人たちの力を付けるために派遣元が義務として教育訓練を行わなきゃいけない、これも有給、無償でやらなきゃいけないといったことを、今まで全くなかった、そういうものについて、あるいはその他の待遇改善にしても、これまで努力義務だったものを配慮義務にするとか、配慮義務を更に義務にするといった情報提供等々いろいろあるわけですけれども、それらがまだ十分御理解をいただいていないということがそういう評価につながっているんだろうなというふうに思いますので、なおこういった機会を使って御理解をいただくというふうにしていかなければならないというふうに思います。
○委員長(丸川珠代君) 辰巳孝太郎君、時間でございますので。
○辰巳孝太郎君 はい。 大臣、理解していないから反対しているわけじゃないんですよ。理解した上で派遣労働者のためにはならないと彼らが判断しているから反対がこれだけ多いんです。 このような労働者派遣法は廃案を求めて、私の質問を終わります。
○行田邦子君 よろしくお願いします。 午後は労働者派遣法とそれから衆法、職務に応じた待遇確保法案の両方の審議ということですので、私は午後は非正規労働者の均衡・均等待遇確保について伺いたいと思います。 非正規労働者の中には地方自治体で働く臨時・非常勤職員が大勢いらっしゃいます。その前に、失礼いたしました、一問伺いたいと思います。 地方公共団体における臨時・非常勤職員の質問の前になんですけれども、地方公共団体においても派遣労働者が働いていると承知をしています。一般職の地方公務員は労働基準法の労働者ではありますけれども、民間労働者は労働契約によって労働者となる一方で、地方公務員は行政行為である任命、任用によって特定の職に就くことになっています。ここが民間労働者と違う部分です。雇用と任用の違いがあるということであります。 そこで総務省に伺いたいと思うんですけれども、任用によって職に就いた職員が従事するのが公務ですけれども、その公務において民間人である派遣労働者が公務に当たることができるということについて、どのような整理をされていますでしょうか。
○政府参考人(北崎秀一君) お答えいたします。 派遣労働者に対し、公務の一部の業務に従事してもらうことにつきましては、地方団体の業務の民間委託などと同様に、窓口業務等のうち、地方団体の職員が自ら責任を持って行うべき業務ではない、いわゆる事実上の行為又は補助的業務を地方団体の適切な管理の下、民間事業者に取り扱わせることが現行法上も可能であると認識しております。 地方団体におけます派遣労働者の活用につきましては、住民サービスの適切な提供を前提に、地域の実態を踏まえて、労働者に従事してもらう業務の性質、コストなど勘案して、それぞれの団体において適切に判断されるべきものでありまして、実際に地方団体におきましては、労働者派遣法に基づき、秘書、受付業務、調査業務などについて派遣労働者を活用している事例があると承知をしております。 以上でございます。
○行田邦子君 地方自治体において派遣労働者が働いているという、この数の実態は調べていないようでありますけれども、これは事実であります。 そして、それと同時に、先ほど来から偽装請負などの質問もありましたけれども、議論もありましたけれども、地方自治体においても請負といったことも最近増えているようであります。こうした地方自治体において偽装請負というようなことがあってはもちろんなりませんので、こういったこともしっかりチェックをしていただきたいということ、今日はそれを指摘だけにとどめておきます。 そこで、今派遣労働者について伺わせていただきましたけれども、地方公共団体には臨時・非常勤職員が働いています。お手元にお配りしています資料なんですけれども、平成二十四年四月一日現在で六十万人いるということです。四年前の平成二十年の調査では約五十万人でした。四年間で十万人も増えていて、地方公共団体で働く職員の三割を超す方が臨時・非常勤職員であるということです。 この臨時・非常勤職員の皆さんというのは、私は法のはざまに置かれてしまっているというふうに考えています。民間のパートタイム労働者は、パートタイム労働法で曲がりなりにも一応均等・均衡待遇ということが規定されていると。そしてまた、国家公務員の非常勤職員の場合は、これも曲がりなりには給与法で一応常勤の職員との給与の権衡を考慮という条文もあります。けれども、地方公共団体の臨時・非常勤職員にはこういったものが明文化されていないということです。 そこで、まず副大臣に伺いたいと思います。 地方公共団体の臨時・非常勤職員には、パートタイム労働法の八条、短時間労働者の待遇の原則、それから九条、差別的取扱いの禁止が適用されていませんけれども、適用されない理由についてお聞かせいただけますでしょうか。
○副大臣(山本香苗君) 御指摘のパートタイム労働法というのは、事業主がその雇用するパートタイム労働者について主体的に雇用管理の改善等を行うことによってパートタイム労働者の福祉の増進等を図ろうとするというものでございまして、今御指摘の地方公共団体の臨時・非常勤職員につきましては、これは勤務条件等が法令やまたは条例等で定められているという理由から、今おっしゃったパートタイム労働法第八条、九条というのは適用除外とさせていただいております。
○行田邦子君 公務の任用の世界である地方公共団体の臨時・非常勤職員については、これは地方公務員法で定めるという整理がされたんだというふうに理解をしております。 そこで、再び総務省に伺いたいと思いますけれども、それでは地方公務員法において、臨時・非常勤職員の均等・均衡待遇について、どのような規定がなされていますでしょうか。
○政府参考人(北崎秀一君) 地方公務員法におきましては、一般職の職員については、常勤、非常勤にかかわらず法律の規定が適用となります。 臨時・非常勤職員の勤務条件等のうち、給与については、地方公務員法第二十四条第一項において「職員の給与は、その職務と責任に応ずるものでなければならない。」と規定されているところであります。また、教育訓練の実施につきましては、地方公務員法第三十九条において「職員には、その勤務能率の発揮及び増進のために、研修を受ける機会が与えられなければならない。」と規定をされております。さらに、福利厚生施設の利用につきましては、第四十一条において「職員の福祉及び利益の保護は、適切であり、且つ、公正でなければならない。」と規定をされているところでございます。 ただ一方、特別職の非常勤職員の勤務条件等につきましてはこれらの規定が直接適用されないことになっておりまして、私ども発出させていただきました平成二十六年七月の通知におきまして、一般職、特別職にかかわらず、制度の趣旨、勤務の内容に応じた任用・勤務条件を確保すべきであるとさせていただいておりまして、パートタイム労働法の趣旨に沿った助言を地方団体に対して行っているところでございます。 以上であります。
○行田邦子君 今お手元に地方公務員法の抜粋をお配りしていますけれども、今御答弁いただいたように、確かに地方公務員法では一般職の非常勤職員については適用されている、職員というところにこれは一般職の非常勤職員も含まれるんだよという御説明でありました。けれども、私、臨時・非常勤職員といういわゆる非正規公務員が六十万人、これだけ増えているわけでありますので、地方公務員法の中にも臨時・非常勤、つまり非正規公務員の均等・均衡待遇ということを明文化すべきであるということを申し上げておきたいというふうに思っております。 それで、先ほども少し答弁にありましたけれども、昨年の四月にこの参議院の厚生労働委員会でもパートタイム労働法の改正の議論がありました。そのときの附帯決議なんですけれども、第七ですけれども、「公務の臨時・非常勤職員の任用に当たっては、本法の趣旨を踏まえた対応がなされるよう、必要な助言や情報の提供等を行うこと。」、こういった附帯決議がなされています。 総務省に伺いたいと思います。 この附帯決議を踏まえて、総務省ではどのような取組を行っていますでしょうか。
○政府参考人(北崎秀一君) お答え申し上げます。 委員御指摘のありましたパートタイム労働法改正時の附帯決議を受けまして、私ども総務省といたしましては、各地方団体が臨時・非常勤職員の任用等について、制度の趣旨、勤務の内容に応じた任用、勤務条件の確保に向け必要な対応を図っていただくように、昨年七月、地方団体に対し、留意事項などについて取りまとめた通知を発出させていただきました。 その中で、改正パートタイム労働法の趣旨を踏まえまして、一つには、臨時・非常勤職員の報酬等については、常勤職員の給与と同様に、職務給の原則を踏まえ、職務の内容と責任に応じて適切に決定すべきであること、二つには、各種休暇などの適切な整備や研修、厚生福利について、業務の内容や責任の程度に応じた適切な対応を図るべきことなど助言をさせていただいたところであります。 これらにつきましては、これまで発出して以来、各種の会議などを通じまして各地方団体の実情を私どもも伺いながら周知徹底を図っているところでございまして、それを踏まえて地方団体においても現在検討が進んでいるものだと思っております。 以上であります。
○行田邦子君 地方公共団体の臨時・非常勤職員に対しても、パートタイムで働く臨時・非常勤職員に対してはパートタイム労働法の、その法の趣旨を適用させるという通知、確かに、今手元にありますけれども、しっかりと書いてあります。これが昨年の七月四日に出されたものであります。 そこで伺いたいんですけれども、こうした通知、約一年前に出しましたけれども、その後、本当にしっかりと地方自治体においてこの通知を読んで、そしてまた対応してくれるのかどうかといったフォローアップが必要かと思いますが、今後どのようなフォローアップをしていかれますでしょうか。
○政府参考人(北崎秀一君) 先ほども申し上げましたが、総務省におきまして昨年の七月に通知を発出をさせていただきました。この通知、委員には持ってまいりましたけれども、大変内容は多岐にわたっております。もう一つは、市町村を含めて地方団体の状況がまた区々であり様々である、こういう事情もございまして、まずは地方団体の理解を私ども深めていただきたいと思っておりまして、この通知の趣旨、気持ちを徹底をさせていただきたいということで、各種会議で今それをやってございます。このような取組の中で、各地方団体におきましては、それぞれの実情があります、その中で通知の私どもの趣旨を踏まえた対応について検討をしていただいていると承知をしております。 私ども総務省といたしましては、今後とも、会議など様々な場を通じ、また、あるいは個別に相談に応じる中で、地方団体から状況をお聞きするなど、制度の適切な運用が図られるよう、引き続き必要な助言などを重ねてまいりたいと考えております。 このように、今まさに行っております地方団体における検討が、各方面との様々な調整が必要となりますために、一定の期間を要するものと考えております。今後の取組状況を見極めますとともに、適切な時期に実態について調査を実施し、取組のフォローアップを行っていきたいと考えております。 以上であります。
○行田邦子君 私は、是非、周知徹底の期間というのも必要だし、地方公共団体において対応する期間というのも、準備期間も必要だというふうに思いますけれども、定期的に、先般行われた、平成二十四年に行われたような臨時・非常勤職員の実態調査というものを行っていただきたいというふうに思っております。今すぐということではありませんけれども、地方公共団体においての実施状況、また取組状況、様子を見ながら、二年後かまたあるいは二年半後ぐらいに是非再び調査を行っていただきたいと思っております。 そして、私は、国家公務員の非常勤職員の制度と比べて地方公務員の臨時・非常勤職員の制度というのは今非常に複雑になっていると思っています。特別職非常勤職員がいて、これは地方公務員法の対象外、そして一般職非常勤職員というのがいる、また今度臨時的任用職員というのがいて、非常に地方公共団体の首長さんもどれをどのように適用したらよいのかといったこと、多少混乱されていたり、また人によっては理解がなされていないということもありますので、ここはやはり一度整理をし直した方がいいということを申し述べさせていただきたいと思います。 そして、総務省に対して最後の質問ですけれども、任期の定めのない短時間勤務職員制度なんですけれども、これまでも検討されたことがあるかと思いますけれども、現在の検討状況をお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(北崎秀一君) お答え申し上げます。 任期の定めのない短時間勤務職員制度につきましては、私ども様々な検討会を開いて検討を続けているところでございます。一つには、最も大きいのは長期的な人事管理についていろんな側面で困難が予想されるといった御指摘があるなど、検討すべき様々な課題があるというふうに私ども基本的に考えております。またもう一つ、民間を見てみますと、契約期間の定めのない、しかし短時間正社員制度という雇用形態は、現時点では必ずしも一般的とまでは言い難いというふうに私ども認識をしているところでございます。 このことから、基本的には任期の定めのない常勤職員を中心とする公務の運営の原則は維持されるべきであると考えておりますが、今後、民間労働法制の議論の動向でありますとか、あるいは短時間正社員制度の普及の状況などを踏まえまして、様々な観点から幅広く議論をして検討していく必要があると考えているところでございます。 以上であります。
○行田邦子君 六年半前と今、状況は変わっているわけであります。前回、研究会の報告書が出された六年半前と条件は変わっているわけでありますので、任期の定めのない常勤職員を中心とする公務の運営というこの原則についてもやはり検討し直しということをするべきではないかと、大いに議論していただきたいというふうに思っております。 そこで、今日は職務に応じた待遇確保法案の質疑でもありますので、非正規労働者の中の地方自治体の臨時・非常勤職員について伺わせていただきましたけれども、そこで衆法の法案提出者に伺いたいと思います。 この議員立法、職務に応じた待遇確保法案においては、公務の臨時・非常勤職員は対象となるんでしょうか。
○衆議院議員(井坂信彦君) ありがとうございます。 パートタイム労働法やあるいは労働契約法においては、これは公務員の適用除外規定が置かれており、個別の施策を実施するに当たっては違った手法が取られることは考えられますが、本法律案に関しては、公務員について特に適用除外規定は置いておりません。
○行田邦子君 今の法案提出者の答弁、総務省さんもいらっしゃるのでしっかり聞いていただいて、そしてまた厚生労働省についてもこの点しっかりと踏まえていただきたいと思います。 それで、次の質問なんですけれども、前回の八月十八日の質疑のときに、ちょっと私の質問が非常に分かりにくかったというか整理されていなかったので再び質問し直したいと思うんですが、法案提出者の立法の趣旨を確認したいと思っているんですけれども、第六条第二項関係なんですが、派遣労働者に関する法制上の措置のところなんですが、これを読ませていただいてなんですけれども、派遣労働の賃金というのは、これは外部の労働市場における職務に対する賃金水準、言ってみれば相場の影響を受けるというふうに理解をしています。言ってみれば、派遣労働については、ある種の職務給制というものになっているのではないかと私は思っているんですけれども、職務に対する外部労働市場の賃金相場よりも派遣先労働者の賃金との均等、均衡を優先させるという理解でよろしいんでしょうか。 例えばなんですけれども、同業の同じ職務であっても、A社とB社の正社員の賃金は異なるということは珍しくないというふうに思います。その場合、派遣労働者の賃金は、同じ職務であっても、賃金水準が異なるA社、B社それぞれの賃金水準に合わせるということなんでしょうか。
○衆議院議員(井坂信彦君) 同じ派遣元からA社、B社に行って、そのA社、B社のそれぞれの賃金水準に合わせて派遣労働者もきちんと均等、均衡の待遇を受けるようにという趣旨で今回法律を作っておりますので、同じ派遣元で同じ職務に行っているから同じ賃金というふうにはなっておりません。A社に行ったらA社の正社員と均等・均衡待遇の賃金、B社に行ったらB社の正社員の賃金と均等・均衡待遇と、こういう形で法律を作っております。
○行田邦子君 御答弁ありがとうございます。 ここは考え方として非常に重要な部分だと思います。派遣先の通常の労働者の賃金水準に合わせるということで御答弁をいただきました。 そしてさらに、法案提出者に立法の趣旨を伺いたい、御所見を伺いたいと思うんですけれども、同じく八月十八日の質疑におきまして、私は職務の指す範囲について質問させていただきました。そのときに、法案提出者は、「職務の判断に当たって、具体的な業務の内容だけでなく、責任の程度や業務内容や配置の変更の範囲などの要素が入ることを否定するものではありません。」と、このように答弁をいただきました。 業務内容と責任の程度というのは、私はこれは理解できるんですけれども、職務という範囲の中で理解できるんですけれども、配置の変更の範囲まで含まれるとすると、残業、転勤をいとわない社員が異動、転勤を繰り返すというローテーション人事の中で人材を育成していく、こうした日本型の人材活用システムにはまるかはまらないかで賃金に差が生じてしまうことになるんじゃないでしょうか。 つまり、私が申し上げたいのは、職務の範囲に配置の変更の範囲まで含まれるとすると、賃金決定システムが従来と変わらないのではないかということなんですが、御所見を伺いたいと思います。
○衆議院議員(井坂信彦君) 今委員がおっしゃった問題意識自体は私も持っておりますが、少なくとも、本法案の範囲においては、そういう人材育成、人材活用システムそのものを変えるという法律にはなっておりません。派遣先の会社が転勤の範囲が違うとかそういうことで待遇を変えている、そういう会社であれば、そのシステムに合わせて非正規、とりわけ派遣労働者の待遇もそこにそろえていくと、こういう法律になっております。
○行田邦子君 ただ、別の条文のところには、国がやるべきこととして、労働者の待遇に係る制度の共通化の推進と、そこには賃金の決定システムの共通化ということも含まれているわけですので、この法案全体としては、やはりいわゆる同一労働同一賃金を推し進めていくということは、日本型の人材活用システムの見直しであるとか賃金決定システムの見直しということに入っていかざるを得ないというふうに私は理解をしております。ありがとうございました。 それで、今、法案提出者から、立法の趣旨や、またどうしてこのような条文にしたのかといったことを御答弁をいただきました。この法案が成立したならば、それぞれの条文の趣旨、また言葉の指す範囲ということを規定していく作業、これは厚生労働省でやられるんだと思いますので、是非、今、井坂法案提出者に御答弁いただいた内容をしっかりと踏まえて法の運用をお願いしたいというふうに思っております。 それでは、時間が限られてきましたので、現行の労働者派遣法の三十条の二、均衡を配慮した待遇の確保について伺いたいというふうに思います。 この派遣労働者の均衡配慮なんですけれども、これについて、個別労働紛争解決システムの相談やあっせんというのは対象になるんでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) 今日も午前中も、雇用安定措置の関係で委員の方から個別労働紛争システムとの関係について御質問がございました。そのときも申し上げましたけれども、この個別労働紛争解決システムそのものについては、一定の法律があればそちらの行政指導というものでの対応ということになってくるということが原則ということになろうかと思います。 ただ、今回、今御指摘ありましたような三十条の二の関係でございますけれども、まずもっては、やはり、派遣で働く方が均衡待遇に係る派遣元の配慮義務違反があると考えられた場合には、これは都道府県労働局の方に御相談されたりとか申告をされるということがまずは第一ということになろうかと思います。その上で、この申告、相談を契機に都道府県労働局の方で派遣元に対して必要な指導監督を行い、一定の配慮義務違反ということになれば対応をしていく、履行を求めていくということになろうかと思います。 ただ、特にこういった三十条の二の関連そのものではありませんけれども、そういった行政指導を行っても、例えば行政指導の範囲を超えた民事上の争いですね、そういったことを契機にした慰謝料の請求とか、そういったランクと申しますか、そういった部分になってくるということになれば、これはそういった形での個別紛争ということが生じているというような場合については、個別労働紛争解決制度の対象ということでの対応ということも可能で、そういった申請についても対応してまいりたいということで考えます。
○行田邦子君 私は、この三十条の二については、精神的、心理的な苦痛などの労働紛争のあっせんだけじゃなくて、やはりしっかりと個別労働紛争解決システムの対象にするべきではないかなというふうに思っております。三十条の二、これなかなか使えない条文だと思っていまして、訴訟実績は確認できていないということですが、そしてまた、助言の数も取っていないので分からないということでしたが、改善命令の実績もなしということで、こういった条文、三十条の二があっても全く生かされないというふうに私は思っております。 そこで、もうそろそろ時間が来ましたので、今日は大臣に午後は一度も御答弁いただいていませんけれども、意見にとどめさせていただきますが、私は、この三十条の二、しっかり変えるべきだというふうに思っていまして、今回の労働者派遣法の改正が政府から出されたわけですけれども、この条文は変わらなかったということを非常に残念に思っているということを申し上げまして、今日の質問は終わらせていただきます。
○薬師寺みちよ君 薬師寺みちよでございます。 午前中に引き続きまして、原発作業員の問題を取り上げさせていただきたいと思います。 〔委員長退席、理事羽生田俊君着席〕 午前中もいたしましたけれども、偽装請負の問題であったり、多重下請の問題であったり、労災隠しの問題であったりと、現代の日本が抱えている労働問題の全てがここに集約されているというふうに感じておりますので、しっかりと、臨時的、一時的に雇用するということの危うさと、いかに手厚くそういう方々について法というものを準備していかなければならないのかということを午後も見詰めていきたいと思っております。 まず、土屋部長、教えていただきたいんですけれども、原発作業員の皆様方の数を、作業員数を教えていただけますでしょうか。お願いします。
○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。 政府の廃炉・汚染水対策チーム会合事務局会議というのがございますが、ここに東京電力が提出をしている資料によりますと、福島第一原発における一日当たりの平均作業員、これは東電社員の方と協力会社の作業員の方と合わせた数でございますけれども、平成二十五年四月頃には約三千人でございましたが、その後、徐々に増加をしておりまして、平成二十六年十二月頃からは約七千人前後で推移をしておりまして、直近の本年七月では六千七百四十人となっております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 本当に倍増している作業員の皆様方の中で、死傷の災害発生の数をまず教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(土屋喜久君) 東電の第一原発におきます死傷災害の発生状況でございますが、富岡労働基準監督署に提出をされた労働者死傷病報告、これは休業四日以上の方の統計になりますけれども、平成二十三年三月十一日以降、平成二十三年は九人、二十四年が七人、二十五年が四人、二十六年が八人で、今年、二十七年は八月末現在で六人という状況でございます。
○薬師寺みちよ君 では、労災事故の数を教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(土屋喜久君) 同じように、この福島第一原発で作業員の方の負傷等によって労災補償を認定している件数につきましては、平成二十三年度が四十一件、二十四年度が二十七件、二十五年度が二十七件、二十六年度が五十九件、二十七年度は七月末現在で八件という状況でございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 二十六年度は二十五年度からまた倍増しているということで、大変危険な現場となっていることがこの数字からも分かりますが、実はこれは氷山の一角でございます。労災隠しというものはこの中でも横行しているということが報道でもございますし、私も大変ショックでございましたのが、この八月という大変暑い中で実は三名の方が福島第一原発で亡くなられている、作業員が亡くなられたという報道がございました。 〔理事羽生田俊君退席、委員長着席〕 しかし、皆様方、見ていただいて分かりますように、この厚生労働省の提出資料、資料三、資料四のうち、死亡数は一としかカウントされていないんです。これは、なぜこういうことが起こってしまったのかということを私も記事を分析しながら考えてみたんですけれども。 まず、亡くなった方々、大変私も心痛いんですけれども、二十一日に亡くなられた男性の方は、これは死因は持病によるものという説明がなされている。八日に亡くなられた方は車両のタンクの蓋に頭を挟まれてしまった、だからこの方はカウント一としてここに上がってきている。しかし、一日に亡くなられた方は、午前中から脱水症のような症状があって、水分を補給していたけれども、午後になって急に体調が悪くなって死亡、しかし死因は不明であるというような説明がなされている。 報道でも、東電の広報が、プライバシーに関わる問題なので死因の詳細などについては回答を差し控えると。一日と二十一日に亡くなった方は、けが、作業中の事故などの外傷ではなく、病気などの内部疾患というものが原因ということを元請会社から報告を受けている。 しかし、私ども産業医としましては、これ納得いかないですよね。だから、何か事故があった、事故があって挟まれたりひかれたりして死亡することが、これは労災ではないです。 大臣、通告はいたしておりませんけれども、お伺いしたいんですけれども、夏の暑いときにこの作業を御覧になったことございますでしょうか。白い服を着て全面マスクの中で一時間でもいらっしゃったことがありますでしょうか。ちょっと、もしございましたら、その経験、お話しいただきたいんですけれども。
○国務大臣(塩崎恭久君) いわゆる真夏というときに行ったことはございませんが、かなり暑いときに行った記憶がございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 私も、十一月という季節に参りましたけれども、そのときにもクールベストというものを着させられました。中にアイスノンのようなものがいっぱい入っておりまして、それでも、そこで説明を受けた作業員の皆様方、実は別の政党の方もいらっしゃったんですけれども、三十分でもうこれはたまらぬということで、冷房が効いた部屋に引き揚げられましたというような説明もいただいたところです。 それだけ劣悪な環境の中で働いていながら、脱水の疑いもあって、元請からこれは持病だというふうに言われてここにカウントがなされないと。これはまさに、私たちは、こういう環境の中で死亡した場合には、やはり作業関連死としてしっかりと調査をすべきだと思っているんですけれども、このように労災が多発する原因というものを厚労省では、土屋部長、どのように分析していらっしゃるのか、まずは教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(土屋喜久君) 私どもとしては、今御指摘がありましたように、一つは、高い放射線の環境下において行われている作業が、作業が進むに従いまして様々な作業が行われているという中で、従事する労働者の方が大幅に増えているという状況があるということと、もう一つは、今お話もございましたように、現場では、放射線防護服を着て作業をしたり、あるいはマスクを着用して作業をする、こういうことによりまして行動に制約が生じたり、あるいはコミュニケーションの低下によって作業指示が難しくなっているというような特殊な状況で作業をしていただいているということが影響している部分があるというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 それだけではないですよね。ストレスというものに関しては、もう普通では感じられないぐらいのストレスを抱えながら作業をしてくださっているわけです。水たまり一つあったら、そこが実は高濃度の放射線というものが出ている地域ではないかということもなかなか素人の皆様方には分からない。結局、作業を管理している方々には分からないかもしれませんけれども、その熟練の皆様方も、既に放射能を浴びた、そのために、放射線量が全てマックスだから、もうこれ以上その現場では働けないよというところで、実はもっとそのマネジメントの方に回っていますよということも、私は原発の中に入ったときに説明を受けました。 ということは、経験が浅かったり全く知識がない方々がこの中で働いている可能性が、それも七千人もいるということになってくるかと思います。私も求人票、午前中、見たというふうに申し上げましたけれども、誰でもできる仕事です、簡単な仕事ですというようなうたい文句もそこに書かれているんですね。それではいけない。 実際に、労災隠しが行われたのではないかということが二〇一二年二月にも報告をなされております。心筋梗塞で亡くなられた方がいらっしゃったんですけれども、奥様がたまたま海外の方だったので、下請の会社の社長さんから、五十万円というものを支払うから海外に帰ってくれというようなことも言われ、そこで、その奥様が一念発起をいたしまして、そこで労災というものを申請をしたというような訴えも報道の中でも何度も何度も報道されているような、こんな事実もございます。 ですから、しっかりと私どもは、どれだけ危ない環境なのかというものを見ていかないといけないかと思うんですけれども、どうでしょう、政務官、どのように指導監督をしていらっしゃるのか、そしてするべきなのかということについても教えていただけますでしょうか。
○大臣政務官(高階恵美子君) 大変劣悪な環境の中で、そして相次ぐ痛ましい労災の事故を、私たちも何とか働いていただいている皆様の安全を守っていかなければいけないと考えております。 東電の福島第一原発の廃炉の作業に当たっていただいております労働者の皆様の災害防止、このために、実は福島の方では、月に一回ぐらい、平均してですが、定期指導という形で入らせていただいているところでございます。平成二十三年五月からこの三月までの間、延べ四十五回、実施事業者数五百四十七件に入らせていただいておりまして、この中で、違反事業者数が三百九件、実に五六・五%に上る違反を把握しております。こういったところには適切に指導をし、そして是正をしていっていただくということで、一件一件つぶさに私どもも対応してまいりたいと考えているところでございます。 また、あわせまして、さっきも御答弁申し上げましたが、六月の閣僚等会議における中長期ロードマップ、そしてこれを遵守する形でしっかりガイドラインをこちらからも出させていただきまして、安全衛生の徹底に努めていただきたいということで、実は先週、この委員会が開かれているさなか、安衛部長が現地に参りまして、このガイドラインの徹底と、それから、二度とこの事案が起こらないような対応をお願いしたいということで指示をしてまいりました。 いずれにいたしましても、第一線で適切に対応していく、これを各所で実施していただくことが大事と考えてございます。 先ほどのアンケートの話でも御答弁申し上げましたけれども、下請業者は千百社余り、大変な数に上っておりますので、一件一件の対応をつぶさに私ども見てまいりますように努力してまいりたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 時間もございませんので、一問飛ばさせていただきますけれども、資料の五を御覧いただきたいと思います。 これは、東京電力が実施したアンケートの中で、作業時間について、十時間以内にしなければならないというような作業員が百四十七名、三・二%おりました。そして、実際に十時間を超える作業を行っているというふうに答えられた作業員の皆様方が二十七名、〇・六%ということも分かっております。これ、実際にいろいろ調べていったら、休憩の時間を誤解していたのではないのかというような報告もございましたけれども、やっぱり怖い中で作業をなさっていらっしゃるにもかかわらず、全く教育というものの環境も整っていないというものです。ここはしっかりと体制を整えていただきたいと思います。 ですので、このような方々、先ほど企業に対しては様々なアプローチを今後やってくださるということで、それは期待もしたいとは思うんですけれども、作業員の皆様方に対しても的確な対応をしていただきたいと思っております。 と申しますのも、前々回に参考人として来ていただきました弁護士の方から、いきなり作業をしていらっしゃるような労働者の方が弁護士に相談するって、これすごい垣根高いんだよねというような話もございました。 しかし、この相談窓口というものを、東京電力が書いて提供を作業員の皆様方にしていらっしゃるペーパーを見ますと、行政に対して相談ということになったら、平日の八時半から十七時十五分、この間というのは作業場の中に入っていらっしゃって、到底そんな行政に関する相談を、例えば福島の労務局であったり、あとは様々な公的なところに駆け込む、相談するというような環境も整っていないことが分かっております。もっと作業員の皆様方が気楽に相談して、もしかしたら自分は違法の中で労働をさせられているのではないのかという疑問を簡単に呈するような体制というものも整備すべきかと思いますけれども、政務官、御意見ございますでしょうか。
○大臣政務官(高階恵美子君) 確かにおっしゃるとおりだと思います。 それで、昨年の九月からでございますけれども、労働者の方が身近なところで電話で相談できるようなホットラインを開設させていただいておりまして、これ、〇一二〇—八一—六一〇という無料の番号なんですけれども、こういったところを利用していただく機会であるとか、それから、広野町に臨時の相談所というのを週に一回今開設させていただいております。これは、通常は届出事務などの件数が多くなっておりますが、中には、先生御心配の労働環境はどうなんだろうかと、それから支払についての相談、具体的な労働者の方々からの相談も入ってきております。こうした機会を捉まえて、お一人お一人の皆様にこういうサービスが利用できますといったようなことのPRも、リーフレットなどを通じてより一層徹底してまいりたいと思います。 今後ともより一層の御指導をよろしくお願いいたします。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 是非それは行っていただきたいですし、平日ではなく、いつでも相談できるようなホットラインの方の告知もお願いしたいと思います。 また、ちょっと政務官に何度も申し訳ないんですけど、質問をさせていただきたいんですが、今まで厚労省では様々な原発に対する検討会をなされていたかと思いますけれども、原発作業員、除染作業員の労働環境に関する検討会は今後行う予定はないんでしょうか。これだけ劣悪だということが分かっていながら、その労働環境の改善に値するような提言ができるような検討会というものが、私、最近見当たらないんですけれども、いかがでしょう。
○大臣政務官(高階恵美子君) さきのガイドラインの中でも、実はリスクアセスメント、業務に起因する危険性あるいは有害性をちゃんと特定をした上で、労働災害のリスクを見積もってリスク低減の対応をするようにという事項も入ってございますが、先生の今の御指摘は、例えば特殊な業務であるということ、それから防護服の問題、コミュニケーションの問題、それから非常にストレスが高いといったようなことなど、この事業に特有の健康リスクといったようなことについては、またそれなりの検討が必要かもしれません。 そういった点では、労政審の中に安衛分科会というのがございますが、例えばこういったようなところで少しこの点について議論するなど、話題を取り上げていくことも方向性としてはあり得るかと存じますので、御心配の点を踏まえまして、私どもで内部でまた検討させていただきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 そういたしましたら、次は経産省に伺わさせていただきたいと思います。 厚生労働省というところは、安全衛生、所管事項でということで私も説明を受けましたけれども、実は、この質問をするに当たりまして、私も様々な部署をたらい回しされました。様々な省庁をたらい回しされました。全く回答が返ってまいりません。経産省というのは、やはり所管をしている省庁だというふうに私は認識をいたしております。電力会社というものをしっかり指導して、今の労働問題についても積極的にアクションを起こしていただきたいと思うんですけれども、二問まとめてお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(平井裕秀君) お答え申し上げます。 福島第一原発における廃炉・汚染水対策、先ほども御答弁ありましたが、高い放射線下というところでの高度な技術を要する作業ということも多いところもございますので、専門性の高い、かつ、多くの人材がモチベーションを維持しながら安心して働いていただける安全環境を整備することということは、我々にとっても非常に重要な課題であるというふうに認識しているところでございます。 経済産業省といたしましては、こうした福島第一原発の廃炉・汚染水対策が着実に進むように、労働環境の改善に向けて継続的に東京電力の取組状況、これを確認いたしますとともに、必要に応じて更なる対応ということを東京電力に求めるといったことを取り組んできているところでございます。 具体的に幾つか取組の一環を御紹介させていただきますと、先ほどから御紹介をいただいておりますアンケート、東京電力が平成二十三年以来継続的に実施してきているものもそうでございますし、その結果を踏まえて、具体的に、今年完成いたしました給食センターですとか大型休憩所の設置といったようなもろもろの労働環境の改善、さらには労働費の割増し分の増額といったようなところにつきましても、これら労働環境の改善を進めさせていただいてきているところでございます。 先ほど御質問のあったところの安全衛生というところにつきましても、具体的には、こうした福島第一原発で痛ましい事故ということが起こること自体が大きな課題になるわけでございますけれども、負傷者が発生した場合には、病院へ搬送された場合など、東京電力から速やかに我々の方にも連絡をいただくような体制を構築しているところでございます。 これらを含めまして、東京電力とともに、福島第一原発における作業員の労働環境の改善に引き続き努めてまいりたいというふうに思っているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 では、今日は浜田副大臣にもいらしていただいておりますので、復興庁として、どのようにこういう問題に対して対応していらっしゃるおつもりなのか、御意見をいただきたいと思います。
○副大臣(浜田昌良君) 東京電力福島第一原発の廃炉・汚染水対策に取り組んでいただいている方々の労働安全衛生の問題は、基本的には厚生労働省の御担当だと思っております。 ただし、廃炉・汚染水対策関係閣僚会議というのがございまして、復興大臣もメンバーになっておりますが、ここで本年六月にロードマップの改訂を行っておりまして、今御指摘の東京電力及び元請事業者が一体となった安全衛生管理体制の強化、また、リスクアセスメントの実施等によって労働安全衛生水準の向上ということが盛り込まれております。よって、復興庁としても、働いていただいている方々の労働安全衛生の改善というのは重要な課題と認識しております。 復興庁といたしましては、こういう分野で働いておられる方々が、今、いわき市とか広野町から長時間通っている方が多いんですけれども、いよいよ今月の五日には楢葉町も解除になります。より近い距離から通える環境にもなってきますし、また、こういう地域での商業施設だけじゃなくて、医療施設の充実、そういうものをさせていただきながら、働いていただいている方々の生活環境の改善ということを通じて、しっかりとこういう分野に取り組んでいきたいと思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 そうやって各省庁の皆様方が連携しながら守っていただかなければ、本当に劣悪な中でどれだけの皆様方が今困っていらっしゃるのかということを共通認識として、私、持っていただくようお願いを最後にさせていただきたいと思います。 では、今日は原子力規制庁の方からもいらしてくださっていますので、質問させていただきたいと思うんですけれども、被曝量について、まだまだその一元管理がなされていないという御意見がございました。これはやっぱり法律上の根拠がないということもあるかと思うんですけれども、管理を行うべきかどうなのかという御意見、部長、いただけますでしょうか。
○政府参考人(櫻田道夫君) 原子力発電所作業員の被曝管理に関するお尋ねでございますけれども、原子炉等規制法に基づきまして、発電用原子炉の設置者は放射線業務従事者の被曝の状況について記録をして備え置くということが求められています。その記録につきましては、これも原子炉等規制法に基づきまして、作業員がその施設の放射線業務従事者でなくなった場合又は保存期間が五年を超えた場合に、原子力規制委員会が指定した機関に引き渡すまで保存するということを求めておりまして、また、その指定機関としては公益財団法人の放射線影響協会を指定しているというところでございます。 また、実際の運用といたしましては、この放射線影響協会への被曝線量を定期的に登録するということでありますとか、また、放射線業務従事者に対する放射線管理手帳の発行といったことが行われておりまして、放射線業務従事者が複数の原子力発電所を移動する場合も念頭に置いて被曝状況を一元的に管理する仕組みが構築されているということだと思いますし、また、労働者が在職中にいつでも被曝の状況を確認できる仕組みとなっているものと承知をしているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 放射線被曝については、医療機関だけでなく、様々な職場もまだまだございますので、一元管理とそして法制化に向けてしっかりと、日本学術会議の提言もございますので、進めていただきたいと私は考えております。 最後に、時間もございませんので、大臣、一言いただきたいんですけれども、こうやって一時的、臨時的雇用の皆様方に対してのまだまだ法的にも不備があるかと私は思っております。こうやって危険な現場で危険な働き方をさせられてしまうというようなこの現実というものをしっかり今回の派遣法の中でも受け止めていただきたいと思います。 高度な技能を持った方のためのすばらしい法律であってはならないんです。こうやってやはり派遣という働き方しか選べない皆様方だったり、派遣という身分で働いているという悲しいことをおっしゃられるような方々のためにも今回の派遣法の改正があるべきかと思うんですけれども、いかがでしょうか。御意見をいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生から、派遣において特に安全衛生の確保がなかなか難しいという話を、特に派遣元と派遣先と両方が役割分担をするということで、その難しさについて御指摘をたくさんいただいて、大変私どもも学ぶところが多かったというふうに思います。 派遣元及び派遣先に適切に区分をきちっとして責任を負わせると、そして共に罰則を掛けてその履行確保を図っているわけではございますけれども、労働災害の防止のためには、何よりも派遣元、派遣先事業者が連携をしっかりと適切に図るということが大事で、それによって安全衛生対策に取り組むことが大事だということを改めて感じているわけでございます。 このため、派遣元、派遣先の事業者が実施すべき重要事項や具体的な連携方策等をまとめたマニュアルを作成、公表するなどによって、派遣労働者の安全や健康の確保について周知、指導等を徹底をしているところでございますが、なお、先ほど来お話が出ております福島第一原発における作業などでは、極限状態でもあってこのような問題が端的に現れるという傾向が強いだろうというふうに思いますので、そういうことを踏まえた上でしっかりと対応していきたいというふうに思います。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。午前中に引き続いて質問をいたします。 現行法のみなし雇用制度、四十条の六は、書きぶりが、いずれかに該当する行為を行った場合には派遣労働者に対して労働契約の申込みをしたものとみなすという書きぶりになっております。これは派遣労働者からすれば権利を規定したものと思われますが、いかがですか。
○政府参考人(坂口卓君) これは、民事的な効力として派遣先がそういったものをみなした、派遣先が雇用申込みをしたものとみなすということでございますので、効果的には派遣先にそういった効果をもたらしてみなしたということで、労働者としては、そういったものをみなされたという前提で承諾するか、応諾するかということになろうかと思います。
○福島みずほ君 ということは、派遣労働者がみなされて、派遣労働者が直接雇用を言えば直接雇用されるというのは、派遣労働者の立場からすれば、これは権利を規定したものだということでよろしいですね。
○政府参考人(坂口卓君) 今申し上げたように、法律的には、一定の違法派遣を受け入れている派遣先に対して雇入れ申込みをしたものとみなすという規定でございますので、直接的に派遣労働者に権利を付与するという規定ではございません。
○福島みずほ君 これ、でも、派遣労働者の立場からすれば、直接雇用がみなし制度になるわけですから、書きぶりは、民事効が発生するけれども、今までは直接的に雇用せよというのが言えなかったけれども、自分の選択で、一種のペナルティーとして自分を雇えと言えるわけですから、これは派遣労働者から見たら権利を書いたものだと。 じゃ、権利が付与されるということでよろしいですね。
○政府参考人(坂口卓君) 今比較の下でおっしゃった申込義務というようなものと違うのは、午前中も御議論あったように、民事的な効力を持つという規定であることは今議員御指摘のとおりでございますけれども、規定ぶりも、一定の役務の提供を受ける者、派遣先が一定のケースについて、その時点における当該派遣労働者に係る労働条件と同一の労働条件を内容とする労働契約の申込みをしたものとみなすということでございますので、労働者自身に権利が発生するということではないということでございます。
○福島みずほ君 しかし、ペナルティーとして、違法派遣をしている場合、一定の場合には、それがみなされるという民事効が発生するわけですから、派遣労働者からすれば、本人が望めば直接雇用してもらえるというか、できる、それが発生する、民事効の反射的効果として発生する。つまり、派遣労働者は、この条文を基に裁判を起こせば直接雇用を勝ち取ることができるという点では派遣労働者の権利じゃないんですか。派遣労働者は、この条文を基に十月一日過ぎれば裁判を起こして直接雇用ということを実現できるわけですから、これは派遣労働者にとって権利と言えませんか。
○政府参考人(坂口卓君) 繰り返しになりますけれども、民事的に裁判を起こして民事的に争われるということ、それから、その際の民事的な効力を判断するための規範になるということは委員御指摘のとおりでございますけれども、法律の効果、規定ぶりとすると、先ほど来申し上げていますように、派遣先が労働契約の申込みをしたものとみなすということでございますので、先ほど来御答弁しているような形で、労働者の権利ということではないということでございます。
○福島みずほ君 これは、派遣労働者の労働契約申込みみなし制度上の権利だと言えると思います。わざわざなぜ派遣労働者が裁判を起こしてこれを勝ち取るのか。これは、この条文によって民事効が発生し、直接雇用を実現できるから。権利じゃないですか。 つまり、この厚生労働省のペーパーの問題点は、これは、改正がなかったとすれば利益を受けた者の期待がないと言っているけれども、そうではない、期待の域を超えて法律に明記された始期付きの権利であると。権利であって、それが十月一日になると発生するものだと思っています。だとすれば、これをちゃんと保護しなければならない、というか、そのようなもので、これは政策判断の問題として奪うことはできないというふうに思います。 そもそも、三年もかけて厚生労働省がこの制度の周知を図ってきたわけじゃないですか。厚生労働省にとっても、これが適用されないのは極めて残念、この三年間の努力が無になるということで、実にむなしいんじゃないですか。いかがですか。
○政府参考人(坂口卓君) それは、二十四年の改正でこの規定が盛り込まれたということで、十月一日の施行ということで予定をされているということでございますということではそのとおりでございますけれども、私どもとしますと、午前中来大臣の方からも御答弁させていただいておりますとおり、今回の派遣法改正全体を通じて、二十四年改正の附帯決議も踏まえまして、期間制限というものも分かりやすくするということで、事業所単位の期間制限と個人単位の期間制限というような形での期間制限の見直しということも含めて今回分かりやすい制度にした上で、みなし制度の施行ということも混乱のないように迎えようということで私どもとしては臨んでいるということでございますので、私どもとすれば、今回の改正法案の御審議いただいての成立ということと併せてのみなし制度の施行ということを私どもとしては希求するものでございます。
○福島みずほ君 労働者がやっと獲得できた条文上の権利を、厚生労働省がこんなこそくな手段を使って奪うことは許されないですよ。だから、こんな法案は許せないというふうに思っている次第です。 政省令四十一に関して、政省令は四十一変えなくちゃいけないわけです、作らなくちゃいけないわけですね、新たに作らなければならない。九月三十日に修正するという案があるやにも何か聞こえてくるんですが、でも、三十日までにこの法案を成立させた上で、政省令四十一個を労政審を通じて作ることなど全く不可能だと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(坂口卓君) 午前中、御答弁の中で、省令あるいは告示、指針に関する事項が約四十一項目あるということで御答弁を申し上げました。 スケジュール的な部分については、今、与党の方からの御提案があるということでございますし、今日も御議論いただいておりますけれども、その上で審議をしていただき、それで成立いたしますれば、労政審については、労使あるいは公益の先生方、委員の御協力をいただいて、精力的な御審議、御議論をいただきたいということで私どもとしては考えておるということでございます。 午前中にも若干触れさせていただきましたけれども、今回の改正法案に盛り込まれて、委任規定等がある箇所であったり、あるいはそうでない箇所、あるいは指針にというような箇所、全体で四十一項目ということでございますけれども、今回の改正法案を提出する際の労働政策審議会、これは建議を御覧いただければと思いますけれども、その建議の中にも、一定のそういった省令、あるいは指針についての方向性が、法案の手前の建議の内容でも、建議の中で示されているということも多々ございますので、そういったものも踏まえながら、労政審では精力的に速やかに御議論をいただけるということで、私どもとしてはお願いを申し上げたいと考えております。
○福島みずほ君 これからこの法律を議論し、成立をさせて、四十一項目について九月三十日までに労政審を通って、きちっときちっと審議をして、周知することなんて不可能ですよ。どうですか。
○政府参考人(坂口卓君) そこは、私ども、午前中も大臣も申し上げましたとおり、今御審議をお願いしている立場でございますので、私どもとしましては、早期の御審議、早期の成立ということのお願いを申し上げたいということでございます。 その上で、成立した暁には、先ほど申し上げたような形で、審議会の委員の方々にもいろいろ日程等の関係でも御無理を言うところはあろうかと思いますけれども、精力的に御審議をいただいて、与党の御提案も踏まえての施行日に間に合わせるというような形でしっかり、私どもとしては御協力いただきながら取り組んでまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 不可能ですよ。大体、四十一の政省令について、先ほども中身については検討していないとおっしゃったじゃないですか。 本来だったら厚労省は、もし建議の中で出ているというのであれば、四十一項目についてどんな議論をしてどんな方向でやっているか、出してくださいよ。それも出さないで、いや、成立させた後、政省令やって月末まで間に合わせる、そんなの不可能ですよ。しかも労働法制を、そんな周知期間も十分なくて、こんな拙速で成立させることは許されない。絶対に許されない。九月三十日施行なんというのは絶対にあり得ない。そのことを強く申し上げます。この期間では無理ですよ。 では、ちょっと率直にお聞きします。 何で雇用みなし制度の十月一日施行をそんなに阻みたいんですか。
○政府参考人(坂口卓君) 私ども午前中も、大臣、私からも御答弁申し上げ、それから先ほども申し上げたとおり、まずもって、今回の法律全体として、キャリアアップ措置あるいは雇用安定措置ということも含めて、派遣労働者の保護も含めての対応ということを急ぎたいということもございますし、それから、先ほども御答弁申し上げましたように、派遣期間制限については、やはり二十四年改正のときの御議論も踏まえながら、現行の期間制限という仕組みが分かりにくいということで、今回、事業所単位と組織単位の分かりやすい期間制限に変えるということでございますので、そういった分かりやすい制度にする。 そして、分かりやすい制度にした上での労働契約みなし制度ということの施行を期したいということで、私どもとしては、全体的に早期の御成立をお願いをしたいということでございます。
○福島みずほ君 全く説得力ないですよ。違法派遣で今まで働いてきた人々、二十六業務の人々、みなし雇用規定に関して権利を持って十月一日には実現できると思っていた人々、そういう人たちを全く踏みにじるものじゃないですか。 今回、ちょっと順番を変えて、労働者派遣法に関する過去の国会審議についてちょっと見てみました。 一九八五年五月二十三日の参議院社会労働委員会において、中西珠子委員の質疑に対して加藤孝政府委員は、今後のことにつきましては、この法律におきまして、これがこれまでの日本の終身雇用、こういう雇用慣行というものを壊すような、そんな形で幅広く認めていくようなことは基本的な考え方として排除しておるわけでございまして、そういう意味で、先生御心配のような、それがその後どんどん広がっていくというような運用がされるものだというふうには考えていないと答弁しています。これは全くほごになっていますね。 また、同じく一九八五年五月三十日の参議院社会労働委員会においても、浜本万三委員の質問に対して加藤孝政府委員は、今後仮にいろいろな社会的ニーズの変化に伴って見直しが必要だ、こういう場合につきましても、当然基本的に、これが終身雇用制を崩すような広がり、形になってはならないということを基本に置きながら慎重に行っていくべきものであると答弁をしております。 適用対象業務が拡大しない旨繰り返し強調されて成立したはずなのに、十三業務でスタートしたはずが、法施行後直ちに十六業務に増え、現在の二十六業務も撤廃されようとしております。法律制定時の一番根幹となる約束が踏みにじられているというのは大問題ではないですか。
○政府参考人(坂口卓君) 今委員の方から御引用いただいたのは、派遣法制定当時の国会での御議論かと承知します。 これについても、従前来御答弁等も申し上げているとおり、そのときも含めまして、労働者派遣法につきまして、常用代替ということについての考え方ということについては基本的な考え方とし、当初は、今もありましたけれども、一定の専門業務、十三業務という形で開始したということであるということは議員御指摘のとおりでございます。 今、そのときの政府委員との関係についてのやり取りかと思いますけれども、その際も当然常用代替が生じない範囲に限定すべきということを設けたということでございまして、その後につきましては、以前、他の委員のときにこの派遣法改正の経過については申し上げたとおりでございますけれども、平成十一年にいわゆるポジティブリストからネガティブリストに変えたということがございましたけれども、そういった観点のときもこの常用代替防止という観点については維持しているということでございますし、その後、平成十五年あるいは二十四年の改正を含めて、今国会での御提案の内容についてもこの常用代替防止の趣旨ということについては変更しないということで、これは大臣も含めて御答弁を申し上げていることでございますので、私どもとしましては、こういった趣旨、基本的な考え方ということを維持しながら今回の改正には臨まさせていただいているということでございます。
○福島みずほ君 今回の改正案は全く当初のあれを踏みにじるものであると。繰り返し答弁で業種広げないと言っているじゃないですか。でも、今回はそれすら撤廃するわけで、法の一番初めの趣旨を全く踏みにじっています。 それから、附帯決議における専門二十六業務についてお聞きをします。 二〇一二年三月二十七日の当委員会附帯決議は、いわゆる専門二十六業務に該当するかどうかによって派遣期間の取扱いが大きく変わる現行制度について、派遣労働者や派遣元・派遣先事業主に分かりやすい制度となるよう速やかに見直しの検討を開始すること。検討の結論が出るまでの間、期間制限違反の指揮監督については、労働契約申込みみなし制度が創設されること等も踏まえ、丁寧、適切に、必要な限度においてのみ実施するよう徹底すること。また、労働契約申込みみなし規定の適用に当たっては、事業主及び労働者に対し、期間制限違反に該当するかどうか等の助言を丁寧に行うこととあります。 専門二十六業務の該当性をもっと分かりやすくした上で労働契約申込みみなし制度に備えるべしと読むのが普通ではないでしょうか。今般の改正案のように、二十六業務の撤廃と労働契約申込みみなし制度の発動回避に結び付けるのは附帯決議を正反対に利用していると考えますが、いかがですか。
○政府参考人(坂口卓君) 今の附帯決議の関係につきましても、従前も御議論あったところでございますが、私どもとしましては、今回、先ほども申し上げましたように、専門的な二十六業務を除いての受入れ期間制限ということについて、専門性の変化とか、あるいは付随業務との関係での業務該当性ということも含めて分かりにくいという課題があるということで考え、当時も、二十四年改正時にもそういった御議論があったということで承知をしております。 こうした問題意識そのものについては共有されているかと思っておりまして、今委員が読み上げていただきましたこの附帯決議において、分かりやすい制度となるように、速やかに見直しの検討を開始することというのは、まさにそういった御趣旨であろうかと思います。 ただ、この点について、本来の二十六業務、いわゆる二十六業務を廃止するということで書かれていないのは事実でございますけれども、当時の議論も含めまして、やはりこの二十六業務を絞り込むのか、二十六業務そのもの、期間制限の在り方を根本的に見直すのかという二つの議論はあろうかと思うわけで、そういったことも含めて、附帯決議を踏まえて、政府といたしましては、二十四年の改正後、まずは有識者の方にお集まりいただいて御検討いただき、それから、そういった有識者の検討会のことも参考にしながら、公労使での審議会ということも、今言った点、両点も含めて御議論いただいた結果として、労働政策審議会の建議で、今般の期間制限の見直しという形での業務単位の期間制限をなくした上で、個人単位の期間制限、それから事業所単位の期間制限ということでこの改正法案を今国会に提出をさせていただいているということでございます。
○福島みずほ君 いや、全く違いますよ。二〇一二年三月二十七日、私も厚生労働委員会におりましたけれど、この附帯決議にはっきりあるように、労働契約申込みみなし制度が創設されること等も踏まえてということが繰り返し出てくるじゃないですか。これを全くほごにしようとしているし、全く趣旨が違いますよ。専門二十六業務の該当性をもっと分かりやすくした上で、労働契約申込みみなし制度に備えるべしということじゃないですか。それを全く正反対にして、まさにみなし制度はほごにしてしまおう、二十六業務は撤廃しようというのは、全くこの厚生労働委員会が作った附帯決議を踏みにじるものだというふうに思います。 次に、通勤手当や均衡処遇についてお聞きをいたします。 八月二十日の委員会での派遣労働者への通勤手当の支給に関する質問に対して坂口部長は、労働契約法二十条の趣旨、指針に盛り込んで関係者に周知すると答弁をしました。この答弁は、労働契約法二十条によって派遣労働者と誰を比較し、通勤手当の支給の有無の合理性を判断するのでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) 今委員の方から御指摘いただいた八月二十日の委員会での答弁でございます。当日突然の通告でありましたので、非常に答弁が分かりにくかったということについてはおわびを申し上げます。 今委員の方から御指摘あったように、誰と比較するかということでございますけれども、労働契約法の第二十条でございますが、これは、同一の使用者と労働契約を締結している有期雇用労働者と無期雇用労働者との間で、労働契約に期間の定めがあることを理由として不合理に労働条件を相違させることを禁止しているというのがこの労働契約法二十条でございます。 したがいまして、有期雇用の派遣労働者についての比較対象ということにつきましては、同一の派遣元に雇用される、いわゆる正社員を含みます無期雇用労働者ということになります。
○福島みずほ君 だから、全然駄目だと思うんですね。誰と雇用契約があればといえば派遣元ですが、派遣労働者は派遣元とは実は希薄で、派遣先で働くわけですよね。もしかしたら一生そこで働き続けるかもしれない、課を変えながらも。でも、ずっと派遣労働者として働くときは、そこの相手方の労働者との関係でやっぱり均衡処遇を実現していくということもやらなければ、いつまでたっても、派遣先の人の賃金の半分しかもらっていない。 この間、参考人質疑でも給料のことや忌引のことや様々なことが出ましたけれども、派遣元との比較でしかやらなければ、結局、派遣労働者の労働条件の向上は、全然縮まらない、派遣先労働者との関係の労働条件の差異はちっとも縮まらない。いかがですか。
○政府参考人(坂口卓君) その点につきましては、委員と共感する部分でこの法案も出させているところはもちろんございまして、今回の派遣法の中でも、派遣先の労働者との均衡の処遇ということを強化していくという内容を盛り込んでおります。 また、今日、議員立法の方も御審議いただいておりますけれども、議員立法での御提案ということも、そういったことを今後政府の方にもしっかり検討して強化していけという内容の法案ということで私どもとしては受け止めておりますので、そういった内容についての取組が重要ということについては私どももしっかり受け止めてまいりたいと思います。 ただ、先ほど御説明し、また二十日の日の委員会で申し上げて、指針に定めて周知ということでございますが、もちろん今申し上げましたように、あるいは委員の方からも御指摘ありましたように、派遣先の労働者との待遇をどう均衡を図り、強化していくかということの重要ということはあるんですけれども、労働契約法二十条ということを介しまして、同一の使用者、派遣元での雇用される労働者間のいわゆる有期労働者と無期雇用労働者との処遇の改善ということについても重要なファクターかと思っておりますので、私どもとしましては、派遣事業主に対して、指針に周知しながら、そういった趣旨についてはしっかり取り組んでまいりたいということでございます。
○福島みずほ君 大臣にお聞きします。 派遣労働者の均等・均衡待遇を考える場合、派遣先で同種の業務に従事する労働者との均等・均衡を考慮するのが本筋ではないですか。同一価値労働同一賃金、均衡処遇というのは、同じ仕事をしていれば同じ賃金払えということじゃないですか。EUはそうやっていますよね、同じ仕事をしているんだったら同じ給料払え。 だとしたら、派遣先との関係でこれはやることが当然で、通勤手当の支給についても、派遣先の正社員と派遣労働者を比較して、派遣先で正社員に通勤手当が支給されていたら派遣労働者にもやっぱり払うべきではないか。いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 現行法の三十条の二に、あるいは今御提案申し上げております法案の三十条の三に均衡を考慮した待遇の確保というのがございますけれども、派遣元の事業主は、派遣労働者の賃金を決定する際に、同種の業務に従事する派遣先の労働者の賃金水準との均衡を考慮しつつ、職務の内容、職務の成果等を勘案して賃金決定をするように配慮しなければならないこととされておりまして、今先生がおっしゃった派遣先の労働者の賃金水準というものをしっかり見るということでございまして、この賃金水準には今御指摘の通勤手当の水準も含まれているというふうに考えるべきだと思っております。 同種の業務に従事する派遣先の労働者に通勤手当が支給されている場合、その均衡を考慮することが必要でありますけれども、そのほかにも一般労働市場の状況等も勘案しつつ賃金決定を行うことが望ましいと考えているところでございまして、いずれにしても、この均衡待遇の措置については、派遣元は派遣で働く方の求めに応じて説明をすることが今回新たに義務付けられるわけでございまして、政府としては、納得性のある説明が行われるよう期待をしたいというふうに考えているところでございます。
○委員長(丸川珠代君) 福島委員、時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○福島みずほ君 はい。 全然駄目ですよ。つまり、通勤手当ですら派遣元でやるという、今日、坂口部長の答弁じゃないですか。いろんなことを考慮してだったら、通勤手当すら保障されませんよ。今回のは絵に描いた餅。 それから、九月一日、今日は施行の日ですが、政省令を作ることなど無理です、九月三十日まで。廃案にすべきだということを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(丸川珠代君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時十九分散会