外交防衛委員会 第10号
- 発言数
- 226 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2015/04/23
会議録
○委員長(片山さつき君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、田中直紀君及び馬場成志君が委員を辞任され、その補欠として藤田幸久君及び末松信介君が選任されました。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官前田哲君外二十二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(片山さつき君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○福山哲郎君 おはようございます。福山でございます。よろしくお願い申し上げます。 今日は多岐にわたる問題についてやらせていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 バンドン会議が昨日開かれました。先生方御案内のとおり、一九五五年にインドネシアのスカルノ大統領が反植民地主義などを掲げまして、多くは第二次世界大戦後独立をした国々だったわけでございますが、六十周年を迎えたということでございます。 十年前の五十周年は、当時の小泉総理が、アジア諸国の人々に対する我が国の植民地支配と侵略の問題について、反省と心からのおわびの気持ちを述べられました。 昨日の、私、安倍総理のスピーチ、読ませていただきました。決してひどいスピーチだったと思いません。格調高いスピーチだったと思います。多様性を認め合う寛容の精神は私たちが誇るべき共有財産であります、そのとおりです。多様性を認め合うので、できれば、メディアに介入したり国会の委員会での発言に対して削除を要求したり、余りそういったことをしないでいただきたい、本当にそう思います。演説をされたことについてきちっと、国会での対応にもしっかりと同じようにやっていただきたいと。 ただ、報道されておりますが、日本は、さきの大戦の深い反省とともにと言って、バンドン会議の原則をいかなるときでも守り抜く国であろうと誓いましたと言って、さきの大戦の深い反省のみで終わりました。私は、総理の判断でございますから、余り、何というか、明示的に批判をするつもりはありません。それは総理の高い御判断の下だと思いますが、ただ、やっぱり、おわびについて村山総理、小泉総理が言及されたのに、今回言及されなかったということは国際社会においても注目される点だと思いますので、外務大臣、このおわびについて言及をしなかった理由は何であったのか、これは政府のメッセージと受け取っていいと思いますので、外交を担当されている外務大臣にお答えをいただければと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のバンドン会議六十周年記念首脳会議ですが、御指摘のように、一九五五年に開催されましたバンドン会議から六十周年に当たる今年、世界の成長センターとして発展を続けるアジアと、そして躍動する大陸でありますアフリカの首脳が一堂に十年ぶりに会し、そしてアジア、アフリカ地域の首脳とともに世界の平和と繁栄の推進のための協力の在り方について議論をする、こういった会議だと承知をしています。 そして、御指摘の安倍総理の演説ですが、こうしたバンドン会議の趣旨、アジア、アフリカ諸国との協力という趣旨に沿った演説であったと考えています。アジア、アフリカ諸国との協力に関する演説を行い、その中で実績や今後の取組を訴え、そして六十年前のバンドン精神を想起しつつ、アジア、アフリカの国々が共に生き、共に立ち向かい、共に豊かになる、そのためにアジア、アフリカが結束すること、さらには、日本は、六十年前にバンドンで確認された原則をさきの大戦の深い反省の下にいかなるときでも守り抜く国であろうということを誓ったこと、さらには、共に豊かになるため、アジア、アフリカの成長を牽引する人材を育てるため、今後五年で三十五万人の人材育成支援を行うこと、こういった演説を総理は行った次第です。 この会議の趣旨、アジア、アフリカ地域と世界の平和と繁栄のために協力する、こうした会議の趣旨に沿った演説を行ったわけです。その中で使われた言葉につきましては、今申し上げました会議の趣旨にのっとった演説を行った結果であると認識をしております。
○福山哲郎君 協力をすることは、もう外交ですから、一定所与のものでございます。十年に一回、首脳が一堂に会するということは、こういった植民地支配だとか力による支配等々についてはお互いやめましょうという六十年前の共有した原則を確認をし合う会なんだろうと思います。その上にお互いの発展と協力があるんだというふうに思います。 外務大臣の御指摘も別に否定はしません。そのとおりだと思います。しかし、十年前と二十年前に反省とおわびを言われた総理が、今回の日本の総理はそのことについてバンドン会議でやられなかったということは国際社会に一定のメッセージが与えられると思っておりますので、理由をお答えいただきたいと申し上げました。 今の外務大臣のお答えでは私は余り理由としては明示をされたとは思わないんですが、もう一度大臣のお言葉でお答えをいただければ有り難いなというふうに思います。もうしつこく聞きません。これ以上は聞きませんが、今のお答えだと余りにも若干、無味乾燥なので、お答えいただければと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 今申し上げましたように、安倍総理は、このバンドン会議六十周年に当たりまして、改めてアジア、アフリカ諸国とともに国際社会の平和、安定、さらには繁栄に協力していく、こういった思いを述べたと承知をしております。その中にあって、六十年前のバンドン会議で確認された原則をさきの大戦の深い反省の下にいかなるときでも守り抜く、こうしたことにも触れた次第です。 いずれにせよ、この演説の最大の目的、趣旨は、アジア、アフリカ諸国との協力という点だと認識をしています。歴史認識に焦点を当てたものではないと考えます。よって、この演説をもって我が国の歴史認識、我が国政府、安倍総理の歴史認識が何ら変わったものではないと考えます。こうしたアジア、アフリカ諸国との協力について前向きに取り組んだこの演説について、是非しっかりと評価をしていただきたいと考えております。
○福山哲郎君 私は未来志向であることも大切だと思います。ただ、大臣が歴史認識は変わらないとおっしゃるなら、なぜ過去の総理とは演説が違ったのかということについて理由を明確にいただかなければいけないと思いますし、私も、いろんな悩ましい状況の中で、二〇一〇年、日韓併合の談話を作りました。手伝わさせていただきました。だからこそ、アジアの諸国に対するいろんな受け止め方があるので、理由を述べていただきたいと思ったんですが、今の理由なら、おわびを言ってもその理由になりますし、おわびを言わなくても同じ理由になりますので、余り明確なお答えがいただけなかったと思いますが、今回のスピーチに関しては、防衛大臣はどういう見解をお持ちでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 今回の安倍総理の演説は、アジア、アフリカ諸国との協力に関するものであったと承知をいたしております。その中で、安倍総理は、一九五五年のバンドン会議で平和十原則、この中で侵略という言葉を引用して、バンドンで確認された原則を日本はさきの大戦への深い反省とともにいかなるときでも守り抜く国であろうと誓ったわけでございまして、この点につきましては、これまでの内閣の立場を引き継いで今後臨んでいくということを言われたと思っておりまして、私としては、この会にふさわしい、また日本の決意が表れる内容であったと聞いております。
○福山哲郎君 今、外務大臣も防衛大臣も、これまでの内閣の考え方を踏襲したということをお二方ともはっきりと言われたので、そこは多としたいと思います。 ただし、今までは反省とともにおわびを言って、その上で未来志向だという話をずっと踏襲してきたわけですけど、これ事前通告しておりませんで、所管ではありませんが、高木副大臣、どのようにお考えですか。これから七十年談話の議論も始まるわけですから、御意見をいただければ。
○副大臣(高木陽介君) 経済産業省としてよりも、一政治家としてお答えをさせていただきたいと思います。 今までのこの歴史認識を含めまして、物の考え方というのは様々あると思います。ただし、今まで村山談話、そして小泉談話というのが出てきた、こういう流れがあるということを、今、現総理もしっかりと踏まえていくというこの認識は表明されておりますので、そこはしっかりと捉えていくんであろうなと。 そういった中で大切なことは、先ほど福山委員もお話しになられました未来志向の部分で、私個人が考えるには、未来志向だけではなくて、やはり相手のあることですから、相手がどう捉えているのかということ。よく私が申し上げているのは、いじめの話ということをよく取り上げるんですけれども、いじめた側は忘れているけれども、いじめられた側というのはそれはずっと覚えているということ。 ただ、第二次世界大戦又は日中戦争を含めて、又はアジアにおける今までの、二十世紀における歴史というものに関して相手の側がどういうふうに捉えているかということをしっかりと認識した上で、その中で付き合っていくということが最も肝要であるなと、そのように私は捉えております。
○福山哲郎君 私は、今の副大臣の御指摘というか御答弁は全く共有をいたします。 至りませんでしたけれども、二〇一〇年の日韓併合百年のときの菅総理の談話を私、汗をかかせていただいたときに、まさに小泉総理の談話も村山総理の談話も河野議長の談話も、党派、それぞれの所属の政党関係なく、我が国の総理として出された談話ですから、そこは歴史を踏まえた上で、我々自身もそこは、自民党とか違う政権でありましたし、社民党の村山総理でもない我々の政権でしたけれども、そこは大切にさせていただいた。それはまさに高木副大臣が言われた、相手側がどう捉えるかというのが重要だと思ったからです。 これから七十年談話に対して、いって、逆に言うと安倍総理は一つの予行演習をして、これで国民の皆さん、この雰囲気ですよということをお示しをいただいたのかなというふうにも思いますが、改めて戦後七十年の談話というのは非常に重いということも指摘をさせていただき、次へ行きたいと思います。 日中の首脳会談が行われました。五か月ぶりの会談だったのでそれぞれの評価があると思いますが、外務大臣に評価を聞くと良かったとしか多分また言われないと思いますので、もうここは省きます。(発言する者あり)いやいや、事前通告していたので、しないと申し訳ないかなと思いまして。省きます。申し訳ありません。 こんなので長くなっていると、また葉梨副大臣に何回もお越しをいただかなければいけないので、副大臣、申し訳ありません、今日は、副大臣をお呼びするのもこれで一旦は終わりにしたいと思いますので、何回もお出ましいただいたことをお許しをいただきたいと思います。他意はございません。 特定秘密保護法案の運用についてでございます。 前回の委員会で、副大臣は非常に重要な御答弁をいただきました。基本的には、国会において特定秘密の保護をするために必要な措置が講じられた場合、基本的に行政機関の長は情報監視委員会の求めに応じて特定秘密を提出するということになる、その基本はあるわけですと明言をいただきました。ここまではっきり言っていただいたのは、実はこの間も申し上げたように、初めてのことです。もちろん、先日も申し上げたように、サードパーティールールの問題、我が国の国益にかなわないものは出せないということも私は理解をしていますが、何度も申し上げますけれども、国会において保護措置が講じられれば原則として出すと。 今日は、実は、大野委員、荒木委員、末松委員、皆さん情報監視審査会の委員でいらっしゃいますので、委員の先生方がまさにどういう審査会にしていただけるかについてお伺いをしたいと思います。 何回も先生方のお手元お配りしておりますが、お手元の資料の一枚目が指定書、各役所が特定秘密を指定する指定書、その下が実は管理簿です。管理簿というのは、二枚目を見ていただきますと、項目だけが書いてあって、この項目は指定書における対象情報とほとんど重なります。 この指定管理簿、二枚目のところですが、一体何が対象として特定秘密に指定されたのかがだあっと書いてあるだけで、実は中身何にも分かりません。ただ、ああ、こんなことが指定されるんだなということが理解できる。これは、はっきり言ってインデックスみたいなものです。 これは、審査会の委員の先生方は常に見れると思っていいわけでしょうか。つまり、これ要求しろといっても、これ、だあっと延々とあるわけです、何万件も。要求しろといっても特定できないわけですから、このインデックスに当たるような指定管理簿ぐらいは、常時監視ですから、法律は、常時監視の観点からいうと、定期的にか常にかは別にして、この指定管理簿は審査会に提供されるという位置付けでよろしいでしょうか。
○副大臣(葉梨康弘君) お答えいたします。 閣議決定されました運用基準におきまして、一年に一回、この指定管理簿を添えて情報監視審査会に提出されるわけでございます。そこの情報監視審査会でその提出されたものを常時見れるかどうかというのは、具体的には今後の情報監視審査会の中で決めていただくことになるんじゃないかなというふうに思います。
○福山哲郎君 運用の状況では、一年に一回提出されるというのは、審査会で審議に供するために提出をされるわけですが、その手前で、審査会の委員、今日何人かいらっしゃるわけですけれども、この項目の指定簿は常に更新され、増えているわけです。常時監視なんです。一年に一遍、こんな例えば指定管理簿の束をぼんと出されて、今日から委員会始まります、何時間でこれを見て、どれが適当かどうか考えてくださいといっても、この程度のものです。 常時監視をするということは、常に、例えばこんなものが今指定されているんだなと、でも、これは、状況によっては国際状況の変化も含めてこんな事態は今想起されないなと、一体これは何のために今やったんだみたいなことが言えないと、常時監視の意味がないわけです。 先ほど、審査会が判断するということは、審査会の中で、じゃ、一々要求しなくても、定期的にこの指定管理簿は更新され閲覧できるというふうに決めれば、政府としてはそれは仕方がないので出しますということでよろしいんでしょうか。
○副大臣(葉梨康弘君) 今後審査会が立ち上がりまして、政府に対して、例えば定期的にこういう形で報告をしていただきたいみたいな形が審査会で決定されますれば、それについては我々としてもそれを尊重して対応するということになろうかと思います。
○福山哲郎君 これも実は審査会でどういう意思決定をするのかというのはまだ分からないんですね。もう今も、審査会はまだ実際動いていないわけですけれども、現実には特定秘密はどんどんどんどん指定されているわけです。 我が党がこの指定管理簿を防衛省を除く各府省から入手をして、今ホームページ上で公開をしています。それは公開情報だからです。皆さんに、先生方にお渡ししているこの指定書というのは、指定管理簿の前の、指定をするより詳しいものなんですけれども、防衛省だけは実は指定管理簿をまだ出していただいていません。指定管理簿というのはこれ二枚目にあるこういうただの項目ですが、これを防衛省が出していただいていない理由は何なのか。防衛大臣、お答えいただけますか。
○国務大臣(中谷元君) 防衛省としては、特定秘密指定管理簿の記載内容に情報公開法の第五条各号の不開示情報に該当するものがあるかどうかの精査を行っているところであります。 防衛省は、他省庁と比較して指定件数が多いために精査に時間が掛かっておりますが、現在最終的な確認を行っている段階でありますので、速やかに提出をいたしたいと考えております。
○福山哲郎君 防衛省が特定秘密の数が他省庁に比べて膨大に多いというのは私も理解をしますので、その精査に時間が掛かっているということも理解しますが、今速やかに出していただけると言われたので、なるべく速やかに提出をいただければと思います。 それで、これ実は情報公開請求だと、今の段階のこの指定管理簿が出るんですね。そうしたら、この指定管理簿レベルは、逆に言うと、先ほど葉梨副大臣は審査会の要求に応じてとか定期的にかどうかというふうな話はされているんですけど、これ情報公開請求で出てくるようなものですから、逆に、指定管理簿のレベルでいえば各省がホームページに特定秘密指定管理簿はこうですといって開示しても同じことではないかと思うわけです。なぜなら、我々がお願いをして出してもらったものは、これ公開のものなので、我々のホームページではこういうものが今指定されていますと管理簿のレベルは出しているわけです。これは当然、全く違法のものでもないし、特定秘密を漏えいしている話でもありません。だから、逆に、各省のホームページで指定管理簿を公開する、一定の期間ごとに上積みされたものを順次開示していくということの方が合理的だと思うんですが、副大臣、どう思われます。
○副大臣(葉梨康弘君) この指定管理簿自体は、もう委員御案内のとおり、特定秘密ではないわけですが、今防衛大臣の方からも御答弁がありましたとおり、その中にはいわゆる情報公開請求を受けたときの不開示事由に該当するものもある、つまり特定秘密以外の秘密も含まれ得るわけでございます。ですから、そういう意味におきましては、これを取りまとめて公表するというようなことは現在考えておりません。
○福山哲郎君 でも、情報公開請求では精査をして出てくるわけでしょう。精査をしたものを出せばいいんじゃないんですか。だって、それは状況によっては黒塗りで出てくるわけでしょう。そうしたら同じじゃないですか。今だって我々、各省庁全部から指定管理簿は出してもらったんです。防衛省は時間が掛かっているという話、それは僕がさっき申し上げたように理解をしています。そうしたら、同じですから、逆に言ったら。 じゃ、もし本当に情報公開で、この指定管理簿ってただの項目ですよ、中身は一切書かれていないんですよ。ただの項目でも情報公開の問題で駄目なものがあるんだったらそこだけ黒塗りして、これで指定管理簿ですといって出すのは別に何ら合理的に問題ないと思うんですけど、副大臣、もう一度お答えいただけますか。
○副大臣(葉梨康弘君) 今の御議論は、いわゆる情報公開というときに不開示事由があるかないかをそれぞれ判断して請求に基づいて開示をするというわけですが、それであれば、情報公開請求が来るであろうものをあらかじめ全て公開すべきかどうかという議論にも通ずる部分もあろうかなというふうに思います。 具体的にその観点から考えますと、この特定秘密指定管理簿や指定書、これにつきましては、各行政機関内部の業務管理用書類、あるいは決裁用の書類、いわゆる内部用の書類という色彩が非常に強いものでございます。情報公開に定める不開示事由、先ほど申し上げましたとおり、これを含むものでもございます。そういうことで、一般的にこれを定型的に公表資料とするというのはちょっと適切ではないんではないかなというふうに考えております。
○福山哲郎君 僕も大抵のことは理解しようと思って努力はしているんですが。 じゃ、我が党が、他の党でも結構です、毎月情報公開請求して、我が党が毎月、我々の議員として、指定管理簿、各省庁出してくださいといって出せるものを出してもらって、それをホームページで公開したら同じ効果ですよね。今現実にそうしているわけですから。今現実そうなっているわけです。それなら逆に出していただいてもいいんじゃないかと申し上げるんですが、なかなか踏み込んでいただけないと思いますが、外務省、防衛省としてはどう考えられますか、外務大臣、防衛大臣。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、この特定秘密指定管理簿ですが、文書の性格としまして、関連する情報を取り扱う業務に携わる職員が省内における特定秘密の管理を適切に行えるよう作成、保管する文書であると認識をしております。ですから、この文書自体、そもそも国民に広報する目的で作成された文書ではありませんので、積極的に公表する必要があるとは考えておりません。ただ、取扱いにつきましては、先ほど来質疑の中でありましたように、法律なり国会における議論に従うものであると認識をいたします。
○国務大臣(中谷元君) 防衛省といたしましても、この特定秘密指定管理簿、これ特定秘密を取り扱う者がその管理を適切に行うために作成するものであり、情報公開法の第五条各号の不開示情報、これを含むこともあることから、これをホームページ等に掲載をするということは考えていないということでございます。
○福山哲郎君 現状、それでもう仕方ない答弁だと思いますが、外務大臣言われましたように、今後の審査会の対応でまた、私よりお詳しい大野先生がここにいらっしゃいますので、議論に供していただければと思いますが。 少し私懸念しているのは、指定管理簿をこうやって拝見していただくと、重要な文書というか項目が書いてあります。ただ、この項目に沿って情報がちゃんと入っていればいいんですけれども、これ数が多くなれば、役所の仕事として、僕は官僚の皆さんを信頼している方だと思いますが、だんだん惰性になってくる可能性もあります、これだけ数が多いと。そうすると、今はこの指定書の指定内容はある程度一個一個チェックしているけど、これここに入れておけみたいな話が出てくるかどうかについても実はちょっと僕は懸念しています。 そうすると、この特定秘密の議論があったときの、都合の悪いものも含めて、我々はどこで何が特定秘密に指定されているのか全く分からないので、そのことについて、やはり官僚の皆さんにも各役所にも少し緊張感を持ってこの指定管理簿を作るところから始めてもらった方がより管理ができるのではないかなという視点も含めて御指摘を申し上げました。これは決して各省庁とかそれぞれの官僚の皆さんを信頼していないわけではないわけですけれども、そこは是非御留意をいただいて、あとは審査会の議論で積み上げていただければと思います。 もう一点です。今と同様なんですけれども、今の管理簿ってただの項目です。私、重要だと思っているのは、やっぱり指定書なんですね。この指定書、これは一応、ちゃんと何が指定されたかについては分かります。この指定書について、情報審査会委員に対して、つまり審査会に対して指定書をやっぱり提出するべきだと思うんです。指定管理簿と同様に、指定書を見ないと、これが本当に適切かどうかの判断が委員ができないので、この指定書も、申し訳ありませんが、特定秘密ではありません。ですから、特定秘密ではないので、この指定書ぐらいは情報監視審査会委員に対しては開示をいただきたいと思っておりますが、副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(葉梨康弘君) 情報監視審査会で決めていただきましたら、私もそれを尊重して適切に対応したいと思います。
○福山哲郎君 これも、だから審査会の議論になるんですけど、これ審査会、多数決かどうかも含めて、こういう環境整備の話を一々一々多数決でやるかどうかという議論もあって、そこも含めて、今日自民党の先生方もいらっしゃるのであえてこういうお話をしているんですが、自民党の皆さんも、いつかどうかは分かりませんが、いつの時点で、やっぱり攻守所変わるかもしれません。そのときには、逆に情報をチェックをしていただく側になります。もっと言えば、政府と国会という立場でいえば、実は与党の先生方も野党の我々も同じ立場です。行政府と立法府という立場でいえば同じ立場になります。その同じ立場として、この指定書ぐらいは国会議員として、もっと言えば、シールドルームまで造られて、携帯電話が取り上げられてまで秘密を漏らすなと立法府の人間が言われているわけです、行政側から。 私は、ある意味でいうと、この特定秘密保護法案という法律の立て付けがいまだに納得できないんですけど、なぜ最高の国権機関である国会がこんなふうに政府側から制約を受けるのか、非常に僕は疑問に思っているんですけど、その状況でこの指定書、これ特定秘密じゃありませんから、この程度の問題は与野党を超えて、立法府の責任として見れるような状況で審査会で御議論いただきたいと。今日、おかげで、委員の先生方が三人いらっしゃいますので、お願いをしたいと思います。今、はっきりと副大臣が審査会でお決めいただければ出すとおっしゃったので、是非審査会の責任として、これは与野党を超えて、責任としてお願いしたいと思います。 先ほどの話なんですけど、そもそも文書件数とか、一体どの程度特定秘密が指定をされているのかというのが公表義務がありません。先ほど副大臣言われた、年に一回審査会に出しますという話です。だから、何件かとか、どのペースかぐらいは定期的に発表いただくような仕組みをつくらないと、一々誰かが国会で聞いたら慌てて数把握しますみたいなのは非常に良くないと思っておりまして、どのようなペースで文書ベースでの件数が継続的に公表されるのか、それがどのように担保されるのか。そこは副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(葉梨康弘君) まず、件数についてですが、一つは特定秘密の指定件数というのがございます。それともう一つは、その記録された文書の件数というのがございまして、前者については先般、十二月末にも取りまとめて、また福山先生の御指摘に、求めに応じて三月末の数字もここでお答えをさせていただいたんですが、以前の特別管理秘密制度の下では指定件数は年二回集計して公表をしておりました。こういったものを踏まえて、今後各省庁とも、行政機関と調整していきたいと考えておるんですけれども、先生の御指摘も行政機関に伝えまして、また今後更に検討していきたいと思います。 ただ、文書の件数は、これ物すごく膨大な数に上りまして、取りまとめに相当な時間が掛かるということもございます。ですから、そういう意味で、件数の公表ということについてはちょっと、文書の件数と指定件数、特定秘密の件数の公表とは大分ちょっとレベルが違うということも御認識いただければなというふうに思います。
○福山哲郎君 ありがとうございます。一応前向きにお答えいただいたと判断をします。 さらに、実はここに指定書と管理簿を先生方にお示ししたんですけど、我々が分からないレベルでいうと、まさに特定秘密の肝である特定秘密文書等管理簿、これ同じ管理簿と付いているのでややこしいんですけど、特定秘密文書等管理簿、これはまさに特定秘密を管理している管理簿です。それから、特定行政文書ファイル、これはまさに特定秘密を文書としてファイルしているものです。これは多分特定秘密です。だから、これを出すのは相当慎重にならなきゃいけないんだと思いますが、これも国会の情報監視審査会からの要求があった場合には提出されると考えていいんですよね。もう一度確認なんです、これは。副大臣、どうぞ。
○副大臣(葉梨康弘君) これもそれぞれこの審査会でお決めいただいて、基本的には各行政機関にこれを出してくれみたいな形が来るわけだろうと思いますけれども、やはりそこも、先ほど申し上げましたとおり、それぞれ行政機関において国会の求めに応じて適切に対応していくということになろうかと思います。
○福山哲郎君 これ、実は、冒頭申し上げたように、葉梨副大臣が前回の質疑で、特定秘密は基本的には提出することになると、基本はあるわけですと言われた話と同様なんです。 この特定秘密文書等管理簿と特定行政文書ファイル、これはまさにそのものに近いんですけど、ここは原則として出していただくということじゃないと、結果として見ると、管理簿と文書が出てきても、この今私が申し上げた二つのものを見ないことにはそれぞれの委員はそれが適切かどうかの判断ができません。 ここはやっぱり原則としては、先ほど冒頭言われたように、出すと、しかし、サードパーティールールも含めて例外があるということを是非お認めいただきたいと思うんですけど、副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(葉梨康弘君) 全く答弁の繰り返しになりますけれども、当然、まず特定秘密についても出せない場合があるというのはもう福山委員御案内のとおりで、それぞれ、サードパーティールールの場合ですとか、あるいはその秘密との関係で防護措置が十分でないというように各行政機関の長が判断するという場合。ただ、そうではなくて、十分だと判断して、特定秘密の場合は、それはもう基本的に、情報審査会には基本は出すんでしょうということを前回御答弁したとおりでございます。 それ以外の特定秘密に当たらないものにつきましても、先ほど防衛大臣からも御答弁がありましたけれども、一般の秘密に当たるもの等もございまして、それについてどのような防護措置があるかないか、そういったことも個別に判断していくことになるかと思いますけれども、特定秘密以外のものについても、国会の求めを尊重してしっかり適切に対応するということになろうかと思います。
○福山哲郎君 ありがとうございます。副大臣、前向きに御答弁いただいてありがとうございます。 次に、役所側の、例の独立公文書管理監です。 実は、国会の方の情報監視審査会に非常に私は不満なのは、内部告発を受け付ける場所がないということです。つまり、役所が特定秘密を指定するのに、役所が管理をしている独立公文書管理監には内部告発に対しての対応がありますが、それは逆に言うと、自分らの役所が特定秘密を指定したものに対して内部告発が来ても、本当に受け取って対応していただけるのかどうかという非常に疑義が生じます。だからこそ、我々は、国会の情報監視審査会に内部告発の窓口を持つのが一番、政府を監視する立法府の役割として適切ではないかということをずっと主張してきました。残念ながら、今の情報監視審査会には内部告発の仕組みがありません、窓口がありません。 独立公文書管理監は内部告発の窓口になっているということも含めて重要なんですけど、この独立公文書管理監は、指定管理簿、指定書、文書等管理簿、行政文書ファイル、どこまで見ることができるのか、彼らはどういった状況に応じて、どういう条件が整えば見ることができるのか、それとも、彼らは公文書管理監ですから、いつでもどこでも見れることになるのか、そこについてお答えいただけますか。これは政府側かな。
○政府参考人(佐藤隆文君) お答えいたします。 我々、運用基準に基づきまして、独立公文書監あるいは情報保全監察室におきましては、様々な資料を提出を求めたり、あるいは行政機関の長に対して説明を求めたりといった権限を持っておりまして、それは我々としては任務として自覚して適正に果たしていきたいと思っておりますけれども、今お話がありましたような、例えば指定管理簿の写しとかあるいは指定書といったようなものは、その任務に基づいて提出を受け、これを端緒として更に様々な資料を求めたりして、適正に監察を進めていきたいと考えております。
○福山哲郎君 適切に処理をしていくので、指定管理簿、指定書については求めていくという今の管理監のお話はそのとおりなんです。 問題は、まさに今管理監がいらっしゃるのでお伺いしますが、管理監自身がそれが適切だったかどうかを膨大な量をどうやってチェックをするおつもりなのかということと、どこまで見ることが、今、指定管理簿と指定書までは管理監言われました、文書等管理簿と行政文書ファイルはどういう扱いなのかについてお答えください。
○政府参考人(佐藤隆文君) 今お尋ねの件でございますけれども、まず御理解をお願いしたいのは、検証、監察の業務の性質ということでございますけれども、その性質上、今先生からもお話がありましたように、最終的には様々なことを検討して、材料に基づいて判断してということになるわけでございますが、その前提として、事実関係を十分に調査して把握する必要があるということでございます。 そのようなことでございますので、どのような資料を逐次的に入手したということを明らかにするかどうかということは、検証、監察に及ぼす影響をちょっと十分に検討した上で判断すべきものではないかなと考えておりまして、現時点で詳細についてお答えするのは差し控えさせていただければと考えております。
○福山哲郎君 ごめんなさい、様々な検討をして事実関係を把握するのはどうやってやるのかと聞いているんです。 今まさに管理監がおっしゃられたことを、どうやって様々な検討と事実関係を把握したのかということと、私が先ほど聞いた、指定管理簿と指定書と文書等管理簿と行政文書ファイルのどこまでを管理監は御覧になられるのかということについて御答弁ください。
○委員長(片山さつき君) 佐藤管理監、質問に適切にお答えください。
○政府参考人(佐藤隆文君) 先ほども申し上げましたけれども、指定管理簿の写しは提供をいただいております。さらに、それぞれの行政機関の長が指定するに当たって作成された特定秘密の指定書、必ずしも名称が指定書とは限りませんけれども、そういった性質のものも既に提供を受けておりまして、そういったものを基に検証、監察を進めているところでございます。 それ以上の、さらにどういった具体的な文書というのを現時点で入手しているかどうかということについては、検証、監察に及ぼす影響も考えなければいけませんので、現時点でお答えするのは差し控えさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(片山さつき君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(片山さつき君) 速記を起こしてください。 佐藤独立公文書管理監、再答弁を求めます。
○政府参考人(佐藤隆文君) 現状ということではなくて、我々の任務として可能かということでございましたら、先生が例に挙げられたような資料を我々が必要と判断した場合については求めることは可能でございます。
○福山哲郎君 管理監が求めたものは、副大臣、必ず出すんですか。
○副大臣(葉梨康弘君) 基本的に、この運用基準というのは閣議決定ですから、その閣議決定にそれぞれの省庁は従うということが当然のことであろうというふうに思っています。(発言する者あり)
○委員長(片山さつき君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(片山さつき君) 速記を起こしてください。 葉梨副大臣、再度、もう一度、明確にお願いいたします。
○副大臣(葉梨康弘君) 今、独立公文書管理監がそれぞれの行政機関の長にこれを求めると、それについては、これ閣議の決定で決まっている話ですから、それぞれの行政機関の長はその求めに応じて出すというのは、これは閣議決定で決まったことに従うということになるわけです。
○福山哲郎君 そうすると、管理監がはっきりおっしゃられなかったんですけど、文書等管理簿も行政文書ファイルも見ることができるということでいいんですね。もう一回確認させてください。
○政府参考人(北村博文君) お答えいたします。 まず、特定行政文書ファイル等の名称などにつきましては、運用基準におきまして行政機関の長が独立公文書管理監に写しを提出するというふうに既に定められております。その他の例えば特定文書の管理簿につきましては、こちらにつきましては秘密にわたる事項というものもあり得ますけれども、原則として、基本的には独立公文書管理監から求めがあれば提出するということになってまいります。
○福山哲郎君 それなら、そう管理監はお答えいただければよかったんです。 ということは、別に今日、引っかけたいとかなんとかじゃないんです。独立公文書管理監は、求めに応じて出てくるわけです。だから、審査会へは当然出していただけますよねということを言いたかったわけです。 だから、公文書監ももちろんちゃんと指定しているかどうかの監督をしなければいけないわけですが、立法府としての審査会もその役割があるので、文書等管理簿と行政文書ファイルまでも含めて審査会の求めに応じて出せるんですねということを確認したかったので、今御質問をさせていただきました。そこは答えていただいたので、それで結構でございます。 副大臣におかれましては、本当に何回も申し訳ありませんでした。これからもまだお呼びすることはあると思いますが、今回のことについてはもうこれで一旦は、ありがとうございました。 高木副大臣、来ていただいたのに時間がなくて御質問できなかったので、お許しをいただければと思います。 私の質問を終わります。
○小西洋之君 民主党・新緑風会の小西洋之でございます。 私は、これまでに引き続きまして、七月一日の閣議決定の集団的自衛権行使を解禁しましたその解釈変更、その根幹でございます四十七年見解の読み直しの問題について追及をさせていただきたいと思います。 先生方、すっかりもうおなじみだと思われますけれども、念のため一言で申し上げますと、七月一日の解釈改憲のその構造というのはどういうことかといいますと、まず第一として、昭和四十七年見解の中に実は限定的な集団的自衛権の行使が概念として含まれていると、そのように昭和四十七年見解を読み直しまして、その読み直しに基づいて、後でまた追及しますけれども、御自分たちの都合のいいところだけ四十七年見解の文字をくりぬいて、憲法九条解釈の根幹、基本的な論理というふうにおっしゃっていますけれども、基本的論理なるものを捏造して、そしてそれに、今日、集団的自衛権が必要だというその政策判断たる事実の認識というものを当てはめて、集団的自衛権行使を解禁しているというような構造になっているところでございます。 しかし、まず、そもそも昭和四十七年見解に集団的自衛権の行使が概念として含まれていたと、限定的な集団的自衛権の行使が、そういうふうに読み直していいのかどうか。それがこれまでの論理的整合性や国会の議論の積み重ね、あるいは法的安定性に反しないのかどうか。これまでるる質問をさせていただきまして、論理的な質問をさせていただくんですけれども、横畠内閣法制局長官を始め安倍政権の皆様は何ら論理的な答弁をしていただけませんので、論理破綻、すなわち憲法違反の解釈改憲を強行されているというふうに認識をさせていただいているところでございます。 そして、今日は、更にそれを新たな観点から深く追及をさせていただきたいと思います。 前回の委員会におきまして、この昭和四十七年見解を作ったときのその起案をこの委員会に提出することをお願いしましたら、早速法制局、出していただきまして、それが皆様、このカラーのページをめくっていただきまして、三枚めくると出てまいりますけれども、これが昭和四十七年見解そのものでございます。委員会の理事会の方には白黒の紙で提出されているようでございますけれども、私、実は同時に情報公開請求をさせていただいておりまして、私の情報公開請求に対してこのようなカラーのものを出していただいたので、付けさせていただいているところでございます。 私も、かつて霞が関の役所でこういう起案をもう何十本と作っておりましたけれども、少しそうした経験と、あと法制局からヒアリングをさせていただいた事実関係に即してこの起案について御説明をさせていただきます。 このかがみの部分ですね、起案の、御覧いただけますでしょうか。起案を書いた方は早坂さんという方、これは主査と書いていますけど、早坂という判こがございますけれども、これは参事官、いわゆる課長クラスの方でございます。法案の審査や憲法解釈の意見事務の実務をやられている方でございます。実務をいわゆる課長クラスとしてやられている方でございます。その方が、四十七年の十月の五日に起案ですね。これめくっていただいたら分かるんですが、手書きなんですね。さらさら、さらさらさらと手書きしたものを、上に判こをついている上司の方々が直していって、みんなで、最後、長官の印を押して決裁をしたというものでございます。十月の五日にさらさらとこの早坂さんが書いて、二日後の十月の七日に決裁をしていると。大体、私も役所の時代はよくやっていましたけれども、こんなものでございます。 また後でゆっくり申し上げますけど、何か安倍政権は、この四十七年見解というものを、もう政権の総力を挙げて、日本国憲法ができて約三十年後だと思いますけれども、作り上げた、もう比類なき憲法九条解釈を詳細かつ具体的に論じたものであるかのようにおっしゃっておりますけれども、実は、これまで政府が国会などで示してきていた憲法九条解釈の基本的な考え方、本当の基本論理というものをさらさらと書いてあるにすぎない普通の政府見解であるところでございます。 この判こでございますけれども、一番の上の長官は、これ吉國さんとおっしゃいます。左下の次長は、これ真田さんとおっしゃいます。第一部長、これは、今日も今の現職の第一部長にお越しいただいておりますけれども、憲法解釈の審査など憲法問題を担当する部が第一部なんですけれども、そこの、当時の角田さん。ちなみに、真田さんと角田さんは後の法制局長官でございます。左下のこの総務主幹という、これは普通の役所の官房長に当たる方なんですけれども、これは前田さんというふうに読むところでございます。 で、先ほどの問題です。この昭和四十七年見解に限定的な集団的自衛権の行使が概念として含まれていると読み直していいのかどうかという問題をまずは追及をさせていただく。それに当たりまして、私は、この昭和四十七年見解、これ御案内のとおり、水口議員という方が当時、政府に憲法と集団的自衛権の関係について政府として文書をまとめて委員会に出してほしいという要請を受けてやったものなんですけれども、そのまさに要請を行った委員会の質疑がございましたので、それを皆様に今お配りをさせていただいているところでございます。 議事録の方の紙でございますけれども、一つ目、真田次長答弁というふうに書いておりますけれども、判こをついていた方ですね、そこをちょっとめくっていただきますと、下にマジックでページ数を書かせていただいた、P5と書いていますけど、吉國長官答弁というのが出てまいります。この吉國長官答弁、日付は左に書いてあります、昭和四十七年九月の十四日でございます。この約二週間後に先ほどの起案を作って決裁をして国会に提出したということでございます。まさに、この昭和四十七年見解を作り出す基になった質疑でございます。この質疑の中で、当時の法制局長官がどのように憲法九条の基本論理というものを考えていたのかということが事詳細に書かれているところでございます。 ですので、ここの、もし長官が、集団的自衛権が概念として含まれるなんということをおよそ考えているとは、どう論理的に考えてもそういうふうには読み切れない、理解できないということであれば、先ほど申し上げました昭和四十七年見解の読み直し、そこはもうそこで倒れて、今、安倍政権が一生懸命やられている、アメリカにも訪米もなさるそうですけれども、そこの全ての前提が崩れ去るというわけでございます。結論からいいますと、こっぱみじんに崩れ去ります。すさまじいほどに崩れ去ります。 なぜかと申しますと、実は、今お示しする吉國長官答弁のこの質疑なんですけれども、今まさに安倍政権が強行した自衛かつ他衛の集団的自衛権はあるんですかという問題意識に基づいて水口先生は質疑を重ねているわけでございます。それに対して、そんなものはあるわけがありませんと。憲法九条の基本論理、基本論理の根底、根幹からして、我が国に武力攻撃が発生したときに必要最小限度のことができる、それ以外のことはもうできないと、それが論理、それ以外の論理はないんだということを言っているところでございます。 じゃ、それを早速確認をさせていただきたいと思います。 吉國長官答弁のこの下のマジック、五ページでございますけれども、太線を引かせていただいておりますところが長官の答弁ですね。これは、まさに長官が認識しているところの憲法九条の解釈の基本論理というものを述べているところでございます。私の三代前の長官から、もう何十回と、ずうっとこういう答弁、同じ説明を、答弁をひたすら繰り返している。 つまり、これまでの議論の積み重ねというのは、全くこういう同じことを言っているんだというふうに言っているわけでございますけれども、憲法九条は戦争の放棄などを書いているんだけれども、左に行きますと、「憲法の第十三条の規定を見ましても、」という文言がありますけれども、「憲法の第十三条の規定を見ましても、日本国が、この国土が」、ここですね、「他国に侵略をせられまして国民が非常な苦しみにおちいるということを放置するというところまで憲法が命じておるものではない。」。下に行きますと、「いよいよぎりぎりの最後のところでは、この国土がじゅうりんをせられて国民が苦しむ状態を容認するものではない。したがって、この国土が他国の武力によって侵されて国民が塗炭の苦しみにあえがなければならない。その直前の段階においては、自衛のため必要な行動はとれるんだというのが私どもの前々からの」、ずっと同じ、歴代長官が繰り返している憲法九条の基本論理であるということでございます。なので、「国土を守るというためには、集団的自衛の行動というふうなものは当然許しておるところではない。」ということでございます。「さらにわが国が侵されようという段階になって、侵略が発生いたしましたならば、やむを得ず自衛の行動をとるということが、憲法の容認するぎりぎりのところだ」、よって、「集団的自衛の固有の権利はございましても、これは憲法上行使することは許されない」というふうに言っているところでございます。 まさに、後の平成十六年の島聡答弁書の憲法解釈と軌を一にする、全く同じことを言っているわけでございます。これが歴代政府が一貫して述べてきた憲法九条の基本論理であって、それを勝手に、「外国の武力攻撃」という言葉が裸で書いてあるということに付け込んで勝手な論理を捏造しているわけでございます。 じゃ、今の基本論理を押さえていただきまして、次のページをおめくりいただけますでしょうか。 二段目に吉國長官の答弁がございます。よろしいでしょうか。冒頭に、憲法の前文の二つの平和主義の文言を長官は引いていらっしゃいます。つまり、我が国は戦争の放棄などを規定した憲法九条があり、かつその戦争を放棄しなければいけない根源的な考え方、理念を書き表した平和主義の規定があると。なので、その含意する、意味するところは、我が国というのは、それはもう無防備、非武装、いわゆる非武装ということなんだろうけれども、そういうことは言っていませんけれども、そういうふうな理解の下に論を説き起こして、真ん中のところですけれども、しかし、「外国による侵略に対して、日本は全く国を守る権利を憲法が放棄したものであるかどうかということが問題になる」。まさにここから議論を出発させているわけでございますね。続いて、「砂川事件に関する最高裁判決でも、自衛権のあることについては承認をされた」。 しかし、問題はその自衛権の中身でございます。それは憲法十三条を引用して、次、「外国の侵略に対して」、そして一番左のところの線を御覧いただけますか、よろしいでしょうか。「「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」が根底からくつがえされるおそれがある。」と書いております。つまり、昭和四十七年見解の有名な言葉ですね。ここから来ているんです。 私も、役人時代、さんざんこういう経験をいたしましたけれども、政府がまとまった見解を文書で出すときは、一番偉い上司、つまり法制局長官ですね、法制局長官のまさにその答弁の文言を忠実に引くわけでございます。まさに、この質疑を基に見解を出してくださいと言われているんですから、なおさら引いているわけでございます。 ちなみに、この十三条の生命が根底から覆される、こうした議事録というのは、この昭和四十七年九月十四日の吉國長官答弁以前には一つもございません。一つもございません。「くつがえされる」という平仮名の用例自体も四件しかございません。しかも、その中で十三条の関係で言っているのはこれしかございません。まさに、長官のこの「くつがえされる」という答弁を使って昭和四十七年見解の生命などが根底から覆されるという言葉がつくられているところでございます。 じゃ、長官は、この生命などが根底から覆される、それはどういう場合、どういう論理的な場合でしか使えないんだというふうに言っているのでしょうか。それを次に言っているわけですね。「その場合に、自衛のため必要な措置をとることを憲法が禁じているものではない、」、「その場合」というのは、先ほど申し上げた外国の侵略でございます。つまり、外国の侵略、外国からの武力攻撃があった場合に国民の生命などが根底から覆される、「その場合に、自衛のため必要な措置をとることを憲法が禁じているものではない、というのが憲法第九条に対する私どものいままでの解釈の論理の根底でございます。」と言っています。よろしいでしょうか。 「論理の根底」であるというふうに言っているわけでございます。憲法九条解釈の論理の根底。論理の根底と言っているわけでございますから、もうほかの論理はないわけでございます。ほかの論理はあり得ないわけでございます。 次ですけれども、そこから駄目押しが始まります。「その論理から申しまして」、次ですけれども、「わが国民が、わが国民のその幸福追求の権利なり生命なり自由なりが侵されている状態ではないということで、まだ日本が自衛の措置をとる段階ではない。日本が侵略をされて、侵略行為が発生して、そこで初めてその自衛の措置が発動するのだ、」、その前には、「集団的自衛の権利ということばを用いるまでもなく、」というふうに言っておりますけれども、このように言っているわけでございます。 〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕 横畠長官に伺います。あなたは昭和四十七年見解を読み直して、もう今までの質疑であなたは答弁されています。今までは、誰も、どこの長官も読み直したことはなかった、あなた自身も読み直したことはなかったんだけれども、七月一日の閣議決定に当たって読み直して、そこに限定的な集団的自衛権が法理として読めるというふうに理解をされたというふうに言っております。 しかし、まさにその四十七年見解を作るきっかけとなった質疑において、当時の法制局長官、先ほどの四十七年見解の起案を決裁をしている長官は、我が国の憲法九条の下において許される武力の行使というのは、我が国に外国の侵略、すなわち我が国に対する外国の武力攻撃が発生した、そこで行える必要最小限度の実力行使というのが解釈の論理の根底だと言っております。 昭和四十七年見解に限定的な集団的自衛権を読み込むというのは、便宜的かつ意図的な、かつ、これまでの議論の積み重ねを逸脱した許されない解釈ではないですか、憲法違反の解釈ではないですか、明確に答弁ください。イエスかノーかでいいです。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 昭和四十七年の政府見解、文書として取りまとめて国会に提出したものでございますけれども、それは御指摘のございました昭和四十七年九月十四日の国会での審議が多岐にわたっておりますので、それを論理的に取りまとめて分かりやすくして提出したものでございます。 この点もこれまで何度もお答えしておりますけれども、御指摘の点も含めまして、まさにその四十七年の政府見解の基本的な論理といいますのは、外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置として武力の行使が可能であるということでございます。 当時は、そのような状況、要件に当てはまるものとして、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限られるという認識が前提としてございました。その認識を踏まえて、結論といたしまして、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限って必要最小限度の武力の行使ができるという結論を導いていたわけでございまして、この昭和四十七年九月十四日の国会での御指摘の答弁も、そのような基本的な論理及び事実の認識を踏まえた議論であろうかと思います。
○小西洋之君 全く答えをされていませんけれども、将来の最高裁判事もすさまじい論理破綻の答弁をされたというふうに認識をされるでしょう。 横畠長官に重ねて伺います。 今私が読み上げたこの吉國長官答弁の議事録の部分ですね、「憲法第九条に対する私どものいままでの解釈の論理の根底」、ここで言っている解釈の論理、またその論理の根底というのには、限定的な集団的自衛権は論理として含まれないという理解でよろしいですか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) ですから、基本的な論理としては、まさに国民の生命、自由及び幸福追求に対する権利が根底から覆される、そのような場合には、憲法九条の下でも自衛の措置、すなわち武力の行使をすることは禁じているものではないという点でございます。
○小西洋之君 四十七年見解を読み直して、七月一日の閣議決定で容認した限定的な集団的自衛権について、論理として明確に今答えていないですよ、あなたは。もう自分でも答えていないのを意図してやっているわけですけれども。 その解釈の論理の根底という言葉には、限定的な集団的自衛権は論理として含まれないという理解でよろしいですか。含まれるんだったら、どうやって含まれるのか言ってください。説明してください。どうぞ。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 繰り返しになりますけれども、当時のことをお尋ねかと思いますけれども、昭和四十七年当時におきましては、国民の生命、自由及び幸福追求に対する権利が根底から覆される、そのような事態といいますのは我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限られると、そのように解していたのは事実であろうかと思います。
○小西洋之君 この吉國長官がおっしゃっているのは、憲法九条の論理は、我が国に対する外国の武力攻撃、すなわち侵略が発生したとき、そこのときしかもう実力の行使はできないというのが論理だと言っているんですよ。仮に、別の場合ですね、おっしゃっているように、我が国に対する武力攻撃が発生していない、集団的自衛権の局面でもできるという論理があるんでしたら、新しいその事実の認識をそこにはめることはできるんですけど、元々その事実を当てはめることのできる論理がないわけですよ。なのに、あなたは読み直して勝手に論理をつくっているわけでございます。 もうこういうことをやっていると時間がなくなりますので、済みません、配付資料の中でこの白い、議事録をやはり付けている資料がございます。そこの一番最後のページを御覧いただけますでしょうか、一番最後のページですね。政府の憲法九条解釈に関する答弁等という資料の一番最後のところですね。 これ、もう簡単に申し上げますけれども、横畠長官も安倍総理もこれに基づいて解釈の変更をやるんだと言っているその憲法解釈の原則、法令解釈のルールというふうに私名付けていますけれども、そういうものがございます。平成十六年の島聡答弁書に書いているところでございます。分かりますか、一番最後のページですね。 憲法を始めとする法令の解釈は、当該法令の規定の文言、趣旨等に即しつつ、ちょっと省略させていただきますけれども、議論の積み重ねのあるものについては全体の整合性を保つことにも留意して論理的に確定されるべきものであると。政府による憲法の解釈は、このような考えに基づき、それぞれ論理的な追求の結果として示されたものであって、諸情勢の変化とそれから生ずる新たな要請、さっき言った事実の認識ですね、新しい事実の認識を考慮すべきことは当然であるとしても、なお、前記のような考え方を離れて政府が自由に当該解釈を変更することができるという性質のものではないというふうに言っているわけでございます。 〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕 これ一般的なルールですから、これを昭和四十七年見解に当てはめるとこういうふうになります。よろしいですか。下に書いていますけれども、憲法九条の解釈は、当該法令というか憲法九条の規定の文言、趣旨等に即しつつ、飛ばさせていただきまして、昭和四十七年見解以前の国会の議論の積み重ねについては全体の整合性を保つことにも留意して論理的に確定されるものであり、昭和四十七年政府見解に示された政府による憲法九条の解釈は、このような考え方に基づき、論理的な追求の結果として示されたものである。それが先ほどの吉國長官の答弁の、我が国に武力攻撃が発生したときに、それに対処する必要最小限のものしかできない、それが憲法九条の解釈の論理の根底ということがまさにこの論理の追求の結果でございます。 これに対して、諸情勢の変化とそれから生ずる新たな要請、安倍総理は合理的な理由もなく集団的自衛権をやりたいというふうにおっしゃっているわけでございますけれども、また、私は賛同しませんけれども、我が国の安全保障環境というのが安倍総理が言うほどまでに変化をしているということでございますけれども、そういうことがあるので集団的自衛権の行使が必要だというような考えに基づいて集団的自衛権の行使という、そういう局面の事実の認識を当てはめたいんだけれども、そんなことはできませんよと。前記のような考え方を離れて政府が自由に当該昭和四十七年政府見解に示された憲法九条の解釈を変更することはできないというのが法令解釈、憲法解釈のルールなんですよ。 先日の四月二十日の決算委員会で岸田大臣がここを誤解されていましたので、岸田大臣の議事録も付けさせていただいておりますけれども、これ、とんでもない答弁をされていますので、後で答弁の訂正をされることを御指摘をさせていただきたいというふうに思います。 横畠長官に伺います。長官、よろしいですか。昭和四十七年見解を作った先ほどの起案ですね、起案の決裁日、昭和四十七年十月七日決裁、これ以前に、限定的な集団的自衛権の行使を法理として認めている政府見解あるいは国会答弁がありますか。あるんだったら明示してください。イエスかノーかで、あるかないかで。どうぞ。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 何度もお答えしておりますけれども、当時におきましては、外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態という、これに該当するものとしては、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限られると解していたところでございます。
○小西洋之君 もう何を聞いてもそれしかお答えができないんでしょうけれども、そんなことは関係ないと言っているんですよ。そんなことは関係ないんです。憲法九条の基本論理は、我が国に対する武力攻撃が発生したときにしか我が国は実力の行使ができない、もうそれに尽きるんだと言っているわけですから、そんな事実の認識なんかと全く関係ないわけでございますよ。 だから、今全くお答えになりませんでしたけど、もう一回、これは答弁拒否になりますから、委員長、理事会で協議していただきますよ。もう一回、次は必ず答えてください。 昭和四十七年見解を決裁した昭和四十七年十月七日以前の政府見解あるいは国会答弁において、限定的な集団的自衛権の行使というものが法理として憲法九条において認められるということを示したものがありますか。あるんだったら具体的に言ってください。あるかないか御存じですか。それも含めて答弁ください。どうぞ。(発言する者あり)
○委員長(片山さつき君) 御静粛に。 長官は分かっておられると思いますので、長官、お答えください。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 当時の事実認識はこれまでお答えしているとおりでございまして、その前提に立ちますれば、まさにその限定的な場合における集団的自衛権の行使という考え方を表明したものはなかろうかと思います。
○小西洋之君 じゃ、今申し上げたものですね、昭和四十七年政府見解を決裁した以前に、限定的集団的自衛権の行使を法理として示した政府見解あるいは国会答弁等、つまり政府の憲法解釈があるんであれば、それを文書で当委員会に出していただけますでしょうか。委員長、お願いいたします。
○委員長(片山さつき君) 理事会で報告いたしますが、明確にされてから御報告ください。お願いします。今、余りに早くてちょっと聞き取れなくなったことがありますので。もう一度、何を要求されているかが分かるようにお願いいたします。
○小西洋之君 昭和四十七年政府見解を決裁した昭和四十七年十月七日以前に、憲法九条の解釈として限定的な集団的自衛権の行使が法理としてあるんだと、そういうふうに明確に示した文書ですね、政府の見解あるいは国会答弁の議事録などがあるんでしたら、当委員会に提出をいただけますでしょうか、内閣法制局。また、政府全体に対して要求をさせていただきます。政府の中で調整して、法制局が取りまとめをして出してください。 委員長、お願いいたします。
○委員長(片山さつき君) 理事会で協議いたしますが、ちょっと長官の方から……(発言する者あり)よろしいんですか。 じゃ、理事会で協議します。
○小西洋之君 委員長、どうもありがとうございました。 では、長官、じゃ申し上げますね。あなたは、よろしいですか、昭和四十七年見解以前に限定的な集団的自衛権の行使が法理として認められるものはなかろうと、そういう政府見解などはなかろうというふうに今おっしゃいましたね。そうすると、この憲法解釈の原則、法令解釈のルールですね、平成十六年島聡答弁書に書いてある、よろしいですか、議論の積み重ねのあるものについては全体の整合性を保つことにも留意する、ここに違反しているんじゃないですか。 昭和四十七年政府見解以前に一つも限定的な集団的自衛権の行使を容認している法理として示した政府見解がないのに、それを今から読み直して昭和四十七年見解をそういうものだと言うのは、昭和四十七年見解以前の全ての国会の議論の積み重ね、全体の整合性に違反しているんじゃないですか。どうぞ。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) これも何度も御説明申し上げているところでございますけれども、昭和四十七年の政府見解の構造がございまして、そこはやはり基本的な論理と申している部分でございまして、そこの、外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置として初めて許容されるというその部分はまさに基本的な論理でございまして、そこの部分は一切変更してございません。 その上で、その一定の事実認識の下でどのような場合がこれに該当するかというところの認識が変わった結果、結論、つまり当てはめとしての結論が変わったということをるる御説明申し上げているところでございます。
○小西洋之君 全くさっきから同じ答弁ばっかりをしているんですけれども、吉國長官の答弁は、憲法九条の基本論理というものは、我が国に武力攻撃が発生したときに必要最小限度の実力行使ができる、それ以外には論理はないと言っているわけですから、もうそこに尽きるわけでございます。 じゃ、それを、先ほどの議事録、戻っていただきまして、次のページですね。マジックで七ページと書いてあるところを御覧いただけますか。議事録の三段目のところでございます。吉國長官の言葉でございます。七ページでございます。議事録の三段目でございます。マジックで引かせていただいていますけれども、よろしいでしょうか。 「わが国は憲法第九条の戦争放棄の規定によって、他国の防衛までをやるということは、どうしても憲法九条をいかに読んでも読み切れない」、「憲法九条をいかに読んでも読み切れない」ということであるというふうにおっしゃっております。その左に書いていますけれども、「憲法九条でかろうじて認められる自衛のための行動」というのは、我が国が侵略をされて国民の生命などが侵されるというときに、自国を防衛するための必要な措置をということを言っておるわけでございます。 憲法九条をいかに読んでも読み切れない、憲法九条で辛うじて認められるのは、我が国が侵略された場合のそれに対する自衛の措置だというところまで言い切っている法制局長官が、昭和四十七年見解のこの決裁の判こをつくときに、論理として限定的な集団的自衛権の行使を認めるわけはないですよね。吉國長官は、論理として限定的な集団的自衛権の行使が、鉛筆書きのこの昭和四十七年見解に認められると、入っているというふうに認識をしてこの決裁の判こをついたと横畠長官はお考えですか。イエスかノーかでお答えください。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 昨年の閣議決定においてお示ししてあります新三要件におきましても、御指摘のありましたような他国の防衛までもやるということをしようとしているわけではございませんし、同じく御指摘のありました部分にございます、他国の侵略を自国に対する侵略と同じように考えて、それに対して、その他国が侵略されたのに対してその侵略を排除するための措置をとるということを認めるものではございません。 まさに新三要件の第一要件におきまして、我が国に対する武力攻撃が発生したこと又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、に加えて、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があることということを要件としております。あわせて、第二要件におきまして、これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないことということの限定をしておりますので、いわゆる他国を防衛するための集団的自衛権そのものを認めるものではございません。
○小西洋之君 今、横畠長官は必死になって、ここの吉國長官が意図しているのはフルスケールの集団的自衛権のお話だというふうにおっしゃったわけですね、今うなずかれましたけれども。そんなわけはないんですね。全ての集団的自衛権ですね、我が国に対する武力攻撃が発生していないという、その局面のことを言っているわけでございますから。 その証拠に、次の八ページを御覧いただけますでしょうか。 さっき申し上げたんです。これ後で、先生方、済みません、つまびらかに御説明をする時間がないんですけれども。実はこの水口先生という方は、これは実はある勘違いに基づいてなんですけれども、結果的に、いわゆる自衛かつ他衛の集団的自衛権があるんじゃないかということを必死になって御質問されていらっしゃるわけでございます。 一段目と二段目にまたがるところの線の部分ですけれども、水口先生の言葉ですけれども、「A国にとってはB国に対する攻撃が自国の国民の生命、財産を脅かすものとみた場合に、これはA国が出ていくということは、まさに自衛権の発動だから、」というふうな、そういう発想でされているわけですね。 それに対して、吉國長官の、その下の答弁ですけれども、もうそういうことではございませんよと、法律論として、もう繰り返しませんけれども、我が国に対して武力攻撃が発生した以外にはないんですよと。こうしたことを、そういう、その場合、我が国に対して武力攻撃が発生しない場合のことを何か政策論としておっしゃっているようなところでありますけれども、法律論で終わりなんですよと。憲法解釈上、そういうもう論理は一個しかないわけだから無理なんですよということをおっしゃっているわけですね。 さらに、そのことを明瞭に示させていただきたいと思います。十三ページをお開きいただけますでしょうか、このマジックの十三ページ。 これは、先ほど、昭和四十七年見解に起案の決裁の判こをつかれた当時の角田第一部長、このときは昭和五十六年ですので、法制局長官の答弁でございます。すなわち起案に判こをつかれた方のその答弁でございますけれども、質問者、これは有名なあの稲葉先生ですね。一九八一年見解というきっかけになった質問主意書を出された先生と承知しておりますけれども、その方の質問ですね。よろしいでしょうか。 「それは個別的自衛権の発動となるのでしょう。ならないのですか。外国が侵害を受けている、それが結局日本に対する直接の攻撃とみなされるというような場合は全然ないですか。その結果として日本の国家の存立や何かに関係する」、まさに今の言葉ですね、日本の国家の存立や何か、つまり国民の生命などが根底から覆される、そういうことが「関係するという場合でも、日本は何もできないということですか。」ということを聞いているんですね。 それに対して、角田長官は、もうこの前に、角田長官の述べている、吉國長官と同じ、憲法九条の基本論理というものが十ページに出ていますけれども。もう論理は一つでございますと、我が国に対して武力攻撃が発生したときでなければできませんというふうに言っているわけでございます。 横畠長官に伺います。昭和四十七年見解を決裁されたその角田長官も、皆さんが今一生懸命つくろうとしている自衛かつ他衛の集団的自衛権なんというのは論理としてあり得ないというふうに言っているんですけれども、七月一日の閣議決定は、便宜的、意図的な、許されない法令解釈であり、憲法違反であるというふうにお認めになりませんか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 答えは同じになるかもしれませんけれども、昭和四十七年見解の基本論理で示された要件に該当するものとしては、この御指摘の昭和五十六年当時におきましても、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限られるという事実認識が前提にあってのお答えをしているものと理解しております。
○小西洋之君 事実の認識は関係ないんですね。論理が二つない限りは、そこに事実の認識を当てはめることはできないわけですから。 じゃ、更に明確なものをお示しさせていただきます。十一ページ、ちょっとお戻りいただけますでしょうか、十一ページ。 引き続き、角田法制局長官と稲葉先生とのやり取りでございます。第一段を御覧いただけますでしょうか。 稲葉先生の言葉です。「間接だと言っているものも、だんだん広がってくれば直接の範囲に入ってくるのじゃないですか。」。次です。「だから、いわゆる他衛、他を守るということは自衛だというふうになってくるのじゃないですか。日本に近いある国が攻撃された、その国を守るということは直接日本を守るということにも関係してくるのだと考える場合もあるし、あるいは間接と考える場合もある。」。いわゆる他衛、他を守るということは自衛だというふうになってくるのじゃないですかというふうに稲葉先生は聞いています。それに対して角田長官は、「いま御指摘になったような間接的に攻撃を受けているとか、間接的に安全が害されているとか、そういうようなことはわが国の自衛権の発動の要件にはならない」、つまり、憲法九条の基本論理にははまらないということははっきり申し上げておきますというふうにおっしゃっています。 さらに、その左のところでございますけれども、そういう日本の運命に関わってくる場合ってどうなんだという質問に対して、「運命にかかわりあるというようなことではわが国の個別的自衛権は発動できない。」。次です。「あくまでわが国に対する直接の攻撃がある場合に限る、こういうふうに申し上げておきます。」というふうに明言されております。 同じ答弁なんでしょうけれども、念のために伺わせていただきます。昭和四十七年見解を決裁された角田長官は、法理として、憲法九条解釈の基本論理に基づいて他衛かつ自衛の集団的自衛権をこっぱみじんに否定されておりますけれども、論理的に。横畠長官は、これはどういうふうにお考えなのか、論理的にどうか御答弁ください。論理的に答弁なければ、恣意的かつ意図的な解釈をされたということで将来の最高裁判事もそう判断されるでしょう。違憲無効の解釈変更ではないでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 新三要件で認めております集団的自衛権に該当する武力の行使と申しますのは、御指摘のありました、間接的に我が国の安全が害されるとかあるいは我が国の運命に関わるからという理由ではございませんで、まさに新三要件の第一要件に今明記してありますとおり、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があることという要件の下で初めて認められるというふうに解しております。
○小西洋之君 また全く関係のない答弁をずらずらされました。 自衛かつ他衛の集団的自衛権はあるんじゃないんですかと稲葉先生はお聞きになって、角田長官は法理としてあり得ませんということをおっしゃっているわけでございます。 これ、あと、時間があれですので、真田次長の質疑はこれは省略をさせていただきますけれども、昭和四十七年見解を決裁された方々が、自衛かつ他衛の集団的自衛権をこっぱみじんに否定し、その前提として、憲法九条の基本論理として、我が国に武力攻撃が発生したとき以外に我が国は実力の行使はできない。つまり、昭和四十七年見解のこの北側フリップですね、北側先生のフリップ、「外国の武力攻撃」というのは、我が国に対する外国の武力攻撃以外に読んではいけないんだということを明白に示されております。両大臣、だんだん顔色が厳しくなってまいりましたけれども、これはとんでもないことをされているんです。 また質問をさせていただきますけれども、中谷大臣、私も心から尊敬する保守の政治家でございますけれども、こんな言葉遊びで憲法違反の武力行使を解禁して自衛隊員を出動させて戦地に送って戦死をさせる、そんなことは絶対あってはいけないんです、いけないんです。それを守れるのは、私ごときが申し上げるまでもありませんけれども、大臣たちしかいらっしゃらないんです。どうかお考えいただきたいというふうに思います。 岸田大臣は、即刻、安倍総理の訪米を止める、国益を守るために止めることを要請をさせていただきます。 以上申し上げましたように、当時の昭和四十七年見解を作った方々のその立法意思というのは明らかになりました。それが一点でございます。また同時に、角田長官が五十六年にそれを否定しているということを示しましたけれども、前回お示ししました、昭和五十八年に、憲法の条文を変えない限り集団的自衛権は行使できないということは角田長官もおっしゃっているところでございます。 また、こうした昭和四十七年見解に関わった方以外の方々からも、それぞれ挟み打ちで、昭和四十七年見解を挟み打ちで、こうした七月一日の閣議決定の読み直しを否定しております。 その一つが前回にお示しをさせていただきました我が参議院の本会議決議でございます。我が国の自衛というのは、我が国が不当に侵略された場合に行う正当防衛行為であって、もうそれ以外はあり得ないというふうに趣旨説明でされていて、それが、憲法の明文が将来拡張解釈されることは誠に危険なことである、それを防ぐために、国民の総意として自衛隊は海外に出動せずということを本会議で決議するということをされているところでございます。 さらに、挟み打ちの後ろ側の方では、平成十六年の秋山長官答弁が限定的な集団的自衛権というのをこっぱみじんに否定しております。これはもう二度も三度も取り上げさせていただいております。 以上のように、ほかにも憲法九条の正しい基本論理を示した質疑、大森長官の質疑、また同じ秋山長官の質疑なども資料を前回までに示させていただいておりますけれども、もうどこから見ても、昭和四十七年見解を勝手に、言葉足らずとは私思いませんけれども、「外国の武力攻撃」という、そういう言葉、言葉に付け込んでそこに読み込むということは許されないことでございます。 それが許されないということを、さらにもう一つの論理から立証をさせていただきます。 こちらの北側先生のフリップでございますけれども、よろしいでしょうか。確かに「外国の武力攻撃」は裸なので、ここに、同盟国に対する外国の武力攻撃というような言葉も入れられるんだというふうに言っていますけれども、確かに言葉遊びでは入れられるのかもしれません。ただ、さっきも言いましたように、議論の積み上げ、積み重ねですね、四十七年見解の前の、それからその後の政府見解等によってそれは否定されるわけですけれども、そもそもここに無邪気に、同盟国に対する外国の武力攻撃というふうに考えること自体が、入れ込むこと自体が許されないんです。なぜでしょうか。その上です。平和主義です。我が国の憲法は平和主義の制限に服する、その解釈。憲法九条の解釈というのは、憲法前文の平和主義の法理に服すると、その制限を受けるということを言っているわけでございます。ここの制限をまるっきり切っているから、こういう許されない、許されない憲法解釈の変更がなされているわけでございます。 それで、先ほど御覧いただきました政府の憲法九条解釈に関する答弁等というこちらの資料ですね、こちらの資料を、済みません、後ろから数えていただいた方が早いと思います、六ページ目を御覧いただけますでしょうか。平和主義等の切捨てという論理のすり替えという表が出てまいります。下から六ページ目、御覧いただけますでしょうか。よろしいでしょうか。これ、左側は一九七二年、すなわち昭和四十七年政府見解でございます。右側が七月一日の閣議決定の基本的な論理です。私に、申し上げれば、捏造した論理でございます。どうして捏造なのか、今から立証させていただきます。 昭和四十七年政府見解にあるこの太文字にしてグレーで色を付けたところがございますね、やや薄いですけれども、そこの下の部分です。「しかしながら、だからといって、平和主義をその基本原則とする憲法が、右にいう自衛のための措置を無制限に認めているとは解されないのであって、」、この文言を丸ごと七月一日の閣議決定、基本的な論理の中では切っているんです。切っている。 横畠長官に伺います。これを、この今私が読み上げた部分ですね、「平和主義をその基本原則とする憲法が、右にいう自衛のための措置を無制限に認めているとは解されない」、これは憲法九条の、横畠長官がお認めになった、七月一日の基本的な論理には論理として含まれないんでしょうか。含まれるんだったら、じゃ、なぜ書かなくていいというふうにお認めになったんでしょうか。明確に答えてください。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 昨年七月一日の閣議決定におきましても、憲法の平和主義の考え方、その原則は一切変更してございません。 この閣議決定の中にその文言がないのではないかという御指摘でございますけれども、書くまでもなく当然のことでありますので書いていないのであろうと理解しております。
○小西洋之君 じゃ、国家安全保障局に伺います。この七月一日の閣議決定の起案省庁です。 今申し上げた、この「平和主義をその基本原則とする憲法が、」、略しますけれども、「無制限に認めているとは解されないのであって、」、この文言をなぜ削除したんですか。また、それを削除することによって、皆さんがお作りになったその基本的な論理なるものには、この平和主義の制限は論理として含まれているんですか。どうぞ。
○政府参考人(前田哲君) お答えを申し上げます。 先生の御指摘の箇所について比べますと確かにそういう文言になっているのかと思いますが、閣議決定のその冒頭の部分にかけてこのように記載がしてございます。我が国は、戦後一貫して日本国憲法の下で平和国家として歩んできたと。専守防衛に徹し、脅威を与えるような軍事大国とはならず、非核三原則を守るとの基本方針を堅持しつつ云々ということを申しまして、その上で、我が国は、平和国家としての立場から、国連憲章を遵守しながら、国際社会、国際連合を始めとする機関と連携して活動に積極的に寄与している、その上で、こうした我が国の平和国家としての歩みは、国際社会において高い評価と尊敬を勝ち得てきており、これをより確固たるものにしなければならない、こういうことを記載をしております。 したがって、憲法の平和主義の原則、そのことはこの閣議決定の中でも踏襲することは明らかであると、このように考えてございます。
○小西洋之君 私が言ったのは、まさにこの書いてある(2)の基本的な論理の中からなぜ外したのかということを聞いたんですけれども、時間稼ぎの答弁をされました。もうこういうことしか安倍政権はできないんですね。 ちなみに、その上の方も切っているんですけれども、これ一言で申し上げますと、「国民が平和のうちに生存」と書いていますね、生存。つまり、国民の命が関わるときには、それを守るときには必要最小限のことができるという立論になっているんですね。ところが、国民の命に関わらない、国の存立という抽象概念だけで武力行使を解禁したいので、そこも切っているんです。このことによって、あのホルムズの事例ができなくなっているんです。ホルムズ海峡の事例で直ちに日本国民の生命などが根底から覆されるわけはないわけですけれども、そこを実現するためにこの生存という、生命という概念を切っているんです。こういうことをやられているわけです。 横畠長官に伺います。昭和四十七年の政府見解にある文言を、七月一日の閣議決定で平和主義のその制限というのを切っているんですけれども、お答えいただけますでしょうか。この次のページをおめくりいただきますと、憲法の平和主義というのは三つのものがございます。先日、ここの委員会でも御案内したことがありますけれども、憲法前文には三つあります。 一番下の、全世界の国民に確認された平和的生存権。横畠長官に伺います。全世界の国民に確認された平和的生存権、すなわちイランの軍人もイランの市民も含まれます。イランの軍人もイランの市民も、戦争によって殺されることがないと平和的生存権を確認しているのに、なぜ、イランは日本に武力攻撃も仕掛けていない、ホルムズ海峡の事例で日本が集団的自衛権を発動して、自衛隊がそのイランの軍人を殺傷し、また巻き添えでイランの市民を殺傷することが許されるのでしょうか。 今までの歴代政府の憲法九条解釈、ここは七月一日の解釈改憲においても変えておりませんけれども、全ての実力行使を禁止しているかのように見える憲法九条から必要最小限の自衛の措置を認めるために、日本国民の平和的生存権、それを論拠としています、日本国民が外国の侵略によって殺されてはならないという平和的生存権があるので、それを確保するために、憲法九条で必要最小限度の自衛の措置、武力攻撃が発生したときに対してそれはできると言っています。なぜ日本国民の平和的生存権にはそういう法理を利用して、イランの国民にはそういう法理を利用されないんでしょうか。 まとめます。質問といたしましては、イランの軍人やイランの市民にも平和的生存権を確認しているのに、なぜ、イランが日本に武力攻撃も仕掛けていないのに、そういう集団的自衛権の局面で自衛隊が出動して武力行使をして、イランの軍人や巻き添えでイランの市民を殺傷することができるんでしょうか。明確に答弁ください。論理的に。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) ちょっとややお尋ねの趣旨が理解し難いところがあるのでございますけれども、我が国が個別的自衛権をそもそも発動できるのかというときの議論に遡る感じがするのでございますけれども、我が国の憲法の平和主義というのはいわゆる無抵抗主義ではないんだというところはもう確認されているところであろうかと思います。 外国のまさに武力攻撃によって我が国の存立が脅かされ、あるいは国民が犠牲になるということに対して、やはり実力をもって対抗するということは憲法九条の下でも禁止されていない。その場合には当然、我が国に対して武力攻撃を行った国の兵員に対する殺傷ということはこれは否定されないわけでございまして、そのことはいわゆる平和的生存権には抵触しないというふうに解しているわけでございます。 今般の新三要件の下におきましても、我が国が武力の行使を行うことができますのは、単に他国に対する武力攻撃が発生したということではありませんで、あくまでも我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があると、そういう場合に限った、かつまた、我が国の存立を全うし、かつ国民を守るためにやむを得ない必要最小限の措置に限るということでございますので、それに伴う一定の武力の行使の結果というものについては憲法が許容しているものというふうに解せざるを得ないと思います。
○小西洋之君 正面から答えませんでした。私が聞いたのは、イランが日本に武力攻撃を仕掛けていないのに、なぜ、イラン国民が有すると確認している平和的生存権との関係で、自衛隊がイランの軍人やイランの市民、イランの市民は巻き添えですけれども、殺傷することができるんですかというふうに聞いているわけです。 じゃ、伺います。この全世界の国民の平和的生存権の法理、そしてその法理が解釈上の指針として、憲法九条はその解釈、その内容に拘束されるわけですけれども、矛盾することができないわけですけれども、この憲法前文の全世界の国民の平和的生存権というのは、日本に武力攻撃を行っていないイランの軍人、また巻き添えでイランの市民を自衛隊が集団的自衛権の武力行使によって殺傷することを認めているということでよろしいですか。そういうふうに理解されているんですか。もう時間がないので早くしてください。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) イランと具体の国名等を挙げられますとなかなか、どういう事態を想定しているのかということでお答えできないわけでございますけれども、あくまでも新三要件、もう繰り返しませんが、新三要件の下で許容される武力の行使ということは認められるものというふうに解しております。
○小西洋之君 まあ、また何のお答えもされませんでしたけれども。 将来の最高裁判事の方々にも、また国民の方々にも申し上げますけど、横畠長官がおっしゃいましたように、最高裁の砂川判決においては、我が国の平和主義は無防備、無抵抗を定めたものではないというふうに言っています。その唯一のそれであるという論拠として、先ほど申し上げました日本国民の平和的生存権を引用しております。日本国民の平和的生存権があるので、それを根拠に憲法九条においても国民を守る自衛の措置ができると最高裁は言いながら、イランの国民の平和的生存権については関知しないというのは平和的生存権のいいとこ取りでございますので、そんなことは我が国の平和主義に全く反する考え方であるということを、国民と将来の最高裁判事と、また安倍内閣の皆様に申し上げさせていただきます。 最後に一つ伺いますけれども、平和主義、三つあるんですけれども、これは三月二十日の予算委員会で質問をさせていただいて、今いらっしゃる方は全ていらっしゃいましたので御理解いただいておりますけれども、国家が勝手に戦争を起こすことを許さないという、そういう平和主義もあるわけでございます。 中谷大臣に伺います。予算委員会と同じ質問です。よろしいですか。 自衛隊員の子供たちも教科書で、平和主義の一番上ですね、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、」「主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」というところでございます。自分たちのお父さんやお母さんの自衛隊員が、なぜ安倍総理の閣議決定だけで、また我々の国会の法律だけで新しい出動、武力行使をして、そこで戦死をすることができるんでしょうか。それは国民主権の承認、すなわち国民投票なくしてそういうことはできないはずだ、それが平和主義の考え方だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○委員長(片山さつき君) 時間が過ぎていますので、簡潔な御答弁を。
○国務大臣(中谷元君) 自衛隊の活動は法律に規定されていない限りできないわけでございまして、今後、そういった対応等につきましては、憲法に基づいて、国会で議論をして成立した法案に基づいて対応するということでございます。
○小西洋之君 二秒だけ。
○委員長(片山さつき君) 過ぎておりますので、おまとめください。
○小西洋之君 はい。 今、論理的なお答えをいただけませんでしたけれども、また追及させていただきます。 終わります。ありがとうございました。
○小野次郎君 維新の党の小野次郎です。 ここのところ何回か、中谷大臣、また岸田外務大臣に同じ質問をしています。今日もその質問を続けます。 集団的自衛権容認による抑止力の向上に関して、我が国に対するどんなタイプの武力攻撃について、どのような作用によって我が国に対する侵略を抑止する機能が向上するのかという問いを何度かしましたが、中谷大臣からはきちっとした答弁をいただけていません。 私の理解では、この安全保障法制全体というか、それに伴う様々な体制の整備そのものが抑止力の向上であって、この集団的自衛権の行使容認だけで抑止力の向上に直結するものではないという趣旨のお答えをいただいたように理解しています。とてもそれでは、憲法上、同僚議員も累次にわたって質問していますけれども、あり得ないと言っていた集団的自衛権の行使容認をするかどうかという議論をするときに、そのことによって画期的に抑止力が向上するという説明を理論的にも現実的にもしていただかないと、国民も我々も、何でそもそもそんな議論をする必要があるんだということに、そこから一歩も前へ進めないわけで、今日はもっと端的に、中谷大臣にまず多少踏み込んで質問をさせていただきます。よろしいですか。 イスラム国、ISやアルカイダなどのイスラム過激派の国際テロの脅威に対して、我が国がアメリカなどと集団的自衛権行使を共有することによって我が国がテロの標的になることを相手に思いとどまらせる抑止力が飛躍的に向上すると考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 現実の問題に対応するということでありますが、我が国を取り巻く安全保障環境はますます厳しさを増しており、国際テロの脅威は容易に国境を越えてやってまいります。もはや、どの国も一国のみで平和を守ることはできません。 そして、今回の法整備は、グレーゾーン、また他国に対する武力攻撃が我が国の存立を脅かす場合、そして我が国に対する武力攻撃に至るまで、我が国が切れ目なく対応するとともに、国際社会と連携しつつ、国際平和と安定のために積極的に貢献することを目指すものでございます。こうした体制を築くこと、これは、対外的に明確なメッセージを発することでテロのリスク、先ほどお話がありましたけれども、そのような集団に対してリスクを下げることになると考えております。 なお、一般にテロに対しては抑止力が効きにくいと言われておりますが、他方でテロが武力攻撃の一環として行われることもあり得るわけでありまして、そのような場合には、侵略を行えば耐え難い損害を被ることを明白に認識させることにより侵略を思いとどまらせるという抑止力が働くこともあり得ると考えております。
○小野次郎君 もあり得るという何か非常に頼りない答弁で最後締めくくられましたけど、大臣のおっしゃった前段の部分は、例えて言えば、いわゆる国際社会と連携してテロに対峙していくという国際事態というか、国際協力についての必要性なら理解できますけど、私が聞いているのは、何度も言っていますけど、集団的自衛権の行使容認は憲法違反だと言ってきたのに、それを乗り越えて、その論理を超えてでも日本の平和と安全を守るために必要なんだというお話を政府がされるから、それによってどうやって抑止力が向上するのかと聞いているので、この国際テロ、イスラム過激派の国際テロに対しても、どういう論理で、アメリカなどと集団的自衛権行使を共有することによって我が国がテロの標的にならなくなるという説明ができるんですかと聞いているんですよ。
○国務大臣(中谷元君) 基本的にテロというのは、国内的な犯罪等においても言えますけれども、しかし、国際的なテロの場合は、国際社会と緊密に連携して、不穏動向の早期把握に向けた情報収集、分析の強化、テロリストの入国阻止等に向けた国際関係機関の連携等による水際による取締りの強化、空港、公共交通機関などの重要施設の警戒警備の徹底など、諸対策に万全を期してテロの未然防止に努めるということは重要であるということは言うまでもございません。 それに加えて、先ほどお話をいたしましたが、非常に国際テロの脅威というのは、もう世界中で脅威が増大しておりまして、どの国も対応しておりますけれども、一国のみでそれに対応し、また平和を守ることができないということで、国際社会と連携をしつつ、こういった活動において、我が国としましては、今回は、他国に対する武力攻撃が我が国の存立を脅かす場合も、それに含まれた法律の整備をすることによって世界の平和と安定のために積極的に貢献をすることができるのではないかというふうに思っております。
○小野次郎君 野党の筆頭理事いない状態で質問続けられませんよ、だって。
○委員長(片山さつき君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(片山さつき君) 速記を起こしてください。
○小野次郎君 正確には与党の一名、理事もおられなかったので、両方、与野党ともですけど、余りにもちょっとひどいと思いますよ、理事がぞろっといなくなっちゃっている、それで質問を続けろというのはね。 だって、私言いたいのは、大臣、いいですか、これだけ質問が煮詰まっているんだから、また紙見ながら読むというんじゃ、これ本当に安保法制の議論になっても、とても国民も、野党の我々だって、こんなことをやっていたら、らち明きませんよ、だって。これだけ、質問はこれですよと何度も聞いているのに、まだこうやって紙めくって読んでいるようじゃね。 まあ、偉そうなこと私申し上げるつもりはありませんが、私は党の安全保障調査会長をやっているんです。我が党がこの安保法制の問題についての、とりわけこの集団的自衛権の行使容認、去年の七月一日の閣議決定についても態度を十分に慎重に考えているのは、やはり政府からよくよく説明を伺ってから基本的な態度を示そうとしているんですが、それが、スタッフの方に書いてもらったやつを棒読みしている。それは一回、二回はいいですけど、こんなに何回にもわたって、私が、それじゃない、ここを聞いているんだというのに対して、今のお答えだって、与党の方が聞いたってピンポイントで答えているとは思いませんよ、誰も。 続けますけれども、それじゃ次に、具体的に二つ目の北朝鮮の長距離弾道ミサイルの脅威に対して聞きますけれども。 私は、この問題については、日米安保条約がまずある、そしてまた日本には我が国自体の個別的自衛権というものがあって、この二つによって我が国が弾道ミサイルの標的になることを相手に思いとどまらせる抑止力になっているし、それしかないと思うんですよ。それとも、新たに、アメリカなどと集団的自衛権行使を今度日本も共有しますよということによって、何かこれまでとは異次元の抑止力が更に働くようになるとお考えなのか。お考えならば、どういうメカニズムでこの個別的自衛権やあるいは安保条約に基づく日本防衛のアメリカの義務、これを超えるものが抑止力として増えるのか、御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) ミサイルにつきましては、現に日米の安全保障条約等もありますけれども、米軍と緊密に連携しながら、また対処しながら、現実に我が国に向かう弾道ミサイルについても対処してきております。 そういう中で、いろんな事態が起こり得るわけでありますが、他国に対して発生したこういった武力攻撃であったとしても、その目的とか規模、態様においては我が国の存立を脅かすことも現実に起こり得るわけでございますので、新三要件を決めたわけでありますが、そういった場合におきまして我が国も武力行使をし得るということで対応をしてまいる状況になったということでございます。
○小野次郎君 だから、そういうことになったことで、どうして、今までのアメリカの日本防衛の条約上の義務、それから日本自体の個別的自衛権と異次元の、相手方にそういったことを、悪さをさせることを思いとどまらせる抑止力が向上するのかと、どういうロジックなのか、どういうメカニズムなのかとお伺いしているんです。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、基本的には今、中谷大臣からお答えしたとおりなんですが、御質問の趣旨としまして、要は、集団的自衛権と抑止力とリスクの関係について、テロの発生あるいは北朝鮮の問題を挙げて、どのようにこの関係が成り立っているのか、こういった御質問の趣旨だと存じます。 まず、今、安保法制の整備の議論をしています。平時から有事に至るまでグレーゾーンも含めて切れ目のない安全保障法制をつくり体制をつくっていく、このことが大事だということで議論を進めているわけですが、こうした切れ目のない安全保障法制をつくることによって抑止力の強化につながり、そしてそのことがリスク低減につながる、こういった全体の流れにあると考えています。 そして、この集団的自衛権、限定的な集団的自衛権の行使は、切れ目のない安全法制の中にあって切れ目のない体制をつくる一環として使う必要があるのではないか、こういった議論をさせていただいています。この集団的自衛権そのものにつきましても、これ、あくまでも我が国の存立を全うし、国民を守るために他に手段がないときの必要最小限の自衛のための措置である、よって、こういったことを行使可能にするということによってリスクを下げていくということだと思っています。 要は、ポイントは、こうした切れ目のない体制をつくることによって、例えば御指摘のようなテロであっても、それから北朝鮮の問題であっても、現実どんな事態が起こるか、これは全て想定することはできませんが、切れ目のない体制をつくることが重要であると。そして、今現状においてどの国も一国のみでは自らの安全を守れないというのが国際常識になっている中にあって、限定的な集団的自衛権もこの切れ目のない体制の中に組み込むことが必要なのではないか、こういった問題意識で議論をお願いしているということであります。ですから、集団的自衛権と抑止力とリスクの関係につきましてはそういった全体の中で議論すべきものだと考えます。
○小野次郎君 岸田大臣のおっしゃるのは、そのこと自体は分かるんですよ、理解できる。でも、それは安全保障法制全体についての話じゃないですか。でも、唐突なように、去年ですか、おととしからですかね、安倍総理が集団的自衛権の行使容認が必要だと言い出したときに、既にもう様々な新しいタイプの脅威があるんだ、集団的自衛権の行使容認、抑止力が向上するんだってもうおっしゃっていたんですからね。 だから、焼酎、生で飲んだときにつんときていたのが、だんだんだんだん水で薄めていって、これ全体でそういう機能なんですなんという話はすり替えみたいな話なんで、最初に集団的自衛権行使容認の話をしたときから抑止力の話は出ていましたよ。ほかのそのグレーゾーンの話なんかする前から出ていたんで、その点についてどうしてなんですかと、どういう論理なんですかと伺っているんです。
○国務大臣(岸田文雄君) その集団的自衛権の議論そのものにおいても、今、安全保障環境の変化、新しい脅威の出現等において一国のみでは自らの国の国民の生命や暮らしをしっかり守ることができない、これがもう国際的な常識になりつつ、この現状の変化の中で、限定的な集団的自衛権、国民の命や暮らしを守るためにこれは考えなければならないのではないか、こうした議論が行われてきました。 そして、あわせて、切れ目のない体制をつくることによってあらゆる事態に備える、そして抑止力を強化していく、リスクを低減していく、その切れ目のない体制の中の一環として集団的自衛権も取り込んでいかなければいけない、こういった議論を行っていると承知をしています。 こうした切れ目のない体制が、あらゆる事態に備える、そして抑止力を強化する、リスクを低減させる、こういった考え方の中で必要な具体的なパーツについてしっかり議論をしていく、これが議論のあるべき姿だと思っています。
○小野次郎君 新しい脅威、様々な脅威の中で一国だけでは安全を保てないという話は、その点理解できるんですけれども、その話というのは、端的に言えば、集団安全保障的な、つまり国連などを通じて国際的に言わばみんなで対峙しましょうというロジックなら分かるんですけど、その話じゃなかったでしょうと言っているんですよ、集団的自衛権の行使容認というのは。どこかの特定の極めて密接な国と組んでやる方が抑止力が向上すると言うから、それじゃ、さっきから聞いているISなどの国際テロにもそうなんですかと、北朝鮮の弾道ミサイルの脅威に対してもそうなんですかと。 もう一つ中谷大臣に伺いますが、サイバーテロの話も時々されますけれども、じゃ、このサイバーテロについて、アメリカなどと集団的自衛権行使を共有することによって、そんなところ当然見えないこのサイバーテロを掛けてくる勢力に対して、我が国を標的にすることを思いとどまらせる抑止力がどのようなメカニズムで働くのか、御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 先ほどちょっと外務大臣が説明されたのに加えて、今でも我が国の防衛、まず防衛につきましては法律の未整備なところがあります。先ほど指摘されたミサイルの防衛にしてもテロにしても対応できない部分があるんで、その部分においては、例えば他国が攻撃された場合に日本が対応することができないとかいった部分もありますが、そういったグレーゾーンから始まっていろんな事態に対して今法律を整備しようとしておりますが、もうあらゆる事態に対応できるということが相手方にメッセージとして伝わって、それによってそういった行為を抑止をするということもございます。
○小野次郎君 私、ちょっと言葉を気を付けてね、もうそんな答弁やめろとは途中で言いませんけど。私は集団的自衛権行使容認の話を聞いているのに、切れ目のない話とすり替えないでくださいよ。 集団的自衛権の行使容認することによって、どうしてISなどの国際テロの標的にならなくなるのか、北朝鮮の弾道ミサイルの脅威が低下するのか、そしてサイバーテロから標的にならないように抑止力が向上するのか、そのメカニズムを説明できなければ、そもそも憲法で七十年間もできませんよと言ったやつをやらなきゃいけないんですと言うんだったら、そこを説明してくださいと言っているんですよ。
○国務大臣(中谷元君) ですから、集団的自衛権の部分が今整備をされていないということで、その部分が対応できません。そのことによって、我が国の安全にしても国際テロに対応するにしても、ただいま御質問がありましたけれども、これからの脅威としてはサイバーも私はあり得ると思っておりまして、要は、サイバー攻撃を仕掛けてくる場合に、そういった行為を行えば耐え難い損害を与えるんだということを明白に認識をさせ、そして侵略を思いとどまらせるという抑止力のためには、今までお話をしましたけれども、集団的自衛権も含めた我が国の防衛の体制をしっかり、全て法律的に対応可能とすることによってそういった場合に備えると。 特に、集団的自衛権につきましては、今まで全く整備をされてこなかったわけでございますので、そういった空白的な部分を埋めることによって対応可能とするということでございます。
○小野次郎君 今両大臣のおっしゃっている話は、どこか割烹料理の店に行ったら、松コース、竹コース、梅コースとあって、松コース取れ、これがいいんだと言うので、この一品は何のために入っているんだと聞いても、松コースがいいんですとしか答えていないのと同じですよ、それ。 質問を変えますけど、今度は外務大臣にお伺いします。 アメリカなど他国との間でフルサイズ、フルスケールの集団的自衛権の行使を認めることになれば、私は当然リスクは拡大すると思う。だからこそ限定的なということにもなっているんだと思うんですが、この点はお認めになりますか。つまり、フルサイズ、フルスケールの集団的自衛権行使を認めることになれば、世界中で常に起きている他国同士の武力紛争に日本がいつでも巻き込まれる危険というか、おそれというか、可能性が増えるわけで、それはリスクの拡大につながるおそれもあるということはお認めになりますか。
○国務大臣(岸田文雄君) 昨年七月一日の閣議決定の内容を読みますと、要するに基本的な考え方として、我が国が武力行使を行う際には、憲法上認められるのは新三要件に該当するのみということであります。そして、その新三要件に該当するもののうちの一部が限定的な集団的自衛権として評価される場合があり得る、こういった内容になっていたと記憶をしております。 今申し上げたような形で、限定的な集団的自衛権の行使を考えていくという議論を進めていくべきだと思っています。
○小野次郎君 私が伺いたいのは、新三要件というのは、確かに多くの同僚議員も、というか私も、それは同じ問題意識を持っていますけれども、憲法上の容認される範囲として新三要件を出してきたという側面もありますけれども、私がここのところ数日ずっと聞いているのは、それだけじゃないんじゃないんですかと。 一方で、抑止力の向上という集団的自衛権行使のメリットというか効能を維持しつつ、世界中の紛争に巻き込まれないようにする、紛争に巻き込まれるリスクを最小限にとどめる、いいところ、つまりメリットを残しつつ、デメリットであるリスクの拡大の方を最小限にとどめるところのその損益がクロスするところがこの新三要件だという面もあるんじゃないんですかと。 できる、できないの憲法上の議論だけしているんじゃなくて、これを超えたら、軍事的、政治的に日本が、抑止力が向上する面じゃなくて、今度は逆に紛争に巻き込まれるリスクの方が大きくなるからその要件があるという面もあるのではないかということを聞いているんですけど。
○国務大臣(岸田文雄君) 今クロスするというお話がありましたが、要は、我が国が武力行使を認められるのは新三要件に該当するものであるという考え方が基本であります。そして、三要件のポイントとしまして、国の存立と国民の生命、そして暮らし、さらには幸福追求の権利、こういったものをしっかり守っていかなければならないという点でありますが、そのために必要なものとして限定的な集団的自衛権も考えていかなければならないのではないか、こういったことだと思います。 こうした国民の命や暮らしをしっかり守っていくために切れ目のない安全保障体制をつくっていかなければいけない、その一部、一環として限定的集団的自衛権でなければ対応できない部分がある、だから限定的集団的自衛権を今考えていかなければいけない、こうした論理に基づいて議論をお願いしていると承知をしております。
○小野次郎君 我が国が、例えば動物で言えば、どんな外敵に対してもそれなりに対応できる例えばライオンだとか虎だとかというお国柄ならリスクの拡大って考えなくてもいいかもしれませんよ、相手が悪いんだからと言えば済みますけど。我々の国はやっぱり、例えて言えば、ウサギの耳で早めにその危険を察知したら避ける、若しくはインパラの足で危険があったらぱっと退かなきゃいけないという国柄だから私は言っているんですよ。 それを、どこでもリスクを拾うかもしれない、紛争に巻き込まれるかもしれないというルールに変えてしまったらリスクは拡大するということは、まず大臣、お認めいただきたいんです。だからこそ歯止めを掛けたのが新三要件なんだという論理にはなりませんか。
○国務大臣(岸田文雄君) 集団的自衛権とリスクの問題で申し上げるならば、まずは国民の命や暮らしを守る、これは政治にとって、そして政府にとってこれは大変重要な責務であります。その責務を果たすために切れ目のない安全保障体制をしっかりつくっていかなければならない、そして、それをつくることによって抑止力を高め、リスクを下げていくという考え方で議論をお願いしています。 そして、この集団的自衛権そのものについても、先ほど申し上げましたように、あくまでも我が国の存立を全うし、国民を守るために他に手段がないときの必要最小限の自衛のための措置ということで使用可能性を明らかにしています。 こういったことによってかえってリスクが高まるという指摘は当たらないのではないかと考えます。
○小野次郎君 時間が来ましたので今日はこの程度にとどめますが。 憲法論も大事だと思うんです。しかし、日本国憲法第九条は元々、どう読んだって正面からほとんど認めていないわけですから。我々は結局、我が国の存立とか我々自身の安全とかを守るために本当に必要不可欠、最小限のものかどうかという言わば無重力の空間の中で議論するんですよ。 ですから、本当に必要なのか、本当にリスクは歯止めが掛かっているのかという部分の議論もしないと、読める読める、読めない読めると訓詁学みたいに古文書出してやっているだけでは先へ進まないという面もあると思いますので、そっちの議論は必要ないとは言いませんけれども、私の問題提起も是非しっかり受け止めていただいて、答弁というか考え方の整理のときには是非そういう面からも国民に説明していただく必要があると思います。そのことを申し上げて、質問を終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 十六日に、委員会として海上自衛隊厚木基地に視察に行きました。その際に、同基地から派遣されていますアデン湾での海賊対処活動についての説明を受けました。まず、この問題についてお聞きをいたします。 自衛隊の派遣以降のソマリア海賊事案の発生状況は、まずどうなっているでしょうか。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。 ソマリア沖アデン湾における海賊事案の発生件数でございますけれども、自衛隊の海賊対処部隊を派遣した平成二十一年から二十三年までの三年間は、年間で二百件を超える高い水準にございました。しかし、平成二十四年以降、各国部隊の海賊対処活動等の成果によりまして、海賊事案の発生件数は減少しております。平成二十五年及び二十六年は年間十件台、具体的に言いますと、二十五年十五件、二十六年十一件に抑えられているところでございます。
○井上哲士君 お聞きしますと、二〇一一年が二百三十七件でピークでありまして、今ありましたように、この二年間は激減をしております。厚木基地でお聞きしますと、今年はまだ発生ゼロだということでありました。 自衛隊派遣の法案審議の際に、当時の国土交通大臣は、具体的に起こっている海賊の活動、これが鎮静化すれば終了すると答弁をしておりますが、これ終了は検討されているんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 現在、ソマリア・アデン湾において海賊事案の発生件数は極めて少なくなってまいりました。これには自衛隊を含む各国部隊による海賊対処活動や船舶の自衛措置、また民間武装警備員による乗船警備等が大きく寄与をいたしておりますが、しかし国際社会がこれらの取組を行っている中でございます。海賊による脅威というのは引き続き存在をしておりまして、海賊問題の根本的な原因であるソマリア国内の貧困等も依然として解決をしておりません。 こういったことを判断をいたしまして、今後につきましては、政府内でこの期間については判断をしてまいりたいと思っております。
○井上哲士君 今答弁されたように、海賊問題の根本にあるソマリアの貧困問題というのがあるわけですね。この解決が必要であります。 私は、法案審議の際に、日本はその分野こそ全力で取り組むべきだということを主張いたしました。当時、麻生総理は、目先、我々の船が襲われているわけですから、ほっておいてとはいかない、両方やらないとおかしいと、こういう答弁をされたんですね。ですから、私は海賊対策から撤退しろと言っているわけではありませんで、過去の政府答弁からしても、鎮静化している下で自衛隊派遣は終了して、むしろこういう貧困問題の解決にこそ日本がもっともっと大きな海賊対策における貢献をするべきだと、こう考えるわけです。 ところが、鎮静化する下で、逆に自衛隊の活動は拡大をしております。直接護衛を行うとして派遣をされたわけですが、二〇一三年からは多国籍部隊、CTF151に加わって、当初想定されていなかった海域を分担するゾーンディフェンスに参加をしております。 今度の五月からは海上自衛隊の海将補がこのCTF151の司令官に就任をいたします。自衛官が多国籍部隊の司令官を務めるのは自衛隊創設以来初めてのことでありますが、そもそもこのCTF151は米軍がつくったものと、こういう認識でよろしいでしょうか。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。 御指摘のCTF151は、平成二十一年一月に、連合海上部隊、これはCMFと言われている部隊でございますが、これにより設置された海賊対処のための多国籍連合任務部隊であって、アメリカのほかオーストラリア、イギリス、トルコ、韓国、パキスタン、現在我が国も参加しているところでございます。このような多国籍有志連合であると認識しております。したがいまして、事実上米軍が設置したという御指摘は必ずしも当たらないのではないかと考えておるところでございます。
○井上哲士君 CMFの指揮下にあるということでありますが、このCMFの司令官は米中央軍海軍と米第五艦隊司令官が兼務しているわけですね。 当時、二〇〇九年五月のアメリカの上院の軍事委員会の公聴会でアメリカ政府はこういうふうに言っておりまして、軍事パートナーと協力して海上の警戒防護区域を設定した、この区域は軍を派遣することにより、より組織的に哨戒活動が行われる、我々は国際的なパートナーに対し、もっと軍を派遣してこれを引き受けるように説得を行ってきたと、こう述べておりまして、米軍が主導して他国軍に参加を求めてきたのは非常に明確だと思うんですね。 その司令官になるわけでありますが、この司令官の任務というのはどういうことになるんでしょうか。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。 CTF151司令官は、CTF151の任務の総括、海賊対処活動を行う各国部隊との情報交換、共有及びCMF司令官に対するCTF151の活動状況等の報告を行っていると承知しております。 CTF151の活動といいますのは、参加部隊が各国の権限と責任で行う活動調整でございます。海賊対処法を含む我が国の法令内の範囲内で司令官もこのような業務を行っていくということになります。
○井上哲士君 先ほどアメリカの上院軍事委員会の証言を紹介いたしましたけれども、各国の軍の派遣を求めてきたということでありますが、その中でありましたように、米軍は明確に軍事行動としてこのCTF151を位置付けていると思うんですね。 ですから、自衛官が司令官となりまして、その連絡調整の下で他国の参加部隊が武力行使をするということもあり得るわけでありまして、そうなればやはり憲法に抵触してくると、こうなりますが、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) CTF151の司令官というのは、業務の内容が、私有の船舶等の乗組員等が私的目的のために行う海賊行為を国内法上の犯罪として取り締まることを目的とした海賊対処法の範囲内で実施をいたします。CTF151司令官は、その上にCMFという司令官等がいるわけでありますが、この関係も連絡調整の関係でありまして、CMFの司令官等からその意に反した活動を強制されるということはございません。すなわち、自衛官がCTF151司令官を務めるに際して、仮に海賊対処法の範囲を超えるために自衛隊が実施し得ない任務が生じた場合には、当該自衛官は当然にこれを拒否することができます。 このため、CTF151の司令官を務める自衛官が海賊対処法に基づく海賊対処行動を超える業務を行うということはなく、当然、憲法上の問題も生じないということでございます。
○井上哲士君 日本の自衛隊がこのCTF151に参加する場合には日本は拒否できると、いろんな任務をですね、そういうお話があったと思うんですが、今度はその司令官に日本の自衛官がなって、その下の連絡調整の下で他国の部隊が武力行使を行うということが起こり得る、これは違う問題だと私は思うんですね。 上院の軍事委員会の公聴会では、二〇〇八年の十二月の安保理の決議について、この地域における軍事行動に着手するための追加的権限を付与したと、こういうふうに述べておりまして、明確にアメリカはこの活動を軍事行動として位置付けているわけでありまして、その司令官に日本の自衛官がなると、こういう問題であります。 このように、海賊活動は鎮静化しているのに自衛隊の活動が拡大をしていると。一体なぜかと。私は、そもそもこういう狙いがあったのではないかと。実は、派遣当時の与党のプロジェクトチームの座長は中谷大臣でありました。衆議院の特別委員会の質問にも立っておられますが、こう言われております。軍を出すということは、抑止力やプレゼンスという言葉もあるけれども、各国に伝わり、海賊も重く受け止める、軍隊を出すことは非常に意味がある、日本は海洋国家として、世界の海の安全を日本がきちっと守ることを国策の中心に据えて国際社会で確固たる地位を築くべきだと、こういう趣旨の質問をされているわけですね。 私は、当時、参議院のこの委員会でこの中谷さんの質問を引用して、結局、海賊活動が鎮静化しても、抑止力とかプレゼンスを理由にして引き続き居座るんじゃないかと、こういう指摘をいたしましたけれども、どうもそのとおりになっているわけですね。 さらに、海賊対処活動の活動拠点と称してジブチに基地は置かれております。当時、小野寺防衛大臣は、恒常的に自衛隊がジブチに駐留するということで使用しているわけではなく、あくまで現状の派遣海賊対処行動隊の活動のための拠点だとしておりました。ところが、今年度、このジブチの今後の活用のための調査研究予算が三千万円計上されております。 鎮静化している下で、何でこういう予算が、計上する必要があるのかと。海賊対策として自衛隊を派遣したことをてこに、中東での自衛隊の軍事的プレゼンス、その強化を狙っているんではないかと、こう思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。 ジブチ拠点の活用につきましては、一昨年の末に閣議決定されました平成二十六年度以降に係る防衛計画の大綱、二五防衛大綱と呼んでおりますけれども、この中におきまして、国際平和協力活動等を効果的に実施する観点から、海賊対処のために自衛隊がジブチに有する拠点を一層活用するための方策を検討するとされておるところでございます。この大綱に書かれました方針を踏まえまして、二十七年度予算に外国における海外拠点の利用状況や費用対効果を調査するための委託研究費約二千五百万円を計上しておるところでございます。
○井上哲士君 先ほど言いましたように、あくまでも派遣海賊対処行動隊の活動のためと言ってここに設置をしたわけですね。国際平和協力活動の拠点ということも言われましたが、大体、PKOに軍隊を出している国の中でも海外に基地を持つ国というのは四か国しかありません。五か国目に日本がなろうかということになるわけでありまして、まさに私は、海賊対策をてこにして恒常的に出していくと、こういうものにされようとしていると思うんですね。 今度CTF151の司令官に派遣される海将補が四月十七日の日経のインタビューに出ておりますが、安全保障法制が成立すれば、自衛隊の活動内容が広がり、他国軍と協力する機会も増えるということに関して、新天地の教訓を今後の活動に生かしたいと、こう述べておられます。 つまり、結局、この閣議決定の具体化として自衛隊の海外活動を大幅に拡大をする法改正が出されようとしておるわけですが、これと一体となって、この海賊対処活動での拡大をてことして中東における自衛隊の軍事的なプレゼンスを、他国軍との共存の強化を図ろうと、こういうことではないんですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) まず、海賊におきましての脅威の除去、根本的にはソマリアの貧困問題がありまして、これはエチオピアとかジブチなどが対応しておりますけれども、まだまだこれは除去されてないということで海賊の脅威はまだ続いているという観点で、目的は海賊対処という観点でジブチで活動しているわけでございます。 今後どうなるのかというお尋ねでございますが、現在、省内にあるのは二五大綱ということでありまして、今後この活動につきましての検討につきましては、具体的な方針はまだ決まっておりませんし、またジブチの自衛隊拠点の強化や活用を特に念頭に置いて検討しているというわけではございません。
○井上哲士君 現実に予算を付けているわけですね。私は、この間、総理が平和国家としての歩みは変わるものでないと繰り返し述べておられますが、こういう海賊対処をてこに海外での軍事的な基地も確立をし、強化をし、そして存在を高めていくという方向は全く逆の方向だということを指摘をし、その中止を求めるものであります。 次に、水陸両用車についてお聞きをいたします。 自衛隊に水陸両用車として初めて導入されるAAV7でありますが、中期防に五十二両の購入が盛り込まれました。二十七年度予算でも三十両の購入であります。しかし、二〇一三年の四月十五日の予算委員会で当時の防衛政策局長は、二十七年度までに取得し、それから一、二年掛けて性能確認、運用の検証を行い、それにより導入すべきかどうか、機種をどうするか検討すると答弁をしております。 このとおり検証作業が行われれば、二十九から三十年度からの導入になるはずでありますが、大幅に前倒しをされて二十七年度から導入としました。なぜ十分な検証もできないようなこういう前倒しをしたんでしょうか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。 御指摘の当時の徳地防衛政策局長の答弁でございますけれども、この当時におきましては、平成二十五年四月でございますが、AAV7、正確にはRAM・RSというものでございます、これの新古品の取得に向けた交渉を米国政府と行っている中で、これについては具体的な取得可能時期が判明していなかったと。他方におきまして、このAAV7の新造品ですね、新たに造る取得については、いわゆる三か年の国庫債務負担行為ということで約三年を要することが判明していたことがありまして、二十七年度までの取得という旨答弁をいたしましたということで承知しております。 その後、AAV7の新古品につきまして、米国政府との交渉の結果、平成二十六年度初頭にも取得できる見通しが立ったことから、大綱、中期におけます本格的な水陸両用作戦能力を早急に整備するためということもありまして、平成二十五年度予算でその取得に着手し、平成二十六年四月に参考品として取得したところでございます。 以降、この参考品として取得したAAV7の地上の機動性、海上機動性、補給整備性等について各種検証を実施いたしました。その結果として、陸上自衛隊の要求性能を満足するということが確認されましたことから、平成二十六年十二月にこのAAV7を陸上自衛隊が取得する水陸両用車として決定したというところでございまして、委員御指摘のように、二十七年度におきましては三十両をお願いしたというところでございます。
○井上哲士君 軍事的対応の強化というのは緊張を激化させるものであって、このような装備強化そもそもに私たちは反対でありますが、一方、国民の税金を使って購入する以上はきちんとした検証が必要であります。 今ありましたように、二十六年度の当初、四月にその参考品が納品をされたと聞いておりますが、それから一、二年掛けて、そもそも導入すべきか、機種をどうするか検討するといったものが、二十六年の末には予算に盛り込まれたと。 そこで聞きますけれども、これまで車種選定のための参考品として購入したもののうち、実際に運行させて訓練で検証しているのは何台で、いつから行っているんでしょうか。
○政府参考人(吉田正一君) お答え申し上げます。 水陸両用車につきましては、参考品としてこれまで六両の予算を計上してございますが、人員輸送型として四両が既に納入されているところでございます。人員輸送型の派生系の車両である指揮通信型及び回収型の二両は、平成二十八年度末に納入される予定でございます。 この納入されております人員輸送型四両につきましては、平成二十六年六月から、先ほど次長の方から申し上げましたような海上機動性や地上機動性等の各種検証を実施しているところでございまして、議員御指摘の訓練としては使用しているわけではなく、検証試験を実施しているというところでございます。
○井上哲士君 実際に走行とか、それから海上でのそういう検証をしているのは何台ですか。
○政府参考人(吉田正一君) お答え申し上げます。 そのようなことを試験してございます。
○井上哲士君 いや、そのうち、四両のうち何両がそういう検証をしているんですかと聞いているんです。
○委員長(片山さつき君) 質問にお答えください、吉田審議官。
○政府参考人(吉田正一君) はい、申し訳ございませんでした。 四両ともそういった各種検証に使用しているところでございます。
○井上哲士君 各種検証じゃなくて、実際に走らせたり海上で使ってみるというのはどうですか。
○政府参考人(吉田正一君) 四両のうち、現時点で申し上げますと、まず二両の方は各種検証というふうなものに使っておるところでございまして、あとの二両につきましては日本仕様の改修等の検討に使用しているところでございます。
○井上哲士君 初めから答えてくださいよ。だから、二両は改修しているだけであって、実際にはそういう運行などはしていないわけです。 この水陸両用車両は島嶼防衛のために必要だと言われて、特に尖閣列島のことが強調されてきました。一方、南西諸島で果たして機能するのかというのがずっと指摘されてきたんですね。 自衛隊の富士学校の二〇一一年の普通科の発表について書かれたものを読みましたけれども、それによりますと、南西諸島のサンゴ礁の一般的特性として海岸から五百メートル前後は水深一メートルほどの極めて浅いリーフであって、その後、水深二から三メートルの凸凹の激しいリーフが続き、海岸には防潮堤が建設されていると、こう書いてあるようです。 車体が大きくて重くて、そして履帯の接地圧が小さいAAV7は、腹がつかえたりしてこのようなリーフを踏破できないんじゃないか、それから上陸に適した砂浜がなくて防潮堤で囲まれていると、そうすると乗り越えられないんじゃないかということが指摘をされてきたんですね。 こういう南西諸島、とりわけ尖閣周辺の運行の困難さについてどのように認識をされているのか。そして、そういうことができるという検証はどうやって行っているんですか。
○国務大臣(中谷元君) 確かに、南西地域、南西諸島にはサンゴ礁が多くて、特に島嶼部等におきまして着上陸の際にこのサンゴ礁が地理的な障害になり得るかどうか、これにつきまして検証しております。 困難な障害となり得る場合もありますので、海上機動性とか、また地上の機動性等の検証のために、例えば、サンゴ礁を通過する能力を確証するため、サンゴ礁を模擬した施設、これを造りまして運行の可否の検証を実施をしておりますが、この模擬サンゴ礁によって、水陸両用車が性能を最大限発揮した上で通過できるサンゴ礁の地形の形状も確認をしたところでございまして、こういった検証をしながら運用を進めてまいりたいと思っております。
○井上哲士君 つまり、南西諸島の実際の場での運行や着上陸ということはやっていないということでよろしいですね。
○国務大臣(中谷元君) 模擬サンゴ礁を造りまして、そこで検証しているということです。
○井上哲士君 ですから、実際やっていないんですよ。そして、模擬の場所でやって、しかも検証中であると。これだけ指摘がされながら、実際のリーフの密集地帯でどうなのかということを実際の場で検証しないまま、これだけのものを中期防に盛り込んでいると。 先ほど言いましたように、元々防衛省自身が一、二年掛けて性能確認、運用の検証を行って、導入すべきかどうか、機種をどうするか検討することが必要だと答弁したんですね。ところが、二十六年度の四月に納入されて、そして実際にそういうところで運行できるかどうかも分からないと。模擬試験だけをやって、何でこんな一台七億もするものを五十二台も購入するということが盛り込まれたんですか。こんないいかげんなことないでしょう。どうですか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 先ほど大臣からお話がございましたように、今回の様々な検証におきましては、サンゴ礁を模擬した施設を用いて様々な検証をいたしました。その結果としまして、その検証の詳細についてはお答えを差し控えますけれども、このサンゴ礁の問題も含めて、AAVの有効性を覆すような結果は得られておらないというところでございます。 そして、なおかつ、現下の安全保障環境を踏まえれば、島嶼部に対する攻撃への対応に万全を期すため、この水陸両用作戦能力の着実な整備というのが喫緊の課題だというふうに考えておりまして、こうした水陸両用車について一刻も早く戦力化することが極めて重要であることから今のような現状になっているというところでございます。
○井上哲士君 実際に現場で使えるかどうか確かめてないわけですよ、一刻も早くと言われますけどね。やってみたらできなかったではどうするんですか。元々我々はこういうものは必要ないという考えでありますが、こんないいかげんな購入の仕方はないと思いますよ。 しかも、元々これは既に四十年経過しておりまして、老朽化したアメリカでは新たな水陸両用車の開発を進めておりまして、この生産ラインはもう閉鎖をされているはずでありますが、チリは中古の購入、韓国はライセンス生産と聞いておりますが、日本はどうするんですかね。生産ラインを再開をさせるという場合にはどのメーカーになるのか、そしてその再開の費用も日本が負担すると、こういうことですか。
○政府参考人(吉田正一君) 先生御指摘の点でございますが、米国における水陸両用車の製造メーカーはBAEシステムズであると承知してございます。 あと、今先生が、製造ラインが閉鎖しているかというふうなところでございますが、私どもとしては製造ラインが閉鎖しているというふうなことでは承知しておりませんし、米国政府からは日本が希望する車両数を必要な時期に供給することは可能であるというような回答を得ているところでございます。
○井上哲士君 製造がされていない、現時点ではというのは確かな話でありまして、とにかく中期防にこれを盛り込むというために、もうアメリカでは老朽化して製造が終わったものを実際の現場の検証もなしに購入をすると。 私は、税金の使い方としても極めて問題でありますし、軍事的な緊張の拡大にしかならないと、こういうものは中止すべきだということを申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(片山さつき君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時二十分まで休憩いたします。 午後零時三十五分休憩 ─────・───── 午後一時二十分開会
○委員長(片山さつき君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○アントニオ猪木君 昼飯を食べると眠くなるので、元気ですかと改めて自分に気合を入れないとあれなんですが。 この前もちょっと質問させていただきました、天皇皇后両陛下のパラオ訪問ということで。現地のホテルの手配や交通の手配というのは大変だったようですし、中国の方が相変わらずどこへでも来られて、一年先の前払で勘定を払ってしまうということで、大変観光客も困っているようですが、パラオの大統領は、できるだけその辺は日本に配慮をしてという、我々の泊まったホテルも中国人に全部出さないでおいてくれていました。 そんな中で、一番、警備という部分で、今回はどこへ泊まられるかなというのが、島民の人たちもそうだったんですが、我々も、一番いい、景色のいいホテルはPPRというホテルなんですが、そこへ泊まっていただければ一番よかったかなと思ったんですが、本当に警備のことを考えられて、今回は巡視艇が行かれましたね。 初めて島の方から海に浮いている姿を見たんですが、余り大きくないんですね。それで、本当に、天皇も空港に着かれて、そしてそのままパラオの皆さんに挨拶をしながら行進して、それで水族館に行かれて、その後、大使公邸で着替えられて夜の晩さん会という、大変な過密なスケジュールだったなと思います。 そこで、今回、実際に自衛隊はどういう役割をされていたのか、そして今回の巡視艇が、今まで海外に出ていったのか、そういうケースがあるのか。本当に、今集団的自衛権の問題が、今日も午前中ありましたし、その辺のところがよく分かりませんので、もし説明があればお話しください。
○政府参考人(秋本茂雄君) お答え申し上げます。 まず、海上保安庁が海外で任務に従事したことがあるかというお問合せでございますが、海上保安庁では、海賊対策や捜索救助、近隣諸国との連携訓練等のため、これまでも海外へ巡視船を派遣しております。 具体的には、過去、平成四年には、フランス沖合から日本までの間、巡視船によるプルトニウム海上輸送の護衛を実施したほか、平成十二年からは、東南アジア海域等における海賊対策として、巡視船、航空機を計画的に派遣しております。また、最近では、昨年三月、消息不明のマレーシア航空機捜索のため当庁航空機をマレーシア等へ派遣し、当該航空機の捜索を行いました。 もう一点、警備という観点から御質問がございましたが、なかなか仮定の話についてお答えすることは困難でございますが、一般論として、外国の領海内における警備については当該国が一義的に対応することとなっております。他方、海上保安庁としては、正当防衛や緊急避難の観点から必要な措置をとることがございます。 以上でございます。
○アントニオ猪木君 実際はどういうふうに、海上保安庁だけではお守りできないんじゃないかということで、まあそこまでは突っ込みませんけど、乗っておられる方は自衛官の方も乗っておられたと思います。 それで、次、そのときにちょうど、天皇皇后両陛下が帰られた後、パラオの大統領の晩さん会がありまして、それに招待されたんですが、島サミットについて、大変興味のある話で、ミクロネシアの大統領や、あと三人来られていましたが、今回、五月の二十二、二十三ですかね、いわきで第七回太平洋サミットということで開催されるようですが、今回の島サミット開催に当たり、このテーマと意義、そしてまたこれまでの具体的な成果というんでしょうかね、また何か国ぐらいが参加されるのか、お話をいただければと思います。
○政府参考人(下川眞樹太君) お答え申し上げます。 ただいまお話のございました第七回太平洋・島サミットでございますが、本年五月の二十二日、二十三日、福島県いわき市に太平洋島嶼国の各首脳をお迎えして開催する予定でございます。 今回のサミットは、被災地の力強い復興をアピールするとともに、防災、気候変動、持続可能な開発といった主要テーマに関する日本と太平洋島嶼国の協力関係を一層強化するという意義を有しているというふうに考えております。 テーマでございますが、「福島いわきから太平洋への誓い 共に創る豊かな未来」というキャッチフレーズの下で日本と太平洋島嶼国とのパートナーシップを一層強化するということを目指しているところでございます。
○アントニオ猪木君 前にも新聞の記事を配付させてもらいましたが、本当にキューバとアメリカの国交回復へ急激に今動き出しています。一九八九年ですかね、前に国会議員になって、初めて私がキューバに行ったということで、多分最初に国会議員で行ったのは私だと聞いておりますが。本当にいろんな話をして、カストロ議長とも、夜中の十一時ですかね、お迎えに来たのが、それから会談が始まったんですが、最初はあくびばかりしていて、そのうちに何か話が弾んだんですね、一生懸命話を聞いてくれました。で、何回かお会いしている中で、やっぱり美しい海だけじゃ駄目だよ、キューバをもっと活性化するには観光客を、当時は東ドイツのあるいは東欧の人ばかりで、お金を持っている国の人たちが観光客で来なかったと。 一つには、先ほど言ったパラオにもイノキ島という島があるという話をして、是非、それなら、私のところにも島がいっぱいあるから島を一つ選んでいいよというので、それで、歩いた結果、カヨ・デル・ロサリオという島なんですかね、昔は移民の人たちが行っていた青年の島というのがあるんですが、そこから近くなんですが、まあとにかく海洋資源とかロブスターがもう手づかみで五十匹ぐらい一時間でつかんだというあれがありましたが、そこが友人猪木の島という名前を付けてもらって、そこはまず周りに七十五隻宝船が沈んでいる。本当は国会議員にならなければ、その宝探しを今頃やっているところだったんですがね。 本当に、アメリカがそういう意味で、ちょうどお配りしたあれにも、いつかは必ず国交回復の話になりますねという話で、本当、二十五年掛かりましたが。でも一つには、背景には、あの周辺諸国の問題というのが、先ほど言った中国が本当に進出して、どこへ行っても中国人がいる、キューバも最近、私は行ってないんですが、中国人が本当に観光バスで来ているというような状況なんですね。 当時、カストロ議長がメキシコに亡命しているときにメッセージを送ったという、私の知り合いだったんですが、もう亡くなりまして、プロレスラーなんです。そのお父さんが印刷屋だったんで、その印刷機に、聖書の中にメッセージを入れて送ったという、その印刷機がまだ残っているんですが、そういうような苦労話も聞かせてもらいました。 で、革命後、革命後というか、革命の最中、食べるものがどうだったという話をしたら、いやいや、島民の皆さんが優しくて、皆さん、みんないろんなものを持ってきてくれたんで食べるものには不自由しなかったと。そんな話をしたことがあります。 とにかく私はスポーツ交流というのが基本なものですから、ロンドン五輪のときにも選手を三人、柔道の選手を預かって、一人は銀メダルを取り、その後、この間、報道もされていますが、野球選手が、巨人と、どこでしょうかね、五人来るはずだったのが、今アメリカとの国交が動き出したものですから、そっちの方に目が向いたのか、日本に選手が来なくなってしまったという、まあ経済というのはそういう感じで動いていきます。 かつて私がロシアの選手をスカウトしようとしたときに、契約をしたにもかかわらず、サッカー選手が三億で契約したから、いや四億だという話になって、見ている前で契約書をひっちゃぶいて帰ってきたことがありますけれども。そういう世界の今動きが非常に大きく変わろうとしていますので、これからアメリカとキューバが国交を結べばアメリカ資本が一気に入っていくという。 ちょうどあの「ゴッドファーザー」という映画が好きで、たまたま衛星チャンネルを見ていると何遍もやるんですね。パートツーで、名前何ですかね、俳優さんは。ちょうどキューバ革命で、ばくち場を買い取って、そのときにちょうど革命が起きるという場面なんですが、そんな状況が、映画というのはすごいなと思うのは、そういうものを想定して、見ていて、何十年かしたときに実現していくということで。 それで、今後、キューバとアメリカの国交が回復する現状を政府としてどこまで御理解されているか、また日本とキューバの今後についての展望をお聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 米・キューバの外交関係再構築につきましては、昨年末の発表以降協議が行われ、四月十一日には国交断絶後初となる米・キューバ首脳会談がパナマで行われたと承知をしています。また、四月十四日には、オバマ大統領が連邦議会に対し、キューバのテロ支援国家指定を解除する意思を示す報告を提出したとも承知をしています。日本としましては、この米・キューバのこうした動きを地域の一層の安定に資するものとして歓迎をしております。 そして、日本とキューバですが、この二国間はこれまでも良好な関係を築いてきております。先月、カブリサス閣僚評議会副議長も訪日されましたが、その際に私自身も有意義な意見交換を行わさせていただきました。その際に一致したことですが、昨年の交流四百周年を経て強化されました二国間関係及び情勢の変化も踏まえまして、キューバと幅広い分野で関係発展に努めていく、こうした努力を続けていきたいと考えております。
○アントニオ猪木君 次に、TPPについてお聞きしたいと思いますが、今回のTPP参加にメリットがあるのかデメリットかといういろんな新聞記事も読ませてもらっています。 そんな中で、かつてカナダもメキシコも同じように拒否権がないというような、いろんなことが条件が付けられたと思いますが、日本が今後TPPに参加したときに、その辺の拒否権というんでしょうかね、発言権というのはどのようなものなんでしょうか。
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。 TPPにつきましては、日本は十二か国の重要な一員として積極的に交渉に参加しているところでございます。
○アントニオ猪木君 もう一つ、今トヨタがメキシコに工場の進出という話を聞いております。既に日産も、スズキもですかね、ホンダも入っていますが、今後、トヨタが大掛かりな今進出を計画していると聞いていますけれども。 そんな中で、今後、例えばアメリカの自動車産業と、またトヨタのあるいは日本の自動車とのこういう販売競争というか、その辺の点についてはどうお考えですか。
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。 TPP交渉には、メキシコ、ペルー、チリを含むアジア太平洋地域の十二か国が参加しております。 TPPは、物だけでなく、サービス、投資、さらには知的財産、金融サービス、電子商取引、国有企業の規律など幅広い分野で二十一世紀型のルールを構築する野心的な試みを行っているところでございます。成長著しいアジア太平洋地域に大きなバリューチェーンをつくり出すことにより、域内の人、物、金の行き来が活発化し、この地域を世界で最も豊かな地域にすることができると考えております。TPPによって十二か国でこのような一つの経済圏を築いていくことは、これからのアジア太平洋地域と我が国の成長のために大きな意義を持つと考えております。
○アントニオ猪木君 次に、アジアインフラ銀行についてお聞きしたいと思いますが、先ほどもテレビ回したらやっておりました。総理と習近平さんの中で話合いをされる、一歩前進、それは大変歓迎すべきかなと思いますが。 そんな中で、アメリカ人で中国軍事戦略家のマイケル・ピルズベリーという人が書いた本の中に中国の「百年のマラソン」という、百年の大計という言葉はよくありますが、中国が百年先を見据えたいろんな戦略を取っていくということで、友人からその本を紹介されたんですが。この辺の長期戦略というのか、日本が今後本当にその辺を見据えた上で、バブルの絶頂で世界中を農協の方が歩いて、本当にある意味ルールに反したことというのはいっぱい目にしていますが、今中国人がまさにそれと同じような、それ以上にマナーの悪い部分がありますけれども。 今、百年という中国の考え方についてどのような解釈をしているか、お聞きします。
○政府参考人(下川眞樹太君) ただいま委員から中国経済、それから世界における影響力という話がございましたが、確かに中国は改革・開放政策の下で、過去約三十年間にわたりまして急速に高い経済成長率を達成いたしまして、二〇一〇年には国内総生産、GDPの規模で日本を抜いて世界第二位の経済大国になったというのは事実でございます。 他方で、急速な発展を遂げた中国経済も、最近は急激な発展や開発に伴う環境問題の発生、さらには貧富の格差等いろいろと諸問題が顕在化しているというふうに認識しておりますし、人件費の高騰といったこれまで経済発展を支えてきた経済的な諸条件の変化というものも背景に、経済成長の鈍化傾向が確認されているというのも事実かと思います。こういう経済の状況につきまして、中国政府は今年三月の全国人民代表大会において、中国の経済が新常態、ニューノーマルに移行したと、そして高速成長から中高速成長、規模の拡大から質の向上への転換期にあるという認識を明らかにしているところでございます。 したがいまして、先ほど委員から御指摘のあった著書のような展開になっていくかどうかというのはなかなか見通し難いところもあるわけでございますが、いずれにしましても、世界第二位の経済規模を誇る中国経済の動向というのは、緊密な経済関係を有する我が国の経済ですとか世界経済にも大きな影響を与えるというふうに考えておりますので、十分注視していかなければならないというふうに考えているところでございます。
○アントニオ猪木君 次に、やはりこれも新聞やテレビで報道されているとおりですが、月の資源埋蔵量というんですかね、今回、小型無人飛行機が、二〇一八年ですかね、打ち上げが発表されましたが、大変これは夢がある話でいいなと思います。私も、六三年ですかね、アポロが月面着陸するときにちょうどこんな白黒のテレビで見ていましたが、そういう中で日本の技術がこれからもっともっと評価される、同時に、今回デジタルカメラが人の顔を認証する技術というものも出ていますが、本当にロケットの進化というのはすごいなと思います。 一説によれば、月には相当な資源が眠っているというか、あるということで、もしかしたら、地球人が行ったら、この間、UFOの質問しましたが、月星人がいたとしたら、あっ、UFOが来たと間違えられるんじゃないかなと。ヘリウムとか地球で極めて珍しい物質があるということです。 そして、日本が把握している資源の中で将来的に有効活用できそうなものを、もし分かっていれば教えてください。
○政府参考人(森晃憲君) 月に関する調査につきましては、我が国の月周回衛星「かぐや」におきまして月全体の表面の鉱物分布の観測などの成果を出しており、また米国のアポロ計画やロシアの無人探査機ルナなどによる探査など、これまで様々な取組が進められているところでございます。 これまでのこうした取組から、月には議員御指摘のヘリウム、特にヘリウム3という物質だそうでございますけれども、のほか、鉄やチタンといった金属やレアメタルなどの資源の可能性について言われているというようなところでございます。
○アントニオ猪木君 最後に、国連宇宙条約という、私もネットでいろいろ見てみましたが、それぞれが勝手に線分けをするのか、その条約が実際に有効なのかどうかというのも分かりませんが、また、かつて月の土地を売っちゃった会社がありましたね、不動産で。それで、私の知り合いも土地を買った人がいますけど、そんな権利関係は分かりませんけどね。 この非常に耳慣れない国連宇宙条約について、説明をしていただきたいと思います。
○政府参考人(岡田隆君) お答え申し上げます。 いわゆる宇宙条約でございますが、この条約は宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則を定めることを目的として作成されたものでございます。 主な内容といたしましては、宇宙空間への大量破壊兵器の配置の禁止、天体の平和的目的の利用、国内の非政府機関に対する国の許可と継続的な監督義務、それから宇宙空間が国家の取得の対象とならないこと等を定めております。 条約は一九六七年に発効しておりまして、我が国もこれに加入しております。
○アントニオ猪木君 今度の連休は、大臣はお忙しいからなかなか時間取れませんよね。私もいろんなところから招待が来ていまして、キルギスに行ってまいります。かつて、私がロシア政府のときにスカウトしてきたナザロフというボクサーが、当時金平ジムに預けて、その後世界チャンピオンになって、それで分離したときに、今のキルギスの国会議員になっているんで、どうしても来てくれという招待をいただいていますが。 本当にこれからスポーツ交流といういろんな部分で、キューバで九月の今度は十九日ですかね、アメリカが行く前にと思って、今興行を企画しています。そういう中で大変期待されて、皆さん、キューバも行きたいという人が大勢いるものですから、そんな連休も休みがありませんけど、また大臣、皆さんも、体に気を付けて頑張っていただきたいと思います。 終わります。
○浜田和幸君 次世代の党の浜田和幸です。 中谷防衛大臣にまず、このところ、緊急発進、スクランブルの回数が急激に増えていますよね。昨年度九百四十三回、これは冷戦期を含めて史上二番目に多くの緊急発進がある。これはやっぱり一日に換算すると、二回、三回もロシア、中国、異常接近している。 これはどういった背景があると分析されているのか。これまでのいろんな飛行パターン、日時、そういったものを検討されていると思うんですけれども、そういうところから読み取れる中国やロシアの意図について、まずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 緊急発進回数のトータルが九百四十三回。うち、中国機が四百六十四回、ロシア機が四百七十三回でした。 まず、中国につきましては、東シナ海の上空における情報収集、警戒監視が目的と見られる活動のほか、より遠方での対空戦闘及び対地・対艦攻撃が可能な能力等の向上を目指していると見られる太平洋における訓練などが活発に行われていることが関連があると見ております。 また、ロシア軍につきましては、軍改革を進める中で、その成果の検証などが目的と見られる各種の演習、訓練のほか、我が国周辺空域における情報収集が目的と見られる活動などを活発に行っていることが関連があると見ておりまして、今後とも引き続き注視をしてまいりたいと思っております。
○浜田和幸君 領空侵犯には至っていないということのようですけれども、しかしこれだけ頻繁に、偵察なのか訓練なのか、中国、ロシアが日本近海で頻繁に日本の領空に近いところで行動をやっているということは、やはり何らかの目的があると思うんですね。 訓練ということだけじゃなくて、先般、四月の二日のこの外交防衛委員会で中谷大臣は、この点について、ロシアはサハリンでの対着上陸作戦ですとか日本周辺での戦略爆撃機の飛行訓練をやっていると。かなり具体的な軍事目的、日本を意図したそういう動きがあると思うんですけれども、そういう意図をどういう具合に分析されているのか。場合によっては、日本の飛行の安全にも支障が出てくると思うんですね。 また、それに関連して岸田外務大臣には、そういう中国やロシアに対して懸念を表明されたり、あるいは抗議のようなことをされたことがあるのかどうか。 中谷大臣と岸田大臣に各々お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) まず、中国は、A2ADという日米の連携などに対する阻止という意味で、第一列島線、第二列島線というラインを目標とした海洋権益の拡大や、また南シナ海等における基地の建設などを実施しておりまして、こういった軍事力の増強を背景に海上権益を拡大したいというような意図があると思っております。 また、ロシアにつきましては、軍改革の中でいろいろと演習、訓練、これを積み重ねておりまして、そういった能力の向上などを意図としているのではないか、また我が国の関連の情報収集なども併せて行っているのではないかと思っております。
○国務大臣(岸田文雄君) 中国に対して抗議等働きかけを行っているのかという御質問ですが、まず中国の周辺海域における海洋活動の活発化、これは我が国を含む地域、国際社会共通の懸念事項です。 中国に対して、国際的な規範を遵守するですとか、緊張を高める一方的な行動を慎む、さらには建設的なそして協調的な役割を果たすよう働きかけていくという点において国際社会と一致した強いメッセージを発していくこと、これが何よりも重要だと思っています。 そして、その中にあって、具体的な案件につきましては、例えば尖閣諸島における中国公船による度重なる領海侵入、これは極めて遺憾なことであります。中国側に対しては、毎回外交ルートを通じて厳正に抗議をしているところです。 引き続き、我が国の領土、領海、領空は断固として守り抜く、こうした決意で毅然かつ冷静に対処していきたいと考えております。
○浜田和幸君 今ちょうどバンドン会議が行われていますようですね。この南シナ海周辺、東シナ海もそうですけれども、やっぱり国際的な輸送の海上シーレーンにとってはとても重要な、地政学的にも日本にとって死活的な影響があると思うんです。今、中国がスプラトリー諸島を含め七つ、八つの島や岩礁をコンクリートで埋め立てて、言ってみれば軍事基地化、空港の建設に着手している。これはアメリカも大変な懸念を表明していますよね。 だから、日本にとってもこれは通商上とても大きな影響を及ぼしかねないと思うんですけれども、今回のバンドン会議では、そういう、中国が周辺国、フィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、台湾、そういった国々の言ってみれば安全を脅かす可能性がある、そういう島嶼の軍事基地化、埋立てということについて何らかの、アジアの国々を代表する形で日本が中国に対して懸念を表明するとか、そういうことに対して何らかのアプローチがなされているのか。もしなされていないとすると、こういう状況を放置していて本当にこの地域の安全保障が守れるのかどうか。 さきに日本は、ベトナムには巡視船の無償提供を決めています。アメリカもベトナムに武器の輸出。これは全てやはりこういう中国の動きを念頭に置いてのことだと思うんですよね。一部の報道によりますと、日米がこういった中国の動きを念頭に置いて合同の監視活動を計画しているという報道もあります。 こういうことについて、中谷大臣と岸田大臣にお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 御指摘のように、中国は近年、海洋において、資源の確保また自国の安全保障の観点から、既存の国際法秩序とは相入れない独自の主張に基づいて自国の権利を一方的に主張し、また行動する事例が多く見られるようになってきております。特に、海洋における利害が対立する問題を巡っては、力を背景とした現状変更の試み等、高圧的とも言える対応をいたしております。 例えば、南沙諸島の岩礁等においては、これはASEAN諸国との間で領有権問題があるわけですけれども、一方的に埋立活動を推進をし滑走路や港湾等の建設を進めておりますが、やはり各国が緊張を高める一方的な行動を慎んで、法の支配の原則に基づいて行動するとともに、海洋、公海における航行の自由また飛行の自由といった国際法の一般原則が確保されることが重要でございます。 そこで、この海域等につきましては、我々としては引き続きこの動向を注視をしておりますけれども、やはり国際的な問題の中で各国とも協議をしながら、こういった秩序を守っていくということについて我々としても検討してまいりたいと思っております。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のバンドン会議につきましては、アジア・アフリカ地域の国々とともに世界の平和と繁栄を推進するための協力の在り方について議論を行った会議であります。ですので、その会議の中で御指摘のような点についてどれだけ議論が行われたのか、全体の会議の状況を十二分に把握しているものではありませんが、ただ、その成果文書としてバンドン・メッセージ2015というのが発出されていますが、その中で、国連憲章や国際的な法規範、原則を侵害する一方的な強圧的行為に反対すると、こういった一節が盛り込まれております。 いずれにしましても、海洋はアジア太平洋地域を連結する公共財であり、紛争の平和的解決、航行の自由、国連海洋法条約を含む国際法の遵守といった海洋に関する基本的なルールの重要性について地域及び国際社会がしっかり共有していくこと、これが重要かと存じます。 先日のG7外相会談におきましても、海洋の安全保障ということで一つ別建ての成果文書を発出して東シナ海あるいは南シナ海の状況にも触れている、こういった文書が公表されました。 いずれにしましても、国際社会とこうした基本的な考え方を共有することは重要なのではないかと存じます。
○浜田和幸君 そういう中国の動きを警戒しながら、国際社会と共有して、危機感を、やはり何か具体的な対策が必要だと思うんですよね。 フィリピンの場合はスービック基地をアメリカに再び提供するということを決めたようですし、先ほど中谷大臣はっきりお答えになりませんでしたけれども、日本とアメリカのこの東アジアから南シナ海に関する共同の監視行動とか、あるいは軍事的な演習ですとか、そういうことがジャパン・タイムズの先週の報道では検討されているということだったんですが、真偽のほどはいかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 自衛隊としては常続的な警戒監視活動は行っているわけでもありませんし、まだ具体的な計画というものは有しているわけではございませんが、自衛隊がいかなる場面に、いかなる地域において警戒監視を行うかということについては、まず自衛隊の所掌事務の範囲であるか否かという観点が重要でございまして、今後、南シナ海の情勢の我が国の安全保障に与える影響等も拡大、深化をしている中で、我が国としてどのように対応していくべきかにつきまして、これはアメリカは現在フィリピンと合同訓練などもやっているわけでございますが、関係各国とも協議をするなど、今後の課題であるというふうに思っております。
○浜田和幸君 是非、東シナ海から南シナ海、世界の海上輸送のほぼ四割がこの地域を通過して、日本にとっても経済、貿易の生命線ですよね。だから、そのシーレーンをしっかり守るということは極めて日本経済にとっても大事な課題だと思いますので、しっかりと価値観を共有する国々との間の連携を深めていただきたいと思います。 次に、ちょうど今バンドン会議、六十年前にあれを起点にして我が国の青年海外協力隊がスタートいたしました。これは、途上国にとって日本の若い人たちが様々な形で技術移転を行う、人材育成に協力するということで、日本の国際的な評価、地位を高らしめる上ではとても大きな意味があったと思うんです。 一方、このところ世界から日本に留学ですとか観光ですとか、あるいは技能実習生、いろんな形で日本に来て、日本のいいところを学んで本国に帰って、そしてまた日本との間の懸け橋になる。そういう魅力を、可能性を秘めた人たちがたくさん日本に来ているんですね。 そういった意味で、特に外国人技能実習生制度、私はこれは大変高く評価しているんですが、様々な課題、問題も指摘されています。その問題を指摘する上において、厚労省、法務省、外務省、経産省等が集まって提案をまとめましたですよね。中身を見ると、地域との共生ということで、JOCVのOBとかOG、あるいは、何というんですか、JICAのシニアボランティアの人たちも全国に散らばっているわけですから、技能実習生で来た人たちが地域社会に溶け込むようにするためには、JOCVやJICAの人たちをうまく巻き込むということがとても大事だと思うんですね。そういう提案もこの報告書の中には記載されていました。 しかし、なかなかまだ現実には進んでいない。なぜかというと、やっぱり外務省が中心的な役割を果たしていないんですよね。この提言をまとめたのは厚労省と法務省が中心になっておりまして、外交的な観点からこの技能実習生を十分に活用するという観点が薄いように思えるんです。 是非、岸田外務大臣には、この技能実習生をかつて日本がJOCVで世界に高く評価されたように、海外から日本に来た人たちが日本での経験を祖国に帰って言ってみれば紹介するような形で、もう少しこの制度を外務省がイニシアチブを取って改善していくということが必要ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、技術実習制度ですが、開発途上国への技能移転による人材育成という国際協力にとどまらず、中長期的な二国間関係の増進にも資するものだと考えます。将来の親日家として日本との懸け橋になる、こういったことも期待される制度であると認識をしております。 そして、こうした地方実習生のみならず、外国人の受入れと共生のためには、日本で暮らす外国人住民と地域コミュニティーとの相互理解、これが不可欠だと認識をいたします。これは浜田委員にも御参加いただいたと聞いておりますが、外国人の受入れと社会統合による国際ワークショップ、こういったワークショップを外務省としてもこれまで十年にわたって毎年開催をし、啓発を行ってきております。 そして、青年海外協力隊については、帰国後、こうした草の根レベルの交流を通じて外国人と地域コミュニティーとの相互理解の深化にその知見や経験が生かされること、これも期待できると考えます。こうしたOBの皆さん方との連携も重要であります。 技能実習制度においては、国際交流あるいは外交的観点など外務省が主導すべき側面も御指摘のように含まれていると認識をいたします。法務省、厚労省とももちろん連携をさせていただきたいと思いますが、外務省としましても積極的に貢献をしていきたいと考えます。
○浜田和幸君 この外国人技能実習生は様々な期待、夢を持って日本に来るわけですよね。三年から五年、今度延長になりました。日本の進んだ技術を学んで、母国に帰って、それを生かして祖国の建設に役立てようということなんですよね。 しかし、現状を見ると様々な課題が山積しています。少し、安い労賃で酷使されている、なかなか自由がないということで、不平不満を持ってこの研修を終える人も結構いるんですよね。実習生たちの、何というか、感想文なんかを読ませていただくと、特に中国からの技能実習生が一番多いんですけれども、縫製工場等で働かされている人たちが、もう休日も取られない、自由に行動もできない、パスポートを取り上げられて、本当に何というか厳しい状況に置かれている。だから、せっかく日本で技能を学んでも、祖国に帰った後、反日の感情にとらわれるようなケースも多々あるんですよね。 なぜそういう状況になっているかというと、送り出した国の側の政府と日本の政府の間のしっかりとした協定がないんですよね。送り出しの民間のいわゆるブローカー的な企業がいろんな人を集めて日本の受入れ会社との間の連携をしているんですよね。 ですから、ここは外務省が音頭を取っていただいて、ちゃんと二国間の政府間のきっちりとした枠組みの中で人を選んで、日本でもしっかりと受け入れる企業が面倒をしっかり見るという体制に変えていかないと、せっかく何十万人もの技能実習生が来ていて、日本の労働力不足を補っている面もあれば、日本のすばらしい技術を学んで、日本の言ってみれば橋渡し、文化のですね、という可能性もあるんですから、ここのところを是非、政府間の協定を結ぶように制度を格上げしていただきたいと思うんですが、外務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 制度の適正化に向けて、この送り出し国との間で二国間協定を作成するべきではないか、こういった御指摘ですが、技能実習制度の見直しに関する法務省・厚労省合同有識者懇談会報告書において、この送り出し国との間での取決め作成について指摘されており、外務省としましても、制度の適正な運用を確保するべく、関係省庁とも緊密に連携し、そして速やかな取決めの作成、目指したいと考えます。 取決めに盛り込むべき具体的な内容については、この送り出し国と問題意識の共有、意思疎通を図りながら、関係省庁とも協議し、しっかり検討を行い、制度の適正化に努めていきたいと考えます。 是非、こうした課題につきましても、外務省、積極的に貢献したいと考えます。
○浜田和幸君 その提言を見ても、やはり厚労省と法務省が中心になってまとめている。外務省はオブザーバー的な参加、関与なんですよね、残念ながら。だから、せっかくこれだけの多くの人たちが日本に来て技能を身に付けて帰るということは、外交上、国際理解の上で極めてこれ大事なツールになると思うんですね。 ですから、なかなか、途上国というか送り出し国の企業の分類と日本で受け入れる企業の分類がミスマッチなんですよね。だから、途上国ではまだまだ日本で一般的に発展している産業が根付いていないという部分もあって、無理やり途上国の技能実習生たちをそれに近いところの日本の企業で受け入れてもらっているという現状があるんですね。そうすると、期待したものと必ずしもマッチングできていない。だから、不平不満がたまって犯罪に走ったりいろんな問題を起こしているわけなんですよね。 ですから、そういう点を克服するには、少し、いわゆる法律でがんじがらめにするのではなくて、国際交流や理解や外交という観点からこの制度をもっともっと外務省の主導の下で、あるいは外務省が単独で難しいというのであれば、官邸とか内閣府において全体を司令塔をつくってこの制度を更に高めていく、使い勝手のいい、という可能性が検討され得るのではないかと思うんですが。いろんな各省庁との連携とおっしゃいましたけれども、私は、これは外務省こそがこの制度をしっかり自分たちのプログラムとして高めていくことが必要ではないかと思うんですね。JOCVのときもそうでした。 だから、是非、この技能実習生制度も外務省が国際的な活動としてがっちりと受け止めて主導的役割を果たしていただくということが必要だと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 技能実習制度につきましては、法務省の立場から、あるいは厚生労働省の立場からもこの制度を改善するためにいろいろと検討していかなければならない点はあるとは思いますが、おっしゃるように、国際交流ですとか国際理解といった側面からこの制度をより良く改善していく、適正化していく、こういった取組も大変重要であると認識をいたします。そして、そういった面におきましては、やはり外務省が中心にならなければならないと考えます。 是非、そういった観点から、関係省庁とも連携しながら、外務省として果たすべき役割をしっかり果たしていくよう、主体性を持って取り組んでいきたいと考えます。
○浜田和幸君 是非、そういう主体的に取り組んでいただきたいと思います。 関連して、この五省庁の報告書をまとめた中に文科省が入っていないんですよね。これ、技能実習生、人づくりという観点で、人材育成という意味では教育的観点というものがすごく大事だと思うんですよね。途上国の大学とかあるいは専門学校から、インターンの制度のようなものを設けて日本である程度学んでもらう。ITでも福祉でもそんな可能性があると思うんですよね。 その辺りで、今の五省庁に加えて、文科省をやはりこれ巻き込んでいくという必要性があると思うんですけれども、大臣はいかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) この技能実習制度というもの、国際交流あるいは国際理解という面からも大変重要な制度だと思います。そして、この国際交流あるいは国際理解ということになりますと、それ以外にも留学生制度もありますし、さらには様々な観光を通じたいろいろ交流も存在いたします。 それぞれ内容が異なり、それぞれの強みがあると思います。国際交流、国際理解という中にあって、それぞれの役割分担があるとは思いますが、その中でどの省庁がその問題に責任を持つのか。これは、関係ある省庁がみんなそれぞれ全部参加するというのでは、これはめり張りが利きませんので、やはり今申し上げました様々な制度のそれぞれの強みをしっかり確認した上で、参加すべき省庁というのを考えていくべきではないかと考えます。 文部科学省ということの指摘につきましても、そういった観点から考えてみるべきものなのではないかと考えます。
○浜田和幸君 終わりますけれども、総合的な日本の魅力というものを世界に発信するには、おっしゃったように、もう一千三百万人を超える観光客、そしてまた留学生三十万人計画、この技能実習生だって二十万、三十万と来ているわけですから、それをトータルで捉えて、日本のシンパ、日本ファン、日本といろんな国とのブリッジメーカーを育てていくというのは、まさに外交という観点からいえば、私、一番大事、大きな串になると思うんですね。そういう意味で、是非、岸田外務大臣に大きなリーダーシップを発揮していただきたいことを祈念して、質問を終わります。 ありがとうございました。
○糸数慶子君 無所属の糸数慶子でございます。よろしくお願いいたします。 まず、四月十七日、翁長沖縄県知事の就任から四か月が経過して、ようやく安倍総理との会談が実現いたしました。政府がこれまで様々な理由を付けて百四十万県民の代表者である知事との会談を拒否したことに対し、改めて抗議をしたいと思います。 翁長知事は、昨年の名護市長選挙、そして沖縄県知事選挙及び衆議院議員選挙の全てにおいて、辺野古新基地建設反対という圧倒的な県民の民意が示されたことなどについて、改めて言及されました。安倍総理がかたくなな固定観念に縛られず、まず辺野古への移設作業の中止を決断することを求めました。 私もこの場で何度も、沖縄の民意を踏まえ、政府に辺野古移設中止、そして県外移設を訴えてまいりましたが、この翁長知事の発言も含めて、改めて辺野古新基地建設中止について、両大臣の御見解をまずお伺いいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、四月十七日の安倍総理と翁長知事との会談につきましては、会談の中で、普天間飛行場の移設について安倍総理から政府の考えを改めて説明し、そして翁長知事はその率直な考えを述べられたと承知をしております。双方がそれぞれの考え方を説明するというものであったと承知いたしますが、政府と沖縄県が対話を進める更なる一歩になったと認識をしております。 そして、移設計画そのものにつきましては、普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならない、これは安倍内閣の基本的な考え方であり、政府と地元の皆様の共通の認識であると考えます。辺野古への移設が唯一の解決策であるという政府の立場は一貫しております。 引き続き、普天間飛行場の返還が実現できるよう、政府の立場、丁寧に説明し、理解をいただくべく努力を続けていきたいと考えます。
○国務大臣(中谷元君) 私も官邸で率直に意見交換をされたということは非常に意義があったと思っております。 総理も述べられましたけれども、この普天間飛行場の危険性の除去というのがそもそもの原点でありまして、政府と地元の皆様の共通の認識ということでございます。どうすればいいのか、幾ら考えても、これが実現するということは、辺野古へ移転をするというのは私は唯一の手段でありまして、一日も早くそれを実現をしていくべきだと思っております。 その理由としましては、まず普天間飛行場の機能の一部を移転をするものでありますので、かなりこれは軽減になります。それから、辺野古にある既存の米軍基地、これを極力活用するということで、埋立面積も最小限に限っておりますし、飛行経路、これは市街地の上空から海上へと変更をされます。そして、普天間飛行場は全面返還されることから、沖縄の経済また再開発等も含めまして、基地の跡地の有効活用にも資するのではないかと。それに加えて、KC130の十五機の移設、またオスプレイの県外への訓練の移転、こういう点におきまして沖縄の皆様に多くの負担軽減になるのではないかと、そういう思いで引き続き全力で取り組んでまいりたいと思っております。
○糸数慶子君 ただいまお答えいただいたことなんですが、この普天間飛行場閉鎖、返還という、そもそもの原点というのは危険性の除去から始まったとおっしゃいましたけれども、決してそうではありません。九五年の少女の暴行事件がきっかけとなって、日米両政府で、当時の大田知事の、一番危険なその飛行場どうするのかということから始まりましたし、それは最初は県内移設では決してありませんでした。 そして、今お答えになった、その普天間の機能の一部の移転とおっしゃいましたけれども、そうではなくて、今アメリカが提案しているのは、まさに飛行場だけではありません。軍港そのものもそこへ造るということがもう分かっておりますし、それから、オスプレイの飛行経路の問題に関しましても、米軍はこれまでどんなに協定を結んでも飛行経路も守らず、オスプレイでも時間すら守っていないという状況、そして、一部県外への訓練移転と言っておりますけれども、それもなかなか実態としては実現していないということを改めて申し上げたいと思います。 そこで、安倍総理との会談において、冒頭の翁長知事のこの発言の最中に官邸側がマスコミを退出させ、知事の発言は最後まで取材されずに、テレビ放送されることもありませんでした。翁長知事のその発言の概要というのは後に沖縄県側から公表されて分かったわけですが、その部分におきましては、五年以内の運用停止、辺野古への新基地を造らせないという意思表明、それから総理への移設作業の中止の要請、さらには日米首脳会談における県民の民意を必ず伝達をしていただきたいという、極めて重要な発言が含まれていました。 こうした官邸側の仕打ちは、翁長知事の発言内容を国民の目に触れないようにするこそくな隠蔽行為として受け取られても仕方がないという状況です。 その上で、どうしてこのような事態となってしまったのでしょうか。報道によりますと、県側は事前に知事から発言するというふうな調整がされていたにもかかわらず、当日朝に総理から発言するとの連絡があり、しかも発言の公開時間も事前に調整されていたものよりも短くなり、取材打切りとなったというのが現状ではありませんか。 この間のこの調整の状況、それから知事の発言の取材を打ち切った経緯を明らかにした上で、いずれにしても、知事の発言の全てが公開されなかったことについて、政府として私は謝罪すべきだと考えますが、内閣官房副長官の御見解を求めます。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) 安倍内閣で、総理官邸において総理が外国のお客様やあるいは国内のお客様と会談を行ったり表敬訪問を受けたりする場合、私も何度もそれに立ち会ってきておりますが、そういう場合の報道機関による取材の多くは冒頭カメラ撮りという形を取らせていただいております。 具体的には、多くの場合、総理がまず発言をして、その後、相手方に御発言をいただいて、そして相手方の御発言が総理の発言と同じぐらいの時間を経過したところで発言の終了を待たずに取材を終えていただくと、これが一般的な対応であります。 今先生御指摘の四月十七日に行われた総理と翁長知事との会談におきましても、冒頭カメラ撮りとさせていただきました。そして、総理が発言した後、翁長知事に御発言いただき、そして総理の発言と同程度あるいはそれ以上の時間が経過したところで報道陣の退出を促したものであります。 こういう対応は、安倍内閣における総理官邸での総理が面会又は表敬を受ける場合の報道機関による取材の一般的な対応として、何ら変わりはないものだということは申し上げておきたいと思います。 ただ、こういった官邸のやり方が知事サイドに十分に伝わっていなかったとしたら、これは大変残念なことであると思っております。今後、来訪されるお客様への対応上の改善点とさせていただきたいと思います。
○糸数慶子君 今御答弁ございましたけれども、元々は官邸の方から知事の発言が先だというふうに通知があったということを聞いております。それが逆だったということで、私は謝罪をしていただきたいということを申し上げたわけです。 会談におきまして、翁長知事は安倍総理に対して、今月下旬に予定されている米国における日米首脳会談に際して、オバマ米国大統領へ、沖縄県知事を始め県民は辺野古新基地計画にまさに明確に反対をしているということを伝えていただきたいというふうに発言をされましたが、政府が辺野古へこの移設を推進しようとして、この選挙の結果として示されている県民の民意が反対ということは歴然としている事実でありますし、この事実についてオバマ大統領に明確に伝えていただけると信じておりますが、政府の認識を明らかにしていただきたい。 外務大臣と内閣官房副長官にお尋ねいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、安倍総理はオバマ大統領との間におきまして日米首脳会談を行う予定にしておりますが、詳細については今現在調整中であります。中身についてもまだ調整中であります。 その上で申し上げれば、総理自身、また官房長官も述べられているとおり、総理から、先般の翁長知事との会談も踏まえ、沖縄の現状について言及されることもあり得ると考えます。 いずれにしましても、この沖縄の負担軽減についての我が国の立場、あるいは沖縄の皆様方の考え方、こういったものにつきましては米国側に様々な機会を捉えて正確にお伝えする、伝えていく、こうしたことは大事であると認識をいたします。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) これから行われる予定である首脳会談での総理の発言がどうなるかということについて、私は予断を持って申し上げる立場にはありませんけれども、総理がテレビ番組等で発言をされていることを踏まえれば、総理から、先般の翁長知事との会談も踏まえて、沖縄の現状について言及されることもあり得るというふうに考えております。
○糸数慶子君 翁長知事は安倍総理に対して、普天間飛行場の五年以内の運用停止について総理自身からこれを約束できるのか聞きたいと問われました。安倍総理は、これまでにも五年以内の運用停止を含む四項目の負担軽減の要望について政府としてできることは全てしっかりと対応すると述べていらっしゃいます。今回もそのように回答されたと思いますが、総理の発言を明らかにしていただきたい。 内閣官房副長官にお尋ねいたします。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) 会談における個別具体的な発言については、私の方から御紹介をすることはちょっとできないというふうに思っております。 ただ、普天間飛行場の五年以内の運用停止を含む仲井眞前知事からの要望につきましては、前知事からの強い要請を受けて政府として全力で取り組んできているところでありまして、引き続き、相手のあることではありますけれども、できることは全て行うというのが政府の基本姿勢であり、安倍総理もそういう趣旨のことをお伝えしたのではないかというふうに思っております。
○糸数慶子君 知事が替わっても、引き続きその実現に全力を挙げて対応していただきたいというふうに思います。また、これらは、この負担軽減の要望についても、日米首脳会談においてオバマ大統領にしっかりと伝えていただきたいということを要望いたしまして、内閣官房副長官、御退席で結構でございます。
○委員長(片山さつき君) 世耕内閣官房副長官、御退席いただいて結構でございます。
○糸数慶子君 ところで、安倍総理が、政府としてしっかり対応すると述べてきたにもかかわらず、防衛省内では、この沖縄基地負担軽減推進委員会及びその下に設けられた普天間飛行場負担軽減推進チームにおいて、五年以内の運用停止などが検討対象となっていないとの指摘がなされています。 これは、委員会設置当時、小野寺防衛大臣は、沖縄県知事等からの負担軽減の要望について、これらの委員会の中で協議していきたいと述べたところですが、推進チームの設置趣旨においては、普天間飛行場の負担軽減の推進に関する諸課題、特にオスプレイの本土での訓練等の促進について集中的に検討しているのみのようでございます。 そこで、防衛省内の委員会などにおいて、五年以内の運用停止を含む負担軽減の要望について検討されたのかどうか明らかにした上で、もし検討していない場合、その理由、また今後検討するのかどうか、防衛大臣の見解を伺いたい。
○国務大臣(中谷元君) この委員会におきまして、これまでの成果といたしまして、まず、オスプレイにつきましては、沖縄を始め全国の自治体の協力を得る努力をいたしました。沖縄県外における訓練等を進めるとともに、訓練基盤・拠点につきましても、米国及び地元と相談をしてまいっております。 また、普天間飛行場に所在する固定翼機の大部分を占めるKC130の岩国飛行場への移駐についても普天間飛行場負担軽減推進チームにおいて取り扱い、実現をするというふうに至っておりまして、全く取り組んでいないという御指摘は当たらないのではないかと思います。(発言する者あり)
○委員長(片山さつき君) では、中谷防衛大臣、再答弁お願いいたします。
○国務大臣(中谷元君) このオスプレイの訓練等の推進やKC130の岩国の移駐といった取組は、これは普天間飛行場の五年以内の運用停止を始めとする負担軽減に大いに資するものであると考えております。 また、これらの成果につきましては、五年以内運用停止を要請した仲井眞前知事からも一定の評価をいただいておりまして、普天間飛行場の負担軽減推進チームが五年以内の運用停止に取り組んでいないということではないのではないかと思います。
○糸数慶子君 今、五年以内、検討しているということなんですが、これ、アメリカとの具体的な交渉の中で俎上に上がったことあるんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 米国とは、この沖縄の基地負担軽減の面で様々な話をさせていただいております。
○糸数慶子君 五年以内の運用停止ということについては、今の答弁でははっきりやっているということには当たらないと思うんですけれども、今度オバマ大統領とお会いになるときに、是非それを安倍総理に対しては交渉していただくということを改めて申し上げたいと思います。 次に、辺野古における海底ボーリング調査についてでありますが、報道によりますと、四月九日、沖縄防衛局は、第四回普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境監視等委員会において、辺野古の海域でブイを固定するために海底に設置した大型のコンクリートブロックが九十四群体のサンゴを損傷させていたということが明らかになりました。 その後、そのうちの八十四群体が臨時制限区域の内側に位置しており、さらに、そのうち、県の岩礁破砕等許可区域の外側に位置するサンゴは七十九群体にも上ることが明らかになっています。 このようにサンゴの破壊は非常に大規模であり、また、国が理不尽にも執行停止とした県の海上ボーリング等の中止指示において指摘されていた、許可を得ない岩礁破砕行為が行われたことが白日の下にさらされたわけでありまして、これは絶対に許すことはできません。 直ちに作業を中止することを求めますが、防衛大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) このサンゴの件につきまして調査をいたしました。この調査の結果、サンゴが五%以上の割合を占める場所や、長径が一メートルを超える大型サンゴを避けて設置するなど、環境保全に配慮して実施をいたしました。 そもそも、このボーリング調査というのは岩礁破砕の許可を要しない行為として整理をされておりまして、県の方からも協議不要との回答を得て調査をしているわけでございまして、防衛省といたしましても、この範囲内の工事であると考えておりまして、規制の対象となるような岩礁破砕行為はなかったものだと認識をいたしております。
○糸数慶子君 防衛省によります九十四群体のサンゴの損傷状況について、臨時制限区域の内外等の位置なども含め、その概況を改めて伺います。
○政府参考人(中島明彦君) お答え申し上げます。 損傷状況につきましては、先ほど先生の方から御紹介いただきました、四月九日に開催された第四回環境監視等委員会において先生方に御討議いただいたところでございます。この際の配付資料につきましては、一昨日、沖縄防衛局のウエブページにおいて公表しているところでございまして、その中でお示ししておりますけれども、ブイ設置に伴いまして、全体で九十四群体のサンゴ類、合計約一・六平米について影響が確認されております。 今お尋ねの臨時制限区域の外にあるものは十群体でございまして、これはその区域の境界に配置したブイの係留索、ケーブルにより影響を受けたものでございます。 この委員会におきます御意見として、損傷状況についてでございますけれども、今般のサンゴ類の損傷がサンゴ礁全体へ及ぼす影響はそれほど大きいものではないといった意見があった一方、生態系にとって決してプラスになるものではないといった意見もございました。 防衛省といたしましては、今後とも、この委員会で示されましたその他の意見の一つ一つにつきましても受け止めさせていただきまして、代替施設建設事業の実施に当たって、この委員会の指導、助言を踏まえて、環境の保全に万全を期してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○糸数慶子君 今の説明では不十分であり、環境監視等委員会で示されたサンゴの損傷状況に関するその資料、本委員会への提出を求めます。 委員長、お願いしたいと思います。
○委員長(片山さつき君) 理事会にて協議いたします。
○糸数慶子君 次に、このサンゴですが、九十四群体のうち十件は臨時制限区域外のもので、岩礁破砕等許可区域外のものであるとも思えるものでありますが、これは沖縄県が独自に調査した際に確認された一事例よりも九事例も多いということになります。 こうした状況を考えていけば、やはり県が県独自で臨時制限区域内も含めて調査をすることが必要であることは当然であります。現在、県は、外務省を通じて臨時制限区域内への調査のための立入りを求めており、政府としても速やかにこれは米側に許可するよう強く働きかけるべきだというふうに考えますが、外務大臣の見解を伺います。
○国務大臣(岸田文雄君) 沖縄県からの立入り申請については、所要の手続にのっとり、外務省から米側に申請を行っております。その際に、沖縄県の御要望についてしかるべく米側に伝えております。 現在、米側において、この沖縄県の立入り申請の可否を検討中であります。今現在、現段階においては、結果について予断することは控えます。
○糸数慶子君 米側に強く申し入れていただきたいと思います。もしそれが調査ができないのであれば、現在のこの状況、やはり工事ストップするべきだというふうに思います。 防衛省によるサンゴの損傷、環境破壊が明らかになったわけで、四月九日の環境監視等委員会では、こうした防衛省のサンゴの損傷に対して委員の方から、このサンゴの損傷は決してプラスにはならない、丁寧に工事をすれば破損は避けられた可能性が高いなどの批判もあったと聞いております。 防衛大臣は、こういう委員の知見や助言を求めて、これを受け止めて、生かしていきたいとも述べていらっしゃいますが、ここで改めて環境破壊という事実に対する防衛大臣の見解を求めます。
○国務大臣(中谷元君) 先日、四月九日に開催された第四回環境監視等委員会では、状況調査の結果について、今般のサンゴ類の損傷がサンゴ礁全体に及ぼす影響はそれほど大きいものではないといった意見があった一方、生態系にとって決してプラスになるものじゃないとの御意見もございました。 これらにつきましては、取りまとめの上公表したいと考えておりまして、この委員会で示された御意見の一つ一つについても真摯に受け止めまして、今後の実施につきまして委員会の指導、助言を踏まえて環境の保全に万全を期してまいりたいと思っております。
○糸数慶子君 報道では、九十四群体のサンゴの損傷に関して、沖縄防衛局は損傷のあったサンゴのうち九四%は長径二十センチ以下で問題ないとの認識を示されておりますけど、こうした防衛局の姿勢はやはり環境破壊を物ともしない非常に不遜なものと言わざるを得ません。 事実関係を明らかにした上で、長径何メートルのものであれば問題があるのか、何メートル以下のものであれば押し潰されて損傷しても問題がないのか、防衛省の見解を改めて伺います。
○政府参考人(中島明彦君) お答え申し上げます。 今先生御指摘のサンゴの損傷につきまして、どの程度の大きさであれば問題となるのかといったことにつきまして一概に申し上げることは困難でございますけれども、先般のブイのアンカー設置に当たりましては、事前にサンゴ類の分布状況について調査を行いまして、サンゴが五%以上の割合を占める場所、また長径が一メートルを超える大型サンゴを避けて設置するなど、事業者としてできる限り環境保全に配慮して作業を実施したところでございます。先ほど申し上げましたとおり、合計一・六平方メーターのサンゴ類の損傷状況であったということでございます。 また、アンカー設置後の状況調査の結果、影響が確認されたサンゴ群体の大きさは長径十センチから二十センチのものが約九四%、最大のものが長径四十五センチでございました。こういったことにつきまして、第四回環境監視等委員会においてこの状況調査結果について御討議いただきまして、委員会の中で、今般のサンゴ類の損傷がサンゴ礁全体へ及ぼす影響はそれほど大きいものではないという意見があったということについては、先ほど大臣の方から申し上げさせていただいたところでございます。
○委員長(片山さつき君) お時間が来ておりますので、おまとめください。
○糸数慶子君 今の答弁にもありますように、この防衛省の自然環境保護に対する無責任な姿勢は環境監視等委員会の運営等にも問題を生じさせております。議事録が公開されるまで最長で約九か月を要したり、それから委員会用の資料の改ざんが発覚するなど……
○委員長(片山さつき君) そろそろおまとめください。
○糸数慶子君 防衛局の対応は極めて閉鎖的で透明性に欠け、不適切であるというふうに思います。 こうした対応が、ついには副委員長である琉球大学の東清二名誉教授が……
○委員長(片山さつき君) お時間が過ぎております。
○糸数慶子君 辞意を表明する事態を引き起こしたりしておりますけれども、やはりこのような防衛省の対応、環境保全に対する認識や環境破壊というのは、沖縄の県民や自然に対して悪い影響しか与えていません。防衛省は環境保全に対する認識を直ちに改めて、環境破壊を引き起こす辺野古移設を速やかに……
○委員長(片山さつき君) おまとめください。
○糸数慶子君 中止すべきであるということを述べて、終わりたいと思います。 以上です。
○委員長(片山さつき君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 防衛大臣は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) 次に、緑の気候基金への拠出及びこれに伴う措置に関する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。岸田外務大臣。
○国務大臣(岸田文雄君) ただいま議題となりました緑の気候基金への拠出及びこれに伴う措置に関する法律案につきまして、提案理由及びその概要を御説明申し上げます。 緑の気候基金は、気候変動に関する国際連合枠組条約に基づく資金供与の制度の運営を委託された開発途上国の温室効果ガス削減と気候変動への適応を支援する多国間基金であります。 国連気候変動交渉において、緑の気候基金を早期に稼働させ、これを通じた途上国支援を行うことにより、気候変動対策に関する二〇一五年の新たな枠組み合意に向けた交渉を推進させるべきとの国際的な機運が高まったことを受け、我が国は二〇一四年十一月のG20サミットにおいて、安倍総理から、国会の承認を前提として、十五億ドルの拠出を表明しているところであります。 この法律案は、この拠出表明を踏まえ、緑の気候基金に対する我が国からの拠出及びこれに伴う措置について定めるものであります。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、政府は、緑の気候基金に対し、予算で定める金額の範囲内において、本邦通貨により拠出することができることとするものとしております。 第二に、政府は、緑の気候基金に対して拠出する本邦通貨の全部又は一部を国債で拠出することができるものとし、当該国債の発行条件、償還等については、国際復興開発銀行の例に準ずるものとするものとしております。 第三に、緑の気候基金の保有する本邦通貨その他の資産の寄託所としての業務は、日本銀行が行うこととするものとしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(片山さつき君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時四十二分散会