外交防衛委員会 第9号
- 発言数
- 143 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2015/04/21
会議録
○委員長(片山さつき君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、相原久美子君及び藤田幸久君が委員を辞任され、その補欠として北澤俊美君及び田中直紀君が選任されました。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官前田哲君外六名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(片山さつき君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) 特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大野元裕君 おはようございます。民主党・新緑風会の大野元裕でございます。 今日は、特定防衛調達に関する特措法についての審議ということで、大臣にはしっかりと質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。 まず、冒頭でございますが、調達に関する一般論ですけれども、F35についてはこれまでも委員会で取り上げられてまいりました。これにつきましては一部について我が国で生産を行うこととされ、その初度費等も既に計上されたというふうに承知をいたしますが、F35を我が国で一部生産をする場合、価格は安くなるということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) はい、そういうふうに認識しております。 このF35においては、ALGSというものがありまして、オートマチック・ロジスティック・グローバル・サステインメント、これは、F35の維持整備において稼働率を維持向上しつつコストの縮減を図るために、全てのユーザー国間で部品等を融通し合う国際的な枠組みでございまして、これに日本が参加をして国内企業が製造する部品を含めてF35ユーザー国間で部品を融通し合うことによって、迅速かつ安定的に適切なコストで部品調達ができることになりまして、この維持整備コスト削減を通じてライフサイクルコストの低減が可能となるというふうに考えております。
○大野元裕君 大臣、適切な価格という話でございますけれども、価格は安くなるんでしょうか。これまでの防衛省が提出をいただいてきた類似の例えば一般輸入やFMS等の資料を見ますと、FMS等あるいは一般輸入については安価になるけれども、国内での一部生産や生産について言えば、一般論として価格は高価になる傾向というのがこれまで一貫して防衛省が述べられてきたことでございますけれども、価格は安くなるんですね。
○国務大臣(中谷元君) 国内企業が製造に参画すると、製造に必要な専用の治工具等に係る経費、初度費が発生することに加えて、少数機しか生産しないことにより製造作業に習熟するペースが遅いことなどから、完成機を輸入する場合より一機当たりの取得単価は高くなります。 しかしながら、国内企業のF35の製造参画については、自衛隊機に対して安全性の確保、高稼働率の維持等、効果的な運用支援が可能となり、また、我が国の防衛生産及び技術基盤の維持、育成、高度化に貢献することから、有意義であると考えております。
○大野元裕君 大臣、きちんと答えてください。今、防衛基盤がきちんとする、それから我が国のいわゆる供給等がきちんとされる、それは分かりました。価格は安くなるんですね。一言しか聞いていません。価格は安くなるんですね。
○国務大臣(中谷元君) はい、一機当たりの取得単価は安くなります。
○大野元裕君 我が国で一部生産した方が安くなるということで、これ確実によろしいですね。
○国務大臣(中谷元君) もう一度、済みません。
○大野元裕君 我が国で一部生産をした方が価格は安くなるということで本当によろしいんですね。これまでの説明と違いますけれども。
○国務大臣(中谷元君) 国内企業が製造を行いますと、非常に少数機などの生産しかできないというようなことによって、一機当たりの取得単価は高くなります。しかしながら、こういった国際的なシステムに参加をいたしますと、低減が可能となるということでございます。
○大野元裕君 国際的な制度に参加するということと我が国で製造するということは必ずしもイコールではありません。 我が国で一部製造すると安くなるんですねと先ほどから聞いています。
○国務大臣(中谷元君) 先ほどからお答えをしたとおり、一機当たりの取得単価は高くなるというふうに思います。(発言する者あり)
○委員長(片山さつき君) 防衛大臣、再答弁をお願いいたします。
○国務大臣(中谷元君) 国内企業が製造に参加すると、製造に必要な専用の治工具等に係る経費、初度費が発生することに加えて、少数機しか生産しないことにより製造作業に習熟するペースが遅いことなどから、完成機を輸入する場合より一機当たりの取得単価は高くなります。
○大野元裕君 高くなるということでございました。 三月六日、衆議院の予算委員会において、安倍総理は、民主党の逢坂議員の質問に対して、F35の具体例など聞いていないのにわざわざお取り上げになって、例えば、F35について、この一部を我が国において生産することによって、一部を生産することによって、F35をより安定的に廉価で我々は購入することができるわけであります、そうなれば、当然、できたF35がある程度のところに出ていくので、きちんと基準を作って、いわゆる武器の輸出について必要になるという、こういう議論をされておられます。 これ、総理ははっきりとF35を一部を我が国において生産することによって廉価で購入することができると述べられておりますけれども、F35を国内で一部生産すると廉価になるという総理の発言と全く百八十度異なるように思われますけれども、いかがなんでございましょうか。
○国務大臣(中谷元君) その安倍総理の答弁は、三月六日の衆議院の予算委員会で答弁されましたが、この答弁は、F35において導入される国際的な後方支援システムに日本が参加をし、国内企業が製造する部品を含めて、F35ユーザー国間で部品等を融通し合うことによって迅速かつ安定的に適切なコストで部品が調達できることになり、維持整備コスト削減を通じてライフサイクルコストの低減が可能となるとの趣旨を述べられたものだと考えております。
○大野元裕君 いやいやいや。申し上げますよ。F35をより安定的に廉価で我々は購入することができると総理は明言をされておられます。 今おっしゃったとおり、安定的なことはよく分かります。ALGSの制度、このメリット、まあデメリットもあるかもしれませんが、メリットもよく分かります。ただ、総理は、購入することができる、一部生産するとというふうにはっきり申し上げられています。 防衛省のホームページなどでも公表されていますけれども、FMSや一般輸入による装備品の調達は一般的に割安、しかし、これは初度費も含めて、F35は一部を、まずそもそも我が国で生産しているかどうかという議論もありますけれども、他方で、このF35、一部を生産すると廉価になる、廉価で購入できると明言されておられますが、これは、防衛大臣のおっしゃることとは私は違うと思いますよ。 これはきちんと統一して見解を出されるべきではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(中谷元君) 先ほどからお話をいたしておりますが、一国で少数生産で造る単価よりも、このF35におきましては、ALGSという、維持整備等において稼働率を維持向上しつつコストの削減を図るための、全てのユーザー国間で部品等を融通し合う国際的な枠組みがございまして、こういった国際的な後方支援システムに日本が参加をし、また国内企業が製造する部品を含めて、F35ユーザー国間で部品を融通し合うことによって係るコストの削減を図られライフサイクルコストの低減が可能となるという趣旨を述べておりますので、国内で単品で造ってそれを維持するというよりも、こういった国際枠組みに参画をして、日本も一部部品等を融通していった方が安くできますよというお話ではないかと思います。
○大野元裕君 F35の調達国は、全てALGSのいわゆる生産に関わるわけではないと私は理解をしています。 先ほどから申し上げているとおり、国際的なシステムに入ることと我が国で生産することはイコールではありません。初度費についても、恐らくほかの国で例えば初度費に相当するようなものを積む場合と私は違うと思います。我が国で一部生産すると廉価になるということは、誤りだと私は思いますが、もう一度だけ聞かせてください。
○国務大臣(中谷元君) このALGSのシステムに日本が参画をして、ユーザー国間で部品を融通し合うことによって適切なコストで部品が調達できることになりまして、維持整備コストの削減を通じてライフサイクルコストの低減が可能となるということでございます。
○委員長(片山さつき君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(片山さつき君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(吉田正一君) 製造参画した場合に一機当たりの取得単価がどうなるのかという先生の御質問に対しては、先ほど大臣が申し上げましたとおり、製造参画すれば一機当たりの取得単価は高くなります。 それで、先ほど大臣の方から申し上げましたALGS、これは、確かに先生御指摘のように、製造参画している国もあればしていない国もあるというのは事実でございます。 他方で、このALGSの意味は、取得単価というふうなところだけにとどまらず、ライフサイクル全体で見たコストがどうなるかというふうなことを大臣の方から申し上げて、それが総理がおっしゃったライフサイクルコストの低減が可能となると、こういう観点から御答弁されたのではないかということを大臣の方から申し上げた次第でございます。
○大野元裕君 大変苦しい答弁だと私は思います。 確かに、ライフサイクルコスト、ALGSに入ること、それは私も同意すると言っているじゃないですか。ただ、その一部を日本で生産をする、ALGSで日本が加わって生産することと、ほかの国、実はALGSに参加している国も全部の国が生産に参加しているわけじゃないですよね。そうすると、日本で生産することと、その制度に入ることは全く違う。それから、それ以上に、総理大臣がおっしゃっているのは、一部を我が国において生産することによって、より廉価で購入することができるとおっしゃっている。二重で納得できない答弁だと私は思っています。 これ、これ以上やると法案についてきちんとできないので、是非、きちんとした……(発言する者あり)というお声掛けもいただきましたので、改めてお伺いをしますけれども、吉田さん、今の話、それ、違うと思いますよ。 日本で生産することとALGSに参加することは意味が違います。そうですよね。それから、総理がおっしゃっているとおり、一部生産すれば購入が安くなる、廉価で購入できる、これもおっしゃっていること違うと思いますよ。 これ、大臣、そこはお分かりになりますでしょうか。そこは分かりますよね。ライフサイクルコストでという答弁、そもそもしていないです、総理は。それについては、ライフサイクルコストで見れば安くなるという答弁は、そこはしていませんので、そこは、吉田さん、まず訂正をいただいた上で、そして、私は納得できませんので、もう一度お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(吉田正一君) 済みません。先ほど私、総理がライフサイクルコストの低減が可能となるというふうに申し上げたとすれば、それは事実ではございませんで、総理の答弁はそのようにはなっておりません。 他方、総理の御発言の趣旨は、ライフサイクルコストの低減が可能となるという御趣旨ではないかというふうに考えているということを、防衛大臣の方からお答えしたというふうなことでございます。
○大野元裕君 この件については、実は政府の統一見解を求めたいと思います。 なぜならば、これ大変重要なのは、予算委員会で総理がおっしゃったのは、このF35が廉価に購入できるということを根拠として、根拠として何とおっしゃっているかというと、そうなれば、当然、できたF35が、できたF35ですよ、ALGSの部品じゃないですよ、できた35がある程度のところに出されていくわけでありまして、これは、今までの規則でいこうとすると、かなりの例外になるわけでありますので、先ほど申し上げた武器輸出の見直しが必要だと言っているんです、根拠規定なんです、武器輸出の見直しの。 したがって、これについては、きちんとした政府の統一見解を出すことを、委員長、求めます。
○委員長(片山さつき君) 後刻理事会にて協議をいたします。
○大野元裕君 次に、防衛大臣、資料の方の、資料の一と書かれたものを見ていただきたいと思います。 本法案に関しまして防衛大臣や防衛省の方々の、政府参考人の衆議院における説明等を取りまとめると、今回の特措法の適用は、これ①として、長期契約により行うことが当該調達により行う経費の縮減に特に資するもの、②当該調達の安定的な実施に特に資するもの、③製造期間を通じて仕様が安定していると見込まれるもの、④中長期的な防衛所要を勘案した上で、大綱、中期防に基づき、確実かつ計画的に調達することが不可欠なものであることが要件であると説明されたと理解をしています。 衆議院のとき、この点、何度も繰り返されているので、私繰り返されたくないので、時間の無駄なので、まず確認させていただきたいんですが、これでよろしゅうございますでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 衆議院で答弁したとおり、三つの条件を挙げましたけれども、その発言のとおりでございます。
○大野元裕君 ありがとうございます。 その上でお伺いしますが、これ、こういった要件が課されているということは、多分リスクもあるということを承知なんだと思います。長期にわたる調達が行われることのリスクというのはどのように判断されていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 一般論として申し上げれば、長期契約を行うに当たっては、将来的な技術革新により装備品等が陳腐化するリスクや、物価変動などにより価格が高騰するリスクなどを十分勘案し、対象となる装備品の選定をする必要があると考えております。 この点につきましては、対象をいかにするかという点につきましては、財務大臣とも十分協議をした上で慎重に判断をしてまいるということでございます。
○大野元裕君 私も防衛省にお世話になったことがございますので、自衛隊・防衛省が大変な思いをして予算のやりくりしていることよく分かりますし、様々な形でコストを切り詰めることは国民に対する義務でもあると私も思います。 他方で、そういったリスクもあると考えれば、そこについては一つ一つ明らかにする必要があると思っています。この国庫債務負担行為を十年に延長する、そこにそのリスクがある。しかしながら、この特措法を、防衛予算が厳しいからといって、いたずらに多くの調達に当てはめていいということでは当然ないんだと私も思います。その意味では、ほかの防衛省の債務負担行為分も含めてしっかりと国会としては監視をして、国民に納得のいただけるものにしなければならないと思っています。 この点をしっかりと踏まえて防衛省としても是非取り組んでいただきたいんですが、この意味でも、今回の特措法の法措置をいかなる契約に適用するかについては指針のようなものを早急に制定して公表し、それを検証可能にするというようなプロセスが私は必要だと思いますし、若干この条件では曖昧過ぎると思いますが、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(中谷元君) この法律上、長期契約の対象となる装備品等については、専ら自衛隊の用に供するために製造又は輸入をされるものであって、防衛計画の大綱、中期防に基づいて確実かつ計画的に調達することが不可欠なものであり、調達期間を通じて仕様が安定しており、コストの縮減と安定的な調達が見込まれることといった要件、これを満たすものになります。 その上で、国産やFMS、一般輸入などの調達の形態ごとに留意すべき事項があると考えておりまして、このため、委員の御指摘も踏まえて、できるだけ早期にその考え方を取りまとめ、公表したいと考えております。
○大野元裕君 ありがとうございます。一般論として是非お願いをしたいと思っています。だけど、済みません、わざわざ最初書いていますので、繰り返さずに結構でございますので、よろしくお願いします。 では、まず①のところからお伺いしたいんですが、この経費縮減ですね。それにつきましては、今日は竹谷政務官にもお越しをいただいておりますので、財務省にお伺いをしたいんですけれども、本法に基づく特定防衛調達については、実はこれまでホームページ等で財務省がこれらの国庫債務負担行為について、資料四、これ防衛省の部分、一部だけ抜粋したというか、そのままホームページのものを持ってきましたけれども、こういった形で公表をされていますけれども、この法案の公表方法は、これまでの国庫債務負担行為と同じような形で公表をすることをお考えでしょうか。
○大臣政務官(竹谷とし子君) お答え申し上げます。 大野委員今御説明をしてくださったとおり、国庫債務負担行為については予算書等に掲載をして、そして財務省のホームページで公表されております。今般の法案に基づく特定防衛調達につきましても、同様の方法で公表するのが当然と考えております。
○大野元裕君 それを受けて、防衛大臣に改めてお伺いいたします。 本法案が定める、本法案はわざわざ公表を定めています。だとすると、財務省がなさっているような一般のものとまた別途に、特別に何か形としてされることを予定されているんでしょうか。
○政府参考人(三村亨君) お答え申し上げます。 本法律案は、予算案を閣議決定したとき及び実際に長期契約を締結したときに遅滞なく長期契約の概要と長期契約による縮減額を公表する旨定めております。 その公表につきましては、先ほど政務官から御答弁ございました国庫債務負担行為として予算書に掲載されるもののほか、防衛省として、これらの情報をホームページに掲載することによって国民の皆様に広くお知らせをしたいと考えております。
○大野元裕君 三村さんのおっしゃるとおり、国民の皆様にというのはとても大事なところだと私も思っております。 この縮減なんですが、ところが、これ元の価格が分からないと縮減したかどうか分からないというのは当然の話だろうと思います。本法では、今、三村局長がおっしゃったとおり、二回にわたって縮減額が公表されることになっています。その一方で、閣議決定時には個別の契約の見込額を公表することにはなっていないんです。つまり、元々の契約が幾らで、幾ら縮減されたかというのが、縮減額しか出ていなくて、元々の契約が幾らだったかというのが分からないんです。 先ほどの別添四のところを見ていただくと分かるとおり、財務省のこれ出しているところでは項目ごとにまとまっていて、一つ一つの契約ごとの実は契約金は分からないんですよ。分からないんです。ということは、契約時点においてその契約額が分かったとしても、実は国民の皆様に分からないのは閣議決定のときで、これ実は幾らを想定していて本当に縮減できたかどうか分からないというのが、この少なくとも法律のところでは書いてあることなんです。 したがって、お伺いしますが、なぜ本法案では契約時に契約額を明らかにするよう求めているのに閣議決定時には想定される契約額を明らかにするように求めないんでしょうか、大臣、お願いいたします。
○国務大臣(中谷元君) 本法の第三条一項によりまして、予算政府案の閣議決定時に長期契約の概要及び縮減額を公表するように定めております。具体的な公表内容につきましては、長期契約の対象となる装備品等ごとに、まず予算額の総額は幾らか、次に何年間で合計幾つ調達するか、そしてその場合の毎年度の調達数量は幾らかといった概要に加えて、長期契約による縮減額がどの程度見込まれるのかを明記することとなります。 お尋ねの想定される契約額につきましては、縮減額を公表する以上、予算額の総額という形で概要の一要素として公表することが当然の前提とされております。現に、二十七年度の予算政府案の閣議決定があった本年の一月十四日には、事実行為としてP1の長期契約についての公表を行った際には、法律案の趣旨にのっとり、P1の調達に係る予算額の総額、これを明記をいたしております。
○大野元裕君 第三条の二項は契約金額を明示しています。一項は概要としかなくて、契約金額と書いてありません。当然のごとく公表されるのであれば、契約金額は第一項にも書かれるべきだと思います。あるいは、この二つ、違うんでしょうか。例えば、一が努力規定で二が義務規定というような、そういう理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(三村亨君) 一項と二項とに委員御指摘のような性格の違いがあるわけではございません。一項の場合、予算額の契約の概要ということの中で予算額の総額という形でお示しをするということを前提としておるがために、法文上には書かれていないということでございます。
○大野元裕君 当然やる前提、書かない理由が分かりません。 是非、閣議決定時に想定される契約額、それからもう一つ付け加えれば、精算されるときがあると思います。この精算時の縮減実績や未精算額、これも実はこの法律では求められていないので、こういった公表を行うよう法律にきちんと書き込む見直しを早急に行っていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 長期契約に係る公表を行うに当たっては、御指摘を踏まえて、より丁寧な説明を心掛けてまいります。 その上で、長期契約に係る公表の在り方につきましては、法律の施行後の運用実績などを踏まえまして、必要に応じて見直しを行ってまいりたいと考えております。また、もし必要があると判断された場合には、所要の法改正についても速やかに検討してまいりたいと考えております。
○大野元裕君 是非よろしくお願いします。 と申しますのは、大臣、我が国においては、ほかの国もそうかもしれませんが、具体的な防衛の運用等は当然秘密の部分もあります。明らかにできないところもあります。他方で、国会や国民の目の前にしっかりと出して監督ができる、あるいは国民の皆様に御理解いただく上では、私は、その調達や予算というものは可能な限り明確化していく、しかも、それを法律等で縛っていくことは当然必要だと思っていますので、これは防衛省のこれからの在り方にとても大きく関わることだと思っていますので、よろしくお願いしたいと思っています。 次に、この元の金額なんですが、ちょっと具体的な話をさせていただきます。 P1についてお伺いしますが、これは衆議院でも我が党の津村議員が質問されておられました。平成二十年度の予算計上額は百六十一億円です、平成二十年度。二十二年度は二百十億円、これは約五十億円違うんです、四分の一ですね。そして、翌年は百七十八億円。大きく変更されているんです。 これ、これだけ大きく変更している理由というのは何なんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 平成二十年度から二十五年度のP1の調達においては、一機当たりの調達金額が年度により増減しております。これらの理由につきましては、まず、平成二十年度から二十四年度までに実施された技術・実用試験の結果を踏まえた機能改善等による単価の上昇、次に、P1の製造ラインの維持経費等といった調達機数にかかわらず一定額発生する経費があることから、毎年度の調達機数により単価が増減するといったことが考えられます。
○大野元裕君 当然増減するのは、そこは分かります。しかしながら、これ、五十億、機体の四分の一程度も大きく増減しているんです。 具体的に、じゃそこまで、どれだけ何が変わったかというのは、おっしゃるとおり改善したところもあるんでしょう。それから、装備ラインってこれは初度費のことなんでしょうか、そういった積んだものもあるんでしょう。しかしながら、これだけ大きく変わっている中で元の価格が幾らですから縮減額は幾らですと言われても、国民には見えないと私は思いますけれども、具体的に何を付け加えたか教えていただけますか。
○国務大臣(中谷元君) まず、長期契約により一括調達した場合の三十年度に納入される五機分の単価、これは約百九十一億円でございます。長期契約によらずに従来と同様に二十七年度五機を調達した場合の単価は約二百十二億円であり、この長期契約による節減効果は単価ベースで二十一億円の減となっております。 また、この平成二十年度の契約実績と二十七年度の予算において比較しますと四十億の増加となっておりますが、具体的な増減要因につきましては、作業員の習熟効果により作業の時間が減少し約七億円の減少となった一方、平成二十年度以降に実施した技術・実用試験の結果を踏まえた構造強度や機能の改善等で約二十七億円の増加、消費税率の引上げで約八億円の増加、そして、輸入電子機器の価格上昇その他の要因約十二億円の増加などによって、その要因を差し引いた結果、約四十億円の増加となったわけでございます。
○大野元裕君 済みません、ちょっとよく分からなかったんですが、消費税率の増加は分かりました。 他方で、これ、資料の三を見ていただくと分かるんですが、実は、大臣は、Xバンド通信対応にするためとも実は衆議院ではおっしゃられていて、私ちょっと調べてみたんです。資料の二と資料の三を突き合わせると分かるんですが、私の理解では、Xバンド通信対応は第八号機、未納入のところだと思います、二十六年度納入予定のものだと私は思っています。Xバンド通信は、だとすると、二十年度から二十二年度のところに入らないんですよ。逆に安くなるんです。大臣、あのとき、衆議院ではXバンド通信対応等も含めて幾つか羅列されました。価格が上がったとおっしゃっていて、実は今回答弁若干違うんですけれども。 Xバンド通信は、少なくとも二十年度から二十二年度に上がったとき、二十二年度から二十三年度は下がっているんです。で、二十三年度分以降、八号機からですから、そうですね、二十三年度以降の下がった部分が資料三のいわゆる衛星通信装置の追加というやつですけれども、下がったところの方に逆に含まれているんです。 大臣、これ国民には分からないですよ。高くなったときに入ったものではなくて、安くなったときに入ったものをおっしゃっているんです。ですから、そこは、もう一度、済みません、明確に御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(黒江哲郎君) まず、私の方からXバンド通信の部分、今先生の方から御指摘があった点につきまして、事実関係についてまず御説明申し上げます。 御指摘のとおり、平成二十八年に次期Xバンド通信衛星の運用が開始されるという、そういう事情にございますので、平成二十三年度以降につきまして、P1の調達に際して、衛星通信能力の向上ということでP1に搭載させるということでございました。 ですので、先ほど大臣がお答えしましたのは、二十年度と二十七年度の間の話として多分お答えをしたんだと思われます。その間の二十二年度以前の話についてお答えしたのではないという趣旨だったと私は理解をいたしました。
○大野元裕君 私の先ほどの質問は、二十年度と二十二年度の間で五十億近く違いますよと、何が加わったんですかというのが実は最初の大臣に対する質問でございましたので、どうも私も二十七年度のところずれているなと思って聞いていたんですけれども。 済みません、もう一度、二十年度と二十二年度、五十億積まれた理由は何でしょうか。
○委員長(片山さつき君) 大臣におかれましては、御質問の趣旨に的確にお答えをいただきたいと思います。 まず、参考人、吉田審議官。
○政府参考人(吉田正一君) 済みません、大野先生から御指摘のあった二十年度の単価と二十二年度の単価、五十億ぐらいあるものというふうなことでございますけれども、そこの違いにつきましては、先ほど一部大臣の方から御説明させていただきましたが、技術・実用試験の結果を踏まえた機能改善等というようなもの等が大きな要素というふうに考えてございまして、そういった通信関係も一部その中には入っているということで承知しております。
○大野元裕君 そういった通信関係が分からないんです。というのは、大臣がおっしゃったのは、先ほど申し上げたとおり、Xバンド通信等はまだこの先ですから、二十二年度には当然関係ないですから、そこは私にはよく分かりませんが。 要するに私が申し上げたいのは、そういった改善が行われた、見直した結果、五十億積んじゃったと。機体の価格が百五十億程度だった、百六十億程度だったのが二百億以上になったという形になると、これ私、国民の理解って本当に得にくいと思いますよ。これを積んだというのがよく分かればいいんです。ところが、何とか等で終わってしまうのであれば、これ四十億も積むわけですよ、一機。しかも、正直、国内で生産したとてもいい飛行機であることは分かっています。しかし、国内で生産した高い飛行機であることもこれもまた事実だと私は思っていますので、そこは国民には理解いただけないと思います。 だとすると、例えば大臣の衆議院の御答弁の中で、レーダー等についてはこれからどんどん新しくなっていくのでそこは外してあると、別途計算していると、そういう私は理解でございました。だとすると、これ通信部分についても例えば外すとか、あるいはCOTSリフレッシュメントについては五年ごとに想定されているというふうに私は理解しますので、これらも外して、いわゆる国民に見えやすいところを、この法の趣旨から考えて、そこの部分をいわゆる十年間の特例公債の措置の対象にするということが適当ではないかと思いますけれども、大臣、いかがでございましょうか。
○政府参考人(黒江哲郎君) ただいまの先生御指摘の……(発言する者あり)
○委員長(片山さつき君) では、中谷防衛大臣よりお願いします。
○国務大臣(中谷元君) この調達の考え方でございますが、我が国の周辺の安全保障状況を加えまして、今後、能力の向上が必要となる捜索用のレーダーなどの一部の装備品については長期契約によらずに調達するということでございまして、Xバンドにつきましては長期契約の対象といたしましたが、一方でCOTSという汎用機器の部分におきましては、最新のものに更新するための設計変更、これはCOTSリフレッシュと申しますけれども、これを行っており、今般の契約における製造期間中に仕様を変更する可能性がないというところから長期契約の対象としたところでございまして、このため、長期契約によらずに調達する捜索用レーダーなどの一部の装備品を除いた額、約三千三百九十六億円を平成二十七年度の予算における長期契約額として公表したわけでございます。
○大野元裕君 P1についていいとか悪いとか言っているんじゃないんですよ。私が言っているのは、見えやすいところはしっかりと十年で積む、それ以外の衛星とか、それからCOTSリフレッシュメントも多分相当変わってくる可能性もあるので、そこは是非御検討いただきたいし、これ総論として反対なんて言っているわけじゃないですから、そこは是非大臣にもお考えいただきたいし、今日は政務官には質問通告していませんから聞きませんが、財務省においても是非、防衛大臣と協議されるときにこの点については国民に分かりやすい形で議論を進められるような形を取っていただきたいと思います。 その上でお伺いをいたしますが、どうやって縮減するのかという一つの理由として、一括してメーカーが部品等を購入することが安定的な実施に資するという答弁がかつてありました。これ理解できます。しかしながら、それが担保される契約でなくては私はいけないんだと思うんですね。 ところが、その一方で、私もかつて仕事をやっていたときの理解でいうと、メーカーは在庫を抱えれば抱えるほどコストがかさむんです。それが一般的だと思いますけれども、この点については考慮したんでしょうか。また、抱えたくないとすれば、これ経費の縮減になりませんけれども、メーカーに部品等を一括して購入させることをいかにして防衛省として担保するんでしょうか、教えてください。
○政府参考人(吉田正一君) 今御指摘ございました点につきましては、防衛省といたしましては、企業見積りなどを参考に所要額を予算計上する、それで、そういった中で予定価格を算定し、契約の締結を行うと。それで、企業は、契約金額内で契約上の義務を履行するため、その一括購入等も含めて契約の履行が果たせるような効率的な部品調達を企業の創意工夫で実施する、そういうようなことができるというふうなことを見込めるから企業としては契約を締結できると、そういうものだと私どもは理解してございます。
○大野元裕君 要するに、企業の創意工夫があるので、そこについては部品も柔軟に一括購入するなりなんなりということができるということであれば、もっと削減できるということじゃないですか、そうですよね。余裕を持ってそれだけ企業に対して渡すよりも、我々、ここで法律の中の議論で、そこは一括調達をすることによって云々という話がここにも実は書いてあるわけですよね。そうすると、そこが、もしもおっしゃるとおりそれが正しいんだとすればですよ、じゃ、一括購入しろというふうに義務付ければいいじゃないですか、それが正しいとすればですよ。 私は、今、実は吉田さんがおっしゃったことの方が正しいと思っています。ただ、従前からの説明は、一括で購入すれば安くなるからというような説明ですから、そういうことは若干、もしもそれが一括して購入する方が正しいのであれば義務付けてもっと安くさせればいいと思うし、あるいは、そうじゃなくて、企業に任せる部分がもっと多くなるんであればそれはそれでいいと思いますけれども、そこについてはしっかりと切り込んでいただきたい。ただ、時間がないので、もっと突っ込みたいんですがやめておきますけれども。 次に、防衛大臣にFMS契約についてお伺いします。 衆議院の安全保障委員会で、大臣は、FMS契約も条件に合うならばこの法案の対象になる可能性があると答弁されています。条件というのはこの①から④だと思いますけれども、じゃ、現行のFMS契約、どう改善されれば、あるいはどのようなことが具体的にこの紙に書かれているような条件に合うことになれば当該法案の対象になるのか、具体的にお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) FMSにおいては検討はいたしておりますが、国内の、国産の契約と異なる性質といたしまして、三つあります。 まず、価格は見積り、第二に、前払が原則、第三に、契約対象物等が日本側に納入後に精算をされるという性質を有しておりますので、この点に十分留意して検討していく必要があるものと考えております。
○大野元裕君 留意していただくのは当然ですけれども、ならば、FMS契約では、この②の安定的な調達ですけれども、部品等の供給は契約期間を通じ、あるいは長期間にわたりこれは担保されるんでしょうか、保証されるんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) このFMSというのは日米政府間の取引でございまして、取引の条件、手段等が米国政府の方針、規則に従って定められていることから、一般的な商取引による契約とは異なっております。 防衛省といたしましては、FMSに関して、部品等の供給について長期間にわたる取引を行ったことはありませんが、仮に本法律案に基づいて長期契約を締結する場合には、米国政府から発注を受けた企業が米国政府との契約上の義務に基づき所要の期間にわたり部品等の供給を行うことになります。 いずれにせよ、さきに述べた要件に該当する場合には、具体的な取引の方法について米国政府と調整をしてまいりたいと考えております。
○大野元裕君 そうなんです。今までやったことがないんですよね。 このアメリカのFMS調達の特性は、資料五にあるとおり、大臣のおっしゃられたとおり、幾つかの特徴がありますが、(2)には、アメリカ政府は自国の国益により契約を解除する権利を留保をしている。つまり、アメリカとその企業との間の契約で縛られているわけであって、実は我が国との契約が長期にしようが短期であろうが、これは我が国の話ですから、アメリカとの契約、アメリカ政府とアメリカの企業の契約と我が国とのいわゆる積んだ債務負担行為の話とは実は違いますから。 そうすると、この②の当該調達の安定的な実施に資するものというものを我が国として担保する措置はないというふうに私は理解をいたしますが、それでよろしいですね。
○国務大臣(中谷元君) はい、そのとおりでございます。 FMSの場合は、取引成立後、米国政府が自国のメーカーに対して発注することとなります。この法律で長期契約を適用する場合には、米国政府と契約することとなる企業が資材や部品をまとめて一括発注することなどを前提に、米国政府の見積り、これを基にしてコストの縮減額について調整していくことになります。 その後、日米間の政府間の取引に基づいて米国政府が企業に発注をすることとなりますが、米国政府から発注を受けた企業が米国政府との契約を履行する等の義務を果たすために部品等を一括して購入するなどの効率的な部品調達を行うことになります。
○大野元裕君 そのとおりですというお答えをありがとうございます。 若干時間がないので幾つか飛ばしますけれども、このFMS契約のもう一つの特徴であります納期を守るということも、実はアメリカ側には究極的には義務付けられていないと私は理解をしていますけれども、これはこの②の安定的な調達と整合性が取れるものでしょうか。
○政府参考人(吉田正一君) 先生御指摘の点につきましては、確かにFMSの制度上は納期について米側の義務はございませんで、米側としては納期を遵守することについて最大限努力するというふうな形になってございます。 他方、私ども、大変重要な装備品をFMSで、国民の税金で調達しているわけでございますので、事あるごとに納期を遵守するというようなことについては米国政府に様々なレベルで要請をし、そういった努力をしているというふうな状況でございます。
○大野元裕君 頑張ります、そして働きかけますというお答えでございます。十年後、それを誰が保証できるかということについて、実は我々は国民に対して責任を負っているわけでございます。このような言い方をすると失礼でございますけれども、お役所の皆様、大臣も、もしかすると十年後にはその立場にはおられないかもしれない。そんな中で、僕たちは制度としてこれをつくることについては慎重でなければならないというふうに思わざるを得ないと思います。 もう一点お伺いしますけれども、資料の六のところで未精算金額についてというのが書いてございます。これ、実はFMS契約に伴う未精算金額です。大臣がおっしゃられたとおり、これ、一般論でいうと前払になります、原則。前払になって、最後、精算をしてお金が戻ってくるようなことが多いんだろうというふうに私は理解をしておりますけれども、この未精算額が相当積まれているんです。 実は、平成二十年一月に防衛省の装備政策課が作ったFMSの一層の改善というのがありまして、これで、実は、今後一生懸命具体的なことをやって平成二十年度以降は減らしていきますというふうにおっしゃっているんです。ところが、平成二十年度以降、いかがでございましょうか。増えています、未精算額。累積も増えています。そうだとすると、FMS契約の問題をここで把握はされていながら、未精算額がほぼ倍増しているような、平成二十年度以降ですね、状況でございます。 だとすると、これは、改善への表明は、私は現状維持どころか悪化しているんだと思います。このようなところで全体の縮減額だの、あるいは、これは役務に関してですけれども、それについて十年後のことを言うというようなことを言うのは余りにも無責任ではないかと思いますが、こういった未精算額についてはどのように対応、担保をした上で、FMS契約について例えば十年間の適用をされるというふうにお考えなんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) お話しのように、米側の事情によって精算に長期を要する等の未精算の問題が生じております。 防衛省といたしましては、このような状態を改善する必要があると考えておりまして、米側に対して毎年FMS課長級会議において装備政策課長より申入れをし、また、米国防安全保障協力庁長官来庁時、平成二十七年の一月ですけれども、吉田審議官から申入れをするなど、様々な機会を通じて精算の迅速化を求めておりまして、この上でFMSについても個別の装備品ごとに長期契約の対象になるか否かについて、安定的な調達という点を始め、さきに述べた要件に照らして検討してまいりたいと思っております。
○大野元裕君 情報の入手や働きかけについてはこの平成二十年時点で書いてあります。しかしながら、それ以降も改善はされていないどころか改悪なんです。 大臣、そうすると、時間がないのでお伺いしておきますが、私がお伺いをした何点かの問題については、改善されない限りFMS契約は当該法案の対象にはならないというふうに考えてよろしいでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) この点は、せんだってカーター長官が来日した際も、私の方からFMSにおいての長期契約の点について今後協議をしたいという話をいたしておりまして、このFMS等の契約につきまして、今後機会を捉えて米側と協議をしてまいりたいと思っております。
○大野元裕君 済みません、アメリカ側との協議は聞いておりません。私が申し上げた三つの問題点について担保がなされない限り、今回の法案はFMS契約には適用されないかという我が国の判断を聞いているわけで、全くアメリカ側との協議は聞いておりませんので、きちんとお答えください。
○国務大臣(中谷元君) まず、FMSにつきましては、さきに述べた要件に合致すれば長期契約の対象になると考えております。ただし、FMSにおきましては、国産の契約などと異なる性質を有しておるから十分留意して検討する必要があると考えておりまして、本日の委員からの御指摘も踏まえてしっかりと検討して対応してまいりたいと思っております。
○大野元裕君 もう少し突っ込んだお答えを私は期待しましたが、ただ、いずれにしても、もし仮にこの議事録を国民の皆様がお読みになれば、FMS契約、きついかなとお思いになると思います。私は、これ、十年どころか五年でも果たして適切かどうかというのは若干やはり議論はあるところだと思います。 そこにつきましては竹谷政務官にお伺いをしておきたいんですけれども、これ、現状は五年の債務負担行為にFMS契約はなっていますが、これらの問題については十年だからいいとか五年だからよくないとかという話でもないのかなと私は思っていますけれども、果たしてこれらの債務負担行為が適用されていることが現状で適切とお考えでしょうか。
○大臣政務官(竹谷とし子君) お答え申し上げます。 調達に一定の期間を要する防衛装備品等について、その内容に関しては精査の上で、その上で適切なものについて国庫債務負担行為によって予算措置を行ってきたところでございます。 委員の御質問、現状を適切と考えるかということにつきましては、適切であると考えております。
○大野元裕君 それ以外言いようがないとは思いますけれども、ただ、今議論をして聞いていただいたように、様々な懸念は存在することが事実だと思います。それがうまくいけばもちろんいいんですよ。ただ我々は、国税として国民の皆様の血税をお預かりしている立場ですから、もう重々、政務官お分かりのとおり、大臣もお分かりのとおりだと思いますので、ここは是非慎重に検討いただきたいと思います。 済みません、まだたくさん質問があるのでどこから行こうかなと思っているんですが、防衛所要について、④番のところについてお伺いをしたいと思います。 ④では中長期的な防衛所要を勘案した上で、大綱、中期防に基づきというのが書いてございますが、まず、そもそもこの防衛所要に合致するというのは誰が判断をするのか、大臣、お答えください。
○国務大臣(中谷元君) その判断するのは、私が財務大臣と十分協議をして慎重に判断するということにいたしております。
○大野元裕君 済みません、防衛所要を財務大臣と協議されるんですか。防衛所要を誰が判断するんですかと聞いているんですが。
○国務大臣(中谷元君) それに合致するか否かの判断につきましてでございます。(発言する者あり)
○委員長(片山さつき君) 大野元裕君の質問に対して、大臣、もう一度明確なお答えをお繰り返し願えますか。
○国務大臣(中谷元君) じゃ、一般論として申し上げれば、長期契約の対象となる装備品については、我が国の中長期的な防衛所要を勘案した上で、閣議決定された防衛大綱、中期防に基づいて、確実かつ計画的に調達することが不可欠なものであることは必要であります。その上で、各年度の予算編成過程に際して、その時点の国際情勢や技術動向などを総合的に勘案し、個別の装備品を長期契約の対象とするか否かについて、私が財務大臣と十分に協議をして慎重に判断することとなります。
○大野元裕君 そうしますと、例えば、具体的な例を挙げた方がいいと思うのでお伺いしますが、水陸両用車のAAV7についてお伺いしたいんです。 AAV7は四十年以上もアメリカ軍で使用されていて、この③の安定した仕様かどうかについては、多分、私、素人なりに問題はないのかなと思います。しかしながら、我が国が運用する上で、その戦略に合致し、かつ、その調達が継続的に担保されるということも当然必要じゃないかと思います。AAV7、例えば海上の浮航速度は十三・五キロであります。また、サンゴ礁の上は走行ができないと聞いています。そうすると、砂浜のようなところ以外は要するに上陸できないというふうなものではないか。とすれば、尖閣諸島に代表されるような、一九八五年に当時の建設省が尖閣諸島の周りの海について報告書を出しておりますが、そこでは上陸できるところはどうもなさそうだと。 そうすると、我々が今喫緊の課題として考えている、尖閣諸島の、例えば島の奪還に火力が必要な場合であってもAAV7が使えない。そうすると、例えばLCACやオスプレイなどが火力支援を受けた形で行った方が防衛所要には合致するのかなと、素人なりにそういうふうに思われるんですが。例えば、そういった、中期防の別表によれば五十二両も、しかも決して安くない価格で調達をされると言われているAAV7などについては疑問が付されるのではないかと思いますが、例えばこういった防衛所要について国民の理解がきちんと得られないものについて、きちんと得られるというか、懸念が残るものについては、例えばこういった当該契約の対象には向かないのではないかと思いますが、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 中期防で示されているとおり、AAV7、これは島嶼部に対する攻撃への対応に必要不可欠な装備品であると考えております。 いずれにせよ、この長期契約の対象の選定に当たりましては、法案の趣旨に照らして、各年度の予算編成過程に際して、その時点における国際情勢や技術動向などを総合的に勘案して、財務大臣とも十分に協議した上で慎重に判断をしていくことになります。
○大野元裕君 慎重に判断をするということであれば、恐らく当該仕様が安定しているとか、防衛所要と合致しているとか、その性能がきちんとしているとか、それを当然、試験的な運用を前提とするんだろうと思いますが、そこはよろしいですよね、大臣。
○国務大臣(中谷元君) 防衛省では、二十五年度予算において参考品として導入したAAV7について各種検証を行った結果、この性能を満足し得ると判断しまして決定をしたところでございます。 現在の安全保障環境を踏まえれば、島嶼に対する攻撃の対応に万全を期すために、水陸両用作戦能力の着実な整備が喫緊の課題と考えておりまして、このような決定をしたということでございます。
○大野元裕君 おっしゃるとおりだと思います。AAV7については試験用にAPC型を四両、平成二十五年でたしか要求をされていたと、予算として付いていると思います。 ところが、私、調べたところでは、指揮通信型や回収車型については二十六年度予算で要求をされ、そしてその後、本来一、二年掛けて恐らく試験運用を考えるんだと思いますけれども、二十七年度に乗っかってしまっています。つまり、運用の試験をしないで買うということがどうも前提になっているようにしか見えないんですけれども、こういった適否というものについてはやはりしっかりと検証した上で積んでいかなければいけない。 これ、買うことそのものの問題もそうですし、そして少なくともこれを債務負担行為に掛けるようなことはまさかないということでよろしいですね。
○国務大臣(中谷元君) 各年度の予算編成過程に際して、この情勢や技術動向などを総合的に勘案して、財務大臣とも十分協議した上で慎重に判断していくということになります。
○大野元裕君 大臣、一般論じゃないんです。一番最初に、一般論はここでもう申し上げました。慎重にやるということは、是非お願いしますと言って、もうお答えいただきました。 そうではなくて、こういった試験期間をきちんと取らないようなものについては、私、購入そのものに疑問もありますけれども、少なくとも債務負担行為には掛からぬということでよろしいですねと聞いているんです。
○国務大臣(中谷元君) この試験的な運用につきましては研究開発の一環として通常は行われるものでございますが、仕様が安定しているか否かを確認するための重要な課題でもあります。そこで、長期契約の対象となる装備品等につきましては、製造期間を通じて仕様が安定していると見込まれるものがあるということが必要でございまして、研究開発段階にあるものや仕様が変わる可能性も高いものについては長期契約の対象としておりません。 お尋ねのような装備品等の調達については、当該法案で定める長期契約の対象にはならないと考えております。
○大野元裕君 大臣、大変なことを最初、実はおっしゃったんですよ。しっかりと、研究開発中とか仕様が安定していないもの以外なんです、実はこのAAV7は四十年以上使われていますから。ただ、我が国で運用試験したのは、指揮通信型、回収型については二十六年度予算なので、一年もたっていないんですよ。それをもう二十七年度予算で要求しちゃっているということなんです。だから、二十五年度で要求したAPC型は分かります、これは分かるんです。ただ、それを五十二両も中期防で書き込んだからといってやるのはおかしいと言っているわけです。 そこについては、大臣、二〇〇七年に防衛省は一回恥かいているんです。というのは、アメリカ製の暗視装置を空自警備用に購入した事件があったのを御存じでいらっしゃいますでしょうか。あの例の、売買契約まで締結をして納品されたら、これがおもちゃの偽物だったという事件がありました。 やはり私はこういったことを繰り返さないためにも、しかもこれから国民の皆様に御理解をいただくような、こういうその特措法を出してくるということですから、そこはきちんと自ら防衛大臣の指揮の下、防衛省がこれ納得できるものを積んでいただくということが、実績を積んでいただくということが当然必要になろうと思っていますので、そこはお願いしたいと思います。 残り時間が余りないので、あと一問か二問になると思いますけれども、本法案では十年にわたる長期の契約になることが議論をされてきました。この場合、論理的には特措法が切れる平成三十年度から多分三十九年度分までの契約が締結されることが可能になるんだろうと思います。 他方、条件の一つの中には防衛の大綱並びに中期防が書いてあって、これは平成三十年度程度がたしか想定だったと私は理解をしていますけれども、そうですよね、二十五、あっ、平成三十五年度か、程度だったと思いますけれども、これを超えて五年間も防衛費に対して大きな影響を与える、後年度負担を強いることになる、こういったその契約を例えば平成三十年度に行うというのは、これ私はどうかと思いますけれども、大臣はどうお考えでいらっしゃいますか。
○国務大臣(中谷元君) 現在、自衛隊の使用しております装備品や船舶、航空機につきましては、四か年度あるいは五か年度の国庫債務負担行為によって調達をしているものが多くて、これらを一定数量を一括で調達しようとする場合に五か年度を超える長期の契約が必要になると考えております。他方、余り長期の契約を行った場合に国の財政の硬直化を招くおそれもありまして、こうした事情を総合的に勘案した結果、十か年度以内としたものでございます。 なお、現在の中期防は平成二十六年度から三十年度までの五年間を対象にしておりますが、本法律案は中期防の最終年度である平成三十年度までの時限立法といたしております。このため、本法律案に基づいて契約が締結できるのは中期防の最終年度である平成三十年度まででありまして、中期防との整合性も図られていることから、適切なものであると考えております。
○大野元裕君 済みません、三十五年度ではなくて三十年度でしたね。三十年度から要するに十年分、中期防が終わってもそれから後年度負担を強いることになるということなので、私は若干これ議論あると思います。 特に御党の場合には、民主党政権で作ったいわゆる二二大綱について、安全保障環境が変わったからといって、これ一年間大綱なしの、日本の安全保障戦略を漂流させた上に、しかも出てきたものが我々が作ったもののコピーのようなものが多いと。それをころころ変えるような中期防や大綱を作るような政権であれば、これ十年間契約だけが残っちゃいます。これ、払わなきゃいけないですよね。またころころ中期防、大綱が変わってきて、別表も変わりますと、こんな状況になるのであれば、私は、日本の安全保障をきちんと考える上でも決して適切ではないというふうに思っています。 これ、実は質問続けたかったんですが、防衛大臣、この中期防、大綱についてはまだこれからも議論があるでしょうから次回に譲らせていただきたいと思いますけれども、十年にわたる長期の契約、そして血税、こういったことをきちんと勘案していただいて、総論は賛成なんです、ただ、これだけ懸念があるということについてはしっかりと御認識をいただいて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、末松信介君が委員を辞任され、その補欠として馬場成志君が選任されました。 ─────────────
○小野次郎君 維新の党の小野次郎です。 昨日も夕方まで両大臣には決算委員会の方でお付き合いいただきました。引き続きのことになりますけれども、昨日も申し上げました、辺野古に対する政府の対応、評価が悪いですよと。毎日新聞の世論調査結果を申し上げて、それから日テレのデータも挙げました。今日、朝日新聞が更に悪くなっている、評価せずが五五%、評価するが二五%でもうダブルスコアを超えるぐらいの感じで、やっぱりこの数か月の政府のこの問題についての対応が良くないと。一言で言えば、多分、沖縄の方の声に耳を貸さず、上から目線で押し切ろうとしているという姿勢が悪い評価を受けているんだと私はますます意を強くしているところでございます。 そこで、昨日の、例えば粛々という言葉はお二人は使いますかと聞いたら、岸田大臣は、言葉というのは受け取る人の印象が大事だから使いませんと明確におっしゃいましたが、中谷さんの方は、政府としてはそういう言葉は使うべきではないと思っているが、私としては、謙虚にまた着実にという意味で堅実に進めていくべきだと思っていますと言って、辺野古に移設をしていくということは普天間の早期移転をするための唯一の手段でありますのでとまで付け足して、まあ余り、私の聞いた趣旨に対しては、そうだと言っているんじゃなくて、そうでないと答えているように受け取られるんですが。 昨日と同じ質問になりますけれども、粛々という言葉は、中谷さん自身ですよ、政府としてべきかどうかでなくて、お使いになるんですかと聞いているんです。
○国務大臣(中谷元君) 昨日もお答えしましたが、この問題はもう十九年になります。小泉内閣のときも大臣させていただきましたが、あのときは、県と地元の市長さんと、また国が協議をできるような状態でありましたが、その後も大変混乱をいたしました。 しかし、この普天間の辺野古への移設におきましては、やはり一日も早い返還をするということが私は最も沖縄県の状況を解決するために残された唯一の手段であると、これは信念としても思っておりまして、十分この話合いや安全に留意しつつ移設を進めてまいりたいと、そういう意味で堅実に進めていきたいという気持ちを表現したわけでございます。
○小野次郎君 あなたはまた、同じ昨日、沖縄と話合いができる場をこれからも努力していきたいとお答えになっていますが、知事が短時間、総理と会えたか会えなかったかみたいなことがニュースになる状況の中で、大臣がそういうふうにおっしゃっているのは、具体的に、これから沖縄の方と政府の側で、随時というか定期的にか意見交換する場を設けていきたいという具体的なお考えがあっておっしゃっているのかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 先方の知事さんも言われておりましたが、総理と知事が話合いができたということは非常に意義があると私も思っておりまして、今後とも機会を捉えて話合いの場というものは持つべきであると、私も持ちたいと思っております。 この点につきましては、政府全体として、また引き続き説明を尽くしてやる必要がありまして、その手段としては、沖縄県側と対話をするということが最も効果のあることでございますので、そういった機会をできるだけ持てるように努力をしてまいりたいと思っております。
○小野次郎君 岸田外務大臣にお伺いをしますが、昨日、私は、沖縄県民がこの辺野古移転について反対だということ、またそのことを知事も総理に伝えているということなどをオバマ大統領に伝えてもらいたいということですけれども、そういうことはしていただけるんでしょうかという趣旨の質問をしましたら、大臣からは、その意思疎通を図るに当たって、より正確に、そして誠実に実態を伝えるということは両国の信頼関係にもつながるものだと思います、是非、しっかりとした意思疎通を行うべく、引き続き努力をしなければならないと考えますとお答えになりました。 これは確認ですけれども、そういった沖縄県民の意向、あるいは知事の総理に言ってきている内容について、一言一句とは言いませんけど、その趣旨をオバマ大統領にも伝える考えがあるということでよろしいですか。
○国務大臣(岸田文雄君) オバマ大統領に伝えるということかという御質問ですが、まず日米首脳会談につきましては、今具体的な日程も最終調整中ですし、会談の中身についても最終調整中ですので、その中身について触れることは控えますが、様々な機会を通じて日米が意思疎通を図ることは極めて重要なことだと思います。 そして、その際に、我が国の沖縄の負担軽減に対する立場ですとか沖縄の皆様方の意向ですとか、こういったことについて丁寧に正確に伝え、日米間で意思疎通を図ることは重要だと考えます。
○小野次郎君 その点については後段のところが特に重要だと思いますので、首脳会談自身は安倍総理がなさるんですから岸田外務大臣ではないかもしれませんが、事務方で準備される中で当然検討もされるんでしょうから、後段おっしゃった部分は是非実現するように努めていただければと思います。 中谷大臣にお伺いしますが、昨日、私が何度も同じ質問をしました。憲法論としてできないと長年されてきた集団的自衛権の行使容認を認めようという議論をするのであれば、その憲法論の前に、一体その集団的自衛権の行使容認によってどれだけ、どういう脅威に対して画期的な抑止力の向上が期待できるのか御説明いただきたいと。これがなければ、憲法論の議論の前に、国民はなぜそんなことをしなきゃいけないのかということが理解できないということを繰り返し質問しましたけれども、大臣からは、お答えいただいたのは、安保法制を構築する、あらゆる事態に対応できるような安保法制を構築することが抑止力なんだという趣旨のお答えはいただきましたけれども、集団的自衛権の行使容認、そのことが画期的な抑止力の向上になるという趣旨のお話はいただけなかったと理解しています。 最後に私は確認しました、そういうことなんですかと。つまり、確認させていただきますが、大臣のおっしゃっていることは、様々なそういった安全保障に対して手当てすることによって抑止力が高まるのであって、集団的自衛権の行使容認だけによって抑止力が高まるものではないとお答えになっているんですかと聞いたら、大臣はそのとおりでございますと言われたんですね。 これ、すごく重大な答弁ですよ。だって、憲法解釈、七十年で変えてまでこの集団的自衛権の行使容認するんだ、しなきゃいけないんだと言っている政府の立場で、これによって画期的に抑止力が向上するわけじゃありませんと言ってしまったら、じゃ何のためにこの議論しているんだとなるので、それは、いろんな安全保障に関する法整備が必要だということについては、別にこの集団的自衛権の行使容認の議論がなくたって必要な議論なんですよ。そのことを聞いているんじゃないということを僕は何度も言っているんです。 この集団的自衛権の行使容認の問題は、ほぼ七十年間できませんと言ってきたことができるというふうに去年の七月に閣議決定したのは、これによって画期的に日本の安全保障の能力というか抑止力が向上するというメリットが、目に見えた画期的なメリットがあるからのりを越えてでもやるべきだとなったんじゃないんですか。 これはその一部なんですと、全体の中でごく一部ですと大臣がお答えになったのでは、聞いている私たちとしては、だったら何でこんな今までできないとされてきたことをできることにするほどの必要性があるのかというふうに、原点に戻って疑問が大きくなるんですが、大臣、もう一度お答えいただけますか。
○国務大臣(中谷元君) その限定的な集団的自衛権に対する対応というのは、安全保障の対応措置の一部分でございます。今まではそれができなかったわけでございます。 しかし、我が国をめぐる時代の状況というのは変わっておりまして、パワーバランスの変化とか、また技術革新とか、ミサイルの出現とか、もろもろ変わっておりまして、我々が求めているのはあらゆる事態に対して切れ目のない対応ができるということで、例えば今までできなかった部分、昨年の夏に例示を挙げましたが、米艦船への護衛、またミサイル防衛、また機雷の作業、こういったものに関して集団的自衛権ということでこういう対応はできなかったわけでございますが、今回、憲法から見まして、その集団的自衛権の限定的な部分もできるものといたしまして対応していくということで、こういう点におきましては、私といたしましては、抑止力の向上、これを図って我が国の安全保障体制をしっかりしたものにするものであるというふうに認識をいたしております。
○小野次郎君 これは誰もが知っていることですけど、日本防衛に関して、日米安保条約があるからアメリカについては日本を防衛すべき少なくとも条約上の義務があるわけですよ。 ですから、そういうことではカバーできなかった、されていないことについて、こういう脅威に対して、集団的自衛権の行使容認することによってこういうメカニズムで日本に対する侵略の抑止力が向上するんだと、画期的に向上するんだと御説明いただかないと、例示の方の脅威は、サイバーだ、国際テロだ、ミサイルだとおっしゃっているけど、じゃ、まあどこの国のと言うと問題あるから言いませんけど、そういう国のミサイルの日本に対する攻撃の危険に対して、格段にそれを抑止できるんだという説明されないじゃないですか。ISを始めとする国際テロに対して、日本が集団的自衛権の行使容認することによって格段にそういうテロから日本が狙われる危険が下がるんだという説明はされないじゃないですか。 サイバーについてもそうですよ。何か、分かりません、私もそういう分野明るくないけれども、ああいうある意味でグローバルなというか、ある意味で弱いところを狙ってくるようなタイプの非対称的な脅威に対して、本当に集団的自衛権の行使容認をすることによって抑止力が格段に増すんですか。そう言わなければ、言っていることと結論が合っていないと僕は言っているんですよ。 まあ、今日は特定調達の話ですから、その話はまた別の機会につなげますが、脅威が何なんだと、抑止力が何なんだと。それで、あと、外務大臣にいつもお伺いしているリスクが拡大するのをどうやって歯止めを掛けるんですかという、これは一連のあれなんで、これ全部きちっと答えてもらわないと、国民としても、野党としても、何でそんなこと必要なんだ、議論するんだと、全く私は質問をすればするほど理屈がよく分からなくなってまいりました。 それでは法案について聞きますけれども、防衛大臣、恐縮ですがお付き合い願いますが、年限を十年と長く設定するようにすれば、確かに購入計画がある意味で有利になる面もあると思いますけれども、反対に兵器や装備の日進月歩の競争というかの中で、固定化というのか、一番僕思うのは、戦艦武蔵や戦艦大和って世界一だと言っていたんだけど、本当は昭和十九年ぐらい、二十年ぐらいになってくるともう陳腐化しちゃったわけですよね。ああいうことにならないかという心配はありませんか。
○国務大臣(中谷元君) 長期契約の対象となる装備品等につきましては、閣議決定をされた防衛大綱また中期防に基づいて、確実かつ計画的に調達することが不可欠であるものが対象となっております。また、これに加えて、コストの縮減効果と調達の安定化の効果が見込まれるものが対象となりますが、これの選定に当たりましては、その時点における国際情勢また技術動向などを総合的に勘案して慎重に判断して、また財務大臣とも十分協議をしてまいります。そして、御懸念のようなことが生じることがないようにしっかり制度を運用してまいりたいと思っております。
○小野次郎君 問題は、そういった技術の問題、兵器の進歩の問題だけではなくて、もう一つ、やっぱりそれ以外の要因ってありますね。政権交代、これもこの五年間ぐらいに二度ぐらいあったわけですけれども、政権交代とか、あるいは、国の名前挙げちゃまずいけど、我々日本の近隣の国の中にもある体制ががらっと変わって日本との安全保障の関係での環境が大きく変わったというときに、この安全保障政策に変更の必要性が出てくる。変更されてしまうわけですよ、逆に言えば。そういうときに、装備の整備の方だけが硬直化してしまって、要するに軍事的な、純軍事的な、それも何年か前の純軍事的な分析の必要性の判断で固定してしまうということによって、そのシビリアンコントロールというのが、政治や経済は刻々変わるわけですけれども、それを縛り付けてしまうことにならないかという、そういう心配はありませんか。
○国務大臣(中谷元君) 先ほどお話をいたしましたが、基本的には大綱、中期防に沿って、これは絶対に必要だという計画に基づいて対応をいたしますが、この中で、国際情勢の変化また技術動向などを総合的に勘案して判断をしてまいるということでございます。
○小野次郎君 ですから、その判断については、同僚議員も言っていたかもしれませんが、よくよく吟味して慎重に考えていただいて、それがこの我が国の政治やあるいは外交、国際関係の変化を逆に兵器の整備計画が縛るようなことにならないように、そこは是非御注意いただきたいと思います。 私の質問は終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 法案の内容に入る前に、まず財政民主主義についての基本的な認識をお尋ねいたします。 憲法第八十六条は、予算単年度主義を定めております。これは、憲法八十三条が「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」としているように、国の財政は主権者国民の代表である国会の議決に基づかなければならないと、この財政民主主義の大原則によるものであります。つまり、この国会の予算審議権の確保の要請から、この予算単年度主義があるわけですね。 明治憲法下におけるこの予算単年度主義の例外が、臨時軍事費特別会計でありました。太平洋戦争時に設置されたこの特別会計は、一九三七年七月から一九四六年二月まで八年七か月を一会計年度としておって、これが軍事費の膨張を可能とし、議会の審議権を空洞化させました。最近、「臨時軍事費特別会計」という本が出ておりますが、これによりますと、毎年決まった時期に予算案を議会に提出し、あれこれ議論、論議され、時として否決されるというようなことから免れるわけで、現に戦争をしている政府、軍部にとっては便利この上のない制度だったと指摘をしております。 戦前、軍事費をこの予算単年度主義の例外としたことがその大きな膨張を招いて、国民生活と国家財政を破綻をさせたと。この痛苦の経験が憲法の財政民主主義の基本にあると考えますけれども、この点での大臣の認識をまずお伺いいたします。
○国務大臣(中谷元君) 憲法との関係で基本的な認識をということでございますが、財政民主主義は、日本国憲法第八十三条にあるように、「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」との原則を定めたものであると承知をいたしております。これは国民が不当な負担を被ることを避けるために、国の財政作用に適切な民主的コントロールを及ぼすために生まれ、発展をしてきたものであると認識をいたしております。 また、明治憲法においては、現行憲法と異なって、第八十三条のように特に一条を設けて財政処理権限の国会議決原則を明示的には規定していないなど、種々の例外的な規定が設けられていたものと承知をいたしております。 これらの経緯を踏まえまして、憲法は第八十三条において、財政処理について国会の議決に基づくことを必要とするという基本原則を定めたものであると承知をいたしております。
○井上哲士君 一般的なお話だったと思うんですが、明治憲法下における様々なそういう問題があった結果、特にやはり軍事費が莫大になって国家財政と暮らしを破綻させたと。この教訓をやはり防衛大臣としてしっかり、私、踏まえるべきだと思うんですが、改めてその点いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) この八十三条に特に一条を設けて財政処理権限の国会議決原則を明示的に規定していないなど、種々の例外的な規定が設けられていたものでございますが、これらの経緯を踏まえて日本国憲法は国会の議決に基づくことを必要とするという基本原則を定めたものでありますので、委員がおっしゃることも一因ではないかと思っております。
○井上哲士君 まさに、戦前の軍事費が本当に国会のコントロールから外れて莫大になっていったということに対するやはりこの教訓ということを私たちは踏まえなくちゃいけないと思うんですね。 他方、予算単年度主義の例外として、財政法十五条で国庫債務負担行為を定めております。しかし、その上限は五年とされておって、これを特例で十年にするというのが本法案でありますが、つまり、例外の中にさらに特別の例外をつくるというものでありますから慎重な検討が必要でありますし、しかも、これを軍事費に適用するということは戦前の教訓を鑑みて慎重な上にも慎重な検討が必要だと思います。 そこでまずお聞きしますが、今回の特例はまずP1の契約に適用するとしておりますけれども、その総額がどのようになるのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(黒江哲郎君) 先生の御質問が縮減額の総額という御趣旨であるとしたら、それぞれ比べますと、今回長期契約によって二十機分を調達するという場合の総経費は三千三百九十六億円でございまして、他方、これ長期契約によらずに調達する場合ということでいいますと総経費は三千八百十三億円というのが我々の見積りでございます。 したがいまして、長期契約によって調達する場合と、それによらない場合との経費といったものを比較しますと、約四百十七億円分の縮減効果があるというふうに見込んでおるというところでございます。
○井上哲士君 縮減をされた結果、三千三百九十六億ということでありますが、財務省、来ていただいておりますけれども、この財政法の特例によって国庫債務負担行為の限度を延ばしたものはほかにも様々事業があると思いますが、それぞれ、どういう事業があって、その予算規模及びその合計はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(西田安範君) 国庫債務負担行為を他の法律で年限の特例を設けているものの概要、それから二十七年度予算における額ということでございますが、それぞれの根拠法に基づきまして、国庫債務負担行為により支出すべき年限の特例を設けている事業については、PFI事業、市場化テスト事業、温室効果ガス排出削減量の取得事業、省エネルギー改修事業の四つがございます。 PFI事業は、公共施設の建設、維持管理、運営等民間の資金、経営能力、技術的能力を活用して行う事業でございますけれども、本事業につきましては、一般会計、特別会計合わせまして二十七年度において四億円、それから二十八年度以降において五百九十三億円の支出を予定をしているということでございます。 それから、市場化テスト事業、公共サービスの質の維持向上及び経費の削減を図るために市場化テストを通じて民間事業者が公共サービスを実施することとなる事業でございますが、本事業につきましては、一般会計、特別会計合わせまして二十七年度において四百二十七億円、また二十八年度以降において千二百六十億円の支出を予定をしております。 それから、温室効果ガス排出削減量の取得事業及び省エネルギー改修事業につきましては、二十七年度予算に国庫債務負担行為を計上しておらず、支出を予定をしておりません。 以上四つの合計でございますが、一般会計、特別会計合わせまして二十七年度におきまして四百三十一億円、二十八年度以降におきまして千八百五十二億円の支出を予定しているところでございます。
○井上哲士君 これまで財政法の特例として幾つかつくられてきたわけでありますが、四つのうち二つは実際もう予算が計上されていないということでありました。他の二つの事業を合わせましても、二千二百八十三億円ということなんですね。 先ほど答弁ありましたように、本法案がP1に適用されますと、この規模を大きく上回る三千三百九十六億円ということになるわけですね。しかも、その適用対象には、先ほども議論ありましたように法律上の限定がありませんので、防衛大臣が財務省と協議してどんどん拡大をされていくという可能性があります。さらに、我々はPFIについては反対をしましたけれども、幾つかほかの特例が、効果を上げるのに性質上一定の年限が掛かるというものもあります。 ところが、今回の法案は、まとめ買いしたら安くなると、つづめて言えばそういうことですね。これはどの省庁でもある話だと思うんですよ。ですから、例外中の例外でありながら、その大半がこれ今後は防衛調達になると。ここにだけ特例を認めるというのは、やはり戦前の教訓に逆行して、防衛費を聖域化するものになるんじゃないですか。いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 現在、自衛隊が使用する装備品、また船舶、航空機につきましては、四か年度あるいは五か年度の国庫債務負担行為によって調達しているものが多くて、これを一定数量、一括で調達をしようとする場合に五か年度を超える長期の契約が必要になると考えております。 また、防衛装備品等については、防衛省・自衛隊以外にユーザーがありません。供給できる企業も限られているなど、調達のスケールメリットが働きにくく、また企業としても高い予見性を持って計画的に事業を進めることが難しいといった特殊性もございます。 こうした特殊性を踏まえまして、現下の厳しさを増す財政状況の下で防衛力の整備を着実に実施していくために、装備品等の調達コストを縮減するとともに安定的な調達を行っていくことを目的として、国会の議決をいただいて、本法律案を制定して最長十年の長期契約を可能としたいということでございます。
○井上哲士君 国会の議決をいただいてと強調されました。 しかし、そもそもこの国庫債務負担行為に当初は三年、その後五年という上限を定めたときにも、そのことは議論されているんですね。なぜそうしたのかということを、当時の大蔵省の担当者が昭和二十二年に発行された「財政法逐条解説」という本で書いております。 従来は国庫債務負担行為として非常に長期にわたるものが多かったのであるが、余り長期にわたり将来の国の債務を負担することは、いかに国会の議決を経るとはいえ、国会の構成も時の経過に伴って異なるのであるから避けるべきであるということで三か年に制限をしたと、こういうことを言っています。 そして、その後これは五年に変わったわけでありますが、この問題は、実は防衛省の検討会の中でも議論されているんですね。防衛省は、契約制度研究会というのをこの防衛調達で開いてきましたけど、二〇一〇年七月十五日に開かれた第三回の研究会の議事要旨を見ますと、これ長期契約が議論になっていまして、当時の委員が発言をしております。 継続費を新たにまた制度化しようとしたときに憲法違反論が出て、いろいろ議論になったと。そこは収まったけれども、そのときに、継続費に併せて国庫債務負担行為もそろえて五年にしたと。その上でこう言っているんですよ。五年が一つのぎりぎりの線だということだったと思うと。当時は、やはり問題は衆議院と参議院の議員が四年、六年という任期があって、予算を統制する国民の代表が次の国民の代表者の意思決定を先取りするのはまずいだろうということが一番根底にあると理解していると。こういうことが実は検討会で議論されている、防衛省の。 ところが、その後、全くこれが検討をされている跡がありません。ここで言われていますように、国庫債務負担行為を上限を延ばすに当たっても衆議院は四年、参議院は六年という任期がある、これをはるかに超えるようなことになれば次の国民の代表者の意思決定を先取りするようなことになる、これはまずいということで五年にしたという、こういう議論がされているわけですね。 十年といいますと、衆議院の選挙は二回以上あります。参議院は三回行われます。政権交代もあるかもしれないと、そういうことで、先の国民の代表の議論を縛ってしまうと、こういうことになるということで当時五年になったということを考えますと、なぜそれをぎりぎりの線と言ったのに一気に二倍に延ばすことができるのか、この点、どういう検討をされたんでしょうか。
○政府参考人(三村亨君) お答え申し上げます。 委員御指摘のように、国庫債務負担行為の期限につきましては様々な御議論がございます。ただし、財政法第十五条第三項の本文におきまして、国庫債務負担行為の年限を五か年度以内とする一方で、その他の法律で定めるものについてはこの限りではないというふうに定めているものと承知をしております。本法律案は、このただし書に基づいて国会の議決を経て定めていただくものでございます。 また、本法律案に基づく長期契約につきましては、各年度の予算に国庫債務負担行為として計上され、国会の議決を経た上で認めていただくことになります。また、国庫債務負担行為に計上された事業につきましては、支出を要する各年度の予算に歳出化経費を計上し、改めて国会の議決をいただくことになります。 このため、本法律案に基づく長期契約については、法律、予算双方について国会の議決をいただいた上で行うものでございまして、国会の予算審議権を縛るというものではないというふうに考えているところでございます。
○井上哲士君 国会の議決を経ると言いますけれども、長期契約をすれば、その解除は契約企業が被る損害の賠償が前提になるんです。ですから、極めて困難になるわけですね。ですから、十年度までということは次の次の総選挙で選ばれるような議員の決定権まで縛ることになるじゃないかと、だから五年がぎりぎりの線だということが防衛省の検討会でも議論をされていたのに、全くそれの検討がされた跡がないままこういう法案が出てきている、私は極めて重大だと思います。 こういう長期契約の導入は、防衛産業の維持、育成を求めて産業界が武器輸出の解禁と併せて求めてきたものでありまして、こういうことに応えて国会とそして国民の予算審議に対する権限をやっぱり侵害をするような、こういうものは財政民主主義に真っ向から反するものだと、このことを指摘しまして、質問を終わります。
○糸数慶子君 無所属の糸数慶子です。よろしくお願いいたします。 まず、P1の厚木基地への配備についてでありますが、P1が配備されている厚木基地については、日米共同使用が開始された昭和四十六年、これは当時の横浜防衛施設局長から周辺自治体である大和市及び綾瀬市に対して、ジェットエンジンを主たる動力とする飛行機は緊急やむを得ない場合を除き使用しませんとする内容を含む、いわゆる四六文書が発出されております。P1の厚木基地への配備計画の話が出た当初、大和市及び綾瀬市、両市はこの四六文書を理由に反対しましたが、平成二十五年三月十二日、防衛省南関東防衛局長から両市に対しP1の配備が通知され、その際、引き続き四六文書を尊重すべきものと考えているとの説明がなされております。 両市は、同通知の前後に受入れはやむを得ないと表明はしましたが、一方で、基地の騒音に苦しむ市民団体、厚木基地爆音防止期成同盟からは、国の対応は余りにも横暴、四六文書が無視された、国に毅然たる態度を示すべきだとの意見も上がっております。 そこで、厚木基地にジェット機を使用しないとした四六文書を尊重するとしながらジェット機であるP1を配備し、更に今後も増やそうとしている現状について政府の認識を明らかにしていただきたいと思います。
○政府参考人(黒江哲郎君) いわゆる四六文書でございますけれども、これは、海上自衛隊による厚木飛行場の使用に当たりまして、昭和四十六年に、先生今御指摘になられましたように、当時の横浜防衛施設局長が関係自治体の長に対して通知をした文書でありまして、その内容としまして、ジェットエンジンを主たる動力とする飛行機、ターボプロップ機を除くと、これは緊急やむを得ない場合を除き使用しませんと規定をしておるというところでございます。 この規定につきましては、昭和四十年代に米軍のジェット戦闘機が立て続けに墜落事故を起こしたと、こういったことによりますジェット機の安全性への危惧、また、当時のジェット戦闘機の騒音への嫌悪といったものが背景としてあったものと思われるところでございます。 他方、厚木基地の周辺で市街化が進み、住民の生活環境に大きな影響を及ぼしている現状を踏まえれば、安全性の確保及び静粛性への配慮という規定の趣旨といったものは引き続き尊重すべきものと考えております。 しかしながら、四十六年のこの四六文書が発出された当時とは異なりまして、その後の技術革新によってジェット機の安全性及び静粛性につきましては飛躍的な進歩を遂げておると。そういうことから、厚木基地に配備する航空機がジェット機であるということのみをもって直ちに本規定に違背すると考えるのは適当ではございませんで、本規定の趣旨に照らして個別に判断をしていくということが適切だというふうに考えてございます。 こうした基本的な考え方の下で、厳しさを増す周辺海域の状況を踏まえ、平素からの常時継続的な情報収集、警戒監視をより実効的に行う能力の向上したP1を着実に整備していくことが必要である、現有のP3に比べましてP1が安全性及び静粛性に優れた航空機であることに鑑みれば、P1の厚木基地への配備については四六文書の趣旨を尊重するというこういう考え方に沿ったものであると考えているところでございます。 また、防衛省としましては、このような考え方につきまして、P1の厚木基地への配備に当たって関係自治体に御説明をし御理解を得てきたと、そういうところでございます。
○糸数慶子君 P1はP3Cよりも静粛性が高いということでしょうが、やはりこの静粛性を理由としたとしても、文書に記載されているジェット機を使用しないとの文言に反していることは事実であり、市民の方々から文書を無視したと指摘されても仕方がないというふうに思われます。 それでは、平成二十五年三月に南関東防衛局長が引き続き四六文書を尊重すべきと言ったのは何をどう尊重するつもりなのでしょうか。尊重すると言いつつ、今般の長期契約で購入するP1、二十機の多くは厚木に配備されます。ますますこうやって機数が多くなるということから考えましても、政府の明確な答弁をもう一度求めます。防衛大臣にお願いいたします。
○国務大臣(中谷元君) 厚木基地につきましては、人口が過密した市街地に所在しておりまして、基地周辺の住民の方々に航空機騒音に係る御負担をお掛けしていると認識はいたしております。 いわゆる四六文書につきましては、安全性の確保及び静粛性への配慮といった趣旨を含めて引き続き尊重すべきものと考えておりまして、P1がP3Cと比べて安全性及び静粛性に優れた航空機であることを鑑みれば、P1の厚木基地への配備につきましては四六文書の趣旨を尊重するとの考え方に沿ったものと考えております。 また、関係自治体に対しましては、厚木基地でのP1の配備に際して、飛行の安全確保に万全を期すとともに、騒音軽減等に最大限配慮することを説明をいたしまして御理解を得てきたところでございます。 また、騒音対策につきましては、周辺住民の方々の御負担を可能な限り軽減できるように住宅防音工事等の各種周辺対策を実施しております。また、周辺住民の方々への航空機騒音の影響に可能な限り配慮するよう米側に要請するとともに、空母艦載機の厚木飛行場から岩国飛行場への移駐について着実に進めているところでございます。 防衛省といたしましては、今後とも、これらの措置を総合的に実施することによりまして飛行場周辺の騒音を軽減し、周辺住民の方々の負担軽減が図られるように努力をしてまいります。
○糸数慶子君 今回の法案では特定防衛調達の対象となっている固定翼哨戒機P1については、平成二十五年五月十三日に、愛知県及び静岡県沖の洋上において高高度における制限速度を超過した高速度での急激な動きを行ったところ、エンジンが停止するといった事案が発生しているわけです。 この事案の概要、特にP1については四台のエンジンが付いておりますが、何台のエンジンが停止したのか含めて、説明を求めます。
○政府参考人(吉田正一君) 先生お尋ねの平成二十五年五月十三日でございますが、川崎重工において、当時製造中でございましたP1哨戒機五号機について、洋上で実施した社内飛行試験におきまして機能確認のための高高度における高速度での急激な機動を行ったところ、エンジン四台が停止するという事象が発生いたしました。その後、当該機は、定められた手順に従い、機体の高度を下げ、全てのエンジンを再始動し、無事に着陸いたしました。 なお、当該事象において、当該機は常時パイロットのコントロールの下にありまして、同パイロットも緊急事態の宣言はしておりませんので、墜落が差し迫るといった緊迫した状況にはなかったということを付け加えさせていただきます。
○糸数慶子君 この事案では、幸いエンジンが再始動して、航空自衛隊岐阜基地に無事帰還され、事なきを得たというふうに聞いておりますが、それに対してどのような改善がなされたのでしょうか。この不具合の原因、どのような分析がなされたんでしょうか。さらに、周辺住民に対する安全対策の取組については万全の備えを行う必要があると思いますが、政府の認識を改めて伺います。
○政府参考人(吉田正一君) 御指摘の不具合の原因でございますが、量産機を製造する際に整備性向上のために一部のエンジン部品の形状変更を開発段階から行ったと、そういったものを機体を急激に機動させるとエンジンの燃焼が一時的に不安定となり発生したと、このように受け止めてございまして、この物理的な対策といたしましてはエンジン制御ソフトウエアの改修と、こういったものを行った上で、実機を用いて不具合が発生しないことをきちんと確認をいたしてございます。 他方、周辺自治体との関係でございますが、本不具合発生後、直ちに厚木基地に配備されている全てのP1哨戒機について安全性が確認されるまでは飛行停止をいたしました。また、防衛省としましては、平成二十五年十月に不具合対策が完了し飛行再開をする際には、事前に関係自治体に対して御説明させていただいたところでございます。
○糸数慶子君 次に、今回の法案についてでありますが、国庫債務負担行為による防衛装備品の長期契約の年限を原則五か年度から十か年度へと延長するものでありますが、つまりこれは、国庫債務負担行為それ自体が憲法第八十六条の予算の単年度主義に対する例外であるのに、その例外に更に例外措置を設けようとするものと言えます。 今回、政府は、国庫債務負担行為の年限延長によるまとめ買い効果で装備品の単価が下がり、予算の縮減効果があると説明しておりますが、長期契約を行えば単価が下げられるというのはほかの分野でも同じだと言えると思います。国庫債務負担行為については、施設整備、宿舎整備、道路、港湾、そして空港整備、情報システムの開発等、様々なものが対象分野となっている中で、なぜ防衛装備品が予算の削減を理由に特別扱いをされるのか、防衛大臣にその見解を伺います。
○国務大臣(中谷元君) 財政法の第十五条三項の本文は、国庫債務負担行為の年限を五か年度以内とする一方、ただし書におきまして、その他法律で定めるものにつきましてはこの限りでないと定めており、本法律案はこのただし書を根拠としたものでございます。また、長期契約の対象については、防衛装備品の特殊性を踏まえて、防衛力整備を確実に実施していくために必要となる装備品等及びその整備の役務であって、五か年度を超える長期契約によりコストの縮減と安定的な調達が見込まれるものといった要件を満たす必要があると考えております。 この点、お尋ねの道路、庁舎などの公共施設等の整備につきましても、当該ただし書規定を根拠として、いわゆるPFI法により、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して最長三十年度まで国庫債務負担行為が認められているものと承知をしておりまして、防衛関係費を特別扱いしているという御指摘は当たらないと考えております。
○糸数慶子君 まだ通告をしておりますけれども、同じような質問が先ほどもございましたので、私の質問はこれで終わりたいと思います。 以上です。
○委員長(片山さつき君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 私は、会派を代表して、特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法案に反対の討論を行います。 本法案は、財政法上の国庫債務負担行為の五年の年限を、自衛隊の艦船や航空機を始めとする防衛調達について十年に延長するものです。 憲法が定める予算単年度主義は、財政が主権者国民の代表である国会の議決に基づかなければならないという財政民主主義の大原則によるものです。 国庫債務負担行為は、この例外として、次年度以降にわたる債務契約を行う権限を国会の議決により政府に付与するものです。財政法の制定当時、国会議員の任期を踏まえ三年とされた年限は、再軍備の過程で導入された継続費の制度に合わせて五年に延長され、その下で装備調達が行われてきました。 今回の法案は、装備調達に対する縛りを更に緩め、将来の軍事予算を十年先まで先取りすることを可能とするものです。経済状況や国際関係にどのような変化が生じても、国政選挙に基づく政権交代や重要な政策変更があっても、契約後の解除や減額修正は契約企業が被る損害への賠償が前提となります。 したがって、十年への延長は国会の予算審議権を侵害するとともに、財政の硬直化を招くものと言わなければなりません。 政府は、本法案による措置が経費の縮減につながると説明します。しかし、縮減により生じる予算は調達数量の積み増しや他の装備品への充当も可能であり、防衛予算そのものの縮減に何らつながるものではありません。 長期契約の導入は、防衛産業の維持、育成を狙った産業界が武器輸出の解禁と併せて求めてきたものであります。 そもそも、現行憲法に財政民主主義の原則が定められたのは、明治憲法下で太平洋戦争時に設置された臨時軍事費特別会計が、軍事費の膨張を可能とするとともに、議会の審議権を空洞化させ、国民生活と国家財政を破綻させたその痛苦の経験があったからにほかなりません。 本法案が憲法の定める財政民主主義の原則に真っ向から反する措置であることを強調して、討論を終わります。
○委員長(片山さつき君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(片山さつき君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、大野君から発言を求められておりますので、これを許します。大野元裕君。
○大野元裕君 私は、ただいま可決されました特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、維新の党、日本を元気にする会・無所属会及び次世代の党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。 一、防衛大臣は、特定防衛調達の対象となる装備品等及び当該装備品等の整備に係る役務を財務大臣と協議して定める際の指針を、可能な限り早期に定め、適切な整備・調達等の実施を図ること。 二、前記の指針を定めるに当たっては、できる限り国民に対して透明性を確保することに努めることとし、国産、ライセンス契約、FMS契約、一般輸入契約等の契約の形態ごとに留意すべき事項を検討するとともに、年限内の調達計画に伴う初度費や役務契約が明らかになっている度合い等を検討の要素に含めるべきこと。 三、長期契約により縮減される経費の推計額を含め適正な調達価格算定能力の向上は、本法の適切な運用に当たり不可欠なものであることに鑑み、信頼性及び客観性を持った額を主体的に算定できるよう、体制や制度の構築に向けた取組を行うこと。 四、防衛大臣は、将来の安全保障環境や技術革新といった要素を十分に勘案し、長期契約によることがかえって効果的かつ効率的な装備品等の調達を損ねることにならないよう、特定防衛調達の対象となる装備品等を厳格に選定すること。 五、国庫債務負担行為により支出すべき年限については、中期防衛力整備計画の期限である平成三十年度を大幅に超えた年度での後年度負担がいたずらに多額に発生することのないよう留意すること。 六、本法施行後一年をめどに、その運用実績等を踏まえて、必要に応じ、長期契約に伴う経費縮減の公表の在り方の見直しを行うこと。その際には、財政法第十八条の閣議決定があったときの公表には契約見込み額を含むこと、また、長期契約に基づく支払いの終了時には、それまでの支払実績の詳細(支払総額、長期契約によって縮減された最終的な金額、未精算の金額が発生した場合はその金額及び理由等)を遅滞なく公表することについて検討を進めること。なお、必要性があると判断された場合には、速やかに所要の法改正を行うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(片山さつき君) ただいま大野君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(片山さつき君) 多数と認めます。よって、大野君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、中谷防衛大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。中谷防衛大臣。
○国務大臣(中谷元君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたし、努力をしてまいります。
○委員長(片山さつき君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(片山さつき君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十三分散会