我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会 第12号
- 発言数
- 427 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 11
- 開催日
- 2015/08/25
会議録
○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、松田公太君、又市征治君、石井正弘君、和田政宗君、上月良祐君、清水貴之君、白眞勲君、那谷屋正義君、蓮舫君、水野賢一君及び小池晃君が委員を辞任され、その補欠として山田太郎君、福島みずほ君、森まさこ君、浜田和幸君、滝波宏文君、寺田典城君、石上俊雄君、水岡俊一君、礒崎哲史君、中西健治君及び仁比聡平君が選任されました。 ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) 我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案及び国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 本日は、今後の防衛政策の方向性とその課題等についての集中審議を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本一太君 総理、台風による被害が発生しております。今後予想される被害あるいは事態に対して政府として万全の対応を取っていただくことをまず一言お願いを申し上げて、質問に入りたいと思います。 まず、最初のパネルの写真を総理に御覧になっていただきたいと思います。(資料提示) これは、韓国の朴槿恵大統領が、北朝鮮の砲撃、韓国軍は挑発砲撃と呼んでいるようですが、この砲撃が行われた翌日に、朴大統領が韓国陸軍第三野戦軍司令部を訪問して軍に指示を出した、そのときの写真でございます。ここに迷彩服を着て現れた朴大統領が軍に指示したことは、北朝鮮のいかなる追加的挑発に対しても徹底して断固たる措置をとれと、こういうことでございました。 総理、私、この写真を見て、改めて朝鮮戦争は終わっていないと、戦争状態が続いていると、こういう事実を突き付けられた気がいたしました。 総理、朝鮮半島情勢が一時緊迫をいたしました。最新の報道によると、緊張緩和の方向に向かっているということで大変安堵をしておりますけれども、昨日の予算委員会でも出てきましたが、北朝鮮は一旦、二十二年ぶりの準戦時状態というのを宣言をいたしました。さらに、韓国軍の方も、あらゆる事態を想定した最高レベルの警戒態勢を維持しているというふうに報道もなされました。この間、例えば韓国国防当局関係者の話として、北朝鮮の七十隻ある潜水艦の七割が、つまり通常の十倍以上の潜水艦が基地を出動しているとか、あるいは軍事境界線の付近で砲兵勢力が二倍に増強されているとか、こういう情報も漏れ伝わってまいりました。 この最新の情勢、刻一刻状況が変わっているというふうに伺っておりますし、最新の報道によると、板門店で行われていた南北の高官による協議で六項目の合意文が発表されたということも言われておりますけれども、まず政府として、外務大臣にお聞きしたいと思うんですね、政府として今の状況、事実関係をどう捉えているのか、今後の展開についてどう見ているのかということについて答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、この度、今月四日の日に南北非武装地帯におきまして韓国兵二名が地雷爆発により負傷する事件が発生いたしました。その後、今委員から御紹介がありました様々な動きがあり、緊迫した状況が続いてまいりました。 そして、その後、二十二日から板門店において南北の高官が断続的に接触してきたわけでありますが、我が国政府としましては、今回の北朝鮮の砲撃等による地域の緊張の高まり、これを強く懸念し、そして米国や韓国などと緊密に連携しながら、この南北間の接触について強い関心を持って注視をしてきました。そして、これは本日の未明でありますが、南北間の接触が合意に達したということであり、まずこのことは歓迎したいと思います。北朝鮮が挑発行動を自制し、今回の合意が地域の緊張緩和や諸懸案の解決につながることを期待したいと思います。 しかし、いずれにしましても、政府としましては、御指摘がありましたように、本日の未明、南北共同報道文という文書が合意に至りまして、その中で六つの項目が挙げられております。こうした内容が今後実施されることにつきまして、しっかりフォローをしていかなければならないと思っております。引き続き、米国、韓国等と緊密に連携しながら、引き続き緊張感を持って、重大な関心を持ち、情報収集等、万全に対応していきたいと考えております。
○山本一太君 今外務大臣から御説明があったように、事態が収束に向かいつつあると、これは大変歓迎すべきニュースであるというふうに思いますが、総理にお聞きしたいと思います。 総理は、この事件が起こった際に御自分の日程も変更されたということですけれども、この朝鮮半島で起こっているいろんな事態の展開、どのくらい深刻に受け止めておられたのか、そのことを伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の事案は、地雷の爆発により韓国側に被害が出て、それに対抗する形で韓国側が北朝鮮側に対して放送を開始をしたという事案に対して、北朝鮮側が抗議の意味を込めて砲撃を行ったということであります。 が、しかし、金正恩政権についてはなかなか予測が難しいわけでございまして、予測可能性が低いということもございまして、どのように発展していくかということについては、我々、非常に緊張感を持って注視をしていく必要があり、NSCを開催をし分析を行い、また様々な情報収集の中における情報の解析、分析を行ったわけでございます。 そして、ただいま外務大臣から答弁をさせていただきましたように、最終的に、今般、南北間の接触が合意に達したことは歓迎しているわけでございますし、北朝鮮が挑発行動を自制し、今回の合意が地域の緊張緩和や諸懸案の解決につながることを期待をしているわけであります。 いずれにせよ、政府としては、重大な関心を持って事態の推移をフォローしており、引き続き緊張感を持って、米国、韓国等と緊密に連携しつつ、必要な対応に万全を期してまいりたいと、このように思っているところでございます。 同時に、現在、北朝鮮との間においては拉致被害者の調査を行っているわけでございまして、北朝鮮側が誠意を持って正直に調査結果を日本側に通達をすることを期待をしているところでございます。
○山本一太君 こういうときにいたずらに危機感をあおるべきではないというのは、これは当然のことでございまして、私は、ここまでの日本政府の対応は非常に冷静であるというふうに思っております。 ただし、可能性は低くても最悪の事態というものは常に想定して備えをしておかなければいけないということは、これは間違いのないことでございまして、問題は、今回は鎮静化に向かうという状況になっておりますけれども、今総理がおっしゃった不安定な、不確実性の増している金正恩政権の下で、こういう軍事的緊張というものはもしかすると何度も起こるかもしれないということ、そして、加えて言うならば、誤算とかあるいは誤認によってこういう軍事的緊張が軍事的な衝突にエスカレートしていくと、こういう危険性は排除できないということを我々はきちっと頭に置いておかなければいけないというふうに思います。 総理、二十一日だったと思うんですけれども、私は韓国の聯合ニュースの記事をずっとフォローをしていたんですけれども、ちょっとどきっとすることがあったんですね。それは、この聯合ニュースの報道で韓国政府関係者が、北朝鮮が中距離弾道ミサイルのノドン、あるいは短距離ミサイル、スカッド、こういうものを発射する動きを見せているということを明らかにしたと、こういう報道があったことに実は少しどきっといたしました。それは、総理もここで何度も答弁をされているように、数百発、恐らく三百発を超えるノドンミサイルが配備をされていて日本全土を射程に収めているということが周知の事実だからでございます。 今回の事件は、これは総理も昨日の予算委員会の答弁でおっしゃっていましたけれども、日本を取り巻く安全保障環境というものがいかに不安定なのかと、そして、今まさにここで議論している平和安全法制等によってやはり切れ目のない抑止力というものを担保していく、これが日本にとって、日本の安全にとっていかに必要なのか、こういうことを私は図らずも内外に示したというふうに思っております。 特に大事なのは、前回の実は総理に対する質問でも言及をした北朝鮮有事シナリオ、あのときは北朝鮮の南進ということを私の口から申し上げましたけれども、これが、決して可能性が高いとは思いませんけれども、これは架空のシナリオではない、机上の空論ではないと、このことを大勢の方々に理解をしていただいたというふうに私は考えております。 外務大臣に伺いたいと思います。今、韓国にいる日本人の方、どのくらいいらっしゃるのでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 韓国にいる邦人数ですが、在留邦人としては三万六千人程度であったと記憶しております。あわせて、多くの旅行客が存在いたします。旅行客の数は、一日平均たしか二万人程度であったと記憶しております。合わせますと六万人近い方々が韓国国内におられるのではないかと想像いたします。
○山本一太君 今回は何度も言いますが事態が収束に向かっていくんだと思いますけれども、万々が一こういう軍事的緊張がエスカレートして悪化した場合には、総理もよくこの平和安全法制の議論の中で言及している、韓国にいる日本人の方々を安全に日本に運んでくると、こういう必要性が生じてくるわけだというふうに思います。 非武装地帯を挟んで、今現時点でも韓国軍と北朝鮮軍、百六十万人の兵力がにらみ合うという情勢がずっとこの間続いているということで、二〇〇二年の六月だったと思いますけれども、北方限界線で南北の警備艇が銃撃戦を繰り広げるという事件がありました。それから、これは二〇一〇年のたしか三月だったと思いますけれども、韓国の哨戒艦が北朝鮮の魚雷で沈没するという事件もあった。さらに、この同じ年の十一月に、北方限界線に近い島、延坪島ですか、ヨンピョンドですか、韓国語で、ここに北朝鮮が砲撃をするという事件もあって、この三回の事件だけでたしか六十人近い死者が出ているということでございます。 総理、こういう状況がいつでも起こり得る、特に、先ほど総理がおっしゃった不確実性の増している金正恩政権の下でこういう軍事的緊張が起こり得る、だからこそ私たちはこの平和安全法制をしっかり整備をして切れ目のない抑止力というものを担保しなければいけないと、こういう考え方でよろしいんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もちろん、まずは北朝鮮に対して外交によって彼らが暴発的な行動を取ることを抑止していくことが重要であり、六者会合の仕組み、あるいは日朝で今協議も行っております。米朝あるいは中国も巻き込んだ形での北朝鮮に対する働きかけ等々も行いながら、北朝鮮が軍事的な冒険主義を捨てるように促していくことが重要であろうと思います。 しかし、今回彼らが取った行動のように、例えば多くの数十隻という潜水艦を港から離脱をさせて海に出動をさせるという状況は、非常に今危険な状況であることは間違いないわけでございます。そういう状況の中で、偶発的に何が起こるか分からないということの中におきましては、日本としては、日本人の命や幸せな暮らしを守るためにしっかりとした備えをしていく必要があるのだろうと思います。 ミサイル防衛のためには、日米で協力して北朝鮮からのミサイルを迎撃をするわけでございます。それとともに、日米同盟がしっかりと機能していくことによって北朝鮮のそうした暴発を抑止をしていく、冒険主義的な試みを抑止をしていくことには十分に有効に機能していくのではないかと、このように思うところでございます。
○山本一太君 万々が一、北朝鮮が日本に向けてミサイルを発射したら約十分で着弾をすると、そのぐらいの距離しかないということなんですね。日本海を挟んだ日本の近傍でこういう軍事的緊張がいつでも起こり得ると、だからこそ私たちはこの今議論している平和安全法制の中で、例えば存立危機事態、日本と密接な関係にある他国に対する攻撃によって日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される、こういう事態とか、あるいは武力攻撃が発生していなくても日本の安全保障に重要な影響を与え得る重要影響事態とか、こういうものを想定して万全の備えをしていかなければいけないと、このことを是非今日はテレビを見ている国民の皆さん方に御理解をいただきたいと思っております。 それでは、次の質問に行きたいと思います。 総理、今回の平和安全法制の中に盛り込まれた自衛隊の活動、特に自衛隊の派遣の歯止めのメカニズムについて議論をさせていただきたいというふうに思っております。 自衛隊派遣の歯止め、いろいろあると思うんですね。大きく言うと三つだと思います。憲法上の歯止め、制度上の歯止め、それから政策上の歯止めと、こういうことだと思っております。特に私は、最も大事なのは、これは国会の関与だというふうに考えております。 まず、パネル出してください。 中谷大臣がこういう御答弁をされています。実力組織である自衛隊の活動の実施に当たっては、政府の判断のみならず、国民の代表たる国会議員により構成される国会において適切な形で承認を得ることは、自衛隊の活動についての民主的統制を確保する点で重要であると、まさしくこのとおりだと思うんですけれども。 この二枚目のパネルを見ていただいて、ここまで衆参のいろんな議論を聞いてまいりましたが、やはり国会承認に関する論点、論点というよりも懸念、心配と言っていいと思うんですけれども、大きく言ってこの二つだと思うんですね。一つは、事後承認による政府の独走があるのではないかという懸念、もう一つは、特定秘密によって国会が判断できない状況が生じるのではないかと、こういうことだと思うんですね。 今回の平和安全法制が制定されると、自衛隊が際限なく世界中に派遣されて武力行使に参加できるようになる、こういう一部の国民の方々の中にある懸念を我々は払拭をしなきゃいけない。そのためには、民主主義の根幹である国会承認の歯止めのメカニズムが必ず機能すると、このことを国民の皆さんに伝えていかなければいけないと思っています。 最初に、自衛隊と主要国の軍の派遣に関する国会の関与の比較というものをしてみたいというふうに思っております。外務大臣にお聞きしたいと思うんですが、この件について、英国、それからドイツ、フランスの状況について御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 諸外国においては、軍隊の活動、様々でありますし、また議会の仕組みも様々でありますので、一律に比較することは難しいところもありますが、今委員の方から御質問がありましたフランス、ドイツ、英国、この三つの国について申し上げるならば、まずフランスでは、軍隊を海外に派遣する際には事後的に遅くとも三日以内に国会に通知をする、このようになっていると承知をしています。ドイツですが、軍隊の海外派遣については原則として事前の国会議員の過半数の賛成が必要とされていますが、派遣人員が少なく影響が限定的である等の場合については、議員総数の五%以上からの審議要求がなければ国会審議なしで承認されたものとみなされる制度がある、このように承知をしております。そして、英国ですが、英国では、軍隊の活動に関する議会の法的な役割は現時点では何ら定まっていない、要は、基本的には政府の判断ということであると承知をしております。
○山本一太君 ありがとうございました。 パネルを出してください。 簡単にまとめるとこういうことだと思うんですね。イギリスは法的に議会への説明責任がありません、現時点で。フランスは事後的な議会への通知のみです。ドイツは限定的な派遣は簡略な手続。ドイツについては議会の軍隊と呼ばれるような厳格なシビリアンコントロールが掛かっているんですが、なかなか細かい議論をする時間はありませんけれども、例えばPKO派遣、あるいは二院制の承認が必要なこと等々考えると、日本の方が歯止めの私は射程距離が広いということも言えるのではないかと思います。 これを踏まえて、もう一度外務大臣に、簡潔にお答えください。日本は平和憲法というものを持っていますから、そういう事情はあるにせよ、諸外国と比べてこの自衛隊の派遣については極めて厳しいレベルの歯止めを課していると、こう言ってよろしいでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国におきましては、まず、我が国が武力行使を行い得るのは新三要件を満たす場合に限られる、限るとさせていただいております。これは憲法上の明確かつ厳格な歯止めとなっていると考えていますし、これは国際的に見ても他に例のない極めて厳しい基準であると考えています。 こうしたことを踏まえても、我が国においての武力の行使については各国と比較しても厳格な要件が存在する、このように考えております。
○山本一太君 ありがとうございます。 ちょっとその前のパネルに戻っていただけますか。 今の外務大臣の御答弁をいただいた上で、この国会承認の論点に行きたいと思うんですね。まず、原則事前承認という問題を取り上げたいと思うんです。 今回の安保法制のこの件についての詳細な制度設計、ちょっとここでもう一回説明する時間はないんですけれども、特に、そもそも、重要影響事態とそれから存立危機事態、これについては、これは原則国会による事前承認というふうになっているわけなんですけれども、なぜこの原則という言葉が必要なのか、例外があるとすれば具体的にどういう場合なのか、これ防衛大臣にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 存立危機事態や重要影響事態におきましては、原則事前の承認でありますが、例外として緊急時の事後承認、これを認めております。これは、これを認めなければ我が国の平和及び安全の確保に支障を来す可能性があるからでありまして、いかなる場合が国会に事前承認を求める時間的な余裕がない場合に該当するかにつきましては、例えば存立危機事態について見れば、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が事前に十分察知をされずに突発的に発生をし、また、これにより間を置かずして我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある状況に至ることは否定できないということで、そのような事態に短期間のうちに立ち入った場合には、国会承認の前であっても並行して自衛隊に行動を命じ、まず何よりも国民の命と平和な暮らしを守ることが必要ではないかと。 そして、重要影響事態につきましても、事態が急速に悪化をして我が国に戦禍が及ぶ可能性が生じ、また、事態に対処するために既に他国の軍隊が活動開始をしている場合にあって、早期に事態の拡大を抑制、またその収拾を図るためには、国会の承認の前であってもこれに対する後方支援活動を迅速に実施する必要があると判断される場合も排除できないということで、やむを得ない場合におきましては事後承認となるものがあり得ると考えております。
○山本一太君 自衛隊の特に海外派遣の歯止めとして国会承認というのは私は極めて大事だと思っております。本当に可能であるならば全ての事態に対して例外なき事前承認というのがベストだと思うんですね。そういう意味でいうと、例えば新党改革とかあるいは元気とか次世代の委員の方々から指摘されている国会承認メカニズムの強化というのは、これは傾聴に値する議論だというふうに思います。 しかしながら、今防衛大臣がおっしゃったように、重要影響事態から存立危機事態に移行するというのであれば時間があると思うんですけれども、突発的な攻撃が発生する、こういうケースがあることを考えると、やはりここはなかなかこの原則というのを外すのは難しいのかなというふうに思っていますが。 そこで、総理、簡潔に御答弁いただければと思うんですけれども、総理は何度も、この事後承認というものはあくまで例外的なものであって、原則はといいますか、可能な限りこれは事前承認を求めるという形で行くんだと何度も答弁されていますけれども、この政府の姿勢には全く変わりがないということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 存立危機事態や重要影響事態における活動の実施は原則事前承認でありますが、例外として緊急時の事後承認を認めております。これを認めなければ我が国の平和及び安全の確保に支障を来す可能性があるからであります。 いかなる場合が国会に事前承認を求める時間的余裕がない場合に該当するかについては、例えば存立危機事態について見れば、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が事前に十分察知されず突発的に発生し、これによって間を置かずして我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある状況に至ることは否定できないわけでございます。極めて短期間のうちにそのような事態に立ち至った場合には、国会の承認の前に並行して自衛隊に行動を命じ、まず何よりも国民の命と平和な暮らしを守ることが必要ではないかと考えております。 また、重要影響事態に際しても、例えば事態が急速に変化、悪化して我が国に戦禍が及ぶ可能性が生じ、当該事態に対処するため既に他国の軍隊が活動を開始している場合であって、早期に事態の拡大を抑制し、又はその収拾を図るためには、国会の承認の前であっても、これに対する後方支援活動を迅速に実施する必要があると判断される場合も排除できないわけでありまして、このように、本当にやむを得ない場合には事後承認となることもあり得るわけでありますが、できる限り原則として事前承認となるよう努力をしていきたいと思っております。
○山本一太君 ありがとうございました。 次の質問に行きたいと思いますが、次に、特定秘密と国会承認の関係について論じさせていただきたいというふうに思っております。 今回の法案で言うと、原則事前の国会承認を義務付けられている重要影響事態の後方支援活動等、あるいは国際平和共同対処事態ですか、ここにおける協力支援活動等に関しては政府が基本計画というのを作って国会に提出することになっています。これに対して、より緊急な対応を要求される存立危機事態とかあるいは武力攻撃事態については、対処基本方針というものを政府が作って、そして国会の承認にかけるということになっています。 この対処基本方針については、これは実は総理が案を作って国家安全保障会議が審議をして更に閣議決定をするという政府内のまずプロセスがあって、その上で国会承認にかけるということになっているわけでございますが、この対処基本方針の中身ですけれども、大まかに言うと、一つは事態認定、事態認定の前提となる事実関係、なぜ武力行使をしなければいけないのかということとか、あるいは武力攻撃事態と存立危機事態に対する対処の大まかな方針とか、あるいは対処措置の重要事項とか、こういうものを盛り込まなければいけないということになっているんですけれども。 ちょっと次のパネル、お願いします。 これ、武力攻撃事態、存立危機事態における対処基本方針のイメージなんですけれども、事実認定に関わる事項で、どこでどんな現象が発生してどう推移すると見込まれるのかとか、あるいは武力行使が必要な場合、またその理由とか、あるいは、全般的な方針というのは外交、防衛上の方針、あるいは自衛隊に命じる措置、防衛出動、他国軍隊への後方支援等々と、こう書いてありますけれども。 一度も対処基本方針というのを作ったことがないのでちょっとコメント難しいと思いますが、エッセンスは、大臣、こんな感じでよろしいんでしょうか。もう簡単に答えていただければ。
○国務大臣(中谷元君) 対処基本方針に記載する内容につきましては、事態の経緯、事態の認定及び当該認定の前提となった事実、そして事態への対処に関する全般的な方針、そして防衛出動など対処措置に関する重要事項等を記載するということでございます。
○山本一太君 そうすると、大臣、ここに私書きましたけれども、この赤で書いている、ミサイル部隊の展開状況とか潜水艦の配備情報とかあるいは交信情報等、あるいは部隊の編成、装備の詳細、具体的な作戦等、これはもう特定秘密に当たると思うんですが、そういう理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 弾道ミサイル等の破壊措置命令を含めまして、自衛隊の活動に関する情報については、必要に応じて自衛隊の部隊の運用に支障のない範囲で公表する一方で、我が方の手のうちを明らかにするおそれがある場合には、秘密に指定する等によって情報の保全を図っております。 お尋ねのミサイル部隊の展開状況、また部隊の編成の詳細、具体的な作戦等が特定秘密に該当するか否かにつきましては、具体的個別に判断をする必要があることから、現時点においてはお答えすることは困難であります。ただし、一般論を申し上げれば、部隊の展開状況や部隊の編成の詳細、具体的な作戦等については、特定秘密保護法別表に該当して、特に秘匿をする必要があるということで特定秘密として指定をされることはあり得ると考えております。
○山本一太君 政府が国会に対して、特定秘密保護法があるから、例えば国会の承認の判断に十分でない情報しか出さないと、これはもうあってはならないということだというふうに思うんですけれども、現実にはこれは想定されないと、こういうことをちょっと防衛大臣に一言断言をしていただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 先ほどお話ししましたように、部隊の運用とか詳細等につきましては、我が国の手のうちを明らかにするということで支障があるということで特定秘密に該当する場合はあり得るということでございますが、こういった国会に御承認をいただくために必要な情報につきましては、可能な限り開示をすることによって御理解を得ていくことが重要だと考えております。
○山本一太君 国民の皆さんに御理解をいただきたいと思いますが、二院制でございまして、例えば不十分な情報を提供したということであれば、これは自衛隊派遣について国会は承認しません。これは、衆議院で通っても参議院でノーと言われたら自衛隊派遣はできません。このことを是非国民の皆さんには分かっていただきたいというふうに思っています。 やはり、国会承認というのは、国民の民意で選ばれた国会議員が構成するこの国会が承認をするかどうかということを決めるということであって、この国会承認が歯止めになっているメカニズムというものは、きちっとこれは機能していると、こういうことを改めて国民の皆さんに申し上げ、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○森まさこ君 自民党の森まさこでございます。 七月三十日に本委員会で、私、総理に対して質問をさせていただきました。分かりやすかったという声を、多くの声をいただいたんです。私は、二人の子供を持つ母親として、女性や若者が不安に感じていることを率直に質問させていただき、総理からは明快な御答弁をいただきました。戦争は絶対にしない、徴兵制はあり得ない、他国の戦争に巻き込まれることはない、総理がきっぱりと断言をしていただきました。それが聞きたかったとの声をたくさんいただきました。 世界中でテロが起きて、日本人も犠牲になりました。昔とは違う。山本一太議員の質問でも今ありましたように、朝鮮半島での事案を含め、安全保障環境が厳しいものに変化をしています。では、どうしたらいいのか。このままの法体制で平和な日本を守れるのか。そのための冷静な議論をしたいと思います。 この点、八月十四日に出された戦後七十年の総理談話は、歴史の教訓の中から未来への知恵を学ばなければならないとの姿勢から出されたものであり、この談話の中で総理は、本委員会で議論されている平和安全法制に直接関わる、日本と国際社会との安全保障上の関係について重要な関係を述べられています。 本日は、国民の方々に総理がどのような立場から新たな法制を提案されているのかをより理解いただくために、今回の談話で出された立場に触れつつ質問をさせていただきたいと思います。 この談話、今までの談話よりも長いものになりましたけれど、それだけ総理の思いがこもっていたのかと思います。と申しますのも、総理がほとんど原稿に目を落とされずに御自分の言葉で語られていたということを拝見いたしまして、相当総理がこだわって御自分でお書きになったんだろうという印象を持ちました。(資料提示) 総理談話に対する国内の評価は、パネルにありますとおり、共同通信で評価するが四四・二%、読売新聞で評価するが四八・〇%、産経新聞で評価するが五七・三%、東京新聞で評価するが三九・六%と、いずれも評価するが評価しないを上回っています。FNNによれば、世代ごとに見ても、全世代で評価するとの回答が評価しないとの回答を上回っています。二十代の評価が最も高く、男性の七一・九%、女性の五四・一%が評価しました。 内閣支持率は、共同通信の調査では四三・二%で、前回の三七・七%から五・五ポイント上昇しました。FNNの調査でも四三・一%で、三九・三%から三・八ポイント上昇。自民党の支持率も三五・八%で、前回から二・一ポイント上昇と、全ての政党の中で最も上昇しました。 諸外国からも評価する声が相次いだと認識しておりますが、総理、諸外国からどのような反応を受け、またこうした評価に対する総理の思いもお聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 総理の思いについて総理から発言させていただく前に、各国のコメントについて幾つか私の方から紹介をさせていただきたいと思います。 多くの国々から、歓迎するあるいは評価をする、こうしたコメントをいただいております。 例えば米国は、国家安全保障会議、NSCの報道官のステートメントという形で、談話を歓迎し、今後も国際的な平和と繁栄に対する貢献を拡大していく日本の意思を評価するとともに、七十年にわたる平和、民主主義及び法の支配への日本の貢献はあらゆる国々の模範であると称賛をしています。そして豪州ですが、アボット首相は、談話を歓迎し、日本が国際社会の模範的市民であり、世界の平和と安定への貢献者であり続けてきたと称賛し、今般の談話が他国の日本との友好関係の強化に資すると評価をしています。フィリピンでは、大統領府声明で、談話に賛意を示した上で、フィリピンと日本の関係の七十年の歴史は、両国民が不断の努力を通じて過去の問題を乗り越え、強い友好関係を築くという目覚ましい成果を上げることができることを世界に示している、このように論評しています。インドネシア政府は、コメントを発出し、今般の談話に敬意を払い、評価するとした上で、地域の全ての国に対し、平和、特にアジアにおける平和の維持に対して貢献するよう呼びかけました。そして英国は、ハモンド外相のコメントということで、談話を歓迎するとした上で、日本と北東アジアにおける隣人との間の和解への肯定的な貢献と受け止められることを希望する、このように表明をしております。 このようなコメントが各国から出されている次第であります。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま岸田外務大臣から御紹介をさせていただきましたように、各国から高い評価をいただくことができました。それは、さきの大戦から日本は何を教訓として学び、そしてそれを胸に刻み、今後どう行動していくかということを明確に示したことに対する評価ではなかったかと、こう思う次第でありまして、この談話で示したように、日本は、世界の平和そして人々の人権が守られる繁栄した地域、世界をつくっていくためにしっかりと貢献をしていきたいと、このように考えておるところでございます。
○森まさこ君 諸外国からの評価の声を岸田外務大臣からお聞かせをいただいて、総理からの感想をいただいたところです。 総理が最近雑誌にお書きになったものを読みました。「ウィル」の八月号でございまして、平和安全法制、私が丁寧に分かりやすく御説明しますというタイトルのものです。この中に、高野山から届いた岸元総理の写経の最後に世界平和を祈ると書かれていたというエピソードが載っていました。総理の談話にも、随所に平和への思いが書かれ、結びも、世界平和にこれまで以上に貢献していくと締めくくられています。 総理の世界平和への思いと、本法案が平和主義を守り抜くためのものであることをお述べいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 平和安全法制の趣旨説明が衆議院で行われた五月二十六日、一枚の写経が高野山より届きました。これは祖父、岸信介が写経し奉納した一千百五十巻の一部でございまして、手に取ってみますと、一心に写経していた晩年の祖父の姿が思い出されて感慨深いものがあったのでございますが、写経の最後には、世界平和を祈ると書いてあったわけでありまして、これは私の思いと全く同じでございます。 〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕 祖父は、生前、政治の指導者の一人として、さきの大戦の結果を深刻に受け止め、その責任を痛切に、万死に値するとまで思いながら感じていたわけでございます。そして、その中におきまして、二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない、平和と安全なくして経済の発展も幸せな国民生活も望むことはできないとの強い信念の中から国づくりに参加をしたわけでございますが、私も全く同じ考え方でございます。 政治家は、理想を現実のものとするために政策を決断、実行していかなければならないわけであります。私たち政治家は、平和をただ願うだけに終わってはならないわけでありまして、国民の命と平和な暮らしを守るため、必要な政策を決断し実現していく大きな責任があります。 平和安全法制は、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、まだ危機が発生していない今のうちにあらゆる事態に対して切れ目のない対応を行う体制を整え、紛争を起こさせないようにすることを可能とするものであります。戦争をするためのものでは全くなく、それを未然に防ぐものであり、平和を実現するために必要不可欠なものであると確信をしております。
○森まさこ君 総理の世界平和への思い、二度と戦争の惨禍を繰り返してはならないという思いをお伺いし、本法案が戦争を未然に防ぐものであるということをお伺いいたしました。総理のこの御答弁で国民の理解もより一層進んでいくと思いますし、私たちも更に国民の皆様に丁寧な説明をしてまいりたいと思います。 総理の談話の中には、注目されていた四つのキーワードも全て入りました。すなわち、反省、おわび、侵略、植民地という言葉が入りました。歴代内閣の立場は今後も揺るぎないと表明した点に関して更に評価が高く、FNNの調査では五九・八%、約六割の国民の皆様が評価するとしています。 総理は談話の後の記者会見で、作成に当たっては、国民の皆様とともに、できるだけ多くの国民と共有できるような談話を作っていく、そう心掛けましたと語っておられます。私は、総理のその丁寧な姿勢が国民の高い評価につながったと考えます。FNNによれば、特に若い世代や女性の評価が高く、二十代男性の七〇・三%、女性も四十代で五九・三%がこの点を評価しています。 総理の作成に当たっての思いをいま一度述べていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の談話作成に当たりましては、戦後七十年を期して、さきの大戦の反省、そして戦後の平和国家としての歩み、そして今後、この反省の中から何を教訓として酌み取り、どのように行動していくかを世界に対して発信していきたい、こう考えたところでございます。 と同時に、より多くの方々と共感、多くの方々に共感していただけるものを作りたいと、こう考えたところでございます。そのことによって、国民的な認識、意識を共有することによって日本が同じ意識を持って今後進んでいくことができるわけでございますし、より多くの国々との関係も改善していくことにつながっていく、こう考えたところでございます。その意味におきましては、今回多くの方々に評価をしていただいたことを大変うれしく思っております。
○森まさこ君 今の総理の御答弁からも、総理が全国民の思いを受けての総理であるということを深く認識され、国民の命と財産を守る使命感と決意を持って国政に当たっておられることが表れていると思います。その使命感が本法案の提出につながっていると私は感じています。先ほども総理はおっしゃいました。平和はただ願うだけに終わっていてはいけない、平和を守るために、戦争を未然に防ぐために、必要な法制を実現をしていくんだと、そのとおりであると思います。 総理は、談話の中でこう述べておられます。「私たちの親、そのまた親の世代が、戦後の焼け野原、貧しさのどん底の中で、命をつなぐことができた。そして、現在の私たちの世代、さらに次の世代へと、未来をつないでいくことができる。」と。前回の質問で私も祖父を戦争で亡くしたということを御紹介申し上げましたが、祖母は母子家庭で私の父を貧しさの中で育ててまいりました。このフレーズには本当に私も深く感動をいたしました。 そして、その上で、総理が次世代についてもこう述べておられます。痛切な反省と心からのおわびについて歴代内閣の立場は揺るぎないと述べた上で、「日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の八割を超えています。あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。しかし、それでもなお、私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません。謙虚な気持ちで、過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任があります。」と述べておられます。おわびの気持ちを表明した上で、未来を生きる子供たちには前向きに平和を構築していってほしいという気持ちではないかと受け止めました。二人の子供を育てている私としても、この部分にも深く感動したわけであります。 FNNでも、この部分について評価するという声が六六・一%、評価しないの三一・五%に比べて二倍以上の国民が評価をしておられます。特に、三十代男性の七九・三%、約八割が次世代に謝罪を続ける宿命を背負わせてはならないという部分を評価しています。 私は、ドイツのヴァイツゼッカー大統領の有名な演説の、歴史から目をそらさないという一方で、自らの手を下していない行為について自らの罪を告白することはできないと述べたことを思い出すのです。総理の次世代の子供たちに対する思いをお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 戦後七十年が経過をし、今を生きる私たちの世代の責任として、戦争と何ら関わりのない私たちの子や孫、その先の世代の子供たちが謝罪を続けなければならないような状況をつくってはならないと考えます。 しかし、それでもなお、私たち日本人は、世代を超えて過去の歴史に真正面から向き合わなければならないわけでありまして、何よりも、あの戦争の後、敵であった日本に善意や支援の手を差し伸べ、国際社会へと再び受け入れてくれた国々、その寛容の心に感謝すべきであり、この感謝の思いは、次の世代、そしてその次の世代へと引き渡していかなければならない、その責任が私たちにあるんだろうと思います。 同時に、過去を反省すべきであります。歴史の教訓を胸に刻み、より良い未来を切り開く責任があると考えているわけでございます。同時に、繰り返しになりますが、先の世代に対して謝罪を続けなければならないような状況をつくっていくということは、私たちの子供たちが他の国々の子供たちとともに未来に向かって夢を紡ぎ出していくことにはつながらないと、こう思うところでございます。
○森まさこ君 総理、ありがとうございます。 一方、子供を持つ母親たちや若い世代が戦争法案というレッテル貼りに不安に駆られて、戦争へ行くことになるのではないかなどと、いまだに徴兵制への不安を持っています。学校から帰ってきて、僕たちは戦争に行かされるのと言ったという話も聞きました。私にも二人子供がいます。子供たちにそんな不安を抱かせるなんて、胸が痛い話です。 自民党は戦争に反対です。戦争にならないための方法を一生懸命に考えてこの法案を出しているわけです。子供たちを守るための方法を一生懸命に考えて議論しているわけです。 徴兵制にはなりません。明確な根拠があります。そのことをいま一度、総理から若者へのメッセージとして再度明確に語っていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 徴兵制は、憲法第十八条が禁止する意に反する苦役に該当するなど、明確な憲法違反であります。徴兵制の導入は全くあり得ませんし、導入する余地は憲法上全くないということは明確に申し上げておきたいと思います。 このような憲法解釈を変更する余地は全くないわけでありまして、いかなる安全保障環境の変化があろうとも、徴兵制が本人の意思に反して兵役に服する義務を強制的に負わせるものという本質が変わることはないわけであります。したがって、今後とも徴兵制が合憲になる余地は全くないわけであります。 これは、総理大臣が替わっても、政権が替わっても、徴兵制の導入はあり得ないわけでありまして、子供たちを兵役に取ることは絶対ないと。これはもうどうか国民の皆様には御安心をいただきたいと、こう思うわけであります。 まず、これは、憲法において全くこれは禁じられているということを申し上げた上で、例えば、では政策論的にそれが要求されるかといえば全くそれはないわけでありまして、自衛隊はこれはハイテク装備で固めたプロ集団でありまして、隊員育成には長い時間と相当な労力が掛かるわけでありまして、短期間で隊員が入れ替わる徴兵制では精強な自衛隊はつくれないわけでありまして、したがって安全保障政策上も徴兵制は必要ないわけでありまして、長く徴兵制を取ってきたドイツやフランスも二十一世紀に入ってから徴兵制をやめており、今やG7諸国はいずれも徴兵制を取っていないわけでございます。 徴兵制、徴兵制と、このようにはやす人々はこうした国際的な常識に全く無知と言わざるを得ないと、このように思います。
○森まさこ君 ありがとうございます。 徴兵制は憲法上もあり得ない、安全保障政策上もあり得ない、そして諸外国も徴兵制はもうやめていく潮流にありまして、レッテル貼りや決め付けによって不安になるということに関して、総理からしっかりとした御答弁をいただきました。 また、総理は、談話の中で女性の人権についても触れておられます。引用します。「私たちは、二十世紀において、戦時下、多くの女性たちの尊厳や名誉が深く傷つけられた過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、我が国は、そうした女性たちの心に、常に寄り添う国でありたい。二十一世紀こそ、女性の人権が傷つけられることのない世紀とするため、世界をリードしてまいります。」。 安倍総理は、国連の演説でも女性の人権について述べておられます。総理が就任した直後の、今から二年前の平成二十五年九月二十六日の国連での演説です。総理の演説の中で女性の部分に分量を多く割きましたけれど、そのことについても世界的に大きな驚きと感動を与えましたが、何よりもすばらしかったのは、日本の総理として紛争下の女性の人権を守ることを歴史上初めて言及したことです。引用いたします。 「憤激すべきは、二十一世紀の今なお、武力紛争のもと、女性に対する性的暴力がやまない現実です。」、「紛争の予防と解決、平和構築に至る全段階で、女性の参画を確保するとともに、紛争下、危険にさらされる女性の権利、身体を守る対策に、努めてまいるつもりです。」、「日本の内でも、紛争下の地域、貧困に悩む国々でも、「女性が輝く社会」をもたらしたいと、私は念じます。」。 私は、当時担当大臣でしたから、本当に多くの国々から、この総理の国連演説、高い評価をいただき、誇らしかったです。ヒラリー・クリントンさんからも、直筆の評価の手紙がすぐに届きました。キャロライン・ケネディ大使も、当時はニューヨークにいて総理の国連演説を聞いておられ、その後大使としてお会いをしたとき、高く評価をする言葉をいただきました。 私が出席したAPECや様々な国際会議でも、私が大臣として会った諸外国の女性大臣たちが口々に高い評価をしていました。あなたの国の総理は、女性の人権について国連であのような演説をして、すばらしいと言っていただきました。国連で演説した日本の総理大臣は何人もいますが、初めてのことだったんです。 女性の人権について、今回の談話、そして国連演説で触れ続けてきたことについての総理の思いをお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一昨年の国連総会演説で、私は、紛争予防と解決、平和構築に至る全段階で女性の参画を確保するとともに、紛争下で危険にさらされる女性の権利、身体を守る対策に尽力していく意向を表明しました。昨年は、同じ場で、二十一世紀こそ女性に対する人権侵害のない世界にしていく、日本は紛争下での性的暴力をなくすため国際社会の先頭に立ってリードしていく旨述べました。 私は、日本でも世界でも女性が輝く社会をつくるため、国際社会の先頭に立って尽力していく所存でございます。今週末に開催する国際女性シンポジウム、WAW!でも、世界のリーダーから知恵を集め、その成果を国連総会でも発信していく所存でございます。 昨日も、日本におられる各国の女性大使の皆様に十数名もお集まりをいただいたところでございますが、女性が輝く社会を日本でも世界でもつくっていく上において、このWAW!が果たしている役割に大いに期待をしているというところでございまして、昨年、第一回目に森大臣が大きな役割を果たしていただいた、二回目も是非成功させたいと、このように考えております。
○森まさこ君 ありがとうございます。 談話について女性の皆様の評価も非常に高く、この法案についても、必要と答えた方が前回調査よりも約一六%も全体で増えているんですが、特に女性は全世代で増加をいたしまして、五割以上が必要と回答しています。中でも、四十代は前回比二〇・九ポイント増の六二・八%、三十代で五一・三%、五十代で五七・五%、六十代で五五・三%も、本法案を必要と答えた方が約二〇ポイント以上も増えておられます。 談話をこれからどう実践していくか、これが大切だと思うんです。過去に向き合って、今何をしていくか、今から何をしていくか。談話で述べた平和を実現していくためにも本法案が必要であることを聞いてまいりたいと思います。 まず、総理の平和外交努力についてです。 これまでと比較して、総理の外交、一体何か国ぐらいに行っておられるのかということについてお答えいただければと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国は、七十年前、二度と戦争の惨禍を繰り返してはならないという不戦の誓いを立て、戦後一貫して平和国家としての道を歩んでまいりました。まずもって、外交を通じて平和を守ることが重要なのは言うまでもないわけでありまして、今後も積極的平和主義を展開をしていく考えであります。 総理就任以来、私は五十四か国を訪問し、三百回近い首脳会談を行ってきたところでございます。その際には、今回の法案も含め、積極的平和主義について説明し、ほとんどの国から支持、高い評価をいただいているところでございます。同時に、アジア太平洋地域の安全保障環境についても説明をしながら、法の支配の重要性について、主張するときは国際法にのっとって主張すべきである、力の威嚇や力による現状変更は行ってはならない、問題を解決する際は平和的に国際法にのっとって解決するとの三原則を私は国際社会で繰り返し主張し、多くの国々から賛同を得てきたところでございます。 このような日本がしっかりとした原則を主張し、多くの国々が賛成していくことによって、南シナ海あるいは東シナ海での出来事、あるいはまたウクライナでの出来事に対してこれは影響を持ち得るのではないかと、こう思う次第でございまして、今後も地球儀を俯瞰するような視点に立って積極的な平和外交を展開をしていく考えでございます。
○森まさこ君 ありがとうございます。 総理のこれまでの外交努力、今までの様々な、総理、いろいろな御努力があったと思いますが、振り返ってみても、今までの中でも一、二を争う多くの外国を訪問し、多くの方に会い、総理の外交努力は大変なものであると思います。 その上で、平和を実現するために、足りないところを新しい法整備をしていかなければならないと思います。果たして、平和とはじっとしていれば実現できるのでしょうか。じっとしていても攻撃してくる場合、テロにはどう対処すべきなのか。 私は、実は、アメリカの九・一一テロの直前までニューヨークにおりました。マンハッタンの中の大学に通っておりまして、一歳の娘を連れての留学でありましたから、帰ってきての直後のあの事件で本当に恐ろしい思いをしました。友人たちも多くありましたから、本当に心配をしたわけでございます。その後、私、ワシントンDCに行きまして、まだまだ緊迫する状況の中、子供たちと一緒にいたのですが、テロの危険があって、大使館から、イエロー、それからオレンジというふうに、だんだんとその危機の度合いについて色分けした警告が送られてくるわけです。日本からの荷物もなかなか届かなかったりと、大変怖い思いもいたしました。こういったテロの状況に関しても、しっかりとした体制をつくっていなければいけないと思います。 総理、本法案がない場合、現状でいった場合はどのような事態に困るのか、具体例を挙げて説明をしていただければと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 抑止力とは、非常にこれ分かりやすく言えば、日本を攻めるのはやめようと思いとどまらせることであります。 この法案はまさに紛争を未然に防ぐためにあるものでありまして、平和安全法制の整備によって、日本が危険にさらされたとき日米同盟は完全に機能するようになるわけでありまして、さらに、それを世界に発信することによって紛争を未然に防ぐ力、すなわち抑止力は更に高まって、日本が攻撃を受けるリスクは一層下がっていくと、このように思います。 アデン湾沖に、かつてソマリア沖にたくさんの海賊がばっこをし、あそこを通る客船や貨物船が襲われていたわけでございますが、国際社会が協力をして軍艦、日本からは自衛艦でありますが、を出して、お互いに協力をし合いながらその地域を通る船を守ったわけであります。こういう行為を取るのは事実上初めてのことでありましたが、その結果、一年間に二百回そうした海賊行為が行われていたのでありますが、まさに海賊の人たちも、襲っていけばこうした軍艦等々によって自分たちは攻撃をされるということによって、言わばこの抑止力によって今発生はゼロになっているわけであります。しかし、ゼロになったからといってこれはやめるわけにはいかないわけでありまして、抑止力が効いている結果のゼロでございますので、今も、現在も自衛艦も派遣をしているわけでありますが、こうしてやめておこうと思わせることが大切であろうと思います。 同じように、日米の同盟関係がしっかりと機能する。日本に対して攻撃をすることによって、日米が共同で完全に対処してくるということになれば、それはやめておこうということになってくるわけでありまして、これはまさに、未然にそうした日本に対する侵害を防ぐ力を強化し、平和と繁栄に、安定につながっていくと、このように思うところでございます。
○森まさこ君 ありがとうございました。 今パネルにありますように、安全保障環境が深刻化している現状の中で、子供たちを守るため、国民と平和を守るために法整備が必要であるということを総理から伺いました。 ありがとうございました。
○大沼みずほ君 自由民主党の大沼みずほです。本日はこのような機会をいただき、誠にありがとうございます。委員長、理事始め、関係各位に心から感謝を申し上げます。 今回の平和安全法制、私も地元を回る中で、特に女性やお母さん方から、何で今なの、このままじゃ駄目なの、何か怖いという声をよく聞きます。アンケート調査でも、特に女性の方々に不安の声が多いです。私にも三歳になる小さい娘がおります。この日本の平和を自分の子供や孫の世代に確実に手渡していくためには何が必要か。戦後七十年の節目だからこそ、これからの平和を守るためにこの法案が大事なんだということを国民の皆様に御理解いただくためにも、平和とは何か、集団的自衛権の限定行使がなぜ平和に必要なのか、本日は総理にお考えをお聞きしたいと思います。 総理に伺います。戦後の日本の平和を支えたものは何だったとお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 戦後、我が国は、二度と戦争の惨禍を繰り返してはならないとの不戦の誓いの下に、ひたすら平和国家としての道を歩んでまいりました。外交によって多くの国々と友好関係を構築してきたことも日本の平和と安定に大きく寄与したと考えます。 同時に、戦後の日本の平和を支えたものは、しっかりとした抑止力があったからだと考えます。抑止力を効かせてきたものの一つは日米同盟であり、もう一つは自衛隊の存在であります。 米軍の兵士が日本を守るために常に警戒監視の任務に当たり、自衛隊の諸君が日夜訓練に励み、しっかりと日本の国土を守っていくとの強い意思を持って任務を遂行することによって、戦後の日本は平和を享受することができたわけであります。また、自衛隊によるPKO活動への参加、そして国際法を遵守する姿勢が我が国の平和を支えてきた部分もあると、このように思っております。
○大沼みずほ君 若干総理の表現とは異なりますが、こちらにもあるように、(資料提示)日米安保体制、国際協調外交、自衛隊、また憲法九条の理念、精神、国際社会との連携、国際法の遵守など、これらがあって日本の戦後の平和は守られたんだと思います。どれが欠けても駄目だったんだと、そのように思います。 憲法九条の柱である平和主義、この理念は大変重要であると私も考えます。でも、憲法九条を守ると言い続けるだけでは日本の平和は守れません。現実の平和を守るためには様々な手段が必要です。 よく抑止力という言葉を聞きます。ふだん使わないだけに、お母さん方やお年寄りからも、抑止力という言葉はよく出てくるけれども分かりにくいと。辞書を引きますと、抑止とは、こちらにもあるように、「おさえとどめること」、「(活動や欲望を)おさえつけて、動き出させないこと」、「活動を思いとどまらせること」とあります。 総理に伺います。例えば、国際ルールを守らない国がミサイルを撃つぞ撃つぞといって私たちの子供たちを不安にさせる、その国にミサイルを撃つのを思いとどまらせる、そのためには一体何をすべきでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まずもっては、外交によって平和を守ることが重要であります。我が国は、法の支配を重視する立場から、主張するときは国際法にのっとって主張すべき、力の威嚇や力による現状変更は行ってはならない、問題を解決する際には平和的に国際法にのっとって解決するとの三原則を主張し、多くの国々から賛同を得てきたわけでありまして、その上において我が国自身の防衛力を適切に整備、維持、運用することが重要であります。そしてまた、同時に、日米同盟の強化についても、あらゆる事態に対して切れ目なく日米が一層協力して対応できるようにしておくことが大切であろうと、こう思うわけであります。 まさに日本に対してミサイルを撃つぞ撃つぞというその脅しに対しては、例えば国連の場において、その当該国がミサイルを発射しないように国際社会で圧力を掛けていくことは当然のことであろうと思います。そして、その国と関係のある国が仲介をし、そしてその国に思いとどまらせていく、経済的に影響力を持つ国等々がそれを思いとどまらせるべく力を尽くしていくのは当然であろうし、日本もそのために力を尽くしていく。しかし、それでもなお発射をするというときに対しては、これはまさに日米同盟の関係によって我々はそれを防ぐわけでありますし、米国はそれに対する打撃力を持っているわけでありまして、そうなれば、その国はその打撃力を恐れ、それはやはりやめておこうということになっていく。これこそが抑止力となるんだろうと、このように思うところでございます。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 まずは外交努力ということでございますが、国際社会の中で、やはり様々な手段の中で、自国の防衛力の強化、同盟関係の強化、国連などの安全保障体制の強化、一国でできること、そして、日本であれば日米同盟がありますから日米二国間でできること、そして数か国から多くの国が連携してできること、どれか一つに偏るのではなくて、やはりバランスというものが大事であると思います。 例えば、中国の軍事費は過去十年で約四倍に増えています。これに対抗して日本の防衛費を同じような倍率でどんどん増加させていくことは現実的ではありません。東日本大震災の際、米国はトモダチ作戦を実行し、津波や放射線放出などのリスクの中、同盟関係にある日本をすぐに助けてくれました。世界各国に、日本に何かがあれば米国は日本を助けに行くんだという姿勢を示しました。今回の北朝鮮の挑発行動に対しても、米国はすぐさま、こうした挑発行動は緊張を高めるだけだと懸念を表明し、韓国に対する米国の防衛義務を堅持する姿勢をすぐ強調し、今後も連携をしていくと説明しております。 私も、保育園に通う自分の子供には、お友達が困っていたら助けてあげるのよと教えています。やはり、この同盟関係というのは非常に重要であると私は考えています。また、国際ルールを守らない国が出てくれば、国連始め多くの国々と連携をしてルールを守るよう迫ります。それぞれの活動があって初めて、抑止力、相手に攻撃を思いとどまらせるという効果を生みます。 今回の法案では、国連での平和活動の幅を広げ、日米同盟の強化によって日本への攻撃を思いとどまらせる効果を上げていきます。なぜ、では抑止力が高まるのか。中東やアフリカでの日本のPKO平和維持活動の幅が広がれば、日本に何かあったとき、米国以外でも日本を助けてくれる国はどんどん増えていきます。集団的自衛権の限定行使によって、日本と米国とでミサイル防衛を強化することによって最小の変更で最大の抑止力を得たと私は考えていますが、総理のお考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 近年、北朝鮮は数百発もの弾道ミサイルを保有し、日本の大半を射程に入れています。そのミサイルに搭載できる核兵器の開発も深刻さを増している。弾道ミサイルを発射されれば、千キロを僅か十分間という高速で飛翔し、落下し、また、それらのミサイルに核兵器や化学兵器のような大量破壊兵器が搭載される場合もあり、このような兵器による攻撃への対処は我が国の安全保障上極めて重要な課題であります。 弾道ミサイルに対しては、横須賀に展開している米軍のイージス艦が自衛隊と協力して弾道ミサイル発射の早期探知やミサイルの迎撃に当たるなど、日米が共同で対処することとなります。このように弾道ミサイル防衛は日米が緊密に協力することが不可欠であり、米国のイージス艦への攻撃を放置すれば、我が国も甚大な被害を被る可能性があるわけであります。 〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕 安全保障におきましても、相手の気持ちに立つことは極めて重要であります。日本も米国も同じ民主主義国家であるわけでありまして、五百旗頭先生がおっしゃったように、日本近海で日本のために警備に当たっている米艦の防護を日本ができるのにしなくて、その米艦が撃沈され多くの若い米兵が死んだら、その瞬間に日米同盟のきずなは決定的な打撃を被る、それは相手の身になれば当然のことなんだろうなと、こう思うわけであります。 そして、相手の身とは、さらには、それを撃とうとする敵の身になって考えれば、そういう隙があるのであればやってみようじゃないかということになるわけでありまして、そういう隙を一切与えない今回の法改正によって、より日米の同盟は有効に機能する、きずなは強くなる、これは明らかでありますから、抑止力は当然更に効果を上げていく、このように考えるわけでございます。 また、先ほど大沼委員が指摘をされたように、PKO等の活動も広がっていくわけであります。多くの国々とともに各地域の平和構築に日本が努力していくことによって、国際世論において日本を支援しようという声は当然高まってくるのではないかと、このように思うわけでありまして、まさに今回の法改正、集団的自衛権の行使容認についてはほんの一部ではありますが、この効果は大変大きなものがあると、このように確信をしているところでございます。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 次に、法案について世界からの評価についてお伺いいたします。 先日、当委員会の北村委員もこの法案に反対している国はない旨述べられましたが、岸田外務大臣に伺います。世界のどのくらいの国がこの法案を支持しているのでしょうか。また、中国や韓国はどういった反応なのでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) この平和安全法制につきましては、総理、外務大臣、防衛大臣、各国を訪問する際、あるいは各国要人が訪日した際に直接説明をしてきております。そういった中で、米国あるいはASEAN諸国、ヨーロッパ諸国からこの歓迎や支持が表明されています。 例えば、今月も八月三日に日・イタリア首脳会談が行われました。レンツィ首相からは、この我が国の取組に対する支持が表明されました。こうした支持は、フランス、ドイツ、EU等、多くの欧州の首脳からも表明をされています。 また、目をアジアに転じますと、例えばフィリピンのアキノ大統領は六月、我が国の衆参両院合同会議で演説を行われましたが、本国会で行われている審議に最大限の関心と強い尊敬の念を持って注目をしている、こうした発言がありました。豪州のビショップ外相は、日本がより積極的なグローバルなパートナーになることを間違いなく歓迎する、こうした発言をしておりますし、私も最近会談をした外務大臣としましてスリランカのサマラウィーラ外務大臣と会談を行いましたが、日本の平和維持・貢献への積極的な取組への期待が示されました。 また、今月六日にマレーシアで開催されましたASEAN関連外相会合におきましても、私の方から、この平和安全法制の法案を含む安全保障政策について、我が国の取組、説明をさせていただきましたが、ASEAN側からこうした取組を歓迎する旨、表明されたところであります。 そして、中国、韓国はどうかという御質問がありました。中国、韓国からも我が国のこうした取組に対して関心が表明されております。決して否定的な評価というものは表明されていないと考えております。
○大沼みずほ君 もしこの法案が戦争法案であるなら、世界こぞって反対すると思うんです。日本と第二次世界大戦で争った、戦った国々は猛烈に反対するはずです。でも、米国以外でもこのように多くの国々が賛意を示し、中国や韓国も公式には反対しておりません。 私も、五月の連休に高村副総裁と公明党の北側副代表と日中友好議連のメンバーで中国に行きました。このときも、与党の協議者であるお二人に対して、中国のどの指導者からも反対の意見は述べられませんでした。それは、共産党や社民党の先生方も一緒でありましたから当時の記者会見も聞いていただきたいと思いますけれども、やはりこうした世界の国々から支持をされているということを是非国民の皆様にも御理解をいただきたいと思います。 次の質問に移ります。 中国の脅威をあおって総理は中国とけんかしたいのではないかという声がありますが、例えば日中間では海賊対策などで協力しているという話も聞きました。こうしたことを踏まえ、今後の日中関係について総理のお考えをお聞きいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 中国とは、習近平国家主席との二度にわたる首脳会談を通じ、戦略的互恵関係の考え方に基づいて関係を改善していくことで一致しています。日本と中国は、地域の平和と繁栄に大きな責任を共有しており、今後も様々なレベルで対話を積み重ねながら、安定的な友好関係を発展させ、国際社会の期待に応えていきたいと考えています。 御指摘のございましたアデン湾での海賊対策については、我が国自衛隊のほか、中国も艦船の護衛を実施しており、平成二十四年一月以降、日中印三か国間で護衛スケジュールの調整を実施しています。平成二十四年十一月には韓国も加わりまして、現在四か国間で護衛スケジュールの調整を実施しており、こうした協力はこの海域における効果的な船舶護衛に資するものとして海運業界や国際社会から評価をされています。 中国との間では、引き続きグローバルな課題には共に取り組み、未来志向で協力をしていきながら関係の更なる発展に向け、共に取り組んでいきたいと、このように思っております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 パネルにもございますように、日中間ではアデン湾での海賊対策に対する防衛交流を行っており、これは新華社ニュースでも中国国内に発信されております。韓国とも同様にやっております。 中国も韓国も、こうした国際貢献活動における日本の行動に対し、高い評価をしております。平和安全法制に反対する文言というのが五月の訪中の際も一言もなかったわけであります。むしろ、戦後の日本の平和国家の歩みを高く評価するという言葉をいろんなところでいただきました。そうしたやはりこれからの平和貢献の活動の幅を広げてほしいということも、この間、中国大使との面談の中で私も伺いました。 そうしたことを考えますと、国内で戦争法案、戦争法案と言われていますが、世界各国からはこの法案に対する大きな賛意が示されているということを国民の皆様には御理解いただきたいと思います。 次に伺います。 個別的自衛権と集団的自衛権、これがどうも分かりにくいという声を聞きます。岸田外務大臣にお伺いいたします。戦前の日本の軍事行動の中には残念ながら国際法違反であったものも含まれると思いますが、戦後七十年、日本の自衛隊が国際法違反の行動を取ったこと、一度でもあるんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、我が国の自衛隊、言うまでもなく、国際法、そして国内の関係、関連法案を遵守して活動していると承知をしております。外務省として、自衛隊が国際法違反の行動を取った例、これは一切ないと承知をしております。 戦後一貫して我が国は法の支配の擁護者として国際法を誠実に遵守してまいりました。そして、平和国家としての立場から、国連憲章を遵守しながら、国連を始めとする国連機関と連携し、こうした活動に積極的に寄与してきており、こうした国際法を遵守する姿勢、こうした取組、これはしっかりとこれからも堅持していくと考えております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 なぜこの質問をしたかと申しますと、よく日本の周辺で有事が起こっても個別的自衛権で対応すればいいとおっしゃる方がいます。しかし、国際法上、個別的自衛権でできること、集団的自衛権でできることというのは明確に規定されております。例えば、対北朝鮮のミサイル防衛もそうですし、日本が勝手に個別的自衛権でできると思ってどんどん自衛隊を周辺諸国に派遣していったら、それこそ戦前の日本に戻ってしまいます。邦人保護を名目として出兵し、自衛戦争という名の下で行われた戦争はまさにそうでした。しっかりとこの二つの概念を分けて防衛政策を考えていかなければなりません。個別的自衛権で何でもできるという憲法解釈の方がよっぽど怖いと思います。 総理に伺います。集団的自衛権の限定行使によって日本人の保護にどんなメリットが生まれるのでしょうか、御説明願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今や、海外に住む日本人は百五十万人、さらに年間千八百万人の日本人が海外に出かけていく時代であります。その場所で突然紛争が起こることも考えられ、皆さんの家族や友人が巻き込まれてしまうということも起こり得るわけであります。 例えば、海外で発生した紛争から逃れようとする日本人を、同盟国であり、能力を有する米国が救助し、我が国へ輸送してくれることは十分考えられるわけでありまして、そして、日本人を乗せた米国の船が日本近海で攻撃を受けるかもしれない。しかし、このような場合でも、我が国自身が攻撃を受けていなければ日本人を助けることはできないわけであります。であるにもかかわらず、日本がこれは個別的自衛権として武力を行使した場合は、まさに大沼委員がおっしゃったように、これは国際法の違反となり、世界から指弾されることになるわけでございます。 そこで、このように国民の命と平和な暮らしを守り抜く上において、今回は、十分な今まで法制となっていないのが現状であるわけでありまして、国際法上個別的自衛権と集団的自衛権は明確に区別されており、今述べたようなケースで我が国が個別的自衛権を発動して日本人を保護することは国際法上正当化できません。このような場合に、国民の命と平和な暮らしを守り抜くためには、新三要件を満たす場合に限り、必要最小限度の自衛の措置として限定的な集団的自衛権の行使ができるようにする必要があります。それはまさに国民の命を守るために私たちが責任を果たしていくことになるんだろうと、このように確信をしております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 まさに、法律が整備されていないということは、何かが起きたとき、超法規的措置がとられ、大変なことになる。平時に何をどこまでできるかをきちっと決めておくことが政治の責任であると思います。 阪神大震災、東日本大震災や、火山や噴火による災害の多い日本において、日本人の防災への意識というものは高いです。しかし、この戦争を防ぐという防戦意識も高めていく必要があると思います。 今日、このような機会をいただきまして、総理に、やはり日米同盟が重要であること、そして集団的自衛権の限定行使によって何かがあったときに日本人の命を守ることができるんだということを御説明いただきました。 どうもありがとうございました。 ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) この際、委員の異動について御報告をいたします。 本日、礒崎哲史君が委員を辞任され、その補欠として蓮舫君が選任されました。 ─────────────
○福山哲郎君 おはようございます。民主党の福山哲郎でございます。よろしくお願い申し上げます。 余り他党の議員の審議に入りたくなかったんですけど、特に自民党の若い議員が頑張っておられたので余り批判的なことを言いたくなかったんですが、他国が我が国の法案に対して抗議がない、賛意を示されている、当たり前のことです。それぞれ主権国家でございまして、日本の外務省も説明するときに、あなたに戦争を吹っかけますよという説明をするわけがないので、平和に貢献するために日本は今法案を審議をしているんだという説明をしているわけで、それに対して外交交渉の中で他国が歓迎するというのはある意味当たり前のことでございまして、我々も他国の法律を審議しているものに声高に反対ということを直接言うことというのはめったにないわけですから、そこのところは外交だということで、そこは国民の皆さんにも御理解をいただきたいと思います。 質疑に入ります。 私は、東日本大震災当時、官房副長官として原発事故に向き合ってまいりました。当初の四日間は一睡もできず、その後は官邸に寝泊まりをいたしました。自分の力不足を痛感した数か月でした。 その経験からすると、八月十一日、川内原発再稼働の時間に総理は山梨の別荘にいらっしゃいました。私は、休暇を取られることも大切だと思いますけれども、不安を抱えておられる周辺住民のことを考えれば、何も再稼働の日でなくてもと実は驚きました。 また、桜島が噴火したのは十五日の午前中でしたが、総理はやはり午後から別荘に出かけられました。桜島の噴火は地震を誘発させる可能性があります。川内原発の近くです。午後、避難勧告も出ました。ところが、翌日の十六日と十七日にゴルフをされておられます。ゴルフも私は別段構わないと思います。しかし、避難をしたり、避難をこれからしなければいけないかもしれないと思っている住民にどう思いを寄せられているのかと思いました。さらに、大きい噴火の可能性をどう考えておられたのか、私は臆病者ですから、全く理解ができませんでした。 今日も九州で台風が上陸しています。株式はこの一週間で二千五百円以上下落をしています。国民の実質所得は下がり続けています。総理の地元の山口でも今、避難勧告が出ました。 この国会でこの法案を通す必要のないと思っている国民は七割を超えています。今、国会は本当にこの法案を慌てて力でやらなければいけないんでしょうか。国民からは、もっとほかのことがあるだろうと、国民の生活にしっかり目を向けるべきだという声が上がってくるのではないでしょうか。 今日は自衛官の安全確保について議論したいと思います。 そちらには三・一一の二日後に十万人の自衛官の派遣を決断された北澤元防衛大臣がいらっしゃいます。十七日には福島第一原発にヘリで放水することを下令されました。線量が高く、炉が極めて不安定な状態だったので、菅総理も北澤当時の防衛大臣も苦渋の選択をされたことを私はそばで拝見をしておりました。 約二十二万人の自衛官にもそれぞれの人生があり、家族があります。今日は、総理、真摯に御答弁をいただきたいと思います。よろしくお願いします。 まず、パネルを見てください。(資料提示) 公明党さんが自衛隊の海外派遣に関して、国際法上の正当性、国民の理解と民主的な統制、自衛隊員の安全確保、いわゆる北側三原則を主張されました。私は非常に御努力の結果だったと思います。私は、この三原則については、公明党さんの本当に歯止めに対する意識が高かったんだと思っております。 この問題について総理は、自衛隊員の安全確保のための必要な措置を定めること、そして北側三原則について、この三つでございますが、今委員が御指摘されたように、政府としては全面的に受け入れまして三原則を法律上の要件として明確に定め全ての法案にこの原則を貫徹することができた、また、別のところでは、ここに書いてありますが、全てのこの三原則の方針が法案の中に忠実にかつ明確に盛り込まれたと、総理は本会議や委員会で述べられています。このことは、総理、間違いありませんね。総理の答弁について質疑しているんです。
○委員長(鴻池祥肇君) 中谷防衛大臣。その後……
○福山哲郎君 総理の答弁について質疑しているんです。
○委員長(鴻池祥肇君) その後に総理に答弁していただきます。
○国務大臣(中谷元君) 法案に具体的にどのように書いたのかということでありますが、具体的には、国際平和支援法やPKO法におきまして国連や国際機関の決議、要請等がある場合においてのみ自衛隊を派遣することとか、また国際平和支援法では例外なく事前の国会承認を要することとか、また自衛隊の安全確保に関する配慮規定を設けるとか、様々な形でこの三原則を法案に明記をしたということでございます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま大臣からどのように法案の中に明記されているかと述べたとおりでございまして、そのとおりでございます。
○福山哲郎君 済みません、まず、防衛大臣は私の質問に全く答えていただいていません。それから、私は安倍総理にお伺いしたんです。安倍総理は、これ特別委員会でも、何と衆議院の本会議でも答えておられます。 この北側三原則、これ、自衛隊の安全確保のために非常に重要な三原則だと私は思っていますが、これを全面的に受け入れて、三原則を法律上の要件として明確に定め、全ての法案にこの原則を貫徹することができた、さらには、全ての方針が法案の中に忠実かつ明確に盛り込まれたと言われていますが、総理はこの答弁については間違いありませんねとお願いしているんです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは答弁したとおりでございます。
○福山哲郎君 防衛大臣、何で総理がああ答弁されているのに全然関係ない答弁されるんですか。 じゃ、防衛大臣にお伺いします。 海外活動を自衛隊が行う際に、自衛隊の後方支援における安全確保は、安全配慮、実施区域の指定、一時休止、撤退という措置を講ずることで確保されていると、これは防衛大臣も何度も衆参の委員会でお答えになりましたが、安全配慮、実施区域の指定、一時休止、撤退ということの措置で安全確保はされているということでよろしいですね、大臣。
○国務大臣(中谷元君) そのほかにおきましても、国連の決議が必要だとか、また任務の明確化、実施の区域、こういった、先ほど委員がおっしゃられました活動の休止、中断、安全配慮規定、そして武器の使用、これも安全に関わることでありますけれども、派遣された隊員が安全に活動できる、そういった様々な規定が法案に盛り込んだということでございます。
○福山哲郎君 違います。自衛隊員の安全確保は重要で、総理も大臣もこの委員会でずっと、安全配慮だ、実施区域だ、一時休止、撤退があるから安全が担保できるんだとずっと答弁されていたことは間違いないですかと確認をしているんです。
○国務大臣(中谷元君) これまで答弁をしてきたとおり、安全の確保また配慮等につきましては法案に明記をいたしまして、自衛隊の派遣、活動等につきましては安全確保に留意をしてきたつもりでございます。
○福山哲郎君 それでいいです。そのとおりなんです。 次のパネルを御覧ください。 存立危機事態における後方支援について、これも先日の委員会の大臣の答弁でございます。先日の委員会で、つい最近でございますが、防衛大臣は、後方支援を実施するということで、これは安全を確保しながら実施するということでございます、これは当然、安全に配慮し、また円滑な活動が実施できる、そういう範囲で後方支援を行うということでございますと言って、存立危機事態における後方支援についてもこのように答弁されていますが、これも間違いありませんね。
○国務大臣(中谷元君) はい、そのとおりで間違いございません。
○福山哲郎君 間違いないんですが、総理、総理は多分この法案よくよく分かって、御理解されていると思いますので、ちょっと失礼な質問をさせていただきますが、新日米ガイドライン、新しいガイドラインにある、今防衛大臣に私が質問した存立危機事態における後方支援は、どの法律を根拠に実施されるのか、総理、御存じですか。総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 米軍行動関連措置法ですね。
○福山哲郎君 さすがに総理はよく理解いただいていると思います。 存立危機事態における後方支援は、今総理がおっしゃられた米軍等関連措置法が根拠法になっていて、これは今回の平和安全法制で丸められた十本のうちの一本でございます。 中谷大臣、この米軍等行動関連措置法において、後方支援における自衛隊の安全確保は、安全配慮、実施区域、一時休止、撤退は、どのように担保されるのか、お答えください。
○国務大臣(中谷元君) この米軍の支援に関しましては、これは武力攻撃事態におきましてと同様でございます。存立危機事態については、これは、我が国を防衛するための諸活動を行うために様々なリスクというものを伴うわけでありますが、この場合でも隊員の安全確保が重要であるというのは当然でありまして、米軍の行動関連措置法の第四条におきまして、「行動関連措置は、武力攻撃及び存立危機武力攻撃を排除する目的の範囲内において、事態に応じ合理的に必要と判断される限度を超えるものであってはならない。」と規定しております。 このことは隊員の安全確保についても配慮した上で必要な支援を行うという趣旨を示した、含むものでありますし、また重要影響事態と同様に、法律上、隊員の自己保存のための武器使用の規定が明記をされておりまして、隊員の安全確保のために必要な措置はこの法案の中にも明記、盛り込まれているということでございます。
○福山哲郎君 済みません、今、明記とおっしゃいました。 もう一回聞きます。この米軍等行動関連措置法の中に安全確保の規定がどこに明記をされているのか、明確にお答えください。
○国務大臣(中谷元君) 法律上、隊員の自己保存のための武器使用の規定が書かれております。また、隊員の活動範囲におきましても、武力攻撃及び存立危機武力攻撃を排除する目的の範囲内において、事態に応じて、合理的に必要と判断される限度を超えるものであってはならないと規定しておりまして、このことは隊員の安全確保についても配慮した上で、必要な支援を行う趣旨を含むものでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) 自衛隊の安全確保のために必要な措置といたしまして、武器使用及び行動の活動の範囲、これを書いているということでございます。
○福山哲郎君 済みません、武器使用の権限が安全確保だなどというのは、私聞いたことありません。それから、先ほど、必要最小限の話も、安全確保の措置だなどというのを私は聞いたことがありません。 大臣は明記とおっしゃったので、先ほど申し上げたように、私は、ずっと大臣も、総理も、自衛官の安全確保は安全配慮、実施区域、一時休止、撤退で確保するんだとずっと国民に説明をされてきたから、今この存立危機事態における後方支援については、米軍等行動関連措置法の中にどこに明記されているのかとお伺いしているので、しっかりお答えください。じゃないと、この質疑続けられませんので、お願いします。
○国務大臣(中谷元君) まず、北側三原則における総理の御発言でございますが、これは、自衛隊員の安全確保のための必要な措置を定めるということでございます。 それから、委員にお答えいたしますが、存立危機事態又は武力攻撃事態、これはまさに我が国の有事でありまして、国の存立に関わるとか又は武力攻撃を受けているとか、そういう事態に米国を支援をする。片や、武力行使を我が国はしているわけです。そういう中で米軍の支援をするということでございますので、この点におきましては、国際の平和支援法とか重要影響事態法、これと違って、まさに我が国の存立に関わる場合の自衛隊の活動であるということを申し上げておきたいと思います。
○委員長(鴻池祥肇君) 福山君。(発言する者あり) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) これは、まさに我が国有事の事態でございます。したがいまして、自衛隊員の安全確保のための措置につきましては、内容は事態の性格によって異なるということが大前提でありまして、この存立危機事態というのは我が国の存立が脅かされる、また国民の権利が根底から覆される、そういうまさに有事でございまして、我が国の防衛をするための諸活動を行うということで様々なリスクが伴うわけでございますが。 この間に安全に関わることに配慮したのは二点ありまして、一つは、第四条におきまして行動関連措置は存立危機武力攻撃を排除する目的の範囲内において事態に応じて合理的に必要と判断される限度を超えるものではあってはならないと規定をしておりまして、これは隊員の安全確保、これについて配慮をいたしている。そして、隊員の自己保存のための武器使用の規定、これも付与いたしておりますので、行動の際にはこれらのことによって隊員の安全を確保するということでございます。 それで、一時停止につきましては、これは重要影響事態と違いまして、まさに我が国有事、これは現在の武力攻撃事態法にも同様の規定がございます。そういう前提において活動していくということでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) 重要影響事態法とか、また国際平和法のように、この実施区域の指定とか一時休止、中断、これはございません。 しかし、これは我が国有事でございまして、まさに存立危機事態ということで、この自衛隊の活動におきましてはまさに国民の生命、平和を守るために全力で命令に応じて任務を果たすわけでございますので、そういったリスクというものは非常に伴うことでございますが、しかし、与える任務におきましては、あくまでも存立危機武力攻撃を排除する目的の範囲内、そして武器使用、これも付与しているということでございます。
○福山哲郎君 じゃ、もう一回確認します。 存立危機事態における後方支援に対しては、根拠法である米軍行動関連措置法には安全確保の規定はありませんとお認めいただけますね。
○国務大臣(中谷元君) 重要影響事態とか国際平和支援法に規定された一時休止、中断の規定はございませんが、しかし、隊員の安全確保についても配慮した必要な支援を行う趣旨を含んだ事項はございます。
○福山哲郎君 根拠法である米軍等行動関連措置法には安全確保の規定はない、イエスかノーかでお答えください。
○国務大臣(中谷元君) 一時休止、中断とか実施区域の指定、これに関する事項はございません。
○福山哲郎君 これ、ずっとこう言っていただければいいのに、最初は明記したとおっしゃったんですよ。 そうしたら、元へ戻ります。 この間の委員会で、ここで言われた、「当然、安全に配慮し、また円滑な活動が実施できる、そういう範囲で後方支援を行う」と言われましたが、先ほど言われたように、事態に応じて変わるのでそれはできないみたいなことをおっしゃいました。 ということは、これに書いてあるように、円滑な活動が実施できるとか、そういう範囲も指定できないということは、この八月四日の委員会の中谷大臣の答弁も虚偽ということでよろしいですか。
○国務大臣(中谷元君) 先ほどお話ししましたけれども、米軍行動関連措置法の第四条で、存立危機武力攻撃を排除する目的の範囲内、範囲内なんです、範囲内において、事態に応じて合理的に必要と判断される限度を超えるものであってはならないということが書かれているということでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) この米軍行動関連措置法の活動は後方支援でございます。武力の行使ではございません。 この後方支援というのは、そもそも戦闘を行うものではなくて、また性質上、危険を回避して活動の安全を確保した上で実施をするものでございまして、これは米軍に対する補給支援等米軍の支援を行う後方支援でございますので、通常の武力の行使と違う扱いになると、そういう点で安全に配慮をするということでございます。
○福山哲郎君 私は、先ほどから武力の行使などと一言も言っておりません。 そして、先ほど大臣が、安全確保というのは、先ほどから申し上げているように、安全配慮、実施区域、一時休止、撤退で確保するんだとおっしゃったから、そして、現実にはこの米軍の措置法にはないわけです、安全確保の規定がないんです。 ということは、この中谷大臣の、当然、安全に配慮し、活動が実施できる、そういう範囲でって、範囲が指定できないから、この答弁は、虚偽とは言いません、じゃ、この答弁は間違いだったので、撤回をされますか。
○国務大臣(中谷元君) この法律は、今でも武力攻撃事態法に伴う米軍の支援も実際にやってきております。 今回は、存立危機事態という事態におきましてもこれを適用するということでございますけれども、あくまでも、後方支援でもございますし、あくまでも先ほど御説明したような範囲内において活動をしていくということでございます。 もちろん、後方支援でございますので、安全に配慮をして実施をすると。武力行使ではございません。後方支援でございますので、安全に配慮をして活動するということでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) 私が答弁いたしましたのは、後方支援として実施をするということで、これは当然、安全に配慮し、また円滑な活動が実施できると、そういう範囲で後方支援を行うということでございます。 従来、後方支援は、私も何度も答弁いたしましたが、そもそも戦闘を行うものではなくて、また、その性質上、危険を回避して活動の安全を確保した上で実施をするものでありまして、これは武力の行使ではございません。後方支援の実施は安全な場所であるということが大前提でございまして、このように、隊員の安全確保のために必要な措置というのはこういった形で担保をしたということでございます。
○福山哲郎君 こういった形って、どういった形なんですか。さっきないとおっしゃったじゃないですか。さっき規定ないとおっしゃったのに、こういった形で担保するって、どうやって担保するんですか。 だって、さっき事態によって変わるって言っていたのに、ここにそういう範囲でって書いてあるから、どうやって範囲を指定するんだ、どうやって安全確保ができるんですかと聞いていたら、規定がないとおっしゃったのに、今はそこはできるみたいなことをおっしゃるから。だから、この答弁が間違っているんだったら間違いで結構ですから、間違っていましたと、じゃ、この答弁は撤回されますかと聞いているのに、全然変わらない。 これ、時間もったいないですよ。これ以上は僕は質問できませんから、お願いします。
○国務大臣(中谷元君) 国際平和支援法とか重要影響事態法のように、一時休止とか中断とか実施区域の指定というものはございませんが、この第四条に活動の範囲が明記をされておりまして、事態に応じて合理的に必要と判断される限度を超えるものであってはならない。そして、何よりも後方支援です、後方支援。後方支援というのはそもそも戦闘を行うものではなくて……(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) ほかの法案と書き方が違っておりまして、明確な規定がないと、これは、私、言わせていただきますが、ただ、これは後方支援であることには間違いがございません。米軍の活動の支援をする後方支援でございまして、この点につきましては、隊員の安全確保が重要であるというのは当然でありまして、この法案の第四条に規定をされているように、このことは隊員の安全確保についても配慮した上で必要な支援を行うという趣旨を含むものでございます。
○福山哲郎君 四条にどこに書いてあるんですか。四条にどこに書いてあるんですか、書いていないでしょう。ちょっと待ってください。 つまり、ここには、大臣が言われたんですよ、ついこの間、ここで。当然、安全に配慮し、円滑な活動が実施、そういう範囲で後方支援を行うと書いてあることが、規定がないんだったらこの答弁を撤回していただいて結構ですと僕は言っているんです。撤回しない限りは、今の答弁では、私、納得できませんので。 どうですか、これ。撤回されるかどうか、イエスかノーか言ってください、じゃ。
○国務大臣(中谷元君) 米軍の支援というのはこの法律でございまして、後方支援ということであります。その範囲について、この四条に、事態に応じて合理的に必要と判断されるということではないと規定しておりまして、このことは……(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○福山哲郎君 先ほどから四条四条とおっしゃっていますが、四条には安全確保の規定はありません。そして、大臣は、つい最近の委員会で、安全に配慮し、活動が実施できる、そういう範囲でとおっしゃったので、これは規定がないということは、この答弁を撤回いただくか別の答弁で御説明いただかなければいけないんですが、四条は説明にならないので、簡潔にお答えいただかないとこれ時間がたつばかりですので、よろしくお願いします。
○国務大臣(中谷元君) 重要影響事態法や新法のような安全配慮義務等の規定はありませんが、後方支援活動でありまして、これは安全に配慮して行うということでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 福山君。(発言する者あり) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こして。
○福山哲郎君 先ほど、安全確保の規定はないということを認められました。じゃ、大臣が答弁で言われた、安全に配慮し、円滑な活動が実施できる、そういう範囲でという指定等はどうするのか。 なぜならば、先ほど、事態が動いて流動的だからできないと大臣はおっしゃったわけですから、大臣、ここをどうやって担保するのか、お答えいただけますか。
○国務大臣(中谷元君) 確かに、重要影響事態法や新法のような安全配慮義務等の規定はございませんが、これは武力の行使ではなくて後方支援であるから、安全確保は当然なことでございます。 私が申し上げました、実施をするということで、当然、安全に配慮し、また円滑な活動が実施できる、そういう範囲で後方支援を行うということでございますが、これは武力攻撃事態等と同様に米軍の後方支援を行うわけでございますので、そういった実施につきましてはそのような運用をして安全を確保するということでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) これにつきましては、現行の武力攻撃事態法も同じ規定で、これは有事の規定でありまして、重要影響事態法のような安全配慮義務等の規定はございません。しかし、この法律自体が米軍の後方支援を定めているものでございまして、後方支援でありますので安全確保は当然のことでございまして、私が答弁いたしましたのは、そういう範囲で後方支援を行うというようなことで、この実施におきましては、法律で規定された規定に基づいて、当然安全に配慮して、また円滑な活動が実施できる、そういう範囲で後方支援を行うということで、これは当然運用の確保をするということでございます。
○委員長(鴻池祥肇君) 福山君、質問してください。
○福山哲郎君 短く言います。 最初に規定はないと認めたのに、最後にまた規定してとおっしゃっちゃっているので、もう混乱しているので、これ以上質問できません。
○委員長(鴻池祥肇君) 大臣、答弁しますか。
○国務大臣(中谷元君) こういった重要影響事態法のような安全配慮義務等の規定はございませんが、これは後方支援でございますので、安全確保は当然のことでありますし、私が答弁したように、その範囲で後方支援を行うということでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。 暫時休憩します。 午前十一時三十一分休憩 ─────・───── 午前十一時四十八分開会
○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会を再開いたします。 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩といたします。 午前十一時四十八分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、滝波宏文君が委員を辞任され、その補欠として堂故茂君が選任されました。 ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) 休憩前に引き続き、我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案及び国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律案の両案を一括して議題とし、今後の防衛政策の方向性とその課題等についての集中審議を行います。 この際、委員長より申し上げます。 午前の福山委員の質疑におきまして、中谷国務大臣と議論がかみ合わなかったということは御承知のとおりでありますが、この自衛隊の安全確保ということに関しましては、自衛隊あるいは関係者以外の国民の多くの皆様が極めて関心深いことであります。ここでこれ以上のかみ合わない議論が続きますと、後の、これより先の質疑の時間を無駄にすることに相なりますので、是非ともこの件に関しましては委員長預かりにさせていただきたいと思います。 そこで、政府におかれましては、福山君の質疑につきまして十分検討を加えていただきまして、より善処をしていただくということをお願いをしたいと思います。それができますまで、今申し上げましたように、委員長預かりとさせていただきます。 そこで、質疑の続行を福山君に願いたいと思いますが、よろしゅうございますですか。──福山君。
○福山哲郎君 福山でございます。 委員長におかれましては、大変公平な裁きをいただきましたことを感謝申し上げます。ただ、委員長言われましたように、自衛隊の安全確保というのは今回大変な国民の関心事項でございますので、このことに対して中途半端な、前の答弁と違うような答弁を繰り返すことについては甚だ遺憾でございますので、そのことについては政府としては善処いただき、委員長の裁きに私も従っていきたいと思います。よろしくお願いします。 それでは、質問を続けたいと思います。 先ほど防衛大臣は、米軍等行動関連措置法に、いわゆる後方支援、存立危機事態の後方支援については法案の中に安全確保がない、規定がないということを認めていただきました。 総理、総理はこの米軍等行動関連措置法に安全確保の規定がないことは御存じでしたか御存じではなかったか、もう正直に、単刀直入にお答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この規定が、定めた規定が、安全確保義務あるいは活動区域を定めた規定がないというのは承知をしておりました。
○福山哲郎君 義務ではなくて配慮等ですが、総理が知っていた。知っていたなら、ガイドラインに基づく後方支援というのは実は四種類も五種類もございます。そして、この存立危機事態における後方支援が規定がないということを御存じだったとしたら、総理のこの北側三原則における自衛隊の安全確保の答弁がそごを来します。 もう一度御覧ください。北側三原則の自衛隊の安全確保のための必要な措置です。 「必要な措置を定めること、」、「政府としては、全面的に受け入れまして、三原則を法律上の要件として明確に定め、全ての法案にこの原則を貫徹することができた」。その下でございます。「全ての方針が法案の中に忠実に、かつ明確に盛り込まれたものと考えています。」と。 この答弁を聞いた国民は、ああ、全ての安全保障法案には安全確保の措置がとられたんだと、そういうふうに認識するはずでございますが、総理が知っていたんだとしたら、このことに対してこういった答弁をするのは、私は国民に対して一定の、だますという言葉は言葉が悪いので、誤解を与え、ある種事実と違うことを総理は述べたというふうに私は考えますが、総理、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この北側三原則につきましては、与党間で何回も議論を行ってきたところであり、そしてこの三原則の法的担保をどの条文から読んでいくか、あるいは条文としてしっかりと規定していくかということについては与党で議論をしたところでございます。 そこで、米軍等行動関連措置法第四条において、「行動関連措置は、武力攻撃及び存立危機武力攻撃を排除する目的の範囲内において、事態に応じ合理的に必要と判断される限度を超えるものであってはならない。」。言わば限度を超えるものであってはならないということにおいて、その規定に規定しているとおりでありまして、この目的、限度内において行う、目的、限度内において行うとの限定があり、隊員の安全確保についても配慮した上で必要な支援を行う趣旨を含むものであると、まさにこれは与党においてそういう合意がなされたわけでございまして、このように我々は解釈をしているところでございます。
○福山哲郎君 今の総理の答弁は四条ですが、四条は武器使用の合理的な限度、最小限度を定めているもので、隊員の安全確保を定めているものではありません。 それは、中谷大臣が午前中何度も答弁をして、そして、結果としてそれが理解を得られなかったことをもう一回総理が答弁をするというのは、先ほどの委員長のお裁きに対して余りにも政府は不誠実だというふうに私は思いますので、今の答弁では私は納得できません。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今私が申し上げましたのは、武器使用を定めたものではございません。まさにこれは後方支援を定めたものでありまして、その中の行動関連措置について、どういう行動をするかということでありまして、これは武器の使用の限度を定めたものではなくて、その行動の中におきまして、事態に応じ合理的に必要と判断される限度を超えるものではあってはならない、つまり後方支援の行うこの限度について定めたものでございます。 であるからして、この目的、限度内において行うという限定があり、隊員の安全確保についても配慮した上で必要な支援を行う趣旨を含むものであると、我々はこのように解釈をし、その中において、我々はこの北側三原則、この原則がこの中に趣旨として盛り込まれていると、このように解釈をしているわけでございます。
○福山哲郎君 総理、要件追加していないです。四条、変わっていないんですよ、改正していないんです。前と一緒なんです。規定を盛り込むもくそも、改正していないんです。それならもう全然、さっきの防衛大臣の答弁と一緒ですよ。これ、委員長、質疑続けられません、これでは。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、これはまさに武力攻撃事態の中にある条文でありまして、この中にある条文において、今申し上げましたように、これは武器の使用の権限ではなくて、まさに後方支援について書き込まれた、この行動について書き込まれているものであります。 その中において、今申し上げましたように、目的、限度内において行うとの限定があって、隊員の安全確保についても配慮した上で必要な支援を行う趣旨を含むものであると、趣旨を含むものであるというふうにこれは我々は理解をしているわけでございまして、その中におきまして、まさに自民党と公明党の与党の議論の中におきましてこの北側三原則の趣旨がこの中に入っていると、このように我々は理解しているわけでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 同じことなんです。
○委員長(鴻池祥肇君) 福山君。(発言する者あり) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こして。 安倍総理大臣、今の同じことだという話をちょっと聞かせてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の答弁と中谷大臣の答弁においては、趣旨としては同じことを述べているわけでございまして、その件において先ほど委員長預かりになったわけでございまして、その中でまさに我々がこの答弁に対して善処するということにおいては当然同じことを私も答弁をするわけでありますから、それは同じ答弁になるということでありまして、その委員長預かりになった中に、当然これは私が答弁する中身においても、これは当然同じことを答弁することになると、こういうことでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めて。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどこの四条について答弁をさせていただいたわけでございますが、更に質問をいただきましたので、席上において同じ答弁になるということについて申し上げたことについては撤回をさせていただきたいと、このように思います。
○福山哲郎君 ですから、趣旨を聞いているのではありません。全ての方針が法案の中に忠実に、かつ明確に盛り込まれたと、それが四条だとおっしゃいますが、四条には実は盛り込まれたもくそも、存立危機事態だけが、条文の内容が加わっているだけで、ほかの中身は全く加わっておりません。 それで、総理が長々と答えられるので、これ本当困るんですけど、次の一覧表を見てください。 実は、総理は何度もこういう答弁をされています。安全が確保されない限り、自衛隊による後方支援を行うことはないと言ってきています。言ってきている以上、自衛官の生命や身体に関わる問題であり、答弁でごまかすのではなく、法律に明確に規定すべきだと私は思います。答弁で、そんな解釈でごまかして自衛隊の安全なんか確保できないんです。 見てください、これ。これ、総理や大臣がいつも言われている後方支援の中の法律です。先ほど申し上げた米軍等行動関連措置法は、実施区域も安全確保も配慮義務も一時休止、中断もありません。なおかつ、存立危機事態においては現に戦闘行為が行われている場所でも後方支援は可能です。これは統一見解ではっきりと見解が出ています。総理が否定しようがしまいが統一見解が出ています、政府から。現に戦闘行為が行われる場所でも実施が可能なところで安全配慮規定が全くありません。 それから、国際平和支援法と重要影響事態法でいうと、安全確保の配慮義務の配慮義務が重要影響事態ではありません。これを僕は一つ一つ確認を質疑でしたいと思っていたんですが、全く質疑にならない。 これを総理が知っていたんだとしたら、この安全確保が入っていないことを知っていて、国民に向かって、安全確保がされない限り自衛隊による後方支援を行うことはない、行うことはない、確保できている、自衛隊のリスクは減るんだ、これ全部、だって答弁違うじゃないですか。総理が知っていて、本当に後方支援は安全が確保されない限りやらないとか、先ほど申し上げたように、全部の法案、全ての法案に盛り込まれているとか答弁で言っているとしたら、これまさに国民をだますことになりますし、自衛官は、現に戦闘行為が行われている場所でも実施されるかもしれないところに安全配慮規定がないんです。総理は答弁だけで調子のいいことを言っているけれども、ない状況で、これ自衛官にどう説明するんですか。 国際平和支援法も重要影響事態法も、実は可能性としては戦闘現場になるかもしれません。これは法律に書かれているんですけれども、そのことを僕、今日聞こうと思っていました。戦闘現場になる可能性が二つの法案の場所もありますね、法案に書かれていますねと聞こうと思いましたが、これも実は今日、本当にまともに答弁が返ってこないのでできませんでした。 そして、委員長の御英断によって、私は委員長の裁量にお任せをしましたけれども、四条では安全配慮、安全規定ではありません。解釈でなんか安全規定やられたら、自衛官たまったもんじゃありません。この自衛官の安全確保というのは本当に今回の法案の根幹です。それをこういったごまかし答弁をして、全部に規定が含まれているんだとか、そして安全が確保できない限り自衛隊は出さないんだと答弁を衆議院からずっとやってきているのがこの結果です。 私は、総理が答弁どおりだとおっしゃるのだったら、答弁どおりちゃんと規定を入れてください。総理の答弁どおりじゃないんだったら、衆議院から始まった答弁を撤回して審議やり直してください。そうじゃなければ、自衛官に、安全じゃないですよ、安全規定もないけれども行ってくださいと言っていただかなければ、余りにも不誠実だと僕は思います。 今の私の三つのうち、総理、どれかお答えください。総理、もう時間ないんですから、総理。
○国務大臣(中谷元君) もう一度説明させていただきますが、この米軍行動関連措置法、これは物品と役務の提供でありまして、いわゆる後方支援であります。これは、累次私も答弁しているとおり、性質上安全に配慮しながら行うものでございます。この米軍の行動関連措置法の第四条はそのための法案でありまして、もう一点付言させていただきますが、この法案の中に、後方支援の実施に当たっては、安全確保措置についても十分配慮する所存でありまして、この中に行動関連措置法第十三条がございます。そこに行動関連措置に関する指針、これを作成するとなっておりまして、こういった必要な安全措置についてはここで、指針の中に盛り込んで安全を確保するということでございます。
○福山哲郎君 一個だけ反論します。 先ほどは、総理も含めて四条だと言いました。その前は規定がないと言いました。今は十三条だと言いました。何なんですか、この答弁は。 総理、先ほど私が言った三つのうち、どれかお答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは四条であることには変わりがないわけでありまして、この四条の中において、これは先ほど申し上げましたように、政府としては、まさに後方支援の中において、「事態に応じ合理的に必要と判断される限度を超えるものであってはならない。」と規定をしており、この目的、限度内において行うとの限定があり、隊員の安全確保についても配慮した上で必要な支援を行う旨、趣旨を含むものであると、このように述べているわけでございます。これが政府の立場でございます。 そして、今、中谷大臣から説明をさせていただいたわけでございますが、それは米軍等行動関連措置法に基づく後方支援の実施に当たっては、任務の遂行に際して必要な安全確保措置についても十分考慮する所存であり、その具体的な内容については、その支援の態様に応じて米軍等行動関連措置法第十三条に規定する行動関連措置に関する指針において担保する考えでございます。
○福山哲郎君 法案に規定が盛り込まれていると何度も国会で答弁をし、そして今は、いきなり解釈が出てきたり、いきなり何か精神規定みたいな状況であったり。これ、自衛隊は実力部隊です。そして、本当に危険なところでの業務です。先ほど申し上げたように、命も安全も、家族もいらっしゃいます。こんな状況だということを国民によく知っていただいて、政府に対して本当に私は反省を求め、一旦今日は質問を終わりますけれども、とにかくこの続き、またやりたいと思います。 ありがとうございました。
○広田一君 民主党・新緑風会の広田一でございます。鴻池委員長を始め、皆様、よろしくお願いを申し上げます。 先ほど福山理事との質疑、聞いておりました。政府、法律と答弁との整合性が全く取れていない。これまでの答弁と当委員会での答弁とが明らかに矛盾をしている。しかも、当委員会の中でも答弁が二転三転をしている。かつ、先ほど来、不誠実な答弁が続いているわけでございます。 テレビを御覧の皆さん、このように憲法違反の法的安定性を欠いた欠陥法案である、こういった思いを強くしているところでございます。是非、総理を始め、引き続きの答弁、誠実なる御答弁をいただきますように、よろしくお願いを申し上げます。 それでは、私は、昭和四十七年の政府見解について安倍総理にお伺いをしたいと思います。 この昭和四十七年政府見解のいわゆる読替えにつきましては、衆議院の方でもるる質疑があったわけでございます。多くの論点が出てきたところでございますけれども、その中でも、やはりこの集団的自衛権を行使をするということは、国家権力究極の実力行使である武力行使の在り方を根本的に変えることでございますので、この参議院でも更に議論を進めていかなければならない、このように考えているところでございます。 まず、パネルの方を御覧をください。(資料提示) 安倍政権が自国のためだけの、この集団的自衛権という世界では通用しない理屈を持ち出して、今、合憲であるということを言っているわけでございます。その根拠の一つとして掲げているのがこの昭和四十七年の政府見解でございますけれども、このパネルの一番下を御覧ください。「したがって、他国に加えられた武力攻撃を阻止することをその内容とするいわゆる集団的自衛権の行使は、憲法上許されない」、このように書かれているわけでございます。 そこで、まず安倍総理にお伺いしたいんですけれども、この限定的な集団的自衛権の行使というものが、いわゆる集団的自衛権を真っ向から否定しているこの昭和四十七年政府見解に基づき、いかなる理由、根拠で法的安定性が保たれて合憲であるという真逆の結論が導き出すことができるのか、簡潔に御答弁をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 限定的な集団的自衛権の行使の容認について、憲法との関係では、昭和四十七年の政府見解で示した憲法第九条の解釈の基本的な論理は全く変わっていません。これは、砂川事件に関する最高裁判決の考えと軌を一にするものであります。憲法には自衛権について明記されていませんが、憲法解釈を最終的に確定する権能を有する唯一の機関である最高裁判所は、砂川事件判決において次のように述べているわけであります。 我が国が自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛の措置をとり得ることは、国家固有の権能の行使として当然のことと言わなければならない。 これは、個別的自衛権、集団的自衛権の区別を付けずに我が国が自衛権を有することに言及した上で、自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛の措置をとり得ることを認めたものであると考えるわけであります。最高裁が言う必要な自衛の措置とは何か、我々はこれを考え抜いていく責任があるわけでありまして、昭和四十七年に政府見解を示したときは、当時の安全保障環境に照らして必要な自衛の措置は個別的自衛権の行使に限られるものと考えたわけであります。 しかし、今日、我が国を取り巻く安全保障環境は昭和四十七年に政府見解がまとめられたときから想像も付かないほど変化をしており、今や脅威は容易に国境を越えてくる時代となったわけでありまして、すなわち、脅威がどの地域において発生しても我が国の安全保障に直接的な影響を及ぼし得る状況になっています。もはやどの国も一国のみでは自国の安全を守れない時代となった。このような安全保障環境の大きな変化を踏まえれば、新三要件の下、他国に対する武力攻撃であっても、我が国の存立を全うし、国民を守るための必要な自衛の措置として限定的な集団的自衛権の行使が許容されるとの判断に至ったものであります。 今回、限定的な集団的自衛権の行使を容認をしましたが、それはまさに砂川判決の言う自衛の措置に限られるわけでありまして、あくまでも国民の命と平和な暮らしを守ることが目的であり、他国を防衛すること、それ自体を目的とするものではないわけでありまして、したがって、新三要件の下で認められる限定的な集団的自衛権の行使は我が国の自衛の措置に限られるものであり、砂川判決の範囲内のものであります。その意味で、砂川判決は限定的な集団的自衛権の行使が合憲であることの根拠たり得るものと考えているわけでございます。
○広田一君 るる御答弁をいただいたわけでございますけど、つまり、安倍総理、昭和四十七年当時から、自国の防衛のためだけの限定的な集団的自衛権の行使という世界にはどこにもないこの考え方が当時から法律論として存在をしていたということですね。確認ですが、お願いします。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 法律論として存在したかというお尋ねでございますが、いろいろな、一般には議論は種々あったかと思いますが、政府として、いわゆる今回のような限定的な要件を定めた、その限定的な集団的自衛権を行使することが可能である、そのようなことができるのだという考え方を政府として取ったことはございません。
○広田一君 そうすると、安倍総理、確認なんですけれども、当時から法律論として限定的な集団的自衛権が存在をしたということでないということですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま法制局長官が答弁したとおりでございまして、基本的に、集団的自衛権の行使ということについて政府がるる今まで答弁をしてきた、これは我々が閣議決定する以前のことでありますが、それはフルの集団的自衛権の行使についてでございます。
○広田一君 そうしますと、この昭和四十七年政府見解というものを根拠として、今、この限定的集団的自衛権は合憲だというふうに言っているんですけれども、法的安定性は確保できてないということになるじゃないですか。つまり、よろしいですか、昭和四十七年政府見解を根拠にして限定的な集団的自衛権は行使をできるというふうにしているのに、その昭和四十七年当時に、今、法制局長官また安倍総理が認められたように、当時から法律論として集団的自衛権、限定的な集団的自衛権は存在してないというふうに認めてしまえば、これ、ジ・エンドなんですよ。つまり、論理的整合性も法的安定性も確保できてないんです。これは、これまでの答弁と全く違ってまいります。 先ほど自分が指摘したように、これまでの答弁と全く違う答弁を今お二人はされているんです。よろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、今までこれは何回も説明をさせていただいているわけでございますが、昭和四十七年の政府見解については、「憲法は、第九条において、同条にいわゆる戦争を放棄し、いわゆる戦力の保持を禁止しているが、前文において「全世界の国民が……平和のうちに生存する権利を有する」ことを確認し、また、第十三条において「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、……国政の上で、最大の尊重を必要とする」旨を定めていることからも、わが国がみずからの存立を全うし国民が平和のうちに生存することまでも放棄していないことは明らかであって、自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛の措置をとることを禁じているとはとうてい解されない。」というまず第一の論理であります。 「しかしながら、だからといって、平和主義をその基本原則とする憲法が、右にいう自衛のための措置を無制限に認めているとは解されないのであって、それは、あくまで外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底からくつがえされるという急迫、不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るための止むを得ない措置としてはじめて容認されるものであるから、その措置は、右の事態を排除するためとられるべき必要最小限度の範囲にとどまるべきものである。」、これが第二の論理であります。 まさにこの第一の論理、第二の論理、これは基本論理でございますが、この基本論理を我々はそのまま受け継いでいるわけでありまして、しかし、この基本論理の中での当てはめとして、「わが憲法の下で武力行使を行うことが許されるのは、わが国に対する急迫、不正の侵害に対処する場合に限られるのであって、したがって、」の後でありますが、「他国に加えられた武力攻撃を阻止することをその内容とするいわゆる集団的自衛権の行使は、憲法上許されないといわざるを得ない。」と、こう書いてあるわけであります。 しかし、当時の、先ほども申し上げましたように、安全保障環境は大きく変わったわけでありまして、まさにこの基本的論理で言うところの、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするため、そして国民の生命、自由及び幸福追求の権限が根底から覆されるという、こういう状況での集団的自衛権の行使もあり得ると考えたわけでありまして、最初申し上げましたように、第一番目の論理と第二番目の論理から、安全保障環境の変化の中において、まさに当てはめとして、一部、今申し上げましたような、国の存立が危うくなり、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があり得るときの集団的自衛権の行使は認定され得ると、このように解釈を変更したわけでございます。
○広田一君 是非、総理、簡潔な御答弁をよろしくお願いをいたします。 先ほど来、私、法的安定性の質問をさせていただいております。平成二十七年の六月十一日の外交防衛委員会におきまして、先ほど質問した件について、昭和四十七年見解を作ったときに、当時から法理としては含まれていると、こういうふうに答弁をしているわけでございます。しかしながら、先ほど自分が質問をいたしました、集団的自衛権というこの考え方が当時から法律論として存在していたのか、これについては存在していないというふうに答弁をされたわけであります。 ですので、この平成二十七年六月十一日の答弁と明らかに矛盾をしているんです。この点について、総理としてはどういうふうに考えられますか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 御指摘のその法理として存在していたというのは、もしかすると私の答弁かもしれませんが、そこで……(発言する者あり)総理の答弁も同じかもしれませんが、ちょっと確認はしておりませんけれども、私自身そのような趣旨のことを述べたことがありますのでお答えいたしますが、そこで述べている趣旨は、今総理からも詳しくお話がありましたとおり、昭和四十七年の政府見解の基本論理の①、基本論理の②、パネルにあるとおりでございますけれども、その考え方は今回も維持しているということでございます。 そのことを申し上げているわけでございまして、当時の事実認識、安全保障環境の下におきましては、この基本論理の②に明記してあります国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態、これに該当するのは、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限るんだというのが当時の事実認識だったわけでございます。その部分、その事実認識の部分を今回変えたということで、結論の一部が変更になったという、そういう御説明をさせていただいていることでございます。
○広田一君 今長官が御答弁しましたけど、全く、当時この政府見解を作った吉國長官始め、その当時の方々は、今、横畠長官がおっしゃったような理屈、考え方は一切取っていないんです。 パネルをお願いします。 特にこの二つ目の丸のところを見ていただきたいんですけれども、これが何を書いているかというふうに申し上げれば、他国が武力攻撃をされている段階では、日本国民の生命、自由、幸福の追求の権利が根底から覆る状態ではないので、日本が自衛権を行使をすることはないと明々白々に述べているわけであります。 つまり、今のるる御答弁になった新三要件、存立危機事態、つまり自国防衛のためだけの集団的自衛権そのものを完全否定しているのが今回のこの吉國長官の答弁でございますけれども、これについて、安倍総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それはまさに当時の認識でありまして、当時の認識が変わりましたから、昨年の七月の認識にですね。我々は、現在の安全保障環境に合わせて日本国民の命とそして幸せな暮らしを守り抜いていく我々には責任があるんです。その責任の中において、我々は必要な自衛のための措置とは何かを考え抜いた結果、昨年の七月の一日に閣議決定を行ったわけであります。ですから、当然、この四十七年とは認識が違うということでございます。
○広田一君 そうすると、総理、確認なんですけれども、当時の吉國長官の御答弁といったものは、法律論ではなくてあくまで政策論というふうに述べているという理解をしているわけですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、まさに当時の吉國長官は、この当てはめの上において必要な自衛のための措置とは何かということについて、それを当てはめていく上においては、当然状況の中においてそれは変わってくるわけであります。時代においてそれは変わってくるわけでありまして、その中において、それを我々は状況等を見ながら判断をしていくという責任は、これはまさに国会と行政にあると、こう考えているところでございます。
○広田一君 確認なんですけれども、法律論としてこの吉國長官は答弁しているのか、それとも今るる御説明あった政策論として当時から述べているのか、これはっきりさせてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、当然これは法律論として述べているわけであります。
○広田一君 よろしいですか。法律論であれば、まさしくここに書いているとおり、今のこの安倍政権が言っている存立危機事態を真っ向から否定しているんです。だから、論理的整合性で法的安定性というふうに言うんだったら、この時点で今の安倍政権が進めている集団的自衛権行使というものは否定されているんです。 政策論であれば、確かに安全保障環境が変わって事実認識が変われば変わり得ることはあるかもしれませんけれども、法律論として認めてしまった瞬間に、これは論理的整合性を維持しなければならないので、当時の吉國長官の御答弁というものが現在も維持されなければならない、こういうふうになりますので、結果として安倍政権の言っているこの限定的な集団的自衛権というものは否定されるということでありますけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほども説明をさせていただきましたように、長いというふうに言われたんですが、第一の論理、そして第二の論理、もう読み上げませんが、これはもちろん生きているわけであります。そして、それから導き出される結論において必要な自衛のための措置、そして必要な自衛のための措置とは何かということについては、それはその時々に考え得るわけでございます。 であるからして、それはまさに当てはめとして考えなければならないわけでございまして、当時はまさにフルの集団的自衛権しか考えられなかったわけでございますが、この第一の論理に言う、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置をとり得ることを禁じているとは当然解されないというふうに書いてあるわけでありますが、同時に、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に対して、どのようにこれを排除していくかということが我々に求められているわけでございます。 その中におきまして、国の存立が脅かされるという事態の中におけるという状況が起こり得る中における集団的自衛権の行使、それを排除するための集団的自衛権の行使というものは、当時は概念上なかったわけでございますが、まさに現在大きく状況が変わった中において、それは概念上もあり得る、明確にあり得るわけでありますから、それは当然、今回は当てはめにおいて、それは集団的自衛権のその部分におきましては行使を容認したところでございます。
○広田一君 先ほど紹介しました吉國長官の答弁というものは法律論だというふうに認めました。この答弁が実はこの四十七年政府見解の原型なわけであります。これを法律論として認めた、つまり論理的整合性も法的安定性もこれは維持しなければならないということであれば、いわゆる安倍政権が進めようとしている存立危機事態に伴う集団的自衛権というものは成り立たないわけであります。 これを別の観点からお聞きをしたいと思いますが、そうしますと、総理、法的安定性とか論理的整合性の観点に立ちますと、昭和四十七年当時から田中角栄総理とか吉國長官などは、今は、先ほど総理の御答弁がございましたように、国民の生命が根底から覆されることは日本が武力攻撃をされたときだけだったが、将来安全保障環境が変われば他国に対する攻撃によって国民の生命が根底から覆される場合もあり得ると、その当時から、昭和四十七年から考えてこの政府見解というものを作成したという理解でよろしいんでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 繰り返しになりますが、当時の認識、その後も、昨年七月まででございますけれども、このお示しの昭和四十七年の政府見解の基本論理の①、②に該当する場合としては、特に②でございますけれども、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限られるというその法律論の前提としての事実認識というものが維持されていたわけでございます。
○広田一君 長官、確認なんですけれども、そのことを昭和四十七年当時から当時の吉國長官や田中内閣は理解をしていたということでよろしいですか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 当時の関係者の心中といいますか、それぞれどのように内心考えていたか、そこは分からないわけでございますけれども、別の言い方をいたしますれば、この基本論理の②のところを見ていただいて、すなわち、他国に対する武力攻撃が発生した場合であっても、仮に国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に当たるものがあるとするならば、憲法はそのような場合においても我が国が自衛の措置をとることを禁じているというふうに解するのかというと、そうではないだろうという整理をしたのが昨年の七月でございます。
○広田一君 当時からそういうふうに考えていたんですかという確認です。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 先ほどお答えしたつもりでございますけれども、当時の関係者が具体的にそのように考えていたということは承知しておりません。
○広田一君 つまり、証明をすることができないんです。当時の吉國長官たちが、この「そうだとすれば、」からでありますけれども、「そうだとすれば、」からは結論であって、これはあくまでも当てはめにすぎないんだ、事実認識が変わったら結論も変えても構わないと、そういう理解、解釈をしていたということを証明することができないんです。 証明することができないということはどういうことかといいますと、もしこれが証明できなければ、今るる言っている論理の土台というものが成立しないんです。この基本論理①、基本論理②、そして結論、こういったものは、つまり安倍政権による安倍政権だけの便宜的、意図的な解釈変更であって、勝手な論理ということになります。よって、法的安定性も論理的整合性も担保されない、こういうふうになってしまいますけれども、安倍総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 基本的論理は全く変えていないということは最初に私が答弁したとおりでありまして、第一の論理、そして第二の論理から、四十七年当時は、「他国に加えられた武力攻撃を阻止することをその内容とするいわゆる集団的自衛権の行使は、憲法上許されないといわざるを得ない。」というこれは結論を引いているわけでございますが、第一の論理、第二の論理を維持をしたまま、しかし同時に、第一の論理、第二の論理にあるように、必要最小限度の範囲の中において、そしてかつ国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される、我が国の存立が危うくなる、そういう集団的自衛権の行使についてはそれは容認したわけで、それは新たなこれは状況が生起してきたわけでありますし、それは概念としても、まさにこれは弾道ミサイルを排除するために日米が共同で排除する、その米国の艦船が攻撃を受けたときにはまさに我が国の存立が、これは存立が脅かされるという状態が四十年前にはなかったんですから。それが今はあるということにおいては、まさに我が国の存立が脅かされ、国民の生命や自由や幸福追求の権利が根底から覆されるという状況に陥る、それを排除するための集団的自衛権の行使があり得るというこれは当てはめを行った。それは、まさに国民の命を守るために必要な自衛の措置とは何かを考え抜いた結論でございます。
○広田一君 総理、よろしいですか。基本的論理①、基本的論理②、そしてこの結論というふうな考え方、これは、るる御答弁があったように、安倍政権になってからそのように考えて、この結論部分については、安全保障環境なり事実認識が変わったら結論も変えてもいいんだという安倍政権が解釈をしているということは理解をすることができます。 しかし、先ほどの質疑の中で認められたように、これは昭和四十七年当時、そのような考え方には立っていないということを認められたわけであります。つまり、先ほど紹介したように、当時の吉國長官は、日本が攻撃されていないにもかかわらず国民の生命が根底から覆ることはないんだというふうに明々白々言っており、それをしかも皆さんは、これは法律論だというふうに認めているわけでございます。 そうなってきますと、今の安倍総理が言っている、るる御説明された論理①、論理②とか結論の話、そしてこれに当てはめを変えるんだということは安倍政権の勝手な解釈であって、当時の昭和四十七年には一切そんなことは考えていないということであります。これは、衆議院の宮崎参考人の方からも同様のことが述べられているわけでございます。 もし、今、安倍政権が言っていることを法的安定性を確保して論理性を一貫するためには、当時からこのような基本論理①、基本論理②、そして結論というふうな考え方を持っていたということを証明できなければ、今の安倍政権が言っていることは勝手な憲法解釈であって、違憲だということになってしまいますけど、いかがでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 当時の関係者が今日を予測していなければ違憲であるという立論は成り立たないと思います。 まさに、この昭和四十七年の政府見解の論理構造それ自体を見ていただきたいわけでございます。つまり、結論としていわゆる集団的自衛権の行使は許されないという結論を導いておりますけれども、最終結論ですね、その直前にありますのが、我が国に対する急迫不正の侵害に対処する場合に限られるという、それが結論でございますけれども、なぜそうなのかというその理由、根拠というのを述べているのがこの基本論理の①②の部分なのでございます。 御紹介がありました当時の吉國長官の答弁で、他国が侵略されているということは、まだ日本国民の幸福追求の権利なり生命なり自由なりが侵されている状態ではないというそういうこと、それ自体は事実認識なのでございますが、そこの事実認識が当時とはやはり違う、残念ながら安全保障環境が変わってしまったということで、結論の部分が違うと。憲法九条の下でも例外的に武力の行使が許される、極めて例外的な場合でございますけれども、その理由、根拠といいますのは、まさに国民を守るため、やむを得ない必要最小限度の武力の行使は許されるというその考え方そのものは変わっていないということで、法的安定性は維持されていると申し上げているわけでございます。
○広田一君 済みません、さっきから御答弁が二転三転しているんです。つまり、この事実認識というのは、つまり政策論によって変わるというふうなことでございます。結論が変わるわけでございます。 しかしながら、法律論というものは、まさしくこの憲法九条から導き出される、これが、憲法を変えないと変えることができない法理なわけでございます。これについて、この吉國長官は、日本が武力攻撃されなかったら国民の自由なり生命が根底から覆ることはないというふうに当時から述べているわけでございます。これが法律論であり、変えることができないということであれば、先ほど来、当てはめだ、当てはめだというふうな認識は、この昭和四十七年当時はなかったんです。むしろ、この結論部分というのは、単なる当てはめとかではなくて、事実認識が変わったら変えられるような代物じゃなくて、まさしく、逆に憲法を改正しなければこれは変更することができない重要な論理だったというふうなことであります。 これを覆す何か根拠なり証明するものがなければ、先ほど来るる申し上げているように、今、安倍政権が言っている憲法解釈というのは、安倍政権だけの意図的、便宜的な憲法解釈の変更ということになって、立憲主義をないがしろにして憲法違反になる、こういうふうなまさしく論理の帰結になるというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、まさにこの基本的な論理の中で言っておりますね。 外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に対処して、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置として初めて容認されることであると。そして、それは事態を排除するため取られるべき必要最小限度の範囲にとどまるべきものであると。そして、第三のところで、我が憲法の下で武力行使を行うことが許されるのは、我が国に対する急迫不正の侵害に対する場合に限られるのであってと、こう結論付け、そしてその後、集団的自衛権の行使は憲法上許されないと、こうなっているわけでございますが、先ほども答弁をさせていただいたわけでございますが、当時の状況としては、まさに我が国自体に攻撃が直接なければ、我が国自体に攻撃が至らなければ、こうした急迫不正の事態には至らなかったわけでございます。 他国に対する攻撃は、我が国においてはまさに国民の自由や生命や幸福追求の権利が根底から覆されるという状況には至らなかったのでありますが、しかし、それが、四十年以上経過した中にあって、北朝鮮は数百発の弾道ミサイルを持ち、そしてそれを防止する力を今我々は得ているわけでありまして、そのミサイル防衛ができるという中において、このミサイル防衛の一角を負っている米国の艦船が、艦船が攻撃を受けるという中において、受けるという中において、それはすなわち自国の存立が危うくなり、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される危険に直面するという判断ができるわけでありまして、まさに急迫不正の事態になっていくということになるわけでありまして、それは、その中においては、集団的自衛権の行使、そういう状況の中においては、まさにこれは三要件の言うところでございます。 であるからこそ、新しい三要件も四十七年の見解の基本的な論理を生かしているわけでありますが、この三要件が当てはまれば、三要件が当てはまれば集団的自衛権の行使がなされ得ると、このように考えているわけでございます。
○広田一君 これまでの議論を通じまして、この昭和四十七年の政府見解のいわゆる読替えは、安倍政権による安倍政権のためだけの意図的、便宜的な憲法解釈の変更であって、法的安定性と立憲主義をないがしろにする憲法違反であること、このことを強く訴えて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○水岡俊一君 民主党の水岡俊一でございます。引き続きの質問、立ちたいと思います。 安倍総理、総理はかねてより、美しい国を国民とともに目指すと、こういうふうにおっしゃっています。ですから、ひとつ美しい国とともに美しい国語、美しい日本語で是非お答えをいただきたいと、このように思うところでございます。今日はまだ多くの学校で夏休みかもしれません。子供たちが議論の仕方というのをこのテレビを通じて勉強しているかも分かりません。是非、議論の典型、議論のお手本を示していただきたい、このように思うところであります。 早速、質問に入ります。 この安保法案がもし成立をしたならば、自衛隊のリスクが高まるのではないか、こういう議論がございました。また、国民のリスクも高まるのではないか。国民のリスクって何だろうか。リスクとは危険性とか危険度とかそういうふうに言われると思いますけれども、先ほど、午前中でしたか、与党の方の質問にもございました。テロの脅威が高まるのではないか、こんなような御指摘もあったところでございますが、国民の安心、安全に責任を持つ国家公安委員長に是非お聞きをしたいんでありますが、この安保法案がもし成立したときには、国民のリスク、国民の安全、そういったものに危険度が増すのではないか、そういった観点では、国家公安委員長はどういうふうにお感じになっているんでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 我が国を取り巻く安全保障環境、一層厳しさを増しております。そのような環境に対応するために平和安全法制が必要でありまして、これにより、紛争を未然に防ぐ力、つまり抑止力を高めることができます。国民の生命、財産、美しい暮らしを守っていく力が高まるということと考えております。
○水岡俊一君 美しい日本語とは思いませんね。 お聞きをしたのは、国民のリスクが高まるかどうか、言い換えると、テロの脅威は高まるのかどうか、これをお聞きしたのでありますが、抑止力のお話をされました。軍備だとかそういった整備をすることによって抑止力を高める。抑止力でテロは収まるんでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 抑止力が高まるということは国民の暮らしを守る力が高まるということだというふうに思っております。 国内の治安の維持について第一義的な責任を有する警察におきましては、必要な装備資機材の整備等による警備体制の強化や各種対処能力の向上に一層取り組むとともに、共同訓練等を通じまして関係機関との更なる連携の強化を図っていき、皆様の生活を守りたいと思います。
○水岡俊一君 じゃ、お聞きをしましょう。 去る十七日にタイで爆弾テロが起きました。十九人死亡、百十五人がおけがをなさった。二十二日には、オランダのアムステルダムからパリに向かう国際列車でテロが起きました。それから、同日、アフガニスタンのカブールで自爆テロが起こって、十二人が死亡し、六十人以上が負傷された。この一週間を見ても、世界的にテロというのが非常に危険度が増しているような状況でありますが、この日本においては全くそういう心配をなさっていないんでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 国内外、情報収集も含めて対処能力の向上に当たっているところでございます。 従来より、国民の生命、身体、財産の保護等に当たってきたところでありますが、今後ともそうした警察の責務をしっかりと果たしていきたいと考えております。
○水岡俊一君 総理、お聞きします。 イラク戦争に参戦をしましたスペインとイギリスの例を引いてみますと、スペインは二〇〇四年の三月十一日、マドリードで電車の爆破テロがあって、百九十一人が死亡、二千人がけがをしたと言われています。また、イギリスも翌年の二〇〇五年の七月の七日にロンドン地下鉄爆破テロがございました。五十六人が死亡、七百人がけが。 これは、イラク戦争に参戦をした国ということで、ある意味での報復だったわけであろうと私は思いますが、そういった意味で、日本が集団的自衛権を行使することになったらば、日本国内でこういったテロが起きる可能性が高まるのではないかと思いますが、総理はどういうふうにお考えでしょう。 日本はこれからオリンピックを迎えようとしております。そういった意味では、世界の注目が集まる日本においてテロの脅威は更に高まると思うんですが、総理の見解をお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、テロの脅威に対しましては、先ほど国家公安委員長から答弁をさせていただきましたように、各国からの情報をしっかりと収集しながら分析し、対処していく。各国とそうした情報を共有することによって、テロリストをあぶり出すことによって、テロリストを水際で入国をさせない、あるいは確保すると、そういう対応を取っていくことが大切であろうと思うわけでありますし、また、テロの温床となっている貧困、そしてまた暴力をこれは撲滅をしていくために日本も今大きな貢献をしているわけでございます。 同時に、集団的自衛権の行使との関わりについて御質問がございました。 集団的自衛権を我が国が行使する場合は、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があるときでありますから、当然、これは我々は武力の行使をしてそれを排除する、これは当然のことであろうと、このように思うところでございます。
○水岡俊一君 テロを未然に防ぐ、水際で対応するというお話も今ございました。先日のタイ・バンコクの爆弾テロにおいては、実はアメリカの情報当局からタイ当局に十人前後のテロリストの可能性のある人物が入国をしているという情報があった、にもかかわらずタイ政府は何もできなかった、何もしなかったことによって起こったのではないかという、そういうニュースが流れております。 日本にはそういった対応をする部署があるんでしょうか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 他国の例について論評することは控えさせていただきたいと、こう思うわけでございますが、我が国においては、様々な情報を得る中において、当然、そうしたテロリストを水際で阻止をする、あるいは国内にもしこれは既に入国をしているという状況になれば、それを、その人物を確保すると、そういう対応は可能でございますが、一々につきましては、これはインテリジェンスに関わることでありますから、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
○水岡俊一君 情報をなかなか提供できない部分はあろうかと思いますが、もしテロの危険度が高まっているという情報があるならば、国民にしっかりと知らせていくことは大事だというふうに思いますね。 そこで、外務大臣にお聞きをしたいのでありますが、外務省としては、日本の国際テロ対策ということでホームページにも御紹介がされて、中身が出ているんですね。 そこを私もちょっと昨日見てみました。そうすると、日本の国際テロ対策協力としてそのホームページに書いてあるのは、「国際組織犯罪・テロ・海上の安全保障・情報セキュリティ」という項目で書いてあるわけですね。そこの日付を見ますと、平成二十七年七月の十五日の更新でありました。まあ一か月少しだからこれも仕方がないかというふうに思いましたが、その中で見てみますと、「概要 我が国の国際テロ対策」、そして「はじめに」ということで、基本的な認識やらこれまでの対応についてのまとめが書いてあるんですね。 そこのページを見てみますと、日付が何と平成二十三年九月の一日なのであります。二十三年の九月の一日、今から四年前。四年前の情報をそこに載せているだけで、国民に対して何ら今の状況をつぶさに報告をし、あるいは今の対応状況を示していないと私は外務省のホームページから読み取りましたけれども、大臣、これはどうお考えになりますか。
○国務大臣(岸田文雄君) 外務省としましては、各国における様々な危険情報につきましては、絶えず更新をしながら、外務省として明らかにしています。そして、その情報につきましても、情報の内容によっては、きめ細かく対応しなければいけないスポット情報という形できめ細かく更新をし、そしてそれを明らかにし、そして何よりも関係国における邦人に対しましてしっかり伝達をしていく、こういった対応を取ってきています。 そして、その情報の伝達につきましても、昨今のシリアにおける邦人殺害事件、チュニジアにおける銃撃事件、こういった事件を受けまして、より現実的に、そしてスピーディーにこうした情報を伝えなければならないということで、SMS、こうしたメッセージの一斉送信システムを導入することによってそういった情報をよりきめ細かく伝えていく、こういった対応も新たに始めているところであります。内容ももちろんでありますが、伝達の方法につきましても絶えず研究をし、工夫を続けているところであります。
○水岡俊一君 大臣、大臣の今の御答弁は理解ができます。お取り組みをいただいているんだなという思いをいたしますが、このホームページ、二十三年の九月一日のホームページで見ると、テロの脅威は依然として深刻だ、(1)、国際テロ組織アルカイーダ及び云々、こういう見解。次ですね、(イ)は、ウサマ・ビンラディンの名前が掲げてあって、そういったアルカイーダの関係者が国内に潜んでいるというようなお話が載っているというレベルなんですよ。 これでは、今の大臣の御答弁と外務省が国民に対して知らしめている情報とには余りにも乖離があり過ぎるじゃないですか。こういったことについてはしっかりと対応すべきだと思いますが、もし御意思があるのであれば御答弁ください。
○国務大臣(岸田文雄君) テロをめぐる環境につきましては、昨今、ISILを始め様々な動きが発生しています。そして、外務省として、邦人に対し、関係者に対して伝えている情報につきましては、当然のことながら、刻々と変化する状況を的確に把握して伝える、内容については絶えず更新をしています。 ただ、御指摘の点につきましては、御指摘のホームページの部分につきましては、私自身、いま一度確認をしたいと存じます。 現実の対応、そして対応の中身につきましては、絶えず新しいものに更新し、リアルな情報を提供しているということは申し上げたいと思います。
○水岡俊一君 大臣のお気持ちは分かりました。それを実行してください、是非、国民のために。 それでは、次の質問に移りたいと思います。 中谷大臣にお伺いをします。 私、自衛隊法の改正案九十五条について質問したいと思うんですが、これは、先日、蓮舫委員の御質問がありまして、大変重要な問題だなと私、委員席で聞いておりました。そのことを少し私なりに整理をして、大臣に改めてお聞きをしたいと思いますので、国民の皆さんに分かるようにお答えをいただきたいと思います。 九十五条の一ですね、これは、述語は「武器を使用することができる。」ということであります。この武器が使用することができるの主語は何でしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 自衛官が主体ということでございます。
○水岡俊一君 ちょっと、じゃ、一番。(資料提示) 今大臣にお答えをいただいた自衛隊法の改正案第九十五条、これは、改定をされている、文言の少しの改定がございますが、今お答えいただいたとおり、主語は自衛官であります。自衛隊の武器、弾薬、火薬、船舶、航空機、車両、有線電気通信設備、無線設備又は液体燃料、これら武器等と総称することになっておりますが、これを人又は武器等を防護するために武器を使用することができると、こういった法案でございます。 それでは、二を出してください。 次に、この自衛隊法改正案第九十五条の二の方を御覧いただきたいと思いますが、これについて、同じように、武器を使用することができるの主語は、大臣、どうなっているでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) これも九十五条一と同様に自衛官でございます、主体は。
○水岡俊一君 同様に主語は自衛官でございますが、中身は全然違います。 ちょっと見ていただきたい、小さい文字で恐縮ですが、この九十五条の二というのは、アメリカ合衆国の軍隊その他の外国の軍隊その他これに類する組織の部隊のことを対象としている。つまり、自衛官が、それらのアメリカ合衆国の軍隊その他の外国の軍隊を守るために武器を使用することができる、こういうことになっているんですね。 これは非常に、今、九十五条の一と二とを並べて今御覧いただきましたけれども、同じ自衛官という主語でありますけれども、中身は全然違うということであります。 大臣にそこでお聞きをしたいのは、九十五条の一で、自衛隊の装備等を守るために武器を使うことができるとした一の方ですね、一の方の最終判断はどなたがされるんでしょう。武器を使うことの最終判断。一の方ですよ。
○国務大臣(中谷元君) 命令をするのは防衛大臣でございます。そして、武器の使用権限につきましては、実際に武器を使用するのは個々の自衛官であるということで自衛官が主体となっておりますが、その上で申し上げれば、九十五条の二につきましては、九十五条と同様に、八十九条がございます。この八十九条は、せんだっても御質問がありましたが、「当該部隊指揮官の命令によらなければならない。」といったものでありますが、そういった規定はありませんが、これは本条による武器の使用が上官の命令の下で行えないことを意味するわけではございません。 組織の性格上、部隊として活動を行うことが当然に予定されている自衛隊におきましては、警護を行うに際して複数の自衛官に任務が与えられて、部隊として武器等の警護に当たるということが当然に考えられます。そのような場合には、上官の命令に服従する義務について規定する自衛隊法五十七条があります。自衛隊法五十七条、これは上官の命令の下に武器が使用されることは当然ということで、これまでも現行九十五条における武器使用においても……(発言する者あり)いや、同様に考えております。個人かと聞かれたので、これは通常、上官の命令で武器使用をするという答弁でございます。
○水岡俊一君 分かりやすく明確に聞きますね。ですから明確に答えてください。 九十五条の二、今見ていただいているこの条文の中に指揮官が命令すると書いてありますか。指揮官、指揮命令系統のことが書いてございますか。そのことについてお答えください。
○国務大臣(中谷元君) それは書いておりません。
○水岡俊一君 ということは、最終判断は自衛官個人ということでよろしいですね。
○国務大臣(中谷元君) そうとは限りません。 先ほど御説明したように、上官の命令の下で行えないことを意味するわけではなくて、自衛隊法五十七条がございまして、上官の命令の下に武器が使用されるということで、五十七条は「隊員は、その職務の遂行に当つては、上官の職務上の命令に忠実に従わなければならない。」と規定をされておりますので、上官の命令に、武器が使用されることはできますし、そのことは私は当然のことだと思っております。
○水岡俊一君 大臣、法律に書いていないけれどもこうなんですということが法に基づいて政治を行っていく基本になるんでしょうか。そうなっちゃったら、もう何にも終わりですよね。だから、法案にちゃんと書いてあるか書いていないかということは非常に重要なことだと私は思います。 そういうやり取りが今ずっと続いているわけでありますので、更に私の方でお尋ねをしたいのでありますけれども、今大臣がお答えになったその前のお答えの中に八十九条の二項というお話がありましたですね。この八十九条二項というお話は、蓮舫委員に対して、これを準用するんですかと尋ねられたら、大臣は準用しないとおっしゃった。これは確かでしょう。準用しないんですか。
○国務大臣(中谷元君) そういう規定はございませんし、準用はいたしません。
○水岡俊一君 準用しないということは、自衛官が個人で判断するということになりますよね。大臣、それでよろしいですね。
○国務大臣(中谷元君) 自衛隊は、組織の性格上、部隊として活動することは当然に予定をされる組織でございまして、警護を行うに際しましては、複数の自衛官に任務が与えられて、部隊として武器等の警護に当たることが当然に考えられますので、そういった場合に、上官の命令に服従する義務、自衛隊法五十七条、これを根拠として上官の命令の下に武器が使用されることになるというのは当然のことでございます。
○水岡俊一君 これについては、衆議院から参議院に審議が移る中で数々の答弁がございますので、これ整理をするとなかなか大臣としては苦しいはずです。ここはもう今日は時間がありませんから改めてのときにしたいと思いますけれども、八十九条二項というのは、大臣が先ほど早口でおっしゃいましたので分かりにくかったと思います。中身だけを言いますと、「自衛官が武器を使用するには、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合を除き、当該部隊指揮官の命令によらなければならない。」と、こう明確に書いてある。このことを準用しない、そしてこの法律にも書いていない、しかし上官の命令に従わなきゃいけないという論理は、全くこれは通用しないと思うんですよね。そこのところは非常に大きな問題だろうと思っております。 次は、ちょっと皆さんも資料四を見ていただきたいと思いますが、これ集団的自衛権の行使をモデル化した絵でございますけれども、これは実際には存立危機事態を想定をしていると、こういうことだと思います。存立危機事態を想定したときに、米艦に対してミサイル攻撃が発生をしているという状況を考えた場合、自衛隊がミサイルで迎撃できるかどうかと、こういう問題、改めてお聞きをしたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 自衛隊法の九十五条の二というのは、あくまでも米軍等の武器等に対する武力攻撃に至らない侵害に対してするものでございまして、こういった条件といたしまして、我が国の防衛に資する活動下、これは自衛隊と連携して活動をしているという場合なんですね、我が国の防衛に資する場合に。 もう一点、現に戦闘行為が行われている現場で行われるものを除くと規定しておりますので、国又は国に準じるものからの武力攻撃には対応できないということでございます。
○水岡俊一君 時間がありませんので、無駄な答弁はやめていただきたいんです。 今、この資料四は、皆さん方が一生懸命この期間主張されてきた集団的自衛権が行使できるというそのシチュエーションを示しているわけです。ですから、ちゃんとここで、これで新三要件があれば、そして国会承認があれば自衛隊はそういった攻撃ができるということをずっとおっしゃってきたじゃないですか。そういう機会を与えようと思っているのに、何で違う答弁するんですか。 いろんなケース、集団的自衛権というのは……(発言する者あり)集団的自衛権の行使というのは、非常に要件を厳格に定めて、そして国会承認も求めるというのが今の話の流れじゃないんですか。そんな、いろんなケースがあるなんて、またこんなことを言ったら困る。 次に行きましょう。次は、今度は米軍の武器等防護についてお聞きをしたいんです。 これは存立危機事態ではありません。いわゆる平時ですね。(発言する者あり)あっ、ちょっと同じで済みません。テレビを見ていらっしゃる方、よく見てください。自衛艦もシチュエーションも全く同じなんですね。これは米軍の武器等防護ということをお示しをしていることです。 それで、この状態の中で、平時ではあるけれども、例えば共同訓練をしているというケースもあり得るわけですよね。そうですよね。そういうときに、テロリストだとかそういったところから突然不意にミサイル攻撃を受けるということもありますということを言われてきた。そのときに自衛官はミサイルで迎撃ができると、こういうふうに立て付けているのが九十五条の二じゃないんでしょうか、大臣。
○国務大臣(中谷元君) 九十五条の二によりまして警護を行うことができるという場合は、法案に書いておりますが、自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に現に従事をしている部隊の武器に限られるということでございます。御指摘のように、共同訓練とかそういうケースがこれに該当するわけでございますが、あくまでもこれは武力行使に至らない侵害に対応するためのものでございます。
○水岡俊一君 武力行使に至らないということをおっしゃいますけれども、今、米軍の武器等防護のときに、日本の自衛艦がミサイル迎撃のためにできることといったらミサイルを撃つぐらいですね。ミサイルを迎撃するためにはミサイルでないと、ほかには方法がないと思いますが、そのときに自衛官はミサイルを撃つということになる。ミサイルを撃つということが武力の行使じゃないと、我々がもしそう言ったとしても、相手側はそうは思わないですよね。この二つの図を見比べていただいて、どこが違うか。何も違わないんですよ。(発言する者あり)あっ、絵が悪い、それは申し訳ないですね。 そこで、ポイントは、この米軍の武器等防護のときに新三要件は必要ですか。国会承認は必要ですか。大臣、お答えください。
○国務大臣(中谷元君) 九十五条二の武器等防護は国会承認は要りませんが、武力攻撃に当たります、その新三要件ですね、それに至る存立危機事態に認定される場合におきましては国会承認が要るということでございます。
○水岡俊一君 二つのケースを分けて考えるというのは、机上では簡単でございますけれども、実際にそういった現場になると、そう簡単にはいかないと思います。だって、ミサイルを発見してからもう十数秒、数十秒で着弾するという、そういった危機的な状況になるわけですから、これ非常に難しい状況に私はなると思っています。 最後の六番目を出してください。 そこで、今の話をちょっと整理をしてみたいと思います。資料の六を見てください。これは、米艦に対するミサイル攻撃が発生したというケースを考えたときに、左側の方、左側は集団的自衛権の行使をしているということを整理をしています。それには新三要件が要る、国会承認が要る、それがあれば集団的自衛権の行使ができてミサイルの迎撃ができるという立て付けがこの法案ですね、それをずっとおっしゃってきた。 しかし、この右を見てください。この右は、今の自衛官の武器等防護、武器使用によって新三要件は要らない、国会承認も要らないけども、自衛官がミサイルを撃てる。実際には安全配慮義務もない。でも、最終的な形はミサイル迎撃ということで全く同じことが行えるということなんです。 これまで皆さん方は、集団的自衛権、非常に厳格な要件を満たして、国会の承認までということでそれを認めてくださいという説明をずっとなさってきたけれども、この今のケースを考えてみると、集団的自衛権の要件を抜け駆けしているというか、抜け道で作っているじゃないですか。これを法律用語で言うと潜脱と言うらしいんですが、非常にこれは法律の裏道といいますか、法律で要件を固めているので、そうじゃない部分を使ってそれができるようにするというこの裏口入学は、これは絶対いけないと私は思いますが、大臣、いかがですか、これ。
○国務大臣(中谷元君) 厳格に手続、要件を区別しております。 右の方は自衛隊法九十五条の二、これはあくまでも武力攻撃に至らない侵害に対応するためのものでありまして、左の方は新三要件に該当して、存立危機事態に認定された場合における武力行使、これは他国に対する武力攻撃を排除するためのものであって、両者は明確に異なるということです。 具体的に申しますと、九十五の二は、自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に従事していることだけではなくて、条文上、「現に戦闘行為が行われている現場で行われるものを除く。」と規定をしておりまして、条文上も、国又は国に準ずる組織による戦闘行為に対処して武器を使用することがないように武力攻撃に対応するものではないということを明確にした場合でございます。 左の方はまさに存立危機事態、これで武力攻撃が発生しているということでございまして、あくまでも武力紛争ということでございますが、厳密に言うと更に規定しておりまして、九十五の二は、一つ一つの武器使用において、例えば米軍の武器の退避、そして破壊された場合、そして逃走した場合は武器の使用ができなくなるとか、正当防衛、緊急避難に当たる場合でなければ人に危害を与えてはならないなど、厳格な要件が満たされなければならないということで、この九十五条の二の右側と左の三要件、この存立危機事態、これは明確に違っておりまして、右の場合は受動的、限定的なものであるということでございます。
○水岡俊一君 中谷大臣のその戦術には参りますね。答弁長々として私の質問時間を短くしていく、そういったことをこの委員会の皆さんはよく分かるんですよ、時計があるから。しかし、国民の皆さんは分からないですよ。 米艦に対するミサイル攻撃が発生しているということについて非常に重要な問題、そのことについての説明はいかようにもできるかもしれないけれども、実際に最終的な形でミサイルで迎撃をするという事象は同じなんですよ。そして、それを受ける側もミサイルで攻撃をされたということは同じなんですよ。だけれども、日本の国会で、いや、これは右側だったからそれは関係ないんだ、左側だったから国会承認は要ったけど、というようなことを論じているような場合じゃないと私は思います。実際にその現場で対応する自衛官は大変な思いだと私は思います。 もしボタンを押して、ミサイル迎撃のボタンを押して、そこに、その先に民間人がいたりして不慮の事故あるいは大きな存立危機事態に発展するような戦闘行為になる、そういったことについて責任を取らされるかもしれないような法の立て付けは、これは自衛官に対して大変失礼だと私は思います。自衛官の大義、自衛官の誇り、そういったものを全く無視している立て付けにほかならないと私は思うんです。 ですから、この法案はもう一回出し直すべきですね。それか、皆さん方がおっしゃるように、憲法の改正を求めるか、実際、そこのところはゆっくりとした時間をつぎ込みながらやるべしということを改めて申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。 ここ参議院におけます議論もいよいよ五十時間を超えてまいりました。しかし、これだけ議論してもなかなかまだ国民的なこの理解、認識には至っていない、こういうことがあるわけでございます。 一つの要因として、この日本で、この平和で平穏な日本で暮らしている限りにおいて、なかなか日本を取り巻く安全保障環境の変化、これがやっぱり実感がない、あるいは切迫感がない、これが一番大きなやっぱり問題であるんじゃないかなというふうに思っております。そもそも国民の実感ですとか切迫感、こういったものについては、社会保障であれば、年金ですとかあるいは医療費ですとかそういったものであれば日々お財布を開くたびに実感がある、切迫感が出てくるわけでありますけれども、なかなかこの安全保障については実感が湧かない、こういうことでございます。 ただ、一方で、例えば先ほど来何度も出てきておりますけれども、北朝鮮の問題ですとかそういったところ、つまり日本を取り巻く安全保障環境自体は今大きく大きく動いているという実態があるわけでありまして、まさにこの実態についてしっかりと丁寧に説明を尽くしていく、議論を尽くしていく、これがやはり法案の理解の一つの第一歩になるわけでございます。 北朝鮮に関しても、これは先週の我が党の矢倉議員からの質問でもいろいろ議論させていただきましたけれども、核兵器の小型化が進んでいる、弾道ミサイルのまさに先端にもう付けられるレベルの小型化ができているんじゃないかということまで言われております。そして、日本のほぼ全域を射程に捉えている、収めているこのノドン級の弾道ミサイル、これについてももう百発のオーダーで実際に配備が行われている。そしてさらには、ここ最近では、弾道ミサイルというのは狙ったものを撃つというのが大変難しい兵器なわけでありますけれども、北朝鮮においては大体この辺に落とすと言ってそこに落ちるような精度の高まりを最近見せているわけでございます。 こういう中において、日本を取り巻く安全保障環境、これが特に今世紀に入ってからこの十年、十五年の間に一体どのように変化をしてきているのか、そしてそれを受けて、今なぜこの平和安全法制整備が必要なのか、改めて、今日はテレビを見ている国民の皆様もたくさんいらっしゃいますので、総理から御説明をいただきたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、平木委員から御指摘になったように、日本を取り巻く安全保障環境はますます厳しくなっているわけでありまして、北朝鮮については日本の大半を射程に入れる数百発もの弾道ミサイルを配備し、発射されればおよそ千キロメートルを僅か十分で到達する状況にあります。また、二〇〇六年以降、三回の核実験を繰り返し、ミサイルに搭載できる核兵器の開発も進めています。地域の安全保障に与える脅威が深刻化をしているわけであります。 また、中国につきましては、公表国防費が一九八九年以降毎年二桁の伸び率を記録し、過去二十七年間で約四十一倍になっており、今年度においては中国の国防費は日本の防衛予算の三・三倍に達しております。 〔委員長退席、理事石井準一君着席〕 東シナ海においては、尖閣諸島周辺の領海において中国公船による侵入が繰り返され、また、境界未画定海域における一方的な資源開発が残念ながら行われております。南シナ海においては、中国が活動を活発化し、大規模かつ急速な埋立てや施設の建設を一方的に強行しております。 このように、既存の国際秩序とは相入れない独自の主張に基づき、力による現状変更の試みを行っているわけでありまして、こうした中国の姿勢はその安全保障政策に関する透明性の不足と相まって、我が国やASEAN諸国を始め国際社会の懸念事項となっております。 自衛隊のスクランブル回数は、十年前と比べて七倍に増えておりますし、我が国周辺における中国軍やロシア軍の活動が大いに活発化をしております。 また、テロにおきましては、アルジェリア、シリア、そしてチュニジアで日本人がテロの犠牲となるなど、ISILを始めとして暴力的な過激主義が台頭をしております。 そしてまた、海洋国家である我が国にとっては、国民生活に不可欠な資源や食料等を輸送する船舶の安全確保は極めて重要であります。しかし、近年、資源の確保や自国の安全保障の観点から各国の利害が衝突する事例が増えており、海洋における衝突の危険性や、それが更なる不測の事態に発展する危険性も高まっております。 また、宇宙空間については、対衛星兵器の開発の動きを始めとして、衛星破壊実験や人工衛星同士の衝突等によるスペースデブリの増加など、持続的かつ安定的な宇宙空間の利用を妨げるリスクが存在をしておりますし、また、サイバーにつきましては、経済社会活動のサイバー空間への依存度の高まりや国家の関与が疑われるものも含めて、サイバー攻撃の巧妙化、複雑化に伴い、国民生活や国の安全保障に極めて深刻なリスクが顕在化をしているわけでございます。 まさにこのような国際状況の中においては、もはやどの国も一国のみで自国の安全を守ることができないわけでありまして、国際社会が協力して、あるいは日米同盟をより強化して対応していく必要があるわけであります。その中において、国民の命と幸せな暮らしを守っていかなければならない。もちろん、まずは外交的な努力と、その中においての国際的な協力によってこうした紛争等を回避していくことは言うまでもないと、このように考えております。
○平木大作君 今、日本を取り巻く安全保障環境の変化について具体的な例を交えていろいろ御説明をいただきました。 もう一つお伺いしたいんですけれども、今回の平和安全法制というのは、国際社会の平和と安定、これに資する法整備も同時に進めているわけでございます。しかし、ここについても、日本の平和と繁栄があるのは、これは国際社会の平和と安定があるからだ、こういう認識というのも残念ながら極めて薄いというふうに思っております。資源を持たない、国土も大変狭小だという、こういう日本において、ある意味、世界最高水準の快適な暮らしをすることができる、これも一つは国際社会が非常に安定した状態にあるからその恩恵をまさに日本は受けているわけでございます。 グローバル化した経済社会の中において、ますます世界は大きく連携を強めている、連動性を高めている。上海で株がぐっと下がると、日本にも、そして欧州にも、様々なところに、アジアにも飛び火をしていくという、そういう今世界にいるわけでございます。テロの連鎖ですとか、あるいは国家の崩壊といったこういう状況も見られる不安定な国際社会の中において、その恩恵を受けている私たち日本人にとってまさに無関心でいてはいけないということを改めて訴えておきたいというふうに思っております。 私自身が、国際社会が今大きく変わりつつあるんだ、動き始めたということを実感したのは、実はあの九・一一の同時多発テロでございます。当時、私は仕事でニューヨークにおりまして、まさにあの悲惨なテロを目の当たりにしたわけでございます。あのとき、私の会社の同僚も何人か命を落とされた方がいらっしゃいました。日本人でも命を落とされた方がいらっしゃる。また、私の高校の同級生はあそこでまさに当時働いていて、何かあったということで慌てて階段を駆け下りて九死に一生を得たと、そういうこともお伺いをいたしました。そういう意味では、決して他人事ではない、何かどこか遠い世界とか、途上国だけで起こるとか、そういう話ではないという、今、時代に来ているわけでございます。 この国際社会の平和と安定、これが日本にとってどれほど重要なのか、また、今後日本としてはこの分野でどのように貢献をしていくのか、改めて総理からお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本はほとんどの資源を海外に依存しているわけであります。海を通って多くの、またあるいは空を通って様々な資源が日本に入ってくる中において、それを加工し、あるいは使用し、日本は繁栄を享受しているわけであります。また、たくさんの日本人が今や海外で活躍をしておりますし、多くの企業は海外に投資をして利益を得ているわけであります。まさに世界の平和と繁栄と安定があってこそ日本の繁栄があるわけであります。 同時にまた、この平和は、繁栄の礎でありますが、唱えるだけではこれは実現しないわけでありまして、まずもって外交を通じて平和を守っていくことが重要であります。我が国として、積極的平和主義の下、地域や世界の平和と安定の確保により一層積極的に貢献していくことが必要であると思います。 二十一世紀の国際社会が直面する課題は多岐にわたりますが、我が国は人道支援等を通じた人間の安全保障の促進、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進、開発援助協力の展開、軍縮・不拡散の推進、海洋安全保障や法の支配の強化、そして女性の権利を含む人権の擁護などの分野で地域や世界の平和と発展に貢献し、そして国際社会における高い評価と尊敬を得てきたわけでございます。特に、御党が熱心に取り組んでこられた人間の安全保障については、人間一人一人に焦点を当て、その保護と能力の強化を通じて国の発展や社会の繁栄を実現していくという考え方であり、世界の平和と安定に資するものであります。 先般閣議決定した開発協力大綱においても、人間の安全保障を我が国の開発協力の根源にある指導理念としており、引き続きこれを外交の重要な柱として積極的に推進していく考えであります。 また、我が国は一九九二年以降、カンボジア、東ティモール、モザンビーク、ゴラン高原、ハイチ、南スーダンなど、十三の国連PKO等に延べ一万人を超す要員を派遣し、国連及び国際社会から高い評価を得ているわけであります。 特に、カンボジアにPKO要員を派遣をしたときには大変な議論がありました。国会では、これは三泊四日、四泊五日という議論が行われたわけでありますが、先般お目にかかったカンボジアのフン・セン首相から、あのとき日本が決断してPKO部隊を送っていただいたおかげで、今やカンボジアはPKOを送り出す側になっている、南スーダンにおいてはカンボジアの移動部隊が頑張っている、日本の自衛隊員であれば二十四時間受け入れる用意がある、今回この新法が成立をし、日本の部隊とともに汗を流せることを楽しみにしていると、こう述べておられたわけであります。 こうした貢献によって、結果として地域が平和と繁栄を謳歌することによって日本も大きな利益を得ることができると、このように確信をしておるところでございます。
○平木大作君 言わば、この世界の平和と安定というのは日本の国益なんだと、こういうことが言えるのではないかというふうに思っております。 今御答弁いただきましたけれども、改めて確認をさせていただきますが、この平和な世界、紛争なき世界、これを目指す取組というのは、先ほども御紹介いただきましたけれども、まずはこのテロですとか貧困、抑圧、差別、こういったものを、この紛争を引き起こしていく構造的な暴力に取り組んでいく、解放していく、人間の安全保障、これにまず具体的に取り組んでいくということが基本中の基本であるということ。そして、ただ、その上で実際に紛争が起きてしまったとき、他地域への波及をどう止めていくのか、またその地域の安定にどう取り組んでいくのか。これが、今総理からも御答弁いただきましたけれども、国連を中心とした国際社会の一員で、皆で役割分担をしながら、まさに今取り組んでいる。その中において、平和憲法、憲法九条を持っている日本が、じゃ、武力の行使に至らない範囲で、憲法の許す範囲でどこまでどういう形で国際貢献を果たしていくのか。まさにこれをしっかりと議論して作ったのが今回の平和安全法制である、このような御答弁であったかというふうに思っております。 そして、今、この日本を取り巻く安全保障環境、また世界の状況も語っていただきました。様々これ大きな論点あるんですけれども、やはり世間の一番の関心というのは集団的自衛権の議論でございます。ここにちょっと絞ってこの後、話を進めさせていただきたいと思うんですね。 世間ではこの集団的自衛権という言葉が本当に独り歩きをしてしまっております。ここで、そもそも定義すら分からないという方もいらっしゃるかもしれません。個別的自衛権というのは、基本的には自国が攻撃を受けた場合に自衛をする権利、そして集団的自衛権というのは、自国が攻撃を受けていないにもかかわらず、他国に対する武力攻撃を実力をもって阻止する権利、このように、いわゆる自国が攻撃が受けている場合とそれ以外の場合、受けていない場合という形の整理の仕方をしているわけでございます。なかなか集団的自衛権という言葉ばかりが先走っているわけでありますけれども、世間の、今、一般の方たちの認知を示す一つのちょっと事例を御紹介させていただきたいと思うんですね。 これは、ある団体、政治団体ではなくて普通の団体なんですけれども、この団体の機関誌の中に、今回の戦後七十年に際して、平和の尊さ、これについて書かれたエッセーがありました。私もたまたま目にしたんですけれども、この中に以下のような記述がありました。紹介させていただきます。 現在、安倍首相は、国際社会の平和と安定のためとして、集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法案を通そうとしています。もう一度読みます。現在、安倍首相は、国際社会の平和と安定のためとして、集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法案を通そうとしています。 恐らく、今テレビを見ている方の中にも、えっ、そうじゃないのと思っている方も多いと思うんですね。実際にこういった認識を受けて、世間の認識を受けて、総理、どのように思われますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) PKOであれば、これはまさに世界の平和と安定のために自衛隊の皆さんに汗を流していただくわけでございますが、今般の法整備により行う限定的な集団的自衛権については、あくまでも限定的でありまして、これは国民の命と平和な暮らしを守ることが目的であって、専ら他国の防衛を目的とするものではないわけでありまして、このように、今般の法整備ではあくまで自国防衛のための限定的な集団的自衛権の行使が認められるのであって、国際社会の平和と安定のためにフルスペックの集団的自衛権の行使を行えるようにするものではないということでございます。
○平木大作君 今御答弁いただいたとおりでありまして、やっぱり世間はまだ、集団的自衛権といえば、それこそどこかに行って戦争をする権利なんだというイメージがほとんどであるんだというふうに思っております。 まず、私の理解を申し上げさせていただきますけれども、今回のある意味憲法解釈の変更によって、今回の平和安全法制によってどういう形で集団的自衛権が使えるようになるのか。それは、ある意味、七月一日の閣議決定、一番大事なポイントは、他国防衛を目的とした集団的自衛権の行使、これは憲法九条の下ではできないんだということ、これを改めて確認をした。そして、今回、じゃ、認められたのは一体何なのか。それは、新三要件の中にもしっかり明確に書かれておりますとおり、我が国の存立を全うし、国民を守るためと、このように規定されたとおり、目的をあくまでも自国防衛に限った、極めて限定的な集団的自衛権の行使であり、これは、日本への攻撃に至っていない段階での行使という意味において、国際法上は集団的自衛権と整理せざるを得ないと、こういうものだというふうに理解をしております。 そして、あわせて、この閣議決定というのは、結局、憲法九条、憲法の下で許される自衛権行使の限界を画するものである。ですから、例えば皆さんが集団的自衛権と聞いてまず思い浮かべるようなベトナム戦争における米国の集団的自衛権の行使、こういったものをもしやろうとしたら、もうそれは今の憲法を改正する以外にやりようがないということを改めて確認したのがあの閣議決定だというふうに思っております。 この理解について、総理、正しいでしょうか。御答弁をお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年の七月一日の閣議決定でございますが、委員御指摘のとおり、限定的な集団的自衛権の行使を容認しましたが、それは昭和四十七年の政府見解で示した憲法解釈の基本的論理を全く変えるものではないわけでありまして、砂川判決の言う自衛の措置に限られるわけであります。国民の命と平和な暮らしを守ることが目的であり、専ら他国の防衛を目的とするものではありません。このことは新三要件によって明らかでありまして、限定的な集団的自衛権を行使できるのは、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合であり、しかも、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がない場合に限られ、また行使する場合も必要最小限度の実力行使にとどまるべきとされております。 このように、あくまでも自衛の措置に限られることは明らかでありまして、他方、個別的自衛権と集団的自衛権は、自国に対し発生した武力攻撃に対処するものであるかどうかという点において明確に区別される権利であり、この点は国際法上確立をされているわけでありまして、このため、新三要件に基づく自衛の措置については、国際法上の整理では集団的自衛権の行使となる場合があるわけでありますが、先ほど委員がおっしゃったように、ベトナム戦争、これは我が国の存立に関わりがありません。国民の命や幸福、自由、追求する権利が根底から覆されるわけでもありませんから、当然これはらち外、その外にあるわけであります。湾岸戦争もそうですね。イラク戦争もそうである。それはおっしゃるとおりでございます。
○平木大作君 今、総理の御答弁の中で、いわゆるこれまでの基本的な論理自体は変えていないんだということを確認をしていただいたんですが、ここで、今日、ここまでの議論の中でも憲法解釈の変更に至るいわゆる法的安定性の問題が何度も取り上げられております。私もちょっと取り上げてみたいんですね。 今回のこの憲法解釈の変更、これは従来の政府の憲法解釈とちゃんと整合性が取れているのか、この問題を指していわゆる法的安定性があるのかどうかということを今盛んに議論されているわけですが、いろんな議論の仕方があるというふうに思っています。でも、私、一番分かりやすいのは、実は議論の出発点に戻って考えてみる、ちょっとそこまで時計の針を戻して考えてみることで整理がすっとできるんじゃないかというふうに思っております。 それは、昨年の五月十五日でございます。五月十五日がどういう日であるかというと、これは総理がこの安全保障法制の整備についてこれから与党間でしっかりと協議を進めて検討を進めてくださいという指示を出された日でございます。その後、結局、与党の中で濃密な議論が行われ、その果実として七月一日の閣議決定がなされた。そして、その七月一日の閣議決定、今御紹介もいただいた自衛権行使のための新三要件、これを含む閣議決定を今度は法文の中に過不足なくしっかりと落とし込んでいく、反映していく、そういう作業がずっとなされて今回のこの法案の提出に至った、こういう流れであります。そういう意味では、このまさに今議論している平和安全法制の出発点の日が五月十五日なんですね。 この五月十五日というのは同時に、これは総理の私的諮問機関でございました安保法制懇が報告書を政府に対して提出をした日でもございます。安保法制懇は、この日本の安全保障法制、今後どう整備を進めていくべきかということを提言としてまとめられたわけでありますけれども、この中で提言されていた内容というのは、基本的には自衛権には個別とか集団とかそういう区別なく、ある意味、今の憲法の下においても他国防衛を目的とした集団的自衛権の行使も含めてできるんだ、だからそういう法整備を進めてくださいという、そういう提言が載っておりました。この内容に関しては、私たち公明党としてもそれは認めることができないなというような思いで読ませていただいたわけでありますけれども、この日の会見というのは、この安保法制懇の報告書を受けられて、まさにその日の夕方、総理が、五月十五日の夕方、国民の皆様にも改めて向けて、じゃ、一体この安保法制懇の報告書を受けて今後日本はどういう法整備を進めていくべきなのかという方針を示されたんですね。 それがこの資料一で今示させていただいております。(資料提示)ちょっとこの関連する部分だけ抜き書きをしておりますけれども、総理はこうおっしゃっております。安保法制懇のこの提言、いわゆる集団的自衛権をフルスペックに認めていくということについて、「これまでの政府の憲法解釈とは論理的に整合しないと考えます。私は、憲法がこうした活動の全てを許しているとは考えません。したがって、」、「その考え方は政府としては採用しないということであります。」ということを明言されています。これはもうライブ中継の記者会見の中でおっしゃられているわけでございます。 ここでまた総理にお伺いしたいんですが、この安保法制懇の提言を受けて、安全保障上の要請、これが提案書の中には書いてあったわけであります。これと、そしてもう一方にある従来からの政府の憲法解釈との整合性、この二つの間でどのような決断を下されたのか、また、あの記者会見の中で国民の皆様にどういうメッセージをお伝えしたかったのか、是非御答弁をお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年五月十五日に提出をされました安保法制懇の報告書では、二つの異なる考え方を示していただきました。 一つは、芦田修正の経緯に着目し、個別的か集団的かを問わず自衛のための武力の行使は禁じられていない、また、国連の集団安全保障措置への参加といった国際法上合法な活動には憲法上の制約はないとする考え方であります。しかし、この考え方はこれまでの政府の憲法解釈と論理的に整合しないわけでありまして、私は、憲法がこうした活動の全てを許しているとは考えていません。したがって、この考え方、いわゆる芦田修正論は政府としては採用できないと判断いたしました。 報告書のもう一つの考え方は、我が国の安全に重大な影響を及ぼす可能性があるとき、限定的に集団的自衛権を行使することは許されるとの考え方であります。この考え方は、従来の政府の基本的な立場を踏まえたものであります。 このため、私は、報告書の提出後直ちに、前者の芦田修正を踏まえた考え方は採用せず、後者の従来の憲法解釈との整合性を踏まえた考え方について今後更に研究を進めていくという基本的な方針を指示しました。 その後の検討はこの私の判断に基づいて行われているわけでありまして、与党協議会での濃密な議論の結果、昨年七月一日の閣議決定において新三要件の考え方を示しましたが、これは、我が国を取り巻く安全保障環境が客観的に大きく変化している現実を踏まえて、従来の憲法解釈との論理的整合性と法的安定性に十分留意をし、従来の昭和四十七年の政府見解における憲法第九条の解釈の基本的な論理の枠内で国民の命と平和な暮らしを守り抜くための結論として導いたものであります。 この三要件は、御指摘のように、平和安全法制に過不足なく反映されているわけでありまして、このように、平和安全法制は、これまでの憲法第九条をめぐる議論との論理的整合性と法的安定性を重視して提案しているものでございます。
○平木大作君 今御答弁いただきましたとおり、ある意味、議論の出発点の時点で総理に明確にこの法的安定性といったものを重視していくんだということを方針付けていただいたということが、ある意味、今回の法案、まとめる作業ができたということの一つの大きなポイントであったというふうに思っております。 やはり与党間、自民党と公明党の間でもいろんな考え方の違いが当然あります。その中で、議論百出だったわけでありますけれども、最後は、議論の出発点で総理が明確にこの法的安定性を重視するんだ、こう明言いただいたから、こういう一つの案に収れんをすることができたわけでございます。 この点に関しては衆議院における議論でも確認をされておりますので、念のため紹介させていただきます。この資料の二を見ていただきたいんですけれども、これは、七月の六日に衆議院の参考人質疑で来ていただきました慶應義塾大学の細谷雄一先生、細谷先生はまさに安保法制懇のメンバーであった、このメンバーとして、集団的自衛権、フルサイズで法整備するべきじゃないかという提案書を書かれた方なわけですけれども、この方が質疑の中でこのように答弁されております。 与党協議の中で、徹底して今までの内閣法制局の見解、あるいは憲法の枠組みの中から可能なところのみを抽出して、大幅に我々の提言を削って残った、つまりは従来の憲法解釈の枠内での法的安定性を守れる枠内で、昨年の七月一日の閣議決定になったわけでございます。したがって、安保法制懇報告書と七月一日の閣議決定では、内容が大きく異なるということです。さらに、その後、半年以上の様々な検討作業を経まして、今回、このような法案が提出されたわけですが、昨年の閣議決定から見ても更に、私から申しますと慎重な、つまり、徹底して内閣法制局の従来の見解の枠を出さないような慎重な結論であったと思いますと。「それは、」ということで、どちらかというと違う提言をされたこの安保法制懇の一員としては残念なところもあるんだけれどということを述べられた上で、「法的安定性というものを最大限重視したということを考えれば、好ましい結果ではなかったかなと思っております。」ということを述べられているわけでございます。 今回のこの法案整備、この法案の方向性とはある意味違う方向性を訴えられていた方も、最後は、この法的安定性をやっぱり重視したことが大事だったんだということを認められているわけでございます。 この法的安定性の議論、ちょっと私も実際に議論の中身に入っていきたいというふうに思っているんです。 先ほども総理からの答弁の中に、この基本的な論理を維持したんだということがございました。資料の三、パネルを御覧いただきたいんですけれども、今日の議論の中でも出てきました。この基本的な論理というのは、昭和四十七年の政府見解で示されております。ここをしっかりと維持しているということなわけですね。 論理Ⅰ、ここについては、この昭和四十七年の見解の中の論理Ⅰ、それは、戦争の放棄あるいは戦力の不保持、これを求める憲法九条、そして平和的生存権を確認した前文、さらには生命、自由及び幸福追求の権利の尊重をうたった十三条、これの整合的な解釈として、結論の部分だけ書かせていただいておりますけれども、憲法は、自国の平和と安全を維持しその存立を全うするための必要な自衛の措置は禁じていないんだということ、これをまず一つ目の論理として打ち出したわけであります。 そして、ただしということで、この自衛のための措置というのは決して無制限ではないんだ、しっかりと限定された要件の下でのみ行使できるんだということで、基本的な論理Ⅱのところで、三つの条件、要件を定義しているわけであります。それは、外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に対処する、そして二つ目が、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置である、そして三つ目が、右の事態、これはこの①の下線部のところですけれども、これを排除するためとられるべき必要最小限度の範囲じゃなければいけないと、こういう論理になっているわけであります。 この二つの論理、これはしっかりと今回も維持をしている。そして、この昭和四十七年の政府見解というのは、「そうだとすれば」という言葉を受けて、つまり、この論理Ⅰと論理Ⅱの必然的な結果として以下の結論が求められる。「そうだとすれば」以下の結論というのは何かというと、一つ目が、我が国に対する急迫不正の侵害に対処する場合に限られるんだということ、これはまさに個別的自衛権の定義そのものでありますので、つまり、ここで個別的自衛権に限られるんだ、限定されるんだとしたから、したがって、それ以外の部分、つまり他国に加えられた武力攻撃を阻止する、それを内容とするいわゆる集団的自衛権の行使は許されないんだ、集団的自衛権は全て行使できないんだ、昭和四十七年の時点ではこういう整理をしたわけであります。 ここでちょっと内閣法制局にお伺いしたいんですけれども、この当時の政府、この上の論理Ⅰと論理Ⅱ、これを受けて、一体当時の政府、どのような認識に基づいてこの最終的な結論、集団的自衛権の行使は認められないという結論に至ったのか、赤三角です、下向きの赤三角で、まさにこの上の論理と下の結論、これをどういうふうに結び付けられたのか、その認識についてお伺いしたいと思います。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 憲法第九条は、その文言からしますと、まさに国際関係において一切の武力を禁じているかのように見えます。それが出発点でございます。 その上で、お示しの昭和四十七年の政府見解の基本的な論理ⅠとⅡの部分におきまして、その憲法第九条の下におきましても例外的に我が国として武力の行使をすることが可能な場合があるという論理を提示しているわけです。その中身が、まさに国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に対して何もするなと憲法が言っているはずがないということでございます。 お示しの、その「そうだとすれば」というところの中身でございますけれども、まさにその結論とその論理をつなぐものとして、当時の事実認識としては、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に当たるものは我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限られると、その場合だけであるというまさに事実認識を前提としてこの結論が得られているというふうに理解しております。
○平木大作君 今長官から明確に御答弁いただいたんですけれども、これを受けて、結局今問うべきは一体何なのか。それは、この昭和四十七年の政府見解の論理を維持した、つまり上のこの基本的な論理ⅠとⅡ、これを維持したときに、果たして現在においても、この「そうだとすれば」以下の部分が、論理的帰結として、ある意味、四十年以上前のこの昭和四十七年当時と同じ結論に一体至るのかどうかということなわけであります。 現在の政府の認識として、この国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される事態、これというのは、最初の武力攻撃が我が国に向けられた場合以外起こり得ないんでしょうか。この点、総理に再びお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさにこの四十七年の見解においては、我が国の存立が脅かされ、そして国民の生命や自由、幸福追求の権利が根底から覆される状況というのは、まさに我が国が攻撃される、自体が攻撃されるということしか考えられなかったわけでございまして、そこで、結論としてこれは個別的自衛権の行使に限られると、こう結論付けたわけでございますが、しかし、あれから四十年以上たち、まさに北朝鮮が数百発のミサイルを持ち、そして日本を大半がそれは射程に入れているわけでありまして、そしてそれを阻止する能力を我々は持っているわけでありますが、それを阻止する上においては、日米で共同してそれを阻止していくわけであります。 その中において、日本を守っている米艦が攻撃をされたとき、その米艦を守らないことによってまさに日本の存立が危うくなるということはあり得るということでありまして、そういう意味においては大きく状況が変わったと言えるのではないかと思います。
○平木大作君 少し時間押してまいりましたので、次移りたいんですけれども、じゃ、ここで再び、法理論から離れて、集団的自衛権を限定的に行使できるようにすることの意味について少し議論をしていきたいというふうに思っております。 今、これ、何を目的としてそもそも法整備を進めているのか。それは、やはり先ほどから御答弁いただいていますけれども、この日本を取り巻く厳しい安全保障環境、こういったものにしっかりと対処していく体制を整えていく、日本の防衛体制をまさにつくっていくということ、そして、万が一のことが起きたときにどう対処していくのかをしっかりと決めておくということ、これに尽きるのであるというふうに思っております。 この点に関して、防衛大学校の校長も務められました熊本県立大学の五百旗頭真理事長、重要な指摘をされているのでちょっと御紹介させていただきたいんですが、これが、委員の下には配付資料として新聞のコピーを配らせていただいております。このようにおっしゃっているんですね。 日米の協力体制の表れが、集団的自衛権を部分的に日本も行使できるようにすることだ。この地域で米国の艦船などに何かあったら見殺しにせず、日本も一緒に守ることが重要だ。自衛隊が見て見ぬふりをした途端、米国世論の中で日米同盟は終わると、読売新聞の今年の七月十九日の記事なわけですけれども、これ極めて重要な指摘であるというふうに思っております。さらっと読んでしまう方も多いかもしれませんけれども、どういうことを言っているのか。 日本の防衛体制としてその在り方を考えるとき、これ理論上は、基本的に私、三つの方法があると思っております。その一つ目というのは現在の日米同盟を基軸とした防衛体制、そして二つ目は日本単独でやる防衛体制、そして三つ目は非武装中立、この三つが理論上は考えられるわけであります。 このうち、ただ、非武装中立というのは現実的に、先ほどからずっと御紹介いただいているような、そういった安全保障環境を考えたときには現実的ではない。また、二つ目の、日本単独で、じゃ自衛隊だけで日本を守ると考えたときには、現在は五兆円程度で済んでいる日本の国防費が五倍ぐらいの二十五兆円に膨らんでしまうという、そういった試算もあるわけでありまして、こういう中において、ある意味、現実的な唯一の選択肢であるこの日米同盟をしっかりと守っていくということ、これの大事さ、重要性ということについてこれ指摘をされているわけですね。 改めて、ここでまたお伺いをしたいんですけれども、日本が直接武力攻撃を受けていなくても米艦が日本の防衛のために資する、そういった任務に就くことはあるわけであります。こういう中において、万が一のことが起きて米艦が攻撃を受けた。でも、そのとき、自衛隊は集団的自衛権に抵触するおそれがあるので何もできません、一切できませんとしてしまったら、これもはや日米同盟の維持は困難と、このように私も考えるわけですが、この点、いかがお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今でも日米安保条約の義務を全うするため、日本近海で適時適切に警戒監視の任務に米軍は当たっているわけであります。しかし、その中におきまして、今、日本を守るために警戒に当たっている米艦艇が攻撃をされたときに、もし日本がそれを守れるのに守らなかったらどうなるかということでありますから、それは相手の気持ちに立って考える必要があるんだろうと思うわけでありますが、米国も民主主義国家でありますが、国民の支持がなければ同盟関係は有効に機能しないわけであります。日本を守っている米国の艦艇の兵士たちにも家族がいるわけであります。その兵士を守れるのに、しかも日本を守っている、それを見殺しにするということになれば、これは日米同盟に対して大きな疑い、反発が生じるのはこれは明らかであろうと思うわけであります。それはすなわち、まさにこれは日米同盟が危機に瀕するということになるわけでありまして、五百旗頭先生はまさにそのことをおっしゃっているんだろうと、こう思うわけであります。 もはや一国のみで自国を守れる国はない中において、日米同盟は日本を守っていく上において死活的に重要であるわけであります。その意味におきまして、今回のこの法制を整備することによって機能はより強化され、きずなは強まり、そしてそれを発信していくことによって日本を侵害しようという国はより減っていくと、このように思っております。
○平木大作君 抑止力が重要ということは何度語っても語り過ぎということはないわけでありますけれども、一方で、この抑止力というのを幾ら整備しても通じない相手もいるんだという批判もございます。テロリストですとか、あるいはいわゆるきちんと合理的な判断をしない国家というのもあり得るわけであります。 つまり、これ、どれだけ抑止力を整備したとしても、万々が一ということはやっぱり起こるかもしれないということは想定をしなければいけないわけでございまして、そういった万々が一のことが起きたときのためにもしっかり備えておく、平時からしっかりとそういったものについて検討を加えておく、これがやはり今一番大事であるし、もし万々が一のことが起きてしまったときに、それから先の将来にわたって日本にとって現実的な唯一の選択肢であるこの日米同盟を基軸とした防衛体制、これがもし崩れ去ってしまったら本当に日本の未来はなくなってしまうわけでありまして、そういった点についても、これからまた国民の皆様にしっかりと分かるような議論、進めてまいりたいというふうに思っております。 時間が参りましたので、以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。 ─────────────
○理事(石井準一君) この際、委員の異動について御報告をいたします。 本日、水岡俊一君が委員を辞任をされ、その補欠として那谷屋正義君が選任をされました。 ─────────────
○寺田典城君 維新の党の寺田典城でございます。 二十三日なんですが、中谷大臣が実施する富士総合火力演習を見てまいりました。近代兵器の威力、破壊する威力というんですか、確実性だとか、やっぱり戦争の恐ろしさというのを感じてきました。 それで、先ほどからずっとこの委員会の状況、それからその前の状況も聞いているんですが、見ているんですが、安倍総理、日本の国は戦争のできない国なんですね。それを戦争のできる国にするのですか、どうか教えてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 戦争は国際法上違法でございますから、日本は違法なことはしないということであります。
○寺田典城君 国連憲章では違法になって、できるだけ控えるということになっているんですが、それでは、安倍総理、日本の国を戦争しない国にするというつもりなんですか、今の法案では。どうなんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 戦争は、国際法上もうこれは違法でございます。一方、自衛権は各国が有するわけでございまして、その自衛権の中には個別的自衛権と集団的自衛権があるわけでございます。日本はこの個別的自衛権、集団的自衛権を国際法上は有しているわけでございますが、憲法の制約によって集団的自衛権の行使はできないという考え方を政府は取ってきたわけでございます。 しかし、それはあくまでも自衛権でございますが、まさに日本の存立に関わる、国民の生命、自由そして幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合において集団的自衛権の行使をし得ると、三要件の下では行使をし得ると今回変更したわけでございますが、これはあくまでも、国民を守り、そして平和な暮らしを守るためのものでございます。
○寺田典城君 私から見ると、今回の安保法案というのは違憲法案だと思うんですよ。それでは私たちの国、存立危機になりますから、そういうことで、維新の党としては、憲法を尊重した案を参議院の方に提案させていただいております。そのうち議論になると思うんですが、何とぞ、総理大臣、ひとつ真摯にその議論に取り組んでいただきたいと思います。ひとつよろしくお願いします。 〔理事石井準一君退席、委員長着席〕 それでは、日本の今状況というようなことなんですが、過去を振り返ってみますと、日本の国家の理性の喪失ということで書かせていただきました。(資料提示) 第二次世界大戦、これは日本の帝国主義時代でしたね。侵略もしましたし、植民地も争奪をしてきました。陸軍の、軍部の暴走を抑えられずに、戦死者関係も含めて三百万人を超えるということにもなっています。よく、私は一九四〇年生まれですから、その辺のことはいろんな形で聞いたりしていますけれども、国民の監視、言論統制、言論弾圧、それからそういうことによる逮捕ですか、人権が無視されているような憲兵により、国家からですね、これはよく聞かされました。この前、総理は、二度と戦争の惨禍は繰り返してはならないという話、言っていましたけれども、この頃ちょっと心配なのは、特定秘密保護法の中で防衛省が都合のよい情報しか開示しないというような形で元へ戻っていかないのかなというような心配とか、そういうのをしています。 それともう一つ、二つ目なんですが、原発事故ですね。これは、原発は絶対安全ですというような形で、これは、要するに自民党政権と霞が関行政がこのような形にしたんです。最後、出てきたのは想定外でということで、反省の言葉もろくに出てこないというようなことなんですね。使用済核燃料の処理も方向性も決めずに再稼働を許すということはちょっとおかしいんじゃないかなと思っています。 また、もう一つは、大きいのは、一千兆円の借金です。二〇二五年になりますと、六十五歳以上が三〇%になりまして、その三〇%の六割が七十五歳以上になるんですね、二〇二五年になると六十五歳以上が三〇%。社会保障費が百十兆円から百五十兆円までになるというのも言われています。それでどうやって年間五兆円の今の現在の防衛費を今後とも維持できるのか、そういう点も心配しております。 それでは、質問の方に入らせていただきたいと思うんですが、今回の安保法案は、先ほど戦争できない国から、戦争をしないというか、控えると、そのような話、曖昧模糊の話聞きましたけれども、要するに、今まで歴代の内閣法制局でも、それから憲法学者でも、これは違憲だと言っているものを現在提案しているわけなんです。 それと、昔だったら、内閣法制局が、事務的に出す前に法制局の段階でこういう法律は通らないでしょうということで止まっておったと思うんですが、あのとおり出てきているということ、今のとおり出てきているというんですね。だったら、今の法律を通すんだったら、集団的自衛権だとか、それから、限定的とよく言うんですが、後方支援だとかPKO活動、こういうものをやっぱり憲法改正するべきだと思うんです、そうする気だったら。それが筋だと思うんです。 それで、総理にお聞きしますけど、憲法違反の法案を国会に提出するのは、憲法の九十九条に違反しているわけなんです。総理が一番守らなきゃならぬことなんです。憲法を尊重し擁護する義務を負うわけなんです。その辺、どう考えていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当然、合憲な法案を提出をさせていただいております。
○寺田典城君 いや、一強多弱という形もよく分かるんです。横暴だと思うんです。 それで、多数決で成立させるというのは、私は立憲主義に対するテロ行為だと思いますよ、総理。そう思いませんか。ひどいですよ、それは。日本の存立危機事態ですよ。これは国民の命ですから、権利とかみんな破壊されてしまいますよ、これは。 テロ行為だと思いますから、何か返事くださいよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年の十二月の総選挙の結果、議席が決まり、私は国会から首班指名を受け、総理に再び就任したわけでございます。 その中におきまして、我が党は、衆議院においては大きな議席をいただいておるわけでございますし、参議院でも与党で過半数を持っているわけでありますが、なるべく多くの政党、会派の皆さんに質問時間を割り振りながら議論を深めるような努力をしているわけでございます。 そして、しかし民主主義でありますから、最終的には、これは決めるときには多数決、その多数決というのはまさに民意の帰結である選挙の結果を受けてのものであろうと、このように思います。
○寺田典城君 多数決と立憲主義というのは、国家とは違うと思うんですがね。憲法を擁護しなきゃならない総理が、その擁護する義務を放棄しちゃったらどうなるんですか。日本の国、駄目になっちゃうでしょう。 それと、私もう一つ聞きたいのは、横畠長官、分からないんですよ、何を言っているか。のこのこ出てきて説明はしてくれます。いや、憲法違反じゃないのという話をしたら、例えば、集団的な自衛権と限定的な自衛権は、フグに例えれば、肝を取れば食べれるんだとかという訳の分からない話をしたり、青いバラの話をしたりですね。だから、国民の八割近い方々が理解できないという。今日も朝から、九時からやっているんですけど、止まりっ放しの委員会ですね。それは、理解できないから中断しちゃうんですよ。 ですから、その辺、やっぱり私たち少数です。私は、みんなの党から出ました。第三極って注目されましたけど、なくなってしまいました。それから、維新の党は、大阪系だとか、こうだとかああだとかって言われています。野党弱いということは事実です。 ただ、これが一強多弱ということがいかにマイナスであるかということもよく理解できるんですが、一強の一強という、安倍総理が一強の一強だったら、これ日本駄目になっちゃうんじゃないかなと思うんです。少し自民党の人方も、あなた方も総理に、候補になって立候補した方がいいです、佐藤さん。(発言する者あり)そうですよ、おべっかばっかり言って。 佐藤隊長なんかは、何というんですか、あかりちゃんとパロディーなんか出てきて。(発言する者あり)あの人じゃない、あかりちゃんです、よく知っているでしょうけれども。政府の説明の論理が飛躍しているということで、ひげの隊長さんと言っているんですよ。トマトはトマトでキャベツじゃないわよって、分かりますかというふうな話もしているんですよね。そのぐらい、国民から見ると今回の法案というのは論理が飛躍しているというのは、分からないですか、それ。 だから、八割も理解できない、まだ早いよということになっているんですよ。だから、私は言いました。中谷大臣にも岸田大臣にも、まず、こんなのやってられないから私辞めるよというぐらい総理に言ってみてください、辞職するって。長官もそうですよ。こんなことなんかやったら、日本の国、駄目になってしまいますよ。
○委員長(鴻池祥肇君) 質問ですか。
○寺田典城君 はい。
○国務大臣(中谷元君) 今回出した法案におきましては、憲法で容認をされる我が国を守る自衛の範囲の法案でございまして、その点につきましては、政府といたしましては、この点につきまして確信を持っておりますし、今後分かりやすく説明に努めたいと思っております。
○寺田典城君 外務大臣はどう思っていらっしゃいますか。
○国務大臣(岸田文雄君) 今回御審議をお願いしている平和安全法制ですが、法的な基本的な論理は維持されており、法的安定性は維持されていると考えています。 基本的な論理、要は、我が国憲法においても自衛の措置は認められている、しかし、それは無制限なものではなくして、我が国の存立、そして国民の命、自由そして幸福追求の権利が脅かされる明白な理由が存在する、こういったことに限られる、こうしたときにおいては自衛の措置が認められる、これが基本的な論理であると考えています。 そして、この基本的な論理において、昭和四十七年における安全保障環境を当てはめた場合においては、当時は個別的な自衛権が認められている。それに対して、今のこの安全保障環境、一国の……(発言する者あり)いや、一国のみでは自国の安全を守ることができない、こうした安全保障環境を当てはめることによって限定的な集団的自衛権は認められる、こういったことで憲法における合憲性、これはしっかり守られていると考えているからこそ御審議をお願いしているということであります。
○寺田典城君 長々と出馬会見していただきまして、ありがとうございました。 安保法制というのはそれぐらい食い違いしています、今皆さんと国民との間では。だから、国民の理解が進まないというのは、法案に不信感を持っているからですよ。安倍政権に対しても疑心暗鬼だから、あのとおり支持率の問題も出てきて、六、七割はまず今回は通すなという話なんですね。 それで、法的安定性の問題なんですが、昨年の七月までは、政府は一貫して集団的自衛権の行使を否定してきました。急遽集団的自衛権を認める法案を出してくるのは、法的安定性を欠くのではないですか。総理の見解をお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年の七月の一日に閣議決定をいたしまして、そしてその閣議決定において、法的安定性を重視し、そして四十七年の政府見解の基本的な論理を維持しつつ、国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があるときには、言わば三要件に当てはまるときには集団的自衛権の行使はし得るという解釈を行ったわけであります。 この七月一日の解釈変更の上において、今回平和安全法制を作成したわけでございまして、当然合憲であり、また、砂川判決で言うところの必要な自衛のための措置の範囲内であると、このように考えております。
○寺田典城君 同じような言葉を五十回も聞いていますが、まだ私自身も理解できないでいるんです。 この間、礒崎さんが、補佐官が大変なことを言いました。あの人はそれこそ官僚出身です。そして、事務的なこの安保法制に対する担当をしているんですが、あの人が失言するというのは、私は、あの人の国政報告のときだったですね、要するに、憲法に駄目だって書いてあるものを「憲法は駄目ということはあり得ない」というような言い方ですね、びっくりしましたけれども。 私は、出席者に対して安保法案の合憲性を論理的にあの人が説明できなかったからじゃないかと思うんですよ、礒崎さんが。要するに、国政報告会ですから、出席者に対して安保法案の合憲性を説明できないから、あのような言葉が出てきたんじゃないかと思います。だから、ああいう失言する以上はあの人は辞めなきゃならぬですが。要するに、我が国を守るために必要な措置かどうかで、法的な安定性は関係ないということですね。だから、日本国憲法は駄目だというのがあり得ないということなんです。 だから、その辺、総理、どう思います。これはいかにも、本当に、今、ある議員が株の問題で自民党を離党しなきゃならぬこともあったんですけれども、そんなことよりずっと大きな問題ですよ、これ。どう思います。
○委員長(鴻池祥肇君) どなたへの質問でしょうか。
○寺田典城君 総理に対してです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 礒崎補佐官は、当委員会において答弁をいたしましたように、法的安定性について十分これは認識をしていると、しかし、他方、自分が発言したことについては誤解を与えたということで撤回をしたというふうに承知をしております。 安倍内閣としては法的安定性を重視をしている、これは閣議決定の中にも明文として入っているわけでございまして、その認識の下、礒崎補佐官も任務を遂行してもらいたいと、このように思っております。
○寺田典城君 違憲の法律を説明せいといったって、やはりそれは無理だと思うんですよ。だから、今までもこのようにもめているような、速記停止とかいろいろ、もう一時間以上遅れているんですよ。ですから、そういう点では、やはり欠陥商品であるという、欠陥法であるということはやっぱり理解してもらわなきゃならないわけですし、ひとつ考えていただきたい。 それと、この頃急に安倍総理は、中国や北朝鮮に対して国会の場で名指しで懸念を示しているんですね。それ、どのような意図でお話しなさっているのか、その辺を教えてください、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 北朝鮮については、これは従来から私は委員会等の場において、弾道ミサイルを多くをこれは保有し、そしてその多くは日本を射程に入れているわけでありますし、またさらには、核兵器を開発をし、そしてこの弾道ミサイルに搭載できる技術、能力を得つつあるわけでありますから、この問題について指摘をしているわけでありますし、国際社会において私も指摘をしているわけでありますし、国連の人権理事会においても拉致問題等について日本の立場を主張し、その中で決議も行われているわけでありますから、当然、国会の場においてその問題点を指摘をするのはこれは当たり前ではないかと、このように思うわけでございます。 そして、中国においては、日本にとって中国の成長はチャンスであるということは繰り返し述べているわけでありますし、戦略的互恵関係の原点に立ち戻って両国関係を改善をしていくということについては習近平主席と合意をしているところであります。 しかし、ただ一方、東シナ海や南シナ海において力を背景とした現状変更の試みがあるのも事実でありますから、これは、国際社会において中国が地域の責任ある大国として発展していくよう促していくべきであるという私の考え方を開陳をしているわけでありますし、軍事力の透明性もしっかりとこれは示してもらわなければならないわけでありますし、二十七年間で軍事費が四十一倍になったというのは、これは地域の安定に対しての懸念であるわけでありまして、これは私だけではなくて、東南アジアの国々の首脳もそう主張しているわけであります。その観点から申し上げているわけでございます。
○寺田典城君 北朝鮮はよく分かるんですが、中国を刺激することはアメリカは快く思っていないということも安倍総理は承知しているでしょう。だから、よく安全保障環境の変化が急激だという極端な強調の仕方もするし、何か国民に対してこの法案を通すためにあおっているような感じするんですよ。それから、国民のナショナリズムというか、かき立てるとか、何か意図的に私から見ると刺激しているのかなと。それが政治的な行動の考え方なのかなと思ったりもするんです。その辺が不安なんですね。 そういう中国を刺激することが日本が今まで守ってきた平和外交なのかと。私は、国会の場でこのような発言をするというのは、外交政策としては致命的な失敗ではないのかなと思うんです。その辺、どう思います、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今私が申し上げておりますのは、私のみならず、これは多くの国々も懸念をしていることでございますし、軍事費の透明性を高めろということは多くの国々が中国に求めていることでもあるわけでありまして、私は刺激をしているつもりは全くないわけでございまして、問題は、これはまさに我が国の固有の領土である尖閣諸島の海域に、まさに我が国の領海内に公船が入っているという現実があるわけでございます。 そうした現実がある中において、また南シナ海において埋立てを強行しているという現実があるわけでありますから、これはナショナリズムに訴えるとかそういうことではなくて、こういうことはやめるべきだということでありまして、まさに国際法を遵守する、これが正しい姿勢であって、だからこそ、昨年もシャングリラ会合において私は法の三原則ということを申し上げたわけでありまして、何か主張するときには国際法にのっとって主張すべきであって、武力の行使や力による威嚇は行ってはならないと。何か問題を解決をするときには、それは国際法にのっとって平和的に解決すべきだということを申し上げ、これは多くの国々から賛同を得たわけでございます。 その際、中国の代表の方ともやり取りをいたしましたが、そうした議論を、建設的な議論を行っていくことは極めて有意義ではないかと、こう思うわけであります。やはり問題があればお互いに指摘し合うことも、これは建設的な関係を発展させていく上においては資するのではないかと、このように思います。
○寺田典城君 日本に求められているのは、平和外交と身の丈に合った私は専守防衛だと思うんですよ。平和国家の構築とか、それに基づいた国際貢献だと思うんです。ですから、やはりある面では専守防衛に徹底すべきであって、それができなかったんだったら国民に問いかけて憲法を改正するということなんですね。 安倍総理は、一国だけでは守れないとよくこの頃繰り返しているんですよ。現在の日米安保条約では我が国を守れないという認識なんですか、どうなんですか、それは。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一国のみというのは、日本プラス一国ということではございません。これは、もはやどの国も一国のみで自国を守れないという意味でございますから、日米同盟は極めて重要であると、このように申し上げているわけでございます。
○寺田典城君 じゃ、分かりました。 この間、横須賀基地と厚木基地を見させていただきました。日本と米国が一体に協力してやっぱり我が国の安全というか守っている様子をうかがえます。イージス艦から潜水艦から、掃海艇もずっと見てまいりました。申し訳ないですけれども、民間の案内会社が今ずっとやっております、それは、横須賀港ではですね。 やはりアメリカの戦力と日本の自衛力は抑止力として機能しているなということも、これは日本が大体置かれている状況じゃないのかなと思うんですね。ですから、やっぱりお互いに協力して国を守るという話は分かるんですが、国民は捉えているのは、一国というのはそういう言い方なのかということを誤解されないようにしてみてください。 それともう一つは、アベノミクス、これは危ない橋なんですね。これ、今渡りました。異次元の金融緩和、それから財政出動、それから経済の成長発展というか、民間投資を喚起するとかといいます。だけど、成長戦略というのは限界に来ていることも事実ですし、新しい制度を考えていかなきゃならぬことなんです。 ところが、アベノミクスは経済政策ですから、それは危ない橋でも何でも政策的には渡れるでしょうけれども、憲法というのは橋はないんですよ。改正するしかないんですよ。憲法は解釈の拡大というのは無理なんですよ、限界に来ているんだから。 だから、その辺はよく総理は考えていただきたいと思うし、それと、分からないのは、安倍総理は、国民に説明もせず、議会に法案も提出しないのに、四月二十九日、米国議会で安保法案の夏までに成立させるという約束をしてきましたね。夏も今は終わろうとしております。法案はまだ成立しておりません。ますます訳分からなくなっています。 法案に対する国民の理解を得られないことについて、アメリカへ渡った四月の時点で想像できていましたか。安倍総理の感想を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年の衆議院選挙におきましても、我々は今回の平和安全法制について公約として掲げているわけでございますし、その後、第三次安倍政権を成立をさせた際の記者会見においても、速やかに成立を図ると、このように述べておりますし、また、衆議院の本会議におきまして質問に答える形で、この国会で成立をさせると、こう述べているわけでありまして、その考え方において米国の上下両院合同会議で述べたわけでございます。 当然、その中におきましては、国民の理解を得るべく努力をしていこうと、このように考えておりました。
○寺田典城君 当初想定したとおり物事は進んでいないというから、冷静になって法案を取り下げるべきだと思うんですよ。その気はないですか、ひとつ。今の法案では無理ですよ。どう思いますか、総理大臣。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 是非御審議をいただき、しかるべく時が来れば、議論が熟したときには採決をしていただきたいと、このように思うところでございます。
○寺田典城君 そうすると、九十九条がなくなってしまいますね、どうなんですか。憲法を尊重するという、守るという遵守の精神が、総理から崩してしまうような形ですね、擁護の義務ですね。そこまで犯してまでやる気なんですか。そこをひとつお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 今回の法整備におきましては、これまでの政府見解の基本的論理、これは全く変わっておりません。 この基本的論理とは、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置、これをとることを禁じているとは到底解されない、これは戦後唯一最高裁で判決をされた考え方、これを軌を一にしまして昭和四十七年に基本的論理を作りましたけれども、この整備に当たっては、集団的自衛権の行使を一部限定容認しましたが、それはあくまでも自衛のための必要最小限度の措置に限られております。また、集団的自衛権を一般を認めるものではなくて、他国の防衛、それ自体を目的とする行使は認められない、あくまでも国民の命と平和な暮らしを守ることが目的でありまして、極めて限定的でありまして、三要件を示しておりまして、それが歯止めになっております。 この新三要件は全て法律の中に盛り込んでおりまして、法律上の要件になっているということで、この平和安全法制は従来の憲法の政府解釈の基本的論理の枠内であるということで、御指摘につきましては私は当たらないと考えております。
○寺田典城君 合憲性の問題、昭和四十七年の問題をよく例に出すんですが、周りでそれ理解できないということを言っているんですから、そっちの方が正しいと思うんですよ。皆さんだけ主張しているだけですよ。憲法学者だって、それは当たらないよという。誰だってそう思っていると思いますよ。へ理屈こねているだけなんですよ。 そのほかに、一千兆円も借金あって、あのとおりあって、大きな経済も成長できない中で、これからの防衛政策というのは、それこそ、ある面では身の丈に合った考え方にするべきなんですよ。みんな、高齢化迎えているし、少子化でしょう。マイナスに考えるつもりないです、それはそれの中で豊かさを追求するべきだと思うんですよ。 その辺は、安倍総理、基本的な考え方として、これからの日本の財政と防衛費の在り方の問題、どう考えますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 防衛につきましては、我々は中期防にのっとって我が国の安全を、国民の命を守るための防衛力整備を進めてまいります。
○寺田典城君 どうも、時間になりました。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) この際、委員の異動について御報告をいたします。 本日、山本順三君が委員を辞任され、その補欠として吉川ゆうみ君が選任されました。 ─────────────
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 在日米軍基地の重大事故が相次いでおります。昨日は相模原市の米軍補給基地での爆発事故、そして、十二日には沖縄本島東側の海上にヘリが墜落をするという事故が起きました。そして、いずれも日米地位協定の下でまともに事実が明らかにされないと、こういう事態になっております。 今日は、法案との関係で、沖縄のヘリ墜落事故に関してお聞きいたします。 沖縄県議会は、抗議決議と意見書を全会一致で可決いたしました。一歩間違えれば人命、財産に関わる重大な事故につながりかねず、日常的に米軍基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている県民に大きな不安を与えるものであり、極めて遺憾であるとしております。 まず、大臣、この事故の概要について明らかにしてください。
○国務大臣(中谷元君) お尋ねの事案は、八月の十二日、米陸軍特殊部隊が特殊作戦能力を自衛隊に実演をしていた際に、米陸軍所属のMH60ヘリが沖縄県うるま市の浮原島東約八マイル付近の海上で米海軍艦船への着陸に失敗をしたものでございます。また、ヘリに搭乗していた、負傷しましたが、陸上自衛隊特殊作戦群所属の自衛官二名につきましては、一名が骨折、もう一人が擦過傷で診断をされまして、自衛隊の中央病院において療養中でございます。 防衛省としましては、米側に対して航空機の運用に際しまして安全管理の徹底を引き続き求めるとともに、私も沖縄に訪問した際に、ウィスラー四軍司令官、またアメリカの国防省の次官にも直接米側から原因究明を詳しく説明を求め、今後の安全対策を要望したわけでございます。
○井上哲士君 地元紙はこれを大きく報道しております。(資料提示)知事は耐えられないと、こういう言葉さえ言われているわけですね。 これ、事故機は米軍の特殊作戦部隊仕様のMH60ブラックホークでありますが、当初、米軍は一般仕様のH60という発表をしておりまして、日本政府もそれと同じ発表しかしていなかったということであります。この同型のヘリは沖縄本島を頻繁に飛行しておりまして、もし市街地に落ちたらどんなことになったのか、惨事になるところだったと厳しい怒りの声が上がっておりますし、一方で、海上に墜落をしたわけでありますが、漁業関係者からは大きな不安と怒りの声が広がっております。 日米安保条約の第六条に基づいて、米軍は日本が提供する施設・区域において訓練ができると、こうされております。沖縄周辺には二十九の訓練水域があるわけでありますが、これはごく本島の周りだけ図にしてまいりました。このブルーのところが訓練水域なわけですね。 米軍が使用する場合には、危険ですから事前に予告があります。そして、使用期間中は漁業や立入りが制限をされるわけですね。そのため、日本政府として漁業補償をしておりますけれども、沖縄県の場合はどれだけになっているでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 沖縄周辺の漁業制限水域に係る昨年度の補償金額といたしましては、約七億四千二百万円を支払った実績がございます。
○井上哲士君 ですから、訓練水域を使う米軍が負担するのではなくて、水域を提供している日本政府が負担をしてアメリカに提供していると、こういうことになっているわけですね。 今回の訓練は、右側のこの丸い地域ですね。非常に良好な漁場であるホワイト・ビーチ地区での訓練水域で行われたとされておりますけれども、実際に墜落が起きた現場はこの水域の外だったということで漁業者から怒りの声が上がっておりますが、防衛省としてはこの墜落場所を把握をされておるんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 今月十二日に米陸軍ヘリによる着艦失敗事案が発生した水域が含まれるホワイト・ビーチ水域に係る分をお示しすることは困難でございますが、このホワイト・ビーチ地区、水域において、この事案が発生した第四区域におきましては、昨年度は漁船の操業制限は行われていなかったということでございます。
○井上哲士君 いや、全然、ちゃんと答えてくださいよ。落ちた場所がどこだったのか、正確な場所を把握しているんですかということを聞いているんです。通告してあります。
○国務大臣(中谷元君) ホワイト・ビーチ水域内でございます。
○井上哲士君 現地の漁民の皆さんは域外で起きたと怒りの声を上げているんですね。昨日聞いたら、アメリカに照会中だと言っていましたよ。把握していないんですよ、まだ。ですから、事故から二週間たって、域外で落ちたとこれだけ怒りの声が上がっているのに、事故現場の正確な位置も把握をしていないというのが今の実態なんですね。 県の漁協の組合長会は、十八日の通常総会で、事故の再発防止などを求める抗議決議を全会一致で採択をいたしました。これは、県内全域の三十六の漁協が加盟をしている組合長会が米軍機の事故で抗議を決議するのは初めてのことなんですね。それだけ重大なことであります。そして、この県漁協組合長会の古波蔵会長は、辺野古漁協の会長でもあるわけですね、絶対にあってはならない事故と危機感を表明をされております。 この決議では、米軍ヘリが訓練区域外で墜落したことについて、県下漁民を代表する水産団体として激しい怒りを持って抗議するとして、墜落現場付近はパヤオ漁とかイカ釣り漁、モズク養殖などが行われている好漁場で、一歩間違えれば操業中の漁業者を直撃する大惨事につながりかねないものとして漁業者に大きな不安と恐怖を与えていると、こう述べております。そして、度重なる墜落や部品落下に、米軍が危機管理を軽視していることの表れであり、憤りを禁じ得ないと厳しく批判をしております。 官房長官、来ていただきました。この事故は、ちょうど翁長沖縄県知事との辺野古新基地問題での集中協議のために沖縄入りされていたときに起きました。沖縄の置かれている現状を目の当たりにされたと思いますが、官房長官、どう受け止めて、どう対応をされたのでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 当日、私自身、普天間飛行場の危険除去と辺野古移設に関する政府の考え方、そして米軍基地負担軽減、これについて翁長知事と会談をするために沖縄に出向いておりました。その際、事故が発生をし、その報告を受けてまず私自身が感じたことは、沖縄県民の方々に多大な不安を与えるものであって、また、あってはならないことであるということであります。 そこで、私から、その報告を受けまして、秘書官にしっかりと関係省庁に対して対応するように指示をしました。そして、政府としては、米側に対して遺憾の意を表明をするとともに、迅速に情報共有と原因究明、そして再発防止、ここを強く申入れを行いました。 さらに、その後行われた翁長知事との会談の際、私が知事に対して、このような事故はあってはならないことであり、陳謝申し上げるとともに、米側に強く申し入れたと、そのような説明をさせていただきました。
○井上哲士君 今官房長官は、あってはならないことだと、こう感じたとおっしゃいました。じゃ、米側はどう感じているのかと。アメリカ陸軍のトップのオディエルノ参謀総長が十二日に記者会見しております。この事故についてどう言ったか。一件の出来事に過剰に反応するつもりはない、残念だが事故は時々起きると。官房長官はあってはならないことと言いましたけれども、米陸軍トップは時々起きる、こううそぶいたんですよ。 私は、県民の怒りと不安を歯牙にも掛けないような発言、許すことができませんし、これに県民の怒りの声が広がっております。県議会の決議に加えて、現地のうるま市を始め沖縄市、宜野湾市、北谷町、嘉手納町、西原町、読谷村、北中城村、中城村など関係自治体の要請も、事故原因の究明と再発防止策のないままでの飛行停止を求めております。 ところが、十八日には事故機と同じ型のヘリ二機が嘉手納空港を離着陸するのが確認をされているわけですね。何の反省もないですよ。県民の声にも、そして、官房長官はあってはならないと感じた事故を時々起こるとうそぶいて、そしてこういう再飛行もする。こういう発言、対応、官房長官、どう受け止めていらっしゃいますか。抗議するべきじゃないですか。
○国務大臣(菅義偉君) いずれにしろ、政府としては、あってはならないことであるということは当然のことだというふうに考えています。さらに、米側に対し、引き続き情報を提供するとともに、地元住民の不安を解消し、理解をし、我が国における米軍機の安全な運用を確保する、そのためにあらゆる努力を払うように政府側から強く求めているところであります。
○井上哲士君 抗議すらしていないということですよ。およそ沖縄県民の不安と怒りを理解をしているとは思えません。 それだけではないんですね。米空軍の嘉手納基地の第三五三特殊作戦群が二十日に、このホワイト・ビーチ地区のすぐ下にありますこの津堅島の訓練場、ここでパラシュートの降下訓練を行いました。定期便や漁船が航行する海域に、突然米兵とそして物資がパラシュートで降りてきたわけですね。大変な事態ですよ。 米軍がこの水域を利用する場合には、漁民の安全の確保等のために七日前までに通告をする必要が、通報することが必要ですが、これ事前の通報はあったんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) お尋ねの津堅島の訓練場水域におきましては、今月二十日、米軍がパラシュート降下訓練を実施したと承知しております。 沖縄県に所在する米軍の施設・区域の提供に係る昭和四十七年の日米合同委員会合意、いわゆる一五メモにおきまして、当該訓練場水域においては、七日前までに現地米軍から沖縄防衛局に通告をするとされておりますが、今月二十日の訓練につきましては当該の通告がございませんでした。このため、沖縄防衛局から現地米軍に確認をいたしましたら、米側からは、内部の事務的な不備により通告がなされないまま訓練が行われたものでありまして、今回の件は遺憾であるとともに、再発防止のための是正措置をとると回答がございました。 米側からの回答を受けまして、沖縄防衛局は、第十一管区海上保安本部、地元自治体、漁業関係者へ情報提供をするとともに、米側に対して、今後同様のことがないように強く申入れをしたところでございます。
○井上哲士君 ひどい話ですよ、これは。九六年のSACO合意で、米軍は、パラシュート降下訓練が伊江島の補助飛行場に集約をして以来、県などはこの津堅島ではパラシュート訓練を行わないように求めてきたわけですね。ですから、この六年間、津堅島訓練場でのパラシュート訓練は行われていなかったんです。六年ぶりに行われた。それを、この間、大事故が起きたホワイト・ビーチ地区のすぐ近くのこの水域で、県が行わないように求めてきた訓練を六年ぶりに行って、しかも通報すらしなかったと。遺憾の意なんというものじゃないですよ。厳しく抗議すべきじゃないですか。なぜ抗議しないんですか。
○国務大臣(中谷元君) これは、SACOの最終報告によって、パラシュート降下訓練の移転につきましては、主に読谷補助飛行場で行われた陸上部分における訓練を伊江島に移転することとしてきたところでございますが、先ほど、五・一五メモによりまして、この海域におきまして使用主目的が訓練場とされておりまして、この使用条件の中にはパラシュート降下訓練は禁止をされていないということで実施をしたことでございます。 したがいまして、SACOの合意に違反をしているというような御指摘は当たらないわけでございますが、今回の訓練につきましては米側の内部の事務的な不備により日本側に対する通告が行われないまま実施されたものでありまして、米国に対して遺憾の意を表するとともに再発防止を申し入れたところでございます。
○井上哲士君 県が伊江島以外ではやるなと言っているのに、問題ないなんという、そういう防衛省の態度だからこういうことが起きるんですよ。そして、大事故が起きても、事故は時々起きる、通告をしなくても事務的なミスだったと。ひどい話ですよ。 総理、総理は再三、辺野古新基地の問題で沖縄県民の理解を得られるように努力すると、沖縄県民の苦しみを理解するように、こう言ってきました。しかし、こんなような事故が起きても、アメリカの発表を待つだけでまともな情報が出てきません。そして、沖縄の県民の不安と怒りを無視して、事故は時々起きるとか事務的なミスだったとか、こううそぶいて飛行を再開し、ルールを破ってパラシュート訓練を実施する。こういう米側の対応に遺憾は言いますけれども抗議すらしないと。 これで総理、沖縄県民の理解が得られるとお思いなんでしょうか。沖縄県民から見れば、政府は結局県民の側ではなくてアメリカの側に立っていると、こうしか見えないんじゃないんですか。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の事故の発生は地元の方々に多大な不安を与える極めて遺憾なものであり、政府としては、米側に対し遺憾の意を表明するとともに、原因究明、再発防止等を申し入れたところであります。これに対し米側からは、地元住民の不安を理解し、我が国における米軍機の安全な運用を確保するため、あらゆる努力を払うとの反応があったところであります。 その一環として、事故を起こしたヘリの同型機について全機安全点検を行うとともに、隊員に対する教育といった安全対策を徹底したものと承知をしています。 いずれにせよ、政府としては、地元の方々の懸念を十分に踏まえ、米側に対し航空機の運用に際しての安全管理の徹底を引き続き強く求めていきたいと思います。
○井上哲士君 何があらゆる努力ですか。再発防止策もないままに飛行を再開をして、そしてルール破りのパラシュート訓練もやっているんです。 総理は、集団的自衛権の行使など、アメリカの要請があっても日本が主体的に判断をすると繰り返しこの法案の審議で言ってこられました。しかし、領海内での事故なのにアメリカ側の発表待ちで、県民の声を無視するこういう暴言、暴挙、何の抗議もできなくてアメリカに物を言えない態度じゃないですか。なぜこれで、様々なアメリカの要請があったときに日本が主体的に判断すると言われて、誰が信じれるかという問題ですよ。 そして、今回訓練に参加していたアメリカの部隊は、アメリカのケンタッキー州のフォートキャンベルの陸軍第一六〇特殊作戦航空連隊、これ、通称ナイトストーカーズと呼ばれております。闇夜に忍び寄る者というものでありますが、グレナダの侵攻や湾岸戦争、アフガン戦争、そしてイラク戦争などで特殊作戦に従事をしてきました。 落ちた事故機の写真を見ますと、側面に六十三とナンバーが記されておりますが、これ、七月の下旬に厚木基地に飛来をして、東富士演習場で離着陸や空挺訓練を実施した三機のヘリがありますけれども、それも同じ番号がありました。これ、同一のヘリなんではないですか。
○国務大臣(中谷元君) 本件のヘリにつきましては、私も、沖縄の四軍調整官、またドーラン在日米軍司令官、陸軍司令官、そしてアメリカの国防省の次官には、本件に対して遺憾を表明をし、原因の究明また安全対策を求めたところでございます。 お尋ねのヘリにつきまして、静岡県の小山町において先月二十一日に空包三発が発見をされた事案と、沖縄県のうるま市の浮原島の東約八マイル付近の海上で今月十二日に着艦に失敗した事案については、いずれも米陸軍のヘリでございます。このうち、沖縄で着艦に失敗した米陸軍のヘリの機種についてはMH60ヘリとの回答がありましたが、小山町で空包三発が発見された事案に係る米陸軍のヘリの機種につきましては米側から情報が得られておりません。 このため、改めてお尋ねの二つの事案に係る米陸軍のヘリが同一なものかにつきまして米側に照会を行っているところでございまして、防衛省といたしましては、引き続き米側に対して確認を求めるとともに、米側から回答が得られた場合には、関係自治体に対して適切に情報提供を行ってまいりたいと思っております。
○井上哲士君 これは静岡の事故は一か月前ですよ。およそ事態を解明する気がないということですね。 これがナイトストーカーズのフェイスブックにある隊員募集用の写真なんです。右上のヘリコプターの写真に注目いただきたいんですが、武装した兵士が機体側面のドアを全部開けて足を出して、投げ出した状態で飛行をする、非常に危険なことであります。同じ訓練が実は東富士でも目撃をされているわけですね。そして、今もありましたように、中学校に空包を落下したという事故も起こしておりまして、関係自治体が原因究明と再発防止を米側に求めるように求めております。 ですから、本土でもこういう危険な訓練をやった上で、沖縄に行って事故を起こしたというのが今回の事態なんですね。重大なのは、この事故で七人のけが人の中に自衛隊員二人が含まれていたと。日米の特殊部隊の共同訓練の実態が明るみに出たわけでありますが、この特殊作戦群はいつ発足し、具体的にはどういう任務を持った部隊なんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 陸上自衛隊の特殊作戦群は、ゲリラまた特殊部隊による攻撃に対処するために、平成十五年末に習志野駐屯地に新編をされた、高い機動力また高度な近接戦闘能力、これを有する専門部隊でありまして、各部隊から選抜された約三百名の精鋭な隊員から構成をされております。
○井上哲士君 特殊部隊同士の訓練だったわけでありますね。自衛隊は、これ研修として参加をしていたと言いますが、ヘリにまで乗り込んでいるわけでありますから、訓練参加にほかならないわけです。 事故のあった訓練には、これ、いつから参加して、何が目的でどういう訓練をしていたんですか。
○国務大臣(中谷元君) 私も、三十年前に、現役の自衛官のときにレンジャーの訓練で沖縄に参りまして米軍と訓練研修をしたことがございますが、この特殊作戦群所属の陸上自衛官は、今後の教育訓練の資とするために米陸軍特殊部隊の訓練を研修をいたしておりました。 事故当時は、海上演習が米陸軍により実施をされておりまして、この際、ヘリ部隊との情報の共有、また連携要領、そしてヘリから艦艇への移乗要領の確認のため、特殊作戦群隊員二名がヘリの機内におきまして、その他八名が艦上において研修をしておりました。 なお、研修に参加した隊員は武器を保持せず、また、訓練を行っている米陸軍特殊部隊の隊員と共同した行動は行っておらず、あくまで研修を行っていたということでございます。このような研修は、平成二十一年度より例年実施をいたしております。
○井上哲士君 オディエルノ、先ほどの米陸軍参謀総長の会見でも、幾つかの国との特殊作戦部隊の訓練中だったと明確に述べているんですよ。研修だとか見学という言い逃れは私はできないと思います。 そもそも九七年の、前のガイドラインには、特殊作戦という言葉は出てこないんですね。今回の新ガイドラインでは日米同盟のグローバルな性格が強調されて、初めて「自衛隊及び米軍の特殊作戦部隊は、作戦実施中、適切に協力する。」という言葉が盛り込まれました。そして、この新ガイドラインが発表された直後に、横田基地に、アメリカ空軍の特殊作戦コマンド部隊、CV22のオスプレイの配備が発表されたわけですね。 これ、この場でも議論になりました。防衛大臣は、この配備によって、米軍と自衛隊の特殊部隊の間でCV22を利用した共同訓練が可能となるなど、日米の相互運用性の向上にも寄与すると強調されました。なぜ新ガイドラインにこの特殊作戦部隊の協力が盛り込まれて、なぜ特殊作戦部隊の共同訓練が強化されるんですか。
○国務大臣(中谷元君) 九七年の旧ガイドラインの策定時におきましては、自衛隊は、特殊部隊、これを保有をいたしておりませんでした。その後、平成十五年度に主としてゲリラ、特殊部隊による攻撃に対処するための専門部隊である陸上自衛隊特殊作戦群を新編をいたしました。この特殊作戦を有効に実施をし得るような能力も整備をしてきたところでございまして、このような日本側の能力整備を踏まえつつ、今般のガイドラインの見直しの議論の際に、我が国に対する武力攻撃への対処におきまして特殊作戦部隊間の協力も必要な協力の一つであるという認識で日米が一致をいたしたために、今般の新ガイドラインに盛り込むことといたしたものでございます。
○井上哲士君 つまり、自衛隊は、今回のガイドラインを待たずして、まさに海外派兵型のいろんな装備を進めてまいりました。その私は一つだと思うんですね。 共同の様々な協力が必要だと言いますが、今回事故を起こしたこの部隊は、グレナダ侵攻や湾岸戦争、アフガン戦争、イラク戦争などで特殊作戦に従事してきました。そして、横田に配備されるCV22オスプレイの特殊部隊は、イラク戦争のときにはイラクに潜入して、フセイン政権の要人の身柄の拘束、油田の制圧、確保などの作戦を展開しました。二〇一一年のウサマ・ビンラディン容疑者の殺害作戦にも参加をしておりますが、この作戦は、身柄拘束ではなくて、最初から殺害を目的とし、潜伏先だったパキスタン政府に通告せずに決行いたしました。ですから、パキスタンの政府は、国際法と国家の尊厳が侵害されたと強く抗議する事態となったわけですね。 こういう行動を繰り返しているアメリカの特殊部隊となぜ共同訓練、共同作戦が必要なんですか。
○国務大臣(中谷元君) 近年の国際情勢や我が国に発生するような事案等を鑑みまして、不審船の武装解除、またゲリラや特殊部隊による攻撃に対処するためには、高い能力、これを有する専門部隊を整備する必要がございます。 防衛省・自衛隊は、平成十二年度末に海上自衛隊に特殊警備隊を、また平成十五年末に陸上自衛隊に特殊作戦群をそれぞれ創設をいたしております。 米軍の特殊部隊につきましては、通常部隊ではアクセスが困難な地域に迅速に、また隠密裏に侵出をし、戦略上、戦術上の重要な情報を収集をし、確認するほか、テロの脅威への対処、人質の救出などを行うなど、極めて高い能力を有しております。このため、特殊作戦群所属の陸上自衛官は、平成二十一年度より米陸軍特殊部隊の訓練を研修をしているということでございまして、これは、我が国を取り巻く安全保障環境、これ一層厳しさを増していることから、日米の特殊作戦部隊間での協力を強化をしていくということで、重要な課題であると考えております。 また、新ガイドラインにつきましても、自衛隊及び米軍の特殊部隊は作戦実施中に適切に協力する旨を盛り込んでおりまして、日米同盟の抑止力を維持向上させるために、安全に十分に配慮しつつ、日米の特殊作戦部隊間の協力を強化をしていく考えでございます。
○井上哲士君 通常、アクセス困難な地域に隠密裏に侵出して作戦するんだと、それがやってきたのが、先ほど私が挙げたそういう行動なんですね。そういうところと、なぜ日本を守ると言いながら共同作戦が必要なのか。 総理、お聞きいたしますけれども、今回の事故を起こした訓練は、武装勢力などに占拠された船を奪還するための低空飛行訓練であったと言われておりますが、新ガイドラインには、自衛隊と米軍が国際的な活動で実行可能な限り最大限協力すると、こう書いておりますし、新ガイドラインには、さらに海洋安全保障のための協力なども盛り込まれているわけですね。 結局、今回のこの特殊作戦同士の訓練というのは、日米の軍事一体化を進めるこのガイドラインを具体化をし、そして自衛隊の海外の活動を大幅に拡充する、今回の法改正を先取りをした、そういうものなんじゃないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど中谷大臣から答弁をいたしましたように、平成二十一年度より米陸軍特殊部隊の訓練を研修をしている、特殊作戦群は研修をしているわけでございますから、この法案とは関わりがないということは申し上げておきたいと思いますが、いずれにせよ、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増していることから、日米の特殊部隊、特殊作戦部隊の間での協力を強化していくことは重要な課題と考えているわけでございまして、このため、新ガイドラインにおいても、自衛隊及び米軍の特殊部隊は、作戦実施中、適切に協力する旨を盛り込んでいるわけでございます。 日米同盟の抑止力を維持向上させるために、安全に十分に配慮をしつつ、日米の特殊作戦部隊間の協力を強化していく考えでございます。
○井上哲士君 日米間の軍事一体化が先行し、それをガイドラインで更に固定化し、そしてそれを今回の法案で更に法律化する、こういう流れの中で起きているわけですね。 この特殊作戦部隊の秘密主義と違法性というのは、アメリカでも大きな問題になっています。 六月六日付けのニューヨーク・タイムズ電子版、海軍の特殊作戦部隊について非常に詳細なレポートを掲載しておりますが、元隊員や司令官への取材に基づいて、行き過ぎた殺害や巻き添えになる民間人の犠牲について懸念を広げている、地球規模でテロ容疑者を追跡し、殺害、拉致する戦闘、戦争マシンになっていると、こう結論付けております。そして、NATO軍の元最高軍司令官が登場して、特殊部隊に時々の国際法のルールを曲げることをさせようと望むなら、確かにそのことを公にしようとは思わないと述べた上で、海軍の特殊作戦部隊は隠密の作戦を継続すべきだと、こう発言しているわけですね。 ですから、もう国際法を、ルールを無視をした隠密作戦をする部隊と、これが、アメリカの中でもNATO軍の司令官も言っているようなこういうところの共同作戦をする。私は、今回の戦争法案がこういう米軍との軍事一体化を進める新ガイドラインの実行のための法案であること、統幕文書でも明らかになりましたけれども、そのことが一層この特殊部隊の訓練で明らかになったと思います。 こういう訓練は直ちに中止するとともに、法案は廃案にするべきだと申し上げまして、質問を終わります。
○山田太郎君 日本を元気にする会、山田太郎でございます。 今日は安保法制ということで、まず、今回の法案、非常に国民の間でも三つの不と、不明、不信、不安ということでありまして、まさに不明、何が何だか分からない、何ができてできないのかと。それから不信は、やっぱり勝手に進めてしまうんではないか、いろんな解釈をすると。それから不安というのは、どんどん海外の戦争に巻き込まれてしまうんではないか、又は非戦のブランドが崩れてしまうんではないか。こういった国民の不安があって、これを払拭しない限り、結局、国民と政府が出している法律の間のボタンの掛け違いは埋まらない、こういうふうに思っております。 対処としては、一度出し直してもう一度議論をし直すのか、又はしっかり法律をこの国会の審議を経て修正していくのか、又は、もう一つあるんですね、国会の関与というものを強めて、例外なき承認ということでしっかり整備をしていくのか、この三つしか私は道がないというふうに思っております。 そんな中で、今回、我が党、日本を元気にする会とそれから新党改革さんでまとめて次世代さんが乗った案として、国会の例外なき事前承認、もう一つ、期間ごとに、九十日ごとにいわゆる承認をしていく、その活動中の内容をですね、それから出口として事後検証と。我々、入口、中口、出口というふうに呼んでいるんですけれども、これをしっかりやることによって、今回、国民に対するその三つの不が払拭できないかということを提案させていただきたい、こんな思いで今日は質疑をさせていただきたいと思っております。(資料提示) まず、一番最初のボードを見ていただきたいんですが、例外なく事前承認と。一部国会の事後承認、これを例外を認めてしまいますと、やはり、勝手に進めてしまうとか、あるいは分からないものをどんどんやってしまう、こういった懸念がある。これについては我が党の松田代表の方も前回の質疑の中でやらせていただきました。 今日は、中口、出口を中心に、時間があれば入口のところに戻ってきて質疑させていただきたいと思います。 中口というのは何かというと、まさに活動が始まって以後をきちっと中身を検証していくと。どうしてかといいますと、自衛隊を派遣しても、現実、行ってみたら違っちゃった、計画と違う状況もあるかもしれない、又は状況も刻一刻と変わっていくということだと思っております。 実は、今回のことについて、これまでPKO、平成四年以来二十七回出ているということなんですが、途中でいわゆる計画を変えて撤退をしたというのは三回あるということなんですね。この三回の結果がどういう内容だったかといいますと、一つはゴラン高原における展開ということだったんですが、これは、実際、日本政府が元々実施計画を作って安保理の半年に一回のいわゆる更新というものに合わせて見直す段階でシリアが戦況悪化ということで撤退をしたと。ハイチ、東ティモールについては国連の部隊の変更に基づいて日本政府がいわゆる人数を減らしたと。この変更しかない。逆に言うと、一度出てしまったこういう自衛隊というのは変更しにくい可能性もあるということもあるので、積極的に国会が関与をして、九十日たったらば実際はどうなのかということをきちっと検証していく必要があるんではないかと。 もう一つ、途中でやめるということが非常に重要だということではあるんですが、実は今回の法整備の中で私は不備ではないかなと思っていることがありまして、これは何かというと、存立危機事態においては、武力攻撃事態、二十五条の十一項、十二項でいわゆる国会の対処終了ということを決議できるということになっているんですが、実は重要影響事態それから国際平和共同対処事態ということにおいては国会決議での途中のいわゆる法文というのが全くないんですね。そうなってきますと、出たら出っ放しということになりますので、歯止めなしと。状況が現場で変わってしまったということがあっても、なかなかもう国会が関与できない、政府に対して白紙委任かと、こういうことにもなるかと思っています。 そこで、まず国民の理解を深めて、しっかり、先ほど言った特に不信の部分ですよね、勝手に進めていって、現場で状況が変わったにもかかわらず一度出たから変えられないということがないように、歯止めの一つとして中口議論というのがあると思っているんですが、この辺り、総理、是非今回、我が党を含めて修正案を出したいと思っておりますが、いかがお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この委員会における議論を深めていく上においても是非建設的な修正案を御提出いただきたいと思うわけでありますし、また、国会の関与ということについては、これは民主的統制を確保していく上で重要と考えておりますし、我々も基本的には原則として事前承認という考え方でございますし、その中で、もちろん、どうしてもという場合に事後承認になる場合があるわけでありますが、基本的には原則として事前承認ということでいきたいと、このように考えておるところでございます。
○山田太郎君 確かに入口論に関しては緊急性の議論もあるかと思いますが、中口、つまり事態が展開しているものを三か月ごと検証していくというのは、緊急性だとか、事後承認する必要はないわけでありまして、きちっとしたシビリアンコントロール、国民のきちっと監視をしていくということにおいては私は十分できると思っていますし、それによって、今自衛隊や現場が何をしているかということの逆にアピールにもなるというふうにも思っておりますので、是非政府としてはこの辺を検討していただきたい、こう思っております。 もう一つ、出口論でございます。これは、部隊が終わった後にしっかり事後検証をするということです。実は、この事後検証の必要性ということにおいては、やっぱり多くの国民が思い出すのは、さきのイラク戦争に対する政府の対処、これが一つあったと思っております。 二〇〇三年に起こったイラク戦争のときに、まずいち早く、当時、小泉政権は、このイラク戦争に関して賛同を与えたと。ただ、これが大きな問題になったのは、そのきっかけとなった大量破壊兵器が見付からなかったと。こういうことをめぐって、果たしてあの軍事介入は正しかったのかどうか、国際的な議論にもなったと思っております。 実は、これに関しては、日本の外務省も検証というか報告書を出しているようでありまして、これ、実は平成二十七年四月八日の寺田学衆議院議員が、岸田外務大臣に対してこの報告書を出してくれということを言ったんですが、関係者等のことを配慮して、対外公開を前提としていないので出せないと、こう言われたんですが、これ、私、出口論を審議する上においても非常に重要な報告書になります。黒塗りをしてでも、どんな立て付けで、どんな報告を、いわゆる政府は項目としてでもいいから考えていたのか、これは私は出すべきだと思っておりますので、これは総理の方で、是非出口論、国民も大変注目が高いところですからお願いしたいのと、当委員会においても、委員長に、これを国会から政府の方に出していただきたいと、こういうふうに要請したいと思っております。 まず総理の方から、この点、お願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど、中口論についてちょっと追加で答弁をさせていただきたいと思いますが、政府提出の平和安全法制においても、国際平和支援法に基づく自衛隊の全ての活動とPKO法に基づく一部の活動については、活動を継続する場合には二年ごとに国会の承認を求めなければならない旨定めております。このことによって、政府の判断のみならず、国会の関与も得て、民主主義国家として適切に活動の継続が判断される仕組みが設定されているものと認識をしております。 御党で検討されている内容とは国会承認の対象となる業務や国会の再承認を要するまでの期間について異なる部分もあると考えるわけでございますが、修正案が提出をされれば真摯に対応したいと考えております。 そこで、事後的に、国会での検証の仕組みでございますが、今回の平和安全法制においては、個別の法律に基づく活動を終了した際には、その活動の結果を国会に報告することが各法律に規定されています。このように、活動の結果に係る国会の関与については必要な措置が規定されていると認識しています。政府による活動結果の報告についてどのように取り扱うかについては、国会の御判断によるべきものであります。 いずれにせよ、御党から具体的な御提案がなされれば、国会での審議は更に深まるものと期待をしております。
○山田太郎君 前回のイラク戦争の。
○国務大臣(岸田文雄君) 今御審議いただいているこの平和安全法制における事後の検証につきましては、今総理からお答えさせていただいたとおりであります。 そして、御指摘のイラク戦争の検証、二〇一二年十二月に外務省としてその趣旨を発表させていただいたこの検証でありますが、これはそもそも、外務省の中における政策決定過程について検証をし、これを今後の政策に生かしていく、こうした目的で行った検証であり、これは対外的な公表を前提としたものではありません。 そして、その検証を行う中で、米国を始め様々な関係国と具体的なやり取り、率直なやり取りが行われたこと、また具体的な情報収集の対応、こういったものが含まれておりますので、公表した場合に各国との信頼関係を損なう、あるいは今後の情報収集に支障を来す、こういったおそれの高い情報が多く含まれているということで、本件報告書全体を公表することは考えていないということであります。 そういったことから、現在、こうした検証は行ったわけですが、この全体ではなくしてその要旨について公表させていただいている、こういった対応を取っております。
○委員長(鴻池祥肇君) ちょっと待ってください。先ほど委員会の方の件、おっしゃいましたね。 ただいまの件につきましては、後の理事会で諮ることといたします。
○山田太郎君 今、岸田大臣がおっしゃられたんですが、実はそのポイントの中でも、国民に対していわゆる説明の方法については改善の余地があった、それから、批判的な視点からも政策の検討をする必要があった、情報入手の、情報源の面からも問題があったということで、実はこの報告書、中身は全く分からないんですけれども、きちっとある程度問題があったということをやっぱり政府も認めているんですね。 であれば、当然、国民も、どんな意思決定が行われたのか、結果としては大量破壊兵器が出なかったような戦争をやはりいち早く賛同して、もしかしたらこれが何らかの形で、我が国、今回、PKO又は後方支援ということで実際に対処したかもしれない。だからこそ、国会でもって事後承認ということをしっかり承認行為として、出口論として決めておかなければいけない。そうでないと、このように、都合が悪ければ出せないとかいろんな理由を言って、いわゆるその報告が出ないということになりかねないので、私は、これは出口論としてやりたいと思っていますし、今委員長の方から理事会で諮っていただけるということなので、その結果を待ちたいと思っています。 もう一つ、イラクにおけるいわゆる防衛省さんがPKOへ行ったケースに関しても、これ確かに検証が出ています。私も文書を全部読ませていただいたんですが、ただ残念なのは、事実の列挙が多くて、言っちゃ悪いんですけれども、日記と言うと怒られるんですが、確かに事実は並べてあるんですが、大事なことは、結局、現場からの評価、やっぱりそのために行っているわけでありますし、それから国内外の評価といったことも必要だと思っています。 そして、最後、これがきちっと正しい行動だったのかどうかということをやはり国会の中で検証するという作業は、出口論としては非常に重要だと思いますし、これは緊急性と関係ないと。やっぱり、出口として検証されるということがはっきりすれば変なことは途中でできないし、最後、変なことをすればいわゆる国会の中で検査をされると、こういう立て付けになれば、先ほど言った不の部分のいわゆる不信だとか不安ということはかなりもう一つ解消されるのではないかというふうに思っています。 今、確かに法律の中では国会に対する結果を報告するという立て付けになっているのですが、決してこれがいわゆる国会における情報監視のような委員会の立て付けにはなっていません。前回、秘密保護法の議論のときにも、結局どういったことが行われたのか分からない、ブラックボックスになるといけないということで、かなりもめた末、要は情報監視審査会が国会につくられたという経緯は皆さんも覚えていらっしゃると思うんですが。 同じような立て付けでもって、秘密保護法よりももしかしたら、我が国の自衛隊が海外に行ってやったこと、それを検証するということはもう一つ大事なことだというふうに思っていますが、同じようなプロセスでもって、是非、出口論、この国会におけるきちっとした検証といったことを法律の中に修正していただきたい。こういうふうに思っておりますが、この辺りも、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 入口、中口、出口について、それぞれ御党が修正案を提出をするということでございますが、まずはこの修正案を提出をしていただいて、その上で我々も対応していきたいと思っております。
○山田太郎君 検証については、じゃ、中谷防衛大臣も是非よろしくお願いします。
○国務大臣(中谷元君) 今回、陸上自衛隊の現場からの評価はかなり詳しく書かれていたと思いますが、イラクの特措法に基づく対応結果につきましては、規定に基づいて経緯、内容、実績、評価など、政府として取りまとめて、平成二十一年の七月に国会に報告するとともに、公表もいたしております。 今回の法律におきましても、各個別の法律に基づく活動を終了した際には、その活動の結果を国会に報告することが法律に規定をされておりますが、結果に係る国会の関与につきましては、必要な措置が規定されていると認識しておりますけれども、政府の報告について国会がどのように取り扱うかということにつきましては、国会の御判断によるべきものだと考えております。
○山田太郎君 もう一つ、入口論、最後戻ってきたんですが、これが重要だと思っております。 やはり、今回どんな武器が運べるのか、又は非戦闘地域とは何なのか、周辺とはどこまでなのか、多分これは法文で詰めていっても、政府はある程度対処に自由度を持たせたい、我々国会としては変な方向に行かないでもらいたい、これはもうずっと水掛け論と平行線が続いている。であれば、毎回のプロセスに関しては国会でいわゆる例外なき事前承認と、こういうことだと思います。 ポイントは、緊急性ということなんですが、実は国会の方を私調べたんですけれども、これまで閉会中の国会、百八十四回までの国会の間、召集詔書を出してから、公布から召集日まで三日間で開けたのが十二回、四日間が二十五回、五日間が十回ということで、結構国会もしっかりクイックに集めて審議やれているんですね。それから、衆議院の解散時の参議院の緊急集会は、実はこれまで二回行われておりますが、それぞれ三日後、四日後ということで、実は三日間あれば過去の実績としてはきちっと国会はその決議ができるということだと思っております。 あくまでも、存立危機事態、実は外国からの要請が必要ということになれば、当然、誰が向こう側は要請するのか、国内も閣議だけではありません、一体誰が受けてというプロセスは確認にはある程度の時間は掛かるというふうに考えています。武力攻撃事態であれば、当然そのまま政府に委ねて対処することになりますが、存立危機事態、重要影響事態等に関しては、私は国会の関与は十分事前承認においても時間的にできるというふうに考えておりますので、是非この辺りも修正案を出していきます。審議のほどをよろしくお願いしたいと思います。 時間になりました。以上でございます。 ありがとうございました。
○浜田和幸君 次世代の党の浜田和幸です。 まずは、アメリカのカーター国防長官、今年の四月二十七日に、2プラス2の後の記者会見ですよね、今後は日米が世界のどこにおいてでも共同作戦を展開できる、大変力強い、ある意味で日本に対する期待というものを表明されたわけですね。これは今の安保法制、これが施行された後には、我が国の自衛隊がこれまでの周辺事態という地理的概念、これに制約されない活動ができるということで、日米防衛協力の新ガイドライン、そういうことにもより実効性を深化させるということ、そういうことをお互いに日本とアメリカが共通の価値観を表したということになると思うんですが、このアメリカの世界に向けての、今後は地球上のいかなるところでも共同作戦を展開できるという国防長官の発言、総理はまずどういう具合に受け止められたでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) カーター長官の発言はガイドラインの合意を至った後の記者会見でございましたけれども、ガイドラインの内容の中にグローバルな日米協力ということで項目を並べておりますけれども、こういった項目におきましてグローバルな日米協力を行っていこうということでございます。 なお、ガイドライン等につきましては、それぞれの国の憲法、また法律を拘束することはないという前提で協議をされているわけでございまして、政策目標として日米間で合意をしたということでございます。
○浜田和幸君 とはいえ、今アメリカは世界六十三か国に七百三十七の米軍基地を置いております。駐留国の財政支援があるとはいえ、中国、ロシアによるアメリカへの対抗策ということを鑑みますと、なかなか一国だけでは世界の課題に挑戦できない。最近も、ジブチ、我が自衛隊が大変海賊掃討では拠点を設けておりますけれども、ジブチにあった米軍基地をジブチが米軍からもう返してくれと、代わりに中国に基地を提供するんだと、こういうことが実際に起こりつつあるわけであります。 今後、やっぱりアメリカ軍が世界で世界の警察官という役割を果たすに当たっては、ますます軍事予算といったものが必要になってくる。一方で、アメリカの経済というものはなかなか厳しい状況であります。そうなると、厳しい財政負担にアメリカ一国で対処するということは極めて難しい状況ですよね。ISIS始めテロとの脅威に向かう、これはもうアメリカだけでなくて日本も世界も共通の課題なわけですから。また、アメリカ国民が内向きになりつつある中でどういう形で世界の安全を確保するかというのは、日本にとっても大きな課題だと思います。 今たまたまアメリカでは大統領選挙の予備選、今、民主党、共和党、激しい人気投票をやっていますよね。共和党の中でのトップを走っているのがドナルド・トランプ候補であります。このトランプ候補が先週の金曜日、アラバマの大集会において、日米安保条約について、これは片務条約で、日本をアメリカが一方的に守るだけで、日本はアメリカのために何もやってくれていないじゃないか、こんな片務条約はすぐさま破棄すべきだというようなことをトランプ候補が四万人の聴衆の前でアピールしているわけなんですね。 そういうことを考えますと、ますます今後、アメリカが日本に対して、今回の法案が通った後はいろんな形で、思いやり予算、その他の基地周辺の対策費、沖縄に関する特別行動委員会、SACOの関係費、米軍再編の関係費、その他もろもろ、基地交付金等を含めて、日本からもっと財政的な支援をしてくれという話が当然出てくるんではないかと想定されるんですけれども、その場合、日本政府はどこまでであればアメリカの要請に応える用意があるのか、基本的なお考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日米安保条約は、五条において米軍が日本に対する防衛義務を負っているわけでございますが、六条において極東の平和と安全のために日本は米国に基地を提供しているわけでございますし、米国がアジア太平洋地域においてプレゼンスを維持する上においては、これは死活的に日本における基地、港は重要であろうと、こう思うわけでありまして、その点におきましてはこれは双務性が保たれていると、こう思うところでございます。 そして、ホスト・ネーション・サポートについてでございますが、日米安保体制の円滑かつ効果的な運用を確保し、日米同盟関係を維持強化していく上で極めて重要な役割を果たすものであり、日米同盟の抑止力及び対処力を維持強化していく観点から、我が国が主体的に判断して提供したものであります。その具体的な水準についても、米軍の要請を受けて決まるといった性質のものではなく、我が国を取り巻く安全保障環境など様々な要素を総合的に勘案して、日米両国でも十分に意見交換を行った上で、あくまでも我が国として主体的に適切な水準を決定してきているものであります。 そもそも、自由、民主主義、そして基本的人権、法の支配といった基本的価値のきずなで結ばれた日米同盟は揺るぎないものであり、在日米軍駐留経費負担の内容によって米国の信頼を失うといったことは想定されていないわけであります。また、米軍の駐留を受け入れている国としての立場を超えて、我が国が米軍の海外展開に要する経費を負担するといったことは全く考えてはおりません。
○浜田和幸君 総理はこれまでも、今回の安保法制と国防費、これは無関係であるということを繰り返しおっしゃっています。しかし、一方で、安保法制、これにより日米同盟は強化され、抑止力も高まるということもおっしゃっているわけですね。ということになりますと、新たに自衛隊に対する役割というものは当然、付与されることは当然のことではないかと思います。当然、米軍のみならず多国籍軍との共同演習ですとか共同作戦といったことも視野に入ってくるわけですね。 こういう新たな任務、これを遂行するに当たっては、新たな教育ですとか新たな訓練、装備もこれは必ず必要になってくると思うんです。その場合のコストが高まったとき、そこにある程度歯止めを掛けておかないと、ずるずると防衛予算が拡大していく、中期防とは関係なく増大する可能性もあると思うんですが、歯止めをどこかで掛けるということが必要ではないんでしょうか、総理。
○国務大臣(中谷元君) 既に防衛大綱並びに中期防によりまして、計画的に自衛隊の整備、また財政事情を勘案いたしまして計画をいたしております。基本的には、今回の法制によりまして自衛隊の役割、これは一層重要になりますけれども、全く新しい装備が必要になったり、また装備の大増強が必要になるというようなことでもございません。 当面は現在の大綱、中期防に沿いまして、またいろんな国々との協力や支援等も行いながらやっていくべきでございますので、財政事情等も勘案しながら、日本の防衛をしっかり実施をして整備してまいりたいと考えております。
○浜田和幸君 例えば防衛装備、これにつきまして、前回も質問しましたけれども、F35A戦闘機ですね、これアメリカは一千億ドルの開発費を掛けて開発したものであります。相当、今のアメリカのパイロットたちは、これは操縦に難があるというようなことを度々指摘しているんですね。これを我が国は大量に導入する計画もあるようですし、またパトリオットミサイル、これも前回質問しましたけれども、朝鮮半島の有事に際して日本を守るという意味で導入が行われていますが、イスラエルの情報では、このパトリオットミサイル、実戦では二%しか命中、入ってくるミサイルを打ち落とせなかった。 そういった意味では、確かにアメリカとの防衛協力は必要ですけれども、自前の防衛整備、防衛力ということも考えないと、アメリカから大変高い値段の装備品を次々と買わされるということは、今の日本の財政事情を考えると、やはりこれは一考する必要があると思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(中谷元君) F35Aの戦闘機につきましては、現有のF4戦闘機、これの退役に対応するもので、合計四十二機取得をすることになりますが、このF35Aは空対空戦闘において先に敵を発見して撃破するために必要なステルス性、またネットワーク戦闘能力等に優れた最も先進的な戦闘機でありまして、現在開発中であることから、引き続き米国との間で緊密に連携しつつ整備を努めてまいりたいと思います。 また、PAC3につきましても、航空自衛隊による過去の試験結果、また米軍による運用実績に鑑みましたら、信頼性、これは高いと考えておりまして、中期防におきましては、ペトリオット、PAC3の更なる能力向上を考えていきたいと思っております。 御指摘の次の世代の戦闘機やPAC3の後につきましても、しっかりと検討をして最適なものを導入してまいりたいと考えております。
○浜田和幸君 総理が九月三日前後に中国に行かれるのではないかというお話がありましたが、結局行かれないことになりましたが、南シナ海の言ってみれば埋立て、これはいろんな、もう軍事上だけではなくて、環境の破壊ですとか生態系に対する影響も危惧されているわけですね。 中国がこのところ、今の埋立て、これの工事が終わった後は、人命救助ですとか安全航行のために使うためにこの新しい岩礁、埋め立てた施設を日本を含む周辺国に開放してもいいんだ、一緒に使おうじゃないかということを提案し始めています。我が国とすれば、これまで培ってきた深海探査あるいは海底牧場、その他自然再生エネルギー、そういった夢のある事業を中国あるいは周辺国というところと一緒にやるという形で、せっかく埋め立ててくれた場所を有効に活用するような、そういう発想もあってもいいんではないかと思うんですけれども、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 中国がそういう考え方を示しているということについては私も十分承知をしているわけではございませんが、いずれにせよ、南シナ海において力による現状変更の延長線上において埋立てを強行することについて、我が国もあるいはまた東南アジアの多くの国々も懸念を表明しているわけでございまして、あくまでも国際法を遵守するべきではないかと、このように申し上げているところでございます。
○浜田和幸君 できたものをまた元に戻すとなると、一層の環境汚染、破壊につながるというリスクもあるわけですよね。ですから、そこをどううまく相手方を含めてメンツを立てながら有効活用するかということも、やはり直接首脳同士の会談を通じて第三の道を考えていただくということも私は必要ではないかと思っています。 と同時に、今、ウラジオストクに結集している中国とロシアの海軍が日本海で初の軍事演習を二十八日までやっていますよね。また、メドベージェフ首相が我が国の固有の領土、北方領土に三度目の上陸をしている。そのことについて、外務省林局長が抗議をし、あるいは岸田大臣がアファナシエフ駐日大使を呼んで抗議をされたという具合に報道されていますが、ロシア外務省の公式報道を見ると、確かに外務大臣から呼ばれたけれども、抗議文を手交されたわけではなくて、日本との間の領土問題、難しい課題について意見交換をしただけなんだと、そういうことをロシアの外務省は公表しています。実際はどうだったんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 今回のメドベージェフ首相の択捉島訪問、これは我が国の立場と相入れることはありませんし、我が国国民の感情を傷つけるものであり、大変遺憾に思っております。そして、私自身、この駐日ロシア大使を招致して直接抗議を行いました。間違いなく我が国の立場をしっかり伝え、抗議を行ったわけです。そして、その内容については、それとは別に外務大臣談話、これを発出して明らかにしております。我が国の立場はしっかり伝えております。 是非、こうした事態を見まして、改めて大事なことは、北方四島の帰属の問題を明らかにして平和条約問題を解決するということであると思います。引き続き、粘り強く対話を重視しながら交渉はしたいと思っておりますが、ロシア側には是非建設的な対応を求めていきたいと考えています。
○浜田和幸君 それに伴って、この北方四島を含む、ロシア側がシベリアからカムチャツカ経由で北海道まで高速鉄道を敷設したいと。要するに、七十年たっても平和条約が結べないということは、お互いロシアと日本の間の人的交流を含めて信頼関係が滞っているからだと、それを打破するためにロシア側がそういう大胆な提案をしています。 先般、東京で世界高速鉄道会議が開かれまして、総理もロシアのヤクーニン総裁と会談されましたよね。このロシア側の提案についてはどう受け止めておられますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本とロシアを鉄道で結ぶという壮大な計画があるわけでございますが、しかし、いずれにいたしましても、そうした計画を実行する上においては、日ロ間において平和条約が締結されている状況にならないと何らこれは実現に向かわないと、このように思います。
○浜田和幸君 ですから、平和条約が結ばれない条件はお互いの信頼関係、これが確立されていないからですよね。ロシアから日本には五万人しか観光客が来ていません。ロシアからタイには百万人を超える観光客が行っているんです。人的交流をもっと加速させるためにはそういったようなインフラの整備も必要ではないかというロシア側の提案なんですけれども、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 近年、日ロ間の人の交流は増えて、この足下ではちょっと減っているんですが、基本的には増えているわけでありまして、人的交流が増えていくことは両国関係が発展していくことにおいてはプラスになっていくだろうと、このように思っております。
○浜田和幸君 是非、そういうことを含めて、新しい時代にふさわしい安保法制であるように、検討を引き続きお願いしたいと思います。 以上で、私の質問を終わります。
○中西健治君 無所属の中西健治です。 政府のこの委員会での答弁ぶりについて認識をお伺いしたいと思うんですが、初めに一点、評価したいと考えている点について申し述べさせていただきます。 パネルを是非お願いします。(資料提示) 八月四日の質問の際にお願いをいたしました徴兵制と軍隊、自衛隊の関係についての政府統一見解、これを八月十八日に出していただきましたけれども、これは内容を評価したいというふうに考えております。 質問で私が挙げた論点というのは、これまでの政府答弁におきましては、徴兵制度は軍隊を前提としているのに対して、自衛隊は軍隊とは異なるものであるというものであったので、そうすると、自衛隊は軍隊でないため、強制的に徴集されても徴兵制に反しないと、こう解釈を変えられる、そうした論理の穴があったのではないかというふうに思います。 この点について、政府から出た統一見解はこちらにありますけれども、「自衛隊は、「軍隊」そのものではないが、本人の意に反して自衛隊に要する人員を徴集し強制的にその役務に服させることは、憲法上許容されるものではない。」、そして、「役務の提供先となる組織が、軍隊と呼称されるものであるか否か、また、その役務が、兵役と呼称されるものであるか否かにかかわらない。」、こうはっきりと政府統一見解を出してもらいました。 これ、挙げた論点に対してストレートに明確に答えていただいたものなんじゃないかなというふうに思います。後々の憂いを一つでも減ずるという意味でも意味があるんじゃないかというふうに私は思っておりますが、これは評価をさせていただきたいと思いますが、これまでの委員会での政府側の答弁、今日も一時、止まったりもしましたけれども、本当に法律に則して答弁をしているのかどうか、政策論と法律論がごっちゃになってしまっているのではないか、及び法律の細部について本当に理解をして答弁をしているのかどうか、大きな疑問があるんじゃないかと思います。 これはちょっと総理に認識をお伺いしたいと思いますが、これまでの政府の答弁ぶりについて、明確に、ストレートに疑問に答えているのかどうか、認識をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々、この委員会におきましても、御質問に対して真摯にお答えをしているつもりでございます。今後とも、当委員会における審議を通じて国民の理解が深まっていくよう、努力を重ねていきたいと思っております。
○中西健治君 真摯にということでありましたけれども、甚だ不明瞭な答弁が多いと言わざるを得ないのではないかと思います。その一例として、先週金曜日、私の同僚議員の水野賢一議員と中谷大臣のやり取りのフォローアップをしたいと思います。 国際法上、集団的自衛権行使に際して、攻撃を受けた外国からの要請又は同意が必要だと、これはみんな承知しているんだと思います。私も重々承知しているし、水野議員もそれを承知した上で質問をしたわけでありますが、それはどういう質問かというと、この言わば前段階の、我が国の存立危機事態の認定に当たって、外国からの要請、同意は必要なのかと、こうした質問でありました。 これに対して中谷大臣は、当初は必要だと思うと答えられました。まあ、思うというのも、これ、これだけ基本的な事項に対して、断定を避けたということなのか確信がないということなのか分かりませんけれども、そうした答弁を、必要だと思うという答弁をされました。そして、途中で、やはり、これは存立危機事態の認定には不要だと答弁を変更されました。基本的な認識が全く整理されていないのではないでしょうか。 二転する答弁で、会派の短い質問時間は、もう混乱の中で全て消費をされてしまいました。明確な答弁をしていると本当に言えるのか。そして、改めて存立危機事態の判断に当たって、一体他国からの要請、同意は必要なのか、不要なのか。法案提出大臣の中谷大臣の見解を求めたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 検討させていただきまして、この定義申し上げますが、存立危機事態の定義は、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生をし、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態であり、武力攻撃を受けた国の要請又は同意につきましてはその定義そのものには含まれません。 他方、国際法上、集団的自衛権の行使に当たっては、武力攻撃を受けた国の要請又は同意があることが当然の前提であり、昨年七月の閣議決定にも明記をされているとおり、我が国が武力行使を行うに当たっては国際法を遵守するのは当然でありまして、自衛隊法第八十八条第二項においても、自衛隊の武力の行使に際しては、国際の法規及び慣例によるべき場合にあってはこれを遵守することとされております。 また、存立危機事態の認定については、政府が閣議決定する対処基本方針に明記されるものでありますが、我が国が集団的自衛権を行使するに際し、武力攻撃を受けた国の要請又は同意が存在することは当然の前提であるため、このことは事態認定の前提となった事実として対処基本方針に明記する必要があります。 以上から、我が国が集団的自衛権を行使するに際し、武力攻撃を受けた国の要請又は同意が存在しないにもかかわらず対処基本方針を閣議決定することはなく、したがって事態が認定されるということはございません。
○中西健治君 いや、今これ存立危機事態、これの判断に当たって、これ存立危機事態というのは法律に定義がありますよね。その事態の判断に当たって、これは必要かどうかということを端的にお答えいただきたいと思います。 集団的自衛権を行使する前にこの対処基本方針に書き込む、そうしたことはその後の段階であり得るでしょう。しかし、存立危機事態そのものの判断、これについて他国からの要請、同意が必要なんですか。
○国務大臣(中谷元君) 武力攻撃を受けた国の要請又は同意につきましては、存立危機事態の定義そのものには含まれませんが、我が国が集団的自衛権を行使するに際し、武力攻撃を受けた国の要請又は同意が存在することは、国際法上、当然の前提であるために、このことは当該事態であることの認定の前提となった事実として当該対処基本方針に明記をされるということでございます。 以上から、我が国が集団的自衛権を行使するに際し、武力攻撃を受けた国の要請又は同意が存在しないにもかかわらず対処基本方針を閣議決定することはなく……(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) 我が国が集団的自衛権を行使するに際し、武力攻撃を受けた国の要請又は同意が存在しないにもかかわらず対処基本方針を閣議決定することはなく、このような場合に存立危機事態として認定することはありません。
○中西健治君 ちょっとこれまで、水野議員からの質問があって、そのときにも、すぐさまははっきりとしたお答えが出てきませんでした。そして、検討したということでありますけれども、これだけ大事なことがすぐさま答えが出てこないということ自体、やはりこれ、法律に書き込むべきことがしっかりと書き込まれていないんじゃないですか。
○国務大臣(中谷元君) 前回お答えをしたことを整理をいたしまして、今日まとめて発言をさせていただきました。 認定というのが何なのかという定義の問題もありますが、この同意又は要請につきましては、認定の前提となった事実として対応するということでございます。
○中西健治君 対処基本方針、これは事態対処法の九条、ここに、第二要件であります他に適当な手段がない、これは書き込まなきゃいけないと、こういうふうに法律に書かれているわけでありますけれども、この要請又は同意については、書かれていないから、本来書くべきことが書かれていないから混乱が生じているんじゃないですか。はっきりと対処基本方針に書き込むべきだ、こういうふうに書くべきなんじゃないですか。
○国務大臣(中谷元君) この同意、要請につきましては、自衛隊法第八十八条の二項に、自衛隊の武力の行使に際しては、国際の法規及び慣例によるべき場合にあってはこれを遵守すると、もう既に記述はされているわけでございます。
○中西健治君 ちょっとこればっかり時間を使ってもいられませんので、政府統一見解も先日求めていますので、それをまた待った上で質問の方を再度したいと思いますけれども。 もう一つ質問したいと思います。三枚目のパネル、お願いいたします。 この資料は、政府が典型例とするケースに多数の在外邦人が乗船した日本の船舶と第三国の船舶を加えたものであります。事情判断ではありますけれども、政府はこれまで、公海上の我が国船舶に対する武力攻撃、公海上の我が国船舶ですね、に対する武力攻撃については我が国は個別的自衛権を行使できると考えられると、こういうふうに答弁をされてきました。問題は、この個別的自衛権がどこまで及ぶかということであります。 政府は、別の答弁で、これ政府の見解、有事における海上交通の安全確保と外国船舶についてという政府見解を出されていますが、これは、我が国が個別的自衛権を行使し得る状況であれば、国民の生存を確保するために必要不可欠な物資を輸送する第三国の船についても個別的自衛権を及ぼし得る、こうした答弁をされているわけであります。 この答弁は物資の輸送に関するものでありますけれども、物資の輸送が認められるのであれば、在外邦人の輸送の場合も同様に個別的自衛権を及ぼすことができるのではないでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 我が国に対する武力攻撃は発生をしていないということでありまして、個別的自衛権により対応することはできないと。あくまでも新三要件の下で、他国に対する武力攻撃であっても、我が国の存立を全うし、国民を守るため、すなわち我が国を防衛するための自衛の措置として限定的な集団的自衛権の行使が容認をされるものでございます。
○中西健治君 済みません、私が申し上げているのはこのケースの八番、事例の八というところでありますけれども、これに、元々は米国の艦船だけ描かれていたんです。これに日本の船舶も加えて、そして第三国の船舶も加えてみましたけれども、日本船舶に攻撃がされるような事態、これは個別的自衛権で対応できると、こういうことですよね。これが政府の見解ですよね。 これは、まず、じゃ、そこを確認しましょう。
○国務大臣(中谷元君) 日本に対する武力攻撃が発生したと認められれば可能でございます。
○中西健治君 公海上の我が国船舶に対する武力攻撃については我が国は個別的自衛権は行使し得ると、これは状況によってはということでありますけれども、行使し得ると。そのような場合にということなんです。そのような場合に、第三国の船、これが日本に対して物資を運んでいたら、これを守ることができる、個別的自衛権で対応できる、こういうふうにこれまで政府は見解として述べてきているんです。物資を運ぶ輸送艦を、これを防護することができるのであれば、当然、邦人が乗っている輸送艦、これは他国の船、これを防護することは当然できるんじゃないでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) これは前提として、我が国が武力攻撃を受けて個別的自衛権を行使をしている状況において、攻撃国による武力攻撃を排除するための対処の一環として、我が国と連携して邦人を輸送している第三国の船舶を防護することもあり得ると考えますということで、状況によってということでございます。
○中西健治君 朝鮮半島有事の場合に、朝鮮からセーフエバキュエーションということで、外国人は日本にまずは避難すべきである、こうしたことを総理もおっしゃられていると思います。そのときには、アメリカの船だけじゃ当然ないんだろうと思います。日本の船に乗って当然日本に来る、こうした人たちもたくさんいるでしょう。そして、外国人はまず日本を目指すと、これが政府のエバキュエーション計画なわけでありますから、第三国の船にも外国人も乗っているし日本人も乗っている、そこに対して、船団が形成されているか、船がたくさんあるんですよ、そこに攻撃が行われようとしている。自国の船に対する攻撃か、それともアメリカの船に対する攻撃か、これは判然としないこともたくさんあるでしょう。そんな中で、これは当然個別的自衛権を行使し得る、こうした状況が整っているということになるんじゃないでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど中西委員が例として挙げられたのは、既に日本への攻撃が発生しておりますから、我が国事態が既に発生している上においては、日本への物資が運ばれている船を、それは、個別的自衛権の延長線上でそれはもちろん守り得るわけでありますし、また邦人を乗せている船に対して日本を攻撃している国が攻撃をすれば、それは当然守り得るわけでございます。 他方、今、中西委員が挙げられた例は、まだ我が国に対して武力攻撃が発生していない場合は、これは我が国の船でない船に対して攻撃があった場合は、たとえ邦人が乗っていたとしてもこれは外形上は集団的自衛権の行使に当たると、こういうことでございます。
○中西健治君 私が申し上げているのは、今韓国に邦人だけでも六万人近く短期滞在者も合わせているということです。そして、外国人が朝鮮有事の際には日本を目指すと、避難をしてくるということであれば、数十万人の人たちが、外国人が日本を目指すような状況なんじゃないかと思います。釜山から対馬まで五十キロ、そして対馬から博多港まで百五十キロ、合わせて二百キロの中に何十万、数十万人の外国人が一斉に日本を目指してくると、このような状況を考えなきゃいけないんだと思います。 そのときに、他国の船に乗っていて、日本人がみんな他国の船に乗っている、そうした場合に船籍国の同意がなければこれは守れないということが今政府が考えていることだと思いますが、船籍国、パナマやリベリア、日本の船だって、そしてアメリカの船だって、そうした船籍が外にある方が大半なんじゃないかと思います。そうした日本人をどうやって守っていくのか、これが今回の集団的自衛権の法整備で可能ではないんではないか、これが私が申し上げたかった点でございますが、時間が来ましたので、これはまた別の機会に譲りたいと思います。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず、イラク戦争の実相についてお聞きをいたします。(資料提示) これは、二〇〇七年のイラク戦争の実態を、二〇一〇年、ウィキリークスに暴露されたものです。ちょっと見にくいですが、本来は動画なんですが、それを写真にして、そして翻訳をいたしました。ひどいもので、「トンマめ!」と、そして「皆殺しにしてやる!」、「やったぞ、アハハ奴等を撃ったぞ」、「さあ、撃たせてくれ」と。これは米軍のヘリからの動画が、これを写真にしたものなんですね。 これは、ロイター通信の記者二人が殺害をされ、民間人も殺されています。そして、この中には、例えば、あのろくでなしの死体を見ろよみたいな部分もあるんですね。最後の、撃たせてくれというのは、遺体を回収に来た車にこれまた攻撃を加えていると。つまり、あははというか、非常にある意味高揚しながら、バンバンバンバン市民を撃って殺りくをしている、これがイラク戦争の実態であると。 テロとの闘いというこの戦争は、まさに市民の大量殺りくであると。日本が後方支援という名の下に支援していくということは、まさに、このイラク戦争というわけではありませんが、重要影響事態法案などで後方支援していくことは、まさにこういうことに関して弾薬を提供していくことになるんじゃないか。 総理に、このイラク戦争の実相を御存じなのか、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) イラク戦争については、言わば累次の国連決議に反してサダム・フセインが大量破壊兵器がないということを証明しなかったということの結果、国連決議に基づいて多国籍軍が武力行使をしたわけでございますが、いずれにせよ、日本自体は、後方支援をしたのではなくてイラク復興の支援を行ったわけでございます。
○福島みずほ君 このときはイラク特措法に基づく支援ですが、なぜ今日この質問をするのか。まさに、この戦争法案が成立すれば、後方支援という名の下に支援をまさにしていくんじゃないか。自衛隊員のリスクが増す、被害者が出るということのほかに、私たち日本が加害者になっていくんじゃないか。 アメリカは、まさに国防費を十年間のうちに五十兆円、あるいはこの三年間の間に五兆円減らす、あるいは兵力を減らすということも打ち出しています。つまり、日本が戦争法案、戦争の下請法案によって、兵力の肩代わり、人員の肩代わり、財力の肩代わり、そしてリスクの肩代わりをしていくんじゃないか。まさに、この日本が提供する弾薬の向こう側にまさに殺される市民がいるのではないかということを強く申し上げたいというふうに思います。 次に、周辺事態法案の抜本改悪法案である重要影響事態法案についてお聞きをいたします。 現在のこれまた周辺事態法の周辺事態という概念をなくしてしまうわけですが、この周辺事態法の別表の中に、「物品及び役務の提供には、戦闘作戦行動のために発進準備中の航空機に対する給油及び整備を含まない」というのが今の別表です。 なぜ、この別表の中で、実際、給油及び整備を含まないとしているんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) これは、武力行使と一体化とみなされないように、現に戦闘行為が行われている現場におきましては対応を実施しないという形で武力行使の一体化とみなされないというようにいたしております。 この判断におきましては、戦闘活動が行われている、また行われようとしている地点との、当該行動がなされている場所との地理的な関係、また当該行動の具体的な内容、そして他国の武力の行使の任に当たる者との関係の密接性、そして協力しようとする相手の活動の状況など、諸般の事情を総合的に勘案して判断を行っておりまして、こういうときに、現に戦闘行為が行われている現場では支援活動を実施しないということにおきまして、このような場所で給油ができるということは可能であると判断したわけでございます。
○委員長(鴻池祥肇君) 福島君、ちょっと質問を待ってください。 速記止めて。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) では、速記を起こしてください。
○福島みずほ君 質問と答弁が相変わらずずれているんですよ。私が聞いたのは、周辺事態法の現行法の別表においてなぜ戦闘に行く戦闘機に給油ができないのかと聞いたら、今、問題がありませんと答えているから、答弁がずれているんですよ。 でも、先を急ぎます。現行法ではできないのに、なぜできるようになるか。現行法では憲法上の理由から給油ができないとしてきたんですよ。それを変えるから問題です。 次に……(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) ちょっと速記止めて。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) じゃ、速記を起こしてください。
○福島みずほ君 次の質問に移ります。
○国務大臣(中谷元君) ちょっと一点だけ。
○委員長(鴻池祥肇君) 質問中だから、大臣、質問中だから待ってください。 質問してください。
○福島みずほ君 はい、質問いたします。 重要影響事態法における後方支援等をする戦闘行為は、国連決議、安保理決議を要件としていないということでよろしいですね。
○国務大臣(中谷元君) それは、そのとおりでございます。 なお、その前の質問にお答えなかったということでございますが、作戦戦闘行動のために発進準備中の航空機に対する給油及び整備に対することにつきましては、ニーズがなかったということで支援内容には含めなかったということでございます。
○福島みずほ君 ニーズがなかったのではなくて、憲法上の理由もあったわけですよ。 それで、その国連決議、安保理決議を要件としていない、つまり、何が言いたいか。重要影響事態で後方支援するときに、その応援をする戦闘行為の正当性が何も担保されていないんですよ。国連決議も要らない、そして安保理決議も要件としない。それを、後方支援として日本が弾薬を提供する、弾薬にはクラスター爆弾、劣化ウラン弾、ミサイルも全部含まれるわけじゃないですか。 次に、中谷さんにお聞きをいたします。 発進準備中の戦闘機に給油をする場合、その戦闘機にクラスター爆弾や劣化ウラン弾が搭載されていないことをどのように確認するんですか。
○国務大臣(中谷元君) 日本はクラスター弾につきましてはもう全廃をいたしておりまして、その給油等につきましては、その場合におきましては、事前に対象国から要請を受けた時点で支援内容等について必要な調整を行うこととなりまして、その際に給油を受ける航空機がいかなる武器弾薬を搭載しているかを確認をすると考えておりまして、クラスター弾につきましてはこれは輸送を行わないということでございます。
○福島みずほ君 一々でもチェックができるんですか。
○国務大臣(中谷元君) これにつきまして、クラスター弾、また劣化ウランも含みますけれども、それを搭載した戦闘機に対しては想定をしていないということでございまして、我が国の立場を、国会の答弁もそうでありますが、関係国に対してあらかじめ明確にした上で実際の後方支援活動を行うと考えております。その上で、どのような弾薬が搭載されているのかにつきましては、事前の調整、また必要に応じて相手方に問い合わせるといったことにより確認をすることが可能であると考えております。
○福島みずほ君 無理だと思います。現場で実際、何を搭載して何をやっているか。でも、これだと、ミサイルを搭載している場合でもやるわけでしょう。
○国務大臣(中谷元君) このクラスター弾、劣化ウラン弾、これは我が国は保有をしておりませんし、想定をしていないというようなことで、これについてはあらかじめもうその意思を明確にいたしておりまして、相手方にも事前にお伝えをするということでありまして、その運輸のときに調整を行いますし、また、必要に応じて相手方にしっかり問い合わせるということで確認することが可能であると考えております。
○福島みずほ君 私は、ミサイルをその戦闘機が搭載していて、その戦闘機に給油することはやるんですねとお聞きしたんです。
○国務大臣(中谷元君) 法律的には可能でございます。
○福島みずほ君 除外されるものは何ですか。
○国務大臣(中谷元君) 累次答弁をさせていただいておりますが、核兵器、生物兵器、化学兵器といった大量破壊兵器、また、条約によって禁止をされた兵器につきましては我が国は運ばないということでございます。
○福島みずほ君 質問が分かっていなくて残念です。私が聞いているのは、給油をする戦闘機が、その前提として、その戦闘行為が国連の決議や安保理決議を要求されていない。しかも、その給油される飛行機が何を運ぶかについてどうやってチェックをするのか、あるいは、その戦闘機が運んでいるものについて条文上も除外事由はないですねということなんですよ。ミサイルでもオーケーでしょう。劣化ウラン弾やクラスター爆弾を運んでいるかどうかなんてどうやってチェックするんですか。
○国務大臣(中谷元君) 事前に調整をし確認をするということは先ほど答弁をしたとおりでございます。また、国是といたしまして非核三原則を堅持しておりますので、核兵器不拡散条約、また生物化学兵器の禁止条約も批准をいたしております。したがいまして、核兵器を含む大量破壊兵器は今後とも保有をすることもございませんし、これを運ぶということもないということでございます。 クラスター弾に対しては、これも条約を締結をしておりますし、劣化ウランにつきましても保有をいたしておりませんので、そういうことを運ぶということは全く想定していないということでございます。
○福島みずほ君 違うんですよ、給油をされる戦闘機がその武器を搭載していないことは確認できないでしょうということなんです。そして、その確認を一々全部はできませんから、そしてそれを使われたらどうするか。さっきのイラク戦争の実相をちょっと見てください。つまり、日本が給油をした戦闘機がこのような形で民間人を皆殺しにする、ジャーナリストも皆殺しにする、そのことだって起き得るわけじゃないですか。これをどうやって止めるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 給油についてお尋ねでありますが、給油に当たっては、このような我が国の立場も踏まえ、先ほど来中谷大臣が答弁している立場を踏まえ、我が国として主体的に判断するものであります。クラスター弾や劣化ウラン弾を搭載した戦闘機に対して給油することは想定していません。重要影響事態等に際しては、そうした我が国の立場を関係国に対してあらかじめ明確にした上で実際の後方支援活動等を行うこととなると考えています。 また、後方支援活動等を行う際には、支援対象国からの要請を受けた時点で支援内容等について必要な調整を行うこととなるわけでありまして、その際に、給油を受ける航空機がいかなる武器弾薬を搭載しているか、例えば先ほど来御下問のクラスター弾あるいは劣化ウラン弾、ましてや核兵器、大量破壊兵器等々も含むわけでありますが、搭載しているか否かを確認することになるわけでありまして、そうしたものについては我々は給油はしないということは先ほど申し上げたとおりでございます。
○福島みずほ君 戦場の、戦争の現場で一々チェックができるのかということは大変疑問です。後方支援という名の下に何をやるのか。 次に、憲法無視についてお聞きをいたします。 横畠内閣法制局長官来ておりますので、昨年七月一日の閣議決定以前に、集団的自衛権の行使について合憲であるとした政府見解はありますか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) そのような政府答弁は承知しておりません。
○福島みずほ君 政府見解ないんですよ。昭和四十七年見解と砂川判決なんて笑止千万ですよ。自民党政権は、去年の七月一日まで、一度も集団的自衛権の行使が合憲であると言わなかったんですよ。踏みにじっているのは誰かと。一度も政府見解でそれはありません。 その次に、憲法無視第二弾、後方支援です。これは大森内閣法制局長官の答えです。武器弾薬を含む補給ということについて、武力行使と一体とみなされるかという質問、一九九七年十一月二十日。もちろん、ニーズはないと言っていますが、重要な点は、憲法上の適否について慎重に検討を要する問題であろうという感触を持っております。だからやってこなかったんです。 三点目、駆け付け警護。これは、従来の憲法解釈の変更が必要ということでよろしいですね。変えないでできるものではないということですよね。これは公明党の議員が聞いています。これに対して、二〇一一年十月二十七日、梶田内閣法制局長官。従来の憲法解釈を前提にする限り、今申し上げました駆け付け警護というものを認めるについては問題があるということでございます。こういうふうに、憲法上問題があると答えています。 南スーダンPKOにおける他国軍部隊、物資の空輸の要請を国連から受けました。そのとき、二〇一四年一月十四日の記者会見における菅官房長官発言。政府部内において各国の対応状況や実施時期、法的側面などについて総合的に検討した結果、今回の支援要請については慎重に対応することにしたというふうに官房長官は記者会見で言っています。 どれも、どれも、どれも、どれも憲法上のことを重視しているんですよ。一番目の集団的自衛権の行使、七月一日、去年の七月一日まで政府見解で合憲としたものは一つもありません。二も三も四も、それぞれ、憲法上の趣旨から後方支援で一体となることは問題だ、駆け付け警護も憲法上問題があると言ってきているんですよ。 これだけのことの憲法上のことがあるのに、今度の安保法制、戦争法案、憲法を踏みにじるものじゃないですか。政府がごく最近までもここまで言っているのを踏みにじるものじゃないですか。自民党政権が今までの自民党政治を踏み潰しているんですよ。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その中で、例えば駆け付け警護でございますが、いわゆる駆け付け警護は、現地治安当局等が対応できないときに、施設整備等のPKO活動を行う部隊が、他のPKO参加者やNGO等からの緊急の要請を受け、その侵害や危難から救うものであります。これまでは、駆け付け警護に伴う武器使用について、これを国家又は国家に準ずる組織に対して行った場合には憲法第九条が禁じる武力の行使に該当するおそれがあるとされてきたわけであります。 今般のPKO法改正においては、参加五原則が満たされており、かつ派遣先国及び紛争当事者の受入れ同意が我が国の業務が行われる期間を通じて安定的に維持されると認められることを要件として駆け付け警護を行うことができることとしたわけでございます。このような要件を前提とすれば、国家又は国家に準ずる組織は全て自衛隊の受入れに同意をしているわけであります。国家又は国家に準ずる組織が敵対するものとして登場してこないことは明らかでございまして、また、仮に当該同意が安定的に維持されると認められなくなった場合には、当該業務を中断の上、終了することとなるわけでございます。 このように、自衛隊が憲法の禁ずる武力の行使を行うことはなく、駆け付け警護の実施が憲法第九条との関係で問題となることはないわけであります。
○福島みずほ君 今まで問題があると、憲法上疑義があると言ってやらなかったことを今回全部踏みにじるんですよ。こんな憲法破壊は許されないですよ。 中谷防衛大臣にお聞きをします。 中谷防衛大臣は、七月八日の衆議院の特別委員会で、重要影響事態から存立事態に移行する場合もあり得ると答弁をされています。結局、重要影響事態から存立事態に移行する場合があるということは、重要影響事態そのものも極めて危険だということではないんですか。
○国務大臣(中谷元君) 存立危機事態は、概念上は重要影響事態に包含をされるものでありまして、重要影響事態として認定をされた状況から状況が更に悪化をして、重要影響事態が存立危機事態、これの要件を満たすこともあり得るわけでありますが、移行につきましては、あくまでも法律の要件を満たすか否かによって判断をされるわけでございまして、存立危機事態は、そのままでは、すなわちその状況の下、武力を用いた対処をしなければ、国民に対して我が国が武力攻撃を受けた場合と同様、深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況でありまして、このため、重要影響事態から存立危機事態に至った場合においては、防衛出動を命じられた自衛隊は、我が国を防衛するために必要な武力の行使ができるわけでございますが、ただし、存立危機事態における我が国の武力の行使は、あくまでもそのような深刻、重大な被害を及ぼすことが明らかな武力攻撃を排除することに限られるということでございます。
○福島みずほ君 後方支援をしていて相手方から攻撃を受ければ中止する、停止する、避難すると言われているけれど、そんなことできないですよ。 中谷防衛大臣がおっしゃるとおり、重要影響事態から、要件を満たせばですが、存立事態に移行する。突入していくんですよ、現場で。それを政府が存立事態に当たると認定すれば、そのまま突入できるんですよ、国会の事前承認もなく。極めて危険です。 今日は、後方支援についてとりわけお聞きをしました。まさに日本が弾薬を提供し、かつ給油をする先に何があるのか、加害者として攻撃をすることもあり得る、このことを、やはり被害者にも加害者にもなるべきではないということを申し上げ、私の質問を終わります。
○山本太郎君 生活の党と山本太郎となかまたちのお時間がやってまいりました。共同代表の山本太郎と申します。よろしくお願いいたします。 本日の質疑は十七分しかありません。中谷大臣、岸田大臣、御安心ください。本日は総理との一騎打ちであります。後ろの方、是非助太刀はおやめください。よろしくお願いいたします。(資料提示) 以前、七月三十日、本委員会での私と安倍総理との質疑の中で、戦争にもルールがあるというお話になりました。民間人の殺害、軍事施設以外への攻撃、捕虜への拷問など、これは完全な国際法違反です。それらを禁止したものがジュネーブ諸条約、国際人道法などであり、日本はこれらの条約を批准しています。我が国はルール違反を許さない立場であります。 総理、我が国は、ジュネーブ諸条約、国際人道法など国際法に違反する他国への支援、協力は行わないということを総理のお言葉で確認していただけますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自衛隊が活動をするに当たって、国際法を遵守し、国際法上違法な行為に対する支援を行わないことは当然なことであります。 ある国がジュネーブ諸条約を始めとする国際人道法に違反する行為を行っている場合、そのような行為に対して我が国が支援や協力を行うことはございません。
○山本太郎君 ありがとうございます。 続きまして、安倍総理、日本が支援、協力を決めた同盟国が民間人の殺害を繰り返すような戦争犯罪を起こし、自衛隊員がその共犯者になることがあってはならないと考えます。総理ももちろん同じ考えですよね。同じ考えであるかないかだけでお答えいただけますか。ありがとうございます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 仮にある国が国際人道法上の原則に違反する行為を行った場合、我が国がそのような行為を支援することがないのは当然であって、自衛隊が御指摘のような共犯者になることはございません。
○山本太郎君 ありがとうございます。 総理、米軍がジュネーブ諸条約を始めとする国際人道法違反を行った場合は、たとえ米軍でも、米軍であっても支援、協力はしないということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど申し上げましたように、自衛隊が活動するに当たっては、国際法を遵守し、国際人道法に違反する行為に対する支援を行わないことは当然のことでありまして、これは支援対象国のいかんにより変わることはありません。
○山本太郎君 ありがとうございます。少し安心しました。ルールにのっとって物事を進めていくんだという安倍総理の理念、お聞きすることができたと思います。 では、何が戦争犯罪なのか、どこが国際法違反なのか、その線引き、どんな感覚で行われるのかという、幾つかのケースをもって最高責任者である安倍総理にお聞きしようと思います。 イラクの戦場にも足を運ばれましたフリージャーナリスト志葉玲さんの資料では、二〇〇六年三月十五日、イラク中部のイシャキ村で起きた一家惨殺事件の例が挙げられています。ウィキリークスによって流出した米軍の内部文書、現地報道などによると、手錠を掛けられ無抵抗な状態で家にいた十一人を米軍は銃殺。この事件、地元テレビでも報道され、その映像はBBC、CNNなど欧米メディアも伝えましたが、日本のメディアはこれらの映像を全く使わなかったそうです。 この事件について米軍は、メディアに対し、イラクのアルカイダネットワークの支援者を捕まえるために民家を攻撃したんだ、敵から銃撃を受け、兵士たちは応戦した、そのように主張しました。 そう聞くと、一瞬、ああ、なるほど、テロリストの掃討作戦だったのねって思っちゃいますよね。でも、米軍が踏み込んだのは、そして殺害に及んだのは、地元小学校の教師であった当時二十八歳、ファイズ・ハラットさんの家でした。米兵に殺された中には、生後五か月、三歳、五歳のファイズさんの子供たち、そして三歳のおいっ子、五歳のめいっ子も無慈悲にも殺害されました。被害者の中には、家を訪ねてきていた若い男女もいました。この二人は婚約者同士、次の週に結婚する予定だったそうです。 地元の警察の報告によれば、子供や女性たちも手首を縛られ、目隠しをされた状態で殺害されていた。また、米兵たちは、ファイズさんらを殺害後、家を爆破した上、家畜までも殺していったそうです。 総理、これ戦争犯罪ですよね。国際法違反ですよね。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、山本議員から御紹介した事案について私は承知をしておりませんので、今ここで論評することは差し控えたいと思います。
○山本太郎君 当時、小泉内閣の官房長官であった安倍総理なんですけれども、これ一般論で答えてくださいよ。今のケースで分かるでしょう。後ろ手に縛られて無抵抗の状態です。頭にも布を掛けられていた。十一人殺された。子供も含まれている。この状態、普通に言って戦争犯罪じゃないですか。国際法違反じゃないですか。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 実際そういう行為が行われていたかどうか、今私は、私自身確認のしようがございませんので、米軍の行為として今例として挙げられたわけでございますので、それについて確認しないでお答えすることは差し控えたいと思います。
○山本太郎君 なるほど。まあ二つ考えられると思います。一つは逃げた。そしてもう一つは、本当にその事件を知らなかったから答えようがない。その二つのいずれかだということだと思います。 では、パネルお願いいたします。 本日この時点から使用するパネルの全ての写真は、デイズジャパン、フォトジャーナリスト広河隆一さんが撮影されたものです。 先ほどお伝えしたエピソード、イラクでは特別珍しいお話ではないそうです。イラク全土、罪のない子供や身内、友人を米軍に虐殺された人々が大勢いらっしゃいます。米軍は、イラク戦争、アフガン戦争、テロとの闘いという名の下に国際人道法に違反する数多くの戦争犯罪行為を行う戦争犯罪常習国です。 次のパネルをお願いします。 米軍による民間人が暮らす地域への空爆、市民への殺害など度重なる非人道的行為にイラクの人々は疑問を持ちます。モスク、礼拝場ですよね、モスクに対する攻撃、子供たちの学校を占拠し、その正面に戦車を置いて米兵が駐留したことに憤りを感じたファルージャのお父さん、お母さんたちは、学校の占拠はやめてくれとデモを行います。そのデモ隊に対し、治安の安定化と称し、米軍は鎮静化に動きます。米兵の威嚇発砲にデモ参加者が驚き、民家の中に逃げ込み、その後を数人の米兵が追いかけて、家の中でデモ参加者を射殺。民主的な行動で訴えを起こす人々に対して乱暴ろうぜきの限りを尽くす米軍への反発で日に日にデモの規模、膨れ上がっていきます。すると、米軍は直接参加者を銃で撃つようになっていったそうです。米軍は占拠した学校の屋上に土のうを積み上げ、住民を狙撃する拠点をつくったそうです。 そして、二〇〇四年四月に続き、米軍は大規模な作戦を展開。ファルージャ総攻撃、御存じですよね、皆さん。報道陣は町からシャットアウトされます。米軍は町を完全に包囲します。人々が町から出れないようにし、食料や医薬品も外から供給できない兵糧攻めの状態をつくりました。完全に遮断された状況にしびれを切らせた四十名を超えるイラク人、医療関係者が医薬品を持ってバグダッドから駆け付け、ファルージャ総合病院を目指しましたけれども、十七名の医療関係者は米軍に射殺されました。 二〇〇四年十一月、完全包囲されたファルージャの町に、激しい空爆、砲撃、始まります。ファルージャ総合病院は米軍に占拠されました。市内にあった二つの診療所は米軍が空爆しました。米軍の空爆によって火事が起きた場所、そこで消火活動をしていた地元の消防士、警官までも米兵は攻撃しました。夜間外出禁止という理由からです。 この頃のイラク、米軍の上層部から各兵士に命令される交戦規定、戦場のルールですよね、交戦規定は毎日のように、下着を着替えるように、振り向くたびに、次々とこの交戦規定が変わっていったといいます。攻撃されていなくても不審な人物と思ったら発砲してよし。不安を感じたら発砲してよし。目が合えば発砲してよし。イスラム教徒の衣装の者は敵対しているとみなして撃ってよい。路上にいる者は全て敵の戦闘員とみなせ。息をしている者は全て撃て。 「冬の兵士 良心の告発」というDVDで証言するファルージャ攻撃に参加していた元海兵隊員は、空爆、砲撃が続いていたある時期、ファルージャの住民に対し、米軍は、十四歳以上の男子を戦闘可能年齢とし、町から出ることは許さず、それ以外の子供や女性を外に出そうとしたといいます。男性の家族と別れるか、若しくは死を覚悟して一緒に残るか、究極の選択を米軍は迫りました。十四歳以上の男子、戦闘可能年齢として避難をすることを米軍は許しません。米軍から確実に攻撃を受ける場所に中学生、高校生くらいの息子を置いて母親が避難できますか。少年や男性だけを残して避難できなかった、そんな人々がたくさんその場にとどまり、実際に町から出たのは僅かな老齢の女性たちだけでした。 二〇〇四年の最初のファルージャ攻撃では七百人以上が殺害され、二回目の十一月、ファルージャ総攻撃では行方不明者は三千人に及び、六千人もの住民が殺されたと言われます。中には白旗を握り締めたままで発見された少年の遺体もあったそうです。 次のパネルをお願いします。 このような一般市民に対する虐殺、イラクのあちこちで起こっていた現実。このパネル、子供専用墓地だそうです。戦争前から存在するものでしたけれども、戦争が始まってからは埋葬する場所もないぐらいになっているのが御覧いただけると思います。 安倍総理、これ、米軍が行ったこと、紛れもない国際法違反、戦争犯罪ですよね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま山本議員がるるお話をされたわけでございますが、私は、今それが、その中身について検証する材料を持っていないわけでございますので、コメントは差し控えたいと思います。
○山本太郎君 総理の師匠筋に当たりますかね、小泉元総理、ファルージャ総攻撃に対して、二〇〇四年十一月九日、首相官邸で、ファルージャ総攻撃に対して、成功させなきゃいけないとコメントされています。安倍総理、当時幹事長代理でしたか。当時、総理、反対しましたか、ファルージャ総攻撃。住民殺されまくっていますよ。米軍の戦争犯罪に対して異議唱えたんですか、お願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいまの山本議員の述べられたこと自体がどの程度事実に基づいているかどうかということについて私も今承知をしていないわけでもございますし、当時はもちろんそういう事実を承知をしていなかったわけでございます。
○山本太郎君 なるほど。事実かどうかが分からないから、私が確認できていないからそれを判断するのは難しいと。確かにそういう部分もあるでしょう。でも、そのような事態があったとしたら、これは紛れもない国際法違反であり、戦争犯罪だと思います。 では、分かりました。じゃ、何が戦争犯罪かということをもっと分かりやすい例え、総理には必要だなということを今感じたので、お聞きしたいと思います。 米軍による爆撃、我が国も受けております。広島、長崎、それだけじゃない、東京大空襲、そして日本中が空爆、爆撃をされた。それによって五十万人以上の方々が亡くなっていますよ。この五十万人の中に、そのほとんどを占めるのが一般市民じゃないですか。子供、女性、民間人への無差別攻撃、アメリカによる広島、長崎の原爆投下、それだけじゃなく、東京大空襲を含む日本全国の空襲、民間人の大虐殺、これは戦争犯罪ですよね、国際法違反ですよね、いかがですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 広島、長崎への原爆投下等が国際法違反かという御質問でありました。 これは、こうした行為は絶大な破壊力あるいは殺傷力ゆえに国際法の思想的基盤にあります人道主義の精神に合致しない、このように我が国は理解をしております。国際司法裁判所等においてもそうした議論が行われていると承知をしております。
○山本太郎君 本当に奥歯に何かが挟まったような物の言い方なんですね。 はっきりしているんですよ。当時はジュネーブ諸条約なんかなかったけれども、ハーグ陸戦条約があったじゃないですか。民間人への攻撃、無差別攻撃は禁止されていましたよ。これは完全なる国際法違反であり、戦争犯罪じゃないですか。これに対してどうしてはっきり言えないんですか、総理。総理、このことを知っているじゃないですか。それでも答えようとしないんですか、代わりに外務大臣に答えてもらって。おかしな話ですね。言えないんですね、宗主国様のことははっきりとは。過去の米軍の過ちを認められない者が、どうやって戦争犯罪常習国である米国の行動をこの先ジャッジできるんですか。 この先、米軍が戦争犯罪を行った場合、総理が我が国の最高責任者として米軍の行動を止めるんですよね。自衛隊、撤退させられるんですよね。大丈夫ですか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど答弁を行ったように、自衛隊が活動をするに当たって、国際法を遵守し、国際人道法に違反する行為に対する支援は行わないことは当然のことであり、これは支援対象国いかんにより変わることはない、これはもう明確にしておきたいと思います。
○山本太郎君 総理、一七七六年にアメリカって建国されて二百三十九年近くたっているわけでしょう。そのうちの九三%戦争し続けたという話があるぐらい戦争続いている国なんですよ。戦争で経済を回しているような国なんですよ。その国に対して一体化、いろんなものを運んであげるよって、このファルージャに運んだかもしれない、そのような米兵もいたかもしれない、武器弾薬もひょっとしたら届いていたかもしれない、中身チェックできないですもん。石破さん、そんなコメントしていなかったですか、当時、イラク戦争のときに。 今回のルール改正、戦争法案では、自衛隊に死者が出るだけでなく、後方支援という名の一体化で米軍とともに加害者側になる可能性大なんですよ。イラク戦争時、政権中枢にいたばかりでなく総理までやっていらっしゃるんですよね。米軍の戦争犯罪である非戦闘員の虐殺、民間人大虐殺、化学兵器、そうですよ、化学兵器、先ほども出ていました、白燐弾も使った。大量破壊兵器を持っている、化学兵器を持っていると言いながらイラクに入っていったけれども、結局それは何も見付からなかった。当たり前です。七百回、七百回五百か所、それを捜索したのに出てこなかった。これ、国連憲章違反ですよ、完全な。なのに、大量破壊兵器そして化学兵器を使ったのはアメリカ、イギリスじゃないですか。白燐弾、劣化ウラン弾、クラスター爆弾。大量破壊兵器を持っている、化学兵器を使っていると言いながら、自分たちがそれでイラクに住む人々を傷つけたわけですよね。これ、検証が必要だと思います。 総理に言いたいんですけれども、第三者の検証委員会をつくっていただきたいんです。アナン国連事務総長も言っていますよ、イラク戦争は違法であると。国連のトップが。それ、検証する必要があるでしょう、イギリスやオランダのように。公開性の高いものをつくっていただきたい、戦地へ行ったジャーナリスト、現地で支援をしているNGOを入れて。 この検証委員会、当たり前でしょう、自衛隊を外に出すのに。過去に出した、それに関しては検証なしですか。あり得ませんよね。第三者検証委員会の設立を求めます。総理、いかがでしょう。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国の支援、協力についての御質問ですが、我が国は、ジュネーブ諸条約、国際人道法に反する行為、これに支援、協力することは全くありません。そして、これからも、我が国が支援する行為の中にこうした国際法違反があったとしたならば、我々は支援することはありません。そして、直接支援していない行為以外の部分において仮に国際法違反がもし確認されたとしたならば、それが国家として組織的に行われているものなのか、あるいは一部の兵士の命令違反によって行われているものなのか、これを具体的に判断することによって我が国の対応を考えていく、これが基本的な方針であります。 これからもこうした方針をしっかり守っていくのが我が国の協力、支援のありようであります。
○山本太郎君 総理ってお願いしたんですよ。しかも過去、お手伝いしているじゃないですか、ちゃんと。(発言する者あり)時間じゃないですよ、求めた答弁者が出てこなかったんですから。当然じゃないですか。 はっきり言いますよ。自衛隊は米軍の二軍ではないんですよ。過去に出した自衛隊のその検証ができていないなら、自衛隊の活動を拡大させるわけにいかないんです。第三者による検証委員会、立ち上げてください。 以上で質問を終わります。
○荒井広幸君 私の中継は六時をもってなくなりましたので。 山本太郎さんから問題意識がありましたが、我々が、国会の事前承認、入口、中口、出口、出口で検証委員会の設立を求めております。(発言する者あり)はい。山本太郎さんの今の質問でいうと、そういうことなんですね。我々が求めております。それを山田太郎さんが説明をしたと、こういうことでございます。 図を御覧いただきたいと思います。(資料提示) 今回の法律は、脅威から身を守ること、それは、命であったり自由であったり幸福追求権を守ることである。最大にやることは外交努力です。しかし、抑止力を求めなければならない。思いとどまらせる。それには、米軍、これ鎖でドアを閉めています。そして、限定的な集団的自衛権の行使ということで鍵を閉めます。金づちを持った相手にこうして我々は鍵を掛け、ドアを閉めていくわけです。ですから、自衛であって、戦争は仕掛けないわけなんです。この点が非常に重要な今回の法整備の柱であるというふうに思います。 そこで、問いの五番等々から進めさせていただきたいと思いますが、この法案が成立すれば、度々言われているんですが、日米同盟がより強化され、安保条約が確実なものになるので、日本を攻撃しようとする国を思いとどまらせることができる、これが抑止力だというんです。 では、なぜ相手は思いとどまるのでしょうか、外務大臣。
○国務大臣(岸田文雄君) 日米安全保障体制というものは、従来より我が国の外交安全保障の基軸であります。我が国を取り巻く安全保障環境、ますます厳しくなる中にあって、我が国の平和と安全を守るためには、一つは、我が国の防衛力を適切に整備するということ、そして、それとともにこの日米同盟の抑止力を不断に強化していく、この二つを共にしっかりと進めていかなければならない、このように考えています。 そのことによって抑止力が高まるということでありますが、こうしたことをしっかり世界にも発信していく、こういったことによって抑止力は一層高まり、そしてリスクは下がっていく、こうした結果につながっていくと我々は考えています。
○荒井広幸君 その日米同盟の強化が、アメリカに巻き込まれていくのではないかという懸念を生んでいるんですね。ですから、我々は、その懸念はないんだというために、今日は山本一太さんからもお話がありましたが、例外なく事前承認というのがやっぱり好ましいんですよ。ここを一つ申し上げます。 そこで、今度は防衛大臣に申し上げますが、現状の自衛隊では、米軍の力を借りなければ日本は自らの自衛力では守り切れないんでしょうか。守り切れないとすれば、なぜなんでしょう。
○国務大臣(中谷元君) 我が国を取り巻く環境、ますます厳しさを増しておりまして、もはやどの国も一国のみでは自国の安全は守れない時代になっております。 自国の意思と力のみで国の平和と独立を確保しようとすれば、核兵器の使用を含む様々な侵略事態、また軍事力による威喝、恫喝、これに至るまであらゆる事態に対応できる隙間のない防衛体制を構築する必要がありますが、我が国のみでこのような体制を確保することは困難であります。 そのため、我が国は、民主主義など基本的価値等を共有をして強大な軍事力を有する米国との間で同盟関係を維持し、その抑止力と我が国自らの適切な防衛力の保持によりまして隙間のない体制を構築して我が国の安全を確保するということを防衛の基本といたしているところでございます。
○荒井広幸君 大臣の発言は、今回非常に分かりやすかったと思うんですね。日本にそういう力がない、だからこそアメリカと連携をするんだと。だから、巻き込まれないようにすることだけが重要なんですよ。ここだと思うんです。 総理にお尋ねします。 日本が自ら守り切れないなら、なぜ今まで守り切れるように自衛力を充実させてこなかったのでしょうか。この点について、総理のお考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 防衛力は、侵略を排除する国家の意思と能力を表す安全保障の最終的担保であり、他のいかなる手段によってもこれは代替できないわけでありますが、他方、今日の国際社会において自国の意思と力のみで国の平和と独立を確保しようとすれば、核兵器の使用を含む様々な侵略事態や軍事力による威嚇や恫喝に至るまであらゆる事態に対応できる隙のない防衛体制を構築する必要があるわけであります。 しかしながら、米国でさえ、米国でさえ一国のみで自国の安全を確保することは困難な状況にある中で、ましてや、我が国が独力でこのような体制を保持することは人口、国土、経済などの観点からも極めて困難な選択であります。 そうした状況の下、我が国は、日本国憲法の下、専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国にならないとの基本方針に従い、日米安保体制を堅持し、非核三原則を守りつつ、その時々の安全保障環境を踏まえ適切な防衛力を整備してきたところでございます。
○荒井広幸君 節々に重要なところが出てまいりました。 総理がおっしゃった、非核三原則を守り、専守防衛に徹する、だから、もちろんですが自衛のためのものでありますから、本当に限定的なものであった。しかし、取り巻く環境が非常に脅威が増えているというところでこういう今回の法律に至っている。 そして、私はもう一つ、総理が時々おっしゃっていますが、憲法の精神を守るからこの程度の自衛力しか持てなかったと、平和憲法を尊重し、平和主義だからそういう範囲しかなかったと私は考えておりますが、このところが総理の意見も含めて浸透していないんだと思うんです、国民に。 いま一度、この辺りのことについて総理の御見解をお示しください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 七十年前、日本は二度と戦争の惨禍を繰り返さない、この不戦の決意の下、平和国家としての歩みを進めてきました。憲法の中にも平和国家としての原則があるわけでございます。 その中におきまして、我々は、先ほど申し上げましたが、専守防衛の中において国民を守り抜いていく、抑止力を手に入れる上においては日米の同盟を必要としていたわけでございます。
○荒井広幸君 昨日、民主党の小川先生から重要な指摘がありました。それは、皆様、この資料でございます。 私の声はマイクから恐らく入っていないと思うんですが、集音マイクですから私の声だけは拾うんですが、場内の様々なやじ等はこうやって、全然聞こえなくなるんです。ですから、実際はここはかなりにぎやかなところなんです。これも国民の皆さんに知っていただきたいと思うんですね。 これはどういうことかというと、小川先生の指摘、非常に重要なのは、一番上を御覧いただきたいんですね。往々にして使われる図説はこれなんです、これが戦争という誤解を生んでいるんだと思うんですが。日本と密接なB国にA国が攻撃をする。しかし、A国は日本を攻撃していない。そこを日本がA国を行使するんだというのが限定的な集団的自衛権というんですが、総理が再三言っているのは下なんですね。 密接なB国にA国が攻め入っていますね。そして、その場合にB国が日本に要請が来ます。これは度々、今日の山本太郎議員始め中西議員等々が言っている話ですね。そして、それによって三条件とかそういったものを判断して、これは日本にとっても表裏一体で大変だよというときに武力行使をしますね。ここなんです。総理、防衛大臣、外務大臣、この場合は、ホルムズ以外は、総理はB国の領海とかには行かないと言っているんですよね。A国についてもそうなんですよ。 ですから、こういうことで、いわゆるそのA国の不法な攻撃を止めるために出ていく、この点々々のところが非常に重要でして、こういうふうに私は解釈していくんですね。そこを小川先生始め皆さんが、答弁がかなりずれているところがあるんです。この辺をしっかりしていただきたいんです。ここを整理していただいて、明日以降、お話をさせていただきたいというふうに思います。 では、続いてお話をさせていただきたいと思いますが、この存立危機事態において、存立危機事態ということになるんです、今のところで。その図説も使いたいんですが、今のような状態に陥ったときに、存立危機事態です、急を要する場合ということを再三言っています。急を要する場合に、いわゆる国会の事前承認をかけるいとまがないと言っているわけですね。国会承認を得る時間がないということなんですが、分からなくもないんです。 しかし、急を要するにしても、今日も度々出ましたけど、相手国、被害国からの要請があるわけですよね。そして、新三要件の当てはめをしなくちゃいけないわけですよ、それぞれ当てはまっているか。その次に、これも総理は再三言うんですが、政策として行使をすることが本当にいいかどうか政策判断すると言っているんです。 ここまでの判断、判断、判断が入ってくれば、手続があれば、防衛出動を命ずることになるまでは実は随分時間が掛かるんじゃないかと思うんですが、手続として、相手、被害国からの要請、新三要件の当てはめ、そして政策として行使するか、それがいいかどうかという判断、そして防衛出動していく、こういう手順で、手順だけはいいでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 集団的自衛権の行使に当たりましては、武力攻撃を受けた国の要請又は同意があるということが当然の前提であります。また、我が国が武力の行使を行い得るのはあくまでも新三要件を満たす場合に限られており、これに当てはまるかどうかを政府が全ての情報を総合して判断をいたします。 一方、新三要件を満たすと判断すれば、当然、我が国を防衛するために防衛出動を命じることになりますが、その場合に、詳細については、政府として、NSC、国家安全保障会議の審議などを踏まえてしっかり判断するということになるわけでございます。
○荒井広幸君 しっかり判断してもらいたいんですが、そこに不安があると思うんです。その事態が起きなければ一概に言えない、急なときだからやむを得ない、事前承認はする必要ないという論法なんですが、外務大臣にお尋ねします。 一概に言えないということを簡単に言えば言っているんですが、では、このケースとこのケース、なるほど緊急のことであるから、日本の存立と国民の命に関わるので、即、自衛のための武力行使をしなくてはならないとあらかじめ想定しておかなければ、とっさの判断というのはできなくてすごく時間が掛かるんじゃないんですか、今の手続で当てはめていったら。ですから、このケースとこのケースは除外してくれ、緊急性があるからだと。今日の答弁でも全部言葉だけですよ、事態は示せていないんです。あらかじめ想定しておかなければとっさの判断はできないでありましょう。 外務大臣、いかがですか。
○国務大臣(岸田文雄君) これは従来から説明させていただいていますが、国会の事後承認とする必要がある場合として、例えば、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が事前に十分察知されず、そして突発的に発生し、また、これにより間を置かずして我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある状況に至るということ、こういった事態が発生することは否定できないということから、原則事前承認ですが、この例外も考える必要があるのではないか、こういった説明をしております。 そして、そういった事態についてあらかじめ想定しておくべきではないか、こういった御指摘がありました。この御指摘はもっともであると思います。ただ、全てのケースを事前に想定しておくということ、これはかなり困難があるのではないか、このように感じております。
○荒井広幸君 分からなくもないんですが、分からないんですね。 これはどういうことかというと、一九三一年に満州事変は、柳条湖事件です、関東軍の暴発です。そのときも誰も予測なんかできませんよ。まあある意味で彼らがつくったという歴史の検証がありますけれども、そういう名目でやっぱりつくられていったという歴史を私は非常に心配するんです。あの時代と違いますから、そのような暴発はないと、私は特に安倍総理の内閣ではないと思いますが、歴代総理が替わり、政権が替わったときに、きっちりとした措置をとっておかないと、法律で事前承認、例外なく、こういうことをしないと私は危険だと言っているわけです。 この間も言いましたが、自衛隊員もそして外務省も、誰も悪意は持っていません。しかし、どんどんどんどんそういうものに押されて、そして経済問題ということもあり、名目を更につくっていって、暴発し、戦争をやめられなくなったんじゃないんですか。 それを考えると、私は若干、外務大臣、外務省がかなりの私は自衛隊のカードを握って、外交交渉したいために、アメリカに対してもそうですが、ある程度フリーハンド持ってなけりゃならないということで、外務省が少し突っ込み過ぎじゃないかというふうに私は懸念しているんです。これは仮定ですから、あくまでも仮定ですが、そういう心配を私は持っているんです。 ですから、私は明確に言っていただきたい。この場合とこの場合だけはきちんと、事後承認でいいと、その事例を出していただかない限りに、これは私は皆さんを信用しないわけではありませんが、歴史的な反省を下にやっぱり法律の中にきちんと組み込んでおく。きちんとアメリカは理解しますよ、ここまで来ているんですから。そして、日本は専守防衛であり、平和主義の国であるから、国会の同意を受けていかなければならない国なんだ、世界中がそうした日本をなるほどと思って、それこそが、総理、抑止力じゃないんでしょうか。 私はそういう観点に立って、時間がなくなりましたが、明日以降、また皆さんと議論をさせていただきたいと思います。 終わります。
○委員長(鴻池祥肇君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 これにて散会をいたします。 午後六時十九分散会