我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会 第7号
- 発言数
- 394 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 11
- 開催日
- 2015/08/04
会議録
○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨三日、辰巳孝太郎君、山本太郎君、田中茂君、滝沢求君、大沼みずほ君、上月良祐君、平木大作君、吉田忠智君、大野元裕君、白眞勲君、小川敏夫君、礒崎哲史君及び藤巻健史君が委員を辞任され、その補欠として仁比聡平君、主濱了君、井上義行君、島田三郎君、堂故茂君、森屋宏君、杉久武君、福島みずほ君、安井美沙子君、金子洋一君、櫻井充君、浜野喜史君及び真山勇一君が選任されました。 また、本日、浜田和幸君及び中泉松司君が委員を辞任され、その補欠として江口克彦君及び山本順三君が選任されました。 ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) 我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案及び国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 本日は、国際的な安全保障体制等についての集中審議を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本一太君 自民党の山本一太でございます。 総理、先月の二十三日は、私が初当選してからちょうど二十年目に当たる日でございました。三十七歳で政治家になったので、今五十七歳。中谷大臣は私よりも五年政治家としては先輩ですが、同い年でございます。総理とももう二十年のお付き合いになりました。その二十年お付き合いしている総理に、初めて委員会で質問をさせていただきます。 総理、この平和安全法制は、衆議院で百十六時間の審議を経て参議院に送られてまいりました。私は一委員としてこの特別委員会で与野党の質疑を真剣に拝聴させていただきました。この法案の合憲性はもちろんのこと、集団的自衛権の概念とか、あるいは必要最小限の自衛権の範囲の問題とか、あるいは先制攻撃をめぐる論点とか、あるいは、これは大野委員からだったと思いますが、グレーゾーン事態に対する対処とか、それぞれ重要な視点においてかなり濃密な議論が行われてきたというふうに思います。 参議院に二十年いるから申し上げるわけじゃありませんけれども、衆議院に比べても参議院の議論は私は中身が濃いというふうに思っておりまして、実際ネット上の反応も、参議院の方が分かりやすい、参議院で論点がかなり明快になってきた、こういう反応が多いわけでございます。 私の最初の総理に対する質問は、この法案の成立に向けた総理の覚悟を聞きたいということでございます。 総理、参議院の方でも十分に審議をやって、そして国民の皆さんへの説明努力を尽くした上で、この法案は日本の平和と安全を守るために必ず成立をさせる、そういう総理の方針にみじんの揺らぎもないと、こういうことでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この平和安全法制につきましては、衆議院におきましては百十時間以上の質疑を行ったわけでございまして、初めて自衛隊を海外へ派遣をするPKO法案以上の審議を行ったと、このように思います。参議院に参りましてからは、この法案の合憲性、そしてまた安全保障環境の具体的な変化について、あるいは法案の具体的な中身、どのような中身に変わっていったのかということについて冷静な御議論をいただき、だんだん国民の皆様への御理解が進む、そのような期待をしているところでございます。 この法案は、国民の命を守り、そして幸せな暮らしを守るための法案でございますので、何としてもこの国会において成立を期していきたい、お願いをしたいところでございます。
○山本一太君 総理、これからまだまだ参議院での審議が続くわけでございますけれども、維新の党から衆議院にはこの平和安全法制に関する対案が出ました。将来、この参議院にも審議の中で出てくる可能性がございます。 私は、片山委員の質疑を見て、やはり維新が対案を出したために、この法案の議論が非常に分かりやすくなったというふうに思っておりまして、万一、維新の党から法案提出があるようなことがあれば、これはもちろん審議を深めていく中ですけれども、必要に応じてやはり柔軟に対応していくと、こういう可能性を排除するべきではないと思いますけれども、総理の御見解を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 衆議院におきまして六十時間、七十時間、審議を重ねまして、大分この論点が絞られてきたところにおきまして、維新の党から対案が提出をされたところでございます。 そうした論点を踏まえて、更に議論は深まった。そしてまた、先般、片山委員から御質問がございました。衆議院での議論、そして対案としての維新案との違い等について、ある意味議論を通じて分かりやすくなったのではないか。また、基本的に共通する点もあるわけであります。変化する安全保障環境に対する認識、それに対応する必要性等々について、認識もだんだん一致をしているということについてお互いに共有できたと、こう思っているわけでございます。 さらに、次世代の党からも本年二月に国家安全保障基本法及び領域警備法について申入れをいただいたところでございます。各党がそれぞれの責任感を持って、国民のために何をなすべきかとの考え方から対案を出していただき、それを国民の皆様に比べていただくことによって、より議論は深まっていくのではないかと、こう考えております。
○山本一太君 総理には是非この参議院の特別委員会での議論を大事にしていただきたいというふうに思っております。 さて、今日は四十五分という質問時間をいただきました。NHKのテレビ中継が入っているということなので、私はこの四十五分間を使って国民の皆さんに三つのことを伝えたいというふうに思っております。 一つは、平和安全法制の根底に流れる総理の外交理念、外交哲学、日本の平和と安全はこれは断固として守っていく、同時に、平和国家としての歩みをこれは止めないと、必ずこれを貫いていくという総理の覚悟を改めて語っていただきたいということが一つあります。 二つ目は、総理は、日本再生については大変熱い思いをお持ちですけれども、外交安全保障政策については極めて冷静で慎重なリアリストであると、このことを是非国民の皆さんに分かっていただきたいと思っています。 総理、私は群馬県選出の参議院議員なんですが、ほかの議員の方々もそうだと思いますけれども、群馬県全域に、全ての市町村に山本一太後援会というのがありまして、週末、国政報告をやると必ず一部にこういう意見が今出てきます。それは、山本一太さんは応援すると。それは私の支持者ですから当然なんですけれども、安倍総理をずっと応援しているということもみんなよく知っていると。ただ、安倍さんはちょっと前のめりなんじゃないか、ちょっと強引なんじゃないか、情緒的に少しこの国を危ない方向に持っていこうとしているんじゃないかと。こういう一部の意見があるんですが、そのたびに私が説明しているのは、いや、総理はそういう人ではない、実は外交政策についても非常に慎重で、そして冷静なアプローチをやっている、北朝鮮に対しても、あるいは中国に対しても硬軟のアプローチをしっかりと組み合わせて戦略的な外交を展開しているんだと、そういうことを支持者の方々に説明をさせていただいております。そういう側面を、今日はこの審議の中で少しでも国民の皆さんに理解をしていただきたいと思っています。 それから三つ目は、法案の中身でございます。二つのことに絞って総理にお聞きをしたいというふうに思っています。一つは、この法案の根幹に関わることなんですけれども、存立危機事態というものがあり得るのかどうかと、これが一点です。もう一つは、総理、これはやっぱり根強いんですが、アメリカの戦争に巻き込まれるのではないか、結局アメリカにノーと言えなくなるのではないかと。この二点について、総理から分かりやすい御答弁を求めてまいりたいというふうに思います。 それでは、パネルを出してください。(資料提示) これは一枚目のパネルですが、安倍総理の外交理念を一言で言うとこういうことになると思うんですね。安倍内閣、安倍総理の使命は、日本の平和と安全を守る、日本国民の命とそれから安心を守る、こういうことだと思います。外交理念は、総理が積極的平和主義というコンセプトを打ち出しておられますけれども、平和国家として国際社会に貢献をしていく、貢献を続けていくということだと思います。そして、その戦略は、やはり交渉力とそれから抑止力に基づく冷静な判断をしていくと、こういうことでございます。 まず、総理にお聞きをしたいと思います。この法案に込めた思い、日本の平和と安全は必ず守っていく、そして、二度とあの戦争は繰り返さない、この思いについて、もう何十回もおっしゃっていると思いますけれども、今まで以上の思いを込めて、総理の言葉で、かつ簡潔に語っていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 七十年前、私たちは、もう二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない、この不戦の誓いの下に歩みを始めたわけであります。ひたすら平和国家としての歩みを進め、そして同時に、アジア地域の国々の発展のためにまだ貧しい時代から貢献を行ってきたところでございます。そして同時に、現在安全保障環境が大きく変わりました。今や一国のみで自国を守れる国はないわけであります。日本も、同盟国の米国を含め多くの国々とともに力を合わせて地域の平和と安定のために汗を流していく、貢献をしていく必要があります。そして、そのことは結果として日本の平和、子供たちの命を守っていくことにつながっていくわけでございます。 今回のグレーゾーンから集団的自衛権の一部行使容認を含む平和安全法制は、まさに切れ目のない法制を進めていくことによってしっかりと未然に紛争を防いでいく、言わば抑止力を向上させ、より平和で安定した地域につながっていくと、こう確信をしているところでございます。
○山本一太君 抑止力によってしっかりと国を守っていくというお話を伺いました。次に、総理のこの冷静かつ慎重な外交のアプローチについて議論をさせていただきたいというふうに思っています。 北朝鮮が日本の安全保障にとって最大の脅威の一つであるということを否定する人はいないと思います。総理はこの拉致問題に若い頃から関わっておられますけれども、北朝鮮に対しても非常に冷静なアプローチを展開をしてきたと。さらには、この委員会でも何度も指摘をされておりますけれども、東シナ海、南シナ海で海洋進出を強めている、力で現状を変更しようとしている中国に対しても戦略的互恵関係というコンセプトで関係改善を図ってきたと。こういうことでありますけれども、まず北朝鮮政策について伺いたいというふうに思います。 北朝鮮政策の日本政府の方針は対話と圧力ですけれども、これは小泉政権のときに安倍官房長官の強い要請で政府に盛り込まれた方針だというふうに理解をしております。この対話と圧力、これについて、総理に簡潔にまず御説明をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど、備えについてお話をさせていただきましたが、しっかりと備えをしているということは国民の安全につながるわけであります。 例えば、一九七七年の秋に久米裕さんが拉致されました。そして、実行犯と思われる人物を逮捕し、ガサ入れをしたわけでございますが、残念ながら起訴には至らなかった。そして、それを見ていた北朝鮮は、日本くみしやすしと感じたのか、十一月に横田めぐみさんを拉致したわけでございます。あのとき、しっかり備えをしておけば、北朝鮮に対する認識を、冷静な認識をしておけばと、我々は本当にそのことを悔やむわけでございます。 そして、その後、日本は残念ながら北朝鮮に対する圧力の手段を持っていなかったわけでございます。現在科している制裁のための法律が整ったのは二〇〇四年でございます。山本委員始め私たちが中心となってこの法律を作ったわけでございます。 実は、当時もこうした法律を作ることによって交渉ができなくなると言う人たちも随分いたわけでありますが、しかし、この制裁法案を作ったがゆえに、国際社会とともに核、ミサイルに対して制裁を加えることができますし、同時に拉致問題に対して日本独自の制裁を加えることができます。制裁を科すときに、そしてまた制裁を解除していくことによって、交渉力、言わばカードとしてその交渉力を使うことができるわけであります。この制裁というカードを持っていなかったときには、日本は例えば米の支援をする、言わばあめを提供するしか私たちのカードはなかったわけでございまして、その都度、我々はだまされたこともあったわけでございます。そうした手段も手に入れつつ、同時に対話を行わなければ問題は解決いたしません。 現在、ストックホルム合意によりまして北朝鮮と対話を行っています。確かに、まだ結果は出ていないわけでありますが、我々はつかんだこの対話の糸口をしっかりとつかみつつ、行動対行動、対話と圧力の原則に基づいてこの問題の解決に当たっていきたい。核、ミサイル、国際社会とともに、そして拉致問題は国際社会の理解を得つつ、国連の人権委員会等の理解と圧力も得つつ、我が国の独自の力でもって完全解決を目指していきたい。そのために、岸田大臣に先方の外務大臣と直接交渉をするように指示をしているところでございます。
○山本一太君 拉致問題を含む日本の対北朝鮮政策については、同僚の塚田委員、横田めぐみさんと同じ学校を出た塚田委員の方からかなり詳しくありましたので、余り詳細については申し上げるつもりはありませんけれども、総理が今言及をされた北朝鮮に対する日本の経済制裁法案、これは自民党の若手議員のグループ、対北朝鮮外交カードを作る会というところが主導して作りました。私もメンバーの一人でございましたが、この法案を二〇一二年の末に作ったときに、自民党のどの関連の部会でも通らなかった、先輩議員から怒られて、こんなことをしたら北朝鮮を刺激するだけだというふうに面罵をされました。それが実は二年後に二つの法案が通った。これは今、安倍総理がおっしゃったように、安倍幹事長が応援をしてくれたからなんですね。 総理がそのときにおっしゃったのは、これはあくまでも装置である、舞台装置であると、これは政府に政策の選択肢を与えることなんだというふうな演説をしていただきました。これは民主党政権でもしっかり私は活用していただいたというふうに思っておりますが、やはり今考えてみると、二つの経済制裁法案がなければ、やはり北朝鮮と交渉するときの圧力装置がなかったということでございまして、これも総理の冷静な判断から総理がつくった仕組みであるということは是非国民の皆さんに理解をしていただきたいというふうに思っております。 さて、対中関係についてお話をさせていただきたいと思っておりますが、戦略的互恵関係、これも第一次安倍政権のときに、総理が初めての外遊に中国を選んで、ここで打ち立てられたコンセプトでございます。この戦略的互恵関係を通じて今中国との関係改善を図っておられると。これも友党の公明党の西田委員が随分中国についての質問をされましたので、余り細かいことを繰り返すつもりはありませんが、総理のこの戦略的互恵関係のコンセプトに基づく対中戦略をちょっと改めてお聞きをしたいと思うんですね。 日中首脳会談、いつ頃やるおつもりなのか。メディアでもいろいろ言われていますが、日中韓の首脳会談を実現させていくということは大事だと思うんですけれども、総理は、この日中韓の首脳会談、今年中にやりたいと、そうお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本と中国は、現在、貿易量においては日本にとって最大の貿易相手国であります。日本の企業は中国へ物を輸出する、あるいは中国に進出する、投資をすることによって大きな利益を上げています。同時に、中国は、日本の企業が投資をすることによって一千万人以上の雇用をつくっています。また、日本にしかできない半製品を輸入し、それを加工することによって海外への輸出において大きな利益を得ている。 つまり、お互いに切っても切れない関係であり、そのことをお互いによく理解した上において両国の発展を考えていく、それがまさに戦略的互恵関係の基本的な考え方の一つではないかと、こう思うわけでございます。習近平主席と二回にわたって首脳会談を行い、この考え方の下に両国の関係を発展させていくことで一致をしたところでございます。 現在、中国は、この二十七年間で軍事費を四十一倍にしている。そして、あるいはまた、南シナ海での行動、東シナ海での行動、力を背景とした現状変更の試みに対して、ASEANの国々を始め大きな懸念が生まれているわけでございます。 そこで、しかし、あくまでも大切なことは対話で解決をしていくことであり、大切なことは国際法を守っていくということだろうと思います。問題があるときには国際法に基づいて発言をし、そして武力による威嚇や力による現状変更は行わない、さらに、何か問題が起こったときには平和的に解決をしていく、この三原則について、中国も多くの国々とともにこの三原則を守っていただきたいと、こう思っているところでございます。 そこで、私も、マルチの機会等も含めて、機会があれば再び習近平主席と会談を行いたいと、このように考えているところでございます。また、先般、日韓の外相会談が行われたわけでございますし、また日中韓の外相会談も行われました。まずはこの日中韓の首脳会談にそれをつなげていく努力も行っていきたいと、こう思っているところでございます。
○山本一太君 総理、中国の台頭がこの地域の安全保障環境のバランスを大きく変えていると。特に、力による現状変更の試み、これに伴ういろんな活動について、細かく申し上げるつもりはないんですけれども、私はどうしても気になっていることが一つあります。次のパネルをお願いします。それは、東シナ海でのガス田の採掘なんですね。最近、日中の中間線の辺りに中国側が多数のリグを設置しているということが明らかになりました。 この際ですから、総理に一つお願いをしたいと思うんですね。総理、中国も韓国もEEZを管理する法律を持っています。日本も、私、海洋政策担当大臣やらせていただきましたが、平成二十五年の海洋基本計画の閣議決定のときに、やはりEEZを整備する法案を進めると、整備を進めるというふうに決めました。でも、それがなかなか進んでおりません。ということで、自民党の海洋戦略小委員長の武見敬三議員と協力をして、これは議員立法を始めるということになりまして、私がワーキングチームの座長に就任をいたしました。 総理、やはり日本のEEZ内でしっかりと日本が率先して海洋開発を進めていく、そしてそれを海洋産業の振興につなげていくという枠組みをつくることがやはり戦略的互恵関係にもつながってくると思うんですけれども、総理に是非この議員立法を作る動きを後押ししていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 第二次政権において、山本委員には国務大臣として海洋権益を守ることについて取り組んでいただきました。東シナ海における日中の境界が画定していない中で、中国が日中中間線の中国側において一方的な資源開発を進めていることは極めて遺憾であります。我が国は、こうした動向を把握するたびに、中国に対し一方的な開発行為を中止するよう強く求めており、今後も求めてまいります。 東シナ海の問題にとどまらず、海洋権益の保全に資する排他的経済水域等の適切な管理の在り方について、御提案があれば、具体的な内容を伺って政府として検討してまいりたいと思います。
○山本一太君 もう是非総理にはこの動きを後押しをしていただきたいというふうに思っております。総理が、北朝鮮に対してもあるいは中国に対しても、戦略的に大変冷静な外交を展開しているということをお話をしていただきました。 次のパネルをお願いしたいと思います。 私、これまでこの委員会で与野党の委員の皆さんの議論をいろいろと伺ってまいりました。もちろん考え方の違いはありますけれども、二つの共通認識はあるというふうに思っております。 一つ目は、やはり日本の平和と安全は守らなければいけない、平和国家として歩まなきゃいけない、絶対に戦争してはならないという認識だと思うんですね。どの政党に所属していようと、日本の政治家で日本を戦争する国にしたいと思っている人はいないと思います。日本の国民を危険にさらしたいと、こう思っている人もいないと思う。これが最初の共通認識だと思います。 二つ目は、日本を取り巻く安全保障環境が厳しい、これに対して何かの対応が必要だということ、これについてはやはりほとんどの方が共通認識を持たれていると思います。北澤筆頭理事が防衛大臣のときにイージス艦を増やすという決断をされました。福山さんも、外務副大臣をやり、外交防衛委員長をやり、官房副長官までなさったので、この安全保障環境が厳しくなっているという認識は共有をしていただいているというふうに思うんですね。 私は、やはり各政党意見は違っても、究極の目的は日本の平和と安全を守るということであると思うんですね。それを実現するためのつまり方法論、アプローチが違うということであって、例えば誰かが戦争をしたがっているとか、そういうレッテル貼り、感情的な議論ではなくて、やっぱり冷静に私は選択肢を検討していくべきじゃないかというふうに思っています。 次のパネルをお願いします。 さて、総理、今回の法案、本当に多岐に問題点がわたるのでなかなか切り口を絞りにくいんですけれども、やっぱり一つ物すごく大事なことがあります。これは前川委員も指摘をされておられました。この存立危機事態というものがあり得るのかどうかということなんだと思うんですね。 これ、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること、ここについて国民の皆さんのまず理解を得るということが私は大変大事だと思っておりますけれども、総理、外国への攻撃が日本の存立に直結するような事態があり得るのか、あり得るとすればどういうケースなのか、これ何十回も総理答弁されていると思いますが、大事なところなので、改めて簡潔に御答弁をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) かつては、集団的自衛権、つまり我が国と密接な関係にある他国に対する攻撃に対して、これは我が国が攻撃をされた国とともに戦う、これは必要最小限度を超えますねという考え方でありました。しかし、その考え方ができたのはもう四十数年前の話であります。 そこで、当時と今との違い、それは例えば当時は北朝鮮はミサイルを保持、保有していなかった、ミサイルに載せる核の開発も行っていなかった、千キロを十分で飛んでくるミサイルを数百発持っている、これは大きな変化ですね。同時にまた、このミサイルを撃ち落とすミサイル防衛の仕組み、これは、極めてこれは難易度の高い仕組みでございますが、米国と日本、協力してこのミサイル防衛網を日本は手に入れることができました。どのようにこのミサイル防衛を行うかといえば、まさに米国の衛星の情報とそして日本のイージス艦あるいは陸上のPAC3が連携をしながら、かつ米国のイージス艦とも連携をしながら防備を行うわけでございます。 その中において、このミサイルを撃ち落とすために日米で協力して防衛するミサイル防衛の一角が崩される、つまり、それがたとえ日本のイージス艦ではないとはいえ、一角である米艦が破壊されるということになれば、日本の言わばミサイル防衛、つまり日本防衛に大きな支障が出てくる。それはまさに日本の存立が脅かされ、国民の命、そして自由や幸福追求の権利が根底から覆される状況が起こり得る、これは新しい事態と言ってもいい。 四十年前にはなかった事態が生起した以上、私たちはまさに必要な自衛の措置とは何かを考える責任があります。その責任の中で、これは必要最小限度の中に入り得るし、これは私たちが責任を持って対応しなければならない、切れ目のない安全のためには必要であると、こう判断し、今回、存立危機事態という概念の中で新たな法制を行っているところでございます。
○山本一太君 今総理がおっしゃいましたが、私も存立危機事態というのはあり得ると思うんですね。 この法案は特定の国を想定したものではないと政府は言っているんですけれども、私の言葉で申し上げますが、例えば、今、金正恩政権、塚田委員との質疑の中でもいろいろ出てきましたけれども、少なくとも予測可能性はかなり低くなっている。例えば、朝鮮半島で北朝鮮が南に短距離ミサイルを多数発射して、南進して三十八度線を越える、これはゼロではないと思うんですね、可能性が。そうすると、そこで在韓米軍と激突する、そして韓国軍と戦闘状態になる。恐らくその直後だと思いますけれども、アメリカから日本に要請が来るんだと思うんですね。 そして、例えば北朝鮮がこのとき、もしかすると日本を威嚇するかもしれない。在日米軍基地は全部火の海にするとか、沖縄を攻撃するとか、三沢基地も攻撃するとか言うかもしれないし、あるいは、これは大塚委員の議論でいろいろ先制攻撃の話が出ましたけれども、言わないかもしれない。しかしながら、これまでの北朝鮮の言動、日本を水の中に沈めるとか、そういうこれまでの言動と総理が今おっしゃったノドンミサイルの配備の状況を考えれば、こういう状況になったときに北朝鮮が日本も攻撃をしてくる蓋然性はやっぱり高いと思うんですね。 そのときに、今総理がおっしゃった、こういうふうな事態になる前の状況から、恐らく日本近海には日本のイージス艦とアメリカのイージス艦が共同してミサイルに警戒監視をしていると。そのときアメリカのイージス艦を失ったら、今総理がおっしゃったように、日本のミサイル防衛網に穴が空くかもしれない。この委員会の質疑でもいろいろ言われていますが、北朝鮮は核弾頭の小型化にも成功しているというふうに言われている。ミサイルには核も積めるし生物化学兵器も積めると。これがやはり日本に着弾するようなことになったら壊滅的な打撃が生じることになると。 私は、これは存立危機事態だと思っていまして、これ、総理、可能性は低いと思います。だけど、一%でも可能性があるんならば、それにきちっと備えていくというのがやはり日本の安全保障なんではないかというふうに思っております。 そこで、存立危機事態があるというふうに考えているんですけれども、現実的な選択肢はもう限られてくると思うんですね。まず、存立危機事態というものが起こり得ないということであれば対処は必要ないということになりますけれども、例えば存立危機事態はあるというふうに想定をすれば、大きく言って対応はこの三つだと思うんですね。 A、現行制度で対応する。海上警備行動等ですよね。民主党の岡田代表も、有事に際して、例えば海上警備行動とか周辺事態法の改正等々で対応できるんじゃないかということをおっしゃっている。Bの個別的自衛権で対応する。あるいはC、これが私たちの主張ですが、限定的な集団的自衛権で対応するということだと思います。 個々に少し聞いていきたいというふうに思います。 まず、総理、海上警備行動等で先ほど申し上げたような朝鮮半島有事に対応できるかどうか、ここはいろいろ警察権の問題等々あると思いますが、それについての総理の御見解を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) お答えする前に、先ほど抑止力という言葉を使いましたが、まさにミサイルで北朝鮮が日本を攻撃をしようとした、そのときに、日本とアメリカの連携が完全だと、パーフェクトであると、自分たちが撃ったミサイルについて日本とアメリカが完全に協力してそれを迎撃する体制ができている、かつ、最強の軍事力を持つ米軍が日本との連携、きずなを強める中においてしっかりと北朝鮮に反撃をするということがこれはかなり明らかになっている中においては、これはやめておこうということになります。これがまさに抑止力であろうと、こう思います。 そこで、存立危機事態に該当するような事態において、海上警備行動によっても個別的自衛権によっても、いずれもこれは対応には限界があるわけでありまして、例えば、そもそも米国が武力攻撃を受けている状況下において警察行動によって米国船舶を防護することは、言わばこれはピストルでもってミサイルに立ち向かうようなものであって、現実には極めて困難であります。 具体的に申し上げれば、海上警備行動といった警察活動は警察官職務執行法等に基づく権限しか行使できない、あくまでも犯罪など不法行為への対応を主な目的とした仕組みであるため、存立危機事態に該当するような事態に対応しようとすれば、自衛隊員は十分な権限も与えられずに不法な武力攻撃に身をさらすことになり、隊員の生命を不必要なリスクにさらすことになります。それにもかかわらず日本人の命を守るという目的を達成することは困難であり、このように合理性のある適切な対応とは考えられないと、このように考えております。
○山本一太君 今総理がおっしゃったとおり、やはり警察権で対応していくというのはなかなか私も無理があるんじゃないかなというふうに思っています。 それでは、続けてB、個別的自衛権で対応するというところについて議論をさせていただきたいと思うんですけれども、これについては個別的自衛権で対応可能だということをおっしゃる野党の方々もおられて、例えば秋山法制局長官が、公海上の米艦の攻撃については、これが日本への攻撃の着手と判断される可能性もないわけではないというような答弁をされています。 これは総理に御見解をもちろん伺いたいんですけれども、これはしかし、日本が個別的自衛権だといって対応しても、果たして国際法上どうかと。集団的自衛権だというふうに判断されるというリスクもあると思うんですけれども、この個別的自衛権で対応可能ではないかということについて総理の御見解を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 個別的自衛権の行使の前提となる我が国に対する武力攻撃とは、基本的には我が国の領土、領海、領空に対する武力攻撃をいうものであって、これはこれまで政府が一貫して述べてきた考えであります。 したがって、公海上にある米国の艦艇に対する武力攻撃は、基本的には我が国に対する武力攻撃の発生と認定できるものではありません。実際上も米国の艦艇への攻撃を我が国への武力攻撃の着手と認定することは難しいと考えられるわけでありまして、このため、政府としては、新三要件に該当すると判断する場合には、あくまでも我が国の存立を全うし、国民を守るため、すなわち我が国を防衛するためのやむを得ない自衛の措置として極めて限定的な集団的自衛権の行使を行うことができるようにすることが適切であると、こう考えたわけでございますが、秋山長官が答弁をしたのは、これは純粋に法理上、言わばここでの議論の世界の中だけの、法理上はあり得る、つまり、たまたま自衛艦の真ん前に米艦がいて、相手国は日本を攻撃をすると明確に意図をしていて、その撃った弾がたまたま米艦に当たってしまうという、これは事実上、まず実際はそんなことは起こり得ないわけでございます。 そうしたようなケースでは純粋法理上にはそうであるということでありまして、これは純粋法理上で、事実上ほとんどこれは考えられないわけでありますし、また、実際、これは国際法上の観念であって、そこで我々が果たして、勝手に着手と見たのではないかと疑いを持たれる可能性が明らかではないか、つまり、国際法上はそうであったとしても、集団的自衛権という概念の中に入ってくる可能性は大変高いんではないかと、このように思うわけでございまして、国際法は遵守しなければならないのは当然のことであります。 平和安全法制を考えていく上において、安保法制懇においても、個別的自衛権においてどこまで対処できるかということが議論されたわけでございますが、国際法の世界においてはそれは結局先制攻撃として非難される危険性が高いとして我々は排除したところでございます。
○山本一太君 今総理からるる御指摘ありましたけれども、さっきのようなケース、朝鮮半島有事のケースで、この対応をやっぱり個別的自衛権で読むというのは私もかなり難しいんではないかというふうに思っております。そうすると、C、限定的な集団的自衛権で対応するということになります。 これについては、我々はこれはぎりぎり合憲の範囲だと。いろんな事態を想定して、いろいろ悩んだ末に、これはやはり限定的な集団的自衛権を容認することで対応しようというふうに私たちは考えているわけなんですけれども。 総理、どうでしょうか、今までの議論で、やっぱり存立危機事態があり得ると、さっき申し上げたような朝鮮半島有事のときには限定的な集団的自衛権を容認することによって対応すると。やっぱり現実的にはこの選択肢しかないと思うんですけど、もう一度総理の御見解を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに、近国において米国に対する武力攻撃が起こり、そしてその国が日本に対して数百発の弾道ミサイルを持っている、また大量破壊兵器を載せる能力も手に入れつつある、そして日本に対して日本を火の海にする等々の発言をしていた、あるいはいるという状況の中において、かつ、日本のこのミサイル防衛網が破壊されるような状況が起こり得る。また、そこからはたくさんの邦人が日本に逃れてきます。その邦人を運んでいる米国の船舶が攻撃をされるという、そういう明白な危険があるときには存立危機事態にこれは当たり得ると、このように考えております。 そして、そういう状況は、四十年前には想像し得なかったわけでございます。ですから、その中で、当時は限定的な集団的自衛権、まさに三要件に当てはまるような集団的自衛権という概念を考え得るかどうかということについては、まだこれは明らかでなかったわけであります。実際にそういう事態にはなっていなかった。 しかし、まさに現在そういう要請があり、そしてそういう考え方をすること、そしてそれは必要最小限度、憲法が求めている必要最小限度内の中に入り得ると、こう考えたわけであります。
○山本一太君 今日、総理と今、存立危機事態についての議論を重ねてまいりましたが、国民の皆さんに分かっていただきたいのは、やっぱり存立危機事態というのはあり得るということなんですね。なおかつ、もちろん合憲性の議論はあると思うんですけれども、やはり現実的にこの脅威に対応しようと、こうした有事に対応しようということになれば、やはりそれは限定的な集団的自衛権を認めて対応するしかないと、このことを是非私は国民の皆さんに分かっていただきたいというふうに思っております。 さて、もう一つの、だんだん時間がなくなってきたんですが、最後のポイントに移っていきたいというふうに思っています。 それは、総理、これも地元でいろんな有権者の方々と接していく中で、総理がもうここで何度も説明をされているんですけれども、依然として、やはり有権者、私の支持者の方々もそうです、特に女性、お母さんたちの間で、アメリカの戦争に巻き込まれるんじゃないか、アメリカにノーと言えないんじゃないかと、こういうやっぱり不安が根強くあるんですね。 これについては、やっぱり改めて総理に御説明いただきたいと思うんですけれども、総理、ガイドラインもそうです、この法案が通ると、当然のことながら自衛隊と米軍との連携が強まっていくと。例えば、日常的に情報交換もなされる、訓練も更にできるようになる、さらには事態に対して共同で対処すると、こういうことも増えていくということで、アメリカ、いわゆる、総理、日米同盟を強化する、日米の共同対処を増やしていく。例えば、さっきもおっしゃったように、ミサイル防衛という点でいけば、アメリカのイージス艦と日本のイージス艦がアメリカの通信衛星からの、情報衛星からの恐らく情報をリンクさせて共有して対処すると。 こういうことを考えれば、日米同盟が近くなって、自衛隊と米軍の連携が深まって、そして日米同盟が完全に機能するということを内外に発信することによって抑止力を高めるということであれば、やっぱりその中で、じゃ、アメリカの言うことをなかなか断れないんじゃないかという疑問が出てくるのは私はある意味当然だと思っていまして、抑止力を高める、アメリカとの同盟を強化すると同時に、これ当然ですけれども、国益を踏まえた日本の独自の判断というものを常に担保するというこのバランスが大事なんだと思います。 そこで、総理、お聞きしたいんですけれども、こういう事態が実際にあるかというのはなかなか考えにくいんですけれども、例えばアメリカから要請があったと、新三要件に当てはまらない、あるいは、もちろん国会の承認という歯止めもありますけれども、そのときは総理がアメリカに対してこれは協力できませんと、ノーとしっかりと言えると、そのことを明言していただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この新三要件に当てはまらなければこれは憲法上できませんから、明確にノーと言うことは自明の理であります。この新三要件に当てはまった上で、この新三要件というのは、国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険であります。この三要件の第一要件に当てはまったとしても、さらには、もちろん、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないと、必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと、この三要件でありますが、この三要件に当てはまったとしても、さらには政策的に自主的な判断をしていくことは当然のことであります。 同時にまた、国会においての御承認も得なければならないということでございまして、この国会承認というこれは歯止めが掛かっているわけであります。そして、他の国に、他の国にこれ以上の歯止めを掛けている国があるかといえば、主要国ではない、はっきり言えると思うわけでございます。 その中において、我々はまさにシビリアンコントロール、文民統制の下に、国会の言わば承認もいただきながら、三要件の下で判断した上においてもちろん政策判断を行っていくわけでございますから、米国の戦争に巻き込まれるということには全くならないわけでありまして、そもそも三要件の中においては、我が国の存立が脅かされているわけでありまして、これは我が国でございます、それをまさに読んでいただければ、これは一目瞭然ではないかと、このように思うところでございます。
○山本一太君 総理、今、新三要件の話がありましたけれども、やっぱり明確な歯止めは国会の承認だと思うんですね。国際平和対処事態についてはこれは例外なき事前承認ということになっているんですけれども、ほかは原則としてというのが付いていると。ただ、この原則としてというのは、例えば本当に奇襲攻撃みたいなものがあってとても間に合わない場合とか、もう極めて例外的な場合であって、基本的にはこれはもう当然事前承認、最大限事前承認を得て決めるということになるんだと思います。 私の時間もう随分なくなってきたんですけれども、総理はこの委員会で恐らく何度も答弁に立っている。この恐らく答弁の時間は過去最高だと思うんですね。地元では、総理を応援している方々から私はよく叱られて、総理が孤軍奮闘しているじゃないか、周りがもっとサポートしろと言われるんです。 この法案は、総理と中谷大臣と外務大臣だけに頼るんじゃなくて、私たちやはり自民党議員一人一人がこの法案の意味、意義を国民に説明をしていくということが非常に大事だというふうに思っていまして、総理、とにかくこの状況、国民の方々に対してできる限りの説明を尽くしてこの法案を成立させて、そして日本の平和と安全を守っていくと、このために是非一緒に頑張ってまいりたいと思います。 総理の最後にもう一度この法案を成立させる決意を伺って、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この日本をめぐる安全保障環境が大きく変わったということは、今の質疑においても十分御理解をいただけたのではないのか、このように思います。 四十七年の見解を言わば政府が出したときには、北朝鮮は数百発の弾道ミサイルはなかった、ミサイルなかったんですから。そして核開発、これも影も形もなかった。もちろん、それに対抗するミサイル防衛という手段もなかった。同時に、今の米軍は、兵力の数は、兵隊の数は倍、船の数も倍、航空機の数も米軍は倍の数があった。そして、当時は米ソ冷戦構造時代であったわけであります。 大きく変わった中において、日本は日米同盟を基軸として多くの国々とともに地域の平和と安定を形作っていかなければ日本の安全を守り切ることができない、そのために私は絶対必要な法制であると、このように確信をしております。
○山本一太君 終わります。ありがとうございました。
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。 まず最初に、昨日、安全保障法制を考える有志の会から各政党に要望書が出されました。 この安全保障法制を考える有志の会というのは、政策研究大学院大学白石隆学長を始め国際政治や国際法などの第一人者から成る会であります。法案審議を進める上での要望書が各党各会派に寄せられました。自民党では高村副総裁が受け取りました。 中身は、このような要望書なんですが、特に、衆議院の審議を見ていると国会での与野党の議論が極めて狭い観点から行われているとして、具体的に、日米安全保障体制における抑止力というのはどういうものなのか、日米安全保障体制における日米の役割分担、台頭する中国にどういうふうに対応するのか、北朝鮮の脅威にどうやって対応するのか等々、具体的な視点が挙げられております。これまでは憲法学者の意見が先行して報じられていたため、このような国際政治や国際法の専門家の指摘は議論をより広い視点から可能とする上で意義が深いものと考えます。 ちなみに、日本報道検証機構が明らかにしました朝日新聞の調査、憲法学者、多くの方が今回の法案は憲法違反だと指摘しておりますが、その方々のうち三分の二に近い方が、自衛隊そのものが違憲であると、あるいは違憲の可能性があると答えたという調査もございます。一方で、自衛隊は合憲だと断定した方々は三割にも満たないという数字だったという調査もございます。 総理、今回のこの要望、どのように受け止めておられますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、佐藤委員がおっしゃったように、十二名の大学教授による安全保障法制を考える有志の会が参議院の各会派に対して要望書を提出されたと承知をしております。 要望書については、今議員が御指摘になったように、地域の平和と安定、繁栄にとって大きな意義を持つとする今回の法制に対して、一方で、国会における与野党の議論は極めて狭い観点から行われていると言わざるを得ないと、様々な角度から議論する必要性を指摘をしているわけでありまして、こうした御指摘、有志の皆様の御指摘を真摯に我々受け止めたいと思います。 具体的には、日本の安全保障における抑止力をどう考えるか、日米安全保障体制における日本と米国の役割分担をどう考えるか、台頭する中国にどう対応するか、北朝鮮の脅威にどう対処するか、中東から日本に至るシーレーンの安全確保をいかに確保するかなどの点を議論することを提言されているわけでございます。 今後、こうした提言も受け止めながら、我々がどのように国民を守っていくべきか、そして、現在の状況はどのように変化をしているか、どのように対処しなければならないのかといった点からもしっかりと議論を進めていきたいと、このように考えております。
○佐藤正久君 ありがとうございます。 これは非常に大事な指摘だと思っています。鴻池委員長も、やっぱり参議院の独自性を出しながらしっかりとこの委員会で法案を審議をしたいと、衆議院の下請ではないという発言も昨日ございました。いろんな広い視点からこの法案の審議をこの委員会で行えるように、私も自民党の筆頭理事として汗を流していきたいというふうに思います。 そして、今日は、隊員のリスク、これをいかに小さくし安全を確保するかということを中心に議論をしていきたいと思います。 私は、自衛隊に約二十五年間お世話になりました。また、海外活動という観点では、外務省に出向時にカンボジアのPKOに関わり、また現場指揮官としても、シリアのゴラン高原、このPKOの初代隊長やイラク人道復興支援の先遣隊長もさせていただきました。その経験を踏まえまして、前回の質疑で、やっぱり根拠法規がなければ自衛隊は訓練も事前にできないし、あるいはいろんなところの調整もできない、まさに現場はやっぱりどうしてもそういう窮屈だと無理をしたり迷ってしまうという議論をさせていただきました。やはり結果として隊員のリスクを少なくするという上においても、根拠法規、これは大事だという指摘をさせていただきました。 国民のリスクを下げて、そして隊員のリスクを下げるためにやっぱり我々は議論をする必要があると思っています。政府案を批判することによって国民のリスクが下がったり、あるいは自衛隊のリスクが下がるなら私も批判をしたいと思います。でも、そうではないんです。いかに隊員のリスクを下げながら国民のリスクを下げていくかというために、我々は、与野党関係なくこの委員会でその知恵を出していくと、そういう冷静な議論が必要だと思います。 資料一を見ていただきたいと思います。(資料提示) 今回の国際協力関係の法案は二つあります。一つが国際平和協力法の改正、一つが国際平和支援法です。両方とも日頃から準備措置が可能な一般法です。事態が起きてから作るような特別措置法ではありません。その違いはというと、国際平和協力法は紛争の前あるいは紛争の後における協力活動、これを行う法律であり、国際平和支援法、これは紛争中の多国籍軍に対する後方支援、これを可能とする法律です。ただ、この場合、特措法ではなく一般法、これだと日頃からやっぱり準備ができると、また調整もできると。これは、隊員のリスクを下げることにもつながる大事な視点だと思います。 総理、今回、なぜ事態が発生してから作る特別措置法ではなく一般法、こういう形で法案を整備したのか、改めて御見解をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府としては、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、国際社会の平和と安定のために活動する他国の軍隊に対し、我が国として実施できる範囲で必要なあらゆる支援を行うことができるようにするために国際平和支援法案を作成するとともに、国連PKOなどの国際的な平和協力活動に一層積極的に参加できるようにするためにPKO法を改正することといたしました。 事態が実際に起きてから特措法を作るというのでは、法律が成立してから大車輪で訓練を行い派遣することになります。これに対し、一般法として自衛隊の活動の法的根拠をあらかじめ定めておけば、平素より各国とも連携した情報収集、教育訓練が可能となる。また、活動内容、派遣規模といったニーズを確定するための現地調査や、あるいは各国との調整を迅速に実施できるようになります。 これによってどうなるかといえば、これによって自衛隊が得意とする業務をより良い場所で実施できる可能性が高まります。そしてまた、入手した情報等から安全対策を含む訓練をより充実した形で行うことができるようになります。つまり、委員御指摘のとおり、自衛隊が活動を安全に行うこと、リスクの極小化に資するものと考えられるわけであります。さらには、平素より国際社会の平和及び安全に主体的かつ積極的に寄与していくとの意思を目に見える形で表明するとともに、実際の活動もより迅速かつ効果的に行うことが可能となります。 こうしたことは、まさに佐藤委員のように、かつてそれぞれの、カンボジアあるいはゴラン高原、イラク等々に派遣された皆さんが経験を基にこう対応すべきだと、やっぱり準備が必要ですね、そういう皆さんの声を聞きながら、また、佐藤委員も隊長として隊員の生命に責任を持つ立場にあった、そういう立場からの皆さんの御意見も踏まえた上で今回の改正を行ったところでございます。
○佐藤正久君 ありがとうございます。 テレビを御覧の皆さん、今回の法案は、やっぱり現場からすると隊員のリスクを軽減する、そういう法案なんです。そういうことを具体的に今から説明をしていきたいと思います。 じゃ、資料二をお願いします。 まず、事態が起きてから作る特別措置法、これは、資料にあるように、まず国連決議があり、それに基づいて特別措置法を作ることになります。そうなると、その法律作るまで活動の根拠がないため、情報収集や教育訓練の準備ができません。活動内容やまさに活動場所の調整が難しい。 イラク派遣の例を言います。まさに八月に特別措置法ができました。それからいろいろ、五か月後の十二月には航空自衛隊が、一月には陸上自衛隊が派遣をされました。私の場合、編成が二転三転したということもあり、十一月の上旬に要員に指定をされて、一週間後には現地の方に調査団に派遣をされ、帰国後一か月後にはイラクの地に降りました。非常にこの五か月間の間に物すごい過密な、まさに大車輪のような形での訓練とか、あるいは隊員の選抜、装備品の準備、情報収集、かなり忙しい状況でした。 さらに、普通と違ったのは、我々先遣隊を派遣した後、一部の隊員を帰国させて、その報告を待って、本隊を派遣するかどうか、これを判断するという極めて異例な対応をいたしました。 防衛大臣、どうしてイラクの場合、このような違った対応をしたんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) それは、法律が成立するまでは準備とか調査ができなかったということでございまして、この特措法の実施につきましては、成立した後、佐藤委員が先遣隊長となり、また第一次イラク復興業務支援隊長としていち早く現地入りをされて、お話がありましたように、平成十六年の一月十六日に、そこから現地の治安状況の確認、宿営予定地の使用についての調整、建設の準備、そして現地で必要とされている支援内容の確認といった本隊を派遣するために必要となる情報の収集、そして本隊の受入れの準備を実施するために先遣隊三十名が派遣をされたわけでございますが、その結果、一時帰国をして、それから本隊を派遣するこういった計画を作るなど、やはり法律がないために、これほど時間を掛けて準備をしなければなりませんし、また場所の選定等においても、非常に短期間に決めなければならないといった制約があったというふうに聞いております。
○佐藤正久君 ありがとうございます。 実は、まさに最初は三十名で派遣をされました。三十名でいろんな調査をすると同時に、自分たちで警備もやらないといけない。三十名で全部をやると。非常に現場の方はいろんなことを考えました。 やはり、初めから多くの部隊が行ければ調整も警備も余裕があるわけですよ。隊員のリスクを少なくする意味でも、やはりこういう特措法ではなく一般法の方が私は大事だと思っております。 一方、この一般法ですけれども、まさに利点は、事前の準備ができる、国連と調整ができるとありました。その一つの例が南スーダンのPKOでございます。 これは、PKO協力法、これ一般法であったために非常にいい調整ができたと聞いています。防衛大臣、その中身をお聞かせください。
○国務大臣(中谷元君) これも、この国連のPKO活動、南スーダン、UNMISS、これに参加するかどうか、これが政府が決定をいたしたわけでありますが、実際に派遣する前に、佐藤委員も現地に調査に行かれましたけれども、実際にこのUNMISSのスーダンの派遣に際しましては、ミッションの立ち上がりから速やかに現地調査チーム、これを派遣をし、ほかの省庁も協力をして、国連等と具体的な派遣先の調整、これを行ったことによりまして、我が国の得意分野は施設、道路を造ったり水路を造ったり、そういった民生支援活動でありますが、場所も比較的治安の安定しているジュバという首都、これに配置を決めたわけでございますが、あらかじめPKO法という一般法が整備されていたということで、実際の活動も非常に迅速かつ効果的に行うことが可能になったということでございます。
○佐藤正久君 まさに今回、非常にそこはメリットとして現場の隊員も喜んでいます。 他方、同じ施設部隊を派遣している韓国、韓国も同じように、やっぱり首都のジュバでやりたいという希望がありました。でも、そこに先に自衛隊がいたために、やはり国連との調整というものが後付けになってしまった関係で、希望する場所では活動できなかったと。いろんなことがあります。 やはり、いろんな面で、隊員の安全を確保するという意味でもこれ非常に大事だと思います。任務が増えるからリスクが増えるというのは、やっぱり乱暴な議論だと思います。やはり、一般法を作ることによって、事前の訓練や調整ができることによって隊員のリスクを下げる、そういう側面も非常に大事だと思います。私は丁寧な議論が必要だと思います。 次に、武器使用の適正化による隊員のリスク、これについて議論をしたいと思います。資料三をお願いします。 任務と武器使用の権限との乖離、あるいは国連基準との乖離、国内で訓練等でできることが海外のPKOではできない、そういうギャップに現場の隊員はかなり悩んだり迷ったりすることがこれまでありました。 私の最初のゴラン高原のPKOの隊長時、上官が部下にいざというときに射撃命令ができない、個人の判断でしか射撃をしてはいけない。これは国内では考えられないことです。部隊行動で訓練をしています。上官が射撃命令をする、それは通常の軍隊でも同じ話です。団体行動をしています。ところが、PKOにおいては個人の判断だと。一番情報を持っているのはやはり上官です。それが、部隊行動でなく個人の判断で射撃をしなさい、これは非常に隊員のリスクという面でも危ないという話がありました。それがやっと上官の命令で武器使用可能になったのは一九九八年の改正です。 当初は、さらに、武器等防護、これもできない。自分の車両とか通信機、これが襲われても、それを守るために武器は使えない。でも、車両とか通信がなかったら、非常に隊員の安全が確保できないということがありました。これが改正されたのが二〇〇一年です。 でも、今でもそうですけれども、武器の使用は正当防衛、緊急避難に限られています。当初は、正当防衛も、自己又は自分と一緒にいる自衛隊の隊員あるいはPKOの協力隊員に限定されていました。よって、近くにいるNGOの方や国連職員を守ることができなかった。これも二〇〇一年になって、やっと自己の管理下に入った者を守れるようになった。 今回の改正もそうですけれども、現場の実情とかあるいは任務、一方で、憲法九条との整合性を図りながら、慎重に一歩一歩改正をしてきたというのが実情だと思います。ただし、やっぱり現場はどうしても無理をしてしまった過去の経緯があります。 例えば、カンボジアにおいて憲法を作る選挙があった。日本からも多くの方が選挙監視員として各投票所にいました。投票所が危ない、狙われるかもしれないということで、自衛隊の元々の任務は施設業務でしたけれども、やはり何かあったときに日本人を守らないといけないということもあり、情報収集という形で各投票所を回り邦人の安全を確保する。自分がその現場に入れば、場合によっては武器の使用もできる場合もあるという、かなり迷ったり無理をした経験がありました。 東ティモールのPKO、首都のところで大きな暴動がありました。日本人の料理人があるレストランで働いていた。助けてくれという要求が来ました。でも、自衛隊には駆け付け警護の任務は当時ありませんでした。でも、日本人から助けてくれと言われて助けないわけにはいかない。どうしたか。あれ、あの隊員、今日たしか休みで外に出ていたよな、もしかしたらレストランにいるかもしれない、あいつを迎えに行こうと、迎えに行った。でもまだ席が余っている。で、料理人を乗っけてきた。やっぱり助けないわけにいかない、本当にぎりぎりの工夫等をしながらやった。 私が派遣されたイラクでも、邦人の記者が殺されました。そのときに、やっぱり邦人のプレスを守らないといけないということもあり、初めて在外邦人の輸送、これをイラクで行いました。ただ、当時は、空輸はできても陸上の輸送は駄目でした。どうしたか。空港まで運ばないと邦人の命が助けられない。邦人のプレスの方でしたので、広報業務、広報の支援という形で陸上輸送をやったと。こういう現場の積み重ねがありました。 これはやはり、現場の方に無理をさせてしまったり迷わせる、本来政治はそういうことをさせてはいけないわけです。やはり現場の実情とかあるいは任務というものを見極めながらも、この憲法九条との関係を考えながらも、やはりしっかりと動けるような、そういう法改正をしていくというのが私の政治の責任であり、隊員のリスクを下げる、これは大事なポイントだと思います。 総理の御見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 法律が不十分であったり不整備であることのこの問題を現場の自衛官に埋めさせてはならないと思います。法律の不備を埋めていくのは、まさに行政と、そして国会、立法府の責任であろうと。まさに今回の法整備はそのための法整備であります。 ただいま佐藤委員から様々な現場でのお話を伺ったわけでございます。かつて邦人から救出要請があったり、あるいはNGOの皆様方の危険をどのように低減していくか、自衛隊がそのためにどのように貢献していくか、法律的な権限がなかったがために多くの方々が悩んでいた。 しかし、まさに今回はかなり国際的なスタンダードに近い形で、日本人を守り、そしてNGOの人たちをも守ることができる駆け付け警護等々もできるようになるわけでございますし、そのための武器の使用権限も与えられるわけであります。 今、佐藤委員のお話を伺って、改めて、このようにだんだんだんだん現場での課題に対処する形で法は整備されてきたわけでありまして、一番最初は、まさに司令官ではなくて現場の隊員に権限も責任も負わされていたわけであります。今から考えれば、これはある意味危険なことであり、無責任なことではなかったかと、こう思うわけであります。 我々は、しっかりとまず現実をこの場で見ながら、しっかりと法律を作って整備をしてから自衛隊の隊員を現場に送る、そういう順番でなければならないと、このように思うところでございます。
○佐藤正久君 まさにこれは非常に大事なポイントで、これは政治の責任だと思います。やっぱり、邦人から助けてくれという要求があって、現場の方でいろいろ苦労してきたと、この部分はやはり政治の責任として解決すべき分野だと思います。 次に、武力行使の一体化、これを避けることによって隊員のリスクも下がると思います。 この隊員のリスクを議論するときに大事なことは、自衛隊がどこで何をやるか、これがポイントだと思います。特に後方支援の実態、これがなかなか分からないという話があります。 自衛隊が行う多国籍軍への後方支援は、直接、この絵にあるように、多国籍軍部隊の前線基地の近くまで行って物資を届けたり渡すというものではなく、これまで同様、戦闘現場とは離れた場所に実施区域を設定し、例えば自衛隊は空港から輸送拠点まで運び、そこからは多国籍軍の自隊の輸送力で物資を前線まで輸送するもの、これにより、一体化のおそれはないし、隊員のリスクも下げることができる、私はそう思います。 そもそも、日本であれカナダであれ、後方支援部隊が第一線部隊の責任区域に入って行動することは軍事的常識からいってあり得ません。例えば、私が派遣されたイラク、サマワからクウェートの方にこういうふうに移動する際、イタリアやイギリスの責任区域、その高速道路を使いました。でも、事前に我々の移動計画をそれぞれの国に通報し、実際に区域に入るときには、今入りましたよ、今出ましたよということを通報する、これが通常です。 普通の後方を移動するときでもそうなのに、まして後方支援部隊が第一線部隊に輸送するということは通常はあり得ない。まさに自分のエリアにほかの部隊が入るということは、作戦実行上も安全管理上も非常に大きな課題があるわけです。 もう一回言いますけれども、まさにこれまでも、私もゴラン高原やあるいはイラクで後方支援をやりました。実際にまさに後ろの空港から輸送拠点まで運び、そこから先は第一線部隊が運ぶ。我々が、後方部隊が運ぶのはまさにセカンドラインと言われるもので、その輸送拠点から先、ファーストラインは自隊が運ぶ、これが通常です。 まさに今回、自衛隊は実施区域を越えて活動はできません。総理が言われるように、まさに戦闘が起きている現場の横とか後ろに自衛隊の実施区域を設定するとか、戦闘現場の近くまで自衛隊が物資輸送することは通常あり得ません。まさに今回の法案で、隊員の安全性と活動の円滑さ、これを明記をしてあります。円滑さとそして安全性を法案に明記してあり、それに基づいて実施区域、自衛隊が動けるその範囲の実施区域を設定すると書いてあります。まさにこの安全性と活動の円滑さを考慮して実施区域を決める、この文言は極めて、極めて重い文言だと思います。 改めてこの総理の御見解を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今般の法制においては、後方支援を行うに際して、現に戦闘行為が行われている現場では活動を実施しないと規定し、武力の行使との一体化の問題を回避することに加えまして、防衛大臣は部隊等による活動が円滑かつ安全に実施することができるよう実施区域を指定すると、こう規定しています。これは法律上、防衛大臣に対して、円滑かつ安全に活動できる場所を指定することを義務付けているものであります。委員が御指摘のとおり、部隊等が円滑かつ安全に活動できるという要件は重いものであります。 この規定を受けて、今現在戦闘行為が行われていないというだけではなくて、自衛隊が現実に活動を行う期間について戦闘行為が発生しないと見込まれる場所を指定することとしております。したがって、攻撃を受けない安全な場所で活動を行うことについては従来と変更はないということでございます。
○佐藤正久君 まさに今答弁ありましたように、この法律に規定してある安全性と円滑化、それをもって実施区域を決める、これは非常に重たい、まさに総理自らの発言ありました、重たいこれは条文なんですよ。これをしっかり受けて、今までも、これからも、やっぱり活動地域を選ぶ、そういうことについて更に議論を深めていきたいと思います。 資料五、これをお願いします。 国際平和支援法と国連決議。国際平和支援法、まさに多国籍軍に対する後方支援ですけれども、今回、この法案に書いてありますように、国連PKO、これは国連決議が当然ですけれども、この国際平和支援法においても、これはもう国連安保理の国連決議下、あるいは総会決議、あるいはその関連決議に基づいて活動します。すなわち、少なくともアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国始め安保理の理事国の支持を得て国際社会とともに行う活動です。 よって、アフガンやイラクの例を見ても、国際社会が一丸となってその脅威に対応している、そういう部隊に対する後方支援ですから、その後方支援部隊に実際に空爆とか艦砲射撃を行い得る、能力上行い得る相手国というのはなかなか想定しにくいし、今までもない、これからもかなり想定しにくいと思います。 よって、インド洋のテロ対策での給油支援のように、アフガニスタンの陸上でいわゆる戦闘が行われたとしても、そこからしっかり間合いを取って洋上に実施区域を設定することで、紛争中の多国籍軍を支援する国際支援法という形での隊員のリスク軽減、まさに実施区域をどこに設定して何をやるかによってリスクは軽減できるというふうに考えますが、防衛大臣の御見解をお伺いします。
○国務大臣(中谷元君) おっしゃるように、国際平和支援法、これは、国際社会の平和及び安全を脅かす事態に際して国連決議が存在している状況、すなわち国際社会が一致結束して対応しているような状況におきまして、国際的に正当な武力の行使を含む活動を行っている諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等について定めるものでございます。 そこで、後方支援とは、その性質上、そもそも戦闘が行われているような場所で行われるものではなくて、危険を回避をして活動の安全を確保した上で実施をするものであります。新たな仕組みにおきまして、自衛隊が活動を実施する区域の指定に当たりましては、今現在戦闘行為が行われていないというだけではなくて、自衛隊が現実に活動を行う期間につきまして戦闘行為が発生しないと見込まれる場所を指定をいたします。 したがいまして、戦闘現場からしっかり間合いを取りまして、攻撃を受けない安全な場所で活動を行うことについては従来と変更はなく、活動する自衛隊のリスク軽減にも大きく貢献をするものであると考えております。
○佐藤正久君 明確な御答弁をありがとうございます。しっかり間合いを取って実施区域を安全かつ円滑に活動する地域に設定をすると、非常にこれは大事な御答弁だと思います。 陸上での支援も同じだと思います。仮にイラクで紛争中のそこで多国籍軍への後方支援を行う場合、自衛隊の活動地域を何もイラク国内というふうに置く必要はないわけで、例えば湾岸戦争の際も、実際に米軍等はイラクではなくお隣のサウジアラビアの方にも後方支援の拠点を設けたと思います。 外務大臣、事実関係について御答弁願います。
○国務大臣(岸田文雄君) いわゆる湾岸戦争におきまして、米国は、サウジアラビアに第一、第二、そして第十三軍団支援部隊等、複数の後方支援部隊を派遣したと承知をしております。これらの後方支援部隊は、食料や部品の調達、提供等といった活動を行ったと承知をしております。
○佐藤正久君 まさにイラクで活動する上においても、後方支援拠点というのは安全な地域にやっぱり必要なわけですよ。だから、今回、陸上支援やる上においても、イラクで仮にそういう紛争が起きたとしても、隣国のクウェートやあるいはサウジアラビアの陸上での後方支援ということも想定し得るわけです。よって、大事なポイントは、やはりどこで何をやるか、それによってかなりこのリスクという議論は変わってくる。冷静な丁寧な議論が必要だと思います。 その後方支援の中でやはりなかなか国民の方々にうまく伝わっていない部分の一つに、新たに弾薬あるいは発進準備中の航空機の燃料補給を今回認めました。これはニーズがなかったからであり、武力行使の一体化に抵触したという法的な評価を受けて今までやってこなかったわけではなくて、まさにこのニーズが生じたということにおいて今回法的な整理をした結果、現に戦闘が行われていない現場であれば、弾薬や発進準備中の航空機への補給は武力の行使の一体化に当たらないというふうに政府は評価しております。 なぜこのように評価をしたのか、法制局長官の御答弁をお願いします。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 従前、発進準備中の航空機への給油等、武器弾薬の提供等を除外していましたのは、実際のニーズがないということによるものであり、それがそれ自体で他国の武力の行使と一体化するという理由によるものではございません。 今般、そのニーズがあるということを前提としてこれらの活動について改めて慎重に検討した結果、現に戦闘行為を行っている現場では支援活動を実施しないという今般の一体化回避の枠組み、すなわちそのような類型が適用できると判断したものでございます。 すなわち、発進準備中の航空機への給油等は、当該航空機によって行われる戦闘行為と時間的に近いものであるとはいえ、地理的関係について申し上げれば、実際に戦闘行為が行われる場所とは一線を画する場所で行うものであること、支援活動の具体的内容としては、船舶、車両に対するものと同様の活動であり、戦闘行為それ自体とは明確に区別することができる活動であること、関係の密接性については、自衛隊は他国の軍隊の指揮命令を受けてそれに組み込まれるというものではなく、あくまでも我が国の法令に従い自らの判断で活動するものであること、協力しようとする相手方の活動の現況につきましては、発進に向けた準備中であり、現に戦闘行為を行っているものではない、そこがポイントでございますけれども、まさに戦闘行為を行っているものではないということを考慮しますと、一体化するものではないという、そういう評価ができるということでございます。
○佐藤正久君 まさに今、大森長官の四要件と言われるものについて、地理的な関係とかあるいは実際支援の中身等々、まさに四要件に照らしてもこれは武力の行使と一体化は当たらないという明確な答弁でした。 実際に朝鮮半島で緊張が高まったときに、邦人を含めた民間人を日本に運ぶというときに、アメリカのヘリコプターに乗っていた邦人が海上自衛隊の護衛艦の上に降りるという、公海上の護衛艦に降りる場合もあります。そういうときに、その邦人を運んできたヘリコプターに給油とか整備、これをすることもやっぱりニーズとしてあるわけですよ。そういうことはまさに武力の行使と一体化に当てはまらない例ですから、やはり法律上そこまでできるようにしておくということが大事であり、さらに、当てはめるときには要件をしっかり厳格にするということが大事だというふうに私も思います。 それでは、次に、資料六、これをお願いします。 これは、実際に、派遣前、派遣中、あるいは情勢変化時、政府とあるいは現場の方がいろいろやり取りしながらリスク軽減の取組、こういうものをやるものです。実際に、派遣前、まさに今議論しましたように、実施区域の設定、これが非常に大きなポイントであり、また、いざという場合の撤収計画というものも大事だと思います。 でも、一番のポイントは、派遣中にいかにこの政府と部隊が連携をやるかという部分です。どうしても最終的なリスクは現場の部隊の方が、規律あるいは指揮、団結の下に指揮官の統率行為でリスクを最小化する努力をします。当然、情報収集、これが一番です。 私のイラク派遣当時も、最初に警察やあるいは各部族長、あるいは政党指導者等とで情報ネットワークをつくる。宿営地の周辺には新たに警察がチェックポイントを三つ作ってくれたり、いろんな形で情報収集、いろんな連携というものもやりました。宿営地の警備もそうです。ただ、そういう中で、やはり現地住民との信頼関係、これが非常に大きなポイントだと思っています。 それで、防衛大臣、今までの過去の教訓から経て、リスクを軽減するためにいかに現地住民との信頼関係の構築が大事だったかということについて御答弁をお願いします。
○国務大臣(中谷元君) 佐藤委員もイラク特措法に基づく復興支援の派遣におきましては現地で様々な努力をして隊員の安全確保をされたわけでございますが、やはり派遣先の社会的、文化的習慣、これを尊重をするということ、そして地域の住民と良好な関係を構築をするということ、そのことが隊員の安全に非常に重大なことでありまして、例えばイラクにおいて、スーパーうぐいす嬢作戦、これはどういうことかというと、選挙のときにウグイスの方が手を振りますけれども、非常に住民にとってそういう親近感が生まれます。そういうことをしつつ、しかし厳重に警戒をするというような活動。 また、GNNというのがございます。これは、義理、人情、浪花節。まさに日本人の持っているような人間的な考え方、そういう精神を持って、やはり誠実に現地の人の心の中に浸透するような目線に立った活動を行っていく、そういう精神を持って地元の皆さんの信頼を得ていく、こういうことが大切ということで、それを実施をされたと。 もう一点、東ティモールのPKO活動におきましても、住民との信頼関係の構築、これが隊員の安全確保等につながるものでございまして、様々な形で地元とのコミュニケーションを図りつつ安全を確保されたという実例がございます。
○佐藤正久君 まさに日本人の持っている価値観というものもやっぱり向こうに受け入れられやすいという面もあったかもしれませんが、ただ、住民との信頼関係を構築する一方で、やっぱりどうしても脇は締めておかないとリスクは軽減できません。 実際にイラクの場合でも、宿営地を出発する時間、これは毎日変えています。ワンパターンは絶対やっぱり危ないと、誰かが見ている可能性がある。ルートも、毎回ルートは変えます。五分で行けるところを五分では絶対行きません。相手の待ち合わせの時間も、表の時間、裏の時間、いろんなことを考えながら少しでもリスクを下げるということも、やはり政府とまさに連携をしながら、派遣中も現地と政府が連携をしながらリスクを下げるということが大事であり、さらに、情勢変化時、一番大事なことは、その事件現場からいかに離れるか。同時に情報収集を強化をし、警備を強化をする。場合によっては、まさに法に書いてありますように、活動の一時休止というものを現場の方で判断をし、さらに政府の方では場合によっては活動の中断を図る。 まさにいろんな面で、今回の法案にもそういういろんな安全対策の仕掛けというものが入っているというのが今回の特性だと思います。 次に資料七、これをお願いします。 最後に、今回の法改正で安全確保活動とか、あるいは立法とか、あるいは司法ということにも支援ができるようになりました。 今までは、イラクの例でいうと人道復興支援、我々はこの場所でやりたいと言っても、オランダ部隊がそこにいつも部隊を出してくれるとは限らない。あるいは、そこでいろんな支援をやりたいと思っても、行政とまた違う調整があれば、できない。一番理想は、やっぱり一人の指揮官の下に復興支援と安全確保と立法、司法、行政が一つのサークルの中で動く。実際に治安が良くなれば復興支援が進む、復興支援が進めば更に治安も進むという、そういう実例もございます。 やっぱり今回の法律で、まさにそういうことまでできるような枠組みをつくることによって、まさにこれはテロ対策上は極めて有効なものだと思いますが、これに対する御見解を、防衛大臣、お願いします。
○国務大臣(中谷元君) 御指摘のように、紛争終了後、その当事国の国づくりの取組の支援、また安全な環境の創出、これが最近の国際平和協力活動にとって重要な役割となってきております。そのため、今回の改正PKO法におきましては、これまでの一般的な行政事務に関する助言、指導に立法、司法に関する助言、指導等を追加したほか、安全確保業務、これを実施できるようにいたしております。 御指摘のように、我が国の得意分野である人道復興支援に加えて、立法、行政、司法に係る包括的な国づくりの支援、これらの活動の前提となる安全な環境の創出の支援も組み合わせて実施をできれば極めて効果的な支援となるものと考えておりまして、これにより、ひいては当事国のテロの温床化の防止にも資するものだと認識をいたしております。
○佐藤正久君 実はこれ、非常に現場の方で今までそれは課題として、やはり一つの指揮官の下にうまくワークをするという形、これ非常に相手国からも要求があり、現場としてもそういうことができたら望ましいと思っていた部分を今回の法改正でできるようにしていただきました。 総理、今までいろいろ隊員のリスクというものについて議論をしてきました。やはり政治が隊員のリスクを下げるというふうに言っている以上は、我々は、これは与野党問わず、どういう形で、国益や、あるいは国民のリスクを下げるために、リスクを背負ってもらう隊員の方々が安全にかつ円滑に活動をやっていただく、これは与党、野党関係ない話だと思います。こういう部分についてはしっかりと冷静な議論を、しかもいろんなケースを考えながらやっていくということが大事だと思います。 総理、これまでの議論、これを聞かれて、最後に御見解、御所見をお願いできればと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、国民のリスクを低減していくために、自衛隊の皆さんにはリスクを負って様々な場面で活動をしていただいております。日本を守る、あるいは日本と密接な関係にある国に対する攻撃であっても我が国の存立に関わるときに、自衛隊の皆さんはまさにリスクを負って国民を守っていただくわけであります。 そしてまた、今るる御説明をいただいた平和構築活動、復興支援活動におきましても、そうした現場は自衛隊の皆さんでなければ活動できない、そういう現場であるということを前提にお話をしなければいけないわけでありますが、その中におきまして、実際のリスクはそう単純なものではなくて、任務が加わったからといって、それが一足す一は二、あるいは一を足して三になっていくという単純なものではもちろんないわけでありまして、実際のリスクは、任務遂行の前に十分な教育訓練ができるか、あるいはまた任務に見合った十分な権限が与えられているか、そして安全確保の仕組みは十分か、また派遣先の現地状況が十分把握できているか等が重要になり、そして、そうした様々な要素によりリスクは変わっていくものであります。 そして、それぞれの要素についての重要性については、経験から既に佐藤委員の方から御説明をいただいたわけでございますが、いずれにいたしましても、我々、こうした中において日本国民の命を守り、そして地域や世界の平和に貢献するために自衛隊の皆さんには期待しているわけでありますが、そうした活動一つ一つにおいて、今申し上げましたような観点からできる限りリスクを低減していく努力を重ねてまいります。
○佐藤正久君 まさに明快な答弁ありがとうございました。 今日は夏休みということもあり、自衛隊関係者の方々も今日の総理あるいは防衛大臣、外務大臣の御答弁を聞かれたと思います。まさに隊員のリスクを下げるために、これまでと同様しっかり安全を確保しながら任務をしていただく、そこについていろんな配慮規定がある、実際にそういう仕掛けも、うまくいくような法的な備えもあるということが分かったと思います。 私も自衛隊の出身議員の一人として、しっかりと今後とも隊員のリスクを下げるための努力、これを与野党関係なく汗をかいていくということをお誓い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○小川勝也君 民主党・新緑風会の小川勝也でございます。 先週の月曜日の本会議から参議院の審議がスタートして、いろいろな問題点が明らかになってまいりました。まだまだ詰めていかなければならない課題がたくさんあるなというふうに思っている中、政府関係者からいろんな発言が飛び出しました。 昨日は礒崎内閣総理大臣補佐官の参考人質疑が行われました。誤った発言というよりも、いわゆる法的安定性に係る考え方含め、御自身の根本的な考え方ではないかというふうに国民の皆さんからも大きな疑念が沸き起こっているのではないかなというふうに思っているところであります。 昨日から今朝にかけて、内閣総理大臣の元に辞表は届けられましたでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨日の礒崎補佐官の質疑については拝見をさせていただきました。
○小川勝也君 辞表が届いたかどうかをお伺いしています。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨日、礒崎補佐官はこの委員会において質疑を行ったものと承知をしているわけでございます。その中で、自らの発言を取消しを行ったということでございまして、法的安定性の重要性はもとより、これは我々御説明をしているとおり、極めて重要であり、礒崎補佐官もそのことは十分に認識をしているわけでございますが、今後ともしっかりと自らを引き締め職務を遂行してもらいたいと、このように考えております。
○小川勝也君 参考人質疑の後、補佐官と、総理、お話しされましたでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 参考人質疑の後については、礒崎補佐官と話はしておりません。
○小川勝也君 私も内閣総理大臣補佐官の職務を経験したことがあります。私でしたら、総理に迷惑を掛ける、その職にとどまることは多分難しいというふうに私ならば判断しただろうというふうに思っています。ですから、罷免しろとか辞めさせろという言葉があるかもしれませんけれども、私は本来、補佐官たるもの自ら身を引くべきだと思います。 もしそうならない場合は、総理の方からたしなめて辞任を促すなどをするのが、これは私は惻隠の情というか温かい配慮だと思うんですが、総理、お考えいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 礒崎補佐官の発言につきましては、昨日、礒崎補佐官自身が当委員会の参考人質疑において説明、おわびをしたところでありまして、私自身も礒崎補佐官に対して、誤解をされるような発言は慎むべきであるとの注意をしております。礒崎補佐官は、法的安定性は関係ないという部分の発言は取り消すとともに、今後、補佐官としての職務に精励する旨説明しており、引き続き職務に当たってもらいたいと考えております。
○小川勝也君 罷免のお考えはないということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま申し上げましたように、礒崎補佐官は自身の発言の一部を取消しを行っており、法的安定性についての考え方についてこの委員会においてもるる述べていると、このように承知をしております。その上において、しっかりと職務を果たしてもらいたいと、このように思っているところでございます。
○小川勝也君 昨日、鴻池委員長から御質問があり、その後質問に立ったのは野党を代表しての我が党の福山理事でありました。ほかの野党の皆さんの思いというのは、礒崎さんにはまだ伝わっていないわけであります。これからどういうふうにこの委員会で礒崎さんにまたいろんなお伺いをするかは別といたしまして、私は、おおむね関係者の考えというか思いは、我が党の枝野幹事長の発言に集約されるのではないかというふうに思っています。 首相がこのまま礒崎氏を補佐官として使い続けるなら、安倍内閣が法的安定性を非常に軽く見て、報道への考え方も礒崎氏と同じと受け取らざるを得ない、こういうリスクを継続しながら、安倍総理は礒崎補佐官とともに職務を続けるということだと受け止めさせていただきます。 まだ、安倍政権の法的安定性に対する考え方、そして安倍総理と礒崎補佐官との考え方の整合性はこの国会でもまたしっかり追及されるべきであると考えますので、委員長、よろしくお願いいたします。
○委員長(鴻池祥肇君) それは、小川君の質問は参考人招致という意味ですか、それとも、しっかりと委員長として考えろということですか。
○小川勝也君 もう理事会などでも、引き続き礒崎氏にほかの野党からも質疑要求が出ているというふうに伺っておりますので、この委員会で更に礒崎氏に質問の機会が実現できますように、委員長のお取り計らいをお願い申し上げます。
○委員長(鴻池祥肇君) 後に理事会を行います。その場でお諮りすることといたします。 小川君、質問を続けてください。
○小川勝也君 今度は与党から、またいろんな、炎上というキーワードは私は余り得意ではありませんけれども、これまた一躍有名になりました自由民主党文化芸術懇話会のメンバーの発言とツイートだそうであります。これは、戦争に反対する人は自己中心的であると。 結局、我が国におきましては、誰がどういう考え方をするかは思想、信条の自由にこれは保障されているわけでありまして、戦争に行きたくないからこの法案は反対だと言う自由は当然あるわけであります。そのことは当然といたしまして、そのほかにもゆるがせにできない、立法府のメンバーとしてはとんでもない表現をしています。 武藤貴也衆議院議員、七月二十三日のブログ、日本国憲法によって破壊された日本人的価値観と題し、憲法の三大原則、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を批判。戦後の日本はこの三大原理を疑うことなく至高のものとしてあがめてきた、私は、この三つとも日本精神を破壊するものであり、大きな問題をはらんだ思想だと考えていると持論を展開している、こういう報道です。 総理は、御認識ございますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私もその発言について詳細に読んではおりません。 従来から、政府の立場において、自民党の憲法改正草案においても現在のこの憲法の三大原則についてはしっかりと堅持をしていくということが党で決めていることでございます。これは周知の事実であろうと、このように思います。
○小川勝也君 冒頭申し上げましたとおり、思想、信条、発言の自由というのがあります。国会議員もそれぞれ様々な考え方を持って選ばれてきているわけでありますので、ある程度の発言の自由というのは当然保障されてしかるべきだと思いますけれども、今ここに書かれている内容は少し逸脱をしているのではないかというふうに考えておりますので、これは、内閣総理大臣が総裁を務める自由民主党の所属議員でありますので、精査をして対応を考えていただきたいと存じますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 党としての考え方については、我々、我が党の憲法改正草案におきましても、平和主義、主権在民、そして基本的人権、この憲法の三大原則については堅持しつつ我が党の考え方を示しているわけでございまして、私はこの議員のまだ発言の詳細についてつまびらかではありませんし、質問通告もいただいておりませんからお答えのしようがないわけでありますが、党としての考え方は既にお示しをしているとおりでございます。
○小川勝也君 まだ読んでおられないということなので、読んで精査してくださいとお願いを申し上げておりますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 党のことにつきましては基本的に幹事長に任せているわけでございますが、党において、もし必要とあれば、そうした精査を行うということになるんだろうと思います。
○小川勝也君 精査していただけるということでございますので、処分に値するのではないかという声も大変大きくなっておりますので、しっかり御対応をお願いをしたいというふうに思います。 さて、法案でありますけれども、いろいろな課題が山積をしています。国民の皆さんの中に理解が進んでおらないというのは共通認識だと思いますが、私どもはこのまま議論を続けさせていただく用意はたくさんありますけれども、なかなか総理が思うような理解は進まないのではないかと思っております。様々な課題がある中で、一つは憲法との関係性、これは国民の中からも大変危惧する声が上がっています。 私どもは、日米安全保障条約とかあるいは安全保障環境の変化とか、総理と共通認識を持っている部分も大変多いと自負をいたしております。北澤元防衛大臣を始め福山理事、私も含めて、政府の中で、内閣官房あるいは外務省、防衛省などで機微に触れる情報にも接しながら仕事をさせていただきました。ですから、安全保障環境の変化やあるいは北朝鮮のミサイル開発、南シナ海の状況変化、そして一番大切な我が国周辺の事態の変化など、敏感に考えているところであります。 しかし、今回提出された法案は、先ほど憲法との整合性の問題を含め、まずは一番肝腎な我が国周辺に対する配慮が不足しているのではないか、これは先日の大野委員からの質問で明らかにされたところであります。 そして、総理が再三例示として使っていただいておりますホルムズ海峡と米艦を防護する我が国自衛隊の図式、ここがなかなかすとんと落ちないわけであります。すなわち、立法事実がない、蓋然性が小さい、乏しい、こういう疑念を持っているわけであります。そして、何よりも一番の懸念は、そういった分野に隠されて自衛隊がどこにでも派遣されるのではないか、米軍の戦争に付き合わされるのではないかという危惧が国民の皆さんの中に蔓延をしているからであります。 これは、総理、御苦労されていると思いますけれども、総理の思いや政策的意図と今回提出していただいている法律の立て付けとの間に乖離があるわけであります。ですから、今我々が審議しているのは、総理の思いではなくて、法律がどうなっているかということであります。すなわち、法律は総理が思っている以上のことを、我が国に権限を与えるということでありますので、我々も心配ですし、国民も心配です。そこからまず議論をさせていただきたいと思います。 まず、法的安定性ということで申し上げますと、まずは日本国憲法、我々は、これ存在しているわけでありますので、総理、これ短い文章でありますので、憲法九条、ちょっと読んでいただいてよろしいでしょうか。(資料提示)
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 「第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」。
○小川勝也君 総理、これ、第二項とかお嫌いですか。 これは、私は、総理が好きでも嫌いでも、我が国に憲法は一つしかありませんので、全ての法律事項はこの憲法との整合性が図られるわけでありますので、これから議論する安全保障法制も全てこの憲法との関係性を有しておる、そのことをまず肝に銘じていただきたいと思います。 そして、私たちの国の安全保障を考える上で最も大切なのは日米安全保障条約かと思います。我が民主党も日米安保堅持の立場であります。その日米安保の中で肝となる部分があります。これはちょっと中谷大臣に解説をお願いしたいと思いますが、日米安保条約第五条と第六条の関係、整理をお願いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 済みません、条約に関わりますので、私の方から答弁させていただきます。 第五条と第六条の関係について答えろということでありますが、第五条におきまして、これは、我が国に対する武力攻撃に対しまして日米で共同して対処するということを第五条で定めております。そして、第六条におきまして、我が国の安全に寄与し、そして極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するために我が国における施設及び区域を米軍が使用する、こうしたことを定めております。 第五条と第六条の関係ということで申し上げますと、それぞれに日本とアメリカの義務を定めているわけですが、その日本とアメリカの義務につきましては、内容は異なるわけですが、一応バランスが取れているという説明をさせていただいております。
○小川勝也君 これは今外務大臣から御説明をいただいたとおりであります。日本は、先ほどの憲法の関係から、いわゆるフルスペックの交戦権及び武器を持たないということになっておりますので、それを、足らざるところをアメリカに担っていただく代わりに我が国の施設や区域を使用していただくというのが日米安全保障の立て付けであります。ですから、日米が共同していろいろな行動や対処をするということは当然ありますけれども、全く対等の義務を負っているということではないことを今改めて表明をさせていただきました。 そして、今この委員会の中でいろんなことが分かったわけであります。もう衆議院でもさんざん答弁を聞いておりますし、あるいはこの参議院でももう議論を何回もさせていただきました。 パネルの二枚目、限定的な集団的自衛権、これは福山委員が使った資料であります。 結局、我が国に攻撃を与えられたときに初めて我が国は武力行使ができるという専守防衛を持っていました。しかし、今、密接な関係にあるB国が攻撃をされたときもその攻撃をした国に武力行使ができるというふうに法改正をするということであります。存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があるという条件はもう織り込み済みと思います。ここまで今踏み込んでいただいているわけであります。 更にもう一ページめくっていただきますと、今度は次のパネルになります。これは、大塚委員の質問の中で御答弁をいただいたところであります。 我が国に対して直接の武力攻撃をしていない国に対して、防衛出動、武力行使をすることは法理上可能か、「はい、可能になります」、これ、二番目のパラグラフに書いてあります。それから、我が国に対する攻撃の意思がない国に対して、新三要件が当てはまれば我が国から攻撃する可能性を排除しないのか、「排除しません」、これは中谷防衛大臣の発言でありますし、その後、岸田外務大臣から、国際法における先制攻撃に当てはまるかもしれないと、こういう答弁もいただいているところであります。 すなわち、憲法があり、日米安全保障条約があるにもかかわらず、我々の国は先制攻撃もできる国に今変わろうとしている。ですから、この法律案の審議が大変難しい状況になっているところであります。 それで、パネルを米艦防護のパネルに替えていただきたいと存じます。 これは、多分十五事例の第十二番目を、我が国の艦船が米国の艦船を防護できるようにするという変化を図案にしたものであります。そして、米艦が攻撃を加えられたときに我が国はこの米艦を守るんだ、すなわち武力行使ができるという図式でありますけれども、この図式に沿って、中谷大臣、ちょっと御説明をしていただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 現実的に、他国からのミサイル攻撃に対して我が国を守る上におきましては、我が国自身のミサイル防衛システムもございますが、米国のミサイル防衛システム、これと共同で警戒監視をし、実際に攻撃を受けた場合には共同で迎撃をするというシステムができ上がってきております。 この図についての説明ということでございますが、現状におきましては、日米で共同で警戒監視をしている場合に、我が国に対する武力攻撃が発生又は着手をしなければ、共に活動している米艦艇が攻撃を受けた場合においては我が国としては防護不可である。これは現状のところでございます。 政府案といたしましては、今回、新三要件ということで、存立危機事態というものを設けるわけでございます。これは定義といたしましては、我が国と密接な関係にある他国が武力攻撃を受けて、が発生をした場合、これによって我が国の国の存立を脅かされ、そして国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆されるような明確な危険がある場合に際しまして、米国に攻撃が発生をし、さらにミサイル防衛を警戒をしている米艦艇等に攻撃があった場合に、こういった存立に関わると判断した場合にこれを防護することが可能にするということで、新たに存立危機の状況においてこの米艦の護衛が可能にしたということでございます。
○小川勝也君 ここに「調査と情報」という本がありまして、これは国立国会図書館がまとめてくれた冊子でありまして、当然、国立国会図書館が作っているわけでありますので、大きく偏った情報ではありません。 ここに、核抑止力があって、「日米同盟の抑止態勢をめぐる現状と課題」というタイトルであります。最初に核抑止力があって、次は通常戦力抑止態勢というのがあります。そこの一番目には何と書いてあるかというと、「自衛隊の抑止態勢とグレーゾーン事態」。冒頭指摘したように、衆議院において民主党と維新が共同提案したような、ああいうところがグレーゾーンなので一番大事ですよというふうに書いてあります。そして、その次に、「米軍の打撃力と対A2AD」と、こう書いてあります。これはどういうことかといいますと、米軍の力は圧倒的だと、こう書いてある。これは、先ほどの山本委員、佐藤委員とのやり取りの中でももう明らかなことであります。世界で最も強い米海軍。 特に、これに日本のイージス艦が同行してもいいです、同行することは当然あると思いますけれども、まず、米国のイージス艦等が日本に守っていただかなければならないような単独の行動というのは、中谷大臣、あり得るんですか。
○国務大臣(中谷元君) 科学技術がどんどん進歩しておりまして、ミサイルの精度も射距離も延びております。仮に、日本に対してミサイルが発射された場合に、いつどこでまず発射されたか、これを捕捉しなければなりません。また、十分程度で我が国に到達するわけですから、この間に迎撃をしなければならない。このことを我が国一国で本当にできるのか。それは、やはり日米のシステムを使わなければミサイルに対処できないということで、日米合同の体制を取っているということでございます。
○小川勝也君 米国海軍は世界最強で、第七艦隊も最強なんです。そして、きっちりと規律によって運用が決まっております。イージス艦は単独で行動することはありませんし、しっかりとした護衛艦体制、そして空から海の下からしっかりとパックで行動することになっているんですよ。なぜ国民をだますかのようなこういう図式をもって、日本があたかもアメリカを守らなければならないかのような、そういうミスリードをするのかということをお伺いしているんです。 非現実的な図だというふうに、中谷大臣、お認めになりませんか。
○国務大臣(中谷元君) これは我が国の防衛ですよ。これまでも我が国の防衛につきましては、自衛隊自身も対応しますが、日米安保体制によって日米共同対処、これガイドライン等でも平時から有事に至るまで共同で対処するということになっておりました。特にミサイルの防衛につきましては、我が国だけでは対処できないということで、日米合同でそのイージス艦にしましても実際の場合には日本海で共同対処をする、そのときに、米国がやられたときに日本が何もしないでいて本当に日本のミサイル迎撃ができるのか、これはできないわけでございますので、こういった事態に対応をしているということでございます。
○小川勝也君 聞いてもいないことを長々と答弁して質問時間を使わないでください。 ミサイル対処のことをお伺いしているわけではありません。日本の防衛に資するミサイル防衛にイージス艦が登場していただくことはあり得ます。その米国のイージス艦が単独で来ることはないでしょうと聞いているんです。
○国務大臣(中谷元君) 現在でも、北朝鮮の事態等に対しまして平素から米国は警戒監視をいたしまして、イージス艦等を派遣をしてあらゆる事態に対応できるような体制を取っております。まして、これが緊張した場合にはより日米が共同で対処するわけでありますので、米艦のイージス艦、これが行動するということはあり得るわけでございます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 具体的な米国のオペレーションについて今ここで申し上げるわけにはいきませんが、しかし、米国のイージス艦と我が方のイージス艦がデータリンクを行い、そして相互に補完しながら対応するということは十分にあり得るわけでございますし、事実、今回の法改正を、先般来日をした米太平洋軍司令官は、日米のこれは言わばきずな、あるいは対応能力がこの法改正によって明らかに向上し、抑止力が向上するということを明確に述べているわけでございまして、それはこうしたことも想定した上において米側は発言をしているものと承知をしております。
○小川勝也君 私は、日本のイージス艦や護衛艦の総合的能力が極めて高いことを知っています。船も優秀ですし、乗組員も指揮官も優秀です。アメリカのニーズに応えることは可能であると思っています。しかし、アメリカの艦船が単独で行動して、ましてや朝鮮半島で緊張が高まっているときに、このイージス艦等が日本に助けてもらわなければならないような少ない船団での行動をすることはあり得ないというふうに言っているんです。 これは中谷防衛大臣に答えてもらいたい。
○国務大臣(中谷元君) 日本が米艦を防護することはあり得ないという御質問ですか。米国が単独で行動できるからそれでいいということですか。もう一度御質問をお願いします。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 総理が答えますから、まず聞いてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今委員から御指摘の、イージス艦は一隻で来るかということでございますが、では、何隻で来てどういう体制だということについては、これは委員もよく御承知のとおり、米軍はオペレーションについてはこれは外には基本的に出さないわけでございまして、そのオペレーションについて我々はここで述べるわけにはいかないわけでございます。 しかし、同時に、イージス艦に対して、イージス艦とイージス艦がデータリンクをしてその地域においてお互いに協力をしていくということについては、これは当然相当の能力向上が図られるのは間違いないわけでありますから、米軍側もこの体制をつくっていくことについて、またそのための法制をつくることについて歓迎をしているわけでありまして、はなから必要がないのであれば、米側もそれは歓迎するということにはならないわけでございます。 という意味におきましては、整理をしますと、一隻で来るかどうかということについては、これは運用上は残念ながら申し上げることはできない。しかし、間違いなく、間違いなく米側のイージス艦と日本側のイージス艦がデータリンクすることにおいて米側の防衛能力も向上するのは、これは明確であろうと、このように申し上げているところでございます。
○小川勝也君 何隻で来るかは明らかにしませんけれども、一隻で来ることはないんじゃないかと言っているんですよ、これは認めてくださいよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、例えば空母部隊が、運用部隊が何隻で来るかということについては、これはもちろん一隻で来るわけはないわけでございますし、このイージス艦等の運用においてもこれは空母部隊とは基本的に違うわけでございますが、もちろん、単騎ということについては、これは今明確には申し上げませんが、想定はこれはなかなかし得ないのではないかと、こう思うわけでございますが、詳しい言わば何隻体制ということについては、これはオペレーションに関わることでございますから申し上げることは控えさせていただきたい。 いずれにせよ、米側からも、今回の法改正によって防衛能力は十分に向上すると、これは明確に太平洋軍司令官が発言をしているということは重ねて申し上げておきたいと思います。
○小川勝也君 これは大事な図式です。ホルムズ海峡と米艦防護しかないんですよ。米艦防護の必要性があるのかないのか。先ほど何%という議論がありましたけれども、私は、米艦と日本のイージス艦、護衛艦と一緒に行動していただいていいと思っています。しかし、米艦は自分たちで自己完結の体制が取られているので、そのリンクの中にイージス艦も入ることはあるでしょう。しかし、日本のイージス艦や護衛艦に守ってもらわなきゃならないような米軍の行動はあり得ないというふうに言っている。あるいは、一%以下だと言っている。それは認めてもらわないと、防衛大臣、おかしいと思いますよ。
○国務大臣(中谷元君) まず、米軍は、日本に駐留をしておりますが、BMDの能力の搭載のイージス艦、これは数隻日本にあって、展開をしております。 弾道ミサイルに日米が共同で対処する場合には、これらのイージス艦は自衛隊と協力をして弾道ミサイル発射の早期探知又はミサイルの迎撃を行います。基本的にはアメリカからの要請があれば護衛をするわけでございますが、これはもう平素から日米で協議をしておりまして、今回の新ガイドライン、これにもこの項目の中にアセット防護というのがありまして、自衛隊、米軍はアセットの防護、つまり、米側の武器、兵器、これの防護において協力をする、そして、弾道ミサイル防衛等の作戦に従事しているアセットの防護を含むということで、これは日米間で協議をして米国を防護するということになっているわけでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) ごくリアルな話でありますが、現実に北朝鮮からミサイルが日本に飛来するという可能性はございます。 これは日米で共同で対処しておりますが、米軍の行動につきましては、横須賀等に配備をされておりますが、これは艦船全てが稼働しているとは限りません。定期検査、訓練などで、米側のオペレーションに基づくわけでありますし、また、一発飛んでくるわけじゃないんです。同時に多数のミサイルが飛んでくる可能性もありまして、これに対処するために艦船を幅広く長期間にわたり展開をする、ずっと、一か月も二か月も日本海に警戒監視で展開するわけです。こういう場合に、米艦の艦船の防御、これは手薄になる可能性がありまして、こうした場合には弾道ミサイルへの共同対処の実効性を損なうおそれがありますので、自衛隊がこれを排除をする可能性は生じるということはあり得るということを考えております。
○小川勝也君 一隻で来ることはあるんですか、ないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それはもう先ほど答えております。つまり、一隻で単独で来ることはございませんが、どういうフォーメーションかということについては、これは運用に関することでございますから、答弁を控えさせていただきます。 いずれにせよ、それであったとしても、もちろん米側は自己完結型でありますからできる限り防備を固めてまいりますが、であったとしても、言わば北朝鮮有事のような状況の中においてはできる限りの防備を図るのは当然のことであろうと、こう思うところでございまして、かつて九・一一の際に、寄港していた米空母に対する護衛を要請されたこともあるわけでございまして、そういう事実もあるということは申し上げておきたいと思います。
○小川勝也君 ここが別に質問のポイントじゃないんですよ。 総理は、米国の艦船を守らなくていいんですかと言っています。どうやって守るんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) つまり、日本の例えばイージス艦は高い能力を持っている、これは小川委員も認められたとおりでございます。 そして、イージス艦、米側も多数これは保有しておりますが、同時に、米国は七つの海に展開をしている中において様々な事態が同時に生起することもあるわけでございます。その中において、我が国の高い能力を持ったイージス艦部隊等が協力をしてこの警戒に当たる米艦を守るということは、これは十分にあり得るわけでございまして、そうした今後共同訓練もこの法整備によって可能となっていくわけでございます。 事実、太平洋軍司令官が今回のこの我々の法制に対して歓迎を示しているということは、私たちの言わば自衛隊の実力が米軍の安全にとっても大きな役割を果たしていくということを評価しているということではないかと思います。
○小川勝也君 百歩譲って、一隻で来ることはないけれども、こういうふうに防護することがありますと。 ここに、いわゆる攻撃国から、陸地からか船からかは分かりませんけれども、米艦船が攻撃を受けたと。そのときに、日本のイージス艦、艦船は攻撃をするんですね。どういうふうに攻撃をするんですか。
○国務大臣(中谷元君) 明白な危険を排除するわけでございます。米艦船に対する攻撃が行われましたら、これは弾道ミサイルへの共同対処、これしておりますので、実効性が損なわれることは明らかでありますので、自衛隊がこれを排除をする必要性は生じることは当然のことでございます。仮にこれ米艦艇が損害を受けますと、我が国のミサイル防衛機能、これが機能できないわけでございますので、米艦を守る、そういう必要性があるということでございます。
○小川勝也君 じゃ、質問を変えます。 なぜ日米安全保障条約があるのか。我が国は敵基地攻撃能力を持っていますか、大臣。
○国務大臣(中谷元君) 現時点におきましては、敵基地攻撃能力を保有しておりません。
○小川勝也君 そうしたら、これ今、攻撃国からというふうになっていますけれども、攻撃国から米艦船が攻撃を受けたときは反撃できないんですね。
○国務大臣(中谷元君) 我が国の能力といたしましては、飛んでくるミサイルを迎撃をして排除をする、若しくは米艦艇に着弾する前に飛んでくるミサイルを撃ち落とすということは可能でございます。
○小川勝也君 中谷大臣にもう一個質問をいたします。簡潔に答えてください。 アメリカの艦艇が攻撃をもし受けたとすれば、その艦艇はいわゆる一隻じゃないと言いました。イージス艦はいわゆるミサイル対処に専念をしているかもしれない。隣にいる護衛艦はどういう行動に出ますか。
○国務大臣(中谷元君) これはいろんな事態がございますが、平時におきましては、今回法律でお願いをいたしておりますけれども、我が国の防衛に資するまた共同訓練をしているような場合におきましては、米艦艇を護衛するということはできます。ただし、こういった、存立事態と申しますけれども、我が国の存立に関わるような事態に際しましては、これは我が国として武力行使がし得る三要件整いますと米艦の防護ができると。 この内容につきましては、存立危機武力攻撃と申しまして、この存立危機をもたらしている武力攻撃、これを排除できるということでございます。
○小川勝也君 アメリカの船が複数で事態に対処しています。一隻が攻撃を受けました。僚船、ほかの船は攻撃をするんじゃありませんか。
○国務大臣(中谷元君) 個別具体的な話になりますが、存立危機事態という事態を政府が認めて、これを計画をし、国会でも承認をいただいて武力攻撃をするわけでございます。 どのような状況になるのか。それは三つの要件がございます。我が国の存立が脅かされ、そして国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される、そういう状況になった場合に対応するわけでありまして、どのような内容かにつきましては、この存立危機をもたらしているような外国からの武力攻撃、これを排除する限りにおいてということでございます。
○小川勝也君 この図は、いわゆる立法事実を証明する大変重要な図でありました。 それで、可能性を少しずつ狭めていきますと、かなり小さくなります。米艦が我が自衛隊の護衛艦に守ってもらっていても、我が国の護衛艦は敵基地攻撃能力を持っていないと言いましたね。あるいは航空自衛隊もしかりであります。 さすれば、アメリカの艦船は日本が対処できるときだけ日本が守りますね、それ以外は守れませんというような限定的な反撃能力でアメリカ自身の艦艇を守るなんということはあり得ない。ということは、日本が守れますよというふうに背伸びしていても、アメリカ艦艇、米軍にとっては僕は迷惑だと思いますよ。 中谷大臣、頼まれたんですか。
○国務大臣(中谷元君) まさに、これが対応できるということは、我が国の存立危機事態、これに当たる場合でありまして、つまり、我が国と密接な関係にある他国、米国に対する武力攻撃であって、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福の追求の権利が根底から覆される明白な危険があるということで、すなわち存立危機事態において我が国が排除をし得る他国に対する武力攻撃でありますので、どのような状況があるかということでありますが、これについては、個々の戦闘ではございません、あくまでも全体として政府が判断をするものでございますので、こういった日本の存立に関わるような危機事態、これが排除できるという対応をするということでございます。
○小川勝也君 アメリカから頼まれたんでしょうか、守ってくれと。
○国務大臣(中谷元君) もちろん、これは米国が武力攻撃を受けた場合、そして米国からの要請があった場合ということでございます。
○小川勝也君 基本的に、蓋然性とか立法事実を議論するときに、アメリカの船が日本の自衛隊に守ってもらわなきゃならない蓋然性は極めて低い。すなわち、アメリカは世界最強の軍事力を誇っているんです。ですから、自身で攻撃力を日本の何百倍も持っているのに、何で日本が反撃をしなきゃならない。 では、もっと別な言い方をします。 アメリカの艦船に攻撃を加えた国はどういう報復を受けるでしょうか、中谷大臣。
○国務大臣(中谷元君) これはあくまでも我が国の存立を揺るがすような事態でありますので、それを排除する範囲の対処をするということでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) アメリカがどう報復するかは、これはアメリカが判断することでございまして、私が答えることではございません。
○小川勝也君 中谷大臣知っていますから。
○国務大臣(中谷元君) 総理と同じでございます。これはアメリカが判断をしてくるわけでありますが、その中でアメリカが日本に防御を要請をした場合におきましては、我が国といたしましては存立事態として限定された集団的自衛権を行使をするということでございます。
○小川勝也君 先ほど、御丁寧に憲法から日米安全保障条約まで出しました。日本は、守られているのは、アメリカの軍事力によって抑止力を有しているわけであります。日本を攻撃したらアメリカに攻撃されるぞということで抑止しているのが、これはメーンの抑止力であります。 アメリカは自衛のための戦争をいとう国ではありません。アメリカの艦艇が狙われたら、すぐ報復いたします。その国の首都は炎上するでありましょう。これが抑止力なんです。日本からの反撃なんか何も怖くない。 じゃ、別の質問をいたします。 日本がアメリカに代わって武力行使をいたします。そうすると、相手の国は自衛権を行使します。日本が武力行使をして、相手が自衛権を行使する。相手が自衛権を行使して武力行使してきて、そして我が国がまた武力行使する。この事態を何と言いますか。
○国務大臣(中谷元君) これはまさに日本の存立に関わる事態でございまして、政府といたしまして、そのような事態に際しまして、我が国を防衛する自衛権、つまり我が国に許される憲法の範囲内での自衛の措置の範囲でございます。
○小川勝也君 この図を見ていただいたら分かります。攻撃国は日本に攻撃をしていないんですね。アメリカの船に攻撃をしたら日本から先制攻撃を受けた。日本は先制攻撃をして、後で、国際法に基づいて、いわゆる国連安保理事会にこれは集団的自衛権の行使なんですよというふうにお伝えをする。 しかし、世の中はそんな理屈を信用する人はいません。日本が先制攻撃したら相手は武力行使する、相手が武力行使したらこっちも武力行使する。これを戦争と言えない政府は国民に信頼性があるわけがないと私は思いますけれど、中谷大臣、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは全く違います。 まず、米国が攻撃を受けるわけであります。日本と密接に関係のある米国が攻撃を受ける中において、この図にあるように、言わば日本に対する攻撃の意図もそのA国という国が、米国に対して攻撃をしたA国が示しているという状況の中において、ミサイルの発射等に対して警戒している米国の艦船に対する攻撃、これがまさに存立危機事態攻撃でありまして、これを排除するのが今回の法律でございまして、米国に対する攻撃を行ったAという国そのものを例えば米国と撃破するという、そういうものではないわけでありまして、今回、まさに我が国の存立を脅かし、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される危機を排除する攻撃を行うわけでございまして、言わば上陸をしていってその国を占領するということではなくて、この艦艇等に対する攻撃を排除する必要があるわけでございます。 そして同時に、先ほど御紹介をさせていただきましたように、ガイドラインにおきましても、日本は行うことが限られているということの前提の下に、先ほど中谷大臣からも答弁させていただいたとおりでありまして、武器等の防護のためにもお互いが協力していくということが明記されているわけでございますが、まさに最強の米軍であろうとも、日本の警備に当たっている際にさらに精強性の高い自衛隊が協力することによって彼らの安全性が高まると考えるのは、これは当然のことであろうと、こう思うところでございます。
○小川勝也君 蓋然性が低いパネルで国民をミスリードしているというふうに申し上げました。 基本的にアメリカは自己完結型で報復をいたします。そして、日本がもしアメリカに先んじて武力攻撃をすることになれば、相手方からは先制攻撃になります。日本だけが自衛のための武力行使をするわけではありません。相手もするということを国民は分かっているので、そのことを危惧しているわけであります。 時間がありませんので、横畠法制局長官に質問をいたします。 昨日も小西委員の質問、今回の限定的集団的自衛権行使のいわゆる昭和四十七年の答弁についてさんざんのやり取りがありまして、大変私は苦しい答弁だったろうというふうに思っています。そして、横畠長官におかれましては、今なぜ限定的に集団的自衛権の行使を認めるに至ったかというふうに質問をされたときに、今までは全てフルスペックで議論してきました、限定的は初めてだったんですというふうに言いましたけれども、実はもう六年に一遍ずつ、国会では集団的自衛権の行使はできないのかというやり取りをずっと続けていました。 これは、横畠長官、限定的集団的自衛権の行使について過去にもさんざん議論したケースがあったということでいうと、虚偽答弁をしたということをお認めになられますね。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 政府として、限定的な集団的自衛権の行使ならば認められる、それを認めるという議論をしたことはございません。
○小川勝也君 認めないということを歴代の法制局は答えを出しています。しかし、衆参の国会議員は何度も何度もチャレンジをいたしました。内閣法制局に対して、限定的であれば、もっと小さい要件であればちょっとぐらいはいいんじゃないかというふうにさんざんやってきました。これは、議事録全部残っています。それは、法制局長官の横畠さんは全部知っているわけです。知っているにもかかわらず、限定的な議論はせずにフルスペックしか議論していなかったので今回認めることといたしましたというふうに答弁しました。 もう一回質問いたします。限定的な集団的自衛権の議論を積み重ねても、歴代長官及び幹部は排除してきたということをお認めになられますね。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 昨年の七月以前におきましては、内閣法制局はもとより、政府といたしましても限定的な集団的自衛権を認めるという考えはなかったわけでございます。したがいまして、それ以前に、昨年の七月以前において行使することが認められないというふうにお答えしていた集団的自衛権といいますのは、今回のような限定のないフルスペックの集団的自衛権のことについて議論をしていたということでございます。
○小川勝也君 歴代の法制局長官が、基本的に今回の法律は憲法違反だというふうにおっしゃっています。 多分、拝察するに、横畠長官も、かつてほかの長官にお仕えをしていたときには、自分も今回の法案をそのときに見たとすれば、これは合憲という判断は当然できないだろうというふうに思いながら法制局でお仕事をされてこられたというふうに思っております。今、先輩たちは大変嘆いておられるのではないかなというふうに思っています。 そして、この中でお一人だけ、集団的自衛権の行使、これは可能だとお考えになられた長官がおられます。これはどなたでしょうか。パネル、資料を見ながらお答えをいただきたいと思います。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 私のことでございましょうか。
○小川勝也君 これはお亡くなりになられました小松一郎長官であります。 内閣法制局長官という方は、テレビを見ておられる方にはなじみのないポストかもしれません。しかし、例えば安倍総理が組閣をいたしますと、その後ろに、内閣法制局長官はひな壇の組閣写真に写ります。そのぐらい偉い人なんです。なぜ偉いかというと、内閣が、内閣総理大臣が俺はこういう法律を作るというふうに言っても、憲法やほかの法律との整合性でそれは無理ですというふうにお断りをする権利を持っているから偉かったんです。 それを、安倍総理は、高い支持率をもって、政策を実行するために、まずは日銀総裁を自分の政策を好んで推進してくれる人を付けました。そして次に、集団的自衛権の限定的行使をやりたいと思ったときに小松長官を法制局長官に据えました。 ここから横畠長官の人生は狂いました。歴代の長官とともにすばらしい、法制局官僚としてすばらしい功績と実力を兼ね備えていたのに、この先の内閣法制局が心配でなりません。内閣法制局が果たしてきた役割を、今、横畠長官が無にしようとしている。私も福山委員と同じように、横畠長官は辞任をいただいて、後世の法制局官僚にまた希望を与えていただければというふうに思います。 安倍政権の今回の法律案は大変問題だらけでありますので、これからもしっかり追及することをお誓い申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。 本題に入る前に、ウィキリークスが報道いたしましたアメリカの盗聴の問題について質問させていただきたいと思います。 これは非常に大きな問題でして、我が国の国防上極めて大切な問題だと私は思います。 そこで、総理にお伺いしたいと思いますが、国家安全保障会議は開かれたんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 民間であるウィキリークスの出所不明の文書についてコメントすることは差し控えたいと思います。 その上であえて申し上げれば、仮に事実であれば同盟国として極めて遺憾であります。本件については、クラッパー米国家情報長官と連絡を取っているところであり、引き続き米側に事実関係の確認を強く求めていきたいと思います。 いずれにせよ、政府として情報保全への対応については引き続き万全を期していきたいと思います。
○櫻井充君 済みませんが、会議は開催したんでしょうか、していないんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今申し上げたとおりでありまして、民間の機関であるウィキリークスの発表に対して一々我々は直ちに反応するのではなくて、まず同盟国である米国に対してその真偽について確かめることが重要であろうと、このように判断したところでございます。
○櫻井充君 フランスはどのように対応したのかと申し上げますと、対策を相次いで打ち出しただけではありませんで、閣僚が出席して国防に関する関係閣僚会議を開催しております。このぐらいの危機感をフランスは持っております。さらに、オランド大統領はオバマ大統領と電話の協議も行ってきております。 日本もこのぐらい厳しい態度で出るべきだと私は思っているんですが、なぜかというと、例えば今はTPP交渉の大詰めを迎えております。そのTPP交渉で大詰めを迎えている中で、ここでどういうようなことが決まってくるのかは我が国の国益を守る上で非常に大切なことだからです。 ですから、そういう意味で、私は、今の総理の御発言は御発言ですが、是非お考えいただきたいのは、今のようなことでは危機管理上非常に大きな問題があると思っていて、是非会議を開いていただいた上できちんとした対策を打っていただきたいと思いますが。これは与野党が争うことではございません、総理。これは我が国の問題ですから、そういう意味で是非会議を開かれた方がいいんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、サルコジ政権等に対する言わばウィキリークスの発表の中身と、我が方に今回発表された中身については違いがあるわけでございますが、その上においても、もしこれが事実であれば遺憾であり、我々は米側に真偽を確かめているところでございますが、先ほど申し上げましたように、クラッパー氏と、この事実の確認について、情報の交換等について先方からの説明を求めていたところでございます。
○櫻井充君 済みませんが、米国政府が盗聴をしているというふうに告発されているわけであって、盗聴していたと思われる人たちに盗聴していたんですかと聞いても、正直に答えてくれるはずがないと思うんですよ。もうここは水掛け論になりますから。だけど、ここは危機管理上、私は、非常に大きな問題があったんじゃないかと、その点だけは申し上げておきたいと思います。 それで、総理に、まず最初に憲法に対する基本的な考え方をお伺いさせていただきたいと思います。 これは平成十二年五月十一日の憲法調査会の議事録がございまして、その当時、安倍晋三委員が衛藤晟一議員の代わりに出席をいたしまして、こう述べられております。日本国憲法というのは、「強制のもとで、ほとんどアメリカのニューディーラーと言われる人たちの手によってできた憲法を私たちが最高法として抱いているということが、」、ここから大事なんですが、「日本人にとって、心理に大きな、精神に悪い影響を及ぼしているんだろう、私はこのように思います。」と、そう述べられております。 私は、済みませんが、自分自身で振り返って、憲法が私に精神的に悪い影響を及ぼしているとは私は全く思いません。総理はどういうところでそのようにお感じなんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私が述べたのは、自由民主党もそうでありますが、言わば自由民主党自体も綱領の中に、我々の手で憲法を作り上げていくということを述べているわけでございます。これは、まさに現行の憲法が、極めて短期間の間に米軍が案を作り、それを基に作られたことは間違いないわけで、当時のGHQの人々によって、二十五名の人々によって短期間で作られたのは間違いないわけでございます。その中において、やはり私たちの手でもう一度、憲法について、どういう憲法を作っていくべきかということを議論していくことも大切だろうと、こういうことでございます。そういう精神も大切ではないかと、そういうみずみずしい精神も大切ではないかと、このように答えているわけでございます。 もちろん、今、内閣総理大臣として、憲法を遵守し尊重する義務を負っていることは言うまでもないところでございます。
○櫻井充君 済みません、この考えは、実は岸元総理も同じようなことをおっしゃっているんです。ですから、おじいさんからそういう教育を受けたのかどうか私はよく分かりませんが、総理、改めてお伺いしておきますが、私は悪い影響を自分自身としては受けていないと思っているんです。総理はどういう点で悪い影響を受けているとお思いなんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、悪い影響というふうに申し上げましたのは、つまり、先ほど申し上げましたように、自分たちの手で憲法を作ることができると、こういう精神を取り戻す必要があると、こう申し上げたわけでございます。新しい時代を切り開いていくためには、その精神を切り開いていく、つまり、不磨の大典として指一本触れることができないというこの精神を変えていく必要があるだろうと、こう述べているところでございます。
○櫻井充君 私は、私なりに考えますが、日本国憲法はよくできていると思います、根幹は。そして、今の時代に合わなくなった部分についてのマイナーチェンジは多分必要な部分はあると思っているんですよ。ですが、根幹からそういう話には僕はならないんじゃないかと。 それで、なおかつ、今総理は憲法を守っていかなきゃいけないんだというお話ありましたけど、こうもここの場面で意見を述べられているんですが、「この前文は全く白々しい文であると言わざるを得ないんだろう、」と。しかも、「ですから、そういう意味で、私は、まずこの前文から全面的に見直していく必要があるんだろう、こういうふうに思うわけであります。」ということです。 それで、前文というのがいかに大切なものなのかと。これは、昭和二十二年に文部省が子供たちに向けて分かりやすく書いたものがございます。(資料提示) これ、皆さんにお手元へ資料をお渡ししたかと思いますが、太字のところを読ませていただきますと、要するに二つあるんだと、大事なことが。「その一つは、みなさんが憲法をよんで、その意味を知ろうとするときに、手びきになることです。」と。「つまりこんどの憲法は、この前文に記されたような考えからできたものですから、」、ここからです、「前文にある考えと、ちがったふうに考えてはならないということです。 もう一つのはたらきは、これからさき、この憲法をかえるときに、この前文に記された考え方と、ちがうようなかえかたをしてはならないということです。」と。こういうふうに、昭和二十二年、平和憲法ができたときに、子供たちに対して文部省が配布したものがございます。これは文部省が出しているんです。 そして、総理はここの中でこういうふうにも言っているんですが、憲法の前文のところに、「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」と、こういう文章がございます。私、非常にいい文章だと思うんですが、この文章に対して、総理は、白々しいとおっしゃっている。それはなぜかというと、「この「平和を愛する諸国民」というのは一体だれなんだということでございますが、例えば、国連の常任理事国、P5の国、この五大国は、」、「戦後五十数年間、すべて戦争をしているわけであります。ですから、」と、そう答えていらっしゃいます。 しかし、国は戦争をしているかもしれませんが、国民は皆さん平和を愛していらっしゃるんじゃないでしょうか。これは私は理想だと思っていて、ここの前文の最後に書いてあるのは、「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」と、ここまで書いてあるわけです。ですから、この憲法の前文というのは何を表しているかというと、戦後の敗戦を受けて、日本国民としてどう生きていくのか、どうあるべきなのか、その理念を示したものなんです。 この理念を示したものについて白々しいと言うのは、私はおかしいと思います。総理はいかがお考えなんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自由民主党は、この前文も含めまして、この前文を全て変えていく案を作っているわけでありまして、私たちとしてはそれがベストだと、こう考えている次第でございます。 先ほどの、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、我らの安全と生存を維持しようと決意したと、こうあるわけでありますが、そこで私が考えていたことを様々述べているわけでありますが、例えば、そうした書きぶりをもう少し主体的に書くべきではないかと。平和を愛する諸国民というよりも、我が国自体がそうした諸国と共々平和を愛し、その平和を維持していくという、主体的に書いていくべきではないかと、こう思うわけであります。 また、専制と隷従、圧迫と偏狭をこの地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において名誉ある地位を占めたい、これは大変重要な一文ではありますが、同時に、日本も、日本自体がそこで名誉ある地位を得たいということと同時に、まさにそうした諸国民とともに圧迫と偏狭、隷従等をこれを除去しようと、日本も主体的な役割を示していくという決意を示すべきではないかということも考えたわけでございまして、そういうことを私は述べたところでございます。
○櫻井充君 総理、今おっしゃっているようなことは実は憲法の前文にちゃんと書いてあるんですよ。どういうことかというと、まず戦争をしないということについては、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、」と、もうそこに書いてあるわけです。 ですから、日本国民はもう戦争をしないということはここに書かれています。そして、今の文章の主語は、「日本国民は、」という主語になっていて、日本国民としてこういうことをやっていくんですという宣言文になってきていて、総理が今おっしゃっていることは実はそこの中にちゃんと全部書かれているんです。 ですから、そういう意味において、白々しいという言葉を使われるのはおかしいと思いますし、ちょっとよく分からないんです。総理がおっしゃっている白々しいという意味を教えていただけないですか。白々しいの意味を教えてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その意味は、今申し上げたところでありますが、今、日本はというふうにおっしゃったわけでありますが、日本は平和を愛し、専制と隷従、圧迫と偏狭をこの地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において名誉ある地位を占めたいと、こう述べているわけでありますが、しかし、やはりその主役としてもう少しこれは明確にするべきではないかと、こう考えたわけでございます。日本語としてですね。 そして同時に、先ほど申し上げましたように、確かに最初のところに今、櫻井委員が指摘されたようなことも書いてあるわけでありますが、しかし、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、我が国の安全と生存を保持しようと決意したと。これは、やはり我が国の平和と安全は我が国自身がしっかりと確保していくべきではないか、その決意も書く必要があるのではないかと、それを全てお任せしていいのかという、そういう観点から述べたところでございます。
○櫻井充君 まあ、これはあとは憲法の読み方の問題なのかもしれませんが、国民の皆さんがあとはどう判断されるかだと、私はそう思います。ここの議論を聞いていただいてどうなのかということであって、済みませんが、白々しいという言葉の意味は、興ざめなさま、うそであったり本心でなかったりすることが見え透いているさまと、決していい言葉ではありませんので、その日本国憲法前文についても全面的に見直せと。決してお好きではないんだと思います。 その上で、大事な点は、先ほど総理からもお話がありましたとおり、ちゃんと、そうであったとしても、最高権力者としてこれは守っていかなければいけないものなんだと、そこのところが極めて大事だと私は思います。 さてそこで、何で急にこうやってホルムズ海峡に行って機雷の除去をしてこいと、しなきゃいけなくなったのかと。これは、アーミテージ・レポートというのがありまして、これは総理はもうお読みになっていると思います。これは、参議院の何の委員会か忘れましたが、大塚委員の質問に対して、アーミテージ・レポートにもこう書いてあったでしょうと、そこまでおっしゃっていますから。 そこの中に、アーミテージさんからこう言われているんですね。イランがホルムズ海峡を封鎖する意図若しくは兆候を最初に言葉で示した際には、ここからなんです、日本は単独で掃海艇を同海峡に派遣すべきであると。そういうふうにおっしゃってきていて、なるほど、いや私は、別にアメリカはアメリカ側として言うのは当然だと思います、自国の利益のために。日本の掃海艇は非常に優秀です。私が自衛隊の方とお話をさせていただいても、多分世界でナンバーワンではないのかと皆さんその自負心をお持ちです。ですから、その日本の能力がよく分かっているものですから、多分、こういうことを日本として貢献してくれとアメリカ側が言うのは、私はこれ当然だとは思っています。 しかし、アメリカから言われたから日本としてやるべきかやるべきでないかは日本政府として判断することですが、急に機雷の除去をやるというのは、アメリカから言われたからこういう話になっているのではないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは米国から言われたからではなくて、まさに三要件に当てはまるかで日本が主体的に判断をするわけでありまして、アメリカの事情ということではなくて、まさに日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される危険がなければ我々はそれはやらない、まさに国の存立を全うし国民を守るために他に手段がないときにしかやらないということでございます。
○櫻井充君 基本原則はそれはそれとしてお伺いしておきたいと思いますが、私が申し上げているのは、何例かの事例が出てきた際に、何で急にホルムズ海峡の機雷の除去が出てきたのか、それが分からないので、これ、アメリカから言われたので、ああ、まあ、そうか、こういうことをちゃんと例に出しておかなきゃいけないなと思って出されたんじゃないかとそう思っていて、その点についてお伺いしているんです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 率直な御質問だと思いますが、それはそうではなくて、やはりこのホルムズ海峡を日本の需要のある石油の八割がここを通過をしてくる、そしてガスについても三割近くであるということでございまして、かつてもこのホルムズ海峡、この近傍においてそうした事態が生起したこともあり、今回例として入れているところでございます。
○櫻井充君 しかし、そのホルムズ海峡に機雷が敷設される可能性は非常に低くなりましたよね。イランの大使がこの間、そういうことはもうするつもりもございませんと言ってくると、可能性は非常に低くなるんじゃないでしょうか。 そうなったときに、じゃ何でもいいから機雷の除去をしに行くことになるのかどうかというのはすごく大事なことでして、今申し上げたとおり、ホルムズ海峡に敷設される可能性が低くなったんだとすれば、そのホルムズ海峡での機雷の除去というのは例から取り下げるということになるんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、まさに我々、今回の法改正においてやることができ得ると、可能性があるということを考えているわけでありまして、実際にそういうことが起こらなければこれは一番いいわけでございますし、実際、日本も、これはイランがそうした行為を行うということを想定しているわけではございませんが、イランとの関係においても、私もロウハニ大統領と数次にわたり首脳会談を行いながら、外務大臣もイランを訪問する等、良好な関係をつくりつつ、また、EU3プラス3とイランとの合意ができたことは大変すばらしいと、こう思っている次第でございまして、事実上、こうした対応を取らなくてよくなればこれは一番いいと、このように考えているところでございます。(発言する者あり)
○櫻井充君 ここはすごく大事なことでして、今声が上がっていますが、立法事実としてどうなのかです。 もう一つ、じゃ、済みません、この例を挙げておきます。 よく総理がおっしゃるのは、邦人救出の際です。邦人救出の際に日本が守らなくていいのかという話になりますが、中谷委員が日米防衛協力のための指針に関する特別委員会、平成十一年の三月十八日、こういうふうに発言されています。 当初、ガイドラインに米軍による邦人の救出を入れて米国が提案する項目というようなことでお願いしておったんですが、最終的にはアメリカから断られました。これはもう一人前の大人として当然のことですけれども。そういうことを他国に頼られて義務にされるとアメリカも、本当にたくさんの国からそういうことを頼まれると困る、自分のことは自分でやりなさいというようなことで、当然のことだと思いますとおっしゃっているんです。 そうだとすると、大臣、このことがあるとすれば、邦人救出というのは可能性として全く起こらないことになるんじゃないんですか。それを例に出されているということは私はおかしいと思いますよ。大臣、いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) それは、九七年のガイドライン当時の国会の質疑で、私が質問したのは、そういうことが報道に出ていましたので政府にそれを質問したわけでございます。政府としてはそれは否定をいたしまして、事実、九七年のガイドラインにおきましては、邦人の輸送、これはガイドラインに書かれておりますし、それ以降も、日米の共同訓練、これの訓練項目の一つとしてやっておりますし、また多国間の訓練、これアメリカとタイ主催のコブラゴールドという訓練がございますが、これは邦人の輸送なども行っていると。 そして、今回のガイドラインの改定におきましてもこういった在外邦人の、避難民の措置というのは明記をされておりますので、事実、日米間で合意をし、また実際に訓練も行われているということでございます。
○櫻井充君 分かりました。じゃ、この当時の中谷委員の認識と、この当時と今は全然違うということなんでしょうか。 済みません、これは後、調べさせていただきたいと思いますし、それから、午前中の部、時間になりましたので、あとは午後に質問をしたいと。よろしくお願いします。
○委員長(鴻池祥肇君) 午前の質疑はこの程度にとどめます。 午後一時まで休憩いたします。 午前十一時五十三分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、島田三郎君、堂故茂君及び浜野喜史君が委員を辞任され、その補欠として愛知治郎君、二之湯武史君及び大塚耕平君が選任されました。 ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) 休憩前に引き続き、我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案及び国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律案の両案を一括して議題とし、国際的な安全保障体制等についての集中審議を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。午前中に引き続いて質問をさせていただきます。 機雷の除去について改めて質問をさせていただきたいと思うんですが、その機雷の除去という作業は本当に危険を伴わない作業なのか。私は非常にリスクが高いんじゃないかと思いますが、その点について、まず防衛大臣に御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 非常に危険を伴う作業でございまして、やはり一つ一つの機雷、いろんな処理方法がありますけれども、爆薬を仕掛けて処理するやり方とか機械を使うやり方等ありますが、相当習熟をした技術者でなければできないということで、自衛隊でなければ実施困難なものでございます。 そういう意味におきまして、日頃からそれの訓練を重ね、そしてリスクの低減をする努力をしながら行っているということでございます。
○櫻井充君 おっしゃるとおりなんですよ。 それで、今防衛大臣はリスクが高いというふうに御答弁いただきました。しかし、総理は日頃から、自衛隊員のリスクは軽減するんだ軽減するんだというふうにおっしゃっています。新しく任務として機雷の除去作業が入ったとすれば、リスクが高くなるのは当然ではないのかと思います。 それから事実に関して申し上げておきますが、これは何かというと、朝鮮戦争のときにアメリカ軍に言われて当時の海上保安庁が出撃しております。そして、その機雷の除去作業中に一隻の掃海艇が沈没し、一人が戦死、十八人が負傷しております。ですから、この当時の日本の海上保安庁は、日本海軍が敷設した機雷が日本近海に約五万個ございました、それから米軍が敷設したものが約五千個ございました、これをずっと除去をしてきたと。このぐらい熟練している人たちが、実は朝鮮戦争に行って、ロシア軍が敷設した機雷の処理中に沈没していると。 この事実をもってして、総理がおっしゃるように、自衛隊員の方々が更に安全になるんです、リスクは減るんですと、そういうことにはならないんじゃないかと思いますが、その点についていかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、このリスクが減るということをこの機雷の除去について申し上げたことはないわけでございまして、PKO活動について、同じ基地を共に警護できるようになるという文脈で申し上げている、これは明確にそう申し上げているわけでありまして、この機雷の掃海任務についてでありますが、従来も自衛隊はペルシャ湾において機雷の掃海に当たったこともございます。そしてまた、停戦後、事実上の危険物除去として行うものでありますが、危険物の除去として行う上においても、今、櫻井委員がおっしゃったように、これは相当なもちろん危険が伴う作業であることは言をまたないわけでございます。 そして同様に、これは停戦後に行う機雷の掃海と、今般私たちが念頭にある機雷の掃海でございますが、事実上これは停戦合意はなされているけれども、停戦が発効していないがゆえをもって国際法上、外形的には集団的自衛権の行使となされ得るという状況はあり得るだろうという中において、我々は、三要件に該当すれば、その中で機雷掃海を行うということはあり得ると、こう考えているところでございます。
○櫻井充君 そうしますと、これまでずっとリスクは軽減するというのはそういうことではないと。つまり、危険な作業は、自衛隊員の方々、ある種危険な作業を負うことになるということを認めていただいたんだと私は思います。 それで、もう一点。よく後方支援だから安全なんだということを総理はおっしゃるわけです。しかし、私、自衛隊のOBの方々と話をしてみると、今や前線部隊と後方とは関係ありませんと。要するに、戦国時代の日本の戦争のように、一本の細い道通っていって、前に行ったのと後ろに行ったんじゃそれはリスクが違うという時代ではなくて、空から狙われるわけですから、そんなもの、前に行っていようが後ろに行っていようが全然関係ないんだと思うんです。 その上で、もう一つ申し上げておきたいのは、朝鮮戦争で、実は多分、これ後方支援部隊であると思います。後方支援部隊の方が五十六人亡くなって、正確に言うと五十五かもしれません、掃海艇が沈没したときに一人亡くなっていますから。だけど、この方々は何をやっていたかというと、物搬などをずっと担っておられました。ただし、その物搬というのは、アメリカの軍人の方を搬送したりとか、韓国の軍隊の方も搬送したというふうに記録にはなされています。それだけではなくて、武器弾薬なども搬送していたと。一隻はもうはっきりしているんですが、機雷に触雷しまして一隻が沈没し、二十二人がそのときに亡くなってきております。 ですから、後方支援だから安全だという話がよくされますが、少なくともこの朝鮮戦争を見る限りにおいては、後方支援だからといって安全ではないんじゃないかと、そう思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 先ほどの朝鮮戦争の際の資料があるというのは承知をされておりますけれども、その作業内容も含めて、今日においては、この資料以上に関係を確認することは困難でございます。 朝鮮戦争の場合はまさに戦闘下で実施をされていたわけでございますけれども、まず後方支援の活動におきましては、戦闘が行われているような場所で行うものではなくて、危険を回避して活動の安全を確保した上で実施をすると。また、後方支援が行われている際に、危険が回避をされ安全が確保された状況において行われるのは当然でありますが、そうでなければ活動を中止、中断をするというようなことで、この安全確保におきましては、上空の安全も含めまして、常に情報を収集をし分析をし、活動を行っていくということでございます。
○櫻井充君 済みませんが、私は事実に基づいて質問しているんです。後方支援活動で亡くなっている方もいらっしゃるから、後方支援活動も危ないんじゃないんですかと申し上げているんですよ。 もう一点、例を申し上げておきますが、ベトナム戦争のときにもこれは四人の日本人が亡くなっているんですよ。これは、米軍に直接雇用されて、それで、簡単に言えば、先ほど申し上げたような武器や弾薬の運搬を行って、それで船が狙われて亡くなっているとか、そういう例があるわけです。 この事実は、もう一つ申し上げておきたいのは、この船員の方々が米軍から結局雇用を解雇された際に、失業保険がなくて、その結果裁判を起こすということになって、これは裁判所で様々なことを、こういうことをやってきましたということが明らかになったんです。 それから、防衛研究所というところがありまして、これは防衛省の外郭団体かと思いますが、ここの石丸さんという研究員の方が、「朝鮮戦争と日本の関わり 忘れ去られた海上輸送」ということでちゃんとまとめられておりまして、ですから、その朝鮮戦争そのもの自体が危険な、済みません、繰り返しになります、後方支援でも亡くなっていて、危険な作業をやっていたということは明らかになっているかと思っているんです。 もう一度申し上げます。ベトナム戦争やそれから朝鮮戦争で日本の民間人が亡くなっております。これは後方支援活動を行ってきたわけであって、そのことから考えればリスクは高いと言わざるを得ないと思いますが、この点について事実に基づいて答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 朝鮮戦争等の当時の資料といたしまして占領軍調達史などがございますけれども、それらも含めまして、この当時の死亡者、負傷者等につきましては、これによりますと、業務上の死亡、業務上の分類がされているわけでありますが、その作業の内容も含めて、今日においてはそれ以上にその事実関係を確認することは困難でございます。 また、ベトナムの報道等についても承知はいたしておりますけれども、この事実関係について責任を持ってお答えをする立場にないということで、コメントは控えさせていただきます。 いずれにしましても、自衛隊が活動を行うに当たりましては、派遣の前に教育訓練も実施をいたしますし、また、実際に派遣する地域等につきましては、情報収集をした上で、戦闘が行われていない地域ということを確認をし、また、防衛大臣といたしまして円滑かつ安全に実施する地域を実施区域と指定するわけでございますので、こういった点におきまして支障がないような活動をしてまいりたいと思っております。
○櫻井充君 私は、その作業が危険なんじゃないですかということをお伺いしている。こうやって亡くなっているんですから。 それから、済みませんけど、これ防衛研究所の石丸さんという方が書かれていて、これ防衛省の外郭団体ですからね。だから、防衛省が答えるところがないという話には私はならないんじゃないのかなと、そう思います。 それから、もう一つですよ、もう一つ、訓練すれば大丈夫だみたいなお話しされますけど、しかし、例えば、私は医者の立場で申し上げておきますが、手術の中でも簡単な手術と難しい手術があるんです。ですから、リスクは全然違うんですよ。だから、こういうことをやるから安全ですなんていうことはなかなか言えない話だと思うし、それから、この当時、この運搬船のLSTのことについて相当国会で議論がありました。その際に何と言っていたかというと、政府側の答弁は、武器や弾薬は運んでいない、危ない作業はさせていないからと言うんですよ。でも、実際やっていたんです。ですから、今みたいな答弁で、安全だから大丈夫だ、大丈夫だから信用してくれというのは、なかなか私、信用していただけないんじゃないのかなと、そう思います。 説得力のない話を一つだけちょっと別件でさせていただきたいと思いますが、塩崎大臣がせっかくお越しですので、塩崎大臣に別な質問をさせていただきたいと思います。 実は、原発事故があった際に、東京で、金町浄水場の水道水の放射線の濃度測定の結果というのが出まして、結果的にどうだったのかというと、基準を超えていたので乳児による水道水の摂取を控えていただくようにお願いしますと、こういう影響が出ているわけですが、改めて大臣にお伺いしたいと思います。 環境大臣はちなみに、先日の環境委員会で、東京に影響があった、原発の影響はありましたと認めていただいております。その上で、厚生労働大臣として、この現実を見て、影響があったかどうか、その点について御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 東京電力福島第一原子力発電所の事故の後に、平成二十三年三月二十二日から二十三日にかけまして、東京都の水道局金町浄水場の水道水から、乳児による水道水の摂取を控えるものとして設定をいたしておりました値一キログラム辺り百ベクレルを超える放射性ヨウ素が検出をされたわけでございます。その際、東京都は、乳児による水道水の摂取を最小限に抑えるために、乳児による水道水の摂取を控えるように直ちに広報するとともに、都とそれから区が備蓄をしておりましたペットボトルを乳児を持つ家庭に配付をいたしました。 この基準は長期間の摂取を念頭に設定をされ、超過したのは二日間であることから、仮に摂取しても健康への影響が生じることはないと考えておりますが、放射性の物質が検出されたという意味で影響があったのは事実でありますが、健康への影響はなかったと考えておるところでございます。
○櫻井充君 健康への影響がなかったのは、それはないようにそれは対処したからないのであって、あるようにしたら大変じゃないですか。いいでしょうか、要するに、金町浄水場のところに放射性物質は飛んでいっているんですよ。 それから、もう一枚お手元に資料あるかと思いますけれども、これは廃棄物の焼却施設でばいじんの放射線濃度を測っているんですが、下の方に東京都がございます。平成二十四年度の結果では一万一千百ベクレルの濃度が検出されてきていて、要するに、八千ベクレルを超えているわけです。東京都においても、これはこの間の環境委員会で環境省が説明してくれたのは、指定廃棄物として指定した焼却灰が九百八十二トン存在しているということでございます。 さて、そこで総理に私はお伺いしたいことがございます。 総理は、IOCの総会において、安倍総理のプレゼンテーションの中で何ておっしゃったのかというと、福島について、お案じの向きには、済みません、日本語で申し訳ございませんが、私から保証します、状況は統御されています。「東京には、」、ここからです、「東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません。」と。 これは事実関係と全く違ってきています。事実関係と全く違います。これは環境省も、今、厚生労働省も影響があったと認めてくれています。そして、ずっとこの後も環境省はモニタリングを行っているわけであって、私は、IOCの総会で事実と異なることを述べたこと自体、非常に大きな問題があると思いますが、その点についていかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 東電福島第一原発の事故直後、原子炉から大気中に放出された放射性物質が東京都に降下し、汚染された廃棄物の焼却灰が生じたことは事実であります。これらは適切に保管されているため、周辺環境への影響は生じていない。また、事故後の二日間、東京都の浄水場の水道水から放射性ヨウ素が検出されました。これについては、直ちに東京都が公表、周知するとともに、短い期間で放射性ヨウ素は検出されなくなったため、健康への悪影響があったとは考えられない。 IOC総会での私の発言は、東電福島第一原発の汚染水による影響は東京に及ぶことはないことを説明したものでありまして、東京で廃棄物や水道が放射性物質で汚染されたのは事実であるが、これらは事故直後に放射性物質が原子炉から大気中に放出されたことが原因であって、汚染水によるものではないわけであります。 福島第一原発の港湾外の放射性物質濃度は、従来から公表しているように、法令の基準に比べて十分に低いままであります。また、これまで日本からIAEAに対し継続して福島第一原発に関する情報提供を行っていますが、IAEAからも、周辺海域や外洋では放射性物質濃度は上昇しておらず、WHOの飲料水ガイドラインの範囲内にあり、公衆の安全は確保されているとの評価をいただいているところでありまして、したがいまして、汚染水の影響は福島第一原発の港湾内に完全にブロックされており、状況はコントロールされているという認識に変わりはないところでございます。
○櫻井充君 済みません、じゃ、例えば宮城県なら宮城県の例えば丸森というところがありますけれども、そこなんかは当然のことですけど放射線で悪影響を及ぼされているんです。これは、申し上げておきますが、汚染水でなったものでも何でもございません。私は汚染水とは言っていません。ここのところの文章では、「東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません。」と断言されているんですよ。 総理、私は、これまでの総理の御答弁を聞いていて、都合が悪くなると、大丈夫、心配するなとずっとおっしゃるんです。だけど、根拠ないんですよ、毎回根拠がないんです、私から見ていると。 ですから、先ほども、朝鮮戦争の場合に、機雷の除去を行っている際に沈没している船が、掃海艇があったとか、それから後方支援活動で亡くなっている人がいるとか、こういう事実を全部積み重ねて質問させていただいています。今回の東京についてもちゃんと環境省に一応確認して、そして今厚生労働大臣に確認して、その上で事実に基づいて私は質問させていただいているんです。 総理がおっしゃっている、今汚染水の話など関係なく、汚染水じゃないんですから。いかなる悪影響にしろと、このいかなる悪影響は、じゃ、総理は何を指しているんですか、このいかなる悪影響というのは。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは先ほど申し上げたとおりでございますが、まさに私がIOC総会においてのスピーチをしたときの最大の問題というのは、これは汚染水であったのは間違いないことであります。そして、その場で汚染水に対する、当時の記事を見ていただければこれは明らかでありますが、この汚染水の影響に対して我々がどのように対応しているか、それがどのような影響があるかということについて述べることが求められていたところでありまして、そこで、先ほども申し上げましたように、IOC総会での私の発言は、東電福島第一原発の汚染水による影響は東京に及ぶことはないことを説明したものでありまして、そのときの状況を見ていただければ、思い出していただければこれは明らかなことでございまして、そしてまた、東京で廃棄物や水道が放射性物質で汚染されたのは事実でありますが、これらは事故直後に放射性物質が原子炉から大気中に放出されたことが原因であって、汚染水によるものではないわけでありまして、事故直後のこれは影響であったと。そして、福島第一原発の港湾外の放射性物質濃度は、従来から公表しているように、法令の基準に比べて十分に低いままであります。 よって、これは先ほど申し上げましたように、汚染水の影響は福島第一原発の港湾内に完全にブロックされておりまして、状況はコントロールされているという認識に変わりはないということでございます。
○櫻井充君 済みません、私の英語力でどうか分かりませんが、「It has never done」と書いてあって、「It has never done」なんです。要するに、もうないと書いて、「any damage to Tokyo.」ですから、エニー・ダメージですから、エニーですから、それは否定語が入って、ネバー、エニーですから完全に否定しているんです。それで、しかも済みませんが、汚染水によってということは一行も書かれておりません。 ですから、済みませんけど、いかなるの意味についてだけ簡単に、いかなるとはどういう、つまりエニー・ダメージについて説明してください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私のIOCでの発言は、まさにそのときに大量の報道がこの汚染水に対してあったわけでございまして、IOC側からもこの汚染水に対する対応、この汚染水に対する心配に対してどう我々が対応しているのかというのが、これがまさにメーンテーマであって、その中において私は答えたものでありまして、この汚染水に対する様々な、まさにエニーでありますが、汚染水による影響、様々な影響について、これはブロックされていると、このように明快に申し上げたわけでありまして、この全体の文脈から離れて言わばそういう質問をされても、これは余り建設的ではないと、このように思うわけでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めて。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。 質問を続けてください。
○櫻井充君 済みませんけど、総理、先ほど断片的にとおっしゃいますが、そうではなくて、ちゃんとそこのところを全部取り上げて私は質問させていただいていますので、その点はまず申し上げておきたいと思います。 ある部分、それはオリンピックを招致したいがゆえに言い過ぎた部分があるとすれば、言い過ぎたところがありますと認めていただければ私はそれで十分なんですが、そこの点についてはいかがなんですか、改めて。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、先ほど申し上げましたように、まず、櫻井委員が取り上げた出来事につきましては、これは事故直後に放射性物質が原子炉から大気中に放出されたことが原因であって、これは汚染水によるものではないわけでありますが、そして法令の基準に比べて十分に低いままでありまして、私がスピーチをしたときにおいては、これは先ほど櫻井委員がおっしゃったものも含めて十分にコントロールされているということでございまして、同時に、当時はまさに汚染水がメーンなテーマであったのは事実でありますし、その後、国会においてもずっとこれは汚染水ということの文脈の中で私は答えているわけでございまして、アンダーコントロールにつきましてもその文脈でずっとお答えをしている、これは民主党とのやり取りでもそれはずっとお答えをしてきているとおりでございます。同時に、最初に申し上げましたように、最初の出来事につきましても、これは法令の基準に比べて十分に低いままであるということでございます。
○櫻井充君 まあ、後でこれ、もう一回きちんとやらせていただきますけどね。 それでは、総理、また別な、今度は本題に戻りましょうか。要するに、私は、総理の御発言そのもの自体が本当に大丈夫なのかなと思っているわけですよ。 それで、今度はこういうこと。これは御自身の著書ですから、「この国を守る決意」というところにこういうふうに書かれています。「軍事同盟というのは「血の同盟」です。日本がもし外敵から攻撃を受ければ、アメリカの若者が血を流します。 しかし今の憲法解釈のもとでは、日本の自衛隊は、少なくともアメリカが攻撃されたときに血を流すことはないわけです。実際にそういう事態になる可能性は極めて小さいのですが。 しかし完全なイコールパートナーと言えるでしょうか。」と。 つまり、日本の自衛隊に対して血を流せと、そこまではっきりおっしゃっておりまして、アーミテージ元国務副長官が、要するに、NHKでインタビューに答えて、ガイドライン見直しを含む安倍首相の訪米にはどんな意義があると考えますかということについて何とおっしゃっているかというと、日本周辺でアメリカ人を守るため、自衛隊員も命を懸けるという宣誓なのだと、ここまでおっしゃっています。 そうすると、総理、総理は繰り返し繰り返し自衛隊の方々のリスクは軽減するんだとか危なくないんだという発言をされてきております。しかし、御自身の著書でも血を流せとまで言っているんだとすると、リスクが高くなるということじゃないんですか。 ですから、私は何でああいうことまで、IOCの発言も出しているのかというと、結局のところは、こういうリスクが高くなるんだったら、リスクは高くなりますと私はまずおっしゃるべきだと思うんですよ。おっしゃった上で、だけどこういう対処をするんですというのがなくて、何か全然大丈夫だから心配するなと言われたって、それはみんな信用しないと思いますけど、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私のその著書の一文を引いていただいておりますが、そこに、どこに自衛隊が血を流せと書いてあるんですか。全く、どこに書いてあります、櫻井先生、先ほどから何回か、私が血を流せと書いたと。どこにもこれ書いていないわけでありまして、それは、完全なイコールパートナーと言えるでしょうかということについて申し上げているわけでありまして、決して私は自衛隊に血を流せと言っているわけではないわけでございます。 言わば、旧安保条約に対して新安保条約においては五条で、旧安保条約にはなかった米軍に対する、日本に対する防衛義務を与えていると同時に、六条において極東の平和と安全のために日本の施設を使うことができると。この中において、言わば双務性ということになっているわけでございますが、しかしそれは完全なものではないという意味においてここで私は述べているわけであります。 その違いについては、まさにアメリカの若い兵士は日本のために命を懸けるということは事実であって、その認識をしていただくためにこれを書いたわけでありまして、自衛隊に血を流せとは全くこれ書いていないし、そういう意図もないということは申し上げておかなければならないということでございます。 これはお互いに、冷静な櫻井先生でありますから、それはよく分かった上でおっしゃっておられるんでしょうが、まさに建設的な議論を行っていきたいと、このように思うところでございます。
○櫻井充君 済みませんけど、私の国語の能力がないのかもしれません。 しかし、ここのところの二段落目から、「しかし今の憲法解釈のもとでは、日本の自衛隊は、少なくともアメリカが攻撃されたときに血を流すことはないわけです。」、その前の段に、「アメリカの若者が血を流します。」とこう書いて、ここまでこう書かれていれば、その血を流さなければイコールパートナーにはならないんじゃないかというふうに書いてあると読むのが私は普通だと、そう思います。まあ、いいです、どうせ水掛け論になるんでしょうから。 それじゃ、改めて、集団的自衛権についてまずお伺いしておきたいと思うんですが、その集団的自衛権の定義とこちら側がお伺いすると、国連憲章か何かを引っ張ってこられます。本来であれば、国連憲章に沿って物事を決めていくのであれば自国の法整備が私は必要ではないのかと。ですから、そういう意味においてはその定義が必要だと思うんですが、国内法で整備されているのか、その定義があるのか。あるのかないのかについて御答弁いただけますか。
○国務大臣(中谷元君) 集団的自衛権とは、国際法上、一般に、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃をされていないにもかかわらず、実力をもって阻止することが正当化される権利をいうと解されております。集団的自衛権は国家間の関係を規律する国際法上の概念でありまして、国内法上の概念ではないので、国内法には定義がありません。 我が国による武力の行使が国際法を遵守して行われることは当然でありますが、国際法上の根拠と憲法解釈、これは区別して理解する必要がございます。したがいまして、国内法上武力の行使が容認をされるというのは、あくまで新三要件、これを満たす場合に限られるということでございます。
○櫻井充君 集団的自衛権というのは、行使する際に国連にこれは届けるんでしょうか、承認されることになるのか、ちょっと分かりませんが、今まで十四件しか行使された例がございません。一方で、アメリカが武力行使を行ったのは、集団的自衛権以外のところでも武力行使を行ってきていて、国民の皆さんが心配しているのは、後者の方にお付き合いするんじゃないかということを心配してきているわけです。ですから、集団的自衛権は何かということを私、質問主意書でも出しましたが、結局明確に答えていただいていないんです。 そうすると、例えば同盟国があって、同盟国が攻められた際に、武力攻撃を受けた際に集団的自衛権という権利は発生するわけであって、今までの御答弁ですと、どうやらアメリカとオーストラリアはその対象国になるということなんだと思います。最近は韓国とアメリカと一緒に軍事演習も行うようになってまいりました。韓国は、これは同盟国の中に入るんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、我が国としまして同盟国と言えるのは米国だけだと認識をしています。 そして、新三要件に基づいて限定された集団的自衛権を行使する際には、密接な関係にある他国が武力攻撃を受けて、そして国際法上はその他国から要請、同意が得られる、こういったことが要件とされています。 この密接な関係にある他国には、同盟国である米国は該当する可能性は高いと認識をしております。しかし、それ以外につきましては、武力の行使を共にするわけですから、これはかなり限定されたものになります。これは武力行使が発生した段階で個別具体的に判断するものとされております。事前に、この国は入る、この国は入らない、こうした公の場で明らかにするのは適切ではないと考えております。
○櫻井充君 一緒に武力行使するからとおっしゃっているんです。ここなんですよ、結局は。アメリカが武力攻撃を行ったときに、日本もそこに参加するかしないかなんです。だから、それが日本としてみれば、集団的自衛権の行使だと言えるものであれば、ある部分納得しますよ。だけど、それは全然違うもので武力行使、繰り返しになります、アメリカは集団的自衛権で武力行使していない場合もあるんです。ですから、これどういうことなのかです。 例えばベトナム戦争のときに、あれはアメリカは集団的自衛権で武力行使を行いました。日本も、実は民間人が協力させられて協力しているわけですよ。例えばの話です、例えばの話、ベトナム戦争のような場合には日本は集団的自衛権を行使するという話になるんでしょうか。 つまり、繰り返しになります、米国は南ベトナムに対しての集団的自衛権で行使しております。あの場合には民間人が手伝っているわけですけれども、結果的にはですよ、ですが、こういう場合においては、日本の場合、集団的自衛権を行使するということになり得るんですか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、米国が武力行使をした過去の例、おっしゃるように、国連憲章第五十一条に基づく集団的自衛権、個別的自衛権を根拠とする場合以外に、国連憲章七章に基づく集団安全保障、これを根拠としている場合があります。 そして、一方、我が国は、あくまでも我が国が武力の行使を認められるのは、憲法との関係におきまして、新三要件、これを満たす場合のみであります。我が国の存立、そして我が国の国民の命、自由、そして幸福追求の権利、これが根底から覆される明白な危険がある、こういった要件をしっかり満たした場合のみ武力の行使が認められるとされています。そして、その一部が国際法に言う限定された集団的自衛権に該当する場合がある、こうした整理をさせていただいております。 我が国が武力行使をするのは、あくまでも新三要件、特に第一要件にあります国の存立、国民の命、自由、そして幸福追求の権利に明白な危険がある場合のみであります。よって、御指摘の点においては第一要件に該当することはないと考えます。
○櫻井充君 じゃ、改めてお伺いしますが、集団的自衛権と新三要件の整理をしていただけないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 集団的自衛権においては、これは国際法の概念であります。これはまさに、我々はフルスペックの集団的自衛権の行使と、こう言っているわけでございますが、集団的自衛権とは、国際法上、自国と密接な関係がある国が攻撃された場合、それに対して言わば自衛権の行使として武力行使を行うというものであります。同時に、要請と同意が必要となってくるわけでございますし、そして集団的自衛権を行使したことについては国連に報告することになるわけでございます。それが言わば国際法上の集団的自衛権の行使という概念でございます。 他方、我が国の場合は、憲法上の要請がございます。憲法上の要請において、フルの集団的自衛権の行使は必要最小限度を超えることによって行使はできないのでございますが、しかし、その中におきまして、我々は、新三要件の下においてはこれは必要最小限度の実力の行使、必要な自衛のための措置と、こう考えているわけでございます。そしてまた、集団的自衛権においては、そもそも、内閣の一貫した立場でございますが、権利としては日本は持っていると、これはフルで持っているけれども、行使は全てできないという見解を取ってきたところでございます。
○櫻井充君 少し分からない点があるので教えていただきたいんですが、そうすると、まず、例えば同盟国であるアメリカの本土が攻められるということになれば、当然、集団的自衛権の行使を行うようになるということになるんだろうと理解いたします。一方で……(発言する者あり)これもならないんですか。例えばアメリカ本土が攻められるというような場合においても、これは、アメリカ本土が武力攻撃を受けましたと、このときには同盟国としてここに対しての集団的自衛権も、じゃ、発生しないんですか、これは。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば国際法上の集団的自衛権の行使としては、我が国と密接な国に対する攻撃が発生し、その要請、同意があった場合は、これは言わばフルの集団的自衛権の行使としてはあり得るというわけで、これは要請か同意でございますが、あるわけでございますが、同時に、我が国の場合はこれ新三要件が掛かっているわけでございます。 そこで、先ほど来答弁をいたしておりますように、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があることということが掛かってくるわけでございます。それともう一点、第三要件に言う必要最小限度の実力行使にとどまるべきことということがあるわけでございます。この中におきまして、一般に海外派兵はできないというのが我々の考え方でございます。 ですから、そのときの状況等において、今の三要件が当てはまるかどうかにおいて我々は判断するところでございます。
○櫻井充君 済みませんけど、何番目の事例か分かりませんが、アメリカの場合とか、それからグアムの場合とか、そういうものが示されていたような気がしましたが、あります。ですから、何か答弁が大分違うんじゃないかというふうに思うんですが。 それで、もう時間になりましたので、是非総理、ここはお考えいただきたいことがございますが、九十歳になる元特攻隊の方と先日話をすることがございました。八十歳になるまで特攻隊の経験を明かしたことは彼はございません。それは、あの経験を思い出したくなかったのか、それとも生き長らえて帰ってきたことを恥としていたのか、私には分かりません。しかし、ここに来て、その元特攻隊の方は重い口を開き始めています。要するに、戦争は異様なことなんだ、もう二度とこういうことを繰り返しちゃいけないんだ、特攻隊に行っていて精神的にも異様な状態になったし、私はそういうことを若い人たちに経験をさせたくない、今の状況でそういうことが起こり得るんではないかと思って心配で、実は重い口を開き始めてきております。 その方は、今度は八月の九日に仙台の戦災復興記念館で一時からまた講演がございますが、そういう多くの国民の皆さんが心配している内容なんです。ですから、是非、もう少し、説明が不十分だと思うのであれば分かりやすく説明していただきたいと思いますし、今質問させていただきましたが、私の能力では十分に理解できません。 改めて慎重審議を求めて、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。 ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) この際、委員の異動について御報告をいたします。 本日、安井美沙子君が委員を辞任され、その補欠として大野元裕君が選任されました。 ─────────────
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いいたします。 まず、政府の外交姿勢について。 公明党は、政権発足直後の一昨年の一月、山口代表が当時の習近平総書記と会談をしたことを始め、政府外交を補完する形で様々な活動を行ってまいりました。それもありましてか、自公政権誕生以降、近隣諸国、特に日中、日韓、この関係の対話のパイプというのは非常に強いものになっている、このように認識をいたしております。 先日も、国交正常化五十周年を迎えた韓国から国会議員団約四十名の方がいらっしゃいました。私も参加をさせていただいたんですが、一日掛けて両国間の懸案事項をしっかりと審議をする機会も与えていただきました。また、日中関係におきましては、安倍総理、二回、習近平国家主席とは会談をされまして、また実務者レベルでも会談の機会が非常に増えている。とりわけ防衛担当者間ですね、いろんな機密も抱える中での会談ではありますが、防衛担当者間が四年ぶりに会談をするというような機会、日中関係で進展もいたしました。 この外交関係において、とりわけこちらの意図をきちんと相手に伝えていく、これがこれから議論をさせていただく抑止力の大前提でもあるかと思っております。政府におかれましては、今後、より一層更に対話による外交重視の姿勢というのを是非貫いていただきたい、このようによろしくお願い申し上げます。これは御要望であります。 その上で、本題であります今日の平和安全法制について、総理もお越しいただいた席でもございますので、まず、そもそもの必要性論というものをしっかりと議論をしていきたいと思います。国民の皆様にとっては、まだこの平和安全法制が日々の暮らしの中にどのように関わっているのか、なかなかイメージが持てない。具体的にイメージを持っていただくことが非常に大事でございます。 まず、パネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示) 憲法前文、また十三条でございます。前文、平和的生存権、そして十三条、幸福追求権、赤字のみ読ませていただきますが、平和的生存権、「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」。また、十三条、「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、」、「最大の尊重を必要とする。」と。政治の最大の使命は、国民の安心、安全を守ることであります。危機が起きることを防ぐ、危機を起こさない、未然に防ぐということ、これが我々政治家に課されている最大の大きな使命である。そして、その憲法上の根拠がこの平和的生存権と幸福追求権であります。 今議論をさせていただいている平和安全法制は、まさに我々が政治の使命を果たす、平和的生存権、幸福追求権という憲法の価値を、これが脅かされる事態というのを未然に防ぐんだと、この憲法価値を実現するためのものであって、憲法破壊ということでは絶対ないと、これはまず申し上げたいというふうに改めて思っております。 では、いかなる事態であるのか。これについては、安全保障環境の変化というふうに言われております。主に二つございます。 一つは、パワーバランスの変化です。米ソ冷戦時代は、御案内のとおり、アメリカとソ連、こちら両方とも、勢力がそもそも均衡し合うようなこの二つがにらみ合っていた。しかし、力が同じであったので、なかなか手出しができないような状態であった。この冷戦期時代に比べまして、今はソ連というものもなくなりました。アメリカも相対的な力というのが落ちてきた。その中で、力を付けた勢力が、この力の空白、生まれている、この隙をしっかり突いて、力によって現状変更しようというような、そういうような状態に今なっているわけでございます。 そして、もう一つが、この力による変更をこれは裏付ける部分でもあるんですが、軍事技術の高度化であります。特に、我々のいるこの東アジアについては、民主党時代に防衛大臣も務められた森本拓殖大学の特任教授、衆議院におかれまして参考人としてこういうふうにおっしゃっています。「二〇〇六年ごろから東アジアにおける構造的な変化が起きていて、」と、時期を明示しておっしゃってくださっているわけでございます。 こういった安全保障環境の変化、特に軍事技術の飛躍的な向上について、典型的な想定例として挙げたいのが北朝鮮による核、ミサイルの脅威でございます。まず、これに対する政府の認識をお伺いしたいと思います。 パネルを御覧いただきたいと思います。 北朝鮮の弾道ミサイルの進化の過程についてのパネルになります。古い順に、左からトクサ、スカッド、ノドンとなります。このノドンにつきましては、射程は約千三百キロメートル、日本のほぼ全域を射程に収める。そして、その後、右に行きまして、開発中のものとしては、ムスダン、テポドン2、そしてKN08となります。この配備完了が確実に確認をされているのはノドンまででございますが、右三つの脅威というのは、これはないということではございませんで、とりわけテポドン2は、二〇〇六年と二〇〇九年と二〇一二年、日本に向けて、日本の上空を二〇〇九年はとりわけ飛びまして、発射をされたというような実績もございます。 では、次のパネルを御覧いただきたいと思います。 これは、北朝鮮の射程範囲拡大の推移をまとめたものです。こちらは、先ほどの各種ミサイルについて射程範囲のイメージを分かりやすく、平壌を中心にして、仮にそこから発射された場合はどこまでが射程範囲として広がるかというところを円にして表しています。中心から二つ目の少し紺色の輪っか、こちらがノドンの射程範囲です。北海道を除いてほぼ日本が射程に入る。これは既に配備はされているミサイルです。 さらに、次のパネルをお願いしたいと思います。 技術的精度が上がったことを示す図でありますが、少々見にくいんですが、この小さな白い四角い枠がございます。これは、北朝鮮がミサイルを撃つときに大体二〇〇九年頃から、ここら辺に向かって撃つぞというようなことを予告してから、人工衛星という形ではありますが、発射をしております。この二〇〇九年の四角い枠、ここが北朝鮮が撃つぞと言っていた地域であるわけですが、二〇〇九年の四角い枠では、大体枠の端っこの方に落ちている。二〇一二年の方を見ていただくと、枠の真ん中の方をほぼ間違いなく落としていっているという状態なわけですね。精度というのが確実にこれは上がっている。落とすと言っているところにしっかり落とせるような状態になっている。しかも、それが日本の全土をほぼ射程に収めているわけでございます。 その上で、まず中谷防衛大臣にお伺いをしたいんですが、この北朝鮮の弾道ミサイル能力の向上について、今申し上げた点、それに加えまして政府として今注視している点はどのような点であるのか、御答弁をいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(中谷元君) 委員御指摘のとおり、北朝鮮は一九八〇年代に弾道ミサイルの研究開発に着手をして以降、長射程化ですね、長く飛ばす、また高精度化、確実に狙いを定めるといった点で非常に顕著に能力を向上させてまいりました。 一方、北朝鮮は、これらに加えて発射方式の多様化、また弾道ミサイルの運用能力の向上、これを追求をしております。この発射方式の多様化といいますと、従来はミサイル発射台に据えていたのを、最近は発射台付きの車両、これTELと言いますけれども、これを活用することで詳細な発射位置、またタイミングなどの発射兆候を事前に探査されにくくするようなことを追求をしていると。このTELにつきましては、ノドン用だけでも最大五十両もの多くの車両を保有をしていると指摘をされておりまして、多数の弾道ミサイルを様々な地点から同時に発射することが可能であると。 さらに、本年はSLBM、つまり潜水艦発射弾道ミサイル、これの試験発射の実施、これを公表いたしておりまして、今後とも打撃能力の多様化と残存性の向上を追求していくものと考えられます。 もう一点、弾道ミサイルの運用能力、これにつきましても二〇一四年以降、多数の弾道ミサイルをTEL、発射台付きの車両、これを用いて朝でも夜でも任意の地点、任意のタイミングで発射をしておりまして、奇襲的攻撃能力を含む運用能力の向上が示されているというようなことで、非常に研究開発のみならず運用能力の向上を図る動きを活発化されているということで、弾道ミサイル脅威が更に高まっているというふうに認識しております。
○矢倉克夫君 今御答弁いただいたとおり、車で、移動式で発射台が動いていく、これはどこからでも飛んでくるというわけですよね。今ノドンについては五十の車、発射台があると。これは要するに、一つに一基ミサイルを搭載すれば五十発、それぞれいろんなところで同時に発射できる可能性もあり得るというところであります。 また、潜水艦による発射も開発をされている。潜水艦ということですと海からですから、陸上からであれば、当然ですけど、北朝鮮はどこの方向にあるかは分かりますから、その方向にレーダーをしっかりと当てればいいわけですが、海からですとどこから飛んでくるか分からない、捕捉をするというのが非常に大変になってくるわけなんです。どこから飛んでくるかというのが非常に分からないようなぐらいに北朝鮮の弾道ミサイル技術というのは格段に精度を上げているというところであります。 そこで、更にもう一つ確認したいのは、じゃ、この弾道ミサイルに一体何を載っけて発射をしていくのかというところであります。やはり、核の、核兵器の脅威というのは、これはしっかりと認識をしていかなければいけない脅威であると思います。 今、私、手元に少し分厚い英文の報告書をこれは二冊持っているわけですが、これは二冊ともジョンズ・ホプキンス大学の高等国際問題研究所、通称SAISと言われている、日本の官僚の方も大変多く留学をされているところでありますが、そこの北朝鮮問題のグループの報告書であります。 こちらの一冊の中での十七ページから二十二ページぐらいには、このようなことが分析として書かれている。北朝鮮は二〇二〇年ぐらいまでには最大で核兵器百発、これを配備する、小型化してしっかりとミサイルに載っけていくことが可能となるということも書いてありました。著者はジョエル・ウィット、元アメリカ国務省北朝鮮担当官であります。 委員の皆様には、もう一冊の違う冊子の方に書いてある表をお配りをしております。赤字で書いてあるところが今私が申し上げたところを少し広げているところであります。 そもそも北朝鮮は、核実験を今もう三回やっているわけでございます。中国が核をしっかり配備する前には何回核実験を、これをしたかといいますと、これも三回ですね。三回やったというところで、中国、それを経て小型化して配備をしていったわけですが、蓋然性として、北朝鮮が小型化をしてミサイルに、弾道ミサイルに配備をするという可能性は決して否定できないレベルにこれはあるのであるというふうに改めて確認をしたいと思っております。 そこで、中谷大臣にお伺いをしたいんですが、このように弾道ミサイル技術というのが北朝鮮は非常に進展をしている、さらに、核、この技術、核兵器の技術というのも進展をしている蓋然性が非常に高いわけでございます。危険性は現にこれは存在しております。国民を守る政府としまして、このような点に関して真剣に考える必要があると思います。今の情勢を政府はどのように御認識をしているのか、国民の皆様に分かりやすく御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 北朝鮮の核兵器の弾道ミサイルの搭載の可能性につきまして、これ、断定的なことは申し上げられませんが、二〇〇六年以降に既に三回の核実験を実施していることを踏まえますと、北朝鮮が核兵器の小型化、弾頭化の実現に至っている可能性、これも排除できないと考えておりまして、依然として北朝鮮は核兵器計画、これを継続をするという姿勢を崩していないことを踏まえますと、時間の経過とともに我が国が射程内に入る核弾頭搭載弾道ミサイル、これが配備されるリスクが増大をしていくものと考えております。 他方、核兵器以外の大量破壊兵器につきましても、韓国政府によりますと、北朝鮮は現在、化学兵器を二千五百から五千トン保有をし、炭疽菌、天然痘などの生物兵器の製造能力も有していると推定されております。特に化学兵器につきましては、シリアにおいて地対地ロケットに搭載され、使用されたと見られているように、弾道ミサイルに搭載して使用できる可能性があると認識をいたしております。
○矢倉克夫君 極めて厳しい状況にあると思います。 核の部分、可能性としてある一方、今もお話もあった生物化学兵器というのは、これはほぼ搭載することが可能であるのは確実であると思っております。 今炭疽菌のお話もありましたが、サリンというものも考えられる。そして、今韓国のお話も少し挙げていただいたんですが、ある情報によれば、今北朝鮮にある化学剤は最大で五千トンぐらいあると、これを全部使えば最大百二十五万発、弾道ミサイルに載っける、製造部分の弾頭が造られるという、このような部分もある。 そして、北朝鮮は、御案内のとおり、政情が非常に不安定であります。能力、配備した上でこれを政情が安定していない状態で発射をするという可能性も十分あるわけでございます。今、現状況としては、粛清に次ぐ粛清で非常に体制が不安定であることの裏返しのような状態でありますが、やはりこれが、また、一部の中で核による脅威というものを増幅させるような外交姿勢を仮に不満に思っているような人の口もやはり塞いでしまうと、そのまま突っ走ってしまうというようなこともあり得ます。どんどんエスカレートしていくということもある。 またさらには、核は技術の流出の問題もあるかと思います。そのような中で、この弾道ミサイルの脅威、しかも核の脅威についてどのようにこれに対処していくのか、これこそまさに安全保障環境の変化でございます。 それについて今政府がどのように対応されていらっしゃるのか、パネルを通じて確認していきたいと思います。弾道ミサイルに対する日米共同対処、これをイメージでまとめました。 まず、弾道ミサイルが発射されてロケットエンジンが燃焼している段階をこれブースト段階というふうにいいます。パネルの中では半円に描いたような形で軌道が載せてあるわけですが、その後、燃焼が終了いたしまして大気圏外においてそれまでの慣性に応じたような形で動いているのがミッドコース段階。そして、その後、大気圏に再突入をして着地をしていく、その段階がターミナル段階でございます。 日本は、このうち二段階、ミッドコース段階において海上のイージス艦等からミサイルに対して撃墜をしていく、そしてその後、そこで駄目であればターミナル段階において、落下してくるこのロケットをペトリオットPAC3でこれはしっかりと撃墜をしていくというような体制になっております。 大事なのは、先ほどもお話もありました、どこから飛んでくるか分からない、であるので、ミサイルの軌道をしっかりと情報として捕捉をしていく体制であると思っております。これについては、パネルの中央辺りに、航空自衛隊の警戒管制レーダーというのが書かれています。そして、これが地上からロケットの軌道などの情報を探知をする、その情報が自動警戒管制システム、通称JADGEと言われているわけですが、そちらにつながりまして、ここからイージス艦やPAC3等に伝わっていく。もちろんイージス艦自体も情報処理能力は非常に高いわけですので、私も横須賀の海上自衛隊の基地に行ってイージス艦の中を見学させていただいたんですが、大変な性能であるということを確認をさせていただきました。 もう一つ重要なのが米国の動きであります。アメリカの方は、これはパネルの左の方に、文字で恐縮ですが、早期警戒情報、SEWというもの、これ米軍、人工衛星等を使って発射をしっかりと情報収集をしているわけでございます。そして、それが熱源等をしっかり把握をして、どこからミサイルが飛んできて、それがどこら辺に落ちるのか、いつ頃落ちるのかというのを、第一報として先ほど言ったJADGE等に伝えていくというシステムがこれでき上がっています。これは米軍にしかないもの。そしてまた、米軍にしかないものとしては、右側の方にありますTPY2レーダーというのがあります。これは弾道ミサイルのみに対応する専門のレーダーでありまして、こちらも米軍だけが配備をしているものであります。そもそもイージス艦もアメリカが開発したものであります。 これにつきましては、今このような形で、改めて政府より、この弾道ミサイル防衛というのは日米共同対処でできなければならないということを確認をいただきたいと思っております。今米国と日本で共同で対処をしているわけでございますが、そのような形を取っている意義は何であるのか、日本にとってのどのようなメリットがあるのか、装備等、また運用、訓練などの観点から端的にお願いをしたいと思います。防衛大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(中谷元君) 御指摘のように、日米のミサイル防衛システム、切っても切れない関係にありまして、この図に示されたとおり、まず、海上自衛隊がSM3ミサイル搭載のイージス艦四隻による上層、これはミッドコースですね、これの迎撃、そして航空自衛隊、これはPAC3ミサイルによる下層、これはターミナル段階と言いますけれども、ごく地上に近い段階で迎撃をする、これを組み合わせた弾道ミサイル防衛システムを構築しておりますが、この日米の協力関係、これについて言いますと、まず、今年四月に新ガイドラインが確認をされましたが、この際改定をされまして、弾道ミサイル防衛に関して協力を行うということをまた確認をいたしております。 このため、日米間では、平素から米国の早期警戒情報、SEW、これは発射情報ですけれども、これを始めとする必要な情報の共有、これを行っているほか、米国は嘉手納飛行場などにペトリオットPAC3を、車力通信所と経ケ岬通信所にTPY2レーダー、Xバンド、これをそれぞれ配備をするとともに、横須賀にSM3搭載ミサイル艦五隻、これを展開をしているところでございます。さらに、共同訓練などによる日米共同対処能力の向上、維持、検証なども積極的に行っておりまして、こうした日米協力の強化、そして我が国の弾道ミサイル防衛システムとが相まってミサイルの脅威への抑止力、対処力を高めております。 したがいまして、我が国としましては、同盟国たる米国と緊密に連携をいたしましてBMDのミサイル防衛協力、これを一層推進をしてまいる所存でございます。
○矢倉克夫君 ここまで時間を掛けて明らかになりましたことは、安全保障環境の変化、これによりまして、日本を守るということ、これのためには日本とアメリカが一体となって共同で対処しなければいけない必要性というのが非常に増している、その典型例が弾道ミサイル防衛対策であるというところであるかと思います。 この弾道ミサイル防衛については、もう日米は今御説明いただいたとおり完全に一体化をしている、よく分かります。この日本を防衛するための日米共同対処というのは隙間なくつくられている、これに隙間ができれば全体の運用が狂ってしまうという状態になっているわけです。特に相手は十分間で千キロ飛ばしてくるミサイルでありますから、ちょっとの隙間はもう本当に致命傷となります。 〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕 そこで問題となるのは、この日米共同対処の一体である米国、米軍、これに対しまして、日本を守っている米軍に対して攻撃があった場合どうなるのか。先ほど来も説明もありました、米軍のみが配備している設備もございます。また、イージス艦も、日本のイージス艦だけではなくアメリカのイージス艦も配備をされている。日本のイージス艦六隻のうち四隻が弾道ミサイル対応でありますが、またアメリカは五隻がしっかり対応している。これらが修繕等も兼ねて交代交代でしっかり対応をしているわけでございます。そういうようなこの日本を守っているアメリカ、とりわけ、公海上で守っているアメリカのイージス艦等に攻撃があったときに日本は何ができるのか、これが今我々が問われている大きな問題、日米共同対処で守るためにはどうすればいいかという観点でございます。 それで次に、パネルをお願いしたいと思います。こちらは平和安全法制の全体図です。 何度かもう公明党としても提示をさせていただいているパネルでありますが、上段の部分が日本の安全を守るための法制、下段は国際社会の安全を守るため、平和の安定を守るための法制であります。左から右に行くたびに事態が緊急度が増しているというところであります。今話題としている弾道ミサイル防衛対応は、これは上段の話となる、このように理解をしております。 そこで、総理にお尋ねをしたいと思うんですが、日本の防衛のため、もう今までるる説明をしましたこの必須な弾道ミサイル防衛における日米の共同対処システム、それへの侵害を抑止すること、それが本法案の重要な目的、また必要性の一つであると考えております。今回の法制におきましてこの日米共同対処は守ることができるのか、これは総理より御答弁をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま委員が説明をしていただいたように、弾道ミサイルが発射されれば千キロを僅か十分間という高速で飛翔、落下、また、そのミサイルに核兵器や化学兵器のような大量破壊兵器が搭載される場合もあり、このような兵器による攻撃への対処は我が国の安全保障上極めて重大、重要な課題であり、国民、子供たちを守る上においても極めて重要であります。 弾道ミサイルに対しては、横須賀に展開している米軍のイージス艦が自衛隊と協力して弾道ミサイル発射の早期探知やミサイルの迎撃に当たるなど、日米が共同で対処することとなります。本年四月に策定された新ガイドラインにおいても、ミサイル防衛に関して日米間で平時から協力を行うことを確認をしています。 このように、弾道ミサイル防衛は日米が緊密に協力することが不可欠であり、米国のイージス艦への攻撃を放置すれば我が国も甚大な被害を被る可能性があります。今回の平和安全法制が実現すれば、平素から自衛隊と連携して弾道ミサイルの警戒といった我が国の防衛に資する活動に現に従事している米軍の艦艇を武力攻撃に至らない侵害から防護することができます。 そしてまた、新三要件を満たす場合には、これまでは個別的自衛権ではできなかった弾道ミサイルの警戒に当たっている米国のイージス艦の防衛を実施することが可能となるわけでありまして、弾道ミサイルの脅威に切れ目のない対応を行うことが可能となり、日米同盟の抑止力、対処力は一層強化されることになります。まさに、相手国に対しましても、こちら側は隙がない、そして同盟のきずなはより強化されているということを認識させることが相手にもできると、このように思います。 このように、弾道ミサイルの脅威に対しても日米同盟は完全に機能する、そのことを世界に発信することによって日本が攻撃を受ける可能性は一層低く、なくなっていくと考えております。
○矢倉克夫君 今御説明いただきました、まさに、平素からしっかり連携を組んでしているんだということ、日米共同でしっかり対処をしているんだということを示せる体制をつくっていけることができるというのは大きなことであると思います。 今総理より、また弾道ミサイル防衛の場合を念頭に法案の必要性について具体的に御答弁をいただいたわけであります。 とりわけ、例えばパネルの方の自衛隊法改正による部分については、武器等の防護というところで、武力の行使に至らないような米軍に対する攻撃があったら、それに武器等防護をするというようなことも可能となってまいります。 その他も含めていろんな対処があるわけですが、今改めて、日本の防衛に全く関係ない法律、他国の戦争にこれは巻き込まれる法案ではないということ、これが今確認をさせていただいたところであると思います。 どこまでも日本を共に守っている他国、米国、米軍であったり、それに対する攻撃があって、それが日本に対して明白な危険となっている、そういうようなときにどうするのかというようなことがこちらの法案で今問題になっているところであります。弾道ミサイル防衛の日米共同対処がこれの典型でもあるかと思っておりますが、そのための法案であるということは国民の皆様にも伝わったものと思っております。 このような状況にもかかわらず、何らの対処も不要であると。今現に危機があるわけです。それに対して日本を守るための日米共同対処、それが危機にさらされるような部分ができたときにはどう対処すればいいのかと。そのようなことも考慮もないような形になれば、これは日米同盟放棄を言うに等しいものでもありますし、また、現実の日本の危険、また国民の皆様に対する危険というものを、これ目をつぶってしまう、そのようなものでもあると思います。この現実にどう対処するかという対案を持たずして安全保障を語ることはこれはできないと、私は非常に確信を持ってこのように思っております。 その上で、公明党は、この現実に対処をいたしまして、冒頭申し上げた平和的生存権、また幸福追求権を守る政治の責務を果たすためには一体どうすればいいのか、これを考え、他方で、憲法九条、この理念をしっかり守るためにぎりぎりの交渉というのをさせていただきました。その結果こそが昨年七月一日の憲法解釈変更に関する閣議決定でございまして、今回法文にも盛り込んでいただいた新三要件でございます。今パネルも既に提示をしていただいております。特に、この第一要件のうち、我が国と密接な関係にある他国以下のところ、これが一部限定的な集団的自衛権と言われているポイントの部分にございます。 他方で、無限定な集団的自衛権ではなく、これはもう無限定な集団的自衛権というのは他国の戦争に入っていくということでありますから、そうではなくて、あくまでも我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある、まさに先ほど来から申し上げている弾道ミサイルのような危機、これが日米共同対処を侵すような状態でございます。そのような厳格な要件を今付しております。 他方で、これに対しましては、日米共同対処を守っていく、その前提の話でもありますが、今回の弾道ミサイルの対応との関係で、このような我が国と密接な関係にある他国に対するという部分、これは要らないのであると。例えば、先ほど来の話にもありました共同対処に対して、公海上のアメリカのイージス艦に攻撃があったとき、これはどう対処すればいいのか。それに対しては、これは米艦に向けられた攻撃であっても、日本に向けられた攻撃と同視できる場合が大半であるからよいのだと、日本への攻撃としてこれは対処すればいいのではないか、法律はこの点では改正する必要はないんだというような御意見もあります。専門的に言えば、個別的自衛権でこれは対応できる場合があるという御見解、限定的とはいえ、集団的自衛権というものはこれを認める必要はないんだという御見解であります。 総理にお伺いをしたいんですが、今回、なぜ、個別的自衛権で対処可能だという見解、これではなく、新三要件という形での対処をされるのか、改めて御見解をお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そもそも、個別的自衛権の行使の前提となる我が国に対する武力攻撃とは、基本的には我が国の領土、領海、領空に対する武力攻撃をいうものであり、これはこれまで政府が一貫して述べてきた考え方であります。したがって、公海上にある米国の艦艇に対する武力攻撃は、基本的には我が国に対する武力攻撃の発生と認定できるものではありません。また、実際上、米国の艦艇への攻撃を我が国への武力攻撃の着手であると認定することは難しいものと考えられます。 また、本来は集団的自衛権の行使の対象となるべき事例について、個別的自衛権を我が国独自の考えで拡張して説明することは国際法違反のおそれがあります。また、いわゆる先制攻撃を行ったと評価されかねないものでありまして、この委員会においても様々な議論がなされているわけでございますが、個別的自衛権、集団的自衛権、これは言わば国際法的には明確でありまして、我が国に対する攻撃、今申し上げました領空、領海、そして領土、他国のものであればこれはまさに他国に対する攻撃であって、それに対して自衛権を発動するのは、これは明確に、まあこれは要請、同意があればでありますが、集団的自衛権の行使に当たるわけでありまして、このように、これまでも繰り返し説明している米艦防護の事例については、個別的自衛権での対応に限界があるため、新三要件を満たす場合には、限定的な集団的自衛権の行使として米国の艦艇を守る必要があると考えているものでございまして、個別的自衛権で対応できないかということについては、安保法制懇においても様々な議論がなされたのでございますが、これは、国際法上はそれはむしろ非常識となり、先制攻撃と国際的にはみなされる可能性が十分にあるとの結論に至ったところでございます。
○矢倉克夫君 今おっしゃってくださったとおり、個別的自衛権で対処しようとして、実際は要件を満たさないまま集団的自衛権の行使という形になってしまうのは、やはり国際法上も問題もあるという部分もあるかと思います。 また、これ、できる場合もある、個別的自衛権で対応できる場合もあるんだと、こういうような形で法制度というものをしっかり整備しないまま仮にいった場合は、じゃ、平素からの連携というのが、これ枠組みがしっかりつくれるのかどうかというところ、これも非常に重要な問題なのではないかと思います。 その辺りについて総理はどのようにお考えか、お聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) かつて、これは政府答弁において、できる場合があるという法制局長官の答弁があるわけでございますが、これは、状況によってはあり得るのではないか、法理として排除されないということを述べているわけでありますが、例えば、たまたま日本の艦艇よりも近接する形で前に米艦があって、日本に攻撃をするといいながら、これが弾が米艦に当たったということになれば、それは法理上はありますが、現実問題としてはそんなことは起こり得ないわけでございまして、実際には、それを想定して、そもそも先ほど委員が御説明されたような、弾道ミサイル防衛に対して、その一翼を担っているイージス艦に対する攻撃をそれで解釈をするのは全く無理な話であろうと、こう思うわけでございまして、そして、こうした形でまさに平素から共同で対処できるということになれば、平素においての訓練において様々にそういう事態を想定した、法的根拠ができれば、想定した訓練等もでき、より素早い密接な対応が可能となる、まさに日米同盟による対応は完璧なものになっていくと、このように思うわけでございます。
○矢倉克夫君 まさに、平素から緊密に連携してこそ初めて完成する日米共同対処というもの、枠組みをしっかりつくることで更にそれを連携を深めていくというところも、今回、個別的自衛権ではなく、限定的でありながら集団的自衛権という形を取った根拠の一つであるというふうに私も今理解をさせていただきました。 その上で、国民の皆様がやはり御不安に思っているところは一つ確認をさせていただきたいと思います。それは、この憲法九条、解釈は一体どこまで広がっていくのかというところでございます。 そもそも自衛権の存在というものも、これは解釈によって生まれたものであります。政府の今までの見解を見ると、当初自衛権というものはないと言っていたものがあるとなった。これこそまさに百八十度の転換であったわけです。そこから昭和四十七年の集団的自衛権は認められないという解釈、そして昨年の閣議決定というふうに、まさに憲法九条に向けてのこの自衛権の解釈というのは、これ拡大の歴史であったわけでございます。 今回、この新三要件というもの、これは憲法九条の下で日本を守るためのぎりぎりの自衛の措置の限界を定めたものであります。今後、憲法解釈で自衛権というのが広がることはないんだと、この点、総理から改めて御見解をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 憲法第九条の下で許される、国民の命と平和な暮らしを守るための必要最小限度の自衛の措置としての武力行使のみであります。 今回、新三要件を満たす場合には限定的な集団的自衛権の行使を容認しましたが、これはあくまでも自衛の措置に限られ、他国を防衛することそれ自体を目的とする集団的自衛権の行使一般を認めたものではないわけであります。 現行憲法の下では、世界各国と同様の集団的自衛権の行使一般を認めるなど、今回の解釈を超えて自衛権を広げるような解釈を採用することは困難であり、その場合は憲法改正が必要となると考えております。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。 最後、質問させていただきたいと思います、端的に。日本は専守防衛の国であります。自国を守るためにしか自衛権というのは行使できない、これを改めて確認をさせていただきたいというふうに思います。 日本が戦争をする国にならないというのは、装備面でもしっかりと担保をされているところであります。衆議院の質疑で参考人として御出席くださった小川教授などは、雑誌の寄稿の中などにおいて、自衛隊は侵略戦争を行う能力、具体的には、爆撃機等も持たず、海を渡って数十万規模の陸軍を上陸させたり、そのような能力を持たないと、自衛隊は装備能力面においても専守防衛のために動くということを言っております。 最後に、総理にお伺いしたいのですが、自衛隊は今後も戦争をする国になるための能力、装備は一切これは持たない、今も防衛大綱であったり中期防であったり、確認はしているところでありますが、さらには予算についても、今後いろんな方が防衛費が二倍、三倍と膨れ上がるんじゃないかというようなイメージ、これを持っていらっしゃるわけですが、今回は自衛隊が今持っている能力をしっかりと活用できなかったところを活用する、そういう法制であります。そういう形で、予算がわあっと広がるというものではないということを総理から最後確認をさせていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに戦後七十年の平和国家としての歩みは寸分も変わりはないわけであります。そして、平和安全法制は、戦争をするためのものではなく、あくまでも戦争を未然に防ぐためのものでありまして、今後とも自衛隊が戦争をする国になるための能力や装備を持つことは一切ないわけであります。国民の命と平和な暮らしを守る、そして国際社会の平和と安全に貢献するという自衛隊の任務には全く変わりはありません。 法整備の主眼は、このような任務を切れ目なく、そしてより一層効果的に果たすことができるようにすることにあります。このため、基本的に新たな法制により全く新しい装備が必要になったり、装備の大増強が必要になるということはなく、ましてや防衛予算が二倍、三倍と膨れ上がるということは全くありません。 今後とも、厳しい財政事情を勘案し、一層効率化、合理化を徹底した防衛力の整備に努めていく考えであります。そして、専守防衛の上においての防衛力整備を行っていくという基本的な考え方には全く変わりはございません。
○矢倉克夫君 終わります。
○小野次郎君 維新の党の小野次郎です。当委員会の理事を務めておりますが、質問に立つのは今日が初めてでございます。 今日は総理に、本当に専門家から酷評されていますよね、存立危機事態、憲法違反だと、この存立危機事態を中心に質問していきたいと思います。 専門家からも、そしてまた学者だけじゃなくて法制局長官経験者からも、違憲だ、違憲の疑いが濃いと言われている存立危機事態、何がこの違憲性を主張されている一番大きな理由だと思いますか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今委員が専門家ということをおっしゃったわけでありますが、国際関係論等、言わば国際政治学関係の方々からは、また安全保障の専門家からは高い評価もいただいているわけでございます。 しかし、憲法学者の間においては、今も小野委員もうなずいておられるわけでありますが、憲法学者の間においては確かにこれは憲法違反だという方が大半でございます。しかし、これは憲法違反だと言っておられる憲法学者の中においては、約六割を超える方々はそもそも自衛隊は憲法違反だと言っておられるわけでありますから、そもそも、六割の方は自衛隊が憲法違反でありますから、当然自衛権の行使それ自体を認めておられないわけでありますから、そういうことなんだろうなと、こう思うしかないわけでございます。 そして、我々は四十七年見解の基本的な原理、考え方は変えていないわけでありまして、まさに当てはめにおいて、この四十年以上の時を経た安全保障環境が変化をしたということについて我々は必要最小限度の自衛の措置とはを考え、今回解釈を変更したところでございます。 こうした考え方について、憲法学者の方々の中には多くの方々が、そもそも自衛隊自体が違憲と考えておられる方が多い中においては、なかなかこれは御理解がいただけるのは難しい状況にはなっていると、このように認識をしております。
○小野次郎君 私がお尋ねしたのは、憲法違反だと言われているのはどういうところに理由があるとされていますかと聞いたんですよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それはまさに、憲法学者の方々は、まさに憲法違反だと、こう言われているわけでありますが、先ほど申し上げましたように、そもそも自衛権そのものを否定しておられるわけでございますから、これは自衛権そのものを否定しておられるわけでありますから、個別的も含めて集団的自衛権は否定しておられるんだろうと。そして、それ以外の方々については、必要最小限度の中にとどまらないと、そういう指摘をしておられる方々が多いと、このように承知をしております。
○小野次郎君 勉強を余りなさっていないようなので私の方から申し上げますけれども、一つは、政府がもう何百回も言っているかもしれません、政府見解の基本的な論理の枠内にあると言っていますけれども、この集団的自衛権を認める理由が基本的論理の枠内にはないと言っているんですよ、専門家は。 何がすり替えられているかというと、物事には一番大事な心臓、脳みそみたいな部分があるんだけれども、まさに存立危機事態という条文に入っている、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険というのは、取りも直さず、これは我が国に向けられた外部からの武力攻撃なんだというのが四十数年間定着した解釈なんですよ。その大事な脳みそというか心臓の部分をカセットみたいにすぽっと抜いて、集団的自衛権の方に差し込んで、当てはめでオーケーになったんですというのは通らないというふうに専門家に言われているんです。 これに対して、総理、どうお答えになるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ですから、先ほど説明したとおり、つまり基本的な考え方、四十七年の基本的な考え方というのは必要最小限度にとどまらなければならないと、こういうことでありまして、その中において、必要最小限度とは何かという中において、新三要件の下では限定的な集団的自衛権の行使は認められると、こう当てはめたわけでございます。 そして、今委員と議論しているのは、これは憲法学者の方々との関係において議論をしているわけでございますが、そもそもその中で六割を超える方は自衛権そのものを認めておられないというわけでございまして、そして、その残りの方々で反対をしておられる方々は、言わば今委員がおっしゃった、また私が申し上げましたように、この基本的な論理、つまり必要最小限度の実力の行使の中にはこれは入らないと、このように主張しておられると、こう申し上げているとおりでございます。
○小野次郎君 総理に申し上げてもなかなか御理解いただけないようですから、むしろテレビを見ていただいている国民の方々に説明するつもりで続けますけれども、国家の軍事力の発動というのは最も厳格に慎重に行われなきゃいけないんですよ。その条文、この存立危機事態というものが、総理が何回もお答えになっているとおり、その時点における政府の総合的判断によって決めるんですよというのでは駄目だと言われているんです。これも専門家が言っているんです。 つまり、憲法の下での法律というのはどうでなきゃいけないか、特に軍事力の発動については、優秀な総理が慎重に判断したら憲法の枠内に収まるというのでは駄目なんですよ。多少賢明でない方が、横暴な方かもしれない、思慮が足りない方かもしれない、でも、この条文を平で読んで、使ったらはみ出てしまうような法律では駄目だっていうんですよ。 ところが、この構成要件、何回読んでも結局は、賢明な総理が慎重に判断して、総合的に判断したときにはいいかもしれないけれども、そうでなかったら何でもできるようになっているじゃないですか。その曖昧さゆえの違憲という指摘については、どうお答えになりますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、二つの点で大きく間違っていると思います。 まず一点目。まず一点目は、この三要件、これは極めて厳しい制約であります。集団的自衛権の行使であるにもかかわらず、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があることと、こう書いてあります。そして、集団的自衛権の行使であるにもかかわらず、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと、そして必要最小限度の実力行使にとどまるべきことと三要件が付されているわけでございます。そして、世界に、主要国において、この日本ほど集団的自衛権の行使についてこれほど厳しい要件を付しているところはありますか。それはないですよ。これは最も厳しい要件を付していると言ってもいいと思います。 そして、もう一点は国会の承認であります。まさに民主的統制がここに担保されているわけでありまして、政府がこの三要件を超えて好き勝手なことはできないということでございます。 それと、危機に対応して、これ法律があればいいというわけではなくて、そのときに正しい政策判断がなされなければならないわけでありまして、思慮も判断もできない人物がなれば、それはいつまでたっても指示すべき指示を出さないということにもなりかねないわけであるということも肝に銘じなければならない。それだけ政治の責任というものは重たいんだということも理解しなければならないんだろうと、このように思うところでございます。
○小野次郎君 総理は三つ間違えておられます。 一つは、さっき言ったじゃないですか、この我が国の存立が脅かされ云々というのは、元々、個別的自衛権しか認めないときに使っていた心臓部、脳みそなのに、それをカセットのようにすぽっと当てはめて集団的自衛権がオーケーですよという論理は、これまでの基本的論理の枠内にないと言われているんですよって。最初、第一に言ったところをまたお使いになっているのが一つ目の間違い。 二つ目は、特定秘密保護法の話もいろんな委員が質問していますよ。総理が国会承認を求めるからいいだろうとおっしゃいますけど、政府の方は総合的な判断するなどと言っていますけど、国会の方は特定秘密保護法で情報が与えられなければ適切な判断はできないということも多くの議員が言っているじゃないですか。 だから、総理の方の判断と、国会が限られた情報で判断するということは次元が大分違うと私は思いますよ。だからこそ、私たちは、維新の党は、外形説でやれと言っているわけです。外形的に見て、日本の普通の国民が常識で見て、これは日本がやられるという形にした条件のときに、我々は武器を持って立ち上がるという形にした方がいいんじゃないですかということを申し上げているんです。 まあ今日は質問がたくさんありますので続けますけれども、そもそも他国同士の武力紛争なんですよ。これ、我々を受け身で考えるから、構成要件、我が国と密接な関係にある他国が武力攻撃を受けたという言い方は受け身で書いてありますけど、元々はA国とB国が武力紛争になったということなんですよ。 〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕 ですから、基本的には、他国同士の武力紛争によって我が国がどんなに大きな被害を被ったとしても、それに対して我が国が武力行使によってこの被害の原因を除去しよう、武力行使するんだというのは憲法に違反する可能性が高いんじゃないですか。 これは、さっき小川さんが使った資料をちょっと、小川勝也さん、使わせてもらっていますけど、憲法第九条の第一項の後段、「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」という明文に違反するという疑いに対してはどうお答えになりますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) つまり、我々は、まず前文において平和的生存権があるわけでありまして、そして十三条において言わば生命、自由、幸福追求の権利があるわけでございます。ここから引かれた考え方として、我々は非武装のままでいいわけではないと。つまり、必要な自衛のための措置をとり得ることは国家固有の権能の行使として当然のことと言わなければならない、これは砂川判決でございますが。 そこで、必要な自衛のための措置とは何かの中において、四十七年見解では、もう既に先ほど御議論をさせていただきましたような形で、国際法上は日本も個別的自衛権と集団的自衛権は権利として有するけれども、これは憲法上は集団的自衛権は行使できないという考え方でありましたが、そこで、この四十年の月日の経過とともに、まさにこの三要件に当てはまる、小野委員は、国の存立や国民の生命、自由や幸福追求の権利が脅かされるようなそういう集団的自衛権の行使はないという前提に立っておられますが、先ほど来、例として示しているわけでございますが、まさに日本の近海において、近隣において米国が攻撃をされ、そして、その国が日本に対して攻撃をほのめかしている中において、ミサイル警戒に当たっている米艦に対する攻撃を守る、それはまさに日本のミサイル防衛のシステム自体を守ることにもつながっていくわけでありまして、これはまさに先ほど申し上げましたような要件に当たり得ると、こう考えたわけでございます。 そういう意味におきましては、我々は、必要な自衛の措置、これをとことん考え抜いた上、今回はこの憲法の枠内に当てはまると、こういう結論を出したところでございます。
○小野次郎君 まるっきり質問に答えていただいていませんね。私は言ったではないですか。A国とB国がドンパチが始まったというだけなんですよ、今、日本から見れば。それなのに、いかにそのことによって我が国が被害を被ったとしても、我が国がそれを武力行使によって被害の原因を除去しようという行動というのは、まさにこの憲法九条第一項後段が禁止している、国際紛争を解決する手段として武力を使っていることになりませんかという、その疑問に対してどうお答えになりますかという質問なんです。 もう一度だけお伺いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、A国とB国が紛争が生じただけではもちろん我々は集団的自衛権の行使はしません。それは、この三要件に当てはまらないということであります。そこを聞いていただかなければいつまでたっても平行線になるわけでありますが。 そこで、この三要件においては、我が国の生存が危うくなるわけでありまして、A国やB国ではありません。そして、我が国の国民の生命や自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険、これはA国やB国の人々のものではないという状況になったときに必要最小限の実力行使にとどまるわけでありますが、我々は必要な自衛のための措置をとるということでありまして、憲法の範囲内であると、これは核心でございます。
○小野次郎君 私は、日本が武力攻撃を受けていないのに、A国とB国が武力紛争になっただけでどうして日本が武力行使していいのかということを聞いているんですけれども、何か質問の趣旨が御理解いただけないようなので、続けますけれども。 それでは、我が国が自衛権行使できる場合というのは、これはもう政府も認められると思いますけど、急迫不正の侵害に対してのみ武力行使認められる、これでいいんですよね、中谷大臣。
○国務大臣(中谷元君) はい、そのとおりでございます。
○小野次郎君 それでは、さっきの質問に戻りますけど、A国とB国がドンパチが始まったというだけで、我々は弾が一発も飛んでこない、影響を受けているのは物資の欠乏などだと、こういう非軍事的な影響の際にどうして急迫不正の侵害があると認められるんですか。
○国務大臣(中谷元君) 三要件というのがありまして、この存立危機事態というのは、我が国とまず密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生した場合において、そのままでは、すなわちその状況の下で武力を用いた対処をしなければ国民に我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況をいいまして、この場合も、昭和四十七年の政府見解に言う、外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に当てはまるとしたものでございます。 この存立危機事態の認定につきましては、単に国際紛争の影響によって国民生活や国家経済に打撃が与えられたことであるとか生活物資が不足することのみをもってやる、すなわち単なる経済的影響だけでは存立危機事態に該当するものではないと、これまで申し上げたとおりでございますが、先ほどこの質疑の中でもお話がありましたように、ミサイル防衛の場合も、やはりこういった他国に対する武力攻撃があった場合におきましても我が国の存立に関わるような事態、これが生じ得るような時代になったということでこういう規定を設けたわけでございます。
○小野次郎君 ミサイル防衛の話とか今は聞いていませんよ、私は。前の質問じゃないですか、それじゃ。今聞いているのは、A国とB国が撃ち合いになって、我々には物資の欠乏などの被害が生じているときに急迫不正の侵害と言えるんですかということを聞いたんですよ。 特に、もう一遍お尋ねしますけど、急迫不正のある場合と急迫不正が認められない場合と両方あるんじゃないですか。
○国務大臣(中谷元君) 我が国に対する武力攻撃が発生した場合若しくは我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生をしたということ、これは急迫不正でございますが、この他国に対する武力攻撃が発生して、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があるということでございます。(発言する者あり)
○小野次郎君 中谷さん、もう一遍僕の質問に正確に答えてくださいよ。何か、フルスペックの集団的自衛権を認めたんじゃないかって周り言っていますよ。
○国務大臣(中谷元君) まず、我が国に対する武力攻撃が発生をした場合、又は、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があることということでございます。
○小野次郎君 だから、急迫不正がある場合とない場合とあるんじゃありませんかと聞いているんですよ。
○国務大臣(中谷元君) 同じでございまして、その昭和四十七年の政府見解に言う、外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態、これは、これまで我が国に対する武力攻撃が発生した場合ということのみでありましたが、現在の我が国を取り巻く安全保障環境の変化、これを当てはめてみますと、今後他国に対して発生する武力攻撃であっても、その目的、規模、態様等によっては我が国の存立を脅かすことも現実に起こり得るということで、こういった場合におきまして、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合ということでございます。
○小野次郎君 条文を繰り返し読んでいるだけじゃないですか。だから、自国が武力攻撃受けたんだったらそれはもう起きているんですよ。だけど、起きていないのに我が国が物資の欠乏などの影響を受けているというときには、急迫不正のある場合とない場合とあるでしょうと、これ三回聞いているんですよ、同じことを。
○国務大臣(中谷元君) 欠乏があって、先ほど私がお話をしました昭和四十七年の見解に相当するような、我が国に密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生をして、そして我が国の存立に関わる明白な危険がある場合、これはそういう場合でございます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、もちろんあくまでも我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃の発生を前提とした上で、例えばエネルギー源の供給が滞ることによって、単なる経済的影響にとどまらない、単なる経済的影響であればそれは当たらないわけでありますが、生活物資の不足や電力不足によりライフラインの途絶が起こるなど、国民生活に死活的な影響、すなわち国民の生死に関わるような深刻、重大な影響が生じるか否かをこれは総合的に評価をするわけでありまして、その結果としてまさに国民の生死に関わるような状況になっているかということを総合的に判断をしながら、昭和四十七年の政府見解に言う急迫不正の事態に当てはまる、すなわち存立危機事態に該当する場合もあり得ると考えているわけであります。
○小野次郎君 少し総理は御理解いただけたみたいで、おトイレ行ってこられたようでも理解していただいたのかなと思っていますが。 総理、ところで、この存立危機事態の条文、部下が御報告されたかどうか分かりません、有名な答弁が基になっているのを御存じですか、昭和二十九年の。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昭和二十九年は私が生まれた年でありますが、今その条文、答弁ですか、答弁ということについてはちょっと私は存じ上げないわけであります。
○小野次郎君 今日はパネルにはしませんでしたが、お手元に配らせていただいた答弁、昭和二十九年四月五日の木村篤太郎という大臣の答弁でございまして、質問がそもそも、海上封鎖されて我が国にガソリンが入ってこない、重油が来ない云々かんぬんとあって、こういう場合も、日本は立ち所に民生及び産業及び戦力が壊滅すると、こういう事態も武力攻撃に当たるんじゃないかという問いに対して、この大臣が、「日本を武力をもって海上封鎖をし、日本国民の糧道を断ち、あるいは生産物資を断つ、そうして日本を危殆に陥らしめるというような手段を講ずるならば、それはまさに外部からの武力攻撃に該当するものと私は考えております。」というのがこの答弁の基になっていると防衛官僚は言っていました。 この考えについて僕は正しいと思うんですよ。ただ、見落としているのは、ホルムズ海峡と、この答弁が想定している昭和二十九年は何かといったら、日本の周りに潜水艦を巡らせて、それで海上封鎖する場合でもなるでしょうというシチュエーションなんです。それに対して大臣が、そういう場合はなりますよねとお答えになっているんですけど、大事なことは武力をもって海上封鎖するということなんです、日本に対して。やっぱり武力行使しているんですよ、既に。 この敵の糧道を断つというのは、実は古来の戦法で、鴻池委員長は剣道をなさるはずですが、木村篤太郎先生という方も剣道の達人、全剣連の会長もされた方で、七高造士館、東京帝国大学法学部を出て、恐らく孫子の兵法だとか昔のこともよく御存じだったと思うんですが、三国志の中にも張飛という人がこの糧道を断つ作戦を取ったりなんかしていると出ているんですね。 そういうときの話も、大事なことは、単に石油が来なくなるから武力行使するんだではないんですよ。武力をもって日本に対してそれを阻止するという仕組みに対して反撃しなきゃいけないということを言っているんでありまして、備中高松城の水攻めってありますよね。あれだって、どこかの土建会社に頼んで堤防を造ってもらって水をためたから水攻めというんじゃないんですよ。軍事力をもって周りを包囲して、逃げ出てくる者があればそれを捕まえるという体制があるからこそ水攻めになるんであって、まさに、こういったA国とB国が撃ち合いになって、結果として日本に物が来なくなりました、だから原因をつくったところに武力行使するんだっていうのは、この木村先生のおっしゃっている、海上封鎖に対する糧道を断つ場合にも我々は立ち上がらなきゃいけないと言っているものとは趣旨が大分違うと思うので、そこら辺がちょっとねじれて総理の耳に達しているんじゃないでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これを基に我々、今回の法整備の中でホルムズの例を挙げているわけではありません。 そもそも機雷封鎖をすること自体、機雷敷設事態自体がこれは武力行使でありますから、そこで武力行使は発生しているわけでありまして、ですから、これは経済的な封鎖をするということを言わば武力の行使と同じだという理解をして示した答弁でございますが、それとは全く別に、機雷封鎖はそもそも武力行使であるという事実、そしてそれは日本向けですよと言えば日本の個別的自衛権になるわけでありますが、例えばホルムズ海峡に敷設したと。これ、日本だけではなくて、他国に対する武力攻撃も発生したという中においては、国際法上、外形上はこれは集団的自衛権の行使に当たるという中において、果たしてそれは必要最小限度の中に当てはまるかどうかという中において、これは受動的、限定的であるゆえをもって必要最小限度の中に入るということでありまして、あとは第一要件に当たるかどうかということにおいては、先ほど来説明しているとおりでありまして、ただ単に経済的な理由だけではなくて、これはまさに死活的な問題、人間の生き死にに関わる状況になってきたときに、これは言わば第一要件に当てはまり得ると、このように考えているわけでございます。
○小野次郎君 今日一番大事な質問をこれからさせていただきます。 中谷大臣、存立危機事態が認定された場合に国内ではどのような自国防衛の措置をとりますか。
○国務大臣(中谷元君) 現実の安全保障環境を踏まえますと、存立危機事態に該当するような状況ならば、同時に武力攻撃事態等にも該当することが多いと考えられます。 このような場合には、存立危機事態に対処する一方、我が国に対する武力攻撃がどの程度差し迫っているかという状況に応じて適時適切に我が国を防衛するための措置をとるということになります。 武力攻撃予測事態でありますと、防衛出動待機命令、また防衛施設構築などの措置をとることが考えられる一方で、武力攻撃事態であれば、これらに加えて防衛出動などの措置をとることが考えられます。 他方、存立危機事態に認定されるような場合が同時に我が国に対する武力攻撃が予測あるいは切迫しているとは認められないような場合もあります。このような場合には、我が国に対する武力攻撃が差し迫っているわけではないので、武力攻撃事態等に対処するための措置をとることはない一方で、存立危機武力攻撃による深刻かつ重大な影響から国民の生命、身体及び財産を保護するための措置等を講ずることになります。
○小野次郎君 私は法律の話を聞いているんです。 事態対処法では、この存立危機事態のときにはどういう体制を取るんですか。
○国務大臣(中谷元君) 存立危機事態が認定をするかどうか、こういうことを政府として判断をいたしますが、そうされた場合におきましては、先ほど説明をさせていただいた状況で対応すると。これが武力攻撃事態にも該当する場合が多いわけでございますので、そういったケースにおいて対応するということでございます。
○小野次郎君 答弁になっていませんね。 要するに、私が言っているのは、法律上は、今回の政府案では、存立危機事態とは日本の存立危機だと言っていながら、日本の国内の防衛体制は取らないんじゃないですか、それ自体では。
○国務大臣(中谷元君) 武力攻撃事態等を伴う場合におきましては有事事態の対応を取るわけでございますが、存立危機事態を認定した場合には、その存立危機事態をもたらしている武力攻撃、これを排除する対応を取るわけでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) 武力攻撃事態と重ならない場合で存立事態におきまして防衛出動を命ぜられた自衛隊の行動に対して、柔軟な航空機の運用、国内の駐屯地、基地に部隊を集結をさせて必要な物資を集積を行う場合における倉庫等の迅速な建築等が必要となることが想定をされまして、この場合には、航空法、建築基準法などの規定について、自衛隊の円滑な任務遂行を確保するために必要な範囲で特例の対処をするということでございます。こういった状況で自衛隊の行動特例措置というのは適用をさせていくわけでございますが、自衛隊の行動に際しましてこの命令等を発するわけでございます。
○小野次郎君 じゃ、次の質問と併せてもう一遍聞きますよ。 この存立危機は日本の危機だとおっしゃっていながら、国民を救済したり避難させるための国民保護法制の措置はとりますか。
○国務大臣(中谷元君) 武力攻撃事態等と併存する場合は国民保護法、これを取るわけでございますが、存立危機事態のみの対応につきましては国民保護法は取らないということでございます。
○小野次郎君 つまり、この法律は、我々が生き延びていくための、国家が生き延びるための最小限の自衛権の行使だと言っていながら、国民保護の法制にはリンクせず、そして国内の防衛体制にもリンクしない、全くよそ様の、他国のドンパチを日本が応援に行く、それだけしか国内の体制はなっていないんじゃありませんか。だから、武力攻撃事態の話を混同して話しちゃ駄目ですよ、それは今まであった法制度なんですから。今度作る法制度は、海外での武力紛争に日本が武力行使に、応援に行くだけ、国内は全く体制を取らない、そういう法体系になっているんじゃありませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、もちろん重なる場合が多いということをお話を申し上げているわけでありますが、我が国事態になれば、当然これは国民保護法制の対象となります。 しかし、先ほど申し上げましたように、公海上において米艦を俺は守るという行為等においては、これは、国民保護法制も掛けて、国民保護法制を掛けるということは、国民に様々な義務も負っていただくことにもなるわけでありますし、権利においても、様々な場合に国民の権利も縛ることになるわけであります。この存立事態においてはそこまで我々は求める必要はないであろうと、こう考えたわけでございます。 もちろん、我が国事態に至れば、これは先ほど申し上げましたように、国民保護法制が適用されるのは当然のことであります。 しかし、先ほど申し上げましたように、存立危機事態というのはあくまでも我が国と密接にある他国に対する武力攻撃が発生した後の三要件が当てはまる中においての武力行使でありますから、我々はその必要性はないと、こう判断しているわけでございます。
○小野次郎君 だから、それ自体は大したことないと政府も認めているということなんですよ。 最後に申し上げますが、礒崎補佐官の対応、総理の今日の御説明を聞いても到底納得できるものではありません。問題の重大性を考慮すると、礒崎補佐官を参考人招致して、昨日は民主党さん、質問ありましたけれども、我々にも質問する機会を与えていただくよう、理事会でお諮りいただきますよう委員長にお願い申し上げます。
○委員長(鴻池祥肇君) その件に関しましては後の理事会においてお諮りをいたします。
○小野次郎君 総理、最後に一つだけ聞きますが、与野党協議、これを行う用意を我々は持っておりますけれども、その際にはやっぱり憲法適合性に関する専門家や一般国民の厳しい評価というものを改善するためのもう腹を割った修正、政府案の修正を受け入れる覚悟をお持ちかどうか、それがなければ進まないと思うんですが、お考えをお伺いしたいと思います。それで終わりにします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先般も片山委員からのお話がございました。 私ども政府としては、私どもが提出をしている政府案はベストなものと考えておりますが、この委員会で御議論が深まっていく中におきまして、御党も既に対案を提出をしておられる中において、政党間の協議が進んでいけば我々も謙虚に耳を傾けていきたいと、こう思っている次第でございます。
○小野次郎君 終わります。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 今日は、集団的自衛権と存立危機事態における自衛隊の活動についてお尋ねをいたします。 集団的自衛権は、日本が攻撃されていないのに、密接な他国、米国の戦争に参加し、日本が武力を行使することであり、憲法九条に明白に反する憲法違反です。 ところが、法案は、我が国と密接な他国に対する攻撃を時の政府が存立危機事態だと、明白な危険だと認定すれば、我が国がそれに対して武力を行使するとなっているわけですね。 パネルの一枚目を御覧いただきたいと思うんです。(資料提示) 私どもが入手をいたしました海上自衛隊の海上幕僚監部、幹部学校の作戦法規研究室による平和安全法制についてという内部資料にある表をパネルにしたものです。 御覧のように、船舶の停船検査等、後方支援、機雷掃海、そして米艦等の防護等、この四つの活動を戦争法案の中から特に抜き出して、テーマは存立危機事態における海上作戦と題して説明がなされているわけですね。機雷掃海も、そして下の米艦等の防護等、これ特に赤く強調をされているというふうに私受け止められるんですけれども、ここに書かれているように、自衛隊法八十八条に基づく武力の行使として実施するという説明になっています。 そこで、中谷大臣にまず確認をいたしますけれども、存立危機事態なんですから、武力の行使として機雷掃海も米艦等防護も行われるということですね。
○国務大臣(中谷元君) 存立危機事態におきましては、我が国は存立危機事態を終結させるために必要な行動を取るということで、この場合に我が国が排除することが可能なものは存立危機武力攻撃、すなわち、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃であって、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合ということでございます。 御指摘の四項目は今回法案で提出をしたものに基づく活動内容でございまして、その存立危機事態におきまして、我が国は存立危機事態を終結させるために必要な行動を取るということで、そこに掲げた行為を実施するということでございます。
○仁比聡平君 いや、はっきりお答えいただきたいんです。 日本が武力を行使するわけでしょう。この機雷掃海と米艦等の防護等ということで書いてある自衛隊法八十八条に基づく武力の行使、今、存立危機武力攻撃とおっしゃいましたが、その存立危機武力攻撃を排除するために日本が武力を行使するということですね。
○国務大臣(中谷元君) そのとおりでありまして、我が国の存立に関わるような状況におきまして、それに行われている武力攻撃、つまり存立危機武力攻撃、それを排除するために自衛隊法八十八条に基づく武力の行使として対応、実施するということでございます。
○仁比聡平君 その上にある後方支援というのはどうなのか。ここに書いてありますように、米軍等行動関連措置法に基づく措置と。この法律も今回の戦争法案の中で改定をされようとあなた方は提案をしておられるわけですが、ここに言う後方支援というのは存立危機事態における後方支援なわけですから、これは、重要影響事態だとか内閣が国際平和というその恒久法、ここに言う後方支援とは違って、武力の行使の一環として実施するということですね。
○国務大臣(中谷元君) 存立危機におきましては、我が国は、存立危機事態を終結させるために、存立危機武力攻撃を排除するために必要な行動を取るほかに、存立危機武力攻撃を排除するために必要な行動を実施している外国の軍隊に対して後方支援、これを実施することが可能でございます。 実施する場所等についても一概にお答えすることはできませんけれども、存立危機事態における武力の行使が基本的に公海及びその上空において行われることになる以上、そのための後方支援についても同様であると考えております。 何が存立危機武力攻撃になるかにつきましては、どのような状況を存立危機事態として認定しているかによって異なりますが、存立危機武力攻撃を排除するために必要な行動を実施している外国の軍隊に対しては、我が国は、米軍等行動関連措置法第十条に基づきまして後方支援、これを実施することが可能でございます。 なお、存立危機事態において新三要件に該当すると判断する場合には、このような後方支援を実施することは憲法上問題を生じるものではないと考えております。
○仁比聡平君 いや、基本的に公海やその上空において行うなんていうようなことが一体どこに書いてあるんだと。これは、この委員会で我が党井上議員からも問われ、まともに答弁ができないでいるというそうした状態なんですが、その問題は後に議論をするとして、この重要影響事態法だとか恒久法とは訳が違うと。我が国が存立危機事態だというので武力を行使している場面での米軍などに対する後方支援なんですね。 今、場所を一概に申し上げることはできないがという趣旨の御答弁ありましたけれども、重要影響事態法やあるいは恒久法案では、他国の武力行使と一体化すると評価されないか否かとか、あるいは現に戦闘行為が行われている現場かどうかというのが問題になっていますが、この存立危機事態における武力行使においてはそんな問題はありませんよね。
○国務大臣(中谷元君) これは自ら武力行使をしている状況の下でございますので、そういうことはございません。
○仁比聡平君 つまり、武力行使として現に戦闘行為が行われている現場であっても、その後方支援をやるというわけですよ。軍事作戦、武力行使の一環なんですね。実際、この行動関連措置法には、米軍の行動が円滑かつ効果的に実施されるための措置と書いてあるだけで、何の留保もありません。これ、なかなか重要なことだと思うんですね。 もう一つ、船舶の停船検査等についてですけれども、これは、このパネルには海上輸送規制法に基づく措置と書かれています。これは、行き交う船舶が敵国の軍用品などを輸送していることが疑われる場合に停船を命じ検査や回航を行う、例えば日本の港に連れてくる、こういうことをやるんだというわけですが、この存立危機事態における船舶検査というのは、例えば重要影響事態のときには、その相手の船の船舶を管轄する国、旗国、旗の国というふうに言うんだと思いますが、その同意などの要件とは違って、軍事作戦の一環として強制措置として行うということですね。
○国務大臣(中谷元君) 存立危機事態におきましては、海上輸送規制法、これに基づきまして、防衛大臣が定める実施区域を航行している船舶、これが外国軍用品等を輸送をしているという疑うに足りる相当な理由がある場合には、当該船舶に対して停船検査等の措置を行うことができるということであります。 実施する場所についても一概にお答えすることはできませんが、基本的に公海において行われることになると考えております。その上で、外国の領海については、当該外国の同意がある場合に限り行うことができることでございます。 この海上輸送規制法に基づく停船検査等の措置は、対象が民間船舶であることなどから、憲法上自衛権の行使そのものではなくて、自衛権の行使に伴う必要最小限度の措置と位置付けられており、従来から武力の行使には当たらないと整理をされておりまして、存立危機事態において新三要件に該当する場合にこれらの措置を実施することは、憲法上問題を生じるものではないと考えております。
○仁比聡平君 一概に言えない、基本的に公海なんてどこにも書いていない。 この船舶検査も、これ、軍事作戦の一環として行われるということは、おっしゃるとおり、お認めになっているわけですよね。相手が従わない場合には戦闘に発展する危険性もある。つまり、この四つの活動は、武力の行使として、あるいはその一環として行われるということです。 次のパネルを御覧いただきたいと思います。 この海自の幕僚監部の資料には、この一枚目の資料を踏まえて、説明を踏まえて、次のページに存立危機事態における海上作戦例と題してこの図が示されているわけです。先ほどの四つの海上作戦が図解をされている。 ちょっと御覧いただきたいと思うんですが、真ん中で海上自衛隊が機雷掃海を行っています。左下の方ですね、米軍、あるいは密接な他国、B国ということで、その艦艇と並んで海上自衛隊の艦船が後方支援を行っている。先ほどの武力行使としての後方支援ですね。右の方を見ると、武力行使として米艦等の防護を海上自衛隊が行っていて、恐らく哨戒ヘリ、対潜哨戒ヘリなんだと思うんですけれども、を飛ばして敵A国の潜水艦を索敵している。捜索し、探知しようとしている。そして、一番左側ですけれども、海上輸送規制法に基づく停船検査として、この周辺で先ほどの危険な停船検査を海上自衛隊が行っているという、こういう図解なわけです。 これ、中谷大臣に確認をいたしますが、存立危機事態において、こうした海上作戦を具体的に考えているということですね。
○国務大臣(中谷元君) 先ほど四つの項目の質問がありましたが、これは全て法律に書かれた内容でございます。今、絵でお話がありましたが、例とタイトルで書かれておりますように、後方支援だけではなくて、存立危機事態において海上自衛隊が行う各活動の例について一枚の絵に全て入れ込んで単純化した一つのイメージ図でございまして、このスライドの図におきましては、それぞれの活動における相互の関連、また距離感等は考慮はされていないものと考えますし、また、後方支援は安全に行うということが大前提であることは政府が説明をしているとおりでございますが、先ほど御指摘のあった四項目について、一枚の紙にイメージ図として描かれたものではないかということでございます。
○仁比聡平君 幾つもちょっと疑問のある御答弁だったんですが、まず後方支援ですが、先ほど確認したように、存立危機事態における後方支援というのは武力の行使として行っている。安全な場所で行うなんて、そんな答弁、これまでありますか。
○国務大臣(中谷元君) 武力の行使ではございません。
○仁比聡平君 先ほど確認したように、現に戦闘行為が行われている現場だって行くわけでしょう、後方支援で。何の制約もないでしょう。何が安全な場所で行うんですか。
○国務大臣(中谷元君) 憲法上は制約がなくて、存立危機事態において新三要件に該当すると判断する場合には、このような後方支援を実施することは憲法上問題が生じるものではないということでございます。
○仁比聡平君 いや、憲法上問題が生じないとあなた方勝手に言うけれども、現に戦闘行為を行われている現場で後方支援するわけでしょう。違うんですか。認めなさいよ。
○国務大臣(中谷元君) 武力行使をするようなものではございません。後方支援を実施するということで、これは安全を確保しながら実施をするということでございます。
○仁比聡平君 どこに、どこに根拠があるんですか。法案上、何も排除されていないじゃないですか。何が根拠があるのか示しなさい。
○国務大臣(中谷元君) これは新三要件に該当するという場合で、憲法上は問題はないんですけれども、実際に活動する場合には後方支援でございますので、安全に配慮をしながら行うということでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こして。
○国務大臣(中谷元君) これは、存立危機事態において新三要件に該当すると判断する場合でございます。しかし、そういった事態におきましても後方支援を実施するということはできるわけでございまして、武力行使そのものではございませんが、後方支援として実施をするということで、これは当然、安全に配慮し、また円滑な活動が実施できる、そういう範囲で後方支援を行うということでございます。
○仁比聡平君 いや、法案には、先ほど確認しましたが、米軍等の行動が円滑かつ効果的に実施されるための措置とするだけで何の留保もないんですよ。一方で、重要影響事態法案などには、もうこれは周辺事態法のときもそうですが、対応措置の実施は武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならない、あるいは、先ほど来の現に戦闘現場でと、今回の法案で皆さんがおっしゃっているようなことが書いてある。 だけれども、この存立危機事態における後方支援というのは違うじゃないかと。排除されるというのだったら、その根拠を示しなさいというのに、あなたは答弁されない。なぜですか。 その排除される根拠を示していただきたい。
○国務大臣(中谷元君) 存立危機事態が認められる重要影響事態と存立危機が認められない場合の重要影響事態、これは違うわけでございます。この米軍行動関連措置法というのは日本の武力攻撃事態を作る際にできた法律でございまして、いわゆる米軍に対する後方支援、これが行われるというのがその内容でございまして、今回、存立事態におきましてもこれを適用するということで、基本的には米軍等の後方支援、これを行うことができるということで、武力行使ではありませんが、後方支援として米軍の支援をするというのがこの法律の内容でございます。
○仁比聡平君 もう法案担当大臣とは思えない、全然混乱して訳分からないんですよ。 性格が違うというのはもうはっきりしたと思いますから、これは委員長、統一見解を出していただくように理事会で御協議いただきたいと思います。
○委員長(鴻池祥肇君) その件に関しましても、後の理事会においてお諮りをするようにいたします。
○仁比聡平君 つまり、次に進みますけれども、一つ一つの作戦はできるようになるというのが法案なんですね。これが同時に、あるいは一体に行えないなんというようなことは、法案にはどこにも書いてないわけです。そうでしょう、大臣。
○国務大臣(中谷元君) 実際に可能なものを列挙して、それをイメージした図でございまして、同時に実施するとか、一つやるとか、それはそれぞれの状況、態様によるものでございまして、全て同時に実施するというような話ではないということでございます。
○仁比聡平君 いや、全て同時に実施するって、ほかにもいっぱい活動はあるわけですから、それはいろいろあるんだろうけれども、同時に実施してはならないなんという条文はない、排除されない。それはお認めになりました。 そこで、総理にお尋ねしたいんですが、あなたは、機雷掃海は事実上の停戦合意があるとか、あるいは静穏な状況でなければできないとこれまで答弁をしてこられました。しかし、この図は到底そんな状況ではありません。御覧のとおり、B国、密接な他国である例えば米軍の艦船は、敵A国の艦船に対してミサイル攻撃を行っている。まさに戦争のさなかなんですね。この作戦例は、敵艦へのミサイル攻撃を米軍が行っている状況の下で自衛隊が後方支援する、米艦防護をする、機雷掃海をする、停船検査もするという言わば日米の統合作戦の例、日米共同の作戦の海上作戦例でしょう。 総理、そういう中で武力行使としての機雷掃海も行うということになるんではないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは一枚の紙に描いた、ある意味では単純なイメージ図であります。 基本的には、従来からお答えをしているように、掃海艇自体が木造あるいはプラスチックでできているという脆弱性を持つものであり、事実上、戦闘行為が行われているさなかにおいて機雷掃海をすることはできないと、こう考えているわけでございます。 それと、ホルムズの例として挙げさせていただきましたのは、ホルムズにおける機雷掃海については、これは言わば外国の領海で行うものについては、一般に海外派兵は禁じられているという中において、受動的、制限的になるということをもって必要最小限の中に入ると、このように申し上げているわけでありますが、同時に、実際のオペレーションにおいては今申し上げたとおりでございまして、これはまさに、繰り返しになりますが、単純に一枚の紙に全てを描いているということにすぎないと、このように思います。
○仁比聡平君 いや、一枚の紙に描いただけのイメージだと勝手に言うけれども、海自の幕僚監部がこういう想定で例として出しているわけでしょう。実際、法案上はそれぞれできるわけじゃないですか。同時に、あるいは一体にできないなんということはどこにも排除されていない。あなたの念頭には静穏なとか事実上の停戦合意がとかとあるかもしれないけど、これ前提にしていないでしょう。こういうことも今度の法案で行えるということじゃないですか。中谷大臣、違いますか。
○国務大臣(中谷元君) これはまだ法律が通ったわけではございません。そういう白紙的な状況で、その法案に書かれている項目に対して一枚の絵に入れ込んで単純化をした一つのイメージ図でございまして、この内容等につきましては全く省内においても具体的に議論をしていなくて、全て国会の御議論を経て法律が成立してから運用するわけでございまして、その前段で示された四つの事項をただ単純にイメージとして描かれたものにすぎないということでございます。
○仁比聡平君 いや、何を言っているんですか。そういう運用の実施などを検討するというのがこの幕僚監部、この幹部学校の任務じゃないですか。この法案の審議中に、衆議院でも大問題になっている中でこうした議論がされている。私はもう国会審議がひっくり返る大問題だと思うんだけれども、この図もホルムズに限定しているわけじゃない。 総理に改めてお尋ねしたいと思うんですけれども、あなたはこういう海上作戦はやらないとおっしゃるのかということなんですよ。 四月に、総理がこの夏までにとあの議会演説をされた訪米がありましたが、その直前に、あなた方は改定ガイドライン、日米防衛協力指針を合意をされました。この海幕が出している四つの作戦、海上作戦例のどの項目もガイドラインで協力項目として掲げられているでしょう。読みますか。「D.日本以外の国に対する武力攻撃への対処行動」という合意項目がありますが、日米両国が、各々、米国又は第三国に対する武力攻撃に対処するため、武力の行使を伴う行動を取ることを決定する場合であって、日本が武力攻撃を受けるに至っていないとき、日米両国は、当該武力攻撃への対処及び更なる攻撃の抑止において緊密に協力する。自衛隊は、武力の行使を伴う適切な作戦を実施すると。少し要約しましたけどね。 その協力項目として、作戦の例の三つ目に出てくるのが海上作戦じゃないですか。そこには、海上交通の安全を確保することを目的とするものを含む機雷掃海、艦船を防護するための護衛作戦、当該武力攻撃に関与している敵に支援を行う船舶活動の阻止、この三つが書いてある。その後に、後方支援として、作戦上各々の後方支援能力の補完が必要となる場合、柔軟かつ適時に後方支援を相互に行うと。あなた方が約束しているんでしょう。 この海上作戦例というのはガイドラインそのものじゃないですか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いかなる事態が存立危機事態に該当するかについては、個別具体的な状況に即して、政府が全ての状況を総合的に、客観的、合理的に判断する必要がありますが、その上で申し上げれば、今挙げていただいた存立危機事態として認定されていることを前提とすれば、機雷掃海や米艦防護、後方支援、船舶の停船検査、いずれの活動についても関係法令の規定に基づき行われるものであると、こういうことでございます。
○仁比聡平君 いや、そんなことはガイドラインにも書いてありますよ。その上でこういう合意をしているわけでしょう。まさに海上作戦です。それは、事実上これ認めたのと同じですよ。これ、やるんでしょう、もう。やるんでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この絵は、これは非常に単純化をしているわけでございますし、この概念図においても、防衛省内あるいはもちろん官邸ともこれ認識を共有しているものでも全くないわけでございまして、実際に我々がやれること、やろうと考えていることについては既にるるこの委員会等を通じて述べてきたとおりでございます。
○仁比聡平君 この図を描いたのは、私ではなくて海上自衛隊の幕僚監部なんですから、そのことを改めて申し上げておきます。 この海上作戦の例で続けて伺いたいと思うんですが、この米艦等の防護なんですね。これは先ほど確認したように、自衛隊法八十八条に基づく武力の行使です。元々自衛隊法八十八条というのは、我が国が武力攻撃された我が国事態、日本有事の下での武力行使の規定として置かれてきたものですが、これを今回の法案で存立危機事態の集団的自衛権に基づく武力の行使の根拠にすると政府はおっしゃっている。これをもって何をどこまでできるのか、存立危機事態における武力の行使というのは一体何をやるということなのかということなんですね。 まず、この絵にあるのは、B国、米軍が敵A国を攻撃している、ミサイル攻撃をしているその周りで哨戒ヘリを飛ばして敵潜水艦を捜索、探知し、牽制、警戒すると。これはあるわけですね、中谷大臣。
○国務大臣(中谷元君) 具体的に全く検討はいたしておりません。先ほど、項目をイメージとして、例と書いていますが、まさに本当にイメージで、この法律のイメージを描いたにすぎないわけでございます。 そこで、お尋ねの米艦防護につきましては、存立危機事態においては我が国は存立危機事態を終結させるために必要な行動を取るということになりまして、この場合に我が国が排除することが可能なものは存立危機武力攻撃、すなわち、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃であって、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があるものでございまして、何が存立武力攻撃になるかにつきましては、どのような状況を存立危機事態として認定しているかによって全く異なります。 したがって、米艦に対する攻撃がこれに該当するという前提に立つならば、新三要件の下に我が国が武力を行使することによって、米艦に対する攻撃を排除するために必要な活動を実施するということが可能になるということでございます。
○仁比聡平君 いや、全く検討していないなんて、だって、ガイドラインでアメリカと合意をして、これができる法案をこうやって提案をしておられる。全然弁解になっていない。 その下でこういうことがやれるというのは確認をされたと思うんですが、つまり、そうすると、先ほど排除するために必要なことはやると言いましたけれども、自衛隊が防護している例えばB国の艦艇ですね、撃っている、この軍艦への攻撃がなくても敵A国潜水艦への攻撃もできると、そういうことですかね。
○国務大臣(中谷元君) 一概に答えられません。 いずれにしましても、三要件が成立した場合が大前提でございます。そして、その範囲におきましても、我が国の存立事態をもたらしている武力攻撃、これを排除するのにとどまるという範囲でございます。
○仁比聡平君 今のお話だと、自衛艦がこのA国の艦船にミサイルを撃つと。これ、平時の米艦防護でミサイルを撃つことはあるということを衆議院で答弁されているんですが、これは存立危機事態なので、これもあるわけですね。
○国務大臣(中谷元君) 新三要件の下、我が国が武力行使をすることによって米艦に対する攻撃を排除するために必要な活動を実施することは可能にはなるわけでございますが、そういった状況がどういう状況であるのか、こういうことを見て判断をするということになろうかと思います。
○仁比聡平君 総理、私は恐ろしいことだと思うんですよ。存立危機事態において、海上自衛隊だけ見てもこれだけのこと、つまり、こうした一連の存立危機事態における海上作戦をやる、やれるということです。我が国に対する武力攻撃はないわけですから、我が国に対する武力攻撃はないにもかかわらずこれだけのことをやるということがはっきりした。これが憲法九条違反でなくて何だというんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、まさに法律が成立をした場合の存立危機事態、言わば我が国の存立が危うくなる、この三要件の範囲内の中において何ができるかということについて、これは単純なイメージ図で、できることをこの一枚の紙にまとめて書いているわけでございますが、当然、前提となるものは三要件が当たると。まさに我が国の存立が危うくなり、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される、そういう明白な危険があって、かつ必要最小限度の実力行使の中にとどまらなければならないわけでありまして、そうした中において、まさにこの存立危機を発生させている攻撃を排除するということにとどまるわけでございまして、この中のものを全部できる、やるということではなくて、今言ったようなものの中において総合的に判断をしていくということになるわけでございます。
○仁比聡平君 いや、必要最小限度なんと言ってごまかして、強弁して、強行できると思ったら大間違いです。そんなのは全部時の政府の判断次第でしょう。 自衛隊は、政府は、我が国への武力攻撃を排除するための必要最小限度の実力組織だから合憲だとしてきた。それを一変させる。憲法九条をめぐって歴史的に積み重ねられてきた武力行使とは何か、戦力とは何か、交戦権の否認とは何か、全面決壊させる、そういうことになるじゃありませんか。 あさって八月六日です。長崎の日も来ます。戦後七十年の終戦の記念日も迎える中で、押し通そうとすればするほど、私はあなた方は追い詰められるだけだと思いますよ。憲法違反の戦争法案は断固廃案にするほかないということを強く申し上げて、質問を終わります。
○井上義行君 日本を元気にする会の井上義行でございます。 まず、法制局長官にお伺いをしたいんですが、我が国の弾道ミサイルの保有というのは、憲法上制約があるんでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 憲法第九条の第二項におきまして、戦力を保持しないということが明記されております。その関係で、これまでにおきましても、憲法第九条の下で我が国が保有することが許される武器等についての議論がございました。自衛権そのものが我が国を防衛するための必要最小限度の実力に限るという前提、それの裏返しといいますか、裏付けということになるわけでございますけれども、我が国が保持する全体の実力の問題として、個々の兵器についても、性能上専ら相手国の国土の壊滅的破壊のためにのみ用いられるいわゆる攻撃的兵器を自衛隊が保持することはいかなる場合も許されないと憲法上は解しております。
○井上義行君 私は、必要最小限度の中に弾道ミサイルが入るんじゃないかというふうに思っているんですよ。それは、他国の弾道ミサイルが我が国に、仮に横田基地に発射されるという状況の中で、ミサイル防衛とかいろいろあるというふうに思いますが、確率的には三割から六割、外れれば日本の領土に着弾する、もし外れれば新宿ど真ん中にも来るかもしれない。そのときには多くの国民が亡くなるわけですね。このときに、多分政治は三つの方向性に分かれるというふうに思います。一つは、国民の命が奪われても他国には一切攻撃をしないという人もいるでしょう。そしてもう一つは、着弾をしてから、国民が亡くなってから攻撃をする個別的自衛権。 私は、国民の命が奪われる前に相手の国に、ミサイル基地を攻撃できる迎撃ミサイル、弾道ミサイルを保有して相手の基地をたたくべきだというふうに考えます。なぜなら、この二つは、自衛隊を認めない人たちには、国民の皆さん死んでください、でも、私たちは攻撃をしません、これを言っているというふうに私は等しいと思いますよ。だって、それはそうでしょう。だって、国民の命をどうやって守るんですか。一回着弾されれば死ぬんですよ。死ぬのに、死んで、済みません、死ぬことを覚悟してくださいということを言わなきゃひきょうじゃないですか。 だから、私は……(発言する者あり)着手したって同じなんですよ。着手したって死ぬんですよ。だから、私は、やはり国民が亡くなる前に相手のミサイル基地を攻撃できる弾道ミサイルは持った方がいいと思いますが、中谷大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 敵基地攻撃につきましては、従来から法理上、つまり法的な理屈の上では新三要件の下でも変わりがなく、誘導弾等による攻撃を防ぐのに他に手段がないと認められる限りは、敵基地攻撃を、たたくということは自衛の範囲に含まれて可能でございます。 ただし、我が国は、敵基地攻撃を目的とした装備体系を保有しておらず、個別的自衛権の行使としても敵基地を攻撃することは想定をしておりません。ましてや、集団的自衛権の行使として敵基地を攻撃することはそもそも想定をしておりませんが、政府としては国民の命を守らなければなりませんので、我が国の防衛につきましては、自衛隊、そして日米安保、特に在日米軍のプレゼンス、こういうものによりまして、抑止力と対処力等を用いましてこういった脅威に対して対応しているということでございます。
○井上義行君 私は、やはり自分の領土や我が国の国民は自分自身で、我が国で守らなきゃいけないという考え方なんです。そのときに、やはり誰にお願いするかといったら米国ですよね。自分の領土なのに、自分の国民なのに、やってもらうのは、アメリカにお願いをしてそのミサイル基地をたたいてもらわなきゃいけないんですね。 これが現実だというふうに思いますが、中谷大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 我が国の防衛につきまして、専守防衛と憲法上の制約に基づいて節度ある防衛力を整備をいたしております。これに加えて、日米安保条約における在日米軍、これの体制で共同対処ということでございますので、こういった自衛隊と在日米軍によります抑止力と対処力によって我が国をしっかりと防衛しているということでございます。
○井上義行君 ミサイル防衛というのは私も必要だというふうに思います。しかし、やはりアメリカだけに私は頼るというのは、いつかこれは直していかなきゃいけないというふうに思っております。 そこで、北朝鮮にとらわれている拉致被害者、今の自衛隊法では、内乱が起きたときには拉致被害者を救えないというふうに思っております。皆様のお手元にある、私が作ったたたき台ですけれども、北朝鮮有事における北朝鮮拉致被害者等輸送に関する特別措置法。これは、なぜ私作ったかというと、内乱が起きたときに、例えば安全保障理事国あるいはそれぞれの国際機関が暫定的な地域をつくって、その地域の責任者が承認をされれば入れるという法案であります。 これは、やはり北朝鮮人権法等に、北朝鮮拉致被害者の帰国の実現に最大の努力をすることが国の責務と書いてあるんです。ですから、国の責務というふうに定められているのに、拉致被害者が助けを求めている、その国民を助ける、それは当然特別措置法でやはり私は北朝鮮にいる拉致被害者を救う必要があるんだというふうに思います。しかし、今の自衛隊法ではそれは多分かなわないというふうに思っております。 この議論の中にも、危険な地域に自衛隊を派遣してはならないという議論がなされております。私は、こうしたその内乱のときに、危険に侵されている国民だからこそ、あえてそうした地域に乗り込んで拉致被害者を救出する、あるいは米軍が運んできた拉致被害者をしっかりと手当てし、そして自分の国民かどうかを選別をする、そういうことをやはりするべきだというふうに思っておりますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今般の平和安全法制によって海外の邦人を守るための制度の充実を図ったところでございまして、これは、受入れ国の同意はもちろん必要でありますが、今までできなかった邦人の救出ができるようになるわけでありまして、武器の使用についてもそうした目的のために使用ができるようになることは大きな進歩であろうと、こう思います。一方で、自衛隊の活動については、国際法上の観点に加えて我が国憲法上の制約があり、自衛隊の活用には限界があることは事実でございます。 そこで、この拉致被害者の方々が、もし当該国で動乱のような状況になって、これは、受入れ国の同意もこれは非常に難しいという状況の中でどうしたらいいんだという委員の問題意識であろうと、こう思うわけでございますが、しかし、その上においても、先ほど申し上げましたようなこの制約があるわけでございますし、多くの国も、基本的には受入れ国の同意の中において活動するわけでございます。 同時に、何とかその際に拉致被害者の皆さんの安全確保、救出を図りたいというのは気持ちは全く同じでございまして、その際は同盟国たる米国との協力が極めて重要であろうと思います。これまで、委員も御承知のように、米国に対して拉致被害者に関する情報を提供してきておりまして、拉致被害者の安全が脅かされるような事態に至った場合に、拉致被害者の安全確保のための協力を米国政府に対し依頼をしているところであります。 今後とも、拉致被害者の救出のために何ができるかについては、不断の検討を行ってまいりたいと思っております。
○井上義行君 是非、こうした内乱が起きたときに、拉致被害者が泣き叫び、そして日本国に助けを求めていくときに、やはりしっかりと自衛隊がそれを救出できる、そういう国に私はなっていただきたいというふうに思っております。 通告はしておりませんが、今度、北朝鮮の外務大臣と岸田外務大臣が会談をするように総理から指示を受けたということを政府・与野党協議会で聞きました。あのときに、拉致被害者の帰国を第一優先するということをみんなで共有をいたしました。今度、会談で実現があったときには拉致被害者の帰国を優先が、これが日本の意思だということを伝えて、そして一日も早い拉致被害者を救出願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) この拉致問題につきましては、特別調査委員会がスタートしてから一年たった今日に至るまで北朝鮮側から通報がなく、そして何よりも全ての拉致被害者の方々が帰国を果たしていないということ、このことにつきまして大変遺憾に思っております。 総理から新たな直接の指示をいただきました。北朝鮮の外務大臣に直接働きかけて、全ての拉致被害者の方々の帰国に向けて是非前向きな、具体的な対応をしっかりと求めていきたいと存じます。我が国におけるこの問題に対する危機感の大きさ、また国内の雰囲気等もしっかり伝えた上で、先方に今申し上げたことをしっかり伝えていくべく努力をしていきたいと考えております。
○井上義行君 総理始め防衛大臣、ちょっと是非この図を見ていただきたいんですが、(資料提示)中東から、先ほど横田基地という例を取りましたけれども、この横田基地に向けて弾道ミサイルがあったときには、日本はそのミサイル基地を撃てないということが言われました。そして、このミサイル基地をたたくには米軍にお願いをするしかない。先ほど総理の答弁でもあったように、北朝鮮の拉致被害者を救い出すにも、あるいは輸送するにも米軍の協力が不可欠だと。 そういう中で、例えばアメリカがこのミサイル基地について攻撃をしようとしているそのときに、この中東の人がアメリカの艦船に向けて攻撃をした場合には、日本の艦船が米軍を援護するために艦船を私は攻撃ができるというふうに思うんです。それは、日本では個別的自衛権というかもしれません。しかし、世界的に見れば、これは集団的自衛権に該当するというふうに思っております。これは多分、個人間行為における同伴知人への急迫不正危機における正当防衛及び我が国防衛に当たるというふうに思っております。 このような弾道ミサイルが日本の横田基地に来た場合には米軍の艦船がミサイル基地を破壊しますので、その艦船を邪魔する艦船に対して日本の艦船は私は攻撃できるというふうに思っておりますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御質問いただいただけの前提条件だけで断定的に答弁することは困難であるということは御理解願いたいと思いますが、その上においては、これまで繰り返しているように、三要件に当てはまった場合、例えば、これはやはり基本的には我が国の、繰り返しになりますが、想定しているものは、例えば近隣国において、我が国と密接な関係にある他国、例えば米国に対する武力攻撃が発生し、その時点ではまだ我が国に対する武力攻撃が発生したとは認定されないものの、攻撃国は我が国をも射程に捉える相当数の弾道ミサイルを保有しており、その言動などから我が国に対する武力攻撃の発生が差し迫っている状況にある場合、他国の弾道ミサイル攻撃から我が国を守り、これに反撃する能力を持つ同盟国である米国の艦艇への武力攻撃を未然に止めずに我が国に対する武力攻撃の発生を待って対処するのでは、弾道ミサイルによる第一撃によって取り返しの付かない甚大な被害を被ることになる明らかな危険がある、このような状況は存立危機事態に該当し得るものと考えているわけでございます。 このような場合には、例えば弾道ミサイル警戒中の艦艇を始め事態の拡大防止や早期収拾のために活動している米艦艇の防護などの措置を実施することが可能となるわけでございますが、今お示しになられた事例、個別の事例については今これを申し上げているわけでございますが、他の事例につきましては、基本的に三要件に当てはまるかどうかで判断していくことになると思います。
○井上義行君 結局、これまで私が言ってきた弾道ミサイルについても、あるいは拉致被害者、あるいはその他我が国を守るために米国が我が国のためにやっていただくのであれば、やはり米国のために後方支援をするというのが当然ですし、あるいは米艦を保護するのは当然だというふうに思っております。 私は、今回のその法案の、政策的には私は賛成なんです。ただ、一つだけ、私は、ホルムズ海峡については国際的な要請あるいは枠組みの中で、国連の集団安全保障の中でやった方がすっきり感が出たというふうに思っております。 ホルムズ海峡の機雷掃海というのは、私はもっと堂々とこれからやっていくということを、私は、総理自身がこうやって国際協力の中で私たちは生きていくんだということをストレートに言った方が国民に分かりやすいというふうに思っていますので、この法案についてしっかりと説明をして、日本の協力できることはしっかりとやっていく日本になっていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
○江口克彦君 次世代の党の江口克彦でございます。 戦後七十年間、非常に時代は大きく変わったというふうに思います。しかし、憲法は全く変わっていないということについて総理はどのように思われているのか。例えて言えば、歌舞伎からミュージカルへ、我々日本人が生きる時代の舞台は大きく変わっているわけでございます。この歌舞伎からミュージカルの舞台に変わっているにもかかわらず、歌舞伎のルールでミュージカルの舞台を仕切るというのは、少しというよりも大いに私は無理があるのではないだろうかというふうに思うのでありますが、このような私の考えについて、総理はどのようにお思いでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自民党は、立党したときから憲法を我が国独自で国民の総意によって作るべきだと、こう考えてきたわけでございまして、谷垣総裁時代に自由民主党の案を既に作っております。もちろん、その中におきましても、国民主権、そして基本的人権の尊重、平和主義、この基本的な三つの柱についての考え方は変わらないわけでございます。 ただ、同時に、憲法改正においては国民の広い支持が必要であるわけでございまして、憲法改正議論が更に深まり、そして広がっていくことが必要であろうと、このように思っております。
○江口克彦君 この憲法問題だけじゃなくて、平和安全法制ということにつきましても、往々にして国民から理解を得られていないとか、いろいろ言われておりますけれども、それは、世界の時代の変化についての説明が不足しているからではないかというふうに私は思うんです。 私は、安全保障環境の変化は一九九一年が転換期であったというふうに考えておりまして、個別的自衛権のみというのは、この瞬間に私は効力を失ったのではないだろうかというふうに考えているわけでございます。総理は集団的自衛権を説明するとき、もっと時代変化を国民の皆さんに説明をされる必要があるのではないだろうかというふうに思うのでございます。 一九九一年というのはどのような年であったかということは、総理、十分御承知の上だと思いますけれども、一九九一年がどのような年であったのか、総理御自身から御説明いただきたい。そして、それを境に時代は、世界はどのように変わってしまったのかということについてお話をお伺いしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一九七二年の政府見解を、政府解釈を出したときから、我が国をめぐる安全保障環境は大きく変わったわけでございます。 委員が一つの大きな節目であったと挙げられた一九九一年は、まさに冷戦体制が終わった年と言えるわけでございます。それまでは、二つのスーパーパワーとして米国とそしてソビエト連邦が存在し、世界を東西に二分をしていたわけでございます。圧倒的なパワーを持つこの両国が、言わばある意味においては、例えば水面下で様々な取引をしながら、合意をしながら、力の均衡が保たれていた側面もあります。 この冷戦体制が終結したことによって、世界規模の大戦争という危機は去ったわけでございますが、その後、宗教、民族等に起因する紛争は多発をしているわけでございます。そして、アジアにおける安全保障環境は、むしろパワーバランスの変化とともに厳しさを増していると言ってもいいんだろうと思います。 その中で北朝鮮は、一九七二年の段階では持っていなかった弾道弾ミサイルを数百発持つに至っている。そして、大量破壊兵器をそれに載せることができる技術を獲得しようとしているわけでございます。かつては東西の両陣営の中で考えられたわけでございますが、現在は北朝鮮がその体制の中で独自の判断をするという可能性も出てきているわけでございますし、国境を越えて過激主義が広がり、テロが起こるわけであります。そうした中において、もはやどの国も一国のみで自国を守り抜くことができないという状況になってきていると思います。 米国は依然として圧倒的な軍事力を持っているわけでございますが、しかし量としては、言わば量としては、兵員の数は半分になり、航空機もそして艦船も半分になってきた。他方、自衛隊は、ミサイル迎撃能力を持つイージス艦が現在四隻で、そして六隻体制になってきているということでありますし、そしてミサイル防衛能力を米国とともに勝ち得ていると。 こういう大きな変化の中においては、我々は、国民を守るための必要な自衛の措置として必要最小限度の中に入るという中において今回解釈の変更を行ったところでありまして、それは、まさに江口委員が挙げられたような大きな、九一年の大きな変化も含めまして、国際社会の変化に対応して国民の命を守らなければならないという中において、必要な自衛の措置とは何かを考え抜いた結果でもあります。
○江口克彦君 今総理がいろいろ御説明になったとおりだというふうに私も理解いたしております。 アメリカのグループとそれからソ連のグループというものの対立が崩れ去ったということ、アメリカの、いわゆる西側の勝利だというようなことも言われますけれども、必ずしも西側の勝利というよりも、東側の自滅というふうに私は解釈をしているわけでありますけれども。 いずれにしても、東西対立が瓦解以降、アメリカが一生懸命したがって日本を面倒見てくれなくなったというのは一面言えるのではないだろうか、単なる強力な同盟国から一同盟国というような考え方に変わったのではないだろうかというふうに思うんですね。事実、オバマ大統領が世界の警察をやめるというふうに発言をしているわけでございます。 日本の防衛は日本自身でしたがって考えなければならなくなったということになるわけでありますけれども、これからも個別的自衛権のみでいくということになれば、日本は日本を守るためのフルコースを用意しなければならないという考え方が出てくるだろう、中国の脅威を考えると核武装も想定内になってくるのではないだろうか。しかし、私は、核武装は絶対にすべきではないというふうに考えているわけであります。 であるとするならば、日本の防衛というものについては、価値観を共有する国々がグループをつくって協働防衛、私どもの党は、協力しながら行動をしていく、防衛をしていくという協働防衛という言葉を使っておりますけれども、役割分担をするのは私は当然のことであるというふうに思うわけでありますけれども、そういうグループをつくって、そして役割分担をしないと日本は逆にとんでもない事態になってしまうおそれがあるのではないかというふうに思うのでございますけれども、総理、いかがでございましょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本は、憲法の制約の中において、必要な自衛のための措置として自衛隊を整備し、そして日米同盟によって紛争を事前に防ぐ力としての抑止力を強化をしているわけでございます。 そして、日本を防衛する力としましては、先ほど来議論がございましたが、打撃力については、米国が日本に代わり打撃力を言わば行使をするということになるわけでありまして、例えば日本に対するミサイル攻撃が発生した場合は、日米共同でそのミサイルを迎撃をするべく、これはミサイル防衛システムを導入したのでございます。 同時に、そのミサイルを撃ってくる基地そのものをこれは攻撃する能力を日本は持っていないわけでございますから、その基地に対しては、米国がこれは日本に代わってその基地等をたたくということでこの日本の防衛力と抑止力は完成されているわけでございますが、大切なことは、相手側、言わば安全保障というのは常に相手の気持ちになる必要があるんだろうと、こう思うわけでございます。 相手の気持ちとは、同盟国の気持ちも考える、そして日本と同盟国がどのようなこれは関係なのかということを、相手側が、日本を攻撃をしようという国が考えているかということにも思いを致す必要があるわけでありまして、もしそこに隙間があるのであれば、隙間があるのであれば、また、あるいは基地に対する報復は、基地に対する攻撃は行わないのではないかと思われたら、これは、彼らが越えてくるハードルはより低くなってくる、ミサイルで攻撃をしようというハードルはより低くなっていくわけでございます。 日本をミサイルで攻撃をしようというこの気持ちに対するハードルを高くしていく上においては、日米同盟は完璧に機能する、日本を攻撃をしたらしっかりと日米でそれを防いでいく、また米国はその役割を果たしていく、こういう認識を持つことによって日本を攻撃をすることはやめておこうと、こういうことになるわけでありまして、これこそ抑止力の効果であろうと、こう思うところでございます。
○江口克彦君 私の考えでは、集団的自衛権というものをしっかりと日本が考えていかないと、国民の何か一部から核武装論というようなものも出てくるんじゃないかという、それを非常に恐れているということだけ申し上げておきます。 次に、中国は十二基のプラットホームを日中中間線に沿って建設しているわけでありますけれども、その海洋プラットホームで順次資源の吸い取りというようなことが進められたら日本はどう対処するのか、中間線に沿って更なるやぐらを建設していったら日本としてどういうふうに対処するのか。 外相の方でよろしいですか。じゃ、岸田外相の方によろしくお願いします。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、中国は東シナ海においての資源開発、活発化させています。いまだ日中間の境界が画定していない状況において、日中中間線の中国側において中国が一方的な資源開発を進めていること、これをまず我が国は極めて遺憾であると考えています。なぜならば、二〇〇八年六月に日中間で合意が成立しておりまして、境界線が画定するまでは日中で共同開発をする、こうした合意ができているからであります。 ですから、我が国としましては、かかる一方的な開発行為を中止するよう強く求めてきておりますし、昨年十一月の日中首脳会談において、安倍総理から東シナ海での協力の必要性について言及し、そして本年四月の日中首脳会談において、二〇〇八年六月合意の実施に向けた協議を加速させたい旨伝達をしております。 そして、御質問の、仮に資源の吸い取りを進めたら、あるいはやぐらの建設を行ったらどうするかという部分でありますが、これは、具体的にこうした場合に我が国はどう対応するのか、これを具体的に申し上げるということになりますと、これはまさに我が国の手のうちを示す、あるいは相手に予断を与えるということになりますので、こうした場で具体的に我が国の対応を申し上げるのは適切ではないと思っております。
○江口克彦君 そのお考えはよく分かります。しかし、検討はされているということは確かというか、考えて受け止めてよろしいんですね。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国としましては、東シナ海の資源開発につきまして、今申し上げたような問題意識を持っております。是非、中国側の動向をしっかり見極めながら、政府として戦略的な観点から対応していきたいと考えます。
○江口克彦君 もう最後ですけれども、中国側は、外交交渉における小さな軍事衝突は外交を有利に帰着させるための手段というふうに捉えているようでございます。このことを私どもは忘れるべきではないというふうに思うのであります。 自衛隊が米軍等と緊密に連携し対応していくことが、日本を防衛し、日本の平和を守っていくことができるのだというふうに考えております。よって、東シナ海への対応はまさにその実践の場であるというふうに私は思っているんですけれども、政府にその覚悟はおありなのか、その辺につきましてお聞かせいただきたい。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 東シナ海、またこれは南シナ海もそうでありますが、いずれにいたしましても、このアジア太平洋地域の海の安全、航行の自由を確保することは極めて海洋国家である日本にとっては重要であります。その上において、日米同盟の連携、強化においてはアジアの多くの国々も強く支持をしているところでありまして、しっかりと日米同盟のプレゼンスを示していくことが重要であろうと、このように思っておるところでございます。
○江口克彦君 どうもありがとうございました。
○中西健治君 無所属クラブの中西健治です。 短い時間ではありますけれども、できれば三点議論をさせていただきたいと考えております。 まず、前回の質問では、ホルムズ海峡封鎖による原油、天然ガスの供給不足が国民の生命、自由、幸福を追求する権利を根底から覆すような事態に本当になり得るのか、つまり新三要件の第一要件に当たるのかどうかという議論をさせていただきましたが、もう一つ、前回時間切れになってしまったこと、それは、天然ガスの調達先が数多くあることで、新三要件の第二要件、他に適当な手段がないこと、これが満たされないのではないかという点を確認したいと思います。 前回の質疑でお示ししたとおり、二〇一四年度のエネルギー資源別の発電実績によると、液化天然ガス、LNGによる発電が全体に占める割合は四六・二%。LNGは重要ではあるんですが、しかし、LNGの調達先を見ると、一位がオーストラリア、二位はカタールですが、三位がマレーシア、四位がロシア、五位がインドネシアと、調達先の多角化が非常に進んでいると。この結果、LNGのホルムズ依存度は二四・七%、発電実績の中ではホルムズ経由のLNGの占める割合は全体の一一%にすぎないと、こういうふうに試算がされるということであります。 そして、資料を御覧いただきたいと思うんですが、(資料提示)LNGの調達先の多角化については、この資料のパネルにありますとおり、もう既に日本企業が関与するプロジェクトが米国、カナダ、ロシア、オーストラリア、モザンビークで進んでおり、もう引取りにめどが付いたものもたくさんあるということなんです。 このように日本企業が関与するLNGプロジェクトの存在は、特に引取りのめどまで付いているプロジェクトがたくさんあるという、新たな供給源があるということでありますから、第二要件に言う他の適当な手段に当たるのではないですか。こういった新規の供給先というのが他の適当な手段になるのかどうか、御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 政府といたしましては、エネルギーの調達先の多様化、これは重要なものと認識をしておりまして、これまでも原油やLNGの調達先の多角化、また資源外交の積極的な展開を通じた上流資源開発などに取り組んできたところであります。 また、仮にホルムズ海峡を通過する化石燃料の輸入が途切れたような事態が発生した場合におきましては、化石燃料の代替調達先の確保や国内における石油備蓄の活用、需要対策、またその時々の状況に応じて適切な対策を講じることで影響を可能な限り抑えるべく最善を尽くすことになります。 しかしながら、これらの対応によっても十分に対応できないようなケース、これも生じ得ます。例えば、輸入途絶が長期化をした場合には、石油製品、電力供給などへの様々な影響によりまして、産業活動、国民生活への打撃はもちろん、高齢者や病人の方々の命に関わるような大きな問題もある場合もあり得ます。そのような場合に、問題の根本的な原因となっている機雷を除去して対応するしかない、すなわち第二要件に該当する場合も想定をし得るということで、国民の命と平和な暮らし、これを守るという政府の責務を果たすためには、万が一のための備えとしてこの平和安全法制を整備しておくことが重要だと考えております。
○中西健治君 客観的に数字などを見て話していただきたいと思うんです。 ホルムズ海峡に依存しているLNG、年間どれぐらいあるのか。これは数字をお持ちになっていらっしゃらないでしょうから、もう私の方から申し上げますと、二千二百万トンなんですよ、二千二百万トンにしかすぎない。 この図を見てください。資源エネルギー庁が発表しているものでも、もう引取りにめどが付いたもの、これから引取りが可能になってくるもの、これカナダとアメリカを足して二千五百六十万トンあるということを言っているわけです。ですから、ホルムズ海峡を経由するLNGの量をもう凌駕するものが引取りがめどが付いているということであります。そして、ロシアもオーストラリアもモザンビークもある。 こんなことだったら、第二要件に当たる可能性はないんじゃないんですか。
○国務大臣(中谷元君) 事実といたしまして、我が国に石油備蓄、これ約六か月、そしてLNG、これは備蓄はなくて、在庫がLNG基地タンクの中に約二週間分あるわけでありまして、やはり長期的に事態が継続する場合には国民生活や経済活動に重大な支障が生じると考えられます。
○中西健治君 原油のこともおっしゃいましたけれども、原油にしてもそして天然ガスについても同じだと思うんですが、シェールオイルの増産が続いているアメリカが今や世界最大の産油国ということになっております。日米同盟強化するんじゃないんですか。日本が存立危機事態になったときにアメリカから、今世界最大の産油国米国からこの原油やLNGがもたらされない、そういう仮定を置いているんですか。
○国務大臣(中谷元君) 現実に、我が国が輸入する原油の約八割、LNGの約三割がホルムズ海峡を通過をいたしておりまして、あらゆる手段を講じるわけでございますが、現状としてこういった中東に過度に依存をしている事実、これはございますので、それを前提に考えたところでございます。
○中西健治君 私は、代替手段があるんじゃないか、代替手段があるから第二要件は満たさないんじゃないか、こういうふうに申し上げているわけですけれども、いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 現実的に考えてみましてもいろんな支障が生じるということでございまして、例えば電力につきましては、原発が全て停止をしておりまして、電力の供給における海外からの化石燃料への依存度、これは第一次オイルショック当時より高い九割となっております。 こうした中でホルムズ海峡を通過する化石燃料の輸入が途切れると、日本に直接輸入する分だけでも、夏のピーク時に供給力の約四分の一、これを失うことになりますし、また、世界の化石燃料市場が混乱をしまして輸入に支障が生じると影響は更に拡大をすると。また、国内で石油が不足した場合に、輸入した化石燃料を港湾から発電所まで運ぶこともままならなくなりまして、発電自体が困難となるというようなことで非常に困難なことが予想されるということでございます。
○中西健治君 済みません、第一要件に関する議論はこの間行ったというふうに思っています。そして、私は前回も今回も数値を出して質問をさせていただいていますが、それに対して客観的な答えが返ってきていないんです。ですので私は、これは客観的には説明できていないということなんじゃないかなというふうに申し上げます。 二点目に行きたいと思います。こればっかりやっていられませんので。 二点目ですが、徴兵制についてお聞きします。政府は、徴兵制は憲法違反だと繰り返し答弁しておりますが、私もそうだろうと思います。しかし、政府の答弁を冷静に聞いていると論理に穴があって、その穴を塞いでおかないと後々の解釈変更の余地を残すことになりかねないんじゃないかと思います。 次のパネルを見ていただきたいんですが、その穴は何かというと、政府は、徴兵制を軍隊への兵員の徴集を目的とする制度と捉えた上で徴兵制は憲法違反であると、こういうふうに答弁しています。しかし、政府はそれとは別に、自衛隊を通常の観念で考えられる軍隊とは異なるものと、こういうふうに答弁しております。そのため、後々、自衛隊は軍隊ではないから自衛隊への隊員の募集は徴兵制に当たらず、憲法上許容される、こういう解釈の余地を残すことにもなりかねません。まさに、徴兵制は違憲だという基本的論理を維持した上で、自衛隊は当てはまらないんだ、こう言い得てしまいかねないということであります。そうしないためにも政府は丁寧な説明を行うべきではないかと考えております。 現在の議論の問題点を整理するためにも、後の解釈変更のおそれをなくすためにも、自衛隊は徴兵制の対象となる軍隊に当たるのかどうかという点を明らかにしていただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) まず徴兵制につきましては、憲法十八条が禁止する意に反する苦役に該当するなど明確な憲法違反でありまして、憲法十八条は、徴兵制に限らず、広く本人の意思に反して強制的に役務を課すことを禁止しているということであります。 そこで、自衛隊、これは憲法上必要最小限度を超える実力を保持し得ないなどの制約を課せられておりまして、通常の観念で考えられる軍隊とは異なりますが、徴兵制が憲法違反であることは、憲法第九条を根拠とするものではなくて、また、自衛隊が軍隊に当たるか否かによって左右されるものではございません。
○中西健治君 自衛隊が徴兵制で言うところの軍隊に当たるのかどうかということをこれはっきりさせないと、本当はこの徴兵制の定義を変える必要があるんじゃないんですか。それか自衛隊の定義を変えるか、どちらか一つだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 自衛隊というのは憲法上必要最小限度を超える実力を保持し得ない等の制約を課せられておりまして、通常の観念で考えられる軍隊とは異なるものでございます。
○中西健治君 いや、そうなると、後々の解釈変更が許されるということになってしまうかと思いますが、ちょっと押し問答ばかりしていてもと思いますので、委員長にお願い申し上げます。 政府から自衛隊と軍隊、さらには徴兵制との関係につき統一見解を委員会に対して出していただくことを私の方で要望させていただきます。
○委員長(鴻池祥肇君) 後の理事会において協議をいたします。
○中西健治君 それでは、三つ目の論点に移りたいと思います。資料をお願いします。 このパネルは、総理がホルムズ海峡と並んで集団的自衛権行使の具体例として挙げるアメリカの輸送艦防護のイラストにベトナムの艦船というものを加えてみました。アメリカの艦船だけではなくてベトナムの艦船を加えて、そしてここに日本人が乗っている、こうしたことがあり得るのではないかということでありますが、総理は衆議院での議論の中で、多くの日本人が乗っている可能性が十分あるにもかかわらずそれを攻撃するということは日本を攻撃する意図が十分にうかがわれるということを理由に、邦人輸送中の米艦が攻撃される明白な危機という段階において存立危機事態の認定が可能である、こういうふうにおっしゃっているわけでありますが、この第三国がいた場合、いや、朝鮮半島有事の場合には当然第三国というのは出てくると思います。 というのは、韓国には日本人よりもベトナム国民の方が倍以上いるということであります。十年前から、韓国は移民政策というか、外国人労働者受入れ政策を取っておりますので、七万人以上のベトナム人がいる。こうしたベトナム艦船が来て、そしてまずは自国民、そしてこれに日本人が乗り込んで、そして一番近い日本に寄港する、こうしたことも十分考えられるんじゃないかと思いますが、これ、ベトナムの船に日本人が乗っていった場合に守るんですか、守らないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、先ほど来ずっとこの委員会を通じて答弁をいたしておりますように、三要件に当たるかどうかがこれは全てでございまして、言わばこの三要件に当たる国に対して、そしてこの存立危機事態を生起している武力攻撃を排除するために我々は必要な自衛のための措置をとるということになるわけでありまして、この三要件に当たるかどうかということをそのときの状況で総合的に判断をしていくということになるわけであります。
○中西健治君 三要件に当たるかどうかということでありますが、アメリカは朝鮮有事でもう武力攻撃が行われているということを、この事例の八番ですか、前提とされていると思いますけれども、この場合は第三国はまだ武力攻撃は受けていないということになります。となると、三要件を満たさないで、この船に乗っている人は、第三国の船に乗っている日本人は救えないということでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 三要件を満たさなければ自衛のための必要な措置はとれないということでございます。
○中西健治君 たまたま攻撃を受けている、もう既に攻撃を受けているアメリカの艦船に乗っている日本人は救われて、そして、そうでない第三国の船に乗っている場合には救われないという、こういう不条理なことが起こってもいいということですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、我々、憲法の範囲内で許される必要のための自衛の措置は三要件を満たさなければならないということであります。 基本的に、日本の近隣でそうした紛争が起こるときを想定して様々なエバキュエーションの計画が既に立てられているわけでございますが、その中においては、例えば米国の艦船あるいは米国がチャーターした艦船等々が多くの人々を日本に輸送してくると、こういうことになるわけでございます。そのことが一番想定されるのではないか。 いずれにいたしましても、この三要件を満たさなければ自衛のために必要な措置はとれないということに尽きるわけであります。
○中西健治君 エバキュエーションの計画がいろいろあるということですが、そこにこの第三国、これがしっかりと考えられているのかどうか、これは今まで国会の方で示されているわけでもありません。たまたま米国の船に乗っていたら救われて、そして、ほかの国の船に乗っていたら救われないというのは、やはり説明の仕方がおかしいからなんじゃないかと思います。 これは、日本の国民を守るということであれば、これは自国民の保護、これは個別的自衛権でそもそもこの事例を説明しないからこうした不条理が起こってくるのではないかと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 外形的には、まさに国際法上は、日本に対する武力攻撃がないにもかかわらず、他国に対する武力攻撃があったときには、他国あるいは他の艦船に対する武力攻撃があったときには、それに対して武力を行使することはこれは明白に集団的自衛権の行使になるわけでありまして、その範囲を拡大をしていくことはむしろ国際法上極めて非常識なことであろうと、このように思うところでございます。
○中西健治君 申し上げていますとおり、たまたまアメリカの艦船に乗っていたら自国に守ってもらえて、そして第三国の船に乗っていたら、これも蓋然性はあると思います、守ってもらえないというのは、やはりこれは何か矛盾しているんじゃないかなというふうに思います。 そして、礒崎補佐官、法的安定性を軽視するというよりも、無関係だと言ったので、法的安定性無視の発言をしたということなんじゃないかと思いますが、今日のこの徴兵制に関しても、これが自衛隊は軍隊に当たるのかどうかというようなことに、徴兵制の文脈において軍隊に当たるのかどうか、こうしたことについても明確な答弁をいただいておりません。ここにこれからしっかりと答弁していただかなければ、これについては更に追及していかざるを得ないということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 法的安定性は関係ないと言った礒崎補佐官は更迭すべきではないですか。なぜ更迭しないのか。実は法的安定性を最も破壊をしているのが安倍総理だからではないですか。 自民党は、今まで集団的自衛権の行使は違憲だとしてきました。初めて合憲とした総理大臣です。法的安定性を最も破壊しているのが安倍総理だから、関係ないと言う礒崎補佐官を更迭できないんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 礒崎補佐官は当委員会において昨日答弁をしたところでございますが、法的安定性について講演会で述べた自分の発言を取り消し、撤回をしたと承知をしているところでございます。 その上において、我々は、政府としては法的安定性は重視していると、まさに四十七年の基本的な考え方、原理はそのまま、論理はそのまま、これを踏襲をする中において当てはめを変えたという説明はるる行ってきたところでございます。よって、礒崎補佐官も十分そのことは理解をしていると、このように思うわけでございますが、今後、誤解を受ける発言をしないということは当然のことでございますが、その上において職務を続けていくということだと思います。
○福島みずほ君 更迭すべきですよ。 そして、今まで違憲と言い続けた自民党と今の安倍政権違うじゃないですか。これも問題です。誰よりも法の支配を破壊する安倍総理は、これはもう退陣するしかないと思います。 次に、集団的自衛権の行使、初めて集団的自衛権の行使を合憲とした内閣だからお聞きします。(資料提示) 政府は、この十四事例が、戦後、集団的自衛権の行使だと認定をしています。この中に正しい戦争はありますか。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘いただいた十四事例につきましては、国連憲章に基づいて集団的自衛権を行使したということで、国連安保理に報告をした事例であると承知をしております。 正しい戦争という意味がちょっと十分理解できませんが、十四事例につきましては、今申し上げた形で国連安保理に報告された事例であると認識をしております。
○福島みずほ君 だから危険なんですよ。 ベトナム戦争は、まさにトンキン湾事件、アメリカの自作自演で始まったことをアメリカ自身が国務省報告書で認めています。どこに正しい戦争があるんですか。ソビエトのハンガリー侵攻、チェコ侵攻、アフガン侵攻、アメリカのベトナム戦争、イラク戦争、どこに正しい戦争があるんですか。 瀬戸内寂聴さん、九十三歳、議員会館前に来られてこうおっしゃいました。正しい戦争なんかない、戦争は人を殺すことだ。 総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 既に法制局長官が述べておりますように、国際法上戦争は違法でございまして、個別的自衛権、集団的自衛権の行使、そして国連決議がある場合ということにおいて自衛の措置がとれると、こういうことでございます。 その上で申し上げますと、我々が行使する集団的自衛権の行使については、これはまさに三要件に当てはまるものについて行使するわけでございますから、今、福島委員が様々な例を挙げておられますが、フルに使える他国とは明確に違うということは申し上げておきたいと思います。
○福島みずほ君 フルだろうが何だろうが違法なんですよ。限定的だろうが違法なんですよ。 そして、これ、ベトナム戦争しかり。それで、これ間違った戦争と言わないから、これらの集団的自衛権の行使に日本が将来コミットするんじゃないかと誰でも思う。そのとおりなんです。だから反対です。 国会の関与についてお聞きをいたします。 恒久法として、国際平和支援法、国際戦争支援法案が出されております。今までは、自衛隊を海外に出すのに、テロ特措法、イラク特措法など新たな立法が必要でした。これを恒久法として出すということは、国会の中で法案の審議がありません。国会の関与が極めて薄くなります。 そして、国会の関与、国際平和支援法案、国際戦争支援法案と言っていますが、例外なき事前承認、国会の。しかし、集団的自衛権の行使をする場合、存立事態、それから重要影響事態確保法に基づいていわゆる後方支援する場合、事後承認も可能です。 一切国会の法律もなく、一切の国会の事前承認なく、集団的自衛権の行使、戦争をする、あるいは後方支援という名の下に弾薬を提供する、これができる。国会の関与が本当にないじゃないですか。
○国務大臣(中谷元君) 今回の平和安全法制の策定に当たりましては、自衛隊の活動において民主的統制を確保するため、国会の関与について適切に規定をいたしております。例えば、国際平和支援法、これにおきましては、具体的な事態が発生した際の自衛隊の活動の実施について例外なく国会の事前承認を必要としております。 また、国際平和支援法以外では、原則事前承認でありますが、例えば存立危機事態とか重要影響事態というのは、これは我が国の平和と安全の確保に支障を来す可能性がありますので、これは緊急時、事後承認を認めておりますけれども、原則的には国会承認は必要になるわけでございますので、国会承認の手続はしっかり必要性があって取られるということでございます。(発言する者あり)
○福島みずほ君 違憲ではありますが、でも、今日議論しているのは、事後承認も可能だということです。集団的自衛権の行使、まさに例えば、米軍とともに世界で戦争をする、あるいは重要影響事態安全確保法で戦争を支援していく、そういう場合に、国会の事前承認、法律上必ずしもマストじゃないんですよ。事後承認も可能です。こんな状況で集団的自衛権の行使するんですか。
○国務大臣(中谷元君) やはり国家の存立を脅かす事態というのは、事前に十分察知されずに突発的に発生をするわけでございます。ですから、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃、これが十分に察知されずに突発的に発生する場合もありますし、また、これによって間を置かずして我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、国民の幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある状況に至るということは否定できないわけでありますので、極めて短時間のうちにそういった事態に立ち入った場合には、国会の承認の前にあっても、並行して自衛隊に行動を命じ、まず何よりも国民の命と平和な暮らしを守ることが必要ではないかと考えております。 また、PKO法に基づく活動の実施についても、国会閉会中や衆議院解散中に活動の必要性が生じた場合に、次期国会の開催を待っていては国際社会の期待にタイムリーに応えることができないということも想定をされまして、このようにやむを得ない場合には事後承認となり得ることもありますが、原則はあくまで事前承認でございまして、政府としては可能な限り国会の事前承認を追求していく考えでありますし、また、事後承認になった場合でも、不承認、これの議決があった場合には活動を終了させなければならないと規定されておりまして、事前承認の例外は国会の関与を弱めるというような御指摘は当たらないものだと考えております。
○福島みずほ君 極めて問題です。 今までテロ特措法、イラク特措法など、長い間議論して、ようやく自衛隊を出すかどうかしてきました。今の話で、集団的自衛権の行使、さっきの十四事例ですよね、ベトナム戦争であったりアフガン侵攻であったり、泥沼の侵略戦争。それをやるのに国会の事後承認でも可能なんです。 つまり、国会が一切関与しなくて、集団的自衛権の行使も、それから重要影響事態確保法に基づく後方支援もできる。これは問題ですよ。実際、集団的自衛権の行使してドンパチやって、戻ってこいよみたいなことが本当にできるんでしょうか。国会の関与なく戦争をすることになる、国会の一切の関与なく戦争をすることになる。これは大問題です。 そして次に、後方支援というときに、弾薬は提供できるが武器は提供できない。それで、劣化ウラン弾やそれからクラスター爆弾は弾薬であって武器でない。本当ですか。クラスター爆弾、劣化ウラン弾は武器でしょう。
○国務大臣(中谷元君) 劣化ウラン弾もクラスター弾も、これは弾薬でございます。
○福島みずほ君 冗談じゃないですよ。 じゃ、消耗品は弾薬であるという変な定義、この間おっしゃいましたね。だったら、ミサイルそれから大砲弾、これ弾薬ですか。
○国務大臣(中谷元君) ミサイルにつきましては、これは日米のACSAに基づく手続の取決めにおきまして、米国の国内の理由によりまして協議をいたしているわけでございますが、あえて当てはめるとすれば、弾薬に当たると整理することができるわけでございます。
○福島みずほ君 ミサイル、人工衛星も全部、ミサイルも弾薬だとおっしゃった。全部弾薬とおっしゃって、これすごいことですよ。こんなインチキを許してはならないですよ。 つまり、今までは弾薬(武器)も含んで提供できなかったんですよ。後方支援できなかった。それを、弾薬はできる、ニーズがあるからとやって、クラスター爆弾も劣化ウラン弾もミサイルも全部弾薬だなんて、定義がおかしいですよ。こんなインチキ、僕ちゃんの僕ちゃんによる僕ちゃんのための定義を、うそついちゃ駄目ですよ。こんなあり得ない定義を言って、ミサイルも弾薬だなんて言っちゃ駄目ですよ。 総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 弾薬と武器の定義についてはもう既に防衛大臣から答弁したとおりでございますが、クラスターについては、これはもう禁止条約に日本は加盟をしておりますから、クラスター爆弾については日本は所有をしておりませんから、そもそも所有をしておりませんから、このクラスター爆弾を提供するということはあり得ないわけでありまして、劣化ウラン弾もそうであります。これは、先ほど福島議員が、まるで日本がそれを提供するかのごとくおっしゃったから、今、ないということを申し上げているところでございます。 消耗品については、これは弾薬という範囲に入っているということでございます。
○福島みずほ君 ミサイルは弾薬ですか。
○国務大臣(中谷元君) 先ほど御説明しましたけれども、まず、ミサイルにつきましては、日米のACSA、これの手続において物品の相互提供の対象としておりません。また、重要影響事態等におきましても他国の軍隊に対する提供の対象としては想定はしていないということでありますが、先ほどお話をいたしましたように、弾薬と武器の定義にあえて当てはめるとすれば、弾薬に当たるという整理をすることができるということでございます。
○福島みずほ君 私も法律家ですから、ミサイルも劣化ウラン弾もクラスター爆弾も弾薬だというのは驚きです。日本はクラスター禁止条約に批准をしておりますが、これまでも運び、これまでも提供できるって、こんなふうに言っていたら何だってできますよ。ミサイルは武器じゃないんですか。クラスター爆弾とそして劣化ウラン弾は武器じゃないんですか。武器と弾薬をこんなふうにやって、何でもできるとしたら駄目ですよ。まさに本当に言葉遊びをやって、何でもできるってするのは駄目ですよ。 サイバー攻撃について一言お聞きします。 アメリカは、サイバー攻撃を受けた場合、これは相手国に対して武力行使をし得ると言っています。日本は集団的自衛権の行使をするかどうかは議論中ということですが、ということは、日本もこれで集団的自衛権の行使をすることもあり得るということでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 高度化また巧妙化するサイバー攻撃の態様を踏まえれば、今後、サイバー攻撃によって極めて深刻な被害、これが発生する可能性も否定はできませんが、サイバー攻撃への対応は我が国の安全保障に関わる重要な課題でございます。 今日、弾道ミサイルや航空機等によって武力攻撃が行われる場合には、その一環としてサイバー攻撃も同時に行われることを想定しておくべきものと考えておりますが、その上で、他国に対して武力攻撃が行われ、新三要件を満たす場合に、その武力攻撃の一環として行われたサイバー攻撃に対して武力を行使して対応することも法理としては考えられますけれども、これまでサイバー攻撃に対して自衛権が行使をされた事例、これはございません。 サイバー攻撃に対する自衛権行使の在り方についても、国際的にも様々な議論が行われている段階でございまして、現実の問題といたしましては、サイバー攻撃に対する自衛権行使の在り方について、国際的な議論も見据えつつ、更に検討を要するものと考えております。
○福島みずほ君 サイバー攻撃について集団的自衛権の行使もあり得る、これは考えられないです。兵隊が一度も動いていない、武力の行使がどこもされていない、サイバー攻撃、インターネットの上で混乱したかもしれない。それはどこに武力行使するんですか。それで、日本が武力行使するんですよ。そんなことも今答えている。武力行使、新三要件も集団的自衛権の行使も無限定ですよ。サイバー攻撃に対して集団的自衛権の行使をすることもあり得るというぐらい、全く無限定です。 総理、総理は、専守防衛に変更はないとか、戦争に巻き込まれることはないとおっしゃっています。これは明確にうそです。明確にうそです。総理は、「この国を守る決意」という本の中で、アメリカの若者は日本のために血を流す、しかし日本の自衛隊はアメリカのために血を流さない、日米同盟の双務性を高めるために集団的自衛権の行使を認めなければならないというふうに言っています。二〇〇四年ですよね。 日米同盟の双務性を高めるために、おじいちゃんの頃からの、双務性を高める。日本は双務性持っていると思いますよ、思いやり予算があり、基地を提供しているわけですから。でも、おじいちゃんからの宿題、自分の思いのためだけに日本の若者に血を流させる、集団的自衛権の行使が必要だと言っているじゃないですか。 そして、もう一つ。同じ頃、集団的自衛権の行使が日本国憲法下でできるかと聞いて、内閣法制局長官に、できませんと言われているじゃないですか。 今、あなたは、総理は、国際環境の変化、安全保障環境の変化と言っていますが、そんなの後付けですよ。利用しているにすぎません。元々、集団的自衛権の行使をやりたかったんですよ。だから、後付けで言っている。だから、専守防衛が変わらないとか、戦争に巻き込まれないというのはうそです。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 合憲の範囲内であります。
○福島みずほ君 きちっと答えてくださいよ。総理が言っているのはうそじゃないですか。国民に対してうそを言うことは許されません。こんな内閣、退陣すべきだということを申し上げ、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、中西健治君が委員を辞任され、その補欠として水野賢一君が選任されました。 ─────────────
○主濱了君 生活の党と山本太郎となかまたちの主濱了であります。 まず冒頭に、私も、法的安定性の関係についてお話を申し上げたいと思います。 この法的安定性につきましては、昨日、礒崎補佐官を参考人質疑をいたしました。我が会派といたしましても、やはりお辞めいただくのが適当である、このように考えているものでございます。 そして、この問題は、礒崎補佐官に関するだけではありません。もっともっと大変な問題があるわけであります。この法的安定性の問題は、憲法第九条下で認められる自衛権の発動としての武力行使の三要件と武力行使新三要件、今までの三要件と新しい三要件、この間で安定性を欠いていると、こういうことであります。ここがまさに核心なわけであります。一番内閣が触れられたくないところがここにあるわけであります。そもそもここのところに安定性が欠けている、こういうふうなことであろうと私は思っております。武力行使新三要件を前提とした一連の安保法案は現行の関連法案と法的安定性を欠くという、こういう法案である、まさに欠陥法案であると、このように考えております。これはもうまさに取り下げるべき法案であるというふうに思っております。 これは突然ですから御意見はいただきませんけれども、こういうことで私のまずはお話をさせていただきました。 質問の方に入りたいんですが、実はこの武力行使の新三要件について、私、昨年の七月の十五日、七月一日に閣議決定があったその直後の予算委員会で質問をさせていただいております。そのときの主張、大きく言いますと二つあります。 一つは、憲法九条の解釈というのは戦後から現在まで長年にわたる国会審議において国会と内閣の共同作業によって築き上げられてきたものである、したがって、国会審議を経ることなく、一時の内閣の判断で軽々に変更が許されるものではないと、これが第一番の主張でありました。 それから二つ、集団的自衛権は、日本への武力攻撃が発生したのみならず、日本と密接な関係にある外国、その外国に武力行使をした第三の国に対して日本は武力行使をすることができることになると、こういうことであります。日本から攻撃を受けたその第三国は、そもそもその第三国の自衛権に基づいて日本を攻撃することが想定をされるわけであります。すなわち、この時点で日本は報復攻撃応酬の当事国となる、そして国民は戦争に巻き込まれることになる、こういうお話をさせていただきました。 これらを前提といたしましてまずお伺いをいたしますが、昨年七月に閣議決定された武力行使三要件の内容をまずはお示しを願いたい。そして、その上で、憲法第九条第一項の、省略しますけれども、国権の発動たる戦争と武力の行使は国際紛争の解決の手段としては永久にこれを放棄すると、こういう憲法の明文の規定とそれから武力行使新三要件との関係、憲法の明文と新三要件の関係をどのように考えているか、伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自衛の措置としての武力の行使の新三要件は、我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること、これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと、必要最小限度の実力行使にとどまるべきことであります。 憲法第九条につきましては、最高裁が判断した唯一の判決である砂川判決において、我が国が、自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛の措置をとり得ることは、国家固有の権能の行使として当然のことと言わなければならないとしています。これを踏まえて、憲法第九条はその文言からすると、国際関係における武力の行使を一切禁じているように見えますが、憲法前文で確認している国民の平和的生存権や、憲法第十三条が生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利は国政の上で最大の尊重を必要とする旨定めている趣旨を踏まえて考えると、憲法第九条が、我が国が自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置をとることを禁じているとは到底解されないわけでありまして、この必要な自衛の措置について現在の安全保障環境に照らして慎重に検討した結果、新三要件を満たす場合においては、従来の政府見解の基本的な論理に基づく必要最小限の武力の行使として、限定的な集団的自衛権の行使が憲法上許容されると考えるべきであると判断するに至ったものであります。 このように、新三要件は、憲法第九条の下で我が国がとり得る必要最小限度の自衛のための措置として何が認められるのかということをとことん考え抜いた結果、導き出されたものであります。
○主濱了君 集団的自衛権の行使は、昭和五十六年五月二十九日の政府答弁書によりますと、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する権利であるというふうにしております。一方、自衛権の発動としての武力攻撃につきましては、これは六十年九月二十七日政府答弁によりますと、憲法九条下で認められる自衛権の発動としての武力の行使は、我が国に急迫不正の侵害があること、まずこれが必要だと思うんですよ。それから、これを排除するために他に適当な手段がないこと、それから必要最小限の実力行使にとどまるべきこと、こういう三つの要件に該当する場合に限られると、このように解されているわけであります。 結局、集団的自衛権の行使は我が国に急迫不正の侵害がないにもかかわらず行使されるものであり、憲法九条下で認められる自衛権発動の範囲を逸脱しており、明らかに憲法違反であると、このように考えられているわけであります。 この度の安保法案の前提になっている武力行使新三要件は、他国に対する武力攻撃はあるけれども、日本に対する武力攻撃がないにもかかわらず日本が実力を行使する点で、同様に私は違憲であると、このように思っております。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年の七月一日の閣議決定では、安全保障環境の大きな変化によって、他国に対する武力攻撃であったとしても我が国の存立を脅かすことも現実に起こり得ることを踏まえて、新三要件に基づく限定的な集団的自衛権の行使は、従来の政府見解の基本的な論理に基づく自衛のための措置として憲法上許容されると判断するに至ったわけであります。 限定的な集団的自衛権の行使の容認について、憲法との関係では、昭和四十七年の政府見解で示した憲法解釈の基本的な論理は全く変わっていません。これは、砂川事件に関する最高裁判決の考え方と軌を一にするものであります。 砂川判決は、先ほども申し上げましたが、我が国が自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛の措置をとり得ることは、国家固有の権能の行使として当然のことと言わなければならないと述べています。個別的自衛権、集団的自衛権の区別を付けずに我が国が自衛権を有することに言及した上で、自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛の措置をとり得ることを認めたものであると考えています。 私たちは、厳しい現実から目を背けることはできません。現実に起こり得る様々な事態にどう対応するのか、我が国の置かれた環境を常に分析、評価し、砂川事件で言うところの必要な自衛の措置とは何かをとことん考え抜いていく責任が我々国会議員とそして政府にはあると考えています。 今回、限定的な集団的自衛権の行使を容認しましたが、それはまさに砂川判決で言うところの自衛の措置に限られるわけでありまして、あくまでも国民の命と平和な暮らしを守ることが目的であり、他国を防衛することそれ自体を目的とするものではないわけでありまして、憲法の解釈を最終的に確定する権能を有する唯一の機関は最高裁判所であり、平和安全法制はその考え方に沿った判決の範囲内のものであり、憲法に合致したものであると、このように確信をしております。
○主濱了君 砂川判決には、集団的自衛権、これをテーマにしたことはないというふうに言われております。そこで、それを例に出すのはちょっと難しいというふうに思います。 それで、ちょっと話を戻しますけれども、立憲主義についてお話をしたいと思います。 この立憲主義につきましては様々な解釈があるわけでありますけれども、憲法は権力者を縛るもの、あるいは権力者の暴走を止めるものと、こういうふうに言われているわけであります。この度の武力行使新三要件につきましては、閣議の決定で実質的憲法の改正を行ったものであります。立憲主義の当事者であるというよりも、縛られる側である権力者が自分に都合のいいように自ら閣議決定で憲法を実質的に改めたものであると、こういうふうに言うことができると思います。かつ、こういうことはあれですが、独裁国ならいざ知らず、法治国家ではあってはならないことであると、こういうふうに思うわけでございます。 そして、加えて、全体を見れば、今見たとおり立憲主義に反し、そして憲法九十九条、憲法擁護義務に反し、また民主主義にも反していると、こう言わざるを得ないというふうに思っております。取り下げるべきであると思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどの砂川判決については、これは最高裁の判事が全員一致で出した結論でございますが、集団的自衛権についての概念を持ち合わせていなかったのではないかとの議論がございますが、それは間違っておりまして、この判決の中におきましても、国連憲章に触れ、個別的自衛権、集団的自衛権に触れた記述があるわけでございますので、当然最高裁の判事は全員が認識をしていたと理解すべきものと、こう考えるわけでございます。 そして、今の御質問でございますが、今回の我々のこの解釈の変更につきましては、そもそも憲法の中に自衛権そのものが書いていないわけでありまして、果たして自衛権そのものがあるのかどうかということが議論になったわけでございます。ですから、憲法学者にアンケートを取った中においても、六割の方々が自衛隊の存在自体が違憲の疑いがある、あるいは違憲だと、こう答えているわけでございます。 そこで、どうこの自衛権を解釈するかといえば、先ほど挙げました唯一の判決である砂川判決から導き出される、必要な自衛の措置はとり得ると解釈されているわけでありまして、これと軌を一にする四十七年の解釈があります。そこで、必要な自衛のための措置として必要最小限度にとどまるべきものという中におきましては、これは言わば個別的自衛権の中にとどまるべきであって、集団的自衛権はこの必要最小限度の範囲から外に出ると、こう解釈をしていたわけでございます。 しかし、法制局長官も答弁しているとおり、その当時は集団的自衛権といえばフルに考えるわけでございますし、国際法上は日本もフルに集団的自衛権の権利を有しているのはもうこれ政府がずっと答弁してきているとおりでございますが、憲法上行使できるのは個別的自衛権のみと、こう答えてきたところでございますが、言わばフルに認めることはできないという観念の中から、当時はまたフル以外は念頭になかった中において集団的自衛権の行使は認められないと、こう解釈をしたわけでございますが、あれから四十年が経過する中において、安全保障環境が大きく変わった、そして砂川判決の言うところの必要な自衛のための措置は何かということを考えたときに、我々は、まさに国民の命と平和な暮らしを守り抜いていく責任がある中において、この当てはめの変更を行い、閣議決定を行ったところであります。 先ほども申し上げましたが、まさに唯一の、憲法について判断をする最高裁の判断の、判決の範囲内であります。
○主濱了君 防衛予算について伺います。 存立危機における防衛出動あるいは日本と密接な他国への攻撃に対する反撃も専守防衛に含まれるとするなど、専守防衛についての考え方、これも変わってきている。それから、後方支援の活動範囲やその内容も拡大してきている。これだけの大改正を実施するとなればこれまでの防衛費では間に合わないのではないかと、これは危惧するところであります。 そこで、来年度及び五年後の防衛予算、それから自衛官の定数、それから装備の充実の見通し、これらがどうなっているか、伺いたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 新たな法整備によりまして自衛隊の役割、これは一層重要になってまいりますけれども、他方、基本的にこれによって全く新しい装備が必要になったり、装備や自衛隊員、自衛官の定員、あるいは防衛費の大増強、これが必要になるということはございません。 現在、防衛大綱及び中期防を閣議決定をいたしまして自衛隊の体制整備をいたしておりますけれども、これは五年間、実質平均〇・八%防衛費を伸ばす計画となっておりまして、今回の法整備によってこれらの計画を見直す必要があるとは考えておらず、引き続き現行計画に従って着実な防衛力の整備を行っていく考えでございます。 万が一、存立危機事態、また武力攻撃事態、あるいは大規模災害など様々な事態が連続的にあるいは同時に発生する場合におきましても、危機の全体像を常に把握しながら適切な資源配分を行いまして、全体として最適な対応を行ってまいりますし、自衛隊の装備、定員を含む来年度の防衛関係費につきましては現在防衛省において検討しているところでありますけれども、財政事情を勘案して、一層効率化、合理化、これを徹底した防衛力の整備に努めてまいる所存でございます。
○主濱了君 おかしいです、今のはおかしいですよ。様々な業務とか、そういうふうな事態とか事態への対応とか、いっぱい含まれているんですよ。にもかかわらず、防衛予算もそれから定員も増えない、これはおかしいですよ。 ふだんの、通常の防衛が希薄になってくる、日本の防衛が希薄になってくる、こういうことであろうというふうに思いまして、それを指摘して、私の質問を終わります。
○荒井広幸君 新党改革の荒井広幸です。 冒頭、総理にお尋ねをいたしますが、百年ほど前、日露戦争、この日露戦争で国民を含めてもうわんわんと沸きました。そして、残念ながら、軍国主義の道を歩み始めました。これに対して、アメリカに在住します朝河貫一博士が、イエール大学の教授でありますけれども、「日本の禍機」という本を著しまして、そして、このまま日本が変わらないで突き進めば、勝利に酔いしれて突き進めば、必ず国民含めて災いが降りかかるだろうと、こう予見したわけです。変われなかった日本、それがさきの大戦に行き着いたわけです。 総理、総理はさきの大戦を痛烈に反省すると、様々な言葉で強い反省の意を表明していらっしゃいます。その大戦で、反省してどう変わったか、この点を総理の御見解、いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 朝河貫一博士は委員と同じ福島県の出身であったと承知をしておりますが、まさに七十年前、我が国は二度と戦争の惨禍は繰り返してはならない、さきの大戦の痛切な反省の上に立って、戦後ひたすらに平和国家としての歩みを進めてきたところでございます。そして、国際協調主義の中において、地域や世界の平和と繁栄のためにも貢献をしてきたわけでございまして、この歩みはこれからも変わるところがないわけでございます。 今後も、日本は平和国家として歩み続け、同時に、地域や世界の平和と繁栄のために、国際協調の中において貢献をしていく考えでございます。
○荒井広幸君 朝河貫一博士は、ある意味で原発事故についても予見をしていたようなところがあります。様々に我々は反省しなければなりませんが、総理が言う話、私は得心がいくところ、多々あります。 吉田茂という総理が吉田ドクトリン、吉田外交という基本を定め、日米安保の中で日本は平和を維持しながら、そして経済で世界に貢献していくと、こういう歩みを一言で言えば吉田ドクトリンと言うんだろうと思いますが、私は今、五十四か国を回った安倍総理に見て取れるのは、安倍ドクトリンというものを目指しているのかなとも私は取れるんです。これらについてはまた別なところで触れたいと思いますが、まさに世界にも積極的に平和で、そして、もちろん経済もそうですが、文化もそうですが、貢献していきたい、それが五十四か国の訪問に私は表れていると、このように思います。 しかし、総理、度々指摘されて本当に不愉快だとは思うんですが、戦争に行ってしまうんじゃないか、総理は妥協なく、どんどんこの言っていらっしゃることと逆の戦争の方向に行ってしまうんではないかという懸念を持っている方もいるのも、また事実でしょう。それを払拭していくために、総理が私の質問に答えて、これはさきの大戦の責任は政治指導者に戦争責任があったと言ったことは非常に重い。 ところが、それを報道しているというのは新聞で一社、あとはこの生中継とインターネットで放送しているものだけなんです。マスコミの皆さんが私はゆがめているとは言いません。しかし、マスコミの捉え方が様々なところで国民の皆さんに行き届かない、触媒役として行き届いていないということも、私はまたあるんではないかなと思います。 さきの大戦について、政治指導者の責任を認めたその総理の私は英断といいますか勇気に敬意を表しながら、私は総理にお話を引き続き聞きたいんですが、二院制となった戦争の反省、これは委員長も昨日御指摘されました。これは、報道、テレビ中継がなかった、残念です。この二院制となった意味というのを委員長は指摘されながら、礒崎さんに厳しくそこを追及されました。私も同感なんです。 そして、その二院制、国会の関与というところで、先ほど福島さんの話にもありましたし、先日は山本さんですね、元気の党の山本さんからもありましたけれども、国会の関与がもう一つ不十分だと、こういうことなんですね。(発言する者あり)あっ、山田太郎さんですね。 政府に加え、国会が共に判断をして、様々な事態に対して、その事態に対して政府だけが独り判断するのではなくて、ここに裁量が入ったり、独善が入ってくる、だから、国会とともに、衆議院と参議院それぞれの、国民の意見ももらいながら、チェックをしていく。そして、最終的に自衛隊を派遣するかしないか、しない場合もあるんです、政策判断として。国会が駄目だという場合も当然あるわけですよ。この手続を踏まえていくということが、私は戦争の反省で日本が変わったという一つのあかしでもあろうと思うんです。このところを、総理に、私は是非とも全ての案件において事前の国会承認というのをお願いしたいと思います。 今日は民主党の大野さんが協力していただけるということで、感謝を申し上げたいと思います。(資料提示)こうやって協力関係ができると一番うまいわけでございますが、個々、考えは違うわけですが、この点は恐らく共通するんだと思うんですね。 法案見ていただきますと、皆さん、これは衆議院で決めて参議院で否決したら、三分の二で、また衆議院ができるというのは三分の二ですね。国会承認というのは、これは三分の二という再議決というのはできません。衆議院は衆議院、参議院は参議院で決めるか決めないかですから、極めてこれはハードルが高い。そして、衆議院ではなかなかよく理解できなかったけれども、賛成、反対は別として、参議院の議論の中で、参議院のそれぞれの党派の先生方の努力、総理始め内閣の説明をしっかりしようという姿勢、それによって随分分かってきていただいたと思うんですが、参議院に来て、国民の目線を入れて最終判断をしていくというこのルールを、全ての国会の事前承認ということをしていかなければならないと私は非常に強く思っているんです。これは、先ほど申し上げましたように、各党の方も言っている。 そして、重要なのは五つの歯止めだと私は思っています。 一つは、三要件。御説明いただいています。何回同じ説明をするんだといいますけれども、テレビやニュースを見る方は、ずっと見ているんではありません、我々と同じように。初めて聞く人、見る人もいるんです。何遍も必要なことは繰り返してください。そのときに、被害国から要請や同意がなければ自衛隊は出せないんです。これが一つ目の歯止め。 そして、政府が判断するときに、日本と親しい国でありますけれども、表裏一体で、日本と親しい国が攻められたときに日本の国民も危なくなるという表裏一体の関係の条件が成り立っていますかというのが二つ目。 その次に、本当に外交努力やったんですか、違うやり方やったんですか、やり尽くしたのかというのが三つ目。ほかに手段がない。 そして四つ目が、もう本当に限られた自衛のためのやむを得ない、自分の身を守るためにやむを得ない範囲の武力、この行使をするということなんです。 そして、基本計画や対処基本方針という形になって、法律で読めばそうなるんでしょう、防衛大臣、それを国会に提出して、そして判断を共にしていかなければ、国民を守れるんでしょうか、そして自衛隊の安全を守れるんでしょうか。私は、全ての国会承認をしてから自衛隊を派遣するべきであるということを強く申し上げたいと思います。 全てのケースで事前の国会承認を行う。これをどうぞ、防衛大臣、ますますその要請は高くなっていると思います。もう一回勉強し、検討し直してほしいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) この平和安全保障法制につきまして、存立危機事態、また重要影響事態等における自衛隊の活動については、民主的統制を的確に確保するために国会承認に係る規定をしっかり定めているわけでございます。 実際に自衛隊に活動を命じるに際しましては、法律の要件に従って政府が判断するもののみならず、国会の御判断もいただいて、民主主義国家として慎重にも慎重を期して判断をするわけでございますが、今回、今般の国会承認に係る規定は、このような観点も踏まえまして、政府としてしっかりと検討した上で国会に提出して御議論をいただいているものでございます。 なお、国会に提出する際に基本計画を定めますが、この中に存立危機事態等の要件、また理由、そして内容、こういうことを明記をいたしまして、国会の皆様方に対して御理解をいただけるように最大限努力をしてまいりたいと思います。
○荒井広幸君 これは国民の皆さんにも誤解がないようにお願いしたいんですが、原則的には、安倍総理も含めて政府も自民党も公明党も、もうきちんと、原則は事前に、自衛隊を派遣する前には国会承認ということの作りにはしているんです。しかし、国会が閉まっている場合とか、それから国会がやっていない場合、衆議院解散の場合、あるいは急な場合、その急に起こった場合には時間がないからやむを得ないですね、事後承認にしましょうと、こういう話になっているということだけは一つお伝えしますが、それでも、そのときの急だという判断に、言葉は悪いんですよ、ごまかしてしまって国会の判断を受けないということもあり得るのではないかと私は心配をするんです。やっぱり戦争の反省は、きちんとルールを作って、安倍総理なら間違いないと私は確信しますが、常に、どういう総理であるか分からない、内閣か分からないので、ルールを明確にするために全てのケースでこの事前承認が必要だということを申し上げておきたいと思います。 民主党を始め、そして自民党、公明党さん、そして全ての政党の皆さんに修正案を出させていただきたいと思いますので、この点、御賛同をいただきまして、そして政府も御協議を賜りたくお願いを申し上げる次第です。 そして、次はこの数値を見ていただきたいんです。これもよく言われることなんですが、皆さんのお手元にもお渡しをしました。御覧ください。十二月の衆議院選挙の主なキー局と言われるテレビ局と、そして記者クラブの主催、これはNHKで放送したんでしょうか、これらをもう一回見てみました。 この党首討論、実は私も新党改革の党首でありますから出ておったわけですが、そこで調べますと、時々、安保法制は選挙の争点ではなかった、あるいは集団的自衛権は議論されなかったと言うんですが、御覧いただきましたように、アベノミクスが一つの基準ですね。その基準でいいますと、大体十五分、一分というところもありました。これは総理自らが触れていました。それから、十一分、そして十八分。この十八分のときはマル・バツの札を上げてくださいというようなこともございました。そして、十二分というのもございました。記者クラブでは海江田さんが総理に聞くというシーンもあったようです。 このように、アベノミクスよりは少ないんですが、大体一割から二割ぐらいの時間を割いてこれらの議論をしておったということなんです。(発言する者あり)こういう事実をきちんと理解していただきたいと思います。今、していないよという声がありましたけれども、私も出ていますし、こういうふうにきちんと時間を計りましたので、もし訂正があったら、どうぞ後ほどこれを、話をまた訂正でお申し越しいただきたいと思います。 これを、こういう関係なんですが、官房長官にお尋ねします。私はテーマに安全保障法制はなっておって議論をしておったと、これがさきの衆議院選挙だと淡々と思うんですが、どのように解釈をされるでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) さきの昨年暮れの総選挙においては、昨年七月一日に閣議決定をいたしました平和安全法制、このことを速やかに整備することを明確に公約として自民党は戦ったというふうに考えています。 そして、今委員から、非常に、テレビ局の放映時間、具体的に整理をしていただいたものをお示しをいただきました。キー局においては全体で一八%、昨年の選挙、アベノミクス選挙という形で解散をさせていただいて、それが三〇%、あとほかの部分は五二%でありますから。また、記者クラブによりますと、一〇%がこの限定的集団的自衛権、そしてアベノミクスに至っては六%ということも明快に示されております。 そういう意味において、この安保法制、限定的集団的自衛権の行使は選挙公約でなかったという批判は当たらないというふうに考えております。
○荒井広幸君 違憲かどうかもこの席で議論されているんです。 総理に厳しいことを申し上げなければなりません。米政府が日本政府等の要人を盗聴していた。この盗聴をしていたということで答弁がありましたが、私は弱いと思います。日米関係とは、本当に信頼関係できっちり連携、きずなを持ってやっていかなければなりませんが、この盗聴という不法行為、これについて事実関係を徹底的に調べさせ、もし事実関係、本当であるならば、メルケル首相もオランド大統領もきっちり直接苦情を言い、そして対処措置をとらせました。そうでなければ、アメリカの戦争に巻き込まれるという国民の世論は払拭できません。言うべきことはきちんとアメリカに言うべきだと、これについてお答えをいただいて、今日の締めにします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 事実関係をアメリカ側に問い合わせているわけでありますが、事実であれば極めて遺憾であります。もし事実であるということが分かったら、しかるべき我々は当然抗議をすることになるわけでございますし、この対応措置、言わばこうしたことが起こらないような対応を考えなければならないと、このように考えておるところでございます。
○荒井広幸君 終わります。
○委員長(鴻池祥肇君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 これにて散会いたします。 午後五時二十二分散会