法務委員会 第7号
- 発言数
- 151 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2015/04/15
会議録
○奥野委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房法曹養成制度改革推進室長大塲亮太郎君、内閣官房内閣人事局人事政策統括官若生俊彦君、法務省大臣官房司法法制部長萩本修君及び法務省刑事局長林眞琴君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○奥野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○奥野委員長 次に、お諮りいたします。 本日、最高裁判所事務総局中村総務局長、堀田人事局長及び村田家庭局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○奥野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○奥野委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。國重徹君。
○國重委員 おはようございます。今国会から法務委員会に所属することになりました公明党の國重徹でございます。どうかよろしくお願いいたします。 早速、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案の質疑に入らせていただきます。 適正迅速な裁判を実現して国民の信頼、期待に応える、そのためには、裁判所の人的体制を整えていく必要がございます。このようなことから、毎年、裁判所職員定員法の改正を行うことによって裁判所の定員の増減が行われておりますが、本法律案では、判事の員数を三十二人増加する、裁判官以外の裁判所の職員の員数を三十六人減少することとされております。 そこで、まず、今般、どのような考えに基づいてこれらの増減を行ったのか、お伺いをいたします。
○中村最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 近時の事件動向を見ますと、民事訴訟事件は、急速な増加に歯どめがかかり、やや落ちつきは見られるものの、昨今の社会経済状況の変化や国民の権利意識の高揚等を背景に、個々の事件が複雑困難化するとともに、専門的知見を要する事件や先例のない事件が増加しております。 また、家事事件につきましても、法的な権利義務を踏まえた解決を望むようになっている国民の要請があることから、家事事件手続法を踏まえた調停手続の運用を図っていく必要がありますし、家庭裁判所では、後見関係事件が累積的に増加している上、後見人等による横領等の不正事例が後を絶たないという状況にございます。そのような監督に対して、不正防止のための取り組みも一層充実強化していかないといけないというふうに考えているところでございます。 裁判所といたしましては、人的体制の強化というのが委員御指摘のとおり最も重要な課題の一つというふうに考えておりまして、また、判事の任命資格ということに照らしましても、判事を急にふやすということはできないものですから、短期的な事件の増減ではなく、中長期的な事件傾向を見ながら、計画性を持って体制の強化ということを図っていきたいと考えております。 本法案でお願いしている増員を認めていただければ、先ほど述べましたような民事事件、家事事件の審理充実に活用して、適正迅速な裁判を実現するための人的充実を図っていきたいと考えております。
○國重委員 続きまして、成年後見関係事件に対する裁判所の取り組みについてお伺いをいたします。 近年、成年後見制度の対象となる認知症の高齢者の数、また、知的障害者、精神障害者の成年後見制度に対するニーズが高まっております。これは裁判所の資料ですけれども、成年後見、また保佐、補助を含む申し立て件数が、平成十五年は二万百三十七件でしたけれども、平成二十五年には、これが倍以上、四万五千九十二件と急増しております。 我が党におきましても、二〇一〇年十二月に党内に成年後見制度促進プロジェクトチームが設置されまして、諸先輩が、成年後見制度の利用促進に向けて、これまでさまざまな取り組みを行ってまいりました。 一方で、先ほどの答弁にもありましたけれども、成年後見人による業務上横領事件が頻発しております。こういった不正が生じないように、また被害が拡大しないように、裁判所における後見事務の監督、これも強化していかないといけません。 成年後見関係事件が累積的にふえ続けていく中で、裁判所として、人的体制の強化に努めていくことは当然のこととして、人的体制の強化以外の面でどのようなことに取り組んでいこうとお考えなのか、お伺いをいたします。
○村田最高裁判所長官代理者 お答えいたします。 委員の御指摘のとおり、成年後見関係事件の事件数は増加しておるところでございまして、裁判所としてもさまざまな取り組みに努めているところでございます。 その一例を申し上げますと、東京や大阪といった大規模庁におきましては、成年後見関係事件の適正迅速な処理を目的といたしまして、こうした関係の事件を専門的に取り扱う部署を設置するなどしてノウハウの蓄積を図っているところでございます。 また、事件の審理に当たって必要となる情報を的確に収集し、適正迅速かつ合理的に手続が進められますよう、申し立てに関する書類につきまして定型書式を整備しているというところでございます。 さらに、職員が成年後見制度の利用を考えている方に対して手続を御案内する際、効果的、効率的に説明を行えるよう、制度の内容や手続等をわかりやすく説明したパンフレット、DVDなどを作成し、利用しているところでございます。 このほか、委員の御指摘のとおり、不正防止というのも重要な観点と考えているところでございまして、後見人等による不正行為をできる限り防止し、御本人の財産を適切に管理していただくという観点からは、御本人に一定額以上の財産があるような場合に、弁護士、司法書士等の専門職を後見人または後見監督人に選任したり、あるいは後見制度支援信託という仕組みを活用するということも行われているところでございまして、結果的にこれが後見監督の合理化にもつながっているところでございます。 今後も、成年後見関係事件の適切かつ合理的な運用のために、このような取り組みを続けていくとともに、さらなる運用上の工夫を検討してまいりたいと考えております。
○國重委員 どうかよろしくお願いいたします。 続きまして、裁判官の外部経験についてお伺いをいたします。 裁判官は、裁判所に持ち込まれるありとあらゆる事件に対応しなければなりません。当事者も事件も千差万別でございます。社会が複雑化、多様化することに伴って、紛争内容も、前例のない事件もありますし、ますます複雑化、困難化してきております。 こういった複雑困難化する事件に裁判官が対応するためには、広い知見、経験が必要になってまいります。こういった点におきまして、裁判官に、裁判所内の職務に専念するだけではなくて、積極的に外部経験を積ませていくことも重要になってくると思いますけれども、これに関する裁判所の現在及び今後の取り組みについてお伺いをいたします。
○堀田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 裁判所といたしましても、裁判官が職務以外の多様な外部経験を積むことで多様で豊かな知識経験を備えることは、極めて有意義であると考えております。 このような裁判官の知識経験を高めるための取り組みといたしまして、現在、裁判所の外部において若手の裁判官にさまざまな経験を積ませることを目的といたしまして、民間企業等への派遣、弁護士職務経験、海外留学、行政官庁への出向等を行ってきているところでございます。 今後も、より多くの若手の裁判官が、これらの外部でのさまざまな経験を通じて、幅広い視野と柔軟でバランスのとれた考え方を身につけることができるよう、既存のものを充実させますとともに、新たな外部経験先の確保等を検討してまいりたいと考えているところでございます。
○國重委員 続きまして、裁判官のワーク・ライフ・バランスについてお伺いをいたします。 近年、ワーク・ライフ・バランスということがよく言われております。私も、議員になるまで弁護士をしておりましたけれども、そのときも、弁護士の仕事も忙しいですけれども、終電で帰ることも多かったですけれども、それでも何とか、ワーク・ライフ・バランスということで、仕事だけじゃなくて家事、育児にできるだけ携わりたいと思いまして、子供を毎朝保育園に送り届ける、また、掃除全般は私の担当で、候補になるまで妻に掃除機を持たせたことはありませんでした。 といっても、家事、育児の七、八割は妻が担当してくれていまして、また、候補者になってからは、ほとんど今は半単身赴任みたいな状態で、任せっきりの状態のときが多いですけれども、やはりそれでも、自分にとっても、弁護士のときも非常にいい経験になりましたし、今、議員となってからも非常にいい経験となっております。 裁判官に多様な経験を積ませるという意味では、外部経験と同様に、裁判官も、家事や育児に携わっていくこと、こういったことを経験していくことは、家事事件を処理する上でも、さまざまな面で非常に有意義なことになると確信をしております。 そこで、裁判官について、仕事と家庭を両立するためにどのような制度が現在整備されているのか、また、裁判官の育児休業取得率はどのような状況にあるのか、答弁を求めます。
○堀田最高裁判所長官代理者 お答えを申し上げます。 裁判官にとってもワーク・ライフ・バランスは重要であると考えてございまして、積極的に取り組んでいるところでございます。 裁判官について、仕事と家庭を両立するための制度といたしましては、一般職の国家公務員と同様に、育児休業制度がございますほか、育児参加休暇、配偶者出産休暇及び介護休暇等の休暇制度もございます。 平成二十五年度における育児休業の取得率について申し上げますと、女性の裁判官につきまして九八%、男性の裁判官につきましては一・六%でございます。
○國重委員 わかりました。 次に、私、今回の質問をするに当たりまして、複数の女性裁判官から意見を聞きました。そうしますと、先ほど、育休の取得率、女性裁判官は九八%ということを言われましたけれども、その数値にあらわされるように、女性裁判官の産休、育休について、とりにくいことはないということを総じて言っておりました。 逆に、例えば子供を二人、三人と産んで、三人目を産んだときには、余りに経験が薄いまま判事になることに焦燥感を覚えて、産休だけで復帰したけれども、そのときに、所長等に非常に心配されて、本当に産休だけでいいの、もう少し休んでいいよというふうに心配されるぐらいで、そういった面では、非常に女性裁判官に優しい職場だというふうに言っておりました。 ただ、女性裁判官が産休、育休をとってから職場に復帰した後、それについてはやはり幾つか悩ましい課題があるということを言っておりました。 その一つが、転勤の悩みでございます。 夫婦で裁判官同士というケースもよくありますけれども、そういった場合に、同じ配属地にされる場合はまだいいんですけれども、夫が異業種の場合には、転勤しますと、子連れの単身赴任になる場合が結構多いということのようです。その場合には、新幹線沿線の近場にしてくれる場合が多いそうなんですけれども、やはりそれでも子連れの単身赴任となって、週末には、夫が仕事で忙しくなければ会えるんだろうけれども、そういったことがあっても、非常にこれが悩ましい、次の異動の時期というのが悩ましいというようなことを言っておりました。 また、こういった意見がございました。裁判官というのは勤務時間がないんでしょうけれども、復帰すると、時間短縮勤務とかがないので、ほかの裁判官と全く同じ仕事量をこなさないといけない。記録とかは持ち帰ることができるので、夜や休日に家で仕事をすることはできるけれども、子供が小さいときも自分で仕事量を調整できないのは非常に大変だ、不便だと。報酬は半分になってもいいから、仕事量を一定期間半分とかにできるといいのにねということを女性裁判官同士で話し合うこともあるそうです。 今、政府を挙げまして、子育てをしやすい環境となるよう、社会全体を見直して、これまで以上に対策を充実させていこうとしているところですけれども、裁判所におきましても、女性裁判官の、産休、育休後、職場に復帰してからの転勤また仕事内容について、特に配慮をしていく必要があると思います。 裁判所として、現在どのような配慮を行っているのか、また、今後どのような配慮を行っていこうと考えているのか、お伺いをいたします。
○堀田最高裁判所長官代理者 裁判官の場合は、全国に均質な司法サービスを提供する、あるいは地方と都市部の勤務の公平を図る必要がございますことから、全国的な異動をしておるところでございますが、他方で、仕事と家庭生活の両立は御指摘のとおり重要なことであるというふうに考えておりまして、裁判官本人から、任地や、あるいは所属の裁判所における担当事務についての希望を聴取いたしまして、子育て等の事情についても最大限の配慮をしてきているところでございます。 今後とも、育児を行っております裁判官に対して、できる限りの配慮をしてまいりたいと考えております。
○國重委員 ありがとうございます。 今、できる限りの配慮ということでありましたけれども、もちろん、ほかの一般企業に比べたら、女性裁判官にとっては、先ほど申し上げましたとおり、産休、育休等では非常に優しい職場だと思います。ただ、ほかの職業と違うのは、やはり転勤がありますので、これについてはまたしっかり内部でも検討していただきたいと思います。特に、今、女性裁判官がふえてきておりますので、ますますこういった点が重要になると思いますので、どうかよろしくお願いいたします。 次に、最後の質問になりますけれども、先ほど、男性裁判官の育児休業の取得率が一・六%ということでございました。今、政府としましては、男性の配偶者の出産直後の休暇取得率を八〇%にしよう、また、男性の育児休業取得率を一三%にしようというような目標を掲げておりますけれども、裁判所の姿勢としては、男性裁判官も育休を取得することによって、社会に対して育児参加を推し進めていくくらいでもいいんじゃないかというふうに思います。 最高裁判所として、今後、どのようにして男性裁判官が家庭生活にかかわっていくように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
○堀田最高裁判所長官代理者 裁判所におきましては、次世代育成支援対策推進法、平成十五年七月に制定されたものでございますが、これに基づきまして裁判所特定事業主行動計画を策定いたしまして、裁判官を含めた裁判所の職員に対して、仕事と家庭生活の両立を支援する諸制度の周知を積極的に行うなどして制度の利用促進を図っておりまして、仕事と家庭生活の両立を実現できる勤務環境の整備に努めてきたところでございます。 その中で、男性裁判官につきましても、職業生活と家庭生活との両立を図りながら勤務が継続できるよう、育児休業や育児参加休暇をとりやすい環境の整備に努めてきたところでございます。 今後も、そのような取り組みをさらに進めてまいりたいと考えております。
○國重委員 どうかよろしくお願いいたします。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○奥野委員長 次に、階猛君。
○階委員 おはようございます。民主党の階猛です。 今回の法案は、判事の数を三十二人ふやすという内容が含まれています。 そこで、まず資料一というのをごらんになっていただきたいんですけれども、上段の方は、地方裁判所の民事と刑事の新たに事件を受けた数、これが、平成十五年から平成二十五年の約十年間、数字が挙がっております。また、下段の方は、同じ期間における家庭裁判所の家事事件、少年事件の新規に受けた数ということで推移が挙がっております。 これをざっと見ていきますと、まず民事の訴訟でいうと、平成十五年に比べて平成二十五年は、四・三%ぐらい数が減っています。民事の調停やその他も含めた数も考えると、五四・八%のマイナスになります。また、刑事については二八・七%のマイナスになります。 家事については、三四・〇%の増ということで、こちらはふえております。少年事件については減っておりまして、五五・一%の減。 今申し上げたパーセンテージについては、この資料には実数しか書かれておりませんので、私の方で計算しました。 他方、同じ期間、平成十五年から平成二十五年にかけて裁判官の数はどうなっているかといいますと、私の方で調べたところ、平成十五年は二千二百六十五人という定員だったものが、平成二十五年には二千八百八十九人ということで、六百人強、率にして二七・五%増ということになっております。 こういう、事件については、家事を除けば減っていく、そして他方、裁判官については大幅にふやしているということがこれまであった中で、ことしもなお三十二人ふやす必要があるのだろうかという素朴な疑問があるわけです。 なぜ三十二人ふやす必要があるのか、最高裁の方からお答え願います。
○中村最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 先ほども御答弁申し上げました、事件動向については委員御指摘のとおりでございます。 民事事件については、事件の数は落ちつきが見られますものの、その中身につきまして、複雑困難な事件、専門的知見を要する事件がふえております。また、二十一、二年当時は過払い事件というものがかなりふえていたわけでございますが、その分を除きますと、十五年から今の時点まで大きく事件数は変わっていません。その中で、専門的知見を要する事件、行政事件でありますとか労働事件、そういうような事件については増加傾向にあるものと考えております。 家事事件につきましては、事件がふえているということと、また、先ほども御答弁差し上げましたけれども、調停の充実、あるいは後見事件への対処ということが必要になってくるということで、この増員をお願いしたいというふうに考えているところでございます。
○階委員 私も、家事事件については、後で述べますけれども、別途の考慮が必要であると思っています。 ただし、それ以外のところについて、事前にもいろいろ事務方からお話は聞いていますけれども、複雑化、困難化とか専門化と言われますけれども、果たしてその具体的な根拠があるかということになりますと、十分な説明がないんですね。 具体的な根拠として、労働事件がふえているとかではなくて、その労働事件がどういう理由で複雑化、困難化しているのかということを示していただきたいですし、三十二人という数はどこから出てきたのか、なぜ三十二人なのか、この説明がなかったので、この二点についてお答えください。
○中村最高裁判所長官代理者 複雑化の具体的なところという御質問でございました。 紛争につきましては、それぞれ一件一件が異なる顔を持ちますものですから、複雑困難ということを定型的、定量的にあらわすことが極めて困難であるということは御理解いただきたいと思います。 ただ、定性的な点で申しますと、先ほど申し上げました専門的な知見を要する事件、例えば、非定型的、非類型的な事件ではございますが、ITの関係でございますとか、複雑な金融商品の取引に関する事件、あるいはプラント等に関する事件、また、先例のないような事件といったものが現場の声を聞きますとふえているというような実情にあるというふうに考えております。 もう一つ、三十二人の御説明というところがございました。 三十二人の増員につきましては、事件動向を短期的に見るのではなく、少し中長期的に見た上で計画的に増員するということで、充員見込み等を考えて、三十二人が適切だと考えた次第でございます。
○階委員 まず、複雑困難化ということを具体的に示すことは困難ということであると、これは立法事実の説明が不十分だと思いますよ。 三十二人というところも、中長期的に見て必要な数があって、それに合わせてことしは三十二人だみたいなお話ですけれども、全然説明が不十分だと思います。中長期的に見て何人で、それを何年で達成するからことしは三十二人だと言っていただかないと納得できません。 もう一回、三十二人の理由を説明してください。
○中村最高裁判所長官代理者 どれだけの期間でどれぐらいの数を計画的に増員するということにつきましては、それぞれの単年度の事件動向がなかなか完全に推測できないところから、難しいところではございますが、二十四年の定員法の質疑の際に、司法制度改革審議会での目標を達成するためには、その時点で四百人規模の増員が必要であるというふうにお答え差し上げたところでございます。 その後の事件動向、減少しているという面がありますので、この数字が直ちにそのままということはございませんが、おおむねそのような増員規模を持った上で、段階的、計画的に増員したいというふうに考えているところでございます。
○階委員 今、四百人という国会答弁、私も見ましたけれども、この四百人という数字の根拠も、当時の答弁を見ましても定かじゃないんですよ。その根拠は何ですか。
○中村最高裁判所長官代理者 当時、司法制度改革審議会等のプレゼンにおきまして、計画ということで目標を掲げております。合議率につきまして一〇%程度にするということ、それから、いわゆる対席判決というか、争いのある対席判決の審理期間を十二カ月程度に減らすというような目標を立てて、その目標に向けて実現していきたい、そのための必要な人員ということで、事件数をもとに算出したというところでございます。
○階委員 今、審理期間を十二カ月にする、あるいは合議率を一〇%にする、こういう数字を挙げられましたけれども、これは閣議決定か何かでオーソライズされているものなんですか。
○中村最高裁判所長官代理者 この数字自体、閣議決定等でオーソライズされているものではございません。
○階委員 私は、そこは問題があると思いますよ。 過去には、ちゃんと計画を立てて、たしか、平成十四年からの十年間で六百人の増員計画というのがあったと思うんですね。その前提として、その当時は、裁判迅速化法で平均審理期間を二年にしていくのにそれぐらいの数字が必要だ、あと、裁判員制度に対応するという理由もあったかと思います。だから、こういう目標を達成するのに何年かけてこれだけふやす必要がありますよというのを、当時はちゃんと法律であるとか閣議決定とかで定めていたと思うんですよね。 だから、そういうのがないまま、毎年毎年、去年も三十二人だから三十二人というやり方はおかしいと思いますよ。ちゃんと迅速化の具体的な目標を立てて、それに合わせて中長期的な計画を立てる、そして毎年の増員数を決めていくというようなことをやるべきではないですか。最高裁、どうですか。
○中村最高裁判所長官代理者 迅速化法で二年内ということも、これは一つの目標ということで、たしか、努めるという規定だったと思います。事件につきましては、それぞれ、質の問題といいますか、適正に解決しなければならないという問題がございますので、一律に全ての事件が二年内にできるということでもございません。 先ほど申し上げた目標につきましても、対席事件について十二カ月と申し上げましたけれども、これも、全ての事件がそれで達成できるというふうには、なかなか道のりは遠いというふうに考えているところでございます。 そういう意味で、法律等で目標をオーソライズするあるいは増員計画をオーソライズするということは、極めて難しいのではないかというふうに考えているところでございます。
○階委員 何か、自分で自分の言ったことを覆していますよ。だって、四百人なぜ必要かと言ったのに対して、審理期間を十二カ月にするとか合議率を一〇%にするのに四百人必要だと言うから尋ねたんじゃないですか。そうしたら、その目標は達成できないとか言うんだったら、では、四百人の根拠は何なんですか。おかしいでしょう。では、四百人の根拠はないということになるんですか。
○中村最高裁判所長官代理者 お答えが正確でなくて申しわけございませんでしたが、目標にするという意味では目標にするということですけれども、その達成というところについて、完全な目標、努力目標ではなくて達成目標ということになりますと、これはなかなか、増員だけでも直ちに実現できないところはあるということを申し上げたかったということでございます。
○階委員 では、四百人という数字も、これは必ずしもこだわる必要がないということですか。四百人やったとしても目標が達成できないということであれば、四百人という数字に拘泥する必要はないという理解でよろしいですか。
○中村最高裁判所長官代理者 当時の事件数をもとに四百人程度が必要だということで、その程度の人員について計画的に増員を図りたいというふうに申し上げたところでございまして、それが精緻なものであるということではございません。
○階委員 大臣も提案理由の説明の中で、下級裁判所における事件の適正かつ迅速な処理を図るために増員するんだということをおっしゃっていました。事件の適正かつ迅速な処理という中で、先ほど最高裁は、審理期間を十二カ月にするとか合議率を一〇%にするというお話がありました。政府としては、適正かつ迅速な処理ということの具体的なイメージといいますか、どういうふうになったら適正かつ迅速な処理になるのかという具体的なイメージはありますか。
○上川国務大臣 裁判所の判決におきまして迅速かつ適正な処理をしていく、そのための体制についてはしっかりと整えていくという中にありまして、先ほど御指摘のありました迅速化法という大きな法律がございます。そしてその上で、目標として、四百人の目標の中で、その審理につきましては、第一審の行政訴訟手続について二年以内とする目標ということで、これは、全ての訴訟事件の第一審の訴訟手続が長くとも二年以内に終局することを目標とする、こうした目標を立てているところでございます。 それにのっとってしっかりと実績が上がっていくことができるように、そのための体制、さらにはそのための環境整備ということについて進めていくというのが大変大事だというふうに思っております。
○階委員 確認しますけれども、政府の目標は、あくまで今のところはですよ、今のところは、迅速化法に定める二年以内に終局させるということでよろしいですか。
○上川国務大臣 ただいま申し上げたところでございます、迅速化法におきまして、二年以内のできるだけ短い期間内に終局をさせる、こうした目標が定められているということでございまして、その目標を実現していくために、運用の改善でありますとか体制の整備でありますとか、制度につきましてさまざまな整備をしていく、こうした総合的な対策を講じました上で裁判の迅速化を実現しようとするものでございますので、その中には、体制ということの中に人数についても含まれているというふうに考えております。
○階委員 だから、政府の認識と最高裁の認識がずれていると思っていまして、政府はあくまで二年以内という迅速化法の目標を実現しようとしている。他方、最高裁は、人数もふやして、次のさらに高い目標を言っているわけですよね。このずれがあることはおかしいと思うんですよね。 さっき最高裁が言ったような、合議率一〇%とか十二カ月以内に審理を終えるとかという、新たな、より高い目標を定めたのであれば、それに沿って政府も目標をリニューアルすべきだと思うんですけれども、そういうお考えはないんですか。
○上川国務大臣 政府といたしましては、迅速化法に掲げられた、できるだけ短い期間内に終局をさせるということでございまして、今後におきましても、迅速化法に定められております目標の達成のために、さらなる迅速化への努力ということについては大変大事であるというふうに思っております。 したがいまして、現時点におきまして、これにかわる新たな目標ということにつきましては、必要であるというふうには考えておりません。
○階委員 そうすると、最高裁は、新たな目標を前提にして、今後四百人必要だ、だから今回三十二人だと言っているんですけれども、今回の立法事実がなくなってしまうんじゃないですか。最高裁が言っている目標を政府として是認しないのであれば、そういうことになりませんか。 では、何のために増員するんですか。
○上川国務大臣 この目標につきましては、まだ完全に充足している状態ではないということでございます。また、先ほど来のお話がございましたとおり、さまざまな裁判の事案につきましても、複雑化している、あるいはさまざまな新しい事態も起きているということでございますので、そういったことに対して、しっかりと、先ほど申し上げた迅速化法の定めるところの目標が達成できるように、できるだけ短くという中での目標を遂行していただきたいというふうに思っているところでございます。
○階委員 二年以内という目標がまだ達成できていないというふうにおっしゃいましたけれども、これは、私が調べたところ、九十何%かは二年以内に終わっているとかいう話で、平均審理期間も八カ月ぐらいだったと思うんですよ。そういう中で、目標がまだ達成できていないというのが大臣の認識だということでよろしいんですか。
○上川国務大臣 いわゆる迅速化法の目標ということでございますが、第一審の裁判を二年以内のできるだけ短い期間内に終局させるということでございまして、民事訴訟事件におきましては、平成二十六年度の平均審理期間が八・五カ月ということでございます。また、六〇%の事件が六カ月以内、九四・二%の事件が二年以内ということでございます。審理期間が二年を超える事件は約五%程度ということでございます。また、刑事訴訟事件につきましても、近年、おおむね三カ月程度の横ばいで平均審理期間が推移しているところでございまして、九九・八%がおおむね二年以内に終局をし、二年を超える事件ということにつきましては〇・二%程度ということでございます。 このような実態でございまして、迅速化法が定める目標につきましてはおおむね達成されつつあると認識しているところではございますが、一部の事件につきましては二年を超える事件があるということ、そして、二年以内に終局をさせる事件につきましても、迅速化法の中に、できるだけ短い期間でということでございますので、さらに短い期間内に終局をさせることが求められているというふうに考えているところでございます。 国民の期待に応えるということで、この運用につきましては、しっかりと注視をしながら必要な措置をとっていくということが大変大事であるというふうに考えております。
○階委員 民事で九五%、刑事で九九・八%、これは、まず、一般常識でいえばほぼ達成できているということでいいと思いますし、これを一〇〇%にすることをもし目指すというのであれば、それは間違っていると思いますよ。だって、裁判は迅速化だけではなく適正化ということも目指さなくちゃいけないわけですから、やはり当事者がちゃんと攻撃防御方法を尽くして、納得した段階で審理が終わるようにしなくちゃいけないわけですよ。 それから、迅速化法に二年以内のできるだけ短い期間内に終局とあるから、できるだけ短い期間にしなくちゃいけないということであれば、これは永久に裁判官をふやしていくということを許すことになりますよ。それでいいんですか。そうじゃないでしょう。国の限られた財政あるいは司法への人材の供給力という中で、やはりある程度区切りを設けて、今、二年が達成できたから、次はここを目指すからそのために何人必要ですということを言っていただかないと、私たちはとてもこの立法事実があるとは言えません。 大臣、どうですか。
○上川国務大臣 先ほど来申し上げたとおりでございますが、迅速化法の定める目標、二年以内のできるだけ早い時期にということの中での、先ほど来、達成状況についてどのような状況かということを説明させていただいたところでございます。 おおむね達成されているということでございますけれども、先ほど申し上げたとおり、二年を超える事件もございますし、また、できるだけ短い期間に終局をさせるということにつきましては、さらに努力をしていかなければいけないというふうに思っております。 今後も、裁判所の運用状況につきましては十分に注視しながら、必要な措置につきましても講じてまいりたいというふうに考えております。
○階委員 だから、私は増員するなと言っているんじゃないんですよ。増員してもいいけれども、野方図に増員するような考え方であってはいけない。だから、できるだけ短期にとかいう言い方じゃなくて、さっき最高裁が言ったような具体的な目標を政府としても定めて、それに向けて何人ずつ増員していくんだ、こういう計画を定める。もちろん、増員だけではなくて、制度面の見直し、運用面の見直しも一体として計画を立てて、それに合わせて増員を進めていくというのが、政府として、大臣としてあるべき姿ではないかと思っているんですよ。 私の考え方は違いますか。大臣のお考えを聞かせてください。
○上川国務大臣 迅速化法にのっとってしっかりと適切に対応していくということは、非常に大事な方向性だというふうに思います。 最高裁でどのようなということにつきましては、裁判所についてということでございますが、裁判所を構成する人的体制については、司法権の独立の観点から、最高裁御自身が御検討、御判断をされたことに基づきましてこの立法を依頼しているということでございます。 そうした御検討を尊重してこの法案を提出しているということでございますので、最高裁の検討につきましては、適切に検討されているというふうに考えます。
○階委員 適切に検討されていると言うんだったら、さっき言った最高裁の目標も適切だというふうに言っていただいて、それを政府としても目標として掲げると言っていただければいいんですけれども、さっきの最高裁の目標は政府としては是認しないかのような言い方でしたよ。食い違っていますよ。 さっき言っていた最高裁の具体的な目標は、政府としてはこれを目標としていいということでいいんですか。
○上川国務大臣 私先ほど、どんなふうに受け取られたかわかりませんが、是認していないというような表現は全くしていないつもりでございます。あくまで、司法権の独立の観点から、最高裁がそれぞれの実態の中で御判断され、御検討されたというふうに思っておりまして、それを十分に尊重して今回提出されたということでございますので、そういう意味での検討につきましては、適切になされているというふうに考えております。
○階委員 そうしたら、根拠は、最高裁が言っている合議率一〇%、審理期間十二カ月、これを達成するための今回三十二人の増員だということでよろしいですか。
○上川国務大臣 あくまで、先ほど申し上げたとおり、これは、司法権の独立の観点から、それぞれの構成する人的な体制ということで検討されてきたものということでございまして、そうした御判断、御検討につきましては最大限尊重してこの法案も提出しているということでございますので、最高裁の方から先ほど来御説明がございましたけれども、あくまで、最高裁での検討、そしてその判断、そしてそれに対して尊重して法律案が出されているというふうに考えております。
○階委員 この間の船主責任法と同じような話で、あれは、条約がこうなっているから法律もそのとおりやります、今回は、最高裁がこう言っているからこのようにやります。法をつかさどる法務大臣、また法案の提出者として、余りにも責任感が乏しいですよ。大臣が提出者として提案理由も説明されているわけだから、データも含めてその理由を説得的に説明していただかないと、我々は賛成できませんよ。 なぜそんなに人任せなんですか。私はこれはおかしいと思いますよ。提出するのであれば、ちゃんと納得できるような理由を自分の言葉で説明してください。 もう一つ、違う論点でお尋ねしますよ。 今回、三十二人は判事ということになっています。裁判官は、下級裁判所には判事と判事補がおりますけれども、なぜ、判事補には手を触れず、判事だけを増員するのか。 大臣が言う事件の適正かつ迅速な処理を進めていくためには、特に複雑困難化した事件においては、合議制でやる必要があります。合議制をやるためには、左陪席といって、判事補の若い人が入って、そしてその人が中心となって、証拠を精査して、判決を起案したりしなくちゃいけないわけですよ。ですから、事件の適正かつ迅速な処理を進めるには、判事だけではなくて判事補もふやさないと私は意味がないと思っています。 なぜ、今回、判事補は増員せず、判事だけを増員するのか、大臣、お答えできますか。では、まず最高裁。
○中村最高裁判所長官代理者 このたび判事補を増員せずに判事の増員をお願いした理由は、複雑困難事件という処理について、合議といいましても、一人前で仕事ができる判事をふやすことがその処方箋として一番効果的だというふうに考えた次第でございます。 判事補につきましては、今、千人という定員をいただいています。これについて、後から御質問があるかもしれませんが、必ずしも今、充員ができていないというところもございますが、この定員をいただければ合議の充実ということは図っていける、むしろ判事の数が足りないということで、判事の増員をお願いしたというところでございます。
○階委員 政府の方からは全くこういう問題提起はないんですけれども、今回の、判事だけを三十二人ふやすというのは、資料二をごらんになっていただきたいんですね。資料二の左側の方に、判事の定員、それから現在員、欠員というのが並んでおりますけれども、直近、平成二十六年度では四十五人の欠員なんですね。 一見、欠員が十分ありそうなんだけれども、実は、平成二十七年、ことしの十月に判事補から判事になる十年目を迎える人たち、この人たちが入ったときの人数、平成十七年ですけれども、百二十四人いらっしゃったわけですね。その後、中途でやめられた数は、推測ですけれども、そんなに多くなかったみたいです。他方、それ以外の、今判事をやっている方が退官されたりしている数も、ここ最近ではそんなに多くないということで、私は、この百二十四人のうちの相当の数がこの十月に判事になろうとしておるんだけれども、四十五人という欠員の枠では到底おさまり切れない、だから増員するんじゃないかと思っているんですよ。 これは正直に言っていただいていいですよ。むしろ正直に言っていただいた方が、我々も裁判官の身分保障というのは大事だと思っていますから、それに向けて増員するという方が、私はまだ納得がいくんですね。さっきみたいな、大臣と最高裁で目標が一致しないとか、あるいは、できる限りとか中途半端なことを言われるよりも、判事の椅子が足りないからどうしても増員しなくちゃいけないんですと言っていただいた方がいいんですよ。 そこで、もう事前に通告しておりますから、ここはきっちりお答えいただきたいんですけれども、まず、ことし三十二人判事を増員しなければ、ことしの十月に何人ぐらいが判事に昇格できなくなりそうなんですか。見通しを示してください。
○堀田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 増員を行わない場合に、本年十月に判事に任命することができなくなる裁判官の数でございますが、今後、十月までの間に退官いたします判事の人数等が確定しておりませんので、現時点で明示することは困難でございます。 民事訴訟事件及び家庭事件の適正かつ迅速な処理を図るために増員をお願いしているところでございまして、むしろ、増員ができないということになりますと、事件の適正かつ迅速な処理に支障が出るということの方を懸念しているところでございます。
○階委員 そこをお答えいただかないということは、今までの議論の中で迅速かつ適正な処理ということの具体的な目標も示されない中で、三十二人増員ということはなかなか認めがたいんですよ。 これは、事前にそう言っていますから、ちゃんと数字を示してください。一定の前提を置いた上でもいいので、十月までにもし増員がされなかった場合、今判事になろうとして待機している人がどれぐらいはみ出してしまうのかということを、ちゃんと数字で答えてください。
○堀田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたような事情がございます。十月までに定年退官をする裁判官の数は当然予定できるところでございますが、依願退官をする裁判官の数の予想は非常に難しいところでございまして、その結果といたしまして、先ほども申し上げたとおり、申し上げることができないところでございます。
○階委員 いや、だから、そこは前提を置いていいですよ。定年退官はもうわかっているわけだから、ほかのところは、過去のトレンドとかを見て、例えば、私が聞いているところだと、これは判事じゃなくて判事補ですけれども、最近は、やめる人が年に四、五人とか、そんな感じですよ。判事はもうちょっと多いのかもしれませんけれども、大体、過去のデータから見て、一定の前提を置いて数字は出せるでしょう。 もし増員しなければ、今、平成十七年に入った百二十四人の方が何人ぐらい判事になれずに余ってしまうのかということを、もう一回きっちりお答えできませんか。お願いします。
○堀田最高裁判所長官代理者 大変申しわけございませんが、先ほど申し上げたようなところで、私どもの経験によりましても、年度の途中での裁判官の退官数というのは非常に予想が困難なところでございまして、その数を明示することについては御容赦いただきたいと存じます。
○奥野委員長 算数で計算してくれと言っているんだから、そんなもの、言えばいいじゃない。大したことじゃないよ。
○階委員 そのとおりですよ。 過去の数字を踏まえた上で、絶対的な数字を出せと言っているわけじゃなくて、仮置きの数字でいいのでおっしゃってください、何人ぐらい余ってしまうのか。事前に通告していますよ。
○奥野委員長 では、依願退職は外してやればいいじゃない。それは想像できません、それだったら、定年退職でやめる人は何人と、そう言えばいいんでしょう。それも一つの事例だよ。 人事局長。
○堀田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 先ほど申し上げたような経緯がございますので、ちょっと、厳密な数字でお答えできませんけれども、今後見込まれます定年退官の数だけの退官であったとした場合に、ちょうど今の定員で任命できる、そういうふうな状態であるというふうな感じでございます。
○奥野委員長 聞こえなかった。もう一回はっきり言って。
○堀田最高裁判所長官代理者 今後の定年退官でございますが、四月から十月までの間に、定年退官の予定数が十九人を予定しているところでございます。
○階委員 そうすると、欠員が四十五で、十九人さらにやめて、六十四ぐらいになりますよね。三十二人ふやさないと、最初に入った百二十四人の相当数が行く場所がなくなっちゃうんじゃないですか。判事になれないんじゃないですか。定員をふやさなくても全員大丈夫だとさっきおっしゃいましたけれども、本当にそれでいいんですか。
○堀田最高裁判所長官代理者 おおむねでございますが、大体そのとおりの人数になるという予想でございます。
○階委員 そうすると、今のような裁判官の身分保障の見地から、判事にはなるべく皆さんが上がれるようにすべきだというふうに私は思っていたんですけれども、そのような配慮も必要ないということですね。 では、増員しなくても大丈夫だ、裁判官の身分は守られるということでよろしいですね。
○堀田最高裁判所長官代理者 先ほども申し上げたとおり、厳密な数字ではございませんので、増員がなかった場合に必ず全員が判事に任命できるかどうかということについては、確定的に申し上げられないということでございます。
○階委員 今、すごくかた目の数字で議論をしているわけですよ。依願でやめる人はゼロと仮定しているわけだから、さっき言った十九人は、これがミニマムの数字で、これ以上ふえるわけですよ。ということは、空き枠、さっきは、四十五プラス十九で六十四人あれば全員行けますという話だったんだけれども、実際には、六十四どころかもっとふえるはずなんですね、依願退官があるから。だったらなおのこと、余裕でみんな上がれるじゃないですか。だから私は、増員は必要なくなるんじゃないですかと言っているわけですよ。この観点からですよ。 それでよろしいですか。増員しなくても十分上に上がれるんだ、判事になれるんだということでよろしいですか。
○堀田最高裁判所長官代理者 失礼いたしました、先ほどの御説明、少し不正確な点がございました。 先ほど申し上げました定年退官が見込まれております数と、これまでの例から大ざっぱに推測をいたしました見込まれる依願退官数を合わせて、増員をしていただくとちょうどということでございます。(階委員「もう一回」と呼ぶ) 失礼いたしました。定年退官の数と……(階委員「十九人ですね、定年退官」と呼ぶ)はい。(階委員「プラス依願が幾ら」と呼ぶ)それで、今後見込まれます依願退官数を合わせた場合に、ちょうどということでございます。(階委員「増員しなくてもちょうどですか」と呼ぶ)増員をしていただいたときにおおむね充員できるということでございます。 失礼いたしました。
○階委員 最初からそれを言ってくれればいいんですよ。何でこれだけ時間を浪費させるんですか。それを言えば、我々だって、それは大変なことだと。増員しないと判事補から判事に上がれない人が三十人ぐらい出ちゃう、そう言われたら、我々も、これは考えなくちゃいけないなとなるじゃないですか。なぜそういう話をきちんとしないんですか。私はその姿勢は問題だと思いますよ。 大臣、何かコメントありますか。
○上川国務大臣 人員については、裁判所だけではなく、一般的に、入る方、入社される方、またやめられる方、いろいろなことの事情で変わっていくということなので、そうした人数について適切に把握をしていくというのが非常に大事だというふうに思います。
○階委員 何か、もうちょっと切れのある、見せ場をつくったつもりなので、お願いしたかったんですが、まあ、それはいいでしょう。 では、判事補から判事に上げる枠が足りないということで一定程度ふやさなくちゃいけないというのは、それはそれでよしとしましょう。 ただ、もう一つ問題提起をしたいのは、今回の法案で、先ほどもおっしゃっていましたけれども、欠員が多い判事補、こちらについては、減員、減らす方はしていないんですね。 私、これは、二年前にこの委員会で問題提起していますよ。問題提起した結果、資料三のように附帯決議もしました。この資料三の附帯決議を見ていただきたいんですけれども、平成二十五年三月二十六日のこの委員会です。「政府及び最高裁判所は、」とありまして、途中飛ばして最後の二行ぐらい、「下級裁判所における適正迅速な裁判を可能とするため、判事及び判事補の定員の充員に努めること。」ということを、国会として、この委員会として決議したわけですね。 それで、実際のところどうなったか、定員が充員したかどうかということなんですが、戻って資料二です。平成二十五年にこの決議があったわけですけれども、二十五年度は五十四人の判事補の欠員で、この表の一番右側のA引くBというところを見ていただきたいんですが、平成二十五年度の五十四に対して六十七、むしろ欠員はふえていますよ。 これはどういうことなんですか。我々が決議したときに、当時、谷垣大臣は何とおっしゃったか。趣旨を踏まえ適切に対応ということをちゃんと答えているにもかかわらず、何なんですか、これは。何で欠員がふえているんですか。お答えください。
○堀田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 裁判所といたしましては、できる限りの充員に努めているところでございますが、弁護士として活躍する分野の広がりなどもございまして、裁判官としてふさわしい人でありましても、必ずしも裁判官への任官を希望してもらえるという状況にあるわけではないという事情もございます。 今後とも、司法における需要も勘案いたしまして、裁判官にふさわしい人を採用して、裁判の運営に必要な体制を確保できるように努力してまいりたいと考えているところでございます。
○階委員 こういう欠員の状況があるわけですね。国会で決議したことが守られていないんですよ。守れないんだったら、今回の法案の中で、判事補については、この欠員の拡大状況に鑑みて減員するというのが筋じゃないですか。なぜ減員については法案に盛り込まなかったんですか。最高裁、お答えください。
○中村最高裁判所長官代理者 判事補につきましては、先ほど御答弁申し上げましたように、その充員に努力しているところでございます。 ただ、今、六十七人程度の欠員があるということで、これは、十年で割りますと、一期当たり六、七名というところでございます。ここ数年の採用の幅に大体一年で十人程度差があるところで、ある程度の欠というのはやむを得ないと思っております。ただ、附帯決議で御指摘されているように、充員については努めていきたいと考えております。 今回、判事補を減らさなかった理由というところにつきましては、裁判官の中で判事の増員ということを即戦力ということでお願いしたところでございますが、一方で、先ほど委員からも御指摘ありました合議というところがございます。合議の中で判事補の役割は一定あります。そのためには、判事補の枠というのは、充員に努めつつ、その数は一定確保させていただければというふうに思っておりまして、引き続き充員には努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○階委員 何か、都合のいいときにさっきの左陪席の話とかを持ち出してきて、本当に私は、皆さん、いいかげんな法律のつくり方をしていると言わざるを得ないんですね。国会でやれと言ったことはやらないで、国会で別にやる必要がないと思っていることはやろうとして、おかしいんじゃないですか。附帯決議を何だと思っているんですか。 大臣、当時、谷垣大臣の時代でしたけれども、さっきの、「附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたい」という大臣の御答弁がありました。また、その後に、「最高裁判所に係る附帯決議につきましては、最高裁判所にその趣旨を伝えたいと存じます。」というふうに続けておっしゃっているわけですよ。こういう中で、最高裁はこのありさまですよ。どう思われますか。
○上川国務大臣 平成二十五年三月二十六日、衆議院のまさに法務委員会で、附帯決議が付された形で法案が可決されたということでございますので、その趣旨をしっかりと受けとめて、谷垣大臣も最高裁にお伝えしたというふうに考えております。 その趣旨をしっかりと生かした形で、今後も、さまざまな手当てにつきましては適切に対応していただきたいというふうに思います。
○階委員 それでは、約束というか、我々の国会での議論が全く反映されていない例をもう一つ言います。 この委員会、平成二十四年七月三十一日、大口委員から、当時は滝法務大臣でした、私どもの政権のときでしたので。訟務分野で裁判官が国の代理人として行政訴訟等を行っていくことについていかがですかという問いに対して、「いわゆる訟務分野については、これはもう減らしていこう、こういう基本原則には変わりありません。」という答弁があったわけです。 しかしながら、この資料四というところを見ていただきたいんです。「訟務検事の出身別」という表題が付されていますけれども、裁判官出身者は、確かに平成二十四年以降減ってきておったんですが、訟務局の誕生に合わせるかのように、この四月十日に増加に転じているわけですね。 これは、方針を変えたんですか。大臣、お答えください。
○上川国務大臣 滝大臣そして大口委員との間のやりとりの上でそうした方針が出されたというふうに承知をしているところでございます。 今回、平成二十七年四月十五日現在でございますが、法務省の訟務局に十九人、法務局の訟務部門に二十七人ということで裁判官の出身者が配置されているところでございまして、裁判官出身者につきましては、二十六年度から三名増ということでございます。 ただ、訟務検事に占める裁判官の割合というところを見ますと、平成二十四年に五一%ということでございますが、以降、少しずつ減少させているというところでございまして、四月の段階で四四・七%というふうになっているところでございます。 趣旨につきましては、その方向性のもとで進めてまいりたいというふうに考えております。
○階委員 もし今後もこのように訟務検事がふえていくようであれば、裁判所の現場には人が少なくて済むと言っていることになるわけですよ。裁判官が足りないから増員しているのに、一方で、裁判の仕事をしないで訟務検事として役所に来ているのであれば、増員する必要もないということになりますよ。 さっき、滝法務大臣の趣旨は守っていくということなので、そこはきっちりやっていただかないと、今回の法案には我々は賛同できないということを申し上げておきます。 あと、最後に資料五です。家事事件の中でも、成年後見事件というのがやはりふえております。高齢化社会によって、成年後見関係事件が、平成十五年を一〇〇としますと、今、五三四・八という指数になっております。 認知症は今どんどんふえておりまして、直近では五百万人と言われておりますが、二〇二五年には七百万人になると言われております。また、これに伴いまして、認知症の方の消費者被害というのも急増しておりまして、国会図書館のデータによりますと、八十歳以上の認知症の高齢者の相談件数というのはどんどんふえてきております。平成二十五年では、七千五百三十二件もあるということであります。 こういったことを踏まえますと、今、法定後見制度の利用者というのは累積で十四万三千六百人なんですが、五百万人という認知症の患者にすれば全然少ないし、消費者被害が激増していることを考えると、私は、この法定後見制度というものがもっと活用されるようにすべきではないかと思っています。 しかるに、やはり裁判官が関与するのが今の制度ですから、裁判官の数がネックになったりして、利用したくてもなかなか利用できない、あるいは手続が煩雑だというのがあります。 本来的な意味の司法ということでいえば、司法は、具体的な争訟について、法を適用し、宣言することにより、これを裁定する国家作用であると憲法の本にも書いておりますけれども、これは具体的な争訟を前提としません。本来的な意味での司法ではなくて、行政作用に属してもいいというようなものだと思います。 そういうことを考えて、大臣、この法定後見制度を、これからの高齢化社会に適切に対応するために見直していくべきではないかということを提案したいと思いますけれども、この点について御見解をお願いします。
○奥野委員長 上川大臣、時間が来ていますから、もうほとんど一言で答えてください。
○上川国務大臣 成年後見制度につきましては、高齢化時代の認知症対策におきましても大変重要な役割を果たしているというふうに思います。 この事件件数もふえているということでもございますし、また、その対応につきましてもしっかりと取り組んでいく必要があるというふうに考えておりまして、その意味では委員と認識を共有しているというふうに私は考えております。これからそのような方向性で頑張っていきたいと思います。
○階委員 終わります。ありがとうございました。
○奥野委員長 次に、重徳和彦君。
○重徳委員 維新の党の重徳和彦です。 裁判所職員定員法の一部改正についての審議でございますが、二割司法という言葉がありまして、本来救済を受けるべき国民の中で、実際に司法による手続あるいは救済を受けているのは二割しかいないのではないか、こういう言われ方がされております。 今回裁判所の定員をふやすということもそれを解決する一つなのかもしれませんけれども、先ほど階委員の御質問に対する答弁をお聞きしておりましても、事案が複雑困難化しているとか、審理期間が長期化しているんだ、こういう問題があるからと。裁判所、裁判官、判事が大変なんだということは、それはそれで理解するんですけれども、そうした司法の体制の充実によって、本来救われるべき人たちが実際に救われるという状態になることが大事だと思うんです。 それで、最近の新聞ですが、資料の三をごらんいただきたいんです。 自治体による後見申請が急増しているという話がございます。つまり、身寄りのないお年寄り、親族が協力的でない、そういう場合には自治体の首長部局が手助けをして、そして裁判所での手続をとってもらう、そういうことによって成年後見制度を活用するに至る。認知症のお年寄りの数が非常にふえている、そしてこれからもふえていくということが見込まれる中で、自分自身では、あるいはその親族だけでは解決できない。 そして、その次の資料四にありますように、成年後見関係事件は、市区町村長申し立て件数が実際に物すごい勢いで平成二十五年にかけて急増している、平成二十五年には五千件になっている、こういう数字が出ております。 私は、裁判所の判事さんが大変だとかいうのは、それは大変なんでしょうけれども、だから、今までどおりの仕事をより多くの人数でやるというだけじゃなくて、例えば成年後見を首長部局が、つまり自治体が手伝っているのであれば、そういう中で課題がいろいろあるというのはこの新聞記事に示されています。「首長申し立てには手続きのノウハウが必要で、手間もかかるため、同じ人口規模の自治体でも申立件数はばらつきがある。」と。つまり、ここでもやはり本来助けられるべき認知症の高齢者などが救われていない、こういう状況があると思うんです。 裁判所の側からももう少し自治体にアプローチするなりして、もう少し手続を簡略化するとか書類を簡素化する、こういった取り組み、手を差し伸べる、こういったことができないものかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 後見等の開始の審判は、御本人の行為能力を制限するという重大な効果をもたらすものでございますので、裁判官において十分な資料を収集した上で適切に判断される必要があると考えられます。したがって、申し立ての際には必要な書類をそろえていただくなど、一定程度の御負担をお願いしているところでございます。 もっとも、裁判所といたしましては、成年後見制度の利用を考えておられる方一般に対しまして、できる限り利用しやすい手続とするための努力というのは取り組みを続けていかなければいけないというように考えております。 そこで、委員の御指摘にもあったところでございますけれども、例えば、次のような取り組みをしておるところでございます。 申し立て書等の作成の負担を軽減するために、あるいは追加で事情をお尋ねするといったことをなるべく少なくするために、申し立て書類については定型の書式を整備しているところでございます。また、申し立てに際して添付を求める書類についても、必要最小限のものに限定するように努めております。また、最高裁で作成、配付しておりますパンフレットやDVD、あるいは各家庭裁判所が独自に作成いたしました質問応答、QアンドA集などを利用いたしまして、成年後見制度の利用を検討している方にわかりやすく手続を説明するように努めているところでございます。 いずれにいたしましても、裁判所としては、引き続き、成年後見制度につきまして利用しやすい手続となるよう工夫を続けてまいりたいというふうに考えております。
○重徳委員 裁判所というのは、一般の市民にとって身近かと言われると、残念ながら、いまだそんなに身近とはとても言えない存在だと思います。自治体が一番身近といえば身近だと思います。 ですから、やはり住民の窓口になっております自治体との連携あるいは情報交換というものをもっと適切というか、こういう状況ですから、これから成年後見制度の関係で裁判所も忙しくなっていくということは当然認識されているわけですから、この手続の第一歩である自治体との連携をもっともっと強めていただきたいと思います。 それから、二割司法と言われる問題は過去から当然ありまして、平成十四年には閣議決定で、現在の法曹人口が我が国社会の法的需要に十分に対応することができていない状況にあるという認識から、平成二十二年ころには司法試験の合格者数を年間三千人程度にすることを目指すということですね。 ですけれども、これについても、実際には二千人に届いたか届かないかみたいな数字でありまして、二年前、平成二十五年七月には、法曹養成制度関係閣僚会議決定におきまして、三千人という数値目標を掲げることは現実性を欠くものであり、当面、このような数値目標を立てることはしないものとする、閣僚会議のもとで、法曹人口についての必要な調査を行い、その結果を二年以内に公表する、こういう決定がなされております。 この経緯だとか、その二年後というのがことしの七月に当たるわけですが、今後の方向性についてどのようにお考えでしょうか。
○大塲政府参考人 今委員が御指摘のとおり、平成二十二年ころには新司法試験の合格者数三千人の達成を目指すという平成十四年三月の閣議決定は、平成二十五年七月に、法曹養成制度関係閣僚会議決定によりまして事実上撤回されまして、あるべき法曹人口について提言すべく、法曹人口についての必要な調査を行うことになっております。 この決定に従いまして、私たち内閣官房の法曹養成制度改革推進室におきまして、法曹有資格者の活動領域の拡大状況、法曹に対する需要、司法アクセスの進展状況、法曹養成制度の整備状況などを検討の観点といたしまして、広くアンケート調査を実施したほか、さまざまなデータを収集して、法曹に対する需要、法曹の供給及び法曹養成課程の状況という大きな観点から、調査結果の分析を進めているところであります。 この結果につきましては、私たち、七月十五日までの設置期限がございますので、まずはその調査結果をその期限までに出せるように検討を進めているというのが現在の状況であります。
○重徳委員 つまり、まだ調査がまとまっていないので、現段階ではちょっと七月まで待ってくれというような話かもしれません。 一般市民の感覚として、この十数年における司法制度改革、取り組んでいるんだろうなというのはわかるんですが、決して身近になった感覚はなくて、逆に、弁護士さんからすれば、弁護士になったものの、何か、仕事がないじゃないかと。東京でもなかなか仕事がないから、最近は地元へ戻ってきてそこで仕事を見つけてやっているとか、これは私自身の見聞きした範囲での話なので、ちょっと全体像はよくわからないんですが。 弁護士さんが実際に活動領域を、弁護士側の立場からして活動領域を拡大するための国としての取り組みについて、ちょっと教えていただけますか。
○萩本政府参考人 弁護士など法曹の資格を有する者が、その法的素養を活用して、国や地方自治体、企業などにその活躍の場を一層広げていくということは、法の支配を全国あまねく実現するという観点からも重要であると考えておりまして、委員御指摘の司法制度改革で法曹人口の増加の必要性がうたわれた際にもそのことが期待されたところでございます。 実際、司法制度改革による法曹人口の増加は、法曹が国や自治体、企業などにおいて広く活動する足がかりとなっておりまして、法曹有資格者の活動領域は広がりつつありますし、法曹有資格者に対する需要やその活躍の可能性も認められるところでございます。 もっとも、その広がりはまだ限定的と言わざるを得ない状況にありまして、法務省におきましては、そのような問題意識のもとで、有識者懇談会を設けまして、国、自治体、福祉の分野、企業の分野、海外展開の分野、それぞれの分野におきまして、法曹有資格者の活動領域の拡大の具体的な方向性について現在検討を進めているところでございます。
○重徳委員 広がりが限定的であるという御認識でございます。 二割司法、司法アクセス障害なんと言われるようですけれども、こういったことは、実際に全体的にどのぐらい解消されたのか。ADRとか、法テラスとか、国選弁護人も拡充していくとか、そういった制度改正をいろいろやっておられますけれども、その辺、全体的にどのように捉えて、どのように評価をされていますか。大臣にお尋ねします。
○上川国務大臣 これまでの司法制度改革によりまして法曹人口の拡大が図られておりますし、また、御指摘のように、認証ADR制度の整備でありますとか、法テラスが設立されるというような改革が随時行われてきたところでございます。 認証ADR制度につきましては、既に百三十以上の民間事業者がこの認証を取得されまして、国民の皆さんの多様な紛争解決ニーズに対応できる体制については整いつつあるというふうに思っているところでございます。 また、法テラスにつきましては、総合法律支援に関する事業を迅速かつ適切に行うことを目的として設立されたということでございまして、国民の司法アクセス障害ということの解消、そして身近で利用しやすい司法制度の構築ということについて寄与しているものというふうに考えております。 二割司法という言葉に象徴されるような司法アクセス障害につきましては、相当程度改善されているというふうに考えております。
○重徳委員 供給側というんでしょうか、体制をつくる、準備をする、人員を増強する、そういう面では司法アクセス障害は少し解消されてきたという御認識かもしれませんが、きょうは、前回も少しテーマにさせていただきましたけれども、その二割司法の最たるものは、恐らく、泣き寝入りをしてしまっているケースで、特に、性犯罪、児童虐待といったものについては、司法の世界で本当は裁かれなきゃいけない加害者がそこらじゅうにいるのではないか、こういう認識でおります。 私、皆さんにも資料を配付しておりますが、最近、ある映画を見ました。水井真希さんというモデルさんなんですが、その方が監督をした「ら」という映画であります。連続少女暴行拉致事件、水井監督みずからの体験をもとにした映画で、小さな映画館で短期間やっている、全国でロードショーをやっておりますので、東京渋谷でも三月に十日間ほどやっていたので、私も見に行きました。来週あたりは名古屋で数日間、その後は大阪とか松山とかでも上映するようです。 本当に陰惨な内容の映画でありまして、実際にあった性犯罪で、三人の女性の方が被害者であります。その映画に登場する一人目の方は、アルバイトからの帰りがけの夜道で、目や口をガムテープで塞がれて、手足をぐるぐる巻きにされて、車で拉致をされるという事件。そして、同一犯人なんですけれども、二人目は女子高生、顔面を殴打して車の中で犯行に及ぶ。それから、三人目の方は、駅から自転車に乗って、アパートの前でおりて、アパートに入ろうとしたところをナイフで顔面を切りつけられる、こういうような事件。 これを描写した映画でありまして、かつ、主人公のPTSDの状況を描写した場面もあります。森の中で被害女性が倒れ込んでいるんですけれども、足にガラスの破片のようなものがたくさん埋め込まれている、それを取り出そうとして非常に痛むとか、リストカットをする場面とか、そういうものが出てくる、本当に陰惨、陰うつな気分になるような映画であります。 男性にとっての性犯罪に対する受けとめ方とそれから女性にとっての受けとめ方、これは全然違うと思うんですね。だから、私は男性ですから、PTSDを描写した場面なんというのも、そういう映画を見て、性犯罪の被害を受けた女性というのはこんな思いになるんだなということを感じるわけであります。 男ですから、別に夜道を一人で歩いていても怖くないんですよね。女性の方は怖い。鍵をあけっ放しで家の中にいて、風呂に入ろうと何しようと、男は平気なんですけれども、女性はそうではないと思います。本当に感覚がやはり男と女では違いますので、水井監督は、男性の方にもぜひ見てもらいたいという思いでこの映画をつくったというようなことでございます。 そして、資料には、水井真希さんのインタビュー記事なんですけれども、その中には、御本人が実際に被害を受けた、その後警察に連絡をしたら、住んでいる市の警察署から事件があった市の警察署の方に回された、そっちでもまた細かく話をしたら、今度は刑事課の方でその話はしてくれとそちらにたらい回しになりまして、そして話をしたら、今度は親と相談してからまた来てくれと言われて、また来たということ。今は、県によってはワンストップセンターというものが警察にも設置されているところもあって、ですから、同じ話を四回も五回もしなければいけないということも、その回数を極力減らしていけるように支援をしてくれる、そういう仕組みも少しずつできているので、性犯罪被害者はワンストップセンターを利用してほしいというようなことが書いてあるわけなんですね。 そして、水井さんは、とにかく、被害に遭った方に、あなたは何も悪くないんだということを伝えたいんだということをおっしゃっています。被害者が悪いのではない、全ては性犯罪を犯した加害者側が悪いんだということ、これをまさに社会が認めること、これが裁判での有罪判決だと思うんです。 ですけれども、実際には、そんなプロセス、司法プロセスに入るまでに、この間申し上げましたように、子供の場合は児童相談所もかかわる、そして警察の捜査、取り調べもあり、そしてさらに検察、そして裁判という、何度も何度も、繰り返し繰り返し供述を求められ、それでもあなたは何も悪くないんだなんという気分にはならないと思うんですね。そして、最後、判決が出たら、それはそれでもちろん社会によって裁かれたということになると思うんですが、そこに至るまでが余りに長く、また負担が大きいということだと思います。 そういう意味で、性犯罪被害者の手続上の負担の軽減、これに全力を挙げるべきではないかと思うんですけれども、上川大臣、いかがでしょうか。 〔委員長退席、柴山委員長代理着席〕
○上川国務大臣 今、先生の方から、水井監督によりましての映画の御紹介がございましたけれども、性犯罪の被害を受けた方々につきましては、本当になかなか人にお話しすることができないような状況の中でということでございまして、そういう中で勇気を持って行った先で何度も何度も同じような話ということになる実態があるということについては、こうしたことがないように、手続面でもしっかりと対応していく必要があるというふうに思います。 犯罪被害者等基本法をつくらせていただいたあの時期におきましても、あの当時も、性犯罪のみならず、一般にさまざまな犯罪の被害者の皆さんが二次被害、三次被害で大変苦しめられているという状況がございまして、そうした負担をできるだけ少なくするという形の対応については、これは絶えず改善をしていかなければいけないことだというふうに思っております。 そういう意味でも、性犯罪の被害者の皆さんの今置かれている状況につきましても、よくよくその声に真摯に耳を傾けながら、運用の改善については、手続の改善も含めまして、丁寧に対応していく必要があるというふうに考えます。
○重徳委員 後ほど司法面接と絡めて今の話は続けたいと思いますが、ちょっと一点、この水井真希さんのインタビューの中で、インタビュアーが、なぜ彼らは性犯罪に走ってしまうのかと問いかけたことに対する答えとして、性犯罪が犯罪であることを知らないんだと思いますと言うんですね。テレビのニュースで、強制わいせつ罪のことを痴漢とか、未成年者へのレイプをいたずらと表現することもあるじゃないですかと。その言い回しが性犯罪への意識を低くさせていると。そして、彼女は、女性に対して性的な暴行をするのは罪が軽いと思っている、男イコール人間、女イコール人間以下と思っている人が多いと私は思いますとおっしゃっています。これはいじめでも同じだと。いじめられている側は、物を隠されたり机の上にごみを置かれたり、何で私がこんな目に遭わなきゃいけないのだと思いますが、いじめている側からすると、ちょっと遊んだだけじゃんという意識があるということで、加害者側と被害者で非常に意識が違うんじゃないかと。 私も、これを読んで、確かにそうですよね、性犯罪というのはいたずらではないと思うんですよ。いたずらというのは犯罪じゃないじゃないですか。軽犯罪でしょうかね、何か簡単な犯罪。だけれども、重大な犯罪なんですから、これは犯罪抑止の観点からも、この報道の今のあり方というのはおかしいなと思うんです。 強姦罪とか強制わいせつ罪というのは非常に量刑の重い、あるまじき犯罪だということを世に知らしめる必要があるんですけれども、今のような報道一つとっても、何か、ちょっとしたいたずら、あるいは暴行というふうにちょっとぼかして言ったり、こういうことというのは私はいかがなものかと思うんですが、ある意味、女性の立場から上川大臣、男性の立場から葉梨副大臣から、このあたりを伺ってみたいんですけれども、いかがでしょうか。
○上川国務大臣 社会の中でどういう言葉が使われるかということについて、今、いたずらというような表現がありますけれども、それは、受け取る相手がどういうふうに考えるかということを想像できる力を持つということが非常に大事ではないかというふうに思います。 一つの言葉でも、それに対して非常に厳しく、また、そういう現実がもしあるとするならば、さらに重い言葉になりますので、本当に今のような状況の中で、簡単に使われていくような言葉では語れない実態があるということについては、それぞれ一人一人が想像力をしっかりと働かせていくような、お互いに思いやることができるような社会になってほしいなと思います。 そういう意味では、言葉によって傷つくということも含めまして、また実態を正確にあらわしていないということも含めまして、この使い方につきましては丁寧に対応していかなければいけないことだなというふうに考えます。
○葉梨副大臣 大臣と全く一緒でございますけれども、ただ、私自身、個人として考えると、まだ十分とは言えないかもわからないですけれども、例えば、痴漢は犯罪ですみたいな広報はかつてと比べると相当進んできてはいるなと。性犯罪というのが被害者の心身に大きな傷跡を残す重大なものである、そういうような広報啓発というのはまたさらに進めていかなきゃいけないなと。 現実に、私もきょうも電車で通勤していたんですが、座れないときは、痴漢と間違われるといけないので、両手をつり革にかけるような、男性としてもそういう注意をやはりしなければいけない、そういう時代になってきたと思いますし、また、それ自体が私は別に悪いことだとは思いません。やはりこういった性犯罪についてしっかりと対応していくということは本当に大事なことだというふうに思います。 法務省におきましても、性犯罪の罰則強化ということで、検討会を立ち上げました。そういうような検討会での議論がさらに性犯罪に対する認識を社会に広めることにもつながっていくのではないかというふうに思っています。
○重徳委員 ありがとうございます。 それでは、前回少し議論させていただいた司法面接についてなんですけれども、司法面接、改めて少し解説いたしますと、児童虐待、特に性犯罪のようなものに対しましては、それが未成年の幼い被害者であればあるほど、児童相談所、警察、検察という別々の機関から、それぞれの目的が違うという理由によって同じことを何度も聞かれる、こういうことによりまして、精神的、心理的被害、二次被害というものが被害者の中で生涯傷となって残るということを強いてしまっている、これを解決するために、聞くのであれば、複数の機関が一緒になって合同で一発の司法面接と呼ばれることを行って、それに基づいてその後の裁判手続を進めるということであります。 先日も添付しましたが、資料の二に、日本初の子どもの権利擁護センターの資料を添付いたしました。子供が司法面接室で、静かな部屋で一対一で事情聴取を受けて、それをビデオカメラで別のモニタールームに映し出し、そのモニタールームの方に関係者がみんなそろって、必要な質問があればインターホンを通じて面接室にこれも聞いてくれと追加することをもって一度でヒアリングを済ませる、こういう仕組みであります。 大臣、前回、最後の最後で一言だけコメントをいただいた、そのコメントでも、児童に寄り添う形の仕組みはさらに研究を進めて、子供目線でしっかり対応する必要があるという御趣旨の答弁をいただきました。 それで、前回の質疑の中で、やはり、厚労省と警察庁の間で、例えば児童相談所が聴取した内容は警察に提供はしますよということはおっしゃっていました、答弁がありました。だけれども、警察側からすれば、それを参考にしてもう一回事情聴取をしっかりやるということでありますから、情報を共有しても、やはり自分は自分で聞かなきゃいけないんだというのが各機関の思いであります。思いというよりは、児童相談所は子供の権利保護とか福祉的な支援というものが組織の目的でありますし、警察は事件を立件するんだということでありますし、検察はそれを起訴するのか不起訴とするのか、こういった判断を行わなきゃいけない。 それぞれ組織のミッションが別々だから、それぞれがそれぞれの目的でもう一度聞かなきゃいけないんだ、これが今までのやり方だったと思うんですが、先ほどから申し上げております性犯罪に対する負担、そして、とりわけそれが子供である場合の本当に心の傷として一生残る影響、これを緩和するために、何としても、やはり縦割りを超えた連携チームというものをつくっていかなくちゃいけないと思うんですよ。 これは、今の現行制度を前提とする限りは、それぞれ役所の人間が勝手にそののりを越えて、児童相談所の人が捜査のための取り調べをしたり、立件のための、あるいは起訴のための取り調べをするなんということは越権行為になりますし、そもそもやりようがないわけでありまして、これを乗り越えるのがまさに政治の役割ではないかと私は思うんですが、そうした縦割りを超える取り組みについて、大臣、リーダーシップを発揮していただきたいんですが、いかがでしょうか。
○上川国務大臣 先回の御質問におきましても、委員の方から司法面接の導入についての意見を質問されまして、お答えしたところでございます。 御指摘の連携チームによる手法を含めまして、民間等におきまして司法面接について研究あるいは環境整備の取り組みということでなされているということにつきましては、御紹介いただいたケースも含めて、大変大事だというふうに思っております。その上で、児童に寄り添うということの中でさらに研究を進めていくことが必要ではないかというふうにもお答えをしたところでございます。 そこで、取り組みの検討を行うということに当たりましては、現行の法制のもとでの仕組みでございますけれども、事案の内容とかあるいは被害に遭ったお子さんの心身の状態などによっては、一回の事情聴取で被害の全てを語るということにつきましては大変困難な場面もあるのではないかというふうにも考えますし、また、被害を受けた子供さんからの事情聴取の後に被疑者の取り調べや裏づけ捜査等が行われまして、再度、被害を受けたお子さんの事情聴取、事実確認もしなければいけないというようなこともございますし、また、起訴、不起訴の判断をしっかりとするということ、そのために必要なことにつきましてはやはり確認とかさらなる事情聴取も生じてくるというふうにも思うわけでありまして、聴取が必ず一回限りということにつきましてはなかなか難しいのではないかなというふうにも思うところでございます。 先ほど、児童相談所の職員、そして警察官、検察官、縦割りの中で、ある意味ではそれぞれのミッション、役割を果たすためにということがございまして、そこのところについては、被害に遭ったお子さんの目線、立場に立った形で負担をできるだけ軽減していく措置ということについては、これまでも不十分ではあるかもしれませんけれどもやっているということでございまして、私としても、そうした方向がさらに運用段階の中でも成果が上がるようにしてまいりたいというふうに思っております。 司法面接の制度そのものを直ちに導入するということについては、今申し上げたようなこともございまして、慎重な検討を要するものではないかというふうに思いますが、その上で、負担軽減のためのさまざまな施策につきましては、あくまで子供の目線で、寄り添う形で対応していく。二次被害、三次被害によって立ち直ることができないような状態になってしまうということについては極めて大きな問題だというふうに思いますので、そういう取り組みにつきましての検討は進めてまいりたい、また、実態におきましても十分な配慮をしてまいりたいというふうに考えます。
○重徳委員 今の御答弁の中で、一回聴取をしたけれども、その後の捜査で新しい事実が出てきて、それを確認すると。これはしようがないと思うんですよ。だから、そういう意味で一回じゃないというのはやむを得ないと思うんですね。 だけれども、複数の機関が、目的が別だからといって、自分で聞かなきゃいけないんだということで、組織の論理で被害者の方に二次被害をもたらすことはやめようよということが主眼であります。 大臣は、今、これまでもやっているというようなことをちらっとおっしゃいましたけれども、関係機関の連携というのですか、この間、連携というのは単なる情報提供であって、それはそれとして、もう一回警察は警察で聞くんだというような印象だったんですけれども、その部分も負担を軽減するようなこともこれまでやっているという御趣旨の答弁だったんでしょうか。 〔柴山委員長代理退席、委員長着席〕
○上川国務大臣 今申し上げたことでございますが、もちろん、情報につきましては、子供の負担にならないように丁寧にそれぞれの役割の中で必要な情報を収集していく、こういう方向の中でできるだけ負担がかからないようにしていくという配慮をしているという趣旨で申し上げたところでございます。 検察におきましても、事情聴取に当たりましては、事案の性質に応じまして、事情聴取の場所とか回数とかあるいは方法につきましても配慮をしてきたということでございます。 このような配慮につきまして十分であったかどうかということについては、まだまだ改善する余地があるというふうに思いますので、さらに子供目線という形の中で、引き続き行ってまいりたいというふうに考えております。
○重徳委員 まあ大してやっていない、そういうことですね。司法面接というようなレベルのこととは随分レベルの違う話だと思います。 これはまた検討していただきたいですし、我々も立法府の議員として、これは前回も申し上げましたけれども、各党、関心をお持ちの議員さんもふえてきましたので、こちらからもいろいろと提言をさせていただきたいと思います。 それで、多機関連携もそうなんですが、特に、法務省、裁判ルール、刑事訴訟法上のルールでハードルになるかもしれないこととして一つ指摘をしたいんです。 刑事訴訟法の三百二十一条で、伝聞証拠というものは原則禁止とされています。その例外として、検察官の面前で聴取した調書であれば証拠として採用できるよというような規定があるわけなんです。 司法面接、今、伊勢原にできている子どもの権利擁護センター、ここでやるケースを仮に想定した場合に、司法面接室に検察官の方が代表として一人入るのであれば、それは検察官面前調書、これまでどおりのものになり得ると思うんです。仮に、司法面接室に入って直接子供から事情を聞くのは検察官じゃない方がやるんだけれども、それをモニタールーム、観察室でモニターを検察官が見て、足らざる部分はインターホンでこれも聞いてくれともちろんやるわけなんですが、そういうことによって作成された調書というものは刑事訴訟法三百二十一条に言う検察官面前調書に該当するのかどうか。つまり、それを証拠として、検察官面前調書と同様の扱いが裁判所、法廷においてなされるのかどうかについて御答弁をお願いします。
○林政府参考人 お尋ねの検察官面前調書、刑事訴訟法三百二十一条一項二号に規定されておりますが、これは、検察官の取り調べにおいて、その面前における供述を録取した書面を言うものと解されておるところでございます。 委員はいろいろな場合を設定されて、これが当たるかどうかということでございますけれども、やはり個別の事情によるところが大きくて一概には申し上げられないんですけれども、お尋ねのような検察官以外の者が事情聴取を直接行っているといった場合には、やはりその際に作成された供述調書というものは通常は検察官面前調書には該当しないものと考えられます。
○重徳委員 今の御答弁、趣旨はわかりましたので、これからいろいろな課題があると思いますので、そういったことも一つ一つ検討して改善できるものは改善していきたい、こういう活動を続けてまいりたいと思っております。 どうもありがとうございました。
○奥野委員長 次に、清水忠史君。
○清水委員 日本共産党の清水忠史でございます。 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案について質問をいたします。 この法律案では、民事訴訟事件及び家庭事件の適正かつ迅速な処理を図るため、判事の定員を三十二人、書記官の定員を三十九人、事務官の定員を一人増加する内容になっています。しかし一方で、家裁調査官は増員ゼロなんです。政府の定員合理化計画に協力するという形で、技能労務職員の定員を七十一人減らし、速記官の定員についても五人減らすことになっています。 この法律案を議論する前提といたしまして、司法権の独立という意味について上川陽子法務大臣に伺いたいと思います。 三権分立とは、国家権力が立法権、行政権、司法権に三分され、それぞれを国会、内閣、裁判所が担う制度です。相互に監視することにより、国家権力の暴走を防ぐ効果が期待されているわけですが、司法権の独立の意味についてどのように大臣は認識されているでしょうか。
○上川国務大臣 司法権の独立については、二つの意味がある。一つは、司法権が立法権、行政権から独立していること、すなわち裁判機構が他の権力機構から独立して自主性を保つということ、二つ目として、個々の裁判官が裁判をするに当たって独立して職権を行使すること、この二つというふうに理解しております。
○清水委員 まさしく、司法権というものは、独立して自主性を保つというところにあるというふうに思います。 内閣人事局にお尋ねしたいと思います。 これまで総務省が所管しておりました合理化計画なるものが内閣人事局に移管されました。今年度から五年計画で、各府省の定員を毎年二%、合わせて一〇%減らすことを目標とされておられます。この計画の意図するところは何か、端的にお答えいただけるでしょうか。
○若生政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘のとおり、昨年七月に、国の行政機関の機構・定員管理に関する方針を閣議決定いたしまして、毎年二%、五年で一〇%以上の合理化ということを定めたところでございます。 この計画の意図するところでございますけれども、業務の見直し等による定員の合理化を計画的に進めるとともに、それを原資として、新たな行政課題に対して必要な増員を行う、こういうものでございます。全体としてスリム化を図りつつ、行政需要に応じて部門間で定員の再配置を行うということによって、内閣の重要政策課題に的確に対応できるような体制の整備を行う、こういう趣旨でございます。
○清水委員 これまでの総務省の合理化計画と少し違うのは、いわゆる省内での定員の再配置というところにあるのかなというふうに思います。全体をふやすことなく、いわゆるやりくりをする中で新しい行政需要に応えるというようなものだと思っております。 そこで、資料一をごらんいただきたいと思います。 資料一は、二〇一四年七月二十五日に閣議決定されました国家公務員の総人件費に関する基本方針でございます。これは定員合理化計画とともに出されたものですが、傍線を引いておりますが、「(2) 厳しい財政事情に鑑み、」云々、「総人件費の抑制を図る。」というふうにあります。 あわせまして、一枚めくっていただきまして、資料の二を見てください。 これは、昨年七月二十五日に内閣官房長官名で裁判官訴追委員会事務局長に送った文書、「「国家公務員の総人件費に関する基本方針」等について」という文書ですが、人事局として、これを裁判官訴追委員会事務局長に出した、これは間違いありませんか。
○若生政府参考人 間違いございません。
○清水委員 あわせて、同様の文書を最高裁判所は受け取りましたね。同じ内容のものを受け取ったかどうか、端的にお答えください。お願いします。
○中村最高裁判所長官代理者 受け取っております。
○清水委員 私、これを見て少し驚きましたのは、先ほども、司法権の独立、自主性を保つという大臣の認識がありました。行政府である内閣人事局が、最高裁判所の所管である定員や人件費について、削減せよと。 これは、協力を求めるというのは司法権の独立を侵すものではないかというふうに私は思うんですが、人事局、いかがでしょうか。
○若生政府参考人 政府としましては、厳しい財政事情に鑑みまして、簡素で効率的な行政組織体制を確立するということで、先ほどの閣議決定をしたわけでございます。 裁判所につきましては、国家の一機関ということでございまして、これまでも行政府に準じて独自に取り組んでいただいている、こういった経緯等も踏まえまして、今回、御協力をお願いするということで、政府の閣議決定を参考として送付させていただいた、こういう趣旨でございます。
○清水委員 これは、資料を見ていただいたらわかりますように、「御協力願いたく」というふうになっているんですよね。まさしく、定員だとかあるいは総人件費については、また必要な人員をどう配置するかということについては、最高裁判所のみに付されている権限だというふうに思うんですが、これは、最高裁、どうでしょう。
○中村最高裁判所長官代理者 裁判所は行政組織ではございませんので、政府の定員合理化計画に直ちに拘束されるものではないというふうに考えております。 ただ、国家公務員の定員をめぐる情勢が厳しさを増す中で、引き続き裁判部の充実強化を図っていくためには、政府からの協力依頼を踏まえまして、国家の一機関として、他の行政庁と同様に事務の効率化等の必要な内部努力を行って、定員の合理化に協力することは必要であるというふうに考えております。 こうした考えに基づきまして、事務局部門に限りまして、従前から定員の合理化に協力させていただいているところでございます。裁判部門については、増員をお願いしているところでございまして、今後も、適正迅速な裁判を実現するための人的体制を整えてまいりたいと思っております。
○清水委員 その物言いでは、まさしく司法権の独立性というのは守られるのかなというふうに疑わざるを得ません。政府がどんどん減らせと言えば、それに応えて協力をするということで、必要な司法を確立できるんでしょうか。 また、この定員合理化計画、内閣人事局に移管したものですが、いわゆる人事局の采配で、増員を府省の振りかえによってできるということですが、これは裁判所には適用されないわけですよ。こういうものに協力するものではないということを私は一つ指摘しておきたいというふうに思います。 お尋ねしますが、裁判所職員のうち、判事、判事補、簡易裁判所判事、下級裁判所の書記官、家庭裁判所の調査官、速記官、事務官、技能労務職員のそれぞれの欠員状況を教えてください。
○中村最高裁判所長官代理者 二十六年十二月一日時点でお答え申し上げます。 判事について四十五名、判事補百六十八名、簡易裁判所判事三十名、書記官四十四名、家裁調査官及び家裁調査官補二十二名、速記官二十六名、技能労務職員百六名、事務官等七十三名でございます。
○清水委員 随分欠員が多いですね。大変多くの欠員が出ております。業務に必要だからということで財務省にも概算要求されているというふうに思うんですが、これだけの欠員があって、合理化計画に協力するゆとりなど全くないというふうに私は思うんですね。職員が不足しているなら、やはりさらに補充をするべきだというふうに思っております。 例えば、事務官なんというのは、この間ずっと減っているわけですよね。二〇〇五年から二〇一四年の十年間でいいますと、事務官は百八十二名減っているんです。速記官は、養成停止しておりますから、百十二人減っております。技能労務職員は六百四十五人減っております。家裁調査官については三名減っております。今言った数字は二〇〇五年から二〇一四年の十年間ですね。家裁調査官については、二〇〇九年からの五年間、毎年減っているということです。 裁判というものは、判事だけふやせばできるものではないというふうに思います。慢性的な人員不足による過密労働などによって休職を余儀なくされる書記官や事務官が多発していると聞いています。 二〇〇九年から五年間の、疾病によって九十日以上勤務を欠いた、裁判官を除いた職員について、休職を発令した件数を年度別合計で答えてください。
○堀田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 平成二十一年度が百三十三名、平成二十二年度が百五十二名、平成二十三年度が百六十六名、二十四年度が百五十五名、二十五年度が百三十一名でございます。
○清水委員 資料三をごらんください。 今言われた数字なんですが、その内訳でとりわけ精神疾患が多くなっております。 二〇一三年十一月二十六日の参議院法務委員会で、我が党の仁比聡平議員が、書記官のメンタルヘルスによる休職率が二〇一一年度には千人に六十五人の割合になり、教員の千人に五十七人の割合を上回っていることを紹介した上で、こういった現状をどう考えるかとただしたところ、最高裁は、メンタルヘルス対策を含め、引き続き職員の健康保持に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えていると答弁しておられます。 取り組むというのであれば、抜本的な増員しかないというふうに思うんです。判事と書記官だけふやして解決できるものではないと思います。なぜ、ふえないんでしょうか、欠員がどんどんふえていくんでしょうか。
○中村最高裁判所長官代理者 先ほど御指摘ありましたけれども、家裁調査官については定員はふえております、減員はしておりません。そこはちょっと誤解だろうと思います。家裁調査官については定員がふえております。(清水委員「何人から何人」と呼ぶ)平成十二年度から平成二十一年度までで純増が三十名、それから振りかえで四十三名、合計で七十三名定員はふえております。 それで、先ほどの増員のところの御質問に戻りますけれども、御指摘のとおり、速記官については後任の補充を行っておりません。技能労務職員につきましては、定年等の退職に際しまして、裁判所の事務への支障の有無を考慮しつつ、外注化による合理化が可能かどうかを判断した上で、後任不補充としているところでございます。 ただ、裁判事務に従事します判事、判事補、簡易裁判所判事、書記官等については、できる限り充員に努めてまいりたいというふうに考えておりますし、今後も充員に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○清水委員 今、ちょっと答弁の中で、家裁調査官がふえているという御答弁があるんですね。私、最高裁からいただいた資料で、二〇〇五年度には千五百七十七人だったものが二〇一四年度には千五百七十四人、三人減っていると思うんですが、今答弁された数字はそれ以前のものじゃないですか。
○中村最高裁判所長官代理者 議員御指摘は現在員だろうと思います。定員という意味で、家裁調査官の定員はふえているということでございます。
○清水委員 現場の職員は減っているじゃないですか。今言われたような答弁で、では、メンタルヘルスの問題がなくなるんですか。そうじゃないというふうに思いますよ。 結局、最高裁が技能労務職員をずっと減らしているというふうに今おっしゃったんですが、その職員の中には、例えば公用車の運転手も含まれているわけです。家庭裁判所から少年鑑別所などへ少年事件の加害者を護送することは職員に義務づけられております。例えば遠方の旅館、水産業だとかそういう場所で更生を図る保護観察中の少年に接見する家裁調査官の移動距離も時には長くなることもあるわけですよね。 こうした護送や移動を行う公用車の運転手がいなくなって、まさしく業務に差し支えを来すようなことがあってはいけないと思うんですが、その点はいかがでしょうか。
○中村最高裁判所長官代理者 運転手につきましては、タクシー等による外注化が可能な部分については後任不補充等により減員を検討しておりますけれども、例えば、委員御指摘のとおり、家庭裁判所における少年鑑別所への押送業務といったものにつきましては、裁判所の事件処理のために行うべき業務ということでありますので、このような業務には支障がないように考えていきたいというふうに思っております。
○清水委員 結局、定員のやりくりをする、技能労務職員や速記官の数を減らし、その分を判事や書記官に振りかえるというやり方は、いつかほころびが生じます。必ず限界がやってきます。 外注化といいましても、家裁調査官まで外注化するなんということはできないわけですから、私は、繰り返し申し上げますが、司法権の独立という観点から、国の合理化計画に協力するという前提ではなく、必要な場所に必要な定員をしっかりと配置するということが国民にとっては望ましいということははっきりしているというふうに思うんですね。 先ほど、家裁調査官について、定員はふえているというふうにおっしゃいましたが、職員数は減っておりますね。ちょっとこれを確認しておきましょうか。家裁調査官の職員数は減っていますね、ふえていませんね。これをまず確認します。
○中村最高裁判所長官代理者 済みません、手元に現在員の正確な数字がございませんので、その点、答弁は控えさせていただきます。
○清水委員 私、最高裁からいただいた資料がありますので、申し上げます。間違っていたら訂正してください。 二〇〇九年が千五百八十八人、二〇一〇年が千五百八十七人、二〇一一年が千五百八十五人、二〇一二年が千五百八十四人、二〇一三年が千五百八十三人、そして二〇一四年が千五百七十四人。 二〇〇九年からは毎年職員数は減り、二〇〇九年当時と比べると十四名減っている、これは間違いありませんか。
○中村最高裁判所長官代理者 各年の十二月一日現在の現在員ということでいえば、それは正しい数字だというふうに思います。
○清水委員 つまり、家裁調査官はふえていないということなんですね。 確かに少年事件は減っている。しかし、これまで議論がありましたように、成年後見事件が激増しているわけなんです。家裁調査官の仕事というのは、話の聞き取りというのが多い。成年後見人の指導、例えば使い込みがないかなどの調査、非常に忍耐を必要とする業務だと聞いております。離婚調停事件などでは、例えば子供がいる場合、その親権をめぐって、子供から話を聞き取るためにさまざまなところへ派遣もされる。書面だけでは物事の背景まで知ることができませんので、綿密な調査が必要だというふうに言われております。また、近年では、外国人の子供と接見する機会もふえている。非常に専門性、技術性というところが求められております。 一人の家裁調査官が常時三十件から四十件の事件を抱えているということで、非常に忙殺されているんですね。少年事件は、昨今、御承知のように、非常に複雑化また凶悪化するような問題も出ておりますので、再犯防止、それから更生のための保護観察業務など、調査官の仕事というのは非常に貴重で、人材確保というのが非常に急務なんです。 裁判官と書記官だけふやせばいいと考えていたら、私は、現場のニーズにはマッチしないのではないかというふうに思うんですね。ここをしっかりと認識していただきたいと思います。 今回、久しぶりに事務官が一人ふえたんですね。この間、裁判所の事務官というのは、先ほども紹介しましたように、二〇〇五年から二〇一四年までの間に百八十二人、ずっと減っているんです。今回、久しぶりに一名増員というふうになっておりますが、これはどうしてでしょうか。
○中村最高裁判所長官代理者 今回、最高裁判所に事務官を一名ふやさせていただきたいというものでございます。これは、育児時間等といった仕事と家庭生活の両立を支援する諸制度の一環として、定員ということで、女性のワーク・ライフ・バランスの推進の趣旨で置かせていただいたというものでございます。
○清水委員 なぜ、最高裁判所だけに増員したんでしょうか。
○中村最高裁判所長官代理者 これは、このたび行政庁の方で、中央省庁にそういう定員的な措置をとるということで、最高裁もそれをお願いしたところでございます。 下級裁につきまして同様の措置がとれるかどうかということにつきましては、行政府省の動向や最高裁のこれからの取り組みの実績等を踏まえて検討していきたいと考えているところでございます。
○清水委員 司法を担う裁判所に本省という概念が果たしてかみ合うのかどうかということもありますが、先ほど、国家公務員の女性活躍とワーク・ライフ・バランスの推進のためと。最高裁の中で年間の産休や育休の取得状況を計算すれば、事務官を最高裁に一名配置するということだと思うんですよね。 今、下級裁においてもということで言われましたが、では、下級裁の年間の産休、育休の取得状況は当然把握されていると思うんですが、計算すれば何人ぐらいの増員が必要か。このことは調べておられますか、認識されておられますか。していなかったら、いいんですが。
○中村最高裁判所長官代理者 下級裁においてそのような形の定員が幾ら必要かということについては、計算しておりません。
○清水委員 女性が働いているのは最高裁だけではありませんから、下級裁で女性がたくさん働いているわけですよね。 例えば、家庭裁判所で働く調査官の男女比率というのはどうなっていますか。
○中村最高裁判所長官代理者 家庭裁判所調査官の男女比率ということで申しますと、平成二十六年度で女性の割合が五一・三%というところでございます。
○清水委員 半数が女性なんですよね。 育児休業取得率、取得者数というのを見ましても、二〇一四年度でいいますと六十七名の女性が育児休業を取得しているんですね。ここには、OBとかOG、あるいは全く配置しないというような形でやってきているんですが、私は、家裁調査官の置かれている状況から鑑みれば、職員数がふえないというようなことについては大問題だと言わなければなりません。 つまり、今言いましたように、家裁調査官の半数が女性だということは、言い方をかえれば、裁判所は女性が活躍しやすい職場であるということも言えると思います。 家裁調査官の話ですが、これまで、採用から二年の研修期間を終えた女性調査官の中には、異動先が希望とはかなわぬ遠隔地となり、飛行機のみでしか移動できず、週末さえ行き来できない、夫婦同居ができないという事態が起こっております。異動すれば三年間別居のまま。しかも、次の異動で必ず同居できるという保証もないわけなんですね。中には、育児休業を取得した女性調査官が、復帰時にはもとの職場で働くことが原則だと勝手なルールまで持ち込まれて、乳幼児を抱えて単身生活を余儀なくされたという話も聞いております。 こういう家裁調査官の実態を最高裁は把握されておられるんでしょうか。
○堀田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 女性比率の高い家裁調査官につきましては、仕事と家庭生活の両立は重要なことであると考えておりまして、本人から任地についての希望を聴取いたしますほか、育児や介護等の家庭状況にも可能な限り配慮した異動を実施しているところでございます。 ただ、家裁調査官につきましては、全国に均質な司法サービスを提供する、あるいは地方と都市部の勤務の公平を図る必要があるということもございまして、異動範囲が広域とならざるを得ない点もあり、そういった点から、必ずしも本人の希望どおりにならない場合もあるということは実情としてございます。
○清水委員 全国異動があるのは当然ですよ。そのことに同意して調査官という仕事をやっておられるんです。しかし、結婚しても、子供が生まれても永遠に夫婦同居がかなわない、ずっと夫婦別居しなさいということに同意しているわけではないんです。 先ほど、裁判官については、いわゆる異動先の希望を聞く中で、最大限の努力、できるだけの配慮をするというふうに答弁されました。これは、家裁調査官に対しても同様に行うということで御答弁いただきたいんですが。
○堀田最高裁判所長官代理者 夫婦同居の点も含めまして、仕事と家庭生活の両立のために、さまざまな努力を最大限してまいりたいと存じております。
○清水委員 さまざまな努力を最大限するという答弁がありましたので、しっかりお願いしたいと思います。 最後に、上川陽子法務大臣にお伺い、むしろ要望したいと思います。 質疑をお聞きいただいて、書記官や調査官の置かれている過酷な現状について少しは理解していただけたのではないかと思っております。過密な労働によって精神疾患を患い、休職を余儀なくされる方が一向に減らないということも、具体的な数字を示して紹介させていただきました。また、遠隔地への異動により、夫婦同居の展望が持てず、出産や育児をためらう方が出るような職場では、これは志願者は生まれませんし、後継者も育たないと思うんです。司法の場でこそ、誰もが心身ともに健康で、やりがいを持ってその職責を果たし、女性が安心して働き続けることのできる環境が大切だと思うんです。 ぜひ、大臣として、裁判所に対し、職場環境、執務環境の改善へできる限りの御協力をお願いしたいと思うんです。
○上川国務大臣 ただいま御指摘をいただきました職場環境の改善ということでありますが、女性の活躍とワーク・ライフ・バランスの推進という切り口でも御提案をいただきましたこと、大変感謝したいというふうに思います。 女性の働く職場の環境改善、長時間労働の是正も含めまして、また、異動もございますので、そういったステージの中でおやめになるというケースも出てきてしまう、こういったことは大変もったいないことでございます。 そういう意味で、継続して就業し活躍していただくための環境ということについては、今政府を挙げて取り組んでいるところでございますので、司法の分野におきましても、そうした方向についてぜひとも前進できるように、また協力をしてまいりたいというふうに思います。
○清水委員 最後に、国民のための司法を確立し、その独立性を担保するという観点からも、行政府が最高裁判所に定員合理化計画への協力を要請するということは断じて認められません。 最高裁判所におきましても、定員合理化計画への協力を中止し、判事、書記官だけでなく、事務官、家裁調査官など、実情に応じた必要な職員の配置を行うこと、また、迅速で公正な裁判に欠かせない裁判所速記官の養成再開を強く求めて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○奥野委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 次回は、来る十七日金曜日午前委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十三分散会