農林水産委員会 第20号
- 発言数
- 155 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2015/08/26
会議録
○江藤委員長 これより会議を開きます。 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省消費・安全局長小風茂君、食料産業局長櫻庭英悦君、生産局長今城健晴君、経営局長奥原正明君、農村振興局長末松広行君、農林水産技術会議事務局長西郷正道君、水産庁長官佐藤一雄君、内閣官房内閣審議官澁谷和久君、外務省大臣官房審議官伊藤直樹君、大臣官房参事官武藤顕君、財務省主計局次長美並義人君及び経済産業省大臣官房商務流通保安審議官住田孝之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○江藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○江藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。武部新君。
○武部委員 おはようございます。自由民主党の武部新でございます。 本日は、私の地元、網走市内の一部の圃場で確認されましたジャガイモシロシストセンチュウの対応について質問させていただきたいと思います。 このシロシストセンチュウは、国内では初めて確認されたということでございまして、地元だけではなくて、畑作農家全体に大変大きな衝撃を与えております。そもそもシロシストセンチュウというのはどのような害虫なのか。そして、作物や圃場に与える影響はどういうことなのか。また、風評被害も心配されますので、万が一人が食べたときに影響があるのかないのかも含めて質問させていただきたいと思います。
○小風政府参考人 委員御指摘ございましたけれども、ジャガイモシロシストセンチュウは、バレイショの生産に重大な損害を与えるという我が国では未発生の病害虫でございます。 まず、作物への影響でございますけれども、収穫量の大幅な減少が生じるということでございます。具体的には、線虫が付着したバレイショは、根の生育が阻害される。線虫が根の中に入りますので、葉の枯れや黄化等の症状が見られ、本線虫の発生密度が高い場合には枯れるということもございます。 それから、圃場への影響でございます。本線虫は、シスト、包嚢の状態でございますと、長期間にわたって乾燥あるいは低温に耐えられるということでございますので、線虫が圃場に入りますと、根絶は非常に困難ということでございます。 それから、人への影響でございますけれども、本線虫は、通常は根に付着するということでございますので、可食部であるジャガイモ自体に本線虫が付着するケースは極めてまれであると考えてございます。また、万一、万が一本線虫が付着したジャガイモを食べても、本線虫は人畜無害でございますので、人の健康を害することがないというふうに考えてございます。
○武部委員 なかなか一般の人には理解されないことでありますので、風評被害等も心配されますので、対応をよろしくお願いしたいと思います。 私も週末に地元に戻りまして、JAグループの皆様方とこの線虫対策についていろいろとお話を聞かせていただきました。さすがのJAグループ、北海道でも対策本部を立ち上げていただいております。まさに、本当に相当な危機感を持っていらっしゃいまして、対策本部の中では、発生した周辺だけではなくて、オホーツク管内全域を自主的に調査しようということで、八月の終わりまでに取りまとめをやっていただいているというふうに聞いております。 発生の確認から調査、それから蔓延防止対策など、これまで政府のとってきた対応についてお伺いしたいと思います。
○小風政府参考人 農林水産省といたしましては、まず速やかに発生範囲を特定するための調査を開始しております。それからまた、土壌の移動でございますとか、あるいは蔓延防止策の徹底ということにつきまして、北海道に文書で指示を出しております。また、バレイショ及び土壌の移動について、植物防疫官による検査を実施するということをいたしております。 また、八月二十四日には、佐藤農林水産大臣政務官が網走市におきまして、北海道、網走市、JAなどの関係機関と対策について意見交換を行っております。 これに従いまして、発生範囲の特定調査を、関係機関の北海道、JAグループと協力いたしまして調査を実施しております。バレイショの当該発生場所からの移動経路などを踏まえまして、発生の可能性が比較的高いと考えられる網走市内、それから近隣の市町について調査を行っておるところでございます。
○武部委員 なかなかすぐには発生原因ですとか侵入経路、国内初でございますので、恐らく海外から入ってきたんだと思いますけれども、これを調査するのは大変だと思いますけれども、原因究明を徹底的に行っていただきたいと思います。 やはり発生地のショックというのは大変大きくて、我が地域から出してしまった、そういう思いもあります。 また、農水省も迅速に対応していただきまして、佐藤政務官にも現地に入っていただいて、現地の声を聞いていただいております。大変心強く思います。 食料・農業・農村基本計画にもちゃんと書いてありますけれども、病害虫の海外からの侵入防止、それから防疫体制の強化は国の責務としてしっかりと取り組まなきゃいけないことだというふうに思います。ですから、改めて、今回のシロシストセンチュウの発生ということがあったということで、検疫体制もそうですけれども、しっかりとした体制をもう一度見直していただいて強化していただきたいというふうに思います。 また、地元の皆様方とお話ししておりますと、もちろん対策はしっかりと実効性のあるものを確保していただきたいという声もあるんですけれども、しかし、その一方で、やはり生活もありますし経済もありますので、生産者の皆様方や地域の皆様方が立ち行かなくなるような、そういったことは無視しないで、十分配慮した上で、実効性のある対策をしていただきたいというふうに思います。 経済的な影響も恐らく大きくなるんだと思います。発生地域が限られていればいいなと願うばかりでありますけれども、これは調査を待たなければなりません。また、広範囲に及ぶ可能性もありますし、発生した地域、先ほどお話がありましたとおり、線虫が一度発生すると、これは長期にわたるものですから、その密度を低くするにはいろいろな努力が必要になりますので、時間がかかることでもありますし、経済的にも影響が出てくるんだと思います。 そこで、発生地において収穫したバレイショにシロシストがついていれば、当然これは廃棄しなければなりませんけれども、その際、損失が出た場合の補填についてはどうなるのか、お聞きしたいと思います。
○小風政府参考人 お答えいたします。 シロシストセンチュウにつきましては、土壌を介して蔓延するということから、蔓延防止のためには、土壌それから線虫の移動を防止するということが肝要でございます。 今回、ジャガイモシロシストセンチュウが確認された網走市では、でん粉の原料用バレイショが大宗を占めてございます。 そのでん粉の原料用バレイショにつきましては、バレイショを輸送するトラックにおける土壌の飛散防止措置でございますとか、あるいはでん粉工場における線虫の蔓延防止施設によりまして、バレイショに付着する土壌あるいは線虫の移動を防止するということで、出荷は可能であると考えてございます。 しかしながら、植物防疫官が土壌や線虫の飛散の可能性が否定できないと判断した場合には、植物防疫官が生産者に対して収穫物を廃棄していていただくように指導するということにしております。この場合には、当該バレイショは、病害虫による収量減として扱いまして、畑作物の共済の補償対象になると考えてございます。 いずれにしましても、今後の対策につきましては、調査結果を踏まえて、有識者を参集いたしました対策検討会議、ここで検討していきたいというふうに考えてございます。
○武部委員 万が一損害が出た場合については農業共済でというお話だと思いますけれども、農業共済ですと八割、九割の補填になるんだと思いますが、翌年は、今度は掛金もふえてまいりますので、もちろん農業共済が基本になるんでしょうけれども、いろいろと生産者の、万が一被害があった方の負担を考えたり、あるいは影響を勘案して、いろいろな対応をしていただきたいというふうに思います。 次に、抵抗性品種の改良、育種についてお聞きしたいと思います。 今回の発見も、そもそも抵抗性品種の種芋につくはずのない線虫がついて、これは何だということで見つかって、今までにないシロシストが出たということであります。 それで、現状ではシロシストセンチュウの抵抗性品種はないというふうにお聞きしておりますけれども、抵抗性品種がなければ、シロシストセンチュウが発生した圃場に二度と作付することができないんですね。従来の線虫が出たところでも、抵抗性品種があれば、それを植えることによって、また連作しないことによって、線虫の密度をどんどん低くしていってということで対応できるんですけれども、抵抗性品種がないということはもう手に負えないということになります。畑作地帯におきましてバレイショが作付できなくなるということは、まさに地域の農業の崩壊につながりかねないという、本当にそういう大きい危機感を皆さんは持っていらっしゃいます。 これが本当に蔓延してしまったら、オホーツクだけでなくて、ほかの地域にも万が一広がるようなことがあれば、北海道の畑作が立ち行かなくなりますので、抵抗性品種の改良、育種、それから土壌をきれいにするというんでしょうか、そういったことが必須だというふうに思いますけれども、これについての所見をお伺いしたいと思います。
○西郷政府参考人 御指摘のように、ジャガイモシロシストセンチュウは、一度感染してしまいますと、農薬による防除は極めて難しいということでございます。感染自体を防止することができます抵抗性品種を用いるということは、極めて重要な対応方法であると認識しています。 このため、海外で育成された品種を含みます既存のバレイショ品種におけるシロシストセンチュウへの抵抗性の有無の確認を緊急的に行うということとともに、当省所管の研究機関におきましては、本線虫に対する抵抗性品種の育成を、実は平成三十二年度を目途に推し進めていたところでございますけれども、これの研究を加速化させることといたしたいと存じております。
○武部委員 バレイショは、メークインですとか、従来からのものがずっと使われているんですよね。いろいろな御努力はしていただいているとは思うんですけれども、特にバレイショの育種ということについて力を入れていただきたいと思います。 それから、これまでもシストセンチュウの蔓延防止は行ってきていただいて、いろいろな農水省からのを見ますと、従来も出ているので、蔓延防止に関してはしっかりと、大丈夫ですというようなことがあるんですけれども、ただ、この四十年間に一万ヘクタールも線虫が広がっているんですね。 従来は、北海道でありましたら、北海道が基本方針を策定して、市町村ですとかJAさんですとかがそれに基づいて対策を講じてきたんですけれども、また、市町村によっては連携がうまくないですとか、あるいは北海道の方針をそれぞれで解釈してやっていたりするので、統一されて取り組んでいらっしゃらないという話も伺います。 それで、従来の対策についてやはり問題点があるんだというふうに思いますので、今回シロシストセンチュウが出まして、しかも抵抗性品種がまだない、本当に、念には念を入れてしっかりと対策を講じなきゃならないんだというふうに思います。どうぞ、よく現場の皆さんと相談していただいて、これまでの対策についても改善を図っていただきたいと思いますし、施設ですとか、あるいは機械ですとか、そういう支援も欲しいという声もありますし、土壌分析体制の強化ですとか、あるいは土壌診断コストの支援ですとか、いろいろな対策が考えられるんだと思います。 ぜひとも、相当の危機感を持って、政府が中心となって抜本的な対策を講じていただきたいと思いますけれども、林大臣の意気込みをお聞きしたいと思います。
○林国務大臣 まずは蔓延防止をしっかりとやる、このことが大事だと思っておりますが、今、武部委員から質問をしていただきましたように、危機感を持ってあらゆることをやる、これが大事だと思っております。 発生範囲の特定調査、それから薬剤防除、こういう必要な経費は、消費・安全対策交付金というのがございますので、こういうもので支援をしていく、こういうふうに考えておりますし、それから抵抗性品種の研究開発、これも、既存のバレイショ品種における本線虫への抵抗性の有無の確認、これは緊急的に行うということと、それから抵抗性品種の育成の加速化、これもやってまいらなければならないと思っております。 北海道庁、生産者団体、皆様方と連携して、国が中心になってしっかりと万全を期して対応していきたいと思っております。
○武部委員 ぜひともよろしくお願いします。 質問を終わります。ありがとうございました。
○江藤委員長 次に、石田祝稔君。
○石田(祝)委員 おはようございます。公明党の石田祝稔です。 きょうは久しぶりの委員会でございまして、林大臣にまずお伺いをいたしたいんですが、JA全中は、八月の十一日に会長が交代をいたしまして、奥野長衛さんが新たな会長におなりになりました。それまでの万歳会長も、米政策の変更、また農協改革、TPPの問題、さまざま御苦労をされた大変な中で、私は精いっぱい頑張っていただいたと思いますが、今回交代をすることになりました。 大臣も新会長にお会いになったと思いますけれども、これから農林水産省も、そして私たちも、またJAも、日本の農業の発展のためにしっかり力を合わせてやっていかなきゃいけないと思っておりますけれども、新会長にお会いになって、大臣として率直に、では、これからどうやって距離感を保って農政の発展のために取り組んでいこう、そういうお考えがあるのかどうか、率直な所感をお伺いしたいと思います。
○林国務大臣 八月の十一日の全中総会で、奥野長衛氏がJA全中の会長に選任をされました。 JAグループと連携をしっかりとって、農業所得の向上に向けた農協改革を着実に進めていきたいと思っておりますので、新会長におかれましても、農業者に評価される自己改革の実行に向けてリーダーシップを発揮していただける方だ、また、ぜひ発揮していただきたいと考えておるところでございます。 お会いしたときにいろいろお話をする機会がございましたが、自分は元祖六次産業化なんだと。若いころに地元にお帰りになって農業を始めて、野菜をつくっておられたということですが、なかなか売り値を生産者の方でコントロールできないということで、漬物をつくって、御家族と一緒になって大阪まで売りに行かれた、売るというのがどれだけ難しいことかというのを自分は身にしみてわかっているつもりだ、こういうお話がございまして、大変印象的でございました。 また、農協の関係についても、自分は逆三角形にしていきたいというふうにおっしゃっておられたのが大変印象的でございました。本委員会でも、最後の討論だったと思いますが、加藤委員からも同じような御発言があったわけでございまして、地域農協が一番上にあって、その上に農家がある、そして全中は一番下でこれを支えていくんだ、こういうふうに農協に頼られる組織となっていくんだ、こういうふうにおっしゃっておられたのが大変印象的でございまして、一緒になって、手を携えてこの改革に取り組んでいけるもの、こういうふうに思っておるところでございます。
○石田(祝)委員 今回の農協法の改革法案は、参議院で今審議をされておりますけれども、これはやはり基本的には組合ですから、自己改革が基本だ、私はこう思っております。 そういう中で、大臣はそっ啄という言葉を御存じだろうと思いますけれども、鶏のひなが出るとき、その殻を破るときには、内側からひながつっつくと、外から親鳥がつっつく、そっ啄同時ということで殻が破れる、こういう言葉があると思います。 ですから、今回も、全中また農協の自己改革と同時に、我々も改革を促していく、そういうことが私は大事だろうと思っております。 続いてお伺いをいたしますが、先日、私は愛媛県で農業者の方々と懇談をする機会がありました。そのときに、さまざまな課題をお話ししたんですが、農業者の方から、この九月に農業機械が、その方がおっしゃるには三十万とか四十万上がるんですよ、そういうお話がありまして、私も、実は正直そういうことは知らなかった、こういうことを申し上げたんですが、これについて、排ガス規制の関係で上がるというふうに聞いていますけれども、これで大体どのくらい上がるというふうになっているのか。これは局長で結構ですけれども、御答弁をお願いします。
○今城政府参考人 農業機械の排ガス規制のことについてのお尋ねでございます。 これにつきましては、委員おっしゃるとおり、排ガス規制の猶予期間が終わるということで、九月一日以降製造分についてはこの規制がかかるということでございます。 そこで、大手機械メーカーに聞き取りを行いましたところ、製造しているのは四社あるんですが、そのうち一社につきましては、九月以降製造分の予定価格というものを既に公表しておりまして、現状よりも五十万円強値上がりするというふうにお聞きしておるところでございます。 また、実はそれは一社でございまして、その他の三社については、当面はこれまで製造した現行モデルの在庫を販売するということで、この規制への対応については来春のモデルチェンジのタイミングを予定しているということで、まだ製造や価格設定を行っていないということでございました。
○石田(祝)委員 私がいただいた資料では、大きな会社が四つあって、どの会社かは私はあえてお聞きしませんでした。A、B、C、Dで、そのうちのA社ということでいただいたんですが、四十五馬力のトラクターで五十六万円上がる。四百十二万円が四百六十八万円になる。九月一日を境にしての製造がそれだけ上がるということですから、これは大変な金額だろうと私は思います。 そういう中で、農林水産省の予算で農畜産業機械等リース支援事業、こういうのがあります。その事業が、二十六年度予算額が五億六千二百万、二十七年度が四億五千百万、大変な人気で、執行額は予算を超えて行われたということも聞いておりますけれども、こういうことがわかっていたんだろうと思いますけれども、ことし、二十八年度の概算が四億四千百万ということで、かえって減っちゃっているんですね。 これは、やはり予算額を確保ということと、また、その他さまざまな対策を講じなくちゃいけないと思いますけれども、この点は、局長、どうお考えでしょうか。
○今城政府参考人 お答えいたします。 今般の農業機械の排ガス規制の強化については、環境負荷の低減を図るということですが、今委員おっしゃったとおり、コスト増加の要因となるという可能性があるということでございます。 このため、今委員がおっしゃられた農業機械のリース支援ということのほか、規制に対応した機械を購入する場合の政策金融公庫による融資ですとか、一定の金額を超える機械を購入した場合の投資促進税制、所得税、法人税の減免という措置というものの対象にしているということでございまして、こういう支援が十分に活用されるよう取り組んでまいりたいということでございます。 今委員おっしゃった予算のお話でございましたが、これにつきましては、全体の産地活性化総合対策の事業、これは二十七年で二十三億ございますけれども、この内数ということでございますので、状況に応じて柔軟に対応するなど、しっかりと対応してまいりたいというふうに考えております。
○石田(祝)委員 早いものは、一社、九月一日製造からということですので、そのほかのメーカーも来年モデルチェンジと一緒になさろうとしているのか、営業方針でしょうから、よくわかりませんが、確実に一割以上ぽんと上がるわけですね。ですから、そういうことを局として、また省として十二分に対応策をお考えになっておったのか、私は、ちょっと疑問なしとはいたしません。 ですから、これは、大変農業者の所得が厳しい中で、機械を入れないというわけにもいきませんので、大変御苦労なさると思いますので、この点は遺漏なきように、よくお願いをいたしたいというふうに思います。 それでは、電気柵の事故についてお伺いをしたいんですが、この事故は大変不幸なことになりまして、設置をした方もお亡くなりになる、こういうことで、大変不幸な結果だったというふうに私は思います。 これについて、電気柵をなくすというわけにいかないんですね、今のこの鳥獣被害を考えると。 実は、私も、おととし沖縄に参りまして、沖縄でも電気柵を、ちょっとさわってみたらどうですか、こう言われて、さわってみたら、やはりぴりっとくるんですね。相当なショックだろうというふうに思います。特にイノシシは、鼻が当たると、ぬれていますから、大変なショックだろうと。 ですから、電気柵は、こういう不幸なことがありましたけれども、これはやめるというわけにはなかなかいかないだろうと思いますので、では、安全をどう確保するか、こういうことだろうというふうに思います。 農水省としては、今後、電気柵の安全対策をどういうふうに周知徹底していくか、今取り組みがありましたらお話をいただきたいと思います。
○今城政府参考人 電気柵についてのお尋ねでございます。 大変痛ましい事故ということで、私どもも、まず先月二十一日、都道府県等に対しまして、適切な安全対策が講じられているかどうか点検するように依頼し、今月十七日までに報告があり、全国十万カ所に設置された電気柵のうち、約七千カ所で、主なものは危険表示がないということなどでございますけれども、適切な安全対策が講じられていないということが確認されております。 したがいまして、このような事故の防止に万全を期すために、安全対策の周知徹底を広く、継続的に、反復的に行うよう、都道府県等に対し、十九日に改めて文書で要請申し上げました。また、経産省とともに、普及啓発のポスターを新たに作成して、八月中に作成し、九月中には全国に配布する予定でございます。さらには、来月九月から始まる秋の農作業安全確認運動において、電気柵の安全対策にも取り組むということなどしておりまして、今後とも継続して注意喚起等を行っていくこととしております。 いずれにしましても、今後とも、関係省庁と連携を密にしながら、電気柵の安全確保については万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○石田(祝)委員 電気柵については、ホームセンター等で市販をされているものを購入すればまず問題ないということですが、今回は自作で事故が起きたということです。 きょうは経済産業省に来ていただいておりますけれども、不適切な自作電気柵に対して、ある意味では規制というか、どういうことを、経済産業省としては、製造の責任者というんでしょうか、そういう役所としてお考えになっているか、お答えをお願いします。
○住田政府参考人 本件電気柵につきましては、これは電気事業法の技術基準で求めている安全対策が適切に講じられていなかった可能性が高いというふうにこれまでのところ考えてございます。 類似の事故が発生しないように、今農水省の方から御指摘のございましたとおり、安全対策の周知徹底あるいは点検につきまして取り組んできたところでございます。 今後、この周知徹底を図りながら、点検で見つかりました不適切事案につきまして、電気事業法に基づく処分なども含めまして改善指導を徹底していく方針でございます。 こうした状況を踏まえながら、技術基準に適合しない危険な自作電気柵が設置されないように、また一方で、今御指摘のございましたような、適切な電気柵を設置している方には過度な負担にならないようにということを配慮しながら、例えば危険表示のあり方などについても含めまして、規制のあり方を検討していきたいというふうに考えてございます。
○石田(祝)委員 今回、約七%ですか、不適当なものがあったということですけれども、そのうちの九割が表示がなかったということなんです。 それで、私が表示をぜひ工夫していただきたいと思いますのは、危険ということを大きく書かれると思いますけれども、そういうことを今やるんだろうと思いますけれども、これは平仮名で大きく書いてほしいんですよ。 ここはなぜかといいますと、以前、道路で、横断をしちゃいけないところが、横断ができるような絵になっておって、横断禁止ということを漢字で書いておったんですね。そうしたら、小学生の子供はその漢字を習っていないわけです。だから、渡っていいんじゃないかということで事故になっちゃった。 だから、この危険という字は、一年生は習わないと思うんですよ。ですから、平仮名で大きく書いていただいたら子供にもわかる。動物は字は読めないと思いますので、ぜひ、そういう子供さんにも、ここはさわっては危ないよということが一目でわかるような表示も工夫をひとつお願いいたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○江藤委員長 次に、玉木雄一郎君。
○玉木委員 民主党の玉木雄一郎です。 まず、TPPについて質問したいと思います。 先月末、私もハワイのマウイ島に赴きまして、TPP閣僚会合の場におりまして、いろいろ現地でも情報収集をいたしました。交渉に当たっている日本の役所の皆さんも含めて、私は、率直に、よく頑張っておられるという印象を受けましたし、各国の中でも相当よく洗練された交渉団だと思いましたし、そこは評価をしたいと思います。 一方で、今回、合意に至らなかった一つの理由は、一言で言うと、日米で、大国二国で合意すればあとの小国は押し切れるんじゃないかという、若干傲慢な、少し強気過ぎる姿勢が最後で破裂したのかなと感じました。 最終的に合意には至らなかったんですが、つまり、カードは切らなかった、切れなかった状況ですが、かなり切る用意は十分していったということだと思いますので、切るべきカードの色、形、数字、そういったことはかなり詰まってきているのではないかなと思われます。 事実、いろいろな報道がなされていて、牛肉の関税、豚肉の関税、さまざまな報道がなされておりました。ただ、これは委員会で聞いても、交渉中ですから答えられませんという答えになると思うので、きょうは一点だけお伺いしたいのは米についてであります。 資料の一を、配っているのでごらんいただきたいんですが、重要五項目、我々の農水委員会でも決めた五項目のうち一つの品目についてだけ、交渉担当大臣である甘利大臣が具体的な数字を一つだけ言っているものがあります。それは、ここに書いておりますけれども、七月十四日のBSの番組で、日本は五万トンぐらいしか余裕がないぞ、米国は、冗談じゃない、十七万五千トンだという発言をされ、後の閣議後記者会見でこれを問われて、日本が五万トンという主張をし、アメリカが十七万五千トンという主張をした、それは事実というふうにしております。 繰り返し申し上げますが、当委員会のTPPの国会決議は、米等については、除外または再協議が決議であります。五万トンという主張を日本がしたということであれば、それはアメリカの十七万五千トンに比べれば随分小さい数字でありますが、これは明確に決議に違反していると私は思います。 そこで林大臣にお伺いしたいんですが、甘利担当大臣が五万トンという主張を、日本がしたということでありますけれども、これは農林水産大臣としても、農林水産省としても了解した数字なのかどうか、この点についてお伺いいたします。
○林国務大臣 TPPの交渉については、ここで何度もお答えをしてきたとおりでございますが、全てパッケージで交渉をしておるところでございますので、全て決まるまでは何も決まっていない、こういうことでございます。 具体的にどういう交渉をしているかというのは、私から申し上げるのは控えさせていただきたいと思っております。
○玉木委員 いろいろ交渉内容についてはしゃべれないということなんですが、冒頭申し上げたように、この米の五万トンについては、我が国側の主張として明確に担当大臣が言っているということは私は重大だと思っております。 もちろん、交渉ですから、いろいろなことを譲ったり譲られたりしながら進めるしかないんですけれども、日本が、つまり最低でも五万トンはこれから特別枠で入ってくる、それが入札に基づくものなのか義務なのか、いろいろな議論はこれも報道でなされておりますが、ただ、五万トンを入れるということを既にこの交渉の最終段階で担当大臣が言っているということは、私は、これは農林水産委員会の決議違反と言わざるを得ないということは、農林水産委員会のメンバーの一人として明確に申し上げておきたいと思っております。 これ以上聞いても多分答えがないので、次に、もう一つ農家の皆さんが心配しているのは、つまり米を含めた聖域が結果として守られるのかどうか、このことが最大の関心。もう一つは、いつこの最終妥結が行われるのかということであります。 甘利大臣は、共同記者会見の場で、現地に私もおりましたが、八月末の具体的な次回開催日程を日本から提案したんだけれども、むしろフロマンさんは具体的な日程についてはそれを受け入れてくれなかったと言っておりまして、つまり最も前のめりなのが日本だという印象を受けました。 ただ、もう八月も、お盆も過ぎ、八月末に向かっておりますけれども、これはいつごろ次回の会合が開かれるのか。きのうも、フロマンUSTR代表はマレーシア等とも交渉したと聞いておりますけれども、先が見えなくなっているような気もいたします。 少し具体的に、日本の政治日程あるいは国会日程に照らして質問したいと思いますが、今月はもう無理だと思います、大臣もそうおっしゃっています。仮に九月の末に合意したとしても、いわゆるアメリカの九十日ルールがありますので、どんなに早くてもアメリカでの署名が十二月末かあるいは一月の初めということになります。 そうすると、これはもう、我が国の臨時国会で条約あるいは関連法案の審議を行うということは物理的に難しい状況になっているという理解でよろしいでしょうか。お答えください。
○小泉大臣政務官 まずは、この大筋合意に向けて全力を尽くしたい、そういうふうに考えております。 大筋合意に仮に至れば、その後、関係国の署名を経て、各国の国内の手続に入ることが想定されます。ですので、その段階において、与党を初め関係各方面とよく相談して進めていきたいと考えております。
○玉木委員 明確なお答えはいただけませんでしたけれども、私は七月末に合意できていれば臨時国会に間に合ったと思いましたし、何より、もうすぐ概算要求の締め切りでありますけれども、来年度予算として対策費を八月の概算要求にも盛り込むことができたと思っております。一言で言うと、随分中途半端な時期になだれ込んでいっているのかなと思って、臨時国会でも議論ができない、来年の本予算、当初予算の予算要求にも国内対策的なことを盛り込めないというような状況になってきているのではないかなと思っております。 この妥結の時期について、一点だけ最後に質問したいのは、アメリカの専門誌が、これは日本側からの提案ということで報道がありましたけれども、十二カ国、特に最後でもめたニュージーランドとかメキシコなんかを入れて十二カ国の合意が難しいということもあるんでしょう、最低六カ国、域内経済の取引のうち八五%の分水嶺を越えた国が批准をすれば、TPPはその時点で発効し、そして、フリートレードコミッション、つまり自由貿易委員会というのを新たに創設して、追加で入ってくるところはそこである種審査しようというような、発効に関しての提案を日本側からしたということが一部報じられております。 これが参議院の農林水産委員会で質問され、澁谷審議官がるる答弁をされておられるんですが、発効規定というものが三十一のチャプターの最終規定にあって、これは最終規定というふうにも呼んでいる、いろいろな議論がされているけれども、ただ、幹事的な国がこれを整理して、こういう発効のあり方について決めるということになっているんです。 これは非常に事務的な質問をしたいので澁谷審議官にお答えいただきたいんですが、この最終規定を幹事国として担当しているのは日本ですか。
○澁谷政府参考人 お答え申し上げます。 最終規定も含めて、これはリーガルという分科会で議論されておりまして、リーガルの幹事国というのは別途おりますけれども、リーガルにさまざまなイシューがございます。そのイシューごとにとりあえず誰が取りまとめ担当かというのは一応決めておりますが、そこは日本もそのうちの一端を担っております。 どのイシューについてどの国がというのは、ちょっとお答えを控えさせていただきたいと思います。
○玉木委員 私は、報道ベースだと、とにかく早期にまとめたいといういろいろな知恵と工夫が出てきているんだと思いますが、大切なことは、最低六カ国で八五%というと、日米が入って、あとは、申しわけないですけれども、シンガポールとかブルネイとかチリとかを入れたら、事実上、これは日米が合意をすれば発効するというような形ではないかなと思うんです。 そうすると、広くアジア太平洋を含んで十二カ国、あるいはそれをさらに大きく広げていくという本来の志の高いTPPから、事実上、日米FTAに毛の生えたようなものになるんじゃないのか。やろうとしていることは、事実上、極めて日米FTAに近づいていくんじゃないのか。 そうすると、当初の、いわゆる野心的でハイスタンダードな自由貿易協定をつくろうという趣旨から、妥結という成果を急ぐ余り、極めて志の低いものにむしろなってしまうのではないのかという一方の心配が非常に出てきているのではないのかなということなのです。 改めてお願いをしたいのは、妥結するということを目標にするのではなくて、いい協定をつくる、いい合意をつくるという国益を追求する姿を最後までぜひ追求していただきたいと思いますので、早期妥結を目標にするということはやめていただきたいということで、林大臣、いかがでしょうか。
○林国務大臣 おっしゃるとおりである、こういうふうに思っております。 いいというのが誰にとっていいのかということもあると思いますが、もちろん、我が国は我が国の国益を追求する、こういうことでございます。 私もかねがね申し上げておりますように、期限を切って、いついつまでに妥結をするということではなくて、あくまで、いいものができる、これがこの妥結を決める、こういうことでしっかりとやってまいりたいと思っております。
○玉木委員 引き続き、米についてお伺いします。 MA米、ミニマムアクセス米の七十七万トンがございます。 今度、多分、この報道、報道というよりもむしろ甘利大臣の言葉を信じれば、妥結した場合には最低五万トンが入ってくる、さらに、一二%か一〇%強はオーストラリアにも同じような枠を用意するということになると、これは需給で決まるという話ではなくて、枠を設けて特定の国から特定の産品をかなり入れていくということが行われるわけであります。 これは自由貿易を進めるという観点からもそもそも問題ではないかと私は思うんですが、そういうことが今後米については行われる。中粒種という日本にないような品種で、需給が重ならないようにいろいろなことを工夫することも言われておられますけれども、いずれにせよ、米については、これまで日本市場になかったものがふえるということは事実だと思います。 そこで、ここ二、三日報道されている、去年は非常に米価が下がりましたけれども、どうも二十七年産米は需給が引き締まって、農家の皆さんの笑顔も、少しことしは見られるんではないか、宮腰先生もにこにこされておられますけれども。私は、米価が、やはり農家の皆さんの努力が報われるようになるものはいいと思います。ですから、これは別に与野党関係なく望ましいことだと思うんですが、問題は、その米価形成の持続可能性についてであります。 私は、仮に、米価は上がってほしいんですが、今回の、いわゆる過剰作付が今の制度が始まって初めて解消したというような報道がなされておりますけれども、これは確かに数字上はそうなんでしょう。ただ、私が心配なのは、地元を回っていましても、北海道とかは違うと思うんですよ、圃場ごとに、ここはことしは飼料用米の専用品種、例えばホシアオバを植えました、モミロマンを植えました、ここの圃場は主食用米でいきます、ここは転作して飼料用米だ、こういう美しい姿になっていればいいんですが、私どもの香川県のような小さいところはどうなっているかというと、全く同じことをやっているわけですよ。 どういうことかというと、例えばコシヒカリで飼料用米をつくっています。農林水産委員会の理事の皆さんには香川県に来ていただきましたけれども、「おいでまい」という専用品種を長い年月と時間をかけてわざわざ開発して、それで、さらに売っていこうというもの、その「おいでまい」で餌米をつくっています。 何が言いたいかというと、計算上の概念で飼料用米に単に振り向けられていて、特にことしは、いわゆる深掘りというのをやりましたね、七月末まで、七月まで深掘りを受け付けますと。その深掘りというのはどういうことかというと、もう植えていますよ、主食用米として。主食用米として植えた後に、深掘りしましょうと言って、JAの方や、場合によっては農林水産委員会の幹部の人が回ってきて、これはちょっと餌米の方にカウントしましょうと言って、植えた後に深掘りをしている。 どういうことかというと、いわゆる転作が進んでいるというよりも、計算上餌米だと呼ぶようなお米がふえていて、主食用米だと計算上カウントすることが減っているということにすぎないのではないかと思っているんです。 お伺いしたいのは、数字によると、二十六年産米と二十七年産米、今年産米を比べると、主食用米の作付が三・六万ヘクタール減っています。それに対して、飼料用米が四・五万ヘクタールふえているということで、主食用米が約四万減って、餌米が四万強ふえているんですけれども、この中で、例えばコシヒカリからホシアオバとか、品種も変えて、純粋に飼料用米に転作した面積というのはわかりますか。
○今城政府参考人 お答えいたします。 委員の御指摘、要するに、主食用品種を飼料用として出荷するということではなくて、当初から、田植えをするときに、いわゆる専用品種と言われる多収性品種で植えているのはどれぐらいかというお尋ねでございます。 これにつきましては、二十六年産については、多収性品種で植えられているものというのが大体作付面積の四割程度ということでございます。 ただ、いずれにしましても、飼料用米というのは多収性品種でしなければならないというふうな制度ではございませんので、ある意味主食用品種を飼料用で出していただくというのもあり得る世界でございます。
○玉木委員 これからの安倍農政の一つの方向性というのは、需要に基づく作付が行われるということだと思うんですね。では、需要があるから飼料用米をつくる、需要がないから主食用米をつくらないということならいいんですが、マーケットの情報を見ながら。でも、実際に行われているのは、需要を見ながら作付をしている、あるいはそういった方向の選択をとるのではなくて、ついている補助金の額が大きいから、補助金を見ながら作付を決めているのではないかと思われます。 これは私が言っているのではなくて、資料の三を見ていただきたいんですが、財政制度審議会で出された資料でありますけれども、需要というよりは、補助金の単価が作付する作物の選択に大きな影響を与えているとなっていますね。 確かに、主食用米とすれば、販売収入がかなりあって、今、戸別所得補償の岩盤の半分、七千五百円が残っていて、これが収入です。飼料用米は、やはり売り値が非常に低くて、でも、その分非常に高い、八万円とか十万五千円とか、これは全部税金ですけれども、こういうもので埋めて収入を確保する。 私が申し上げたいのは、主食用米、飼料用米と書いてあるんですけれども、これは同じなんですよ、コシヒカリとか、ある地域によっては。結局、数字上どっちかに割り振ることを、税金の額を見ながら、あるいは補助の額を見ながらやっているにすぎないということです。 財政当局にお伺いしたいのは、財審がこういうことを言っていて、私はこういう飼料用米に手厚い支援をすることによって主食用米から飼料用米に移っていっていることについては評価しますが、ただ、この政策、かなりな税金を投入しなければいけませんね。人間が食べるお米に対して補助しても、我々は、ばらまきだといって戸別所得補償のときに批判されましたけれども、動物の食べるお米をつくるときに、しかもそれ以上の単価を出し続けることは、私はばらまきという言葉は好きじゃないので使いませんけれども、都会の人も含めた納税者の納得が得られる継続的な予算あるいは制度となり得るのかなというのは心配であります。 この点について、財政当局としても、これから飼料用米は、永遠、無限にしっかりと幾らでも税金を使って支援するんだという気合いをちょっとお示しいただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
○美並政府参考人 お答えいたします。 まず、一般論で申し上げさせていただきますけれども、財政当局といたしましては、御指摘の飼料用米の生産も含めまして、個々の施策に係る財政支援のあり方というものにつきましては、基本的に毎年度の予算編成過程等で議論してまいりたいというふうに考えております。 その中で、飼料用米につきましては、食料・農業・農村基本計画において、「不断に点検しながら、生産拡大を図る。」ということとされております。したがいまして、財政支援のあり方も含めて点検が行われるものと考えておりまして、農水省ともよく議論してまいりたい、そのように考えている次第でございます。
○玉木委員 なかなかお答えがしにくいところだとは思うんですけれども、私は何が申し上げたいかというと、やはり一定価格を維持していくと、どこに政策の重点を置いていくのかということについての整理をしなきゃいけない。 特に、いわゆる価格政策と所得政策という、大きく分けると二つの政策の方向性があるとは思うんですけれども、これは主食用米の値段を高くするための政策なのか、飼料用米をつくっていただいたときにその所得を保障する仕組みとしてやっているのか、どちらなのかということについての整理が必ずしもついていないのかな、あるいはそれを両方組み合わせた制度なのかなと。 この辺はやはりよくよく議論しておかないと、これからなかなか、予算をつけていくことも、やはりきちんと国民の皆さんも含めて納得いただかないと長く続けられないと思っていますので、これは我々も知恵を出しながら、いろいろ検討を進めていきたいと思いますけれども、ぜひ持続可能な制度としてやっていただきたいということを改めて要望したいと思います。 次に、少し違った話に移りたいんですが、来年度予算に関して、きょうも一部報道が出ておりましたが、農業農村整備事業についてちょっとお伺いします。 これは、いろいろな要望があるので、総額を膨らませてほしいという要望はあると思うんですが、私は、ひとつ具体的な例で、ため池について伺いたいと思っています。 香川県だけではなくて、例えば広島県とか兵庫県とか、ため池が多いところがあって、いわゆる水利施設といっても、我々のイメージする水利施設、関連施設というのはため池なんですね。ただ、農業者の数が減っている、大規模化が進んでいる、あるいは農家数が減っている、いろいろなことで、ため池の受益者数というのが減っていて、ため池が壊れてもなかなか直せない、受益者負担が払えない。でも、何かあれば、最も近くにある水の塊はむしろ津波よりもため池だというのが我々の実感であります。 そんな中で、いわゆるNN予算の中で、まずお伺いしたいのは、国費としてため池の点検、補修、こういったものに使われている予算というのは、例えば今年度、大体どれぐらいあるんでしょうか。わかりますか。
○末松政府参考人 お答えいたします。 ため池は、お話しのとおり、全国に約二十万カ所存在しておりまして、特にまた、西日本に多く分布しているという特徴がございます。また、約七割が江戸時代以前に築造されているということで、老朽化しているものが多数存在していると認識しております。 このようなため池に対しましては、農村地域防災減災事業というのがございまして、これによりまして、ハード対策として緊急性や重要性の高いため池について補強工事などを行い、また、ソフト対策として点検やハザードマップの作成を行っております。 この予算については、本年度約二百八十億の予算の中で対応させていただいているということでございます。
○玉木委員 要は、ため池関連の予算はどれだけですかと聞いたら、国としてはよくわからないというのが答えなんですよ。今の二百八十億というのは、防災、減災に関連するいろいろな予算の中で、その一部がため池になっているでしょうねぐらいなんです。 つまり、私が申し上げたいのは、これは二十三年度の補正予算で私は担当して覚えているんですが、福島県の中通りかな、藤沼池というのが崩壊して、七人亡くなって一人行方不明ということがありました。国としてため池を補修したり点検したりすることに直接出せる予算がなくて、そういったものを新たに創設すべきではないかということを提案させていただいて、一部対応してもらいました。 しかし、今はそういったものが非常に薄くなっていて、基本的には都道府県、市町村がやってください、それを見守ります、何かあれば言ってくださいということなんですが、もっと積極的にため池の補修について国が財政措置も含めて関与していくべきだと私は思うし、先ほど申し上げたように、これから農地を集約してある意味農家の数が減っていくということであれば、受益者の数というのは減るんですね。 そうしたときに、やはり受益者負担の根本的なあり方も含めて考えないと、なかなかこれからため池の補修、整備というのは難しくなるので、この点についてはこれから農村振興局としてもしっかり考えていただきたい。こちらも知恵も出していきたいと思いますので、ぜひ積極的にこの点については対応いただきたい、これは要望しておきたいと思っております。 もう一つ、災害についてお伺いしたいんですが、資料の四を見てください。 これは先般の台風十一号で、私の地元の香川県の丸亀市飯山町というところで、桃の産地なんでありますけれども、これは見ていただいてわかるんですが、収穫の一番直前で台風が来て、ぼたぼた落ちているわけですね。これならまだましと言ってはちょっと言葉が、語弊が、恐れず言いますけれども、落ちるなら共済である程度何とかなるところもあるかもしれませんけれども、この右側を見てください。木が根こそぎ折れているんですね。桃栗三年柿八年といいますけれども、とりあえずことし分の収穫がなかったことに対して何らかの補償があったり共済が出たりするのは、それで、来年また頑張ろうと思うんですが、根こそぎ折れていると、これは特に高齢の農家の方も多くて、根こそぎ折れてしまうと、木も折れますけれども、心も折れちゃって、もう一度やろうという気にならない。 こういったことに対する支援をもっと積極的にやるべきだと私は思いますけれども、この点、農水省として対応いただけませんでしょうか。
○林国務大臣 果樹については、苗木を植えてから収穫まで数年間かかるということで、今、言葉の御紹介もありましたが、まさに今お示しいただいた右側のような場合は、またやっていこうという場合は植えかえをしなきゃいかぬ、そうすると未収益期間が発生するわけでございます。 果樹の未収益期間支援事業というのがございまして、苗木の育成経費の一部として、十アール当たり二十万円の助成を行っております。したがって、改植支援十アール当たりの十六万円と合わせますと、十アール当たり三十六万円の支援、こういうことになります。 それからもう一つは、農林漁業セーフティーネット資金というのがございまして、これは被災した農家の経営維持に必要な運転資金ということで、政策金融公庫の方でこういうものをやっていただいている。それに加えて、今御紹介もありましたが、当年産の収穫量の減収分を共済金として支払う果樹共済、こういうものがあるわけでございます。 したがって、こうした支援を通じて、営農継続をしていただけるように、心が折れないようにしっかりと支援をしてまいりたいと思っております。
○玉木委員 時間が来たので終わりますけれども、先般、十五号台風ですか、山口県にも、直撃はしなかったと思いますが、かなり被害があったと思うんです。 私は、最後、これは資料の五につけましたけれども、山梨県で大雪の災害がございましたよね。あのときも、既存の仕組みでなかなか対応できなかったのを、これは環境省とか農水省とか国交省とかいろいろなところが工夫をして、かなり政治的にも与野党の先生方が頑張られて対応したので、被災農業者向けの経営体育成支援事業、こういったことを柔軟に使ったり拡充することも含めて、未収益期間をいかにサポートするかということは大事だし、かなり大規模ですので、こういった制度も、過去の例も踏まえながら、ぜひ対応していただきたい。 とにかく、農家をしっかり、心が折れないように応援していただきたい、そのことをお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○江藤委員長 次に、岸本周平君。
○岸本委員 おはようございます。 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 きょうは、沖縄でサトウキビをつくっている農家の皆さん、あるいは北海道でてん菜をつくっている農家の皆さんのお気持ちを代弁して質問に立たせていただきたいと存じます。 特に、きょう同席をしていただいている農水委員会の同僚議員の皆様には、与野党を超えて、ぜひ御賛同いただきたいと思うんですが、委員の皆さん、これを御存じでしょうか。保健医療二〇三五提言書というのが出ています。これは厚生労働省がことしの六月に発表した提言書であります。かなり報道にも出ていますけれども、二〇三五年に向けての提言書です。厚生労働省ですから、健康や医療について提言書を出す、そういうことなんだろうと見過ごしがちであります。 このメンバーですけれども、座長が東大の渋谷先生、私の友人でして、本当にすばらしい若手の学者であります。内容的なことはさておき、この中には厚生省の現役の役人が何人も入っています。 これは一体何なんですかね。厚生労働省のホームページを見ますと載っています。塩崎大臣がすごく宣伝しています。彼がこういうのをつくりましたと宣伝しています。ありていに言うと、大臣の私的懇談会みたいなものなんでしょう。審議会ではありません。懇談会なんでしょう。 私も医療、福祉については役人時代にやっていましたので、中身を拝見しまして、それなりのビジョンは書かれている。しかし、この中に、何と砂糖に課税をするという提案が載っているんです。砂糖に課税をする。砂糖を所管しているのは厚生労働省ではありません。そうですよね。砂糖を所管しているのは農林水産省であります。これは、アルコールあるいはたばこに対する課税と同じように、健康リスクを持っている砂糖に対して課税するんだと書いてあるわけです。 これは一体、政府部内でこの提言書はどのように位置づけられているのか。実際、報道ベースですけれども、塩崎大臣はこのパンフレットを持って官邸に行って、安倍総理に御説明までしております。御進講しているわけです。 他省庁との合い議はしているんでしょうか。これだけ重要な農林省所管の砂糖に課税をするという提言をする報告書を出している、総理にまで直接説明をしている。これについて合い議をしているんでしょうか。厚生労働大臣政務官、お答えください。
○橋本大臣政務官 お答えをいたします。 今御指摘をいただきましてお示しをいただきました保健医療二〇三五の提言書でございますけれども、厚生労働大臣の私的諮問機関である「保健医療二〇三五」策定懇談会において取りまとめられたものでございます。 この報告書の狙いというか趣旨というものは「はじめに」のところで書いてございますけれども、今後、私たち日本という国は、「未だかつて誰も経験したことのない少子高齢社会を乗り越え、日本が更に発展し、世界の成熟をリードすることで尊敬を集めるための新たなビジョンを国内外に向けて提示し、その具体的な改革を進めていくための方向性を示す提言が、「保健医療二〇三五」である。」と記していますように、そうしたことを狙ったものでございます。 この懇談会は、二十年後においても現役世代である平均年齢四十二・七歳の気鋭、若手の有識者や厚生労働省職員で構成をされておりまして、これまでにない、官民の垣根、世代の垣根、あるいは既存のしがらみといったものを超えた熱い議論を行うことを目的としたものでございます。 これはそのお示しいただいた提言書の「おわりに」のところに書いてございますけれども、「二十年後を見据えた提言を行うにあたり、敢えて議論を喚起する提案も施策例として記載している。その内容や是非も含め、この提言書に関して忌憚のないご意見・ご批判をいただき、国民的議論の端緒としていただきたい。」このような形で報告書そのものも位置づけられているところであります。 政府部内における位置ということでございますけれども、ここに書かれている多くの提言につきましては、省内においても事前調整を必ずしも行っているものではございませんし、また、農水省を初めとする関係省庁とも事前調整を行っておるものではございません。また、こうした経緯がございますことから、現在、厚生労働省内において、提言に沿って直ちに実行に着手するもの、実行のため具体的な検討を進めるもの、直ちに実行することは難しいが検討を深めるものというものに整理を今しているところでございます。 農水省を初めとする関係省庁と事前調整を行っておりませんので、所管省庁あるいは関係の業界の方々を驚かせてしまったというようなこともあろうかと思いますし、そうであれば、それは申しわけないことだと思いますけれども、今申し上げましたような、未来に向かって何ができるのかということを自由闊達に御議論いただくという趣旨での報告書であるということを何とぞ御理解いただきたい、このように思っているところでございます。 また、総理への報告ということもお触れをいただきましたけれども、これは厚生労働大臣の私的諮問機関としての位置づけ、あるいは懇談会における検討の問題意識などを中心に御報告したものでございまして、提言書の内容を逐一説明したものでもないということでございます。 いずれにいたしましても、国務大臣が総理とどのような話をするか制約があるものではないと考えておりますが、そのような趣旨でお話をされたものと理解をしております。 以上でございます。
○岸本委員 官僚が書いた作文をそのままお読みになるのはいいかげんにしていただいて、もっと政治家同士で熱い議論をしたいと思うので、以後、よろしくお願いします。 それで、そうはいったって、一昨日ですよ、月曜日、東京大学の本郷キャンパス伊藤謝恩ホールでシンポジウムをやっているんですよ、厚生労働省主催で、厚生労働省の予算で。このパンフレットだって高いんですよ、印刷代が。物すごい予算を使ってシンポジウムまでされて、シンポジウムですよ。 これは、サトウキビやてん菜をつくっている農家の人は驚くだけじゃ済まないんですよ。俺たちのつくっているサトウキビとてん菜に課税されるんですか、税金がかけられるんですかとショックを受けているんですよ。驚きじゃないんですよ、悲しみを覚えているんですよ。 日本政府の厚生労働省がホームページまで上げて大宣伝をし、シンポジウムを開いているんですよ、皆さん。もう少し優しい気持ちで、こういう影響があるじゃないか。 では、いいですよ、農水省に合い議をしない。だけれども、農水省ももうちょっとアンテナを張っていただいて、砂糖への課税とやぶから棒に言われたらびっくりしますよ。 この後、財務省も来ているので、砂糖消費税の歴史を事細かく議論しますけれども、明治三十四年ですよ、砂糖消費税ができたのは。嗜好品でぜいたくでしたからね。 だけれども、今、世界で砂糖に課税している国なんてないですよ。多分、ドイツぐらいですよ。アメリカもイギリスも一九六〇年代、七〇年代に砂糖消費税はやめています。日本だって消費税を入れたときに砂糖消費税はやめています。新たにこれから砂糖に課税する。全くこれはおかしいと思いますね。 では、何ですか、日本人は物すごく砂糖を消費しているんですか。していないんですよ。一人当たりの砂糖の年間消費量というのは、これは国際砂糖機関が出しています。日本は減っています。かなり減っています。減っていますけれども、一年間大体十七キロ。皆さん、十七キロですよ。多いか少ないか、どうでしょうか。アメリカが三十三キロ。半分ですよ、日本は。ヨーロッパ、EUが三十七ですね。カナダも三十五。日本は半分ですね。なぜかオーストラリアの方は年間四十五キロも消費されています。 そういう意味で、日本人がアメリカやヨーロッパの半分しか砂糖を消費していない。これは、何か健康リスクが出てくるという証拠でもあるんですか。 最後に、砂糖を食べると健康リスクがあるのかどうかについて、医学的な根拠を示すことは可能ですか。イエスかノーかで答えてください。
○橋本大臣政務官 お答えをいたします。 では、答弁書は読まないようにいたします。 そもそも、砂糖への課税のところを大変御注目いただきまして御議論いただいております。先ほど申し上げましたように、その御批判等も含めて、御議論いただくということがありがたいことだと思っておりますので、まず、そうしたことでお取り上げをいただいたことには感謝を申し上げたいと思います。 そして、これは、アルコール、たばこ、砂糖などという形で列挙をさせていただいたわけでございますけれども、このことが書いてありますのは、今後、将来における保健、特に医療の財源等を、介護もそうですけれども、考えるときに、当然ながら、税財源または保険料、あるいは患者の負担等のミックスの中でしか考えられることはない、そして、それを総動員して、将来のそうした需要に対して賄っていかなければならないという議論の中でそうしたことも考え得るという形でのお示しをしたものだということで、その全体を受けとめて御議論いただければありがたいと思っております。 個々の、この税目をすることはどうなのだ、この税目をすることはどうなのだという御議論につきましては、当然ながら、今後、引き続き、その具体化をしていくに当たっては、さまざまな形での協議、審議等を続けていかなければならないものだということは私たちも承知をしておりますし、その旨は申し上げさせていただきたいと思います。 その上で、健康を決める要因、因子に対して、そうしたことも考えられるのではないかということで提言をさせていただいたということで御理解いただければ幸いでございます。
○岸本委員 ただいまの答弁からは、砂糖が健康リスクを有するという明快な論拠は全く示されませんでした。 次に、財務当局にお伺いしたいと思いますけれども、さっき言いました明治三十四年の砂糖消費税は戦後も続きました。そして、昭和三十年に砂糖消費税法の抜本改正が行われております。全文改正されております。その際、引取課税から庫出課税にも変わっています。そもそも、砂糖消費税の課税根拠、課税目的は何なんでしょうか。 あわせて、時間もありませんので問いたいのは、現行、たばこやアルコールへの課税の根拠は何なのか。つまり、健康リスクに対する課税なのか。これはシンタックスといいます。罪悪税といいます。確かに欧米では罪悪税として、若干健康リスクのあるものにかけている考え方もあると思いますけれども、日本の財政当局は、たばこやアルコール、あるいは今廃止されております砂糖消費税について、この課税根拠をどう考えているのか。シンタックスと考えて課税しているのか。御答弁をお願いします。
○大家大臣政務官 お答え申し上げます。 砂糖、それからたばこ、アルコール。 まず、砂糖の話ですが、先生が今お話しされたとおり、明治三十四年にこの消費税が導入され、昭和三十年に内容が改正され、そして平成元年には既に廃止をされています。今おっしゃられたように、昭和三十年に内容の変更がありましたけれども、課税目的というものは変わっていません。これは、いわゆるぜいたく品、生活必需品ではないということ、嗜好品という性格に着目して課税をされているということであります。 一方、たばことアルコールでございますけれども、これもまたいわゆる特殊な嗜好品ということに着眼して課税されている、いわゆる税収確保を図るための物資、財政物資として位置づけられておりますから、御指摘のように、健康リスクということに対する課税、健康リスクを軽減するという課税根拠ではないということであります。 以上です。
○岸本委員 そうなんですね。もともと、オーソドックスな考え方というのは、明治から、当時は地租が中心で、酒とかたばこというのはかなり大きな税収を上げていました。これは財政物資だからです。砂糖についても基本的には同じで、嗜好品で、それはやはり担税力というのが背景にあるからなんです。嗜好品が買える人は担税力があるから、酒やたばこも、基本的にはそういう財政物資として担税力を背景に課税していく。いわゆる健康リスクだから課税するとか、それでは罰金になるんですね。税金は罰金じゃないんですよ。そこはしっかりと、私たち国会議員としても、立法府の一員としても踏まえていきたいと思います。 以上、両省の政務官、どうぞお引き取りください。この後、林大臣とやらせていただきます。ありがとうございました。 そこで、大臣、こういうことについては後で御所見を聞きますけれども、その前に、まず、そもそも、砂糖の業界、農家の方々は大変です。 実際、一人当たりの、今十七キロと言いましたけれども、これは統計によって違いますが、どうでしょう、今から二十年、三十年前は日本だって二十キロ以上消費していた。消費が減ってくる。それから、やはりサトウキビ、てん菜の生産額は、どうでしょう、一九八五年に比べるともう半分以下になっています、これはいろいろな事情があったでしょうけれども。あるいは、その原因の中にいろいろなものがあると思います。あるいは、非常に安価な加糖調製品がどんどん輸入されている、そういうような状況もあるんです。 今、サトウキビ、てん菜農家の生産額が半分以下に減っている状況の背景とか、その辺の御認識、大臣、いかがでしょうか。
○林国務大臣 今委員からお話がありましたように、砂糖そのものの消費量から算出をしました砂糖の一人当たりの消費量、これは近年減少しておりまして、今御指摘いただいたように、加糖調製品の輸入増加、これが一つの影響だと思っておりますが、もう一つは、やはり消費者の低甘味志向というようなものも原因として考えられるのではないか、こういうふうに思っております。 てん菜それからサトウキビの産出額の減少の方でございますが、てん菜は、御案内のように、ほかの作物に比べて労働時間が長い、北海道の畑作における一戸当たりの経営面積が拡大をしている中で、作付面積が減少して生産量が減少している。それから、サトウキビについては、沖縄本島等で、花、畜産、こういうほかの品目の増大、それから、やはり都市化や観光地化、こういうのが進展をしておりまして、作付面積が減少しておる、こういうものも背景にあるのかなと思っております。 やはり、てん菜は北海道の輪作体系の中で大変重要な基幹作物であります。それから、沖縄県や鹿児島県の南西諸島地域におきましては、台風が常襲する、こういうこともあって、サトウキビというのはほかの作物には代替不可能な基幹作物でございまして、製糖工場とともにやはり地元の雇用、経済を支える重要な役割を果たしている。よく例に出される、大東島は砂糖が支える島だということがありますけれども、こういう重要な役割を果たしておりますので、しっかり甘味資源作物の生産の振興を図っていかなければならないと思っております。
○岸本委員 ありがとうございます。 やはり、砂糖の生産が減っている中に、加糖調製品というのが物すごく大きな位置を占めていると思うんですが、伝統ある我が農水委員会では、二〇〇〇年の五月でありますけれども、砂糖の価格安定等に関する法律等の改正法案の審議の際に、衆議院、参議院ともに附帯決議を付しております。「砂糖の需要拡大を図るため、加糖調製品対策に取り組むこと。」とされています。 今から十五年前の決議でありますが、この決議、背景は今御説明いただいたと思いますが、では、この決議を受けて、農林水産省は具体的にどのような施策を行われましたか。
○林国務大臣 今取り上げていただきました決議ですが、平成十二年に砂糖の価格安定等に関する法律が改正されたときに、加糖調製品の輸入増加を背景として、衆参農林水産委員会で附帯決議としてなされたものでございます。 この決議も踏まえまして、我が省において、加糖調製品の輸入増加に対抗して国産砂糖の競争力を強化するために、サトウキビのハーベスター等の農業機械の導入支援による原料作物生産の効率化、それから、製糖工場の施設整備、それから再編の支援ということで砂糖の製造工程の効率化をしていく、こういうものを行いまして、国産砂糖の需要の確保、それから産地における甘味資源作物の生産を支える糖価調整制度、これの安定運営を図ってまいりました。 また、主な加糖調製品につきましては、平成十三年度から、十六品目について一般セーフガード発動に係る監視対象品目に指定をしておりまして、輸入動向を注視しております。 この輸入量ですが、ここ三年は足踏みになっております。二十四年が五十万トン、二十五年も五十万トン、これはカレンダーイヤーですが、二十六年が五十一万トンということで、そういう動向になっておりますが、まだまだ気を緩めるわけにまいりませんので、需給動向を注視しながら、糖価調整制度の安定運営に努めてまいりたいと思っております。
○岸本委員 ありがとうございます。 ただ、具体的施策については、なかなか、ここ三年は足踏みとおっしゃいましたけれども、これまでパンチのきいた具体的な目に見える施策は余り多くなかったと思います。 その上で、先ほど来の審議でおわかりいただきましたように、砂糖というのは、明治以来、財政物資として国家財政にこれまで多大の貢献をしてきた分野でありますし、あるいは、さっき大臣もおっしゃっていただきましたように、サトウキビ、てん菜、それぞれ地域経済にとってなくてはならない基幹産業であります。したがって、この二〇〇〇年五月の附帯決議も、今なお当然効力を有していると思います。 その一方で、先ほど御説明しましたように、仮に厚生労働大臣の私的諮問機関のわけのわからない報告書であろうとも、ここで健康リスクへの課税を行うということを厚生労働大臣が言っている、厚生労働省が言っている。これは、明らかに農林水産省の、あるいは農林水産委員会の附帯決議を受けた、砂糖の需要を拡大する義務が農林水産省にはあるんですよ。それを守りますと今大臣も言っていただきました。砂糖の需要を拡大する農林水産省と、需要を減らすために税金をかけようという厚生労働省、閣内不一致じゃありませんか。明らかにこれは閣内不一致ですよ。内閣総辞職とは言いませんけれども、どっちかの大臣にはやめていただかないと、理屈が合わないんですよ。片方は砂糖の需要拡大、片方は税金をかけて砂糖の需要を減らすと言っているんですから。これはいかがなものかと私は思います。 どうでしょうか、大臣。これは、合い議をしなくてもいいんだと政務官は胸を張っておられましたけれども、少なくとも、これぐらいセンシティブな話について、事前に合い議を受けなかったことについても含めて、厚生労働省に対して、塩崎大臣に対して、農林水産省、農林水産大臣として厳重な抗議を申し込むべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○林国務大臣 この六月に厚生労働省の有識者の懇談会が取りまとめた提言書が出たわけでございますが、当省の所管団体であります精糖工業会ほか三団体が連名で、その撤回を求める旨の塩崎厚生労働大臣宛ての要請書を発出されまして、当省に厚生労働省への取り次ぎを求められたところでございます。 これを受けまして、我が省の担当部局から厚生労働省の担当部局に対しまして、要請書の内容、砂糖の需要拡大の必要性、地域経済における重要性などについて説明をいたしました。 これに対して、先方からは、まず、業界団体からの要請についてはしっかり受けとめる、それから、提言書は懇談会委員の意見を取りまとめたものであり、厚生労働省として砂糖に対する新たな課税について決定したわけではない、砂糖業界が提案内容について強く抗議していることについて塩崎大臣にも説明した、こういう回答があったところでありまして、我々からの考え方は大臣初め担当部局には伝わったと思っておりますが、今後も適切に対応してまいりたいと思っております。
○岸本委員 林大臣は税の専門家でもあられますから、まさに、シンタックスというか、罰金としての税というお考えには多分反対をしていただけると思うんですけれども、海外でもやっているところはありません。 アメリカでは、さっき言いました、七五年に廃止しています。イギリスでも六二年に廃止しています。ハンガリーでは、おもしろいんですけれども、糖分とか塩分を含む食品に課税しています。ソフトドリンクは一リットル当たり二円から三円、塩味のスナック菓子には一キロ当たり九十円課税しています。これは健康リスクなんだそうです。デンマークは脂肪税もかけていました。脂肪酸の高い食品は課税していますが、これは国民が反対して一二年に廃止されています。ほとんど例はありません。 そういう意味で、ぜひ、大臣、最後に、てん菜を栽培している農家、そしてサトウキビを栽培している農家の皆さんを安心させるために、農水省としては砂糖に税金をかけるようなことには断固として反対していくという姿勢をお示しいただきたいと思います。
○林国務大臣 先ほど厚労省から直接聞いていただきましたように、提言書においては、砂糖の健康リスクについての根拠は示されておられません。いろいろな研究があるようでございまして、FDA、米国連邦食品医薬局では、砂糖と肥満、糖尿病、高血圧、心臓病を結びつける関連性はない、こういう発表を一九八六年にしておられます。また、砂糖は体内でブドウ糖に変わりまして、ブドウ糖は脳にとっても唯一のエネルギー源として使われている、こういうことだそうでございます。 したがって、砂糖は国民生活上なくてはならない基礎的な食料でございまして、原料作物であるサトウキビやてん菜は地域において他作物に代替不可能な基幹作物であります。製糖工場とともに地域の雇用、経済を支える重要な役割を果たしておりますということでございます。 先ほど財務省からも答弁がありましたように、かつては奢侈品、嗜好品の類いで課税をされて、それを廃止した、こういうことでございますから、そうではなくなったという前提のもとで今の状況があるわけでございますので、我々はその前提のもとでしっかりと対応してまいりたいと思っております。
○岸本委員 質問を終わります。どうもありがとうございました。
○江藤委員長 次に、鈴木貴子君。
○鈴木(貴)委員 皆さん、改めましてお疲れさまでございます。 きょうは、委員外質問という形で、初めて農水委員会において質問させていただきます。 きょう私が質問をするテーマというのは、まさにこれであります。皆さん、これはサケです。マグロではありません。サケ・マスの流し網禁止法案に係る質問をさせていただきたいと思っております。 時間も限られておりますので、早速中身について入らせていただきます。 皆さんも御承知おきかと思いますが、六月十日にこのサケ・マス流し網禁止法案というものが下院において可決をされました。そして、二十四日には上院において可決、そして二十九日、プーチン大統領の署名をもってして成立、そして来年の一月からこの流し網禁止法案というものが施行されてしまうということになっております。 北海道、特に道東地域への流し網禁止法案による影響というものは甚大なものがありまして、根室市が取りまとめました影響額というのは二百五十億円を超える、根室市の一般会計をも上回る影響が今懸念をされているところであります。 そういった点からも、私も何度となく、質問主意書でも、政府の考え、そしてまたロシアに対する交渉のあり方、進捗状況についても尋ねさせていただきました。そこで、質問主意書では、政府はロシアに対して、「安倍内閣総理大臣を始め、政府として粘り強く働きかけを行ってきており、最大限の努力を行ったと考えている。」との答弁をいただいております。 ここで林農水大臣にお尋ねをさせていただきます。 林農水大臣ももちろん政府の一員、要職についておられるわけでありますが、林農水大臣としても最大限の努力をしたという同評価でよろしいでしょうか。
○林国務大臣 安倍総理には、プーチン大統領に対して再三にわたって働きかけを行っていただいております。最終段階においても直接お電話をしていただいておりまして、最大限の御努力、働きかけをしていただいた、私もそういうふうに認識をしております。
○鈴木(貴)委員 もちろん、農水省といいますか農水大臣としても働きかけを行っていただいていることは私も承知をしております。 ちなみに、この法案なんですけれども、マトビエンコ上院議長が、去年の九月にはこの法案を提出する準備があるということを表明され、十二月に実際に国会の方に提出がされたわけであります。それをもちまして、去年十二月、これは下旬であったわけでありますが、当時の農水大臣であった西川公也農水大臣が当時のロシア側のフョードロフ農業大臣に対して書簡を送っております。 ここでお尋ねをさせていただくんですけれども、林農水大臣が農水大臣に就任されてからロシア政府に対してどんな働きかけをされたのか、簡潔に答弁願います。
○林国務大臣 十二月十八日にこの法案が提出されておりまして、その後、二十六日に西川農林水産大臣からフョードロフ農業大臣宛てに書簡を送付されておられます。その後も、外務大臣ですとか現地の大使等々を通じて働きかけを続けてきたわけでございます。 西川大臣から既にカウンターパートでありますフョードロフ大臣には書簡を出しておりましたので、私から重ねて同じ書簡を出すことはしておりませんけれども、あらゆるルートを通じてお願いを続けてきた、こういうことでございます。
○鈴木(貴)委員 先ほども申し上げましたが、まさにこれからの地域の存亡がかかった非常に大きな大きな出来事なんです。 そしてまた、閣議決定がなされた質問主意書の答弁においても最大限の努力をしたとありますが、今の答弁を伺っていると、確かに西川大臣は書簡を送られた、これも私は事務的な対応であると言わざるを得ないと思うんです。林農水大臣が就任されてからしっかりと引き継ぎがされている、そして地域経済に与える打撃ははかり知れないという思いがあるのであれば、書簡の形でなくても、電話でもよかったんじゃないでしょうか。事の重大さというものを果たして政府がいかほど認識をしていたのかということに私は非常に強い憤りを持っているところであります。 そしてまた、西川大臣が書簡を送ったフョードロフ大臣でありますが、四月の二十二日をもちまして農業大臣の職から離れておりまして、新しくトカチョフ農業大臣が誕生されております。ロシア側の農業大臣がかわった後に、日本政府の立場を新しく就任された大臣に対してしっかりと物申していくというのが政府のあるべき交渉の姿であると思うんですが、林農水大臣、こういった対応を怠ったその理由について簡潔にお答えください。
○林国務大臣 先ほど申し上げましたように、二〇一五年になってからは、一月に岸田外務大臣から先方の第一副首相宛て、それから今度は、いろいろございますが、三月には大使からシェスタコフ漁業庁長官へ、そして四月二十七日には安倍総理からプーチン大統領宛てに親書を送付しております。五月八日に原田大使からトカチョフ農業大臣宛てに書簡を発出、こういうことで、あらゆるレベルで、今御指摘のありましたトカチョフ農業大臣宛てにも働きかけをしておるところでございます。
○鈴木(貴)委員 あらゆるレベルで、そしてまた日本においては日本国のトップである安倍総理も十分な対応をされたということらしいですが、ただ、これは六月二十四日に電話をされた、この六月二十四日に可決がされているわけであります。その可決当日に電話をするというのは、これははたから見ると、僕たちはちゃんとやりましたよという言いわけづくりになってしまうんじゃないか、こういった誤解を周りに抱いていただきたくないという思いを私も持っているわけなんです。そういった、まさにアリバイづくりというような声も聞こえてきます。 そしてまた、地元からは、これはロシアに対しての怒りというよりも、国内の意識の低さに自分たちは殺されてしまうんだ、そういった怒りの声が上がっているのが現実問題であります。 そこで、今後の対応をしっかりとしていただくということで、ぜひとも挽回を図っていただきたいと切に願うところであります。 ここで、改めて今後の対応について質問をさせていただきます。 これまた質問主意書なんですけれども、例えば、法案実施の延期についてロシア政府に改めて働きかける、こういった考えはあるのかという質問に対して、政府の答弁書は、関係府省において適切に対応していくという答弁をいただきました。 ここで言う適切な対応というものは具体的に何なのか。そして、改めてこの委員会の場において、農水大臣の口から、働きかけをするのか、するかしないか、端的にお答えをいただけますでしょうか。
○武藤政府参考人 お答え申し上げます。 法律が成立したことは極めて残念でございます。国家院及び連邦院で可決され、プーチン大統領自身が署名して成立した法律でございます。今、現時点で、ロシア国内においてこの法律の施行延期といった具体的な動きがあるとは承知してございません。 したがいまして、政府としては、我が国の現地の状況、あるいはロシアの状況と関係者の意向を把握しながら、関係府省で連携し、適切に対応してまいりたいと思います。 その中で、施行延期の動向を含め、ロシア側の動向を含めて、流し網禁止法をめぐる国内の動きについて情報収集を行いながら、今後の対策の検討に役立ててまいりたいと思います。
○鈴木(貴)委員 私も適切な質問をしたというふうに思っておりまして、適切な答弁をぜひとも望むところなんですけれども、その適切の真意がわからないんですね。具体的に何をするのかというところで、閣議決定がされている質問主意書の答弁においても白紙回答です。そして、今の委員会においての参考人の答弁においても、これはゼロ回答と言っても私はいいのではないのかと。 特に、きょうこれから、午後なんですけれども、根室市の長谷川市長を本部長としている対策本部の皆さん方が、今後の対策のあり方の要請書とともに上京をされている段階なんですけれども、林農水大臣は、きょう、もしくはあす、その上京をされている皆さんから直接、ヒアリングといいますか、声をお聞きになられる予定の方は入っていますでしょうか。
○林国務大臣 まだ御面会をされたいという申し込みが到達しておりませんので、どうするかということは申し上げられないわけですが、そういうお申し出があれば、前回も、大臣室というか、人数が大勢でしたので、隣の会議室でございましたけれども、お会いをして、皆さんとお話をしまして、やはり道東地域を中心に地域経済への大きな影響、これは漁業者の皆様にとどまらず、そのとってこられたサケ・マスを使って加工していらっしゃる皆様にも大きな影響が出る、こういう地元のお話を聞いたところでございますが、またお申し出があれば、優先をしてお会いをして、いろいろなお話を聞きたいと思っております。
○鈴木(貴)委員 ありがとうございます。 私もこの委員会後に地元の皆さんと直接会わせていただきますので、林農水大臣から委員会にてそのような答弁をいただいたということを私からも直接皆さんに御報告させていただきたい、このように思います。 そこで、今回、皆さんがどういった対応を求めていらっしゃるかというと、サケ・マス流し網にかわる代替漁業であるとか、つくり育む漁業の方へのシフトということも、抜本的な見直しとして皆さんは前向きに考えていただいているところでもあります。 しかしながら、例えば、ホタテ、そしてまたサケ・マスの養殖なども考えていらっしゃるんですが、これは、始めて経営的に安定軌道に乗せるというのは、早くても三年、五年、もしくはプラスアルファ、これだけ長い、中長期的な取り組みになってくるかと思います。 そこで、同時並行で即効性のある対策、支援についてぜひとも御検討といいますか実行をしていただきたいと思っているんです。 例えば、あの三・一一、東日本大震災、津波の影響というのは北海道道東地域もありまして、その際に、新造船であるとか修繕、こういったものに対しての補助というものをもらい、今皆さんは船で出漁をしているということもあるんです。ということは、今本当はこれからのサケ・マスでまさにその借金を俺たちは返していくぞというやさきのサケ・マス流し網禁止法案なんです。 というところで、具体的にぜひ私からもお願いをさせていただきたいんですけれども、そういった制度の融資における、例えば返済期間の延長、新しい代替漁業、新規の漁業が安定するまでの例えば三年間まず延長するだとか、返済を三年間とめる、こういった支援というものが必要だと思うんですけれども、即効性のある対策、業務が軌道に乗るまでの棚上げ、これについて林農水大臣の御見解はいかがでしょうか。
○林国務大臣 今回のロシアの動きを受けて、まずは資源管理部長、漁業調整課長が七月の上旬に現地に赴きまして意見交換を行いました。 それに引き続きまして、今度は八日から十日までですが、佐藤農林政務官、それから長官も行っていただきまして、関係者と意見交換を行っておりまして、北海道の正式な要望は関係者の意見を聞きながら八月中に取りまとめをしたい、こういう御意向でございまして、ほぼまとまりつつあるのかなと思っております。 今先生がおっしゃったようなことも含めて、幾つかポイントがございました。やはり、五月から七月に代替漁業をどうするのか、それから沿岸漁業や増養殖事業をどう振興していくのか、それから、加工業者の皆さんですが、やはり代替原料をどう確保するのか、それから、今おっしゃったところに関連すると思いますが、漁業や原料の転換、経営安定に対する支援、それから雇用の継続、安定に対する支援、それからことしの出漁断念、漁獲枠削減を踏まえた支援、運送業、製函業など関連産業の影響に対する支援、大きくこういうポイントがあった、こういうふうに思っております。 こういう意見交換をさせていただいた上で、この八月末の要望取りまとめを受けて具体的な検討を行いまして、できるだけ早期に対策を取りまとめてまいりたいと思っております。
○鈴木(貴)委員 今大臣の答弁にもあったように、製函業なんですけれども、これは既に地元では一社廃業されたんですね。そしてまた、年内にはもう一社廃業してしまうんじゃないかということが現実問題としてもう既に起こっている。 そしてまた、サケ・マスの問題。地元では、春、夏、秋まで、サンマの時期までサケ・マス、そして秋になったらサンマ、冬になったら、皆さんも多分お鍋でよく食べられているタラ、これは通年のサイクルがあって初めて安定的な乗組員の確保であったりだとか船を動かすという体制がとられるんです。 春から秋にかけての長丁場、仕事がなくなると、今何が起こっているかというと、若い男性たちが出稼ぎに札幌へ、いやいや東京へ、いやいや東日本の方へ、東北へと今実際に出ていって、人口流出が起こっている。これは安倍政権が掲げている、例えば、少子高齢化の歯どめであるとか、人口流出を食いとめるだとか、地方創生というものにまさに逆行する問題である。 こういった幅広い観点からも、しっかりと道東地域に対しての、水産加工、地域経済への直接的な支援のほどをお願いしたいと思うんですが、改めて、農水大臣、特にHACCP認定に対しての支援だとかもこの間の意見交換で出てきたということも私は地元の皆さんからも聞いております。しかしながら、港町は原魚なくしては動かないんです。加工をするにもやはり魚がないと困るという面でも、例えば輸入原魚の確保ということも今後課題になってくるんですが、輸入原魚確保に対しての経済的なというか金銭的な支援の必要性も含め、林農水大臣からの答弁を願いたいと思います。
○林国務大臣 今委員が前半でおっしゃいましたように、五月から七月、特に集中的にやっていただいていた、そのところをどうしていくか。やはり、農業における輪作のようなものでございまして、それぞれの季節にそれぞれのお魚がいるわけでございますので、代替漁業というのをしっかりやって、その時期をどうやって埋めていくかというのが大事なことだ、こういうふうに思っております。 また、加工業者の代料、代替原料の確保というのも先ほど申し上げたとおりでございまして、これをどうするのか、輸入というのも恐らく視野に入ってくるのかもしれませんが、まずはほかのところとの整合性も含めながら、北海道庁の方で取りまとめられておられると思いますので、これを受けまして具体的な検討をなるべく早くいたしたいと思っております。
○鈴木(貴)委員 大臣の丁寧な答弁のように丁寧な支援策をぜひお願いしたい、このように思います。 そして、これはサケ・マスの対策にもかかわってくると思うんですけれども、今、公海上でサンマ漁が行われております。日本は、公海上のサンマが自分たちの海域に入ってきたところ、一番それが脂が乗っている時期の秋まで待ってとるというのが、今我が国がとっているサンマ漁のあり方なんです。 しかしながら、今問題になっているのが、中国そして台湾漁船による公海上のサンマ漁なんです。中国、台湾のサンマ船なんですが、日本の一般的なサンマ船の規模にして何と五十倍の大きさなんです。そして、公海上のサンマの漁というのは、実は、これは公海上ということで特段ルールがないんです。漁獲の上限もないんです。どんな漁法を用いても構わないということになってしまえば、まさに公海を回って、回遊魚ですから、そこを通って根室、釧路、そして東北の方におりていっているわけなんですけれども、母数が格段に減ってきてしまっているんです。 ちなみに、ことし、皆さんサンマを食べられたかわかりませんが、もう食卓の魚じゃなくなっておりまして、キロ一万五千五百円と、この十年で最高の高値であります。一方、台湾では一尾四十五円で売られているんです。 そして、大事な海産資源の観点なんですけれども、平成二十一年には一千八百トン近くありました。では、ことしはどれほどかというと、一千八百からことしはおよそ四トンなんです。これは劇的にその資源が低下している顕著な話だと思うんです。 北太平洋漁業委員会というものは、確かに日本が主導で、水産資源を管理していこうということで発足されましたけれども、実際に九月の三日に初めての総会といいますか大会がまさに東京で開かれるんです。 そこで、林農水大臣、ぜひとも、海に囲まれた島国日本としても、漁業で暮らしている、魚によって守られてきた我々としても、公海上のサンマの例えば漁獲の上限ルールを設けようじゃないか、漁法についても、資源を守りながらやっていこうじゃないかという建設的な提案、これをされるべきだと思いますし、また、されると思うんですけれども、交渉は難航するかと思います。しかしながら、そこで粘り強い交渉、そして上限設定、こういった目標を持って今回の九月の総会に挑んでいただきたいと思いますが、大臣の決意のほどを改めてお聞かせ願えますでしょうか。
○林国務大臣 サンマを含めた北太平洋公海における漁業資源の持続可能な利用の確保を目的としました北太平洋漁業資源保存条約、これは、今お触れになっていただきましたように、ことしの七月十九日に発効いたしました。この条約に基づいて、NPFC、北太平洋漁業委員会が設立をされますが、我が国、中国、台湾等が参加をしておるわけでございますので、この条約の作成交渉開始時からリーダーシップをずっと発揮してまいりました。九月三日に第一回委員会会合が開かれまして、事務局を東京に設置するということも承認される予定でございます。 したがって、公海のサンマ資源について、ここを通じて、適切に資源評価それから管理が行われるように、積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
○鈴木(貴)委員 最後に、きょうは政府参考人で外務省からも武藤大臣官房参事官に来ていただいております。 もう一カ月と一週間がたちました。何かといいますと、広尾漁協所属の第十邦晃丸、十一人の乗組員が船体とともにいまだ国後島は古釜布沖で係留され、一度も陸に上がることもなく、あの狭い船体の中で一カ月と一週間がちょうどたったところであります。 これからまさに裁判も始まるということなんですけれども、外務省の方で、今後、乗組員、そして何よりも、また、乗組員と同時に船体も返してもらうということが暮らしを支えていく上でも必要になってくるわけなんですが、今後の裁判のスケジュール感、そして、今後、外務省として、そして政府として、ロシア側に対してどのような働きかけをされていくのか、教えていただきたいと思います。
○武藤政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま御指摘がありましたように、七月十七日に第十邦晃丸が根室沖においてロシアの国境警備局所属の警備艇により漁獲量超過の嫌疑で拿捕された後、現在に至るまで、もう既に一カ月超、古釜布沖で拘束された状態にございます。 日本政府としましては、こうした事態を受けまして、北方領土問題に関する我が国の立場を踏まえつつ、外交ルートを通じ、人道的観点からも乗組員及び船体の早期解放を繰り返し申し入れてきているところでございます。 それとともに、第十邦晃丸の関係者からの要望を受けまして、ロシア側と調整を行い、四島交流事業団の訪問団による薬や食料品の差し入れを計三回実施いたしました。そのうちの第一回目は、先生御本人に届けていただいたところでございます。 八月二十日には裁判が行われ、即日判決が出たと承知しております。判決はまだ確定しておりませんが、裁判所等のプレスリリースによれば、漁獲量の超過等の違法な漁獲により罰金刑との判決が出されたと承知しております。 引き続き、乗組員、船体の早期解放を政府としては働きかけて、一日も早い帰国が実現することに努力してまいりたいと思います。
○鈴木(貴)委員 最後に、大臣官房参事官、帰国というのはどういうことでしょうか。北方領土は我が国固有の領土であります。どこの国から帰国するという意味合いなんでしょうか。 そして、この拿捕の問題、サケ・マス流し網の問題しかり、北方領土問題が解決していないから、平和条約を締結していないがゆえの、これは負の遺産なんです。 はっきりと今の帰国するというところを訂正していただきたい。 改めての決意を求め、私の質問を終わらせていただきます。
○武藤政府参考人 発言を撤回いたします。 帰国ではございません。一刻も早く帰還を求めるものでございます。失礼いたしました。
○鈴木(貴)委員 ありがとうございました。
○江藤委員長 次に、松木けんこう君。
○松木委員 維新の党の松木けんこうでございます。 きょうは、将来の有権者である県立神戸高校の皆さんに来ていただいておりますので、国会議員が実のある質問をやっているんだ、では、将来選挙にちゃんと行こうという気になるような、そういう委員会であるように頑張りたいというふうに思います。 今、鈴木さんの方からサケ・マスのいろいろな話がありまして、最後に外務省の方がぽろっと帰国なんて言っちゃったりしてね。認識が、まあ、しゃべっているうちにぽろっと言ってしまったのかもしれませんけれども、やはりああいうのは気をつけなきゃいけないですね。 それと、大臣、相手はロシアなんだから、交渉もかなりタフにやらなきゃいけないですよね。やはり日本の立場というのは、一言で言うと、アメリカを中心として外交というのはあるんでしょう。それは構わないと思いますね。それは当然のことだと思います。しかし、ロシアもいるんですよね、結局。だから、そういうものがいろいろあって、サケ・マスのこんないろいろなことが多分出てきているんでしょう、はっきりは言いませんけれども。その上、またロシアの脅威論なんという話をしちゃうと、またまた厳しくなっていくんじゃないかなと思っちゃうわけですよ。 ここら辺、ぜひ林大臣の方から、林大臣は将来の総理大臣ですから、現場の、今の総理大臣に、一言ぐらいちょこっと、そこら辺はもうちょっとうまくやりましょうよと、余りここでははっきりは言いませんけれども、そういうことをしっかり進言していただきたい、そう思いますので、よろしくお願いを申し上げます。特に答えは要りません。 では、質問をさせていただきます。 まず、TPPの交渉、これは、もちろん外交交渉ですから、あれがこうなって、これがこうなって、こうなりますよということは当然言えないんでしょう。しかし、私は二年間ぐらい落選していまして、その間に、残念ながら維新の党はそのメンバーには入っていないみたいですけれども、この農林水産委員会で、国益に反するようなことはしないように頑張ってくれというような決議をしているんですよね、私がいないときだからよくわからないんだけれども。 そういうことのようでございますけれども、どうですか、大臣。何とかなりそうですか。答えてください。
○林国務大臣 御案内のように、先月の二十八日から三十一日まで、ハワイで、TPP閣僚会合が行われたわけでございます。いろいろな交渉の前進もあったものの、幾つかの限られた論点について、引き続きやはり協議が必要だという結論に達したわけでございます。 残された課題というのは絞り込まれた、こういうふうに言われておりますが、農産品ではまだ引き続き協議すべき課題が残されております。今後も、今ロシア等のお話もお話ししていただきましたけれども、全て、やはり交渉というのは厳しい交渉だ、こういうふうに思います。 最初から合意ができることは合意ができるわけで、残っていることというのは難しいから残っている、こういうことではないかというふうに思っておりますが、やはり、今お触れになっていただいた衆参両院の農林水産委員会決議、これが守られたと評価をいただけるように、政府一体となって全力を尽くす考えで、変わらずやっていきたいと思っております。
○松木委員 評価をいただくようにという、若干、ちょっと弱目のお言葉だったような気がするんですけれども、大丈夫ですか。大丈夫、絶対任せておいてください、頑張っていますよという気持ちで答えてくれるとありがたいなというふうに思うんです。 大臣、国会決議も非常に大切ですよ。与野党なしで、みんなでこれをその当時ちゃんと決めたわけだと思いますので、ぜひこれを守れるような、そういう結果が出てくるように、私は本当にお祈りしますよ。我々でよければ何でもやりますから、何にもできませんけれども、私なんか、本当に、どこかに行って座り込めというなら座り込むし。 私なんかは、今北海道二区というところが選挙区になりまして、その前は北海道十二区だったんですよ。さっきの鈴木さんの話なんかを聞くとよくわかるわけですよ。でも、今北海道二区といったら、またこれがえらい都市、シティーボーイですよ。農業がほとんどないんですね。そういうところに移っちゃった。そうすると、やはりTPPに感じる感覚も、いる方々も、何となく違うんですよね、結構。 でも、やはり私は思うんですけれども、消費者と生産者といるわけだけれども、私はどっちも大切だというふうに思います。これは私が受けた印象ですよ、大臣。ただの印象だけれども、私は、一大生産地というところで選挙をやっていました。武部さんのお父さんと前はやっていました、今はいませんけれども。そして今、北海道二区という本当に都市部で選挙をやっているんです。これは吉川筆頭にお世話になりながら私はやっているわけですけれども、本当に全然違う選挙区を私は経験しているんですよ。 その中でちょっと思うのは、どっちも大切なんだけれども、やはり私は、生産者に若干でいいから、物をつくっている人たちに若干でいいんですよ、重きを置くような政策というのがひょっとしたら大切なのかなと。例えば五十一対四十九、そんなぐらいの違いなのかわからないですけれども、そういう気持ちでおられるといいんじゃないかなというふうに思うんですけれども、大臣なんかはどういうふうに感じますかね、そこら辺。
○林国務大臣 今、北海道十二区と二区のお話がございましたが、実は大変恐縮な話ですが、私は吉川先生の応援で二区にも入りましたし、それから、この間は武部先生のお地元にも行きまして、まさに先生がおっしゃるように、随分やはり違うんだなと。この両方の選挙区で実際に有権者をお回りになった先生の感覚というのは、なるほどなと。 私は参議院で、山口県全県区でございますので、中には瀬戸内海側を中心に工業地帯もございますが、主に日本海側のように、農村、漁村というところが中心のところもございますので、まさになかなか、ここをどうバランスをとるのかというのは県内一つとっても難しいところがあるわけでございます。 やはり私は、農林水産大臣として、生産者目線というものが大事であろう、私の仕事としてはそういうことをまずは第一に考えながら、しかし、幾ら生産者が頑張って生産しても、最終的に消費者に食べていただかなければいけないというのも事実でございますので、そこのバランスはしっかりと考えながら対応していかなければならない。先生と同じような認識を持っておるところでございます。
○松木委員 さすが将来の総理大臣だなと思いますけれども、バランス、これは本当に大切なことなので、これからもしっかり頑張っていただきたいと思います。 それでは、また質問させていただきますけれども、独立行政法人のことは、きょうは多分お経読みをやって、審議に入っていくんですかね。それでいいんですか。(発言する者あり)ああ、予定ですね。野党の筆頭はうんとは言っていませんけれども、そういうことになるのかなと思うんです。 この中のことでちょっとお聞きしたいんですけれども、今回の法案が例えば通った場合、十三の法人が今度の改革で九の法人まで減ることになるんですね。組織の見直しというのは必要なことだとは僕は思っているんだけれども、こういうことが、見直し、見直しとずっと続いちゃうと、中で働いている方々なんかもなかなか落ちつかない思いをされているというふうに思いますし、いつも組織改編ばかりしているというのは、どうも逆に、効率的な組織運営にとっては必ずしもプラスにならなくなっちゃうんじゃないかというような気もするんですよね。 今回の改革は、ある意味集大成を迎えたという説明を政府はされているという感じがするんですね、そういう文言を使っているかどうかというのはちょっとわからないんですけれども。九法人体制というのはある程度最終的な形になるという、これでとりあえず完結したなという認識でよろしいのかどうか、お聞きします。
○あべ副大臣 委員にお答えいたします。 今回の独法改革法案でございますが、いわゆる閣議決定におきまして、今回の改革、今までの改革の集大成というふうに、委員がおっしゃったみたいに書いてあることでございますが、これに関しまして、やはり近年、制度、組織全般にわたるさまざまな議論、検討が行われてまいりました。そうした中にあって、いわゆる審議未了のまま廃案になるなどの検討経緯もございました。こうした検討の集大成が平成二十五年の閣議決定でございまして、現時点ではこれが最善だと考えております。 一方で、今後の独法の業務運営、また改革に当たりましても、引き続き適正かつ効率的な運営を確保することが重要だというふうに私どもは考えておりまして、必要に応じ適切に対応してまいります。
○松木委員 まあ、当然のことだと思うんですけれども、とりあえずは一つこれで完結だなということでよろしいんですね。 しかし、世の中、改革というのは、これで終わった改革というのはないんですよ。また時代が変われば改革していかなきゃならないこともいっぱいありますので、そういう意味では副大臣の言うのもよくわかりますけれども、とりあえず、しかし、これはここで一つの結果だなというふうな受けとめ方というのもそれはそれでいいということでよろしいんですか。 副大臣、もしよかったら、どうぞ。せっかく、髪の毛を切ってすてきな副大臣にお聞きしたいんだけれども。
○あべ副大臣 繰り返しになりますが、現時点では最善の形だというふうに考えております。
○松木委員 現時点でこれが一つの結果であるということですよね。本当にありがとうございます。 とりあえず、またやられるのかなとか思いながら働く人たちもかわいそうですから、一つこれが結果だよということを言ってあげるのも、中で働いている人たちに、私は維新の党ですから、別に労働組合に、何か気を使うことは全然ないですから。ただ、働いている人たちのことを思うと、だって自分がそこにいたら、おい、また俺は首になるのかなとかというのはやはりちょっときついですよね。 そういう意味で、やはりある程度結果を出して、出たのならば、しばらくはそれでしっかり頑張っていく。時間がたてばまたいろいろな問題が出てくるのは当然ですから、それはそれでよくわかりますので。 副大臣は新しい髪型がよくお似合いですよ、本当に。 それでは、次の質問をしますけれども、これまでの合理化は、効率化して、できるだけ小さなお金で大きな効果を生んでいこうという努力をされてきたのだというふうに思いますけれども、その上で、今後の各法人の役割について大臣の御見解をお聞きしたいと思います。 農林水産業の就業人口は大きく減ってきているわけですけれども、一方で、高付加価値で高度に安全で安心な作物へのニーズは高まっているというふうにも言えるわけです。我が国の農林水産品への海外市場からの注目も高まっている側面も私はあると思います。高付加価値や安全、安心を担保するのには、やはり農林水産分野での科学的な知識や技術力、こういうものが絶対不可欠だと私は思うんですけれども、そういう意味で、今回の再編の対象となる各法人とその傘下の研究所の役割は今後も引き続き重要であるし、より大きな役割を担う必要があるというふうに私は考えているんですけれども、そこら辺の大臣の御認識というのはいかがですか。
○林国務大臣 まさに今先生おっしゃったように、付加価値をつける、また先ほど北海道の線虫の話も出ましたけれども、そういうものを研究するにしても、やはりこういうところが非常に大事になってくる、こういうふうに思っております。 そういう意味で、独法は、大臣が定めた目標の達成に向けて、自律的かつ効率的に業務運営をするということで、研究開発の面で大変大きな役割を果たしてきた、こういうふうに思っております。 今後も、需要フロンティアの拡大、バリューチェーンの構築、生産現場の強化という産業政策の三本柱と、農村の多面的機能、地域政策、この四本柱の攻めの農政ということをやっていくためには、それぞれの分野でやはり研究をやっていただいて、今申し上げたことを一つ一つ実現していくための研究開発、これが大変大事になってくる、こういうふうに思っております。 やはり、こういう研究をしていただいて、科学技術革新を起こしていただく、これを通じて攻めの農林水産業に貢献をするということが期待をされるところでありまして、大変重要な役割を持っている、こういうふうに考えております。
○松木委員 さすが林大臣ですよね。非常にいいお答えをいただきまして本当にありがとうございました。本当にそのとおりですよね。ぜひこれからも大切にしていってあげたいなというところだと思います。 農業・食品産業技術総合研究機構と水産総合研究センターは過去にも組織改編の経験をしており、一般管理費と業務費の削減も継続して義務づけられてきたわけでございますけれども、中期目標期間の間に、五年間で一〇%の一般管理費の削減、二期と三期の中期計画では、一般管理費は毎年度平均で最低でも前年度比三%削減、業務費について、中期目標期間中、毎年度平均で少なくとも前年度比一%削減が求められておりましたけれども、非常に意欲的に経費削減を進めてこられてきているんだなというふうに私は思います。 そこで、この中期計画は、平成二十八年四月、来年度から第四期に入るわけですけれども、毎年度定量的に減らし続けるということになると、合理化というよりも、なかなか合理化もだんだん難しくなってきて、では、今までやってきた仕事を、これまで各研究所などが持っていた機能の一部について、これはもうやめようかということになってしまうと思うんですね。 その意味で、業務費や一般管理費の削減は一応第三期中期計画で終わりという考え方でいいのかなという考えも持てるわけですけれども、そこら辺はいかがでしょうか。 さらなる削減、もちろん無駄があればそれはそうなんだけれども、もし、さらなる削減がまだ必要なんだということであれば、実はこういったところがまだ削減ということでは残っているんですよということがあるのであれば、示していただきたいと思います。
○西郷政府参考人 御指摘いただきました国立研究開発法人の業務費及び一般管理費は、国が法人に交付しております運営費交付金というものによって今賄われているところでございます。これは、独立行政法人制度が平成十三年度にできて以来、ずっと農林水産大臣が示しております……(松木委員「余り時間がないから端的に」と呼ぶ)はい。 中期目標で示した効率化目標ということで一定の削減をしてきたということでございます。業務の運営の効率化というところでやってきたということでございます。 今後の運営でございますけれども、国立研究開発法人につきましては、平成二十五年十二月の独立行政法人改革等に関する基本方針、閣議決定でございますけれども、ここでは、中期目標において主務大臣が指示する効率化目標につきましては、各法人の事務事業の実態やこれまでの効率化努力等を踏まえ、法人ごとに適切な目標を設定するとされているところでございます。 ですので、今後の国立研究開発法人の中長期目標につきましては、この閣議決定に沿いまして、今後の法人運営に支障がないように、適切に検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○松木委員 もう時間がないので、これで終わりますけれども。 本当は、どこら辺をまだ無駄だからやることができるんだよということを聞きたかったんですけれども、そういうことをまた言うのも、ちょっと言いづらいでしょうから、これでいいですけれども、余り合理化合理化、削減削減と言って、何もできなくなっちゃったら困るので、ぜひそこら辺はしっかり頭に入れて、改革は改革、頑張っていただきたい。私は改革していくのは大切なことだというふうに思っていますので、よろしくお願いします。 大臣、ロシアとの問題というのはそう簡単じゃないけれども、さっき鈴木さんが一生懸命聞いていましたけれども、ぜひ頭に入れながら頑張ってくださいね。 以上です。
○江藤委員長 次に、村岡敏英君。
○村岡委員 維新の党、村岡敏英でございます。 二カ月ぶりの農水委員会ということで、質問したいこともたくさんあるわけですけれども、質問の前に、先ほど松木委員からもありましたが、兵庫県立神戸高校二年生の皆さん、農水委員会に社会見学ということで来ていただきまして、ありがとうございました。もう二年生ということですから、来年の参議院選挙には、中には国政選挙に投票する人も出てくるということですから、しっかりと皆さんも勉強していただきたい、こう思っています。 ここは衆議院の農水委員会であります。皆さんが毎日食べる食料、これを、お米であったり、野菜であったり、そして果物であったり、そういうものが日本全体で今、日本は六〇%を海外から輸入しています。もう四〇%を切って、皆さんの食べている食べ物は日本でなかなかつくられなくなっている。それを、しっかりと農業を再生させて安心な食料を皆さんに供給していこうということで真剣に取り組んでいる農水委員会ですので、よろしくお願いいたします。 そこで、大臣、せっかく高校生が来たので、農林省、大臣がどういうふうな形で取り組んでおられるか、大臣から、ひとつ高校生の皆さんにも。
○林国務大臣 私からも、高校生の皆さんがこの委員会に足を運んでいただいたことに、お礼を申し上げたいと思います。しっかり見て帰っていただければというふうに思っております。 その上で、今ありがたい御質問をいただきました。まさに今、六割を輸入しているというのは、食料自給率というのを計算しておりまして、カロリーベースと生産額ベースというのがございまして、食べているもののうち、カロリーで計算した場合は、今、大体三九%が国産のもの、こういうことになっている。一方で、売り上げ、生産額、額で見ますと、六五%強が国産になっている、こういうことでございます。例えば野菜などは、国産でたくさんつくっておりますけれども、カロリーベースにすると少ない、こういうこともあるわけでございます。 したがって、先ほど松木委員から、消費者そして生産者というお話がありました。大変大事なことだと思いますが、やはり生産者がしっかりと、農業の場合は土地を守って農地として耕作をしていただいてつくってもらう、これがなくては食料の自給というのは図れないわけでございますが、最終的には消費者にこれを食べてもらう、ここによって最終的な需給の構造が決まっていく、こういうことでありますので、やはり食べてもらえるもの、すなわち商売でいうと買ってもらえるもの、できれば少しでも値段の高いもの、付加価値の高いものを買ってもらえるようにしていこう、今、こういう改革を一生懸命進めておるところでございます。 戦後、食料が足らないころには、とにかく足りるだけのものをつくる、これを一生懸命やってきまして、先輩方のおかげで、特に主食の米などはそういう状況になっているわけでございますが、これからは、つくる方と、そして需要サイドといいますか、付加価値を持って喜んで買ってもらえるようなもの、これをどうやってしっかりとつなげていくかということをしっかりとこの農林水産委員会でも議論していただいて、日本の農林水産業は大変な潜在力を持っておりますし、ただの産業ということではなくて、産業として振興して、農林水産業が盛んになることが美しいふるさとの自然の環境というものも守っていくということもしっかりと頭に入れながら施策を展開していきたい、こういうふうに思っておるところでございます。
○村岡委員 大臣、大変詳しく丁寧に、いつもよりも非常にわかりやすい説明でありがとうございました。 そして、せっかく兵庫県ですから、西村副大臣がきょう来ていますけれども、高校生の皆さん、今、TPPという、新聞には載っていますけれども、何を交渉して、どんなことをやっているのか、簡潔に、ちょっと西村副大臣から答えていただけますか。
○西村(康)副大臣 もう委員も御案内のとおりだと思いますけれども、二十一世紀にふさわしい経済のルールを決めていこう、できる限り自由な貿易や投資や、そうした環境の中で経済を活性化していこう、さらには知的財産を守っていくとか、あるいは投資が保護されるとか、これまでのように物品だけではなくて、サービスあるいは金融の取引とかさまざまな取引が新しく広がってくる中で、電子商取引なんかもそうですけれども、こういった分野について、これまでルールが決められていなかった、あるいは自由な取引ができなかった分野について、できるだけ自由に活動ができるようにしようという、そうした大きなルールを決めていこうというのが、このTPP交渉の、十二カ国が集まった思いであります。 本来であれば、これはWTOという国際的な、多くの国が入ったところで決めていくわけですけれども、多くの国が入り過ぎてなかなか利害がまとまらない。それであれば、そういう高い志を持った有志でまず集まって基本となるルールを決めていこうじゃないかということで、十二カ国が集まって交渉を重ねてきているわけであります。 大詰めのところに来ているわけでありますから、何とか二十一世紀に世界経済そして日本の経済が活性化していくように、そのための新しいルールをしっかりと議論して決めていければという、そんな思いでございます。
○村岡委員 ありがとうございました。 それでは、質問に入らせていただきます。 西村副大臣、TPP交渉の担当ということで、米が五万トンであったり、牛や豚や、そういう関税の下げとか、いろいろ新聞で躍っています。そして、もちろん、先ほどの玉木委員の話でも、質問したときに、パッケージで決まるから何も決まっていない、こう言っています。 しかしながら、例えば米の問題に関して、甘利大臣は五万トンというのは要求したと言っております。この五万トンは、実際に日本からは提案したんですか。
○西村(康)副大臣 大臣がいろいろな場面で言われていることは承知をしておりますけれども、どういうコンテクストで言われたのかというのは細かくは承知をしておりませんので、私から細かい交渉の内容は、どういうことを主張し、どういうやりとりがあったかは差し控えたいと思います。 いずれにしても、日本として、守るべきは守りながら攻めるべきは攻めて、特に決議をいただいておりますので、それを守ったと言っていただけるように、国会で承認いただけるように、そうした中でしっかりと交渉を進めているところでございます。
○村岡委員 林大臣、先ほど玉木委員にも答えていましたが、パッケージでと言いました。だけれども、この五万トンということを言ったということは、甘利大臣から聞いているわけですね。
○林国務大臣 先ほども玉木委員にお答えをいたしましたけれども、交渉の内容そのものでございますので、私からコメントすることは差し控えたいと思います。 米について、アメリカから非常に厳しい要求がなされているということは事実でございますが、米は国民の主食でもございます、最も重要な基幹農作物である、こういう認識のもとで、慎重に交渉を進めておるところでございます。
○村岡委員 別にまだ決まっていないわけですから、言ったか言わないかはイエスかノーでお答えいただきたいんですが、同じ答えにはなると思います。 そこで、農林省の方にお聞きしたいんですが、MA米で年間どのぐらいの赤字が出ていますか。
○林国務大臣 ちょっと御通告がなかったものですから担当の部局が今来ておりませんので、後ほどしっかりと説明をさせていただきたいと思います。
○村岡委員 詳しい数字はあれにしても、新聞紙上で書いている中で、そのときの米の値段や、飼料米に変えたりするとか、いろいろあると思いますけれども、年間百億から三百億かかる、こう言われているわけです。その意味においては、MA米だけでそのような赤字になっている。 例えば、米を厳しい状況で輸入したときには、やはり何か囲い込みをしなきゃいけない、そういう場合には大変な財政負担がかかるという認識はお持ちでしょうか、大臣。
○林国務大臣 先ほど申し上げましたように、現在どういう交渉をしているかというのはあれしておりませんが、したがって、どういう形になった場合にどういう対策を打つかというのは、この間もここで村岡委員とはやりとりさせていただきましたが、具体的にこういうことなのでこういうことをやろうと思っているということは、逆に言うと、交渉の相手国に予断を与えることになりますので、交渉上不利益をもたらすという可能性もございますので、私から申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
○村岡委員 そうすれば、まだ交渉事の五万トンなのか七万トンなのかというのは決まっていないということでそれは結構ですけれども、MA米に関して、これは在庫にかかるものだったり、それからまた飼料米にしたり、また、のりや何かにしたりして、それは相当な財政負担になっているという認識はありますでしょうか。
○林国務大臣 現行のMA米については、先ほど大変失礼いたしましたが、担当部局が来ておりませんので詳細な数字がお答えできない状況ですが、何がしかの財政負担をしながら運営をされている、こういうふうに承知をしております。
○村岡委員 何がしかというか、これは重要なことで、この国の一番重要なことの中の米政策にかかわることなんです。これは通告するか通告しないかじゃなく、TPPで米のことをどうするのかと交渉していますから、相当な財政負担になっている、なかなかそれが解決できていない、こういう認識はお持ちだと思うんですが、大臣、どうでしょうか。
○林国務大臣 財政負担があるということと、それが解決すべき問題であるかどうかというのは、ちょっと分けて議論する必要があると思っております。 国際的に交渉して妥結をした取り決めになったものとしてMA米というのが決まっておりますので、当然、これをほかのいろいろな施策と調和させるために、政策上必要なことがあれば、それは財政上の支出を伴うことがあることはあり得る、こういうことではないかというふうに思っております。
○村岡委員 そこで、西村副大臣にお聞きいたします。 決議も大切です。そして、日本の農業を再生していくのも大切です。しかし、この交渉の中で米というのが輸入拡大した場合に、相当な大きな財政負担がかかるという、そして日本の農家に大変な影響を与える、この認識はお持ちですね。
○西村(康)副大臣 日本の農業のまさに基盤が壊されないように、これは再生産可能であるようにという決議もいただいておりますので、そういったことの中で交渉を進めております。 最終的にどういう決着になるかは、まだ、これから粘り強く交渉してやっていきますので、今の段階で予断を持ってどうこうお答えするのは差し控えたいと思います。
○村岡委員 そのことを聞いているわけじゃないんですけれども、同じ答えになると思うので、視点を変えて大臣にお聞きしたいと思います。 今、パッケージでいろいろやっている中身があります。最終的にどういうふうに決めるか、それはまだ決まっていません。その中で、この農林水産委員会の決議というのがよくあります。これの、大臣が思っている決議の重み、そしてさらには、この決議というのはどういうふうな形での解釈が一番守ったと言えるのか、もう一度お聞きいたしたいと思います。
○林国務大臣 少し前の委員会で随分この議論はいろいろな方とさせていただいたわけでございますが、まさにこれは衆参の両院で、この農林水産委員会で決議をされたということでございますので、この決議がどういう意味なのかという解釈を、私は政府側として解釈するのは適当でない、こういうふうに考えております。
○村岡委員 どういう内容かしっかりと理解してという形が通常だと思います。解釈という言葉が、ちょっと安保法案と違うので、解釈変更とかそういう意味じゃない、こう思っていますけれども。 西村副大臣、この農林水産委員会の決議は何度も読んだと思います。これはどういうことだという認識で交渉されていますでしょうか。
○西村(康)副大臣 まさにここに記されている各項目、何度もここでも議論させていただきましたし、私も目を通し、何度も、このことを頭に置いて交渉にかかわってきたわけでありますけれども、日本の農業が、まさに再生産可能となるようということ、この文言を私は非常に重く受けとめておりまして、しっかりと日本の農業が、基盤が守られていくということが大事だというふうに認識をいたしております。
○村岡委員 解釈の仕方が、政府が考えること、農林水産委員会が考えること、そして消費者が考えること、農家が考えること、全部違ったら何の意味もない決議になります。やはりそこは統一したからこそ、これを聖域と言ったからこそ、参加したはずです。その認識は持っていただかなきゃいけない。その認識はお持ちですか。
○西村(康)副大臣 まさにここに書いてある事柄を私どもはしっかりと受けとめて交渉を進めてきておりますので、このことの重要性は十分に認識をしておりますので、引き続き、このことを頭に置きながら最後まで粘り強く交渉していきたいというふうに思っております。
○村岡委員 この決議は、存立危機とかそういう言葉よりも非常にわかりやすい言葉なんです。誰がこの決議を見ても、こうやらなきゃいけないということで、これには解釈の変更はない、こういうふうに思っています。 そういう意味で、ぜひ交渉をしっかりと進めていただきたいと思っていますので、西村副大臣にはそのところを認識してやっていただきたい、こう思っております。 これからTPP、漂流するのかそれとも妥結するのかという方向性はまだわかりませんけれども、この認識だけ、最後にお聞かせ願えればと思います。
○西村(康)副大臣 残念ながら、前回の閣僚会合では合意には至らなかったわけでありますけれども、前進したことも事実でありますし、各国が、そのことも踏まえた上で、もう少しだ、何とか早期にまとめようという機運を持ち続けていることも事実でありますので、事務的な交渉を重ねながらできるだけ早期にまとめていく、その努力を引き続き続けていきたいというふうに思っております。
○村岡委員 副大臣、もう一つお聞きします。 このTPPとともに、日欧のEPAがあります。これは、TPPが妥結しない限りEPAは進まないという認識でしょうか。
○西村(康)副大臣 実は、私はTPPは担当しておりますけれども、日・EUの交渉は担当しておりませんので私が答える立場にはありませんけれども、一般論で言えば、一つの自由貿易、こうした経済協定の交渉がまとまってくれば、それに刺激を受けて、いわばそのまとまった国同士の交流が活発になるわけですので、それ以外のところは取り残されてしまうというか別の古いルールでやらなきゃいけなくなってしまいますので、そういう意味では、このTPP交渉がほかの交渉にも刺激を与えて、ほかの交渉が加速をされるということは私どもとして期待をしたいというふうに思っております。
○村岡委員 林大臣も同じ認識ですか。
○林国務大臣 今、西村副大臣からお話がありましたように、いろいろな影響を与える、こういうのは事実ではないかというふうに思っておりますが、交渉自体は別の交渉でございますので、日・EUの方でTPPの交渉の妥結が何か条件となっている、こういうことではないというふうに申し上げておきたいと思います。
○村岡委員 西村副大臣、お忙しいでしょうから、ありがとうございました。違う質問に移りますので。 そこで、先ほど委員会の中でもありました電気柵の事故について、電気自体は経済産業省なのかもしれませんが、その中で農業関連が七千件ぐらいあるということですから、鳥獣被害のためにこの電気柵は非常に有効で、使わなきゃいけない。 しかしながら、人間に害を与えるのでは本末転倒ということになってしまいます。 その辺のところは、農林省はどのように電気柵について把握し、そして電気柵をつけている方々に指導しているのか、教えていただければと思います。
○中川大臣政務官 質問にお答えいたします。 七月十九日に電気柵の事故がありました。本当に大変痛ましいことであったというふうに思います。 二十一日に都道府県に対しまして、電気柵の安全対策が適切に講じられているかどうか点検するように依頼をいたしました。今月十七日までに報告があった全国約十万カ所に設置された電気柵のうち、約七千カ所で、危険表示がないなど適切な安全対策が講じられていないということが確認されました。 多くの不適切事例が確認されたことも踏まえまして、事故の防止に万全を期すため、農林水産省としまして、安全対策の周知、指導の徹底を幅広く、継続的に、反復的に行うよう、都道府県に対しまして、十九日に改めて文書で要請をいたしました。そのほか、経済産業省とともに、先ほど石田先生の御質問の中にもありましたように、普及啓発用のポスターを新たに作成し、市町村、農業団体に広く配布する予定でございます。さらに、来月九月一日から十月三十一日まで、秋の農作業安全確認運動というのを毎年やっているわけでありますが、新たに電気柵の安全対策にも取り組むということにしております。今後とも継続的に注意喚起を行っていくことといたしております。 また、十九日には関係省庁連絡会議が開催をされまして、経済産業省や環境省などと今後の対応方針について意見交換をしたところでありまして、これからも関係省庁と連携を密にしながら、電気柵の安全確保に万全を期してまいりたいというふうに存じます。 〔委員長退席、齋藤(健)委員長代理着席〕
○村岡委員 ぜひ、これは人間の命の源泉である食料を鳥獣から守ろう、そうしているところが、人間が電気柵で亡くなるなんという、こんな不幸なことはないわけですから、しっかりと農林水産省も指導していただいて、危険箇所、それから、まだ何も表示していないところ、それは早急に把握していただくということをお願いしたい、こういうふうに思っております。 最後の質問になりますけれども、概算要求、いろいろ新聞紙上に出ています。まだ概算要求ですから、中身の細かいことはもちろん答えられないでしょうけれども、農林省として、来年度の概算要求、何を一番重要視しながらこの概算要求の案をつくっているのか教えていただければと思います。大臣。
○林国務大臣 これが一つだけ重要ですというのはなかなかないのでございますが、それぞれの需要そして供給、先ほど高校生の皆さんがいらっしゃるときにお話しした、それをつなぐバリューチェーン、そして地域政策、それ以外に林、水、こういうふうにございますので、それぞれ柱を立ててこの要求をしよう、こういうふうに思っております。 水田フル活用の推進ですとか、それから農地中間管理機構等々による農地集積、集約化の推進、畜産クラスターを軸にした畜産、酪農競争力の強化、それから輸出も含めた付加価値の推進、こういうものをやるとともに、日本型直接支払い等による多面的機能の発揮、それから林業の成長産業化、森林吸収源の対策、水産日本の復活のための施策、こういうものが大きな柱となって、それぞれいろいろな施策の所要経費を要求していきたいと思っております。
○村岡委員 もちろん、概算要求するのは大切なものを全部要求していくわけでしょうけれども、しかし今、農業の改革が進められて、農業を成長産業にしよう、こういうことですから、やはり力を入れていくところを見せていただかないと、それはただ単に全部が大切なのはもちろんですけれども、特にここは伸ばしていきたい。例えば、大臣がいろいろなところに行って、香港とかに行って、輸出をいろいろやっていますけれども、輸出とか、それから基盤整備だとか、何か目玉は、思っていることがあるはずなんですけれども、それを最後にお答え願って、終わりたいと思います。
○林国務大臣 いろいろな方から御意見を聞く機会がございますが、御要望として多いのは、やはり今言っていただいたように、基盤整備でございます。このことは、総枠を確保すべく一生懸命努力をしております。 また、付加価値の中で、今まさにお触れいただいたように、輸出、これは全体として需要を伸ばしていくために欠かせない分野でございまして、昨年の輸出額が六千百十七億と過去最高になりましたけれども、一月—六月で既に三千五百四十七億ということで、前期比二五%増で伸びております。これをさらに伸ばすように、しっかりと輸出に関連する予算も増額をして要求をしていきたいと思っております。
○村岡委員 これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○齋藤(健)委員長代理 次に、斉藤和子君。
○斉藤(和)委員 日本共産党の斉藤和子です。 質問をさせていただきます。 二〇一五年の米の収穫が始まりました。早場米では、昨年に比べて、三百円とか、高いところだと千八百円と概算金が設定されていると言われています。 私も、地元千葉県で米の買い入れをしている農協があるんですけれども、そこに伺ったところ、九千五百円にしたと。昨年に比べれば五百円ぐらい値上がりしたということなんですけれども、農家の方にしてみれば、昨年が本当に暴落したわけで、それに比べて、五百円だけれども、大きく値を回復する見込みもなければ、展望もない。米の生産費は一俵一万六千円と言われているわけですから、それに全く届かない。 ここ数年の平均的な全国的な相対取引価格を見ても、一万五千円とか一万四千円で推移してきたわけです。その米の価格が、昨年、一気に平均で一万二千円を割り込むというところまで落ち込んだ。 農家の方々からは、米つくって米食えねえという怒りの声が上がったわけですけれども、米でも野菜でも、価格がちゃんと安定していれば後継者だっているんだ、また、農産物の価格が安いから、展望が見えないで、息子に農業を継げなんて言えない、外に働きに行く、そういうふうに言うしかないんだという声、それから、一万円を割った状態で米づくりを続けるということはもうとてもじゃないけれども無理だ、こういう声をどこでも聞くわけです。 そうした状況にもかかわらず、政府は、毎年、ミニマムアクセス米で七十七万トンを輸入している。米の需要が減っているもとで、このMA米の数量は一切減らすことなく輸入し続けているわけです。 ここに来て、TPPに関連をし、甘利大臣が米の別枠輸入を五万トンと主張したと、先ほどもありましたが、それは事実ですというふうに甘利大臣みずからが記者会見で述べているわけです。 私は、ちょっとこれは林大臣にお聞きしたいんですけれども、こうした米の価格が暴落している状況、こうした状況の中で、五万トンという数字はどういう意味を持っているとお感じになっていらっしゃるでしょうか。 〔齋藤(健)委員長代理退席、委員長着席〕
○林国務大臣 先ほど来お答えをしておりますが、交渉内容そのものでございますので、私からはコメントすることは差し控えたい、こういうふうに思っております。 米について非常に厳しい要求が特に米国からなされている、こういうことは事実であろうか、こういうふうに思いますが、米は国民の主食でもありまして、主要な基幹的農作物である、こういうことでございますので、慎重に交渉を進めておるところでございます。
○斉藤(和)委員 私は、生産者目線から見たときに、やはり米をつくりたいという思いを生産者の方々は持っているわけです。そうしたときに、その米を豚や牛に食わせるのか、しかし、今の米価の状況を見れば、飼料米にするしかないという選択をされているわけです。 そのときに、政府は、米が毎年八万トン程度需要が減少している、それが米余りになっているんだということを繰り返し繰り返し強調されているわけですね。今回出てきた数字というのは、それに匹敵する、アメリカは十七万五千トンと別枠輸入を主張しているわけですから、TPP交渉では、アメリカから要求されていることを考えると、この米が余っている八万トンというのは、しかも、譲歩する七万トンという話も出てきているわけで、本当にこんなことをしたら、ますますお米をつくり続けるということができない状況になると思うんです。 米というのは単なる食料の生産というだけではなくて、中山間地が多い、山があって、平地が少なく、すぐ海に向かう、こういう日本の特殊性の中で、水田が果たしている国土を守るといった役割というのは非常に大きいというふうに、農林水産省も多面的機能ということで試算を出しているわけですよね。 そういうことを考えても、やはり日本にとって米づくりというのは国土を守るといった点からも非常に私は重要だと思うんです。だからこそ、国会決議の中で、重要五品目については除外または再協議というふうに明確に書いて、衆参両院で決議をされている。 この米の五万トンの別枠輸入というのは除外というふうに言えるんでしょうか、大臣、いかがでしょうか。
○林国務大臣 先ほど申し上げましたように、交渉内容については私からコメントすることは差し控えたいと思っております。また、決議について私から解釈をすることは差し控えさせていただきたいというふうに思っております。 今委員がおっしゃったように、水田というのは大変重要な機能を有しておる、これはそのとおりでございます。多面的機能の試算自体は農水省ではなくて学術会議だったと思いますが、そこで試算をしていただいたものがありますように、治水治山機能に始まりまして、いろいろな機能を持っているというのが出ております。数字に換算できるものであれぐらいの数字が出ておりますが、それ以外に数字に換算できないものもあるということでございます。 したがって、我々としても、水田という生産装置をフル活用するということで、かつ、需要に合った生産をするということで、今おっしゃっていただきました餌米ですとか、あるいは酒米ですとか、麦、大豆、こういった転作奨励ということを通じて、水田をフル活用していただくということをしっかりと施策で展開していきたい、こういうふうに思っておりますし、先ほどお話がありましたような、ことしの概算金の状況も、生産調整というものが始まりましてから初めて達成をする見通しが出てきた、こういうこととも相まって出てきているのではないか、こういうふうに受けとめておるところでございます。
○斉藤(和)委員 国会決議の解釈はということで発言されませんでしたけれども、私は、この米の五万トンの別枠輸入、最低ですけれども、これをやっても、もし国会決議が守られたと評価されると思っているとしたら、非常に大問題だ、国会決議というのは何なのかという根底が問われることになるだろうというふうに思っております。 国会決議は、あくまでも五品目について、「引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象とすること。」とし、さらに六項目めで、「自然的・地理的条件に制約される農林水産分野の重要五品目などの聖域の確保を最優先し、それが確保できないと判断した場合は、脱退も辞さない」というふうに書いてあります。 今でさえ再生産できない価格に追い込まれているこの米の状況を見たときに、政府がさらにそれに追い打ちをかけるような、再生産が本当に根底からできない、農業が続けられないような状況になるような交渉というのは、私はもう続けるべきではないというふうに思うわけです。 そもそも、七月末のハワイでの閣僚会合は、最終合意するんだということで鼻息荒く行ったわけですが、大筋合意には至りませんでした。甘利大臣は、会合の後の記者会見で、八月末までに会合を持つというのが共通認識だというふうに述べたんですけれども、その後、八月中に閣僚会合開催は困難と、さらに、十日後のテレビ番組では、九月いっぱいに開催しないとというふうに発言されているわけです。 内閣官房の方にお聞きしますけれども、その後、このTPPの閣僚会合の開催の日程だとか進捗状況というのはどうなっているでしょうか。
○澁谷政府参考人 お答え申し上げます。 先月のハワイの会合での成果を踏まえまして、できるだけ早期に次回の閣僚会合を開催するべく調整中でありますが、現時点ではまだ日程は固まっておりません。 なお、マレーシアで開催されておりますASEANの会議の場で、きのうまでUSTRのフロマン代表と数カ国の関係閣僚でTPPに関する会談も行われたようでございまして、その中でTPP交渉をできるだけ早く終結させることを話し合われたということでございます。
○斉藤(和)委員 早期開催のために頑張っているというふうに言われましたけれども、現状はまだ決まっていない。 甘利大臣も、残された課題を処理した後に閣僚会合を開くというふうに話されていて、なかなか開くめどが立たないということは、合意しがたい深い溝があるんだろうというふうに思うんです。 ハワイで合意に至らなかった原因について、安倍首相に我が党の紙智子議員が十日に質問をしました。その答弁の中で、一部の国の間の物品市場アクセス交渉、知的財産分野の一部について各国の利害が対立したというふうに答弁されています。 物品市場のアクセスの問題になっているのはニュージーランドの乳製品だというふうに思いますけれども、甘利大臣は紙議員の質問に、ニュージーランドの日本に対する過大な要求に、我々は阻止するために頑張ったんだというふうに答弁されました。しかし、ニュージーランドは、乳製品を念頭に、そもそも例外なき自由化という趣旨でTPPの前身であるP4に入っていて、TPPの枠組みへの構想にしたわけですから、たやすく引き下がるとは思えないわけです。 また、アメリカにとって医薬品は巨額の利益を生む分野であるというふうに言われていて、特許の保護期間を十二年にしろと譲らない。一方、他の国にとっては、後発薬であるジェネリック医薬品が製造できなくなるから五年にしろと猛反発している。これは、要は各国にとっては国民の命にかかわる問題だから、だからやはり必死になって抵抗し、抗議をしているわけだと思うんです。 さらに、原産地規制の問題では、自動車部品をめぐって、アメリカ、カナダ、メキシコのNAFTAではこの原産地規制は六二・五%になっているんですけれども、日米では四〇%ともそれ以上ともとかいろいろ言われていますけれども、明らかにNAFTAよりは低い。こうした状況の中で、メキシコが日米合意は受け入れがたいと言ったというふうに日経の新聞記事にもなっているわけです。 報道で出されているこうした課題を見ても、なかなか合意に至るのは難しいというふうに思うんですけれども、日本政府としては、こうした状況をどう打開しようというふうに思っていらっしゃるんでしょうか。
○澁谷政府参考人 ハワイの閣僚会合では、ルールの分野では実質的に収束したチャプターがかなりあったということでございます。現在、テキスト、いわゆる協定の案文に係る法的チェックなどの作業が事務レベルで行われております。また、さまざまな国同士で事務レベルでの調整が精力的に行われているところでございます。 残された問題はいずれも政治的な課題でございまして、いずれの国も、自分以外の国が先に譲れば自分は最後にというのを十二カ国がみんなそれぞれ言っている非常に難しい状況でございます。だからこそ、十二カ国が一堂に会して、全体でパッケージで取りまとめるということをハワイでも試みたわけでございまして、次回の会合に向けて関係国と十分に協議した上で、残された論点の解決に向けて最大限の努力をしていきたいと考えております。
○斉藤(和)委員 ハワイで試みたんだけれども、なかなかうまくいかなかったという状況だというふうに思います。 こうした状況を見たときに、日程の見通しとして、アメリカ議会におけるTPAの可決そのものがぎりぎりの綱渡りだったんですけれども、TPP交渉においても、アメリカは常に議会に監視されている、議会の納得が得られないものであれば否決されてしまうというような立場にありますから、当然、強硬姿勢を崩すわけがありません。 仮に交渉が妥結したとしても、アメリカは署名までに少なくとも九十日間かかり、署名の六十日前にはUSTRのホームページに全文を掲載するというふうになっています。同時に、独立性の高い国際貿易委員会の経済影響分析も受けることになっています。こうして十二カ国でそろって署名した後、さらに最大九十日間の一括審議が米国議会で行われる。こういう手続、段取りだと思うんですけれども、これでよろしいでしょうか。
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。 まさに委員御指摘のとおりでございまして、二〇一五年の貿易促進権限法、TPA法によりますと、通商協定の署名、これに先立ちまして、その九十日前までに大統領は協定への署名の意図を議会に通知しなければいけないということが規定をされておりますとともに、通商協定の署名六十日前までに協定のテキストをUSTRのウエブサイトで公開しなければならないということが規定をされております。 また、国際貿易委員会、こちらの方からも、協定の署名後百五日以内に、大統領及び議会に対して、協定が経済全般に与える影響等を評価する報告書を提出しなければならないということが規定をされております。 さらに、実際に通商協定を承認する実施法案というものが提出をされた場合には、議会は、その提出後最大九十議会日以内に上下両院で採決をしなければいけないということが規定をされているというふうに承知しております。
○斉藤(和)委員 ありがとうございます。 そうすると、仮に九月下旬に大筋合意をしたとして、署名が最も早くて十二月下旬、そこからすぐアメリカの実施法案の審議が始まって、九十日審議すれば三月下旬です。 しかし、アメリカの議会は、二月一日から大統領選挙の予備選がスタートし、三月初旬にはスーパーチューズデーと言われる、多くの州で同時に予備選挙が行われて、淡々と議会審議が行われる状況ではなくなるというふうに思うわけです。 それまでに通すとなると、今でさえ全米でTPPの反対の声が広がっている、さらに、条文がホームページで公開されるわけですから、日本も含めて世論が沸騰する、そう単純にはいかないというふうになると思うわけです。だからこそ、甘利大臣は十七日のテレビ番組で、九月いっぱいにという気持ちを持ち続けないと漂流する危険性があるというふうに話されたんだろうというふうに思うわけです。 林大臣、この甘利大臣の、漂流する危険があるという言葉をどう受けとめていらっしゃるでしょうか。
○林国務大臣 先般の閣僚会合においては、今後も交渉の早期妥結に向けた努力を継続する、こういう認識が各国で共有されております。 ただ、残された課題というのは、何回も交渉をやりまして、できたものから片づいていく、こういうことでありましょうから、残っているのは、難しい、今まで全くチャレンジしていなくて残っているということではなくて、ずっとやってきて残っているということも事実でございますので、甘利大臣としては、私も全部コンテクストを拝見したわけではございませんが、交渉の妥結に向けて各国がしっかりと努力するということが重要である、こういうふうなことを強調されたのではないか、そういうふうに受けとめております。
○斉藤(和)委員 つまり、残っている問題は、繰り返しやったけれどもなかなか合意に至らない非常に難しい問題が残っているんだ、そういうことだから、そう単純ではないということだと思うんです。 確認なんですけれども、八月末に日本では概算要求の締め切りです。TPPはいまだ合意に至っていないわけですから、来年度予算にはTPP対策予算はもちろん盛り込まれないというふうに見てよろしいんでしょうか。
○林国務大臣 まさに今TPP交渉は継続をして交渉しておりますので、予算を計上するということになると、何について計上するのかということは、その部分については対策が必要になるのか、こういうふうになりますので、交渉上不利益をもたらすおそれもある、こういうふうに思っておりますので、TPP交渉いかんにかかわらず、農林水産業・地域の活力創造プラン、こういうもの等に基づいて、今月末の概算要求提出に向けて現在検討を進めておるところでございます。
○斉藤(和)委員 自民党の稲田朋美政調会長は、先日の会見で、妥結後にTPPの対策予算についても補正予算を考えているというふうにおっしゃっていました。 もし仮に九月中に合意したとしても、国会での承認が必要になるわけですから、国会の承認がないもとでTPPの対策予算が組まれることはないと思いますが、つまるところ、補正予算でも対策予算が組まれることはないというふうに考えてよろしいでしょうか。
○林国務大臣 これは、現在交渉中でございますので、いつ、どういうふうに妥結をするかという何らかの仮定に基づいて今何か御答弁を差し上げるというのは難しいのではないかというふうに思っております。
○斉藤(和)委員 つまり、日本としては、TPPが交渉中であり、妥結をしていないもとで対策予算等々を、補正また本予算を含め、立てられる状況にはないということだというふうに思うわけです。 日本政府が何でここまで前のめりになってきたのかということは、やはり参議院選挙に影響を与える、そういうことを念頭に置いて、この秋の臨時国会で何としてもTPPを批准、進めたいというふうに考えていたのではないかというふうに思われるわけですけれども、今のTPPの状況を見ますと、なかなか秋の臨時国会というふうには今のお話でもあり得ないというようなことです。 そうなりますと、やはり私は、そもそもTPP、どうするのかということが問われてくるだろうというふうに思うわけです。 一番最初に米の問題を話しましたけれども、この間、報道ベースでも、牛肉は関税を現行の三八・五%から段階的に九%まで下げる。豚肉は、安い部位の関税を一キロ四百八十二円から五十円まで引き下げ、高い部位は関税を四・三%からゼロにする。小麦はマークアップを半減などなど、要は、重要五品目だと言っていたものさえもがどんどんどんどん、守るどころか、アメリカの要求に沿うような形になっていっている。 私はさらに問題だと思うのが、この間、アメリカは一貫して、遺伝子組み換え食品の表示をなくせとか、防腐剤や防カビ剤など、収穫後に農薬をまくポストハーベスト、これが日本の基準が厳し過ぎるからもっと緩めろということを繰り返し日本は言われてきているわけです。 こうしたTPPのみならないアメリカの要求を突きつけられて、これを丸のみするような動きというのは、私は、日本の国益を守るどころか、やはり一部の多国籍企業のもうけのために、日本人の食料も食の安全も含めて、日本を丸ごと売り渡すようなものになっているんじゃないかというふうに思うわけです。 私が重要だと思うのは、ただでさえ、今食料自給率は三九%です。農協法の審議の中でも、食料を自国でつくらなければ兵糧攻めに遭います、こういう発言がありました。アメリカは食料をどう位置づけているか。軍事とエネルギーと並ぶ、国家存立にとって重要な柱というふうに位置づけています。そのときに日本が、コンバインやトラクターが壊れたらもう米づくりしないよ、もう再生産可能な現場ではない状況の中で生産意欲が奪われている。それに、日本には農業は要らないと言わんばかりの情報がTPPの流れの中でどんどんどんどん振りまいてこられたら、ますます日本の食料の安全確保という点は非常に危ぶまれる。 私は、TPP交渉からは直ちに撤退することが何よりも日本の国益を守る方法だということを強く強調して、質問を終わります。ありがとうございました。 ————◇—————
○江藤委員長 次に、内閣提出、独立行政法人に係る改革を推進するための農林水産省関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。 これより趣旨の説明を聴取いたします。農林水産大臣林芳正君。 ————————————— 独立行政法人に係る改革を推進するための農林水産省関係法律の整備に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○林国務大臣 独立行政法人に係る改革を推進するための農林水産省関係法律の整備に関する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 政府においては、これまで時代に即した合理的かつ効率的な行政の実現を図る観点から行政改革を積極的に推進してきたところであり、この行政改革の一環として、平成二十五年十二月に閣議決定された独立行政法人改革等に関する基本的な方針において、独立行政法人について国の政策実施機関としての機能強化等を図るため、独立行政法人に係る制度及び組織の見直しを行うこととしたところであります。 この法律案は、この政府の方針に基づき、農業・食品産業技術総合研究機構等四法人の統合、水産総合研究センター等二法人の統合、農業者年金基金及び農林漁業信用基金の内部ガバナンスの高度化等を行うものであります。 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構法の一部改正であります。 農業・食品産業技術総合研究機構、農業生物資源研究所、農業環境技術研究所及び種苗管理センターを統合し、基礎から応用まで一貫した効率的な研究を推進し、研究成果を最大化するとともに、研究成果を活用した種苗管理業務の高度化、効率化を図ることとしております。 第二に、国立研究開発法人水産総合研究センター法の一部改正であります。 水産総合研究センター及び水産大学校を統合し、それぞれが持つ研究開発機能と人材育成機能の一層の向上を一体的に推進することとしております。 第三に、独立行政法人農業者年金基金法及び独立行政法人農林漁業信用基金法の一部改正であります。 農業者年金基金及び農林漁業信用基金の行う金融業務の高い公共性に鑑み、その適正な業務運営を確保する観点から、それぞれの役職員に対し秘密保持義務を課すこととしております。 また、農林漁業信用基金については、出資者及び学識経験者のうちから主務大臣が任命する運営委員をもって組織される運営委員会を設置し、業務運営に関する重要事項の審議を行わせることとするほか、近年、金融業務に係る高度化、複雑化するリスクを適切に管理するための態勢を整備する観点から、金融庁検査を導入することとしております。 以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○江藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時九分散会