内閣委員会 第17号
- 発言数
- 175 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2015/07/03
会議録
○井上委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、内閣の重要政策に関する総合調整等に関する機能の強化のための国家行政組織法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案に対する質疑は、去る一日既に終局いたしております。 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、これを許します。池内さおり君。
○池内委員 私は、日本共産党を代表して、内閣官房・内閣府見直し法案に対して反対の討論を行います。 内閣官房、内閣府は、首相主導、官邸主導を強化することを目的に、二〇〇一年の中央省庁等改革で再編、新設され、歴代政権のもとでつけ加えられた政策課題によって膨張を遂げてきましたが、その膨張をさらに一段進めたのが安倍政権にほかなりません。安倍政権のもとで国家安全保障局や内閣人事局などの新たな機関が内閣官房に設置され、それらの機関の増設とともに内閣官房の定員も増加し、併任職員と合わせて過去最大の規模に膨れ上がりました。 内閣官房、内閣府の膨張に対し、自民党と公明党は、今般、総理大臣が取り組もうとする政策課題により機動的に対応できるように、省庁再編後、第二次安倍政権発足以前までに内閣官房、内閣府に追加された業務を中心に点検、見直しを行うとの提言をことし一月にまとめています。今回の法案は、この与党提言に従って、安倍政権以前に追加された内閣官房の事務の一部を内閣府に移管し、その玉突きで、やはり安倍政権以前に内閣府に追加された事務を各省庁に移管することで内閣官房、内閣府をスリム化し、安倍政権の今般の政策課題に機動的に対応しようというものです。 安倍政権が今まさに官邸主導で内閣官房の機能を機動的に使って進めているものは、集団的自衛権を行使するなど憲法を破壊する戦争法案にほかなりません。その司令塔としての国家安全保障会議の設置や、秘密保護法の実施体制の構築もまた内閣官房の機能を機動的に使って進められてきました。 また、アベノミクス、成長戦略を財界主導で進めている産業競争力会議やTPP政府対策本部を支えているのも内閣官房であり、これらも内閣官房の機能を機動的に使って推進をされています。 今回の見直し法案は、こうした戦争する国づくりや財界主導の成長戦略に突き進む安倍政権の官邸主導をさらに強化しようというものであり、到底認めることはできません。 以上、反対討論といたします。(拍手)
○井上委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○井上委員長 これより採決に入ります。 内閣提出、内閣の重要政策に関する総合調整等に関する機能の強化のための国家行政組織法等の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○井上委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○井上委員長 この際、ただいま議決いたしました本案に対し、亀岡偉民君外三名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、維新の党、公明党の共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。泉健太君。
○泉委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明いたします。 案文の朗読により趣旨の説明にかえさせていただきます。 内閣の重要政策に関する総合調整等に関する機能の強化のための国家行政組織法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切に対応すべきである。 一 国際化及び情報化の進展、人口構造の急速な変化等に直面する中で、国民本位で、時代に即した合理的かつ効率的な行政を実現するため、中央省庁等改革基本法等の施行により実施された省庁再編の評価を踏まえ、今後の省庁編成や国、地方の役割分担の再検討など業務の不断の見直し等の行政改革に積極的に取り組むこと。 二 本法による業務の移管後においては、移管元の人員の機動性を確保するとともに当該業務に係る政策の効果が最大限発揮されるよう移管先における適正な予算・人員等の確保に努めること。 三 特定の内閣の重要政策について、各省庁が総合調整事務を行うに当たっては、閣議において決定された基本的な方針を実効性あるものとするとともに当該省庁が所管の個別事業の利害や制約に捉われ、内閣としての一体性を損なうことのないよう万全を期すること。 四 各所に分散している内閣官房及び内閣府の事務棟について、中央合同庁舎第八号館の供用開始等を踏まえ、両組織の機能強化及び業務の効率的な遂行に資するよう、更なる集約化に取り組むこと。 五 今後の内閣官房及び内閣府への業務の追加に当たっては、関係省庁に総合調整等を行わせた場合の効果との比較・検討を行うなど、その必要性を十分勘案した上で判断するとともに、新たな業務を法律によって追加する場合には、原則として、あらかじめ当該業務を行う期限を設けること。 六 移管後の業務の状況等も踏まえつつ、今後も、経済社会情勢の変化に応じて内閣官房及び内閣府の業務の在り方を随時点検・検討し、適宜、必要な措置を講ずるとともに、法律の改正が必要な業務については、三年後を目途として、次回の全面的な見直しを行うこと。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○井上委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○井上委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、本附帯決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。有村国務大臣。
○有村国務大臣 ただいま御決議をいただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。 —————————————
○井上委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○井上委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○井上委員長 次に、古屋圭司君外五名提出、国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等及び外国公館等の周辺地域の上空における小型無人機の飛行の禁止に関する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。提出者古屋圭司君。 ————————————— 国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等及び外国公館等の周辺地域の上空における小型無人機の飛行の禁止に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○古屋(圭)議員 国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等及び外国公館等の周辺地域の上空における小型無人機の飛行の禁止に関する法律案の趣旨説明をさせていただきます。 ただいま議題となりました国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等及び外国公館等の周辺地域の上空における小型無人機の飛行の禁止に関する法律案につきまして、自由民主党、維新の党、公明党及び次世代の党を代表して、その提案の理由及び内容を御説明申し上げます。 本法律案は、いわゆる官邸ドローン事件を踏まえ、国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等及び外国公館等の周辺地域の上空における小型無人機の飛行を禁止することにより、これらの施設に対する危険を未然に防止し、もって国政の中枢機能等及び良好な国際関係の維持に資することを目的とするものであります。 次に、本法律案の主な内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、対象施設として、国会議事堂等、内閣総理大臣官邸等、最高裁判所並びに皇居及び赤坂御所を法定し、政党本部及び外国公館等をそれぞれ、総務大臣、外務大臣が指定することとしております。 第二に、対象施設の敷地の外側おおむね三百メーターを基準に、例えば街区単位で、対象施設周辺地域を指定することといたしております。 第三に、規制の内容でありますが、まず、対象施設周辺地域の上空における小型無人機の飛行を禁止することといたしております。その上で、対象施設周辺地域の上空で小型無人機の飛行をさせた場合には、警察官等による上空からの退去等の命令、即時強制の対象とすることといたしております。この命令の違反に対しては、一年以下の懲役または五十万円以下の罰金に処することとしております。さらに、対象施設の敷地の上空で小型無人機の飛行をさせた場合は、いわゆる直罰、すなわち、直ちに一年以下の懲役または五十万円以下の罰金に処することといたしております。 第四に、この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行することといたしております。 第五に、検討条項として、国は、速やかに、防衛省、警察庁、海上保安庁等危機管理に関する機能を担う機関の庁舎等の重要な施設に対する上空からの危険の未然の防止のあり方のほか、小型無人機の安全な飛行の確保のあり方等について、小型無人機の多様な分野における利用の促進のための施策も踏まえ、かつ、小型無人機に関する技術の進歩を勘案しつつ、検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることといたしております。 以上が、本法律案の提案の趣旨及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、御賛同いただきますようお願いを申し上げます。 以上です。
○井上委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 ————◇—————
○井上委員長 次に、内閣の重要政策に関する件、公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 各件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官利根川一君、内閣官房内閣審議官向井治紀君、内閣官房内閣審議官谷脇康彦君、内閣官房内閣参事官阿部知明君、内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室次長二宮清治君、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長新井毅君、内閣府地方分権改革推進室次長満田誉君、内閣府地方創生推進室次長若井英二君、内閣府政策統括官武川光夫君、宮内庁次長山本信一郎君、警察庁生活安全局長辻義之君、警察庁刑事局長三浦正充君、警察庁警備局長高橋清孝君、特定個人情報保護委員会事務局長其田真理君、総務省大臣官房審議官時澤忠君、厚生労働省大臣官房審議官苧谷秀信君、厚生労働省政策統括官今別府敏雄君、国土交通省鉄道局次長篠原康弘君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○井上委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○井上委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。津村啓介君。
○津村委員 おはようございます。民主党の津村啓介でございます。 本日は、三十分、一般質疑の時間をいただいております。GDP統計の整備に的を絞りまして、るる質問させていただきたいというふうに思います。 委員の皆さんのお手元に七枚の資料をお配りしておりますので、よろしければごらんいただければと思います。 GDP統計、これは、言うまでもありませんけれども、日本の数ある経済指標の中で、また国際的な経済指標としても最も注目される指標の一つでございまして、経済政策の運営における重要な判断材料となっているところでございます。 皆さんも御記憶に新しいと思いますが、昨年の十一月、十二月の解散・総選挙では、安倍総理が解散の判断材料といたしまして、昨年の七—九月期のGDP統計の一次QE、これを材料に、たしか全体ではマイナス〇・五%、そして、消費税の影響が注目されました個人消費はプラスの〇・四%だったと思いますが、この数字を解散の判断の根拠に挙げられたということでもございます。 後ほど触れてまいりますけれども、この一次QEが非常に確報値と振れることを考えますと、安倍総理の当時の御判断が経済政策の判断として本当に適切であったのかということは、本年の十二月に発表されますGDPの確報値を見て改めて検証されるべきと考えますし、私は、場合によっては、ことし十月に消費税増税という判断は十分あり得たのではないかということも思うわけですけれども、まずは本日は、GDP統計の癖といいますか、どういう統計が今、日本でつくられているのかということについて、事実関係に基づきまして質問をしていきたいというふうに思います。 日本のGDP統計でございますが、これから御紹介いたしますけれども、主として統計作成部署のマンパワーの不足、それから予算の制約ということによって、非常に問題を多く含んでございます。 一つは、速報値、QEが他国と比べて公表時期がやや遅いということ。遅い分、丁寧につくられているわけでありますけれども、二つ目は、この速報値と確報値のずれが他国に比べて大きいということ。そして三つ目には、現在、国際的に採用が進んでおります新しい統計基準、二〇〇八SNA、いわゆる〇八SNAへの改定作業が先進国の中で最もおくれているということ。 日本経済、世界第三位の経済大国ということでありますが、残念ながら、このGDP統計のパフォーマンスを見ますと、数字自体ということではなくて、発表の時期でありますとか、あるいは速報と確報のずれでありますとか、こうした統計自体の信頼性が他国から見て、あるいは内外のエコノミストの評価も含めて非常に低いということを大変残念に思うわけでございます。 皆さん、お手元にお配りいたしました資料をごらんいただきたいと思いますけれども、一枚目にはGDP統計の公表時期を書いてございます。日本が、この一番下、一五年Q1と書いていますけれども、これはことしの一—三月期のGDP統計の一次QE、一次速報値が発表された時期です。ゴールデンウイークを挟んだということはあるようですが、日本は五月の二十日に発表していますけれども、ヨーロッパ、アメリカはそれよりも一週間ないし一カ月近く早いところが大半ということであります。 ちなみに、この一四年Q3と書いています日本の二〇一四年十一月十七日というのは、これは解散のたしか前日でありまして、このQE発表を見て安倍総理は解散を決断されたということに表向きなっているわけであります。 まず、大臣にお伺いしたいと思いますが、主要先進国の中で一次QEの公表時期が日本が比較的遅いということは、どういった制度的背景がございますか。
○甘利国務大臣 平成二十七年の一—三月期の一次速報値の公表日は、委員御指摘の一覧表にありますように、日本は五月二十日でありました。一方、主要国としてアメリカ、それからユーロ圏、ドイツ、フランス、イタリア、それから英国ですね、これを見ますと、四月の二十八日から五月の十三日にかけて公表されています。いずれも日本より早いわけであります。 御指摘のとおり、この一—三月期につきましては、毎年そうなんですが、四月から五月にかけての大型連休の影響によりまして、他の期よりも若干遅くなる傾向であります。 それ以外の、ほかの期について比較してみますと、基本的には、一次速報値の公表のタイミングは、ユーロ圏、ドイツ、フランス、イタリアと大体同程度のタイミングではないか。米国それから英国よりは、推計方法の違いもあって遅い。カナダよりは早くなっている。米英が一カ月後ぐらい、日、EUが一カ月半後ぐらい、それからカナダが二カ月後ぐらいというふうになっているところであります。 特別遅いという認識はありませんけれども、一—三については、申し上げたとおり、委員御指摘のとおりの事由によるものと思います。
○津村委員 毎年一月にはエコノミスト懇談会という内外の、内外といいますか、日本のエコノミストの方々を内閣府にお招きして、GDP統計そのほか内閣府がつくる経済統計についての評価を聞かれていると思いますけれども、GDP統計はもっと早く公表できるのではないかという意見は、毎回これは聞かれていることだと思います。 そうした中で、丁寧につくることも大事ですので、早ければいいというものではないと思うんですけれども、実際に公表された数値が、速報値が、その後、翌年の十二月に発表される確報値とどのぐらい乖離があるのかということを示したのが、二ページ目の表でございます。 確報値は毎年十二月に前年の数字について出るわけですので、ことし、二〇一五年七月の時点で二〇一四年のものはまだ出ておりませんから、直近のものは二〇一三年ということになります。 主要七カ国の二〇一三年の速報値と確報値の乖離を見たわけでございますけれども、下の方にありますイギリス、カナダ、米国、フランス、イタリアについては、一次QEから二次QE、確報値とだんだん数字が近づいてきて、ざっくり〇・一%ポイントないし〇・二%ポイントの範囲でその幅がおさまっているのが大半でございますが、日本の第四・四半期を見ますと、〇・三%からマイナス〇・四%と、プラスマイナスも変わっておりますし、絶対値でいえば〇・七%ポイントの乖離ということになります。その次に乖離がありますのは、ドイツの第一・四半期で〇・五%ポイントございますが、そのほかを押しなべて見ますと、これほど大きな乖離幅はないということであります。 これはたまたまということではないわけで、一枚おめくりいただきますと、三ページ、日本のGDPが、これまで、現在のGDP統計のあり方、竹中さんの改革で今のあり方になった二〇〇二年以降で見てまいりますと、確報値と一次QEの乖離幅というのは、特に二〇〇八年、二〇〇九年のリーマン・ショック前後に大変大きな乖離幅を示していまして、ちょっと数字が小さくて見にくいかもしれませんが、二〇〇九年の第二・四半期に至っては、一次QEと確報の差が一・八%、そして、二次QEと確報の差は二・二%ポイントもあります。このときだけということではなくて、その前後には、マイナス一・五%とか、マイナス一・三%とか、プラス一・一%ポイントとか、日本のGDPの速報と確報が一%以上、場合によっては二%も乖離がある。 これでは、今、日本は、ゼロ成長から何とか一%成長と、非常に小さな成長を積み上げて、デフレ脱却に向けて頑張っているわけですけれども、速報値と確報値がこんな、一%も二%も、そしてプラスマイナスの方向も違うということでは、他国に対して、あるいは国内での政策判断の指標としても、非常にこれは心もとない。 実際に、安倍総理は、一次QEを見て、解散の御決断、消費税増税先送りということを決断されたわけですけれども、〇・五%のマイナスを見て判断されたわけですが、これだけ一%も二%も変わっているようでは、実態を見誤っている可能性というのが随分あると思うんですよね。このことについて、大臣はいかがお考えですか。
○甘利国務大臣 一次速報が一月半後に発表され、二次速報は二カ月と十日後に発表され、確報は年度後の九カ月に発表されるという時系列になっているわけでありますが、我が国の最近のGDP統計において、一次速報、二次速報それから確報のデータが利用可能であります二〇一三年各四半期の実質GDP成長率の改定幅を見ますと、日本は、諸外国と比べて、速報から確報にかけての改定幅は必ずしも大きいとは言えないのではないかと思います。 二〇一三年の一、二、三、四・四半期、この絶対的平均で見ますと、日本が、一次QEと確報との間の差が〇・三、二次QEと確報との差が〇・二であります。同様の統計でアメリカを見ますと、〇・二と〇・三。英国でいうと〇・一と〇・一。こういう数字になっているわけであります。この差について、必ずしもそんなに大きいという評価にはならないのかなというふうに思っております。 他方、日本について、二〇一二年以前を見ますと、基準改定やリーマン・ショックなどの影響によりまして、ただいま申し上げた二〇一三年と比べて、速報から確報にかけての改定幅の大きな時期も、御指摘のとおりございます。それ以外の時期については、おおむね二〇一三年と同程度の改定幅となっているのではないかというふうに評価をいたしております。
○津村委員 明らかに一%以上の乖離幅のときが、ほぼ毎年のように、毎回とは申しませんが、毎年、四半期のうちの一回は、〇・八ポイント、あるいは一%ポイント、一・五%ポイントと随分大きな幅になっておりまして、専門家の方に伺いますと、東日本大震災であるとか消費増税であるとか、そうしたある種のイベントというか出来事があると、季節調整が非常に狂うというか、そういったものの反動で何年かは数字が大きく振れることはあるということです。 逆に言えば、そういった統計の癖があるのがこのGDP統計でありまして、それを、一次QEをもって政策判断、解散・総選挙、あるいは消費増税の先送りのような大きな判断をすることは非常に危ないということが言えると思いますし、それはある程度仕方がないことだとしても、今から申し上げるような改善の工夫ということをしていくべきではないかということが、私の質問の趣旨でございます。 三点目の質問ですけれども、統計技術は日進月歩でありまして、海外比較ができるように国際標準がつくられているわけですけれども、新しい統計基準として現在採用が進んでおります二〇〇八SNA、〇八SNAに、我が国政府は来年十二月を目途として今改定作業を進められているということでございます。 しかしながら、この二〇〇八SNAへの対応というのは、主要国ではもうほぼ済んでおりまして、オーストラリアでは二〇〇九年、アメリカでは二〇一三年、EU諸国では二〇一四年に対応が終わっているわけですが、なぜ日本はこれだけ先進国の中で最もおくれてしまっているのか、その理由を伺いたいと思います。
○西村(康)副大臣 お答えを申し上げます。 御指摘の最新の国際基準であります二〇〇八SNAについては、GDPに含まれる概念など、変更内容が、六十項目ぐらいあると聞いておりますけれども、多岐にわたっているため、約五年に一度行います国民経済計算の基準改定とあわせて実施をする必要がございます。 この基準改定におきましては、もう御案内のとおりと思いますけれども、約五年置きに公表されます産業連関表等の詳細な基礎統計を取り込むということにしておりまして、次回の基準改定は、本年六月に公表されました、平成二十三年、二〇一一年の産業連関表を反映することとなりまして、二〇〇八SNAへの対応とあわせて、御指摘のとおり、来年度を目途に実施を目指すということにいたしております。 諸外国においても、基本的には、自国の基準改定とあわせて、同様に新たな国際基準に対応しているわけでありますけれども、御指摘のとおり、主要先進国は昨年までに既にこの二〇〇八SNAへの対応は済んでおりますので、我が国としてもできるだけ早くということで、正確性とあわせて、来年度中に二〇〇八SNAに対応できるように取り組んでいきたいというふうに考えております。
○津村委員 ぜひ鋭意進めていただきたいと思うんですけれども、私は今三つの日本のGDPの問題を申し上げました。公表時期の遅さ、速報と確報値の乖離幅が大きいということ、そして国際基準への、見比べて、その対応がおくれているということ。さらに申し上げますと、残念なことではありますけれども、二〇〇九年の十二月、二〇一三年の五月と、近年でも何度か推計ミスが後に明らかになって、記者会見を開いて統計部局がおわびをされる、数字を変えるということも起きてしまっています。 ぜひ、こうした体制を強化していただきたいと思うわけですが、資料四ページをごらんいただきますと、GDP統計の作成にかかっている予算がございます。 一番上の時系列が国民経済計算推計作業及び調査研究の予算ですけれども、直近、一億三千六百九十七万円ということになっておりまして、ここ数年間、平成二十三年度をピークに予算が減っている。それが、足元は少しふえているわけですけれども、その内訳を見ますと、来年予定されている二〇〇八SNAの調査研究に係る経費が五千万を超える、ここがことしのプラスに寄与しています。 今回の改定作業を除いた、毎年計上されている数字を見ますと、これは一番下になるわけですけれども、この平成二十三年度の一億五千万円以降、毎年顕著に減少してしまっています。これはどうしてこんなにGDP統計に係る予算が減少を続けているのか、大変疑問に思うわけであります。 もう一枚おめくりいただきますと、今度は国の統計職員数ということがございまして、数字がたくさん並んでいますので、ポイントを御説明いたしますと、一番下の段をごらんいただきますと、日本国政府において、さまざまな統計がございますが、各府省を横断して統計を作成している職員の数、一番左下をごらんいただきますと、十年前には約六千人だったものが、一番右下、直近の四月一日ですと二千人以下、この十年間で統計職員は約三分の一まで減少しています。これは、行政改革の流れでしょうか、統計の数を絞られているということと、それからIT化の進展で作業が比較的スムーズに進むようになったということもあろうかと思います。 そうした中で、一番上の時系列をごらんいただきますと、内閣府における統計職員の推移ということでございます。直近は八十七人、うち、GDPを担当しております研究所の国民計算部が六十二人となっておりますが、こちらは、この数年間ほぼ横ばいで推移をしています。平成二十一年から二十三年にかけて、それまでの四十七名、四十九名といった体制を、六十三、六十四人まで、約十四、五人ふやしてきたわけですけれども、その後はほぼ横ばいでございます。 御参考までに海外の事例を申し上げますと、これは内閣府さんにお調べいただいたOECDの数字でございますけれども、二〇〇六年の時点で、アメリカは百七十四人、フランスは百二十七人、英国は百七人と、日本の約倍ですね。一次統計の扱いとか、いろいろな人数の数え方はあろうかとは思いますが、GDP統計の作成に直接責任を負うている方々の数というのは、主要先進国に比べて約半数しかいない。そして、予算も毎年削られている。 今、デフレ脱却に甘利大臣が先頭に立ってお取り組みになって、非常に大事な局面にあると思うんですけれども、その政策判断のいわば最大の根拠として、安倍総理も記者会見でGDP統計のみ数字を挙げられて御判断を示されたわけですけれども、そのGDP統計の作成に政府が熱心に取り組んでおられないというのは非常によろしくないと思うんですけれども、来年の概算要求ないし定員要求に向けて、大臣はどういうお考えか、御所見を伺いたいと思います。
○甘利国務大臣 人員、予算の推移は今御説明いただきました。平成二十三年度以降の国民経済計算の推計、研究に係る予算のうち、二〇〇八SNA関係以外の予算につきましては、厳しい予算制約のもとで、御指摘のとおり減少傾向にあるわけであります。 一方、厳しい予算制約の中にあって、必要な分野への重点化に努めているところでありまして、二十七年度には、国民経済計算の推計、研究全体として、前年度比二〇・一%増、このうち二〇〇八SNA対応の経費としては、前年度比で、約三割を超える、大幅な増額となっているところであります。 また、定員等につきましても、国の行政機構の定員管理、合理化のもとにあって、可能な限り人員体制を確保するよう努めているところであります。 財政再建のさなかにあって、予算、人員とも非常に厳しい制約を受けておりまして、その中でめり張りをどうきかせるかということで知恵を絞っているところであります。 いずれにいたしましても、国民経済計算の重要性に鑑み、引き続き、必要な予算や人材の確保に可能な限り努めていきたいというふうに考えております。
○津村委員 先ほどの国の統計職員数をごらんいただきますと、これは、主として農林水産省の地方支分部局での人員削減が大きくきいておりまして、それ以外にも各府省が幾らか定数を絞って、今の、十年前に比べて三分の一まで統計職員を減らしてきているわけであります。 政府全体として、ある種シーリング的に各府省とも削減努力をしているということかもしれませんが、統計の重要性を考えれば、これだけ人数を減らしている一部を、選択と集中で、GDP作成部局に何人かでも寄せていくことは可能だと思いますし、GDP統計はそれに足る最も重要な統計の一つだと思いますので、これは政務三役の御判断で人数を随分差配できると思いますし、ちょうど今、七月、この時期が、多分内閣府内でも、定員の要求をどうしていこうかという御調整をされている時期だと思いますし、また、八月末に向けて、財務省さんとの予算の議論ということもされていくんだと思います。一番大事な時期と思ったものですから、あえて、少しマニアックかもしれませんが、数字の話を取り上げさせていただきました。 ぜひ、大臣、数字をチェックしてみてください。ことし、どうされるのか、ぜひ御判断いただきたいというふうに思います。 今、政府のリソース、予算、定員について最大限の努力をなさるべきではありませんかという御提案をさせていただきましたが、これは政府の中だけで閉じるものでもございませんで、一次統計は各府省がそれぞれに発表されているわけでありますし、それをGDP統計の作成にどういうふうに生かしているかというその推計方法をきちんと開示していれば、民間が予測可能になってきます。 そのことは、統計がまさにインフラとして持つ役割を考えますと、民間の予測とか民間によるダブルチェックということは非常に重要なことでありまして、実際に、一昨年に見つかった推計ミスは、内閣府が、在庫の係数でありますとか、設備投資の需給の係数でありますとか、GDP統計のいわばコンポーネントを、パーツ、パーツを事前に公表していたことによってダブルチェックが出されて、これは推計ミスをしていませんかということで明らかになった、いわば民間の知恵が生かされたケースでございます。 まだまだ在庫を中心に推計方法がブラックボックスなところがたくさん残っていると思うんですが、今後、さらにGDP統計の推計手法の公開を進めていくお考えはございませんか。
○甘利国務大臣 民間の指摘によって政府の推計の数字、中身が違っていたという指摘をいただいたのは記憶に新しいところであります。 できるだけ私も統計部局に、どれくらい民間からの要求があって、まだそれに応えていけていないのかということも、やりとりをしているわけであります。確かに、民間から要求をされて、それに全部応えていられない状況は御指摘のとおりであります。 作業量等々もいろいろありますけれども、できるだけ、可能な限り民間からの要望には応えるべく、督促をしていきたいというふうに思っております。
○津村委員 時間が押しておりますので、一問、事前の通告を飛ばしまして、公表データの拡充について伺いたいと思います。 二〇〇八SNAへの移行ということで、来年の十二月に向けて、先ほども申し上げたような限られた定員、予算の中で大変今お忙しい時期を過ごされていると思いますが、ぜひこのSNAへの移行を確実に進めていただきつつ、この新しい基準改定が済んだ後は、現在、支出サイドの数字が公表データとして出ているわけですけれども、一次QE、二次QE、これを分配面あるいは生産面からも系列を公表していくという、海外ではしばしばなされている複数系列での速報値の公表、これが、確報の数字との整合性等、民間のエコノミストの方からすると、よりこの予測精度を高めていくということになると思いますが、統計委員会でもその議論はなされていると伺っていますけれども、大臣の今後のお取り組みについて最後に確認させてください。
○甘利国務大臣 政府の公的統計の整備に関する基本的な計画、これは平成二十六年三月の閣議決定でありますけれども、これにおきましては、国民経済計算の提供情報の整備の一環といたしまして、四半期速報について、現在公表している支出面に加えまして生産面それから分配所得面を整備し、参考系列として公表することを目指すこととされております。 内閣府といたしましては、これを踏まえまして、現在、生産面それから分配所得面の四半期速報の開発に取り組んでいるところでありまして、二〇〇八SNAへの対応を含む国民経済計算の平成二十八年度中を目途に行う次回基準改定の後、できるだけ速やかにこれらを参考系列として公表することを目指して、所要の検討を進めてまいりたいと考えています。
○津村委員 時間が参りましたのでこれで質問を終わりますが、ぜひこれは西村副大臣にもかかわっていただきたいと思うんですけれども、定員でありますとか予算でありますとか、今、政務三役が数字をチェックされる時期だと思いますし、また、もうこの職に長くあられる西村副大臣そして甘利大臣ですので、何が肝かということは本当によく御存じだと思いますので、ぜひGDP統計の信頼性向上に向けてお取り組みをお願いしたいと思います。 終わります。
○井上委員長 次に、池内さおり君。
○池内委員 日本共産党の池内さおりです。 まず、番号制度の個人情報保護の問題について、とりわけこの問題での自治体の取り組みについて質問をいたします。 六月の初めに日本年金機構から百二十五万件の個人情報が流出したというこの重大な事件が発覚をし、当委員会でも議論がなされてきました。 私は、日本年金機構がマイナンバーが付された特定個人情報を保有する機関であることから、特定個人情報を保有する機関の個人情報の保護の状況について当委員会で質問をしてきました。その中で非常に不安に思ったのは、この問題での自治体の取り組みの状況がきちんと把握をされていないということでした。きょうはこの点について質問していきたいと思います。 まず、総務省に質問します。 番号制度の導入に伴う、自治体の保有する個人情報システム改修の状況について伺います。 五月二十八日の参議院内閣委員会で、山口大臣は、マイナンバーの付番に必要となる既存の住民基本台帳システム、この整備についてはほぼ全ての団体で昨年度末までに改修を終了していただいておりますと答弁をされていますが、総務省が担当するシステムの改修のスケジュールとその進捗状況について説明してください。
○時澤政府参考人 お答えいたします。 既存住民基本台帳システムは、原則として平成二十六年度中に改修を終える予定をしていたところでございますが、この六月十五日現在で改修を終えた団体が千六百八十一団体でございまして、全国の市区町村の割合で申し上げますと九六・六%となっております。 既存住基システムの改修が終わっていない団体につきましても状況を個別に把握しておりまして、近日中に改修を終える予定となっているところでございます。 既存住基システム以外の、統合宛名システム、それから地方税務システムにつきましては、二十七年中に改修を終える予定となっておりまして、今後も、進捗状況についてフォローし、適切な進捗管理に努めてまいりたいと考えております。
○池内委員 住民基本台帳と地方税のほかにも、地方自治体というのは国民健康保険など幾つもの住民の個人情報のシステムを保有していると思います。 厚生労働省では自治体の保有する社会保障関係のシステム改修を所管していると思いますが、これらのシステム改修のスケジュールとその進捗状況を伺います。
○今別府政府参考人 お答えいたします。 社会保障関係の自治体のシステムにつきましては、二十九年の七月を見据えまして、二十六年度、二十七年度、二十八年度の三カ年におきましてシステム整備を実施するということで、厚生労働省もそのシステム整備の補助をするということにしております。初年度、二十六年度で九百九十五の地方自治体等からそのシステム整備の補助金の交付申請がございまして、既に交付決定をしたところでございます。 また、総務省と一緒に、あるいはそれに加えて、自治体の関係者に対する制度の説明でありますとか、細かな打ち合わせもやっておりまして、そういう取り組みを通じまして円滑な施行に努めてまいりたいというふうに考えております。
○池内委員 地方自治体のシステムの改修の状況についてきょうは伺ってきたんですけれども、その評価について甘利大臣に質問をいたします。 五月二十八日の参議院の内閣委員会で、山口大臣が、既存の住民基本台帳システムの整備についてはほぼ全ての団体で昨年度末までに改修を終了した、こう述べた後に、社会保障関係のシステムや税務などのシステムについて、答弁があったとおり、平成二十九年の七月の情報連携の開始、これに向けまして本年中に改修を行って来年一月からテストをする、実施をしていく、これも相当程度進んできておるというふうに述べられています。 しかし、今、厚生労働省の答弁にあったように、二〇一四年度中にシステム設計やプログラミングなどのシステム改修のための補助金の交付を受けた団体というのはおよそ一千団体であって、その交付を受けていない団体は約八百にも上っているということ。これで、本年度中に改修を行うというスケジュールどおりに進むのでしょうか。
○甘利国務大臣 マイナンバー制度につきましては、来年、平成二十八年一月からのマイナンバーの利用開始、それから、再来年、平成二十九年一月からの国の機関間での情報連携の開始、さらには、再来年七月、平成二十九年七月からの地方公共団体等を含めた情報連携の開始、これらに向けまして、現在、関係機関においてシステム開発等の準備を進めているところであります。 マイナンバー制度の導入に向けた地方公共団体などのシステム整備、ただいま委員から御指摘がありましたけれども、これらにつきまして、現時点で評価をしますと、おおむね順調に推移しているのではないかというふうに認識はしております。
○池内委員 自治体の現場ではやはり無理なスケジュールでシステム改修が進められているのではないかと私は懸念をします。 このシステムの改修については、個人情報保護の視点から、特定個人情報保護評価の実施が義務づけられていると思いますが、これはどのような制度ですか。
○其田政府参考人 お答え申し上げます。 特定個人情報保護評価と申しますのは、番号法に基づきまして、国の行政機関や地方公共団体が、マイナンバーを保有する前に、みずから情報漏えい等のリスクを評価し、その対策について書面に記載して公表する制度でございます。
○池内委員 次に、この特定個人情報保護評価の実施時期について伺います。 システムの改修の手順は、最初に要件定義、これはどのような機能が求められているかを明らかにするものと私も説明を受けましたが、この要件定義を行い、次に基本設計、そして詳細設計、プログラミングという段階を経て、テスト、システム運用開始というふうに進むとされています。 特定個人情報保護評価は、要件定義から基本設計や詳細設計までのプロセスで、次のプロセスであるプログラミングの前までに実施をしなければならないと規定されていると承知をしています。プログラミングの前までに実施しなければならないとしている理由を伺います。
○其田政府参考人 お答え申し上げます。 番号法、法律におきましては、マイナンバーを保有する前に評価を実施するということとされておりますけれども、先生がおっしゃいましたように、委員会の定める指針において、システムの要件定義の終了までに実施することを原則としつつ、評価実施機関の判断で、プログラミングの開始前までの適切な時期に評価を実施することができることとしております。 一方、今回指針を作成した時点で、既に地方自治体におきましてシステム改修の計画実行段階に入っているところに対する配慮が必要であろうということで、これは法律の規定に戻りまして、マイナンバーを保有する前までに保護評価を実施すればいいという経過措置を設けております。
○池内委員 住民基本台帳のシステム改修に係る特定個人情報保護評価書の公表状況について、二〇一四年度に提出した自治体数、それと、それ以降に提出された自治体数を伺います。
○其田政府参考人 お答え申し上げます。 平成二十六年度で、九百三地方公共団体から住民基本台帳の評価書が公表されておりまして、それ以降、二十七年七月二日現在では、千七百三十二地方公共団体から評価書が公表されております。
○池内委員 山口大臣は、五月二十八日の参議院内閣委員会で、マイナンバーの付番に必要となる既存の住民基本台帳システム、この整備について、ほぼ全ての団体で昨年度末までに改修を終了していただいておりますと、繰り返しになりますけれども、答弁されています。 ところが、既存の住民基本台帳システムに係る特定個人情報保護評価書は、今年度になってからの提出が相次いでいます。事実であれば、これらの自治体は、特定個人情報保護評価を行ってから改修するのではなくて、改修してから特定個人情報保護評価を行っているということになるのではありませんか。
○其田政府参考人 先ほど経過措置について御説明を申し上げましたけれども、指針を作成した段階で既にシステム改修の計画実行段階に入っております地方公共団体に配慮いたしまして、そういう団体につきましては、十月までにプログラミングを開始している場合には、データを保有する前までに保護評価を実施することができるという経過規定を設けております。 したがいまして、この経過規定に基づいて保護評価が実施されるものというふうに認識をしております。
○池内委員 特定個人情報保護評価というのは、番号制度の中で個人情報保護の一つの柱とされているものです。情報漏えいなどのリスクを軽減するために、前もってシステムを評価し、それに基づいてシステムを改修する、自治体の現場で、実際にこの理論どおりの手続が行われているのか、やはり検証する必要があると私は思います。 先日も、参議院内閣委員会で、我が党の山下芳生参議院議員が、重要なシステムの構築が実際には業者任せになっている実態を指摘しましたが、引き続き、この問題、検証していきたいというふうに思っています。 このテーマでは質問は以上になりますので、甘利大臣、御退室いただいても結構です。 続いて、北区のシニアマンション問題について質問します。 第三次男女共同参画基本計画について、有村大臣に質問します。 この計画の中で、私は、性的マイノリティー、いわゆるLGBTが位置づけられていることに注目をして、当委員会においても質問をしてきました。第三次男女共同参画基本計画には十五の重点分野があって、性的指向や性同一性障害などのいわゆる性的マイノリティーが位置づけられているのは、この第八分野、「高齢者、障害者、外国人等が安心して暮らせる環境」のところに当たります。 きょうは、東京都北区の高齢者マンションで起きた拘束虐待問題について、具体的に厚生労働省にも質問をしていく予定なんですけれども、高齢者の虐待の問題も男女共同参画基本計画の第八分野の中に位置づけられていると思います。 初めに、第三次男女共同参画基本計画で新設をされたこの第八分野の意義、位置づけについて伺います。
○有村国務大臣 池内委員にお答えいたします。 御指摘のとおり、第三次男女共同参画基本計画では、十五の重点分野を記しています。その一つとして「高齢者、障害者、外国人等が安心して暮らせる環境の整備」を御指摘のとおり第八分野に掲げてございます。 女性は男性よりも平均的に長寿であり、また高齢者人口に占める女性の割合が高いなど、高齢者施策の影響を女性の方がより強く受けるという傾向がございます。このため、男女共同参画の視点に立って、高齢者が安心して暮らせる環境整備を進めるために、分野として記述しております。
○池内委員 続けて、有村大臣に伺います。 第八分野の最初に掲げられているのが「高齢者が安心して暮らせる環境の整備」となっています。施策の基本的な方向として、「高齢社会を豊かで活力ある社会とするためには、年齢や性別に基づく固定的な見方や偏見を除去し、高齢者を他の世代とともに自立し誇りを持って社会を支える重要な一員として、積極的にとらえる必要がある。」というふうにしています。 こうした施策の基本的な方向の中で、具体的施策として、「高齢者虐待の防止と早期対応に向けた対策の推進」が掲げられています。基本計画の重点分野の中で高齢者虐待が位置づけられている意義について伺います。
○有村国務大臣 今御指摘いただきましたとおり、共生社会を実現する、その理念は御言及いただいたとおりです。 第三次男女共同参画基本計画の第八分野においては、高齢者の生活自立支援の一つとして、高齢者虐待の防止を掲げています。高齢者が健康で安心して暮らせる社会を実現していくためには、当然ながら、高齢者の虐待防止が重要であるという観点から記述してございます。
○池内委員 高齢男女が家庭、地域で安心して暮らせるための一つの課題として、高齢者虐待の問題が男女共同参画基本計画に位置づけられており、高齢者虐待の防止と早期対応に向けた対策の推進を厚生労働省が担当することとなっていると思います。 この課題を私がどうしても取り上げなければならないと決意をしたのは、東京・北区の高齢者マンションで起きた高齢者の拘束虐待の問題でした。 昨年十一月、都内の高齢者マンション、制度外ホームで拘束介護、約百三十人、体固定や施錠とセンセーショナルに報道がされ、問題が発覚をしました。その最初の報道から三日後に、拘束、調査時に外す、行政発覚を警戒かとの続報が続きました。 厚労省に確認をいたします。 こうした高齢者虐待の疑いが明らかになったとき、高齢者虐待防止法はどのような手順で行政が対処することとしていますか。
○苧谷政府参考人 お答え申し上げます。 高齢者虐待防止法におきましては、高齢者虐待として、一、身体的虐待、二、ネグレクト、三、心理的虐待、四、性的虐待、五、経済的虐待が規定されております。 要介護施設におきまして、高齢者虐待と思われる行為を発見した場合は、発見者は市町村へ速やかに通報を行う必要がある、そして、通報を受けた市町村は、通報の内容の事実確認、あるいは高齢者の安全確認を必要に応じて都道府県とともに実施する、その結果、虐待が認められた場合は、老人福祉法や介護保険法に基づく勧告、命令、あるいは処分などの権限を適切に行使し、必要な改善を図るということにしておるところでございます。
○池内委員 高齢者虐待防止法では、通報を受けて、まず市町村が事実確認を行うスキームになっています。この事件の場合は、それを具体的に行うのは東京都の北区ですが、報道がされているように、北区は最終的に、障害者を合わせて九十九人について虐待と認定をしました。驚くべき数字だと思います。 昨年十一月時点の入居者百五十九人のうち、九十九人が虐待を受けていた。およそ六割です。私は、幾つか過去の施設における虐待事件を調べてみましたが、今回の北区の事例というのは、九十九人という被害者の絶対数の多さ、被害者が入居者全体の六割にも及ぶという比率の高さという点から見ても、過去に例を見ない重大な虐待事件だと思いますが、橋本政務官の認識をお伺いいたします。
○橋本大臣政務官 お答えをいたします。 御指摘をいただきました、東京都北区のマンションにおきまして、多数の、本当に多数の高齢者に対して高齢者虐待に該当する身体拘束が行われたことについて、これは本当に、まことに遺憾であるというふうに考えております。 本件につきましては、東京都北区が、高齢者虐待防止法に基づく従業員による虐待認定及び改善指導を行ったほか、東京都が介護保険法に基づく、訪問介護事業者、これはホームヘルプの事業者、及び居宅介護支援の事業者、これはケアマネジャーですね、に対する是正勧告を行うとともに、老人福祉法に基づく有料老人ホームに該当すると認定した上で立入検査及び指導監督を行うなど、老人福祉法や介護保険法等の関係法令の規定にのっとり、東京都及び北区において適切に対応されたものと考えております。
○池内委員 大変遺憾だということでした。 高齢者虐待防止法施行以来、最も重大な事件だと私は思います。高齢者虐待防止法のスキームでは、今答弁いただいたように、市町村の事実認定を受けて、老人福祉法とか介護保険法の規定によって権限の適切な行使をして、北区においては虐待の認定が行われ、さらに続けて東京都が二月十七日に介護保険法に基づく勧告を行ったという流れだと思います。 東京都が行ったこの二月十七日の介護保険法に基づく勧告ですが、どのような勧告で、その勧告理由についても説明を願います。
○苧谷政府参考人 お答え申し上げます。 勧告の内容でございますが、居宅介護支援事業所、ケアマネに対しまして、主治医からの指示であるという理由のみで身体拘束を前提とした居宅サービス計画を作成しているということから、利用者の意思等を尊重した適切なサービス計画の作成に努めること、それから、訪問介護事業所、ホームヘルプに対しまして、居宅介護支援事業所同様、身体拘束を前提としたサービス提供を行っていたということから、利用者の心身の状況等を的確に把握し、身体拘束を前提としない適切な援助に努めること、それから、適切なサービスの提供ができるよう関係者との密接な連携に努めること等でございます。
○池内委員 東京都の勧告理由は、医療法人社団岩江クリニックが運営する指定居宅介護支援事業所において、利用者に身体拘束を行う際の三要件を満たしているか慎重に検討することなく、主治医からの指示であるという理由によって、介護支援専門員が身体拘束を前提とした居宅サービス計画を作成している、この事実が東京都の監査で認められたということ、そしてまた、岩江クリニックが運営する訪問介護事業所においても、慎重に検討することなく、主治医からの指示であるという理由によって、訪問介護員が身体拘束を前提としたサービスの提供を行っていた、この事実が重ねて東京都の監査で認められたというふうになっています。 この勧告で注目をすべきなのは、両事業者ともに、虐待と認定をされ勧告の対象となった身体拘束を行った根拠に主治医からの指示であるという理由を挙げていることだと思います。 厚生労働省に確認をしますが、主治医からの指示は、身体拘束を前提とした介護の計画やサービスの根拠となり得るものですか。
○苧谷政府参考人 お答え申し上げます。 有料老人ホームや介護保険施設等におきましては、緊急やむを得ない場合を除きまして、身体拘束を原則禁止としているところでございます。 例外的に身体拘束を行う場合、これは、先生御指摘のとおり、切迫性、非代替性、一時性、この三要件全てを満たしていることが必要でございまして、単なる主治医が指示したからという理由のみで身体拘束を行っていいということにはなってございません。
○池内委員 今答弁があったように、主治医からの指示が拘束の根拠たり得ないということは、関係者にとってはいわば常識に属することだと思います。ところが、勧告を受けた両事業者が身体拘束の根拠としていたのが、勧告でも指摘をされていた主治医からの指示でした。 私は、重大なことは、まさにこれらの施設が、医師の判断でやむを得ず拘束を行う方針、こんなものを掲げて何年も前から行ってきた事実だと思います。日本共産党の北区区議団の調査で、事業者である岩江クリニックが、在宅医療における医療安全を図るために、医師の判断によりやむを得ず拘束を行う、こういう方針を掲げて運営していたことが明らかになっています。 つまり、今回の事件が重大なのは、九十九人への虐待というその人数の多さ、そして、施設の六割に虐待が及んだというその割合の高さに加えて、それらが単なる偶発的な出来事ではなくて、組織的、長期的なものだった疑いが濃厚だという事実だと思います。 もう一つの問題は、これらの施設が、その後、東京都によって、老人福祉法上の有料老人ホーム、このように認定をされたことです。 これらの施設が単なる高齢者マンションではなくて有料老人ホームということになると、どういう違いが出てきますか。
○苧谷政府参考人 お答え申し上げます。 今先生御指摘のとおり、有料老人ホームは、老人福祉法第二十九条第一項に定義が置かれてございます。 具体的に申し上げますと、単に高齢者を入居させるだけではございませんで、食事の提供、あるいは、入浴、排せつ、食事等の介護の提供、洗濯、掃除等の家事の供与、健康管理、この中のいずれかのサービスを提供している施設、これが有料老人ホームに該当いたします。その設置に当たっては、都道府県知事等への届け出が必要になるということでございます。
○池内委員 加えて聞きますが、例えば感染症等が有料老人ホームで発生した場合は、どのような対応が求められますか。
○苧谷政府参考人 お答え申し上げます。 老人福祉法に基づきます有料老人ホームにおいて感染症等が発生した場合につきましては、施設の職員は、地域の医療機関等と連携を図るなど、施設内において適切な措置を講ずること、加えて、有症者の状況や、それぞれに応じた措置等を記録することなどを求めてございます。さらに、インフルエンザ等の感染者が集団発生した場合等におきましては、有料老人ホームの設置者に対して、市区町村に感染者数、対応状況等を報告し、あわせて保健所へも報告することを求めてございます。 その上で、その報告を受けた保健所において、その要因や感染予防対策の実施状況等につきまして調査を行った上で、感染予防対策の徹底、集団活動の自粛、健康観察等といった必要な対応を指導することとなります。
○池内委員 有料老人ホームなど社会福祉施設等で感染症が発生した場合には、迅速で適切な対応が求められ、そのための規定が設けられているということだと思います。 有料老人ホームでのこうした規定を確認してきたのは、今回問題となって、都から有料老人ホームと認定された施設で感染症の集団発生があったのではないかという疑いがあるからです。 東京都内の高齢者マンションで、二〇一一年十二月から翌二〇一二年三月までの間に、入居者の二十八人が次々と亡くなったという衝撃の事実、ことしの一月二十日、NHKが報道しました。 テレビに映し出された死亡者のリスト、名前は伏されていますが、問題のあった施設のリストです。亡くなった日付を読み上げたいと思います。二〇一一年十二月十日、十五日、二十八日、三十日、二〇一二年一月二日、二日、十二日、十六日、二十八日、二月一日、四日、五日、九日、十日、十二日、十四日、十五日、十八日、二十日、二十二日、二十四日、三月二日、四日、六日、六日、六日、九日、二十日、わずか四カ月のうちに二十八人が亡くなっています。インフルエンザやノロウイルスの感染が指摘をされています。 政務官に質問をいたします。 有料老人ホームであれば、先ほどのさまざまな対策がとられなければならなかったはずです。しかし、こうした対策がとられずに、入居者が短期的に次々と、まさに毎日のように亡くなっていった。これは、大変な事態だったと私は思います。東京都は、みずから有料老人ホームと認定をしたわけですから、こうした事実があったかどうか検証するべきだと思いますが、いかがですか。
○橋本大臣政務官 お答えをいたします。 まず、前提といたしまして、届け出の有無にかかわらず、老人福祉法による定義に当てはまれば、それは、有料老人ホームとして都道府県が認定し指導することができるということは、私たちとしてはきちんと自治体の皆様方にもお伝えをしているところでございまして、今回、東京都もそうした措置をとられたということになったということでございます。 その上で、やはりきちんとまずは届け出をしていただくことで、都道府県による適切な関与をすることで一定の質を確保するための行政指導を行うであるとかということができるわけですから、きちんと未届けの把握と届け出の促進に向けて取り組んでいるというところでございますし、また、有料老人ホームの入居者に対する虐待等の問題が発生した場合には、老人福祉法、介護保険法、高齢者虐待防止法といった関係法令にのっとり、都道府県や市町村の関係する自治体が連携して対応することが必要でございまして、今後とも、都道府県や市町村がこうした問題に適切に対応できるよう、厚生労働省としても、自治体としっかり連携し、必要な助言を行ってまいりたい、このように考えております。
○池内委員 今後とも適切にとおっしゃるわけで、ぜひやっていただきたいと思います。 私は、先ほどは日付だけを読み上げましたが、これらの方々がどのような理由で亡くなったのか、お一人お一人について確認をするべきだと思います。感染症にかかっていたのかもしれない、調べる気になれば何ら障害はない、進められるはずです。 これらの施設は、実態は、有料老人ホームでありながら、その届け出を怠ってきました。その一方で、先ほども指摘をしましたが、事業者が医師の判断によりやむを得ず拘束を行うという方針で、組織的、長期的に施設のほとんどの入居者を身体拘束の対象としてきました。こうした不法な虐待行為を可能とした大きな要因は、無届けによる行政のチェック逃れであったということは明白だと思います。 こうして過去に例のない虐待行為が行われただけでなく、感染症の集団感染さえ疑われています。こうした運営が意図的、計画的に行われていたというのであれば、極めて重大です。高齢者の虐待を許さない、適切な感染症対策を行うというのであれば、まさにそのための規律である介護保険法、老人福祉法の規律をきちんと働かせていくということが不可欠だと思います。 今回の事例は、こうした行政を進めていくためにも、事実をきちんと検証する、事実をつかむということが重ねて大事だと思いますが、政務官の見解をお伺いいたします。
○橋本大臣政務官 お答えをいたします。 まさに委員御指摘いただきましたとおり、今回の件は大変遺憾である、先ほど申し上げましたとおりでございます。決してあるべきではなかった、望ましいことではなかったと思っておりますし、御指摘のように未届けであり、行政の目がそもそも入るという前提になっていなかった。もちろん、やればできることでありますけれども、そこが届いていなかったということは御指摘のとおりであろうと思います。 ですから、先ほど申し上げましたように、未届けのものをきちんと届けていただくように取り組みをしているということもございますし、また、なお重ねて今のようなことが起きないように何ができるのか、考えたいと思います。 以上でございます。
○池内委員 時間になりましたので終わりますが、今回の事件は、被害者の多さ、被害の深刻さからも過去に例がないものです。きちんと実態を検証するとともに、私は、特別養護老人ホームの増設など、地域で高齢者が暮らし続けられる、安心して暮らせる環境整備の必要性、これを強く強調して質問を終わります。 ありがとうございました。
○井上委員長 次に、升田世喜男君。
○升田委員 維新の党の升田世喜男です。 本日は、一般審議ということでもあります。私が非常に興味のある地方分権、これをテーマに質疑あるいは議論を展開させていただきたい、こう思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 我が国は、明治時代、いわゆる中央集権型行政システム、これが確立されました。このシステムは、第二次世界大戦後も形を変えながら維持されて、戦後の急速な復興、経済成長を果たす上で大いに役に立った、こう思っております。 一方で、国民が経済的に豊かになるにつれてそのニーズは多様化し、従来の中央集権型行政システムでは、新たな課題、例えば東京一極集中の是正、あるいは都会と地方の格差の問題などなど、的確に対応することが困難となってまいりました。 このため、中央集権型行政システムから地方分権型行政システムへの転換を図り、地域のことは地域で決めることができるようにする、この必要性というのは御案内のとおりであります。 そこで、まずお伺いをいたします。地方分権の目的についてお尋ねいたします。
○平副大臣 地方分権担当の内閣府副大臣でございます。 地方分権改革は、個性を生かし、自立した地方をつくるということを目的とするものでございます。国と地方が分担すべき役割を明確にして地方の自主性、自立性を高めることによって、地方がみずからの判断と責任で行政を運営することを促進し、個性豊かな、活力に満ちた地域社会の実現を図ることを基本として行うべきものでございます。 これまで、平成十一年の地方分権一括法における地方自治法の改正によりまして、国と地方の役割分担の明確化が図られました。国は、外交、安全保障など、国の本来的な任務に重点を置きまして、また、住民に身近な行政はできる限り地方公共団体が担うこととされております。これに基づき、地方に対する権限移譲や義務づけ、枠づけの見直し等の取り組みを進めているところでございます。 今、東京一極集中というお話がありましたが、現在進めている地方創生においては、毎年十万人、東京に人口が流入をしているという現状がありますので、こういった東京の一極集中の是正を着実に進めていきたいと思いますが、地方創生においては地方分権というものが極めて重要なテーマでございますので、しっかりと地方分権を進めてまいりたいと考えております。
○升田委員 次に、ちょっとくどいですけれども、目的と同じかもしれませんが、別な角度で、分権はどうして必要か、これはどうお考えでしょうか。
○平副大臣 委員の御指摘のとおり、やはり住民に身近な行政というものは、できる限り地方公共団体に委ねた方が効率のいい行政ができるという側面もあります。地方分権を進めることによって地方公共団体の自主性、自立性を高めていくことが住民の福祉の増進につながるという意味からも、必要であろうと思います。
○升田委員 私は今、五十八でありますけれども、二十九歳のときに地元のふるさと小泊というところで村会議員をスタートさせていただきました。昭和六十二年の四月の当選でありまして、一年か二年したら、議会とは何だろうかなと悶々としました。というのは、村長にいろいろな質問をしても、いや、県の指導を受けますとか、あるいは、当時若くて、祭りの実行委員長もさせていただいておりましたので、私なりのアイデアなんかを述べさせていただくと、前例がとか、あるいは補助金がとか、こういう答弁が来まして、いや、村づくりは議会から始まると思ったけれども、実は県あるいは国だと。 これはおかしいな、こういう感じがしまして、それ以来、本当に地域がよくなるためには、やはり分権改革というのが必要だなということで、国政に臨んだのも、これはやはり法律でございますから、ここの改革を目指して、ふるさとに貢献できないかなということで、きょうを迎えている次第でもあります。 中央集権の弊害、これは東京一極集中です。これを是正しない限り、私は、先ほど答弁にありましたが、国と地方の役割といったって、国と地方に力のバランス、分野もあって一概には言えないかもしれませんが、ここに余りにも格差があったら役割分担もできないと思います。そのために、おのおのの地域がおのおのの活力と能力を持たないといけません。そのために、東京の一極是正というのは必ずやらなければいけない、こう思います。 そこで、まず一つ、国の行政機関を地方に分散する。これも相当、地方が活力を持つ有効手段だと私は思うんですね。この取り組み状況、そして取り組むことによって生じている課題、このことをお尋ねしたいと思います。
○平副大臣 まず、東京の一極集中に関しては、今回、多分初めてだと思います、政府が是正をすると。これは地方創生の文脈でそういうことを発言させていただいております。 また、政府機関の移転に関してでございますが、今回の政府機関の地方移転は、東京の一極集中をまさに是正するために、地方の自主的な創意工夫を前提に、地域資源や産業事情等も踏まえた、地方からの提案を受ける形で地方への移転を進めるものでございます。 三月三日から、都道府県からの誘致提案の募集を開始しております。これは八月末まででございます。また、都道府県向けの説明会においては、さきに示した国、独立行政法人の主に研究や研修を行っている全ての機関のリストから、さらに東京圏にあるものを改めてお示しし、各機関のパンフレットを都道府県の皆さんに提供したところでございます。 先般、広島県東広島市より、酒類総合研究所東京事務所の誘致提案があり、移転の効果、機能の向上、施設の確保等について関係者間の合意ができましたので、これは六月三十日に移転を決定したところでございます。 現在は、各県において、提案に向けて、各地域の地方創生のために真に必要な機関の移転について検討を行っていることと承知をしております。 各県において機関移転の提案に向けて適切な検討を行うには、国の方からも十分な情報提供が必要だと考えておりますので、政府といたしましても、引き続き、情報の提供など、地方の立場に寄り添い、丁寧に対応をしてまいりたいと考えております。
○升田委員 今、副大臣から、地方の実情に寄り添いというお言葉が出ましたが、本当に寄り添っていただきたいなと思います。募集募集といっても、募集はしたけれども、いろいろな都合で余り採択がされないというパターンをよく聞きますので、まさに地方の実情に寄り添っていただきたいな、こう思います。 次に、一つ、今、行政機関というのをお尋ねしましたけれども、国は今、民間企業の本社を地方に分散する、これもまた、地方に活力を、あるいは、ある意味での均衡ある国土の開発につなげよう、そういう狙いであろうと思います。 その場合、今国がやろうとしている、あるいはもうやっているのかもしれませんが、本社の地方への移転でありますけれども、税制の優遇、こういう取り組みもなされている、こう伺っておりますが、その概要と期待される効果、これはどんなものがあるのか、お尋ねしたいと思います。
○若井政府参考人 お答え申し上げます。 本社機能の移転に係る優遇税制につきましては、東京一極集中を是正し、地方で安定した良質な雇用を確保する、こういった目的で進めているものでございまして、本社機能の東京からの移転を含む、企業の地方拠点の強化を促進するという目的のものでございます。 先般成立をいたしました改正地域再生法におきまして、各地域の計画的、戦略的な企業誘致の取り組みとあわせまして、こういった計画に基づく企業の取り組みを支援する枠組みを整備し、これから施行してまいる段階でございます。 その一環といたしまして、自治体が策定する企業の地方拠点強化に係る計画に基づいて事務所や研修施設、こういった本社機能の移転、新増設を行う事業者に対しましては、オフィスに関します設備投資減税、そして雇用の増加に係る雇用促進税制等の特例、これを講じることといたしてございます。 その効果でございますけれども、例えば東京から地方に本社機能を移転する、このために例えば五億円の投資をして、税額控除を選択いたしますと、オフィス減税分としては三千五百万円、そして、地方に移転するに際しまして、三十人の方が東京から転勤をされて、そしてその現場で二十人新たにお雇いいただくということになりますと、雇用促進税制として最大五千五百万円の法人税額の控除がございますので、合計九千万円。かなり、そういう意味では大幅な優遇をさせていただいておる、このように考えてございます。 いずれにいたしましても、本税制措置によりまして、企業の東京からの移転を促す契機といたしますとともに、東京一極集中を是正する、そして東京から地方への新しい人の流れを生み出してまいりたい、このように考えておるところでございます。
○升田委員 ただいまの答弁でちょっと一つお尋ねしますけれども、条件としては、東京にいる方が行かないといけない、こういう御理解でよろしいわけですか。
○若井政府参考人 実は制度としては二つございまして、地方にある本社を拡充する場合にも、その税額控除の率は違いますけれども、これも優遇措置を講じてございます。それに対して、さらに、東京から転勤をされた方が全体の半分以上を占めるような場合、こういった場合には、東京からの移転としてさらに今申し上げたような深掘りをした優遇措置を講じている、こういうことでございます。
○升田委員 地方分権、これはもう私から言うまでもなく、かなめというのは権限、財源、人間、三ゲン、プラス、地方は責任を受け入れなきゃいけない、こういうことであろうと思います。 財源なくして政策なしとよく言われます。これを実行するために、財源の移譲というのが肝だと思いますので、今、政策というか、どんな移譲に取り組んでいるのか、また、今後はどんなテーマで移譲というものに取り組んでいこうとしているのか、お尋ねしたいと思います。
○平副大臣 権限移譲は極めて重要だと我々も認識をしております。 そこで、昨年からでございますが、提案募集方式というのを導入いたしました。地方自治体の方から、この権限を移譲してほしいという方式でございます。市町村からいただいたこれらの提案をベースに、かなり、政務、石破大臣、私も入って、各規制省庁と交渉をし、それなりの成果が実現できたというふうに思っております。特に、長年、地方から要望の強かった農地転用の許可権限の移譲等を図ることができました。珍しく地方六団体からも、高く評価するという声明が出されたところでございます。 こういうような、さまざまな権限移譲に伴って、地方公共団体において、移譲された権限を円滑に執行することができるように、確実な財源措置を今講じています。移した権限に対して、それを行う行政コストを地方交付税という形で今お渡ししているところでございます。 ことしも提案募集方式を今、行っておりますので、積極的に地方分権を進めていく、そこでかかるコストはしっかりと、財源を措置するということを引き続き進めていきます。
○升田委員 みずからが地域資源を活用して活性化させようとするためには、ただいま、財源なくして政策なしということを言わせていただきましたけれども、このたび政府は地方創生の中で、新型交付金という新しい取り組みを行ったと思いますけれども、この新型交付金に対する基本的な考え方をお尋ねしたいと思います。
○平副大臣 新型交付金の基本的な考え方というお尋ねでございます。 新型交付金は、地方創生の深化を図る先駆的、優良な取り組みを支援し、KPI、重要成果指標の設定と、PDCAサイクルを組み込んで、従来の縦割り事業を超えた取り組みを支援するものにしたいと今考えております。まさに今、制度設計をしているところでございます。 先般、閣議決定をされました、まち・ひと・しごと創生基本方針二〇一五においては、まず、官民協働で、もしくは地域間で連携を行うもの、地方創生のために事業推進主体、人材をつくり出そうとするものなどの先駆性のある取り組み、また地方公共団体自身が既存の事業の隘路を発見し打開をするための取り組み、そして、これらの取り組みの横展開、こういったものをしっかり応援していきたいというふうに考えております。
○升田委員 通告にはありませんけれども、この財源の枠なんというのは、どのぐらいの幅を想定しているんでしょうか。
○平副大臣 今まさに制度設計をしておりまして、新たな交付金でございますので、コンセプトをまずしっかり固めなければいけない。その上で、これから財政当局との交渉に臨んでいくということですが、財源の規模感といったことに関しては、ちょっとまだここでお話しできる状況にないというのが現状でございます。
○升田委員 ぜひ副大臣、ダイナミックに、役所の人には大変恐縮ですが、理屈が先行して、ああだこうだと言うと全然活性化していきませんので、まあいいじゃないか、まあいいじゃないか、成果を見ようじゃないか。変化のときというのは、そのぐらい、ある意味よい大風呂敷というのが必要だと思うんですね。そこは副大臣、ぜひ財務省に頑張ってほしいな、こう思います。 さて、そうはいっても、では、お金を出しました、あとはそのままでいいんだということにならないんだろうと思います。やはりこの検証というのが極めて大事で、そのことでまた地方というか地域も鍛えられていく、このように思いますので、検証についてはどのようなお考えでしょうか。
○平副大臣 当初、地方創生のコンセプトが出たときに、またばらまきをするんじゃないかというような御批判をマスコミ等から受けたことがありますが、そういうことはやらない。 まさに検証というところですが、RESASというビッグデータを、システムを今開放しています。例えば、RESASみたいなビッグデータを活用して、先ほど言った重要成果指標、いわゆるKPIを設定していただき、PDCAを回してもらうということになりますと、そのビッグデータをベースにKPIを設定しますので、その後、例えば、企業の税収であるとか人口であるとか、さまざまな付加価値を生み出すところの需要をどうはかるのかとか、RESASをバージョンアップした際には地域経済循環というのも見える化しますので、地産地消度がどのぐらい回っているのかというのを数値化できますので、ぜひそういう具体的なKPIを設定していただいて、またRESASなどのそういうビッグデータを活用して検証していただき、さらに政策を深化させていただきたいと思っております。
○升田委員 かつて、竹下登先生、ふるさと創生事業といいましょうか、一億円を全国に。冒頭申し上げさせていただいたように、私はそのとき村議でございました。実は大感動をいたしまして、東京も一億円であったかどうかはわかりませんけれども、東京も一億だと思っていましたし、東京も一億、我が村も一億。 私の生まれた小泊村というのは、今は人口三千五百人ぐらい。当時は四千五百人、千人以上減りましたけれども、信号も一つしかなくて、今から二十年ぐらい前に二つ目ができたときはもう大騒ぎでしたから、我が村に信号が二つできた、あり得ないことだと。五、六年前にはまた大事件が起きたんです。コンビニが一つできました。これは村にとっては相当な大事件なんです。そういう地域で育ったものですから、ひもなしの一億円、これはもう画期的だと思って受けとめておったんです。 それから今二十六年たって、地方創生でしょうか。違いはあるのでしょうか。どんな違いがあるんでしょうか。
○平副大臣 私は当時大学生でしたけれども、一億円配るというのはすごい政策だなと思いました。官僚の発想の延長上には出てこないですね。一律一億円ということでございます。 この政策の画期的なところは、国がメニューを示したんじゃなくて、まずお金を渡して、地方みずからで考えてくださいということだったというふうに思います。 今、では何が変わったのか。 そのふるさと創生で実際にふるさとが創生できたのかといえば、なかなかそうは言い切れない、さらに厳しくなった地域がふえていると思います。石破大臣も申し上げておりますが、地方創生待ったなしなんだと思います。 一方で、さまざまな環境も変わりました。例えば、この間にアジアが物すごく豊かになって、観光客が押し寄せてきて、日本人以上に消費をするということが起きてきたり、先ほど言ったビッグデータみたいなものを活用して政策ができるようになったり、もしくは、いわゆるSNSとか動画サイトみたいなものを使って、お金をかけずして世界に発信ができるなど、大きな環境変化があったんだと思います。 そういった意味では、今までは、大資本とか大きな施設とか、そういったものがないとなかなかお客さんが呼べないとか需要が生み出せないという時代から、アイデア一つでいろいろな可能性を生み出すことができるということになりました。 地方自治体のそういった創意工夫をしっかり応援していくのが今回の地方創生でございますし、前回以上に、状況は厳しくなったかもしれませんが、チャンスはふえたんだと認識をしております。
○升田委員 副大臣の答弁のように、世界の経済状況も変わったし、あるいはビッグデータという分野もできたし、あるいはITを活用してという変化があった。 ただ、私から言わせると、その変化はあったと思いますが、哲学と方向性は、私はある意味では全く同じではなかろうかな、こう思っています。 私は、村会議員の後で県会議員もさせていただいておりまして、そのときに、私は当時、議場で、今も全く同じ思いなんですが、自民党政治が、あの平成元年に打ち出した竹下登先生の哲学や方向性、私はこれは継承されなかったんだと思います。私はそういう受けとめ方です。みずからの地域で考えたことを国が後押しする、今の地方創生と全く同じです。 ですから、今懸念していることは、またかけ声はいいが、いつの間にか、変わらなかったよね、これは絶対に繰り返してほしくない、このように思っております。 そして、時間が来たようでありますが、私は、分権というのはなぜ必要かというと、中央集権がもたらした東京一極集中のことも述べさせていただきましたが、これは誤解がないように。東京がだめだというんじゃありません。一旦は地方によいものを移していただいて、新たなる東京にまた育っていただきたい。そして、地方は地方で魅力を引き出していく。 これはこれでおいておいて、中央集権は依存体質をつくってしまいまして、分権は人づくりだと思います。自分を信じる、諦めない、地域を信じる、地域の可能性をどうするか徹底的に研究する。 二十九歳から村会議員、地方議会。国にとにかくお金をねだる、これを変えるのが分権だと思っておりますので、今回の地方創生は、ある意味、人間革命だと思いますので、ぜひそのところを肝として取り組んでほしい、私はこのように思います。 時間が来ましたので、これで終わります。ありがとうございました。
○井上委員長 午後零時四十五分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十時四十一分休憩 ————◇————— 午後零時四十五分開議
○井上委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。泉健太君。
○泉委員 民主党の泉健太でございます。 本日は、一般質疑ということで、さまざまな問題について扱わせていただきます。主に三点、扱いをさせていただきます。まず一つは、国会で本格的にまだ議論はされていないようですので、改めて、新幹線の火災事件の問題。そして、少し新聞でも報道されましたが、所沢の保育の問題。そして、今、地方創生ということでの政府移転の問題。この三点について御質問させていただきたいと思います。 きょう、官房長官には主に政府移転のことについてということですが、冒頭から、申しわけございません、お越しをいただきまして、ありがとうございます。 まず、新幹線の車両火災事件でありますけれども、大変残念な事件でありました。巻き添えで亡くなられる方がおられたということ、そして、交通機関に大きな乱れができて、乗客の方も大変疲弊をして下車をされたということ、また、現在もさまざまな不安が広がっているということはゆゆしきことだというふうに思っております。 改めてですが、政府としても、重要インフラである東海道新幹線で起こった事件ということで、まずやはりこのことについての御見解をいただきたいというふうに思っております。山谷大臣、そして所管である国土交通省、それぞれ御見解をいただきたいと思います。
○山谷国務大臣 お尋ねの件についてですが、六月三十日午前十一時三十分ごろ、神奈川県小田原市内を走行中の東海道新幹線下り線のぞみ二二五号の車内において、男がガソリンをかぶって火をつけ、同人が死亡したほか、女性の乗客一名が亡くなられ、多数の方が負傷された、まことに痛ましい事案であると認識をしております。 本件被害に遭われ、お亡くなりになられた方の御冥福をお祈り申し上げるとともに、負傷された方々にお見舞いを申し上げます。 本件については、現在、神奈川県警察において事案の解明に向けて捜査を推進しているものと承知をしております。
○北川副大臣 六月の三十日に、東海道新幹線におきまして、一人のとんでもない不心得者によりまして、列車火災事故が発生しました。一人の人が巻き添えになって、大変とうとい命をなくされたということであります。 被害に遭われた、亡くなられた方に対しまして、心からお悔やみを申し上げたいと思いますし、重傷者一人を含む二十八名の負傷者がおられるわけですけれども、それらの人たちの一日も早い回復を願っておるわけであります。 新幹線は、我が国の大動脈を担う大変重要な機能を果たしております。今回の事案は、車両とか運行とかいうような、そのものの事故ではないというものの、日本の新幹線が世界から見て非常に安全性が高い、こういう評価をいただいておりましただけに、まことに遺憾であり、残念であります。 国土交通省では、本事案を踏まえて、翌日直ちに、七月一日の日に、警察庁及び新幹線を運行するJR各社を集めまして、東海道新幹線における列車火災事故を踏まえた検討会議を開催しました。現場でできることはすぐに着手しよう、こういうことで、特にJR関係の皆さん方にはお願いを申し上げたということであります。 国土交通省の第一の使命は、国民生活の安心、安全の確保です。国民の皆様が安心して新幹線を利用していただけるよう、警察、JR各社と連携して、必要な取り組みの検討を今後も進めてまいりたいというように思っております。
○泉委員 官房長官にも後ほど、この新幹線のことについては、最後、政府としての取り組みの決意ということをお伺いしたいと思います。 本当にこういった思いもかけないような事件の中で、新幹線の乗務員、非常に全力を尽くした対応をされたと思います。そして、警察、消防を初め関係各機関も、可能な限りの連携をとって救助、救援に向かわれたというふうに思いますし、そしてまた、JRのさまざまな、保線ですとかそういった方々、会社の各部門についても、全力を尽くして乗客の方々の負担を可能な限り軽減するために努力をされたというふうに思います。 そういう中でなんですが、もう既に報道されていることもありますので、少し質問で飛ばさせていただくところがありますけれども、一つ皆様もおっと思われたのは、恐らく、運転士が消火をしたということですね。なかなか、運転をしていた運転士があの状況で消火をするということについては、運転士が消火をしたのかという驚きもあったのではないかと思います。 これは新幹線が高速で走行中のときに起きた事件でありまして、非常ブザーが押されるわけですね。高速走行中から非常ブザーが押されて、最終的に停車するまで二分間あったというふうに報道がされています。その停車の後、運転士が運転席から出て消火をしたということでありまして、そういった意味では、恐らく、発火をしてから消火まで二分という時間がそこにはあったというふうに認識をしております。 そういった意味で、まあ、それ以上誰かが何か早くできたのかといえば、恐らく現場の状況からすれば、避難が第一であって、なかなかそれ以上のことはできなかったというふうには推察をいたします。一方で、確かに、いかにして消火を早めるかということも、今後は、何かさまざまなことが起こった場合に、運転士がドアをあけて直接消火をするということ以外の何らかの方法もやはり考えなければいけないのではないか。 といいますのは、運転士というのは、運転席部分も含めてですが、中枢、最も大事な場所でもありますので、そこをできる限り安全の確保をしなきゃいけないということも片一方である中での今回の事件だったというふうに思います。 さて、その非常ブザーなんですけれども、非常ブザーが押されると、車両は自動的にというか、ルールとして緊急停止をするということになっているのかどうかの確認、そして、非常ブザーが押されると、それは、車両のみならず、JRの指令室等々にもブザーが押されたことが同時に連絡が行くようになっているのかどうか、これを確認したいと思います。
○篠原政府参考人 お答え申し上げます。 まず、非常ブザーが押されますと、運転士がマニュアルに従いまして、トンネル区間を避けて車両を停止させるという措置をとってございます。この非常ブザーの取り扱い方ということにつきましては、運転士から運転指令に連絡をするということになります。そのような経過をたどってございます。
○泉委員 これは、特に国土交通副大臣、ぜひ今後の検証の中で、あるいは対策をつくる中で御留意いただきたいんですが、今のお話でも、トンネル区間を抜けて停車をする、それがトータルでいえば安全になるからということなんですが、今回のように、運転士がみずからドアをあけ消火活動に車両の側に行って、運転席周りで消火をするのではなく、車両の方に出ていって消火をするということになると、これは、今回たまたま二分だったということも言えなくもないわけです。例えば、停車をしそうな段階で長いトンネルが近づいてきていたら、そのトンネルは少なくとも出ていかなければいけない、そうすると停車のスピードが遅くなる、そうすると時間がかかる、その間、今回のようなケースであれば炎上し続けるということであります。 恐らく、車掌は、長い車両の中で三名ぐらいだったと思いますが、分担して動いておられますので、必ずしも運転席と近いあるいは遠いというのはわからないわけですが、誰がどういうように危機に対処するのかということの漏れがないようにという視点で、ぜひここはお取り組みが必要ではないのかなというふうに思っております。 もう一つは、非常ブザーが押される、そして、今回は運転士が停止をさせていく、そして、非常ブザーが鳴ったことイコール指令室に行くわけではないということですね。これはどういった理由なのか。例えば、誤作動、押し間違い、そういうものが一々指令室に行くのはよろしくないという考え方なのか、それとも、システム上、いわゆる指令室と通信が接続していない非常ブザーなので、車内限りのものだということなのか。これは、改めて、どうして車両内でおさまる非常ブザーになっているんでしょうか。
○篠原政府参考人 お答えを申し上げます。 JR東海から聞いておりますところでは、運転士がその状況を把握した上で指令に連絡をして必要な方面に通報していただくという前提で、しっかりと内容を把握する必要があるということで、運転士から指令に連絡をするというふうに聞いております。
○泉委員 そこが、もちろん、システムの例えば改修ですとか設置ということにどれぐらい負担がかかるかわからないんですが、新幹線において非常ブザーが押される。これは飛行機においてもそうかもしれません。何らか非常ブザーが、まあ飛行機は非常ブザーというのはありませんけれども、飛行機の場合は大体一望できますので、いわゆるキャビンアテンダントもたくさんおられますので、誰かしらがいるという状態でありますけれども、列車の場合は長い車両で非常ブザーが押される。もちろん間違いであればそれにこしたことはないわけですが、押された場合には、やはり何らか異常があって押されるということでありまして、警察や消防がそこに関係してくる可能性はやはり高いのではないのかなと思います。 そういった意味では、新幹線というインフラの重要性や危険性というものに鑑みたとき、やはり警察や消防にも、非常ブザーが押されたということをもって、同時に何かしらの形でブザーが押されたということが伝わる、まず第一報のシグナルが伝わるということは、私はこれは大事なことではないのかなというふうに思っております。先ほどのお話ですと、まさに運転士が判断をしてというか、状況を把握してから指令の方に伝えるということでありますけれども、運転士だってどうなるかわからないということもこれありだと思うんですね。 そういった意味では、運転士に過大な負担を負わせているのではないかというふうにも思っておりまして、非常ブザーを例えば指令室が同時に検知をした場合には、車掌なりと指令室の側から連絡をとることだってできると思うんです。車掌ですとかは、最近、私、正確には見ていませんが、何かしらの携帯端末を持っておられるような気もしております。そういった意味では、運転士は運転中に携帯で電話することは多分していないと思いますので、車両内における状況の把握ということでいえば、それは車掌ということになるわけで、その場合、車掌の方に指令室から、どうしたんですか、非常ブザーが鳴っていますよ、こういう連絡が行くというのはあってよいのではないのかというふうに思います。 そういったことで、自動的に警察や消防に非常ブザーが届くような、そういう仕組みというのはいかがかと思うんですが、国交省、いかがでしょうか。
○篠原政府参考人 お答え申し上げます。 私どもといたしましては、現状では、乗務員が扱われた状況を把握して、その上で関係機関と思われるところに通報するということで回しているというところでございますけれども、御指摘の点のとおり、今回の一連の経緯をよく検証いたしまして、どんな対応が必要か、引き続きよく検討してまいりたいと考えております。
○泉委員 これは、例えば、今回の火災のような話じゃなく、犯罪でも、その犯罪がいわゆる大きい犯罪であればというか、人命を損ねるようなものであれば、恐らく最寄りの駅に停車するということもあり得るでしょうし、そして、そこには警察官が待機している、鉄道警察なのか現場の警察署かわかりませんが、待機しているという状態をなるべく早くつくらなければいけないわけですね。 高速走行中の新幹線で何かが起これば、それだけ移動もしています。移動している間に、車掌が状況を把握している間に、場合によっては駅を通過することだってあるかもしれない。それぐらい速い展開の新幹線という環境であるからこそ、やはり非常ブザーが押されるということそのものを重く受けとめていただきたいなというふうに思うんですね。その後、それが誤報であったということであれば、連絡をとり合えば認識できる、把握できる話ですので、この非常ブザーがワンテンポ置いて指令に伝わる、そこには時間を要するという状態をぜひともやはり変えていただきたいというふうに思います。 さて、きょう、警察庁にお越しをいただいております。 亡くなられた桑原さんには改めて御冥福を申し上げます。恐らく、本当に必死になって現場から離れようと御努力された中で息絶えられたのかなというふうに思いますが、御遺族の方も、どういう状況だったのかということは、やはりいろいろな意味でしっかり説明をしてもらいたいという思いがあるんだと思います。 現在のところ、ニュースなんかでも全く出てきていないんですが、どちらにお座りになられていたのか等々は、これは報道に出ていないだけで、例えば御遺族の方々とかに説明をされているのかどうか、その辺のことを警察の方から聞きたいと思います。
○三浦政府参考人 今回被害に遭われた女性の着席の位置につきましては、発見場所の前後の車両が自由席の車両であったということもございまして、現時点では判明をしておりません。 いずれにしましても、この女性の方は、一号車後方デッキ、すなわち一号車と二号車の間の部分で倒れておられるところを発見されております。また、死因につきましては、気道の熱傷、すなわち熱風を吸い込んだことによるやけどに基づく窒息ということまではわかっております。 現在、被害に遭うまでの具体的な経緯につきまして、神奈川県警において捜査中でございます。
○泉委員 いわゆる犯罪被害者の支援というのは、それぞれ県警等々でも行われていると思いますけれども、ぜひ、御遺族の方々が求められていることに寄り添っていただきたいということと、やはり状況の説明というのは、ないよりあることの方がさまざまな形で納得できるものもあります。 そういった意味では、これは、当時乗られていた一号車、特に一号車の乗客の方なんかからは、可能な限り、例えば御住所ですとか連絡先を把握していて、引き続きそういう周辺状況を聞ける状況にある、そして、できる限り座られていた位置も含めて特定をしていきたいということでよろしいですか。
○三浦政府参考人 今委員御指摘のようなことも含めまして、まさに今、神奈川県警において捜査を進めているところというように承知をいたしております。 そうした過程で判明をした状況などにつきまして、また被害者支援といった観点も含めまして、被害者の御遺族などに御説明をし、また、順次解明した状況を可能な範囲で説明を申し上げるということは今後行われることだろうというふうに思っております。
○泉委員 新幹線の車内で起こる事件というのは、必ずしも所轄の、走っていた新幹線が、そこにいた県と居住地というのが違うケースは多々ありますので、いわゆる御遺族の方の居住地の警察等々にも、ぜひそういった支援については万全を期すようにということはお願いをしていただきたいというふうに思います。 さて、今回はそういった意味で大変残念な人命が失われてしまったわけですが、ここからは少し一般論として、今後の新幹線の安全対策ということについて考えたいと思います。 私がまず指摘をしたいのは、車両に乗っているしかるべき方々に救急救命の能力があるかどうかということなんですね。例えば、鉄道警察初め、新幹線に乗られます。そして警備をされるわけですね。あるいは、当然ながら車掌さんも巡回をしているという中で、その車掌に救急救命資格、これは全員に備わっているんでしょうかということを、まず国土交通省、お答えください。
○篠原政府参考人 お答え申し上げます。 救急救命士でございますが、こちらは……(泉委員「救命士じゃない。救命士じゃないですよ。救急救命の資格」と呼ぶ)はい。救急救命の資格。では、まず救急救命士でございますけれども、これは厚生労働大臣の免許を受けて業として行うということで……(泉委員「そんなものがあるわけないじゃない。そんなものないよ。はい、どうぞ。そんな質問していないよ」と呼ぶ) それでは、救急体制、緊急の救急ができる体制をとるためにJR各社が行っている取り組みについてお答え申し上げますと、JR各社におきましては、乗務員が適切に応急手当てを行うことができるように、各地の消防署が行う普通救命講習等を受けさせるといったような措置で、知識なり技術の習得をさせるように努めているというふうに聞いております。
○泉委員 救急救命士というのは本当に専門的な資格でありますので、そういうことではなく、例えば赤十字ですとか、今おっしゃったような消防のそういう講習、必ず受けているということでよろしいですか。必ず皆さん受けておられて、そういう意味では、消防ですとか赤十字だと、一応、証明書みたいなものもカードで発行されますが、皆さんがそういうものを持たれているということでよろしいですか。
○篠原政府参考人 お答え申し上げます。 必ずしも全員がお持ちということではございません。ただ、年一度、会社として講習を受けさせるということに加えまして、各地の消防署の講習をできるだけ受けるようにして資格を取るようにするということをしていると聞いております。
○泉委員 続いて、警察にお伺いします。 新幹線に乗られるのは、これは主に鉄道警察という理解だと思うんですが、その皆さんは救急救命資格を持っておられるのか、あるいは講習を必ず受けているのかということについてお答えください。
○辻政府参考人 お答え申し上げます。 警察におきましては、事件、事故等の現場において、救急隊員や医師に引き継ぐまでの間、適切な一次的な救命措置及び応急手当て等を施すことができるよう、救急法の知識、術技の習得及び向上を図っているところでございまして、採用時や昇任時に警察学校で全員に訓練を行っているところでございます。 また、職務内容に応じ、必要と認められる警察官等に対しまして、定期的に訓練を実施するよう指導しているところでございまして、鉄道警察隊におきましても、各都道府県警察の判断により、日本赤十字救急法指導員の資格を有する者などの指導のもと、訓練を実施しているところでございます。
○泉委員 新幹線は駅から駅までの間が長いという特徴もございます。そういった意味で、お伺いすると、AEDも車掌の部屋には一台用意されているということでありますけれども、そういった機器を扱うということも当然出てくるわけであります。 そういった意味では、ぜひJRには、新幹線の車掌のレベルにおいては、講習を行っているけれども、受けている人、受けていない人がいて、持っている人、持っていない人がいるという状態から、やはり皆さんが持っているという状態にしていただきたい。 そして、警察においては、これも、入学時に講習を受けられて、実はその後十年、二十年受けていないという方もおられます。そういったものができる限りないように努力をしていただきたいと思いますが、改めてそのことについて、それぞれ御答弁いただきたいと思います。
○辻政府参考人 お答え申し上げます。 先ほども答弁させていただきましたとおり、職務内容に応じまして、必要と認められる警察官等に対し、定期的に訓練を実施するよう指導しているところでございまして、今後とも、その指導をしっかりとやってまいりたいというふうに思っております。
○篠原政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のとおり、まだ全員が資格認定を得ているという状況にはございませんので、極力その機会を多く設けていただくように、私どもからもお願いをしたいと思っております。
○泉委員 時間の関係で少し飛ばしますけれども、私がさらに指摘をしたいのは、こういった新幹線でさまざまなトラブルが発生すると、結構長時間、拘束をされるというケースが多々あります。そういった時間の可能な限りの短縮化、やはり多くの乗客が乗っておられるということがありますので、その方々をいかに早く解放するかというか、日常にお戻りいただくかということについても、ぜひJRには努力をしていただきたいというふうに思います。 さて、次の質問で、今さまざまな対策の中で、警備犬の導入はどうだというようなお話がございます。もちろんサミットがある際ですとか特別なときには、この警備犬というのが登場するわけですが、平時における警備犬の導入の可能性ということについて、警察そして国土交通省的観点からどのように考えているか、お答えください。
○高橋政府参考人 警備犬についてでございますけれども、警察におきましては、爆発物の探知あるいは災害時の人命救助等に活用しているところでありますが、委員御指摘のとおり、サミットやAPEC等の大規模警備に際しましては、警戒警備の万全を期すために、駅ホームや車両内の不審物の検索において、爆発物の探知ができる警備犬を活用しているところであります。 今後も、鉄道事業者等と連携し、情勢に応じて警備犬の活用を図ってまいりたいというふうに考えております。
○篠原政府参考人 お答え申し上げます。 国土交通省といたしましても、鉄道駅等における警備犬の活用は、駅等における爆発物の捜索、発見などの面で、鉄道のセキュリティー向上に資する取り組みと考えてございまして、これまでも東京駅等で御指摘のような警備犬が活用された事例があり、今後も、御要請があれば、JR東海としてもそのようなものに対して積極的に協力したい意向を持っているというふうに聞いているところでございます。
○泉委員 リニアモーターカーが開業した場合は、手荷物検査、これは行うという今お考えでしょうか。国土交通副大臣、お願いします。
○北川副大臣 リニア中央新幹線でありますが、これは御承知のとおり、最速、東京—名古屋間四十分程度、東京—大阪間一時間強で結ぶことになるわけで、三大都市圏の間の人の流れを劇的に変えて、国民生活や経済活動にも大きなインパクトをもたらす、将来の我が国の大動脈を担うというように期待をされている、そういう交通機関であります。 したがって、その安全対策には万全を期す必要があるというように考えておりますが、もちろん、その一方では、利用者の利便性の確保についても考慮する必要があるというように思っております。 手荷物検査の導入の可否については、今回の事象を検証した上で、リニア中央新幹線の想定される運行形態や利用の状況なんかも見据えて、鉄道事業者とともに、今後の検討課題としてしっかり検討してまいりたいというように思っております。
○泉委員 では、この問題については、最後に官房長官、新幹線のこの事件がありましたけれども、官房長官の思いを聞かせていただきます。
○菅国務大臣 この事件の第一報を受けまして、内閣に、省庁横断の対応をすぐとりました。結果として、事案が明らかになってきている段階で、警察庁、国土交通省を中心に対応したわけでありますけれども、しかし、大量の公共交通輸送機関、ここにおける国民の安全を守るということは、これは政府の極めて大事な仕事であるというふうに思っております。 今後とも、関連省庁を横断的に、しっかり協議をしながら、こうしたことに対応することのできる、また未然に防止をすることのできる、その可能性というのはどういうものかも含めて、しっかり対応していきたいと思っています。
○泉委員 山谷大臣、そして副大臣、どうぞお戻りいただいて結構です。 続いて、きょうは資料をお配りしています。「弟妹育休で上の子退園」という、いわゆる育休退所、育休退園の問題を扱いたいと思います。 きょうは有村大臣にお越しいただいておりますが、所沢市で話題になりました、保育園に通うゼロ—二歳児、現在通っているんだけれども、親が次の子を育てるために育休に入ったということをもって上の子を保育所から退園させるという方針を所沢市が持ち、それに対して裁判が起こったということであります。 所沢市のこのようなケース、大臣としてはあらかじめ想定をされていたか、そしてまた、このような運用をどのように評価しているかをお答えください。
○有村国務大臣 泉委員にお答えいたします。 御指摘のケースにつきましては、一連の報道等によって承知をいたしております。 子ども・子育て支援新制度においては、保護者が育児休業をとった場合、既に保育所を利用しているお子さんについては、保護者の希望や地域における保育の実情を踏まえた上で、市町村が児童福祉の観点から必要と認めるときは継続利用を可能としています。 評価ということでございますけれども、そもそも、個別の市町村についてまずはその行政を担っておられますので、コメントは差し控えなければならないということと、泉委員から御紹介いただきましたとおり、所沢のケースに関しては、ただいまさいたま地裁に提訴をされて係争という状況でございますので、大臣としてそこのことについてのコメントは差し控えさせていただくことが適切かとみずからに言い聞かせます。
○泉委員 そうしますと、少し聞き方を変えたいというふうに思います。 所沢のケースはあるんですが、実は、全国幾つかの自治体では、次の子の出産が終わり育休に入った段階で、保育所に通っていた上の子が退園させられるケースというのが全国各地に見受けられるようであります。大臣は、このような運用についてはどのように御評価されていますでしょうか。
○有村国務大臣 お答えいたします。 先ほど申し上げたとおり、子ども・子育て支援新制度については、上のお子さんと下のお子さんとの関係の中で、保護者の希望や地域における保育の実情を踏まえた上で、市町村が児童福祉の観点から必要と認めるときは継続利用を可能としています。例としては、例えば、次年度に小学校入学を控えているなど、子供の発達上環境の変化に留意する必要がある場合、また、保護者の健康状態や子供の発展上環境の変化が好ましくないと考えられる場合などがあります。 御指摘のとおり、所沢市のみならず、複数の自治体においては、制度の趣旨を踏まえて、地域の実情において判断がなされたものだと考えております。 個別の事情については申し上げませんけれども、そもそも、今回の根幹的な課題が、保育の供給量が足りていないことによるもの、それに起因するものであるとすれば、やはり、待機児童を解消すべく、自治体が全力を尽くす、また国も全力を尽くして必要な量の保育の受け皿確保をしていくということが極めて大事だという認識でございます。 平成二十五年から五年間かけて約四十万人の新たな保育の受け皿を確保するということは、安倍政権の中でも最も重要な課題だという認識で、引き続きこの実現に努めてまいりたいと考えております。
○泉委員 質問時間の短縮に御協力いただいてありがとうございます。まさにその答えが正しい答えじゃないかというふうに私も思っております。 だからこそ、改めて、少しこの子ども・子育て新制度の中の書きぶりというものを私は気にしたいと思うんです。 きょう、資料でお配りをしているわけですが、子ども・子育て新制度の、一枚めくっていただいて、横書きの大きなポンチ絵の紙があります。「保育の必要性の認定について1」というこの紙ですね。この紙の右下の大きな四角です、「新制度における「保育の必要性」の事由」の中に、いろいろと変化があったわけですが、その9というところ、「育児休業取得時に、既に保育を利用している子どもがいて継続利用が必要であること」というのが保育の必要性として認められたわけであります。 それはある意味の前進であるというふうに思うんですが、結局、継続利用が必要であることと、既に保育を利用しているということは、利用の必要性があるから利用しています。既に保育を利用しているわけです。その人たちが、継続利用が必要であることというふうに言葉がついていることによって、もう一度、継続利用が必要かどうかの判断をしなきゃいけないということになっているわけですね。 ここがなぜなのかという話でありまして、既に保育が必要だから保育を利用している子供がいるんです。その子供が継続利用が必要かどうかの再判断がなぜ必要なのか。これは、大臣、いかがお考えでしょうか。武川さんでもいいですよ。
○武川政府参考人 お答えいたします。 子ども・子育て支援新制度におきましては、各市町村において、保育の必要性の事由につき支給認定を行う仕組みになっております。 これまで就労されておりました保護者が新たに育児休業を取得されるということは、仕事を休業され家庭におられるということでございまして、これまでの就労ということにより保育の必要性を認定したものが該当しなくなるということでございます。 一方、先生がおっしゃったように、新制度におきましては、第九号におきまして、育児休業する場合であっても、既に保育を利用している子供がいるときについて定め、継続利用を希望する場合は、その必要性を市町村が判断するということで、この九号に該当するかどうかを改めて認定するということでございます。例えば、就業中は標準保育時間で十一時間働いておられた方が、家庭にお母様がおられるということで短時間の八時間認定とか、そういう認定が変わるというようなことがございます。
○泉委員 大臣、そもそもなぜこういう留保規定というか、再度判断をするようにしているのか、ここの理由を明らかにしたいと思うんですね。 そもそも、まず、大臣は、ゼロ—二歳児の親が新たに出産して育休を取得した場合、特別な配慮が必要な場合を除いて、上の子も一緒に自宅で育てるべきというふうにお考えでしょうか。
○有村国務大臣 核家族化の進展、共働き家庭が増加していくこと、また、働き方も非常にいろいろな多様化が進んでいること、地域のつながりがあるところ、ないところ、祖父母世代からの支援を直接的に受けられるかどうかということなど、子育てをめぐる環境も大きく変化していますし、また、おうちによっても子育てに対する価値観ということもさまざまでございますから、子育て環境の現状に関して私がどう考えるかというよりも、ケース・バイ・ケースで、一概に申し上げることはできないというふうに思います。
○泉委員 そうなんですよね、ケース・バイ・ケースなんですよ。おっしゃるとおり、ケース・バイ・ケース。まさに大臣がそういうふうにお答えいただくということは、すばらしいことだと思います。 それで、その中で、平成二十六年九月十日通知、これは「育児休業取得時の継続利用」というところに書いてありまして、「必要と認めるときは、」ちょっと中略しますが、「継続して利用を可能とする」と書いてあるんですね。ですから、必要と認めるときと、やはり再度その必要性の判断がなされるわけなんです。 今、大臣にお考えをお伺いしたんですが、ケース・バイ・ケースなんですが、子ども・子育て会議の中で、恐らく、こういった9の規定になったことには理由があると思うんです。これは役所側でもいいですが、どういった論があってこういった最終的な書きぶりになったのかということを御説明いただけますでしょうか。
○武川政府参考人 お答えいたします。 子ども・子育て会議におきましては、この問題は何回か議論がございました。 それで、一つは、やはり預かっていただいている子供さんの発育といいますか、そういう観点から、引き続き保育の必要性を認めるべきだという御議論もございました。一方で、市町村においては、やはり待機児童問題があるので、御家庭で育児休業中は保育に当たられることが可能だというケースもあろうということでございまして、その辺は地域の実情に応じて地方の裁量を認めるべきという点から、このような形にさせていただいたところでございます。
○泉委員 大臣、この議論の中で、これはなかなか、全面的にどっちがいい、悪いというのは大変難しい問題だと思うんです。 ただ、何で例えば裁判にまで訴える形になったのか、あるいは、そういった論に対しての、賛否両論ありますが、賛同の意見があるのかということを考えたときに、恐らく、懸命に競争する中で、ようやく保育施設に子供が通えるようになった。認可保育所に通うだけでも、これは大変ですよね、首都圏は特に。まず、そうやってせっかく上の子の行き先を見つけた、その親の感情があると思います。それは大臣も御理解いただけると思います。 そして、せっかく見つけて、そして首都圏の厳しい環境の中で、ようやくもう一人、下の子が授かった。そして、その子を一生懸命育てようとしたときに、その子を育てることにも一生懸命にならざるを得ない親が、少し育って上の子が保育施設で頑張ってみんなと集団生活ができるようになってきたというときに、その園から、言ってみれば、親からすれば引き剥がされて、かつ、家の中で一度に、一人の子供を育てようと思って育休をとったのが、負担がある意味二重にかかってくるんじゃないか、こういうことの思いがやはりこの運用についての反発じゃないのかなというふうに思うんです。 大臣、これはやはり理不尽さを感じませんか。
○有村国務大臣 泉委員のように、子育て世代を取り巻く環境に深い関心を、またそれに対する造詣の深い御質問を続けておられ、知見のおありになる方から言葉を選んで御質問されると、敬意を持って拝聴するところは多々ございます。 その上で、大変恐縮でございますが、係争中でございまして、司法の判断が待たれるところでございます。大臣の発言というのは非常に重うございまして、どちらにも、どちらの側も、固唾をのんで、大臣の発言を聞いていらっしゃる報道の方々もいらっしゃいます。どちらかを利するような、あるいはどちらかの御主張を減ずるような主張をしては絶対にまかりならぬとみずからに言い聞かせておりますので、ここは、そのようなそれぞれのお気持ちに敬意を持って拝聴はいたします。
○泉委員 これは、私は必ずしも所沢の話をしているわけではないんですね。一般的な話をしています。その中で大臣にもお答えいただきたい。 特に、一般的な話といっても、現場では、さまざまなこういう運用というのが各自治体が行われていて、まさにその根源は、子ども・子育て会議、政府中枢の、この保育の必要性の事由という記述にあるわけです。私は、自治体の個別の運用云々ということを今指摘しているというよりも、この記述がそういうふうになっているということを指摘しているわけですね。あるいは通知がそうなっているということなんです。 各自治体が、今傾向として気をつけなければいけないのは、どの自治体でも、例えば首長選挙をやれば、待機児童ゼロというのが大きな争点になるわけですね。その実績を競い合っているような状況があります。 しかし、その実績を競い合うということが、私は、さっき大臣がおっしゃった答弁がやはりもっと世の中に浸透しなきゃいけない。総量をふやすという観点に行けばいいんですが、数字を何とか動かして、この人は家で子育てができるから、今まで保育所に入っていた人を家に戻して、そのかわり、待機児童としてカウントされている人を保育所に入れれば待機児童の数が下がるよね、こういう発想になってしまうということをやはりやめていかなきゃいけない。大臣がおっしゃるように、総量をふやしていくという方向性に持っていく必要があると思うんです。 自治体も、確かに、頑張って待機児童ゼロという目標を達成したいという思いはあると思うんですが、やはり、実績のみを追いかけて現場を忘れるということになってはいけないと思うんですね。 そういう意味で、私は、この保育の必要性の事由というところを、やはりもう一回再検討していただけないかなと。 大臣のおっしゃるような、総量をふやすという方向、それは何も認可保育所だけではありませんよね。子ども・子育て新制度では、さまざまな多様な保育に対して補助金を出せるように、支援をできるようになりましたから、そういったふやし方だってあるわけです。いろいろな予算の使い方で総量をふやすということだってできる。そういうことをもっと考えていただいて。当然、市町村側から、そんなことを言ってもできないよという声はあるかもしれないんですが。 やはり、この9番、育児休業時に、既に保育を利用している子供がいるということが保育の必要性であって、「子どもがいて継続利用が必要であること」というこの記述は私は要らないと思うんです。そうすれば、まずは現在利用している子供がいるということで、それは保育所を引き続き利用できるわけでありまして、そのほかについては、やはり頑張って自治体さん、今はゼロじゃないし、本当はふやしたい、そういうモチベーションというか思いも出てくるけれども、しかし、そこに走るのではなくて、やはり総量をふやす方に走りましょうねと、まさに大臣がおっしゃったような方向にこの9番を変えていただきたいというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○有村国務大臣 先ほどから泉委員がおっしゃっていらっしゃいます継続利用が必要であることということの経緯が、どのくらいの議論の上に出してきているのか、その哲学、背景ということが問われているのだと認識をいたします。 調べましたところ、やはり、子ども・子育て会議における保育の必要性の認定に係る議論というのは、平成二十五年の五月三十一日から二十六年の一月十五日まで、計十回にわたって子ども・子育て会議で真剣に議論をされています。そういう意味で、例えば、小学校入学を控えているとか、先ほど申し上げた保護者の健康状況など、そういう具体例も出しながら、これは的確な方針だというふうに思います。 さはさりながら、子育てを取り巻く環境というのは、地域によって、また、都市部か、大都市部か、あるいは比較的余裕があるところかで随分違います。その中でも、一般論として申し上げれば、継続利用が必要であるという御意見が強くある一方、保育所へ入所をそもそもできていない、待機をしている御家庭のことも考えてほしいという意見も出てきましょうし、また、そうではなくて、専業の方々、在宅の子育て家庭との、どれだけ公的な支援が受けられるかという意味での公平性の観点も御主張があるところでございます。 さまざまな認識があるからこそ、それぞれの地域の事情ということにかんがえる、その自由性は、地方自治を尊重するという観点からも、これは堅持していかなきゃいけないと考える次第でございます。
○泉委員 これは、狭いパイをめぐって保護者同士の争いを起こすふうな国にやはりしてはいけないと思うんですね。向こうの方が得をしているじゃないかとか、何であっちの子供は入れるんだという議論をそもそも起こさせるような保育制度ではいけないということで恐らく大臣もお考えだと思います。ぜひ、そういった意味での、総量をふやす努力ということをやはりお願いしたいというふうに思います。 このことについては、今後もまた状況を見て取り上げていきたいというふうに思います。 では、有村大臣、これで結構です。ありがとうございます。 さて、最後の問題でありますけれども、官房長官もお待たせいたしました。政府の機能移転であります。これは、石破大臣も大きく振りかぶってメッセージを発しておりますが、やはり本当に政府機能を移せるのかという話です。 今回、資料でもお配りしているとおりで、よく見ていくと、全ての省庁が対象ではあるんですね。募集要綱というのを見させていただくと、全ての省庁が対象であります。そういった意味では、何も独立行政法人だけではなく、あるいは研究機関、研修所だけではなく、あらゆる機関が対象になってくるわけですが、官房長官、これは本当に政府機能、例えば文化庁や観光庁、そういったものも含めて、真剣にそれなりの政府機能の移転を考えているんだということなんでしょうか。改めて御決意を聞かせてください。
○菅国務大臣 昨年の十二月に閣議決定をいたしました、まち・ひと・しごと創生総合戦略、これにうたっておりますとおり、地方の発展に資するような政府機関について、関係自治体の御提案等を踏まえながら移転等の必要な措置を講じること、そういう中で、地方への新しい一つの流れをつくるために重要な取り組みであるというふうに政府は認識をしています。 現在、石破地方創生担当大臣のもとで鋭意取り組みが行われており、今後、公平性、透明性のあるプロセスのもとに検討が進められるというふうに承知をしています。 私自身もかつて横浜の市会議員でした。そして、総務大臣も経験をしました。地方の発展を考えるときに、やはり東京一極集中というのは是正すべきだというふうに、ここは明確に申し上げたいというふうに思います。しかし、今までなかなかそのことが実現できなかった。 今回は、地方からそうした意向を確認するという、これはある意味で新たな提案だというふうに思っておりますので、私自身は、やはり東京一極集中を是正するために国のさまざまな機関というのはできる限り地方に移転をすべきだ、この考え方は全く変わっていませんし、そう思っています。
○泉委員 担当政務で、きょうは小泉政務官にお越しいただきました。ありがとうございます。 これは、とはいえ、前回の委員会でも少し取り上げられましたが、醸造研究所でしたか……(小泉大臣政務官「酒類総合研究所です」と呼ぶ)酒類総合研究所、これの東京分室が東広島に移るという話は、恐らく、今官房長官がおっしゃられた大きな話という意味では、本当に最初の、爪先の爪の一歩ぐらいの話ではないかなというふうに思います。 改めて、この地方移転、今回、地方創生の中でこれを訴えているそもそもの目的とは何なのかということ、そしてその決意、どれぐらいのことをやろうとしているのかということについてお聞かせいただきたいと思います。
○小泉大臣政務官 今回、政府機関の移転ということの目的としては、この募集要綱の中にも書かせていただきましたが、先ほど官房長官もお触れになられました、東京の一極集中を是正する、これに加えまして、地方の自主的な創意工夫を前提にして、それぞれの地域資源や産業事情等を踏まえて、地方における仕事そして人の好循環を促進したい、この目的のもとに、リストをつくって、政府の関係機関の移転を、実効性ある計画を地方の方にお願いもして、どうしたらできるのかを一緒になって考えよう、そういった提案を今募集しているところです。 先生おっしゃったように、酒類総合研究所の東京事業所を東広島市に移転するということは決まったわけでありますが、もちろん、これで終わってはやはり目的を達成したということにはならないでしょうから、しっかりと、より案件を開拓できるように、地方と一緒になって考えていきたい、そういうふうに考えております。
○泉委員 京都市の門川市長は、石破大臣に面会して、京都も名乗りを上げたい、文化庁の京都誘致をしたいということを宣言いたしました。政務官はそのときは御一緒ではなかったんですね。申し入れがあったというか決意があったというのは聞いておられるかもしれません。 しかし、この募集要綱です。きょうもお配りをしている資料の三というところを見ていくと、地方からの提案と言えば聞こえはいいんですが、これは本当にそんな提案、要は、このハードルを乗り越えられる提案なんというのはできるのかということなんですね。 まず、この資料三の「四 提案記載事項」のところの、1、2、3とあるわけですが、「3 誘致の必要性・効果」、「地方版総合戦略の重要な要素であること」ということで、地方において、何らかの機関が来る場合に、当該分野の産官学の研究集積等々があって、一定の強みがなきゃいけないということ、そして二つ目、「国の機関としての機能確保」で、ほかの道府県に移転することにより、国の機関としての機能が確保できと書いてあります。これは、例えば交通の利便性ですとか、あるいは生活の利便性ですとか、そんな、東京の中心部と比べられて、その利便性等々、機能を確保できるなんというのが本当にあるのかということは、みんな、だから、恐らく、地方から提案してねと言われても白けているんじゃないのかなと思うんですね。 例えば、今、京都はこの文化庁の話をしていますが、文化庁でもです。ほとんど、国会に呼ばれることはそう多くないと思うんですが、国会対応がありますとおっしゃられるわけですね。文部科学省にも説明に行かなきゃいけないし、国会対応と言わないまでも、大臣にもレクもしなきゃいけない、そんなときに一々京都から行っていられるか、やはりこう言うわけです。 政務官、議員レクですとか国会答弁や省庁間のやりとりは、他の地方、日本全国に行っても可能だ、そして、国会対応等々があっても地方移転というものは十分やるんだというような御決意なんでしょうか。
○小泉大臣政務官 私は可能だと思いますね。 今、私は内閣府の政務官と復興の政務官を両方やっているんですが、内閣府の仕事というのは大体、官邸の向かい側の八号館、そして会議によっては四号館、そして復興の仕事は復興庁、あの三会堂ビルという、アメリカ大使館の前にある民間のビルです。 私も、内閣府の建物にいて復興関係のレクも受けなきゃいけないときに、暑い夏の時期に坂を上って復興庁から復興庁の職員にレクに来ていただいて、だけれども、一言聞けばわかるようなことをわざわざ暑い中来てもらうのは申しわけないなと思うときがあるんですね。そういったときに、テレビ会議システムをつないで、それができればこんなにいいことはないと思うんですが、役所のセキュリティーの関係とか、レクの案件によってはそういったことも気をつけなければいけないことがあるということも事実だと思います。 ただ、やはり、政府機関の移転の中で、国会対応とかレクをやらなきゃいけないから行けないというのは、それを言ったら本気度が疑われますから、私はそれは理由にならないと思いますね。
○泉委員 ありがとうございます。 まさにそういったことを乗り越えて政府機能の移転をしなければ、一生こんなものはできないよと。少なくとも、例えば韓国なんかは非常に大胆にもう政府機能を分散していますね。そういったことにはほど遠いのが今の日本の状況だということです。 さて、京都府そして京都市は、文化庁を具体的に誘致ということで名乗りを上げています。きょうお配りしている資料にもありますが、建造物に限ればの話ですが、国宝の約五割、そして重要文化財の約四割は関西に集積をしているということでありまして、文化という面での蓄積も非常に多いし、そして、何かそういった調査をしようにも、やはり非常に京都というものは拠点になるんだというふうに思います。 こういう、さまざまな文化財が非常に多いということ、そして、例えば、このポンチ絵の右側に書いてありますが、伝統工芸士の登録者なんかにおいては、日本全国の四分の一ぐらいが京都の方だということでありまして、そういったことも含めて考えると、この募集要綱における一定の強みということはある意味集積があるということの証明だと思うんですが、政務官、いかがお考えでしょうか。
○小泉大臣政務官 京都というのは、私も初めて知りましたが、伝統工芸士登録者の四人に一人が京都、こういった先生がおっしゃる言葉で言えば集積がある。なおかつ、やはり、文化といえば京都だろうというのは、多くの方は余り異論はないと思うんですよね。まあ、奈良県の方は怒るかもしれないですけれども。 そういったことを考えたときに、この一定の強みというのは、必ずしも何か数値化をしてそれが一定の強みに入るのか入らないのかという要件というイメージではなくて、それをどうやって、説得力と、また、なるほどなというものを与えることができるかということにかかわると思うんです。 なので、京都から今そういった声が、文化庁を京都に欲しいという声はすばらしいと思いますから、私、これは与党、野党関係ないと思います。どうやったらそれが実現できるのか、そしてそれが具体性を持った提案として京都府また京都市から上がってくるのか。これは先生の地元でもありますから、先生や野党の皆さんのお力もかりて、みんなでこういった取り組みは進めよう、そういった機運が生まれることが非常にいいことなんじゃないかなと考えております。
○泉委員 こういう集積があるということで、やはり京都、これからも真剣に文化庁の移転については考えたいと思います。 これは当然、国会対応等々は、残る部分は残ったらいいと思うんですね。ただ、本体ですとか部署によって例えば移動できるものというのはたくさんあると思います。そういったことも含めて、ぜひ、関西文化圏ということで、我々も取り組んでいるのもありますので、京都を拠点にしてこの活動は今後もしっかりと取り組んでいきたいと思います。 最後に、宮内庁にきょうお越しをいただいておりますし、官房長官にもお聞きしたいんですが、双京構想というのがあります。 この双京構想、やはり京都は皇室と大変ゆかりが深いところであります。そういった意味では、年二回の園遊会の一回は京都で開催していただけないかというふうに思いますし、さまざま、かつて明治まであった行事、例えば五節句、こういったものについては、今はなくなっているわけですが、そういった宮中行事をやはり京都の中で実施していただくということを私はぜひお考えいただきたいというふうに思っております。 例えば、東京の皇居を清掃すれば、たしか御会釈というんですか、陛下がお姿をあらわしていただくような機会もあると伺っておりますが、京都御所にもそういった清掃の奉仕団というのがございまして、そういった方々と皇族の方々が京都で、例えばそういった形で少しでもお姿を見られるですとか、いろいろなことが考えられると思うんです。 ぜひ官房長官、この双京構想について御理解をいただいて、そして何らか、宮中行事を京都の方でもやっていただけないかというふうなことを最後に質問したいと思います。
○菅国務大臣 双京構想については、京都の行政、経済界、大学等の関係者より提案されている構想であって、皇室行事の一部を京都で行うなど、それによって皇室の方に京都にもお住まいいただき、政治経済の中心である東京と歴史文化の中心である京都を相並び立たせることを内容とするものであるということは、承知をいたしております。 そういう中で、園遊会また宮中行事というのは、いずれにしても、これは、天皇陛下または天皇皇后両陛下が催しになります行事でありますので、まずは間近でお支えをしておられます宮内庁で検討すべきことであるだろうというふうに思っています。 また、京都は、皇室にとって父祖の地であり、歴史的な結びつきが強いことから、天皇及び皇族の方々の京都府へのお出ましも、他の都道府県と比べて非常に多いということを承知しています。行幸啓等の際の御宿泊所として専ら用いられていました京都大宮御所も、耐震化工事が本年三月に完了したということでありますし、さらに京都への御滞在の環境も整ってきているというふうに理解をしています。 そういう意味で、今後とも引き続き数多く京都にお出ましになられるのではないかなというふうに思います。
○泉委員 終わります。ありがとうございました。
○井上委員長 次に、高井崇志君。
○高井委員 維新の党の高井崇志でございます。 きょうは、お忙しい菅官房長官、山口大臣、お時間をいただきまして、ありがとうございます。 質問に入る前に、一昨日、民主党の古本委員から大変すばらしい御提案があって、国会の委員会の質問をもっともっと政治家同士の討議でやっていこうよと。今、ゆう活というのが霞が関でも始まりましたけれども、やはり、残業が大変だ、我々国会の側も質問通告を早くする、あるいは細かなことばかり聞いて、政府参考人に、私、実は一昨日、十四人も政府参考人の方が来て、どなたに当てたらいいんだろうと委員長がちょっと迷われるようなそんなシーンもあったものですから、きょうは、通告は政務三役の皆さんのみにさせていただいて、そのかわり、やはり大所高所に立った、政策的な議論をしていきたいなと思っています。 そういう意味では、私も実は役人出身なものですから、役所が答えると、どうしてもやはり後ろ向きというか現状維持のことしか答えられない。そうすると、我々が幾らいい提案をしても、結局それ以上の発展はなくて、何のために国会で議論をしているのかということになりますから、やはり政務三役の政治家の皆さんが、少しでも、その提案いいじゃないかと思っていただいたら、前向きに答弁をいただいたら、それで役所も役人も動いていく、そういうのが国会のあり方だろうというふうに思っておりますので、ぜひ、そういう趣旨できょうは質問をさせていただきたいと思います。 それでは、ちょっと通告とは順番が違うんですけれども、一番最初に、サイバーセキュリティーについてお伺いをしたいと思います。 これは、私、実はちょうど一カ月前、六月三日の日に、年金情報の流出事件があったときに、ちょっと過去の自分の資料を調べたら、追加で慌てて内閣委員会で質問をした。それから数えて、きょうで六回目です。六回、この内閣委員会でサイバーセキュリティーについて質問をしています。 ただし、私は、年金機構や厚生労働省を何かつるし上げてというか、問い詰めているという質問は全くしていません。ほとんど呼んでいません。内閣官房、NISCの、我が国全体の体制のあり方。今回は本当に氷山の一角で、これと同じことが起こり得るし、そして、私は年金機構以上に怖いのが地方自治体、マイナンバーがスタートいたします。 ただ、念のため申しておきますと、私はマイナンバーは予定どおりやるべきだ、我が党もそういう立場でございます。そういう意味では、マイナンバーは進めるけれども、しかし、そのためのセキュリティー対策というのはしっかり万全なものをやるという立場からお聞きしたいと思います。 私が過去六回の質問でかなりしつこく申し上げましたのは、今回、NISCの監視とか監査の対象に特殊法人、日本年金機構が入っていなかった。それから、もっと心配な地方自治体も入っていない。これはやはり問題じゃないですかということを何度も取り上げたところ、先般の日本再興戦略で、非常に前向きな、こういったものも対処するという再興戦略になりましたので、私はこれは大変評価をしております。 ただ、それだけで本当に十分かという疑問点もございます。 一昨日、小泉政務官にマイナンバーの関係で御質問しましたが、マイナンバーについては特定個人情報保護委員会が担当するんだと。特定個人情報保護委員会事務局長にお聞きしたら、数十名、サイバーセキュリティー要員を増員しますということでした。今は大体五十名ぐらいの特定個人情報保護委員会が七十ぐらいになって、さらにそこから数十人がふえるということであります。 しかし、このマイナンバーに対する国民の皆さんの大変な不安感から考えれば、私はこの体制ではまだまだ不十分ではないかと思いますし、また、そもそも特定個人情報保護委員会というサイバーセキュリティーの専門家でない委員会がマイナンバー全体のセキュリティーを所管するというのもどうなんだろうか。 あるいは、地方自治体のセキュリティーについては総務省がやることになっていますが、総務省にも以前聞いたところ、地域情報政策室という、七名の室員が対応していますと。セキュリティーの専門家はいますかと言ったら、ゼロですとお答えになりました。そういう体制の中で本当にできるんだろうか。 私は、NISCがもっともっと前面に出て、マイナンバー、そして地方自治体のネットワークという非常に重要な部分を担っていくべきではないかと考えますが、きょう、官房長官お越しですので、セキュリティ本部長であられる官房長官に御見解をお伺いいたします。
○菅国務大臣 私は高井委員のおっしゃるとおりだというふうに思っています。特に、年金機構における流出問題、そしてまたマイナンバー後の体制について、こうしたことを考えたときに、現在のNISCの体制ではまだまだ脆弱である、このことを私自身も十分に認識いたしております。 そして、委員から、今日までの間、さまざまな御提案もいただいております。そうしたことも参考にさせていただきながら、このNISCというものをできる限り早く充実強化していく必要がある、そういうことを私は痛切に感じています。
○高井委員 NISCの人が足りないというのも実はもちろんなんですけれども、今申し上げましたのは、特定個人情報保護委員会や総務省がマイナンバーとか地方自治体を担当するという点について、それでは不十分で、NISCがそういった面ももっともっと担当していく。実は、我が党では今そういった法改正を準備しておりまして、近々皆さんにも御提示したいと思っているんですけれども、そういった面についてのお考えはいかがでしょうか。
○菅国務大臣 当然、NISCがまずさらに充実をし、政府全体のセキュリティーの中心をなすわけであります。それと同時に、やはりこれは、総務省、そしてまた特定個人情報保護委員会、そうしたことに対しても連携をとりながら、国全体としてサイバーセキュリティーというものを充実させていく、このことは当然のことだというふうに思っています。
○高井委員 連携という言葉を役所の皆さんも使われるんですけれども、連携というのは、聞こえはいいですけれども、悪い点で言えば、消極的権限争いになって、お互いがどっちの担当なんだろうかといって顔を見合わせる、そういうケースがこの一カ月の間でも多々ありますので、私は、ぜひそこはセキュリティ本部長としてよくよくチェックいただきたいと思います。 加えて言うと、私はNISCの人員も全く足りないと思っています。今、百人ぐらいですか。アメリカは何と六千名だそうです。今回、大幅に増員して六千名。かつ、アメリカは、中央政府だけをやるんじゃなくて、電力、ガス、水道、鉄道、全てを政府のそういった機能が担っているというふうに専門家の方からお聞きしました。イギリスも、最近になって、中央に、センターに集中する体制をつくっている。フランスも、五百名だったのを七百名に増員した。 やはりこの分野は、とにかく、セキュリティー人材は少ないですから、分散していろいろな組織に置いておく場合ではないので、私は、NISCにもっともっと、そのかわり、NISCに今全部やれと言うのはかわいそうです、お金も予算もありませんから。ですから、人と予算をしっかり確保した上で、そういった権限を設けるべきだということを御提案申し上げます。 それと、もう一つ。私が少し御提案いたしますので、最後に官房長官からまた御答弁いただきたいんですが、実は、NISCでは、政府機関の情報セキュリティ対策のための統一基準群というガイドラインをつくっています。これはプラン・ドゥー・CA、PDCAサイクルをうまく回すための基準なんですが、ここに問題点が幾つかある。 一つは、これは政府機関のための統一基準群なんですね。だから、政府機関がそれに準拠してセキュリティーポリシーを定めるんですが、例えば、今回、年金機構であれば、実は厚労省がつくったものを基準にしてつくる、あるいは、地方自治体であれば総務省がつくったものを基準にしてつくる。つまり、政府のNISCがつくっているものと直接リンクではなくて、一段、二段、間に入ってつくられるという構造になるとセキュリティーの専門家から聞いています。これはやはり、私は、もっともっと、重要インフラ、電力、ガス、水道、鉄道、こういった部分もNISCの統一基準群に直接リンクすべきではないかと思います。 それと、今回の年金機構の問題で、実は、年金機構に対して、外部の監査法人はいろいろ問題点を指摘していたそうです。しかし、問題点を指摘していたけれども、それを結局改善していなかった、放置していた。プラン・ドゥー・CAでいえば、C、チェックはやったんだけれどもアクションができていなかった。 でも、これは、実はアクションをするための予算措置というのがされていませんので、つまり、自分たちではできませんから、また外部のセキュリティー会社とかコンサル会社にそれを委託しないと、チェックしてもアクションができないわけです。やはり、そういったところも見込んで予算化をしておくということが大事ではないかという点。 それからもう一点は、ISMSというんですが、情報セキュリティーマネジメントシステム。これは通称ISO27001と言われておりますが、今、大手の民間企業はほとんど取っています。なぜならば、国の入札の要件になって、このISMSを取っていないと入札に参加できない。 例えば、ISMSというのはどういうものかというと、わかりやすい例でいうと、パソコンに附箋を張って、IDとパスワードを張っているような年配職員がいらっしゃいますよね。そういうのはだめですよとか、スクリーンセーバーは何秒でかけてくださいとか、そういったことを民間企業はみんなやっているのに、役所はやっていないですよね、ISMSはやっていないはずです。 実は、地方自治体もほとんどやっていなくて、先進的な市川市ではやっていると聞いたんですけれども、こういったこともあるということですから、私は、セキュリティーに対する政府の側の認識がまだまだ不十分ではないかというふうに思っておりますので、もし今私が申したことで何か間違いとか訂正があれば役所の方から答えていただいてもいいですし、最後に官房長官から、今の私の提案についてどのようにお考えになるか、お聞かせください。
○谷脇政府参考人 一点お答えを申し上げたいと思います。 政府の統一基準でございますけれども、各省のセキュリティーポリシーのベースラインになっているものでございます。この部分につきましては、委員御指摘がございましたISO27000、いわゆるISMSのコンセプトあるいはその内容に沿ったものになっているという点を申し上げさせていただきたいと思います。
○菅国務大臣 私、今回の年金機構の情報漏えい事件、さらに、今、高井委員から、アメリカで六千何人という、サイバーセキュリティーの対策をしっかり、最強だろうというふうに思っているところでも四百万人を超える人事局の名簿流出というものがありました。そして、私、専門家の学者の方にお聞きしました、これについては、やはり次から次へと新しいウイルスを開発する、なかなか防ぐことは難しい、そこで、できるだけ被害を最小にするという、その考え方を政府も変えなきゃならないという御指摘もいただきました。 そうしたさまざまなことを踏まえながら、今のNISCの体制では全く足りないということも十分認識をしておりますし、そしてまた、政府として、そうした人材を育成するということも、日本には非常に少ないわけでありますので、そうしたことも踏まえて、これはしっかり対応していかなきゃならないという思いで今懸命に当たっているという、このこともぜひ理解をいただきたいと思います。
○高井委員 今の官房長官の御答弁に私も全く同感でございまして、もう防げません、標的型メールというのも巧妙になっていますから、今回の年金機構の職員はちょっと単純ミスだと思いますけれども、ほかの巧妙な標的型メールはもう防げないです。 ですから、そこは事後対応が大事であって、だからこそNISCがすぐにでも出動できる体制が必要だと思います。先ほど谷脇審議官の御答弁がありましたけれども、ISMSに準拠したガイドラインを政府がつくっていても、やはり、実際にISMSを受ける民間企業というのは、チェックしに来る人がいて、一々チェックするわけですね、この会社の中でどうなっている。そういうのを多分役所はやっていないし、地方自治体もやっていないと思うんですね。 それは、民間企業にはそれを入札条件で強要しておきながら、役所の側が、一番個人情報を持っている役所がそういうことでは、私は、ちょっとおかしいんではないかなと。これは何人かの民間のセキュリティーの専門家の方からそういう指摘があったので、ぜひ御検討をいただきたいのと、官房長官には、何としても来年度予算で人員を倍増、三倍増と、私は一桁違うと思っていますので、ぜひその御努力をお願いしたいと思います。 続いて、同じような質問で、IT総合戦略本部について、きょう山口大臣に来ていただいていますので、御質問したいと思います。 私は、IT総合戦略本部、非常に今回評価していることがありまして、遠藤CIOはすばらしいですね。お聞きしたら、二年前に就任してから、この二年間で何と二百八十九回のヒアリングを御自身が各省を呼ばれてされて、そして、二〇二一年度までに年間で九百億円の情報システムのコストの削減をする、年金システムだけで四五%、二百五十一億円、それからハローワークシステムで三四%、百五十五億円の一年間で削減に成功したということで、私は大変すばらしいと思います。 ただ、IT業界ではまだまだできるんじゃないか、クラウド化というものをやっていけば、まだまだこれは達成の余地があるんじゃないかと言われています。 山口大臣、いかがですか。その見解をお伺いします。
○山口国務大臣 御評価をいただきまして、まことにありがとうございます。 今の件でありますが、これは、世界最先端IT国家創造宣言では、行政サービスのオンライン化とかさまざまな業務の見直し、あるいはシステムの統廃合、あるいはクラウド化等、そういった取り組みによって、二〇一八年度までに政府の情報システムを半減させる、そして、二〇二一年度をめどに運用コストの三割削減をするというふうなことで取り組んでおるところであります。 今御指摘いただきました、現時点では、約二割を削減できる見込み、おおむね九百億になろうと思いますが、これは当然、引き続いて、遠藤CIOを中心にしまして、とりわけ遠藤CIOのレビュー等の取り組み、これを徹底していくというふうなことで、ただいま申し上げた二〇二一年度、運用コスト三割削減、これをぜひとも達成できるように、さらに力を入れていきたいと思っております。
○高井委員 私はもう一つやっていただきたいのは、地方自治体の情報システム、これは金額もより大きいし、さらに非効率であると思います。 今回のIT戦略創造宣言ですかの中でも、運用コストの三割圧縮という表現はあったと思うんですけれども、この地方自治体の情報システム改革で一体幾らのコスト削減が可能になるのかということと、自治体についてもさらなる削減が可能ではないかと思いますが、いかがですか。
○山口国務大臣 これも全く同感でありまして、全国の市区町村の情報システムの運用コストの総額、これは総務省が昨年六月に実態調査をしたわけでありますが、それによりますと、二十六年度は三千三百三十八億円となっております。これは、二十四年、二十五年と比べると低減はしてきておりますが、三千三百三十八億円というふうなことで、他方、ことしの六月三十日、先般でありますが、閣議決定をされました世界最先端IT国家創造宣言、これにおきましては、地方自治体の情報システムの運用コスト、これの三割減を図るというふうなことにしております。 中身としては、もう先生御案内のとおりと思いますが、さまざまな情報システムの改革なんですが、自治体クラウド、これがまだ未実施のところが相当数ございます。これは、業務の共通化とか標準化を図ることによって、自治体クラウドの導入の取り組みを加速していきたいというふうなことがありますが、同時に、自治体クラウドを導入しておる団体においても、さらなる業務の共通化、標準化、これの実施によって、クラウド化業務範囲の拡大、またクラウドの質の一層の向上を図っていくことによって、さらにしっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。 いずれにしても、これは先ほど申し上げましたように、そういった取り組みを通じて運用コストの三割減をぜひとも実現させていきたいというふうなことで、総務省とも協力をしながら進めていきたいと思っております。
○高井委員 地方自治体は三千三百億円の運用コストとおっしゃったので、三割減ということであれば一千億の削減になる。これは非常に大きいと思うんですね。 国のシステムで、運用で四千億、設備費も入れると六千億に情報システムはなるそうです。あと、地方自治体は今、運用コストは三千三百億で、設備コストも入れると五千二百億になる。この運用コストだけ見ても、国と地方で四千億と三千三百億を足すと七千三百億のお金が年間かかっている。この七千三百億を、今、二割、三割とおっしゃいましたけれども、民間のクラウドを一生懸命やっている方は、特に地方自治体が本格的にクラウドをしたら半分にはできるだろうと。そうすると、半分ということは三千六百億円ですよ。年間三千六百億円のコストダウンができる、これはもう絶対にやるべきだと思います。 ただ、残念ながら、遠藤CIO、頑張っていただいていますけれども、特に地方自治体まで見たら、圧倒的に人員が足りないと思います。 ですから、私はきょう、このIT総合戦略本部、この間お聞きしたら三十四人しかいないんですね。政府は三十四人、それから民間から三十五人、合わせて六十九人の組織だそうでありますが、もっともっとここに人を集めて予算も集めれば、三千六百億円の年間コストダウンができるんですから、私はそれをやるべきだと思いますが、山口大臣、いかがですか。
○山口国務大臣 お話しのとおりでございまして、各府省から三十四名、そして民間から三十五名というふうな体制で進めておるわけでありますが、御案内のとおり、このITの世界というのはまさに変化の著しい世界であって、やはりそれにいかに臨機応変に、また、新たな対応が求められてくるわけでありますから、そこら辺をしっかりやっていくというふうなことで、機動的、弾力的にやっていくためにも民間の方からというふうな形でやっていますし、各府省の方からも来ていただいてやっておるというふうなことで、同時に、それぞれ関係府省とも協力をしながらやっておるわけであります。 同時に、IT総合戦略本部の役割というのは、いわゆるIT政策全般の司令塔としてというふうなことであります。それぞれ、例えば地方公共団体におけるそういったクラウド化あるいは業務の効率化等々ということに関しては、総務省が地方関係を受け持っていただいておりますので、当然、総務省と相談をし、協力をして、いわば執行していただくというふうな形になっていこうかと思います。 当然、先生御指摘のとおり、一人でも二人でも人が欲しいところではありますが、そこら辺は柔軟な運用をする中で何とかしっかりと務めを果たしていきたいと思っております。
○高井委員 私も役人出身なので、人をふやすのが大変なのはよくわかっています。特に内閣官房にどかっとふやすというのは難しいです。 そこで、御提案なんでありますが、きょうまさに委員会で可決した内閣官房と内閣府のスリム化法案、これは私は非常にいい法案だなと思います。その最大のいいところは、内閣官房にある総合調整機能を各省に移す、それを実現したという非常に画期的な、やはり何でもかんでも内閣官房や内閣府が総合調整するのでは、もう人も足りない、回らない。私は、IT総合戦略室も人手不足が生じているかなりの弊害を感じていまして、やはり、もっともっと人をふやしやっていくためには、今回の見直しの対象にはなりませんでしたけれども、このIT総合戦略室の機能をどこかの省に移すべきだと。 どこに移すかとなれば、おととい、今、ICTの人員はどれだけいますかとお聞きしたんですが、総務省は八百四名、それから経済産業省は百十名でした。それから、IT総合戦略室の人員も聞いたら、総務省の出向者が十二名、経済産業省の出向者が五名と。やはり、人数的なことを見ても、あるいは仕事の内容からしても、総務省にこのIT総合戦略本部の機能を移していくべき、三年後の見直しというのはあるんですけれども、私はぜひそうすべきだと思うんです。 これはぜひ官房長官、通告はIT担当大臣なんですが、IT担当大臣に残念ながらその権限というのは、どこの省にということは、やはりこれは官房長官の権限だと思いますし、官房長官は総務省で総務大臣も長くされ、総務省の行政もよく御存じですから、私は、総務省がこの機能を担うということは、内閣官房にいつまでも置いておくのではなくて、いずれかの時期で、できれば菅官房長官の目の黒いうちに、これは強権を発動してぜひやるべきだと思いますが、官房長官、お考えをお聞かせください。
○菅国務大臣 どこに所属をさせることが一番仕事が効率的にできるかという、ここを考えるのがやはり私の仕事でもあるというふうに思っていますので、委員の提案も踏まえながら、そこは検討していきたいと思います。
○高井委員 ありがとうございます。 本当に、IT総合戦略室、よく頑張っていただいています。総務省からエースの方が、きょうもお見えですけれども、派遣をされて頑張っておられますけれども、やはりどうしても人数不足は否めない。あと、先ほど言いましたように、地方自治体のコスト削減とかを考えると、地方自治、地方行政を担っている総務省がやるのが、また、もともと総務庁の行政管理局があるわけで、総務省が郵政省と総務庁と自治省がくっついたというのはITについて非常にいい効果をもたらす合併だったなと思っているので、それであれば、やはり、総合調整機能も今までは内閣官房にしかなかったのが今回の法改正で移るわけですから、私は、できるだけ各省に任せていく、その第一歩というか、これは大きな目玉だと思いますので、ぜひ菅官房長官にやっていただきたいなと思います。 それでは、次の質問に入りますが、これも一昨日の内閣委員会で私が取り上げた、ゆうちょ、かんぽの限度額の見直しの問題でございます。 これについては、自民党の公約でもある。そして、郵政事業に関する特命委員会というのが、ちょっとホームページで調べたら、何人かはわからなかったんですけれども、多分相当な数がおられ、そして、三月三日の初会合には百名以上の国会議員が参加したと。私もいろいろな議員連盟に参加していますけれども、百人以上の国会議員が参加する議員連盟とか委員会とか、しかも自民党だけですからね、本当にこれは物すごいことだなと思うわけであります。 先般、小泉政務官にお尋ねをしたところ、小泉政務官からは、民間金融機関の反対意見は傾聴に値するという答弁でありました。私は少しあっけにとられてそれ以上聞けなかったんですけれども、これは、小泉政務官、ゆうちょ、かんぽの限度額引き上げあるいは撤廃には反対だ、そういうお立場でよろしいんでしょうか。
○小泉大臣政務官 先日の委員会で答弁をさせていただいたとおり、やはり経済の活力の再生は主役は民間だと思っていますから、民間の御提言、傾聴に値するな、そういう思いを持っております。
○高井委員 もう少し、この分野はお詳しいと思うので、民間金融機関の反対意見のどのあたりに御共感しますか。ある意味、ゆうちょ、かんぽももう民間機関に、民営化になったわけでございますので、どのあたりが傾聴に値するのか、お聞かせください。
○小泉大臣政務官 賛成意見、反対意見、いろいろな問題にはつきまとうのは、これは当然のことですけれども、物事を決めていくときに双方の意見にしっかりと耳を傾ける、まさに傾聴、これに値するというのは、両方そういうものがあるんでしょうから、私は、今回の問題を受けて、傾聴する意見が多いな、そう感じているところであります。
○高井委員 明確に反対ではないということですね。それは、皆さん、傾聴されて意見というのは受けとめていくんだと思います。 それでは、ちょっと通告していなくて申しわけないんですが、民間金融機関でよく反対する論理に、いまだに新聞とかを見ると皆さん書いているんですけれども、暗黙の政府保証があるからだめなんだ、そういう論調で、民間金融機関もそう言っている、政府出資があるから暗黙の政府保証があるんだということなんですが、小泉政務官もそういう同じお考えですか。
○小泉大臣政務官 民間の方にお金の流れも含めてどうやってこれを流していくのか、これはやはり、政府の役割と民間の役割とか、そういった議論にもつながるところだと思いますが、世の中、経済の活力、そして、もうけることによって税収を上げて、それが雇用につながったり、経済全体の好循環につなげていく、私はこれが得意なのは政府ではなくて民間だと思っていますから、民間の活力を最大限生かす、こういった流れに沿った取り組みというのは私は共感するところであります。
○高井委員 ゆうちょ、かんぽは政府がやっているわけではないんですけれどもね。そこは、小泉政務官は歯切れのいい答弁で大体直言していただくんですけれども、ちょっと今の答弁ははぐらかされたかなという気がいたします。 それでは、きょう、赤澤副大臣、金融庁の担当でございますので、金融庁のお立場として、金融業界が非常に大反対の大合唱であります。金融業界からの申し入れとかを受けられたかは新聞には書いていませんでしたけれども、金融界のこの反対意見に対して、赤澤大臣はどう受けとめておられますか。
○赤澤副大臣 委員御指摘の、自民党の郵政事業に関する特命委員会の提言は、一日に麻生金融担当大臣が直接受け取らせていただきました。 ゆうちょ銀行については、秋に上場も予定されているということ、日本経済の再生、地方創生、上場の成功につながるようなビジネスモデルをきちっと築いて、企業価値を持続的に向上させることを期待しております。 政府としては、郵政民営化法の規定などを踏まえて、また、上場の成功につながるよう適切に対応してまいりたい。委員御案内と思いますが、民営化法の百二十三条と百五十一条にそれぞれ、限度額あるいは保険の金額を引き上げるときには郵政民営化委員会の意見を聞きなさいという手続が定められております。そういう意味では、私ども政府として、その法律の規定に基づいて、まず上場に向けて幅広い観点から郵政民営化委員会に御議論いただいて、意見を賜りたいというふうに考えているところでございます。
○高井委員 おっしゃるように、郵政民営化委員会、これは内閣官房にあるわけですけれども、それと総務省と、三者がどういうふうに決めていくのかなというのは、そういう意味で最後に官房長官にもお聞きしたいんですが、その前に赤澤副大臣にもう一問、これも通告していなくて申しわけないんですが、先ほどの小泉政務官にお聞きしたと同じように、民間金融機関は暗黙の政府保証というのがあるんだという立場をおっしゃっていますけれども、赤澤副大臣もそういうお考えでしょうか。
○赤澤副大臣 御通告がなかったわけでありますけれども、私自身は、やはり法のたてつけで、郵政民営化法の中に、政府がどれだけ株を保有しているか、その割合に応じて、新しい製品といいますか商品を売り出すときの、それが届け出なのか、そういったような仕組みが全部、よく、丁寧に検討した上でつくってありますので、私としては、暗黙の政府保証といったようなことがないようにあの法案のたてつけができ上がっているものというふうに理解はしております。
○高井委員 そういう意味でいうと私も全く同じ意見で、民間金融機関が言う、いまだに暗黙の政府保証なんという言葉を使っているのは本当にいかがなものかと思います。 最後に、官房長官、今申し上げましたように、郵政民営化委員会とそれから金融庁と総務省と三者が三すくみのように外から見ると見えて、なかなか、どうやって決めていくんだろうかというのが本当に国民的関心事でもあります。また、自民党さんの公約で、私はこれは極めて重い公約で、私は郵政省出身で、昔郵便局の方は応援してくださっていましたけれども、今回の選挙は、自民党のこの公約があるから申しわけないけれどもといって、やはり皆さん、自民党を応援しているんですよ。この公約を、私はやはり、ほごにするというのはもうあり得ないことだと、これは野党からもあり得ないことだと申し上げたいと思いますが、菅官房長官、やはりそういう政府全体を取りまとめていかれるお立場として、決意をお聞かせください。
○菅国務大臣 まず、一番大事なのは、郵政三事業、今、既に上場の日程が上がっているわけですから、このことを成功させることが私は一番大事だというふうに思っています。 このことについては、金融担当をしています麻生大臣にも、それと同時に総務省の高市大臣にも私の方でここはお話をさせていただいています。それと同時に、郵政民営化委員会、ここの意見を聞かなきゃならないという法の仕組みにもなっています。ですから、この三者でまず、連携という言葉は嫌いだったようですけれども、ここで方向性をある程度決めていくということも、方向性を示すことも私は大事だというふうに思っています。 ただ、いずれにしろ、これは最終的には政治が責任を持つことだと思っています。
○高井委員 ありがとうございます。なかなか三者では決まらない可能性があるので、ぜひ官房長官のリーダーシップを、上場を控えて企業価値を高めるという意味でも非常に重要だと思います。 小泉政務官、マイナンバーの質問、済みません、質問できなくて。 あと、通告のない質問をたくさんいたしましたけれども、こういった形で政治家同士の討論を深めていく、そのかわり、余り細かい話もしない、それから、細かい話は政府参考人にすればいいと思いますが、そういったことでこれからも国会改革をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○井上委員長 これにて本日の質疑は終了いたしました。 次回は、来る八日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時二十六分散会