厚生労働委員会 第38号
- 発言数
- 308 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2015/09/04
会議録
○渡辺委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、参議院送付、勤労青少年福祉法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、参考人として日本年金機構理事長水島藤一郎君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣府大臣官房少子化・青少年対策審議官安田貴彦君、総務省統計局長會田雅人君、文部科学省大臣官房審議官藤原章夫君、大臣官房審議官佐野太君、厚生労働省大臣官房年金管理審議官樽見英樹君、労働基準局長岡崎淳一君、職業安定局長生田正之君、職業安定局派遣・有期労働対策部長坂口卓君、職業能力開発局長宮川晃君、経済産業省大臣官房審議官前田泰宏君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡辺委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○渡辺委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。谷川とむ君。
○谷川(と)委員 おはようございます。自由民主党の谷川とむです。 本日は、勤労青少年福祉法等の一部を改正する法律案について質問の機会を与えていただき、ありがとうございます。 それでは、早速質問に入らせていただきます。 まず、企業や職業紹介事業者等の職場情報の提供について質問させていただきます。 若者の適職選択を支援するため、企業の就労実態をあらかじめ知ることができる職場情報提供の仕組みが新たに設けられることは、大変意義深いと考えております。本法律案が成立し、施行されれば、就職活動の段階で従来の労働条件に加えて職場情報も得られるようになり、若者はこれまで以上に自分に合った仕事や就職先を選びやすくなると期待されております。 こうした職場情報提供の意義を最大限発揮するためには、企業が職場情報の提供に積極的に取り組む必要があります。 本法律案では、全ての企業に幅広い職場情報の提供を努力義務として課した上で、義務としては、新卒者等の求めに応じて、募集、採用に関する状況、企業における雇用管理に関する状況、職業能力の開発、向上に関する状況の三類型ごとにそれぞれ一つ以上の情報提供を行えばいいとされています。 職場情報の提供を初めて義務づける法案であり、義務づけの範囲が限定的にならざるを得ないことは理解しますが、やはり積極的な情報提供を加速度的に進める必要があると考えております。まずは努力義務の規定を積極的に活用し、これを根拠に、企業に職場情報の全ての項目をホームページ等で公表するといった企業の自主的な取り組みを促していく必要があると思います。 また、大学生の就職活動の場面では、就活サイトを活用した情報収集が一般的であること、職業紹介事業者を利用する学生もいることを考えれば、企業のみならず、就活サイトを運営する情報提供事業者や職業紹介事業者も、企業と連携して職場情報の提供に取り組んでいく必要があると考えております。 このように、職場情報の積極的な提供について企業の自主的な取り組みを促すとともに、職業紹介事業者や情報提供事業者も含め、関係者が連携して、情報提供が当然といった社会機運を高めていく環境づくりが重要であり、厚生労働省としてしっかりとした取り組みを進めていただきたいが、塩崎大臣の御見解をお聞かせください。
○塩崎国務大臣 今回、若者の初めての雇用対策法がこの法律でもってしっかりでき上がるということだろうというふうに思うわけでございますが、その中で、今先生から御指摘のあった適職選択のための情報提供、これが非常に重要であるということを今御指摘いただきました。 企業による自主的な情報提供の促進については、参議院の厚生労働委員会の附帯決議なども踏まえて、法律に基づく事業主等の指針においても、企業は求めがなくともホームページ等での積極的な情報提供が適当である、そしてまた、職業紹介事業者、情報提供事業者、これについても積極的な情報提供を促す取り組みを行うことなどを定める方向で、私どもとしても労政審で御議論いただきたいというふうに考えております。 先生御提起の、今おっしゃった、職業紹介事業者あるいは情報提供事業者も含めて促していくということが大事だというふうに思っておりまして、ハローワークを通じて企業に積極的な情報提供を働きかけることによって、職場情報の提供が当然であるといった社会的な機運を高めて、若い人たちが勤めやすくなるように取り組んでいきたいというふうに思います。
○谷川(と)委員 ありがとうございます。 塩崎大臣を先頭に強いリーダーシップをとっていただいて、少しでも多くの企業に、少しでも多くの情報が提供されるように、厚生労働省としてもしっかりと引き続き取り組んでいただきたいというふうに思います。 次に、求人不受理の運用上の対応について質問いたします。 キャリア形成のスタート地点である新卒時のトラブルは、長い職業生活に大きな影響を及ぼすおそれのある重大な問題であります。 労働関係法令違反を繰り返し、若者を使い捨てにするブラック企業が問題となる中、こうした企業に職業経験や社会経験が乏しい若者が入社することがないよう対策を講じていくことが、新卒者のその後の職業人生を考える上でも大変重要ではないかと思います。 今回の法律では、賃金不払い残業等の労働関係法令違反を繰り返すなど、若者の使い捨てが疑われる企業等からの新卒求人をハローワークにおいて一定期間不受理とする仕組みを初めて設けるものであり、若者のブラック企業への就職を未然に防ぐ観点から、極めて意義深いものと考えております。 その上で、求人不受理の実務を行うハローワークに目を向けて考えてみると、ハローワークにおける取り扱いとして、新卒者向け求人とそれ以外の一般向け求人とに分けて、新卒者を募集する際には新卒者向け求人を提出するように取り扱っているものと承知しております。 しかしながら、求人不受理の対象となった求人者が、新卒者向け求人はハローワークで受理されないため、例えば、長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、例えば二十五歳以下と年齢制限を行うことにより、新卒者に極めて近い対象者に限定した上で一般向け求人をハローワークに提出し、事実上、新卒者の募集を行う可能性も否定できないのではないかと考えております。 不受理対象の求人者がハローワークに一般向け求人を提出することで事実上新卒者を募集する行為について、線引きが難しい面はあると思いますが、運用上の何らかの工夫による歯どめが必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○坂口政府参考人 お答えいたします。 今議員の方から、非常に実務上の観点からも含めまして御指摘をいただきまして、ありがとうございます。 私ども、今まさに委員がおっしゃったような観点、実施上、本来、年齢制限を求人については設けていないわけでありますけれども、一定の例外ということもありますので、そういった部分もかいくぐってと申しますか、そういった形で求人を出してくるということも想定されるのは議員御指摘のとおりかと思います。 ただ、今まさに委員が御指摘されたようなケースというのは、新卒者の求人というようなものを偽装してと申しますか、一般求人のような形を取り繕ってということかと思いますので、やはりこういったケースにつきましては、実質的に、新卒者であることを条件とした新卒求人と同視し得るというように私どもとしては考えてまいりたいと思います。 そういったことから、御指摘のような求人を提出してくるということにつきましては、今回の法律との関係でいけばやはり脱法的な行為だろうと思いますので、運用上においても、例えば今先生がおっしゃったようなケースであれば、本来、年齢不問の求人にしていただくとか、あるいは、そういったことができないんだったら紹介を保留するというようなことも含めて、運用上の取り扱いも含めて工夫をしてまいりたいと思います。
○谷川(と)委員 ありがとうございます。 脱法行為をすることなく、また、ブラック企業等をしっかりと取り締まっていただいて、若者の雇用を確保していただけるような取り組みを今後も進めていただきたいというふうに思います。 次に、ハローワークの求人票と実態が異なるという相談に対する対応策について質問いたします。 社会に初めて出る新卒者について、募集、採用段階の入り口においてトラブルとならないようにするためには、新卒者が、例えば、面接時において求人票に記載された労働条件を確認し、採用時には労働条件通知書により確認することなどが、トラブル防止の観点から必要であると考えております。また、企業は、採用時に労働条件通知書を確実に交付することはもとより、募集段階において求人票に的確かつ正確に労働条件を記載することが、その後のトラブル防止の観点から重要であります。 そのような中において、新卒者に限られる話じゃありませんけれども、ハローワークの求人について実態と異なるという相談が平成二十六年度で一万二千件ハローワークに寄せられ、そのうちの約四割が求人票の内容と実際の労働条件が異なっていたものと承知しております。 ハローワークの求人票をもとに応募している求職者にとっては、ハローワークは国の機関であり、安心して応募している方も多いと思いますが、応募してみたら、あるいは会社に入ってみたら実態とは異なっていたということがあれば、ハローワークの求人への信頼を損なうことにもなりかねません。また、実態と異なるケースの中には、残業代を払わないなど労働基準法違反となるケースもあるようで、監督指導に結びつく事案もあると考えます。 求人票に明示された労働条件と就業実態が相違する問題に適切に対応するため、具体的にどのような対策を検討するのか、御答弁をお願いいたします。
○坂口政府参考人 お答えいたします。 今委員の方からもありましたように、私ども、ハローワークの方で、求人受理の段階で求人内容の適法性であったり正確性ということをしっかり確認するということが、まずもっては大事だと思います。 その上で、そういった条件が異なるというような御相談があった場合におきましては、ハローワークの方で事実確認、そして必要な指導ということをしっかり行う。それから、法違反のおそれがあるというような場合であれば、先ほどと同様でございますけれども、求人について、職業紹介の一時保留であったり取り消しというようなことを求めていく、あるいは、監督署等の基準関係機関としっかり連携をとって監督指導につなげていくというようなことを現在もやっておるところでございます。 さらに、加えまして、今回の法案の関係でも、若者促進法で事業主の方にいろいろお取り組みいただく指針を定めることにしておりますので、そういったところの中に、募集の段階から就労に至るまでの過程で、労働条件、今先生の方から御指摘があった明示など、事業主にお守りいただくべき事項がありますので、そういったものをわかりやすく、一覧性を持ってしっかり提示していくというようなことをやってまいりたいと思います。 また、ハローワークの学卒求人におきましても、いろいろ、そういう的確な労働条件の明示を促すということで、例えば、試用期間の欄を新たに設けるというようなことを行ったり、あるいは求人票作成時の留意事項をリーフレット等でしっかり周知をするというような取り組みで、事業主の方にもそういった労働条件の明示ということが的確に行われるようにしっかり徹底をしてまいりたいと考えております。
○谷川(と)委員 ありがとうございます。 求人票と実態が異ならないように、今後もしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。 次に、求人票と実態が異なる場合の求人者への規制の強化について質問いたします。 求人票と実態が異なる場合について、ハローワークで事前に求人票をしっかりと確認し、仮にそのようなケースが生じた場合については、企業に事実確認を行い、是正指導を行うということであります。ぜひ引き続きしっかりと取り組んでほしいとともに、その上で、これは新卒者向け求人、あるいはハローワーク求人に限らない問題であると思いますが、実態と異なる求人を出した求人者について規制を強化するということも考えられると思います。 どの程度まで実態と異なる場合とするかなど、現実的にはなかなか難しい面はあると思いますけれども、実態と異なる求人を提出した求人者に対する規制の強化を検討してもよいのではないかと考えますが、御見解をお聞かせください。
○坂口政府参考人 今委員の方から御指摘いただいた点、現行職業安定法上、実態と異なる求人を職業紹介事業者に提出した求人者につきましては、職業紹介事業者でないので、職業安定法上の一定の規制であったり、いろいろ行為を制限するということが設けられていないというのが現状でございます。 そういった中で、今委員から御指摘いただいたような点、非常に重要な観点かと思っております。どういった形で実態と異なる求人ということを見定めていくのかというようなことも含めて、いろいろ難しい点もあるわけでございますけれども、委員の御指摘も踏まえまして、実態と異なる求人を提出した求人者に対する制度のあり方ということについても、委員の御指摘も踏まえましてしっかり検討してまいりたいと思います。
○谷川(と)委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 次に、ニート支援について質問いたします。 若者の数が減っているにもかかわらず、ニート等の若者の数は約八十万人で推移しています。これら若年無業者等の就労を支援することは、若者の可能性を広げるだけでなく、将来、生活保護に陥るリスクを未然に防止し、経済的に自立させ、地域社会の支え手とするとともに、我が国の産業の担い手を育てるために重要であります。 ニート等の若者に対し職業的な自立支援を行う地域若者サポートステーションは、全国に展開されています。私の地元、泉佐野市でも南大阪若者サポートステーションがあり、大阪府内でも九カ所のサポステがあります。それぞれの地域において、地域の実情に応じたきめ細やかな支援を行っていると伺っております。 このように、ニート等の若者をしっかりと支援していくためには、国だけではなく地方の役割も非常に重要であると考えますが、地域との協働、連携についての御見解をお聞かせください。
○宮川政府参考人 お答えいたします。 人口減少局面の中にありまして、若者全体の数が先生御指摘のとおり減少しているにもかかわらず、いわゆるニートの若者の数は高どまりしている状況にございます。こうした状況は、将来の労働力人口を確保する観点などからも喫緊の課題と認識しているところでございます。 これらの課題につきましては、雇用対策の観点からは、その一義的な責務は国にあると考えておりますが、他方で、ニート対策は、地方公共団体としても地域住民の福祉の向上の観点から関与すべき政策課題であると考えておりまして、今回の法改正におきましても、国の措置と相まって、地方公共団体もニート対策に関する措置を講ずるよう努める旨規定しているところでございます。 今後も、国として、地域若者サポートステーションが効果的な支援を行うことができますよう、地方公共団体に対して働きかけを行い、より一層の連携を深めてまいりたいと考えております。
○谷川(と)委員 ありがとうございます。 ニートの人たちができるだけ社会に出て、それを我々も育てていって、国のために働いていただける取り組みを今後とも引き続きよろしくお願いいたします。 次に、ジョブカードについて質問いたします。 ジョブカード制度は、今回、学生段階から職業生活を通して活用できるものとして見直すこととなっております。これにより、ジョブカード様式の見直しも行うとのことでありますが、新たに、企業が従業員の職業能力の評価を行う際に使用する様式が追加されるとのこと。私は、この評価の様式を使って、本人が気づきを得ることや実務経験に基づく評価を就職の際にPRすることは、大切なことであると考えております。 これに関して、企業の評価担当者の主観的な評価となるのではないか、恣意的な評価をされてしまうのではないかという心配を労働者の方がされる可能性もないわけでもないと思われますが、こうした評価の客観性の確保について、厚生労働省としてはいかがお考えでしょうか。
○宮川政府参考人 お答えいたします。 ジョブカード様式を活用いたしました職業能力評価につきましては、評価者向けに作成したマニュアルがございまして、その中では、評価の基準につきましては、同業種内で汎用性のある職業能力評価基準などに基づき設定し、評価を行うことで、一定の客観性を担保すること、労働者等の自己評価と企業側の評価に差があるなど異議がある場合には、担当者の上司など評価に責任を持つ者が調整を行うなどの対応を行うことによって、評価の恣意性を排除すること等が記載され、より本人も納得した評価となるようにしているところでございます。 厚生労働省といたしましては、こうしたマニュアルの周知などによりまして、より適切な制度運営がなされるよう取り組んでまいりたいと思います。
○谷川(と)委員 ありがとうございます。 不利益をこうむることなく、しっかりとした取り組みを今後も続けていただきたいなというふうに思います。 もう一つ、ジョブカードについて質問いたします。 今後、ジョブカードの応募書類としての活用が進んでいって、求職者が求職活動の際に応募先企業に対して実務経験の評価が記載された様式の提出をするようになった場合には、求職者のスキルについて客観的に評価された情報を企業側に伝えることができるようになり、就職時におけるマッチングが今よりスムーズにいくのではないかと期待されます。 これに関し、将来、ジョブカードが普及した場合に、企業による評価が低い情報も含まれるなど、求職者が就職の際に提出したくない場合にも企業から求められるかもしれませんけれども、厚生労働省としてはいかがお考えでしょうか。
○宮川政府参考人 ジョブカードは、労働者等の個人が、その経験した職務内容、取得した免許、資格、学習歴、訓練歴、これらを記載した上で、必要に応じまして中立性の確保されたキャリアコンサルティングを受け、明らかになった本人の課題等を踏まえキャリアプランを作成、蓄積することで、生涯を通じてみずからの職業生活設計及び職業能力証明を行うことを主眼としたツールでございます。 一方で、労働者の実際の作業を日常的に見ている企業につきましても、その雇用する労働者の実務経験の評価を行うことができるようにしておりまして、企業の実情や労働者の必要に応じて活用いただくことも重要であると考えているところでございます。 ジョブカードのどの情報を活用するかは労働者個人が取捨選択するものでございまして、情報の提出は強制されるものではないため、現時点で御懸念のような事態は想定していないところでございますが、御懸念のようなことがないように、ジョブカードセンターや公共職業安定所などを通じた周知啓発によりまして、適正な制度の運用を徹底していきたいと考えております。
○谷川(と)委員 ありがとうございます。 ジョブカードについてはいろいろな議論があると思われますけれども、適正な運用ができるように今後も努めていただきたいというふうに思います。 次に、認定企業の質の担保について質問いたします。 認定制度の普及のためには、企業や若者に対する幅広い周知や、認定企業に対するインセンティブを付与するということも重要であることに加えて、認定制度の信頼性を確保し、質を担保していくことが必須であると考えます。初めて社会に出ることになる新卒者は、情報や知識不足の面もあり、例えば、この企業はブラック企業だというようなインターネット上のネガティブな情報に翻弄されてしまい、疑心暗鬼になりながら就職活動を行っている現実があるのではないかと思います。 特に、中小企業については、大企業と比べて知名度もなく、情報量も限られている中で、むしろ、この企業は若者の定着もよく、育成もしてくれるというような企業はどこなのかということを示していくことが、若者が中小企業も視野に入れて積極的な就職活動につながっていくのではないかと考えます。 認定制度については、厚生労働大臣が認定するということであり、若者にとっても安心感を持ってもらえるのではないかと思いますけれども、認定企業にもかかわらず若者の定着が悪いなど、その信頼性を揺るがすようなことは防ぐべきであると考えます。一度認定制度の信頼を失うと、それを取り戻すのは容易ではありません。 認定制度を若者から信頼されるようなものにするためには、しっかりとした認定基準を設けた上で、認定企業が基準を満たすことを厳しくチェックすることが必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○坂口政府参考人 今般新たに創設をいたしました認定制度につきましては、中小企業の情報発信あるいは人材の円滑な採用を支援していくということもありますし、今委員の方からも御指摘ありましたように、若者の方から見て安心した企業かどうかということを見定めるということについても、非常に重要な観点での制度かと思っております。 そういった観点で、私ども、認定基準につきましては、今後、労働政策審議会の方で御議論していただいて、しっかりしたものを策定してまいりたいと思いますけれども、まさに認定制度そのものの信頼性ということがしっかり確保、担保されるということが重要という御指摘はごもっともかと思いますので、私どもとしましても、今後、認定を受けた事業主が基準を満たしているということをしっかり確認していく、年度ごとにも新卒者の定着状況などの情報も提出してもらって、認定基準に適合しなくなったというような場合であれば、法律に基づいて認定取り消しなどの対応をとるということも含めて、しっかりそういった信頼性の確保ということに努めてまいりたいと思います。
○谷川(と)委員 ありがとうございます。 塩崎大臣を初め厚生労働省の皆さんには、若者が少しでもよりよい環境で仕事ができるように、それで雇用が促進されるように今後とも努めていただきたいなというふうに思います。私もしっかりと頑張らせていただきます。 時間が来ましたので、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、小松裕君。
○小松委員 おはようございます。自由民主党の小松裕です。 本日は質問の機会を与えていただきましたことに感謝申し上げて、質問に入らせていただきます。 労働人口が減少する中において、若者、女性、高齢者、障害者など、働く希望を持つ方々がそれぞれの能力を発揮して働くことができる、いわゆる全員参加型社会の実現が重要であります。 そのために、それぞれの必要な雇用対策を実施しているわけでありますけれども、先ほども、大臣、初めてという御答弁がございましたけれども、若者については対象者別の雇用対策法が今までなかったということもこの法案が提出された背景の一つというふうに理解しています。 また、少子化対策、そして地方創生という観点からも、社会全体で責任を持って若者の雇用対策に取り組む、この体制を整備していくことが極めて重要であるというふうに考えております。 実際に、若者雇用については、内定率が改善しているという一方で、不本意ながら非正規雇用となっている若者が一定数存在している、このような課題があり、一方、企業の側から見ても、若年労働者人口が減っている中で、特に中小企業において人材不足感が強まっております。中小企業における人材確保をどうサポートしていくかということも重要な課題であるというふうに認識しています。 この法案においては、若者の適職選択に必要な職場情報の提供の仕組みを創設するとともに、若者の職業能力の開発、向上、ニートなどの若者の職業的自立を促進するなど、関係者の責務の明確化、連携の強化を図るとされています。 これらの取り組みを着実に進め、我が国の将来を担う若者が生きがいを持ち、そして安心してチャレンジできる、そんな環境づくりに向けて、国を挙げて、そして地方公共団体、事業主、そして全ての若者の就職支援にかかわる方々、みんなで力を合わせてこの問題に取り組んでいかなければいけない、そのように思っているわけであります。 今般の法案では、広範な職場情報の提供を努力義務化するとともに、応募者から職場情報の提供の求めがあった場合に、企業に三類型ごとに一つ以上の職場情報の提供について義務が生ずるわけでありますけれども、求職者の立場からすると、情報を求めることによって何か不利益が生じるのではないか、それによって積極的に職場への情報提供を求められない、そういった状況も想像されるわけであります。 そこで、特に学生が主になると思うんですけれども、学生が安心して、そして手軽に職場情報を入手できるようにするという観点から、学生が氏名などを明らかにせず企業に対して求めを行うことができるのか、また、学生が求めをしなくても職場情報が幅広く公表されている姿こそ望ましいものでありまして、それが企業にとっても有益になるというふうに考えているわけでありますけれども、その点に関しての見解をまず伺いたいと思います。
○坂口政府参考人 今委員の方から御指摘いただきました点につきましては、今回、労働政策審議会の御議論を踏まえまして、学生さん等の応募者からの求めがあった場合に一定の情報提供を義務化するという枠組みにしたわけでございます。 そういった観点からしますと、情報の求めがあった方を特定しないで、それで企業に対して一律に情報提供の義務がかかると整理することは困難であると考えておりますけれども、まさに今委員御指摘されたように、学生さんがそういった行為をしたときに不利益をこうむらないかとか、あるいは、学生さんの負担が少ないというような観点でそういった職場情報をより得やすくするということにつきましては、委員御指摘のとおり、非常に重要な観点だと思っております。 そういったことから、私どもとしましても、今回、この改正法、青少年の雇用促進法に基づきます事業主等の指針におきまして、企業に、求めがなくてもホームページなどで積極的に職場情報を提供するということが適当であるということであったり、あるいは、ハローワーク以外の職業紹介事業者あるいは情報提供事業者についても積極的な情報提供ということに取り組んでいただくというようなことをしっかり定めて、促していきたいと考えております。 また、ハローワーク以外の求人というものにつきましても、学生さんが希望する企業に対して、職場情報をハローワークを通じて学生に提供するように働きかけるというようなことも一つの選択肢かと考えておりますので、取り組みの中身からいくと、ハローワークの体制の問題等いろいろ課題もあるわけでありますけれども、今後、具体的な方策について、施行状況も見つつ、しっかり検討してまいりたいと思います。
○小松委員 ありがとうございました。 ぜひ、情報提供を求める学生に不利益がないように、そういったことがあるといううわさも広がらないような、そういうような仕組みをつくっていただきたいと思いますし、求めがなくてもしっかりと幅広く公表する、そういった仕組みをつくっていただきたいなというふうに思います。 次に、ハローワークにおける新卒求人の不受理について、具体的な対象範囲についてお伺いしたいと思います。 求人不受理の対象となる法令違反の条項については、労政審の建議においては、「賃金不払残業等の労働基準関係法令違反が繰り返し認められる場合や男女雇用機会均等法及び育児介護休業法違反に基づく公表の対象となった場合」と記載があり、法令違反については、繰り返す場合が想定されているようであります。 また、社会的に影響力の大きい企業が違法な長時間労働を複数の事業所で繰り返している場合、都道府県労働局長が経営トップに対して、全社的な早期是正について指導して、その事実を公表するという取り組みを本年の五月十八日から実施していると承知しているところであります。 求人不受理の対象については、具体的には、法案成立後に労政審において議論して、そして政省令において定めるというふうに聞いておりますけれども、この求人不受理の対象は、違反を繰り返した場合でなくても、悪質で、そして送検されたような、そういったものに対しても対象に含めるべきではないかと思います。また、社会的影響力の大きい企業が違法な長時間労働を複数の事業所で繰り返したとして全社的な指導を受け公表されたもの、これについても対象に含めるべきではないかというふうに考えますけれども、その点、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 今御指摘をいただきました、求人不受理の対象を具体的にどうするか、これにつきましては、法案成立後に労政審で御審議をいただく予定としておるわけでありますが、その際に、今先生から御提案のあったように、一定の労働基準関係法令違反で送検をされた場合、そして、違法な長時間労働を繰り返す社会的影響力の大きい企業が是正を指導された段階で公表された場合、これらについても対象に含めることについてぜひ検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○小松委員 明確な御答弁、ありがとうございました。 そういった悪質な企業、繰り返したり公表されたりするような企業に対しては、不受理というのは今法案の大きな目玉でもあると思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 次に、中小企業の人材確保のことをお聞きいたします。 若年の労働力人口が減少し、今後も減少が見込まれる中で、特に中小企業の人材確保がより一層厳しくなっていくことが予想されます。この人材確保が厳しい状況というのは、中小企業にとっては死活問題であります。地元でもいろいろな話を伺うんですが、後継者がいないとか、技術とかスキルを受け継いでいく、そういった若者がいない、こういったことで、生産性の低下、ひいては会社の事業を終わらざるを得ない、やめなきゃいけない、こういったことにもつながっていく問題でもあり、特に、中小企業が多い地方にとっては、地方創生という観点からも重要な課題であるというふうに思っています。 さらに、景気の回復に伴い、中小企業では人を雇いたいという意欲が旺盛になっている。そのような中で、中小企業の人材ニーズにいかに応えていくかということが課題であります。 今般の法案では、中小企業を対象とした認定制度を創設するわけでありますけれども、この中小企業の人材確保難の課題、これも踏まえて、この認定制度の目的や、さらに、認定制度を活用して中小企業に対してどのような具体的な支援を行っていくのか、これを答えていただきたいと思います。
○坂口政府参考人 今回の改正で設けます認定制度でございますけれども、まさに今委員御指摘されましたように、中小企業の方、求人倍率で見ましても、三百人未満で三・五九倍というような非常に高い状況だけれども、知名度等の観点から採用難というような問題、課題を抱えるというような中小企業がおられますので、そういった、熱心にいろいろ採用意欲、あるいはいろいろな雇用管理改善等に取り組まれている中小企業の情報発信を支援することで人材確保の支援につながるようにということを目的としておるところでございます。 そういった意味で、具体的に、認定された中小企業に対して、私どもとしても、今回、認定すれば、公募によって認定マークというようなものを作成しまして、認定を受けられたというような形のものをいろいろな場面でアピールしてもらえるような取り組みをしたいと思います。 あるいは、新卒応援ハローワーク等で、学生さんに対してもアピールできるように、いろいろ、認定企業のPRコーナーを設けたり、あるいは認定企業のポータルサイトというようなものも設けたいと思っておりますので、そういったところでの情報発信というようなことをしっかりしていただけるようにする。 あるいは、面接会とかそういったものでも、認定企業の方々を中心としたマッチング支援というようなこともしっかり取り組んでまいりたいと思います。 また、いろいろ、キャリア形成であったり、あるいはキャリアアップに対しての助成制度というようなものも現在設けておりますけれども、認定企業の方については、こういった助成措置についても加算措置というようなことを講ずるということで、いろいろな取り組みに対してのバックアップ支援ということも私どもとしても取り組んでまいりたいと考えております。
○小松委員 ありがとうございました。 ぜひ、この認定制度が中小企業の若者雇用対策に結びつくような、そんな効果的なものにしていただきたいというふうに思います。 次に、キャリアコンサルタントについてお伺いします。 今回の法案ではキャリアコンサルタント制度の法定化が盛り込まれているわけであります。これは、企業にとっても労働者の人材育成という観点から、また、労働者にとってもいわば仕事に関するよき相談相手として、キャリアコンサルタントの役割がますます重要になるというふうに考えています。 私自身、かつて五回のオリンピックにチームドクターとして帯同して、そして多くのトップアスリートたちと接していました。そのような経験から、選手にとって身近な存在としてサポートする、この意義を感じているところであります。 チームドクターというのは、いわゆる付添者ではなくて、いつも近くにいて、医学的に何か治療するというよりも、愚痴を聞いたりとか相談相手になってやったりとか、適度な距離感を持ちながら話し相手になることによって選手たちの不安をとる、こういった場面が圧倒的に多かったわけでありまして、このキャリアコンサルタントも、企業の中において労働者をサポートする身近な存在としてキャリア形成の相談や支援を行う、そのような活用を促していくことが重要であると思います。 一方で、自分の経験からも、いわば人生相談みたいなことも多いわけですね。そうすると、専門的な知識以上に、このキャリアコンサルタントには人間力も求められるということになるわけであります。 このようなキャリアコンサルティングの重要性について、企業に認識を広めて、そして、企業内におけるキャリアコンサルタントの活用、育成、これをどのように推進していくのか、見解を伺いたいと思います。
○宮川政府参考人 お答えいたします。 企業を取り巻く環境が変化する中で、働き手がみずからのキャリアについて主体的に考える習慣を身につける環境を整備することが重要であり、そのためには、定期的なキャリアコンサルティングの機会を提供することが重要であると考えております。 このため、今般の改正法案におきましては、キャリアコンサルタントを名称独占資格として位置づけ、更新制などを通じた資質の確保を図りつつ、計画的に養成していくこととしておりまして、また、平成二十七年度におきましては、キャリアコンサルタントを活用したキャリア形成の仕組みを導入、実施した事業主に対する助成を創設したところでございます。 また、「日本再興戦略」改訂二〇一五におきましても、労働者がそれぞれの節目において定期的にキャリアコンサルティングを受ける機会、仮称でございますが、セルフ・キャリアドックの整備等を盛り込んでいるところでございます。 こうした取り組み等を通じまして、キャリアコンサルティングの重要性を広く周知するとともに、企業内におけるキャリアコンサルタントの活用を進めてまいりたいと考えております。
○小松委員 ありがとうございました。 そういったキャリアコンサルタントの重要性を考えて、いいキャリアコンサルタントを育成していく、こういった意識でぜひ取り組んでいただきたいなというふうに思います。 次に、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック、これが開催されるわけであります。最近さまざまな問題も出てきて、これらをしっかりと解決して、そして、二〇二〇年には日本全体が心を一つにしてオリパラを迎える、こういった体制、意識をつくっていかなければなりません。そして、日本のおもてなし、このおもてなしを存分に発揮するということも成功の鍵を握っていると思います。 そのため、例えば、訪日外国人の観光に関する職種、いわゆるインバウンド職種で働く労働者のさらなるスキルアップが重要であるというふうに考えますけれども、こうした観点からの厚生労働省の取り組みをお伺いしたいと思います。
○宮川政府参考人 お答えいたします。 労働者のスキルアップのためには、職業能力開発の目標設定や動機づけとなる職業能力の見える化としての技能の検定が重要と考えております。 厚生労働省では、昭和三十四年から実施している技能検定制度につきまして、今般御審議いただいている法案にも盛り込まれているとおり、対人サービス分野を重点とした職種の整備が必要と考えており、現在、モデル事例の創出に取り組んでいるところでございます。 この中で、御指摘のインバウンド職種に関しては、インバウンド観光客向けの添乗員やホテルスタッフ職種の検定開発について取り組みを進めているところでございます。 今後も、労働者のスキルアップに資するよう、職業能力の見える化の推進に努めてまいりたいと考えております。
○小松委員 ありがとうございます。 先ほど言いましたけれども、二〇二〇年オリパラに向けて日本全体が心を一つにして取り組む、しっかりとおもてなしをする、そういう観点から、そのような職種のスキルアップ、あと五年しかないわけですけれども、ぜひしっかり取り組んでいただきたいなというふうに思います。 若者の雇用の安定、職業能力の向上は、地方創生を進めていく今この時期であるからこそ取り組むべき重要な課題だというふうに認識しています。 今回の法改正では、企業の情報提供に関して一歩前進するわけでありますけれども、情報が幾らあっても、自分の経験からも、実際に自分にどんな職種が向いているかなんということは、やってみなきゃわからないということもあるわけですね。 もしかしたらきょうこの質疑を聞いているかもしれない若者に対して、どんな職種であっても与えられた場所で真面目に一生懸命取り組むことが大事だよ、そうすればそれを必ず誰かが見ていてくれる、そしてそれがその先につながっていく、このことも若者に対して申し添えたいというふうに思います。 同時に、雇う側も、若者の職業能力、こいつはだめだとか、こいつには向いていないとすぐに決めつけるのではなくて、温かい目で見守って、若者を育てるという意識でぜひ接してほしいなというふうに思います。 お互いにそのような気持ちを持っていく、このことが大事だということを最後につけ加えさせていただいて、質問を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、伊佐進一君。
○伊佐委員 おはようございます。公明党の伊佐進一です。 本日、若者法案の審議ということで早速質問させていただきたいと思いますけれども、ちょっと冒頭、一点、お配りいたしました資料一についてお伺いしたいと思っております。何かと申しますと、就職活動の後ろ倒しについてです。 今まで就活の採用選考活動というものを企業は四月一日から始めていたものを、これをことしから八月一日に後ろ倒ししたという初めての取り組みになるわけですが、そもそもこれは、一昨年に安倍総理の方から経済団体の皆さんに対して、ぜひ後ろ倒ししてほしいという依頼があってなされたわけです。 そもそもの目的は、学生がしっかりと学業に専念できるように、あるいは、海外から留学を終えて帰ってこられる方がしっかりと就職活動の中でタイミングが間に合うようにというような目的があったと思います。 ところが、報道がなされていますように、八月一日から解禁ということになったにもかかわらず、既に内定率が六五%というような報道があります。八月一日解禁だと思って今回後ろ倒しをして真面目にやっている企業からすれば、正直者がばかを見るといいますか、こういうような状況になっているという点であったり、あるいは、また報道されていますように、最近言われていますオワハラ、就活終われハラスメント、ほかのところの活動をしていたとしても、目の前で携帯ですぐ断りの電話を入れろというような囲い込みがあったり、これがより激しくなっている。 当初のそもそもの目的、つまり学生の学業に影響を与えてはいけないとか、こうした観点から、大分、実際は学生に対して影響を与えているのではないかという懸念があります。 今回、初めての取り組みでありますので、どこかのタイミングで今回の後ろ倒しについてぜひ実態調査をしていただきたい、現場で一体何が起こったのかと。そしてまた、その調査の上で、関係府省が連携することになると思いますが、必要な手をまた打っていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 今、記事もお配りをいただきましたけれども、就職採用活動開始時期をおくらすということで、これはやはり勉強をしっかりやってくださいということだったと思います。 これは、経済界と大学関係者それぞれの自主的な取り決めによって一昨年九月に示されたところであって、多くの企業において申し合わせに沿った採用活動がなされることが望ましいと考えるわけであります。 そして同時に、学生の意思に反して就職活動の終了を強要するようないわゆるオワハラは望ましいことではないわけでありまして、企業には、学生たちの適正な就職機会の確保に御協力をいただきたいと考えております。それで、企業向けの周知リーフレットを作成いたしまして、企業への周知啓発を進めているところであります。 今般の就職採用活動開始時期の後ろ倒しが学生や企業にどのように影響したのかということについて実態把握をしていくべしということを今御提起いただきましたけれども、関係府省と協力をして、十月以降調査を行うこととしておりまして、その結果を踏まえて、関係府省と連携をして適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○伊佐委員 大臣、ありがとうございます。十月以降、しっかり調査を行っていくというお言葉をいただきました。 本当に、今の状況、何が一体足らないのかということをしっかりとまた見きわめた上で、必要な手を打っていただければというふうに思っております。 それでは、具体的な法案の内容について質問させていただきたいと思います。 今回、若者の雇用については初めての法案だということですが、そもそも社会の認識として、若者、ニートであったりとかフリーターであったりとかといったときに、年配の方々から、例えば、今の若者は甘えているんじゃないかというような声があったり、若者がサボっているんじゃないか、甘やかしちゃいけないんだ、こういうふうに映っている方もいらっしゃるんじゃないかと思います。 私は、全くそうじゃないと。実際は、これは何が大きな問題かというと、そもそも、今の日本の社会構造であるとか日本のシステム、この矛盾が、しわ寄せが今の若者世代にどんどんどんどんと蓄積してきているというふうに私は思っております。 今回のこの労働市場の話、労働雇用の話をすれば、そもそも日本の雇用環境というのは、参入、離脱コストが非常に高いというふうに言われています。参入するのも大変、離脱するのも大変。日本の特徴である新卒の一括採用であるとか、終身雇用であったり年功序列であったり、あるいは企業別に組合がある。こういうものは、そこから出ていくのも勇気が要るわけですし、あるいはまた、外にいる者が途中からここに参入してくるというのも非常にハードルが高いという、この参入、離脱コストの高さこそが今の日本の社会経済に合わなくなっているんじゃないか。 もともとは経済成長を前提としたシステムのひずみの部分が若者のところにさまざまな形になってあらわれているというふうに思っております。だから、無業と言われましても、その無業からなかなか抜け出せない。何をやってもここから、いろいろな努力をされるんですけれども、なかなかシステムの壁があって抜け出せない。 このアンケートによると、三年ぐらい無業が続くと、打ちのめされてしまって、九割の方々がもうどうしていいかわからないというような回答を得られていると伺っております。実際、日本の失業率を見てみましても、今、完全失業率は大体三、四%ぐらいですけれども、若者の失業率というのは、常に六%から一〇%で推移をしているというふうに言われております。 まず冒頭、簡単に伺いますが、今回のこの若者法案の中にある青少年、法案の題名にも、タイトルにもなっています。これは何歳から何歳というのを意味しているか伺いたいと思います。
○坂口政府参考人 今委員御質問の、この若者促進法における青少年ということでございますが、これは、現行法の勤労青少年福祉法と同様に、法律上の何歳という定義は置いてはおりません。 それは、先ほど来御質問等もありましたような、職場情報あるいは学卒求人というような新規学卒者を対象としたような施策であったり、あるいは、私どもで言うわかものハローワーク等でのフリーター等の支援をするような施策ということも対象ということもありますので、施策ごとによってそのターゲットも異なるということで、法律上の定義は置いてはおらないわけでございます。 ただ、法律に基づく施策の基本方針ということを現行の勤労青少年福祉法と同様に定める予定としておりまして、そちらの方は、労働政策審議会の中でも念頭に置いて御議論いただくということの年齢としては、おおむね三十五歳未満の者ということを考えております。 ただ、今申し上げましたように、いろいろ関連する施策、事業の運用上、それ以上の方で問題であったりニーズを抱える方は、そういった施策、事業の活用あるいは対象ということを妨げないというような形で整理をしてまいりたいと考えております。
○伊佐委員 これを冒頭質問させていただきましたのは、経緯がありまして、もともとの勤労青少年福祉法という名前を変えて、青少年の雇用の促進等に関する法律というふうに改めるわけですけれども、いずれにしても青少年という名前が入っているわけです。 この法律のターゲットというのを考えましたときに、今、おおむね三十五歳未満というふうにおっしゃっていただきましたけれども、今、先ほど申し上げた無業であったりとか苦しんでいる世代というのを考えると、青少年というニュアンスからすると何かぴんとこないんじゃないかという懸念が少々ありまして、青少年というと、相当若い世代、もうちょっと、二十代前後ぐらいまでというか前半ぐらいまでというようなニュアンスがあるんじゃないか。そういう意味では、法律の名前にそもそも若者というものを使っていただいた方がいいんじゃないかということを、我々、党の部会でも何度か申し上げさせていただいたことがございました。 ただ、さまざまな法律とのいろいろな定義、絡み、関係、あるいは経緯というものもあって、最終的には青少年ということになったわけですけれども、だから、我々が申し上げたのは、せめて通称だけでも若者法というふうに言ってくれというお願いをして、今こうして皆さん、政府の間からは若者法案というふうに言っていただいているという経緯がございます。 そういう意味でも、いや、これは俺のことじゃないんだと思う方ももしかしたらいらっしゃるかもしれませんので、おおむね三十五歳未満、これはおおむねですので、三十五歳を超えたらすぐだめかというわけでもなくて、本当に、こうした無業であったり、あるいは就職活動であったり、苦しんでいらっしゃる方々のための法律だというふうに理解をさせていただきました。 次に、具体的に、不受理について質問をさせていただきたいと思います。 労基法違反を一年に二度以上繰り返した場合、あるいは男女雇用機会均等法、育児・介護休業法違反で公表の対象になった、こういう企業に対しては、この企業から求人の申し込みがあった場合にはハローワークでは不受理にする、受け取らないということが今回盛り込まれております。 これまで参議院でもずっと議論になりましたのは、不受理にするのは、今回の法律ではハローワークだけだということになっています。つまり、ほかの職業紹介のさまざまな事業所、ここは対象外になっております。最近の大卒の方々、新卒の方々はどういうところで就職活動をやっていらっしゃるかというと、例えば学校の就職部であったりとか、あるいは就職情報サイトであったりとか、こういうところで活動されている方々がたくさんいらっしゃるわけですけれども、実際、こういうところは今回の不受理になる対象になっていないということになっております。 その理由として、答弁をこれまでもいただいていますのは、労基法違反という企業の情報、これはすぐ公表にならないわけですから、この労基法違反という情報を公的機関以外の民間の職業紹介事業所に知らせるところに問題があるんだというふうにおっしゃっています。もしかすると、労基法違反を受けて、その指導を受けて、是正に一生懸命取り組んでいるような企業も公表されてしまうのはやはり問題があるというような答弁があったと思います。 ただ、その中でも、せめて、ハローワークだけじゃなくて、こうした民間の事業所であったとしても、準じた扱いをするようにぜひ指導していただきたいというふうに思っております。ハローワークだけじゃなくて、先ほど申し上げたような職業紹介事業所について、準じた取り扱い、望ましいというふうに答弁もありますけれども、政府として具体的にどういうふうな措置を考えているか、伺いたいと思います。 〔委員長退席、とかしき委員長代理着席〕
○坂口政府参考人 お答えいたします。 今、委員の方から御指摘ありましたように、今回、求人の不受理につきましては、ハローワークでの求人の不受理の取り組みということとしております。 一定の民間の紹介事業者に対しては、そういった事業所情報をそのまま提供するということがなかなか困難ということで考えておるということでございますが、まさに今委員から御指摘あったように、民間の事業者でもそういった取り組みを促すというようなことが重要だと考えております。 そういった意味では、民間の職業紹介事業者の方につきましては、いわゆる求人の全件受理原則の例外といたしまして、届け出によって受理する求人の範囲を設定できる仕組み、例えば、自分のところはこういった職種に限りますとか、あるいは、こういった地域の求人だけに限りますというようなことについて届け出をしていただくことによって、全件受理原則との関係での例外扱いができるというような仕組みがございますので、ハローワークに準じたそういった取り組みについても、この仕組みを活用して、そのための届け出の仕方等を指針等で規定することによって周知をし、民間の職業紹介事業者にもお取り組みを具体的にいただきたいということで考えております。
○伊佐委員 指針でしっかりと書き込んでいくというお話をいただきました。ぜひ積極的にお願いしたいと思います。 次に、若者雇用優良企業の認定について伺いたいと思います。 これは、若者優良企業、若者の雇用をしっかりと応援しています、情報提供もさまざま行っています、こういう企業に対しては、認定された場合には、我々は若者に対して優良な企業だということでPRができる。多分、何らかのマークをつくられて、そういうマークをいろいろなところで張ってもいいよ、示してもいいよということになると思います。 ただ、これまでも、若者応援宣言企業というのがございました。これは、我々は若者を応援していますよとみずから宣言し、基準もあって、クリアすれば我々は若者応援宣言企業ですということが言えたわけですが、今回の場合は何が違うかと私が伺っているかといいますと、認められるための基準が相当高い、しっかりと数字を示して、この数字以上じゃないと今回は優良企業として認めないというかなりハードルが高いものだというふうに伺っております。 逆に、ハードルを高くするのであれば、それなりに、認められたのであれば、インセンティブをしっかりもらわないといけない、それを満たすことを行ってそれなりに企業としてもメリットがないといけないというふうに思っております。 先ほど、この質問、小松委員からもされておりましたけれども、私の質問は、より具体的に、優良企業になったらどういうようなメリットがあるのか、助成措置も含めて具体的にお示しいただければと思います。
○坂口政府参考人 お答えいたします。 若者の、認定制度で認定された企業に対して、今委員の方からもありました、先ほど小松先生の方にも御答弁しましたように、いわゆる認定マークであったり、あるいはポータルサイト等も含めての情報発信というようなことを積極的に取り組んでまいりたいと思います。 助成制度につきましても、いろいろ、有期から正規への転換というようなものの取り組みをしていただく企業へ助成をする制度としてキャリアアップ助成金という制度がございますけれども、そのキャリアアップ助成金について、支給額をこの認定企業であれば十万円加算するというようなことであります。 それから、キャリア形成促進助成金につきましても、中小、大企業それぞれの助成率を引き上げるというようなことを予定しております。 それから、トライアル雇用奨励金、試行的に雇用していただいて、それで常用雇用に結びつけていただくというような助成制度もございますけれども、この制度につきましても、月額四万円のところを、この認定企業につきましては月額五万円というような形で加算をするというような取り組みで、この優良企業、認定企業についての支援、メリットということをしっかり出していきたいと考えております。
○伊佐委員 坂口部長、ちょっと一点確認なんですけれども、それは、今回法律が通ればもう本年度から使えるという、つまり、予算措置はちゃんとされているという理解でよろしいんでしょうか。
○坂口政府参考人 その点につきましては、予算の方に盛り込ませていただいておりますので、この法律が通れば、認定をされてから一定の実績を踏まえてということでの支給申請までの期間ということがございますので、そういったタイムラグはございますけれども、制度的にはしっかりそれは盛り込んでまいりたいということで要求をしております。
○伊佐委員 ありがとうございます。 それでは、次に無業者支援について質問させていただきたいと思います。 無業の若者をどうやって支えていくか、これは、冒頭申し上げたとおりで、サボっているとかいう話ではなくて、社会構造全体のひずみが若者にさまざま影響を与えるのであれば、どうやって社会全体でこの無業の問題を考えていくかということになるわけですが、もう一点、別の観点から申しますと、無業の若者を支援していくのは、社会全体にとっても物すごく大きなメリットがあるというデータもあります。 どういうことかと申し上げると、例えば、正規雇用された二十五歳、この方々が、正規雇用されると、税金も払うわけですし、また社会保険も払うわけです。こうして払ってくれる分と、ところが、では、二十五歳から生活保護に陥ってしまった方がいる、生活保護でお金が出ていく、このギャップがどれぐらいあるかというと、このコストギャップ、大体一億五千万円というふうに言われております。だから、そういう意味では、若者にしっかりと、投資という観点からも、社会全体でやっていくような正当性というのは十分にあるというふうに思っております。 公明党はこれまで、いずれにしても、この社会のひずみの中で苦しんでいる若者に対して、若年無業者に対しての支援というのを力を入れて行ってまいりました。山本副大臣も、党にいらっしゃるときには、特にサポステの支援についてリーダーシップを発揮していただいてまいりました。 その中で、今回、このサポステについてなんですが、資料三、四をおつけしておりますけれども、今、全国で百六十カ所にもなりました。本当に実績をずっとこれまで積んできていただいております。右下の部分だけ見ていただいても、進路決定件数というのがずっと右肩上がりでふえている。これは累積ではなくて、本当に、一年一年でどれぐらい進路決定したかというのが、今はもう二万件を超えている。 これは私もレクのときに質問したんですけれども、この二万件の内訳、例えば、就職したのと就学したのとあるいは職業訓練したのと、この三つをカウントしているわけですけれども、職業訓練というのが結構多いんじゃないかなと思ったんです。ところが、実際は、聞いてみると、就職したという人がこの中の八八%だという話を伺いました。 これだけ実績を積み上げてきたこのサポステではありますが、今回、この法改正でもサポステが取り上げられております。今回の法改正においてサポステ事業がどう変わっていくのかということについて、山本副大臣、御答弁いただきたいと思います。
○山本副大臣 御指摘の地域若者サポートステーションに関する規定がこの法律にしっかりと盛り込まれました。これによりまして、私どもといたしましては、この地域若者サポートステーションをより安定的に運営していくことが可能になると考えております。 だからこそ、より一層効果的な事業の運営をしていかなくちゃいけないと思っておりまして、今年度から、地域若者サポートステーションを雇用対策として明確に位置づけさせていただきまして、ニート等の若者の支援拠点としてハローワークとの連携をより一層強化させていただきたいと思っておりますし、また、今御紹介いただきましたとおり、百六十、サポートステーションはございますけれども、職場定着に関する支援というのは六十しか行っておりませんでしたが、今年度から全てで行うということなど、職業的自立に向けました就労支援の強化を行っております。 今後とも、このサポートステーションが必要な事業を的確にかつ安定的に運営できるように、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○伊佐委員 副大臣、ありがとうございます。 大事なポイントは、恐らく、今おっしゃっていただいた安定的にこれから運営ができるんだということだと思います。 サポステの事業者の皆様、私もさまざま声を聞かせていただく中で、よく言われるのは、ずっと不安定な中でやってきたんだ、予算だって、補正予算であったりとかして、来年度も本当にできるのかどうかわからない中でずっとサポートを続けてきたと。例えば、言われましたのは、若者が相談に来られた、三月の初旬なんかに来られると、四月以降、本当にこの方の面倒が見られるのか、お世話できるのかというところがわからないという状況の中で、それでも受けられてお仕事をされてきたというふうに伺っております。 今回、サポステが明確な位置づけ、法定されましたので、安定的な運営が可能になるということで、大きな一歩だというふうに思っております。 サポステについては、先日もちょうどNHKの「プロフェッショナル」という番組がありました。そこで佐賀県のサポステを引っ張っていらっしゃる谷口さんという方が取り上げられておりまして、谷口さんは我が党の部会にも来ていただいて、さまざまな現場の状況を御示唆いただきました。 その際にも谷口さんが強調していたことは、幾つかありますが、一つ申し上げると、とにかく関係機関の連携というのが大事なんだということをおっしゃっておりました。 例えば、ニートといっても、実際は学校の段階で実は既にさまざまな問題を抱えていらっしゃる方々が多い、実態調査をすると、修学時に不適応経験を持っていらっしゃる方々が七〇%を超えるというふうに言われておりました。 無業者の方、ニートと呼ばれる方の自立支援といったときに、本当にいろいろな問題が複雑に、また深刻に絡み合っていると。例えば生育環境、育った環境もそうです、虐待があったりとかDVがあったりとか、あるいは、保護者、親の精神疾患があったりとか、あるいはギャンブル依存症だったり、貧困であったりと、いろいろな問題が絡んでおりまして、それがゆえに、多面的なアプローチをしないと若者を自立させることができない、だから、就職させるといっても、対人関係であったり、メンタルであったり、ストレスの耐性であったりとか、こういったものがきちんと改善されていかないと、働くといってもなかなか働けないと。 つまり、問題が重層的であるがゆえに、縦割りというのは排除しなきゃいけないんだということをおっしゃっておりました。 平成二十一年に子ども・若者育成支援推進法というものが制定されました。ここに書かれている大事なことは何かというと、まさしく関係機関の連携、家庭と学校と地域が一体となって連携しようというので、協議会を設置しましょうということになっています。 この協議会の設置が規定されているわけですが、今現状はどうかといいますと、都道府県でこの協議会が設置されているのは半数、市町村ではほとんど設置されていないというような状況になっています。この現状を政府はどういうふうに認識されていますでしょうか。 〔とかしき委員長代理退席、委員長着席〕
○安田政府参考人 地域協議会についてのお尋ねでございます。 子ども・若者育成支援推進法におきましては、社会生活を円滑に営む上で困難を有する子供、若者に対し、地域の関係機関等が連携して支援するためのネットワークである子ども・若者支援地域協議会の設置について、地方公共団体に努力義務を課しているところでございます。 その設置数でございますが、本年八月一日現在、都道府県で二十七、政令市が十三、それ以外の市区町村が四十三であり、御指摘のとおり、特に市町村におきましては、十分に進んでいるとは言えない状況と認識をしております。 しかしながら、地域協議会を設置した地域におきましては、例えば、先ほど議員が事例として挙げられたもの等でございますけれども、支援の出口となる就労支援を行う団体が指定支援機関となって、関係機関の連携を図る上で主導的な役割を果たして大いに成果を上げている、こういった事例などが見られているところでございます。 内閣府といたしましては、こうした地域協議会の効果的な取り組み事例を広く共有することなどを通じまして、引き続き、協議会の設置、とりわけ市町村における設置の促進に努めてまいりたい、かように考えております。
○伊佐委員 済みません、もう一度。 今、この協議会が設置されていない、進んでいない原因は何だというふうに考えていらっしゃいますか。
○安田政府参考人 地域によってさまざまな事情がございますが、例えば、既存の機関として類似のものがあるのでそれでいいのではないかというふうに考えているところ、あるいは、行政内部での、どこが設置の中心になるのかがなかなか見つかりにくいというようなところでございますとか、あるいは人材が不足している、こういったようないろいろな事情があるというふうに承知しております。
○伊佐委員 この原因について、私が思っていますのは、さっきちらっとおっしゃっていただいたと思いますが、やはり、この中心になるところがどこなのかというところが非常に大事だと思っております。 そういう意味では、今回、サポステが安定的に運営されるということになりましたので、このサポステがしっかりと強化されていけば、育っていけば、大きくなっていけば、そこが中心になって、核になって、この協議会というのがまとまっていくんじゃないかという期待をしておりますので、ぜひそこは、違う政府の部署ではありますけれども、しっかりとサポートしていただきたいというふうに思っております。 今回、さっき縦割りの話を申し上げましたけれども、前から指摘がされておりますのは、本来、さっき申し上げたように、重層的な問題が絡み合っていまして、だからこそ多面的なアプローチが必要なんだということなんですが、ところが、事業が重なると何と言われるかというと、財務省あるいは行革サイドからは、これは重複している、無駄だ、切れというふうに言われる。 厚労省は今どういう説明をしているかといいますと、引きこもりセンターというのは自宅からまず出るためにあります、外に出られたらサポステなんです、いよいよ就職の意欲が出てくればハローワークです、ところが、生活困窮者の自立支援法がありますので、これとかぶっちゃいけないので、生活困窮者以外でやっていますと、何とか切り分けようとされている。 厚労省は相当苦労されていらっしゃると思うんですけれども、私は、本当に大事なことは何かというと、このサポステと、例えば子供、若者の相談センターであったりとか、あるいは生活自立支援センター、こういう役割というのは、本当はベン図みたいに重なり合っているものだと思うんです。重なり合っていて、当然、これが重なり合うのは、複合的な問題だから重なり合っている。だから、重なり合っている部分、ここを排除するんじゃなくて、それこそ、こういう部分こそ多面的にアプローチをして、みんなでかかわっていくというのが非常に大事じゃないかというふうに思っております。 もう時間になりました。 我々公明党、青年委員会に私も所属をしております。政策ワーキングチーム、政策をやるところで今事務局長をやらせていただいておりますが、この青年委員会は、本当に、現場の声をいかに形にしていくかということでこれまでも取り組んでまいりました。いろいろな提言も大臣に、そしてまた政府に提出させていただきました。私の所属する大阪府だけでも、毎月、いろいろな業種ごとに常に懇談を行っております。 若者が元気になる社会というのが日本全体が元気になる、明るくなる社会だというふうに思っておりますので、引き続き、しっかり公明党としても推進をしてまいりたいというふうに思います。 終わります。ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、岡本充功君。
○岡本(充)委員 きょうは、若者の労働、雇用の問題に関する質問ですが、勤労青少年福祉法ということですので、働く青少年、いろいろな方がみえると思います。もちろん学校を卒業して働く人もいる、それから学業の傍ら働く方もいる、そうした皆さん方の課題について少し議論したいと思います。 その上で、きょうは皆様のお手元にも資料もお配りをさせていただいています。一枚目は厚生労働省の資料ですが、二枚目、高等学校で実際どのくらいお金がかかるのか。 民主党政権で、さまざまな意見はあるものの、やはり高等教育の無償化を進める意義は大きいだろうと考えて、公立高校の授業料を無償化し、私立についてもそれ見合いのお金について就学の助成をする、こういうことをやっているわけですが、ここにもあるように、高等学校における学校教育費は、実は、授業料以外でもかなりのお金がかかっているんですね。公立で二十三万八百三十七円、私立でも四十八万四千五百六十五円。これは統計学的にどうなのかということをきのうも文科省と随分やったんですが、統計学的に、一定の信頼区間を設定し得る数値で検出をしたものであるという話でありますので、正しいのではないかと思います。 こうした状況を見るときに、やはり、なかなか、家庭の事情等もあって、自分で一定程度収入を得ざるを得ないという方もいらっしゃるのも事実です。 また、もう一ページめくっていただいて、では奨学金はどうなっているんだ、こういう話もあります。これは、奨学金、さまざまなものを含めてはいるんですけれども、現実的に、こうやって見ると、都道府県においてすごく差がある。 今回、自民党さんが政権につかれてから、九百十万円ですか、上限を設けて、高等学校の授業料の無償化をやめたかわりにつくったと言われているいわゆる就学助成の現状、就学助成というのは給付金ですね、これが右側です。左側が奨学金を受けている者の割合。 これは、どちらを見てもパーセンテージに、貸与割合、給付割合、結構差があるんですが、とりわけ奨学金においては、かなり都道府県に差があって、二桁のパーセンテージ、一五%近いところもあれば、〇・何%、こういうようなところもあって、二十倍、三十倍とも言えるぐらいの差があるわけでありますが、高等学校に通う皆さんが勉学を進めていきたいと思っていてもなかなかできないこうした状況をどう克服していくか。 とりわけ、まず、仕事の話に入る前に、やはり、奨学金にこれだけ受給の差がある、これは大学生も同じでありますけれども、これだけ差があるという状況について、どのようにお考えになられていて、どういうふうに全国を均てん化していくのか、お答えをいただきたいと思います。
○藤原政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘の、奨学金の貸与の状況でございますけれども、御指摘の資料にございますように、県別の差は大きな状況になっているわけでございますけれども、奨学金の貸与事業につきましては、平成十七年度より、国の財源を移管いたしまして、都道府県の事業として実施をしてきているところでございます。その中で、この資料にございますように、貸与を受けている生徒の割合が比率の大きい都道府県と小さい都道府県でかなり差があるというのが、確かに現状となってございます。 その背景要因といたしましては、十分にわかっていないところもございますけれども、例えば、各地域の経済状況、公立高校と私立高校の比率、あるいは学区の設定のあり方や通学距離の問題など、さまざまな事情があり得るとは思うわけでございますけれども、そうした状況を踏まえながら、各都道府県が十分必要な支援ができるような形で奨学金の貸与事業を進めていくことが必要というふうに考えておるところでございます。
○岡本(充)委員 きのうのレクと話が違いますよ。これは随分言ったはずですよ。 右側を見ると、給付金の割合は、そんな、三十倍も違わないんですよ。つまり、経済状況にそれだけ差があるのかとこっちを見る。右側、給付金の状況は経済状況を反映しているんですよ、その地域、その地域での所得の多寡を見ている。こっちには差がないのに、奨学金の貸与の割合については三十倍の差があるんですよ。私が見たところ、最も少ないのは群馬県〇・四%、それで、多いのは福岡県一五%、大阪府一四・六%です。こんな、三十倍も差があるんですか、群馬県と大阪。そんなはずはないですよ。 やはりこれは文科省の取り組みが十分できていないからだということについてお認めになられた上で今後の対策を述べると言われたから、きょうは政府参考人でいいですよ、こういう話をしているんですよ。そこを答弁してもらわなきゃ困るじゃないですか。
○藤原政府参考人 委員御指摘のように、今これだけの格差があるということは、確かに数字としてあらわれているところでございます。 私どもとして、これまで、平成二十六年度より、給付型の奨学金の制度をつくって、経済的な状況により修学の困難な生徒に対する支援を行ってきているところでございますけれども、あわせて、貸与制度の充実というのも不可欠というふうに考えてございます。 その中で、私どもとして、この状況の把握が現在十分なのかと言われれば、確かに、そこの部分はこれまで、都道府県の自主的、自立的な運用ということで、財源を移管してやってきたわけでございますけれども、今後、都道府県の関係者と十分情報交換をいたしまして、どういったところに課題があるのか、あるいは十分情報の周知ができているのかといったところにつきましても、情報の把握に努め、必要な対応を行ってまいりたいというふうに考えております。
○岡本(充)委員 必要な対策と言うけれども、きちっとそれぞれの生徒の御家庭、生徒本人に届くように取り組みを進める、そう答えていただけますね。それだけ、もう次に行きたいので。
○藤原政府参考人 御指摘を踏まえまして、全ての意思ある生徒が安心して教育を受けられるよう、しっかり取り組みを進めてまいりたいと存じます。
○岡本(充)委員 その上で、奨学金の話は後でもう少しだけ大学生についてもしたいんですけれども、今回の改正案の中にも入っているところですけれども、先日も党の方で、高等学校の学生さんで、アルバイトをしていて、ブラックアルバイトだった、結果として、組合をつくってそれに対してしっかり発信していこうという皆さんと私はお会いして話を伺いました。アルバイトであっても、一定程度、いいアルバイトはやはり提供していかなきゃいけないと思っています。 今回の法改正において、青少年に係る雇用管理の状況が優良な中小企業について、厚生労働大臣による新たな認定制度を設けるということですが、こうした制度を通じて、より優良なアルバイト情報を高校生のもとに届けていく、こうした取り組みを厚生労働省として行っていくということでよろしいですか。
○渡辺委員長 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○渡辺委員長 速記を起こしてください。 塩崎厚生労働大臣。
○塩崎国務大臣 二つ問題があるのかなというふうに思いました。夜間とか通信に行っていらっしゃる高校生に対しても、やはりある意味いいアルバイトは行っていけるように、いい企業がいいアルバイトをちゃんと提供するようにという機会をということかなというふうに思っているのと、その認定制度の中でそういったことをどう取り込むのかということ、この二つが入っていたかなというふうに思いました。 まず第一に、ハローワークでは、パートタイム求人等として学生生徒のアルバイトも可とする求人を受け付けて職業紹介を行っているわけでありますので、定時制の高校の生徒さんに対しても学校と連携しながら対応を行っているわけでありますけれども、引き続いて、ハローワークにおける学生生徒のアルバイトに係る求人も、質の確保ということに、先生今御指摘のように、よく注意をしながら、要望に応じて学校へ求人情報を提供するといったようなことで、学校ともしっかり連携してアルバイトの相談あるいは紹介をやっていくべきではないかというふうに思っております。 認定の方でどうするかということでありますけれども、今般の認定制度は、これは若者にきちっとしたことをやる中小企業を認定するということでございますが、いわゆるパート、アルバイトで働いてもらうためには、御指摘のように、この認定企業が正社員以外の募集を行う場合には、この雇用形態の方々の雇用管理の状況についても情報提供がなされることは当然求職者にとっては有益であるわけでありますから、積極的に情報提供を促していきたいというふうに思いますし、認定制度の中でもそのような考え方が大事にされるようにしていきたいというふうに思います。
○岡本(充)委員 今お話をしているのは、夜間の方もちょっと後で話そうと思っているんですけれども、全日制でアルバイトをする方。そういう方についても、私がお話を聞いた高校生の話だと、例えば最低賃金以下であったりとか、それから、臨時に出てきたときには現金ではなくて帰りにケーキやパフェをごちそうになってこれで終わりと言われてみたりとか、いや、本当に、大臣、笑われていますけれども、大人ではないからということで甘く見ているんじゃないかという話になる話だと私は思うんですね。こういうような管理体制。 恐らく、ハローワークが介在していればこういう話になかなかならないんだと思います。張り紙の求人を見たり、知り合いだとか、もちろん親の紹介だとかで仕事に行っていたりすると、どうしてもそこで労働基準法を守る意識が薄らぐんじゃないかということもあって、きのう大分事務方の人と議論したんですけれども、やはりそこにハローワークが介在して優良な雇用条件もしくは優良な会社をきちっと紹介していく、高校生の皆さんの手元にそういう情報が届くように学校と連携していくということが重要なんじゃないか、こういう話をしています。 特に、職業安定法の二十六条には、公共職業安定所は、「学生若しくは生徒又は学校を卒業した者」、現状はそうなっています。今回の改正案では、「卒業し、又は退学した者」、こういうふうになるんですけれども、この者に対して、「職業紹介については、学校と協力して、学生生徒等に対し、雇用情報、職業に関する調査研究の成果等を提供し、」と続くんですけれども、この条文、現状では、卒業間近、卒業して就職を探している者は連携していると思います。そういった三年生とか、最終学年の生徒さんについて学校とは連携していると思いますが、例えば高校の一年生、二年生などは連携してこなかった、そう私は承知をしておるんです。もしそれが違うようだったら訂正してください。 であるからこそ、今回、この法律の趣旨でいけば、当然、書いてある文面でいけばですよ、現行法でも高校一年生、二年生に対しても学校と連携することを職業安定法は書いているわけですから、それは連携してやるべきだ、こう指摘をしているわけです。いかがですか。
○塩崎国務大臣 さっき申し上げたように、学校と連携するということは今も定められておるわけでありますが、極めて大事なことで、学校の先生に連れられてハローワークに来て、その生徒に職業紹介を行うとか、あるいは、生徒の職業相談等の状況についていろいろな話が、ハローワークと学校で情報を共有するとか、そういうようなこともやるということであれば、今、高校の一年生、二年生などについても同様にということでありますが、それは当然対象であるはずでございますので、そのようなことで、学校とハローワークの連携というものはさらに深めていかなきゃいかぬなというふうに思います。
○岡本(充)委員 いや、大臣、今、一年生、二年生でやった事例はないでしょう。やった事例はないんだと思いますよ、ざっと調べた限りで。悉皆調査は難しいという話を事務方ともしていますので、悉皆調査をしてくれと言っているわけじゃない。ただ、現実、なかなかないんですよ、きのうも話をしている段階で。 だから、やはり、そういった何らかの理由で奨学金が十分でない、そういう中で自分で何とか仕事を探さなきゃいけないという学生さんにきちっと優良なアルバイト先を提供するというのも、私、この法律の趣旨からいって必要なことじゃないか、こう思っているわけなんですね。 大学生の方にちょっと話を移したいと思いますけれども、今度、資料の方は、さらにめくっていただくと、大学生も含めて夜学の奨学金の貸与状況です。 これで見ると、やはり想像していたとおりなんですけれども、第一種、第二種、いわゆる無利息、有利子ともに、夜間が二倍近いパーセンテージの貸与率になっているんですね。それだけ多くの皆さんがお金を必要としているのではないかということが示唆されるわけであります。 一方、大学生、高校生の奨学金の状況はどうなっているんだといったら、めくっていただくと、五ページ目、これは物すごい小さい字で、老眼の方には読めないかもしれません。大臣、眼鏡を出されて読まれようとしていますけれども、読むのが大変なんですよ。 きのうも文科省にどうなっているんだと言ったら、学生支援機構のホームページを見てくださいと言われて、これが八十九ページですか、八十八ページですか、ずらっと並んでいる。ソートもできない。例えば県で、私は愛知県、愛知県で絞りたいと思っても絞れないんです。貸与か給付かで絞りたいが絞れないんです。例えば奨学金の名称、団体、クリックしてそこに飛ぶこともない、PDFですから。こういうような状況です。とてもじゃないけれども、八十九ページを見ていたらえらいことになる。 さすがに、ホームページをつくり直しますね。どういうふうにしますか。
○佐野政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘ありましたように、独立行政法人日本学生支援機構ホームページにおきましては、地方公共団体・奨学事業実施団体が行う奨学金制度として掲載されている一覧は、先ほどの資料にございましたように、PDFファイル形式で掲載されているものでございます。こちらは、奨学金情報が一覧として網羅されてはおりますが、先生の御指摘のとおり、利用者が求める情報を絞り込むためには時間を要するなどといった状況にあることも事実でございます。 そこで、二十八年の一月までを目途に、現在、日本学生支援機構のホームページ全体について見直しが行われているところでございますが、先生の御指摘の一覧につきましては、利便性の向上のために、例えば、貸与型、給付型の別や、高校、大学等の対象学校種別、金額別などによって、利用者の目的に応じて素早く絞り込みができる、検索ができるような、そういうことが可能となるようなシステムに、先生の御指摘を踏まえまして、見直してまいりたいと思っております。
○岡本(充)委員 ぜひお願いしますね。探しているだけで何時間もかかっちゃいますからね。 それで、一ページ目に戻るんです。ここからまた厚生労働省です。 こうやって、なかなか奨学金も日本だと得がたい、そしてまた国も独立行政法人も不親切、こういう状況の中、学生さんとしては、やはり仕事をしなきゃいけない。さっきの話で、夜学で通ってみえる方もたくさんいる、通信制もいる。こういった皆さん方は、先ほどの全日制とは違って、やはり正職員を含む仕事を探してくる可能性があると思います。この一ページ目の一の(二)で書いてある「適職選択のための取組促進」、今回は新卒者と書いていますが、こういう皆さんにも当然この網はかかってくる、そういう理解で、大臣、よろしいですか。
○塩崎国務大臣 今回のこの法律では新卒者ということで、初めての法律でもございますので、まずはこれでスタートということになっているわけでございます。
○岡本(充)委員 なぜ、そういった私が指摘をしている方々は入らないというふうになるんですか。
○坂口政府参考人 済みません、議論の経過でございますので、私の方から御答弁させていただきます。 今回、この法案の素材について労働政策審議会でも御議論いただいた際には、やはり新卒者の方については職業経験あるいは社会経験が乏しいということで、情報面の未熟さを補うということから、特別の支援ということで新卒に限ってということで、そういった情報の提供という義務づけの対象としては新卒求人ということに議論の過程でなったということでございます。 ただ、今議員の方からも御指摘ございましたけれども、在学中の方等々も含めて、いろいろそういった情報を求めておられる方ということは確かに御指摘のとおりかと思いますので、制度としては今回そういった新卒求人という形での枠組みということでございますけれども、今後、法施行後、いろいろ状況を踏まえて検討もしたいと思いますし、また、先ほども申し上げましたように、情報の発信ということについては、できるだけホームページ等で、これは在学中の方も含めてごらんいただけるような形での取り組みということで、積極的なPRということもしっかりやっていきたいと私どもとしては考えたいと思っております。
○岡本(充)委員 部長、今の話、若年者が情報を十分得られなかったり、未熟であったり、職業経験が浅かったりということで今回新卒者を入れたという説明なら、当然、私が指摘をしている人たちも入らなきゃいけないんです。 これは、審議会でこうした方々は議論になっていないでしょう。
○坂口政府参考人 確かに、今御指摘のとおり、在学中の方ということを中心に、念頭に置いた議論という形にはなっていないということかと思います。
○岡本(充)委員 大臣、聞いてくださいよ。つまり、これまで、高校一年生、二年生、在学中の方は、実質的に実績がない、審議会でも、事務局を担っている厚生労働省として、こうした方々にターゲットを当てた、この人たちだって職業経験が浅いし、いろいろな意味で未熟な方々であるのにもかかわらず、この人たちに対しての議論をしてこなかった、結果としてこの人たちが入っていない。 それを今、まずは新卒者に限ってなんだと言っていますが、もしくは、場合によっては新卒者よりも若い方、もっと言えば、もっと未熟な方なのかもしれない、そういう皆さん方がこういう状況にあるわけですから、今回、法律としては確かに新卒者と書いてある、だから修正しろとは言わないけれども、運用面でこうした皆さん方も対象に入れていく、その方向性でいいということでよろしいですか。どうですか、大臣。これは排除する意味はないと思いますよ。そこはちゃんと、大臣、法律を修正しろとは言わないけれども、運用でその部分についても適用していく、そのようにお答えいただけますか。
○塩崎国務大臣 これは、今回の法律が、そもそも雇用対策の法律として、障害者とか女性とか高齢者とかはありましたけれども、若者がなかったということから、こういうようなことをフレームワークとしてきっちり出そうということでやってきた中で、今、法律的にも新卒に限られていることについて御指摘がございました。 おっしゃるとおり、今回の法律の目的自体は、やはり若者、我々がずっと言ってきたのは、サポステとかそういうのも若者となっているわけでありますから、考え方としては、今おっしゃったような、いわゆる新卒に限らず、広く若者のサポートをし、強めていくということは大事だろうと思いますので、この法律の中で特にできないということがないならば、やはりそれはそういう考え方でいくべきだろうというふうに思っているところでございます。 運用の面で、ハローワークを含め、考えていかなきゃいけないなというふうに思います。
○岡本(充)委員 ぜひそのような方向でお願いをしたいと思います。 それで、そういうときに、情報提供、きのうも議論になったんですけれども、どういう情報、例えば、きのう、学生さんで二部、夜学、通信の方々に、後ろにいるスタッフの方も覚えてみえると思いますけれども、有休の取得率、取得状況、こういうことをちゃんと説明できるかと言ったら、いや、有休はちょっと、どのくらいの取得かというのはなかなか、ううんとかいう話になって、一方で、育休の取得状況は説明できますと言うから、それは高校生や大学生に育休の取得状況を説明したって、実質的な意味があるとはなかなか思いにくい。もちろん、長く勤められるかもしれませんけれどもね。 そういう意味で、やはり有休の取得状況なんかもかなりばらつきがあると思います、会社で。やはりそういうことを、アルバイトでも有休がとれるんだということをきちっと周知し、実施している社もあれば、アルバイトの方がほとんど有休をとられていない会社もあると思う。こういうようなことも含めて提供してもらいたい、このように思います。 その次に、ジョブカードの話を少ししたいと思います。 ジョブカード、これは今回改正をしていくということですが、その前に、ちょっと求職者支援法の話を一つ挟ませてもらいたいんです。 求職者支援法が始まって、これもちょっと学生の話と絡むんですけれども、特定求職者として学生も含まれるということをきのうは伺いましたが、現実問題、特定求職者として学生はどのくらいの数が認定されているんでしょうか。
○生田政府参考人 お答えいたします。 求職者支援の対象につきましては、ハローワークで求職申し込みをしている方で、雇用保険を受給できない方で職業訓練その他の就職支援を行う必要がある方ということで、夜間学部、通信制の学校の学生、休学中の学生を含めまして、学校教育法上の学校、専修学校、各種学校の学生につきましては、ハローワークに求職申し込みを行われて就職のための支援を必要としている方は含まれます。 ただ、恐縮でございますけれども、求職者支援を受講した学生の数は把握してございません。
○岡本(充)委員 これは周知がやはり不徹底なんじゃないかと思うんですよね。学生さんの中には、そういう意味で、この制度を利用したいと考える方はいると思います。 実際に学校と連携してこの情報を提供したことはあるんですか。
○生田政府参考人 制度の周知は非常に重要でございまして、一般的には、自治体の広報ですとか、あるいはインターネットサイトを通じた周知などをやってございますけれども、現場現場で学校の協力を得ながらこの求職者支援制度の周知をやっているという個別の事例は聞いておりますけれども、全国的にどういうふうにやっているのかということについては、把握してございません。 これからの方法として、学校、特に夜間学部だとか通信制の学校などは利用者もいらっしゃると思いますので、そういう学校と協力しながら周知をするということに取り組んでいきたいと思っております。
○岡本(充)委員 全般的に、やはりそういった働く皆さん方に対して目配りがちょっと薄かったんじゃないかということをきょうは指摘したかったんです。 その上で、ジョブカードの話を最後にしたいと思います。 ジョブカードも、私は、うまく利用すれば悪い話じゃないんだろうとは思いますが、現実的に、今回の法改正で法律で位置づけるということでありますけれども、そもそも、ジョブカードには二つの決定的に違う情報が入っていると思うんです。一つは、資格の取得だとか免許だとか訓練歴といった客観的な評価の部分と、それからもう一つは、ある意味、内省面を見るような、個人の履歴、職業経験の棚卸し、それから自分の未来像みたいなものも含めて、自分の内省を見ながら自分の得手不得手を見つつ、これからどうしていくかというようなことを書かせるエリアと、二つに分かれている。 これを、当然、就職につなげるために就職活動の中で使用していくということになるわけですけれども、これを採用側から見せてくれと言われたときに、拒否することができないというか、拒否ができるという規定になっていない。免許の方はいいですよ、ある意味、履歴書にも書くけれども、もう一つ、自分の弱みなんかも書きなさいと言っておきながら、それも採用試験の前で出さざるを得ないような仕組みになっているというか、拒否できないような仕組みになっているということは少し問題じゃないかと思っているんですね。 そういう意味で、これは本来は切り分けて運用するべきじゃないかと思っていまして、今回法律で位置づけるのはいいですけれども、きちっとそこは運用面で、いわゆる履歴書として載せて情報提供として行う部分と、そして、みずからのキャリアアップのために内省して、そして自分がさらによりよい職についていくため、もしくは今の職場でのポジションをよくしていくための取り組みというのは分けて考える、こういうような運用をしていくべきだと考えますが、それについていかがですか。
○宮川政府参考人 ジョブカードについてお答えさせていただきます。 先生の資料にもございますように、今回見直ししたジョブカードにつきましては、二つのツールとして、一つは生涯を通じたキャリアプランニングのツール、もう一つは円滑な就職のための職業能力証明というツールでございます。 先生御指摘のとおり、生涯を通じたキャリアプランニングということになりますれば、中立性の確保されたキャリアコンサルティングを受けて、個人のみずからの課題などさまざまな個人情報、いわば個人としての不利益的な情報も含めていろいろな情報が書かれているものになるわけでございます。 ジョブカードを活用する際に、例えば、就職活動、求職活動のときに相手先に、求人者に出すような資料として活用する際には、ジョブカードというものは、個人が各情報を項目別に記入し、電子化し、継続的に蓄積し、場面に応じてその個人が抽出、編集して活用する、あくまでも個人がやるんだと。ですから、個人が望まない情報は出さないんだという趣旨については、きちっとこれは運用面で明確なものにしていく必要があると思います。 その点につきまして、御懸念の点がないように、ジョブカードセンターですとか公共職業安定所を通じた周知啓発により、適正な制度の運用を徹底してまいりたいと思っております。
○岡本(充)委員 もう一つ、きょうは能力開発の分野でお話をさせていただくと、職業訓練をしていく結果、それが本当に仕事に結びついているのかということも、今回の法改正と直接は関係はないですけれども、こうしたジョブカードも含めたいわゆる能力開発の観点から、私は大きな問題意識を持っています。 一つの観点は、本当に、国が行っている職業訓練がどのくらい実際に仕事に結びついたのか。本人からの、就職に役立ちましたかというような簡単なヒアリングではなくて、どういったものが就職により結びつきやすく、そして結果として本人のためになるのかということも含めた解析をする上でも、やはりもう少し精緻に調査をしていく必要があると思いますが、それについていかがですか。
○宮川政府参考人 求職者支援制度の効果測定という点で御質問がございました。 現在のところ、雇用保険適用就職率を成果目標に設定の上、把握しているほか、訓練受講者本人からの申告による関連分野就職率などを把握して訓練効果の測定に役立てているところでございますが、求職者支援制度の効果的な実施に向けては、委員御指摘のとおり、具体的な情報、エビデンスに基づいた訓練の実施ですとか効果測定、これは非常に重要だと考えております。 例えば、訓練終了後に、受講生が就職した事業主ですとか受講生に対して訓練有効度など、先生御指摘のような内容の調査を実施することについて、効果測定の手法については、検討をしてまいりたいと思っております。
○岡本(充)委員 次は、そうした訓練をする業者の方で、ある意味、就職に結びついているかどうかの評価、ある学校、職業訓練校はどのくらい例えば就職に結びついているかというのをちゃんと調べてくださいねとかねてから私はお願いをしているんです。 なかなかきちっと就職に結びついていない、補助金をもらって失業者もしくは求職者にさまざまな能力開発を行っているにもかかわらずそれが就職に結びついていないような学校については、その次は認定しないという仕組みを考えている、こう言われますが、そうした業者は、代表者をかえていけば中でくるくる回すことができるんじゃないか。今回はAさん、来年はBさん、再来年はCさん、実質的な経営者は同じでも、今の制度のままだと、代表者の名前さえかえたら厚生労働省はこれを検知できないんじゃないかと思っているんですね。 これは、早急にそうした仕組みを悪用されないように手だてをとる必要があると思いますから、これもぜひお願いしたいと思いますが、いかがですか。
○宮川政府参考人 お答えいたします。 現在、過去に不正行為を行っていないということが訓練実施機関の認定に当たっては要件となっているわけですが、過去に不正行為を行った法人、団体の役員であった者が役員となっている法人、団体についても不認定とする。この場合、役員というのは、名称のいかんを問わず、「これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。」と現在規定上はされているところでございます。 ただ、こういうものの場合に、先生御指摘のように、名目上、名前をかえるというような形のものもあろうかと思いますが、いずれにしましても、実質的な団体の同一性などについて、例えば、問題があるような団体について、講師の実態等から同一性が確認できるのではないかという点も含めて、さまざまな手法については今後検討してまいりたいと思います。
○岡本(充)委員 大臣、それはもう何年も前から実は言っていて、私、これは大丈夫かなという話をしていたんです。自分が与党時代のときもこの話をしました。でも、済みません、それが宿題として残っていて、今現状、まだ検討しますという状況なので、大臣、それは目配りしてもらって、そういうことが起きないようにぜひ対策を、悪い人はいろいろなことを考えるでしょうからイタチごっこですけれども、しかし、今現状、ちょっと手薄だと思いますから、そこを大臣、お願いしたいと思いますが、いかがですか。
○塩崎国務大臣 民間の職業訓練、職業支援をする学校のことだと思いますが、確かに、結果が出ないところについては、やはり結果を出すようにしてもらわなきゃいけませんから、出ないうちは適切な先としては考えられないので、そのようなことがどうなっているのかということを調べてみろということでございますが、その把握に努めていきたいというふうに思います。
○岡本(充)委員 総務省に来ていただいて、申しわけありません。今度、失業率については質問させてもらいます。時間の関係でできませんでした。申しわけありませんでした。 ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、長妻昭君。
○長妻委員 民主党の長妻昭でございます。 今回の法律は、勤労青少年福祉法等の改正案ということで、目的としては、青少年の雇用促進、能力発揮の環境を整備するということなんですが、少し前進だとは思うんですが、相当甘い、法律制定の過程で骨抜きになってしまったということを聞いておりまして、大変残念であります。 一つは、職場情報の積極的な提供という観点。ある意味では、マイナス情報、離職者の数とか、有給休暇の取得状況とかあるいは育休の取得状況とか、企業にとっては、余り開示したくない企業もある、そんなような情報。これは逆に言うと重要であります、求職者にとっては。 その意味で、これは、求人への応募者または応募の検討を行っている者から求めがあった場合はというのも一つの要件になっておりますが、常識的に考えて、今もう新卒の方が就職活動されておられますけれども、必死にその会社に気に入られて入ろうとしている方が、会社が余り出したくない情報を要求する、それで個人も特定されるということは、恐らくどの学生、求職者も二の足を踏むに違いないから、逆に言うと、余り利用されないからこの条文に入ったということも言えるのではないかと思います。せっかくの制度が、相当なブレーキがかかるというのは大臣も御認識されるのではないかと思います。 そこで、一つの提案なんですけれども、今回は、ハローワークに対して求人申し込みを行っている方に限定してハローワーク経由で情報の開示の要求をする、こういうのも入っているんですが、新卒者がハローワークで求人の申し込みをするということはなかなか想定されにくいので、ぜひ運用の中で、つまり、ハローワークに求人票を出していない方でも、ハローワーク経由でそういう情報開示を企業に要求すれば、ハローワークのサービスとして、ハローワークがその個人を特定しない形で企業に情報を求めて、企業経由でハローワークが受け取ってその方に情報を提供する、こんなような仕組みがあれば少し前進になると思うんです。 これはもう大臣の政治的御見識だと思うんですが、いかがでございましょうか。
○塩崎国務大臣 長妻先生の今の御発想は、ニーズに合っている、あるいは、情報が欲しいと思っていて、不利益なことが起きるんじゃないかという心配をされている方にとって有効な案だなというふうに私も思います。 今回は、いろいろなことがあって、労政審で決めたスキームでとりあえずスタートするということになっていますので、求めに応じて情報提供するということになっていますが、今のような、求人票を出していなくても、情報が欲しいというふうに求めたら、その企業にハローワークがかわって情報を入手して渡してあげるという発想自体は、今申し上げたように、よい方向ではないかと思います。 問題は、ハローワークの実施体制がどうなのかという、人員体制もございますので、そのことも踏まえ、今御提起をいただいたようなことがどういう形で実現可能なのかということを検討してもらうように私から指示をしたいというふうに思います。
○長妻委員 非常に前向きな答弁をいただきまして、ありがとうございます。 そして、もう一つの視点といたしましては、やはり青少年の雇用促進、能力発揮の環境整備で、時間が許せば三つの観点からきょうは質問させていただきたいと思っております。一つは最低賃金の問題、もう一つは劣悪な労働環境、日本の労働環境は先進国でも最も劣悪だと私は思っているんですが、それを規制するインターバル規制の問題、三番目には同一労働同一賃金、均等待遇の問題について議論をさせていただきたいと思います。 最低賃金、最賃でございますが、今回、全国平均七百九十八円ということで、前年比十八円増ということで、これは、四年続けて増加をしたということはいいことだと思います。民主党政権時から相当な増加に転じたわけでございますが、しかし、今回の十八円増ということについては、消費税の増税もあり、あるいは物価上昇もありますから、そこを差し引くと非常に小幅と言わざるを得ないわけでございます。 大臣にお伺いするんですけれども、民主党政権のときの平成二十二年の六月十八日に閣議決定をいたしまして、この閣議決定はどういう閣議決定かといいますと、最低賃金の引き上げ、全国最低八百円、そして全国平均千円、これを目指していくんだ、こういう閣議決定をしたんですが、今の安倍内閣のもとでもこの閣議決定というのは生きているのか、引き継がれているのかということについて教えていただければと思います。
○塩崎国務大臣 今、閣議決定で、雇用戦略対話合意のことにつきまして、最低賃金の目標についてのお尋ねがございましたが、そのこと自体はもちろん、最低賃金の目標について、合意の前提として名目三%、実質二%を上回る成長の上で、合意の数字が全国最低八百円、全国平均千円というのがあったということは十分承知をしております。 今申し上げたように、経済前提がついてございまして、残念ながら、まだこの経済環境を満たしているところまではいっていないということでございますが、安倍政権としては、経済の好循環をつくり出すために思い切った最低賃金の引き上げが必要だということで、政権交代以降の三年間で約五十円、十五円、十六円、十八円の大幅な引き上げとなっていますけれども、これは今回始まったことではなくて、第一次安倍内閣のときも二桁の引き上げを行ったわけでございます。 今後、最低賃金の大幅な引き上げが可能となるように、中小・小規模事業者の方々の環境整備や、これは第一次安倍内閣でも申し上げましたけれども、最低賃金を上げるためにはやはり中小企業、零細企業の生産性を上げて力をつけていくということが大事なので、そういったところにも力を入れていかなければならないというふうに思っております。
○長妻委員 ちょっと曖昧なんですけれども、シンプルにお尋ねしているんですが、平成二十二年六月十八日の閣議決定の中で、最低賃金引き上げ、全国最低八百円、全国平均千円を目指すということについて、今もこの決定は生きている、引き継がれているということでよろしいということでございますか。
○塩崎国務大臣 閣議決定は閣議決定としてございますから、それは存在をしていますし、その後、見直しもされていないというふうに理解をしております。
○長妻委員 そうすると、存在しているというのは、当然今も存在している、引き継がれているということだと思います。 これは、当時もいろいろ議論を閣議決定のときにしたんですが、いつまでに今申し上げた目標を達成するのかというのはいかがでございますか。
○塩崎国務大臣 そのときの閣議決定の文言を見ると、二〇二〇年までの目標として、今先生がおっしゃった全国最低八百円、全国平均千円というのが定められているというふうに理解をしておりますが、先ほど申し上げたように、名目三%、実質二%を上回る成長等としていることを前提という言葉も同時に入っているというふうに理解をしているところでございます。
○長妻委員 そうすると、二〇二〇年という期限も引き継がれているということでよろしいんですね。
○塩崎国務大臣 そのような閣議決定があったということで、また、その後の見直しも特にされていないということを先ほど私が申し上げたとおりでございます。
○長妻委員 何かはっきりおっしゃらないんですけれども、引き継がれているということなんでしょうね。 どうなんですかね、これは。二〇二〇年までに全国最低八百円、全国平均千円、これを実現する、端的に言うと、こういうことが今も目標であるということでよろしいんですね。
○塩崎国務大臣 これは民主党政権の際に閣議決定されたものでございまして、先ほど申し上げたように、その上で、なおかつそこの経済前提がつけられた上で、二〇二〇年までの目標ということで民主党政権はお示しをいただいたということで、閣議決定としてはこれは存在をしているということを申し上げているわけでございます。
○長妻委員 今も存在。何だか、大臣、はっきり言うのと曖昧に言うのと同じ効果であれば、はっきり言っていただければと思うんですが。 どうなんですかね、これは。ちょっと一旦、もうちょっと明確に答弁するように委員長から御指導いただけますか、一回。
○渡辺委員長 答弁していますよ。(長妻委員「いや、曖昧だから」と呼ぶ) では、ちょっととめてください。 〔速記中止〕
○渡辺委員長 速記を起こしてください。 塩崎厚生労働大臣。
○塩崎国務大臣 何度も申し上げますけれども、閣議決定というのはたくさんいろいろございますが、変えたいときには閣議決定をし直しますから、それはさっき申し上げたとおり、ここで、あるということはそのとおりでございますし、それを別な閣議決定をもって見直したということもないということであります。
○長妻委員 何か消極的追認みたいなイメージなんですが、我々も本当に頑張りますので、ぜひ大臣にも頑張っていただきたいと思うんです。 私、最低賃金の哲学というのが日本にはちょっと希薄なんじゃないかなというふうに問題意識を持っておりまして、八ページ、九ページにもありますけれども、そもそもの水準も日本は相当低いわけでございますし、あるいは、最低賃金で働いている人はどのぐらいいるのか、初の推計が、ことしの七月二十三日、内閣府から財政諮問会議に出てまいりました。 その試算を拝見すると、二〇一四年度でいうと、最低賃金で働く労働者と最賃よりプラス十円以下の労働者を足し算すると、四百五十万人という推計であります。ある意味では、この四百五十万人の最低賃金労働者の方々の実態がほとんどというか全く分析がなされていないまま最低賃金が決められていくということは、一回立ちどまって、最低賃金というのは一体どういう役割を果たしていくのかということを考え直す時期に来ているのではないのか。 全体で見ると、給与所得者のおよそ四人に一人に当たる一千二百万人近くが、現在、年収二百万円以下で暮らしておられる。非正規雇用者は、言うまでもなく、これは雇用労働者の四割、二千万人を超えるということで、物価も上昇傾向にありまして、実質賃金も低下傾向にあります。 今回の安倍内閣政権担当期間三十一カ月を調べてみますと、実質賃金が前年同月比プラスになったのはたった三カ月しかない。民主党政権が担当していた三十九カ月では、実質賃金がプラスになったのは二十三カ月もあった。半分の期間以上は、実質賃金が民主党政権はプラスだったわけでございます。 GDPの六割を占める個人消費、この低迷が景気回復の足を引っ張っているという意味で、この最低賃金の位置づけ。今、労使で、一つの枠の中で議論して決める。これはILOの条約に我々も加盟していますから、それはそれでいいんですけれども、ただ、労使の枠組みプラス公益委員もいますが、そこに、そういう生活保障の観点とか物価上昇の観点なども加味してやはり最低賃金というのは議論をする必要があるんじゃないのかというふうに考えているわけでございます。 その中で非常に気になるのが、この最低賃金を決める最も中核の委員会である、中央最低賃金審議会の中にある目安に関する小委員会、これは非公開なんですね。非公開で、議事録は相当おくれて公開はされるようでございますけれども、この小委員会をぜひ公開にしていただきたいと思うんですが、これは大臣、政治決断をしていただかないといけないことでありまして、昨今の労働者、最賃で働く人がふえる傾向にあると私は思っておりますので、そういう意味では、どういう根拠で決めているのかというこの目安小委員会を公開にするということは、前向きにお考えはいただけますでしょうか。
○塩崎国務大臣 安倍内閣として、最低賃金は極めて大事だということは、特に貧困の問題とかそういうことを考える際にこれは大変大事だということで、第一次安倍内閣のときから、あのころは特にワーキングプアとかそういう問題がクローズアップをされていた時期でもありました。したがって、それをしっかりとやっていこうということで、自民党政権では見たことないほどの二桁増ということで、正直言って、中小企業団体は大反対をしました。それを説得するのに私も官房長官として随分苦労した記憶がありますけれども、しかし、これはやはり日本人の暮らしを底上げしていくためには大事だということでやってまいったわけであります。 今先生から御指摘のあった中央最低賃金審議会の目安小委員会、これは御案内のように、公労使の、審議会そのものの委員の中からそれぞれ四人ずつでしょうか、出てきて、この目安小委員会が形成をされているわけでございます。私どもが伺う限りは、今、具体的な引き上げの額の審議を行うのが目安小委員会でありますので、正直言って、多分、いろいろな配慮事項に触れながら率直な議論が行われているんだろうというふうに思っていまして、審議は非公開になっています。 これを公開にせよということでございますが、問題は、今申し上げたように公労使の方々が形成をしておりますので、この方々が今は非公開が適当だというふうに考えておられるようでありますから、この方々が公開をしてもいいというふうに思っていただかないと、頭ごなしに公開しろみたいなことはなかなか難しいかなというふうに思いますので、やはりコンセンサスを得ていくように議論を深めていただくとありがたいなというふうに思うところでございます。
○長妻委員 実は、四十七都道府県に設置されている地方最低賃金審議会も、私が聞いた限りは、鳥取以外は非公開になっている。千葉がちょっと未確認ということでありますけれども、ほとんどが非公開になっておりまして、確かに、当事者の方が非公開がいいとおっしゃっているから非公開ということ、これも当然重要な要素でありますけれども、今みたいな考え方に私はやはり最賃の課題があるんじゃないのか。 最賃は、やはり労使が交渉するだけの、そこで決めるだけの話ではなくて、今までは、賃金と労働の交換レートとか契約の要素とか、そういう労使の設定の幅で微妙に着地するという考え方だったと思うんですが、私は、よりもっと政策要素を取り込んで、社会全体でどういうふうに企業の賃金を配分していくのか、あるいは最低賃金労働者の実態が今どうなっているのか、あるいは生活保障の観点、こういうようなことも入れて、労使も重要ですが、もうちょっと広い観点から国民的議論を入れるということも相当重要じゃないかというふうに思っております。 例えば、イギリス、フランスなどは、公益の委員の中に統計学の専門家を入れて検証を相当緻密にしております。最賃を上げたときに、消費や経済や労働者の生活に一体どういうようなプラスマイナスの影響があったのかというようなことも入れております。 ドイツは、御存じのように、ことし一月から初の全国一律の最低賃金制度というのが始まりまして、日本の為替レートでいうと千百五十円の時給を全国一律で全ての労働者に保障するということが始まりました。それについて十九ページ、二十一ページにも資料をつけておりますが、当初は相当な倒産、悪い影響が懸念されておりましたけれども、逆に、良質な雇用がふえて、失業手当受給者も減って、もちろん賃金も上昇して、懸念された倒産件数はふえていない、むしろ減っている。こういうこともあって、ドイツとしてはある程度順調に進んでいるところであります。 そういう意味で、大臣にお伺いしたいのは、ぜひ地方の賃金の審議会も含めて公開をするというような方向性を検討していただきたい。例えば、利害が衝突するといえば、診療報酬を決める中医協という、保険者とお医者さん側、そこも激突するんですが、これは全面公開になっておりますから、そういう意味で、賃金も相当重要でありますので、公開を前向きに御検討いただくというようなことはおっしゃっていただけますでしょうか。
○塩崎国務大臣 現状では議事要旨は公開をしているようですし、資料も公開はしているわけでありますけれども、先ほども申し上げたように、労使だけじゃなくて、これは公益委員というのも当然おられるわけでありますから、こういった方々が今のところまだ公開という考え方になっておられないということでございますので、当事者として、機微なお話も含めてどういうことを議論されているのかということでございますので、ここは、公益と労働とそれから使用者側、こういった三者の検討をよくしていただいて、公開が可能なのかどうか、あるいはどういう形があるべきディスクロージャーの仕組みなのかということは議論してもらうようにお話をしてみたいとは思います。 一方で、先ほどちょっと御提起がありましたが、公益委員の中に、もう少し幅を広げたらいいじゃないかというお話がございました。 おっしゃるとおり、これは経済政策そのものに非常に大きくかかわる問題でもあるわけでありますし、経済が成長してもやはり貧困問題があるということは、私どもも子供の貧困問題なども正面から取り組んでいる立場として、今までに加えてどういう配慮をやらなきゃいけないか。今統計学のお話もございましたし、社会保障等々、いろいろスコープを広げて議論すること自体は私も考えていくべきかと思いますので、今の先生方もそれぞれ専門の方々に来ていただいておりますけれども、これに加えて、どういう方が、知見としてこの最低賃金を決める際にともに議論していただくことがいいのかということは考えてまいりたいというふうに思います。
○長妻委員 今回調べる過程で、十五ページの資料を見ていただければと思うんですが、非公開としている審議会等については全体の何%ぐらいあるんですかということを改めて調べていただいて、これは厚労省全省でありますが、三二・八%がこの基準で非公開。これはちょっと私もショックを受けまして、相当まだ高い、高過ぎるのではないのかというふうに考えるんです。 これは大臣、個人情報とか国家機密とかそういうものは当然公開しないでいいと思いますけれども、私がざっと見るに、公開しても差し支えないものを公開していないケースもあるのではないかと思いますので、この際、ぜひ一度、本当に公開しない方がいいもの、あるいは、これは公開も可能なものということで、ちょっと整理を省内で御検討いただければと思うんですが、いかがでございますか。
○塩崎国務大臣 我が党の部会とかそういうものもオープンでやるのとやらないのがあって、人によって随分評価は違うんですね。私は大体、公開主義でありますので、記者の皆さん方にも一緒に考えてもらう、あるいは関係者にも一緒に考えてもらう。もちろん、御発言をいただくわけにはなかなかいかないことが多いわけでありますが。そういう意味では、どちらかというとコンサバティブになりがちな霞が関でもありますから。 これはやり方によって、この間、例えば年金事業管理部会のときもオープンで基本的にやっていますが、時々、やはりこれは率直な意見を交わすということで部分的に非公開にするということはありましたから、そういう意味では、今三割以上が非公開じゃないか、こういうことでありますので、もっと丁寧によく見て、これはどうしても公開はまずいだろうというものを限定して非公開にするということを原則でやるということで見直してみることは十分あり得るというふうに思いますので、そのように事務方にも指示をしたいというふうに思います。
○長妻委員 見直してみるというお話でありましたので、ぜひよろしくお願いをいたします。 そして、最賃なんですけれども、先ほど申し上げましたように、ドイツはことし一月から、最賃制度も初めて導入ですし、全国一律で導入した。フランスも全国一律なんですね。フランスは、強制物価スライドというのがありまして、物価が二%以上上がると同じパーセントを最低賃金を強制的に自動的に上げる、こういう考え方で最賃を制度設計しております。そして、イギリスも全国一律です。アメリカも全国一律です、最低賃金。オランダもベルギーも全国一律で、かなりの国が全国一律であります。 大臣、最賃を全国一律の方向に持っていくということは、どうお考えですか。私はそういう方向性は重要だと思いますが、大臣はいかがお考えでございますか。
○塩崎国務大臣 御指摘のように、全国一本というところが、英米系では、欧米系といいましょうか、多いということであります。ドイツは本当にことしの一月から初めて導入ということで、これは、労働協約に基づいて、地域あるいは業種別、言ってみれば産別に最低賃金を決定してきたわけですけれども、これを全国の最賃ということで決められたわけであります。 全国一律の最低賃金につきましては、労働者の、働く人たちの生計費とか賃金とか企業の賃金支払い能力といった、最低賃金決定の際の考慮要素が地域によって差があるということから、この導入はなかなか難しいということが今までの理解でもありますし、現状、恐らくそのような考え方が強いというふうに思っています。 ドイツは今申し上げたように施行されたばかりでございまして、これがどういうふうになっていくのか、よく見ていかなきゃいけないと思っておりますけれども、どちらかというと、この各国のを見ると、アジア系が全国一本ではないということで、欧米系が一本ということであります。それはそれぞれ、ちょうど職能給と職務給が異なるように、日本の場合には職務給がなかなか定着をしないという中にあって、やはり労働慣行などとの関係もよく見て、どのような決め方がいいのかということを考えていかなきゃいけないだろうと思います。 何よりも今、例えば神奈川県の中でも、最賃について県の西側と東側では全然考え方が異なるというようなことで、それなりにやはり県内でも意見の対立があるということがあるようでございますので、議論を深めていって、このような、ほかの国は一律であるところがあるよということは十分踏まえた上で今後考えていくべきじゃないかなというふうに思います。
○長妻委員 今年度中に、そのあり方を検討する検討会の最終報告書が出ると思いますので、ぜひ前向きに考えていただければ。 今、日本は、最低賃金、最低の県が時給六百九十三円、最高の東京が九百七円ということで、相当開きがあって、こういう状況を放置しておくということは、地域格差を追認するということにつながりかねない。当然、これは企業がその余力がなければだめなわけでございますけれども、逆に言うと、最低賃金を上げることで労働生産性を高めていく刺激剤として、中小企業の競争力、生産性を上げる施策と同時に実行していけば、非常に実効性の高いものになるのではないかというふうにも考えております。 そして次に、長時間労働についてお伺いしますが、二十五ページの表とかあるいは二十八ページの、もうひどい、月二百時間以上の残業とか、相当悪質な例もありますし、先進国の中で、アメリカを除けば日本は最も労働時間の長い国であります。これについて、私は、少なくともインターバル規制、これはそろそろ法律で導入する時期に来ているんじゃないかと強く思うわけです。 インターバル規制は、会社を退社してから次の朝会社に出社するまでの時間、十一時間以上あけなきゃいかぬというものであります。この十一時間のインターバル規制を導入しているところは、三十一ページにありますが、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、スウェーデン、デンマークなどもインターバル規制を法的に決めて、強制的に決めているということであります。 大臣、日本は相当劣悪な働き方がほったらかしになっていると私は思うんですが、インターバル規制導入に前向きの御発言をいただきたいと思うんですが、いかがでございますか。
○塩崎国務大臣 その前に働き過ぎを是正しないといけないということを労政審でも御議論いただいておりますし、私ども厚労省の中でも長時間労働の削減をするという本部もつくって、向かっているわけでありますので、長妻先生と私どもの考え方は同じ方向を向いているということは間違いないと思います。 インターバル規制につきましては、いろいろな御議論がありましたけれども、EU諸国と同様に全労働者に対して導入すべきという今のような御意見がある一方で、企業活動の柔軟性を保つために、導入すべきではないとか、我が国では労使の取り組みとして必ずしも広がっていないといったような意見もあったことから、全ての働く方の最低労働基準として労働基準法に罰則つきで規定することについては、合意を得るには至っていないということでございます。 一方で、インターバル措置によって確実に生活時間や睡眠時間を確保するということは極めて重要であるわけでありまして、各企業の自主的な取り組みを促す労働時間等設定改善法、これは今回御提案を申し上げております労基法とセットでお出しをしているわけでありますが、これに基づく指針でもって新たに終業及び始業時刻の項目を設けようということを提起しておりまして、インターバルの確保措置を明記する方針でございます。まずは、こうした取り組みを通じて労使への働きかけを強めて、その普及促進を図ってまいりたいと考えているわけでございます。 日本の中でも、労使の自発的な取り組みとして、今、十一時間というお話がありましたが、例えばKDDIでは、努力目標として十一時間の休息時間を規定するということで、これは二〇一五年の春闘で決定をしているということで、この七月から実施されている努力目標があるわけであります。 ただ、さっき申し上げたように、こういった動きが広がっているかというと必ずしもそうでもないわけですけれども、考え方がいろいろあって、こういうことをやろうという自主的な労使の話し合いも行われていることも事実だということだと思います。
○長妻委員 最後に申し上げたいのは、今のようなお話はもうその時期は過ぎて、相当やはり法的な規制をしなきゃいけないんじゃないのか。 三十年前、私も電機メーカーでサラリーマンをしておりましたけれども、やはり百時間以上残業が続くとちょっと冷や汗が出てきて、百二十は相当きつい。もう心臓がどきどきして、二、三カ月百二十以上の残業をやると、これは本当に、私も体力は自信があるんですが、相当大変だ。三十年たった今も余り変わっていないというので、私は本当に驚くんですよ。ですから、ぜひ前向きに御検討いただければ。 最後、三十四ページに、フルタイム労働者とパートタイム労働者の賃金水準の世界比較というのがございます。 これを見ると、時給換算でフルタイム労働者一〇〇の賃金だとすると、日本は五六・八%ということで、半分ぐらいの賃金だ。アメリカは三割ということで、ここは相当大変なんですが、それ以外の国、イギリスは七〇パー、ドイツ七九パー、フランス八九パー、イタリア七〇パー、オランダ七八パー、デンマーク八一パー、スウェーデン八三パーということです。 やはり日本も同一労働同一賃金を入れて、余りに非正規と正社員との差が激し過ぎるので、ここの是正が、結婚もされたい方がふえる、出生率も向上するし、あるいは消費にもプラスの影響も出てくるし、格差を示す相対的貧困率の改善にもつながる。これは喫緊の課題だと私は思うんですが、この表を見て、均等待遇を入れることにぜひ前向きの御検討をいただければと思うんですが、いかがでございましょうか。
○渡辺委員長 既に持ち時間が経過しております。簡潔に答弁をお願いいたします。
○塩崎国務大臣 ヨーロッパや、アメリカも含めてかもわかりませんが、フルタイムとパートタイムの賃金水準の格差というのがそういった国々では小さい理由についてはいろいろあると思いまして、社会経済のあり方など、複合的な要因によるものであると思います。 もう一つは、さっき申し上げたように、やはり職務給というのが一般的であるかどうかということが影響してくる。日本はやはり年功賃金というか、年を経るに従って、職務の能力とかいうことに必ずしも比例しないままに給料が上がっていく中の結果として今のような数字もあるということも考えなきゃいけないわけであって、同一労働同一賃金については、政府において、まず、均等・均衡待遇の確保のあり方の調査研究に取り組んでいくというのが私どもの基本的な姿勢でございます。
○長妻委員 これで終わりますが、何でもかんでもアメリカ型を目指すんじゃなくて、やはりヨーロッパ的な価値というのもぜひ育む必要があると思っておりますので、これは日本にもマッチすると思いますので、ぜひよろしくお願いします。 ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、西村智奈美君。
○西村(智)委員 民主党の西村智奈美です。 先ほどの長妻委員の質疑で、私からも、そろそろやはり日本も均等待遇を真剣に目指していくべきではないかということは申し上げておきたいと思います。 今回、同一労働同一賃金推進法案を出させていただいたのもその一環でありますし、やはり日本の資源というのは何といっても人材ですから、それをいかに大事にして、そして働きに応じた賃金体系にしていくか、そのことを通じて生産性も上がっていくということはもう既に数多くの研究もなされておりますので、いつまでも厚生労働省も均等待遇の仕組みについて研究するだけではなくて、より現実的な一歩を踏み出してくださるように、まず冒頭、要望しておきます。 それで、きょうは勤労青少年福祉法等の一部を改正する法律案についての質疑ということで、私も、この間、さまざま、ブラック企業とか、あるいは先ほど岡本委員からもブラックバイトという言葉が出てきましたけれども、我が国の中では、事業主と働く人たちの力関係というのはやはり圧倒的に違いがあって、特に、労働法制に関する知識がない若い人たちは、やはり政府として、きちんとそういった情報を提供しながら、社会人としての生活のスタートを切るときにサポートしていく、こういったことは大切、必要だと思っておりますので、この法案の改正については期待をしていたところが非常に私も大きいです。 大きいんですが、この後また山井委員も午後から質問されることになると思います、先ほど指摘もありましたけれども、例えば職場情報の提供については、三類型ごとに一つ以上の情報提供を義務化ということで、ちょっとここはやはり甘くなっちゃったんじゃないかなというふうに思います。 また、私が期待していたのは、特に若い人たちに対する、労働法制の知識というか情報をどういうふうに知っていただくか。それも、一万人高校生がいたときに、十人に伝わるというのではなくて、一万人高校生がいたら、その一万人の全ての高校生に伝わる仕組みをどうやったらつくれるかということを、この中で現実的にできてくるんじゃないかというふうに期待していたんですね。 残念ながら、きのうもレクしましたけれども、余りそうはなっていないということなんですが、できる限りその一万人の高校生全員に対して情報が届くようにということを願いながら質問させていただきます。 まず最初に伺いたいのは、求人票の不受理についてであります。 今回、これは、ある種ペナルティー的なものとして導入をされた。ハローワークに来た求人票は全て提供しなければいけないという全件受理の原則がある中で、今回は、ハローワークが、一定の労働関係法令違反の求人者について、新卒者の求人申し込みを受理しないことができるというふうになりました。 これは、ある意味、そういう意味では原理原則の中での例外ということだと思っておりますけれども、労働関係法令のどういう違反について受理しないというふうになるのか、これは条文には書かれておりません。今後の政省令の中で書き込まれるということになっていますが、その法令の中身、それから具体的な条件、これについて伺いたいと思います。
○塩崎国務大臣 いろいろ問題のある企業が、採用において、あるいは求職、求人活動において基本的なルールを守らないところが間々あるということで、今回、求人不受理というのを例外的に設けることによって、求職をされる若い人たちにとってプラスになるようにということでございました。 何を対象にするのかということでございますけれども、これは、まず労働基準関係法令の賃金、労働時間に関する規定に反する場合、そして違反が繰り返し、例えば一年に二回以上を今想定していますけれども、それが認められる場合、そしてまた、具体的な男女雇用機会均等法あるいは育児・介護休業法の公表の対象とされている規定に反する場合で、違反によって公表に至った場合についてはそれを対象にするということでございます。 求人不受理の対象を今回新卒求人に限定していることについての言及が最初にあったかと思いますが、これは、新卒時のトラブルが我が国の新卒一括採用の慣行のもとで職業生活に長期的な影響を及ぼすおそれがあるということなどの理由から、特に新卒求人の質を確保する必要が高いということで、まずは新卒求人についてこの制度を導入しようということでございます。 一方で、求人不受理の対象を一般求人にまで拡大をすることについては、参議院の厚生労働委員会の附帯決議がございました。法施行後の状況等も踏まえて、これにのっとって、ここには「求人者の範囲及び不受理の対象となる求人の範囲の拡大を検討すること。」ということになっておりますので、私どもとしても検討してまいりたいというふうに思っております。
○西村(智)委員 大臣、私はそこまで聞いていないんです。 私の質問は、求人票不受理の対象になる法令違反の法令と、それから、どういう違反をしたときにどういう条件下で不受理とするのかということだけで、その対象者については、まだそこまで聞いていませんので。 これは、労政審でも、どういうケースに対して求人票を不受理とするのかということについて具体的な資料等をいろいろ示されていますけれども、これをもとに今後政省令が決められていくことになるということで、最低限、労政審で出されたケースについては政省令の中に盛り込んでもらいたいというふうには私自身は考えております。 それから、例えば不受理の期間ですね。これについては一定期間というふうに書かれていますけれども、違反した企業に対して一週間とか二週間不受理にしていて、二週間後にまた受理を再開しますというようなことはまさかないと思うので、その期間についての考え方を確認させていただきたい。 それから、さっき大臣は、是正指導を受けた場合、そして法律違反で公表に至った場合に求人票は不受理とする、こういう答弁がありました。公表ということが条件だとすれば、これは確認のために伺いたいんですけれども、書類送検されているケースについて、これはもう既に公表されているということになりましょうから、求人票を不受理にするということでよろしいか。 それからもう一つは、それとは別に、裁判になっているときですね、裁判。訴訟を起こして裁判になっている場合についてはどういうふうにお考えでしょうか。不受理にするのか、しないのか。
○塩崎国務大臣 いろいろあったので、最初にまず、最後におっしゃった、裁判になっている、訴訟になっているケースは、それはやはり訴訟の結果が出ないとなかなか、こちらから一方的なことはできないのではないかというふうに思っています。 その上で、法令違反の対象は政令で、そして具体的な手続等については省令でこの後定めるということになっていますが、この不受理期間につきましては、一つは、法違反が是正をされるということが第一の条件。そして、法違反状態の是正が確認をされて、今先生がおっしゃったように、もう永遠に、なかなか解除しないというのでは困るので、大体半年間を想定しておりますけれども、この一定期間を経て、法違反もないということが確認をできたところで不受理期間を解除するという格好になるというふうに私たちは今考えております。 それともう一つは、送検をされた場合がございました。これはやはり、一定の労働基準関係法令違反で送検をされた場合、それから、さっき小松先生のときにも申し上げましたけれども、違法な長時間労働を繰り返す社会的な影響力の大きい企業が是正を指導されたという段階で公表された場合というのが、これは安倍総理の指示でそのような手だてを打つことにいたしましたけれども、このいずれのケースも不受理の対象にするということで私どもは検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○西村(智)委員 ここの点、ぜひ厳格にやっていただきたいというふうに思いますし、今回は、新卒者だけではなくて、三年以内の既卒者も入るということになります。そういう意味では、対象が少し新卒者以外にも広がるということは、それはそれで非常に意味のあることだとは思うんですけれども、そこで、さっきの質問に行くんです、大臣。 要するに、もう少し一般の人たちもこの求人票の不受理に当たるようなケースとして、とにかく昨今はブラック企業という言葉がいろいろなところで聞かれていて、実はこれは若い人たちの問題だけではないですね。私も今、実は知人から労働相談的なものを受けているところなんですけれども、本当にひどい。残業なんてやらせ放題、だけれどもそれについての手当は一切払われていないという状況がそれこそ日常的にいろいろなところで起きています。 そういうのでいうと、若い人たちを対象とするものだけではなくて、今度は、一般の人たちに対する求人であってもやはりこの求人票不受理というのは対象を広げていくべきではないか。そうしていかないと本当の意味でブラック企業というのは撲滅できていかないというふうに思うんですけれども、一般に広げるということについてはもう一回答弁してください。
○塩崎国務大臣 さっき先生、冒頭に一般求人まで広げなかったことについて触れられたので申し上げたのであって、先行サービスを申し上げたということであります。 ハローワークでは、職業安定法に基づいて、求人の申し込みは全て受理するというのが先ほど先生からも御指摘がありました原則になっていて、個別の求人内容に法令違反がある場合には、当然これは不受理にすることが今でも可能になっているわけでございます。 一般求人については、まずは現行法の中で、ハローワークにおいて申し込まれた求人票の記載内容が実態と異ならないか、あるいは違法性がないかといったようなことをさまざま確認するわけでありますけれども、それを徹底し、仮に違法性が認められた場合には是正指導を徹底してまいらなければいけませんし、今申し上げたように、法令違反が明白にある場合には、これは不受理とすることが可能になっているわけでございます。 そうはいいながら、いわゆるブラック企業、これが存在することは間違いないわけでありますから、だからこそ、私どもは東京と大阪に「かとく」というのを設けて特別な捜査もしているわけでありますけれども、そういう意味では、さっき申し上げたように、参議院の厚生労働委員会の附帯決議のとおり、一般求人にまで拡大することについても検討するという姿勢でまいりたいというふうに思っております。
○西村(智)委員 ぜひその方向で検討してもらいたいというふうに思います。 是正指導も、今回の労働者派遣法の中でも、ではその指導監督体制はどうなるのかということについてはさまざま議論もありましたけれども、やはり監督ができる体制であって初めてそういう答弁が可能になってくるんですよ。なかなか、たくさんある違反件数の中で、今、相談がし切れていない、対応ができていないということがあるから問題だと思っているわけで、ぜひそこは法改正できちんとルールを設けていくということを通じてブラック企業がなくなっていくように取り組んでもらいたいと思っていますので、そこは私からの要望として強く申し上げておきたいと思います。 それで、引き続いては、若い人たち、今回、青少年の勤労福祉に関する法律ということですので、高校生とか大学生とか、ああいう方々を中心にちょっと考えてみたいと思うんですけれども、やはり労働法制に関する知識がなかなか若い人たちはない。だから、そこにつけ込まれてと言ったらなんですけれども、ブラックバイトもそういうところにつけ込まれるような形で、本当に子供たち、若い人たちが言ってみれば搾取されるような事態が発生していることだと思うんです。 こういうときにやはり力になるのは、武器になるのは、法律に関する知識とか、あるいはどこに相談に行ったらいいですよという体制を整えることとか、その相談窓口がどこにあるということが確実に若い人たちに伝わっていること、こういうことではないかというふうに思うんです。 それで、今回は、第二十六条関係、これは福祉法の方ですけれども、ここで、労働に関する法令に関する知識を付与しましょうということで、国は、学校と協力して、学生または生徒に対して法令に関する知識を付与するように努めなければならないというふうになっております。 これは、具体的に今後どういうふうになっていくんですか。
○塩崎国務大臣 第二十条に、「国は、学校と協力して、」という今先生お読み上げをいただいた部分があると思いますけれども、確かに、労働法制というのはなかなかなじみが一般的にないし、これは子供というか若い人たちだけじゃなくて大人でもかなり知識が足りていないというふうに思いますし、私自身も改めて、去年から、労働法制がいかに難しいか、ほかの法律と比べても随分組み立てが違うというのがよくわかりますし、論理的に考えると間違えることがあるということがよくわかっております。 それはともかくとして、子供たち、若い人たちに労働法制の周知については厚労省としても今までやってきておりまして、ハンドブックをつくるとか、都道府県の労働局が大学等に出向いて講座を行うとか、あるいは学生のための労働条件セミナーを全国で開催するとかいろいろなことをやってきていますけれども、今回の二十条にあるように、学校といったときにやはり高校生まで含めて、先ほど岡本先生からもお話がありましたが、なかなか難しい法律ではありますけれども、やはり高校生まで理解を深めるということが大事だと思っています。 かたがた、参議院での附帯決議もございますので、ハローワークから高校への労働法教育に向けた働きかけの強化をしていきたい。全くやっていないわけではなくて、今もやっているわけでありますけれども、それをさらに強化して、わかりやすい労働法教育を高校でもやる。あるいは、インターネットを活用して研修プログラムの開発を行う、あるいは学生を対象としたわかりやすい動画教材を開発するといったようなことなどを、学校と連携をして、さまざまな手だてを活用しながら労働法制教育が実施されるように取り組んで、ブラックバイトやブラック企業の言ってみれば餌食にならないようにするということが大事だというふうに思います。
○西村(智)委員 現行は、ハローワークに、大体一千六百人から一千八百人程度と聞いていますけれども、ジョブサポーターと言われる方々がいらっしゃって、そういう方々が例えば大学を回って、そこで行われるセミナーで話をさせてもらったりということでやっているということなんです。 大学だけではなくて今回は高校も回るということで、それはそれでぜひやっていただきたいと思うんですけれども、私はやはりちょっとここは弱いと思うんですね。学校と協力して知識を付与するように努めなければならないということですから、確かに、今度は高校も回る、そして大臣おっしゃったようにいろいろな教材も開発する、だけれども、配ってくれる人がいなければその教材というのは渡っていかないわけですよね。 これは誰が配るのか。全国にいる千六百人とか千八百人のジョブサポーターが全部の高校を回って、例えば在学三年間の間で一度でもそのジョブサポーターの人に接することができればいいです。その方々から配ってもらったり、いろいろ話をしたり、困ったことがあったらこういうところに相談に行きましょうね、あるいは労働組合に相談しましょうねというようなことが言えるかもしれないけれども、恐らく、きのうもレクで聞いたんですけれども、全学生、全高校生の中でそういうジョブサポーターの人たちの話を聞いたことがあるとかという人は、私が二%ぐらいですかと聞いたら明言しなかったです、多分もっと低いんだと思うんです。高校で、あるいは大学で呼びかけても、多分、そういった人たちの話を意識的に聞きに来る人たちは、どんなに多くてもやはり一割ぐらいとかでしょう、ざっと申し上げて。 ということからすると、やはりここは学校教育の一つのカリキュラムの中に位置づけて、そういった体制整備をしていく必要があるのではないかと私は思うんです。 実は、私、これは政府・与党のときに文科省にお願いに行ったことがあるんです。学習指導要領の中に、労働関係の法令をきちんと学ぶ機会を設けてもらえないか。 今、十八歳に選挙権年齢が引き下げられるということで主権者教育というのもやられていますよね。つまり、私たちの国では、自分たちが持っている権利をどういうふうに行使したらいいかという、そのことは余り教えられてこなかった。例えばこういう権利があります、こういう法律があります、こういうことは教科書の知識としてはあるんだけれども、それをどうやったら行使できるかということについては教えられてこなかったんです。 ぜひ学習指導要領に入れて体制を整えてもらいたいというふうに思いますけれども、文科副大臣、お願いします。
○丹羽副大臣 お答えさせていただきます。 現在、学習指導要領の改訂については、ちょうど審議している最中の例えば中央教育審議会において、高等学校の新科目「公共」を設け、その中で雇用等について学ぶことといった議論もなされております。 社会的、職業的自立に向けて必要な力を育むことについて、今後具体的な検討がなされていくものということを中央教育審議会にも期待いたしております。(発言する者あり)
○西村(智)委員 いや、どこがよしなのかよくわからないんですが、よしではなくて、これはやはりちゃんとやっていただきたいと思うんですよ。 つまり、今回の法律は、「国は、学校と協力して、」ですから、やはり文科省もここは一定程度責任を負ってもらわないと困るんですね。そこをもう一言踏み込んでもらって、答弁してもらいたいと思うんですけれども。
○丹羽副大臣 先ほど塩崎大臣の方からも話がございました。文部科学省において、現在、厚生労働省と連携しながら、働き始める前や働くときのルールなどについて、具体的に、ハンドブック等を活用して、また都道府県の労働局から職員を派遣していただいて、講師の派遣について周知するなど、学校に対するさまざまな支援に努めさせていただいております。
○西村(智)委員 ちょっとやはり心配です。ガイドブックをつくってもらうのはいいんです、小さなハンドブックみたいなもの。私は、それが全ての高校生とかに、社会に出る前に渡るということはやはり必要なことだと思うんですよ。教材をつくってそれで終わりだったら、今までのやり方と全く何も変わりないじゃないですか。そこからもう一歩前に出て何をするかということが問われると思いますので、塩崎大臣、ここはぜひ大臣の力も発揮していただいて、文科省といい形で共同ができるように、そこは強く出てください。お願いをします。 それで、もう一つ、これは中途退学者の問題なんですけれども、我が国のいろいろな法体系の中で、問題は、一人の人間は生まれてから死ぬまで一生途切れることがないわけなんです。例えば、学校にいるときは学校教育法、文部科学省。そこで、例えばジョブサポーターの人たちが来て就職の相談に乗ったりして、あるいは担任の先生にもいろいろ相談に乗ってもらってということがあるんだけれども、一度卒業してしまうと、そこから先、何というか、放たれてしまうわけですね。例えば、うまくハローワークだとかいろいろな相談窓口にたどり着く人はいいです。だけれども、たどり着かない人がやはり多くいらっしゃると思うんですよ。 今、高校の中途退学者は何万人という単位、私が聞いたときには五万人とか七万人とかいう方々がいらっしゃるそうなんですけれども、そういった方々についても、例えばハローワークが親身になって相談に乗る体制、こういったものがとれるようにしていかなきゃいけない。サポステの話もいろいろありますけれども、サポステもそれはきっちりと役目を果たせるように予算もつけてもらいたいというふうに私は思っています。 この点、職業安定法の改正のところで、第二十六条、これもまた二十六条になるんでしょうか、公共職業安定所が学校と協力して行うさまざまなサービスの対象者に今度は学校を中退した人たちを加えるということなんですが、この法改正によって具体的に何が変わっていきますか。
○山本副大臣 今御紹介いただきましたとおり、職業安定法二十六条に、「又は退学した者」という形で御指摘のように中退者が加わったわけでございますけれども、これによりまして、学校の協力のもと、退学前の段階でハローワークで就職支援を受けられることの周知を行うことや、また本人から了解を得る等によりましてハローワークが名簿の提供を受けるといった取り組みをさせていただいて、中退する前から、また中退した後も、一貫した職業相談、求人開拓また職業紹介等の支援にしっかりとつなげていきたいと思います。 今、文科省の丹羽副大臣の方からお話ありましたけれども、この文言が入った、今までも多少はやっていたところはあるんですが、なかなか例えば名簿を出してもらえないとかそういうことがありましたが、こういうことをきちっと文部科学省と一緒に連携させていただいて、できるようにしてまいりたいと考えております。
○西村(智)委員 情報提供は極めて大事だと思います。 そこは文部科学省もぜひ前向きに取り組んでもらいたいと思いますけれども、丹羽副大臣、今の答弁について、文科省としても問題意識を共有して、情報の提供、これは個人情報という問題はありますけれども、それはその人の人生にとってとても大事なことなので、そこはやはりいろいろな知恵を出して乗り越えていくべきハードルなんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○丹羽副大臣 お答えさせていただきます。 今、山本副大臣からもお話がございましたが、子供たちが学校を中退した後、その所在等を現在しっかりと把握できる部分が、もちろんあるとも思うんですが、やはり全てが全て把握できない部分もございます。そういったところを、最後はマンパワーも必要になってくるかと思いますが、文部科学省といたしましても、そういった子供たちに対しても次の就職先や就学先等を支援できるような体制を、厚生労働省と一緒になって連携を深めていきたいと思っております。
○西村(智)委員 つまり、縦割りで人を見るのではなくて、その人を中心にしていろいろなサービスが提供できるような形にしてもらいたいということです。ぜひよろしくお願いします。 そろそろ時間ですので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○渡辺委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○渡辺委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。山井和則君。
○山井委員 それでは、四十五分間質問をさせていただきます。 青少年雇用促進法、そして、このことに関連して、ブラックバイトの問題を質問させていただきたいと思いますが、株がまた下がっております。冒頭、GPIFの質問をちょっとだけ、株が下がっておりますので、させていただきたいんです。 先ほど、十二時四十五分現在では、一万七千七百九十一円まで下がりまして、三百九十円も下がっております。そういう意味では、八月十八日には二万六百円でしたわけですから、要は、この間、またきょうも今変動しておりまして、一万八千円台に回復するんだと思いますが、約二千八百円下がっているわけですね。 先日の質疑の中で、要は、三月末時点でGPIFが三十二兆円国内株式を持っている、そして海外の株式を三十兆円持っている、合計六十二兆円。この三十二兆円に、二万六百円から一万七千八百円に下がったという、一四%を掛けると、機械的な計算ですが、約五兆円になる。ということは、結局、きょうも乱高下しておりますけれども、この八月十八日からきょうまでの段階で、機械的に計算すればですよ、GPIFの、信託銀行などが何を買っているかはわかりませんからね、でも、平均すると約五兆円の年金資産が目減りした可能性もあると思うわけです。 さらに、きょうの日経新聞にも出ておりましたけれども、どういうことがこの八月の株安で起こったかというと、外国人の売り越しが最大、つまり、海外勢は一兆一千五百八十二億円を売っているわけですね。それに対して、この日経の朝刊によると、年金の売買を反映する信託銀行の買い越し額は四千三百七十四億円と。つまり、構図としては、海外投資家はもう売っている、しかし、GPIFなどが、公的マネーが四千三百七十四億円買い支えている、そういう構図になっているんじゃないかという気がいたします。 そこで、こういう現状、結局、株に大幅に投資して、大幅な株安によって、上がるときもありますが下がるときもあります、国民の年金資産がこのように乱高下してしまう、非常にリスクにさらされている、このことについて塩崎大臣の見解をお伺いしたいと思います。(発言する者あり)
○塩崎国務大臣 今ちょっとお話がありましたが、民主党政権の最後は大体八千円台ぐらいだったと思います。そこから今でも約一万円ぐらいは高いわけでありますので、逆に、機械的な試算をぜひお勧めしたいというふうに思います。 それをおいておいても、今から申し上げることはもう繰り返したことなので大変恐縮でございますが、年金資産の運用というのは、長い目で見て、国民の、つまり被保険者、つまり年金をもらう側の国民にとって間違いなく約束どおりいただけるような利回りをきちっと確保していくということが中長期的に大事であって、それを考えた上でのポートフォリオを今、GPIFでは専門的な判断からやっている。 もちろん、基本は基本ポートフォリオでやりますけれども、そういったことで、年金資産として年金財政に必要な資金が得られるように運用を図るというのが大事なことでございますので、短期的に日々の上がったり下がったりということは当然あるわけでありますけれども、トレンドとしてどうなのかということを含めて中長期的に考えるのが年金資産運用の常識だというふうに思います。
○山井委員 結局、株式に投資することによって非常にリスクが高まっているんですね。 長妻昭衆議院議員の質問主意書に対して、二〇〇八年度のリーマン・ショックのときに約十兆円年金資産が目減りしたと。しかし、同じぐらいの株安になったら、今回の新しいポートフォリオ、つまり国内株式二五%というものになるとどうなるか。そのときには、約二倍の二十兆円の年金資産の目減りになる、こういうリスクというんですか、倍になるということなんです。 私、今回計算してみましたら、先ほど言いましたように、この二週間で二万六百円から一万七千八百円に下がったことによって、機械的な計算でいくと、一四%下がって、三十二兆円国内株式を持っているわけですから、約五兆円。さらに同時に、海外の株式もパーセンテージを上げていまして、三十兆円持っています。今、合計六十二兆円持っていますから、それを掛け算すると、合計約十兆円年金資産が目減りした可能性も機械的には考えられるわけです。 これは、何と、リーマン・ショックのときは五千円株が下がったんですね。あのリーマン・ショックのときに海外と国内の株式で目減りしたのが十兆円。それと同じ十兆円が、計算上はこの二週間の株安で目減りしている可能性があると思うんです。これは私は大変なリスクだと思います。 何でそんなことになるのかというと、リーマン・ショックのときには額が少なかったんですね。リーマン・ショックのときには、結局、合計二十兆円しか国内と国外の株式に投資していなかった。そのパーセンテージが非常に少なかった。ところが、今はもう四五%まで投資をしている。そういうことが問題になってきているわけであります。 そこで、お伺いしたいんです。 先ほど、今まで十五兆円もうかっているんだと。確かに、昨年の運用益はプラス十五兆円でしたよ。昨年度は十五兆円でしたけれども、今年度は大幅に、特にこの三月から九月期は下がるという予測も出ているわけですね。そういう意味では、これはアベノミクスに反してアベノリスク。 つまり、公的マネーが支えている株が下がると、もちろん景気が減速するだけではなく、老後の安心をリスクにさらす、このことについても問題だと私は思っておりますし、今の政権は株価を上げることによって支持率を維持して安保法案、派遣法改悪等、天下の悪法を通そうとしている、そういう批判も出ておりますが、やはりこういう問題、リーマン・ショック並みの年金の目減りが、この二週間の株安で国内と海外を合わせれば出ている可能性がある。やはりこういうリスクに年金をさらしている。もちろん、もうかるときもありますよ。でも、リスクも大きい。 そのことについて、塩崎大臣、問題だと思われませんか。
○塩崎国務大臣 何度も申し上げているように、年金の資産運用に最も大事なのは、年金財政上必要な資金を予定どおり運用として得ることができるかどうかということが大事なのでございます。それは中長期的に、年金投資というのは、いつも世界じゅうの常識としてやっていることでございます。 その上で、例えば、この間、山井先生は、前のポートフォリオでいけばいいんだということをおっしゃいましたが、経済情勢は変わりました。だからこそ基本ポートフォリオを変えたわけであって、前も申し上げたとおり、前のポートフォリオのままで、もしこのままやれば、年金財政上必要な利回りは得られないというのが山井理論でございまして、それは国民に対する最もやってはいけないことであります。 経済情勢の先行きを見込んだ上で、その情勢に見合った基本ポートフォリオを組んでいく、そのことが私どもがやらなきゃいけないことで、これは、名目賃金上昇率プラス一・七を得るために必要な基本ポートフォリオはこういうことですということでお示しをしているわけでございますので、一〇〇%国債で回ることを含めて、年金財政上必要な利回りを得ていくことは、山井先生のおっしゃっていることではできないということを申し上げているわけです。 これは、いずれにしても、短期的な標準偏差が大きくなる、それはそのとおりで、それだけをリスクと言っているわけでは理論的にはないわけでありまして、最も大きなリスクは、年金財政上、国民にお約束をしたとおりの年金支払いができないということが最も大きなリスクでございます。
○山井委員 この結果、先ほど言いましたように、リーマン・ショックのときには、国内株式は十一兆円、外国株式は九兆円、合計二十兆円しか株に投資していなかったんですね、二十兆円、一七%。ところが、今は合計六十二兆円、四二%。最新の六月末の数字では四五%までふやしていっているんです。 目指している運用利回りが獲得できないんじゃないかということで、では、ちょっと大きな損失をするリスクもあるけれども株に投資してみよう、そういう考え方も、塩崎大臣はそういう考え方をされたんですけれども、何よりも、これは国民の老後の資産ですからね。国民は株式投資をふやすなんということは必ずしも求めていませんよ。 実際、連合の皆さんや働く仲間の方々、そういう方々も、今回のことというのは実際にその保険料を払っている当事者の声を反映させていないということで、非常にそこは不安に思っておられます。 このことは、また今後引き続き議論したいと思いますけれども、やはり、二万六百円から一万七千八百円となったこの二週間だけで、機械的な計算では十兆円ぐらい、リーマン・ショックのとき並みに年金資産が下がったかもしれない、こんなリスキーなことというのは問題だと思っております。 それと、もう一問だけ年金について質問させていただきたいんですが、きょうの配付資料十五ページ目に、日本経済新聞六月十日朝刊、「狙われた年金情報」「年金情報が狙われている——。その予兆はあった。」ということで、企業年金連合会に、四月二十二日に約四十の会員組織、個人に「無料研修会のお知らせ」という不審メールが行ったわけですね、フリーメールの形で。下の読売新聞にもそのことが書いてあります。 そして、今回の漏れた年金情報で一番最初の端緒は、四月二十二日の企業年金国民年金基金課への不審メールであったということが今回の検証委員会の報告でわかったわけですね。同じ日なんですよ、同じ日。 そして、私がなぜこのことについて関心を持っているかというと、六月九日の参議院の厚生労働委員会で蓮舫議員が、この連合会への不審メールのことを質問されているんですね。 つまり、先日の検証委員会の報告書では、四月二十二日に、企業年金国民年金基金課、いわゆる企国課と略しますが、厚生労働省の企国課に、そして厚生局に、一通ずつ不審メールが来た、これが今回の漏れた年金情報のスタートであった、予兆であったということでした。 しかし、塩崎大臣、これは私は違うんじゃないかと思うんです。 つまり、企国課に来た一通のメールは、この企業年金連合会や関係者に送られた四十二通のメールと同じメールだったんじゃないですか。なぜならば、タイトルが一緒じゃないですか。十六ページを見てください。 四月二十三日、こんな不審メールが来ていますといって厚生労働省が注意喚起したメール、「企業年金連合会無料研修」、一緒じゃないですか。そして、送信者のメールアドレス、hotmailというフリーメールですね。そして、これはヤマダという方の名前をかたっていたということも言われているわけです。 そこで、塩崎大臣にお伺いしたいと思います。 この四月二十二日の日に企業年金関係の関係者に四十通送られた不審メール、無料研修の添付ファイルの不審メールと厚生労働省の企国課に来た不審メールは同一のメールですか、同一ではないですか。質問通告で聞いておりますので、お答えください。
○塩崎国務大臣 企業年金関係者に送られました不審メールの内容については、私どもは了知をしていないために、企業年金国民年金基金課などが受信をいたしました不審メールと企業年金関係者が受信をされた不審メールが同一のものかどうかは不明でございます。
○山井委員 ここ数日、厚生労働省と同一かどうか調べてくれ、確認してくれと。漏れた年金情報の第一通が厚生労働省だけに来たのか、同じメールが企業年金連合会関係に来ているのか、これは漏れた情報がどうだったのかという事件を解明する上で非常に重要なことじゃないですか。にもかかわらず、何度言っても確認をしない。おまけに、国会で質問をしても確認しない。電話一本したらいいじゃないですか、電話一本したら。何でその電話、わざと確認しないんですか。 私の推測は、電話一本したら、これは同じメールで、わかるんですよ、簡単に。同じメールだとわかったら、この間の検証委員会の報告もまた変わってくるんです。この間の検証委員会の報告は、四月二十二日に企国課に不審メールが来ました、それが日本年金機構に対する、百二十五万件の年金流出の最初の予兆でした。でも、違うんじゃないですか。 最初は、この企業年金連合会に四十通メールが来た、それと同じ並びで企国課に来た。つまり、まさに日経新聞に書かれているように、そうなると、もともと年金情報が狙われていたということが四月二十二日の時点で明らかになって、即、日本年金機構に、年金情報が狙われているから年金機構は注意してくださいよという注意喚起もすべきだったんじゃないんですか。 なぜ確認をしないんですか。同一メールだと私は感じていますよ。なぜ確認しないんですか。確認してください、塩崎大臣。
○塩崎国務大臣 まず、企業年金関係者、今先生がおっしゃっているところに送付をされた不審メールの内容を調べろ、こういうことでございますけれども、不審メールを受信したのはあくまでも民間団体、民間人でございます。これは、厚生労働省がその内容について調査を行う権限がないわけでございます。 また、御指摘をいただいている企業年金関係者に対する不審メールと厚生労働省職員への不審メールが同一であったか否かにかかわらず、四月二十二日以降の対応に私どもにも問題があったということは変わりはないわけであって、もう何度もこの点については認め、なおかつ足らざるところを皆様方にお話を申し上げてきたところでありまして、答弁をしたとおりで、反省をしているところでございますので、御理解を賜りたいというふうに思います。
○山井委員 私は、これは隠蔽だと思います。 やはり、百二十五万件もの情報を流出させて、何がその端緒だったのか、何が原因だったのか、全容を解明しないと再発防止策が講じられないじゃないですか。なぜ全容を解明しようとしないんですか。 今回、検証委員会が一カ月任期を延ばされたということです。ということは、最初の予兆が厚生労働省の企国課への一通だったのか、企業年金連合会関係者全てだったのかによって再発防止策は当然変わってきます。 ですから、要望です。甲斐中委員長を初めとする検証委員会、一カ月任期を延ばしたんですから、ぜひ、検証委員会を通じて、企業年金連合会の関係者の四十通のメールとこのメールが同一だったかどうか確認した上で、同一であったら、最初から年金が狙われているということがわかったのになぜその対応をしなかったのか、そのことについても再発防止策で公表していただきたいと思います。検証委員会を通じて、同一のメールかどうか確認をしていただきたい。 それでも確認しないと言い張るならば、これは隠蔽ですよ。再発防止策を解明するためには、漏れた年金情報の全容を解明するためには、この四十通と企国課への一通が同じかどうか、外形的に見たらほとんど同じじゃないですか。その確認すらしないというのはおかしいと思います。大臣、いかがですか。
○塩崎国務大臣 甲斐中委員会が一カ月延ばしたというのは、これは甲斐中先生が委員会の答弁でもおっしゃっていたことでございますけれども、事情が、大きな変更でもあればまた活動を再開するとおっしゃっていたと思います。 念のためにということで、見定めるということで一カ月延ばすということになったというふうに私は理解をしているわけでございますが、集中審議の際にも甲斐中先生が明確におっしゃっていたことは、今回の日本年金機構で起きた不正アクセスに伴う個人情報流出事案についての全貌はおおむね、原因究明とそして再発防止を考えるに足るだけの結論を得たということでこういう形になって、私どもとしても、甲斐中委員会、そしてNISCからの分析、そしてまた機構みずからの内部の分析、これらをあわせて見て、今回なぜこういうことが起きたのか、そしてどう対処すべきなのかということはおおむね結論が出せるというところまで来たというふうに理解をしております。 今の、企業年金の関係者のところに来たというメールについての調査のお話でございますけれども、先ほど申し上げたとおり、この調査の相手は役所ではなくて民間団体や民間人でございまして、やはり、任意の調査だとしても、それは慎重にやらなければいけないことでございまして、私どもには調査する権限がございませんので、基本的には慎重に考えるべきではないかというふうに思います。 ただ、今回、議員からの御指摘もございますが、厚労省としてできることがあるのかということは事務方に検討をさせたいというふうに思います。
○山井委員 電話一本で済むことですから、ぜひ確認していただきたい。これは厚労省だけの問題じゃなくて、今回の漏れた年金情報問題で被害をこうむっているのは国民なんです。なぜこんなことになったのか、どうすれば再発防止をできるのか、そのことを知る権利が国民にはあるんですから、ぜひとも調べていただきたいと思います。 それでは、青少年雇用促進法に関して、ブラックバイトの問題の質問に入らせていただきます。 先日、五人の高校生の方々がブラックバイトのユニオン、労働組合をつくられました。私も二度お話を聞かせていただきまして、昨日もお話を聞かせていただきました。 その中で、このブラックバイト問題、高校生に関しても非常に深刻な問題だと思っておりますのは、何枚か新聞記事を入れておりますが、長時間労働、勉強に支障、ノルマ課されて自腹、人手足りずに無理やり勤務に駆り出される。 アルバイトで起こりがちなトラブル。飲食店や居酒屋、深夜営業が多くて、生活が夜型になって、授業に出られない、あるいは、試験のときに休ませてくださいと言っても休ませてもらえない、その結果、留年する、学業が続けられない。本末転倒ですよね、これは。 さらに、アパレル関係では、この仕事をする以上は服を買ってくださいと言って強制的に服を買わされて、その代金が給料から天引きをされる。 さらに、コンビニなどでも、催事といいますが、いろいろキャンペーンとかお祭りとか、うな重やおでんのキャンペーンで販売ノルマがあって、例えば百個ノルマがあって、売り切れなかったらそれを自腹で買いなさい、ひどいケースは、それを払っちゃったら、バイト料を超えて、逆にバイト料以上にお金を払わないとだめになってしまう。 さらに、学習塾でも、こま給といって、一こま二千円、九十分と言っておきながら、その前後一時間ずつ準備とかをして、その時間はアルバイト料が払われなくて、延べでやると最低賃金を下回ってしまう。 大人の世界でもこういう問題はありますけれども、特に学生さんに関しては、このことによって学業に支障が出る、あるいは、やはり知識が乏しいから、これは最賃を下回っているんじゃないですかとか、十時以降は高校生はアルバイト禁止なんじゃないんですかとか、反論もできないんですね。だから泣き寝入りしている方も非常に多いわけです。 それで、次のページ。 それに関して、厚生労働省も八月にブラックバイトの実態調査をするということで、今されておられます。 また、この新聞記事の中でも、バイトの七割が扱い不当だということで、学生なのに学業に支障が出るほど働かせるというのをブラックバイトと呼んでいるということであります。 そこで、質問通告にも従って塩崎大臣にお聞きしますが、労働時間が十五分単位で切り捨てになっている、十五分単位だから一時間プラス十四分働いても一時間ということになってしまう、そういうふうなことになって、一分単位の労働時間に対する賃金が払われない、これは違法ではないですか。
○山本副大臣 原則といたしまして、今御指摘いただきました、分単位で労働時間を切り捨てることというのは、賃金や割り増し賃金の不払いを生じさせ、労働基準法に違反することになりますので、違法でございます。
○山井委員 違法ですよね。 私が会った三人の高校生、三人ともコンビニ、ファミレスでこの十五分単位になっていて、それ以下は切り捨てなんです。 深刻なのは、こういう悪徳なアルバイトがあるということじゃないんですよ。それが常態化してしまっているということなんです。 違法だということですが、では、これが常態化しているという認識はありますか。例外的なところがこういうことをやっているのか、それともこういうケースがかなり多いという認識なのか、厚生労働省の認識、いかがですか。
○塩崎国務大臣 そういうケースがあるということはもちろんわかっているわけでございますが、それがどの程度かということは、調査の対象として、今調査をしているところでございます。
○山井委員 調査を今されているということですが、では、その調査の結果、例えばですけれども、十五分単位のケースとか十分単位のケースとか三十分単位のケースがあって、とにかく四捨五入じゃなくて切り捨てられて労働時間が短くなっていると。 これは、団体交渉の結果、一年分を払ってもらったら三万円になったとか、二年分を払ってもらったら六万円になったとか、やはり高校生のアルバイトや大学生のアルバイトにとっては非常に大きいんですよね。それで、かつ、苦情を言うと、もうシフトに入れない、仕事量を減らされるとかいって、高校生や大学生も言えないというのがあるんです。 では、実態調査の中で、こういう十五分単位等々の切り捨てというものがかなり行われているということがわかれば、業界団体への文書要請、例えば、このこま給ということに関しては、実際、学習塾の授業の前後に不払いの労働時間があるということで、是正のための通知をされましたね。これについては配付資料の九ページにあります。「塾のブラックバイト 国「改善を」」ということで、こういう文書要請を出されました。各団体の長の方々へということで、労働基準局長の名前で、ことしの三月二十七日でした。 これと同じような形で、十五分単位あるいは十分、三十分等の切り捨てが横行している現状が実態で確認されたら、業界団体に対して文書要請をするということでよろしいですか。
○塩崎国務大臣 厚労省では、これまでも労働関係法令などの周知、広報について、リーフレットやポータルサイトを活用した取り組みを行ってきました。 その一方で、現在、先ほど申し上げたように、大学生アルバイトを対象に実施をしているアンケート調査の結果などもございますので、それらを踏まえて、今後は、今お話がございました文書要請、コンビニや飲食店の業界団体に対する文書要請についても、この調査の結果を踏まえて検討をしてまいりたいというふうに思いますし、今の調査のみならず、もちろん日常的にこれは労働基準監督署がウオッチをしているわけでございますので、そういったところの監督指導の実態も踏まえて、そういうことについても含めて検討してまいりたいというふうに思っております。
○山井委員 昨日も、四日ほど前も、高校生の方々を呼んでヒアリングさせていただいて、厚生労働省の担当者の方もお越しをいただいて建設的な議論をさせていただきました。 一つ私がひっかかったことが、こういう違法行為があったら高校生の皆さんも労働基準監督署に申し出てくださいと言われたわけですよ。ところが、高校生は何と言ったか。平日は授業があってそんなところに行けませんと言うわけですよ。だから、それは行けないんですよ、高校生の人は、違法行為があっても。 さらに、高校生がわざわざ労働基準監督署に行ってくださいというのも変な話で、高校生は忙しいし、わざわざ高校生が行くまでもなく、大人がちゃんとそれは取り締まらないと私はだめだというふうに思います。ですから、文書要請していただきたいと思います。 それに関連して、もう一つ、催事のミーティング、つまりキャンペーンですね。クリスマスキャンペーンとかお正月キャンペーンとか、そのときにクリスマスプレゼントを売ろうとかバレンタインのチョコレートを売ろうとか、あるいは、近所でお祭りがあったら、コンビニの店頭にお店を出してそこで売り子をやってもらうとか、こういう催事、お祭り、キャンペーンの際のミーティングや打ち合わせ会議、あるいは店頭のときに、労働時間になっていないケースも多いんですね。 例えば、昨日聞いた話では、二時間ぐらい店頭でお祭りの売り子をさせられて、それで、ああ、もう二時間働いたなと思ったら、ありがとうと言ってチョコレートパフェを一つもらったとかスナック菓子をもらったとか。けさ岡本議員もおっしゃっていましたけれども。 やはり、こういうミーティングや売り子、キャンペーン、そういうふうなことがあっても、これを労働時間に含めずにアルバイト料を払わないのは違法じゃないですか、いかがですか。
○山本副大臣 実態といたしまして、働く方が使用者の指揮命令下に置かれている、そういう場合におきましては、その時間は労働基準法における労働時間という形になるわけでありまして、今例を挙げていただきましたけれども、催事の際のミーティングだとかさまざま、店頭販売とかお祭り、きちんとそういった使用者の指揮命令下に置かれているかというところで判断をさせていただいているわけでありまして、今挙げられたような例でありましたら、違法となります。
○山井委員 もちろん、これは団体交渉をしたりしたら確実に勝てるんですけれども、高校生や大学生はそう簡単に団体交渉できないし、そんなモグラたたきじゃなくて、そんなことを本来はしなくても正当な賃金が払われないとだめなんです。 さらに、三つ目。 例えば、求人票やいろいろなフリーペーパーの時給八百五十円ということで、いざ勤め出したら、研修期間中だから八百円ですとか、あるいは最低賃金以下とか、こういうふうなことというのも違法ではないですか、いかがですか。
○山本副大臣 労働基準監督署におきまして、減額特例の許可を受けることなく最低賃金額未満の賃金を支払っていることを確認した場合には、最低賃金法違反について、文書でその是正を厳しく指導することとしております。 今おっしゃった、採用後の例えば新人研修の期間、最賃より低い、そういったものは違法になります。
○山井委員 言っちゃなんですけれども、違法だらけなんですよ。それが野放しになっているんですよ。大人だったら、そこは言える人もいるかもしれない。しかし、高校生や大学生はそんな知識もないですよ、残念ながら。おまけに、残念ながら、チェーン店やフランチャイズ、全てがこういうことをやってしまっているという問題点があるんです。だから、これは本当に私たちが、国会議員が与野党力を合わせて取り組んでいく必要があると思うんです。 今、大学生のアルバイトの実態調査をやっているということですが、いつ集計が終わって、いつ結果が公表されて、先ほど塩崎大臣も、それを踏まえて文書要請を検討するということを答弁されましたけれども、急いでほしいんですよ。今九月四日ですから、九月中とか十月中とか、急いでいただきたいと思います。こういう実態が明らかになった以上、スピードこそが厚生労働省のやる気も問われるわけですから、いつ集計し、公表され、その文書要請というのはいつぐらいまでに出すおつもりなのか、お聞かせください。
○塩崎国務大臣 調査も、大学生レベルの調査と高校生レベルの調査というのは、やはりこれはちょっと違う扱いをしないと正確なところがよくわからないということになってしまうものですから、特に、先生先ほど御指摘になったと思うわけですが、十八歳未満の深夜労働とか、これは基本的には大学生ではあり得ないということなので。 大学生等を対象としたアルバイトに関するアンケート調査は、八月の二十七日にスタートをしておりまして、本年十月末までには公表したいというふうに思っています。 高校生を対象としたアルバイトに関するアンケート調査につきましては、先ほど申し上げたように、少し調査方法や項目について工夫をしないといけないと考えておりまして、大学生の場合と高校生では、例えばインターネットを使っていけるかどうかとか、そういうこともありますので、これに関しましては、年内には実施をしたいというふうに考えているところでございます。
○山井委員 ぜひ、おっしゃるように高校生も多少事情が違いますので、高校生に対する実態調査も大学生とあわせてやっていただきたいと思います。今、年内にやるということで、ぜひやっていただきたい。 それで、大学生のアルバイトの実態調査は十月末までに公表するということですが、問題は、それでは、それを踏まえて、十一月中には業界団体への文書要請、特にコンビニとかファミレスとか、そういうフランチャイズとかチェーン店とか、高校生、大学生のアルバイトが多いところに出していただきたいと思うんですが、その文書要請を十一月末までに出していただけますでしょうか。
○塩崎国務大臣 これは、やはり調査をしっかりした上で、当然、団体宛てに出すということであれば、実態をしっかり踏まえた上で出さなきゃいけませんので、できる限り速やかにやりたいと思いますが、なお、しっかりとした調査もやらなきゃいけないので、先生の御意見もしっかりと頭に入れながら、できるだけ早くやってみたいというふうに思っております。
○山井委員 今九月で、十月末までに二カ月も調査とか分析をされるんでしょうから、ぜひ十一月末までには文書要請を出していただきたいと思います。 これは本当に私も考えさせられるんですが、昨日も高校生の方々と話して、ある女子高生の方なんかは、三百六十五日、元旦も含めてアルバイトに入っているとおっしゃっているんですね。やはり本当に、学業とアルバイトの両立、また、それによって家計を支えている方も非常に多いわけです。単にお小遣いのためということではなくて、家計を支えて、やはり、御存じのように、今、子供の貧困問題も深刻化しています。そういう意味では、単なる小遣い稼ぎで高校生や大学生がアルバイトをして、嫌だったらやめる、そういうふうなことでは済まないんですよね、本当に家計を支えるためにアルバイトされている方も多いわけですから。 そこで、今お願いした文書要請とともに、チラシと冊子の作成をお願いしたいんです。 きょうの配付資料の四ページに入っておりますが、まずこれを見ていただきたいんです。 これは東京都産業労働局が出している冊子の表紙。これは高校生版なんです。「高校生なので時給は八百円だといわれた」「目標が達成できないのでクビだといわれた」「見習い期間は一週間、その間の賃金は払わないといわれた」「残業代は二時間まで、それ以上残業しても能力がないのだから支払わないといわれた」「アルバイトには有給休暇はないといわれた」「仕事をやめたいのに次の人が決まるまでダメだといわれた」「店の皿を割ったので来月の賃金からひいておくといわれた」。 これは、「これは許されますか?」という東京都の冊子の表紙で、答えは裏面にと書いてあるんですね。裏面をここに入れてあります。配付資料の五ページ。この裏面によると、どう書いてありますかというと、答え、基本的には全てが許されない、違法ですということです。私は、非常にこれはわかりやすいと思いました。 申しわけないけれども、もう一方、厚生労働省さんがつくっておられるチラシがあるんですね、こちら。これも、悪いとは言いませんけれども、「バイト代は、毎月、決められた日に、全額支払いが原則!」「アルバイトでも、条件を満たせば、有給休暇が取れます」「アルバイトでも、会社都合の自由な解雇はできません」とか、これはこれでいいんですけれども、皆さんもお感じになると思いますが、高校生や大学生がアルバイトで苦しんでいる違法行為の具体例を書いてあるこういう東京都のチラシや冊子の方がやはりわかりやすいと思うんですよね、具体例が入っていて。 ですから、ここで要望なんですが、これは確かに高校生版と書いてありますから、やはり一般版と高校生版というのは別々につくった方がいいと思うんですが、塩崎大臣、このようなチラシや冊子、例えば、この東京都の冊子では、配付資料の五ページ、「よくあるトラブル事例編」、漫画ですね。「求人広告と実際の賃金が違った場合」、これはだめですよという漫画。さらに、六ページ目の「働いていて損害賠償を請求された場合」「残業代が一部支払われなかった場合」、漫画で説明してある。非常にわかりやすいんですよ。 そういう意味では、高校生用のチラシや冊子、また一般用のブラックバイトに関するチラシや冊子というものをぜひ早急につくって、さらに、事業主にも同じものを配付していただきたいんです。 なぜかというと、事業主向けに今も確かに配付されているんですよ。でも、この配付資料の八ページを見ていただきたいんですけれども、「高校生等を使用する事業主の皆さんへ」というこの資料、これはわかりにくいでしょう、はっきり言って。やはり、東京都の、こういうケースは違法ですよという方がはるかにわかりやすいんですね。 ですから、高校生向け、あるいは一般向け、あるいは一般の働く学生さん向け、そして事業主向けにこのようなわかりやすい事例の入ったチラシや冊子を作成していただいて、配付していただきたいと思います。ぜひお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 おっしゃるように、パンフレットにしても冊子にしても、わかりやすいというのが大事、そのとおりだと思います。今比較がございましたけれども、確かに具体例があった方が全然わかりいいということで、これは一般的に、我々がこの想定問答を読むときにもいつも言っているわけでありますが。 そういう意味で、事例の入ったわかりやすいチラシの作成については、大学生や高校生を対象としたアルバイトに関するアンケート調査を今やっているわけなので、これらの結果からまた得られる情報、こういったことも踏まえて、年内をめどに作成をして、高校生、大学生、そしてまた事業主、経営者の方ですね、こちらの方に周知を徹底していきたいと思っています。 また、冊子につきましては、盛り込むべき内容を、今申し上げたようなことも含めて、あるいはまた、さまざま例がございましたら、いろいろな手口がありますので、そういうことも含めて皆様方からも情報をいただけたら、そういった内容を盛り込んだ上で作成をしてまいりたいというふうに思っているところでございますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
○山井委員 ぜひ、チラシの方も冊子の方も、可能であれば、事例とか漫画とか、やはり漫画のやりとりとかはわかりやすいですよね、そういうものも入れてわかりやすく、高校生、大学生、そして何よりも、事業主の方も悪気があって違法行為をやっておられるとは私は思いませんので、そういうところを徹底していただきたいというふうに思います。 それで、ブラック企業というのは、厚生労働省によると、若者の使い捨てが疑われる企業というふうに日本語にしておられるらしいですが、このブラックバイトという言葉もぜひお使いいただきたいんです、わかりやすい言葉ですから。 もしブラックバイトという言葉がブラック企業と同じようになかなか行政のペーパーに書けないということであれば、これはどのような表現にされますでしょうか。
○塩崎国務大臣 ブラック企業という名称を正式に使っていることはないわけで、今お話があったように、若者の使い捨てが疑われる企業ということで、少し長ったらしいわけでありますが、そういうことにしております。 このブラックバイトという言葉についても、厚労省としては使用をしているわけではございませんが、アルバイトで働く学生の適正な労働条件の確保というのは当然重要であるわけでありますので、チラシなどの作成に当たっては、どういう表現が最も適切か、よく考えて決めてまいりたいというふうに考えております。
○渡辺委員長 山井和則君、既に持ち時間が経過しておりますので、質疑は終了してください。
○山井委員 はい。 本当に、一般の労働者も立場が弱いですが、それ以上に高校生、大学生というのは立場が弱いわけで、自分たちで労働基準監督署へ行ったり、そういうことはなかなか難しいわけですから、私たち大人の責任でしっかりと違法行為がなくなるようにしていければと思っております。 ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、井坂信彦君。
○井坂委員 維新の党の井坂信彦です。 本日は、勤労青少年福祉法についてお伺いをいたします。 国や地方や事業者の責務を定めたり、また職業能力の向上を促進する仕組みも盛り込まれておりますが、私は、本法案で実効性が期待される目玉の部分は、いわば若者がブラック企業に間違って入らないようにする適職選択のための取り組み促進、この部分だというふうに考えております。 離職率や残業時間などマイナス情報の提供制度、悪質な企業の求人をハローワークが受け付けない求人不受理の制度、また若者雇用の面で優良な中小企業の認定制度、本日は、この実効性が期待される目玉の三つの制度について質問を申し上げます。 まず総論なんですが、今回、本当にあらゆるところに新卒ということが書かれております。新卒だけを対象にするのではなく、未就職者、また、今は非正規雇用だけれども、またさらに正規への就職を目指す既卒者、ここら辺までは対象にして、職場情報の提供、また悪質求人の不受理、こうしたことを行うべきではないかと考えますが、そもそも新卒だけに限る必要は全くないというふうに思います。大臣の御見解をお伺いいたします。
○塩崎国務大臣 今回の法律を御審議願っているのは、言ってみれば若者だけが雇用の環境整備の法律がないということで、初めてこれをやるわけでございます。 この法律をつくるに当たって、労政審でさまざまな議論を賜って、労使両サイドの言い分もいろいろあり、そしてまた公益の立場の方々にも御意見があって、今回このような形の法律になっているわけでありますけれども、御指摘のような御意見が当然労政審の中でもあったわけでございます。ただ、今回は、合意ができたのがこういう形であったということで、とりあえずスタートするということでございます。 それで、今の新卒についてもさまざま議論があり、また国会でも、参議院の方でも議論があり、きょうもいろいろな方々から御意見を頂戴しているわけで、学卒未就職者や非正規雇用の既卒者、こういう方々にあっても、新卒求人に応募可能な場合には、とりあえず今回の整理としては、職場情報の提供や求人不受理の対象となっているわけであります。 一方で、職場情報の提供や求人不受理を学卒未就職者や非正規雇用の既卒者の方以外にまで拡大することについては、まずは、新卒求人の求人不受理の仕組みの円滑な運用に取り組んで、法施行後の状況も踏まえた上でさらなる検討をしてまいりたいというふうに考えているわけです。 いろいろな御意見があることはよく理解をするところでありますが、とりあえず今回はこのような形でスタートをさせていただきたいというところでございます。
○井坂委員 ハローワークの求人で、新卒求人と一般求人と大きくカテゴリーが分かれる中で、まずは新卒求人という部分に限って実施をしてみると。大臣がよくおっしゃる、小さく産んで大きく育てるということではないかなというふうに理解をさせていただきたいと思います。 各論に入りたいと思いますが、まずは職場情報の提供義務化についてお伺いをいたします。 これも、新卒者から求めがあった場合のみという大変厳しい限定がついておりますが、採用状況や労働時間の実態などのうち、企業側が提供しやすい情報を任意で選んで、これもまた、求めのあった新卒者本人だけに伝えればよい仕組みとなっております。 幅広い情報提供を求めがなくても新卒者全員に提供すればよいというふうに思うわけでありますが、労政審の中で企業側がこの職場情報の公表義務化を拒んだ理由は何なのか、なぜそこまで拒まれるのか、この経緯を参考人にお伺いしたいと思います。
○坂口政府参考人 お答えいたします。 今委員がおっしゃったように、労働政策審議会でこの問題を議論したんですけれども、当初より、企業側の方も、こういった若者の適職を支援するということで情報を提供する環境づくりが重要ということについては総論で御理解はいただいておったんですけれども、やはり、今回の法案も、若者雇用促進法という新しい法律的な枠組みをつくるということで、企業側にとってみるとゼロからのスタートという意味で、御議論の中では、特にこういう具体的な対応の話になってくると、企業の規模等で状況も異なるので、一律にそういう規制規定がかかるということは非常に抵抗が強いということの御議論がございました。 例えば、離職率に関して義務づけを一律に求められると、一人採用して一人退職してしまったというケースだと離職率が一〇〇%となってしまって、どういう理由で退職したかということも含めて伝わらない中で、就労実態が正しく伝わらず、企業の評判が左右されてしまうというようなことも危惧されるということも含めて、やはりそういう規制という手法がゼロから急にそういう形になるということについての拒否感と申しますか、そういったものが強かったということで理解しております。
○井坂委員 確かに、今おっしゃったように、例えば離職率を必ず公表しなさい、こういう仕組みにしますと、一人採った人がたまたま実家の都合でやめざるを得なくて、その企業は離職率一〇〇%の超ブラック企業だとレッテルを張られてしまう。大変問題だというふうに思います。 それがゆえに、今回の制度でも、別にどの情報を必ず出しなさいというふうにはなっていなくて、ある種、企業側にとって都合のいい、いびつでない情報を企業側が選んで出せる仕組みになっているわけでありますから、今おっしゃった懸念は、別に新卒者の求めに応じてだけでなくて、全員に今の仕組みを適用しても何ら問題ないというふうに思うわけでありますが、その点、もう一度お伺いしたいと思います。
○坂口政府参考人 ただ、今回も、全体の仕組みとしますと、一律にという意味では、結局努力義務という形で今回義務としては課すということで、義務として課すのは、企業規模にかかわらずということも含めて、それで義務を課すという形にしたということで、やはり今回は中小の企業も含めてこういった環境整備に取り組んでもらうという趣旨で、今回の枠組みについては労政審でもそういったところから一歩始めるということが大事というような御議論があったということかと思っております。
○井坂委員 ちょっとお聞きしたことに答えておられないと思います。 全体が努力義務はわかっているんです。ただ、そうじゃなくて、求めがあった人にしか公表しないという仕組みではなくて、それは別に、応募した人全員に公表したらよいのではないですかと。公表する情報の内容は企業側が取捨選択できるんですから、前の前の答弁でおっしゃったような懸念は当たらないというふうに思いますので、応募者には一律公表するという仕組みで一体何がまずいんですかということです。
○坂口政府参考人 その意味では、応募者ということになりますと、ある程度企業との関係ということができ上がってくるわけでありますけれども、企業にとってみると、まだその企業との関係で関係性ができ上がっていないような方も含めて一律な情報の提供ということになると、ゼロからの義務化ということでは抵抗感があったということで、やはり一定の求めが具体的にあったということの、企業とのつながりで、自分のところの企業との、入りたいという意思がある程度強い方についてやっていかないと負担感が強いという御議論だったかと思っております。
○井坂委員 いや、応募者は、入りたいという意思が強い方だと思うんです。 負担感という意味もよくわからなくて、一人から求めがあったら一人にだけ伝えるというような個別対応をするよりも、応募者には最初から企業側が選んだ情報を開示しておけばいいのではないんでしょうか。
○坂口政府参考人 その意味では、今も、中小企業ということも申し上げましたけれども、現在も中小の企業も含めてそういった情報の開示という取り組み自身がまだ進んでいないということもありますので、先ほど冒頭の議論の中でも企業規模にかかわらずということも含めて申し上げましたように、やはり、そういった中小企業の実情等々も含めて、応募者との関係で、一律に情報の提供ということに対して企業の方からは抵抗があったということでございます。
○井坂委員 小さく産んで大きく育てるということだと前向きに理解させていただきたいというふうに思います。 一問飛ばしまして、参議院でこんな議論がありました。情報提供を求めた新卒者が、情報提供を求めたばかりに内定をもらえない、こいつ面倒くさいやつだと企業側に思われて内定をもらえない、そんな不利益をこうむることがないように不利益取り扱いの禁止をはっきり法律に書くべきでは、こういう質問に対して、情報提供を求めた新卒者に対する不利益取り扱い、これを法律に書くのはなかなか難しい、企業側の採用の自由も尊重しなければならない、事業主指針に書いて周知徹底をするんだ、こういう答弁がありました。 大臣にお伺いいたしますが、では、事業主指針では何が禁止をされるんでしょうか。
○塩崎国務大臣 不利益取り扱いの禁止を法律で措置するということは、何をもって不利益取り扱いとするかという判断が非常に難しいということは申し上げてきたと思うんです。 確かに、これを法律用語で定義するというのはなかなか難しいので、具体的にどうするかということは、これはもちろん労政審で法律が成立した後に御審議をいただいた上で事業主等指針に書き込むわけでございますけれども、その際に、情報提供の求めを行った応募者等に対して不利益な取り扱いをしないこと、そういった内容を盛り込み、事業主の理解を促すとともに、必要な指導を行っていく必要があると考えているわけであります。 問題は、不利益な取り扱いをどう定義するかということなので、これについては、まだ具体的に今ここでこちらの考えだけを申し上げるというわけにも、労政審での議論が行われる前に申し上げるのはなかなか難しいわけですけれども、恐らく、不利益な取り扱いのジャンル分けをして、何らかの表現ぶりを探るということになるのかなというふうに思います。 なかなか難しい問題ではありますけれども、しかし、これは、新卒者が受ける不利益とは何かということの調査をよく踏まえた上で決めていかなければならないんじゃないかなというふうに思います。
○井坂委員 何が不利益取り扱いなのかというのは、定義するのが非常に難しいと思います。 例えば、私が応募者、新卒者で、会社に入りたいと言って、では離職率をちょっと情報開示してくださいと頼んで開示されました。私の能力がたまたま低くて採用されなかったとしても、私は、もしかして情報開示請求をしたから、本来は通っていたのに、何か面倒くさがられて落とされたんじゃないか、こう思う可能性もあるわけですよね。 実際に、本当は通っていたはずなのに開示請求をしたから落とされたのか、それともはなから落ちるべき人だったのかというのは、これは、まず定義も難しいですし、定義づけたとしても、企業の内部の採用するしないの意思決定は、それが不当なのか正当なのかの事実認定は非常に難しいというふうに思います。 そのあたり、定義は難しいとさっき答弁でおっしゃいましたけれども、定義づけたとして、事実認定できるとお考えなのかどうか、事実認定の難しさについて御見解を伺います。
○塩崎国務大臣 こういうケースというのは、他の、男女雇用均等法とかいろいろなところで類似の例があろうかと思いますけれども、規範を示して、その範囲内で企業に判断をしてもらうということかなと私は思いますが、では、そこを外れているかどうかということを判断するときは、やはりこれは行政が判断をするわけでありますから、そこの表現ぶりはなかなか難しいわけですけれども、しかし、規範は示さないと、なかなか民間側も判断ができなくて、自分たちは不利益は与えていないといいながら、行政側がそれは不利益を与えたということで、論争になるのかもわかりません。 しかし、こういうものは、最終的には行政訴訟もございますから、一定程度の、やはり民間の皆さん方が考えやすい規範というものをお示しするのかなというふうに思っておるところでございます。
○井坂委員 規範を示していただくのはもちろん大事だと思うんですが、実効性ある仕組みにするためには、事実認定がやはりある程度できて、あなたの会社がやったことは不利益取り扱いですよと、今回の法律ではペナルティーはないようですが、行政指導ぐらいはできるというふうに伺っておりますので、行政指導するにしても、定義があって、その定義にはまっているのか、はまっていないかの事実認定ができて初めて行政指導できる。逆にそこが、どっちも難しい、難しいのさらに難しいだと、私は、事実上、行政指導すらできない、実効性のない仕組みになりかねない、そこを懸念してお伺いしているんですが、最後に一言いただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 実効性がないということでは困るというのは、そのとおりだと思いますけれども、単に一企業の判断だけというわけにはいかないので、行政としては当然、やはり幾つかの角度から情報を得て、その上で考えるということでもあるというふうに思います。 例示ということも多分あって、こういうこと、こういうこと、こういうことは不利益取り扱いになるということがわかるようなことを書くことによってストライクゾーンをできるだけ具体的に示して、そして事実認定の際の一助になるようなことを示していかなきゃいけないし、規範においてもそうだろうと思いますが、事実認定をお互い、企業側もそして行政側も当然やっていかなきゃいけませんので、複数の証拠を持って、事実をそろえて判断をしていくということをやりやすくしてさしあげるのが行政の、言ってみれば、今回の内容に、指針の中で示すことかなというふうに思います。
○井坂委員 今議論でやりとりさせていただきましたが、やはり、議論を戻して、そもそも求めがあった人だけに応えるという仕組みそのものに無理があるのではないかというふうに考えます。 どうせ、今はネットの時代ですから、一人が情報開示請求をしたら、それが、例えばこの企業は離職率が非常に高いとか、悪い情報であればあるほどネットを通じて匿名であっという間に広まってしまう時代でもありますので、何か、求めのあった人にだけしか開示しないという仕組みそのものが本当に前時代的ではないかなというふうに思いますし、企業側が出す情報を選べるわけですから、企業側でそこはリスク管理もかなり自由にできると思いますので、企業側が見繕った情報を応募者には最初から全員開示しておく、これがシンプルで、しかも運用も非常に簡単な仕組みではないかなというふうに思いますから、一旦そこは考えていただきたいなというふうに思います。 次に、悪質な企業の求人を受理しない求人不受理の制度について幾つかお伺いをいたします。 まず、午前中も議論がありましたが、これをやるのはハローワークだけということであります。今、民間の新卒就職情報サイトとかあるいは民間の職業紹介事業者とか、いろいろな民間のルートがある中で、ハローワークだけがこの求人の不受理をやる、これでよいのか、そういう議論が参議院でも幾つかありました。 これは参考人にお伺いをいたしますが、ハローワークだけが求人の不受理の制度に取り組んだとしても、それは一体新卒者の何割に政策効果が及ぶというふうに見込んでおられるのか、数字をよろしくお願いいたします。
○坂口政府参考人 お答えいたします。 まず、求人の中で、高校生の方につきましては、これは、ハローワークで受け付けました求人で、学校やハローワークで職業紹介を行っておりますので、縁故であったり公務員試験でという方を除けば、ほぼ全体をカバーしているということで私どもとしては考えております。 ただ、一方、大学生の方につきましては、企業が求人を出されるというのは当然ハローワークに限っておりませんで、こちらの方は、やはり学校、民間の職業紹介事業者、それから、先生もおっしゃいましたいろいろな求人情報のサイトといったようないろいろな手段を、一つに限らず、いろいろ組み合わせてというようなケースが多いということなので、カバー率そのものを私どもとしても正確に判断するというのはなかなか難しゅうございますけれども、一つの仮定で試算してみると、例えば、二十七年の三月卒業生に係りますハローワークの求人数は大学生などで二十万人分ありますので、全体の大卒求人の中からいくと約二割というようなカバーの状況ということかと思います。 ただ、ハローワークの関係では、大学卒業直前でなかなか就職が難しいという方については、いろいろ取り組みについてやはりハローワークで何とかバックアップしてくれという方は大勢おられるということで私どもとしては考えております。
○井坂委員 高校生はハローワークでほぼカバーできているけれども、大学生は、大ざっぱに、二割しかカバーができていない、ハローワークだけが求人不受理制度をやっても、その政策効果は大学生の八割には当たらない、こういうことだというふうに思います。 参議院でも議論が繰り返されておりますが、民間の就職支援サイト、情報提供事業者や職業紹介事業者、こういったところでも求人不受理、ハローワークと同等の仕組みは必要ではないか。きょう午前中答弁がありましたが、民間事業者も取扱求人範囲というものを設定することによってハローワークと似たような効果を出すことができる、そういうやり方がありますよということで、事業者向けの指針で周知をしていく、こういう答弁がありました。 ハローワークに準じた求人不受理を本当に民間事業者が実行しようと思えば、当然、ハローワークが求人不受理にしている、いわば悪質な企業のリスト、企業名を、それをやろうとしている民間事業者も知らなければこれは不受理にできませんから、知る必要があるというふうに思うわけであります。 これは通告の再質問みたいになってしまっていますので参考人にお伺いいたしますが、民間企業に、ハローワークとして求人不受理にすべきと判断した企業のリスト、これをどのように伝えるのか。これを伝えられない限り、午前中の答弁は全く無効だというふうに思いますので、要は、準じた扱いができるといったって、そのリストが民間事業者に行かなければできないというふうに思いますから、そのリストをどうやって民間事業者に伝えるのかということについてお伺いをいたします。
○坂口政府参考人 午前中の答弁がわかりにくかったということであればおわび申し上げますが、私どもとしましては、今回の求人不受理の対象につきましては、一定の労働関係法令違反のケースということで、一つには、労働基準関係法令に違反するケースということで、これについては、労働基準法等について一年間に同じ条項について二回以上問題があった場合ということで、実は、このケースについては、個々の対象の法違反の状況ということについては、これはまだ指導を受けて改善取り組み中等々もありますので、そういったものそのものが公表されるということがないということなので、そういった企業については私どもとしての公表というような形を考えていないので、具体的には民間職業紹介事業者等について情報提供を行うということではないということであります。 ただ、ですから、そういった意味では、そういった午前中に申し上げましたような形というのは、求人の全件受理原則の例外として、一定の届け出を民間の職業紹介事業者の方にしていただく中で、受理する求人の範囲を設定できるので、限定ができるということでございますが、具体的には、求人を出される方が自己申告をしていただいて、入り口の段階で職業紹介事業者の方で求人の受理、不受理というようなことの把握ができるというような方向で、求人の申し込みを受け付けるかどうかというようなことを自己申告のことも含めてセッティングしていただくというようなことを考えているということでございます。
○井坂委員 ちょっと、最後三十秒ぐらい、おっしゃっていたことの意味がよくわからなかったので、再度お願いいたします。
○坂口政府参考人 先ほど申し上げたように、ハローワークで求人不受理にしている企業そのものの情報が職業紹介事業者に入らないということでありますので、職業紹介事業者がどのように求人不受理企業を把握するかということになると、受け付けの段階で、例えば求人者が繰り返し労働関係法令違反を行っていないかということを自己申告させるということで、そういった形で、自己申告をして、そういったことであれば求人を受け付けないという形で行っていくという取り組みを考えているということでございます。
○井坂委員 それは、例えば、そういう民間のサイトの方が受け付けの際にアンケートか何かをとって、あなたの会社はハローワークに求人不受理になるような超悪質企業なんですかと聞いて、はい、超悪質企業なんですとチェックしたところは受け付けない、そういうスキームを考えておられるということですか。
○坂口政府参考人 アンケートと申しますか、具体的にそういった民間への求人を提出する際に、そういったことを問われている中でしっかり自己申告をしていただくということでございます。
○井坂委員 もちろん、性善説でありたいと私はふだん思っておりますが、やはり法制度、特にこういうブラック企業対策みたいなことに関しては、そんな性善説的な制度では全く実効性がないというふうに思います。 求人不受理の情報を、ハローワークがこの企業は受け付けませんよという情報は、もし民間でそういう準じた形でやるのであれば、やはり何らかの形で伝えないことには、不受理ができたって、何を不受理にするかの判断が民間には今やりとりしたように事実上つかないですから、やはりこれは何らかの形で伝える必要があるのではないかというふうに思います。 もちろん、企業が行政から勧告を受けているとか指導を受けている、こういう不名誉な情報を役所の外に出すというのは大変ハードルが高いということはよく理解をしておりますが、民間の事業者にしっかり守秘義務などいろいろ仕組みをかけた上で、やはりそういうハローワークで不受理にしている企業ですから、民間でも不受理にする場合はこのリストを参考にしてくださいということで伝える必要があるのではないかというふうに思います。 ちょっとお伺いしたいんですが、そういう情報というのは、これまでも一度も役所の外にはどんな理由があっても出したことがないぐらい、非常に難しいことなんでしょうか。
○坂口政府参考人 先ほども申し上げましたとおり、例えば男女雇用機会均等法違反であったり、あるいは午前中も大臣の方から御答弁申し上げた、いわゆる基準法関係違反で送検して公表されているような事案は当然公表しておりますけれども、通常の是正指導を基準監督署の方で繰り返しておるというようなところについては公表していないということでございます。
○井坂委員 公表していないのはわかったんですけれども、そういう守秘義務をかけて、本当に狭い、限られた民間の範囲内で囲った上で、そこには実務上情報を出しているというようなことは、これまで一切例がないということでしょうか。
○坂口政府参考人 これまで特に例はないかと考えております。
○井坂委員 この不受理の対象について、例では大きく二つ出されています。 一つは、繰り返し違反を犯す企業ということで、これは実際千六百件ぐらい適用対象があるというふうに伺っております。 ただ、もう一つ、さっきおっしゃったような男女雇用機会均等法とか、あるいは育休法ですか、それ違反で公表にまで至った悪質な企業というのは、これまでゼロ件だというふうに伺っております。 そうしますと、せっかくこういう法律をつくっても、実際それに、要は、それが理由で不受理にしなきゃいけないような企業というのは今後もまず出てこないというふうに考えられるわけで、全く意味のない、この部分に関してはですよ、この部分に関しては全く意味のないルールになることが心配をされます。 企業名公表となる前の段階の厚生労働大臣勧告に至った件数というものも、資料をいただきましたが、これもここ数年、毎年、ゼロ、ゼロ、ゼロ、ゼロということで続いている。前の前の段階の労働局長勧告になってようやく、男女雇用機会均等法ですけれども、昨年九件、一昨年二件、これぐらいの件数が出てくるということであります。 大臣にお伺いをいたしますが、この男女雇用機会均等法で法令違反で公表にまで至った企業というものは、これは今後も恐らく出てこないわけで、そんなものを不受理の対象にしても仕方がないので、やはり、前の前の段階、実際年間ぽつぽつ出ている労働局長勧告ぐらいまで行ったところはもう不受理にするというぐらいにしないと全く意味のないルールになるかと思いますが、御見解をお伺いいたします。
○塩崎国務大臣 均等法の事例は今までゼロだったということでありますけれども、きょう実は一件出まして、そういうことで、ゼロではないということにはなりましたが、問題は、全件受理原則がある中で、今回の不受理の仕組みは必要最小限の範囲内でその例外を設けることというのが公労使の労政審で行われた議論の結論だったというふうに聞いています。 しかし、実効性がない規制は意味がないのであって、そうなると、求人不受理の対象としてどの程度の法違反を対象とするかということは、法律に書いてあること以外について、できる範囲内でどうするかということでありますけれども、法案成立後に、これはやはり労政審で、実効性ある基準としてどこまで対象にするのかということは、今御提起はありましたけれども、それを含めて御検討いただくということになろうかというふうに思うわけであります。 しかし、法律を改正というところまでは、公労使の労政審でお決めいただいた範囲内で今御審議をいただいておりますので、それを踏まえて御審議をいただくように、先生の御意見もしっかりと伝えてまいりたいというふうに思います。
○井坂委員 きょうたまたま一件そういう例が出たということで、大変めでたいことだなというふうに思うわけですが、ただ、労政審のことでお伺いをしたいのは、労政審でもう決まったから仕方ないんだというふうに参議院でも、また本日も答弁をされるわけであります。 しかし、ちょっと気になるのは、では、労政審で議論しておられる方々は本当にこういう実態を御存じだったのかなと。要は、男女雇用機会均等法で実際企業名公表にまで至った企業というのがゼロ件なんだということをわかった上で、ゼロ件のものを対象にするルールをつくったのか、それともそこまで御認識がなかったのか。これは経緯なので、参考人にお伺いをしたいと思います。
○坂口政府参考人 それは、御議論の中ではそういった情報も御提供しながら御議論はいただいたということでございます。
○井坂委員 そうすると、労政審の方々は、対象件数がゼロかゼロに限りなく近い件数に今後も推移するだろうということをよくよくわかった上で、ゼロ件を対象にした不受理制度を想定して建議をされた、こういうことですか。
○坂口政府参考人 具体的な法令違反の態様については政令で定めるということでございますので、完全に固まったという御理解ではなかったかもしれませんけれども、ただ、大きな枠組みとしては、先ほど申し上げたような枠組みの中でやはり公労使三者の方でまず一歩こういった仕組みをつくっていこうということで報告を出していただいたということで承知をしております。
○井坂委員 これは、まず一歩といったって、ゼロ件のものはまず一歩にすらならないんじゃないかと私は思います。 最後に、大臣にこの件をお伺いしたいと思いますが、いろいろやり方はあると思うんです。労働局長勧告まで対象範囲を拡大する、あるいは、例一の方でやっているような、何回か繰り返したら不受理の対象にするとか、いろいろやり方はあると思いますので、適用対象がゼロないし数件みたいな意味のない制度にだけはしない、本当に実効性のある、適用対象もきちんと実在するような制度にする、そこまではこの場で明言していただけませんか、今後の政令の話でありますけれども。
○塩崎国務大臣 おっしゃるように、実効性がないものは意味がないので、実効性があるために法律以外で何ができるのか、議論を労政審の中でしっかりやってもらいたいと思いますし、今お話がありましたように、データはやはりふんだんに出して御判断をいただくしかないんだろうというふうに思いますので、実効性あるようにということは明確に伝えながら議論をお願いしたいというふうに思います。
○井坂委員 もう一件、今度は優良中小企業の認定制度についてお伺いをいたします。 認定の要件の中で、新卒者の定着率とかあるいは育児休業の取得実績、こういったものを必須要件とするようなことが書かれております。 私が懸念しますのは、まさに前段で議論した、中小企業というのは採用の人数も少ないですから、たまたま一人採用したのが実家の都合でやめてしまった、こういうことが一件あるだけで、その企業は実は若者雇用優良企業であるべきところなのに、たまたま一人入れて一人やめちゃっただけで優良企業認定を受けられなくなる、あるいは、ここ何年も若者を採用していないような企業はそもそも対象に入らなくなる、いろいろなゆがんだことが起こりそうな懸念を持っております。 優良なのに必須項目のデータのとり方一つで優良企業と認定されなくなってしまうおそれがあるのではという私の懸念に対して、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○塩崎国務大臣 先生の御懸念については、もちろんわかるところがあるわけでありますが、認定基準の選定に当たっては、特に、規模の小さい中小企業でございますので、これに対する配慮をどうするかというのがなかなか難しい。その中で、今、不当にネガティブに評価をされるケースが出てきてしまうんじゃないかということで、認定されないという結果になったのでは意味がない、こういう御指摘だろうというふうに思います。 確かにそういう面もあろうかとは思いますけれども、法案が成立した後でこの議論を労政審でしてもらう際に、中小企業その他の企業の経営の実態等も踏まえた上で、しかし、法律の中でうたわれているように、実績を示していただくということはやはり必要であるわけでありますので、それがたまたまの統計的なとり方でなっているということをどう考えるのかということは、ないことはないとは思いますけれども、やはりしっかり、誰が見ても実績があるなという形でお示しをいただけるような基準をどうつくるのかということを、ぜひ労政審の先生方には、実態に合わせて、たまたまこういう業種だから出ていないんだとかいうのでは、それがはじき飛ばされるのは確かにまずいなというふうに思いますので、実態に合った形で検討を行っていただくようにお願いしていきたいというふうに思います。
○井坂委員 この部分は、まさに前段でお話をした職場情報の提供制度でやっておられた工夫をここでもされたらよいのではないかなというふうに考えています。 すなわち、いろいろなゆがんだ情報が場合によっては出てきますけれども、どの情報を使うかをある程度企業側がアラカルト方式で取捨選択できるというふうにしておく。あれもこれも数字が悪い、こういう企業は当然認定されませんが、たまたま何か離職率だけ高くなってしまったような企業は、離職率の数字だけは外して、ほかの四項目は十分基準に達しているから認定します、こういう、まさに、全く同じ発想で、職場情報提供でアラカルトにしているのと同じ発想で、私は、ここもアラカルト方式にしないと、本来認定されるべき優良な企業が不当な、あるいは不運な理由で認定されないということになると思いますから、ぜひ御検討いただきたいというふうに思います。 次に、ジョブカードについてお伺いをいたします。 私、例の同一労働同一賃金法などのときでも、ジョブ型雇用、またジョブ型採用ということにこだわっていろいろ質疑を重ねてまいりました。 まず、参考人にお伺いをいたしますが、このジョブカード、現在どの程度普及をしているのか、また、主にどのような場面で使われているのか、現状をお伺いいたします。
○宮川政府参考人 お答えいたします。 ジョブカードは、平成二十年に創設されて以来、現在、平成二十七年六月末現在で百三十一万八千人強の取得者数となってございまして、このうち約九割の百二十万三千人強が職業訓練受講関係ということで、約一割が一般求職者となっておりまして、職業訓練時のジョブカードを活用したキャリアコンサルティングによりまして、職業訓練の必要性の明確化ですとか、職業訓練受講者の職業意識の向上あるいは訓練効果の向上などに寄与しているものと考えております。
○井坂委員 主に職業訓練の場面で使われることが大半であって、採用あるいは応募、そういったところで使われる場面はまだまだ少ないということで、参考人、よろしいでしょうか。
○宮川政府参考人 委員御指摘のとおりでございます。
○井坂委員 私は、このジョブカードも、今回大幅に見直しをされる、主に使い勝手をよくする、求職者側から見た使い勝手をよくするという方向だというふうに思いますが、ぜひこれがやはり採用の場でも積極的に使われるように持っていってほしいというふうに思っています。 以前から、ジョブ型の採用について、そういうことをする企業に何らかのインセンティブの制度が必要だということを訴えてまいりましたが、大臣にお伺いいたします。 採用する企業側がジョブカードを使ってジョブ型採用を行う、そのことに何らかのインセンティブがある、こういう制度についてどのような取り組みをされていくのか、お伺いをいたします。
○塩崎国務大臣 もともとこのジョブカードというのは、第一次安倍内閣のときに構想して、その当時は、福祉から雇用へということで、生活保護から、きちっと就労をして、みずからの足でちゃんと立っていけるようにということでありましたが、今、残念ながら、職業訓練の際に多く使われていて、肝心の就職の際には余り使われていないというのは、大変残念なことでございます。 そういう意味で、これからこれを改善していくということで、ジョブカードを普及していくためには、受ける側の企業の、つまり求人側のインセンティブが必要であるわけでございますので、今回の改正によりまして、ジョブカードを応募書類として活用しやすい様式に見直すということで就職の成就に資するということを目指す。 それから、本年度から、ジョブカードを活用し労働者の職業能力を評価する仕組みを導入した企業に対する助成制度というのを創設いたしました。 これは、ジョブカードを活用し計画的に実施する職業能力評価制度等を就業規則等に規定して導入をし、従業員に対して実施した事業主に一定額を助成する。制度導入助成額で五十万円、それから実施・育成助成額を一人当たり五万円ということで、中小企業には、少しモデストな金額でございますけれども、それぞれ半分ということでスタートをしているわけでございます。 いずれにしても、企業の方がジョブカードを見ながら採用を決めるということがもともと私たちが期待をしたことであり、もちろん、そのためには、職業能力をつけるということで、企業が協力もして、OJTを含めていろいろやっていただくということに我々は期待をしていたところでございます。
○井坂委員 時間が参りました。 私は、本法改正は、つくろうとしておられる制度の方向性については非常によいというふうに思っております。 ただ、きょう議論をさせていただいたように、実際の実効性ということに関しては幾つか疑問があります。 新卒者が怖くて使えないような仕組みでありますとか、あるいは大卒者の二割しか事実上カバーできないような仕組みでありますとか、あるいは適用対象の企業が存在しないような仕組み、こういったものはやはり改めていただいて、本来の目的である、若者が間違ってブラック企業に入らないように、その結果がしっかり出せる制度にしていただきたい、法律にしていただきたい、そのことを最後にお願い申し上げまして、本日の質疑を終わりにいたします。 ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、足立康史君。
○足立委員 維新の党の足立康史でございます。 きょうは、法案の審議ということで厚生労働省に当然お伺いをするわけですが、経済産業省の前田審議官にもお越しをいただいています。ありがとうございます。 人生で、就職ももちろん大事ですが、結婚も大事ですので、きょうはそれでちょっと一言結婚サービスについて触れようかなと思いまして、内閣府の少子化担当かなと思っていましたら、よく考えたら私の親元の経産省でして、前田審議官、ありがとうございます。 誰しも人生の長い職業生活で頭が上がらない先輩というのはいるものでありますが、前田審議官には大変私は頭が上がりませんで、きょうは大審議官にお越しをいただいてちょっと失敗したな、こう思っているところでございます。 きょうは四十五分時間をいただいていますので、最後では申しわけないので、できるだけ早くたどり着きたいと思いますが、まず、ちょっと順番を変えさせていただいて、今、井坂委員も含めていろいろありました求人の不受理の話、これから先に入らせていただいて進めてまいりたいと思います。 まず、ちょっと復習というか、もう出ていると思いますが、求人の不受理の理由となる法律違反を定めて、これからスキームをつくっていかれるということですが、参考人で結構ですが、これはどういう形の内容になりそうか、簡単に御紹介ください。
○坂口政府参考人 お答えいたします。 求人の不受理につきましては、今回の法案で、使い捨てが疑われるような企業に若者が就職することを防ぐためということで、若者の適職選択が可能となるように、労働関係法令違反を繰り返すなどの求人者からの新卒求人についてハローワークにおいて受理しないという仕組みを設けるということでございます。 具体的には、先ほど少し申し上げましたけれども、求人不受理の対象となる法律違反でございますけれども、労政審で御議論していただいた中で、最終的には、先ほども申し上げたとおり、法令違反の対象は政令で、具体的な手続については省令で定める予定でございます。 全体としておまとめいただいた態様とすると、先ほども大きく二つと申し上げましたけれども、一つは労働基準関係法令違反のケースで、一定の労働基準関係法令違反が繰り返し認められる場合ということで、審議会でも御議論いただいた中では、賃金や労働時間あるいは労働条件明示、年少者の保護などの規定について、過去一年間に二回以上、同一条項に違反していることが確認された場合ということで、これについては、先ほど申し上げませんでしたけれども、当然、残念ながら、多々そういった事業所はあるということでございます。 それから、二つ目の態様が、先ほど井坂委員のところでも御議論になりましたけれども、雇用均等関係法令において、男女雇用機会均等法あるいは育児・介護休業法といったことが想定されるわけでございますけれども、具体的には、セクシュアルハラスメント、セクハラであったり、あるいは妊娠、出産等を理由とします不利益取り扱いという規定が当該法令にございますので、その法律の規定に基づく勧告に従わず公表された場合といったものが現在想定されているということでございます。
○足立委員 細部はこれから整備されるのだと思いますが、例えば、先ほど企業名の公表の話がありました。企業名が公表されているものはもう即不受理ですか。また、それは違うのか。ちょっとそこだけ確認を。
○坂口政府参考人 基準関係法令違反については、過去一年間に二回以上ということで申し上げましたが、企業名が公表されているということは、先ほど申し上げたような、勧告がされてからさらに従わなかったということで公表されたということでございますので、法律で公表に至ったらそのときに対応するということでございます。
○足立委員 先ほど大臣から、均等法も一つ出たんだと。これは、きょうですね。早速ちょっと確認しましたが、確かにきょう報道発表されています。 すると、この法律が施行されると、きょう公表された、これは病院のようですが、この病院はハローワークに求人がもう受理されない、こういうことです。医療機関でそこまでいくのがあったことに若干驚きがありますが、この病院は、病院ですから医療サービスを提供していくに当たって当然人のやりくりが必要ですが、これはハローワークは受理しない、こういうことになるわけですね、この法律が施行されれば。
○坂口政府参考人 この法律そのものは当然今御審議していただいており、施行自身は、不受理の関係であったりというような部分については施行は来年の三月一日を予定しておりますので、それまでのタイムラグがあるということでございますが、先ほど申し上げましたような形で一定のそういう公表措置に至ったというケースにつきましては、これも先ほど申し上げましたように、省令で具体的な手続であったり、あるいは午前中大臣の方から、違反が是正されてから半年程度ということで御答弁を申し上げましたけれども、そういった期間についても審議会でも御議論をした上で施行になるわけでございますけれども、そういった期間については不受理をするということでございます。
○足立委員 この委員会では、どちらかというと、悪い企業があるんだからその企業にできるだけ若者が行かないようにする、これが法律の趣旨ですから、例えば、ハローワークだけじゃなくてほかでもそれを使えるように、そういう議論が井坂委員からもありました。 一方で、私は労働関係法令違反というのはちょっと勉強不足というか、先ほども御紹介があったように、均等法や育介法、これらについては企業名の公表までいったものがなくて、きょう均等法であったということですが、いわゆる労働基準法はそれなりにあります。労働基準法に係る法令違反の件数、これをちょっとあらましを御紹介ください。
○岡崎政府参考人 済みません、今、資料を持ってきておりませんが、基本的に、労働基準監督官が企業に臨検監督をした場合、七、八割の企業で何らかの労働基準法の違反は指摘しております。 ただ、今回、条項を絞るとかいろいろなことがありますので、ちょっと対象になるかどうかは別としまして、労働基準法違反については相当数の企業で見られるということでございます。
○足立委員 要すれば、きょう私がこの法律案について御質問している基本的な趣旨は、ベースとなっている、今回のスキームがよりどころとしている労働関係法令違反というものが、世の中の本当に悪い人たちを適切に、悪いと、要はちゃんとくくり出していることが大前提だと思うんですね。 ところが、今数字はないということでありますが、ちょっと間違っていたら言っていただいたらいいと思いますが、二十六年で千三十六件の書類送検があって、そのうち、告訴、告発から始まっている、そういう件は八百七十二件だというような御紹介がありましたが、今まさに岡崎局長が御紹介をくださったように、監督署が入ると、大体八割は違反しているわけですね。もちろん、その入るところというのは、いわゆる垂れ込みとか、いろいろこういうことがあって入るわけですけれども。 端的に言うと、また自虐ネタで入りますが、私の事務所も去年はちょっとがたがたして、皆さんにもお騒がせをしました。これも、法令違反があったかどうかはともかくとして、反省すべきことはあって、例えば離職率ですね。大臣、ちょっとおつき合いいただきたいと思いますが、離職率。 我が事務所、一つの事業所ですね。私の事業所、去年の離職率は八割です。またこれはまずいですかね。大丈夫ですね。しかし、事務所のマネジメントをしっかりと整えて、年が明けて、ことしは〇%です。パートさんで事情があってやめられた方はお一人いらっしゃいます。それから、一人、秘書が市会議員選挙に当選してあれしたという。それ以外は一切人の出入りが、ちょっと事務所を今膨らませていますので採用はありますが、離職はありません。 これは名誉のために、我が事務所、頑張って働いてくださっているスタッフの方がいらっしゃいますので、一応申し上げておくと、去年は、もう繰り返しませんが、高い離職率。ことしはゼロ%です。 しかし、今のこういうことでいくと、私の事務所は恐らく、もし私たちが普通の企業だったらハローワークで不受理になっちゃうわけです。だから、結構これはインパクトが大きくて、もっともっとこの制度を、一回ではとか……(山本副大臣「離職率ではならない」と呼ぶ)ぜひ山本副大臣、ちょっとコメントをお願いします。
○山本副大臣 今、離職率で不受理になるという御発言がございましたので、離職率ではなりません。
○足立委員 わかりました。 そういうことでは、ぜひ告訴、告発も丁寧に扱っていただきたいと思う。 局長、ぜひその辺、恐らく、書類送検されたものの中でフォーカスを当てるものは、例えば告訴、告発をベースにしたものを全部入れると結構大変なことになりますので、そこをちょっと取り扱いの見通しがあれば教えてください。
○岡崎政府参考人 先生御指摘のように、送検している案件の中には二種類ございます。 一つは、労働基準監督官が現認して違反を見つける、あるいは情報があって行って見つける。そういう意味で、監督官、監督署がみずから発意してやるというもの。 もう一つは、今先生がおっしゃいましたように、告訴、告発案件がございます。告訴案件につきましては、刑事訴訟法上、捜査の上必ず検察庁に送るということになっています。したがいまして、監督署の判断として、それで違反があったということで送る場合もあれば、嫌疑が薄いという場合にも送るということがございます。 したがいまして、例えば、送検案件についても、監督署の発意でやったものについては基本的に全部公表しておりますが、告訴案件については、いろいろなものがあるということで基本的な公表等の対象にもしていない、こういう違いがございます。
○足立委員 今局長から、大変重要な御答弁というか、私にとって重要な御答弁がありましたが、まさにそういうことだと思います。 労働基準法というのは大変きついというか厳しい法律ですが、では、そのエンフォースメントがどうなっているかというと、世の中でいわゆるブラックな事業所があって、それをきっちり網をかけてエンフォースメントできているかというと、そんなことはないわけですね。逆に、垂れ込まれて、そんなに悪くないんだけれども、いろいろ恨みを買って告訴されるということは十分にあるわけで、今、局長の御答弁は、そういうことでしっかりと見てやっていくんだというお話であります。 そういう意味で、私は、今回の制度は、労働基準法、労働関係法令違反の処分を受けた企業、こういったものについてハローワークの不受理をするわけですから、大変大きなインパクトのある制度であって、必ずしも、もっともっとこの制度が網がかぶさるようにやりなさいということだけが論点ではなくて、逆に、本来網をかぶせるべきではない方にそういうことがかぶさらないように、不当にかぶさらないようにしていくという配慮も当然要る。事前に事務方から伺っている上でも、そういったことを十分労働基準局はわかっていらっしゃるので、十分配慮してやっていかれていることと承知をしています。 また、せっかくの機会で、今国会で労働基準法について議論をする機会はもうないかもしれませんのでもう一言申し上げますが、さっきの垂れ込みとか、いろいろあります。労働基準監督署が一体どこにチェックに入っていくのか。私が幾らこの場でいろいろ国会議員が問題があると言っても、絶対入らないですよね。国会議員の事務所に入ったことは……。もうやめておいた方がいいですね、これぐらいでやめておきます。 繰り返しになりますが、労働基準法というのはすごく重たい法律なんです。この法律のために苦労されている若い方、青少年もいらっしゃるが、一方で、この法律の運用のために、言えば不当に倒産を余儀なくされたベンチャー企業だってあるわけです。まあ、あるかどうか、私はそういう方の意見も聞いて、要は、いろいろあったので、いろいろメールが来ます、あるいは話を聞いてくれと来られます。すると、やはりそういう会社が結構あるわけですね。 だから、私は、今国会に労働基準法改正案がもし上がってくればしっかりこういう議論をしたいと思って準備をしているわけでありますが、審議入りするかさえまだはっきりしないという状況ですので、この法案に絡めてきょうは言及をさせていただいたということであります。 前田審議官にお越しいただいているので、ちょっと就職情報サイトの話をしておきたいと思います。 まず、厚生労働省に、就職情報サイトの事業者を初めて法律上位置づけて、これは行政指導の枠組みができると私は端的に思っていますが、どうしてこういう就職情報サイト事業者を法律上位置づけたのか、御紹介ください。
○坂口政府参考人 お答え申し上げます。 まずもって、今回、いろいろ少子高齢化の中で、それから若者を取り巻く状況の中で、若者雇用促進法という、これまでになかった法律の枠組みをつくるという大きなきっかけがあったということが土台にあるわけでございます。 加えまして、就職情報サイト、これは民間の募集情報の提供事業者ということでございますけれども、私もそうですけれども、従前は、就職活動のときには企業にはがきで応募をして、それでこんな分厚い冊子がというような形で、そういう就職活動であったわけでございますけれども、昨今の学生さんたちの就職活動ということを見ると、非常に広く一般にそういう就職サイトにエントリーをしていろいろな情報を収集してというような就職活動、まさにそういう現状、実態ということになっておるということでございます。 今回、大きな枠組みの中で、若者雇用促進法ということについて審議会でも御議論いただく中で、こういった就職サイトという役割の重要性がやはり急増してきているということでありますので、こうした事業者に若者の雇用問題の中でどういう役割を果たしていただくかということが非常に大きな問題だろうということで御議論がなされ、今回、この法案の中で、就職情報サイトを含む募集情報提供事業者の方を、まさに青少年の、若者の雇用にかかわる関係者の一人、重要な一つということで位置づけた上で、施策に効果的に対応してもらうということで位置づけたということでございます。
○足立委員 今部長から御紹介があったような法律の枠組みが今回提案をされているわけですが、私はそれを拝見して、正直どうかなと。どうかなというのは、よくわからなかったですね。 これは、ああ、なるほど、いいことだ、こういう分野は今部長が御紹介されたように大変重要になってきているので、行政指導の枠組みがある程度できていくことはいいことだと思うが、非常にネット上で自由に活動されているマーケットなわけで、そこに厚生労働省がある種手をかけていくということがいいことか悪いことか、ううんと思ったときに、では、普通それは比較できる分野があるかなと思ったときに、人生で二大分岐点、大事な点だと言われているものがやはり就職と結婚だと思うんですね。 こだわるようですが、毎回私ここに立たせていただくときに、若干、結婚サービスについては、少子化とかいろいろな中で注目されているし、例えば少子化大臣が予算をつけたり、動きがあるわけです。そういう中で、いわゆる就職情報サイト事業者の話は今あるわけですが、では、結婚情報サイト事業者、これについてはどうなっているのかな、何か行政的な枠組みがあるのかなということで、きょう前田審議官にお越しいただいたわけであります。 そういった意味で、私は、厚生労働省が法律をつくるんだから経産省も法律をつくるべきだという結論を持っているわけでもないし、経産省がやっていないんだから厚労省はやるなというわけでもないんですが、経産省のお立場として、結婚サービス、特に今は結婚情報サイト事業者ですね、これについて行政的な観点でどう見ていらっしゃるか、御紹介をいただければと思います。
○前田政府参考人 お答え申し上げます。大変恐縮でございます。 結婚相手紹介サービス事業は、消費者保護の観点から、景品表示法であるとか例の特定商取引法の一般的な法規制の対象にはなる。従来よりも少し苦情があったりとか相談事もあったということなので、平成二十年の協議会におきまして、これはまずいぞということで、結婚相手紹介サービス業の認証のガイドラインをつくっております。それを今るる運用してきておりますけれども、今御指摘のサイトということを取り上げた場合、そのサイトそのものについて特段規制を行うというものは現在ございません。 ということでございますので、私どもは、特に消費者保護の観点も含めまして、おっしゃる人生二大の大事なことについて、このガイドラインの運用の中で、健全な産業の発展をしてまいりたいというふうに思っております。
○足立委員 今御紹介いただいたように、私はその認証ガイドラインの話も余り詳しくは承知をしていませんが、そういうことを定められて取り組んでいらっしゃるということは、ある意味では、経産省としては一定の行政的なアプローチをしてこられているということだと思います。 一方で、厚労省は、厚労省もこれまでも行政的なアプローチをしてこられていたわけですが、法律の枠組みをつくって、基本指針をつくってやられる。経産省は、法的な枠組みを持っていらっしゃいません。しかし、今回、改めて就職情報サイト事業者について法律上位置づけなければならないのかということですが、もう一回、部長、結婚サービスはしていないけれども、やはり就職情報サイトは特に今回この国会で枠組みをつくっておくんだと。あえて今御答弁を聞かれた上で、改めて御説明いただければと思います。
○坂口政府参考人 この就職情報サイトの問題も、いわゆる求人者等に対しての職業安定法等々の規制が付加されるというような形での法律改正では今回はないということでございます。 今、足立先生の方からも、事業主指針等においてというお話がございましたけれども、今回の若者雇用促進法の中では、先ほど来御質問等も出ておりましたが、求人の不受理であったり、あるいは情報の提供というようなことがございますけれども、今回、就職情報サイト等の民間の募集情報提供事業者については、まさに、一定のこういう若者の雇用にかかわる関係者の一人ということでしっかり位置づけた上で、具体的には、先ほど申し上げたような事業主指針等の中で、その業務運営に関して、ではどういったことを配慮していただく必要があるのかと。 先ほど申し上げましたような、ここのところの学生の就職活動の中での役割の重要性ということに鑑み、一定のそういう配慮であったり、一定の学生さんとのかかわりでの相談や苦情への対応というようなことも含めて、どういった対応を配慮していただく必要があるかというようなことをそういった指針の中で規定をさせていただく中で、一定の役割を果たしていただくということを明らかにしたいということでございます。
○足立委員 あと一言。 私らが拝見をしていても、今、私、並べましたけれども、就職と結婚、これは両方重要だけれども、明らかに行政の関与は違いますよね。 要は、就職については、職業紹介、就職のマッチングについてはハローワークがまさにあって、公共職業安定所と今でも言うのかな、ハローワークがあるわけです。その行政体系の中で、今こういう御紹介もあった。一方で、結婚サービスについては、公共結婚情報紹介所があるのかどうかわかりませんが、最近は多少自治体が関与を始めていますが、少なくともそれは大きく取り扱いが違う。 こういうことが、今私が質問をしている就職情報サイト事業者の位置づけに係る行政のアプローチの違いに関連していると考えたらいいのか、いや、それはちょっと関係ないよということか、どっちでしょうか。 〔委員長退席、高鳥委員長代理着席〕
○坂口政府参考人 私も、先ほどの御質問、御答弁のやりとりを聞いている範囲ということで、結婚の関連の状況についての行政の対応ということに不勉強なのでなかなか比較を申し上げるのが難しいんですけれども、ただ、事雇用あるいは就職ということについては、今、足立委員の方から御指摘あったように、職業安定法なり雇用対策法というような法律の枠組みの中で、ハローワークであったり民間の職業紹介事業者ということの一定の役割、一定のどういったことをしてもらう必要があるという枠組みがございますので、そういう就職にかかわる関係者という意味では、募集情報の、就職情報の提供事業者も関係者の一人であるということも全体の枠組みの中で考えているということは委員御指摘のとおりかと思います。
○足立委員 ありがとうございます。 本件は以上にしますが、前田審議官、私は、就職情報に加えて、結婚情報サービスもあるいは結婚サービスも大変重要だと思っていますので、ぜひまた適切にお取り扱いをいただきたいと思います。ぜひよろしくお願いします。もうお時間があれでしたら結構です。ありがとうございます。 では次に、話を戻させていただいて、さっきの労働関係法令違反の関連で、もう一つちょっと通告をさせていただいているのがブラック企業なんですね、ブラック企業。 私も、一連のこと以来ブラック事務所とよく言われるものですから、こだわりがあるんですが、ブラック企業とかいうものは、たしか、このブラック企業とかいう言い方を提唱されたというか、新書でいろいろ出版されて、厚労省ともやりとりがある、今野さんという方だったかな、私もお話を伺ったことがありますが、正直、私は個人的に、おっしゃっていることに実は余り賛同できなかったんですね、今野さんがおっしゃっていることに。 でも、厚労省は、今野さんがブラック企業云々ということで本を書かれていろいろ世の中で取り上げられる中で、厚労省自身が今野さんと連携をしてブラック企業ということをおっしゃっているのかおっしゃっていないのかわかりませんが、厚労省も一定の取り上げ方をされる中でよりブレークしていったように、私は、不確かですが理解しています。 きょうは、正確に、厚労省はこのブラック企業というものについての定義をどう考えているのか、それから、現状とそれへの対応、簡単で結構です、教えてください。
○岡崎政府参考人 ブラック企業あるいはブラックバイト、ブラックという言葉については、人それぞれいろいろな捉え方があるというふうに思います。したがいまして、これを定義して使うというのは必ずしも適当ではないのではないか。 ただ、一方では、過重な長時間労働があったりというようなことで、やはり社会的にも問題にすべきような事例もある。したがいまして、例えば、賃金不払い残業とか過重な労働が疑われるようなところには重点監督でありますとか、あるいは、ことしから、月百時間を超えるような残業が行われていると認められるような企業への悉皆監督とか、いろいろなことをやっています。 したがいまして、ブラックということではなくて、やはりそれぞれの状況を捉えて、必要な、あるいは是正が必要な部分についてはしっかりと対応していく、こういう形でやっているということでございます。
○足立委員 ありがとうございます。 厚労省として、必ずしもブラック企業とかいうことについては適切な、要は一意に定まるような定義もないので、それは正式には取り上げていない、こういうことだと理解をしました。 大変重要なことで、私は苦労している方ですから、ぜひ、きょう私が質問していることは、自分の経験も踏まえて、正確に、労働関係法令のしかるべき整備と、むしろ、とても大事なことは、そのエンフォースメントをしっかりやる。逆に言うと、エンフォースメントできないような法令はむしろ適当ではない、こう思っていることを改めて申し上げておきたいと思います。 関連で、通告の下の方へ行きますが、いわゆる基準に適合する事業主の認定というのがありますね。認定マークを出すとかいうことがあります。私、これも、厚労省らしくないというか、余り賛成はしていません。 こういう認定マーク、認定をしてそれを世の中に見せていく、こういう取り組みはほかの労働政策でもよく行われていることなのかどうか、まず御紹介ください。
○坂口政府参考人 若者の関係については、現在も宣言事業というような形での枠組みもあるわけでございますけれども、事、今委員の方からございました類似の認定制度ということでいきますれば、現在、事業主による従業員の子育て支援の取り組みを促すということでの、くるみん認定制度というものがございます。 これは、仕事と子育ての両立支援に関して一定の基準を満たした企業を認定するということで、企業のイメージの向上、あるいは従業員の採用、定着の効果を期待するということで行われている制度というものがございます。
○足立委員 逆に言うと、それだけということだと思いますので、必ずしも労働行政においてポピュラーな手法ではないと思います。 そういう中で、今回の法案の中で、基準に適合する事業主の認定を行う。要すれば、中小事業者が手を挙げるんですね。手を挙げて、我々は青少年を大事にしている企業だからマークを頂戴ということで、いろいろなところでそれをPRするということでありますが、私は、これも、本当にそういう企業があるんだったらみんなマークをつけてあげるべきで、でも、たまたま手を挙げた、中小企業者の方は忙しいですから、何百万という中小企業者がある中で、厚生労働省に手を挙げてマークを頂戴という中小企業者が幾らあるのかと思うんですね。 逆に、私は、青少年が就職先、中小企業を選ぶ際のマーケット、いわゆる労働市場をゆがめるだけじゃないかと思うんです。要すれば、一部の事業者を取り上げてもしそれをPRするのであれば、それは、それこそ前田審議官が物づくりの世界でずっとやってこられた表彰制度、表彰すればいいんですよ。ところが、何か振りかぶってこの法律に、基準に適合する事業主の認定を行うと。これはマーケットをゆがめませんか。
○坂口政府参考人 まずもって、限られた方しか手を挙げないというようなことにならないようにという意味では、こういう制度をつくった暁には、いろいろな方に知ってもらって、そういう手を挙げること、制度を知らないとそういうことにもならないわけですから、まずそういった環境を行政としてはしっかりつくっていくということが大事だろうと考えているのが一点でございます。 今回の発想は、中小企業の就職あるいは人材の確保という意味では、求人倍率という意味でも、例えば三百人未満の従業員のところであれば四倍のような求人倍率ですけれども、一千人を超えるようなところだったらもう一倍を切ってというようなことで、やはり相当、中小の企業で若者を雇用しようという形、その採用であったり育成ということに積極的に取り組もうという中小の企業でも、なかなかその知名度等の関係から若者の採用に課題があるという現状がある中で、そういった中で一生懸命やっておられる中小企業についてのバックアップということで私どもとしてはこの制度を設けたいということで考えております。 マーケットのゆがみというよりかは、私どもとしますと、若者の採用、育成に積極的に取り組まれる、しっかり実力のある中小企業を支援していくという発想でこの制度を設けたいということでございます。
○足立委員 余りもう突っ込みませんが、しかし、部長、これはどれだけの企業に手を挙げてもらって認定するのかわかりませんが、多くの中小企業は頑張ってやっているわけですね。それで、多くの中小企業が若い方にも来てもらいたい。別に、おかしな企業は多くはないですよ。そういう中で、私は、やはりこの制度はどうもその目的と手段が大分違うのかなということは御指摘をしておきたいと思います。 それから、もう時間がなくなってきたので、あと残り、キャリアコンサルタント、それから技能検定、この話をちょっとしておきたいと思います。 まず、私は、この法律案、いろいろありますが、井坂委員もおっしゃったように、この法律案全体として方向は間違っていないと思います。ただ、今申し上げたように、労働市場というものに対するアプローチが、私が大臣だったらとか言いませんが、塩崎大臣もしっかり見ていただいていると思いますが、私だったらこういうアプローチはしないかなということが若干まざっている気はします。 一方で、キャリアコンサルタントの法定化、これは結構おもしろい施策だと思います。キャリア形成が大変重要になっている中で、キャリアコンサルタントと銘打って活動されている方が非常に多い中で、一定の枠組みをつくる、守秘義務も課するということですかね。 私は大変いい制度だと思います。合理性はある、こう思いますが、一応、これは余り質問は出ていないかもしれませんので、このキャリアコンサルタントの法定化の必要性、簡単で結構ですから御紹介ください。
○宮川政府参考人 キャリアコンサルタントの法定化について御説明申し上げます。 キャリアコンサルタントと申しますのは、職業選択ですとかキャリアプランの設計あるいは能力開発に関する専門的な助言を行う者として、それを業として行う者の資格として今回考えているところでございます。 若者を初めとする労働者の適職選択と主体的な職業能力開発を通じた生産性の向上、これは非常に不可欠だと考えておりますが、他方、労働者個人にとってみると、みずから主体的にキャリアプランを設計したいと希望を持つ方が多いものの、具体的な取り組みに当たっては何を行えばよいのか悩みを持たれる方が多い状況でございまして、こういう際に専門家による相談、助言、指導ということが重要となっております。 このため、キャリアコンサルタントを法定化し、更新制などによります資質の確保、あるいは今先生御指摘のような、さまざまな施策を投じましてキャリアコンサルタントの養成を図っていきまして、守秘義務等の制度も整備されたキャリアコンサルタントが労働者のキャリア形成に役立つ助言を行うことを通じまして、我が国におきます全体の生産性の向上ということにも寄与していきたいと考えているところでございます。
○足立委員 ありがとうございます。ぜひ頑張って取り組んでいただきたいと思います。 それから、技能検定ですが、今回、いろいろな内容を定めるレベルが政令から厚生労働省令に変わるというふうに理解をしていますが、これはどうしてでしょうか。
○宮川政府参考人 お答えいたします。 技能検定の対象職種を、今回、政令から厚生労働省令に改めたわけでございます。 技能検定は、職業能力開発の目標設定や動機づけとなる実践的な能力評価制度の構築ということで昭和三十四年以来行っておりますが、産業界のニーズですとかあるいは社会経済情勢の変化に即応した新設、改廃等の見直しを行っていく必要がございます。 このため、技能検定制度の整備を行います今回の法改正にあわせまして、より一層機動的に職種の見直しが行われますよう、技能検定の対象職種を省令委任に改めることとしたところでございます。 〔高鳥委員長代理退席、委員長着席〕
○足立委員 前田審議官、ちょっと、もういいですとか言いながら振って申しわけないんですけれども、技能検定、よく御存じの分野だと思いますが、要すれば、今までは政令だったんですね。今までは政令だった。だから、経済産業省にも関係省庁にも協議が当然行きます。 技能検定の対象分野というのはさまざまな役所が基本的には絡んでいると私は思っていまして、どうしてこれは厚生労働省令でいいのかなと思っていたんですが、今局長から御紹介いただいたように、スピーディーにいろいろ見直していきたいということでありますが、一方で、技能検定のその内容は、厚生労働省だけでちゃんとできるのかなというふうに私はちょっと不安に思ったんです。 まず、局長、これは厚生労働省令で大丈夫ですか。
○宮川政府参考人 対象職種の選定に当たりましては、当然のことながら、関係団体、関係省庁とも連携を密にして、その内容等については連携を図っていくということは、政令から厚生労働省令に変わったとしても同様だと考えております。
○足立委員 ぜひ御協議をいただいた方がいいかなと思います。 前田審議官に振ろうかなと思いましたが、要すれば、もう事前に協議されていますものね。各省庁全て、厚生労働省令でいいとなっています。共同省令でもよかったのではないかなと私個人は思いますが、しかし、非常に複雑になっている世の中ですから、ここで何かまた役所の縦割りでがたがたするよりは、厚生労働省令に一本化して機動的に動く。ただ、今、宮川局長から御紹介をいただいたように、これまで同様、しっかり関係省庁の意見を聞いて技能検定の枠組みを整備していかれることをお願いしておきたいと思います。 もう終わりますが、最後に、今回の法令は勤労青少年福祉法がベースになっています。これは、大分違うというか、当時と大分状況も違うし、法案の中身も相当抜本的に変わっています。これはもう既に質問で出たかもしれませんが、新法でもよかったという意見もあると思いますが、改めて、大臣、勤労青少年福祉法の改正法とした理由、端的に御紹介を。大臣じゃなくてもいいですよ。部長、どうぞ。
○坂口政府参考人 今委員の方からありましたように、今回の法律は、勤労青少年福祉法の改正法という形で御提案を申し上げさせていただいております。 この勤労青少年福祉法というのは昭和四十五年に制定された法律でございまして、いわば地方から中学卒、高校卒の若者たちが都会にも就職で出てくるというような時代の背景のもとに、現行法では、例えば勤労青少年ホームの整備でありましたり、そういった勤労青少年の余暇の活動の充実といったような施策が、職業紹介に係る施策と相まってこの法律の中には盛り込まれているというものでございます。 ですけれども、最近の若者を取り巻く状況というのは、既に御承知のとおり、非常にまだまだ離職率が高いということであったり、あるいは不本意での非正規の問題であったり、先ほど申し上げたような、就職をめぐるいろいろな若者を取り巻く環境の変化というようなこともございますので、そういった、充実して職業生活を送るというような意味での若者の福祉の増進ということでは共通はしておるんですけれども、こういった土台がある法律をもとに、先ほど申し上げましたような変化に対応する法律ということで衣がえをさせていただくということで御提案をさせていただいております。
○足立委員 以上で終わりますが、この勤労青少年福祉法が制定された昭和四十五年とおっしゃいましたか、当時、やはり、政治情勢を見ても、一九五五年に保守合同で成立をした自民党政治が、非常に労働運動なんかも激しくて、日本の政治全体が場合によっては左傾化しかねないような状況の中で、実は、この法律、従前の法律が制定された当時に大きな役割を果たされたのが山本副大臣の公明党であると一応申し上げておきたいと思います。 一方、今また日本の自民党政治も大きな、大事な局面になっていますので、これからは維新が、特に大阪の維新が重要な役割を果たしていくということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございます。
○渡辺委員長 次に、堀内照文君。
○堀内(照)委員 日本共産党の堀内照文です。 この間、我が党は、ブラック企業をなくせ、若者が人間らしく働ける雇用の実現をと、参議院にブラック企業規制法案を提出するなど取り組んでまいりました。私も地元兵庫で、そうした若い世代の皆さんの声を受けて、兵庫労働局などへ告発や要請に足を運んだりもしてまいりました。 いわゆるブラック企業に対しては、国民的な批判も起こり、社会問題となる中で、厚労省も調査や対策に乗り出してきたところだと思います。今度の法案は、そうした国民の声が反映した前向きなものだと受けとめています。これをどう実効性あるものにし、法の目的が達せられるものにするのか、そういう角度から質問したいと思います。既にるる出されていることも、重なる問題も多いわけですが、改めて私から確認をさせていただきたいということで、質問させていただきます。 法案では、まず第一に、新卒者の募集を行う企業に対して、職場情報について幅広い情報提供を努力義務化する。応募者等から求めがあった場合は、三類型、募集、採用に関する状況、労働時間等に関する状況、職業能力の開発、向上に関する状況、この三類型ごとに一つ以上の情報提供を義務化しました。 この点、議論になっていますけれども、情報提供を求めた応募者が不利益な扱いを受けないのかということや、情報提供の中身について必ずしも求めている情報が提供されるわけではないという問題もあると思います。指針等で不利益な取り扱いをしないことを盛り込むということもありましたけれども、どこまで実効性があるのかということがあると思います。せっかく法律で規定をしても、新卒者にとって本当に必要な情報提供がされるかどうか見込みがないわけであります。 まず第一に問いたいのは、なぜ職場情報の提供を努力義務にとどめ、応募者から求められたときだけ義務としたのかということであります。
○坂口政府参考人 お答え申し上げます。 若者の適職選択の支援ということで、就労に係る情報、実態が若者に提供されるということは、これは非常に重要な取り組みだということで、この法案の設定に当たっての労働政策審議会の中でも公労使一致した御議論であったわけでございます。 そういった中で、先ほど認定企業のこともございましたけれども、中小企業の方々も含めて、こういった企業規模にかかわらない若者の適職選択へのアプローチをしていただくということがやはり重要だろうということがございました。 そういった中で、中小企業にも配慮しますれば、やはり、先ほど別の委員のところでも申し上げましたけれども、一人採用した中小企業で急にその方が自己都合で離職するというような場合であっても、例えば離職率というようなものを義務づけていると、その数字だけは一〇〇%というような形で、そういった数字だけがひとり歩きして、なかなか本来の実態が伝わりにくいというような議論もあったということもございます。 いろいろな形でできるだけ情報開示をしていただくという取り組みが重要ということで、私どももさらにいろいろな取り組みを工夫してまいりたいと思っておりますけれども、議員の方からの御質問で、なぜということに対しては、そういった御議論の経過の中で今回の提案させていただいている内容ということでございます。
○堀内(照)委員 規模等は、後でちょっと述べたいと思うんですが、検討すればいいと思うんですが、労政審の中で、若者のニーズと企業の負担の両面を勘案するということもあったと思うんですね。 それで、企業の負担ということで少しお聞きしたいんですけれども、二〇一五年春、この春卒業の新卒向け求人票から、過去三年間の採用者数と離職者数の記入欄が設けられていると思いますけれども、その記入状況はどうなっているでしょうか。
○坂口政府参考人 お答えいたします。 今委員の方から御指摘ございましたように、学生の適職選択に資するためということで、ハローワークの求人票について、過去三年間の採用者数それから離職者数を記入するということにさせていただいたところでございます。 この件につきましては、ハローワークの方で、窓口等でも非常に企業の方に御理解を求めるということをさせていただいて、現在、こちらが記入されている求人については九割を超えているということで承知をしております。
○堀内(照)委員 ですから、ほとんどの事業者が離職率については記入をしているわけであります。 大臣に伺いたいと思います。 既に就職四季報などで記入欄が設けられているような、今の採用者数と離職者数ですとか、平均勤続年数、有給休暇取得率、平均残業時間、こういった基本的な職場情報については、今企業の規模等々を言われましたので、従業員三百人以上の規模の企業については提供を義務づける、そういうことをやはりやるべきではないか。少なくとも、今後、実施状況を見て、求めによらなくとも情報を提供していく、そういうやり方を検討すべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 若者の適職選択を支援するために、企業の規模にかかわらず、労働条件に加えて、企業の就労実態に係る情報が積極的に提供される環境づくりが重要であるということで、今回このような形で御提案申し上げているわけであります。 この決まった経緯、努力義務それから義務づけについては今話があったとおりでございますけれども、若者の適職選択を支援するためには、企業の自主的な情報提供を促進することがやはりまず重要であることから、求めがなくともホームページ等での積極的な情報提供が適当であること等を法律に基づく事業主等の指針に盛り込んで、ハローワークを通じて企業に働きかけを行うことなどを検討していく必要があるというふうに考えております。 今、一定以上の規模の企業に義務づけるべきではないかということ、あるいは、少なくとも今後施行の状況を見つつ義務化を検討すべしということでありますが、やはり職場情報の提供が積極的に行われ、若者が希望する情報を安心して入手できるように、具体的な方策について検討を進めていかなければならないというふうに思っているところでございます。
○堀内(照)委員 ぜひ若者の希望に沿うような方向での検討をお願いしたいと思います。 学生が不利益にならないような具体的な手だてという点では、これは参議院でも議論になっていましたけれども、ハローワークや学校を通して、いわば個々の学生を特定することなく、学生の求めに応じて職場情報を提供させるということは可能だということ、これは確認をしておきたいと思うんですが。
○坂口政府参考人 お答えいたします。 先ほど申し上げたような、情報提供ということでございますので、やはり求めを行った方が特定できないという中で企業に対して義務がかかるということは困難ということで整理をしております。 そういうことでございますので、直接的にはやはり匿名での情報の提供ということは難しいということでございますが、やはり学生が負担のない形で情報を得ることが重要ということについては、そういった点についてはそのとおりかと思いますので、求めがなくとも積極的に情報提供をしていただくように、企業に、ホームページ等での公表というようなことを指針で定める等して、しっかり促してまいりたいと考えております。
○堀内(照)委員 参議院の審議の中で、これは四月十六日の民主党の石橋議員の質問の中で、 無料職業紹介、学校の関係もそれの関係だと思いますけれども、そういった職業紹介事業者であったりハローワークが介在する場合ということも法律の立て付けとして考えております。 委員御指摘のようなハローワークとか職業紹介事業者が求人を受け付けて、それで、その間に立ってハローワーク等から情報提供の求めを行うというケースにつきましては、学生からの問合せを受けて求めを行うということも考えられるわけですけれども、その場合には学生を特定するということについては想定していないということでございます。 今の答弁との関係ではどうなるんでしょうか。
○坂口政府参考人 お答え申し上げます。 今ちょっと答弁が手元にないんですけれども、今読み上げていただいたように、ハローワークや学校等の職業紹介事業者に求人を提出していただいている場合ということで参議院の委員会でも私は御答弁させていただいたかと記憶をしておるんですけれども、今回の改正法の十四条に、これも同じような構成で、求人者の方への対応ということの規定を盛り込んでおりまして、一項には、求人者の方が一定のハローワークあるいは職業紹介事業者に対してこういう情報を提供するように努めなければならないということと同時に、公共職業安定所、ハローワークあるいは職業紹介事業者に申し込みをした求人者は、その申し込みをしたハローワークもしくは紹介事業者の求めに応じ、青少年雇用情報を提供しなければならないという規定がございます。 私は、この規定を、介在するという趣旨で、ハローワークや学校等の職業紹介事業者に求人を提出していただくという場合については、ハローワーク等がその中に入りますので、そういったことでは、学生の特定を不要として職場情報の提供の求めができることとなるという趣旨で申し上げたということでございます。
○堀内(照)委員 確認しておきたいと思います。 それからもう一点、議論になっております労働関係法令違反の求人者からの新卒求人を不受理とすることについてであります。なぜ新卒求人のみなのかということであります。法令違反を繰り返す企業の求人不受理は、新卒だけではなくて全てに適用すべきではないか、これが一点であります。 一方で、厚労省は、指針等において、少なくとも卒後三年は新卒として応募できるようにとしています。今度の法案の枠組みでは、この新卒扱いになる既卒者へは不受理企業が紹介されるようなことになるのかどうか。 この二点、お伺いしたいと思います。
○坂口政府参考人 まず一点目の方でございますが、ハローワークでは、職業安定法に基づいて、求人の全件受理という原則があるところでございますけれども、今回、労働政策審議会でも御議論いただいた中では、やはり新卒時のトラブルというのはその後の職業生活に長期的な影響を及ぼすことが大きいということ、それから、新卒者については、就職関連情報に対しての判断能力という意味で、経験が浅いことで未熟な面もあるだろうということで、いろいろ求人の問題についての問題の介在ということについては、他の委員も御指摘があったように、一般の方も含めてという問題点はあるにせよ、やはり、今回御議論をいただいた中で、特に新卒時の求人の質ということを確保する必要性が高いという御議論が強かったということでございます。 そういった意味で、全体のバランス、負担感ということも含めてでございますけれども、労働関係法令違反を繰り返す求人者からの不受理という対応については、新卒向けの求人に限ったという御結論が出たということでございます。 続きまして、既卒者等への対応ということでございます。 今、堀内先生の方からも御指摘がありましたように、リーマン・ショックの後等もいろいろ若者を取り巻く雇用情勢が厳しくなったという中で、既卒者の方についても一定の新卒求人の対象としていただくようにということで私どももいろいろ御依頼等をお願いしているということでございますが、今回の枠組みにつきましては、今申し上げましたような形で、不受理については新卒求人のみを対象ということでございます。 その点につきましては、やはり、既卒者等が学卒求人にまずもって応募できるような環境をしっかり広げていくということによって、求人不受理の枠組みということの効果が既卒者の方にも及びますように、私どもとしても努力をしてまいりたいと考えております。
○堀内(照)委員 なかなかそれでは若者雇用対策ということにならないというふうに思うんですね。 私の知人で、福祉系大学を卒業したある女性は、大手外食チェーンが展開する介護事業に介護職として就職を決めました。しかし、研修と称して居酒屋で就労させられる。深夜労働は当たり前。昼間も研修だとして拘束されます。夜まで働いて、店でそのまま仮眠をして、そのまま出勤する。とても続かなくて退職をされました。そういう彼女の場合、次に職を探そうとしても新卒扱いになりません。そういう情報が届かないということになるわけです。 大臣に伺いたいと思います。 法令違反があり、新卒求人不受理となった事業所については、事業所名を公表すべきじゃないかと思います。せめて、一般求人、ハローワークで紹介する際にも、そういう事業所であるということがわかるようにする、求職者に説明するという必要があるかと思うんですが、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 先ほど来から、求人不受理の事業所名をわかるように説明すべきだという対象に、一般の求職者に対してもということで今お話をいただきましたが、当該企業が求人不受理の対象になった事実を一律に公表するということや求職者に事業所名を知らせることについては、改善取り組み中にもかかわらず公表された場合の影響なども考慮をする必要があることから、対応することはなかなか難しいのかなというふうに考えているところでございます。
○堀内(照)委員 これも先ほど、民間のところでどう扱うかという井坂さんとの議論もあって、それは求人者の自己申告だということもありましたけれども、なかなか実効性というのがこれで本当にいくのかなと思うわけでありまして、やはり実効あるものにするためにも事業所名の公表などが必要だと指摘をしておきたいと思います。 もう一点ただしたいのは、ジョブカードの問題であります。 この間、産業競争力会議や「日本再興戦略」改訂二〇一四などで見直しがうたわれ、キャリアプランニングや職業能力証明のツールとして、求職活動、職業能力開発などの各場面で一層の活用を行うとされております。 資料で、きょうは、そのジョブカードの普及についてのペーパーと、あと特に、職業能力証明、訓練成果・実務成果の、OJT用と、そして実際の実務経験の評価用の資料をつけておきました。 このジョブカード、具体的にどういうふうに活用されるのか、目的とあわせてお答えいただきたいと思います。
○宮川政府参考人 お答えいたします。 新たなジョブカード制度につきましては、個人のキャリアアップや円滑な就職等を促進するため、一つは生涯を通じたキャリアプランニング、それからもう一つは職業能力証明、この機能を担うツールとして活用することを目的とするものでございまして、これによりまして、生涯を通じて労働者がみずからのキャリアプランを作成し、これらに基づきまして職業能力開発を行うよう活用すること、あるいは、職業訓練あるいは企業での実務経験等における成果に対する評価、これをさまざまな場面で、例えば応募書類等において活用することを想定しております。
○堀内(照)委員 資料の一枚目にもあるんですが、これは私は問題だなと懸念しますのが、求職活動にも大いにこれを活用しようということなんですね。二枚目以降のシートが活用されるわけですが、個人評価だけではなくて、企業評価も書かれるようになっているわけです。これは一体誰が書くんでしょうか。
○宮川政府参考人 お答えいたします。 実務経験の評価のための職業能力証明、訓練成果あるいは実務成果のシートなどにつきましては、在職労働者が自己評価を記入し、また、当該労働者の評価担当者が評価を行い、それぞれ記入することとしております。 なお、自己評価と評価結果に差があるなど評価結果に異議がある場合は、評価者の上司等の評価責任者が確認した上で、当該シートの記載について調整を行うこととしております。
○堀内(照)委員 その評価担当者というのは、当該労働者の身近にいる人なんでしょうか。その職場の上司に当たる人なんでしょうか。具体的にどういう人なんでしょうか。
○宮川政府参考人 お答えいたします。 さまざまな形があろうかと思いますが、今先生御指摘の上司というのが一つの典型例ではないかと思います。
○堀内(照)委員 いわば職場の一上司の恣意的な評価が固定する。今、生涯と言われたように、これが一生ついてくるわけですね。評価に客観性が保てるのか。 これも先ほど議論がありましたが、ちょっと確認したいのは、客観性といった場合に、基準というふうにきょうの議論の中でお答えになったんですが、その基準というのは、このOJT用のペーパーにある「職務遂行のための基準」、細かく並んでいる、これに当たるんでしょうか。
○宮川政府参考人 具体的にはその企業企業の現場現場によって違うと思いますが、その内容の基準に当てはまるかどうかというのをそれぞれチェックしていただくという形になります。
○堀内(照)委員 これを読みますと、仕事に対する自身の目的意識や思いを持って取り組んでいるかどうかですとか、次の課題を見据えながら、手がけている仕事に全力で取り組んでいるかどうかとか、どうやって客観性を保つのか、ちょっとよくわからない点もあるわけですね。本当にこれでいいのかと思います。 求職の際、このジョブカードの電子化した情報から個人みずからが選択して必要な情報を抽出し、履歴書や職務経歴書に必要な職業能力証明の関係情報を追加、添付して求人企業等に応募書類として提出するんだというわけですが、これは個人が選べるとはいうものの、出したくない情報の開示を迫られる危険がやはりあると思うんですが、そのリスクはないというふうに言えるんでしょうか。
○宮川政府参考人 お答えいたします。 ジョブカードは、労働者の個人が、経験した職務内容とか、免許、資格、学習歴、訓練歴を記入した上で、必要に応じ中立性の確保されたキャリアコンサルティングを受け、明らかになった本人の課題などを踏まえキャリアプランを作成、蓄積し、生涯を通じてのみずからの職業生活及び職業能力証明という形で行うことを主眼としたツールでございます。 一方で、労働者の実際の作業を日常的に見ている企業においても、その雇用する労働者の実務経験の評価を行うことができるようになり、企業の実情や労働者の必要に応じて活用いただくことも重要と考えております。 先生御指摘の、ジョブカードの活用の方法の際に個人が取捨選択するということでございますが、これはまさに個人が取捨選択するものでございまして、情報の提出は強制されるものではなく、現時点で御懸念のような事態は想定しておりませんが、ただ、御懸念の事態のようなものが起こらないように、ジョブカードセンターや公共職業安定所を通じた周知啓発により、適正な制度の運用を徹底していきたいと思っております。
○堀内(照)委員 想定していないということ自体が本当に驚きなんですけれども、これを普及させようというわけでしょう。普及が進めば進むほど、こういうものがあるというのが当然の前提として就職活動が進められるわけであって、企業側にしたら、どうしてこの情報がないんだと。要は、例えば、これは出したくないなというものを、このシートを一枚抜くわけですよね。そうすると、職歴と比べてみればひどく不自然になるわけですよね。どうしてこの期間のこの企業に勤めていた間のカードがないのかということになるわけでありまして、それだけでもう労働者にとっては非常な不利になるわけであります。 大臣に伺いたいと思います。 どの情報を出すのかみずから選べるとはいえ、出さないという時点でもう不利になってしまう。こうした情報を企業の選別の道具にするのはやはり若者のためにならないと私は思います。ジョブカードの、企業評価をやめるか、それとも原則非開示にするか、こうやってしないとやはり若者にとっては大変な不利益になる。キャリアアップのためのツールに限定して、求職情報には使わない、こういうふうにすべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 今回、このジョブカード、キャリア・パスポート構想研究会というところが報告書を出しておりますけれども、活用の形態とかの様式に関しましては、今まで紙でずっと一つながりでなっておりましたけれども、今度、電子化をして、それをパーツに分けて、例えばキャリアプランとか、職務経歴とか、免許、資格、あるいは学習・訓練歴、それから訓練、仕事ぶりの評価、こんなふうに分けてまいります。 先ほど来御説明申し上げているように、就職活動の際にジョブカードに記載された情報を企業に対して提出するかどうか、何を提出するか、これは労働者本人が選択をするもので、今のような形で選択をして、出したくない情報まで出させられるというようなおそれは、それをやることによって、ないのではないかというふうに考えているところでございます。
○堀内(照)委員 これは開示が迫られなくとも、今言いましたように、このペーパーが、ここの期間が飛んでいる、ないというだけで、企業にとったら、これはやはりなかなか出したくない情報があるのかなと類推するわけですね。そういう意味では、若者にとって大変不利なものにならざるを得ないというふうに思います。就職活動での活用はやはり控えるべきだということを重ねて要望しておきたいと思います。 それで、残る時間、雇用問題ということでいえば、厚労省のお膝元で起こっている重大問題として、私はこの間、年金機構の和歌山、福島、大分の事務センターで業務委託、再委託をされていたという問題を取り上げてまいりました。この間、民主党の山井さんも取り上げているところであります。 百十人の二月、三月分の賃金未払い分は、前回、山井さんの質疑の中で明らかにされたように、まずは立てかえ払い制度が適用される見通しであります。しかし、これでは、私は、未払いを起こした業者、そしてそういった悪徳業者を見抜けずに委託した機構や厚労省の責任を果たしたことにはならないというふうに思います。 未払い賃金といっても、二月分と三月分とで少し事情が違うのではないかと私は思っています。 機構は、委託先である共栄データセンターに三月分の委託料を支払っているんでしょうか。
○水島参考人 お答えをいたします。 機構といたしましては、平成二十七年三月分の業務委託費につきまして、共栄データセンターに対しまして、委託作業員に未払い賃金を支払う意思があるかどうか、かつ、確実に支払うことが担保できれば、委託費の支払いを検討する旨伝えてまいりました。しかしながら、回答期限を五月十一日に設定いたしておりましたが、それまでに回答を得られませんでした。 したがいまして、やむを得ず、私どもが所有しております違約金の債権と相殺をする旨通知をいたしたところでございます。
○堀内(照)委員 大臣は、この間、山井さんの質問に、資本主義の国だから、法治国家だから、なかなか直接、機構や厚労省が労働者に支払うことはできないとされてきました。それは、理屈としてはそうだと思うんです。 しかし、三月分でいえば、そもそも給与の原資となる委託料を業者に払っていません。この委託料を使えば、業者に労働者の三月分の賃金を支払わせることができる。これは、もちろん法的に何も問題がないはずであります。もちろん、これは業者が支払うことを確約するということが大前提でありますけれども、それは何も問題はありませんね。
○水島参考人 当機構におきましては、平成二十七年三月二十五日に共栄データセンターによる給与の未払いが判明をいたしまして以降、同社に対しまして再三にわたり電話連絡をすることに加えまして、四月二十四日には、業務委託契約に基づきまして訪問調査を行いました。未払い賃金の支払いを求めてきたところでございます。 また、五月八日でございますが、共栄データセンター本社を訪問いたしまして、同社が委託作業員への三月分の賃金を支払う意思があり、かつ、支払いが確認できれば、機構が委託費の支払いを検討する旨、先ほど申し上げましたとおり、五月十一日までに回答するよう求めたところでございます。 残念ながら回答がございませんでしたので、先ほど申し上げましたとおり、五月十二日に相殺の旨通知を発出したものでございます。
○堀内(照)委員 確認しておきたいと思うんですけれども、業者の支払う意思の確認がとれれば当然委託料を払ってということは、いいんですか、それは。
○水島参考人 もちろん、当時、その意図を持って共栄データセンターにその旨通知をし、回答を求めたということでございます。
○堀内(照)委員 今の時点ではそういう方向はとらないということなんでしょうか。 私も伺っていましたけれども、なかなか連絡がつかないんだとおっしゃるんですが、直接訪問したのは実際には四日間ですね。 私は、本気でこれは追いかけているのかなと思うんですよね。会社に行って、いないから待たせてもらうと。待たせてもらうといったって、機構が来ていると逃げている人にとってみたら、いるのがわかっていたら来ないわけですよね。KDCなんかも含めて関係者を本当に洗いざらい追いかけているのかといったら、そこまでしていないわけです、直接契約したのは共栄だからということで。本気になってそこを本当に追いかけているのかなと思うんですね。 そこはしっかりとやるべきだということを重ねて申し上げたいのと、さらに、機構が共栄データセンターに違約金を求めていると思います。これは今の時点で幾らぐらい見込んでいるんでしょうか。
○水島参考人 最終的に確定をいたしますのは九月末でございますが、現在、約一千五百万円弱が最終的に請求するべき違約金であると考えておりまして、五月十二日に発出しております文書、私どもからの文書では、一千四百八十九万四千五百六十五円が見込み額であるということで通知をいたしております。
○堀内(照)委員 共栄データセンターへ委託している委託料は、一月当たり約一千三百万円だと思います。今の時点で、違約金は委託料の一カ月分をはるかに上回っております。 驚きましたのは、今理事長が少し言われました五月十二日付の文書というのは、いわゆる相殺通知なんですね。相殺というのは一体どういうことか。労働者の給料未払いを残したまま、その原資となる委託料を相殺して違約金を払わせようということなんでしょうか。労働者には賃金が渡らないけれども、機構はちゃんともらう、こんなことが本当に許されるんでしょうか。
○水島参考人 いわゆる政府機関の支払い遅延防止法というのがございます。それによりますと、五月十二日が一応支払い期限でございまして、この時点で、支払いするか、あるいは相殺をするかということを決定いたしませんと、共栄データセンターに対して一定のフェーバーを与える懸念がございます。そういう意味で相殺通知を発出させていただいたわけでございますが、現在、私どもの解釈といたしましては、相殺する旨通知をしたということでございます。
○堀内(照)委員 労働者を泣かせたまま、自分の取り分だけはしっかりもらうというわけにはいかないだろうというふうに思います。労働者の給料最優先、これは確認していただきたいと思うんですが。
○水島参考人 これは法律的な詰めを十分行わなければならないというふうに思っておりますが、基本的な考え方はおっしゃるとおりだというふうに思います。
○堀内(照)委員 問いを一問だけ飛ばします。 六月、七月の質疑でも取り上げました委託先への指揮命令の問題であります。 七月の質疑の際、請負先のどういう役職の人へ指揮命令していたのかということを私は問いましたが、理事長からの答弁は、「業務責任者としての役職があった」ということで、これは確たる答えではないと私は当時言いましたけれども、実際そうだと思うんですね。それで、請負の一労働者に対して発注者が直接指揮命令していたとすると、偽装請負になるわけです。 改めてお聞きします。 昨年十月からことし三月末までのこの期間、和歌山事務センターにおける請負で働く労働者に対する指揮命令について、どの人を通じて行っていたのか、責任者としてどういう役職にどの方が配置されていたのか、お答えいただきたいと思います。
○水島参考人 お答えをいたします。 当該業務の実施に当たりましては、業務委託契約上、本契約の履行や事務センターとの連絡調整のために事業所ごとに一名以上の事業所責任者を選任すること、また、事業所責任者が複数選任された場合、そのうち一名を統括事業所責任者とするということを規定いたしております。 和歌山事務センターの場合でございますが、平成二十六年十月一日の業務開始時におきまして、統括事業所責任者一名、事業所責任者一名が登録されております。その後、二十七年三月九日でございますが、統括事業所責任者が退職したことに伴いまして、これまでの事業所責任者が統括事業所責任者となり、別の事業所責任者一名が新たに登録されたところでございます。 当該契約は請負契約でございますので、機構が事業所責任者の選任に関与することはできません。受託事業者の判断により選任され、機構に登録されたものと承知をいたしております。
○堀内(照)委員 これは私、きのう電話で年金局から直接、年金局を通して機構のお答えを伺って、それから当事者の方にも確認をさせていただきました。 事業所責任者に当初ついた方に伺いますと、確かに三月九日付で前任者が退職されて、自分は統括事業所責任者になったんだ、しかし、自分の後の事業所責任者に、新たな人がついたと今理事長お答えになりましたけれども、誰がついたんかなと。全然記憶がないんですよね。だから、本当に名ばかりじゃないのかというふうに思うわけです。 この業務というのは、共同処理業務と入力業務と二つあるというふうに思います。 これもきのう電話で当初やりとりしたとき、事業所責任者についた方は入力業務の仕事についていたわけです。ところが、本来、統括事業所責任者がいるはずなのに、自分のエリアを超える共同処理業務についても、とにかく指揮命令は私のところにあったんだという話でした。そのことも電話で、ちょっと話が違うよということで言いますと、後ほどまた電話がかかってきまして、この役割、統括事業所責任者は主に共同処理で、事業所責任者は主に入力業務、主にということがついているので、またがっても構わないんだという話だったんですね。 そういう分担をされているんですか。事業所責任者というのは、私の認識では、入力業務を担当する方で、本来、共同処理について指揮があってはならない人だと思うわけですけれども、主にということで、範囲を超えて共同処理についても指揮されていても問題はない、そういう認識なんでしょうか。
○水島参考人 責任者として登録をされた方に対して機構として指示をするということについては、業務の区分はないのではないかというふうに承知をいたしております。
○堀内(照)委員 つまり、共同処理についてもやっていたということですね。私はこれはおかしいと思うんですね。 手元に私、この事業所責任者についた方が、雇用はKDCでしたから、KDCが発行する雇用条件通知書というのをいただきまして、それを見ますと、業務の内容、日本年金機構和歌山事務センターにおける入力現場のチーフとしての指揮管理業務と明確に書いてあるんです。共同処理については何も書いてません。もう一つは、日本年金機構和歌山事務センターにおける入力チームのコスト管理サポート業務。この二つだけなんです。 明らかに範囲を超えてやっているんじゃないですか。
○水島参考人 同じお答えになりますが、基本的に、その契約書については私は承知をいたしておりませんが、責任者として登録された者に対して機構としては指示を行うということでございます。
○堀内(照)委員 一体どういう指示になるかというふうに思うんですね、それだと。 この事業所責任者についた人は入力業務のフロアで働いていたわけです。だから、機構から共同処理について指揮命令を受けても、入力業務のことなら、確かに自分のフロアですのでよく管理もできると思います。共同処理は自分のいるフロアじゃないわけですよね。 そうすると、一体どういうふうな指揮命令を受けて処理をするのか。管理監督なんかできていたんでしょうか。ただ機構からの指揮命令を伝えるということになっていたんでしょうか。
○水島参考人 統括責任者でございますので……(堀内(照)委員「事業所責任者にそういう共同処理のことも言われていた」と呼ぶ)
○渡辺委員長 委員長の許可を得て発言してください。
○水島参考人 後で、いわゆるAという方がやめて、Bの人が統括責任者になって、Cの人が新たに任命された。それで、そこの届け出があって、Bの方に対して、Bの方が統括責任者になったわけですね、その方に対して指示を行っているということでございます。
○堀内(照)委員 だから、事業所責任者の時代にも、共同処理のことは統括責任者が、Aさんがいるはずなのに、とにかく自分のところに、入力業務だけではなく共同処理についても指揮命令があったんだということなんですが、そうなると、共同処理については、機構から言われたことをどうこなしていくのか。もうこれは伝達する仕事しかできなくなるんじゃないですか。どういう管理の仕方をされていたのかということを私は聞いているんです。
○水島参考人 同じお答えになりますが、両業務について責任者として届けられているわけでございますので、それに対して指示を行っているということでございます。
○堀内(照)委員 全然納得いかないですね。全く実態に合わない話だと思います。 こうなると、本当に偽装請負の疑いというのがすごく強まると思うんです。 労働局なんかのホームページを見ますと、形式だけ責任者型、これが偽装請負の典型的な例として紹介されています。現場には形式的に責任者を置いていますが、その責任者は発注者の指示を個々の労働者に伝えるだけで、発注者が指示しているのと実態は同じですと。 入力業務しか責任を負えない人が共同処理のことを言われても、もう伝えるだけしかなくなるじゃないですか。そんなあり方で本当にいいのか、私はこれが問われていると思います。 もう時間がありませんので、最後に大臣に伺いたいと思います。 この場で何度も指摘してきましたけれども、大事な個人情報を扱うこの業務で外部委託するということは、本当に私は無理があるというふうに思うわけです。このたびは、経過の中で直接雇用となっております。本来はそれがあるべき姿だと私は思います。 和歌山事務センターについては次の十月以降も今委託業者が見つからないということで、やはりこれは大変な矛盾があるからだと思います。しかし、なお、私が担当者に聞きますと、外部委託先をとにかく探しているんです。何でそこまで外部委託なんですかと聞くと、閣議決定があるからだというんですね。もうこの閣議決定は無理がある、私は、見直すということも考えなければならないと思いますけれども、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 平成二十年の七月に閣議決定が行われて、年金機構の当面の業務運営に関する基本計画というのが決まっているわけでありますけれども、これに基づいて、業務の効率化、コストの削減の見地から業務の外部委託を進めているということを私ども繰り返し御説明をしてまいりました。 年金機構の業務の委託につきましては、日本年金機構法第三十一条第二項におきまして、委託を受けた業務に従事する者や過去に従事していた者には守秘義務が課されており、それに違反した場合には罰則が科されることになっているわけであります。 さらに、機構が実際に業務を委託するに当たっては、法令等に則し、その事業所が個人情報の適正な管理ができる事業所として認められているかを把握した上で委託先を選定しているものというふうに承知をしているわけでありまして、この基本計画自体を見直すということは考えておらないわけでございまして、ですから、問題は、機構が委託先のしっかりした選定を行っていくということが何よりも大事であって、見抜く力をしっかり持って適切な選定をするように機構に対して指導をしてまいりたいというふうに思っております。
○堀内(照)委員 大臣、私の言った趣旨を多分全然つかんでおられないんだと思います。 再委託はもちろん問題ですよ。しかし、私が今問題にしているのは、当該事業所で、委託だろうが再委託だろうが、その相手に対して機構自身がやっていることが偽装請負に当たるんじゃないかということを問題にしているわけでありまして、きょうはブラック企業根絶など若者雇用対策が盛り込まれた法案の審議で、その一方で、厚労省のお膝元でこんなあり方が許されていいはずがありません。恒常的な業務についてはやはり委託はやめるという方向で抜本的に見直すことを強く求めていきたいと思います。 ましてや、機構の担当者が、やりとりする中で、今後どうするんですかと聞きますと、派遣もあり得るとぽろっとおっしゃったんですね。今、派遣法審議を参議院でやっていますけれども、期間制限が事実上なくなれば、むしろ、制限なし、しかも直接指揮命令できる、この方が使い勝手がいいという本音がぽろっと出たのかなと思いますけれども、それを考えても、派遣法も含めて、この若者雇用対策の真逆の法案だと私は思いますので、廃案しかないということも含めて申し述べて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございます。
○渡辺委員長 以上で本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○渡辺委員長 これより討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 内閣提出、参議院送付、勤労青少年福祉法等の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○渡辺委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡辺委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○渡辺委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時六分散会