厚生労働委員会 第33号
- 発言数
- 259 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2015/08/05
会議録
○渡辺委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、医療法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、参考人として独立行政法人都市再生機構理事瀬良智機君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長木下賢志君、厚生労働省大臣官房審議官牛尾光宏君、医政局長二川一男君、社会・援護局障害保健福祉部長藤井康弘君、老健局長三浦公嗣君、保険局長唐澤剛君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡辺委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○渡辺委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。足立康史君。
○足立委員 おはようございます。維新の党の足立康史でございます。 生まれてから一番速いスピードで走ってまいりました。失礼しました、遅くなりまして。 きょうは、医療法ということで、大変重要な法案であります。私は、塩崎大臣のお仕事はほぼ九九%支持をしておりますが、医療法だけは反対という立場であります。 その考え方をきょうはお伝えしながらまた質問させていただきたいと思っておりますが、まず、その前提として、これまでも医療法は累次の改正がございます。事務方で結構ですから、いわゆる経過措置型医療法人、持ち分あり、なしという議論がございますので、経過措置型医療法人の現状。 私がよく耳にするのは、結局、持ち分ありの医療法人が新設をできなくなったために、マーケットで、経過措置型、持ち分ありの医療法人が売り買いが非常に活発になっている、こう仄聞をするわけでありますが、その辺、もし実態をおつかみであれば御紹介いただきたいと思います。
○二川政府参考人 経過措置型医療法人という御指摘でございますけれども、医療法人につきましては、平成十八年の改正によりまして、従来、持ち分ありの医療法人が認められておったわけでございますけれども、その改正以降は、新しい法人につきましては持ち分なし医療法人になったといったところでございまして、現時点におきましては、従来の経過措置型医療法人が約四万法人ございます。新しい医療法人につきましては九千五百ぐらいということで、約二割が新しい持ち分なし法人といったことでございます。 また、持ち分あり法人の持ち分の譲渡とか売買とかそういったことにつきましては、実態につきましては私ども承知していないところでございます。
○足立委員 実態ですからしっかりと掌握をしていただきたいと思いますが、今、八割という御紹介をいただきました。 これは私の一つの見方でありますが、もともと医療法人については、釈迦に説法でありますが、持ち分ありが基本だったわけですね。配当はしてはいけないが、持ち分があるので、例えば解散するときは分配するというか、こういうことができて、それを、いわゆる規制改革を求めるサイドから、株式会社の参入を求めるサイドから、それは事実上営利じゃないか、事実上今の医療法人は営利なんだから株式会社だっていいじゃないかという突っ込みを長らく入れ続けられて、その規制改革サイドからの突っ込みに耐えかねた厚生労働省及び関連の団体が、たまりかねて株式会社から距離をとる形でできたのが持ち分なし原則。 中心は持ち分ありだった医療法人が、中心は持ち分なしなんだ、こういう改正が平成十八年になされたわけでありまして、私はこれはもう大いなるフィクションだと思っています。 したがって、その八割の持ち分あり、経過措置型医療法人というふうに銘打っていますが、この経過措置はいつごろ終わりますか。
○二川政府参考人 従来、平成十八年改正までに設立をされました持ち分あり法人につきましては、特に期限の定めはございませんで、できるだけ持ち分なし法人に移行していただくような移行措置とか、そういったものの措置は講じておるところでございますけれども、特に期限というものが定められているところではございません。
○足立委員 期限を定めない。では、局長、何かインセンティブはありますか。
○二川政府参考人 持ち分あり医療法人の場合ですと、その持ち分、出資をした人が持ち分を持っているということでございますので、出資者がお亡くなりになった場合に相続といったような問題が発生をするわけでございます。そういったことにつきまして、持ち分なし法人であれば持ち分がございませんので、そういった相続税といったものがないわけでございます。 そういったことで、相続の場合にそういった課税関係が生じないようにするといったようなメリットがあるわけでございますが、そういった意味で、持ち分あり法人から持ち分なし法人へ進めていただきたいというふうに考えているところでございます。
○足立委員 今御紹介があったとおりでありまして、経過措置とは名ばかりで、相続が一つの契機だなんというのはふざけた話で、大臣、これは恐らく大臣が平成十八年当時大臣であればこんなしようもない改正はしなかった、こう私は確信をしておりますが、実は今回の医療法改正にあっても、この経過措置型医療法人、これが大きく影を落としております。 例えば、これはずっと私もこの委員会で要望し続けてきたことでありますが、もともと医療法には合併規定はあるが分割規定がない、いつの時代の話をしているんだ、こういう話をずっと申し上げてきたわけで、その中で分割規定を入れるようにしていただいているわけですが、どうも、私もびっくりしたんですが、八割を占めるこの経過措置型医療法人は分割規定が適用されないというふうに理解をしています。 これはちょっとさすがに、八割を占める持ち分ありの医療法人、つい最近までそれが原則であったそのマーケット、医療界で中核を占める、八割を占める経過措置型医療法人、持ち分ありの医療法人が分割規定の対象ではない。まず、局長、これは事実ですか。
○二川政府参考人 今回提出をしております医療法の一部改正法案におきましては、医療法人の分割の規定を盛り込んでおるところでございます。 この分割の規定の対象につきましては、今先生御指摘のとおり、持ち分なし法人について可能とするものでございます。
○足立委員 大臣、これはさすがに大臣も改めて認識を、今私が僣越ながら指摘を申し上げたわけですが、これはやはり安全保障の法案と同じように維新の主張を受け入れていただいて、主張といっても初めて今主張していますけれども、ちょっと修正した方がいいんじゃないでしょうか。
○塩崎国務大臣 今回、持ち分ありからなしに平成十八年の改正で変わったということも受けてなんですが、先生と今回の法案との考え方が必ずしも合っていないというのは、やはり営利を医療で認めるかどうかというところで、それについての規制をすればいいじゃないかというのがたしか足立先生のお考えだったというふうに思うわけであります。 特に、今回、分割規定の問題についてお話をいただきました。 医療法人の分割については、従来の合併とか事業譲渡といった方法に加えて可能とすることで、今回の法律では経営の選択肢をふやすものとしているわけでありますけれども、医療法人のうちで社会医療法人それから特定医療法人については、税制上の優遇措置が講じられている法人であって、分割を認めると税制上の優遇措置によって蓄積された資産が当該法人から流出することなどを踏まえて、分割を行うことはできないということにしているわけでありまして、また、医療法人のうちで持ち分ありの医療法人については、平成十八年の改正で医療法人の非営利性が徹底をされた際に経過措置として残っているものであって、今般の制度改正の対象となっていないということです。 結局、とどのつまりは、営利性を認めるかどうかということで、今回私どもが提案をしているのは、非営利性を追求するという前提で今回の法律も成り立っているということでございまして、そもそも今回御提案申し上げている法律全体は、多分、足立先生もこれは一歩前進だと思っていながら、一部やはり認められないというところがあるので反対だと冒頭から珍しくおっしゃるわけでありますので、ここのところはひとつ継続審議でもって、一歩前進でありますから、今の営利性を認めるか認めないかということについて少し先生と考えが必ずしも合っていないということなので、ぜひ、そこのところは少し留保して、今回の法案には賛成をいただければありがたいなというふうに思っているところでございます。
○足立委員 御指摘のとおり、医療法全体の、例えばこうやってガバナンスを強化する、大きな方向は賛成です。でも、その具体的な条文、内容、これはもう九割反対です。 今なぜ私がこだわっているかというと、これはぜひ委員の皆さんも、またこれからもぜひ御一緒に仕事をしていきたいと思っていますので御理解をいただきたいと思いますが、繰り返し申し上げますが、医療と介護というのをやはり私はいつも念頭に置いています。 浦野理事ともよく社会福祉法人の話で意見交換させていただくんですが、結局、日本は社会保険制度、皆保険制度を入れているわけですね。医療は、もともと営利であった世界を、医療保険ということで八割以上公的なお金を入れている。介護も、措置であったけれども介護保険を入れた。同じように社会保険なんです。公的な保険料で賄い、出口のところは民間の事業者、民間の医療サービス、民間の介護サービスでやっているという意味で、介護と医療は、かつて出自は違えど、今は全く同じタイプの保険制度のもとにあるわけです。 そして、きょうはもう時間がないので、通告はさせていただいていますが余り質問しませんが、十八年に持ち分なしを原則としたときに、社会医療法人というのもつくっています。先ほど大臣から税制の話も一言言及をいただきましたが、医療法人は法人税を払っています。でも、無税の医療法人をつくったんですね。これが社会医療法人です。だから、今、社会福祉法人にちょうどパラレルにあるのは社会医療法人なんです。無税なんです。それ以外のところは、介護は営利も入っているわけです。であれば、本来、医療も一定の営利性は私は認めてもよかったと思うんですね。 ところが、先ほど冒頭申し上げたように、規制改革サイドからの突き上げが余りに厳しいものですから、これではもう厚生労働省も言いわけが立たないということで、規制改革の要望を受け入れるかわりに、株式会社の参入を受け入れるかわりに、根本の考え方をより営利から遠いところに、非営利性の徹底という形でやったわけです。 でも、それは明らかに、医療、介護、例えば、きょう後でまた出てきますが、地域包括ケアという、地域で関係事業者が連携しながら少子高齢化時代の地域の福祉、医療、介護をしっかりと支えていこうという考え方に真っ向から反対をしている。いや、医療は特別だと。こういうことになっているわけでありますので、私は大変危惧をしておるわけであります。 十一月一日に我が党代表選挙がございますので、誰が代表に立候補するかわかりませんが、その候補者には、これはこういう方向で変えるということをしっかりと、党内の選挙でありますが、私に出ろという声も一部にございますが、もし私が出れば、しっかりと自公政権との間合いを整えまして、自公と維新がしっかりと切磋琢磨をしていけるような、同じ方向で。 ちょっとこれで何か議院内閣制の話をしちゃいけませんが、やはりこれからの二大政党は、全く別の方向を向いて、政権交代で左から右、右から左ということでぶれるようではいけません。しっかりと同じ方向を向いた二つの政党がその政策をめぐって切磋琢磨するような、そういう二大政党をつくっていく。既に大阪ではそうなっています。今、大阪にほとんど維新と自公以外の政党は、幾らかいらっしゃいますが、大阪ではもう既に自公と維新の二大政党でありまして、我々は、ちょっと何の委員会かわからなくなってしまいますが、自公と同じ方向で切磋琢磨する。 そういった意味では、今回の医療法、まあ社会福祉法は賛成をいたしましたが、この医療のあり方はもう全く、これは多分、塩崎大臣と私が公開討論をすれば、国民の皆様は、足立が正しい、こう言うと確信をしているわけであります。 例えば、今回の法案、ガバナンスの強化ということで話が出ておりますが、例えば会計基準。 これは私が経済産業省にいるときから、小泉改革のときに、実は、学校法人会計基準もある、社会福祉法人会計基準もある、なぜか医療法人会計基準だけなかったんです。ないんですよ。では、徳洲会グループの名前を挙げてはいけませんが、巨大な医療グループも含めて、既存の医療界は一体どういう会計基準で監査を受けているのか。これは調べますと、もうほとんど零細中小企業並みの税務会計をやっているだけなんです。とんでもないガバナンス状況にあったわけでありまして、私が経済産業省のときに、手前みそながら、厚生労働省にそれこそ横やりを入れて、会計基準がないとは何事かということで、小泉さんの医療構造改革のパッケージの中に検討すると入れていただいたんです。 でも、検討すると入れていただいてから、もう失念しましたが大変な年月がたって、ようやく先般、二十六年かに四病協が医療法人会計基準をおつくりくださったというところでありますが、この医療法人会計基準、今回の医療法改正で、全ての医療法人、八割以上の財源が国民の血税と保険料で賄われているこの医療界であります、全ての医療法人に医療法人会計基準が適用されるということでよろしいですね。
○二川政府参考人 今回提出をしております医療法の一部改正におきましても、医療法人について一定の会計基準を適用するといった内容を盛り込んでいるところでございますが、これにつきましては、社会的に影響が大きい一定規模以上の医療法人に対して適用を義務づけるといったことを内容とするものでございます。 従来につきましては、先生御指摘のとおり、医療法人の会計につきましては、一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従うとされておりまして、病院団体の定めた医療法人会計基準を活用するように指導という形で、通知で指導というふうにしておりました。それを、今回の改正法によりまして、一定規模以上の医療法人につきまして法的な義務づけをする、そういったことを盛り込んでいるところでございます。
○足立委員 局長の想定で、大体何割ぐらいの医療法人になりますか。
○二川政府参考人 具体的には、この法律が成立をさせていただいた後に具体的な基準を定めていくということになるわけでございますけれども、これにつきましては、小規模医療法人についての配慮とか、あるいは社会的な影響があるような法人というのはどういった範囲かといったことにつきまして考慮をしていくことが必要だろうと思っております。 また、関係の一般社団法人あるいは公益社団法人、そういったような団体についてどういったことが義務づけをされているかといったことも参考にしながら、総合的に検討をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○足立委員 局長が御担当ではありませんが、社会福祉法人は、社会福祉法人会計基準、今おっしゃったように、裾切りをして適用しなくていいという形に、同じようになっていますか。
○二川政府参考人 社会福祉法人における会計処理につきましては、この二十七年四月から、経過措置期間を設けた上ではありますけれども、全ての社会福祉法人に対して適用しているものというふうに承知をしております。
○足立委員 隣の局でそういうことをやっておきながら、なぜ医政局はそれができないんですか。
○二川政府参考人 医療法人につきましては、医療法人はさまざま多数ございまして、一人の医師がやっている診療所、それの医療法人化しているといった医療法人も多数あるわけでございまして、そういった法人につきまして会計基準を適用してまいりますと、事務負担や費用負担も相当程度かかりますし、また、小規模な医療法人につきましては社会的な影響も小さいというふうに見込まれるわけでございまして、そういった小規模医療法人に対する配慮ということも必要だろうというふうに考えているところでございます。
○足立委員 私、もう本当に、大臣、これはおかしいと思うんですよ。 そもそも、一人のお医者さんがやっている地域の診療所、診療所と言うのかどうかわかりませんが、法人成りさせているんですね、無理やり。昭和何年か忘れましたが、一人の医師の医療法人をむしろ推奨して、そういう制度をつくって、みんな法人になりなさい、こうなって、何でもかんでも法人化しているわけです。私の地元でも、もう自分も年だし法人はいかがなものかと思っているんだけれども、もう法人成りしちゃっているものなというようなお医者さんもたくさんいらっしゃいます。 大体、法人になるということは、その法人としての器を活用して、例えば隣に会社をつくって、そことのいろいろな取引をしながら処理をしているんですよ、税務処理しているわけです。法人にした方が税制上メリットがあるから、デメリットよりもメリットがあるから、みんな法人成りしているんですよ。いいところだけとって、そして、いや会計は知りませんと。そんなことがありますか、大臣。私は全くおかしいと思うんですね。 小規模だというんだったら法人成りさせなければいいんですよ。それで、全ての社会福祉法人が社会福祉法人会計基準を適用しているのであれば、全ての医療法人が適用する。 今、会社にあっても、中小企業庁が、中小企業がしっかりと、中小企業の会計のあり方ということでもう十何年も前から精力的に研究会を開催して、その透明性を高めるように努めてきているんですね。それは事業承継の問題もあります。 だから、皆さんの世界、医療の世界だけが独特の世界をいまだに維持して、この医療法改正にあっても同じなんです。これは、特別の団体か何かが言うことを聞かぬとかそういうことですか、大臣。大臣、お願いします。
○塩崎国務大臣 私は、自民党で会計小委員会というのをつくりまして、会計小委員長というのをずっとやっていたんですが、私も今回、これは全てではないというのを見て、どうかなというふうに正直思ったところであります。 一つは、税の扱いは社会福祉法人や学校法人と医療法人というのは全く異なって、というか、むしろ逆に、社会福祉法人がいかに税制で恩恵をこうむっているかというぐらい、固定資産税も払わなくていいということですから。それに対して、医療法人は、法人税も都道府県民税も市町村民税も事業税も固定資産税も、全部払うということになっている。普通の中小企業と同じなんですね。 中小企業は、実は、中小企業の会計基準があるといいながら、税理士会と公認会計士会が別々につくったり、義務化もされていないと思います。これは使っても使わなくてもいいということになっている。しかし、あった方がやはりいいじゃないかということであります。 したがって、そうなると医療法人の場合に、法人成りということで、今、法人成りさせなきゃいいという話ですが、実は中小企業庁の所管である中小企業の中にも個人事業主というのがいて、これは法人成りしていないわけですね、青色申告会。 実は、法人成りした方がずっと恩典があって、退職金もみんな積み立てられるということで、この間、中退共と小規模企業共済を、たしか三人でしたか、ちょっと人数は忘れましたが、青色申告会に初めて設けることができて、それまでなかったんですね。そのくらい、ですから法人成りすると得をするというか相対的に有利になるというのは、ややいびつな形になっているんじゃないかと私も思っていて、むしろ青色申告をしている個人事業主という形でも十分やっていけるようにしておけばいいわけであろうと思うわけでありますけれども、これは実は相続の問題でも非常に苦労するわけです。 何が言いたいかというと、そういうようなことで、中小企業がみんなやっているかというと、そうでもないし、法人成りしなくてもいいのにしているところもあるし、日本ぐらい株式会社が多い国はないのであって、それをどう考えるのかというのはやはりちょっと考えなきゃいかぬなと思っています。 したがって、そうはいいながら、医療は、先生おっしゃるように、公的な仕事をやっていただいて国民の命と健康を守ってもらうという、公益のために働いていただいているということは間違いのないことでもありますので、今回はこれでとりあえず、急に小規模のところをやるのもいろいろお声もあったようなので、そういうことかということで、足立先生と同じような気持ちを持っていながら、今回はこれでいいじゃないかということでお願いをしようというふうに思っているわけで、将来課題として、今どきですから会計ソフトなんというのはそんなに難しくないわけであって、それをきちっと組み込むようにすれば統一したものでもできないことはないなと私は個人的には思っています。 したがって、将来的な課題として、今先生御指摘のような、会計基準を統一的に、一人の診療所でも簡便にちゃんとできるように、簡便にというのは別にツーバージョンつくれという意味じゃなくて、やれるようにしたらどうかというふうには思いますので、将来課題として先生の問題意識を受けとめていきたいというふうに思います。
○足立委員 大臣が会計のプロであることをちょっと失念していまして、うかつに攻めてしまいましたが、問題意識はもう十分御理解をいただいていると思います。 私は、とにかく、医療界は八割以上が公的なお金で回っている世界でありますから、最低でも会社並みのガバナンス、これを求めていきたいと思っています。 最後に、もう時間が参りましたが、地域医療連携推進法人。これは介護会社、営利会社がメンバーになれません。それから、出資をするときにも一〇〇%の子会社しかつくれません。事実上、これは、地域包括ケアのインフラというよりは、特定の医療グループが地域でドミナントになっていって、既存のせっかく参入していただいている営利の株式会社とかを排除していく、むしろ地域包括ケアをゆがめる制度になっていると指摘せざるを得ません。 もし弁明がありましたら大臣からおっしゃっていただいて、私からの質問を終わりたいと思います。
○塩崎国務大臣 地域医療連携推進法人は、病院などの医療機関を開設する医療法人等の非営利法人を参加法人とするとともに、介護事業等の地域包括ケアシステムの構築に資する事業を行う非営利法人を参加法人として加えるということに今回したわけでありますが、これは、医療においては非営利性を堅持するということが必要であって、地域医療連携推進法人全体の非営利性を確保するために、株式会社については参加を今回は御遠慮いただくということにしたわけでございます。 地域医療連携推進法人制度というのは、地域において質が高く効率的な医療提供体制を確保するために、医療機関の機能の分担、連携に資するように、地域医療構想を達成するための一つの選択肢として設けるというものであって、医療と介護双方のサービスを一体的に提供できることから、地域包括ケアシステムについても、本法人制度によって構築が促されるというふうに思っているわけでございます。 今お話がございましたけれども、都道府県知事や、あるいは地域医療連携推進評議会というのがつくられますので、地域医療連携推進法人の運営をチェックすることによって、単に特定の医療グループにメリットを与えて、先生御指摘のような囲い込みをしようというようなことを促進するものではないというふうに考えているところでございます。
○足立委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、井坂信彦君。
○井坂委員 おはようございます。維新の党の井坂信彦です。 先ほど足立議員から、何か党代表選に向ける思いや公約まで聞かせていただいて、実は、維新の党は、アメリカ大統領選型と言われる、八月末までに党員登録された一般党員の方は国会議員、地方議員と全く同じ一人一票で代表選ができるという、非常にチャレンジングな制度の代表選を予定しております。 ただし、足立議員には一つハードルがありまして、立候補には国会議員五人、地方議員三十人の推薦人が要るということで、私も推薦人になれたらよかったんですけれども、実は選挙管理副委員長になってしまったので、足立さんの推薦人にはなりたくてもなれないなと思いながら聞いていたところであります。 さて、足立議員の質問を引き継ぎまして、今回の法案、私もやはり同じ問題意識を持っております。一つは、会計監査の適用対象が非常に少ない範囲にとどまるのではないかという問題意識、それからもう一つは、いわゆる非営利ホールディングと言われていたグループ化のルールが、株式会社が排除されたり、非常に限定された、自由度の低い中途半端な制度になっていやしないか、こういう問題意識を持っているわけであります。 まず、会計監査のところからお伺いをいたします。先ほど足立議員も少し聞かれましたが、今回の外部監査の義務づけの対象、これは医療法人全体の何割ぐらいに義務づけることを目指しておられるのか。これはぜひ政治家としての大臣にお伺いをしたいというふうに思います。
○塩崎国務大臣 外部監査などを義務づける一定規模以上の医療法人については、債権者保護の観点から債務額、負債額ですね、それと、医療サービスの提供の量の観点から事業収益額、これを基準として検討することを考えておりまして、対象となる法人数については、医療機関の経営実態により違いがございますので一概には言えないところでございますけれども、仮に年間五十億円の収入、負債であれば、一般的に大病院とされる病床数三百床程度の病院であると認識をしておりまして、病床数三百床以上の病院は五百七十病院と、法人開設の病院の一割程度というふうになっているところでございます。 外部監査等の対象とする法人のより具体的な範囲につきましては、追って省令で決めるということになっておりますが、小規模医療法人の事務負担とか費用負担や他法人との整合性等を総合的に考慮して検討していかなければならないのかなというふうに思っております。 今、病院の数からいって約一割と申し上げました。これは本来、では病床数ベースで見たらどうなのかというのが当然持ち上がる疑問であって、聞きましたところ、それはちょっと調べていないということなので、それについて私も関心を持っておりまして、結果としてどの程度の病床数をカバーしていることになるのかということを改めて調べてみたいというふうに思っているところでございます。
○井坂委員 本日、後ほど議論いたしますが、医療法人のうち八割以上、恐らく八四%ぐらいが持ち分あり医療法人のままだということであります。この持ち分あり医療法人が果たして本当に、非営利法人というふうに言い切って、株式会社と明確な線引き、取り扱いを分けることにどこまで妥当性があるのか、こういう疑問や問題意識を持っているわけであります。 大臣がおっしゃった、負債の規模とかあるいは事業、売り上げの規模だけで線引きをするのではなくて、まさに持ち分あり医療法人であっても非営利法人なんだということであれば、その非営利性あるいは一部公益性というものも担保するための会計監査、ディスクロージャーでなければいけないというふうに思います。 ですから、先ほどの答弁で大臣が、中小企業との比較で、中小企業も会計基準が曖昧で義務づけもないんだ、だから小規模な医療法人もというようなことをおっしゃいましたけれども、私は、そういう問題ではない、非営利ということであれば非営利というだけの、当然、営利企業よりもさらに厳しい公開の基準でなければおかしいというふうに思うわけでありますが、その点はいかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 それはさっき足立先生にお答え申し上げたとおり、今回こういう整理でとりあえずスタートをしますが、私は、会計基準にしても、今おっしゃったような非営利性あるいは公益性、このことを考えてみると、どうやるかは別にして、今後の検討課題としてそちらの方向に進んでいくべきじゃないかなというふうに考えているところでございます。
○井坂委員 二問目にお伺いをしようとしておりました、こういう今回仮に外部監査の義務づけの対象外となってしまった小規模な法人についても、何らか別途、より公開性を増す手だてが必要ではないかと通告をしておりましたが、今の御答弁以上のものはないと思いますので、ここは飛ばさせていただきたいというふうに思います。 もう一点、この医療法人の会計のいわゆる厳密さに関連しまして、今回の法改正で、役員と特殊関係がある事業者、営利事業者との取引状況を知事に報告する。これは、いわゆる医療法人の理事、役員の方々が、あるいはその御家族が、例えば株式会社を横につくりました、そこで医療関連のサービスをする株式会社をつくって、そして医療法人とその株式会社が取引をしました、ここで余りにもこの株式会社ばかりをもうけさせるような取引があれば、これは医療法人の利益が株式会社にどんどんどんどん移って、そして株式会社の利益となって自由に個人に使えてしまう、あるいは配当もできてしまう、こういうことを防ぐための手だてが追加をされたというふうに思います。 そこでお伺いをいたしますが、役員と特殊関係がある事業者との取引状況を知事に報告する、報告するところまでは今回法律で定められましたが、報告をされても、その取引関係、では一体何を超えたらその取引関係はおかしいということになるのか。何らかの線引き、あるいは問題の有無の判断基準が当然あろうというふうに思いますが、その点をお伺いしたいと思います。
○塩崎国務大臣 先ほどのちょっと追加でですが、小規模の医療法人、つまり監査の対象じゃないところにつきましては、今、貸借対照表などを都道府県には届け出を必ずしなければいけないということになっている上に、請求に応じて閲覧をさせなければいけないということもあって、その点では透明性を担保しているということは言えるわけでございますので、そのことだけちょっとつけ足しておきたいと思います。 今お話がありました特殊の関係がある事業者の話でありますけれども、役員と特殊の関係がある事業者につきまして、いわゆるメディカルサービス法人などと呼ばれていますが、これとの取引状況の報告内容につきましては、医療法人の経営の透明化、適正化を図る観点から、事業者の名称、所在地、事業内容、それから医療法人と事業者との関係、取引内容と金額などをしっかりと報告していただくということになります。 報告された内容につきましてどうチェックするのかということでありますが、その取引内容が市場価格と比較をして相当高額であったりする場合、あるいは、現行の医療法で禁止している実質的な配当と見られるような値決めをしているような取引などに該当する場合には、当然、これは都道府県知事の指導監督の対象となるものでございまして、絶えず都道府県が監督者としてウオッチをしていかなければならないということになってくるわけでございます。
○井坂委員 いわゆる一般的な価格より高い値段で関連法人から物を買っていたら、その分余分なお金を意図的にその法人につけかえているだけだ、あるいは利益と連動したような値決めの契約はだめだ、こういうお答えだったと思います。 ちょっと参考人に細かいことをお伺いしたいと思うんですが、例えばコンサルティング業務、普通に世の中にたくさんありますけれども、その中で、いわゆる成功報酬型でコンサルティング料を払うようなコンサルティング会社も非常に多いというふうに思いますが、そういう真っ当な、世間一般でも普通にある、しかも決して高過ぎない、そういうコンサルティング契約、いわゆる成功報酬型のコンサルティング契約をメディカルサービス会社とすることについては、これはもう明確に抵触するという考え方になるんでしょうか。
○二川政府参考人 今回盛り込んでおります規制の対象となりますのは、取引の内容につきましての規制はございませんで、医療法人の役員と特殊な関係のある会社についての取引、その取引につきましても、小規模なものとか、あるいは医療法人から見てごく一部の取引をそことやっているというようなものにつきましては、恐らく除外をすることを検討する必要があろうかと思っておりますが、一定規模以上だとか、シェアがそことばかり契約しているといったものは今回の報告対象になるものというふうに考えているところでございまして、そういった意味で、コンサルティング契約を結んでいるといった場合につきましても、今回の報告の対象になり得る、役員との特殊関係がある場合にはなり得るというふうに考えてございます。 その際の、どういった場合が指導監督の基準になるかということにつきましては、先ほど大臣から御答弁申し上げたとおりでございます。
○井坂委員 一般論は大臣がおっしゃったとおりで、具体的なことなので参考人にお伺いしたんですが。 病院の役員さんの関係者がコンサルティング会社をつくりました、世間一般の相場で成功報酬型のコンサルティング契約を結びました、その場合は、当然それは報告されるんですけれども、報告を受けた側として、これは問題があるという判断になるんでしょうか。
○二川政府参考人 そういったコンサルティング契約そのものにつきまして、それ自体で違法ということはございませんけれども、その契約内容につきまして、例えば、これは全く例えばでございますけれども、医療機関の売り上げに連動するような形の成功報酬といったようなことでありますと、いわば配当しているのと実質的には同じというふうに見られるケースもあり得るのではないかと考えるわけでございまして、成功報酬のつけ方、それにつきましてどういった形によるのかといったところでございまして、その辺につきましては、都道府県におきまして適切に監督をしていく必要があるものというふうに考えております。
○井坂委員 余りはっきりお答えにならなかったんですけれども、私は、これまでの過去の議事録も見ますと、要は売り上げとか利益に連動したような払い方はだめだということではないかなと思っていたので、当然、普通では当たり前の成功報酬型、売り上げや利益に連動したコンサルティング契約がありますけれども、こういう関係、医療法人とメディカルサービス会社、特殊な関係の法人との間でそういう契約はだめだというお答えになるのかと思っていたんですけれども、必ずしもそうではないということですか。
○二川政府参考人 説明がちょっと十分でなかったかもしれませんけれども、医療法人の売り上げに連動するような契約というのは、いわば配当とみなされるケースがございますので、そういったようなものは、医療法で禁止するものであるということを前提にした監督がなされるものというふうに御答弁申し上げたところでございます。
○井坂委員 持ち分あり法人ということで、最高裁判所の判例でも幾つか出ておりますが、この持ち分ありの医療法人が果たして本当に非営利法人と言い切れるのかということになりますと、やはり最後は、法人を解散するときは財産が出資者に割り振られてしまう、個人の持ち物になってしまうということで、毎年の配当はないにしても、最終的には結局全部どさっと配当に近いような形で出資割合に応じてされてしまうということで、これは本当に非営利と言い切れるのかということがずっとこれまでこの委員会でも議論になっているところだというふうに思います。 それに加えて、持ち分あり法人が今世の中の八割以上ですから、実質持ち分あり法人のことを議論しなければいけないと思いますが、持ち分あり法人で最後は結局配当に近い形で分配をされてしまう。いわゆる株式のような、毎年の利益を毎年随時配当することは禁じられているけれども、でも、メディカルサービス会社というのを横に置いて、そこと取引をしていけば、事実上法人のお金がどんどん個人に帰属をする形で、個人のというか、いわゆる営利の株式会社の方にお金が行ってしまう。そこへのお金の出し方も、今回報告までは義務づけられましたが、しかし明確な線引きがない。 さっき、なかなかはっきりおっしゃいませんが、利益連動型は絶対だめなのかというと、どうもそうでもないような御答弁をされております。何か、そういう原則に従って都道府県の方で判断をするということ。 それはもう絶対だめだということなんですか。利益に連動するような値づけの契約は、あらゆるものがだめだということですか。
○二川政府参考人 ちょっと答弁が十分でなかったかと思いますけれども、売り上げに連動するような契約というのは、実質的な配当、禁止されている配当とみなされるという場合があるということでございますので、禁止される取引になるということがあり得るというふうに御答弁申し上げたところでございます。
○井坂委員 この期に及んで、最後、あり得ると終わるあたりがもう全く、さっきの答弁と何が変わったのかよくわかりません。 そういうことで、まさにこの基準がいま一つよくわからないんです。いわゆる非営利であるところの持ち分あり医療法人から営利の株式会社に、しかも同じ親族で経営しているような会社にどんどんどんどんお金が行く。そこの間を報告しても、では、どこから先が違法で、どこから先が合法かというのがいま一つよくわからない、こういう状況であります。 大臣に、今のやりとり、最後は持ち分で分配される、しかも、毎年、事実上、配当ではないけれどもお金をどんどん営利会社の方に流し得る、こういう全体の状況について、私はおかしいのではないかというふうに思いますが、いかがですか。
○塩崎国務大臣 大原則は、医療法第五十四条の「医療法人は、剰余金の配当をしてはならない。」ということだったわけですけれども、また、これからもこれでいくわけですが、今お話のありましたように、十八年に持ち分ありというのは認められないということになったのは、やはりこういうようなことも背景にあってのことだろう。つまり、こういうものがありながら、今お話しのような形で、実質的な配当と見られるようなことがあるということがあったがゆえに、これからは持ち分なしでいくということになったというふうに思っています。 ただ、今までのが残っているというのが八割ということなので、問題がそこにあることはそのとおりでありますし、だからこそ、今回、メディカルサービス法人についての報告を求めることにしたわけであります。 そこで、基準がはっきりしていないじゃないかというお話がございました。これは、恐らく税務署で、利益というのは何かというときに、経費として認めるか認めないか、いろいろなことがあって、毎日これを議論しているというのが多分税務署だろうと思うんです。したがって、明快な、ここから上はだめよ、ここから下はいいよみたいな話ではなかなかないと私は思います。 したがって、先ほど答弁がはっきりしないじゃないかというお話をされましたが、それは、原則としては、利益に連動するようなものは実質的な配当と見られる可能性が高いんですよということを言っているわけで、しかし、個別の仕組み方によってはそうじゃないものもあるかもわからないという意味で言っているんだろうと思う。 おっしゃるように、なかなか難しいことはよくわかりますが、しかし、実質的な配当と見るか見ないかというのは、当然、行政が判断をする。つまり、税であれば税務署が判断をして、それに対して不服があれば不服審判に持ち込むということになるわけですから、当然、このことも、何しろ非営利性を保ってもらうんだという政策メッセージを今回はっきりメディカルサービス法人についても出すということで明確にし、そして、それは都道府県がこれまで以上に意識をして運用に万全を期すということをやってもらわなきゃいけないというふうに思っているところでございます。
○井坂委員 これまで議論してきた内容は、私は、こういうメディカルサービス会社はおかしいじゃないかとか、なくせとか言っている立場ではなくて、むしろ、持ち分ありがほとんどまだ現存していて、しかも、そこからさらに、メディカルサービス会社というものさえつくれば、事実上、毎年、正当な範囲でという範囲でしょうけれども、お金が流せる。 こういうところまで現状認められているわけで、別に医療法違反とか税法違反ということではなくて、なおかつそこまでは、持ち分ありで、しかもメディカルサービス会社を横に持っている持ち分あり医療法人がそれでも非営利だといって、一方で、株式会社は営利だから絶対仲間に入れませんよという、ここの線引きの妥当性が本当にあるのかという議論を今からしたいというふうに思います。 今回、株式会社を、いわゆるホールディングカンパニーに参画する社員として、いわゆる子法人として参画させることを認めないということになっておりますが、その理由は何でしょうか。
○塩崎国務大臣 株式会社を入れる入れないというこの是非の問題でございますが、医療においては、非営利性を堅持することが原則ということになっております。これは、利潤を最大化する株式会社は、必ずしも患者に必要な医療を提供しないおそれがあるということなどが理由だというふうに思います。 今回の地域医療連携推進法人制度は、地域の医療機関を開設する複数の法人が医療機能の分担及び業務の連携を推進するものでございますので、これに参加をする法人についても非営利性を堅持することが求められるものであって、営利法人は参加をできないということとしているところでございます。
○井坂委員 先ほどまで議論してきた持ち分あり医療法人、しかもメディカルサービス会社を横に置いている持ち分あり医療法人、これは非営利だ、株式会社は営利だ、こういう線引きで、株式会社は絶対に参画をさせません、こういう法律になっているわけであります。 株式会社が、子会社ですよ、別にホールディング会社全体がそんな営利になっていいわけはないですから、そんなことは全く望みませんが、非営利のホールディング会社の下に一つ株式会社がぶら下がることで、一体どういう問題が起こるんでしょうか。
○二川政府参考人 医療法人につきましては、今大臣が御答弁申し上げたとおり、利潤を最大化する株式会社が患者に必要な医療を提供しないおそれなどといったことで、非営利性の確保を図っているところでございます。 連携法人につきましても、そういった医療を提供する、非営利で医療を提供する医療機関の連合体というような形のものでございます。そこへ仮に株式会社が入ってきたということになりますと、その株式会社の意思によって、いわば医療機関経営の基本方針、そういったようなものにつきましてもこの連携法人で決定をするということがあり得るわけでございますので、そういった連携法人の意思決定を通じて医療機関経営に株式会社の意思が反映されるおそれがあるといったような観点から、今回の地域医療連携推進法人制度におきましては、株式会社の参加は認めないといった内容にしておるところでございます。
○井坂委員 ホールディング会社の親会社は完全に非営利法人で、しかも、地域の評議会なんかもつくって公益性も担保する仕組みに今回なっているわけです。 そういうホールディング会社の子会社の一つに株式会社がぶら下がるだけで、要は議決権一、そこに営利会社の議決権が一入ることで、そんなに全体が営利に汚染をされてしまうんでしょうか。
○二川政府参考人 確かに、議決権の数でいえば実際にどういったことかということはございますけれども、非営利の法人に営利性を持った形の方が、いわばそういった基本方針を議論する場に参加をするということであれば、その経営方針について一定の影響を及ぼすことがあり得るというふうな考え方に立ちまして、今回、営利法人につきましては参加できないというふうにしているところでございます。
○井坂委員 この親法人は社団ですから、親法人の経営方針はどこまでいっても非営利に、徹底的に非営利な経営、運営方針を親法人は持つわけです。それに賛同した子法人が参画する仕組みに今回なるはずです。もし、そこに株式会社が入って、非営利の親法人と全く違う、営利営利の意見ばかり言って逆らった場合は、これは普通に除名の手続などいろいろあるというふうに思うんですけれども、株式会社が一個ぶら下がることで、親法人の非営利性というのはそんなに損なわれるものなんでしょうか。
○二川政府参考人 一つのところがどうかといった定量的なことではなくて、連携法人につきましては、非営利で医療を行っている者が今後の医療連携を進めていくための連携をする法人ということでございますので、そこに参加法人という形で直接参加していただくのは、同じような考え方で医療機関をやっている、あるいは介護をやっている、そういったところに参加していただくというものでございまして、それ以外の、いろいろなサービスがあり得ると思うんですけれども、そういったものにつきましては、参加法人という形ではなくて、別の形で医療連携推進法人にかかわっていくといったことはあり得るものというふうに承知をしております。
○井坂委員 ちょっと大臣にお伺いをしたいんですけれども、実は今回、株式会社の子法人としての参画は禁止をされました。一方で、株式会社に対して親法人が出資をするということは認められることになっています。ただし、それは一〇〇%出資でなければだめだ、こういうことであります。 私なんかは、逆に、親法人がある株式会社に一〇〇%出資をしたら、親法人としてこの出資したお金は大事ですから、この株式会社の経営はむしろ親法人にとって大事な問題になってくると思います。親法人が出資した株式会社の浮き沈みを親法人がむしろ気にし出すことだってあるんじゃないか、そこに、逆に営利的な判断が親法人に入ってきやしないか、それと比べて、子法人に株式が入ることの影響と一体どっちがどうなんだという気もするんです。 親法人が株式会社に一〇〇%出資ができる、その場合は非営利性がしっかり堅持できる、しかし、子法人に株式会社が入ると途端にホールディング全体の非営利性が心配になってくる、だから入れないんだ、こういうことなのかなというふうに思うんですけれども、出資はできる、けれども子法人には入れない、ここの整合性についてはどういう整理になるんでしょうか。
○塩崎国務大臣 今の御指摘に関連する疑問というのはいろいろあり得て、これは先生も事前レクでもお取り上げをいただいたと聞いておりますけれども、例えば、子法人に一〇〇%出資でないとだめだというのはなぜかという問題もありますが、そこにも象徴的に考え方があらわれているんだろうと思います。非営利法人というのは利益を上げないのかといったら、そんなことはないのであって、利益は医療法人でも出るときは出るわけであって、それは収支の差の問題というだけです。 それで、一〇〇%に今回限定をしたというのは、例えば五〇%、外の、新しい連携法人以外の株主がいた場合ということですけれども……(井坂委員「そこはよくわかっているんです」と呼ぶ)ですから、そういうところに、他の株主への流出というのが問題なので、そのグループの中から、今回の概念はこういったグループ全体は非営利ですから、この非営利性が、たとえ利益が出た場合に外に出ていかないようにしていくための手だてとして、こういう形での一〇〇%出資という形にしている。 そこに株式会社が入ってきて、ですから、外の、連携法人外の株主がいる場合については、この連携法人の便益を受けて利益を上げたものが今度別な株主に出ていくということになるわけでありますので、それは今回の考えているコンセプトから外れるのではないかということで、厳密な形での一〇〇%出資までは認めるけれども、それ以外はとりあえず認めないスタートをしようということで考えたということでございます。
○井坂委員 もう時間ですので最後に一言申し上げますが、今の大臣の御説明ですと、それは、子法人、医療法人の横についているメディカルサービス会社を通じて、要は、まさに子法人の医療法人がグループで得た便益がまたこの法人を通じて結局出ていってしまうという同じ話になると思いますから、私は、今の話は余り整合性がないのではないかなというふうに思います。 きょう、もう時間がこれだけで終わりですし、議論もきょうだけということなので、もう少しまた一般質問なども使って議論をさせていただきたいというふうに思います。 どうもありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、輿水恵一君。
○輿水委員 公明党の輿水恵一でございます。 本日は、質問の機会をお与えいただきまして、ありがとうございます。 医療法の一部を改正する法律案につきまして質問をさせていただきます。 本法案は、地域における医療介護の総合確保法、いわゆるプログラム法にのっとり、法案が提出されたものでございます。本改正案では、先ほど来ございましたように、地域における効率的かつ効果的な医療提供体制の確保に向けて、新たに、医療機関相互の連携による機能の分担及び連携を進めながらの地域医療連携推進法人の認定制度を創設することが一つ、またもう一つは、医療法人の経営の透明性の確保とガバナンスの強化などを進める、そういった二つの大きな論点があるわけでございます。 初めに、この地域医療連携推進法人に関しましてまず伺わせていただきます。 この地域医療連携推進法人制度の創設の一つの目的が、まさに、地域の医療機関同士が互いの役割分担を明確にしながら、そして連携をしていくことによって、切れ目のない医療を効率的かつ効果的に地域住民に提供する体制を整備することであると認識をしております。 現在、都道府県において地域医療構想の策定を進め、患者の容体に合わせて高度急性期、急性期、そして回復期、慢性期の医療が適切に提供できる体制の整備に取り組んでいるところであると思います。ここで、特に、高度急性期や急性期が大きく膨れ上がってしまっている現状の中にあって、回復期病床、そのバランスをどのようにとっていくのか、これが各現場での大きな課題であると考えております。 本改正案では、地域医療連携推進法人の設立により、病床特例等も活用して、一般病床や療養病床などの病床を、法人内の医療機関で、地域の基準病床に縛られずに移転することが可能となり、また診療科の統廃合も可能となります。私は、地域医療構想を実現する一つの手段としてこの法人の設立は大変有効であると考えているんですけれども、そこで大臣に質問をさせていただきます。 この地域医療連携推進法人内の病院間で、病床の移転や診療科の統廃合など、需要に応じた医療提供体制を整える上でどのような手続が必要なのか、また、高度急性期病床を回復期病床に転換するなど、病院の機能を再編する際の利害調整はどのように進められると考えているのか、できる限り具体的にお答え願えますでしょうか。 よろしくお願いいたします。
○塩崎国務大臣 地域医療連携推進法人の参加法人の病院同士の間で、病床の融通とか診療科の統廃合などを行う際の手続が発生する可能性があるわけですが、事前に参加法人間で病床融通等の方針を十分に調整を行っておくということ、それから地域医療連携推進法人、参加法人のそれぞれの社員総会等で意思決定を行って、病床の融通の場合には都道府県の許可を得るといったものになると思うわけであります。 今の制度でいきますと、二次医療圏の中で特定の病院が病床をふやすということは認められないわけでありますけれども、今回、グループの中で、ふえるところもありますけれども減るところがあってネットでチャラということであれば、これは認められるということになるのが新しい今回の制度を活用することによって出るメリットであるわけでありますので、今申し上げたような手続をとることでそれが可能になり得るということなので、今までよりもはるかにフレキシブルな病床の機能分化、今おっしゃったようなことができるということです。 また、病院の機能を再編する際には、十分に参加法人間の調整を行うことが必要であって、あわせて、医者それから看護師の再配置、医療機器の共同利用、カルテの共有、それから共同研修、資金の貸し付けなど、グループ内の経営資源の有効活用を行うことも利害調整の一助になり、これがセットで初めて、病床をグループの中で、例えばこちらは百ふやすけれども別な病院で百減らすのでこれでオーケーということになれば、今までのように、どこでもやはり過剰なところはふやしちゃいけないということになっていますが、それがネットでチャラであればできるということになるので、それをきっちりと組織内で、新しいグループの中で調整ができるようにし、もちろん県とも調整をするということだと思います。
○輿水委員 ありがとうございます。 まさに病床の機能分化、どうやって利害調整をしていくのかということで、病床がフレキシブルに、またいろいろ動かせることは今よくわかりまして、その上で、資金の貸し付け等、あと医療機器の共同利用という形で、どこでどういった機器を導入してそれをどう使うかということでその利害調整もできるのかなと。 その上で、もう一つ、今お話がありましたとおり、医師や看護師の法人内での派遣、法人内ですけれどもそれぞれの医師や看護師がそれぞれの医療機関に属している、しかし、その中でも違う医療機関に派遣をすることによって、そこの医療機関の負担のある程度を軽減しながら医療行為ができるような、そういった結構フレキシブルな形でのいろいろなやり方を法人内でよく相談をして合意をとっていく、そのやり方で調整がつく、そういうふうに捉えたいと思うんですが、それでよろしいんでしょうか。うなずいていただいておりますので、ありがとうございます。 では、そういう形で、私も、やはり調整をどうやっていくのか非常に難しい、そこをしっかり話し合いの中で進められるということは確認できましたので、これが病院の機能分化と連携の一つの手段として有効に活用されることを期待したいと思います。ありがとうございます。 続きまして、地域包括ケアシステム構築における地域医療連携推進法人の活用について確認をさせていただきたいと思います。 この法人は、地域の病院、診療所などの医療法人、場合によっては介護事業所などの非営利法人を含め、それを代表する職員が社員としてそこに参画をしてくる、そして、法人として統一的な役割分担と連携のあり方を決定しながら、一人一人の医療や生活の安心を守るきめ細かいサービスを地域住民に提供をする。この法人の活用に関して、これはまさに、住みなれた地域で、地域住民に対して安心な住まいを確保しながら、切れ目のない医療、介護、生活支援サービスを提供する、地域包括ケアシステムの多職種連携の一つのモデルにもなるかな、このように考えるわけでございます。 この地域医療連携推進法人と、また、法人の出資による関連事業の展開も考えられるわけで、このことにより、医療保険や介護保険だけでは賄い切れない多様なサービスの提供なども含め、食生活も含めた健康の維持管理また生活習慣病の予防、そして緊急の入院から、リハビリ、在宅医療、また、みとり、そこまで切れ目のない生活支援が提供できる、そういった体制がつくられるのではないかと期待されるわけでございます。 ここで、私も現場を歩いていて、非常に大事なことは、幾らそういう仕組みをつくっても、受ける地域住民がそこにどうつながるか、またそれをどう判断して求めていくのか、こういったことが大きな課題になっているんだと思います。まさに、日ごろから地域住民に、さまざまな相談を受けながら、あるいは情報を提供しながら、また状況を把握して適切なサービスを促す環境の整備というものがあわせてできないと、幾ら団体をつくっても、システムをつくっても、それが住民にきちっと伝わって、そしてうまくつながってこなければだめなんだと。 そこで質問なんですけれども、常日ごろから地域住民に寄り添い、交流を図りながら、一人一人の健康管理などを進めたり、支援が必要になったときに適切なサービスに迅速につなげる相談支援事業の展開、これは地域包括ケアシステムの構築のためにも、地域医療連携推進法人の設立にあわせて積極的に、そういったものもしっかりと整えるように支援するべきだ、このように考えますが、見解をお聞かせ願えますでしょうか。
○二川政府参考人 先生ただいま御指摘のように、健康管理から診療あるいは在宅療養、みとりまで、切れ目ないサービスを提供するということが重要になってくるわけでございます。 この地域医療連携推進法人におきましては、医療事業を行う非営利法人のみならず、介護事業を行う非営利法人も参加できるというふうになっておるわけでございまして、そういった意味で、さまざまな相談への対応あるいは健康診断も行えるということでございますので、医療保険とか介護保険とかそういった内容に縛られずに、さまざまな相談を行っていくことが可能な仕組みだというふうに私どもは考えているところでございます。 こういった仕組みが円滑に機能していくためには、地域住民の方と、地域医療連携推進法人あるいはその参加法人、そういったところが相談に乗れるような関係をふだんから築いていくといったことが重要であるというふうに考えられるところでございまして、この法律が成立いたしましたならば、施行に向けた制度の周知を行う際には、御指摘の点も十分踏まえて対応してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○輿水委員 どうもありがとうございます。 これは今、地域包括ケアシステムという観点で確認をさせていただいたんですけれども、まさに、高齢者だけではなくて難病の方とか、あるいは障害のある方なんかも、いろいろな形で包括的な相談を受けながらきちっとした医療につなげたり、また生活支援サービスをしっかりと提供できるような、そういった仕組みづくりというのが今後大事になるのかなと。私は、まさに地域包括コンシェルジュ、そういう形の、そういったサービスが現場に根づくことによって、その住民がより安心してさまざまなサービスを受けられる、そういった環境になるのかなというふうに思っております。 続きまして、この地域医療連携推進法人へのケアマネの配置、そういう観点でお伺いいたします。 ここで、個人個人の介護サービスのプランを設定するケアマネさんについて、現在は、主に一つの法人に所属して、比較的、法人内の事業を中心にプランを立てる傾向があるとも言われておりますが、今回の地域医療連携推進法人へケアマネさんを配置することによって、サービス利用者にとって幅広い事業者の選択肢の中でより適切なサービスが受けられる、そういったメリットがあるのではないかというふうに感じるわけですけれども、その点についての見解を伺います。
○三浦政府参考人 地域医療連携推進法人におきましては、医療機関を開設する法人に加えて、介護事業などを実施する非営利法人が参加することも認められることとなっております。介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーを配置する居宅介護支援事業を運営することも可能であると考えております。 ケアマネジャーは、利用者の状況に応じて適切な居宅介護サービス計画を作成する際には、公正中立性の観点から、計画にサービスを位置づけるに当たって、地域のさまざまな法人、事業者が提供する介護サービスの中から検討することになると考えております。 地域医療連携推進法人の参加法人に属するケアマネジャーにつきましては、各参加法人が提供する介護サービスをよく把握していると考えられます。計画の策定に当たっては、これらのサービスも選択肢として幅広く地域の介護サービスを検討できるメリットが生まれることもあると考えております。
○輿水委員 どうもありがとうございます。 まさに地域包括ケアシステム、病院完結型から地域完結型、そういう形で今目指していると思うんです。 病院完結型というのは、どちらかというと、我々地域の生活者、なかなか医療だとか介護の知識がない中で、病院にお任せしていけば全て病院で見ていただける、そういった病院完結型から、今度、地域完結になると、自分でさまざまなサービスを選択して、そして家族と連携をとりながら、また地域のサービスと連携をとって、どうやって自分の家族を自分たちで守っていくのか、どちらかというと自己判断が必要になってくる。 しかし、地域住民はそこまで情報もなければ知識もない可能性があるし、ましてや核家族になったときに相談する相手もいないケースがある中で、幅広い形での相談を受けてくれて、そしてその相談に対してさまざまな情報を提供して、安心して地域で、現場で、医療と介護が切れ目なく受けられる、そういった体制づくり、これがなければ、幾らシステムをつくっても現場ではなかなか活用できないのではないか、このように感じるわけで、その点ぜひしっかりと、その辺を視野に入れながら推進をしていただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。 それでは、地域医療連携推進法人の活用のあり方については今確認をさせていただいたんですけれども、一方、地域医療機関の法人への参画は強制されるものではなく、地域の医療機関の個々の考えを尊重している、それは当然のことであると思います。 例えば、広い地域からの患者を受け入れている専門性の高い病院や、個別の方針に沿って業務を続けたい診療所など、地域医療連携推進法人に参画しない医療機関もあると思います。 この地域医療連携推進法人に参画しない地域内の診療所などが不当に不利益をこうむることはないと考えておりますが、その上で、地域医療連携推進法人は、地域の医療機関等の参画のあり方によっては地域の医療や介護サービスを統括するような場合もあるのではないか。また、医薬品や医療・介護用品の共同購入など、出資法人において多額の取引が生じることもあり、一つ一つの連携や事業が適切に進められることが必要であると考えます。 そこで、本法案においては、新法人の運営のあり方に対して、地域医療連携推進評議会を設置し、地域医療連携推進法人の事業運営等については評議会からの意見を尊重するとしております。この地域医療連携推進評議会の構成員はどのようになるのか、また、評議会においてはどのような観点からの監視が求められていると考えるのか、お聞かせください。 さらにもう一つ、済みません、評議会とは別に、許可・監督者である都道府県は新法人の運営にどのように関与していくのかもあわせてお聞かせ願えますでしょうか。よろしくお願いいたします。 〔委員長退席、高鳥委員長代理着席〕
○永岡副大臣 輿水委員にお答えいたします。 先生おっしゃいますように、地域医療連携推進法人の運営に当たりましては、法人内に地域関係者で構成いたします評議会を設置いたしまして、法人の業務の評価を行うことなど法人運営に地域関係者の意見を反映する仕組みを設けております。 この評議会は、地域の中の医療または介護を受ける立場にある方、そして医師会など診療に関する学識経験者の団体の方、そして学識経験を有する方などによりまして構成をされております。法人に対します意見具申ですとか、あとは、評価の実施といった役目も果たしていただこうということになっております。 先ほどの先生の、知事ですね、監督権限のあります都道府県の知事が、地域の推進法人につきまして、非営利性が確保されていること、地域医療構想と整合性がとれていること、それから地域医療連携推進法人に参加をする希望のある者が不当に参加を拒まれるなど、社員の資格の得喪に関して不当に差別的な扱いをしていないことなどについて確認するとともに、また、必要に応じて報告徴収、それから立入検査などもできる仕組みを設けております。 適切に運用したいと考えておる次第でございます。
○輿水委員 どうもありがとうございました。 この地域医療連携推進法人、適切に活用されて、地域の医療、また、そういったさまざまな介護等が地域住民の方にとってしっかり適切に提供できるように、そういう期待をしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 それでは、医療法人の経営の透明性の確保に関して質問をさせていただきたいと思います。 先ほどの井坂委員の質問ともかぶるところもあるかと思いますが、確認の意味で質問させていただきたいと思います。 地域住民にとって、病気になったときに受け入れてもらえる病院が近くにあることは非常に大切なことであります。その病院には、健全な経営のもと、安定的に医療を提供し続けることが求められておるわけでございます。地域におけるかけがえのない施設である病院の経営状態を公認会計士が適切にチェックし公告することは、病院の存続の安定を担保する意味で大切なことであると考えるわけでございます。 そこで、本法案において、一定規模以上の医療法人について公認会計士による外部監査を義務づけることとなっておりますが、この一定規模とは具体的にどのような目安で定められるのか、また、対象となる医療法人の数はどの程度になると考えているのか、お聞かせ願えますでしょうか。
○二川政府参考人 今回の法案の内容で、外部監査等を義務づける一定規模以上の医療法人、これは具体的には厚生労働省令で今後定めるということになるわけでございますけれども、債権者保護の観点から、負債額といったことも一つの基準になろうかと思いますし、医療サービスの提供量の観点から、事業収益額ということも一つの観点になろうかと考えております。そういった点から検討していくことを考えているところでございます。 具体的な負債額あるいは事業収益額につきましては、小規模医療法人の負担といったことにも配慮する必要があるものというふうに考えているところでございます。 現在のところ、負債百億円以上の医療法人については外部監査の導入が望ましいというふうに通知をしておるところでございますけれども、例えば、税法上の取り扱いが医療法人と同じになっております株式会社あるいは一般社団法人では、負債額は二百億円以上、こういうふうになっておるわけでございます。 また一方、公益社団、財団法人では、負債五十億円以上、こういうふうになってございますし、社会福祉法人につきましては、審議会におきまして、収益十億円以上または負債額二十億円以上とすることが適当だ、こういった提言が行われているということも承知をしております。ただ、これらの法人につきましては、医療法人と比べまして公益性が特に高く、また非課税法人とされているということにも留意が必要だろうというふうに考えているところでございます。 具体的には今後の検討になるわけでございますけれども、それからまた、医療機関の経営実態により違いがありますので一概には言えませんけれども、仮に年間五十億円程度の収入、負債といったことを想定いたしますと、一般的には大病院とされます病床数三百程度の病院が該当するものというふうに認識をしておりまして、病床数三百以上の病院は約五百七十ほどございますので、医療法人開設の病院のおよそ一割程度が該当するものと考えてございます。 具体的には、外部監査等の対象法人につきましては、今後、小規模医療法人の負担あるいは他法人との整合性等を考慮いたしまして、総合的に検討してまいりたいと考えておるところでございます。 〔高鳥委員長代理退席、委員長着席〕
○輿水委員 どうもありがとうございました。 そしてもう一つ、役員と特殊な関係にある事業者との取引の状況報告書についても確認をさせていただきたいと思います。 確認の意味で、役員と特殊な関係というのはどのような関係を示すのか、どのような内容の報告を求めるのか、また、適正な取引が行われているかどうかの判断基準はどうなるのか、不正があったときの罰則はどのようになっているのか、お聞かせ願えますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○二川政府参考人 今回の医療法改正法案におきまして、メディカルサービス法人を含めまして、いわゆる医療法人の役員と特殊の関係のある事業者の取引につきましては、毎年度、一定の様式に沿って、都道府県知事に届け出をしていただくといったことを盛り込んでおるわけでございます。 報告の対象となる事業者の基準でございますけれども、事業者の役員と医療法人の役員が親族関係にあるといったことが一つの基準になると考えておりますし、また、事業者と医療法人の取引額の絶対額が多い、あるいは取引額について医療法人の事業費に占める割合が高い、そういったようなことが基準になるものというふうに考えておりまして、具体的なところにつきましては今後検討してまいりたいと考えております。 また、報告内容につきましては、事業者の名称、所在地、医療法人と事業者との関係、取引内容、金額等を報告いただくことを検討しておるところでございます。 また、報告された内容につきましては、その取引内容が市場価格と比較して相当高額である場合には、現行の医療法で禁止している実質的な配当に該当する場合があり得るということでございまして、この場合には都道府県知事の指導監督の対象となりますし、また、法人の理事等につきましては、二十万円以下の過料でございますけれども、罰則規定の対象にもなり得るということでございます。
○輿水委員 どうもありがとうございます。 確認なんですけれども、親族の事業者とのある程度大きな規模の取引があったとしても、適正な価格、そういった取引であれば問題がないと考えていいのか、よろしくお願いいたします。
○二川政府参考人 一定の関係のある法人との取引については、全て都道府県の方に報告はいただくわけでございますけれども、その取引の全てが違法であるとかそういったものではございませんで、そういった報告を端緒にして都道府県の方が監督をしていく、こういった仕組みを想定しているわけでございます。
○輿水委員 どうもありがとうございます。 もう一つ聞かせていただきますが、社会医療法人の認定についてお伺いをいたします。 社会医療法人の認定については、厚生省の省令で定める基準に適合することが必要であるというふうにされておりますが、今回の改正は、二つの県にまたがる、県境で事業を展開する医療法人では、一方の県内の事業所で基準を満たしていて、一方では満たしていないケースがある場合に、一方の県で基準を満たしていれば、別の県の施設も社会医療法人として認められるようになる、こういう改正であると思います。 そこで、この社会医療法人の認定において、主にどのような基準があり、どのようなケースにおいて今回の改正が必要になるのか、具体的に事例をお聞かせ願えますでしょうか。
○二川政府参考人 社会医療法人は、救急医療あるいは災害時における医療など、いわゆる不採算な医療等々、公益性の高い医療を行う場合に、医療法人の中から一定の要件を満たす場合に都道府県知事が認定をする、こういった仕組みのものでございます。 社会医療法人の認定の要件の具体といったところで申し上げますと、救急医療について申し上げますと、夜間、休日の救急自動車等による搬送件数が年間七百五十件以上、こういうふうに具体的な要件が定まっているものでございます。それとあわせまして、役員につきましては、親族等の関係者が三分の一を超えていない、こういった要件もございます。 そういった中にありまして、親族要件ではなくて、医療の事業の方の要件でございますけれども、救急医療等の事業のそういった基準については、現在の法律におきましては、一つの都道府県内で医療機関を経営しているだけであれば、もちろんそれでその基準を満たせばいいわけですけれども、二県で医療経営をやっているといった場合には、そのどちらの県でも、今申し上げましたような、救急搬送件数が七百五十件以上といったことを満たすことが必要だということが現在の法律の定めでございます。 今回の改正におきましては、県境をまたいで、病院は片方にあるけれども、片方は診療所しかない、こういうような場合には、片方の診療所しかないような県におきましては、先ほど申し上げましたような救急搬送件数の件数を満たすということが現実には困難でございますので、そういったようなケースにつきましても、社会医療法人としての使命は果たしているわけでございますので、そういった診療所につきましても、隣接の県でやっている場合に、十分な連携が図られて一体的な運営が行われているといったような場合におきましては、社会医療法人の認定要件を満たすものというふうな扱いをできるようにしようといった内容のものでございます。
○輿水委員 どうもありがとうございました。 今回の改正により、地域医療連携推進法人、これが適切に機能して、地域医療のしっかりとした連携、また適切な医療を住民に提供できる体制の整備が進むことを期待申し上げます。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、牧義夫君。
○牧委員 牧義夫でございます。 既に維新の党同僚議員が二名もう質問をしておりますけれども、私は、特に今回の法改正の一番の、地域医療連携推進法人制度について質問をさせていただきたいと思います。 地域医療あるいは地域包括ケア、こういった言葉がこの永田町で飛び交うようになって久しくなると思いますけれども、ちょっと原点に返って、地域というのは一体どういうものをイメージすればいいのか、きちっと共通認識のもとで議論をしたいと思いますので、その辺のイメージから教えていただきたいと思います。 私も、今、東京にいるときは文京区に住んでおります。前の仕事の関係というか、昔仕えた代議士が、当時、文京区が選挙区だったものですから、そのまま文京区に居を構えております。文京区というところは、日医大、順天堂病院、東京医科歯科、東大病院と、特定機能病院が四つもあるわけで、そのほか、都立駒込、都立大塚と、本当に病院のたくさん林立する、非常に恵まれた、ある意味恵まれた地域かもしれません。 そうはいいながら、そういう中で救急車でたらい回しにされて亡くなる人がいたり、本当に改めて地域というものをもう一回考え直さないと、医療圏という言葉もありますけれども、例えば特定機能病院について見ても、参議院の定数じゃありませんけれども、各県に一つしかないようなところもたくさんあります。参議院は一人もいなくなる県も今度発生しましたけれども、特定機能病院も、複数あるところと、最低でも一つはあるんですね、今は。 ただ、こういったものを中心とした一つの大きなエリアで捉えればいいのか、あるいは、大きな総合病院を頂点とする一つのヒエラルキーの中のそれぞれの面で捉えるのか、ちょっとこの辺の認識からきちっとしないと私はこの地域医療について語れないと思いますので、まずその基本的な認識から教えていただきたいと思います。
○永岡副大臣 先生の住んでいらっしゃるところが随分と特定機能病院がたくさんあって、随分都会は違うなと思う地方出身の議員でございます。 きょうのお話ですと、地域医療連携推進法人、これにつきましてお話しさせていただきたいと思います。地域医療構想を達成しますための一つの選択肢といたしまして、地域の医療機関の機能の分担ですとか、また業務の連携、これを推進することを目的としております。 この法人が連携を推進する地域につきましては、地域医療構想の構想区域、すなわち、一般に言う二次医療圏になりますけれども、これを考慮して定めることとしております。 ただし、先生がおっしゃいますように、東京と地方、また違うとは思いますけれども、地理的な状況ですとか交通事情、それから医療機関の所在地などの影響によりまして、地域医療構想の区域と一致しない場合というものがあります。都道府県を越える場合もございまして、そういう場合には、地域医療構想との整合性に配慮をいたしまして、適当と認める場合には、医療連携推進区域として認定ができることとなっております。 また、連携のイメージでございますけれども、地域の状況によりましてさまざまな連携のあり方が考えられます。例えば、地域の中の中核的な病院とその周辺にあります小規模な診療所とのネットワークの法人化によりまして、医療機関と介護施設ですとか、あとは高齢者住宅の連携の強化が図られるというふうに考えられますし、また、地域の複数の総合病院、これらの法人化によりまして、医師の再配置によります診療内容の重点化というものが図られるというふうに考えております。
○牧委員 ちょっとわかったようなわからないような感がございます。面で捉えてよろしいわけですよね。 今回の法改正でいうと、地域包括ケアシステムの構築に資する事業を行う非営利法人を参加法人として加えることができるとあるわけですけれども、やはり大きな病院が中心になってその医療圏というものが一つの地域というものを形成するわけですけれども、ともすると、病院、医療機関というのは、やはりある意味排他的な部分もあると思います。学閥ですとかいろいろなことがあると思うんですけれども、加えることができるということは加えないこともできるわけで、その面の中で、果たしてきちっとしたものが構築できるのかどうなのかということがちょっと私は不安もあるんですけれども、その部分はきちっと担保されるんでしょうか。 もしよければ、事務方からでもお聞かせいただきたいと思います。
○二川政府参考人 地域医療連携推進法人の地域要件でございますけれども、これはただいま副大臣が御答弁申し上げたとおり、現在策定をしております都道府県の地域医療構想の区域、この範囲を一応原則とする。地域医療構想区域につきましては、私どもはガイドラインを示しておりまして、従来の二次医療圏を原則とするというふうに示しておるところでございます。したがいまして、二次医療圏の範囲内の医療機関が連携をしていくということを原則とするというものでございます。 しかしながら、地域医療構想におきましては、今後、二次医療圏よりももう少し狭い範囲を定めようというところもあるかもしれませんし、それから少しはみ出して考えるといった場合もあろうかと思いますので、必ずしも一致するわけでもないかなというふうに考えるところもございます。 また、それから、地域医療構想区域を原則としつつも、実際の患者さんの行動から見ると、都道府県をまたいで患者さんがたくさん来るといったような地域もあり得るということでございまして、そういった場合には、そういったところの医療機関が連携をしていくということもあり得ないわけではないというふうに考えておりますので、そういったような場合については、はみ出した場合でも地域医療連携法人として認定できるケースといったものはあり得るんだろうというふうに考えているところでございまして、具体的な地域での医療、介護のニーズに即した形での認定といったものが必要になろうかというふうに考えているところでございます。
○牧委員 ごめんなさい、今のお話はそれはそれでわかったんですが、私が申し上げたのは、二次医療圏の中で、ここに組み込まれない可能性のあるところ、排除される可能性のある医療機関というのも当然出てくると考えてよろしいんでしょうか。
○二川政府参考人 ただいま申し上げましたような範囲の中で医療機関が連携をしていく仕組みというのがこの連携法人の仕組みでございますけれども、あくまで、ここに参加するしないは各医療機関の任意で参加するかしないかといったことでございますので、参加するところもあれば、参加しないところもあるということでございます。 そういったことにつきまして、逆に、参加したいのに排除されることはあってはならないといったことにつきましても、今回の規定におきましては不当な差別はしてはならないといったようなことも盛り込んでございますし、反対に、こういったものが入らないとなかなか地域全体が見られませんといったことがあると思いますので、そういったことにつきましては、直接参加されない場合であっても、評議会といったものを連携法人の中に設けることにしておりますので、全体として、その地域の医療、介護の全体を見ていくような法人として運営されていくものと期待しているところでございます。
○牧委員 わかりました。 それと、恐らくもう既に質問が出ているかと思うんですけれども、この参加法人の要件ですが、介護事業等の地域包括ケアシステムの構築に資する事業を行う非営利法人を加えることができるとあります。この構築に資する事業というのは、かなり広範にいろいろなものが考えられると思うんですけれども、なぜこれを非営利法人に限らなければならないのか。恐らく先ほども質問が出たと思います。親法人がきちっと非営利の理念を持ってきちっとした体制をとっていれば、一つ、二つあるいはあっても、そういった全体の趣旨は損なわれないんじゃないかというような趣旨の話もあったと思います。 例えば、介護タクシーなんという仕事もございますよね、移動支援をする。こういったものも地域医療においては非常に重要なプレーヤーの一つだと思うんです。タクシー会社というのは言うまでもなく営利企業なわけですけれども、こういったものはここには参画できないという理解でよろしいんでしょうか。
○二川政府参考人 今回の地域医療連携推進法人の参加法人としては、あくまで医療機関あるいは介護事業を行う非営利法人ということでございます。 しかしながら、それ以外の医療に関連するサービスあるいは介護に関連するサービス等々あるわけでございまして、そういったものを営利法人、株式会社などが提供しているといったケースもあろうかと思います。 そういったケースにつきましては、参加法人ということではなくて、またいろいろな連携の仕方があるわけでございまして、この地域医療連携法人について、参加法人という形ではない形でのかかわりの仕方があり得るものというふうに考えておりまして、そういったことも想定をした規定を盛り込んでいるところでございます。
○牧委員 私の質問は、今、二川さんがおっしゃった意味はわかるんですが、なぜ参加法人になれないのか、なぜこの参加法人のカテゴリーから排除されるのかという、その理由をお聞きしているんです。
○二川政府参考人 今回の地域医療連携推進法人につきましては、医療機関の連携、それと介護の連携、これをメーンにしておりまして、医療機関と介護の連携を図るといったことで、医療につきましては非営利法人が経営するというのが医療法の原則でございますので、その原則を守る範囲内で参加法人という形をとったものでございまして、それが地域医療連携法人のいわゆる参加法人、メーンの構成員ということでございます。 それで、株式会社が参加法人ということで入りますと、先ほど来御答弁申し上げているとおり、医療機関経営の基本方針を地域連携推進法人で議論をし決定していくといったことが想定されるわけでございまして、そういった議論の中に営利法人の考え方が入ってくるということは、医療機関経営の非営利性といったこととなじまないというふうに考えたところでございます。
○牧委員 これはどこまで行っても平行線だと思いますので、これ以上は申し上げませんけれども、いずれにしても、医療と介護の連携という観点からすれば、やはり非営利にこだわっていると本当の意味での連携ということがきちっと実現できないと私は思いますので、いずれこの辺の見直しというのも考えていただければと思うわけであります。 これからちょっとお話ししますけれども、老人の残薬の問題、この委員会でも取り上げられたと思うんですけれども、高齢者のお薬の飲み残しですね。 これが、日本薬剤師会が調べたところ、ちょっと前のデータですけれども、患者の約四割に飲み残し等があって、一人当たり月約三千二百円分が服用されていないことが判明した。これはかなり前のデータですけれども、年間五百億ぐらいの薬が無駄になっている。この辺をきちっと管理することができれば、医療費の抑制にももっとつながるであろうし、またいろいろな、薬の誤飲等による事故も未然に防げる。 このことについてのいろいろな対応というのは当然あろうかと思います。 例えば、ケアマネジャーからのいろいろな情報提供等があって、薬剤師がそこに駆けつけてこういったことを指導するというような事例もございますけれども、そういった意味でいうと、薬局というのは地域医療連携のある意味一つの重要なプレーヤーだと思うんですね。 この老人の残薬の問題に厚労省としてはどのように取り組んでいるのか、簡単にちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○永岡副大臣 残薬の問題につきましては、医療費の適正化というだけではなくて、やはり薬物療法の安全性であるとか、また有効性の向上の点からも大変重要であると考えております。 残薬解消に向けました取り組みにつきましては、薬局薬剤師が飲み残しのあるなしを確認いたしまして、処方医と連携をとって患者さんに必要な指導などを行うこととしておりまして、その改善を図ってきているところです。 残薬を減らすということですけれども、医療の質の向上と効率化を図るために、骨太の方針二〇一五も踏まえまして、服用薬を一元的に継続的に管理をするといったかかりつけ薬局の取り組みを推進いたしまして、地域の薬局薬剤師の活躍を促すための方策について検討を進めてまいりたいと考えております。
○牧委員 まさに、かかりつけ薬局、この地域医療の連携の中の本当に必要欠くべからざる重要なプレーヤーだと思うんですね。 何が言いたいかというと、申し上げるまでもなく薬局というのは営利企業なわけで、今回この枠組みからは排除されるグループに入るわけですけれども、その辺のところをどうお考えなのか、もう一回ちょっとお聞かせをいただきたいんです。
○二川政府参考人 地域医療連携推進法人の参加法人ということにつきましては、医療機関を経営する法人を主たる参加法人としているわけでございます。それは、医療機関経営者ということでございますので、非営利というところが確保されているということでございます。さらに、介護事業者のうちの非営利法人も参加法人としてできるというふうにしておるわけでございまして、医療機関経営の機能分化とか連携とか、そういったことをメーンの連携の内容といたしまして連携法人をつくれる、こういうふうにしておるわけでございます。 さらに、医療、介護の連携はそれだけか、こういった御指摘かと思います。それに関しまして、当然ながら地域でいろいろな関連のサービスを行う方々がいらっしゃるわけでございまして、そういったような方々につきましては、地域医療連携推進評議会といったものをこの連携法人の中につくりまして、いろいろな基本方針を立てていく際に意見具申をしていくことができる、こういった規定を盛り込んでいるわけでございます。 最終的なこの法人の決定権は確かに参加法人が社員総会で決定していく、こういった仕組みではございますけれども、一定のかかわりをそういった関連のところに持っていただいて、地域のそういった意見を酌み取りながら、この連携推進法人においていろいろな方針を決定していただくといったことを想定しているものでございます。
○牧委員 考え方としてはよくわかります。 ただ、そう言ってしまうと、結局、地域医療の評議会があって、そこで決めるんだから、では今回の法人というのは一体何なんだと。今回の立法事実というか、これをしなきゃならない意味がだんだんわからなくなってくるんですね。 例えば、地域医療の担い手というのは、医療機関、介護の事業所、さっき申し上げたような介護タクシーやら、あるいは薬局やら、本当にみんなが連携して初めて成り立つものです。 ちょっと話がそれますけれども、私の地元の愛知県に藤田保健衛生大学があって、藤田保健衛生大学病院があります。 私、このお話をしたら、もうそんなものはとっくにやっていますよという話の中で、近所のURの団地とも連携をして、URの協力も得ながら、やはり住むところというのは大事ですから、これから訪問診療、訪問看護に切りかえていこうというのであれば、それはやはり病院から利便性のあるところで、しっかりと目の行き届く、そういった住まいも必要だということで、URとも連携していると聞きます。 だから、そういった意味では、非常に広い範囲で地域医療の担い手というのは存在しているわけで、そこら辺にも思いをいたさなければ、今回、何のためにこの法律をつくるのかと思うわけです。 せっかくURにも来ていただいていますので、その辺の、これから高齢社会を迎える中での、高齢社会向けの町づくり、どんなコンセプトを持って、どんな取り組みをしているのか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
○瀬良参考人 お答え申し上げます。 URでは現在、多様な世代が生き生きとして暮らし続けられる住まい、町づくりを目指しまして、若者から子育て世帯、そして高齢者世帯など多様な世帯が共生するミクストコミュニティーづくり、そして、住みなれた地域で最期まで暮らし続けることができる住まい環境づくりを進めております。 そうした中で、超高齢社会における地域包括ケアシステムの実現に向けまして、在宅医療、それから看護、介護、そういったサービスなどを受けやすい生活環境整備を支援すべく、地方公共団体等と連携いたしまして、UR団地における地域の医療福祉拠点の形成に取り組んでおります。 具体的には、団地内のスペースを活用いたしまして、地域に不足する医療福祉施設などの誘致を進めておるところでございます。 昨年度は、地元の自治体の理解が得られました二十三団地におきまして拠点の形成に着手いたしました。今年度は新たに二十団地程度において着手する予定でございまして、平成三十二年度までに百団地程度において地域の医療福祉拠点の形成に向けて取り組んでまいります。
○牧委員 ありがとうございます。 一つの例示としてきょうはURにもおいでいただいたわけですけれども、本当に、世の中のさまざまな分野で地域医療というものがしっかりと下支えをされているんだという観点で、もうちょっと有機的に結びつきができるような、せっかく立法するだけの意味を持たせた制度をつくっていただきたいということをお願いしておきたいと思います。今後の課題としてお考えをいただきたいと思います。 この非営利に限定するということについては非常に疑問を抱いたままでありますけれども、これ以上お話ししても平行線なのでこの辺にしておきます。 次に移ります。 地域包括ケアなんですけれども、政府の方でこの六月にまとめたベッド数の削減目標というのが、今、医療現場にいろいろ波紋を投げかけているように聞いております。 そもそも、地域包括ケアといいながら、医療費抑制が初めにありきじゃないかという感が私は拭えません。病床を削減すれば医療費が削減をできる、そして病床を削減するためには何らかの一つの考え方、概念が必要で、その概念が地域包括ケアシステムじゃないかと。 初めに医療費抑制ありきじゃないかというふうに私は感じざるを得ないんですけれども、どのような考え方に基づいてベッド数を減らすのか、政府としての考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 病床削減先にありきという考えで私どもは今の医療政策をやろうとしているわけではないということをまず申し上げておきたいと思うわけでございます。 地域医療構想では、全ての患者がその状態に応じたふさわしい医療、介護が適切な場所で受けていただけるように、病院の機能分化、連携を進めて、切れ目のない医療、介護の提供体制を構築しよう、こういうことでございまして、医療費削減とか病床削減をアプリオリの目的としているわけでは決してないわけでございます。 地域の医療構想、これを三年以内にということでスタートしておりますけれども、これの実現と地域包括ケアシステムの構築というのは同時に進めていくものであって、両者は決して矛盾するものではないというふうに考えているわけでございまして、やはり個人個人のそれぞれの置かれた状況あるいは抱えた病気などの医療ニーズに沿った形で、どう再編をしていくかということをこれからやっていかなければいけないというふうに思うわけでございます。 もちろん、別途、これからの高齢化の中で医療費の伸びをどう、言ってみれば持続可能なものにしていくかということは、同時に考えなきゃいけないことだというふうに思っております。
○牧委員 まあ、理屈はどのようにでもくっつくものだと思うんですけれども、今の大臣の答弁はそんな感じがいたします。 いずれにしても、アプリオリにそういう規定があるわけじゃないとおっしゃいましたけれども、二十万人、ベッド数を減らすという言葉が初めにありきなんですね。 実際に、なぜ最初に地域という概念を私が聞いたかというと、面で捉えるのか人口割りでいくのか、これは政府の考え方からすると、人口十万人に対して何床だとか、あくまでもそういう観点からベッド数を減らすという計画であるようでありますから、それこそ、今度の参議院の定数見直しじゃないですけれども、本当に地方ほどベッド数が減らされていくということに結果としてなるわけですよね、これからの方向性でいくと。 同じ政府が、まち・ひと・しごと創生基本方針に、東京圏などの高齢者の地方移住を促すことをこの方針に盛り込んだということはもう既に報道されておりますけれども、地方の病床が減らされる中で老人をどんどん地方に移住させようというのは、同じ政府内で矛盾をした政策だと言わざるを得ないと私は思うんです。地方の財政の問題等々いろいろ意見はありますけれども、そもそも高齢者をどうやって地方に移住を促そうとしているのか、まずそこからお聞かせをいただきたいと思います。
○木下政府参考人 高齢者の地方移住に関するお尋ねでございますけれども、今先生おっしゃいましたように、東京圏を初めとします大都市の高齢者、あるいは地方の高齢者であっても、健康なうちからみずからの希望に応じて地方あるいは町中に移り住む、そして、地域社会において健康でアクティブな生活を送りたいという高齢者の希望の実現を図るために、内閣官房に日本版CCRC構想有識者会議というものを設置して、今検討を進めております。 これは、アメリカで先行的に、モデル的にこういった取り組みをやっておりまして、それを参考にして議論を進めておりますけれども、検討に当たりまして、内閣官房は昨年の八月に調査を行いまして、特に東京在住者に対しまして調査をいたしましたけれども、五十代の男性の方の大体半分ぐらいの方、あるいは五十代の女性、六十代の方の三割ぐらいが地方への移住の意向を示しております。 こういった希望を踏まえまして、有識者会議におきまして、移住希望者に対する情報提供、事前相談、あるいはマッチングの仕組みですとか、あるいは一定期間お試し居住をしたり、あるいは二地域の居住という形で、地域にどういった形でなじんでもらえるか、こういった支援のあり方につきまして検討を進めておりまして、おおむね八月末ぐらいをめどに中間報告をまとめまして、年内を目途に最終的なまとめに向けて議論を深めているところでございます。
○牧委員 これはいろいろ問題があると思います。現役時代、都会で納税をして、保険料を払って負担をしてきた人たちが、老後、給付を受ける段階になって地方に移るということになったときの財政調整の問題もあるでしょうし、課題はたくさんあると思いますけれども、きょうはその話はしません。 きょうは、ベッド数を削減していくということと移住を促すということの整合性について、大臣、どうお考えでしょうか。これではまるで、ベッドのないところにどんどん移ってくださいと、うば捨て山じゃないですか。どうなんでしょうか。
○塩崎国務大臣 地域医療構想における将来の病床数というのは、地域ごとに高齢化の進展の状況を織り込みながら、今後、病床の機能分化、連携を進めることを前提に、将来の客観的な医療需要を推計して、そして、この医療需要に対応する必要病床数として推計をするというものでございまして、医療費削減や、先ほど申し上げたように、病床削減を目的としたものではないということであって、今後、二〇二五年までの間に、地方創生の取り組みや社会的な要因などによって特段の人口移動等が確実に見込まれる場合には、その状況等を踏まえて、都道府県において地域医療構想の病床推計を再度行うなどしていただきたいというふうに考えているわけであります。 今出ている試算というのは内閣官房が出したものでございまして、これは、ことしの三月に地域医療構想についてのガイドラインというのを厚労省が出しましたけれども、それにのっとって、言ってみれば試算をしたということであって、実際は、各都道府県がそれぞれ地域医療構想をつくっていって、その地域に合ったものは現実にはどういうものかということをつくっていくわけでありますので、それをどう積み上げていくかということがこれからの医療構想になっていくということであります。 それをもとに、実際にどうしていくのかということを、地方に協議会も設けて御議論いただくということでありますので、決して二十万床削減ということが初めからあるということでもございませんし、高齢者で慢性期の方がどういう住み方をすべきかということについて、これからまたいろいろと知恵を絞っていかなければいけないという状況ではないかというふうに思います。
○牧委員 現実に即した地域医療構想に基づいてこれから計画を進めていくということでありますけれども、それはよくわかります。 ただ、実際に、一つは、在宅医療そのものをきちっと充実させないまま病床数を減らしてもらっては困るということ。そしてもう一つは、このベッド数の約八割が民間の病院だと聞いております。これは、病院にとっては、やはりベッド数というのは一つの既得権益じゃないか、これを崩していくというのは私は容易なことじゃないと思うんですけれども、厚労省としては、これをどういう形で崩していこうとしているのか、そして、これからの、それを補うだけの、きちっと現実にカバーできるだけの地域医療というものをどういうふうに構築していくのか、そこを最後にお聞かせいただきたいと思います。
○二川政府参考人 地域医療構想の実現に向けましては、各民間病院も含めまして、二次医療圏ごとに設置する医療構想調整会議、法律上は「協議の場」、こういうふうに書いてございますけれども、そういった場におきまして医療機関相互の協議を行い、自主的に、その地域でその医療機関がどういった役割を担っていくのかといったことを相談し、考えていっていただく、こういったことを想定しているわけでございます。 その際に、必要ないろいろな資金があるかと思います。そういった部分につきましては、地域医療介護総合確保基金、こういったものをお使いいただきまして機能分化、連携に係る事業を進めていただく、こういったような形で個々の医療機関の取り組みを促していくことによって地域医療構想の実現といったことを図ってまいりたいというふうに考えております。
○牧委員 そこはしっかりやっていただきたいと思います。 もうほとんど時間がないんですけれども、一つだけ。 そういった医療費抑制が先にありきじゃないかと私が申し上げたのは、もう一つには、介護型療養病床、これをどんどん老健施設などに転換していくという方針がございますけれども、事実上、この介護型の四割ぐらいの方が死亡をもって退院するというような現実があるということも聞いております。つまりは、こういう人たちを在宅にしちゃって本当に大丈夫なのかという現実の中で、介護型療養病床を将来的にはなくすという方向でお考えになっているようでありますけれども、本当にこれでいいのかどうなのか。 例えば、こういう重篤な人を在宅にすると、訪問診療、訪問看護等々で、病床で面倒を見るよりもさらにお金が結局はかかることになるんじゃないかと私は思うんですけれども、その辺、いかがでしょうか。
○三浦政府参考人 介護療養病床のお尋ねでございますが、平成二十六年度に行った調査によりますと、介護療養病床は、他の介護保険施設と比較いたしまして、重篤な身体疾患を有する重度要介護高齢者の長期療養を担っているということとともに、喀たんの吸引、経管栄養などの医療措置を高頻度で実施する施設としての機能を担っているということが明らかになりました。地域においてこれらの機能をどのように確保するのかが課題であると考えております。 こうした医療と介護のニーズをあわせ持つ高齢者が増加していく中で、介護療養病床を含めまして、療養病床の今後のあり方につきまして、七月十日に設置しました療養病床の在り方等に関する検討会で具体的な改革の選択肢の整理を行ってまいりたいと考えているところでございます。
○牧委員 時間が来たので終わりますけれども、そうやって、今お話があったように、どんどん新たな課題というのがよくよく調べると出てくるんですね。だから、そこはもう本当に日々きちっと研究しながら、これからの地域医療について考えていただきたいということを最後に申し上げます。 ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、豊田真由子君。
○豊田委員 自由民主党の豊田真由子でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 本日は、医療法改正ということで、法改正の論点、そして地域医療の課題等につきましてお伺いをしたいと思います。既にほかの先生方から出た論点もございますが、重複も含めて伺ってまいりたいと思います。 今回の地域医療連携推進法人でございますが、非営利法人がグループを形成いたしまして、都道府県が認定をし、地域への信用力、またブランド力等を育む制度であるというふうに認識をしております。また、グループ法人間での資金貸し付けや病床の融通などを行い、また介護サービスを行う事業者に対する出資など、柔軟な対応をすることによりまして、高齢化の進展する我が国において、地域医療構想、また地域包括ケアシステムの実現に向けた役割をしっかりと果たしていける仕組みにしていただきたいというふうに思います。 ただ、一方で、身近なかかりつけ医としてのこれまでの実績や経験、また誇りのもとで、独立して地域医療を引き続き支えていきたいという御希望も多いわけであります。グループ化を推進するというようにも見受けられる今回の法改正でありますが、やはりそれぞれの多様性というものもこれは許容しなくてはいけないと思います。 また、医療は特に情報の非対称性が大きゅうございます。そして、日本は、国民皆保険制度のもとで、保険証がありますれば患者の方が希望する医療機関にかかれます。こうした中で、こうしたグループのブランド力などで、医療の質よりもそうしたもので医療機関を選択するということも十分に考えられます。 こうしたことを踏まえまして、今回のグループ法人に参加することを望まない地域の医療機関が、この新制度によりまして不利をこうむるといったようなことが私はあってはならないと思います。そうしたことについて制度上の仕組みも設けられているというふうに伺っておりますが、改めて御見解を伺いたいと思います。
○永岡副大臣 地域医療連携推進法人を活用するメリットでございますが、この法人が本部機能を果たしまして、急性期そして回復期、それから在宅医療機関等のグループ内の医療機関の医療機能の分化、連携を推進するために、医師、看護師さんの柔軟な配置が可能になると考えております。また、医薬品、医療機器の共同購入、こういう経営効率の向上などが期待されるという、このように、地域で切れ目のない医療を受ける体制が整備されるものと考えております。 一方、この法人に参加するか否かにかかわらず、地域の医療におきましては、急速な高齢化に伴いまして、身近なかかりつけ医の役割は大変重要になってきておりまして、その普及、定着を進めているところでございます。高齢化が進展をいたしまして、治す医療から、治して、そして支える医療が求められております中で、この法人制度は、法人間の連携を図りまして、患者が地域で医療サービスなどを切れ目なく受けることができるようにするものでございまして、患者の囲い込みというようなものを行うものではございません。 地域で医療を提供する際には、地域のかかりつけ医とも紹介そして逆紹介、こういうことを行うことによりまして、適切に連携をしながら、地域医療構想の実現に向けた医療の提供体制が整備されるべきだと考えております。
○豊田委員 ありがとうございます。ぜひ、地域の実情また現状、歴史に即した運用をお願いいたしたいというふうに思います。 今、御答弁の中で、地域医療構想のお話がございました。先ほど来お話が出ておりますけれども、今回公表されました二〇二五年の病床数推計結果につきまして、さまざまな報道、十五万から二十万床の削減というようなことも報道されたこともあり、現場の医療機関の方々、また患者や御家族の方から不安の声が上がっております。すぐに病床を削減しなければならないとか、あるいは、現在療養病床に入院している患者さんが追い出されるのではないか、そういった声が見受けられます。 こうしたことは、本当はきちんと御説明をする、例えば、地域医療構想は今後十年をかけて病床機能の分化、連携を進めながら調整していくものでありますし、こうした分化と連携によりまして、全ての必要とされる患者の方々にその状態に即した医療、介護を切れ目なく提供していくということのためでありますが、そういった目的がしっかりと伝わっていないようなところもございます。 こうした不安をしっかりと取り除いていくために、現場の医療機関また国民の皆様へのしっかりとした説明が必要だと思いますが、御見解をお伺いいたします。
○二川政府参考人 先生御指摘の推計は、内閣官房の専門調査会が、私ども厚生労働省が出しましたガイドラインに基づきまして、一定の仮定を置いてマクロな推計を行ったものでございまして、具体的な地域医療構想は、都道府県がこの二十七年度、二十七年四月から策定に入ったものでございまして、地域の実情を踏まえたより詳細な推計を行った上で二〇二五年の医療体制を構築していっていただくもの、これが地域医療構想なわけでございます。 そういった場合には、二〇二五年に向けまして、これからどの病院がどういった機能を果たしていくかといったようなことが各地域において協議をされ、それぞれの医療機関において具体的な方向性が出てくるものと考えているわけでございます。そういった場合には、先ほども御答弁申し上げましたけれども、地域医療介護総合確保基金の活用などもしていただきながら、在宅医療や介護施設等の整備も図りながら、そういった形で進めていくものでございまして、現在入院中の患者の方を追い出すということはないわけでございます。 今後も、厚生労働省といたしましては、地域医療構想を策定する都道府県とも十分連携をいたしまして、地域医療構想の趣旨につきまして十分丁寧に説明をし、患者や住民の皆さんの理解が得られるように努めてまいりたいと考えております。
○豊田委員 新たな政策を導入するときには、それがきちんと国民の間に、またその現場の方々に浸透をして、正しい理解のもとに、国民の皆様のために資する形で運用していただきたいというふうに思います。 一問飛ばしまして、外部監査の件をお伺いいたしたいと思います。 先ほど大臣から、会計の御専門家としての御答弁もあったところでございますが、今回の財務諸表の外部監査等の対象となる医療法人の範囲につきまして、私自身は、やはりその規制の目的に照らして、それぞれのもたらす社会的な影響あるいは規模、そういったことに応じて規制の内容が変わるということは通常あり得ることだというふうに思っています。 もちろん、今回の医療法人の経営の透明性の確保、これは必須の課題であります。また、今回、社会福祉法人にも同様のものが導入されております。ただ、一方で、医療法人は、全国で約五万余りあるうち、八割以上が小規模な、常勤医師一人のいわゆる一人医師医療法人であります。 こうした法人が公認会計士に対して監査を依頼する、その事務負担や費用、こういったことを考慮する必要があると思います。また、この規制を導入する目的であります社会的な影響の違い、あるいは他法人との整合性、そういったことを踏まえますと、こうした小規模法人への負担を考慮した基準というふうにしていただく必要があると思います。 今回の省令で定める一定規模以上の法人につきましての具体的基準や対象法人数をどのようにお考えでありますのか、改めてお伺いをしたいと思います。
○二川政府参考人 今回の改正法案におきましては、医療法人につきまして外部監査等を義務づける規定を盛り込んでいるわけでございますが、これにつきましては、一定規模以上のものとするといった形で盛り込んでいるところでございます。 それの基準でございますけれども、債権者保護の観点から負債額、あるいは医療サービスの提供量の観点から事業収益額、そういったことを基準として検討していくことを考えているわけでございます。 また、委員御指摘のとおり、具体的な負債額あるいは事業収益額につきましては、小規模医療法人の費用負担あるいは事務負担等にも配慮する必要があるというふうに考えているところでございます。 現在のところ、負債百億円以上の医療法人については外部監査が望ましいというふうに通知をしておるわけでございますけれども、税法上の取り扱いが医療法人と同様の株式会社あるいは一般社団法人におきましては、負債額が二百億円以上というふうに、少し高い基準になっているわけでございます。 また、公益社団・財団法人では負債五十億円以上というふうになってございますし、社会福祉法人におきましては、審議会で、収益十億円以上、負債額二十億円以上が適当、こういった議論があるというふうに承知をしております。しかしながら、これらの法人は、医療法人に比べまして公益性が特に高く、非課税法人となっている、こういった差があるということにも留意していくことが必要だろうというふうに考えてございます。 対象となる法人がどのぐらいになるかということでございますけれども、これにつきましては、医療機関の経営実態により違いがありますので一概に申し上げられませんけれども、仮に年間五十億円の収入、負債ということを基準に考えますと、一般的に大病院とされる病床数三百床程度の病院が該当するものというふうに認識をしておりまして、病床数三百以上の病院は約五百七十病院ございまして、医療法人開設の病院の一割程度が該当するというふうになるものでございます。 いずれにいたしましても、外部監査等の対象とする法人の範囲につきましては、小規模医療法人の負担、あるいは他法人との整合性等々を総合的に考慮して検討してまいりたいと考えておるところでございます。
○豊田委員 ぜひ御配慮をよろしくお願いいたしたいと思います。 医療機関、これは社会保障全体でございますが、やはりそのもとになる財源がしっかりと確保されなければ国民の安心、安定は図れないところでございます。 今月末から、概算要求を皮切りに来年度の予算編成作業が本格化するというふうに認識しておりますが、骨太の方針二〇一五におきましても、過去三年間の社会保障関係費の実質的な伸び、これは一・五兆円程度ということで、こういったものを目安にしていくというふうにされたところでございますが、これまでのデフレ基調にあった過去三年と、物価また賃金等の伸びが予想されるこれからの三年間を果たして同じく考えることが妥当であるかという問題がございます。 医療機関、これは介護も同じでございますが、そのサービスを提供するために要する費用というのは、物価や賃金が上昇すれば、当然それに伴って上がります。これに見合う報酬の引き上げがなければ、医療や介護の機関は適切な経営を維持できません。そして、国民は必要な医療や介護を受けることができなくなるという大きな問題が生じます。 もちろん、社会保障制度全体の持続可能性を確保するためには、効率化や制度改革に全力で取り組み、でき得る限りかかる費用の増加を抑えることは必須でございます。ただ、削減ありきではいけないというふうに私は思います。効率化、重点化、その双方をしっかり一つ一つ考えていって、政策の積み上げであるべきだというふうに思います。 例えば、かかりつけ医の充実によりまして、また保険制度、機能分化を進めまして、重複受診や薬の飲み残し、あるいは軽症での大病院での受診による業務の停滞、また、待ち時間の増加、こういったことをしっかりと一つ一つ、論点を解決していく、こういった努力は必要であります。ただ、一方で、やはり先ほど申し上げたような、重点化すべきところは重点化をしていただかなくてはいけません。 来年度予算要求、また診療報酬改定に当たりまして、必要な財源の確保を含め、ぜひ全力で頑張っていただきたいということを、御見解をお伺いいたしたいと思います。
○永岡副大臣 平成二十八年度予算は、経済・財政再生計画の初年度の予算でございまして、改革の第一歩となるものだと思っております。しかしながら、診療報酬改定を含めまして、来年度の社会保障関係費の確保につきましては、年末までの予算編成過程でしっかりと検討してまいります。
○豊田委員 ありがとうございます。 私どもも、効率化にも、また国民の声を踏まえた重点化、社会保障全体の将来像も踏まえて、しっかりと働いてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 次に、医療・介護分野における研究開発や技術革新、こういった推進についてお伺いをいたしたいと思います。 創薬や、またiPS、再生医療、そしてICT、ロボット、パワースーツなどなど、これは民間ベースで行われているものも含めまして、さまざまな研究開発や技術革新によりまして、医療や介護、福祉の現場では、これまで救えなかった命が救えるようになる、治らなかった病が治せるようになる、そしてまた、パワースーツができれば、サービスを提供する方の介護の負担が減るといったことによって、元気な高齢者の方が例えば介護現場で活躍ができるようになって裾野が広がる、また効率的かつ効果的なサービス提供が可能になる、こういったさまざまなことが考えられるわけであります。 ただ、一方で、我が国では、産官学の連携やベンチャーの活用などによった、シーズを育ててしっかりと花を開かせるということが必ずしもうまくいっていないという現状がございます。 こうしたことも踏まえて、このたび政府の方に健康・医療戦略本部やAMEDが始動いたしまして、今後の展開が大いに期待をされるところでありますが、国民の生命と健康を守り、そして我が国の産業を振興するといった重要な国益を実現していくために、こうした研究開発や技術革新に対する国としての戦略をお伺いしたいと思います。
○永岡副大臣 先生からは、研究開発や技術革新の促進に関する厚生労働省の戦略ということをお聞きいただきました。 政府といたしましては、昨年の健康・医療戦略推進法ですとか、あとは独立行政法人日本医療研究開発機構法に基づきまして、ことし四月、AMEDを設立するとともに、健康・医療戦略に基づきます産学官の連携強化、そして基礎から実用化までの一貫した研究開発支援を進めているところでございます。 厚生労働省といたしましても、医療法に基づき承認されました臨床研究中核病院等について、基礎研究の成果を実用化につなげるように、文部科学省と連携をいたしまして、拠点としての整備などを進めているところでございます。 今後とも、医療・介護分野の革新的な研究開発と、その成果の円滑な実用化が進みますように、政府一丸となって支援を推進してまいります。
○豊田委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。 技術革新と人材の需給について、少々疑問がございます。 独立行政法人の労働政策研究・研修機構によりますれば、二〇三〇年の医療・福祉産業の労働力需給推計、これは経済成長や労働参加の進展ぐあいによって幅がございますが、約九百万人から九百六十万人だというふうに推計されております。 一方で、二〇三〇年の産業全体の労働人口というのは、同じ推計では、それぞれ五千四百五十万人から六千百万人という幅の中でこれも推計をされております。 そうしますと、全労働人口の約六分の一の方が二〇三〇年には医療・福祉産業に従事しているという推計なんですが、私は、これは現実的ではないのではないかというふうに考えております。 やはり、多様な産業に対して人材が必要であるということ、また、先ほど申し上げたような技術革新等によりましてサービス提供者の裾野を広げるという側面もありますし、サービスの効率化がこの推計には入っていないというような現状もあると思います。 将来的な医療・介護人材の需給と現実とが乖離しないように、今から医療や介護従事者の養成の調和をとって進めていく必要があるというふうに考えております。 もちろん、今現在、現場で汗を流されている方々の処遇の改善や労働環境の整備を行うこと、これは必要でございますが、将来的な見込み、あるいは人材育成が今の現実と将来推計と大きく乖離をしてしまうと、これは、現実になったときに困るということが生じると思いますので、そのあたりのお考え、具体策をお伺いしたいと思います。
○二川政府参考人 医療・介護従事者の人材確保の将来見通し、需給のことでございますけれども、これにつきましては、今後高齢人口が増加する中でどのくらい必要となるのかということにつきまして把握していくことが重要と認識をしておりまして、その過程におきましては、委員御指摘のように、技術革新の進展があれば将来的な医療・介護分野の労働力確保にも資するものというふうに考えるところでございます。 まず、医療提供体制の関係で、医療従事者の確保対策についてでございますけれども、この点につきましては、先ほど来御答弁申し上げております地域医療構想によりましても病床推計が変わってくるものというふうに考えてございまして、地域医療構想を前提とした将来の医療従事者の需給について検討していくというふうにしておるところでございます。 また、介護人材につきましては、今後、介護ニーズの量的拡大と多様化、高度化等を踏まえて、需給推計を三年ごとに見直し、人材確保策を講じていくことにしているわけでございます。 こういった医療・介護従事者の需給推計に当たりましては、御指摘の技術の進展あるいは環境の変化等に配慮した医療・介護従事者の需給推計、こういったものを考えていく必要があり、そういったものを前提に、確保対策につきましても取り組んでまいる必要があるというふうに考えているところでございます。
○豊田委員 ありがとうございます。 今、地域医療の現場におきましていろいろ心配されておりますのが、やはり新興感染症でございます。エボラ出血熱やMERS、新型インフルエンザなどの新興感染症の脅威、これは衰えることがございません。これに対しては、国内の健康危機管理体制を整えていく、これはもちろん、最も必要なことでございます。 それとともに、これは人道的支援の問題ではなく、我が国と国民を守る、その波及を防止するという意味、また、これは人類全体の脅威でございますので、国際社会の一員として世界の安全を守るためにも、積極的な貢献をしていくということが我が国に求められているというふうに思います。 また、これは危機が起こってからいろいろ慌てては仕方ない。もちろん、国内の体制を平時から、新型インフルを受けての特別立法ができましたけれども、それとともに、流行国において、脆弱な保健システム、これを強化しなければなりません。 日本と全く違いまして、例えば西アフリカなどを見ますれば、地域に医療機関、お医者さんなんというものが存在しない、あるいはどこに誰が住んでいるか政府が全くわからないという状況もあります。そうした中でこうした新興感染症が起きても、対応するすべがないというのが地域の現状であるわけです。 こうした中で、この分野は、我が国が国際問題の中でイニシアチブを発揮できる、数少ない分野だというふうに私は思っております。日本は世界一の長寿国でありますし、世界に誇る国民皆保険システム、医療システムを持っております。そして、実際に、こうしたソフト、ハードとともに結果を出している、アウトカムがあります。こうした国際社会からの信頼も非常にこの分野は厚うございます。 いわゆるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ、日本の国民皆保険制度をこうした諸国に導入していくこと、これがまずもって健康危機への最も大事な対策というふうに私は考えております。 そしてまた、それは同時に、日本の医療機器や医薬品、病院、インフラ、こういったものをその国に輸出していくということで、地域の、世界の生命と健康の増進に大いに役立つとともに、我が国の産業の振興にも大いに寄与する可能性があるという分野であります。 塩崎大臣がイニシアチブをとられて、この六月に「保健医療二〇三五」というのを策定されたというふうに存じておりますけれども、来年は伊勢志摩サミット、また神戸の保健大臣会合も開かれます。我が国が、これまでの知見を生かし、そして国際社会においてイニシアチブをとっていっていただくこと、私はこのために積極的な戦略をとるべきだと考えますが、お考えを伺いたいと思います。
○永岡副大臣 豊田先生、大臣がいなくて大変申しわけないと思うのですが、私がお答えさせていただきたいと思います。 本当に、先生が今おっしゃいましたように、新興国などでエボラ出血熱が発生しましたときに大変大きな問題になりました。それに向かいまして、日本での新興感染症に対する国内の医療体制を確保するためには、これまで、感染症法に基づきます専門医療機関の整備、これは大体の県にこの医療機関がございますけれども、まだ数県、この医療機関がないというところがございますので、この整備を進めております。 また、地方自治体での患者の搬送体制、この確保などに取り組んでいるところでございます。 また、国際的にも、先ほど先生おっしゃいましたように、来年の伊勢志摩サミットの開催などを通じまして、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの実現などにできる限り貢献を行ってまいりたいと考えております。 さらに、我が国は、国民皆保険のもとで、世界最高レベルの健康寿命とそれから保健医療水準を達成しておりまして、こうした経験を生かしまして、新興国そして途上国の公的保険制度の整備を支援するとともに、我が国が持っております医療技術、これを新興国また途上国の医療従事者に学んでもらうということで、日本の医療の国際展開をパッケージで進めていくことが重要であると考えております。 このような取り組みを通じまして、当該国の健康増大に貢献するとともに、また日本にとりましては、医薬品ですとか医療機器などの医療の関連産業の国際展開を支援してまいりたいと考えております。
○豊田委員 よろしくお願いいたします。 私もジュネーブでWHOとともに仕事をしておりまして、やはりこの分野での日本への信頼は非常に厚いということを実感いたしました。単にお金を出すだけではなくて、それがきちんとした日本のプレゼンス、国益にもかなっていくことが、私は日本国民への責任でもあると思っておりますし、また、国際社会の一員として、世界の人々を救うということは必須であるというふうに思っております。よろしくお願いいたします。 ただ、非常に人材が不足をしているという大きな課題がございます。グローバルヘルスに寄与できる人材、ルールづくりやガバナンスに貢献できる、それがどういうことかということをそもそも学んで実体験としてわかっておられる方が非常に少のうございます。また、感染症や危機管理の専門家も少ないという問題もございます。 こうしたことのために、欧米型のパブリックヘルススクールをきちんと日本でも浸透させていく、根づくようにしていく、あるいは、国際機関を初めとするさまざまな場面において邦人の方が活躍できる仕組みをきちんと整えていく、非常にこれはアンダーレプと言われる状態にございまして、日本の国が国益を実現するためには、やはり人が送り込まれていなければ達成できませんので、これも国を挙げてやらなくてはいけないというふうに思います。 また、人材のリボルビングドア、横文字が多くて申しわけありませんが、海外に出たら出っ放しではなくて、ちゃんと知見を国内でも生かしてぐるぐる回していける、そういった、これは日本の雇用全体の問題で、決してグローバルヘルスの問題だけではないんですが、人材がきちんと回っていく仕組みにやはりなっていない。民間に行ったり、政と官に行ったり、あるいはフィールドに出たりということが、きちんと有用な人材にそうやって働いていただけるようにしていかないといけないというふうに思います。 次に、済みません、一番最後の問いに行きます。 八月でございます。ことしは戦後七十年ということでございまして、戦没者の遺骨収容帰還事業についてお願いをしたいというふうに思います。 御遺族の高齢化も進む中で、海外に眠る御遺骨を一日も早く祖国にお迎えできるよう、私はこの事業を強力に進めていくべきだと考えておりまして、私も党の特命委員会の一員としまして、議員立法の準備を進めてまいったところでございます。各党の先生方の御協力もいただきまして、ぜひ早期成立を実現したいというふうに思っております。 政府といたしましても、ぜひ、予算や人員の増強、また関係国の公文書館での情報収集など、実際的、そしてそれを踏まえた機動的な遺骨収容帰還事業を強力に推し進めていただきたい。戦後七十年、もう時間がないということでございますので、ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。 御見解を伺います。
○橋本大臣政務官 戦没者の御遺骨の収容は、国の重要な責務でございます。御指摘どおり、戦後七十年が経過をしたのがことしということでございまして、御遺族が高齢化する中、一柱でも多くの御遺骨を早期に可能な限り収容できるように、私どもとしても、本年から三年間、情報収集に集中的に取り組むなど、遺骨収集帰還事業をさらに推進してまいりたいと考えております。
○豊田委員 ぜひよろしくお願いいたします。 時間がないので、端的に。 障害者医療と福祉につきまして、グループホームが非常に御要望が多うございます。私の地元は、障害をお持ちの方の親御さんが会をつくって施設を運営しているケースが非常に多くて、その方たちは営利目的ではないわけであります。そういった方が、グループホーム、今回、七十億円の予算に対して、二百十億円の申請が、全体で、障害関係の整備費、上がってきていて、大きく削られて、やはり個々の方が削られてしまったそうでありまして、もちろん、予算上の制約は仕方のないことでありますが、これはやはり、これからの障害福祉のあり方を考えるときに、私は、グループホームは非常に重要であると思いますので、こういった予算の確保をまたお願いしたい。 そしてまた、精神障害者の方の数が非常にふえております。平成二十三年の患者調査では三百二十万人、これは認知症も含めます。そして、患者数も、平成十一年からの十年間で約一・五倍、二百四万人から三百二十三万人になりまして、また、うつ病などの気分障害も四十四万人から百四万人と、急速にふえているところでございます。これは、日本の人口構造から考えると非常に大きな問題であります。 こうしたうつ病の予防などのメンタルヘルス対策、また認知症政策、そしてやはり、適切に医療を受けられる、そして現場での多職種チームによる訪問、アウトリーチ、また、精神病院の長期入院の問題、あるいは救急体制の整備など、そしてまた障害福祉サービスを初めとした支援、また、地域住民の方の不安に応えていく、こうした総合的な障害政策を進めていくことが共生社会の実現の観点から重要と考えますが、お取り組みについてお伺いしたいと思います。時間、済みません。
○藤井政府参考人 まず、先生御指摘のように、障害を有する方が地域で安心して生活を送れるように、グループホームなどの居住の場でございますとかあるいは日中活動の場を確保することは大変重要な課題であると認識をしております。 こうしたいわば基盤整備に必要な経費につきましては、今後とも、各自治体において整備が着実に進められるように、引き続き予算の確保に努めてまいりたいと考えております。 また、精神障害者についての御指摘がございました。 これも先生御指摘のとおり、精神疾患の患者数はふえてございますし、精神疾患を患った方が地域で安心して生活できるようにすることはますます重要な課題となっております。 今後とも、精神障害者の地域生活支援の充実を図るために、保健医療、福祉、就労などの支援に総合的に取り組んでまいりたいと考えております。
○豊田委員 終わります。ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、比嘉奈津美君。
○比嘉委員 自由民主党の比嘉奈津美でございます。よろしくお願いいたします。 非常に暑い日々が続いておりまして、今、世間は夏休み、子供たちは夏休みでございますが、私が非常に夏休みを感じる場面は、実は飛行機の中なんですよ。今まで、子供たちの泣き声であったり、お話の声、にぎやかな声が聞こえなかったのが、夏休みに入りますと非常に多くなります。 そして、着陸のときに子供たちが泣くんですよ。やはり耳がふわふわふわふわとして泣く。このときにミルクを上げたり飲み物を上げると、耳管が開いて、子供たちは泣かなくて済むんじゃないかな。これをほっておきますと、風邪ぎみのときなどは航空性の中耳炎とかになると言われておりまして、そういう広報も我々の仕事なのかなと思いながら、飛行機に乗って夏休みを横目で見ているところでございますが、厚労委員会は夏休みなしで頑張っていくことだと思います。 それでは、医療法の一部を改正する法律案について質問させていただきたいと思います。 医療法は、昭和二十三年、国民の健康の保持に寄与することを目的として、病院の施設基準などを定めることを最初に制定され、その後の幾つかの改正を経て、医療法人制度なども創設されたという経緯があります。 現在の急速な高齢化に伴う今回の法改正と私は考えておりますが、医療、介護を提供する現場から、あるいは医療、介護を受ける側から、両方の側から、これまでの先生方の質問と非常にかぶるところもございますが、基本的なところを質問させていただきたいと思います。 私も医療をやっておりまして、高齢化の例を一つ挙げさせていただくと、ある特養で、百五歳のおばあちゃんがいらっしゃいます。その方はすごくしっかりされていて、お話ししていてクリアでいらして、そうしたら、そこにいるのも娘だと。娘さんは八十八歳。同じ特養にいらっしゃいます。そして、そのお孫さんがもう六十代半ば。 もう誰が誰を、医療の現場に付き添い、医療を施すか、そして、誰が誰を介護していくかという、この高齢化の現状というものは非常に厳しいものが今差し迫ってきているのだなと現場で私は感じておりますが、この高齢化の進展や医療の高度化を背景に、医療、介護のサービスの需要は今後ますますふえていくことが見込まれており、これから、医療提供体制と地域包括ケアシステムの構築が求められております。 そのような状況のもと、本法律案において、医療法人以外にも、地方自治体あるいは独立行政法人が設置する公的病院、学校法人を初めとする大学病院等も参加できるこの地域医療連携推進法人制度を創設する趣旨を改めてお伺いしたいと思います。
○永岡副大臣 お答えいたします。 急速に高齢化が進展する中で、患者さんの状態に応じた適切な医療を効率的に提供して、そして住みなれた地域で、それもまた継続して生活できるように、医療機関の機能の分化ですとか連携を進めて地域医療構想を達成するということですとか、あとは地域包括ケアシステム、これを構築するということが、先生おっしゃいますように大変重要なことでございます。 こうした中で、競争ばかりではなくて、やはり協調を進めまして、地域において質が高く効率的な医療提供体制を確保するために、医療機関の機能の分担、連携に資するように、地域医療構想を達成するための一つの選択肢として、地域医療連携推進法人制度というものを設けるというものでございます。
○比嘉委員 住みなれた地域で医療、介護、予防、そして生活支援、一括的に提供される地域包括ケアシステムは必須であると思います。 大都会においては七十五歳以上の人口は急増します。そして町村に行きますと七十五歳以上は増加しますけれども人口は減少する、この地域差、その特性に対応するための趣旨の法案と考えますが、この法人制度の効果として、実際に地域医療構想の達成や地域包括ケアの実現、具体的にどういうことができるようになるのか、お尋ねしたいと思います。
○二川政府参考人 今回の地域医療連携推進法人制度でございますけれども、地域医療構想を達成するための一つの選択肢として提案をしているわけでございまして、複数の医療法人等が一般社団法人である地域医療連携推進法人の社員となって、その地域医療連携推進法人で定める統一的な方針のもとで、人、物、あるいはお金の一体的な運営によってその地域において良質かつ適切な医療を効率的に提供しよう、そういった仕組みでございます。 具体的には、病院等に関する業務に関して連携を推進しようというものでございまして、さらに具体的には、診療科の再編、あるいは医師等の共同研修、それから医薬品等の共同購入、あるいは救急患者の受け入れルールを医療機関が話し合って決めていく、こういったようなこともあり得る。それから、参加法人の連携によりまして、在宅医療の充実、こういったことが考えられるところでございます。それからまた、資金面におきましては、資金の貸し付けができるといったようなことで、資金融通を可能とする仕組みを設けておりますし、それから、地域医療構想の達成に必要な病床の融通、一方を減らして一方をふやすといったようなこともしやすくなる、そういった仕組みを設けているところでございます。
○比嘉委員 病院の相互間の連携がうまくいくことによって、急性期病院の病床の融通や介護サービスを行う事業所も参加可能になる。医療、介護を受ける側にも大きなメリットとなると考えますが、地域医療連携推進法人が実施する地域の医療法人間の連携については、大規模な医療法人グループの連携とどういうふうに異なるか、お伺いしたいと思います。 また、今回創設する地域医療連携推進法人に医療法人が参加することに伴う、その医療法人のメリットについてお伺いしたいと思います。
○永岡副大臣 お答えいたします。 現状のいわゆるグループ医療法人につきましては、理事長の強い影響力のもとに連携を図って、効率的なグループ運営を目指すというものがあるかと思います。しかしながら、これは必ずしも一定の地域における地域医療の充実を主たる目的とするものではないわけでございます。 そこのところで、今回の法案では、このような現状の、今の状態ですね、グループ医療法人と異なりまして、参加法人の自律性を確保しながら、医療機関相互の機能の分担及び業務の連携を通じまして、地域医療構想を達成するための一つの選択肢として地域医療連携推進法人制度を創設するものでございます。 具体的な効果といたしましては、例えば、グループ病院の特徴を生かして、グループ内の急性期、回復期、そして在宅医療機関などの病床機能の分化、連携、それからあとは、患者さんの情報の一元的把握によりまして円滑な退院支援をできるようにするなど、地域医療の充実を進めることができると考えております。 さらに、グループ病院の一体的経営によりまして、医薬品の共同購入ですとか、医療機器の共同利用を実施できるなど、経営効率を向上することができるといったメリットというものがあると考えております。
○比嘉委員 参加法人の自主性を尊重し、現行の二次医療圏を原則として法人のブランド力を上げるという、地域にとっては非常に大事なことだと考えますし、医薬品の共同購入、または経営の効率化が参加する法人にはあるということだとお受けいたします。また、グループ内での資金の有効活用もメリットとなるということでございます。 また、それ以上に、患者さんの状態を連携病院あるいは介護施設で詳細に情報を共有できるということが、直接医療、介護に携わる者、受ける側にとっても携わる側にとっても、利点になるものだと私は考えます。 さて、既存の医療法人の連携推進法人への参加は任意となっておりますが、地域医療の充実に資するように、今回創設される推進法人が普及することが望ましいと考えます。 そこで、厚生労働省としては、普及に向けてどのような取り組みを検討しているのか、お伺いしたいと思います。
○永岡副大臣 お答えいたします。 地域医療連携推進法人制度、これは、先ほど御説明申し上げましたように、さまざまなメリットがございます。地域の医療機関、患者の置かれている状況などを踏まえながら、地域医療構想を達成するための一つの選択肢として効果的に活用していただきたいと考えております。 この法案の成立後には、改正法案の内容の周知を図るために全国各地で説明会を開催するとともに、地域医療連携推進法人の設立後には、地域医療への好影響について全国に周知することを考えているところでございます。
○比嘉委員 税制の優遇措置など非常に説得力があると思います。丁寧な説明をもって、しっかりとした普及に向けて動いていただき、本法律案成立の際には有効活用を期待していきたいものでございます。 次にお尋ねしたいのは、これも今までの先生方がちょっとお尋ねしておりましたが、非営利性についてですが、地域医療連携推進法人制度の創設に当たって、医療における非営利性の確保は重要なものだと考えております。 そこで、この法人制度における非営利性を確保するためにどのような措置が講じられているのか、もう一度改めてお伺いしたいと思います。
○二川政府参考人 医療の非営利性の観点でございますけれども、営利法人が医療へ参入するという場合には、利益を上げる目的で診療が行われ、必ずしも患者さんに適切な医療が提供されないおそれがあるといったことから、医療につきましては、非営利性を確保するということが医療法上原則となっているわけでございます。 今回新たに提案をしております地域医療連携推進法人につきましても、地域の医療機関を開設する複数の法人が医療機能の分担あるいは病院等の業務の連携を推進する、こういった目的で連携をするといったものでございます。 したがいまして、これに参加する法人につきましても、営利法人を除くというふうにしておるわけでございまして、株式会社がこの法人の参加法人となって法人の運営に関与することはない仕組みとしておるわけでございます。 さらに、地域医療連携推進法人は、法的には医療法人ではございませんで、一般社団法人ということになるわけでございますけれども、医療法人制度と同様に、この連携法人につきましても、営利法人の役職員の役員への就任の制限、あるいは剰余金の配当禁止、残余財産の帰属先の制限、それから都道府県知事の立入検査の監督権限、こういった医療法人と同様の規定を規定することによりまして、この連携法人におきましても医療の非営利性を確保するといったこととしておるところでございます。
○比嘉委員 医療は国民の生命にかかわるものであるという医療法人の原点を、営利法人を除き、非営利性の徹底に努めていただきたいと考えます。 また、非営利性の確保とともに、地域医療の中心的担い手である医療法人については、経営の透明性や適正な運営の確保が求められます。 そこで、今回講じる医療法人の経営の透明性の確保及びガバナンスの強化に関する取り組みに伴う効果とともに、小規模の医療法人の事務の負担への配慮についてお伺いしたいと思います。
○永岡副大臣 今回講じる取り組みは、医療法人が健全でかつ適切に業務運営を行うために、公益法人会計基準に準拠をいたしました会計基準の適用ですとか、あとは、他の非営利法人制度と同様に外部監査の導入、それから一般社団法人などと同様に計算書類の公告を一定規模以上の医療法人に義務づけるなどによりまして、医療法人の経営の透明化、適正化を進めることとしております。 この対象となります医療法人の範囲につきましては、医療法人につきましては、これは一人医師医療法人などの小規模の法人も含まれておりまして、仮に外部監査を導入しますと事務負担ですとか費用も相当程度かかるということや、私的に設立されております本当に小規模な医療法人は社会的影響も少ないことなどから、その対象は、社会的に影響が大きい一定規模以上の医療法人とすることを考えておりまして、御指摘のとおり、小規模の医療法人に配慮をすることとしております。
○比嘉委員 義務化をする部分、規定を整備する部分で、透明性の高い法人はしっかり守りながら、また、それを拡大するということは重要なことだと考えます。 それでは、本法案の活用の具体的な例として一つお尋ねしたいんです。 沖縄県は、離島が多いといった地理的な特異性が存在しております。その中で、この地域医療連携推進法人制度が沖縄の地域医療にどのように貢献できるのかということをちょっとお尋ねしていきたいと思います。 例えば、今、沖縄本島というのがありまして、沖縄本島北部は非常に医療人不足で、医療の崩壊が危惧されているところでございます。この本島の左側に伊江島という小さい島がございまして、そこで救急の患者さんが出ましたら、昼間はヘリで搬送することができるんですけれども、夜は今まではずっと小さな漁船で患者さんを搬送しておりました。それが、今回、ちゃんとした緊急搬送船というものが整備されて非常に島の方たちは喜んでいる状況なのですが、離島から本島まで患者さんを運んでも、それを受け入れてくれる救急病院がなかなかないというのが実態でございます。 今、北部の方には、公益社団法人の医師会病院、そして県立北部病院というのがございます。その統合が一番いいのではないかという案が浮上しておりますが、社団と県立の統合がかつて全国でも余りなかったようで、なかなかこの話が進まない状況でありますが、この法案が成立することによって、こういう状況を打破できるのかどうかということを、厚労省の御見解をちょっと教えていただきたいと思います。
○橋本大臣政務官 お答えをいたします。 地域医療連携推進法人制度におきましては、切れ目のない医療を継続して提供するための統一的な方針のもと、人、物、お金の一体的運営により、地域において良質かつ適切な医療を効率的に提供することができると考えております。 ですから、離島が多い地域なら離島が多い地域なりの方針、どういうふうに連携をしていくかという方針を立てていただいて、あるいは、それは山間部だったり平野部だったり、いろいろな地域というのはあると思いますが、それぞれの方針を統一的に持っていただいた上で、関係する病院等がその方針にのっとって連携を進めていく、そういうことによって良質かつ適切な医療の提供ということが可能になるということを私たちとしては想定をしているところでございます。 御質問いただいた点につきましてですけれども、この制度は、医療機関を開設する医療法人等が二法人以上参加すれば設立可能ということになっておりまして、地方自治体も公益社団法人も対象でございますので、御指摘のような事例であれば法人設立は可能でございます。 地域医療の課題を解決するためには、地域の実情に応じたさまざまな方法があると考えられますけれども、その一つとして地域医療連携推進法人制度が効果的であるという場合には、ぜひ当該法人制度の活用についても御検討いただきたい、このように考えております。
○比嘉委員 ありがとうございます。 ぜひ、この法案を成立させていただいて、沖縄北部の医療のために活用できたらいいなと考えております。県民の安定、安全な医療の確保はもちろんのことですけれども、実は、沖縄県、今非常に観光のメッカにもなっておりまして、これからユニバーサルスタジオの誘致とかいろいろなのが出てくる予定でございます。そういう観光のインフラ整備の一つとしても、非常に重要なものであるのかなと考えております。 それではもう一つ、ちょっと話は違いますが、地域包括ケアの推進に当たり、今、口腔ケアの重要性というのが非常に皆さんに御理解いただけてきたかなというところでございますが、歯科の在宅医療の充実を求められている中、本法案に関しても、歯科が参加することは想定されていらっしゃるのか。また、歯科が参加する際に期待される役割としてはどういうものがあるのかをちょっとお尋ねさせていただきたいと思います。
○永岡副大臣 先生、歯医者さんでいらっしゃいますから、相当これには、やはりぜひぜひという気持ちがおありかと思います。 地域医療連携推進法人につきましては、医療法人などの非営利法人を参加法人とするものでございまして、歯科医療を提供します非営利法人につきましても、地域医療連携推進法人に参加することができます。 高齢化の進展に伴いまして、最近では、口腔ケアによって誤嚥性の肺炎の発症の予防になることが知られるなど、口腔と全身の健康につきまして、この関係が広く指摘をされております。 歯医者さんの歯科医療を提供する非営利法人が地域医療連携推進法人に参加した場合には、ほかの参加法人との連携によりまして、在宅歯科医療の充実ですとか、あとは歯科と医療の連携ですね、これにさらに加えまして、患者さんにとって大変大きなメリットがあるものと考えております。
○比嘉委員 現場で歯科医師は歯科医師としてやはり一生懸命頑張っておりますが、ほかの医療関係者との連携というものが非常に大事なのが現実でございます。この法案成立に伴い、また歯科医師の活躍する場面もふえてくるのかなと考えております。 今、大きなグループを一つとして地域に働きかけていくということが、地域の町づくりになり、活性化になり、たくさんの人たちを幸せにしていくということを前提に、また私どももこれを支えていきたいと思っております。 ちょっと早くなりますが、質問を終わらせていただきます。
○渡辺委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時五十一分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○渡辺委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。阿部知子君。
○阿部委員 民主党の阿部知子です。 本日、私に頂戴いたしましたお時間は一時間三十五分で、今まで未経験の分野、未踏の分野に入ります。 実は、本来は民主党のエース岡本さんが質問も分け持っていただくところでございましたが、この夏の暑さでちょっと体調整わずということで、その分も含めて、岡本さんほどシャープにできるかどうかわかりませんけれども、逆に、しっかり、ゆっくり、私は、塩崎さんが厚生労働大臣になられて、今まで専門としておられた分野と、医療や介護、人間の生き死ににかかわったり、地域の生活、もっと言えば泥臭い分野も非常にあるわけで、喜びも悲しみも抱えた分野のことを知っていただきたく、そのような思いが伝わるような質疑をさせていただこうと思います。よろしくお願いいたします。 冒頭お伺いいたします。 平成二十六年の一月二十日、産業競争力会議で、成長戦略進化のための今後の検討方針というのが出されまして、その中に「これまで成長産業と見做されてこなかった分野の成長エンジンとしての育成」ということが掲げられており、そこに、今回いろいろ形を変えて、ちょっと最初と違うかなという形になった地域医療連携推進法人なるもののもとが、もともとは非営利ホールディングカンパニーという形で、むしろ、文字どおりここに言う、医療というのは成長産業ではなくて、どっちかというとお金のかかる分野、費用の出ていく分野、社会保障におもしをつけている分野、重荷の分野と言われてきたものが、そうではなくて、ある意味では成長も大変可能性もあるし、地域を支えるという意味で現在的な意味もあるし、この医療というものを人の幸せにのっとってどういうふうに国内外で広めていくか、そこに日本の力を見ようという発想だったと私は実は思っておるのであります。 冒頭、とても抽象的なことに聞こえるかもしれませんが、塩崎大臣にとっては、医療という分野はどのようなものとお考えでありましょうか。一問目、お願いします。
○塩崎国務大臣 想定外の質問でびっくりしていますが。 言うまでもなく、我々、生まれてこの方、何度となく病気になって、そのときに助けてくれるのがお医者さんというので、昔は自宅に先生が来てくれた、そういうときでありましたし、私の祖母は自宅で亡くなり、その前に七年間、脳卒中の後は母が介護しながらやっていた、そのときも往診をしてくれたのは私を診ていた先生、同じ先生が御近所から来て、また、そこのお嬢様は私の姉と同級生とか、そういうような、非常に身近で、なおかつ本当に苦しいときに助けてくれる、命を助けてくれる、そういう方がお医者さんということで、本当に先生と呼ぶにふさわしい人はやはりお医者さんだなというふうに最初に思ったものでございます。 だんだんよわいを重ねながら、いろいろな経験をし、そして政治家になってからもずっと考えてきたことは、原点は何も変わらずに、社会保障、なかんずく医療というのがやはり一番身近な問題で、先ほど先生がおっしゃったように、まさに生きるか死ぬかという問題であって、そういうことを決めるということは、誰しもがやはり健康で長生きをしたいということを考えれば、どうやって医療を発展させ、医療技術も向上させていくのかということをやるのが政治の仕事でもあるなというふうに思い、また、病院や診療所や、いろいろな医療を受けるところが国民にとっても使いやすい、アクセスしやすい、そして居心地がいいところでなければいけないというような観点も考えてまいりました。 それと、最先端の医療がなければ最終的には一人一人の国民の医療もよくならないということを考えれば、これは、日本版NIHといって、今、AMEDというものができましたけれども、そういうような形での最先端の研究開発を医療分野で特にバックアップすることは極めて大事で、それは結果として経済にもプラスですけれども、何よりも一人一人の医療にとって落とさなくてもいい命を拾えるかもわからない、そういうことが起き得るということでバックアップをしていかなければいけないな、そんなふうに多面的に考えてきたのが医療だというふうに思います。
○阿部委員 大変優等生の御答弁をいただきましたが、私は、今、塩崎大臣がお答えいただいたように、二面性を絶えず持っていると思います。地域に密着し、人の生き死にに密着し支えるということと、そして同時に、産業競争力会議などで松山さんなどの御指摘にあるように、日本ももっとこの医療分野、医療産業分野と言うとまたちょっと意味も違ってきますが、医療分野で国際的にも仕事をできてもいいだろうという部分も、グリーン・ライフイノベーションという再生可能エネルギー分野と命の医療の分野というのは、これから世界じゅうどこでも必要とされております。 例えば、東南アジア諸国にいろいろ私も小児科医のころ支援に行きまして、その使う点滴の針一本、実は日本の方がいい性能なのに、ヨーロッパからのものあるいはアメリカからのものが入ってきていて、日本より高くて、救える患者さんの数が限られる。そうだったら、アジアにおいては日本がもっと頑張れば、よいものを命のために伝えられるし、そういう意味の国際競争力もつけたいと私は実は思っているものであります。 その私から見ると、最初の産業競争力会議での、成長産業とみなされてこなかった分野である医療のところを何とか伸ばしましょうというお話が、日本再興戦略の平成二十六年六月二十四日の閣議決定に続いて、ある意味で、そのラインというのはこの閣議決定まではかなり意欲的な、国際的に見て遜色のない、日本がよい医療を届けられる分野としてやっていけるんじゃないかと。全部が賛成じゃないですけれども、そのやり方とかは別ですが、その視点ですね。医療というのは、単にお荷物じゃない、人の役に立つ、そして日本にとってはこれから国際的にも立ち向かっていかなきゃいけないということは、私はすごく前向きに実は評価しているんです。 そういう流れと、それ以降のさまざまな討議、医療法人の事業展開等に関する検討会等々を経て出てきたアウトプットは、実は、地域の医療の再編、機能分化のお手伝いとネットワークをつくりましょうというようなもので、当初掲げていた考え方と検討会を経た後のアウトプットというのは、先ほど申しました医療の持つ二面性の、どちらかというと地域に密着している生活や命を支えるという部分に九割九分以上のウエートが置かれて、結局これは、思えば、一つの例えばあるホールディングカンパニーを考えたり、今言うところの医療連携推進法人というなりをつくっても、この二つをとるということは実はできない。 私は、二兎を追う者は一兎をも得ずとよく言いますが、これを何度読み返しても、あと省庁から御説明を受けても、言えば、効率化を高めることで国際競争にも地域医療にもいいんですみたいな、わかったようなわからないようなことを言うんですけれども、塩崎大臣としては、今回のこの連携法人に一体何を求めておられるのか、これをちょっと明確にしていただきたいんです。 と申しますのも、実は我が党の中でも、はっきり言って、こんなのできっこないね、だから放っておいてもいいねという人と、できっこないものをわざわざ大騒ぎしてつくるのは、何か、逆に言うといろいろなよからぬものもくっついてくるかもしれないねというのと、いろいろ論議が、正直言って党内でもあります。 なぜそうなるかというと、きょう、質疑して、いろいろな問題点が出てくる前にもう採決なんですから、ぬえみたいなものが、何が何だかわからないと私は思うのです。 だから、今この段階で、塩崎大臣としては、この医療連携推進法人は一体何を目指して、実現可能性はどうかということも含めて、大臣の思いをちょっと聞かせてください。
○塩崎国務大臣 正直、私も最初、まだ自民党の政調会長代理をやりながら、成長戦略で、さっき先生お触れになられました、最初に非営利ホールディングカンパニー型の法人制度を創設するというのが出てきたときに、メイヨー・クリニックというのは総理もダボス会議でお話をされたので、そういうことをイメージしているのかなというふうに思っていました。ということは、今先生おっしゃったように、かなり大きい組織を考えているのかなというふうに思っておりましたが。 私も、去年の九月に厚生労働大臣になって、この問題について随分いろいろな人の意見を聞きました。そして、実際にこれを日本の中で提案をしている方々がどういう人がいるのかということをいろいろ聞きましたし、成長戦略をまとめた内閣府の方とも議論をしてみると、むしろ地域で、例えば岡山大学中心に考えておられるケースなどが典型ですけれども、地域での医療連携というものを考えながら、よりよい、これから来る本格的な高齢社会の中での、効率的で、なおかつ効果のある、高度化された医療を提供する新しい仕組みとして、こういうような医療連携の仕組みが必要になるんじゃないかということを期待して提案をされている方々が多かったということがございました。 正直、私は、一体何のために、誰のためにこれをやるんだということを役所の中で何度も二川局長に言って、多分困っていたと思うんですけれども、だんだん、地域医療構想をつくるということはもう決まっていますし、これは県に責任を持ってやってもらわないといかぬということで今我々もいろいろ対話をしていますけれども、そういう新しい地域医療をつくり上げる際に役立つということでいけるならば、これは大変いいなということで。 先ほどの、大きなもので全国的なものを想定するならば、既に幾つか大きい医療のグループもあるわけでありますから、今の制度のもとで十分できるのかもわからない。しかし、メイヨー・クリニックもどうも最初は地域から始まっている。実際、ダボス会議でメイヨーの責任者にお会いをさせていただきました。先生もメイヨーにおられたことがあったというふうに聞いておりますけれども、そういうお話を聞いてみても、スタートはやはり地域でやっていくことが新しい医療の形としても大変重要だということがわかったので、今回、このような形に提案をさせていただいているということでございます。
○阿部委員 塩崎大臣も私と同じように、一体これは何のためなんだ、ちょっとよくわからないなと思って局長に聞かれたということですので、ああ、一緒だなと思いまして、私の場合は今もって、では地域医療構想にこれが役立つのかどうかというところの疑問がありますので、後ほどそれは質疑の中で明らかにさせていただきます。 せっかく塩崎大臣もダボス会議でメイヨー・クリニックの方にお会いになったということでもあり、私は、メイヨー・クリニックというものをもっとよく知っていただいて、一面的ではなく、本当にクリニックが今や、今やというか常にと言った方がいいと思いますけれども、世界で一番患者さんの信頼を得て、また、ロチェスターという町は、全米で投票すると一番住みたい町のナンバーワンになる。サウザンドレイクといって非常に湖が多くて、大草原の中の、そして森と湖とという、本当に素朴な環境の中。 しかし、なぜそこに世界じゅうの人が治療を求めて集まるのかということは日本のこれからにも参考になりますし、今回、松山さんがお出しになったものが経過の中で違ってきて、キヤノンの松山さんですね、変わってきて、そして、私は、そのキヤノンの松山さんのおっしゃることもまたメイヨーについて一面的であるなと思っておりましたので、いい実践ですから、もっと深く学んでいただきたいんですね。 今大臣がおっしゃったように、メイヨー・クリニックというのは、一八八三年にトルネード、竜巻があって、被災したたくさんの人が出て、竜巻というのもアメリカに行っていて初めて経験しましたけれども、日本では、最近ちょっとありますが余りありませんが、大草原でももうぐるぐる回って、犬も牛も馬も家も全部巻き上げていくような大きな被害をもたらすもので、それに対して、二人の医師の兄弟が、地域住民を何とか救おうということで一八八九年に診療所のようなものをつくったところから発展していった。 そして、主には大体周辺十万人くらいの皆さんのケアをしておりますが、その中心になるメイヨー・クリニックは、この十万人の健康管理を、一人の患者さんが生まれてからお亡くなりになるまでの百年近い年月のカルテを全部保存して、そして、体に不都合なことが起こったその原因を後々突き詰めていける。 私のやっていた研究は、乳房にインプラントを入れた場合に、そのお乳を飲んだ赤ちゃんがその後知恵がおくれたりはしないかということが裁判になっていて、では、そのお母さんのカルテと赤ちゃんのカルテと全部ありますから、それを全部点検してアウトプットを見るというような、息の長い、しかし住民の健康管理に役立つ、そういうことをやってきた病院であります。 そして、いわゆる地域密着の部分と、国際的に後々発展していくんですけれども、海外の患者さんを受け入れるための病院機能というのは分けておりまして、地域密着型の方では、どなたでも、いつでも、誰でも、どこでもですけれども、緊急時にも受け入れますよという本当に丁寧な診療と、その方が来られたら、ふだんはどこの病院におかかりでも、カルテがあってレコードが残って、何が健康に阻害要因であったかが全部蓄積していくような病院であります。 私がそこに御縁をいただいたのは、実は、日本の水俣病について、私の恩師であるドクター・カーランドという方が、日本で起きた水俣病は、あの地域のエリアの患者さん全部をフォローしないと、ここまで認定、ここまで認定とやっていても絶対に全貌が見えないから、カルテ管理、地域管理はこうやるんだということを見にいらっしゃいと誘ってくださいまして、私は留学の機会を得ました。 残念ながら、今もって水俣病についてはそういう疫学、地域疫学がなし遂げられていなくて、患者さんたちの足切りと認定の繰り返しをしておりまして、日本にとっても患者さんにとっても、世界にとっても不幸と思っております。でも、そういう仕組み、地域を丸ごと支えて、その人の歴史を医療の面で支えて、記録に残して後世代に役立たせる、原点はここにあるものであります。 そして、非常に患者さん思いですので、廊下ですれ違っても、スタッフには全員、メイ・アイ・ヘルプ・ユー、何かお困りですかと患者さんには言うことという教育が徹底しておりまして、ペーシェントファースト、患者さんが第一、これを繰り返し繰り返し教育されるわけです。プラス臨床、研究、そして教育、この三本をきちんと持った上で質の高い人材を育成し、研究にも、海外からのいろいろな難病にも応えるということをやって、もう百年以上がたちます。 私から見れば、原点は患者さんのため、そして地域の全体をよりよく見ていこうという精神が今を可能にしておりますので、確かに、これは非営利の事業体として、ある意味で松山さんのおっしゃるように、国際競争にも勝てるんだというふうなことをおっしゃって宣伝をしてくださってありがたい一方、しかし、そのもとはどこにあるのかなということももう少し深く見ていただくと、私は日本が学ぶ中身が出てくるように思っております。 ぜひ、この機会をいただきましたので、きょうは一時間三十五分ですので長い話をさせていただきましたが、私は、医療というものの持つ可能性と、そして絶えず忘れない原点というか、哲学といいますか、そういうものがマッチしないとアウトプットはよくならないということを思っておりますので、お伝えをしたいということであります。 また、同じように、松山さんの二〇一三年の十月三日の産業競争力会議に出された資料の中に、もう一つ、我が国のものとして、佐久総合病院を中心とする長野厚生連の例が引かれておりました。大臣のお手元の資料にお目通しいただけると、下段が長野厚生連でありますが、この長野厚生連、佐久総合病院、これについて大臣はどれほど御存じであるか、また評価などはいかがか、お聞かせください。
○塩崎国務大臣 メイヨーにつきましては、総理がダボスでお話しになったときに、余り私は知らなかったのでネットで随分調べて、先生から今お話を頂戴したような創成期の苦労の話も勉強させていただきました。 メイヨー・クリニックについては、目的は、一体化された治療法と教育と研究と先ほどお話があったとおりで、最善の医療を提供するということでありますが、さっきも先生からお話があったように、やはり地域住民の健康管理というのが最初の原点というふうに思っています。 運営形態として、地域の中核病院を中心に、複数の医療機関が機能分化、連携して治療方法や研修などの統一化を図る、それから、共通のロゴの明示によって地域の信頼を得て、質の高い医療を効率的に提供して、世界に誇るような医療機関を目指したというふうに聞いております。 ですから、今回の御提案申し上げている地域医療連携推進法人も、地域の医療機関が機能分化、連携を図るとともに、医療従事者の研修など、能力アップを図っていくということが大事であり、また共通の標章とか、もっと大事なのは先ほどのペーシェントファーストというか、患者と向き合う姿勢というか、そういうものも共通にしていくことによってよりよい医療を提供するということがメイヨー・クリニックの一つの大きな目的、成果でもあったのではないかと思います。 佐久の病院につきまして、実は、先生、私も一応、衆議院に最初にいたときも厚生委員会、参議院に移っても厚生委員会でずっとやってきた地味な厚生族でございまして、関心は持ち続けているつもりでございます。ただ、ほかにもいろいろ仕事があって、なかなか十分なことができなかったことは先生お察しのとおりでございます。 佐久につきましては、実は、亡くなられた今井先生と一緒に私は厚生委員会で視察に行ったこともございます。 長野県の厚生連佐久総合病院については、組合員とか地域住民が日々元気で生活できるようにという厚生連の使命を実現するために、一つの法人内において各医療機関の機能分化が図られて、医療機関の連携のあり方、このお配りをいただいた松山さんの資料でも、随分、「垂直統合により」というようなことが書いてございますが、国公立病院以上に公益機能を発揮しながら、厚生連が、病院と病院が連携をする中で医療を提供しているということをやってこられたことは私も存じ上げているところで、医療の連携のあり方のモデルの一つとして長野の厚生連というのは参考になるのかなというふうに思っています。 当時、病院に行ったときに、在宅と病院にいる先生がIT化で会話ができるように、お年寄りでも簡単に操作できるようなものを先駆的に使っておられて、やはり地域をどうするかということを中心にやっていらっしゃるんだなということを感じたのを覚えているわけでございます。 いずれにしても、今回の法律をつくるに当たっても参考になる医療の連携ということかなというふうに思います。
○阿部委員 前者のメイヨー・クリニックが国際的に見てもトップレベルと評されるようになった背景というか理由は、やはり臨床と教育と研究というものをきちんと携えて、臨床から研究に、研究からさらに新しい技術にと踏み出していった。ですから、残念ながら、今回の地域医療連携推進法人のようなものはそういう大がかりなものではありませんし、やはり最初の理念からはちょっと遠くなっていると私は思っております。 それからもう一方の、今挙げました長野の佐久総合病院は、今大臣もおっしゃっていただいたように、長野の厚生連、農協でしょうか、JAの皆さんが経営的な一体性を持っているわけです。経営的一体性を持つということはある種とても重要で、どこかの病院が少し経営的にへこんだりした場合に、経営的な一体性を持っているからこそ、もとの資本からここに援助ができる。これが今回の、後ほどまた取り上げますが、地域医療連携推進法人では経営的一体性は持たないわけですから、私はこれもまた中途半端だと思うのです。 国際競争に遜色ないような日本の医療を本当に世界に示せるもの、メイヨー・クリニックに学べば研究と臨床と教育ですし、これが一体となって絶えずやっていかなきゃいけないし、もうちょっと地域を何とか統合して長野の厚生連のような仕事をしようと思えば、当然、そこの運営主体が経営的な同一性を持っていないとできないと私は思っています。 ですから、残念なことに、松山さんが例示した二つともが、残念なことにと言うと私がキヤノンの何とかかしらと思われますが、そうではないのですが、言っている理念をとるのであればそのようなものであったろうなと思うのですが、今回の地域連携の法人はこの経営的な一体性もありません。 そして、今井先生がおられたのは茅野ですが、長野の厚生連の佐久総合病院は、もともと若月先生という私の東大のもっとはるかな先輩が、地域医療、特に高血圧や脳卒中の多い地域で、どうやって患者さんたちにまず病院に来てもらおうかと思って、往診から始めて、そして警戒心を解くためにお芝居などもやったりして、訪ねる医療、往診ということをやりながら地域で信頼を得て、核となって。 それで、大臣に見ていただくとわかるように、今、佐久総合は、高度医療センターと、現病院は地域支援病院というふうに二つに分けて、地域支援病院はいつでも受けられるよと。高度医療センターは、これからもしかして国際的にも活躍してくださるかもしれませんが、何せここには教育とか研究機能はなかなか携えられないのであります。私が尊敬する大変いい病院ですけれども、そこにおいても、経営的にはこれでお互いが助け合いながらやっているという形がとれても、当初の医療の国際競争という意味ではなかなか難しかろうと正直言って思います。だけれども、大変尊敬していますし、日本の医療の一つのモデルになると思っております。 大臣に次にお伺いしたいのは、では、いろいろな論議の果てにというか末にたどり着いた、医療法人の事業展開等に関する検討会でたどり着いた先が、二〇一三年の八月、社会保障制度改革国民会議の報告書にうたっていたところの、「地域における医療・介護サービスのネットワーク化を図る」、すなわち、地域医療構想のためのものとして機能するかどうかという、いよいよどうもそこに落としたらしいから、それでいいかどうかというお話に移らせていただきます。 大臣のお手元の資料の二ページ目をあけていただきたいですが、ここには、これまで行われてきた医療法の改正と、その都度医療計画が見直されて、この地域にはどのくらい病床が必要である、あるいは、許可病床数がもうないから開設してはいけないなどの制限もあったものですが、一九八五年が一次の改正というか、医療法はもともと、できましたのは昭和二十三年ころであったと思いますが、そのころから初めての改正が行われたのが一九八五年であります。 日本の医療は、先回取り上げました社会福祉事業でもそうですが、本来は国がもっと前に出てやっていくべきだったところ、戦後の混乱期、経済的にも大変だった中で、社会福祉については社会福祉法人、事業体がやり、医療については医療法人が、民間が頑張ってくれて支えられる。国公立病院等々と民間という意味でいえば、民間が大変頑張ってきた分野であります。 そういう民間のいわゆる医療法人という仕組みをつくって、そこで非営利性を担保しながら、というのも、診療報酬と保険で払われますから、それは国民の姿を変えた税でもありますし、そういう中での法人の透明性、社会貢献を保たなきゃいけないということで、非営利性を専らに行ってきて、一次から六次までの改革があるわけです。 六次改革がついせんだっての二〇一四年の医療介護総合確保法の中で打ち出されたものでありますが、もう直截に伺いたいのは、塩崎大臣は、これだけ医療法を何次かにわたって改正しながら、地域医療の計画や提供体制は果たしてうまくいっていると思うのか、いやいや、これはまだまだ大変だと思っておられるのか、この点についてお願いをします。
○塩崎国務大臣 今の御質問の前に、先ほど先生、大事なことで、教育と研究とそれから地域医療と臨床、これが一体でないといけないということで、さっきも申し上げたように、今回のこの法律をつくるのに随分私も悩んで、一つ聞いたのは岡山大学のケースで、これは、岡山大学の医学部附属病院も一緒に入っていますので、いわゆる教育も研究も両方あって、なおかつ、そこに市民病院とか労災病院とか日赤病院とか済生会とか、いろいろな形のものが連携をする。 そういう中で、本当に連携ができるならばそれはそれで意味もあるし、そういうモデルが今度は国際的にもまたレベルの高いものになれば使えるのかなということで、まず第一歩ということで今回こういう形にして、けさほどは、何で営利法人の株式会社をぶら下げないのかという御指摘もいただいたわけですけれども、とりあえずはこの形でスタートしてみて、いろいろまた発展系を考えていくのかなというふうに考えているところでございます。 今、医療計画のお話を頂戴いたしました。 医療計画は、今お話のあった昭和六十年、一九八五年の一次改正によって、医療資源の地域偏在の是正を図るために導入をされたものであって、これまで都道府県でおおむね五年ごとに見直しが行われてまいりました。 第五次計画以降、がん、あるいは脳卒中、小児医療、周産期医療、救急医療、さまざまな疾病や事業に応じた医療連携体制の構築を位置づけるということをやってきて充実を図ってきましたが、いろいろな経緯があったということも事実であって、医療資源の偏在の是正につきましては、都道府県の人口当たりの病床数の差は一定程度縮小はしていると考えますけれども、小児医療あるいは周産期医療などでは医師不足の地域も今やそこそこあるということで、深刻な事態を迎えているところもあるのを私もつぶさに聞いているわけであります。 したがって、今御質問あったように、今日までやってきて、これでどう評価するのかというときには、やはり引き続き取り組むべき課題は多々存在をしているということは認識をしなければならないと思っております。 厚生労働省としては、都道府県が地域の実情に応じた医療供給体制をこれから地域医療構想を通じて構築する、それができるように必要な財政支援あるいは都道府県職員に対する研修などをやっていかなきゃいけないと思いますけれども、ちょうど地域医療構想で、都道府県単位でそれぞれ独自のニーズに応じた新しい医療供給体制や医療体制を二〇二五年をまずは念頭に入れながらつくっていくという中で、さまざまな努力をまたさらにしていかなきゃいけないということではないかというふうに思います。
○阿部委員 私も、自分自身が小児科医で、そして、ましてこの十五年国政に送っていただいているので、やってまいりまして、一番難しいなと特に厚生労働分野の医療の分野で思っておりますのは、医療提供体制、それも地域という面を把握した医療提供体制というのは本当に答えがなかなか出ない。 六次に至る改定を重ねてきても、小児医療の不足、あるいはお産する場所がない。所によっては、例えば銚子の市立病院が一旦は破綻し、今再建にかかっていますが、市の財政を危うくしている。もろもろ、本当に病院という存在と地域という存在とをどのように組み合わせて、解けないパズルを解いたら、どうしたら人がそこで暮らせるかということについて、やはり一番厚生労働省にしっかり仕事をしてほしい分野であります。 であるにもかかわらずとあえて申し上げますが、そもそも第一次の医療法の改正が、今大臣のおっしゃった、二次医療圏というものを定めてそこの中での病床の過不足を配置していくものでありましたが、それまで、どちらかというと、一県一医科大学が軌道に乗る以前というのは西側の方が病院が多くて、その実績にのっとって患者さんの必要数とかも算定したために、最初の算定数というのもきちんと現状を把握していなかった。どうすれば現状を把握できるかというノウハウがいまだにないんじゃないかなと私は思うんです。 この二次医療圏という考え方の現在のあり方、そして課題などについて、これは予告していませんが、医政局長、お願いします。
○二川政府参考人 ただいま地域医療構想の策定を各都道府県においてしておるわけでございまして、そういったことを推進していく観点から、この地域医療連携推進法人を各地域でその選択肢としてつくっていただこうということで考えているわけでございます。 そういったことにおきまして、各地域でいろいろなパターンが想定されておるわけでございまして、この法案を提案いたしました以降は割合いろいろなところから照会がございまして、まだ具体的にどういうふうに進むかわかりませんけれども、いろいろな形で活用いただけるものではないかと考えております。 パターンといたしましては、病院と病院の連携のパターン、それから病院と診療所の連携のパターン、いろいろなパターンが考えられるものというふうに考えておりまして、具体的には、今後、いろいろな御相談に応じてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○阿部委員 ごめんなさいね。急に聞いたから、質問と答えと違って、悪かったですね。二次医療圏の抱える問題について、今どんな認識を医政局として持っておられますかということであります。 私がそのように質問いたします理由は、一九六三年に、医療制度調査会というのがあって、その答申の中に、医療施設の配置の体系の適正化は、地域の実情と住民の医療事情に応じた分析を基礎とし、その積み重ねによって実施されるべきであり、地域保健調査会の設置が望まれるという答申があるんですよ。でも、私は寡聞にして、この十五年の間には、地域保健調査会、すなわち、地域の医療の実情、住民の医療事情などをベースにしたエビデンスベースト分析はないし、その積み重ねによって実施されるべきであるという答申なんだけれども、そうなっていないんじゃないかなと思うんです。 今、まして、人口の都市への集中等、消滅集落とか言われて、人口動態は激しくというか動いていく。その中にあって二次医療圏という概念がどのように役立つのか、あるいは、それは本当に何を意味しているのかわからない時代になってきていて、新たな視点が必要なのではないかと思ってのことです。どうでしょう。
○二川政府参考人 二次医療圏そのものに関しての認識ということでございます。 医療計画が昭和六十年からスタートしたときに、最も大きな意味づけとしては、この地域に必要な病床数は幾らか、こういった医療計画を立てる、その基本単位としての二次医療圏というものがつくられた、こういうふうに認識をしておるわけでございます。 全国三百余りの二次医療圏があるわけでございますけれども、その地域がそれぞれ、相当さまざまでございまして、それが地域の実情に応じて、人口が少ないけれどもこれが一つの固まりだ、面積が広いけれどもこれが一つの固まりだ、こういったことで実態に合っていればいいわけなんですけれども、それが実際にはそうではなくて、いわゆる病床規制の単位として機能してきたといったようなことがあって、結果においてすごく大きな、人口が百五十万とか二百万とかある指定都市全体を一つの医療圏としているところもあれば、もっと非常に小さなところもある、人口でいうと数万人ぐらいを単位にした二次医療圏というのもあるといったようなところでございまして、スタートした時点と、二次医療圏ということの意義が大分違ってきてしまっているところも多々あるのかなというふうに考えているところでございます。
○阿部委員 極めて正直な御答弁だと思います。二次医療圏が病床規制の手段になっちゃっていて、実情を見ていない。私は、ここが一番問題だし、ここが一番難しい。問題だから厚労省だけを責めようとは思いません。本当に難しいと思うのです。 でも、単に病床規制の手段としてだけやれば、地域住民の実情とかそこにある生活実態がみんな消えてしまうので、そういうことをこれから新たな視点で、逆に言うと、一次から六次まで重ねてきたこの医療法改正、そして医療計画についても、ある意味で視点を変えて見直していく。 そして、ちょうど時代は、いいか悪いかはまた別途述べますが、さきの医療法改正において、国の責任以上に都道府県の責任を、病床区分を設けたりすることで県に重くしたということがあると思います。ところが、今まで県はそこまで綿密に地域を見てきたわけではありません。また、国も、今医政局長おっしゃったように、一応プランで、計画で割り振って机上でつくるんだけれども、どう機能しているかについてはよく見えていない。 では、これから少子高齢社会で地域で御高齢者もふえてくる、そのニーズと、生活の、実は町を支えているのは医療機関であります。子供から御高齢者まで、医療がなくなればその町も消えていきます。そういう極めて社会インフラの中の、社会的共通資本と宇沢弘文さんがおっしゃいましたが、まさにそれが医療であります。 塩崎大臣、私の問題意識は、今までの二次医療圏という考え方が既に形骸化して、これ以上病床規制の単位として使っても、実は本当の、先ほど大臣が繰り返しお話しいただきました、地域で必要な人々の生活を支えるサービス提供に結びついていかない可能性が強いと思います。 これからの病床のあり方の見直し、一九六三年の答申に言われるような地域保健調査会でも何でもいいです、考えてみて、実態を把握するすべを、それは都道府県と協力してでもいいですから、もう少し緻密に地域密着して出していただくような方向性の検討はいかがでしょうか。これは質問に投げていないですから、今急に言いましたから。
○塩崎国務大臣 その問題意識は既に私どもも同様に持ってまいっておりまして、今回の地域医療構想は、二次医療圏を基本としながらも、患者さんはそれと関係なく動いていらっしゃるわけで、特に東京なんかは典型でございます。東京は二十三区だけでも七つありますけれども、そんな中で、例えば港区あたりは、リハビリの専門病院はないけれども、専門病院をつくろうとしたら病床規制でふやすことはできないというようなことになってみたり。ですから、今先生が御指摘になったような医療の実態、住民のニーズというものに合っていない形での規制になっているというところは随所にあると思います。 そういう意味で、私の地元でも六個の二次医療圏に分かれていますけれども、今回は、患者の移動を含めて、どういう地理的な分け方になるかは別にして、やはりそういう患者の行動を含めて地域医療構想の単位というものも考えていただくということで、二次医療圏じゃないといけないということは言っていないと思いますので、より実態に近い形の地域医療構想を各県でおつくりいただくということが大事だ。 そのときに、実はデータというのがやはり極めて大事で、データ自体は、例えば支払基金に行けば何億というデータがもうそろっているわけですけれども、まだ十分な分析がなされていないということがあって、この間、六月に、東大の渋谷先生を座長としてまとめていただいた「保健医療二〇三五」でも、そういうところのデータ分析に基づいた地域医療のあり方についてもやらなきゃいけないと。 そうなると、今先生御指摘のように、では、県庁職員の中で、医療がわかる、要するにお医者さんが何人いるんだと。私の地元では十人弱だと言っていました。今回、医療構想にかかわるであろう県庁、本庁にいるお医者さんは何人いるんですかと聞いたら、二人だと言っていました。おまけに、そちらにはかかわらない部署におられたりするということになると、いよいよもって人材育成というものも同時に地域でやっていかないといけない。 やはり地域で本当にニーズに合う医療モデルというものがつくれて、住民ニーズに応えられるようになれば、これは、これから高齢化を迎える海外の人々にも、こういうふうにすると地域のニーズに合った形で医療提供ができるのではないかということを御提起できるようにもなるんじゃないかなというふうに思っています。ですから、今回の地域医療構想のつくり方というのはとても大事な、まず最初の一歩をつくるものだというふうに思います。
○阿部委員 今がターニングポイントだという意味で、日本の人口構成、少子高齢社会は世界一ですし、一方で、とてもありがたいことに医療保険制度、国民皆保険というのがあって、でも、保険があって医療サービスがなければ、保険あってサービスなし、やらずぼったくり保険になっちゃうので、非常にありがたい国民皆保険をこれも堅持しなきゃいけないし、それにのっとって上手に日本が高齢社会のモデルを示していく、そういう意味で、本当に今大臣のおっしゃったとおりだと思いますので、頑張っていただきたい。 その意味で、資料の三枚目を見ていただきたいんですけれども、地域医療構想というものが昨年の医療介護総合確保法の中で決められ、そして地域医療構想策定ガイドラインに関する検討会というものがあわせて並行して走っている中で、今回つくられる地域医療連携推進法人は機能分化、連携を実効的に推進すると。病床機能の報告制度の運用が開始されたのが二十六年、そして地域医療構想の策定、今ですね、二十七年、そして医療機関による自主的な取り組みと相互の協議等による機能分化、連携の推進と三段流れてきて、さらにここに白丸があって、ここをつかさどるためのものですかと私はきのう担当部署の方に聞いたら、そうですというお答えでありました。 大臣、認識はそれでよろしいですか。今回の連携推進法人は主にこの白丸部分であると。
○塩崎国務大臣 今御指摘いただいたように、資料にあるように、順を追って新しい地域における医療の形というものをつくっていこうということでございますが、先ほども申し上げたように、今回の連携法人の言ってみれば目的の一つは、大事な一つは、地域医療構想を実現するためにもこれを使い得るということでもあり、また、地域包括ケアシステムというのを我々は同時に構築していかなきゃいけないわけでございますので、それにも資するものでなければならないと思いますので、今回こういう形をつくらせていただいた。 今回の地域医療連携推進法人は、必ずしもみんなが金太郎あめのように同じ形になるわけではないわけで、どちらかというと過疎でつくられる、例えば診療所とうまく連携をするとか、あるいは幾つかの病院を核に診療所と連携する、あるいは、先ほどの岡山のように割合大きな病院の連携がまずあって、その後どういうふうに診療所が考えるかはその次に考えられることであるというようなこともあろうかと思います。 いずれにしても、それぞれ、地域医療構想、あるいは地域での新しい医療の形というものが新たな形で実現するために役立つように私たちは期待をしますし、これで全部うまくいくなんという話では全くもちろんないわけであって、こういうものをおやりになる際には、そういうために資するものであることを我々は期待をしますし、今回の法律をつくるに当たっては、そういう形になることが実は地域医療構想にも貢献をするということを思って導入するわけであります。 したがって、先ほど申し上げたように、まずはスタートして、さらに改善をする点は追っていろいろまた出てくるのではないかな、そんなふうに思うところでございます。
○阿部委員 私は、実はこのガイドラインに関する検討会に出されていることには二つの疑念があります。 一つは、先ほど大臣もおっしゃっていただきましたが、これから地域医療構想をつくる場合に、今までのような二次医療圏の考え方あるいは医療提供サイドからの考え方だけではなくて、住民サイド、地域の実情サイドからの声を組み入れなきゃいけないという意味で、果たしてそれがどうできるか。 ここにございますのは医療審議会と市町村の意見を聞くということではありますが、先ほどの実態の分析というようなところとこれがどうかみ合うかということの疑念が一つと、プラス、今回、医療提供体制の責任の多くを、むしろ都道府県知事の権能を高める形で、逆に言うと病床再編や機能分化を図っていこうというのがこのガイドライン全体の流れです。 見ていただきますと、資料の下の方に、「医療機関が上記の要請又は命令・指示に従わない場合」は、要するに、ここのベッドを削りなさい、あるいはあいているからもうやめなさいなど、そういうのに言うことを聞かない医療機関側に対して、「当該勧告にも従わない場合や、公的医療機関が上記の命令・指示に従わない場合には、現行の医療法上の措置に加えて、以下の措置を講ずる」と、病院の名前を公表したり、地域支援病院や特定機能病院から取り消したり、各種補助金の交付をやめたりということで、正直言うと、ちょっとこれはかなりやり過ぎ、きつい、非常に上から目線だなと思うんですね。 それだけの権能を都道府県知事に与えるということは、都道府県が十分その地域を知っていればまだしもですけれども、切り捨てられる住民が出るのではないかという疑念が私にはすごく強いわけです。そして、ましてその中で地域医療連携推進法人が機能分化の役割やあるいは連携推進を担わされるとしたら、果たしてこれは、その法人が何をしたいか以上に、全体の中の指揮命令系統というものに縛られると思います。 過剰な権限を与えて医療提供体制がうまくいくわけではなくて、先ほど来メイヨーの例や佐久の例を挙げたのは、地域に密着して、地域の患者さんの受け皿をどうつくるかということに本当に必死に取り組んだ結果であります。 私は、例えば、先ほど大臣がおっしゃったけれども、これから岡山大学が頑張られて法人をつくるのかもしれませんが、大学病院ですので、もともとそういう地域密着で生まれてきたものではないところの問題がどう解消されるのかなというのを、余談ですが感じます。 うまく成功してくれればいい、だけれども、本当に、ペーシェントファーストといいますか、患者さんのためにというところが理念化され、実践化され、継承されていないとどんな取り組みもうまくいかないし、まして、患者さんたちの実態を、今、地域の実態を地域医療構想が必ずしも十分把握できていない。これはもう現実そうですから仕方ないとして、しかし、ここで強い権限、取り消しとか、すごいですよ、これを読むと。交付金や福祉医療機構の融資対象から外しちゃうんだから。そんなことまでやって強制力を持ってやっていっても絶対にうまくいかない。 根絶やしでみんな消えちゃうんじゃないかと思いますので、この点について御答弁お願いします。
○塩崎国務大臣 地域医療構想の実現というのが大変大事であるわけでありますけれども、特に病床機能の分化、連携、これを強制的に進めるのではなくて、医療機関が地域医療構想調整会議、いわゆる協議の場と我々は呼んでいますが、この場で協議を行って自主的に取り組むということがやはり自然だし、また、それを我々としても期待し、それが重要だというふうに考えているところでございます。 ただ、こうした協議の場だけでは病床の機能分化、連携がなかなか進まない場合もあろうかというふうに思いますので、医療法においては、都道府県が医療機関に対して、不足する医療機能を担う要請や命令を最後には行うことができるということなどの権限を定めているわけであります。 都道府県知事がこれらの権限を行使するに当たっては、医療法上、都道府県の医療審議会、この御意見をしっかりと聞くといった一定の手続を経ることとなっておりまして、医療審議会の意見を無視することで都道府県が権限を行使するということは事実上困難なことになっているわけであります。 都道府県がやはり県内の融和も図りながら、しかし、向かうべき政策目標を見定めて役割をしっかりと適切に果たしてもらって、病床の機能分化、連携を進めていただきたいというふうに思っていますし、厚労省としてもこれを応援してまいりたいと思うわけであります。 今、医療の基金、毎年九百四億を活用していただいているわけでありますが、これは大きく三つにグルーピングされていることは先生も御存じのとおりで、一番最初の病床の機能分化、ここの部分についてやはり一番、長期的なことを考えると結果を出していただきたいところであるわけでありますが、誰しも医療機関側は、率先してこれを最初に自分から手を挙げようというのはなかなか度胸が要ることでございまして、本音を聞くと、やはりなかなかちゅうちょされている方々も多い。 そういう中で、しかし、住民の医療ニーズに合った医療供給体制をつくるというときに、この協議の場で議論をする際の、言ってみれば最後のとりでとして県知事がこういうような権限を持っているということをバックにしながら、しかし、先ほどの医療審議会の御意見も聞かなければいけないという法律上の定めもあるわけでございますので、そういうことを考えてやっていただきたいということです。 確かに、今お示しをいただいたものをそのまま読むと、えらい、随分強圧的なことだなというふうに思いますけれども、そういうことにはならないように話し合いをしっかりとやっていただいて、納得をしていただいた上で形を変えていくということができるのが一番よろしいのではないかと思います。
○阿部委員 私は、医療行政というのは、抑圧的にというか、権限を振りかざしてやっても絶対うまくいかない。というのは、医療をやる側も人間ですし、やる気がなくなったら終わりですから。これは一人の医者から始まって、病院という生き物もそうですが、本当に人間でもっているんですね。定められた規制でもっているわけではないのです。 ですから、こういうふうなやり方、権能をちらつかせておさめていこうというようなやり方に医療行政が堕したら、結局、もうみんなやらない、患者さんがそこで大変に苦しむということにもなります。そして、こうした病床削減の結果、そこでの生存権が保障されなくなったという訴訟が起きたら、本当にこれは大変な、生存権がかかった問題ですので、やはり実態をつぶさに、つまびらかに見て、過剰な権限を振るわないことが一番の厚生労働省としての基本スタンスだと思います。 私がなぜそんなことまで心配するかというと、次の資料四で見ていただきたいんですけれども、これは、昨年の医療介護確保法のまたさかのぼること一年前から厚労省がたびたびお示しいただいている、二五年、平成三十七年の病床の絵姿です。 今のシャンパングラス形からヤクルト形になると当時よく御説明がありましたが、七対一をシャンパングラスの一番上にして療養病床まで、こういう形をしているのを、これからは、三十七年、二〇二五年には、高度急性期病床十八万、一般急性期三十五万、亜急性期二十六万、長期療養二十八万、このほかに地域に密着した病床二十四万床をつくりましょうと。これは繰り返し御利用されている厚労省の説明資料ですので、大臣もどこかでごらんになったことがあると思うんですね。 これを、全部病床を、では二〇二五年には幾つになるんだとやると、合計して計算すると百三十一万床なんです。 そして、下の段にお示ししてある資料は、せんだって内閣官房の方から出された、二〇二五年の医療機能別必要病床数の推計結果なのですが、百十五から百十九万床。一割以上減ってしまう。 こういうデータが内閣官房から出されて、厚労省として果たして、例えば高度急性期にしても十三万床、厚労省の予測では十八万床。急性期のところも、これは三十五で、こっちが四十・一で多いかなと思いますが、でも、内閣官房の方では急性期と亜急性期は一緒になって急性期になっていますので、区分が少し違います。でも、全体の病床数で見て、自然増で推移すれば百五十二万床を百十五から百十九万床に減らしましょうと内閣官房が試算しました。 実は、この試算というのは、高度急性期というのは何を意味するのと聞いたら、診療報酬で三千点以上の、患者さん一日三千点、三万円以上の治療を高度というんだと。今度は診療報酬で切るのか。その前は、七対一看護とか、看護の基準で切っていましたが、本当にこれで実態をあらわしているのか。あるいは、厚労省の、これから地域の実情を聞いて組み立てようという必要病床数とそごを来すのではないかと思いますが、大臣、どうですか。
○二川政府参考人 社会保障・税一体改革のときに行いました長期推計と、今回、内閣官房の専門調査会が公表した推計の違いでございます。 以前の社会保障・税一体改革のときの推計につきましては、高度急性期、一般急性期、それから、当時では亜急性期、回復期リハと呼んでおりました、そういった機能につきまして一定の案分をかけまして、かつまた、それの入院日数につきまして、在院日数が平均的に将来は短縮できるであろう、こういったことを前提にして計算をしたものというふうに承知をしてございます。 一方、今回の内閣官房の専門調査会が公表した推計の方は、実は、私どもが各都道府県に地域医療構想を策定していただく際に使っていただくガイドライン、そのガイドラインでお示しした基準に従って計算をされているもの、こういうふうに承知をしております。 私どもの検討会でお示しをした地域医療構想のガイドラインにおきましては、先生御指摘のように、高度急性期、急性期、回復期、各機能については、医療資源投入量というものをベースに一定の基準をお示ししたところでございます。 具体的に、各DPCのデータ、DPCそのものは定額払いのものでございますけれども、実際にはどういった医療行為をしたかというものが全て登録されてございますので、入院一日目にどんな医療行為をしたか、それを点数換算すると何点になるのかということがわかります。そういったことを前提に、どういった医療行為をしているところが高度急性期なのか、どういった医療行為をしているところが急性期なのか、またどういったところが回復期なのかといったことにつきまして基準をお示ししたところでございまして、それが、高度急性期は御指摘のとおり三千点以上、急性期につきましては六百点から三千点、回復期は二百二十五点から六百点、こういうふうにお示しをしたわけでございます。 それの基準に従いまして、将来の人口構造の変化を見込んで医療需要を見込んだ、こういったものでございます。それにさらに、病床利用率、いわゆる病床の回転率を考慮いたしまして、必要病床数を計算されたもの、こういうことでございます。 したがいまして、各都道府県で計算をこれからされるわけでございます、地域ごとに計算をされるわけでございまして、それと完全に一致するわけではございませんけれども、大まかなマクロなことで言えば、似たような数字というふうに承知をしているところでございます。
○阿部委員 私は、それは詐欺みたいなものだと思います。 局長、そして大臣、平成二十五年九月六日のこの審議の折に、地域に密着した病床、すぐ入退院ができてとかいうのをここに設けますよと。それは患者さん、利用者側から見た機能でもあるんですね。そういう機能から、今は、金目の話で分析をしたところ、こうなりましたと。 結局、これは後ほど中島さんが詳しく質問してくださいますので私はこのさわりの部分しか言いませんが、わずか二年間で十五万床とか一挙に予測が減っちゃって、その中で、法人がつくられて連携、機能強化とか言っても、やはり一体何のためなの、誰に立脚して、国会の審議というのは何だったのということに私はなると思うんです。 病床の機能の見直しというのも、一つの病院にとっては、ここが急性期、あるいは亜急性期とか、高度とか、そうやって届け出を出さなきゃいけない分だけ実は小回りがきかなくなるんですね。患者さんの状態によっていろいろ融通もしているわけです。 でも、一応、この前の医療法の改正で、そういうふうにしましょうね、役割、機能分担でこうやって考えてみたら百三十一万床くらいですよという目安が出されて、今度は、幾らかかったからというガイドラインで仕分けたら、十五万床も二年間で減るわけないんだから。視点を変えれば、予測を変えれば簡単に一割以上減っちゃうなんて、とても合意できないですね。その中で幾ら連携法人とか推進法人とか言われても、一体何をするためのものなのと思わざるを得ません。 今大臣にこれを聞いてもまた医政局長の丁寧な御答弁が繰り返されるだけならば要らないですから、こんなに、見方を変えたらそれだけ病床数が変わっちゃうような、エビデンスベーストでない、了解のない論議をしているのかどうか、大臣、どうですか。
○塩崎国務大臣 まず第一に申し上げなきゃいけないのは、今先生が御指摘になっている二年間でこれだけどうして変わるんだという話と、それから医療連携法人の話とはまた別問題だというふうに思っていますので、その点は少し切り離して御議論いただくとありがたいなというふうに思っているところでございます。 当時、二年前ですか、百三十一万床と言っていたものが、今回百十五から百十九万床程度になったということでありますが、足元の認識が大分変わったということも一つ原因としてありますが、今回は、先ほどお話し申し上げたように、ガイドラインの中で示された考え方にのっとって、内閣官房の専門調査会が言ってみれば機械的な試算をして出してきているわけで、実際の病床がどうなるのかというのは、実際のニーズはそれぞれの都道府県でこれから議論の中で決め込んでいくことでございますので、この数字がひとり歩きをして、こうなるんだということを固定的にお考えいただくということはややミスリーディングでございまして、これは私も何度も言っていますけれども、あくまでも内閣官房の方で専門調査会がおやりになった機械的な試算だということであります。 しかし、考え方はガイドラインにのっとっているわけで、それはそれなりに、エビデンスベーストという言葉がございましたが、考え方に基づいて、医療ニーズはこういう方向に行くのではないかということを申し上げている。 足元の認識が違うというのも、医療の考え方というものがこの二年間でももちろん変わっているところもございましょうし、これからどうあるべきかということについての考え方も、また後ほどいろいろ中島先生のところで議論になるんだろうとは思いますが、今まであるいは現在の医療の、あるいは医療機関の中での扱いをどうするかということだけではなくて、もう少し広い意味で、言ってみれば、国民一人一人をどういうふうにしていくのが医療として、あるいは地域包括ケアシステムとして一番いいのかということを考える中でつくり込んでいかなければいけない、これからの形だというふうに思います。 今御指摘のように、短期間の間に何でこんなに大きく変わってしまうんだというお気持ちはよくわかるところでございますが、今申し上げたような理由でこういう形に今なっていて、これから本格的な、各都道府県による、試算をまさに現実の数字としてつくり込んでいくという作業が始まっていくというふうに思っております。
○阿部委員 一言で言うと深読みだというふうに言っていらっしゃるんだと思うんですが、私は逆に、医療というものの本質を見ていないからこんなことが出るんだろうと思うんですね。 例えばカテーテルの技術一つ、心臓カテーテルあるいは脳梗塞のための早期のカテーテル介入、その技術が提供されれば、当然そこでその技術を受ける患者さんが発生してくるわけです。患者さんのためにイノベーションをどんどんしていかなきゃいけないし、それを、今までの何点何点で区切って、この辺は高度急性期、この辺はとやったらこうなるに決まっているんです。 医療の考え方というもの、冒頭私がなぜわざわざ長々しくメイヨーのことを申し上げたかというと、よりよい医療をどうやって革新していこうか、それをやると患者さんのニーズというのは逆に出てくるんですね、そういうものとみなすのか、今ある中で、何千点だからこの辺ねとやっていくのか、それは日本の医療の将来にかかわる。私はとても損すると思うんです、こういう考え方をすると。患者さんも助からない、医療もイノベートしない。結局、日本は何で世界と戦っていくんだろうと思ってしまいます。 本当にここは、その発想を、そういうふうに現状の分析をして、医療資源をこのくらい使っているよ、そこから押し出していって間違ったのが実は第一次医療計画なんです、必要病床数とかをつくっていって。でも、医療というのは日進月歩。革新することが無駄遣いなのかいいことなのか、ここが考えの分かれ目です。本当に、昔だったら、十年前にはなかったこと、二十年前にはなかったことが現実に可能だし、日常に可能になっていって、それが人の命を支えるためのいい改革なんだと私は思います。 厚労省にあっては、ぜひ、人の命を支え、その人のQOLをよくしていくということが第一ですから、間違っても、医政局長、この分析はちょっといただけません。私の時間ではここまでで終わらせますが、指摘をさせていただきます。 次の資料をおめくりいただきまして、いよいよ地域医療連携推進法人(仮称)の効果、メリットとかいうのが出ていますが、私はこれは絵に描いた餅だと思います。資料五ですね。 ここには、医師の再配置とか病床再編とか、医師の融通をしたり病床を再編する、グループ内の、法人内の融通ということなんですけれども、大臣、先ほども申し上げたように、これは、例えば六十床の病院と百床の病院と、経営主体は違うわけですよ。医師を一人融通しちゃったら、残った病院の収入は減るんですね。これは、お医者さんがこの中にも何人もおられますからわかると思いますが、医師一人、収入にして大体一億という計算を私たちはします。一人を出すということは、一億を減らす。 ここの中で、経営、雇用関係は一体じゃないわけですよ。そうしたら、その出したお医者さんの賃金はどうなるのか、年金はどうなるのか、将来退職金はどうなるのか、全部かかわってきます。まず、そのお医者さんの意に染まぬ移動をしたら、やめてしまいます。これで全て計画はオジャン。経営主体が一緒で、雇用関係がある程度了解、納得されているものであれば、もちろんそれは可能かもしれません。 例えば、ここで、四十床の病院と百床の病院があって、百床の病院のケースワーカーさんに四十床の病院のケースワークをやれと言われても、その方は、ケースワーカーさんとしての給与をもらっている百床の方については責任があるし、雇用関係があるし、労働契約もしているわけです。でも、それ以外はしていないわけです。そんなに人の簡単な融通とかは絶対できない。 だから、それゆえに私は、この医療連携推進法人というのは、経営一体もない、先ほど井坂さんたちが言っていた株式会社との関係も、何が営利かということも不透明、何のためにこんなものをつくるのかが本当に見えない、わからない。それゆえに、先ほどの、見方によって二年で十五万床も減っちゃう病院削減の手段にされてはたまらないし、手段にしようと思っても残念ながらならないかもしれませんが、人の移動というのは極めて難しいものだと大臣にはぜひ認識していただきたいんです。 これは病院を運営したことのある人ならみんな思っています。自分のところの医師一人に本当に継続してやってもらうための努力。あなた、あしたからあっちへ行ってねと、せいぜい昔許されたのは大学医局でありました。本当にこういう人の移動はできない。できないことを前提に物を立てたらおかしくなります。 大臣、何かありますか。
○塩崎国務大臣 実際、例えば大きな病院の、先ほど話が出ました岡山大学あるいは岡山を中心とした医療機関の連携などを見ても、それぞれ、当然のことながら、地域だけの病院、岡山大学附属病院みたいなものもあれば、日赤のように全国の病院もあれば、済生会も同じですし、労災ももちろん同じ。そういうことを考えてみると、それぞれはそれぞれの哲学を持って病院を全国で経営されていて、哲学的に、一つになろうと思ってもなかなかなれないのではないかと私も実は疑問を呈して、経営方針も恐らくかなり違うんじゃないか。 そうなると、ここに今、効果、メリットということでお配りをいただいている厚生労働省提供資料がございますが、これはかなりシンプリファイした形でお話をしているわけであって、先生おっしゃるように、お医者さん一人融通するにしても、いろいろな条件をつけないと難しいということはよくわかっておりますが、しかし、岡山に限らず、それでもやりたい、やってみようという方々がおられるということを、幾つかのケースを私も現実に会ってお話を聞きました。 そういう中で、ああ、なるほどということで、今先生が御指摘になった問題点が極めて重たいということはそのとおりだというふうに思っているわけでありますが、ただ、今、法案の中で、制度上のメリットとして病床融通ができる、病院間で、一つがプラス百床、もう一つがマイナス百床ということが可能になるということは、二次医療圏というものが問題があるということは多くの人が思っていますけれども、いきなりこれを新しい形に、百点満点のものを持ってくるというのもなかなか難しいということを考えると、病床の融通ができる、資金の貸し付けができる、人材育成、あるいは共同購入等々、いろいろやれることはあるので、やれることからやっていける仕組みを御用意するということが、新しい可能性を模索する方々にとって使えるということになっていけばありがたいなというふうに思っているところでございます。
○阿部委員 ネットワークをしたり、お互い人材を教育のために移動させたりということはあっていいと思いますが、そのためにこの法人がつくられるというのは、私はやはりちょっと目的と形態が違うように思います。 そして、もっと言えば、先ほど来申し上げますように、長野の厚生連がうまくいっているとすればそれは経営的一体性を持っているからであって、経営的一体性のないところでお金が動くということは、共同購入ですら難しいと私は経験上思います。私もグループ病院にいて、グループ病院であればこそ、いろいろできること、できないことがあったように思いますので。 そして、大臣、私は、では今本当に、こんな法人をつくるよりやらなきゃいけないことがあるんじゃないのかと思って、提案をいたします。 この地域医療構想というものが、一方で地域包括ケア、地域を面として包括ケアをするということもあわせ目標としているのであれば、資料の八をおめくりいただくと、ここに医療ソーシャルワーカーというものが紹介をされています。 医療ソーシャルワーカーは、大体、病院では地域医療連携室というのをつくって、そこに医療ソーシャルワーカーを複数、多いところですと十人くらい配置、少ないところで一人、二人、ないところでゼロというのもありますが、ソーシャルワーカーを配置して、その方の、例えば患者さんが退院後どこの病院に行きたいか、在宅をするには社会資源をどう使えるか、そばにバイスタンドして、寄り添ってケアを一緒に考えてくださる人材であります。医療ソーシャルワーカーですね。 それで、医療ソーシャルワーカーがいなかった場合、医療ソーシャルワーカーの支援の欠落によるリスクというのが下に書いてございますが、例えば、急性期病院から緩和ケアというところに移ったり介護保険に移ったり療養に移ったり回復期リハに移ったりするときに、患者さん自身が納得したり、自分が意欲を持って次のステージに移るということのサポートが大変難しくなります。いわく、患者さんサイドは、追い出されたというような表現を使われる、病院もこれ以上よくならないから追い出しているんじゃないかとか。 病院は一生懸命、その方が、例えばこれから残った機能を生かしながらどこで療養していただけるかを、御本人の希望と御家族の支え手のお考えと、どれが一番ベストミックスかということを考えながらこういうお世話をしている職分であります。 ただしかし、例えば精神科ですと、精神保健福祉士というものは病院に置くことが必須要件になっています。医療ソーシャルワーカーはそこまではいきません。良心的な病院が置いたり、あるいは患者さんの転院を円滑にしたい病院が置いたりということで、そしてそこに幾らかの加点はついておりますが、私は、本当に地域医療連携を上手にやりたいのであれば、こういう人材、コメディカルの人材をきちんと評価し、配置し、必要な人材というふうに認めて、診療報酬上も評価を確定すべきだと思います。大臣、いかがですか。
○塩崎国務大臣 今先生からお配りをいただいた資料で、医療ソーシャルワーカーの機能が、病院からスムーズな地域復帰にとっていかに大事かというお話をいただいたわけでございます。 医療ソーシャルワーカーというのは、病院などで、患者それから御家族の抱えるさまざまな問題を聞いて、そして解決や、さまざまなニーズに応えるというための調整をしてくださる、そういうことで重要な職種だということを今お話をいただきました。 確かに、患者の療養中の相談援助とか、あるいは退院、社会復帰、先々のことまで考えられない患者さんにとっては、いろいろなケースを知っている方がそうやって相談に乗ってくれるというのは、保健、医療、福祉のシステムとしては極めて大事だということは先生御指摘のとおりだというふうに思っています。 特に、高齢者がふえていく、尾道方式なんというのがございまして私も行ってまいりましたが、あれも一つのやり方かと思いましたけれども、医療の高度化も進む、患者、家族それぞれ高齢化をして、なかなかスムーズに、ただ退院して戻ればいいということではないケースがほとんどということでありますので、医療ソーシャルワーカー自体が大変ふえていることも、数字で見ても、平成二十三年八千八百三十八人だったのが、二十五年ですけれども、これは二年前ですが九千二百五十三人で、かなりふえているということで、重要性が増しているということだと思います。 評価をせいということでございましたが、お聞きをいたしますと、このソーシャルワーカーの中で社会福祉士になっていらっしゃる方がかなり多いと聞いておりまして、社会福祉士の資格を取っていらっしゃる医療ソーシャルワーカーの割合というのを見てみると、平成七年は一五%だったのが、二十五年ですけれども、何と八六%が社会福祉士の資格を取っていらっしゃって、社会福祉士につきましてはいろいろな形で診療報酬上に評価が行われているわけで、社会福祉士が配置をされていれば点数がさらに加算されるというのがかなりふえてきてございます。 ということを考えてみると、今先生のおっしゃった方向自体はそのとおりでございますし、実際にそういう方向に行っていますが、医療ソーシャルワーカーという言葉ではないにせよ、実態としてそういう方向に行っているわけでありますので、さらにまた一工夫ということであるならば、ぜひ先生からもお知恵を頂戴できればというふうに思うところでございます。
○阿部委員 一九九七年に精神科領域では精神科のソーシャルワーカーを必須条件としました、もちろん、ある病床数以上の。それは、患者さんたちを積極的に地域に帰して、帰した後の生活も一緒に見られるようにという。 今、私どもの国が地域包括ケアとかいうときに、当然、地域で療養する患者さんのことをどうコーディネートするかということが大きな眼目になっていると思います。 私は、一つ一つの行為にソーシャルワーカーがかかわったら加点という方式よりも、ある病床数以上のところは必置、そしてここが大事なんですけれども、患者さんたちに、自分の家族あるいは御自分が次にどこに行こうというとき、そういうときはソーシャルワーカーさんに、地域医療連携室に相談なさったらいいんですよと言える体制をつくってあげていただきたいんですね。 私も地域で、多くの患者さんというか、御家族からも御相談を受けます、次どこへ行ったらいいのと。そういうときに、あなたの今いる病院のソーシャルワーカーさんに聞いてごらんなさいと返せることが、実は、症状もわかるし、家族もわかるし、最もいい方法なんです。 最後に一つお示ししたのは、実は私は徳洲会グループにおりますので、ここにいるソーシャルワーカーさんたちの仕事をきょう御紹介したいと思います。 六十六病院中、今六十七になりましたが、五十五病院に百三十七名が配置されて、性別、ソーシャルワーカーさんが介入した比率は女性の患者さんの方が多く、家族構成も、しない人とした人を見ると独居の人が多く、疾患別では脳疾患とか御高齢者が多いなどを、自分たちの業務を分析して、どんな役に立っているかということを表示したものです。 私は、別に自分の病院の宣伝をするためでなく、こういうことを見える化を、厚労省として、ソーシャルワーカーさんのあるなしで結果を評価して、そして設置する方向に置いていただきたいと思います。 最後に一つつけ加えますが、医療法人のガバナンスの強化やいろいろ会計的な透明性を上げることについては賛成ですが、法案全体の、推進法人については疑念が残るために、これは賛成できないということを申し添えて、終わらせていただきます。
○渡辺委員長 次に、中島克仁君。
○中島委員 中島克仁です。 本日は、医療法の一部を改正する法律案の質疑でありまして、私も持ち時間、一時間二十分いただいております。今までで一番長い質疑でございまして、今回の法律案について質問させていただくわけですけれども、私からは、地域医療構想、またそのガイドラインに沿った推計結果、人材確保の問題等について絡めながら質問をさせていただきたいというふうに思います。 午前中からたびたび質疑もされておりまして、重複するところもあるとは思いますが、確認の意味も込めまして、そして、大臣、眠くならないように、できるだけ大臣に御質問をさせていただきたいというふうに思います。 本法案では、地域医療連携推進法人の認定制度、医療法人の分割制度が明文化されたほか、医療法人の透明性を高めるために、一定規模以上の医療法人について、財務諸表などについて法定監査が規定をされたり、役員と関係がある事業者との取引を都道府県に報告させたりなどの内容が示されております。 まず、今回の法律案の柱の部分、私は柱の部分だと思っておりますが、地域医療連携推進法人制度の創設についてお尋ねをしたいと思います。 この法人制度、社会保障制度改革国民会議が平成二十五年度に取りまとめた報告書において、医療法人制度について、法人間の合併や権利の移転などを速やかに行うことができるホールディングカンパニーの枠組みのようなものの必要性を指摘して、これを受けて、厚労省において、医療法人の事業展開等に関する検討会が設置をされました。 それと並行して、政府の諮問機関である産業競争力会議において、平成二十六年一月に取りまとめた成長戦略進化のための今後の検討方針の中で、今回の非営利ホールディングカンパニー型法人制度の創設が提案をされたわけです。 そして、昨年の日本再興戦略において、この非営利ホールディングカンパニー創設の目的として、医療・介護サービスの効率化、高度化、地域包括ケアシステムの実現を掲げて、その名前も今回の地域医療連携推進法人と変わった。これもまだ仮称ということではありますが、これが本法案に至った経緯だと私は理解をしております。 前提として、これも重複する部分かもしれませんが、今回の改正案は、その柱ともなります地域医療連携推進法人、この経緯から、本当の、最大の目的は、医療・介護分野の連携なのか、それとも当初起点となった成長なのか、それとも効率性なのか。最大の目的、最大の目標というのはどこにあるんでしょうか。
○塩崎国務大臣 高齢化がどんどん進む中で、地域において質が高いそしてまた効率的な医療の提供体制を確保するために、医療機関の機能の分担そしてまた連携に資するように、地域医療構想をこの三年間でつくっていただくことになっているわけでありますけれども、それを達成するための一つの選択肢として地域医療連携推進法人制度を設けるということにしたわけであります。 先ほど申し上げたように、最初は、一体何を一番の目的にするものとして成長戦略では提案をされたのかなということをいろいろゼロベースで、私も、正直に言って、考えさせていただきました。 いわゆるホールディングカンパニーというのは、ガバナンスとしては、ホールディングカンパニー自体が物事を、我々は一〇〇%子会社がぶら下がっているホールディングカンパニーというのを普通は想定するものですから、そうなると、意思統一がやはり、一〇〇%子会社の方は全部同じように、同じ認識を持っているというのが普通なわけでございまして、しかし、それをなかなか医療の世界でやるというのは難しいだろうなというふうに考え、そして、どういう方々が新しい法人を求めておられるのかということ、そしてまた、先ほど阿部先生からもお話がございました、総理も引用されたメイヨー・クリニックは、その真髄は何だったんだろうかというようなことを考えて、今回このような形で、これから大きく日本の医療が変わっていく。 そして、特にそれは地域で、国民健康保険も県単位になって、地域医療構想も県が中心となって、そして病床の規制についても県が大きな役割を担っていただく、そういう地域医療の大きな変容の中で役割を果たす一つとしてこの地域医療連携推進法人を考えるということだと思います。 昨年一月のダボス会議では、安倍総理が、日本にもメイヨー・クリニックのようなホールディング・カンパニー型の大規模医療法人ができてしかるべきだから、制度を改めるようにと追加の指示をしましたと発言をされておりまして、今般の地域医療連携推進法人については、その御発言を踏まえた上で、さらにさまざまな検討を加えて進めてきたものでございます。 昨年六月二十四日に閣議決定された日本再興戦略では、地域内の医療・介護サービス提供者の機能分化、連携を進め、サービスの効率化、高度化を図り、地域包括ケアを実現するため、「複数の医療法人や社会福祉法人等を社員総会等を通じて統括し、一体的な経営を可能とする「非営利ホールディングカンパニー型法人制度(仮称)」を創設する。」ということが成長戦略で書かれたわけであります。 地域医療連携推進法人は、こうした日本再興戦略も踏まえて検討してきたものでございまして、サービスの高度化そしてまた効率化を図る点で、結果として成長戦略にも資するという認識でございます。 メイヨー・クリニックとどういう関係なんだということでございますが、地域医療連携推進法人も事業統合とは異なるわけでございますが、例えば、急性期や回復期などの機能の分化、連携を図るため、医療法人等の非営利法人等が参加した上で、医療連携推進方針に沿って医療従事者の研修、医薬品等の共同購入というのがあり得るわけでありますが、資金貸し付け等の業務を一体的に行うといったことを通じて、メイヨー・クリニックと同様の、複数の医療機関が地域で質の高い医療を効率的に提供するということを目指すものだということでございます。 したがって、先ほどもお話が、けさからあったように、株式会社をなぜぶら下げないんだということもございましたが、我々としては、やはり今回はあくまでも医療法の改正でもございますし、そこにあらわれているように医療を中心に、しかし、もちろん社会福祉法人が関与する福祉に関しても一体的にということで、これは再興戦略にもありましたものですから、そういうことも含めて、医療を中心に案を立てさせていただいたということでございます。
○中島委員 今大臣の御答弁も聞かせていただきましたし、私の前の阿部委員の質疑のときにも、私の理解だと、当初、厚労省の医療法人の事業展開等に関する検討会において、やはり今お話にあったメイヨー・クリニックやピッツバーグ大学医療センターのようなものを念頭に置いた、そこが起点にある。今大臣の御答弁の中にも、私は連携なのか効率化なのか成長なのかという三択みたいにして出したわけですが、今のお答えでいくと、順番からすると連携が一番で、結果、効率化が保て、あわよくば成長ということなのかなと、私の勝手な解釈ではありますけれども。 もう一度ちょっと確認なんですが、先ほど言った、メイヨーはもともと地域医療、そういうところから発展をして、今海外に進出、進出という言い方がいいのかわかりませんが、私は行ったことがないですけれども、阿部委員から話を聞いていて、非常に、もしこのような展開できる大きな非営利のホールディングカンパニーができたら、これはまた、それはそれですばらしいことなのかなという認識の中で、今回の地域医療連携推進法人、あわよくばと言ったら変なんですが、起点はやはり、先ほど安倍総理のダボス会議の発言ということもありましたけれども、そこにその発想があるのかどうか。端的に、あるのかないのかでよろしいです。
○塩崎国務大臣 当然、連携をして医療機関が複数集まるわけでありますから、大規模化が進む。それも、医療そのものが大規模化することももちろんあり得るわけでありますから、総理が、メイヨー・クリニックのようなホールディングカンパニー型の大規模医療法人ができてしかるべきだから制度を考えろ、こういうことを言ったことにも当然通ずるわけでありますけれども、中身があって初めて何ぼのものだということでございますので、やはり医療がよりよいものになるということが大事で、これからは、地域の医療がどうなるのか。 これは、海外でも、高齢化をどう乗り切っていくのか、高齢化がもたらす医療財政による国家財政の問題をどう乗り越えていくのかということを、日本がどう克服するかを注目しているという話を前もしたと思いますけれども、まさに地域でこういう形で効率化、高度化を図れる地域医療ができる新しい法人制度をつくり出すことによって、高齢化を乗り切る一つの手だてにもなるということであれば、国内の地域モデルが世界の中でも場合によってはモデルとして使っていただけるようなものにもなるかもわからないということで、これからは、国際的な貢献は国内の医療の改革や改善によってもたらされるということ、つまり、国内と国際的な貢献が裏表になるということは、それは十分あり得ることだと思いますし、むしろ国内でうまくいかないものが海外でうまくいくわけもない。 ユニバーサル・ヘルス・カバレッジをこれから徹底していこうということで、広めようということをやっているときに、地域で今までよりももっといい医療ができるということが大事だという意味において、先ほど幾つかの要素をお挙げいただきましたけれども、思いを込めて、それぞれの今回の制度をつくらせていただいているということだと思います。
○中島委員 今の御答弁で、またもとへ戻るかもしれませんけれども、要するに、まずこういう形のものを日本でつくり、メイヨーも最初そうだったように、それをどううまく育んでいくのか、要するに小さく産んで大きく育てる、その可能性は否定しないという御答弁なのかなというふうに思いましたが、もともと、非営利型のホールディングカンパニー制度、議論されたのは二〇一三年の八月、第十九回の国民会議が最初だというふうに私は認識しております。それを産業競争力会議がアベノミクス、成長戦略の具体策の一つとして支持した。その結果、厚労省で、医療法人制度の事業展開、先ほどの検討会の設置が始まった。そして、二〇一四年のダボス会議での安倍総理の発言。 資料の一枚目になりますが、これは昨年六月の日本再興戦略改訂版に盛り込まれた文章であります。ここに書いてある内容でちょっと特徴的なのが、下の段の中間ぐらいですが、意思決定方式に係る高い自由度の確保、グループ全体での円滑な資金調達や余裕資金の効率的活用、さらには医療介護事業等を行う営利法人との緊密な連携等を可能とするため、今回、非営利ホールディングカンパニー型法人制度を創設する、そのような趣旨がこの再興戦略の中では言われているわけであります。 今回提出された法案の中身、地域医療連携推進法人、これは、理事長は都道府県の許可が必要であったり、評議会においては、地域関係者、これは恐らく医師会を想定しているんだと思いますが、そこによる評議会の意見を尊重させたり、必ずしもここで当初言っていた自由度というものは高くない。 さらには、営利企業との関係の透明化、適正化。先ほどMS法人の話も出ましたが、適正化、透明化、そういうものとの透明性も規定されていたり、さまざま何回か繰り返される検討の結果このようになったということであるとは思いますが、随分さま変わりしたんだなというふうに思うわけです。 御承知のとおり、先ほど阿部委員もお話をしていたように、メイヨー・クリニックやピッツバーグ大学医療センター、この特徴は、やはり事業統合とその自由度の高さ、そこから、地域から発展をして、現在では本当に、二百の病院や幾つもの介護事業所も取りまとめながら、海外にもその方式を進出させるようなものに成長したわけです。 今回、当初やはりそういう内容であったものが、一番肝である事業統合と自由度の高さ、これが抜き去られた今回の地域医療連携推進法人が、先ほど念頭にメイヨーのようなものがあるのかと聞いたのは、先ほど小さく産んで大きくと言いましたが、そこの部分が欠けている今回の法人が、本当にそのような連携がとれ、さらには大きく育てられるのか、大変私は疑問に思うわけです。 その辺に対して、大臣、御見解はいかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 先ほど申し上げたように、最初に非営利ホールディングカンパニー型の法人制度というのを私が聞いたときには、まさに全国展開をしている病院のようなものをホールディングカンパニー方式でよりやりやすくするという意味かなというふうに思いました。オーナーは一人だったりするわけですから、そういうことがやりやすくなって、自由度もかなりあるということで、それはそれでいいと思いますが、そういうパターンではない地域医療の組み立て方というものもあって、その際に使えるホールディングカンパニー方式というものを考えてみるとこういうことになるんではないのかというスタートとしての制度を今回御提示申し上げているというふうに思うんです。 そういう意味においては、ぶら下がるものがどういうものがぶら下がるのかによって、スムーズさというか意思統一の仕方、つまり、意思決定の難易度というのは構成員によって随分変わってしまいますから、それも千差万別だろうと思うんです。 さっき申し上げたように、病院中心でいく、あるいは大きい病院中心でいくホールディングカンパニーと、中小の民間医療機関だけでいく場合と、診療所も含めていく場合、やはりそういうようなことがいろいろあって、東京なんかはむしろ診療所とかあるいは地域の病院を連携していくというようなことも考えておられるようであります。 今回の制度の中で、例えば地域医療連携推進評議会という、地域関係者が入って、その地域の言ってみればあるべき姿の医療を考えていただきながら、意見具申をしていただくというような仕組みも入れているわけでございますので、どのような形で、地域医療構想の実現に資するような形で、皆の向いている目標に向かっていきやすいようになるかということにおいては、十分使うに足るだけの制度となり得るというふうに私たちは思っていて、ここからさらにどういうものを要素として加えるべきかということは、いろいろまたそれは出てくるんだろうと思います。また、世の中も変わっていきますから、それはそれでどんどん変えていったらいいわけです。 それから、先ほどもちょっと出ましたけれども、データの分析力というのも今飛躍的に急上昇して、データヘルスと呼ばれるようになってきて、それも保険者の役割というのがこれから極めて重要で、保険者のデータを見れば、人がどういうふうに動いているかというのは皆わかってしまうわけでありますので、そういうことを含めてやっていけば、かなりいろいろな形のパターンが出てくるのではないかなというふうに、私も期待を持って今回御提起を申し上げているということでございます。
○中島委員 私は、先ほど言ったように、メイヨー・クリニックのようなものが本当にこの日本でなじんでいくという姿は、想像して、例えば今の日本の医療制度とか国民皆保険とかさまざまある中で、ちょっと、ハードルは非常に高いのかなと思いながらも、やはり、ある意味そういった部分も必要になる。 もしそういうところに、先ほど起点がと言った理由は、小さく産んで大きく育てるということですが、やはり、そうなってほしいという願いも個人的には込めながら、ただ、最大の特徴である事業統合という部分と、自由度が必ずしも高くない、そこが抜き去られたものがそこを目指すというのは余りにも、先ほど大臣も、これを最初に見たときに、これは一体、本当に誰のためなのかなと。これは、大臣の答弁としては、何か立法事実があるのかどうか非常に疑わしくなってしまいますが、そういう疑念を持つ。 今回、当初は成長戦略として安倍総理が政府の方針として掲げたものが、私は、その部分が欠けてしまったこと、そして、今回、この後質問を続けてまいりますが、地域医療構想の実現を目指す一つの選択肢ということでありますから、やはり、その最終目標というか、そこは大変気になるということで、前提として今話をさせていただきました。 あくまでも、今までの大臣の答弁をお聞きしますと、当初の発想にはあったメイヨーとかピッツバーグ大学医療センター、延長線上に、発展性、これからまさにそれを、なっていけばいいんだということでありますが、当初の成長戦略としての部分は今回全く考えていないというふうにも……(塩崎国務大臣「そうじゃない」と呼ぶ)そうではないんですね、そうではない、わかりました。 今回、やはり、先ほども言ったように、連携を一番に考えていくのか、効率性を一番に考えていくのか。これは、地域医療の現場のみならず、医療現場では常に、患者さん目線で物事を考えるのか、さらには効率性に着目するのか、患者さんに軸足を置くと必ずしも医療側にとっては効率が保てなかったり、逆に、医療側の効率性を求めると患者さんのニーズに応えられなかったりと、常にそういう相互関係にあったりする医療現場の中に、先ほど言ったように、今、成長の分野も、いや、ないわけではないと。やはり、そうなると、一番は連携、そして効率、さらには、あわよくば成長という順番なのかな、そういうふうに考えられるわけです。 改めて、先ほど言った、今回、そういう部分よりは、やはり今、地域医療構想、この四月から実際に始まって、各自治体、各県での検討が始まっている段階ではありますが、地域医療構想の実現を今後迎える時代において、これからの時代、先ほど大きく育てていくということも念頭に置いておるということでありましたが、今後の地域包括ケアシステムの構築のために、新しく創設されようとしている法人制度が不可欠なものだというふうに考えておられるのか。それとも、あくまでも一つの選択肢で、これもあるけれども、ほかも盛り込みながらやっていくんだ、将来的には、先ほど言ったように、こういう法人、ホールディングカンパニーのようなものを地域包括ケアシステムの中でしっかりと埋め込んでいくんだと思っていらっしゃるのか。
○塩崎国務大臣 やはりそれは選択肢であって、これがないとできないとかいう話ではもちろんないわけであって。 それから、先ほど、成長戦略と関係ないということですねと言われるから、いや、そうじゃない、そうじゃないと申し上げましたが、例えば岡山の、これはホームページに出ているものですけれども、こんなことが書いてあるんですね。 岡山大学メディカルセンターということで、さっき申し上げたように、市民病院、労災病院、日赤病院、済生会病院、それから何とかセンターという、これは国のものでしょうか。(発言する者あり)岡山医療センター。これはどこの……(発言する者あり)国病機構。厚労省だった。こういうところがぶら下がることになっておりまして、各病院のアイデンティティーを保ったまま、共通の理念のもとで一体的経営を行う日本初のモデルとなるメガホスピタル、こう書いてあるんですね。 だから、言ってみれば、地域型のメイヨー・クリニックと考えるべきことかなというふうに思いますので、そういう意味で、地域に根差した、メイヨー・クリニックと同じように、岡山の場合は、もう少し大きな病院が、初めからあるところがやるわけです。 もう一つ言わなきゃいけないのは、やはり中島先生、これはリーダーというのが大事であって、箱をつくったらうまくいくんだったらみんなうまくいくわけで、箱をつくったけれどもうまくいかないということが多いわけですよね。ですから、箱はつくるけれども、あとはリーダーが頑張ってもらわないといけないので、そこのところはみんなでリーダーが出やすいような条件を整えていくということが大事だというふうに思うわけでございます。
○中島委員 今大臣がおっしゃったこと、箱という言い方はいかがなものかなと思いますが、リーダーというのが非常に重要なのは私も認識しておりますし、この後、その人材確保のところで少しその辺についてはお話をさせていただきたいというふうに思うわけです。 大臣も先ほど、私も最初この法案を見て、一体誰のためなのか、どういうふうになるのかという疑念を持たれたように、私も、先ほどから言っているように、これは本当に実現性があるのかなと。その目的というか目標も、小さく産んで大きく育てるというのはいいですが、地域医療構想、その実現のための手段として、一体これは何を目標にされているのか。もちろん、先ほど言った、そうなってくれればいいという言い方はできるわけですが、連携をして、今、岡山の例も出されましたが、別に、今でもやろうと思えば、やっているところはあるわけですよ。それが多少やりやすくなるぐらいのことでして、目新しいことは正直ないんですよね。 改めてお尋ねをいたしますが、今、岡山の例も出されました。今回の医療連携推進法人、これができることによって、今現在でいいですが、一体どのくらいの法人が参加すると見込んでおられるのか。この法人は先ほど効率化にも資するということでありますが、これは例えば、幾つかの法人が参加をした場合、各診療所もしくは病院の効率性がどのぐらい確保されると考えていらっしゃるのか、厚生労働省にお尋ねいたします。
○二川政府参考人 この地域医療連携推進法人がどのくらい設立が見込まれるかということでございますけれども、これにつきましては、この法案を国会に提出した以降、いろいろなところから照会が多数来ているというのは事実でございますが、具体的にどういったところで設立までいくかということにつきましては、現時点では見込みを立てるのは少し難しいかなというふうに思っております。 それから、実際にどういった業務を前提に法人を立てられるかということにつきましても、大きく分けますと、病院と病院が連携をし、診療科の再編をしたり、医師の共同研修をやったり、共同購入をやったりと、さまざまなものが考えられるわけでありまして、また、それらを全部やる必要があるわけではありませんで、その中のどれかを一つやるといった形もあります。 それから、病院を中心に診療所がみんな、多数参加をしていく、こういったようなパターンも想定されるわけでございまして、そういったことにつきましては、いわば患者さんの紹介、逆紹介、また、カルテの共有化、そういったようなことが想定をされたりもするわけでございます。 そういったことによりましてさまざまな連携が進むものと考えておりますけれども、具体的な、経営の効率がどういうふうなことになるかということにつきましての試算につきましては、現時点では難しいというふうに考えているところでございます。
○中島委員 先ほども言ったように、別に、やろうと思えば今でもできる部分がたくさん入っているわけです。今、数十とおっしゃいましたが、しかも、政策効果というか、これによる効果、先ほど地域医療構想の手段の一つと言いましたが、この目標が非常に曖昧で、政策効果を今後どう判断していくのかなということも非常に疑念を持ちます。 数十の法人が希望して、何かたくさん来ているみたいな言われ方をされましたけれども、そのために今回医療法を改正するのか、新しく法人を創設していくのか。今回の法人に参加することで、基準病床数の緩和が盛り込まれたり、税制上の若干の優遇が出たり、ある意味、これは御褒美みたいになっている。 さらには、地域医療構想の手段の一つとは言いますが、この後その件について質問をしていくわけですが、実際に政策効果は、今後検討されて三年後に出される地域医療構想、まさに私は、早走りして六月の中旬に政府が出してしまったあの一割削減、それに合わせるため、これに入っていけば基準病床規制も緩和して御褒美を上げるから、この枠に入って、政府がこのガイドラインを示して、六月の中旬に一割病床削減と出したものに当てはめていく。それがまさに政策効果というふうに厚労省は考えているんじゃないかと私は思ってしまうわけです。 これは資料の二枚目になりますが、これは先ほど阿部委員も出されました。医療連携推進法人創設の効果、メリットということで、このようなイメージ、ポンチ絵を出されておられるわけですが、先ほど阿部委員も言ったように、これはまさに、私も、当然ながら、机上の空論、実際にこのようになるとは到底思えないわけです。今の地域医療の現場や現状、または地域医療構想から今後の地域における医療体制のあり方、それぞれの観点から、今回の医療連携推進法人なるものがそのような課題に本当に必要になるのかどうか。 その前に、この後質問すると言いましたが、まだまだ棚上げにされたままで、解決しなければいけないことが先送りされて、解決していない問題が多々あるわけです。例えば、介護療養病床の問題であり、有床診療所の問題であり、ずっと私が質問している、枠だけは決めたはいいけれども、その中身、介護人材の不足、一方では在宅医療を担う医師の確保、そのめどは全く立っていないわけです。 今回の医療連携推進法人制度について、三枚目、その趣旨でありますが、上の方に書いてあります。医療機関相互の機能分担及び業務の連携を推進し、地域医療構想を達成するための一つの選択肢として、これは何度も言われておりますが、医療連携推進法人の認定制度を創設する、これによって、ここが非常に気になるんですが、競争よりも協調を進め、地域において質が高く効率的な医療提供体制を確保するというふうに趣旨として言われておるわけですが、この文言についてもちょっと確認をしておきたいところなんです。 改めて質問しますが、この法人制度の創設によって、今言った、「競争よりも協調を進め、地域において質が高く効率的な医療提供体制を確保。」とあるわけですが、私、本来逆なんじゃないかなと。競争から協調に変えることでどうして効率化になるのか。本来は、医療分野のみならず、競争することで実質的にはそれぞれの質を高めようという力が働くのではないかというふうに思うわけですが、この件についていかがでしょうか。 〔委員長退席、高鳥委員長代理着席〕
○二川政府参考人 地域医療構想実現のための一つの選択肢ということでございまして、医療機関で完結できる医療ということでは、もう高齢化を迎えてなっているわけでございまして、地域全体で治し支える医療、こういったことを実現していくということが地域医療構想でございまして、その地域医療構想を実現していく際には、医療機関がその役割を認識し、ほかの医療機関と連携をしていくということが重要になってくるというわけでございます。 そういうためには、任意の形で、医療機関同士が相談をしていろいろな形の役割分担をしていく、こういったことはもちろんあり得るわけでございますけれども、しかしながら、法人という形を立てて、それでもって永続的な連携体制を構築するということの方が、より話も、必ず、強固に、進めやすい、こういったようなケースもあろうかということでございます。 それからまた、任意の協議会、そういったことでありますと、患者さんから見たときに、こことここが連携しているということが非常に見えにくいこともあるわけでございます。現に、先ほど来出てくるメイヨー・クリニックでございますけれども、メイヨー・クリニックの場合には、もともと経営統合していない段階であってもどこもメイヨー・クリニックというふうに名乗っておって、患者さんから見たら、ここのこのお医者さんはメイヨーの先生だ、そうすると、ここにかかると、いざとなったらあっちの大病院が紹介してもらえるんだということがわかる、こういった効果があるというふうに承知もしております。 そういったことが、今回のこの地域医療連携推進法人の場合にも、地域連携推進法人ということを名乗ることができるということを今回の医療法に規定をしておりまして、こことここが連携をしているんだということが患者さん、地域の皆さんからもみんなわかる、こういったようなメリットによって、より連携が進みやすくなるというふうな効果があるものというふうに考えているところでございます。
○中島委員 先ほど阿部委員も御指摘をしたように、まさにそれは、理想的かもしれませんが、本当にそういう、それぞれの病院や診療所もそうかもしれません、介護施設もそうなのかもしれませんが、経営主体が違う、そんな中で法人を名乗ったり、それぞれのコンセプトを持っていく中で、そこは、簡単におっしゃいますが、これを乗り越えるには大変なハードルが出てくることは、先ほど答弁もいただいている、阿部委員のときにしているので、この件については、そこは御指摘をさせていただきます。 今回、小さい町を含んだ二次医療圏において、資源が少ない場所において、その効率性のためにはやはり協調というところが重要なんだというふうに厚労省からも説明を受けていたわけですが、やはり協調というと大変イメージはいいんですけれども、これはちょっとうがった見方になってしまうと言われるのかもしれませんが、このやり方だと、ますます、さっき患者さん中心と言いましたが、逆に患者さん中心というよりは、事業者、病院中心、今回は法人中心と言ったらいいでしょうか、そういう医療体制になりかねない。 これはまた資料の二枚目に戻りますが、この真ん中に書いてある、病床機能分化、連携によって、急性期病院は過剰から適正化、回復期病院は不足から充実、在宅医療機関は不足から充実というふうになっているわけです。 ただ、このめり張りと言ってはなんですが、患者さん側からいくと、法人側から見たら、全体的に見たらそういう配置になっていくんでしょうが、これは病院内でも多々あることなわけです。例えば、急性期病床、術後の方も含めて、いる方が、ある時期になってベッドがいっぱいになる、本来は急性期病棟にいなきゃいけないはずの方が、この機能分化でいけば、回復期にいてください、慢性期の病棟もあいている、要するに、あいているところにすげかえが可能になってしまうことが想定されないか。 例えば在宅医療。このポンチ絵を見ていきますと、再編されて、設立後に医師三人の診療所があったり、医師四人の四十床の、これは慢性期病床なんでしょうか、そういうものがあったときに、この法人内でそれぞれのつけ回しというか、そういうことが懸念される。例えば、慢性期にいた病院の患者さんが、そろそろ病床はいっぱいになる、在宅の部分があいているから在宅へ戻りなさいとか、患者さんはそういう環境にもないにもかかわらず、例えばもう一点は、この法人内で、どこどこの法人内の病院がベッドがあき過ぎている、回転率が悪いといったら、そういうふうにつけ回しをしていくということが実際に可能になってしまう。 それは、枠組みからしたら、ああ、いい配置だということになるわけですが、本来はもしかしたら在宅療養は望んでいない方が在宅へ無理やり帰されたりとか、本来は急性期病棟でなれた主治医のもとでもう少し療養したいと言っていることよりも、この配置の方が優先されるのではないか。 これは、先ほども言ったように、病院内では多々あることでありますが、院内においては同じ主治医もいたりする。しかし、今回の場合は、さまざまな病院へ法人側の都合で移動させることが可能になってしまうのではないか。言いかえると、この法人、組みかえ、枠組みを決めて、患者さん中心から事業者中心、病院界の談合を公認するような、ちょっと言い過ぎかもしれませんが、そのような仕組みとはなっていないのかどうか。さらには、それをチェックするための方式は何か考えていらっしゃるのか。お尋ねをしたいと思います。
○橋本大臣政務官 先ほどちょっと岡山の話が出ておりまして、選挙区的に言うと私の隣になりますが、近くで、要するに、なぜそういう話があったのかということをある意味知っている者として、少し補足をさせていただきたいと思います。 要は、岡山は、先ほど大臣がお話しになりましたけれども、労災病院とか日赤病院とか全国の大きな総合病院がどんどんどんとあるという状況にございます。 例えば私の選挙区、倉敷の方は、倉敷中央病院、川崎医大という二つの病院があって、その大きな病院があって、その周りの病院がある意味回復期を担って、それが診療所と連携して、そういう形が倉敷ではできているんですが、岡山というのは全国的な総合病院がいっぱいあるので、要するに、それぞれの総合病院がそれぞれ手薄になりかねない。要は、岡山でも、やはり医師が足りないとかそういう話は出てくるし、こうした総合病院でも各診療科の先生方をどうそれぞれ確保しようかということで苦労しているというような現状があるということがございます。 ですから、今回、岡大さんが先ほど大臣が紹介したような構想を出されたわけですけれども、そういうことを通じて、それぞれの専門特化みたいなことをすることで、患者さんが、要するに、こういう病気になった人はこっちの方に行こう、ああいう病気になった人はこっちの方に行こうということを、そして、それぞれの病院が、ちゃんと専門性と機能を持った病院として分化をしながら、連携をしながらやっていこうということが、岡山でそういう話が出たきっかけだというふうに思っております。 ですから、先ほど中島委員から、患者さんのつけかえになるのではないかという御指摘がございました。私どもとしては、今回の法人をして連携していただくことで、逆を言えば、ある病床があくということがあれば、例えば、足りない診療科の病床があるというときに、その病床の方をきちんと患者さんの状況に合わせてやりくりができるようにしよう。今、病院間でのそうした病床のやりくりというのはできませんが、それが、今回、法人として参加をしていただいて、あるそういう方針に従って病床というものの融通を都道府県が認めることができるということにしておりますので、そうした形でぜひこの法人を使っていただきたいというふうに思っているわけでございます。
○中島委員 今、それについては御説明いただきました。ただ、実際にそういうことは疑念に思っているということは御理解をいただきたいと思いますし、先ほど言ったように、当初の目標である大きく育てるという部分と、中身に関して、さっき言った政策効果というか、そういうのもちょっと不明瞭であったり、さらにちょっと疑念だということで今のは御指摘をさせていただいたと御理解をいただきたいというふうに思います。 私は、この法人が、今回の地域医療構想の選択肢、実現するための選択肢の一つということが今回最大の表看板になっているんだというふうには思うわけでありますが、前々回の質疑で大臣にもお尋ねをしました。まさに昨年の地域医療介護確保推進法の中で、病床機能の報告、そのデータをもとにガイドラインが作成されて、そのようなデータをもとに、まさにこの四月から各都道府県で検討、三年間をかけて地域の実情を反映させた地域医療構想を策定することになっていた。 まさにその検討が始まったばかりの時期、資料の四枚目でありますが、「病床十年後一割削減 政府目標 医療費抑制、在宅推進」という見出しで大きく出されたわけです。この発表は、本当に、この時期になぜこのような政府目標を発表するのかということで、私は大臣に質問させていただいたわけです。 この結果を見ると、全国で二割以上病床削減とされたところは二十七県、私の地元の山梨は二五%で、全体の九千二百床から二千三百床削減。二千三百床というと、山梨県内においては病院十、二十なくならせないと達成できない数字になってしまうわけです。一番大きな病院で六百床でありますから、五十床以下の公立病院が多い県内において、やはりそういった現実をだっと出されてしまったことは、各自治体、非常にショックを受けていたというふうに私は指摘させていただいたわけです。 そんな中で、この数字はあくまでも政府目標、厚生労働省ではなく内閣官房が発表したものだということだったわけですけれども、私はこの数字は足かせになるのではないかということを大臣に御指摘させていただいたわけです。そのときの大臣の答弁は、これは違う、足かせではない、まさにこれから地域の実情を鑑みて三年かけて医療構想を立てていくんだというふうにおっしゃいましたが、私はやはりこの数字は足かせになっているんじゃないかというふうに思うわけです。 理由は、この発表があって、二週間前、私は、地元の地域医療支援センターの先生、私の先輩でもありますので、話を聞きました。そうしますと、七月の中旬に、病床機能報告のデータ、さらにはガイドライン、厚生労働省から説明に来られて、そしてデータツールをDVDで渡され、それで算出すると、やはり全く同じ数字が出る。医務課の担当の方は、この数字、このデータ、さらには説明を聞いて、やはりこの数字に沿って努力するしかないというふうにお答えになっていたそうです。 大臣の地元の愛媛県はどうかわかりませんが、少なくとも私の地元、間接的に聞いた話ではありますが、六月中旬に、まだ検討会も一度も開いていない自治体がある中で、この政府目標をだっと出してしまった。さらには、それから約一カ月置いた後、データツールとさまざまなデータをさらに厚労省から説明に来て、そのとおり算出したら同じような数字が出てしまう。やはりこういうふうにするしかない、むしろこういう数字に合わせるように我々が努力しなきゃいけないんじゃないかというふうな発想になっていることは、私は多くの自治体がそのように受けとめていると思いますが、大臣、改めて、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 先ほども少し阿部先生との間での議論がございましたけれども、御指摘のこの病床推計は、前も申し上げたとおり、内閣官房の専門調査会、もう御存じのとおりでありますけれども、医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会というところが、厚生労働省が取りまとめたガイドラインなどに基づいて一定の仮定を置いて行ったものであって、今後、都道府県が地域の医療構想を策定する中で改めて推計をしていくということであって、今申し上げたように、一定の仮定を置いて行っていくということでございますので、それぞれどういう仮定を置くかというのは、現実に何が起きているのかを知っているそれぞれの地域、各都道府県、これが現実を踏まえて推計をしていただけるというふうに思っているわけであります。 この地域医療構想における将来の病床数は、地域ごとに、例えば人口の変動とか高齢化の進展とか、状況を織り込みながら、今後、病床の機能分化、連携を進めることを前提に、将来の客観的な医療需要と、この医療需要に対応する必要病床数として推計するものだというふうに思うわけで、もちろん、患者の行動というのもいろいろな前提を置き得るわけでございますし、もちろん、これまでのパターンで考えるということも十分あるわけでありますので、それぞれ都道府県によって数字は少しずつ変わっていくのではないかというふうに思っております。 したがって、将来、人口が減少する地域では医療需要は減少する、そして必要病床数が現在よりも少なく算出されて、人口が増加する地域では逆に必要病床数が多くなるということでございますので、将来の客観的な医療ニーズに基づくということでございますので、そのニーズをどう見通すか、これがそれぞれの、今の二次医療圏がベースではございますけれども、医療機関の例えば移転とか、いろいろな形でまた行動パターンも変わりますので、全ての患者がその状態に応じた適切な医療を受けられる切れ目のない医療供給体制を構築するために、都道府県それぞれが力を上げ、私ども厚労省もできる限りの支援をしていきたいというふうに思います。
○中島委員 私は、やはり前々回の質疑のときには、先ほど、午前中、牧委員からも質問がありましたように、それと前後して東京圏からの高齢者の地方移住ということも、まち・ひと・しごとの方針の中で閣議決定をした、そういう、政府はどうであれ、やはり厚労省としてしっかりとグリップを握って、今発表すべきでないこととそうであること、その辺はしっかりと判断すべきだというふうに、その辺も指摘させていただいたわけです。 今、二次医療圏の話も出ましたが、先ほど、医政局長も本当に正直に阿部委員のときにおっしゃっておりましたが、全国三百近くある二次医療圏がこの病床推計の手段となってしまっていて、本当に実態を把握しているのかという、本当に素直な話を聞いて、私ちょっとびっくりしたんです。 そういうことであれば、今回の地域医療構想、地域の実情をどう判断していくかということの中で、私は、医師として山梨県のある二次医療圏の中で地域医療をやっている医者です。さらに、私は、東日本大震災のときに、医療支援で、震災直後、十日目ですか、東北のある町に入りました。そこで在宅に取り残された方々の、そのときにケアマネさん等と行って訪問診療に当たっていたわけですが、そのとき、ちょっとびっくりしたことがありました。 その町では市立病院が非常に根差していて、ストレートに言うと、在宅医療なんかは全く今までなかったところなんですね。国はもちろん、今、住みなれた地域で、住みなれた御自宅でということを大前提にされておりますが、その町においては、生まれるのもその病院、町の病院、そして亡くなるのもその病院だというような認識を持っている。その方々を無理やり在宅に戻す必要はやはりないわけです。 さらには、先ほど阿部委員のときにも話がありました、私の医療圏、きょうは長野の先生、後藤先生とか小松先生もいらっしゃいますが、隣は佐久、さらには諏訪地域、密接した八ケ岳広域的な部分であるわけですが、先ほど若月先生の話も出ました。佐久総合がもともと取り組んだ農村医療、そういったものに関しては、やはりこれは医療側が患者さんに押しつけるんではなくて、そこの文化とか、さらには、農村医療というのは、例えば、農業をやっている方は朝早い、そうであれば、例えば胃カメラをやるんであれば、本来は胃カメラの時間は八時半からだというところを、朝の五時でいいじゃないかといって、医療側が体制を合わせていったりとか、いろいろな手法を使って患者さんに受診を促したりとか、その手段として往診もあったということなわけです。 諏訪地域においても、私の一番近い長野の病院は富士見高原病院。今、富士見高原医療福祉センターと名前が変わったかもしれませんが、ほんの十五年の間に、井上院長がいて、三人だった医師、今では約三十人ぐらいになった。 それは、逆に言うと、我々の方が体制、さっき枠と言いましたが、いいものをつくるというよりは、やはりその地域地域による、先ほどの東北のある町であれば、もともとこの病院を中心に、おぎゃあと生まれ、そして病気にかかればこの病院にかかり、そして最期も、俺はここで死ぬんだという文化がしっかり根差している地域もあれば、一方では、佐久総合が果たしてきた農村医療の原点であるように、医療側が合わせていく。 まさに、今回の地域医療構想は、今後迎える時代、私も、何度も言うようですが、効率化が決してだめだなんて言っていないんです。ただ、そんな中で、三年間かけて、こういう実情の中で、地域がどういう成り立ちで来て、どういう現状にあるのかをまず見るのが先だったんじゃないか。逆に言うと、先ほどの佐久や諏訪とか富士見とか、ある東北の県みたいに、そこの中からいい発想が生まれてくるんじゃないか。 今回、足かせ、大臣はそうはならないとおっしゃいましたが、その前にこのような数字が出てしまったことによって、各自治体の医務課、これに取り組まれる方々は、先ほどの私の聞いた話ではないですが、ここに合わせる努力をしなきゃいけないんじゃないか、そういうふうに発想されている方が少なくともあるのではないか。 大臣にも前々回答弁をいただいておりますが、そうはならないと言うんなら、やはりしっかりとその趣旨をもう一度丁寧に各自治体に向けて説明する必要があるんだというふうに思いますが、大臣の御見解をいただきたいと思います。 〔高鳥委員長代理退席、委員長着席〕
○塩崎国務大臣 先ほど申し上げたように、内閣官房が出したのはあくまでも前提を置いて試算をした数字でございますから、それはそれとして、専門調査会のやった試算ということで、あくまでも、これはそれぞれの都道府県が医療事情を踏まえた上で、先生今おっしゃったとおり、みずからの目で、みずからの頭で考えていただいて、そして皆さんで御一緒に、関係者が集まって議論した上で、十年先の、二〇二五年の医療供給体制の姿というものを描いていただく、こういうことだろうと思います。 決して、内閣官房が出した数字が、これで終わり、そしてまた、やり方ももう決まっているんだとおっしゃいますけれども、そんなことは必ずしも決まっているわけではないというふうに思いますので、まさにそれぞれの都道府県の力の見せどころというか、どういう構想を、将来に向かって、十年先を描くかということでございますので、ぜひそこのところは、柔軟な御議論を賜って、現実的な見通しを立てていただいた上で、それに向けて、確保基金などを活用して、変わっていくように御努力を賜れればありがたいなというふうに思います。
○中島委員 私は、じかに地域医療支援センターの副センター長、地域医療支援センターといえば、まさに、地域医療構想の中、今後迎える時代の中で、私の地元であれば県内に、どういう状況になっているのか、さまざまなデータをもとに医師の配置とかそういうのを決めていくセンターにおいて、私が聞いたのは、そのための、もちろん厚生労働省からデータは来る、昨年の病床機能報告やDPCデータ等、それに鑑みたツールのようなものは出されているけれども、実際、本当に、そこに関与するための勤務実態調査とか医師の実態調査、さらには三師実態調査、医師、薬剤師、看護師ですか、あと医療需要予測データ、年齢別の疾病状況、これは当たり前ですが、地域の専門医の数、どういう状況なのか、我々が欲しいデータが実はなかなか出てこないんだと。 私は、そういう話を聞くと、今回あのタイミングで一割削減を発表し、さらに、今回はそれとは連動していないかもしれませんが、地域医療構想の実現を目指すための今回の法人制度ができたり、総枠を決めて、手段というふうに阿部委員も先ほどおっしゃいましたが、結果的には、自分たちにとって都合のいいデータは出して、そして出さない部分で枠を決めて、そういうできレースになっているんじゃないかということを大変危惧いたします。 そういったことの中で、私がなぜそういったところにこだわるかというと、今回示された地域医療構想、これは今、検討会が始まっているわけですが、ガイドラインも、前提となるデータにも随分問題があるんじゃないかというふうに私は思っているからなんです。 そうなると、今、一つの指標というふうに言われましたが、このデータが非常に、ガイドラインを含めて出された算出結果が、もし前提が違うとしたら、例えば今回の新しい法人制度も、それを実現するためといっても、間違ったものを実現するような法人ではいけないわけでして、そういったことからいくと、やはりこのガイドラインについて、そして示された推計、データについて、ちょっと質問を続けさせていただきたいというふうに思います。 これは資料の五枚目になりますが、「二〇二五年の医療機能別必要病床数の推計結果」、二〇一三年において、百三十四万七千床のベッドのうち、一般病床約百万床、療養病床が約三十四万床となっています。これを、病床機能報告、DPCデータなどで分析した結果、高度急性期十九万床、急性期五十八万床、回復期十一万床、慢性期三十五万床としております。 これを、地域医療構想ガイドラインに従って、一定の仮定のもと、機能分化しなかった場合、百五十二万床となるのが、機能分化した場合、百十五万から百十九万床となるというふうにされているわけです。 さらに、機能分化した病床の割合が示されているわけですが、私が大変気になるのは、この割合別の右側にある数字ですね。「将来、介護施設や高齢者住宅を含めた在宅医療等で追加的に対応する患者数」のところ、この数字は二十九万から三十三万人程度とされておるわけですが、確認ですけれども、この数字を出された根拠と、現在この部分に当たる方々はどのくらいいると考えていらっしゃるんでしょうか。
○二川政府参考人 まず、内閣官房の推計の前提でございますけれども、これは、厚生労働省が各都道府県にお示しをしたガイドライン、これを一定の仮定を置いてマクロに推計したということでございます。 その際には、高度急性期というのはどういったところを指すのか、急性期はどういったところを指すのかということにつきましては、医療資源投入量という、いわば患者さんがどういった医療を受けているのかということを、基準をお示しして、その患者さんが何人その地域にいるのかということを前提にして計算をしたもの、こういうことでございます。その上で、こういった高度急性期、急性期、回復期の必要ベッド数が算定された。 さらに、慢性期の部分につきましては、これにつきましては、そういった医療資源投入量という形ではなくて、各地域、各県ごとにおける現在の療養病床の地域差をなくしていくということを私どもはガイドラインでお示ししたところでございます。 そのガイドラインにも当然幅がございまして、その幅の中でどういった考え方を県でとるかということによって差が出てまいりますので、この内閣官房の推計も各県がどうとるかによって慢性期の必要病床数が幅で示されている、その結果、このぐらいが病院で医療を受けることが必要であろうと考えられる人の数だ、こういうふうに推計されたというふうに承知をしているわけでございます。 その上で、しかしながら、そういった方々以外の方が医療ニーズがないのかということではなくて、医療ニーズがある方々がもともと高齢化の進展を見込んで百五十二万人ぐらいいらっしゃるということで、そこを引き算いたしますとこういった三十万人前後、これがまた慢性期のベッド数をどのくらいに推計するかによって差が出るといったことで、こういった形になっているわけでございます。 この部分につきましては、介護施設や高齢者住宅を含めた在宅医療等で追加的に一定の医療サービスの需要のある患者さんの数だ、こういうふうに推計されておるわけでございまして、それに基づきまして、私どもといたしましては、厚生労働省におきましては、この七月から、慢性期の医療ニーズのあり方につきまして、どういったものが必要になるのかということにつきまして、選択肢の議論をしようということで、既に検討会を立ち上げたところでございまして、こういった方々に対する対応につきまして検討を始めたところでございます。
○中島委員 質問とはちょっと関係のないところで、先ほどから六月に出された一割削減の報告が内閣官房、内閣官房とおっしゃいますが、あれは現実には厚労省の統計課が出されたものですよね。厚労省は把握しているわけですよね。何か、あたかも内閣官房が勝手に推計して出されて我々はちょっと迷惑しているんですみたいな言い方というよりは、グリップがきいていなかったと私は言いましたが、これはもともと厚労省が知っていた数字をグリップがきかなくて内閣官房が勝手に発表しちゃったということですから、その辺は余り、何か、我々じゃなく内閣官房がみたいな言い方はちょっとやめた方がいいんじゃないかなというふうに思います。 ちょっと本題からずれちゃいましたが、この数字については、これは、資料の六にある推計結果の前提にというところの太枠の三つ目のところでありますが、「将来、介護施設や高齢者住宅を含めた在宅医療等で追加的に対応する患者数」とされ、「四つの医療機能に分類されない医療資源投入量が百七十五点未満の一般病床の患者数、療養病床の入院患者のうち医療区分一の七〇%に相当する患者数及び療養病床の入院受療率の地域差解消分に相当する患者数の合計。」とされているわけですが、医療区分一の七〇%を在宅を含めた病院外で診られるとした根拠はどこにあるんでしょうか。
○二川政府参考人 先ほど申し上げましたように、高度急性期、急性期、回復期につきましては、医療資源投入量という基準によって必要量を算定するというガイドラインをお示ししたところでございまして、それによって計算をすると先ほどのような数字になるということと承知をしております。 一方、慢性期につきましては、ガイドラインを策定する検討会で議論があったわけでございますけれども、今、慢性期の療養病床に入院されている患者さんのうち、医療区分一、医療区分二、三と三段階ございますけれども、そのうち一番軽い医療区分一というふうな患者さんのうちのおよそ七割につきましては、病状が安定しており、退院は可能ではないか、今、こういった調査があるといったようなことが病院団体等からは示されたといったようなことの議論を踏まえまして、こういった医療区分一の患者さんのうちの七割につきましては、在宅医療、介護施設等で対応することが可能ではないか、こういった前提を置いて計算されたものというふうに承知をしております。
○中島委員 この前提で、二〇一三年ベースで療養病床とされている方を慢性期に分けて、二〇二五年推計だと約三十万人から三十三万人の方々が医療施設以外で診られるという推計、ある計算式で、ここで細かくは言いませんが。私は、ここの回復期、慢性期、この区別というのは非常に難しいと。 なぜかというと、例えば、ここにも書いてある、「将来、介護施設や高齢者住宅を含めた在宅医療」と書いてあるわけですが、一方で、では、介護施設、老健、特養、グループホームを含めて、この後ちょっと時間もなくなってきちゃったのであれですが、例えば医療費、これは高知県が有名で、別に高知の方を責めているわけではありませんが、医療費が高い高知県。では、その一方で、介護施設の病床数はどうなっているのかというと、高知は一位でありますが、老健や特養は全国下位になっている。そういったこと、介護施設との混合性を加味していないわけですよね。 そういった中で、この推計、さらには在宅医療に戻せる方、この後、後段質問しようと思ったんですが、ある推計では二十九万、ほぼこれに一致する推計を出しているわけですよ。 そうなると、この数字、非常に無責任な数字と私は言わざるを得ないということです。 ちょっと、また一点確認ですが、療養病床、二〇一三年ベースと二〇二五年ベース、この慢性期の部分、現在の医療療養と介護療養、これは混合した状況なんでしょうか。
○二川政府参考人 医療療養病床、介護療養病床、どちらも含んだ数字というふうに承知しております。
○中島委員 これは言うまでもありませんが、療養病床は、平成十八年に廃止の決定になり、その後なかなか再編が進まず、二十三年ですかに、六年間の経過措置を経て、現状では平成二十九年度に廃止予定というふうに私は理解しております。 確認ですが、平成二十九年をもって廃止の予定に変わりがないのか、さらには、確かに、平成十八年以降、数は減りましたが、約七万床残っている介護療養、再編が進まなかった、また進まない理由はなぜなのか、お尋ねします。
○三浦政府参考人 介護療養病床につきましては、現在の制度上は、二十九年度末をもって廃止という方針に変わりございません。 それから、介護療養病床の転換が進まなかった、あるいは進んでいない理由ということでございますけれども、平成二十六年度に行った調査によりますと、転換の意思決定や転換について検討していないと回答した施設の割合は約半分ということでございまして、その理由として、今後の報酬水準及び政策動向を見て判断したいというようなこと、地域における介護療養病床のニーズが高いためというようなこと、現在入院している患者の転院先、受け入れ先を見つけることが困難なためというような、さまざまな理由があったと理解しております。
○中島委員 二十九年度に廃止する目標はあくまでも変えていないということでありますが、私もそういうふうに認識していたんですが、この四月の介護報酬の改定では、介護療養病床を従来の介護療養と機能強化型療養とにまた大別をしました。 介護療養に入院されている方は医療区分の一がほとんどだということでありますが、現状では、喀たん吸引はもちろん、胃瘻の方、さらには気管切開されている方も入っておられる。そういう状況の中で、廃止と決め、さらには二〇二五年ベースで組み込んでおるということの中で、その方向性が、二十九年はまだ時間があるからということなのか。 先ほど、なぜかということに、今後の方向性を見定めると。私は、もうこの原因は明らかで、受け皿がないからです。行き場がないからやめようにもやめられないんですよ。 そういったことの中で、今回、二〇二五年にそのことを盛り込み、一方では、介護施設、本当は、そういう医療ニーズの高い介護療養の方は老健というそもそもの目標だったのではないんですか、厚労省とすれば。それが、政策実現ができていない、結果、介護療養の方向性が全く定まっていない。そして今回、四月の報酬改定から機能強化型介護療養病床です。また複雑化させてしまっている。こんな現状なんじゃないかというふうに思うんです。 これも、先ほど言ったように、今回まだまだ課題があって、その方向性をしっかりと見定めなければいけない中でこのような曖昧な数字を出している部分がある。 もう一点、ちょっと確認のためにお尋ねをいたしますが、この病床機能、今回、分化されて、高度急性期、急性期、回復期、慢性期というふうにされておりますが、一般病床、療養病床も含めて、トータルのベッドの中で有床診療所のベッド数は入っているのか、入っているとすればどのぐらい勘案されているのか、お尋ねします。
○二川政府参考人 有床診療所につきましても、病院と同じように、このデータの中に含まれているものでございます。
○中島委員 では、これも確認ですが、現在、有床診療所は、もちろん診療報酬上も医療法上も格差があります。格差と言っていいのかどうかわかりませんが、診療報酬も随分病院とは違う。医療法上も違います。 二〇二五年ベース、これはあくまでも機能分化ということで、急性期、回復期、もちろん、有床診療所の中でも、急性期のベッドでやっているところもあれば慢性期もあると思います。あくまでもその整合性はとらないのか、それとも、機能分化を重視して、診療報酬上さらには医療法上も整合性をとっていくつもりなのか、お尋ねします。
○二川政府参考人 二〇二五年の分につきましては、病院と有床診療所を区別せずに、患者さんの行われた医療に着目することで、患者の状態、診療の実態を勘案して今回のガイドラインをお示ししておりますので、そこの区分はしておらないところでございます。
○中島委員 一時間二十分というのはもっとあるかと思ったんですけれども、私、三十六問ぐらい通告をしていて、済みません、今まで一時間が最高だったんですが、そんなことを言う前に話せという話になるかもしれませんが、大分はしょって話をしております。 実情は、有床診療所が果たす役割、今十万床ぐらいまだあるわけです。休眠している有床診療所のベッドもあって、さらに、有床診療所のデータを見ると、今後どういう方向性でやっていけばいいか。 先ほどの介護療養もそうなんです。受け皿がない、だから七万床以降再編が進まない。本来は、その役割は、たてつけ上、老健がやるはずだったのが、老健はある意味特養化してしまった。そういう、私は、今までの見通しが非常に甘い結果が今に至っているんだというふうなことを指摘させていただきたいと思います。 もう時間もないので、ちょっと手前みそな話でございますが、資料の二十二枚目、変な顔をして写っている写真、これは私です。これは地元の新聞、二十一年ですね。私が平成十六年に建てた診療所はまさに有床診療所で、十一床の一般病床で、九床の介護療養があったわけです。 私は、在宅医療をやっていく中で、先ほど言ったように、資料の最後の方です、二十四枚目、「病院と診療所の“垣根”越えて… 医師スクラム」と。私もこの中に入っていたわけですが、今回の医療連携推進法人、これは、各地域のやり方というのはさまざまあって、私の診療所では、もちろん在宅医療を中心にやっていて、一般病床を患者さんのレスパイト、特に医療ニーズの高い方、さらには介護療養も、ほかでは診られないと言ったらちょっと言い方は失礼かもしれませんが、気管切開されている方であり、胃瘻やそういったものはもちろんですが、そういう方たちを積極的に受けて、それなりの役割を果たしてきたと思います。 結果、在宅死さらには診療所での入院死含めて年間百人ぐらい、これは北杜市の中であれば十分の一に当たるんです。それぐらい、別に亡くなる数を競う病院というのもいかがなものかと思いますが、そういう在宅医療との整合性からいけば、確かにこれはこれからのニーズに合うというふうに確信をしていたところですが、まさに、平成十八年、介護療養の廃止の方向が出て、私はこの翌年に介護療養ベッドを閉鎖したわけです。 同時に、一般病床も、残念ながら、有床診療所の入院基本料というものが非常に低い設定の中で、確かに、これからの地域のニーズ、しっかり合いそうだと。 さらには、この最後のページにあるように、ここは本当に、北杜市という私の地元は、町村合併で市立の病院が二つと市立の診療所が二つ、そういう状況の中で、ここで一緒にチームを組んだ医者は、市立病院の、診療所の医師であり、一方では共立系の医師であり、私は全く個人の医師であり、そういう仲間としっかりとグループができたわけです。そして、私の診療所をセミオープンどころか完全オープンにして、その医師が診ている患者を入院させた。 でも、実際に、先ほども言ったように、百人ぐらいの方を年間みとることもできた、最期、まさに地域完結型でやることができたにもかかわらず、残念ながら、三年で閉鎖を余儀なくされてしまった。 そして、翌年どうなったかというと、それまで一般診療所をやり、介護療養もやり、そこはショートとしてよく使っていたわけですが、経営はもう赤字でした。でも、病床をやめて、これはいいものだと思いながらも、経営が成り立たなくてやめたら、何と、やめただけで経営は黒字に転換するんです。私は、まさにこういうのを政策のミスマッチと言うんじゃないかと。 私、先ほど、地域医療構想の中で、上からかぶせるのではなくて、地域でやっていることを逆に国が認めていくんだ、そういうあり方が本来システムとしてきて、地域がやっていることに自由度を高めながら、地域の実情に合ったことをできるのはまさに地元の医療者なわけですから、そういったシステム、そういう考え方がこれからの時代に非常に大事だと思いますし、そのことを非常に危惧しています。 そして、きょうはちょっともう時間も過ぎてしまったのであれですが、まさに私は、こういう経験から、これから人材確保と、先ほど大臣もリーダーが必要だとおっしゃいましたが、佐久総合であり諏訪であり富士見であって、そういうリーダーが自然発生的にどこかから来るわけじゃないんですよ。つくり出さなきゃいけないんです。そういうことの努力が本当に今やられているのかどうか。 私は、家庭医の存在、家庭医制度創設というのは、私が政治家になった最大の目的です。そういうようなことが置き去りにされながら、枠だけを決めて、さらには、今回の医療連携推進法人、その目標もあやふやな現状の中で……
○渡辺委員長 中島君に申し上げます。 既に持ち時間が過ぎておりますので、質疑の終局をお願いいたします。
○中島委員 今回の法案には賛成できないということを言わせていただいて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、高橋千鶴子君。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 お二人の経験ある医師の発言に非常に感銘を受けておりましたが、私、医師でもありませんし、お話をしているといつも質問を最後に残してしまいますので、きょうは、先週の質疑で残したところから始めたいと思います。 これはしかし、関係があるんですね、今回の法案に。社会福祉法の審議で通告していたものの、時間切れでできなかった問題であります。 まず伺いますのは、昨年成立した医療介護総合法に基づく新しい総合事業、これがことし四月から始まっておりますけれども、ことしの実施状況、また、三年後、これは完全実施になると思いますが、予定自治体などがどうなっているのか。まだ未定だとか検討中の自治体などがあると思いますけれども、どのように対応していくのか、伺います。
○三浦政府参考人 要支援者の方々への訪問介護や通所介護につきましては、高齢者の多様なニーズに対応するため、全国一律の基準に基づくサービスから、地域の実情に応じて市町村が実施できるよう、ことしの四月から、地域支援事業の総合事業へ移行しつつあるところでございます。今年度は百十四の保険者が総合事業を実施予定と承知しているところでございます。 その際、地域での多様なサービスの整備など、地域の支え合いの体制づくりの推進には一定の時間を要すると考えられますことから、円滑な事業実施のために、法律上、平成二十九年三月末まで実施の猶予期間を設けておりまして、平成二十九年四月からは、全ての市町村で総合事業を実施していただくこととなっております。 国といたしまして、市町村が総合事業に取り組む際の参考とするガイドラインをお示しするとともに、移行に向けた市町村職員を対象としたセミナーを開催するなど、市町村の取り組みを支援しているところでございます。 引き続き、総合事業の円滑な実施に向けた支援を積極的に行ってまいりたいと考えております。
○高橋(千)委員 今、平成二十九年の四月からは全てとお話をされましたけれども、資料の一枚目につけておいたんですが、二十七年度中は、保険者数が全国千五百七十九のうち、まだ百十四であると。四月から始められたのは、まだ七十八にすぎないわけですよね。二十九年の四月に始めるのが圧倒的に多くて、千六十九。でも、それでも、まだ未定あるいは検討中の保険者が百十九残っている。 だから、今のお答えは、当然やることになっているんだというお話なわけですけれども、それをどうするんですかというのを聞いたわけなんです。
○三浦政府参考人 市町村の皆様方、職員の皆様方に対しては、さまざまな機会を設けて、この総合事業への移行について、できるだけ早く取り組みを進めていただくようにお話を申し上げているところでございます。 あわせて、先ほどセミナーと申しましたけれども、既に先行している自治体や、あるいは総合事業を導入するに当たってのコツなども含めて、いろいろな情報提供をしているところでございます。 今後とも、そのような努力を引き続き続けてまいりたいと考えているところでございます。
○高橋(千)委員 資料の二枚目に、自治体ごとの、都道府県別実施予定保険者数というのをつけたんですけれども、まだゼロがいっぱいあるんですよね。そして、一番多くても大分の十だ、つまり、二桁にもいかないのが実態である。だから、相当これは、昨年の医療介護総合法のときに、我々、要支援外しじゃないかとか、さまざまな指摘をしたわけですけれども、やはりそれはかなり無理があったのではないかと思っております。それを、特段の決め手もない中で、とにかく二十九年の四月には始めるんだと言っているということを、まず、一つ大きな問題ではないかと指摘をしたいと思うんですね。 その上で、資料の一枚目の下の絵を見ていただきたいんですけれども、「多様な主体による生活支援・介護予防サービスの重層的な提供」ということで、高齢者の在宅生活を支えるため、ボランティア、NPO、民間企業、社会福祉法人、協同組合等の多様な事業主体による重層的な生活支援、介護予防サービスの提供体制の構築を支援するんだということで、家事援助だとか、交流サロンだとか、声かけだとか、配食だとかというイメージの絵があって、主体があるわけですね。 そうすると、これは、まさに先週、社会福祉法を採決したわけですけれども、社会福祉法人が、この中での重要な担い手として期待されているということですよね。どういうふうなことを期待しているのか。
○三浦政府参考人 おひとり暮らしの高齢者や認知症の高齢者の方々などが増加しております。生活支援ニーズの高まりが見込まれているわけでございまして、配食や見守りなどの多様な生活支援サービスの提供体制を構築するということが重要と認識しております。 地域における生活支援や介護予防サービスの充実につきましては、市町村が中心となって、元気な高齢者を初め、住民が担い手として参加する住民主体の活動や、今御指摘ございました社会福祉法人、そしてそのほかNPO法人や社会福祉協議会などの多様な主体による多様なサービスの提供体制を構築していくということが重要でございます。 地域の実情に応じて支え合いの体制づくりを構築していくという観点から、社会福祉法人も多様なサービスの提供主体の一つとしてこうした役割を担っていただきたいと考えているところでございます。
○高橋(千)委員 そうすると、先週随分議論いたしました、社会福祉法人の責務規定というものを設けて、無料または低額の地域公益活動を責務とするということが言われたわけですよね。その一環として社会福祉法人に担わせるということを期待しているのかということを言いたいのですが。
○三浦政府参考人 総合事業は、それぞれのサービスに応じて、これは介護保険の財源を使って、サービスの提供に応じた報酬といいましょうか対価をお払いするという仕組みでございまして、例えば、社会福祉法人が介護予防・生活支援サービスにおいて何らかの活動やあるいはサービスを提供したということになれば、一般的には介護保険の財源からその費用を払うというのがルールではないかと考えているところでございます。
○高橋(千)委員 これはまず、要支援外しという議論をしたときに、何度も当時の田村大臣が、予算は介護保険の予算と同じなんだから、介護保険の仕組みの中ではないけれども、予算はそこから出ているんだから同じなんだということをおっしゃった。今、総合事業は対価を支払うんだからとおっしゃった。だけれども、同じじゃないですよね。明らかに違うでしょう。 だって、これは、介護予防・生活支援サービスというのは、例えば通所型サービスであれば、A、B、Cとタイプ分けされていて、雇用労働者によるサービスだが人員基準を緩和しているパターン、ボランティアが主体のパターン、あるいは、専門職にお願いするけれども独自基準である、要するに人件費は出さない。そういうことで、料金だって、自治体がボランティアを使うかあるいは専門職を使うかによって全然違うわけですよね。そもそも、介護保険でいうと利用料一割負担、これを下回ることが条件になっている。 だから、社会福祉法人を指定事業者として受け皿になっていってもらうとしても、結果として、これは低額の、いわゆる介護保険のサービスで本来ならやっていた仕事とほとんど同じ仕事をやらせることになる、理論的にはそうなりませんか。
○三浦政府参考人 この介護予防・生活支援サービスは、先ほど申し上げましたとおり、多様な主体による多様なサービスの提供ということになります。したがいまして、サービスの種類も、それぞれの自治体の実情に応じて、また提供主体の実情に応じて多様なものが出てくるだろうと考えております。そのサービスの内容にふさわしい対価を介護保険の財源からお払いするというのが、それぞれの市町村としての役割ということになろうと考えております。
○高橋(千)委員 答えになっていないでしょう。 だから、先週あれだけ議論したんですよ、無料、低額の地域公益活動を責務規定にしたと。今言ったのは、介護保険よりも利用料を安くしろというのが至上命題なんですよ。それを担い手の一人として考えているということは、やはりそういう責務規定もあることだし、サービス料は前より安くなるけれども、それも一つだよということに理論的になるじゃないですかと言っています。
○三浦政府参考人 サービスのありようにつきましては、それぞれの法人の状況によりまして異なるものもあろうかと思いますけれども、一般的なお話としては、先ほど来申し上げていますように、それぞれのサービスの内容に応じてそれぞれの自治体からお払いするというのがルールだということでございまして、無料、低額ですとか、さまざまな社会福祉法人としての自主的な動きというのはあろうかと思いますけれども、介護保険の制度といたしましては、先ほど来の、同じようなサービスの内容に対する評価ということになろうと考えております。
○高橋(千)委員 これは実は大臣に通告しているんですね。 それで、私、社会福祉法人は援護局長でしょうと言ったら、いや、大臣に通告しているからおりませんと言って、きょういらしていないんですね。だったら、大臣に答えてもらうしかありません。
○塩崎国務大臣 もう言うまでもなく、社会福祉法人は、社会福祉法に列挙されている社会福祉事業のほかに、地域の幅広い福祉ニーズに対応する公益事業を行う法人として社会福祉法に位置づけられている法人であるわけでありまして、今回の改正案では、全ての社会福祉法人につきまして、地域における公益的な取り組みの実施を今先生御指摘のように責務として位置づけておるわけで、幅広い地域の福祉ニーズに対応していくことが期待をされているということでございます。 この場合、地域における公益的な取り組みは、社会福祉法人が地域の福祉ニーズに応じて自主的に創意を凝らして実施をしていくことを期待しているものであって、あらかじめ特定の事業の受け皿となることを想定しているものではないわけであります。 地域における公益的な取り組みというのは、無料または低額の料金によりまして、既存の制度の対象とならない福祉サービス等に対応していくものであって、介護保険制度における市町村の総合事業や生活困窮者自立支援法の任意事業を市町村の委託を受けて実施すること自体、地域における公益的な取り組みに該当するものではないというふうに思います。
○高橋(千)委員 結論としては、否定されなかったということだと思います。 つまり、それは自主的にという言葉が間に入っているので、最初からこれをやると決めていないだけなんだと。そうでしょう。いろいろあるんですから。既存の制度ではないメニューというのはいろいろある。そういうものに地域公益活動というものを責務として書いたから、これは自主的にやっていただきますということになるわけで、だから私たちは社会福祉法を、政務官、手を振って否定をしておりますが、そういう意味だと思います、私たちは到底賛成できなかった。 本当はそれを最後に一言言いたかったわけですけれども、まだ法案は通っておりませんので、これからも引き続いて、ぜひこの部分は削除なり廃案なりをしていただきたいということを言いたいなと思います。 これが後でちょっともう一度出てきますので、続けていきたいと思うんですが、次に、川上の病床機能再編について質問をいたします。 先ほど来、中島委員が病床一割削減問題を指摘されております。四枚目に同じ資料をつけてあるんですけれども、これは、朝日新聞は「病床「一割削減可能」」と書いているんですが、ほかの新聞は、「病院ベッド二十万床削減」と書いているのもあれば、四十一道府県に病床削減要請などと見出しが躍ったわけであります。 これは、まさに今回の法案の審議に最も関係があるなと思って機会を待っていたわけでありますけれども、この記事のリードを読みますと、「政府は十五日、二〇二五年に全国の入院ベッド数を十六万〜二十万床削減できるとする目標を発表した。」なので、一割程度という見出しなんだなと思って、朝日はこれを日本地図に落としているわけですけれども、バックデータは五枚目についております。 ただ、これは注意しなければならないのは、ちょっと細かくて大変恐縮なんですけれども、パターンはA、B、Cと三種類あるわけなんですよね。だから、一つではないんだけれども、それを一つの例で記事になっていたということは一つあるかと思います。 それで、社会保障制度改革推進本部の下に設置された医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会の第一次報告、この中で具体的な数字が出された。それを総括したのが、先ほど来出ている、病床の機能をどういうふうに分けるか、二〇二五年の姿というのがこの六枚目の資料。先ほど来、中島委員がやっていることと、そこまでは一緒です。それで、病床機能を四つのカテゴリーに分け、現状、六年後の姿、二〇二五年の姿を報告してもらう病床機能報告制度をもとに、レセプトデータによる実際の医療動向、受療率などを分析して出されたデータであります。 私は、この問題を何度も質問してきました。ぱっと気がついたのは、やはりこれは地図に落としてしまうと、東北では宮城を除いて二割以上三割未満の削減なわけです。東京、神奈川、大阪などの都市部では、むしろベッドをふやす必要があるというふうになっている。 これは、大臣、覚えていらっしゃると思うんですが、昨年十月の地方創生特でも質問をいたしました。 医療資源が少なく過疎化が進んでいる県ほど逆にベッドが大きく削減されて、医療資源が集中している都市部でさらにふやす方向にならないか。つまり、どういう意味かというと、現状を機械的にデータ化してしまうと、医師不足で病棟を閉鎖せざるを得ないところが、結局、病棟がないから、使っていないんだから要らないねというふうになったり、そこの町に診療科がないために地方から都市部へ通院している場合、そこで足りちゃっているということになってしまう。そういうふうなデータ化の仕方をすると、要するに、資源がないところはどんどんなくなっていく、過疎化にどんどん拍車がかかるということになるよという指摘をしたわけです。 このとき、私は、あの広い北海道が、全国の平均と比べて、十万人当たりの医師数が札幌と旭川の医療圏だけで全国並みの平均になる、要するに平均を引き上げているんですね、だけれども、ほかの医療圏は全部平均以下で、一番下の宗谷は九十・八人で全国平均の半分以下だ、こういうことが現状追認されてしまったら大変じゃないかという質問をしたわけです。 そのとき、塩崎大臣は、私の質問意図を捉まえていただきまして、例えば札幌と旭川だけに患者さんが行っているという現状を前提にやるということであると、それは間違ったことになると答えてくださいました。私は、まさに我が意を得たりと思ったわけであります。 そこで、今回の報告を見て、改めて大臣の認識を伺いたいと思います。
○塩崎国務大臣 御指摘の病床推計は、もう何度も申し上げているとおり、内閣官房の調査会が、厚労省が取りまとめたガイドラインに基づいて、一定の仮定を置いて計算をしたということでございます。 地域医療構想における将来の病床数は、地域ごとに人口の変動や高齢化の進展の状況を織り込みながら、今後、病床の機能分化、連携を進めることを前提に、将来の客観的な医療需要と、その医療需要に対する必要病床数として推計するものであると思います。したがって、将来、人口が減少する地域では、医療需要が減少するので必要病床数が現在よりも少なく算出をされる、一方で、人口が増加する地域では、必要病床数が多く算出されることになるということだと思います。 将来の客観的な医療ニーズに基づいて、全ての患者がその状態に応じた適切な医療を受けられるというのがこの医療構想の原点の問題意識でございますので、切れ目のない医療提供体制を構築するためには、患者の移動なども含めてよく現実を見た上で地域地域の医療構想をつくっていただいて、それに見合った医療供給体制というものを構築していくということが大事ではないかというふうに思います。
○高橋(千)委員 地域ごとにということ、意を含んで答弁していただいたと思うんですけれども、日本地図に落とした県ごとでもやはりちょっと差が出ちゃったなということを思うと、県の中だともっとリアルに出ますよね。今の、北海道の中における旭川と札幌のように出ちゃうわけですよね。 それをどういうふうに整理をするかといったときに、やはり客観的な数字に頼らざるを得なくなっちゃうわけです。本来は、この病床機能報告制度というのは、都道府県が報告をまとめて、自分たちで地域医療構想をつくるという話だったわけですよね。だけれども、事務負担が大きいといった言葉を捉えて、みずほ総研に丸投げをしちゃった。それが中央にがばっとデータが来て、今お返しをする段階なわけでしょう。そうすると、そのお返しされたものを見て、実際に地域の特徴を踏まえながらやっていくというのはなかなか厳しい。やはり、既に出ている指標、ガイドラインに頼らざるを得なくなる。 内閣官房のデータだって、結局は厚労省のガイドラインに頼って試算したものですから、そこを、今の趣旨をどう入れ込んでいくかというのを伺いたいと思うんです。
○二川政府参考人 具体で都道府県が地域医療構想を立てるわけでございますけれども、地域医療構想区域ごとに立てる、こういうことでございます。 先ほど来申し上げているように、地域医療構想区域は、二次医療圏をベースとはいたしますけれども、必ず二次医療圏と合わせなければいけないわけではなくて、その地域の患者さんの受療動向をよく勘案していただいて、二次医療圏と違った区域にしていただくということも十分あり得るわけでございます。 また、現在の患者さんがどこの医療機関にかかっているか、このデータはあるわけですけれども、それが、便利だから隣のところへ行ってかかっているのか、いや、そうじゃなくて、自分のところに医療機関がないので隣までわざわざ行っているんだというようなケースの場合に、それを現状追認するのかしないのかという部分につきましては都道府県の政策判断といったところでございますので、そういった部分の需要見込みということにつきましては、地域医療構想を立てる段階で各都道府県の構想策定会議において検討いただきたいところでございます。
○高橋(千)委員 今、このデータを出した専門調査会の報告書の中に、どういうふうに書いているかというと、いいことも若干あると思います。 例えば、「現在、二次医療圏間や都道府県間で患者の流出入が見られるが、今回の医療提供体制改革により、急性期、回復期及び慢性期の医療機能については、適切な構想区域の設定を前提に、基本的には、当該構想区域の住民の医療ニーズを当該区域の医療機関で対応する「自己完結」をできるだけ目指すことが望ましい。」「現状を全て追認することになってはならず、地域差の是正をはじめとして、病床の機能分化や効率化を着実に進める必要がある。」 この機能分化や効率化の方は別として、住民のニーズを大切にすること、自己完結であること、現状追認ではなく、やはり住民のニーズを大切にしてやっていくというこの思想は私はとても大事だと思いますが、それはいいですよね。
○二川政府参考人 先ほども御答弁申し上げましたとおり、患者さんの受療行動につきまして、それでよいとするのか、いや、それではいけないんだと考えるかにつきましては一つの政策判断が入るものだというふうに考えておりまして、各都道府県におきまして、その実態を十分精査し、地域医療構想に反映させていただきたいと考えております。
○高橋(千)委員 結局、県任せになっちゃうわけですよね。国がこうやって数字を示しておきながら、指標を示しておきながら、いろいろあっても、内閣官房もここまで言っているねと言っているにもかかわらず、それは県が判断することですと言うと、どうしたって県が出された数字を飛び越えるようなことはできないだろうと指摘しなければならないと思います。 それで、実は、自己完結というのは重要だけれども、自己完結できなければ医療圏を広げることだってありだという議論をしてきたわけですよね。だから、さっきから言っているように、ここになくて隣の医療圏に行っている、では、それ自体を医療圏にしちゃいましょう、そういう議論もされているわけで、それでは全然私は納得がいかないわけです。 全国で最も入院数の少ない長野県を目指すというのが、三パターンのうち最も小さい目標なんですよね。それでも、慢性期病床を二〇二五年までに二十四万二千床に減らすというもので、そういうスパンでこの目標が立てられている。その受け皿として、在宅型の地域包括ケアがセットで体制を整える必要に迫られているのではないかと思います。 そこで、いよいよ、地域医療構想の中心的担い手が地域医療連携推進法人だと思いますけれども、地域医療構想との関係はどう法文上整理されているのか。簡潔に。
○二川政府参考人 地域医療連携推進法人は、先ほど来御答弁申し上げているとおり、地域医療構想を達成するための選択肢と位置づけているわけでございます。 具体的な改正医療法案の規定に即して申し上げますと、医療法案の第七十条の二第三項におきまして、地域医療連携推進法人は医療連携推進区域というものを定めて、自分たちがどの範囲の区域で連携をするのかということで区域を定めるわけでございますが、その医療連携推進区域は、構想区域、いわゆる県の定める地域医療構想区域を考慮して定めなければならない、こういった規定がございます。 また、同様に七十条の三第二項で、都道府県知事は、地域医療連携推進法人を医療連携推進認定するに当たっては、地域医療構想との整合性に配慮するということが規定されているところでございます。
○高橋(千)委員 ことし二月の「地域医療連携推進法人制度の創設及び医療法人制度の見直しについて」の報告の中で、非営利新型法人の参加法人の範囲について、今おっしゃった、「事業地域範囲内における病院、診療所又は介護老人保健施設を開設する複数の医療法人その他の非営利法人を参加法人とすることを必須」、こっちは必須として、もう一つは、「非営利新型法人の定款の定めるところにより、地域包括ケアの推進のために、事業地域範囲内で介護事業その他地域包括ケアの推進に資する事業のみを行う非営利法人についても参加法人とすることができる。」と、できるというふうな規定になっているんです。 先ほど来議論しているように、川上から川下へということでは、本来だと介護事業が入らないと完結しないという理屈になるんじゃないかなと思いますが、これはどのように考えていらっしゃるのか。
○二川政府参考人 今回の地域医療連携推進法人におきましては、御指摘のとおり、医療機関を開設する医療法人等の参加は必須ということでございますが、介護事業等を行う非営利法人は加えることができるということで、任意というふうになっているわけでございます。 これは、地域医療連携推進法人制度創設の趣旨が、地域において良質かつ適切な医療を効率的に提供することを目的にするものでございまして、法文上も、病院等の業務に関して連携を行うということを目的にするということが書いてあるといったことでございまして、医療を中心にいたしまして介護まで視野に入れる、こういった制度というものでございます。
○高橋(千)委員 相当苦しい答弁だと思うんですよね。 医療法だから介護事業者のことを義務規定みたいには書けなかったというのが単なる理由じゃないかなと思うんですけれども、ただ、七十条の七には、地域医療連携推進法人は、地域医療構想の達成及び地域包括ケアシステムの構築に資する役割を積極的に果たすように努めなければならないと、これは責務規定になっているわけですよね。積極的に果たすように努めなければならない。それは当然、社会福祉法人の参加を期待している、してもらわないと困ると思うんですよね。 そうしたら、どうするんでしょうか。例えば、出資して介護事業所をつくったりするんでしょうかね。それとも貸し付けとか、何らかの資金援助などで取り込むということが念頭にあるんでしょうか。
○二川政府参考人 地域医療連携推進法人は、確かに地域包括ケアシステムの構築に資する事業を行う法人も参加法人とすることが可能ということでございまして、地域医療構想の達成とともに、地域包括ケアシステムの構築にも資することができるような法人制度であるというふうに考えておるところでございます。 したがいまして、社会福祉法人に限らず、介護事業その他の地域包括ケアシステムの構築に資する事業を行う非営利法人が参加するといったこともあり得るわけでございます。 しかしながら、参加をするという方法と、それから、法人内で評議会というものがございますが、評議会の中でそういったことを視野に入れながら連携を推進していくという方法もあろうかということでございます。 また、地域医療連携推進法人につきまして、参加法人間で資金融通ができるというふうになっているわけでございますけれども、医療法人間におきましてはそのようにしようと考えてございますけれども、社会福祉法人につきましては、今般の社会福祉法人改革に鑑み、資金融通の対象から除外する方向で検討していくものと考えているところでございます。
○高橋(千)委員 わかりました。資金融通はしないと。 その上で、社会福祉法人に限らず非営利の事業者ということもありますというと、だんだん、もっともっと対象はちっちゃくなっちゃうかなと思うんですよね。 それで、もともと、昨年の日本再興戦略において、地域包括ケアを実現するため、複数の医療法人や社会福祉法人等を傘下に置く非営利ホールディングカンパニー型法人制度の創設が求められていた。地域包括ケアをやるためにやるのに、これは任意ですからとかそういうことを言っている場合じゃないと思うし、それだと本当に、大臣自身が認めているように、何のためなのかということになるわけですよね。 そうすると、全国社会福祉法人経営者協議会調査によれば、会員法人六千八百七十三法人中、約半数の三千四百六十九法人が単数施設法人なんですね。つまり、一法人一施設の小規模法人。これは、なかなか、二次医療圏を網羅するサービスというのは厳しいと思うんですよね。だから社会福祉法人改革の中に規模拡大まで書かれている、そういうことに全部リンクしていっちゃうのかなというのが一つと、それから、二〇一三年の社会保障制度改革国民会議報告書や日本再興戦略などでも、今言ったように社会福祉法人の規模拡大が求められるとしている。 そういうことを考えたときに、施設数の割合というと、社会福祉法人が四割強、営利法人も四割強なわけですよね。そうすると、ほとんど同じくらいの力関係になっている。それを、だんだん、地域包括ケア、要するに今の参加法人の中に営利法人も入れざるを得なくなるんじゃないか、そういうことになるのかなと思いますが、いかがでしょうか。
○二川政府参考人 先ほど御答弁申し上げましたとおり、地域医療連携推進法人につきましては、参加法人として参加をし、連携をより強固にしていくといった形での参加の仕方もございますけれども、評議会といったようなところに参加をすることで、その地域の面的な医療、介護全体を視野に入れた連携について一定の発言をしていただく、こういった方法もあるわけでございまして、どういった方法をとるかにつきましては、それぞれの地域医療連携推進法人の関係者の中で十分相談をいただいた上で法人を設立いただくことが適当なのではないかと考えております。
○高橋(千)委員 参加をしなくても意見を言えるからという、それは物すごい詭弁じゃないですか。だって、参加をしたって、それぞれの法人がやりたいことを、御意見を伺わなきゃいけないわけですよね、地域連携法人に御意見を伺わないと決められない、そういう関係なわけですよね。本当に、地域から、当事者の居場所づくりという要求から発してつくり上げてきた社会福祉法人にとって、この連携法人と地域包括ケアの関係というのは、どうなっていくのかというのが非常に危惧されるところだなと思うんですね。 それで、例えば、仮に社会福祉法人が参加するとして、医療法人と連携推進法人と、あるいは社員間の関係というのは、基本的に各一個の議決権とあるわけですよね。だけれども、例外規定がある。規模の大きさなどにやはり影響される、発言力にやはり差をつけられる、そういうことにならないでしょうか。
○二川政府参考人 今回の地域医療連携推進法人につきましては、原則としては一社員一議決権、すなわち参加法人一つについて一議決権ということを原則とはいたしておりますけれども、定款で別段の定めをすることは可能であるというふうにしておるところでございます。 これは公益法人制度においても同様の仕組みでございますけれども、その際、定款で別の定めをすることはできるわけでありますけれども、医療機関の連携を図るという目的に照らし、不当に差別的な取り扱い、あるところだけは不当に差別をする、こういったような定款の定めは無効ということになるわけでございます。 また、参加する法人、社員でございますけれども、社員が提供をした金銭等に応じて議決権の数を変えるといったようなこともしてはいけない、こういったことを規定してあるところでございます。
○高橋(千)委員 してはいけないと今例示したのは二つしかない、イとロだけなんですよね。そうすると、それ以外は認められちゃうということになるんでしょうか。
○二川政府参考人 参加する医療機関に、確かに大きな病院もあれば、小さな診療所といったこともあろうかと思います。その点につきましては、参加者、関係者の中で定款をおつくりいただく際に、例えば医療機関の病床数等を総合的に考慮して議決権の数を異ならせるといったような取り決めをすることは可能であるというふうに考えております。
○高橋(千)委員 今おっしゃいましたね、病床数の違いで取り決めすることは可能であると。これで力のあるなしが、発言力のあるなしが変わってくるということがやはり懸念されると当然指摘せざるを得ないと思っております。 まして、先ほど来言っている社会福祉法人との関係なども、本当に一施設しかない法人がどうなっていくのか。発言力もなかなかないという中で、本来自分たちが持っていた理念という関係がどうなるのかなということを、本当に懸念ばかりが広がるということになるかと思います。 それで、今度は医療法人の話になりますけれども、地域医療連携推進法人に参加するかは任意である。だけれども、同一の医療圏の中で、要するに、連携法人の中に入った法人と、そうでない医療法人の競合をどう整理していくのかということ。 ちょっと時間の関係で二つ言います。 先ほど阿部委員も御紹介いただいたんですけれども、都道府県知事には、自主的な取り組みだけでは機能分化が進まない場合、ペナルティーを行う権限があるわけですよね、指導する権限がある。これとの関係なんですよ。 当然、一つの医療圏の中に、連携法人と、そうじゃない、連携法人に入らない法人がある。そうすると、協議の場が一番決定権があると思うんですよね。知事にも権限がある。さっき紹介していた補助と融資の部分は、多分削除されています、今回の中には入っていないけれども、医療機関の公表などという形で厳しくペナルティーがあります。 そういう中で、実際はどうなんだろうと。協議の場が本当に回っていくのか。あるいは、参加するように誘導策があるのか。つまり、地域医療介護総合確保基金などを活用すれば参加せざるを得なくなっちゃうとか、要するに、参加しないでなかなか基金はないよね、そういうふうなことになりかねないなと思いますが、いかがでしょうか。
○二川政府参考人 今回の地域医療連携推進法人におきましては、その区域内で医療機関を経営している場合でありましても、参加はあくまで任意ということでございます。したがいまして、その地域におきましても、地域医療連携推進法人に参加する法人と参加しない法人の双方が存在するといったことになるわけでございます。 そういったことを前提に紹介、逆紹介等が行われるわけでございますけれども、そういったことにつきまして、地域の住民の方も参加をする、先ほど来申し上げている評議会というものがこの連携法人にございますので、そういった中で、医療機関が公平に扱われるように、そういったことを期待しているところでございます。 それからもう一点、県の方の権限が、地域医療連携推進法人に参加しないときにはそういった権限が行使されるのではないか、こういった御懸念でございますけれども、県の方の病床削減の要請、こういった規定があるわけでございますけれども、これにつきましては、地域医療構想と反するかどうかということが基準でございますので、地域医療連携推進法人に参加するかどうか、こういった基準ではございませんので、参加しない医療法人が参加しないというだけをもって不利になることはないというふうに考えております。
○高橋(千)委員 参加するかどうかがペナルティーになるわけないでしょう。そんなことを聞くわけないですよ。そうじゃなくて、全体としてこのくらいの目標だとしたときに、連携法人は自分たちの中で融通してここまで減らしますと例えば決めたでしょう、こっちは、いや、私たちは参加しません、減らしませんとなったら、当然そっちがだめだという話になりませんか。
○二川政府参考人 地域医療構想を実現していくという過程におきまして、病床機能ごとに、この地域ではこの機能の部分が何床ぐらい必要か、こういったところがあるわけでございます。そういったことを目指していく上で、都道府県の方としてはいろいろな協議の場を通じてそういったことを実現していくわけでございますけれども、最終的に、医療法の規定という権限も最終的なものとしては定められているところでございます。 そういったときに、例えば、ある医療機能が、非常に多い機能があるんだけれども、その多い機能の方をさらに増床しようというような医療機関が出る場合には、そういった規定が最終的に、できるだけ発動しないで実現していくことがいいわけですけれども、そういった逆のことをされる場合には、そういった規定の発動ということもあり得ないわけではないということでございます。 したがいまして、先ほど申し上げましたように、参加するかどうかということとかかわりはないことだというふうに考えております。
○高橋(千)委員 それはわかっていると言っているのに、何でだめ押しをするんですか。 結局、ほとんど機能しそうにないなと。最終的には協議の場をやらざるを得ないんだからということを、なぜかなというふうに思っちゃうんですね。 それで、なぜかなと思ったときに、やはり決定的に違うのは、知事が命令できるのは国公立病院なわけですよね。そもそも、非営利ホールディングカンパニーをやったらと最初にお話しされた松山さんだって、最初の一番の狙いは実は国公立病院なんだと言っている。それぞれに住民の運動があり、守ってほしいという運動があり、それでなかなか減らすことができないんだ、そこにやはり強制力をかけていくということが一つの狙いなのかなというふうに思っておりますが、どうお考えでしょうか。
○二川政府参考人 地域医療構想の実現におきましては、公立病院あるいは国立系病院、そういった公的な病院の統合を前提にするものではございませんで、あくまで各医療機関が、協議の場において自分のところの医療機関がどういった医療機能を担っていくべきかということを相談して、自主的な取り組みを進めるというのが、これが第一でございます。それと違う方向へ進むような医療機関がある場合には都道府県がそういった権限があるということでございまして、現状を維持することに関しての特別な権限があるわけではないということでございます。
○高橋(千)委員 現状を維持する、そんな質問はしていませんけれども。何でそういう答弁になるんだろうね。国公立病院をなかなか機能再編ができないからということを、これを最初に言っている人が狙いだと言っている、やはりそこがあるんでしょうという指摘をしたんです、私は。何でそういう答弁になるのかというのがよくわからない。 これから先は、もう時間も残り少ないので大臣に答えていただきたいんです。 結局、さっきから聞いていますと、あくまでも自主的なんだ、任意なんだ、県が決めるんだと言って、それどころか、内閣官房が出したんだと言って、厚労省は何の責任もないかのように言っているわけなんですよね。 そんなはずがないでしょうということで、資料の最後のページにつけておきましたが、経済財政諮問会議、五月二十六日に塩崎大臣が提出した資料です。 「中長期的視点に立った社会保障政策の展開」という、もっと資料はいっぱいあるわけですけれども、そういうテーマの資料の中に、重点改革事項として、「地域包括ケアシステムの構築:医療介護サービス体制の改革」となっていて、「質が高く、効率的な医療提供体制」とあり、「地域医療構想の策定支援、医療費適正化計画の前倒し・加速化」、これはわざわざ赤線で囲んである。それも、二〇一八年度改定で、もう間もなくであるにもかかわらず、それさえも待てないということで、前倒しをすると言っているわけですよね。 だったら、やはり厚労省として、それは上にせっつかれたということは言えるけれども、結局、やると言っているわけじゃないですか、前倒しで。そうなったら、当然のことながら、さっきから自主的だとかいろいろ言っている数字だってやらざるを得ない、そういう立場で、大臣、言っているんじゃないんでしょうか。
○塩崎国務大臣 地域医療構想は、今後の高齢化が本格的に進んでいく中で、全ての患者がその状態に応じた適切な医療を受けられるようということで、将来の患者の医療需要とそれに対応する必要な病床数をそれぞれ都道府県で推計してもらって病床の機能分化、連携を進める、こういうものでございます。 国においては、都道府県が地域医療構想を策定するに当たりまして十分な支援を行っていくということが必要であると考えておって、地域医療介護総合確保基金への財政支援を実施するほか、本年三月には地域医療構想策定のガイドラインを各都道府県にお示しを既にしているわけでありまして、あわせて、都道府県の担当者に対する研修会を実施してきているわけでございます。 さきの医療保険制度改革の中で見直しがなされました医療費適正化計画につきましては、このような地域医療構想を踏まえて都道府県の医療費の目標を定めることとしているほか、地域医療構想の策定を行った都道府県は、速やかに医療費適正化計画の見直しを行うこととしているところでございます。国としても、今年度中に医療費適正化基本方針の策定や必要なデータの提供等の支援を行うこととしているところでございます。 御指摘の諮問会議では、このように、都道府県が質の高い効率的な医療提供体制の構築を進めることができるように、国としてもしっかりできることは前倒して実施していくことを述べたものであって、医療費抑制先にありきというようなものではございません。
○高橋(千)委員 済みません、大臣、それはこれから言う質問の最後の問いですけれども。二つをまとめて答弁されちゃったわけですが、でも、やはりそういうことなんだろうなというのが何となく伝わったのかと思うんです。 この資料の中に、「病床機能の再編、地域差の縮小」と、ちっちゃくて申しわけないんですが、こうやって書いていますよね。さっきから議論している、これはAパターンなわけですね。最小は長野県だと。そこに、ずっと分布をしている大きなところも縮めていって、目標を、そこに照準を合わせて、そこから逆算をしてベッドを削減しましょうというふうなことをやってきたのが今までの議論だったということなわけです。 それで、同じ日の、この五月二十六日の民間議員の論点整理ペーパーでは、「インセンティブ改革」と称して、先ほどの人口推計を用いた二〇二五年までの病床の過不足について、「介護も含め、基金の配分、診療報酬、都道府県の機能強化」、今議論してきたこと全部です、「等によって、早期対応を図るべき。」と迫っています。 特に、民間議員の新浪氏は、大臣のペーパーを受けて、大臣の報告を受けて、医療費適正化計画の改定前倒しをぜひとも実現してほしい、医療費の抑制については、地域間の格差を半減する目標をぜひ立てて、二〇一八年度、二〇二〇年度に向けて実効が上がるようにしていただきたい、そうすると、私の試算ではそれだけでも一兆円弱、八千億円程度の抑制ができると。それだけでですよ。だから、薬価とかそういうのは、またそのほかにあるわけですよ。 そういうことを言われて、前倒ししますと言わざるを得ない、そういう中で今出てきている問題なんだ、そうすると結局、民間議員の発言に押され、医療費抑制ありきとなっているのではないか、これが問いだったわけですが、大臣、もう一回どうですか。
○塩崎国務大臣 実際、地域差があるということは間違いないことであって、医療費を持続可能なものにして、なおかつそれぞれの地域が地域の医療を決められるように、これから医療構想をつくっていくということをやっていく。 そういう中で、それぞれの地域の持続可能ではないかもわからないというようなところについてはやはり直していかないと、その地域で、これから国民健康保険も市町村単位じゃなくて県単位になっていくわけでありますから、そういう意味では、当然そういった改革はやっていかなきゃいけないわけで、これは県によっていろいろな跛行性がある、努力をしないといけないということになりますけれども、しかし、それは結果として自分たちの負担というものにもはねてくる話でもございますので、そういう意味で、改革は前倒していくということは、それなりにやはり大事なことでありますので、しっかりとやっていかなければならないというふうに思います。
○高橋(千)委員 例えば、その議論の中で、さっき地域包括の話をしましたけれども、介護の軽度者の生活援助等は保険給付の対象から外す、また、通所介護などのその他支援は自治体事業で実施する枠組みに全面的に移行すべきだと。 だから、今だって、随分議論して残したもの等があったわけですよ、それも全部外しちゃえと言っている。そうすると、その次に来るのは、介護度一、二を外す、そういう議論かなということさえも、現場ではすごく懸念が広がっているんですよ。そうやって抑制が迫られている中での今の改革なんだということで、しっかり、やはりそこに、わかりましたというわけにはいかないという頑張りをしていただきたいと思っております。 それで、先ほど来議論になっているメイヨー・クリニックのようなホールディング型医療法人、総理が昨年一月のダボス会議で宣言したわけですけれども、先ほど阿部委員が丁寧に紹介していただいたんですが、今回の法案はそれとは大分離れていると思うんですね。 これはやはり、医師会も、非営利ホールディングカンパニー型法人については、医療を営利産業として成長させたいという意図が明らかであり、全く認められない、そういう発言もしており、ストレートにはいかなかったんだろう、だからこそ、対極の非営利型ということで、かなり今回は抑制的な提案になったのかなと思っているんです。 だけれども、結局、向かうところは、さっき向かうのかどうかという議論がちょっとありましたけれども、私はやはり向かうんじゃないかなというイメージを持っております。 みずほ銀行産業調査部の昨年のレポートによると、やはり、このホールディング型法人のモデルとされる米国のIHNについては、医療費高騰に伴う保険者の管理強化とかニーズの多様化とか医療サービスの機能分化などが進む中で、MアンドAにより、同一地域内の病院や開業医、介護施設などの異なる機能を統合し、急性期医療から外来、在宅、介護等のケアサイクルを一元的に提供するIHN化が進んだと。傘下に、非営利の病院、介護施設等に加え、営利の関連法人や保険会社も保有している。 ですから、日本と違って、公的保険がないし混在しているわけですよね。アメリカの場合は民間保険と混在しているし、州によっても制度も違う。そういう中で、要するに保険会社がホールディングに一緒に参加しているという中での、何というんでしょうか、このみずほの表現をかりれば、それ自体が特区のようなものだという表現をしている。だから、そのまま同じ仕組みを日本に導入することは難しいという表現をされていて、私もそうだなというふうに思うんですね。 やはり、イメージとしては特区だと。だけれども、そういうことを日本も競争力会議の議論などで目指しているんじゃないのかということ。結局、さっきから、私、医療費抑制ではないかと言ってきましたけれども、それは裏表の関係で、医療費抑制の裏表は結局産業化なわけですよね。公的分野の産業化ということで、もっと医療の市場化を進めたいということは大臣自身が諮問会議の場で言っているわけですよね。 だから、今度の法案が、まだまだ一気にではないけれども、その途上のものになるのではないかということを心配するわけですけれども、どのようにお考えでしょうか。
○塩崎国務大臣 ダボス会議で総理が言及したメイヨー・クリニックにつきましては、先ほど来お話があったように、約百の医療機関が一体的に運営されて、地域で質の高い医療を効率的に提供する体制を構築した。 私どもは、今回、この連携法人を考えるに当たって、やはり日本の中で、それも地域で、質の高い医療を効率的に提供する体制を構築する一つの手段として考え得るのではないかということで御提案を申し上げているということだというふうに思います。 それで、今、産業化ということをみずから言っているのではないかということをおっしゃっていますが、それは必ずしも、午前中にも少し御意見がございましたけれども、この連携法人においても株式会社をその中に一つ二つぶら下げてもいいんじゃないか、こういう御意見もあるわけでありますけれども、私どもは、医療を中心に考えている今回の連携法人については、やはり非営利性を堅持するということが必要であって、地域医療連携推進法人全体の非営利性を確保するために、株式会社については参加できないということとしているわけです。 なおかつ、しかし、産業化と言っていることについては、それは、医療のど真ん中ではないところについては産業化をできるところについて産業化をして効率化を図り、よって、よりよい医療が提供できるようにすべきではないかと。もちろん製薬産業などはその典型であるわけですし、医療機器も同じ、そういうことを申し上げているので、決して医療の産業化ということ自体を言っているわけではございませんので、誤解のないようにお願いをいたしたいと思います。
○高橋(千)委員 これで終わりますが、大臣がおっしゃったそのど真ん中の部分ですよね。結局、公的医療の部分がどんどん小さくなる議論が進んできて、それが結局、受け皿としての市場化が広がっているということを強く指摘して、終わりたいと思います。
○渡辺委員長 以上で本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○渡辺委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。足立康史君。
○足立委員 私は、維新の党を代表し、医療法の一部を改正する法律案について、反対の立場から討論を行います。 本法律案は、医療法人制度の見直しや地域医療連携推進法人の創設を主な内容とするものであります。その趣旨については理解できる部分はあるものの、改正の内容は不十分であり、賛成することができません。 以下、反対の主な理由を述べます。 第一に、医療法人制度の見直しが極めて中途半端であることであります。 医療法人の事業活動は、その大部分が社会保険料や国民の税金といった公的な資金で賄われているのは周知のとおりであります。経営の透明性を高めることは理の当然であり、医療法人に対する信頼性の確保に必要不可欠であります。 今回、ようやく医療法人の会計基準の適用が法律上明記されることとなりました。しかしながら、会計基準が適用される医療法人の範囲は、一定規模以上の法人にとどまっています。社会福祉法人制度においては、全ての法人を会計基準の適用対象としていることからも、なぜ医療法人についてのみ適用範囲を限定するのか、理解できません。 反対する第二の理由は、持ち分あり医療法人を医療法人の分割制度の対象としないことであります。 分割制度は、我が党が以前から強く主張していたことであり、その導入を心待ちにしていました。しかしながら、分割制度の対象から、現在の医療法人の大宗、約八割を占める持ち分あり医療法人を外すのでは、せっかくの分割制度も活用できないのではないでしょうか。 そもそも、持ち分なし医療法人を原則とし、持ち分あり医療法人を経過措置型医療法人とする建前にこだわること自体が間違っています。 反対する第三の理由は、今回創設する地域医療連携推進法人制度が地域包括ケアの実現につながらないことであります。 地域医療連携推進法人の参加法人として、営利法人は参加できないこととなっています。介護事業の担い手である営利法人の力をかりることができない制度では、地域包括ケアの実現に疑問符を投げかけざるを得ません。 さらに、地域医療連携推進法人から介護サービス等を行う事業者への出資についても、その出資先を一〇〇%子会社に限る方針としています。これでは、一部の特定の医療グループに出資先が限定され、ひいては、グループ内での関連事業者やサービス利用者の囲い込みといったマイナスの結果を生み出すこととなるのではないでしょうか。 政府が旗を振る地域医療連携推進法人制度の創設は、地域包括ケアを実現するどころか、破壊しかねない制度となると懸念せざるを得ません。 以上のとおり、本法律案における医療法人制度の見直しは明らかに不十分な内容であり、地域医療連携推進法人制度についても、創設の理念と内容が矛盾しており、全く評価することができない旨を申し上げて、私の反対討論といたします。(拍手)
○渡辺委員長 次に、堀内照文君。
○堀内(照)委員 私は、日本共産党を代表し、医療法の一部改正案に反対の討論を行います。 政府の目指す医療、介護の一体的改革は、川上から川下まで、医療も介護もそぎ落とし、自助、共助、慈善的な社会福祉事業に置きかえるものであり、本法案は、その手段となる新型法人を創設するものにほかなりません。 第一に、地域医療連携推進法人は、主要病院を傘下に組み込むことで一体的に運営し、地域医療構想実現のために、病床数や診療科の再編、縮小やそれに伴う医師、看護師等の人材移動を行い、医療提供体制の改変を促進しようとするものです。 社会保障制度改革推進本部に設置された専門調査会は、一割以上の病床を削減し、二〇二五年、百十五万から百十九万床とする推計を示し、地域医療構想はこれを踏まえて策定し、病床機能報告制度の機能別病床数が推計値に収れんしていくよう取り組みを進めるべきだとしています。 この推計に基づき、強引な病床削減、再編が行われれば、入院日数の大幅短縮で患者追い出しが加速しかねません。また、診療科の再編、高度医療機器や医師、看護師等の重点化など、集中、効率化が進めば、二次医療圏が広域にわたる地域では、住民が通える範囲に必要な診療科、医師が存在しない事態を一層進めることになります。 第二に、本法案は、地域包括ケアシステム推進のため、社会福祉法人等を社員とすることができるとしています。 地域包括ケアを掲げた医療介護総合法は、要支援外しを初め、地域での公的介護給付を大幅に後退させました。生活支援を地域の互助に依拠する制度改変を行いましたが、担い手確保の展望はありません。 本法案は、大規模医療法人を中心として、川上から川下までネットワーク化を図るとともに、社会福祉法の改定により公益的活動を責務とする社会福祉法人などを取り込み、制度外のサービスをも担わせることで受け皿にしようとするものにほかなりません。 政府が目指す地域包括ケアは、抑制、削減される医療提供体制の代替でありながら、公的介護保障として体制整備するものではありません。 第三に、地域医療連携推進法人は、病院経営が可能であり、参加法人の運営に大きな影響を持つにもかかわらず、理事長は医師でなくてよいとされていること、関連事業であれば株式会社への出資が可能であること、議決権について、原則各一個としながら、定款で定めれば病床数等で差をつけることも可能であり、一部大規模法人による実効支配が排除されないことなどは、医療の営利産業化への火種となるものであり重大です。 給付費削減を前提にした連携、再編では、医療、介護をめぐる危機的状況は解決されず、逆に矛盾が深まるだけです。病院、施設、地域で必要な医療、介護を保障する体制の確立を求め、討論とします。(拍手)
○渡辺委員長 以上で討論は終局いたしました。 —————————————
○渡辺委員長 これより採決に入ります。 内閣提出、医療法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○渡辺委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡辺委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○渡辺委員長 次に、内閣提出、確定拠出年金法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。塩崎厚生労働大臣。 ————————————— 確定拠出年金法等の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○塩崎国務大臣 ただいま議題となりました確定拠出年金法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。 我が国の企業年金制度等は、確定拠出年金法及び確定給付企業年金法のいわゆる企業年金二法の成立から十年余りが経過するとともに、長らく企業年金制度の中心的な役割を担ってきた厚生年金基金制度の抜本的な見直しが行われるなど、これを取り巻く状況は大きく変化いたしました。また、働き方の多様化を初め社会経済構造も大きく変化しつつあります。 公的年金と相まって国民生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的としている企業年金制度等について、こうした変化に対応し、その普及及び拡大を図るとともに、老後に向けた個人の自助努力を行う環境を整備することを目的とした所要の措置を講ずるため、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、企業年金の普及及び拡大を図るため、従業員数が百人以下の中小企業を対象として、設立手続等を大幅に簡素化した簡易型確定拠出年金制度と、個人型確定拠出年金に加入する従業員の掛金に追加して事業主が掛金を拠出することを可能とする個人型確定拠出年金への小規模事業主掛金納付制度を創設することとしています。また、現行では月単位となっている掛金の拠出規制単位について、年単位に見直すこととしています。 第二に、個人型確定拠出年金について、国民年金の第三号被保険者、企業年金加入者及び公務員等共済加入者の加入を可能とするとともに、確定拠出年金から確定給付企業年金等への年金資産の持ち運びを可能とすることとしています。 第三に、確定拠出年金の運用について、加入者の運用商品の適切な選択に資するため、継続的な投資教育の実施を事業主の努力義務とするとともに、運用商品数の上限の設定等の措置を講ずることとしています。また、あらかじめ定められた運用商品に関する規定の整備を行うとともに、当該運用商品の分散投資効果が期待できる商品設定を促す措置を講ずることとしています。 以上のほか、企業年金の手続の簡素化、国民年金基金連合会の広報業務の追加等を行うこととしています。 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、平成二十九年一月一日としています。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○渡辺委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十一分散会