厚生労働委員会 第28号
- 発言数
- 266 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2015/07/03
会議録
○渡辺委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、社会福祉法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。塩崎厚生労働大臣。 ————————————— 社会福祉法等の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○塩崎国務大臣 ただいま議題となりました社会福祉法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。 急速な少子高齢化、地域社会の変容等により福祉ニーズが多様化、複雑化していく中、福祉サービスの主たる担い手である社会福祉法人が果たしていく役割はますます重要になっています。社会福祉法人が備える公益性や非営利性に見合う経営組織や財務規律を実現し、国民に対する説明責任を果たすとともに、地域社会に貢献するという社会福祉法人本来の役割を果たしていくよう法人のあり方を見直す必要があります。 また、今後の高齢化の進展に伴い、介護ニーズの多様化及び高度化が見込まれる中、介護人材を初めとした福祉人材の確保を、量と質の両面から総合的かつ計画的に推進していくことが必要です。 このような状況を踏まえ、福祉サービスの担い手である社会福祉法人の改革と福祉人材の確保の促進を一体的に行うことにより、福祉サービスの供給体制を確保していくため、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、社会福祉法人の経営組織について、理事等の権限、責任等に関する規定を整備し、議決機関としての評議員会の設置を義務づけるとともに、一定規模以上の社会福祉法人に対して会計監査人による監査を義務づけることなどにより、ガバナンスの強化を図ります。また、定款、計算書類等を公表しなければならないものとし、運営の透明性の向上を図ります。さらに、財務規律の強化を図るため、理事等の関係者に対する特別の利益供与の禁止、役員報酬基準の作成及び公表、純資産の額が事業の継続に必要な額を超える法人に対する既存事業の充実または新規事業の実施に関する計画の作成等の義務づけを行うとともに、社会福祉法人は、その事業を行うに当たり、日常生活及び社会生活上の支援を必要とする者に対し、無料または低額な料金で福祉サービスを積極的に提供することに努めなければならないものとする等の措置を講じます。 第二に、介護人材の確保のため、社会福祉事業従事者の確保に関する基本指針の対象範囲を拡大するとともに、介護福祉士が離職した場合等において、都道府県福祉人材センターに届け出を行うよう努めるものとする等の取り組みを進めます。また、介護福祉士の資質の向上のため、介護福祉士養成施設の卒業者に対する国家試験の受験の義務づけについて、平成二十九年度から漸進的に導入し、平成三十四年度から、全ての卒業者に対し実施する等の措置を講じます。 第三に、社会福祉施設職員等退職手当共済制度について、退職手当金の支給乗率を長期加入者に配慮したものに見直すとともに、被共済職員が退職し再び被共済職員となった場合に、共済加入期間の合算が認められる期間の延長を行うこととします。また、障害者支援施設等の業務に従事する被共済職員に係る退職手当金の支給に要する費用を公費助成の対象から除外し、介護保険施設等と同様の取り扱いとすることとします。 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、平成二十九年四月一日としています。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○渡辺委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 ————◇—————
○渡辺委員長 次に、厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、参考人として日本年金機構理事長水島藤一郎君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣官房内閣審議官向井治紀君、内閣参事官三角育生君、警察庁警備局長高橋清孝君、財務省主計局次長太田充君、国税庁長官官房審議官上羅豪君、課税部長藤田博一君、厚生労働省大臣官房情報政策・政策評価審議官安藤英作君、大臣官房年金管理審議官樽見英樹君、医政局長二川一男君、健康局長新村和哉君、医薬食品局長神田裕二君、職業安定局派遣・有期労働対策部長坂口卓君、雇用均等・児童家庭局長安藤よし子君、社会・援護局長鈴木俊彦君、社会・援護局障害保健福祉部長藤井康弘君、老健局長三浦公嗣君、保険局長唐澤剛君、年金局長香取照幸君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡辺委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○渡辺委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。谷川とむ君。
○谷川(と)委員 おはようございます。自由民主党の谷川とむでございます。 今回、質問の機会を与えていただきまして、まことにありがとうございます。 厚生労働関係の基本施策は幅広くいろいろとありますが、私のライフワークの一つである生活保護について質問したいと思います。 生活保護については予算委員会分科会で一度質問させていただきましたが、そのときの質問を踏まえ、今回はもう少し細かく分けて質問したいと思います。 私は、平成二十二年、大学院在籍時に、当時、大阪市の被生活保護人員の約五人に一人が居住する大阪市西成区、その中でも約三人に一人が居住するというあいりん地区を中心に、フィールド調査、ヒアリング調査、インタビュー調査を行い、生活保護の実態を調査しました。 実態調査の結果、生活保護が必須な者は保障されていることが明らかであり、これは現行の生活保護制度の運用として評価ができると思います。 これからも、生活保護が受給できなければ生きていくことができない国民は必ず守る制度でなければなりません。しかし、問題も多く、生活保護が必須な者を必ず守るためにも、生活保護制度を再度検討しなければならないと考えています。 まず、被生活保護者の生活保護受給の実態であります。 保護費支給日に西成区役所を訪れると、支給開始時間一時間前の八時には、元気そうな被保護者が何百人と長蛇の列をつくり、中には、たばこを吸いながら笑顔で雑談し保護費の受け取りを待っている者も多数います。支給開始時刻九時には、支給場所である会議室から階段まで千人以上を超す被保護者が、職員の指示に従い、長蛇の列をつくっています。最低でも一、二時間以上立ちっ放しでありますが、疲れている様子もなく、元気な者が多く見られます。十分に稼働能力があるようにしか私には見えませんでした。 また、被生活保護者の中には、保護費を区役所までタクシーでとりに来る者、支給後、タクシーで帰る者も多数います。 生活保護費支給日と支給日前日では、町の活気も全然違います。 支給日前日では、町中でビールや日本酒などのアルコール飲料を飲んでいる者も少なく、その理由は、被保護者もお金がわずかしか残っていないからだと推測されます。それに対して、支給日には、朝から居酒屋やまた路上でアルコール飲料を飲んでいる者が明らかにふえ、カラオケもあちらこちらから聞こえてきます。また、ビニール袋いっぱいにビールを買って両手に持っている被保護者を見て、愕然としたことを覚えています。 また、支給日前日には路上でギャンブルをしている者を確認できませんでしたが、支給日には、二カ所でギャンブルをしている者が確認できました。賭場も、支給日前日より支給日以降では、見張りの数から推測すると、開いている数がふえているようにも思われました。 また、パチンコに保護費を使っている被保護者も多く存在します。あるパチンコ店の売り上げの比較をすると、保護費支給日以降の三日間の一日の売り上げは、その他の日の三倍であると言います。また、パチンコ依存症である被生活保護者の中には、生活保護費の全てを三日で使い果たして、同じ被保護者に借金する者、または悪質な金融会社に借金する者さえいます。 生活保護の要件を満たしていないにもかかわらず、あらゆる圧力で被生活保護者となって生活保護費を不正に受給している者、実際には同居しているにもかかわらず偽装離婚をして保護費を受給している者、また、悪質な精神科医、薬局等と結託して向精神薬を入手して販売する者、たばこ、アルコール、ギャンブルに生活保護費の大半を使う被保護者も多数存在しているのが実態であります。 厚生労働省は、このような実態をどれほど把握しており、また、全ての被保護者ではありませんけれども、一部の被保護者が国民の血税である生活保護費をこのように受給して使っているという実態について、どのように思われ、また、今後どのような対策を考えておられますか。
○鈴木政府参考人 お答え申し上げます。 生活保護受給者の不正受給、特にこの点でございますけれども、これは、生活保護制度に対する国民の信頼を確保していく上でまことに重大な問題であるというふうに認識をいたしております。 不正受給の事件でございますけれども、これは自治体から厚生労働省に情報提供をいただいております。直近で、昨年度把握をいたしました平成二十六年度分の不正受給件数でございますけれども、これは四万三千二百三十件となっております。その内容につきましては、稼働収入の無申告ないし過少申告、あるいは各種年金等の無申告、こういった報告を受けているところでございます。 そこで、こうした不正受給への対策を強化いたしますために、昨年七月から改正生活保護法が施行されております。その中では、特に、福祉事務所が必要な情報を求めた相手先の官公署、これは回答義務、回答しなければならないという義務を設けておりまして、そういった点を通じまして、福祉事務所の調査権限を強化いたしております。また、不正受給にかかわります罰金の引き上げでございますとか、あるいは不正受給が起きた場合の返還金の上乗せ、こういったような各種の対策も盛り込んだところでございます。 また、ただいまの御指摘の中に、受給者の中に、生活費をギャンブルなどの遊興費に充てて費消してしまう、こういった御指摘もございました。こうした金銭管理に問題を抱えるような事例も多数見受けられます。 そこで、改正生活保護法におきましては、受給者の責務といたしまして、生計の状況を適切に把握すること、これを規定いたしました。これに基づきまして、福祉事務所が御本人の自立支援の観点から必要であると判断した場合には、その状況に応じまして、レシートとか領収書の保存とか、あるいは家計簿の作成を求めることができる、こういった取り組みを行っているところでございます。また、自治体におきましても、本人の状況に応じて、金銭管理の支援を行うといった取り組みも実施をしているところでございます。 いずれにいたしましても、今後とも、生活保護制度が国民の信頼を得ていくために、不正受給対策をしっかり進めてまいらなければならないと思っておりますので、また引き続き努力をしてまいりたいと思っております。
○谷川(と)委員 ありがとうございます。 私、今お話しさせていただいたとおり、いろいろな実態をやはり把握していただいて、被保護者の生活を把握することによって、よりよい制度になってくると思います。生活保護法が一部改正されて、いろいろ義務づけられたりとか罰則規定が設けられたのは知っているんですけれども、これをしっかりと実行していっていただきたいなというふうに思います。 今局長からも生活保護ビジネス、不正受給についてのお話がありましたので、そこに入らせていただきたいと思います。 次に、私は、生活保護ビジネスについても実態を把握しました。一つ目は、路上生活者の居宅保護開始時に支給される敷金、一時的な生活保護費についてであります。 路上生活者には、路上生活者の多くが住む地域や公園などで、人権団体、業界団体、NPO団体、不動産会社等の生活保護業者から、住居、食事を提供しますなどと書かれたチラシが配られたりします。生活保護業者は、バイトを雇って勧誘させ、一人勧誘すると当時十万円のバイト代が支払われたといいます。また、炊き出しを行い、食事を配給する生活保護業者の中には、路上生活者に対して住居や毎日の食事の提供を提示しているものも存在します。路上生活者がその提示を受け入れると、路上生活者は生活保護業者が経営する無料低額宿泊所、マンション、アパート、プレハブ等に連れていかれ、生活保護を申請するように勧められたりもします。その路上生活者の中には、生活保護業者とともに生活保護の申請をする者さえいます。 これらの物件の中には、敷金、礼金が必要のないゼロゼロ物件も多数存在します。しかし、ゼロゼロ物件であるにもかかわらず、居宅保護が開始されると、居宅保護開始時に支給される敷金、現在、大阪市では、住宅扶助費上限四万円の四カ月分の十六万円以内が支給されます、それらの多くを生活保護業者によって請求されることも多々あります。 また、この場合、臨時的な生活扶助費として、布団代、被服費、家具什器費、また移送費等の給付を受けることができます。平成二十六年度の布団代は一万七千七百円、家具什器費は二万六千二百円、また、真にやむを得ない場合は四万千九百円となっています。これらの大半を生活保護業者によって必要以上に請求されることもあります。 このように、路上生活者に生活保護を勧める生活保護業者の中には、過剰な利益を得ている業者も多数存在しているのが実態であります。 そこで、路上生活者の方を利用して、過剰な利益を得ている悪質な業者に対してどのような取り組みをなさっているのか、厚生労働省の御見解をお聞かせください。
○鈴木政府参考人 ただいまの御質問にお答えします前に、先ほどの御答弁でちょっと一点訂正を申し上げます。 不正受給件数につきまして、昨年度と申し上げましたけれども、直近で二十五年度分の件数でございます。まことに申しわけございません。 そこで、今御指摘ございましたように、生活保護の受給者に対しまして不当に営利を図ったり、またあるいは宿泊施設などを利用する生活保護受給者の処遇に関しまして不当な行為を行う、こういった悪質な事業者が確かに存在するわけでございまして、こういった事業者に対しましては厳正に対処することが必要だというふうに考えております。 まず、このため、本年四月に、無料低額宿泊所の設備、運営に関する通知、これを改正いたしまして、第一点としまして、生計困難者を募集または勧誘を行っている施設につきまして、届け出をしていただいているかどうかの有無にかかわらず、都道府県等の定期的な調査あるいは指導の対象とするということにいたしました。 第二点目といたしまして、不当営利あるいは利用者の処遇に対する不当行為につきまして、都道府県等が事業の制限または停止命令を行う、そういった場合の要件等を具体化いたしまして、不当営利、不当行為の排除を徹底することといたしたところでございます。 また、現在、無料低額宿泊所を初めといたしまして生活保護の受給者が居住利用している各種の施設につきまして、施設数でございますとか定員、入所者数、利用料、そして住環境の状況、こういったものを把握するための調査を実施しているところでございます。 今後、その結果を踏まえまして、またさらに必要な措置を検討してまいりたいというふうに考えております。
○谷川(と)委員 ありがとうございます。この点については、定期的な調査をしていただいて、本当に実態を把握していただいて、改善を進めていっていただきたいなというふうに思います。 次に、住宅扶助、生活扶助について質問をさせていただきます。 六十歳から六十九歳の単身者の被生活保護者であれば、大阪市の場合、住宅扶助費として月に四万円、生活扶助費として月に八万円、合計約十二万円が支給されます。 被生活保護者が居住するマンション等の家賃は、住宅扶助費の上限額に設定されることがほとんどであります。被生活保護者の中には、生活保護業者と賃貸借契約また施設使用料等のサービスを受ける契約を結び、生活保護業者に施設使用料として食費、運営費、その他水道光熱費などの名目で、生活保護費の大半を請求される者も少なくありません。提供される食事の回数、内容は業者によってさまざまでありますが、食費として支払う価値のないものを提供している業者も存在します。また、住宅の間取りもさまざまでありますけれども、トイレ、風呂共同で、ベニヤ板で仕切られただけの三畳未満の部屋に閉じ込められ、生活を余儀なくされている者もいました。 この住宅扶助については、ことしの七月から、床面積に応じて上限額を減額する仕組みを導入し、適正な水準となるように見直されることとなり、私は大変評価できるのではないかと考えております。 また、生活保護業者に無断で銀行口座を開設され、印鑑、通帳を管理され、生活保護費支給日に無断で引き落とされ、家賃、施設料等として生活保護費の約十万円を請求され、その残り二万円ほどしか受け取れない者もいます。これらは一種の金銭管理であり、そもそも金銭管理は、被生活保護者の承諾、希望がなければ行ってはなりません。 一方、管理を行わないと、実際には、部屋をごみだめにして衛生を保てない者、食事を自分自身で用意できない者、また、生活保護費を、たばこ、アルコール、ギャンブルで全てを使い果たす者も存在しています。そのように自活する力を失っているからこそ、金銭管理を受けている実情もあります。 こうした曖昧なサービス提供や、劣悪な居住環境を余儀なくされているケース、金銭管理の問題について、厚生労働省として、どのように認識して、どのように対処しているのでしょうか。
○鈴木政府参考人 今御指摘いただいた事例に関してでございますけれども、生活保護の受給者を居室面積の狭い部屋に住まわせて、生活支援と称して高額な利用料を徴収するといった場合、それから、事業者が入所者の保護費を管理いたしまして、直接利用料を天引きする場合、こういったことがあることを承知いたしております。 こういった問題に対処いたしますために、先ほど申しましたように、本年四月に、無料低額宿泊所の設備、運営に関する通知、これを改正いたしまして、都道府県等によります是正措置の要件等を具体化いたしました。 具体的に申しますと、事業者が居室の利用あるいは各種サービスの利用を強要したり、あるいは曖昧な名目による不適切な金銭の支払いを求めているといったような場合、それから、居室の利用以外のサービスに係る費用、これの契約を締結しない場合には退去を求めているような場合、こういった場合には事業者に対しまして事業の制限または停止を命じることができる、これを明示いたしまして、是正措置の強化が図られるようにしたところでございます。 また、金銭管理に関しましても、この通知の改正の中で、宿泊所が利用者の金銭管理を行う場合、これは適正な場合もあろうかと思います、利用者が依頼したという事実を書面できちんと確認できるようにすること、それから、金銭などの具体的な管理方法でございますとか本人への定期的な報告、こういったことを宿泊所の管理規定で定めなければならないということを位置づけたところでございます。 それから、先ほど先生からも御指摘がございましたように、今般の住宅扶助基準の見直しの中で、床面積に応じまして基準の上限額を減額する仕組み、これを導入しておりまして、劣悪な住宅にもかかわらず基準の上限額で家賃を設定して生活保護の受給世帯を居住させる、こういったような貧困ビジネスについて是正することとしております。 これからも、いろいろな、各般の施策を講じまして、貧困ビジネスの是正に努めてまいりたいというふうに思っております。
○谷川(と)委員 よろしくお願いいたします。 西成区では、いっとき、一つの部屋に千人が住んでいるということになっていたという事例もありますので、ぜひとも指導監督の方をどんどん進めていっていただきたいなというふうに思います。 次に、医療扶助について質問します。 医療扶助は、原則、現物給付であります。しかしながら、支給限度額が定められておらず、かつ、被生活保護者の自己負担がありません。被生活保護者の中には高齢者が多く、持病も抱え、身寄りがいない者も多く存在することから、被生活保護者は医療従事者に依存しやすく、医療従事者から見ても被保護者は優良な顧客となることが予想されます。 このような状況に便乗して、被生活保護者の中には、長期にわたって通院させられたり、毎日点滴をされたり、治療され、医師らが不正に診療報酬を請求するケースがあります。さらに、訪問診療を頼んでいないのに行われ、挨拶程度でも診察したことにされている者すらいます。一方で、被生活保護者の中には、医療に係る費用の自己負担の問題がないために、医療サービスを受ける必要がないにもかかわらず、暇潰しに診察に行く者すら存在しています。 さらに、医療扶助を過剰に請求する病院ネットワークの存在もあります。具体的には、診療点数の高く請求できる患者を同じネットワーク内の病院で相互に融通し合って、検査、治療を繰り返し、診療報酬を増大させるネットワークであります。 この点について、指導監督する行政は、短期間で幾つもの病院を転院するということは望ましいとは思わない、ただ、病院に入院するとか転院するとかいうのはどうしても医師の判断によらざるを得ないのが現状であると考えている、また、担当者は専門知識がなく、大阪市では当時、年間二百五十八万件という膨大な量のレセプトがあり、そのレセプトのチェックが困難であるという回答をするにとどまっていました。 生活保護指定医療機関の中には、このように生活保護に便乗して被生活保護者に過剰または架空の診療を施して、税金が原資の生活保護費を請求している者が多数存在します。また、自己負担がないために必要以上に受診している生活保護者も多数存在します。 このような悪質な病院ネットワークの問題や過剰な医療扶助のケースについて、どのように認識して、今後どのように対応を行っていくのでしょうか。
○鈴木政府参考人 生活保護の受給者に適正な受診をしていただく、それから医療機関の側でも適正な医療を提供していただく、これはやはり制度に対する国民の信頼を確保する上で重要なことだというふうに認識をいたしております。 したがいまして、ただいま御指摘のありました例えば頻回の受診、あるいは向精神薬が重複処方されているような方々、こういった場合につきまして、レセプトなどからこういったものを把握いたしまして、福祉事務所に嘱託医がおりますのでこれに協議をする、それから御本人の主治医に確認を行う、その上で福祉事務所のケースワーカーが本人を訪問する、そういったことで適切な受診への指導を行っているところでございます。 また、医療機関側でございますけれども、先般の生活保護法の改正におきまして、適切でない場合の指定取り消し要件を明確化いたしました。そこで、国や都道府県による指導体制も強化をいたしまして、例えば一件当たりの平均の請求点数が非常に高い、そういったような特徴のある医療機関につきましては、必要に応じまして指導の対象にする、こういった取り組みを展開しているところでございます。 それから、特に、先ほど御指摘がございました頻回転院、これにつきましては、昨年八月に新たに通知を発出いたしまして、具体的には、受給者が転院する場合には、医療機関から福祉事務所に転院の理由、転院先の医療機関を連絡していただくことにいたしております。その上で、福祉事務所が、転院の必要性につきまして、先ほど申し上げました嘱託医に協議して検討を行う。こういったことを通じまして、転院ケースについての適切な指導を行っているところでございます。 また、頻回転院を繰り返す方につきましては、ケースワーカーが、当然、医療機関への訪問等もいたしまして、実態把握を行いまして、また、これに含みまして適切な措置を講ずることにいたしております。 それから、特に、こうした取り組みをするに当たりまして、レセプト点検が非常に効果的でございます。これを自治体が効果的、効率的にできますように、専門業者に委託あるいは専門職員の雇用、こういった経費につきまして、国が四分の三の補助を行うことによりまして実施を支援する、こういった取り組みも行っているところでございます。 今後とも、こういった取り組みを徹底いたしまして、医療扶助の適正な給付に取り組んでまいりたいと考えております。
○谷川(と)委員 ありがとうございます。 生活保護費の約半分が医療扶助費で賄われているところが現実であります。しっかりと取り組んでいただきたいなというふうに思っております。 次に、一つちょっと質問を飛ばさせていただいて、葬祭扶助について質問をさせていただきます。 葬祭扶助は、原則、金銭給付であります。現在、一般基準として、一級地及び二級地では、大人二十万六千円以内が支給されます。 被生活保護者が死亡した場合、住居、施設、病院等の経営者は、関係のある葬儀業者に委託して葬儀を行い、紹介料という形で葬儀業者から金銭を受け取り、葬儀業者は葬祭扶助費を各市町村から受け取る仕組みになっています。被生活保護者が入居する住居、施設、病院の経営者もしくは関係者が葬儀業者を経営している場合もあり、より強固なネットワークが存在します。 被生活保護者は身寄りがいないのが通常であり、葬儀の内容や費用をチェックする者が存在しないどころか、参列者もいないことが多くあります。そのため、葬儀業者は、正式な葬儀を行わないことが常態化しております。葬祭扶助限度額近くになるように葬祭費用を設定して請求しているのが実態であります。 このように、正式な葬儀を行っていないにもかかわらず、限度額いっぱいで生活保護費を請求する葬儀業者がほとんどである実態を踏まえて、厚生労働省として今後どのように対策を講じていくのか。 この点については、また私の実家はお寺であり、葬儀についてはよく知っているつもりです。私が論文を書いた平成二十二年時点では、葬祭扶助費の上限額は二十万千円以内でした。この金額でも高く設定されていると考えているところで、今は二十万六千円と、上限額が五千円引き上げられています。その理由も重ねてお答えいただきたいと思います。
○鈴木政府参考人 お答え申し上げます。 まず、葬祭扶助の限度額でございますけれども、御指摘のように、一級地または二級地の場合に二十万六千円以内ということになっております。これは、東京都におきます区民葬儀の最低料金あるいは各地域の葬祭料金の実態を踏まえて設定したものでございます。 そこで、先ほど五千円の増額の御指摘がございましたが、これは平成二十六年四月から増額をいたしておりまして、具体的には、消費税率が八%に引き上げられたことに伴う影響を反映させたものでございます。いずれにいたしましても、この限度額は、今後とも、葬祭料金の実態を踏まえまして適切に設定してまいりたいというふうに考えております。 それから、ただいま、生活保護受給者の葬祭で、葬祭業者が実際の葬祭に要した費用の額を上回る額を請求するケースが多いという御指摘もいただきました。ここにつきましては、実態を踏まえて、必要な適正化を図る必要があるだろうというふうに考えております。 具体的には、実際に行われます葬祭の内容に立ち至っての判断となりますので、福祉事務所のチェックの実効性なども含めまして、事務に当たる自治体から実情あるいは意見の聴取を行いながら検討してまいりたいというふうに考えております。
○谷川(と)委員 ありがとうございます。 時間が来ましたので質問を終わらせていただきますけれども、いろいろと問題を抱えている生活保護制度、私もしっかりと取り組んでまいりますので、厚生労働省としてもしっかりと取り組んでいただきますようにお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、古屋範子君。
○古屋(範)委員 おはようございます。公明党の古屋範子です。 きょうは、私が今抱えております諸課題について質問をしてまいります。 まず初めに、がん対策についてお伺いをいたします。 六月一日に、塩崎大臣が御出席になって、がんサミットが開催をされました。私も参加をさせていただきました。 一九八一年以来、日本人の死亡原因の第一位ががんであります。国民の二人に一人ががんになるという時代であります。 二〇〇六年に、がん対策基本法が成立をいたしました。これに向けても、公明党として、がん対策を国家戦略として、最優先課題として取り組むべきであるということで、法案の骨子から検討し、成立をリードしてまいりました。 この中では、特に、緩和ケアの導入ですとか、あるいは放射線治療、また化学療法の拡充、がん登録などを盛り込んだところでございます。 日本人の死因第一位であるがんについて内閣府がことしの一月に調査したところによりますと、がんに対しては七四%を超える人が怖いという印象を持っている。しかし、その反面、受診に行くとなると、なかなか行っていただけない。現在、少しずつ上がってきて、四〇%台でございます。その受けに行かない理由、受ける時間がないというのが第一位ということでございまして、怖いけれども、なかなかその受診に行くまでに至らない、忙しいということなんでしょうか。 私たちも、がん検診率の向上に向けまして、特に女性特有のがんに関しましては、無料の検診クーポンの発行、また、二〇一四年からはコール・リコール制度、個別の受診勧奨も取り入れまして、乳がんなどでは四三・四%という受診率まで持ってまいりました。目標の五〇%までもう一歩というところまで参りました。これも全国の議員で押し上げていきたいというふうに考えております。 一日のがんサミットの中で、大臣の方から、年内をめどにがん対策の加速化プランを取りまとめるよう安倍総理から指示があったということを伺いました。 この加速化プランの目的また内容についてお伺いしたいと思います。
○新村政府参考人 お答えいたします。 平成二十四年六月に閣議決定されましたがん対策推進基本計画に基づき、がん対策を総合的かつ計画的に推進してきたところでございますが、先日開催されましたがんサミットにおける安倍総理からの御指示も受けまして、より一層のがん対策の強化を図り、国民病であるがんの克服に向けて取り組みを加速し、ひいては健康寿命をさらに延ばすということを目的として、がん対策加速化プランを策定することとしているものでございます。 塩崎大臣からは、がん対策加速化プランの策定に当たり、次の三本の柱を中心に検討を進めるよう指示を受けております。 一つ目は、がん教育やたばこ対策、あるいは御指摘のがん検診を含めました早期発見の強化に取り組むがん予防を進めまして、避けられるがんを防ぐということ、二つ目は、難治性がん等の研究の推進に取り組む治療研究を推進し、死亡者数の減少につなげていくこと、三つ目といたしまして、緩和ケア、地域医療、あるいはがんと就労との問題に取り組む、がんとの共生を進めて、がんとともに生きることを支援するというものでございます。 今後、これらの三本の柱につきまして、具体的な施策を関係省庁とも連携して検討いたしまして、年内をめどに、がん対策加速化プランを策定してまいりたいと考えております。
○古屋(範)委員 総合的な加速化プランを策定されることになるのかなというふうに思います。ぜひ省庁横断的なしっかりとした意欲的なプランを策定されるよう、期待をしております。 先ほど申しましたように、がん対策基本法が成立をして、はや九年になります。受動喫煙の防止ですとか、また、がん患者の就労の問題あるいはがん教育など、課題があるというふうには思っております。 がん教育につきましても、二〇一四年から全国の学校でモデル事業を行いまして、これも、ぜひとも全国展開をしていきたいというふうに考えております。この事業を通して、児童生徒が、がんを知っていく、また命の大切さを知っていくということが、ひいては受診率の向上、がん予防にも結びついてくるのではないかというふうに思います。 また、二〇二〇年にはオリンピック・パラリンピック東京大会がございます。これまでオリンピックを開催してきた都市を見てみますと、その都市あるいはそこを含む国において、やはり受動喫煙防止対策の法整備が進んできております。 我が国はやはりここのところができていないという現状でありまして、二〇二〇年に向けても、このがん対策基本法の改正をまず、議員立法でしたが、進めていきたいというふうに考えておりますし、特に受動喫煙防止に関しましては進めていく必要があるのだというふうに考えております。 塩崎大臣に、がん対策強化の御決意を伺いたいと思います。 〔委員長退席、高鳥委員長代理着席〕
○塩崎国務大臣 がんサミットへの御参加、ありがとうございました。 先ほど来お話がありましたように、がんは、引き続き、日本では死亡率の第一位。そして、国民の二人に一人は生涯に一度はがんになる、そして三人に一人はがんで亡くなるという現実でございます。 厚労省では、がん対策推進基本計画において、七十五歳未満の年齢調整死亡率というのを二〇%、この十年間で減少させるという全体目標を設定しております。この取り組みを進めてまいりましたけれども、最新の推計を見ますと、この目標の達成が厳しい見込み、難しいという見込みになってきております。 具体的には、ちょっと特徴を見ますと、最近の十年間は、それまでの十年間と比べますと、子宮頸がんの死亡率の増加が加速傾向にある、乳がんの死亡率は横ばいにとどまっている、それから肺がん、大腸がんの死亡率の、減少傾向ではあるんですけれどもこれが鈍化してきているといった特徴がある。 また、今の、がんの年齢調整死亡率の国際比較をしてみますと、日本というのは主要三十五カ国中五番目で、低いと一応言えるわけでありますけれども、過去二十年間の死亡率の減少を見てみると、減少率は平均、つまりこれはOECDの平均が一四・四%に対して、日本は一一・五%ということで、三十六カ国中二十四番目ということで、死亡率の減少率が平均よりも低いということが言えようかと思います。 国民病であるがんを克服して、世界に誇る健康長寿大国を確立するためには、がん対策をさらに加速して大きく前進させていかないといけない、これが急務だというふうに認識をしているわけであります。 そこで、先日のがんサミットにおける総理の御指示を踏まえて、今局長から答弁申し上げたように、がん予防、治療研究、がんとの共生、この三つの柱を大きな柱として、がん対策加速化プランを年内めどに作成するということにしておりますし、より一層のがん対策の強化、この中には、今のオリンピック・パラリンピックを控えて受動喫煙をどう防止するかということを法的にどうするかということを含めて、しっかりと強化を図って、国民のがん対策に対する期待に応えていかなければならないというふうに思いますし、このプランに基づいて、さらなるがん対策の充実を図ってまいりたいというふうに思います。
○古屋(範)委員 ありがとうございます。 大臣を筆頭に、がん対策の強化を進めていっていただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。 次に、介護保険の補足給付の厳格化について質問をしてまいります。 特別養護老人ホームで暮らす高齢者に、居住費、食費、この負担を軽くするという目的で支払われております補足給付、この八月から、基準額を超える預貯金を持っている高齢者を対象にこれを除外していく、支給の要件を厳格化するということが決まっております。 高齢者の中では、資産を取り崩しながら暮らしている人もいるということで、資産額にも高齢者によって非常に大きな差があります。所得は少ないけれども非常に資産が多いという方もいるわけで、一律に低所得者として分厚い社会保険給付を行うというのはある意味不公平だろうという考え方で、経済的に余裕のある方には少し我慢をしていただいて、資産も考慮して負担能力を判断するということはやむを得ないというふうに思います。 この中で、八月一日からの補足給付の申請には、預貯金等が一定以下、具体的には、単身で一千万、夫婦で二千万以下とされております。 先日、若年認知症の御家族の方から御相談がありました。この方の御主人は、五十歳のとき若年認知症を発症した。妻が、五十六歳なんですけれども、非常に病気がちである、収入がゼロということで、御主人の障害年金と預貯金で生活をしているけれども、今回の見直しにより、今後どうなるか非常に不安だというお手紙がございました。月々の負担が一気に五万円ふえていくということであります。 この方はお子さんがいらっしゃらないんですが、若年認知症の場合、もしお子さんがいらした場合には、教育費などもかかっていくというようなことも配慮をしなければいけないのではないか。また、若年認知症で離職した場合には、一時金、退職金などが支払われて、預貯金があるという方もいらっしゃるんだろうというふうに思います。 この若年認知症の方々に関しまして、実態をしっかり調査して、それを踏まえて、若年性認知症に配慮した資産要件というものが必要なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○三浦政府参考人 施設に入所などする場合には、御指摘ございましたとおり、食費、居住費は原則自己負担でございますけれども、所得の低い方の負担軽減を図るため、いわゆる補足給付を支給しているところでございます。 昨年の介護保険制度の改正の中で、補足給付についても、在宅で介護を受ける方との公平を図るというような観点などから要件の見直しを行うこととしておりまして、本年八月から、施設入所者と別世帯であっても配偶者が課税されている場合や、一定額を超える預貯金などがある場合には、補足給付の対象外とすることとしているところでございます。 今回の見直しに当たりましては、二号被保険者、若年の方について、適用を除外するというような特段の取り扱いをしておりません。それは、補足給付というのは、他の給付とは異なりまして、負担能力に応じた福祉的性格を持つものでございまして、負担能力のある方には御負担いただくべきものであるということ、預貯金の基準は一定の余裕を持って設定していること、幾つかの自治体に二号被保険者の補足給付受給者の状況というものを調査したところ、ほとんど五十代後半からの受給であるということや、あるいは受給期間も、必ずしも、高齢である一号被保険者の受給者と比較して、著しく長期間となっているということではないというようなことを踏まえたものでございます。 なお、預貯金額の基準を下回れば、当然補足給付の受給は可能になりますし、また、住宅ローンなどの負債がある場合は、預貯金から控除するということが可能になっているところでございます。 今後、今回の見直しの施行状況を把握する中で、御指摘の若年性認知症の方の実態についてもよく把握してまいりたいと考えているところでございます。
○古屋(範)委員 引き続き、この補足給付について質問してまいります。 今回の見直しによりまして、世帯分離をしていても、配偶者が住民税課税対象である場合は補足給付の対象外となる。省令で、配偶者が行方不明、あるいはDV被害者の場合に加えて、その他これらに準ずる場合を除くということが盛り込まれております。このような方は、つまり、引き続き対象としていくということであります。 この、その他これらに準ずる場合、DVですとか行方不明に準ずる場合というのはどういうような場合なのか。例えば、経済的なネグレクトに遭っている場合は、配偶者から生活保持義務履行は望めないわけであります。こうした場合は、引き続き補足給付の対象とすべきではないかというふうに思います。いかがでしょう。
○三浦政府参考人 今回の制度の見直しに伴いまして、補足給付の支給要件を見直し、新たに、世帯分離をした配偶者の所得も勘案して、配偶者が課税の場合は支給対象外とすることとしております。これは、配偶者間には、民法上、他の親族間より強い生活保持義務があるというようなことを考慮してのものでございます。 一方で、いわゆるDV防止法に基づく通報があった場合、配偶者が行方不明の場合、あるいはこれらに準ずる場合には、配偶者の所得を勘案することは適当ではないということから、勘案しないということにしているところでございます。 御質問の、これらに準ずる場合ということにつきましては、経済的虐待に当たる場合も含むと考えておりまして、御指摘を踏まえまして、今後速やかに各自治体にその旨を周知してまいりたいと考えております。 〔高鳥委員長代理退席、委員長着席〕
○古屋(範)委員 経済的な虐待に遭っている場合は補足給付の対象としていくということを確認させていただきました。 次に、難病対策について質問してまいります。慢性疲労症候群、筋痛性脳脊髄炎について質問をしてまいります。 この患者は、推定で全国で二十四万から三十万とも言われております。その発症の原因というものはわかっておりませんけれども、患者のQOLを著しく低下させる病気でございます。 厚生労働省は、昨年の秋からことしの一月にかけて、初めて重症患者の実態調査を行われました。患者の三割が寝たきり、それに近い重症であるということがわかりました。家事、通院だけで動けなくなったり、また寝込んだりしてしまうということで、家事の後症状が悪化する人が九四%に達している。また、重症者の九六%が通院後は寝込んでいるということであります。 私は、NPO法人筋痛性脳脊髄炎の会の篠原理事長にお会いをいたしまして、患者の厳しい生活実態というものを伺いました。 この四月、院内集会では、新たな治療法として着目をされております和温療法、体を温めていく療法のようなんですが、温熱療法が症状の緩和に有効である、この治療を早期に受けるほど回復率が高い。また、昨年の国際温泉気候学会では、温熱療法を行った患者九人のうち七人が改善をされているということが報告をされております。 今回の調査で、約三割が重症だということがわかり、日常生活の困難度も非常に顕著であるということがわかりました。支援が必要だというふうに思います。 客観的診断基準の確立に向け、さらに取り組みを加速化していただきたい。そして、難病対策の助成対象、指定難病としていただきたいというふうに考えます。また、この和温療法について、治療法のエビデンス、検証を構築するための研究事業も行っていただきたいというふうに思います。 これについてお伺いをいたします。
○新村政府参考人 お答えいたします。 難病法の指定難病は、希少性について、人口のおおむね〇・一%程度に達しないこと、それから、対象疾病の範囲を明確にするため、客観的な指標に基づく診断基準が確立されていることなどの要件を満たすことが必要でございます。 御指摘の慢性疲労症候群については、患者数が二十ないし三十万人程度と言われ、人口の〇・二%程度であるということ、それから、自覚症状に基づいた診断方法がとられておりまして、客観的な指標に基づく診断基準が確立していないことから、現時点では、指定難病の対象として検討する段階には至っていないと考えております。 しかしながら、慢性疲労症候群の患者さんにとりまして、正しく診断がなされ、適切な治療を受けられるようにするということが重要であると考えておりまして、現在、日本医療研究開発機構の研究班におきまして、客観的な指標に基づく診断基準の作成を目指した研究を進めるとともに、今年度から新たに治療ガイドラインを策定するための研究も開始したところでございます。 患者様のQOLを高めるために、御指摘のありました和温療法も含め、さまざまな治療方法につきましてその有効性等を検証しているところでございまして、それらを集約して、治療ガイドラインとして整備していくという研究を推進していきたいと考えております。
○古屋(範)委員 ありがとうございました。 以上で質問を終わります。
○渡辺委員長 次に、山井和則君。
○山井委員 三十五分間質問させていただきます。 きょうは、私、玉木議員、岡本議員、漏れた年金問題について質問をさせていただきますが、その前に、塩崎大臣がきょう発表されました働き方改革推進チームということで、厚生労働省では、過重労働等撲滅チーム、長時間労働削減推進チームをつくって、七月七日に第一回の会合をされる。長時間労働、過重労働を撲滅するということは、私は、すばらしいことでありますからぜひ進めていただきたいと思います。 しかし、私は非常に違和感を感じるんですね。なぜならば、この国会に厚生労働省が提出している残業代ゼロ法案、労基法の改正については、過労死の御家族の方々を含め、長時間労働を助長する、逆に、最大の残業の歯どめである残業代をなくしたら過労死がふえる、過労死促進法ではないか、そういう強い強い批判が出ているんです。 民間の方々に対しては長時間労働を助長する法案を出しておきながら、厚生労働省は長時間労働の是正をする。 繰り返しますが、厚生労働省のみならず国家公務員の方々も、長時間労働を是正すべきだというふうに私も思います。しかし、それだったら、民間の方々も長時間労働を是正する、そのことを当然やるべきですし、その意味では、今回の残業代ゼロ法案というのは私は撤回すべきだと思います。少なくともこの国会ではもう審議入りを断念する、それが当然の筋だと思いますが、塩崎大臣、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 私ども厚生労働省の中に置いております長時間労働を削減していこうという推進本部は、厚労省の中の長時間労働を削減していこうということだけではもちろんなくて、メーンは、日本じゅうの長時間労働を減らしていこう、これが我々の今やっている運動でございます。 今度つくることになったのは、これから、マタハラ、セクハラ等々、女性の抱える問題も含めて幅広くやっていこうということで今回新たに本部をつくったということでありまして、事務次官をヘッドにしてやるということでございますので、そこのところは一つ御指摘をさせていただきたいというふうに思います。 それと、年金は漏れたのではなくて、年金情報が漏れたということを改めて指摘しておきたいと思います。 労働基準法の改正の問題について、御指摘と御質問がございました。 これについては、今回御提起を申し上げている労働基準法の改正は、さまざまな働き方改革の要素が入っております。 例えば休暇のとり方についても、今までは手挙げ方式でやってきたのを、今度は使用者側が、五日間、むしろ指定をしていくということになる画期的なパラダイムシフト、休みのとり方というか、そういうことも入っています。 それから、中小企業の中で割り増し賃金についての特例を設けておりましたけれども、これについても大企業並みにしていくということで、中小企業で働いていらっしゃる方々、特に運送関係の方々についてよくいろいろなお話が指摘をされてまいりましたけれども、これについても、やはり長時間労働はよくないということで、大企業も中小企業も働く人は同じだ、こういう発想でもってやるということでもございます。 そういう中で、裁量労働制の改革で、高度プロフェッショナル制度という新しい制度を御提起申し上げていますけれども、決してこれは、働き方としてやはり健康重視という基本線は何ら変わっていないどころか、むしろそこに力点を置きながら、しかし一方で、働き方の選択肢の一つとして、能力を生かせるような、限定的な方々に限るわけでありますけれども、力をより発揮しやすくするために、柔軟性を持った新しい働き方を設けよう、しかし同時に健康確保は図っていくということでございますので、御提起を申し上げている法案についても、しっかりと今国会で御審議をいただいて成立を図っていただければありがたいなというふうに思っているところでございます。
○山井委員 いや、これは明らかに矛盾です。プロジェクトチームで長時間労働、過重労働を撲滅すると言いながら、出してくる法律で、成立したいと言っているのが、長時間労働や過労死をふやすという批判が出ている法律を通す。やっていることと言っていることが違うじゃないですか。 塩崎大臣、では、厚生労働省の役人さんもみんな残業代ゼロにしたらいいじゃないですか。今回の残業代ゼロ法案、労基法の改正、厚生労働省の職員の皆さんも対象になっているんですか。そんなにいい取り組みだったら、まず率先して厚生労働省の職員の方が残業代ゼロにすればいいじゃないですか。それで本当に労働時間が減るんだったら、まず実験は厚生労働省でやったらいいじゃないですか。 これをやったら過労死がふえる、そういう心配があるということで、反対論が非常に強いんです。やってみて、人が死んだ、失敗だったでは済まないんですよ。 今回の残業代ゼロ法案、厚生労働省の職員の方々は対象に入っているんですか。
○塩崎国務大臣 公務員は労働基準法の対象外であるということと、それと、やはり公務というのは、働く人の自由で全部やるというわけにはいかないお仕事がたくさんあって、危機管理をしないといけないということもありますので、それは少し議論が混同しているというふうに思います。 残業代ゼロというお言葉でございますけれども、それは報道ベースのお話であって、そんなことを申し上げているわけではなくて、残業代はむしろ込みで、年俸ベースで物事を考える、そういう発想であって、それもごくごく限定的に、一千七十五万円以上の年収の方、中でも希望される方というような形で、限定に限定を重ねていくということでありますので、全雇用者のせいぜい一%台ぐらいの方が対象となるのではないかと言われている、これはやってみないとわかりませんが。 いずれにしても、一千万円以上年収がある方は約四%で、一・五%は経営者側でありますので、これは対象外ということであれば、二%そこそこでありますから、どう考えても一%台ぐらいかなというふうに我々は推測している人たちが対象で、なおかつ、その中で希望される方々ということでありまして、大変、我々としては限定的にこの制度を導入する。 しかし、やはり新しい時代、世界の中で活躍する方が、より力を目いっぱい発揮できるような働き方として、健康に最大限留意をしながら、今までのいわゆる労働基準法の時間規制の適用外ということで扱っていただけないかということでありますので、審議をしていただく中でしっかりと中身を御議論いただきたいというふうに思います。
○山井委員 こういうのを私は官尊民卑と言うんだと思います。労基法の対象に公務員は入っていない、それだったら、そんなにいい残業代ゼロ法案だったら入れたらいいじゃないですか。修正して、出し直してください。まずは公務員の方々を残業代ゼロにする、そういう法案をぜひ先にやって実験してみてください。 例えば、私の友人は、今回の法案に入っている裁量労働制の拡大で、この四月から裁量労働制をやってくれと言われて、断り切れなくて年収が百万円下がりましたよ。三百万人の営業職の方々にも今後拡大するという裁量労働制、これは年収要件も年齢要件も入っていませんよ。そういうこともこの残業代ゼロ法案には入っているわけです。 だから、残業代ゼロということに関して改めてお伺いします。そんなにすばらしい法案だったら、厚生労働省の方々も対象にする、それもぜひ含めて法案を出し直してください。なぜ、そんなにすばらしい、いい働き方だったら、厚生労働省の職員の方々をまず最初に対象にしないんですか。
○塩崎国務大臣 先ほど来申し上げているように、公務員は労働基準法の対象外であります。 もう一つは、さっき申し上げたわけでありますけれども、先生も政権を担当されて厚労省にも政務三役としておられた経験があるから、よくわかった上で今おっしゃっているんだろうと思いますが、応招義務というのが公務員にありますから、自然災害が起きた、あるいは感染症のパンデミックが起きた、そういうときには、みずからの希望と関係なく出てきていただかなければ国民のために働くことはできない。 こういう大事なお仕事をしていただいているわけでありますから、それを、休むときには休むんだといって出てこなかったら、誰が国民の生命と財産を守るのかということになるわけでありますので、それは少し議論としては広げ過ぎかなという感じをいたすわけでございます。 やはりこれは公務員を念頭に入れているわけではない、民間からの希望があってこういう形でお応えをすることでもあり、そして、大きなアベノミクスの改革の中の、働き方の多様化を図る、そのことによって日本の経済を活性化して、そしてそのことが、財政もそれから社会保障の改革もできるようになるんだ、こういうことで私どもは今回の成長戦略も骨太方針も決めているわけでありまして、そういう大きなフレームワークの中での働き方改革という位置づけでぜひ御理解を賜りたいというふうに思います。
○山井委員 私は、日本じゅうの民間の方々は、今の答弁を聞いたら怒ると思いますよ。 公務員は公務員で重要な仕事ですよ。でも、民間の方々も、ノルマがあったり、重要な仕事で、帰りたいと思ったら簡単に帰れる、そんな仕事は皆さんされていませんよ。もしかしたら公務員よりももっとハードに、もっと厳しいノルマで、もっと責任感を持ってやっておられる民間の方々は私はいっぱいいっぱいおられると思いますよ。 さらに、今回の法案に入っている、残業代ゼロ法案に入っている裁量労働制の拡大、三百万人の営業職。営業職の方々なんかは、ノルマ、ノルマがあって、本当に大変な思いをされているんですよ。晩でも顧客に呼ばれたら当然行く、土日でも行く。それが、裁量労働制でやったら残業にもなかなかカウントされない。あげくの果てに過労死をしても、それは労働時間としてカウントされないから、過労死にすら認定されない。 そういう大変過酷な今の現状を助長する法案を出しておきながら、公務員は大切な仕事をやっていますからその改正には含めませんとか、本当に私は、そういう官尊民卑の考え方はぜひやめていただきたいと思います。 それでは、そのこととも絡むんです、今回のこの漏れた年金問題。 私はなぜ漏れた年金と言っているかというと、実際、既に郵送料は百万通で一億円かかっている。この一億円は、国民の年金保険料でしょう、あるいは税金でしょう。実際、国民の負担。年金保険料だったら、年金給付が下がるではありませんか。 そこで、水島理事長にお伺いしたいと思います。 コールセンター、この六月一カ月間、今回の漏れた年金問題に関して電話相談を受けられたと思うんですが、これは千人体制で何日間ぐらいされたんですか。
○水島参考人 六月一日に設置をいたしまして、六月三日から一千人体制にいたしておりますが、一千人体制で全部を使うということではございませんで、既存のコールセンターの運営もしながら弾力的に運営をいたしておりますので、一千人体制が何日かという意味では、ちょっと手元にデータがございません。
○山井委員 いや、これは質問通告もしているでしょう、どういう体制でやっておったのかということを。 何日ですか、答えてください。シンプルファクトじゃないですか。答えてください。とめてください、質問通告もしているんだから。ちょっと、とめてください。シンプルファクトじゃないですか、千人体制が何日かなんて。
○水島参考人 コールセンターの体制としては、千人体制で毎日運営をいたしております。
○山井委員 ということは、一カ月間やったということでいいですか。確認です。
○水島参考人 そのとおりでございます。
○山井委員 この四ページ目に業務委託契約書があります。この積算をしていきますと、月にすると約八億円ということになります。五ページ、蓮舫議員の議事録にも、その試算は月にすると八億。 ということは、千人体制で一カ月やったということは約八億円の費用がかかっているということでよろしいですか、水島理事長。単純計算、機械的に計算したらそうなりますから。
○水島参考人 コールセンターの直近の経費といたしましては三億強でございます。
○山井委員 一カ月で三億強ということでよろしいですね。いいですね。 ということは、郵送費百万通分一億円、コールセンター三億円、今四億円かかっております。それで、今後また百万人に年金手帳を送られるわけですよね。ここに年金手帳。 御存じのように、年金手帳を送るのは大変なんです。水島理事長、通告しておりますが、この年金手帳を一つつくるのに単価として大体幾らぐらいかかるんですか。
○水島参考人 一冊当たりの単価は十二・五円でございます。
○山井委員 十二・五円で百万通ですから、千二百五十万円ということになるかと思います。 ところで、今回、簡易書留で百万通送るとおっしゃっているんですよね、簡易書留。おわび状が入るんでしょう。おわび状と年金手帳。 郵便局へ行って私は調べてきました。三十五グラムですから九十二円に、簡易書留代三百十円、合わせて四百二円。一通四百二円。水島理事長、百万通出すということは約四億円。これは作業代とか抜きですよ、当然、印刷代とかも抜きですよ。これは、百万通、新たな年金手帳を九月に送るのに約四億円かかるということでよろしいですか。
○水島参考人 おおむねそのとおりだというふうに思っております。
○山井委員 ということは、コールセンター三億円、郵送料、既に送ったおわび状で一億円、そして今後、年金手帳で四億円、八億円。 さらに、一番でかいのは、百万人分の年金番号を変えるわけですよね。それで、変えた年金番号は古いのもひもづけする、二つの年金番号を管理していく。このシステム改修、これは億という単位じゃないと思いますよ。二桁ぐらいの億じゃないですか。幾らぐらいかかるんですか、水島理事長。
○水島参考人 現在、できるだけ経費のかからないシステムで対応できないかということを検討いたしておりまして、できれば既存のシステムを活用したいというふうに考えております。 そういうことも含めまして、現状ではちょっと、幾らぐらいであるかということについては、まだ手元に数字がございません。
○山井委員 これもかなりの額がかかりますし、何よりも、この方々は、百万人は、今後二つの年金番号を持たねばならなくなってきますから、すごい不便になります。 ところで、一万五千中、四情報の人に送ったら何通、宛先が不明ということで戻ってきましたか。そのパーセンテージは何%でしたか。
○水島参考人 四情報の方に関しましては、六月三日、四日におわび状をお送りいたしておりますが、未送達として現在戻っております件数は二百四十三件でございます。全体の約一・六%ということになります。
○山井委員 ということは、今後百万件送るということは、一・六%を掛けたら、この年金手帳を送ったとしても、恐らく単純計算でいくと一万六千人には届かないということになると思いますが、推計ですけれども、機械的に考えたらそうだと思います。 その推計でいいのかということと、その方々には新しい年金番号をどうやってお知らせするんですか。
○水島参考人 まず、今お送り申し上げておりまして未送達になって私どもに返送されてきておりますものに関しましては、私ども、住所を幾つか持っております。その住所、今お送りいたしました住所以外の住所でお送りをするというような手配をいたします。それによってできるだけ、その他、今未送達になっております要因というのはいろいろございますけれども、最終的に未送達として残る割合というのは、この二百四十三件をかなり下回るのではないかと思っております。 その上ででございますが、基礎年金番号の変更に関しましては、その未送達になった方々に関しましては当面お送りをいたしません。送達できた、おわび状が届いた方に基礎年金番号の変更はいたします。 ただし、おわび状が届いたということとおわび状がお手元に渡ったということは、必ずしも一致をしないというケースもあるかもわかりません。したがいまして、先ほどの御指摘のとおり、御本人にお渡しできますように簡易書留でお送りしたいというふうに思っております。 したがいまして、おわび状の未送達になった方々にプラスアルファの方々は基礎年金番号を変更しない。ただし、当面変更しないということについて全て記録にとどめまして、お客様と接触ができましたときに御案内をして変更させていただくという手続にいたしたいと思っております。 それから、恐縮でございますが、一点申し忘れました。その間に、未送達になった方々に関しましては、原則として訪問をさせていただいて、現在の状況について確認をさせていただきたいと思います。 したがいまして、できるだけ御本人に渡るということの最大限の努力を行った上で対応してまいりたいというふうに考えております。
○山井委員 一万六千人戸別訪問といっても、これは本当に、ただでさえ年金事務所の現場は人手不足、それこそ非正規の方も多くて、大変な現場なんですよ。それをまた、今回の日本年金機構と厚生労働省のミスによって一万六千人も戸別訪問させられる。さらに、それのみならず、一万六千人の方々は新しい年金番号になったことすら気づかない。これは本当に年金不安がますます高まってくるわけです。 これは、先ほど言ったように、郵送料一億円、コールセンター三億円、さらに新たに今回の百万人の郵送料四億円で八億円以上、それにシステム改修費も入ってくるわけです。 塩崎大臣、この八億円は、少なくともですけれども、もっと膨れ上がると思うんですが、財源はどこから来るんですか。
○塩崎国務大臣 今鋭意おわびを申し上げ、そして、追って基礎年金番号をお届けするということを努力していくわけでありまして、確かに不測の支出がかかっているということは事実でございますが、この財源につきましては、もう何度も御答弁申し上げているように、一体なぜこういうことが起きたのかということを含め、しっかりとした検証を経た上で決断をしていかなければいけないんじゃないかということを何度も申し上げてまいったところでございます。 これについては、今までの税財源と保険料財源のデマケがあるわけでありますけれども、よく検証した上で、どうすべきかということを整理して、検討していかなければならないというふうに考えているところでございますので、今回、特に第三者の検証委員会でしっかりとした検証を厳しくやっていただく中でその責任の所在を明らかにし、それに応じて、この財源のあり方ということも同時に考えていくべきだというふうに考えているところでございます。
○山井委員 ということは、年金保険料が使われる可能性があるということですね。これは後ほど玉木議員も質問されますが、今までの区分でいけば、これは年金保険料になる可能性大ですよ。 ということは、何ですか、厚生労働省と日本年金機構が失策して、八億円なり、今後どんどん膨らむ対策費、年金保険料から使うんだったら、年金給付が減るということじゃないですか。年金は漏れていないと言うけれども、どんどん漏れていくじゃないですか。年金給付が減るじゃないですか。 塩崎大臣、これは年金保険料を使うということは絶対ないんですか。可能性があるんだったら、その分、年金給付に充てられる年金がその八億円なり数十億円減っていくということになりますが、いかがですか。
○塩崎国務大臣 これは参議院の参考人招致でもお話をいただいたわけでありますけれども、今回、大規模な、標的型メール攻撃を受けて実際に個人情報が流出するという初めての日本での事案、特に政府の中ではですね、事案だということでございまして、先ほど来申し上げているように、何が本当にこういう事態を招くことになってしまったのかということを徹底検証していく中で、おのずとこの財源のあり方については答えが出てくるというふうに思いますので、今、それがどういうことになるかということを予断を持って申し上げるというのは必ずしも賢明ではないんじゃないかというふうに思います。
○山井委員 これは保険料になる可能性が高いですし、もし保険料でなくても、国民の税金ですよ。国民負担じゃないですか。 国民にこれだけの損害を与えておきながら、今出ている実損だけで八億円ですよ。でも、これからどんどんどんどん広がりますよ。労力にしても、一万六千人の戸別訪問の人件費、これは幾らかかるんですか。さらに、国民の不安はどれだけのものなんですか。さらに、年金に対する信頼の失墜。それだけのことをしておきながら、この一カ月、誰も責任をとっていない。 六月末に支給された賞与、ボーナス、水島理事長、二百二十五万円返上しておられます。日本年金機構、合計十人の理事の方、千八百万円返上されておられます。 水島理事長、なぜ受け取られなかったんですか。
○水島参考人 現在、保留をいたしておるということでございまして、理事全員に対して、今回の賞与に関しましては支払いを保留いたしております。 これは、かかる事態を招きましたことに関しまして、私どもとして大変重い責任があるというふうに考えております。検証委員会での御検証並びに私どもの委員会でも検証してまいりますが、そのような検証を踏まえて、最終的に処分を決めていこうというふうに考えているところでございます。
○山井委員 責任を感じて受け取られなかった、保留にされた。やはり責任を感じられたわけですよね。元銀行の副頭取もされていて。私は別に賞与だけが全ての責任のとり方だとは全く思いません。基本的には、その八億円、はっきり言いまして厚生労働省と日本年金機構で責任を持って払ってほしいですよ、この損失額は。ただ、まあそこまでは言えませんけれども、受け取られなかった。 でも、水島理事長、保留されているということですが、検証結果が出た上で、やはり全額受け取りますということはあり得るんですか。
○水島参考人 基本的に、少なくとも私に関しては、ないと思っております。
○山井委員 私も、水島理事長という方は今までから本当に御苦労されてきて、社保庁で、大変な組織であったところの立て直しのために本当に私は頑張ってこられたと思っております。そういう方にこういう質問をするのは私は非常につらいです。つらいですけれども、国民の年金に対する信頼を回復するためにはけじめをつけていかねばならないと思うんです。 水島理事長、もう今、全額受け取ることはないとおっしゃったわけですから、賞与二百二十五万円ですけれども、きっぱりと返上されるとおっしゃったらいかがですか。
○水島参考人 もちろん、私ども、理事九名おります。したがいまして、本来、その責任に関しましては、検証委員会の検証結果も踏まえながら、きちんとした考え方といいますか理屈に沿って対処してまいりたいというふうに考えていますので、それを踏まえて行う、適切に行うということでございます。
○山井委員 ということは、幾ら返納するかという額を今後検討されるんだと理解しました。 私もこういう質問はしたくないんですが、検証委員会で引き延ばしをされるということ自体が国民の不満をあおっているわけです。 塩崎大臣、水島理事長は受け取っておられないんです。なぜ塩崎大臣は受け取ったのか。前回も言いましたが、消えた年金のときには、当時の柳沢厚労大臣は賞与全額返納しているんです。 先日の答弁で塩崎大臣は、今回は実損、実害は出ていないとおっしゃいましたが、八億円も出ているじゃないですか、実際。公費、保険料が使われるじゃないですか、少なくとも八億円も。一万六千人も戸別訪問せねばならない。その日本年金機構の監督の最高責任者は塩崎大臣じゃないですか。 水島理事長でさえ受け取っていない。柳沢さんも、消えた年金の全容が全く解明されていない時点で全額返納しているんですよ。なぜ、塩崎大臣、返納しないんですか。
○塩崎国務大臣 政務官をおやりになった山井先生は多分わかって言っておられるんだろうと思いますが、国家公務員の場合には、支給を保留するということができる場合とできない場合というのは明確になっておりまして、一般職の職員の給与に関する法律……(山井委員「それはわかっています」と呼ぶ)わかっているならばそういう質問はないはずでありまして、限定的に、例えば刑事事件に……(山井委員「だから返納しろと言っているでしょう」と呼ぶ)
○渡辺委員長 発言は委員長の許可を得てからお願いします。(山井委員「返納しろという質問じゃないですか」と呼ぶ)ちょっと静かにしてください。 はい、どうぞ。
○塩崎国務大臣 法律上、法律というのは今申し上げた一般職の職員の給与に関する法律でございますが、刑事事件に関して起訴されるとか、あるいは判決が確定していない場合などを除いて、賞与の支給を保留することはできないということが定められています。法律です、これは。 その上で、先ほどの柳沢大臣のときの話は、申し上げたように、あのときは五千万件の年金記録の言ってみれば行方がわからないという問題で、結果としても三千万件が回復をされ、二千万件残って、その間に二・二兆円の年金が回復をされたということで、そういう意味で、このことについて反省をしなきゃいけないことは非常に大きかったわけであります。したがって、私が官房長官のときに、これは明らかに実損が行っていることが明白であるわけでありますから、そこのことについては、気持ちでもいいから、全員、社会保険庁の職員も返上すべきじゃないかということを提案して、柳沢大臣に御決断をいただいたということであります。 今回の事案は、日本年金機構は、御存じのように、二〇一〇年の一月一日、長妻大臣、山井政務官のときにスタートした組織でございます。そのシステムについても歴史のあるシステムが続いてきて、三年弱ぐらいが民主党政権、その後、我々安倍政権。ですから、いずれもこれは責任があって、今回間違いなく個人情報が流出をした、このことについての責任は免れないというふうに思います。 しかし、なぜこういうことが起きたのかということは、やはり深く分析をして、検証して、それも自分たちの検証だけではなくて、第三者に徹底的に見ていただいた上でこの原因を究明し、再発防止を考えた上で、この責任についてのあり方というものを謙虚に考えていこうということを申し上げているので、今、検証が、当事者の検証はもちろんでありますけれども、第三者委員会たる検証委員会で御議論もいただいている中でありますので、それらを踏まえた上で、しっかりと謙虚な気持ちになってこの責任のあり方ということについて決断をしてまいりたいというふうに思います。
○渡辺委員長 既に持ち時間が経過しておりますので、質疑は終了をお願いいたします。
○山井委員 大臣、四分間も答弁しているじゃないですか。 もう質問はしませんよ、最後に締めくくらせていただきますが、本当に往生際が悪いというか、やはり私、恥ずかしくないのかと思うんですね。今回は実損が出ているんですよ、既に八億円も。私も政務官をやりました。私が政務官だったら、即返納していますよ、それは。 これは、最初の残業代ゼロ法案もそうですけれども、いかに塩崎大臣が……
○渡辺委員長 山井君、もう既に終了しておりますので、質疑は終了してください。
○山井委員 民間の感覚がないかということを痛感いたしました。 民間の企業だったら、これだけの八億円以上の損害を与えて、百一万人の年金情報を漏らして、その責任者が一カ月たっても責任を全くとらない、こんなことはあり得ない。国民に対して申しわけないという気持ちがないんですか。本当に、民間企業だったら会社は倒産、社長は首になっている、余りにもいいかげん過ぎるということを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、玉木雄一郎君。
○玉木委員 民主党の玉木雄一郎です。 山井委員に引き続きまして、質問させていただきたいと思います。 今、対策費の財源の問題が出ましたので、この点について私も質問したいと思いますが、これは財政当局に伺いたいと思います。 私の理解では、税金か保険料か、いずれかで対応せざるを得ないと思うんですが、まずお伺いしたいのは、既定経費、今、進行年度の予算がありますけれども、これは当然、今回の事案の発生を予測せずに編成された予算だと思います。ですから、財務省にお伺いしたいんですけれども、新たな予算措置、例えば補正予算であるとか予備費であるとか、あるいは来年度の予算も視野に入ってくると思いますが、いずれにせよ、新たな予算措置を講じない限り、今年度、これらの新たな追加的な需要、エクストラな支出を税金で賄うことはできないと思うんですけれども、その点、お答えください。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。 委員御指摘のとおり、国会で議決をいただいた予算の範囲内でしか政府としては予算執行できませんので、当然、こういうことがあって必要な経費があれば、一方で、執行の面で節約といったことも努力することは努力をいたしますが、最終的に、国会で議決をいただいた予算の範囲内でしか予算は執行できないということでございます。
○玉木委員 運営費交付金の算定根拠は、それぞれに財政当局も厳しく査定をしてやっておられると思うので、少なくとも、去年の年末あるいは去年の八月末以降の概算要求からの査定過程の中では、今回の事案は入っていないのは明確であります。 ですから、特段の予算措置を講じない限り、これは原則保険料で対応すべき。ただ、一つだけ例外があって、今、太田次長からも話がありましたが、何か既定経費の節約ですね。これは人件費も含めての話だと思いますが、そういうことで財源を何か出せば、原資が税金だったことを結果として割り当てることはできると思いますけれども、今年度の進行年度においては、基本的にはこれは保険料の支出にならざるを得ないのではないかなというふうに思っております。 そこで、私が質問したいのは、最大どれぐらいこの対策費が今年度において生じ得るのかなということについて質問したいと思います。 今、百二十五万件、人数にして約百万人、これに対して、手紙を送る、さまざまな対応策がとられていますが、前に理事長からもお話があったように、広がる可能性は否定できない。潜在的に最大どこまで広がっていくのかという被害の最大額と、それに伴う対策費の最大見積もりという数字が出てくると思います。これが今どれぐらいと見積もっておられるのか、このことについて教えてください。
○水島参考人 これは、前回御答弁させていただいたのと変わらないという状況で甚だ申しわけございませんが、確かに幾つかの点で数字が固まってきておりますが、まだまだこれからどのような経費が出ていくかということについて見通せない部分もございまして、現在では、幾らぐらいかということについてはお答えできかねるという状況でございます。
○玉木委員 私もこの委員会でも何度か質問させていただいて、同じ質問をさせてもらいましたけれども、きょうも同じ答えをいただきました。 私は何を心配しているかというと、仮に対策費が、これは単に手紙を送るということじゃなくて、多分、そろそろ我々は本質的な問題にしっかりと向き合っていかないといけないのは、今のセキュリティーシステムだけでは同じようなことが再び発生してしまうのではないのか。 もちろん、今回いろいろ、例えば係長さんが出てきて、ヒューマンエラー的なことがあったことも私はこれは認めるべきだと思います。これは後に検証委員会でも出てくると思いますが、そもそも外からのいわゆる標的型メールということに対しての脆弱性というのがシステムそのものにあって、そのことを根本から直すためには相当の予算措置も必要ではないかな。 そうなると、役所の世界では要求なければ査定なしでございますので、必要な対策費を早目に算定して、大臣も御存じのとおり、八末には概算要求の締め切りが参ります。そうすると、何が原因で、その原因に基づいて、二度と同じことを起こさない、あるいは発生した事象に対して対策を打つためには、およそこれぐらいの予算が必要だろうということを見積もらないと、八月末の概算要求に間に合わない。 逆に言うと、概算要求、つまり、一般会計に御迷惑を一切かけずに組織の中だけで処理するんだ、そういう判断と評価がどこかであるのであれば、一般会計の予算編成については頭に入れなくてもいいと思います。 ただ、この季節になってくると、そろそろ概算要求基準そして概算要求の締め切りだなということが、当然、役所あるいは政府関係者の頭には入ってきますから、いつまでも、結果が出ない出ない、あるいは検証中でございますというのは、私は、そろそろ予算編成のプロセスとかを考えてもちょっと限界に来ているのではないかなというふうに思います。 それでは、質問申し上げますけれども、先ほども大臣から話がありましたが、検証委員会、いつまでに検証結果を出す、あるいは中間報告的なことを少なくとも出す、今のスケジュールを教えてください。
○塩崎国務大臣 これは、何度も御答弁申し上げているとおり、今回我々が検証をお願いする際に申し上げたことは二点であって、徹底的に究明をしてほしい、徹底的に対策を考えてほしいということと、やはり事年金でありますから、国民の年金に対する信頼回復のためにもスピードが大事だということを申し上げております。 それが私どもからお願いをしたことで、今回の、今お話があったように、やはり質的な転換をしなければならないような問題が起きているということを考えてみると、かなり深い、そして広い検証をしていただかなきゃいけないということで、一定程度の時間がかかるのはやむを得ないということであります。 今、表面的には二回正式な会合を開いていますけれども、インフォーマルな会合は何度もやり、かなりヒアリングなどが進んでいるというふうに聞いておりますので、その中から出てきている事の広がりと深みというものを考えると、かなり時間がかかることもあり得るわけですけれども、おのずとやはり我々としては限界があり、今先生御指摘のとおり、概算要求というのが当然あって。 しかし一方で、今回のことを全て、標的型メール攻撃だからということだけで済ませるような話では恐らくないんだろうと思うんです。つまり、そうでなくても、防ぎ得たことは何なのか、つまり、やるべきことでやっていなかったことは何なのかということもあるわけでありますので、そこはやはりきっちりと検証していただいた上で、私たちは、今先生の御指摘のとおり、概算要求にはやはりある程度間に合うように、事項要求というものがあるかもわかりませんが、いずれにしても、そこまでに形ができるようにしていかなきゃいかぬなという思いを持って、今、検証を待っているということでございます。
○玉木委員 きょう、検証委員会の委員長さんあるいは事務局長さんに来ていただいて、今どれぐらいのペースで、それは中身は言えないことはいっぱいあると思うんですが、大体これぐらいまでに報告をしようというようなことをお伺いしようと思って参考人としてお呼びをしたんですが、呼んでいただけないということで、これはぜひ来ていただかないと、国民の年金保険料、そしてまた今度は税金もかかわってくるような話の根っこになる検証をされておられるので、最低限、やはり国会に対しても説明できる範囲で説明をいただかないと、全く出席しないというのは私は理解に苦しみます。 ですから、これはまた大臣からも、最低限の説明責任を果たすようなことも含めて、きちんと検証委員会あるいは事務局にも言っていただきたいなというふうに思うんですね。 これは本当は検証委員会の委員長さんあるいは事務局長さんに聞きたかったんですが、この委員会でありますけれども、三つ聞きます。 運営規則というのはそもそもあるのかないのか。会議の招集権者は誰なのか。そして、委員会の資料徴求、報告徴求に基づいて、それに厚生労働省あるいは機構は応える義務を課しているのかいないのか。この基礎的な、検証していくフレームワークについてどうなっているのか、そのことについて教えてください。委員長がいないので、所管大臣の大臣からお願いします。
○塩崎国務大臣 きょう、委員長と事務局長にぜひ話を聞きたいという御要望があったことは私も聞いております。それについては、委員会がお決めになることでございますので私から云々することではございませんけれども、我々としては、まず、検証委員会の進め方とかあるいは内容などについて説明を国会の場でしていただくというのは、今後の検証作業に影響を与えるおそれがあるのではないかということを考えております。 運営規程などの話が今御質問でございました。運営規程については、検証委員会においては議事とかあるいは資料は非公開とするということを決定しておって、運営規程もあると私は聞いておりますけれども、公表はしないというのが委員会の決定だというふうに聞いております。 それから、応招義務のお話がございました。これは機構や年金局などに対しての応招義務のことかと思いますけれども、特に明示的にしているというふうには聞いておりません。していないと私も理解をしておりますが、今のところ、何ら問題があるというふうには聞いておりませんで、誠実に、機構も、あるいはその他のところも、年金局なども応えているというふうに聞いているところでございます。 当然、招集権者は委員長でございます。
○玉木委員 では、当然、招集権者が委員長ということを決めた規則はあるというわけですね。今、大臣、あると聞いているという答弁だったんですが、まず、応招義務に応じる必要はないということも、多分書いていないからそうだと思いますし、招集権者が委員長ということも、それを定めた会議運営規則があるということでよろしいんですね。
○塩崎国務大臣 先ほど申し上げたように、あると聞いております。
○玉木委員 聞いておりますというのは、大臣がお願いしてつくった検証委員会なので、どういうルールで運営されるかについては、全部私に見せろとは言いませんけれども、それは担当大臣はやはり確認する必要があるんじゃないですか。その存在の有無さえ明確に大臣が認識しておられないような検証委員会で検証が進んでいるというのは、ちょっと問題ではないでしょうか。いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 さっき申し上げたように、非公開ということを委員会自体が決めておりまして、この規則についても、そのようになっております。 私ももちろん見てはおりますけれども、委員会で決めていますし、私はその場には行っていませんから、独立性を持った第三者委員会ということで、我々、私も責任が問われる立場で、まないたの上のコイでありますので、コイが一緒にいるというわけにはいかないということでございます。
○玉木委員 私はそういうことを申し上げているのではなくて、非公開であるということを決めた規則が存在しているかどうかということをお聞きしたので、今、非公開というふうにおっしゃったのは、そのことを明確に定めた会議運営規則があるということですね。
○塩崎国務大臣 非公開というふうに決めております。(発言する者あり)
○渡辺委員長 塩崎厚生労働大臣。
○塩崎国務大臣 さっき申し上げたとおりであって、議事及び資料は非公開とするということも書面で決めております。
○玉木委員 それは、その書面というのは規則とは別に存在する書面ですか。
○塩崎国務大臣 議事運営についてということで、規程とはまた別に定めているというふうに理解をしていただきたいと思います。
○玉木委員 ちょっと、別々に定めているのはよくわからないです。普通、会議をやるときは会議運営規則というのがあって、いろいろな審議会とか分科会もそうですけれども、大体決めますよね。書いているし、ただ事務は内閣官房がつかさどるとか、そういうのも全部決めて、一連のフォーマットでいろいろなこういう委員会とか検証委員会、審議会を動かすというのがおよそ通例だと思うんですけれども、そのことがないような組織の中で運営が行われているということなんですかね。 委員長、そうしたら、出せないところもあると思うんですが、機微なところは黒塗りで結構なので、この会議運営規則を提出いただけるようにまたお取り計らいをいただきたいと思います。
○渡辺委員長 理事会で協議をいたします。
○玉木委員 最後に、この検証委員会について質問します。 先ほどもちょっと申し上げましたが、場合によっては税負担を伴う形で対策を打っていかなければいけない。大臣おっしゃったように、この検証委員会の大きな目的は、原因究明と徹底した再発防止であります。ですから、当初予算は年に一回しか予算要求できませんから、そうなると、八月末の概算要求を逃すとまた先になってしまう、補正予算等もあるかもしれませんが。 ただ、根本的なシステムの問題に対して向き合っていくのであれば、仮に税負担が必要な根本的な対策が必要だということであれば、やはり今月の末ぐらい、遅くても八月の上旬ぐらいまでには一定の検証結果をいただいて、それを分析した上で、税負担をお願いするような形で概算要求に、たとえ事項要求であってものせるというような判断をしなければいけないと思うので、検証委員会の皆さんにおいては少なくとも中間報告を概算要求前に出すように、大臣から改めてお願いしてはどうかと思いますけれども、いかがですか。
○塩崎国務大臣 私どもも、さっき申し上げたように、概算要求が八月の終わりにあるということはよくわかっております。 そして、今回の事案は、先ほど申し上げたように、政府に対する標的型メール攻撃としては、実害が出た、実害というのは個人情報流出という意味で、初めてのケースだという参考人の御指摘もあったとおりのことで、これはひとり年金機構だけの問題では決してないことは先生御案内のとおりであります。 したがって、政府としても引き続きいろいろな、独法とか関係特殊法人などにも攻撃があったりしたわけでございますので、そういうことを考えてみると、もちろんこの検証委員会にも、私どもがそういう対応をしなければいけないということについては理解をしていただければありがたいなというふうに思います。
○玉木委員 スピード感と危機感が少し薄いように感じます。 このことは、明確に全部が全部、全容がわからなくても、やはり今月末あるいは概算要求前には一定の中間報告を出せということを求めることは何らおかしいと思いませんし、そのことがまたしっかりとした対策につながっていくというふうに思いますので、この点については、大臣、ぜひさらに加速させて検証をするように、厚生労働省としても、そして検証委員会としても進めていただきたいということを強くお願いしておきたいと思います。 もう一度理事長にお伺いしますが、これから想定される被害の総額ですね、それは今の時点でわからないというお答えでしたよね。 私、これは逆から聞きますけれども、ということは、日本年金機構は、どういったセキュリティー上のリスクにさらされていて、最大限、情報が漏れてしまったときの被害額、あるいはその対応に係る予算がどれぐらいかかるのかという事前のアナリシス、事前の評価というのはしていなかったということですか。
○水島参考人 昨日、先生から、ビジネスインパクト分析を行っているかという御提言をいただいたというふうに認識をいたしております。 私どもといたしまして、いわゆる機構全体あるいはシステム部門のリスクアセスメントについては、毎年、一定のルールに基づいて行ってきております。 ただし、振り返ってみますと、特に標的型攻撃あるいはウイルス対策という面では、あるいはシステムに対する脅威という面では、内部に対する、中に対する対応というのが比較的中心的なものであったというふうに思っております。 やはり、そのような部分については今後十分検討を加えなくちゃいけないと思いますが、御指摘のとおり、BCPプランの一環といたしまして、項目を定めまして、対応方針についてきちんと立案をし、対策を立てるということが必要だというふうに認識をいたしております。
○玉木委員 ちょっと明確に答えてもらいたいんですが。 例えばビジネスの世界では今どういうことが行われているかというと、大量に個人の情報を扱っている企業が今ふえていますよね、ビッグデータも含めて。そのことが仮にいろいろな攻撃によって全部漏れてしまった場合、例えば顧客の名簿を五千万件管理していますという会社があって、それが漏れてしまって、一人当たり、ある会社には五百円を払います、千円を払いますということをしたら、数量掛ける人数で、一定の額、対策費が出てきますよね。こういうことを実は事前にきちんと分析した上で、定量的な被害額を確定してセキュリティー対策を打っていくというのが今は常識になっています。 ですから、私は今、被害額は最大限幾らになるんですかと言ったら、いつまでたってもわからない。それはもちろん警察の捜査でわからないんですが、ただ、自分たちが主体的にかつ事前に、これぐらいまでだったら最大限被害が広がるんだという事前の客観的なリスクアナリシスができていなかったことが、今回のいろいろな問題が後手後手になっていることの原因の一つだと思いますよ。 一つ具体的に聞きます。 政府が、去年の六月なんですが、これはNISCさんの方で非常にすぐれたものを出しておられまして、高度サイバー攻撃対処のためのリスク評価等のガイドラインというのを出しておられます。 すばらしいことが書いてあって、今、標的型攻撃は見た目では判別可能なものが少なく、非常に高度化、巧妙化が進んでいると。標的型攻撃は高度化、巧妙化が進んでおり、職員側での対応では防ぎ切れない状況にあるというのが政府全体の認識。感染したとしても、情報の窃取等を達成する前に攻撃を感知、遮断するための対策を導入すると。これは去年の六月です。NISCから出されています。これは非常によくできている。 つまり、どういうことかというと、今、今回もそうなんですが、メールの内容が極めてその受信者の仕事に関係するような、例えばセミナーが開かれますというようなことを書いて出すと、あけてしまうんですね。今、セキュリティーの最前線は、あけることを前提に、情報をとられるまでの対策をいかにきちんとやるかということに移っています。 そのことを政府としても認識してこういうことを政府機関には求めているんですけれども、このNISCが出している高度サイバー攻撃対処のためのリスク評価等のガイドライン、これに基づいて機構も対応されていましたか。イエス、ノーで答えてください。
○水島参考人 結論として申し上げますと、対応してきておりません。 これは、実はこのガイドラインの適用範囲に含まれていなかったということが理由でございますが、やはりそれは間違っていたと思っております。私どもとしては、これに対してこれから早急に対応しなきゃならないと思っております。
○玉木委員 これは機構さんの責任なのか、一体誰の責任か少し明らかにしたいんですが、今、非常によくできたガイドライン、残念ながら、機構が対象に入っていなかった。もし去年の六月の時点で入って、この対策をしていたら、今回のことは防げた可能性があります。 これは内閣官房にお聞きした方がいいんでしょうか。日本年金機構がこのリスク評価のガイドラインの対象から外れているのは、なぜ外れているんですか。これは法律に基づくものなんですか。親官庁、所管官庁たる厚生労働省が入れなかったのがミスなのか。一体何に基づいて対象になっていなかったのか。これをちょっと、これからのことがあるので正確にお答えいただけますか。
○三角政府参考人 お答え申します。 高度サイバー攻撃対処のためのリスク評価等のガイドライン、これは御指摘のとおり、その対象を国の行政機関としております。 他方で、私どもNISCでは、独立行政法人においても国の行政機関の対策を踏まえた対策を講じることを求めているなど、国の行政機関以外の組織においても対策を講ずることを推奨しております。 このガイドラインにつきましては、対象業務といたしまして、外交とか安全保障、こういったものに加えまして、個人にもたらされる被害、そういった観点も含めて、その特性に照らして高度サイバー攻撃の標的となる蓋然性が高いと考えられる業務領域を選定することを求めておりまして、年金業務のように多くの国民の個人情報を取り扱う業務も対象となるものと考えております。 しかしながら、御指摘のとおり、この決定におきましては、国の行政機関ということをまず最初に、その当時の標的型の狙われている状況などから、まず国の情報、そして独立行政法人と順次やっていくような感じでつくっておりましたので、このガイドラインにおいて対処を求める範囲やプロセスの明確化、この点につきましては、みずからの活動において私どもも不断の見直しを行うことが重要と認識しておりますので、今後明確化していきたいと考えております。 以上でございます。
○玉木委員 もう少し正確に教えてください。 今、推奨しているとか求めていくということをお答えになりましたけれども、これは協力を求めるものであって、義務が法的にかかっているものではない。これは、今回のことを踏まえてやるんだったら、やはり法改正をした方が明確にそこは義務がかかるという理解でよろしいんですか。努力をしますという話と法的な責任とは別だと思うので、そこをちょっともう少し正確に。
○三角政府参考人 お答え申し上げます。 法律につきましては、当時、昨年の六月の時点ではサイバーセキュリティ基本法がまだできておりませんでしたので、御指摘のとおり、法律的な義務はかかっておりません。また、現在の法律におきましても、基準等をつくるところにつきましては、サイバーセキュリティ基本法の明確な対象といたしまして、国の行政機関それから独立行政法人、そこは基準と書いております。 そういった状況でございますが、今回の年金機構に対する取り組み、これにつきましては、両組織、年金機構それから厚生労働省、国と一体不可分の形で年金業務が行われていると考えておりますので、一定の基準の適用とか、それから、監査をこれから行っていくことなどは可能であるとは考えております。 一方、今回、今般の年金機構におけます個人情報の漏えい事案を重く受けとめまして、このようなことが二度と起こらないよう、政府機関のみならず、政府機関と一体になって公的業務を行う特殊法人などにつきまして、御指摘のとおり、サイバーセキュリティー対策を抜本的に強化することが重要と考えております。 現在、厚生労働省の検証委員会のほか、私どもNISCの原因究明調査チームが専門的、第三者的立場から調査を行っているところでございまして、その結果を踏まえながら、サイバーセキュリティ基本法のあり方も含めまして、さらなる機能強化に向けた検討を加速してまいりたいと考えております。
○玉木委員 長々と答弁されましたけれども、法律上は対象になっていないんですね。 もう一つ聞きます。 日本銀行、日銀も、これはもう日本だけではなくて世界に対して、金融システムの重要な、システムの一環を担っているわけですけれども、今おっしゃったような国の機関、独立行政法人、並べられましたけれども、今の日銀、これはどちらになるんですか。国の機関として、しっかりとしたこういう監査とかの対象になっているのか、それとも、その対象の外にあるのか。日本銀行はどちらですか、お答えください。
○三角政府参考人 お答え申し上げます。 日本銀行は、国の行政機関、独立行政法人ではございませんので、監査の対象にはなっておりません。
○玉木委員 私、これは重要だと思うんです。 もちろん、外交、安全保障、あるいは警察、こういったところについては高度のセキュリティーを求めていこうというのは感覚としてわかるんですが、今回の年金情報が典型ですけれども、それが漏えいした場合に国民生活あるいは経済に対して甚大な影響を与える情報、特に個人情報を大量に取り扱っている公的機関については、これは法律改正も含めて、きちんと対象に入れて、今回のようなことが行われないような、あるいはNISCの監査、評価、勧告、こういったことの対象に明確に入れていくべきだと思うんですけれども、この点についてはいかがですか。
○三角政府参考人 御指摘のとおり、こういった重要なものにつきましては、やはり、二度とこういった事案が起こらないよう、政府機関のみならず、政府機関と一体となって公的業務を行う特殊法人などにつきまして、その抜本的対策強化が必要と考えております。 御指摘のとおり、今後、NISCの原因究明調査チーム、それから厚生労働省の検証委員会、そういった調査の結果を踏まえまして、サイバーセキュリティ基本法のあり方も含めて、さらなる取り組みを行ってまいりたいと考えております。
○玉木委員 今言及があったように、サイバーセキュリティ基本法のあり方も含めて、これは早急に検討してもらいたいと思うんです。その意味でも、検証委員会は急ぐと思うんですよ。 加えて、ある会社から聞きましたけれども、民間企業でも、今本当に大きいデータを扱っているところのセキュリティー対策費は二桁億円ですよ。そのことを考えると、国だと三桁億円とか、もし今後の対策も必要だったら。これは年金の保険料でやるという話ももちろんあると思いますが、やはり税金でという話も出てくるかもしれません。ここの整理は財政当局ともやらなきゃいけないんですが、いずれにせよ、要求しないことには、概算要求にのせないことには予算がつきませんから。 その意味では、最初の質問に戻りますけれども、やはりこの八月末を目がけて、今月末か来月の初めぐらいには一定程度の原因究明と対策、このことについて検証委員会からもらった方がいいと思うんですけれども、大臣、改めていかがですか。
○塩崎国務大臣 玉木委員は本当に、国民的利益のためにどうか、そういう建設的な御提案をいただいたと思います。 今の問題意識は、しっかりと検証委員会にも私から伝えたいというふうに思います。
○玉木委員 ぜひ予算編成のスケジュールも頭に入れながら進めてもらいたい、このことを改めて申し上げたいと思います。 これは提案ですけれども、例えば、標的型のメールというのはこれから結構来ます。私の事務所にも実は来ました。ですから、これは官民問わず攻撃にさらされるという前提の中で、専門家から聞いたら、ATD、アドバンスド・スレット・ディフェンスという高度標的型攻撃を検知する仕組みであるとか、シームというんですかね、SIEM、セキュリティー環境を監視するシステム。これは、聞くところによると、防衛省なんかにはもう既に入っているそうです。つまり、先ほど申し上げたように、一旦攻撃を受けて、感染を前提にそれを遮断していく、こういうシステムを入れていく必要があると思いますので、こういったことについても、財政的な対応も含めて早急にぜひ検討していただきたいということを求めておきたいと思います。 最後にちょっと話題をかえて一点だけ、ハンセン病のことだけお伺いして終わりたいと思うんですが、国の責任を認めて、先般も、厚生労働省の日比谷公園側にも碑がありまして、大臣にも出席いただきました。 私は議員懇談会の事務局次長を務めておりますので、この問題に長く取り組んでまいりましたけれども、瀬戸内海に浮かぶ大島という離島に国立ハンセン病療養所がございます。 ここが先般、離島振興法の離島指定を受けまして、国のさまざまな優遇支援を受けられることになったんですが、桟橋がもう古くて港の整備が必要になっているんですけれども、国の施設なんですけれども、港だけ港湾管理者が高松市になっておりまして、厚生労働省に、これを直すのを責任の一つとして厚労省ももっと頑張ったらどうかと言ったら、いや、基本的には国交省の交付金だし、裏負担は地元ですと言って、そこだけは厚労省は全く知らぬ存ぜぬという感じなんですね。 何らかの形でこの辺も少し厚労省としても、隔離政策について国の責任を認めたわけでありますから、支援をして、今回の離島指定を踏まえて対策を講ずべきだと思いますけれども、この点を最後にお伺いして質問を終わりたいと思います。いかがでしょうか。
○渡辺委員長 既に申し合わせの時間が過ぎておりますので、答弁は簡潔にお願いを申し上げます。
○永岡副大臣 玉木委員にお答えいたします。 先生、今、審議会におきまして、離島振興対策の実施地域として大島が指定されたというお話でございましたが、これは指定すべきであるということまでの審議になっております。また、指定された場合に、桟橋の整備につきましても、国土交通省の所管の港湾整備事業の国庫補助率、これが十分の六になるということがあります。これは承知しております。 おっしゃいますとおり、一九六七年にこの桟橋ができまして、もう五十年近くたっております。大変古うございますので、入所者の方々の唯一の移動手段であるとか、また物流の手段である、島にただ唯一の出入り口ということでも大変重要なものでございますので、その重要性を考えまして、これまでも実はこの大島港の管理者でございます高松市、また国土交通省ともよく相談をしております。 引き続きまして、大島青松園の入所者の方が良好かつ平穏な生活を営むことができますように、可能な限り早期の桟橋の改修整備に協力を厚生労働省もしてまいります。
○玉木委員 積極的に進めていただきますことをお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、岡本充功君。
○岡本(充)委員 民主党の岡本です。 きょうも質問の機会をいただきました。ありがとうございます。 年金情報が漏れた話、本当に全容解明が一体いつになったらできるのかということを多くの国民は待っていると思います。私個人も自分の情報が漏れていないという確証がないわけでありまして、そういう意味で大変不安に思っているところでありますが、改めてきょう水島理事長に確認をしたいと思います。 きのうも参議院の委員会で何回も聞かれておりました。私もきのう、厚生労働省、年金機構の方にお越しをいただいて、さまざまな角度から確認を行ってきたところでありますけれども、改めて問いますが、今回漏れた四情報以外の情報が基幹サーバーには入っている、そしてその情報はサーバーから抽出することは理論的に可能だ、ここまではきのうの委員会で答弁をされました。 そういう意味では、この四情報以外に抽出をすることが可能な情報というのは何があるのか、全て列挙いただきたいと思います。
○水島参考人 昨日も御答弁をさせていただきましたが、共有ファイルサーバーに百二十五万件以外の個人情報が含まれている可能性については、否定はできないというふうに考えております。 ただし、共有ファイルサーバーの中には、常々申し上げておりますが、個人情報以外、業務上必要な情報が多数含まれております。かつ、個人情報がさまざまな形で含まれている可能性もございますので、共有ファイルから必ずしも流出につながるということではございません。 このような中で、まず、共有ファイルサーバーの中についてきちんと調べた上で、その結果について公表していくということが今適当ではないかというふうに考えております。
○岡本(充)委員 委員長、私の質問に答えてもらっていないんです。 基幹サーバーの中に入っていて抽出可能な情報というのは何があったのかお答えをいただきたいと問うていますので、例えば年金額だとか、標準報酬月額だとか、こういうふうに答えていただきたいんです。 委員長、お取り計らいをお願いいたします。
○水島参考人 これは御説明申し上げているかと思いますが、いわゆる基幹システムから共有フォルダに個人情報を移す際の業務処理につきましては、何度か御説明申し上げていることだと思います。その上ででございますが、拠点において共有サーバーを使用して行う業務といたしましては、例えば国民年金の収納対策関連業務、これは当機構としては最重要課題の一つでございます。 ちょっと事前に申し上げますが、私どもからいろいろお送り申し上げております、例えば定期便でございますとか額改定通知書、あるいは振り込み通知書、このような全国一律に対応するような通知に関しましては全て基幹システムで対応いたしておりますので、そういう意味で、いわゆる基本的な情報に関して共有ファイルサーバーに落として仕事をしているということはございません。この点はぜひ御理解をいただきたいと思います。 この業務につきまして、先ほど申し上げました国民年金の収納対策関連業務でございますが、その遂行に当たっては、必要な情報の範囲をあらかじめ本部で設定をいたしまして、各拠点におきまして、その設定された範囲内で必要な情報を基幹システムから抽出して業務に使用することになっております。 具体的には、本部に設定をいたしました国民年金保険料収納支援システムから各拠点が必要な情報を媒体の形で抽出をいたしまして、媒体に格納された情報を各拠点の共有ファイルサーバーに保存して業務に使用することになります。 本部が設定する情報の範囲は、国民年金の収納対策業務に必要な範囲の情報でございまして、当該情報につきましては、共有ファイルサーバーに情報を保存する段階で、システム上、必ずパスワードを付される設定となっております。さらに、業務の終了後は速やかにデータを消除することになっております。 今般の事案に鑑みまして、改めて共有サーバー内に残されております全てのデータを確認いたしまして、四情報以外の情報を含めてどのような個人情報が残されているか、その保存状況について確認する作業を進めておるところでございます。
○岡本(充)委員 全然答えていないじゃないですか。 委員長、私の聞いたことに答えていないのをわかっていただいていますでしょう。
○渡辺委員長 もう一度言ってください。
○岡本(充)委員 私の聞いていることは、基幹サーバーにあって抽出可能な個人情報は何ですかと。納付状況、標準報酬月額、年金額、遺族年金の受給の有無、それが入っているかどうかは知りませんが、そういった答弁になるはずなんです。今のような長い演説を聞きたいわけじゃないんです。どういったことなのか、ファクトを答えてください。
○水島参考人 先ほど申し上げました国民年金の収納対策業務でございますと、例えば納付状況でございますとか未納の状況などが四情報以外の個人情報として含まれております。 ただ、今、例えば年金額でございますとかあるいは遺族年金の情報というお問い合わせがあったかと思いますが、これに関しましては、全て基本的には基幹システムで対応いたしておりますので、基本的には、この共有サーバーの中に落としてくることはないというふうに考えております。
○岡本(充)委員 基本的にはじゃないんです。今回、基本的にやらなきゃいけないことができていなかったから聞いているんです。あり得るのかあり得ないのかを聞いているんです。つまり、抽出することがあり得るのかあり得ないのか。 後から聞こうと思いましたけれども、その抽出の決裁権者はシステム開発部長だという話でした。その申請者は各事業所の部長だ、こういう話でした。そのときに、抽出をしてくださいと言って、例えば標準報酬月額、例えば遺族年金の受給の有無、こういったものを抽出することがあり得るのかあり得ないのか、そこだけ答えてください。長く答弁してもらう必要はありません。
○水島参考人 先ほど決裁権限のお話がございましたが、データの抽出の内容に関しましては、業務担当部長が決裁をいたします。基幹システム開発部長は、それを受けて、システムから抽出することが可能か、あるいは、いいのかということについて決裁をするわけでございます。 現在のお問い合わせでございますが、可能性としては、種々のデータについて抽出することは可能ではございますが……(岡本(充)委員「あり得るかと聞いているんです」と呼ぶ)はい。 ただし、いわゆる機微にわたる情報について、十分な配慮が行われないまま抽出されるというようなことはないと思っております。
○岡本(充)委員 あり得るという答弁でしたね。 であれば、その種々のというのは一体何なのか、それをはっきり答えてくださいと言っているんです。 委員長、ここを聞いています。長々と答えてもらう必要はありません。種々とは何ですか。
○水島参考人 いわゆる基幹システムに持っておりますデータは、おっしゃるとおり、可能性としては抽出は可能でございますけれども、しかし、今共有ファイルサーバーで行っている業務に必要なものに限定されるわけでございますから、したがいまして、その事業に沿って判断をされるということでございまして、全てが抽出可能だということが、全てを抽出するということとイコールではございません。(岡本(充)委員「答えていないです、全然」と呼ぶ)
○渡辺委員長 岡本充功君。(岡本(充)委員「委員長、聞いてください、ちゃんと」と呼ぶ) もう一度、水島理事長。
○水島参考人 先ほど来申し上げておりますとおり、基幹システムの中から抽出は可能でございますが、抽出することとはイコールではございません。(岡本(充)委員「答えていない。種々のと言っているんだから、その種々は何を指しているか聞いているんですよ」と呼ぶ)
○渡辺委員長 岡本充功君。(岡本(充)委員「だって、答えていないんだから次に行けないですよ」と呼ぶ)もう一度言ってください。それを言ってください、もう一度。
○岡本(充)委員 先ほど答弁をされた種々のは何を指すのか、ファクトを答えてください。
○水島参考人 先ほど申し上げましたように、例えば国民年金の事業であれば、納付状況でございますとか未納状況などの情報を指しております。
○岡本(充)委員 全部答えてくださいということを通告しているんですよ。答えてください。
○水島参考人 先ほど申し上げましたとおり、抽出をいたしますのは、事業を対象にいたします。例えば国民年金業務では先ほど申し上げたようなものでございますが、例えば口座振替の、あるいはクレジットカードの納付の勧奨業務というのがございます。これに関して、例えばクレジットカード納付をやっていらっしゃらない方という意味での抽出もございます。 それから、あるいは、例えば三号不整合の特定期間届の勧奨等の業務もございますので、それに関してデータを抽出しているというようなことでございまして、先ほど申し上げましたように、全てが業務に沿って抽出をいたしているわけでございますので、その点は御理解をいただきたいというふうに思います。
○岡本(充)委員 委員長、全然答えてもらっていないんですよ。どういったものが抽出をして、作業をこれまでにしてきたのか、それを明らかにしてくださいと聞いているのであって、委員長の方でお取り計らいをお願いできませんか。
○渡辺委員長 理事会で協議をいたします。
○岡本(充)委員 では最後に、理事長、ここだけ答えてください。 では、私が聞きます。 標準報酬月額、納付状況、遺族年金の受給の有無、年金額、抽出して作業をすることがあり得るかあり得ないか、これだけ。もう長く答えなくていいです。あり得るかあり得ないか、これだけ答えてください。
○水島参考人 まず、年金額を抽出することは基本的にはあり得ない……(岡本(充)委員「基本的にはじゃない。あり得るかどうか」と呼ぶ)あり得ないと思います。 それから、遺族年金についてそういうような抽出を行うかということは、今ちょっと、基本的には余り考えられないのではないかというふうに思っております。 標準報酬月額は、これはやはり基幹システムで対処すると思います。 それから、納付状況に関しましては、抽出することがあり得ます。
○岡本(充)委員 どういった情報が入っていた可能性があるのかということは、きちっと私は公表するべきだと思いますので、理事会で協議をお願いしたいと思います。 これ以上続けても仕方がないので、次に行きます。 先ほど言いました社会保険オンラインシステム、年金個人情報のデータ抽出の依頼の決裁権者の数、これは何人ですか。
○水島参考人 三十一名だと認識をいたしております。
○岡本(充)委員 これは、きのう伺いました話だと、ちょうど感染したパソコンの三十一台と一緒なんですけれども、これはたまたまでしょうけれども。しかし、これだけの方々が決裁権者としていた。 どういうふうな決裁方法で抽出をしていたのか、きちっとした決裁がなされていたのかについて、私はきのう大分お伺いをしましたけれども、最終的にお答えいただけませんでした。 私が懸念をしているのは、比較的簡単な決裁方法で、場合によっては必要かどうかわからない個人情報まで抜いてきて、それを作業するサーバーのところに残していたというようなことがあったのではいけないんじゃないか、こう思って聞いてきたわけであります。 そういう意味では、私は、この決裁のペーパー、決裁をするときの紙、こういうような例示だというのをぜひ理事会に提出していただきたい。これはなかなか提出できないということですので、理事会で協議をお願いしたいと思います。委員長、お願いします。
○渡辺委員長 理事会で協議いたします。
○岡本(充)委員 その上で、もう少し聞きたいと思います。 以前私が国会で質問をしましたいわゆる成り済ましの話でありますけれども、きのうの参議院の厚労委員会で、このときの答弁はきのうですけれども、今からいうと一昨日ですね。七月一日までに必要な対応を機構の方で完了いたしまして、全て御本人からの届け出であって、成り済ましはなかったと確認した、こう答弁されております。 成り済ましを一番恐れているわけでありますが、現時点において郵送で振り込み口座を変更することはとめていますか。
○水島参考人 郵送でいただいた場合には、原則として、郵送で手紙をお出しいたしまして、御本人の手続であることを確認して対応をいたしております。
○岡本(充)委員 その出す手紙は、先ほどの話ではないですけれども、御本人に確実に届くという確認がなされている上ででしょうか。例えば書留とかで出されているんですか。
○水島参考人 基本的には住民基本台帳の住所にお送りしておりますので、その住所で間違いないと思いますが、返信がないとかあるいは届かないという場合には、戸別に訪問して確認をさせていただきます。(岡本(充)委員「書留で送っているんですかと聞いているんです」と呼ぶ)一般の郵便でございます。
○岡本(充)委員 先ほど、ちゃんと本人に届かなきゃいけないから書留にするんだという話、山井さんのところで話をされていましたよね。 やはり、口座を変更するという話になって、特にこの百二十五万件に該当する人でこういった話が来たときには、私は十分注意しなきゃいけないと思っているんですよね。それが、今のように、一般の郵便で、いますかといって送っている、こういう話。これではやはり対応として不十分だと私は思いますし、成り済ましをなくす、起こさないための対策として、私は、郵便での口座変更についてはもう少し慎重であるべきではないのか、こういうふうに思っています。 確認する情報の添付を求めていますか。
○水島参考人 御本人の自署を求めておりますので、それによって確認していると思います。
○岡本(充)委員 大臣、聞かれましたか、御本人の自署で確認だそうですよ。どうですか。これで、四情報だけあれば郵便で口座が変えられる。やはりこれは見直すべきだというふうにお感じじゃないですか。これは、今のままだと、パソコンから変更の書類をプリントアウトして、それを送って、手書きで書いてあればそれで変更できちゃうことになる。これはまずい、早急に対策をとる、こういうふうにお答えいただけますか。大臣です。
○塩崎国務大臣 より安全な方法を検討させてみたいと思います。
○岡本(充)委員 水島理事長には改めて、次また私質問しますけれども、六月一日以降、百二十五万件に該当する方で住所変更されている方の状況について、ぜひ、ここではお答えできないでしょうから、理事会に資料をお出しいただけますか。お答えいただきたいと思います。
○水島参考人 私どもの取り扱いについて御提出することは、やぶさかでございません。
○岡本(充)委員 やはり成り済ましを防ぐという話であれば、百二十五万件はもとより、早く可能性のある人を出さなきゃいけない。 大臣言われました、私と予算委員会でやったときにお答えいただいて、そのときにお願いしたことですけれども、大臣が公表されると言われた漏れた可能性のある人、サーバーに残っていた件数、この方々に対して、可能性があるという方についても、やはり基礎年金番号の変更について検討していく必要があるんじゃないかと思いますが、それについて、大臣、いかがですか。
○塩崎国務大臣 百二十五万件以外の方々がいる、以外というか、そういう事案があるという可能性については、きのう機構の理事長からも、可能性は否定できないということでありました。 きのうの答弁でも申し上げたように、今、三十一台の感染したパソコンがおおむね特定をされたということで、そこから何が出たのかということ、つまり個人情報を含め、ここを徹底解明していくということがこれからフォレンジック調査で行われるということになっているわけであります。 同時に、共有サーバーに何が入っているのかということも調べるわけでありますが、こちらの方は膨大な全体像の中で探っていかなきゃいけないということなので、フォレンジック調査の方で個人情報で出ていくものについて徹底的に洗い出すということでありますので、まずは、そこでもし個人情報が本当に流出をしているんじゃないかということになれば、ここはわかり次第公表していくということで当然対応をしていく可能性は十分あるというふうに思うわけでありますけれども、今の、サーバーの中で個人情報で出てきた場合についての扱いについては、五月雨でやることが本当に賢明なのかどうかというようなことは、やはりよく考えていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思っております。
○岡本(充)委員 五月雨でじゃなくて、私が言っているのは、サーバーの中にあることがわかったら、その方についてもそれぞれの基礎年金番号を変更することを検討するのかという問いです。そこだけお答えください。
○塩崎国務大臣 基本的には、個人情報として流出しているということをまず明らかにしていく作業をやった上での御判断だというふうに思います。
○岡本(充)委員 これは、最終的に確認できない、大量に通信をしたパソコン、その相手先のパソコンにたどり着けないという可能性も一般論としてあり得ますよね。 きょうは警察庁にもお越しをいただいていますけれども、いかがですか。可能性としては、一般論として、アクセス可能なサーバーにはアクセスをするけれども、海外のサーバーと通信していることが明らかであっても、そこのサーバーにたどり着けない、そのサーバーを調査できない、そういったケースはあり得ますね。
○高橋政府参考人 お答えいたします。 一般論として、この種のサイバー攻撃事案では、国内外の複数のサーバーが踏み台として利用されることが少なくありません。そういう意味では、特に海外のサーバーに対しては、国際捜査を行っていきますけれども、全てが解明できるわけではない、そういうケースもございます。
○岡本(充)委員 大臣、そういうことなので、要するに、こちらのサーバーにあって、通信した方のサーバーにあって、相手方のサーバーにアクセスできない可能性があるわけですから、したがって、このサーバーの中にあったデータについて、その対象者について基礎年金番号を変更することを含めて検討する、こう答弁するのが私は正確だと思いますよ。やはり、そういう意味で、ここですると明言はしないけれども、検討する、それはそのとおりですよね。
○塩崎国務大臣 さっき申し上げたように、まず、フォレンジック調査でもってフォルダとかファイルを参照した形跡を探る、あるいは、フォルダとかファイルの、これは圧縮して送るということが普通でありましょうから、その形跡とか、あるいはアクセスした不審なURLの調査等の解析、これはたどり着かないかもわからないという今の御指摘でございますけれども、こういったことで、やはり専門家によって、個人情報の何が出たのかということをまず考えるということが先であって、それをまずやることが、一番個人情報として流出した可能性が高い事案として特定をすることが可能だということでございますので、そこのところの作業にまず全精力をつぎ込んで、同時に、共有サーバーの中身についても引き続き調査をしていくということだというふうに思います。
○岡本(充)委員 大臣、真っ正面から答えてもらっていない。調査をするのを調査されるのはそのとおりだと思いますけれども、その結果を踏まえて、やはり基礎年金番号、この方々も変更していくということは検討しなきゃいけないんじゃないんですか。そこの部分についてお答えをいただきたい。調査について聞いていないです。
○塩崎国務大臣 基礎年金番号を変えるというのは、当然これは、外に情報が漏れている蓋然性が高い場合にやはり我々はそういうことをして今の作業をしているわけでありまして、今後、どういう調査結果が出るかによって、必要に応じて、今先生が御提起になっているようなことをするという可能性も、それは調査の結果によってあり得るとは思いますが、まずは、先ほど申し上げたように、フォレンジック調査で、何が出ていったのかということを、その蓋然性を追求するということが先だろうということを申し上げているわけでございますので、先生のお考え自体を否定しているわけではございません。
○岡本(充)委員 出ていったとわかった人だけではなくてということですので、今のお考えでぜひ進めてもらいたいと思います。 その上で、私は、厚生労働省全般のさまざまな個人情報の管理に問題があったんじゃないかという懸念を持っていまして、協会けんぽの話や健保連の話などもありました。現実的に、今、いわゆる基幹サーバーとそれから業務用のサーバー、これが分離していない例があるんじゃないか。 きょうは国税庁にも来てもらいました。国税庁は、私のお示しした図にもあるように、基幹システムと、そして作業をするもの、また国税庁のホームページとは完全に物理的に分離されている、このように答弁していただけますか。
○上羅政府参考人 国税庁におきましては、基幹システムで管理しております納税者情報が外部に流出することがないように、納税者情報を管理する基幹システムに接続します職員の業務用パソコンとインターネット用のパソコンを物理的に分離しております。その分離を通じまして、インターネットを通じまして外部から納税者情報に不正アクセスを受けることがないようにしております。 以上でございます。
○岡本(充)委員 一方で、厚労省も、今回の協会けんぽの例は2ですけれども、実は、ここのバッテンがついているところがつながっているものがあった、もしくは、今回は情報を基幹システムから抜いて情報系のネットワークの方で作業していた、こういった扱いをしている健康保険組合、まだ調査の途中だと聞いていますが、何件ぐらいあったんですか。
○塩崎国務大臣 今の、医療保険者、介護保険者のうちでの基幹システムとインターネットがつながっている団体、これについて、六月四日から、一部の健保組合を対象にセキュリティー対策の状況について聞き取りを行いました。 六月三十日までに回答のあった百四十の組合において、個人情報を格納しているシステムがインターネットに接続していると答えたのが三十一組合、二二%。それから、三十一組合については、ファイアウオール等のセキュリティー対策を講じているということは確認をしているわけであります。 一方で、全ての医療保険者や介護保険者に対して、六月の十七日に、基幹システムとインターネットとを物理的に切断すること、それから、基幹システムの個人情報を取り扱う作業はインターネットに接続された端末では行わないということ、それから、基幹システムにある個人情報を外部に移送する場合は、必ずパスワードを設定した上でCD—ROMといった記録媒体等を使用しなければならないということ、それから、一時的に個人の端末に個人情報を保存した場合には、作業終了後のデータ消去を徹底するというようなことを文書で既に依頼をしております。 これらの全ての保険者の対応状況等については、七月中旬めどを締め切りに調査を行う予定としておりまして、調査結果について適切な形で公表もしていきたいというふうに考えておりまして、この対応はしっかりやっていきたいというふうに思っております。
○岡本(充)委員 では大臣、今度は、ハローワークではどういうふうに情報管理をしていますか。
○塩崎国務大臣 ハローワークの基幹系システムとの関係の御質問でございますけれども、これは、システム構成の概要を明らかにいたしますと、そのシステムにより適合した攻撃の計画を立てることが可能になるなどで、サイバー攻撃側に情報を悪用されるおそれがあるために、お答えは差し控えたいというふうに思っております。
○岡本(充)委員 国税庁も明らかにしているんですよ。健保連も百四十のうち三十一だと今明らかにしたじゃないですか。一方でそっちを明らかにしておいて、何でハローワークを明らかにできないのか。言っていること、さっきの答弁と違っていますよ。ちゃんとそこを明らかにしてください。
○塩崎国務大臣 不正アクセスによる大規模な個人情報流出事案が発生している場合には、説明責任を果たすために、一定程度システムの概要を明らかにすることはやむを得ないというふうに考えておりますが、他方で、ハローワークシステムについては、これまで不正アクセスによる情報流出の問題は生じておりません。そうした中で、システムの構成について説明をいたしますと、サイバー攻撃側に攻撃を行うための情報として悪用されるおそれがあることから、お答えをすることは適当でないというふうに考えているところでございます。
○岡本(充)委員 国税庁はサイバー攻撃を受けているわけじゃなくても公表していますよ。ちゃんとなっているなら公表できるんですよ。なっていないから公表できないんじゃないんですか。これは大臣、早急に全部調べた方がいいですよ。ここで言っておきますよ。 攻撃を受けたから初めて調査をするなんて言っていたら、攻撃を受けるまでの間は脆弱だと今言っているようなものですよ。正々堂々と国税庁みたいに、こうやって国税庁はつくって出しているんですから。それができないのはおかしいじゃないかと言っているんです。大臣、ちゃんと調査して報告してもらえますね。
○塩崎国務大臣 決して調べていないわけではもちろんございませんで、改めて今申し上げたような基本的なスタンスで私たちは臨みたいというふうに思っておりますが、なお何が出せるかについて検討した上で、先生の御要望にできる限りお応えしたいというふうに思います。
○岡本(充)委員 余りに対応の違いがあるのを、大臣、答弁をめくって、さっきの答弁と全然違うのでびっくりされたんじゃないですか。 やはり対応を早急にとらなきゃいけない団体がいっぱいある。したがって、厚生労働省、それから所管独立行政法人、特殊法人その他関係団体における個人情報の取り扱い等、ネットワークシステムについて早急に調べて、きちっと分離ができているかどうか、早急に確認をして御報告をいただきたいと思いますが、大臣、できますか。
○塩崎国務大臣 先ほどお答え申し上げたとおり、できる限り岡本議員の御要望に応えられるように努力をしたいというふうに思います。
○岡本(充)委員 時間が来ましたから終わりますけれども、本当に攻撃があって情報が漏えいしてから対応しますというんじゃ、これは泥縄というんですからね。わかっていますね、大臣。お願いします。
○渡辺委員長 次に、浦野靖人君。
○浦野委員 よろしくお願いをいたします。 私からも、年金情報漏えい問題についてまずお伺いをさせていただきます。 私は、今回のこの件、今現在も業務は行われておりまして、今インターネット等の遮断をしていて、では、業務を、どうやって情報をやりとりしているんですかと聞いたら、全てファクスで行っているということで、想像するに、毎日非常に大量のファクスをやりとりしているんだろうなというふうに思っているんです。 これはやむを得ないことかなというふうには思っているんですけれども、一刻も早くセキュリティーのレベルを上げて、きっちりと問題点を整理して、業務を効率化できるような手を打っていくのも皆さんに課せられた仕事だと思いますので、まずその点は頑張っていただきたいと思います。 その上で、今回お聞きしたいのは、システムの運営、構築等を担っている、契約をされているNTTデータさんとの契約についていろいろお話を聞きたいと思っております。 事前にもちろんいろいろとお話を聞かせていただく中で、この年金機構との契約は一応競争入札ということで行われております。ただ、確認をさせていただくと、想像した、そうじゃないかなと思ったとおりだったんですけれども、一者応札でありました。旧の社保庁時代から、一番最初のシステムをつくったのもNTTデータさん、前身の電電公社になるんですかね、恐らくその系列、ずっと同じところが担っているんだとは思うんです。 旧の社保庁の時代、どこがこのシステムの保守、運営等を担っていたのか確認をさせていただきたかったんですけれども、どうやらもう書類の保存期間が切れているということで、書類は残っていないのでわからないということで、過去の契約会社がどこだったのかというのが全くわからない状態になっているということです。 一者応札しかしていませんので、ここには一体どういう問題点があるかというのは、それは今回、この委員会ではおいておいて、この契約書の中にセキュリティーに関するさまざまな内容が書かれております。その中で気になっている点を少しずつお聞きしたいと思うんです。 調達仕様書案というものを私どもは手元にいただいているわけです。これに基づいて契約をされていると思うんですけれども、その中で、セキュリティー管理者を設けなさいという項目がもちろんあります。その中で、機構のセキュリティーポリシーと厚生労働省のセキュリティーポリシーを遵守してセキュリティーをちゃんとやってくださいということが書かれてあります。これも、事前にお聞きすると、両ポリシーは非公開。これは、それを公開することによって脆弱性をさらすことになりかねないということで、非公開になっております。 先ほど玉木委員が指摘をされたNISCのガイドライン、非常にできたガイドラインをつくられたということですけれども、厚労省ポリシーというのは、このガイドラインができたときに何か変更されたのかどうか。これは通告はありませんのでお答えになれないかもしれないですけれども、もしわかるのであればちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
○橋本大臣政務官 お答えをいたします。 ちょっと、今突然の質問ですから、記憶に頼った答弁ですから、誤りがありましたら後で直させていただきたいと思いますが、NISCが定めたガイドラインに基づいてチェックを行っております。厚生労働省のシステムについて、あのガイドラインに基づいてチェックを行って、確認を行っているということでございます。
○浦野委員 チェックを行っていただいて、今までの厚労省のセキュリティーポリシーで足らずの部分があれば、恐らくそれを変更していっているとは思うんですけれども、その場合、その変更された部分について、要は、年金機構の方のセキュリティーもそれに準拠してつくらないといけませんので、変更があった場合は変更していっていると思うんですけれども、その点の対応ができているかどうかというのは機構の方では確認できますか。
○水島参考人 御通告いただいていなかったと思いますが、これも私の記憶でお話しいたしますと、直近では対応していないのではないかと思います。
○浦野委員 済みません。これも通告をしていなかったので答弁できないかもしれません。ちょっと一度調べていただいて、また御報告をいただけたらと思っています。 なぜ今これを聞くかというと、やはりセキュリティーの対策というのは日々追いかけっこで、本当に毎日毎日新しいウイルスができて、そのウイルスに対応してさまざまなプログラムをつくるというのが日常茶飯事になっています。 玉木委員もおっしゃったように、こういうしっかりとしたガイドラインができていながら、それに対応できていなかったのであれば非常にもったいない話ですし、きょうを機会にそういった対応も恐らくしてもらえるとは思います。 ただ、ここでまた問題になるのは、例えば、この仕様書の中に、セキュリティーに問題が生じた場合は速やかに年金機構に報告し必要な対策を講じることというのはもちろん書かれてあるんですけれども、どういった対策をとるかというのをつくりなさいという項目が実は仕様書の中には入っております。 この報告書というか、セキュリティに関する管理要領、これは公開できないということですけれども、確認ですけれども、それでよろしいですか。
○水島参考人 大変申しわけございませんが、機構のセキュリティーの現状について示すことになりますので、開示をいたしておりません。
○浦野委員 これは、検証委員会の方には公開はしていますか。
○水島参考人 検証委員会からはたしかお求めがあったのではないかというふうに思っておりまして、提出をしていると思います。
○浦野委員 わかりました。 さらに、自動暗号化可能な外部媒体機器、USBメモリー等の導入が平成二十五年四月以降に予定されているため、その点について留意しておくことという項目がありますけれども、これは導入をされたというふうにお聞きをしています。 このUSBメモリーというのは、何に使うためにこういうものを導入したかというのをちょっと念のためお聞かせください。
○水島参考人 機構LANから外部にデータを、磁気媒体にする場合、それを暗号化、それからパスワードを義務づけているといいますか、システム上、対応するようにいたしております。そのためにこのような機能を付加したということだと理解をいたしております。
○浦野委員 今回の流出問題は、データの移動を各PCで行って、それが残っていたから起きたということですけれども、暗号化するこういう対策をとりながらなぜそういったことが、これは自動で暗号化できるようにしてあるということなので全部暗号化できていたんだろうと思うんですけれども、それでなぜ流出してしまったのかというのは、ちょっと私もここはまだ勉強不足でよくわからないところですので、まだこれは今確認をさせていただいている段階ですので、また機会があればお聞きしたいと思っています。 次に、セキュリティーソフトが、市販されているものを各パソコンに多分インストールしているんだろうと思うんですけれども、その認識でよろしいですか。
○水島参考人 そのとおりでございます。 当機構のLANシステムに導入いたしておりますメールセキュリティー機能につきましては、情報システムに係ります政府調達の基本方針に基づきまして、市販ソフトウエアを極力導入することを要件として調達を行っております。二十七年四月一日から施行されました政府情報システムの整備及び管理に関する標準ガイドラインにおきましても、市販のソフトウエアを活用するものとされております。 その調達の結果、NTTデータが購入した市販のソフトウエアを導入いたしまして、機構に対してライセンス及びサポートサービスが提供されているという状況にございます。
○浦野委員 その市販されているセキュリティーソフトで問題がないという決定というか判断をしたのはどなたになりますか。
○水島参考人 これは、この契約をいたしましたときの総合評価方式による一般競争入札で決定をいたしております。その際には、業務と情報システムに精通をいたしました方々で構成をされる技術審査委員会によりまして技術審査を行った上で、最終的にNTTデータを応札者として機構が判断をしたということでございます。
○浦野委員 ということは、この契約を結ぶ段階で、どこどこのセキュリティーソフトが使われるということも含めて契約をされたということでよろしいですか。
○水島参考人 それで結構でございます。
○浦野委員 結果的には、そのセキュリティーレベルで大丈夫だという判断は間違っていたということになるわけですね。 私は、今回の対応が後手に回ってしまった一つの要因は、もちろんシステムとセキュリティーと一体的にやっていくという観点でこういう契約を結んでやられたんだろうとは思うんですけれども、正直言って、セキュリティーの部分も含めて完全に丸投げだったんだろうなと。まず、一者応札しかしていない。もう誰がどう考えてもこの会社しかやらない、その中でセキュリティーの部分に関しても丸投げをしている。検討委員会でちゃんとしっかり検討したとおっしゃいましたけれども、結果的には、その検討をした結果、セキュリティーレベルを超える攻撃を受けたわけですよね。 市販のセキュリティーソフトというのは、我々のパソコンにも入っているレベルのものだと思います。それぞれの方々、選んでいるメーカーは恐らく違うとは思いますけれども、でも、我々が持っているパソコンレベルのセキュリティーしかないようなパソコンが特別な攻撃を受けた場合、防げないことはもう明白なわけですよね。私は、だからそこはちょっと機構の方に危機感が足りなかったんじゃないかなというふうに思うんですね。 これは、もう起きてしまったことですから仕方がないとして、ほかにもいろいろ聞きたいことがあるのでちょっと飛ばしますけれども、こういう結果を受けて、では、これからどういったセキュリティーレベルのものをやっていきましょうとか、そういった、例えば、データが流出していくかもしれないという状況に今あって、機構の職員の皆さんにどういう意識づけ、認識をしてもらっているとか、どういう対策を今既にとっているとか、これからもこの年金の情報というのは扱うわけですから、しっかりと対応していかないといけません。今現在そういった対応をできているかどうかというのは非常に不安なんですね。 というのも、前回の質問のときも私指摘をしていましたけれども、注意喚起メールがありますよね。あの注意喚起メールは、今ネット上で出ているものが本物かというか、ほんまに出ているものがこのまま職員の皆さんに流されたものなのかとか、そういったことはわかりません。それもちょっときょう確認をしたかったんですけれども、皆さんに資料も、これは不確実なものだから出せないということできょうはお出ししていませんけれども、文面から見れば、非常に危機感のない文面なわけですよ、どうしても。 だから、そういった認識でまた新たな、これからの危機管理、セキュリティー対策を行われては元も子もないと思っていますので、その点について、機構では今どんな取り組みをされていますか。
○水島参考人 まず、今後の基本的な対応につきましては、やはり検証委員会での御議論も踏まえて検討をしていく必要があると思っておりますが、現在当機構が急いでと申しますか、対応しております点を何点か申し上げますと、まず、現行の機構のセキュリティー担当部署が、その体制が十分ではなかったということは、やはり率直に認めるべき、あるいは反省すべき点だというふうに思っておりまして、現在、システム問題にやや分散をしておりますそのような機能につきまして、それを集約化し、専門部隊を立ち上げていくということに関しまして、プロジェクトチームの設置を指示いたしまして、具体的な検討が始まったところでございます。 加えまして、先ほども御指摘がございました、インターネット環境に、やはり業務を考えますと、できるだけ早期に復帰をしなければならないというふうに考えております。そのために、当面は、既存の機構LAN、あるいは基幹システムはもちろんでございますが、これと完全に切り離したインターネット環境をつくり上げる必要があるというふうに考えておりまして、現在の環境と完全に切り離した形でのインターネット環境を立ち上げたい、その準備を急いでいるところでございます。 それから、今御指摘もございました研修でございますが、研修に関しまして、先月、六月中に、全員を対象といたしまして、いわゆる不審メールあるいは標的型メール対策、あるいはSNSに対するあり方、あるいは情報保存のあり方等に関しまして研修を実施いたしました。約二万一千五百名弱が参加をいたしておりまして、六百名が休み等で参加しておりませんが、この者たちについてもきちんと対処をいたしたいというふうに考えております。 それから、当委員会でございましょうか、別の委員会であったかもしれませんが、御指摘をいただきました、いわゆるカメラつきの携帯電話を職場内に持ち込むという事態が発生をして、それが外部に投稿されたということがございました。このような事態を受けまして、従来から原則は禁止をいたしておりますが、七月一日からでございますが、原則ではございませんで、基本的に全て禁止という措置をとってございます。 当面の対策として打っております対策は以上のとおりでございますが、やはり抜本的な対応が基本であるというふうに考えておりまして、これに関して検討を急ぎたいというふうに思っております。
○浦野委員 カメラ機能つき携帯というのは、ほとんど多分今ついていると思うので、ほぼ全員が対象やと思うんです。それで、持ち込みは禁止と言っていますけれども、持ち込んでいないかどうかというのを、職場から出るときに、自分のロッカーとか、特に帰るときにチェックしている対応をされていないというふうに思うんですけれども、それはされる気はありますか。
○水島参考人 これはやはり、現場に全て任せるわけにはいかないというふうに思っておりまして、いわゆる抜き打ち監査を行っておりますので、その監査項目に加えることといたしたいと思っております。 加えまして、自主監査と申しまして、月に一回、それぞれの事務所におきまして自主的な監査を行いますが、その中でも、監査を行った上で、結果について報告をとるという対応をとりたいというふうに思っております。
○浦野委員 この年金の関係で、最後に一つだけ確認です。 システム改修にかかる費用というのは、今回のこの契約の範囲内なのか範囲外なのか、お答えください。
○水島参考人 当面の対策は現行契約の中でできるかと思いますが、抜本的な対応策についてどのような形で行っていくかということに関しましては、今後の検討ということでございます。
○浦野委員 恐らく費用はかさんでしまうだろうというふうに思いますので、その点もいろいろと各委員からも質問がありますので、そこはきょうは私は触れないでおこうと思います。 最後に一点、年金問題ではないことで一つお伺いをしておきたいと思います。 これはもうずっと言われ続けながら、なかなか解消ができないことですけれども、保育士の不足ですね。これは緊急対策を行っているという、過去にも私はこの質問をさせていただいて、そのときも局長からは、特別な対策をとっているという答弁を、繰り返し、私以外の委員からの質問にもありましたし、お答えをされておりました。 ことし四月一日からまた新学期が始まって、各保育園、保育士の採用には非常にことしも困りました。今現在、緊急対策で対応できた実績等の数字がもしあるのであれば、ちょっとお聞かせください。
○安藤(よ)政府参考人 委員御指摘のとおり、保育の受け皿の拡大を進める上では、担い手になる保育士確保は非常に重要な課題でございますので、厚生労働省といたしましては、ことしの一月に保育士確保プランを策定いたしまして、このもとで種々の対策を進めているところでございます。 ただいま、数があればという御指摘でございましたけれども、ちょっと具体的な数値についての把握はできておりません。
○浦野委員 七万人近い保育士がこれから最終的に必要になるだろうというふうに言われている中で、緊急対策をとって、では、何人、毎年毎年ふえているペースよりかなりふやしましたというデータすらとれていないというのは、非常に私は疑問だと思います。それは、やはりちゃんと、どれぐらい効果があったかというのをしっかりと検証していただいて、この対策でいいのかどうかというのはしっかりと僕は検証するべきだと思うんですね。 これは、保育士に限らず、その他の社会福祉人材、介護でもそうですけれども、非常に人手不足だというのはもうずっと言われ続けています。 七月一日から虐待の三桁番号も始まりました。児童相談員、家児相とかで対応している相談員の方も非常に人数が少ないというのは、各都道府県から国へ、もっとふやしてくれ、人口割りで何人というふうに国が定めている基準よりももっとたくさんの人手が要るんだということで、これまでもずっと要望があったと思います。 こういった現場の福祉人材は非常にどの分野でも不足をしているにもかかわらず、具体的な策がとられてこなかったというのが今だと思うんですね。 保育士についても、そうやって、やっていますといっても、数字がわからない、結局、何人ふえたのか、何人特別にふやせたのかわからないという状態であれば、これから何をやるにしても、対応策を打って、それでほんまに大丈夫ですかと言わざるを得なくなるんですよね。だから、ここはもうそろそろ、人材確保のために国が国費を使ってさまざまな手を、根本的な対策をとるべきだと思います。 待機児童の解消でも、保育園なんかは一年あれば建物は建てられるんですよ、予算さえつけて工事さえすれば建つんですよ。でも、保育士というのは一年じゃできないんです。やはり最低二年かかりますし、私は、質の向上のために保育士は三年勉強するべきやとは思っていますけれども、そういった人材を、すぐにつくれないのがやはり人というものなんですよね。 だから、早いうちに早いうちに、先手先手で対応しないといけないのに、一番後手に回っているのが人材を育てていくという部分なんです。それをもうそろそろ根本的に考えていただけませんかということなんですけれども、いかがでしょうか。
○安藤(よ)政府参考人 保育士につきましては、保育士確保プランのもとで、二十九年度までに六・九万人の保育士を確保するという目標を立てまして、消費税財源を活用して三%相当の処遇改善を行う、また、新たに地域限定保育士試験を行うなどしまして保育士試験の二回実施を推進する、また、離職の防止に向けた研修実施支援や雇用管理の好事例、あるいは潜在保育士の復帰支援、保育士養成に向けた修学資金の貸し付けなど、そういった取り組みを展開いたしまして実施しているところでございます。 先ほど保育士数そのものの把握につきまして、この四月時点なりなんなりということはできていないというふうにお答えをいたしましたが、保育の受け皿そのものにつきましては、平成二十五年度、二十六年度、従来ペースを大きく上回りまして、約十九万人分の受け皿を確保しているところでございます。 今後もさらに拡大に努めていくということでございますので、各種の施策につきまして、実効性のあるような形で、自治体とも連携しながら進めていきたいというふうに考えております。
○浦野委員 時間が来たので終わります。ありがとうございました。
○渡辺委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時十七分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○渡辺委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。河野正美君。
○河野(正)委員 維新の党の河野正美でございます。 本日は、やや細かい点も含めまして、医療現場の問題を中心に質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 まず、精神保健指定医資格の不正取得について伺いたいんですが、先日も当委員会でお尋ねいたしました聖マリアンナ医科大学における精神保健指定医資格の不正取得という問題でございます。その後の経過を伺いたいと考えております。 六月十七日にも、処分された医師を指導していた医師三名が資格を取り消されるなど、問題はまだ収束を見ていない状況にあるかというふうに認識をいたしております。精神保健指定医資格の信頼を大きく損なう大変な問題でございます。ほかに同様の例がないのか、徹底的な検証が必要だと考えております。 他大学の実態を含めて、どのように厚生労働省は対応されているのか、現在までと今後の取り組みについて伺いたいと思います。また、聖マリアンナ医科大学の件に関しての現在までの推移も含めてお聞かせいただきたいと思います。
○藤井政府参考人 お答え申し上げます。 聖マリアンナ医科大学病院に関連いたします精神保健指定医の取り消しにつきましては、指定の申請時に、みずから担当として診断または治療に十分にかかわっていなかった患者についてのケースレポートを提出した指定医と、その申請に当たりまして指導を行った指導医を順次二十三名、合計二十三名処分をしてきたところでございます。 一連の精神保健指定医の指定取り消しの事案を受けまして、同様の不適切な事案がほかにも発生していないかどうかにつきましてケースレポートのデータベース化を通じた調査を行うとともに、そのデータベースを活用した再発の防止対策を徹底することで、私ども、精神保健指定医制度に対する国民の信頼を回復できるように努めてまいりたいと考えております。
○河野(正)委員 今、聖マリアンナの件が問題になっておりますけれども、ほかの大学とかは大丈夫なんでしょうか。
○藤井政府参考人 先ほど申し上げましたケースレポートのデータベース化というのは全国的な対策でございまして、聖マリアンナ医科大学病院と同じような不適切な事案がほかの病院でも発生していないかどうかにつきまして、このケースレポートのデータベース化を通じまして現在調査を行っているところでございます。
○河野(正)委員 現在調査中ということですので、こういった事態がないようにしっかりと注意していただきたいと思います。 次に、不正に資格を取得した精神保健指定医による医療保護入院等の診断について伺いたいと思います。 結果的に、顧みますと、資格がないお医者さんたち、指定医の資格がない人たちが指定医の業務を行っていたということになります。その是非を慎重に検証しておくことが人権上極めて重要だというふうに考えております。 精神保健指定医には、措置入院の診断あるいは医療保護入院、いわゆる強制入院の是非、さらに隔離とか身体拘束など、さまざまな重大な任務があります。本当に、罪なき人、病気の方の自由を奪うということにもなる極めて重たい判断を迫られているわけでございます。 果たしてこの不正取得した方々が適切にこういった業務を行っていたのかどうか、検証状況を伺いたいと思います。
○藤井政府参考人 お答え申し上げます。 本年四月に取り消し処分を行いました二十名の医師が過去五年間にかかわった指定医業務につきましては、私どもの方から五月に、当該医師が勤務したことのある医療機関が所在をしております都道府県、指定都市等に対しまして、その妥当性の検証等を依頼しておりまして、現在、その検証を行っていただいているところでございます。 また、この六月に取り消し処分を行いました三名の医師につきましても、今後同様に当該医師の指定医業務の妥当性の検証を依頼することとしておりまして、これらの検証によりまして、これまで取り消し処分を行った者、二十三名全員の指定医業務の妥当性につきまして速やかに把握をしてまいりたいと考えております。
○河野(正)委員 ちょっと僕、通告するときに漏れていたかもしれませんが、これは診療報酬上、精神保健指定医であれば加算とかがつくはずなんですけれども、これについての考え方というのはいかがでしょうか。
○唐澤政府参考人 一般的に、診療報酬の適正な要件を欠いて請求されたものということであればこれは返還をお願いするということになりますけれども、私どもも、必要な調査等も含めて検討させていただきたいというふうに考えているところでございます。
○河野(正)委員 結果的には一応無資格であったわけですから、その資格によって加算された点数というのがあれば、それは厳正に対応しなければフェアではないのかなというふうに思います。 この問題に伴って、聖マリアンナ医科大学病院の神経精神科は大幅な診療体制の縮小を余儀なくされたというふうにも伺っております。先ほど来お話しするように、関連病院等で二十三名の指定医がいなくなれば大変なことだと思います。 外来診療や入院病床の確保、維持が困難になるなど、地域の精神科医療体制への影響は極めて大きいものというふうに考えますが、政府としての現状認識を伺いたいと思います。
○藤井政府参考人 聖マリアンナ医科大学病院は、精神保健指定医の指定を取り消された医師の診療を自粛しておりますけれども、外部の医師を招聘するなど、診療体制の確保に努めていただいているというふうに聞いております。 また、その一方で、川崎市における精神科医療体制の確保につきましては、川崎市の方で、川崎市医師会等の関係団体に対しまして、受診希望者の受け入れの協力依頼を行っているとも聞いております。 私ども厚生労働省といたしましては、今回の指定取り消しによりまして地域の精神科医療体制が損なわれることのないように、川崎市としっかりと情報共有を図りながら、必要に応じて適切な対応を行ってまいりたいと考えております。
○河野(正)委員 こういうふうに不正取得が発覚したということで、極めて大きな数の指定医が一地域からいなくなるというと大変なことになりますので、今後こういったことがないように、しっかりと対応を練っていただきたいなと思っております。 次に、精神保健福祉法の改正後の状況についてお尋ねをいたしたいと思います。 昨年四月の改正精神保健福祉法の施行から一年三カ月が経過をいたしました。保護者制度が大きく見直されまして、医療保護入院の要件を家族等による同意に変更し、病院には退院後の生活環境の相談に当たる者を置くことが義務化されるなど、精神科医療と地域医療、地域社会がより一体となって患者さんを支えていく体制を目指している、そういった取り組みが目指されているというふうに認識をいたしております。 この法律施行によって、取り組みを振り返って、今のこの法が変わってからの現状及び課題をどういうふうに認識されているのかをまず伺いたいと思います。
○藤井政府参考人 お答え申し上げます。 厚生労働省といたしましては、改正法施行後の実態につきまして、まずは、今年度早々にもできるだけ把握ができますように、平成二十六年度になりますが、昨年度になりますが、日本精神科病院協会に対しまして、法改正後の医療保護入院の実態に関する全国調査を委託したところでございます。 先生、改正法施行後一年三カ月の現時点におきましては、まだ各種の統計情報の結果がいまだ取りまとめ中であるということもございまして、把握あるいは分析できる情報はまだまだ限られておりますけれども、先ほど申し上げました調査のほか、私ども、病院団体、自治体、あるいは当事者、家族等関係者との意見交換を通じまして、改正法の運用状況あるいは課題の把握に努めて、必要な対応につきましても検討してまいりたいと考えております。
○河野(正)委員 厚生労働省は、昨年度、今お話ありましたように、障害者総合福祉推進事業において、精神保健福祉法改正後の医療保護入院の実態に関する全国調査というのを実施されております。これは日本精神科病院協会が担当してやられたものだと思いますけれども、その調査結果の概要と、調査で明らかになった点、認識を一言お願いします。
○藤井政府参考人 御指摘の報告書は、精神保健福祉法改正後の医療保護入院の実態を把握することを目的としたアンケート調査の結果を取りまとめたものでございまして、今後の見直しに向けた提言を盛り込んだ内容となってございます。 報告書では、例えば、医療保護入院の同意者の範囲が広がったことによりまして、患者と疎遠な家族等までが同意者の要件を満たすことになり、その確認作業の煩雑さが病院の負担となっていること、あるいは、患者とかかわりたくない家族等がいた場合には、市町村同意の要件を満たさないことから、医療保護入院ができなくなっているというようなことが課題として指摘をされております。
○河野(正)委員 今まさにおっしゃった点なんですけれども、例えば精神障害者であって長期的に入院が必要であった方、極端な話は、数十年来入院されている方というのがいらっしゃいます。本人の判断能力というのも落ちてきていますから、当然、医療保護入院であるというふうになっております。 そういった方が、高齢化によって、例えばお手洗いに行くときに転倒して骨折をする、それによって整形外科に転院しなければいけないとか、あるいは、当然高齢になって病気をされる、がんになったとか、それで手術が必要ということで転院をされたりします。そうすると、精神科の病院を一旦退院することになりますので、退院した後、内科なり整形外科の病院、外科の病院から、治った後はおおむねそこの病院に戻ってくるというようなことになります。そのときに、患者さんは既にもう御両親が亡くなっていたり、いろいろなことで御家族も疎遠になっているので、なかなか同意をしていただけないというようなことになっているわけです。 この辺の現状というのを、まさにこれはアンケートから出ているんですけれども、どういうふうに考えられているか、お尋ねします。
○藤井政府参考人 この改正後の精神保健福祉法における医療保護入院の手続につきましては、一つは、精神障害者の本人の権利擁護が重要であること、もう一つは、インフォームド・コンセントがますます重要とされている中で、患者の身近に寄り添う家族等に十分な説明が行われた上で、家族等が同意する手続が重要であること、そういった点を総合的に考慮して、家族との同意を必要としたところでございました。 この改正の結果として、御指摘のような事例が医療現場で生じているということは承知をしておりますけれども、私ども、今後さらに、医療保護入院における入院手続のあり方につきましては、関係者の意見を聞きながら課題を明確にしつつ、必要な対応を検討してまいりたいと考えております。
○河野(正)委員 かなりそういった、御家族の同意を得ることが大変だというふうに聞いております。現場で本当に御苦労されているという声を直接にも間接的にも多く聞いておりますので、この辺をしっかりと考えていただかなければいけないのかなと思っているところであります。 ちょっと先に一点お聞きしたいんですが、家族の間で医療保護入院に同意するかどうかの見解が異なる場合というのがあると思います。 例えば、御長男の方は入院させたいと言っているが、次男の方は入院させたくないあるいは退院させたいというふうに言われる場合があると思います。当然、入院の適否については、先ほど来話している精神保健指定医であるとか専門の医師が判断をしているわけですから、そこは、入院が必要という前提に立ったときに、御家族で、入院させたい、させたくないという考えが分かれてしまうことがあります。今、そういったことで入院されると、別の御家族が、保護者になっていない方が退院請求ということをできるようになるのかなと思います。 これを、現場で起こったトラブルは病院の方でやってくれというのが筋になっていると思うんですが、そういった、病院だけで巻き込まれても本当に大変なことになりますし、あるいは金銭的な問題も生じてくる場合がございます。 そういった中で、精神医療審査会がそういったときは業務をやっていこうということになりますけれども、前、この法案ができるときに参考人質疑でやらせていただきましたけれども、本当に精神医療審査会の業務というのもたくさんありまして、非常に厳しい。患者さんが訴え出てから一カ月でやろうと言っていますけれども、三カ月ぐらいかかるところもあるというような現状にあると思います。 そういったことで、今回の法改正によって、こういったトラブルがあるのかどうか、家族による退院請求がどのくらいあるのか、あるいは精神医療審査会はしっかりと機能できているのかどうか、伺いたいと思います。
○藤井政府参考人 先生、退院請求の件数につきましては、通常、私ども、衛生行政報告例という統計調査でもって把握をしておるところでございますが、こちらの改正法施行後の二十六年度の状況がまだ取りまとめの途上でございまして、把握をできてございません。 ただ、先ほど先生の方からも言及がございました日本精神科病院協会による調査におきましては、これは七百九十九施設の回答でございますけれども、平成二十五年の退院請求の総計が千四百一件、それから、二十六年度の上半期の総計が九百二十九件でございますので、単純にこれを二倍いたしますと三割強増加している、そういう数字になってまいります。 ただ、精神医療審査会につきましては、法改正とあわせまして運営マニュアルを改定しておりまして、例えば審査会につきまして、審査会は、各合議体の状況に応じて、合議体を構成しない委員を合議体での審査の前提となる意見聴取や診察を行うための予備委員として置くことができるとか、あるいは、退院等の請求につきまして、原則として面接の上、当該請求に関しての意見聴取を行うことが望ましいわけですけれども、審査会の判断で、書面を提出させることにより意見聴取を行うことができるとか、幾つかの措置を講じております。 審査会の実態につきましては、今後、私ども、関係者の御意見もよく伺いながら、さらに把握に努めてまいりたいというふうに考えております。
○河野(正)委員 先ほどお話ししましたように、患者さんが長期入院していて、御家族が本当にどこにいるのかもわからないというような状況にあった場合に、市町村長同意ということで、住居地の首長さんの同意によって入院させるということができておりました。 ところが、もちろん、制度の趣旨に反しない範囲でそういったことを利用していたんですけれども、今、家族であれば誰でもいいよということになったがゆえに、この市町村長同意というのが非常に厳しくなりました。 患者さんがそういった骨折なりなんなりでよその病院に行った、治療が終わったので速やかにもといた精神科病院に戻ろうとしたときに、市町村長同意が再びとれなくなって、とことん家族を捜してくださいということで、ソーシャルワーカーがずっとあっちこっち電話するんだけれどもなかなか同意が得られないということで、結局、患者さんがもといた病院に戻ってこられないとか、あるいは、極端な例であれば、外来までは来たんだけれども、入院手続が終わらないと病室に戻れませんから、そういったことでずっと外来で何時間も待たされるというような例もあると思います。 そういったことについて、この市町村長同意のあり方というのはしっかりと考え直さなきゃいけないんじゃないかなと思っているんですけれども、これについての見解を伺いたいと思います。
○藤井政府参考人 市町村長の同意による医療保護入院につきましては、これも先ほど申し上げたことの繰り返しにもなりますが、やはり精神障害者本人の権利擁護が重要であるということ、また、インフォームド・コンセントが重要とされる中で、患者の身近に寄り添う家族等に十分な説明が行われた上で家族等が同意する手続が重要であること、そういった点から、家族等がいない場合や、家族等の全員が意思を表示することができない場合のみ行われる、いわば補完的な仕組みとしているところでございます。 いずれにいたしましても、医療保護入院における入院の手続のあり方につきましては、私ども、さらに関係者の意見を聞きながら課題を明確にしつつ、必要な対応を検討してまいりたいと考えております。
○河野(正)委員 本当に長く入院されている方においては、御両親がもう高齢になっていて、かつては同意者になっていたけれども、御本人が認知症になられているとかあるいは施設に入られている。きょうだいを捜しても、きょうだいも、お嫁に行った妹さんであったりするとなかなかそういったことを、精神障害者のお兄さんがいた、弟さんがいたから同意をしましょうということに対して非常に抵抗があるというのが現実だと思います。本当に、患者さんが入院できなくて、外来までは戻ってきたんだけれども、その後、病棟の方に戻れないというような状態というのもありますので、この市町村長同意というのは、しっかりと、ほかの制度をつくってもいいんだと思います。 先ほど来、インフォームド・コンセント、患者さんの同意判断能力がないという方が精神科は残念ながらたくさんいらっしゃいますので、幾ら説明しても、説明して、うんと言っていても、本当に同意判断ができたのかどうかという問題もありますし、それとまた、家族を捜してと言われても、そういったふうに、もう疎遠になったきょうだいで、お嫁に行った妹さんが同意しますというようなことは、結構いろいろな家庭の事情もあって大変なことだと思いますので、やはりそういうところで患者さんが不利益にならないようにだけはしていかなければならないと思っていますし、そういう制度はしっかりとつくっていかなければいけないなというふうに思っております。 次に、医療人材について伺いたいと思います。 医療法人の経営に携わっている方々にとって、医師や看護師など医療人材を確保するということは、常に苦労の伴う大きな任務であるというふうに思っております。 これは看護師さんも同じでありますが、医師不足や偏在が叫ばれる中、国においても当然さまざまな取り組みが進められてきたと思いますが、相変わらず、やはり医師、看護師の確保というのは、各病院、苦労をされていることだと思います。 以前は、理事長であるとか病院長が出身大学の医局などに頼んで招聘したりしていたんですが、近年では、いわゆる紹介業者に頼む例というのがふえております。 今から四年前の二〇一一年に、日本病院会が、病院の人材確保・養成に関するアンケート調査というのを実施しておられます。 この調査によって、病院が、医師等の人材あっせんを受けるため、一年間に四百六十一億円もの経費をかけているということが明らかになりました。そのうち、人材あっせん業者に支払った手数料が三百四十一億円、およそ四分の三を占めております。手数料の相場は医師の年収の二割、あるいは現実的には最近三割とも言われておりますので、一人紹介してもらえば三百万から四百万、五百万という経費がかかるというふうになります。 このように、高額の経費をかけているにもかかわらず、実はこのアンケートによると、あっせんを受けた人材の技術や技能に満足している、紹介されたお医者さんの技術に満足しているというのが七・九%、一割にも満たないというような状況にあります。 病院がこうしたいわば間接的な経費に高額な費用を割き、結果として病院自体の経営の安定が脅かされているという状況は、看過できないのではないかなと考えております。 また、医療現場では、医師の急な事情により診察できなくなったり、かわりの医師の確保に頭を悩ませるということもしばしばございます。このため、医師を専門とする紹介会社から医師を紹介してもらい、人材を確保しているということも少なくありませんので、当直や日直など、こういった業務にそういった紹介所からあっせんしてもらったお医者さんを雇用しているというケースもたくさんあります。 我が国の伸び行く社会保障費の中で、極めて限られた診療報酬であると思います。後で大臣にも伺おうと思っていますけれども、厳しい経済状況の中で、本当にやはり限られた収入を医療機関が得るわけですから、実際に医療現場で汗を流している人がそれを受け取るべきではないかなと。あるいは、患者さんに有益に還元できることを考えなきゃいけないなというふうに思っております。 この日本病院会の調査は四年前のものでございますが、現在、改善していると認識されているのか。私は、決して改善はしておらず、看護師も含めて人材確保は極めて厳しい状況だと思いますし、東北とか、地域的にも非常に深刻な状況のところもあると思います。 厚生労働省として、問題認識や、これまでの取り組み、課題などについて認識を伺いたいと思います。
○坂口政府参考人 お答え申し上げます。 今委員の方から御指摘ございましたように、各医療機関で、医師、看護師の方の人材の確保について、それぞれの状況でありますとか必要性に応じていろいろな御工夫をされているんだろうと思っております。 今も病院会の調査について御紹介いただきましたが、私どもとしましても、具体的には、昨年、二十六年の六月にアンケート調査をしまして、公表をさせていただいております。 いろいろ医療機関等での人材の確保に御苦労されている状況の中での採用方法についてでございますけれども、医師の採用方法につきましては、最も多いのが医局などからの紹介、次いで民間職業紹介事業者ということでございました。それから、看護師の採用方法につきましては、最も多いのはハローワークということでございましたが、次いで民間職業紹介事業者という状況でございました。 それからまた、先ほどもございましたけれども、民間職業紹介事業者の利用に当たりましては、その調査では、他の方法よりも採用に至る可能性が高いとか、ミスマッチが少ないとか、採用に至るまでのスピードが高いというようなことも挙げられておりましたけれども、一方で、いろいろな形で、すぐやめてしまわれるというようなことであったり、あるいは入職してから求める能力や適性を備えていないということがわかったということで、先ほどとは逆に、ミスマッチというような状況もあったということも挙げられているということもございました。 また、紹介の手数料につきましては、先ほど委員が御紹介されたような状況と変わっていないということだろうと思っております。 いずれにしましても、私どもとしましては、民間職業紹介事業者の法令違反等に係ります相談でありましたり、あるいはトラブル防止のための取り組みにつきましては、都道府県労働局において丁寧に対応してまいりたいと考えております。
○河野(正)委員 時間がなくなりましたので端的に塩崎大臣に伺いたいと思いますが、やはり医師の配置基準、看護師の配置基準等がありまして、非常にこういった経費もかけながら医療機関は努力していっているわけなんですが、来年度の診療報酬改定、地域医療を守るという観点から、厚生労働大臣としてどのようにお考えか、決意も含めてお聞きいたしたいと思います。
○塩崎国務大臣 よりよい医療を実現するために、医療機関の機能分化とか、それから投入する医療従事者の配置をどうするか等々、配置基準を定めて、できる限りよりよい医療を実現するということでやってきたのが診療報酬ではないかというふうに思うわけであります。 同時に、医師、看護師だけでなくて多くの職種が一緒に医療に携わる、いわゆるチーム医療というのが最近は大きな流れになっていて、これを推進する、そして、全体として必要な医療従事者の確保が図られるように取り組みを進めるということも進めてきたわけでございます。 今お話があったのは、最近、職業紹介によって医師や看護師が来るというのは、私の地元の医師会の先生方も、大分手数料が高いぞ、こう言って怒られたりするわけでありますが。 医療従事者の配置基準につきましては、やはり人材の確保などの実態に一定程度きちっとした配慮をしながら、看護師さんの一時的な不足に対しても緩和措置を設けるというような手だてもとってまいったし、弾力的な運用については、一時的な不足によって一カ月以内で一割以内の看護師数の変動があっても診療報酬には影響しないとか、あるいは看護師の夜勤の基準を満たさない場合の減算幅も緩和をする、そういった配慮はしながらやってきているわけでございます。 しかし、できる限りよりよい医療の実現のために、配置基準としても、よりよい配置基準を目指していくということが大事で、引き続き、医療従事者の配置については、診療報酬によって、言ってみればできる限りそちらに持っていくという、よい医療のイメージをちゃんと持つということで、今回、我々も諮問会議などで議論をして、今後の重点化すべき医療の形というものもお示しをしてまいりましたが、いずれにしても、そういうことを踏まえて、年末に、まず議論し、そして中医協で御議論をいただいて、決めてまいりたいというふうに思います。
○河野(正)委員 済みません、時間が来ましたので、ジェネリック医薬品について聞きたかったんですけれども、なかなか伸び悩んでいた現状を、最後に一言だけ、財務省からもきょう来ていただいていますので、コメントをいただきたいと思います。
○大家大臣政務官 答弁の機会をいただきまして、ありがとうございます。 日本の現状、ジェネリックについては、古い数字ですけれども四六・九%、欧米では低いと言われているフランスでも七割、アメリカは九割でありますから、それと比較しても極めて低い。 では、なぜかということでありますけれども、これは一概になかなか申し上げにくいんですけれども、いろいろな要因があるというふうに言われています。例えば、医療関係者、保険者、患者の意識、また、製薬メーカーの収益構造であったり、安定供給、品質等に対する信頼性等々があるというふうに言われています。 いずれにしても、ジェネリックの使用促進につきましては、同等の治療効果を確保しつつ国民の負担を軽減するという意味で、非常に効果的な施策であるというふうに考えておりますので、今般の骨太の方針でも、六割から八割と目標を引き上げさせていただきました。同時に、診療報酬上の措置もということで書かれておりますので、こうした方針に従って着実に取り組んでまいりたいというふうに思っています。 以上です。
○河野(正)委員 ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、高橋千鶴子君。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 二〇一〇年の八月、児童扶養手当法改正により、父子家庭にも手当が支給されるようになりました。また、遺族年金も、妻が遺族ならもらえていたけれども、夫ならもらえないとか、または五十五歳以上じゃないともらえないし、もらえるけれども六十歳までは支給停止、そういう男女差がありました。しかし、二〇一四年四月からは、遺族基礎年金については、子のある夫にも支給されるようになりました。 それぞれの対象人数がどのくらいか、まずお伺いします。
○香取政府参考人 御答弁申し上げます。 児童扶養手当につきましては、平成二十五年度の児童扶養手当の支給者総数が約百七万人でございます。このうち、父子家庭は約六万五千人となってございます。 遺族基礎年金でございますが、平成二十五年度の実績で申し上げますと、全体の受給者数が約九万一千人、当該年度、二十五年度に新規裁定を受けた方が一万一千人でございます。 今御指摘ありました父子家庭への適用の拡大は、二十六年の四月から施行ということなので、現段階ですと実績値がまだ積み上がっておりませんので、実績値はございませんが、私ども、予算上で見込んでおりますのは、二十六年度、当然ここから始まるので新規の裁定ということになりますが、約二千世帯程度と一応見込んでございます。
○高橋(千)委員 たった今の数字なのでまだ実績値が出ていないということだったと思います。 当時は、そもそも、既に妻を失った男性に対しては出ないわけで、遡及を本来はするべきだということもあわせて指摘をしたわけですが、ようやっとここまで来たというところであります。 そのときに、昨年四月二日の厚労委員会なんですけれども、田村前厚労大臣は、「昔は男性が家計を支えるということが前提で制度をつくってきたわけでありますけれども、今や男女ともが働く中において家計を支えておる。こういう考え方のもとに、遺族基礎年金の場合は、片方がお亡くなりになられるわけでありますから、そのような形の中において、両方ともが支えておるという前提のもとで、今般、父子に対しても支給を決定させていただいた」と答えています。 少し回りくどい表現ですけれども、多分、男女共働きが大分普及してきた、だから男だけが主たる生計者という考え方ではもうないんだということで、どちらの立場にあっても、片方を失った場合ということで、父子に対しても支給を決定したという趣旨だったと思うんですね。 この点について、今までは妻だけに限定されていたものを父子にも拡大してきた、厚労省自身が拡大してきたその意義とあるいは趣旨、塩崎大臣にも改めて認識を伺いたいと思います。
○塩崎国務大臣 田村前大臣の今引用していただいた発言というのは、基本的には、考え方はそういうことだろうというふうに思います。 遺族年金制度というのは、家計の担い手が死亡した場合に、残された遺族の所得保障を行うものであるわけで、社会保障・税一体改革において、平成二十六年四月から、遺族基礎年金の支給対象を父子家庭に拡大したということでございまして、引き続き、そのあり方について、年金部会においても御議論をいただいているところでございます。 我が国よりも女性の就業が進んでおります諸外国の制度の例を見てみますと、男性も女性もともに生計を維持する役割を果たしているという考え方のもとで、養育する子供がいる場合には、両親のどちらが亡くなった場合でも支給をされている一方で、若い時代に養育する子がいない場合については、遺族給付がないか、あるいは、あるとしても有期給付となっていることが多くなっているようでございまして、年金部会の議論においても、このような形が、男女がともに働く社会における遺族給付の将来的なあり方だと考えられる旨整理をされているところでございます。 社会保障・税一体改革において実施された遺族基礎年金の支給対象の父子家庭への拡大は、こうした考え方に照らしても評価をできるものであるというふうに考えております。
○高橋(千)委員 最後に、評価をできるというふうに認識があったと思います。 それで、資料の二枚目に、「現行制度における遺族年金制度の支給対象者」というのをつけておきました。そもそもこれは非常にわかりにくい制度でありますからあれですけれども、囲みの丸の一つ目が、今大臣おっしゃった、「遺族年金は、世帯の生計の担い手が死亡した場合に、その者によって生計を維持されていた遺族の生活が困難にならないよう、所得保障をする仕組み。」とあるわけです。 それで、変わったところは、支給対象者、「子のある配偶者」というのがありますよね。これはみんな丸がついていたんですけれども、以前は子のある妻だけだったものが、夫にも認められたということです。ただ、遺族厚生年金の方は、「(妻のみ)」というのがまだ残っているということだと思います。 それで、この制度設計を行った二〇一二年二月十四日の社保審年金部会の資料の中でも、「基本的には男女差を解消する方向で、具体的な法的措置について引き続き検討することが考えられる。」と明記をされています。それで、ほかに男女差のある遺族年金とは何かということで、寡婦年金、中高齢寡婦加算、夫の遺族厚生年金の年齢要件、今言った妻のみのここですよね、なんということが挙げられているわけです。 ですから、この間、さらに検討されてきたのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○香取政府参考人 御答弁申し上げます。 私どもの審議会年金部会での議論は、先ほど大臣から御答弁申し上げたとおりでございますが、お話ありましたように、諸外国の例を見ましても、男女がそれぞれともに生計を維持する、いわゆる日本で言う共働きの世帯が標準的な家計の形になると考えますと、どちらかが亡くなった場合でも、養育されるお子さんには一定の影響が出ますので、その意味では、どちらが亡くなった場合でも遺族年金を出すというのが基本的な考え方。その意味では、男女差のない形で制度を将来的には設計するというのは、審議会でもそのような方向性が出ているということでございます。 他方で、今の遺族年金は、夫と妻の間での扶養関係も頭に置いて、お子様がいらっしゃらない場合でも、例えば旦那さんが亡くなると女性の奥様の方に出るという形態になっているわけですが、この点はむしろ、諸外国ですと、子供に対してはどちらが亡くなっても出すということになりますが、夫婦の間で言いますと、大臣からも御答弁申し上げましたように、子供がいない場合にはそもそも遺族年金は支給しない、あるいは有期にするといったような整理がなされているということでございます。そうしますと、これは遺族年金全体の設計の考え方をどうするかということに立ち至ることになります。 他方で、我が国の現状を考えますと、将来その形に向かうとしても、まだ、主たる生計者が夫で、妻が専業主婦で、夫が亡くなって遺族年金で生活されているという方は結構いらっしゃることになりますので、そうしますと、そういった今の実態も踏まえながら、少しずつ、どういうふうに変えていくかという形で考えていかなければいけないということになりますので、実態を踏まえながら将来の形を考えるということになりますので、ある程度時間をかけて、遺族年金全体の設計をある意味では将来に向けて考えていく、そういう整理が必要だということで、この問題は、遺族年金全体のあり方を少し時間をかけて議論しましょうというのが現在の審議会での整理というふうに承知しております。
○高橋(千)委員 諸外国でももう男女差がなくなっているんだ、その認識は共有できていると思うんですね。 ただ、全体の設計を述べていくときに、きっとこれは所得保障と社会保障の負担の関係が云々という話になって、差がないんだったらなくてもいいんじゃないかという議論に行ってしまうのかなというちょっと不安を持って今聞きました。 そうではなくて、やはり、男女差がないよねというところから、まだ不都合になっているところを解消していくという議論をまず始めたいというふうに思っているんです。 そこで、資料の一枚目、これはことしの六月二十一日付の朝日の社説です。出だしのところ、私がアンダーラインを引きました。読ませていただきます。「地方公務員が労災で亡くなったとき、配偶者が女性なら年齢を問わず遺族補償年金を受け取れるのに、男性だと五十五歳以上でないと受給資格がない——。 こんな男女格差が認められるかが争われた訴訟で、大阪高裁は「法の下の平等を定めた憲法に反する」とした大阪地裁判決を取り消し、元会社員男性の請求を退けた。」云々、こうあるわけですね。中学校教師だった妻が自殺したのは九八年。当時男性は五十一歳だったために、今しきりに私が言った対象外ということで、不支給になったのであります。 実は、私は、先ほど来議論している昨年の四月の質問のときに、この大阪高裁の地裁判決、法のもとの平等に反するという判決を引いて質問をしました。そのときに、厚労省が児童扶養手当を父子家庭にも支給するという改正を行ったことが判決にも大きな力になった、裏づけの一つになったという判例の解説を紹介いたしました。 ところが、今度は逆の結果になってしまって、高裁で却下になったわけですね。非常に時代おくれだなと思うし、残念に思うわけです。志田博文裁判長は、夫に比べ妻は独力で生計を維持できない可能性が高く、男女差規定には合理性があると述べたというんですね。しかし、社説でもあるように、また今の大臣や局長の答弁でもあるように、今は共働き世帯がふえている。夫のみ働く世帯の一・三倍なわけですね。男女の賃金格差も確かにまだ大きいです。ただ、これはかなり縮まってきております。 私が当時訴えを受けた五十代の男性の場合ですと、小学生二人残して妻に先立たれて、自分は会社が倒産して失業している。なので、もうその年齢になってなかなか正社員にはなれないわけですよね。そういう意味では、リストラに遭ったり非正規雇用を余儀なくされるというのは、この条件というのはやはり現実的にはふえているわけですよね。そういう意味でも、時代の変化を踏まえて、やはり解消していかなければならないと思うんです。 そこで、大臣に、一般論で伺います。 男女の賃金格差が数字ではまだあります。だからといって、一つは、病気や失業、さまざまな理由で困難な男性も多いです。一律に性別と年齢で分ける考え方は見直すべきではないか。逆に、女性が活躍する社会を安倍内閣は目指しているわけですよね。そのときに、今読み上げたように、女性は独力で生計を維持できないと決めつける。裏を返せば、妻は主たる生計者になり得ないということになります。これはやはり逆行するのではないでしょうか。
○塩崎国務大臣 先ほど局長が答弁したように、かつては、男が働き、奥様は専業主婦で、子供さんがいて、御主人が亡くなったときにどうするかというような典型例を前提に年金の場合の遺族年金というのが組み立てられて、そこに、税が入る基礎年金部分と厚生年金の部分とあるということで、いろいろ制度が変わりつつある途中というふうに考えなければいけないのかなというふうに思うわけであります。 今の地裁と高裁でこれだけ違う判決が出てくるというのは、これは年金ではございませんが、まだ実態の生活パターンというものが、あるいは夫婦の関係、そして働くことということの新しい時代における形というのが変容しつつあるということが背景にまずあるんだろうと思います。 御質問のとおり、地方公務員の労災補償の遺族補償年金をめぐって、今のような大阪高裁で出された判決があるということは、今お話をいただいたとおりであります。 判決の事案というのは、業務上生じた事故に対する損失補償である地方公務員の災害補償制度に関するものであって、老齢それから障害、死亡に伴う稼得能力の喪失を基本的な考えに置く公的年金制度とは、制度の趣旨あるいは給付の性格というものが異なるんだろうなというふうに思います。 したがって、この判決が遺族年金制度のあり方に直接影響を及ぼすものではないのではないかというふうに考える上で、さらにその上で、公的年金制度の遺族年金の男女差をどう考えるかということについては、先ほど御説明申し上げたとおり、単に男女差を解消するということではなく、遺族給付としてどのような補償を行うのかという基本的な考え方の整理というものを行っていくことが必要であるという考え方が、先ほどの年金部会における議論の整理として示されているわけであります。 今先生がおっしゃったような、一律に性別と年齢で分ける考え方は見直すべきではないか、そういう方向はそのとおりだというふうに思うわけでありますし、当然、安倍内閣は女性の活躍を推進しようということでありますので、そういう考え方には賛成でありますけれども、年金部会における年金の遺族に対する扱いについての議論というのは少し違うのかなということで、しっかりと、少し時間をかけて遺族年金制度の見直しについて検討を進めていくべきではないかというふうに思います。
○高橋(千)委員 初めて大臣と意見が一致したかなと今思ったわけであります。 基本的に、地方公務員の労災の年金なんですけれども、考え方、制度設計は、厚生労働省の遺族年金に沿って制度設計をされているわけなんですね。なので、今おっしゃった、やはり一律に決めるべきではないというのはそのとおりだとおっしゃってくださったこと、そもそも昔と考え方は変わっているという認識、やはりそのことがとても大事な答弁であったと思いますので、それ以上は聞きませんので、きょうは、この点についてはこれで終わりたいと思います。ありがとうございます。 それで、年金情報流出問題について進めていきたいと思います。 きのうの参議院厚労委員会でも、もう何回も審議が中断しました。答弁も何度も訂正されて、本当に、全てが信頼できない、暗たんたる気持ちにさせられました。 予算委員会を十八日にやって、そのときにやり残した質問もあるんですけれども、きょうまず伺いたいのは、その後に発表された事実として、百一万人ですよね。百二十五万件のうち百一万人まで、三情報、二情報の方たちがどなたかというところがわかったという発表があったわけです。 そのときに、不思議に思うのは、四情報が流出したのは一万五千人、この方たちは栃木、福岡、沖縄に突出しておりまして、ゼロのところも含め、一桁台がほとんどなわけですよね。ところが、この百一万人は、四十七都道府県全てに満遍なく分布しているのはなぜなんでしょうか。
○水島参考人 お答えいたします。 四情報が流出をいたしました一万五千人の方につきましては、機構において作業をしておりました情報の一部が流出したものでございまして、その作業の内容といたしまして、栃木、福岡、沖縄の三県にかかわる方に関して作業中であったということでございます。 それから、二情報、三情報でございますが、これらの方々に関しましては、全国にかかわる情報が流出したということでございまして、その結果として全国に分布したということであるというふうに考えております。
○高橋(千)委員 全国にかかわる情報、どんな作業をしていたんでしょうか。 要するに、情報の出どころに非常にかかわってくると思うんですけれども、明らかに今言っている趣旨が違うと思うんですよね、一万五千人の趣旨と百一万人の趣旨と。全国にかかわるどんな作業をされていたということでしょうか。
○水島参考人 今までこの内容につきましては実はお話を申し上げてまいりませんでしたが、ここで申し上げられますことは、やはり、例えば記録問題でございますとか、いわゆる一部の地域に限定がされない業務に関する情報が残念ながら流出してしまったということでございます。
○高橋(千)委員 前は、記録問題ですねと言ったら、それはお答えできませんと言ってあったけれども、そういうことだと。 私はやはり、この情報の出どころというのが何らかの形で基幹システムにさわっているのではないか、だからこういうことになっているのではないのかなと思うんです。 確認をいたします。 五月二十九日にネットを遮断したというのは、メールではなかったということを答弁されているわけですよね。その後、六月四日に遮断したのは、外部のインターネットと接続しているメールと、統合ネットワークによる厚労省と直接やりとりしているメールの二つである。その際、パソコンとアドレス、私がもしその職員だとすれば、持っているアドレスは同じである、これで間違いないでしょうか。 また、年金機構内だけのイントラネット、これは今も利用している、アドレスは非公開のアドレスを使っているという理解でよろしいでしょうか。
○水島参考人 おっしゃるとおりでございますが、少し申し上げさせていただきますと、統合ネットワークを経由いたしました利用といたしましては、いわゆるインターネットのウエブ閲覧機能は統合ネットワークを介しております。それから、厚労省とのメールのネットワーク、それからインターネットとのメールネットワーク、これは六月四日に遮断をしたわけでございます。イントラネットは現在も維持をいたしております。
○高橋(千)委員 ということなんですね。 そうすると、四日までメールを使っていた問題について、水島理事長は、私自身が判断したと述べました。大臣は、本委員会で陳謝をして、常識では考えられないと述べたわけですよね。だけれども、なぜメールを使っていたかというと、外部の企業などと頻繁に連絡をとる必要があって非常に不便だと。今不便な状態になっているわけなんですけれども。 しかし、問題は、これは同じアドレスなんですね。同じアドレスで二種類あって、統合ネットワークのシステムのメールは厚労省とやりとりしていたんです。知らないと言っても厚労省がそのメールを受けていた。それも公開のアドレスですよ。nenkin.go.jpのアドレスでメールをもらっていながら、それはイントラネットだ、閉鎖されているメールだと思っていた。これはどっちもどっちでしょう。もう監督責任とかいう、そういうレベルではありません。厚労省がメールをずっとやりとりしていながら、これは大丈夫だと思っていた。おかしくないですか。
○樽見政府参考人 まさに機構とのメールについて、統合ネットワークというところを通じて厚生労働省としてはつながっていたということでありまして、アドレスはnenkin.go.jpということで、そういう形でつながっていると思っていたということでございますので、おかしいということは当たらないのではないかというふうに考えてございます。
○高橋(千)委員 何でおかしいのが当たらないんですか。四日までメールを遮断していなかったということがわかったときに、常識では考えられないと大臣は言ったんですよ。それを、四日まで自分たちがメールを受けていて、おかしくないとはどういう意味ですか。
○樽見政府参考人 まさに統合ネットワークというところを使っているわけでありまして、外のインターネットの線を使っているわけではなかったということで、そういうふうに思っていたということでございます。
○高橋(千)委員 違います。統合ネットワークを使っていたんだけれども、それはイントラネットだと思い込んでいたんですよ、厚労省が。そんなこともわからなかった。認めますか。
○樽見政府参考人 年金局の人間、まさに厚生労働省職員がメールのやりとりをしていたわけでございます。そういうことでいいますと、機構とのやりとりということについては、機構と各拠点との間にイントラネットは構築されて、これは稼働しているわけでございます。厚生労働省の職員も、統合ネットワークというところを通じているわけでございますが、これまた、インターネットの、外の線というのではなくて、そういういわば特別につながっている線があるのでメールのやりとりはできるというふうに思っておりましたし、それが特に不自然ということではないだろうというふうに思っております。
○高橋(千)委員 本当に言っている意味わかるんでしょうか。職員は認めているんですよ、イントラネットだと思っていたと。閉じたシステムだと思っていたんですよ。だけれども、それは統合ネットワークだったと。全然趣旨が違うじゃないですか。 さっき理事長が答えたように、イントラネットは非公開のアドレスなんですよ。全く違うものなんです。その違いさえもわからなかったということでしょう、四日までは。
○樽見政府参考人 そういうことでいいますと、いわば外の、インターネットではなくて統合ネットワークでつながっていたということでございますけれども、いわば特別の線を使ってつながっているというふうに思っていたということでございまして、そういうことで、一種のイントラネットでつながっているというふうに思っていたということでございますので、そこが、アドレス等から見て気がつかなかったのかと言われると、若干じくじたるところは、私も今になってみると感じますけれども、そういうことで、特に機構本部と拠点、それから私ども年金局ということについては日常的にやりとりをしているものでございますから、そういうふうに考えていたということでございます。
○高橋(千)委員 これは絶対認められませんよ。大臣がどれだけ大きな声で、常識では考えられないと言ったのは、それは自分のところに返す言葉だったんです。大臣、いかがですか。
○塩崎国務大臣 実態は、統合ネットワークを通じたメールでのやりとりが続いていた、それをイントラネットと誤解していたというふうに私は理解をしているわけでありまして、一旦閉じたはずのインターネットが統合ネットワークではまだつながっていたし、独自のメール回線もあいていたということがわかって、六月四日に全てを閉じて、あとは厳密な意味でのイントラネットだけが今動いている、こういうことだと思います。
○高橋(千)委員 大臣も事の重大性をわかっていないと思いますよ。だって、統合ネットワークだと思って、統合ネットワークで通じていたものは今閉じているわけですよね。イントラネットは動いているわけですよ。それで閉鎖されているから安心だと思っていたのが厚労省だということを指摘しているわけですから、これは本当に責任を免れないと思います。 問いがいっぱい残っちゃいましたので、次の質問、関係するので聞きますけれども、私の手元に機構の資料があります。これは五月十八日午前に百通、同じく十八日に十五通、一通、一通、つまり十七通、そして十九日、計十八通、こうやってメールが来た形跡があります。そのときに、受信アドレスが実は未公開アドレスだというのが幾つかあるんですね。感染は確認されておりません。 つまり、さっきから言っているように、未公開アドレスということは、結局、庁内LANなんです。イントラネットで使っているアドレスが最初のウイルスでもしかして流出した、そういう意味もあるんですよ。これはお認めになりますか。
○水島参考人 どのパソコンに届いたかということに関しましては公開をいたしておりませんが、少なくともイントラのアドレスに標的型のメールが届いたということはございません。
○高橋(千)委員 未公開のアドレスに届いておりますが、では、それはどういうことでしょうか。
○水島参考人 いわゆるインターネットアドレスにそのようなメールは届いていたということでございます。
○高橋(千)委員 インターネットではなくて、インターネットには違いないかもしれないけれども、さっきから言っているイントラネットの方は非公開のアドレスですよねと。理事長は答えました。それに届いているじゃないかと言っているんです、ウイルスが。
○渡辺委員長 既に申し合わせの時間が経過しておりますので、御協力をお願いいたします。 最後に、簡潔にお願いいたします。
○水島参考人 インターネットアドレスに関しまして、私どもは全て公開しているわけではございませんで、そういう意味では、公開をしていない職員のアドレスもございます。
○高橋(千)委員 一言で終わります。 とてもじゃないが、きょうは続けられないので、改めて集中をお願いしたいと思います。 それから、済みません、西村副大臣においでいただいたんですが、こんな調子で、そちらまでいきませんでした。マイナンバーと成長戦略についてぜひ伺いたいと思ったのと、このような状態では、とても年金をマイナンバーに結ぶことは無理だということを強く訴えて、ぜひまた次の機会にお伺いしたいと思います。 ありがとうございました。終わります。 ————◇—————
○渡辺委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣提出、社会福祉法等の一部を改正する法律案の審査のため、来る十日金曜日午前九時、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡辺委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、来る八日水曜日午後零時四十五分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時四分散会