予算委員会 第1号
- 発言数
- 579 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2014/10/07
会議録
○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 この際、一言御挨拶申し上げます。 去る九月二十九日の本会議におきまして、皆様方の御推挙により予算委員長の重責を担うことになりました岸宏一でございます。 当委員会の運営につきましては、公正誠実を旨といたしまして円滑に進めてまいりたいと存じます。 何とぞ、皆様方の御指導、御協力を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が七名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に岡田広君、石井準一君、馬場成志君、堀井巌君、蓮舫さん、若松謙維君及び行田邦子さんを指名いたします。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、予算の執行状況に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の執行状況に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の執行状況に関する調査のため、必要に応じ日本銀行総裁黒田東彦君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 また、本日の委員会に独立行政法人日本スポーツ振興センター理事長河野一郎君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について御報告いたします。 本日及び明日の質疑は総括質疑方式で行い、質疑割当て時間は三百三十一分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党九十四分、民主党・新緑風会九十六分、公明党三十四分、みんなの党三十三分、維新の党二十四分、日本共産党二十四分、社会民主党・護憲連合十三分、新党改革・無所属の会十三分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) この際、一言申し上げます。 本年八月からの全国的な大雨、広島県における土砂災害及びこの度の御嶽山の噴火により、甚大な被害がもたらされ、多くの尊い人命を失いましたことは誠に痛ましい限りでございます。 お亡くなりになられた方々及び御遺族の方々に対し深く哀悼の意を表しますとともに、被災者の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。 ここに、亡くなられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。 どうぞ御起立をお願いいたします。黙祷を願います。 〔総員起立、黙祷〕
○委員長(岸宏一君) 黙祷を終わります。御着席願います。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 予算の執行状況に関する調査を議題といたします。 これより質疑を行います。蓮舫さん。
○蓮舫君 民主党の蓮舫です。 まずは、東京オリンピックに向けた国立競技場解体工事についてお伺いいたします。 文科大臣、この解体工事が延期になりました。その理由を教えてください。
○国務大臣(下村博文君) おはようございます。お答えいたします。 独立行政法人日本スポーツ振興センター、JSCが行っている国立霞ケ丘陸上競技場取壊し工事に係る政府調達については、本年七月十七日の入札手続に関し、落札者からではない入札参加者から、入札の公正性が害されていること等を理由に、内閣府に置かれた政府調達苦情検討委員会に対し苦情申立てが行われました。 このことについて、同委員会は、今回の調達手続について、入札手続の秘密性保証の観点から看過し難いと判断し、JSCに対し、契約を破棄すること及び新たな調達手続を行うことを提案をいたしました。 JSCは、調達過程の公正性及び公平性並びに入札書の秘密性を損なうとの同委員会の判断を重く受け止め、提案を受け入れることとし、改めて調達手続を行うこととしたことから、取壊し工事の着手が延期となっているものと承知をしております。
○蓮舫君 三月の解体工事公告の結果、予定価格を大幅に上回りまして、六月九日は入札が不調になりました。(資料提示)その後、二回目の入札公告が行われ、八月の二十七日に落札業者が決定。ところが、翌二十八日に、同じ工事に札を入れていた業者が政府調達苦情検討委員会に苦情を申し立てました。大きな争点は二つです。一つは、今、文科大臣からもありました、入札方法が不公正だった。もう一つは、談合の疑いです。苦情は受理され、工事は停止。 そして、九月三十日、検討委員会が解体工事契約の撤回、入札のやり直しを決定、事業主体の独立行政法人日本スポーツ振興センターに通知。JSCは即日受託。最低でも五か月工事が延期することになりました。 内閣府に聞きます。入札やり直し、何に違反したんでしょうか。
○政府参考人(前川守君) 御説明申し上げます。 内閣府の政府調達苦情処理検討委員会の九月三十日の報告書におきましては、二点指摘しております。 まず、JSCは、入札書及び工事費内訳書の提出期限前に提出された工事費内訳書を順次開封していること、次に、JSCは、工事費内訳書の開封と並行して予定価格決定に係る内部の手続を行っていることであります。これらの行為につきましては、政府調達協定第十五条第一項に規定する、全ての入札書を、調達の過程の公正性及び公平性並びに入札書の秘密性を保証する手続に従って受領し、開封し、及び取り扱うに違反するものと委員会は結論付けております。 以上です。
○蓮舫君 つまり、入札期限十七時の前の十一時の段階で、業者が札を入れた価格を発注者のJSCが順次に開けて、工事内訳書、つまり値段を把握。さらに、その各社の提案する価格を開けて把握するのと同時に、発注者が決める工事予定価格を並行して決めていった。 これ、何が疑われるんでしょうか。
○政府参考人(前川守君) 当該行為は、JSCの担当部局において、開封した工事内訳書を管理する者と予定価格の決定に係る内部手続を担当する者を区別し、それぞれの情報ごとに厳重管理をしていたとしても、外形的に見れば予定価格の決定が恣意的に操作されたのではないかという疑いを入札者等から持たれる行為であったと言わざるを得ず、重大な疑義があると委員会は判断したものでございます。
○蓮舫君 つまり、各業者の提案した額を知りながら予定価格を発注者が決めるということは、やろうと思えばですよ、落としたい業者の額に合わせて予定価格を決めることができる。逆に言えば、落としたくない業者の額に合わせて予定価格を決めることもできる。これ、内閣府の判断、私、すばらしいと思います。 JSCに聞きます。価格操作ありましたか。
○参考人(河野一郎君) 予定価格は、国の基準に基づいた計算システムにより自動的に算出されるシステムになっております。 七月十五日、つまり、工事内訳書開封の前日には工事費積算内訳を入力し、算出が終了しております。この時点で予定価格を実質上決定をいたしました。その後、内部手続としての決裁を七月十六日に実施をいたしました。ここでの予定価格は内訳書開封前の七月十五日の算出した価格と同額であり、操作をした事実はございません。 以上です。
○蓮舫君 発注者はなかったと言うんですけれども、政府の第三者機関の検討で重大な疑義とまで言われているんですね。余りにも甘いんじゃないかと思います。 さらに、苦情のもう一つの大きな争点は談合疑惑です。検討委員会での争点は何で、検討の結果はどうなったでしょうか。
○政府参考人(前川守君) 政府調達苦情検討委員会の報告書では争点を四つに大別しておりまして、一つ目として、落札者が他の入札者よりも優位に調達に係る情報を知っていたことは改正政府調達協定に違反するのではないかなどの点を挙げております。 この点につきまして、委員会は検討した結果、関係調達機関が調達に係る情報を落札者のみに伝えていたことを立証する十分な証拠提出がなかったため、政府調達協定に直ちに違反するとまでは言えないと委員会は判断しております。
○蓮舫君 つまり、検討委員会は、苦情を受けて、その提出された資料に基づいて判断をしますから、捜査機関ではないので調査ができなかった。つまり、十分に談合があったと立証する証拠がなかったから判断ができなかったというわけで、談合があったかどうかというのはまだこれは分からないんです。 こちらを見ていただきたいんですが、私たちは、解体工事落札者と落札できなかった業者の電話録音媒体並びにその電話内容を起こした録音反訳書を入手しました。これはJSCも同じものを持っています。検討委員会にも提出されています。 これを見ると、入札の締切りは七月十六日、開札は十七日でした。その一週間前の七月十日に、結果として、落札した業者と落札できなかった業者が電話をしているのですが、その落札をした業者は、この解体工事入札前に、解体業者以外にもゼネコン五社が参加すること、その全ての社名、二か所ある工事区いずれもどの会社が入札するか、東京に本社を持たない地方業者も参加することを語っている。結果、落札した業者は、言っていることはいずれも入札結果と合致しています。 落札者が開札前に全ての情報を知っていたということは、JSCに伺います、談合の証拠ではないですか。
○参考人(河野一郎君) 御指摘のように、七月二十八日に談合の疑いの調査をすることを決定しております。それは、今お話あったように、入札者間で応札者に関する会話がなされたということを基にでございます。 それを基に、文部科学省大臣官房文教施設企画部よりの通知に従いまして、今お話ししていただきましたように、公正取引委員会、文部科学省に通報し、部内では第三者を入れた調査部会を設置し、それで調査をし、談合なしということに決定をいたしました。そして、この件につきましては、今お話ありましたように、検討部会についても記載していただいているところです。 以上です。ありがとうございます。
○蓮舫君 ちょっと驚いたんですが、政府の検討委員会におけるJSCの主張、今の主張なんですけれども、落札者は入札参加業者の一部を予測していたものと。一部どころか全て結果と一致しているんですよ。それでも落札者の予想なんですか、これは。
○参考人(河野一郎君) 今御指摘にありましたように、この件については予測し得るものというふうに考えております。ありがとうございます。
○蓮舫君 すごい予測ですね。全て入札する業者がぴったり当てはまっているんですよ、開札前に。 じゃ、伺います。 JSCは、さらに、調達情報がJSCから漏れたという事実は認めなかったという内部調査を出しています。じゃ、何で情報漏れたんですか。
○参考人(河野一郎君) 情報は漏れていないというふうに考えておりますので、なぜ漏れたかということについてはお答えできません。
○蓮舫君 漏れていませんか。
○参考人(河野一郎君) 漏れていないと考えております。
○蓮舫君 苦情申立人は、七月二十五日、JSCに官製談合の疑いありと情報提供をしました。どのように扱いました。
○参考人(河野一郎君) 先ほど、繰り返しになりますけれども、文部科学省大臣官房文教施設企画部よりの通知、談合に関することに対する通知ですけれども、これに従いまして公正取引委員会及び文部科学省に通報いたしました。 その上で、契約部会の下に第三者を入れた調査部会を設置し、そこで審議をした次第でございます。
○蓮舫君 私から簡単に説明すると、独法の日本スポーツ振興センターは、この談合の疑惑があるという情報が入ったときに、これ正しい判断しているんです。常設されている独法内の契約審議委員会を開催をいたしました。そこで調査をすると。 この審議委員会のメンバーは誰ですか。
○参考人(河野一郎君) 審議委員会のメンバーは、弁護士、公認会計士、それに大臣の指名によりますJSCの監事でございます。
○蓮舫君 それは契約審議委員会のメンバーじゃないんじゃないですか。
○参考人(河野一郎君) 契約審議委員会のメンバーではなくて、今のは調査部会のメンバーでございます。
○蓮舫君 契約審議委員会のメンバーを教えてください。三人。
○参考人(河野一郎君) 大変失礼しました。 契約審議委員会のメンバーは、経営管理業務担当理事、管理部長、管理部財務課長でございます。
○蓮舫君 契約の公平性を調べる役割の契約審議委員会のメンバーが、談合疑惑を指摘された調達を扱っている総務担当の理事が委員長、実際に調達業務を担ったJSC職員の管理部部長、財務課長の三人で構成されているんです。 疑われた調達を扱った上司から部下が、その調査をどうやって公平に行うことができるんでしょうか。
○参考人(河野一郎君) 調査につきましては、先ほど申し上げたとおり、繰り返しになって恐縮でございますけれども、契約審議委員会の下に設置をいたしました調査部会で行っております。
○蓮舫君 談合が疑われた責任者だけの委員会ではさすがに審議はできないと思って、第三者委員会をつくった。その第三者委員会のメンバーは、独法に必ず設置しなければいけない契約監視委員会なんですね。そのメンバーをわざわざ担当責任者たちの委員会のメンバーに委嘱をしている。 ちょっとこれは行革の視点なので有村大臣に確認しますが、我々民主党政権でこの契約監視委員会を独法に導入しました。これ自民党政権以降も引き継いでくれていて、この通常国会で独法は法改革を行いました。この審議会はこれからも続きますか。
○国務大臣(有村治子君) お答えいたします。 これからも続けさせていただきます。
○蓮舫君 そうすると、わざわざ、わざわざ自分たちが疑われているメンバーで契約の審議をする委員会に第三者の視点で独法が設置しなければいけない契約監視委員会のメンバーを委嘱して入れるよりも、そのまま契約監視委員会のメンバーに第三者的視点で談合があったかどうかを調べてもらえばよかっただけの話じゃないですか。
○参考人(河野一郎君) 御指摘ありがとうございます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 日本スポーツ振興センター理事長、ちょっと質問に答えてください。
○参考人(河野一郎君) 今の御指摘の考え方もあったと思いますけれども、我々は先ほど申し上げた方の判断をいたしました。つまり、契約審議委員会の下に第三者を入れた調査部会を設置して調査をすることにした次第でございます。
○蓮舫君 そして、その新たに契約審議委員になった三人が、疑われた談合の関係の業者、設計会社にヒアリングをしています。それと同時に、情報を持っていたJSCの担当職員にはヒアリングしましたか。
○参考人(河野一郎君) 関係者及び職員についてもヒアリングをいたしました。
○蓮舫君 確認します。職員にヒアリングをしましたか。
○参考人(河野一郎君) 職員の全てではありませんけれども、関係者については直接、私も含めてヒアリングをいたしました。
○蓮舫君 ちゃんと答えてください。 前もって日本スポーツ振興センターにこれは通告もしていますし、ペーパーでもらっています。そのペーパーによりますと、苦情を申し立てた業者、結果的に落札をした業者、解体設計者にはそれぞれヒアリングを行っていますが、JSC関係職員十一人にはヒアリングしていませんよ。
○参考人(河野一郎君) そのとおりでございます。失礼いたしました。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。 河野理事長、もう一度、質疑者の質問に正確に誠実にお答えしてください。
○参考人(河野一郎君) 関連業者につきましてはヒアリングをいたしました。そして、職員につきましては、先ほどちょっと説明が足りませんでしたけれども、調査部会……(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 静かにしてください。
○参考人(河野一郎君) 調査部会ではヒアリングをしておりませんけれども、さっき申し上げたように、ちょっと言葉が足りませんで、私が直接ヒアリングをいたしました。したがって、調査部会からのヒアリングはしておりません。訂正をさせていただきます。
○蓮舫君 それは事情聴取なんでしょうか。本当に調査なんでしょうか。 関係の業者にはこの第三者委員会がヒアリングをするけれども、自分たちの職員にはこの第三者委員会に入っていない理事長が個人的にヒアリングをした。これ、通じますか。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) ちょっと静粛にお願いします。
○参考人(河野一郎君) 職員につきましては誓約書を出させております。
○蓮舫君 誓約書の中身は何でしょうか。
○参考人(河野一郎君) 誓約書につきましては、今般の競争入札に関して規程に抵触しないことを誓約するとともに、今後も同規程を守ることを誓約するということが示してある文書でございます。
○蓮舫君 つまり、談合があったか調査をJSCが内部で行ったときに、第三者委員会のヒアリングを担当職員は受けていません。理事長に直接話を聞かされただけで、その上で、私は不正を行っていないという理事長に対する誓約書を提出しているんです。これ、私、やっぱりおかしいと思うんですよね。 本来、独立して第三者の委員会が審議をすればいいものを、談合が疑われた担当の役員と、実際その業務を行っていた職員二人が調査をするところに繰り入れて、そして自分たちの職員はヒアリングはしない。そして、結果、談合があるとは認められないという結論になったんですが、これ、国民納得すると思いますか。
○参考人(河野一郎君) 日本スポーツ振興センターの規程に準じて調査をいたしましたので、それで我々としては、検討委員会の決定について真摯に受け止めたいというふうに思っているところでございます。
○蓮舫君 まあ、身内に大甘ということなんでしょうね。 次のフリップ見ていただきたいんですけれども。 今言ったように、確かに、その談合疑惑の指摘と資料調達を受けて、JSCは一生懸命、恐らく国民には理解されないけど、自分たちの中では調査をしたと言っています。二つあったんです、問題は。 入札の不公正。これはJSCは、自分たちはなかった、入札は不公正じゃなかった、問題としていないと言ったけれども、内閣府の第三者委員会が調べたら、これは不公正だと。契約破棄、入札やり直し、ここまで強く言われて、工期が結果五か月も遅れるんです。 で、談合の部分。今御説明いただいたように、自分たち調査をして問題がなかったとしているんですが、これは政府調達苦情検討委員会は、立証する証拠がないから分からないと言っている。つまり、この部分はまだダーク、グレーなんですね。 改めてこれ、下村文科大臣にお願いをしますが、今の説明を聞いて納得されたか。私は多分納得しないと思います、御聡明な大臣ですから。その場合には、是非調査を大臣の下でもう一回やっていただけませんか。
○国務大臣(下村博文君) お答えいたします。 官製談合についてJSCから報告を受けたことを受けまして、文部科学省ではすぐ警察庁に通告をいたしました。今警察の下で調査をしておりますので、その結果を踏まえて対処したいと考えております。
○蓮舫君 東京オリンピックに向けた解体工事、今回の落札価格は四十億余りです。この四十億余りの解体工事でも入札の不公正さあるいは談合疑惑が指摘されている。これから先、東京オリンピック・パラリンピックに向けた千七百億円規模の大型公共工事があります。 自民党の行革推進本部に出された意見では、東京建築士会の会長は、現在の市況状況、これ円安とか、あるいは政府がじゃぶじゃぶに公共事業に金出していますから、その結果、不落が続いて民間の工事にも影響が出て、いわんや被災地の復興にも影響が出ているんですけれども、その結果、二年後の本体工事に着工するときには、今千七百億と予定されている価格が二千億に膨らむと言われています。二千億というのは、中小企業庁の予算だし、海上保安庁の一年間の予算です。 これだけの箱物を造るのであれば、安倍総理、独法の内部の第三者委員会の調査に任せるのではなくて、東京オリンピック・パラリンピック用の、談合はないんだ、この公共工事に使われるお金は、JSCのお金でも総理のお金でも大臣のお金でもない、国民の税金ですから、これを監視できる第三者機関をつくっていただけませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど文科大臣から答弁をさせていただきましたように、この件に関しては既に文科省として警察に通報し、しっかりと調べていくという、そういう適正な措置をとっているところでございます。 今後、第三者機関等については、こうした出来事も踏まえ検討はしていきたいと思いますが、今回については、この問題、警察にしっかりと調査を依頼しているところでございます。
○蓮舫君 検討だけですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま答弁したとおりでございます。
○蓮舫君 談合に対する国民の厳しい視線が余り分かっておられない総理の答弁だと思います。この問題、引き続き質問していきたいと思いますけれども。 次に、女性活躍担当大臣が今回誕生しました。総理、この大臣を創設した理由を教えてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 全ての女性がその能力を開花できる社会をつくっていく、女性が輝く社会をつくっていきたい、その観点から担当大臣を置いたところでございます。
○蓮舫君 有村大臣、女性が輝く、両立支援をされるんですか。
○国務大臣(有村治子君) お答えいたします。 両立とは、それぞれの、例えば子育てと仕事、あるいは仕事と介護とか、いろいろなワーク・ライフ・バランスという視点があると思いますけれども、当然、両立をしたいと思われる方を支援していくということも大事な価値かと理解をしております。
○蓮舫君 有村大臣のこれまでのいわゆる言動あるいは様々な発信の内容は、両立支援をしたい女性に歓迎をされるものだったと今自分で思いますか。
○国務大臣(有村治子君) 両立をしたいと思われる女性やその配偶者、男性の方も含めて、是非御考慮いただきたいところを信念を持って発信してきたつもりでございます。
○蓮舫君 平成十三年につくられた日本女性の会という団体があります。この副会長は有村大臣。有村大臣は自分のホームページでもそれは紹介しています。そして、高市早苗大臣、山谷えり子大臣、数多くいる自民党議員の中で内閣に集中した人たちが副会長を務めているんですけれども。 有村大臣、この団体はどういう活動、どういう思想を持った団体ですか。
○国務大臣(有村治子君) お答えいたします。 国務大臣として特定の団体の主義主張についての見解を述べるのは差し控えなければならない立場にございますが、日本の未来を確かにしたいという思いで手弁当で全国的に活動をされている団体でございます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) ちょっと静粛に、静粛に願います。
○蓮舫君 日本女性の会、サイトの団体の紹介です。女性が働くことが美徳となり、婚期が遅くなり、子供の数が減り、子供を持つ主婦が働くことで家事どころか子育てまでも外注され、保育園で夜遅くまで預けられる子供が増えている。このことが社会を殺伐とさせ精神的に貧困にさせているということに思いを致さなければ。 働き、子育てをする女性が社会を殺伐、精神的に貧しくしたんでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) それは当該団体の御主張でありまして、私の考えと全て一致するわけではありません。皆様もそうだと思いますが、団体の方々の全ての主張と賛同する団体にしか御挨拶あるいは演説をしないというわけではないと思います。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) ちょっと静粛に願います。蓮舫さんの質問が聞こえませんから。
○蓮舫君 この会の主張の最初に出てくるのがこの文言です。全てに私は賛同しているんですかと聞いていません。文言の最初に出てくることに賛同したんですかと聞いている。 更に言うと、二十三年十二月、会の十周年記念式典、副会長として出席をして、日本女性の会のますますの御活躍に期待する、私自身も家族のきずなの大切さを後世に伝えていくため、保守本道を歩いていく決意をしたとブログで書いている。 保守本道の子育てとは何ですか。
○国務大臣(有村治子君) 初当選の頃から、命の重みと家族、地域のきずなと国家の尊厳を守るという視点を、軸足を明確にし、この十三年間、保守政治家として守るべきものを守る、すなわち、子供たちや弱い人たちの命を守り切るという政策を一貫して手掛けてまいりました。
○蓮舫君 意味が分かりませんでした。 有村さんは二十五年四月のブログで、ゼロ歳児保育の月額十五万円の保育費用を考えたとき、やはりお母さんは家族と共に過ごせるときを提供する方策に重点を置くべき。両立支援を否定しています。さらに、赤ちゃんのときは肌を離すな、これが日本の伝統的子育てであります。これ、総理も三年間だっこし放題と言っていますから。 つまり、出産、育児をする女性は、三年間は保育所に預けず自分で育児をしろというのが保守本道の子育てですか。
○国務大臣(有村治子君) 保育園や幼稚園にお世話にならず、二十四時間子育てを家ですることが保守本道の歩みだとは全く考えていません。そのことを大事にされる方々がいらっしゃる、その生き方を尊重しています。しかし、同時に、両方が共働きで働く家庭もたくさんいらっしゃる。我が家もそうでございます。共働きで核家族でございます。そういう生き方を否定しては絶対にいけない。自分自身もそうやって選択肢のない中でやっておりますので、そういう方々も支援していくことも極めて大事な女性活躍の一環だと理解をしております。
○蓮舫君 なるほど、共働きは否定していない。 これは有村大臣が雑誌に書いたエッセーです。下の段です。 保育行政で念頭にしている考えは、両親が責任あるポジションに就いて仕事を続け、十数年以上たって家族機能が破綻し、親子関係において修羅場を経験している方々も実際には少なくありません。親としての権威と自信を示せてこなかったしっぺ返しが数十年後に来るかもしれないというのは本当に怖いリスクですと書いている。 共働き家庭は、子育てをないがしろにして親子関係が崩壊するんですか。
○国務大臣(有村治子君) お答えいたします。 今委員がおっしゃっていただいたのは、「チャイルドヘルス」という子育てあるいは医療関係者が読まれる専門誌の中で私が寄稿した「新米ママ、国会で走る!」の第二回だというふうに理解をしております。 しっかりと全文を読んでいただきたいと思っておりますけれども、凶悪犯罪に手を染める子供たちの動向や生い立ちなどについて専門家と意見交換をする、そういう機会があると。その中で、両親が責任あるポジションに就いて仕事を続け、十数年以上たって家族機能が破綻し、親子関係において修羅場を経験している方々も実際には少なくないという事実関係を書いているだけで、そしてその後、直後に、もちろんその多くは子供のために精いっぱい働いてきた子供思いの善良な両親ですから、ひたむきに働いた結果、家族機能を失うというのは悲しむべきとても皮肉なことです。仕事の拘束によって子供に常に寂しい思いをさせてきたという負い目から、どうしても子供には必要以上に甘くなり、親としての権威と自信を示せてこなかったしっぺ返しが数十年後に来るかもしれないというのは本当に怖いリスクですと。明確に、専門家の意見から、そういう勉強会の機会の中の引用をしているわけでございます。
○蓮舫君 いや、どんなによく読み込んでも、共働きの両親の子供は数十年後に本当におかしくなると書いているんですよ。
○国務大臣(有村治子君) 蓮舫委員、よく読んでいただきたいと思うのですが、共働きの家庭が、家族を崩壊するなどということは一語も書いておりません。私のホームページに全部この本文が書かれておりますので皆様よく読んでいただいて、共働きの御家庭を否定するような発言は今までも一度もしておりませんし、私自身が核家族の共働きをしている、その実証の例でございます。
○蓮舫君 その実証として、全ての女性が大臣みたいになりたいという、そういう言動をこれまでしてきているんだったら、私はこんな質問はしていません。 有村さんのこれまでの発信している内容を見ると、やっぱり親は、特に母親は家で子供を見ろと。だけど、今の世の中は本当に格差が広がって、どんなに肌身を離さず子育てをしたいと思っていても働かなきゃいけない、保育所に預けなきゃいけない、熱が出ても預けなきゃいけない、シングルのお母さんもいる、こういう現実を分かっていないんじゃないですか。
○国務大臣(有村治子君) いろいろな事情がおありになることは当然分かっております。シングルマザーで子育てを必死にやっておられる方、一緒にいたいけれども子供たちと週末や夜にも一緒にいられない方、だからこそ、蓮舫委員が引用していただいたように、やはりお母さんを始めとして家族と共に過ごせる時間を提供する方策、具体的には子育て世代の所得増や減税につながる政策に重点を置くべきだと申し上げている次第でございます。
○蓮舫君 それであれば、是非、これは大臣として自民党の政調会長と話合いをしてもらいたいものがあります。 稲田政調会長、これ二〇〇六年の「諸君」ですが、保育所増設の政策などを見ていると、本当に母乳を飲んでいる赤ちゃんを預けてまで働きたいと思っているかなと疑問に思います。実は、その発言を受け、この議論に参加をしていた山谷大臣も、保育所増設ばかりが少子化対策ではないと公言をしています。これは、仕事、生活の心配をせずに家庭で育児ができる人の豊かな発想です。 母乳を飲んでいる赤ちゃんを預けてまで本気で働きたいという女性は、私、そんなにいないと思いますよ。稲田大臣の発想、ただしたらどうですか。
○国務大臣(有村治子君) お答えいたします。 稲田大臣の発言は稲田大臣が責任を持たれるわけで、政調会長としての発言は自民党の政調会長としてこれからなされるものだと理解をいたしております。
○蓮舫君 与党の政調会長の発信が内閣の女性活用と真逆なことを言っていたら、それは議論するのが当然だと思いますが、そう思われないようです。 更に言うと、総理に確認しますけれども、政府は二〇二〇年までに指導的な地位の女性を三割を占めるように第三次男女共同参画基本計画を進めていきますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二〇二〇年までに三割の指導的な立場に女性が就くように、我々は政策を進めていきたいと考えております。
○蓮舫君 どういう政策進めていきますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、来年から公務員の三割を女性を取得するということを決めております。そして、各省についても、指導的な立場に女性が就くように奨励していくように指示をしているところでございますし、実際に、例えば安倍内閣において、初めて県警本部長が女性になるということもありました。 ということも含めて、各企業にも、役員、これは言わば取締役です、については、上場企業は少なくとも一人取締役にするようにということをお願いをしているところでございます。そしてまた、今般提出する法案においてそうしたことを奨励するということも、どのように書き込むか、今議論をしているところでございます。
○蓮舫君 政府が先行して積極的に女性の登用を、各分野に目標数値、達成期限を定めて自主的取組を進めることを推奨と今総理も言いましたが、稲田さんは、二〇〇七年の別冊「正論」で、おいおい気は確かなのかと問いたくなる、女性の割合を上げるために能力が劣っていても登用するなどというのはクレージー以外の何物でもない。これ以外にも、数値目標に意味があるのかと、計画は逆差別とまで言っていますけれども、これは女性活躍を進める総理の考えと同じですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今までも政府と自民党、与党との間で意見は対立することはありました。よくあると言ってもいいと思います。しかし、一旦、我が党の場合は、方向が決まればみんなその方向に向かって進んでいく、よって結果を出せるということではないかと、このように思うわけでございます。 経済界に対して私から、昨年四月及び今年の六月に女性の登用促進に向けた要請を行いまして、経団連会員企業等が女性の登用に関する自主行動計画の策定、公表に取り組むなど、経済界の自主的な取組も進んでいるところでありまして、こうした取組を着実に前進させるため、企業等における女性の登用の目標や計画の策定を促進する新たな法案を今国会に提出をする予定でございます。その際、当然、党においても議論になるわけでございます。その際、政府の考え方について与党側に説明をしていきたいと、このように考えているところでございます。
○蓮舫君 済みません、JSCの理事長、お忙しいでしょうから、退席してくださって結構です。
○委員長(岸宏一君) 日本スポーツ振興センターの理事長河野一郎さん、退席しても結構です。御苦労さまでした。
○蓮舫君 今総理がおっしゃいました、政府と与党、往々にして意見が対立したり政策が違うときがあって、それをしっかりと見える場所で議論をして国民に説明をするというのは大事だと思うんですが、事女性活用に関しては、稲田大臣と政府が女性活躍という部分は根本的に思想が違うと思います。 例えば、同じ「正論」で稲田さんは、DV、ドメスティック・バイオレンスについても、DVと言えば全て正当化されると断言。DVは被害者、救済とインプットされ、少しでも疑いを挟むと無慈悲で人権感覚に乏しいと。そこのけそこのけDV様のお通りだ、お犬様のごとしであると書いてあります。これは意見の違いというレベルでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 稲田政調会長は、弁護士として活動も一方しておられるわけであります。 そうした観点から、言わば被害者、加害者の関係において法と証拠に基づいてということでおっしゃっているのかもしれませんし、私はその発言存じ上げませんから論評のしようがないということでございます。
○蓮舫君 恐らく存じ上げないことだろうから、今日委員会でわざとあえて取り上げさせていただきました。 DVは、それはお犬様と言ってみたり、あるいは保守本道の子育てと言って子供は家で育てるという主張を持っていたり、あるいは高市大臣なんかは、非嫡出子の戸籍の記載は差別だからそれを撤廃しようというのに反対したり、あるいは夫婦別姓は反対であるとか、何か私は、安倍総理のこの第二次内閣改造、女性活躍とは真逆な方向に進んでいるように思えてならないんですが、杞憂でしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 杞憂でございます。
○蓮舫君 全く普通の感覚が通じないところが、私は非常に残念です。 次に、総務大臣にまず確認をします。 政治家、あるいは後援会、あるいは政党支部が、その選挙区内において寄附をすることを公職選挙法はどう規定していますか。
○国務大臣(高市早苗君) 公職選挙法第百九十九条の二におきまして、公職の候補者等は、当該選挙区内にある者に対し、いかなる名義をもってするを問わず、寄附をしてはならないと規定をされております。
○蓮舫君 政治家は選挙区内で有権者に対して寄附ができません。これはもう政治家はみんな知っている話です。政党支部も議員名の入ったものは寄附はできません。病気のお見舞品とか運動会の差し入れ、お中元、お歳暮、お葬式の花輪なども寄附であり、政治家が自身の選挙区で行うことはできません。 総務省に確認します。どういうものが寄附で禁止されている物品に当たりますか。
○国務大臣(高市早苗君) 公職選挙法第百七十九条第二項において、「「寄附」とは、金銭、物品その他の財産上の利益の供与又は交付、その供与又は交付の約束で党費、会費その他債務の履行としてなされるもの以外のもの」と規定されているんですが、ここで言う物品とは、金銭以外の有体物をいい、財産上の利益の一つの例示と解されております。
○蓮舫君 つまり、物品とは有価物、つまり価値のあるものですね、商品として価値があるもの。 選挙区で有価物を配ってはいけない、配布は違反、これ、今明らかになりました。総務大臣自ら御答弁いただきました。 長い政治経歴をお持ちで、かつ今年の夏は経産副大臣という要職にあった松島法務大臣、自身の選挙区、東京十四区の荒川区内で行われたお祭りでこれを配布されました。これは何ですか。
○国務大臣(松島みどり君) お答えいたします。 どちらの向きを向けるかによって少し違うんですけれども、この一年間、国会で成立した法律の内容など、特に地元有権者が関心が高そうな内容を印刷して後援会の会合及び地元の盆踊りなどのイベントの際に配布いたしました。
○蓮舫君 いや、配布をしたのは分かっているんです。これは何ですかと伺っているんです。
○国務大臣(松島みどり君) 自分の国会議員としての活動報告や政策などを印刷して配る、そのような配布物だと。 なお、うちわというのは、例えばいろんなイベント会場で使い捨てのように配られている、そういうふうなものであって、おっしゃるような物品とか寄附ですとか、そういうものには当たるとは認識しておりません。
○蓮舫君 これはうちわですね。
○国務大臣(松島みどり君) うちわと解釈されるならばうちわとしての使い方もできると思います。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 傍聴席の皆さん、御静粛に願います。蓮舫さんの質問が聞こえません。
○蓮舫君 うちわと解釈されれば、総務省、しっかりとした柄、それにつながる骨組み、これは有価物のうちわに当たりますか。
○国務大臣(高市早苗君) 物品とは金銭以外の有体物をいいますから、財産上の利益の一つの例示と解されております。 総務省としましては、その個別の事案について実質的調査権を有しておりませんので具体的なお答えは差し控えざるを得ないんですが、それがいわゆる個別の物品、禁じられている寄附に当たる個別の物品かどうかは財産上の……(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 御静粛に願います。
○国務大臣(高市早苗君) 利益の供与等に当たるかどうかで判断されます。例えば、ビラでしたらこれは財産上の利益とは考えられておりません。 そういうことで、具体的にはちょっと私が判断する立場にはないのと、公職選挙法に抵触するようなものか否かについては、もしもそれが訴えられた場合に、捜査機関によって具体的な事実関係の調査が行われて、最終的に司法による判断が行われるものです。その調査権、判断する権限を私は有しておりません。
○蓮舫君 全くはっきりしない、高市さんらしくない答弁、ありがとうございました。 例えば、都道府県の選管をホームページで検索するとすぐ出てきます。埼玉県とかあるいは足利市なんか持ってきましたが、寄附禁止QアンドA、埼玉県の選挙管理委員会の作ったものです。政治家が自分の名前の入っているうちわやカレンダーを選挙区内の人に対して贈ることができますかという想定問に対して、答え、寄附の禁止に該当し、できません。 松島大臣、違法ではないですか。
○国務大臣(松島みどり君) 政治家個人としては、これは公職選挙法上の寄附に当たらない、有価物である物品ではないと解釈して製作をいたしました。 ただ、法務大臣としてどうであるかと聞かれますと、それはいろいろと影響がありましょうから、ここで答弁は差し控えさせていただきます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 静粛に願います。
○蓮舫君 済みません、ちょっと確認答弁を……(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 静粛に願います。
○蓮舫君 確認答弁をいただけますか。法務大臣としてはいろいろと影響があるから言えない。どんな影響ですか。
○国務大臣(松島みどり君) 討議資料として私自身はお配りしました。そして、有価物に値するとは考えておりません。それが政治家としての私の見解でございます。
○蓮舫君 うちわには小さく確かに討議資料と書いてあります。でも、討議資料と記載をしても不特定多数に配布をされている以上、このことによって違法性はなくなりません。法務大臣だからそこはよく御存じじゃないですか。 改めて、公選法百九十九の三、法務大臣、これ把握していますか。
○国務大臣(松島みどり君) 公職選挙法で定められる有価物、物品であるとは考えておりません。討議資料として、資料として……(発言する者あり)お静かにお願いします。資料として法律を世の中に、多くの人に知ってもらいたいという気持ちで書き表したものです。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 簡潔に。簡潔に。
○国務大臣(松島みどり君) 以上です。
○蓮舫君 全く法律を自分に都合のいい解釈をしないでいただけますか。討議資料としても、選挙区内のお祭りで有権者に、不特定多数に配ってはいけないと公選法が禁止をしているんです。 その上で、百九十九条の三、それは御存じですか。
○国務大臣(松島みどり君) 公職選挙法は存じ上げております。
○蓮舫君 条文を教えてください、百九十九条三。
○国務大臣(松島みどり君) 公職選挙法百九十九条の三、「公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)がその役職員又は構成員である会社」、長いですね、「会社その他の法人又は団体は、当該選挙区内にある者に対し、いかなる名義をもつてするを問わず、これらの者の氏名を表示し又はこれらの者の氏名が類推されるような方法で寄附をしてはならない。ただし、政党その他の政治団体又はその支部に対し寄附をする場合は、この限りでない。」。 寄附という認識は持っておりません。
○蓮舫君 百九十九条の三は、ここ、うちわには自由民主党東京十四選挙区支部と書いてあるんですけれども、議員が役職員である団体は、選挙区内においてその氏名を表示する方法で寄附をすることが禁止をされています。つまり、総支部長は松島みどり大臣です。松島みどり大臣が総支部を務める政党支部が、大臣の名前を入れて選挙区で不特定多数に配った。一般の方がいろいろサイトにアップをして、よく目立つんですけれども、やぐらの上で踊っている大臣、そのやぐらの周りで踊っている有権者の人たちの背中にこの有価物のうちわは差されている。もういろんな人たちが持っているんですよ、お祭り会場で。しかも、一か所ではない。墨田区、荒川区、両方の複数のお祭りです。 これは違法じゃないですか。笑っている場合じゃないです。
○国務大臣(松島みどり君) このうちわは、うちわのように見えるかもしれませんけれども、全部……(発言する者あり)答弁続けて……(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。 松島法務大臣。(発言する者あり)ちょっと静粛に、静粛に。
○国務大臣(松島みどり君) うちわのように見えるかもしれませんけれども、これはどういうものをうちわとおっしゃっていて、有価物である、そういう価値のあるものとおっしゃっているのか分からないのですけれども、その示したい法律が丸くなっているという、そういうわけでございますから、イベント会場などでも意味なく、意味なくというか無料で幾らでも配っている、配り捨てられているものが幾らでもございます。それに類するものだと考えております。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 静粛に願います。
○蓮舫君 法務大臣自身もこれをうちわと認識しているんじゃないですか。でも、うちわと認めると、自分が法律を違反しているということを認めるから言えないだけであって。 総理、法務をつかさどる大臣ですよ、その方がこういうことを自らやっていて、適任でしょうか。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 静粛に願います。静粛に願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど来、総務大臣また法務大臣が説明をしておりますように、有価物として認識していたかどうかということなんだろうと、このように思うわけでございますが、基本的に、こうした疑いを受ける以上、今後、大臣においてはこうしたものの配布を行わないことが望ましいと、このように思っております。
○蓮舫君 疑いを受けるものを行ってしまった。これからやりませんじゃなくて、やった人を法をつかさどる法務大臣に任命したのは、私は不適任だったと思わざるを得ません。 次に、安倍総理にお伺いします。 四月に消費税が八%に上がりました。三%の増税です。国民は、それから半年がたった、納得して納税しているとお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税については五%から八%に引き上げる、これはまさに伸びていく年金や医療や介護、社会保障費の増加に対応するものであり、また子育て支援を行うものであります。そして、国の信認を維持する、同時に、今申し上げましたように、この社会保障制度を次の世代に引き渡していくためのものであります。その観点から、我々野党のときに、民主党政権時代でありましたが、この法案に賛成をし、そして一昨年、昨年、経済状況を判断をしながら、今年の四月から引上げを行ったところであります。 しかし、いずれにいたしましても、消費者の方においてはそれは御負担になるということでありますから、この中において我々も十分に経済の動向に注視していきたいと、このように考えております。
○蓮舫君 国民は納得していますか、そういうふうに思われますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 納得しておられるかどうかについては、我々、今ここで納得しているということを申し上げる立場にはなくて、納得していただけるように努力をしていきたいと、このように考えております。
○蓮舫君 納得していただけるには、信頼されるためには二つあると思うんです。一つは、確実にこの増税分が社会保障の充実に使われているという信頼感。もう一つは、無駄に使われていないという信頼感。残念ながら、安倍内閣になってから、アベノミクスという言葉を本当にもうシャワーのように聞かさせていただいていますけれども、行革という言葉が全く聞かれなくなりました。所信表明演説では僅か十文字です。どんな行革を行ってきましたか。
○国務大臣(有村治子君) 具体的に申し上げます。 安倍内閣においては、無駄撲滅のために行政事業レビューを実施して、国の省庁をまたがる約五千の全ての事業を対象に、各省庁で執行状況の自己点検、改善への回答、検討、それからその公表に取り組んでおります。今後も、切るべきものは切り、付けるものは付けるという方針の下で、徹底的に取り組んでいく姿勢を明確にしたいと思います。 また、秋のレビューということで、今回初めて、先ほど委員が御指摘ありました基金のことも含めて、基金のレビューをするということを新しくし、地方公共団体の基金についてもしっかりと精査をしていくということを新たに打ち出しております。
○蓮舫君 行政事業レビューを私たちの政権でつくりました。税金が何に使われているか、全てを、情報を透明化をしました。このことを自民党政権で引き継いでくださっていることに、私は心から感謝をします。これはすばらしいことだと思う。 ただ、今、切るべきものは切って、付けるべきものは付けたと言いますが、有村大臣、よく勉強しておいてください。去年、稲田大臣のときにレビューで五千億切ったけれども、その八割の予算が補正予算で丸々復活していました。切るものは切ったと見せかけて、こっそりと補正で付け替えているんです。こういうことは行革とは言えませんし、胸を張って言う話ではないと思います。 その部分で、総理、これから恐らく消費税を一〇%に上げていく以外の判断は私はないと思っていますが、上げていくときにも、やっぱり安倍内閣、政府は行革をしているんだと思われる姿勢というのが私は大事だと思いますが、総理は、今の政権は税金は適切に無駄なく使っていると国民に説明できますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当然、国民の皆様からいただいた大切な税金ですから、無駄のないようにしっかりと精査をしながら使っていきたいと、このように考えております。
○蓮舫君 安倍内閣になって、既に四回の予算が編成されました。二十四年度補正十三兆、そして二十五年度本予算、二十五年度補正五・五兆、そして二十六年度予算が今執行されているんですが、補正予算というのは、基本的に、財政法において、本予算を作るときに想像しなかった事象が起きたから、そのお金が必要だから、緊要な場合のみ補正を組める、つまり年度内執行が原則です。 二十四年度補正から三年近くたっているんですが、じゃ、実際に補正が使われているかどうかを調べました。 小渕大臣に伺います。 緊要な経費に充てるとして二十四補正で組まれた中小企業対策事業の主なもの四つです。四事業とも二十四年度には一円も使われていません。二十五年度本予算と同じに使われた。しかも、二十五年度の執行率は一割前後にもかかわらず、また二十五年度補正で積み増しをしました。その補正も、もちろん年度内には使われず、今年の予算執行に紛れています。 予算作成時に想定しなかった事態に対し、差し迫って必要と補正を組んだけれども、もう実際三年たちました。今の執行率五%のもある。三、四割の執行率。この事業は緊要な差し迫った経済対策として本当に必要でしたか。
○国務大臣(小渕優子君) お答えいたします。 委員がお示しをされましたこの四事業についてでありますけれども、確かに、この執行率については少し低い数字を示しているかと思いますが、採択につきましては、採択ベースで申し上げますと、このまちづくり事業においては八月末において七七%、また地域商店街活性化事業については八七%、地域力活用市場獲得等支援事業については九四・四%、採択ベースでなっております。どうしてもこれは採択をしてから執行するまでに少し時間が必要でありますので、タイムラグが生じているという状況になっております。
○蓮舫君 どんなにタイムラグがあっても、二十四年度補正で組んだんですよ。二十四年度中に使い切らなければいけないのが三年目に入って、今年の九月二十九日に最終採択をして、これから執行、今年度には使い切るという説明を受けました。 これから使い切るという説明は私は納得できません。これ、執行率の低い理由は何でしょうか。
○国務大臣(小渕優子君) これらの事業は商店街の様々な活性化の事業などでありますけれども、やはり商店街の事業ということで、商店街の皆様方といろんな相談をしながらいろんな事業を決めたり、あるいはイベントなどを決める場合は、これは季節ごとのことになってきますので、そうしますとどうしても採択して執行するまでに時間が掛かる、そのように考えております。
○蓮舫君 答弁がよく分からないんですが、事務方に事前に聞いたら、きめ細かく公募を実施と聞きました。確かにきめ細かくするのは大事でしょう。そのことによって浸透度が増えて、手を挙げる人たちが出てくる。 次なんですけれども、きめ細かく公募を実施って何かというと、相次ぐ要件緩和なんですね。 例えば、商店街まちづくり事業、商店街が地域住民の安心、安全に生活できる環境を守るための設備支援、大事です。地域の行政機関の要請を条件として、公共性の高い事業として始められたものが、二十五年度の執行率が九%だった。これは余りにも低いからと公共性を外しました。本来の安心、安全を守る基盤整備に加えて、消費喚起事業を加えました。除雪設備も買える、カード決済の機械も買っていい。本来目的は商店街の安全整備だったのが、そのうち、商品を御自宅まで届ける宅配サービスにも使えるようになった。上限は一億五千万まで緩和されました。 地域商店街活性化事業、これも四百万だった上限が八百万、千二百万まで緩和。さらに、しまいには、使える内容を大売出し抽せん会、福引景品購入費まで補助対象になりました。 これ、国費で支援する内容なんでしょうか。きめ細かく公募を実施して需要が上がったのではなくて、条件をひたすら緩和して、とにかくばらまく事業になったんじゃないですか。
○国務大臣(小渕優子君) これは、進めていく中で、それぞれのニーズが広がる中でその用途というものも広がったものであると思います。しかし、その執行というものが厳正であるというのは、これは当然のことではないかと考えています。
○蓮舫君 今の説明は分かりませんが、評価できるのは、まちづくり事業、地域商店街活性化事業は、その実施効果を測るとした、それは大事なことです。その結果、どうなりましたか。
○国務大臣(小渕優子君) 商店街まちづくり事業の事業実施効果についてでありますけれども、これは、事業実績報告が提出された約千か所の商店街において調査をしたところ、通行量が増加した商店街は支援対象件数の八〇・八%を占め、また、歩行者通行量の増加率は全体合計で三・五%であると承知をしております。
○蓮舫君 補助を受けた商店街が補助を受ける前と受けた後で通行量がどれぐらい変わったか、これによっていわゆるその政策投資効果というのが測れるんですが、歩行者の増加率、活性化事業で僅か二・六%、まちづくり事業で僅か三・五%。しかも、この統計の取り方は、一人でも増えただけでプラスとカウントされています。 五百億を超える税金でこの効果は、緊急経済対策として必要だったと思いますか。
○国務大臣(小渕優子君) この事業は、地域が少子高齢化を迎える中で安心、安全な対策をしていくという意味で大変重要であったものと承知をしています。 事業の効果については、この測定についても、しっかり事業のPDCAサイクルを回していくということも併せて大事なことだと考えています。
○蓮舫君 費用対効果は適切でしたか。
○委員長(岸宏一君) 費用対効果は適切でしたかと。小渕大臣。
○国務大臣(小渕優子君) 適切であったと考えています。
○蓮舫君 随分と大盤振る舞いをする省庁ですね。五百億掛けて二%、三%の効果ですよ。 私、街灯をLEDに替えたり商店街の監視カメラを設置したり、安心、安全で活性化をしようとする事業そのものには反対をしていません。 ただ、財源がじゃぶじゃぶある国家じゃないんです。限られた財源を大事に使って、地域商店街の活性化というのは、その設備投資よりも、人がそこにいなくなっている、高齢化が進んでいる、シャッター街になっているというのを、それを町づくりとしてどうやって根本的に変えていくかという部分で横串の発想でやっていかないと、私は商店街の活性化というのは実現しないし、そこに部分的な金を投じるのはばらまきだと思います。 済みません、石破大臣、私の考えは間違っていますか。
○国務大臣(石破茂君) 委員のお考えは、それは首肯できる部分がたくさんあると思っております。 ですから、どのようにして商店街を活性化するかということは、いろんな国の支援も必要でしょうが、商店街の方々がどのようにお考えいただくか。国から支援があれば商店街は活性化するというわけではございません。そこは国と商店街の皆様方がよくお話をする必要があると考えております。
○蓮舫君 私、石破大臣は心から応援しています。頑張っていただきたいと思います。 次のフリップなんですけれども、今言った四つの事業、実際どれぐらい使われているかというのを計算しました。現段階です。いいですか。二十四年度から補正から組まれて三年目に入って、基金に積まれたお金、まだ使われていないのが実に九百三十億円あります。九百三十億。今年の経産省中小企業対策の八割を超える額が基金管理団体に眠っているんです。 これ、小渕大臣、執行率五%でこれから先使う見込みのないお金もあります。すぐ国庫にお戻しいただけませんか。
○国務大臣(小渕優子君) 委員がお示しになりましたこの表でありますけれども、こちら側の事業については、これ基金事業でありますので複数年度で消化をしていくものであり、こちらでお示しされた千百十一億円というのは平年予算のことでありますので、これ一概に比べるということではないのではないかと思います。
○蓮舫君 済みません、根本的に理解していません。 基金は複数年度で使えるんですが、安倍内閣は補正予算で年度末までに使わなければいけないお金を基金にぶち込んでいるんですよ。それが余っているから、戻して来年度予算の財源にしたらどうですかと聞いているんです。
○国務大臣(小渕優子君) 先ほど申し上げましたように、国費を投入していますので、これは厳正に評価をしていただかなくてはならないと思っています。 一番下にお示しされている認定支援機関による計画策定支援でありますけれども、これは採択率というものも大変低い状況になっております。この基金の設置に関しては、設置のときの事情と今の事情というものが変わっておりますので、これは厳正に……(発言する者あり)厳正に調べた中で、国庫に返納することということも含めて検討したいというふうに考えています。
○蓮舫君 元々、この事業を企画した段階で詰めが甘かったんですね。それと、補正予算を余りにもたくさん組んでしまったがために、使い切れなくて基金に回しているんですよ。 その結果、民主党の指摘で明らかになったのは、厚生労働省と独立行政法人JEEDの官製談合疑惑です。あのときには、たまっていたお金をそのときの大臣の判断で国庫にお戻しをいただきました。今検討してくださるということだったので、是非限られた財源ですのでお戻しいただく方に動いていただければと思います。 総理、二十五年三月末時点で、国庫補助金相当の基金保有総額は二兆五千四百二十四億あります。大変な額です。全てが埋蔵金とは言いません。必要なものもあります。ただ、点検を定期的にして、無駄がないか、無駄があったらちゃんとそれは是正をして、そして国の財源として大切に使うあるいは戻すということが私たちは大事だと思っています。 我々は補助金適正化法の改正案も提出していきたいと思いますが、政府としてもこの部分は前向きに活動していただけますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 私の方の担当だと思いますんで。 基本的に、今いろいろ言われましたけれども、当然のこととして、財務省としては、執行率、それから今後の事業の見込み等々をこれは精査するのは当たり前でありまして、予算編成過程で取扱いにつきましては検討させていただきたいと存じます。
○蓮舫君 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で蓮舫さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。
○福山哲郎君 おはようございます。民主党の福山でございます。 冒頭、先ほど委員長も言われましたが、今年は広島、私の地元である京都の福知山、全国各地で豪雨災害が発生いたしました。また、御嶽山の噴火もありました。お亡くなりになられた方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、被災者の方々にお見舞いを申し上げます。また、災害時に献身的に救助活動に当たられている自衛隊、消防、警察、地元自治体の皆様にも心から感謝を申し上げたいと思います。 今、蓮舫議員の質疑を承っていて、私、この発言をするつもりなかったんですが、発言をしたくなりました。 私たち民主党は、多様性と包摂、そして持続可能性をキーワードとして政策を練り上げていきたいと考えています。 多様性を認めつつ互いに支え合う社会をつくると綱領にうたいました。ヘイトスピーチなどの排外的な運動が起こっている中で、私たちはこの多様性を大切にしていきたいと思いますし、先ほどの女性閣僚の発言も含めて、我々とは根本的に考え方が違うと思います。また、新しい公共の下、子供支援や障害者対策、NPOとの連携、包摂社会、つまり居場所と出番のある社会をつくっていきたいと考えております。そして、三つ目は持続可能性で、財政の持続可能性、年金の持続可能性、社会保障の持続可能性、そして環境エネルギーの持続可能性を探ることは未来への責任だと思います。 先ほどの中小企業の財源の無駄遣いも含めて、そういったことについて、我々はしっかり、自民党に対峙をしながら、国民の信頼を一つ一つ回復していきたいと考えております。 松島大臣、先ほどの答弁で、法務大臣としては答えられないけど、個人としてはあれは有価物ではないと答えました。国会の場でその答弁は通用しません。法務大臣として、あれがうちわかどうか、お答えください。
○国務大臣(松島みどり君) お答えをいたします。 うちわのような形をしているかもしれませんが、討議資料として出したものでございます。そして、あくまでも公職選挙法の……(発言する者あり)討議資料として提出したものであり、公職選挙法上の寄附には当たらないと考えております。
○福山哲郎君 じゃ、民主党が、大臣の使われたうちわとおぼしきものに、同じようにやって全国でばらまいても捕まらないんですね、検挙されないんですね、法務大臣。
○国務大臣(松島みどり君) 法務大臣として、一つ一つの事案について法務大臣としてのお答えをすることはできません。
○福山哲郎君 これは御覧いただいている有権者が御判断いただけると思いますし、総理の任命責任も含めて、安倍内閣としてしっかり対応いただきたいと申し上げて、質問に移ります。 先週、我が党の前原衆議院議員を始め、大変衆議院でいい議論があったと思います。もう総理は御覧いただきたくないかもしれませんが、実質賃金が十四か月以上連続して低下をしています。(資料提示)一方で、日銀総裁は、物価上昇について、二〇一四年から二〇一六年度の半ば頃、中盤頃に二%に達するというふうに言われていますが、物価上昇だけを明示されても国民は不安です。 一体、総理がこの間言われた、時差はあっても追い付くようにしたいと言われましたが、少し時間が掛かるかもしれないと言われましたが、総理としてはどれぐらいのめどで実質賃金が上がると考えておられるのか、お答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々のこの三本の矢の政策は、二%の物価安定目標を掲げているところであります。この物価上昇に対して、時差はあるものの賃金は追い付いていくと、このように申し上げたところでございます。 そして、その際御説明をさせていただいたのでありますが、まず、私たちの課題は、デフレから脱却をする必要があります。デフレというのは、物の値段よりも賃金の方が下がっていく、日本もそうなっていたわけであります。 十五年間続いてきたデフレから脱却するのはそう簡単なことではないわけでありまして、世界においても十五年続いたデフレを脱却するというのはある意味初めての試みでありますから、我々は、まずこのデフレマインドを払拭することから始めたわけであります。デフレから脱却できない限り、これは名目賃金も賃金も増えていかないわけでありますし、当然税収も増えていかない、財政の健全化もできない、そして社会保障制度も維持できないわけでありますから、我々がデフレからの脱却に重点を置いたところであります。 そこで、その意味におきまして、まさに我々の政策が功を奏していまして、デフレ脱却とは言えませんが、現在の段階ではデフレではないという状況まで持ってきました。課題は、景気の好循環を呼ぶためには、企業の高収益、企業は事実高収益を上げているところまでは来ています。この高収益が人件費に、そして設備投資に回り、お金が回っていくことになっていくということになるわけであります。インフレ期待がなければ、人は設備投資もしませんし、人材にもお金を使わない、これは常識でございます。その中において、我々の政策は現在のところうまくいっていると思います。 しかしながら、では賃金はどうなのかということでございますが、物価安定目標と賃金のこれは追いかけっこであります。経済学者的には、経済学者、例えば浜田先生は、それは二年間掛かると、こう言われておりましたが、我々はそれはもっと短くしたいと考え努力をしてきたところであります。 他方、消費税の引上げがあります。この消費税の引上げ分については、これについては、まさに伸びていく社会保障費、これは将来給付として返ってくるものでございます。つまり、これについてはすぐに追い付くことはできないわけでございまして、これはもう予算委員会等でも再々お話をさせていただいているところでございますが。 ですから、まずはこの物価安定目標の中においての物価の上昇に付いていけるかどうかということにつきましては、昨年の四月以降、雇用者所得を見れば、この消費税分を、消費税の上がり分を引けばこれはずっと伸びてきているということでございますから、そういう意味でいえば、消費税分をこれは除外したところで見れば、消費税分を除外すれば、我々の物価安定目標に向けて伸びている物価上昇に対して賃金は追い付いてきていると、このように申し上げておきたいと思います。
○福山哲郎君 答えておられないです。いつぐらいだという、僕は浜田先生のお話を聞いているのではありません、総理がいつ頃かと聞いているんです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ですから、もう今答弁させていただいたとおりでございまして、雇用者所得においては、もう既にそれは追い付いているということでございます。雇用者所得において、消費税分をこれ除外した分については追い付いているということでございます。
○福山哲郎君 これ見てください。実質賃金は消費税引上げ前から実は一貫してマイナスなんです。実は上がる兆しもまだ見えておりません。 総理、いつ実質賃金が上がるという見通しなのかをお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 全部一遍に理想的にいけば、我々もすばらしいと思います。しかし、手順を追って改善をしていきます。 まず、物価安定目標で上げていくのと、それに消費税で引き上げるのは乗っかるわけでありますから、ダブルで効いてくるわけです。これは、翌年はそこが発射台になりますから消費税分は考えなくていいことになります。 まず、全体の名目賃金が上がってきます。この全体の名目賃金は、去年のたしか五月から連続して上がっています。それから、一人当たりの名目賃金がいつ上がるか。最初、全体が上がっても、そこには新規雇用は非正規から入ってきますから、一人当たりに切ってならしていきますと、一人当たりの名目は下がるわけであります。全体が上がってきて、次に一人当たりで切ったとしても名目が上がってくるのがいつかというと、この三月から上がってきています。これは順序を追ってきています。次に何があるかというと、物価の上昇を差っ引いた実質がいつから上がってくるかということです。これ、今全体が上がってくる、一人当たりも上がってきた、次は実質が上がってくるという手順だと思います。 いつそれをやるんだと。それは先ほど総理からお答えをしました、四年掛かるという見通しがあるんだったら三年でできるようにする、三年という見通しがあるんだったら二年半にするという、そういう政策努力をしていって、できるだけ短時間にやろうと思います。今、何年何月何日にできますということは明確には申し上げられません。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税を引き抜いた、除外したということにおいての総雇用所得でありますが、六月からはそれはプラスに、六月、七月、八月とそれはプラスになっているということでございます。
○福山哲郎君 実質が上がらなければなかなか消費に向かいません。段階を経るというのは私も理解をしておりますが、実際、安倍政権がスタートしてもう一年十か月たちます。現実の問題として、多分想定外に輸出が増えない、それから円安が進行しています。 日銀総裁にお伺いします。 総裁は最近の記者会見で、輸出は海外経済の回復を背景に緩やかな増加に向かっていく、個人消費は底堅く推移すると発言されていましたが、足下では、世界銀行やIMFは世界経済の見通しを下方修正しています。昨日、世銀がアジアの経済成長見通しを下方修正しました。 これまでのスピードから鈍るのに、どうやって輸出が増え、どうやって実質賃金が改善するのか。日銀総裁はどのようにお考えですか。
○参考人(黒田東彦君) 確かに、輸出の最近の動きを見ますと、勢いを欠く状況が続いております。この背景といたしましては、委員もちょっと触れられた新興国経済など世界経済全体がややもたついてきたと、そして日本の製造業において海外経済を拡大する動きが相次いでいるといったことがあろうと思います。 ただ、先行きにつきましては、世銀その他の国際機関も含めて先進国を中心に次第に海外経済の成長率が高まっていくと、ただ、その下で輸出は緩やかではあっても増加に向かっていくのではないかというふうに思っております。 また、やや長い目で見ますと、かつての過度な円高水準が是正され、修正された下で、海外生産比率の上昇ペースが、海外生産は続いていくと思いますけれども、その上昇ペースはやや鈍化してくるということを通じて輸出の下押し圧力はある程度和らげる方向にあるのではないかというふうに見ております。
○福山哲郎君 いや、下押し圧力は緩くなってもらわなきゃ困るんです。輸出は円安でも全然伸びていないんです。これから伸びるかもしれないと総裁おっしゃいましたけれども、実はこの頃は、実はそのちょっと前はもっと新興国の経済は伸びるだろうと言われていたのにこの状況なんです。ですから、逆に言うと、輸出が伸びて、消費が増え、実質賃金が上がり、経済が好転するという状況が少し今、その循環サイクルが欠けてきているのではないかと私は考えています。 総裁、具体的に何を想定すれば、どういう状況になればこの循環サイクルはうまく回るようになるのか、総裁はどうお考えですか。
○参考人(黒田東彦君) 輸出につきましては、今申し上げたとおり、世界経済の回復がややもたついていたということが響いて、我が国の輸出も弱めな、ほとんど横ばいということで輸出が続いているわけであります。 経済全体を取ってみた場合には、当然、先ほど甘利大臣も指摘されましたように、全体として良い循環メカニズムが働いているかどうかということになると思いますが、企業収益は昨年、史上空前というか最善のレベルに達しまして、その企業が賃金を上げるとか、あるいは最近の短観でも明らかになりましたように、設備投資の計画は相当しっかりしたものになってきております。 家計につきましては、消費税の増税の影響というのが残っておりますけれども、私どもの見るところでは、雇用・所得環境は、人手不足の下でベースアップも行われ賃金も上がってきておりますので、家計、企業共に、言わば所得から支出へという循環メカニズム自体はしっかりしていると。 ただ、足下ですね、消費税増税後の反動減の影響がやや長引いていると、あるいは天候不順の影響があったということは認めなければならないと思います。
○福山哲郎君 なかなかその循環サイクルが働いていないと思っているんですね。 総理がいつも言われる賃上げ率二・一九%、過去十五年で最高と言われますが、これは資本金十億円以上の主要三百十四社の平均です。日本は二百七十万社あります。その七一%が赤字です。賃上げ実態調査は十一月に発表になりますが、大抵この二・一九%より全体は下回って発表されます。これがこの実質賃金が上がらないことにつながっていますし、これ輸出が全然増えてこないんですね。輸出が増えてこないから、逆に言うと企業は設備投資を増やしようがないんですよ、数量で増えないわけですから。そうですよね、日銀総裁。 確かに、設備投資やるところもやらないところもあるけど、全体として設備投資が増えているという状況ではないことは総裁はお認めいただけますね。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど申し上げたとおり、輸出が横ばいで推移しているということは事実ですが、設備投資は少しずつ増えておりまして、先ほど申し上げた日銀の短観で見ましても、今年の企業による設備投資はしっかりと増加するという計画になっております。
○福山哲郎君 計画でも企業経営者は先の見通しを考えますので、そのことも含めてお伺いしたいことがもう一個あります。為替です。 黒田総裁は、先日の会見で、円安は日本経済にとって悪いとは思わない、米国のテーパリングが進み、円が若干安めになっても自然だ等々の内容の発言を九月十六日の会見でされています。私も一定の円安は日本の経済にとってプラスだということは認めますが、この十六日の会見の翌日、総裁の会見をあざ笑うかのように為替は一日で一円以上の円安になりました。それから二週間で百十円を付けるに至りました。 この半月で五円近い円安という状況については、会見で述べられたように、日本経済にとって特にマイナスになることはない、自然なことであるとお考えですか。
○参考人(黒田東彦君) 為替相場の水準とか日々の動きについてコメントするのは差し控えたいと思いますが、一般論として、円安が輸出あるいはグローバルに展開している企業の収益、さらにはそれらによる設備投資等に一定のプラスの効果がある一方、輸入コストの上昇あるいはその価格転嫁を通じて特に非製造業の収益に押し下げ圧力として作用するということは事実でありまして、その影響は結局産業とか企業規模によって異なり得るわけでございますけれども、一般論として言えば、経済や金融のファンダメンタルズに合った、ファンダメンタルズを反映した形で円安になるということであれば、多分全体として見れば景気にとってはプラスであろうというふうに思っております。 ただ、その時々の為替、その他の金融市場の動きというものは実体経済にいろいろな影響を及ぼしますので、今後とも引き続き注意深く見てまいりたいというふうに思っております。
○福山哲郎君 それ以上答えられないのは私は理解をしますので、それ以上は求めませんが、総裁は金融緩和を引き続きやると力強くおっしゃっていますが、一体どういう状況になればこの追加緩和についてのトリガーを引かれるんでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) これまでのところ、我が国経済は二%の物価安定目標の実現に向けた道筋を順調にたどっております。したがって、金融政策運営につきましては、二%の物価安定目標の実現を目指して、これを安定的に持続するために必要な時点まで量的・質的金融緩和を継続していくということが重要であると考えております。 その上で、これまで度々申し上げましたとおり、今後、何らかのリスク要因で見通しに変化が生じて、二%の物価安定の目標を実現するために必要になれば調整を行うと。具体的には、例えば見通しが下振れになったという場合には、当然調整ということは追加緩和になろうというふうに思っております。 ただ、具体的にどんな状況でどのようなことが考えられるかというのは、やはりそのときに最適な判断をするということになると思います。
○福山哲郎君 実は、少し私、懸念を持っていることがあります。 今の総裁のお言葉は一定理解をしていますが、米国が今テーパリングを進め、ある意味で経済の正常化に向かって動いている状況の中で、日本が追加緩和期待をマーケットに与えるということはより円安が進むということです。 実質賃金が増えない状況の中で、いつかはっきり明示をいただけなかったんですが、円安がより進めば、コストプッシュインフレに加速が付き、より悪い物価高となり、消費はより悪化する可能性があります。経済にとって良いことはありません。円安がより進めば、円建てベースの日本の資産を売る動きも出ます。株価は一定上昇したことは認めますが、外国人の投資家から見れば株の含み益はどんどん縮小することになるので、早く売って利食うという動きが出てくる可能性も否定できません。 つまり、総裁がやろうとされている緩和の継続若しくは追加緩和期待は、逆に言うと、どんどん実質賃金が減っている中でギャップが広がって経済がマイナスに向かう可能性も秘めているのではないかということを、私はアメリカのテーパリングとの相対的な関係で懸念をしています。 総裁、そのことについてどうお考えですか。
○参考人(黒田東彦君) 為替レートの動きが、それぞれの国の金融政策その他金融市場の動向によって一定の動きあるいは一定の影響を受けるということはそのとおりであります。 そういう意味で、最近進んだ円安というのが、米国の金融政策の動きと日本あるいは欧州の金融政策の動きとの違いというものを市場が注目して為替に影響したということはあろうと思いますけれども、先ほど来申し上げましたとおり、二%の物価安定目標に向けて着実に道筋をたどっておりますので、今必要なことは、この量的・質的金融緩和というものを二%の物価安定目標の実現を目指して、しかもそれを安定的に持続できるようになるまで継続するということが一番大事なことであるというふうに思っております。
○福山哲郎君 ですから、追加緩和期待をマーケットにもたらすことによってより円安が加速することになるのではないか、それは日本の経済にとって非常に大きな痛手になるのではないかということについてはどうお考えになりますか。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど来申し上げましたとおり、為替の具体的な水準ということではなくて一般論として、金融あるいは経済のファンダメンタルズを反映して為替レートが動くということは経済にとって全体としてマイナスではないと。ですから、先ほど来お答えしましたとおり、今まで起こった円安について問題が生じている、日本経済全体にとってマイナスになっているということはないと思います。
○福山哲郎君 私は、これまでの量的緩和の問題について間違っている等々の発言をしたつもりはございません。これからの緩和をということを総裁が言われたからお伺いしたわけです。 じゃ、着実に進んでいるということは、総裁は法律の執行どおり消費増税についてやるべきだというお考えでいいですね。
○参考人(黒田東彦君) 消費税の税率の再引上げ云々につきましては、これは政府及び国会においてお決めになることでありまして、私から特に申し上げることはありませんが、中央銀行の立場として、財政が持続可能性をきちっと維持するということは非常に重要であります。その意味で、政府が中期財政計画の下にプライマリーバランスを来年度に半減し、あるいは二〇二〇年度までにこれをなくすという方向で財政の健全化に邁進しておられるということは大変高く評価をしております。
○福山哲郎君 高く評価をしているということは、そのとおり消費税を上げろということだというふうに私は受け止めましたが。 総理、第一のアベノミクスの矢の中心である日銀総裁がああいうことを言われておりますが、消費税について総理はどのようにお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この消費税については、例えば雇用については有効求人倍率も二十二年ぶりの高い水準になっておりますし、そして総雇用者所得ですね、一人当たりの名目賃金と雇用者数を掛けたものでありますが、これは十七か月連続で上昇基調にあります。そして、実質ですね、先ほど来福山委員が指摘をされている実質についていえば、実質の総雇用者所得については、四月、五月、消費税を上げた直後でありますが、マイナスではありましたが、この消費税分を抜けば、消費税分を除外すれば、六月、七月、八月と、これはプラスになっているわけでございますから、そういう意味において、先ほど申し上げたように、我々が進めている経済政策は順調に進んでいると言ってもいいんだろうと、このように思います。 そして、消費税分についてのこれはマイナスでありますが、これは今年の四月のものはワンショットでありますから、今後賃金が増えていくトレンドが続けば乗り越えることができるということでございますが。 そこで、来年、そういう意味においては二回目の消費税を上げるという判断については、四月―六月の反動減がありました。七月、八月、九月、また成長軌道に戻れているかどうか、ここが大切なところでありまして、実際にしっかりと経済成長できなければ、名目GDPが上昇していかなければ税収は増えていかないわけであります。ですから、そういう意味において、経済が腰折れしては元も子もありませんから、冷静にしっかりと、七月、八月、九月、戻っているかどうかということも含めて分析をしていきたいと、このように思います。
○福山哲郎君 最初の発言では順調に進んでいると言いながら、途中からは七―九を見なければいけないと。ということは、七―九を見て凍結があり得るということはアベノミクスが一定失敗したと、順調ではなくなったということでいいんですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そのアプローチ、考え方は、ただ単に政権攻撃をするためにイメージづくりを考えておられるんでしょうけれども、経済は生き物であります。そして、安倍政権が進めているのはデフレ脱却でありまして、これを優先しようということであります。デフレ脱却をしなければ経済は成長していきませんし、そして財政は健全化できないという中において、その段階において、経済の状況を見ながら判断をする、これは当たり前のことではないでしょうか。
○福山哲郎君 別に政権攻撃をするわけではありません。 先ほどの追加緩和の問題も、新たに為替が円安になることによる物価高についても懸念をしておりますし、実質賃金が上がらないことにも懸念をしておりますし、総理を始め総裁が、輸出が増えないことは誤算だったということです。 つまり、私たちは、別にアベノミクスの第一の矢を今批判をしているわけではありませんが、後から出てくる症状で誤算があったら処方箋も変えなきゃいけないわけです。その処方箋を変えることが、逆にその七―九が悪ければそういう話ですねということを申し上げているわけです。 処方箋が良ければそのまま消費税を上げるのが筋なわけですから、そこは逆に、私は、谷垣前総裁を幹事長にされたときに、ああ、私は、安倍総理は消費税はこれなら上げることを想定しているんだなと実は思っていました。なぜなら、我々と三党合意を一緒にやられた前総裁だからです。その方が幹事長になられる限りは多分消費税はもう上げることを前提なんだろうなと思ったら、総理が今、七―九を見てとか、順調だと言っていると思ったら、輸出は誤算だとかそういう話をされるので私はそのようにお伺いしたわけです。別に政権を攻撃したいわけではなくて、どうですかと申し上げているわけですから。どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 処方箋を変える気持ちは全くありませんし、皆さんのような処方箋にしたら、また政権奪還前に、あの暗い雰囲気に戻ってしまうわけでありますから、そんなことはやってはならないと思います。 そこで、輸出がなぜこれは増えていかないかということでありますが、二〇〇九年から二〇一二年まで円高がずっと続いてきたわけであります。その円高に対してなすすべがなかったのも事実ではないかと、このように思うわけでありますが、この円高が推移する中において製造業は海外投資比率を急速に高めたんです。まさに皆さんが政権を取っている間に海外投資比率は急速に高まりました。そして、輸出は二〇一一年以降大きく減少しました。一方、輸入については大震災以降の燃料費の伸びを背景に増加をしており、貿易収支は赤字で推移をしてきております。 そして、二〇一二年、我々が政権を取って以降でありますが、円安方向に動く中において、海外投資比率の増加や輸出の減少傾向は止まりました。まさに、皆さんの政権時代にどんどん投資が行っていた、輸出が減っていったという状況は止めることはできたということは申し上げておきたいと思います。 そこで、果たして今のこの為替の水準が続くかどうかということは、企業家は見ているわけであります。また元のもくあみに戻るのではないかという不安の中で見ています。この判断が、今我々が進めている政策が正しく進んでいる中において、経営者が確信していく中において、まさに国内に投資をしようという判断、設備投資をしようという判断になれば、これはまさに反転になるわけであります。そして、その中におきまして、我々は古いモデルにおいて輸出の伸びを計算をしていた、言わば円高以前のモデルにおいて、製造業が拠点を移す以前のモデルで計算をしていたものでありますから、そこは伸びが低かったと、こういうことであります。 製造業が海外投資比率を急速に高め、国内の生産基盤が海外に移転していたこと、そして新興国や資源国の需要の減速に加えて、企業が価格設定行動が変化したことなんですね。値段を安くしてたくさん売ろうというよりも収益を重んじたわけでありまして、その結果、税収はすごく増えたのでございますが、そうした観点から、我々が思っていたほど輸出は増えなかった、こういうことであります。 一旦海外に移転した企業を国内に短期間で戻すことは難しいわけでありますが、最近では国内の設備投資を増やす動きも見られ、今後は地政学リスク等に留意する必要があるものの、海外景気の底堅さ等を背景に輸出が次第に持ち直していくことが私は期待されるのではないかと、このように考えているところでございます。 いずれにせよ、消費税についてはまさに景気が腰折れするかしないかということもしっかりと判断しながら、適切に年内に判断をしていきたいと思います。
○福山哲郎君 二〇〇〇年から二〇〇七、八年まで、自民党政権のときに円高、そして空洞化対策もされたことは事実です。 余り、我々の三年三か月をもう口汚く言うのはやめた方がいい、もう一国の宰相なんだから。一国の宰相として、こういう委員会の場でそんなことを長々と答弁するのは私は余り格好よくないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 今回の、実は、労働者派遣法の改正について私が危機感を持っていることが一つあります。それは、二十歳代前半の若者のおよそ半分が非正規雇用になっていることです。さらに今回、労働者派遣法が改正されて、非正規雇用、派遣が増えると、彼らにスキルアップの機会が出てこないと。 実は、二十代の半分が派遣や非正規ということは、トレーニングされないので、彼らが三十とか四十になっても、実はある意味で言うと、次への流動化に動いたり、言葉は悪いですけれども、生産性の高い働き手としてなかなか活躍できない、実は賃金もそのまんま、こういうのは私は非常に日本の将来について危ういと思っています。それは中間層が壊れるもとです。日本の経済の将来の消費の担い手である二十代や三十代が派遣や非正規の中で、実はどんどんどんどん中間層をなくしてきていると。 今の安倍政権は目先の株価を上げることに躍起となっておられると思いますが、株価も重要だと思いますが、将来の日本を構造的にどのように安定させて経済を維持していくかということは非常に重要な観点だと思っています。 そういう点でいうと、この労働者派遣法の改正は、非常に私は、将来的に日本の中間層になるべき世代、なるべき層を男女共に削っていくような気がして、そのことの危機感を持っています。そのことに対して総理はどのようにお考えですか。
○委員長(岸宏一君) ちょっと待ってください。厚生労働大臣、その後総理に。
○国務大臣(塩崎恭久君) 最初に私の方から答弁させていただきたいと思います。 まず、先生おっしゃるように、若い方々が大事な、言ってみれば人的資源であることはもう間違いないわけでありまして、ただ、それに付け加えて言っておきますと、今、若者、十五歳から二十四歳の若年層でも、それから二十五から三十四辺りでも、非正規から正規への移行が正規から非正規への移行を上回ってきているということがありますので、足下のことではありますが一言だけ言っておきたいと思います。 派遣法については、先生の御懸念はよくお聞きをする話でありますけれども、我々としては、今回は、派遣というのは一つの、言ってみれば幅広い働き方の一つとしてあるわけであります。これを否定するわけにもいかない。自公民で前回も通しました、法律を。 そこで、我々としても、正規になりたいという方々にとっては大事なことはやっぱりキャリアアップをしていくとか、あるいは職業訓練をちゃんと受けられるとか、そういうことであると思いますので、今回の改正法では、派遣元に対して、派遣期間等を通じて計画的な教育訓練とか希望者へのキャリアコンサルティングを新たに義務付けるということをし、それから派遣労働者の希望に応じたキャリアアップを支援することにしていますし、加えて、派遣先についても、派遣労働者への、正社員を募集するというならば、その情報はきちっと提供することを義務付けるとか、あるいはキャリアアップの助成金についても、今回、六十万から今度は八十万にということで予定をして更に力を入れていこうと思っていまして、派遣先などで正社員への道が開かれるように支援をするということであります。 ですから、これから生産性を全体的に上げていく中にあって、非常にキャリアアップをしていく、あるいは職業訓練をしていくことがなければ、なかなか新しい仕事には行けませんから、そこのところに特に力点を置いて法改正を考えているというところであります。
○福山哲郎君 キャリアコンサルによる研修というのはどのぐらいのボリュームで、誰が費用を出すんでしょうか。 それから、研修を経て正社員になるというとき、それは派遣元の正社員になるということなのか、派遣先の正社員になるということなのか、大臣はどのように考えておられますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず、具体的なキャリア教育とか、そういうものについての中身は、この法律が通ってから労政審で更に詰めていこうということでありますが、派遣元での言ってみれば雇用ですね、直接雇用、それも無期で直接雇用するということももちろんありますし、派遣先での無期か正規か、いずれも直接雇用をしてもらうということ両方を考えていっていることでございます。できれば、やっぱりそれは派遣先で正規雇用になるというのがベストだろうと思います。
○福山哲郎君 ボリューム。
○国務大臣(塩崎恭久君) ボリュームについてはまだ、具体的なことについてはさっき申し上げたように労政審の中で詰めていこうというふうに考えております。
○福山哲郎君 実は、全く今の御発言は具体性がないんですね。 じゃ、派遣先は、正社員にしてくれと言われて研修しました。キャリアコンサルでどのぐらいの研修するか分かりません。ひょっとしたら月二回か三回講義を聞くだけかもしれない。そんな話でどうやって正社員にできるんですか、派遣先は。派遣先は正社員にしようと思ったらそれだけコスト掛かるわけですよ。派遣元が正社員にする場合には、実は派遣元の正社員というのはリーマン・ショックの後約八割が首を切られています。つまり、それはすごく不安定なんですね。つまり、これ、派遣先、派遣元、どちらの正社員化を進めようとされているのか、そのことが分からない限りは派遣がどんどん続くことの懸念は拭えないんです。 総理、どうですか。
○委員長(岸宏一君) 厚生労働大臣。
○福山哲郎君 総理、総理、総理。
○委員長(岸宏一君) その後で総理から。
○国務大臣(塩崎恭久君) 当然のことながら、派遣先で正規社員になるのがそれはベストの道であることは間違いないので、それをどうやっていくかということについても義務付けをしていくということであります。
○福山哲郎君 いや、実は今の話は問題で、派遣先で派遣社員と正規社員の待遇が、格差は放置したままだったら、絶対に企業者は安い派遣社員の方を正社員に上げることはしないんですよ。そこに格差があるから経営者の方は正社員にしないというインセンティブが働くわけです。だから我々は均等待遇という議論をしています。 どうですか、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、雇用安定化措置というのを掛けることにしていて、これは雇用元がやるべきことなんでしょうけれども、派遣先への直接雇用の依頼とか新たな職業機会の提供とか、派遣元での無期雇用、その他安定した雇用の継続が確実に図られると認められる措置等々を課していくわけでありまして、当然、派遣先に対しても、先ほど申し上げたように、必ずその情報、正規社員を採用するならば一定程度いた派遣社員についてもちゃんと情報提供しないといけないということを義務付けるとか、そういうことをやっていくわけでありますし、さっき申し上げたように、キャリアアップのための資金も増額していこうということであります。
○福山哲郎君 全く具体性がないので、このことについては引き続き議論していきたいと思いますし、黒田総裁、お忙しい中、今日お越しいただいて、ありがとうございました。どうぞ退席をいただいて。委員長、お願いします。
○委員長(岸宏一君) 黒田日銀総裁は御退席いただいて結構でございます。御苦労さま。
○福山哲郎君 派遣労働法の問題は非常に課題が多いので、我々としてもこの国会でしっかりと審議をしていきたいと思います。 次に行きます。パネルをお願いします。 総理は、何度も何度も本会議で、原発については、いかなる事情よりも安全性を最優先させる前提の下、原子力規制委員会により、世界で最も厳しいレベルの規制基準に適合すると認められた原発について、その科学的、技術的な判断を尊重し、再稼働を進めていくと述べられていますが、総理、世界で最も厳しいレベルという根拠は何ですか。総理、総理に。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) じゃ、まず、原子力規制委員会田中俊一委員長。(発言する者あり) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。 委員長から申し上げます。 田中原子力委員会の委員長を出席させました。これは委員長の権限でできるそうでございますから、それで、田中委員長に答弁をさせた後に総理からも答弁をいただきます。よろしいですか。
○福山哲郎君 私は納得できません。
○委員長(岸宏一君) いや、筆頭間で話をしたんだから、まずやります。(発言する者あり) じゃ、野党側の皆さんの御意見もありますから、取りあえず総理から答弁をして、次いで田中委員長から、形は逆になりましたが、補足します。 どうぞ、内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 原子力発電所の安全性については、原子力規制委員会により世界で最も厳しい水準の規制基準に適合しているかどうかの審査を行っており、九州電力川内原子力発電所については九月十日に新規制基準への適合性が確認され、再稼働に求められる安全性が確保されることが確認されました。 地域防災計画、避難計画は、地域の実情に応じた内容とする必要があることから、災害対策基本法に基づき地方自治体が策定しますが、政府としても関係省庁を……(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 静粛にお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その後ろから発言しないでいただきたい。やじやめていただけますか。(発言する者あり)いや、もうあんまりやじが多いんで、汚いやじが多いんでしゃべりにくいものですから。
○委員長(岸宏一君) 静粛に、静粛に。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 災害対策基本法に基づき地方自治体が策定しますが、政府としても関係省庁を挙げて、関係自治体が行う地域防災計画、避難計画の作成、充実化への支援に取り組んでおります。 以上であります。
○委員長(岸宏一君) ちょっと待って。
○福山哲郎君 質問にお答えください。世界最高水準と……
○委員長(岸宏一君) ちょっと、ちょっと待ってください。 田中委員長。簡潔に。(発言する者あり)ちょっと待ってください。 じゃ、安倍内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 済みません、今、再稼働について答弁をさせていただきましたが、原子力規制委員会において、政府事故調などにより明らかにされた情報を踏まえて、IAEAや原子力規制が進んだアメリカ、フランスなど海外の規制基準も確認しながら、我が国の自然条件の厳しさ等も勘案した上で、世界で最も厳しい水準の規制基準を策定していると認識しております。技術的な内容については、原子力規制委員長にお尋ねをいただきたいと思います。 例えば、地震や地すべりなど様々な津波の発生要因を想定して、過去最大を上回る津波の高さを想定することを求めていること、外部からの支援がない場合でも、所内の発電機等で七日間電気を供給できるよう求めていること、全ての既存の原発に例外なく新基準を適用することなどは海外と比べても厳しい要求であると承知をしています。 こうした基準への適合状況を原子力規制委員会がしっかり確認することで、再稼働に求められる安全性は確保されるものと考えております。
○政府特別補佐人(田中俊一君) ちょっと補足させていただきます。 今総理から御答弁していただきました、世界でも最も厳しいレベルであるということについては今総理がおっしゃったとおりでありまして、これについては、私の方からも再三ここでも申し上げております。 具体的な点で申し上げますと、非常用電源については、かなり福島事故の経験を踏まえて多重性、多様性、それから電源車等の直流電源とかいろんなことを踏まえております。 それから、格納容器からの放射能の放出を、大量に放出されるのを防ぐためのフィルターベントの設置等も、これも義務付けております。このフィルターを付けたベントというのはやはり世界で日本だけであります。 それから、地震、津波は、自然災害の厳しさ、我が国の厳しさを踏まえて、地震、津波、台風、そういったものについても考えられる最高レベルの厳しいものを要求しております。 それから、バックフィット制度というのを今回導入させていただきました。先生御存じのとおりではございます。例外なくバックフィットを今回求めることにしております。 世界では、このバックフィットをどのように求めるかということについては議論のあるところでありまして、欧州でも十年ごとぐらいに見直しを図っているところでございますが、今回、私どもは全ての炉にバックフィットを求めているところであります。 以上です。
○福山哲郎君 何をそんなにばたばたしているんですか。総理は、こちらが求めてもいない委員長を同席させて、先に答弁させたい。答弁、総理がやっとしたと思ったら、二枚目の回答を読んで一枚目の回答を読み忘れる。何をそんなにばたばたしているんですか。総理が本会議で何回も言っている世界で最も厳しいレベルの根拠は何ですかという質問が、何でそんなに政権全体でばたばたしなきゃいけないんですか。 私は、田中委員長が自然災害の問題も含めて日本で厳しい条件をつくっていると発言されていることぐらい存じ上げています。しかし、日本は地震大国です。災害大国です。だから、自然災害に厳しい条件を付けるのは、これは世界最高ではなくて当たり前の話なんです。ヨーロッパで地震のない国がそんな地震の対応なんかするわけがないですから、そんなの当たり前の話なんです。ただ、世界最高最高と言うから、そのことについて余り声高に言わない方がいいんじゃないですかと。 そして、田中委員長は、そうはいいながら、世界最高とか世界最高水準というのは、やや政治的というか言葉の問題なので、具体的ではないですねとおっしゃっているんです。さらには、よく言うように、別に安全を担保するものではないと。世の中に絶対に安全だなどということは存在しないことですから、そういうことを申し上げているのではないのですとおっしゃっているんです。このことも、田中委員長の話は至極真っ当です。 次なんです。総理は、先ほども私が質問もしていないのに、再稼働については、要は原子力規制委員会の判断を尊重し、再稼働には問題がない、安全性は確保されていると答弁されました。議事録見たら残っているはずです。ところが、田中委員長は、私どもは再稼働をするかしないかという判断についてはコミットしませんとおっしゃっているんです。 つまり、判断をコミットしていないんです、再稼働については、田中委員長はというか原子力規制委員会は。ところが、総理は原子力規制委員会の判断を尊重しと言っているから、ここのずれは何ですかといって聞きたいのに、何をばたばたばたばたしているんですか。 総理、ここのずれは何で生じているんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、今まで答弁をさせていただいておりますように、再稼働についてのお話だと思いますが、この九月十日に新規制基準への適合性が確認され、再稼働に求められる安全性が確保されることが確認されました。 そして、先ほど答弁をしたわけでございますが、地域防災計画、避難計画は地域の実情に応じた内容とする必要があることから、災害対策基本法に基づき地方自治体が策定しますが、政府としても、関係省庁を挙げて関係自治体が行う地域防災計画、避難計画の作成、充実化への支援に取り組んでいく考えであります。 また、川内地域の避難計画を含む地域の緊急時対応については、先日、関係省庁、鹿児島県、そして関係市町が参加したワーキングチームで、IAEAの国際基準や国の指針に沿った具体的かつ合理的なものになっていることを確認をしているところでございます。その結果を、私が議長を務める原子力防災会議で了承したところでございます。
○福山哲郎君 いや、ずれはどこに生じているのかと聞いているんです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 基本的に、今申し上げましたように、新しい基準について確認されたものについて再稼働をしていくという趣旨でずっと申し上げているところでございます。
○福山哲郎君 せっかくお越しいただいたのに私が説明するのもあれですから、田中委員長、再稼働に求められる安全性は規制委員会では確認していませんよね。
○政府特別補佐人(田中俊一君) お答え申し上げます。 再稼働するに必要な対策がきちっと新しい規制基準に基づいて適合しているかどうかということを確認しております。 それで、安全かどうかということについては、安全という言葉が独り歩きして、絶対安全とか一〇〇%安全というふうに捉えられることが往々にしてありますので、実はそういうふうにしてしまいますと安全を常に向上させるという努力をそいでしまうということから、そういった安全であるというようなことについて、いろんな言葉のやり取りの中でそういうことを申し上げてきたところでございます。
○福山哲郎君 いや、委員長は、安全性ではないと、ここに言っているとおりですよ。安全性について担保するものではないとあちこちで言っているんです。これは、あくまで新しい規制基準に適合しているかどうかの判断を規制委員会はしているんです。総理が言った、再稼働に求められる安全性が確認されていないんです。 これは、総理、今お認めいただけますね、田中委員長の御答弁を聞いて。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) つまり、安全性とは、何をもって安全性というかということでありまして、私も一〇〇%安全と言ったことは今まで一度もないわけであります。安全のための基準をクリアしているかどうかということであります。 しかし、それは常に、先ほど田中委員長が答弁したとおり、果たしてそれで、本当にこれで安全なのかどうかということについて、常にこれは状況を見ながら進歩していかなければならないものでありますから、完全だと言ってそこで止まってはならないのは、これは当然のことであります。 ですから、そこで、安全の今基準になっている新基準を満たしているかどうかの技術的な判断は原子力規制委員会に委ねているわけでありまして、その確認がされた原発の再稼働を進めるということは、閣議決定した政府の方針でございます。
○福山哲郎君 再稼働をするかどうかの判断は規制委員会に委ねられていますか、委員長。正直に答えてください。これ重要ですから。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 端的に申し上げますと、再稼働をするかどうかということは、事業者はもちろんですが、国民、それから政府の方針、そういったもので判断されるべきもので、私たちが判断すべきものではないというふうに考えています。(発言する者あり)
○福山哲郎君 総理は今そのとおりと言ったけど、あなたは、科学的な、技術的な判断を尊重しと、判断する立場にないとおっしゃっているんです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、先ほど来御説明しているとおり、技術的な判断は原子力規制委員会に委ねているんですから、この技術的な判断というのは、これは安全を確認するための技術的判断なんですよ。それをまさに規制委員会に委ねているわけであります。そういう意味で、申し上げたとおりでございます。
○福山哲郎君 安全を確認されるための技術的な判断ですか、田中委員長。正直に答えてください。安全かどうかじゃないですよね。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先ほども申し上げましたけれども、安全という言葉がいろんな捉えられ方をするということで、要するに、当然、一定の安全のレベルを担保するための新しい規制基準でありますし、これが世界でも最も厳しいレベルの基準であるということでありますので、これに適合しているかどうかということを科学技術的に判断しているということでございます。
○福山哲郎君 再稼働の判断をしているわけじゃないんですね。
○政府特別補佐人(田中俊一君) はい。
○福山哲郎君 もう一回確認します。はいと言っていただいたので、再稼働の判断をしているわけではありませんよね。田中委員長、はいともう一度お答えください。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 再稼働の判断はしておりません。
○福山哲郎君 実は重要な点があるんです。 実は、住民の避難の体制の問題です。今はあくまで技術的な問題ですが、周辺住民の避難の体制が万全か万全でないかというところについては、率直に申し上げて、これ田中委員長ですが、これは非常に判断が分かれるところがありますので、今後どうするかということについてはまだ、私どもの規制の範囲外だということもありますけれども、審査の中では評価しておりませんとおっしゃっているんです。つまり、住民の避難について評価されていないんです、規制委員会では。 このことについて総理はどう思われますか。
○国務大臣(望月義夫君) お答えさせていただきたいと思います。 地域の防災・避難計画でありますけれども、これは原発が稼働しているかどうかにかかわらず作成し、継続的に改善充実を図っていくべきものだと我々は思っておりますので、これは原子力防災担当としては、これは原発が動いている動いていないということは、そういうことではなくて、我々はそのように思っております。 それから、我が国では、災害対策基本法上、避難計画を含む地域防災計画は地方自治体が作成することになっております。原子力防災会議で決定した方針に基づき、各関係省庁、関係自治体と一体となって地域の防災体制の充実強化に取り組んでまいりたい、このように思っております。計画の具体化、充実化が全体として図られた地域については、前に設置したワーキングチームや原子力防災会議等において、順次、緊急時の対応を確認していく所存であります。
○福山哲郎君 確認しておきます。 まず、規制委員会は住民の避難の体制については審査の中で評価していないという事実をまず確認したいと思います。 もう一点、次のパネルを御覧ください、国民の皆さん。 実は、IAEAは深層防護に関する考え方があります。実は一層から五層まで原発事故を想定しての考え方があって、実は四層までが技術的なものです。実は、福島第一原発の以前は我が国は三層までしかありませんでした。つまり、シビアアクシデントの進展防止や、その過酷なプラント状態の制御については、安全神話に覆われて三層までしか我が国はなかったんです。それを、新しい安全基準で、田中委員長にも御苦労いただいて、四層までは作りました。五層は、実は原子力防災の範囲なので、これは規制委員会の守備範囲ではないんです。 この五層の問題が重要なんです。避難も含めて、それぞれの地形、風土、そこの立地条件も含めて、住民がどのような形で放射能から逃げるか、そのことについて、実は先ほどは四層までの話なんです。四層の時点で安全だとは言えないんです。それが田中委員長の言われた、安全だとは言えないとおっしゃった、評価もしていないとおっしゃったことの真意です。 ところが、見てください、もう一枚、次の。 望月大臣、日本には、この計画、原子力施設外における住民の緊急避難の計画について日本の国が審査や評価できる仕組みはありますか。
○国務大臣(望月義夫君) お答えさせていただきたいと思います。 計画の具体化、充実化が全体図られておりまして、ワーキングチームや原子力防災会議等において、順次、緊急時の対応を確認していく所存であります。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(望月義夫君) 内閣府のワーキングチームや原子力防災において順次緊急時の対応を確認していくことでありますけれども、そういったことであります。(発言する者あり)
○福山哲郎君 それ、先ほど答えた話で、違います。国としてこの避難計画とか住民に対しての審査とか評価をする仕組みがありますかと聞いているので、あるかないか、法的に権限としてあるかないか、望月大臣、答えてください。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) じゃ、ちょっと速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(望月義夫君) 地域防災計画、避難計画については、災害対策基本法上、都道府県や市町村が策定することとなっておりますが、政府としても、昨年九月の原子力防災会議決定に基づき、内閣府が原子力発電所の所在地域毎にワーキングチームを設定して、関係省庁を挙げて関係自治体が行う地域防災計画、避難計画の作成の支援に取り組んでおります。 そういう中で、法律上、地域防災計画、避難計画の策定は原発の再稼働の条件ではありませんが、地域の住民の安心、安全の観点から重要であり、政府としても当地域毎の緊急時対応が具体的かつ合理的なものとなっているのか確認を行うことであります。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(望月義夫君) 確認はしておりますけれども、法律には書いてありません。法律ではありませんけれども、確認はしております。
○福山哲郎君 もう一回、じゃ聞きますが、実はアメリカは、もちろん計画作成は州や郡が、原子力事業者が作るんですけど、計画が法令上の基準に合致しているかどうか、これ、地域の特性とか、本当に先ほど申し上げましたように立地条件とか道路の状況とか住民がどのぐらいいるかとか全部あるので、それぞれ違うので、FEMAという連邦の緊急事態管理庁が評価をするんです。その評価は、NRCの稼働、再稼働というか、稼働するときの条件、許可のうちの一つなんです。当たり前ですよ、住民の命を守らなければいけないんだから。 日本はそのレベルの審査、評価の仕組みがありますかと聞いているんです。
○国務大臣(望月義夫君) ただいまアメリカの、米国の話のFEMAの話が出ましたが、例えばこれは米国では緊急時対応の評価を行っておりますが、フランスや英国ではそのような制度になっていないということであります。 ですから、日本の場合にも、法律には決まっておりませんが、しかし確認はしているということでございます。
○委員長(岸宏一君) 質問を続けてください。
○福山哲郎君 じゃ、済みません、もう一回、法律にはもう審査、評価の仕組みはないとお答えください。あるかないか、一言でお答えください。
○国務大臣(望月義夫君) 米国のFEMAのようなものは法律的には決まっておりません。しかし、オフサイトの緊急計画作成については、地方自治体が負っているその点は、我が国とEUの国々と同じような形で確認は行っているところでございます。
○福山哲郎君 ないんです。 実は、IAEAの深層防護の考え方の第五層において、国が関与し審査、評価する仕組みはないんですね。だから、総理が言われた、規制委員会が安全だと確認されたと。安全だと確認されていないとさっき田中委員長が言われたんですけれども、それ全部四層までなんです。五層を今、国が評価する仕組みないんです。 私は、いたずらに批判する気はありません。これ議員立法でも何でもいいです。これ、五層の問題についてちゃんと国が評価する仕組みをつくろうじゃありませんか。そうじゃないと、都道府県知事にしたって市町村にしたって、国が全然後ろ盾になってくれないんです。さっき言った確認程度のものですよ。これ、総理どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど望月大臣がお答えをさせていただいたわけでありますが、地域防災計画、避難計画は、地域の実情に応じた内容とする必要があります。これは委員も御理解……(発言する者あり)分かっているって後ろからやじるのやめていただけますか。
○委員長(岸宏一君) 静粛に願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 済みません、静かにしてくださいよ、一生懸命答弁しているんですから。 災害対策基本法に基づき地方自治体が策定しますが、これはもう委員も御承知のとおり、これ民主党政権時代から一貫した方針であります。 政府としても、関係省庁を挙げて、関係自治体が行う地域防災計画、避難計画の作成、充実化への支援に取り組んでおります。こうした仕組みは、フランスもそうでありますし、英国もそうでありますし、IAEAも認めているところでありまして、米国のみが違うということでありまして、我々はこの方式を取っているということでございます。
○福山哲郎君 だって、世界で一番最高水準の安全性をつくりたいとおっしゃっているんじゃないんですか、総理は。アメリカはやっているけどほかはやっていないから、じゃ、いいんですか。こんな過酷事故、福島ではまだ十四万人の方が避難しているんですよ。一Fの現場では本当に過酷な状況で、一日二千人とか三千人の方が本当にあのタイベックスーツを着ながら作業しているんですよ。 なぜこの第五層のことに対して、国が例えば評価、審査する仕組みをつくる、それは住民の安全につながることに対して、そうやってアメリカだけだから日本はいいとおっしゃれるんですか。お答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今申し上げましたように、地域の実情に合わせて地域が作っていくと、どちらの方式でやった方がうまくいくかということでありまして、その中において、国も一緒に、今申し上げましたように、支援に取り組んでいるわけであります。しっかりとした国の考え方を持ちながら支援に取り組んでいるわけでありまして、その方がうまくいくと、例えば先ほど例として挙げたフランスも英国も考えているわけでありますし、IAEAもそれで了としているところでございます。
○福山哲郎君 これ、第五層すっぽり抜け落ちているんです。ここはやっぱり、私、非常に心配です。ですから、ここについては野党の皆さんにも呼びかけて議員立法も含めて検討していきたい。なぜなら、安倍総理は全然やる気がないからです。これは大問題だと思います。 小渕大臣にお伺いします。 我々の政権のときにつくらせていただき、これは自民党さんにも公明党さんにも御協力いただきました。固定価格買取り制度でこの二年間でどれほどの設備の導入が認定されましたか、お答えください。
○国務大臣(小渕優子君) お答えをいたします。 固定価格買取り制度について、六月末までに認定をされた設備容量でありますが、国による再生可能エネルギー発電施設の認定容量は七千百七十八万キロワットであります。
○福山哲郎君 これ、二年間、固定価格買取り制度で、太陽光、風力、中小水力、地熱、バイオマスで発電容量七千百八十万キロワットです。全て運転開始をしたとすれば原発約十五基分です、年間。これ、すごい数の再生可能エネルギーが二年間、日本国に導入をされたことになります。 このことについては、総理、喜ばしいことですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍政権としても、再生可能エネルギーをできる限り増やしていく、その利用を増やしていきたいと、このように考えておりますので、基本的には、太陽光あるいは風力等の利用が促進していくということは我々が目指している方向に合致するものと考えております。
○福山哲郎君 これ、五年とか七年間、これ稼働率計算していますよ。全部、発電効率計算した上で十五基分です。過剰に見積もっていません。経産省に計算してもらいましたから大丈夫です。今やじが出ましたので。 これ、数年後に十五基分が本当に発電すれば、国産の電力になりますから、当然高い油を買ってこなくていい、火力を買ってこなくてよくなります。これ地域に広がりますから、当然地域の経済を潤します。CO2出ませんので、CO2に対してもプラスになります。いいことずくめです。 それで、コストが高いという話がありますが、次へ行ってください。 再生可能エネルギーが増えたせいで電気代が上がっている。実は、標準世帯の電気料金は確かに上がっていますが、実は三四%のうち燃料高騰と円安がプラス二千百五十円分です。実は今、一千万キロ分、再生可能エネルギー出ていますが、これは月額二百二十五円です。二百二十五円、一軒の皆さんに御苦労いただきますけれども、これで原発十五基分の再生可能エネルギーが広がるとなれば国民は喜ばれるんじゃないかと私は考えています。これだけの事故があって、そういう状況の中で、実は大問題が今発生をしています。 実は、九州電力や四国電力、東北電力が、九月、十月に入ってこの再生可能エネルギーの接続を保留することを発表いたしました。一体、例えば九州電力管内で何社の事業者が今困惑をしているか、小渕大臣、お答えください。
○国務大臣(小渕優子君) 九州電力からは、回答が保留になっている申請案件については六万八千五百六十九件と報告を受けています。
○福山哲郎君 東北電力、四国電力では何社ですか。
○国務大臣(小渕優子君) 四国電力からは百四十三件と報告を受けています。東北電力からは二十四件との報告を受けています。
○福山哲郎君 これ、百四十三件と二十四件と七万件ですから、すごい差があるにもかかわらず、同じ時期に保留を発表されました。それぞれの系統の容量やそれぞれの再生可能エネルギーの事情は違うはずです。これも非常に僕はなぜかなというふうにいぶかっていますが。この保留となる期間が長ければ長いほど、事業者は投資をしています、継続して事業ができなくなるリスクがあります。 小渕大臣、このことに対してどのような危機感を持って、そしてこれに対してどう対処をされますか。
○国務大臣(小渕優子君) 委員が御指摘のように、今回の電力会社による回答保留の問題というのは、やはり再生可能エネルギーを発電をしたいと思っていた方々にとって大変大きな影響を及ぼしているというふうに承知をしています。 それぞれの電力会社において自分たちの受入れ量というのはこのくらいだということを言ってきているんですが、実際に本当にそれしか受け入れられないのか、また、そうした量をこれから拡大をしていくことができないか、そうしたことについて新エネルギー小委員会の下でしっかり検証していきたいというふうに考えています。
○福山哲郎君 いつまでに検証されるんですか。事業者は一日一日、ひょっとしたら利息も発生しているかもしれない、事業計画も立たないかもしれない。麻生財務大臣は経営者でおられるから分かられると思いますが、こういった事業者にとっては死活問題です。いつまでにですか。
○国務大臣(小渕優子君) ワーキングチームにおいてできるだけ早く議論を進めていきたいと考えていますが、やはり多少技術的なことになるだけに、一定程度の時間が必要となるのではないかと考えていますが、できるだけ早くということで年内を一つのめどとしたいと思います。
○福山哲郎君 これね、九州電力が言っている千二百六十万キロワットの設備容量が一遍に来たら調整能力ができなくなるという理屈は、僕、分かっているつもりです。理解をしています。しかし、これは設備容量です。発電の容量ではありません。これ、時間とか場所とか、どういった状況かによって多分いろんな考え方が出てくると思いますし、調整できないこともないと思っています。 これ、小渕大臣、この系統ワーキングチームはたくさんのステークホルダーがいらっしゃいます、七万社いるわけですから。ということは、この系統ワーキンググループの議論は、公開でしっかりこの事業者も納得するようにやられるべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(小渕優子君) 委員が御指摘のように、この新エネルギー小委員会において議論される内容というものは大変重要かつ注目の高いものであると思います。しっかりと公開でやっていきたいと思います。(発言する者あり)ワーキンググループです。
○福山哲郎君 公開でやっていきたいと言っていただいて、ありがとうございます。 ただ、これ実はすごいあれなんですよ。確かに千二百六十万キロワットって大変なんですけど、これ九州全土の電力需要の低いときには全部が賄えるぐらいの再生可能エネルギーのもう設備の認定があるということです。つまり、日本はすごい可能性が今広がっているんです。それが、このことを今保留にしています。 これ、大臣、保留が接続拒否とそのままつながるようなことはありませんね。拒否になったら七万社の事業者は本当に途方に暮れます。
○国務大臣(小渕優子君) 先ほど総理からもお話がありましたけれども、この再エネのポテンシャルが明らかになったということは、大変、一方で心強いことではないかというふうに考えています。しっかりワーキンググループで検証していきたいと考えています。
○福山哲郎君 拒否になることはありませんね。
○国務大臣(小渕優子君) 現在は回答を保留しているという状況になっております。それが拒否につながるかどうかは検証結果を見てみなければ分からないと思います。
○福山哲郎君 これでまた事業者は不安になっているんですけれども。 実は、福島は二〇四〇年に再エネ比率一〇〇%にするというふうに復興計画を立てておられます。この福島県まで実は今保留になっています。これは配慮に欠けると言わざるを得ない。本当に将来福島は希望を持ってやろうとしているのに、これが今保留になって、どうなるか分からない状況です。 総理、これ、実は系統の問題は事業者任せにできません。我々の政権のときには系統強化、それから全国の融通をすることについて一生懸命仕組みをつくりました。税金も入れました。総理は国が前面に立つと言われました。一FのALPSを新しいものを造るときに国は税金を入れていただきました。 この系統は非常に重要な問題なので、国が公共的にお金を入れることも含めて、先ほど中小企業の無駄遣いが蓮舫議員からありましたが、あんなに使われないお金が余っているのだったら、この系統の強化に向けて国が前面に立ってやっていただくべきだと思いますが、総理、いかがですか。
○国務大臣(小渕優子君) 委員が御指摘されましたように、福島においては、震災、事故発生以降、再生可能エネルギーを一つの柱として復興していこうという取組が進められています。これまでも国として洋上風力を造ったり、あるいは研究センターを造ったりということで、様々な支援をしてきたところでありますが、今回のやはり回答保留という問題は大変大きな、福島にとっても全国にとっても大変なことでありますが、特に福島にとっては大変衝撃のあることではないかというふうに思っています。 福島におきましては東北電力ということでありますので、今後、東北電力の中でどのような形でこの送電線網を広げていくことができるのか、そうしたことも含めてワーキンググループの方で議論を進めてまいります。
○福山哲郎君 総理、御決意聞かせてください。この系統強化について、国としてしっかりと前面に立つと。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 再生可能エネルギーの最大限の導入を進めるために、これまでも、再生可能エネルギーの電力の出力の変動を吸収する大型蓄電池の設置や電力系統の運用技術を高度化するための技術開発を実施をしています。 また、今後の再生可能エネルギーの導入拡大に対応するために、電力システム改革で新たに広域的運営推進機関を設置をして、地域間連系線等、送電インフラの増強等を進めていく考えであります。 こうした取組を通じて、国としても電力系統の整備にしっかりと取り組んでいく考えであります。
○福山哲郎君 そんな実は官僚の書いたものを読んでもらいたくないんです。系統強化については国がしっかりとというのは、お金を入れて、事業者に対しての支援も含めてちゃんと系統強化について努めるというふうに、今総理言ってください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは今答弁したとおりでありまして、今、先ほど申し上げました取組を通じて国としても取り組んでいく考えであります。
○福山哲郎君 今総理が言われた取組じゃ足りないから今こんな問題が起きているんです。今のこの状況を見て、しっかり系統強化に努めて、将来にわたって、七千万キロワットの認定に対しては系統でつないで、再生可能エネルギーでどんどん電気が流れるようにすると、総理、お答えください、決意を。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま、先ほども答弁をいたしましたが、地域間の連系線等の送電インフラの増強等を進めていくことでありますが、その中において、これは電力料金でいくのか、今、福山委員が主張しておられる税金でいくかということについては今検討課題なんだろうと、このように思うわけでありますが、いずれにいたしましても、今申し上げましたような取組を通じて電力系統の整備に取り組んでいく、しっかりと取り組んでいく考えでございます。
○福山哲郎君 事業者任せだから保留に、こういう状況が起こっているんです。我々のときには、北海道と東北をつなげる、融通をするための北本連系というのも実は思い切って経産省に協力をいただいてやりました。なぜそんなに消極的なんですか。 石破大臣、地方創生担当大臣として、これ、地方に本当にお金が落ちて、地方の工務店、地方のパネルの代理店、風力、地熱、いろんな業者の方とかいろんな方々が仕事ができたといって喜んでおられるんです。この二年間、最大の地方の民間投資、総理はさっきアベノミクス成功のためには民間投資が必要だとおっしゃった、この民間投資の蓋をするんですか。 これ、石破大臣、是非内閣を挙げて、この系統強化について決意を述べていただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) これは経産大臣から答弁があったとおりですが、どうやって電力を安定供給するか、そしてどのように電力の質というものをきちんと維持をするかということが満たされることが必要だと思っております。 ですから、全てがうまくいくということは、私が疑り深いのかもしれませんが、本当にあるのだろうかという気がいたしておりまして、そういうことをきちんと追求をしていくことが地方の創生につながることはおっしゃるとおりです。
○福山哲郎君 私は、調整電源の必要性においていかに安定供給するかというのは大切だということは絶対否定をしません。 しかし、可能性があるんです。その可能性を追求するのがこういったエネルギー基本計画や自民党の公約や公明党の公約に書いてある送電網の整備や送電網の強化だと私は思っています。これを本当に消極的なまま、六万社もの事業者が保留のままほっておかれたら、まさにアンチビジネスであり、アンチ地方であり、そしてアンチ再生可能エネルギーだと私は申し上げざるを得なくなります。 是非このことは与野党を超えて、日本は税金を使って道路を張り巡らせました、日本はインターネットで光を、二〇〇〇年代、全体に張り巡らせました、これからは、この原発事故を通じて、電気を日本中に張り巡らせるための系統を強化する、そのことの道路をつくっていくと。それをしっかりと自公政権にはやっていただきたいし、そのことについてやらないならば、それはまさに本当にまた安全神話、原発の安全神話の復活だというふうに言わざるを得ないということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、小川敏夫君の質疑を行います。小川敏夫君。
○小川敏夫君 松島法務大臣、これはうちわですよ。あなたがうちわじゃないと言っても、これはうちわです。うちわだったら違法だということは認識されますね。
○国務大臣(松島みどり君) 私としては、討議資料をうちわの形でお配りしました。それは、イベント会場などで無料で配られているものと同様のものでありまして、いわゆる財産上の価値があるものとは考えておらず、これを配布することが公職選挙法の寄附に当たるとの認識は持っておりません。
○小川敏夫君 まあ、国民に判断していただきましょう。 さて、時間の関係もありますから短いテーマでいきますが、今米価が大変に下がっております。米作農家が大変に苦しんでおります。こういうふうに変動する農業を守るために、民主党政権は米の所得補償あるいは米価変動補填交付金というものを創設して、政治の力で国民の食料は守るということを行ってきたわけですが、これを、安倍総理、あなたは所得補償は半分にして、いずれ廃止する、米価変動補填交付金も廃止しました。 総理、政治の力で国民の食料を支える農業を守らないんですか。──総理に決意を聞いているんです。
○委員長(岸宏一君) 西川農林大臣。
○国務大臣(西川公也君) 今、米価の概算払で御心配を掛けております。 しかし、米価というのは代表的には三つあります。一つは、幾らで売れるか、最終的に幾らで売れるか、これは標準的な収入額と、こういうことになります。大体、今日本の平均で一万五千円前後です。それから、相対の取引価格があります。これは農協が卸業者に卸します。一万三千五百円前後です。今話題になっているのは、概算払の八千円が話題になっていると思いますが、これから農協から補填をされていきますので、それを見て我々は判断をしていきたいと、こう思っています。
○委員長(岸宏一君) ちょっと失礼しました。農林水産大臣でございました。
○小川敏夫君 午前中の時間がもう少しで終わるので、私は総理の決意を聞いているんです。 総理、あなたは、農業というものはもう採算性が悪いからどんどん縮小してもいいんだと、大企業が輸出でお金をもうけて、そのお金で外国から食料を買えばいいんだと、こんな発想で農業を切り捨てているんじゃないですか、あるいは弱い農業をますます弱くしているんじゃないですか。農業に対する、国民の食料に対する決意を聞かせてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の地元は農村地帯であります。その皆さんの力で私は当選してきているわけでございまして、言わば農業というのは産業だけの側面では切り取れないわけでございまして、水を蓄え、そして地域の文化や、またあるいは伝統、地域社会を守る能力、多面的な機能があるのも事実であります。しかし、今のままでは農業生産者の人口はどんどん減少していき、高齢化が進んでいくわけであります。つまり、本来持っている日本農業のすばらしさを生かしていくことが今求められているんだろうと、このように思います。 そういう中において、生産という側面から日本の農業もまだまだこれは勝負ができるわけであります。若い皆さんが自分たちの熱意や情熱で新しい農業にも地平線を切り開いていくことができる、そういう分野にしていきたいと、このように考えております。
○小川敏夫君 この質問だけで。 米価が下がれば米作農家が困難になってしまうような、そうした政策じゃ日本の農業は滅びてしまいますよ。しっかりと農業を支えてください。そのことを申し述べて、午前中終わります。
○委員長(岸宏一君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十四分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。小川敏夫君。
○小川敏夫君 総理、午前中の質疑のまとめですが、農業は守るというその政治の決意、これを総理の自らのお言葉で示してください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 農業はまさに多面的な機能を持ち、地域をしっかりと守っている、その機能も評価しなければならないと、このように思っておりますし、何といっても食料を生産する。食料の安全保障からいっても日本の農業をしっかりと守っていく、食料自給率、自給力の向上のためにも力を入れていきたいと、このように思っております。
○小川敏夫君 次に、アベノミクスについてお尋ねします。 私は、このアベノミクス、昨年の春から、中身がないマジックのようなものだと、アベノマジックと呼ばせていただいて、いずれ破綻すると思っていましたが、やはり破綻していると思います。 それについて一つ一つお尋ねしますが、まず、総理あるいは周辺の方の説明ですと、賃金がここに来て上がっているかのようなお話があるんですが、どうも国民の実感と違うと、国民の多くは、変わらないあるいは悪くなっているという方が多いので。 それで、総務大臣にお尋ねいたします。 総務省は、毎月、家計調査をしております。これについて最近の勤労者世帯の収入がどうなっているか、お答えください。
○国務大臣(高市早苗君) 家計調査の実収入の動向について、名目値で見ますと、前年同月比は平成二十五年三月から二十六年二月まで十二か月連続で増加しておりましたけれども、三月以降は減少となりまして、直近の八月では一・六%の減少となっております。足下の減少につきましては、昨年が、生産の増加などに伴います残業時間、この増加などを背景に増加傾向でございましたので、その反動も一因としてあると見られております。 また、実質値で見てみますと、前年同月比は十一か月連続で減少しております。これは消費者物価指数の上昇傾向が続いていることが主な要因と考えております。
○小川敏夫君 総理、今の表に勤労者世帯の収入の推移ということで、これは実質ですけれども、(資料提示)今総務大臣が言われたように、名目値でももうこのところ最近はずっと下がっていると。しかし、総理は何か最近二%上がった上がったと説明されるので、じゃ、どういう調査に基づいておっしゃられているのかなと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 総務省の家計調査だと、今総務大臣からお話があったように減っているんですね。毎月の統計、毎勤ですと違う数字が出ています。 家計調査で不思議なのは、ボーナス期、六月、七月というのは、過去、経団連流に言えば二十何年ぶりの引上げ、そして連合調査でもリーマン・ショック前の水準にしっかり戻っているという話がこの一時金です。一時金の出たときに大きく下がっているというのは一体どういうことなんだろうかということです。毎勤ですとそういう違う数字が出てくると。 これは、家計調査のサンプル数が少なくてばらつきがあるとしか説明ができないんですね。家計調査ですとサンプル数がたしか九千ぐらいです。毎勤だと三万三千あります。毎勤の三万三千は五人以上の事業所もカバーしていますから、サンプル数が少ないがゆえのばらつきで、途中まで毎勤と一緒だったんですけれども、昨今では毎勤の調査と家計調査が離れていってしまっていると。しかも、家計調査はボーナスが過去で相当、過去の実績値を上回るぐらい出たときに大きく下がっているというのは、サンプル数の少なさからくるばらつきかなというふうに、それしか説明がなかなかできないと思うんです。
○小川敏夫君 総務省の調査がいいかげんだみたいな話はおかしいですよ。なぜ結果が違うかといいますと、調査の対象が違うんですよ。 毎勤と言われたのは毎月勤労統計調査ですね。これは五人以上の従業員を抱えている事業所に聞いているわけです。こちらの総務省の調査は勤労者全員に聞いているんです。つまり、従業員一人の小規模の会社に勤める、あるいは個人の事務所に勤める方も入っていると。つまり、毎勤は中規模、あるいは小規模でもやや上の方の人の恵まれたところしか取っていない。こちらは非常に零細の人も含めた全員を取っているからこうなっている。 例えば、じゃ、毎勤で言いました従業員五人以上の場合と従業員三人以上の場合で数値が明らかに違うのはどうですか。
○国務大臣(甘利明君) 小規模、その中でも更に零細、あるいは個人企業と中小企業の当然差は出てこようかと思います。
○小川敏夫君 答えになっていない。 所管の厚労大臣、いかがですか。五人以上の規模と従業員三十人以上の規模で明らかな差があります。その数値を示してください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 毎勤統計は五人以上の事業所を対象にしているわけですね。家計調査の場合には世帯で言っているわけですね、先ほどの。どの数字を聞いていらっしゃるんですか。
○小川敏夫君 私の質問、聞いていないんじゃないですか。五人以上と三十人以上で聞いているんです。
○国務大臣(塩崎恭久君) 賃金の上昇を聞いていらっしゃるんですか。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) ちょっと、じゃ、もう一回。もう一回御質問していただけますか。(発言する者あり) ちょっと待って、ちょっと待って。 じゃ、ちょっと速記止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 失礼しました。 毎勤の五人以上と三十人以上の比較ですね。それで見ますと、八月直近ですが、五人以上でいきますとプラス一・四、それに対して三十人以上はプラス二・二でございます。
○小川敏夫君 七月はどうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 七月は五人以上が二・四、そして三十人以上が四・〇であります。
○小川敏夫君 つまり、私が言いたいのは、規模が大きい会社、安定している会社ほどこの伸びがいいんです。規模が小さくなると伸びが小さくなっちゃう。それの延長線でいけば、小規模、一人二人、そうした小規模にいけばもっと悪いんです。もっと悪い層を毎勤ではカットしちゃっているからいい数字が、若干プラスが出る。もっと悪い層を入れた全体の平均だとこうしてマイナスが出るんですよ。そういうことじゃないですか。
○国務大臣(甘利明君) 五人と五人以下の数字の違いは私は正確には把握しておりませんが、ただ、この政権交代以降の雇用者数の変化ということも勘案をしていけば、雇用者数は我々が政権を取って以降百十六万人実数で増えているわけです。これはもう非正規からスタートして、そして正規に変わってきています。 で、最近の、最近の……(発言する者あり)そうじゃないですよ、最近の調査ですとどういう傾向があるかというと、先ほど申し上げましたけれども、景気回復時というのはおっしゃるとおり非正規から増えていきます。そして、それがだんだん正規に変わってくるんですが、給料の中身も、最初は所定外賃金から増えていくんですよ。所定外賃金というのは残業とボーナス、一時金です。それは、企業がこの業績がずっと続くか自信が持てない限り所定内を増やしていかないからです。 ただ、傾向を追っていきますと、最近は所定外から所定内が上がってきているんです。これは着実に改善している経過の中で起こる現象なんです。所定内というのは、一回引き上げますと所定外ほど簡単に下げることができませんから。ですから、傾向としては賃金は改善の方向に進んでいるということを先ほどから申し上げている次第です。
○小川敏夫君 総理を始め皆さんは、つまり数字のいいとこ取りをしているわけで、ですけど、こうして勤労者全体を取れば、まさに生活実感と同じです。良くなっていない、下がっている。これが実態ですよ。いいとこ取りの数字を出して説明しちゃいけません。例えば毎勤ですよね。七月は二・四%上がっていると言う。でも、これは、総理も頑張ってボーナスという一時金を上げたからです。 では、そうじゃない所定内給与、これはどうですか。平成二十二年を一〇〇としたら、七月は九八・八、八月は九八・九、平成二十二年よりも水準が下がっているんですよ。にもかかわらず、総理、あなたは外に向けて、いや、二%上がった二%上がった、賃金が上がった、良くなってきた、こういうふうに言っていらっしゃる。 実態の客観的数字は悪いのに、総理、あなたはいいところだけの数字を殊更ピックアップして、そこだけが全てのように説明しているんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、賃金が十五年ぶりに水準が四月に上がったというのは、これは連合の調査であります。それを我々は引用しているわけでございます。 経済の実態をどう見ていくかということであります。ミクロで見ていくと、それぞれに様々な課題があるのは事実でありますし、例えば、一人当たりの賃金でございますが、一人当たりの賃金については確かにマイナスになっているわけで、実質賃金でありますがマイナスになっているわけでございますが、しかし、これは一人当たりの賃金で見るとき、名目でもそうなんですが、一人当たりの賃金で見る場合、例えば景気が回復局面にありますとパート労働の方が、これが増えていくと減少してしまうというこれは傾向にあるわけであります。 つまり、これは、安倍家において私が働いて月二十万円をもらっていると二十万円が平均になりますが、景気が良くなって、じゃ、うちの家内がパートで行こうということで十万円、月十万円もらったとすると、十万円と二十万円、足して三十万円で、これを二で割りますから十五万円になってしまうんですね。実は、安倍家の方は、景気が良くなって、家内もパートで仕事をしますから、三十になっているにもかかわらず、平均するとこれは十五になってしまうという数字のマジックはあるわけであります。 景気の回復局面におきましては、パート、特に短時間のパートから企業は雇い始めるわけでありまして、だんだん現在のこの景気の状況に自信を持ってくれば、企業家が自信を持ってくればだんだん給料を上げていく。労働市場はだんだんタイトになっているのは間違いがないわけで、有効求人倍率は一・一、二十二年ぶりの水準になっているわけであります。 そこで、数値として国民全体の所得、賃金である総雇用所得、これは一人当たりの名目賃金に雇用者数を掛けたものでありますが、その中から消費税率引上げの影響を除いた実質総雇用所得については、四月、五月まではマイナスであったのでありますが、六月以降は、六、七、八は、これはプラスになっているわけでございまして、そういう意味におきましては、物価安定目標にのっとって物価が徐々に少しずつ上がっていく、そのスピードには賃金の上昇は追い付いている。しかし、残念ながら消費税のアップ分には追い付いていない。これはワンショットでありますから、これに追い付くようにまた努力をしていきたいと、こう思っているところでございます。
○小川敏夫君 総理、例え話で家計で奥さんが働きに出れば云々のお話をされました。でも、それは当たっていませんよ、総理、これ勤労者世帯の収入ですから。労働者一人じゃなくて勤労者の世帯、奥さんも合わせた世帯の収入が、全体が下がっているんですから。だから、奥さんが働ければという総理の言われた話は当てはまりません。そして、勤労者単体でも下がっていますから。 それから、雇用者人員が増えたというお話でした。増えているかもしれません。ただ、これは建設分野に集中していませんか、偏在していませんか。つまり、公共投資という自民党の昔の旧来型のこの公共投資で物すごいお金をつぎ込んでいるから、今、建築界が、労務者が逼迫している、そこが数字を引っ張っているんじゃないですか。
○国務大臣(太田昭宏君) 建設業界に人が戻ってきているというのは事実ですが、例えば技能労働者を取りましても、昨年、三百三十二万ぐらいだったと思います。五万人ぐらい増えているという状況でありまして、全体的にそこに集中しているというのは事実ではないと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) これ、有効求人倍率を業種別に見てみますと、今先生御指摘で建設業だけじゃないかと、確かにこれは三・〇六ということで非常に高いんですね。しかしながら、例えばサービスの方では二・一〇、それから専門的・技術的職業でも一・六二、大分類別でいきますと全ての業種において有効求人倍率は対前年で同月比で改善をしています。 中分類で見ても、医師とか歯科医師とか獣医師とか薬剤師など、一部サービスを除くとやはり前年比で改善をしているということでありますから、押しなべて業種を横断的に改善をしているということは言えるんじゃないかなというふうに思います。
○小川敏夫君 じゃ、厚労大臣、事務職はどうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 事務的職業というのは確かに今年の八月で〇・三〇ということで、余りよろしくないということでございます。
○小川敏夫君 傾向が分かっていただければいいです。 総理、ちょっと、雇用者総所得というんですか、ちょっと耳慣れない言葉を聞くんですが、これ、どういう意味で、もう少し分かりやすく説明してください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど私が御説明で使った一人当たりの賃金については、小川委員が挙げられたこの勤労者世帯ということではなくて、私が比較したのはこちらの数字で比較させていただいたわけでありますが、これは毎勤統計による一人当たりの名目賃金をベースにした実質賃金よりも総雇用者所得の方がこれは分かりやすいという対比で説明したわけでございまして、小川委員との対比で説明したわけではないわけでありますが。 一人当たりの賃金にすると、先ほど私が言ったような、そういう不正確性が出てくるという意味で申し上げたわけでございまして、私どもが見ておりますのは国民全体の所得、賃金でございまして、これは一人当たりの名目賃金に雇用者数を掛けるという形にして、つまり、働き始めた人が増えてくるという要素も入れ込んだ数値というふうに考えていただいていいんだろうと、このように思うわけでありまして、これはマクロ的に見る場合は実態をより反映しているのではないかと、こう考えているわけでございまして、それを、その実質総雇用者所得については、先ほど申し上げましたように、四、五月はマイナスでありましたが、六月、七月、八月はプラスとなっている。これは消費税によって上がった物価を除いたものであります。
○小川敏夫君 一人一人の賃金は下がっていると、だけど、働く人が増えたから、その数字を掛け合わせれば増えていると言うけれども、一人一人の賃金が下がっているんですから、国民の生活が悪くなっているということは言えるじゃないですか。
○国務大臣(甘利明君) 同じ対象で、統計で、統計がどう変化しているかを見るのが、経済がいい方に行っているのか、悪い方に行っているのかを判断する材料になると思うんですね。統計を見てみますと、まず雇用者全体の、総雇用者がもらっている給与総額ですね、この名目値はたしか去年の五月ぐらいからずっとプラスになってきているんです。でも、その段階では新規に就業者が増えていきますから、しかもそれは非正規からどうしても増えていきます。最初から正規で増えていません。 そうすると、先ほど総理がおっしゃったように、一人当たりで細切れにしてやっていきますと、一人当たり賃金は下がるという現象が起きるんです。それが、去年の五月から今日まで、全体は増えるけれども一人当たりは増えていないよと。ところが、今年の三月から、一人当たりを輪切りにしても増えてきているんです。ただ、これは名目値で、まだ実質は物価をオーバーライドできていないんです。 ですから、傾向としては、まず全体の総額が増えてくる、そして一人当たりの総額も増えてくる、そしてその次には物価の上昇を差っ引いても増えてくるという段階に転じていくことが必要であって、そのための努力は我々はこれからもやっていきます。
○小川敏夫君 その総雇用者賃金ですか、総雇用者賃金と呼んでいるんですか。(発言する者あり)所得。それ、公務員も含むんですか。
○国務大臣(甘利明君) 現業は除くよね。(発言する者あり)あっ、そうか、現業が入っているんだ。現業が入って、一般公務員が入っていない。
○小川敏夫君 単純に、五人以上の従業員がいる事業者に聞いた賃金に働く人間の数を掛けているわけですよね。だけれども、働く人間は五人以上の従業員の規模の会社に勤めている人じゃなくて、さっき言ったように四人以下の人もいるし、今言った一部の公務員もいるわけで、だから、違う母数の数字を基にそれとは違う対象のもっと広い人を掛けて、何か客観性が、数字が恣意的じゃありませんか。あるいは、公務員に関していえば、復興のために給与を七・何%下げていたのを四月から元に戻したから上がっているわけです。そういうのを入れ込めば上がってしまうんじゃないですか。
○国務大臣(甘利明君) 先ほど来申し上げているように、対象を相当広い対象で取っています。それが、中身がどういう傾向に移っているかということを見ることが経済の動向としてはとても大事なんです。 ですから、総額としての支払給与額が増えていっている、そして一人当たりが途中から増えていっていると。その傾向を見るということが大事だということを申し上げているわけです。
○小川敏夫君 だから、私が言っているのは、働く人全ての数字を出して掛けると言うけど、掛ける基の数字は、五人以上の従業員がいる事業者の規模の出したそこの給与を基に掛けているわけでしょう。だからおかしいと言っているんですよ。働く人の全員の給料を出して、そこに総数を掛ければいいんですよ。だけれども、恵まれた人だけの給料を出して、それに総数を掛けるというのは計算がおかしいじゃないですか。
○国務大臣(甘利明君) いや、そんなことはないです。それは、家計調査が相当広範囲にできればそれが一番正確だと思います。 家計調査というのは、総務省は九千世帯です。できるだけ幅広い統計を取るのが大事だと思います。その統計がどういう変化をしているか、いい方に向かっているのか、悪い方に向かっているのか。これは、経済がいい方に向かっているか、景気が回復しているかを見る指標として非常に大事だと思うんです。対象は一定ですから、その対象の中身がどういう変化をしているかということを見ることは大事であって、全員に支払われる総額は増えていっている。だけれども、一人一人で輪切りにしていったら、非正規が参加している分だけ一人当たりが減ってくる。しかし、それが今年の三月から一人当たりも増え出しましたということは、向かっている方向として決して悪い方向ではないと我々は思っています。
○小川敏夫君 全然話が議論になっていない。 私は、掛ける数字の基の数字が中程度以上の会社の人の恵まれた賃金を基に掛けてもしようがないでしょうと言っているわけで、だから、都合のいい数字を抜取りしているんですよ。 話は変わりますけれども、総理、最近しきりに言うのは、中小企業を調査したら最近は六五%が賃上げしたということをしきりにおっしゃる。この根拠について御説明ください。
○国務大臣(小渕優子君) 数字について申し上げます。 今年の六月から七月にかけて、中小企業の三万社に対してアンケート調査を実施をいたしました。調査の結果、一万三百八十社から回答があり、ベースアップや定期昇給、賞与、一時金の増額等、何らかの賃上げを行った中小企業の割合は六五%でありました。また、ベースアップを行った中小企業の割合は二三%でありまして、賃上げを行った企業のうちでは三六%となっています。
○小川敏夫君 つまり、ベースアップは二三%しかないんですよ。あとは定期昇給、給料表があって年功制で、ランクアップすれば誰かの給料が上がるわけで、それも賃上げに入れているんですよ。 つまり、国民の普通の感覚からいけば、賃上げというのはやっぱりこの給料水準が上がることを言うんだけれども、そうじゃなくて、今言ったようなベースアップ以外のものも入れて六五%と言っているわけで、しかしベースアップは二三%しかない。言葉のごまかしで、総理、物事が何か良くなったかのようなことを言っているわけで。 経産大臣に聞きます。 そのアンケート調査でベースダウンした会社はどのくらいありますか。
○国務大臣(小渕優子君) 突然の御質問でありますので、今手元にありません。後で、あるようでしたら提出させていただきます。
○小川敏夫君 じゃ、私が代わって答えます。していません、ベースダウンについては調査していません。 それから、この調査、いつから始めましたか。
○国務大臣(小渕優子君) 調査期間については、平成二十六年六月二十五日から七月の二十三日であります。
○小川敏夫君 つまり、過去にやったこともない調査をこの夏にやったんですよ。しかも、やった数字は、ベースアップは二三%、ベースダウンは調べていません、そしてベースアップじゃない、それ以外の何でもいい、定期昇給も含めて一切合財を含めて、もう、ちょっとでも、千円でも上がればいいものを含めて、六五%が賃上げになったなったと総理はおっしゃっている。 やはり、言葉をいいとこ取りしてうまいこと説明しているだけで、実態はそんなに良くなっていないんじゃないですか。どうですか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、傾向を見ることも大切でありますし、現在どうなっているかという足下を見るのも大切であります。その中において、大体多くの会社が長い間ベースアップをしていなかったのは事実であります。 私の地元においても、例えば私の地元の山口銀行というのは、もう随分長い間ベースアップをしておりませんでしたから、ベースアップをするためのソフトすらもうなくなっていたという状況の中で今度はベースアップができたわけでありますし、これは実感として、多くの会社が長い間ベースアップをしていなかったというのは事実であり、今回ベースアップをした会社の比率が小川さんの思っていたより少ないかもしれませんが、そうであったとしても、いよいよベースアップをした会社が出てきたということでありますし、定期昇給にしても、これなかなか定期昇給すら見送っていたという会社も随分あったわけでありますし、そして、ボーナスはボーナスで大切ですから、ボーナスが大きく上がるということも、これは一年間の年収にしてみれば当然年収が上がっていくということにつながっていくんだろうと、このように思うわけでありまして、先ほど甘利大臣が述べておられましたが、傾向をどう見ていくかということが大切でございまして、私、先ほど一人当たりの賃金と総雇用所得ということで分けて考えたわけでございますが、一人当たりの賃金についても、あえて一人当たりの実質賃金で見てみますと、消費税率の悪影響を除けばマイナス幅は縮小していっているわけでございまして、一月から五月まではマイナス一・三からマイナス二・〇になっていたものが六月には一・二となり、そして七月にはプラス〇・三と、こうなっているわけでありまして、そういう意味においては傾向としては縮小していっているということではないかと、このように思います。
○小川敏夫君 総務省の調査見て、全く良くなっていませんよ。 それから、この四月から六月までGDPが下がりました。総理は、これは消費税を上げた一時的なものだと説明されていますが、しかしどうでしょう。この表の下、見てください。 過去の消費税増税後の消費支出、それほど変わっていません、増税後も。今回は大きく下がっています。しかし、この大きく下がっている時期は、よく見てみると勤労者世帯の収入が下がった時期と全くリンクしているんです。ですから、四月―六月、消費税増税によって消費支出が落ち込んだ、そのことの一時的な減少じゃなくて、アベノミクスが結局は行き詰まって、給料が下がっている、家計の消費支出が減ってしまったという根本的な原因によって消費支出が下がって四月―六月のこのGDPが下がったんじゃないんですか。現実に、八月、九月も消費支出そして勤労者世帯の収入は減っています、減ったままです。このままずっと行くんじゃないですか。
○国務大臣(甘利明君) 反動減というのは、その大きさは、駆け込みの大きさが大きければ大きいほど反動減というのは大きくなります。それはそうですよね。だって、消費税上がる前に先に買っちゃうんですから。上がった後、買う必要がなくなりますから。先に買っちゃう量が多ければ多いだけ買わない大きさも大きくなるわけですから。ですから、反動減が、駆け込み需要が前の消費税の引上げ時よりもかなり大きいです。それから、それを受けて……(発言する者あり)分かっていないから説明しているんですよ。それを受けて、その大きさに比例して下がってくるんです。要は、それから先回復してくるか。これは御指摘のとおり、しっかり注視をしていかなきゃならないと思います。 そこで、トレンドとしては、駆け込みで上がった分、それから反動で下がった分をならして、つまり一─六をならしてみて、じゃ、前年の一─六からどういう変化をしているかというと、一・三%上がっているわけです。そして、前期と比例しても、つまり十―十二と比例しても一─六を平均してみると〇・五上がっているわけです。 ですから、これからどういう傾向で、トレンドでいくかということをしっかり注視するということは御指摘のとおりだと思います。ただ、反動減というのは、駆け込みが大きければ大きいほどこれはその現象としてどうしても出てしまうということは御理解をいただきたいと思います。
○小川敏夫君 ずっと下がりっ放しですから、結果を注視しましょう。 総理、あなたは、また最近こういうことをおっしゃる。この最近、五四半期、非正規から正規に雇用が変わった方がこの五四半期連続して増えているとおっしゃる。 厚労大臣、その期間、正規から非正規になってしまった人の人数はどうですか。どちらが多いですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 全体として非正規雇用者数が増加基調にあることは事実でございます。非正規から正規に移行した雇用者数は前年比で見て五四半期連続で増加しておりまして、これは最近の重要な傾向変化だというふうに思います。直近の本年四月から六月期を見ると、正規への移行が九十九万人ということで、平成二十一年七月から九月期、七─九以来の高い水準なんですね。 厚労省としては、これから更にそういう傾向を強めていきたいと思いますけれども、御指摘のように、正規への移行が増加しているとしても、非正規への移行も確かに大きいわけであります。 それで、しかし一方で……(発言する者あり)まあ聞いてください。一方で、この御指摘は事実なんですが、五十五歳以上の高齢者層で非正規になる方々が増加している傾向が大きいということで、働き盛りの五十四歳以下は平成二十五年以降、正規に移行した雇用者数が非正規への移行を上回っております。 それから、二十五歳から三十四歳までの……(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 静粛に願います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 若年層においても、平成二十五年第二・四半期以降、正規への移行が非正規への移行を上回る傾向にありまして、こうした傾向を更に確実なものにして、先ほど来先生が御指摘のように、若い人たち、この人たちが安心して働けるようになる環境をつくっていきたいというふうに思っております。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 静粛にお願いします。小川敏夫君の質問が聞けませんので。
○小川敏夫君 五四半期連続して非正規が正規になった、増加しているとおっしゃるけど、その数を更に上回る数が正規から非正規になっているんだという事実を指摘しておきます。 次に、円安がかなり進んでいます、アベノミクスによって。この円安による国民負担はどのようなものがあるんでしょう、総理。円安による国民負担、どのような状況になっているか、総理の認識をお話しください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一般論として、円安の影響としては、輸入価格の高騰によるマイナスの影響を受ける企業もあります。一方、輸出企業や海外展開をしている事業者等にとってはプラスになるわけでありまして、よって両面あると、このように思うわけであります。それとまた、ガソリン価格の高騰、燃料費の高騰等によって、家計そしてまたあるいは中小・小規模事業者にとってはデメリットが出てきていると、このように認識をしております。
○小川敏夫君 この円安によって生じた国民の負担を数字的に示せるような、こうした調査は政府の方ではしていないんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 総理から概要を御説明しましたが、円安によって輸入物価、物資が高くなってきております。これをそのまま放置しておいたとすると、まさに輸入関連事業者、特に中小事業者にとっては負担が相当増します。 そこで先般、経産大臣から、元請事業者や事業団体、相当広範囲に、まず消費税の転嫁は当然であると、それから、輸入物価の、輸入資材の高騰分もこれは極力きちっと下請価格に見るようにということを要請をいたしております。あわせて、転嫁Gメンというものを持っておりますけれども、これは、消費税がきちんと転嫁をされているかどうか、その際に、輸入価格、原料価格の高騰分についてもきちんと見るようにという要請も併せてしているところであります。 でありますから、これができない場合に、具体的に幾らの負担があるか、どこまでできた場合に幾らになるかということの精査はまだしていないと思いますが、極力小さくなるように努力をしているところであります。
○小川敏夫君 今の答弁で分かったように、円安によってどれだけの国民負担があるか、数字的な説明はできないということであります。 ですから、私の方で参考となる指標を示しました。この表のまず上を見てください。石油です。平成二十二年以降、石油の輸入量はほぼ変わっていません。二十二年はドルベースで見ると比較的安い。これは原油が安かったからです。二十三年以降はドルベースで見ると大体千八百から千九百億ドル。石油の量もドルベースの代金額も同じです。しかし、円による支払金額は増えている。二十三、二十四、二十五、十四兆五千三百億円から十八兆二百十億円になっている。これがまさに円安によって生じた石油に関する国民の負担じゃないですか。
○国務大臣(甘利明君) これは一つの指標であることは間違いないと思います。 ただ、円安によって利益を受けている企業があります。これをどう還元させるかということについて政府が取り組むということも使命の一つだというふうに思っております。そうやって、いかにマイナスを相殺していくかということが仕事だと思います。
○小川敏夫君 円安によって利益を受ける企業があることは知っていますよ。私は、しかし、国民の負担を聞いているんです。 これ、一つの指標と。平成二十三年を基準にすれば、石油だけで国民は三兆五千億円の負担をしているんですよ。すなわち、円安によって、石油だけで国民は三兆五千億円も損しているんですよ、負担しているんですよ。これを総輸入金額、全ての品目ですから品目は表せません。しかし、ドル建てで輸入した金額、平成二十三、二十四、二十五、ほぼ八千五百億ドル前後で一定しています、ドル建てベースでは。しかし、円建ての支払は六十八兆円から八十一兆円に増えている。すなわち、この差が、まさに円安によって負担している十三兆円、これが円安によって国民が負担している、そういう金額になりませんか。私はそういうふうに推計しましたが、いかがですか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 例えば、為替の水準については、大体昨今の水準はリーマン・ショック前の水準と同じであります。そして、為替によって国民がどういう利益、損益を受けたかということは、これは全体的に、総体的に考えていく必要があるわけでございまして、円高がずっと固定化されていた時代、そしてこれはもうなかなか、それを財務大臣が円高はいいことだということを発言して円高は進んだのも事実であります。 そして、そういう中において、多くの企業は海外へ投資し、生産拠点は外に出ていったんですね。例えば、私の地元でもかなり優良な企業が、千人規模で雇用をしている会社が残念ながら工場を閉めました。そして、その関連企業もあります。そこに納入している人々もいます、中小零細も含めてですね。それ根っこから仕事を失っていくという現状もあったわけであります。 そういう中において是正、修正も行われたのも事実でありまして、そうした側面を見落としてはならないんだろうと、このように思うわけでありますが、一方、こうした石油、ガソリン価格の高騰等については、先ほど甘利大臣から答弁をいたしましたように、しっかりと中小零細企業も転嫁できるように、あるいは輸出して利益を出している企業が下請等、納入業者等に対して適正な取引をするようにしっかりと指導をしていきたいと、このように考えているところでございます。
○小川敏夫君 何か私の質問に関係ないこと、好き勝手なことをしゃべっていたように思うんですけれどもね。 要するに、円安で国民は十三兆円を負担しちゃっていますねと。すなわち、十三兆円負担しちゃっているから、輸入品を買うために十三兆円を負担しちゃっているからそれ以外の消費に回せない、だから消費支出が減っているという構造になっているんじゃないですか。 円安の負担が、まさにこの総輸入金額の推計で国民は十三兆円も負担しているんですよ、国民全体で。これは消費税三%の金額の倍ぐらいあるでしょう。円安によってこんなに大きい負担を国民は負っているから消費が伸びない、そして賃金も下がるから消費も伸びない。まさにアベノミクスが破綻しているわけですよ。どうですか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、賃金が伸びないというのは、それは違いますから是正させていただきたいと思います。十年、十五年ぶりに名目は伸びているわけでありまして、名目と実質はしっかりと分けていただきたいと、このように思います。 ですから、今委員がおっしゃっているのは、この為替による石油輸入代金の上昇ということでありますが、我々もこうしたものを注視するだけではなくて、しっかりと先ほど申し上げましたような対応をしていきたいと、こう考えているわけでありますし、また、石油代金については、これは、為替だけではなくて地政学的なリスクによってこれは高騰していく、一バレル百四十ドルになったときもあったわけでありますから、当然そうしたものもあると、こういうことではないか。 その中において、例えば今後エネルギーをどう考えていくかということも大切な要素であろうと、こう思っているところでございますが、為替についてマイナスかプラスかということについては、先ほど申し上げましたように、一つの事象だけを見るのではなくて、我々は大きな全体を見ていかなければ結果としてこれは政策を誤ると、このように思うところでございます。
○小川敏夫君 まず、賃金は上がっていると言ったけど、それは五人以上の従業員を持っている規模の事業所より上を見たら上がっているという数字が出るだけで、さっき言ったように、勤労者世帯全部を取れば下がっているんですから。 それから、円安によるマイナス効果、国民負担、これは六月までですから、更に九月に進みましたから、もっともっと国民負担は増えるわけです。 一方、円安によって輸出が増える増えるというけど、増えていないじゃないですか。さっき福山委員が示しました。自動車の生産台数だって、国内の生産台数は増えていませんよ。 もちろん、企業はもうかっているからメリットがあることは認める。しかし、国民負担が余りにも大きい。この余りにも大きい国民負担を招いたがために、結局は、アベノミクスはこの綻びがますます明らかになるんじゃないですかと私は言っているわけです。
○国務大臣(甘利明君) 為替が円安に振れれば、それはもちろんいいことばかりじゃないです。 で、輸出が伸びると思っていたのが、Jカーブ効果ほど出ていないじゃないかと。輸出が数量ベースで伸びていない理由は三つあるということを申し上げました。得意先のアジアの景気が低迷しているということ、それから、生産設備、拠点が海外に出ているということ、それから、企業が為替で有利な分を、現地価格を下げて、そして普通は数量を伸ばしてシェアを取るのを、そういう行動ではなくて利益で確保しているということ、それから、円安によって配当……(発言する者あり)いやいや、利益ですよ、百円で売れるものを七十円に下げてシェアを伸ばすというのを、百円のままで利幅を取っているということですよ。それから、配当が円ベースであれば拡大していって企業収益が増えるということ。 要は、損しているところもあれば得しているところもあると。今のところ、かつての円が評価以上に高かった、それが適正に改善をされてきた過程を通じて、日本経済は回復していることは間違いないんですよ。要は、それをどうやって還元させていくか。だから政労使を使って賃金改定に踏み込むべきだというところまで、本来は労使がやるべきことを政府が入って、共有認識を持ちながら経済の好循環のための作業をしているわけです。 どこか一方にたまっているままにさせないで、それは経済の好循環のために使っていくということが大事だというふうに考えてそういう行動を取っているわけであります。
○小川敏夫君 長々と、あるいはいいところもある、悪いところもある。しかし、現実にはどうですか、貿易収支、赤字になってきているじゃないですか。いいところもあるけど、それを上回る大きなマイナスがある、まさにそうじゃないですか。 総理、あなたは貿易収支、八兆円にする、黒字にすると言いましたですね、二〇一四年度は八兆円の経常収支プラスにすると言った。しかし、今、足下マイナスです。どういうわけですか。これは明らかに失敗じゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) なぜそうした違いが出てきたかということについて御説明させていただきたいと思いますが、午前中の議論でもお話をさせていただいたところでありますが、先ほど既に甘利大臣から御説明したように、中進国等の経済の状況が思ったほど成長しなかったということもありますし、企業が価格を下げてシェアを広げていく、量を増やしていくというよりも、価格はそのままに利益を出した。しかし、利益を出したことによって相当税金をたくさん払っているのも事実でありまして、税収としてこれは国に入り、国民に還元されていくものであります。 そしてもう一点は、これは先ほど申し上げたんですが、まさに円高が固定化された時代、リーマン・ショックから我々が政権を奪還するまで円高が固定化されていました。その間、財務大臣は、先ほど申し上げましたように、円高でも構わないというような発言をしたわけであります。そこで、企業は急激に海外に投資を移したんですね。国内に投資ではなくて海外に投資をし、そして生産拠点を移したことによって、結果として、残念ながら国内で作って海外へ輸出するという、その量が増えなかったということでありますが、そして、輸出量は二〇一二年までぐっとこれは急激に減少していたわけでありますが、この減少は止まりました。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 静粛に願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そしてもう一点、海外への投資も止まったわけであります。そして、いよいよこれからだんだん企業家が、この経営状況であれば国内へ投資をしようと思い始めているのは事実であります。そちら側も数字を出しているわけでありますし、実態を私も御説明をさせていただいております。 そして、円高となった二〇〇七年から二〇一一年まで、国民所得は四十二兆円、これ減少しています。しかし、我々が政権を取った以降、円安に傾向が変わった以降、国民所得は十一兆円プラスになっているわけであります。マイナス時代の四十二兆円からプラスに変わったと、これも御理解をいただきたいと、このように思います。
○小川敏夫君 総理は八兆円の経常収支プラスということを言われた。しかし、足下は赤字だと。総理言いましたよね、結果が全てだと。総理、昨年言いませんでしたか。結果が全てだと言ってあなたを評価すれば、あなたはもう失格ですよ。即刻退陣しなくちゃいけない。 都合のいい数字ばかり出しても議論になりませんよ。やっぱり客観的に、国民が厳しい数字、そして円安によるこの国が被っている、あるいは国民が被っているこの負担というものを正しく国民に説明して、正しい判断を仰がなくちゃいけないと思います。 次の質問に行きます。 国連人権規約委員会、ここで、ヘイトスピーチあるいは人種差別というもの、これを防止するために適切な対応をするようにという勧告を受けました。このヘイトスピーチに対して総理はどのようにお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一部の国また民族を排除しようという言動のあることは極めて残念であり、そしてあってはならないことだと考えています。 いわゆるヘイトスピーチと言われる言動の規制については、個々の事案の具体的状況を検討する必要があり、一概に申し上げることは困難ではございますが、各党における検討や国民的な議論の深まりを踏まえて考えていきたいと、このように思います。 安倍内閣としては、今後とも、一人一人の人権が尊重される豊かで安心できる成熟した社会を実現するために、教育や啓発の充実に努めていきたいと考えております。
○小川敏夫君 具体的な法規制とか、そうした対応はお考えですか。
○国務大臣(松島みどり君) 委員御承知のとおり、ヘイトスピーチが民法の不法行為に該当する場合には、そのような行為を行った者に損害賠償責任が生じます。また、一定の場合には、刑法の名誉毀損罪や侮辱罪、業務妨害罪等が成立し得るところであります。他方、民法上の不法行為にも刑事罰の対象にもならない行為に対する規制につきましては、諸外国の制度や社会状況も参考にしながら、様々な御意見も踏まえて慎重に検討されるべきものだと承知しております。 いずれにいたしましても、各党における、委員も御熱心に進められていることと思いますが、各党におけます検討や国民的な議論の深まりを踏まえて考えていくことになっていると思っております。
○小川敏夫君 それは具体的に法整備はしないということですか、要するに。
○委員長(岸宏一君) 法整備をするかしないかということ。松島法務大臣。
○国務大臣(松島みどり君) 今直ちに法整備をするとかしないとかを決めている状況ではなく、これから検討を進めていくということになります。
○小川敏夫君 だけど、現実に今の現行法の中でヘイトスピーチが行われていると。大変日本の国際評価を下げている。今の民法や刑法でそれを取り締まれない、制限できないから横行しているわけです。それにもかかわらず、何の法規制もしないんですか。
○国務大臣(松島みどり君) 委員がおっしゃる御指摘の法律、具体的な内容を承知しているものでないため、お答えは差し控えたいと思っております。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど私がお答えをさせていただきましたように、我が党においては、今我が党の中で議論をしているところでございますが、これは、ヘイトスピーチとはいえ表現の自由とも関わりがある問題でありますから、我が党だけではなくて各党との協議や議論も大切だと、こう考えているところでございまして、そうした協議、また国民的な議論も含めて考えていきたいと、このように考えているところでございますし、自民党においては検討しているということでございます。
○小川敏夫君 法務大臣、法務省として、ですからどういう対応なんですかということを聞いているわけです。
○国務大臣(松島みどり君) まさに、今総理がお答えになられましたように、総理は八月に、舛添都知事からの要請も受けられて、自民党の中にこの問題に対するプロジェクトチームの指示をされました。そしてまた、公明党にも同じようなプロジェクトチームがあると伺っておりますし、民主党を始めとする議員の方々の間でもいろんな議論がなされていると伺っておりますので、広く皆様方の御意見をお聞きした上で法務省としてもいろいろな意見を取り入れて方向性を出していきたいと。これから検討してまいります。(発言する者あり)
○小川敏夫君 だから、現在は何も考えていないということになるんじゃないですかと聞いているわけです。
○委員長(岸宏一君) 静粛にお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 内閣総理大臣としてお答えをしているわけでございますので、もう法務大臣お答えする必要ないと思うんですが、言わば内閣としては……(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 静粛にお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 内閣としては──後ろの方でやじをどんどん飛ばすのはやめていただけますか、質問もよく聞こえませんし。ああいうやじをもうお互いにやめましょうよ。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 傍聴議員に申し上げます。質疑の妨げになります。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 冷静な中でお互いに議論をしたいと、このように考えているところでございます。 そして、お答えをさせていただきますが、先ほど申し上げましたように、表現の自由にも関わることでございますから、まず党にあって議論をする、そしてこれは我が党だけではなくて他の党にも議論を呼びかけていきたいと、こういうことでございまして、その中で、まさに法をつかさどる法務省がこれだということを決めていく、あるいは法執行機関がそれを先導するということよりも、議員の立場でまず議論を進めていくべきだというのが私の判断であったわけでございます。
○小川敏夫君 御党でも検討しているということでしたけれども、前政調会長、今は総務大臣やっている高市さんはたしかその責任者だったと思いますが、何かヘイトスピーチの規制を検討する会で国会周辺のデモとか集会とか発言を制限しようというようなことを述べられたのか、そういう意見が出たのかということですが、全然ヘイトスピーチと関係ない、ヘイトスピーチにかこつけた表現の自由の制限だと思いますが、そこら辺のところはどうなんですか。
○国務大臣(高市早苗君) もう既にマスコミには文書できっちりと正確なところをお伝えしているところですが、私が責任者というよりは、私が政調会長として、当時、ヘイトスピーチ、もうこれは絶対に許せない、基本的には、やはりこれから観光立国、投資立国を目指していく中でも、特定の民族、国籍をもってそれを批判する、大変おとしめるような言動というのは、誇りを重んじてきた日本人の名誉を守る上でもやめてもらわなきゃいけないということで、ヘイトスピーチ等に関するプロジェクトチームを設置することを決めました。それが八月二十一日で、その責任者は平沢勝栄さんになっていただき、座長となっていただきました。 第一回を八月二十八日に開いたんですが、このとき二つの議題を取り上げました。私は政調会長ですから、残りの議論は座長に任せるんですが、本日二つの議題があるということで、続けて説明をしたのが悪かったんですが、一つ目はそのヘイトスピーチについて、一つはやっぱり啓発活動の徹底をしなきゃいけないということと、それから法的規制の必要性の可否、それも含めて表現の自由との関連も考慮して検討していくべきだということで、まずヘイトスピーチ対策の議題について述べました。 そのまま冒頭挨拶で、一回しか私はできませんので、並行してあるもう一つの議題として、国会周辺のデモに関して述べました。これは、もう既に静穏法、国会議事堂周辺地域及び外国公館等周辺の静穏の保持に関する法律というのが定められておりますので、行政当局によって適正な執行がされているかどうか、まずはそれについて国会議員の業務環境を守るということを考える上で問題提起をする、みんなで情報共有をするということで、その日は警察庁の方にも来ていただいていました。 全く別々の二つの議題をその日に取っかかりとして役所側からの説明を聞いた、その冒頭の発言でございます。全く別のものとして、区別をして申し上げております。
○小川敏夫君 ヘイトスピーチの規制の検討会と並行して議論すること自体が、そのヘイトスピーチに対する熱意を疑いますけれども。 法務大臣、重ねて聞きますけれども、現行法でこのヘイトスピーチを規制できる範囲というのはどこまでなんでしょうか。
○国務大臣(松島みどり君) まさにそれは一つ一つの事案について捜査なり裁判なりが判断するものだと考えます。
○小川敏夫君 例えば、ヘイトスピーチ、主に在特会と言われる方がやっているんですけれども、朝鮮人をガス室に送れ、良い韓国人も悪い韓国人もどちらも殺せと、こんなことを言ったり、プラカードに書いて行進している。これは、法務省、現行法では規制できないんですか。法務大臣。
○国務大臣(松島みどり君) 現行法におきまして、それが特定の個人や団体について言われた場合には法の規制の、民法あるいは刑法の対象となると考えます。そして、実際に、これまでにそのような裁判なり判例が行われていることは承知しております。
○小川敏夫君 ですから、大臣が述べられた要件には当たらないケースは規制できないと、だから今でもそれを規制できないまま横行していると、こういう理解でよろしいわけですね。
○国務大臣(松島みどり君) 規制の在り方については、国によってもいろいろございます。そして、私たち法務省は、法務省本省、そして各地の法務局及び全国に一万四千人いらっしゃる民間ボランティアの人権擁護委員、この方たち一緒になりまして、外国人の人権を尊重しよう、そういうスローガンの下に、講演会等の開催やパンフレットの配布など、しっかりと啓発に努めているところです。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。 松島法務大臣、ちょっと今、もう一回答弁してください。
○国務大臣(松島みどり君) 現行法におきましても、特定の人種や国籍を有する方々に対する言動であって、それが特定の個人や団体について公然と事実を示してその名誉を毀損した場合には刑法の名誉毀損罪が成立し得ます。また、事実を指摘しなくても、公然と人を侮辱した場合には刑法の侮辱罪が成立し得ます。また、特定の個人や団体につきまして、威力等を用いてその業務を妨害した場合には刑法の業務妨害罪が成立し得ます。
○小川敏夫君 ですから、もう少しまとめますと、特定の個人が被害者と言えるぐらいに特定できる形でやれば規制できるということですよね。ですから、特定の個人を被害者と言えないような状態でただ町を練り歩いている、朝鮮人を殺せと言って練り歩いている段階じゃ特定の個人が被害者と言えないから法規制できない、今の現行法じゃ対応できないと、こういうことですね。
○国務大臣(松島みどり君) 現行法ではそのとおりでございます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) お静かに願います。
○小川敏夫君 法的面で今対応し切れない面というのがございました。しかし、これを実際に規制する道路交通法とか様々な法律を駆使して、あるいは犯罪があればこれを検挙するというのを担当するのは、これは国家公安委員長であり、国家公安委員会、警察であります。 そこで、国家公安委員長にお尋ねしますが、こうしたヘイトスピーチに対する取組に対してどのようなお考えで臨む考えでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 一部の特定の国や民族に対する誹謗中傷、差別的言動、名誉毀損、侮辱あるいは憎悪の心をあおるようなヘイトスピーチというのは決して許されるものではないと思っております。私は、互いに敬意を持ち合い、愛和の心に満ちた社会をつくりたいと思っているものでございますので、ヘイトスピーチは私の信条には全く合いません。 その上で、違法行為があれば、法と証拠に基づいて厳正に対処してまいりたいと思います。
○小川敏夫君 公安委員長、今、現に社会問題となっているこのヘイトスピーチ、行っているのはいわゆる在特会という団体の構成員だということは御承知ですね。
○国務大臣(山谷えり子君) 在日特権を許さない市民の会、略称在特会でございますが、威力業務妨害罪やまた名誉毀損罪等で検挙されたことがあると承知しております。
○小川敏夫君 そうすると、その在特会という団体の構成員がヘイトスピーチ等を行っていると。 一方、それを、犯罪があれば検挙する、犯罪に至らなくても何らかの規制なり指導なりをするという立場にある警察を指導する公安委員長として、その担当大臣が在特会の方と親しい関係にあるということであると、これは職責を全うできないと思うんですが、大臣と在特会との関係はおありですか。
○国務大臣(山谷えり子君) これは、記者会見でも申しましたけれども、在特会の関係者と言われる方と私が写真に写っているということだろうと思います。 私は全国を選挙区とする議員でございまして、たくさんの人々といろんな場所で会って、写真を撮ってと求められれば撮る。あなたはどういう信条でどのような活動をしていて、あなたは駄目です、あなたはいいですということができないということは、小川委員も政治家でいらっしゃるならば御理解いただけると思います。在特会という団体と私は全く親しい関係にはございません。
○小川敏夫君 平成二十一年二月二十二日、この日に、在特会の幹部が三人いる、その他の方も含めて大臣は記念写真を撮っているということが公表されておるんですが、これは、大臣が宿泊されているホテルに朝訪問してきたんではないですか。
○国務大臣(山谷えり子君) 竹島の日の集会のことだと思いますけれども、朝訪ねてきたとかどうかということはちょっと記憶にございません。その人が関係者、在特会の関係者だということも全く存じておりません。
○小川敏夫君 記憶にないのに、なぜ講演会の場でたまたま頼まれたから写真を撮ったと説明できるんですか。
○国務大臣(山谷えり子君) 政治家でございますから様々な場所で様々な方とお会いするということでございまして、写真を求められれば撮るということでありますが、その方たちが在特会のメンバーであるということは全く存じませんでした。
○小川敏夫君 この訪問した方の元在特会の幹部の方はこういうふうにホームページで言っていますよ。山谷先生の宿泊されているホテルへ押しかけ、少々遅い夜明けのコーヒーと、こういうふうに言っています。 大臣が泊まられているホテルに、朝方、午前中訪問したんじゃないですか。大臣はそれを受け入れてお会いしたんじゃないですか。(発言する者あり)
○国務大臣(山谷えり子君) そのような、どのようなホームページか私は承知しておりませんが、私は早寝でございまして、夜明けのコーヒーなぞは飲みません。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。 今、不規則発言があったようでございますが、野党の筆頭理事から厳重に注意するということでございます。今後、十分お気を付けください。
○小川敏夫君 大臣が夜明けのコーヒーを飲んだと言っているんじゃないんです。ここで、少々遅い夜明けのコーヒーの時間帯にこの大臣の宿泊されているホテルへ押しかけたと、みんなで、在特会の幹部三人やそのほかの人も含めて。写真を大臣見たんじゃないですか。これ、やはりホテルの大広間風ですよね、何かね。これ、写真を見ると明らかにこれホテルで記念写真撮っているんじゃないんですか。大臣、どうなんですか、これ。これ、大臣が泊まられているホテルで撮った写真じゃないと言い切れるんですか。
○国務大臣(山谷えり子君) 質問通告いただければその写真ちゃんと見ていたかもしれませんけれども、たくさんの方とたくさんの写真を撮りますので、本当によく分からないということで御理解いただければと思います。
○小川敏夫君 まあ集会とか街頭演説の場で突然わあっと写真お願いしますと言われて、それは応じることがありますよ。大臣はそういうケースであったかのような説明をされる。だから私は聞いているんです。 そういうケースじゃなくて、大臣が泊まられているホテルに、大臣がそこに泊まっているということも相手は知っているわけですよね、その方が大臣を訪問して、大臣はそれを受け入れてお話しして、それで記念写真を撮ったんですよ。それを、何かたまたまその場でよく知らない人と写真頼まれたから撮っちゃったみたいに説明するから、事実と違うでしょうと言っているわけです。
○国務大臣(山谷えり子君) いろんな方がいろんなところにいらして、いろいろお会いするということでありまして、本当にこれ以上申し上げられないということを御理解いただければと思います。
○小川敏夫君 この幹部の人は、そのときに大臣と会うときの感想で、いつものことながら先生ハイテンションと、いつものことながら先生がハイテンションだったなと、こう感想を述べている。いつものことながらと言うんだから、その前も大分お会いしているんじゃないですか。
○国務大臣(山谷えり子君) その方がどのようなキャラクターでそのようなことをお書きになられたか分かりませんが、私は答弁する立場にないと思います。
○小川敏夫君 ホテルで会ったことを否定するんですか。普通に考えて、ホテルで会うということは、相手も知らずに会うことはないですよ。 重ねて聞きますが、大臣、あなたは、あなたが泊まられたホテルでこの在特会の関係者、幹部三人、そのほかの人とホテルの中でお会いしたことはないんですか。
○国務大臣(山谷えり子君) ホテルでとかいろいろおっしゃられますけれども、いろいろな場所でいろいろな方と会うのが政治家だと思います。御理解いただきたいと思います。
○小川敏夫君 平成二十二年の十二月八日、今度はその在特会幹部三人のうちの一人の方、大臣の議員会館のお部屋で記念写真撮られています。これはどうして大臣のお部屋に来たんですか。たまたま来ちゃったんですか。
○国務大臣(山谷えり子君) そのことに関しましては、事務所に尋ねましたところ、アポイントもなくずっと事務所を回っていらしたらしいです。たまたま私が在室していたということらしくて、アポイントを取ってお会いしたわけではございません。
○小川敏夫君 たまたま、たまたまとおっしゃるけれども、宿泊しているホテルに受け入れる、議員会館の部屋に受け入れて記念写真撮るというと、ちょっとたまたまと言っても国民は納得しないと思いますがね。 ところで、大臣、この在特会という会を大臣はいつ頃御承知になりましたか。
○国務大臣(山谷えり子君) いつ頃というのは定かでございませんけれども、ヘイトスピーチを行ったり、また威力業務妨害罪等で検挙された団体と承知しております。 ヘイトスピーチはあってはならないことだと思います。
○小川敏夫君 いつ頃か定かじゃないと言われても、ちょっと余りにも幅が広過ぎるんですけれども、例えばヘイトスピーチで検挙されたというような刑事事件があったというような時期とすると三年も四年も前、あるいはその前後だと思うんですが、その頃の時期ということでよろしいですか。
○国務大臣(山谷えり子君) 三、四年前とおっしゃられましたか。
○小川敏夫君 いや、言わないから、たまたま例示しただけ。
○国務大臣(山谷えり子君) そうですか。ちょっと私、年数については確たる答え持ち合わせておりません。 ヘイトスピーチはあってはならないことだと思っております。
○小川敏夫君 在特会がヘイトスピーチを行っているということの認識をいつ持ったか分からないというのは、そんなので公安委員長務まるんですか。これだけ大きな社会問題にもう長い間なっている。あなたはうそついているんじゃないですか。在特会というものをいつ知ったか、何で答えられないんですか。在特会というもの、ヘイトスピーチというものが起きている、社会問題となっている、それを行っているのが在特会だということが大きく報道されていると。そのことを大臣がいつ頃認識したのか、大体でもいいからいつ頃かと聞いているんです。なぜそれを答えられないんですか。
○国務大臣(山谷えり子君) いつとか言われても、定かではないというのがお答えでございます。
○小川敏夫君 最近の、直近の週刊文春ですか、その記事を見ますと、大臣が、在特会なんて知らない、ザイトクカイ、どんな字書くんですかと言って、在特会を全く知らないかのような応対をしたという記事が載っているんですが、これはもうごくごく最近のことですよね。そうすると、ごくごく最近、まさに本当の数日前まで在特会なるものを知らなかったと、こういうことになるわけですか。
○国務大臣(山谷えり子君) 週刊誌のことでありますから答えようがありませんけれども、私がお台所仕事をしているときに小さな声で突然尋ねられたので、犬の声も聞こえておりまして、よく聞き取れなかったということであります。
○小川敏夫君 じゃ、週刊文春のその取材を受けたとき、その時点で大臣は在特会なるものを知っていて、在特会なるもの、そして在特会がヘイトスピーチを行う団体だということをその時点で知っていましたか、知らなかったですか。
○国務大臣(山谷えり子君) 週刊誌の一つ一つの記事についてコメントするのは適切ではないかとは思いますが、週刊誌にはヘイトスピーチは良くないことであると言っております。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(山谷えり子君) ヘイトスピーチのことは知っておりました。在特会がヘイトスピーチをすることは知っておりました。
○小川敏夫君 このヘイトスピーチの問題は、非常にこの日本の、法務大臣の言葉を借りれば、日本の国家の品格を落とす行為だと、こういうふうに、あっ、失礼しました、前法務大臣ですね、ということにもなる。まして、国連からも勧告を受けている。あるいは、大臣も海外の記者クラブへ行って、質問したときに、この在特会、ヘイトスピーチのことばかり集中して質問を浴びたんじゃないですか。 これほど海外から注目を浴びている、まさに日本の、この国の評価に関わること、それに対する対応が、在特会、ヘイトスピーチに関して曖昧な答弁しかできない、その方が在特会のヘイトスピーチを規制する、担当する国家公安委員長というのは余りにもふさわしくないんじゃないでしょうか。総理にお尋ねします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 山谷大臣は知り得る限りでしっかりと答弁しておられると、このように思います。 在特会という存在をいつ知ったかと言われても、これいつと言われたら、正確に答えようとしても、例えば私もいつ知ったかと言われても、これはなかなか、じゃ、いつだったかなということで答えようがないわけでありますし、もしその年数を、何か不適切な年数を言った場合、また小川委員に追及されるということになりますから、正確を期して考えていくと、なかなかこれはいつだったかということをもう一度しっかりと思い返していく必要があったんだろうと思いますし、いずれにせよ、ヘイトスピーチは許されないということは何回も私たち申し上げているとおりでありますし、そうしたものには適切に対応していきたいと、このように考えているところでございます。
○小川敏夫君 だから、ヘイトスピーチは許されない、許されないヘイトスピーチをやっている団体と親しく写真を撮る、繰り返し写真を撮るような大臣がふさわしいのかと聞いているわけです。 そしてまた、たとえ週刊誌の取材であっても、在特会は知らないと言う。知っていて知らないと言ったのならそれはうそになるわけです。あるいは、自分が宿泊しているホテルに訪問を受け入れて記念写真を撮った、そういう事実があるのにそれをないと言えば、それもうそになるわけです。うそは泥棒の始まりの、その犯罪を取り締まる警察を指揮する国家公安委員長としてふさわしくないじゃないですか。 次の質問に行きます。 江渡国務大臣にお尋ねします。 大臣の資金管理団体について収支報告を訂正されました。これについて説明してください。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 記者会見でも、また昨日の予算委員会でもお答えさせていただいたわけでありますけれども、平成二十一年分と平成二十四年分の政治資金収支報告書に誤りがあるので訂正をいたしました。 訂正をいたしたのは、平成二十一年分が七月一日の百万円、十二月十五日の百万円分です。平成二十四年分が五月二十五日の百万円と十二月二十八日の五十万円分です。いずれも私自身、議員に対する寄附と記載されていましたけれども、実際は職員らへの人件費でしたので、平成二十四年分は九月二日付けで、平成二十一年分については九月十日付けで訂正いたしました。職員らに人件費を交付するのに際し、議員名義の仮の領収書を作成していたため、後日、収支報告書作成の際に、仮の領収書を議員への寄附と担当者が混同したための事務的なミスでありました。いずれも預り金としての領収書として仮の領収書を書いたものであります。 また、平成二十一年の八月二十四日の二十万円と八月三十一日の五十万円は、いずれも政治資金収支報告書記載のとおり選挙運動のための寄附であり、正確な記載でありましたけれども、選挙運動費用収支報告書への記載が漏れていましたので、青森県報に掲載された同報告書の要旨を九月十日付けで訂正いたしました。 そして、このようなこと、二度とミスのないようにということで、特にうちの秘書の方に選管等の指導をしっかりと受けてきちんと訂正するようにということで指示をさせていただきました。 〔委員長退席、理事岡田広君着席〕 このような訂正が生じたことは、記者会見や昨日の予算委員会等々でも説明させていただきましたけれども、今後とも政治資金の収支等について適切に対応するとともに、丁寧に説明してまいる所存でございます。
○小川敏夫君 大臣は、仮の領収書を入れたと言いました。しかし、領収書には仮という文言は入っていませんね。領収書として提出したんじゃないですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えしたいと思います。 そこは、私は今分かりません。
○小川敏夫君 自分が書いた領収書でしょう。仮の領収書だって今説明したんだったら、答えられるじゃないですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 領収書を書いたというその記憶はちゃんと残っておりますけれども、仮と書いたのか書いていないのか、そこは私は記憶にありません。
○小川敏夫君 つまり、仮の仮のと言うけれども、領収書には仮とは書いていない、領収書と書いてある。あなたがもらったという領収書になっているんじゃないですかと聞いているわけです。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えいたします。 何度もお答えしますけれども、そこのところは、領収書自体にきちんと仮と書いてあるか書いていないか記憶にないものですから、ありませんというふうに正確にお答えさせていただいているところでございます。
○小川敏夫君 手伝ってくれた人の給料を払うと、人件費払う、それを受け取っただけだということですと。そうすると、その領収書に科目は書かないんですか。領収書、百万円と、ただし誰々さんへの給料としてと、あるいは従業員の給料の支払金としてと、こういう科目は書かないんですか。実は書いていないんじゃないですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えいたします。 今現在、私、その等々を持っておりませんので、正確なことをお答えできません。
○小川敏夫君 仮の領収書だと、手伝ってくれた人の給料だと言うけど、あなたが口で言っているだけですよ。領収書はあなたが寄附金としてもらったという領収書になっておるんじゃないですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えいたします。 先ほども答弁させていただいたように、記者会見においても、昨日の予算委員会においてもきちんとそのことをお話しさせていただいているわけでありまして、あくまでも仮の領収書でございます。
○小川敏夫君 これは会計監査も受けています。仮の領収書というものが出ていたら、監査通りませんよ。 それから、規正法は、単なる領収書だけじゃないんです。支出項目も書かなくちゃいけないんです。それが通っているということは、大臣、領収書は仮とは書いていないし、支払項目は大臣への寄附金と書いてあるから、そういうふうに処理がされたんじゃないですか。あなたが仮だと言っているのは、あなたが口で言っているだけじゃないですか。領収書はそうなっていないんですよ。 〔理事岡田広君退席、委員長着席〕
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 先ほどから同じような答弁になりますけれども、ちゃんと仮の領収書でございます。 そしてまた、今回、この訂正に当たりまして、先ほどもお答えさせていただきましたけれども、二度と同じようなミスが起こらないように、しっかりと秘書の方に選管等々からも指導を受けてきちんと訂正してくださいということでお願いして訂正を受けたものでありまして、そして、その訂正をきちんと受けたということで私に報告があったというところでございます。ですから、昨日の衆議院の予算委員会等々でも私が述べたとおりでございます。
○小川敏夫君 私は質問通告しているんだから、領収書については記憶がないなんという答弁、許されませんよ。今から調べてきなさい。質問通告しているじゃないか、ちゃんとこのことを聞くことを。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えしたいと思います。 まず、ここ参議院の場で衆議院でお答えしたと言うこと、これは失礼に当たるものでございまして、このことは撤回させていただきたいと思います。 そしてまた、この仮の領収書のことなんですけれども、職員らに渡す人件費、これ、事務所の者から受け取った際に私が仮の領収書にサインをいたしましたけれども、その後、人件費を受け取る職員が領収書を出せば、これと普通は差し替えになってきちんと処理されるというふうに私自身は考えていたわけでありますけれども、しかし、事務所の方で改めてチェックしたところ、この仮の領収書が残っていたということで報告を受けたものですから、適正にきちんと訂正しなさいということで指示をし、訂正をさせていただいたと。 そこで、うちの方の秘書の者がもう一度選管の方々と御相談させていただきながら、そしてこのことを訂正させていただいたということで、あの記者会見、そしてまた昨日の予算委員会等々でも御報告させていただいたというところでございます。
○小川敏夫君 人件費を受け取ったとされる方は税務申告していますか。あるいは、給料の支払なら源泉徴収をしなくちゃいけない。これはどうなっていますか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えします。 税務申告したというふうに私は報告を受けております。
○小川敏夫君 源泉徴収はしなかったんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 申し訳ございません。そこまでは私は確認しておりませんでした。
○小川敏夫君 税務申告したというのは、この百万円、百万円、百万円、五十万円について税務申告したと、こういうことを言っているわけですね。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えいたします。 そのとおりです。
○小川敏夫君 時間が来ましたので、終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で小川敏夫君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、鶴保庸介君の質疑を行います。鶴保庸介君。
○鶴保庸介君 自由民主党の鶴保庸介でございます。 自民党トップバッターの質問をさせていただきたいと思います。 午前中の質疑を聞いておりまして、政権を攻撃をしたいがゆえの質問ではないかという総理からの答弁もございました。景気対策について、今、景気の現況に大変詳しいやり取りがあったように思います。聞いておった私も、判断は難しいなと。正直申し上げて、様々な景気指標が乱れ飛んでいるこの中で、何をもって判断するかということは大変難しいところだというふうに思いますが、もう一度、今までの議論を総括しまして、私は批判のための質問をしませんから、今、現況で様々なものをどう判断をし、どう考えているか。今の景気の現況につき、まず冒頭、政府としての統一見解をお伺いをしておきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 景気の現状につきましては、確かに消費税引上げの反動減の収束が若干長引いている、あるいは天候要因もあって、その後の回復が期待したほど力強くはないということは事実です。 しかし、この駆け込みと反動減をならしてみるとプラスで推移をしているということからすれば、トレンドとしては景気回復の方向性は失われていないというふうに思います。もちろん、いろんな数値、景気にプラスの数値、それから懸念がなされる数値、いろいろありますけれども、全体としての方向性はいいと思います。何より企業収益が改善をいたしております。 先ほどは申し上げませんでしたけれども、企業の売上利益率、全産業平均は五・二%です。これは、我が国が統計を取って以来最高の数値です。いつから統計を取ったかといいますと、一九五四年から統計を取っております。ということは、六十年間で最高の数値が出ていると。アベノミクスがうまくいっていなかったら、六十年間で最高の企業の収益の数値が出るはずはないというふうに思っております。 総理が消費税判断をされるのは、直近の経済指標をできるだけたくさんそろえるということと、それから前回も行いましたような、有識者に広く見解を伺って、それらを総理の判断材料にしていただきたいというふうに思っております。
○鶴保庸介君 午前中の答弁を聞いておりまして、大きなトレンドを見ると。その中で、総雇用者所得が膨らんでくる、そして雇用者の名目賃金が伸び、また実質賃金が増えてくるという段階において、今、もう一段これを力強い景気対策を打っていかなければいけない、成長戦略を打っていかなければいけない、こういうふうに私は理解をいたしました。 非常に判断の難しいところだと思いますが、そんな中で、消費税の引上げについては国民の多くの方々が関心を持っているところでございますので、これは聞いておかなければならないというふうに思います。 午前中、七―九の経済指標を見てこれを判断するということについて、何かためにする議論があったようでありますが、私は、当然、総理の答弁のとおり、経済指標は見たとおり、それを冷静に判断をして、政権維持のために、あるいは政権のメンツのためにこうしなければいけないということがあってはならない、果断にやめるか、そして進むか、判断を弾力的にしていくべきだというふうに考えております。 ただ、見ておりますと、消費税につきましては、国民の多くは構造的に心理的拒絶反応を、消費税に対しては構造的に心理的拒絶反応を起こすようなものがあるようにも思います。 フランスの経済学者、トマ・ピケティが最近書きました「二十一世紀の資本論」という中で、経済は、簡単に言うと、資本主義は必然的に金持ちが勝つようになっている、どんどんどんどん、資本主義である以上、必然的に格差は広がっていくということが書かれております。このことは多くの経済学者も賛同をしておるようでありますし、また、私たちもそれを踏まえた上で様々な議論、政策決断をしていかなければいけないというふうに思います。こうした実情を踏まえますと、所得の再分配というものはますますこれから重要になってまいります。 翻って、先ほどの消費税、これは逆進性が強いというふうな指摘がございますので、この消費税を引き上げることによって社会保障の財源とする、その社会保障によって所得再分配をこれからしていくということは、何か相矛盾したようなものを感じる、こうしたことを国民の多くは心理的に感じ取っているのではないかというふうにも考えています。 今必要なのは、消費税引上げを見送った場合、具体的にどこからしわ寄せがやってくるのかという情報を分かりやすく提供をすべきではないか。国際的な信認という問題もありますけれども、国内の財源の確保という問題が生じるとするならば、社会保障の財源に充てるとした消費税の引上げ延期によってどのような悪影響が及び得るか、国民が必ずしも正確に理解しているとは言えないと思いますので、分かりやすく総理の方から説明をいただければというふうに思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど経済の現状の状況について甘利大臣からお答えをさせていただきましたが、私たちの経済政策が成功しているかどうかということと足下の経済はこれまた別のこれは判断になるわけでありますが、私たちの経済政策によって、言わば国民所得について、二〇〇七年から二〇一一年にかけて失われた四十二兆円、これはマイナス四十二兆円であったわけでありますが、二〇一二年と二〇一三年を比べると十一兆円、この一年間で十一兆円プラスになっているわけであります。まさにこれこそ言わば我々の経済政策の果実でもあるわけでありますし、税収は順調に増えているわけでございます。 そして、その中で消費税率の引上げの問題、引上げを見送りの問題点は何かということでございますが、基本的にはこの消費税をなぜ引き上げるかといえば、今あるこの社会保障制度を次世代にしっかりと引き渡していく、さらには子育ての支援のための資金を国民の皆様に負担していただくわけでございます。そのための消費税でございます。 社会保障の充実については、平成二十六年度予算において、待機児童解消加速化プランの推進を始めとする子育て支援、そして国民健康保険等の低所得者向け保険料軽減の拡充や難病対策などの施策を実施します。 平成二十七年度以降は、消費税率を一〇%に引き上げた場合には、これらに加えまして、新制度による子育て支援の更なる充実や、お年寄りが住み慣れた地域で医療や介護を受けられる地域包括ケアシステムの構築に向けた更なる取組、そして年金を受給している低所得高齢者、障害者等への福祉的給付などの施策を更に実施する予定であります。 これら社会保障の充実に充てる金額は消費税収の増加に応じ段階的に拡充させていくこととしており、仮に消費税率を一〇%に引き上げなかった場合、引き上げた場合と比べ社会保障の充実に充てることができる額は減ることになります。 他方、引上げにより景気が悪化し、税収も増加しないという事態に陥ることは絶対に避けなければならないと、こう考えているわけでありまして、税率を引き上げることは何が目的かといえば、税率を引き上げることそのものではなくて、目的は税収を上げることであります。 ですから、この手段が目的に沿うかどうかということもしっかりと含めながら我々判断をしなければならないと、このように思うわけでございまして、七月から九月の各種経済指標が徐々に明らかになってくるので、十一月中旬に発表される七―九月期の一次QEを待つことなく、専門家、有識者の方々に足下の経済状況等についてしっかりと点検を進めてもらいたいと、その際、必要な処方箋についても御意見をいただきたいと、このように考えているところでございます。 また同時に、今、財政の健全化を進めているわけであります。それを進めていく上における国の信認という、そこも大切なポイントであるんだろうと、こう思うわけであります。そうしたことを勘案しながら判断していきたいと、このように思います。
○鶴保庸介君 それでは、その税収増加に寄与するはずの景気対策、いわゆる成長戦略の部分でございますが、景気の浮揚についての施策を考えると、これほど一筋縄ではいかないものはないというふうには思います。 しかしながら、これまで具体策なきまま、ただただ批判しているばかりの論調もございます。増税は反対をする、しかし年金はこんなにひどい、介護はこんなにつらいというような財源論を全く無視したような議論、防災や減災は大切になってくる、しかし公共事業はけしからぬというような話、また、財源を全く言わずに、公共事業よりも減税や所得政策などによって消費はどんどん増えていくんだ、これはもう具体的にどこかの政権がそういうふうにおっしゃっておられましたけれども、消費は増えるというような指摘がございました。最後の指摘などでは内閣府が明快にもう回答しておりまして、それぞれ減税の効果とあるいは公共事業による効果の乗数効果は、もう明らかに後者の方が高いというようなことも出てきております。 したがって、事公共事業に限ってのみ考えると、景気対策としての手法が正しいかどうかは別にしまして、必要な公共事業は何かということを厳密に選定をし得るということがあるならば、公共事業は決して前政権が標榜していたように悪ではないはずでございます。 ところが、昨今、その公共事業に対して新たな批判といいますか、こういう言い方をされるようになりました。公共事業が民間建設投資を圧迫しているのではないか、だから公共事業は悪であるというような論調でございます。公共事業が増大をし、人手不足や資材高騰を懸念する声が多い現状では、この指摘は一定の説得力を持って聞こえたりもいたしますが、これに対して、太田大臣、見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 公共事業の増大が復興やあるいは民間建設ということに悪影響を及ぼしているのではないかというような指摘がありますが、現実に、私はずっとそのことを注視しながら行政を行ってまいりましたが、そうした事態は生じておりません。 被災地では道路、鉄道などの基幹インフラの復旧は順調に進んでいます。遅れていると言われていた住宅再建や町づくり、これもほぼ工程表どおりに進んできているという状況にあります。入札不調も、今年、被災地においても、あるいは全国においても、これは減っているという状況にありますし、入札不調と騒がれるんですが、二度目の入札ということになりますとほぼ全部落ちているというような状況でございます。仕事が行われているということです。 この公共事業の実施が民間建設投資を圧迫するという、いわゆるクラウディングアウトということが指摘がありますが、公共事業に人手が取られて民間工事を圧迫するというような事態は現実には起きておりません。実際に、この一年半の景気回復に伴いまして、民間工事の受注工事量は増加をしているという状況にございます。 しかも、ここが大事なんですけれども、公共事業というのは大体、土木を中心に、九割ほどが土木工事です。その技術者も建設とは違います。民間工事は八割以上が、これが建設工事です。私も土木の出身でありますけれども、建設会社も土木と建築というのはすみ分けがありまして、現場の技能労働者も土木と建築では技術や資格や経験等が異なり、流動性はほとんどありません。現場の声を伺っても、市場の実勢に合った適正な賃金と工期というものが確保されれば人は確保できるんだということを言っておりまして、現場の実態を踏まえて着実に一つ一つ、財政制約というのは当然ありますけれども、実施をしたいというふうに思っているところであります。
○鶴保庸介君 大変明快に反論をしていただきました。よく分かったと思います。 公共事業、これから様々な形でいろんな議論をこれからも続けていくことになろうと思いますが、それだけが全ての政策ではないことはもう当然のことでありますが、これから地方再生そして国土強靱化等々の中で行っていかなければならない政策方針の一つであるというふうに考えております。 その地方創生の分野において、私も自分の経験上、一昨年から国土交通副大臣として太田大臣の大変温かい御指導をいただいてまいりました。具体的には、その中で観光や住宅政策といったものを担当させていただき、いかにして、これ、お金を掛けずに景気対策をしていくことができるか、景気の浮揚をしていくことができるかということを常に考えておったつもりであります。政権が交代した直後でありましたから、公共事業をむき出しにこれをやるべきだということはなかなか打ち出しにくかったところはあるんですけれども、それでも私たちにとってやらねばならないところは考えておりました。 お金の掛からない観光だとか住宅について順次お話を聞いていきたいと思いますが、その前に、こうした政策を横串に考えたときに、やはり地方創生という言葉が出てきます。地方創生をしていく、地方の活力をどんどん増やしていくという議論がある中で、その中で観光だとか様々な施策がこれから出てくるんだろうというふうに思います。ところが、その肝腎要の地方創生というものに対してちゃんとしたイメージがどうやらまだ湧き立っていないように感じております。 私の地元などでは、よく笑い話で言うのでありますが、千人か二千人かぐらいの町であれば大きなビル一個建てて、一階から五階までがショッピングセンター、五階から十階までが学校、十階から十二階が病院で、その先四十階ぐらいまでが居住区というふうにすれば、そこから車で自分のところの畑あるいは海、働き口のところへ走っていってもらえればそれがいいんじゃないかと。そうすると、下水道の問題は解決する、太陽光でもしかするとエネルギーだってゼロエミッションができるかもしれない、物すごくいい生活ができるよということを笑い話に言うときがございます。 私たちはそういうものを目指していませんよね。当たり前のことでありますが、それは政治家のやることではありません。じゃ、何を必要としているのか。これ、地方創生の名の下に、これまで、地方創生とは言いません、これまでやってきた政策は、効率化の名の下に都市での便利な生活を志向してきたという側面があると思います。地方創生と聞いて、いっとき、まだまだコンパクトシティーの名の下に地方ですらそういった勘違いが起きている嫌いもあるように思います。 過去の国土の均衡ある発展という立場から国土の特色ある発展というふうにイメージを変えました。スローガンを変えていきました。果たしてその特色ある発展とは何ぞや、そしてそこによって何を目指そうとしていたのか、こうしたことの総括なくして地方創生はあり得ないというふうに考えておりますので、地方創生がこうした国土計画とは全く無関係なものであるとは思わないので、石破大臣にその辺のところを是非御答弁をいただければというふうに思います。
○国務大臣(石破茂君) 私は昭和三十二年の生まれなんですが、昭和三十年代の後半から四十年代にかけて地方というのは物すごく活気があったと思います。駅前はにぎわい、商店街はにぎわい、観光客は大勢来る、農山漁村も結構にぎわっていたと。それから四十年ぐらいたちまして、日本国中同じことが起こっていないかと。駅前は寂れる、商店街はシャッターが下りる、観光客は余り来ない、耕作放棄地が増大する、漁村も山村も荒廃する。日本国中同じようなことをやろうとして、日本国中同じようなことが起こったのではないかということだと私は認識をいたしております。 それぞれの地域の均衡ある発展というのは、確かにそれなりの政策目標を成就したかもしれません。だけれども、同じことが人口構成の変化によって同じように起こっているとすれば、それぞれの地域地域の特色というものを生かし、先ほどの委員の御指摘で、四十階建てのビルを建てたときにまさしく笑い話で、地域はどうなるんだと、山は海はどうなるんだというお話、そして、そこにおいて安定した雇用はどうなるのだということだと思います。 大事なのは、その地域地域のことはその地域地域が一番よく知っているのであって、どうすればその地域に雇用が生まれ、所得が生まれ、結婚ができ、そしてまた子供ができるかということはその地域地域なりの知恵があるのであって、国が押し付けるようなことはしない。まず、知恵は地域で出してもらい、それを縦割りとかあるいはばらまきとかいうものを排する仕組みをどのようにつくり実現をするかということが地方創生の根幹だと思っております。
○鶴保庸介君 知恵は地域で出す、全く同感でございます。その次の質問をさせていただくことを先に答えていただきました。 その中身について、じゃ、質問させていただきたいと思うんですね。やはり全く、地域が活力を持っていくために、私の考えでは、それぞれの地域が中央政府に寄りかかっていくのではなくて、自立をして、アイデアを出して、それぞれが汗をかいていくような仕組みをつくっていくべきではないかと思っています。そのための補助金ではなくて、そのための仕組みを私は考えなければいけないと常に考えてまいりました。 そこで、これはいかぬなと思ったことが幾つかございます。例えば、私どもの地元和歌山県で、高速道路のコンクリートの骨材を、これからコンクリートを、支柱を造る、コンクリートの構造物を造るといったときに、その骨材をどこから持ってきているかというと、ある程度国が指定した性能表示がきっちり決まっていて、北海道から、あるいは姫路から、明石からというようなところから持ってわざわざこなければいけない。コンクリートに混ぜる骨材ですから、砕石ですから、もう麻生大臣よく御存じだと思いますが、和歌山県のその辺の石を使えばもっと安くなるし、地元も潤うはずでございます。残念ながら、それをよく調べてみましたら、私の記憶、確かかどうか分かりませんが、マイナス二十度から摂氏五十何度までの間になったとしても耐えられるような、そういう骨材でなければいけないというようなことが省令や政令で書いてあったように思います。 和歌山県は木の国です。木を使った木製のガードレールを造りましょうと。全国一律の強度基準を作ってありますものですから、木のガードレールはできませんと。ガードレールはやっぱり鉄でなきゃ駄目なんですというふうに言われてしまいました。 そうでしょうか。和歌山の道で、全くこれまでも事故がなかったというようなところで、地域からもそういう要望が物すごく強いところで、仮に事故があったとしても、その向こうにちゃんとした用地があるようなところであれば、特例的に認めたっていいわけであります。そういう強度基準も、これ全国一律に決まってしまっています。 そこで、私たち考えるんです、これ法律で決められているのかなと、そういう法律があるのかなと。ないんですよ、大臣。これは、私たちが決めている、この国会で決めている法律の省令や政令の運用基準でぴちっと縛ってしまっています。これ一つ変えるだけで大きく地方は自由に動くことができる。道州制や様々な議論はもちろんありますよ。ありますが、これ一個考え方を、原則と例外を変えるだけで地方は大きく元気になっていくという可能性を秘めています。私はそのことを是非提案をしたいと思います。 大臣、そのことについてコメントがあれば御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 委員の御指摘は地方分権のお話にも関連するんだろうと思っております。地方分権というものを進めていくことによって委員のおっしゃるようなことがかなりの部分成就する部分があるであろうというふうに考え、四次にわたります地方分権一括法により着実に取り組んできたところであります。 これから先、地方からの提案募集方式というものを導入をして最大限活用していきたいと考えておりますが、この場合に社会的規制と経済的規制とありまして、社会的規制の場合に誰が責任を負いますかということだと思っております。権限のあるところには当然責任が伴うのでありまして、権限だけというお話にはなりません。こういう御提案をいただくときには、誰が責任を取りますかというお話も併せてやっていかねばならないと思っております。 これから先、恐らく国交大臣あるいは農水大臣からもお話があるのかもしれませんが、例えばCLTなぞを導入するときにどのような基準でいくべきなのだろうかというふうに、やはりそれぞれの地域地域の産業というもの、雇用というものを興していく場合に、規制というものと安全というものと、そして経済というもの、これを三つ一緒に考えていくことが必要だと考えております。
○鶴保庸介君 それは私もそう思います。何かをすると、責任をどうするこうするという話が出てまいります。 ただ、日本という国の閉塞感を考えたときに、その責任論を、もう何かあったら全部国のせい、何かあったら全部どこの役所のせい、こういうふうにしてしまってきたのも、私たちが余りにも過保護に、まあ言葉は悪いですけれども、過保護に様々な規制をしてきたのではないかという嫌いがあるように思いますので、その辺り是非私たちもこれから議論を続けていきたいと思いますし、大臣もそのために頑張っていただきたいと思います。 それでは、その各論、地方創生についての各論、観光の話と住宅の話をさせていただきたいと思いますが、観光は、先ほど来、地方独自のやり方を尊重することがいかに大切かということをもう典型的に表すものでございます。 資料一の①を御覧ください。 まあ写真を見てもらえれば分かると思います。一の①、一の②にあるとおり、日本の観光地というのはどれを見ても、外国の方が、これ、アレックス・カーさんという方が最近撮った写真を本の形にされたものでございますが、一の②の後ろのものでは特に、全部の都市、これ全て日本の中心都市の写真なんだそうでありますが、これどこの都市なのか全く分からない。一番と二番が京都、三番が名古屋で四番が大阪だったと思いますが、そんなことを書いていましたけれども、こんな金太郎あめのような都市をつくってしまったということを皮肉っぽく外国人は書いてくれています。また、それ以外にも、物すごくたくさんの看板が、注意書きの看板があちこちの観光地にありますねなんということも書いてあります。 こうした観光政策を見ていてやはり危惧することがあるんですが、地域性を引き出すはずの観光に様々な規制を掛けてしまってはいまいか。また、全国一律の、先ほど来申し上げているような一律の物差しで測ってはいないか。 こうしたことについて、その魅力ある観光地域づくりを進めようとしている地域を広域的に連携し、発信をさせていく必要があるのではないかと思いますが、今後、一千万人を達成したその観光政策、盛り上がっている観光政策について、具体的にどういう施策を展開をしていくか、太田大臣の方からお答えをいただければと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 何とか外国人の来日観光客一千万人ということをずっと願って何年もたってきましたが、去年一月に私が国交大臣、鶴保先生が副大臣として、特に観光ということについて先頭を切ってやっていただきまして、去年の十二月二十日に一千万人をついに達成し、今年も二割ぐらい更に去年よりも増えているという好調を持続しているところでございます。 今、石破大臣からも話がありましたが、これから観光ということは、一つ、我が町は一体どう、何をもって生きていくのか。個性ある都市を、地方を創生させるというときの一つの物の考え方として、観光の一番のポイントである見るもの、食べ物、買物と、この三つのもの。 この見るものは、我が町は一体何があるかということを考えていただければ、その個性というものがよく出てくると思いますし、景色だけじゃなくて、ある意味では歴史や文化ということは当然見るものに含まれると思います。また、我が町は何によって食べ物というものは特徴があるのか、それを考える。これもまた地方創生の個性ということを考える大事なポイントだと思います。また、買物。何が我が町の特徴かという、この買物という戦略を考えることも、また生き延びていくという、頑張り抜いていくという都市再生に、創生に極めて有効だというふうに思っています。 そういう意味では、今まで点でありました観光地という、我が町というだけじゃなくて、個性ある都市、個性ある都市が点から線を結び、線から面に持っていくという、例えば中部でいいますと、伊勢の方から昇龍道、龍の形ができておりますけれども、昇龍道ということを言って、名古屋を通り、そして北の方にうねりながら行って、最後に龍の頭が能登半島と、こういう形での観光ルートというものを設定する。こういうようなことを考えたり、あるいはまた、それぞれのところで外国の方に来ていただくにはWiFiというものを設置する、あるいは多言語対応ということでやる。そして、おもてなしという中身を、人が優しいということも、実は、沖縄の人たちは優しい人が多いですから、そういうようなこと自体が大変いいと思います。 私は、そうした点から線へ、線から面へ展開する、その中にクルーズ船等が寄っていただく、こういうダイナミックな観光戦略を連携を取りながらやるというのが今年ではないかというふうに思っているところであります。
○鶴保庸介君 大臣の主導の下、観光政策に奮闘しておった日々が何となくよみがえってまいりました。何が必要か優先順位を付けるために、外国の方々に国交省、観光庁に来ていただいてヒアリングをしてみたりしながら、一番の問題はやっぱり言葉の問題だということが気が付いて、それからWiFiをやろう。また、その次には食の問題があるよ、ショッピングの問題があるよと。そんなことをそれぞれにアクション・プログラムという形でまとめさせていただきました。 そうして達成をいたしました一千万人のインバウンド、本当に感慨深いものがございます。大臣には、そのときわざわざ一千万人目の方にお祝い、祝典をしていただく、資料二の写真でありますが、していただいたりもいたしました。大変御足労をお掛けしました。でも、これらは私なりの思いがございまして、大臣には、こういう派手なことをしていただくのは本当は大臣嫌だったんだろうと思うんですが、一千万人もの人が入ってきてくれるようなそういう国に、日本は観光で開国をしていくんだよということを情報発信をしていくことこそ観光立国の第一歩だというふうに考えたからでございます。 フランスや中国が日本に比べて観光の施策の中で進んでいるかというと、決してそうは思いません。物すごく国に入ったときの入国審査の態度が悪かったり、英語表記がなかったり、もう様々なこと、不便を感じることが多い。それでも中国やフランスの方が日本の六倍、八倍と入国者、外国人の観光客は多いわけであります。それはなぜなのかなと、もうとにかく深く深く考えてみますと、つまるところ、情報発信によるものが多いと思います。 日本は今大きく変わろうとしています。十月一日からは免税制度、外国人のお客さんに対しての消費税の免税制度も進みます。また、東南アジアの多くの国々からインバウンド、入ってもらうためのビザの要件緩和ももうすぐ進んでまいります。一昨年は、大きく変えてまいりました。 こうした様々な施策を内外に発信していくためにも、更に政府が一丸となって観光政策を推進していく必要がある、そのことを思いながら、総理に内外に向けての、ようこそという情報発信を広げていただきたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 鶴保委員には、副大臣時代、観光立国推進ワーキングチームの座長として、まさに対マレーシア向けのビザ免除あるいは消費税免除の対象品目拡大等に汗を流していただいたわけでございますが、一千万人を超え、そして今年も半年間で約六百万人でありますから、昨年の一千万人を更に大きく超えていくことが確実ではないかと思いますが、二〇二〇年、二千万人の高みを目指して、本年六月に全閣僚を構成員とする観光立国推進閣僚会議においてアクション・プログラム二〇一四を決定したところでございます。 基本が、やはり今、鶴保委員が御指摘になったように、入管の方の態度がどうか、これ結構こういうのも大きいんだろうと思います。そして、地方を旅行してきて、旅行している中において、道を聞いたら親切に教えてくれた、こういうことがじゃもう一回行ってみようかなということにつながっていくんだろうと、このように思います。まさに国を挙げておもてなしをしていく、これが基本ではないかと思います。 このために、出入国管理の予算、定員の充実を図り、必要な体制を整備していくことによって、皆さんが余裕を持って、おもてなしの気持ちで対応していく、二〇一六年度までに入国審査の最長待ち時間を二十分以上短縮することを目標にしているところであります。 そして、何といっても、この目標年の年には東京オリンピック・パラリンピックがあります。世界からいろんな方々が日本を訪問する、そして、日本に来てよかったな、日本はすばらしい、日本の文化はすごいし、東京以外にもこんな歴史があって文化があるんだなということを皆さんに知って、楽しんで、感動して帰ってもらえるように努力をしていきたいと、このように思っております。 そのために関係省庁の知恵と力を総動員しながら、また地域においても、自分の地域の魅力はこれだよということで、それを例えば英語やお隣の韓国語や中国語にして発信していく、あるいはスペイン語にして発信していく、こういうことも含めて全力を尽くして観光立国の実現を強力に推進していきたいと、このように考えております。 〔委員長退席、理事石井準一君着席〕
○鶴保庸介君 ありがとうございます。 もう一つ、住宅の話をさせていただきたいと思います。 これはお金、全く掛からないとは言いません。減税制度があったり補助制度、施策で様々なことをしていかなければいけないと思いますが、決定的に今この住宅政策については日本は遅れていると言わざるを得ないと私は思っています。 なぜならば、まだまだこの中古住宅の市場の活性化、市場というものが成熟していないからであります。御存じのとおり、日本の中古住宅は二十年もすればもう価値がなくなってしまう。そして、どんなに手を入れた、耐震化をやった、あるいはリフォームをしたというものでも正当な評価を受けられない。五億円を掛けた大きな家でも、二千万円のちっちゃい、まあ二千万がいいか、五百万のそこそこの家でも、全く二十年もたてば同じように資産価値ゼロになってしまうというのは明らかにこれはおかしいと思います。 住宅ストックの総額が累積投資額に対して約五百兆円も下回っているという数字もありますし、また現実的な必要性として、今持家はあるけれども、高齢者、持家はあるけれども現金収入はほとんどない、年金しかありませんというような方もたくさんいますし、もっとひどいのは、もっと大切なのは、若年者の収入が減ってきたおかげで、平均年収が減ってきたおかげで新築の家をなかなか手に入れることができないという問題もこれまたあります。 中古住宅市場を活性化するために、金融機関の担保評価が低い、あるいはこの中古住宅が新築住宅に与える影響等々様々な問題がありますが、併せて大臣にお伺いをしておきたいというふうに思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 住宅は景気ということでも極めて影響のあるものでもありますが、何といいましても、人が豊かに暮らすということで、衣食住といいますが、やはり住がシャビーであるということは、豊かさというものの実感という点では非常に大事だと思います。 同時に、高齢社会になったり、あるいは空き家が増えてきているというような状況ですから、昔は子供が多くて、部屋が、間仕切りがいっぱいあったんですが、今度は高齢者だけになると取っちゃって広いものにしたい、バリアフリーにしたい、あるいはヒートショックをなくしたいと、中を替えるということもあります。スマート住宅という、エネルギーも含めた住宅を形成して、それを横に広げてスマートシティーに持っていくということは極めて重要なことだと思っておりますが、そのためにも、全部新築というのではなくて、中古住宅市場を活性化していくということが物すごく大事です。おっしゃるとおりです。 だけれども、ここのところは税制や融資で今も応援しているわけでありますけれども、今一番大事なのは、今おっしゃった建物の評価がなかなか得られない、そしてまた、それを評価するシステムというものができない、こうしたインスペクションという、建物の検査というものがなかなかできていないというようなこともございます。そうした制度をしっかりつくって、そして中古住宅市場が活性化するように。 これが活性化しますと、今度は新しく造るという持家の方が減るんじゃないかと、こう言いますが、そうではなくて、回転をしていく。売ったり、そして新しいものを買ったり。今までは新しい住宅というのは六十以上じゃなかなか買わなかったんですが、もう少し狭くてもいいというようなところもあるわけで、中古のものを売って、そして新築で狭いけれども穏やかな住宅を得る。こういう新築と、そしてこうした中古住宅が回転をしていくということの中で、日本の住宅が大きく前進するという形を取っていくというのが極めて今重要な課題だというように思っているところであります。
○国務大臣(麻生太郎君) これは税制の面もおっしゃるとおりに確かにありますので、リバースモーゲージという話に多分なるんだと思いますが、このリバースモーゲージというものが日本でなかなか普及しそうでしない最大の理由は、多分、中古住宅というものを正しく評価するこれは組織がないんだと思うんです。 世界中で多分、中古住宅を正式に評価するという組織、まあ協会でもお上でも何でもいいですけれども、そういったものが全くない先進国は多分日本だけだと思いますが、普通は中古住宅にして売ろうと思うから、その家をきれいに使おう、二十年になったら水回りは替えよう、三十年たったら屋根はふき直そうというのをやっておきさえすれば、その家は二千万なら二千万でまた売れるんですが、日本では二十年たったらゼロですから無価値になりますんで、そういった意味では早い話が、資産を大量に、ストックがいつまでたってもたまらないというのは、日本がいま一つ豊かさを感じられない最大の理由はこれに尽きると私は思いますんで、これこそ建設省なりどこなりで、しかるべきところで、きちんとしたお上の組織じゃないと、なかなか、あいつ、だまされているんじゃないかとか、不動産屋にまたまたやられるんじゃないかと、いろんなこと考えているとそんなのやりませんよ。いろいろありました。 私自身は、じゃ、どうしたかといえば、私自身は自分でちょっと実験せないけませんと思いましたんで、親の残した家、大分具合が悪くなったんで金掛けて直しましたけれども、あと間違いなく五十年や六十年は住めるそうですから、そういった意味では資産としてはそれは残るわけですから、そういった意味では、考えてみれば、技術が何とかとみんな言うけど、千五百年前から東大寺は建っておるわけですから。誰があの東大寺を千五百年もたしているんですか。やっぱりそういった意味では技術はあるわけです。 その技術が正しくということを考えますと、私は、そういったようなものを評価する、今、太田大臣言われた組織をきちんと一回つくり上げるというのは、これは真剣に、これは建設省でやられるのか、国土交通省でやられるのかどこでやられるのか私存じませんけれども、ここが一番肝腎なところだと思っております。
○鶴保庸介君 麻生大臣が言っていただいた金融機関との連携、これは海外では進んでいます。やっているところはございます、アメリカ等々ですね。そういったことも是非両省で連携を取りながら、第三者機関としてつくっていくような方策も考えていただきたいというふうに思います。 〔理事石井準一君退席、委員長着席〕 景気対策、住宅と観光だけを抜き書きいたしましたが、ほかにも様々なことがございます。ただ、これらに共通して言えることは、今問題になっている今の現状ででき得ることのとにかく一つ一つの問題を抽出して、それに対して的確に政策を打っていくことであろうというふうに思います。 そこで、話がいきなりちょっと海外に飛ぶんですが、総理、私、国交省で担当しておりました一つの問題として、海外への輸出、インフラの輸出の問題がございました。これは実を言うと、今の日本のゼネコンさんはあちこち海外でいろいろと事業をされておられますが、決して、総じて成功しているとは言いづらい状況になっています。ある日突然アラブの王様が建設の設計変更を押し付けてきたり、あるいはお金払ってくれないなんという話があちこちにあって、もう皆まで言いませんが、大変その国情に左右されて、そこに日本政府がちゃんとした支援をしていただいているのかどうかというところにやっぱり問題が出ているように思います。 国土交通省一省だけではない、これは外務省、ほかの省庁も全部含めて、こうしたインフラ輸出について共通のプラットホームを見付けていかなければいけないような気がいたしておりますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 質問にお答えさせていただく前に、先ほどの答弁の中で、入国審査の最長待ち時間を二十分以上に短縮というふうに申し上げたんですが、これは二十分以下に短縮の間違いでございましたので、訂正させていただきます。 道路や鉄道、そして空港等のインフラシステムの海外展開は、日本再興戦略の重要な柱でありますし、日本の強さを生かしていく道でもあろうと思います。一方、今委員が御指摘のように、新興国において代金不払の問題などのトラブルも生じておりまして、進出に当たっては、相手国の制度や商慣習を把握することが必要であります。こうした観点から、御指摘のとおり、政府内及び民間企業とも力を合わせて取り組んでいくことが必要だと思います。 政府では、在外公館やジェトロを含め、関係省庁、そして関係機関が連携して現地情報を収集の上、企業に提供しています。例えば、国土交通省では、これはもう御承知のとおりでありますが、在外公館等を通じ、現地建設業、不動産業に関する情報を収集し、海外情報のデータベースを作成し、公表しているところであります。また、省庁間でも、官房長官を議長とする経協インフラ戦略会議を通じて、インフラシステムの海外展開に当たっての課題の共有を図っているところであります。 引き続き、関係省庁等が連携をして、現地情報を収集、集約、提供する機能を拡充していくほか、企業と一体となって相手国政府との交渉に当たることも必要でありまして、とても企業のみで、さっきおっしゃった代金の回収、あるいはいろんなトラブルについて解決できないこともございます。ですから、例えば私や外務大臣等が海外に行ったときに直接そういうお話もしていくということも含めて、在外公館の大使も積極的に働きかけを行わさせるようにしているところでもありますが、海外プロジェクトに参入する企業が不当なリスクを負うことのないよう努めていく所存でございます。 また、ちなみにこのインフラの輸出につきましては、一昨年の三兆円から昨年は九兆円に三倍増しているところでございますが、同時に、こうしたトラブルを回避するためにも全力を挙げていきたいと、このように考えているところでございます。
○鶴保庸介君 ある国の国王が、フランスの大統領が来られたときに密室で、自分のところの鉄道整備をTGVでやってくれという契約をしてしまいました。国民の多くはそれを知って、その国の国民はそのことに物すごく批判的になりました。そのことを知った日本国の大使は、是非これを日本のJR、日本の新幹線を輸出するチャンスだと捉え、それを、動かなければいけないと考えているなんという状況が今現実に起こっているんです。私がそこの大使と話をしたときに、それどうしたらいいでしょうねと私は相談を受けました。こういうことがやっぱりもっと風通しよくなれば話は進むのではないかと考えます。 事ほどさように、外国に目を向ければたくさんの問題がございます。気付いたことを、残りの時間、捕鯨問題にちなんでちょっとお話をさせていただきたいと思います。 御存じのとおり、IWC、国際捕鯨委員会は大変混乱の中で終わりました。私はそこへ出席をさせていただきました。今ここで私が申し上げたいのは、捕鯨問題云々の是非について、捕鯨の是非について議論をしたいのではございません。ただ、捕鯨に隠れた日本の外交の姿勢みたいなものを是非皆さんと議論をしたいわけでございます。 捕鯨は、安倍総理もう地元ですから御存じだと思いますが、私たちも長い歴史の中で間違ったことを言ってきているのではありません。生物の持続的利用という、どっちかというと、それこそが正しいという真理を私たちはずっと訴え続けています。世界の人口爆発がこれからやってくるかもしれないという中で、生物をちゃんと管理しながら捕れるだけのものを捕っていきましょうということは、どの国もそれは反対はできない話であります。 にもかかわらず、生物の持続的利用とは食べることよりも見ることだなんということを主張する国がIWCの締約国の中にもう出てきているんです。そして、そのことが外交の力によってどんどんどんどん押し戻されてきている、私たちの主張がどんどんどんどん少数派になってきている。こんなことがあっていいのかと私は思っています。 外務省ともそのことはずっと今までも考えてまいりましたが、ブラジルなんかも、IWCでの議論を一生懸命自分の主張を通すためにする中で、IWCの議論とはまた別に、外務省に直接連絡を、自国、本国の外務省に直接連絡をして、外交ルートを通じて自国の主張を通すために努力をしている。私たちの国は、ブラジルよりもと言っては失礼ですけれども、その外交力劣るのかなんということを感じざるを得なかったというふうにも思いました。 こうした外務省、外務省というか、そういったことごとを考えるときに何が必要かと私なりに考えたことは、やっぱり外交交渉における専門家体制、専門家集団みたいなものの育成が非常に遅れているのではないかというふうにも思いました。現実にIWCへ行きまして私が各国の代表者と話をさせていただく中で、ああ、久しぶりと言ってくれるのは数名であります。私自身ではなくて外交の代表者、外交官でも代表者がいますから、そんな方々にこそ、どうしている、久しぶりだね、あのときこうだったね、ああだったねということが話ができる、簡単に言うと、十年も二十年もその立場にいるという専門家、交渉官というのがやっぱり必要なんだろうというふうに思います。 こうした専門家の育成について少し日本は遅れておったんではないか。ともすると、ちょっと力付け過ぎて駄目なんじゃないかとか、何かするとすぐ足引っ張るような雰囲気が今まで日本にはなかったか。外交交渉という厳しい世界の中でこうしたことを考えたときに、どちらを優先するか、どの価値観を優先するか、総理にその辺をお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員御指摘のとおり、まさに国益がぶつかり合う外交の現場、その交渉において我が国の国益を実現するためには交渉の中身に関する専門的な知見が不可欠でありますし、交渉力、経験を積んだ交渉力も必要なんだろうと、このように思います。国際社会を日本の味方にする説得力も必要でしょうし、そうした世界で通用する人材を育成、活用することが重要であります。 外務省では既に、専門的知識を持った職員を専門官に認定したり、高度な専門的知識を有する民間人を任期付職員として採用するなど、優秀な人材の育成、活用に取り組んでいるところではありますが、この優秀な人材は一朝一夕には育たないということでございまして、政府全体で、若手にも外交交渉を通じて研さんを積ませたり、専門的知見を有する民間人の活用を進めるなど、長期的かつ幅広い視野で人材育成に引き続き取り組んでいきたいと思います。
○鶴保庸介君 観光だったと思いますが、あなたで私の前に来た観光担当の国の代表者は八人目だと言った国がありましたよ。そんな国々を考えたときに、やはり少し私たちも外交の交渉という現場を考えていかなきゃいかぬなというふうに思いました。 そんなこんなで、もう時間がやってまいりましたので、最後に総理に感想というかお伺いしたいことが一つございます。 捕鯨のことの是非について今日はお聞きしないというふうに申し上げましたが、中身についてだけ申し上げると、私たちはもうこれ、捕鯨問題、待ったなしの状況にあるなということを感じて帰ってまいりました。御地元下関にも大変な捕鯨関係の関係者もいらっしゃるからもう総理は一番よくお分かりだろうと思いますが、一刻も早く商業捕鯨を再開をさせねばならない、このことは繰り返し総理も答弁をしていただいております。そのためには、言葉は悪いですが、IWC、先ほど言いましたIWCの条約の解釈も変質しつつあるこの時代にあって、IWC脱退ももう視野に入れなきゃいかぬような時代が来ているんじゃないかという気すらいたします。 そうしたときに、私たち今、党の中で議論をする場は捕鯨議員連盟という議員連盟、有志の集いの中で議論させていただいている。一つの条約、一つの国際機関に入っているものを脱退するということになると、これは大きな影響がやはりあるんだろうというふうに思いますし、考えていかなければいけないことはたくさんあるというふうに思います。そういった意味では、多くの国会議員、ここにいらっしゃる全ての国会議員、閣僚を含めの議論が必要なのではないか。そういう考えの下、政府部内、あるいは私たち自民党も、議連ではなくて自民党の党の正式な意思決定機関としての組織をつくるべきではないかというふうにも考えておりますので、総理、その辺の御見解をいただければというふうに思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の地元でも古くから捕鯨を行っているわけでありますが、日本においては、大切な栄養源として捕獲した鯨は全て活用し、同時にまた、私の地元にもたくさんの鯨塚がありますし、一年に一回供養祭がありまして、大切な栄養源となっている命を奪うことに対しての畏れを持ちながら手を合わせている、そういう日本の文化というものもなかなか理解されていないのが現実だろうと思います。 我が国としては、引き続き、三月の国際司法裁判所の判決の指摘を踏まえた上で、国際法及び科学的根拠に基づき、鯨類資源管理に不可欠な科学的情報を収集するための鯨類捕獲調査を実施し、商業捕鯨の再開を目指していきたいと考えています。 捕鯨をめぐる国際的な状況は依然厳しい状況でありますが、与党における議論の深まりも踏まえつつ、国際社会の理解が深められるための努力を今後一層強めてまいりたいと考えております。
○鶴保庸介君 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で鶴保庸介君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、岡田広君の質疑を行います。岡田広君。
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。 御嶽山噴火で亡くなられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。 三年半前の三月十一日、第一委員会室、この場所で参議院決算委員会が開かれており、私は、当時の菅総理始め担当大臣に質問をしていました。そのさなかの十四時四十六分に東日本大震災が発災いたしました。今年八月には広島での土砂災害もありました。 自然災害はいつ起こるか分かりません。今後、首都直下型地震、南海トラフ地震等が高い確率等で発生し、被害想定は東日本大震災を大きく上回ると予測をされているとき、東京に一極集中している首都機能の在り方について考えるべきときではないでしょうか。 六年後には東京オリンピック・パラリンピックが開かれ、東京の一極集中は更に加速することになります。オリンピック開催が決まってから、若い人を中心に東京に人口が集中しています。東京一極集中の排除や、二十一世紀にふさわしい政治、行政の確立のために、国会及び政府機能の移転を行うべきであるとした国会等の移転に関する決議が平成二年に衆参両院で採択され、特別委員会、調査会が設置されまして議論をいたしましたが、平成十六年、座長取りまとめが報告されてからは休止状態です。 今後、いつ首都圏を中心に地震等の災害が起こり得るかもしれない状況を考えるとき、早急に東京に集中していた首都中枢機能のバックアップ体制などについての議論を再開させるべきと考えます。安倍総理は今国会を地方創生国会と命名されています。地方創生を進めるためにも、国の組織や企業の地方移転も重要な政策の一つであります。 東京一極集中の是正、首都機能移転について安倍総理の考えをまず伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ちょうど私が初当選をした頃、平成五年から平成六、七年にかけましては、この首都機能の移転についてかなり活発な議論が国会において、また党においてなされていたと思います。基本的には一貫して国会主導で検討が行われてきたところでありますが、平成十六年十二月に国会等の移転に関する政党間両院協議会において座長取りまとめがされた後は国会での議論自体が止まっている状況にあるのは、今委員の御指摘のとおりだろうと思います。 政府としては国会での議論が進むことが大事であると考えておりますが、今委員が御指摘のように、東日本大震災もありました。また、実際に今首都圏に住んでいる人々の中において四割の方々は地方に住みたいと、こう考えているわけであります。そんなことも勘案しながら、まずは国会で議論が深まり、進んでいくことが大切ではないかと思います。国会から要請があれば、国民への情報提供や必要な調査を行うことなど適切に対応していきたいと考えております。
○岡田広君 ただいま総理から答弁をいただきましたが、地方創生という視点からも、地方創生を担当する石破大臣からも、東京一極集中の是正、首都機能移転についてお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 世界にあまた国がありますが、首都に人も富も集積するというのは極めて珍しいケースであると承知をいたしております。世界の主な主要都市の中でも、パリでもそうですし、ベルリンでもそう、ローマもそう、ニューヨークもそうですし、そういうところは別に集積が進んでいるわけではありません。日本、あとはソウルぐらいのお話でありまして、バンコクとかニューデリーとかもそうではないわけです。 そうすると、なぜこういうことになっているのだろうかということをよく分析をしなければなりませんし、委員御指摘のように、じゃ、民間に地方に行ってくださいなということを言っておって、じゃ、中央は一体何ですかということであります。 隗より始めよというのは何でもジョーカーみたいに使うつもりはないのですが、かつていろんな国の機関が分散移転をしましたが、それは二十三区から出るというだけの話で、実はほとんど東京周辺、よくて横浜、立川みたいなお話でございます。 そうすると、あれは首都機能の分散ということでどうだったんだろうかということも検証していかなければなりません。そういうものが地方に受け入れられた場合に、今まで以上の効果を発現するかどうかということも含めまして、首都機能の移転は、首都のバックアップという面も含めて検討し実行する必要があると考えております。
○岡田広君 まち・ひと・しごと創生法案、これはまた委員会で審議をしたいと思いますが、何点かお尋ねをしたいと思っております。 石破大臣が、自治体の要望に応じて中央官僚を地方に派遣する制度を来年から導入するとのことでありますが、私も大賛成であります。石破大臣は地方の創意工夫を応援するとまた述べられてもいます。 私は、二十一世紀は知的所有権の時代だと言われています。知的所有権、分かりやすく言うと、これからの時代は新しい発想やアイデアで勝負をする時代だ。この新しい発想やアイデアというのは、感動や感激からくると私は思っております。だから、二十一世紀は創意工夫、アイデアの時代、まさに人材を地方に派遣をして地方のアイデアを出させるというのはとても大事なんだろうと、そう思っていますが、この点についてお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 委員御指摘のとおりであります。 私は地方に知恵がないとは申しません。地方にも多くの知恵を持った方、経験に基づいた見識をお持ちの方いらっしゃいますし、それは委員が市長をお務めであったから一番御存じのことだろうと思っております。 ただ、人口が少ない、人口一万人とか二万人とか何千人とか、そういうところになりますと、私が見た経験からいっても、なかなか人が足りない。一人二役も三役もやらなきゃいかぬというようなところがあります。どんなに知恵があってもそれは限界があるのであって、そういうところに中央から求めに応じて人を出せないだろうか。 何でもいいから人を出せというのではございません。それぞれの市町村から、こういうことをやりたいからこういう人材が欲しいということであって、何でもかんでもスーパーマンみたいなものをよこせと言われても困るのであります。こういう人が欲しいというニーズがあり、そして霞が関も、人が余って困っているわけではありませんが、若手の官僚たちで、地方へ行って自分でそういう町を創生してみたいという思いを持った官僚たちはおります。それをどのようにマッチングさせるかということはやっていかねばならないと思います。 官僚だけでは恐らく足りないでしょうから、いろんな地方大学に地域創生の学問というのが今ございます。あるいは、民間のシンクタンクもございます。要は、地方の知恵、中央の知恵、それを融合させる形によって地方創生に弾みを付けたい、そういう事業をなるべく早く開始したいと考えております。
○岡田広君 中央省庁の官僚の出向というのは今までも行われております。十年前、そして現在もほとんど約千六百人前後で数字は変わっておりません。しかし、地方から、地方公共団体から中央官庁に学んでくる人はどんどん増えています。やはり中央の知恵、創意工夫、アイデアを地方に持ち帰りたいという願いはどこの市町村でもあるんだろうと、そう思っています。 これは中央省庁の官僚だけではなくして、企業からも大学からも、あるいは定年になった中央省庁のOBも含めて総合的に対応していかなきゃならないと思いますので、是非その視点でよろしくお願いしたいと思います。 この、まち・ひと・しごと法案という名称に平仮名が使われています。子供から高齢者まで分かりやすいということなのかもしれません。平仮名は日本独自の文化です、万葉仮名が始まりかと思いますけれども。 今まで国会の法案の中で平仮名が使われた法案というのは、平成十一年、ものづくり基盤技術整備法案だけかと思いますけれども、この平仮名を使った意味は何があるんでしょうか、お聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この、まち・ひと・しごと創生本部というネーミングでありますが、地方創生本部、まさに漢字だけのものではなくて、国民の皆様に分かりやすく、かつ地方創生とは何かということは、町づくりも大切でありますが、やっぱり人だろう、そして仕事も大切だろうと。 つまり、何か地方創生というと、ばらまきであったり箱物であったりという印象を与えがちでありますが、我々がやろうとしているまち・ひと・しごとは、中心は人であり、人のための町であり、そして人が暮らしていくため、なりわいである仕事をつくっていくことであろうと。そういう考え方から、まち・ひと・しごと創生本部という形で、平仮名で、かつまた分かりやすく表現させていただいたところでございます。
○岡田広君 今総理から答弁がありました。分かりやすく表現をする、私も大賛成です。それであるならば、今年、東京オリンピック・パラリンピックに向けまして、文部科学省から夢ビジョン二〇二〇というのが出されました。 これ、夢というのは、私たちがふだん使うドリームの夢を使っています。これ、総理官邸で行われた副大臣会議、六月だったかと思いますが、当時の文部科学の櫻田文科副大臣からこの資料の説明がありました。そのとき私は、分かりやすく平仮名にしたらどうでしょうかという提案をいたしました。文科省で持ち帰りますということでありましたけれども。やっぱり夢という漢字は、ドリーム、これは誰もが知っている夢です。もう一つあるんです。努力の努という漢字です。これはつとめるとも読みます。もう一つの読み方がゆめです。努力の努はこの三つしか読み方がありません。 今日の感激をゆめゆめ忘れないで東京オリンピック・パラリンピックの成功に向けて国民みんなで頑張ろうという、そういうときに使うゆめゆめは努力の努が二つ重なってきます。努力の努、ゆめゆめと読みます。是非、パソコンで、あるいは辞書で、携帯でも、ゆめゆめと、ゆめ、引いてみてください。夢は努力しなければ実現できない、夢は努力することで達成できるという、私は言葉の持つ意味だろうと考えています。特に、オリンピックに向けて日本の若い人たちにも、夢は努力するんだよ、震災復興から立ち直った日本の姿を見てもらう。 去年、和食がユネスコの世界文化遺産に登録をされました。おもてなしの心で世界の方々に来てもらうという、そんな意味でみんなでこの夢を実現するために頑張ろうという、そんな意味で平仮名を使われたらどうでしょうか、提案をしたいと思います。安倍総理、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 済みません。御指摘いただきましたように、夢ビジョン二〇二〇は、これは文部科学省の中堅、若手の有志職員が中心となって、アスリートやアーティスト、研究者を始めとして国民の皆様との対話を実施して実践を目指す、そういうプロジェクトとして作ったものでございますので、私の方から説明をさせていただきたいと思います。 ただ、今もお話ありましたが、今回の御質問で、岡田委員が、「上善水の如し 第三集」、たくさん随筆を書いていらっしゃって、その中で、ゆめというのは努力の努を使うと。ゆめゆめ忘れることなかれのゆめゆめというのは、努力の努を二つ重ねたものだということを浅学にして私も初めて教えていただきました。 そういう意味では、夢というのは、ただドリームだけでなく、努力を積み重ねていかなければ実現することはできないという意味では大変重要な意味があるのではないかというふうに思います。 今回、夢ビジョン二〇二〇をつくったのは、単に二〇二〇年をオリンピック・パラリンピック、スポーツの祭典とするだけでなく、日本全体を活力ある元気な国にしていきたいと。文化、ありとあらゆる分野において二〇二〇年をターゲットイヤーにしたいと。そのために全ての国民がドリーム、夢を持ちたいということでの夢でありますが、コンセプトとしては岡田委員のこの努力すれば夢はかなうと、そういうものに重なる部分があるというふうに思います。 せっかくの御意見をいただきましたが、よく、これは省内の若手、中堅がつくった独自のチームでもございますので、彼らにこういう今日は提案があったということについて伝えたいと思います。ありがとうございます。
○岡田広君 ありがとうございました。 オリンピック・パラリンピックの前に、我が茨城では茨城国体が開かれます。スローガンを県民公募いたしました。「いきいき茨城ゆめ国体」というスローガンに決まりました。生き生きは平仮名、夢は平仮名を使っています。これは県民公募の中で「ゆめ」という平仮名を使ったのが物すごく多かったということのようです。これは参考までにしていただければと思います。 地方創生の大事な柱の一つが農業です。地域経済を支えるのは農業で、地方では農業は産業です。今年のこれは米価のことだけ、一点伺いたいと思います。 米価の下落は深刻です。農業が立ち行かなければ地方の再生はありません。減反交付金を年内に前倒し支給するなど、スピード感を持って政府は対応しようとしていることには敬意を表したいと思います。しかし、この米価の状態では農家が立ち行かなくなる、国として米価を支えるために政策的支援をスピード感を持って対応してもらいたいと考えておりますが、西川大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(西川公也君) 米価の話ですけれど、今、岡田委員がおっしゃられたのは、農協で払っている概算金の価格だと思うんですね。通常、概算金、一万一千円ぐらいのやつが今年は八千円前後になったと、非常に低いと、これはよく認めます。しかし、大事なのは、農協がこれから卸売業者に売ります、その価格が相対の基準価格になります。これが大体各県とも一万三千五百円前後でいくんではないかと、こういうふうに見ていて、追加払いがあるということですね。 そうすると、一万三千五百円程度が、標準的な収入額は一万五千円強を見込んでおります、我々は。そうすると、その差が千五百円ですね。その差千五百円のうち、九割はナラシ、収入減少影響緩和対策事業で出しますから、実質は一万三千五百円と一万五千円の差の一〇%がナラシに加入していない人は下がると、こういうことですね。ところが、概算金が独り歩きしておりますので、あたかもうんと下がったような状況になっています。私どももこのナラシ対策をもう少し詳しく説明しておけばよかったんですが、これは反省しています。今一生懸命やってもらっています。 それから、米価は、もう一点だけ申し上げさせてください。去年の作況は一〇二です。今年の作況は九月十五日現在で一〇一です。それで、去年は八百十八万トン取れましたが、今年は七百九十万トンぐらいだろうと、二十八万下がると見込んでいます。しかし、作況というのは、九月十五日、十月十五日、そして十二月いっぱいと、最後に確定をいたします。その確定のときに何万トン取れるか、これからよく状況を見ていきたいと思います。 米の値段は、需要と供給のバランスが取れておりません。そういうことでありますので、これからは是非飼料用の米を作っていただくと。今十八万トンしか作っていませんが、全農も六十万トン買い入れますと、こういう約束でありますので、これからよく周知徹底を図りながら需要と供給のバランスを取っていきたい、こう思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○岡田広君 西川大臣、是非しっかり取り組んでいただきたいと思います。私たち、行政、政治の使命、役割というのは、国民の、農業者の不を取り除くと私はいつも言っています。不安を安心に、不満を満足に、不便を便利に変えていくということなんだろうと思いますので、是非よろしくお願いいたします。 復興について二点お尋ねをいたします。 東日本大震災の被災地における中小企業の支援についてお尋ねをいたします。 被災地において努力されている中小企業の方が、震災のみならず様々な経済情勢の影響で先行きを見通すことができずに事業を諦めることがないよう一層の支援を行うため、グループ補助金を始めとする支援策の要件や使い勝手の改善を是非お願いします。相談体制の充実を図っていくべきだと考えますけれども、被災中小企業への一層の支援は、安倍政権の掲げる地方創生、ローカルアベノミクスの実現のためにも欠かせないものと考えます。 今後の取組に関して認識をお尋ねしたいと思います。安倍総理、お願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 東日本大震災からの復興は安倍内閣の最重要課題の一つであります。私もほぼ月に一回のペースで被災地を訪問し、被災地の方々の声をじかにお伺いをしているところでございますが、被災地の皆様の声を基に用地取得の迅速化など加速化措置を講じ、災害公営住宅等の住宅再建を進めてきたところでございます。 また、東日本大震災では、住宅だけではなく暮らしを支える産業やなりわいも大きな被害を受けています。これらの再生も重要でございまして、我々はこのなりわいと住まいに力を入れてまいりました。 具体的には、中小企業等グループ補助金による被災工場や商店等の復旧支援、そしてまた企業立地補助金を活用した新規投資などによる雇用創出、さらに暮らしに不可欠な商店の整備などに取り組んでいるところでございます。加えて金融面でも、創造的な産業復興のため、地域経済活性化支援機構と日本政策投資銀行等が、被災地の中小企業を含め、復興や地域活性化を支援する新たなファンドを創設をしているところであります。 東北の復興なくして日本の再生はないと。一日も早い復興に向けて被災地の暮らしと産業やなりわいの再生をするため、更なるスピード感を持ちながら全力で取り組んでいく考えでございます。
○岡田広君 安倍総理から住まいのお話もありました。今、災害公営住宅の建設が進んでいます。これから災害公営住宅の建設が進むにつれ、被災者の方々が仮設住宅から災害公営住宅に移転することになるわけでありますけれども、そのときに新しい移転先でのコミュニティー構築が大きな課題になると考えます。阪神・淡路大震災では、災害公営住宅に入居した被災者の方々が新たなコミュニティーを十分に築けず孤独死などが増加し、社会問題となりました。東日本大震災の被災者の方々の移転に際しては、このことを教訓にしていかなければならないと考えます。 竹下大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(竹下亘君) 東日本大震災からの復興、住宅については幾つかめどが付き始めているんですが、これから、病院、学校、商店街、さらには勤め先と、いろいろなことをやってまいりますが、これから避難住宅から災害公営住宅に移ってこられる方、どうしてもお年を召した方が多いものですから、心のケア、心身のケアというものが重要になってくるわけでございます。 被災者の健康・生活支援に関する総合施策を今年八月にまとめたところでございまして、その中では、見守りあるいは相談員、あるいは復興支援員、いろんなことを相談できる支援員、さらにはコミュニティー、田舎の強さはコミュニティーがあるということでありますので、コミュニティーをつくるというところまでやっていかなければならないと、こう思っております。 現実に、東松島市の市営小松南住宅等々、幾つかの住宅街でコミュニティーが、町内会が結成をされ始めております。これは必ずつくっていかなきゃならない、人と人とのつながりが田舎の強みでありますので必ずやっていかなければならないと、こう思っております。 先日訪ねました川内村で、長崎から保健師の女性が見えて、その方が大変信頼を受けて、お年寄りの皆さん方の相談に乗っていただいておるという姿を拝見をいたしまして、ますます心のケアは重要だということを痛感した次第でございます。
○岡田広君 竹下大臣から答弁をいただきました。人間が生きるために大切なもの、コミュニティーというのはもうとても大切です。これはまた後ほど話をしたいと思いますが、是非このコミュニティー構築、よろしくお願いしたいと思います。 次に、議員定数削減について総理にお尋ねをします。 平成二十二年参議院選挙での自民党のJ―ファイル二〇一〇は、国会議員定数の三割削減が明記されていました。二〇一〇年の参議院選挙で、私は国会議員のこの定数削減も県内各地で街頭で訴えてきました。 パネルを御覧ください。(資料提示) このパネルで分かるように、十年前と今の表です、地方議会に比べて国会議員の定数削減が進んでいません。総理は本会議で、与党がリーダーシップを取って早期に結論を得ることが大事と答弁されています。そうであるならば、自民党総裁として私は安倍総理に強いリーダーシップを発揮をしていただきたいと考えております。定数削減についての考えをお聞かせをいただきたいと思います。 なお、伊吹議長の諮問機関である衆議院選挙制度の在り方を検討する調査会の初会合が先月国会内で開かれました。伊吹議長は、冒頭、与野党は調査会の結論に従うべきだと述べられました。特に、国民に増税負担などを求める中で、議員定数の削減はこれまで二十九回行われた協議でも平行線のままです。伊吹議長のお考えのように第三者委員会の答申を私も尊重すべきと考えますが、総理のお考えはいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 議員定数の削減につきましては、議会政治の根幹に関わる重大な、重要な課題であります。かつて議員定数については政府の下にこうした調査会等が設置をされたわけでございますが、私は、国会の議員の身分に関わることでございますから政府に置くのではなくてやはり国会に置くべきだと、このように考えまして、伊吹議長に衆議院の定数削減につきましてはお願いをし、そして衆議院において現在第三者機関である調査会で様々な議論が行われており、各会派は調査会の答申を尊重する旨、議院運営委員会において確認されているものと承知をしております。 いずれにいたしましても、各党各会派により建設的な議論が進められ、政治の責任において国民の負託にしっかりと応えてまいるべきものと考えております。
○岡田広君 安倍総理の答弁、各党各会派、まさにこれは国会のことですから分かりますが、党総裁として強いリーダーシップを発揮して、スピード感を持って対応していただきたい、このことを要望しておきたいと思います。 金融資産の活用について二点お尋ねをいたします。企業の内部留保についてです。 法人企業統計調査では、直近の企業の内部留保は三百十三兆円となっています。安倍政権スタート時が二百七十四兆円だったかと思います。三十九兆円も増えております。この企業の内部留保を活用させて賃金上昇にもつなげていく、これをしっかりやらなければいけないんだろうと思います。 安倍総理は、復興特別法人税の一年間前倒しでの廃止を決め、企業は八千億の負担が軽減されました。主要企業の賃上げは、賃上げ率二・一九%と過去十年の中では最高水準となっており、アベノミクスの一つの成果とも言えると思います。しかし、中小企業の賃金引上げは一%台にとどまっているようです。最近は、円安の影響もあり、消費者物価は三%程度上昇しています。ガソリン価格の高騰は身近な問題であり、トラック協会では百万人の署名を集めて燃料価格への対応を求めています。賃金は上がっているかもしれませんが、それ以上に身の回りの物価が上がっています。実質的には賃金が下がっているということになるのではないでしょうか。 このような状況を総理はどのように認識しているのか。また、増え続ける企業の内部留保について、設備投資や賃金の引上げに回すように更に経済界等に再度要請する考えがあるかないか、お尋ねをいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 第一次安倍政権のとき、二〇〇六年から二〇〇七年にかけてでありますが、あのときもまさに企業は大きな収益を上げたわけでございます。残念ながら、それはしかし賃金には回らなかったのであります。設備投資も盛んにならなかった。なぜかといえば、それはデフレ下にあったわけでありまして、企業の行動というのは、言わば物の値段が下がっていく中においては人や設備には投資をしない、現金を持っていることが一番いいということになってしまうわけでございます。 そこで、我々、経済の好循環を生み出したところでございますが、春闘では賃上げ率は過去十五年で最高となっているところでありますし、また、設備投資は昨年度は三・五%増加するなど、内部留保が投資に振り向けられているのも事実であろうと思います。今年度計画でも更なる増加が見込まれておりまして、最新の日銀の短観によりましては四・二%増加と、こういうことでございますが、また、今般、新たに創設した設備投資減税の申請もこの七か月で四万件に上っているところであります。 一方、企業の収益は相当の勢いを持っているのも事実でありまして、その中におきまして、こうした賃上げや設備投資にも回るのでございますが、内部留保にも回っているのも事実でございます。この企業の態度が変わっていくことが大切であろうと思います。 このデフレ脱却、デフレではないという状況をつくり出すことができたわけでありますが、完全にデフレ脱却をし、また、これはもうデフレに戻ることはないという経営判断の中において、更に企業家は投資あるいは人材への投資を進めていくんだろうと、このように思うところでありますが、そのためにも、コーポレートガバナンスの強化など成長戦略を着実に実行するとともに、産業競争力会議や政労使の会議での議論を通じて、民間企業による設備投資の増加、そして賃金の上昇、雇用拡大が達成されるよう環境整備に尽力をしていきたいと、このように思っております。
○岡田広君 家計金融資産について伺います。 家計部門の資産については、直近のデータでは約千六百四十五兆円の家計金融資産があるとされ、過去最高になっています。国民一人当たり千二百九十四万円の資産を持っていることになり、その五三・一%が現金預金として保有されています。約八百七十四兆円になります。 今、銀行の定期金利は直近で一年物で〇・〇二五%です。百万円を一年間預けると二百五十円の利子です。消費者物価が三%上がると、百万で買えたものが百三万円になるということになり、目減りをしているということになります。金融資産を有効に活用することが私は大事だと思います。 私は、その手段の一つがNISA、少額投資非課税制度だと考えます。今年一月に導入されたばかりの制度でありますけれども、国民の資産運用に対するニーズをうまく捉えて、その買い付け額は、今年三月時点で一兆円、六月時点では一兆五千億円と急速に増加しています。金融庁は来年度の税制改正要望でNISAの非課税枠の拡大と子供NISAの創設を要求しています。 しかし、大事なことは、私は、口座を開設した方々が投資へと動いてもらうこと、そしてまた新しい投資家の、特に若い人たちの裾野を広げることが大事だと思っております。 このNISAにつきましての金融担当大臣である麻生大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のとおり、今年の一月にこれを始めさせていただいたときから約半年間で、今御指摘のありましたように、約七百二十七万件の口座が開設されておりまして、一兆五千六百億に全部でなっておると思っておりますが、今言われましたように、この口座を開設した方の年齢構成を見ますと、やっぱり二十代、三十代の割合というのは一割でございまして、それで、これまで投資の経験があると言われるような方々が大宗、ほとんどを占めておられるということなので、やっぱり投資の未経験者、今、先ほど八百七十ということを言われましたけど、今個人金融資産約一千六百四十五兆円ぐらいあると思いますが、この一千六百四十五兆になんなんとするお金のうちの五十数%、約八百七十兆円が現預金というのは、これはどう考えても異常です。 これだけ現預金に偏って資産を、金融資産というのを持っているというのは、先進国では日本が極端に偏り過ぎているのはやっぱり何となく、これまで株屋にだまされたとかいろんな余りいい思い出がない方がおられるので、証券会社が悪いんだといって、僕はいつも証券会社の大会に行ってそればっかり言うものですから、ちょっとは投資した人がいい思いするようなことをやらないからこんなことになったんだとずっと言い続けてきているんですけれども。 このNISAも、初めて、そういった意味では、新しくやろうとされる方がより入ってきやすいようなものにするために考えたあれなんですけれども、現実問題として、何となく積立預金みたいに思っている方々も地方に行くといっぱいおられますので、そういった方々でもう少し若い人にということで、若い人だったらというのでジュニアNISAというのを始めさせていただきたいと思っております。 それで、それが約八十万、シニアというか大人の方が百万を百二十万にして、合計二百万というのを来年から始めさせて、税制改正要望をさせていただこうと思っておりますが、いずれにしても、個人金融資産なかんずく現預金が物すごく多いものですから、これが成長マネーというか投資の方にこの金が回っていくような方法というのを今後とも考えていくべく、いろいろ努力をさせていただきたいと思っております。
○岡田広君 NISA百万から百二十万、そして子供NISA八十万と広げていただくことは本当に有り難いと思っていますが、まさにこの新しい投資家を広げていくということにも少し力点を置いていただければと思っております。 高齢化がますます進む中で、資産の形成は大変重要な課題です。証券投資はその中でも重要な手段と考えます。証券投資に関する金融教育も私は大変重要だと考えています。投資を促していく上では、投資に伴うリスクについての正しい理解や、長期投資、分散投資といった基本的な考え方についてより広く国民に知ってもらうことが大事であり、社会全体の取組が必要だと考えます。 NISAの広報に更に力を入れるとともに、金融教育を一層推し進めていただければと考えています。下村文科大臣の考えをお伺いいたします。
○国務大臣(下村博文君) 現在、学習指導要領に基づきまして、社会科や公民科、家庭科におきまして、小学校では金銭の大切さ、物の選び方や買い方、中学校では金融などの仕組みや働き、消費者の基本的な権利と責任、また高等学校では金融制度やその動向、生涯を見通した生活における経済の管理や計画などについて指導を行っているところでございます。 さらに、こうした取組を促進するため、金融広報中央委員会と連携いたしまして、同委員会が作成、実施している教師用指導資料などの作成に協力をしております。 御指摘のリスクへの対処を含めた投資に関する義務教育段階における教育におきましては、この資料の中学校の事例におきまして、例えば金融商品の種類について学ぶとともに、金融商品のリスクとリターンを知ることなどについての取組が盛り込まれておりまして、各学校の判断でそうした指導も行うことが可能でございます。 今後とも、関係機関と連携協力をいたしまして、児童生徒の発達段階を踏まえ、投資を含めた経済、金融に関する教育が適切に行われるように取り組んでまいりたいと思います。
○岡田広君 文科大臣、是非よろしくお願いいたします。 社会保障について伺います。 来年度から子ども・子育て支援新制度がスタートいたします。幼児教育や子育て支援を充実させるためには、一兆円程度の財源が必要だと言われています。消費税率引上げで七千億円は確保するということでありますが、残りの三千億のめどが立っていません。このめどがなかなか立たないと、認定こども園についても同じでありますが、なかなかこのシステムの中に入ってこれない。三千億円については財源の確保に最大限努力するようにという附帯決議をかつて参議院の委員会でも行っております。 まだ明確にされていないこの三千億については、総理、どう確保するつもりでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 平成二十七年四月に施行予定の子ども・子育て支援新制度は、全ての子育て家庭を支援する重要な制度でありまして、この制度に基づく子育て支援の質、量の充実を図るための財源の確保については、消費税分はもちろん、それ以外のものを含めてしっかりと対応してまいりたいと思います。 新制度が着実かつ円滑に実施できるよう、予算編成過程における必要な調整を含め、しっかりと準備を進めてまいります。
○岡田広君 認定こども園には、今日は質問通告しましたが時間がありませんので触れませんけれども、なかなか移行しない、数字が上がっていません。これはやっぱり事業者が、この新制度の円滑な施行のためにはどうしてもこの事業者の懸念や不安を払拭することが必要で、財源をしっかり確保していくということが大事なんだろうというふうに思っています。 保育士の処遇改善についてお尋ねをいたします。 子ども・子育て新制度を円滑にかつ安定的にスタートさせることは極めて重要です。保育士の処遇改善、これは、安倍内閣の看板政策である待機児童解消加速化プランの実現のためにはこれを支える保育士の確保が急がれますが、処遇改善等が十分に実現できなければ絵に描いた餅になりかねないと考えます。 来年度からの保育の新制度では、保育士の給与を五%引き上げることになっていたと思います。予定どおり引上げは行われるのでしょうか。引上げ幅を圧縮するようでは子育て支援に逆行すると思われますので、これは確認をさせていただきたいと思います。 永岡厚生労働副大臣にお願いをいたします。
○副大臣(永岡桂子君) 岡田委員にお答えいたします。 平成二十七年度施行予定の子ども・子育て支援の新制度におきましては、質の改善といたしまして、保育士の処遇改善に取り組むこととしております。 消費税増税分から充当されるのが〇・七兆円の範囲、この範囲では平均三%増の給与の改善が行われることになっておりますが、ほかの財源を含めまして一兆円程度の財源を得た場合には、更なる改善といたしまして平均五%増にまで拡大する方向で検討しております。このうち、実は二・八五%相当分につきましては平成二十五年度から前倒しで処遇改善に取り組んでおります。 平均五%、これを増やすためには消費税分以外の財源というものを新たに確保する必要がございますので、政府といたしましては、消費税分はもちろん、それ以外のものも含めましてその確保に努力をしてまいります。
○岡田広君 是非、五%でもなかなか保育士の処遇は上がりません。早急にこのまず五%を確保していただければと思っています。 この保育士の不足に対応して保育士確保プランを策定するとも報道されています。しかし、大事なことは、少子化対策も男女共同参画社会の実現にもワーク・ライフ・バランスが大変重要だと私は考えています。仕事を持つ親にとっても延長保育は欠かせませんけれども、保育士の負担は軽いものではありません。 法定労働時間は、労働基準法第三十二条で、例外はありますが、一日八時間を超えてはならないとされています。私はよく、一日二十四時間三分の一バランス論という言葉を使っています。八時間が仕事、八時間が睡眠の時間、残りの八時間が自分の自由な時間、このバランスが崩れなければ病気にならないとも言われています。しかし、今の日本の経済社会の中では、八時間労働が十一時間、十二時間になる、睡眠か自分の自由な時間から取られてしまう、バランスが崩れてストレスがたまって病気になるということになるんだろうと思います。 やっぱり、ワーク・ライフ・バランス、これはとても大切な私はことなんだろうと思います。そういう中で、長時間労働ということがあるわけですけれども、この保育士の処遇改善について塩崎厚労大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 処遇改善につきましては、今、永岡副大臣からお答えを申し上げました。 そうすると、処遇をどう改善を更にしていくかということになりますと、やっぱり保育士の確保をしっかりやっていかなきゃいけないということで、待機児童解消加速化プランによりまして、保育の量の拡大を図る、そして担い手となる保育士確保が必要不可欠であることから、支援パッケージの一つの柱として位置付けて推進をしているところでございまして、具体的には、保育現場における保育士確保を支援するため、今お話がありましたように、ワーク・ライフ・バランスのことも考えれば、働く職場の環境改善、離職の防止、それから潜在保育士の復帰支援、新たな保育士の育成・就業支援といった対策を講じております。 〔委員長退席、理事石井準一君着席〕 今後、財源を確保して更なる処遇改善に努めるとともに、保育士・保育所支援センターの復職支援機能強化等を検討するほか、年内をめどに保育士確保プランを策定いたしまして、保育士確保対策の着実な実施に向けて最大限の努力を重ね、そのことによって処遇も改善ができるようにしたいと思います。
○岡田広君 今年の七月、全国知事会は少子化非常事態宣言を出し、少子化対策を抜本的に強化するように求めています。また、八月には、結婚・子育て支え合い非課税制度の創設や地域少子化対策強化交付金の拡充を求める要請を行っています。 このことは、この地方の深刻な声を受けて、有村少子化担当大臣、頑張ってください。これ、ちょっと時間なくなりましたから、答弁、済みません、要望だけしておきたいと思いますので、よろしくお願いします。 もう時間になりましたので、高齢者の年金について一点お尋ねをしたいと思います。 高齢者の年金を充実させること、これは国の責任です。これからの年金の水準を示す重要な見通しが今年六月に政府から示されました。年金の財政検証です。一定の年金の水準を確保するためには運用利回りを確保することが大切です。社会保障審議会でも国民の年金を管理し運用する年金積立金管理運用独立行政法人GPIFについて検討を始められたようです。 しかし、私は、この政府の議論は年金を運用するGPIFの組織や統治の在り方に比重が置かれ過ぎているように思えてなりません。国民の皆さんの関心は、老後を支える所得がきちんと保障されるかどうかということだと思います。GPIFの在り方と運用の改善がどのように結び付くのか、GPIFのガバナンスを見直せば効率的な運用に結び付くのか。GPIFは独立行政法人ですが、国民の年金を預かって運用するという重大な責任を負っている以上、その活動は国とは全く関係がないとは言えないと思います。むしろ、国が直接責任を持って関わってもいいほどの組織だと考えます。 年金資金の運用と責任の所在について、塩崎厚生労働大臣、簡潔にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) お答え申し上げます。 おっしゃるように、少子高齢化が進む中で年金をどうしっかり確保していくのかということが大変大事な問題であり、また、その際にこの運用が大事だということは全くそのとおりでございます。 そして、今お話がございましたけれども、今年の六月の日本再興戦略の改訂版におきましては、運用改革とガバナンス改革は言ってみれば車の両輪ということでお約束をしているわけでありまして、運用改革をやる、そのためにもガバナンス改革をやって、これは分散投資を更にやっていくことによってリスクをコントロールしながらリターンをどう高めていくかということが大事であって、そうなると、分散投資をきちっとリスク管理をしながらやるための強固なガバナンスの体制が必要だということでございます。 大原則は、この運用は、大事な年金の掛金を運用するわけでありますから、これは厚生労働大臣の下で責任を持って運用をするということはもう不動のものでありまして、これは、厚生年金保険法の第七十九条の三にそのようなこと書いてありまして、そしてこのGPIFはそれを委託を受けてやることであります。したがって、責任は厚生労働大臣が当然持つということですけれども、どうやってこの大事な資産を安全かつ効率的に回していくかということがこのGPIFに課せられる条件でありまして、これに対しても厚生労働大臣が担っていくということであります。 ただ一方で、政府が関与をし過ぎているんではないかという、PKOとか株価操作をしているんじゃないかというあらぬ誤解を招いているところもありますので、さきの閣議決定でできました有識者会議、ここで出てきました昨年十一月の提言によりますと、やはり高い自主性、独立性はなければいけないということもあります。そういうことを踏まえて、今、年金部会で議論を深めているということでございます。
○岡田広君 ありがとうございました。 最後ですが、女性が輝く社会ということについて安倍総理にお尋ねをいたします。 全ての女性が自信と誇りを持ち、輝くことができる社会だと安倍総理は述べられています。女性が輝く社会の関連三法案も提出されるとのことです。私も大賛成です。 女性の健康支援法案、健康というのは心と体の健康があるんだろうと思います。衣食足りて礼節を知るという言葉がありました。衣食住、着ること、食べること、住まいのこと、住を除いてはほぼ満たされてきたと考えます。私は、新医職充という言葉をよく使っています。最初の医は医療、医学の医という言葉です、健康ということです。職は職業の職。何歳になっても職業能力開発をして働くことができる環境、体力、能力に応じて働ける、シルバー人材センターなんかもあります。そして、健康で働く場所があれば充実の充、ゆとりある生活が送れるんだろうと考えています。 先ほど三分の一バランス論という話をしましたけれども、まさに自分の自由な時間八時間ってとても大切だと私は考えています。経済政策としての女性活躍が先行するだけでは女性の輝く社会は私はできないんだろうと思います。 名は体を表すという言葉がありますが、安倍晋三総理の晋という漢字は、辞書を引きますと、前へ進む、それ一つしか辞書には意味が出ていません。御存じかどうか分かりません。三が進まないと日本の経済は再生しないって私よく講演で話をしています。三は私たちが生きるためのキーワードの数字だとも言っています。アベノミクスも三本の矢、少子化対策は三本の柱とか、早起きは三文の徳とか、行政は三権分立、裁判は三審制度。(発言する者あり)そのサンは違いますけれども。三ってたくさんありますけれども、あと二分しかありませんからもうこれは長く話しません。 お米一粒作るのにも天地人の三徳という言葉があります。天は太陽の光、地は水、人の力でお米一粒ができる。そういうことから考えると、私たちは、生きていることよりも、むしろ、太陽の恩恵とか太陽の恵みという言葉があるように、太陽によって生かされている、それを再認識して日本の国づくりに当たるということをとても大切だと私は考えます。総理の職は天職であり、天命という言葉もあります。太陽のように、家庭の太陽として、企業の、職場の太陽として、地域の太陽として、総理は、日本の太陽から世界の太陽へと光り輝くというのはとても大切なんだろうと思います。 三種の神器ってありました。昭和三十年にはやりました。電気洗濯機、電気冷蔵庫、テレビ、白黒でした。三十九年、東京オリンピックの年、カラーテレビで東京オリンピックを見ようということで、三Cという言葉がはやりました。カー、クーラー、カラーテレビ、これも満たされました。四十七年、新三C、セントラルヒーティング、コテージ、クッカーということで、全部満たされていませんけれども。現代の三種の神器、新新三Cという言葉で表されています。一つ目のCはカルチャーということです。私は、芸術、文化、生涯学ぶ心をいつまでも持ち続けることが最大の健康の秘訣、生きがい対策だと思います。二つ目は、さっき出たコミュニティーです。みんなで話をすることから、三人寄れば文殊の知恵という言葉もありますが、三つ目のC、クリエーティブという新しい何かを創造するということが生まれてくるんだろうと、そう考えます。 三種の神器の六十年の歴史一つ取っても、新三Cまでは全て物、新新三Cは心、物から心への時代へ変わってきたということが読み取れるんだろうと思います。 〔理事石井準一君退席、委員長着席〕 是非、学ぶ心をいつまでも忘れないというそんな社会をつくることのために、是非、安倍総理、最後、時間が来ましたのでこれで終わりたいと思います、安倍総理、何かコメントありましたらお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の名前についてもすばらしい分析をしていただいて、大変感謝申し上げたいと思います。晋は確かに進む、その思いで進んでいきたいと思います。三でございますが、私は次男なんですが、おやじが晋二にしようとしたら字画が悪いということで三にしたということでございますが、三にはまさにそういう意味で様々な意味が込められております。 学ぶことを忘れずに、そして女性が輝く社会にいたしましても、全ての女性が誇りと生きがいを持てる輝くことのできる社会を目指していきたい、そのためにもしっかりと学んでいきたいと、このように思うところでございます。
○岡田広君 終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で岡田広君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、馬場成志君の質疑を行います。馬場成志君。
○馬場成志君 自民党の馬場成志でございます。 まずは、このような早い機会にこの予算委員会で質問させていただく機会をいただきました先輩、同僚議員の皆様方に感謝を申し上げさせていただきたいというふうに存じます。 今国会は地方創生国会と言われておりますが、私は、熊本で生まれ、ずっと地域で仕事をしてまいりました。地方創生は私にとっても政治テーマであります。 今日は、そういったことで欲張ってたくさんの質問通告をさせていただいたわけでありますが、先ほど鶴保先生の質問が延びた分も私の方から引かれまして、既にもう十八分というようなことでございます。どこまでできるか分かりませんが、よろしくお願い申し上げたいと思います。 また、言葉の方でありますけれども、昨年国会に来ました頃は通訳が要るというようなことを言われたりしました。私は人の言っていることは分かるんですが、私が言っていることが通じないというようなことでございましたけれども、一年もたつとすっかり標準語になってしまいまして、もうそういったことでございますが、しかし、今日は先輩の議員さんから、愛媛の先生から熊本弁でしゃべらぬと質問はさせぬぞというようなことを言われておりますので、時々熊本弁が出るかとは思いますけれども、しっかりお聞き取りいただきますように、よろしくお願いを申し上げます。 まち・ひと・しごと創生、地方創生とは、まさに今の時代にあって、東京などの都会にはない地方の良さに着目した政策を打つことだと思います。今回の法案では、第二条で基本理念が七つ明記されております。時間がないので読み上げませんが、どれも地方創生に必要かつ重要な理念であります。しかし、法案は基本理念だけがうたわれ、具体的な政策までは明記されておりません。これから国会でも是非その具体的政策に向けたアイデアも議論したいと思います。 また、私の地元熊本では県庁内でいち早くまち・ひと・しごと創生本部を立ち上げており、自民党熊本県連の中にも自民党本部の地方創生実行統合本部への窓口を開けて、より実効性が伴うように行動していく所存でございます。 まだ始める前から冷めた意見も出ておりますけれども、地方のために力を尽くしていただきますよう、よろしくお願い申し上げながら、質問に入らせていただきます。 まずは、総理に質問させていただきます。 先日、ニュース番組で脱東京一極集中の方策というテーマで、企業が果たす役割として、まち・ひと・しごと創生会議の委員である坂根コマツ相談役が出演し、コマツの取組を紹介されていました。閣僚の皆さんはもうよく御存じのことかと思いますが、一部お話をさせてください。 地方に職場が必要であるという切り口からではなかったんですが、二〇〇一年に赤字に転落し、新たな方針を模索した結果、会社のルーツである石川県の小松市に本社を移した話を紹介されていました。面白かったのは、外国へのシフトではなくて国内でのシフトで物づくりが外国と競争できるのかというようなところでありました。 坂根相談役の話では、コストには幾つかの種類があるが、固定経費の本社機能の分を削減することが企業としての足腰を強くする、物づくりそのものは決してコスト的にも外国に負けることはないというような話でありました。その考えを基に拡張した事業展開の再構築も含め、小松市に移転し現在があると、今、好調であるということで認識をしております。生産は、国内、国外共に五〇%の生産ということでありますが、売上げのシェアは国内では二〇%ということでありますので、国内生産の五〇%のうちの六割の三〇%は輸出しているというような話でありました。 更に興味深い話は、三十歳以上の結婚率と出生人数について、東京では既婚者が五割で子供が〇・七人、石川では既婚者が九割で子供が一・九人、これを計算すると子供の数は五倍になるんです。あわせて、小松市の同居率は三世代同居が一五%、同じ敷地内に住んでいるところも合わせれば二五%だそうであります。 また、人材については、もちろんかつての東京本社からの異動もあるわけですが、現地採用を増やしているとのことでしたし、東京の学生も受験してくるという話でありました。そして、現地採用の中にも、優秀な社員にはグローバル人材として活躍してもらうようにしているとのことで、現地を知っている地域人材の中から世界を相手にする人材も生まれてくるということだと私は理解をいたしました。 そこで、一点目は、こういった事例が増えていくような施策を進めていただけるよう、地方に移転する企業の支援をお願いしたいというふうに思いますので、総理の今頭にあられるイメージというか、そういったものをお話しいただければというふうに思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) コマツの坂根相談役は、まさに日本の縮図がこのコマツであると、このようにおっしゃっていました。まさに高度成長期、コマツは、石川県からむしろ東京へ、そして外へどんどん出ていったわけでございます。そこでもう一度立ち止まって考えて、果たしてこのままでいいのかという中において、固定費についての考え方をもう一度見直す中において、しっかりとこれはむしろ小松あるいは石川に回帰すべきではないかと、そう考えられたわけでございまして、本社機能の一部である研修施設を東京から石川県に移しました。新工場をまた石川県に建設をし、現地採用を増加させたわけでございます。 これは、地域の雇用の増加と同時に経営の効率化にもつながったわけでございますし、また、勤めておられる従業員の方々も生活環境が明らかに良くなったわけでございまして、既婚率あるいは出生率については議員が紹介をされたとおりでございます。そして、生き生きと地方で活躍する本社社員あるいは工場の社員の生産性は向上していくものと、こう思われるわけでございます。 坂根さんがおっしゃるには、新たな、現地に勤務する限定社員をつくるということは、これは、北海道出身であるにもかかわらず結局はずっと九州の支社で人生を送るよりも、むしろ小松の方あるいは石川県の方が石川ということの限定の中で、石川で言わば本社の社員として仕事をした方が当然いいと思うかもしれないと、こういうことでもないかと思います。 その中で、工場立地の支援というのは既にあったわけでありますが、本社機能の一部移転など企業立地拠点を強化する取組を広く応援する仕組みを強化していくべきとの声は地方自治体や民間有識者からもいただいており、こうした民間発の取組を国として支援してまいりたいと考えております。
○馬場成志君 ありがとうございました。 コマツの場合はそのメリットを自ら模索したわけでありますので、ほかの、それを何か当てにして入ってくるということとは違ったというふうに思いますが、どうかそういった企業が一社でも増えますようによろしくお願い申し上げたいと思います。 二点目は、三世代同居推進ということで、石破大臣にお尋ねをしたいと思います。 私は、この法案にうたわれた基本理念を同時に満たす政策というのは三世代同居推進だというふうに考えております。潤いのある生活を営める環境、日常生活及び社会生活を営む基盤となるサービスの確保、結婚、出産又は育児についての希望を持つことができる環境、仕事と家庭の調和を図ることができる環境、これら全てが三世代同居推進で達成されると思っております。嫁しゅうとの問題だとかいろいろあるかというふうに、そんなことを言い始めたらちょっと長くなりますのでやめておきます。 おじいちゃん、おばあちゃんとの同居で、孫の面倒を見てくれれば嫁さんは働きやすくなるということになります。三世代同居と女性の就業率については、前段の質問でも触れましたけれども、山形、秋田、福井、新潟など三世代同居の割合が高い県ほど女性の就業率も高く、東京、大阪、神奈川など三世代同居の割合が低い県ほど女性の就業率も低くなる相関関係があることはデータでも実証されています。三世代同居の推進で女性の社会進出が進むとともに、おじいちゃん、おばあちゃんは孫育てを通じてやりがいが生まれて元気になる、病院に行く回数も減り、医療費などの社会保障費も安くなる、一石三鳥の効果が期待できるというふうに思います。 方法については、税の優遇でありますとか手当だとか様々な意見があると思いますけれども、三世代同居を進める具体的な施策を展開してほしいと強くお願いいたします。 石破大臣に御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(石破茂君) 委員の御指摘のとおりです。 同居がよいか、委員御指摘のような問題もないとは言いません。スープが冷めない距離なんぞという言葉が昔はやりました。スープがみそ汁でも何でもいいんですが、そういう距離に住まうことを近居と言うのだそうであります。同居しますとその分共通経費が浮きますものですから、暮らしやすいということもあるでしょう。委員御指摘のようなメリットもたくさんあります。あるいは近居というものもあるかもしれません。 これは、URにおきまして、そういう場合に家賃の割引、新たに入居する世帯の家賃を五年間五%割り引きますよと、半径二キロメートル以内に住む場合にはですね、そういうようないろんなインセンティブを付けられると思っております。そちらの方がお子さんが生まれる率も高いです。あるいは、女性の方の育児に対する御負担が減るということもございましょう。そういうことも併せて、どういうようなインセンティブを設けることができるか。融資あるいは税、そういうようなものをいろいろ考えてまいりたいと思っております。 委員の地方の知恵、まさしく市議会議員、県会議員、県会議長として地域におけるそういう知恵をお持ちでありますから、どうぞ御教導賜りますようお願い申し上げます。
○馬場成志君 ありがとうございました。 今日は質問はいたしませんけれども、下村文科大臣は就学前教育の無料化を検討されておると伺っております。例えばこういったことでも地方を優先するとか、そういったことをお考えいただければというふうに思う次第であります。 三つ目の質問に入らせていただきますが、ちょっと本来は通告しておるのは幾つかありますが、いずれにしろ、地方創生、地域おこしのためには人材が必要だということであります。 もちろん、今日は交付金の話も厳しい話も上がっておりましたが、お金も要ります。しかし、何しろ人材、アイデアが必要なわけであります。そして、石破大臣からは、人材が必要であれば派遣するというような姿勢も示していただいておりますし、今でも国からの出向で地方行政マンに対して大きな刺激を与えていただいている例も多いわけでありますが、しかし、国の方にも優秀な職員を幾らでも派遣できるというようなことではないというふうに思っております。 一方、地方の役所の方からも人事交流で国の役所へ出向して知恵や経験を積み重ね、地元に帰ってきて地域の振興に貢献してくれています。ただ、これも悩みがありまして、能力のある人材をやらなければ得て帰ってくるところが少ないと。しかし、そのような人材というのは現場でも欠かすことができない人材なんだというようなことであります。ですから、地方行政で採用をどんどん減らしている中で、出したくても出せない、出せないけれども出したいと、そういったジレンマに陥るわけであります。 ですから、だからといって地方の職員をただ増やすというようなことになれば、これまでの行革の意味がなくなってしまうというようなことになります。しかし、国からの人材も願いどおりにもらえるわけでもないし、当たり外れもあります。とするならば、考え方をひっくり返して、国で採用する職員を極端に減らして、そして国で働く人材を地方で採用して循環させると、そういったことが考えられないかというふうなことであります。 もちろん、国から千八百もの市町村に全てやったり、あるいは民間からやるということも難しいですから、都道府県をしっかりと強化して、そこをバックアップしていただくことでその千八百の市町村に人を回していかなきゃいかぬというふうに思っておりますが、本当の意味での地方創生を考えての人材を考えるならば、地方の実情が分かった人間が国の行政に携わり、そして広い知識とネットワークを持ち帰って地元を活性化させると、そういった考え方ができないかということであります。その方が全国それぞれの特性に合った、また問題点に沿った多くの人材を生み出すことにもつながり、法案の趣旨にも合っているというふうに考えるところであります。 また、これは地方公務員の中でも財政のことは考えないとかいうようなことではいけないと。やっぱり国家観を持たせるためにも、これは随分役に立つ部分があるというふうに思っております。地方分権の基礎づくりにもつながっていくというふうに思いますので、その辺を踏まえて石破大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(石破茂君) ありがとうございます。 これは、国家公務員法、地方公務員法をどう考えるかという問題でもございます。公務員制度の在り方をどう考えるかということでもございます。 地方からも随分人に来ていただいていまして、今二千四百二十三人、地方公共団体から中央には来ているわけですが、委員御指摘のような問題も確かにございます。公務員とはそも何ぞやと、どういうふうにあるべきかということも根源まで遡って考えなければいけませんし、これは労働組合がどうお考えになるか、人事院がどう考えるかというお話もあります。ただ、全く新しい御提案をいただきましたので、真摯に受け止めさせていただきたいと考えております。 ただ、当面できますことは、中央からどれだけ地方に送り込めるか。シティーマネジャーという言葉が正しいかどうか知りませんが、やはり人口五万人以下のところは余り行かないんですよね。熊本県の何とか部長さんはどこからとか、こういうふうに決まっていまして、本当に人が必要なちっちゃいところに行っていない。それを解消しなければいかぬだろうと思います。 そしてまた、霞が関に来られた場合でも、農水省が駄目ならば経産省に行ってくれ、経産省が駄目ならば厚労省に行ってくれみたいな、そんな話をしても駄目なので、霞が関版コンシェルジェみたいなものができないか。農水省じゃできないけれど、これ国交に行ったらどうとか、国交と厚労と組み合わせたらこんなことができるんじゃないか。要は、地方に対して親切な中央省庁でありたいし、そうでなければ地方創生なんかできっこないと思っております。
○馬場成志君 ありがとうございました。 とっぴなアイデアと思われると思いましたけれども、有り難い御答弁をいただきました。実現は簡単にはいかないと思いますが、御検討いただきたいと思います。 次は、省庁の縦割りを超えた農業支援。これは農業支援でありますので西川大臣にお尋ねしなきゃいかぬのですが、済みません、今日は、まち・ひと・しごとの観点から総理の方にお伺いさせていただきたいと思います。 農林水産省を中心に、国も農業支援策を一生懸命やっていただいていることは十分承知しております。ただ、時代や農業者のニーズに合わせて、まさにまち・ひと・しごと創生の観点から、農業支援は今まさに必要なものを重点的に強化していく必要があると考えるからであります。今回創設された創生本部は、省庁の縦割りを排しワンストップで政策を展開するセクションですので、農業支援策についても各省庁の縦割りを超える必要があるというふうに考えます。 そう申し上げますのも、私の地元熊本で、農林水産業関連で成果を出しつつある動きを後押ししている施策の中に、農林水産省以外の経済産業省や総務省の支援策を活用している事例が散見されるからであります。 今日は、幾つか事例を用意してまいりましたけれども、時間がございませんので……(発言する者あり)いや、私の時間がございませんので、要は、農林水産業に数千万円とは、額は少額でも海外への販路開拓や新たな顧客の獲得などを通じて地域の雇用創造などにつながる大変費用対効果の高い補助金の出し方があるのだというふうに認識もしております。 そういったことを含めまして、総理の御見解を、今の質問で分かりましたでしょうか、よろしくお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 農家の皆さん、本当に一生懸命真面目に仕事をしておられます。しかし、今年の米価もそうですし、なかなか農家の収入が上がっていかない、若い人たちが入ってこないわけでありますが、まず産業という側面において農業を生産性を高め、強い生産力を持つ分野にしていきたいと、こう思っておりますし、そして付加価値を高めていく努力もしていきたい、そして農家の収入が上がっていくような努力もしていく、そのためには付加価値を高めたり、六次産業化したり、さらには輸出をしっかりと振興していくということも大切なんだろうと、このように思います。 そうなると、とてもこれは農水省だけの政策では収まらないわけでございまして、内閣を挙げて課題の解決に様々な視点から取り組んでいるところでございますが、経済産業省による農商工の連携の取組や地域ブランド確立支援や、総務省による地域での立ち上げ支援等を積極的に推進しておりますが、要はこうした支援措置を農家の方々が一か所に行けば全部分かると、そしてこれとこれとこういうメニューを使えばこうなりますよということが彼らに分かるようにしていく、ワンストップ化を図っていきたいと、生産者に分かりやすくお伝えをしながら支援をしていきたいと、このように思っております。
○馬場成志君 ありがとうございました。 そこをしっかりとおまとめいただく中で、最終的にはこれは農林水産省でしっかりとやっていただかなきゃいかぬというふうに思っておりますので、また、西川大臣、よろしくお願い申し上げます。 最近は、災害が本当に至る所で起きてございます。昨日の台風でも死者また行方不明者も出ておるというようなことでありますけれども、九月の二十七日には御嶽山が噴火をし、多くの死傷者が発生をいたしました。改めてお亡くなりになりました皆様方に心よりお悔やみを申し上げますとともに、負傷されました皆様の一日も早い御回復をお祈りするところであります。 これは火山対策として山谷大臣の方にお伺いさせていただきたいというふうに思いますが、現在、懸命に救助活動に取り組まれておられるところでありますが、警察、陸上自衛隊、消防などの皆様方に心より敬意を表する次第であります。 さて、この度の御嶽山の噴火は、雲仙・普賢岳の犠牲者を上回る戦後最大の大災害となりました。政府におかれましては、この度の災害を教訓にして万全の火山対策に取り組んでいただきたいというふうに思います。 私は、この度の御嶽山の噴火を踏まえ、地震予知監視体制の強化を求めることが重要だというふうに思いますが、政府として今後具体的にどのような火山対策に取り組まれるのか、山谷防災担当大臣にお尋ねをいたします。
○国務大臣(山谷えり子君) 今回の御嶽山噴火では、火山噴火に関する情報を登山者や観光客にどのように伝えていくかといった情報伝達の課題や、委員おっしゃられましたように、火山観測体制の強化、シェルター等の整備、あるいは登山者や観光客の早期把握、あるいは避難計画、また、噴火警戒レベルが低くても活火山に立ち入る際には身を守るための装備が必要といった防災教育面での課題などが指摘されております。 今後、学識経験者など専門家の御意見を聞きながら、今回の災害において明らかになった課題をしっかりと検証し、対応策を速やかに講じていきたいと思っております。
○馬場成志君 ありがとうございました。ここ数日、本当に悪天候も重なっておりますので、携わられる皆様方の安全も心からお祈り申し上げたいというふうに思います。 また、内閣府、続けて山谷大臣にお尋ねします。済みません、防衛大臣にも併せてお尋ねさせていただきたいと思いますが。 内閣府は、今年度予算に九州に設置する基幹的広域防災拠点の現地対策本部の調査費を計上したというふうに聞いております。実は、九州だけが全国九ブロックのうち現地対策本部が未設置なのであります。今後、本部の設置場所の選定が進むものと思われますが、今どのような状況にあるのか、お尋ねをします。また、選定に当たってはどのような基準で選定されるおつもりなのか、山谷防災担当大臣に九州における基幹的広域防災拠点の早期整備への意気込みをお伺いします。 そして、あわせて、災害のたびに御苦労いただいております防衛省の立場から、どういった観点が必要か、江渡大臣に御答弁をいただきたいと存じます。
○国務大臣(山谷えり子君) お尋ねの九州地方についてでございますが、本年度、現地対策本部の設置場所の候補となる施設の調査検討業務を進めているところでございます。具体的には、九州内の都市、施設について、現地対策本部としての立地条件や建物の性能の観点から、国や県等の関係機関との連携のしやすさ、活動スペースの有無、非常用電源の整備状況等の調査検討を行っているところでございます。 具体的な現地対策本部の設置場所については、調査結果を踏まえつつ、国及び地方の関係機関と相談しながら確保してまいりたいと考えております。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 防衛省・自衛隊といたしましては、災害派遣を行う場合には自治体と緊密に調整、協力し、効果的な救援活動に全力で取り組むとともに、常日頃から自治体が主催する防災訓練に参加するなど連携要領の向上に努めている所存でございます。
○馬場成志君 ありがとうございました。様々な基準や体制もありますが、それには協力体制というものもあるというふうに思っておりますので、一日も早い前倒しの整備をよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。 それでは、本来幾つもありますが、じゃ、もう一問最後に、最後にというか、有村大臣と総理にお伺いしたいというふうに思います。 臨時国会では、地方創生と並んで女性の活躍が二つ目の大きなテーマであります。大臣は、企業で働いた経験を踏まえまして国政に携わっていらっしゃいます。そういったいろんなこれまでの経験を踏まえて、これからどのように取り組んでいかれるのか、決意をお聞かせいただきたいというふうに思いますし、済みません、そのまま、申し訳ありませんが総理の方にも、五人の女性閣僚を起用して、まず隗より始めよということでスタートしていただいたというふうに思っております。この起用と女性の活躍について、総理の思いをお聞かせいただければというふうに思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、各企業に役員の一人は女性ということで経団連にお願いをしているところでございます。 一方、では自民党はどうなんだということでございますから、さきの改造前においては、役員の改選前には三役中二人を女性の議員にお願いをしたところでございます。今回も政策担当者は女性でございます。 そして、国際社会の中で、日本は残念ながらOECDの中においても女性の閣僚の比率は低かったわけでありますが、相当それも今回、五人において躍進をしたところでございます。 しっかりと、ただ、これは全ての女性が輝く社会をつくっていきたいと、こう思っておりますので、職場であるいは家庭で、地域で貢献したいと思われる女性のそういう意欲や希望がかなう社会をつくっていきたいと、このように考えております。
○国務大臣(有村治子君) ただいま総理がおっしゃっていただきましたように、全ての女性が輝く社会づくりを目指すことが重要だと考えております。 今から四日前、十月三日に内閣に総理を本部長とするすべての女性が輝く社会づくり本部を設置させていただきました。そして、ごくごく近いうちに、この本部において全ての女性が輝く政策パッケージを打ち出し、発表をさせていただく予定でございます。そして、このパッケージに盛り込まれた施策を関係閣僚の先輩方と連携して確実に推進をしてまいります。 この国会では、女性の職業生活における活躍の推進に関する新しい法案を提出すべく、今努力を進めています。女性全体の暮らしの質を高めていく方策からも、できるものから随時やってまいります。 女性の活躍を阻むあらゆる課題に安倍内閣一丸となって挑戦しますとともに、女性全体の暮らしの質の向上、男女共同参画推進本部とも連携しつつ一丸となって取り組んでいくことを、大事な友人でもあります馬場先生と連携をしながらやっていきたいと思います。
○馬場成志君 今日は、本当に初めてでもうかちかちになって、ちゃんとした質問もできませんでしたけれども、実は、交通インフラの老朽化対策であるとか米の問題、飼料用米の促進、あるいは今年スタートした中間管理機構の話であるとか、あるいは燃油価格高騰の問題、そして学校の耐震化も、特に私学の方ですけれども、そういったことをお願いしたいというふうに思っておりましたが、なかなか思ったように時間を使えなくて、本当にたくさんの関係者には御迷惑を掛けたというふうに思いますが、どうか閣僚の皆さん方、本当に健康にも注意していただいて、しっかりと日本の発展のために働いていただきますようによろしくお願い申し上げて、質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で馬場成志君の質疑は終了いたしました。(拍手) 残余の質疑は明日に譲ることといたします。 次回は明八日午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時四分散会