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187回国会参議院2014/11/18

農林水産委員会 第4号

発言数
113
登壇者
21
会派数
6
開催日
2014/11/18

会議録

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告申し上げます。  昨日までに、野田国義君及び新妻秀規君が委員を辞任され、その補欠として徳永エリ君及び山口那津男君が選任されました。     ─────────────

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) 理事の辞任についてお諮りいたします。  柳田稔君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。  理事の辞任及び委員の異動に伴い現在理事が三名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に山田修路君、徳永エリ君及び紙智子君を指名いたします。     ─────────────

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務大臣官房審議官金子修君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

古賀友一郎自由民主党

○古賀友一郎君 おはようございます。自由民主党の古賀友一郎でございます。  今回は、まず米価の問題についてお伺いしたいと思います。  平成二十六年産米の米価が大きく下落をしております。各県のJA系統が農家に支払う概算金は六十キロ当たり前年比二、三千円も引き下げられているという状況です。これは、今年は作柄が良くて在庫もあるから需給が緩むんじゃないかという報道の影響などがあるようでして、確かに全国の作況指数自体は昨年を上回る一〇一ということでありますけれども、実際の主食用米の供給量は登熟の悪さから昨年よりも減少をして、需給はむしろタイトになるということが予想をされているわけであります。  そうした客観的な状況からいたしますと、私に言わせれば、これはある種の風評被害ではないかというふうに見ているわけでございますけれども、現実に米価は大きく下落をしておりまして、九月の相対取引価格も六十キロ当たり一万二千四百八十一円と、これもう近年にない低い水準で、稲作農家の経営に深刻な影響を及ぼすような状況であって、これはやはり何らかの対策が必要だという認識を持っております。  折しも、昨日、甘利経済財政担当大臣が、GDPが二四半期連続のマイナスになったということを受けまして、経済対策が必要となる可能性が高いという趣旨の御発言がありました。米価下落についてもこの中でしっかりと対応すべきではないかというふうに思いますけれども、西川大臣のお考えをお伺いします。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) 米価の下落、私どもも厳しく受け止めております。そういう中で、何ができるかということを十分検討してまいりました。そういう中で、与党の方で御議論をいただき、私の方に幾つかの提案がございました。  それを受けまして、具体的に申し上げますと、来年度以降も前向きな気持ちで生産者が励んでくれるようにと、こういうことに配慮しながら過日発表させていただきましたが、その中の一つが資金の融通どうするんだと、こういうことがありまして、支払まで時間掛かると、こういうこともありましたので、実質無利子の資金融通など当面の資金繰り対策を一つ立てました。  それから、今特に増えて大変心配した青死米、北海道でありますけれども、どうしてもナラシの計算上は量掛ける単価ということになりますと非常にナラシ対策の対応が難しい状況になると。そういう中で、大量に発生した北海道、特に北海道の青死米等については我々としてもできる限りの運用改善をやろうと、こういうことでこの間打ち出したわけであります。  さらに、周年の安定供給をやりたいと、こういうことで、余りにも売り急ぎが、日本国中どこも早く売ろうと、こういうことでやっておられる状況にありましたので、この売り急ぎの防止対策を考えまして、今細部を検討中でございます。  あとは、中長期的には飼料用米、現在十八万トンということを来年は六十万トンと、こういうことで考えておりますので、これらをしっかり取り組んでいきたいと、こう考えています。  それから、今御指摘がありましたように、来るべき経済対策があるのかどうかと、こういうことでありますが、これから指示が出てくるんだろうと思っております。その中で先ほど申し上げた対策もしっかり予算上裏付けをしたいと思いますし、さらにまた何ができるか、これは予算が伴うものにつきまして、与党の議論を踏まえつつ、私どももしっかり受け止めながら、何ができるかしっかり検討をしてまいりたいと、こう考えております。

古賀友一郎自由民主党

○古賀友一郎君 ありがとうございました。  冒頭、大臣がおっしゃった、生産者が励みになるような、まさに今、その生産者の希望というものが一番重要なターニングポイントに来ていると思うんです。今年は農政改革元年というべき重要な年でありますから、今の大臣のお言葉を信頼いたしたいと思います。是非しっかりと対策をお願いしたいと思います。  それでは次に、中国船によるサンゴ密漁問題について議論したいと思います。  我が国の貴重な宝石サンゴが中国の密漁船によって危機に瀕しております。小笠原諸島周辺海域における中国密漁船と思われる漁船の数は、海上保安庁が確認しているだけでも、九月から先月中頃までは数十隻だったのが、下旬になるとこれが百隻を超え、先月末から今月頭までは二百隻を超えるほどの数が確認をされております。  我が国の領海あるいは排他的経済水域を荒らし回って、年間〇・三ミリほどしか成長しないと言われているこの貴重な宝石サンゴを盗み取るような、こういう違法行為は断じて許し難いと、このように思います。  しかも、きちんと許可を受けて漁をしている日本人漁業者の船に体当たりまでしてくると。そういうやからまでいるということでありまして、これはもう、もはや窃盗団というよりは強盗団と言っても過言ではないと。そういった状況でありますから、一日も早くこうした違法行為を一掃するということに向けて我が国は全力を傾注しなければならないと、このように思っております。  そもそも、この中国船が大挙して押し寄せてきている背景としては、中国でのサンゴ漁の厳罰化によって供給量が減少して価格が跳ね上がったと。そのことで一獲千金を狙うやからにとってはリスクを冒してでも日本に来る価値が出てきたということのようであります。  元々、キロ当たり数十万円程度だった宝石サンゴの価格は、中国国内で規制が強化された平成二十二年頃から急速に上がり始めて、最近ではキロ当たり二百万円。中でも、希少なアカサンゴ生と言われているものについてはキロ当たり何と六百万円の値が付いていると言われております。  そうした状況に対して、我が国の対応としてまず考えられることは、中国に負けないよう厳しく罰するということでございますけれども、現状を見ますとこれは緩いと言わざるを得ません。我が国の領海で外国人が漁業等を行うと三年以下の懲役若しくは四百万円以下の罰金、これは外国人漁業の規制に関する法律ということですが、以下、外規法というふうに言いたいと思います。  また、我が国の排他的経済水域、EEZ内で無許可操業した場合には一千万円以下の罰金と、これはちょっと長い法律名で、排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律ということで、以下、主権法というふうに発言したいと思いますけれども。しかも、このEEZ内の違反につきましては、所定の担保金さえ払えば、容疑者は釈放されるわ、船もサンゴも返してあげるわというような本当に驚きの制度というふうに私は受け止めたんですけれども、そういう状況です。  その程度の罰則でありますから、沖縄宮古島沖で密漁して捕まった人間が、また小笠原で密漁して捕まっているというような状況でありまして、抑止力となっておりません。  そこで伺いたいんですけれども、外国の密漁船に対する罰則や担保金の水準を大幅に引き上げる必要があると思いますが、いかがでしょうか。その場合、政府としてどの程度引き上げるかが適当と考えているかということもお考えを伺えればと思います。

本川一善水産庁長官

○政府参考人(本川一善君) 先ほど衆議院の農林水産委員会におきまして、御指摘の両法の改正案が委員会としての起草をされたということでございます。午後の本会議に緊急上程される予定であるというふうに伺っております。  その中で、罰金については、先ほど御指摘の四百万円なり、あるいは主権法については一千万円という罰金でございますけれども、これを、日本の現行法制における個人の罰金額の最高額、三千万円にまで引き上げるというような内容になっておると承知しております。  この三千万円につきましては、先ほど議員が御指摘になったように、普通のサンゴであれば宝石サンゴは平均一キログラム二百万円、それから高い生のアカサンゴについては一キログラム当たり六百万円、そういう水準と比べましても、サンゴの密漁による経済的利得と照らしても抑止効果を発揮する水準ではないかと考えております。  それから、御指摘の担保金制度でございますが、これは罰金の引上げと併せて、私ども、違法操業については三千万円の担保金、さらに、船の中に違法に採捕されたサンゴを発見しました場合には、これにキログラム当たり先ほどの最高額である六百万円を掛けて徴求するといったような制度に改めることを予定しております。  排他的経済水域で違法操業が発見された場合、仮に船の中に十キロのサンゴがあった場合には、違法操業の三千万円と、それから十キロ掛ける六百万円、六千万円、合わせて都合九千万円の担保金を科するといったような方向で今制度改正を考えているところでございます。  立法につきましては院で御論議いただくことになっておりますが、私どもとして、中国サンゴ漁船の違法操業の抑止が図られるものと考えておりまして、早期に改正案が成立することを強く期待しておるところでございます。

古賀友一郎自由民主党

○古賀友一郎君 ありがとうございました。  今長官が御説明になったというのは、一つの整理だと私も思います。ただ、問題は、その実効性がどれだけ上がるかということでございまして、その点を私、注視していきたいというふうに思っております。  そういった観点から、この罰則と併せて、先ほど申し上げた主権法の制度ですね。つまり、担保金さえ払えば、容疑者は釈放されるわ、船もサンゴも返してあげるわという、こういう制度についてはそのままでいいのかという問題意識を持っております。  これは、なぜそうなっているかといいますと、一般に言われているのが、国連海洋法条約において、EEZ内における密漁については、容疑者を拘禁することも身体刑を科すことも禁じられているということに加えまして、拿捕された船と乗組員は合理的な保証金が支払われれば速やかに釈放されるということが定められているからということのようであります。  しかし、これは実は誤解がございまして、同条約では、サンゴのような定着性の種族に属する生物については明文で適用除外となっておりまして、身体刑を科すこともできますし、また船もサンゴも没収できるというわけであります。保証金を支払えば釈放するというような制度を取らなくてもよいと、言わば条約はそういう配慮をしてくれているのに、わざわざ国内法で規制を緩くしているというような状況であります。  そこで、まず本川長官に、なぜわざわざ規制を緩くしているのか、その理由についてお伺いします。

本川一善水産庁長官

○政府参考人(本川一善君) 条文をお示しせずにこの委員会で御説明するのは非常に恐縮でございますが、国連海洋法条約には、排他的経済水域を規律する部分と、それから大陸棚に関する規制を規定している部分がございます。先ほど御指摘の定着性の種族につきましては、大陸棚、まさに海底に定着しているものでございますから、そういう大陸棚に関する規定で規律がなされております。  一方で、定着性種族を除く水産動植物につきましては、排他的経済水域というところの部で、部というか章と考えていただければよろしいんですが、そこで規制がなされておりまして、定着性の種族を除く水産動植物については、委員御指摘のように、まさに身体刑を科してはならない、あるいは保証金が支払われれば釈放しなければならないという規定がございます。他方、大陸棚の定着性種族についてはそういう規定はございませんので、まさに条約上は委員がおっしゃったような規定になっておるところでございます。  ただ、この条約を国内法にどのように適用するかということを政府として検討した際に、排他的経済水域については先ほどおっしゃった主権法という法律を作りまして、この中に担保金制度でありますとか、さらには懲役刑は設けないといったような工夫をしたわけでございます。一方で、大陸棚についても一定の立法をするという動きを政府内でしておったわけでございますけれども、いろいろな問題点があり、大陸棚についてはまだそういう法律的な成案を見るに至っておりません。  そういう中で、定着性の種族、これは水産動植物でございますので、それについては条約上は別の形になっておりますけれども、国内法では定着性種族を除く他の水産動植物と同じように主権法で規律をするという判断を政府として、法律は通っておりますから国会としてもおやりいただいて、今定着性種族についても担保金制度、あるいは懲役刑を設けないといったような国内法が適用されるというような事態になっております。  したがって、国内法的にこの定着性種族について、今の主権法から除いて、あるいは主権法の中で別の規定を設けるということは十分に可能であるというふうに法的には考えております。ただ、仮に定着性種族のみを別の制度で律するということにした場合、混獲をしたような場合に、法の執行上、担保金制度を適用するかどうかといったようなことで、非常に悩ましいところがございます。  それから、担保金制度を適用せずに、広大な我が国の排他的経済水域、世界第六位の経済水域で外国船の取締りを実効性が確保できるのかと。やはり担保金制度で洋上で釈放しておるからすぐに次の取締りに回れるわけでありまして、仮に担保金制度を適用しないとすれば、遠い海域で拿捕したものを、必ず裁判所があるところまで船を引っ張ってこなければいけない。これには一隻では無理で、逃げないように二隻、三隻で周りを囲って誘導するというようなことが必要でございますので、その分取締り勢力をそぐことになると、こういった問題がございます。  それから、押収物を裁判を経ずに没収することが我が国の刑事法制上整合性が取れるかとか、ちょっといろいろな問題がございまして、これらの指摘について、論点については、当時もそうだったわけでありますが、短期的に結論を得ることは極めて難しい問題でございます。  ただ、しかしながら、議員御指摘いただきましたので、私どもとしては重要な課題と受け止めて、今後検討を深めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

古賀友一郎自由民主党

○古賀友一郎君 ありがとうございました。  恐らく、制定当初はサンゴのことなんか念頭になかったと思うんですよね。やっぱり魚中心で考えていたんじゃないかと思うんです。それから、今取締りの実効性の話も言われましたけれども、やっぱり私は一罰百戒効果というのは必要だと思うんですね、これだけ物量的にたくさん来ると。その場合に、船とサンゴを返してあげてしまう、容疑者も釈放してしまうということの持つマイナスの効果というのは私はあると思います。  どういう取締りが可能なのかを含めて、やはり私は今後の課題として検討していただきたいと思うんですが、この辺について、西川大臣のお考えをちょっとお伺いできればと思います。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) 今、担保金制度の廃止等の御指摘を受けました。  経緯については水産庁長官から申し上げたとおりで、かなり複雑だと、こういうことでございまして、広大な我が国の排他的経済水域における外国漁船の取締りの実効性、これをどう確保するかと、こういうことになると思いますが、今のこの問題は大変重要な課題でもありますので、水産庁の中、農林水産省挙げてこの御指摘に対して対応を検討していきたいと、こう考えております。

古賀友一郎自由民主党

○古賀友一郎君 ありがとうございました。是非前向きな検討をお願いしたいと思います。  それに関連して、もう一つ私疑問に思っていることがございます。  密漁は、まさに網を海に入れて漁をしているその現場を押さえないと逮捕できないというような話をよく聞くわけでありますが、しかし、外規法でもこの主権法でも水産動植物の採捕、捕まえる、捕るということだけじゃなくて、探索、これは採捕に資する生息状況の調査という意味ですけれども、探索、あるいは探索に該当しない探査についてもこの処罰の対象になっておりますし、外規法では、直ちに採捕できる状態にする採捕準備行為も処罰の対象になっているということでございますから、であるならば、まだ我が国の領海やEEZ内をうろうろ徘回している外国漁船については、必ずしもその漁の現場を押さえなくても逮捕、起訴することは可能ではないか、少なくとも法的には可能ではないかというふうに思うんですけれども、これは水産庁にお伺いしたいと思います。

本川一善水産庁長官

○政府参考人(本川一善君) 御指摘のとおり、探索、探査行為についても規制をしておりまして、処罰の対象となっております。  一方で、ただ、これらの行為の取締りの実行上、船舶が探索なり探査を行っているか否かなどを判別することは、正直申し上げて、極めて難しく、運搬という行為も禁止されておりますけれども、その運搬については、運搬船と称する船が魚を積んでおるということになれば、これは運搬というふうに構成要件を確認できるわけでありますけれども、この探査、探索については、なかなか外形的にそれを特定することが非常に困難である。単に徘回しているだけでは、これで起訴をする、立件していくということはなかなか難しいという問題があって、私どもとして研究はしてまいりたいと思いますが、極めて難しい問題があるということでございます。

古賀友一郎自由民主党

○古賀友一郎君 本当にそうでしょうかね。  一隻や二隻、ぽつぽつそこを通るぐらいだったら難しいかも分からないけど、あれだけ大挙して、まさに雲霞のごとくその辺をうろうろしている、密漁目的以外に何が考えられるんでしょうかね。裁判官の心証を形成するには、それで足りないとおっしゃるのかどうか、私はちょっとそこが疑問なんです。  それと、どうも慎重過ぎる対応がその密漁者を増長させているんじゃないかという思いもするところであるわけでして、そういう、ちょっと取締り当局の余りにも慎重過ぎるような姿勢、ここは私は、さっき言った一罰百戒効果も含めてもう一度考え直すべきじゃないかなというふうに見ております。  そのように、ただでさえ及び腰という状況なわけでありますけれども、これに拍車を掛けそうな事件も発生しました。  先月十五日、福岡地裁は、長崎県五島沖でサンゴを捕って外規法違反の罪に問われた中国人船長に対して、日本の領海だと認識していなかったなどと無罪を言い渡し、それが控訴もされずに確定をしてしまいました。私は非常に唖然としました。  そこで、まず、これは水産庁に伺いたいんですが、事実として、これは領海内だったということでしょうか。その証拠をお持ちでしょうか。お願いします。

本川一善水産庁長官

○政府参考人(本川一善君) お尋ねの長崎県五島市沖での事案につきましては、本年五月十四日に、水産庁の漁業取締り船が、長崎県五島市所在の女島灯台西約十九キロメートルの我が国領海内において、中国サンゴ船が操業していたのを確認をし、逃走した同船を追跡の上、外国人漁業の規制に関する法律違反で拿捕したものでございます。  位置は確実に領海内でございましたし、逮捕当時、その船長も領海内であったということは認めておりましたので、私どもとして、適切に捜査を行って、まさに送検をしたということでございますが、無罪判決となったわけでございます。  今後も、引き続き、そういう適切な捜査を行い、確実な的確な証拠収集に努めてまいりたいというふうに考えております。

古賀友一郎自由民主党

○古賀友一郎君 それでは、今度は法務省に伺います。  なぜ控訴しなかったんでしょうか。

上冨敏伸法務大臣官房審議官

○政府参考人(上冨敏伸君) 具体的な事件におきます検察の公判活動につきましては、お答えを差し控えさせていただきます。  なお、一般論として申し上げますと、無罪判決に対して控訴をするか否かにつきましては、検察官において法と証拠に基づいて適切に判断しているものと承知しております。

古賀友一郎自由民主党

○古賀友一郎君 司法というのは、信頼がイの一番なんですよ。今のようなお答えしかしないということに対して国民は大きな疑念を持ちますよ。  これは、故意が問題になっているんですよね、故意が。公海とEEZの境界付近だったらまだいざ知らずなんですが、これは領海かどうかというレベルですから、少なくともEEZに入っているという意識は持つべきなんですよね。だからもう、少なくともやってはいけない海域で漁をやっているという違法性の認識はこの船長にあったはずなんです。そこに反規範的な人格、態度は表れているわけですから、これは判例上もその故意は阻却されないというふうに思います。性能の悪いGPSで入ってきて気付きませんでしたと言えば無罪放免になるんですかね。いや、こんな判決はやっぱりおかしいと思うんです。  ただ、私は、もう検察も検察なんですよ、控訴もせずに確定させてしまうということは一体何事かということなんですよね。非常にこれは不可解です。  そこでお伺いしたいんですけれども、今回の対応について検察当局としての反省というのは何かないんでしょうか。今回の無罪判決を踏まえて、これを今後どう次につなげていこうとしているのかをお伺いしたいと思います。

上冨敏伸法務大臣官房審議官

○政府参考人(上冨敏伸君) 具体的事件に関します検察当局の活動内容に関わる事柄でありますので、この点についてもお答えを差し控えさせていただきます。  なお、一般論として申し上げますと、検察当局におきましては、無罪判決等があった場合、控訴の要否を検討する過程で当該事件における捜査、公判活動の問題点について検討するほか、捜査、公判について反省すべきところがあれば必要に応じ検察庁内で勉強会を開催したり、各種の会合において事例として報告するなどし、検察官の間で問題意識を共有して、反省すべき点については反省し、今後の捜査、公判の教訓としているものと承知しております。

古賀友一郎自由民主党

○古賀友一郎君 これは、その一般論で片付けるような問題じゃないと思うんですね。はっきりやっぱり国民に説明しなければいけません。これはもう司法全体のベースの信頼に関わる話ですよ、こんなことが行われていれば。  これは、私は密漁者にとって非常に大きな後押しになっていると思うんですね。実際にも、先ほど、冒頭申し上げたように、十月下旬からの密漁船の激増ぶりは著しいんですよ。また、加えて、現場で一生懸命取締りに当たっている水産庁、海保の人たちに申し訳ないと思いませんかね。深くこれは反省していただきたいと思うんです。  ちょっと時間が迫ってまいりましたので質問の順番を変えて、先にちょっと外務省にお伺いしたいと思いますけれども、やはりこの問題の解決には、我が国の対応だけじゃなくて、中国側の協力が不可欠であるというふうに思うんです。中国政府もその違法性を認めているわけですね。  先週十二日、中国福建省福安市の検察当局は密漁者四人を起訴したというふうな報道もされておりますし、一時期よりも密漁船が減っているのは中国政府が密漁船に帰港を指示しているからという報道もあるわけでありますが、中国漁民に一獲千金の夢がある限り、ほとぼりが冷めるとまた来ないとも限らないわけです。  そこで、中国政府には、密漁を一掃して二度とこういうことが起こらないように厳重に取り締まるとともに、この犯人の処罰、それから船のスクラップ、その他の再発防止措置についての実績を報告してもらうと。これだけやりましたということを報告してもらうこと、それから、我が国が奪われたサンゴ、これについてもきちんと中国国内で捜査をしてもらって、返還をしてもらうということを外交上要求していくべきだというふうに思いますけれども、お考えをお伺いしたいと思います。

滝崎成樹外務大臣官房参事官

○政府参考人(滝崎成樹君) 中国のサンゴ船の問題につきましては、外務省といたしましても、日中外相会談や、あるいは木寺駐中国大使発、王毅外交部長宛ての書簡の発出など、あらゆる機会を通じて中国側に対して度々申入れを行ってきております。  こうした申入れに対して、中国側は、一貫して断固密漁を取り締まっており、宣伝、教育及び厳格な法律の執行等の措置をとっているということ、あるいは日中両国の法執行部門が一層協力することを望んでいるというようなことを明らかにしてきております。  実際に中国側がどんな取締りをしているかということにつきましては日本政府としても把握しているものがございまして、例えば福建省、ここがサンゴ船の出港地域の一つというふうには見られていますけれども、この福建省においては省レベルの漁業の法執行機関が地方行政区に監督査察チームを派遣して、例えば漁港や海域における調査、監督の強化を要求したりというようなことをしているというふうに承知しております。  外務省といたしましては、今後ともその中国政府の措置が具体的な成果に結び付くよう、注視をしたりあるいは申入れをしていきたいと思っておりますし、あるいは、今委員の方から御指摘のありましたような点も踏まえながら、何が一番違法操業の根絶に向けて効果があるのかということを関係省庁とも十分に相談しながら対応していきたいというふうに考えております。

古賀友一郎自由民主党

○古賀友一郎君 具体的にやっぱり報告してもらうということが重要だと思うんですね。それがやっぱり相手方に対する、何というんですか、プレッシャーにもなると思うんです。そういうことは是非お願いしたいと思う。当然の、私、要求だと思いますよ、これは。  中国としてもやはり大国のプライドというのがありましょうし、また、見方によっては中国政府が裏で糸を引いているんじゃないかという、そういう見方もある中で、それはやっぱりそうじゃないんだということをしっかりと示す意味でも、中国、ちゃんとこれだけやっていますよということをきちんと報告してもらうということは、私、重要ではないかなというふうに思っております。  ちょっと時間がなくなってまいりましたけれども、これから安保法制の議論が本格化していくと思いますけれども、今回、政府の一連の対応あるいは答弁を聞いていますと、やっぱり法制だけじゃなくて、その解釈あるいは運用、全ての面で寒けがしたんです。私は、その底流に流れているのは、やはり自分の庭先だけをきれいにしようとする役所意識が蔓延しているんじゃないかと、このように見ています。  これは戦前のある海軍軍人の言葉ですけれども、日本海軍は全力で日本陸軍と戦い、余力で米軍と戦っているという極めて自嘲的な言葉を残しておりますけれども、そういった戦争という極限の中でもそんな状態だったわけです。そういった図式は今もやはり変わっていないんじゃないかというふうに思いました。一体どこを向いて仕事をしているのか、政府当局の猛省を促しまして、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 おはようございます。民主党・新緑風会の徳永エリでございます。  二十六年産米の対応について、十四日、農林水産省は農家の支援策をまとめました。西川大臣は十四日の閣議の後の記者会見で、先ほどもおっしゃっておりましたけれども、米生産者の不安を解消して、来年度以降も前向きな気持ちで営農に取り組んでもらえる体制を整えていくと、そうおっしゃいました。しかし、農家の皆さんの不安はそう簡単に解消できるものではないと思っております。価格は市場で、所得は政策で、やはり政府がしっかりと対応していただかなければ、やっぱり所得の減少が米農家の皆さんにとっては大変に深刻な問題であります。  この委員会でも何度も申し上げましたけれども、昨年末の水田政策の転換を受けて、現場のマインドは大変に冷え込んでおります。それから、TPPなど先の見えない不安の中で離農を考えている人たちもおり、また、息子を継がせることをやめるという声も聞こえてきています。それから、新規就農にも少なからずとも影響が出てきているとも聞いています。改めて、この米価の下落を受けて、農林水産省としてはしっかり現場を回っていただいて、個々の稲作農家でどんなことが起きているのかということを把握していただきまして、しっかりと支援をしていただきたいと思います。  この米価の下落によってまた離農が加速されるということになっては大変です。今まで一生懸命頑張ってきた農家をしっかり支えていく、この思いで取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) 御指摘がありましたように、この概算金を下げたのが米価全体の下げにつながったと、こういうことで、農家の生産意欲に大変なる影響を与えていると、これは私も真剣に受け止めております。そういう中で、今まではナラシの対策で何とか乗り切ろうと、こういうふうに来ましたが、先ほども申し上げましたように、出荷が余りにも集中して早め早めと行ったと。これは米穀機構等を使って少し出荷の速度を緩めてもらおうと、それが米価にどう反映するか見てみたいと、こう思っております。間もなく対応がしっかり詰め終わると、こういうことで、なるべく早くやっていきたい。  それから、セーフティーネットでありますが、これはナラシの支払までは時間掛かりますので、それに代わる金融対策をやっていきたいと、こういうことを考えています。それから青死米についても、先ほども申し上げましたけれども、量掛ける単価ということになりますと基準的な価格と非常に近づいてしまうと、こういうことでありますので、これも対応を考えてきたと、こういうことであります。  しかし、今後この経済対策が間もなく指示が下るだろうと私ども予測しておりますが、その中であと何ができるかと、それで米農家が来年に希望がつながると、こういう対策を検討していきたいと、こう考えております。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 無利子融資というお話もありましたけれども、そもそも所得がどっと減って借金を返せないという状況の中で、無利子であっても融資を受けるということは、借金の上に借金を重ねる、あるいは借金を借金で返すということになりますので、何の対策にもなっていないということを申し上げたいと思いますし、それから、米価の大幅下落だけではなくて、やはり米の直接払い交付金、この十アール一万五千円の半減というのが追い打ちを掛けております。  民主党では、今日改めて戸別所得補償法案を衆議院で提出をさせていただきます。今回の国会で廃案になってもまた提出をさせていただきたいと思います。どこまでもやりたいと思っています。どうしてかというと、これはやっぱり農家の一番の望みだからです。やはり民主党の農業者戸別所得補償制度は良かったと、あの十アール一万五千円さえあれば、米価が下落しようが、TPPに参加しようが、取りあえずは再生産ができる、営農を続けられると、何とか復活させていただきたいと、そういう声が非常に大きいので、私たちは法案を提出させていただくということでございます。  稲作農家の方々の意欲、これを向上させるためには、やはり米の直接払い交付金の復活が一番やるべき政策であるというふうに思いますが、この点に関して、大臣、いかがでしょうか。

佐藤英道公明党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(佐藤英道君) 昨年の経営所得安定対策の見直しの中で、米の直接支払交付金につきましては、米は麦、大豆などと違い十分な国境措置があること、諸外国との生産条件の格差から生じる不利はないこと、全ての販売農家を対象とすることは農地の流動化のペースを遅らせる面があること、米については潜在的生産力が需要を上回っている状況にあることなどの政策的な課題があったため、二十六年産から単価を削減した上で、三十年産から廃止をするとしたところでございます。  このように、米の直接支払交付金を削減する一方、多面的機能支払の創設、非主食用米への支援など水田の有効活用対策の拡充、さらには、農地中間管理機構を活用した農地の担い手への集積を推進するための支援策などの拡充を行うこととしたところでございます。また、大臣も先ほどお話をされたとおりでございますけれども、米価等が変動した場合には、収入減少影響緩和対策などのセーフティーネットを講じているところでありまして、意欲と能力のある担い手の経営の安定を図っていく考えであります。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 政務官から御答弁をいただきましたけれども、それは米の直接払い交付金を廃止するための理屈でしかないと思っています。現場の状況をしっかり見ていただいて、再度申し上げますけれども、何とかこの農業者戸別所得補償制度の復活、これを御検討いただきたいというふうに思います。  それから、十四日の日の二十六年産米等への対応についての取りまとめの中にありますけれども、平成二十七年産米の生産数量目標を十一月中に適切に設定するということでありますけれども、この適切というのはどういう意味でしょうか。どういう点に留意をして設定するのか、御説明いただきたいと思います。

松島浩道農林水産省生産局長

○政府参考人(松島浩道君) 二十七年産米の米の生産数量目標の設定の考え方についての御質問でございますけれども、これにつきましては、従来と同様、米の需給の安定を図るという観点から、米の需要の見通しを基本といたしまして、二十六年産米の供給量といった最近の米の需給動向を踏まえて決定していきたいと考えてございます。  また、昨年、農林水産業・地域の活力創造プランというのを決定いたしましたが、この中では、三十年産から、行政による生産数量目標の配分に頼らないで生産者や集荷団体等が中心となって円滑に需要に応じた生産を行うということとされております。  したがいまして、この二十七年産の生産数量目標の設定につきましては、このプランの方向に即して着実に改革を進めていくという観点から、従来の生産数量目標に加えまして、都道府県段階において自主的に主食用米以外へ転換する際の参考値を併せて提示するというふうな工夫も行っていく必要があると考えております。  いずれにしましても、委員からお話がございましたように、今月下旬を目途に食料・農業・農村政策審議会食糧部会を開催していただきまして、その委員の先生方の御意見も聞きながら決定してまいりたいというふうに考えているところでございます。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 このところ毎年生産数量目標が引下げになっておりますけれども、二十七年産米も生産数量目標を引き下げるということですか。

松島浩道農林水産省生産局長

○政府参考人(松島浩道君) 生産数量目標をどういう方向で設定するかにつきましても、ただいま申し上げましたように、直近の米の需給動向を踏まえて、食糧部会の御意見も伺いながら決定するという以上のことは現段階では申し上げられないということを御理解いただければと思います。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 米が余っているからといって生産数量目標を引き下げればいいということではないと思います。大雨とか、それから干ばつなんかもありますし、様々な自然災害が多発する中で、いつ何が起きるか分かりません。世界の食料不足が懸念される中で、生産数量目標の引下げには非常に不安を感じます。  生産を減らすことよりも、前回の委員会でも申し上げましたけれども、消費拡大の取組、ここをしっかり農林水産省としてしていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) 今御指摘がありましたように、この米価の下落、一番の要因は需要と供給のバランスが崩れておると、こういうことに尽きるんだろうと思うんです。そこで、私どもは超過作付けが起きないようにしっかり指導していきたいと思いますが、超過作付けが起きるか起きないかというのはほかにインセンティブが働く政策がなきゃ駄目だと、こういうことだと思います。  そういう中で、今、餌米も六百八十キロ取れた場合は十万五千円ということでやっておりますが、実態的にそれが全部六百八十キロ取れるかというと、そうにもなっていないと思いますが、やっぱりここの部分をしっかり充実させて農業者の皆さんに分かってもらうことが最も大切だと思います。  それから、中食とか外食というのが物すごい数字で今膨らんでいますね。そこの皆さんにも協力を願っておるところでありまして、それらを消費拡大につなげてもらうような努力を引き続き私どもは重ねていきたいと思うんです。それで、全体の外食、中食は八百万トンのうちの三六%、三百二十万トンを占めていると、こういうことでありまして、ここにも是非、少し米の使用量を膨らまして元に戻してもらうような働きかけもやっていきたいと思います。  それから、輸出の問題も、日本で一万五千円の攻防を六十キロ当たりやっていますが、これシンガポールあるいはジャカルタ辺りでも三万円から三万五千円です。それから、ヨーロッパ、ロンドン、パリ辺りは日本人の皆さんが食べているのは大体六十キロ六万円の米食べております。その六万円の米もスペインで作り、イタリアで作った日本用の米なんですね。  そういうときに、我々が輸出目標を掲げておりますけれども、これは窓口も十月三十一日に設置しましたが、統一的な輸出ができると、こういう対策で米も輸出を考えていきたいと、そして需要と供給のバランスを取れるようにしっかり頑張っていきたいと、こう考えております。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 中食、外食の問題は私も御指摘をさせていただきましたけれども、とにかく本当に消費が毎年毎年落ち込んでいるわけでございますから、真剣にあらゆる方法を考えて消費拡大のために御努力をいただきたいというふうに思います。  それから、ちょっと気になる通信社の配信記事がありました。中身を御紹介したいと思います。十月八日、米国の通信社ブルームバーグの配信記事です。  スーパー最大手のイオンの広報担当者によりますと、子会社の農業法人イオンアグリ創造は、来年、埼玉県で地元農家の水田十一ヘクタールを借り、米生産を開始する予定だと。二〇二〇年までに通常の農家の平均耕地面積の約五十倍に相当する百ヘクタールを借り上げることを目指している。この規模が実現すれば、日本で最大の米生産企業になるという。  安倍政権は、農地集約を進めるため今年から農地中間管理機構を立ち上げ、都道府県の集積バンクを通じて農地の売買や賃貸借を仲介している。景気回復に向け米国主導の貿易自由化交渉に参加する政府は、農地の八〇%を大規模農業生産法人が運営することを目指していると。  イオンの広報担当者は、この通信社の電話インタビューで、米と野菜を消費者に手頃な価格で安定的に供給することを望んでいると説明。日本の農家が高齢化し引退が進む中、子会社を通じて生産を引き継ぐことができると述べた。  安倍政権が主食用米の補助金を削減し、高齢農家が農業をやめるケースが増える一方、コンビニエンスストア運営のローソンとセブン&アイ・ホールディングスも農地と若者の農業訓練に投資をしている。  穀物取引会社コンチネンタルライスのここの取締役の方は、安倍政権の改革計画は進展していると指摘。今年は供給過剰により米価格が下落しているため、小規模で効率の悪い農家の撤退が加速し、農業生産法人への農地の貸出しが増加するだろうとの見方を示したということであります。  イオンは、二〇〇九年に子会社を通じて農業に参入しています。全国で十五か所の農場を運営し、計二百三十ヘクタールの農地で野菜と果物を栽培している。そして、住友化学も九月に米の生産・販売事業に参入すると発表したということであります。  この配信記事を見て、私は正直ぞっとして、不安な要素がいっぱいここにあると思っています。この住友化学、問題のネオニコチノイド系の農薬を製造しているところでもありまして、食の安全、安心は大丈夫なんだろうかと、コスト削減に走り過ぎやしないだろうか、そして小規模家族経営農家がどんどんと競争力に勝てず負けてしまって淘汰されていくんではないかということを大変に心配をしているところでありますが、この配信記事を読んだ農家の方も本当に心配しておられます。  今、この記事の内容をお話しさせていただいて、大臣はどのような思いでこの配信記事をお受け止めになるのか、お聞きしたいと思います。

奥原正明農林水産省経営局長

○政府参考人(奥原正明君) 農地の流動化の問題でございますが、昨年御審議をいただきまして、農地中間管理機構、この制度をつくっていただきました。現時点では、東京都を含めまして全ての都道府県で機構が成立をいたしまして仕事を始めている、こういう状況でございます。  この機構は、農地を所有者の方から借りまして、これを担い手の方に転貸をするというスキームでございますが、平成二十一年の農地法の改正で、一般の企業につきましてもリース方式であれば農業に参入するということはできるようになっておりますので、農地の中間管理機構が消費者から借りた農地を、先ほど御指摘ございましたイオンアグリとか、こういった法人の方にお貸しをすることも当然できるということになっております。特に埼玉県では、このイオンアグリが水田を借りまして米の生産を始めるということも我々は伺っております。  やっぱり地域によりましては担い手がいらっしゃらない、あるいはいても十分ではないという地域もございます。そういったところでは、それも農業を維持するための一つの方法だというふうに考えております。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 そういうことを聞いているんではない、よく分かっています、そのことは。  この配信記事を受けて、改めてお伺いいたします。大臣はどのようにお受け止めになっていらっしゃいますでしょうか。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) 私ども、この農政改革、三本の柱を立てています。一つは農協改革ですね、それからもう一つは農業委員会に関する改革、そして三つ目が農業生産法人に対する改革です。  そこで、私どもが心配しているのは、五〇%を超える出資で企業が参入したいと、こういう意見が強く寄せられているわけでありますが、私どもは、今までのように四分の一というのも、これは今の時世を反映しているかということから考えますと、できる限り多く農業者と一緒になって出資を高めてもらおうと、こう考えておりますが、どうしても私どもは、五〇%以上は農家が持つと、こういうことで、どういう状態に変わろうとも農家が主役、主体で農業ができるようにしながら、できれば企業経営はどうぞ農家と一緒になってやってもらおうと、こう思って農家の所得につながり、農家に配当が出ると、こういうことを願って今度の生産法人の改革はやっていきたいと思います。  ただストレートに企業が入ってきて、そして農家に代わって自分たちがやると、こういうことについては私はなかなか理解が得られないものだと思っております。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 今のお話が大臣の御本心であるならばちょっとほっとするんですけれども、まさに安倍農政改革というのはこの方向性なんじゃないかということを私たちは大変懸念しているわけですね。  大手の企業はもう流通も販売も担っているわけでありまして、これ例えばイオンなんかが生産を始めると、今までスーパーに農産物を納入していたところがはじき出されるということも考えられるわけですから、そう考えると全く太刀打ちできないわけですね。ですから、やはり小規模家族経営農家、既存の農業者がしっかりと農業を続けていけると、そういう環境だけはもう守っていくんだと、企業と連携して農業を充実させていくんだというふうに考えていただいて、農政改革ということを進めていただきたいというふうに思います。よろしくお願いしたいと思います。  そして、あとちょっと確認をしたいことがあるんですが、こういった企業による米の生産なんですけれども、これ生産数量目標、生産調整の内数ですか、それとも外ですか。

松島浩道農林水産省生産局長

○政府参考人(松島浩道君) 生産調整につきましては、経営規模の大小にかかわらず、また企業が設定した方針にかかわらず御協力いただくということでお願いしておりまして、その生産数量目標の内数で考えているところでございます。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 安心しました。外でどんどん作られると、それこそもう米が余るという状況になりかねませんので、そこをしっかりやっていただきたいというふうに思います。  基本的に、食料安全保障というのは、これは国策ですから、私はやっぱり民間に委ねるというのは非常に危険なんじゃないかなというふうに思っています。もちろん民間が参入することも必要かもしれませんけれども、その点でもしっかり既存の農業者に生産を任せるというか生産をしていただくということをしっかりと守っていただきたいということを申し上げたいと思います。  先日、北京で行われたTPP首脳会合で、TPP交渉会合の越年が決まりました。正直ほっといたしました。かつては、農業だけではなく社会そのものを崩壊させる現行のTPPには反対と西川大臣はおっしゃっていたわけで、TPPは農業の問題だけじゃないんだと、国民生活のいろんなところに、例えば国内法の改正だとかあるいは自治体の条例を変えなきゃいけないとか、あるいは政策までもTPPによって変えなきゃいけない場合も米韓FTAなどを見ているとあるわけでありまして、そういったことを御理解いただいているから恐らく社会そのものを崩壊させるということをおっしゃったんだと思いますけれども、今は、むしろ印象としては西川大臣はTPPの妥結に向けて大変積極的であるというふうに感じておりますが、改めて確認をさせていただきたいんですが、その点はいかがでしょうか。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) これからの世界経済どうなるかと、こう考えますと、やっぱり経済連携なしには、我が国だけが孤立していくような話はできないと思います。そういう中で、日本はFTAあるいはEPAを数多くの国と結んできました。さらに、今進んでいるのはEUとのEPAもやろうと、こういうことであります。それから、過日、委員会の御承認をいただきました日豪EPAについても、経済連携を深めようと、こういうことであります。  そういう中で、私は、農業が犠牲になる、そしてほかの工業製品が利益を得ると、こういうTPPあるいは経済連携は反対でございます。あくまでも日本農業を守りながら、そして経済の規模を拡大していくと、こういうことでTPPは進めるべきだと、こう思っておりまして、今進んでいる中身についても必ずそういう決着に向かっていると信じております。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 十一月十三日の日本農業新聞を御覧になったかと思います。米国の農務省がTPP合意で二〇二五年までに関税が撤廃になった場合に交渉参加十二か国の農産物貿易がどう変わるのかを予測した報告書の内容が載りました。参加国全体の輸出増加額七〇%は、その輸出先となる日本に押し付けられ、日本農業がほぼ一人負けするというものでありました。  これ、TPP、もし合意して参加するということになりましたら、段階的な削減がされていって最終的には関税撤廃ということを目指しているわけでありますけれども、この日本一人負けというのは非常にインパクトがありましたが、この記事の内容については大臣はどのようにお感じになりましたでしょうか。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) 新聞の見出しでありますから、各社各社それぞれの意見があってこのような見出しになったんだろうと思います。  私どもは、あくまでもTPPの交渉の中で農林水産物について日本が一人負けをするような交渉はやっていないつもりでおります。どういう場合になろうとも日本の今の農業生産を維持できる、そういう基本的な考え方で交渉は進んでいると思いますが、決して日本がそのような窮地に陥るような交渉はしていないと、こう思っています。  それから、新聞記事の中で数値の取り方はいろいろ変わると思います。日本の経済効果の方も、農業に対する状況と、あるいは鉱工業製品の数字がどう変わるかというのは、二十一作業分野の方のルールの交渉もありますが、関税交渉の結果、どこに落ち着くかということで、やっぱり計算は常にやっていなきゃならないと私は思っております。この経済効果についても、日本が計算している内閣府でやっている数字、あるいはアメリカのピーターソン研究所ですか、ここが書いた数字、さらには今回ここの新聞に出たような数字、それぞれ違っておりまして、まだどの国、どの経済も、仮定の議論しかしておりませんので、私どもは、どういう場合でも日本農業がしっかり守られて次の生産に結び付く、さらには国会の皆さんの御理解が得られると、この農林水産委員会の決議を基にしてこれからも努力を続けていきたいと、こう考えております。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 もうこの段階では、その農林水産委員会の決議を守るということでは農家の皆さんに安心してもらうことはなかなか難しいと思うんですね。日豪EPAにしても、もう具体的な数字があるわけですから、きちんと影響試算を改めてしていただいて、具体的に国内対策をどうしていくのかということをはっきりとお示しいただきたいと思いますし、TPPに関しましても、こうなった場合にどうするんだというようなことを言っていただければ少しでも安心材料になるんだと思いますけれども、決議を守りますとか日本の農業が駄目になるような交渉はしていないつもりですと言われても、余りにも漠然としていて雲をつかむような話でありますので、そこをもっと安心できるように、きちんと具体的な数字なり国内対策なりをお示しいただけるように今後も御努力をしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。  そして、サンゴの方に移らせていただきたいと思います。  昨日も鹿児島県沖で中国サンゴ船の漁船員が二名逮捕されたということが報道をされましたけれども、本日採決を予定しておりますこのサンゴ密漁対策関連法案ですが、今回の改正は中国サンゴ船違反操業に対して罰金や担保金の引上げを行うというものでありますけれども、それによってどの程度の抑止力が働くのか、効果が期待されるのか、その点について御説明いただきたいと思います。

小泉昭男自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(小泉昭男君) 徳永先生御指摘のとおりでございまして、大変大きな問題になっております。  今回の中国サンゴ船に対しましては、その抑止効果、これは大分議論をされていることでございますが、罰金の大幅な引上げを内容とする議員立法、関係法律の改正案でございますが、先ほど衆議院で農林水産委員会において全会一致で提出を決定いただいたと、こういうお話もございました。この我が国における中国船の違法操業の抑止がこれをもって図られていく、こういう期待を込めておりますので、この改正案の成立を早期にお願いしたいと、こういうことでございます。  また、この抑止効果の部分、なかなか法的な部分が多うございまして、漁業取締り船の増隻、大型化を図っているのでございますけれども、最近はこの音が海上でなかなか届きにくい、こういうことで、また改めて長距離音響発生装置ということですね、これは御案内のとおりでございますが、三キロぐらいまでは音が届いて聞こえるようであります。しかし、内容をはっきり確認するには五百メートル、そして、それ以上近くなるとうるさいと、かなり効果があるようでありまして、これで違法操業をしている漁船に対して注意を促すわけでありますが、この際、先ほどもほかの委員からもお話ございましたけれども、大変危険でございますから、最新鋭の防弾、防じん、防護、救命胴衣ですね、これはどんなことに遭遇するか分かりません、それも準備いたしまして、ヘルメットも今までよりも強力なヘルメット、これを着けるようにいたしまして、装備をしっかりと整えて、今後とも現場の取締り能力の充実をしっかりと図っていきたいと、こういう考えでおりますので、御指導をまたこれからもお願いしたいと思います。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 時間がなくなりましたので、まとめさせていただきたいと思いますが、今も御説明がありましたけれども、しっかりと安全の装備の充実ということももう更に図っていただきたいと思いますし、また、今回のことを受けて、罰金の引上げだけでは駄目だと、日本の政府は取締りが甘いという、国民からそういう声も大変に多く上がっております。  水産庁や海上保安庁には、今後、漁業取締り体制の一層の強化を御検討願いたいということをお願いしたいと思いますが、最後に大臣から一言、御決意をいただいて結びたいと思います。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) 法を改正いただきまして、これを相手の中国の密漁船にしっかり伝わるようにしていきたいと思いますし、取締りに関しましても、海上保安庁を始め各省と連絡を密に取りながら、しっかりこのサンゴ密漁船に対する対策を取ってまいりますので、よろしくお願いいたします。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 終わります。  ありがとうございました。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 みんなの党の山田太郎でございます。今日は、質疑よろしくお願いします。  ほかの委員会の関係で順番も変えていただきまして、委員会の方には大変配慮をいただきまして、本当にありがとうございます。  それから、今日は内閣府の副大臣に来ていただいていますので、ちょっと順番を入れ替えて先に農協改革についてやらせていただいて、私の質問が終わったら、委員会取り計らいがあれば御退席いただいてもいいかと思っておりますので、そのとおりよろしくお願いできればと思っています。  さて、先ほど西川大臣の方からも少し触れる部分がありました農協改革に関してなんですが、先週の十二日だと思いますけど、政府の規制改革会議で全中の監査廃止を求めた提言というのをまとめられているかと思います。これは、六日に発表されました全中の自己改革案、これが現状維持に近いものだということでしたので、これに対応するような形でまとめられたというようなことも伺っておりますが、内閣府副大臣にお伺いしたいんですけれども、この提言の趣旨についてお答えいただけないでしょうか。

赤澤亮正自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(赤澤亮正君) 本年六月に、農協改革の一環として、全中など中央会の見直しを含む規制改革実施計画が閣議決定をされました。山田委員御指摘のとおり、十一月十二日の規制改革会議の提言は、この改革のフォローアップとして、全中の自己改革案の公表を受け、取りまとめられたものでございます。  その提言の中では、単位農協に関する経営相談と監査を同一の主体である全中が実施することは、監査の独立の観点から信用性に問題があること、それから、仮に全中監査が単位農協のニーズに合致する場合であっても、任意の求めに応じる形にすべきことなどから、全中が単位農協に対して行う監査の義務付けの廃止の必要性を示した、そういう提言になっております。さらに、中央会組織全体について、会員のリクエストに応じた調整を行う一般社団法人への移行も提言されているところでございます。  いずれにしても、本提言も踏まえ、農林水産省を中心に、次期通常国会に関連法案を取りまとめて提出すべく改革案が取りまとめられることになります。規制改革会議でも、その具体的内容について引き続き検証をしていただきたいと考えております。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 全中のこの監査権限につきましては、全中の方は現状維持を訴えていますし、他方、今ありましたけれども、政府の方としてはこれを廃止しようとしていると、こういうふうに見受けられます。  そこで、農林水産大臣、西川大臣にお伺いしたいんですが、全中のいわゆる監査権限の今日的意義というんですかね、その辺りと、もう一つは、では、今後監査権限はどうするのが望ましいのか、この辺り、御発言いただけないでしょうか。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) 農協法に基づく強制監査のことだと思います。  そこで、今日的意義はどうだと、こういうことでありますが、農協法、昭和二十九年に改正をして全国に一つ中央会を置く、あるいは都道府県に一つずつ置くと、こういうことになりまして、大変、農協法に基づく強制監査でありますが、非常に効果を上げました。これは事実です。一万に及ぶ農協が七百に減ったわけでありますが、今日ではいずれの農協も健全経営をしてくれていると、こう私は受け止めております。  さて、そこで強制監査の問題でありますが、全中の皆さんから言わせれば、今までうまく来たのでありますから、このままの方がよろしいのではないかという意見であります。一方、規制改革会議は、六十年たって立派に仕事をやり遂げたと、そういう中で、何も農協法に基づく特別な関係として強制監査するよりも一般の監査で十分足りるだろうと、その方がむしろ多角的だと、こういう意見もあって、まだ意見の調整は終わっておりません。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 是非、農協改革、しっかり、アベノミクスの一つの、現場の農業改革の一つだと思いますから、取り組んでいただければと思っております。  農協改革関係、これで終わりでございますので、もし副大臣御退席の件でしたら、これで結構だと思いますが、委員長。

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) 赤澤内閣府副大臣、御退席いただいて結構でございます。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 次に、先ほど徳永委員の方からも少し触れました農薬とちょっと蜜蜂の話について少しやりたいと思っております。  実は、九月の十七日に、岐阜県の各務原市議会というのがありまして、そこで杉山元則市議という方が農薬と蜜蜂の問題で市の本会議で質問しましたところ、議会からその後問責決議をされたと、九月三十日に問責決議をされたということであります。  問責の理由は、質問が関係者に多大な迷惑を掛けたということでありますが、私、その議会、ユーチューブで後で拝見させていただいたんですけど、普通の農薬散布に関する問題点、それを市に問うたということなんで、どうしてこれが問責に当たるのか、こんなのが問責に当たるんだったら、私なんか何度も議員辞職を求められているんではないかなと、こういうふうにも思うわけでありますが。  本件に関して農水省さんにも問合せをいたしまして、特に、農薬散布に関するガイドラインを農水省さんは通達しているということで、ただ、この内容がなかなかきちっと把握できていないと。  実は杉山議員にも私直接お会いしまして聞きましたところ、やっぱり現場ではこのガイドラインに違反している事例もあるということを写真付きで実はいろいろ聞かせていただきました。ネオニコチノイド系の農薬が使われているということで、先ほど徳永議員の方からも話がありましたが、蜂が実際に死に絶える事例ですとか、これは学説ではありますけれども、人体への影響があるんではないかと、こういうことが問われているわけであります。  そこで、やっぱり農薬の問題、非常に重要な問題でもありますのでお聞きしていきたいんですが、できれば、農薬は人体にも危険なものですのでなるべく使わないようにしていただきたいなと思ってもおります。農水省さんも、農薬取締法に基づきまして、平成二十五年の四月二十六日に、都道府県知事宛てに住宅地等での農薬使用についてという農薬使用適正化のための通知というのも出していらっしゃいます。これは結構なことなんですけれども、この通達の実施状況等をどのように把握されているか、これをお答えいただけないでしょうか。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) 二十五年の四月に、学校、公園、住宅地周辺等において農薬を使用するときに守るべき事項や都道府県の体制整備等について、環境省とともに通知を発出しました。農薬使用者あるいは都道府県、市町村などに対する周知にこれまでも努めてきました。  そういう中で、各都道府県の体制整備状況については現在調査を行っておるところでありますが、今日この委員会がありますので、急遽、分かる県から調べてみたと、こういうことでありまして、委員が関心を持たれているのは岐阜県、愛知県の例かと思いますが、これは別途照会しまして、岐阜県では県庁の農林部局あるいは環境部局、愛知県では県庁及び出先の農林部が相談を受けております。  そこで、これらの県において受け付けた相談の内容に応じて農薬使用者等に指導を実施していると、こういうことですが、まだ今日ちょっと間に合わなかったんでありますが、間に合ったところだけ申し上げますと、岐阜県ではこれまでに三件、それから愛知県で四十一件と、こういうことで問合せが来ておりますが、全国的なこの問題等についても更に調査をして、なるべく早く報告できるようにしたいと思います。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 岐阜県で三件、特定の県だけを取り上げるつもりはないんですけれども、やっぱり通達出しっ放しというのはまずいと思いますので、是非、調査の上、私の事務所の方にも通知していただければ、この問題引き続きやらせていただきたいと思っています。  さて、もう一つ、農薬使用の削減ということは、一つ目標にもなると思うんでしょうけれども、総合防除の問題、これは先ほどの杉山議員も最後の結びで、質問の中でされていたんですが、総合防除、IPMという手法、考え方があります。これは、農薬に頼らずにいろいろな防御手段を有機的に組み合わせていくと、生態系と調和を取りながら害虫を駆除していくという方法でありますが、まず、大臣は、この総合防除の考え方についてどのような御認識にあるのかお答えいただけますでしょうか。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) この総合防除の考え方、今朝も議論したのでありますが、総合防除、どうしたらうまくいくかと、こういう話を我々も議論しました。そうしまして、このやり方によっては、一番農薬を使わなきゃならないところに合わせてしまいますと少量の防除薬で済むところがどうなるかとか、こういう議論をいろいろやってきましたが、これは総合的にやった方が効率的だと、こういうこともありまして、これからもその部分は進めていきましょうと、こういうことで我々は議論をしてきました。  いずれにしましても、農薬を使うことによって農業生産の方は効率的になるかもしれませんが、環境への負荷を考えると、こういうことをしますと、できる限り軽減をしていかなきゃならないと、こういうことと私は受け止め、農作物の病害虫防除について今日もいろいろ議論しましたが、化学合成の農薬だけ使うのではなくて、天敵あるいはフェロモン、これを使おうと、こういうことでありました。  一つ事例として紹介しますと、南大東島のサトウキビですが、あれはハリガネムシに作物がやられてしまうんですね。それで、雌のフェロモンをチューブで流しています。そこへ雄が集まってくると、これによってハリガネムシを駆除しようと、こういう考え方があります。    〔委員長退席、理事野村哲郎君着席〕  それからもう一つ、ちょっと特異なのは、アブラムシをテントウムシに食べさせると。じゃ、テントウムシ逃げていっちゃうんじゃないかと、こういう議論をしたら、羽を切って飛べないようにしておいてアブラムシの駆除はテントウムシにお願いするとか、いろいろ考えています。いろいろ考えておりますが、できる限り農薬を使わないで生産性が上がるように私どもは努力を重ねていきたいと、こう考えております。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 ありがとうございます。  最後に、先ほどちょっと触れましたこの各務原市の杉山元則市議のような方、ちょっと勇気を持って市議会で、地方じゃこんなことを、蜜蜂と農薬との関係を聞くだけでかなり勇気が要るようでございますけど、この辺りについても、もちろん中身、大臣、知らなければ難しいでしょうけれども、御感想というか、少しその辺りもお伺いして質問を終わりにしたいと思いますが、いかがでしょうか。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) その件については詳しく承知しておりませんので、またよく調査をしてみたいと、こう考えております。  いずれにしても、農薬を減らして、そして生産性が向上を図れると、こういう体系はやっぱり推進していくべき農法だと思いますので、これからも有機農法について前向きに取り組んでまいりたいと考えております。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 ありがとうございます。  是非、これはもう各務原市だけの問題ではないと思いますので、全国で同じような問題があるかと思います。農水省、全面的に取り上げていただいて、先ほどの宿題も是非引き続きやっていただければと思っております。  解散前の非常にこういう状況の中でありまして、今国会もいろいろと質問させていただき、こういう機会をいただきまして本当にありがとうございます。  私の質問はこれで終わりにしたいと思います。ありがとうございました。

平木大作公明党

○平木大作君 公明党の平木大作でございます。  本日は、ちょっと通告と順番を変えまして、まず初めに地域振興あるいは農業振興におけるオーベルジュの可能性について質問をさせていただきたいというふうに思っております。  この質問、実は先日、地方創生特別委員会でも取り上げさせていただきました。小泉副大臣にも御出席いただきまして、大変前向きな答弁をいただいたと思っております。  改めて、これ前向きに今御答弁いただいているんですが、なかなか、この六次産業化、六次産業化と掛け声は大きいんだけれども、いざやってみようとすると結構障壁が大きいという声、たくさんいただいております。そういう意味で、国としてもより制度を使いやすくしていただく、是非このオーベルジュも含めて推進していただきたいとともに、このオーベルジュまで考えていきますと、実は農水省単体ではできない、省庁横断的に取り組んでいただかなければいけないということもございます。そういったこともありまして、今日は厚生労働省にも来ていただいているわけでありますので、是非、今日は応援団になって帰っていただきたいという思いで質問に立たせていただいております。  まず最初なんですが、確認の意味で、今回、今参議院において審議をされております地域再生法の改正案でございますけれども、この一つの目玉が、今回、農業振興のために六次産業化に関わる施設であれば農地転用に特例を適用しようということが今回盛り込まれているわけでございますけれども、これ、具体的にどういうことなのか、ちょっと制度について概要を御説明いただけますでしょうか。

三浦進農林水産省農村振興局長

○政府参考人(三浦進君) お答え申し上げます。  今回の地域再生法の改正案における農地法及び農業振興地域の整備に関する法律の特例措置につきましては、市町村が作成する地域再生計画等に基づきまして、六次産業化に資する施設等を整備する場合に、施設用地の農用地区域からの除外及び農地転用許可を迅速かつ円滑に行うことを可能とするものでございます。  この特例措置の対象となる施設といたしましては、地域の農林水産物の加工販売施設ですとか、地域の農林水産物を利用して都市住民等との交流を促進するためのいわゆる農家レストランや農家民宿といった、地域の農林水産業の振興に資する施設を想定しております。具体的には政令で規定するということとなっております。  御指摘の簡易な宿泊施設を備えたレストランであるオーベルジュにつきましても、形態によりましてはこうした農地法等の特例措置の対象となり得るものであると考えております。

平木大作公明党

○平木大作君 今御答弁いただいたように、これは先日も小泉副大臣からも御答弁いただきました。いろんな要件満たせれば、このオーベルジュについても今回の改正法案の中の特例申請に該当するんじゃないかという御答弁いただいたわけであります。  オーベルジュというのは、私何が魅力なのかなと思いますと、一つは、やっぱり基本的に周りが開発されていないところ、ここが大きな魅力だと思うんですね。  そういう意味では、これ本当に日本の田園風景の中で、あるいは山里の中で地のものをおいしくいただく。いわゆる山里の中でおいしいものをいただこうとすると一つのネックが、交通手段がなかなか限られている。基本的に車で行かなきゃいけませんので、どうしても、その地のお酒ですとかワイン、こういったものも一緒に味わいたいわけですけれども、なかなかそれがかなわない、また提供することができないということが一つネックとしてございました。  そういう意味では、オーベルジュというのは宿泊に力点があるんではなくて、あくまでも地のものの料理を食べていただいて、併せてお酒も飲んでいただいて、ゆっくり一晩過ごしていただいて、翌朝モーニングを食べて出ていくと、こういう形でございます。そういう意味では、まさに農地をしっかりと生かしながら、あるいは農業をしっかりと振興しながら、同時に六次産業化、地域の振興につなげていくという意味でとても合っているんじゃないかなというふうに思っております。    〔理事野村哲郎君退席、委員長着席〕  じゃ、具体的に取り組もうというときに、といってもいろいろ障壁がある。まず、オーベルジュの一歩手前というか半歩手前のところから今日お伺いしていきたいんですけれども、まずはオーベルジュではなくて、じゃ、農家レストラン、農村レストラン、これをやるときに、これ具体的にどんなハードルをクリアしなければいけないのか。今日、厚生労働省から来ていただいていますので、御答弁をお願いいたします。

三宅智厚生労働省医薬食品局食品安全部長

○政府参考人(三宅智君) 飲食店営業に関してでございますけれども、食中毒の予防等の観点から、飲食店営業その他公衆衛生に与える影響が著しい営業を営もうとする者は、食品衛生法第五十二条第一項に基づき、都道府県知事等の許可を受けなければならないということになっております。この許可に関しましては、同じく食品衛生法第五十一条に基づき、都道府県知事が公衆衛生の見地から必要な基準を定めることとなっております。  具体的には、御指摘の農家レストランを含む飲食店営業につきまして、調理場の衛生的な構造ですとか、あるいは調理用器具等の衛生的な管理、トイレに関わる衛生面での設備などに関する基準が各都道府県の条例で定められており、飲食店営業を行うに当たってはこれらの基準を満たしていただく必要がございます。

平木大作公明党

○平木大作君 当然、飲食物提供する上で食中毒等を起こしてはいけないわけですので、こういった基準がしっかり適用されるということで今御答弁いただきました。  お伺いしたいのはこの先なんですけれども、じゃ今度は、いわゆる飲食物を単純に提供するだけではなくて宿泊機能も併せて提供しているオーベルジュ、ここについて、そもそもこのオーベルジュというのは、じゃ、これ業態でいうといわゆる飲食店になるのか、それともホテルですとか旅館とかになってしまうのか、この業態でそもそもどこに入るのかという話と、それからあわせて、先ほどのいわゆる農家レストランをやるときに加えて何か越えなければいけない基準、ハードル、こういったものがあれば、是非御答弁をお願いいたします。

福本浩樹厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(福本浩樹君) お答えいたします。  宿泊に関してでございますけれども、これは旅館業法という規制が掛かります。旅館業法上は、一つは宿泊料を受けるということ、それから二つ目には寝具を提供して施設、宿泊する空間ですけれどもそれを利用させると、こういう事業形態に関しては、旅館業法でいいます旅館あるいはホテルというものに該当いたしますので、都道府県知事の許可を受けなければならないということになります。  都道府県知事の許可の基準ですけれども、一つには構造設備基準がございます。旅館、これは和室、それからホテルは洋室でありますが、旅館の場合について申し上げますと、その構造設備基準では、客室の数が五室以上であることでありますとか、一つの客室の面積の基準として七平米以上であることでありますとか、あるいはフロントを設置すると。そのほか、衛生面において、換気あるいは採光等の設備を設けなければならないというような構造面の基準がございますし、運営面の基準としては、宿泊者名簿を備えるでありますとか寝具、浴槽の消毒等を行うというような衛生面の基準がございます。  ただ、これが一般的な基準でございますけれども、今申し上げました構造設備基準を満たさない施設においては、旅館業法上一つの特例として簡易宿所という形態もあります。これは、その規制を緩和した形で許可を受けるわけですけれども、今申し上げました基準のうち、客室数でありますとか一室の面積でありますとか、あるいはフロントを設置するというような構造基準については簡易宿所の場合には適用いたしません。客室の延べ床面積が三十三平米であるという基準だけが構造設備の基準ということになります。  加えて、この簡易宿所でありますけれども、これ農水省所管の法律になりますけれども、農林漁業体験民宿業、これは農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備の促進に関する法律という中で位置付けられる農林漁業体験民宿業であります。この場合には、その簡易宿所について、先ほど申し上げました客室の延べ床面積の基準も適用しないという形で簡易宿所としての許可を受けられるというのが現行の体系でございます。

平木大作公明党

○平木大作君 ありがとうございます。  今いろいろ御答弁いただきました。大規模なものにしようとすると、先ほどの客室の基準ですとかフロント設置ですとか、いわゆる昨今別のところでたくさん議論されたところも関わってくるわけでありますけれども、特に簡易のものあるいは農林漁業に関するものであれば、大分規制としてはハードルが低いということを今御答弁いただいたかと思います。  これ、また現場の事情をよくよく見ていただいて、これ旅館業になるとかあるいはホテルになるとかとなったときに、一つ、私もかつて銀行にいたときによく見ていたんですけれども、いわゆる銀行の貸出先として見るときに一番実は厳しい業態がこの旅館、ホテルになります。宿泊率で基本的に経営を見ていくわけですけれども、なかなか高い水準に持っていくことができない。高い水準になったものがふとしたきっかけでぐっと落ちてそのまま倒産してしまうということがよくありまして、いわゆる一番いろんな業界の中でも厳しい業界になります。ですから、そこを基準にいろいろ、例えば参入障壁ですとか基準といったものが当然つくられている。厳しい業界の中でつくられたものをそのまま適用しようとすると、やっぱりなかなかこれ越えるのが大変ということでございます。  そういう意味では、今もう制度として整っているということでありますけれども、私のところにも実は、地方創生委員会におきましてオーベルジュの質問をしましたら、いろんな方から大分ちょっと興味あるんだけどというお話をいただいています。ただ、やっぱり、でも自分のところで旅館できないなという声も一方でいただいていまして、そもそも制度が周知されていないというところがあると思っておりますので、これ是非農林水産省としても、もっともっとこのオーベルジュ、地域振興、あるいは農業振興の取組として使えるんだよと、周知、是非御努力いただきたいなというふうに思っております。  もう少し時間ありますので、ちょっとテーマを変えまして、私もサンゴの密漁問題についてもお伺いをしたいと思っております。  まず、今回、これも先ほども御質問ございましたので簡単な答弁で結構ですけれども、基本的にはこの違法操業に対する罰金というもの、それから担保金、最高水準まで引き上げるということでございますが、どの程度の抑止力を見込んでいるのか、御答弁をお願いいたします。

本川一善水産庁長官

○政府参考人(本川一善君) 三千万円に引き上げるという法律案につきまして、先ほど衆議院農林水産委員会において全会一致で提出することが決定されたということでございます。  その中で、三千万円という罰金の額でございますけれども、国内の個人に対する最高の罰金額でございます。先ほど申し上げましたが、宝石サンゴの平均的な価格は一キログラム当たり二百万円。それから、その中でも特に高価なアカサンゴにつきましては一キログラム当たり六百万円ということでございますので、サンゴに掛かる違法な利得から考えて、一定の抑止力を発揮するのではないかと考えております。  それと併せまして、先ほど来議論がありました担保金制度におきましても、違法操業に対して三千万円、罰金と同額の担保金を科すると同時に、船の中に違法に採捕されたサンゴがありますれば、それに対して一キログラム当たりこれも最高の金額の六百万円を科するということにしておりますので、このような制度を併せて、早期に改正案が成立することを期待しているところでございます。

平木大作公明党

○平木大作君 一定の抑止効果を見込んでいるということでございますけれども、今回、一つの対策のポイントというのは、私、この時間的な制約ですとか緊急性を要するというところで、一旦、いわゆる罰金ですとか担保金をまずは手を打とうということで打たれたというふうに私は認識をしております。  その上で、まず一つ指摘させていただきたいんですけれども、今個人に対する最高の罰金刑に合わせたということでありますけれども、同時にこれ一つの疑問点も生じてまいるわけでありまして、それはいわゆる罪刑の均衡という観点。これまで例えば三十万円だったものを一気に三百万円とか、最高のものに合わせてしまった。でも、やったこととのやっぱり均衡を図るというのが一つの刑罰の考え方でありますので、一旦抑止力というところに重きを置いて最高刑、金額、それぞれ決めているわけでありますけれども、果たしてこれがほかの刑罰とのいわゆる均衡がちゃんと取れているのか、こういったところは改めて冷静に見ていただきたいというまずお願いをしたいと思います。これも議員立法で今回作っていますので、政府としてなかなか中身にというところはないと思うんですけれども、こういった観点を忘れないでいただきたいというのが一つ。  それから、最後、質問ぎりぎりできるかと思うんですが、結局、じゃ、これで本当に万全なのかというと、これ、やはり疑問が残る。また、取りあえずこの罰金上げたわけですけれども、中長期的に見て、監視の仕方、様々先ほど来指摘されておりますけれども、どういう取組をされるのか、最後に御答弁をお願いいたします。

小泉昭男自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(小泉昭男君) 平木先生御心配のとおりでありまして、この法案が成立をいたしまして、その効力を期待をするところでございますけれども、更に私どもの方でも取らなきゃいけない対応がございます。  それは、違法操業をしている船に対して、限られた中ではございますけれども、航空機や漁業取締り船、これを派遣をいたしまして、海上保安庁と連携して懸命の努力をこれからも続けていきたい、こういうふうに思っておりますし、それと、先ほどもお話し申し上げましたけれども、近寄らずにも違法操業をしている方々にきちっとこちらの意思が伝達できるような方法、これは音響効果も抜群でありますから、様々なことを駆使いたしまして、これから適正に法が執行されるよう、体制を整えてまいりたい、このように思っております。  以上でございます。

平木大作公明党

○平木大作君 以上で終わります。  ありがとうございました。

儀間光男維新の党

○儀間光男君 維新の党の儀間でございます。  冒頭聞きますけれど、海上保安庁、水産庁、いろいろ中国漁船に対して対応はしていらっしゃるんですが、あざ笑うように昨日、鹿児島、九州の先、薩摩半島の野間岬で密漁をしているんですね。これに対してどういう対応をされているか、まず聞きたいと思います。

中島敏海上保安庁警備救難部長

○政府参考人(中島敏君) お答えします。  十七日、鹿児島県の野間岬沖の我が国領海内において中国サンゴ漁船二隻が操業していたということから、外国人漁業の規制に関する法律違反、これにより同船の船長二名を現行犯逮捕しております。

儀間光男維新の党

○儀間光男君 私、昨年の臨時会、九月の臨時会から日台、日中の漁業協定の問題をずっと扱って、その中でカツオ、マグロの話、回遊魚の話、このサンゴの話もずっと言い続けてきたんですよ。  沖縄の場合は、あれEEZの中だったんですね。宮古島と沖縄島の間で宝石サンゴというのがありますが、そこはEEZの中でありましたから、少し取り締まる法の手当てもなくて、いろいろあったんですが、その手当てをなくしたのは日中漁業協定なんですよ。これがそういう形になったんですね。  だから、それも含めて、今恐らくあの宝山曽根のサンゴを捕り尽くして、それから行く場を失った、いや、新たな狙いどころとして小笠原が狙われてきたと思うんですね。そういうことを思うと、しかもそのサンゴの生えるところ、あれは領海内ですよ、EEZじゃないですよ。EEZは何千メーターと深いですから、サンゴなどあるはずがないですね。大体二百メーターから二百五十メーターの領海内でサンゴが生息をして、それを領海を侵して操業しているわけですよ。まさに密漁、違法ですよ。  そういう船に皆さん方がどう対処しているのか。先ほどからあるように、非常に何か我々から見ると甘い、脇が甘い、そういうような思いがしてならないんでありますが、一体これからどういうことを皆さんやって、衆議院で通った法案もあるそうですけれども、後でやりますけれども、どういう方法でその地域の国民の期待に応えるような対策を打っていくのか、法整備も含めてお聞かせをいただきたいと思います。

本川一善水産庁長官

○政府参考人(本川一善君) この委員会でも何度も御論議いただいておりますが、沖縄水域での宮古島東方部の宝山曽根などでの中国サンゴ船の違法操業については先生からも何度も御指摘をいただき、我々としても日中漁業協定の漁業共同委員会などで中国側にも問題を提起し、取締りを強化をしてきたところであります。そこから日中漁業協定水域外にはみ出した場合には拿捕し、それから日中漁業協定のところでは写真を撮って中国当局に操業の状況を伝達をし、先方でも取り締まってもらうように強く要請をしたり、そういう体制を整えたりということでやってまいっております。  それから、小笠原水域につきましては、ここは、主としてサンゴが生息する水域はまさに領海内でございますので、大量の違法漁船に対して領海から追い払うといったようなことを中心にやっておりますが、海上保安庁の方ではもう既に六件の拿捕事案が発生して取り締まっていただいていると、そんな状況でございます。  先ほど来議論があります関係法令の改正がこの国会で成立いたしますれば、直ちに体制を整えて三千万円という高額の罰金で経済的利得を奪う、そのような観点から厳正な取締りに今後とも取り組んでいきたいと考えておるところでございます。

儀間光男維新の党

○儀間光男君 現在、小笠原一帯、最大期から比べて半分ぐらいになっているというような話をちょっと昨日聞きましたけれども、これが待機した、帰ったのか、あるいはどこかにまた移動してやろうとしているのか、その辺は分かりませんが、その辺の中国船の今の位置取り、あるいはどの辺でどうなって、ここから引き揚げた原因が那辺にあったか、その辺は掌握しているかどうか、海上保安庁も含めてお尋ねしたいと思います。

本川一善水産庁長官

○政府参考人(本川一善君) サンゴ船の動向でございますけれども、海上保安庁の方からも適宜発表いただいておりますが、十月三十日には小笠原周辺で二百十二隻があったわけでございますけれども、増減はあったものの、直近の十一月十六日時点では五十八隻に減少しているというふうに聞いております。  他方、沖縄周辺水域では、昨年の今の時期、宝山曽根辺りに二百隻程度の中国サンゴ漁船が徘回をしておりましたが、これについては、隻数は大幅に減少しているものの、依然として十隻程度が確認されているといったような状況でございます。  二百隻程度いたものが五十八隻になったということでありますが、これがまた他へ徘回をしているかどうかということは定かではございません。ただ、航続距離など燃料の関係からいえば帰りかけているのではないかというような推測はされておりますが、正直申し上げて、今の数字以上のものを今持ち合わせておるわけではございません。御理解いただきたいと思います。

儀間光男維新の党

○儀間光男君 あの国を尋常な国だと思って相手にしちゃ駄目ですよ、国民も含めて。我が方の法律がどんなにあったって、侵してくるのは平気ですよ。小笠原のあのやり方なんていうのは、あれは密漁というよりもう侵略ですよ、侵略。領海へ入ってくるんです。侵略ですよ。大体、サンゴというのは二百メーターから二百五十、深くて三百メーター、それは大体島の一キロ、二キロの範囲なんですよ。だから、領海侵犯を受けて、あるいは侵略行為をされてなおかつ手が打てない、あるいはイタチごっこをするなんていうことは、主権国家としてあるべき姿じゃないですよ。  もし仮に、皆さんが、船舶を含めて装備が不足をしている、対応人員が不足をしているなどということがあるとするならば、そういうことも含めて、船舶の問題、装備の問題、あるいは人員の問題、今現在どういうふうに人員を確保して、どういう形でやっていらっしゃるのか、ちょっとお聞かせください。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) 今限られた状況の中でありますが、海上保安庁と連携をして、最大限の私どもは監視体制と警備をやっていると、こういうことでありますが、この中国のサンゴ密漁船の状況が常態化するということも想定もしなければならないと思います。そういう意味では、監視の船を増やし、あるいは大型化をすると、こういうこともやっていかなきゃならないと思いますし、最新の設備の導入等を進めて取締り体制、更に強化をしていくように努力をしていきたいと思います。  罰金だけに頼ることなく、装備をしっかり整えて取締りを強化してまいりたいと考えております。

儀間光男維新の党

○儀間光男君 ありがとうございます。  なぜそんなことを言うかというと、後で担保金の話やらいろいろ出ておりますが、あれだけでは無理なんですね、私に言わせると。中国と尖閣の問題で何十年とやってきて、あれは無理だということを知っていますよ。だから、むしろ流通を止める、捕ったサンゴ、あるいは探査に、探索に使われるであろう機材、そういうものは押収できるようになっていますから、そのサンゴならサンゴを、担保金取るのも大事ですけれども、流通させない、つまり取り上げてしまう、没収してしまうというようなことまでやっていかないというと、ずうっと続いていきますよ、枯渇するまで。  なぜかというと、沖縄の宝山曽根、これ昭和三十年代で日本のサンゴ漁が活発になったときに十年ぐらいで枯渇したんですよ。それを反省に、日本政府も、当時はアメリカですから、協議の下で四十年取締りをして、禁止をして、四十年たってようやく使えるように、生サンゴになったんです。それを今、中国がやっているでしょう。日中漁業協定で、あの曽根には、あれ海没していますから、EEZなんですよ、あの曽根には自由に出入りできるんです。それで十年も掛けて捕り尽くすんですよ。  そういう現状を見ながら、日本には沖縄のあの海域以外に、尖閣の海域以外に、長崎もあるし、鹿児島もあるし、あるいは四国沖もある、東京もある。五都県にまたがる生息があるわけですね、確認されるわけです。だから、僕は、次は恐らく小笠原海域、奄美海域だと思って水産庁に注意しておいたんですよ、気を付けなさいよと。あの奄美が危ないと言ったんですが、鹿児島、九州のすぐ隣でやっている。奄美行くのは訳ないんですよ。  だから、それぐらい緊張感を持って、さっき言ったように装備が少ないなら予算も要求して、海保も、農林大臣、予算も要求して、縦長にある我が列島の周辺、なかんずく国境周辺の離島辺りはきちっとやっておかぬと、このサンゴどころじゃない、去年から言い続けたマグロ、カツオも含めて海洋資源が枯渇に追い込まれるんですよ。捕り尽くして枯渇しても何とも思わない相手ですから。その辺、ひとつしっかりとやっていただきたいと思っております。  それから、今申し上げたように、沖縄の宝石サンゴの状況を申し上げましたけれど、本当にたった十年で全部枯渇しておるんですが、水産庁、その後、あの海域の海洋生物の生態系をちょっと掌握していますか。調査したかどうか、してなければ今後あるのかどうか、お聞かせください。

本川一善水産庁長官

○政府参考人(本川一善君) 御指摘のように、宝石サンゴの資源の状況はもとより、サンゴが生息する曽根というのは魚類にとっても重要な生息場所でありまして、これが中国サンゴ漁船の違法操業によって損なわれると水産資源にも悪影響のおそれがあることは認識をしております。  ただ、残念ながら、御指摘今あるように、宝石サンゴが生息する水域というのは二百メートルぐらいの水域でございまして、影響を把握するためには潜水艇などを用いた大掛かりな調査が必要であります。したがって、今の段階では、私どもとして御指摘のような調査を終えているような状況ではございません。調査の要請がいろんな方面からあることは承知しておりまして、農林水産省としてどのような対応が可能か、現在まさに検討しているという状況でございます。

儀間光男維新の党

○儀間光男君 小笠原沖に出没して、船が来たというんですが、私はあれ、蒙古の襲来のような気がするんですよ、歴史の中にある。神風が吹いて蒙古襲来を打ち破ったんですが。ちょうど二百隻前後になったときに、台風二十号の影響で、海上保安庁も含めて水産庁も、台風が来るから危ないから帰れってやったんでしょう。あれで帰る足が速くなったと思うんですね。まさに蒙古襲来の再来で、神風が吹いて、二十号が吹いて押し返したと。これでは自然頼みですね。台風頼みじゃ駄目なんで、やはり皆さんが施策を持ってこれをしなければいけませんから、その襲来を防ぐ。  また帰ってくると思った方がいいですよ、繰り返しになるんですが。あるいは、途中で、担保金で三千万などという話があるんですが、一船の船主と二船目の船主が一緒になって出かけてきて、三千万払っていいから、四千万払っていいから、五千万、六千万捕ればいいよということで手を打ってくる可能性だってあるんですね。  そもそも、小笠原や日本の周辺にサンゴが生息しているという、中国漁船、漁民、どうしてそれを知ったのか。ひょっとすると、夜陰に紛れて調査船、探査船が探査をしていったんではないかと。それぐらい、私どもは、向こうとの付き合い長いですから、疑って掛かるんですね。夜陰に紛れて。どうなんでしょうかね、その辺は。そんな抽象の話でそうですと言うはずはないんですが。それぐらい緊張感を持ってやっておかぬと駄目なんですが、姿勢を聞きたいと思います。

本川一善水産庁長官

○政府参考人(本川一善君) 小笠原周辺水域は、昔から台湾の漁船がたまに違法操業しておった水域でございまして、そういう形で情報が中国大陸の方に伝わったのではないかというような推測はされております。真偽は分かりません。  ただ、いずれにしましても、御指摘の点を踏まえまして、私どもとしては、油断することなくいろんなケースを想定して対応してまいりたいと考えております。

儀間光男維新の党

○儀間光男君 締めます。  いずれにしても、中国は尖閣と駆け引きしながら陽動作戦でやってくるというのが現状でありましょうから、保安庁も、本当に船が足りなければ用船してでもやるんだという強い気持ちで国土、領海を守っていただきたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  米価暴落問題についてお聞きします。  この問題は、事の重要性から、私ども、九月二十四日に大臣宛てに申入れを行って、政府として、過剰米の市場隔離を始め、米に対する需給調整を直ちに行うことと、今年度の米の直接支払交付金の半減措置を撤回をして、農家の経営安定対策を取ることを求めました。  これに対する農水省の対応は、需給調整はできない、ナラシ対策で対応するの一点張りだったわけです。で、十一月十四日になって、農水省はやっと平成二十六年産米等への対応についてということで発表して、緊急対策として、当面の資金繰り策とナラシ対策の運用改善などの対策を打ち出しました。  そこで、お聞きしますけれども、当面の資金繰り対策として、農林漁業セーフティネット資金の円滑化や実質無利子化を打ち出しているわけですけれども、これは、対象となる稲作農家は認定農家、主業農家、集落営農だけで、それ以外の農家は対象になりません。また、無利子といっても一年目だけで、十年貸付けということになると、これは〇・四五%の利子で九年間は利子が付くわけですね。要は借金だと。既存資金の償還猶予もお願いベースでやりますから、これ、金融機関と稲作農家の相談次第と。相談の結果できないということもあるわけですね。  結局、米価暴落で年越しもできない農家に対して、これは新たに借金をしてしのげというもので、何の対策にもなっていないんじゃないかと思いますけど、いかがですか。

奥原正明農林水産省経営局長

○政府参考人(奥原正明君) 当面の資金繰り対策でございますけれども、ナラシ対策はこの二十六年産についても措置をされているわけでございます。標準的な収入から下がった場合に、下がった分の九割を補填するということになりますけれども、これにつきましては、三月までの価格を見るということになっております。実際上の三月の米価が分かりますのは四月の下旬ということになりますので、このナラシの交付金が出るのは大体五月から六月にかけてということになりますが、それまでの間をどうやって資金的につなぐかというのが今回の資金繰り対策でございます。  御指摘がございましたように、日本政策金融公庫ですが、ここの農林漁業セーフティネット資金、これを借りやすいように措置をいたしまして、かつ一年間については無利子にするという措置まで講じているわけでございます。  ナラシが出るまでのつなぎということで使っていただけば、その間は無利子ということになりますので、事実上はこのナラシ対策の交付金が早めに手当てできるのと同じことになるという対策として仕組んだものでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ナラシ対策の運用改善というのは当然のことだと思いますけれども、来年の五月以降の話ですよね、今の話でも。  そもそもナラシ対策というのは収入変動をならすだけですから、だからナラシなんですけど、望ましい生産者の手取り米価水準の実現を何ら保証するものではありません。結局借金でつなげということじゃないかと思うんですね。  問題は、この対策の中で、農協系統などに早期の追加支払の要請と周年安定供給のための売り急ぎ防止対策を求めていることです。早期の追加払いをするためには、早期に売りさばかなきゃいけないわけですよね。で、それをやると、売り出す量が多くなれば市況が悪化するわけですから、それを防ぐために今度は売り急ぎ防止対策を取れと。これ全く相反することを要請しているわけですよ。こんな矛盾した要請はないと思うんですね。  本来国が責任を持つべき需給調整を放棄しておいてこんな矛盾した要請をするというのは、極めて問題じゃないかと思いますけど、いかがですか。アクセルとブレーキですよ。

松島浩道農林水産省生産局長

○政府参考人(松島浩道君) まず早期追加支払についてお答え申し上げます。  先週十四日に公表させていただきました農水省の対応の中で、全農、経済連等に対しまして、二十六年産米の概算金への追加払いにつきまして、可能な限り早期に支払われるようお願いするという要請を行いました。  この提案につきましては、通常、二十六年産米につきましては、九月から売却が始まるわけでございますけれども、一年間を通して販売が行われるということでございまして、その追加支払につきましては、十、十一、十二という販売が行われる中で、年間を通じてどの程度の価格水準で販売が可能かという見通しが立つという前提で、これまでの過去の経験を見ますと、JAによって異なりますけれども、年末なり年明け早々に追加支払が行われているという実態がございます。したがいまして、そういったことも、過去の経緯も念頭に置いて、そういった中にあっても早期に支払われるようお願いしたという経緯があるということでございます。  また、売り急ぎ防止対策について矛盾しているのではないかという御指摘がございました。  これは、売り急ぎ防止対策につきましては、これは政府ではなくて米穀機構において検討されている仕組みでございますけれども、米穀機構が、自らの資金を活用いたしまして、二十六年産米を早く売り切ろうとして収穫後の早い時期に集中的に売られる、こういったことを防ぐために、長期間掛けて計画的に販売される米に対しまして追加的に必要とされる保管料について支援をするというものであるというふうに聞いております。  こういった対策によりまして、米が安定的に販売され、生産者から受託を受けました集荷業者が長期間掛けて米を販売しても追加的費用が掛からないということであれば、米が年間を通じて安定的に販売されますので、需給状況に応じた米の価格形成に資するものというふうに考えているところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 この売り急ぎ防止対策、これは農協系統が長期計画的に販売する米をそれぞれの農協が保管した場合は、その保管料を米穀安定供給確保支援機構が支援するということですよね。その保管規模も保管年数も決まっていないわけです。  そして、その期間に保管して、結果的に販売ができなかった場合のリスクをどうするのかというと、それぞれの農協が持つというもので、これほどいいかげんな対策をもう聞いたことがない。発表するのであれば、きちんと保管規模や保管年数を、さらにリスク対策も、明確なものを発表すべきだと思うんですよ。  こんないいかげんなもので、政府は米価の対策をしたというふうに言えるんでしょうか。

松島浩道農林水産省生産局長

○政府参考人(松島浩道君) 米穀機構及び米の生産者団体におきましては、本年産は、概算金の大幅な低下ということから明らかなように、需給の緩和見通しの中で、米の売り急ぎをしたことがこの米の価格の低下につながっているという共通の問題意識を持っておりまして、こういった事態を改善するために二十六年産米の周年的な安定的な販売ということが大事であるという認識に立ちまして、今回農水省が発表する際に合わせて、民間の取組としてこういったことを公表したいということで、私どもの発表ペーパーの中に盛り込んだという経緯があるところでございます。  委員からお話ございましたように、まだ具体的な内容、実施時期については、現在、米穀機構において生産者団体を交えて検討しているところでございますけれども、できるだけ早く検討が進むように当方からも要請していきたいというふうに考えているところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 とにかくすごくもういいかげんな対策ですよ。これはもう急いで出したという感じですよ。  結局、これまで一万五千円支払われていた直接支払交付金ですね、これを半分の七千五百円にして、米価暴落は国として何の需給調整もしないと。年越しは新たな借金でしのげと。農協には、早期の追加支払のための販売促進と、売り急ぐなというこの長期保管を依頼する矛盾した要請をする、とても対策とは言えない代物だと思うんです。  しかも、十二月十五日までに直接支払交付金を支払うようにしているというんですけれども、これまでも直接支払交付金は大体九五%は年内に支払ってきたわけですよ。何か今新たにというんじゃなくて、今までもそうだったわけですよ。それをあえてこう言うというのは、これ、選挙目当てと言われても仕方がないと思うんですね。  問題は、どの国もやられている農産物の価格支持と所得補償を政府が放棄していることだと思います。アメリカなんかでは、米や麦などの主要作物の生産費を確保する価格保証、所得補償があるわけです。価格暴落のときには三段階で補償するようになっていると。一つは、生産が続けられる最低水準の融資価格までの支払。二つ目は、面積当たりの一定額の固定支払。三つ目は、それでも生産費の水準の目標価格に達しないときはその差額分の不足払いと。  アメリカでもやられているような、生産コストを賄う米政策、何でこれ日本でできないんでしょうか。大臣、お願いします。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) 日本の農業政策の中でも、価格政策がずっと主流でやってきたわけですね。しかし、そういう中で、WTOの問題等もあって、これはなかなか理解が得られないということで所得補償に切り替えたと。こういうことで所得補償政策で今やっているわけでありますが、需給のバランスが取れなければ、価格が期待以上に下がってしまうと、こういう大きな問題等があるわけであります。  そういう中でありますから、所得補償の考え方の中で、今度は経済対策の中で何ができるかと。やっぱり一番は、先ほども申し上げましたけれども、需要と供給のバランスが崩れていると。ここに、やっぱり価格形成が非常に農家が困る状態だと。こういうことになってきているわけでありますから、私どもは、所得補償の中でも、よく需要と供給のバランスが取れるように指導を強めていきたいと、こう考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 いろいろ今おっしゃったんですけど、やっぱり最大の問題は、政府が米の需給調整さえ拒否して市場に任せようとしているということだと。それこそ、アベノミクス農政というふうに思うんですけれども、今やアベノミクス農政の看板の農業所得倍増計画なんていうのは、農村地域で、現場でいえば、米価を暴落させておいて何が所得倍増かと。もう嘲笑の的ですよ、これは。  生産調整を廃止して、担い手と言われる農家でさえも展望が持てないと言っているわけで、この担い手が離農を始めたら日本の農業支えられないという、そういう深刻な問題だということをしっかり受け止めるべきだと思います。  もう、ちょっと時間になってきましたので、最後、豪雪に伴う問題についてお聞きします。  今年二月に、関東地方を中心に大雪で農業用ハウスを中心に大きな被害を受けて、農林水産省は新たに被災農業者向けの経営体育成支援事業、いわゆる農業用ハウス等の再建、修繕の助成金を打ち出したわけで、これは非常に自治体も含めて期待が高まっていたわけですね。ところが、既に九か月たっているのに農家は助成金が届いていないという事態なんですね。余りにもスピード感がなさ過ぎるじゃないかという声が上がっているわけです。  農業用のハウス支援事業の要請額と支払額がどうなっているのかということで改めて調べてみたら、埼玉県でいうと、要望額は百三十億円、支払額は三十二億円。群馬県は、要望額百五十四億円、支払額は百万円。栃木県は、要望額が四十三億円に対して支払額二千八百万円。茨城県は、二十四億円の要望に対して支払百万円ですよ。何でこれしか支払われていないんでしょうか。

奥原正明農林水産省経営局長

○政府参考人(奥原正明君) 大雪対策の被災農業者向けの経営体育成支援事業の関係でございます。  これにつきましては、市町村から都道府県経由で国の方に対して事業計画が提出をされまして、本日までに総額で六百十五億円の都道府県に対する配分通知を行っております。さらに、この事業の着工に必要な金額といたしまして、これは都道府県からの交付申請を受けるわけでございますが、これに基づきまして、三百十二億円、これを都道府県に対して交付決定を既に行っております。国が交付決定を行った分につきましては、市町村、都道府県から概算払の請求が行われますと、すぐに国から都道府県に概算払を行うということになっておりまして、本日までに都道府県に対して行った概算払は五十八億円ということでございます。  現時点でのこの事業の申請者、全部合計いたしますと三万六千名いらっしゃいます。それぞれの地方公共団体で相当事務の負担が大きくなっているということもあるかと思います。それと、撤去は大体のところが終わっておられると思いますけれども、ハウスの再建まで至っている方がそれほどまだ多くはないということがございまして、この概算払の申請がまだそれほどペースが上がっていないという状況にございます。  ですが、一日も早くこのお金をきちんと交付をしていくということが大事でございますので、地方公共団体とも連携を密にし、いろいろ協力もしながらできるだけ迅速に支払をしていきたいというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 既に、その申請をしてきたと思っているのに、農家の手元に届いていないと。それで二年もこれ休まなきゃいけないということになったら、もう続けるかどうかということも考えているという状況があるわけです。  群馬県なんかは申請を打ち切ったというふうに言われていて、これは、ちょっと時間もあれですけれども、後で聞いたら、その後からちゃんと上がってきているのは対応しているという話なんですけれども、それをちょっと確認します。ちゃんと対応されているんですね。

奥原正明農林水産省経営局長

○政府参考人(奥原正明君) この事業の実施に当たりまして、各都道府県の方では、この事業に要する費用ですとか補助金額を把握するために、一定の期日を定めまして、市町村から事業計画の提出を求めたものというふうに認識をしております。特に、この被害が甚大でありました群馬県ですとか埼玉県、こちらの方は申請者の数も多いということもございまして、書類の確認等に時間を要するということも想定をして、早め早めに対応を行ったものというふうに聞いております。ただ、これはあくまでも作業上の一つの期日でございまして、群馬県の方でも九月の九日を期日として市町村から一旦この事業計画の提出を求めましたが、この期日を過ぎたからといって申請を打ち切るということではございませんので、これ以降に提出された事業計画についても随時受け付けているというふうに承知をしております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 はい、確認しました。  もう最後ですけれども、自民党政権に復活して二年たったわけですけれども、結局農民が望んでいない、願っていないようなTPPはどんどん推進すると。日豪EPAも、この間、十分な審議しないで決めるという形で不信、不安を広げているということなんですね。その一方で、こういう米価の問題とか、あるいは豪雪の問題とか、もう機敏に対応しないと。こういうやっぱり農政というのは、本当に力の入れどころが違っているんじゃないかと思うんですね。  やっぱり、安倍農政の、この二年間を見ての実態だと思いますし、これ以上やっぱり続けることが農民、農家にとっては非常に不利だということでは、国民はもう早く審判したいと思っていると思うので、解散・総選挙で是非これは国民に信を問うていただきたいということを最後に述べまして、質問を終わります。

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) 本日の調査はこの程度にとどめます。  午後一時三十分まで休憩いたします。    午後零時八分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、柳田稔君及び山田太郎君が委員を辞任され、その補欠として江田五月君及び渡辺美知太郎君が選任されました。     ─────────────

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) 外国人漁業の規制に関する法律及び排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  提出者衆議院農林水産委員長江藤拓君から趣旨説明を聴取いたします。江藤拓君。

江藤拓自由民主党

○衆議院議員(江藤拓君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。  本案は、我が国の領海及び排他的経済水域における外国漁船の違法操業の実態等に鑑み、外国人の漁業等の禁止又は許可に係る違反及び立入検査の拒否等に関する罰則の強化等を行おうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。  第一に、外国人漁業の規制に関する法律の一部改正についてであります。  本邦の水域における外国人による漁業、水産動植物の採捕、採捕準備行為及び探査の禁止に係る違反に関する罰金の額の上限を、四百万円から三千万円に引き上げるとともに、漁業監督官又は漁業監督吏員による検査に関する規定を漁業法とは別に設けることとし、その拒否等をした者は、漁業法における罰則より重い六月以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処することとしております。  第二に、排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律の一部改正についてであります。  我が国の排他的経済水域における外国人による漁業及び水産動植物の採捕の禁止又は許可に係る違反に関する罰金の額の上限を、一千万円から三千万円に引き上げるとともに、漁業監督官による検査に関する規定を漁業法とは別に定めることとし、その拒否等をした者は、漁業法における罰則より重い三百万円以下の罰金に処することとしております。  なお、この法律は、公布の日から起算して十日を経過した日から施行することとしております。  以上が本案の趣旨及び主な内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  外国人漁業の規制に関する法律及び排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、徳永君から発言を求められておりますので、これを許します。徳永エリ君。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 私は、ただいま可決されました外国人漁業の規制に関する法律及び排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党、維新の党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     外国人漁業の規制に関する法律及び排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   我が国の領海や排他的経済水域での外国漁船による違法操業は、我が国周辺水域における水産資源管理の取組や我が国漁業者による円滑な漁場利用に対する大きな障害となっており、その確実な取締りが求められている。特に、中国漁船の大量越境操業への対応が喫緊の課題となっている。   よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。  一 外国漁船の違法操業に係る罰則の強化等に対応し、水産庁及び海上保安庁による漁業取締体制の一層の充実、強化を図ること。  二 漁業取締船、巡視船艇、航空機の整備、充実に努めるとともに、違法操業の現場を確実に捕捉するため、小型高速艇の導入を検討すること。  三 近隣諸国の事例に鑑みれば、取締時における外国漁船側の抵抗の激化が懸念されることから、漁業監督官等の安全を確保するため、装備等の充実を図ること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) ただいま徳永君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) 全会一致と認めます。よって、徳永君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、西川農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。西川農林水産大臣。

西川公也自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(西川公也君) ただいまの御決議につきましては、その趣旨を尊重し、関係府省との連携を図りつつ、最善の努力を尽くしてまいる所存でございます。

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) ありがとうございました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山田俊男自由民主党

○委員長(山田俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時三十六分散会

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