農林水産委員会 第2号
- 発言数
- 197 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2014/10/16
会議録
○委員長(山田俊男君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務大臣官房訟務総括審議官都築政則君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山田俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山田俊男君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山田修路君 臨時国会、始まりました。西川大臣、御就任おめでとうございます。また、小泉副大臣、佐藤大臣政務官、本当におめでとうございます。 西川大臣は、これまで農政の中心でずっと活動されてこられたわけでございます。そういう意味で、今のいろんな施策ほとんどは西川大臣が関与されてできたものというふうに思っております。全てを知り尽くした大臣ということで大変期待をしておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 十四日の大臣からの所信的挨拶の中で、農林漁業者の所得の向上ですとか、あるいは地域のにぎわいの創出というようなことが強調されました。今後、農林水産施策を進めていく上でどのような基本的な考え方で行われるのか、またその決意について、まずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西川公也君) 所信の考え方を申し述べさせていただきます。 今、我が国の農林水産業、農山漁村は、高齢化等の課題、こういうものが山積をしております。しかし一方で、我が国の成長の原動力となる潜在力を私は有していると、こう認識しております。この潜在力を最大限に引き出し、農林漁業者の所得を向上させ農山漁村のにぎわいを取り戻していくことが重要であると、こう考えております。 このため、私を本部長とする攻めの農林水産業実行本部の下、現場の声を丁寧に聞きながら、EUや米国などの市場も重視した輸出促進に取り組んでいきたいと、こう思っています。更に申し上げれば、農地中間管理機構の本格稼働による農地集積、集約化を進めてまいります。六次産業化等による農山漁村の就業機会の拡大を図ってまいりたいと、こう考えております。 さらに、林業の成長産業化あるいは水産日本の復活をどう進めるかと、こういうことを果敢に取り組んでいきたいと、こう考えております。そのため、農林水産業・地域の活力創造プランの着実な実行に全力を挙げて取り組んでまいります。
○山田修路君 大臣には是非、大胆かつ安定的な政策の運営をお願いをしたいと思います。 次に、TPPについての御質問をいたします。 この日米事務レベル協議が四日間にわたって行われたということで報道がなされております。日本側の関係者の話では、着実な成果があったというようなコメントもありました。西川大臣は、これまで自民党のTPP対策委員長などをされてこられて、大変その交渉の中身あるいは状況についても精通をされているというふうに思っております。 TPP交渉について大臣としてどのような見通しを持っておられるのか。また、特に衆参の両院の国会決議がございますが、所信的挨拶の中では決議が守られたとの評価がいただけるようというふうに述べておられますけれども、国会決議の遵守について改めて確認をしたいと思います。
○国務大臣(西川公也君) このTPP交渉でありますが、今月の二十五日土曜日から二十七日月曜日までシドニーにおいて閣僚会合の開催が予定されていると、こうお聞きしております。我が国としましては、御指摘が今ありましたように、衆参両院の農林水産委員会決議が守られたとの評価を受けるように、いただけるように、政府一体となって交渉の早期妥結に向け全力で尽くしてまいりたいと考えております。 私どもが対策本部から伺っているところでは、日米の協議については相当かみ合ってきたと、こういう報告を受けております。 以上です。
○山田修路君 TPPについては、いろんな方が関心があり、また心配もされている方が多いわけでございます。交渉事でもあり、外国との約束もあってなかなか情報が出せないということはあると思いますけれども、可能な限り、また今お話があったようなことで情報を提供していただきたいというふうに思っております。 次に、これも関心事項ですけれども、農協、農業委員会等の改革についてでございます。 これはもうずっと議論がなされてきていて、来年の通常国会にはこの改革に関する法案の提出をするということで準備が進んでいくということになると思いますけれども、あくまで、やはり上からのというんでしょうか、中央からの押し付けということがないように改革を実施していく必要があると思っております。農協あるいは農業委員会の関係者の方々、これまでも大変な誇りを持って仕事をしてきているわけでございます。今回の改革、そういった方々の誇りを損なわないように、是非そういった方が、よし、やるぞという気持ちになるような形で改革案を練り上げていただきたいというふうに思っております。 農協、農業委員会などの改革について、どのような方針で取り組まれるのか、お聞かせ願いたいと思います。
○副大臣(小泉昭男君) 先生おっしゃるとおりでございまして、農協、農業委員会の改革でございますが、あくまで農家の所得を増やすと、大臣がさっきお話しございました。また、農村のにぎわい、これを取り戻していくためにやろうという考えでございまして、こうした観点から本年六月に与党の取りまとめが行われたところでございまして、政府の農林水産業・地域の活力創造プラン等にもこれを盛り込んだところでございます。 先生御指摘のとおり、農林水産省といたしましては、与党の取りまとめ等の枠組みを前提に、御関係の皆様の御意見も伺いながら、次期通常国会における関連法案の提出に向けて検討を進めてまいりたい、このように考えております。
○山田修路君 ありがとうございました。これから農協、農業委員会等の改革についていろんな議論があると思いますけれども、是非とも、やはり現場の方々あるいは関係団体の方々の意見をよく踏まえていただきたいということをお願いをいたします。 次に、米の問題についてお話をお伺いしたいというふうに思います。 米の価格について、二十六年産の価格ですけれども、各県のJAが農家に支払う概算金が前年に比べて六十キロ当たりで二千円から三千円低い額になっているということでございます。これに対しまして、農家の方々は大変に不安に思っていたり、あるいは資金繰りどうするんだろうかというようなお話もお聞きをしております。 最終的にまだ米の価格がどうなるかというのはこれからのことでございますけれども、まず米の価格について、今後どのような見通しを持っておられるのか、また、それについて対策としてどんなものがあるのか、この点についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(松島浩道君) 山田委員から米の価格の見通しというまず御質問がございました。 二十六年産の米の価格につきましては、民間取引の中で決定されていくわけでございますが、収穫や販売が本格化いたしますのは十月以降でございます。十月以降の米の需給動向をよく見ていく必要があるというふうに考えてございます。 それから、概算金の低下に伴ってどういう対策があるのかというお話がございました。JA等が農家に支払う米の概算金が、今委員からお話がございましたように、今回二千円から三千円下がりまして、農家の方々に大変心配の声があるということは十分承知してございます。ただ、この概算金はいわゆる仮払金でございまして、米の販売見通しが立ってまいりますと農家に追加支払が行われるという性格のものでございます。 したがいまして、今後、JAにおきましては、しっかり販売戦略を立てていただき、農家所得の確保という観点から適切な価格を設定していただいて、しっかり販売努力をしていただくことが重要であると考えてございます。 さらに、そういった中で、仮に今後米価の変動が生じた場合には、収入減少影響緩和対策、いわゆるナラシ対策が措置されますし、また、二十六年産に限りましてはこのナラシ対策に加入していない方に対しても対策があるということで、農家の減収補填を実施してまいりたいというふうに考えてございます。
○山田修路君 どうもありがとうございました。 作況がこれからどうなるかということにもよりますけれども、農水省の説明では、昨年に比べて、米価についていろんな作況の状況ですとか在庫の状況を見ると、そんなに下がっていくような状況ではないんではないかというようなお話もお聞きしたりします。是非、いろんな情報をしっかりやはり農協の方なり農家の方に伝えていくということがまず大変重要なことではないかと思います。先のことですから分かりませんけれども、必要以上の不安が生ずるということがないように是非お願いをしたいというふうに思います。 それから、米についてもう一つお伺いをしたいと思うんですけれども、米の需給というんでしょうか、需要が減っていく、消費が減退していくというようなことは見通されているわけでございます。消費拡大の取組もいろんな形で行われておりますので、それはそれなりに重要なことですけれども、客観的に見ると、やはり将来の見通しとしては米の消費は減っていくだろうというふうに見られているという状況です。 そういう状況の中で、このまま推移をしますと米の価格がどんどん下がっていくというようなことで、いろんな今までのナラシ対策とか、そういったものも十分効果があるのかどうかというようなことを言われる方もおられます。そういう意味で、やはり需要に見合った生産体制、例えば飼料米を増やしていくとか、そういったことも本当に長い目で見れば非常に重要なことだというふうに思いますし、その対策についてはできるだけ早く本格的に取り組んでいくということもまた必要なことだというふうに思います。 この需要に見合った生産について、どのように取り組まれるつもりなのかについてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(松島浩道君) 山田委員から、冒頭、米の需給に関する情報をしっかり現場に伝えるべきではないかという御指摘がございました。まさにそのとおりだと思います。九月の末に九月十五日付けの作況を公表させていただきましたが、次回は十月十五日付けの作況が十月末に公表される予定となってございます。作況が出ましたら、しっかり現場も含めて関係者に情報を発信してまいりたいというふうに考えてございます。 それから、二点目の米の消費の動向でございます。委員御指摘のとおり、米の消費はここ数年、年間八万トン程度減少すると見通されているところでございます。現在、約、米の生産量八百万トンでございますが、毎年一%減少するという見通しでございまして、こういった中で、米の需給の安定を図っていくためには、主食用米から需要のある飼料用米などの主食用以外への転換を進めていくということが重要な課題になっているというふうに考えてございます。 このため、農林水産省といたしましては、二十七年産以降の飼料用米の生産拡大に向けまして、まずその推進体制を整備するということで、地方ブロック及び都道府県段階に、行政それから生産者団体、それから畜産関係団体から成る組織を設けまして、関係者一丸となって飼料用米の生産の拡大に取り組んでいるところでございます。 さらに、飼料用米の生産拡大に当たりましては、多収性専用品種の種子の確保というのが重要でございます。現場でどの程度の種子の需要があるのかということはその把握に努めておりまして、二十七年産の飼料用米の種子につきましては、二十六年産の約二倍に当たる種子を確保した上で、もし仮にそれ以上の需要があるとすれば、今年収穫されるもみの一部を種子に転用するといったことも含めて必要量を確保してまいりたいと考えてございます。 それから、三点目といたしまして、飼料用米の推進に当たりましては、やはりその関連する施設や機械の整備ということが必要になってございます。例えば、飼料用米を生産する稲作農家については、主食用米との混合といいますか、コンタミを避けるためにカントリーエレベーターの整備でございますとか、他方、受け入れる側の畜産農家の方では、飼料用米を加工したりまた保管したりする施設の整備が必要と、こういったことについては予算措置によりましてしっかり応援していきたいと考えてございます。 今申し上げた幾つかの課題がございますけれども、関係機関と連携いたしまして、現場において円滑に飼料用米の生産が進みますようしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。 さらに、二十七年産の飼料用米の生産拡大に向けまして、全農が六十万トンの生産目標を設定して、自ら買い取って販売する新しい枠組みをつくるという方針を掲げてございます。農林水産省といたしましては、この全農の新しい枠組みについても後押ししてまいりたいというふうに考えております。
○山田修路君 今お答えがあったように、飼料用米をとにかく普及をしていくというのは本当に大事な課題だと思っております。これはやはり国を挙げて取り組むべき課題だと思います。 今日はそういうことで、米の問題あるいはTPPの問題、それから農協改革の問題などを質問しましたけれども、今、農政、本当に大変重要な時期に来ていると思います。これからの二十年、三十年を考えたときに、ああ、この時期がやっぱり曲がり角だったんだなと、随分良くなった、西川大臣の下で良い日本の農業、農林水産業が開けてきたなと言われるような是非政策をしっかりやっていただきたいと思います。 以上お願いをいたしまして、私の質問といたします。ありがとうございました。
○古賀友一郎君 おはようございます。自民党の古賀友一郎でございます。 私の地元、長崎県でございますけれども、現在、長崎がんばらんば国体が開催中でございまして、今週日曜日には、天皇皇后両陛下御臨席の中で総合開会式が開催をされました。台風十九号が迫りくる中で大変その影響が心配されたんですけれども、ほとんど雨も降らずに、無事開会式挙行されまして、御来賓の下村文部科学大臣はその御挨拶の中でこれは奇跡だというふうにおっしゃったほどでございまして、私もその奇跡の国体に力を得まして今日は質問させていただきたいと思います。 また、西川大臣、小泉副大臣、佐藤大臣政務官、それぞれ本当に御就任おめでとうございました。私も気分を新たに質問させていただきたいと思いますし、また、特に西川大臣におかれましては先月の二十七日、それからまた小泉副大臣におかれましても先日の十二日ですね、それぞれ着任早々、大変御多忙の中を、諫早湾干拓地を御視察をいただきまして本当にありがとうございました。心から御礼を申し上げたいと思います。 今日はそのことについて御質問をしたいと思うんですけれども、西川大臣におかれましては、それこそ私が、その昔、栃木県庁で末席の平職員として働いていた時代に、もう既に県議会議長に御就任をされたというほどの大先輩議員でいらっしゃいますので、今日はひとつ胸を借りるつもりで質問をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。 その諫干の問題に入る前に、まず食料自給力の問題について気になることがございますので、お尋ねをしたいと思います。 この食料自給力の取扱いについては、先日の大臣の所信的挨拶の中でも触れられましたけれども、今年度の食料・農業・農村基本計画の見直しの中で議論されるということでございまして、食料・農業・農村政策審議会の企画部会というところで今議論が始まっているということのようでありますけれども、そこの検討資料の中でこの言葉の定義について次のように、今お手元に資料をお配りしておりますけれども、こういうふうに定義をされております。「国内農業生産による潜在的な供給能力を示すものであり、その構成要素は、農地・農業用水等の農業資源、農業者(担い手)、農業技術と整理されているところ。」とあるわけですけれども、私の問題意識は、この中で漁業、水産業が全く無視されているんですね、この点にあります。 外国から食料輸入が途絶をした場合に、我が国が持てる資源をフルに活用をして国民をどう食べさせていくかということを考えたときに、炭水化物の米、それからビタミン摂取の野菜、それと並んで良質のたんぱく質を確保するという意味で、やはりこの水産物というのは、魚介類は欠かせないというふうに思うわけであります。日本が持っている資源というのはやっぱり海でありますから、これをどう生かすかということの中でこの食料自給力ということを考える必要があると、このように思っております。 参考までに、お配りしている二枚目の資料、これも企画部会での資料なんですけれども、諸外国の事例としてイギリスとスイスの例が挙げられております。両国とも実は農業生産だけで食料供給を確保しようというふうにどうも考えておられるようなんですけれども、イギリスについては農業だけで必要カロリーを確保できるというふうな結論になっておって、水産資源を加味する必要が取りあえずないということのようでありますし、スイスはそもそも海がございませんので、いずれにしても、これは我が国とは大きく事情を異にするというふうに思います。 そこでお伺いしたいんですけれども、我が国の食料自給力、これを論ずるに当たっては、やはり農産物だけではなくて水産物も含めて考えていくべきと考えますけれども、所見をお伺いしたいと思います。
○副大臣(小泉昭男君) 古賀先生には、先日、強風の中わざわざ激励をいただきましてありがとうございました。その後に有明海全体も拝見をさせていただきまして、今先生御指摘のとおり、水産に対しても少しいろいろなところを拝見させていただきました。 食料自給力につきましてでございますが、過去の農政審議会の答申や基本計画等におきまして、一つ目には農地、農業用水等の農業資源、二つ目には担い手、三つ目には農業技術、これらを考えているところでございまして、これらから成る国内農業生産による食料の潜在的な供給能力を示すものとされてきておるわけでございまして、これは農業政策の議論の中で安定的に整理されてきたものと考えております。 古賀先生御指摘のとおり、水産物は我が国にとって将来にわたり自前で調達し供給することが可能なたんぱく源でありまして、我が国の食料にとって重要な品目であると認識をいたしておるところでございます。 来年三月に策定する新たな食料・農業・農村基本計画においても、食料自給力については、御指摘のとおり、水産物の取扱いも併せて、今後の食料・農業・農村政策審議会において指標化の可否を含めて御議論を重ねていただき成案を得てまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○古賀友一郎君 ありがとうございました。本当に前向きな答弁をいただきまして、私も本当に助かります。まさしく今副大臣おっしゃったとおりだと思います。 この議論はまだ緒に就いたばかりで、まさにこれからというところでございますので、しかもまた、この言葉自体、食料自給力という言葉自体、政府としての決め事で定義付けるのは恐らく今回が初めてじゃないかなというふうに思いますので、是非、出発点からきちんとそういう枠組みで考えていただきたいというふうに思っておりますし、どうしても我が国の国情というものをきちんと踏まえた上でやっぱり議論していくべきだと思いますので、ひとつどうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。 それでは次に、諫早湾干拓の問題についてお尋ねをしたいと思います。 冒頭申し上げましたように、西川大臣と小泉副大臣が遠路諫早までお越しをいただいたことについては本当に感謝に堪えないところでございますけれども、ただ、その一方で大変不安なこともございました。その御視察の中で、西川大臣が四県の話合いによって開門問題が決着することを期待するという趣旨の発言をされたということで、私はこれ大変驚いたんです。 四県協議、この場に長崎県が参加するということに当たっては、今お手元の資料にも、お配りしております三枚目でありますけれども、特に赤枠で囲って強調しておりますけれども、「諫早湾干拓事業の開門問題には触れない。」と、これを条件に長崎県が参加をしているという、こういう経緯があるというわけでございまして、私もその現場におりまして、大臣の御発言、えっと思って伺いました。これは実は私だけじゃなかったということでございまして、地元には大変不安も今広がっております。 私もこの大臣の御真意をやっぱり知りたいと思いまして、その後記者会見の御発言も拝見させていただきました。これは四枚目の資料に付けておりますけれども、これ以外にも御発言されているんですが、代表的な御発言ということで、その御視察の直前の二十六日と直後の三十日、それから一番最近の十月三日ということで三つ並べております。これを拝見すると、やっぱり当日私が聞いたことは聞き間違いではなかったと思うわけでありますけれども、ただ、こういうふうに時系列に並べてみますと、大臣も徐々に軌道修正を図っておられるようにも見えるわけであります。 そこで、いずれにしても、これは約束は約束でございますので、きちんと守っていただく必要がございます。そこでお尋ねなんですけれども、この四県協議、この場は諫早湾干拓事業の開門問題には触れない、そういう会議であるということを再度確認させていただきたい。大臣の口から再度御確認をいただければと思います。
○国務大臣(西川公也君) 私も就任早々諫早湾の現地を見てまいりました。特に、佐賀県の漁協の皆さん、そして長崎県の農業者を始め、両県とも知事さんが出てきてくれて各県の状況を聞いたと、こういう状況であります。 そこで、この四県の話合いができるということは画期的な出来事でありますが、是非四県の話合いは、目的といたします有明海の再生をどうするかと、これに絞ってやっていただくものと私どもは確認をしております。 そういう意味で、今回は開門問題に触れないことを前提に四県が合意されたと、これもよく承知しておりまして、国としましては開門問題を議題とする考えはございません。ここを明言しておきたいと思います。
○古賀友一郎君 ありがとうございました。今、大臣の口から開門問題を議論しないという明確な御答弁がありました。ありがとうございます。 おととい、この四県協議の幹事会が開催をされまして、近く協議会も開催される予定と、このように仄聞はいたしておりますけれども、今大臣がおっしゃったように、もう現場でもしっかりとこの点については確認をされている了解事項でございますので、ひとつ今後とも徹底をしていただきたいと、このようにお願いを申し上げたいと存じます。 私は、この点についてこだわっておりますのは、私自身、この諫干の問題を解決するに当たっては、最高裁の判決を得る、このことによって解決を図っていくべきだと考えているからであります。法廷の外でいろいろやるのはもはや適当ではないと、このように思っているわけです。その理由は大きく言って二つございます。 一つは、時間の問題ということでございます。科学的な検証は大変これは難しい問題でございます。その中で、ここまで感情的にも大きなもつれ、こじれが生じてしまった以上、話合いで解決しようとするのは、これはいたずらに時間を費やしてしまう、こういう可能性があるということであります。また、話合いの余地が出てきたということになりますと、裁判官にもあらぬ期待を抱かせて、その結果、訴訟の進行が遅くなってしまうんじゃないかということも私、懸念をいたしております。 そもそも、ここまでその解決を困難にしてしまったのは政府自身の責めに負うところが大きいというのは、これはしっかり自覚をしていただきたいんですけれども、最高裁の判断を得ずに判決を確定させてしまったことによって、地元長崎県の一番重要なこの納得性というものを大きく損ねてしまったということをしっかり認識していただきたいと思うんですね。司法の最終判断が出ていないから次々とやっぱり裁判が起こされてくるんです。また、日々、制裁金という名の無駄な税金が垂れ流されているという状況でございます。一日もこれは早く決着させる必要がございます。 裁判なら確実に結論は、結果は出てまいります。政府に話合いをまとめる腹案も私はないというふうに認識しておりますので、ここは最高裁判断を得るということをしっかりと進めていただきたいと、このように思うわけであります。 もう一つの理由は、端的に申し上げて福岡高裁の確定判決がおかしいということです。この点については昨年の十一月十四日の当委員会でも私、指摘をしておりますけれども、大臣始め政務三役、交代されましたので、ちょっとくどいようですが、改めてちょっと申し上げておきたいと思うんです。 まず、その判決の論理構成に大きな問題があるということなんです。福岡高裁が開門請求を認めたというこの法的根拠なんですけれども、これは原告漁業者の有する漁業行使権、これに基づく妨害排除請求なんですね。しかし、漁業補償契約によって法的な制約が課されているその原告漁業者の皆さんが妨害排除請求ができるということは、これは全くおかしな話なんですね。そもそも、漁業補償契約というのはそういう請求をしないための契約でありますから、実際にこの補償金も、潮受け堤防の外の各漁協に対しても総額で七十七億円が支払われているわけです。 高裁は、この点をクリアするために、漁業補償契約というのは国と漁協との契約であって、原告漁業者はその拘束を受けないんだという、こういうロジックを展開したんですけれども、これもまたおかしい、いかにもおかしな話であります。 この原告漁業者は、漁協に対してこの契約の締結権限を委任していたんですね、委任していたんです、漁協に。だから、当然、この契約の法的拘束力というのは漁業者に及ぶはずなんですね。では、どうしてそういう高裁が論理展開をできたかということになってくるんですけれども、これは、漁業者がその漁協に契約締結権限を委任していたというこの事実を政府が法廷の場でしっかりと主張、立証していなかったからです。そこを高裁はその隙を捉えて言わばこういう判決を出したんです。 そういった論理構成のおかしさに加えて、私は、この福岡高裁確定判決をこのままにしておきますと今後の漁業政策にも禍根を残すというふうに思っているんです。漁業補償契約というのは国と漁協の契約であって、漁業者は関係ないと言っているわけですから、こんなロジックを認めると、それこそこれまでの全国の漁業補償契約は蒸し返しが可能になるわけですし、これからの漁業補償契約も国と地方自治体が個々の漁業者と逐一契約を結んでいかなきゃいけなくなる、こんなことはもう大変なことです。 そういう事情がございますものですから、私も、これは真っ当な判決をもう一回本当は取り直すべきだというふうに、このように考えておりまして、去る六月の当委員会でも、当時の林大臣に対して、一日も早く最高裁の統一的判断を得るべく裁判の迅速化を求めたところでございます。 政府は、裁判の迅速な遂行に全力を挙げるべきと、このように考えておりますけれども、改めて西川大臣の御決意をお伺いしたいと思いますし、あわせて、政府の訴訟遂行に一義的責任を負っておられます法務省におかれてもその決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(西川公也君) 今、古賀友一郎委員の主張はよく受け止めました。しかし、これは聞きますと、全く反対の意見を申される方もおります。そういう中で、我々は、四県の関係者の話合いをまずやって有明海の再生に向かっていこうと、こういう方針を出したと、こういうことですね。 今、裁判に時間が掛かりますよと、早くやるように迅速化をやれと、こういうことでありますが、私どもは、一日も早く最高裁判所の統一的な判断が得られるよう、裁判の迅速化を図るべきと考えております。そこで、農林水産省としましては、これは単独で判断できませんで、法務省等の関係省庁とよく協議をして、今の御趣旨に沿って私どもは適切に対応してまいりたいと、こう考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(都築政則君) 委員御指摘のとおり、請求異議訴訟を含めた諫早湾干拓事業をめぐる一連の訴訟につきましては、速やかに最高裁判所の統一的な判断を得る必要があるというふうに考えております。具体的には、一連の訴訟のうち現在福岡高裁に係属中の開門訴訟につきましては控訴から三年以上が経過しております。国としては既に必要な主張、立証を行っていますので、できる限り早期に判断をいただきたいと上申しているところでございます。 この訴訟について最高裁による判断が得られれば、現在係属中の請求異議訴訟など他の訴訟についても方向性が決まってくるものと考えております。引き続き、早期の判断をいただけるよう尽力をしていきたいと思っております。
○古賀友一郎君 ありがとうございました。確かな御決意をいただきました。 私は、この有明海再生は、これはこれで大変重要な課題だと思っております。昨年十一月の質問でもそのように指摘をさせていただきました。ただ、開門問題はその協議の中では扱わない、これは裁判の中でしっかりと決着を付けていくと、その仕分をきっちりやっていただきたいと、このように思っております。 私は、この確定判決は再審請求してもいいぐらいの案件だと実は思っているんです。ただ、政府自ら上告をしなかったという事情がございますので、これは民事訴訟法の規定によって再審請求もできない、閉ざされているわけです。そこに菅元総理の判断ミスが影を落としているというところもあるわけです。 今お二方から御答弁ありましたように、しっかりとこの最高裁の判断を得るように裁判の迅速化に御尽力をいただきますよう強くお願いを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○舞立昇治君 おはようございます。自由民主党の舞立昇治でございます。本日は質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございました。 そして、まずは西川大臣、そして小泉副大臣、そして佐藤政務官、本当に御就任おめでとうございます。私といたしましても、この農林水産行政、農林水産業の振興はこの五年、十年が勝負だと思っていますので、もう本当にベテランぞろいの先生方ということで大変期待いたしておりますので、是非引き続き御尽力、御活躍いただきますようによろしくお願い申し上げます。 それでは私の質問に入らせていただきますが、まず最初に、本日の一番バッターで山田修路先生がTPP、そして農協、農業委員会改革、そして米価の下落、そして米の需給問題等について質問されましたが、私といたしましても同じ思いでございますので、是非是非適切な対応をよろしくお願い申し上げます。念のため、念押ししたいと思います。 その上で、まず一点目の質問でございますが、まずは飼料用米の生産振興についてでございます。 先ほども山田先生のところで少し触れられておりましたけれども、今農林水産省、主食用米の需要が毎年八万トンずつ減少していくと、そういうトレンドがある中で、安定した需給調整を図るために、飼料用米等の需要のある非主食用米への転換を推進し、主食用米の生産を抑えて需給をタイトにして、米価の適切な水準の維持も図ろうとされておるところでございます。 この中で、やはり今農村の現場では、この飼料用米の生産振興に係ります現行の交付金制度、これがいつまで続くんでしょうかと。そして、やはり飼料用米に転換するとなると、設備投資なりなんなり、あれこれ金が掛かると。なかなか制度の周知もまだまだの現場では状況でございまして、主食用米から飼料用米への転換になかなかまだまだ踏ん切りが付かない状況というのが私の認識でありまして、感想でございます。 そうした中で、今、飼料用米の生産が現在十八万トン程度ということで、全農も来年度は六十万トンを目標に、そして日本飼料工業会、中長期的には約二百万トンの需要があるということを言っておられますし、国としても、利用可能量は四百五十万トンあると言われているところでございます。そういう中で、この飼料用米の交付金制度につきましては当面廃止されることはないと思いますし、継続して措置できるよう全力を尽くすと言って私も今現場に理解を求めているところでございます。 国といたしまして、食料自給率、自給力の向上や米の需給の安定のための飼料用米等への転換を確実にしていくためにも、当面、日本飼料工業会が二百万トンも需要があるということを言っておられますので、交付金の水準を含め、現行の交付金制度は当面継続して措置されると考えてよろしいのでしょうか。御見解を伺いますとともに、こうした交付金制度は私は恒久的に必要な制度と考えますが、まず大臣の御見解をお聞かせください。
○副大臣(小泉昭男君) 舞立先生、私の方からちょっとお答えさせていただきますが、先ほど先生御指摘になりましたとおり、この農業問題というのは、五年、十年、本当に大事な時期だと思うんですね。ただいまお話ありましたとおり、米の需給の安定のために、年間八万トンぐらい減っていくということでございますが、これは主食用米から飼料用米などへの主食用米以外への転換を進めていく必要が極めて重要だと考えております。 水田の活用でございますが、直接支払交付金につきましては、昨年十二月に決定されました農林水産業・地域の活力創造プランにおきまして、需要のある飼料用米、麦、大豆などの本作化を進めるための所要の見直しを行ってまいるところでございまして、水田で麦、大豆、飼料用米等の作物を生産した場合に主食用米との所得差が生じないようにすること、極めて大事でございますから、これを基本といたしまして、単価を設定いたしまして支援を行っているところでございます。 当然のことながら、今後とも生産者が安定的に取り組めるよう飼料用米等の生産への支援を適切にしっかりと行ってまいりたい、このように考えております。
○舞立昇治君 ありがとうございました。 続きましてもう一点、飼料用米の関係なんですが、これちょっと前にも問題にしたんですけれども、配合飼料工場の件でございます。この工場、本州では日本海側では新潟県しかございません。飼料用米を国として積極的に奨励していくのであれば、やはり掛かり増しとなっている流通経費への支援が必要だという声が現場でよく聞こえてきます。 これについて、国といたしまして、農林水産省は、水田活用の直接支払交付金や加工・保管施設の整備等への支援により利用促進を図りますと言われておりますけれども、なかなかこれらの支援は全国一律のものでございまして、遠くの配合飼料工場まで輸送しなければならない県にしてみれば、加工・保管施設の整備でも、稲作農家そして畜産農家に新たな負担が生じる、条件不利性は解消されない。なかなかやはりこのような状況では、飼料用米への転換も進まない一因ではないかと考えております。 今般、来年度に向けて全農が飼料用米を直接買い取り、保管、流通、販売するスキームを創設する方針と伺っておりまして、これは大変私も評価いたします。しかしながら、そこで流通経費の問題が大きく解消されるとは、私といたしましてはまだ半信半疑の状況でございます。やはり流通経費が余り掛からない地域と相当掛かる地域との間では買取り価格等に差が設けられるんじゃないかといった心配がございます。 やはり、トン当たり数千円から五千円とか差がある中で、流通経費の負担はばかにならないと思っておりまして、この問題を解決していくためにも、例えば今公共事業の方では後進地域の開発に関する国の負担割合の特例制度があって、財政力に応じて補助率を引き上げるといったような制度がございます。やはりこういったことも参考にしながら、加工・保管施設の整備に関しまして、各県の財政力に応じて、又はその県内に配合飼料工場がなくて流通経費が一定の基準を上回る場合など、後年度補助率を上乗せして支援するといったようなことも異次元の対策として今こそ期間限定で実施すべき、していただきたいというふうに考えておりますけれども、御見解をお聞きします。
○国務大臣(西川公也君) 今御指摘を受けました、今、配合飼料工場、日本海側、新潟しかないと、私どもよく承知しております。先生がお住まいの鳥取県は恐らく水島の工場へ持っていくと思うんですね。 餌米ですから価格は安い、しかし流通経費は同じだと、こういう状況の中でこの運賃問題どうするかということを私ども検討してきました。この運賃問題は、来年は全農が六十万トン買いますと、買いますというからには買った後の運賃等については全て全農持ちと、こういうことで確認をできておりますので、当面、来年の問題についてはこれで乗り切っていきたいと、こう考えております。 ただ、今確かに申されたように、配合飼料工場がない地域をどうするかと、こういうことになって、委員の御指摘の上乗せはどうかと、こういうことでありますが、当面、運賃については同じような状況になるということが見えてきました。そういう中で、他の品目の生産者の理解が得られるかとか、納税者はどう考えるだろうかと、こういうことも総合的に判断していかなきゃ私はならないと思っております。 しかし、餌米を、十八万トンが六十万トンに増えるということを何としても実現をしていきたいと、こう考えておりますので、やってみながら、これは歩きながら考えることになると思いますけれど、それで条件不利地域が生まれないかどうか見定めながら政策を展開をしていきたいと、こう考えております。 二十七年度の予算で、産地と配合飼料工場等が連携してばら出荷での供給体制を構築する取組などを支援する事業、これは平成二十七年度予算で新たに要求をしておりますから、この確保に全力を努めていきたいと。よろしくお願いします。
○舞立昇治君 ありがとうございました。丁寧な説明ありがとうございます。 全農が全部そちらの方で運賃を持っていただけると、平準化していただけるんだというような新しい情報をいただきまして、ありがとうございます。 やはり、この飼料用米の関係、転換に当たって、今の流通経費の問題、そしてコンタミの問題、そして多収性品種の本当に堅い稲を刈り取るための太い刃が必要だとか、コンバインの、様々な問題がやっぱり指摘されておりまして、またやっぱり地方の特に人口減少の激しい地域では、既存の共同施設の使用料、利用料、手数料、その辺が今後維持できるのか、引き上がるんじゃないかとか、様々なやっぱり苦労があるわけでございますので、是非、現場に真摯に向き合って、丁寧に御説明と対応をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 続きまして、中山間地域等直接支払制度の延長、拡充につきまして質問させていただきます。 この制度は、中山間地域等の条件不利地域と平地とのコスト差、生産費のコスト差を支援するものでございまして、中山間地域で農業を続けていく、そして発展させていく、このために必要不可欠な制度だと思っておりまして、さきの国会で日本型直接支払制度の重要な柱の一つとして法律上位置付けていただきましたことに改めて感謝申し上げます。そして、本年度末で第三期が終わるということで来年度から新たな移行期間になりますけれども、現在、農林水産省は来年度に向けて超急傾斜地への加算給付の創設を概算要求で示されておりますけれども、このほか、この制度には地方の現場からも様々な運用の改善等に関する要望が出されていると思いますけれども、ほかにそういったことも含めまして見直しを検討されていることはないか、お聞かせください。
○政府参考人(三浦進君) お答えいたします。 中山間地域等直接支払制度につきましては、お話にございましたように、平成二十七年度からの第四期対策に向けまして、現場のニーズを踏まえて、一つは、特に条件の厳しい超急傾斜農地を対象とする加算措置、これはお話にございましたが、これに加えまして、複数の集落が連携した取組を促進するための加算措置などを講ずることとして平成二十七年度概算要求に盛り込んでいるところでございます。 また、本制度におきましては、農業生産活動が適切に実施されなかった場合などにおける交付金の返還ルールが定められております。これにつきましては、現状におきましても、農業者がお亡くなりになったり、あるいは病気、高齢等の理由で農業生産活動等の継続が困難となった場合には交付金の返還を免除するということとなっておりますけれども、このような返還免除の要件の更なる緩和についても現場からの御要望をいただいているところでございます。 本制度につきましては、第四期対策への移行に向けまして、現場の声も踏まえて、一方で制度の趣旨が損なわれないように留意しながら、どのような対応が可能か検討してまいりたいと考えているところでございます。
○舞立昇治君 ありがとうございました。是非、改善すべき点は改善するといったようなことで、制度の更なる発展に向けて取り組んでいただきますように、よろしくお願いいたします。 続きまして、林業の活性化につきまして質問させていただきます。 森林整備加速化・林業再生基金事業、平成二十一年度補正予算で創設されて以来、森林整備や林業再生に大変役立つ事業といたしまして、地方の現場からは非常に評価され、関係者の御尽力によってこれまで継続していただきました。それが今年度末で期限切れを迎えるところでございますが、まずはこれまでの基金事業の評価についてお聞かせください。
○政府参考人(今井敏君) 御指摘のありました森林整備加速化・林業再生基金事業につきましては、平成二十一年度の補正予算で創設されて以降、地域の実情に応じまして、川上の間伐ですとか路網整備、そして川下の製材工場や合板工場などの国産材の加工流通施設の整備、さらには木造公共施設の整備に至る、そういう一体的な対策を総合的に進めてきたところでございます。 本事業の推進によりまして国産材の供給量も増加しておりまして、木材の自給率につきましては、平成十四年の一八%というのを底に、平成二十五年には二九%にまで向上しておりますが、それにも寄与するなど、着実な成果を上げてきておりまして、林業の成長産業化を推進する上で重要な施策になっているというふうに認識しております。
○舞立昇治君 ありがとうございました。 長官御指摘のとおり、本当にこの事業は地域の実情に応じて、関係者の合意の下で間伐、路網整備、木材加工流通施設、木材バイオマス利用施設の整備等、川上から本当に川下に至る対策を総合的に実施するもので、本当にこの林業の成長産業化に大きく貢献し、そして多面的機能の維持、発揮、この山村地域における新規就業者の増加など、本当にこれからの地方創生に欠かせない事業であると思います。 でありますので、やはりこの事業は来年度以降も絶対に私は延長すべきだと考えておりますけれども、この制度の延長、拡充と必要な予算額確保に向けた大臣の決意をお聞かせください。
○国務大臣(西川公也君) これ、経緯からしまして、二十一年度の補正から始まりまして、努力してここまでやってきました。問題は、今年の二十六年度が補正があるかどうか分かりません。分かりませんが、どういう形か、いろいろ検討しながら、できる限りこの事業が継続できるように努力をしてまいりたいと、こう考えております。
○舞立昇治君 ありがとうございます。是非、現下のやはり地方の景気の状況を考えますと、私は補正も絶対に必要だと思いますので、その中で絶対に勝ち取っていただきますように、よろしくお願い申し上げます。 この林業の関係につきまして、最後、一言申し上げますと、林前大臣は林業関係者に非常に人気があり、愛されておりました。それは名字が林だからでございます。よくいろんな会合で、農林水産省はよく農水省と略されるんですけれども、その関係者に対しましては前大臣は、私がいる間は林業お任せください、大丈夫です、私は林ですからということで、非常に笑いと安心を得ておりました。 是非、西川大臣におかれましても、林前大臣と同様に、やはりこの多面的機能、一番持っているのは林業でございまして、今、確実に発展、成長していると実感できているのが林業だと思いますので、是非その動きを止めないように、全力で取り組んでいただきますように、よろしくお願い申し上げます。 最後、水産業の活性化について質問させていただきます。 今、非常にアベノミクスということで、円安が続いております。その一方で、やはり燃油の高止まり状況、長期化しております。やはり、漁業者にとりまして燃油の高騰というものは死活問題になっております。 そして、さらには、今、資源管理の強化の関係で、クロマグロ等様々な資源管理徹底していくと、強化していくというような方向が打ち出されておりまして、それが追い打ちになって、本当に地元の漁業者の皆さんを始めとして、これから本当に経営はますます苦しくなっていくんじゃないのかという声を聞いております。この資源管理の問題は次回以降に譲りたいと思いますけれども、やはりこの足下の燃油高騰対策、しっかりとなされなければ、浜の活性化に取り組む以前になかなか現場では安心して働けない状況だと私は認識しているところでございます。 こうした中で、今、水産庁、来年度概算要求で、燃油高騰対策、漁業経営セーフティーネット構築等事業と言われるそうですけれども、これを前年度の四十五億円から百億円へ大幅に拡大要求されておりまして、今年度設けました特別対策の延長など大きな評価ができますけれども、やはり私はもう一歩踏み込んで更なる改善をしていただきたいと思っております、まあ欲でございますけれども。 例えば、現在のセーフティーネットにおけます通常対策分の補填基準価格となる七中五平均でございますが、やはり円安の長期化などで基準価格ラインが逓増、じりじりじりじり今上がってきておりまして、経営頑張っても燃油の負担は大きくなるばかりといったようなことで、非常に苦しい状況でございます。そうした中で、例えば七中五ではなくて十中八とか、本年度の基準価格の水準に当面固定するといったような一層の、いま一つ、もう一段の見直しが必要ではないかと考えますが、どうでしょうか。 また、当然検討されていることだとは思いますけれども、この特別対策の延長をやっていくに当たりまして、この加入者要件も結構ありまして、例えばもうかる漁業の補助を受けている方というのは加入できないと、補助の方でやるというようなことで制限されておりますけれども、当然そのもうかる漁業、本年度で終了する方は来年度には新たに加入者に加えて救う必要があるんじゃないかと、そういったいろんな問題が考えられるところでございますけれども、現在の燃油高騰対策の延長、拡充に向けた検討状況、そして必要な予算額確保に向けた決意を最後、長官にお願いいたします。
○政府参考人(本川一善君) 御指摘のとおり、水産業にとってこの燃油というのはコストの三割から四割を占める非常に大きなものでございますので、一定の対策をずっと講じてきたところでありますが、特に一昨年の十一月頃からの、進んでおります円安、これに伴いまして燃油価格が高騰し、高止まりをしております。その状況を踏まえて、昨年七月から、御指摘の基準価格を超えて原油価格が上昇した場合には国の負担割合を二分の一から四分の三まで引き上げる特別対策を講じたところであります。 この特別対策につきましては、平成二十六年度限りの制度として措置したものでありますが、現下の原油価格の高止まりを踏まえて、二十七年度においても引き続き実施すべく、必要な予算を財務省に要求をしているところであります。 御指摘のとおり、補填基準価格については、過去、七中五の一〇〇%、これを超えた場合に発動するということになっておりますが、やはり徐々に上昇してきておるということで、この基準価格自体も上昇する傾向にあるわけでありますが、一方で、二十五年度の補正予算で、省燃油活動推進事業及び省エネ機器等導入促進事業、これは二つとも燃油の使用量を減らすということを目的にした事業でございまして、今、全国の漁業者の方にこれに取り組んでいただいております。実際は、P掛けるQ、価格掛ける使用量でございますので、この使用量の削減効果、こういったものがどのような形になるのかということも十分踏まえていかなければいけないと思っております。 それから他方で、現下の原油価格、足下の原油価格の動向を見ますと、最近新聞などでも報道されておりますけれども、世界的な弱い需要を背景にして大きく低下するような状況になってきております。ただ一方で、今度は国内の価格ということでありますと、円安が更に進むような状況で、これは大幅な増加要因になっていく可能性があると。そういったような状況、足下で大きな変化が生じておりますので、そういう状況を踏まえて価格動向をよく注視しながら漁業経営に不安を来すことのないようにしっかりと対応してまいりたいと考えておるところでございます。 なお、先ほど御指摘ありましたもうかる漁業に加入しておられる方々の取扱いでございますが、昨年の特別対策については、モラルハザードを防止する観点から十二月までに加入した方ということで措置をしております。この点についても、今財務省に要求をしておりますので、そういう中で検討を続けてまいりたいと考えておるところでございます。
○舞立昇治君 ありがとうございました。 金子先生から大臣にも聞くようにというような声もありましたですけれども、ちょっといろいろと省エネの関係だとか、様々な取組を通じて何とか漁業者の経営に支障が生じないように頑張っていただいているということで、ちょっと状況を見て、また必要に応じて、今度はまた大臣にも御質問させていただきたいと思いますので、是非この問題もしっかりとちょっと頭に置いていただければと思います。 以上、本当に農業、林業、そして水産業、いずれもこの振興は地方再生、地方創生にとってもう必要不可欠なものでございます。是非、現場重視で、守るものは守る、改善すべき点は改善する、こういった姿勢で引き続き積極的に取り組んでいただきますようにお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○中泉松司君 おはようございます。自由民主党、秋田県選挙区選出の中泉松司でございます。本日は質問の機会をいただきまして、私は自民党の最後のバッターということでありますので、必然と時間調整役を仰せ付かるものでありまして、皆さん聞きたいことがたくさんあるようでありましたので、時間がオーバーして私の持ち時間が少なくなると思っておりましたが、スムーズに進んで、今立たせていただいております。(発言する者あり)早く終われという御期待の声もあるかもしれませんが、しっかりと聞くべきことを聞いて、ただ、今まで大事なことは前に立った質問者の方々からお話もありましたので、重複する部分もあるかもしれませんが、お答えをいただければと思います。 まず初めに、西川大臣、そして小泉副大臣、佐藤政務官、御就任おめでとうございます。心から尊敬を申し上げる西川大臣がこうして大臣として仕事をされるということで、御指導いただけることに期待をしております。 前々からこの委員会の場にいる方々には改めて自己紹介をする必要はないんですが、私、簡単に自己紹介をしますと、秋田県の我が家も農家でありまして、我が家は、我が家として五ヘクタールの認定農家、四十ヘクタールほどの集落営農組織を組んでおります。米と大豆と梨とブドウといった果樹を作ったりしておりまして、前々からこの委員会の場にいる方には我が家の農産物は大変高い評価を受けていると勝手に確信をしております。(発言する者あり)ありがとうございます。おいしいという声がありましたので、勝手にではなくて確信をしております。 そんな中で、農業県ということでありまして、非常に昨今の米の問題等々で農家の不安というものが大きくなっております。率直に申し上げて、地元を回っていますと、やはり怒りというよりは先行きに対する不安という意味で皆さんから御意見を伺うことが多くございまして、そういった不安をしっかり解消できる議論をこの場でしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 今日はそういった点から米政策について、そしてまた農協、農業委員会の改革等について、ちょっと寒くなる前にということでPED対策について、等々についてお話を伺ってまいりたいと思っております。 その前に、初めに、先日大臣所信を伺い、また副大臣、政務官から決意のほどを御挨拶として伺いまして、しっかりと拝聴させていただきました。もちろん大臣の強い決意が表れた所信であったと思いますし、それぞれの副大臣、政務官の皆さんからも強い決意が伺えるものであったと思います。また、その中で小泉副大臣から非常にいいお言葉があったなというふうに感じております。正確には把握していないんですが、若者が魅力を持って取り組むことができる農業をしっかり確立できるように頑張っていきたいというようなお話がありました。 これは非常に大事な話だと思います。これは私が若者だからということではなくて、農業の今後を考えていく上で、やはり様々、農政の大転換期と言われておりますけれども、チャレンジをしていただける、そういう世代の人たちがいなければいけない。やはり、高齢の七十を過ぎたような方々も一生懸命頑張っておりますけれども、そこからまた新たなチャレンジをして、自分がいつまで、何歳まで働けるか分からない中でチャレンジしづらいという声がある中で、やはりそういった新たなチャレンジを積極的にできる世代の方々にこれから参画をしていただかなければいけないと思っております。 地元なんかでは、農業というのはお年寄りがやる産業だみたいな感覚を持っている若者の方もたくさんいらっしゃるのが現実でありまして、そのイメージをまず払拭していかなければなりません。そういった意味で大変貴重なお言葉をいただいたと思いますけれども、今後に向けて、抱負も含めて副大臣から御所見を伺いたいと思います。
○副大臣(小泉昭男君) 中泉先生、本当に若者の先頭に立っていただける先生だと思いますので。 私も、実は以前、川崎の方で農業をやっていまして、青年協議会というのがありまして、若者の集いがありました。そんな中で縁あって結ばれた御夫婦の方も大勢おられます。若者の力というのはこれから本当に潜在力ありますから、私が先日申し上げた若者に魅力ある農林水産業の実現ということでございますけれども、先ほどお話ありましたとおり、チャレンジする若い農林水産業者が希望とやりがいを持って仕事に取り組むことができる、これが一番大事だと思いますね。そうした農林水産業の成長産業化を実現することが極めて重要な時期にあると思っております。 このため、農林水産業・地域の活力創造プランの下、就農しようとする若者の研修及び経営の確立のための支援、これはもう極めて重要でありますし、二つ目には、米国、EUなど大きな市場も重視した食品、農林水産物の輸出促進、これはもう大臣が常に申しておられることでございまして、三つ目には、農地中間管理機構の本格稼働による担い手への農地集積、集約化等による生産コストの低減、そして四つ目には、農林水産物の高付加価値化を図る六次産業化や農山漁村における就業機会の確保による所得増大、これらに対して取り組み、若者に魅力ある農林水産業の実現に努力していかなくちゃいけないと改めて意を強くしたところでございますので、今後とも御指導のほどよろしくお願いいたします。
○中泉松司君 ありがとうございます。力強い決意をいただきました。 西川大臣は言わずもがな農政通でありますし、佐藤大臣政務官も宮城の御出身で、北海道の方から今農業に関してしっかりと皆さんの声を聞いてやられておられると思います。小泉副大臣も、都会ではありますけれども、先ほどお話がありましたとおり、農業経験者ということでありまして、その三人、しっかりとスクラムを組んで是非ともやっていただきたいと思いますし、特に参議院として行っていらっしゃる小泉副大臣には、我々の代表でもありますので頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 次に、PED対策についてお伺いをいたします。 終息をしている話でありますけれども、冬になると活性化をするというものがウイルスでありますので、寒くなる前に、これまでの対策、経緯と、今後について確認をしてみたいと思いまして取り上げさせていただきました。 言うまでもなく、昨年の十月に七年ぶりに発生が確認をされて全国的に発生が拡大をし、平成二十六年八月までに三十八道県、八百十七戸の畜産農家で発生が確認されております。五月以降は減少はしておりますけれども、その八百十七戸で、発生頭数で百二十三万四千頭、死亡頭数で三十七万八千頭という非常に大きな被害がもたらされました。 現在の発生状況について、まずお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(小林裕幸君) PEDの現在の発生状況についてお尋ねがございました。 八月末までの数字につきましては、今先生の御指摘のありましたとおり、三十八道県、八百十七戸ということでございます。九月以降の発生は二件、群馬県と愛知県でございますが、それぞれ一戸で合計二戸、死亡頭数三十九頭という状況になっております。
○中泉松司君 九月以降は二件、十月は今のところ発生が確認されていないということだと思います。 これまでをまず振り返ってみたいんですけれども、このPEDに関して、党内でも対策に関して議論が積極的になされ、取りまとめがされました。その中で、九月を目途に中間取りまとめを公表するという、感染経路の究明を図るんだということがまとめられておりました。今後、今シーズンはともかく、いつ起こるか分からない中で、この感染経路の究明というものは非常に重要な意味を持つと思います。 ただ一方で、なかなかその感染経路の究明というのは難しいというお話も様々な方面から伺っておりますけれども、その感染経路の究明についてどういう経緯、結果になっておられるのか、伺います。
○政府参考人(小林裕幸君) PEDの感染経路について御説明申し上げます。 今委員御指摘のありましたとおり、効果的な防疫対策を講ずるというためには感染経路の究明というのは大変重要でございます。そのため、専門家による疫学調査を進めているところでございます。残念ながら九月中にまだ結論が出し切れなかったのは大変申し訳ないというふうに思っております。現在まで、この調査におきまして幾つか分かっている点、分からない点というのがございます。 まず、海外からどうやって入ってきたかということでございますが、ウイルスの遺伝子解析の結果、アジア地域又は北米地域から侵入した可能性が高いというふうに考えられております。ただ、具体的にどういう方法で特定の農場に最初に入ったかという侵入経路の特定には残念ながら至っておりません。 次に、国内でどうやって感染したかということでございますが、これにつきましては、まず生きた豚の移動、それから車両、物、人、こういったものの移動に伴って感染した可能性が高いというように考えているところでございます。 この疫学調査につきましては、近いうちに、ごく近々に中間取りまとめを行い、公表させていただく予定にしております。引き続き、新たな知見を踏まえて発生原因の究明を更に進めていきたいというふうに考えております。
○中泉松司君 是非とも頑張っていただきたいと思います。 ただ、お答えにありましたように、なかなか九月中にということが難しいと、それぐらいやっぱり非常に難しいものなんだと思います。ですので、現実的には、難しい究明であればそれをまず追い求めることは大切でありますけれども、実際発生したときに未然に防ぐ対処、そして発生したときにブームというか流行にならないように、広がらないように防除をしっかりとしていくということが大切であると思います。 そこで、対策として、その取りまとめの中に防疫体制の整備や情報の共有、またワクチンの円滑供給など挙げられておりますけれども、それらに関する現状、どうなっておりますでしょうか。
○政府参考人(小林裕幸君) PEDにつきましては、その発生を抑えて養豚農家の損害をどうやって抑えるかということが大変大きな課題でございます。その対策は大きく分けまして二つでございます。一つ目は農場における衛生管理の徹底、二つ目はワクチンの適切な使用、これによって子豚の死亡を抑えるということの大きな柱が二つございます。 まず、衛生管理の徹底ということにつきましては、専門家による検討を重ねてきまして、防疫マニュアル、こういうものを近いうちに、これもごく近いうちに公表をしたいというように考えております。この防疫マニュアルの中身につきましては、今委員御指摘ありましたことも含んでおりまして、まず早期発見のための通報の基準の明確化、それから発生農場の情報の共有のルール、それから消毒等の防疫措置を強化すべき地域というので特別防疫対策地域制度というのを導入しようと思っておりまして、こういった仕組みの創設、こういったことを規定したいというふうに考えております。 二つ目の大きな柱がワクチンでございます。ワクチンにつきましては、需要に応じたワクチンが円滑に供給されるよう、現在全国で協力体制を取っておりますが、こういった協力体制を必要なときまでは続けてやっていくというのが一つ目。二つ目は、ワクチン需要の急増時、つまり病気が発生して農家の人が一斉にワクチンが欲しいといった場合に、その場合にもワクチンがしっかりと供給できるような仕組み、具体的には、その必要量をメーカーがあらかじめ保管すると、そういったことを促すための事業というのを来年度予算要求で行っているところでございます。 これから冬のシーズンに入るということでございます。引き続きこれらの対策を着実に進めて、各都道府県、農家等の御協力も得ながら対策に万全を期していきたいというふうに考えております。
○中泉松司君 ありがとうございます。 こういったものは、続けて流行というのはなかなか考えにくいのかもしれませんが、私、素人考えかもしれませんが、流行して終息を迎えて、暑い時期になってほとんど終息をするのかなというふうに思いましたら、九月に入っても現実的に数件でありますけれども発生をしていると。ウイルスというのはなくならないものだと思いますので、いずれそういう状況の中でまた寒い時期を迎えると。やっぱり、いわゆる発生を完璧に防ぐということはできないのかもしれませんけれども、最大限の努力をして発生を未然に防ぐ、そしてその上で拡大を絶対にさせない、そういう強い思いを持って取組をしていただく必要があると思いますので、是非、これから寒くなりますが、これからも引き続き取組をしていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。 次に、米政策に関してお伺いをいたします。 概算金の下落等、先ほど来お話がありますけれども、秋田県でもあきたこまち、概算金で一万一千五百円から八千五百円と、三千円の値を下げております。これ、いろいろ見方はあるんでありましょうけれども、農家に対する与えるマイナスのインパクトというのは非常に大きいものがあります。それがもう金額だと思ってパニックを起こして、安く買いたたかれるというような話もあるやに伺っておりますし、非常に大きな不安が農家に広がっているのは、残念ながらこれ事実であります。 今回の概算金の大幅な下落の原因について、まずどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(松島浩道君) まず、二十六年産米の主食用米の生産状況をちょっと御説明申し上げますと、前年産の二十五年産は八百十八万トンの生産でございました。それに対しまして、現在九月十五日付けの作況が公表されておりますが、それを基礎に計算しますと、前年から二十八万トン減少いたしまして七百九十万トンの見通しでございます。 こういった生産量が大幅に減っている中でなぜ概算金が下がったのかということでございますけれども、まず、いろいろな報道機関などで民間在庫が多くて作柄も良いんだといった報道が繰り返しなされてきたということがあろうかと思います。次いで、米のスポット取引とかまた先物取引、こういったものの価格が低下傾向にあったと。さらに、各県段階のJA系統では、やはりできるだけ早く売り切りたいんだとか、また共同計算赤字になるリスクを避けたいという意識があったということも背景としまして、各県のJA系統では二十六年産の概算金につきまして、県によって異なりますが、大体二千円から三千円程度、一俵当たり削減したというふうに考えているところでございます。 今後の対応でございますけれども、概算金につきましては、これは先ほども御答弁いたしましたが、仮渡金でございまして、販売の見通しを踏まえて農家に追加払いが行われるということでございますので、まずは今後JA系統におきまして適切な価格での販売、販売経費の縮減ということをしていただくことが重要であると考えてございます。 さらに、最終的に米価の変動が生じた場合には、政府といたしまして、収入減少影響緩和対策、ナラシ対策でございますが、これに加えまして、二十六年産につきましてはナラシ対策に加入していない者に対する対策もございますので、そういったもので農家の減収補填を実施してまいりたいと考えてございます。
○中泉松司君 需給がいわゆる締まるというような見方をしている農水省の皆さんと、そして概算金を大幅に下げている農協とのこのギャップというものは非常に大きいんだと思います。このギャップが非常に不安を生み出している面がありまして、そこに関してやっぱりしっかりと先ほどお答えいただいたような対策を取っていくという必要があろうかと思います。 その中で先ほどお話が出ましたけれども、一生懸命頑張って売って、その上でマイナスの部分に関してはナラシ対策があるんだと、そのナラシ対策でいわゆる差額分の九割を補填されるということでありますけれども、そのナラシ対策にも現状は入れていらっしゃらない方も多数いらっしゃると思います。 そこで、このナラシ対策、現在の加入状況をまずお伺いしますのと、その現在の加入状況の上で、やはりこういうふうな米価の下落、今回は米価の下落というか概算金の下落が米価の下落を引き起こすのではないかという懸念というふうに正確に言えばなるのだと思いますけれども、実際に、もしその米価が下落した際の対策として取られるべきナラシ対策というのはやっぱり大事なセーフティーネット対策なんだと思います。そういった中にあって、今後いわゆる周知や加入促進についてどういうふうな取組をされていくのか、お伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(奥原正明君) ナラシ対策の関係でございます。 まず、今年の二十六年産のナラシ対策の加入状況でございますが、生産調整を実施している方、この方を対象に米の直接支払交付金、これが出ておりますが、これを分母にいたしまして考えた場合に、面積ベースでいいますと四一%に相当いたします約四十五万ヘクタール、これがナラシ対策に加入されておられます。件数でいきますと七%に相当する約六万件ということでございます。 それから、このナラシ対策の加入促進でございますけれども、このナラシ対策につきましては、今年の通常国会におきまして担い手経営安定法の改正が行われております。この中で条件の改善が図られておりまして、来年の二十七年産からはこの対象となる担い手につきまして、従来は認定農業者とそれから集落営農だけでございましたけれども、ここに認定新規就農者が加わります。それから、従来はいずれにつきましても面積の規模要件、これがございましたけれども、二十七年産からはこの規模要件は掛けないという形になっておりまして、これによりまして、担い手であれば幅広く対策に加入できるということになっているわけでございます。したがいまして、農業で生計を立てていく意欲と能力のある方につきましては、この二十七年産に向けて市町村の認定を受けて認定農業者になっていただいて、ナラシ対策に加入をしていただきたいというふうに考えております。 それから、このナラシ対策に加入するための集落営農、こちらの要件につきましても改善を図っておりまして、組織の規約を定めていること、それから対象作物の共同販売経理を行っていること、この二つの要件を満たしていただければ集落営農ができるということになっております。したがいまして、個人ではこの認定農業者になれない方につきましても、二十七年産に向けまして集落営農を組織していただいて、このナラシ対策に加入をしていただきたいというふうに考えております。 こういった制度の改善点の周知徹底を含めまして、ナラシ対策の加入促進を図るために、これまでもブロック段階あるいは都道府県段階で説明会をやってきておりますが、これに加えまして、米の直接支払交付金の加入者の方ですとか、それから水田活用の交付金の加入者の方、こういった方々の交付決定等のタイミングを捉えまして、分かりやすいパンフレットあるいはチラシ等をお配りをするといった取組を始めているところでございます。今後とも加入促進に向けて継続的に努力をしていく考えでございます。
○中泉松司君 是非、来年度に向けてはその取組をしっかりやっていただきたいと思います。 地元に戻りますと、そもそもその制度自体をよく分かっていらっしゃらない方もいらっしゃいますが、分かった上で、やはりもっと入りやすいようにしてほしいという声も伺っておりました。来年度、規模要件というのが撤廃されるんですよというふうに御説明をしても、中には、いや、認定農家という要件も撤廃してほしいと、全ての農家に入れるようにしてほしいというようなお話も伺います。 ただ、現在の目指している農政の方向性として、全ての農家を対象にするというのは、これはいわゆる政策の方向性と矛盾が生じるものだと私は理解しておりますので、そこはできるだけの努力をしていただく必要があるんだと私も思います。ただ、しかしながら、現実には担い手になろうと思っても年齢的にとか、この後どうしていこうというふうな方々の中には、来年度どうなんだろうというような不安を、そこに対する不安を抱いている方も見受けられます。 ですので、やっぱりこれからしっかりと、来年度に向けては加入促進を図っていただくのはもちろんでありますけれども、その推移、そして結果というものを見守っていただいて、そしてまた、必要によってはその後の議論によってどういったことができるのかということも考える必要があろうかと思いますので、今の段階ではその議論の必要ということは言えませんが、しっかりと見守っていただきたいと思いますし、促進を図っていただきたいというふうに思います。 また、先ほど舞立委員の方からも飼料用米についての話がありました。局長がおっしゃるように、年間八万トンベースで米の需要が減っていると。これは、例えば少子高齢化が進んで、育ち盛りで御飯を二杯、三杯食べるお子さんが減っているという、そしてまた、御飯一杯で十分だよというお年寄りの方々が増えているというところもあると思いますし、そもそもやっぱり文化が、欧米の文化が入ってきて米の消費が落ち込んでいるというのもあろうかと思います。ただ、現実として、年間一%ずつ減っていくというふうに言われているこの現実を受け止めてやっていく中にあって、この需給のバランスを取っていくということは非常に難しいけれども、乗り越えていかなければいけない課題であります。 そこで、飼料用米というのは米として作れるわけですから、その米として作れるというメリットを生かしてしっかりとやっていけば、この需給バランスを取っていく上で非常に大きな役割を担えるものだと思っております。 先ほど舞立委員への御答弁にもあったかと思いますが、今年度実際にやってみて、それを踏まえて来年度以降どのように取組を進めていくのか、改めてお伺いいたします。
○政府参考人(松島浩道君) 中泉委員おっしゃいますように、米の需給の安定、価格の安定を図っていくために、需要の拡大が見込まれます飼料用米の生産の拡大、大変重要な課題だと思っております。 まず、飼料用米の今年産の生産状況を御説明申し上げますと、全国的に作付面積拡大しておりまして、二十五年産、前年度産は作付面積が二万二千ヘクタールであったものが、約五割増し、一・二万ヘクタール増の三万四千ヘクタールに増えてございます。生産量につきましても、十二万トンであったものが六万トン増の十八万トンということで、着実に生産は増えているということでございます。 一方、需要の面でございますけれども、飼料用米の利用要望につきましては、畜産農家から新たな供給希望と、具体的には、二十六年産につきましては七万二千トンの供給希望があるという状況がございます。また、配合飼料を製造している企業の団体、日本飼料工業会という団体がございますけれども、そこからは価格などの条件が整えば中長期的には約二百万トンの使用が可能という公表もございます。 こういった中で、農林水産省といたしましては、飼料用米の生産拡大に向けまして、まず各地方ごとに推進体制を整備する、その中で、行政と生産者団体、それから畜産団体の連携を図っていくということをしていきたいと。さらに、飼料用生産拡大のために必要な多収性専用品種の種子、これをしっかり確保すると。さらに、稲作農家におけるカントリーエレベーターですとか、それから受入れ側の畜産農家の餌米の加工・保管施設の整備、こういったものを支援すると、こういったことを関係機関とも連携しながら進めてまいりまして、引き続きしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○中泉松司君 先ほど舞立委員からその設備のことについて、以前から取り上げておられることでありますけれども、質問がありました。 率直に言って、飼料用米を作ってそれを消費できるというイメージができる地域であれば取り組みやすいんだと思います。例えば秋田県でも、秋田県はブロイラーの鳥というのは盛んではありませんが、比内地鶏という地鶏がおります。その地域の方々というのは、やっぱりそこで作ったお米をその鳥に食べていただいて、そしてその鳥が地域のブランドになるんだというようないいイメージを持っていただけて、それに取組をしやすいというのがやっぱりあるんだと思います。 言い方が悪いかもしれませんが、実際、そういうところとの連携がうまくイメージができないところにしてみると、なぜ鳥や豚に食べさせるお米を我々が作らなければいけないんだと、これは私の意見ではありません、現場の声としてやっぱり率直に言ってあります。やっぱり我々が作っている飼料が日本の畜産を支えているんだというようなイメージを持っていただくという意味では、それこそその設備というものの必要性もあると思いますし、様々なイメージをさせるための、そして誘導していくための施策というものは必要なんだと思います。だから設備を造れという話ではないんですけれども、まず、飼料用米の促進を図るに当たっては、しっかりとそういうイメージを農家の皆さんに持っていただけるように、そして取り組むということがやっぱりいいことなんだというメリットを感じていただけるような施策の推進というものをお願いしたいと思っております。 今目指している農業、農政というものは、今、概算金の下落というものがありますけれども、方向性としては私は間違っていないと確信をしております。やりたい人、やる気のある人がしっかりと取り組める農業、そして十年、二十年先にも継続してやっていける農業ということを考える上では、今は厳しいけれども乗り越えていかなければいけない局面だろうと思っております。 ただ、その初年度に、これ農政の、その政策のというよりは、需給バランスのギャップによってこういう状況が生まれたんだと思いますけれども、その経緯はともかく、結果として概算金が下落してしまったという現実は非常に大きな農家に対する不安を与えておりますし、それによって、また頭の方で計算をすると、大規模に集約すればするほど、した農家であればあるほど、面積が広いほど、割合は変わりませんけれども、金額的には非常にマイナスが大きくなるというふうな、そういうところもあります。 ですので、やっぱりこれからやる気のある方がしっかりとやる気を持ってこれからも営農を続けていけるように、やはり政治の世界も強いメッセージを発していく必要があると思いますし、行政の側もそれをしっかり支援していただくという必要があろうかと思います。 そこに関して、しっかりとこれからも努力をしていく必要があると思いますけれども、今後について大臣の決意を伺えればと思っております。
○国務大臣(西川公也君) 私も、農業がどうしてこんなに競争力が弱くなったのかなと常々反省しています。 日本の米は、最大食べたとき千三百四十一万トン食べています。今は八百万トンを割るということですね。農地の利用状況も、日本の農地は今四百五十九万ヘクタール、そのうち三十九万六千ヘクタールが残念ながら耕作放棄地になっています。なぜこんなに耕作放棄地、耕地面積の八・六%に値します。それは、やっぱり需要と供給のバランスが崩れてきた、米が過剰に作り過ぎたと、そのときに休んでいった、それが耕作放棄地の拡大につながっていったのではないかと、こう思います。 それで、過去に生産調整やりましたときに、百七十万トン調整すれば、千百七十万トン米作ればいいですねと、三年間ぐらいやってみましょうかと、こういうことでやりましたが、消費は残念ながらどんどん減っていると、こういうことでありまして、この際、やはり需要のある飼料用米、加工米、こちらに振り向けていって、日本の水田利用を、これは利用率を高めていくと、こういうことに努力をさせていただきたいと考えております。
○中泉松司君 済みません、強い決意をありがとうございました。 大変未熟者でありまして、時間調整役のはずが時間をオーバーしそうでありますので、最後に、これは先ほど山田委員の質問に対するお答えとしてありましたので、改めて時間も参りましたので答弁は求めませんが、農協、農業委員会改革に関して、我が党でも、西川大臣御存じのとおり、非常にかんかんがくがくの議論がなされ、一定の方向性がまとめられました。 やはり、その中で、農協に関してはしっかりとした自己改革を積極的に促していくんだと、そして農業委員会に関しても、選挙制度というものは見直すかもしれないけれども、その地域の中で選ばれるべき人が選ばれて、これまで以上に農業委員会の役割が発揮できるんだという、そういう方向を目指しての改革であろうかと思いますので、是非とも、そこはしっかり党の議論を踏まえて方向性を導き出していけるように今後とも議論していただけますようにお願いを申し上げまして、私の質問を閉じさせていただきます。ありがとうございました。
○小川勝也君 民主党・新緑風会の小川勝也でございます。 西川大臣、御就任おめでとうございます。西川大臣とは論戦を交わしたことがありませんので、今日は楽しみにさせていただいております。メンバーの皆さんにつきましてはまた同じ話かということになろうかと思いますけれども、御容赦いただきたいというふうに思います。 午前中の議論も大変実り多い議論だったというふうに思います。農政が大事な時期にあるという共通認識、これは御確認をいただけたと思っています。また、米価下落といわゆる米農家の所得について、これが今この秋の一番の課題だと思います。この課題につきましては、午後、同僚であります徳永議員から厳しく追及があろうかと思います。私はまず、安倍政権あるいは政権交代後の農政というところの共通認識をつくり上げていきたいなというふうに思っているところであります。 攻めの農政とか所得倍増という言葉に対しては、現場の農家の方々も大変大きな違和感を感じておられるというふうに伺っております。また、この農林水産委員会は、他委員会とは少し違いまして、自民党側と野党側と拍手をし合うというように共通認識を持つことも非常に多いわけでありますが、そんな中で、まずはTPPの問題、これは今政府が進めておられること、あるいは大臣の所信と委員各位の思いが若干ずれているんじゃないか、それからまた、いわゆる産業競争力会議なるものから発せられる様々な案件、すなわちJA改革や、あるいは全農あるいは農業委員会に対する問題、ここもちょっと違和感が多いというふうに思っています。 それから、言葉尻を捉えるわけじゃありませんけれども、攻めの農政、これは私も大変大きな違和感を感じています。なぜならば、私の政治信条というか政治的使命というのが、農村コミュニティーを守る、そういう思いで私が選挙に立候補して仕事をさせていただいて、農林水産委員会で質問をさせていただいているからであります。また、三年三か月の政権をお預かりをさせていただいたある時期は、総理官邸で農山漁村地域活性化担当という補佐官の仕事もさせていただいておりました。また、今これから議論させていただきますけれども、農業が少しずつ変わっていかなければならないときに、コミュニティーにどういう人たちがいていただいたらいいのか、農業生産に従事する人たちだけではコミュニティーを守り切れないということで、我々は六次産業化、こういうことも推進してまいったわけであります。 御案内のとおり、農業には多様な経営形態があります。いろんな経営形態があっていい、大きな生産法人もあっていいし大規模農家もあっていい、あるいはハウス数棟のコンパクトな経営もあっていいわけであります。多様な農家を排除しないということで、我々は、ばらまきと言われましたけれども、農業者戸別所得補償制度を導入したわけであります。そして今、安倍政権が誕生し、林大臣から西川公也大臣、二代目の農林水産大臣、その間、農地の中間管理機構の法案があり、通常国会では農林水産委員会始まって以来のいわゆる重要広範議案の審議ということで二法を議論いたしました。そこの席に安倍総理も座って、答弁をいただきました。その結果、今に至っているわけであります。まず、この秋のいわゆる所得がどうなるのか、後で議論させていただきます。 それで、私は、自己紹介をさせていただくと、北海道の選出であります。北海道はいろいろな農業政策や法律を全国一律で議論されたときに、少し違うなという点が多くあります。例えば、農地の中間管理機構、これは、とにかく売らないんですから出してくださいねという流れだと思います。北海道では、残念ながら離農する方は、農地をすっかり置いて町に行きます。その農地は、農業委員会さんのあっせん等でいわゆる担い手が受けてどんどんどんどん大きくなっていった、この歴史であります。 その一つを取っても、本州と北海道は大きく違うなと、こう思うわけでありますが、北海道は、今、西川大臣が言われたように、日本の農業全体を考えたら、競争力が弱い、あるいは効率が悪い農業だというふうに言われていることに私は否定はいたしません。しかし、様々な為替レートや国の違いを乗り越えたときに、北海道農業は相当効率のいい農業をしていると私は自負をいたしております。そのために犠牲も払ってまいりました。私が今問題提起しております農村コミュニティーの問題です。 農地が大きくなるということは、隣近所の農家がいなくなるということであります。十ヘクタールから二十、二十から三十、四十、五十、六十、七十になると、近所に農家がいないんです。酪農地帯、牧草地を百ヘクタール管理しています。隣のうちに声を掛けても、誰も聞こえません。 これが何をもたらすかというと、北海道ではいわゆる学校の統廃合が進みました。かつて、私の生まれた町も、最盛期の人口が一万二千人、小学校は分校を含めて十五校ありました。今は、言うまでもなく一校です。そうしますと、十数キロ、スクールバスで通うことになります。中学校しかりであります。これが北海道全体の農村の風景です。かつて開拓に入った先輩方は、吹雪のときも六キロ、八キロ学校から歩いて帰ってくる。当たり前でした。しかし今、時代は変わり、農業後継者はやがて結婚をして、そこで息子を後継者に育て上げたいと思います。しからば、そういう寂しい、隣近所がいないところに嫁に行って、次の世代を育もうという女性がどれだけおられるのか。これは現実です。 ですから、農業を商業とかビジネスとか経済だけで捉えるのは私は間違いだと思う。ですから、北海道も本州も、そこに地域があって、それが国土であり、これが日本国だという事柄から、大事な食料生産という農業政策を私はプルダウンする必要があるんではないかと思っているところであります。 攻めの農政、所得倍増、あるいはTPP、大変違和感を持っておられる方が多い中、西川大臣の率直な、今、安倍政権が進めておられる様々な経済政策、農業政策と、就任された大臣御自身の考えとのギャップはありませんでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 今、小川委員のお話を伺いました。私も、農業というのは、地域政策をまず大事にやると。それから、産業政策として、若い人たちが後継者として育ってもらえると。こういうことを、両面を狙った考え方でありますが、農業の成長力というのは私は限りなくあると思います。 日本の国土三千七百七十万ヘクタールのうち、農業が使っているのは四百五十九万ヘクタール。最もいい土地一二%を農業が使っているんです。それで生産額の話でやっては、これはなかなかほかの産業に太刀打ちをできないと。これも認めなければ私はいけないと思いますが、今、農業政策で大規模化が進みます。進みますと、必ず離農する人が生まれます。それじゃ、離農する人たちをどうするかと、こういうことになりますね。 地域コミュニティーを守るということになれば、私は過去に、昭和四十六年でありますけれど、農村地域工業等導入促進法というのができました。今もこの法律生きています。それから、次の年に工業再配置促進法ができました、経済産業省。こちらは企業立地法に変わりました。しかし、両方いいところ持っているんです。両方いいところ持っているんです。地方税の不均一課税を片方はやる、片方は国税の減免をやると。この二つ合わせれば、税金の問題をクリアしながら、他産業の皆さんが農村地域に進出をしていただくような仕組みをつくりたいと、こう思っているんです。 それから、今の日本の農業、八・五兆円ぐらいの生産額です。水産が一・四兆円。日本人が食べるのが一・二兆円ぐらいですから、九兆何がしかが食料の原材料費です。これが、人間が食として取るときは九十四兆円を超えていきます。八十兆円がその間にほかの産業の皆さんが張り付いちゃっております。農業の皆さんは大体一二%が取り分ですね。四〇%の人が周辺にいるんですよ、今、周辺にいるんです。この周辺にいる人と農業がうまく連携ができれば、農家の所得の増大につなげることができるだろうと考えているんです。そういう意味で、規模の拡大も進みますけれども、周辺の皆さんと連携をして、地域政策としてコミュニティー壊れない、こういうふうにやっていきたいと考えております。 それで、最後にもう一つだけ言わせてもらいたいのは、北海道ブランドというのは物すごいブランド力なんですね。それで、私もTPPの交渉では十二回海外に出ました。東南アジアが主です。そこで、必ず、食事をしますと北海道ブランドの海産物が出てきます。名前だけ北海道なんです。ほかの国で作っていても北海道なんです。ですから、北海道というブランド力を私はこの際世界に発信をしたいと、こういうことを常々申しておりますが、前向きで取り組んでいきたいと思います。 以上です。
○小川勝也君 今、農地の法案から、通常国会で審議した法律、陰口では離農促進法という言い方もされておりました。その方々が、本当にその地域で六次産業化の加工、流通、販売を担って、その地域コミュニティーが守られれば、私は、それは一つの方策だと思います。しかし、今の流れですと、そうはうまくいきません。北海道がたどったように、まさにその地域に人が住まなくなれば、病院やあるいは介護施設やATMや買物、様々な生活の不便が人口減少に拍車を掛けて、今まさに農業という基幹の部分をそういう目に遭わせておいて、地域創生とか地方創生と言っても本末転倒ではないかなというふうに思っているところであります。 この議論はゆっくりまたさせていただくとして、いわゆる米農家の所得の問題です。 安倍政権は、いわゆるデフレからの脱却、アベノミクスということで、いわゆる円安を誘導いたしました。その件で、いわゆる生活費が上がっております。消費税も上がりました。輸入の小麦や油脂が上がって、普通に生活している人の生活費も上がります。北海道もそうですけれども、油を輸入して電気を起こしているわけでありますので、電力料金も上がります。それから、多分八十円ぐらいの為替相場から百十円になります。少し原油の相場は落ち着いているといえども、冬季の暖房費が掛かる地域では、これは並大抵の支出増ではありません。 そして、安倍総理は、経済団体にお願いをして、働く人たちの賃金を上げてくださいというふうにお願いをしています。これは当たり前のことです。生活に掛かる費用が上がるんですから、もらう部分が増えないと普通の生活ができなくなります。 これは、実は農業者も同じでありますし、農業者はもっと過酷です。それは、北海道のような経営面積の大きい農業は、いわゆる農業機械を動かして農作物を生産いたします。農作物を生産するときに農業機械と油が必要です。農業機械も、井関、ヤンマー、クボタは北海道用の農業機械を作ってくれませんので、これは大体輸入です、トラクター。それから、起こすときも刈るときも全部軽油を使います。冬は、昔のように出稼ぎに行く人はいませんので、家にいると暖房費がかさみます。 すなわち、もう既に今年の米を作るときに余計な費用を掛けて、これから秋、冬と生活費が増大するわけでありまして、所得は増えなきゃ計算が合わない。ところが、米価下落をナラシでカバーしますよということは、どだい、もうスタート地点が下がっているんですね。これを後で徳永議員がしっかり追及いたしますので、答えを考えておいてください。 次に、森林・林業政策、お伺いしたいと思います。 大臣は先日、育樹祭に行かれましたでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) はい。
○小川勝也君 金山町ですね。その隣の新庄で林業機械展をやっていましたけれども、御覧になられましたでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 私は、残念ながら、時間が調整付かずに、見ることができませんでした。
○小川勝也君 私は見させていただきました。率直、つらい話ですけれども、国産の林業機械は大分水を空けられています。それは率直に日本の林業政策が、欧州と全く同じ政策を取ればいいとは私は思っていませんけれども、遅れていた部分があるんじゃないかと思いますが、大臣はどういう御感想をお持ちでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 先ほどの質問者に対しても林野庁長官から答えましたが、大変国産材がもう本当にこれ以上下がらないところまで下がってしまった、努力をしてやっと二〇%台の後半まで国産材の利用を持ってきたと、こういうことでありますが、やっぱり林業の収益性が低いと、こういうことで、やはりこの林業用の機械の開発が遅れたと、これは否めない事実だと思っております。
○小川勝也君 言い換えれば、林業機械の導入が遅れたからコストを下げるに至らず、いわゆる高コスト構造のまま林業が推移したと言えなくもないと思います。 私は、今、例えば森林を、木質バイオマスなどという言葉があります。それから木質バイオマス発電などという言葉があります。これは使わないより使った方がいいけれども、決してゴールではないということを共通認識にしていただきたいと思います。 それは、なぜならば、昭和三十年代、四十年代、まさに大変な活況を呈した森林・林業・木材産業、そのときまでは大体その住宅建築の木材は全部国産材だったんですね。その後、我々は、木材を輸入を解禁して外材で家が建つ国になってしまいました。自民党政権、民主党政権、いろいろと目標を掲げて木材の自給率高めますよと、こういうふうに言ってきて、数値目標があるのは私は結構です。しかし、私はこの地政学的なことも申し上げています。砂漠の国は油が出るけれども木がない。我々の国は油は出ないけれども木がある。この豊富な森林資源は究極まで使う義務がある。使える権利がある。 そういうことを考えますと、これから少子化で住宅着工件数も大きく伸びるということは考えにくいので、全て国産材で私は賄えると思っておりますので、究極は全て国産材で住宅も建てますよ、それから公共建築物もCLTもありますよ、これをやっぱり心の中で思っていただきたい。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 日本がかつて、半世紀になりますけれども、輸入丸太を自由化をした、その後、国産材の利用が急速に減少したと、こういうことにつながったことは事実だろうと思います。そこを、いつの政権も努力をして、この林業の大切さをみんなで見直そうと、こうやってきたのも事実だと思います。 そういう中で、五十年前に植えた木がいよいよ伐期が来ました。これをいかに使うかということが我々の最大の課題だと思います。残念ながら、値段は外材の方が高い。そういう中で、日本の林業はどう向いていけばいいのかと。 今委員が申されましたように、CLTの問題、直交集成板の問題でありますが、来年中には相当この建築基準の改正に向けて努力をしてくれる、二十八年にはこれが建築基準の改正につながるように私どもはお願いしています。日本は三階建てまでしか今は使っておりませんけれども、これはもう高層に使えるように、これが建築に使えるようになれば相当鉄骨の部分に取って代われるだろうと、こう期待をしております。 それから、私になりまして、輸出の問題でありますが、日本の家具は非常に優秀です。もうこれはヨーロッパに向けて輸出をしてくれと、こういうことでみんなで今ヨーロッパ向けの家具の輸出も考えて取り組んでおると、こういうことを申し上げておきます。
○小川勝也君 家具は後でまた別なときに議論しますから。 それで、資料を配らせていただきました。やっぱり路網密度ですよね。これがやっぱりオーストリア、ドイツ、ヨーロッパと違います。かつて林野庁は、日本の山は急峻だから機械化になじまない、こういう言い訳をしていましたけれども、私はもう通用しないと思っています。オーストリー、私は残念ながら行っていませんけれども、写真やデータで見ますと、大変急峻なところ、路網密度が高いから、ここは車で上がるのかあるいは架線系で集材するのかということを、しっかりとした技術と経験の裏付けで大変すばらしい林業を展開しています。 日本はオーストリアやドイツに負けるわけにはまいりません。遅れている路網をしっかり整備をして、今すぐさま答えが出なくても、森は我々がいなくなった後も次から次へと代を替えてこの国に脈々と生きつないでいっていただけるすばらしい資源です。ですから、遅くても着々と路網を整備する必要があろうと思います。 次のページを見てください。(資料提示)これは、残念ながら、今年の林業機械展の写真ではありません。これは、私が予算委員会で林大臣、安倍総理と議論をさせていただいたときのパネルを有効利用させていただいております。 たまたま、このタワーヤーダ、国産というふうに一個だけあります。あとは輸入です。何が違うかというと、見ていただいたら分かるんですけれども、タイヤかキャタピラーかということなんです。さっきの路網の延長を見てください。道がないからキャタピラーでしか上がらない、キャタピラーしか入れないところで作業をするから効率が悪い、だから国際的な競争に勝てないという部分もあろうかと思います。 ですから、我々は今、「WOOD JOB!」という映画も見ました。すばらしい林業青年が志高く入ってきていただいても結構です。しかし、これからの林業はやはり機械化が大事だと思います。きつい仕事や寒い仕事を若い人たちは望んでくれません。しっかり研修を受けて、労働安全衛生も新しい基準で勉強して、こういう高性能の林業機械のオペレーターになるんだという若者を育てていただきたい。 そのためには、これは道を造ってどこまでどの車が入れるか、それは林野庁が独自にいろんな勉強を重ねていただいて、ここの山はこのメートル、この山はちょっと細くていいか、ここから先は細い道、いろいろ規格を勉強しながら造っていただいています。ですけれども、結局、道は太くて長ければ長いほど林業の施業の効率は上がるということであります。これは続けていただきたいというふうに思います。 それで、これが言うまでもなくお題目に終わらせちゃいけない。地方創生の目玉です、林業。そして、しっかり山元に雇用を生み出して、経済的な価値を生み出して、なおかつ人口を維持する。これが、国産材がそのシェアを高めれば高めるほどいわゆる経済的指標も良くなるわけであります。蛇足ですけれども、アベノミクスの弊害はいわゆる貿易赤字です。油とほかのもので大変な赤字でありますので、今、林業を活性化させて、自賄いをして国産材で家を建てていただきたいと思います。 それで、私、林業機械展に行っていろんな方の話を聞いてまいりました。ここで通告をしていない質問をさせていただきますが、これは林野庁長官、大臣の代わりに答えてください。 効率を良くするために皆さん努力しておられます。どうしたいかというと、材を運ぶときに少しでもたくさん積みたいんです。少し運ぶのとたくさん運ぶのとでは効率が違う。だから、プロフェッショナルの皆さんはいわゆるトラックの積載量、これを見ているんです。なぜ積載量をそんな厳しくするかというと、我々の大事な社会資本たる道路や、いわゆる橋梁が傷むからです。だから、国土交通省もしっかり管理してやっているんです。しかし、我々も、効率を良くするということは、カナダや外材に勝つためですから、これは国運を懸けた戦いです。ですから、国土交通省と林野庁が膝詰めでしっかり話をして、どこどこの地域は何トンまでいいじゃないか、どこどこの橋はどうなんだと、適宜適切に積載量が林業の活性化にプラスになるようにぎりぎりまで努力をいただきたいんです。それ、大臣に代わって長官、お願いします。
○政府参考人(今井敏君) 先日、私、育樹祭の後、先生がおっしゃっておりました機械展、時間の調整ができまして私自身も見てまいりました。そこで、今先生がおっしゃられたような木材の積載量をなるべく多くしたいんだというような話も聞きましたし、また、今はなかなか、キャタピラー式なので、フォワーダーの走行の速度が遅くてなかなか効率的に切り出せないので、もっとフォワーダーのスピードをアップするような取組、そういうこともやっているんだというような話も聞きました。 機械の開発の方につきましては、国の方からもいろいろ技術支援もしながら、よりスピードアップできる林業機械だとかの開発も進めますし、積載量の問題につきましては、御指摘のありましたように、国土交通省の方ともよく協議をして、いい道が開けるように努力していきたいと思います。
○小川勝也君 効率的な施業と搬出をするためには大変高いんですね。これは、だから、林野庁も歴代様々な補助事業とかやっていただいて、大変助かります。 それで、今言われた例えば八輪フォワーダーを運ぶためには専用の運搬車を私の知り合いは購入されました。これは性能がいいということで、ボルボ社の排気量一万三千㏄のやつでこれを運ぶんだそうです。ですから、お金は掛かるけれども、やはり効率を良くしないと外材に勝てない。僕は、勝つまでやろうホトトギス。必ず勝てる。そして、いわゆる染谷将太君のような若者は、林業スーツしっかり着て、けがしないぞという労働安全衛生にしっかり守られて、ゲーム世代はチェーンソーじゃないですよ、スティックですよ。大臣、分かりますか、スティックで、例えばグラップルでも、先のアタッチメントでも、まさに自分の手のように動かして我が国の林業の現場を変えてくれます。 我々はゲームはできませんけれども、若い人たちは名人ですから、それで林業を活性化させて、国産材で家を建てる、CLTで建築物を建てる、こういう世の中にお願いをさせていただいて、私の質問を終わります。
○委員長(山田俊男君) 午後一時十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時九分休憩 ─────・───── 午後一時十分開会
○委員長(山田俊男君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○徳永エリ君 民主党・新緑風会、北海道の徳永エリでございます。 今国会は大きな法案の審議もございませんが、しかし、農林水産業は様々な課題がございますので、委員の皆さん、しっかりといい議論をしていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 そして、改めまして、西川大臣、そして小泉副大臣、そして佐藤政務官、御就任おめでとうございます。西川大臣におかれましては、自民党のTPP対策委員長だったということもありまして、このTPPの対応で何度も北海道に足を運んでいただきました。それから、小泉副大臣は、先日、北海道農民連盟の皆さんと大挙して農林水産省の副大臣室にお邪魔をいたしまして、北海道農業の現状というのをしっかりと聞いていただきました。それから、佐藤政務官におかれましては、元道議会議員であられますので、北海道の課題はよく御存じだと思います。なかなか府県と北海道の事情の違いというのが伝わりませんので、しっかり政府の中で北海道と府県の違いというのを訴えていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 さて、午前中、我が党の小川委員から、林業について大変に将来に希望の持てる、いいお話がありました。私は一転して、現実的なお話をさせていただきたいと思います。 まず、米の話であります。米の過剰感から、二〇一四年の概算金が各県とも前年比で二千円から三千円の大幅引下げで過去最低の水準となっているのは、もう他の委員からもお話がございました。政府の成長戦略で十年後の担い手目標として掲げる生産費四割削減に相当する一俵約九千六百円を各地で大きく割り込んでいます。 刈り取ってみて登熟が悪いなどの傾向から、昨日十月十五日、新たな調査をしておりまして、十月の末ぐらいに新たな作況が出てくるんじゃないかということでございまして、作況指数が下振れする可能性はありますけれども、北海道は全国で唯一、作況指数が一〇八、良ということであります。 本来ならば、今年の北海道は余り、思ったよりもといいますか大雨の被害も少なくて、豊作を喜ばなければいけないという状況なんですが、稲作農家だけはちょっと事情が違うんですね。概算金は、営農計画での生産費一万一千五百円を割り込みまして、一万円であります。千円は農協の共計契約金。そして、米の直接払い交付金が半減いたしまして、十アール七千五百円となった。このことも追い打ちを掛けまして、このままでは再生産ができない、来年の営農計画も立てられない、それから年末の資金繰りも大変だという悲鳴のような声が各地から上がっております。 この状況を受けて、西川大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(西川公也君) 徳永先生のこの分析された図を見させていただきました。この考え方もあろうかと思います。ただ、北海道が今概算金一万円と、こういうことになっておりますが、これ価格は、これから相対基準価格が幾らになるかと、こういうことが追加払いの金額になるわけでありまして、是非それも加算をしていただければと、こう考えています。 そして、この相対の基準価格は卸売業者に売る価格ですね、米の利用する皆さんに売る価格で、私どもが考えている標準的収入額がありますから、それとの差はナラシに入っている人は九割補填をすると、こういうことになりますので、全体としての、どういう状況になるか分かりませんけれども、私どもは、なるべくこの収入減が起きないでほしいと、こう願っています。 それから、作況指数も、九月の十五日に一回目計算したと。二回目が十月十五日。最終的には、年末が最終的な収穫量判定になります。そういう中で、去年の作況は一〇二、八百十八万トン取れました。今年の作況を一〇一だとすれば二十八万トン減ると、こういう計算上は成り立ちますが、この十月十五日の結果がどういうふうに出るかと、こういうことでありまして、今分析中でございます。 それから、もしこれが下がったらどうするということは、もう何度も申し上げておりますけれど、収入減少影響緩和対策事業、ナラシ、これを最大限利用していただいて補填をしていこうと。それから、二十六年度に限ってはナラシに入っていない人も国庫の半分だけは補填すると、こういうことでありますので、影響が出るか出ないかというのを私は予測し難いのでありますが、そのような状況にあろうかと思いますが、これから主食用の米が余ると、こういう状況の中でありますので、水田のフル活用という面からも、飼料用の米、こういうものに転換をできるだけ我々は図っていきたいと、こう考えております。これが基本的な考え方でございます。
○徳永エリ君 追加払いというお話がありましたが、これによって昨年の水準まで行くのかと考えると、そこは大変に大きな疑問だと思っております。 それから、十アール一万五千円が七千五百円になりましたので、この影響も大変に大きくて、所得は確実に下がるわけであります。 そして、今ナラシというお話がありましたけれども、ナラシ、この加入者が限定されています。ナラシ加入者は米生産者の全体の何%でしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 面積で四〇・八%、先ほど四〇と申し上げたと思いますが、加入者で六・七%と、こういうことでございます。 今申し上げられたわけですが、七千五百円になったと、一万五千円であったんではないかと、こういう御指摘かと思いますが、私どもは多面的機能で収入が図れるように、十分ではないかもしれませんが、御主張としては、私どもは多面的機能の中で農家の収入を図っていこうと、こういう対応もやっております。
○徳永エリ君 多面的機能払いというお話もありますが、北海道は単価が安いんです。共同作業について手間賃を払っていただいても、それは何のカバーにもなりません。ナラシに加入できるのは一定規模以上の認定農業者などの要件を満たさなければならず、一四年産の加入者は約七万人で、加入率は面積で捉えれば四一%ですけれども、加入件数では米販売農家の七%程度にすぎません。補填は来年三月までの米価と麦、大豆価格を織り込んで決まるので、来年五月以降にならないと補填金の支払もありません。 しかも、北海道は加入率が九割というふうに言いますけれども、今年、実は麦や大豆の出来が非常に良かったんです。これ、作目ごとに相殺されると、米が減った分、所得は減るということになります。米が安くてもほかが良ければいいだろうというふうにお考えかもしれませんけれども、米を作るだけではなくて、より所得を伸ばそうとして機械投資もして大豆や麦を作っているわけでありまして、結果的に所得が減になってしまっては何のために今まで努力してきたのか分からないと。生産者の意欲がそがれてしまいます。 さらに、ナラシ移行円滑化対策は、ナラシの非加入者を対象に一四年産限りの措置として、ナラシを補填される人は三四%です。しかも、来年も再来年も収入が下がり続ければ、補填の基準となる標準的な収入も下がり、補填が減少するという課題もあります。米価下落分の補填が今後しっかりとできるのか疑問であります。 これでは、若い人たちもこれから頑張って米を作ろうと、そういう気持ちがそがれてしまいます。将来に先ほどの林業と違って希望が持てないという状況になってしまいます。やはり米の価格が下落した場合の米単独の政策が必要だと考えますが、大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(西川公也君) 今、ナラシ加入者以外の入っていない人、三四%と申されましたが、そのとおりだと思うんです。国庫の分が半分になるわけですから、そのような状況になる。これでは十分な補填でないだろうと、こういう意見も私どもも厳しく受け止めております。そういう中で再生産に向かって資金繰りができるのかと、これも心配あります。 先ほども申し上げましたけれども、直接支払の七千五百円については年内にできる限り支払を完了しようと、こういうことですね。それから、ナラシについてはどうしても決算上三月いっぱいになる。そうすると、支払が五月から六月に掛かるのかと思いますが、その間、資金繰りどうすると、こういうことでありますから、公庫資金のセーフティーネットを十分使えるようにして当面対応していきたいと、こう考えています。
○徳永エリ君 前倒しで払っていただくのは大変に有り難いですけれども、それは対策にはなっていないと思いますので、米政策の対策をしっかりと考えていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 民主党の農業者戸別所得補償制度では、標準的な米の生産費、六十キロ、約一万三千七百円から標準的な収入額約一万二千円を引いた千七百円が恒常的なコスト割れであり、それを十アール一万五千円の米の直接払い交付金で補填し、再生産を可能にしていたわけです。さらに、変動払い交付金でナラシを整理統合して、当年産の米の販売価格が下落した場合に標準的収入額と当年産収入額の差額を補填していたわけで、これによって米農家は安心して再生産ができる、そしてより品質のいい米を作ろうという努力ができたわけであります。意欲を持って取り組んでくることができました。米の直接払い交付金十アール一万五千円は、その生産意欲を国が後押しするものだったというふうに思っています。 しかし、米の直接払い交付金は半減し、変動払い交付金は廃止、そして米価の下落、さらには円安と消費税増税、燃油代、資材費、運輸コスト、北海道では昨年の九月に電気代が上がって、十一月一日からまた上がるんです。もう生産費は、どんなに努力したって、減らすどころか増えるばかりであります。府県に先駆けて規模拡大を進めてきた北海道では、土地の賃借料、それから大型機械の更新など支払や債務の負担も大きくて、皮肉なことに、政府が目指す大規模農家、規模の大きなところほど今回の米価の下落により大きなダメージを受けているということであります。 政府は農林水産業・地域の活力創造プランで、農業、農村全体の所得を今後十年間で倍増させることを目指すと勇ましいことを言っておられますが、現場では倍増どころか所得半減、借金倍増だと、こういう声が上がっております。 お配りしたペーパーを御覧いただきたいと思いますが、北海道の岩見沢市の場合であります。北海道の平均経営耕作面積、府県の十倍の二十三・三ヘクタールであります。そして、予想の反収が十アール五百三十八キロ。これで計算をしてみますと、現在の収入見込みは二千八十九万円ということになります。面積に反収を掛けて、それを六十キロで割って二千八十九俵、この二千八十九俵に概算金の一万円を掛けました。標準収入は十二万五十二円、十アールですね、これに平均面積を掛けました。そうしますと、二千七百九十七万二千百十六円になります。 この減収見込みのところも御覧いただきたいんですけれども、この標準収入の二千七百九十七万円と現在の収入見込みの二千八十九万円、この差額で七百八万円のマイナスになります。 じゃ、これどのくらいナラシで補填になるのかという計算をしてみました。ナラシ交付金、七百八万円、この減収見込みに九割補填ということですから九〇%掛けました。六百三十七万円です。しかし、本当に六百三十七万円補填されるのか。実際には、標準収入の十二万五十二円、これを一俵に換算して包装費と消費税を足しますと、一俵一万四千六百二十六円になります。この一万四千六百二十六円から道の相対基準価格を引きますと一俵千四百四十六円。この千四百四十六円にナラシの九割補填を掛けますと、一俵千三百一円になります。この千三百一円に二十六年の反収二千八十九俵を掛けますと、二百七十一万八千六百二十四円ということになります。 上に行って結果を見ていただきますと、減収見込みの七百八万、それに十アール一万五千円の半減した分の百七十五万円を足します。そうすると八百八十三万円になります。八百八十三万円からナラシの補填分、これ二百七十一万八千六百二十四円ですから約二百七十二万、これを引きますと六百十一万円ということになります。六百十一万円の赤字ということになるんですね。ここには、支払のお金をしなければなりませんので、そもそも赤字なのに、先ほど申し上げましたように、借りた土地、買った土地の土地代、それから更新した機械の支払、これは一体どうやってやっていくんですか。本当に大変な状況であります。 そして、もう一枚の方の資料も付けさせていただきましたけれども、これは北海道B市のYさんの事例、本当の事例であります。この方は、面積は非常に小さくて四ヘクタールぐらいなんですね。府県の水田より若干大きめぐらいでしょうか。平成二十六年産のところを見ていただきたいと思いますが、全算入生産費を大きく割り込んでいます。紫のところがナラシ、緑が米の直接払い交付金、そして赤が網下の収入なんですね。これ全部足しても赤字であります。改めてこうして見てみますと、やっぱり戸別所得補償制度の米の直接払い交付金はいかに大事だったかということがよく分かっていただけるんではないかというふうに思います。 円安による生産コストの増加は、これは政府の政策による責任ですから、物価上昇分はしっかりと補填していただきまして、最低でも生産コストを割らないような米単独の政策を検討していただきたいということを再度申し上げたいと思いますが、大臣、今このデータを見ていただいて、いかがでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) データ、よく見させてもらいました。それから、戸別所得補償と我々の経営安定対策、このときも非常に長い時間掛けて議論をしたんです。それで、一万五千円をどうすると。これは半額にしましたけれども、全額補償した上に一万五千円では、本当に農地の流動化は進むのか。あるいは、意見として出たのは、野菜や畜産農家の理解は得られるか、最終的には納税者の理解は得られるかと。こういうことも議論をいたしまして、最終的に、戸別所得補償で民主党政権でやられた部分は、不足払いはなくしようと、それから戸別所得補償での直接払いは多面的機能で乗せられるだけ乗せていこうと、こういうことをやったわけですが、米価が幾らに落ち着くか分かりませんけれども、今日の資料はしっかり受け止めさせていただいて、米価の、これから十二月末までで決まるわけですから、その状況を十分把握して、私どもも内部で検討をさせていただきたいと、こう思います。
○徳永エリ君 通常国会でもこの点については議論をしてまいりましたけれども、経営所得安定対策、民主党時代の戸別所得補償制度ですね、これで農地の集積が進んだんですね。北海道は規模拡大が大きく進みました。それから、消費者理解のお話がありましたけれども、消費者理解というのは、きちんと丁寧に説明をする努力をしなければ理解は広がっていきません。果たしてその努力をしているのかというと、私はしていないと思いますよ。 今も私は、消費者と農業者の間の溝を埋めたいということで、多くの有志の市民の方々と一緒に、TPPの問題もありますから、インターネットやそれから新聞などで呼びかけて、みんなで農家を見学して、農家の皆さんの話を聞こうということでツアーをやらせていただきました。先日も新篠津村というところに行ってまいりましたけれども、驚くほどたくさんの方々が関心を持って集まってくださるんですね。そこで今何が起きているかということを説明したら、ああ、そんなに米農家は大変だったんだ、じゃ、農家の補償ばっかりしていると思っていたけれども、これ補償していかなかったら、安心、安全な農作物、これは守っていけないんだね、私たちもしっかり理解をしてこのことを広めていかなければいけないと、そういう声が上がってくるんですね。やっぱりそういう努力をしっかりとしていただきたいというふうに思います。 北海道では作況指数一〇八ということですが、その実情は大変に厳しいというお話をしておかなければなりません。北海道の米、もみ数は多いものの、実際に刈取りをしてみると未登熟、青米ですね、それから背白米も多く見られまして、網下米も多く、食用にならないものが反一俵あるという話も聞きます。加工用に回されると一俵五千円にしかならないということなんですね。これ、流通コストを考えると大赤字になるということで、もう畑にまいてしまうという人たちもたくさんいます。 新潟に次ぐ米の生産量の北海道の作況指数が一〇八、全国で唯一良だということを余りにも大きくアピールされたのは非常にインパクトが大きかったんですね。これは相当米が余るなという過剰感を刈取り前からつくってしまったと思います。作況指数や過剰米の予測による過剰感、ムードは米の相場観に大きく影響すると思いますから、今後こういったデータの出し方というのはもっと慎重に配慮すべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○政府参考人(小風茂君) 米の作況の情報の出し方について御指摘いただきました。 本年産の水稲の十月十五日現在の作況につきましては、現在調査中であり、十月末に公表する予定でございます。 水稲の収穫量の調査は専ら食用に供される、飯用に供する玄米の全量を把握するということを目的として作況の標本筆ごとに一定面積の稲を刈り取りまして、農産物検査法に基づく農産物規格規程、これに定める三等の品位以上に相当するふるい目の幅一・七ミリ以上で選別を行って、その重さを計測、取りまとめ、予想収穫量として公表する予定でございます。 委員御指摘ございましたように、今年は北海道、東北などにおきまして、もみの数は多いけれども、八月の日照不足、そういうものがございまして、登熟にばらつきがあるというふうに承知しております。それを踏まえまして、十月末の公表につきましては、作況指数だけではなくて、ふるい目幅別の重量の分布であるとか、あるいは収穫量、それから十アール当たり収量、これについても公表してまいりたいというふうに考えております。
○徳永エリ君 今後のその刈取り前の情報の出し方については御検討いただけるんでしょうか。
○政府参考人(小風茂君) 収穫量の情報収集とか、この作況指数の発表に当たりましても、地元の方ともいろいろ情報収集しまして、しっかりとそれを踏まえて発表していきたいというふうに考えております。
○徳永エリ君 一方で、米を余らせずに再生産可能な米の価格を維持するためにも、消費拡大の取組というのも今まで以上にしっかりと力を入れてやっていただきたいと思います。 そこで、まずは米の消費量の推移について伺います。
○政府参考人(松島浩道君) 米の消費量でございますけれども、食生活の多様化ですとか、それから単身世帯が増えるという中で、食の簡便化が進んでいるということ、それから、高齢化が進みまして一人当たりの摂取熱量が減少傾向にあるということで、ほぼ一貫して減少傾向ということでございます。 ちなみに、具体的な数字といたしましては、ピーク時は昭和三十七年度でございますが、一人当たり一年間で百十八・三キロ、これが直近平成二十五年度では五十六・九キロまで減少しているという実態にございます。
○徳永エリ君 なぜ米の消費が減っているのか、その理由について御説明ください。
○政府参考人(松島浩道君) ただいま申し上げましたとおり、やはり食生活の問題ですとか、それから人口構成、全体の人口の数、そういったものがやはりその消費の減少に大きく影響しているというふうに考えてございます。
○徳永エリ君 それだけですか。もっといろいろ出てくると思ったんですけれども。 米の消費というのは、今、中食、外食に大変に大きく依存していると思います。日本炊飯協会、べんとう振興協会、弁当サービス協会、惣菜協会といった中食業界団体、国産米使用推進団体協議会の調査によりますと、二十三年、二十四年産の米の値上がりによって中食業界は米の量を減らしまして、年間十万トンの消費減になっていると言います。さらに、外食業界も同じ調査を行ったところ、三十万トンの消費減になっているということで、合わせて中食、外食で四十万トンの消費が減っているというわけであります。中食・外食業界が林前農林水産大臣にお渡しした要望書には、五年後の精米必要量は四百万トンに半減すると、非常にショッキングな内容が書かれているそうであります。 消費税が上がったこともあります。米の値段が下がったからといって、この中食・外食業界が一度減らした米をまた増やすということは非常に難しいのではないかと思います。何か政策的なインセンティブを付けて米の消費を中食・外食業界に拡大してもらう、あるいは減らした分を少し戻してもらうと、こういうことをしなければならないと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(松島浩道君) 委員から中食、外食のお話がございました。確かに、現在、主食用米の消費の約三分の一が中食、外食で占められているというふうに承知してございます。さらに、今委員からもお話がございましたように、二十三年、二十四年、比較的米の価格が高かった時代に、やっぱり中食、外食も価格抑制圧力といいますかデフレ圧力が働いたということもありまして、コストを削減するために米の量を減らして対応したということも承知してございます。 それで、いろいろ中食・外食業界の方々に聞いてみますと、やはり価格が大きく変動するということよりも、やはり一定の品質のものを安定的に供給していただく、安定した価格で供給していただくということが商品の価格を安定化してやっていくというために必要だというふうに聞いていますので、私どもとしましては、特に中食、外食で使っています業務用米につきましては、これを安定取引をしていただくということが大事ではないかということで、価格の短期的な上昇、下降に伴って消費量が大きく変わるということにならないようにしてまいりたいというふうに考えてございます。
○徳永エリ君 少し努力をしていただいて、少なくともこの値上がりで減った分の四十万トン、これは何とか元に戻すように御努力を願いたいと思います。 それから、それだけではなくて朝食欠食の問題もありますよね。若い人、二十代の四人に一人が朝食を食べないという問題もありますし、それから、炭水化物ダイエットというのも非常に私問題だと思うんですね。まあ議員の中にもやっておられる方はたくさんいますけれども、本当にこれで太らないのか、これ抜いて体に悪い影響がないのか、この辺りもしっかりと調べていただいて、農林水産省から米の消費拡大のために負けないようなPRをしていただきたいというふうに思います。 それから、女性がお米を炊かないということもありまして、面倒くさいということなんです、忙しくなってきて。しかし、今は無洗米ですから、炊飯器にお米入れて水入れてスイッチ押せばいいだけなんですから、何にも面倒くさいことはないんですね。パン焼く方がよっぽど面倒くさいと思うんですよ。それで、私この間、女性が集まっているところで、女性がお米を炊かないから米の消費量が減っているんですよと言ったら、帰りに、徳永さん、簡単なんですから男性にも炊いてもらってくださいと言われたんですけど、本当にスイッチを押すだけですから、別に奥さんが炊かなくても御主人が炊けばいいわけですから、しっかりお米を炊いて食べるということをしていただきたいと思います。 それから、やっぱり子供たちがお米を食べる習慣を小さいときから付けないと、お米が食べたいという気持ちにならないですよね。やっぱり、おいしいお米をしっかり食べていると、何だか今日はお米食べたくてしようがないなという気持ちになるものなんですよ。ですから、食べたいと思ったときにやっぱり炊飯器の中にお米が炊かさっているという、こういう状況をしっかりつくっていかなきゃいけないと思いますし、それから、前に子供たちに朝御飯の風景を絵に描いてもらったことがあるんですけど、私ショッキングだったのは、カップラーメンとかサプリメントという子もいますし、それから、角食、これ焼かないで、生というんですか、生のままジャム付けてウーロン茶と一緒に食べるとか、そういう食生活になっているんですね。ここも改善していかなければいけないと思います。 これ御飯さえ炊いてあれば、子供たちにおにぎり作ることを習慣付けさせれば、お母さんに握ってもらわなくても形が悪くてもいいんですよ、自分で握れば。おにぎりも今いろんなレシピがありまして、例えばポテトチップスののり塩ありますよね、あれを細かく砕くんですよ。それでおにぎりを握って、チーズなんかもちょっと交ぜたりして、その細かく砕いたのり塩の上にころころと転がせば、のりも入って塩味も付いて、全然面倒くさくないんですね。 だから、こういうアイデアなんかもどんどん農水省で提案をしていただいて、子供たちが御飯を食べるという習慣を付けていただく、そして消費を伸ばしていくという努力を是非ともしていただきたいというふうに思います。いかがでしょうか。
○政府参考人(松島浩道君) 様々な御提言、ありがとうございます。 まず、御飯食といったものをいかに定着させていくかということにつきましては、おっしゃいますようにいかに簡便な形で提供できるかということも大事だと思います。例えばおにぎりにつきましても、いろいろな地域の特産物を使ったおにぎりとかいったものについて、例えばおにぎり百選といったものを選んでPRしたりとか、例えば北海道ですとバター焼きおにぎりとか、そういったものが挙がっているようでございますけれども、そういったものをPRするといったこともございますし、それから、まず今私どもで進めていますのは、学校給食の中で米飯給食を進めると。幼少の頃からそういう御飯食を定着させていくということも非常に有効ではないかと思います。 それから、委員から炭水化物制限ダイエットという話がございました。これは大変マスコミ等でもてはやされて、はやっているというふうに聞いておりますけれども、これはやっぱりいろいろ問題もあるようでございまして、一つ御紹介させていただきますと、日本糖尿病学会というのがございまして、そこで糖尿病における食事療法の現状と課題というレポートが出されております。やはり糖尿病の治療のためには減量をいたしまして、そのことによって糖尿病を改善するというのがございますが、その中に、糖尿病における炭水化物摂取についてという項目がございます。ちょっと読み上げさせていただきますと、総エネルギー摂取量を制限せずに、炭水化物のみを極端に制限して減量を図ることは、その本来の効果のみならず、長期的な食事療法としての遵守性や安全性など重要な点についてこれを担保するエビデンスが不足しており、現時点では薦められないということで、そういったことも様々な御飯食のPRの際にこういったことをPRしながら誤解を解いてまいりたいと考えてございます。
○徳永エリ君 是非とも知恵を絞って様々な取組をしていただいて、農家の皆さんの生産意欲にもつながるようにしっかりと米の消費を拡大していく、その努力も両輪でよろしくお願いしたいと思います。 続きまして、輸出についてお話をさせていただきたいと思います。 政府は、二〇二〇年までに農林水産物の輸出を倍増する、一兆円にするとしています。今、主な輸出国は、香港、米国、台湾、中国、韓国、タイ、ベトナム、シンガポール、オーストラリア、フィリピンとなっています。米国、EUなどの市場も重視して今後輸出の促進をしていくということですが、何をどのような戦略でこういったところに輸出促進を図っていくのか、具体的な取組について伺います。
○国務大臣(西川公也君) 今までの農林水産省で、食品を輸出しようと、こういうことが主に東南アジア中心で行われてきたことは事実です。そういう中で、香港は人口七百万人、シンガポール五百二十万人ですね。ここはハラール食品の問題等もなくて割と日本食を売りやすかったと、こういう状況だと思うんです。 しかし、我々、今、五千五百億円しかない輸出額を一兆円に二〇二〇年までにしようということでありますから、この人口の大きいところにも御理解をもらうことが一番いいのではないかと、こういうことを考えまして、アメリカ三億一千万人、ヨーロッパ五億人でありますから、市場調査しますと、米なんかはヨーロッパ、大体六十キロ六万円前後が結構多いんですね。東南アジア系は三万から三万五千円ぐらいです。中には高い、シンガポールの日本の米、九万六千円というのもありますけれども、ヨーロッパあるいはアメリカは割と高額の米が取引されていると。そういうことで、米を始め多くの農産物をこの巨大な市場に送っていこうと、こう考えています。特に、米、牛肉、水産物、お茶、それから日本酒等も我々はこの輸出の項目に挙げております。 農水省の中で議論していて、フランスのワインというのは大体年間七千七百億円ぐらい輸出しているんです。それから、イギリスのスコッチは五千百億ぐらい輸出しているんですね。日本酒はどのぐらいかというと、僅か九十億円なんですね。 じゃ、何が壁なんだろうと、何が壁なんだろうといったら、日本酒はやっぱり新鮮味が残っていなければ駄目なんだと、こういうことでありますから、流通まで含めて日本酒も大きく輸出できるように努力をしていきたいと、そういうことで品目を、今のところそういう状況の中でアメリカ、ヨーロッパに向けて今努力を始まったと、こういう状況です。
○徳永エリ君 ニュースで平成二十五年は農林水産物の輸出額が過去最高になりましたというのを見まして、これ為替の影響だろうというふうに思っていたんですね。よく聞いてみましたら、輸出量も大変に増えたということであります。 じゃ、今五千五百億ということで、過去最高ということですけれども、何が増えたのか、その理由と、その増えたものが何なのかというのを伺いたいと思います。
○政府参考人(櫻庭英悦君) 一つは水産物でございまして、特にホタテガイ、それからブリというのが伸びております。ホタテガイというのは、北海道、青森等ございますけど、あの大粒のものは世界にはございません。したがって、非常に重宝されている。それから、ブリというのは、これはアメリカ中心に非常に人気の高い魚であったということでございます。 それから、リンゴ、これが非常に数量的に伸びておりまして、平成二十四年が九千トンが、二十五年になりますと一万九千トンで一万トン増えておりますということで、リンゴも非常に引き合いがあるということでございます。あとは調味料関係が伸びております。これは、世界的にしょうゆとかみそが有名でございますけれども、日本の例えば麺つゆでございますとかソース、それからドレッシング類、こういったものが世界各国から引き合いが出ているという具合に承知しております。
○徳永エリ君 ありがとうございます。 そこで、おにぎりに続いて御提案をしたいと思います。 農林水産物の更なる輸出増に向けて、また今御説明いただきました日本の農産物や、それから日本の食、食文化の魅力の発信について、私は、日本食レストランへの認証制度、これが必要なんじゃないかなというふうに思っています。平成十九年に有識者の検討委員会により検討されたことがあるということなんですが、このときには海外の日本食レストランへの認証制度が作られなかったということなんですが、その理由を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(櫻庭英悦君) 御指摘のとおり、平成十八年から十九年にかけて日本食レストランの認証制度の創設について検討を行いました。 その際、国が関与して海外日本食レストランの格付を行うことにつきましては、海外のマスコミを中心に、いわゆるすしポリスという言葉がありましたけれども、日本政府が自国の食文化を統制しようとしているのではないかという御批判が発生しました。二つ目は、食文化の有識者からもお話をお伺いしましたけれども、食文化の有識者からも、国が日本食レストランの格付を行うということは国際的な批判を浴びることになるという、そういうことは避けるべきではないかと御見解が示されまして、認証制度の創設が見送られたということでございます。
○徳永エリ君 私に言わせればちょっと頭が固いなという感じがするんですね。 イタリアの認証制度を見てみました。イタリア政府機関による認定制度ですけれども、世界に五万五千から六万軒あるとされているイタリア料理店のうち、イタリア本来の伝統や食文化を尊重しないレストランが数多く出現している状況に対応するために制定したと。目的は、消費者が海外で正真正銘のイタリア食品、食材を見付けるための道しるべの役割を果たすことというふうになっているんですね。格付というのとはちょっと意味が違うと思うんですね。 そして、この中身を見てみますと、技術規格の内容だと、例えば卵入りパスタはイタリアで加工された極上小麦を使用したものであることとか、オリーブオイルはイタリアで生産加工されたエクストラ・バージン・オリーブ・オイルのみを使用すること、それからワインメニューはイタリアンワインと発泡酒が少なくとも六〇%以上含まれていること、こういうのが私はいいと思うんですね。 例えば、海外の日本食レストランで米を食べるときには、日本産の米を絶対置くことというふうにすれば、これから食文化の発信どんどんしていって、海外に日本食レストランが展開されればどんどん日本の米が必要になってくるということも起きてくるんではないかと思いますので、是非とも改めて御検討いただきたいというふうに思います。 ちなみに、皆さん、緑ちょうちんというのを御存じでしょうか。赤ちょうちんならぬ緑ちょうちん。緑のちょうちんに地場産品応援の店というふうに書かれているんですけれども、二〇〇五年に北海道の小樽から始まったものなんですね。現在は二千三百店舗以上が参加していて、東京都内でも三百店舗以上が参加しています。これ、消費者にとっては安心とおいしさの目安になっているんですね。緑ちょうちんを掲げることができる店は、国産食材を半分以上使用していることが条件。国産食材の使用率によって一個から五個の星印が表示されます。五〇%以上が一つで、一〇%上がるごとに星印が増えていって、九〇%以上になると星五つになるわけですね。この星の数は店からの自主申告に任せていますけれども、もし虚偽の申告があった場合には、反省と書いた鉢巻きを巻くとか、それから髪の毛を丸坊主にするというペナルティーがあると。非常に何か遊び心があって、厳しいものではないんですよ。 それはさておいて、日本食の様式や味だけではなくて、日本の食材の安心、安全、クオリティーの高さは世界に大変に高く評価されているわけでありますから、イタリアの認定制度みたいなものを日本もどんどん取り入れるべきなんではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 星印のレストランがあると。これは世界中、非常に浸透していますよね。 それで私は議員時代に提案したことがあるんですが、あれは自動車のタイヤメーカーがやっているんですね。スタートはどうだと聞いたら、自分のうちのタイヤが早く減ってもらって早く交換してもらうということで、郊外のレストランばっかり指定したという傾向があったそうです。それじゃ、日本はどうすると。日本やるときに、これは自動車会社系統だとまた二番煎じになりますねと、何か考えてやりませんかと、こういう提言も過去にしたことありますが、今日は大変なエールをもらいましたので、また進んでいって、日本版の何かしら日本食の消費量が増える、この話に取り組むように、前向きで検討させていただきたいと思います。
○徳永エリ君 堅苦しくなく楽しい気持ちで取り組めるように、是非とも御検討いただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 続いて、医福食農連携の推進について伺います。 西川大臣は、ダッタンソバは食べたことありますでしょうか。普通のソバは全国で約六万ヘクタール栽培されています。しかし、ダッタンソバは全国で僅か約三百六十ヘクタールほどしか生産されていませんので、食べたことがない方もおられるのではないかと思います。 ダッタンソバと普通ソバの違いを、時間ありませんので手短に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(松島浩道君) ダッタンソバは北海道を中心に全国で三百二十ヘクタール生産されているというふうに伺っていますが、その特徴はルチンという物質を普通ソバの百倍を含んでいるということでございまして、そのルチンが苦みの原因であるということから苦そばと言われているというふうに聞いています。ルチンについては、高血圧や動脈硬化や脂質代謝異常などの生活習慣病予防への効果が期待できると言われているということで、現在、臨床試験中と承知しています。
○徳永エリ君 非常に体にいいんです。だけれども、今言われたみたいに苦いんです。だから、どうしても消費拡大が難しいんじゃないかというふうに言われていたんですけれども、北海道農業研究センターの鈴木達郎さんという農学博士が品種改良に成功いたしまして、満点きらりという新品種を開発いたしました。既に北海道で生産が行われています。 先日、ダッタンソバ生産者協議会の主催の試食会がありまして、私もいただいてきたんですが、大変においしいんですね。そして、このそば粉はガレットとかシフォンケーキとかお菓子にも向いているということで、すごく将来期待できると思います。 それから、ダッタンソバは自殖性であるために、蜂やハエなどの訪花昆虫の活動が低温によって制限される極寒地でも栽培が可能なんです。さらに、十アール九十キロ以上の収量がありまして、高齢化や離農が進む酪農地帯の北海道の雄武町では、遊休農地や耕作放棄地、この再生につなげる取組をしているんです。 是非とも生産者の方に生産を拡大していただきたいですし、それから消費者に普及させるために農林水産省としても積極的にお取組をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(松島浩道君) 今委員からお話がございました新品種の満天きらりについては、平成二十四年に農研機構で開発されまして、既に北海道においてはその作付面積の半数程度が満天きらりに転換されているというふうに伺っております。 現在、開発をしました農研機構は、平成二十五年度から人が食べた場合の健康増進効果を評価しているというふうに聞いておりますので、今後はその健康増進効果を科学的に検証した上で、満天きらりのPRや加工品の開発など行うことによりまして、ダッタンソバの一層の普及を応援してまいりたいと考えてございます。
○徳永エリ君 是非とも、大きな可能性があると思いますので、耕作放棄地対策ということや農業者の方、今、米の問題で大変悩んでおられて、将来的に何を作ったらいいのかと迷っている方もおられると思いますので、様々な可能性をしっかりと表に出していただいて支えていただきたいということを大臣にもお願いしたいと思います。 最後に、幾つか質問あったんですけれども時間がなくなりましたので、経済連携についてお伺いしたいと思います。余り大臣にとっては耳触りの良くないお話かもしれませんけれども、一昨年の解散・総選挙で西川大臣は選挙区で、農業だけでなく社会そのものを崩壊させる現行のTPPには反対と公約に掲げて選挙戦を戦われました。当時も今もお気持ちは同じですか。
○国務大臣(西川公也君) 日本には農林水産物という、これ慎重に扱ってもらうべき分野があります。それからアメリカは、今交渉の相手方ですけれども、自動車及び工業製品、日本の農林水産物と同じような条件だと思います。そこで、全てを自由にして経済連携やると、こういうことには私は今でも反対です。日本の大事な農林水産物に慎重な配慮をしてくれると、こういう状況の下での提携を進めていくと、こういう方針でございます。
○徳永エリ君 しかし、十月のインドネシアのバリで、農産物の重要五品目について、細目では関税撤廃の対象になる品目があり得ると発言し、細目ごとの関税撤廃を検討する旨の発言をなさいましたよね。TPP対策委員長がバリに出向く意味というのは、私たちは、政府交渉団や自民党や衆参の農林水産委員会の決議を遵守するように監視するために出向いたのではないかというふうに考えていたので、このときの大臣の発言には正直大変に驚きましたし、憤りも感じました。 また、さらにはTPP交渉の膠着状態が続く中で、日豪EPA交渉を進展させて米国を牽制するとして、TPP交渉を行う上で日本にとって不利な状況になりかねない日豪EPAを主導し、急進展させることに大臣が大きく貢献したということは、これは否めないと思います。 オーストラリア産牛肉については、現行の三八・五%から冷蔵が十五年で二三・五%、そして冷凍が十八年で一九・五%まで関税が削減され、しかも協定の効力発生の日の後、五年目の年又は両締結国が合意するほかの年のいずれか早い年において見直しを行うという見直し規定が入っています。これ両国が合意すればいつでも見直しができるわけで、生産者への影響は甚大ですし、生産者に大きな不安が広がっているということは、これも否めないと思います。 今後、農林水産大臣として、しっかりと農業者の立場に立ってこの交渉を見守っていただきたいということをお願いしたいと思いますけれども、またさらに、実は四月十九日に大阪読売テレビの番組「ウェークアップ!ぷらす」に大臣が御出演なさったときに、控室でTPPに反対する山田正彦元農林水産大臣が、このままTPPを進めたら日本の農家は全部潰れてしまうと、そう言ったことに対して、西川大臣は、農家はいいんだと、これからは農業は株式会社がやればいいんだとおっしゃったと山田元農林水産大臣御本人からお聞きいたしました。 このことがインターネット上でも相当広まっておりまして、これを見た農業者の方々は不信感と怒りでいっぱいであります。本当に今まで農林水産大臣は農業者の立場に立ってくれていたのに、西川大臣は農業者の立場に立ってくれるんだろうかということをみんな心配しているんです。この点はどうなのか最後に確認をして、私の質問を終わりたいと思います。お願い申し上げます。
○国務大臣(西川公也君) 私は、この衆参の農林水産委員会の決議、これを守ると、これには、姿勢には変わりありません。そういう中で、日本は今農産物の交渉で大変苦労をしておりますが、国会議員の皆さん、委員会の皆さんから国会決議を守ったと、こう言われる評価をいただくような交渉になるように、今でも変わってなく政府対策本部と連携を取っています。 それから、発言云々というのはありますが、日本のタリフラインは九千十八あります。そのうち農業が二千三百三十五あります。それで、日本の農業で一度も関税を譲ったことのないのが八百三十四あります。八百三十四のうち、重要五品目と言われる中に五百八十六あります。最終的には、自由化率が最後に議論になってくると思います。九千十八のうち幾つ譲ったんだと、自由化したんだと、残ったの幾つだと、こういうことを考えますと、全て守るために私は五百八十六を検証してくれと、こういうことは伝えております。 農業がどうなってもいいなんということは言っておりませんし、現実に、私の地元の農協は常に綿密な連絡を取り合ってお互いに守っていこうと、こういう意思確認を終わっております。 以上です。
○徳永エリ君 大臣の今の発言を信じて、一緒にこれから農業者を守るために頑張っていきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。ありがとうございました。
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。 本日、十月十六日は世界食料デーということで、この農林水産に関して検討をする上で大変いい日柄でもあるわけでありますけれども、(発言する者あり)今お声も掛けていただきましたが、大変私事で恐縮ですが、私の誕生日にも当たります。ありがとうございます。 私、いつもどおり質問をしていきたいというふうに思っておりますが、どうか、西川大臣以下政務三役の皆様、また政府参考人の皆様は広い気持ちで質問を受け止めていただきまして、ところどころ手元の答弁書から目を離して、一歩でも半歩でも前進した前向きな答弁いただけますようにお願いをいたします。 まず、私の方からは、今日、一昨日西川大臣から所信をいただきましたので、それに沿った形で基本的には質問をさせていただきたいと思っております。 先日の所信の冒頭で大臣は、最近の御嶽山の噴火ですとか、あるいは頻発している台風、豪雨、土砂災害、こういったところに言及をしていただきました。今後の農林水産行政を語る上で、この災害対策をどうしていくのか、災害にどう立ち向かうのか、ここから始められたというのは非常に大きな意味があるというように思っております。 昨今、地球温暖化の影響で、数十年に一度ですとかあるいは過去最大級のといった形容が付くような、そんな気象条件が度々起きている。そうする中で、農林漁業に対する被害も当然、規模も頻度も高まってしまっているというのが現状でございます。また、この日本列島の火山が活動期に入ったと、こんなような話もあるわけでございます。 こういう状況に鑑みるにつけ、念頭に今置くべきは、変革期における農林漁業、これを考える上では、担い手の高齢化とともに、この担い手の経営体力というのは今脆弱になっているんだということ、つまりは、大規模な災害というのは即存続の危機につながってしまうということを念頭に置いた上でやはり農林行政、しっかり取り組んでいただきたいということをお願いしたいと思います。 そこで、この大変厳しい状況の中で、共済ですとか保険の加入率も低い、セーフティーネットについてもまだまだ万全とは言えない現状を鑑みて、今後どのような方針で自然災害に備え、対処していくのか、大臣から御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(西川公也君) 御指摘のように、今年は二月の大雪もあり、その後の降雨災害が大変多発したと、こういうこともあったと思います。私どもとしましては、この被害に遭いますと、技術指導を始め相談に応じていくと、こういう姿勢で災害を何とか乗り越えていただきたいと、こういうことでやってきております。 そういう中で、被害が残念ながら起きてしまったときにどうするかと、こういうことになりますが、農地、農業用施設等の復旧、農業共済の早期支払、あるいは日本政策金融公庫の長期低利の災害関連融資等の措置を講じております。これが円滑に講じられるようにやっていきたいと思います。また、農林水産省としては、こういう災害に遭った方々が営農を続けてくださるように最大限の支援をしてまいります。 答弁の後に、今日の誕生日、おめでとうございます。
○平木大作君 ありがとうございます。 今最後におっしゃっていただいたように、やはり今は強い農林漁業に行くための過渡期にあると、そういった観点、しっかりと捉まえて、地域に営農あるいは営漁、これをしっかり継続させていくんだと、そういう観点からこれからも行政に取り組んでいただけるように重ねてお願いを申し上げます。 そして、今大臣からこの方針についてお話をいただいたわけですが、では、実際に農林水産省としてこの支援の体制はどうなっているのかという点についてお伺いをしたいというふうに思っております。 私は、今求められているのは、例えば現行のセーフティーネット、果樹共済ですとか漁業保険ですとか、こういう一つ一つの商品ですとかあるいは施策、こういった形である意味、組織自体も整理されているというふうに理解をしております。これはこれで必要なわけですけれども、一方で、こうした既存の仕組みあるいは組織の体制、こういったものに加えて、災害対策という観点からやはり組織に横串を通すような、司令塔になるような機能、これをしっかり農林水産省の中にも持たせていくことが大事であるんじゃないかなというふうに思っております。 そこでお伺いするんですが、この自然災害に対する事前、事後の対応について、農林水産省として現在どんな体制を組まれているのか。また、今後災害がまたどんどん起きてくるということも想定に入れますと、しっかりこの体制を強化していくということも考えなきゃいけないと思うんですが、この点についても併せてお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(奥原正明君) 災害対策の関係でございます。 この災害につきましては、その被害の対象が何であるか、これは作物がやられることもありますし、農地が崩れることもあります、あるいは農業用の土地改良の施設が壊れる、こういうこともございます。こういった対象もいろいろですし、それから、その壊れ方、態様もいろいろでございますので、いろいろな対策が必要になってまいります。 現在、農林省におきましては、例えば、農地、農業用施設の復旧につきましては農村振興局、それから農業共済ですとか金融につきましては私の方の経営局、それから技術指導ですとか生産振興につきましては生産局、それから林野、水産もそれぞれ林業、水産業の分野が担当するという形で、様々な部局で災害関連の政策を担当しております。 ですが、御指摘のように、この災害対応につきましては、この一つ一つの対応だけではなくて、総合的にかつ機動的に対処するということも非常に重要なポイントでございます。特に、政府全体で災害対策の窓口になっております内閣府との連携をきちんと取る。それから、災害の対策についてこれまでの経緯もいろいろございます、これについてきちんとバランスを取って、できるだけ迅速に対処するといったことも必要でございますので、農林省の中では経営局がこの全体の総括をするという位置付けになっておりまして、経営局の総務課の中に災害総合対策室という室が設けられておりまして、ここを中心として総括的に災害対策を進めていると、こういう状況でございます。
○平木大作君 今御答弁いただきました。私もこの一年間農林水産委員務めさせていただいて、とにかく災害の現場に足を運んだ一年間だったなということをつくづく感じております。先日のあの御嶽山も噴火の翌日に現地入りさせていただきましたし、関東甲信地方、山梨県が特にひどかったわけですけれども、あの豪雪被害、あるいは長野県等の果樹の霜被害、被害があるたびに現場に飛びまして、そこでお伺いしたこともしっかりお伝えしてきたつもりです。私も、やり取りさせていただく中で、ある意味、災害に対する迅速な対応、ここについては本当に農林水産省に関してもよく対応していただいているなということを改めて感謝を申し上げます。 その上で、今御答弁にもいただきましたが、やはりしっかり横串を通して、一つのところがまず主導、司令塔の機能を持って、この迅速さに加えて、さらに継続的な支援を行うということと、こういった一つ一つの災害で得たノウハウをしっかりほかの地域に横展開する、こういった機能をより強化していっていただきたいなというのを改めてお願いを申し上げます。 次の質問に移らせていただきます。 大臣は、所信の中で主要な取組の第一に取り上げられましたのが、攻めの農林水産業という言葉でございました。今取り組まれている改革の一つのゴールとして、所得の向上ということ、あるいは地域のにぎわいの創出と、こういったことを示していただいたわけであります。 一般論として、大きな改革のゴールに所得の向上を据える、私はこれは正しいというふうに思っております。改革ですから、基本的には痛みを伴ったり大変なわけですけれども、そのちゃんとゴールには成果があって、この所得というのは数値化して測れるものでもありますので、そういった意味でいくと実感にもつながりやすい。改革の旗印に掲げるものとして所得というのは非常に有効であるというふうに考えております。 ただ一方で、私が現場にお伺いして、例えば所得の向上あるいはもうかる農林漁業、こういうお話をさせていただくと、結構白けた雰囲気になってしまうこともあるんですね。何なんだろう、これはというふうに考えていまして、その一つの原因というのは、結局、先ほど来御指摘ございましたけれども、例えば農業、農村の所得倍増ということを掲げながら、一方で、これは個々の農家の所得が倍になるというわけじゃありませんよという説明をしてしまったり、じゃ、ただのスローガンなのか、一体どこを目指したらいいのかということがやっぱり分からなくなってしまっている。結局、国の産業政策を進めていった先にどのような農林漁業者の姿があるのかがやっぱり見えにくい、ここが一番の問題であるというふうに考えております。 例えば稲作の場合でも、一体どれだけ農地を集約していけば、あるいはどうやってコストを削減していけば、どこまでいけばどれだけ所得が上がるのか、ここがやっぱりはっきりしない。上がるにしてもどの程度上がるか分からないし、結局、将来像とそこに至るまでの行程、これがはっきりしないがゆえに現場の皆様にとっても改革が腹落ちしていないというのが一番の問題であるというふうに思っております。 そこでお伺いしたいんですが、農林漁業それぞれについて具体的に、例えばどの程度の所得向上をどう実現していくのか、いつまでに実現していくのか、分かりやすいモデルをもっと提示していくべきだと思うんですが、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 今御指摘をいただきました。私も常々、攻めの農業とか強い農業とか、どこをやればいいんだろうと、こういうことを官僚の皆さんとも就任以来ずっと議論をしてきました。当面は、我々が作ってきた農林水産業・地域の活力創造プラン、ここに掲げた施策をまずやっていきましょうと。これはもう当たり前のことですね。 そこで、今御指摘がありましたように、何をどう作ればいいんだと、この議論がなければ、積み上げていって所得倍増が説明できないと。これは私も同感でございます。そういう中で、これ道筋を付けなきゃなりません。いつまでにやるかと、こういうことになりますが、私は、今までもう少し時間を貸してくださいと、こういう言い方をしてきましたが、食料・農業・農村基本計画について来年の三月に見直しをすると、こういうことでありますから、そこまでに農業の経営の形、あるいは作物をこういうふうに作った場合は幾らの所得になる、そして全体に、米はどのぐらい作っていただいたらいいですね、それから野菜はどう作っていただいたらいいですねと、こういうのを、全体的な計画をお示しをさせていただくようにただいま努力中でございます。 そして、これが例示をして議論をしてもらわなければ、今言われましたように、農家の皆さんは現実の話として受け止めていただけないと思います。我々もしっかりやって、この例示が示せるように努力をしていきたいと思います。 それから、林業についても、木材需要の創出、ありきたりですが、それから施業集約化、コスト削減、こういうことを図るということでありますが、特に国産材をどうやって使ってもらうかと。せっかくシェアが上がってきましたけれども、これをどう継続させていくか。そのために、補正で取った加速化事業等もしっかりこれ対応しないと、また後退をしてしまうと、こういう心配もしています。 それから、縦と横の繊維方向を組み合わせたCLT、直交集成板ありますね、これが建築基準法ではなくて政令の中で決まるんだと思いますが、こういう設計までやる、結構ですという状況を早く国民に示して、国産材が使ってもらえるように努力したいと思います。それと同時に、日本のこのすばらしい家具をヨーロッパあるいはアメリカに向けて輸出を努力をすると、こういう省内での方向付けはできております。 それから、水産についても、なかなかアイデアがたくさん出てきまして、ファストフードというのがありますけれども、今度はファストフィッシュというのを作って、どこででも魚がすぐ取ってもらえるような、そんなことも今検討していると、こういうことを申し上げておきたいと思います。 いずれにしましても、来年の三月までに経営類型を示し、農政の方向性を具体的に示していきたいと、こう考えておりますので、御理解をお願いいたします。
○平木大作君 大変具体的にまた答弁をいただきましてありがとうございます。来年三月の見直しに向けて、我々もしっかりこの現場の声と知恵とを結集して、一緒になって頑張っていきたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 今の質問に関連しまして、もう一つお伺いしておきたいんですが、これまでですと、産業政策を語ると必ず車の両輪という形で地域政策についても語られてまいりました。大臣所信をお伺いしたときに、ちょっとこの点について、地域政策という点について余り言及がないのかなという印象を持ちました。先ほどの農山漁村のにぎわいを取り戻すですとか、そういったところにも含まれているとは思うんですが、特に、例えば中山間地域ですとかこういう条件不利地、こういったところへの支援について、先日の所信の中でまだ述べられていない部分で、もし今後の方針等ありましたら明示いただけますでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 政策を考えるとき、農林政策というのは、条件不利の地域に対しては、条件不利の部分を平たん地に比べて不利ですね、そこを支援して同じ条件でやりましょうという考え方が一つあります。それから海外との条件の差というか規模の大きさの違いもありますから、国境措置が持っているものは国境措置をカウントしていきたい、しかし国境措置のないものは、やっぱりこれは条件が不利な部分だけ上げていきましょうねというのが一つあります。もう一方で、結局収入はある程度想定しますけれども、それより減ってきますねと、減ってきたやつは、これは一種の保険制度でありますが、共済で元に戻していきましょうと、この二本立てで農林水産行政は組み立ててきていると思います。 そういう中で、地域政策、今ありました、条件不利なところはしっかり条件が平たん地で有利なところと同様の経営ができるように支援をしていくと、この気持ちには変わりありません。それから、やっぱり生産をいかに守っていくか、それによってその地域が活性化していくわけでありますから、これは最重点に考えさせていただきたいと、こう考えております。
○平木大作君 ちょっと時間が押してまいりましたので、次の質問に移らせていただきます。 もうこれは今国会に入りましてからずっと、また今日のこの参議院の農林水産委員会においても問われている問いでありますけれども、私もやはりこの米政策の改革について改めてお伺いをしたいというふうに思っております。 今国会のこの質問ですとかあるいは答弁、これまでのものは基本的に全てチェックさせていただいているんですが、やはり何度見直してもちょっと理解が難しいところがございます。 まず最初の質問なんですが、ここ、米の概算金が今大幅に下がってしまっている。この仮払いに使う概算金が下落している原因、一体何なのか。及び、最終的な米価に対する農林水産省としての今後の見通し、見立てはどうなっているのか。まずこれ、ちょっと整理のためにお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(松島浩道君) まず一点目は、概算金が低下している理由ということでございますが、概算金は農家の方がJAに出荷した際に支払われる仮渡金でございまして、概算金の水準は各県の全農県本部又は経済連がそれぞれ独自に決定しているというものでございます。これが、先ほど来議論になっていますが、低下している理由でございますけれども、これは、二十六年産の生産量自身は前年産に比べまして現段階で約二十八万トン減少するというふうに見込んでおりますけれども、ただ、他方、その各全農県本部内では、民間在庫が大きいですとか、概算金を決定した当時においては作柄も良いという見通しがあったということで、マスコミなどで需給緩和傾向と繰り返し報じられたということもあろうかと思います。また、スポットの取引の価格や先物取引の価格、こういったものが低下しているということもあろうかと思います。さらに、各県段階のJA、その概算金を決定している主体でございますけれども、その集荷した主食用米をできるだけ早く売り切りたい、それから共同計算赤字になるリスクを避けたいと、そういった意識もあったと。こういったことを背景といたしまして、現在のような概算金の数字になっているというふうに理解しておるところでございます。 それから、二点目の御質問で、今後の米価の見通しということでございますけれども、これはまさに価格は民間同士の取引の中で需給に応じて決まってくるものでございますので、先ほども答弁いたしましたが、十月十五日付けの作況なども公表させていただきますので、そういった中で需給全体の中で決まってくるということでございますので、現段階でどういう見通しがあるかということについてはなかなかお答えし難いということでございます。
○平木大作君 これもう今の点は今日の議論の中でも再三確認させていただいている点なんですが、一つ、今の説明の中でありませんでしたけれども、米の需給がミスマッチしている、なかなかこの下がり続けている需要に対して供給の調整がうまくいかないという点について、その一つの中心的な施策である飼料用米への転換、これは今余り話の中で触れられていなかったわけですけれども、この転換が余りうまく進んでいないんじゃないかという指摘をされる方もいらっしゃいます。 実際にこの飼料用米への転換についてはこの委員会でも随分議論しましたし、支援策としては大分充実したんじゃないかなというように思っているわけですが、この結果、結局、今年度、実際にどの程度の転換が実現できたのか。また、これ今年度に限った話ではやっぱりありません。毎年毎年八万トンぐらいずつ需要が減っていっている、こういう中において、先々にも取り組んでいかなければいけないという中において、来年度以降、これ更に進めることが可能なのかどうなのか。この点もお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(松島浩道君) 先ほど二十六年産米の足下の状況について御答弁をさせていただきましたけれども、中長期的には、委員おっしゃいますように、主食用米の需給が緩和傾向にあるという中で、主食用米を飼料用米へ転換していくということが大変重要な課題だと考えてございます。 現在、じゃ、主食用米から飼料用米への転換がうまく進んでいるのかということでございますが、二十六年産の飼料用米の生産状況を説明させていただきますと、全国的には作付面積が拡大しておりまして、二十五年産が二万二千ヘクタールだったものが一万二千ヘクタール増の三万四千ヘクタール、約五割増、生産量も同様に十二万トンであったものが六万トン増で十八万トンということで、前年に比べて大幅に拡大しているという実態にございます。 今後の見通しでございますけれども、飼料用米の需要につきましては、畜産農家からも新たな供給希望も寄せられておりますし、配合飼料を扱っております日本飼料工業会からも、価格などの条件が整えば中長期的には約二百万トンの使用が可能ということが発表されてございますので、十分需要があるというふうに考えてございます。 こういった需要に応じた飼料用米の生産といったものを進めていくためには、やはり様々な条件整備を推進することが必要だと考えておりまして、例えば行政や生産者団体、それから畜産団体が一体となった推進体制の整備でございますとか、それから飼料用米のための多収性専用品種の種子の確保ですとか、それから稲作農家、畜産農家、それぞれにおけます機械、施設の整備といったもの、こういったものをしっかり進めることによりまして、飼料用米増産の体制が整っていくというふうに考えているところでございます。
○平木大作君 今、二つ続けて、ちょっと整理の意味も込めて質問をさせていただきました。 政府の方からは、今やるべきことはしっかりやっているんだ、取り組んでいるんだという御答弁だったかというように思っております。私も、今答弁拝見する限りにおいては、この決められた施策についてしっかり実行していただいているんだということについてはある程度納得をしております。ただ、一方で、やっぱり現場に行ったときに、何で、じゃ、こんなに不安が大きいんだと、まだまだやっぱり理解が進んでいないなというのを正直に感じておりますし、こういうところ、この概算金の制度ですとかナラシについて、より現場の方がしっかり分かるように説明を重ねていただきたいということをお願いしたいと思います。 実は、この問題そのものというよりも、今日、私が一つ指摘をさせていただきたいのは、より大事なことというのは、結局、悲観論にやや影響されやすい、引っ張られやすい今の米の価格形成について、今後もこれ、このままでいいのかというところをやっぱり一つ問題提起今されているんじゃないかというふうに思っております。 今、これも私が申し上げるまでもありませんけれども、政府として、長年の米政策を大転換して、農業者がマーケットを見ながら自らの経営判断で作れるようにしていくんだ、しかも五年を目途にやっていくんだと、こういう大きな目標を掲げて今進んでいるわけでありまして、こういう中、この当然大前提というのは、これは価格形成が適切になされるマーケットがあるということがやっぱり大前提なわけであります。 一方で、じゃ、それ今どうなっているかというと、これ昨日の衆議院での西川大臣の答弁の中にも、この概算金について、何でこのような数字が発表されたのか理解できない面もあるとおっしゃっている。納得感のない数字をやっぱり基にしている限りは、五年でやっぱり今目指しているところにたどり着くのって本当に難しいんじゃないかなということを強く思うわけであります。 こういった、じゃ、米の適正な価格、一体どう決めるべきなのか。少し関連して一つお伺いしたいんですが、この公正な市場価格の形成ですとかあるいは売手のリスクヘッジ、こういったことを目的として、平成二十三年度より米の先物が大阪堂島商品取引所に試験上場されております。これ、二年間の試験期間を終わって、昨年八月にまた二年延長ということになったわけですけれども、これまでの取組、一体どう評価されているのか。 私個人的には、これ単に問題がないかということだけチェックして、本上場になるのを政府としてただ単に待っているというよりは、もっともっとこの今できつつある先物市場について、政府として整備して、また積極的に活用していく、これが大事なんじゃないかと思うんですが、この点いかがでしょうか。
○大臣政務官(佐藤英道君) この点は平木委員の専門の分野であると思いますけれども、米の先物取引につきましては、平成二十三年八月八日に試験上場が開始され、昨年の八月七日、二年間の試験上場の延長の認可を行ったところでございます。 これまでの取引状況を見ると、価格面につきましては、当初懸念された極端な乱高下は見られておらず、取引量についても、月によっては増減はありますけれども、七百枚から二千枚の水準で推移をしているところであります。取引を監督する立場上、この取引状況に対する評価は差し控えさせていただきたいと思います。 また、現在の試験上場期限である平成二十七年八月まで一年を切ったところでございますけれども、期限到来時に上場するかどうかについては、商品先物取引法に基づき、取引所からの申請を受けて国がその適否を判断するものであるため、こちらについても同様に、現時点においては、国として予断を持って何らかの言及をすることは差し控えさせていただければと思います。 以上です。
○平木大作君 今お答えいただきました、まだちょっと評価をするにはという御答弁だったわけでありますけれども、じゃ、米の価格の決め方、例えば概算金の決め方自体がいけないんじゃないかと、こんな声もございますけれども、私は、各県の、先ほどの全農の県本部ですか、の方で決めている、ここの各県において結局全量引き取ってしっかりと売り切るというシステム自体はとっても有用なものであるというふうに思っておりますし、また早く売り切りたいと思うのは、それは当然、供給がだぶついているなというときに自然な感情でありますので、これを否定しちゃいけないと思うんですね。 問題なのはむしろ、この価格決定の参考になる情報がやっぱり余りにも少な過ぎる、ここが一番の問題なんじゃないかなというふうに思っております。結局、農業者の皆様が現場でしっかりと経営感覚を持って意思決定していくために何が必要か。政府としても、今、例えば地域ごとですとか銘柄ごとにお米の情報、直近の価格ですとか作付け量ですとか、様々今、詳細な情報というのをだんだん出し始めていただいております。 こういったミクロの情報をやっぱり整理するというのは一つの当然必要なことであると思っておりますけれども、同時に、例えば米の指標価格、株式のことを語るのであれば日経平均をまず見るように、米のことを語るんだったらまずこの先物の指標価格みたいなような形で、一つやっぱり大きないわゆるマクロの情報といったものがあるべきであるというふうに私は思っております。この点について、そういった意味でいくと、座して待っているだけではなくて、しっかりと市場の整備も含めてこれ検討していただきたいということをお願いしたいというふうに思っております。 もう一つ、次に鳥獣被害について今質問を準備していたんですけれども、ちょっと大事な論点であるというふうに思っておりますので、この点は次回の質問の機会に譲らせていただきまして、私からの質問は今日はここまでとさせていただきます。ありがとうございました。
○山田太郎君 みんなの党、山田太郎でございます。本名でございます。よろしくお願いします。 西川大臣、それから小泉副大臣、佐藤政務官、御就任おめでとうございます。 私も一年十か月、この農林水産委員会、所属することになりました。本当に多くのことも勉強させていただきまして、先ほどなどは炭水化物ダイエットの話、私も三か月やりまして十キロ痩せたんですが、見事に一か月でリバウンドをいたしました。まさにこの農林水産委員会もよろしくないかなと。毎週毎週食べ物の話をやりますので、特に穀物がおいしいということは改めて炭水化物ダイエットをして分かったところでもありまして、そんなところも大変勉強になるというふうに思っております。 もう一つ、この委員会、自民党さんと民主党さんが結構拍手をし合うということでありましたが、私が質問をした後はなかなか拍手がいただけないような状況であります。立場はいろいろあると思いますが、やはり厳しくやらせていただきたい、そうも思っております。 特に、私の場合には元々経営の方をずっとやっておりましたので、生産者の立場ということもありますが、一方で消費者、それから市場、もう一つはやっぱり国民の税金を二・二兆円も使っているこの農林水産行政でありますから、しっかりそこは見ていかなければいけないのか。そういう意味では、今日も大臣を始めとして農林水産省さん、耳障りの話もあるかと思いますけれども、質疑していきたいというふうに思っております。 新たな大臣等構成が変わりましたので、ちょっと入口としてお話をしておきたいと思いますが、大変午前中から西川大臣のお話を、御答弁をお伺いしていて、非常に踏み込んだ誠実な御答弁、それから数字に非常に細かいというか強い、これは非常に私も経営者をやっておりましたので大変好感が持てる。ファクトベースとよく言いますが、現場の実態に即して御答弁していただくということは大変、前にいろんなことを変えていける、そんな予感もする大臣でございますので、ここは期待して、特に今、平木議員の方からもありましたが、米の価格がこういう状況になった中で、曲がり角というか、このままナラシのような形でいくのか、戸別所得補償政策を変えたときの、これは林大臣、前回これは平木議員の方も指摘されていましたが、マーケットを見ながらいわゆるしっかり市場に合わせて現場が判断するのか、そのためには情報が必要だよねと。そういうことも極めて重要な局面に入ってきたと思っていますので、ここのかじ取り、しっかりやっていただければなというふうにも思っております。 もう一つ、私の立場といたしましては、やはり産業政策と地域政策、今日もずっと午前中から議論がありましたが、産業政策としてはやはり農業を強い産業にしなければいけない、こういう問題意識は持っております。そうなってくると、もちろん地域政策としては保護政策というのは大事なことだと思いますが、産業政策の側面としてはやっぱりイノベーション、そういう意味で、今日は小川議員の方からもいろんな御提案がありましたし、それから徳永議員の方からもいろんな御提案がありました。こういうものを一つ一つ受け止めていただいて、我々も農業をどういうふうに、農林水産業をどういうふうに強い産業にできるのか、こういうことを一緒に国民の代表として考えていきたいと思っております。その意味でイノベーションがすごく重要だ、こういうふうにも思っております。 それからもう一つ、多分数字に強い西川大臣でしょうから、産業連関表の方を見られていて、いわゆる農作物の生産が今国内の方では九兆円。ただ、食料、いわゆる品というか、最終消費は七十四兆円もある産業なんですよね。先ほどお話がありましたけれども、これが途中のいわゆる流通業とかに吸い取られていて、一次物産品を作っている農家に配分されていないんではないか、こんな議論がありました。 私もそういう問題意識、大変持っておりまして、いろいろ数字を調べておりますが、実は、流通業に生鮮食品ですら四〇%、それから加工食品にも三八%が回っているという状況でありまして、やはり国内物流の問題も一緒に考えていかないと、なかなか現場の生産者に利益が回るという構造にないと。そういう意味では、大きな農政の転換を構造的に考える必要があるのかなと。個別の施策だけでは難しいのかなということも問題意識として持っておりまして、そんな話が飼料用米なんかもやってはみたものの流通コストで全く見合わないというようなことが今でも指摘されているということでありますので、これも個別質疑の中でやっていきたいと思っています。 それからもう一つ、やはり現場も農産品の収益を上げていくという、これもイノベーションだと思います。今までと同じやり方ではまずいと思っておりまして、そういう意味では、我々農林水産委員会も一緒に現場に行って、鉄粉をくっつけて直まきをして、できるだけコストを低減しながら収益性が上がるような農業の最新現場なんというものも拝見させていただいておりますので、こういったことを大きく実現していく、こんなこともセットで考えていく必要があるだろう、こんな問題意識で私の方はこの委員会も臨んでいきたいというふうに思っております。 ちょっと長くなりましたが、中に入っていきたいと思います。 今日は最初ですので、大臣等政府の姿勢というところにどうしても向かわざるを得ませんので、農協改革、それからTPPについて、農協については毎度なんでございますけれども、少しやらせていただきたいと思っています。 まず、中央会制度の在り方に関していろんな御発言を西川大臣されています。農協改革はしがらみとか既得権益に縛られずに、是非、私は国民の視点という形で改革していってもらいたいですし、流通改革をするに当たっては、農業協同組合の役割はもしかしたら大きいというふうにも思っておりますので、決して農協がなくなればいいとか、そういうふうには思っておりません。あくまでも、農協さんは一次現場のいわゆる農家の方に対してどうやって利益をもたらせる協同組合になれるか、こんなところなんだろうというふうに思っております。 そういう意味では、やっぱり今の農協は変わらなければいけないという問題意識は安倍内閣の中でもあって、かつ、与党の自民党さんの中にも規制改革委員会の中ではあった、こういう話。ただ、途中の手段が少し違うのかなということで論戦があるんだというふうにも思っております。 そんな中で、まず一つ目なんですが、お手元にお配りしております農業協同組合新聞電子版というのを見ていただきたいんですが、西川大臣の方は、大臣になる前の今年の六月に、当時、自民党の農業委員会・農業生産法人に関する検討PTにおきまして、中央会が必要なことは誰でも分かっているとか、中央会制度はなくなるということはないという発言をされているようですけれども、まず、この発言は事実なのかどうか、この辺りからお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西川公也君) まず、ここで議論をしていく前に、私の基本的な考え方を申し上げます。 農協は、戦後の農地解放の後、農家がまとまって農業経営をやろうということで、昭和二十二年に農協法ができました。その当時は一万を超える農協がありました。昭和二十年代というのは非常に日本の経済が成長をなかなかできないでいた時期でありまして、非常に単位農協が困る状況が起きたと、こういうことですね。 そこで、二十九年に農協法を改正して、農協中央会制度を全国に一つ置く、それから都道府県に一つ置くと。こういうことで、指導監査の権限を特別な形で与えたわけであります。その結果、中央会は全中も県の中央会も非常にいい仕事をしてくれまして、農協は現在は七百になりましたけれども、大変なる実績を上げて、農業経営が、農家が困る、あるいは農協が経営が行き詰まると、こういう状態がなくなったと。こういうことで、我々は改革をどうするかということを議論してきました。 そうしますと、二十九年にやった法律改正は、一つの目標は達成したのかなと。こういうことで、新たな制度でこれから改めて発足していただこうと、こういうことを党の関係の皆さん全体で決めたこともありますし、さらに内閣の方もそういう方針になったと、こういうことでありまして、私は、現行制度じゃなくて新しい制度で、新しい形でまた農協の中央会が発足をしましょうねと、こういう取りまとめをやったことは事実であります。そういう背景でありますから、どうぞ御指摘のほどをお願いしたいと思います。
○山田太郎君 ありがとうございます。これ、具体的に時間を掛けて、これから改革ありますので、中身、今後も進んでいただきたいと思いますが。 もう一つ、この改革をするに当たって少し気になるところも聞いておきたいと思っているんですが、西川大臣の方は農政連又は農協関係団体から政治献金とかパーティー券の購入をこれまで受けたことがあるかどうか、その辺りも教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 一般論として申し上げます。 農協中央会は農協の健全な発展を図ることを目的とする団体でありまして、このような目的の達成に資するために行う政治的行為については、一般の法人と同様、公職選挙法や政治資金規正法に抵触しない限り認められるものと認識しております。
○山田太郎君 一般論は分かったんですが、是非、積極的に発言していただける大臣だと信じておりますので、政治献金とパーティー券、これまで受け取ったことがあるかどうか、その辺りを教えていただけないでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 政治資金につきましては、法令に従い適正に処理し報告しているところであります。収支報告書以上の詳細については、法令の趣旨に鑑み、回答は差し控えさせていただきます。
○山田太郎君 それでは、どんな団体からどれぐらいいただいていたのか、詳細を教えていただけないでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 政治資金については、私は政治資金規正法にのっとり適正に処理してまいりました。
○山田太郎君 分かりました。 是非、大臣になられました、これから、もしかしたら農協さんに対しても厳しいことをやっていったり指摘しなきゃいけないかもしれません。お金をもらっていては改革はできないと私は実は信じております。そういった意味で、今後その辺り、西川大臣としてはどうされていくのか、その辺りも御所信いただけますでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 法律にのっとり適正に処理してまいりますが、この改革について、私は与えられた使命を全力で取り組んでいきたいと、こう考えております。
○山田太郎君 多分これは水掛け論になっちゃうと思うんですが、私は、国民の代表として分かりにくい改革というのは支持されないと思っておりますので、是非その辺りは今後御検討いただければと。決して別に法律違反のことをしているわけじゃないでしょうから、それ以上私は言いませんけれども、その辺、今後御配慮いただければなというふうに思っております。 さて、次に、時間がどんどん迫ってきています、小泉さんにも来ていただいていますので、TPPの方に少し移っていきたいというふうに思っております。 今日は内閣府の政務官である小泉政務官にも来ていただいていますので、小泉政務官にも歯切れの良い御答弁をいただければなというふうに思っておりますが、昨日まで東京で日米の事務レベル交渉が行われたというふうに承知していますが、どんな話を具体的にされたのか、教えていただけますでしょうか。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 御指摘のありました日米のTPPの、これは十月の十日、先週の金曜日及び十月の十一日土曜日に行われた日米協議再開に向けた準備作業を経て、日曜日の十月の十二日から十五日、昨日ですね、昨日まで大江首席交渉官代理とアメリカ側はカトラー次席通商代表代行との間で日米事務協議、これを行いました。この中身については、進展はありましたが、まだ詰めるべき課題も多く残されております。 昨日、総理とオバマ大統領が電話会談を行いまして、日米は、早期妥結の目標を確認をして、交渉の現状に関する認識を共有をし、そしてTPP交渉の早期妥結に向けて引き続き連携していくことで一致をしたところであります。
○山田太郎君 甘利担当大臣の方は、今年の五月に、TPP交渉は八合目だと、こういうお話をされています。その後、六月には、高山病にならないように八合目の環境に慣れる必要があると、こういうふうにおっしゃっていたようでありますが、小泉政務官は、それでは今の交渉は何合目だとお考えなのか、もう四か月たっていますから、多分高山病には慣れたんじゃないかと、こういうふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 何合目かというのは差し控えたいと思いますが、甘利大臣がおっしゃっているとおり、山は登れば登るほど空気が薄くなりますから、進展はありましたが、進展があればあるほど、それだけ残された課題というのはそれぞれの交渉の相手国、また自国のセンシティビティーとも大きな関わりを持ってきますので、これは空気を、薄くなっていくということを認識しながら、だけれども、みんな関係国が早期妥結に向けて全力で努力をしようと、そういった登山をしているところだと思います。
○山田太郎君 本当にこの山は登り切れるのかなというところも実は感じておるわけでありますが、二十五日からオーストラリアでTPP閣僚会合があるというふうに聞いております。よく政府関係者は、今日もありましたけれども、国会決議を踏まえて対応するというふうにおっしゃっています。国会決議の方は衆参の方で出ていますが、重要品目について除外又は再協議の対象とすることと書いてあります。 ただ、実は、日豪EPAで重要品目の関税削減などが決着していますから、そういった意味では、もしオーストラリアを含めたTPPということで、ほごにしてしまうというんですか、オーストラリアがTPPに入っているんだから、実はこの国会決議は守れないんじゃないか、あるいはその不整合というのはどのように考えているのか、ちょっとその辺りを教えていただけないでしょうか。国会決議を守っていたらTPP交渉の妥結は不可能じゃないか、この辺り、いかがでしょうか。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 国会の衆参の農林水産委員会の決議は、これはしっかりと受け止めて、それをどうやって整合性があると認識をしていただけるようにやっていくかということは一貫して取っている交渉姿勢でありますので、これはこれからも変わることはありません。
○山田太郎君 今のだと多分、ちょっとロジックが分からないんですが。 日豪EPAの方では、重要品目の関税削減など決着しちゃったわけですよね。でも、TPPは、オーストラリアが入ってくると、結局有利な方をいわゆる業者はいわゆる通商交渉として選択いたしますから、そうなってくると、オーストラリアとの関係において関税は自動的に下がってしまうと、こういう結論に導き出されてしまうわけです。そうなってくると、元々この国会決議でやった、重要品目に関しては除外又は再協議の対象とすることということがそのまま違反になってしまう可能性があると。この辺の整合性をどうするのか、もう一度国会決議をし直すのか、どういうふうに考えているのかということは、今八合目なのか、もしかしたら全然山は登れないんじゃないかと。こういう非常に重要なロジックの問題、これ、非常に国民から見ても、この辺り本当に、私も実は通商とか貿易やっていましたので、非常にこの辺の関税問題というのは重要だというふうに、ロジック、思うんですが、もう一度その辺をお伺いしたいと思います。いかがですか。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 山は登れないんじゃないかという御指摘もありましたが、前回ワシントンで行われた甘利大臣とフロマン代表とは物別れに終わりました。だけれども、その後、その後になかなかすぐに閣僚会合というわけにもいきませんから、事務方に対してしっかりとしたマンデートを与える形で、今回、昨日まで、大江さんとそしてカトラー氏と協議を行ったわけです。その結果、今までにないという、まさに実務協議という名に値するようなところまでは進展はあったと。だけれども、残すべき課題は引き続き大きいので、交渉妥結に向けてしっかりと全力をそれぞれ尽くそうと。 御指摘のあった日豪、そしてTPP、これに関しては、やはり日豪は日豪で全力を尽くして、そこは大臣の、現大臣の、当時の様々な御尽力もあったと思いますし、そして、今、今度はやはりTPPということで、それぞれしっかりと交渉事はバイとマルチで違いますが、全力で妥結に向けて努力をしていくということにおいては、そこは全力でこれからも頑張っていきたいと思っております。
○山田太郎君 ちょっと私の論点は、いわゆる日米との交渉事ということではなくて、二つの通商条約があった場合の整合性をどういうふうに考えるかは、これは日本の問題でもあるというふうに考えております。その辺り、御担当なので、是非明確にお答えいただきたいなというふうに思っておりまして、これは決して日豪との間とか日米との間ではなくて、日本の通商政策における不整合が起こるかもしれないという可能性についてどう考えていけばいいのか、このことだと思うんですが、もう一度御答弁いただけますでしょうか。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 日豪、これは交渉事が大筋でまとまりまして、そして、それに対する国会の決議もあったわけですね。それで、それを受けてというか、このTPPに関しては、もちろん、どういった形でこの日豪の合意というものが交渉に対して様々な要素が出てくるかというのは別として、やはりTPPはTPPとしてしっかりと進めていこうと、そういった整理をしております。
○山田太郎君 申し訳ないんですけれども、これ委員長にお願いしたいんですが、是非ちょっとこの辺の整理、御回答、重要だと思っています。多分、政務官の方、残念ながら構造が御理解いただけていないのかなという嫌いもありますので、ちょっと委員長の方でまた後日この辺り、何かのことではっきりさせるということを示唆していただけないでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 小泉政務官が答えてくれました。小泉政務官の立場は、このTPP交渉は保秘契約が入っています。保秘契約が入っておりまして、決定事項については今後四年間、その決定の内容については申し上げられないと、こういうTPPの縛りの中で日豪EPAも話されたと思います。日豪EPAは、これは、私どもは確かに、例えば牛肉の問題、三八・五%が二三・五%と一九・五%に十八年と十五年掛けて下げていきます。しかし、そのときも、セーフガードというのをしっかり発動できるようになっておりまして、また乳製品等は抱き合わせで輸入をするとか、こういういろいろな縛りがあります、いろいろな縛りがあります。 そこで、今度のTPPの、今、山は何合目かということがありましたが、我々早期妥結を目指して政府はやっておりますが、これは今一番の難関でありますアメリカともし決まれば、合意ができれば、あと残された十か国ともお互いにこういうことで決めますがよろしいですかと、こういうことは了解取れなければ全体の合意はできません。 そういう中でオーストラリアの問題が個別に出てくることも事実であります。
○委員長(山田俊男君) 山田太郎君から先ほど整理をしてくれということで委員長に申出がありましたが、私は大体理解しているつもりですが、改めて理事会でちゃんと諮りたいと思います。
○山田太郎君 ありがとうございます。是非、委員長、よろしくお願いします。 さて、次に進みたいと思いますが、もう一つ、西川大臣にお伺いしたいと思いますが、大臣の就任前にTPP交渉における国益を守り抜く会という自民党の議員連盟の会員だというふうに承知しております。この議員連盟は、言わばTPP慎重派の議員連盟だというふうにも伺っておりますが、現在もこの会員でいらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) これは、会費も取っていない、最初は私入っていましたが、その後、入っているかどうか、これ継続なのか組織が変わったのかどうか承知しておりませんので、改めて確認をしてから御報告をさせていただきます。
○山田太郎君 もし入っていらっしゃるのであれば、これも、これからTPPを議論する大臣の姿勢というところにもなりますので、これも国民が分かりやすい形に是非御対処いただければなというふうにも思っております。 次に、このTPPについての大臣の評価という辺りもお伺いしたいと思っております。 TPPのとかくリスク、問題点というのは、この委員会でも度々指摘されていますが、やはりプラス面もあるからこそ政府はこの問題、取り組んでいると思います。そこで、特に日本の農業にとってこのTPP、プラス面、あるのかないのか、全くないのか、いや、こういうところはあるのか、この辺り、是非大臣の御所見いただきたいと思っています。
○国務大臣(西川公也君) これ、関税が下がってきたときに日本の農産物が安い農産物と競争してどうだろうかと、この心配はしています。しかし、この成長著しいアジアの国々を、TPPに入っていただくことによって貿易のチャンスは増えていく、そして、私は、日本の農産物は決して高くないと、こういう考え方を持っているんです。 米にしても、今日も大変な質問をいただきましたけど、一万五千円前後。しかし、シンガポール、私、市場をずっとデパートも歩いてみますと、三万円から三万五千円です、六十キロ。それから、ジャカルタ辺りで三万円超えていると。さらに、シンガポールで一番高い米は、これは異例ですけれど、キロ千六百円、一俵九万六千円というのもあるんです。それから、ロンドンに行きますと、これは高いやつで大体五万円前後の米を日本の皆さんが食をしていると。 こういうことから考えると、そういう意味で、チャンスも、農業にとっても全くマイナスじゃないと、こう考えておりますし、交渉がどういう決着になるか分かりませんけれども、私どもは、農林水産委員会、衆参両院の決議、これを守ってくださいねと、これは終始一貫主張しておりますので、やがての評価は、この委員会の皆さんが評価されるわけでありますから、評価の中で、決議を守り抜いたと、こういう評価がいただけるように努力をしていきたいと、こう考えています。
○山田太郎君 ありがとうございました。 私も同じような問題意識というか持っておりまして、多分最終食品産業は、その六割弱が加工品なんですね。まず大事なのは、TPP以前の問題として、日本の素材を作る力が高くなければ、結局、実は食品を支えている重要産業も海外に出ていってしまう、一部空洞化しているという話もあるので。 あともう一つ、どんなものが輸出できているのかという話も先ほど大臣の方から御事例がありましたけれども、農林水産省から御事例がありましたけれども、やっぱり流通を余り伴わない、つまり、魚介類のようなものを水揚げしたらすぐ出す、又は食品加工品のようにいわゆる付加価値が高いものですよね、みそ、しょうゆ類みたいなもの、そういうものにどうしてもなってしまうということでありますので、総合的にこの問題を考えなければ、必ずしも私は、関税で水際で輸入農作物が入ってこないということが、本当にこのまま日本の農業を守り切ることになるのかどうかということについては、もうちょっと構造的に考えなければいけない、こういう問題意識を持っております。 時間になりました。是非、先ほどの日豪EPAとそれからTPPの関係、決して、だからTPPはやめろという私どもは立場ではありませんが、やはり国際通商事でありますから、整合性というのはきちっと取っていかないといけないということは御指摘させていただいて、また今後の議論につながればというふうに思っております。本日はどうもありがとうございました。
○儀間光男君 日本維新、いや、日本じゃない、維新の党の儀間でございます。一年余り言い続けてきて、まだ直っておらず、大変失礼をいたしました。この政党名がまたいつ変わるのかよく分かりませんが、しっかりと頑張っていきたいと思います。 西川大臣を始め小泉副大臣、佐藤政務官には、御就任おめでとうとお祝いを申し上げると同時に、この時期に大変御苦労さまと申し上げておきたいと思います。 さて、私もこの委員会へ来て一年が過ぎました。今、山田委員までは大変きゅうきゅうした切り詰めた厳しい追及の質問ですが、頭にこれぐらい霜降りをかぶると、どうも激しくやれば血圧がおかしくなりますので、ゆったりといたしますから、どうぞ深呼吸をしながら寄り添うように御答弁いただきたいと思います。 世界がグローバル化だと言われてから大分久しくなります。つまり、世界のグローバリゼーションはどんどんどんどん進んでまいりました。確かにIT産業に見るように、通信あるいは交通網等々のインフラ整備が急激に進んでまいりまして、地球規模に物事が同時に進行する、そういう時代であります。そういうスピード感を持って事に当たるのが肝要であろうとも理解します。 〔委員長退席、理事野村哲郎君着席〕 我が国にあってもその例外ではありません。政治、経済のあらゆる分野において、スピード感を持ってグローバル化に対応して成功を見ている業界も多くございます。その一例が、例えば自動車産業界でありましょう。しかしながら、なぜか我が国の農業分野においては国際化の風を十分に捉まえられていないというような感がしてなりません。常に内向きな政策が展開されているように思われますね。これは今に始まったことじゃない、歴史上そうなっていて、この一年有半もずっとそのことを言い続けてまいりました。 ある程度、農業の保護政策はどこの国においてもそれは必要不可欠なことですから、ある程度のことはいいと思います。しかし、特に我が国の内向きな政策、なかんずく米政策は、島国という地政学あるいは地形の側面から来るのかよく分かりません。はたまた鎖国時代のDNAがしっかりと埋め込まれたままなのか、国際競争に消極的と見られるのはどうしてなのか。あるいは政府の政策が足かせになったり、農家、農民の可能性を引き出せていない、つまり政府の施策と農業現場がミスマッチを起こしているのではないかというようなこと等も考えられるのではないかと思います。 政府のこのような政策は、農家は押し付けられるというような印象を持って、政府主導になっているのではないかと。農家の個性が出てきていない、農家の個性を吸収されていないというような側面もあるのではないかと、こう思えてなりません。 〔理事野村哲郎君退席、委員長着席〕 今回、特に百八十七回、今国会は総理の提唱する地方創生を一つの柱に据えて、担当大臣も充てがえての国会であれば、なおさら今申し上げたことが大事なような気がしてならないのであります。つまり政府の施策のミスリードがあるのではないかと思われますが、このことの認識の下に私の少し質問に入らさせていただきます。 ただいままでTPPについて多くの皆さんがお尋ねあって、よく分かった、あるいはよく理解できない、いろいろありますが、これについて少し触れてみたいと思います。 TPPは、パシフィックフォーといって、二〇〇六年、平成の十八年、原加盟国四か国から始まり、二〇一三年の七月二十三日、我が国が正式に参加することで十二か国となったのは御承知のとおりです。以来、加盟国が持ち回りの形なのか、全体会議や二国間協議など度重なる交渉が続けられております。 西川大臣は日本側の交渉人の一人として交渉に積極的に関わってまいりました。その労を多とするところであります。ここにはそういう自民党さんはいませんが、特に古いタイプの自民党の農林水産族と言われる方々、そんな中にあってよく頑張っているな、いわゆる改革に取り組んでいるなというのが世間一般の評価です。そういう意味では、労を多として感謝も御苦労も申し上げたいと思っております。 そこでお尋ねをいたしますが、実際に交渉に当たって、今現在の交渉の進捗状況と今後の見通し、さらには、大臣御自身の交渉の経過を踏まえて全体の評価をどう捉えておられるのか、評価されているのかをお聞かせを願いたいと思います。
○国務大臣(西川公也君) 儀間先生にお答えいたします。 今までとちょっと違うニュアンスで質問されたと思ってよろしいんでしょうか。
○儀間光男君 はい。
○国務大臣(西川公也君) 日本は去年の二月二十二日、オバマ・安倍会談で、日本には農林水産物という慎重に扱うべき分野がありますねと、それから、アメリカには自動車製品、工業製品、これを慎重に扱いましょうねと、それ以外は経済連携を強めていきましょうと、これが去年の二月の両首脳の声明です。 それで、日本としては、安倍総理、アメリカから帰ってきて、何とか国内の取りまとめはどうだと、こういうことでありまして、あれは三月の十五日に安倍総理は参加を表明したんですね。それで、国内でもいろいろ調整をやりました。それで、四月の二十四日、二十三か二十四になると思うんですが、アメリカに対して入れてくれと通告をしたと。アメリカの国内法で議会の九十日ルールがあって、九十日たったのがちょうど七月の二十三日で、そのときに日本は正式に加盟したと、こういうことになるわけですね。 それで、今の状況どうだと。これ、TPPは関税の話が一つ、それから二十一作業分野の話が一つ。今まだなかなか決まらないのは、国有企業の問題とか原産地規則とか、知的財産で薬は何年データ保護期間にするかとか、それから、アメリカの五十州のうち三十七州しか外国の企業は入れませんが、あとの十三州どうしてくれるのだとか、たくさんの課題がありますが、その二十一作業分野については相当進んでいると私は承知しております。 一方、関税の問題が大きな柱です。それで、関税の問題、項目、先ほども申し上げましたが、日本に九千十八項目あります。アメリカには一万四百四十九項目あります。それで、日本は最終的には関税の自由化率幾らだというのが十二か国での議論に最後になります。 そういう中で、重要五品目を我々は守りながら、そして衆参両院の農林水産委員会の国会決議を守り抜いたと、こういう評価をいただけると、こういう目標に向かって今活動しておりますので、なかなか攻めと守りと難しい状況にありますが、相当のところ詰めてきてこの議論がかみ合ったと、首席交渉官代行同士の会合はかみ合ったのではないかと私は推察をしております。 以上です。
○儀間光男君 ありがとうございました。 後で出てまいりますけれども、そんなような状況の中、一方では、安倍総理は、日本の農を守り、食を守ると。同時に、当時の林農林水産大臣も、交渉参加に当たっては国益を守り抜き、聖域を確保するんだと、そういうことをおっしゃいました。 そういうことで、五品目の関税撤廃を対象から除外するなどという内容が衆参両農林水産委員会で決議をされて、それに向けて、今答弁のあったように、国会でよく守ったという評価を受けるような結論を引き出したいと、そういうふうなことをおっしゃっておりますが、どうもこの辺が、少しその後の安倍総理などの発言を聞いていて、少しおかしくなったのかな、果たしておっしゃるとおりのことができ得るのかな、そのままで頂点へ行くのかなというような疑問が出てきているのであります。 これは、去る四月に日米両国閣僚級協議と首脳会談がありましたね。その後に発表された共同声明を見ているというと、聖域とされる農産物重要五品目については、関税率の引上げ基準、セーフガードの発動基準など、幾つかの要素とその組合せで決着を図ることが合意されたと、こうあるんですね。こうあるんです。この辺から、少し前後して、次に出てきますけれども、どうも守ったという国会での評価の出るような結論は引き出せないのではないかというような危惧がしてならないんですね。 つまり、交渉事にはいろいろリスクも伴うと思うんですね。それでは、この五品目を守るために日本はどういうリスクカードを持って交渉してきたのか、既にそれを発行したのかどうか、その辺についてお答えいただければと思います。
○国務大臣(西川公也君) 今のお話は交渉の本当の中核の中身に触れることでございまして、この公式の場で、私が知り得ていることもなかなかお伝えしにくい話でございまして、そういう意味で、四月に安倍・オバマの共同声明ありましたけれども、その中身については私はここの部分についてはお話を申し上げることができないということを御理解いただければと思います。
○儀間光男君 先ほど山田委員もおっしゃっていましたが、その辺の発言から、これまで発言されたところの整合性が、一体どこに求められるんだろうと。はっきりしないんですね。まあ守秘義務も分かりました。分かっています。ところが、どうしてもやはりその文脈、言葉の流れを聞いたり見たりしておりますというと、既に、守るべきことはある程度リスクカードを発行して、守り切れずして、国会において両院の決議を守り切ったという評価を受けるには至らないんじゃないかという心配が私はあるんですが、どうなんでしょう。しっかり大臣、儀間君、大丈夫だよと言っていただけませんか。
○国務大臣(西川公也君) これ、十二か国でやっていますね。先ほど委員が御指摘になったように、二〇〇六年に始まったと。二〇一〇年にアメリカが入り、二〇一三年に日本が入ったと。この十二か国が、ここで私が御意見を申し上げて、どういう話でアメリカと進んでいるのかということが類推もしできたとすると、これは、関係のほかの十か国では必ずその情報に基づいて私は行動が起きると思います。 そういう意味で、今なかなか情報が外に出てこないことでありますが、これは、TPPはWTOの失敗を二度と繰り返さないと、こういう考え方があるんですね。WTOのときも私は党の事務局長を五年にわたってやっていましたけれども、結局あれは党に持ち帰って必ず自由化率を議論していました。国に帰って自由化率を議論していました。これで各国とも日本の手のうちは全部分かったと、こういうことでありまして、まあ、あのときは日本はどちらかといえば妥結しない方がいいというベクトルでありましたけれども、今回は、アジアの成長を取り込んでいこうと、こういうことでありますので、総理としては、妥結に向けて努力をするようにと、こういうことでありますので、この内容についてはなかなか申し上げにくいと、こういうことで御理解をいただきたいと思います。
○儀間光男君 もう致し方のないことかなとも思ったりいたしておりまして、交渉事の難しさ、あるいは秘密を守るという便利さ、そういうものを同時に感じておるところであります。 それから、ちょっと確認ですが、重要五品目、全て農畜産物なんですね。林水産物はあるいはその八百三十四の中に入っているのか、特別枠に入れる必要のないものなのか、この辺をちょっと確認させてください。
○大臣政務官(佐藤英道君) TPP交渉におきましては全ての物品が交渉の対象とされておりますが、林産物及び水産物も交渉の対象に含まれております。なお、昨年二月の日米共同声明におきましても全ての物品が交渉の対象とされることが確認されております。また、衆参両院の農林水産委員会決議の対象は重要五品目に限定されないと理解をしております。林産物、水産物についても決議が守られたとの評価をいただけるよう、政府一体となって交渉に全力を尽くしてまいります。
○儀間光男君 大臣、ダイレクトにお伺いいたしますが、去った十月七日の日経、イオンが農地バンクを活用し米の大規模生産へ参入。私がこれまでしゃべってきた文脈をも含めて、どうお感じになっておるか、お聞かせください。
○国務大臣(西川公也君) 企業の皆さんは、農業に参入したいという希望もたくさんあります。しかし、今までの状況を見ると、必ずしも農業をやり遂げて成功だったねという評価もない企業の形態もありました。そういう中で私どもは、出資比率をどうするかと、生産法人どうすると、こういう議論をやってきまして、現在は企業の出資比率、四分の一でありますが、これを五〇%未満、五〇%を超えないと、こういうことでありますが、最大限そこまで資本協力をしてもらって一緒にやった方がいいのではないかと、こう考えております。しかし、企業はもうからなけりゃ来ません。本当にもうかったら、それは農家にしっかり還元をしてくれるのでなければ、私は企業と組むことは意味のないことだと思います。 ただ、私どもは、今、農地中間管理機構をやっています。この五年間の推移を見ながら、その全体の在り方を、農地の所有もそうですし、あるいは出資比率もそうですが、この五年間、大改革に挑み始まりましたので、その状況を見ながら、企業の参入というものをどういうふうにしたらいいかということは判断をしていきたいと、こう考えています。
○儀間光男君 私も同じ思いをしておりまして、ただ拒否するものじゃないんですね。大いに私は歓迎している。そこに対立軸というか、競争相手が誰が来るかということだと思うんです。 実は、大臣、私、五十年前、学生で東京におったんですよ。それで農学を勉強しておって、その仲間たちがいつもこれからの日本の農業のありようを、未熟ではあったんですが、かんかんがくがくやってきたんです。その結論が、結論というのはないんですけれども、その話の結果が、総じて言うと日本の農業に企業のノウハウと資金力をどう投入するか、つまり日本の農業の企業化だよねという話になりました。 ちょうど秋田県の八郎潟が干拓を終わる頃でして、昭和三十年代の後半、干拓は昭和三十二年から始まりましたから、終わる頃で、四十二、三年、終わって、四十三年からは入植が始まった。その頃、集団就職で皆、農家労働力が失われる中で、心ある若い青年たちが秋田県を中心に全国各地から、食料の自給率を高めるために頑張ろうではないか、米の生産をやって自給率を高めて頑張っていこうという希望に燃えて入植したんですよ。そうすると、途端に、昭和四十五年、生産調整、いわゆる減反、佐藤総理でしたね、ありまして、まあ夢は見事に打ち砕かれたんですね。私の同僚もそうでした。見舞いにも行きましたよ。打ち砕かれたんですね。 ところが、あれから何年かたって、形態は変わったけど、今度は農家に企業化をするんじゃなしに、企業そのものが農家になってきたというのがイオンの状態だと思うんです。したがって、米を幾らでも作って地域に地産地消を進めて、つまり自給率を高めながら、恐らく企業のことですから海外も視野にあるでしょう。 なかんずく、ODAで、平木委員も一緒でしたが、カンボジアへ行きましたら、カンボジアにイオンが大きなイオンパークをつくって物品販売が始まりましたよ。そこの鷲澤という社長に会いましたら、カンボジアは米は作れば三期作作れるけれども、国民の生産哲学か何か分からないんですが、一期作やって、つまり自分たちで一年食べられる分だけやって、あとは隣のバンコクやベトナム辺りに出稼ぎに行って、国民全体の米は絶対不足しているんですと。だから、日本のおいしいいい米をカンボジアで売りたいけど、なかなかうまくいかないというようなことがありましたね。 ですから、恐らくそういう流通形態を通じて行くんですが、それはそれでいいとして、この企業の皆さんは従来の農家の担い手をつくって供給しないんですよ。それをやるのは農業協同組合さんなんです。ですから、農業協同組合さんが本来の営農指導とマーケットの開拓事業、これを農家と向き合ってやっていかなければ、従来の農家は衰退の一方でますます消え去っていくというような心配がされてなりませんね。折しも農協改革がありますから、大臣、農協を指導していただいて、小さい農家、大きい農家、いわゆる企業と対抗し得る、競争し得る、競争原理に勝てる、こういう農協と農家の体系をつくっていただきたいと思うんですが、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(奥原正明君) 今の先生の御指摘は、農協とその組合員との関係の問題だというふうに思っております。 農協は現在、総合農協で七百ぐらいございますけれども、それぞれが法人格を持っておりまして、それぞれ自分の経営方針の下で独立をして仕事ができる、こういうところでございます。ですから、中には農協で本当に担い手農家の方と一緒に発展させている、そういう農協もございます。ですが、総じて見たときに、現在の農協と担い手農家の関係、どうなっているかといいますと、やっぱり経営マインドのある担い手の方ほどやっぱり農協との間に距離が大きくなっている、これが実態だと思います。経営マインドのある担い手の方はやはり一円でも高く自分の農産物を売りたいと思われますし、それから資材の調達は一円でも安く有利に調達しようというふうに思われると思いますが、この期待に現在の農協が必ずしも応え切れていない、これが一つの今回の農協改革のベースになっている実態だというふうに我々は思っております。 農協は農業者の協同組織でございますので、農家組合員の方、特に担い手農業者の方が農協を利用することによって所得を向上させていく、これが一番大きな使命だと思います。したがって、農産物の有利販売あるいは資材の有利調達、これを本当に真剣に農協の方々がやっていただく、これが大事なことだと思いますし、これがきちんとできれば、その組合員である農家の方、特に担い手の方々の経営は更に発展をしていくということになると思いますので、担い手を発展させる、それから地域における農協の存在感を高める、両面におきましてこの農協の経済事業を中心とする改革をやはりきちんとやっていただく、これが重要なことというふうに考えております。
○儀間光男君 おっしゃるとおりでありまして、世間ではややもすると農協に対する批判的な声が聞こえますよ。農家を食い物にして潰しているのは農協じゃないかという声さえもあるんですね。だから、そういう誤解のないように、農家を育成し、営農指導し、六次産業と今言って農協さんも直売をやっておりますから、それを徹底してマーケット化していって、あわよくば外へ出す。 私が言いたいのは、種を持つ農作物は基本的に生産調整しちゃいかぬのですよ。海洋の水産物とは違うんです。海洋は、マグロ、カツオもウナギもそうですが、どこかへ行って産卵して、海流に乗って成長してくるんですよ。ですから、人間が、種苗を作れないですから、生産調整じゃなしに漁獲調整をしなければなりませんね、魚介類は、調整しなければなりません。まあ一部、何ですか、サケなどやっておりますけれども、その多くの海産物は漁獲調整して管理しないというと駄目です。 ところが、もみを持つ農家、畑や山でする農業は、自分たちでもみを持つんですから、生産調整しないで作らせて食料の自給率を高めさせて、自由にさせて余らせて、それを農協さんが持って、イオンさんに負けないように持って、海外マーケットへ行って売ってくるという姿勢がないと、この国の農家、農村は豊かになりませんね。 そういうことがあって言っていることですから、大臣、決意のほどを。
○国務大臣(西川公也君) 農協、農家の関係、局長は少し遠慮しておりました。 農協というのは、利益を、利潤を上げてはいけないとみんな解釈している人が多いんですね。私もかつてそうでした。しかし、農協に是非利益をたくさん上げていただきたいと私は思うんです。上げた利益は農家に返していただくと、こういうことですね。 今は、組合ですから出資配当、単協では七%が上限、それから連合会で八%上限。しかし、その配当じゃなくて、利用高配当があって、農協がたくさん黒字を出したというときは、その利用高配当を、私は、無制限に出していくと、農協と農家が一体になってすばらしい経営をやっていくと、こういうふうに向かっていってほしいと、こう思っておりますので、私はそんなことを、農協と農家のことを考えております。 それで、これからどういう戦略を取るかというと、私は、この生産調整は、できればこれを避けて、餌米始めほかの作物を作っていただきたいと、こう思っています。それから、海外についても国内についても、これからは売る努力を農林水産省挙げてやろうと、こういうことで今共通の認識に立ちましたので、我々もしっかり進めてまいりたいと、こう考えております。
○儀間光男君 最後になりますが、そうですね、耕作する作目の構造を変えていくということの努力も必要でしょう。例えば米を、主食米を飼料米に作付けを変えていく、比率を変えていくというバランスも大事ですが、要するに生産調整のない、作って、需要の調整は市場調整をやっても、生産の調整をさせてはいけませんから、自由闊達に作らせて、いいものを作ってもらって、余ったものは国を挙げて外へ出していって農家の潤いを確保するということのみこそ農家の生きる道はないと思うんですね、これからも。だから、過保護して育つものじゃないと。必要な保護をしなければなりません。 例えば、アメリカだというと、日本の農林予算より大きく貿易補助をしているんですね。それで最高になっているわけです。そういうことだって考えていいわけですから、くれぐれも生産調整をしないで、どんどん作って外へ持っていく、そういう努力をしていただくように期待をして、質問を終わります。 なお、もう一つ、海底資源、海洋資源の通告をしてありましたが、今日は時間ありませんから次に回したいと思いますから、どうぞよしなにお願いしたいと思います。どうもありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 まず、西川農水大臣にお聞きいたします。 まず、大臣の政治倫理上の問題について、これは栃木県の安愚楽牧場の事件についてです。 黒毛和牛の委託オーナーの被害者数七万三千三百五十六人、被害総額四千二百七億六千七百万に上って、この代表取締役が特定商品預託法の違反の併合罪で懲役二年十か月の有罪判決を受けています。元々は、被害が続出した特定商品等の預託等取引契約に関する法律に家畜が追加規制されるきっかけとなった和牛預託商法の流れをくむ事件です。 安愚楽は二〇〇二年からは自転車操業状態で、繁殖牛の充足率も七割に満たないものでした。それでも隠して投資を呼びかけていっていたと。大臣はこのような安愚楽牧場についてはどう思われていたでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 安愚楽牧場の件に関しまして、安愚楽牧場が出資者に対し損害を与え、経営者が有罪判決を受けたことについては承知しております。
○紙智子君 既に報道もされているんですけれども、大臣はこの安愚楽牧場から、二〇〇六年から二〇一〇年までに百二十五万円の政治献金を受けたと。大臣の御長男も安愚楽牧場の顧問をされていました。 安愚楽牧場の経営状態を当時から知り得る立場だったんじゃないかというふうに言われているわけです。それなのに、七万人を超える被害を出した当該企業から政治献金を受けていたと、その政治責任というのは極めて重いと言わざるを得ないわけですけれども、大臣としては、政治倫理上どのように責任を取られるおつもりでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) 私が以前に安愚楽牧場から献金を受けていたことは事実であります。この献金につきましては、既に受け取った献金は全て返金を完了しております。 それから、私の長男についてのお話がありましたが、安愚楽牧場から労働の対価として報酬を受け取っていたものであり、問題はないものと考えております。
○紙智子君 お金は返したということなんですけれども、返したらそれでいいのかというふうに思うんですね。これ、七万人もの人が被害を受けていて、しかもこれ、まだ解決していないですよね。この七万人の中には、本当に生涯がそれこそめちゃくちゃになったとか、それでもって体を壊したという方もいらっしゃるわけで、そういうところから、まず受け取ってはいけなかったんじゃないかというふうに思うんですけれども、大臣としてどうお考えですか。
○国務大臣(西川公也君) 有罪判決を受けたと、こういうことでありますから、私は受け取った献金は全て返金を完了しております。
○紙智子君 その前後関係というのはありますよね。だから、分かっていたのに受け取ったのかと、それとも全く知らなかったのかということをめぐっては、これは事実がどうだったのかということは今のお話だけでは分かりませんから、私は、やっぱり政治倫理の問題というのは大臣の資格に関わる大事な問題なので、引き続きこの問題はやらせていただきたいと思っております。 次の質問ですけれども、先日の所信的発言の中で大臣は、農林水産業の所得を増やすため全力を挙げるというふうに言われました。私は、そうであるなら、目下のところ、最も切実なこの米価下落問題について、緊急に対策を打たなければならないというふうに思うんです。 私、千葉と茨城に行きまして、農家から話を聞きました。二〇一四年産米の概算金が前年比で二千円から三千円下がっていると、全国的には六十キロ当たり一万円を割って、一部銘柄を除くコシヒカリが九千円台、それから東北の主要銘柄が八千円台など、生産現場に衝撃を与えているわけです。 米の生産費は六十キロで一万六千円、これ二〇一〇年ベースですけれども、なわけで、全国の米農家から、今年の資金繰りができないし、これでは来年の作付けの見通しが立たないと、米作りも終わりだと悲痛な声が上がっているわけです。 まず大臣に、この概算金が過去最低の県が続出しているという認識があるか、またその現状に対する大臣の御認識を伺いたいと思います。
○大臣政務官(佐藤英道君) 九月十五日現在の二十六年産米の作柄概況によりますと、確かに作況指数は一〇一と見込まれておりまして、主食用米の予想収穫量は、昨年よりも二十八万トン少ない七百九十万トンと見込まれているわけでございます。 二十六年産米の需給状況につきましては、収穫や販売が本格化するのは十月以降でございますこと、また夏以降、日照不足などの天候不順が続いておりますことから、収穫の実測で生産量の把握がなされる十月十五日時点の作柄の状況をよく注視していく必要があるものと考えております。 このような中で、JA等が農家に支払う米の概算金が下がって、農家の方々に心配の声があるということは十分に承知をしております。この概算金は、販売の見通しを踏まえて農家に追加支払が行われるものであり、JA等におきましては、今後、販売の戦略を立て、農家所得確保の観点から適切に価格を設定し、しっかりと販売努力をしていただくことが重要であると認識をしているところでございます。
○紙智子君 ちょっと申し上げておきますけれども、質問通告のときに陪席を私許したのは、大臣がお答えになるという前提だったわけですね。ですから、大臣にお答え、お願いしたいと思います。 それで、今お答えありましたけれども、今、米価下落に対して非常に危機感が高いわけですね。米穀機構の意識調査でも、米取引関係者の間で、この後も米価は下がるという見方になっているということですね。しかも、市場では既に低い概算金に合わせた価格で販売されていると。大阪のスーパーなどでもう安売り合戦が行われているわけです。茨城のコシヒカリは本体価格で五キロ、千二百八十円、千葉のコシヒカリは千四百八十円と。これ、四、五年前だったら二千円前後だったと思うんですよ、五キロで。 そういうふうに概算金が低いというのは、市場に価格は下がるというメッセージになるわけですね。そこに合わせてスーパーなどの値下げ競争がされて、農家は低い水準で固定してしまうんじゃないかというふうに心配しているわけです。大臣、そう思われませんか。
○国務大臣(西川公也君) 私も常々申し上げておりますが、この概算金がどうしてこういう数字が出たかと、こういうことを非常に私もこれ分析をしなければならないと思っています。 それで、過去に、十九年のときもこんな事情がありまして、私はこれでは農家の皆さんのお気持ちに応えられないと、こういうことで、私はたしか党の基本政策委員長だったと思いますが、同僚の皆さんと一緒になって概算金の額を上げたことがありました。 今回も、いずれ追加払いがあるからと、こういう話もありますが、追加払いがあったとしても、この下げていく、下がりそうだと、この流れが止まらないかもしれません。そういう中でどういう対応をすればいいかと、こういうことを私ども真剣に考えていかなきゃなりませんし、この農家の不安に対してしっかり応えられるように体制を整えていきたいと、こう思っています。
○紙智子君 今お答えいただいているわけですけれども、私、二つのことを言いたいと思うんですね。一つは、大臣が所信的発言の中で、農家の所得を増やすんだというふうにおっしゃいました。ナラシ対策などでは、今農家の収入減の打撃を防ぐことはできても所得を増やすことにはならないんですよ。それがまず一つです。それからもう一つは、今、何で概算金を低く設定しているのかという話がありました。それで、やっぱり私、これは本質的には国が市場原理に任せるようにしてしまったということがあると思うんですよ。 我が党は九月に大臣にこの米価下落対策を申し入れているんですけれども、やっぱり国民の主食である米については、これ安定供給、価格の安定に責任を国が持つべきだと、全て市場任せにすべきでないということをずっと主張してきました。今回の事態というのは、まさに国が安定供給や価格の安定に責任を持たず市場原理に任せた結果起こっていることじゃないのかと。 西川大臣は、全農が低い概算金を出して、それが非常に問題だというお話をされたんだけれども、これ、なぜ低い概算金を設定したのかといえば、やっぱり市況を見て判断することになっているからですよね。去年の在庫もあるし、今年も一定の量が余りそうだし、業界からは値下げ圧力があると。そうしたら、在庫を抱えて、損をしないようにというふうに設定しようと思ったら、やっぱりそうならざるを得ないというのが市場原理じゃないですか。ここに根本原因があると思うんですけれども、そう思われませんか。
○国務大臣(西川公也君) 今御指摘がありましたが、確かにもう今は米の価格は民間で決めていただこうと、こういう話に変わってきたことは事実ですね。それがよかったかどうかということはありますが、米に関して国が価格に関与すべきでないと、こういう流れの中で民間で決定してもらうと、こういうことになったわけです。 民間調査会社が九月十五日の作況に対して、米が余りそうだと、一〇一になりそうだと、こういうことを申し上げたところであります。そして、在庫も増えそうですねと、先行きこれは下がるかもしれませんねと、こういうメッセージになっていったと、こういうことではないかと思います。 そういう意味で、実際の価格は、十月十五日の価格を今月中に分析して米の収穫量を決めていきますから、どういう状況になるかは分かりません。それから、最終的な収量は十二月末をめどに確定してまいりますけれども、そのような状況の中でどういう需要、生産量になるかと、こういうことを把握して、把握する途中でもやっぱり農家の声を聞きながら、私どもは何ができるかと、こういうことを考えながら政策を進めてまいりたいと、こう考えています。
○紙智子君 私は、国が関与すべきでないことになったと言うんだけど、そこがやっぱりそもそも違うんじゃないかと。安定供給や価格の安定に国は責任持つべきだと思いますよ。 現場を歩きますと、来年もこの状況が続いたらもうパニックになるという声が出ているんです。米価の下落の緩和では対応できなくなるということですよ。行った千葉県のある農協では、全農の概算払が九千円だというけれども、組合員の状況を考えたら、我々としてはもう、ちょっと大変だと、だから独自に千円上乗せすることにしたんだというふうに言っていました。秋田の幾つかのJAもやっぱりそうやって上乗せをしています。それから、自治体サイドでもそれに対しての、暴落の対策ということでいろいろ対策を取るということに、独自でも自治体や農協サイドでやってきているんですね。 これについてどう思われますか。
○大臣政務官(佐藤英道君) JA等が農家に支払う米の概算金は、基本的には県単位で各県の全農、県本部、経済連が決定しているところでございますけれども、委員御指摘のように、地域におきましては傘下のJAが独自の判断によって上乗せなどの取組を行っていることは承知をしております。 本年におけるJAの上乗せや自治体の支援を十分に把握しているわけではありませんけれども、概算金はJA等が農家に支払う仮渡金であり、販売の見通しを踏まえて農家に追加支払が行われるものでありまして、JA等におきましては、今後、販売戦略を立て、農家の所得確保の観点から適切に価格を設定し、しっかりと販売努力をしていただくことが重要であると考えております。 いずれにしても、国としては、ナラシ対策などを措置し農家経営の安定を図るほか、主食用米から需要のある飼料用米など主食用米以外への転換を進めることにより米の需給の安定を図ってまいりたいと考えております。
○紙智子君 では、次、大臣にお答え願いたいんですけれども、今やっぱりされている努力、生産意欲がそがれている現状を少しでも前向きにしようと、そういう努力をしているということで、そうしないと地域農業が崩壊するという危機感があるからだと思うんですね。そういう生産者の立場に立っての努力というのは私は立派だと思うんです。そういう努力されていること自体、本当によく頑張っているなというふうに思うわけです。そういう生産者の立場に立ってやっていくということでは、農協や自治体はそれぞれのところでは見えますけれども、だからといって全体的な需給関係を見て、そして全体をつかんで手を打つことはこれはできないんですよ、それぞれのところでは。だから、国が踏み込んだ対策をやって、安心してもいいよということをメッセージを出すべきだと思うんですね。 先ほど来大臣は、何ができるか考えると言いましたけれども、是非この点でメッセージを出すべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(西川公也君) まず、この十月十五日の作況が今月発表になります、末にですね。それから、十二月に確定的な作況が発表になります。今、一〇一と発表されていますね。それで、果たして幾つで落ち着くのかというのは私ども分かりません。しかし、過去の例からしますと、過去は、十二年間の数字を取りますと、八年間は途中の作況より下がったという結果が出ています。それから、あとの四年間は、途中、作況が出てから上がったという結果も出ております。そういう中で、この十月十五日の作況がどういう状況になるかというのをまず見定めさせていただきたいと思います。 農家の皆さんが来年作ることに不安があると、これはもう本当に私ども農政の担当者としても非常に困ることでありまして、農家が水稲に進んでこれは作っていただけるように、約束の範囲内で作っていただくように、これは私どもは推し進めてまいりたいと、こう考えています。
○紙智子君 作況を見てからというその中身の、何を示すかの中身が大事で、やっぱり市場隔離するとか需給調整するとか、価格の安定のための踏み込んだ対策を打たなきゃいけないんじゃないかと。そうしないと解決しないと思うんですよ。それと、先ほども議論になっていましたけれども、やっぱり米の直接支払の交付金の半減措置、これはもう見直すべきだと、もう撤回すべきだというのは一貫して言っていますけれども、そう思います。 そして、しっかり認識してほしいのは、これまで国が応援してきた大規模の優良農家とか集落営農で頑張ってきたところが悲鳴上げているんですよね。土地改良区なんかも、運営状況が非常に厳しいと。農家の経営が大変になったら賦課金を回収することできないという事態なんですよ。だから、行ったところの話でいうと、用水を週のうち二回休ませてやらないと回っていかないという、そういう状況になっているということですから、そこはしっかりと見ていただきたいというふうに思います。 続きまして、EPAの問題、日豪EPAの問題についてお聞きします。 当委員会でも日豪EPAの交渉開始に関する決議を可決をして、その中でも、米、麦、牛肉、乳製品、砂糖などの重要品目が除外又は再協議の対象となるように政府一体となって全力を挙げて交渉することというのが決議の第一項目になっているわけです。しかし、今回の日豪EPA協定は、除外どころか、冷凍牛肉の関税率は締結して二年間で一〇%引き下げると。それから冷蔵牛肉の関税率も締結した後二年間で七%も下げるわけですね。これだけ見ても国会決議に明確に反すると思うんです。 大臣、今のこの極めて厳しい酪農、畜産状況の中でこのような決議違反の協定を批准しようとしていることについて、どのようにお考えでしょうか。
○副大臣(小泉昭男君) 御指摘の部分でございますけれども、日豪EPAの協定の内容と衆参両院の農林水産委員会の決議との整合性につきましては基本的に国会に御判断をいただくものであると考えておるところでございますが、政府といたしましては、決議を踏まえて真摯に交渉を行い、国内農林水産業の存立及び健全な発展とを両立し得る合意に達することができたと考えております。
○国務大臣(西川公也君) 紙委員、これだけでは不満かと思いますから、私からも答えさせていただきます。 日豪EPAの問題で、確かに牛肉の問題、三八・五%を二三・五%に、あるいは一九・五%に、十五年と十八年掛けて冷蔵と冷凍をやりましょうと、こういうことになっているわけであります。 ただ、この中身を見れば、数字を下げる云々よりも、セーフガードをすぐに発動できるようにしてありますので、そう簡単に牛肉の日本への輸入は増えてこないと、こう思います。 それから、今、酪農家の話、されました。酪農家の話は、この牛肉の問題じゃなくて酪農製品の問題だと思いますが、これもいろいろ工夫されておりまして、この日本の牛乳とオーストラリアの牛乳と抱き合わせで製品を作っていくと、こういう仕組みを導入しまして、すぐに日本の酪農が傷む、こういう状況にはならないだろうと、こういうことでぎりぎりの交渉が進められたと承知しております。
○紙智子君 私は、農水大臣の答弁としては非常に甚だこれはもう不満足です。 決議したのは農水委員会ですよ。衆参の農水委員会で決議したわけですよ、一番影響があるから。本来であれば、この当委員会で、日豪EPAの協定の国会決議に照らしてどうなのかということをよく審議しなきゃいけないと。それが、外務委員会と財務委員会だけで審議して批准してしまおうなんというのは、もうまさにこれ、国会決議をないがしろにするものだというふうに思うんですけど、いかがですか。
○国務大臣(西川公也君) この審議の委員会をどこでやるかというのは、私ども行政側が直接意見を申し上げることができませんで、これは議院側、国会側でお決めいただいたと、こう承知しております。
○紙智子君 それでは、委員長に要求いたしますけれども、今回の日豪EPAの協定については、本委員会の決議に明確に反するもので、当然これ、批准に際しては当委員会と連合審査をしていただきたいということを要求いたします。よろしく御検討ください。
○委員長(山田俊男君) 理事会で協議させていただきます。
○紙智子君 続いて、TPPの問題ですけれども、十月二十五日から二十七日まで、オーストラリア・シドニーで閣僚会議、十一月はAPECの会議があると。妥結に向けて、日本は関税の引下げで更なる譲歩を提案しているんじゃないかと不安の声が出されております。国会決議では、重要五品目の除外ないし再協議を明記して、それができないときは撤退を求めると。 大臣に確認をしておきたいんですけれども、自民党のTPP対策本部長のときに、重要五品目の五百八十六品目の中で譲れるものはないかどうかということをめぐって具体策を検討されたという報道がありましたけれども、その立場というのはこの農水大臣になられてからも変わらないんでしょうか、変わるんでしょうか、いかがでしょう。
○国務大臣(西川公也君) 五百八十六品目が重要五品目のタリフラインですね。そこで、交渉ですから、これから自由化率が幾つになるかというのが最終的に議論になると思います。 しかし、私どもとしましては、五百八十六品目でどういう形で守り抜くかということからすれば、今の輸入の実態等も調べておかなきゃならないと、こういうことでありまして、私は守り抜くためにどういう実態かということを精査したと。これが実態であります。
○紙智子君 私は、守り抜くという立場であれば、もう余地なく、一つもやっぱりそれは譲れないと、動かせないということをはっきり言えばそれでいいことだと思うんです。まさか、一桁台であったとしても、関税率を残したということをもって守られたなんということはないだろうなというふうに思うわけですね。 我が党は、TPPというのは原則関税撤廃というのがありますから、それで米国政府に限らず、まずスタートだったP4、四か国ですね、そのほかの交渉参加国もその原則の立場を維持しているわけですよ。前回の日米二国間の交渉においても、その原則をまた再び日本に対して確認をしているというわけで、まとめようとする妥協策自身が、日本の農業はもちろん、地域の崩壊につながりかねないということを考えれば、私は一日も早く撤退をすべきだということを求めておきたいと思います。 それで、最後の質問になります。ビキニ被曝の問題について質問いたします。 太平洋マーシャル諸島ビキニ環礁で一九五四年三月一日にアメリカが行った水爆実験で第五福竜丸が被災したことは多くの皆さんが知っているところです。しかし、アメリカが当時六回にわたって行った水爆実験で第五福竜丸以外の多くの日本の漁船と漁船員が被曝したことは余り知られておりません。 太平洋核被災支援センターの山下正寿事務局長は、高校の教師をしながら、水爆実験に遭遇した乗組員の聞き取りや関係資料を調査しました。その結果、被災した漁船が延べ一千隻、船員は約一万人になることが明らかになりました。厚生労働省に一緒に要請に私も行きましたけれども、マグロ船第二幸成丸の乗組員の方一緒だったんですけれども、その人は、自分も灰をかぶったと、四十代から毎年のように仲間が亡くなっている、私も白血病や胃がんになったということで実情を語りました。 アメリカの水爆実験で被災した船が第五福竜丸だけでなかったということを大臣は御存じでしょうか。そしてまた、この問題は日本の漁業や水産業に深刻な影響を与えたと思いますけれども、この二点について大臣の見解をお聞きいたします。大臣の見解をお聞きいたします。短くお願いします。
○政府参考人(本川一善君) 今年一月に情報開示請求を受けまして、我々調査をいたしましたところ、情報開示請求としては、一九五四年から六〇年までに水産庁で作成したビキニ核実験に関連する文書一覧、一式というのを要求をいただきまして、保存年限は当時二十年、今で三十年でございますけれども、水産庁の倉庫に残っておるかというのを調査しましたところ、まさにおっしゃるとおり、ビキニ被災事件に伴う賠償措置の経過についてという水産庁文書が見付かって、これを開示させていただきました。 それによりますと、米国から慰謝料二百万ドル、当時の七億二千万円を受け取りまして、これを水産庁ほかの省庁で各関係者に分配をするということを行ったわけでありますが、当然、第五福竜丸の乗組員を始め、マグロの生産者あるいは流通加工団体、こういった方に配付をしたということでございます。 もう一つ見付かった資料は、船の名前と船主さんと、それに幾らお配りしたかという資料が見付かったんでございますが、これはまさにそれぞれの個人の情報が明らかになるということで、これは開示を差し控えさせていただいておりますが、その資料によりますと、影響を受けた漁船は千四百隻に上るというようなことが明らかになってございます。 以上でございます。
○国務大臣(西川公也君) 今、本川水産庁長官から詳しい話申し上げました。私も当時の資料の一端を見せていただきましたが、過去のことで、なかなか現実、分かりにくいことがたくさんあるわけでありますが、当時多くの漁業者に迷惑を掛けたと、これは誠に遺憾であると、こう考えております。
○紙智子君 山下さんは、アメリカの水爆実験に被曝の実相、全体像を明らかにするように何度も政府に求めてきました。情報を明らかにされなかったんですね。我が党の山原健二郎衆議院議員が衆議院の予算委員会で当時調査を求めても、当時の厚生省も水産庁も資料はないというふうに答弁していたわけです。 ところが昨年、アメリカの公文書館で極秘文書が公表されて、日本の外務省も資料を開示しました。私、七月にこの太平洋核被災支援センターと二十一世紀の水産を考える会の方と一緒に厚生労働省に交渉に行きました。七月に言って九月に回答がありましたが、今までないと言っていたその資料が初めて出てきたわけです。三百四点、分厚いファイル三冊、B4で一千九百枚です。当時、山原議員の質問に対して、まともな調査もしないで、ないと言っていた、というふうに答弁したことは、国会議員の質問を愚弄するものだというふうに本当に怒り感じました。 今回出された厚生労働省の資料を見ると、東畑農水次官、それから清井水産庁長官の名前が随所に出てきます。そして、ビキニ水爆実験による直接被害に関する件、これ、昭和二十九年の五月一日、水産庁というマル秘文書や、ビキニ灰による乳の汚染、それから農作物の汚染に関する調査、これ農水省の技術の研究所が出しているんですけれども、こういう文書も含まれているわけですよ。 それで、大臣、先ほど非常に遺憾だという話をされたわけですけれども、是非農水省としても改めて調査をして資料を公表すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。ちゃんと大臣にお願いしますよ。二人、はい、じゃお願いします。
○政府参考人(本川一善君) 先ほども少し申し上げましたが、当時、五十一年当時ですね、山原先生から御質問をいただいたときに、もう既にその当時で当時の保存年限二十年を超えておりまして、倉庫も一応調べたんだろうと思いますが、手元に資料がなかったものですから、担当課長が、「水産庁においては残念ながら現在のところ手持ち資料はございません。」という答弁をさせていただいたところでございます。 今回調べましたところ、一冊のファイルが見付かったということでございます。ただ、このように国会で、古い資料でございますけれども、国会で質問をいただいたこともありますので、再度水産庁の倉庫を調査させていただきたいと考えております。
○国務大臣(西川公也君) 水産庁長官から申し上げたとおり、また倉庫を捜させていただきたいと、ここは申し上げておきます。そういうことで、水産庁が今の御趣旨に沿って再度調査をすると、こういうことを約束させていただきたいと思います。
○紙智子君 よろしくお願いします。 過去のことにせず、非常に大事な問題なので、よろしくお願いいたしまして、質問を終わります。
○委員長(山田俊男君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時一分散会