厚生労働委員会 第9号
- 発言数
- 301 件
- 登壇者
- 33 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2014/11/11
会議録
○委員長(丸川珠代君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 社会保険労務士法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省労働基準局長岡崎淳一君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(丸川珠代君) 社会保険労務士法の一部を改正する法律案を議題といたします。 発議者衆議院議員森英介君から趣旨説明を聴取いたします。森英介君。
○衆議院議員(森英介君) ただいま議題となりました社会保険労務士法の一部を改正する法律案について、提出者を代表して、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 近年、企業組織の再編や人事労務管理の個別化等に伴い、個別労働関係紛争が増加しており、以前にも増して紛争の迅速かつ的確な解決が求められています。 現在、社会保険労務士のうち、紛争解決手続代理業務試験に合格した特定社会保険労務士が、個別労働関係紛争について厚生労働大臣が指定する団体が行う裁判外紛争解決手続の代理等の業務を行っております。 社会保険労務士は、これまで裁判外紛争解決手続の利用の促進にも大いに寄与してきたところであります。このような代理業務の範囲拡大は国民の利便性をも高めるものと言えます。 最近、社会保険労務士制度を取り巻く状況は大きく変化しており、労務管理などに関する訴訟審理において社会保険労務士がその専門知識を生かして見解を陳述できるようにすること等が要請されています。このため、社会保険労務士の活用を促進する観点から所要の措置を講じることとし、この法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。 第一に、厚生労働大臣が指定する団体が行う個別労働関係紛争に関する民間紛争解決手続において、特定社会保険労務士が単独で紛争の当事者を代理することができる紛争の目的価額の上限を百二十万円に引き上げることとしております。 第二に、社会保険労務士は、事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について、裁判所において、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに出頭し、陳述をすることができることとするとともに、社会保険労務士法人が当該事務の委託を受けることができることとしております。 第三に、社員が一人の社会保険労務士法人の設立を可能としております。 なお、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(丸川珠代君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○津田弥太郎君 民主党の津田弥太郎です。 配付資料を今配付しておりますので、この点については後段触れますので、是非、委員各位、お読み取りをいただくようお願いを申し上げます。 本日は、社労士法改正案の審議でありますが、この法案は、さきの通常国会において、医療・介護法案をめぐり与野党が全面対決していた状況で衆議院から送られてきたものでございます。会期末のどたばたの中で何とか廃案を免れ、継続審議になったわけであります。この法案に対する質疑が今日しっかり行われることになったわけで、大変私はよかったと思っております。 成立をすれば議員立法も閣法も関係ないわけでありまして、同様の効力を持つわけであります。そうであるならば、衆議院で審議が行われなかったこの今回の法案についても、良識の府、再考の府と言われる本院においては、せめて最低限の審議は行って問題点を明らかにすべきであると私は考えております。 そこで、まず本法案の提出者にお尋ねをいたします。 今回の改正案はそもそもどのような経緯で検討が行われ立案をされたのか、社労士会連合会のレベルの検討、その後の各党の議員連盟の検討など、事実関係についてお答えをください。
○衆議院議員(森英介君) 今般の改正につきましては、全国社会保険労務士会連合会並びに全国社会保険労務士政治連盟から第八次の社会保険労務士法改正の要望として上げられてきたものでございます。また、この社会保険労務士法につきましては、御存じのとおりこれまでも議員立法で制定されることが多く、過去七回の改正についても、二回を除き議員立法で行われてまいりました。そうしたことから、各党に呼びかけまして、各党の議員連盟などにおいて議員立法とすることで検討を進めてきたものでございます。 なお、そもそもは、この改正が表面化いたしましたのは民主党政権時代のことでございまして、それを、政権交代して今の政権になってから私どもが中心となってこの議論を進めてまいりました。 私といたしましては、この問題は士業と士業の間の言わば業際問題と考えまして、全国社会保険労務士会連合会に対しましては、他士業の了解を取り付けること、少なくとも、大賛成といかないまでも、まあしようがないというふうに理解を得るということと、それから社会保険労務士会の自助努力でその作業をするようにということをお願いをいたしました。 これを受けまして、社会保険労務士会の方で大変丁寧に粘り強くいろんな努力を重ねてまいりまして、結果として各士業のおおむねの御同意も得られまして法案化に進ませていただいたものでございます。
○津田弥太郎君 それでは、厚生労働省にお尋ねをします。 今回の法案には具体的に三つの項目が盛り込まれているわけですが、この内容を閣法として提出することを厚労省は検討したことがあるのかどうか、岡崎局長、事実関係のみ端的にお答えください。
○政府参考人(岡崎淳一君) 今回の法案、今提出者の森先生からお話があったとおりでございまして、政府として閣法として提出するという検討をしたことはございません。
○津田弥太郎君 私は、まさに今回の法案の問題点がお二人の答弁に表れていると思っております。つまり、当事者である社会保険労務士が自らの業務拡大のために法律改正を目指すことになった。これが閣法であるならば、労働政策審議会で公労使の代表による議論なども行われるわけでありますが、議員立法で、しかも各党の非公式の議員連盟における議論がベースになると、労働者代表の直接の関与も難しくなってくるわけであります。どうしてもこの法案の内容に偏りが生じてしまうわけであります。だからこそ、労働組合の連合も全労連も今回の法案には反対の見解を示しているわけであります。 社会保険労務士の活動範囲がますます広がり、労働者の権利保護に極めて大きな影響を与える現状に鑑みるならば、実質的に労働法の一つである社会保険労務士法については、労働者代表の意見に真摯に耳を傾け理解を得る必要がありました。今回の法改正においてなぜそのようなプロセスを経なかったのか、法案提出者に見解をお伺いします。
○衆議院議員(森英介君) お言葉でございますけれども、これは確かに社会保険労務士の業務の拡大につながるわけでございますが、単にそれにとどまらず、国民の便益にも資するということで法案化を期したものでございまして、そこのところはひとつ御理解をいただきたいと思います。 なお、このプロセスについての御指摘でございますけれども、もちろん、もとよりこれは労使関係に関わるものでありますから、使用者側、労働者側の意向というのを十分にそんたくし尊重しなければいけないというふうに思っております。私自身は各党協議の中でそういったことも十分反映されているというふうに思っていたわけでございますけれども、今先生御指摘のように、いささかの手抜かりがあったとすれば反省せざるを得ないというふうに思っております。 今後、社会保険労務士法の改正を行う機会がございましたら、やはりそういったことを十分配慮してするのが妥当ではないかというふうに思っております。
○津田弥太郎君 労働問題の大御所である森先生からそのような発言をいただくというのは、大変驚きであると同時に、是非そういうことをきちっと手続をやっていただけたら私もこんな質問をしなくて済むわけでありまして、是非その点については、今後については御留意を是非いただきたいなというふうに思います。 今回、この法案に盛り込まれた三項目、いずれも社会保険労務士にとって極めて大きな権限の拡大であります。普通の感覚でいいますと、これだけの権限拡大を行う以上、それに見合うだけの綱紀粛正策というものを自ら法案に盛り込むべきであると私は思います。その点、対応がなぜ行われなかったのか、法案提出者にお伺いします。
○衆議院議員(森英介君) 私どもは、大多数の社会保険労務士の皆さんについては適切に活動されているというふうに思っております。そういう社会保険労務士の中にも幾らかは不心得な人もいるかもしれませんけれども、そうした人をベースにこの法案化をしたわけではございません。 ただ、今申し上げたように、何か問題のある社会保険労務士の方がいるとすれば、まずは一義的には全国社会保険労務士会連合会において、会則に定める会員の品位保持の観点から適切に指導を行っていただきたいというふうに思います。それでも是正が行われない場合には、厚生労働省において対応する必要もあるかというふうに思います。 いずれにしても、私どもは、この社会保険労務士会については、おおむね適切に国民のために仕事をしている人だという観点からこの法案化、改正を行いましたので、そこのところは御理解をいただきたいと思います。
○津田弥太郎君 良識的に言いますと、やはり権限の拡大をするときには、やはりそれに伴って過ちが起きる、そのことに対してはしっかり対処ができるようにする、これはバランスの問題だと私は思っております。 今、法案提案者がそのように申されましたので、岡崎局長にお伺いしたいんですが、近年、この社労士が団体交渉に不当に介入することで正常な労使関係を損なう事態が生じているという声が現場の労働者から数多く聞こえてくるわけであります。また、今回の法案に反対している日本労働弁護団からも同様の主張が行われております。 私は、そもそも厚生労働大臣による現行の懲戒制度が適切に機能しているのかという問題意識も持つわけでありますが、岡崎局長、直近の五年間、平成二十一年度から平成二十五年度、この五年間において社会保険労務士の懲戒処分件数を数字のみお答えください。
○政府参考人(岡崎淳一君) 今先生から御指摘のありました五年間でありますが、懲戒処分全体が二十六件でございます。そのうち、失格処分が三件、業務停止が十九件、戒告が四件でございます。
○津田弥太郎君 この数をどう見るかということで、例えば社労士は全国で三万八千人です。五年間の累計の処分件数が今二十六件というお話でございました。 一方で、例えば弁護士会が自ら懲戒処分を行っている弁護士の場合はどういうことか、法務省、現在の弁護士の人数及び直近五年間の懲戒処分件数をお答えください。
○政府参考人(萩本修君) 日本弁護士連合会の集計によりますと、昨年、平成二十五年三月三十一日現在の登録数で弁護士は三万三千六百二十四名でございます。弁護士に対する懲戒はその弁護士の所属弁護士会が行うとされておりまして、全国の各弁護士会において懲戒処分がされた件数は、平成二十一年から平成二十五年の五年間、これ、年度ではなくて年ですが、五年間の合計で四百十三件でございます。内訳は、戒告が二百三十六件、業務停止が百四十六件、退会命令が二十二件、除名が九件でございます。
○津田弥太郎君 このように、社会保険労務士の懲戒件数と弁護士の懲戒件数は余りにも数が違う、分母がほぼ同じくらい。これ、どういうことなのかということになってくるわけで、資料の話になっていくわけでございます。 今申し上げましたように、弁護士は全国で三万三千人余り、社労士よりも人数が少ない、それで四百十三件、五年間で。社労士の十六倍ですよ、弁護士の処分が。弁護士の方が社労士よりも悪質な人間がそろっている、それは違うと思うんですよね、それは違うと思う。この懲戒件数のみならず懲戒件数の中身を分析しても、弁護士と比べ社労士に対する厚労大臣の懲戒処分あるいは社労士会自らが行っている苦情処理制度は、現時点において非常に不十分であると考えております。 本日は、その具体的な事例を先ほどお配りを申し上げました。連合広島の事務局長が広島県社労士会に対して行った苦情申立てであります。要点は項目の二、一ページ目の苦情内容というところに書かれております。 広島県の社労士が保育園における団体交渉に不当に介入するようになり、広島県労働局から指導が行われ、組合との直接交渉が禁止されたということ、ここが最初であります。ところが、この社労士は、労働局の指導が労働組合の圧力によるという、事実と全く異なる発言を続けているわけであります。全くあってはならないことであります。さらに、とんでもなく許せないのは、その後この社労士は、社労士としては組合と交渉ができないことから、園長と共謀して、何と園と雇用契約を不正に締結をし、保育園の職員という立場で団体交渉の場で発言を続けているということであります。 これ、相当に悪質な案件なんです。社労士から転職して、社労士を廃業して、本当に保育園の職員になったんだとすれば、これはそういうこともあり得るかもしれません。しかし、引き続きこれまでの社労士事務所を開業したままであるならば、保育園職員としての身分を偽装し、労働局の指導を逃れようとしているとしか言いようがないわけであります。これがまかり通れば、それこそ何でもあり、少なくとも私が事前に厚生労働省に聞いたところでは、そのような案件は今まで一件も聞いていないというふうに言っているわけであります。この雇用契約の偽装については、保育園の設立母体が社会福祉法人であることから、広島市の健康福祉局の文書指導も行われている。 岡崎局長にお伺いしたいんですが、厚生労働省としてこの案件を把握したのは一体いつですか。そして、これまでどのような対応をしてこられましたか。
○政府参考人(岡崎淳一君) この案件につきましては、広島の労働局が把握しましたのは、平成二十四年の十一月でございます。その際に、十二月には、広島県の社会保険労務士会の方に対しまして指導を行うとともに、当該社会保険労務士についても直接に社会保険労務士の業務の範囲につきまして、これは一月に入ってからでございますが、二十五年の一月に指導しているということでございます。 現在は、この申立てにもありますように、連合広島から広島県の社会保険労務士会に苦情申立てがされておりますので、そちらの方で対応しているというふうに承知しております。
○津田弥太郎君 厚生労働省としては、今現地で動きがあるのでそれを見守っているという答弁でございます。見守っているというのが、ずっと見守っているだけでいいのか、そろそろ何らかの対応が必要になってくるのではないのかなと思うわけであります。 この苦情申立てが出されたのは今年の七月八日、既に四か月経過をしているわけです。苦情申立てからもう既に四か月。当初、広島県社労士会は、本人にヒアリングをしているので待ってほしい、そういう言い訳をして二か月以上申立てを放置していたようであります。ようやく九月十六日に回答が郵送されましたが、その内容は、労働組合の圧力によるという発言については、当該社労士は否定しており事実の確認はできない、雇用契約の偽装については、当会として回答する立場にないという回答を出された。これは厚生労働省もお聞きになっていらっしゃると思います。これ、こういう内容であるとすれば、苦情処理の体を成していないわけです。 実は、連合広島の方は、当該社労士の団体交渉時の発言についてテープで録音をしておって、社労士会に証拠として提出したところ、社労士会は、個別の団体交渉の内容なので録音テープを聞くわけにはいかない。まあ、直接の証拠を出したにもかかわらず、そのテープを聞かない。つまり、この社労士が何を発言したかという具体的な客観的な証拠を聞かないというふうに言うわけです。これは大変ばかげた話。そういう状態の中で今日に至っているわけであります。 これだけ証拠もそろった明確な不正事案に対して、社労士会の苦情申立て制度が全く機能していない。少なくとも四か月そのままになっている。それはなぜか。実は、この社労士は広島県の社労士会の役員も務めており、広島県社労士会が身内に対して厳しい対応ができないということなんです。 大臣にお伺いします。私は、この事案は、もはや社労士会の自主的な苦情処理の問題ではない、厚生労働省としての明確な懲戒処分案件というふうに考えるわけでありますが、早急に事実関係を把握し厳正な対応を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この労働争議時の団体交渉におきましては、一方の代理人となり交渉を行うということは、社労士法、まあ社労士の業務に含まれていないということでございます。一般論として、これを逸脱して適正な労使関係を損なった場合には、適正な労使関係を損なうことを禁止している社会保険労務士会の会則違反となりまして、会則に違反する行為は社会保険労務士法に違反をすることになることから、懲戒処分の対象となるわけでございます。 一方、社会保険労務士の会則違反の事実が確認された場合には、社会保険労務士会から指導及び処分が行われるものと承知をしておりまして、御指摘のような事案は、まずは社会保険労務士会からの指導及び処分の中で是正されるべきものと考えるところでございますけれども、社会保険労務士会による調査が長期間にわたっているような事案については、厚生労働省としても、当該調査終了後、速やかに懲戒処分の調査に移行できるよう、同会の調査と並行して事実関係の把握を行ってまいりたいというふうに考えております。
○津田弥太郎君 問題がスタートしたのは二〇一二年ということで、そこから発覚をして、広島労働局からの指導が入ったり、広島市の健康福祉局から文書指導があったりというのを経て苦情処理という形にずっと至っているわけで、相当長い期間が経過をしているわけであります。 大臣ね、こういう期間というものについて長いとか短いとかという判断ではなくて、中身を見て判断をすることに私はなるんだと思うんです。一般論で結構ですので、今回のようなケースがあったとするならば、そろそろ厚生労働省が懲戒処分に動き出していいのではないかと思うんですが、一般論として、大臣の見解、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げましたように、社会保険労務士会が調査をやって、それが随分長い時間が掛かってしまっているということでありますから、今先生御指摘のような懲戒処分の調査を、いずれにしても社労士会の調査が終わったところでこの懲戒処分をすべきかどうかの調査を厚労省としてもやらなきゃいけないということになるわけでありますから、今申し上げたように、社労士会の調査と並行して、同時並行で厚労省としても事実関係の把握を行っていくということで、こういうようなことで懲戒処分の必要性があるかどうかの調査が速やかにできるように考えていきたいというふうに思っております。
○津田弥太郎君 問題は、なぜ弁護士会の方はきちっとやっていて、社労士会の方がうまく、きちっとこういう問題が起きたときに対応が進んでいないのか、ここなんですよ。十六倍という、私は社労士も弁護士も、問題ある人というのはほんの一部だと思いますよ。だけど、何でこんなに違うのか。やっぱり、こういう問題が起きたときに、社労士会なり弁護士会として、どのように客観的にきちっと対応しようという、そういう姿勢があるかどうかの問題だと思うんですね。 ところが、残念ながら、今回の広島の案件を見ても、社労士会は身内のこととしてかばおう、かばおうという、そういう傾向が非常に強く出ているんですよ。だから、社労士会の真面目にやっている社労士の人たちがこういう案件はとんでもないと思っている。真面目な人たちをしっかり守るためにも、ひどい案件はきちんと処罰をするということがあって社労士会の言ってみれば威厳が保たれるんだと私は思うんですよ。そのことが今最も求められている。権限の拡大をするならば、当然綱紀粛正がきちっと行われる。これは、厚生労働省としてもしっかりウオッチだけではなくて関与をしていただきたいなというふうに思うわけであります。 前回の社労士法の改正、これは閣法で行われました。平成十七年の改正であります。このときに、本委員会で次の附帯決議が可決をされました。「労働争議への介入を禁止する規定の削除が、正常な労使関係を損なうことがないよう、社会保険労務士会及び全国社会保険労務士会連合会を通じて指導すること。」、これは衆参、参議院はもちろんですが、で決議をされているわけであります。 したがって、厚生労働省は、当然今回のような、広島の案件のようなことが起こらないように指導すべきでありました。十分それがされていたのかということが今問われているのではないかと私は思うわけであります。 この社労士を所管をしておりますのは労働基準局の監督課、これ本当にしっかりやってもらいたい。一年前に放映をされました「ダンダリン」というドラマがありました。このときに、労働基準監督官が引退して社労士になるんですよ。こいつが悪さをするんですね。(発言する者あり)いやいや、そういうドラマなんですよ、見た人はみんな分かっていると思うんだけど。これね、監督課からすれば、自分たちの身内がお世話になるかもしれない社労士会に物が言えないなんてことがあったらとんでもない。そういう疑念が持たれないように、しっかり厳正な対応を求めたいと思いますが、大臣、もう一回そのことについて。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生御指摘のように、前回の社労士法の改正のときの附帯決議にも、今御引用されたとおりでございまして、厚生労働省としては、所管をする立場として、この会が自律的にきちっと自主規制機能を発揮できるようにしていくように私どもとしてもしっかり指導をしていかなきゃいけないというふうに思っておるところでございます。
○津田弥太郎君 さっき私、広島の案件の説明をしたんですが、念のためちょっとお尋ねしておきたいんですが、大臣に。 今回の広島労働局の指導が連合広島の圧力によるものだというふうに当該社労士は言っておるようですけれども、そもそも何らかの不当な圧力によって労働局の指導が行われるということがあり得るんでしょうか、大臣、率直にお答えください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今のこの広島という個別案件につきましてはお答えは差し控えたいと思いますけれども、一般論で申し上げれば、都道府県の労働局による社会保険労務士に対する指導というのは、当然、社会保険労務士法に基づいて調査を実施し事実関係を確認した上で行うべきものであって、指導に関しては何らかの不当な圧力によって行われるということはないということでございます。
○津田弥太郎君 ここまでで委員の皆さんも大体資料をお読み取りいただいたので、ちょっと人の名前を黒で隠してあるので読みづらい点はお許しをいただきたいと思いますが、私が何でこの広島県の事案にこだわっているのかということであります。 私は、学生時代の友人で社労士をしている人間もたくさんおります。これまで年金問題で知り合った社労士もたくさんおります。そのほとんどの方が、極めて職務に忠実で真面目に仕事をされている方であります。しかし、ふらちな社労士がおとがめなしとなることで結果的に真面目に働いている大部分の社労士の信用が失墜するから、私はこだわっているんです。また、今回の法改正で社労士の権限が拡大するわけですが、不正事案に対してしっかりとした処分が下されるかどうかは、今回の法改正が適切に機能するかどうかを占うことにもなるわけであります。 私は、そのような思いを塩崎大臣も法案提出者の森先生も小宮山先生も含めてしっかり受け止めていただきたいというふうに思うんですけれども、森先生、いかがでしょうか。
○衆議院議員(森英介君) 今の御指摘、ほとんどが自らの職務に忠実に誠実に社労士さんたちがしていて、ごく一部、本当にごく一部不心得な者がいて、そのために全体の社労士さんが迷惑するということは全くそのとおりだというふうに思います。 そういうことですから、やっぱりそういう不正事案が一般論として起きないように適切に連合会においても指導し、また厚労省としても必要に応じて監督していただくということは私も賛同いたします。
○津田弥太郎君 本当に一番真面目な人が迷惑を被るんですよ、今回のような案件によって。ですから、こういうのは許さない、真面目な社労士を守るためにもふらちな社労士は許さないと、これ森先生もそういう御感想をいただきました。 小宮山先生、いかがですか。
○衆議院議員(小宮山泰子君) お答えいたします。 私自身も、やはり本当にごく一部の不届きな者によって多くの本当に真面目に社労士の仕事を、責務に、励んでいらっしゃる方たちが被害を被るということには私も同じように憤りを感じるものでございます。 先ほど森代議士の方からも答弁ございましたけれども、しっかりと社労士会の連合会、また厚生労働省からも監督指導することを心から願っているものであります。
○津田弥太郎君 そういう意味合いで、我々国会としても、立法府としても、この今回の改正について成立をするとすれば、その後のしっかりした見守りをしなければいけないというふうに思うわけであります。 最後に一点、法案提出者にお聞きしたいんですが、今回の補佐人制度の創設、これ大きな拡大でありますけれども、その対象者を当面は特定社労士に限定していった方が本当はよかったんだと思うんですよ、特定社労士に。そこでしばらくやった上で、問題がなければ一般の社労士に広げていくという段階的な手続をしていけば、私は一番適切であったんではないかなというふうに思うわけです。それをいきなり広げてしまったということ、ここら辺がちょっと気になっているところでありまして、その点について御見解があれば法案提出者からお願いします。
○衆議院議員(森英介君) 申し上げるまでもなく、補佐人というのはあくまでも弁護士の補佐人で、弁護士とともに出廷するものでございますので、訴訟手続等に関する専門的な面につきましては弁護士が担当して、補佐人たる社会保険労務士が自らの社会保険の専門家としての所見を述べる、助言するということでございますので、特に特定社会保険労務士に限定することはないんじゃないかなと考えた次第でございます。
○津田弥太郎君 そういう言い分もあると思いますが、ベターなやり方としては、少し段階的な手続を踏まれた方がよかったのかな。その点は、今後、この法律が施行された後の状況を見て、また当委員会で議論をする場を是非つくっていただきたいなというふうに思います。 いずれにしましても、今日はこの法案について採決を行う予定になっております。私の質問は、おまえは賛成なのか反対なのか、一体どっちなんだと聞かれそうな気がするわけでありますが、基本的に私は多くの真面目な一生懸命頑張っている社労士の味方です。そういう意味では今回の法改正は必要な法改正だと私も思っております。 森先生もおっしゃいましたように、やはり弁護士もそうでありますが、残念ながら人間は間違いを犯す、社労士の中にも間違いを犯す人がいます。そこはやっぱりきちんとした厳正な綱紀粛正が行われる。これはこういう制度がちゃんとあるわけですから、社労士会もあるいは厚生労働省もその権限を有しているわけでありますから、最終的には厚生労働大臣の懲戒処分ということになるわけでありますけれども、しかしそれは、まず一に社労士会がその機能を正常に発揮できるようにする、身内をかばうというような考え方ではなくて、真面目な社労士のためにもふらちな人間は許さないという社労士会の毅然とした運営が行われるように指導するのも厚生労働省の仕事であります。 そのことをしっかり取り組んでいただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○薬師寺みちよ君 みんなの党の薬師寺みちよでございます。 〔委員長退席、理事福岡資麿君着席〕 津田先生からは大変厳しい指摘がございましたけれども、私からは、実は医療版ADRのトレーニングも受けたことがございますので、更に利用促進というものを期待して、本当にその利用促進に寄与していくものなのかどうかということの確認をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 これ、平成十六年に司法制度改革推進本部、これによりまして裁判外紛争解決手続による隣接法律専門職種の活用が決定がなされました。まさにこれも今回の法案に生かされているかと思います。 本改正案では、特定社労士の皆様方が単独で紛争の当事者を代理することができる紛争の目的の価額の上限を百二十万円に引き上げるというふうになっております。この上限価額をなぜ百二十万というものに設定なさったのか、その理由を森先生の方からお答えいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○衆議院議員(森英介君) 当初、実は、社会保険労務士連合会からはもうちょっと高い要求があったんですけれども、他の士業団体との調整によりまして百二十万円となったものであります。連合会によりますと、労働者の月平均の所得が四十万円ぐらいといたしますと、給与三か月分くらいで争う紛争が増えているということでありまして、上限額を百二十万円とすることによってそうした紛争を特定社会保険労務士が単独で扱えるようになるということで、非常に社会保険労務士の方からもやりやすいですし、また社会保険労務士に依頼している国民の側からも便益が高まるというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 今、多分一部お答えいただいたかと思いますけれども、引き上げることで活動の幅というものがどのように広がってくるのか、それから紛争解決におきましてどのような影響が及ぼされるのかということについても森先生からお答えいただきたいと思います。
○衆議院議員(森英介君) これもまた全国社会保険労務士連合会の資料によりますと、社労士会労働紛争解決センターが行う個別労働関係紛争に関する民間紛争解決手続、いわゆるADRでありますけれども、平成二十四年十二月末までにあっせんを終了した二百二十六件のうち代理人が選任されたものは僅か二二%にとどまっておりまして、うち特定社会保険労務士が一八%であります。その理由は、紛争の目的価額が六十万円を超える場合には、特定社会保険労務士が単独で代理することができずに弁護士との共同受注が必要になるという制約があるためであります。 今回、この上限を百二十万円に引き上げることによりまして、社労士会労働紛争解決センターに申立てがあった紛争事案の全体のおおよそ四分の三程度をカバーすることができるようになるというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。更なる活躍の場というものがこれで提供されるのかと思います。 また、本年三月にもADR法に関する検討会が報告書を出しております。これは、平成十九年に認証ADR制度が開始しまして七年という時間が経過をいたしております。この間に百二十以上の民間事業者が認証を取得し、様々な範囲の紛争、ADRの業務というものを担っていらっしゃると思います。これによって国民の多様な紛争解決のニーズに対応する体制が整い、この紛争というものを更に解決するための十分な機能が本当にこの事業者の皆様方、発揮なさっているのかという疑問もこの報告書の中には実は書き込まれている内容でございます。 私も、じゃ、どういう窓口があるんだろうということで調べてみました。この資料一でございます。なかなか私も、分かりづらい説明の中で、厚労省の様々な資料を寄せ集めまして、自分なりに理解するためにこの表を作ったわけでございますけれども。この中で、行政型のADR、そして民間型のADRというものがございます。どのような違いがあるか、メリット、デメリットを分かりやすく説明していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(岡崎淳一君) 先生からの資料にもありますように、行政型のADRと民間型のADRがあります。 行政型のADRは、基本的には、個々の行政機関の専門性とかあるいはその行政分野の必要性に応じまして、個々の法律、あるいは労働委員会の場合には各労働委員会がやるということでありますが、その行政機関の専門性とか必要性に応じてやられているということでございます。基本的には、行政機関でありますので、無料で対応するというような形でやっているということであります。 〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕 一方、民間型ADRは、今先生からもお話がありましたように、ADR法に基づきまして多様な紛争解決の手段があった方がいいだろうということで設けられたものでありまして、それぞれの団体等の専門性に応じてつくられているというふうに認識しております。そういう中で、社労士会におきましても、社労士の専門性を生かした労働関係の紛争処理ということで設けられているというふうに理解しております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 こうやって説明いただくと分かるんですけれども、私がもし困っている労働者であれば、どこを選択したらいいのかというのはなかなか分かりづらいです。分かりやすい資料を一生懸命探したんですけど、見付からないんですね。やはり、先ほど申しましたADR法に関する検討会の報告書の中でも、既に認証ADRなどについても広報が不足しているんではないかという指摘がございます。 今後、社労士の役割が拡大をし、活躍の場も広がっていく、そういうことをどのように広報なさるおつもりなのか、済みません、厚労省の方から御見解いただきたいと思います。
○政府参考人(岡崎淳一君) ADRの関係につきましては、多様な場が用意されるとともに、それぞれ必要な方が必要な、あるいは一番効果的な場を選ぶというのが非常に重要だろうというふうに思っています。 したがいまして、これまでもこういう制度があるということではあったんですが、先生おっしゃるように、個々の企業あるいは労働者等の方々にその特色でありますとか機能でありますとか十分に周知できていたかというと、やや弱かった面もあるのではないかというふうに思っています。 今回の社労士法の改正そのものはADRそのものではありませんけれども、こういうことも契機にしまして、やはり労働関係のADRにつきまして一度整理して、皆様方に分かりやすいような形でしっかりと広報していきたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。前向きに御検討いただきたいと思います。 さらに、今回の法改正におきましてもPDCAサイクルというものも回す必要があるかと思います。改正後に特定社会保険労務士の皆様方が関わっていただいた紛争解決における状況というものを調査を行っていくという予定が厚労省の方ではおありになるのか、また、もし調査を行わないという場合にはその理由についても教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 法改正が行われた場合、これは議員立法であったとしても施行責任は行政機関にあります。私どもとしましては、やはり法施行後、社労士会を通じるなどして、その紛争解決の実績等をしっかりと調査した上で必要な検討を行っていきたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 では最後に、森先生に一問質問させていただきたいと思います。 今のようにPDCAを回して、しっかり調査も行われていく、そこでいい結果が出たということになると、今回百二十万でございますけれども、更なる上限の引上げというものも想定していらっしゃるのかどうか、教えていただけますでしょうか。
○衆議院議員(森英介君) 大分苦労してここに落ち着いたものでございますので、更なるあれというのは今は余り考えていませんけれども、本提案による改正後の社会保険労務士の運用状況などを踏まえて、他の隣接士業とのバランスをも勘案して、今後の検討課題になろうかというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 時間になりましたので、これで終わります。
○山口和之君 みんなの党の山口和之でございます。 先ほど津田委員の方から厳しい突っ込みがあったところなんですけれども、自浄作用というのが非常にやっぱり大事だなと思います。是非ともそれは進めていただきたいと思いますが。 今後、社労士が果たすべき役割をどのように考えているのか、それでまた、今回の改正はその果たすべき役割に対してどのような効果、いわゆる影響があるものなのかということをお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(小宮山泰子君) 今先生の方から御指摘ありました自浄作用が必要ということは大変重要な観点かと思います。 今回出させていただきました法案に関しましては、社会保険労務士は労働・社会保険に関する法令の専門家として、また労務管理の専門家として社会的に重要な役割を果たしていると考えております。 今般の改正は、こうした社会保険労務士の活躍の場を広げることにより、紛争解決の場面などにおける国民の利便性を高めることをその趣旨とするものであります。より広い場面においてこうした社会保険労務士の専門性に期待されている役割を果たしてもらいたいと考えております。
○山口和之君 ありがとうございます。 雇用する側される側とウイン・ウインの関係が本来であれば一番いいところなんだと思いますけれども、紛争解決における中立性に疑問があるという声も一部にあることをお聞きしますが、この中立性に対してどう担保していくのか、どう対応していくのか、お伺いしたいと思います。
○衆議院議員(小宮山泰子君) 今日も朝から中立性の問題というのは触れられているのかと思っておりますが、社会保険労務士法第一条の二では、「社会保険労務士の職責」として、「社会保険労務士は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正な立場で、誠実にその業務を行わなければならない。」、その旨を規定しているところであります。 大多数の社会保険労務士については適切に業務を行われていると考えております。先生の御懸念もごもっともではございますが、一部の社会保険労務士について問題があるのであれば、まずは全国社会保険労務士会連合会の会則に定める会員の品位保持の観点から指導を行うべきであり、それでも是正が行われない場合には厚生労働省において対応を行う必要がある。また、提案者としても、全国社会保険労務士連合会及び厚生労働省に対して適切な監督を求めていきたいと考えております。
○山口和之君 やはり、ウイン・ウインの関係、雇用・労働側のウイン・ウインの関係をしっかり保つことが成熟した社会としては必要になってくると思いますので、是非ともこの中立性を担保していくことを努力していただきたいと思っております。 あと、それに加えまして、やはりどうしても弱い立場にいるのが労働者の方が多いと思いますし、いい仕事をしていただいて社会に貢献していく企業がどんどん増えていくことは大事なことだと思っております。そういった意味から、社労士の必要な人数というのをどういうふうに見ているのか、厚労省にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡崎淳一君) これまで社会保険労務士が何人いる必要があるかという観点で余り実は検討はしたことはございません。 ただ、社会保険労務士会の調査によりますと、開業している社会保険労務士の方が平均して受託している事業場が二十三・六事業場というふうになっております。したがいまして、開業している社労士の方が約二万人でございますので、社労士に委託している企業、事業場というのは約五十万事業場というふうに推計されます。一方で、労働保険の適用を受けている事業所というのは全国で約三百万あります。したがいまして、六分の一ぐらいという状況でございます。 これをどう評価するかというのはなかなか難しいところもありますし、全部がということでもないというふうには思いますけれども、そうは言いつつも、やはり労働保険、社会保険制度もいろいろ複雑になって、専門家の対応が必要な部分も多くなってきているという認識もあります。そういう中で、社労士の役割というのも今後増えていく部分もあるのかなというふうに思っています。そういう企業の状況に対応できるような形で社労士の方々が活躍していただくということが必要かなというふうに考えているところでございます。
○山口和之君 ありがとうございます。 日本は余り契約ということを重視しなくて、取りあえず雇ってもらったので後はサインして終わりみたいな感じで、本来であれば自分の身を守るし、それから会社側としてもそれをしっかり守っていくという、こういう習慣が非常に何か少ないような気がします。働く側も雇用する側もいい会社であり続ける、いい企業であり続ける、あるいは雇用している側も雇用されている側も安心して働けるということを考えていくと、契約ということは非常に重要なことになってくると思いますので、そういう習慣をしっかり付けていくことがお互いにウイン・ウインの関係を保っていくのではないかというふうに思っております。そういった意味で、社労士の皆さんをしっかりと活用していくことは大切なことなんじゃないかなというふうにも考えます。 介護の現場は、長時間労働、それから休暇が取れないなど、労働環境が余り良くないところが多いと聞いております。離職率も高くて、介護人材の量的、質的な確保のためには労働環境や処遇の改善が鍵を握っている、これはもう皆さん御存じのことだと思いますが、そういった観点からいくと、より良い就業規則の作成や労務管理の適正化に向けて社労士の果たすべき役割も大きくなってきていると思います。 また、社労士は、社労士法第二条において介護保険法に係る事務を行うことができることになっております。介護保険制度の法令解釈、制度改正への対応支援、それから介護事業への助成金や補助金手続のノウハウ、介護事業の新規開業や経営支援のノウハウなどを持った社労士の活躍が望まれていると思っています。 介護事業者への社労士の活用をアピールし、社労士による適切な支援の下で安定した介護事業運営が、そのことによって日本の介護分野を支えることにもつながってくるのではないかと思っております。もしその辺りのことで御意見等ありましたら、御提案者の皆さんにお伺いしたいと思います。
○委員長(丸川珠代君) じゃ、局長からまずお答えいただいて、その後提案者に伺いましょう。
○政府参考人(岡崎淳一君) 済みません、私の方からまずお答えさせていただきますが、先生おっしゃいましたように、社労士の業務の中に介護保険の申請手続等も入っております。一方では、労務管理につきましても、相談、指導するということになっております。 介護事業所におきます人手不足の問題というのは非常に深刻な部分があります。いろんな対応をしていかなきゃいけないということでありますが、やはり労務管理がしっかりしているということも、人手確保のために、あるいは離職防止のために非常に重要だというふうに思っています。 そういう観点から、社労士の専門性が生かされてしっかりした労務管理がされるということも非常に重要だというふうに思っておりますので、そういう介護事業所におきます労務管理の改善に社労士の方々が活躍できるような、そういう道筋も一つ重要かなというふうに考えているところでございます。
○衆議院議員(森英介君) 介護の分野ですので、介護の分野では確かに労働の問題というか、いろいろとあるわけでありまして、これから介護人材の確保とかそういった意味でも労働環境を良くするということが大事でありますから、そういう分野でもって社労士が適切に活躍できるような状況を整えていくということは極めて重要であるというふうに認識をしております。
○山口和之君 いい仕事であり続ける、あるいは企業体がいい企業体であり続ける、あるいは働く人も気持ちよく働ける、そのことが企業の発展に非常に寄与するところだと思いますので、是非とも活用して、そのことによってすばらしい国日本ができるよう期待いたします。 以上です。ありがとうございました。
○東徹君 維新の党の東徹でございます。 先ほど、薬師寺委員の方からもちょっと質問が出たところと少しかぶることになりますが、改めてちょっと質問させていただきたいというふうに思っております。 まず、個別労働関係紛争に関する民間紛争解決手続における紛争の目的の価額の上限の引上げについてでありますけれども、今回、厚生労働大臣が指定する団体が行う個別労働関係紛争に関する民間紛争解決手続において、特定社会保険労務士が単独で紛争の当事者を代理することができる紛争の目的の価額の上限が六十万円から百二十万円という倍に引き上げられることになったわけでありますが、なぜ今百二十万円以上に引き上げる必要があるのかという点につきましてお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(森英介君) 百二十万円以上じゃなくて百二十万円に引き上げたものでございますけれども、今、薬師寺委員に対する答弁と重複するところもあるかと思いますが、全国社会保険労務士会連合会の資料によりますと、社労士会労働紛争解決センターが行う個別労働関係紛争に関する民間紛争解決手続、いわゆるADRにおいて、平成二十四年十二月末までにあっせんを終了した案件が二百二十六件でございます。そのうち、代理人が選任されているものは二二%で、うち特定社会保険労務士が一八%にとどまっております。 その理由は、紛争の目的価額が六十万円を超える場合には、特定社会保険労務士が単独で代理することができません。弁護士との共同受任が必要であるという制約がありますので、それがネックとなって代理人の選任がこのようなレベルにとどまっているというふうに考えます。 そこで、今回、このADR制度が国民にとってより使いやすいものとなりますように、特定社会保険労務士が単独で紛争の当事者を代理することができる紛争の目的価額の上限を引き上げることを提案したものであります。その引上げ後の額については、全国社会保険労務士会連合会からの要望、また先ほど申し上げましたように他の士業団体との調整によりまして、結果として百二十万円に落ち着いたものでございます。 なお、全国社会保険労務士会連合会によりますと、労働者の月平均の所得が四十万円ぐらいで、給与三か月ぐらいで争う紛争が増えておりまして、今回、上限額を百二十万円とすることにより、そうした紛争を特定社会保険労務士が単独で扱えるようになります。結果として、大体四分の三ぐらいの案件について代理ができるようになるというふうに見通しを立てております。
○東徹君 ありがとうございます。 全く同じ答弁でありましたのでもうそれ以上お聞きしませんが、平成二十五年度の民事上の個別労働紛争相談件数を見ますと、二十四万五千七百八十三件あるんですね。平成二十三年度は二十五万六千三百四十三件、平成二十四年度は二十五万四千七百十九件、先ほど言いました二十五年度は二十四万五千七百八十三件ということで、若干減少してきているんですが、まだまだ高止まりしているという状況にあります。 この法案によって紛争の目的の価額が六十万円から百二十万円に引き上げられることになるわけですけれども、その解決がどのように進んでいくのか、上限額引上げによる効果についてお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(森英介君) 先ほども申し上げましたけれども、この紛争目的価額の上限を百二十万円に引き上げることによりまして、社労士会労働紛争解決センターに申立てがあった紛争事案の全体のおおむね四分の三程度をカバーすることができるようになると考えております。 提案者といたしましては、この改正によりまして、このADR制度がより国民にとって使いやすいものとなって、かつ社会保険労務士の活躍の場が広がるという一石二鳥の効果を期待するところでございます。
○東徹君 より活用しやすいということですけれども、今回の紛争目的の価額を百二十万円に引き上げることによって、個別労働紛争の民間紛争解決手続において社会保険労務士の役割が広がるという一方で、紛争解決手続に関与した経験の有無ですね、あるなし、また個々の社会保険労務士が持っている紛争解決能力というのが非常に差があるというふうに聞いております。 そこで、適切な紛争解決が進められるために、どのように社会保険労務士の紛争解決能力の向上を図っていくのか、それからその質を確保していくのか、その点についてお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(森英介君) 紛争解決手続代理業務につきましては、紛争解決手続代理業務試験に合格した特定社会保険労務士のみが行うことができることとなっておりまして、そういう意味において十分な能力担保がされているというふうに一般的には考えます。 しかしながら、今般の改正によりまして紛争の価額が引き上げられることもありますし、特定社会保険労務士にはより高い能力が要求されることになってくると考えます。そこで、全国社会保険労務士連合会などには、特定社会保険労務士の資質の向上を図るために、講習会、研修の開催など一層の努力を期待したいというふうに思っております。
○東徹君 個別労働紛争における民間紛争解決手続に関連しての平成二十六年の四月一日現在の都道府県社会保険労務士会の総合労働相談所の相談に関わる予定の登録社会保険労務士さんの数ですけれども、これが千百四十六人というふうになっておりまして、全国の社会保険労務士の会員数が三万八千六百九十八人というふうに比較すると非常に少ないというふうに思っているんですが、このような少ない登録数にとどまっている理由と、民間紛争解決手続における社会保険労務士の更なる活用策についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡崎淳一君) 現在、都道府県の社会保険労務士会につきまして総合労働相談所というのを設けております。これは、全国社労士会の指揮の下で独自事業として行われているものであります。 この相談所におきます相談件数でございますが、平成二十五年度におきまして六千百三十三件でございます。こういう相談ニーズとの関係の中で、現在登録されている方がそういう人数になっているのではないかというふうには考えているところでございます。 ただ、今般のこの改正も踏まえまして、先ほどお答えしましたように、いろんなADR制度があるということを周知する中で、またこういう活用が促進されていくという面もあるのではないかというふうに考えております。そういう中で、この社労士会の総合労働相談所等がしっかりと活用される中で、またこういうことに専門性を発揮する社労士の方が増えていくというような方向で対応していきたいというふうに考えております。
○東徹君 じゃ、続きまして、今回の法案の中の、「裁判所において、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに出頭し、陳述をすることができる。」というふうに今回なっておりますけれども、この補佐人制度でありますけれども、補佐人制度を創設することによって社会保険労務士にどのような役割を期待しているのか、またそれによって適切な紛争解決につながっていくのか、この点についてお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(森英介君) 現在、社会保険労務士が訴訟に関与するためには、裁判所の許可を得て補佐人となる必要があります。裁判の円滑な進行を図ることにより国民の利便性をより高めるためには、この労働社会保険制度の専門家である社会保険労務士が、希望すれば当然にその補佐人となれるようにして、労働に関する事項や社会保険に関する事項について陳述することができる権限を付与することが適当であるというふうに考えました。今回、そのような規定を設けることを提案したものでございます。 例えば、個別労働関係紛争に関する民間紛争解決手続、ADRが不調に終わって、その後、簡易裁判所での訴訟手続が行われるような場合においては、労働社会保険諸法令に関する知見を有する社会保険労務士が補佐人として訴訟代理人である弁護士とともに訴訟に臨むことによって、弁護士が社会保険労務士の知見を活用できることになり、裁判の円滑な進行や紛争の早期解決に資するものと考えております。
○東徹君 是非、紛争解決が適切に進んでいくというふうに期待したいところでありますけれども。 最後に、今回の法案についてですけれども、社員が一人の社会保険労務士法人の設立が可能になるということでありますが、そのようにする必要性と、そのことによって想定される効果があるのかどうか、どんな効果があるのか、お伺いしたいと思います。
○衆議院議員(森英介君) 現在、社会保険労務士法人は社会保険労務士が共同して設立することになっておりまして、社会保険労務士が自分一人を社員とする法人を設立することはできません。 しかし、法人化については、そのメリットとして、事務所資産と個人資産の分離が明確になる、また社会的な信用力が向上して資金の調達がしやすくなるといったメリットがありますことから、今般、社員が一人であっても法人の設立を可能としてほしいとの要望を受けまして、今回、社員が一人の社会保険労務士法人を設立することができるようにすることを提案したものでございます。 なお、現在、弁護士は既にそのようになっております。
○東徹君 そのことによって、効果、例えば確かに設立しやすいというふうなことになっていくというふうに思うんですが、ただ、やはり一人というところの、組織として非常に脆弱じゃないのかなというふうに思ったりもしていたんですが、それについてはいかがお考えなんでしょうか。
○衆議院議員(森英介君) それは、やっぱりそれを十分一人でもって全うできるような能力あるいは資質を具備していただくしかないというふうに思っています。
○東徹君 分かりました。ありがとうございます。 これで質問を終わらせていただきます。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 社会保険労務士法ができて四十六年、中小企業などのコンサルティングでは不可欠の業務になっており、また二〇〇七年にはADR法に関連して特定社会保険労務士という紛争解決手続代理業務などの拡大が図られて、資格試験はいつも高倍率だというふうに聞いています。今回の改正を機にそうした役割をしっかり果たしていただきたいという立場、同時に懸念を持つ点も含めて質問をしたいというふうに思います。 最初に、労使関係のADRに関わって厚労省に。 労使紛争については、これは裁判、労働委員会など非常に長時間掛かるということで、法務省の労働審判、それから厚労省の個別労使紛争解決制度、そして社会保険労務士が行う労働紛争解決センターがございます。 労働審判については、二〇一三年の受付・既済件数が三千六百十二件で、調停成立等が二千七百九十八件、七七・五%と聞いておるんですが、個別労使紛争解決制度及び社労士の労働紛争解決センター、それぞれのメリットは何か、そして直近のあっせん件数、解決件数はどれだけか、お答えください。
○政府参考人(岡崎淳一君) 都道府県労働局が行っております個別労働紛争解決制度でありますが、これは法律に基づきまして行政機関として行っているものでございます。手続は迅速、簡便であるということ、無料であること、そして非公開で行うということでありますが、任意の制度でありますが、紛争当事者間の調整を行いまして、話合いの促進によって解決を図っているというものでございます。 件数でありますが、二十五年度におきまして五千六百八十八件のあっせんを処理しております。このうち、合意が成立したものは二千二百二十五件でございます。 一方、社会保険労務士会の行っています労働紛争解決センターでございますが、これも基本的には手続は迅速、簡便で非公開で行うということでありますが、特に特定社会保険労務士の専門性を活用して紛争解決を行っているというふうに理解しております。 これは、平成二十年度以降二十五年度末までの件数でありますが、四百五十八件のあっせんを処理して、このうち百七十三件で合意が成立したというふうに認識しております。
○小池晃君 今数字をお示しいただきましたように、労働紛争解決センターは取扱いも解決も、その件数はこれだけ丸めてこの数字ですから非常に少ないわけですね。 提案者にお聞きしたいんですが、ちょっと先ほどから質問続いているので、一問目はちょっと、何で特定社労士が単独で代理できることの上限を六十万から百二十万にするのかということは、これはちょっともう答弁ありましたのでお聞きいたしません。 今の厚労省の答弁にもありましたように、紛争解決センターが開設された以降の受付件数が四百五十八件ということで必ずしも多くない。それはやっぱり六十万円という目的額の上限、これもあると思うんですね。 提案者にお聞きしますけれども、例えば、今まで未払賃金とか未払残業代など実際に解決する際に六十万円以上でセンターによる解決が困難になったような場合は、最初から受け付けないのか、それとも途中で断るのかなど、どういう対応になっていたのかということと、今回上限を百二十万とすることでこういう点についてどのような改善が図られるとお考えなのか、お聞きをしたいというふうに思います。
○衆議院議員(森英介君) 現在、紛争の目的額が六十万円以上の場合は、代理人を付けずに本人単独で行うか、又は社会保険労務士と弁護士との共同受理を行うことにより対応することになっているわけでございますけれども、全国社会保険労務士会連合会によりますと、労働者の月平均の所得が四十万円ぐらいで、給与三か月分くらいで争う紛争が増えており、上限額を百二十万円とすることにより、そうした紛争を特定社会保険労務士が単独で扱えるようになります。これによりまして、社労士会労働紛争解決センターに申立てがあった紛争事案の全体の四分の三程度をカバーすることができるようになります。 ちょっと、先ほど委員御指摘の受付件数が四百五十八件で必ずしも多くないということと解決目的額の上限が六十万というその関係については、私はちょっと意味が理解できないんですけれども。
○小池晃君 いや、そこを聞いているわけじゃないんですよ。通告していますよね。そのことを聞いたわけじゃないんですけど、今までどうなっていたのかということと、百二十万にすると具体的にはどう変わるんですかということを聞いているんです。
○政府参考人(岡崎淳一君) 今、社会保険労務士会の行っています紛争解決センターでありますが、これ自体の受付の金額の上限はありません。したがって、六十万を超えていてもセンターとしてはできます。ただ、社会保険労務士が単独で代理人になれませんので、だから社会保険労務士としての専門性を生かせるかどうかという問題があるということだろうというふうに考えております。
○小池晃君 提案者、それでよろしいですか、事前に通告した中身との関係で。
○衆議院議員(森英介君) そのとおりです。
○小池晃君 今回の法案について、今言ったような業務拡大の面もあるわけですが、労働団体からは、これは法改正を性急に行う必要があるのかという疑問が出されております。これはもう、連合、全労連、そして労働弁護団からも出されているわけです。 例えば全労連などは、ワーク・ライフ・バランスの実現など働くルールの確立のために活動する社労士がいることも知っていると。しかし一方で、ブラック企業など悪徳経営者の側に立ち、又は経営者を唆し、残業代不払や労働条件の乱暴な改悪、不当労働行為に社労士が介在している事例が多いことも事実である。そうした事例が多い背景には、社労士の仕事がそもそも企業側の依頼で行われることが圧倒的だという事情があると考える。同時に、悪徳社労士に対する内部自治の弱さも指摘されると、こんな指摘もあります。 そこで、厚労省に、ブラック企業対策というのは厚労省も必要だというふうにお考えだと思うし、いろんなこともやられていると思うし、ブラック企業の違法行為に加担する者はもう誰であれそうした行為は厳格に対応すべきだと思うんですが、厚労省にお聞きします。社会保険労務士法の第一条の二の「社会保険労務士の職責」では、「常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正な立場で、誠実にその業務を行わなければならない。」と規定をされているわけであります。この社労士法第一条の二で言う「公正な立場」をどのように確保するのか、この点についての労働組合などからの懸念に厚労省としてはどう応えるのか、具体的にはどう対処されているのかも含めてお答えください。
○政府参考人(岡崎淳一君) 今先生がお読みになりました社会保険労務士の品位の保持の規定、これは非常に我々としても重要だというふうに認識しております。 これ、具体的には、社会保険労務士につきましては、全国社会保険労務士会連合会が行います倫理研修、これ五年ごとに受講を義務付けているということでございます。こういう中で、この規定につきましてもしっかりと社会保険労務士の方々に理解していただくというのが重要だというふうに思っていますが、なお、今御指摘のようなこともあるというようなことでございますので、この倫理研修が更にしっかりと行われるように私どもとしても社労士会の方と話をしていきたいというふうに考えております。
○小池晃君 先ほども津田理事の方から紹介されたような事例もあるわけで、やはりこれは大事な課題だというふうに思うんですね。 あわせて、厚労省、懲戒処分、先ほど五年で二十六件という御答弁ございましたけれども、今年十月までだと三十三件だというふうに聞いております。主な懲戒の理由というのは一体何なのかということ、それから全国社会保険労務士会連合会の苦情相談窓口にはどれだけの苦情相談が寄せられているのか、厚労省として把握しておられますか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 社会保険労務士の方々の懲戒の理由でございますが、一番多いのは雇用関係の助成金等の申請におきまして虚偽の記入、記載があったというようなものが多いということでありますが、それ以外に、労働基準関係の就業規則でありますとかあるいは労使協定の関わりの中で虚偽等の話があるというふうなものもございます。そのほか、いわゆる一般的な社会的な信用失墜行為というものも若干でありますがあるというふうな状況になっております。 それから、社会保険労務士会の苦情処理の関係でございますが、平成二十二年度から二十四年度までで二百十八件の申立てがあったというふうに聞いております。
○小池晃君 今、聞いておりますという答弁あったんだけど、これ、事前に聞いたらば把握しておられなくて、質問通告したら改めて確認したと聞いているんですけど、そういうことですね。
○政府参考人(岡崎淳一君) おっしゃるとおりで、確認した結果でございます。
○小池晃君 やっぱり制度的にこういうのをしっかり把握しないと私はいけないと思うんですよ。先ほどからもいろんな事例も出ているわけで、二百十八件もあったということだったら、これはやっぱりきちっとこの中身も含めて分析を厚労省としてもすべきだというふうに思います。 社会保険労務士会連合会は、苦情、トラブルがあればそれを受け付ける窓口を持って対応していると。一方で、労働組合のナショナルセンターなどからは様々な問題提起があるわけです。働く現場で共に法律を守って労働環境を良くするため、そのための資格であり、そのための組織である。だとすれば、やっぱりこういう懸念が起こっていることは極めて遺憾だというふうに言わざるを得ません。厚労省が寄せられてくる苦情とかあるいは相談の実態を正確に把握していなければ、これは対応だって困難になると思うんです。 そこで、最後にお聞きしたいと思うんですが、やっぱりこれは厚労省がしっかりイニシアチブを発揮をして、全国社会保険労務士会連合会とそれから労働組合の双方から、現場でどういう問題が起こっているのか、きちっとした聞き取り、あるいは必要な対応ということをすべきではないかと私は思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 現在、全国社会保険労務士会連合会におきましても、都道府県社会保険労務士会における苦情処理体制をより一層明確にするための措置、あるいは都道府県社会保険労務士会と中央連合会との間に定期的な協議の場を設けて情報共有を確実に行うというようないろいろな取組を実施しているというふうには承知しておりますが、こういった取組がしっかりと行われるように厚生労働省としても指導してまいりたいというふうに考えております。
○小池晃君 厚労省として、やはりこの問題、しっかりイニシアチブを発揮していただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 私も、現行の六十万円から百二十万円になぜ引き上げるのかとか質問通告をしておりましたが、同僚委員の方からも質問がありましたので、それはちょっとカットさせていただきます。 厚労省は、二〇〇六年三月一日付け、基発第〇三〇一〇〇二号において、「労働争議時の団体交渉において、一方の代理人になることは法第二条第二項の業務には含まれず、社会保険労務士の業務としては引き続き行うことができない」としております。この通達は現在も維持されているということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 御指摘の通達、平成十七年の社会保険労務士法の改正の際に出した通達でございますが、この通達は現在でも有効でございます。
○福島みずほ君 今回、社会保険労務士法の改正で権限を拡大するということが議論になっているわけです。私自身も社会保険労務士さんに大変雇用や年金の点で相談して本当にお世話になっていたり、事務所がお世話になっていたり、あるいは、周りの社会保険労務士の方もたくさんいらっしゃいますし、どの政党もそうでしょうが、社民党の中にも党員で非常に社会保険労務士として頑張っているという人たちもたくさんいます。 ですから、この法案で権限を拡充する、真面目に頑張って、やっぱりしっかり仕事をしていただくということには賛成なんですが、先ほどから同僚委員の中からも出ているように、今回、連合や全労連、全労協、それから労働弁護団の方から懸念の声が上がりました。それをしっかり克服をして、より社会保険労務士の皆さんたちが社会の中で頑張るというのが私たちが本当に望んでいることだというふうに考えております。 懸念の理由は、実はほとんどの人、私も知り合いに社会保険労務士の方がたくさんいらっしゃいますから、一部の人たちが労働事件において、これはちょっと困ったというふうにみんなが思っているということはあると思うんですね。もちろん、悪徳弁護士も、悪徳医師もじゃないですけれども、悪の弁護士で問題がある人もいるわけですから、専門家の集団の中で問題があるということ、それをどう克服していくかということだと思いますが、それについてしっかりやっていかないと、実は社会保険労務士会も、それから労働界も、それから中小企業も発展がないと思いますので、そのことについて御質問をさせていただきます。 社会保険労務士法は、一九六八年の制定時において労働争議に対する不介入が明示されておりましたが、二〇〇五年改正においてこの規定が削除になりました。これにより、集団的労使関係の現場で一部の不心得な社会保険労務士が現れることになっているのではないか。 例えば、東京都の豊島区のある社会保険労務士事務所のこれはホームページです。社長を守る会なるものを立ち上げ、そのホームページのトップページには、「労基法をはじめとする様々な関連法令が存在し、それらは全て労働者側の立場で作られており、社長を守ってくれる法律はありません。」と書かれています。極めて一方的かつ偏った認識であり、労使対等原則や労働法令遵守といった意識の欠如を示すものです。 また、この社会保険労務士事務所が開催する「会社を守るユニオン対策実践編セミナー」には、「ユニオンの個別労働紛争代理機能、このゴールは解決金」、「これが正当な組合活動ですか?(ビラ、街宣、ツイッター、ウェブ等)」、「何か変だよ!不当労働行為救済申立!こんな内容でほんとにやるの?」といった項目が立てられています。さらに、「ザ・事務所案内 平成二十六年五月十六日」には、六、労働法関連の中に、真面目そうだと思って採用したのに、試用期間が終わった途端、労働組合をつくり始めたなどの記載があります。 しかし、労働者が労働組合をつくることは憲法上の権利でありまして、それを問題視して介入したり問題にするのは、まさに労働組合法の不当労働行為に該当いたします。このような表現の根底には、憲法に保障された労働組合活動や労働委員会制度に対する敵対意識が存在しているのではないでしょうか。事実、この社会保険労務士は、本年七月十五日に開催された全国コミュニティ・ユニオン傘下のなのはなユニオンが会社を相手に行った団体交渉において、組合は早期退職五百万円での金銭解決を図ることに検討に値しないと答えているが、本人に聞きたいなどと発言をしております。明らかに補佐人の域を超えており、発言内容も不当労働行為です。 二〇〇五年法改正がこのような、まあ一部ですが、社会保険労務士をつくり上げてしまったのではないでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 個別の事案にはコメントは差し控えさせていただきますが、基本的に、十七年の改正、労働争議への不介入の規定自体は削除されております。ただ、先ほどの通達に示されていますように、争議行為時の団体交渉におきまして一方の代理人になることは、法第二条二項の業務に含まれない、社会保険労務士の業務としては引き続き行うことができないということにしております。また、社会保険労務士会の定める会則におきまして、適正な労使関係を損なう行為の禁止ということも書いてあります。 やはり社会保険労務士は、その専門家としまして、労働関係法令をしっかりと理解した上で適切に対応していただくと、そういったことの指導等はしっかりしていきたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 労使紛争や団体交渉は、もちろん敵対的になったり紛争が起きるということはあるわけですが、しかし、そこでやっぱり決められていること、あるいは通達で決められていること、あるいは不当労働行為は会社側もしてはならないわけですので、このようなことが起きないようにしっかりしていく。私は、そのことがひいては社会保険労務士、それから労働団体、それから社会のためにいいというふうに確信をしております。 例えば、上記通達を明らかに逸脱した行為を行う社会保険労務士に対してどのような措置を講ずるのでしょうか、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今朝、津田先生からも御指摘がございましたけれども、労働争議時の団体交渉において一方の代理人となる、そして交渉するということは社会保険労務士の業務には含まれないということがまず第一点であります。 一般論として、これを逸脱して適正な労使関係を損なった場合には、適正な労使関係を損なうことを禁止している社会保険労務士会の会則違反になるわけで、そして会則に違反をする行為は社会保険労務士法に違反をするということになるわけでございますので、懲戒処分の対象となるということでございます。 一方で、社会保険労務士の会則違反の事実が確認された場合には、社会保険労務士会から当人に対して指導及び処分が行われるものだというふうに理解をしております。 御指摘のような今朝ほど来お話が出ておりますような事案は、まずは社会保険労務士会からの指導及び処分の中で是正をされるべきであると考えるわけでありますが、それでも是正がなされない場合には懲戒処分を行うことも含めて対応を検討してまいりたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 中小企業の方たちは真面目にやっているわけですが、労基法やいろんなことがよく分からないと、こうしたら、社長、大丈夫ですよとか、こうやったら解雇ができますよともし言われたら、何か、頼りにするというか。実は、年金や雇用や保険料やいろんなことで社会保険労務士さんには大変お世話になるわけですし、コンサルタントみたいなことも頼むと。そういう中で、やはり不当労働行為的なことやそういうことが起きないようにということが必要で、先ほども同僚委員からありましたけれど、是非これは厚生労働省の方で、真面目にやっている人が大半だけれども、そういう問題があった事例や、これ通達違反じゃないかというようなことが本当にあるのかどうかも含めて実態調査をして、やっぱり軌道修正していただくというか、業界の発展のためにもこれは必要ではないかと思いますが、大臣あるいは局長、いかがでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 社会保険労務士の方が専門家として、かつ先ほどの社労士法の定めた倫理の問題とか、あるいはその会則、こういったものをしっかりと守っていただくというのは非常に重要だというふうに思っています。 ただ、士業団体としての社労士会もありますので、まずは全国社会保険労務士会連合会がしっかりと会員の社労士の方々への教育指導をしていくというのが基本だとは思いますが、ただ一方では、厚生労働省としてもそこのところはしっかりとやっていただかなきゃいけないということでありますので、全国社会保険労務士会等、しっかりと、の動きを見守りながら、私どもとしても必要な対応はしていきたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 局長がしっかり見守りながらしっかり対応していきたいというふうにおっしゃったので、是非、つまり九九・九九九九%の人が真面目でも、何かそういう不当労働行為的なものがあったりすると、労働側は何かやっぱり問題だというふうにすごく思って、そのことが議論になってしまうというのは、業界全体にとってもすごく残念だと思います。 ですから、厚生労働省の方でそれは実態把握も是非していただきたい。団体交渉やいろんな場面って非常に大事ですので、是非、お任せではなく、その実態把握を是非厚労省がしていただけるようにお願いします。局長がうんうんとうなずいているので、同意だということでよろしいですよね。
○政府参考人(岡崎淳一君) 実態把握のやり方等につきましても、私ども、士業団体がある場合にはそこがまずしっかりと対応するということだろうと思いますが、ただ、先生からの御指摘もありますので、少し検討させていただきたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 先日、感染法が成立をしましたが、一言質問をさせてください。 そのときにもちょっと質問しましたが、エボラ熱の件で、神奈川県内の産業廃棄物会社で働くガーナ人労働者が有給休暇を使って母国に帰省しようとした際に、会社からエボラ出血熱に感染する可能性があることを理由に、日本帰国後三週間の出勤停止、無給を命じられるというケースが起きています。これは、無給じゃなくて休業手当が出ればいいという話ではなくて、ガーナですから基本的には余り関係がありませんし、それからその人が何かエボラ熱に感染しているということも疑いもなく兆候もなく一切ないんですが、ガーナに帰って、帰ってくるとすると三週間の出勤停止を命じられるというケースが具体的に起きています。そのガーナ人にも私は会いました。 これはHIVのときに不当解雇だとかいろんな事案が、裁判例でHIVを理由に解雇したケースが無効だとされた例やいろいろありますが、感染症の場合、やっぱり余りにこれは行き過ぎている。西アフリカでこういうのがあるとなると、もうわっとそこでアフリカ系の人に対する具体的に労働現場でも不利益が起きているということなんですね。 厚生労働省は、このような感染症をめぐる差別と偏見の助長に対してどのような具体的取組を行うおつもりでしょうか。その人が感染している、あるいは感染している可能性があれば別です。しかし、この人はまだガーナに帰る前なんですよね、まあ戻ってこられたんだと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生言うまでもなく、このエボラ出血熱は日本でまだ発生していない感染症でありまして、国民の皆様方に対しては、正確な情報をきめ細かく提供するということがとても大事だというふうに思っております。 私どもの厚労省のホームページなどでも必要な周知を行っているところでありますが、今の先生御指摘の神奈川でのガーナの方のケースでありますけれども、確かにガーナというのはエボラ出血熱が現在流行していない国であって、そういうところを訪れた人についても、エボラ出血熱に感染するおそれがあるとの誤解が多分あるのかなと。そういうことであれば、この誤解を払拭するように、事業主を始め国民に対してしっかりと厚労省としても周知をしていかなければならないなというふうに思います。
○福島みずほ君 この人はガーナ人なんですね。有給休暇を一生懸命ためて、母国に帰って、帰ってくると。そうすると、来るなとこう言われて、やっぱり、これアフリカの人に対するいわれなき差別と偏見が労働現場で拡大しているし、不利益取扱いだと思いますので、是非、厚労省としても対応をよろしくお願いします。 以上で質問を終わります。
○委員長(丸川珠代君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 社会保険労務士法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(丸川珠代君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、津田君から発言を求められておりますので、これを許します。津田弥太郎君。
○津田弥太郎君 私は、ただいま可決されました社会保険労務士法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党、維新の党、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 社会保険労務士法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一、個別労働関係紛争に関する民間紛争解決手続における紛争目的の価額の引上げについては、特定社会保険労務士が代理業務を行う紛争件数の増加や紛争事案の高度化・複雑化が見込まれることから、紛争解決手続代理業務に必要な知識、実務能力の向上を図るための教育・研修体制の充実に努めること。 二、訴訟代理人の補佐人制度の創設については、個別労働関係紛争に関する知見の有無にかかわらず全ての社会保険労務士を対象としていることから、その職務を充実したものとするため、社会保険労務士試験の内容の見直しや対審構造での紛争解決を前提とした研修などのほか、利益相反の観点から信頼性の高い能力を担保するための措置を検討すること。また、補佐人としての業務が能力に基づき適切に行われるよう指導を徹底すること。 三、社会保険労務士の業務範囲が大幅に拡大することから、不適切な事例を防止するため、全国社会保険労務士会連合会に置かれている綱紀委員会や苦情処理相談窓口の機能強化・充実が図られるよう必要な措置を講ずること。また、社会保険労務士法第二十五条の二又は第二十五条の三の規定により厚生労働大臣が行う懲戒処分については、適正かつ厳格に実施すること。さらに、同法第二十五条の三の二第一項の規定による社会保険労務士会又は全国社会保険労務士会連合会の通知については、適正かつ厳格な実施の徹底が図られるよう指導すること。 四、社会保険労務士による労働争議への介入が可能となる範囲については、客観的に明確となるよう必要な措置を講ずること。 五、社会保険労務士法が労働者の権利保護に極めて大きな影響を与えることに鑑み、今後の政府による法改正に当たっては、公労使の代表を委員とする労働政策審議会を経て、その結果を反映させること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(丸川珠代君) ただいま津田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(丸川珠代君) 全会一致と認めます。よって、津田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、塩崎厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
○委員長(丸川珠代君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 午後一時に再開することとし、休憩をいたします。 午前十一時四十一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(丸川珠代君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長二川一男君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(丸川珠代君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○羽生田俊君 自由民主党の羽生田でございます。 本日、質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。私が質問の間に大臣が帰ってくるといいなというふうに思っているところでございますけれども。 今、来年の一〇%に消費税を上げるか上げないかというような議論もされているようでございますけれども、元々今年の四月、八%になったわけで、そのアップについても国民全体の合意までには至らなかったにしろ、やっぱり社会保障に全てを使うということで、国民のほとんどの方が、まあ社会保障に使うのであればということで合意をされたというふうに思っているわけでございますし、また、もし来年一〇%ということになれば、それも全て社会保障に使うということで、これは三党合意からの合意事項でありますので、国民との約束ということでその辺はしっかりとお守りをいただきたい。消費税自体、上げること自体にはいろいろ賛否がありますけれども、社会保障にとってはやはり安定的な財源というものが必要ですので、その点は十分にお考えをいただきたいというふうに思うところであります。 今、医療機関については、この消費税について控除対象外消費税というもので、実際には消費税は最終消費者が納入するということが本来の法律でありますけれども、医療機関の場合には、最終消費者と考えたときに、消費者ではないにしろ、患者さんが最終消費者の立場ということになるわけですけれども、やはり患者さんから消費税を取ることに対してのいろんな賛否もありますし、私個人としては余り患者さんから取るべきではないというふうにも思っているところもありますけれども、これについても、しっかりとこれについての抜本的な解決を是非望むところであります。医療機関にとっては非常に大きな負担であるということも十分承知をしておいていただきたいというふうに思います。 まず、今回の地域包括ケアというものがスタートをしたわけで、それについてのいろいろなものが動き出したわけでございますけれども、一つ私は非常に大切に思っているのは、有床診療所というものがこの地域包括ケアの中で非常に大きな役割を果たすべき医療機関というふうに考えているわけでございます。非常に住民にとって身近なところで、ある意味、救急も診れるし、必要があれば入院もできるということで、これ日本独特の制度でございますけれども、これがあったからこそ、今の日本の長寿社会ができてきたのではないかというふうにも考えているところでございますけれども、この有床診療所というものを地域包括ケアの中でどのように生かしていくかということが非常に大きな問題であるというふうに思います。 有床診療所というもの自体、どれだけ理解がされているかということもありますけれども、今回の医療法の改正の中で、医療法三十条の七へ有床診療所の機能というものがしっかりと書き込まれて、有床診療所の理解あるいは重要性というものの認識が進んできているというふうに思っているところであります。 今回の地域包括ケアの中で、この有床診療所というものをいかに強化充実、活用するかということが非常に重要であるというふうに思っているところでございますけれども、現状は、毎年五百か六百の有床診療所が無床化、あるいは診療所を廃院するということで、まだまだ減っている最中でございます。今年の診療報酬改定で、入院基本料は、診療報酬全体とするとマイナス一・二六%であったものが、この有床診療所の入院基本料については約〇・八%アップされたわけでございますけれども、この〇・八%のアップではまだまだ有床診療所の運営が持続していけるだけの措置にはなっていないということでございますし、四月に上がったにもかかわらず、四月から八月の五か月間に二百三十四軒の有床診療所が無床化している、あるいは閉院をしているというのも事実でございます。 そういったことで、非常に、有床診療所を運営されている方は年配の先生が多いということもありますし、診療所自体も非常に老朽化したり、いろいろあるというところで、従業員の確保、特に看護師の確保ということは非常に難しいというようなことも追い打ちになっているというふうに思っています。 昨年にスプリンクラーの問題が起きましたけれども、福岡で大変不幸な有床診療所の事故があり、十人の方が亡くなられたということがありまして、やはり有床診療所にも人の命を預かるからにはスプリンクラーを付けるべきだということが話が進みまして、そういうことが進んだわけでございますけれども、これに対しての補助というものが決まったわけでございますが、その決まってから後に、やはり東北の震災の復興、それに増して東京オリンピックへのいろいろな工事関係のものが高騰ということが起きましたものですから、従来考えていたスプリンクラーにしても大変高価なものになってきて、補助金だけでは十分足りないということで、一応申込みをして補助が出ますよというところまで行ったにもかかわらず辞退をするというような診療所も出ているということでございまして、この辺を何とか考えていただかなければならないということになるわけでございます。 そういったことが人の命を守るということでございますので、何とか全ての有床診療所にスプリンクラーが付くということは理想的な話でございますので、そういったものに向かって、是非政府としてもお考えをいただき、補助制度の充実というものを考えていただきたいというふうに思っているところでございますけれども、そういったことがいろいろと起きているということでございます。 このスプリンクラーについて、今申し上げましたように、決まったときの補助金額では既に工事費の高騰などによりまして全く足りないというような状況がありますけれども、その辺について、この有床診療所の重要性ということを鑑みた上でこのスプリンクラーの補助について御意見をお聞かせいただければというふうに思いますので、永岡副大臣、もしお答えいただければと思います。
○副大臣(永岡桂子君) 先生御指摘の有床診につきましては、患者が住み慣れた地域でまた日常生活を営むことができるよう必要な医療を提供するなど、これまでも地域におきまして大変重要な役割を果たしております。また、今般の医療法の改正におきましても、その役割が明確に位置付けられたところでございます。 有床診のスプリンクラーの設置に係ります補助金につきましては、平成二十五年度の補正予算におきまして定額で補助します百一億円を措置しております。予算額の全額を執行する予定になっております。平成二十七年度の概算要求におきましても百九十四億円を要求しているところでございまして、今後、予算編成過程を通じて検討を深めてまいりたいと思っておりますが、このスプリンクラーの補助というのは通常の国庫補助よりも大変手厚くなっておりまして、普通ですと国が三分の一出すとか二分の一出すとかいうような話になりますが、このスプリンクラーの件に関しましては定額で一平米当たり一万七千円という額が提示されておりますので、先生方の御理解をよろしくお願いしたいと思います。
○羽生田俊君 ありがとうございます。 初めに申し上げましたように、今回、地域包括ケアという中でのこの有床診療所というものは大きな役割を持っているものというふうに考えておりますので、これが、できる限り今後減らないためにはどうしたらいいかということで、その一つがスプリンクラーの補助ということにもなりますので、是非その辺は十分な補助をしていただけるように御配慮をお願いしたいと思います。 それでは、二つ目の質問でございますけれども、医療事故について質問をさせていただきたい。──あっ、大臣、来られた。 じゃ、ちょっと大臣への質問に戻らせていただいて。今初めに、地域包括ケアのお話をさせていただいて、その中心に有床診療所というものを是非考えていただきたいということを申し上げたところでございまして、それがだんだん数が減っているということで、その一つに今スプリンクラーの補助が非常に工事が高額になって大変であるということで、今、永岡副大臣にお答えをいただいたところでございますけれども。 その有床診療所を含めて、いわゆるかかりつけ医というものがこの地域包括ケアの中で、そこに住んでいらっしゃる方々が頼りにすべき一番身近な医師としてかかりつけ医というものの存在をしっかりと位置付けていきたいというふうに考えているところでございますけれども、医療法の改正で、医療や介護の連携強化とあるいは在宅という方向にかじが切られている中で、特にこのかかりつけ医というものの果たす役割というものが大変大きいだろうというふうに思っているわけでございます。 これから国が進めていく施策の中でかかりつけ医の活用というものが不可欠であるというふうに考えておりますけれども、その点、大臣はこのかかりつけ医というものをどのようにお考えになっているか、御意見をお聞かせいただければというふうに思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 衆議院の本会議がございまして、遅れたことをまずもっておわびを申し上げたいと思います。 今、羽生田先生から、かかりつけ医の意味合いについてお尋ねがございました。このかかりつけ医については、もう我々にとっては身近な、地域で日常的に医療提供や健康相談を受けられるというものであって、地域包括ケアをこれから推進しようという中で大変この役割は重大、重要かつ役割も大きくなっていくのではないかというふうに思っておりますし、こういうことから、かかりつけ医の育成というものを地域医療介護総合確保基金の対象事業と位置付けまして、かかりつけ医の普及定着の推進を図っているところでございます。 やはり、まずは御相談を申し上げて、そこからどういうふうに次のステップに医療を進むべきかということについての御判断をいただける、いろんな御相談をできるかかりつけ医の役割はこれからいよいよもって重要になるのではないかというふうに思います。
○羽生田俊君 ありがとうございます。 かかりつけ医という言葉、実は、これは元々かかりつけ医というのは患者さんが決めるものであるということで、かかりつけ医という言葉よりはかかりつけの医師というような形で我々も呼んでいたわけでございますけれども、最近はもうかかりつけ医という言葉がかなり世の中でも定着をしてきているというふうに思うわけでございますけれども、実は、ただ、厚生労働省から出る公式な書類の中には、主治医機能、主治医という言葉で、かかりつけ医という言葉が出てこないんですね。 ちょっと今回の質問じゃないんですけれども、かかりつけ医という言葉が公式な言葉にならないかということを以前厚労省の方にも質問したことがあるんですけれども、これ、かかりつけ医の定義が非常に難しいということで、まだ言葉として厚労省が使うのはちょっと無理があるという答弁をいただいたんですね。これだけ世間に通用してきているかかりつけ医という言葉なので、そろそろ厚労省も公式な言葉としてかかりつけ医という言葉を使っていただけないかという希望がございまして、大臣がそのように一言言っていただければ公式な言葉としてかかりつけ医という言葉が定着するのではないかと思うんですけれども、その点いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 法律用語などはまた言ってみれば厳格な定義が必要になったりすると思いますが、先生の今の思いも含めて、世の中にかかりつけ医、大分定着をしてきておりますから、今回特に包括ケアを推進しようという中で、かかりつけのお医者さんの役割は大変大事でありますので、その名称について先生の御意見を承って、また今後検討をしていきたいというふうに思います。
○羽生田俊君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 それでは次に、医療事故調について質問させていただきますけれども。今回の医療法改正でこの医療事故調ということが法律の中に入ったわけでございますけれども、今後このガイドラインというものができてくるであろうということでございますが、医療事故はできる限りないにこしたことはない、できる限り減らして安全性を担保するということが必要であろうというふうに思うんですけれども、この医療事故の定義というものはこれからガイドラインの中ではっきりと示されてくるものというふうに理解をしているんですけれども。 先日、石井委員からの質問の中で、管理という言葉、この管理という言葉が医療事故にとってはどのような解釈をするのか、医療事故に関係があるのかないのかというようなことで、二川医政局長からの答弁でもちょっと私も聞いていて分かりにくかったという点がございまして、この管理もいろんな管理があるわけで、一概には言えないかもしれませんけれども、その点を改めて、医療事故調、医療事故という言葉からのその管理ということはどういうふうに解釈をするのか、その点、もう一度御答弁いただければというふうに思います。
○政府参考人(二川一男君) 医療事故調査制度の対象となる医療事故の定義のお尋ねでございますけれども、改正医療法におきましては、「当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であつて、当該管理者が当該死亡又は死産を予期しなかつたもの」と、こういうふうに規定をされているわけでございます。したがいまして、あくまで医療に起因するか起因すると疑われるものと、こういった規定があるわけでございます。 医療に含まれるもの、医療の中に含まれるような管理行為といったものもあるかとは思いますけれども、そもそも医療にどういった、ここで言うところの、この法律で言うところの医療にどういったものが含まれるかということにつきましては、先生御指摘のとおり、これから設置をする厚生労働省の検討会におきまして具体的なガイドラインの検討を進めたいと考えているところでございますけれども、先日この委員会で私が御答弁させていただきましたとおり、単なる管理は含まれないというふうに御答弁申し上げたわけでございますけれども、医療に含まれないような単なる管理につきましては法律上対象にならないと、こういうふうに申し上げたところでございます。
○羽生田俊君 ありがとうございます。 医療に関わらない管理がどの程度のものが医療に関わらないかというのは非常に難しいわけですが、病院の中では全く医療に関わらなくても医療事故と言われている、現在言われているものが、例えばベッドからの転落であるとか、以前は自動のベッドに挟まれたとか、そういったこともあったわけで、この辺は管理とはどういう関係になるのかというのも非常に疑問のあるところで、その点よくその検討会で十分な議論をしていただきたいというふうに思っておりますし、どうぞよろしくお願いいたします。 それでは続きまして、後発医薬品について質問させていただきたいんですけれども、後発医薬品を推進するということで、患者さんに対しての医療費通知なるもので、あなたの使っている薬はいわゆる先発品であって、後発品に替えるとこれだけあなたの医療費は安くなりますよまで書いて医療費通知をしている。そのことも非常に私は疑問を持っているところなんですけれども。 以前に健保組合の方のヒアリングを自民党で行ったときに質問した、質問したというか要望したのは、後発医薬品にどんどん替えろと言うのはいいですけれども、後発医薬品というものが本当にどうなんだということがよく分かっていない面がある。現実に、後発医薬品に替えて処方したときに、患者さんの方から前の薬に戻してくれという例もかなりあるんですよ。ということは、飲んだ患者さんが後発医薬品が効かない、特にはっきりしているのは、鎮痛剤なんかははっきりしているわけですけれども、効かないので前の薬に戻してほしいという患者さんが随分いるということも是非承知をしていただきたいんですけれども。 この後発医薬品というのは、いわゆる生物学的に同等性が認められているものは全て後発医薬品として認可がされるということになっているわけなんですけれども、実は添加剤であるとか、あるいはカプセルであるとか、糖衣錠であれば糖衣で包まれているわけですけれども、そういったものによって溶解の度合いが違う。要するに、溶解の速度が違うということは血中濃度の上がり方が違うということになるわけで、それによって非常に効く、効かないということが変わってくるということで、この辺が、後発医薬品については血中濃度がどう上がるかという、そういった資料が全くない状況で後発品を使いなさいと言われているんですね。 医師側にとっては、本当にこれがちゃんと溶けて期待するような血中濃度に到達するのかという疑問がある中で、非常に迷うわけですよ。使ってみて、ああ、この薬はちゃんと効くんだということで使う後発品もある。その分が後発品として増えていっているんですけれども、やはり使ってみたけどこれは駄目だという薬もあってそれは使わないということで、今徐々には増えていますけれども、非常に緩やかな増え方。それは、そういったことで、後発品の医薬品に対する情報が全然ない中での後発品の推進ということが行われているわけでございまして、その点の情報について厚労省としてはどのように考えているか、ひとつお聞かせいただきたいというふうに思うので、よろしくお願いします。
○政府参考人(神田裕二君) 後発品の品質についてでございますけれども、先生御指摘のとおり、承認の段階で、有効成分の含量ですとか不純物等の規格に合っているかどうか、また安定性の試験を行うほか、先発医薬品と後発品をヒトに投与いたしまして、時間の経過とともに有効成分が血液中にどの程度含まれているかなどを比較した生物学的同等性のデータに基づいて同等性を評価の上、承認をしているところでございます。 承認後の品質につきましては、科学的な分析、評価を行うために、平成二十年から国立医薬品食品衛生研究所にジェネリック医薬品品質情報検討会というのを設けまして、そこで後発医薬品の品質に関して懸念を示す学会発表ですとか公表論文がございましたり、またPMDAのくすり相談窓口に寄せられた相談内容に関して科学的な検討を実施したり、また必要に応じて個別の品目について溶出試験などを実施して、その試験結果について評価、検討を行いまして、それを国立医薬品食品衛生研究所やPMDAのホームページで公表しているところでございます。 それからさらに、十万を超える医療機関、薬局に対しまして、PMDAメディナビによってメール発信でこうした情報を提供しておりますほか、二十六年四月からは後発医薬品品質情報という冊子を作りまして、都道府県や関係団体等に配布をいたしておりまして、後発医薬品の品質に係る情報発信を更に強化しているところでございます。
○羽生田俊君 情報を流しているといっても、なかなか現場まで届かない。薬屋さんがこういう薬をということで、使ってくださいということで来ることが多いんですけれども、そのときにはそれだけの情報ないですよね、現実に。この先発品と同じものですということで、薬価がこれだけ安いんですよということで売りに来るわけで、現場ではなかなか情報が入ってこないということで、やはり私は、後発医薬品であっても、そういった血中濃度の上がり方とか自社で要するにそのデータをきちっと出した上で、薬の販売をするときには自分のところで示せるというぐらいのことはすべきであろうというふうに私は思っております。 それから、後発医薬品を進めていくわけですけれども、もう一つ後発医薬品には問題点があるのは、供給が安定的でない。要するに、注文したときに、今ちょっと在庫が切れていますというようなことで、十分な在庫の保有がなく安定供給ができないということがあって、この辺も後発品の推進に一つブレーキの掛かる原因になっているというふうにも思うんですけれども。こういったもので、いわゆる財政論から後発品を使いなさいというのは理屈としては分かりますけれども、現実に飲む方は患者さんでありますから、十分な供給、後発医薬品出したけれども、次のときにはないからまた別な後発品になるというときに、患者さんがどれだけ不安を持つかということまで考えて、安定供給というものを是非対策を考えていただきたい。その安定供給に関して、厚労省としてはいかがお考えか、お聞かせいただければというふうに思います。
○政府参考人(二川一男君) 後発医薬品の使用促進を図るためには、その安定供給に関しまして保険医療機関、保険薬局及び患者からの信頼を確保、向上させていくことが重要でございます。 安定供給に支障が生じたいわゆる品切れ品目、ございますけれども、これは過去に比べて減少はしておりますけれども、依然として品切れとなる品目が生じているといったことも事実でございます。こうした状況を踏まえまして、昨年四月に策定をいたしました後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップにおきましては、安定供給に支障が生じた事例があった場合には、新規の薬価収載希望書を受け付けないなど、企業に対しまして必要な対応を行うと、こういった方針を示しているところでございます。 今後とも、こうした取組を通じまして、後発医薬品の安定供給を図り、使用促進を図ってまいりたいと考えておるところでございます。
○羽生田俊君 安定供給が十分できないのには、後発医薬品のメーカーが雨後のタケノコのように小さな製薬企業が乱立をして、今、数がどのぐらいあるんですか、千の単位でしょう、そういったことがあって、十分な薬の量を生産できない、そういったものが薬を作っていく、いわゆる後発品として作っているということが安定供給に結び付かない。やっぱり少し、その後発品の製薬企業というものも少し整理をするか何かを考えた方がいいんじゃないかと。人の企業ですから勝手に厚労省が潰すわけにはいかないですけれども、いろんな形でそういったことがなくなっていくように是非お願いしたいというふうに思います。 最後に、今回、九百四億円という基金というものが診療報酬とは別にできて、それを地域包括ケアを中心とした地域医療の充実に使うということで設定をされたわけですけれども、今回、各県に対しての補助金額が決定をしましたね。私の地元である群馬県は十七億ということですから、十七億じゃ大したことはできないなというふうに思ったところでございますけれども。県によっていろんなことに使いたいというものを出した上で決定をしたというふうに考えておりますけれども、この基金全体の、この基金の確保、これ自体、今年度は九百四億円ということで確保はできましたけれども、これ、一年で終わったのでは地域医療包括は十分にできないのは皆様方もよく分かっていることだと思いますけれども、来年度にきちっとこれが確保できるのか。これができたときには、来年はもっとこの基金は増やせますということでこの基金が動き出したというふうに思いますので、来年の一〇%の消費税がどうなるかも含めて、この基金というものをしっかりと確保していただきたいということで、この基金の確保について御意見、どのように考えているかお聞かせいただければというふうに思います。
○政府参考人(二川一男君) 地域医療介護総合確保基金でございますけれども、これにつきましては法定された基金ということでございまして、今年度限りのそういったものではないといったことでございます。今年度は予算上は医療に関する事業を対象としておるわけでございますけれども、来年、平成二十七年度からは介護に関する事業も対象として医療介護総合基金といった形で実際に運営されていくものというふうに承知をしております。 平成二十七年度の概算要求時点、八月末の段階では、消費税率の一〇%への引上げが経済状況等を総合的に勘案した上で判断されるといった、こういったこと等から、事項要求という形で具体的な金額は示さない形で要求をしているところでございますけれども、平成二十七年度のこの基金に係る予算につきましては、各都道府県におきまして、医療及び介護について必要な事業が実施できますように予算編成過程において必要な財源を確保できるよう、私どもも努力してまいりたいと考えておるところでございます。
○羽生田俊君 ありがとうございます。 来年は介護も入っての基金でありますので、特に今年よりも財源が必要になってくるだろうというふうに思います。ただ、今年度は一月から三月までは八%じゃなかった、五%だった、消費税。来年上がるとしても十月からですから、もっと上がらない期間が長いということになりますので、そういったことも含めてこの地域医療を守るための財源をしっかりと確保していただくことをお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○石橋通宏君 民主党・新緑風会の石橋通宏です。 今日は、事前に派遣法と長時間労働の関係で通告をさせていただいておりましたが、時間の関係でまた大事な議論できなくなるといけませんので、順番変えて、長時間労働の関係を先にやらせていただきますので、御理解をいただければと思います。 大臣、今、労政審で労働時間規制の見直しの議論が進んでおります。 十月十六日の本委員会、大臣所信に対する質疑で、我が党の津田理事がこの問題取り上げさせていただきまして、いわゆる、言葉は悪いですが、現政権がまたしてもホワイトカラーエグゼンプション、我々は残業代ゼロ法案、若しくは過労死促進法案ではないかというふうに呼ばせていただいているわけでありますけれども、それを通常国会念頭に議論をされているというふうに理解をしておりまして、とんでもない話だというふうに思っているわけであります。そのことについて、今日ちょっと大臣と議論させていただければと思っておりますが。 お手元に資料をお配りをさせていただいておりますので、まず大臣に確認をさせていただきたいのですが、資料の一、これ五月二十八日に産業競争力会議の課題別会合で安倍総理が発言されたことだということです。これ、官邸のホームページから抜いておりますのでそのとおりだと思っておりますが。 ここで、総理は明確にいろいろ、子育て、介護と仕事との両立ですとか、そして働き過ぎ防止のため取組強化を具体化することが改革の前提になるというふうに断言をされております。この断言された安倍総理の御決意を受けてだと思いますが、資料の二、改訂成長戦略が発表をされまして、そこで労働時間関係の抜粋のところに、まさにその安倍総理の御決意と連動する形で、①のイの一番のところに働き過ぎ防止のための取組強化ということで項目が挙がっているわけであります。 ということは、大臣、総理がこれが大前提であるというふうにおっしゃったということは、この資料の二のこの①のところの取組強化ということを確実、着実に実効性ある形で実施をしていただくことがまず改革の大前提だということで理解を当然いたしますが、大臣、それでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 結論からいえば、先生今御指摘のとおりだと思います。 労働時間法制の見直しのこれはもう今大前提ということでありますが、本当に前提として、まずは喫緊の課題であります長時間労働対策を強力に展開をすると。そのために、厚生労働省においても既に長時間労働削減推進本部というのを設置をいたしまして、企業に対する監督指導の強化などに全力で今取り組んでいるところでございます。 その上で、労働政策審議会における、先ほど先生御指摘のあった法制度の検討の中で、長時間労働の抑制策や、それから年次有給休暇の取得促進策、こういったことを議論をしているわけでございます。あわせて、多様な働き方に見合った労働時間制度については、対象者の健康確保、このための措置も含めて検討をしているところでございます。 これらについての結論を得た上で、労働者が健康を確保しつつ、意欲や能力を発揮できる、そういう労働時間法制の実現のための法案を来年の通常国会に提出できるよう、しっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○石橋通宏君 大臣、半分同意をいただいて半分否定をされたような御答弁ですが。 確認をいたしますけれども、この①のところに取組強化ということで、働き過ぎ防止に全力で取り組む、法違反の疑いのある云々と、そして長時間労働抑制策、そして年次有給休暇取得促進策と。こういった一連のパッケージが改革の大前提であるということは、まずこの改革の大前提であるこれらの具体的な策を講じていただいて、そしてその実施をしていただいた上でそこから先に進んでいくというのが改革の大前提であるという日本語の理解だと思いますが、大臣、もう一度、それでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるように、この労働時間関連施策を進めるに当たっての前提は、やはり今先生御指摘のように、長時間労働対策を強力に展開するということが前提でございます。
○石橋通宏君 今大臣、明確に御確認をいただきましたので、この大前提をまずやらずしてほかのことには進まないということだったと思いますので、それは是非御確認をいただきたいと思います。 その上で、先ほど大臣、既に長時間労働削減本部の設置について触れていただいておりますが、資料の三に、これも削減本部の会合資料から取らせていただいたものですので、そのまま資料としてお示しをさせていただいております。大臣に伺いたいのは、この一の①、長時間労働削減の徹底ということで記載をされております。そこで重点監督を実施して、法違反を是正しない事業場は送検も視野に入れて対応するということで記載をされております。 大臣、具体的に教えていただけないでしょうか。この法違反ということは労働基準法の何違反を想定されているんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、私どものこれ多分ホームページから取ってきた資料だと思いますが、この推進本部での取組の一番目に長時間労働削減の徹底ということで、どういうふうに、どういう方法でやるのか……
○石橋通宏君 法違反というのは何を見られるのか。
○国務大臣(塩崎恭久君) はい。どのような法令違反を確認するのかということでございますが、先般の国会で成立をいたしました過労死等防止対策推進法、これが今月の一日から施行になっておりまして、長時間労働削減の徹底に向けて、著しい過重労働を行っている企業に対して今月、重点監督を実施しております。 現在実施しているこの重点監督では、特に三六協定の範囲を超えた時間外・休日労働の有無、それから賃金不払残業、つまりいわゆるサービス残業、この有無、それから長時間労働に対する健康確保措置の有無などを重点的に確認をするというふうにしているところでございます。 法令違反が認められた場合には当然厳しく指導を行って長時間労働の抑制を図るとともに、長時間労働削減推進本部において年内をめどに更に実効性のある取組について検討してまいりたいというふうに考えております。
○石橋通宏君 再度質問させていただきますが、これ法違反と明確にお書きになっておられるので、労働基準法の具体的な条文に違反をしているということで検討されているんだと。これ、労働基準法の何違反を見られるのですかという質問です。
○政府参考人(岡崎淳一君) 重点事項、今大臣が申し上げたとおりであります。 三六協定を超えた違反等につきましては、労働基準法第三十二条の違反でございます。それから、賃金不払残業につきましては、労働基準法第三十七条の違反でございます。それから、長時間労働の者に対しまして健康確保措置がなされていないという場合につきましては、労働安全衛生法第六十六条の八の違反でございます。こういう条文の違反について重点的に監督するということにしております。
○石橋通宏君 今政府参考人から説明がございましたけれども、具体的に労働基準法違反を、その辺を重点的に見られるということですが、大臣、その法違反を徹底をされることで長時間労働の撲滅はできるんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 当然のことながら、法律違反をこの重点監督を通じて探し出していくわけでありますから、当然それを指摘をする中で法令を遵守するように徹底していくということが私どものやる、厳しく指導を行うということになるだろうと思いますし、また長時間労働の抑制を図ることになるのではないかと思います。
○石橋通宏君 それでは、大臣、法令遵守を徹底している企業に対して労働基準監督官は労働時間を減らす指導ができるでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 労働基準監督官の権限行使としましては、労働基準監督法令を守っているかどうかということでございます。 しかしながら、法律を守っていたとしても長時間が可能な場合がございますので、そういった場合につきましては、権限行使とは別に、企業に対して働き方の改革というような観点からの指導を別途していくということを考えているというところでございます。
○石橋通宏君 今指導と言われた、これはどういう法律に基づくものですか。何らかの権限があって、強制規定があっての指導ですか。
○政府参考人(岡崎淳一君) これについては、いわゆる行政指導でございますので、厚生労働省の設置法に基づく行政分野の範囲の中で企業に対しましていろんな御指導をしているということでございます。
○石橋通宏君 つまり、それは強制力がないわけでありまして、それに基づいて何とかした方がいいですねということは言えても、これ強制指導はできないわけであります。大臣、そういうことで御認識はよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど局長からも申し上げたように、明らかに法令を超えているという場合には当然のことながら強制力のある指導はあると思いますが、今お話しのように、行政指導ということであれば、違った観点から申し上げるということだと思います。
○石橋通宏君 大臣、そこで資料の四にお付けをしておりますけれども、これは大臣も重々御存じだと思います。現行の労働基準法で三六協定を結んで、労使確認の上で届出をして時間外労働というのが可能になるわけですが、それ以上に上乗せをした労働時間の延長ということが、この三六協定の特別条項を締結することで更に上乗せというものが可能になっております。これは合法的に残業時間を延長することが可能だということで、大臣、これは御覧になったことがあるでしょうか、この表。特別条項がある企業ということで、企業規模別に示しております。 例えば、三百一人以上の大企業については、もうほとんどの企業がこの特別条項というものを締結をしているということを御覧いただけると思いますし、延長時間についても、どれだけの延長時間を届け出ているかということを見ていただきますと、一か月六十時間超え、八十時間超え、百時間超え、一年で計算したときに六百、八百、千時間超えというところまで、これだけ企業の中で特別条項で残業時間の上限延長している企業があるわけです。 これ、大臣、合法です。ちゃんと法律にのっとって届出をして、これだけの残業時間までオーケーですよと手続を踏んで、そして運用されているわけです。全ての企業がこの時間まで残業させているというわけではありません。しかし、この時間まで上限行っても、これは合法的にここまで残業ができるということなんです。これを幾ら監督強化して取り締まろうとしたって、合法的にやっておられるところに対して、これ違反だよと言えないんじゃないでしょうか、大臣。この表を御覧になって、大臣、どう思われますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 一つはっきりしていることは、今のおっしゃったことについてはそのとおりで、違反ではないということであります。
○石橋通宏君 大臣に見解をお聞かせいただきたいんです。これは法令違反じゃないんです。合法的にこれだけの長時間労働が可能になっているんです。大臣、今、長時間労働撲滅、これ最優先だ、前提だとおっしゃって、取組を強化すると言われているわけです。でも、合法的にやっている企業について、これは今の現行法の下では強制力を持った指導はできないんです。 この問題について、大臣、これを野放しにしていたら、幾ら長時間労働、監督の強化だと言っても、この問題から逃れられないんですよ。だから、大臣、このまさに三六協定の問題、特別条項の問題にこそ切り込んで抜本的な改革をしないと、大臣、安倍総理が言われた大前提、クリアできないと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生御指摘の労働時間の延長に関する三六協定の締結というのは、時間外労働が法に基づく告示において定められている一か月当たり四十五時間などの基準に収まるように全国の労働基準監督署で使用者に対して指導を行っているわけでありますが、さらに、実際の時間外・休日労働の時間が月四十五時間を先生おっしゃるように超える場合、時間外・休日労働の削減について文書により指導を行うとともに具体的な取組事例も示しながら長時間労働の是正を図っておるところでございまして、これらについては、今御指摘のように、かなりのところがそういうことになっているということでもございますので、今後とも、これしっかり対応していかなければならないなというふうに思っております。
○石橋通宏君 大臣、私が聞きたかったのは、大臣の大臣としての御見解、御認識をお聞かせいただきたいわけです。 これ、今、現状で合法的にここまでできるようになっているわけです。それで、大臣、御存じだと思いますが、今大臣、告示の四十五時間、これは結局あくまで告示でありますから、これまた先ほど話があったように強制力はないわけでありますけれども、例えば一か月四十五時間という告示が示している上限、これ以上に働いている労働者が現実的にどれぐらいいるのかいないのか、大臣、御存じでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 先ほど来先生がおっしゃっていますように、特別条項等で四十五時間を超えるということがあり得るわけでありますので、その範囲内で月四十五時間を超える残業をされている方々はそれなりの数いるというふうに認識しております。
○石橋通宏君 これ、せっかく本部立ち上げて抜本的な対策という議論をいただいていて、今の長時間労働の現状とかその辺を把握をきちんとされていないんです。 大臣、会議出られているんですよね。会議出られていたら、まず今の実態がどうなのか、この特別条項の下でどんな実態にあって、四十五時間の告示以上の長時間労働を強いられている労働者が一体どれぐらいいてというのは把握をされた上で、じゃ、それどうしようかという議論をされるんですよね。大臣、そういう議論をされていないんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 概略の話はもちろん聞いておりますけれども、今日はちょっと手元に持っていないものですから、数字を正確に申し上げることができないということでございます。
○石橋通宏君 具体的な数字を言っていただかなくてもいいですが、どれぐらいの感じになっているかぐらいは、大臣、議論をされていれば把握をされていると思いますが、厚生労働省のこれ調査の結果で既に明らかになっています。 週労働時間六十時間以上、これ月の残業だと八十六時間を超えてしまいますが、子育て世代の三十代男性で約二割ですよ、一八・二%。これだけ長時間労働、現実的にあるわけです。告示があるんだけれども、結局強制力がないわけでありまして、三六協定結んで、特別条項結んでしまえば、そこだけの残業時間、可能になっちゃうんです、合法的に。 だから、大臣、私が大臣の見解を求めているのは、まずこの状況を改善しなかったら抜本的な過重労働の撲滅とか長時間労働削減なんてできませんので、大臣、そのことをもし御認識いただけるのであれば、まずここを、法定の総実労働時間の上限規制を設けるということを、この告示を法律に持っていって上限規制をきちんとはめるんだ、青天井、抜け穴は許さないんだということをやらないと駄目ですよねということを大臣の決意としてちゃんと言っていただきたいわけです。大臣、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 労働時間の上限規制を導入すべきじゃないかという御意見があることは十分私も分かっているところでございます。 しかしながら、法律上の規制を行うということについては、一つには、労働者の健康確保を図る上で有効というもちろん意見がある一方で、事業運営の柔軟性に大きな影響を与えるというような意見が出されるわけであって、これを現在、労政審において今申し上げたような労使の意見をぶつけていただいて深めているところでございまして、更にこの労政審での議論を私どもとしても注目していきたいというふうに思っております。
○石橋通宏君 大変残念な答弁で、塩崎大臣御本人が、労働者の本当に命、健康、そして安心、安全、こういったことに本当に真摯に対応していただいていないのだということを断ぜざるを得ないということを申し上げて、私の質問、終わりにします。 ありがとうございました。
○藤田幸久君 民主党の藤田幸久でございます。 派遣法は大臣余りお得意でないようなので、今日はお得意のGPIFについてこれから質問をさせていただきたいと思います。 いわゆる年金積立金管理運用独立行政法人、GPIFですけれども、投資先の配分比率、いわゆる基本ポートフォリオを大きく見直して、現在約六〇%あるいわゆる国内債券を減らして、国内株式と海外株式をそれぞれ二五%に倍増するということを決定したようであります。 資料の二ページを御覧いただきたいと思いますが、これはGPIFの試算でございますけれども、経済成長したケース、上の方と、下の方の低成長のケースの両方とも、国債で全額を運用した場合には目標の積立金を達成できないけれども、新しい構成だと達成できるという試算になっております。 見直し前の構成と比較した試算は示されていないわけですが、このいわゆるポートフォリオの見直しによってリスクや運用利益にどの程度の差が出るのかをお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生御指摘のGPIFが先般新しい基本ポートフォリオを試算をいたしまして公表し、また私どもとして認可をしたところでございます。 GPIFの試算によりますと、今回の基本ポートフォリオの見直しの前提とした経済環境におきまして、見直し前と見直し後の基本ポートフォリオを比較した場合の賃金上昇率を控除した実質的なリターン、これにつきましては、まず経済が再生していく、先生お配りのグラフがありますけれども、この経済中位ケース、これでは見直し前では〇・七一%であるのに対して、見直し後は一・七七%でございます。それから、低成長に相当する市場基準ケースでは、見直し前では〇・九〇%であるのに対して、見直し後は一・九八%となっておりまして、見直し後のポートフォリオでは、一・七、つまり賃金上昇率プラス一・七でGPIFに運用をすべしというのが財政検証からのGPIFへの言ってみれば申し渡しであったわけでありますけれども、この一・七%を上回っているわけでございます。 また、基本ポートフォリオのリターンが名目賃金上昇率を下回るリスクについては、まず経済が再生していく経済中位ケースでは、見直し前が四五・八%、確率でありますけれども、四五・八%であるのに対して見直し後は四四・四%と若干この確率が下がるということでございます。それから、低成長に相当する市場基準ケースでは、見直し前が四四・八%に対しまして見直し後は四三・八%ということで、見直し後の方が下振れリスクが低くなっているという結果になっております。 このように、GPIFにおいて専門家が現在想定される運用環境に即し最適なポートフォリオであるとしたものであり、私どもとしても安全かつ効率的なものになっていると考えているところでございます。
○藤田幸久君 それは承っておきますが、その一ページ目に、資料を御覧いただきたいと思います。これは独法設立後の直近八年間が、これは右から二つ目の段でございます。それから、一番右がいわゆる自主運用を開始した後の十三年間になります。これ見ておりますと、一番右側の二列の下から四つ目の数字でいきますと、八年間でいうと二・二四が国内債券の率でありまして、その下の国内株式だとマイナス二・六八。その右の方へ行きますと、十三年間で比べてみましても、一番右の下から四つ目の一・六七がこれ国内債券でありまして、その下の国内株式より高いわけであります。 したがって、国債の収益率の方が国内株式の収益率を上回っているわけですが、これが今回の見直しで、先ほどおっしゃったように大きく何か逆転してしまうような試算になっておりますけれども、そんなに逆転するという、先ほどいわゆる数字的な説明あったんですけれども、何かその根拠が不十分であるような気がするんですが、その根拠を、大きなその変わる根拠、何か魔法の根拠を示していただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の基本ポートフォリオは、新しい財政検証などを踏まえまして、GPIFにおいて経済、金融等の学識経験者から成る運用委員会、この委員会の意見を踏まえて、資金運用に関して一般的に認められている専門的な知見に基づいて慎重に検討を重ねて策定されたものだというふうに思います。 今回の基本ポートフォリオの見直しにおけるそれぞれの資産の収益率は、デフレからの脱却、そして適度なインフレ環境への移行など、長期的な経済、運用環境の変化に即し、いわゆるフォワードルッキングなリスク分析、先ほど申し上げたような結果が出てくるリスク分析を踏まえたものであるというふうに思っております。
○藤田幸久君 いや、ですから、専門家だという言い方と、その専門家の知見が正しいんだという前提と、それからフォワードルッキングだという理由しかないので、一番肝腎の魔法の理由の理由を示していただきたいんです。(発言する者あり)じゃ、香取さん。
○政府参考人(香取照幸君) 別に魔法ということではございませんが、基本的には、過去、自主運用開始以来、あるいはGPIFにおいて運用を始めて以来の経済環境とこれから先の経済環境をどのように考えるかというそこの違いが基本的には数字に表れているんだろうというふうに考えてございます。 これまで、先ほど先生お示しいただいた表でもそうなんですが、その時々の経済環境によって、この数字だけ見ても、実は株式の運用収益と債券の運用収益の関係というのは年によって違っております。見ていただきますと、債券の方が運用収益が高かった年もありますし株式の方が高かったときもあると。これは、その時々の経済環境によって債券、株式それぞれが経済の動向に対する、何と申しますか、感応度といいますかボラティリティーが異なっておりますので、こういう結果が出ているわけでございます。 次は、これから先、十年、二十年先の我が国の経済や世界経済の動向を考えました場合に、そこをどのように考えるか。これは、政府全体としての経済見通しもございますし、GPIF自身がそこをどう見たかということもございますし、あるいは財政検証においてどういう経済前提を置いたかということにもよるわけでございますが、基本的には、長期のデフレから緩やかなインフレ基調に移行していくという経済環境の中で、それぞれの資産、債券や国債がその経済の環境の変化に対してどういう動きをするかということを踏まえて考えますと、基本的にはデフレ下では非常に株式の収益率が低下をいたしますが、一定の成長期待の中では債券よりも株式の方がある意味感応度が高いので、ボラティリティーが大きいということもございます。 そういったような大きな経済の流れの中で、それぞれの資産の期待リターンを置いて、そして一定の目標に基づいて最適の構成を考えた場合に出されたのが今回のポートフォリオということなので、基本的にはそういった、どのような経済環境をこれから想定してポートフォリオを組むかという、言わばそれこそフォワードルッキングな経済状況の見通しによるものと理解しております。
○藤田幸久君 その経済環境の感応度ということですけれども、この数字のマイナスのところは、これサブプライムローンとかリーマン・ショックのところが大きく出ているわけですが。 では、伺いますけれども、経済というのは悪いことも考えなきゃいけないので、リスクという場合には最悪を想定しなきゃいけないわけですが、例えばポートフォリオで単年度の赤字幅といいますか額は最大で幾らと想定しているんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、香取局長から申し上げたように、そもそも年金というのは長い目、スパンで運用のことを考えていかなきゃいけないことでありまして、単年度でどうのこうのということよりも、長い観点から安全かつ効率的に運用するということが大事で、このことは法律にも明記をされているところでございまして、運用の実績を単年度だけで評価していくことに適正性はないんではないかというふうに思っております。 また、資産運用においては、単年度の最大損失額について様々な状況が、さっきお話し申し上げたように考えられるために、一般に算出することは大変困難だというふうに思いますし、例えば金利が一%上がれば、この間のGPIFの理事長の記者会見の際にも配られた資料を見ますと、仮に国債で全部運用した場合、一%の金利上昇が十兆円の評価損になるということで、この資産はいずれにしてもリスクを抱えたものでございまして、これをどういうふうにリスクを抑えながらリターンを上げていくかということをやるのが大事であり、何よりも一番大事なことは、年金を約束どおり受け取れるということが大事であり、年金の掛金の負担を約束どおりにしていかなければならないということをどうやって充足していくのかということを我々としてはGPIFの運用の中に期待をするわけであります。
○藤田幸久君 年金というのは、国民が義務で納める将来の生活資金であります。ですから、最悪のことを想定し、福島原発じゃありませんけれども、それを想定したことでなければ国民に対して説明が付かないと思うんですけれども。 ちょっと余計な答弁があるので先に行きますけれども、もし失敗したときには、厚生労働省とGPIFでそれぞれどういう責任を取るんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 年金積立金は、将来の年金給付のための、今先生おっしゃったように貴重な財源、原資でありまして、その運用は厚生年金保険法等に基づいて所管大臣である厚生労働大臣の責任の下で、専ら被保険者の利益のために、長期的な観点から安全かつ効率的に行うというふうにされているわけでございます。 具体的な運用は、運用に特化した専門の法人でございますGPIFに寄託をして行っておって、GPIFにおいて年金財政上必要な運用利回りを最小限のリスクで確保できるような受託者責任の下で運用しておって、この受託者責任に違反が当然あればGPIFの役職員は責任を問われることになるわけであります。 また、年金積立金の運用は長期的な観点から評価する必要がありますけれども、その責任というのは、当然ですけれども年金制度を所管する厚生労働省が負うということになり、またその長である大臣が最終的な責任を負うということは法律上明らかでございます。
○藤田幸久君 ちょっと香取局長、局長は、GPIFの責任性、独立性を高めると運用に失敗したときに責任が取れないというようなことをおっしゃっていますが、そのおっしゃったことの中身に対して、そういうお考えでよろしいのかということと、今大臣の方で、受託者責任がGPIFで、それ以外は厚労大臣だというふうに聞こえたので、それでよろしいのか、その二点お願いします。
○政府参考人(香取照幸君) 前段の御質問はちょっと理解しかねたのでございますが、今大臣申し上げたとおり、GPIF、年金の運用は基本的には年金制度の年金財政に直接関わるものとして制度化されているものでございますので、年金財政あるいは年金制度について最終的な責任を持っている私ども厚生労働省、あるいは政府、あるいは厚生大臣が運用についての最終的な責任を負うということは、今大臣答弁申し上げたとおり法律上明らかでございますし、これは明記されているところでございます。 GPIFとの関係で申しますと、GPIFに対して私どもは一定のリスクの許容度なり運用目標を提示をしまして運用を委託をし、彼らは受託をするという関係にございます。したがって、この受託の責任の範囲内を超えた運用が行われれば、それはGPIF側の受託者責任違反ということになります。例えば、定められたポートフォリオに沿わない運用を行った場合でありますとか、あるいは私どもが提示したリスクを超えたような運用が行われた場合には、当然受託の範囲を超えた運用をしたことになりますので、それはGPIF側の責任になりますし、それは今大臣が申し上げたように、それぞれ法令に基づいて責任が問われるということになるものだというふうに理解しております。
○藤田幸久君 もう全くその責任の在り方についてはっきりしませんけれども、一番の問題は、これはGPIFの運用委員長の米澤早稲田大学の教授が、日銀が量的・質的金融緩和を続けている限りGPIFが国債を売っても金利が跳ね上がる心配はしなくてよいと言っていますけれども、つまり、今回のポートフォリオの変更というのは日銀の量的・質的金融緩和に依存したものであるということを認めているわけですね。 それから、昨日のGPIFの作業班の会合で、堀江さんという運用委員長代理が、今のGPIFは、政治圧力を受けて株の比率を若干上げることも執行の範囲でできるとおっしゃっていますが、この執行の範囲という意味について等を含めて、この発言でよろしいのかどうか、香取局長、お願いします。
○政府参考人(香取照幸君) 米澤委員長の御発言につきましては、私、詳細を承知してございませんのでコメントすることはちょっと差し控えますが、ポートフォリオの見直しに関して現下の経済状況についてどのように判断をするかということがございますので、今の株式市場がどうなっている、あるいは金融・債券市場がどうなっているということは当然その視野の中には入ることになりますが、先ほど申し上げましたように、年金の運用のポートフォリオは、その時々の足下の状況ということではなくて、基本的には中長期の日本経済の動向、あるいはそれぞれの市況の動向を踏まえて年金財政上必要な運用利回りを確保するためにポートフォリオを組むということになりますので、その意味では、例えば足下、例えば日銀がどのような政策を取っておられるかということが直接ポートフォリオの構成に影響するというものではないというふうに理解しております。 それから、堀江先生の御発言につきましては、これは様々な御議論のあるところでございますが、まさにその点がこれからGPIFのガバナンスをどのように考えるかと、運用についての政治的な独立等々、GPIFが本来の目的に沿った運用ができるかどうかという御議論をしていく中で、やはりそういう御指摘があったというものとして私どもは受け止めなければいけないというふうに思っております。
○藤田幸久君 いや、だけども、失敗したらどうするんだということと同時に、これ、理事長一人が全部責任を持つということになっていますが、この理事長一人が監督から執行まで責任を持つという今のシステムがいいのか、それとももっと合議制にしたらいいのか、それについては、局長、どうですか。
○政府参考人(香取照幸君) それは私、事務方の御答弁ではないかと思いますが、まさにその点を含めて、今、GPIFのガバナンスの在り方につきまして専門家に御議論をいただいているという状況であろうかというふうに認識しております。
○藤田幸久君 いずれにしても、とにかく責任の在り方について、一番これは大臣、得意分野ですから、はっきり責任の在り方について、それから、政治介入が認められるんだというふうな発言がこの委員会で出てくるような中で行われるということは、これは日銀にとっても、日銀の本来の役割が変わってしまっているというような印象、元日銀マンの大臣にお聞きしようと思っていたんですが、いろいろ時間使われてしまったので。 もう一つ、ちょっと別の質問をいたしますが、去年の年末に、たまたま私、二人目の孫が生まれました。そのときに産婦人科の方々が非常にびっくりしておられまして、帝王切開の手術料がぐっと下げられることになってしまったと。 これは、要するに時間が短くなったので点数下げられてしまったということになったようですけれども、この点数の、時間だけではなくて、この帝王切開というのは、小児科医やあるいは助産婦さんの方も含めていろんな対応が必要だと。これについては、今年の四月に、産婦人科医会ほかの方々が、武見議員も一緒だったようですけれども、田村厚労大臣に対して、次の診療報酬改定のときには、この点数に関しては、今回下げられた分を挽回するように前向きに検討するというふうに田村大臣が答えられたと言っておりますけれども、この方針についてお変わりがないかについて、大臣から承りたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘の田村前厚労大臣宛ての要望書については、今年の四月の二日に受け取ったものだと聞いております。 その際、平成二十六年度改定における先生今御指摘の帝王切開術の点数については、関係学会の試算において手術に要する時間が約半分になって人件費が低下したことを踏まえて点数の引下げを行ったわけでございますけれども、現場への影響を考慮し、引下げ幅を緩和した点数設定とさせていただいたことにつきまして田村大臣より説明をしたというふうに聞いています。 なお、その際、田村大臣は前向きに検討する旨は特に発言はしていないというふうに私どもは聞いております。 次回診療報酬改定の際にも、関係学会の御意見を聞きながら適切な点数設定、これを努めていきたいというふうに思っております。
○藤田幸久君 終わります。
○足立信也君 民主党の足立信也です。 まず一問目は、十月十六日に津田理事が指摘した労働者健康福祉機構、この障害者雇用率の水増し事件についてなんですが、もうちょっと待とうかと思ったんですけれども、どうもここ二、三日、会期が極端に短くなるような話が出ていますので、今日のうちに聞いておかないともう聞く機会はないかなと思いましてです。 そこで、これ、水増し事件、要するに分母を減らして分子を増やしたと、過去五年間にわたって。大臣があのとき約束したのは、徹底的な調査と法律違反に対する厳正な対応、そして他の独法も調べると、この三点でした。 処分についてはどうなっているんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 労働者健康福祉機構の虚偽報告につきましては、本当に申し訳ない限りで許し難い信用失墜行為だということで、法人所管の立場としても、私どもとしても大変残念であり、遺憾でございます。 このため、今御指摘あったように、私自ら理事長を呼びまして厳正な対応を求めるとともに、この法定雇用率を早急に達成するようにという指示をいたしました。これを受けて、現在、機構の中に第三者委員会がつくられておりまして、退職者も含めた事実関係の調査が進められているところでございます。 この労働者健康福祉機構における職員に対する処分、今御指摘でございますが、については、第三者委員会の報告書を踏まえて厳正な処分を行うというふうに考えているところでございます。 なお、障害者実雇用率につきましては、今お話しのように分子も分母も操作をしていたということで大変許し難いことでございますけれども、障害者の新規の雇入れを既に行っておりまして、その結果、十一月一日現在、法定雇用率はこれは二・三でございますけれども、それを上回る二・八一を既に達成したというふうに聞いているところでございます。
○足立信也君 対応を求めたと、機構の理事長にということですが、しかし、あのとき津田理事は、実行犯には懲戒解雇ぐらい言ったわけですね、まだかと。 しかし、機構としては、今、率を病院部門とそれ以外に分けてもう一回答えてほしいんですが、達成したと。そこまでこの一か月足らずで、あるいは一か月ちょっとでできた。しかし、それに対して処分の方は一向に、対応をお願いしたという話なんですが、訂正も含めてなんですけど、訂正というか詳細も含めてなんですが、パーセンテージを教えてほしいんです、それぞれの病院部門とそれ以外。 もう一つお聞きしたいのは、これ、一般の企業であれば納付金が生じますね、これを満たしていない場合。独法についてはその規定がないわけですけれども、これだけ五年以上もう意図的に虚偽のことをやっていて、自主的追納があってもいいんじゃないかと私は思いますよ、自主的に。誰が考えても、独法だから許される、じゃ、ずっとうそをついていた、操作をしていたということ、これを見ると自主的な追納あるいは厳正な処分しかないですよ。これについて答えてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生もよく御存じのとおりで、この納付金制度というのは、民間事業主間の障害者雇用に伴う経済的負担を調整するという、そういう考え方で成り立っておりまして、障害者雇用促進法上、独立行政法人などの公法人はその対象となっていないわけであって、制度上、自主的な納付についても今のところこれは想定をしていないという仕組みになっているわけでございます。 今、処分ということでございますが、先ほど申し上げたように、いずれにしても、この労働者健康福祉機構における職員がどういうことをやってどういうプロセスでこういう結果がもたらされたのかということはやはり白日の下に明らかにされなければいけないので、そのために第三者委員会というものを設けさせて、そこの報告書を今待っているところでございまして、当然のことながら、これを受けて厳正な処分を行うということを考えているところでございます。
○足立信也君 まだ答弁の一部が抜けているんですが、病院部門、これが何%で、病院部門以外が何%なのか。改善した結果ですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) ちょっと通告が出ていないんですが、病院部門以外では、分母が五百六十四人で、分子、障害者雇用が十九・五人ということでございます。(発言する者あり)病院の方は、一万三千三百六人に対して障害者雇用が三百七十・五人になっているところでございまして、約二・八%、これが病院部門ですね。病院以外は約三・五%でございます。
○足立信也君 これ、目覚ましい改善をしたわけですけど、やればできるという話なんですね。 以前から言われたことですが、さっき納付金の話は民間だと言いましたけど、これ、一人当たり月額五万円ですからね。相当不足していたわけで、それ、一般の国民の方々が許すかどうかということはあります。 気になるのは、以前から言われていたことなんですが、医療関係の従事者というのは、障害者雇用は非常に難しいだろうと、病院部門があるとやっぱり下がるだろうということが言われていたんですが、今のお話ですと病院部門の方がはるかに高いですね。はるかにというか、以前は高かったわけです。そこで気になるのが……
○国務大臣(塩崎恭久君) いやいや、逆、逆。
○足立信也君 だから、以前は病院部門の方が高かったわけです。今回は、事務方というか本部部門が頑張ったから良くなったわけですね。 そこで、聞きたいのは、ほかの独法も調べる、徹底的にやるとおっしゃったので、国立病院機構と地域医療推進機構、それからナショナルセンター、この障害者雇用率はどうなっているかと、それをお聞きしたいと思います。 今の件は資料の一、二に書いております。それで、資料三以降に数は出しております。障害者雇用率、お願いします。
○大臣政務官(高階恵美子君) 国立病院機構、それから地域医療機能推進機構、ナショセンと、それぞれ雇用率どうなっているかというお尋ねでございますが、独法の法定雇用率は二・三%と定められておりますところ、この六月一日時点の国病機構の障害者雇用率は二・二五%、それから地域医療機能推進機構におきましては一・八六%でございまして、いずれも法定雇用率は未達成という現状でございます。 また、ナショナルセンターですが、同じ六月一日時点、六か所についてそれぞれ申し上げます。がんセンター二・三四%、循センが二・三三%、精神・神経センターが二・一六%、国際医療センターが二・四〇%、成育医療センターが一・七八%、長寿医療研究センターが二・四三%と、それぞれ達成、未達成混在しているという状況にございます。 今般、労働者健康福祉機構から虚偽報告が行われた、このことを受けまして、改めて各法人に対しまして数値の総点検を御依頼申し上げました。そして、各法人の理事長名での再報告を求めましたところでございます。その結果については、今、労働者健康福祉機構のような水増しによる虚偽報告は認められなかったところでございまして、現状として今そのような状況にあるということでございます。
○足立信也君 まず、資料としてお願いしたいのは、理事会で検討してもらいたいのは、これは国病機構とそれから地域医療推進機構、前身のRFOを含めて再調査するという話だったので、過去五年分出してもらいたいと、そう思います。 それから、今資料で皆さん御案内のように、病院部門の方がはるかに高いんです。病院部門以外、つまり事務方、本部機能となると思いますが、ゼロと二なんですよ。今、この一か月余り、相当努力をして病院部門以外の方がはるかに増えた。ところが、国立病院機構や地域医療機能推進機構は、病院部門以外はゼロと二なんですよ。努力していないんですよ。やる気がないんですよ。過去、医療機関であれば従事者は専門職が多いから障害者雇用はなかなか難しいだろうと一般的に言われていたんですよ。ところが、実態はまるで違う、逆なんですよ。 高階さんも看護師さんとして、今まで言われてきたことが間違いなのか、あるいは病院部門は一生懸命頑張っているけれども、事務方の方、本部機能の方は一切このことを努力していない、どっちなんでしょう。
○大臣政務官(高階恵美子君) 一概にお答えすることはなかなか難しいと思いますけれども、今回改めて御報告をということで照会した範囲で申し上げれば、病院の本体部分というか病院の方は職員数も多いし、恐らく入れ替わりもあるんでしょう、ハローワークへ照会するとかそういうときに、こういったようなことの情報提供などもしているということなんですが、一方の病院の本部部門の職員については、こういった求人の努力がこれまでなされてこなかったといったような回答もあったと伺っております。 こういうことを勘案いたしますと、今ほど先生御指摘のとおり、やっぱりそれぞれのところで努力をしていただくということは必要かと存じますが、この後どのような対応をしていくのか、努力をしていくのかといったようなことについてはそれぞれ検討するといったようなことも報告されておりますので、今後、私どもといたしましては、両法人あるいは関係のところが法定雇用率を達成していけるように、一層の努力をするよう求めてまいりたいと思います。
○足立信也君 分かりました。 これは、やればできるという話は、冒頭にもう数の改善で分かっていますから、是非努力してください。まず隗より始めよですから、是非お願いします。 時間がもうほとんどなくなってきたので、質問を大分まとめて局長に聞いた方がいいかと思うんですね。 今の臨床研究とか研究不正の問題です。大問題になっている。ノバルティスと東大や京都府立医大、あるいは武田と京大、まあそういうことですね。 来年の四月から臨床研究中核病院がこれ法定されてスタートしますよね、十六病院の予定だと。しかしながら、先日十一月六日に厚労省に検討会から報告書の素案が出て、これ了承されましたね、法改正すると。この法改正が来年の臨床研究中核病院がスタートするよりも後でいいのか、一体スケジュールどうなっているんだという点と、それから、今臨床研究中核病院の承認の基準の策定もまた別の検討会でやっていますよね。これがいつ頃できるのかという点、これが一点目。 それから二点目は、今年の夏に、資料としてはこれは国会図書館の「調査と情報」で出ているんですが、文部科学省の方から、研究活動における不正行為への対応等に関するガイドラインというのが出て、これも来年の四月適用なんです。今考えられている臨床研究中核病院に該当するようなところは全部この文科省のガイドラインにも該当するところなんです。 その文科省のガイドラインと、これから承認要件を決めようとしているところの関係をどうするつもりなんですか。その二点をお聞きします。
○政府参考人(二川一男君) 臨床研究中核病院、あるいは臨床研究の在り方そのものの御質問かと思いますが、まず臨床研究中核病院につきましては、来年四月に改正医療法に基づく制度として施行されることになっております。そのため、その承認要件につきまして検討会を進めているところでございます。 また、あわせまして、臨床研究の規制の在り方の検討会におきましては、臨床研究の在り方として今、倫理指針という形で法的な拘束力のない形で臨床研究を規制をしておるわけでございますけれども、それにつきまして法規制の在り方を含めて検討をいただいているところでございます。 こちらの方につきましては、報告書そのものを年内をめどに検討会でおまとめいただくということで進めてございます。そういった検討がまとまりましたら、法規制をしていくかどうかということにつきましての検討を政府・与党で検討を進めていくものというふうに承知をしております。 また一方、文部科学省の方のガイドラインでございますけれども、こちらの方は臨床研究のみならず研究一般を対象にしたものでございまして、文部科学省の予算を受けた研究機関に全て適用されるといったものでございますので、そういった研究の予算を受けている病院であれば同ガイドラインの対応が必要になるということになるものというふうに考えてございます。 したがいまして、医療法に基づく臨床研究中核病院、来年の四月から施行になるわけでございますけれども……
○委員長(丸川珠代君) 局長、手短にお願いいたします。
○政府参考人(二川一男君) 済みません。 臨床研究を実施する研究機関として、臨床研究に関する倫理指針をまず遵守をしていただくということになります。また、その倫理指針につきまして、今後法規制にしていくかどうかということの検討も進めているということでございます。 また、国際水準の質の高い臨床研究の実施について中核的な役割を担う病院というのが臨床研究中核病院でございますので、他の病院の模範となるよう、臨床研究に係る不正を防止する観点から、より厳格な要件を定めるべきだという意見を既に専門家からいただいているところでございまして、そういった御意見も含めて中核病院の要件を定めていきたいというふうに考えているところでございます。
○足立信也君 日本とアメリカの研究不正に対する姿勢の一番の違いを申し上げます、この中身から。 日本は、未発表の研究成果、論文になってもいないものは対象にならないんです、不正の。アメリカは、その申請の段階から、研究そのものの段階からずっとそれを調査して、研究不正の対象になるんです。 つまり、小保方事件もそうなんですが、論文そのものに不正があると疑われない限り、過去のこと、実験の過程は調べられないんですよ、日本は。そこが一番の問題なんです。 それから、製薬会社の今の不正の問題も、論文になる前にデータを使ってそれを虚偽広告あるいは誇大広告しているわけです。日本としては、研究の申請からやっている段階までしっかり不正を見るということをしなければ、日本の信頼は失墜しますよ。それを承認基準に絶対入れてほしいんですよ。今言われている東大も京大も、この臨床研究中核病院に入る予定になっている。それは改善策を示してからにしてほしいんですよ。じゃないと、もう信頼を回復するのは難しいと思いますよ。 是非ともそのことをお願いして、時間がちょっと超過しましたので、終わりにします。
○長沢広明君 公明党の長沢広明です。 これまで質問を続けてきて少し漏れたものをちょっと先にやらせていただいて、その上で、今日は医療機器の開発の問題と、それから民生委員、ジョブ・カード制度について伺いたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。 〔委員長退席、理事福岡資麿君着席〕 一つ、上水道事業について、先日も力を入れていただくようにお願いをしました。あのときちょっと質問できなかった一つ大事な、重要な問題がありまして、それは上水道事業そのものがずっと縮小してきているものですから、上水道事業、自治体の職員の数全体も少なくなっていますけれども、上水道事業を支える技術職、これがもう本当に減ってきているわけであります。 前回も申し上げましたとおり、日本の上水道のいわゆる更新時期を迎えてきている、更新を進めていかなきゃいけないということを考えると、この技術職員をどう確保するかというのは非常に大きな課題になっています。団塊の世代職員の大量退職ということもあり、そして上水道事業がどんどん小規模になっているということもあり、いわゆる技術職員を十分に配置できていないという問題があります。 高度な技術基盤に立脚しながら施設の更新を着実に進めるということがどうしても必要なので、今後、上水道事業を支える技術職員、どう確保するかについてお考えがあるか、伺いたいと思います。
○政府参考人(新村和哉君) お答えいたします。 水道事業は、施設の建設管理あるいは水質管理等々、様々な技術によって成り立っておりますので、これを支える質の高い技術職員の確保は非常に重要な課題であると認識しております。 水道事業に従事する技術職員の数ですが、その数が最も多かった昭和五十五年と比較いたしますと、現在では約三割も減少しているという状況にございます。このような状況を踏まえまして、平成二十五年三月に策定いたしました新水道ビジョンにおきましても、水道技術を継承する技術職員の確保を重要な課題としておりまして、将来にわたって技術力、人的資源の向上を図る必要があるとしております。 厚生労働省といたしましては、技術職員の確保に資する広域化による水道事業の運営基盤強化の推進、民間事業者との連携による民間事業者が保有する技術やノウハウの活用、またアセットマネジメント等の研修を通じた教育の充実といった取組を通じまして、水道事業に関わる職員の技術力の確保に引き続き努めてまいりたいと考えております。
○長沢広明君 是非、全力でこの技術職員を確保できるように地方を応援してもらいたいというふうに思います。 それからもう一点、これも以前に伺いたかったんですが、アスベスト被害の問題です。 十月九日の訴訟の最高裁判決で、我が党としても、大臣に対して早期全面解決を求める要望書を提出してございます。 既に八年がたち、十四人の原告の方々が亡くなっていて、患者原告は全員七十歳以上と被害者の高齢化が進んでいる状況でございます。こうした状況を踏まえて、十月二十一日でしたけれども、厚生労働大臣から談話が発表されました。大阪泉南アスベスト訴訟については、第一陣訴訟、第二陣訴訟の原告の方々におわびするとともに、高裁に審理が差し戻された第一陣訴訟については、第二陣訴訟と同等の基準額による損害賠償を行う旨の和解を申し入れることとされております。政府のこうした対応は、被害者の早期救済につながるもので、これは評価したいというふうに思っております。 この同じく大臣談話で、大阪泉南アスベスト訴訟において国の責任が認められた原告の方々と同様の状況にあった石綿工場の元労働者の方々についても、今回の判決に照らして和解の道を目指すと、こういうふうにされております。 そこで、今回のこの談話に至った経緯と、それから今後の大阪泉南アスベスト訴訟の原告の方々への具体的な対応、また、他のいわゆる石綿工場の元労働者の方々への今後の対応をどう考えていくのか、大臣に示していただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回のこの大阪泉南アスベスト訴訟、最高裁で判決が出たわけでありますが、事実関係は今先生がおっしゃったとおりで、私の方から十月の二十一日に談話を発表させていただいて、二十七日に第一陣、第二陣の原告の方々にお会いをいたしまして、直接おわびをさせていただきました。また、大阪高裁に審理が差し戻された第一陣につきましては、既に裁判所に対しまして訴訟上の和解を申し入れました。と同時に、早期の審理の開始を要請をしたところでございます。 〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕 さらに、今お話をいただきましたように、第一陣、第二陣で国の責任が認められた原告の方々と同様の状況にあった石綿工場の元労働者の方々についても、今般の最高裁に照らして訴訟上の和解の道を探ることとしているところでございまして、今後とも、十月二十一日の談話の方針に基づいて、できる限りの速やかな対応を図っていきたいというふうに思っております。
○長沢広明君 誠実に、そして速やかに対応をお願いしたいというふうに思います。 ちょっと医療機器の開発支援について伺います。 既に成立をした薬事法改正が今月の二十五日に施行されるということになります。薬事法は医薬品医療機器等法に改められて、法律の名前が変わりますけれども、同時に医療機器について新たな章立てがなされてきたと。医薬品、医療機器の開発について、成長戦略においても、この開発支援、これをしっかりやるということが政策として、オールジャパンで進める政策目標の一つに掲げられております。 そこで、我が国の医療機器市場は二〇〇四年以降二兆円超の規模で推移をしてきておりますが、二〇一二年には約二・六兆円と過去最大となって、対前年伸び率も八%を超えるということで、長期的に安定した市場であるとも言えます。国際的にも医療機器の市場というのはどんどん広がってきていると。 我が国は、世界的に物づくりにたけている国でございまして、医療機器に関しても成長産業として取り組んでいるんですが、中身をよく見ますと、結局、医療機器ははるかに大きく輸入超過になっているんですね。七千億ほどの入超になっているわけです。要するに、輸出するところまで行っていない。逆に、輸入しなければいけない機器があって、国内の開発が進んでいないという、だから輸入に頼る。こういうことが起きていては、この医療機器で成長産業として世界と勝負するというその以前の問題になっちゃうと思うんですね。 我が国の医療機器、実際この生産、それから輸出入の現状、これどうなっているか、そしてそれをどう評価するか、伺いたいと思います。
○政府参考人(二川一男君) 医療機器産業の現状と評価とお尋ねでございますけれども、先生御指摘のとおり、平成二十四年におきます医療機器の国内売上額は約二・六兆円でございます。内訳といたしましては、国内生産金額は約一・九兆円、輸出金額が〇・五兆円、輸入金額が一・二兆円といったことで、全体として二・六兆円と、国内売上額が二・六兆円となっているものでございます。この市場規模につきましては国内売上額、それから国内生産金額共に緩やかに増加を続けておりますけれども、輸出入の状況につきましては御指摘のとおり赤字額が拡大傾向になっているものでございます。 こうした状況等を踏まえまして、健康・医療戦略におきましては、健康長寿社会の形成に向け、医療機器の実用化に着実につなげていく医療機器開発支援ネットワークを構築するとともに、内閣官房健康・医療戦略室を始めとした関係省庁が連携し世界最先端の医療機器開発を推進すること、こういったことを定めているわけでございます。こういった取組に基づきまして医療機器産業の成長に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○長沢広明君 ステントとか人工関節というのが輸入にかなり依存していると。やっぱり、治療系のものが輸入の割合が非常に多いということですね。ですから、輸入が占める割合が大きいその機器についてちゃんと国内で開発できるというふうに、そこを重点的に支援するとか、こういう医療機器市場をやっぱり我が国の成長の柱にしていくということを考えれば、そういう戦略性というか、そういうのを考えて進める必要があるのではないかというふうに思いますので、しっかりそこは進めてもらいたいと思います。 これに関連しますけれども、いわゆる介護分野での介護ロボットの開発です。 研究開発は、介護分野と工業技術の連携、いわゆる技術としてロボットを開発する工業分野と、それを実際介護の福祉の分野でどう生かすかということを常に連携しながら効果的なものを作っていくという、この連携が非常に大事。介工連携と、こう言っていますけれども、そういう連携が非常に大事になってきます。 介護保険制度施行以降、介護職員は増加しておりますが、現在では百五十万人となって増えていますけれども、これまでもこの委員会でもよく議論になっているとおり、二〇二五年までに更にあと約百万人、現在の人員の約一・五倍以上の人材が必要であると。その一方で、介護で働く現場の皆さんは非常に腰痛に悩まされて、この腰痛に悩まされることによって介護の職を離れるという、そういう原因にもなっていると。そういう負担の大きさというのも大きな問題でありますので、こういう意味でも介護ロボットの普及というものは積極的に進められるべきだというふうに思っております。 ロボット研究で日本はある意味では世界最先端を行っていると思いますし、現実に今、介護ロボットスーツが実用化されていますよね。下半身に付けて、脳から出る微弱な電流を読み取って、それによって足の筋肉の動きを補助するというのが、もう既に日本の国内の福祉とか医療の現場で百四十か所、四百台ほど既に導入されているということがあります。 今後も介工連携をより深めていく必要があると思いますので、いわゆる介護ロボットの研究開発への支援についてどう取組をしていくか、どうお考えになっていくか、日本が介護ロボット分野で世界をリードしていく、最先進国としてリードしていくということで、大臣にそのお考え、決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) かつて、この介護にロボットを導入するといったアイデアを持っている私の当選同期の衆議院議員がおりましたけれども、当時みんな、介護というのはやっぱり人がやるものだろうと、やっぱりそのぬくもりが大事なのに何でロボットなんて言うんだろうかということを、もう二十年ぐらい前にみんな反応したことを記憶するわけでありますが、しかし、そうしてみると、彼はやはり正しかったかなというふうに思っております。 これは、高齢者の自立支援、つまり高齢者側の要介護の方の自立支援のためにも、あるいはまた逆に、介護でお世話をする側の負担の軽減にもこのロボットは資するという観点から、開発や普及の促進がこれはもう絶対に必要だというふうに思っております。 政府としては、先ほどお話があったように、再興戦略で、ロボット介護機器開発五か年計画というのを昨年度策定した再興戦略の中で既に掲げておりまして、特に経済産業省と厚生労働省が連携して開発を支援することとしておりまして、厚生労働省自体では、介護現場のニーズを取り入れたロボットが開発されますように、企業が試作したロボットを介護現場で試験的に使用する事業を既に行っておりますし、引き続いて、経済産業省とともに介護分野と工業技術の連携を一層強化して、世界をリードする介護ロボットの開発に取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○長沢広明君 この分野、非常に大事だと思っておりますし、一番負担を感じるのはやっぱり移すという、移動あるいは移乗ですね、この支援、それから、やっぱり排せつそれから入浴、こういうところが非常に負担感が重いと。これは、ある意味では、ロボットであれ何であれ、補助用具を使って負担を軽くできることが、もう既にできるということが、もう開発をされていますし、そういうものをやっぱり広げることで介護現場の負担を軽くする、これも介護分野の人材を広げていく上でも意味のあることだというふうに思いますので、そういうことに対する支援も是非お願いしたいというふうに思います。 次に、ちょっと民生委員について伺いたいと思います。 民生委員の方々は、地域住民の最も身近な相談相手ということで、この民生委員の方々がどれだけ困っている人に情報を提供できるかというのが非常に実は現場の暮らしを支える意味では大事な役割を背負っております。 今、地域住民と福祉行政の懸け橋として全国で二十三万人の方が民生委員としていらっしゃると。ただ、今後、地域包括ケアを進めていく上でも、高齢者の見守り支援とか関係機関につないでいくということでも民生委員の方の役割はどんどん重要になってまいります。来年四月から生活困窮者自立支援法が施行されると。今財源の問題出ていますので、これもしっかり財源を確保するということは私たちも取り組んでいきたいと思いますが、この新制度の中で役割を適切に果たしていただくのもやはり民生委員の方々でございます。 ただ、役割が多様化して業務量も増加しているということで、例えば民生委員の訪問活動、平均して一人当たり年間百六十五回、二日に一回の頻度で訪問活動されると。これは大変な頻度ですね。 そういうことを聞くと、民生委員を引き受ける人が少なくなっていく、今度は負担が重くなっていくということで、まず厚生労働省として、民生委員の方々が今どういう課題を抱えているか、どんなふうに認識をしているか、この辺、まずちょっと整理して伺いたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) お答え申し上げます。 近年、孤立死ですとかあるいは生活困窮者の増加、あるいは悪質商法によります消費者被害など地域において様々な課題が顕在化しておりまして、先生おっしゃるとおり、民生委員の方々に対する身近な相談相手としての期待はますます高まっている状況にございます。民生委員の方々はこうした期待に応えていただくために、今御指摘のように、現状をきっちり課題を整理をいたしまして対応を検討していく必要があると考えております。 そこで、厚生労働省といたしましては、検討会を立ち上げまして、本年四月にこうしたことについての報告を取りまとめたところでございます。 この中では、民生委員が今抱えております課題といたしまして、一つは、活動中の事故やけがなど損害が発生した場合への対応が十分ではないということ、二つ目といたしまして、住民の方々から必ずしも民生委員の本来業務にはなじまないような活動を求められていて負担感が増していること、三つ目といたしまして、住民の抱えておられる課題がやはり複雑化、多様化いたしておりますので、支援についてもなかなか難しいものが増えております。したがって、民生委員の方々の資質向上に努める必要がある。こういったような課題を整理して認識しているところでございます。
○長沢広明君 大変、例えば都市部で、東京二十三区とか指定都市という都市部でいくと、一人の民生委員、児童委員の方が二百世帯から四百世帯担当されるんですね。非常に、町村部であっても平均して七十世帯から二百世帯を担当されるということで、活動状況、非常に実績としても厳しくなっています。 そういう中で、民生委員の活動状況をよく分析をして、なり手がいなくなっちゃうとかいうようなことのないようにあらかじめ手を打っていかないと、今は充足率で九七%、定数、定員に対する九七%まで行っていますけれども、逆にこれはちょっと下がってきているのも事実ですので、民生委員の方々の環境、働きやすい環境、そして力を発揮できる環境づくりというものを進めていかないといけないと思います。 負担を軽減してなり手を確保していく工夫というのがいろいろ現場で、地域で始まっておりまして、京都府が導入をこれから目指す制度としては、地域のボランティアに支援員になってもらい、民生委員の活動をサポートすると。それから、東京都とか兵庫県でも同じような制度があると。いわゆるサポートする、民生委員をサポートする取組というのが行われています。 ただ、民生委員さんの活動の中の一つの大きな問題として、個人情報の問題とかいわゆる守秘義務があるということがあるので、民生委員さんとそのサポートする方々の情報共有がどこまでできるかとか、そういう意味で課題が幾つも出ております。 今後、民生委員に対する期待の高まりということを踏まえて、なり手を適切に確保していくためにも、当事者の方々の声をよく聞いて、こうした課題に丁寧に対応していくことが求められると思います。民生委員の方々がより一層力を発揮していただけるように、その活動環境を整備していくことが重要と考えていますが、厚生労働省としてはどうお考えになるか、伺いたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) お答え申し上げます。 先生今御指摘のように、民生委員の方々が抱えておられる課題は非常に負担感につながっておりまして、このままでは結果としまして今後の担い手不足といったこともつながる懸念があるというふうに思っております。 そこで、厚生労働省といたしましては、先ほど御紹介を申し上げました検討会の報告なども踏まえまして、まず第一点といたしましては、今年度から活動中の事故やけがに備えるための保険、これに対する財政支援を創設をいたしました。 第二点といたしまして、やはり住民の方々に民生委員さんの役割あるいは活動について理解を深めていただく必要があるだろうというふうに考えてございまして、五月十二日が実は民生委員の日でございますけれども、この民生委員の日を中心として各地でいろいろ普及啓発活動が展開されております。こうしたものを取りまとめて広く全国にまた情報発信、公表などをさせていただいております。 三点目といたしましては、やはり民生委員さんにしっかり活動していただくために、いろいろな研修その他資質の向上に努めていただく必要がございますので、こうした活動に対して補助を行うといったような取組を進めているところでございます。 民生委員の方々に力を存分に発揮していただくこと、これ非常に大事なことでございますので、ただいま御指摘ございましたように、当事者の方々の声を十分に聞きながら、そして自治体や関係団体とも協力しながら活動環境の整備に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○長沢広明君 是非よろしくお願いしたいと思います。 あと何問か。ジョブ・カードについて伺いたいと思います。 若者の雇用という意味で、このジョブ・カード制度をしっかり生かしていくということが大事だというふうに思っていまして、我が党は今年の五月に当時の厚生労働大臣に対して、若者が生き生きと働ける社会を目指してということで、何点かの政策提言をさせていただきました。その中で、若者の進路はやっぱり多様化しているという現状の中で、生涯を通じたキャリア形成を支援するというためにジョブ・カードをもっと活用するようにと、見直した上で活用するようにと、こういう提案をさせていただきました。 政府としても、今年六月の改訂日本再興戦略でジョブ・カードについて、学生段階から職業生活を通じて活用し、自身の職務や実績、経験、能力等の明確化を図ることができるものとして活用できるよう発展的な見直しということが掲げられております。 厚生労働省内で、このジョブ・カードに関わる研究会とか、ジョブ・カード制度推進会議と、こういうことで、ジョブ・カード制度の見直しあるいは普及促進等について検討が開始されたやに聞いておりますので、この見直し、普及促進の検討をどういう方向性で進めていくおつもりか、検討状況あるいはちょっとスケジュール感ももし出していただければ伺いたいと思います。
○政府参考人(宮川晃君) お答え申し上げます。 ジョブ・カード制度につきましては、非正規雇用労働者等の職業能力開発や安定的な雇用等を目的に平成二十年度に設置されまして、約百十五万人の方が取得し、職業訓練後の能力評価等を中心に活用されてきたところでございますが、今先生御指摘のとおり、改訂日本再興戦略におきまして、さらに学生段階から職業生活を通じて広く活用し、自身の職務や実績、経験、能力等の明確化を図ることができるものとなるよう、仕様も含めまして、コンセプトの抜本的な見直しを行うこととされているところでございます。 このため、現在、有識者等をメンバーとする構想研究会を開催いたしておりまして、個人のキャリアアップや円滑な就職等を促進するためにこのジョブ・カードが、一つは生涯を通じたキャリアプランニング、もう一つは職業能力証明、この二つの機能を担うツールとして一層活用されますよう、その活用方法、様式等を見直す方向で検討を行っておりまして、今年度内に見直し案を取りまとめる予定でございます。 また、制度の普及促進に関しては、ジョブ・カード制度推進会議を開催して検討を行っておりまして、こちらも今年度内に制度推進基本計画の取りまとめを行う予定となっております。
○長沢広明君 既に取得者が累計で百万人を超えていると。ただ、今後の目標として三百万人まで増やしていくという目標もあるということですので、普及促進への見直しをしっかり進めてもらいたいと思いますし、大事なことは、この制度を使って事業者の側がこのジョブ・カードを活用できるような流れをつくることが必要で、制度を採用した事業者への助成とか、利用者にとっても使い勝手のいいようにしていくとか、あるいは電子化ということも考えるとか、そういう制度を活用したくなるような運用改善ということが大事だというふうに思っておりますので、この点について大臣にお考えがあれば伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 第一次安倍内閣でこのジョブ・カードを生み出したわけでございますけれども、その際には、今局長から説明で具体的に出てこなかったジャンルとして、例えば女性がもう一回職場復帰をしたいというときの能力の証明の手段とか、あるいは、当時いろいろ言われたのは生活保護から働く人になるということで、いわゆるこれは福祉から雇用へというようなことを我々考えてこういうものをつくったわけでございますが、今議員御指摘のように、利用者、事業主、双方にとってジョブ・カードをより一層利用しやすいものにすることが極めて大事だというふうに私も思っております。 このために、様式の見直しや、あるいはIT化、電子化などの検討につきましては、改訂日本再興戦略などを踏まえて今年度中に結論を得る予定でございます。 それから、ジョブ・カードを利用するインセンティブにつきましては、平成二十七年度概算要求において、ジョブ・カードを活用して従業員の職業能力評価等を行う事業者に対する助成措置の創設、これを盛り込んでいるところでございます。 今後も、制度を見直し、運用の改善を的確に行って、ジョブ・カードを活用した職業能力開発等が推進され、労働移動もしやすくなるように、そしてまた働く女性がいろんなニーズに合った働き方のきっかけになるようにできればなというふうに思っているところでございます。
○長沢広明君 最後に一問、全く違う問題ですけれども。最近、視覚障害者が暴力を受けるという痛ましい残念な事件が相次いできております。視覚障害を持つ女子生徒が突然蹴られて負傷するとか、あるいは七月二十八日、視覚障害者の方が連れていた盲導犬が刺されると。 いろいろ調べてみたら、これは埼玉県視覚障害者福祉協会が行った調査があるんですが、外出移動時に危険や恐怖にさらされたことがあるという人は約七割に上っていると。つえを折られるとか、それから急に抱き付かれるとか、もう大変なそういう危険や恐怖に視覚障害の方がさらされながら外出移動しているというのが現実だということが分かりました。 氷山の一角と言えるような今回の事件だったと言ってしまえるかもしれませんけれども、安心して外出できるようなバリアフリー化とか点字ブロックの整備ということはこれまでもやってきましたし、進めていくべきことではあります。 健常者と障害者が支え合っていく社会、こういうことを目指していくことが大事で、共生社会の構築ということではこれは内閣府の所管ということになるかもしれませんが、障害者施策の大部分を担う厚労省として、こうした事件、事故、再発防止に向けた対応をしっかりするべきだというふうに思います。 今後の再発防止に向けた厚労省の取組を、あれば伺いたいと思います。
○政府参考人(藤井康弘君) お答えいたします。 全ての国民が、障害の有無によりまして分け隔てられるようなことのない、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するために、障害や障害者に対する理解、配慮を促進していく、これ大変重要な課題だと私どもも認識をしております。 こういった理解の促進というような施策につきましては、政府全体といたしましては、先生御指摘のように内閣府が中心となりまして、毎年十二月三日から九日までの一週間を障害者週間といたしまして、様々な行事を集中的に実施するなど積極的な啓発、広報活動を実施をしております。 一方、厚生労働省といたしましても、例えば先ほど先生のお話にも出てまいりました身体障害者補助犬につきましては、これまでも政府のインターネットテレビでございますとか、あるいは政府広報ラジオ等による広報を行ってきておりますし、また、例えば、これも自閉症の分野で申しますと、四月二日の世界自閉症啓発デーと合わせた大臣メッセージの発出等を行っております。 また、十月末には、これは自治体とともに精神保健福祉普及運動を展開をいたしましたり、また、毎年これ秋頃になりますが、自治体とともに全国障害者芸術・文化祭を、これ平成十三年度以降毎年主催をしておりますが、こういったことを進めてきております。 また一方で、各地域の方でこういった障害等に対する理解を深めていただくための理解促進研修・啓発事業を、これ障害者総合支援法に基づきます地域生活支援事業の必須事業に位置付けておりまして、その推進支援を図っているところでございます。 今後とも、こうした施策を通じまして、国民の皆様方の障害者等に対する理解を深めるための取組を着実に進めてまいりたいと考えております。
○長沢広明君 終わります。ありがとうございました。
○山口和之君 みんなの党の山口和之でございます。 今日は午後から介護の日ということで、たくさん介護の話が余り飛び交ってはおりませんが、介護給付費は約十兆円、二〇二五年には二十一兆円と予測されており、これかなり大切なことであろうと思っています。世界の手本になるのか、あるいは切捨てになって笑い物になるのか、大きな岐路に来ていることと思っています。 そういった意味で、今日は訪問介護についてお伺いしたいんですけれども、訪問介護の定義について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(三浦公嗣君) 介護保険法におきまして、訪問介護の定義として、要介護者であって、居宅において介護を受けるものについて、その者の居宅において介護福祉士その他政令で定める者により行われる入浴、排せつ、食事などの介護その他の日常生活上の世話である旨規定されているところでございます。 また、訪問介護の運営基準、これは厚生労働省令で定めているものでございますが、これにおきまして、訪問介護の基本方針として、指定居宅サービスに該当する訪問介護の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、入浴、排せつ、食事の介護、その他の生活全般にわたる援助を行うものでなければならない旨規定されているところでございます。
○山口和之君 訪問介護によって地域で安心して暮らせる、あるいは家庭が崩壊されずに安心して暮らせるという意味では、訪問介護というのは非常に重要なところだと思っています。 配付されました資料の一、何回使うんだって思われるかもしれませんけれども、見ていただきたいと思うんですが、ここでは身体介護、あるいは身体介護プラス生活援助、あるいは生活援助というふうに訪問介護におけるサービスが載っておりますけれども、生活援助とは具体的にどういうことかということと、身体介護とは具体的にどういうことかということを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(三浦公嗣君) 訪問介護におけるサービス行為ごとの区分を定めた通知におきまして、身体介護とは、一つ、利用者の身体に直接接触して行う介助サービス、そのために必要となる準備、後片付けなどの一連の行為を含む、二つ目として、利用者の日常生活動作能力、いわゆるADLでございますが、これや意欲の向上のために利用者とともに行う自立支援のためのサービス、そして三つ目として、その他専門的知識・技術、これは介護を要する状態となった要因である心身の障害や疾病などに伴って必要となる特段の専門的配慮をもって行う利用者の日常生活上、社会生活上のためのサービスをいうとされているところでございます。 一方、生活援助でございますが、これは今申し上げました身体介護以外の訪問介護ということでございまして、掃除、洗濯、調理などの日常生活の援助、そのために必要な一連の行為を含むものでございますが、その日常生活上の援助であって、利用者が単身、家族が障害、疾病などのため、本人や家族が家事を行うことが困難な場合に行われるものをいうとされているところでございます。
○山口和之君 ありがとうございます。 資料の二番目を見ていただきたいんですけれど、ここには、「できるADL」、つまり能力、この方の能力ですね、例えば調理はできる、あるいは入浴ができる、食事ができる。「しているADL」というのは、実際能力としてあるんですが、いろんな理由があって、あるいは力がなかったり痛みがあったり、あるいは気力がなかったり、そういう意味で、実際、「しているADL」は本来の能力よりも下のところで行われていることがあります。このできる能力と、している能力のギャップを埋めていくことがその方の生活行為の向上につながってくるし、維持につながっていきます。 もう一つは、リハビリテーションなどによって問題を解決して、将来するであろうADL、例えば掃除、洗濯もそうですし、食事、排せつも御自分で行う、あるいはちょっとした介助で行うというふうに、「将来するようになるADL」に、目標に向かってアプローチしていくということが極めて重要になってきます。 リハビリテーションはふだんからどういうふうなことが行われているかというと、重症になってからリハビリテーションが行われることが多く、軽い段階で、障害が小さい段階で介入することは少ない状態にあります。 したがって、例えば入浴動作、あるいは食事を調理をするとか、あるいは買物をするとかいったときに、何が問題で、どこが問題で、それを改善すればできるようになるのかといった視点がなかなか難しくございます。つまり、「しているADL」を「できるADL」に近づけていく、そして「将来するようになるADL」に近づけていこうとすると、実は生活援助というものが少しずつ少なくなってくる可能性があります。 前回質問させていただきましたリハビリテーション前置主義、大臣におかれましては、それは非常にいいことだというふうに言っていただいたと思うんですけれども、賛同いただいたと思うんですけれども、まず、この二つ、身体介護という言葉と生活援助という言葉に、なかなか一緒に行うということがないんですね。「しているADL」を「できるADL」に近づけるために一緒に行うということがなかなかないです。調理を一緒に行う、あるいは買物を一緒に行う、あるいは掃除、洗濯をどうやったらできるようになって一緒に行っていくか。御本人も楽な方がいいという感覚なんですね。これをずっと続けていれば、さすがに二十一兆円と膨らんでいくのは当たり前のことで、ここにどうやって投資をしていくかということが極めて重要になってくると思っています。 ここで、前回、リハビリテーション前置主義、しっかりと改善した上で地域の中で生活していくことを継続していただくためにも必要だということをお願いしておりましたけれども、そのとき賛同いただきました自立支援介護に対して大臣の御意見を、御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 前回、十月三十日のこの場で、リハビリテーションの視点は訪問介護などで大変重要だということを私も申し上げ、リハビリテーションのプロフェッショナルとの連携によって訪問介護計画を策定し、それに基づき訪問介護を提供した場合の加算というのを平成二十四年度に導入をしていると、こういうことも申し上げたと思います。 介護保険のそもそもの制度の目的ということを考えてみると、介護を必要とする状態となっても心身の機能に応じて尊厳を持って自立した生活が送ることができるように支援するということで、むしろ本来は自立できるようにするために介護保険を活用すると、極端に言えばそういうことでもあるんだろうというふうに思って、今御指摘の自立支援介護、先生おっしゃいましたが、この自立支援の考え方というのはやはり極めて重要である。これは御本人にとっても一番それがいいわけであって、今先生がお示しの、「しているADL」から「できるADL」までもし行ければ、本人にとっても自信も付くし誇りも持てるということになるのではないかなというふうに思うんです。 それをどうやるかということで、今お話もありましたけれども、やはり訪問介護においても自立支援の考え方に基づくサービスを提供するためには、例えば今ちょっと例を先生おっしゃいましたけれども、利用者と一緒に手助けをしながら行う調理とか、あるいは洗濯物を一緒に干したり畳んだりとか、そういうようなことをできる限り、本人が今持っている能力を生かす工夫をするということが必要なのではないかなというふうに思っておりまして、今後ともこのリハビリテーションの視点を盛り込みつつ、自立に向けた支援をこの制度全体としても進めていくべきではないかというふうに思っております。
○山口和之君 リハビリテーション前置主義プラス自立支援介護の重要性を大臣には見解として述べていただいたと思います。非常に有り難いと思いますし、これは御本人さん、そして家族、そして専門職あるいはその取り巻く関係する皆さんと一緒になって地域の中で行っていかないと、後々、塩崎大臣のときには話していませんでしたけど、前の大臣のときにお話しさせていただきましたけれども、特別養護老人ホームに行ってから要介護の改善率が七割というのは、これはおかしな話であって、そう考えていくと、その前の段階からしっかりと自立を支援していくサービスを提供していくことが極めて重要だと思っています。 そういうふうに考えていきますと、生活援助のみで言うことがこれだけたくさんあるということ自体も、一緒になって支援していくということは身体介護に入ってくるだろうと思いますし、安い方がいいわけですから、家族にしてみればやってもらった方が楽ですし、御本人にしてもそうなんですけれども、それはもうしっかり納得していただいて、将来のため、あるいは自分たちの生きがいのため、やりがいのため、人生のため、QOLのため、そういうことをどうアプローチしていくかということを総合的に支援していかなければならないと思います。 今日は介護の日ということでありますけれども、是非ともこれを大きな転換期として持っていきたいなと思っております。どうぞよろしくお願いします。 ありがとうございました。
○薬師寺みちよ君 みんなの党の薬師寺みちよでございます。 今日は、若い女性の健康について、いろいろと議論させていただきたいと思います。 まずは、子宮頸がんでございます。 子宮頸がんの原因というのはヒトパピローマウイルスであるということはもう分かっておりまして、そのHPVというものが持続的に感染をすることによって起こってくるものですけれども、実は性交渉があれば誰にでも感染する、ごくありふれたウイルスであることも分かっております。ですから、私ども、この子宮頸がん、誰にもなる確率がある、そして、これから先、女性の健康を守っていく上でもとても大事な問題として定義をさせていただきたいと思います。 資料がお手元に行き渡ったかと思いますので、資料一を御覧くださいませ。 この資料一は、子宮頸がんの年齢階級別の罹患率を示しております。この山を見ていただくと、もうこれは一目瞭然でございます。この最近三十年間で見ましたら、罹患率というものは二十五歳から四十四歳で上昇し、四十五歳以上では減少しております。ですから、がんと言われるような年齢ですね、がん年齢と言われるよりもはるかに若い時点から子宮頸がんというものは罹患するということをこれでよく分かっていただけるかと思います。 かつて子宮頸がんというのは四十代以降の女性に多いとされてきましたけれども、日本でも一九六〇年代に始まりました集団検診で、発症そして死亡率というものは大幅に減少してまいりました。しかし、九〇年代後半に入りまして、この発症率というものが再び増加している。これは、性交渉開始年齢というものが早まったことに伴うHPV感染の若年化というものが主な原因でございます。そのために、二十代そして三十代前半の女性がかかるがんで今最も多いのがこの子宮頸がんでございます。 資料の二を御覧くださいませ。 じゃ、外国もこのように多くの問題を抱えているのかと申しますと、これを見ていただいたら分かりますように、死亡率というものは諸外国で急激に低下していることが分かります。しかし、日本は横ばい状況です。これは検診率に大きなつながりがあると言われています。例えば、OECDの平均でいえば六一・一%、韓国でも六五・三%、アメリカなんかは八〇%ぐらいの検診率。一方で、日本はというと、二四・五%ということが二〇一一年でも言われております。 では、資料三を御覧ください。 先ほどから若い女性がかかりますよというふうに私申し上げておりますけれども、じゃ、若い女性が検診に行っているのか。この資料を見ていただくと、大変残念ながら、罹患率が高くなってきている二十代の女性の検診率、平成二十年でも一〇・二%、二四・二%、大変低うございます。この二十代の検診率を上げていくということも、一つ我々としても重要な施策かと思います。 そのために、ちょっと一問質問させていただきたいんですけれども、このように二十代の女性の子宮がん検診の検診率が上がらない理由をどのように分析なさっていらっしゃるのか、そして、この若い女性をターゲットとして検診率を向上させるための策を既に講じていらっしゃるかと思いますけれども、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(新村和哉君) お答えいたします。 がん検診の受診率の向上は大変重要な課題だと考えておりまして、平成二十四年六月に閣議決定されましたがん対策推進基本計画に基づき、がんの早期発見のための取組を行っております。 子宮がん検診も含めましたがん検診の受診率が上がらない原因といたしまして、平成二十四年度がん対策に関する世論調査によりますと、受ける時間がないからというのが四七・四%、がんであると分かるのが怖いからというのが三六・二%、費用が掛かり経済的にも負担になるからというのが三五・四%などの理由が挙げられてございます。 厚生労働省といたしましては、検診率向上のために平成二十一年度から、自治体による子宮頸がん検診に対するクーポン券の配布、それに伴う受診勧奨の実施を行っております。また、がん検診五〇%を目指した集中キャンペーン月間の設定や、がん検診五〇%推進全国大会の開催などの取組を行ってきております。また、がん対策の推進企業アクションという取組を通じまして、企業や保険者などとも連携しまして、子宮頸がんの検診受診率向上のための好事例の共有、あるいは説明会を開催するなど、がん検診に関する普及啓発にも取り組んでいるところでございます。 以上のような取組を通じまして、がん検診の受診率向上には引き続きしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 市町村そして保険者任せでは何も動かないということが分かっているかと思います。 昨日レクチャーを受けましたときに、平成二十五年でがん検診に関する事業が開始されて五年が経過したと。先ほども局長いただきました、クーポンというものは一周したので、あとはクーポンを使用しなかった方に対して再度クーポンを配布する、若しくは未受診である方々に受診勧奨していくというようなことも積極的に取り組んでいるんですよという話がございました。 そこで、資料四を御覧いただきたいと思います。 これは、NPO法人子宮頸がんを考える市民の会の調査でございます。この調査におきまして、この子宮頸がん白書二〇一三の中で、主要五十都市のうち検診台帳を作成していると回答した都市が三十六都市ある一方、作成していないと回答した都市が十四都市もございました。 このように台帳がないと、コール・リコールもできませんし、さらに、誰が受けているのか分からないようであればクーポンも送れないという事態が起こってきているかと思いますけれども、これについての御見解、いただけますでしょうか。
○副大臣(永岡桂子君) 薬師寺先生からは検診台帳のお話、御質問いただきました。 市区町村の検診台帳の実態につきましては、厚生労働省で実施しております市区町村におけますがん検診の実施状況の調査におきまして、検診台帳を含みますがん検診の対象者の把握状況について適宜調査をしておりますけれども、先生おっしゃるとおり、必ずしも全ての市区町村で検診台帳が整備されているというわけではございません。 都道府県におきましては生活習慣病の検診等管理指導協議会というものを設置いたしまして、市区町村で実施されているがん検診の評価、指導などを実施することとしております。これが、市町村の規模ですとか、あとは人口の出入りというのもございますし、状況などが異なる中にありまして、検診台帳を含みますがん検診の対象者の把握の方法についても、この協議会の場を活用するなどによりまして、地域の実情に応じて各自治体において適切な方法を御検討をいただいていると考えております。 また、厚生労働省といたしましては、このような地方自治体の取組を技術的に支援するとともに、がん検診の実施状況の把握に努めまして、その在り方につきましても適宜検討してまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 日本は皆保険制度ですので、同じ医療が受けられるということが前提ということは、同じ検診が受けられるということも前提なんじゃないでしょうか。しっかりとそこは検診台帳の件もチェックをしていただきたいと思います。 次の質問に移らせていただきます。 子宮頸がんの検診というものによって精密検査が必要だと判断された方のうち、精密検査を受けたことが確認できた人の割合というものは六八%であるということが厚生労働省からも発表がなされました。先ほどの資料四の下の表を見ていただきたいと思います。精密検査ということが必要だと言われた方に対して全国主要五十都市の中の十九都市は何も対応していないと、これも事実でございます。これでは、結果が放置されて、せっかく検診をしても早期治療には結び付きません。 このように、精密検査の再受診率というものを向上させるための取組というものをどのようにお考えなのか、教えていただけますでしょうか。
○副大臣(永岡桂子君) 先生御指摘のとおりに、地域保健・健康増進事業報告によりますと、平成二十三年の子宮がん検診の受診者のうち、要精密検査と判定された受診者におきまして精密検査を受けたことが把握ができたという方の割合というのは六八%でございました。 子宮頸がんを含みますがんの早期発見のためには、がん検診の受診率はこれを上げるということが大切ということはありますけれども、やはり要精密検査という通知をいただいた人がしっかりと精密検査を積極的に受けてもらうこと、これも重要と考えております。このために、精密検査の受診率の向上を図るべく、平成二十七年度の概算要求におきまして、要精密検査者に対します精密検査の受診の再勧奨、コール・リコールを行うために必要な経費を計上しているところでございます。 このような取組を通じまして、がんの予防、早期発見を進めてまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 しっかりとこの件につきましても取り組んでいただきたいと思います。 では、若い女性がかかるもう一つの今重大な問題というものを皆様方に次に資料五として提示させていただいております。子宮内膜症の問題でございます。 この子宮内膜症でございますけれども、もうそこに書いてありますように、この日本には八百万人以上の機能性の月経困難症という方々がいらっしゃる。これは、身体的な異常はないけれども月経痛がひどいというふうな方々でございます。それと別に、器質的な子宮や卵巣などに異常があって痛みが起こってくる方が約二百六十万人以上いらっしゃると。その中でも、子宮内膜症の患者様の数がそこに書いてございます。月経痛というのは、月経困難症、子宮内膜症のサインでございまして、月経困難症は子宮内膜症へ進行しやすいということもこれは分かってきております。残念ながら、この子宮内膜症は慢性で進行性の疾患でございまして、不妊症であったり卵巣がんの要因ともなってもいます。 しかし、知らないんです、多くの方々がこの存在というものを。痛みながらも、それを我慢して、月経痛だから仕方がないだろうというところで、病院に受診していらっしゃる方は何とこのお持ちの一〇%にしかすぎないんじゃないかという試算もございます。それによって発見が遅れ、産婦人科の診断時にはかなり進んでいる。ある統計で申しますと、過去四十年間で約三十倍に患者さんは増えているんじゃないかということもございます。 次の質問をさせていただきたいんですけれども、このような月経困難症、子宮内膜症の現状を厚労省としてはどのように把握して対策を講じているのか、大変申し訳ございません、ちょっと時間がございませんので、短く教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(安藤よし子君) 子宮内膜症につきましての患者数につきましては、三年ごとに行われております患者調査で推計をしているところでございます。なお、この患者調査は、調査日一日に病院や診療所を実際に受診した患者の数を基に推計を行っているものでありまして、受診に至っていない方々を含むものではないということには留意が必要かと思っております。 この調査によりますと、子宮内膜症につきましては、平成十四年の調査では総患者数三・三万人でありましたものが、二十三年の調査では五・二万人と増えております。また、月経困難症につきましては、その症状の一部でございます月経障害などの個別の症状についてこの調査において推計が行われておりますが、これにつきましても、平成十四年には総患者数四・二万人というものが、二十三年には六万人というふうに増加をしているところでございます。 このような状況に鑑みまして、厚生労働省では、思春期から更年期に至る女性を対象に、月経困難症や子宮内膜症などの婦人科疾患も含めまして、女性の身体的、精神的な悩みに関する相談を行うための女性健康支援センター事業を実施しているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 支援センターというか、相談を受けているけれども、具体的に何か前進しているわけではないということも分かってまいりました。 この月経困難症って実は女性だけの問題ではないんですね。バイエル薬品の試算によれば、月経に悩む女性が社会に与える経済的な損失というのは六千八百二十八億円ということも推定されております。そのうち七二%が労働生産性の喪失であるということです。社会的な損失もこれとても大きなものですし、女性にとっては物すごくこれは苦しいものでございます。 一方で、子宮頸がんというのはだんだん若年化をしておりまして、がん検診の対象年齢となる二十歳、これ、なかなか認識できませんよね。自分ががんになるなんて、私も二十歳のとき思ったこともございません。このことからも、若い女性に対して、自らの身体がどうなっているのかなという気付く機会でしたり、これから人生の中で、自分がライフイベントの中で妊娠、出産をするということはどういうことなのかということを考えるためにも、二十歳の節目検診のようなものを行って、妊娠、出産、体の悩みなどを相談できる体制を構築してはどうかと考えますけれども、大臣、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今お話ございましたように、若いうちからというのが大事だということでございまして、思春期それから妊娠・出産期等のライフステージごとに異なる特有の健康課題をそれぞれの女性が抱えておられるわけで、その世代に適切に対応した施策を展開するということが大事ではないかというふうに思っておりまして、現状でも、例えば思春期における健康相談、あるいは性感染症対策、それから妊娠・出産期における子宮頸がん対策など、世代ごとの健康課題に対応した様々な施策を通じて、女性に自らの体の状況について知る機会を提供をしているということでございます。 一方、各種検診は、地域とか職域等の各制度における必要性を踏まえて、科学的なエビデンスに基づいて検査項目あるいは対象年齢を設定しておりまして、御提案の二十歳節目検診、これについても同様に、必要性や科学的なエビデンスといった観点から検討されるべきではないのかなというふうに思います。 妊娠、出産に関する様々な悩みによる相談に対応するため、思春期から更年期に至る女性を対象に女性の身体的、精神的な悩みに関する相談指導を行うための女性健康支援センター事業、それから不妊や不育症に関する相談支援を実施している不妊専門相談センター事業といった取組も推進をしているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 大臣、なかなかワンストップサービスというわけにはいかないんです。いろんなところに分かれておりまして、女性の特に若い方は、産婦人科というのは物すごく敷居が高いものなんですよ。そこを一歩やっぱり踏み越えて、しっかり私どもが制度としてこれをつくり込んでいかなければ、これから女性というものはやはり仕事もしなければならない、子供を産まなければならない、介護もしなければならない、もうならないならないで何重苦も背負わされてしまいます。ですから、その入口のところでしっかりと我々が守ってあげようじゃないかというぐらいの是非心意気で少し御検討いただきたいと思っております。 実は、先ほどから挙がっております女性健康支援センターの問題でございます。 これ、私、調べてみましたら、二十四年度で二万六千六百五十三件相談がございました。しかし、残念なことながら、若い女性というものはなかなか日中そんなところに行くこともできなければ電話もできません。働いております。メールが、これ相談できるのが五十か所中十一か所しかございません。これでは、なかなか本当に相談が受けられているのかということも疑問に思われます。 そこで、山本副大臣にお尋ねしたいんですけれども、このことについてまず早急に整備すべきではないかと考えますが、いかがでございましょう。
○副大臣(山本香苗君) ありがとうございます。 今日、資料六、付けていただいておりますけれども、この事業を厚生労働省としてやっているわけでありますが、その運営方法については、御承知のとおり、実施主体である都道府県がやる、判断するということになっているわけなんですけれども、この女性健康支援センターの利用というものがおっしゃるとおり促進されなくちゃいけないと思っております。 ですので、しっかり工夫をさせていただかなくちゃいけないと思っておりますので、今日の御質疑を踏まえて、もう既に十一か所やっているところあるわけですから、そういったところの夜間や休日における相談指導の実施やメールによる相談の受付など、取組の好事例というものをちょっと集めさせていただいて、そして都道府県に情報提供して、しっかり利用しやすい相談体制というものをつくらせていただきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○薬師寺みちよ君 時間もないので、最後に一問だけ、大臣、お願いいたします。 先ほどからございます、保険者に任せたり市町村に任すよりも、これ、国家的なプロジェクトとしてしっかりと女性を守る、子宮を守るといったような観念がもうそろそろ必要なのではないのかなと私は考えております。大臣、もちろんこれ子宮頸がんだけではございません、ほかのがんにおきましても検診の後進国でございます日本でございます。国家的プロジェクトとしてどのように今後取り組んでいかれるのか、済みませんけれども、教えていただけますでしょうか。
○委員長(丸川珠代君) 大臣、端的にお答えください。
○国務大臣(塩崎恭久君) がん検診の受診率向上が当然最も重要な課題の一つであることはもう言うまでもないわけであって、子宮頸がんだけではなくて、乳がん等々、今クーポンがあるのは子宮頸がん及び乳がんということでありますし、がん検診五〇%集中キャンペーン期間の設定とか、がん検診五〇%推進全国大会の開催の取組を行ってきているところでございます。 加えて、がん検診の受診率の向上を実現するように、職域においても検診の周知が行われることは大変重要なことであって、平成二十一年からがん対策推進企業アクションと銘打って、現在約千三百六十の企業や団体を推進パートナーとして位置付けて、社内におけるがん検診などに関する普及啓発や職域におけるがん検診実施状況の把握などを行っていただいているわけでございます。 今後とも、引き続いて、基本計画に掲げたがん検診受診率の目標達成に向けて全力で取り組まなければならないというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 以上で終わります。ありがとうございました。
○東徹君 維新の党の東徹でございます。 まず、エボラ出血熱について質問をさせていただきます。 〔委員長退席、理事福岡資麿君着席〕 十一月七日の夕方でありましたけれども、大阪の関西空港に到着いたしました西アフリカ・ギニア国籍の二十歳代の女性の方が発熱しておるということでりんくう総合医療センターの方に搬送されました。その後、血液などの検体が国立感染症研究所の方に送られまして、八日午後には厚生労働省がエボラ出血熱のウイルスは検出されなかったということで発表をされました。 結果的にマラリアと診断されてエボラ出血熱の感染はなかったというわけでありましたけれども、今回の対応につきまして、厚生労働省と大阪府との連携においてどのような課題があったのか、まずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(三宅智君) 今回のギニア国籍の二十歳代女性のエボラ出血熱疑いに関する事案につきましては、検疫所におきまして検疫法に基づき必要な対応を行ったところでございます。 この際、大阪府に関しては、万が一エボラ出血熱の検査結果が陽性であった場合、接触者等の調査を実施していただく可能性があったため、初動対応の準備の観点から、厚生労働省における当該事案の公表前に大阪府に対して必要な情報を提供しており、特に課題はなかったものと考えております。 今後とも、水際対策と自治体の国内感染症対策と連携をしっかり取りまして、必要な対応を行ってまいりたいと思います。
○東徹君 これは報道でも出ていた話ではあるんですが、大阪府の方が、エボラ出血熱の感染があるのかないのか、これを何度も何度も問合せしたけれども連絡が付かなかったというような、報道でもありましたし、直接担当官の方にも聞きましたらそういうことを言っておりましたが、この点についてはどういうことだったのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(三宅智君) そのような報道があったということは承知しておりますが、その後、大阪府の方にも連絡を取りまして、どういうことかというふうにお伺いしたところ、大阪府とは厚生労働省、きちっと連絡を取り合ったんですけれども、なかなかマスコミの方にもそのようなお答えができないということでそのようなお答えをしたというふうに伺っております。
○東徹君 いや、そうじゃなくて、マスコミの方からも問合せがあって、感染しているんじゃないんですか、どうなんですかというふうなことを聞かれたけれども、そのことを答えようと思っても、厚生労働省に問合せしても担当者がいなくて連絡が付かないと、こういう状況が非常にあったということなんですけど。
○政府参考人(三宅智君) 厚生労働省の方では、遅くまでも含めましてずっと職員が詰めておったというふうに、そういう状況にございまして、報道について大阪府に確認をいたしましたけど、そういった担当者がつかまらなかったというような事実は確認をできておりません。
○東徹君 これは、私も報道を見て直接確認したら、やっぱり連絡が付かなかったと、こういうように言っておりますので、きちっとその辺のところは、あったのかなかったのか、もう一度しっかりと確認して、あったんだったらしっかりとこれから連絡が付くように対応を是非していただきたいと思います。 それからもう一点、今回の関西国際空港であったこのことについてなんですが、七日の夜に採取した血液の検体を検査しなきゃいけないということで、言ってみれば新幹線も止まっている時間帯ですから、新幹線が動いていれば新幹線で運ぶというようなことを当初から想定されていましたけれども、新幹線が動いていなかったということで、今回、七時間も掛けて国立感染症研究所の方に車で運んだと、七時間掛けてですね。こういった検体を運ぶのに、大変、七時間も車を乗って運転していくわけですから、非常に気を遣うというふうなこともありました。 〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕 これも、いつまでも、関空でもしエボラの疑いがあったということになれば、毎回毎回こうやって車で七時間も掛けて運ぶ、新幹線があれば新幹線で運ぶこともあるんだろうかもしれませんけれども、非常に時間のロスもあるわけでして、時間によっては感染症が広がっていくという可能性も出てくるわけでありますから、やはりここは時間を掛けないということが非常に大事だというふうに思うんですが、この検査ですよね、この検査をするに当たっては検査キットがあれば別に大阪でもできるというふうに聞いておるんですけれども、これは特に国際空港ですから、特に関空なんかは二十四時間の空港でありますし、普通の、言ってみれば伊丹空港とは全然違うわけでありまして、非常に外国から入ってくる飛行機も多いわけですから、ここは是非、今後わざわざ東京まで運ばなくてもいいようにやるべきだというふうに考えるんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(三宅智君) 現在、エボラ出血熱は第一類の感染症ということで、非常に扱いが難しいというところがございまして、現在は感染症研究所の村山の検査センターで検査をやっているという状況でございます。 御指摘のようないろんな検査方法の開発とか、どういう形で検査ができるかということは、今後また更に必要に応じて検討してまいりたいと思います。
○東徹君 今回、東京でもあって大阪でもあってということで、これを考えますと、今後やっぱり関空でもこういったことが起きてくるというふうに思うんですね。 そんな中で、今回みたいに夜だったら、やっぱり車で七時間も掛けて運ばないといけないというのはちょっと余りにも、その間、感染者も広がっていく、本当に感染していたらですけれども、そういったことも考えられますので、ここは是非、塩崎大臣、御検討いただきたいなというふうに思うんですが、一言答弁していただければ有り難いなと思うんですけれども。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今お話あったように、第一類ということでなかなか難しいことでありますけれども、しかし、今御指摘のように七時間掛かると。昼間であれば飛行機で一時間で来るわけでもございますし、もちろん新幹線でも三時間とかそんなもので行くと思いますけれども、そこまでやらなくても関西地域でできるようなということであると、これは村山の感染研のような能力を持ったところをほかにも持つかどうかという問題でもありますので、先生御指摘のとおり、スピードが大事なことでもございますので、何ができるか考えていきたいというふうに思っております。
○東徹君 ありがとうございます。 私も、その検査キットがあれば単純にできるのかどうかというところまでは研究したわけではございませんので、一度御検討していただければというふうに思います。 続きまして、次の質問に移らせていただきます。 先ほど山口委員の方から、今日は介護の日ということでありましたけれども、なぜ十一月十一日が介護の日なのか、ちょっと私も分からないんですが、何か、いい日、いい日、毎日、あったか介護でありがとうという、これ厚生労働省が決めたみたいでございますが、特別養護老人ホームにおけるユニットケアのことについてお伺いしたいと思います。 国の方ではユニット型の個室の設置を推進しておりますけれども、まず、ちょっと改めて、ユニットケアというのは、今、基準としてはどういう基準でユニットケアというのか、まず参考までにちょっと聞かせていただいてよろしいでしょうか。 大臣じゃなくていいんですけど。ユニットケアの定義について。
○国務大臣(塩崎恭久君) ユニットケアとはという定義でありますが、在宅に近い居住環境で、利用者一人一人の個性や生活のリズムに沿い、他人とのなじみの人間関係を築きながら家庭的な雰囲気の中で日常生活を営めるように介護、そのためにはハードとソフトの両面が必要であるというようなことが定義というふうに思っております。
○東徹君 ありがとうございます。大臣に答弁していただくとは思わなかったんですが。 このユニット型個室、先ほども大臣から話がありましたように、確かに、より在宅にというか、家庭的な環境をつくるというのが当初のユニットケアの理念であったというふうに思っておりますけれども、それがために、結構やっぱりハード的にも非常に設備費にお金を掛けなくてはいけなかったりとかするわけなんですけれども、このユニット型の個室でありますけれども、今年までに特養の定員の七割以上を個室で対応するという目標を立てた上で、二〇一一年には新築、改築、増築とも原則個室とする省令を出しております。二〇一二年には多床室の介護報酬を下げたということであります。 この国の方針を受けて、全国の自治体の多くは、新しく特養を開設する場合は個室型でなければ補助金は出ないというようになっております。入所者にとりましては、特養の平均的な月当たりの自己負担額でありますけれども、ユニット型の個室の場合が約十三万円、多床室の場合が約七・九万円というふうになっておって、特に国民年金のみで受給されている方は、ユニット型の個室というのはなかなかちょっと値段が高くて入所しづらいということで、厚生年金受給者の方でも受給額ではなかなか賄い切れないということも想定をされております。 ユニット型の個室は入居者のプライバシーの保護ということもありますし、また先ほどもありました家庭的な状況というか、普通ユニット型でないところだったらワンフロアで一人の職員がだあっと見ていったりとかして、どんどんどんどんと、利用者からとってみれば介護をしてくれる人が時間帯によってどんどんどんどん違った人が介護してくれることになるんですけれども、ユニットケアというのは、結構一人の介護者がある一定の人たちだけを見ていくということで、より介護する人とされる人とが非常に近いというような状況での介護を受けることができるということなんですが、このユニットケアはコストがやっぱり高いわけですよね。ハード面でも非常に高くなりますし、また職員を配置する上においても大変苦労があるというふうにも聞いております。 このユニットケアの個室でありますけれども、特養の入所待ちが全国で五十二万人いることからすると、ユニット型個室の設置を推進していくというのは、これちょっとやっぱり無理があるんじゃないだろうかというふうに思っておりますが、この点について大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私の地元なんかでも、いろんな介護関係の人たちと、あるいは施設をやっていらっしゃる方々とかといろいろお話をすると、いろんな意見があることは事実であります。 欧米の介護の現場のお話を聞くと、やはり個室以外というのはなかなか余り聞いたことがないわけであって、そういう意味で、目指すべき目標というのはやはりこのユニット型の個室というふうに考えることはあり得る話で、それを今やっているわけで、厚労省としては、特別養護老人ホームの入所者の生活環境の改善を目指す観点から、平成二十四年度から居室定員を原則として一人というふうにするとともに、平成十八年に策定をいたしました国の指針で、平成二十六年度の入所定員のうちユニット型施設の定員が占める割合を、先ほど先生がおっしゃった七割以上とすることを目標とするように自治体に求めてきているということでありますが、一方で、居室定員についての国の基準は参酌すべき基準ということになっておりまして、各自治体の条例において国の基準と異なる内容を定めることが可能になっておりまして、実際のところ、一定数の自治体が地域の実情に応じて多床室、複数のベッドがある部屋の整備を進めているところでございます。 各自治体においては、こうした取扱いも踏まえつつ、このユニット型の施設の整備目標の設定を含めて、特別養護老人ホームの計画的な整備を進めていただきたいというふうに思っておるところでございまして、今申し上げたように、参照すべき基準としての国としての目標というのを定めているということでございます。
○東徹君 ありがとうございます。 大臣おっしゃったように、いろいろ意見があるというのもそのとおりでありまして、ユニットケアやっているところの施設の施設長さんからすると、やっぱりユニットケアはいいんだというふうなことを言っておられますが、ただ、またそのデメリットもやっぱり当然あったりするわけでありまして、国の方ではこういう目標を決めてきたけれども、これからは自治体によって地域の実情によって考えてくださいよということでやっていくという答弁でございますので、それでいいのかなというふうに私自身思っております。 ということで、できるだけこのユニットケアが、結構やっぱり料金が高くて入所できないという問題もあるということも是非御理解いただければというふうに思いますので、お願いをいたします。 続きまして、最後になるかなと思うんですが、患者申出療養制度、いわゆる混合診療の解禁といいますか、このことについてお伺いをしたいと思います。 安倍総理は、今国会の所信表明でも、岩盤のように固い規制にこれからも果敢に挑戦していくというふうに述べておられました。医療分野での岩盤規制改革の象徴が混合診療の解禁なのかどうかはちょっと別といたしまして、私としましては、困難な病気と闘う患者の負担を軽くするためにも、できる限り身近な医療機関で治療を受けていただけるように、対象医療機関を多く認めていく必要があるというふうに考えております。 十月二十二日に開催された中央社会医療協議会では、対象医療機関を非常に絞った案が示されております。対象医療機関を絞るということになると、そもそも困難な病気を抱えている患者さんがなかなかアクセスをしにくくなっていくのではないかというような危惧をいたしておりますが、この点について見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(永岡桂子君) 患者申出療養についての御質問でございます。 この患者申出療養につきましては、患者からの申出を起点といたしまして、国内で未承認の医薬品などを迅速に保険外併用療養として使用できるよう新たな仕組みを創設することが、今年の六月ですね、規制改革実施計画に盛り込まれております。 十月の二十二日の中医協によりまして、この制度の運用に係る議論におきましては、患者の申出療養を受けることのできる医療機関の範囲について、患者にとってアクセスをよくするべきという意見、またリスクの高い医療であっても、臨床研究の中核病院に限ることなく、特定機能病院まで、そのレベルまで実施できるようにするということが、診療側そして支払側の双方の委員からの意見が出されております。 これを踏まえまして、十一月の五日の中医協におきましては、患者申出療養として、前例のない医療であっても、臨床研究の中核病院又は特定機能病院において患者からの申出を受けることとし……
○委員長(丸川珠代君) 申合せの時刻が過ぎておりますので、答弁を簡潔に願います。
○副大臣(永岡桂子君) はい。 各県ごとに少なくとも一つの医療機関は対象となるようにしていきたいというその方向性につきまして了承を得たところでございます。 引き続きまして、制度の子細につきましては、運用などにつきまして様々な関係者の御意見も踏まえながら検討をしてまいりたいと考えております。
○東徹君 時間になりましたので終わらせていただきますが、できるだけ患者がアクセスしやすいように是非御検討いただきたいと思います。 以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 外国人技能実習制度について聞きます。 六月に閣議決定された日本再興戦略で、対象職種の拡大、期間の延長の検討が盛り込まれました。具体的には、実習期間三年を五年に延長し、受入れ業種を介護など六業種に拡大する、社会・援護局長の私的検討会が十月末から開かれて、年内にも取りまとめる、異常な速さで拡大、延長が検討をされています。 そもそも、この技能実習制度というのは、現在十五万人が日本に来て実習していますが、開発途上国の人材が日本での実習で得た技術を母国で生かすという本来の目的は形骸化しています。単なる低賃金労働者の供給ルートです。そればかりか、長時間労働、最低賃金以下の労働が強いられ、深刻な人権侵害があると批判が高まり、ようやく二〇一〇年から見直して新しい制度になったけれども、依然として全国で賃金や残業代の未払、最低賃金法違反、旅券の取上げ、戦前のタコ部屋同様の劣悪な宿泊環境、高額な保証金、違約金徴収、パワハラ、セクハラ、もうこういうことが続いているわけです。 実習生が声を上げて行政や労働組合に相談しようものなら、即刻強制帰国。失踪事件も後を絶ちません。過労死や労災などの死亡例が増えているのも重大な問題で、この国会でも何度も指摘をされています。 厚労省にまず聞きますが、昨年の外国人実習生受入れ事業所数と監理団体数は、それからその中で労働基準監督署が是正勧告した受入れ事業所数と違反率はどれだけか、そして研修事業の窓口となっている国際研修協力機構、いわゆるJITCOが文書指導した受入れ事業主はそれぞれどれだけか、お答えください。
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。 厚生労働省として把握しております平成二十五年度の実習実施機関数は二万九百七機関、また監理団体数は千八百三十四機関でございます。平成二十五年に労働基準監督機関が実習実施機関に対して行いました監督指導における是正指導の件数は千八百四十四件、また違反率は七九・六%でございました。さらに、平成二十五年度にJITCOが実習実施機関に対して行った文書指導の件数は四百五十五件でございました。
○小池晃君 違反率の過去五年間の推移を見ますと、二〇一〇年から七四%、八二%、七九・一%、そして昨年七九・六%、ほぼ横ばいです。新制度になっても違反の状況は変わっていません。一方で、JITCOが行う文書指導は四百五十五件にすぎません。とても役割を果たしているとは言えない。 法務省に聞きますが、第六次出入国管理政策懇談会分科会が今年六月に報告を出して、そこでも人権侵害や劣悪な労働条件など様々な問題点が指摘されて、今回の見直しはこれらの指摘に対しても十分応えるものでなければならないことは言うまでもないとしております。しかし一方で、延長、拡大の方向も示しています。 法務省に聞きますが、同報告では、現在指摘されている問題点を徹底的に改善するとして、法令上で技能実習制度に関する監理団体の責務を規定する、あるいは外部からの理事、監事の登用や監理団体に対する外部監査の義務化を行うことを検討するとしております。こうした課題はいつまでに具体化、実施するんでしょうか。
○政府参考人(杵渕正巳君) お答え申し上げます。 技能実習制度の見直しにつきましては、法務大臣の私的懇談会である出入国管理政策懇談会外国人受入れ制度検討分科会の報告書におきまして、先生御指摘のような内容の監理団体による監督の適正化措置などを提言をいただいております。また、六月に閣議決定されました日本再興戦略改訂二〇一四におきましても、管理監督体制の在り方を抜本的に見直し、二〇一五年度中の新制度への移行を目指すこととされております。 現在、法務省におきましては、制度の見直しにつきまして、厚生労働省を始めとする関係省庁と連携しつつ作業を進めており、昨十日には法務省、厚生労働省で合同有識者懇談会第一回を開催したところでございます。この合同有識者懇談会では、広く各界の有識者に御議論をいただき、十二月上旬を目途に検討結果を取りまとめていただくことを予定しております。今後、同懇談会での検討結果をも踏まえ、所要の法改正等について検討し、二〇一五年度中の新制度への移行を目指して作業を進めてまいりたいと考えております。
○小池晃君 ちょっと、まともな検討をしているのかなと思いますよ。 だって、この拡大、延長という話というのは、これは今のような実態をちゃんと検証してからのはずであって、それを一体に進めているわけですよね、今。やっぱり私は、現行制度を徹底的に検証して、人権侵害などを根絶して初めて拡大とか延長という話は俎上にのせるべき話だと。こういった形で乱暴に拡大、延長する議論をするというのは言語道断で、法と正義が泣くと私は思いますよ、こんなやり方は。 その他の見直し案というのを見ても、例えば公的機関による監視体制の強化とか、入管、労基署が連携を密にして取締りを強化するというけど、今までやるやると言っていたことばかりなんですね、何の新味もない。 それから、技能実習生に対する人権侵害行為への対応の強化ということについては、関係行政機関の強化は必要だが、現下の行財政事情等でこれが十分に行えない場合は、行政機関の役割を補完する機関、現行制度においてはJITCOが実効ある監視を行える体制をつくる必要があるというふうに書いてある。JITCOがそれをできないから、今日の事態が生まれてきているんだと思うんですよ。 大臣、この検討分科会には厚労省も参加しているわけで、責任あると私は思う。私は、技能実習制度の問題点が、こんな次の通常国会に出すなんという形でのおざなりな検討で、こんな見直しで解決するとは思えない。どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今検討されております制度適正化に係る見直しというのは、もうさっきお話があったとおり、日本再興戦略の改訂二〇一四に基づいているものでございますけれども、これは、労使を始め各界の有識者からの意見を踏まえて取りまとめられた、先ほどの法務省の出入国管理政策懇談会の分科会報告が反映されたものだというふうに認識をしているところでございます。 具体的には、不適正な送り出し機関の排除を含めた送り出し国との政府間取決めの作成であるとか、あるいは新たな法律に基づく制度管理運用機関の設立、つまり、JITCOの今までの、どちらかというと管理をするのと推進をするのと交じったようなことがあったわけでありますけれども、そういうところを制度を整理をして、制度管理運用機関を新たに法律に基づいてつくるということなどによって管理監督体制の強化を行うなど、制度の適正な運営を確保するために必要な対策は十分盛り込まれているものだというふうに考えています。今まで全く制度の中で機能していなかった例えば都道府県の役割なども、私どもとしては、都道府県の役割も当然、中で出てくる話だろうなというふうにも考えているわけであります。 また、実習期間の延長等の制度の拡充に当たっては、やはりまずは管理監督体制の強化等の制度の適正化を図った上で実施するということにしておりまして、今後とも、この方針に沿って適切に対応してまいる所存でございます。
○小池晃君 まずは適正化と言うけど、だって、それと同時に出しちゃうわけでしょう、拡大の方針をね。それは私は間違いだと言っているんです。大臣、実態に対する認識が私は甘過ぎると、本当にすさまじい事態ですよ。 例えば、紹介すると、徳島県の二十六歳の中国から来た女性の話ですが、中国の送り出し機関に一年当たり二十八万円、三年間で八十四万円を納めて来日したと。縫製業で働いている。賃金は月六万円から七万円。朝八時から夜十一時、十二時近くまで、あるいは徹夜して働かされて、残業代が出ても、その中から借金した手数料を月三万程度返済するので、月三万円ぐらいしか入ってこない。休みは月一日程度。寮は六畳に二段ベッドを入れて十人で暮らしている。家賃二万五千円に加えて光熱料の名目で別途差し引かれて、もう全く最賃どころか本当にひどい状態なわけですよ。幾らひどい扱いを受けても、文句言ったら強制帰国になる、借金の残額分が返せなければ国に帰れないということで、事実上縛り付けられている。 こういう実態が、技能実習制度というのはもう日本中にあるわけですよ。だから、国連からも、そしてアメリカの人身売買報告書でも奴隷労働だと、そういう厳しい指摘がされているわけですよ。恥ずべきことじゃありませんか。大臣、今なお人権侵害が続いているようなこの技能実習制度の期間を三年から五年に延長することなど許されるんですか。対象業種の拡大なんてもってのほかじゃないですか。 私は、こんなやり方はおかしいと。もう見直すからいいんだと言うけれども、まずやるべきことは、徹底したこの制度の検証ですよ。廃止も含めて私は考えるべきだ。技能実習制度の廃止も含めた根本的見直しこそまずやるべきであって、それと何か同時並行でみたいな形で拡大する、こんなやり方は許されない。まずはやっぱり徹底的な見直しだと思いますが、それはいかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 我々、今回こういう提案をするに至るまでに、それこそあらゆる関係者からいろいろな話を聞いて、今先生が御指摘になったような問題もお話は聞いております。 例えば、日弁連の方々もおいでをいただきましたし、これは自民党の中でやっているときの話でありますが、まずは。当然、法務省でやって、先ほどの懇談会の分科会でも同様に聞いているはずでございますし、だからこそ、今回この新たな法律に基づく制度管理運用機関を設立をして、ここに立入検査権とかいろいろな形の今までにない強力な監督機能を付与して、それでこういう問題が起きないようにするということでもあり、また、先ほど申し上げたように都道府県の役割を明確化するとか、そういうような形であらゆることを考えて、この制度を適正化をし、そして強化をした上で今回の拡充に当たっての道行きを正していきたいというふうに考えているところでございます。
○小池晃君 じゃ、適正化やってくださいよ。徹底的に見直すんですよ。その結果、なくなったというふうに言える状況になって、じゃ、初めてこの次の議論になるわけで、これおかしいですよ、このやり方は、議論が。余りにも拙速だと私、思う。しかも、介護にこれを拡大する、これちょっと信じられない。 日本再興戦略では、これだけ問題がある中に、あえて介護職を含める、その理由は何ですか。その目的には介護人材不足の解消ということも含まれているんですか。
○政府参考人(田中茂明君) 日本再興戦略改訂二〇一四では、今委員からも御指摘がありましたとおり、産業競争力会議における議論などを踏まえまして、政府として閣議決定したものでございます。 産業競争力会議では、民間議員から技能実習の対象職種の追加に関しまして、介護分野等のサービス業など、今後海外における人材需要が増加することが見込まれる分野へと、その対象を拡充する方向で見直しを進める必要があるなどの指摘がなされました。 なお、法務省の第六次出入国管理政策懇談会外国人受入れ制度検討分科会におきましても、技能実習制度の見直しに当たっては、技能等の修得、移転といった制度の趣旨、目的に一致した受入れとなるよう改正することが必要である等の指摘もございました。 こうしたことも踏まえまして、日本再興戦略改訂二〇一四におきましては、外国人技能実習制度については、国際貢献を目的とするという趣旨を徹底するため、制度の適正化を図るとともに、対象職種の拡大などの抜本的な見直しを行うとしておりまして、対象職種につきましても、国内外で人材需要が高まることも見込まれる分野、職種のうち、制度趣旨を踏まえ、移転すべき技能として適当なものについて追加していくこととされたところでございます。その上で、介護分野につきましては、日本語要件等の質の担保等のサービス業特有の観点も踏まえつつ、年内をめどに検討し、結論を得るということが盛り込まれたところでございます。
○小池晃君 今の説明聞いたって、何のために介護に拡大するのか一言も言わないわけですよ。会議で長谷川何がしっていうのが言ったからやっているってだけの話です、今のは。全く根拠ない話ですよ、これは。 介護に求められているのは、身体介護のみではありません。認知症へのケア、予防からターミナルケアなど幅広い。介護には十分な教育と高度の専門性が必要です。単純労働と呼べるようなものではありません。この長谷川何がしがこれ拡大しろなんということで簡単にやっちゃいけないことですよ、これは。単に知識だけじゃ駄目なんです、これは。日本語によるコミュニケーション能力もちろんですが、日本の風土、文化、様々な価値観共有してこそ、私は要介護者と家族と心の通い合う介護ができるはずだというふうに思いますよ。 厚労省は、こんな議論を私、許しちゃいけないと思うんです。厚労省としては、究極の対人サービスですよ、介護というのは。こんな分野に人権を軽視するような実態がはびこっている外国人技能実習生を流入させて、介護サービスの質が担保できるとお考えなんでしょうか。介護を受ける人の生活、人権、生命が守れると考えているんでしょうか。じゃ、守れるっていうんだったら、その根拠を示していただきたい。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今御指摘ありましたように、介護分野につきまして、技能実習の対象職種を拡大するということにつきまして、本年六月の改訂日本再興戦略におきましては、日本語要件等の担保、そういったサービス業特有の観点を踏まえながら、年内に検討し、結論を得るということが決められております。 そこで、厚生労働省といたしましては、介護人材の受入れの在り方に関する検討会、これを設置をいたしまして検討を進めているところでございます。この検討に当たりましては、先生御指摘のように、介護は対人サービスでございます。また、公的財源に基づいて提供されるものである、こういったことを踏まえまして、介護サービスの質を担保するとともに、利用者の不安を招かないようにすること、これに留意して検討を進めることとしております。 今後、こうした点を踏まえまして、予断なく検討をしてまいりたいというふうに考えております。
○小池晃君 だから、できるんですかと言っているんですよ。対人サービスって認めたわけじゃないですか。それが外国人、今これだけ批判されている、この実態が、入ってきて守れるんですかと。 介護労働者の労働条件の改善というのは喫緊の課題だというふうに厚生労働省だって言ってきましたよね。外国人技能実習生を参入させることで、じゃ、厚労省がこれまで労働条件改善だと言ってきたことが達成できるんでしょうか。介護従事者の労働条件を悪化させる危険性はないのか。(発言する者あり)ないというんであれば、ないと与党が言っていますけど、私はそんな根拠全くないと。ないというんだったら、厚労省、根拠を示してください。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今申し上げましたように、この技能実習の対象職種の介護分野への拡大、これにつきまして検討会を設けて現在検討を進めている最中でございます。その検討の中では、今御指摘のありました外国人が担いますその業務内容に応じた適切な処遇を確保して、日本人の労働者の処遇とか労働環境の改善の努力、これが損なわれないようにすること、これにも留意して検討を進めることといたしております。 こうした点も踏まえまして、いずれにいたしましても、今後予断なく検討をしてまいりたいというふうに考えております。
○小池晃君 検討、検討、検討って、検討って三回も言って、どういう検討かも言わないで、検討していますとだけしか言わない。根拠ないわけですよ。これ危ないんですよ、こんなことをやったらば。 結局、介護は外国人の仕事であるというような意識広がってしまえば、これは、日本の若い人が介護で働こうという意欲だって減退することになりますよ。人材不足を加速することになると私は思う。今の答弁聞いても、何の方向性も示さないで全て検討します、検討しますと。これで来年の通常国会に出せるわけないじゃないですか。こんなでたらめなやり方で許されるわけないじゃないですか。 大臣、私は、外国人が介護分野で活躍することを全面否定はいたしません。しかし、その場合だって、きちっとした教育、語学の習得、労働条件の保障があってこその話ですよ。何よりも、やっぱり日本の介護労働者の労働条件が抜本的に改善されて、日本人がやっぱりこの職場で働きたいと思えるような魅力的な職場になってこそ、これが大前提だと。人手不足だから外国人を、劣悪な労働条件でもいいから、こういう議論じゃいけないと私は思う。 厚労省が私は今取り組むべきことは、技能実習制度の拡大ではないと思いますよ。まず、この技能実習制度の問題点を徹底的にただす、うみを洗い出すと。その改革をやって、もうこれで大丈夫だという制度にすることですよ、まずこっちは。同時に、介護の方は、徹底した抜本的な処遇の改善をする。介護報酬の六%削減なんてとんでもない話なんですよ。それをやっぱりはねのけて、本当に介護が魅力ある職場になるような、その政策的なイニシアチブを発揮するのが厚生労働省の私は仕事だと。 そういう中で、来年の通常国会に技能実習制度に介護分野を拡大する、こんなことは絶対にやめていただきたいと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 恐らく、自民党でも先生と全く同じ考えの人がいると思います。一方で、いや、やっぱりやるべきだという人もいるわけでありまして、恐らく共通しているのは、介護保険というのは、やっぱり公的な財源で対人サービスを行う大事な制度であって、やはり利用者が安心できる制度にしていかなきゃいけないということでありますので、これについては本当に年末に向けてしっかり議論をして、今のような御意見を出していただいて、それから先ほどお話がちょっと出ましたけれども、海外からも指摘を時々受けているということも十分踏まえた上で答えを出していかなければいけないと思いますし、また今先生御指摘のように、日本人の労働者の処遇改善、この努力をまずやるというのは当然のことで、これはもう何度も私もこの場で申し上げているとおりで、これは言ってみれば喫緊の課題として、豊かな人材が来てくれるように処遇改善をしていくということはもう当然のことでありますが、しかし、もう一つは、やっぱりこの技能実習というのはあくまでも国際的な貢献で、技能移転をしていくんだという制度の趣旨は外してはならないと。 こういうような連立方程式でもって、同時に最後には答えを出さないといけないというふうに我々はこの再興戦略でもって方向性を示されているわけで、それについて今、厚労省の中の検討会を含め与党の中でも御議論をいただいているんではないかなというふうに思いますし、こうして厚労委員会でも議論していただいていることがまたいろんな意味でインプットになって最終的な結論になってくるんだろうと思うんで、引き続き御議論を賜りたいというふうに思います。
○小池晃君 連立方程式にしちゃいけないんですよ、別の問題です、これは。連立方程式だからといって一緒に解決するなんということをやったら、私は、介護壊れる。 それから、今おっしゃったけれども、公的なお金が入るからこそ、これ大問題なんですよ。今までの技能実習制度はそういうのはなかったですよ。介護保険という公的なお金が入っていくような仕組み……
○委員長(丸川珠代君) 小池委員、済みません。時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○小池晃君 それをやっぱり許していいのかという根本問題が問われているということも指摘をして、質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 衆議院で労働者派遣法の改正法案、社民党的には改悪法案ですが、審議中です。今週中にでも強行採決されるのではないかということも言われており、それは分かりませんが、来週水曜日解散になればそれも全部吹っ飛んでしまうわけですが、派遣法は二度廃案になれば、もう国会に出すわけにはいかないと思っています。でも、解散の前に厚生労働委員会でぶっ飛ばすのが正しい厚生労働委員会道だと思いますので、しっかり質問したいというふうに思います。 労働者派遣法改正法案により正社員の道が閉ざされてしまうのではないか。これは、派遣元で無期雇用であれば一生派遣が可能です。三年置きに課を変えれば、人を替えれば派遣労働者を雇い続けることができる、正社員の道が歴然と閉ざされる。大臣、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の労働者派遣法の改正案においては、同じ事業所における継続的な派遣労働者の受入れについては三年という期間制限を課すこととして、さらに三年を超えて派遣労働者を受け入れようとする場合には、過半数労働組合等からの意見聴取を義務付けるということによって、派遣先で今御指摘の正社員が派遣労働者に代替されることを防ぐということとしておるところでございます。 今回の改正案では、派遣会社に対してキャリアコンサルティングとか、あるいは計画的な教育訓練を新たに法的に義務付けるということを行っているほか、派遣期間が満了した場合の雇用安定措置の実施を新たに法的に義務付けるということにしております。これらによって、正社員を希望する方にはその道が開かれるように支援を努めることとし、正社員への道が閉ざされるとの御指摘は当たらないと思っております。 また、派遣元の方では、無期雇用される労働者については、有期雇用の方に比べ雇用の安定が図られていること、あるいは、今回の改正案によって、派遣会社に対し長期的な観点に立ったキャリア形成支援を新たに法的に義務付けるということ等から、労政審の建議において派遣労働という働き方に見られる弊害が少ないとされたため、期間制限の対象外としたわけでございます。 さらに、今回の改正案によりまして、労働者派遣事業を全て許可制とすることで、労働者派遣事業の質のこれまで以上の一層の向上と業界全体の健全化が図られて、派遣労働者の雇用の安定と処遇の改善にもつながるということを期待をしているところでございまして、今お話しのように正社員への道が閉ざされてしまうのではないかという懸念に対しては、今申し上げたようなことを新たに義務付けたりすることによって、そういうことではないということを明らかにしているところでございます。
○福島みずほ君 一体どこを読めばそうなるのかというのがさっぱり分かりません。派遣元で無期雇用であれば、その人は一生派遣なんですよ。 リーマン・ショックのときに明らかになったことは、常用型派遣労働者のうち、無期派遣労働者は七二・六%解雇率、うち有期派遣労働者七七・五%。無期と有期で関係ない。無期雇用でも派遣切りが起きたんです。派遣元で無期雇用であれば一生派遣なんです。この人がどうして正社員になれるんですか──いや、駄目。大臣、お願いします。読まないで答えてください。
○政府参考人(坂口卓君) 今委員御指摘の無期雇用派遣労働者の雇用の安定の関係でございますけれども、先ほどもおっしゃいましたリーマン・ショックの後の段階で、二十四年の改正でも、派遣元と派遣先双方に、そういった中途解約をした場合にはちゃんと雇用安定の措置を図らなければならないというような形の措置を二十四年の法改正でも講じていただきました。 また、先ほど大臣が申しましたように、今回の法案の中では、キャリアコンサルティングでありましたり、あるいは計画的な教育訓練でありましたり、長期的なキャリア形成を視野に入れた形でそれも行わなきゃいけないというようなことも義務付けております。 それからまた、雇用の安定の関係につきましては、実は労働政策審議会の建議の中で、無期雇用の派遣労働者につきまして、派遣元事業主について、派遣契約の終了のみをもって解雇してはならないということを指針に規定したり、あるいは派遣契約の終了のみをもって解雇しないようにすることを許可基準に記載するということが適当であるということも建議の中でもいただいておりまして、そういった措置も含めまして雇用の安定をしっかり図ってまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 それは建議になっているのであって、この法案には入っていないですよね。 私が申し上げたいのは、先ほどからというか、ずっと政府はキャリアアップをやるからとおっしゃいますね。それは、この改正法案の三十条の二の「段階的かつ体系的な教育訓練等」、しかし、これは派遣労働者としての教育訓練じゃないですか。私が一番問題にしているのは、正社員への道が閉ざされるということです。派遣元で無期雇用であれば一生派遣が可能なんですよ。今部長が答えたのは、いや、それは解雇はしないよという話であって、この人は正社員になれないんですよ。 もう一つ。三年置きに人を入れ替えれば派遣を雇うことができる、あるいは課を変えれば雇うことができる。これも正社員の道を閉ざすことになるじゃないですか。派遣先の労働組合の意見聴取は意見聴取だけであって、大臣、こっちもこっちも正社員の道を別に義務付けていないんですよ。じゃ、正社員の道が閉ざされるじゃないですか。 キャリアアップの条文は、どこにも正社員化のためにというのはないんですよ。派遣としてのキャリアアップであって、私がここで質問している正社員の道を閉ざすことになりますねということに答えていないじゃないですか。大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) お言葉ではありますが、それぞれ、まず第一に、自ら望んで派遣を選んでいらっしゃる方がおられるということ、そしてまた、派遣でありながらやっぱり正社員になりたいと思っていらっしゃる方々がまた大体同じぐらいおられるというのが我々の調査での結論だったと思うんです。 そういう中にあって、したがって、派遣から正社員になりたい方については、当然のことながら、派遣会社においても、それから派遣先においても、正社員に向けてのインセンティブや支援策を今回新たに義務付けて用意をさせる。あるいは、元々正社員化をするためには、能力があるということが正社員になる可能性が高まるわけで、無理やり正社員にしてくださいといっても、それは企業がどう取るかの問題でもございますので、そういうことを考えると、いかにこの派遣会社に対して今申し上げたようなキャリア形成をできるような仕組みを義務付けるかということと、それから派遣先に対しても派遣労働者への正社員募集に関する情報提供を義務付けるとか、そういう形でチャンスを用意して、正社員を希望する方にはその道が開かれるように支援をするという観点から、今回の改善をもたらしているものでございます。
○福島みずほ君 どこの条文で正社員になれるんですか。
○政府参考人(坂口卓君) 御答弁させていただきます。 今大臣が御答弁させていただきましたように、今回の法案では、この段階的かつ体系的な教育訓練というようなことを新たに派遣会社に義務付けるということをもってして、そういう正社員を希望する方にその道が開かれるようにするということでございます。それからまた、今の条文は委員御指摘の三十条の二でございます。それからあと、大臣の方から、派遣労働者への正社員募集に関する情報提供を義務付けるということにつきましては、今回の改正法案の四十条の五の第一項ということでございます。 いずれも、今大臣が申しましたように、正社員を希望する方にその道が開かれるような、そういった支援の道を開くための措置を今回、今までなかった規定でございますけれども、新たに法制化するということでございます。
○福島みずほ君 キャリアプランの条文は単なるキャリアアップであって、派遣としてのキャリアアップじゃないですか。どこにもこれ正社員化への道ってないですよ。 それから、今回、どこで派遣の人が正社員になれるんですか。四十条の五のどこですか。これだと周知とかであって、四十条の五でどこが正社員になれるんですか。
○政府参考人(坂口卓君) 二点御質問をいただきました。 まず一点目の、三十条の二の方の規定でございますけれども、確かにこの中にそういった正社員という文字はございませんけれども、先ほど大臣も申しましたように、いろいろ、派遣労働者の方には派遣としてそのまま働きたいという方もおられます一方で、正社員としても働きたいという方もおられるので、その派遣労働者の方の今後のキャリア形成に資するようなという趣旨からいくと、正社員化にもつながるような教育訓練もそういった中身の中には含まれてくるだろうということでございます。
○福島みずほ君 書いていない、書いていないじゃない。
○政府参考人(坂口卓君) はい。 それから、第四十条の五の方でございますけれども、こちらの方につきましても、規定の仕方としましては、おっしゃるとおり、通常の労働者の募集を行うときは、そういったことについて、掲示の措置によって募集に係る事項を派遣労働者に周知するということで、募集の提供の機会ということをしっかり派遣労働者の方に知らしめるということを通じて、正社員への希望をされている方の道を開いていこうというものを新たに今回規定するものでございます。
○福島みずほ君 駄目ですよ、こんなの。今おっしゃった三十条の二はキャリアプランというか、これは派遣労働者としてのキャリアアップじゃないですか。問題にしている正社員化への道はどこにも条文書いていないですよ。四十条の五も正社員化への道なんてどこにも書いていないですよ。だから、正社員になれずに派遣のままの人が増える。今五四%が非正規雇用で、女性は物すごい高いですよね。その中で、ひと・まち・しごとの対策本部が出生率一・八とか言うけれども、そんなことになるわけないですよ。 一方で女性の活躍法を国会に出しながら、派遣法の改悪やって、女性たちが、事務職が本当に派遣から正社員になれないというふうに閉ざすような法律を提案しておいて、女性の活躍なんてちゃんちゃらおかしいですよ。女性を踏み付けにしてやるぞというのがこの法案じゃないですか。Women Shineというけれども、Women shine、これをある学者は女性死ねって読みましたよ。 派遣を増やすというこの法律は駄目なんですよ。だって、今日の答弁でも、どこにも正社員化への道って答えられないじゃないですか。縮小、廃止される直接雇用、これは努力義務も含めてですが、改正法案では現行法四十条の三で規定してある無期雇用派遣労働者に対する派遣先の直接雇用努力義務を全て削除しています。改正案は、制限期間を超えて派遣労働者を使用しようとする派遣先の労働契約申込義務を定めた現行法四十条の四も廃止をしております。 今部長は二つ言いましたよね。キャリアアッププランの三十条の二と、もう一つ、四十条の五だと。どこにも正社員化の義務は書いていないですよ。むしろ、今まであったのを改悪して、直接雇用の努力義務というのを本当に減らしているんです。これでは派遣だったら派遣のままじゃないですか、どうですか。
○政府参考人(坂口卓君) お答えいたします。 今回、今御指摘のありました関係でございますけれども、四十条の四でありますとか四十条の五につきましては、現在これは、四十条の四については期間制限の違反を防止するためということでございましたので、今回の規定の関係では、全体としてその目的については、前回のあの二十四年の法改正で入れていただきました雇用みなし規定というものがありますので、そちらの方に移し替えるということでございます。 それから、四十条の五につきましては、今回、派遣元の方に雇用責任を強く負わせるということで、この四十条の五は二十六業務の業務に限った措置でございますので、これについては、そもそも二十六業務との区分をなくすということも含めて今回削除するという規定で、先ほど申しましたような四十条の五という規定を新たに入れるということでございます。 以上でございます。
○福島みずほ君 四十条の三と四十条の四はどうですか。
○政府参考人(坂口卓君) 四十条の三につきましては、今回の規定でいきますと、新しい四十条の四に基本的には移行しているということでございます。それから、現行の四十条の四につきましては、先ほど申しましたように、四十条の四につきましては、現在、期間制限違反の防止ということを目的とした規定でございますので、これは先ほどの答弁の繰り返しになりますけれども、二十四年の改正で労働契約のみなし制度というものが違法派遣の場合については期間制限も含めて適用になるということで、そちらの方にカバーができるということで、現行の四十条の四については整理して削除するということでございます。
○福島みずほ君 この中で、やはり直接雇用の努力義務規定が縮小ないしは廃止されているんですよ。そして、さっき答えたように、正社員化への道がどこにあるかといったとき、三十条の二と四十条の五を言いましたよね。しかし、これはどこにも、正社員化への道についての規定の条文ではないんですよ。結局、何が今回の派遣法改正法案、問題か。正社員化への道を閉ざしちゃうんですよ。一旦派遣になったら一生派遣のまま、正社員になれないという点が最大の問題で、ここがこの法案、こんなことをやったら、というか、法律を私たちが作ることによってみんなの働き方が変わるんですよ。正社員への道を閉ざすことがどれだけ不安定雇用になるか。派遣元で一生雇用するからいいだろうという話では全くありません。 改正法案では、三年ごとに、派遣先の過半数労働組合に意見聴取を行えば、派遣労働者を変えれば当該部署で引き続き使用することが可能となります。しかし、派遣労働者自身は派遣元と派遣関係を結ぶ労働者であり、その意見が派遣先における過半数労働組合ないし過半数代表に反映されることは全くありません。労働条件の決定的変更に関わる聴取であるにもかかわらず、その過程において全く反映されないようなものの意見聴取を要件とすることは問題ではないでしょうか。大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、過半数労働組合等の意見聴取に関連してお話がございましたが、派遣先と労働者の間に雇用関係がない派遣労働については、派遣先において正社員から派遣労働者への置き換えを防ぐ、いわゆる常用代替の防止が課題だということでされてきました。 このため、今回の派遣法の改正案においては、同じ事業所における継続的な派遣労働者の受入れについては三年という事業所単位の期間制限を課すことにした、これが四十条の二でございますが、制度の趣旨が派遣先の常用雇用の正社員の保護を目的としているために、三年を超えて派遣労働者を受け入れようとする場合には派遣先の過半数労働組合等からの意見聴取を義務付けるということにしたものでございます。
○福島みずほ君 違う。大臣、分かっていないですよ。 私が質問をしたのは、意見聴取をするのに、その派遣労働者は派遣元と雇われているわけで、派遣先の労働組合とは関係がないんですよ。何で自分と関係ない労働組合の意見聴取がいいんですかという質問です。
○国務大臣(塩崎恭久君) それは、常用代替を防ぐということが課題とされてきて、その常用代替というのは派遣先の労働者の保護ということでございますので、今申し上げたとおりでございます。
○福島みずほ君 いや、私が言いたいのは、じゃ、この派遣先の労働組合の意見聴取ということは派遣労働者のための条文ではないということですね。というか、やっぱりこれの、労働組合の意見聴取をするということが、結局何の役にも立たないということなんですよ。 というか、じゃ、逆に、こういうふうにお聞きをいたします。 現在の労働関係諸法令における過半数代表規定において、その構成員として意見反映が全く行われていないにもかかわらず、労働条件その他の決定がなされる際の要件となるような規定が労働者派遣法以外にあるでしょうか。労働組合法十七条の労働協約の一般的効力、十八条の地域の労働協約における一般的効力以外で、労働者派遣法以外にあるでしょうか。
○委員長(丸川珠代君) 坂口部長、申合せの時間になっておりますので、簡潔におまとめください。
○政府参考人(坂口卓君) 今御指摘の労働関係諸法令で申し上げますと、過半数労働組合からの意見聴取が規定されている例としましては、就業規則の作成、変更に関わる労働基準法の九十条の一項の規定がございます。 ですから、こういった例も含めまして、一般に意見聴取の対象は、当該事業場において雇用される労働者から構成される過半数労働組合とその対象はなっているということで認識をしております。
○福島みずほ君 いや、私が聞いているのは、派遣労働者は派遣元との間の労働契約があるので、派遣先ではないということなんですよ。この労働組合の意見聴取は単なる意見聴取であって、何の役にも立ちません。 今日の審議の中で、結局、正社員化への道が……
○委員長(丸川珠代君) 恐縮ですが、時間を過ぎておりますので、おまとめください。
○福島みずほ君 はい。 正社員化への道が閉ざされるという、この派遣法の問題点は明らかになったというふうに思います。こんな法律を認めてはならないと申し上げ、質問を終わります。
○委員長(丸川珠代君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時三十七分散会