外交防衛委員会 第2号
- 発言数
- 446 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2014/10/16
会議録
○委員長(片山さつき君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官武藤義哉君外十八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(片山さつき君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。 岸田外務大臣、また引き続きよろしくお願いします。江渡防衛大臣、本当に御着任おめでとうございます。政務官当時、いろんな形で副大臣からの御指導を賜り、非常に気持ちよい勤務をできたことを感謝いたします。両大臣におかれましては、元気よく日本の安全保障を引っ張っていただきたいというふうに思います。 今日は、安全保障法制について中心に聞く予定ですが、その前に、非常に気になっております産経新聞のソウル前支局長の在宅起訴問題について確認したいと思います。 まず、官房長官が記者会見で、この問題は、報道の自由、日韓関係の観点から極めて遺憾である、民主国家としてあるまじき行為だと強く批判をしました。一方、韓国の法務大臣は国会の答弁で、虚偽の事実を報道し、訂正報道や謝罪もしないのに放っておくわけにはいかないと答弁。また、韓国の外交部も、日本よ冷静になれと、日本の反応を批判しました。 日本よ冷静になれと。これは、私はそのまま韓国にお返ししたい気分であります。私は、韓国よ目を覚ませと言いたいと、そう思っています。報道の自由は民主主義の根幹です。にもかかわらず、時の政権が、その報道内容が気に食わないからといって力で報道をねじ伏せる、これは言語道断だと思います。 外務大臣の一歩踏み込んだ所見をお願いいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) 本件をめぐりましては、政府としまして、累次にわたり懸念を伝え、慎重な対応を韓国側に求めてまいりました。にもかかわらず、この度、産経新聞前ソウル支局長が起訴されたこと、このことは、御指摘のように、報道あるいは表現の自由、さらには日韓関係の観点から極めて遺憾であり、そして深く憂慮しているところであります。 こうした考え方は韓国側に申入れをしているところでありますし、また、今後の状況についてもしっかり注視をし、そして適切に対応していきたいと考えております。
○佐藤正久君 私が問題意識を持っているものの一つが、今回、政府が司法と一体となって批判をしているというところなんです。これは司法の問題であるにもかかわらず、政府の外交部とか法務大臣までが一緒になって批判している。これは、やっぱり日本と同じ価値観を持っているという国としてはいかがなものかと思いますが、この点について外務大臣の所見をお伺いします。
○国務大臣(岸田文雄君) 本件につきましては、報道の自由、表現の自由の観点から、これまでも国内外の報道機関あるいは関係団体からも懸念の声が上がっていたと承知をしています。にもかかわらず、今回、起訴ということになりました。 我が国政府としましては、先ほど申し上げましたように、報道、表現の自由及び日韓関係の観点から極めて遺憾であり、そして事態を深く憂慮しているわけでありますが、あわせて、国際社会におきましても、米国からも、法律に係る我々の懸念について過去に説明してきたというような声明が発せられたり、ソウル外信記者クラブからも深刻な憂慮が表明されたり、また、国境なき記者団からも決定を非難する、こういった声明が発せられています。 こういった関係各方面から同様の懸念の声が上がっているということ、これは重く受け止めなければならないと考えています。
○佐藤正久君 私は当然の反応だと思っています。 今回、やっぱり問題意識を持っているのは、政府が司法と一体となって、三権分立じゃなくて一緒にやっていると、これは本当に日本と同じ価値観を持っている国かと、非常に疑問を提示したいと思っています。 さらに、今回、産経新聞の前支局長が起訴されましたが、ネタ元である朝鮮日報については何ら処罰もない。産経新聞は日本語で日本の読者に対して情報を発信した、朝鮮日報の記者は韓国語でこういう韓国の国民に情報を発信した、にもかかわらず日本だけというのは、これはどう考えてもダブルスタンダード、極めて異様、民主国家としてやっぱりこれはあるまじき行為だと思っております。これは日本だから、日本を狙い撃ちにした反日の動きにも見えかねません。 外務大臣、なぜ日本の記者だけ起訴か、これについてはどのような考えをお持ちでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 韓国側の対応について、その意図について私から何か確定的なことを申し上げることは難しいわけでありますが、様々な御指摘があります。こういった指摘については、しっかり踏まえつつ、我が国としまして今後の状況を注視しつつ適切に対応していかなければならないと考えています。
○佐藤正久君 これはどう考えても異様ですよ。韓国のやっぱりネタ元が何ら罰則がなくて、産経新聞の、ネタ元を利用した方だけを今回起訴すると、どう考えても私は異様だと思います。 さらに、今回、通常、本人が罪を認めない場合は、在宅起訴の場合、通常八か月ぐらいは一審の結論が出るのに掛かるという情報もあります。もう既に二か月出国禁止を食らっております。更に三か月出国禁止と。これは人道上も大きな問題だと官房長官も批判されましたけれども、今後外務省としてもこの出国禁止、これを解除する働きかけ、これは私は絶対すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、我が国としましては、邦人保護の観点から、産経新聞前ソウル支局長の身辺の安全確保について、韓国政府に対して適切な対応を求めてきているところであります。 そしてその上で、今後の対応につきましては、この場で具体的なことを申し上げることはまた様々な影響を引き起こすことになりますので控えたいと思いますが、是非、状況をしっかり注視して適切な対応を韓国側に求めていきたいと考えています。
○佐藤正久君 五か月間も出国禁止というのは、やっぱり官房長官が言われるとおり、人道上の私は大問題だと思います。これはしっかりと働きかけをお願いしたいと思います。 最後に、後ほどこの問題については北村同僚の委員の方に引き継ぎますが、最後に一点だけ、今回の問題については、国連の人権理事会、これにも働きかけを行うべきだと思っています。 実際に、二〇一一年、国連の人権理事会の報告書ではこう書いています。韓国公人や公的機関が名誉毀損の訴訟を差し控えるべき、批判に対する寛容の文化の浸透が民主主義にとって不可欠というふうに批判をしています。今回の在宅起訴の問題も、やっぱり国連人権理事会等に働きかけ、再度二〇一一年と同じように理事会のメンバーに韓国を再び訪問していただいて、前回から全然状況が改善していないということはしっかりと日本としても行うべきだと思います。 ほかからのいわれなき誹謗とか不法行為から日本の国益や日本人を守るというのは外務省にとっても非常に大事だと思いますし、情報発信の強化という上でも、国連人権外交を巻き返すという意味でも非常に大事だと思いますが、この点についていかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 国連の人権理事会ですが、定期的な会合は年三回ジュネーブで開催されていると承知をしております。そして、その会合におきまして、テーマ別あるいは国別の人権問題が議論されております。また、人権理事会の下に全ての加盟国が参加できる形で各国連加盟国の人権状況を一か国ずつ審査するUPR、普遍的・定期的レビュー作業部会も設置されており、ここでもまた定期的な審査が行われています。二〇一二年十月には韓国についてのこのUPR審査が実施され、我が国も参加し、韓国国内の人権状況について所見を述べた、こういったことがございました。 この人権理事会及びUPR作業部会を通じて、適当な機会があるかどうか、この点につきましては検討してみたいと考えております。
○佐藤正久君 是非ともよろしくお願いします。 日本の外務省の国連人権外交は、どちらかというと余り成果が芳しくないというイメージがやっぱり多いです。慰安婦の問題についても、日本国内の女性差別問題についても、なかなか外務省の意図が伝わっていないという部分が多いと思いますので、ここは性根を入れて対応していただきたいということを要望したいと思います。 それでは、安全保障法制の方に移ります。 私も元自衛官ですので、韓国やアメリカと連携した防衛協力は地域の安定や日本の防衛上も重要だと思っています。その意味で、今回の産経新聞の在宅起訴は日米韓連携の上でも早期の解決を求めたいと思っています。 まず、配付資料を御覧ください。 これは、日米安保条約に基づき在日米軍の基地使用に関わる交換公文です。このアンダーラインの箇所を見てください。日本から行われる戦闘作戦行動のための基地としての日本国内の施設及び区域の使用は、日本政府との事前協議の主題とするとなっております。つまり、日本は主権国家です。この事前協議は当然だと思います。 例えば、休戦が破られて朝鮮戦争が再発し、米軍が日本の米軍基地を使用して朝鮮半島で作戦を行う場合、交換公文のとおり、米国は日本との事前協議、これが必要だと、外務大臣、理解してよろしいでしょうか。
○政府参考人(冨田浩司君) お答えをいたします。 先生お配りの資料、一般に岸・ハーター交換公文というふうに呼んでおりますけれども、これは現在でも有効でございます。したがいまして、これは特定の事態に当てはめてお答えするのが適当かどうか分かりませんけれども、米軍が安保条約五条の規定に基づいて行われるものを除いて、日本から行われる戦闘作戦行動の基地として日本国内の施設及び区域を使用する場合には事前協議の対象となるということでございます。
○佐藤正久君 そのとおりなんですよ。 まあ六条事態、これは朝鮮半島有事も含みますけれども、この事前協議の内容をどれだけの韓国の国民とか政府が理解しているか、私は甚だ疑問です。 外務省は、この交換公文のことを韓国側にしっかりと説明しているんでしょうか。それとも、やっぱり遠慮して説明を余りしていないんでしょうか。どちらでしょうか。
○大臣政務官(宇都隆史君) 答弁申し上げます。 特定の事態につきましては、個別的、具体的に述べることは差し控えさせていただきますけれども、日米同盟に関しては、アジア太平洋地域の平和と安定に大きく貢献をしており、日米韓の三か国協力、そして東アジアの平和と安定を実現する上で鍵となるものと外務省としては強く認識をしております。 また、日米間において言えば、例えば昨年十月の2プラス2共同発表においても、日米韓の対話が日米が共有する安全保障上の利益を増進し、共有の価値を促進し、アジア太平洋地域の安全保障環境を改善するということを確認している状況であります。 委員御指摘の、しっかりと韓国の方にこういうことを発信しているのかということにつきましては、これまでも韓国を含む関係各国に我が国の安全保障政策、そして、この委員が今お示しになったようなことも含めまして丁寧に説明を行ってきている状況であります。 これからも、こうした安全保障面での日米韓の連携の戦略的な重要性をしっかりと念頭に置いて、引き続き丁寧に取り組んでまいりたいと思います。
○佐藤正久君 私は、そうは思いません。韓国国民がほとんど知らないと思いますよ、この件は。本当に知っていると思いますか、韓国の国民がこの事前協議事項について。ほとんど知らないですよ。 私は、ポイントは日米韓の連携というのが非常にこの地域の安定にとって大事だと。 実際に、普天間基地には日本と米国の国旗とともに国連の旗が掲げられています。これは、日本には朝鮮戦争の国連軍の施設として普天間基地など七か所が指定されているからです。また、韓国には海兵隊の部隊はおりません。日本にいます。第七艦隊等、海軍の主力部隊も日本にいます。韓国には小さな部隊しかいません。陸軍の大きな兵たん施設も、韓国ではなく日本です。 すなわち、朝鮮半島有事の際に在日米軍と在韓米軍が連携して動かないと作戦が成り立ちません。でも、在日米軍が動くためには、この事前協議が、日本の同意がなければ動かないんですよ。だから、今回のガイドラインの中間報告でパートナーとの連携が大事だと六章でうたっているように、日米韓の防衛協力がこの地域の安定につながることを韓国国民にもっと私は発信すべきだと思います。 防衛大臣のお考えをお伺いします。
○国務大臣(江渡聡徳君) まず、佐藤委員には、私が防衛副大臣時代に大変お世話になったことをまず厚く御礼を申し上げたいと思います。 それではお答えさせていただきたいと思いますけれども、まずは、この日米同盟は、我が国の平和と安全のみならず、アジア太平洋地域の平和と安定のために極めて重要な役割を果たしておりまして、我が国に駐留する米軍のプレゼンスというものはこの地域における不測の事態の発生に対する抑止力として大変重要な機能を果たしていると私自身も考えているわけであります。 また、我が国と韓国は、共に米国の同盟国といたしまして、この地域の平和と安定に関して共通の利益を有しておるところでございます。 こうした中、日米同盟の強化や、あるいは韓国との協力強化というのは、さらには日米韓のこの三か国の協力強化というのは、まさにこの地域の平和と安定の確保にとりまして非常な重要な意義を有しているというふうに認識しているわけであります。 ですからこそ、そのような認識の下、防衛省といたしましては、様々な機会を捉えながら、韓国との交流とか対話、あるいはこの日米韓の協力というものの推進に努めてまいりたいと、そのように思っているところでございます。
○佐藤正久君 ありがとうございます。 韓国国民にやっぱりこういうことを、実際、在韓米軍、在日米軍がどういう構成になっているか、この事前協議事項というのはやっぱりいろんな形で説明すべきだと思います。別に休戦協定の敵は日本じゃないんですよ。そこを、あたかも日本が敵ではなくて、日本はまさにパートナーですから、その原点を間違ってはこの防衛協力はできないと思います。 それでは、防衛大臣に伺います。 朝鮮半島有事、これは周辺事態に該当する場合があると思いますが、大臣の認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 地域の限定というものはきちんとなされておりませんものですから、個別具体的なことのお答えは避けさせていただきたいと思っております。
○佐藤正久君 確かに、周辺事態は地域の概念ではないということではありますけれども、でも、今回の周辺事態、これを作ったときの背景はやっぱりどうしても朝鮮半島、北朝鮮ですから。この朝鮮半島有事、まさにそういうことを前提に、今回、安全保障法制もいろいろ、予算委員会を含めていろいろ議論をしました。 普通に考えれば、やはり朝鮮半島有事、日本の方に、また、そういう行為がなされない場合は、これは誰が考えても周辺事態、まさに邦人保護もそういう観点で、今回、日米ガイドラインの方もなっていると思います。 それでは、今回、防衛計画の大綱等を含めて議論になりましたグレーゾーン、グレーゾーン事態の定義、これを、防衛大臣、防衛省、局長でも結構ですから、御説明願いたいと思います。
○政府参考人(黒江哲郎君) グレーゾーンの事態の定義でございますけれども、これは国家安全保障戦略あるいは防衛計画の大綱におきまして、純然たる平時でも有事でもない事態という、そういう定義をいたしております。したがいまして、これは法的な概念ではないということでございます。
○佐藤正久君 今回、ガイドラインの中間報告を政府は発表しました。それを受けて、新聞記事で認識がばらばらなものの一つがこのグレーゾーン事態と周辺事態なんです。もういろんなことを各新聞がいろいろ書いていて、それが合っていない。 防衛省に確認します。これは局長で結構です。グレーゾーン事態に含まれない周辺事態というのはあるんでしょうか。もう一回確認します。グレーゾーン事態に含まれない周辺事態というのはあり得るんでしょうか。
○政府参考人(黒江哲郎君) 先生、今の御質問は、グレーゾーンの事態と周辺事態との関係といいますか、そういうことだと思いますが、グレーゾーンというのは、先ほど申し上げました法的概念でなくて非常に広い概念でございますので、周辺事態というその法的概念に当たるものだけを指しているのではないというふうに考えております。
○佐藤正久君 だから、周辺事態はグレーゾーン事態に含まれないという場合はあるんですかと。グレーゾーンの方が広くて、有事じゃありませんから、周辺事態は有事じゃないでしょう。今のガイドラインでも平時、周辺事態、有事でしょう。今、グレーゾーンというのは平時でも有事でもないと言っているんですから、周辺事態は、グレーゾーンに含まれない周辺事態はあるんですかと。私はないと思いますけれども、いかがでしょうか。
○委員長(片山さつき君) 黒江防衛政策局長、その辺を明確にお答えください。
○政府参考人(黒江哲郎君) 周辺事態につきましては、法律上、これは、済みません、そのまま申し上げますと、「そのまま放置すれば我が国に対する直接の武力攻撃に至るおそれのある事態等我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態」ということでございますので、グレーゾーンの事態との包含関係でいいますと、グレーゾーンの事態の方が広いということだと思います。
○佐藤正久君 つまり、有事の前ですから、周辺事態は、今のガイドラインでもそうですよね、有事の前だからグレーゾーンの方が広いと、グレーゾーン事態の中に入るという認識でいいですか。
○政府参考人(黒江哲郎君) そのような認識で結構でございます。
○佐藤正久君 この部分の説明から入らないと、国民はみんなもう混乱しちゃうんです。ある報道は、グレーゾーンと周辺事態を並列していますから。 さらに、次、確認します。集団的自衛権に基づき武力を行使する事態、これは自衛権の発動です。集団的自衛権に基づき武力を行使する事態はグレーゾーンに入るんでしょうか、それともグレーゾーンと日本有事の間に新たな概念として設けないといけないという考えなんでしょうか、どちらでしょうか。
○政府参考人(武藤義哉君) お答えいたします。 集団的自衛権につきましては、先般の閣議決定の中で新三要件ですね、そういう新三要件が満たされた場合の武力行使、そうしたときに国際法上の根拠が集団的自衛権となる場合があると、こういうことでございます。 グレーゾーンに関しましては、必ずしも法的概念ではないということで、今御説明ありましたように、広いものであるということでございますが、一方は法的概念でございませんので、なかなか明確にその関係を定義することは、述べることは難しいですけれども、ただいま申し上げたようなことでございます。
○佐藤正久君 これは駄目ですよ。ここは明らかにいずれしないと。 だって、今のガイドラインは、平時と周辺事態と有事でしょう。有事は今まで個別的自衛権の有事ですよ。今度は、新三要件に基づいて武力を行使する場合があるのが限定的とはいえ集団的自衛権ですから。集団的自衛権は、これは周辺事態の場合のときに使う場合もあれば、そうじゃない場合もあるでしょう、恐らく。でも、その集団的自衛権を行使する武力の行使は、じゃ、どこに位置付けるのかと。これはグレーゾーンの方に位置付けるのか、それともグレーゾーンとその日本有事の間に位置付けるのか、この辺りはいずれはっきりしないと、これは国民が本当に混乱します。 今までもう政府は盛んに平時でも有事でもないグレーゾーンということを使ってきた以上は、そこは整理しないと非常に混乱すると思いますが、これ、いかがでしょうか。これは、大臣、もしよければ答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(江渡聡徳君) 今先生、もう議論がされていて、ある程度は頭の中の整理があろうかと思っておりますけれども、あくまでも、この集団的自衛権の行使を行うという場合は、あくまでも我が国の存立を全うし、国民の命と平和な暮らしを守るためのやむを得ない自衛の措置を認めるものであるということで、今までも答弁させていただいているわけであります。 ですからこそ、たとえこの集団的自衛権の解釈の下で武力の行使を行うといった場合においても、新三要件にきちんと当てはまるかどうかということを個別具体的に政府として判断させて行うということですから、かなり限定的な形になるということで御理解いただければ有り難いなと思っております。
○佐藤正久君 当然、そういう限定的ということは理解しています。 ただ、今回、まさに新たに、有事でもない、周辺事態でもない事態として、今までの個別自衛権の発動でもない段階として集団的自衛権を位置付けるわけですから、日本が攻撃される前ですから、そういうときの武力の行使、これは、集団的自衛権の行使というのは、大きく言えばグレーゾーンに入れるのか、それとも別個に規定するのか、これは今後の多分議論のまさに、まだ途上かもしれませんが、この辺りの区分はしっかりと説明しないと、これは国民本当に混乱しますよ。いかがですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) まさに先生の御指摘というのは、ある意味では正しいことであろうというふうに思っております。 また、今議論されて、ほかの委員の方々もある程度の理解がなされたと思いますけれども、それぞれの事態というものは性質がかなり異なるものですから、いずれにいたしましても、これからの法整備、今後の国内法の整備におきまして、まさに先般の閣議決定というもので示された基本方針の下においてのグレーゾーンから集団的自衛権に関するものまでも一括して作業しながら進めていきたいと、そのように思っているところでございます。
○佐藤正久君 もうこれは外務大臣、防衛大臣にしっかりお願いしたいと思います。非常に国民にこれ分かりやすく言わないと、いろんな言葉が羅列しているものですから、新聞もみんな間違っちゃっているんです。それは合っているのかもしれません。もうポンチ絵も表もばらばらなんです、今、この前のガイドラインの中間報告が出た後。 そういう面で、私は、どちらかというと、グレーゾーンとは切り分けた方が個人的には、武力の行使ですから、グレーゾーンのままでは武力の行使の前の段階かもしれませんので、自衛権の発動ではありませんので、そこは分けた方が私は分かりやすいんではないかなと。新たな体系をまたお願いしたいと思います。 ただ、実際に、今回、これを立て付けをする場合、普通の国は集団的自衛権とか個別的自衛権とか余り分けて書いている国は少ないように思います。そういう中であえて集団的とか個別的と分けて書くということは、私は、非常にこれから議論の中で、ほかの国の例も参考にしながら、どういう形がいいのかということで、一番部隊が動きやすい形をつくっていただきたいということを要望させていただきたいと思います。 次に議論しないといけないのが、やっぱり今回の新聞報道も勘違いしているのが事態区分とシームレスの関係なんです。 今回、閣議決定に基づく安保法制の方向性も、あるいは日米ガイドラインの見直し、これは両方ともシームレス、切れ目のないということが盛んに強調されています。特に日米ガイドライン、この中間報告の概要版には七回もシームレス、切れ目がないということが出てきます。 このシームレスな対応といった場合、今まで、今のガイドラインが使っている平時、周辺事態、あるいは有事、これとの関係、これはどのように我々は理解をしていったらよろしいんでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 まさに今委員が御指摘のとおりでありますけれども、我が国を取り巻く安全保障環境というのは一層厳しさを増していくこの中におきまして、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために切れ目のない安全保障法制というものを整備するということはもう必要不可欠なことであろうと思っております。 一方で、御指摘の観点から、シビリアンコントロールの観点から手続の確保ということも大変重要であろうと思っておりまして、閣議決定におきましても、民主的統制の確保ということが求められることは当然として、我が国ではなく他国に対して武力攻撃が発生した場合に、憲法上許容される武力の行使を行うために自衛隊に出動を命じる際には、現行法令に規定する防衛出動に関する手続と同様、原則として事前に国会の承認を求めることを法案に明記することとしておりますし、また、これからの具体的な法制の在り方とか法整備の内容というのは今現在検討中でありますけれども、いずれも今委員の御指摘を踏まえながら、閣議決定で示された基本方針の下において国民の命と平和な暮らしを守り抜くため、あらゆる事態に切れ目のない対応を可能とする観点から検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
○佐藤正久君 ありがとうございます。 確かにシビリアンコントロールの観点等もあり、今までは平時、周辺事態、日本有事と区分して、それぞれの事態区分に基づいて日米の協力内容とか武器使用権限というものを規定してきました。 ただ、これでは、現場はどうかというと、平時と周辺事態の間に隙間があり、周辺事態と有事の間に隙間がある。これだと切れ目のないシームレスな対応とやっぱりなかなか言えない。それは現場と国会のギャップかもしれませんけれども、こういう今まで問題意識としてそこにギャップがあるからこそ、今回そこを今の段階では決めずに、平時から緊急事態という形でガイドラインの中間報告をされていると私は思います。 平時、周辺事態、こういう有事というふうに事態区分をやってしまうと、その間に切れ目が出る可能性があるという、この問題意識は共有されていると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 まさにそのような観点があるからこそ、今回シームレスな対応をどのようにしたらいいかということで、現在政府部内で検討を進めているというところでございます。
○佐藤正久君 これは、真剣に考えていただきたいのは、まさに事態区分とシームレスというのは相反するんですよ。これは誰が考えても。やっぱりどうしてもそこの連接性が、この事態区分認定ということまでは、現場とその事態認定のときのタイムラグありますから、そこはどうしてもギャップが生じやすい。そこを、いかに今回知恵を使ってシームレスな対応と事態区分を組み合わせるかと。まさに今回の私は安保法制にとって非常に大事な分野だというふうに思っています。 ただ、大事なことは、我々は主権や国民の権利を守ることが目的であって、事態区分を守るのが目的じゃないんです。現場が本当にいかに主権や国民を守るために動きやすいという形での議論というのも非常に大事だと思いますので、特に防衛大臣におかれましては、現場を預かる指揮官でもございますから、しっかりその点も踏まえて検討を進めていただきたいと思います。 次に、今週の日曜日のNHKの番組で、ガイドラインの見直しの最終報告の前には安保法制の全体像を示す、そういうふうに高村自民党副総裁や北側公明党副代表等が言及されました。私も、ガイドラインの最終報告の前にはやはり安保法制の全体像がないとなかなかそこはシンクロしない、もっともな意見だと思います。 防衛大臣、ガイドラインの見直しの最終報告の前には安保法制の全体像を示す、こういう高村副総裁と同じ認識でよろしいでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 今の御質問、大変大事な点であろうと思っておりますけれども、その辺のところもしっかりと与党と協議をさせていただいた上において決めさせていただきたいというふうに思っております。
○佐藤正久君 ここは非常に多分大事なポイントだと思います。だから、そういう意味において、今、ガイドラインの最終報告の時期、これは今年の年末、これは変わりないという認識でよろしいでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 もう委員も既に御承知だと思いますけれども、このガイドラインの見直しにつきましては、先般七月一日の閣議決定において示されました、国民の命と平和な暮らしを守り抜き、国際社会の平和と安定にこれまで以上に貢献するという方針も踏まえまして、自衛隊と米軍の協力の在り方等について更に検討させていただいているわけでありまして、政府といたしまして、このガイドラインの見直しと国内法整備については両者を整合させて進めていく考えであります。 また、今後の法整備につきましては、政府として十分に検討、準備を行い、与党とも相談の上、国会に法案を提出し御審議をいただきたいと思っておりますし、またガイドラインの見直し作業につきましても、今回の中間報告を含め、引き続き国会の御関心に対しましても必要な説明をしていきたいというふうに考えています。 このように、政府といたしましては、両者の整合性ということも確保しつつ国会の御理解もいただきながら作業を進めていきたい、そのように考えております。
○佐藤正久君 ありがとうございます。 ただ、この今のやり取りをインターネットを見ている国民はちょっと分かりにくかったと思いますのでもう一度確認しますが、今、ガイドラインの最終報告は一応年末ということで日米で合意をしていると思います。ということは、この安保法制とか国会とか与党との調整の具合によってはこれがずれる場合もあるというふうに理解すればよろしいんでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 2プラス2で約束されたように年内ということで、今鋭意努力している最中でございます。
○佐藤正久君 分かりました。まさに年末に向けて今鋭意作業をしていると。その際においても、安保法制の議論とか、あるいは国会、与党との連携をしながらやっていくという答弁だと思います。じゃ、年末に向けて鋭意努力をしていただきたいというふうに思います。 さらに、今回の安全保障法制で、グレーゾーン事態、これに対する議論の中で、領域警備、この必要性も議論されました。実際に自民党は、衆議院、参議院の選挙公約で領域警備法の必要性を訴え、防衛大臣も私も当選し、この場にいます。与党協議では、領域警備は、残念ながら事例一、事例二、先送りされましたが、領空侵犯対処やあるいは中国公船への対応を含めて、今後、これが必要だというふうになれば政府の中で法整備を進めるというふうに総理は予算委員会で答弁をされました。 現場の自衛隊はやっぱり領域警備を望んでいる方が多い、この法律の整備を望んでいる方が多いというふうに認識しておりますが、防衛大臣におかれましても、今後、法案の検討の中でこの必要性がやっぱり高まったら、領域警備、これは総理と同じように検討するという考えでよろしいでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 武力攻撃に至らない侵害への対処といたしましては、自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に現に従事している米軍部隊の武器等を防護し得るように法整備を行うこととしておりますけれども、また、近傍に警察力が存在しない場合等の関与に関しましても、現時点では法整備を行う必要があるとの認識には至っておらず、運用の改善を検討しているところであります。 また他方、先般の閣議決定を踏まえ検討を行った結果、政府といたしまして法整備が必要であるという認識に至れば、与党においても改めて議論していただくというような形になろうかと思っております。
○佐藤正久君 やっぱり、南西諸島防衛を考えた場合、領空侵犯対処一つ取っても課題は多いと思います。領空侵犯対処は、相手国の飛行機が領空に入らなければ、実際、武器使用はできません。でも、島の領空って非常に小さいです。領土と領海の上が領空ですから、島はそこから、基線から十二海里しかありませんので、領空の外から相手国の戦闘機あるいは爆撃機等が島に対して攻撃をするということも可能です。 これは、やっぱり九十五条の武器等防護だけでは絶対に限界がありますから、いろんな面で検討を進めていただいて、必要だと思えば、しっかり領域警備法の中でそういうことも対応していただきたいというふうに思います。 次に、アセット防護についてお伺いします。 これは、現場の自衛隊が待ち望んでいた武器使用権限だと思います。自衛隊法九十五条の自衛隊の武器等防護のための武器使用、これに近い考えですけれども、これは理論的には、平時あるいはグレーゾーン事態、有事、いずれの場合もこの法的権能というのは生きているというふうに理解してよろしいでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えいたします。 今委員が御質問したことは、中間報告におけるアセット防護に関することだろうと思っておりますけれども、中間報告に言うこのアセットの防護に関する日米協力の在り方につきましては更に検討してまいりたいと思っておりますけれども、一般に、米軍部隊の武器等防護に関しましては、先般の閣議決定を受けまして、米軍部隊に武力攻撃に至らない侵害が発生した場合を想定いたしまして、自衛隊法の武器等防護等の考え方を参考にいたしまして、これと同様に、自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に現に従事している米軍部隊の武器等を防護するために必要最小限度の武器の使用を自衛隊が行うことができるように法整備をするというような方針でおるところでございます。
○佐藤正久君 まさにこれは、平時からグレーゾーンを含めてアセット防護ができるということは、実際にお互いに守り合うことができますから、これは、抑止力上もあるいは対処上も非常に有効だというふうには一般的に言える考え方ですので、しっかり対応していただきたいと思います。 次に、このアセット防護と集団的自衛権の関係ですけれども、例えば米艦防護の例、この前の事例三のような例でございますが、平時やグレーゾーン事態はアセット防護で米艦船を守り、新三要件の事態になれば集団的自衛権の権限で米艦船を守ることができれば、平時から有事まで切れ目なく相互に艦船を守り合うことができることになります。すなわち、格段に抑止力、対処力の観点からも向上するというふうに思いますが、防衛大臣のお考えをお伺いします。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 先般の閣議決定を受けまして、米軍部隊に武力攻撃に至らない侵害が発生した場合を想定いたしまして、自衛隊法の武器等防護の考え方を参考にして、これと同様に、自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に現に従事している米軍部隊の武器等を防護するために必要最小限度の武器の使用を自衛隊が行うことができるように法整備をする方針であるわけであります。 また、我が国に対する武力攻撃は伴わないが、米国に対する武力攻撃の一環といたしまして当該米軍が攻撃され、かつ、それが新三要件を満たすときには自衛の措置としての武力の行使が憲法上許容されるものと考えております。現に発生した事態の個別具体的な状況に即して、新三要件を満たすか否かを政府が全ての情報を総合して客観的に合理的に判断することになっております。 また、我が国の防衛に資する活動に現に従事している米軍部隊に対して攻撃が発生し、それが状況によっては武力攻撃にまで拡大していくような事態においても、自衛隊と米軍が緊密に連携して切れ目のない対応をすることが我が国の安全の確保にとっても大変重要なことであろうと考えております。 具体的な立法措置に当たりましては、先生の御指摘の点も含めながら、国際法に沿った措置となることを前提に、各種活動の運用の実情を踏まえながら更に検討させていただきたいと思っております。
○佐藤正久君 防衛大臣、非常に重要な答弁をありがとうございます。 これ極めて今重要な答弁で、これによってまさに、もうまさに切れ目なくという答弁ありましたが、切れ目なく対応できるんです。平時、グレーゾーンはこのアセット防護でやり、そこから、グレーゾーンから集団的自衛権を行使する事態、あるいは個別的自衛権を行使する事態、どっちに動くか分かりませんけれども、どっちに動いたとしてもお互いに守り合うことができる。切れ目なく現場はその連携を、平時からグレーゾーン、集団的自衛権事態あるいは個別的自衛権事態、これ切れ目なくできるという、極めてこれは有効な今回の考え方ですので、しっかりと現場が動けるような法整備をお願いしたいと思います。 次に、自衛隊法九十五条に基づく武器使用は国際協力活動でも認められています。アセット防護のPKO等国際協力の場面での適用は今回の閣議決定では言及されていませんが、海賊対処等日米の米艦防護等でも使えるようにすべきだと私は思いますが、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 これも先般の閣議決定を受けてなわけでありますけれども、米軍部隊に武力攻撃に至らない侵害が発生した場合を想定いたしまして、自衛隊法の武器等防護の考え方を参考にして、これと同様に、自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に現に従事している米軍部隊の武器等を防護するために必要最小限度の武器の使用を自衛隊が行うことができるように法整備をする方針であるわけであります。 具体的な法制の在り方や法整備の内容ということは今現在検討中であるわけでありますけれども、まさに先生の御指摘のような点につきましては、その課題というものも含めまして引き続き十分に検討させていただきたいと、そのように考えております。
○佐藤正久君 ありがとうございます。検討していただくと。 これ、やっぱり国際協力の場面で、特に今、これから国際協力で海上自衛隊等が艦船連携している場合もありますから、こういうときにアセット防護ができるとできないではえらい違いですから、しっかりとこれは積極的平和主義、あるいは隊員の命を守るという観点から検討していただきたいと思いますし、また、これは言いっ放しになりますが、これは米軍だけではなく、国際協力の場面においては豪州などパートナーとの連携というのが非常に大事になりますので、国際協力における相手先ということもいろいろ検討の中に入れていただければというふうに要望をしておきます。 次に、海洋安全保障については、今回の中間報告では、五章と六章、両方に言及されています。ホルムズ海峡の機雷の除去、これは、五章に当たるんでしょうか、六章の海洋安全保障に当たるんでしょうか。
○政府参考人(黒江哲郎君) 今の御質問でございますけれども、ホルムズ海峡における機雷の除去といったような特定の場所における特定の活動といったことの当てはめをこの場で申し上げるのは適切ではないと思いますので、その点についてはお答えを差し控えますが、五章と六章、両方にこれ書いてあるというのは御指摘のとおりでございまして、これは先生御案内のとおり、五章におきましては我が国の平和と安全といった観点、六章につきましては地域とグローバルな平和と安全、こういった取組ということで書いてあるわけでございます。 ですので、特定の活動の外形というよりは、その活動の目的によって我々これ両方に入れておるということでございますので、特定の活動がどちらに含まれるのかというのはまさに個別具体的な活動の目的を考えながら考えていくということになろうかと思います。
○佐藤正久君 私は、それは違うと思いますよ。 実際、今まで予算委員会の場で総理等が、ホルムズ海峡の事例についてこれは限定的な集団的自衛権の行使の一例だということを盛んに答弁されておりますから、限定的な集団的自衛権の行使の一つの例がホルムズ海峡における機雷の掃海であれば、これはどう考えても五章の我が国の平和と安全の部分に入るというふうに考えるのが普通だと思います。 これが遺棄機雷のような場合であれば、それは六章の国際協力かもしれませんが、実際、ホルムズ海峡の機雷の除去については今までさんざん国会答弁の中で総理自らこれは限定的な集団的自衛権の行使の対象となり得ると言われておりますから、これは五章の方に当たるんではないんですか。違いますか。
○政府参考人(黒江哲郎君) 繰り返し、ホルムズ海峡かどうかということは別にして、これは一般論として申し上げますけれども、我が国による武力の行使が許容される場合における活動ということでありますれば、これはどういった場合に武力の行使が許されるかと言えば、それは新三要件に当たる場合ということが当然含まれますし、そういった文脈で国会での議論がなされておりますので、そういう場合には五章の文脈で取り扱われるということだと思います。
○佐藤正久君 今答弁あったように、限定的な集団的自衛権に基づくそういう機雷の掃海であればこれは五章の方で読んで、それ以外の場合は今度は六章の方で読むということだと思いますけれども。実は、非常にその辺の辺りの中間報告の説明が曖昧なために、新聞報道が結構ばらばらの論調で書いている。だから、これはやはり国民にいろんな意味で情報を正しく発信しないと、この安全保障の議論というのは非常に発散しやすい部分があります。 安全保障法制の全体像はまだ先になるかもしれませんけれども、できるだけその事態区分ぐらいはこれはその前提として早めに示さないとどんどん拡散してしまいますから、ここはできるだけ全体像を示す前に事態区分ぐらいは早く整理をして説明をしていただきたいということを最後に要望します。 それでは次に、イスラム国対応について質問をさせていただきます。 法務省にお伺いします。今回、日本の大学生が私戦予備・陰謀罪が適用されて取調べを受けていると承知をしておりますが、簡単に私戦予備・陰謀罪について説明をお願いしたいと思います。
○大臣政務官(大塚拓君) お答え申し上げます。 犯罪が成立するかどうかは、委員も御案内のとおり、個別の事案において収集された証拠に基づいて判断されるということになりますので、一般論としてあくまでもお答えを申し上げます。 現行法制で刑法九十三条に私戦予備・陰謀罪というものが定められております。「外国に対して私的に戦闘行為をする目的で、その予備又は陰謀をした者は、三月以上五年以下の禁錮に処する。」というふうに定められておるところでございます。 これは証拠に基づいて具体的には判断をされることになりますが、当該事案がそのような目的、すなわち国家の意思と関わりなく勝手に外国に対し武力行使を行うという目的に基づいて予備・陰謀行為が行われたというふうに認められるならば、同条の私戦予備・陰謀罪が成立するというふうに解しております。
○佐藤正久君 ありがとうございます。 ということは、例えば政府ではない反政府組織の戦闘員として加わって戦闘行為を行うという場合は当てはまるということになるんですよ。だから、今回のまさにこのイスラム国もそうでしょうし、シリア政府に対抗する自由シリア軍とかあるいはウクライナ政府に対抗しているような親ロシアとか分離派というものに日本人が戦闘員として参加しようという場合、これもこの法が適用される場合もあり得るという理解でよろしいでしょうか。
○大臣政務官(大塚拓君) あくまでも一般論としてお答えを申し上げておりますけれども、その案件が証拠に基づいて、ある個人が日本国政府の意思によらずに、あるいは国家の意思によらずに外国に対して戦闘行為をすると、こういう目的を持って予備行為あるいは陰謀行為をしたというふうに証拠に基づいて認められるならば、それは委員おっしゃるとおり当たり得るということでございます。
○佐藤正久君 これは外務省の方に強くお願いしたいんですけれども、こういう外国人戦闘員という行為はやはり望ましくないと私は考えています。よって、こういうものを抑止する意味でも、やはりしっかりと日本政府として国連決議に基づいて対応するためにも、抑止力としてもこの法律、刑法というものは非常に有効だと考えます。 今後そういう戦闘員をもうこれ以上、阻止をする、渡航を許さないという観点を踏まえて、外務大臣の外国人戦闘員に対する対応、国連決議に基づく対応というものをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、この度採択されました国連安保理決議二一七八におきまして、テロ行為の実行、参加等を目的に渡航すること、あるいはこれらの渡航への資金提供等、これ国内法で犯罪化すること、こうしたことが求められております。我が国の国内法上、個別具体的な事情にもよりますが、テロ行為の実行のために渡航し、また渡航しようとする行為や、これらの渡航への資金提供等については処罰対象になり得るものと理解をしております。是非、今後各国の対応も踏まえつつ、詳細に政府部内で対応を検討していきたいと考えております。 そして、今紹介させていただきましたこの二一七八決議を踏まえつつ、暴力的過激主義対策あるいはテロ資金対策あるいは出入国管理等、様々な側面から我が国自身の取組を強化していきたいと考えております。
○佐藤正久君 ありがとうございます。しっかりお願いしたいと思います。 最後に、エボラ出血熱対応について一問だけお伺いします。 昨日も外務大臣は日米外相電話会談をされたと伺っております。また、総理もオバマ大統領と電話会談をされたと伺っています。このエボラ出血熱対応に対する日本の取組、更なる強化ということをうたわれておりますけれども、これについて簡潔に、もう時間がありませんので簡潔に御答弁願えればというふうに思います。
○国務大臣(岸田文雄君) エボラ出血熱の状況、大変深刻なものがございます。これは国際社会が一丸となって取り組むべき課題だと認識をしており、先日行われましたG7外相会合等においても声明を発表するなど、国際社会としてこの問題に取り組む姿勢が示されております。 御指摘の日米外相間の電話会談におきましても緊密な連携を確認したところでありますが、日本政府としまして安倍総理が国連総会にて発表しました四千万ドルの支援のうち二千二百万ドル、既に拠出のための手続を進めております。また、人的貢献も検討中でありますし、それ以外に防護服の提供など様々な形、目に見える形で支援を継ぎ目なく行うべくしっかりと支援策、加速していきたいと考えております。
○佐藤正久君 終わります。
○北村経夫君 自由民主党の北村経夫でございます。当委員会で質問するのは初めてでございます。岸田大臣、江渡大臣、よろしくお願い申し上げます。 先ほど、佐藤委員の方から質問が出ました、産経新聞前ソウル支局長の在宅起訴についてお聞きしたいと思っております。多少重複することがございますけれども、よろしくお願いいたします。 先ほど、佐藤委員も今回の一連の出来事というのは異様だというふうに形容しておりました。政府と司法が一体となっているのではないかというような指摘もあったわけでございますけれども、それに対して岸田大臣、答弁されました、深く憂慮している、今後の動向を注視していると答えられましたけれども、私はまだまだ甘い対応だというふうに感じております。 私からは、今回の一連の動き、この異様さを御紹介したいというふうに思っております。まだ、この産経新聞の前支局長の在宅起訴というのがどういうふうな経緯で行われたかというのは御存じない方も多いのではないかというふうに思っておりますので、ちょっとその辺をかいつまんでお話ししたいというふうに思っております。 コラムの内容をめぐって名誉毀損に当たるというふうなことになったわけでございますけれども、このコラムの内容というのは、事故当日に、事故当日というのはセウォル号、四月十六日に沈没しました、その当日に朴槿恵大統領の所在が明確ではなかった、そのてん末について、朝鮮日報の記事やあるいは国会でのやり取り、その議事録を基に書かれた、分析し、記者の論評が加えられたものでございます。 空白の七時間と言われております。これは、公にちゃんと韓国政府から明らかにされていますけれども、この当日の七時間、朴大統領と事故報告等のやり取り、書面や電話でのやり取りというのが二十一回行われましたけれども、対面報告、実際に会って報告されたのは一度もなかったということであります。ましてや、大統領主宰の会議というものもなかったという、この事実があるわけです。 そして、私は新聞記者出身でございますが、やっぱりファクトに基づいて書くというのが原則であります。このコラムは、二つのファクトから書かれております。一つは、朝鮮日報の記事を基にして書いたもの。そしてもう一つは、正式な議事録に基づいて、議事録というのは大統領府の秘書室長と野党議員とのやり取りでございます、その議事録を基にして書かれたものであります。にもかかわらず、名誉毀損で起訴された。 異様さというのは、やはり加藤記者は日本語のウエブサイトに日本の読者に向けて日本語で書いているわけでございます。そのことが韓国の国内法で裁かれようとしているわけです。国内法というのは情報通信網法という法律でありますけれども、それが名誉毀損に当たるというふうにしているわけでございます。 私は、韓国というのは言論の自由を憲法で保障している民主主義国家であります、その民主主義国家において最高指導者も言論の批判の対象になる、これが普通だろうというふうに思っているわけでございますけれども、改めまして外務大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 本件につきましては、日本政府としてこれまでも累次にわたりまして懸念を伝え、そして慎重な対応を求めてきました。にもかかわらず、この度、起訴ということになりました。 先ほども答弁させていただきましたが、報道の自由、表現の自由、あるいは日韓関係、こうした観点から極めて遺憾であり、そして深く憂慮しているところであります。今回の起訴を受けまして、日本政府としまして、韓国政府に対しまして、今申し上げましたような憂慮、懸念につきまして厳重に申し入れたところであります。 そして、今回の件につきましては、ただいま委員の方からもいろいろ御説明がございました。こういった様々な御意見等もしっかりと踏まえながら事態を注視し、そして韓国に対しまして適切な対応を求めていきたいと考えております。
○北村経夫君 もう少し時系列で御説明したいわけでございますけれども、四月十六日にセウォル号が沈没した。そして、先ほど指摘した国会での議論というのは、この夏、七月七日に行われております。そして、朝鮮日報のコラムが書かれたのが七月十八日でございます。これを受けて加藤記者がコラムを書いて掲載したのが八月三日でございます。 そして、ここも不可解なのでありますけれども、その八月三日の翌日、四日に、韓国語のニュースサイト、ニュースプロというところが無断で翻訳して掲載した。そして、三日後の七日、韓国大統領府が産経新聞に法的責任を取らせるというふうに明言をしたわけですね。それを受けて、八日、ソウル中央地検が加藤記者に対して出頭要請をしております。九日、これは岸田外務大臣、日韓外相会談で、報道の自由との関係で注視という懸念を伝えておられます。素早い対応だったと思うわけでありますけれども。 そして、八月十八日、加藤支局長が出頭いたしました。で、事情聴取が行われたんですけれども、このときの第一回目の事情聴取は八時間近く行われています。そして、第二回目の事情聴取が八月二十日に行われています。このときは一回目よりも長く、九時間近く事情聴取が行われているわけであります。そして、三回目でありますけれども、十月二日、ソウル中央地検に出頭して、このときは三時間近くの事情聴取だったと聞いております。 十月八日、ソウル中央地検が起訴、在宅起訴としたわけでありますけれども。そして、昨日でありますけれども、報道によりますと、出国禁止期間、これは三か月延長ということを決めたというふうになったようであります。 今後の裁判でありますけれども、十一月十三日に初公判が行われるであろうというふうに聞いておりますけれども、その際、通常の裁判のように争点整理、証拠申請、そういったものが行われ、罪状認否まで行われるという予測があるわけであります。 韓国、三審制を取っていると思いますけれども、その辺、韓国の司法制度というのはどうなっているか、簡単で結構でございますので伺います。
○副大臣(城内実君) 北村委員御指摘のとおり、韓国も日本と同様、三審制を取っております。一般論で言いますと、一審判決が出るまでに要する時間を含めて、その国の裁判制度や個別具体的な事案の成立に応じて個々のケースで異なるものと考えられておりますので、北村委員の御質問、この判決までどれぐらい掛かるのかとか、どういう取扱いがなされるかという御質問だと思いますけれども、それについて一概にお答えすることは困難であると思います。 いずれにしましても、本件をめぐりましては、これまで日本政府として韓国政府に対しまして累次にわたり懸念をお伝えしたところでありますし、また慎重な対応を求めてきており、今後も引き続き韓国側に適切な対応を強く求めていく考えであります。
○北村経夫君 ありがとうございます。 一般論を述べられましたけれども、一般的に一審の判決が出るまで八か月掛かるとも言われております。これが、一審が無罪であっても、検察が控訴をし、三審制でありますから最終審まで行くと数年掛かるかもしれないわけでございます。 出国禁止が出されても韓国において日常生活を送れるのではないかという見方もあるわけではありますけれども、私が聞いた話によりますと、産経新聞の本社から韓国にこの問題でいろいろなことで出張した際に、韓国当局、これはよく分かりませんけれども、ずっと監視下に置かれていたという話を聞いているわけでございます。韓国にいて通常の日常生活が行われるかどうか、甚だ私は疑問に思うわけであります。 佐藤委員も言われましたけれども、司法の問題、いろいろございます。他国の司法についていろいろ批判するのもなんでございますけれども、日本と韓国においていろいろな司法をめぐってトラブル、問題があるわけでございます。一つは、よく御存じの長崎県の対馬市の寺から盗まれた仏像、これは明らかに盗んでいったんですけれども、韓国の裁判所は返還を差し止めております。そして、元慰安婦の個人請求権を行政府が放棄するのは違憲だとする憲法裁判所の判決もあるわけであります。さらに、新日鉄住金や三菱重工の元徴用工への賠償金支払に関する判決、いろいろあるわけでございますけれども、どうも今回の在宅起訴という問題、韓国の司法というのは政治的な意図があるような感じもするわけでございますけれども。 今回、在宅起訴されて、あと三か月出国できないということでありますけれども、この加藤記者は、証拠隠滅のおそれある場合はいろいろ措置をとられる、今回は記事とか資料というのは全て過去提出をもうしているわけでございますので証拠隠滅のおそれは全くないわけであります。一方で、本人も公判に出席する意思を示している。なので、一時出国しても逃亡の可能性はないと思われるわけであります。 一方で、この問題というのは世界的なニュースになっているわけでございます。多くのジャーナリスト組織あるいは国連も、懸念を示したり批判もしているわけでございます。 こういう出国しても何のおそれもないという状況の中において、やはり外務省としていろいろな側面から対応していただきたい、報道の自由あるいは人権侵害、今後の日韓関係への影響、さらに邦人保護という観点からも韓国政府に対して加藤記者の出国を求めるよう強く働きかけをするべきだというふうに思っておりますけれども、もう一度、この点、御所見を伺います。
○副大臣(城内実君) 繰り返しになりますが、本件をめぐりましては、これまで政府として、韓国政府に対して我が方の懸念を伝え、慎重な対応を求めてきたところであります。韓国側に対する今後の働きかけにつきましては、その詳細を明らかにすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、政府としては、北村委員の御指摘の点もしっかり踏まえつつ、引き続き韓国側に適切な対応を求めていく考えであります。
○北村経夫君 動向を注視していかれるようでありますけれども、その辺は本当に注視を、人権という問題も絡んでまいりますので、場合によっては厳しい対応を取るべきだというふうに思っております。 最後の質問になりますけど、もう時間がないので、かいつまんで伺います。 防衛大臣に伺います。 やはり日韓関係というのは大事だというふうに思うわけであります。韓国は、自由と民主主義、法の支配といった普遍的価値観を共有する、日本にとって東アジアの盟友国でもあるわけであります。アメリカとも同盟関係にあるわけであります。こういった問題が日韓の安全保障に影響を与えるのではないかという私は懸念をしているわけでございますけれども、日韓の防衛交流や日米韓共同訓練、そういったものへの影響はあるかないか、その辺を伺いたいと思います。
○国務大臣(江渡聡徳君) 今委員が御指摘のとおり、まさに我が国と韓国というのは、共に米国とも同盟国としてこの地域の平和と安定に関して共通の利益を有しているわけであります。このために、大局的な観点から、韓国との協力というものを強化し、北朝鮮の核・ミサイル問題等々を含む様々な安全保障の課題に対して一致して取り組むということが大変重要であろうというふうに思っているところであります。 他方、韓国との間で時に困難な問題というものが起きるとしても、そのような問題が存在するからこそ、あくまでも前提条件を付すことなく率直に話し合って、協力、交流を進めていくことが必要であると考えております。 防衛省といたしましては、今後とも、二国間のコンタクトの機会を引き続き追求するとともに、多国間の会合や日米韓の枠組みを踏まえて、各種協議や共同訓練など様々な機会やチャンネルを捉えて韓国との交流推進に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○委員長(片山さつき君) 時間でございます。
○北村経夫君 ありがとうございました。 外務省、毅然とした対応をお願いして、質問を終わらせていただきます。
○小川敏夫君 質問に先立ちまして、委員長に一言申し上げます。 先回の委員会の場におきまして、委員長は御自身のツイッターの件につきまして謝罪をいたしましたが、その説明の中で事実でないというようなことで謝罪をされましたが、しかし、事実でないその内容は我が党民主党を誹謗する内容でございます。その点についての言及がなかったということは大変遺憾に思っております。 また、そもそもこの御嶽山噴火のことにつきまして委員長がツイッターを発した当時は、事態の把握、あるいは遭難者の発見、救出に全力を挙げているときでございまして、まだその全容も分からず、必死の救助作業をしているそのさなかになされたものでありまして、国民感情をいたく、ひどく傷つけるものであったと思っております。 やはり、この委員長の発言、我が党を誹謗する内容、事実に反する内容で我が党を誹謗するということは、やはり公平であるべき委員長としての立場に反するものでございます。また、政治家としましても、その不用意な発信は厳しく批判されるべきことであると思います。そのような観点から一言申し上げさせていただきました。深く猛省されることを望みます。
○委員長(片山さつき君) 深く反省させていただきます。
○小川敏夫君 では、質問させていただきます。 防衛大臣にお尋ねいたします。 防衛大臣の資金管理団体、聡友会の資金収支報告の件でございますが、この聡友会でございますが、これは、事務所は大臣の議員会館のお部屋にあるわけでございます。まず、具体的に活動内容はどういうことをされている会なんでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えしたいと思います。 私の政治活動等々をサポートするための会であるわけであります。
○小川敏夫君 余り具体性がないお話でしたが。 事務員の数ですね、収支報告書を見ますと、会計責任者で高橋健次さんという方が、二十二、二十三、二十四、今ダウンロードできる範囲で入手した収支報告書ですと、高橋健次さんが三年間、二十二、二十三、二十四の三年間、会計責任者であると同時に事務担当者をされております。そうすると、この高橋さんはこの聡友会の事務員、こういうことでよろしいわけですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) そのとおりでございます。
○小川敏夫君 高橋さん以外の事務員はおりますか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 現在はおりません。
○小川敏夫君 二十二、二十三、二十四年度はどうですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 二十一年のときに、私の身内になりますけど、親族になりますけれども、手伝いをしてもらいまして、そのときに支払っております。人件費を払っております。
○小川敏夫君 質問は、現在、高橋さんしかいないと言うから、現在じゃなくて二十二、二十三、二十四はどうですかと聞いているわけです。
○国務大臣(江渡聡徳君) 高橋一人でございます。
○小川敏夫君 それから、今二十一年のこともお話しされましたが、じゃ、二十一年は、高橋さんと、それからお手伝いいただいた劇団員の方という、これだけですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 私が今記憶しているところはそのお二人だけであります。
○小川敏夫君 収支報告書で人件費として計上されております、二十二年、二十三年。これはそうすると、高橋さんの給料と、こういうことでよろしいわけですね、二十二、二十三は。二十四年度は訂正されました。だから、訂正されていない二十二年、二十三年の収支報告で人件費が出ております。これは高橋さんお一人の給料ということでよろしいわけですね。
○国務大臣(江渡聡徳君) はい、そのとおりでございます。
○小川敏夫君 それで、そもそもこの会が何をやっているかと。それは大臣の政治活動をいろいろバックアップされるためにやっておられるんでしょうけれども、この収支報告書の内容を見ますと、支出項目です、圧倒的に飲食代が多いんです。 そうすると、そのほかにあるのは、パーティーを開催した会場費、それの御案内の印刷費ですか、それがあると。あとは日常的なコピーのリース代とかガソリン代とか、こういうものがあるだけなんですが、こうした支出から判断して、抽象的に大臣をお手伝いをする、政治活動を支えるということではなくて、もっと具体的に、どういう仕事をしているのか、その従業員、事務員の仕事内容について説明してくださいと私は質問しているわけです。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思うわけでありますけれども、今お話がありました、どちらの方ですか、一人の、高橋だけの話ですか。
○小川敏夫君 そうです。
○国務大臣(江渡聡徳君) 高橋は、元々、私が平成八年に当選したときからのずっといた秘書でございまして、その後定年退職になりまして、それで聡友会の方の事務員になったわけでございまして、あくまでも私の政治活動全般を支えてくれている方でございまして、また、私の事務所に来る前からほかの議員の秘書もされていた方でして、非常に政治活動等全般においても優秀な方でございまして、ですからこそ、定年退職後もそのまま聡友会の方のスタッフとして残っていただいたというところでございまして、政治活動全般を、私を支えてもらっているわけでございます。
○小川敏夫君 高橋さんは聡友会の職員になる前は大臣の議員時代の政策秘書をされておったようですけれども、この高橋さんは勤務場所は議員会館ですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) はい、そうでございます。 そしてまた、付け加えさせていただくならば、業務内容といたしましては、各種の資料の製作とか、あるいは地元からいろんな方々が来られますから、その陳情、要望等への対応、あるいは、長年そういうキャリアがあるものですから、地元の首長さんとかあるいは各種団体の方々との対応、あるいは、その時々において私の選挙区の方にも入っていただきまして、後援会の方の挨拶回り等々もしていただいているという方でございます。
○小川敏夫君 東京あるいは東京近郊にお住まいの方ですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) はい、そうであります。
○小川敏夫君 議員会館には公設秘書はいないんですか。あるいは、公設秘書以外の私設秘書ですか、そうした方はいないんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 議員会館の方にはほかに公設秘書が一人、そして第二選挙区支部の方から、私の地元の青森県の第二選挙区支部の方から人件費を払っている秘書が二人おります。
○小川敏夫君 あと、今のお話の中で、この聡友会の業務の本拠地が大体この事務所がある議員会館を中心としたということが大分分かってきましたが、資金管理団体ですから資金を管理しているわけですけれども、この資金の管理方法は多分銀行預金だと思うんですが、銀行で預金して管理しているわけですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 多分、そのように銀行で管理していると私は思っております。
○小川敏夫君 いやいや、大臣、私は他人だから思っていると言うんだけれども、大臣は御本人だから、思っているじゃ困るんで。
○国務大臣(江渡聡徳君) はい、銀行で管理させていただいております。
○小川敏夫君 さて、では、大臣が平成二十一年と平成二十四年に寄附金を受け取ったというふうに収支報告されている件でございます。 これについて、何か平成二十一年は御親族の劇団関係をされている方、これにお手伝いしていただいたと、こういうお話をお伺いしました。これは、親族関係というと、どういう御親族になるわけでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) まあ、プライベートなことなので余り細かいことは本来であれば差し控えたいと思いますけれども、私のめいでございます。
○小川敏夫君 居住は青森の御地元ですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) いいえ、違います。お隣の神奈川県でございます。
○小川敏夫君 独身の方ですか、家族はお持ちですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) そこまで細かいことをいかがかなと思うんですけれども、独身でございます。
○小川敏夫君 それで、大臣のお話ですと、お手伝いに来ていただいたと。そうすると、神奈川から議員会館まで来ていただいたと。このようなお手伝いになるわけですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) はい、そのとおりです。ただ、時々、もしかしたら、姉が東京の方に住んでいますから、姉のところから来ていたときもあったかもしれません。そこは分かりませんけれども、ほとんどは神奈川の方から来ておりました。
○小川敏夫君 じゃ、お手伝いいただいた場所は議員会館ということでよろしいわけですね。
○国務大臣(江渡聡徳君) はい、そのとおりでございます。
○小川敏夫君 それで、五か月ぐらいお手伝いしていただいて、その間無償でお手伝いいただいたんだけれども、払わなきゃいけないなということで最初に払ったんだというお話をお伺いしました。 そうすると、二十一年の七月一日に百万円と、こういうことになるわけですね。それで、大臣のお話ですと、それから何か二か月間ぐらい休んで、それからまた五か月間同じように働いてもらったから十二月にも払ったんだと言うんだけれども、ちょっと日数的につじつまが合わないんですよね。 まず、七月の一日に払った百万円ですけれども、これはいつからいつまでの分なんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 詳しい日程というのは、日数というのはよく私も記憶しておりませんけれども、最初、事務の方が、前にもお答えさせていただいたと思うわけでありますけれども、ちょうど体調を崩した者がおりまして、当時は事務員が二人しかおりませんでした。ですから、私の身内に、親族にボランティアで最初来てくれないかということでお願いいたしました。 そのときは、来れるときでいいからという形でお願いしたんですけれども、その後、先ほどお話ししたように、体調を崩した者が出たものですから、人手がどうしても足りなくなってしまいました。ですから、忙しかったためにその後ほとんどフルタイムで働いてくれるようになったというふうに私自身、今記憶しているところでございます。 そして、働き始めてもらった時期は大体二十一年の一月の末か二月の頭辺りだったと思っておりますけれども、そこで、実は私の身内でありまして、いろんな形で地元の私の後援会の方々やいろんな方々とも面識があるものですから、非常に使い勝手がいいというような私も思いがありまして、そのまま頼むよという形になって、いていただきました。 ただ、そのときに、私自身、あくまでも最初ボランティアでずっと来てもらうということがあったものですから、実際に金額、つまりアルバイト代その他いろんなことを一切決めておりませんでした。そこで、うちの事務所の者に実はあのアルバイトどうなっているんだと言ったら、いや、最初ボランティアだと言っていたものですから別にいいと思っていたみたいな話があったものですから、それは幾ら何でもないだろうということで、人件費そしてプラス交通費代等々も含めまして五か月強ということで、百万円ということで切りのいい形で渡させていただいたということであります。その後約二か月休んだのは、親族が演劇活動等の形で仕事があったものですから、私のところに来れなくなったということであります。 その後、もしよければまた来てくれないかということをお願いしたところ、年末まで、うまくいったら一月の頭ぐらいまで行けるかもしれないという形で来ていただくということになりまして、四か月強働いていただきました。そのときに、今まで無理して来てもらったということもあったものですから、ある意味四か月分プラスボーナス分みたいな気持ちで、また、切りのいい形でお金を支払ったという、それが一連の流れでございます。
○小川敏夫君 一月二十万円なら一月二十万円という、そういう明確な基準はなしに、丼勘定で大体の期間と目安で払ったと、こういうことなんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 交通費も含めてそれだったら大体いいのかなという思いで、今委員の方から丼勘定と言われましたけれども、そう言われればそのとおりかもしれないと思いますけれど、まあ、切りのいい形の数字ということでうちの事務員等々とも話させていただいて、その金額を払わせていただいたというところが事実でございます。
○小川敏夫君 まず、その七月一日に百万円払う前に無償で来ていただいたということですけれども、先ほどお尋ねした、単身者ですから誰かに扶養されているわけじゃないと思うわけです。そうすると、全くお金、給料もらわないまま五か月も無償で働いていると生活できないと思うんですが、そのお金をもらっていない間の生活はどういうふうにしていたんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) まるっきり一人で生活しているわけではございません。親と一緒に同居しているわけでありまして、ですからこそ私も頼みやすくてお願いしたというところでございます。
○小川敏夫君 ああ、失礼しました。神奈川で親御さんと一緒に住んでいるめいごさんということですか。 それで、分かりました、あと、交通費も含むということですけど、ボランティアに来ていただいて、じゃ交通費も事務所で負担しないで、あるいはこの聡友会で負担しないで御本人に出させていたと、こういうことになるわけですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) まさにそのとおりでございまして、ですから余りにもそれじゃということで、合わせてという形で大体月二十万円だったら、交通費含めたらアルバイトの金額としては妥当だろうというところで、それで五か月ちょっとの分でまとめた形で、ちょっと少ないかもしれないけれどもこれでお願いしたいということでお支払いさせていただいたということが事実でございます。
○小川敏夫君 それで、じゃ、七月一日にそれをお支払いしたと。問題はその後なんですけれども、じゃ、無償のボランティアで働かせてはいけないよと、お支払いしましょうということになったと。 そうすると、今度は七月が終わって、一呼吸置いてまた来ていただいた。二か月間ぐらいとすると九月ぐらいからですか、来ていただいた。もうお支払いしなくちゃいけないよというふうになっているんだったら、今度は、九月に来ていただいた後はきちんきちんとお支払いをするのが普通の流れじゃないですか。 なぜ九月頃から来ていただいたというときに、またきちんきちんと支払う形を取らなかったんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 実は、私もそのようにきちんきちんと払うという思いがありました。ただ、親族の方は、大きな買物をしたいと、月々もらってしまうとどうしても使ってしまうから、できればまとめていただきたいという、そのお願いがあったものですから、そのような形にさせていただいたというところでございます。
○小川敏夫君 だって、給料は払うというふうに決めたらそれは月々払って、あとは御本人が貯金すればいいんでね、それを、給料を払うものと決めたのに払わないでというのはまたちょっとなかなかおかしな話ですよね。 それで、税務申告しているのかと。じゃ、二百万円の給料の収入があれば、税務申告しているのかということについて予算委員会でお尋ねしたところ、しているというお話でした。これはしているんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 事務所の者が本人に確認させていただきまして、そのように税務申告しているというふうに私も聞いております。
○小川敏夫君 今大臣からお伺いした状況を聞いた範囲ですと、どうもほかに収入を得ている方じゃないように思うんです。ですから、この収入がなければ本来申告しない方なのかなと思うんですが、この収入について確定申告をしたと、こういうことになるわけですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) どれだけ親族が私の方が出したお金以外でもらっていたかは私はもう分かりませんけれども、劇団の仕事で多少なりともそれなりのお金が入っていたんではないのかなというふうに思っています。ただ、まあ大して活動しているわけじゃなかったし、まともな収入があったかどうかは私はそこはよく分かりません。
○小川敏夫君 まあ、個人は仕事していなくても、不動産、アパートを持っていれば不動産収入とかいろんな収入があるケースがあるから一概には申し上げませんが、少なくとも、ほかに、一月からお手伝いして、夏は劇団して、その後またお手伝いということですと、まあほかにも余り収入がないような感じはするんですけれども。 確定申告しているんであれば、やはり、その大臣からいただいた給与収入、これが二百万行っていますと、給与所得としても数字が出てきますので、それが計上されていなくてはおかしいんですけれども。 これは大臣、聞いた話じゃなくて、御自身で本当に確認したんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 私は聞いただけでありまして、きちんと確認はしておりません。
○小川敏夫君 それから、七月に払った分は大臣のお話として、取りあえず信じるか信じないかは別にして聞いておきましょう。 ただ、その後はもう払うということで決めた、給料としてお支払いするということで決めたわけですね。そうすると、これは、給料の支払者は源泉徴収しなくちゃいけないんですよ、所得税を。これはしていないんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 先ほどからずっとお話しさせていただいたように、あくまでも私の親族でありますし、また、めいでありますし、最初、当初の形はボランティア的な形で来てもらうというその流れでずっと来ておりました。そういうこともあったものですから、今言われたような源泉徴収というのは私自身しておりませんでした。
○小川敏夫君 事務員の高橋さんに給料が出ていますね。この高橋さんの給料については源泉徴収してお支払いしているんじゃないですか。
○委員長(片山さつき君) 江渡防衛大臣、分かりますか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 済みません。 そこ自体も私きちんと確認しておりませんけれども、多分、しているかしていないかということになると、分からないことは分からないというふうに今、言いようがございません。
○小川敏夫君 大臣、源泉徴収をしなくちゃいけないんですよ、給与の支払者は。だから、しているはずなんですよ。もししていないんだったら、これ、所得税法、所得税法かどうかは知らないけど、少なくとも源泉徴収義務者としての義務を果たしていないから、そのこと自体違法ですよ。
○国務大臣(江渡聡徳君) 違法と言われても、多分、先ほども私お話ししましたとおり、高橋の方はもう定年退職しております。ですから、年金も入っているわけであります。だから、そのことを考えているのであれば、あとは申告していれば、青色申告すればよろしいんじゃないでしょうか。
○小川敏夫君 いや、ちょっと青色申告は関係ないと思いますけどね。少なくともこの七月と十二月にお支払いした……
○国務大臣(江渡聡徳君) 確定申告していません。青色申告……
○小川敏夫君 いいですよ、はい。じゃ、そういうことでお伺いしておきますけど。 例えば、七月に給料をお支払いすれば、本来そこから源泉徴収して翌月の十日までに払わなくちゃいけない。十二月に百万円お支払いすれば、源泉徴収して、それを、翌月だから翌年の一月の十日に源泉徴収を納付しなくちゃいけないと。 そうすると、一月十日、高橋さんはずっと毎月毎月決まった給料が出ているわけですから、当然源泉徴収していると思うわけです。源泉徴収は毎月毎月、翌月に納めるのが原則だけれども、継続的に勤めている方の源泉徴収は半年分まとめてすることができると。七月と一月がそのまとめたときの源泉徴収の支払日なんですよ。そうすると、普通に事務を行っていれば、高橋さんの給与について源泉徴収した分を翌年の一月十日までに源泉税を納付しているはずなんです。 私が聞きたいのは、十二月十五日に給料をお支払いしたと、その分の源泉徴収分を、一月十日、高橋さんの源泉徴収分と合わせて源泉税を納付しなくちゃいけない。これを、ですから、少なくとも高橋さんの分については源泉税を納付しているはずを、通常の事務なら行っているわけです。そのときになぜ、高橋さんの分を源泉税を納付していれば、このお手伝いの人の分の源泉税は納付しなかったのかというのが私の疑問なんですよ。 大臣、この聡友会について、まず、そもそも源泉徴収して源泉税を納付しているのかどうか、これについて今お答えできますか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 個人のその細かいことはよく分かりませんけれども、私の身内の方の部分は、先ほど私は青色申告と言ってしまいましたけど、確定申告しているのであればそこはいかがなものなのかなというふうに私自身は思いますけれども。
○小川敏夫君 いや、今は確定申告じゃないんです。聡友会も給料を支払っているから給与の支払者なんです。だから、給料の支払者は、給料を払うときにはその給料から所得税を源泉徴収をして、その源泉徴収した分を納付しなくちゃいけないんです。ですから、通常の事務なら、この二十一年の分は、だから二十二年の一月十日までに、高橋さんから源泉徴収した分を納付しているはずなんですよ、高橋さんの分について。 それを、私は疑問点を進めれば、高橋さんの分だけ源泉税を納めて、どうしてこのお手伝いさんの分を源泉税を納めないのかということを聞きたいんだけれども、まずその前提として、聡友会が高橋さんの給料について源泉徴収して、その源泉税を納付しているかどうかの事務を正しく行っているかどうかについて大臣はしっかり把握していますか、それとも帰って調べなきゃ分からないんですかと聞いているわけです。
○国務大臣(江渡聡徳君) そこは帰って調べないとよく分かりませんけれども、私の親族の方はあくまでも非常勤の部分で来てもらっていたわけですから、そこのところが本来であれば先生のおっしゃるとおりにしなければいけなかったのかもしれませんけれども、そこのところは、親族の部分はやっていなかったというふうに私は思っております。
○小川敏夫君 聡友会は、まず、今答えられないなら、また調べて次に、委員会で報告してください。この給与の支払について源泉徴収を、つまり高橋さんについて源泉徴収をしているのかどうか、そしてその徴収した源泉税分を納付しているのかどうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 済みません、一点訂正させていただきたいと思いますけれども、高橋自身も今現在非常勤扱いなものですから、源泉徴収を行っておりません。そして、彼自身が確定申告をしているというところでございます。
○小川敏夫君 だって、じゃ、それ自体所得税法に違反するんじゃないですか。給料の支払者は源泉徴収をする義務があるんじゃないですか。 まあ分かりました。じゃ、二十二、二十三、二十四は高橋さんの給与についても源泉徴収していないということですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 二十二、二十三は調べなきゃよく分かりませんけれども、二十四年分は源泉徴収は行っておりません。
○小川敏夫君 じゃ、二十二年、まあ二十一年も話があるんで、ですから、そこの部分について源泉徴収をしてその源泉税分を納付しているのかどうか、過去五年分遡って報告してください、この聡友会の分についてですね。これは理事会で。
○委員長(片山さつき君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○小川敏夫君 それで、サラリーマンは普通、確定申告しないんですよ。つまり、給与の支払者から給料をもらって、でも源泉徴収されていますから、もうそこで、給与の支払者の方で所得税払っちゃっていますから、ですから給与しかなければ確定申告しないんですよ。 大臣は、高橋さんは確定申告した、確定申告したと言っているから、そうするとやはり源泉徴収していないんですかね。
○国務大臣(江渡聡徳君) 先ほどもお話しさせていただいたように、もう高橋は定年退職しておりまして、それで年金もらっているものですから、だから私は確定申告しているというふうに思っておるところでございます。
○小川敏夫君 正規雇用だろうと、あるいは非正規の雇用だろうと嘱託だろうと、継続的に給料を払っている、あるいは継続的じゃなくても給料を払えば源泉徴収しなくちゃいけないんですよ。もう定年来ているから云々は関係ないんで。給料は払っているんでしょう。払っているんだから、払っている給料から源泉徴収をしなくちゃいけない、これが通常の義務なんですよ。
○委員長(片山さつき君) この件については所得税法上の解釈でございますが……(発言する者あり) 小川敏夫君、指名させていただきます。
○小川敏夫君 じゃ、次に行きます。 何か大臣のお話ですと、予算委員会では何か二十四年分も同じ人だというふうにちょっと……(発言する者あり)いやいや、大臣の予算委員会での答弁聞きますと、二十一年と二十四年のこの支払をした人は、お手伝いしていただいた人、同じ人だったようにも聞こえたんですが、これは、二十一年と二十四年は人が違うんですね。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 二十一年はあくまでも私の親族でございます。二十四年は違う方でございます。
○小川敏夫君 そうすると、予算委員会なんかではその親族、劇団員ということについての説明はしたけれども、二十四年のことについては何にも説明していなかったことになりますから、改めてどういう事情でどういう方か、説明してください。
○国務大臣(江渡聡徳君) プライバシーのことなので名前は控えさせていただきたいと思いますけれども、聡友会の方で事務をやっている者が今現在、定年退職後は非常勤として私のところに勤めていただいております。 そして、その人が私の政治活動等々を手伝うために行っているというところで、特にこの二十四年の部分は、実は地元の方の私の方の事務所におきまして二人ほど体調を崩した者がおりまして、そういう流れの中において、どうしても東京のみならず地元の方の業務も併せて見てもらわなければいけないというような状況下が生じたものですから、特別に負担を掛けると。 そこの部分においては、通常の手当とは別に、どうしてもある意味どのぐらいの期間になるかよく分からないというところもあったものですから、取りあえず、こういう言い方するのが正しいかどうかは私はよく分かりませんけれども、渡し金的な形で宿泊費、旅費、そして報酬分も併せてお渡しさせていただいたと。そして、後でその辺のところはきちんと精算していただければ有り難いという思いで、そのときお渡しさせていただいたというところでございます。
○小川敏夫君 随分長々とお話しされたけど、ちょっと初めの説明で分からなかったんだけど。 昔、聡友会の事務をやっていた方なんですか。ちょっとそんなふうに聞こえたんだけど。
○国務大臣(江渡聡徳君) 先ほど委員が御質問したうちの聡友会の事務をやっている者が、この今の、二十四年のときの同一人物でございます。
○小川敏夫君 ちょっと待ってください。聡友会の事務をやっている人は、高橋さんじゃないですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) はい、そうです。 ただ、プライバシーのこともあるものですから、名前を私は控えさせていただくというふうに先ほどお答えさせていただいたと私は思っておりますが。
○小川敏夫君 じゃ、これは、この平成二十四年の五月二十五日の百万円と十二月二十八日の五十万円は、高橋さんにお支払いしたということなんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) はい。まさにそのとおりでございます。
○小川敏夫君 平成二十四年の収支報告を記載したのは高橋さん本人ですよね。
○国務大臣(江渡聡徳君) きちんとお答えさせていただきたいと思います。 御指摘の二十四年に人件費の支払を行いました職員は東京事務所の私設秘書でありまして、古くから、私の平成八年の初当選のときから私の秘書として働いている者でございます。当該秘書につきましては既に七十歳を過ぎておりまして、非常勤として週二回ほど勤務してもらっておりましたけれども、平成二十四年当時、東京のみならず地元の事務所の業務を併せて見てもらうなど、特別に負担を掛けたことから、通常の非常勤の手当とは別に、交通費や地方での宿泊費を含めて、この五月の二十五日に百万円、十二月二十八日に五十万円を支払ったものでございます。 当該秘書の具体的な業務内容につきましては、東京では各種の資料作成や陳情、要望への対応、地元では、自治体の首長等との面識もあることから、私の代理といたしまして後援会や党支部回りといった地元の声を拾う仕事をしてもらったりしておったところでございます。 いずれにいたしましても、本件の人件費につきましては、本人にも受領を確認しておりますし、確実に支払っておりますことを御理解いただきたいと思っております。
○小川敏夫君 聡友会の事務の職員は高橋健次さん一人しかいないんで、すると、この平成二十一年と二十五年のこの四回のお金ですけど……(発言する者あり)あっ、失礼しました、平成二十一年と二十四年の合計四回のお金ですけど、これは大臣はどなたから受け取ったんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 経理をやっている方の事務員の方からであります。高橋ではございません。高橋から、うちの、いた事務員がお金を下ろしに行ってきて、そして持ってきたわけであります。
○小川敏夫君 だって、聡友会の事務は高橋さん一人しかいないし、この収支報告書でも、事務担当者高橋健次さん、会計責任者も高橋健次さんと。だから、高橋健次さんがお金を管理しているんじゃないですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 管理しているのは高橋でありますけれども、銀行に行って預金を下ろしたり云々するのは、これは普通に事務の子が行うというのは、これはどこの事務所でも同じようにやっているのではないでしょうか。
○小川敏夫君 それは、手足となって使い走りをするのは事務かもしれませんよ。しかし、管理者の指示がなくて、そんな勝手にお金なんか下ろせないでしょう。高橋さんという管理者がいる。その資金を管理している人の指示も全く無関係に事務員が勝手にお金を下ろしに行ったんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 私の方が指示をいたしまして、そして高橋の方が事務員の方にお願いして、そして銀行に行ってもらってお金を下ろしてきてもらって、そして持ってきたと。そのときに、やり取りのことが、お金の出し入れをはっきりするためにということで、領収書を仮の領収書という形で私が記載したということでございます。
○小川敏夫君 大臣、今、大臣の説明、破綻していますよ。 あなたが高橋さんに指示して、高橋さんが事務員にお金を取りに行かせたと。じゃ、高橋さんのお金なら、事務員が高橋さんに渡せばいいじゃないですか。何であなたが受け取るんですか、高橋さんの代わりに。高橋さんに言って、高橋さんが事務員に指示してお金を払い出させたわけでしょう。そのお金はそのまま高橋さんがもらえばいいじゃないですか。あるいは、あなたが高橋さんに渡せばいいじゃないですか。何であなたが持ったままになるんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。(発言する者あり) 高橋は非常勤で、週二度ほどしか出ておりません。(発言する者あり)
○委員長(片山さつき君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(片山さつき君) 速記を起こしてください。 ただいま御発言、左藤防衛副大臣からの御発言及び、その後、一瞬退席されたことについて野党側から抗議がございまして、十二時十分予定でございましたが、一回休会にいたして、午前中の審議をここで終わらさせていただいて、その後、筆頭間で協議を続けさせていただきたいと思います。 では、午前中の審議はここまでと……(発言する者あり)はい、休憩です。 午後零時六分休憩 ─────・───── 午後一時十分開会
○委員長(片山さつき君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。 この際、左藤防衛副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。左藤副大臣。
○副大臣(左藤章君) 午前中の私の言動等について一言申し上げます。 午前中の小川委員の質疑中、委員長の指名を得ずして不規則発言を行いました。また、速記が止まっている際に、委員長の許可なく、委員会室から短時間退席をしてしまいました。これらの行動は委員会の審議に支障を加えるものであり、委員長始め理事、委員の皆様に大変な御迷惑を掛けました。深くおわびを申し上げたいと思います。
○委員長(片山さつき君) この際、委員長より申し上げます。 委員会の進行を妨げるような不規則発言につきましては厳に慎んでいただくようお願いいたします。 また、答弁者におかれましては、委員長の許可なく離席することは厳に慎んでいただくようお願いいたします。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) 休憩前に引き続き、外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小川敏夫君 まず、防衛大臣に引き続きお尋ねしますけれども、人件費を受け取ったとされる方について税務申告、予算委員会では税務申告をしたと、このように断定したわけですけれども、今日は何か、したかしないか分からないように答弁の趣旨がちょっと変わっているようなんですが、これはどういうことでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 私自身、本人から税務申告をしたというふうに確認をしておるところでございます。 また、もしよろしければ、先ほどの小川委員からの質問につきまして、改めて御説明もさせていただきたいなというふうに思っております。 それは、まず二十四年分の、事務所の方の者に対して当該秘書の方にお金を用意するように指示をいたしました。そして、その際、うちの事務の者がお金を用意して私の方に渡したわけであります。そのときに、先ほど固有名詞を挙げましたけれども、その彼ではなくて、事務員の女の子がお金を下ろして私に持ってきたと。ですからこそ、そのときに出し入れの確認ということで、私は領収書を発行したという形になります。 と同時に、私自身、今回このお金をなぜ用意させていただいたかというと、つまり、この当該秘書に対して特別な形で事務所と東京の方の両方の仕事を任せるというようなことがあったものですから、それをお願いして、私の方から、本当によろしく頼むということで、その思いをきちんと告げて私から渡したかったという思いがあったということ、そのことを御理解していただければ有り難いなというふうに思っております。 また、先ほどの源泉徴収のことでしたけれども、私自身は確定申告していればそれで済むというような理解をしておりまして、その辺のところを再度休憩時間中に確認を取らせていただいたところ、数年ほど前からですけれども、税務署等の方から百三万円を超えるものに対してはできるだけ源泉徴収をするように指導しているというようなことを聞かせていただきました。 私自身、この源泉徴収とかこういうような事務的なものに関しましては事務員に任せっきりだったということでして、この点に対しては反省しているところでありますし、また改めて、こういうことに関してはしっかりと源泉徴収を取るようにということで改めて指示をさせていただいたというところを御報告させていただきたいと思います。
○小川敏夫君 ちょっといろいろしゃべられたんだけど、源泉徴収の件ですけども、要するに、税務署の指導は受けていたけども、今回のこの合計三百五十万円じゃなくて、高橋さんのその日常払う給与についても源泉徴収はしていないということですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) それはしていなかったと思っております。というのは、先ほど確認いたしまして、そのような指導がなされているということを聞いたものですから、これからしっかりやるようにということで、改めてまた事務の方に指示をしたというところでございます。
○小川敏夫君 だから、源泉徴収していなかったということでしょう。はっきり答えてくださいよ。
○国務大臣(江渡聡徳君) 午前中に答弁させていただいたように、確定申告しているものですから、それでよしと私は思っておりました。それで、事務の方にも確認したところ、していなかったというところでございます。
○小川敏夫君 じゃ、質問は午前の終わりのところに戻りますけれども、この高橋さんって正規に事務所で仕事している人で、その人に対する支払を、なぜ大臣が受け取って、それをまた事務の高橋さんに渡すということをしなければならないんですか。お金を出してきた人が高橋さんにお渡しすれば済む話だと思うんですが。
○国務大臣(江渡聡徳君) 先ほども答弁させていただいたわけでありますけれども、今委員御指摘のこの人件費、報酬と申し上げていますものは、この私設秘書、委員はもう実名を述べておりますけれども、プライバシーのこともあるものですから私はTさんというふうに言わせていただきたいと思いますけれども、その方に、東京と地元の双方で特別に負担を掛けたというもので支払ったものであるわけであります。そして、その支払った金額の内訳というものは報酬プラス宿泊費と、それと交通費等であるわけであります。宿泊費、交通費等は後で精算すればそれで私は足りると思っておりました。 ただ、どちらにしても、どれだけ地元との往復するか分からないというところもあったものですから、午前中に答弁させていただいたように、まとめた形でお金を支払わせていただいたということ。それで、私自身から彼自身に対して、迷惑を掛けると、ひとつ何とぞよろしくお願いしたいという、そういう思いがあったからこそ私から直接彼に渡したかったというところでございます。
○小川敏夫君 いや、私が聞いているのは、大臣のお話だと事務の人がお金を下ろしてきたと。その人が直接高橋さんに渡せばいいでしょう。それをなぜあなたが領収書まで切ってお金を預かった上で高橋さんに渡す必要があるんですかと聞いているわけです。
○国務大臣(江渡聡徳君) 先ほどからお話しさせていただいているとおり、高橋は今現在も、当時もそうですけれども、非常勤という立場で週に数度事務所の方に出てきていると。そういう人間に、東京のみならず地元の方も両方やってもらうということで御苦労を掛けると。だからこそ、何とぞ頼みたいと、お願いしたいという、その私の気持ちをしっかりと告げるために私が直接渡したいと、そう考えたからでありまして、他意も何もございません。 とにかく、半分、私自身の彼に対する慰労の思いもきちんと告げたかったという、そういうところで、私から直接渡したいということでそのような形を取らせていただいたというところでございます。
○小川敏夫君 二十八日に領収書が切られております。そうすると、あなたがお金を下ろした事務員から現金を受け取ったということですか、この日に。
○国務大臣(江渡聡徳君) 済みません、この二十八日というのはいつの二十八日でございましょうか。
○小川敏夫君 平成二十四年十二月二十八日です。
○国務大臣(江渡聡徳君) 二十八日の日に私が領収書を切ったわけですから、その日に私はお金を受け取ったというところだと思っております。
○小川敏夫君 それをいつ高橋さんに渡したんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 細かい記憶はありませんけれども、その日か近日中だったと思っております。 というのは、二十四年のその十二月の後半というのは、もう既に私は防衛副大臣になっておりまして、仕事等々がありまして、なかなか年末に地元へ戻れるかどうか分からないと。ですからこそ、地元の方のことに対しても何とぞお願いしたいという思いでお願いしたという形になるわけであります。
○小川敏夫君 だって、高橋さんは、地元じゃなくて東京のこの事務所の議員会館を中心に仕事しているとあなた最初に言ったし、東京かいわいに住んでいると言っていたじゃないですか。地元、地元って、ちょっと話がつじつま合わないですね。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えします。 先ほども午前中にも申し上げましたけれども、高橋という、あっ、高橋じゃない、Tさんですね、済みません、私自身が間違えちゃ問題かもしれませんけれども。Tさんという方は、私が平成八年の初当選のときからずっと秘書をしていただいているものでございまして、ですからこそ、地元の後援会の方々ともよく顔見知りの方でありますし、また首長等々に対してもよく分かっている方であります。ですからこそ、地元の方のことの対応もよろしくお願いしたいという、そういうことであるわけであります。
○小川敏夫君 委員長、大臣に注意してください。聞かれたことに端的に答えないで、関係ないことを長々としゃべって質問時間を奪うようなことをしているわけです。 私が聞いているのは、端的に、あなたが預かったというふうに言っているそのお金をいつどこで高橋さんに渡したんですかと聞いているわけです。
○国務大臣(江渡聡徳君) いつどこでと、私は、渡したとしたら、お金を渡した日にちまでは今きちんと覚えておりませんけれども、多分議員会館でお渡ししたのではないのかなというふうに思いますけれども、ただ、日にちまでいついつと言われても今記憶にございません。
○小川敏夫君 事務員がお金を下ろしたと言うけれども、事務所が議員会館ですから、当然事務員の人は下ろしたお金を議員会館に持ってきたわけですね。
○国務大臣(江渡聡徳君) そうだと思います。
○小川敏夫君 じゃ、事務員が持ってきたお金を、大臣、あなたが受け取って、それをまた同じ場所で高橋さんに渡すと。それは有り難みを付けるためにお金を渡したということは一応聞いておくけど。 じゃ、なぜ領収書、あなたの名前で、大臣の名前で領収書まで切ってそれを事務員に渡すんですか。仮の領収書とあなたは言っているけど、そんな領収書要らないじゃないですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えします。 高橋は、あっ、高橋じゃない、済みません、Tさんは週二日ほど来ているわけであります。常時いるわけではございません。そういう流れの中において、私が指示をして、そして事務員の方が下ろしてきてと。そうすると、事務員が、大きなお金なわけですから、勝手に使ったとか、あるいは何かあっても困るということで、私の方に仮の領収書を書いてくれということだったわけであります。だから書いたわけであります。
○小川敏夫君 週に二日云々とか言うけれども、だって、議員会館に高橋さんがいるときにあなたが渡したんでしょう。だから、週二日云々も関係ないじゃないですか。議員会館に来ているから議員会館で渡したんでしょう、高橋さんが。 じゃ、議員会館で事務員から百万円もらって議員会館にいる高橋さんに百万円渡す、なぜそんなことをするのか、なぜ領収書を切るのか、全くつじつまが合わないですよ。結局、作り話なんじゃないですか。
○委員長(片山さつき君) 江渡防衛大臣、簡潔にお願いします。
○国務大臣(江渡聡徳君) はい。 何度も私は委員の方に答弁させていただいているわけでありますけれども、私が職員らに渡すこの人件費というのは、事務所から仮に受け取ったあかしとして事務所が用意したこの領収書に名前を書いて、それで領収書を渡したと。後でこの人件費を受け取った職員というものがこの領収書を切れば、それであくまでも仮の領収書というのは破棄されるものであるわけでありますから、だからこそ私は今までずっと仮の領収書というような話をしていたわけであります。 そして、高橋も週に、あっ、高橋じゃない、済みません、Tも、Tさんも週に二度ほどしか来ておりませんので、私は自分から特別にお願いして渡すものですから用意をさせておいてくれと言っていることであって、Tさん自身がそれが自分に対するものかどうかというのはそのときはTさんは分かっていないわけでありますから、私から直接、慰労の意味も含めてお渡しして、何とかよろしくお願いしたいということでの気持ちを込めて渡したかったからこそ、そういう形を取らせていただいたと。と同時に、事務員の方にしてみれば、大きなお金ですから、それをもし私的に流用したとか云々というのは言われたくないからこそ、事務員の方が私に領収書、仮の領収書を切ってくれという、こういう流れでございます。
○小川敏夫君 だって、議員会館にいるんだから、何もあなたが領収書を切ることない、そのままここに、また高橋さんから領収書もらえば、それで済む話じゃないですか。だって、議員会館で事務が下ろしてきたんでしょう。お金、議員会館で受渡ししたわけでしょう。それをまたあなたが議員会館で高橋さんに渡したわけでしょう。何であなたが仮の領収書まで入れるんですか。 じゃ、あなたが高橋さんに渡したと言うんだったら、高橋さんから領収書もらいましたか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 先ほどからお話しさせていただいているように……(発言する者あり)
○委員長(片山さつき君) ちょっと、指名していませんよ。(発言する者あり)今答弁中です。
○国務大臣(江渡聡徳君) きちんと御理解していただきたいと思うからこそ、私はお話をさせていただいておるところでございます。 先ほどもお答えさせていただいたように、私が受け取ったことに対して、事務員の者が、大きなお金だからこそ、これがあれこれあったら困るということで、仮の領収書という形でサインをさせていただいて、そして、その後で、人件費を受け取った職員が領収書を切れば、それでこの仮の領収書は破棄される予定であったものですから、先ほどから答弁させていただいているように、これを仮の領収書というふうに説明させていただいているわけでございます。
○委員長(片山さつき君) 小川敏夫君、もう一度その……
○小川敏夫君 大臣、いいかげんにしろ。 あなたが高橋から領収書をもらったかどうかを聞いているんだよ。イエスかノーか答えろ。(発言する者あり)
○委員長(片山さつき君) 冷静にお願いいたします。御静粛に。 江渡防衛大臣。
○国務大臣(江渡聡徳君) 事務的な手続ですから事務員がきちんとやればいいことであって、私は直接高橋にはお金を渡しました。(発言する者あり)領収書は私はその場で高橋からは受け取っておりません。
○小川敏夫君 お金のやり取りを大事にするんであなたが事務員に対して領収書を切ったと言う。しかし、そのお金を渡したときに領収書をもらわないなんてことはおかしいでしょう。 では、次の質問へ行きます。 収支報告書で見ますと、高橋健次さん、この方が会計責任者であると同時に事務担当者です。すなわち、高橋さんが人件費としてもらったという、その高橋さんが作った収支報告書ですよ。なぜそれで高橋さんが自分がもらった人件費を記載漏れするんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 確かに、責任者は高橋かもしれません。でも、書類を作るというのは事務所全体で作っているわけであります。ほとんどは事務員がやって、そして責任者は確認をするという形になるのではないでしょうか。 そしてまた、私はこの委員会のみならず予算委員会等々でも何度もお話をさせていただいているわけでありますけれども、あくまでも専門家によるチェックも受けておるわけであります。ですから、私自身は一切問題がないというふうに思っておりました。 しかし、新聞報道等で私が大臣に就任するかもしれないというような報道が何度もなされたものですから、うちの事務員等の方がもう一度きちんとチェックをした方がいいだろうということで、だったらきちんと確認をしていただきたいということでお願いをしました。そして、その中においてミスがあったということで、ミスがあった部分に対しては適正に処理をしていただきたいということで、まずは平成二十四年分を九月の二日の方に訂正をさせていただきました。その後、また調べてくれということで調べていったら二十一年分もあったということで、それもきちんと訂正してくれということで、九月の十日に訂正させていただいた、これが一連の流れでございます。
○委員長(片山さつき君) 小川敏夫君、残り時間少ないんで、簡潔にお願いします。
○小川敏夫君 残り時間少ないと言うけれども、大臣が質問に答えないで長々長々しゃべっているんで、これは委員会の質疑を空洞化させますよ。 いいですか、重ねて言いますけれども、大臣は、もらっちゃいけない寄附金をもらったということを収支報告書で報告しているわけです。そのことについて、大臣は間違いだと言うから、じゃ、間違いであることを大臣は積極的に、具体的に国民にしっかり説明しなきゃいかぬわけで、しかし、とても説明できていない。 時間がないけど、もう一度重ねて聞きますよ。この収支報告書は、会計責任者が高橋さんだというだけじゃなくて、事務担当者が高橋さんだと書いてあるわけですよ。この高橋さんが百万円と五十万円、百五十万円をもらった本人でしょう。本人がもらった人件費をなぜ記載間違いするのか、そこの疑問をきちんと説明してくださいということを尋ねているわけです。
○国務大臣(江渡聡徳君) それを言われても、私は高橋本人ではございませんのできちんとお答えはできないわけでありますけれども、同じような答えの繰り返しになるかもしれませんけれども、監査人でありますその専門家の方にもチェックを受けていましたものですから、私は問題ないと思っていました。 また、もし仮に、先生が違うような、うがったような思いをもしお持ちで私に質問しているのであれば……(発言する者あり)済みません……(発言する者あり)申し訳ございません、申し訳ございません。(発言する者あり)
○委員長(片山さつき君) 答弁中です、答弁中です。(発言する者あり)答弁中ですので、答弁中ですので。(発言する者あり)
○国務大臣(江渡聡徳君) 申し訳ございません、発言を訂正させていただきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(片山さつき君) 答弁中です。
○国務大臣(江渡聡徳君) 発言を訂正させていただきたいと思います。(発言する者あり)申し訳ございません、発言を訂正させていただきたいと思います。 今まで、この事実関係についてはるる御説明させていただきましたけれども、御指摘のように、法令で禁じられているような行為をもし意図的に隠そうとするならば、収支報告書にわざわざ寄附として記載することは私は考えられないことであろうと思っております。あくまでも本件は、人件費の支払を寄附として誤認した事務的なミスであるというところを御理解いただければ有り難いと思っております。
○小川敏夫君 収支報告書によると大臣は違法な行為をしたわけです、違法な寄附金を受け取ったと。そのことについて、大臣が自ら報告していることについて間違いだと言うからただしているわけですけれども、しかし、るる説明したと言っているけれども、説明を聞けば聞くほど疑念は深まるばかり。 まさに、あなたは自分が行った違法行為を殊更隠蔽するために作り話をしていると、このようにしか思えないということを指摘して、更にこのことについては重ねて質問することを申し述べて、本日の質問を終わります。
○小西洋之君 民主党・新緑風会の小西洋之でございます。外交防衛委員会の質疑は初めてでございますので、委員長また両大臣、また副大臣、政務官の皆様、どうぞ、また先輩同僚委員の皆様、よろしくお願い申し上げます。 初めての発言で誠に残念なんですけれども、私も、委員長、一言だけ。九月二十七日の御嶽山の噴火で亡くなられた方に心よりの御冥福をお祈りするとともに、事実無根の書き込みをなさってしまわれたこと、中立公正なお立場である委員長が、やはり中立公正なその立場に疑念を持たれるような、そういう行為をなさってしまったこと、是非、公平、公正、中立な議事進行をこれからどうぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(片山さつき君) 御指摘を踏まえ、相努めます。
○小西洋之君 また、今、江渡大臣の政治資金の問題、また先ほど副大臣の方が委員長の議事整理権に抵触するような行為をなさったというふうに私は理解をしておりますけれども、外交防衛委員会、それぞれ真剣な思いでこの議論に臨ませていただいているものと存じます。 私も、この度、今回の質疑で、七月一日に強行されました集団的自衛権の行使を容認する閣議決定、この本質に迫らせていただきたいと思っておりますけれども、私も、憲法違反の戦争によって自衛隊員が戦死してしまうこと、また憲法違反の戦争によって反撃を受けて国民が死んでしまうこと、そんなことは断じてあってはならない、そういう信念で臨ませていただきますので、大臣以下、皆様は誠心誠意の答弁をお願いを申し上げます。 では初めに、ちょっとこれ、通告はしていないんですけれども、岸田外務大臣に伺わせていただきます。 十月の十日にノーベル平和賞の発表がございました、パキスタンのマララさん、インドのカイラシュさんですけれども。憲法九条を保持してきた主権者である日本国民にノーベル平和賞を是非期待したいというようなことを自民党の谷垣幹事長、また公明党の井上幹事長はおっしゃっておりました。被爆地出身の代議士、また栄光ある宏池会を引き継がれた代議士として、日本国民に憲法九条、あるいは外務省も候補になることができますので、個人又は団体が受賞資格ですので、憲法九条を是非ノーベル賞という期待を持たれるというふうな答弁をいただけますでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 今回のノーベル賞の受賞につきましては、今委員の方から御紹介があったとおりの結果となりました。 そして、ノーベル賞の受賞の経過等につきましては、受賞後五十年間明らかにされないというルールの下に運営されていると聞いております。よって、公式には、受賞された方は別として、それ以外にどういった関係者が候補者になっているか、こういったことにつきましては正式に確認することはできないというのが現状でございます。 ですから、今様々な受賞前の予想なり議論はあったのは承知しておりますが、仮定の話で、私の立場から何か正式に委員会の場で申し上げるのは控えなければならないと考えます。
○小西洋之君 私は、今年の受賞過程ではなくて来年以降の未来のことを伺ったんですけれども、積極的平和主義を掲げる安倍内閣、外務省を率いられる外務大臣でございますので、我が外務省がノーベル平和賞を取ると、それぐらいの意気込みで是非頑張っていただきたいというふうに思います。残念ながらお答えいただけなかったというふうに理解をさせていただきます。 七月一日の閣議決定でございますけれども、憲法改正でしかできないはずのことを解釈の変更によって強行することを解釈改憲というふうにこの場では言わせていただきますけれども、この集団的自衛権の行使が憲法九条においてできない。このことは、この国会において六十年間以上にわたって何千回、何万時間も審議の中で確立し、維持してきた国民のための憲法解釈でございました。 我々国会は何のために内閣に対してこういうふうに審議をさせていただいているのか。それは、議院内閣制の下で内閣の憲法解釈を監督させていただくためでございます。それが、小学生が義務教育で教科書で習っている議院内閣制の本質的な考え方でございます。質問主意書でもそのように答弁をいただいております。 しかし、その議院内閣制の下における国会審議の監督、私もほかの国会議員と同じように七月一日、初めて新しい憲法解釈の内容を見ました。もし事前に国会審議があったならば、これから私が追及させていただくような様々な問題をこの国会の中で暴き立てて、その解釈改憲を阻止することができたと私は思っております。ただ、こうした議院内閣制を否定するような、ひいては国民主権を否定するような安倍内閣の暴挙はいまだに続いております。 国家安全保障局に伺います。 七月一日に解釈改憲が強行された後ですけれども、十四日と十五日、七月、国会審議がたった一日ずつ衆参でございました。 七月十日の党のヒアリングで、今日いらっしゃる武藤審議官、お手元に持っている、我々民主党の議員が出した四十問以上の質問の答弁、我々メモをするのはとても間に合わないので、その答弁書をくださいというふうに党から正式に言ったら、いや、今、国会議員と政党に七月一日の閣議決定の内容を説明するのに、一枚たりとも文書は渡してはいけないと、文書ではなくて口頭のみで、口頭のみで説明するようにという指示を受けておりますというふうに明言をなさいました。民主党の政策調査会の場です。 まず、事実関係を伺います。口頭のみで説明するようにという指示を受けたということは事実ですか。
○政府参考人(武藤義哉君) お答えいたします。 七月十日に行われました民主党の安全保障総合調査会・憲法調査会合同総会での御説明のことかと思いますけれども、特段の指示といいますよりも、そのときには口頭で御説明をするという前提で、事前にいただいておりました質問に対して口頭で丁寧に説明をしたということが事実でございます。
○小西洋之君 ここにいらっしゃる大野筆頭理事は民主党の部門の責任者で、あなたが行ったヒアリングの後に、その文書を提出するようにという指示を政府に出させていただきました。断られたんですね。断られました。国民の代表である国会議員、また政党が、国民の憲法の解釈を内閣が勝手に変えたので、それを、来る国会審議のためにその内容を確認する、その過程を、文書は渡さない、口頭だけでする。 実は、私の議員会館にも何人も国家安全保障局と内閣法制局の方々にお越しいただいていますけれども、文書を渡してはいけないという指示はいまだに徹底されているそうでございます。 委員長、これは議院内閣制を否定するようなゆゆしきことでございますので、どういう、政府の誰からそのような指示が出たのか、この委員会に報告を求めていただけますでしょうか。
○委員長(片山さつき君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○小西洋之君 ありがとうございました。 では、この七月一日の閣議決定の内容が本質的におかしいことを申し上げる前に、この七月一日の閣議決定、集団的自衛権を容認した、これが一体何なのか、ポイントについて私の方で簡単に御説明をさせていただきます。(資料提示) 安倍総理は、これまでの憲法九条の考え方は変えていない、その基本的な論理なるものは変えていないと言っております。その基本的な論理でございますけれども、戦争の放棄、戦力の不保持などを定めた憲法の九条は、それは全体を見ると我が国は国際関係において一切の実力の行使を禁止しているように読める。読めるんだけれども、憲法十三条という規定あるいは平和的生存権という規定があって、いざ、もし日本に武力攻撃が発生して侵略があった場合に、その侵略から国民の命を守る、何の罪もない国民の命を守る、その必要最小限の武力行使だけは、全てを否定するように見える憲法九条の下でも否定されていないはずだと、それが歴代政府の憲法解釈の基本的な論理でございます。 その今申し上げた基本的な論理に、この赤字の部分ですけれども、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生して、これに我が国の存立が脅かされる。他国に対する武力攻撃が発生する、これ集団的自衛権の要件でございますけれども、日本ではなくて、日本が大切な、分かりやすく言うとアメリカに対してどこかの国が、イランや北朝鮮なんでしょうか、戦争を仕掛けている。そういう状態なんだけれども、先ほど申し上げました国民の生命等が根底から覆される、国民が死ぬ場合があるのであれば、それを守るための必要最小限の武力行使は許されるんではないか、そういう考え方がぴったり当てはまるので、今までの基本的な論理とぴったり当てはまるので、この新三要件は合憲であると。 ここからですけれども、合憲である以上は、この新三要件に合致する限り、どのような武力行使でもできる、地球の裏側での海外派兵でもこの新三要件に合致する限りはできるというのが安倍内閣の新しい憲法解釈でございます。 内閣法制局長官、もし間違いがあれば、後で御指摘ください。ございませんよね。分かりました。
○委員長(片山さつき君) 今の御質問ですか、よろしいですか。
○小西洋之君 質問ではございません。 では、この内容ですね、今もう既に様々な国会審議で、これが歯止めがない、無限定のものだというようなことが分かってきておりますけれども、その本質に迫らせていただきます。 まず、この言葉を確認させていただきます。言葉の意味でございます。 国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される、生命等が根底から覆されるという言葉がありますけれども、これは安倍内閣が踏襲していると言っている平成十六年の島聡議員の答弁書、国民の生命、身体が危険にさらされるという言葉と同じと解釈してよろしいでしょうか、内閣法制局長官に伺います。 さらに、七月十四日の国会審議で内閣法制局長官は、この国民の生命等、生命等と今後縮めさせていただきますけれども、生命等が根底から覆されるという意味は、我が国が武力攻撃を受けたのと同様の深刻かつ重大な被害という意味だというふうに言っております。 今申し上げました三つの言葉は全て同じ意味であると。国民の生命、身体が危険にさらされると、そういう意味であると理解してよろしいでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 御指摘の平成十六年六月十八日付けの島聡衆議院議員に対する政府答弁書は、昭和四十七年の政府見解で示された考え方に基づいて、「憲法第九条は、外部からの武力攻撃によって国民の生命や身体が危険にさらされるような場合にこれを排除するために必要最小限度の範囲で実力を行使することまでは禁じていないと解している。」としているものであり、この「外部からの武力攻撃によって国民の生命や身体が危険にさらされるような場合」とは、我が国に対する武力攻撃が発生した場合のことを言っており、昭和四十七年の政府見解に言う「外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底からくつがえされるという急迫、不正の事態」に対応するものでございます。 一方、今般の閣議決定も昭和四十七年の政府見解の基本論理を維持し、その考え方を前提として、これに当てはまる極限的な場合は、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限られるとしてきたこれまでの認識を改め、「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合」も、この昭和四十七年政府見解に言う「外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底からくつがえされるという急迫、不正の事態」に当てはまるとしたものでございます。 また、お尋ねの七月十四日の衆議院予算委員会における答弁においては、第一要件の「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある」とは、他国に対する武力攻撃が発生した場合において、そのままでは、すなわち、その状況の下、国家としてのまさに究極の手段である武力を用いた対処をしなければ、国民に、我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況であることをいうものと解される旨お答えしたところであり、この他国に対する武力攻撃が発生した場合であっても、国民に、我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況にあるのであれば、昭和四十七年政府見解に言う「外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底からくつがえされるという急迫、不正の事態」に当てはまると考えられるということを述べたものでございます。
○小西洋之君 法制局長官、ちゃんと答えてください。客観的な法解釈を答弁するのがあなたの使命ですから、結論だけ言ってください。 七月十四日の、武力攻撃を受けたのと同様の深刻かつ重大な被害というのは、平成十六年の答弁書の国民の生命、身体が危険にさらされると同じ趣旨である、同じ意味であると理解してよろしいですか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 島聡衆議院議員に対する政府答弁書で述べたものは、先ほどお答えしたとおり、我が国に対する武力攻撃が発生した場合のことを前提としてお答えしたものでございます。 今般の閣議決定においては、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限らず、他国に対する武力攻撃が発生した場合であっても、一定の場合には我が国が自衛のための措置としての武力の行使ができるとしたものでありまして、それは四十七年の政府見解の基準に照らせば同じように当てはまるものだという趣旨で述べたものでございます。
○小西洋之君 四十七年の政府見解、国民の生命等が根底から覆されるというのは、平成十六年の島答弁書の国民の生命、身体が危険にさらされると同じ意味だという答弁は先ほどされました。 その四十七年の国民の生命等が根底から覆されるのと、七月十四日の武力攻撃を受けたのと同様の深刻かつ重大な被害、この新三要件の趣旨ですけれども、それも同様の基準、同様の意味だというような答弁をされました。 イエスかノーかだけで答えてください。七月十四日答弁のこれは確認です。もう同じ意味だというふうに答弁いただいたというふうに理解しますので、違うんだったら訂正してください。その上で確認のこれに答えてください。 七月十四日答弁の、武力攻撃を受けたのと同様の深刻かつ重大な被害というのは、概念として、国民の生命、身体が危険にさらされる、これを含みますか、あるいは含みませんか。イエスかノーかで。法解釈ですから言えるはずですよ。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) まさに、その状況の下、その時点で対処しなければそのような深刻、重大な結果になるということを表しているものでございまして、当然国民の生命が害されるという危険を含んでおります。
○小西洋之君 たった一言で言えることがなぜここまで時間掛かるんですか。 今、法制局長官は物すごく重要な答弁をなさいました。この新三要件の第一要件、国民の生命等が根底から覆る、これは国民の生命の危機が生じているような、そういう事態であるということをおっしゃいました。つまり、国民の生命等に危険が生じるような状態でなければ我が国は武力行使は一切できないわけでございます。集団的自衛権の行使もできないわけでございます。 では、法制局長官に伺います。 安倍総理は、日米同盟の信頼関係の揺らぎ、あるいはオイルショックのような買占めや物価上昇というものもこの新三要件に合致する要件であって武力行使ができるというようなことを言っておりますけれども、日米同盟の揺らぎやあるいはオイルショックのような事態、これは例示です、そういう事態があって、その事態の下の事実関係において国民の生命等が根底から覆る、つまり国民の生命が危険にさらされる、そうした場合でないとこの新三要件に合致しない、武力行使はできないという解釈でよろしいですか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) この三要件の第一要件に言います「国民の生命、自由及び幸福追求の権利」と申しますのは、個々の国民のことを考えているのではなくて、まさにその前半にあります「我が国の存立が脅かされ、」ということとセットのことでございまして、言わばそれの表裏一体のことを申し述べているものと理解しております。 その意味で、個々の国民の生命が危機にさらされているというよりも、まさにそのような、そのまま放置すればという言葉が適当かどうかはあれですけれども、そこで対処しなければ取り返しの付かないことになる。つまり、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆るようなことになってしまうと、そういう危険があるという状況を表しているものでございます。
○小西洋之君 法制局長官は法の番人と言われるんですけれども、非常になかなか残念ですね。ただ、頑張って何とか良心に懸けてお答えしようとしているように私は理解します。 もう一度伺います。 新三要件の要件ですね、日米同盟の信頼関係、その揺らぎ、あるいは我が国が石油ショックのような経済危機等に見舞われる、そういう事態が起きるだけではこの新三要件を満たさない。今おっしゃったように、もう既に答弁されていますけれども、我が国の存立が脅かされるのと国民の生命等が根底から覆される、これは表裏一体であると。 先ほど確認させていただきました、生命等が根底から覆る、つまり、国民に生命の危機が発生するような状況でなければ我が国は武力行使はできない。つまり、日米同盟が揺らいでいるだけでは駄目。日米同盟が揺らいでいる事態があって、その下で国民の生命等が危機に直面している、そういう事態でなければ武力行使はできない、そういう要件だという理解でよろしいですか。 それでないんだったら、基本的論理からはみ出ていますよ。四十七年の基本的論理は、国民の生命、身体、その危険から国民を守るためじゃないですか。イエスかノーかで答えてください。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) まさに我が国に対する武力攻撃が発生した場合と同様な深刻、重大な被害が想定されるということでございまして、この三要件の当てはめについて私の方から具体的にお答えすることは適当ではないと思いますけれども、単に日米同盟が揺らぐおそれがあるということが直ちにこれに当たるとは考えられません。 また、経済的な影響についてのお尋ねもあったと思いますけれども、これにつきましては、従前、若干古い例でございますけれども、我が国に対する武力攻撃の発生、それについての政府の見解を述べたことがございまして、武力をもって海上封鎖をし、国民の糧道を断ち、あるいは生産物資を断つ、そうして我が国を危殆に陥らしめるという手段を講ずるならば、それも我が国に対する武力攻撃と認められるのではないかというような国会答弁もございます。
○小西洋之君 国民の生命等が危険にあるときでないと発動できないと明確な答弁をいただきました。 ちなみに、横畠長官はもう一つすばらしい答弁をここでしてくださっていました。個々の国民の生命のことを言っているのではないというふうにおっしゃいました。 すなわち、安倍総理が、あの親子を助けるためにこの憲法解釈の変更をしたんだと七月一日の閣議決定後の記者会見でおっしゃっていた邦人避難のケースです。あの邦人避難のケース。あの個々の日本国民の命、確かに、ああいうことは起きないと私は思うんですけれども、仮に、土俵に乗りましょう、起きたときに、確かにあの国民、あの親子は命の危機に瀕しているわけですけれども、あの親子の命はこの国民の生命の要件には当たらないという理解でよろしいですね、法制局長官。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 具体のその当てはめについてお答えする立場にはございませんが、政府が従前お示ししている事例というのは、単に絵に描いてある国民を保護するというのが、そのために武力の行使三要件を満たすことになるのだという文脈というよりも、我が国への武力攻撃がなされたとは認定されないけれども、攻撃国の言動等から我が国にも武力攻撃が行われかねない状況にあるというようなことなども前提としていることであって、全体として新三要件に該当するかを認定し、その認定された場合における具体の活動の事例ということで説明されているものと理解しております。
○小西洋之君 今法制局長官が答弁なさったことともし違っていたら訂正してください。 要するに、個々の国民を救うために、武力行使が新三要件においてこの国民の生命等というところから認められているわけではない。現に横畠長官は七月十五日の答弁でこうおっしゃっていますね。 「その根底から覆るという言葉自体、相当抽象的でございます。すなわち、やはり個々の国民が犠牲になる、被害を受けるということではございませんで、やはり当初から我が国の存立が脅かされる」。すなわち、国民の、日本国民全体ですよね、全体に至るようなそういう生命等が根底から覆される、そういう危険がある場合でなければ武力行使ができないと、そういうのが安倍政権の、内閣法制局長官のその答弁でございます。 岸田外務大臣に伺います。 今法制局長官が答弁なさった内容ですね、この新三要件の第一要件、国民の生命等が根底から覆るというのは、国民が生命、身体の危険にさらされる、そうしたような事態である、そういう理解でよろしいですか、解釈。
○国務大臣(岸田文雄君) 今の点については、先ほど法制局長官がお答えしたとおりだというふうには理解しております。
○小西洋之君 今の外務大臣の答弁は、これまでの外務大臣が国会でなさっていた答弁を根底から覆すものでございます。 外務大臣は、日米関係が死活的に重要なので、この新三要件に合致して集団的自衛権を行使できる場合があるというような言い方をされておりました、確かにおっしゃっておりました。ただ、日米関係が信頼が揺らぐだけでは駄目で、それだけでは足りないわけですね。その信頼が揺らぐ事態の下で、国民の生命や身体が危険にさらされる、そういう具体的な事実が発生しない限り、この三要件は成立しないわけでございます。 今、私が確認させていただいた、これ実は解釈改憲問題の、指名しませんので、時間がございませんので、肝の肝でございます、肝の肝。実は、この解釈変更を始めとして、新しいルール、新しい法規範を作るに当たっては、その必要性の根拠である立法事実というものが必要でございます。しかし、この集団的自衛権を行使容認する閣議決定、立法事実が存在しないということが明らかになっております。 同僚議員の皆様、資料の三、お手元を御覧いただけますでしょうか。 立法事実、ちょっと時間がございませんので、私が御説明させていただきます。 これは、有斐閣の法令用語辞典、私、かつて十年間、霞が関の官僚として働いておりましたけれども、霞が関の全職場と言っていいと思います、必ずあります。また、弁護士事務所、法律事務所にもあるでしょう。最も定評のある、私の理解ですけれども、法律用語辞典です。ちなみに、編集、執筆代表は横畠法制局長官でございます。これ、御本人であるということは、昨日確認させていただいております。赤字で申し訳ございませんでした。 では、この立法事実、何て書いてあるか。法律の必要性を根拠付ける社会的な事実、立法目的の合理性やその必要性を根拠付けるものだけでなく、さらに、その立法目的を達成するための手段が合理的であることを基礎付ける事実というふうに言われています。 これを聞くだけでは一体何のこっちゃということなんですけれども、分かりやすく御説明させていただきますと、集団的自衛権の行使を必要とするには、集団的自衛権の行使をしなければ命を失ってしまう国民の存在が必要なわけでございます。 なぜ憲法九条において、集団的自衛権の行使は憲法の条文を変えない限りできないと言われてきたのか、非常にシンプルなたった一つの理由です。それは、集団的自衛権の行使の局面、つまり、分かりやすく言うと、アメリカが北朝鮮やイラン、アメリカがどこかの国と戦争をしていても、日本国民は死なないからです。アメリカがどこかの国と戦争していて、そのことによって死んでいく日本国民の存在は、常識として観念し得ない、認識し得ない、ゆえに、その国民の命を守るための武力行使は、先ほど申し上げました、全ての実力行使を禁止しているかのように見える憲法九条の下においてはどうしても認めることができない、これが歴代政府の憲法解釈、九条解釈の肝でございます。 ところが、安倍総理は、今まで六十年以上、歴代の内閣総理大臣が、日本が攻められていない状況で死んでしまう日本国民、それは私はいないと思います、あり得ないと思います、到底その根拠を見出すことができませんと言っていたのに、安倍総理は、いると言い出したんです、いる、発見したと。日本が攻められていないのに死んでしまう日本国民を発見したので、その死んでしまう日本国民の命を救うための必要最小限度の武力行使、すなわち集団的自衛権の行使は認められるというふうに安倍総理は言い始めたわけでございます。 つまり、集団的自衛権の行使を、憲法解釈を成立させるためには二つのことが必要です。一つは、日本が攻められていないのに死んでしまう日本国民の存在を立証すること。もう一つは、その死んでしまう日本国民の命を助けるために、この二つ目です、手段が合理的、集団的自衛権行使以外に手段がない、外交努力も駄目、警察行動も駄目、個別的自衛権の行使も駄目、もうあらゆる手段を尽くして集団的自衛権の行使でしかどうしても救うことができない。この二つを立証しない限り、この解釈変更というのは、そもそもその前提を失うんです。 全てのルールには根拠が必要です。根拠がないルールは、それは法治国家ではありません。人治の国ですよ、人が治める国です。全てのルールには根拠が必要と。 では、法制局長官に伺います。 今申し上げた二つの立法事実の根拠、審査しましたか。確認しましたか。審査せずに、国家安全保障局が、そういう日本国民が、存在があり得ると言ったのを真に受けて、そのまま受けて終わりにしましたと言っていましたけれども、どうぞ、審査しましたか、法制局として。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) その立法事実という言葉の意味についてはお示しのとおりでよろしいと思いますけれども、特に立法事実というのが問題になりますのは、国民の権利を制限し、あるいは国民に義務を課するような法律について、その合憲性を裏付ける、そういう事実は何かという局面で主として問題になると理解しております。裁判においても、いわゆる合憲性が争われる、法律の合憲性が争われるような事案について問題となり得るところでありますし、また日常の私どもが行っている法律案の審査においても、当然そこは議論させていただいております。 ただ、今般の問題は憲法の解釈そのものの問題でございまして、少しその場面が異なるのではないかと思っております。すなわち、憲法の解釈としての合理性、整合性の問題、それこそが重要でありまして、別の言い方をすれば、憲法の解釈を変更する必要性やその手段の合理性があればそれが可能になると、そういう問題ではないということを理解しております。 御指摘は、今般の閣議決定のような考え方を取る必要がどこにあるのかと、それについて審査をしたのかということと理解いたしておりますけれども、そもそも、私どもは憲法解釈の理論面を受け持っておりますけれども、我が国を取り巻く安全保障環境の変化に対応して、どのような事態を想定し、どこまでそれに備える必要があるのかといった問題はまさに政策の問題でございまして、それ自体について審査する立場にはございません。 もっとも、憲法及び国際法の範囲内において、我が国の存立を全うし、国民を守るために万全を期するということは当然のことではないかと考えております。
○小西洋之君 法制局長官、もうとんでもない答弁をされていますけれども、つらいお立場は同情いたしますけれども、私も十二年間、霞が関で働いておりました。内閣法制局にも何度も行きました。こんな法制局、こんな答弁をされる法制局長官はいらっしゃいませんでしたよね。非常につらいお気持ちは、うなずいていらっしゃいますけれども、つらいお気持ちをお察しいたしますけれども、これは我々国会議員が奮起して日本に法の支配を取り戻さなければいけない、そういうことでございます。 ただ、今法制局長官がやられた答弁は全くの間違いでございます。憲法九条の集団的自衛権の行使に関するその解釈変更の立法事実というのは、特別の立法事実です。安倍内閣も採用するといったその基本的な論理、つまり、国民の生命や身体が危険にさらされる、そういう国民がいる場合に、その国民を救うためだけに必要最小限の武力行使が認められるというのが基本的な論理です。 そうすると、集団的自衛権の局面、つまり日本が攻められていない状態であっても、命を失っていく国民の存在がなければ、その解釈変更の根拠がないわけでございます。また、同時に、その国民の命を救うために、集団的自衛権以外にほかに手段がない、内閣法制局長官も国家の究極の権力の行使というふうにおっしゃっておりますけれども、そうですよ、集団的自衛権というもうこの世にあり得ない一番強大な国家権力の行使をやらない限り救えないという、もうほかに手段がない、この二つを証明しないといけないわけでございます。 ただし、法制局長官は今そんなことも知らないような答弁をされました。 では、聞きます。最高裁の判決でこの立法事実がないことを理由に違憲無効とされた有名な判決がございます。資料の五を御覧いただけますでしょうか。この薬事法の違憲判決、これは実は我々議会にとっても非常に重い事実でございます。これ、議員立法でございます。議員立法で、その業界寄りの法律を作ってしまった。それが後に最高裁で、この立法事実がない、立法事実がないという理由によって違憲無効というふうに切って捨てられております。 つまり、七月一日の閣議決定に基づいて我々が自衛隊法の改正あるいは武力事態対処法等々の改正などをやっても、立法事実がないままであるがゆえに最高裁では違憲判決を受けるんです。最高裁はいざとなったら統治行為論で甘くなる、許してくれるんじゃないかというふうな言葉も一部の方がおっしゃっているようでございますけれども、全く違います。全ての法令解釈、法規範の定立の大前提である立法事実がないんです。ない以上はどうやったって違憲の立法なんです。 では、横畠内閣法制局長官に伺います。あなたは、憲法九十九条の下で閣僚の憲法擁護義務、それを支えるお立場にあります。なぜならば、内閣において、行政府において、法の支配を守るために、我々立法府が内閣法制局設置法という法律を定めております。その設置法の第三条一項第三号、意見事務ですね。こういう憲法解釈が、新しい憲法解釈の変更が憲法に適合するかどうか、あなたは審査する義務があります。そして、最高裁は立法事実を審査します。あなたは安全保障の専門家ではないかもしれない。しかし、十五人の最高裁判事も安全保障の専門家ではございません。薬事法の、製薬業界の、調剤業界の専門家でもありません。専門家でもないけれども、あらゆる法的な知見を駆使して、この立法事実が法論理的に認められるかどうか審査をします。 そうすると、あなたは、内閣法制局設置法に基づいて、この閣議決定が憲法に違反しないのか、その立法事実があるかどうか審査する法的な義務があるはずですけれども、いかがですか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 最高裁判所の役割と内閣法制局の役割はおのずと異なるものがあると理解しております。最高裁判所あるいは下級裁判所がどのような判断をされるか、どのような事案があるのか、それについて何か申し上げるという立場にはございません。 私どもといたしましては、内閣法制局の立場におきまして、今般の閣議決定につきましては、従前の憲法の解釈との整合性も保たれ、論理的なものであり、主として昭和四十七年の政府見解を踏襲したものであって、十分合憲性を説明できるものと考えております。
○小西洋之君 では、もうこれちょっと時間がないので私が確認していることを申し上げますけれども、実は今回の閣議決定に言われている憲法解釈の変更において、内閣法制局も国家安全保障局も、今、内閣法制局が行う法令意見事務、それに提出した資料は、この七月一日の閣議決定、この十枚ぐらいの紙ですけれども、だから裏表にすると五枚ぐらいの紙ですけど、これしか審査でやっていないと言っています。裏表で四ページ。私の霞が関での経験でしたら、こういう憲法解釈の変更を行うんであれば、もう四百ページ、あるいは数千単位のページ単位の審査資料が必要になるはずです。 ところが、内閣法制局も国家安全保障局も、そうした検討もせずに、文書も作っていない。検討もせずに国民の憲法を百八十度真逆の結論に変えている。これは、いいですか、解釈改憲というふうに私は言っていますけれども、これ言葉が甘いんですよ。クーデターですよ、法秩序を根底からひっくり返す。 そのことを、じゃ、次に証明させていただきます。資料六を御覧いただけますでしょうか。 資料六、憲法解釈というのは、憲法解釈と一言で言っても、何でもかんでも好きに考え方を決めるわけではなくて、憲法解釈というのはこういうルールに従わなければいけないということを歴代の政府が答弁しています。これは第二次安倍内閣でもさんざん答弁をされています。 資料六ですね、これは有名な島聡先生の答弁書ですけれども。もう時間があれですので私が言いますけれども、憲法の法令解釈ですね、憲法を始めとする法令の解釈は論理的な追求の結果でなければいけないんですね。そういう論理的な追求をもうひたすら繰り返した挙げ句、一番最後ですけれども、「従前の解釈を変更することが至当である」と、至極当然である、適切である、至当である、すごい言葉ですね、ということが納得されないと憲法解釈の変更というのはできないんですね。 法制局長官、イエスノーかだけでお答えください。立法事実を審査していない、確認もしていないことが論理的な追求になるんですか。立法事実も確認していないことが至当になるんですか。どうぞ。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) その立法事実という御指摘でございますけれども、これは解釈、憲法の解釈そのものの問題でございまして、繰り返しになりますけれども、国民の権利を制限し、あるいは義務を課するような、そういう法律の合憲性を審査するという場合のいわゆる立法事実とはやや異なる面がありまして、主としてやはり憲法を始めとする法令の解釈についての、一般論は繰り返しませんけれども、議論の積み重ねのあるものについては、やはり全体の整合性を保つということにも留意して論理的に確定すべきものでありと書いてあるとおりでございまして、まさにその論理が重要であると考えております。
○小西洋之君 じゃ、一言だけ伺います。 あなたは今、国民の権利や義務に関わらないものについては立法事実は審査しなくていいというような、にも聞こえるようなすごい答弁をなさいましたけれども、集団的自衛権の行使、国民の権利と義務に関わらないんですか。 自衛隊員は戦闘命令を受けて、集団的自衛権の行使の戦闘で、これはごまかしちゃいけない、確実に死ぬんですよ。集団的自衛権の行使、日本が行う先制攻撃ですから、反撃を受けて日本国民も死ぬかもしれない。究極の国家権力の行使じゃないですか。その根拠、自衛隊員が命を懸けて戦わなければいけないその根拠はないんじゃないかというふうに言われているんですよ。 江渡大臣に伺います。 集団的自衛権を行使しなければ救えない日本人が本当にいるのか、日本国民が本当にいるのか、今政府はそれを確認していないんです。日本が武力攻撃を受けていないのに死んでしまう日本国民、今まで六十年間ずっといるわけがないと言っていました。しかし、安倍内閣、江渡大臣、あなたはいると言い始めました。本当にいるんですか。 その日本国民の命を救うために自衛隊員があなたの戦闘命令を受けて集団的自衛権の行使の戦闘の下で死んでしまうということは、それは憲法の下、また法令の下の自衛隊員の任務としてやむを得ないこととお考えですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 答弁させていただきたいと思っております。 今現在、日本を取り巻く安全保障環境というのはかなり私は厳しき状況になっていると思っております。そういう状況の中において、もはやどの国も一国のみでは平和を守ることができない状況になっております。ですからこそ、その国民の命と平和というものをしっかりと守り抜くために、あらゆる事態に対しての切れ目のない対応というものを可能にしなければいけないということが今回の閣議決定の一番の私は大事なポイントであろうというふうに思っております。 そういう中において、例えば……(発言する者あり)
○委員長(片山さつき君) 小西洋之君、答弁中ですから静粛に。
○国務大臣(江渡聡徳君) 先ほども言ったわけでありますけれども、例えば、自衛隊員というものは、もう委員も御承知のとおり、職務に命を懸けるということを宣誓しているわけでありまして、また、日々任務に当たっては、言うまでもなく、我が国有事における任務というのは文字どおり私は命懸けなものであろうというふうに思っております。 自衛隊員が命を懸けるというその理由は、取りも直さず国民の命を守るためであり、そのためにほかに手段がないというふうに思っているから自衛隊員もそのような形で行動するものだと私は考えております。 ですからこそ、今回新たな法整備により与えられる任務というものは、これまで同様命懸けの任務でありますけれども、それはあくまでも国民の命と平和な暮らしを守り抜くためのものでありまして、自衛隊員の任務に何ら私は変更があろうというふうには思っておりません。また、自衛隊員が海外で我が国の存立と無関係な戦争には参加するということはないと、今まで総理始め閣僚が答弁していることだと私は思っております。 また、危険な任務ということになりますと、例えば……(発言する者あり)例えば、今回の御嶽山においても、大変危険な状況の中において、そしてその中においても皆さん方を助けようという思いがあるからこそ自衛隊員が向かっているということも御理解していただければ有り難いと思っております。
○委員長(片山さつき君) 大臣、簡潔にお願いします。 それでは、小西洋之君。
○小西洋之君 今の答弁は、二十五万の自衛隊員の命を預かる防衛大臣の答弁として絶対にあるまじき答弁だと思います。 私が問うたのは、今まさに大臣がおっしゃった、自衛隊員が命を懸ける、命懸けで守らなければいけない日本人が本当にいるんですかということですよ。安倍内閣は、そういう日本人、命が失われる日本人、日本が攻められていないという集団的自衛権の状況で死んでしまう日本人は見付けていない、六十年間誰も見付けられなかったんです、にもかかわらず、自衛隊員に集団的自衛権の戦闘命令を出して、命を落とす、そんなことが許されるんですかということを私は聞いたんです。まさにこれ、立憲主義、法の支配そのものの問題でございます。 次に行かせていただきます。 今申し上げました立法事実の不存在、これがこの度の解釈改憲の一番の本質であり、焦点です。この立法事実、もうない時点で憲法九条違反、また先ほどお示しした法令解釈の原則違反、七月一日の閣議決定は無効です。七月一日の閣議決定は違憲無効で、今日この瞬間も主権者国民の憲法九条は何ら変わらない法規範性を持って存在し続けると、立法府の一員として国民の皆さんにお伝えをさせていただきます。 そして、申し上げましたように、これは我々自身の問題です。立法事実がないままに法律を作るとそれは違憲判決を受ける。そして、何よりも、その違憲の法律、戦争の下で国民が死んでいくことになる。このことを同僚の皆さんに心から申し上げさせていただきます。 実はもう一つ問題がございます。できるはずがないと言われていた集団的自衛権の行使がなぜできることになったのか。一つは立法事実、あり得ないことをあり得ると言った、いわゆる事実のでっち上げです。事実のでっち上げによってできることになった。もう一つ、実は安倍政権が踏襲していると言って、引き継いでいると言っている憲法九条の政府の歴代解釈、基本的な論理、実はこの基本的な論理自体がすり替えられています。一番大切な平和主義の法理、平和主義の法理を切り捨ててこの基本的な論理を構成しているわけでございます。 分かりやすい形でお示しいたします。今、皆様、インターネットを御覧の国民の皆様から見てこちらが一九七二年、つまり安倍政権が今回基盤にしたという歴代政府の憲法解釈です。左が七月一日の今般の閣議決定です。この灰色の部分の下の段を御覧ください。しかしながら、だからといって、平和主義をその基本原則とする憲法が、右に言う自衛のための措置を無制限に認めているとは解されないのであると。 これは何を言っているかというと、今の上の段ですね、我が国国民が生存することまで、国民が敵国から武力攻撃を受けて、その生存するその権利までを放棄はしていない、それを守るための自衛の措置は認める、しかし、だからといって何でもできるわけではなくて、我が憲法は平和憲法であるので、その平和主義の原則の範囲内でのみ武力行使を容認するというふうに言っているわけでございます。 実は、この平和主義、今回の閣議決定からは言葉でも分かるように完全に切り捨てられているんです。 平和主義、実は平和主義って、日本国民が義務教育から、小学生の頃から、平和主義と国民主権と基本的人権の尊重が憲法の三大原理と習っているんですけれども、平和主義って、憲法の平和主義って一体何なんだろうと思われるかもしれませんけれども、実は憲法にちゃんと書いてございます。 資料の十三番を御覧いただけますでしょうか。資料の十三番の下の灰色の部分です。実は憲法の前文に三つ平和主義の考え方が書いてあります。実は集団的自衛権の行使というのは、その本質においてこの三つの考え方の全てに真っ向から違反します。 一番分かりやすい例を申し上げます。一番下の灰色の部分ですね。「われらは」、「われら」というのは日本国民です、日本国民は、「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」というふうに書かれています。 ポイントは全世界の国民です。日本国民だけじゃないんです。日本国憲法が世界に冠たる唯一の平和憲法であるゆえんは、日本国民だけではなくて全世界の国民が戦争の恐怖、欠乏から免れて生き抜く、そうした権利を持つことを確認している世界唯一の憲法です。 岸田外務大臣に伺います。 この平和主義の規律の下で集団的自衛権を行使したとします。安倍総理のおっしゃるように、ホルムズ海峡が機雷で埋められた、アメリカとイランの戦争ということにしましょう。石油タンカーが来なくなった。日本に石油が足りなくなった。だからといって、いいですか、だからといって、自衛隊を派遣して、イランの軍隊と、またイランの市民を殺傷して石油を確保することが、全世界の国民、当然イラン国民も含まれます、平和的生存権の関係で許されるんでしょうか。 機雷掃海は限定的、受動的と言っても駄目ですよ。イランの小さな小部隊が自衛隊の機雷掃海を阻止しに来るかもしれません。自衛隊はそれを排除する、殺りくする、石油のために殺りくする、石油のために殺りくすることが全世界の国民に認められた平和的生存権の関係で許されるかどうか、明確に答弁ください。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、憲法の基本理念であります平和主義につきましては、今回の閣議決定後におきましても全く変わらないと認識をしております。 そして、その上で御質問の点ですが、我が国が憲法の下で許される武力行使、これにつきましては、あくまでも今回の新三要件に該当するかどうか、これによって判断すると認識をしております。そういった判断の下に具体的な対応が決められるものだと考えています。
○小西洋之君 私が問うたのは、その新三要件の考え方が、平和主義の規律が及ぶということです。 今お示ししました資料十三、過去の歴代政府の答弁ですけれども、憲法の前文は、憲法のそれぞれの条文を解釈する際の解釈の指針になるんです。つまり、憲法九条と憲法の平和主義の条文はセットなんです。 法制局長官に確認のために伺います。 憲法九条において、この武力行使をする際に、先ほど申し上げました全世界の国民に確認している平和的生存権の規律、平和的生存権の規律に適合する範囲でしか武力行使はできないと、そういう解釈でよろしいですね。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 憲法前文は、憲法規範そのものではございませんけれども、憲法の各条項を解釈する場合の指針として理解されるものでございます。
○小西洋之君 今の法制局長官の答弁のとおりでございます。 集団的自衛権の行使、日本が攻められていないのに日本の大切な国、それを助けるために日本が、例えばアメリカを助けるためにイランや北朝鮮にいきなり戦争を仕掛ける。イランや北朝鮮は日本に攻撃をしていないんです、日本国民を殺そうとしていないんだけれども、日本はいきなり戦争を仕掛ける。それがこの全世界の国民の平和的生存権の規律の関係でできるのかということです。 私が申し上げているのは、これは憲法論です。日本は法治国家ですから、集団的自衛権をどうしてもやりたいのであれば、憲法改正をして、この平和的生存権の規律を削除して、平和主義の考えを捨てて、変えて、集団的自衛権を可能にする、そういうことしかできないはずでございます。 あと二つ、平和的生存権、大切な考えがあるんですけれども、一番上の一つだけ御説明をさせていただきます。灰色の部分です。 日本国民は、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言」すると書いてあります。 これは、日本国民がなぜ国民主権の原理を採用したか、その理由を書いた条文です。お分かりのとおり、日本国民の国民主権はただの国民主権じゃないんです。政府の行為、つまりこれ国会も含みます、国家ということです。国家、国会や内閣、政府の行為によって再び戦争の惨禍が国民に起こることがないようにするために、かつての天皇主権の国ではなくて、国民主権の国をつくった。そのために国民主権という原理を採用するというふうに書いてあります。 つまり、申し上げれば、国民主権の行使、つまり憲法改正の国民投票です。国民主権の行使というのは、究極は憲法改正の国民投票であるということは憲法のどこの教科書にも書いてありますし、政府の答弁にもございます。国民投票をせずに日本国憲法の上に、集団的自衛権の行使という新しい戦争を起こして、それによって国民に惨禍を及ぼすことは、この前文の平和主義の規定から真っ向から違反するんです。 集団的自衛権の行使、確かに国際法では認められています。認められていますけれども、集団的自衛権の行使というのは、そこで戦っている自衛隊員は確実に戦闘で死ぬことになる。また、反撃を受ければ日本国民が死ぬ場合がある。そういう、この世で最も深刻なデメリットがあるんです。 それを、本当にそのデメリットをのんでまで集団的自衛権の行使を実現する必要があるのかどうか。それをこの我々議会でしっかり議論して、立法事実も含めてしっかり議論して、どうしても必要だという三分の二の同意が取れれば、国民に集団的自衛権の行使を可能とする憲法改正をさせてください、それであれば、この主権が国民に存することを宣言するこの文言にも違反しない、こういう考え方になるわけでございます。 そして、この憲法の前文、更に大切なことを書いております。その後ろの下線部分を御覧ください。 「これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。われら」、日本国民です、「われらは、これに反する一切の憲法」、「を排除する。」と書いてあります。 人類普遍の原理、今申し上げた国民主権の原理です。国民主権の原理に反する憲法は一切排除される。つまり、国民投票もやらずに、立法事実もなしに、基本的な論理、平和主義という従来の憲法九条の解釈を構成している重要な法理を切り捨てて作っている、閣議決定だけで安倍内閣が作った憲法、七月一日に作られた新しい憲法九条は排除されるんです、無効なんです。これを否定するんでしたら、もう日本は法治国家として成り立たないですよ。 先ほど申し上げましたけれども、私は十二年間霞が関で法制執務を、立法府の皆様の御指導をいただきながら働いておりました。国会議員に当選させていただいて四年間、様々な法律、復興の特区の法律、成長戦略の総合特区法、子供たちへのいじめの法律、医療や福祉の法制度、様々な仕事をさせていただいておりました。 私が、この霞が関とこの立法府で教えていただいて育てていただいて、これが法治主義だと身にしみて、身をもって考え、今体現しているあらゆる価値観、あらゆる経験に今回の閣議決定は反します。これはもう解釈改憲というようなものではないです。解釈の名にも値しないです。立法事実もないし、平和主義の法理も、そういうものも切り捨てているわけですから。こうした暴挙、空前絶後のクーデターが行われているということを是非同僚議員の皆様に御認識いただきたいと思います。国民の憲法です。安倍総理の憲法ではないんです。そして、国民の憲法を守るのが我々国会議員の責務であり、議会の、立法府の責務でございます。 では、残りの時間を使いまして、もう一つちょっと重要な論点について伺わせていただきます。 日米安保条約第三条という条文がございます。日米安保条約の第三条でございます。お手元の資料の十番でございます。 日米安保条約第三条という条約がございます。第五条、第六条は有名です。五条はアメリカの日本の防衛義務、第六条は、その代わり、片務ではなくて双務の、対等の立場として日本はアメリカに基地提供をする。しかし、より日米関係の、安保関係の根本を定めた条文がこの第三条でございます。実は、一言で言うと、日本はアメリカのために集団的自衛権を行使しなくていいということがここに書いてあるんです。 この条文の言葉は、「締約国」、日本とアメリカは、「個別的に及び相互に協力して、継続的かつ効果的な自助及び相互援助により、武力攻撃に抵抗するそれぞれの能力を、憲法上の規定に従うことを条件として、維持し発展させる。」と書いております。 これ、時間がないので私が御説明させていただきますけれども、アメリカの上院決議に基づいてアメリカが同盟国と軍事条約を結ぶときに、アメリカばっかりが持ち出しではなくて、相手の国もしっかりアメリカの防衛を助ける、アメリカを守る、そうしたことを義務として求めなければいけないということがアメリカの上院決議であります。その上院決議に基づいて、一九六〇年の安保改定のときに入れられた条文でございます。 しかし、この「憲法上の規定に従うことを条件として、」、この外務省のホームページ、皆さんお持ちの資料十の左側でございますけれども、この意味は、集団的自衛権の行使を禁じている憲法の範囲内に限られることを明確にするために、憲法上の規定に従うことを条件としているというふうに書いています。 これは、経緯として、日本政府が、先ほど申し上げました、アメリカが日本にしっかり守ってもらわなきゃ困るよと、それが上院の決議だから、そういう条約を結んでもらわないと困るよと言ったときに、日本が、いやいや、我が国は憲法九条において集団的自衛権の行使はできないので、そのことを主権国家同士の国際条約でちゃんと明記してくださいというふうに日本政府から申し出て入れられた文言でございます。そして、これは言うまでもなく国会承認を受けています。 ところが、この皆様の右のページですけど、外務省のホームページ、七月一日以降、早速、この「集団的自衛権の行使を禁じている」という文言を落としています。 岸田外務大臣に伺います。 日米安保条約は国会承認を受けています。国会承認すなわち国会の憲法解釈として、憲法九条において集団的自衛権の行使はできないという考えを、この「憲法上の規定に従うことを条件として、」という言葉をわざわざ選んで、これはその立法過程の議事録に載っています、わざわざ選んで、集団的自衛権の行使を禁じているという解釈の意味を込めて国会承認をしています。 であるならば、もし集団的自衛権の行使を解禁したいのであれば、日米安保条約第三条を変えなければいけないんじゃないですか。もう一度国会承認を得なければいけないんじゃないんですか。かつ、条約は閣議決定のはるか上にあります。閣議決定は法令に違反することはできません。また、条約は実は法律よりも上にあります。この春にやると言っている自衛隊法等々の改正よりも更に上にあります。 日本は集団的自衛権の行使はできないという国会承認を変える、この日米安保条約第三条をもう一度改正しない限り、日本は、我が国は集団的自衛権の行使はできない、そういう解釈でよろしいですか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、日米安保条約第三条におきましては、「憲法上の規定に従うことを条件として、」というふうに明記をしております。「憲法上の規定に従う」、こういった規定になっているわけですが、一方、七月一日の閣議決定につきましては、我が国を取り巻く国際情勢が大きく変化する中で、国民の命と平和な暮らしを守り抜くため政府として何をするべきかという問題意識の下に議論を行い、そして、従来の政府見解における憲法第九条の解釈の基本的な論理の枠内で、国民の命と平和な暮らしを守り抜くための合理的な当てはめの帰結を導いたものであります。 このように、憲法の解釈において変更が行われたわけですから、安保条約第三条において「憲法上の規定に従う」とされている部分、これも憲法解釈の変更に従う、これは当然のことだと我々は思っております。
○小西洋之君 今の外務大臣の答弁は、ここにいる、また日本の全ての衆参の全国会議員を否定し、また国会を否定し、ひいては国民主権を否定する暴挙ですよ、その発言は。国会が集団的自衛権の行使はできないという意味を、この「憲法上の規定に従う」ということを確認して国会承認しているんですから、それを閣議決定が上書きできるわけはないじゃないですか。もうめちゃくちゃな、これはもう本当リーガルクーデターです。 では、もう最後に質問をもう一つだけさせていただきます。資料の十六を御覧いただけますでしょうか、資料の十六。 実は、こうした……
○委員長(片山さつき君) おまとめください。時間が過ぎています。
○小西洋之君 まとめます。 安倍内閣によるその暴挙を食い止めるために、六月の十一日、参議院の憲法審査会において、政府が憲法解釈の変更をする際には、その憲法解釈の変更の案そのもの、七月一日の変更の案そのものを国会審議にかけなければいけないという附帯決議、これは自民党も賛成です、一致して行っておりました。もし、これを守っていれば、今日私が追及したような立法事実の不存在、平和主義を始めとする法理の基本的な論理の切捨て、あるいは閣議決定によって条約を上書きするような暴挙、こうしたものを追及して、この七月一日の閣議決定を食い止められたはずです。 江渡大臣に伺います。この附帯決議違反、国会を否定し、国民を否定し、議院内閣制、国民主権を否定する暴挙だと、そういう認識がございますか。
○委員長(片山さつき君) 時間が過ぎておりますので、御簡潔に。
○国務大臣(江渡聡徳君) 御指摘の参議院憲法調査会の附帯決議というのは、平成二十六年六月十一日の日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議であるというふうに承知しております。 従来より、政府といたしましては、国会における附帯決議についてはその趣旨を尊重しております。また、国会決議の有権的な解釈につきましては政府としてお答えする立場にはありませんが、政府は、先般の閣議決定における憲法解釈は、我が国を取り巻く安全保障環境が客観的に大きく変化しているという現実を踏まえ、従来の憲法解釈との論理的整合性との法的安定性に十分留意し、従来の政府解釈における憲法九条の解釈の基本的な論理の枠内で国民の命と平和な暮らしを守り抜くための合理的な当てはめの帰結を導いたものであるというふうに考えております。 したがって、先般の閣議決定は合理的な解釈の限界を超えるような憲法解釈の変更ではありません。憲法をないがしろにするようなものではないというふうに考えているところでございます。
○小西洋之君 七月一日の安倍総理が強行した閣議決定は、立憲主義を破壊する暴挙、解釈改憲以下のクーデター改憲であると。それを破棄させる、そのために我々国会議員が力の限り……
○委員長(片山さつき君) 時間過ぎております。
○小西洋之君 命の限り闘うことをお約束して、質疑を終わります。
○荒木清寛君 公明党の荒木です。 まず、外務大臣に国連安保理改革についてお尋ねをいたします。 明年、国連は創設七十周年を迎えます。先般の所信でも岸田大臣は、安保理改革に取り組むいわゆるG4諸国の外相とともに、二〇一五年九月までに安保理改革で具体的な進展を得るため、真の交渉の早期開始を実現をすべきである、こういう決意を表明されました。全く同感ですが、ただ現実問題は、なかなか国際場裏で安保理改革についての機運が盛り上がっている状況では到底ないと、このように言わざるを得ません。 そこで、今般のニューヨークでのG4外相会議を踏まえまして、今後日本は国連加盟各国にどのような働きかけをしていくのか。また、来年の秋の安保理非常任理事国選挙につきましては、どうも当選の可能性も濃厚だと、このようなニュースもあるわけでありますけれども、この選挙戦をどう戦い、また当選をした場合に、非常任理事国に選出された場合には、こうした安保理改革も含めてどのように我が国は振る舞っていくのか、まず大臣の決意をお尋ねいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の安保理改革につきましては、先日のG4外相会合において、国連創設七十周年である明年に向けて取組を強化していくこと、四か国でしっかり確認をさせていただきました。我が国は、このG4の枠組みを始め、アフリカ諸国あるいはCARICOM諸国、安保理改革について志を同じくするこうした国々と協力して是非改革に向けて努力をしなければならない、我が国としましても、しっかりリーダーシップを発揮していきたい、このように考えております。 そして、この安保理非常任理事国選挙についてですが、本年九月、安倍総理がバングラデシュを訪問させていただきました際にハシナ首相から同選挙への立候補取下げが表明をされました。こうした事情はありますが、引き続き、多くの国から支持を獲得するため、首脳会談あるいは外相会談、様々な機会を捉えまして、国連代表部を中心とした各国国連常駐代表への働きかけ、しっかりと行っていきたいと考えています。そして、非常任理事国になった暁には、基本的な理念として、国際協調主義に基づく積極的平和主義、これをしっかりと大事にしながら国際社会の平和と安全にしっかり貢献していきたい、このように考えております。 具体的には五点、PKO及び国連の平和構築の取組に対する積極的貢献、そして二つ目として全ての女性が輝く社会の実現、そして三つ目として唯一の戦争被爆国としての核兵器のない世界への追求、そして四つ目としてMDGs達成に向けた取組強化とポスト二〇一五年開発目標の策定を含む開発問題の解決に一層力を入れていくということ、そして五つ目として国連活動の実効性と効率性を更に高めるための安保理改革等を推進する、この五つを具体的な非常任理事国になった暁の取組として我が国として掲げさせていただいている次第でございます。
○荒木清寛君 関連してもう一点お尋ねいたします。 今おっしゃった積極的平和主義、これは私は、これまで公明党、主張してきました人間の安全保障ということが大きな要素になる、このように思います。先ほどの、当選の暁には、女性の輝く、そうした世の中にする、また、唯一の被爆国としての責任を果たす、あるいは、MDGs、ポストMDGsの取組を強化をするという点等は、全部これは人間の安全保障にも関わってくる分野である、このように思っております。 そこで、先般の国連総会、ニューヨークの場では積極的平和主義をしっかりとアピールされたことと存じますが、そうした中で、人間の安全保障については加盟各国に対しましてどのような訴えをされたのか、また、今後の人間の安全保障についての大臣の取組の決意をお尋ねをいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、人間の安全保障につきましては、これまでも我が国のイニシアティブとして国際社会でも主導的な役割を果たしてきました。そして、これからも積極的平和主義の立場から、国際社会における人間の安全保障という理念、これを是非主流化するべく一層努力をしていきたいと考えています。 そういったことから、九月の国連総会の機会には、緊急事態下におけるジェンダー暴力からの保護に関する会合に私自身出席をさせていただきまして、九月に我が国が主催いたしました女性が輝く社会に向けた国際シンポジウムで人間の安全保障とジェンダーについて活発な意見交換が行われたことを紹介いたしました。また、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ関連の行事におきまして、エボラ出血熱への対応で、人間の安全保障の観点から、国際機関と連携し、緊急人道支援等を供与していること、こういったことを表明させていただきました。 今後とも、こういった様々な具体的な取組を通じまして、人間の安全保障の理念の主流化に向けて努力をしていきたいと考えています。
○荒木清寛君 次に、午前中の質疑でもありましたが、イスラム国への我が国の対応をお尋ねいたします。 まず、大臣は、このISILがイラク、シリアを中心にこれほど勢力を拡大した背景をどう認識しているのか。日本人の学生が、先ほどの、先般もありましたような私戦予備・陰謀のかどで調べを受けているということも大変私は衝撃を受けて見たわけでございますけれども、こうした国際秩序に対する重大な脅威を阻止するために、日本は国連またG7の場でどのようなことを訴え、どのような支援を約束をしたのか。またさらに、そうした約束をした支援を今後更に拡充をするというお考えはあるのか。お尋ねをいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) ISILがこのように戦闘力あるいは影響力を高めた背景につきましては、イラクの旧サダム・フセイン政権関係者を含むスンニ派の社会的不満、あるいはシリアでの政治的混乱、こういった様々な要因が複合的に絡んでいると認識をしております。このような背景の下、このISILは、スンニ派住民の支持を集めつつ、シリアで戦闘経験を積んだ戦闘員や制圧した油田を通じて得た潤沢な資金、こういったものを活用してシリアとイラクにまたがる領域に支配地域を拡大していった、このように見ております。こうしたISILの活動、国際秩序に対する重大な脅威となっています。イラクやシリアでの多くの犠牲者が出ていることを深く憂慮しているところであります。 日本は、この国連総会中の各種の会合あるいは関係国との会談を通じて、これまで同様、あらゆる形態のテロリズムを断固として非難するとともに、イラク政府や各国によるテロとの戦い、支持すること、これを表明しております。そして、軍事的貢献でない形で人道支援など可能な限りの支援を国際社会と連携して行っていくとして、日本は総額二千五百五十万ドルの追加支援を決定した次第でございます。 是非、このISILの脅威に対抗する取組として、日本の強みを生かす形でどんな貢献が可能なのか、引き続きしっかり検討していきたいと考えています。
○荒木清寛君 ただいまのは、人道支援を中心として日本としてどのような取組ができるのか更に考えていくということでございました。 そこで、我が国は、米国を含む国際社会のイスラム国に対する戦いを支持している一方で、米国や中東諸国によるシリア領内の空爆について、これ以上の事態の深刻化を食い止めるために行われたやむを得ない措置であったと理解している。 このように、支持している、理解しているということで言葉を使い分けているわけでありますけれども、これはどういうお考えに基づくのか。そして、米国が参加を呼びかける有志連合あるいは有志国連合に対しまして日本は今後どのような姿勢を取り続けるのか、あるいは協力をするのか、重ねて大臣にお尋ねをいたします。
○大臣政務官(宇都隆史君) 私の方から答弁させていただきます。 二点ございましたが、まず、前半の支持していると理解しているという言葉の表現ぶりでございますが、まず、御指摘のとおり、ISILは国際秩序に対する重大な脅威でありまして、日本は、米国を含む国際社会の一員として、ISILに対する戦い、これを一員として支持をしておるという状況でございます。 また一方で、今般の米国によるシリア領域内におけるISILへの空爆についても、ISILが極めて残忍な暴力行為を組織的に行っており、これを取り締まることがシリア政府ができない状況の中でやむを得ない措置であったという一定の理解を示している状況です。 このお尋ねについての理解の部分ですが、我が国は、今回の軍事行動、直接な当事国ではありませんので、現場の状況、措置の内容について十分詳細に把握できる立場にないということで、今回の個別の行動につき確定的な法的評価を行うことは差し控えていることを踏まえた表現というように御理解をいただけたら、お願いしたいと思います。 なお、二点目の、今後、有志連合、有志国連合に対しどのような姿勢を協力していくのかということでございますが、先ほど大臣からも答弁いたしましたように、軍事的貢献に限らない幅広い分野での国際社会による一致した取組が、日本としても一緒にやっていこうと。特に、軍事的貢献ではない形で難民支援、人道的支援などの支援を国際社会と連携して行ってまいりたいと存じ上げます。
○荒木清寛君 よく私も理解をいたしました。 そこで次に、岸田大臣に、軍縮・不拡散分野への取組、先ほども非常任理事国になったらばということがございましたけれども、当然、なろうとなるまいとそうした取組をしなければなりません。広島出身の外相といたしまして、岸田大臣におかれましては、軍縮・不拡散イニシアチブ、NPDI外相会合を始めとする取組を続けられていることに私も敬意を表する次第でございます。また、公明党もこの八月六日に核なき世界への五つの提案を山口代表、広島の式典の後に提案をさせていただいたところでございます。 そこで、岸田大臣は、国連総会出席のためのニューヨークのそうした場におきまして、米国の核軍縮・不拡散分野の有識者との懇談、核兵器の全面的廃絶の国際の日に関する会合、これは九月二十六日でございますけれども、出席をする等、来年のNPT運用検討会議に向けまして積極的な、アグレッシブな活動をされております。 こうした軍縮・不拡散分野における政府また大臣の取組、また議論の方向性について、説明をお願いをいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) 唯一の戦争被爆国として核兵器のない世界に向けて国際社会をリードしていくということ、これは我が国の道義的責任であると考えています。先般の国連総会の際には、ただいま委員の方から御指摘いただきましたように、核兵器の全面的廃絶の国際の日に関する会合でスピーチを行い、また米国有識者と核軍縮・不拡散について意見交換も行いましたし、さらには、CTBTフレンズ外相会合、この会合の議長も務めさせていただきました。 被爆七十周年という重要な節目で開催される明年の核不拡散条約、NPT運用検討会議におきましては、核軍縮・不拡散義務の実施状況についてレビューが行われて、二〇二〇年までの五年間にとるべき具体的な措置について議論が行われる見込みになっております。 我が国としましては、このNPT運用検討会議に向けてNPDI、軍縮・不拡散イニシアティブを通じて、核兵器の削減、役割の低減、核軍縮交渉の多国間化、透明性の向上、こういったものについて積極的に提案を行ってきておるところですが、さらに、非核特使あるいはユース非核特使、こうした特使の派遣ですとか、被爆証言の多言語化等を通じて被爆の実相を国際社会に伝え、そして核軍縮の進展に向けた機運をしっかりと盛り上げていきたいと考えております。 引き続き、現実的そして実践的な取組を着実に進めていきたいと考えております。
○荒木清寛君 是非、頑張ってください。しっかり我々も応援をいたします。 次に、所信にもございましたが、ODA大綱の見直しをすることになっておりますので、何点かお尋ねをいたします。 残念ながら、このODA予算につきましては削減傾向が続いております。しかし、いわゆるMDGs、ミレニアム開発目標の達成期限は二〇一五年に迫り、またその後、ポストMDGsについて我が国はリーダーシップを発揮してもらいたいわけでございます。 そうした中で、やはりこのODAを通じた国際貢献というのは有力な柱になると思うわけでございますけれども、まずはこのMDGs達成に向けた貢献のためにODAをどのように活用して取り組んでいくのか、また削減傾向が続くこのODA予算につきまして、政府としてどう取り組むのか、そろそろこのODA予算を増額に反転させる時期に来ているのではないかと考えますけれども、大臣の決意をお尋ねいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、我が国は、より良い世界を構築するために国際社会が一体となって取り組むべき目標として、このMDGs、ミレニアム開発目標、これを重視しております。そして、この目標達成のために、ODA等を通じて努力、貢献をしてきたところであります。一方、このODA予算につきましては、御案内のとおり、厳しい財政状況の中で削減されてきた、こういった経緯もございました。 外務省としましては、ODAを通じてMDGs達成を含む国際社会の抱える様々な問題に取り組んで平和と反映に貢献していくこと、このことを、我が国に対する信頼を強化し、国際社会における発信力を維持強化する上でも、これは不可欠だと考えております。 よって、一層積極的、戦略的にODAを活用するために必要な予算が確保されるよう、最大限努力していきたいと考えます。
○荒木清寛君 そこで、二〇〇三年に策定されて十年以上がたちます現行のODA大綱の見直しを進めているわけでありますけれども、そうした中で対内的あるいは対外的にこのODAの大綱の見直しというのはどのような意義があるのか、大臣から説明を願いたいと考えます。
○国務大臣(岸田文雄君) 現行のODA大綱が策定されましたのは二〇〇三年でありました。よって、十年以上経過しております。その間、日本も、また国際社会も大きく変化をしており、そしてODAに求められる役割自体も様々に変化しています。さらに、来年を期限とするMDGs後の新たな開発目標策定に向けた国際議論も既にスタートしております。 こうした状況でありますので、国際社会の責任あるプレーヤーとして我が国のODAが果たすべき役割を改めてしっかりと検討した上で、今後の我が国のODAの在り方や理念を国内外に示していくことは重要な意義を持つものであると考えており、新大綱はこのような今後のODA政策の基礎となるものだと考えております。 今時、ODA大綱の見直しは、ODAに求められる役割あるいはODAの在り方等につきまして国民的議論を行うことにより、民間を含むオールジャパンの開発協力を推進する上で意義あるものであると、このように認識をしております。
○荒木清寛君 大臣は、今、民間を含む開発協力の、そうした原則であると、このように言われました。 今回の見直しの基礎となる有識者懇談会の報告書にも、まずこの大綱の名前をODA大綱ではなくて開発協力大綱にしたらどうかという、こういう提言もあるわけでございます。どうもお聞きしていると、もう政府の予算だけではなかなか限界があるので、そうした民間の様々な投資等も活用しようという趣旨かなとも思うわけでございますけれども、そういう開発協力大綱にしようという、この議論の方向性についてもう少し説明をお願いいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) 途上国への資金の流れにつきましては、近年特に民間資金の割合、これ増大しております。そして、民間部門の資金、活動が途上国の開発にとって重要な役割を果たすようになっております。アフリカを始めとする途上国からも、単なる援助にとどまらず、貿易あるいは投資、こういったものの拡大を強く要望されている、これが現実の状況です。 新大綱の具体的内容については、今、引き続き検討中でありますが、途上国の経済発展を一層力強く推進するとともに、そのことが日本経済の力強い成長にもつながるよう、このODAと、そしてODA以外の様々な資金あるいは主体、こういったものと連携することを強化していくことが重要ではないか、このように認識をしております。
○荒木清寛君 次に、この新たな大綱における基本理念について、提案とまた質問をいたします。 この新大綱における基本理念の、基本の一つに人間の安全保障ということをしっかりと位置付けていただきたい。また、与党としてもそうした提言をしていきたいと考えております。 もう一つお尋ねしますのは、新大綱についてマスコミ的に取り上げられているのはこの点でありまして、先ほど言及しました有識者の報告書では、民生目的、災害支援等の非軍事目的の支援について、相手国の軍が関与していても、慎重に検討し、その実施を判断するとしているわけでございます。場合によっては、人道支援であれば相手国の軍隊が関わっていてもできるということでございます。 これはそれほど異論はないと思いますけれども、その上で、新大綱の下でもこのODAを軍事目的そのものには利用しないという原則はしっかり守っていかなければいけないと考えますが、この点はどのような議論をされておりますか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず一点目のこの人間の安全保障ですが、現在のODA大綱においても基本方針と位置付けられておりますし、新大綱につきましては、検討中ではありますが、この人間の安全保障については我が国の開発協力を貫く基本理念として引き続き重要であると認識をしております。 そして、このODAの民生利用、非軍事用途におけるこの利用との関係についてですが、ODA大綱の内容、先日の有識者懇談会の報告書も踏まえまして今検討を進めていますが、軍事的用途及び国際紛争助長への使用の回避、この原則は変えることは全く考えておりません。 その中で、例えば従来から、昨年十一月のフィリピンの大規模台風被害に際して、国際緊急援助隊として現地での支援活動を行った自衛隊とJICAチームとの間で緊密な連携が図られた、こういった実績がありましたが、このような非軍事目的の活動に軍が関与するということ、これは従来もありましたし、今後も非軍事目的の活動においてはあり得るという議論が行われている、こういった議論があったということは承知しております。
○荒木清寛君 続いて、ODA卒業国への援助についてお尋ねいたします。 安倍総理は、地球儀を俯瞰する外交を進められているわけでありますが、先般、カリブ諸国を訪問した折には、ODAを供与できる所得水準を超えた国々への支援や広域プロジェクトを約束をされました。 新たな大綱の下では、こうした卒業国への支援というのも増えていくことになるのか。そうしますと、現在行っている人間の安全保障あるいは貧困削減のODAというところが少し薄くなってしまうのではないかという懸念もあるわけでありますけれども、そういうバランスはどう取っていくんでしょうか。
○政府参考人(豊田欣吾君) 本年七月に安倍総理が日・CARICOM首脳会合で述べられたとおり、カリブの小島嶼国等におきましては、小島嶼国特有の脆弱性に鑑み、一人当たり所得水準とは異なる観点から支援することが重要であるとの認識が示されたところでございます。 新大綱の具体的内容につきましては、いまだ政府内で検討中でございますけれども、人間の安全保障あるいは貧困削減といった我が国として重視してきた点につきましては今後ともしっかりと踏まえていく考えでございます。
○荒木清寛君 外務大臣への最後の質問に、国際機関への任意拠出金のことについてお尋ねいたします。 既に二十七年度予算の概算要求が行われております。今後しっかりと確保していただきたいわけでありますけれども、前提として、本年度の予算におきましては任意拠出金は相当減額をされております。 そこで、来年度予算に計上されます任意拠出金の各国際機関への配分はどのような基準に基づいて行うのか、お尋ねいたします。 積極的平和主義に基づくグローバルな課題への貢献という立場からは、二国間ODAももちろん大事でございますけれども、こういうマルチといいますか、国際機関への任意拠出金の拠出ということも十分に重視しなければならない、二国間ODAに偏重するものではないと、このように考えております。特に、国際機関の中には日本に本部を置くものもあるわけでございますので、任意拠出金ということで、ともすると削られやすいのでありますけれども、そうした国際貢献の立場から、しっかり確保した上で、また十分な配分をしていただきたいと思いますので、お尋ねをいたします。
○政府参考人(尾池厚之君) 我が国がミレニアム開発目標の達成などグローバルな課題に貢献していくためには、二国間ベースのODAの効率的、効果的な実施に加えまして、専門的な知見や幅広いネットワークを有する国際機関を最大限活用することが重要であると認識をしております。 国際機関への任意拠出金につきましては、重要な政策課題に適切に対応するため、必要性を精査の上、めり張りを付けて予算配分を行ってございます。例えば、国連地域開発センター、UNCRDは中部地域に本部を置く唯一の国際機関でございます。ポスト二〇一五年開発アジェンダでも重要な分野となる環境や防災において積極的に事業を展開されており、日本に本部を有していることも踏まえ、適切な貢献を行ってまいりたいと考えております。
○荒木清寛君 大臣におかれましても、是非そうしたところにも目配りをして、予算獲得、また執行していただきたいと思います。 次に、もう時間も少なくなってまいりましたが、江渡防衛大臣にお尋ねをさせていただきます。 言うまでもなく我が国は災害大国でありますけれども、本当に近年、もうどこの地域が被災をするか分からないという状況に置かれておりまして、そのたびごとに自衛隊員各位の顕著な活躍に、私も国民を代表して感謝をする次第でございます。 そこで、災害時の自衛隊の対応につきまして、装備や体制面での更なる充実を図って不測の事態に備えるべきであると考えますが、予算面も含めた対応について大臣の認識をお尋ねをいたします。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 防衛省・自衛隊としましては、今後発生が懸念されます南海トラフ地震を始めとした各種災害への対応につきましては、より効果的、迅速かつ適切に対処するため、装備や体制面での更なる充実を図ってきているところでございます。 具体的には、本年度におきましては、災害派遣等多目的に対応する救難艦の建造、それと、災害時における駐屯地、基地施設の機能維持強化のための耐震改修等の促進、大規模・特殊災害に対する訓練の実施等による対処能力の向上などの整備に努めているところでございます。 また、来年度におきましても、更なる輸送能力の強化が期待できるティルトローター機の取得、あるいは化学物質等への対処に必要な検知・防護資材等の取得などへの整備に向けて概算要求を行ってきているところでございます。 また、防衛省・自衛隊はこのような防衛力整備を行った上で、常時即応できるファスト・フォース、これは初動対処部隊というふうに我々は言っておりますけれども、このファスト・フォースを全国各地の駐屯地、基地等に待機させるとともに、装備品の効率的な活用等により、更に効果的な災害対処を図ってまいる所存でございます。
○荒木清寛君 江渡大臣は先ほどの所信で、統合機動防衛力の構築に努めると、このような方針を示しております。 そこで、来年度の概算要求に含まれておる項目について、一点お尋ねをいたします。 概算要求では、水陸両用作戦等における指揮統制、大規模輸送、航空運用能力を兼ね備えた多機能艦艇の在り方について検討するための海外調査費を五百万円計上し要求をしております。これにつきましては、陸上自衛隊の離島防衛部隊やオスプレイを載せて上陸作戦を行う強襲揚陸艦を海上自衛隊が導入しようとしているのではないかという報道もありました。 そこで、この多機能艦艇とはどのような用途に用いることを想定をしているのか、一般に言われている強襲揚陸艦とはどこが違うのか、そしてこの二十七年度に実施をしたいというこの海外調査は、具体的に予算が計上できればどのようなことを考えているのか、お尋ねいたします。
○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。 先ほど御指摘がございましたように、昨年十二月に策定されました中期防衛力整備計画におきまして、島嶼部に対する攻撃への対応といたしまして、水陸両用作戦等における指揮統制、大規模輸送、航空運用能力を兼ね備えた多機能艦艇の在り方について検討の上、結論を得るというふうにされております。 このように、この検討につきましては、島嶼部への侵攻があった場合に速やかに上陸、奪還、確保するため部隊の指揮統制を始めまして、水陸両用車やヘリコプターなど、輸送を運用できる能力を兼ね備えた艦艇の在り方、これを検討するものでございます。 諸外国におきましては、水陸両用作戦におきまして、いわゆる強襲揚陸艦を活用するというような運用構想を有していると承知しております。それがゆえに、このため、いわゆる強襲揚陸艦につきましても、今回、概算要求で計上しております私どもの調査、これの対象になるものというふうに考えております。 ただ、他方、諸外国のいわゆる強襲揚陸艦は、水陸両用作戦を遂行するため、航空運用機能や大規模輸送機能、これを重視しております。 他方、私ども今防衛省において考えておりますのは、こうした水陸両用作戦を始めといたしまして、ほかに、大規模災害を含む各種事態で柔軟に活用できますよう医療機能や人道支援、災害救援機能、こうしたものなど幅広い機能を精査した上で多機能艦艇の在り方について検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。 こうした幅広い検討のために、各種の装備品等の最新の技術動向、こうしたものを踏まえつつ、島嶼防衛において不可欠な機能を具備した多機能艦艇の在り方につきまして、諸外国の保有する艦艇を調査し検討の資を得る必要があるというふうに考えておりまして、二十七年度概算要求で計上いたしました海外調査費においては、アメリカを中心といたしました諸外国の国防関係者との意見交換を通じ諸外国の大型艦艇の装備や運用構想等の情報収集を行うということを考えております。 以上でございます。
○荒木清寛君 最後に防衛大臣にお尋ねいたします。 今日は、七月一日の安全保障に関する閣議決定につきまして与野党それぞれ論客からの論述がありまして、私も大変興味深く聞いておったところでございます。この七月一日、安倍内閣は、安全保障整備のための、切れ目のない、国民を守るための切れ目のない対応をするための安全保障についての閣議決定を行ったところでありまして、その前提として、自民、公明両党で、党内議論も含め、しっかり議論をして我々もそのことを了承した次第でございます。 しかし、閣議決定だけでは当然自衛隊が何か新たな活動をすることは全くできないわけでありまして、国内法の整備を、十七本とも十八本とも言われておりますけれども、それをしなければならないわけでございます。そうした国内法が整備をされれば、今後、国連PKOにおける駆け付け警護や任務遂行のための武器使用、あるいは新三要件に合致した場合に限っての武力行使などが可能になることになります。 来年の国会にも提案をされると、このようにも聞いておるわけでありますけれども、そうしますと、来年度の防衛省の概算要求におきましては、そうした法整備を念頭に置いた装備や組織等に係る新たな要求は行っておるんでしょうか。また、今後そうした法整備が進んだ場合に、あるいは法整備を進めるために現行の国家安全保障戦略、防衛大綱及び中期防を見直す考えはあるのかどうか、大臣の見解をお尋ねいたします。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えいたします。 これまで我が国は専守防衛の下におきまして自衛のための必要最小限の防衛力を保持してきておりますけれども、この点は今後とも変更されるものではありません。基本的には当該防衛力をどのように活用していくかという問題であるというふうに考えているところでございます。 平成二十七年度の概算要求の内容につきましては、現行の法令等に基づきまして自衛隊に求められる任務や役割等を遂行する上で必要な装備品等を要求しているものでありまして、先般の閣議決定を受けて特別な装備品等を要求しているものではございません。 なお、国家安全保障戦略について、その策定に当たっては、我が国の国益を長期的視点から見定めた上で国家安全保障の確保に取り組んでいく必要があるとの考えの下におきまして、その内容につきましてはおおむね十年程度を念頭に置くものとしたところであります。 ただ、この国家安全保障会議において定期的に体系的に評価を行って、適時適切にその内容を発展させていくということにしておりまして、情勢に重要な変化が見込まれるような場合においては、その時点において安全保障環境を勘案して検討を行い、必要な修正を行うということにしておりますけれども、現時点では修正ということは考えておりません。 また、今後、自衛隊に新たに求められる具体的な任務や役割について法整備や日米ガイドライン等の見直しの作業の中におきまして検討していく、そのような形になるわけでありますけれども、現時点では自衛隊の体制や訓練の見直しを行う必要はないものというふうに考えているところでございます。 このため、現行の防衛大綱及び中期防を見直すことは考えておらず、また次期防衛大綱及び中期防につきましては現時点ではその具体的な方針というものは未定でありますけれども、いずれにいたしましても、自衛隊が与えられました任務を十全に果たせるように不断の検討を行っていく必要があろうと、そのように考えているところでございます。
○荒木清寛君 今回の閣議決定、我々が参加をしましたのはその前段階の党内議論でありますけれども、これは当然、この防衛大綱あるいは中期防を前提とした自衛隊の装備あるいは体制の在り方を前提にして日米協力をいかに更に緊密にするのか、そういう議論をしたものだ、このように認識をしておりますので、大臣の今の答弁どおりやっていただきたい、このように申し上げて、私の質疑は終わります。
○田中茂君 みんなの党の田中茂です。 外交防衛委員会、私にとりましても初めての質問でありますが、今後ともよろしくお願いいたします。 まず第一に質問させていただきたいのは、先ほど各委員からも何度か質問ありましたが、朴大統領の名誉を毀損したとして産経新聞の前ソウル支局長を情報通信網法違反の罪で在宅起訴したことに関する今後の外務省の取扱いについて質問させていただきます。 この件は、韓国紙も報道するように異例の起訴であります。民主主義国家が共有する価値観を無視した暴挙でもあります。韓国政府及び検察当局の対応に世界から批判が集まっておりますが、安倍総理は今国会での所信表明の中で地球儀を俯瞰する外交をうたっておられ、その中に、我が国は、米国を始め、自由や民主主義、人権、法の支配といった基本的価値観を共有する国々と手を携えながら、世界の平和と安定にこれまで以上に貢献してまいりますと言われています。これでは韓国とは手を携えられないということにもなりかねないでしょう。 先ほど佐藤委員からも、朝鮮半島有事の際、日米間の協力は絶対的に必要であると。こういうことを考えると、実際の対応としては多くの課題があり非常に難しいものと思慮されます。 例えば、今行われておるASEM、APECでの韓国との首脳会談はいかになるのか、そこでいかに働きかけていくのか等々も含めて、外務省としての今後の対応についてお聞かせいただけませんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の産経新聞前ソウル支局長の起訴につきましては、これまでも我が国の懸念を韓国側に伝え、そして慎重な対応を求めてきましたが、にもかかわらず起訴に至ったということ、このことにつきましては改めて深く憂慮しておりますし、こうした我が国の考え方はしっかり韓国側に伝えさせていただいております。 そして、報道の自由あるいは表現の自由、さらには日韓関係にも関わる問題であり、我が国としては引き続き注視し、そして韓国側に適切な対応を求めていかなければならないわけですが、その日韓の間の首脳会談等、この対話ということで申し上げますならば、日本と韓国の間においては、今回の案件のみならず、歴史認識ですとかあるいは領土の問題ですとか、こうした難しい問題があります。 こうした難しい問題があるからこそ、これ条件を付けずに高い政治のレベルの対話を行うことの重要性があると考えておりますし、このことはこれからも変わらないと思っています。是非、こうした難しい問題がある中で両国の関係をしっかり安定させること、これは両国の国民のみならず地域や国際社会にとっても利益であるという考え方に基づいて、冷静な議論はしっかりと行っていかなければならないのではないかと思っています。 よって、対話のドアはオープンであるという我々のこの姿勢はこれからも変わらないと思っています。難しい問題があるからこそ、APEC等この秋の様々な国際会議の場等を通じまして、この首脳会談を含めて意思疎通を図るべく働きかけはしていかなければいけない、このように考えます。
○田中茂君 今大臣のお答えのように、冷静に議論をしていくというのは極めて大事だと思っております。 ただ、この件について、この記事はそもそも朝鮮日報のコラムを引用しただけで、先ほど北村委員がおっしゃっていたように、記者の主観は全く入っていないわけですね。そこで、日本人の読者に向けて日本のウエブサイトに日本語で掲載したものであり、ある意味で日本の読者に対して知る権利を奪うことにもなると、私そう思っておるんです。これは日本の報道システムへの干渉にもつながると考えています。この意味においては、国家対国家ではないので日本の主権を侵害しているとは言い過ぎですけど、日本国民の権利への干渉はそれに準ずるような行為だと、極めて重大な問題であると私は思っております。 安倍総理は、主権や国益が侵害されたときにはしっかりと考え方を述べていく外交に変えていく、そのため戦略的な体制を取っていくとの決意を示されていますが、この場合は国益の侵害に該当すると考えますが、外務省の御見解をお聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、委員の御指摘等も含め、この案件を見る際に、やはり報道の自由あるいは表現の自由、そして日韓関係、こうした様々な観点から、この案件につきましては極めて遺憾であり、そして深く憂慮しているところであります。 そして、この点は我が国のみならず様々な関係国あるいは関係団体からも懸念が示されています。米国、あるいはソウル外信記者クラブ、あるいは国境なき記者団、こうしたところからも声明が発せられ、憂慮や、さらには非難、こういったものも示されているところであります。こうした今回の案件に対する見方もしっかりと念頭に韓国政府には適切な対応を求めていかなければならないと考えています。 具体的な対応についてあらかじめ申し上げることは逆にマイナスの影響が生じる可能性もありますので、それは控えさせていただきたいと思いますが、今申し上げましたような考え方に基づいてしっかり対応していきたいと考えています。
○田中茂君 大臣、ありがとうございます。 ただ、もう一点、私懸念しているのは、市民団体による告発を検察がこのような対応をしたことにより、この事件は言論の自由の論争や韓日関係への影響など、大統領府が意図せざる方向に広がっているとも考えられますが、ここで、日本政府として、韓国政府と検察の過剰反応に対し、各国からもより一層批判の声を上げてもらうのも一つの方法だと思っております。 そういう意味では、仮に韓国が国際批判などを一切無視するとしても、外務省としてもっと国際的に言論機関あとは国際機関に働きかけを行うべきではと思っておりますが、それについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 今回の案件につきましては、例えば、米国の国務省報道官による会見におきましても、韓国における法律に係る我々の懸念について過去に説明をしてきたところである等、この韓国の状況について様々な指摘があるところであります。こうしたことも含めて、韓国にはしっかりと適切な対応を求めていかなければならないと考えています。 そして、国際機関に対する働きかけということですが、今回のこうした具体的な案件について国際機関において何か働きかける、活動する、あるいは対応する、何かそういう場があるかどうか、これについてはいま一つ確認した上で適切な対応を考えていきたいと考えます。
○田中茂君 私がなぜこのような質問をしたかといいますと、欧州にとっては遠い東の果ての小さないさかいにすぎないかもしれないと。そう思うと、報道の自由とか言論の自由、人権無視、民主主義の否定を前面に押し出していけばもっと反応してくれるのではないかと考えて、この質問をさせていただいたわけです。是非ともこの面でも進めていただければと、そう思っております。 あと、そもそもとして、先ほど大臣もちょっとお話しされましたが、このような状況に陥っているのは結局は日韓の両国の首脳会談が今もって行われていないということも一因だと、私そのように思っております。 韓国の日本批判は複雑な要因が交錯しているのも分かっておりますが、中国による日本批判は自国の安全保障利益に従ったものであり、また日本を批判しておいた方が自国の対日交渉能力を強める、そういうこともあると考えられます。したがって、中国との関係が直ちに改善されるとは私も思っておりません。 しかし、今言いましたように、隣国の中国、韓国との首脳会談を政権発足以来一度も開くことができない状況は異常であります、これは。その原因は、私自身これを考えるに当たって、安倍総理の国益より理念重視の方針を取ったことも一因だと私は思っております。 昨年十二月二十六日の靖国参拝、私自身、参拝には反対ではありませんが、あの時期にあのような参拝が問題になることは十分に予想されたことであり、相手が最も嫌うと同時に困ることをして、一方では常に対話の門は開かれていると繰り返されておられます。この言い方自体が相手に対して一層の不快感を与えているのではと思うわけであります。怒っている相手に対し常に対話の門を開かれると言ったら更に仲は悪化するだけだと思っております。まして、相手がメンツにこだわる相手ならなおさらのことだと思います。 中国の程大使が二〇一四年三月四日に新華社のインタビューに対して、ドアは開かれていると言いながら、あの表情は何だと、拳を振りかざしながら口では対話すると言っている、あり得るかと述べておられます。今日の新聞でも、APEC、なるべく首脳会談がやるようにと期待すると、そのように何か程大使はおっしゃったようですが、是非とも、隣の中国、韓国の首脳との直接パイプ、これを持つように、日本の国益がどれだけ損なわれ、今また損なわれようとしております。国益を重視し、あらゆる努力を惜しまずに対話の機会を是非ともつくっていただきたいと思います。 私自身、集団的自衛権の行使は当然だと思っております。それに伴う抑止力も大事であります。しかし、隣国との首脳同士が何度も何度も会って信頼関係を築いていくことこそがより強い紛争の抑止力になることはもう歴史が証明していることでもあります。 是非とも首脳会談実現へ向けての外務大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 隣国との間に難しい問題があるからこそ、条件を付けずに高い政治のレベルで対話をするということ、これは大変重要だと認識をしています。 そして、韓国との関係においても、私も、八月、九月、二か月連続、日韓外相会談をやらせていただきました。尹炳世長官とはこれまで四回会談を行っています。そして、それ以外にも、局長級協議におきましても日韓間のそれぞれの関心事について率直に意見交換を行う、議論を行う、こうした努力をずっと積み重ねてきております。さらには、次官級協議、こうした協議も行われています。 是非、こうした様々なレベル、こうした政府間のみならず、様々な分野、民間も含めて様々なルートにおける意思疎通をしっかり積み重ねることによって結果として高い政治のレベルでの対話につなげていきたいと考えています。こうした対話の積み重ねによって、是非首脳会談を実現したいものだと思っています。是非、韓国側にも冷静にこうした対話に応じていただけるよう期待をいたします。
○田中茂君 大臣、ありがとうございます。 冷静に対応をしていただけるためにも、是非とも、対話の門、対話の窓は開いているとか、どうぞウエルカムだとは言わないで、なるべくもうそういう余分なことは言わない方がよろしいかと僕は思っております。これを言うことによってなおさら日本国民は単純に考えて、あんなに開いているのに中国は何で来ないんだ、けしからないじゃないかと、かえってそう思うことも出てくる可能性があるんですね。そうなると、不健全なナショナリズムも高まっていく可能性も出てくるでしょう。そうならないようにするのが政治家の役割の一つでもあると思っておりますので、何分その点については注意していただきたいと思います。 次に質問させていただくのは、イスラム国の脅威についてであります。 先ほどから質問で、委員の方の質問がありますように、イスラム国が急速に戦闘力、影響力を高め、支配地域を拡大してきておりますが、その背景と外務省の現状分析についてお尋ねいたします。 イスラム国を放置したら、日本の国益にいかなる影響があり、世界にとっていかなる問題が生じるのか、外務省の見解をお聞かせいただければと思います。
○大臣政務官(宇都隆史君) お答え申し上げます。 先ほども委員会の中でるる外務省の方からも説明させていただき、重複になって恐縮でございますが、まず背景にありますのは、イスラム教スンニ派過激主義を掲げるこのISIL、これが戦闘力、影響力を高めている背景に、イラクの旧サダム・フセイン政権関係者、これを含むスンニ派の社会的な不満、それからシリアでの政治的混乱といった様々な複合的な要因があるんであろうと我々は認識をしております。 このような背景の下、ISILはスンニ派住民の支持を徐々に集めつつあり、シリアで戦闘経験を積んだ戦闘員、また制圧した油田、これタンクローリー等を通じて非常に大きな潤沢な資金を得ているわけですが、それ等を活用し、シリアとイラクにまたがる領域に支配地域を徐々に拡大してきているというふうに存じております。 こうしたISILの活動は国際秩序に対する重大な脅威となっておりまして、より中東の不安定さを拡大していくものだろうと思います。イラクやシリアで多くの犠牲者が出ている事態を外務省としては深く憂慮しているという状況でございます。
○田中茂君 次に質問をさせていただくのは、オバマ大統領が国連演説で、世界の八十か国から一万五千人以上の外国人戦闘員がシリアに渡ったと述べておられます。オバマ大統領の言う八十か国の中に日本は入っているのか、いないのか、確認はしているのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(上村司君) お答えを申し上げます。 様々な国籍の様々なグループからこのISILに参画しているという報道あるいは情報を我々もつかんでおりますけれども、現在のところ、日本の中からこのISILに直接参加をして戦闘行動に入っていると、そういう人がいるとは我々承知しておりません。
○田中茂君 今日、世界が最も恐れているイスラム国の脅威は、自国からイスラム国の戦闘に参加すると、参加していた若者たちが帰還し、布教及び市民を対象に残忍なテロを行うことだと思います。イスラム国からの帰還兵士によるテロを想定した備え、リスク管理というのはできているんでしょうか。 例えば、日本、私がすぐ思い出すのは連合赤軍というのがありまして、日本のDNAとして何かそういう危険性もあるということもちょっと思うものですから、この辺のリスク管理についてお聞かせいただけないでしょうか。
○大臣政務官(宇都隆史君) お答え申し上げます。 現地でそういう訓練を積んだ人間が帰ってくることに対するリスク管理というのは、恐らく委員が質問でも予定をされている、国内、日本から現地に訓練をするために、あるいはこういう戦闘行動をするために入る邦人をどうやって抑えるかという質問にも絡んでくるんだろうと思いますが、せんだって、安保理決議におきまして、テロ行為の実行、参加等を目的に渡航すること、またこれらの渡航に対して資金提供をするような、こういうのを国内法でしっかりと犯罪化することを求められた国連決議二一七八号が出たところでございます。 それに伴いまして、我々としましては、我が国の国内法上、個別具体の事情にもよりますけれども、テロ行為の実行のために渡航し、又は渡航しようとする行為、また、これらの渡航への資金提供については処罰対象となり得るものと理解をし、今後、各国の体系も踏まえながらでございますが、政府部内でしっかりと検討し、これらを抑止してまいろうと考えております。
○田中茂君 この件については、国家安全保障会議というのはいかなる役割をしているのか、その辺はお聞かせいただけますか。
○委員長(片山さつき君) 審議官、来ていますか。 では、岸田外務大臣。
○国務大臣(岸田文雄君) NSCにつきましては、平素から四大臣会合を中心に我が国の安全保障に関する様々な課題につき議論をし、意見交換を行っております。 今回のこの案件につきましても、具体的な議論の日程は私自身は承知はしておりませんが、我が国の安全保障、外交、安全保障に関わる重要な課題ということで、この議論をする可能性はあるのではないかと想像をいたします。
○田中茂君 日本におけるテロへの警戒に関する施策等についてちょっとお尋ねしたいんですが、各国ではテロを警戒し、様々な施策を講じていると思います。 例えば豪州の場合、この間、アボット首相が、イスラム国の支援者が国内で一般市民の公開殺人計画をキャッチしたと公表し、オーストラリアからは百六十人がイスラム国の戦闘や支援に参加、そのうち、少なくとも二十人が帰国していると見られております。豪州のテロ警戒レベルは、非常に高いというのと、高い、中間、低いの四段階ですが、今回、テロ警戒レベルを上から二番目の高いに上げております。 米国の場合は、テロ攻撃の脅威レベルについて、低い又は慎重を期す、高まっている、高い、高度の危機の五段階評価で色分けもしているということだそうです。アルカイダ、これはイスラム国ではないんですが、アルカイダが狙う米国内の重要施設として、原子力発電所、エネルギー関連施設、発電所、石油貯蔵・流通施設、石油化学関連施設、旅客鉄道、産業用有毒化学品を運送する貨物列車、あと、ダムを含む貯水池、生産、加工及び交通に係る食料供給施設、送電網。 あらゆるところにこのように危機レベルを、危険を察知した場合にその場合の危機レベルを評価するというふうになっておりますが、これに関して、平成十六年の三月の十七日、国土交通委員会で下条議員が質問され、当時の堀内内閣審議官が答弁を行っておられます。 下条みつ衆議院議員が、アメリカのように五段階で国民や連邦・州政府に対してきちっと明示していくことが一番必要なのではないか、日本では空港などに対する警戒態勢はあるが、国家レベル全体として危機管理体制についての確立はどのように考えているかという質問に、堀内文隆内閣官房内閣審議官は、国内の警戒レベルを段階分けする制度については米国、フランスなどに存在すると承知しているが、我が国としてもこのような諸外国の制度に関する研究は行っていきたいと考えていると、そのようにおっしゃっております。 質問ですが、その下条議員の質問に対し、当時の堀内内閣審議官は諸外国の制度に関する研究を行っていきたいと考えていると言われておりますので、それから十年を経た今、どのような研究を行ってきたのか、その結果があれば教えていただきたい。また、その結果としてどのような対策が講じられているのか、具体的に教えていただければと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(藤山雄治君) 委員御指摘のとおり、テロ情勢は非常に厳しいものがあるというふうに認識をしております。 政府におきましては、まず重要なことはテロを未然に防止することであるというふうに考えておりまして、今御指摘のありました十六年と同じ年でございますけれども、平成十六年の十二月にはテロの未然防止に関する行動計画というものを政府において策定をしております。その中身につきましては、出入国管理等の強化ですとかテロ関連情報の収集、分析の強化、あるいはテロ資金対策の強化といったような諸対策を定めて現在推進をしているというところでございます。 今御指摘のレベル分けの話でございますが、これにつきましては、そういったシステムの構築については現在具体的な対応方針を決定するには至っていないという状況でございますけれども、当然ながらその情勢に応じまして、今後も必要とされるテロ対策については不断の検証と見直しを行っていく必要があるということで、そういった対応をしてまいりたいというふうに考えております。
○田中茂君 日本ではサリン事件のようなものもありましたので、是非とも、むやみに国民に対して恐怖心をあおる必要はありませんが、警戒レベルに応じたアクションプランを想定するように検討をお願いしたいと思っております。 次に、日本国内でのイスラム国の取締りについてお聞きしたいと思います。 先ほどもちょっと御答弁されましたが、九月二十四日の国連安保理の首脳級会合は、国連憲章第七章に基づき、テロ活動を行うために外国に渡航する自国民を処罰する法整備を加盟国に義務付ける決議第二一七八号を全会一致で採択しております。日本も提案国の一員として発議し、決議は、テロ行為を目的とした勧誘、組織化、移動などを防止し、テロリストやその支援者を罰するための国内法の整備を各国に求めるほか、テロリストの移動の察知のため、航空会社からの搭乗者情報の提供、旅行者情報の収集、分析等も求めております。 これに関して先ほどもちょっと若干触れられましたが、決議を履行するに当たり、日本は現在具体的にどのような対応を検討しているのか、国内法制化としてはどのようなスケジュールと内容を想定しているのか、お聞かせいただけませんでしょうか。
○大臣政務官(宇都隆史君) 答弁申し上げます。 午前中の法務省の答弁と若干重複するところがありますが、御容赦ください。 どのような法律でこの国連決議に対して国内法を担保していくのかということでございますが、個別具体の事情によるところではございますけれども、例えば刑法の第九十三条、私戦予備及び陰謀という部分や、公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律、これは通称テロ資金提供処罰法と呼ばれておりますけれども、これの第二条第一項、資金提供、これが本決議で求められているところの渡航の禁止あるいは渡航への資金提供等に関係する法律であるというふうに思われます。 今後、各国の対応も踏まえながら、必要とあれば詳細、政府部内で検討してまいりますが、現在のところ新しい法律、新法制定に向けた特段の予定があるわけではございません。
○田中茂君 時間がないのであと一点、ちょっとお聞きしたいと思うのは、先ほどちょっと触れられましたが、テロ資金対策に関する国内省庁間の協力がどのようになっているのか、また、米国のように資金供給源を監視する体制としてNPO等の情報開示や監視強化等についても検討すべきかと考えていますが、この点に対する外務省としての御意見を聞かせてください。
○政府参考人(山上信吾君) テロ資金対策に関する国内省庁間の協力体制についてお答えいたします。 まず、テロ資金対策でございますが、これはテロリスト、テロ組織への資金の流れを断つというようなものでございまして、テロリストの活動を根源から封じるという視点から、国際的なテロの防止、根絶のための最も重要な柱の一つであると認識しております。 政府としましては、こうした認識に立ちまして、例えば二〇〇二年にはテロ資金供与防止条約を締結しましたほか、また、累次資産凍結措置というものを実施しております。これは、関連する国連安保理決議に基づきテロリスト等の資産凍結措置を実施するということで、こういった過程において関係省庁間で緊密な協力を行っているところでございます。 例えばということで例を申し上げれば、条約の締結につきましては、これは当然、条約でございますので、対外的な折衝は外務省が中心になりますが、国内での実施法につきましては法務省が中心となって取りまとめたところでございます。 また、資産凍結措置というものの実施に当たっては関係省庁の連絡会議を行っております。こちらは、例えば安保理決議一三七三号に基づき、我が国が外為法に基づく凍結の措置を講じるに際しましては、財務省、経産省が共同議長となりまして、それらに加えまして、外務省、警察庁、金融庁、法務省といった関係省庁が参加してテロリスト、テロ組織の指定を行ってきているというのが例でございます。
○田中茂君 是非とも、各省庁との連携を強化させ、外務省でも適時に情報、早くできるよう体制を整えていただきたいと、そう思っております。 時間になりましたので、私の質問は終わりにさせていただきます。
○小野次郎君 維新の党の小野次郎です。 まず一問目は、岸田外務大臣にお伺いします。 今、拉致問題の解決に関して政府担当者の北朝鮮派遣の問題が話題になっています。私は、対話の、何というんですか、継続というのを閉ざすべきではないと思っている一方で、やはり拉致被害者の方たちなどがおっしゃっているとおり、目算もなく、めどもなく、招きに応じて行くというのは、それで打切りになってしまったり、あるいは空振りになるという心配もあると思っています。ですから、具体的成果を上げる確証を得た上で派遣を決断すべきだと思うんですが、大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) この拉致問題は安倍政権にとりまして最重要課題のうちの一つであります。 この問題につきまして、先月二十九日に行われました日朝外交当局間会合において北朝鮮側からは、今行っている特別調査委員会の調査、この初期段階であり、具体的な調査結果を通報できる段階にないということ、そして調査の詳細な現状については、平壌に来て特別調査委員会のメンバーに直接会って話を聞いてほしい、こういった説明がありました。 政府としましては、こうした説明を踏まえて調査の現状や結果を把握すべく最善を尽くさなければならないと考えておりますし、また、北朝鮮に対して迅速に調査を行い、速やかにかつ正直に日本側に通報するよう強く求めていきます。 そして、平壌に政府関係者の派遣をするかということにつきましては、ただいま小野委員からも御指摘がありました。この様々な関係者、拉致被害者の御家族を含め各方面の意見、是非しっかりと耳を傾けた上で、この調査を前に進める観点から政府全体として総合的に判断していかなければならないと思っています。 こうした各関係者の御意見に耳を傾けながら、引き続き検討を続けていきたいと考えます。
○小野次郎君 私事ではありますけれども、今月から維新の党の拉致問題対策本部長を私、拝命というか就任しましたので、意見具申もこれからしていきたいと思っています。 もう一問外務大臣にお伺いしますが、これは通告しておりませんけれども、今日のニュースなものですから聞かせていただきます。 お答えいただける範囲でお答えいただければと思いますが、今日の午前の官房長官の記者会見で、官房長官が、吉田証言、例の慰安婦に関するやつですね、が誤報だったという点を踏まえて、クマラスワミ報告の一部撤回を正式に要請したけれども、クマラスワミさんからは撤回を断られたと述べておられるんですが、このてん末について、そしてこの従軍慰安婦問題に対する我が国の、内閣官房もあるでしょうし、外務省の立場もあると思うんで、その政府部内の認識が何か変更があったのかどうか、大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の件ですが、このクマラスワミ特別報告者に対しまして、我が国の佐藤女性人権大使が会い、その上で、最近の動き、朝日新聞の誤報案件を始め最近のこの動きについて説明を行い、改めて我が国の立場を説明し、そしてこのクマラスワミさんに対して修正について働きかけを行った、こういったことであります。 今後とも、我が国としましては、我が国の活動、行動に対しまして正しい評価が得られるべく、しっかりと対外発信をしていかなければならないと考えております。
○小野次郎君 突然の質問に丁寧にお答えいただきましてありがとうございます。 それでは、大変質問しづらいことではあるんですが、これから江渡大臣の政治資金の問題について御質問させていただきます。 まず、江渡大臣、これまで累次にわたってこの問題、いろんな委員会で質問されています。あらかじめお伺いしますが、衆参の予算委員会、そのときは、階さん、今井さん、そして参議院では小川さん、衆議院の安全保障委員会では津村さん、そして今日また小川委員から質問され、説明してきた事実関係に関して、あなた自身が記憶違いとか調査不足だったと、今は違う認識だというのがあるんであれば、あらかじめ訂正したいことがあるならばお伺いしたいと思いますが、ございますか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 現時点では、私はそのようなことはございません。
○小野次郎君 そうだとすると、この議事録で出てきている十月六日のやつから見るだけでも随分変遷していますよね、あなたのおっしゃっていることは。 まず、次々と伺っていきますが、この聡友会ですか、政治資金管理団体から江渡議員への寄附について、平成二十一年の二回にわたる江渡議員への支払を証明する、まあ仮と言ってもいいですよ、仮領収書についても当委員会に提出していただきたいということを私自身もこの委員会の委員長、理事の方にも言っているんですけれども、どうして出せないんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 二十一年分の仮の領収書につきましては、委員等々からも御指摘を受けまして、事務所に命じて探させましたけれども見付かっておらないところでございます。 いずれにいたしても、政治資金規正法上、この領収書につきましては、収支報告書の要旨の公表の日から三年間保存することとされているところ、平成二十一年分につきましては当該期間ということを過ぎておるということも御理解していただければ有り難いと思っております。 なお、平成二十一年分の訂正につきましては、平成二十四年分と同様、これまで説明したとおり、あくまでも人件費を寄附として取り違えてしまった事務的ミスであるということを御理解いただきたいと思っております。
○小野次郎君 聞かれたことにだけ答えてください、時間が限られているんですから。 しかし、それでは、大臣自らが十月六日に何て言っているんですか。階さんに対しては、それはちゃんとありますから、その辺のところはさせていただきますと、つまり提出しますということをお答えになっている。それは二十四年も二十一年も触れていますよ、大臣。それから、今度、今井議員に対しては、仮の領収書は残っておりますので、それは出させていただきたいと言っているじゃないですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 あるものは私は全て皆様方に提出するということで一生懸命努力をさせていただいたつもりであるわけであります。ですからこそ、事務所の者にも必死になって探せというところであったわけでありまして、そこで出てきた分の二十四年部分の二件につきましてはコピーという形で提出させていただいたということで御理解していただければ有り難いなと思っております。 いずれにいたしましても、しっかりと確認等もさせていただき、あくまでも人件費を寄附と取り間違えてしまった事務的ミスであるということも御理解していただければ有り難いと思っております。
○小野次郎君 聞かれたことにだけ答えてください。時間が無駄になっています。 もう一度お伺いしますけど、そうやって変遷してきているんです。最初はありますと言っていて次は出しますとまで言っていたのが、今度これは津村さんになると、最終的には理事会の御判断になると思いますと。理事会の御判断になると言っているときは、あることが前提であなたは答えていますよ。あるけど出すかどうかは理事会の判断だと言っているんじゃないんですか。そうでないと、あなた、予算委員会とか安全保障委員会の議事録、どうするんですか、こんなしゃべっちゃっているやつを。
○国務大臣(江渡聡徳君) 先ほどもお話しさせていただいたわけでありますけれども、私は、あるものは全て出すというその思いでお答えさせていただいたというところでございます。その流れの中において、平成二十一年分の仮の領収書につきましては、先ほどもお話しさせていただいたように、事務所に命じさせて、しっかり探すように言いましたけれども、見付かっておりません。 そこで、先ほどもお話しさせていただいたように、いずれにいたしましても政治資金規正法上においては、この領収書については収支報告書の要旨の公表の日から三年間保存することとされているところでございまして、二十一年分はこれが過ぎているということで御理解していただければ有り難いと思っておりますし、また、しっかりと確認もさせていただいているというところでございます。 なお、今回のこの領収書の提出につきましては、現存するものの中から誠意に私は対応させていただいていると思っております。ですから、先生が言われるような形で私は虚偽の答弁をするというつもりはさらさらないということを御理解いただければ有り難いと思っております。
○小野次郎君 まあ、三年間の保存期間を過ぎたからということを随所に入れるので話が分からなくなっているんですよ。一生懸命探しているんだと、まだ見付からないんだという話なんですか。それとも、三年たっているから出す気がないんだと言っているんですか。どっちなんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 私も出すつもりで、何度も何度もうちの事務員の者に探せと言って探させております。いまだにそれが見付からないという状況であります。
○小野次郎君 それでは、別のコンテクストでちょっと話が合わないのは、何か、八月の末ぐらいから、あなたが大臣になるかもしれないという情報があったので過去のこういった記録についてもう一遍見直しさせたと、そうしたら誤りが見付かったので訂正したとおっしゃっていますよね。それで、どこか、誰かに対しては、青森の選管の御指導もいただいてとも言って直したと言っていますよね。 どうやって、その記録がないのに、これは議員が受け取ったお金ではなくて人件費だったんだというのを、どういう指導を受けたんですか、その選管からは、記録がないと言っているんだったら。
○国務大臣(江渡聡徳君) まずは、先ほど小川議員のときにも御説明させていただいたわけでありますけれども、二十四年分は、これは保管期間のものでありました。そして、そのほかに、ほかにないのかということでいろんなところで探させたところ、二十一年分のコピーだけが出てきたわけですね、あの提出したやつの。ですから、そこの部分でしっかりとそのコピーが残っていたことから、そのことに対してもきちんと調べろということを私は事務員の方に言いました。 それで、そのほかに調べた段階で、また事務員等々からいろんな形で聞き取りもさせていただいたわけでありまして、そういうような確認作業を行ったところ、七月一日の百万円分と十二月十五日の分の百万円については記載の誤りがあるということが判明したわけであります。 こういうような作業を通じまして、当該金額の記載につきましては、職員らへの人件費を寄附と混同してしまったことによる事務的ミスであったということが把握したために、官報に掲載された政治資金収支報告書の要旨の訂正を行ったという、そういう流れでございます。
○小野次郎君 最初の階さんへの質問に対して、あなたの方から、自分の方からですよ、既に記者会見でもしっかり説明したけれども、そもそも流れを一旦お話しさせていただきたいと言って、あなたの方から事のてん末を説明しているくだりがあるんですよ。その中にも、複数の人に渡したとは言っていないんですよね。ところが、あなたは、ところどころで職員らと、らというのは複数形なので僕は変だなと思っているんですが。 この四回の、あなたが仮に受け取ったとされている、しかしそれは人件費だとおっしゃっている、この人件費として支払われた相手方は一人なんですか、二人なんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 午前中にも答弁させていただきましたけれども、二人でございます。二十一年度は一人ですよ。二十四年度も一人です。計で二人という形になります。
○小野次郎君 そこも、同僚議員は別に一人か二人かとはっきりと明示で聞いた方はいなかったみたいですから、今御説明で分かりましたけれども。 しかし、多くの国民は理解していないですよ、これ。あなたの方から説明したいと言っててん末説明した中に、一人のケースがあって、親族だとか劇団だとかいろいろ言っていて、もう一人のことは言わないわけですからね。聞かれれば、そうやって二人目がいるということなので、ちょっと非常にそれは不誠実だと私は思います。 質問を続けますが、じゃ、このお二人は現在どういう立場におられますか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 一人は私の親族でございまして、午前中にもお話しさせていただいたように、めいでございます。今、頑張って劇団の方で今活躍しようと思って努力しておりますが、なかなか芽が出ていないと。 そして、二人目の方は、お話しさせていただいたように、平成八年の私の初当選のときからの秘書でございまして、そして定年退職後も優秀なものですから残っていただいていると。そして、聡友会の方の事務の方の仕事もしていただきながら私設秘書として私の仕事の手伝いをしてもらっているというところでございます。
○小野次郎君 人件費支払だったとおっしゃるわけですが、この支払の形は江渡議員からの手渡しですか、それとも振り込みですか。お二人、それぞれについてどうだったんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 午前中のやり取りを聞いていただければ分かると思うんですけれども、私の方から手渡しをさせていただきました。
○小野次郎君 すっと分からないから重ねて聞いているんですけど。 あなたはまた、今までの質問に対して、元々、本来受け取った人の方が領収書を出せばそれに差し替わるものだと自分は思っていたんだとおっしゃっていますよね。だけど、今日初めてはっきりした二人目の方はずっといる私設秘書、いわゆる会計責任者になっている方でしょう。であれば、その方に自分が渡したと言うんだったら、領収書出せとあなた言ったんですか。言わなかったら出るわけないですよね、それは。
○国務大臣(江渡聡徳君) それは、特に今の先生の質問はお二人目の方の話ですよね。それは、今、その当時もそうですし、現在もそうなんですけれども、非常勤という形で週二度ほど出てきていただいているわけでありまして、特に地元の方の事務所の方においても人が足りなくなっている状況等々もございまして、東京の方と地元の方と両方見てもらおうと、あくまでも特別な形でそういう動きをしてもらおうということがあったものですから、私はまず、慰労とお願いと両方の思いを込めてお渡しするためにお金をまず出してきてくれという形を取ったわけです。 そして、事務の女の子がお金を下ろしてきたと。で、私の方に渡したときに、結局、Tさんはそれは責任者になっていますけれども、日々のいろんな細かいやり取りは事務の女の子がやっているものですから、それで女の子が私の方に渡したときに、お金が大きいから何に使ったか困るということで……(発言する者あり)ええ、で、そうやって、その後で、私は後日、本人に頼むということで渡したということであります。その後、事務の方でちゃんと領収書を取ってもらえれば、その前に渡した事務のものと差し替えになるわけですから、それで私はすっきりいくと思っていたわけであります。
○小野次郎君 だから、そのときに、Tさんに渡したときに、高橋さんに領収書くださいと言わなかったんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 私は言いませんでした。
○小野次郎君 言わなきゃ出てこないのは当たり前じゃないですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 言わなきゃ出てこないのは当然じゃないですかと今先生はおっしゃりましたけれども、あくまでもそれは人件費の形なわけで、人件費と旅費と全部込み込みの形で私は渡したわけでありますから、きちんと後で精算されると思っておりましたし、その中で領収書等々がきちんと私は出てくると思っていたわけであります。
○小野次郎君 小川議員の質問にも今の私の質問にも時々出てくるこの女の事務員の方というのは、どこに所属している、誰からお給料もらっている方なんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 私の青森県の第二選挙区事務所の方からもらっている人です。
○小野次郎君 じゃ、もう一遍お伺いしますが、平成二十一年以降にこの収支報告に載っていない人件費の支払というのは、これらお二人の四件以外にもあるんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) ございません。
○小野次郎君 そうであれば、この人件費支払の事実を証明する書類を是非当委員会に提出していただきたいと思います。
○国務大臣(江渡聡徳君) ですから、出せる部分ということで、まずは二十四年分の今現存として残っている部分をお渡しさせていただいたと。 それと同時に、政治資金規正法におきましても、人件費に係る支出につきましてはその明細を明らかにすることまでは求められておらず、受け取る者のプライバシー等に配慮されておりますので、人件費を受け取った職員らの源泉徴収票や税務申告の書類などの提出につきましては、この点を十分に御配慮していただいて、慎重に期すべきだというふうに私は考えております。 いずれにいたしましても、本件の人件費につきましては、今回改めてこの二人の本人に受領というものを確認させていただいておりまして、また確実に支払っておりますことを御理解していただきたいと重ねてお願いしているところでございます。
○小野次郎君 まず、今言っているのは、その人件費として支払ったという相手方の二名の方から、支払われたということを確認する書類を出してくれと言っているので、大臣自身が受け取った仮領収書の二十一年分の二枚の話は別の話ですからね、今言っているのは。人件費支払を証明する書類を出していただきたいということです。 今朝ほど理事会で、防衛省の官房長、防衛省の官房長がそこまでどうして知っているのか知りませんが、プライバシーに関することだから出せるとか出せないとかおっしゃっていましたけど、もう高橋さんという名前出ているじゃないですか。で、そのもう一人の女性の方だって、えらく詳細に私たち知っていますよ、独身かどうかまで。なぜそれが、別に何のたれべえとか何の何子という名前まで出せと言っているわけじゃないんで、その方に支払ったということが分かるものを出していただけない理由は納得いきませんよ。 なぜかといえば、あなたのおっしゃっているのは、世の中の誰もが見れるようにするものにはなっていませんよと、人件費は、であって、今、当委員会でというか、予算委員会でも、安全保障委員会でも、参議院の外防委員会でも今審議している案件じゃないですか。秘密だというわけじゃないでしょう、それは。
○国務大臣(江渡聡徳君) 今委員からそのようなお話をいただいたわけでありますけれども、それでも、繰り返しになりますけれども、政治資金規正法におきましては人件費に係る支出につきましてはその明細を明らかにすることまで求められておらないわけでありまして、受け取る者のプライバシーというものを配慮していただければ大変有り難いというふうに思っているところでありますし、また、何度も同じような答弁になり申し訳ないと思うわけでありますけれども、今回も改めて本人の方に受領を確認しておりまして、確実に支払ったということをまず御理解していただきたいと思いますし、また、二十一年分におきましては保存期間の三年を過ぎているということも御理解していただければ有り難いと思っております。
○小野次郎君 今、政治家と政治家の議論をしているんだし、まして大臣の資質に関する、どちらかといえば江渡さん自身が、疑惑を招くことはないんだという事実を国民に対しても我々に対しても説明したいという立場なんじゃないんですか。それが、しなくてもいいでしょうという姿勢というのは、ちょっと私、理解できないんですよね。そう思いませんか。あなたの方が説明したいんじゃないんですか。疑惑を受けたままでいいんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 私自身も疑惑は受けたくありません。それははっきり申し上げさせていただきたいと思います。 ですからこそ、今、私の段階で出せるものは全て出すという思いで、ですから事務所の中も必死になって探してくれということをずっと言っていますし、今現在もそれなりにいろんな形で調べてもらっております。 そういうような流れの中において、私がきちんと御答弁できる部分は答弁させてもらっているつもりでありますけれども、納得いかないという点があるのであれば、それは私自身の言葉が足りなかったという部分もあろうかというふうに思っているところでございます。
○小野次郎君 委員長にお願いでございますが、大臣のおっしゃっているその人件費を受け取った方のプライバシーという問題も配慮しなきゃいけないのは分かります。しかし、この論点が絞られてきていて、その証明ができるかどうかということですから、プライバシーに配慮した確認の方法というのもあるわけで、私としては、是非、これ理事会で、お二人の方に四回にわたって支払われた人件費の支払を証明する書類の提出方法について理事会で協議していただきたいと思います。
○委員長(片山さつき君) 後刻理事会で協議いたします。
○小野次郎君 この方たちについて事務所の方で雇用保険料を払っていましたか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 午前中のときにもお答えさせていただいたわけでありますけれども、親族の方、あくまでもボランティア的な形でということで最初はスタートしたものでして、そういう流れの中でそこの部分は私は払っていなかったというふうに思っております。 また、二十四年度の方の方に対しても、一度定年退職した後で、また再度非常勤という形でうちの方の事務所の手伝いをしてくれるという流れがあったものですから、そこの部分も私自身払っていなかったような気をしております。
○小野次郎君 税務申告をしたと何度もお答えになっているのは、最初のめいごさんの件と高橋秘書の件と両方、お二人ともですね。
○国務大臣(江渡聡徳君) はい、そのように確認をさせていただいているところでございます。
○小野次郎君 このTさんでも高橋さんでもいいんですけど、Tさんについては、元々の給与、人件費って、既にこの聡友会は五百六十万か何か計上していますけれども、その分じゃなくて、この今問題になっている百万と五十万についても申告しているんであれば、この税務申告の写しというものを是非提供いただきたいと思います。
○国務大臣(江渡聡徳君) 先ほどから何度もお話をさせていただいているわけでありますけれども、政治資金規正法におきましても人件費に係る支出につきましてはその明細を明らかにすることまでは求められておりませんものですから、また、受け取る者の、人件費を受け取った職員らの税務申告などにつきましては提出を差し控えていただければ有り難いなと思っています。特に、個人的な事項に関わることもあることでありますから。 また、いずれにいたしましても、本件の人件費につきましては、今回改めて本人にも受領を確認しておって、確実に支払っておりますし、そのことも御理解いただきたいと思っております。
○小野次郎君 だから、先ほどから僕が申し上げているとおり、いろんな方法があるので、確認する方法が。例えば、その御当人から今改めて何かを出させるという協力を得にくいというのであれば、江渡さんの方の事務所というか団体の方でこの支払したときに支払明細書とか支払証明というのを出していなければ確定申告できないはずなんですよね。その事務所の方の書類の中に支払明細書とか支払証明ってあるんじゃないんですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 今委員からそのような御質問があったわけですけれども、チェックしてみなければ、今の段階で正確にお答えすることができません。
○小野次郎君 今の大臣のお答えは、もしそういうものが確認できれば何らかの形で提供できるという理解で、提供する意思があるということでよろしいですか。
○国務大臣(江渡聡徳君) そのようなものがしっかりと残ってあれば、私はきちんと提出させていただきたいと思いますし、また、そのことがまた一番すっきりする方法であろうと思っています。 ただ、あるかないか、現時点で私はこの場できちんとお答えすることができないという、そのことも御理解いただきたいと思っております。
○小野次郎君 この問題は、理事会協議になっている案件も残しましたし、また質問自体もまだ終わらない面があるので、続けて別の機会にすることになると思いますが。 ちょっと話題を変えますが、今、松島法務大臣のいわゆるうちわ配布、いわゆるですよ、うちわ配布問題、違法を指摘する人もいます。安倍総理も疑惑を、疑念を招くようなことはすべきじゃないという趣旨のことも述べられておられますが、政治家として江渡大臣、うちわ配布についてどのように認識していますか。
○国務大臣(江渡聡徳君) 不適切なものは配布するべきではないというふうに私も思っております。
○小野次郎君 最後にお伺いしますが、左藤副大臣、あなたはこのうちわ配布問題についてどのように認識していますか。
○副大臣(左藤章君) 詳しいことはちょっと現物を見ていないので分かりませんけれども、やっぱり疑われることはすべきじゃないと、このように思います。
○小野次郎君 言行一致という言葉ありますけど、左藤副大臣、大丈夫ですか、あなた。うちわの問題について、今、やるべきじゃないとおっしゃいましたけど、その言葉に二言はないですね。
○副大臣(左藤章君) はい、そのとおりです。
○小野次郎君 この点についての質問は後日に回しまして、私の質問はこれで今日は終わります。ありがとうございました。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 集団的自衛権行使容認の問題でお聞きいたします。 七月一日の閣議決定は、憲法九条の下では海外で武力行使は許されないとしてきた政府見解を百八十度転換し、海外で戦争をする国へと道を開くものになっております。 政府は、歯止めは掛かっているんだと、際限なく広がるものではないと、こうこの間答弁をしてきたけれども、果たしてそうなのか。 予算委員会で横畠内閣法制局長官が、これは公明党への答弁でありましたが、集団的自衛権行使の三要件について、我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が国民に及ぶことが明らかな状況と、こういうふうに述べました。これで歯止めは掛かったというわけでありますが、これ、当てはまると判断するのは時の政権であります。 しかも総理は、そのときの経済状況と日本の経済に与える打撃を勘案しながら総合的に判断とか、日米同盟は死活的に重要だから、日米同盟の関係において起こり得る事態については三要件に当てはまる可能性は高いなどと答弁をされております。これでは結局、際限なく拡大をすることになるわけですね。 防衛大臣も、ホルムズ海峡が機雷封鎖された場合は武力行使である機雷掃海活動も行い得ると、こうされておりますが、機雷封鎖による経済的影響というのは確かに重大であります。しかし、それはあらゆる外交的努力で打開をすることが必要な問題だと考えるんですね。なぜこの機雷封鎖が、我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が国民に及ぶことが明らかな状況と言えるんでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 まず、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生した場合に、いかなる事態が、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合に該当するかは、現実に発生した事態の個別具体的な状況に即して、主に攻撃国の意思、能力、事態の発生場所、事態の規模、態様、推移などの要素を総合的に考慮いたしまして、我が国に戦禍が及ぶ蓋然性、国民が被ることとなる犠牲の深刻性、重大性などから客観的、合理的に判断することとなるわけであります。 また、海洋国家であります我が国にとりまして、国民生活に必要不可欠な資源や食料等を輸送する船舶の安全確保というものは極めて重要であるわけであります。ホルムズ海峡は我が国の輸入する原油の約八割、そして天然ガスの二割強が通過しておりまして、同海峡は我が国のエネルギー安全保障の観点から極めて重要な輸送経路ともなっております。 仮に、同海峡の地域で紛争が発生し、機雷が敷設された場合におきましては、我が国の石油備蓄というものは約半年分あるとはいえ、この機雷というものが除去されなければ、そこに危険というものはそのまま存続し続けるわけであります。同海峡を経由した石油供給が回復しなければ、世界的な石油の供給不足が生じます。これにより、我が国の国民生活に死活的な影響が生じ、また我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されることとなる事態は生じ得るわけであります。 経済は国家の存立の基盤でありまして、この基盤自体が脅かされるかどうかについても判断の対象になると考えておりますけれども、いずれにいたしましても、新三要件を満たすか否かということが、実際に発生した事態の個別的、具体的な状況に即しまして、政府が全ての情報を総合的に客観的、合理的に判断するということになろうかと思っております。
○井上哲士君 経済的な打撃が重大だということは誰も否定しないでしょう。しかし、それが武力攻撃を受けた場合と同様だということになりますと、かつて、満蒙は日本の生命線とか自存自衛とかといって経済問題で海外に軍隊を送ってきたこととやはり重なってくると私は思うんですね。 この問題は与党協議でも議論になってきた問題でありますが、石川政務官にお聞きしますが、公明党としても、集団的自衛権の行使として、このホルムズ海峡における機雷掃海活動に参加することはあり得ると、こういうお立場でしょうか。
○大臣政務官(石川博崇君) お答え申し上げます。 先生からの御下問、公明党の立場はどうなのかという御質問かと理解をいたしましたが、大変恐縮でございますが、本委員会には政府の一員として、防衛省の政務官としてお招きをいただいておりまして、特定の政党の立場をこの場で、この席から答弁として述べることは差し控えなければならないということは御理解を賜りたいというふうに思っております。 ホルムズ海峡における機雷の敷設に関する政府の立場といたしましては、先ほど大臣から御答弁がありましたとおり、現場で発生した事態の個別具体的な状況に即して政府が全ての情報を総合して客観的、合理的に判断することとなりますけれども、あくまでも新三要件を満たす場合には、すなわち、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福の追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合、また、これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他の適当な手段がないとき、また、必要最小限度の実力の行使と、この新三要件を満たす場合には許容され、満たさない場合には許容されないものと考えております。 こうした考え方につきまして、与党の間で異なることはないものと考えております。
○井上哲士君 最後に与党の間で異なることはないとおっしゃいましたから、つまり、三要件に当てはまれば行使ができるという立場だということで確認をいたしました。 与党協議や、その前からは、このホルムズ海峡のこういう機雷封鎖などの場合の行使については否定的だというふうに言われておりましたけれども、閣議決定前に既に歯止めがなくなったのかなと思って今お聞きしておりました。 さらに総理は、掃海活動の途中に国連安保理決議が採択をされ集団安全保障になった場合について、これは三要件が合う状況であれば続けていくとか、集団安全保障に変わったら自衛隊はもうやめなければいけないというのは極めてばかげた議論だと、こうまで述べられて、集団安全保障における武力行使を行うことも明言をされております。 「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」とした憲法九条の下で、なぜこの国際的な武力制裁である集団安全保障措置としての武力行使ができるということになるのでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 今回のこの閣議決定というものは、憲法と国連の集団安全保障措置との関係について、従来からの考え方というものを何ら変更するものではございません。 例えば、我が国に対する武力攻撃が発生した場合、自衛隊は個別自衛権に基づきまして武力を行使して自衛の措置をとることというふうになるわけであります。その後、国連安保理が日本を助けるために、武力行使を容認する決議を採択して、国際法上の武力行使の根拠が国連安保理決議に基づく集団安全保障措置になったといたしましても、我が国に対する武力攻撃が続いている限り、自衛隊が活動を止めるということはあり得ないわけであります。 同様に、新三要件を満たしている場合におきまして、我が国が集団的自衛権の行使に当たる武力の行使を行っている際に、その後に国連安保理が武力行使を容認する決議を採択し、国際法上の武力行使の根拠が国連安保理決議に基づく集団安全保障措置になったといたしましても、新三要件を満たしている限り、自衛隊が活動を止めるということもありません。 このように、憲法上、我が国による武力の行使が許容されるのは、あくまでも新三要件を満たす場合に限定されます。これは、国際法上の根拠が集団的自衛権となる場合でも、国連安保理決議が採択され、その根拠が集団安全保障となる場合でも変わらないというふうに考えております。
○井上哲士君 冒頭、従来の考えを変更したものではないとおっしゃいましたけれども、従来の政府の立場は、集団的自衛権の行使は憲法上できないし、当然、集団安全保障の行使もできないという立場でありまして、百八十度変更されているんですよ。 今おっしゃいましたけれども、集団的自衛権というのは、国連憲章上も、安保理が措置をとるまでの間、限定的に許されたものなわけですね。ですから、その安保理決議があっても、集団的自衛権を理由に行ってきた行使がやめることはあり得ないということは、私は九条を持つ国としてはあり得ない、詭弁だと思います。 この点も石川政務官にお聞きしますけれども、与党協議をこれも積み重ねてこられましたけれども、この点、集団安全保障における武力行使を行うことも与党間での食い違いはないと、こういうことでよろしいんでしょうか。
○大臣政務官(石川博崇君) ただいま大臣から御答弁のありましたとおり、今回の閣議決定は憲法と国連の集団安全保障措置との関係について、従来からの考え方を何ら変更するものではございません。武力の行使が許容されるのは、あくまで新三要件を満たす場合に限定されておりまして、これは、国際法上の根拠が集団的自衛権となる場合でも、国連安保理決議が採択され、その根拠が集団安全保障となる場合でも、変わらないものと考えております。 こうした考え方は、与党との間で異なることはないものと考えております。
○井上哲士君 集団安全保障の参加については、閣議決定以降も際限なく広がるものではないかというような声も公明党幹部からの発言など報道されておりますが、この点も与党同じ立場だということで言われますと、結局いよいよ何の歯止めもないと。結局そのときの政権によって恣意的な判断がどんどんどんどん広がっていくということが、私は改めて明らかになったと思います。 さらに政府は、この自衛権を行使する場合には国会に承認を求めることが歯止めになると強調をされております。この三要件を満たしたと判断をする根拠となる情報について、総理は予算委員会で、国会や国民に適切に公開し理解を得ることは極めて重要だというふうに答弁をされております。 しかしながら、この情報が特定秘密に指定をされたことによって国民に公開されないということが起きるんではないかと。予算委員会では、独立公文書管理監がしっかりチェックをするという旨の答弁もありましたが、大臣に対しての是正を要求する権限もない、この管理監で果たしてそういうことができるのか、葉梨副大臣に聞きたいんですが、まずいかがでしょうか。
○副大臣(葉梨康弘君) お答えいたします。 特定秘密保護法では、特定秘密に指定できる情報は法律の別表に定められた防衛、外交など四分野の事項に関する情報で、公になっていないもののうち、その漏えいが我が国の安全保障に著しい支障を与えるおそれがあるため特に秘匿することが必要である情報に限られます。個別の情報が特定秘密に指定されるかどうか、これはその情報の具体的内容と指定の際の安全保障環境に基づき、行政機関の長が判断することとなります。 お尋ねの内閣府に設置される独立公文書管理監は、各行政機関の長が特定秘密を指定した場合、指定した行政機関の長とは別の立場から指定等の適否を検証、監察することになります。 具体的には、この独立公文書管理監については、内閣府本府組織令第八条に第六項を追加し、独立公文書管理監は、特定秘密の保護に関する法律附則第九条に規定する独立した公正な立場において行政機関の長による特定秘密の指定、解除等の適正を確保するための事務を総括整理する旨規定しております。 また、運用基準は、閣議決定でございますけれども、この検証、監察を適切に行うことができるよう各行政機関の長に対して資料要求や実地調査を行い、不適切な指定等に対しては是正要求を行う権限が独立公文書管理監に与えられております。この運用基準で独立公文書管理監の事務や各行政機関の長との関連について詳細に規定しております。閣議決定で定められておるところであり、各行政機関はこれに従わなければならないことから、独立公文書管理監によるチェック機能は有効に働くものと考えております。 以上でございます。
○井上哲士君 予算委員会の答弁では、総理はそういう今のようなことを踏まえた上で、管理監に提供されない場合は極めて限られると、こういうふうに言われておりますが、逆に言えば、結局そういうことを要求しても各省庁の大臣が最終的にはやはり拒むこともあり得ると、こういうことなわけですね。
○副大臣(葉梨康弘君) 重ねてお答えすることになりますけれども、この運用基準において検証、監察が適切に行うことができるように資料要求や実地調査を行い、不適切な指定等に対して是正要求を行う権限が独立公文書管理監に与えられているというところでございまして、今おっしゃられましたような御懸念の部分は、私はこの独立公文書管理監がしっかりとしたチェックを行っていけるものだ、有効なものであるというふうに考えています。
○井上哲士君 管理監がそういうことを求めて、大臣の側からこうこうこういうことで公開はできませんということを疎明をすると。その結果、明らかにされないということがあるんじゃないですか。
○副大臣(葉梨康弘君) この特定秘密保護法第十条第一項に基づいて、行政機関の長が我が国の安全保障に著しい支障を及ぶおそれがないとは認められないときに、内閣府独立公文書管理監等に特定秘密が提供されないということはあり得ます。 ただし、運用基準において、各行政機関が内閣府独立公文書管理監等からの提供の求めに応じない場合は、その理由を疎明しなければならない旨定めております。その理由の妥当性も内閣府独立公文書管理監により確認がなされるため、特定秘密の漏えいのおそれがないにもかかわらず、内閣府独立公文書管理監に特定秘密が提供されない場合は極めて限定されるものと考えております。 なお、仮に特定秘密が提供されない場合には、行政機関に対し、特定秘密を明らかにしない形で特定秘密の指定等の必要性の説明を求めるなどによって、実効的に検証、監察などを行うことができるものと考えております。
○井上哲士君 あり得るということなわけですね。 元々この独立公文書管理監は審議官級でありまして、大臣が特定秘密としたものをチェックできるか自身が甚だ疑問であります。 いずれにしても、この三要件に、集団的自衛権行使の三要件に当てはまるというその情報が特定秘密に指定をされているという場合には、これは国会にも明らかにされないということになり得るわけですね。 では、どうやって国会は判断をするのかと。判断する根拠になる情報すらも示されないままで、どうしてこれが国会の承認という歯止めになるのか。これ、江渡大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思いますけれども。 まず、この特定秘密の指定につきましては、対象となります情報につきまして、特定秘密保護法に規定する要件を満たすかどうかということで個別具体的な状況に即して判断する必要があるわけでありまして、また、政府といたしましては、ある事態が新三要件を満たすとの判断に至った場合においては、そのような事実を含めた情勢認識などの情報を国会や国民の皆様方に適切に公開いたしまして、その御理解を得ていくことが極めて重要であるというふうに我々は考えているところでございます。
○井上哲士君 それは、情勢認識も示さずに判断などは求めるはずがないわけでありまして、その具体的な情報は何なのか。 あのイラク戦争支持を小泉内閣がしたときに、大量破壊兵器があると言ってアメリカの攻撃を支持をしたわけですよ。なぜそういう間違った判断をしたのか、どういう情報がアメリカからもたらされてどういう判断をしたのかと、我々は検証するように求めてきましたけれども、いまだにされていないわけですね。 特定秘密保護法がなくたってこうだったわけですよ。これが、この新しい法が施行されるならばどういうことになるのか。ますます情報が隠される。私はこの点でも全く歯止めが利かないと、こう思います。閣議決定は撤回をするべきだということを求めておきたいと思います。 その上で、次にオスプレイの自衛隊配備の問題について聞きますが、まず、先日、ペルシャ湾でMV22Bオスプレイが動力を失って、飛び降りた乗組員が死亡するという事故が起きましたけれども、この原因は明らかにされたんでしょうか。
○政府参考人(黒江哲郎君) 今先生御指摘の件でございますが、米国防省の発表によれば、平成二十六年十月一日、現地時間でございますけれども、ペルシャ湾の北部において米海兵隊のMV22オスプレイ一機が強襲揚陸艦マキンアイランドから発艦する際、一時的に動力が低下した事案があったということを承知しております。 なお、同機はその後動力を回復をいたしまして無事着艦をしたと承知をいたしております。なお、その際、同機にはパイロット二名を含む四名が搭乗しておったわけですが、機体が海面に向かって一時的に降下した際にパイロット以外の搭乗員二名が海中に飛び込み、一名は救助されたが、もう一名は行方不明となり死亡が認定されたと、こういう件であると承知しております。 防衛省といたしましては、現在、米側に対して本件に係る情報の提供を申し入れておるところでございます。
○井上哲士君 まだ事故原因は明らかになっていないわけであります。 このオスプレイが開発段階から様々な事故を起こしてきたわけでありますが、この中期防では、オスプレイ十七機を自衛隊にも配備することを明記をして、その配備先を佐賀空港にするということで地元へ申入れがされております。目達原駐屯地の約五十機のヘリも移駐させるということでありますが、合わせて約七十機の配備となるわけでありますが、その結果、そのとおりやられた場合、佐賀空港の自衛隊機の年間の着陸回数というのはどれだけになるんでしょうか。
○政府参考人(黒江哲郎君) お尋ねの自衛隊機による佐賀空港利用の頻度でございますけれども、防衛省では、平成三十一年度を目途に佐賀空港の西側に駐機場や格納庫等を整備しまして、目達原駐屯地から移駐する約五十機のヘリコプターと、今御指摘ありました新規に取得いたしますティルトローター機と、合わせて約七十機の航空機を配備するということを計画いたしております。 これら約七十機の航空機を運用した場合、現時点の見積りということでございますが、年間約二百九十日程度、一日当たり六十回程度、年間でトータルいたしますと約一万七千回程度の離着陸が行われるものと見積もっております。 なお、この見積りにつきましては、導入予定が三十一年度ということでございますので、実際の教育訓練の詳細でありますとか、あるいは急患輸送などの将来の任務の頻度といったものを現時点で正確に予測するというのは困難でございます。ですので、目達原駐屯地におきます現在の年間約一万二千回という離着陸回数の実績、あるいは先ほど申し上げました七十機という佐賀空港への配備機数といったものを基に算定したという、そういう数字でございます。
○井上哲士君 着陸回数でいいますと、約半分の八千五百回程度になるんだろうと思います。今、佐賀空港の民間機の着陸回数は二〇一三年度で四千九十七回なんですね。つまり、民間空港でありながら自衛隊の運用の方が民間機の倍になると、こういう姿になります。 お聞きしますけれども、同様に民間と自衛隊が共用している那覇、小松、秋田、それぞれの空港で自衛隊機と民間機の着陸回数はどのようになっているでしょうか。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。 今先生のお尋ねがありました三つの空港でございますが、まず那覇空港でございますけれども、これは国土交通省の集計による平成二十五年のデータを申し上げますが、那覇空港の年間着陸回数、自衛隊機が一万三百四回、民間機は六万三千三百四十五回となっております。 同様に秋田空港の二十五年、これも国土交通省集計ですが、自衛隊機が九百十一回、民間機が八千四百六十四回となっております。 もう一つお尋ねの小松空港でございます。小松空港につきましては、民間機につきましては国土交通省の集計がございまして、着陸回数八千八百九十回となっております。なお、自衛隊機については、着陸回数は集計をしておりませんけれども、飛行場を離着陸する航空機及び飛行場近傍を通過する航空機等に管制上対応した回数を管制回数として集計しておりまして、二十五年度の自衛隊機に関する年間管制回数は一万六千七百九十四回となっております。
○井上哲士君 小松の管制回数は離着陸を数えているようですが、これも約半分がおおむね着陸回数になるんだろうと思いますから、八千回台だと思われるわけですね。そうしますと、自衛隊の小松空港であっても民間機とほぼ一緒ということでありますから、民間空港である佐賀が民間機よりも自衛隊の方が倍ということは本当に異様な姿になると思うんですね。 この自衛隊機のオスプレイは、殴り込み部隊と言われているアメリカ海兵隊をモデルとして水陸両用部隊と一体になって運用するものでありますから、専守防衛とは懸け離れたものだと思うんですね。 この佐賀空港自身は非常に努力をされて、この間、発着回数を増やしてきたと。ここが軍事基地化されることに大きな不安の声が上がっております。この空港建設に当たっては漁協と佐賀県が交わした公害防止協定の覚書の附属文書に、県は佐賀空港を自衛隊と共用するような考えは持っていないと明記をされておるわけでありますが、この経緯と重みについては、防衛大臣、どう認識をされておるでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきます。 平成二年の三月に佐賀県と有明海漁業協同組合連合会との間におきまして、空港建設及び共用に際し、公害を未然に防止し、環境基準の維持に努めるため、公害防止協定が締結されたというふうに承知しているところでございます。 防衛省といたしましては、同協定書の附属資料におきまして、佐賀県が佐賀空港を自衛隊と共用するような考えを有しておらず、自衛隊との共用に伴い航空施設や空港の運営を変更するような場合には、佐賀県はあらかじめ有明海漁業協同組合と協議する旨規定されていることは承知しておりますけれども、同協定書の内容についてはお答えする立場に今現在ありません。 いずれにいたしましても、佐賀空港への陸自のティルトローター機の配備に際しましては、民間空港としての発展・機能を損なわないということを前提に検討を進めるとともに、騒音や安全といった地元の方々の様々な御懸念に対しましては引き続き丁寧な説明を努め、御理解を得てまいりたいというふうに考えているところでございます。
○井上哲士君 丁寧な説明と言われていますが、しかし果たしてそうなっているのかと。 これは、佐賀空港が建設計画を発表した後、ノリ漁業に対する環境面での非常に大きな心配がありました。ですから、最初の知事の建設表明が一九六九年で、九八年の開港まで約三十年掛かっているわけですね。途中、漁業者の反対を受けて町長が反対表明をしたり、また臨時議会が漁業者の反対で流会するなど二度の計画の中断があったと。そういう長い経過がある中で、しかし建設が趨勢となる中で反対をされている皆さんも従わざるを得なくなったと、そういう中でこの協議が行われて、県は佐賀空港を自衛隊と共用するような考えを持っていないと、こういうことが明記をされたわけです。そして、いわゆる事前協議というのが書かれていますけれども、考えが変わったといってやらないように、更に歯止めを掛けたというのが私はこの覚書の趣旨だったと思うんですね。 そういう三十年のずっといろんな経過があり、思いがあるものを、今年七月にいきなり申入れをして、そしてもう予算を概算要求に計上し、そして今予算編成に合わせて一部の町の代表、校区の代表だけを集めて説明会を開いて進めていくんじゃないか。ノリ漁業者の方はもう種付け始まっているんですよ。もう夜寝る間もないほど忙しくなって、もう来年四月まではその説明会もできないような状況があるわけですね。にもかかわらず、全くそういう経過と当事者を抜きにして乱暴なやり方で進めると。こういうことは私はやめるべきだと思うんですけれども、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えいたします。 防衛省といたしましては、平成二十七年度の概算要求におきまして、このティルトローター機の佐賀空港の拠点整備に係る所要の経費を計上しておりますけれども、これは現時点で平成三十一年度からティルトローター機の配備を想定していることを踏まえ、そのための取組を遅滞なく進められるように所要の措置をあらかじめ講じておく必要があるとの考え方によるものでございます。 防衛省といたしましては、地元の方々の御理解と御協力を得られるように関係自治体ともよく相談をしながら、引き続き丁寧な説明に努め、可能な限り早期に自衛隊のティルトローター機等の拠点整備を進めてまいりたいと、そのように考えているところでございます。
○井上哲士君 重ねて申し上げますが、ノリ漁業者など、この南川副の住民抜きに事を運ぶようなやり方は絶対許されないということを重ねて申し上げまして、質問を終わります。
○糸数慶子君 無所属の糸数慶子です。よろしくお願いいたします。 私は、先住民族の権利とそして沖縄の現状について冒頭にお伺いをしたいと思います。 日本全土の面積の僅か〇・六%に満たない沖縄県に在日米軍専用施設の七四%が集中しており、現在、普天間飛行場代替施設の建設が沖縄県民の多くの反対を押し切って名護市辺野古沖で強行されています。 私は、本年九月に開かれた世界の先住民族や各国代表による先住民族世界会議に出席をいたしました。国家的、地域的レベルでの先住民族の権利の履行を議題に演説をいたしました。二〇〇七年に採択されました国連先住民族権利宣言を沖縄にも適用すべきだと主張いたしまして、日本政府が沖縄の人々を先住民として認めるように訴えました。 これに先立ちまして、本年八月二十九日に公表されました人種差別撤廃委員会対日勧告は、締約国日本がこれまでの立場を見直し、琉球、沖縄の人々を先住民として、そして認識することを検討するとともに、彼らの権利を守るための確固たる対策を講じることを勧告しています。 そこで、岸田外務大臣にお伺いをいたします。 まず一点目でありますが、人種差別撤廃委員会での対日勧告を踏まえ、政府はこれまでの立場を見直し、琉球、沖縄の人々を先住民として認識し、権利を守るための対策を講じるよう早急に検討を開始するべきではないでしょうか、お尋ねいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の勧告があったこと、承知しております。しかしながら、先住民族については、現在のところ国際的に確立した定義はなく、実際、先住民族の権利に関する国際連合宣言においても先住民族の定義について記述はございません。 いずれにしましても、沖縄の方々もひとしく日本国民であり、日本国民としての権利を全てひとしく保障されているものと認識をしております。
○糸数慶子君 全てひとしく対応しているということでありますけれども、沖縄県民に対しましては、これは二〇一〇年の三月の九日に、国連人種差別撤廃委員会は沖縄について踏み込んだ見解を出しております。これは、まず、沖縄への米軍基地の不均衡な集中は現代的な形の人種差別であり、沖縄の人々が被っている根強い差別に懸念を表明する、日本政府に対しましては、沖縄の人々の権利保護、さらには促進や差別監視のために沖縄の代表者と幅広く協議するように勧告をしております。 そして、一二年にも、米軍基地普天間飛行場の名護市辺野古への移設や東村高江への米軍のヘリコプターの着陸帯、ヘリパッド建設について、沖縄の人々を関与させるための明確な措置がとられていないというふうに勧告されております。その上で、人権侵害の観点から、計画の現状や地元住民の権利を守る具体策について説明を求める異例の質問状を日本政府に送っておりますけれども、こうした国連からの働きかけを日本政府は門前払いにしてきております。 改めてお伺いいたしますけれども、日本の面積の〇・六%にすぎない琉球、沖縄に在日米軍専用施設の七四%が集中している現状は、琉球、沖縄民族に対する明らかな差別ではないでしょうか。自らの権利に影響を及ぼす事柄について、国連先住民族権利宣言第十八条が認める先住民の意思決定に参加する権利を琉球、沖縄の人々に認めるべきだというふうに考えますが、改めて大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げましたが、先住民族につきましては、現在のところ国際的に確立した定義はございません。そして、在沖縄米軍を含むこの在日米軍の抑止力は我が国の安全、ひいては地域の平和と安全の確保に不可欠であるわけですが、その上で、沖縄の負担の軽減、これは現政権にとりましても最優先で取り組むべき課題であると認識をしております。 米国を始め、相手のあることではありますが、引き続き地元の皆様のお気持ちに寄り添いながら、できることは全て行うとの方針でこの負担軽減については全力で取り組んでいきたいと考えております。
○糸数慶子君 沖縄の県民の心に寄り添うというふうにおっしゃっておりますけれども、沖縄の県民の八〇・二%が、現在政府がやっております、この強行的に今行っております辺野古への新基地建設、あるいは高江のヘリパッドについても県民の思いというのが今政府に届いていないというのが、実際には現実的に行われております。 そういうところで、沖縄ではやはりこれが構造的な差別ではないか。つまり、国連の方からも勧告をされております。法的拘束はないというふうに言われておりますけれども、しかし、県民の思いが全く政府に届かないという状況の中で、世界の中でも、先住民族の会議の中、あるいは人種差別撤廃会議の中でも、条約の中でもきっちり勧告をされているにもかかわらず政府は無視し続けているというのが現状でございます。この件に関しましては、本当に残念でございますけれども、県民の声がなぜ日本政府に届かないのか。 私がジュネーブの会議に参加いたしましたときにも、沖縄県民に対しては法の下の平等がしっかりと行われているという外務省の答弁がございました。法の下の平等がしっかりと取り組まれているというのであれば、なぜ県民の八割が反対している辺野古に新基地建設をこのように強行していくのか。沖縄の県民に対するやはり構造的な差別ではないかと、本当に残念であります。 こういう県民の民意がことごとく無視されているという認識は、今の沖縄の県民の中に深く深く刻まれております。残念でございますが、改めて私たち県民の、いわゆる琉球、そして沖縄県民の自決権を求めていきたいというふうに思っております。 さて、それでは、角度を変えまして質問させていただきたいと思います。 報道によりますと、外務省が元慰安婦の方に償い金を支給したアジア女性基金の拠金呼びかけ文を削除したとありますが、これは事実でしょうか。事実であれば、削除に至るまでの経緯と、どなたが最終判断されたのか、岸田大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の件につきましては、外務省のウエブサイトの慰安婦関連のページにおいて、日本政府作成の文書とそうでない文書が混在するという状況にありました。閲覧者に不要な誤解を与えかねないという観点から、十月十日、この必要な整理を行ったものであります。同ページには、アジア女性基金のウエブサイトへのリンクを引き続き貼り付けており、同リンクをたどることで引き続きアジア女性基金の当該文書の閲覧は可能という状況にあります。したがって、今回の作業、あくまでもウエブサイトの構成を整理したものだと理解しております。 そして、この整理につきまして、当然外務省として判断をした次第でございます。
○糸数慶子君 安倍内閣は、「従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。」とした河野談話を踏襲するとしています。 しかし、予算委員会で安倍総理は、いわれなき中傷が世界で行われていると答弁し、安倍総理の側近の萩生田光一総裁特別補佐が、見直しはしないけれども、もはや役割は終わった、骨抜きになっていけばいいと発言し、これは国内外から厳しい批判にさらされています。岸田大臣は近隣諸国との関係の強化を表明されていますが、今回の外務省の対応は近隣諸国との関係を一層冷え込まさせるのではないかと憂慮いたします。強制性を示す文書をウエブサイトから削除しても強制した歴史の事実は消すことができないということを申し上げまして、次の質問に移ります。 次に、女性差別撤廃条約の政府報告について伺います。 政府は、九月九日、女性差別撤廃条約実施状況第七回、八回報告書を国連女性差別撤廃委員会に送付しました。これは、家族に関する法整備では、最高裁の判断を受け民法の婚外子相続分規定を改正したその経緯を報告していますが、選択的夫婦別姓などは政府部内及び国民の間に様々な意見があり、国会に提出することができなかったと報告をしております。八日の参議院予算委員会でも安倍総理は、この問題は我が国の家族の在り方に深く関わるものであり、国民の間にも様々な意見があることから、慎重な検討が必要と答弁し、法改正に消極的な姿勢を示しました。 様々な意見があるからこそ、選択肢を増やすことがより多くの国民のニーズに応えるのではないでしょうか。より多くの女性が輝く社会に資すると思いますが、この問題に消極的な姿勢を見せられたことにより、安倍政権の女性の活躍促進に懸念を持つ女性たちも少なくありません。 法改正しない理由に世論を挙げていることについて、二〇〇九年の審査では、女性差別撤廃委員会は、本条約の批准による締約国の義務は、世論調査の結果のみに依存するのではなく、本条約は締約国の国内法体制の一部であることから、本条約の規定に沿うように国内法を整備するという義務に基づくべきであることを指摘すると述べております。人権問題を世論に委ねている日本政府の姿勢に対して言及しています。 国連人権委員会から度々勧告されているのは、家族の在り方の問題として処理される問題ではなく、女性差別や人権の問題であるからだと思いますが、岸田大臣もそういう認識でしょうか、お伺いいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) 女子差別撤廃委員会から出された指摘の中には、今委員の方から御指摘がありましたように民法改正に関するものが含まれていること、承知をしております。そして、それらの民法改正に係る指摘については、我が国の家族の在り方に深く関わるものであり、国民の中にも様々な意見があります。そして、様々な意見があるからこそ国民的議論が必要だと考える次第です。 いずれにしましても、我が国政府としましては、女性が活躍できる社会や環境をつくるべく様々な分野において努力をしていかなければならないと考えておりますし、女子差別撤廃条約を始めとする各種人権条約の締約国として今後とも国際社会において人権の保護、促進に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○糸数慶子君 次に、国連は、一九七五年を国際婦人年と定め、それに続く十年を国連婦人の年十年として国際的な女性の権利保障を推進してまいりました。日本政府も、一九八五年に女性差別撤廃条約を批准し、男女平等施策を推進するための国内行動計画を策定し、夫婦別姓や再婚禁止期間を含めた男女平等の観点からの家族法の見直しを掲げていました。これらの動きに呼応して、法制審議会が一九九一年に見直し作業を開始し、五年の歳月を掛け、一九九六年二月に答申をしました。言わば、民法改正論議は国連が進める女性の権利保障の具体策として出てきたものでございます。 岸田大臣は、国連の常任理事国入りを目指すお考えを表明されておりますが、国連から度々差別撤廃の改善勧告を受けている不名誉な状況を変えるべきだと思いますが、大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(岸田文雄君) 女子差別撤廃委員会からの勧告につきましては、法的拘束力を有するものではありませんが、我が国が施策を実施するに当たり十分考慮し、そして誠実に対応しております。 例えば、政治的及び公的分野における女性の参画を促進するための取組として、二〇二〇年までに、指導的地位に、人の少なくても三〇%を女性にするという目標を掲げ、継ぎ目のない政策を打ち出しているところであり、実際に女性閣僚の数、国家公務員の女性登用も増加しております。 なお、本条約は、あらゆる分野における女子に対する差別を撤廃し、男女平等を実現することを目的とするものであります。同条約の締約国として、男女平等の実現に関する我が国の積極的姿勢を改めて内外に示すのみならず、男女平等の実現のための国際協力に積極的に貢献してまいりたいと考えます。先月の国連総会においても、安倍総理は昨年に引き続き、女性が輝く社会をつくっていく方針を改めて表明したところです。 我が国としては、女性分野におけるリーダー的な存在を目指して、今後も女性関連施策、しっかりと推進し、対外発信の強化に努めていきたいと考えます。
○糸数慶子君 ありがとうございました。 今いろいろ御答弁いただきましたけれども、本当に答弁どおりに女性の人権の問題、差別の問題をしっかりと世界に誇れるような、そして国連から再度勧告を受けないような状況をつくっていただきたいということを強く要望して、次の質問に移りたいと思います。 次は、高江ヘリパッド関連について、防衛省、外務省にお伺いをしたいと思います。 まず、安全性が問題となっているオスプレイの離着陸も予定される北部訓練場内のヘリパッドの建設事業についてお伺いをいたします。 この事業は、北部訓練場の一部返還に伴い、東村高江地区周辺に新たに六つのヘリパッドを建設するものであります。このヘリパッドは、同地区及び周辺地域への騒音被害や住民の安全に影響を及ぼすものであり、また、同ヘリパッドの近くの、絶滅危惧種でもあるノグチゲラの営巣地にも深刻な影響を与えるなど、環境破壊をもたらすものであります。さらに、本年三月には、既に完成していたヘリパッドを提供手続をする前にもかかわらず米軍機が使用するなど、その運用状況はずさん極まりないものと言えます。 このような危険で環境破壊をもたらす施設の建設は即時中止するべきだということをあえて申し上げまして、質問に入りたいと思います。 まず、立入り制限問題についてであります。 このヘリパッド建設事業の抗議行動に対して、政府は、これまでに抗議活動に参加する住民に対して通行妨害であるとして、その禁止を求めるスラップ訴訟を提起し、結果的に住民を強制排除しました。これは、住民の生活を守る活動に対する政府の弾圧行為にほかなりません。住民の反対の意思表明という表現の自由を制限しようとするものであり、決して許されるものではないと考えます。 さらに、政府が高江において更なる強硬手段をもって住民を排除しようとする動きがあります。報道によりますと、現在何ら立入りが禁止されていない高江地区の県道七十号沿いの路側帯において抗議活動を行っている住民を排除するため、政府は、日米共同使用区域である当該路側帯の使用条件を米軍専用に変更して立入りを制限しようとしているとされています。 そもそも、当該路側帯は、一九九〇年に米軍専用から日米共同使用に変更したと承知をしております。それを今回、米軍専用に戻すということは、納得できる理由が必要であるというふうに考えます。 報道にありますように使用条件の変更を検討しているのか、お伺いいたします。そして、それが事実であれば、今回、米軍専用に変更する理由をお伺いいたします。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えいたします。 北部訓練場につきましては、SACOの最終報告におきまして、ヘリコプターの着陸帯を、返還される区域から北部訓練場の残余の部分に移設することとして、その過半を返還することとされているところでありまして、現在まで六か所中二か所の着陸帯が完成し、残りの着陸帯建設に向けた準備を進めているところでございます。移設工事の実施に当たりまして安全確保に万全を期すことは当然でありますけれども、具体的な方策につきましては決まったものではありません。 いずれにいたしましても、沖縄の負担軽減に向けて、一日も早く北部訓練場の過半返還を実現できるように、引き続き安全に最大限配慮しつつ、法令に従って適切に対応してまいりたいと思っております。
○糸数慶子君 今私がお伺いいたしましたのはこの路側帯の問題でありまして、具体的に今伺いました。一九九〇年に米軍専用から日米共同使用に変更したというふうに承知しておりますけれども、今回、米軍専用に戻すということ、その理由、そして使用条件の変更があるのであれば、それをはっきりこの場でお伝えください。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 一般論といたしまして、米軍施設・区域の安定的な使用の確保につきましては日頃より米側と必要な調整を行っているところでありますけれども、その詳細につきましては、相手方との関係もありまして、誠に申し訳ございませんけれども、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○糸数慶子君 まともに質問いたしましてもきちんと答えられないというのは、大変残念でございます。変更の理由を是非お伺いをして次の質問を準備しておりましたけれども、今回、政府がその使用条件を変更することは、抗議活動を行っている住民を強制排除するためのものであるというふうに受け止められます。 この点について、改めて政府の方針をお伺いします。防衛省は、使用条件の変更については日米合同委員会にかけることなく変更できると認識しているとのことなんでしょうか。去る六月に行った普天間飛行場代替施設の建設予定地であるキャンプ・シュワブ水域の使用条件の変更の際は合同委員会の合意を得て行っていますが、こことの違いは何でしょうか。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えしたいと思います。 北部訓練場のヘリコプター着陸帯移設工事の実施に当たりましては、具体的な方策につきましては決まったものはありません。いずれにいたしましても、沖縄の負担軽減に向けて、一日も早く北部訓練場の過半返還を実現できるよう、引き続き安全に最大限配慮しつつ、法令に従って適切に対応してまいりたいと思っております。 また、共同使用の使用条件の変更に当たりましては、必要な手続につきましては個々の変更内容により異なることから、合同委員会の要否も含め、一概にお答えすることは困難でございます。
○糸数慶子君 残念でございますけれども、私たち県民が知りたいことに対して、また政府が今やっていることに対して、きちんと答弁ができずに、こういう状況でどんどん事を進めていくことに対して県民は不満を持っております。 次に、具体的なことを改めてまた伺いますけれども、この高江の路側帯を立入り制限した後、政府は住民を排除するために具体的にどのような措置をとるのでしょうか。民事手続として、住民に対して車両やそのテントの撤去を求め、これに応じない場合、裁判所に対して撤去を求めて仮処分を申し立てる準備をしているのでしょうか。強制排除のほか、住民に対して損害賠償を求めることも検討しているのでしょうか。 これまでのスラップ訴訟のことに関連して、改めてこの政府の検討状況についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。 今委員の方の御質問でありますけれども、仮定の質問に対しましてはお答えを差し控えさせていただきたいと思っております。 なお、北部訓練場のヘリコプター着陸帯移設工事の実施に当たりましては、防衛省といたしましては、安全確保に万全を期することは当然でありますけれども、具体的な方策につきましては決まったものはございません。 いずれにいたしましても、沖縄の負担軽減に向けまして、一日も早く北部訓練場の過半の返還を実現できるように、引き続き、安全に最大限配慮しつつ、法令に従って適切に対応させていただきたいと思っております。
○糸数慶子君 残念でございますけれども、住民の権利である抗議活動を排除するような状況で、今の政府の対応の仕方に対して住民の反対の意思表明を弾圧することは許されないということを改めて申し上げて、次の質問に移りたいと思います。 次に、海上保安庁の過剰警備の問題についてお伺いをしたいと思います。 本年八月、政府は、普天間飛行場の名護市辺野古への新基地建設工事のために海底ボーリング調査を強行しました。その直後に行われた沖縄県内の電話世論調査では、県民の八〇・二%が移設作業を中止すべきというふうにしております。政府は、こうした民意を踏まえて直ちに全ての作業を中止すべきであるというふうに思います。 また、ボーリング調査に当たっては海上保安庁が警備を実施していますが、この調査について辺野古海上で抗議活動を行っている住民に対して、法的根拠も不明瞭なまま拘束し、陸上に連行した上で事情聴取を行うなど、過剰で不当な行為を行っています。私はこれに関して質問主意書を提出いたしましたが、政府は何ら明確な答弁をしておりません。 この際、改めて、過剰警備に対して断固として抗議をするとともに、直ちに活動を中止して辺野古からの撤去を求めます。 そこで、具体的に質問したいと思います。 まず一点目でありますが、辺野古のこの調査現場におきまして、政府はいわゆる臨時制限区域の外周の一部及び内側にフロート等を設置しています。その上で、海上保安庁はフロートから三百メートル以内に近づかないよう警告をしています。フロートから三百メートルというのは臨時制限区域外の広大な範囲であって、付近を航行する船舶にとっても不適切な警告であると考えます。 まず、このような警告の事実関係を確認した上で、なぜ三百メートル以内と設定したのか、政府の見解を伺います。
○政府参考人(中島敏君) お答えします。 海上保安庁におきましては、現場での気象、海象、周囲の船舶のふくそう状況、工事海域の明示の状況、工事作業の進捗状況等を勘案しまして、その時々の安全な距離を分かりやすく提示をし、海上保安庁法第二条に基づきまして安全指導等を行っております。
○糸数慶子君 今、住民に対するいわゆる海上保安庁の対応の仕方でありますが、住民のカヌーが三百メートル以内に接近した場合、海上保安庁はどのような法的根拠に基づき、どのような対処を行っているのか、明確な説明を改めて伺います。
○政府参考人(中島敏君) お答え申し上げます。 海上保安庁法第二条に基づきまして、現場海域の安全の確保及び法令の励行の観点から安全指導等を行っておりますが、海上における犯罪がまさに行われようとするのを認めた場合又は危険な事態がある場合であって、人の生命、身体に危険が及び、又は財産に重大な損害が及ぶおそれがあり、かつ、急を要するときは、海上保安庁法第十八条第一項に基づきまして、警察比例の原則に留意しつつ、船舶の進行を停止させる、航路を変更させる等の措置を講ずる場合がございます。
○委員長(片山さつき君) 糸数慶子君、そろそろお時間でございます。
○糸数慶子君 今の答弁にもございますけれども、海上保安庁は、辺野古海上におきまして、法的根拠も不明瞭なまま、カヌー等に乗船した住民を海上保安庁側の船舶に乗船させ、陸上において事情聴取をしていますが、この点について質問主意書でも伺いましたけれども回答がありませんでした。 改めて伺います。 どのような場合に住民を海上保安庁側の船舶に乗船させるのでしょうか。住民のカヌー等が臨時制限区域内のフロートに近づいた場合、フロートを越えた場合、あるいは臨時制限区域に侵入した場合、それぞれの場合における海上保安庁の対応と法的根拠についてお伺いしたいと思います。
○委員長(片山さつき君) 時間を過ぎておりますので、答弁簡潔に願います。
○政府参考人(中島敏君) お答えいたします。 お尋ねの拘束という事実についてはございません。先ほども、重ねてのお答えになりますけれども、海上保安庁法第二条に基づきまして、現場海域の安全の確保及び励行の観点から安全指導等を行っております。 なお、フロート内に侵入する等危険な行為を行った場合であって、更なる安全指導を行う必要がある場合には、海上保安庁法第二条に基づきまして、同意を得た上で、静かで動揺の少ない巡視船に移動してもらうこともございます。
○糸数慶子君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(片山さつき君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) 次に、日米防衛協力のための指針の見直しに関する中間報告に関する件について、順次政府から報告を聴取いたします。岸田外務大臣。
○国務大臣(岸田文雄君) 八日、東京において、日米の局長級による日米防衛協力小委員会を開催し、日米防衛協力のための指針の見直しに関する中間報告を取りまとめ、これを公表しました。 一九九七年の現行指針の策定以降、日本を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しています。大量破壊兵器や弾道ミサイルの脅威は深刻度を増すとともに、サイバー攻撃のような国境を越える新しい脅威も増大しています。 こうした安全保障環境の変化を踏まえ、昨年十月の日米安全保障協議委員会において、指針の見直し作業を行うことについて、私を含め日米の四閣僚間で合意しました。 この合意に基づき、日米防衛協力小委員会の下で、平時から緊急事態までのいかなる状況においても日本の平和と安全を確保するとともに、アジア太平洋及びこれを越えた地域が安定し、平和で繁栄したものとなるよう、日米両国の適切な役割及び任務について議論を行ってきました。 見直し後の指針は、日米両国の役割及び任務並びに協力及び調整の在り方についての一般的な大枠及び政策的な方向性を更新するものです。また、見直し後の指針及びその下で行われる取組は、次の基本的な前提及び考え方に従うことが日米間で確認されています。 すなわち、一、日米安全保障条約及びその関連取決めに基づく権利及び義務並びに日米同盟関係の基本的な枠組みは変更されないこと。 二、日米両国の全ての行為は、紛争の平和的解決及び主権平等を含む国際法の基本原則並びに国際連合憲章を始めとする関連する国際約束に合致するものであること。 三、日米両国の全ての行為は、各々の憲法及びその時々において適用のある国内法令並びに国家安全保障政策の基本的な方針に従って行われること、日本の行為は、専守防衛、非核三原則等の日本の基本的な方針に従って行われること。 四、指針及びその下で行われる取組は、いずれの政府にも立法上、予算上又は行政上の措置をとることを義務付けるものではなく、また、指針は、いずれの政府にも法的権利又は義務を生じさせるものではないこと、しかしながら、日米協力のための実効的な態勢の構築が指針及びその下で行われる取組の目標であることから、日米両政府が、各々の判断に従い、このような努力の結果を各々の具体的な政策や措置に適切な形で反映することが期待されることであります。 中間報告は、このような背景や基本的な前提並びに考え方等を整理しつつ、見直し後の指針の枠組み及び目的を示しています。 我が国はこれまでも、関係各国に対し、我が国の安全保障政策について丁寧に説明を行ってきております。中間報告についても丁寧に説明を行い、指針見直しについての国内外の理解の促進に努めます。 今後、この中間報告において示された枠組みと目的に沿って、日米間の作業を進めていきます。 委員各位の御指導と御鞭撻を心からお願い申し上げます。 以上です。
○委員長(片山さつき君) 江渡防衛大臣。
○国務大臣(江渡聡徳君) ただいま外務大臣から日米防衛協力のための指針の見直しの背景等について説明がありましたが、私からは、中間報告の性格及び目的、見直し後の指針の下での日米協力等について御説明いたします。 まず、中間報告の性格及び目的ですが、この中間報告は、見直しについての国内外の理解を促進するため、これまでの作業を要約したものであり、見直し後の指針についての枠組み及び目的を示すものです。日米両政府は、次の事項の重要性について共通認識に達しております。 すなわち、切れ目のない、実効的な、政府全体にわたる同盟内の調整、日本の安全が損なわれることを防ぐための措置をとること、より平和で安定した国際的な安全保障環境を醸成するための日米協力の強化、同盟の文脈での宇宙及びサイバー空間における協力、適時かつ実効的な相互支援であります。 なお、この中間報告は、いずれの政府にも法的権利又は義務を生じさせるものではありません。 次に、中間報告は、見直し後の指針の下における日米協力について、基本的方向性を明らかにしています。 まず、強化された同盟内の調整としては、両政府は、切れ目のない、実効的な政府全体にわたる同盟内の調整を確保するため、同盟内の調整の枠組みを改善することとしております。また、両政府は、全ての関係機関の関与を確保する強化された計画検討のメカニズムを通じ、日本の平和と安全に関連する共同の計画検討を強化することとしております。 日本の平和及び安全の切れ目のない確保としては、両政府は、平時から緊急事態まで、切れ目のない形で、日本の安全が損なわれることを防ぐための措置をとることとしており、それらの措置として、情報収集、警戒監視及び偵察、訓練・演習、施設・区域の使用、後方支援、アセット(装備品等)の防護等を挙げております。 また、日本に対する武力攻撃の場合、日本は、当該攻撃を主体的に排除し、米国は、適切な場合の打撃作戦を含め、これに協力することとしております。 さらに、見直し後の指針は、日本に対する武力攻撃を伴う状況及び、日本と密接な関係にある国に対する武力攻撃が発生し、日本国憲法の下、本年七月一日の閣議決定の内容に従って日本の武力の行使が許容される場合における両政府間の協力について詳述することとしております。 そして、見直し後の指針は、日本における大規模災害の場合についての両政府間の協力について記述することとしております。 地域の及びグローバルな平和と安全のための協力としては、両政府は、より平和で安定した国際的な安全保障環境を醸成するため、協力を強化することとし、地域の同盟国やパートナーとの三か国間及び多国間の協力を推進することとしております。協力の対象分野として、平和維持活動、国際的な人道支援・災害救援、海洋安全保障、能力構築等を挙げております。 新たな戦略的領域における日米共同の対応としては、両政府は、宇宙及びサイバー空間の利用及び自由なアクセスを妨げ得るリスクといった安全保障上の課題に切れ目なく、実効的かつ適時に対処することによって、これらの空間の安定及び安全を強化する決意を共有すること等が述べられております。 日米共同の取組としては、両政府は、防衛装備・技術協力、情報保全、教育・研究交流を含み得る分野の安全保障及び防衛協力を強化し、発展させ続けることとしております。 最後に、見直し後の指針は、指針の見直し及び更新のための手順を記述することとしております。 以上が中間報告の概要でございます。 防衛省といたしましては、今般の中間報告も踏まえ、見直し作業を引き続き精力的に進めていく考えです。委員の皆様におかれましては、御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(片山さつき君) 両大臣ありがとうございました。 以上で報告の聴取は終わりました。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時二十五分散会