国土交通委員会 第4号
- 発言数
- 116 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2014/10/29
会議録
○今村委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省土地・建設産業局長毛利信二君、都市局長小関正彦君、水管理・国土保全局長池内幸司君、鉄道局長藤田耕三君、内閣法制局第二部長林徹君、林野庁森林整備部長本郷浩二君、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長鎌形浩史君及び防衛省運用企画局長深山延暁君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○今村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○今村委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。河井克行君。
○河井委員 皆様、おはようございます。自由民主党、河井克行です。 委員の差しかえ、御配慮いただきましたこと、本当に心から感謝をいたします。 つい先週末も、深夜、突然の豪雨が被災地一体で降りました。総降雨量自体はそれほど多くありませんでしたけれども、深夜にもかかわらず、安佐北区、そして安佐南区、避難勧告あるいは避難準備、地元の自治体から発令をされた。そういった中で、雨が降るたびに不安な面持ち、気持ちで自分たちの裏山をずっと見上げている、そういう生活が、八・二〇広島市北部集中豪雨災害の被災地では今なおずっと続いております。 初めに、国土交通大臣、そして農林水産副大臣にお尋ねをいたします。 今、その被災地の地元自治会、町内会等から直轄緊急砂防事業と国有林緊急治山事業の早期の着手、そして完成を求める要望書が相次いで出されております。 ほんの一部でありますけれども、文案を紹介させていただきます。「国の直轄事業の砂防ダムの一日も早い着工及び早期完成をお願いいたします。」「平成二十六年八月二十日未明の異常豪雨により、当地域では未曽有の土砂災害が発生し、甚大な被害を受けました。 住民の不安は尋常なものではありません、恐れおののいています。この上は住民の安心・安全確保のため、国においてその安全対策の推進に万全を期されることを要望いたします。 なお、事業実施に当たっては、地元として各種全面的な協力をいたします。」。 林野庁につきましては、この砂防という言葉が治山という言葉に置きかわっております。 梅林学区社会福祉協議会、八木学区連合町内会、可部南学区町内会自治会連絡協議会など、三十の自治会、町内会等から要望書が出されました。 農林水産省分につきましては、下町屋町内会連合会、桐原自治会連合会、そして上原自治会連合会など、七つの自治会、町内会で要望書が提出。 せんだっての本会議におきまして、太田昭宏国交大臣から、年内の工事用道路の着手の方針が表明されました。これから先、いつごろ完成するのか、この被災者の期待、そして御心配にこの場でお答えをいただきたいと存じます。それぞれの、大臣、副大臣の御決意をぜひお聞かせください。
○太田国務大臣 被災されました緑井・八木地区を中心にしまして、砂防堰堤の早期着手について御要望をいただいております。切実な皆さんの思いであるというふうに感じております。 国交省におきましては、この緑井・八木地区を中心にしまして、特に被害の著しかった二十四渓流において砂防堰堤の緊急事業に着手したところであります。年内には工事用の道路に着手するということをこの間の本会議でも申し上げましたが、できるだけ早期に完成を目指していきたいというふうに思っています。 いつという、まだ時期は明確にできませんが、少なくともできるだけ早くということは心を期してやっていきたいと思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
○小泉副大臣 河井先生の御質問でございますが、広島市の土砂災害につきましては、私も先日、その現場に入らせていただきまして、大変な状況をつぶさに拝見いたしました。 被災地の多数の自治会より、緊急治山事業の早期着工、完成を求める要望書をいただいているところでございまして、農林水産省といたしましては、地域住民の安心、安全の確保のため、地元自治体、関係省庁と連携しながら、年内の事業着手と来年度中の完成を目指し、最大限努力してまいりたい、このように思っております。
○河井委員 治山事業につきましても、年内の工事着手、そして、年度内とおっしゃいましたか、来年内の工事完成を期するというお答えをいただきました。 続きまして、これも国交大臣に御決意をお尋ねいたします。 十五年前の六・二九広島豪雨災害をきっかけにして、広島西部山系直轄砂防事業が既に実施中であります。あるいは、これから計画中の場所もあります。そこの地元自治会等から、計画を前倒しして、その早期完成をお願いしますと。これは、あさひが丘連合自治会、大町学区社会福祉協議会、大町学区連合町内会など、十五の自治会や町内会から要望書が提出されております。 これから、膨大な事業量そして巨額の予算で今回の被災地に対して緊急砂防事業が実施をされる。その影響によって、既に実施中あるいは計画中のところの予算が減らされるのではないか、そういう懸念を持っていらっしゃるわけでありまして、そういったことが決してないということについての大臣の御決意をお聞かせいただきたいと存じます。
○太田国務大臣 既に実施中あるいは計画中の砂防堰堤の整備箇所においても、おくれることなく早期に進捗を図ってほしいとの要望をいただき、それは本当に切実な思いであるというふうに思っています。 被災地区において新規に着手する箇所はもちろんのこと、既に砂防堰堤を整備中または計画中の広島西部山系の事業箇所についても、おくれるということが絶対ないよう、できるだけ早期の完成を目指してまいります。
○河井委員 前向きな御答弁、御決意をお聞かせいただきまして、ありがとうございました。 続きまして、被災直後、国土交通省緊急災害対策派遣隊が実施しました緊急点検により、A判定、すなわち危険性が高い七十七の危険渓流、その一つずつの対策とその実施主体につきまして、国土交通省そして農林水産省にお尋ねをいたします。 現状では、直轄砂防が二十四カ所、広島県の砂防が八カ所、そして林野庁実施が六カ所、県の治山が九カ所、広島市が六カ所、中国電力が一カ所、計五十四カ所につきまして実施主体が固まっていると伺っております。 質問は、このそれぞれの数字で、国交省そして農水省の関係分、間違いないかということの確認。そして、広島県の砂防と治山に対する国の実質的な負担の割合をそれぞれお示しください。
○北川副大臣 私も現地の方にお邪魔をいたしまして、向こうの自治会の方、ボランティアの方々が必死になって復旧に努めておられる、そういう状況を聞かせていただいて本当に感銘を受けた次第であります。 今御質問の件でございますが、今回の広島市における土砂災害において、発生直後に実施した点検の結果、緊急的な対応が必要とされたA評価の地域が七十七渓流ございまして、そのうち、国土交通省では二十四渓流、広島県におかれましては八渓流の合計三十二渓流において、砂防堰堤の緊急事業を着手しております。 現時点で着手時期及びその実施主体が確定していない渓流につきましては、速やかに砂防堰堤の整備ができるよう、関係機関と調整、検討を現在行っているところであります。 以上でございます。
○小泉副大臣 それでは、お答えを申し上げたいと思います。 今もございましたけれども、国土交通省の調査によりまして最も危険度が高いA判定とされた七十七渓流につきまして、国土交通省等の関係機関と調整した結果、このうち、保安林に指定されているなどの二十三渓流を農林水産省の治山事業により対応することとしているところでございます。 これら二十三渓流のうち十五渓流は、今年度から、災害関連緊急治山事業によりまして土砂の流出を防ぐ治山堰堤等を設置して対応することといたしまして、このうち、六渓流は林野庁の直轄事業といたしまして、九渓流は広島県による国庫補助事業として復旧対策を行うこととしているところでございます。また、残りにつきましては、平成二十七年度以降、広島県により復旧対策を行うことといたしているところでございます。 今後、国土交通省や地方自治体等と連携をいたしまして、被災した渓流の早期復旧に全力を挙げて取り組んでまいりたい、このように考えております。
○池内政府参考人 委員が御指摘のございました、地方の実質的な負担率についてお答えいたします。 広島県が実施いたします通常砂防事業の国の負担率は二分の一でございます。それから、災害関連緊急砂防事業の国の負担割合は三分の二でございます。 また、通常砂防事業、災害関連緊急砂防事業はどちらも地方債の対象事業でございまして、両事業とも広島県の負担する額の九〇%が地方債の対象として認められております。そして、地方債として発行した負担額に対しては後年度において普通交付税が交付されますため、平成二十六年度における普通交付税を含めた国の実質的な負担割合は、通常砂防事業で約七三%、災害関連緊急砂防事業で約八四%となっております。 以上でございます。
○本郷政府参考人 お答え申し上げます。 治山事業の国庫の負担割合でございますけれども、通常の治山事業については、国の負担割合は二分の一でございます。一方、災害関連緊急治山事業については、国の負担割合が三分の二となっております。 治山事業におきましても、都道府県の負担する額の九〇%が地方債の対象として認められております。その一部については、後年度において普通交付税が措置されるということになっております。
○河井委員 先ほどの数字に、広島市、中国電力を含めたら五十四カ所。問題は、残りの二十三カ所について、いまだ実施主体が地元に示されていないことであります。被災地を歩き続けている私には、一体、行政の対策はどうなっているのかという疑念が強く、地域の方から表明があります。 この残りの二十三カ所の個別箇所、実施主体、十一月中に示していただきたい、強くそのように要望させていただきます。国土交通省の考え方をお示しください。
○池内政府参考人 お答えいたします。 現時点で着手時期、実施主体が確定していない渓流につきましては、速やかに砂防堰堤の整備ができるよう、関係機関と調整、検討を図ってまいりたいというふうに考えております。
○河井委員 いや、ですから、それを早く残りについてもお示しいただきたい、十一月中にお示しいただきたいということを重ねて申し上げます。答弁があったら言ってください。
○池内政府参考人 お答えいたします。 今の時点でいつまでというのは申し上げられませんが、できるだけ速やかに主体が決まるよう調整を図ってまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○河井委員 できるだけ速やかというのは、もう月が変わりますので、ぜひ来月中にお願いをいたしたいと存じます。 続きまして、今回の法案の中にもかかわりがありますけれども、警戒区域等の指定の前提となる基礎調査が完了した全国十三の県と完了していない都道府県に対する国の姿勢にどのような差異をつけるのか、国土交通省にお尋ねをいたします。 まず初めに、基礎調査費の事業費、当初時点の推移を示してください。補助金制度だった平成二十一年度と防災・安全交付金制度に移行した平成二十二年度以降の金額を、全国分と広島県分をお示しください。
○池内政府参考人 お答えいたします。 現在把握できております数字を申し上げます。 平成二十二年度以降、全国の基礎調査費の推移でございますが、二十二年度が約百三十三億円、二十三年度が約百二十九億円、二十四年度が約百十七億円、二十五年度が約百二十九億円、二十六年度が約百四十七億円になっております。 広島県分につきましては、平成二十二年度が約三億円、二十三年度も約三億円、二十四年度も約三億円、それから二十五年度が約四億円、二十六年度も約四億円となっております。以上が事業費でございます。 以上であります。(河井委員「平成二十一年度につきましては」と呼ぶ)失礼しました。 平成二十一年度につきましては、基礎調査費全体で約百三十二億円、それから広島県分は約四億円でございます。 以上でございます。
○河井委員 なぜこの数字を今質問したかといいますと、平成十三年度に基礎調査費の事業費の補助金制度が始まって以降、交付金制度に移行するまでと交付金制度に移行した後、全国の年平均は一七%基礎調査費に回すお金がふえたんです。ところが、逆に広島県は、四億八千万円余りから三億六千万円余りへと年平均が二五%も減少した。 このような、警戒区域等の指定の前提となる基礎調査にお金をかけない、交付金を違う用途に使った、そういった発想が、いわゆる不作為の作為ということで、今回の災害を招いた原因の一つであると、私は強い憤りを覚えております。 役所からいただいた防災・安全交付金の説明書には、地方公共団体が国費を自由に充当可能だとか、地方公共団体の自由度を高め、使い勝手を向上するとか、まるで夢のようなことが書かれている。その結果が、今回発生した広島の豪雨災害なんです。 率直に言えば、この分野に限れば、私は交付金化は失敗だったというふうに考えております。だからこそ、今回の法改正案で、基礎調査の進捗管理を国が厳格に行う考えをしっかり盛り込んだんですけれども、調査の裏づけとなる交付金の使い道についても厳格に指導するべきだと私は考えております。 同時に、広島県を初め完了していない都道府県は、立法の意図を酌み取らず、違法状態を放置した。お金をかけて真面目に立法の意図に即した取り組みを行った基礎調査完了十三県に対して、私は、今後、優遇策を考えるべきだ、そのように考えておりますが、国土交通省の考えをお示しください。
○北川副大臣 今、交付金の問題についての問題提起がございました。 これは、防災堰堤の整備のハードの対策、それからソフトの対策、両方進めていかないかぬわけでございまして、今、河井先生がおっしゃるとおり、今まで一生懸命やって実績を上げておるところと上げていないところとがある、今後どういうようにするんだ、こういう話だろう、こういうように思います。 これは、今度、土砂法の改正によって、基礎調査というものを早急に全調査を完了したいと思っておるわけでありまして、それが目的であります。それをどの程度できておるかという公表もしっかりさせていただいて、それぞれの地方自治体がどの程度やっておるのかということが住民、国民にわかるようにしなければいけない、そういうように思っております。 同時に、今後、そういうようなことをしっかりとやろうとしている意欲のある自治体と、意欲のまだ欠ける自治体があろうかと思いますけれども、そこらのところをしっかりと把握をして、そして、意欲のあるところについて交付金の配分をしっかりやっていくというようなことで進めていきたいというように思っております。 以上でございます。
○河井委員 続きまして、災害発生直後から長期間にわたりまして現場に駐在をし、大変多くの御苦労を重ねられました西村康稔防災担当副大臣がお見えでございます。内閣府としてのいろいろな質疑をさせていただきます。 私は、今回の被災地を、全国とそして世界じゅうからすぐれた知見を集めて、この被災地を自主防災活動の先進地にしていくべきだと。大変悲惨な、甚大な被害がありました。でも、それを今度はしっかりと前向きに受けとめて、そういった先進地にしていくべきだと私は考えております。 既に地元の自治会では、自主防災活動を活性化するさまざまな模索が始まりました。でも、全国や世界の先進事例などの情報収集を、自治会、自主防災会、そして地方自治体にのみ委ねるのには限界があります。 今回の豪雨災害は日本全体が学ぶべき悲惨な教訓だ、そういう位置づけをした上で、国がこの被災地の中で意欲のある地区を指定して、人材や財政の支援を総合的に実施をする、そういう仕組みをぜひつくっていただきたいんです。さらには、八・二〇の記憶と資料を後世に伝える施設などもつくっていただきたい。 以上の点についてのお考えを示してください。
○西村(康)副大臣 河井委員には、発災直後から、さまざまな現場での様子、いろいろな情報、そしてまたいろいろなアドバイスもいただきまして、本当に心から感謝を申し上げているところであります。ただいまも大変貴重な御指摘をいただきまして、ありがとうございます。 もう委員御案内のとおり、平成十一年に大きな豪雨災害が発生をして、土砂法の制定の契機にもなった災害でありますけれども、それも契機に、広島のこの地区、安佐南区、例えば伴の地区でも、自主防災連合会でさまざまな取り組み、防災マップをつくったり避難訓練をやったり、非常に先進的な取り組みをしているということで、私ども内閣府における地域の防災活動の優良事例としても取り上げて、ホームページでも紹介をしているところでございます。 そして、今回、さらにこうした大変な被害に遭われたということでありますので、こうした教訓をぜひ私どもとしてもしっかりと後世に、そして全国各地に伝えていくことが大事だというふうに考えておりまして、既に、今申し上げたように、ホームページでさまざま紹介もしたりしているところでありますけれども、さらに、今御指摘いただいた御意見も踏まえて、どういったことができるか、これはぜひ前向きに考えてまいりたいというふうに思います。
○河井委員 続きまして、内閣府に設置をされました総合的な土砂災害対策検討ワーキンググループ、この検討項目に地方自治体の初期対応のおくれをぜひ加えていただきたい。なぜならば、災害対策は一義的には地方自治体の役割と権能であります。国の立場から、客観的、総合的、多角的にぜひその点についての検討をしていただきたい。 今回、現場で私自身が実際に見聞きをした実に多くの問題が、広島市固有の原因から発生したのか、あるいは全国どこの自治体でも起こり得る原因によるものなのか、次なる土砂災害に備えて検証すべきだ、私はそう考えておりまして、副大臣のお考えをお示しください。
○西村(康)副大臣 御指摘のとおり、広島の土砂災害を初め、私がこの担当になって以降も、伊豆大島の土砂災害があったり、あるいは大雪の災害があったり、御嶽山の噴火もありました。さまざまな災害の中で、自治体の初動、これが常に課題とされて、それぞれの自治体において検証もなされているところでございますけれども、私どもも、基本的には自治体が一義的に被災地において対応するというのが最も重要なことだと思っておりますので、こうした視点で、御指摘のあった中央防災会議のもとに置かれた土砂災害対策の検討ワーキンググループにおきましても、今般の広島の土砂災害に関する課題を整理するということも、一つの課題として、検討項目として挙げておりまして、そうした中で、初期の対応についてもしっかりと検証しながら、今後の災害の備えとして、我々、教訓として、さらに災害対策も進化をさせていきたい、こんなふうに考えております。
○河井委員 安倍総理大臣が現地視察をしていただいたのが二十五日の月曜日、いち早くしていただきました。現場におきまして、副大臣もいらっしゃいましたが、総理は、できることは全てやる、そう言明をされた。つまり、国を挙げて支援する、そういう表明があった。 にもかかわらず、私はやはり、何でもかんでも自前でやろうという狭い発想、そして平時から緊急時への頭の切りかえが残念ながらできなかった、そういったものが構造的にあったのではないか、そのように今考えております。 具体的な課題を列挙したいところでありますけれども、私に与えられた質疑時間はもうあと数分しかありませんので、一つだけ副大臣にお尋ねをいたします。 救助捜索現場以外の箇所で、街路ごとの土砂流入状況、一週間たっても広島市は把握をしていませんでしたね。そのことについての実態、副大臣から説明をしていただきたいと思います。
○西村(康)副大臣 河井委員には、本当に初期の段階から現地を歩かれて、すぐに御意見をいただきまして、現地の状況を御説明いただいて、全体像を私なりに理解をさせていただき、私自身もできるだけ現場を歩いて状況を確認しながら進めていきたいと。 もちろん救助活動が第一でありますので、今御指摘ありましたように、救助活動を行っているところは、それに差しさわりになるようなことはできませんけれども、それが終わったところは、できるだけ早く土砂撤去を初め復旧をしなきゃいけないということで、私ども現地対策本部でも総力を挙げて対応したところでございますけれども、御指摘のとおり、発災直後からしばらくの間、この間、私もあちこち回りましたけれども、全く手つかずのところも残されておりまして、これもまたいろいろな形で検証もしながら考えていかなきゃいけないと思いますけれども、市の方で手が回っていなかった面もあったんだろうと思います。 現実問題として、土砂撤去を市だけではできないということで、国交省が市からの要請を受ける形で代行して、直轄で土砂撤去をやるという役割分担を決めてやらせていただきましたし、そういう意味で、こうしたことも検証を進めながら、今後の教訓としてぜひ生かしてまいりたいというふうに考えております。
○河井委員 残りの具体的な現地で実際に見聞きした課題につきましては、時間が参りましたので、また別の委員会などで質疑をさせていただきたいと存じます。 ぜひ、今回のこの法案、多くの先生方のお力をいただきまして早期にこの国会中に成立をすることができますように、重ねて被災地出身の国会議員としてお願いを申し上げ、質疑を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○今村委員長 次に、樋口尚也君。
○樋口委員 公明党の樋口尚也でございます。 広島での災害でお亡くなりになった方々に心からお悔やみを申しますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げまして、質問に入りたいと思います。 今回のこの法改正に当たりまして、広島での災害を踏まえた課題がある。その課題は、まさに基礎調査や警戒区域等の指定がおくれている都道府県があって、そのおくれているところは特に住民の方への土砂災害の危険性が十分に認識されていない、こういう課題だというふうに認識をしています。 基礎調査や区域指定等を進める方法については都道府県への義務づけを強めるべきだ、そのような議論もさまざまあるわけでございますけれども、国土交通省として、この基礎調査、区域指定を進めるためにはどのような取り組みが重要だとまず考えているか、お聞かせをいただきたいと思います。
○北川副大臣 土砂災害防止法に基づく基礎調査それから警戒区域等の指定、この促進をするために、実際にこれらの業務を担う都道府県の意見も踏まえながら、調査やあるいは区域指定を促すような環境整備というものをしっかり進めていかなければいけない、そういうことが重要であるというように我々認識をいたしております。 本法案においては、基礎調査結果の公表を義務づけております。これにより、住民が土砂災害の危険性を認識し、警戒区域などの指定が行いやすくなるような措置を講じているところであります。 また、これまで都道府県ごとの基礎調査や区域指定の実施数を把握していましたが、今後はさらに、その実施目標、あるいはその進捗状況、何%進捗しておるのかというような、そういうことについても把握をし、公表することとしてまいりたいというように思っております。 そのほか、本法案では、基礎調査の進捗状況に応じて国が是正要求を行えるよう措置することにより、基礎調査の実施などを推進してまいります。 さらに、基礎調査を推進する都道府県に対して、防災・安全交付金による積極的な財政支援、財政的な支援を行っていくとともに、国が所有する地形データの提供などで技術的に支援し、都道府県の負担軽減を図っていくなどの支援を行うこととしております。 このように、国と都道府県がしっかりと連携して、基礎調査や区域指定を推進してまいります。 以上でございます。
○樋口委員 会計検査院は、平成二十二年度の決算検査報告でありますが、全国十九道府県の警戒区域等の指定状況の調査をして、公表いたしました。それによれば、基礎調査終了後二年以上にわたり警戒区域等の指定が行われていない地点が全体の七割を超えています。その中には、基礎調査終了後八年以上も経過をしているのに指定がされていないところが百九地点もありました。 基礎調査や区域指定の促進をする。何のためにやるのかといいますと、今回の法改正も、命を守るためにはしっかりやろうということでやるわけであります。この促進や推進も、命を守ることを最優先にするから、そのために、この区域指定の促進、また基礎調査の推進をしていくわけでございますので、ぜひ、なお一層の御尽力をいただきますよう心からお願いを申し上げます。 次に、警戒区域の指定状況について、今回の被害を受けた広島県と周辺県とを比べると明らかに進み方が違っております。これは、危険箇所が多いか少ないかといったような地域の独自の事情もあるかとは思いますけれども、各県の取り組み姿勢も違うのではないかと思われるところであります。 各都道府県が指定した土砂災害危険箇所の数を見ると、第一位は広島県、三万一千九百八十七カ所、第二位島根県、二万二千二百九十六カ所、第三位山口県、二万二千二百四十八カ所、第四位兵庫県、二万七百四十八カ所。一位から四位まで、いずれも中国山地を抱えている県が占めているわけであります。 次に、ことし八月三十一日現在の土砂災害警戒区域等の指定状況を見ると、第一位島根県、三万一千九百八十九カ所、第二位山口県、二万四千六百七十九カ所、第三位長野県、二万一千五百二十六カ所、第四位兵庫県、二万百六十九カ所、第五位福岡県、一万七千五百五十一カ所となっておりまして、危険箇所の上位四県のうち、島根、山口、兵庫は警戒区域指定数でも上位四位に入っておりますが、危険箇所一位の広島は九番目の一万一千八百三十四カ所で、中国山地を挟んで背中合わせの島根県と比べると約三七%の指定にとどまり、お隣の山口県と比べましても半分以下の指定状況にとどまっております。 もちろん、それぞれの地域の事情があるわけですが、この差が大き過ぎると思います。土砂災害防止法は施行後十年以上を経過していますが、基礎調査及び区域の指定のいずれも進捗状況が都道府県ごとに大きな差が生じた原因を国交省としてどのように見ていらっしゃるのか、お答えをいただきたいと思います。 あわせて、先日の本会議でも福岡県の例が議論になりましたが、警戒区域の指定が進んでいる先進県の成功事例があれば教えていただきたいと思います。
○池内政府参考人 お答えいたします。 今委員御指摘ございました、都道府県間で基礎調査や区域指定の進捗状況に大きな差が生じている、そういった御指摘がございました。 原因として考えておりますのは、一つは、やはり土砂災害の危険箇所の数、それから基礎調査の予算、それから業務担当職員数、それから地元への説明方法、そのほかにもございますが、こういった違いによるものと考えております。 また、土砂災害警戒区域の指定が完了した県に対し、その取り組みについてお伺いいたしました。 例えば、今御指摘がありました福岡県におきましては、平成二十一年度の九州北部豪雨災害を契機といたしまして、基礎調査に関する県の予算の増額、それから担当職員の増員を行いまして、基礎調査や区域指定を推進されました。 また、福井県では、区域指定を県の重点施策に位置づけまして、数値目標を設定し、達成状況を公表することにより、区域指定を推進しておられます。 また、栃木県におかれましては、市町村と連携して自治会単位でまとめて住民説明会を開催し、効率的に区域指定を進められました。 こうした先進事例を他の都道府県に周知することなどによりまして、基礎調査及び警戒区域の指定の促進を図ってまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○樋口委員 先ほど河井先生からの渾身の訴えもあったところでございますけれども、広島での被災地の中には、この土砂災害防止法が施行された平成十三年から昨年末まで、大変長い時間がかかって基礎調査が行われ、ようやく終了したという地点もあります。法律ができてから何と十二年間ずっと基礎調査期間中だった、こういうことになるわけでございます。 このようなことがないように、成功事例をしっかり各県に伝えて、情報を共有化し、フォローアップをお願いしたいと思います。 続きまして、都市局長にお伺いをします。この基礎調査と開発許可との関係について、二問お伺いをします。 まず、基礎調査中に開発許可の申請が出た場合に、その申請は許可されるのだと思いますが、いかがでしょうか。 次に、基礎調査の結果が出てから区域指定には至っていない、この段階において、例えば特別警戒区域の指定が想定をされるようなところで開発許可の申請が出た場合に、その申請を許可することになるのではないかと思いますが、この二点、いかがでしょうか。
○小関政府参考人 都市計画法の開発許可制度におきましては、土砂災害特別警戒区域、レッドゾーンが指定されている場合には、土砂災害防止法に基づき、対策工事が実施されるなど支障がないと認められる場合を除き、原則として開発許可をおろしてはならないこととされております。 しかしながら、議員お尋ねの、基礎調査中に開発許可の申請が出てきた場合や、区域指定に至っていない段階におきまして特別警戒区域の指定が予想される区域で開発許可の申請が出てきた場合のように、開発許可申請の時点で区域指定がなされていないときは、原則として、許可基準に適合している場合は許可をしなければならないこととされております。
○樋口委員 次に、水管理・国土保全局長にお伺いをいたします。 基礎調査中に宅地造成などの開発が行われることにより、基礎調査が中断をしたり、やり直しをせざるを得なくなる場合があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○池内政府参考人 お答えいたします。 基礎調査の実施箇所における開発行為につきましては、都道府県内の関係部局が情報を共有し、開発行為が行われる前に、できるだけ早期に特別警戒区域を指定することが重要と考えております。 しかしながら、実際には、基礎調査の実施中に開発行為による地形の改変が行われまして、調査の中断や手直しに至ることがあると聞いております。このような場合においても、開発業者に斜面を安全な勾配や高さにするよう促すなどの取り組みを行っている県があると聞いております。 今後とも、基礎調査、区域指定を推進するとともに、関係部局間で開発行為に関する情報共有が的確に行われるよう都道府県に助言してまいりたいと考えております。
○樋口委員 基礎調査にも長い時間がかかる場合がありますし、その後の区域指定にも長い時間がかかる場合があります。さらに、その間に宅地の造成をすれば、地盤の断面が変わったり高さが変わりますから、また調査をやり直すということもあるかもしれません。こういった問題はずっと起こり得ることだと思うわけであります。 基礎調査中の区域で新たな開発が申請された場合や、調査が終了したものの区域指定に至っていない段階で申請された開発許可については、基礎調査を実施するその部局と開発許可を出すその部局が連携をして対応していくことが極めて重要であると思います。基礎調査の促進とともに、住民の皆様の命を守る安心、安全のために、今後の課題としてぜひ国交省において御検討いただきたいと思います。 次に、土砂災害の危険がある箇所については、できるだけ開発を抑制するという観点から、区域指定を一刻も早く行うことが重要でありますが、さらに、指定前の段階であっても、土砂災害危険箇所についての周知をすることが重要であると思いますが、土砂災害危険箇所の周知の取り組み状況について改めてお伺いをいたします。
○池内政府参考人 お答えいたします。 広島での土砂災害を踏まえまして、九月二日に、土砂災害危険箇所等の周知を行うよう都道府県に対して要請を行ったところでございます。これを受けまして、ほとんど全ての市町村におきまして周知の取り組みを開始したというふうにお伺いしております。 具体的には、ホームページや広報誌への掲載、テレビや新聞での広報、公共施設での掲示などにより、積極的な周知を行っているところでございます。 今後は、効率的な周知事例を全国の都道府県や市町村に提供いたしますとともに、継続的に危険箇所等の周知が行われるよう、さまざまな機会を通じて要請してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○樋口委員 私は、前職のときに、宅地建物取引主任者証を提示して、そして重要事項を説明するという仕事をやっていたことがあります。 不動産の購入者の皆様に対しまして、どのように周知徹底をしていくのかということも極めて重要な問題であります。 そこが危険なのかどうなのか。もちろん、御本人の判断、選択、責任があるわけですから。だけれども、不動産を買うかどうか、そこに住むかどうかも含めて、御本人が判断されるために、判断、選択、責任の諸元を与えるというか、その基本データをきちんと提示するということは極めて重要なことでございます。命を守り、安心、安全をつくっていくために、土砂災害の危険性に関する情報を説明していかなければなりません。 例えばですけれども、宅建業者が取引時に説明をすること、また、宅建業者のデータベース等にわかりやすく掲載をして、御購入される方がそこがどういう区域なのかということをきちんと把握できる環境を整えていくことを、国交省として宅建業者に対して指示をするべきではないかと思いますし、業界に通知などを出すべきではないかと思いますが、その点、いかがでございましょうか。
○北川副大臣 御指摘のとおり、不動産の購入者に対しまして、土砂災害の危険性に関する情報を提供していくということは大変重要なことだと考えております。 先日の衆議院の本会議におきまして、太田国土交通大臣から、その具体的な方法について検討を行っていく旨の答弁をさせていただきました。 具体的な方法としては、公表された基礎調査結果についても、取引判断に重要な影響を及ぼす事項として、不動産購入者に情報提供をすることが望ましい旨、宅建業者に指導していくことが考えられます。 また、宅建業者が、不動産購入者からの相談に応じて、都道府県などの公表データも活用の上、土砂災害の危険性について情報提供できる仕組みについても今後検討をしてまいりたい、そのように考えております。
○樋口委員 情報提供のあり方については、これからさまざまな議論があるかと思いますので、わかりやすい形で、購入者の方が迷わないようにぜひお願いをしたいと思いますし、そういう指導を国交省さんから業者等を通じて、またエンドユーザーさんにもわかりやすく御説明ができるようにお願いをしたいと思います。 次に、広島の被災地の中で、かつて、土砂災害の危険があるから人が住まないように、こういうふうに名づけたと思われる地名があるということを見ましたし、ニュースで聞きました。東日本大震災のときも、先人の言い伝えを守って低い土地に家を建てないことで命が守られた、こういう事例もございました。 我が国は、世界屈指の自然災害大国でございます。災害が頻発をする我が国において、このような昔の地名も含めて、先人の教訓をどのように後世に伝えていくのかということが減災につながるというふうに思いますけれども、その点、いかがでしょうか。
○うえの大臣政務官 委員御指摘のとおり、過去の災害から得られました教訓をしっかり伝えていくということは非常に大事だと思います。 土砂災害につきましては、毎年六月に、土砂災害防止月間を中心としまして、防災教育、啓発活動を行っているんですが、これも実は、昭和五十七年に長崎水害があったその教訓を、それを契機にして設けられたものであります。 平成二十六年度は、全国四百会場で講演会、講習会を開催いたしました。また、災害の記録や教訓の周知を図るため、パネル展等々も各地で開催をしたり、あるいは広報誌の配布やホームページへの掲載により、土砂災害防止についての啓発を行っているところであります。 委員御指摘ありました、昔の地名が災害の証左であるというような例も多々あろうかと思いますし、言い伝えについても同様だろうと思います。そうしたものも含めて、今後、防災教育あるいは広報活動をしっかりとやってまいりたいと思います。
○樋口委員 ありがとうございました。 何のためにこの改正をするのかということを考えますと、命を守るというこの最も大事な視点を片時も私たちは忘れてはならないというふうに思っておりますし、そのためにも一刻も早い法改正がなされることを望みまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○今村委員長 次に、後藤祐一君。
○後藤(祐)委員 民主党の後藤祐一でございます。 きょうは、民主党の持ち時間、五十五分いただきまして、非常に大事な論点が幾つかありますので、順次質問してまいりたいと思います。 まず、事実確認ですが、基礎調査に関して、二十三日の本会議で、我が党の泉健太議員の質問に対する答弁で、基礎調査すべき箇所が一体どれだけ残っているのかということについて、その総数の推計値は約六十五万区域前後だという御答弁がありました。基礎調査の完了数は約三十八万ぐらいと聞いておりますので、そうしますと、六割ぐらいがおおむね終わっている、逆に四割ぐらいは残っている、このような大まかな見積もりですけれども、よろしいのでしょうか。確認したいと思います。
○うえの大臣政務官 本年八月末までに基礎調査を完了いたしました市町村の実績から、これは推計ですが、推計いたしますと、土砂災害警戒区域の総数は六十四万九千区域になります。それと同時に、都道府県からの聞き取り調査によりますと、約六十七万三千区域となります。 今後、基礎調査を進めることで正確な数値につきましては明らかになりますが、これらを考慮いたしますと、警戒区域の総数の推計値は約六十五万区域前後と、委員御指摘のような数字になろうかと思います。 また、本年八月末までに基礎調査が完了している区域につきましては、全国で約三十八万九千区域となっており、その総数の差は約二十六万区域前後となると考えているところであります。
○後藤(祐)委員 二十六万をこれからやらなきゃいけないということになりますが、この基礎調査がおくれている都道府県側の原因としては、お金の面もありますが、私も神奈川県にも聞いてみたんですが、やはり人が足りないということが主な原因のようでございます。 その人の話についても、委託調査をコンサルか何かに出して外にやってもらうのはある程度お金でできる面があるんですが、その調査結果を県に戻して、県がそれで本当に正しいかどうかというのをチェックする、ここの部分は県の職員でないとできないところがあって、そこがやはりなかなか人がふやせなくてボトルネックになっているんだ、このような事務的なお話を伺っておりますけれども、この基礎調査がおくれている原因について、今のところぐらいも含めて、精緻にお答えいただけますでしょうか。
○うえの大臣政務官 基礎調査がおくれております理由につきまして、都道府県から聞き取り調査を行っております。 まず、危険箇所数が多い。それから、御指摘がありましたが、限られた予算の中で、年間の調査可能な箇所数に制限がある。それとあわせまして、委員御指摘のとおりでありますが、基礎調査結果の確認作業、これはコンサルに委託をした後に都道府県の職員が確認の作業をするものでありますが、この時間と労力に一定のものを要しているということがございます。
○後藤(祐)委員 この話は、後ほど区域指定の話とあわせてお伺いしたいと思います。 まず、基礎調査の話に戻りますと、この基礎調査は、先ほど残っている二十六万をこれから進めていかなきゃいけないんですけれども、残念ながら、今の法律ですと、四条一項というところで、基礎調査を都道府県は「行うものとする。」というふうに書いてあります。我々はこれを、基礎調査を「行わなければならない。」と、きちんとした義務規定に改めるべきということで、今、野党各党に修正提案をすべきではないかということで呼びかけているところでございますけれども、この現行の規定である基礎調査を行うものとするという表現と、仮にこれが行わなければならないとなった場合の差は、我々はあると考えます。 ねばならないとした場合には、これは一〇〇%の義務だとどう読んでもなるわけですけれども、ものとするという書き方は、原則としてやらなきゃいけないけれども、例外的な場合はないわけじゃない、一〇〇%ではない、一割か一%かわかりませんが、例外的な場合はあり得るというふうにも、このものとするというのは読めると思われますけれども、ねばならない、ものとするという表現がどういう意味の差になってくるのか。今の一〇〇%の義務に、ものとするは本当になるのかどうか。 これについて、きょうは内閣法制局に来ていただいておりますので、法制局からの御見解をいただきたいと思います。
○林政府参考人 お答えいたします。 一般的に、法令において、しなければならないと規定いたしますのは、その名宛て人に対して一定の行為を義務づける場合でございます。 他方、するものとすると規定いたしますのは、同様に、その名宛て人に一定の行為を義務づけるものでございますが、通常は、それより若干弱いニュアンスをあらわし、一般的な原則あるいは方針を示す規定の述語として用いられることが多いところでございます。このため、例えば行政機関等に一定の拘束を与えるようなときに用いられる例が多いように存じているところでございます。 以上でございます。
○後藤(祐)委員 明確な答弁、ありがとうございました。 差があるんです。つまり、弱いニュアンスあるいは一般的な方針を示す、こういった場合にも使われるということですから、明らかに差があるんですね。 ですが、今回、この基礎調査は、二十六万全部やってもらわないと困るんです。時間がかかるのはわかります。多少おくれるということについては、いろいろな配慮があっていいと思います。ですが、全部やらなきゃいけないということについては、これは疑いの余地がないと思うんですね。 これを、「ものとする」となっている規定を「ねばならない」と。特に今回、広島であれだけの方がお亡くなりになって、やっている法改正であるにもかかわらず、なぜこの部分が、ねばならないという完全な義務規定にしていないのか。ぜひここは修正すべきだと思いますが、国土交通大臣の御見解を伺いたいと思います。
○太田国務大臣 基礎調査の実施の促進を図るということは、これは極めて重要であるというふうに当然考えるんですが、基礎調査は、都道府県ごとに地形や財政等の自然的、社会的条件が異なる中で、地域の実情に応じて都道府県が総合的に判断して実施すべきものだと考えます。このような判断を伴う行為を義務づける場合は、通常「ものとする」という規定が用いられます。 基礎調査の実施を促進するためには、一律に「行わなければならない」という規定を用いて義務づけを強めるよりも、実際にその業務を担う都道府県の意見も踏まえつつ、実施を促すような環境整備を進めることが重要であると認識をしています。 このため、これまでは都道府県ごとに基礎調査の実施数を把握しておりましたが、今後はさらに、実施目標やその進捗状況について把握し、公表することにしています。 また、この法案におきましては、基礎調査の進捗状況に応じて国が是正の要求を行えるよう措置しておりまして、これにより基礎調査の実施を促進してまいる。このように、国と都道府県がしっかりと連携して基礎調査の実施を推進するという考えでございます。
○後藤(祐)委員 そうしますと、サボっている県があった場合には、それでもいいんですか。義務にしないということは、一〇〇%の義務でないということは、各都道府県の義務であればちゃんとやれと国交省は言えるわけですけれども、義務でない場合に、そこはやはり鈍ってしまうと思うんですね。 義務にしない理由がよくわからないんです。二十六万は義務じゃないんですか、大臣。
○太田国務大臣 サボっている県があれば、まさにそこは、これからの全体の目標や進捗状況というものをチェックしまして、そこできちっと是正要求を国がしていく。あくまで主体的には都道府県が地形や財政状況等々を踏まえて判断をして行う、主体はそこにあるというふうに思います。 サボっているということについては、きちっと指摘をさせていただくということになります。
○後藤(祐)委員 これは後ほど地域指定のところでも改めて議論したいと思いますが、今、是正要求の話があったので、そちらの話を先にしたいと思います。 基礎調査が適切に行われていない場合には、国土交通大臣が都道府県に対して是正要求するというのが今回の改正内容に含まれておりますけれども、どういった場合に是正要求することになるんでしょうか。 これは多分二段階あって、どの程度のこれからの計画でやっていくんですかという事前の段階と、計画に対してどういう進捗状況なんですかという事後の段階があると思います。 例えば、私のいる神奈川県にちょっと聞いてみたところでは、基礎調査すべき場所がおよそ一万八百カ所あって、七千八十九が完了していて、三千七百程度残っている、その九割はもう基礎調査に着手しています、残り一割も来年度には着手する予定で、あと数年で全部完了しますというようなお話がございました。 ある程度幅のある議論ではあると思うんですけれども、全四十七都道府県について、せめて今ぐらいの、あとどれだけ残っていて、着手しているのがどのぐらいあって、いつまでに残りが着手されるのか、そして、最終的に終わるのが一体何年ぐらいで終わるのか。この法律の条文には五年という表現がありますけれども、できれば五年以内に全部終えていただきたいですよね、計画として。 それ以上かかる計画を認めるのか、六年という計画を認めるのか、あるいは十年というものまで認めてしまうのかという、事前の段階での基礎調査をどういう形で進めていくのかということについて、国土交通省がどういうチェックをして、それがひどい場合には、例えば十五年かかりますと言われたら、幾ら何でもひどい、是正要求するということになるのかどうか。あるいは、国土交通省に対して一回報告のあった計画に対して、余りに進捗度合いが遅いという場合には、どの程度遅いと是正要求することになるのか。これについて御答弁いただきたいと思います。
○太田国務大臣 この間も、再び全国の状況を調べました。既に終わっているところもあるわけですが、十年以上かかるということを答えた県もありました。 私たちは、それをおおむね五年程度で完了するようにということを今回決めたわけでありまして、事前のそうしたことについても、技術とか人材の問題等々、あるいは地形の状況、いろいろなことがあろうと思いますが、どの県におきましても、五年程度をめどにということだと思います。 それで、五年程度というのは、では六年はどうなんだとか、いろいろなことを言うことはないんでしょうけれども、というのは、まず五年程度ということをきちっと私はさせたいというふうに思っています。 同時に、その進捗状況について、工程表みたいなものをきちっと、神奈川県でやっていられるようなものも明らかにしようというふうに私は思っておりまして、何年度には幾つ、何年度幾つということがはっきりしたということに、やはり工程表どおりにきちっといくようにという進捗状況をよく捉えて、少なくとも一年に一回はチェックをするという形にしたいというふうに思っています。
○後藤(祐)委員 今のは大切な答弁だと思いますが、ぜひ、各県のつくられた今後の計画の段階のもの、これは世の中にわかるように公表していただきたいんですね。 それは本来、都道府県が公表するものだと思いますが、ぜひ国土交通省とやりとりをして、多少、六年ぐらいだったら、もしかしたらありなのかもしれません。そういった国交省とのやりとりも含めた結果としての都道府県としての基礎調査の今後の計画について公表していただく、その旨国交省から県に対して働きかける、このようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○太田国務大臣 そうした方向で検討していきたいというふうに思っています。
○後藤(祐)委員 大変前向きな答弁をいただきました。ありがとうございます。 ただ、事後の方の進捗状況も一年に一回はチェックするということですが、本当に著しくおくれている場合には是正要求を、地方自治法二百四十五条の五第一項に基づいてすることになるんですが、それでもなかなか改善しない場合があった場合には一体国は何ができるのでしょうか。地方自治法上はその後の規定はないわけでございますけれども、どうすればその後の状況が担保できるのでしょうか。
○池内政府参考人 お答えいたします。 まず、先ほど大臣から御答弁いたしましたように、各都道府県の基礎調査の実施目標、進捗状況についてしっかりと把握して促進していきたいと思っておりますが、国が何ができるかという御質問でございますけれども、その進捗状況等を踏まえまして、やはり、先ほども御指摘ございましたように、防災・安全交付金等の財政支援に当たっても、そういった状況を勘案して支援をしていきたいというふうに考えております。
○後藤(祐)委員 おっしゃっている意味は、余りにひどい場合はお金を出さないぞということをちらつかせながらきちんとやらせるという趣旨だということでしょうか。それはいいことだと思いますが。
○池内政府参考人 やはり防災対策というのはハード、ソフト一体で進めていくことが重要でございます。したがいまして、やはり基礎調査をしっかりと行っておられる都道府県に対しては、防災・安全交付金についても積極的に支援していくということでございます。
○後藤(祐)委員 今は、是正要求した場合の話、是正要求に従わなかった場合どうするかという質問に対してそういうお答えだということは、従わない場合にはお金が来ないけれども、いいんですねという趣旨でしょうか。
○池内政府参考人 基礎調査の進捗状況も勘案して、防災・安全交付金の支援内容を決めていくということでございます。
○後藤(祐)委員 残念ですね。ここではっきりした答弁をすれば、是正要求しなくてもいいぐらい効果があるんですよ。 ちょっと残念ですが、次に行きたいと思います。 基礎調査の結果の公表の話に行きたいと思いますが、今回の法改正の部分で一番大事な部分だと思いますが、基礎調査の結果を公表しなければならない、これは、ねばならないと完全な義務の形で入っていることを評価したいと思いますが、国民はこの情報をどうやって知り得るのでしょうか。 先ほど重要事項説明の話がありましたが、まず、住民、そこに住んでいる人に対しては、例えば回覧板を回すとか市の広報に載っけるですとか、あるいはホームページに載っけるとか、いろいろなやり方があると思いますが、今申し上げた例も含めて、具体的にこういう形でまず住民に対しては周知するということについて御説明いただきたいと思います。
○うえの大臣政務官 基礎調査後の公表の方法につきましては、ホームページによる公表が基本だというふうに考えています。 一部の自治体の画面がわかりにくい、あるいは表示に時間がかかる等々、改善が必要な例もあるというふうに承知しておりますので、そこは工夫をして、適切なものになるように要請をしていきたいというふうに思います。 また、その他の周知方法ですが、例えば掲示板の活用、あるいは各戸への地図の配布、あるいは回覧板など、さまざまな手法があると考えています。 有効な事例につきまして都道府県にしっかりと紹介をしていきたいと思いますし、場合によっては、市町村と協力をしていただけるように、こちらの方からも要請等々をしてまいりたいというふうに思います。
○後藤(祐)委員 ぜひ具体的な例を示して、各都道府県、それを通じて各市町村に通知をしていただきたいと思います。 次に、そこに住んでいる人はある程度そうやって知り得るわけですけれども、そこに住んでいない方、特に、新たにその土地を、あるいはおうちを買われる方については、あるいは賃借される方に対しては、どうやって知らせるのでしょうか。 これは不動産取引のときの重要事項説明という話になってくるわけでございますが、先ほど重要な答弁がございました。樋口先生の質問に対して北川副大臣から、重要事項説明できちんと説明すべきじゃないかという話について、もうちょっと正確に言うと、イエロー、レッドゾーンが引かれていないけれども基礎調査は終わっている、つまり、基礎調査の結果、ここがイエロー、レッドになるということが明らかになっているという場合には重要事項説明の対象にすべきではないかということについて、権利判断に重要な影響があるようなものについては説明するよう宅建業者に指導をしていくというふうに御答弁されたんでしょうか、あるいは、公表データを提供する仕組みにしていきたいといった趣旨の御答弁がありましたが、これは法的義務にするということでしょうか。 具体的に言うと、宅建業法三十五条の義務、あるいは、もうちょっと一般条項になっております四十七条、故意に事実を告げず、または不実のことを告げる行為をしてはならないという一般規定が四十七条にございますが、これらの法律に基づく義務として、こういったものが入ってくるんだという形で対応されると理解してよろしいでしょうか。
○北川副大臣 今のお尋ねでございますが、宅建業者に対してできるだけ周知徹底するようにということでお願いをするということなんですが、法律的には四十七条の、故意にそれを隠してはいけないとか、そういうようなことですね。しかし、宅建業法三十五条もありますよ。だから、三十五条もあるんですから、そういう考え方、精神、そういうようなものもしっかり踏まえた上でやらなければいけませんよ、そういうように解釈しているんですが。
○太田国務大臣 北川副大臣から、さっきの樋口さんの件は私は存じませんけれども、厳密に法律的に言いますと、義務づけではなくて通知ということからいきまして、三十五条の重要事項説明ではなくて、取引の相手方の判断に重要な影響を及ぼす事項については、故意に事実を告げず、または不実のことを告げてはならないという四十七条に基づいて行うということでございます。
○後藤(祐)委員 そうしますと、四十七条の「故意に事実を告げず、」の「事実」に、このイエロー、レッドに指定してはいないけれども基礎調査は行われていて、基礎調査の結果、ここはイエロー、レッドになるということが明らかになっているという事実は、この「事実」に必ず入るという理解でよろしいでしょうか。
○毛利政府参考人 根拠につきましては四十七条ということで、大臣から御答弁申し上げたとおりでありますけれども、公表された基礎調査結果につきましては、取引判断に重要な影響を及ぼす事項として、不動産購入者に情報提供することが望ましいということを宅建業者に指導していくことが考えられます。 必ずなるかどうかというのは、これは望ましいとしている趣旨からしまして、仮に基礎調査結果が公表されまして、当該土地が将来何らかの区域になるかならないかということによって変わってくるという場合があると思います。 いずれにしましても、四十七条に基づいて、これを説明しない場合には、これは故意や重過失の場合については四十七条違反が問われるという趣旨で通知をしたいということでございます。
○後藤(祐)委員 そんなあやふやな議論ではなくて、これは、故意に事実を告げず、または不実のことを告げる行為はしてはならないという明確な義務規定なんですね、四十七条は。そして、この事実というのは、将来指定されるかどうか云々という不確定な話を言っているのではなくて、既に終わった基礎調査の結果、イエロー、レッドに指定されることになっている地区ですよということは明確な事実になっているんです。 その事実は、この四十七条の「故意に事実を告げず、」の「事実」に該当するのかしないのかについて、明確に答弁してください。
○毛利政府参考人 公表された基礎調査結果が取引判断に重要な影響を及ぼす事項の一つとして、情報提供することが望ましい旨通知するということについては考えております。 ただ、現場において取引判断に重要な影響を及ぼすかどうかの判断については、これはその地域地域で変わってくることがあるものですから、取引される不動産の状況に応じてその場で判断される事項ということだろうと考えております。 したがいまして、全ての場合、取引判断に重要な影響を及ぼす事項になるということに当たるというふうには断定できないと考えております。
○後藤(祐)委員 そうすると、地区によっては重要でない場合があり得るということですか。そうすると、この基礎調査の結果イエローとかレッドにするべきところというのは、一体、その程度の重要性ということなんですか、この基礎調査は。おかしくないですか。 しかも、そういうアバウトなやり方が、現地の不動産を営んでいらっしゃる方にとって迷惑なんですよ。何はしなきゃいけないということははっきり決めていただいた方が、それに伴って、では、その分ちゃんと情報は我々業者に対しても伝えてくださいね、そういう話が現地へ進んでいって、実際の周知が進んでいくと思うんですよ。そういうところを大もとである国土交通省本省が曖昧にすると、現地の人は大変運用が困るわけですよ。 この事実が場合によっては入らない場合もあるなんて、そんな、では基礎調査というのは何なんですか。基礎調査の結果が重要でない場合もあるということを言うのであれば、重要でない場合もあると答弁してください。
○毛利政府参考人 四十七条の取引判断に重要な影響を及ぼす事項と申しますのは、その不動産の置かれている状況によって判断されることになります。先ほど来申し上げているとおりでございます。 ただ、公表された基礎調査結果は極めて重要であるというふうに考えることから、三十五条には直ちには入りませんが、四十七条に基づいて情報提供をすることが望ましい旨を、これは徹底的に宅建業者に指導していくと申し上げているところでございます。
○後藤(祐)委員 大臣、今、基礎調査の結果は極めて重要なものと考えられることからという課長からの答弁がありました。 ぜひ、この発出通知をするとき、大臣、チェックしてください。それで、この基礎調査が終わって、イエロー、レッドがどこになっているという情報は、四十七条の「事実」に、まあ、そこの表現ぶりはいろいろあると思いますけれども、該当するんだ、だからこれはちゃんと重要事項のときに説明しないと危ないですよということがどの程度法的義務に近い形で書かれているかどうかは、ぜひ大臣、チェックしていただいて、これはもう本当に大事なところだと思いますので、人が亡くなっている話ですから。これで未然に防げるんですから。 もっと言うと、悪徳な、悪意のある不動産業者が故意にこれを告げないことによって、そこを買ってしまって亡くなる方が出てくるかもしれないんですから。もし将来そういうことが起きた場合、ここでの質疑というのは何のためにやったんだという話になってしまうわけですから、その発出通知については、事実上の義務になるような形で、ぜひ大臣、やっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○太田国務大臣 宅建業法の重要事項説明というこの全体像の対象というものについては、法令上の制限がかかる区域や、法令に基づいて指定される区域などに限定されているというようなことから、この基礎調査の対象区域、調査実施の有無や調査結果、土砂災害危険箇所についての重要事項説明の対象とすることにはなじまないとした上で、具体的に、不動産の購入者に対してどういう危険性を提供していくかということについての今の論議だというふうに思います。 四十七条ということを重く見て、今御指摘のようなことを私はチェックをしっかりして、通知という形でさせていただくというふうに思います。
○後藤(祐)委員 ぜひ大臣、しっかりとした通知となるようお願いいたしたいと思います。 同時に、各不動産業者に対して、この情報はホームページを見れば載っていると思いますので、ただ、都道府県によって、イエロー、レッドに既に指定されたところと、イエロー、レッドになるところですよ、基礎調査が終わった段階ですよというものがどの程度わかりやすくそれが示されているかは多分県によって違うと思いますので、そこら辺も、広島県は非常にそこはわかりやすく示されているようでございますけれども、そこのわかりやすさと、実際に現場で仕事される不動産業者に対するサポートという面でもよろしくお願いしたいと思います。 続きまして、この地域指定の土砂災害警戒区域と特別区域の指定の話に移りたいと思います。 今、基礎調査が完了している数が二十六年八月末時点で三十八万八千九百二。区域指定、これはイエローの中からレッドを指定するのでイエローの数でいいますと、三十五万六千三百八十。この差分があるわけでございますが、この区域指定が終わっている県が幾つかあります。おくれている県もたくさんあります。この差は一体どこに出ているのでしょうか。 これは最初の基礎調査の質問と似ておりますが、基礎調査のときは委託調査の分があるんですけれども、区域指定はそういった調査はありません。基本的には、基礎調査の結果を踏まえて、地域の説明会などを行って指定をするということになると思いますが、この住民説明会の人手が足りないというところが最大のネックだという説明も事務方から伺っておりますが、ここがおくれている原因だというふうに考えてよろしいんでしょうか。 この地域指定のおくれている理由、これについて御説明ください。
○池内政府参考人 委員御指摘のように、基礎調査の実施後、通常は地元に説明をさせていただきます。その説明の仕方とか事前の調整とか、そういった部分にも差異があることも事実でございます。
○後藤(祐)委員 人が足りないということが重大なのはそのとおりだと思います。 実際に、指定が全部終わっている福岡県が、もともとこの作業をされておられる職員の方が一人しかおられなかったところを、これは大事だということで四人増員して、これは専任の方を四人増員して非常にペースが上がって、全部指定が終了しているというお話も伺っております。つまり、四人とか五人とかいう単位の専任の方をふやせば、このペースを上げることができるということだと思うんですね。先ほどの基礎調査のネックも、県の職員の方が少ないということだというふうに伺いました。 この人をふやすにはどうしたらいいかということについては、本会議でも、維新の党の岩永議員あるいは公明党の斉藤鉄夫議員が質問されておられて、これに対する答弁で太田大臣は、必要に応じて専門家を派遣するなどの支援を行ってまいりますというふうに答弁されておられますが、これは国交省から派遣するということなのかもしれませんが、なかなかこれは、日本全国、四十七都道府県、終わったところは抜いてもいいかもしれませんが、一斉に起きることなので、数に限りがあると思うんですよね。 専門家を派遣するというやり方では不十分だと思いますけれども、例えば各都道府県にはこういった仕事あるいはこれに類するような仕事をされていたOBがいらっしゃると思うんです。このOBの方に期間限定で、例えば、今後あと何年間で何とかして終わらせる、三年集中期間だというようなものを設けていただいて、その三年間限定でOBの方に来ていただいて、きちんと給料を払うというようなことをすれば、かなり進むと思うんです。 専門家を派遣というレベルを超えて、数人の人をふやすだけで物すごく進むということが明らかになっているわけですから、もう少し別のやり方も考えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。これは大臣に通告しています。
○池内政府参考人 先ほど委員の方から福岡県の事例を出されましたように、例えば福岡県の場合には、砂防担当職員を四名増員で、トータル五名の専任職員を置いてやっておられます。それで大幅に進んでおります。ということは、この五名ということは、そのほかにも調べておりますけれども、完了した県の状況を見ますと、現行体制、あるいは若干のこういった増員を行うことによって対応可能だというふうに考えております。 ということで、あえてOBまで雇うかどうかは別にして、現行体制の中での人のやりくりで対応可能な範囲ではないかというふうに考えております。
○後藤(祐)委員 福岡県みたいな県ばかりだったらいいんですけれども、ほかのところも忙しい云々と言ってなかなかふやしてこなかったというのがこれまでの現実、既に起きてしまっていることだと思うんです。もちろん、行革を各都道府県もやっているでしょうから、そう簡単に人をふやすのは難しいと言うかもしれませんが、それでは変わらないじゃないですか、今までのペースが。そして、今までのペースが変わらないから、広島であれだけの方がお亡くなりになっちゃったわけじゃないですか。もう少しやり方を考えるべきじゃないですか。 いろいろなやり方があると思います。新たにお金を出すやり方、あるいは、そういった人を専任で張りつけたところには、先ほどの交付金をちょっと余計に出してあげますよというお金を使うやり方もあるかもしれない。その裏のやり方、つまり、真面目にやっていないところはお金が減りますよというやり方もあるかもしれない。今の局長の御答弁ですと、今までと変わらないと思うんですね。 特に、福岡方式が有効であることは明確なわけですから、現職の方でどこかから持ってこられるところは持ってきた方がいいし、それができない場合は、外から、OBに限りませんけれども、OBの方は必ずいるわけですから、これはすぐ即戦力として使えるわけですよね。そういった方を持ってくるために、もしそれがお金で解決するんだとすれば、四人ふやすだけでそれだけ進むんですから、一人一千万と計算していいのかどうかわかりませんが、四、五千万でこの話の進捗というのは一気に上がるわけです。全体としての砂防ダムを含めたいろいろな予算が何百億とかかっている中で、このお金というのは非常に有効なお金の使い方だと思うんですね。もう少し考えるべきじゃありませんか。 大臣、お願いします。これは大臣に通告しています。
○太田国務大臣 福岡は、四名増員して、五名体制で一気にこれが進んだという事実があります。それから、山梨等は、警戒区域を指定するというときの住民相談の単位というようなことを工夫して、人件費をある意味では節約をして、相談という、ここの打ち合わせということの中での対応ということが規模を変えて進んだという例が既に出ているというふうに思います。 そういう意味からいきまして、なかなか行革という観点で人員を補充するということができないのが今の地方自治体の実情だというふうに思いますが、今御指摘のようなことも含めて、福岡ではこういうことをやった、あるいは山梨ではこういうことをやっている、そして、人員をふやすということは極めて有効である、その人員の中には、技術的なことが判断できるという人もいるが、現場に行って、そこで話し合いをして合意を形成するという役割というのは必ずしも技術を持った人だけではない、セットで、コンビでできるというような、いろいろな例を各県に示させていただいて、そこで我が県はどうすればいいかということについて判断をいただくというようにしたいというふうに思います。
○後藤(祐)委員 防災・安全交付金で基本的にはこの仕事をやられていると伺っていますけれども、この防災・安全交付金では県の職員そのものの人件費には使えないという解釈になっていると伺いました。ここを広げるべきじゃないですか。 財務省がいろいろ言うのかもしれませんが、今一番ネックになっているのが人の問題であって、しかもそれは数千万の話だったということが明らかになっているわけですから、防災・安全交付金の適用対象範囲にこの人件費を含めるということをするだけで各都道府県は対応しやすくなるのではありませんか。恐らく、これを言うと、そうしたら、ここもあそこもとなって人件費が広がっていくという御懸念を財務省は示されるのかもしれませんが、事この土砂災害に関しては、多くの人が亡くなっているという点で全然違います。この場合に限ってで結構ですから、防災・安全交付金で県の職員のお給料を対象にできるようにするようにすべきではありませんか。
○太田国務大臣 防災・安全交付金が、現在、人件費を支援することはできない、困難であるという状況ではあります。また、これを広げるということになると、なかなか難しい問題もあります。 個別的に、この問題に限ってそういうことが可能かどうかということについては検討したいと思います。
○後藤(祐)委員 ぜひ、ここの人をふやすということを対応していない県については防災・安全交付金を減額したらいいと思うんです。そこで浮いた財源で、個別の対応は検討していくという大変重要な答弁がございましたけれども、その個別の対応をするためにどういう形でやるかはいろいろな手法があると思いますけれども、その財源に充てればいいんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○太田国務大臣 検討させていただきます。
○後藤(祐)委員 ぜひ、ここは大事な部分でございますので、成果が具体的に出ているところであり、かつ数千万円という話でございますので、これほど、ある意味、国土強靱化といったときに、こんなに有効なお金の使い方はないと思うんですね。ぜひとも御検討いただきたいというふうに思います。 先ほどちょっと残っておりました条文の問題ですが、基礎調査については、都道府県は基礎調査を「行うものとする。」これを「行わなければならない。」とすべきだという議論を先ほどしました。 一方で、レッドゾーン、イエローゾーンの指定については、もっとこれは非常に弱くて、現行の、七条一項及び九条一項では、土砂災害警戒区域と特別区域について、都道府県は指定することができるという、できる規定なんですね。これは、ものとするよりはるかに後ろに後退した規定になっていて、今回、我々は、このレッドゾーン、イエローゾーンの指定をしなければならない、義務づけるべきだと考えます。 特に、基礎調査の結果、ここがイエローで、ここはレッドだというところはもう明確になって、その後、住民説明はもちろんやるんですが、丁寧な手続に時間がかかるのは理解します。ですが、やがてはそこをイエロー、レッドに指定しなきゃいけないということについては、途中でやはりここはやりませんとか少し減らしますとかいうことは、完全にないかどうかはともかく、あってはならないことだと思いますね。 この土砂災害警戒区域及び特別区域の現行の「指定することができる。」という規定を「指定しなければならない。」というふうに改めるべきだと考えますが、これについての大臣のお考えを聞きたいと思います。
○太田国務大臣 土砂災害警戒区域の指定を促進する、これは非常に大事なことです。 警戒区域の指定は、都道府県ごとに地形や財政等の自然的、社会的条件が異なる中で、地域の実情を熟知した市町村の意見を聞いた上で、都道府県が総合的に判断をしていくものです。このため、指定することができると規定されているものだと思います。 警戒区域の指定を促進するためには、一律に指定を義務づけるよりも、実際にその業務を行う都道府県の実情も踏まえつつ、区域指定を促す環境整備を行っていくことが重要だと認識をしています。 この法案におきましては、そのために、基礎調査の結果の公表を義務づけることにし、これによって、住民が土砂災害の危険性を認識して、警戒区域の指定が行いやすいような措置を講じているということでございます。 また、これまでは都道府県ごとに基礎調査や区域指定の実施数を把握しておりましたが、今後はさらに、実施目標やその進捗状況について把握し、公表するということにしています。 そのほか、この法案では、基礎調査の進捗状況に応じて、国が是正措置ができるということになっておりますものですから、その辺の是正措置をきちっとやっていきたいというふうに考えているところでございます。 〔委員長退席、土井委員長代理着席〕
○後藤(祐)委員 太田大臣らしからぬ官僚答弁、そのまま読み上げですよね。 ここは非常に大事な部分なんです。先ほどのものは義務の程度の問題だったんですが、これはもう明確に、義務じゃないんですね。 そうしますと、この地域指定が都道府県の義務でないとすると、何を根拠に国土交通省は、各都道府県に対してちゃんと指定をしなさいと言うんですか。各都道府県の裁量なわけですよね。
○太田国務大臣 まさにそこは、きちっと我々として責任を持って是正要求をするということでございます。
○後藤(祐)委員 是正要求は基礎調査じゃないんですか。指定のところについてもそうなんでしたっけ。 地域指定のところは、これは都道府県の、できるという規定ですから、自治事務であって、義務でもないところに対して、やりなさいという指示はできないんじゃないですか。
○池内政府参考人 委員御指摘のように、今回の法改正では、特に基礎調査の部分について、是正の要求の部分を明示しておりますが、このほか、余りにも著しく区域指定がおくれている等の場合におきましては、しかも、住民等が危険な状況に陥っている場合には、地方自治法に基づく是正の要求というのもできるというふうに存じております。
○後藤(祐)委員 それはこの法律で改正された部分ではなく、一般法としての地方自治法二百四十五条の五に基づいて行うということですね。でも、そのためには、都道府県の義務になっていないと。 義務を履行していないという形で発動するのはわかりますが、都道府県のできる規定に対して本当に発動できるんですか。
○池内政府参考人 明らかに土砂災害の危険性があって、例えば切迫しているような場合で、しかも、そういった区域指定が進んでいないような場合、しかも、そういったものに対して非常に、人命が明らかに危険な状況になっている、そういう場合が、長年放置されているような場合等々ございますが、そういった場合には、是正の要請はできるというふうに考えております。
○後藤(祐)委員 法制局、きょう来ておられますが、ここは通告しておりませんが、地方自治法に基づく是正要求は、義務でないできる規定の場合でもできるんですか。
○林政府参考人 お答えいたします。 突然の御質問でございますけれども、先生が今おっしゃられたような地方自治法の要件に照らし合わせて考える必要があるというふうに考えているところでございます。 以上でございます。 〔土井委員長代理退席、委員長着席〕
○後藤(祐)委員 これは通告していないのでちょっとかわいそうなんですが、本当に義務でなくても是正要求できると、課長、断定してください、答弁で。課長です、法制局じゃなくて。国土交通省に聞いています。
○今村委員長 法制局の部長はできませんか。
○後藤(祐)委員 ちょっと時計をとめていただけますでしょうか、時間がかかるなら。
○今村委員長 時計をとめてください。速記もとめてください。 〔速記中止〕
○今村委員長 速記を起こしてください。 内閣法制局林第二部長。
○林政府参考人 失礼いたしました。 地方自治法の二百四十五条の五の第一項というのがございまして、各大臣は、その担任する事務に関し、都道府県の自治事務の処理が法令の規範に違反していると認めるとき、または著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、当該都道府県に対し、当該自治事務の処理について違反の是正または改善のための必要な措置を講ずべきことを求めることができると規定されているところでございます。
○後藤(祐)委員 規範に違反しているというときの規範とは、義務規定でなくても、できる規定でも規範になるんですか。
○林政府参考人 お答えいたします。 地方自治法に基づきますと、自治事務の処理が法令の規範に違反しているとき、または著しく適正を欠きと書いてございますので、状況に応じては該当することがあるというふうに考えておるところでございます。
○後藤(祐)委員 そうしますと、地方分権というのは何なんでしょうか。地方自治体が自治事務としてできると書いてあることに対して、何でも命令できちゃうんですか。本当に地方自治法の解釈としてそれが正しいかどうかは大変微妙なところがあると思いますが、これ以上時間をかけてもあれなので。 そのぐらいこれは重要な問題なんですよ。かつ、これは実務としてはやっていく話なんですよ。ですから、何で義務規定にしないんですか。ものとするでもいいですよ、せめて。できるとしている根拠がない。 これはぜひ、今、野党の皆様にも呼びかけて、与党の皆様にも、こういう案をどうですかというふうに提示しています。御検討いただきたいなと思います。 ちょっと時間がなくなってきましたので、次のテーマに移ります。 土砂災害特別警戒区域において幾つかの対策がとられることになっておりますけれども、先ほど大変重大な答弁がございました。公明党の樋口先生の質問に対して、要は地域指定が、ごめんなさい、これはちょっと別な話ですね。レッドゾーンの話ではなくて、先ほどの樋口先生の話は、イエロー、レッドに塗られる前の話ですかね。塗られる前に、これは塗られた後の話も含むんでしょうか。ちょっと私ははっきり聞こえていなかったんですが、答弁で明らかにしていただきたいです。 では、指定されている場所にしましょう。イエローなりレッドなりに指定されている場所で開発許可申請があった場合、これは開発許可を出してしまうんでしょうか。あるいは指定前の話だったかもしれません。指定前でイエロー、レッドに塗るということが明確になっている場所で許可申請が出た場合、そっちの話ですね、失礼しました。その場合に許可をしてしまうのでしょうか。さっきの話ですと、許可しなければならないとなっているので、するという答弁でしたが、本当にそれでいいとお考えなのでしょうか。
○北川副大臣 土砂災害特別警戒区域に指定されている場合において、これはもう明らかに、特定開発行為をしようとする者については都道府県知事の許可を受けなければならない、こういうことになっています。 その際、土砂災害を防止するために必要な措置を講じていない場合には、特定開発行為というのは許可されないということだと思います。
○後藤(祐)委員 それはレッドに塗った後の話であって、先ほどのはレッドに塗る前の話。調査が終わって、指定されていない段階で開発許可申請があった場合、どうなるんですかということで、先ほどの答弁では許可しなければならないということだったはずですが、本当にそれでいいんですかということを聞いています。
○池内政府参考人 委員御指摘のように、警戒区域に指定される前には開発許可が手続的にできる場合がございますが、でも、その場合でもやはり重要なのは、事前の段階でも関係部局で情報を共有して、そして開発業者さんの方に情報をお示しして、例えばですけれども、傾斜地等がございましたら斜面の勾配を安全なようにしていただくなど、要請していくことが重要だというふうに考えております。
○後藤(祐)委員 でも、最後、要請に従わない場合は建てちゃうんじゃないんですか。許可せざるを得ないんですよね。とめようがないじゃないですか。 それと、もう一つ問題点があります。 レッドゾーンになっているところでも、結局、新しく家を建てたい、もう少し言うと、今既に建っているところで、物すごい危険なところだからどいてくださいという移転勧告はできますが、移転勧告するような物すごく危険なところの隣に新しく家を建てることをとめる方法は、この土砂災害法ではありませんよね。 これをとめるとしたら、これは建築基準法に基づく災害危険区域という、また別のスーパーレッドゾーンみたいなものを都道府県なり市町村が指定すると新築はできないということになりますが、このスーパーレッドゾーンをもっと活用すべきだと考えます。 実際やっていただいている自治体はいっぱいありますけれども、これを国土交通省として呼びかけて、かつ、大事なことは、ホームページを見たときに、イエローとレッドの世界とこのスーパーレッドみたいなものが全く別の体系になっているので、どこがスーパーレッドかというのがあわせてわかりにくいんですよね。 ぜひ、スーパーレッド、レッド、イエローということが一元的にわかるように示すよう、国土交通省から各自治体に指示すべきだと考えますが、あわせて答弁いただきたいと思います。
○池内政府参考人 委員御指摘のように、土砂災害警戒区域とそれから災害危険区域は、部署も異なりますので別々の場合もございますが、一方で、先進県におきましては、土砂災害警戒区域とそれから災害危険区域を同時に広報していらっしゃる例もございますので、そういった先進県の事例も周知していきたいというふうに思っております。
○後藤(祐)委員 このスーパーレッドゾーンを各都道府県なり市町村が生かしていくということが、新築で変なところに建てさせないという意味では非常に重要な、今の法律でできる対応だと思いますので、周知の仕方のわかりやすさについても今前向きな答弁がございましたが、ぜひそういう方向に誘導していただきたいと思います。 最後、ちょっと時間が余っておりますので、土砂法そのものではないんですが、残土の問題でちょっと共通しております中央リニアの話をしたいと思います。 これは、着工認可がなされました。ところが、このリニアはほとんど地下のトンネルです。私は神奈川県ですけれども、東京都、神奈川県はほとんどトンネルです。通常、高速道路なんかをつくるときは、トンネルの土砂を山として盛るところに使って、できるだけ余りが出ないようなことを考えるそうなんですけれども、なかなかトンネルが多いところの場合は今度は難しいということで、発生する土をどこに置くのかということについては、私の地元の、神奈川県の中でも山梨県に接するような山の奥の方の地権者の方に対して、既にもう業者から、ここはどうですかというような打診が結構来ています。それで、どうなっちゃうんだろうということで住民が大変心配しております。 一方で、水の話もあって、今、山梨県側からトンネルをかなり掘っていて、それによって、そこから、水系が関係するんでしょう、既に、地下から出る、飲料水だとかいろいろな水に使っていらっしゃる方がいらっしゃって、そこの水がすごく細くなっているというお話も現実に伺っております。 この土の問題、水の問題が主にだと思いますけれども、ぜひ、これは大変心配しておられますので、今後どうやってこの問題を進めていくのかという今後の見通しをどう示していくのかということと、あと地元の方に対する説明、これは十一月から今申し上げた相模原市でもだんだん進んでいくようでございますが、かなり局所的に問題が発生しておりますので、できるだけきめ細かい単位で地元への説明が必要だというふうに考えます。 これについての、これは直接はJRの事業であることは承知しておりますが、国土交通省からJRに対して丁寧にやるようにという御指導をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。これは大臣にお願いします。
○太田国務大臣 建設発生土につきましては、環境影響評価法に基づいて国土交通大臣意見の中で、最適な利用先を選定できるように十分検討して、可能な限り早期の利用先の確保を求めたところです。 既に、要望としては、八割以上のところがこちらにという要望が出ておりまして、そこが適切かどうかという話し合いが現実には始まっています。そして、その利用の中には、そこの土質、岩石の様相がかなり違いまして、砕石として使っていけるというようなところのアルプスの地下のところもあれば、東京あるいは神奈川のように、上は関東ローム層、その下のところは土質的には比較的かたい土丹層という岩質なんですけれども、そうした状況なんです。そこで、その岩質を使えるかどうかということについて、これからさらに合わせていくということが非常に大事だというふうに思っています。 かなりそうした話し合いが進んでいるわけですが、一般的に、長期間の大規模な工事ということにつきましては、工事着手の段階で、全て一〇〇%、どこにどうやって使うということが決まっているということはほとんどありませんで、事業の進捗に応じて確実に利用先を確保するということが必要だというふうに考えています。 神奈川の場合は、県全体で千百四十万立米のうちの約三百六十万立米の利用先、三二%が示されているという状況にございまして、さらにその辺は詰めていかなくてはならないというふうに思っています。 それから、今、そうしたことも含めて、水への影響や建設発生土ということについては住民に丁寧に説明することが大事だということについて、私の方から国土交通大臣意見として、七月十八日でありますけれども示させていただいて、十月十七日の認可の際にも、私はJR東海に対しまして、地元住民等への丁寧な説明を行うように、そして地域の理解と協力を得るという努力が大事だということについて申し上げました。 JR東海は、今週二十七日の東京都港区及び愛知県名古屋市東区での開催を皮切りにいたしまして、沿線四十七市区町村におきまして事業説明会を始めたという状況にございます。今後四十九回ほどこうした説明会が開催されるという予定でありまして、自治会などを対象とした説明会も別途開催される予定という報告をいただいております。 地元の声を十分に配慮し、住民の理解と協力を得るように、丁寧な説明をということを、繰り返し私の方からJR東海を指導監督していきたいと思っております。
○後藤(祐)委員 大臣、これはかなり地区ごとに状況が違います。ぜひ、丁寧に説明するようにということを、この前の認可のときだけではなくて、改めてJRに伝えていただければと思います。 これで質問を終わりますが、先ほどの義務規定になっていないところについては問題が明らかになりました。条文修正を御検討いただきたいということをあわせて申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○今村委員長 次回は、来る三十一日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十分散会