予算委員会 第5号
- 発言数
- 490 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2014/03/03
会議録
○委員長(山崎力君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十六年度総予算三案審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続については、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(山崎力君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十六年度総予算三案審査のため、必要に応じ日本銀行総裁黒田東彦君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 また、本日の委員会に日本放送協会会長籾井勝人君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山崎力君) 平成二十六年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日及び明日は基本的質疑を三百三十一分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党百一分、民主党・新緑風会九十五分、公明党三十三分、みんなの党三十二分、日本共産党二十三分、日本維新の会二十三分、社会民主党・護憲連合十二分、新党改革・無所属の会十二分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(山崎力君) 平成二十六年度一般会計予算、平成二十六年度特別会計予算、平成二十六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 これより基本的質疑に入ります。櫻井充君。
○櫻井充君 おはようございます。民主党・新緑風会の櫻井充です。 今日は、安倍総理始め関係閣僚の皆さんに質問させていただきたいと思います。 まず冒頭、経済対策についてお伺いしたいと思いますが、改めてアベノミクスとはどのような経済対策なんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いわゆるアベノミクス、私はこの名前を自分で言ったことは余りないんですが、この三本の矢の政策でありますが、長引くデフレに日本の経済は低迷を余儀なくされていたわけでございまして、十数年間デフレは継続をしてきた。このデフレから脱却をしなければ日本は経済を成長させていくことはできない。また、財政再建の上からも、デフレ経済下にあっては税収は増えていかない中において財政の再建もできない。そこで、デフレから脱却をして、そして更に経済を成長させていくための政策であります。 そのために大胆な金融緩和を行い、物価安定目標、二%という物価安定目標を掲げて、その中において黒田総裁の下に異次元の緩和を行い、そのことによって、今我々、デフレマインドを払拭しつつあるわけでございます。物が、物価が上がらないというデフレ予測からインフレ期待に変わり始めていると言ってもいいんだろうと、このように思います。 そこでもう一つは、二本目の矢でございます財政政策でございます。これは、総需要をつくっていくということにおいて一本目の矢のスピードを速く、よりスピードをアップさせるためであり、また全国津々浦々にそうした効果をもたらせるものとなっていくわけでございます。 しかし、当然いつまでも財政出動をするわけにはいきませんから、自律的に経済成長をしていく、その力を得るために成長戦略を前に進めていく。 この三本の矢がいわゆるアベノミクスと言われているものであります。
○櫻井充君 ありがとうございます。 その政策において、じゃ、国民の皆さんがどのぐらい景気が良くなったと実感しているのかというと、まあ一〇%から二〇%程度であって、それから、今後経済が良くなるかというと、七割の方々が否定的な意見を述べておられます。この点については総理はいかがお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに、残念ながら、今の状況において、景気回復を実感をしているという問いに対して実感していると答える方の数は限られているわけであります。我々は、その事実をしっかりと受け止めながら、一日も早く全国津々浦々に景気回復の実感を届けていきたいと、こう思うわけでございますが、実際、昨年の一年間においては、二〇一二年十月―十二月期と二〇一三年十月―十二月期のGDPの水準を比べますと二・七%経済は成長しているわけでございますし、十二月の日銀の短観におきましても、大企業はもちろんでございますが、景況感、中小企業においてもプラスに転じたところでございますし、非製造業においては二十一年と十か月ぶりにプラスに転じたわけでございます。 まだ実感がないというのは、これはやはりそれが給与として国民の多くの皆様に実感を与えるものにつながっていないということではないかと、このように思うわけであります。同時に、あなたは景気回復を実感していますかというこのアンケート自体は、かつては全くそんなアンケートを取るという状況ではなかったわけでありますから、取りあえずそういうアンケートを取るような状況はできてきたんだろうと、このように思うわけでございます。
○櫻井充君 今GDPの数字が出ましたが、これは例えば公共事業費を五兆円なら五兆円積み増していますから、これで一%の経済成長を遂げるのは当然のことだと思うんですね。それから、駆け込み需要がありました。ですから、これもGDPを押し上げている要因の一つだと思いますし、おっしゃるとおり株価は上がっているので含み益で利益の出た方々が購買されていると。それから、今のようなことに加えて、為替が円安になりましたから海外で利益を上げた方々が為替の差益で企業としての利益を出したと。ここまでは分かるんです。 しかし、それ以上に、今後果たして広がる可能性があるのかどうか、この点についていかがでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ここからが正念場なんだろうと思います。 確かに、今、櫻井委員が御指摘をされたように、当然、公共事業を出していけば、その分はGDPに寄与します。同時に、今回は、例えば昨年の一―三はまだ公共事業ほとんど出ていっていない中においてGDPがプラス四・八かな、になったということは、今、櫻井委員が指摘をされたように、資産効果によってこれは消費がかなり刺激されたということではないかと思います。 そこで、今後大切なことは、やはり成長戦略を前に進めていくことによって日本への投資、あるいは企業の投資意欲を、これを引き出していく。と同時に、四月から多くの企業が賃金を引き上げていくことによって、そしてそれが消費に向かっていく。消費の拡大に向かい、そして更にそれが企業の収益の改善につながり、更なる賃金の上昇あるいは設備投資へと向かっていくという、景気の好循環をつくり出していきたいと。同時に、やはり規制緩和等々も含め更なる生産性あるいは投資を引き出していく、生産性を上げていく、そして更に投資を引き出していくという状況をつくっていきたいと、このように思っております。
○櫻井充君 今の御答弁でもありましたが、総理がお認めいただいているように、賃金が上がるかどうかが一番の問題だと思っているんです。この賃金というのは、どのぐらいの人たちが、サラリーマンの中ですね、割合で上がるというふうに推定されているんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 詳しくは甘利大臣からお答えをさせていただきますが、これは第一次安倍政権のときも、企業はそれまでと比べて空前の収益を上げていたわけでございますが、賃金の引上げはほんの一部にとどまったわけでございます。 そこを反省をしまして、しかし同時に、今デフレマインドからインフレ期待に変わりつつあるのは事実でございます。実際、デフレとは言えない状況をつくりつつあるわけでございますから、企業がお金を持っていれば一番いいという状況ではないと。これはどこかに投資をしなければ経営者として失格と言われる状況はつくりつつあるわけでありますが、ずっと企業はかつての金融危機等々以来、非常に慎重な経営姿勢になっているということもあります。 そこで、昨年、政労使の会議を開催をいたしまして、経営者の皆様に、デフレから脱却をするために私たちは復興特別法人税を前倒しをする、これは余り評判の良くない政策ではありましたが、あえてその復興特別法人税を前倒しをした、これをしかししっかりと原資に皆さんは賃金を引き上げてくださいというお願いをさせていただいたと。そして、その中におきまして政労使の共通認識はできたのではないか、なるべく多くの企業にそれを実践していただきたいと、このように思います。 また、地方公務員の給与につきましては、七・八%今まで下げていたものを元に戻すということになったわけでございまして、小規模事業者・中小企業も含めてそうした賃金の引上げの輪が広がっていくように我々も後押しをしていきたいと思っておりますし、税制上も賃金を引き上げた企業に対する優遇措置も行っているところでございますし、また、中小・小規模事業者においては、ものづくり補助金等の対象は賃金を引き上げた企業を優先的にというような政策的な誘導も行っているところでございまして、私の地元、下関の山口銀行という銀行は十八年ぶりにベースアップを行うという決定をいたしまして、そうしたらそのコンピューターのソフトがなかったんですね、余りにも昔だったものですから、新たにソフトを作ってという、そういう動きが広がっていくことを期待したいと、このように思います。
○櫻井充君 総理、今、まず二点お伺いしておきたいと思いますが、インフレ期待という言葉が出ました。企業はそうかもしれませんが、個人の方々はインフレ期待などしていないと思うんです。なぜなら、賃金が上がっておりませんから物価が上昇することを望んでいないと思いますが、企業の側からのいつもお話なんですが、消費者はどう考えているとお思いでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 経済全体がいい方に回ってくる、この歯車を回すことがとても大事なんです。 デフレ期待、デフレを期待するか、インフレを期待するか。期待というのは見込みという感じの経済用語だと思いますけれども、デフレが見込まれますと、お金は使わない方がお金の価値が上がるという社会全体の意識が芽生えてきます。それを逆転させていかなければいけない。 委員御指摘のとおり、一番大事なのは賃金が上がることです。最終的に何を目指すかといえば、物価上昇を上回る賃金の上昇を目指すわけです。しかし、これは一気に一年でという具合にはなかなか難しいと思います。複数年掛けてそこに持っていくというのが目標でございます。
○櫻井充君 もう一つ、中小企業の立場というのが全然理解されていないんじゃないかと。いや、私は、済みませんが、これは経済立ち直らせるべきだと思っていて、与野党これは関係ないことだと思って質問しているんです。 問題は、中小企業で申し上げると、円安になって原材料費が上がった分、価格転嫁できていないから利益率が上がっていないわけですよ。その結果、とてもじゃないけど賃金を上げる状況にないんですが、この点について、総理、いかがお考えでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 中小企業・小規模事業者、極めて重要でありますし、日本経済を支えていると。多くの人々がそこで働いているわけでございます。 先ほど申し上げましたように、今のこの私たちの経済財政政策によって経済が大きく変わったのは事実でありますし、景況感において、中小企業、非製造業においても二十一年ぶりにプラスに変わってきた。まさにこれからでありますし、また倒産件数も、東京商工リサーチの倒産月報によりますと、倒産件数は二十二年ぶりの低水準となっているわけでありますし、足下でも六か月連続倒産件数は減少はしているわけであります。 また、企業の収益改善等々を見ていけば、円安は総じてプラスにはなっているわけでありますが、実際、しかし他方、もちろん材料等の費、材料費が値上がりをして大変困難な状況にある中小企業があることも十分に承知をしているわけでございまして、このため我々としては、政労使の共通認識に基づく取決めを進めるとともに、好循環実現のための経済対策を実行に移す平成二十五年度補正予算の早期執行を含め経済対策パッケージを実行していくということ、また平成二十六年度予算の早期成立を図ることも大切だろうと思っておりますが、賃金については、これまでの様々な取組に呼応し、既に経済界から賃上げに向けた動きが出ているわけでございまして、こうした動きが中小企業も含めて広がっていくことを期待したいと、このように思います。 中小企業・小規模事業者の賃上げに向けた環境整備の観点からは、ものづくり・商業・サービス革新補助金において、賃上げを実施する事業者を優先的に採用してまいります。あわせて、非正規雇用労働者に対して、キャリアアップ助成金の拡充により正規雇用への転換や処遇改善を促進することといたしました。 そして、官房長官を議長といたしまして地方経済の活性化に係る関係閣僚会議を開催をいたしまして、政府一体となって取り組んでいく考えでありますし、その取組をスタートしたわけでございます。そして、地域ごとの地域産業競争力会議も開催をしまして、全国各地の生の声を日本再興戦略の実行に反映をしていく考えであります。
○櫻井充君 様々な施策を打って努力されていることについては認めたいと思いますが、繰り返しになりますが、そのターゲットが本当に中小企業なのかどうかというところが一番大きなことだと思っているんです。 今お答えいただけていないんですが、円安によって輸入物価が上がって価格転嫁できなくて利益率が落ちている中小企業に対しては、総理、どういう対策を取られるつもりでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 輸出入においては、輸入がリアルタイムで物価に反映してくると思います。輸出が伸びてくるというのがタイムラグがあると。そこで、中小企業が輸入に対する仕入価格の上昇をきちっと転嫁できるように、これは二つの点で我々は留意しています。 一つは、政労使の会議において、賃金を上げるということと同時に、取引業者、下請事業者に対して適正な下請価格、仕入価格を確保してくださいということも三者の中の共通認識に入っているわけであります。 それからもう一点は、今後の消費税については監視体制をしっかり取って、そして場合によっては公取の出動も辞さずという体制、そのときには不適切な対応をした事業者は公表をするということも含めて対応を考えております。
○櫻井充君 前回の予算委員会で私はトラック関係について太田大臣に質問した際に、価格転嫁できているのは十数%だという答弁でした。ほかの業種はどの程度価格転嫁できているんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 昨年の十一月に調査した結果によりますと、仕入価格上昇分の半分以上価格転嫁できていると回答した企業は、原材料で三八・五%、燃料では二六・七%でありましたが、今後半分以上転嫁を見込むと回答した企業を合わせますと、原材料では五一・八%、燃料では四九・〇%。半分以上転嫁できている、又は今後転嫁できると見込んでいる企業が存在するわけであります。 同じ調査、原油、原材料価格が上昇しました二〇〇八年のときも行っておりますが、先ほど申し上げましたように、現在が原材料では五一・八%に対しまして、二〇〇八年当時は原材料では三六・三%でありました。さらに、燃料につきましては、昨年十一月が四九・〇%に対しまして、二〇〇八年、これは二七・五%であります。 改善はしておりますが、まだ十分転嫁できない企業があるということでありますから、先ほど総理の方からも答弁させていただいたように、ものづくり補助金を始めといたします様々な予算措置、大体、中小企業の予算は経済産業省の予算の中でも最も大きな比率を占めております。そういったことをしっかり進める。さらには、消費税、それから燃料価格等々の上昇に関連します価格転嫁が適正に行われますように、転嫁Gメンの四百七十四名の配置であったりとか、関連法制に基づきます厳格な調査、立入検査、そして指導等々を徹底をしてまいりたいと、こんなふうに考えております。
○櫻井充君 二〇〇八年のときとは状況は違うんですよね。二〇〇八年は、投機マネーが小麦であるとかそれから原油に入ったので、その結果、輸入物価が上がったと。今回は円安に、ある程度過度な円高から円安に誘導してきて、こういうことになってきて政府が対策を打っているわけですから、それにきちんと対応すべきだと思います。その対応が十分だと総理はお考えでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、今テレビを御覧の国民の皆さんにも是非御理解いただきたいのは、何か円安が大企業には有利で中小企業には不利と、こういう二元論は違うんだと思います。自動車、非常に裾野産業も含めて様々な関連産業で裨益をしております。今回のアベノミクスによりまして裨益をしている関連の中小企業、極めて多いと、このことは先生もお分かりをいただけると思います。 その上で、今回の燃料費の高騰、これは為替要因よりも、二〇一〇年から比べますと原材料そのものの値上がり、この要因が倍になります、計算をいたしますと。為替よりも原材料の値段の方が大きな要因として効いております。これをどういう形で対応していくかと。政府としての予算措置、税制措置、さらにはセーフネット貸付けと、これの拡充等々も含めて最大限の措置をとってまいりたいと考えております。
○櫻井充君 じゃ、済みませんが、補助金という話がありました。この補助金は中小企業全体の何%に行き渡るとお考えですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 様々な補助金ございます。どの補助金とおっしゃっていただけましたら答弁をさせていただきたいと思います。
○櫻井充君 じゃ、ものづくり補助金というお話がございました。この額は幾らあって、そして、これは中小企業全体の何%に行き渡ると設計されているんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) ものづくり補助金、我々が政権に就きました平成二十四年度の補正予算におきまして初めて措置をさせていただきました。額が一千七億円であります。最終的に採択をしました企業、全国で一万五百社を超えていたと思います。ちょっと数字がありませんので、恐らく一万五百数十何社だったと思います。 それから、平成二十五年度の補正では、先ほど総理の方からも御答弁申し上げましたように、これをサービスにも拡充した形の新ものづくり補助金と、こういう形にさせていただきました。額につきましては一千七億から一千四百億に拡充いたしまして、現在一万一千社以上の中小企業、特に小規模事業者の物づくり、さらには製造プロセスの改善というものにつなげていきたいと考えております。
○櫻井充君 その一万何千社で全体の何%になるんでしょう。
○国務大臣(茂木敏充君) 母数をどこに置くかによりますけれど、中小企業・小規模事業者全体合わせますと三百八十五万になります。そのうちの九割が小規模事業者であります。さらには、法人税の対象となります中小企業ということになりますと二百八十万社強と、こういう形になると思います。賢明な先生でありますから計算は簡単にできると思います。(発言する者あり)
○委員長(山崎力君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) 速記を起こしてください。 茂木経産大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) 櫻井先生、私、通告を受けていない質問、具体的な数字についてもきちんとお答えをしていると思います。それで、きちんと簡潔にお答えしようということで数字もお示ししておりまして、そこで、あえて計算をしろということであれば、先ほどのお答えで申し上げましたら〇・五%ということになると思います。
○櫻井充君 これは制度設計の問題なんです。何回も申し上げ、私は、中小企業が今価格転嫁できなくて本当に苦労しているので、そこに対してどういう手当てをするかということは、これ政府全体として私は考えていただくべき案件だと思っているんです。 例えば、今回のことで賃金上げたときに、法人税も減税されるんでしょうか。この減税するといったときに、一体どのぐらいの企業がその減税をすることが可能なんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは所得拡大促進税制についての御質問なんだと思いますが、平成二十五年度税制改正で創設をさせていただいたんですが、平成二十六年度税制改正におきまして拡充を行っております。どれくらいというか、今年度から適用が始まっておりますので、失礼ですけれども、新しい税制であります中で過去の経験などに照らしてちょっと見込みを立てるというのは、これなかなか難しいんだという点をまず御理解いただきたいと思います。 その上で、この所得拡大税制の拡充によります減収額の積算というのに当たりましては、過去の人件費総額の増加の実績や政府経済見通しを基に、二%以上の給与総額が増加する等の要件に該当する企業の割合は人件費ベースで約四五%ぐらいではないか。これらの企業において人件費は五兆二千億円増加すると見込んでおりますが、実際どの程度増加するかにつきましては、これはちょっと今後の実績などをよく見極めてまいりたいと考えております。
○櫻井充君 これ、済みません、法人税の減税ということでよろしいんですよね。
○国務大臣(麻生太郎君) 結果的にはそういうことになります。
○櫻井充君 そうすると、中小企業は八割法人税払っていないかと思います。つまり、ここは元々対象外になってしまうんじゃないかと思いますが、その点についていかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今のお話というのはよく出るところなんですけれども、法人税を納めております利益計上法人というのは約七十万八千七百九十一社ということになりますが、そのうちで中小企業というのが実は六十九万六千六百社、九八%が中小企業ということになりますので、中小企業全体は二百五十四万一千五百五十六社ということになりますので、その割合でいきますと利益計上法人の割合が、約二七・四%ぐらいというのが利益を上げているという計算になりますので、そこだけ比較しちゃうとえらく小さくなりますけど、ちょっと数字の比較の仕方からいきますと、結構な中小企業が法人税を納めていただいているというのもまた事実だと思っております。
○櫻井充君 じゃ、八割という数字が大き過ぎれば今の数字で結構です。七割程度の企業は払っていないということですよね。ですから、そうすると、その企業は今の政策の恩恵を受けないんじゃないですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 私どもとしては、中小企業で法人税を納めていないところでありましても、今のように二%、パーセントいろいろございますけれども、そのパーセントを納めていただいた企業の払っていらっしゃるそこらのところにつきましては、私どもとしては、その分だけ利益から落としていただくことになろうと思いますので、失礼ですけれども、七年か九年か繰越欠損等々いろんな例が出てきますので、そこには十分に御利用できるものだと存じます。
○櫻井充君 総理、ここは是非政府として検討いただきたいんですが、税制よりも今社会保障の方が圧倒的に負担は重いんです。これはもっともっと多くの企業が負担しているものであって、ある程度、協会けんぽなどの保険料率の引下げも含めて社会保障で対応することを考えていただけないでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これ櫻井先生お詳しいところなんですけれども、私どもの総理もやたらお詳しいものですから、私よりはるかに詳しいので、この点につきましては前に考えろということを言われておりますので。 協会けんぽへの財政支援とかいうのは、昨年の通常国会で成立をさせていただきました健康保険法の一部を改正する法律案によって国庫補助率を一三%から一六・何%に引き上げさせていただいたと思うんですが、一六・四%に引き上げさせていただいたと記憶をいたしますけれども、いずれにしても、給与を上げるという話をしたときに、経営者だったら、給与を上げたらその分だけ、社会保険料の負担もその分だけ、半分持ちますので増えるということを考えて、その分も払わないかぬと、その分も上げないかぬということを考えると、やっぱりここは賞与だけでとかいうことになり得る可能性というのは極めて大きい。 したがって、国全体として長期的に考えますと、この社会保険料というものをどうするかとか、社会保障全体でどうするかというものは、これは国民皆保険等々含めまして壮大な問題だと思って、私どもとしては、これは全体として取り組んでいかねばならぬ長期的な大きな問題だと思っています。
○櫻井充君 今、一点申し上げておきたいんですが、賞与でもたしか今総額になっているので、それは社会保険料の適用になると思います。ですから、そこは給与とちょっと違うんですが。 総理、改めてですけど、社会保険料の負担、本当に重いんですよ。この点についてもう一度改めて質問いたしますが、税制よりもこういった社会保険料の減免について御検討いただけませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) かつて一九九七年に消費税を上げた際、あのときは全ての改革を行っていくという橋本総理の下での大改革であったわけでございますが、消費税を引き上げると同時に、あのときは税全体ではレベニュー・ニュートラルであったわけでありますが、一方、社会保険料は引き上げていったわけでございまして、その結果、その後、アジアの通貨危機等もございましたが、日本経済はデフレ経済に突入をしていったという教訓があるわけでございます。そこで、今回四月から消費税を引き上げるわけでありますが、五・五兆円の経済対策と一兆円の税制対策を行うわけでございます。 一方、社会保険料については、それぞれ保険者、被保険者、また政府との関係の中で様々な議論が行われてきたところでございますが、年金につきましては平成十六年の改正によって一つの考え方が示されたわけでございまして、将来の保険料の上限と、そしてモデル所得の、モデル世帯の所得代替率を五割以下にはしないというところで一つの確立がなされたんだろうと、このように思うわけでございます。 さらには、医療保険と介護保険というものもあるわけでございますが、今後、社会保険の在り方については常に議論をしていく必要はあるんだろうと、このように思っております。
○櫻井充君 例えば、現時点でも本当は財政調整のために協会けんぽに税金を一六・四%から二〇%まで入れられるような制度設計になっているので、これ、消費税上がったときに二〇%まで引き上げるというのは一つの手だてだと思うんですよ。この点についていかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 委員おっしゃられますとおり、一六・四から二〇%の間、ここの範囲の中において国庫負担ができるというふうになっております。今、一三%のものを暫定的に一六・四ということでありますから何かおかしな話になっておるわけでありますが、しかし、これ、総報酬制割、これを導入するとき、もちろんこれは協会けんぽのみならず健保組合の方々にも御理解をいただいてという話になるわけでありますけれども、その中においていろいろと議論をしていくということでございまして、健康保険法の中においてこれが盛り込まれておるわけでございますから、しっかりと検討していく課題であろうというふうに思います。 消費税という話でございましたが、民主党政権当時の大綱の中にも、この協会けんぽ二〇%、これ二千七百億円ぐらい要ると思うんですが、これは書き込まれておられないということでございますので、多分民主党の中においてもいろんな議論があって、なかなか難しいというような御判断であったんであろうというふうに認識いたしております。
○櫻井充君 これはいろんな状況変わる中で、例えば、先ほどから申し上げているとおり、円安によって価格転嫁できなくて利益率が落ちているとか、そういう状況があるわけですから、そこを踏まえて考えるべきものだと思っているし、それから、先ほど一六・四%の話がありましたが、これは暫定的に一三%に引き下げたのは自民党政権ですからね。その結果、協会けんぽにあった一兆円の余剰金がみんななくなって、ここの、協会けんぽの財政が非常に厳しくなったので、我々の政権で一六・四%に上げて改善させようとしているんですから。やっていないことだけを言わないでいただきたいと、そう思います。 それで、総理にちょっと視点を変えてお伺いしたい点がありますが、安倍事務所で働いている秘書さんたちの給料というのは上がるんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御承知のように、政策担当秘書、第一秘書、第二秘書は、これは国が決めておりますので、櫻井充事務所と同じでございますが、他方、地元の秘書の方々については、まあ今固唾をのんでこの番組、私の答えを待っているかもしれませんが、なかなか厳しい財政ではありますが、物価が上がっていくことに対して対応できるように事務所としてもしっかりと引き上げていきたいと、このように思っております。
○櫻井充君 済みません。ちなみにうちの事務所は四月から五%上げることにしたんです。消費税分三%と円安によって輸入物価が二%上がるんでしょうから、その分対応していきたいと。それで、これはなぜかというと、やはり総理が民間企業にずっとお願いし続けているわけですが、公的な分野や自分たちでやれるべきことはきちんとやっていくべきだと思っているんです。 そういう意味で、今回の診療報酬改定で果たして医療従事者の人たちの賃金が上がるのかどうか、介護保険については来年の改定まで待たなきゃいけないんですが、介護の現場で働いている人たちの賃金がどうなるのか、この点について御答弁いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 介護保険につきましては、これは来年度ですね、二十七年度に改定が行われるわけでございます。その段階で、政府として、物価あるいは賃金が上がっていく中においての状況を勘案をして決めていくということになるんだろうと、このように思います。 今までも、介護報酬については、自民党麻生政権時代あるいは民主党政権時代に対応が、人件費等を中心に対応がなされているわけでございますが、我々もこの状況の変化を見ながら判断をしていきたいと、このように思っております。
○国務大臣(田村憲久君) 御承知のとおり、これは介護報酬改定に合わせてと今総理がおっしゃられました、そのとおりでございまして、二十七年度改定に向かって必要な財源、これは必要でありますから確保しなければなりませんが、何とか上げられる方向で検討してまいりたいというふうに思っております。
○櫻井充君 ただ、消費税三%上がるし、繰り返しになりますが、円安で輸入物価が上がってきていて、それに対しての手当ては、基本的には国の制度設計で決まってくる職種ですよね、これに対しての手当てを十分やっていると今お考えですか。
○国務大臣(田村憲久君) 平成二十一年度から介護報酬改定でプラス、そしてその後、処遇改善交付金、二十四年度、皆様方の政権で更にこれをアップするための介護報酬改定等々あったと思います。ただ、これ労使の関係で当然決まるわけでありまして、有効求人倍率が低いときはなかなか上がりづらいというような、これは労働市場の中において決まる話でございますので、上げているところもあると思いますけれども、そういうことはあると思います。 今タイトになってきておりますので、そういう意味では上がりやすい状況であるわけでありまして、もちろん介護報酬という収入と関わる部分、それから、今までのストックの部分もあろうと思いますけれども、そういう部分の中において上がり基調にあるんであろうというふうに思います。
○櫻井充君 済みません、じゃ、これは通告していないので、実際の賃金がどうなっているのかについて資料要求しておきたいと思います。
○委員長(山崎力君) じゃ、資料要求として受け止めさせていただきます。 後日理事会で協議させていただきます。
○櫻井充君 その上で、ちょっと賃金として納得がいかない賃金があるんですが、総理、NHKの会長の賃金と、総理の今二割カット、三割カットになっているの、返上されているんでしょうか、どちらの給料が高いか御存じでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) NHKの会長が三千九十二万円でありまして、総理大臣は三千九百十万円でありますが、今三割カットしておりますので二千七百三十七万円であります。
○櫻井充君 今の数字で、NHKの会長の、今いろんなことがありますけれども、今の給料、高過ぎると思いませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) NHK会長の報酬につきましては放送法に基づき経営委員会が議決をする事項でございまして、自律的に決定されるものでありまして、政府として放送事業者のトップの給与についてコメントは控えさせていただきたいと、このように思います。
○櫻井充君 NHK予算の主務大臣である総務大臣はいかがお考えでしょうか。総務大臣の給料よりはるかに高いですよ。
○国務大臣(新藤義孝君) ただいま総理が御答弁されましたように、これは放送法において経営委員会が議決する事項と、自律的に決定なされているわけでありますから、私どもがコメントすることは差し控えます。 しかし、一方で、経営は受信料によって賄われているわけでありますから、コスト意識を持って業務の合理化、効率化に努める、そして国民・視聴者に対する説明責任を果たしていただきたいと思っておりますし、私は、今年度のNHK予算に付した総務大臣意見におきましても同様の趣旨で、よく検討するようにということは申し上げております。
○櫻井充君 しかし、今のように答弁されると一言だけお伺いしておきたいんですが、公共放送のトップとしてふさわしい方だと思われますか。
○国務大臣(新藤義孝君) 今回のNHKの会長の就任会見における個人的見解をめぐり、その後の混乱が生じておること、これは誠に残念だと、このように思っております。 しかし、私どもは、NHKという特殊法人、放送法にのっとって運営されるわけであります。ですから、この放送法に対して、それの反する行為があるならば、これは厳しく指摘していかなくてはならないということであります。しかし、NHKの会長はその個人的見解を全て取り消されて、かつNHKの会長として放送法に準じて精進してまいるということでありまして、実態上、NHKの今運営や放送が会長の個人的見解によって何かが変化したとか新しいものが起きているということではございません。 ですから、私としては、一刻も早くこの混乱に収拾を打って、そして会長と職員一丸となってより良い放送をあまねく全国に伝える、この業務をもって私はNHKがしっかりと仕事をしていただきたいと、このように考えております。
○櫻井充君 じゃ、今日は来ていただいているので、NHKの会長にお伺いしたいと思いますが、国民の皆さんの信頼を失墜したと、この点についてはいかがお考えでしょう。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。 御指摘いただきましたまあいろんなこの状況につきましては……(発言する者あり)状況につきましては、私が、就任会見の際の私の発言の真意を皆様にしっかりと御理解いただきたいということで何回も答弁させていただいております。その真意とは、就任会見の際に冒頭で述べました放送法を守り、公平公正な放送を行っていくということでございます。個人的見解の部分がクローズアップされてしまったことで就任会見で私が一番伝えたかったことがきちんと伝わらなかったのではないかと思い、いろいろ御説明申し上げております。 これまでも申し上げてきたとおり、NHK会長という公人としての自覚が十分でないまま記者会見という場で個人的な見解を述べたことについては、不適切、不適当であることを深く反省しております。
○櫻井充君 公共放送のトップとはどういう役割を担っているとお思いでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) まず、放送法にのっとり、不偏不党、公平公正、そして表現の自由を確保して放送を行っていくことであります。コンプライアンスの強化、ガバナンスの在り方なども大事だと考えております。 NHKの役割、期待を考えながら最適な運営を図っていくことが会長としての私に求められていると信じております。
○櫻井充君 そのような方針に従ってきちんと会長の職務を務められているとお思いでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 私は、就任以来、放送法にのっとり、ただいま申しましたような考え方でNHKを運用していくというふうに申し上げてまいりました。
○櫻井充君 現時点でお辞めになるというお考えはございませんか。
○参考人(籾井勝人君) 私としましては、NHK理事の重みをしっかり受け止め、放送法に基づきまして公共放送の使命を果たしていくことで引き続き会長としての責任を全うしていきたいと思っております。(発言する者あり)
○委員長(山崎力君) ちょっと速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) 速記を起こしてください。 それでは、再度、籾井勝人参考人。
○参考人(籾井勝人君) ただいまの答弁で理事と申しましたが、私としましては、NHK会長の重みをしっかり受け止め、放送法に基づきまして公共放送の使命を果たしていくということで引き続き会長としての責任を全うしていきたいと思っております。
○櫻井充君 これだけ国民の皆さんが不信感抱いているわけであって、これは衆議院のときにも公明党の桝屋委員でしたか、少しはその給与、私は高過ぎると思っていますし、返納するとか、そういうような意思はございませんか。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。 ただいまも申しましたように、私としましては、NHK会長の重みをしっかり受け止め、放送法に基づきまして公共放送の使命を果たしていくことで引き続き会長としての責任を全うしていきたいと思っております。
○櫻井充君 堂々巡りなので次の話題に行きたいと思いますが、先ほどの経済の話にもう一度戻って、総理からデフレの問題について言及ございました。そのとおりだと思っているんです。そのデフレの原因は一体どこにあるというふうにお考えでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) このデフレの原因なんですが、このデフレのスタートとしては、一九九七年に消費税を三%から五%に引き上げた際、これは社会保険料も上がったんですが、その後、アジアの通貨危機が起こり、日本における不況そしてデフレがスタートしたわけでございます。 デフレは様々な要因があるわけでありますが、まずは給与が上がらないということであります。そして、金融運営において、これは残念ながら適切な手段を打つことができなかったということもやはりあるんだろうと、このように思います。 デフレから脱却する上において、日本銀行も二回私は判断を間違えたのではないかと、こう思っております。かつて、二〇〇〇年にゼロ金利を解除する、これが早かったということと、二〇〇六年、量的緩和をこれをやめてしまったということも、それぞれタイミングを間違えたという中において、こういう状況、デフレから脱却をする上においては、しっかりマネタリーベースを厚くしていく中において、貨幣を供給する中においてデフレからデフレマインドを払拭をして、つまり、インフレ期待というのは、インフレになればいいという、先ほど甘利大臣からも説明したように、インフレになればいいということではなくて、インフレになるなということがインフレ期待になるわけでありまして、インフレ期待が起こってくることによって初めてお金は動き始めるということであります。 言わば、こびりついたデフレマインドというのは、これを払拭するのはそう簡単なことではないわけでありまして、キャッシュを持っていることが一番判断としていいわけでありまして、なかなか一歩前に出ていかない、設備投資もしなければもちろん賃金を引き上げていくことにもつながっていかないということではないかと、このように思います。
○櫻井充君 改めてですが、これは、じゃ、黒田総裁にお伺いした方がいいのかもしれません。 今回の金融緩和の目的と、それからそれについて目標を立てていたと思いますが、どの程度まで達成できたんでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 昨年四月四日に決定いたしました量的・質的金融緩和は、所期の効果を上げていると思います。 まず、この量的・質的金融緩和というものは、二%の物価安定の目標をできるだけ早期に、具体的には二年程度を念頭に置いてこれを実現するということで、はっきりした、言わばデフレから脱却するということに対する強いコミットメントを示したわけでございます。それを裏打ちするような大量の国債購入その他をやってきたわけでございます。 その結果として、予想物価上昇率は次第に上がってきております。一方、長期金利は大量の国債購入等によって低位に安定しております。結果的に実質金利はどんどん下がってきている、それが経済を刺激して、言わば生産、所得、支出という好循環が回り始めているというところだと思います。 具体的に、物価面を見ましても、生鮮食品を除く消費者物価指数の対前年同月比がこの一月でプラス一・三ということでございまして、もちろん二%の物価安定目標に比べますとまだまだ道半ばというところでございますが、これまでのところ順調に二%の物価安定目標に向けてその足取りをたどっているというふうに考えております。
○櫻井充君 二%の物価上昇についての道筋というのは、どういうルートで物価が上がってきているというふうに判断されているんでしょう。
○参考人(黒田東彦君) これは、昨年の四月四日に量的・質的金融緩和を導入いたしました際に、あわせて、どういったチャンネルで、経路でこれが経済に影響を与え、物価に影響を与えるかということについても述べておりますけれども、まず第一は特に長期金利を上昇しないように低位に安定させるということ。それから、大量の国債を購入していくわけですので、金融機関その他の投資家としては国債以外の投資先、典型的には貸出であるとか、あるいは外債の購入であるとか、その他様々なポートフォリオにシフトしていく、ポートフォリオ・リバランスという効果もあるだろうと。しかし、一番重要な点は期待の転換ということでありまして、日本銀行が二%の物価安定の目標をできるだけ早期に、二年程度の期間を念頭に置いてやるといった強い姿勢を示すことを通じて期待の転換も図っていくと。 長期金利を低位に安定させる、ポートフォリオ・リバランスを進める、そして期待の転換を図ると、この三つのルートが考えられているわけでございまして、これは多くの諸外国の中央銀行が実際上、日本銀行と似たような量的緩和をやっておりますけれども、やはり同じような考え方であるというふうに見ております。
○櫻井充君 よく分からないので、ちょっと日本経済のこれまでの動きをもう一回総括しておきたいんですが、(資料提示)九〇年にバブルが崩壊して、そこまでGDPは順調に伸び続けて、九〇年から九七年に減速はしているけれどGDPは伸び続けました。九七年をピークに実はGDPはほぼ横ばいかむしろ減少するような、上がり下がりはありますが、こういうトレンドになってきています。 この全体的なGDPの動きを見て、これは総理にお伺いしたいと思いますが、なぜGDPが九七年以降伸びなくなってきたのか、これについての御見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 基本的にはデフレ、資産デフレに陥ってしまったということであります。その中において、デフレ経済になる中においては給与も伸びませんし、当然、物の値段が下がっていくわけでありますから、消費は刺激されるどころか、これはどんどん消費マインドは萎縮をしていくという中において消費は伸びていかない、という中において日本は成長していく力を失った。当然、物が売れなければ設備投資も起こらないという状況になってしまった。デフレ経済において経済を成長させていくというのは至難の、特に名目経済はそうなんですが、至難の業になってくるということの証左ではないかと思うわけであります。 現在、我々、この新しい政策によって再び五百兆円、GDP五百兆円も視野に入ってきたと、このように思っております。
○櫻井充君 デフレマインドというのは、これ九七年ぐらいからそういう状況にあったんでしょうか。二〇〇五年を一〇〇としたときに、今は九十幾つだったかな、九八か九九か忘れましたが、今は確かに、ここ数年はずっとデフレ基調だと思います。しかし、九七年からずっとそうかというと、必ずしもそうではないんじゃないですか。
○国務大臣(甘利明君) 私の記憶ですと、たしか政府が公式文書でデフレということを記述したのは二〇〇一年辺りからだったと思います。ただ、事実としてそれより前から始まっているというふうな認識であります。
○櫻井充君 それでは改めてお伺いしたいんですが、これGDPの構成要素が幾つかあります。その中で一番大きいのは、最終的には内需ですよね。全体の六〇%を占めています。この内需が九七年ぐらいからずっと、下の段の青いところですけど、これが横ばいになってきていて結果的にはGDPが伸びないわけです。この内需が伸びない原因は総理はどこにあるとお考えですか。
○国務大臣(甘利明君) 恐らく委員は人口要因ということを言及されたいんだと思います。それも要素の一つにはあります。しかしながら、デフレマインドというのは、これはお金は使わない方が価値が上がるという考え方が世の中を支配します。それが消費に一番跳ね返ってくると思います。
○櫻井充君 全部本当にそこに行き着いていいんですか。私は人口要因の方が圧倒的に大きいと思いますが、その点については、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 人口要因というのは、生産そして消費に大きな影響を与えるのは当然のことであります。しかし、デフレ、インフレについては、それは人口要因とはほとんど関わりがないと言ってもいいんだろうと、こう思うわけであります。 そして、だからこそ私たちは生産性を、一人当たりの生産性を上げていく、一人当たりの生産性を上げていくことによって人口減少をカバーをしていく。あるいは女性の社会参加を進めていく、あるいはまた高齢者になるべく現役で、高齢者の皆さんに頑張っていただく、そしてその人口減少をカバーをしていくと。さらには、今進めているEPA、TPP等を進めていくことによって、国内の消費者は減少していくわけでありますが、アジア太平洋地域の消費者は増えていくわけでありますから、そうしたものをしっかりと取り込んでいくことも大切であろうと、こう思うわけであります。 その中において、このデフレマインドを払拭をするということは、当然これは既に消費が、昨年は消費が事実引っ張ったわけでありますから、その消費が引っ張っていく、あるいは資産効果による消費の拡大、そうしたものを通じてまた更に消費を引き出し、また海外からの投資を呼び込み、日本の経済を成長させていきたいと、このように考えております。
○櫻井充君 後半の方の人口減少社会に対応することについては私も総理と全く同じ考えなんですが、内需が伸びてこない原因がやはり全然違ってきているんじゃないかと。要するに、内需が落ちてきたから需要と供給の関係で結果的には物価が下がってくるということになっているんじゃないかと思いますが、その点について改めていかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そういう論者がおられることも承知をしておりますが、基本的には、言わばデフレに陥っていた、それを言わば今回インフレ目標を作ってそれに向かって今進んでいるわけでありますから、実際デフレから脱却しつつあるのは事実でありまして、人口構成が変わっていないのも事実でありますから、我々の現状分析は正しかったのではないかと、このように思います。 一方、今、櫻井委員が指摘をされたように、人口要因というのもしっかりと私たちも見据えながらその対応、対策も考えていかなければいけないと、このように思っております。
○櫻井充君 私は、ここは多分一番大きな論点なんだろうと、これから先ですね。我々は、やはり需要が増えなかったこと自体が、供給サイド、供給過剰になって物価が下がってきたということだと思っていて、今回の安倍総理の施政方針演説の中にこの少子化の問題についてほとんど言及されていないんです。ですから、それがなぜなのかということが今日よく分かりました。 総理は、これ、中長期的な目標として、我が国の問題として少子化をどう捉えているんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 少子化対策、これはもうずっと我が国が対応してきたことでありますし、安倍政権におきましても重要な課題であります。だからこそ、女性が輝く社会をつくっていく、日本は世界で最も女性が輝く国にしていきたいということについては、社会政策というよりもこれは経済政策として捉えているわけでございます。女性が働きながら子供を産み育てやすい社会をつくっていくために我々は様々な政策を総動員をしているわけでございますから、少子化を軽視しているということでは全くないわけであります。 しかし、デフレが続いていたということについての分析においては、それは意見を異にするところでございます。
○委員長(山崎力君) ちょっとお待ちください。 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) それじゃ、速記を起こしてください。
○櫻井充君 それでは、別な視点からですけれど、結婚している方、家庭の子供の数というのは余りここ何年間か変わっていないんです。ですが、ここにあるように、結婚していない人たちの数というのは物すごい勢いで増えてきていまして、これはちょっと古いデータですが、直近のデータですと、男性だと三五%ぐらい、女性だと二三%ぐらい結婚していないんです。そうだとすると、なかなか子供が増えるということは難しいんじゃないかと思いますが、この点についていかがでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君) 櫻井委員のおっしゃるとおり、少子化の主な要因に未婚化、晩婚化というものが挙げられます。夫婦が持つ子供の数の方は平均して二人、最近ちょっとそれを切って微減してはおりますものの、ずっと二前後を推移しているわけでございます。 そして、結婚しない方にアンケートをいたしますと、結婚しない原因、理由として、出会いがないということと同時に経済的な要因を挙げております。そのほか少子化には、核家族化や地域のつながりの希薄化などによる家庭の養育力の低下や子育て中の孤立感や負担感、家庭生活との両立が困難な職場の在り方等が挙げられるところでございます。なお、雇用形態や収入については、非正規雇用の方が正規雇用の方に比べて結婚を希望する割合や配偶者がいる割合が低いなどの調査結果が挙げられております。 これらに対処するため、安倍内閣では、今まで取られておりました少子化社会対策会議、つまり閣僚級の少子化会議、これは少子化対策基本法によって定められておりますが、そこで今まで必ずしも掲げられてこなかった結婚・妊娠・出産支援を少子化対策の新たな柱に加えまして、今までの子育て支援とそれから仕事と家庭の両立に加えまして、この結婚・妊娠・出産支援というものをしっかりと支援をするという対策を打ち出しているところでございます。
○櫻井充君 今大臣からお話があったとおりなんですが、これ、賃金とそれから働き方です。賃金が六百万円台の方だと、これは三十歳から三十四歳になりますが約八割の方が結婚していて、所得が下がっていくと、ワーキングプアの人たちだと三四%しか結婚できないと。それから、一方で正社員の方だと六割ぐらい結婚されていますが、非正規社員の方だと三割程度しか結婚できていないと。 今、安倍総理の下での諮問会議でいろんな議論なされていますが、ホワイトカラーエグゼンプションのように、残業代をゼロにしようと、そうすると賃金引き下がる方向に行くわけですね。それから、限定正社員の形を取ってくると、正社員ではないような人たちが増えてくることになると、むしろ結婚できなくて少子化に拍車が掛かってしまうんじゃないかと思いますが、この点についていかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 働き方をどう柔軟にするかという検討は確かにこれから行われていくわけでありますけれども、それをすぐかつてのホワイトカラーエグゼンプションと結び付けられるというのはちょっと誤解があろうかと思います。 残業代ゼロ法案みたいなものがかつて喧伝をされましたけれども、時間で測れない、タイムカードで測れない働き方というのはあるわけでありまして、その方が働く方にあっても成果を出しやすいという、そういう点に着目をしてどういう手法があるかということを検討していくわけであります。
○櫻井充君 済みません、よく分かりません。 じゃ、端的にお伺いしたいんですが、今のような賃金の在り方やそれから今のような労働形態というのは、今後、少子化とどういうふうに関係していくのか。つまり、今のような在り方であれば、繰り返しになりますが、私は、結婚したくても結婚できない人たちが増えてきて、結果として少子化になり、更に経済が減速するようなことになるのではないかということを心配しています。 この点について、総理、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) まず、全ての労働者の賃金の底上げをしていくということであります。あわせて、ワーク・ライフ・バランス、働き方とそれから人生設計、私的な時間の使い方をうまくバランスをしていく。全体の柔軟性を考えながら施策に取り組んでいくつもりであります。
○櫻井充君 よく分かりません。具体的な道筋を示していただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 裁量的な働き方というのは、今これ労政審で御議論をいただいております。でありますから、その中において、労働者がしっかりと守られるような形の中において、一方で、例えば年収の高い方々にしてみれば時間で測れないようなそのような働き方もあるんだというふうに思います。そういう議論も含めていろんな御議論をいただくものだと思っています。 それから、多様な働き方、多様な正社員、これはいろんなパターンがあると思いますが、例えば職務というものに焦点を当てた働き方ということになれば、いろいろと今御議論いただいております職務給、つまり、働き方自体同じならば均衡・均等待遇のような形で、同一労働同一賃金のような形の中で、日本は今までそういうような形は導入されてこなかったわけでありますが、職務で測るということになればそのような方向というものが出てくるんであろうと思います。 あわせて、非正規の方々を、やはり待遇を改善していくということは、今も総理からお話がありましたけれども、我々もいろんな政策を打っているわけでございまして、そういう中において労働者の方々の賃金等々も含めて待遇の改善を図っていくと、こういうところに力を入れておるわけであります。
○櫻井充君 済みませんが、どうやって賃金が上がっていくんでしょうか。どうやって雇用が、これは済みませんが、正社員ということにするのか、それとも非正規社員でも賃金を上げていこうとしているのか、それはそれで結構ですが、どういう道筋で改善しようとしているのか。 我々は、繰り返しになりますが、ここは総理と見解違うところだと思っていますけど、需要と供給の関係でデフレが続いていると思っています。それの一番大きな原因は少子化だと私たちは思っています。ですから、その少子化対策をきちんとやらない限りはなかなか難しいので、それをやるからには、まず賃金を上げてくること、それから、雇用体系を変えていってまた正社員が増えてくるか、若しくは非正規社員であったとしてもある程度の賃金を確保できるような社会にしてこないと問題は改善できないんじゃないかと思っているんですが、これは総理です、総理、どうお考えでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今委員は、まず賃金を上げること、いきなり賃金は上がらないんですよ。景気が悪い中にあって、デフレの中にあって、企業が収益を上げられなければなかなか賃金は上がらない。だから、ずっと上がらなかったんですよ。 そこで、なぜ今賃金が上がるようなそういうムードが醸成されたかといえば、まさに私たちの政策によってデフレマインドを払拭をして、現金で、キャッシュで持っているところ、あるいは内部留保をしているところ、それは経営者として判断を間違えているという状況がやっと醸成されつつあるわけでございまして、四月から、今まで全くなかったわけでありますが、やっと多くの企業において賃金を引き上げていこうという機運が醸成されたわけでございます。櫻井事務所におきましても五%も引き上がるんだと、これはすばらしいことだと思いますよ。 そして、その中におきまして、失業率につきましても三・七%まで下がってきたわけでありますし、有効求人倍率につきましても、リーマン・ショック後は〇・四二倍まで落ちていたのは事実でございます。〇・四二倍というのは、言ってみれば、二人の求職者に対して一人分の職以下しかないという状況だったわけでありますが、今やっと一・〇四倍になった。つまり、一人の求職者に対して一人分以上の職があるという状況になってきて初めて、これは労働市場がタイトになってきますから、ある程度の待遇をしなければ人材が集まらないという状況になり始めました。 そういう中において、やっと賃金は上昇していくという状況ができましたから、さらに、しかし今までとは違って、政府も政労使の会議を行い、引き上げるように呼びかけておりますし、また非正規の方々についてもキャリアアップしていくための助成金等々の支援をしていく考えであります。
○櫻井充君 よく失業率であるとか有効求人倍率のお話されますが、リーマン・ショック以降の改善率は、民主党政権も安倍政権も全く変わっておりません。安倍政権になったから急激に改善したということは違いますので、この点だけは指摘させていただきたいと思います。 その上で、じゃ改めて申し上げておきたいことがありますが、本当に今のようなやり方で賃金が上がるか上がらないか。その前に物価だけが上がってきた場合には国民生活が苦しくなるだけじゃないでしょうか。ここに示しているとおり、今は円安になって原材料費が高騰して、例えば、原油価格が上がったから、真ん中にあるように、ガソリン代が上がるとか石油化学製品が上がるとか、小麦粉の値段が上がったからパンやパスタやうどんの値段が上がると、それで物価が上昇してきているわけですよね。一方で、価格転嫁できない中小企業の利益率は上がらないんです。であったとしたら、物価だけが上がっていって賃金は上がるはずがないから、かえって国民生活は厳しくなるんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) じゃ、今まではどうだったかということなんですね。今まで全然、今までずっと物価が下がる以上に賃金は下がったんですよ、デフレの中において。それは事実です。私が述べているのはファクトです。事実、下がっていたじゃないですか。 そして、企業の倒産件数、ずっとこれは高止まりしていたんですよ。そして、それが昨年の水準というのは二十二年ぶりの低水準になったのは事実ですし、この半年間ずっと毎月毎月、企業の倒産件数が減少しているというのも事実であります。それを今私は述べているわけでありまして、円高、円安のことについておっしゃったけど、しかし、行き過ぎた円高でどうなったかということなんですね。主要企業は、製造業はどんどんどんどん拠点を海外に移していたではないですか。それについていけない……(発言する者あり)今もという声がありましたが、そうですか。違いますよ。例えば、東芝は新たな投資を三重県ですることを決定しました。そして、日産自動車も海外で展開しようとしていたのをやめたんですよ。当たり前ですよ。円高だったらどんどん展開しますけれども、円安方向で展開する企業の経営者というのはどうかしていますよね、これは、どう考えたって。それが常識というものですよ。教えてあげますけれどもね。 その上において申し上げますと、しっかりとその中において企業の収益が賃金に結び付いていくようにすることが大切であろうということでありまして、今その努力を重ねているわけでありますし、その結果がだんだん出始めているということであります。
○櫻井充君 先ほどのは経済学的にいうとコストプッシュ型といって悪い物価上昇でして、我々は、実現できなかったじゃないかと言われるかもしれないけれども、ディマンドプル型という良い物価上昇を目指してやってまいりました。それは何かというと、やはり先に需要を増やしていかなきゃいけないんだと思っているんです。その需要を増やしていくためには、高齢者世帯というのはお金を持っていないわけではありません。この人たちは、将来の不安があるからお金を使わないのであって、使えないのであって、その意味で社会保障を充実させてくることが私は大事なことだと思っているんです。 それからもう一つは、勤労世帯はお金がないから確かに買物ができないわけであって、賃金下がってきた分は、我々は子ども手当であるとか高校の無償化であるとか、可処分所得は増やしてまいりました。可処分所得を増やすことによって内需が拡大して、そして需要と供給の関係で物価が上昇してくると、こういうことが好循環であって、なぜならば、こういう好循環であれば企業は利益が上がるし賃金も上がってくるから、だから様々な分野に波及していくわけですよ。 ですから、こういったことを目指すべきではないのかと思っているんですが、この点について総理はどうお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それはまさに税金で取って税金をばらまいているわけですよ。それで、それは言わば一時的な給付にはなりますよ。でも、そんなことをずっとやっていってうまくいくわけがないんですよ。 これは、やっぱりみんなが頑張って生産性を上げて、収入を増やして給料を増やしていく、これが正しい道なんだろうと思いますよ。今やっとそういう道に私たちは入って、政策的効果が出てきているのは事実だろうと思います。
○櫻井充君 済みませんが、じゃ税金を集めて公共事業という形で税金ばらまいているのは自民党のやり方ですね。我々はそういうやり方をしているわけではありませんで、しかもですよ、再配分する際に、今まで高齢者の方が有利に再配分されていたものを若い人たちのところに再配分していこうというふうに変えてきているのであって、それはその税金の使い道を変えているだけの話ですよ。それを、何でもばらまきというふうに言われることそのものが私はおかしいと思っていますが、総理はいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、櫻井さん、今論理をすり替えていますね。櫻井さんは所得をばらまきで補おうということじゃないですか。公共事業は全然違いますよ。まさに社会資本を整備をしていくということなんですよ。これは将来の世代にも残っていくものですよ。それを行っているわけであります。波及効果もあるということであります。
○櫻井充君 私は税金の使い道のところを言っているだけの話であって、所得の再配分機能で若い人たちのところに手厚くしていこうということで何が悪いんですか、逆に言えば。若い人たちの分の可処分所得を増やそうとした努力がなぜ悪いんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、私は再配分機能自体を悪いとは言っていませんし、若い人たちに厚くするのは悪いとは言っていませんよ。でも、でもね、その原資を一体どうするんですかという話ですよ。皆さんはその原資を、新たな富を生み出すということにおいてはうまくいっていなかったんですから、私たちは、まず新たな富を生み出し、その果実をしっかりと分配をしていこうと、正しく使っていこうということであります。
○櫻井充君 新たな富を生む前に、結果的には、また建設国債発行して、それで公共事業から始まってきているわけであって、我々そこは違うと思っているんです。 じゃ、もう一つ、ここでもう一個言っておきますが、先ほど円安、円高の話になりました。今私は指標の中で一番大事なのは経常収支だと思っているんです。経常収支はここ何か月間赤字になっています。それから、貿易の点について私は総理とちょっと認識が違うんですが、円高、円安よりも、今やマーケットが海外にあるので、生産拠点をマーケットの近くに置くというのは私はこれは世界の常識だと思っています。ですから、そこのところを考えてくると、幾ら円安になったからといって、すぐに貿易の量が増えてこないというのは、これは当然のことじゃないかと思っているんです。 いずれにしろ、これ速報値で出てきているのは、これは一月分は入っていませんが、一月の貿易収支は赤字は二兆八千億まで膨らんでいるんです。このことについていかがお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、櫻井さんがおっしゃったように、どんどん日本から外に出ていくのをよしと私はしません。そんなことをやっていたらどんどん日本から雇用が失われますよ。いかにそうしないための戦略と政策が必要なんですよ。私たちにはその知恵があります。ですから、我々は製造業においてもしっかりと、言わばこれはいろんなレベルの製造業はありますよ、しかし、私たちは、しっかりと製造業においてもコア部分については日本に残すように努力をしていきたいし、様々な優遇、インセンティブを与えていきたいと、こう思っているわけであります。 そこで、経常収支についてでありますが、我々、新興国の状況、あるいはまた、輸出企業が価格を引き下げなかった状況等々がございます。今後、我々もしっかりとこの経常収支の動向を注視をしていくわけでありますが、生産性を上げていくことによって、インフラ輸出なんかもそうなんですが、二〇二〇年までに三十兆円に増やしていこうと、こう考えているところでございますが、このように生産性を高めていくこと等々も含めて、しっかりと改善していきたいし、注視をしていきたいと考えております。
○櫻井充君 製造業が海外にどんどん行くことを了とはしておりませんが、一方で、物づくりの質を変えていかない限りなかなか難しいこともこれ現実ではないでしょうか。 要するに、高付加価値のあるものを国内でつくっていくということをやっていかなきゃいけないと思っていて、我々は、その点で自分たちが考えてきたその成長戦略で申し上げれば、ライフであるとかグリーンであるとか、こういったものについて重点的にやってこようといたしました。私は、アメリカは見習うべき点がすごくあると思っていて、これは特許料の特許収入だけで、この特許の貿易収支だけで八兆円もあるんです。ですから、こういうようなものをちゃんと生み出してくるようなことをしていくべきだと、そう思います。 ただし、これは現実的なことを申し上げれば、経常収支は赤字に転落する可能性があるんです。これについては現実、これは現実起こっていることです。結果が全てだとよく総理はおっしゃっています。これについてはどうお考えなんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど申し上げましたように、貿易収支については先ほど申し上げたような要因で残念ながら落ちてきているということでありますし、また、思いのほか伸びなかったということであります。一方、所得収支、今おっしゃった分野において、我々、所得収支について、日本の知財を活用しながら所得収支を伸ばしていくという中において全体の経常収支を改善を図っていくということも当然でございますが、先ほどからの繰り返しになりますが、だからこそ、今、櫻井さんがおっしゃっていた意味なんですよ。つまり、生産性を上げていく、そしてコアの部分、コアの部分というのは非常に付加価値の高いところでありますが、そのコアの部分をいかに残していくかということが重要であります。 それと、やはりこの円高傾向の中において、そこで歯を食いしばって日本に残っていたところもあります。そこは今非常に言わば収益が上がっているのは事実であります。早め早めの展開において海外に、この円高傾向は続くだろうということで海外に拠点を移していたところは、なかなかそれはこの円高が修正される中において利益を享受することができなかったということでありますが、しっかりとこの傾向が続いていくという中において企業が今、戦略を見直しつつあるわけでございまして、そういう中において、経常収支を改善すべく我々も努力をしていきたいと思っております。
○櫻井充君 今までのことを全部総括して、今の金融政策について改めて黒田総裁にお伺いしたいと思いますが、今の方針で間違ってないとお考えでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど申し上げましたとおり、量的・質的金融緩和は所期の効果を発揮しておりまして、その下で、我が国経済は二%の物価安定の目標に向けて道筋を順調にたどっているというふうに思います。したがいまして、日本銀行といたしましては、現在の政策を着実に推進していくことが一番大事であるというふうに思っております。 もとより、内外のいろいろな要因というものは変化いたしますので、これまた量的・質的金融緩和を導入いたしました際にも申し上げましたし、毎回の金融政策決定会合の後のステートメントでも申し上げておりますけれども、上下双方向のリスクというのは常に点検いたしまして、必要があればそれぞれに対応するという考えは引き続き維持しております。
○櫻井充君 最後のところが非常に大事なところであって、今非常に難しいかじ取りなんだろうと思っているんです。そういう点では、できれば柔軟な対応をしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 あとは、退席していただいて結構です。
○委員長(山崎力君) 黒田日本銀行総裁は御退席いただいて結構でございます。
○櫻井充君 最後に、震災からの復旧復興について質問させていただきたいと思います。 政権交代して、震災からの復興というのは随分進んだんでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 復興加速、これは安倍内閣の、日本経済再生、国の危機管理と並んで最重要課題と位置付けてまいりました。そして、全大臣が復興大臣のつもりで政府一丸となって取り組んでまいりました。我々がやってきたのは、確かに復興には時間が掛かります、その掛かる時間をいかにして短縮するか、様々な具体的な加速化措置を講じてきました。 一例を挙げるのであれば、防災集団移転事業、三百三十五地区でやっております。これは、昨年の十二月に着工一二%、そして現在は八七%。今、具体的な成果が現れつつある。ただし、復興はまだ道半ばであると思います。しっかりと加速化措置を我々講じていきたいと思います。
○櫻井充君 現時点での課題は何だとお考えでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 私は様々な課題があると思いますが、やはり現地で、被災地で求められていること、これは住宅再建・まちづくり、そして、なりわい、産業の再生、福島については福島の再生復興であります。
○櫻井充君 大きく言うとそういうことなんですが、現地でいろいろ、私も被災地の人間なので、地域の皆さんと話をしてみると個別具体で随分いろんな問題が出てまいりました。例えば先ほど移転の話がありましたが、もう土地などの整備が終わっていても登記がなかなか進まないものですから土地を購入することができないような問題が起こってきているんですが、これは衆議院で共産党の高橋千鶴子さんが質問されました。これについて手当てするとおっしゃいましたが、どのようなことをされましたか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先週から、随分登記に時間が掛かっている、三か月ぐらい掛かっているという御指摘が衆議院でもございました。それで、これは大変だと思って私も調べさせましたが、そういう事実はございませんで、大規模に団地造成なんかをして大規模にその地元から出てきますと、大体嘱託を受けてから登記まで一か月ぐらいで処理できております。もっとも、通常は、普通、単独で来た場合は一週間ぐらいで終わりますから、大量に出てきた場合には若干時間が掛かるのは事実でございます。 そこで、二十四年度までは、これは気仙沼地区でございますが、六人で処理をしておりました。それを一名増員をいたしまして、先週までは更にそれを増やしまして九名でやっておりました。これ、随時そういう案件が出てまいりましたときには、全国から応援体制を整えて処理をきちっとできるようにしてまいりたいと思っております。
○櫻井充君 現場の町長さんの話とちょっと違うので、これは改めてまた話合いをさせていただきたいと思いますが。 その中で、もう一つ出てきたのは、その気仙沼地区で気仙沼の人が足りないので、例えば大崎なら大崎地区とか、特例でほかの場所で認めてもらえないかという案も出たんですが、この点について御検討いただけないでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 大崎とちょっと気仙沼はまた若干離れておりますので、できれば現地で処理をするのが一番いいと思います。 したがいまして、全国からの応援、現地に集中する、もっとも現地もスペースが必ずしも十分ではないということがございます。したがいまして、今現地の方でもいろいろ場所を手当てをしていただいているようでございますが、何というんでしょうか、そういうような臨機に対応できるように努めてまいりたいと思います。
○櫻井充君 よろしくお願いします。そうでないと、結局のところは借金もできないというか、そうやってどんどんどんどん遅れていくものですから、この手のことをきちんとやっていただきたいと思います。 それから、資材高騰に対していろんな意見が出てきておりまして、公共事業関係は公共事業関係でかなり手当てしたつもりなんですけれど、まだまだ十分対応できていないんじゃないかという声がありますが、この点についていかがでしょう。
○国務大臣(太田昭宏君) 資材の高騰、そして入札不調、人の不足、こうしたことが言われて、本当にここはしっかりできるようにということで努力をしてきているつもりでございます。 一番公共事業の資材価格の高騰で問題になりますのは、その資材価格の高騰がタイムラグによって働いている技能者たちの賃金等の関係性が出てくるというようなことでありますけれども、タイムラグで不利益が生じないように上昇分を発注者が適切に支払うという様々な措置をとりました。契約時においては、最新の価格を反映できるようにと、タイムラグはなくすようにと。そして、契約後においては、高騰したことについてスライドさせていくように。そして、資材がかなり遠隔地から来るという場合がございましたものですから、その運搬費等の追加コストをやるというような措置をとらさせていただいているところです。 なお、これは非常に大事な問題でありますので、注視して対応しなくちゃいけないと思っております。
○櫻井充君 大臣、それは我々の政権のときにも、実は一年に一回の見直しを三か月に一回の見直しに変えましたが、それでも追い付かないので、最終的には設計変更できるようにしたんです。だけど、現場の人たちと話をしてみると、設計変更までして現実の相場まで引き上げることがなかなかできていないというふうに言われているんですが、そういうような話というのは伝わっていないでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) ロットを大型化したり、そしてまた、そういう意味では設計変更も含めて、また、防潮堤を始めとして二次製品を使うとか、様々な措置をとらさせていただいておりますので、そうした設計ということについても硬直的にならないようにということが大事だというふうに心得ています。
○櫻井充君 いずれにしろ、こういうことが入札不調の原因などになっているので、きちんとした対応をお願いしたいと思います。 それからもう一つ、同じように、グループ化補助金というのがございます。これは、財務省と相当議論して私つくらせていただいた制度ですが、この補助金の、結局は申請したときと今度執行する際で相当価格差が出てきていて、本来であれば七五%の補助率なんですが、七五%ではなくて六割程度とかひどい場合には五割程度の補助にしかならなくなってきているんです。これだとなかなか再生ができない、復興できないんじゃないかと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) このグループ補助金でありますが、できるだけ地元の事業者の方々、かさ上げ等々に時間が掛かったりして工事が遅れてしまう、こういったことにも丁寧に、そして柔軟に対応できるようにということで、繰越しが認められない事業者への再交付を始め、特別な措置を実施して期間的に延長してまいりました。その結果として、委員御指摘のように、交付決定後から事業着手まで、資材価格が高騰いたしまして、補助金申請時には見込んでいなかった費用の支払が発生して、結果として自己負担が増加し、実質的な補助率が下がってしまう事業者が存在しているのは事実であります。 このため、被災地で特別に措置しております高度化融資によりまして、資材高騰等によります負担増加分に対する長期二十年無利子、そして据置期間五年での被災事業者に配慮した貸付けを実施するとともに、被災事業者の売上げ回復に向けた無料アドバイス支援であったり、展示会出展支援等の措置も行っているところであります。
○櫻井充君 済みません、これは、公共事業はこれは設計変更が認められて、グループ化補助金はなぜ設計変更が認められないんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) グループ補助金におきましても、年度内の契約額の変更でありましたら変更申請によります計画変更は可能であります。ただ、今申し上げましたように、繰越しを行った案件につきましては、財政法上、補助金額が繰り越された金額の範囲内に制限されているため、増額の計画変更ができないことになってしまっております。 こういった点も念頭に置きながら、どのような措置が今後できるか、関係省庁とも相談して検討してまいりたいと考えております。
○櫻井充君 被災地は復興特区になっていて、別に財政法に縛られることは私はないと思っていて、あとは財務大臣が決断していただければできるかと思っているんですが、麻生大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の御質問ですけれども、年度内じゃなくて繰り越しておりますんで、一回決算が終わっているような形になっているのをまた途中で変更するというのは、それはちょっとそんな簡単には、特区だからそれだけ別に認めろと言われても、ちょっとなかなかそんな簡単にはいかぬので、ただ、現実は結構厳しいことになっておりますのは現場からの話でよく聞いておるところでもありますんで、今年度の分と含めて検討するとか、いろんなことを検討させているのが現実です。
○櫻井充君 実は、まだまだ地場産業が元の収益まで戻っていないんです、売上高も戻っておりません。一度失ってしまったたなは、取引先企業はそう簡単に見付けることができなくて、元々低かった利益率が今の状況だと更に低いわけですよね。七五%の補助率でもやっとやれるかどうかのところに対して更に補助率が下がってしまったら、ここまで補助をしたけれども結局は再興できなかったら私は意味がないんじゃないのかと思っているんです。 そういう意味では、財政法上そういう縛りがあるかもしれないけれども、私はその当時、震災の直後に財務副大臣をやらせていただいて地元に約束したのは、お金がないから復興ができませんということは絶対にならないように努力をしてまいりますということを申し上げました。是非、復興特別法人税前倒しして、その分ほかのもので補填したりとかするぐらいであれば、こういったものに対してもう少し手厚くするとか、減税しないで、そういう手当てが必要じゃないかと思いますが、その点についていかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど申し上げたことの繰り返しで恐縮ですけれども、一回決算が終わっている分がありますんで、その分でもう一回やるということになりますと、繰越明許して翌年に繰り延ばした、そこも終わった、それまた一年たっていますんで、そういった意味ではこれは二年ということになったり、いろんな形で複雑になってまいりますんで、これをどんどんどんどん特別だから特別だからというと、来年もなんという話になるとちょっとなかなかまた難しいんで、これちょっと簡単に、一存で変更させていただきますと申し上げるほど事は簡単ではないと思っております。
○櫻井充君 財務省におりましたからよく分かりますが、あの当時も個人の財産形成を税金を使ってそういうことはできないと言われたので、知恵を出して、グループ化して、結果的には個人に流れるようにシステムをつくっているわけですよ。だから、そこは大臣の知恵があれば何とでもなるものじゃないかと、私はそう思っておりますので、期待していますので、よろしくお願いしたいと思います。 最後に、今回ここで議論させていただいて、安倍政権の考えている経済運営と我々の考えている経済の対策というのは少し違うということが分かりました。それは何かというと、やはり需要が落ちていることが最大の原因だと我々は思っています。ですから、一番大きいのは少子化だと思っていますし、それから生産年齢の世代の賃金が下がっていることや、高齢者の人たちが安心して暮らせないという、社会保障の充実などの方が我々は大事じゃないかと思っていましたが、今日そこについて御理解をいただけなかったというのは非常に残念だと、私はそう感じました。 ただ、日本経済が再生できるように最大限また努力をしていただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で櫻井充君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、小川勝也君の質疑を行います。小川勝也君。
○小川勝也君 民主党の小川勝也でございます。櫻井政調会長に引き続いて質問をさせていただきたいと思います。 総理、連日お疲れさまでございます。クリミア半島の情勢も緊迫しておりますし、周辺諸国が日本海にミサイルを発射するということで、内閣総理大臣の重要な責務、そして極めて高い緊張感の下で毎日過ごされておるということを、若干ではありますけれども、知り得る立場として総理に敬意を表させていただきたいと思います。 大変お疲れの中、今日からまた参議院の予算委員会ということで御理解をいただいて論戦にお付き合いをいただくわけでありますが、我々の国は国会を持つ民主主義国家でありますので、御容赦を願いたいと思います。 TPPから議論させていただきます。 甘利大臣もお疲れのところ、度々の御出張お疲れさまでございます。アメリカに飛び、シンガポールに飛び、帰ってこられました。体調はいかがでしょうか。シンガポールでどういう議論をされてこられたのか、概略をお伝えをいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 体調をお気遣いいただきありがとうございます。体調大丈夫でございます。 シンガポールで私が度々申し上げましたのは、各国、特にP4の国が関税撤廃一〇〇%が目標だという認識でおられる、それは、それを目指すということは確かに書いてあることではありますけれども、市場アクセスというのは、物品だけじゃなくて、それ以外のアクセスの改善もあるしルールの改善もあると、トータルにバランスよく野心を上げていくことが大事だということを主張いたしました。その論点の中で、日本の事情は農産品の五品目についての衆参の国会決議があると、そういう中で我々は最大限適切なこのTPPの趣旨に沿ったハンドリングをしていくということを申し上げた次第であります。 結論として、TPPは決裂も漂流もせず、次に向けての確かな一歩になったというふうに思っております。
○小川勝也君 大筋合意からはかなり遠いという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 大筋合意の中身がどういうものを指すかという定義がないのでありますけれども、一般的に大筋合意と呼ぶにはまだ距離があるというふうに思っております。
○小川勝也君 私どもの国が国会で決議をした、いわゆる農産品の関税を守るということと、いわゆるそのまま日本がTPPに参加をするということがかなり遠いんじゃないかと理解をしているところであります。 これ、あれですか、日米がいわゆるバイで並行協議を続けながら、いわゆるその他の部分で大筋合意をするという結論も可能性としてはあるんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 日米協議がなぜ大事かといえば、これは各国共通している思いですけれども、TPP参加国のうちの経済規模で日米で八割を占めます。八割の国が基本的に合意をしていけなかった場合には、TPP自身がそう内容のないものになってしまうという認識だと思います。そこで、日米間でバイの協議をしております。これは、日本とアメリカに限らず、日米以外にも他の十か国と同様の協議をしていきまして、そこでは市場アクセスがどうしても中心になります。そして、全体会合と併せて、日米協議の決着と全体会合の決着が平仄を合わせるようにしていかなければならないというふうに思っております。
○小川勝也君 TPPは後で議論しますけれども、情報が国民や我々に開示されないという特殊性があります。そんな中で、限りある報道の中の事実をこの前提として議論することになろうかと思いますけれども、関税分野で日本が納得できる状況にないということが分かるわけであります。 冒頭、我々も批判をいたしましたけれども、自動車等の、いわゆる入口で入場料を高い額を払って参加をし、私たちの国は関税分野でアメリカがもっと日本に配慮してくれるというふうに考えて今日まで交渉してきたんじゃないかというふうに拝察をするわけでありますけれども、甘利大臣、間違っておりますでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) TPPに入ります前になぜ日米の交渉をしたかといいますと、TPPの規約の中に、新規加盟国は既加盟国、全ての加盟国の了解を取るということがあります。そこで、アメリカだけではなくて全ての国と協議をいたしました。アメリカは、その際に、日米間の懸案事項について粗ごなしをしたいという申出がありました。そこで自動車の協議になりました。入会をしますときに日米首脳会談がありまして、前提条件の確認をいたしました。 つまり、聖域なき関税撤廃を前提とするのかしないのか。これは前提としないということが確認されました。ただし、それはあらかじめ自分でこれは駄目だからねと確保するのではなくて、それは交渉の中で結果として出てくるものであるということも確認された次第であります。
○小川勝也君 そうしますと、ここまでのところで、日本が望む高い関税のまま日本がTPPに加入することについてアメリカの理解が得られていないということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) どの国も、現状のままでTPPを妥結するということはできないと思います。
○小川勝也君 一ミリとか一センチとかいう議論があります。そんな中で、総理の靖国参拝の後、日米関係を懸念する様々な雑誌や書籍の見出しが躍っています。週刊誌を材料に予算委員会で質問するわけにはいきませんけれども、大変ビハインドがあるのではないかというふうに思っています。 この交渉と日米の関係、外務大臣にお尋ねをいたしますけれども、どういう状況の中で日米のバイの会談を余儀なくされているんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、総理の靖国参拝ですが、この真意につきましては既に総理が談話という形で発出しております。国のリーダーとして、国のために尊い命をささげられた方々に尊崇の念を示す、そして不戦の思いを誓う、こうした思いを談話という形で発出しております。 まず、この談話につきましては、外務省としましても国際社会にしっかりと理解をしてもらわなければならないということで、既に八つの言語に翻訳し、百二十か国にこの談話を発出し、八つの国際機関にもこうした談話を送り、説明をしております。我が国の外交政策、そして歴史認識は変わらない、六十九年間に及ぶ平和国家としての歩みは変わらない、こうしたことをしっかり説明をしてきております。 そして、日米関係ですが、昨年一年間を振り返りましても、二月の首脳会談以降、普天間の飛行場移設問題等、実質的な具体的な進展が積み重ねられています。二月七日の段階で私自身も日米外相会談を行わさせていただきましたが、その際に、昨年一年間の実績を改めて確認し、今年もまた引き続き防衛協力のガイドラインの見直し等協力を進めていく見通しを確認した次第です。両国とも揺るぎない日米同盟の存在を確認いたしました。 それ以外にも、今年に入りまして日米の間においては、シリア問題ですとか中東和平ですとかイランの核問題ですとか、こういったグローバルな課題においても具体的な協力の実績が積み上がっています。こうした揺るぎない日米同盟を背景としてTPP交渉も進めていくことになると存じます。 是非、日米で協力しながらこの議論をリードしていかなければならないと思っていますし、是非、日米で協力して包括的な高いレベルの経済連携、妥結に向けて努力していくことになると考えています。
○小川勝也君 甘利大臣はアメリカからシンガポールと飛ばれたわけでありますけれども、アメリカもタフだと思います。外交交渉を担当して、アメリカはシビアでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 一言で言えば、なかなかタフであります。こっちも負けずにやっているつもりです。
○小川勝也君 たまたまここに見出しがあって、「キレるアメリカ、ビビる日本」。こういう状況の中で国益を懸けてTPP交渉をするのは、時間というか、季節柄どうなのかなと私は思うわけであります。 安倍総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その「キレるアメリカ、ビビる日本」って、それ意味が全く私分からないんですが、まあ所詮、所詮週刊誌ですからね。 基本的にTPP交渉というのはそう簡単な交渉ではもちろんありません、各国が自国の国益を懸けてぎりぎりの交渉をするわけでありますから。その中において、特にGDP一位の米国と三位の日本が、日本は遅れてTPP交渉に参加をいたしましたが、事実上、TPP交渉をアメリカとともにリードする、議論をリードする立場であったことは間違いないんだろうと思います。 特に、物品アクセスだけではなくて、ルール等については日本はある意味優等生でありますし、アジアの国々との関係においてもアジアの国々を説得できる立場は日本であったことは間違いないんだろうと、このように思うわけでありまして、アメリカもこの交渉の中において日本を必要としているわけでありますし、その中において日本と米国が時には協調しながら、協調しながら議論を引っ張りますし、しかし、日米のバイの会談になればそれぞれ国益がぶつかるわけでありますから、しかし、その際、私たちが約束をしておりますように、守るべきものはしっかりと守り、そして攻めるべきは攻めて国益にかなう最善の道を目指していきたいと、このように思っております。
○小川勝也君 国益を追求することに異論を挟むつもりはありませんが、今、パネルで掲示をさせていただいております。(資料提示)TPPを推進しますということで政権を獲得されたわけではないことを肝に銘じていただいて、このポスターを見てやむにやまれず自民党に投票した方々もたくさんいるという前提で、TPP交渉にどう臨んでいくのか、総理の決意を改めてお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) このポスターは衆議院選挙のときのポスターだと思いますが、その際、私どもの公約、「「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、TPP交渉参加に反対します。」と、これ、右側のポスターには一応書いてありますね。しかし、それぞれの地域において、これは最終的な言わば交渉参加するかどうかということ、基本方針はこの方針、これが我が党の公約と言ってもいいと思います。別途J―ファイルには書いてありますが、これが公約であることは間違いないわけでありまして、そこで、聖域なき関税撤廃ではないということを昨年の二月の首脳会談で確認をし文書を交わした中において、党としてもその方向でいこうということであったわけでございます。 自民党というのは自由な議論ができるわけでありまして、地域あるいは議員個人としての考え方を党とは別に述べることもあるわけでございますが、党の公約は、まさに最大公約数としての公約についてはしっかりとそれも書いてあるということではないかと思います。
○小川勝也君 農業分野が心配をしているということで今日は質問をさせていただきますが、実はTPP交渉というのは農業とか関税の分野だけではありません。二十一の作業分野というふうにパネルを掲げさせていただいておりますけれども、この二十一項目という内容がどういうものであるのか、そして国民にどのぐらい理解されているのか。甘利大臣、どういうコメントあるでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 二十一それぞれの分野でそれぞれを担当する交渉官が各項目ごとに交渉しているわけであります。この二十一全分野を分かりやすく解説しようといってできる人は本当に少ないんだというふうに思います。担当交渉官ですら自分以外の分野を詳しくということは承知していないと思いますが、その中で、出せる情報の範囲内、これは各国ともそこに悩んでいる一つではありますけれども、協定に反しない範囲内で機会を捉えて極力情報発信をしてきたつもりでありますし、これからもしていこうと思っております。
○小川勝也君 例えば情報公開の話でありますけれども、これは決議の中にも当然書いてある内容であります。たまたま情報に接したわけでありますけれども、マレーシアの方々から様々な情報が提供されるケースが多いと思っております。 マレーシアのカウンターパートでありますムスタパ大臣は情報公開についてどういう方針を国内に示されているか、御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) ムスタパ大臣からは、私的に話をしましたときに、各国どういうふうにやっているんだろうかと、それが悩ましいというお話を伺ったことはあります。そして、彼は、TPP交渉の情報開示のルールの範囲内でいろいろ政府広報等を通じて情報発信をされているというふうに承知しております。
○小川勝也君 アメリカ合衆国ではどういう状況でしょうか。
○国務大臣(甘利明君) USTRのフロマン代表以下、次席以下の交渉官も含めまして、交渉が終わったときに情報開示ルールの範囲内で記者会見をされたりあるいはホームページに掲載をされているというふうに承知しています。
○小川勝也君 マレーシアでは国会に情報を提供したり、合衆国ではいわゆる多国籍企業の利益を共有するいわゆる営利企業の責任者には開示をするという情報もあります。これは虚偽の情報でしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 各国が取られる手法について私が立ち入ったコメントをすべきではないと思いますが、少なくともこのTPPの情報開示に関するルール違反についてはアメリカは極めてナーバスになっておりまして、日本のあるメディアが、前々回でしたか、会合終わった後、情報をリリースしたことに対して直ちにクレームが来ました。それは別に日本政府から発信されたものではないということで誤解は解けましたけれども、そのアメリカでありますから、このルールに極めて厳格に対応していくというふうに思います。
○小川勝也君 衆議院、参議院で決議をしたわけでありますが、参議院の決議の第七番目に情報公開について国会で決議をしているわけであります。 大筋合意から終結に向けてどういう道筋があるのか、私でさえ全く分かっておりませんけれども、情報公開からいわゆる批准までどういうスケジュール感あるいは手続感なのか、お教え願いたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 基本的に、批准をする際には条約案として詳細が出るわけでありますが、そこでは詳細な情報が開示されると思います。それ以前には、基本的にそのテキスト等の機微な部分について公開することはまかりならぬというルールになっております。 ただ、各国が妥結した後に、多少なりとも情報公開をしたいという機運が高まって、加盟十二か国全てでこの部分まではいいという合意ができれば、その部分については情報公開がなされると思いますけれども、まだ今後の展開については、現状では、機微なもの、それから二国間で交わされた情報等は一切開示はしていけないということになっております。
○小川勝也君 日本ではほとんど情報開示、公開がなされておりませんので、国民の理解も全く進んでいないと思います。今後の大きな課題だと御認識をいただきたいと思います。 林大臣、このいわゆる聖域、農業分野、もう耳にたこができるほどアクセスされておられると思いますけれども、国会がなぜこの農業分野を設定したのか、知り得る範囲で御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 今お示しいただいたこの五分野でございますが、これは国会の決議でございますので、こちらであれこれ詮索して解釈するのはいかがかと思いますが、これ六年前にオーストラリアとやはりFTA交渉に入るときも同内容の決議になっておりますので、恐らくはこういう分野が一番農業を持続的にやっていく上において大事な分野であると、こういうふうな御認識の下に決議がなされたんでないかと、こういうふうに受け止めております。
○小川勝也君 大臣、御理解いただいていますけれども、やはりこれは食料安全保障ということなんですよね。独立国を維持するために、やっぱり食料を自給するということが非常に大事なわけであります。ですから、この五項目というのが聖域化されているわけであります。 次に、私の選挙区北海道でありますけれども、北海道はTPP反対の色が全国で最もきつい都道府県の一つであります。なぜ北海道が大反対なのか、林大臣に御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 北海道よりは山口県の事情の方に私、通じておると思いますが、これはもう農水委員会でも小川委員と何度もやり取りをさせていただいておりまして、我が国のまず農業生産額の一割、一二%、これを北海道は占めておるということで大生産基地であるということ、それから農業とその関連産業、加工して、そして販売をされると。したがって、二次産業、三次産業においてもこの農業の関連の産業が非常に大きくて、地域の重要な基幹産業になっていると、こういうことでございます。 したがって、昨年三月十五日でございますが、内閣官房が中心となって統一試算というのを出したときに、これ極めて粗っぽい仮定ですが、全部関税を即時撤廃した場合の生産額の減少三兆円と、こういうふうに試算をしておりますが、その中で、特に北海道の場合は畜産、米、そこに挙げられていただいておりますように、てん菜、小麦等の生産やその関連産業に大きな影響が及ぶと、こういうふうに考えられますことから、今委員がおっしゃったような地元の方の状況というのがあるのではないかと考えております。
○小川勝也君 御説明をいただきましたけれども、この図の中で、例えば小麦、砂糖、乳製品のうちいわゆるバター、脱粉、チーズなどという、あるいは業務用はほとんど競争力がないわけであります。米の一部であればブランド米ということで消費者に棚から選んでもらえる、こういう分野があるわけであります。 じゃ、牛肉の中での北海道の特殊事情、林大臣、御理解いただいていますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) ちょっと御通告がなかったものですから、どういう趣旨でということでもう少し限定していただけるとあれですけれども、特殊事情、牛肉における特殊事情と。 多分、まず酪農で牛乳を作られた後、いわゆる乳雄といいますが、これを食肉用にということがあるということをおっしゃっておられるのかなと思いますが、いかがでございましょうか。
○小川勝也君 まあ五十点ですね。 いわゆる酪農から肉に回される母牛もいますけれども、いわゆるところの、生まれたときに牛乳を搾れない雄も生まれるわけですから、その雄も牛肉になります。黒毛和種というのはA5、A4というランクの高い牛肉で、日本でしか生産できないというわけではありませんけれども競争力が高いんですが、輸入牛肉と競合しやすいのが北海道のいわゆる牛肉であります。 私たちは、北海道の農業は関税がなくなればほぼ壊滅をいたします、ですから大反対をいたしますけれども、そのためだけに反対するわけではありません。 厚労大臣と消費者担当大臣にも御通告を申し上げました。参議院による決議の二番目、これに食の安心、安全、消費者がどういう懸念を持っているのか、御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) TPP交渉は、もう委員御承知のとおり、内閣官房の中でTPP政府対策本部、これをつくって政府一体で取り組んでおります。 厚生労働省は、今おっしゃられました農林水産委員会、衆参で決議をいただいておるわけでございまして、食の安全性が損なわれないようにということ、これに関して国際基準、また科学的知見、これを踏まえた上でしっかりと今まで取り組んできております。これからもその点取り組んでまいりたい、このように考えております。
○国務大臣(森まさこ君) 食品安全委員会と消費者庁を担当しております立場から御答弁を申し上げますけれども、食品の安全の確保、これが国の最も重要な責務の一つでもありますし、消費者からも、毎日食べる食品が安全なものであるのかと、きちっと今まで国で保証されている基準に基づいているのかどうかということが関心事でございます。 そういう基本的認識の下、科学的知見に基づき、食品安全委員会の方での、また消費者庁での表示の問題等必要な措置を講じているところでございますが、TPP交渉においてもその認識は変わることはありませんので、食品の安全が確保されるように、関係省庁とも連携をしながら交渉に臨んでいるところでございます。
○小川勝也君 御答弁をいただきました。 この決議のところには具体的に文言が入っておられませんけれども、私のところにも具体的にいろいろな心配の声が寄せられています。米国などで使われています牛の成長ホルモンについてであります。通告がちょっとしておりませんでしたけれども、森大臣から言及をいただければと思いますが。
○国務大臣(森まさこ君) 通告をいただいておりませんので、御指摘の件については調査をして答弁をしたいと思います。
○小川勝也君 この五品目が守られないということになりますと、いわゆる独自基準で私たちの国で食の安心、安全、子供たちと未来をしっかり守っていきたいという政策が行使しにくくなるという懸念があるわけであります。 ですから、食料の安全保障、そして主権、未来の国、これが大事なTPPに係る内容でありますので、一ミリ、一センチとは申し上げません、しっかりこの国会決議を守るということで、安倍総理大臣から御答弁をお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国会決議、衆参の国会決議をしっかりと踏まえて交渉を進めていきたいと、このように思っております。
○小川勝也君 甘利大臣にお尋ねをいたします。 アメリカ合衆国が日本の農産物の関税等で妥協をしてこないという情報が大変強まっています。ということは、いわゆるTPPに加入するハードルが極めて高いという私は理解でありますけれども、そのとおりでよろしいでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 日米交渉は決してハードルが低くはありませんけれども、不可能だというふうには思っておりません。日米双方とも議会やステークホルダーからの強い要請があるというのは同じ事情であります。 私どもは、衆参の農水委員会における決議を重く受け止めて、いかにして整合性が取れるかと、その中でどう日米が歩み寄るか、今苦労をしながら交渉に、タフな交渉に臨んでいるところであります。
○小川勝也君 自民党の皆さんも同じ思いだと思いますので、この聖域を守るという前提ではない交渉の妥結あるいはTPPへの参加はないということで御確認をさせていただきたいと思います。 次の質問に入ります。 このTPPを意識して、農政の政策は大分転換するようであります。TPPをにらんでということと農業関係予算あるいは政策との整合性について、林大臣にお尋ねをいたします。
○国務大臣(林芳正君) これは委員とも農林水産委員会で何度かやり取りさせていただいたことでございますが、農業従事者の減少、高齢化、さらには耕作放棄地の増加等々がある背景の中で、このTPP交渉いかんにかかわらず、国内農林水産業の活性化を図っていくことが極めて重要な課題だと、こういうふうな前提の下で、官邸にも創造本部、農水省の中にも推進本部を置かせていただきまして、昨年十二月に政府として農林水産業・地域の活力創造プランとして取りまとめたところでございまして、この中で、農政の改革や予算ということを前提にして作ってきたということでございます。
○小川勝也君 今答弁にもありましたけれども、官邸からも様々な圧力が来ております。産業競争力会議、あるいは民主党政権時代の農業者戸別所得補償政策が良かったという農家の方々に大変大きな不安が今渦巻いています。米のいわゆる岩盤部分が一万五千円から七万五千円になり、なくなっていく……(発言する者あり)七千五百円になっていくということで、大変米農家の方が不安に思っておられると思います。この不安を大変林大臣も理解されておられると思いますけれども、どのように払拭をされるおつもりでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) まず、産業競争力会議等でございますが、私自身も出席をさせていただいておりますし、江藤副大臣、事務方も出席し、いろんな方の声を反映させるように努力をしておるところでございます。現場の声も踏まえながら先ほどのプランを決めさせていただきまして、いろんなことを決めましたが、農業というのは基本的には一年一作という原則がございますので、実行するのは今年が元年と、こういうことになるわけでございます。 したがって、今委員から御指摘のあったような御不安がなるべくなくなっていくように、しっかりと説明をし情報提供を進めるということが必要だと思いまして、ブロック別、それから都道府県別、お地元の北海道は広いものですからかなり地域別に細かくやらせていただきましたが、合計六十回やりました。また、うちから職員を派遣して市町村レベルで説明会もやっておりまして、二月中旬時点で千三百回ほど開催をしておるところでございます。さらに、やっていきますといろんな質問が出ますので、あらかじめ、こういうようなたくさんよく出る質問のようなものについては用意をした回答を広く配布したりすると。それから、農林水産省のホームページにもそういうものを掲載して、こういうものについても随時更新を図っていきたいと、こういうふうに思っておりますが、農林水産業の場合はやっぱり現場とのキャッチボールということになりますので、今からどんどんどんどん進んでいくそのたびごとにこのキャッチボールを細かく丁寧にやっていきたいと考えております。
○小川勝也君 農業者の人口があれほど減少し、高齢化が進んで後継者がいないという不安、それは共通理解であります。しかし、今回、私が今申し上げたような農政の転換や、次に議論いたしますけれども、飼料米を作れという政策がまさに農業者の将来展望を打ち砕いて離農を促進をするんじゃないかと、こういうふうにも思う次第であります。 米をいわゆる飼料用米に転換をするという政策は若干急ぎ過ぎで大変問題があると考えておりますけれども、林大臣の御認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) まず、背景といたしましては、これは残念なことだと思いますけれども、この五十年間で我々日本人がお米を余り消費しなくなったということが背景にございます。昭和三十七年がピークだったというふうに記憶をしておりますが、一人当たり年間百十六キロ消費していた、それが直近ではちょうど半分ぐらいになってきたと。これを今更、今から元へ戻すというわけにもなかなかまいりませんので、一方で水田をフル活用しなければならない、こういう中で需要のあるものを作っていただこうと、こういう中の一つに餌米ということがあるわけでございます。 まさに米でございますので、主食用米と同じような栽培方法や農業機械、こういうもので生産が可能でございます。したがって、平成二十年から実は餌米の生産への支援の仕組み、導入してきて、だんだんだんだん生産量が増えておりまして、平成二十年では〇・八万トンだったんでございますが、これが二・三、八・一、十八、十八ということで、二十五年産は十一・五万トンまで増やしてきたと、こういうことでございます。 さらに、畜産側、先ほど畜産のお話もいただきましたが、トウモロコシを実は一千万トン輸入をしているわけでございまして、これと同等の栄養価があると評価をされておりますので、価格がこの輸入トウモロコシと遜色のないものになれば、牛にどれぐらい混ぜられるか、豚の飼料にどれぐらい混ぜられるかということを現在の水準で計算しても四百五十万トンの潜在的な需要があると、こういうことでございます。 こういう潜在的な需要がありますので、生産拡大、利用促進、これを図るために、低コストで省力的な栽培技術、多収性専用品種の導入等いろんなことをやっていかなければならないと、こういうふうに思っておりますので、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。
○小川勝也君 餌は食料安全保障の面で大事な役割を果たしていますので、しっかりと政策転換ができればいいんですけれども、大変早急で、現場の混乱が予想されます。委員会でもしっかり議論をさせていただきたいと思います。 林大臣にはちょっと通告しておりませんけれども、予期せぬ場所で豪雪の被害がありました。これは一昨年も様々なケースがあったわけでありますけれども、今年のやつはハウスの被害が本当に甚大であります。今までの法律、仕組み、それからそれ以外、できることできないこと、いろいろあろうかと思いますけれども、最大限、生産者の方々がまた営農ができるように御配慮をいただきたいと思いますが、林大臣から御答弁をいただきます。
○国務大臣(林芳正君) 今まさに委員からおっしゃっていただきましたように、余りふだん雪の降らないところで随分大きな降雪があったということで、私も山梨にちょっと視察に行ったんですが、雪が大体これぐらい降るだろうということをやっぱりマックスを見越して強度を計算されてハウスを建てられる、そこに三倍もの雪が降ったと、こういうことでございまして、かなり甚大な被害が出ておるということと、それからハウスを建てられる方というのは、もう釈迦に説法ですが、わざわざ設備投資をして市場に早く出荷をする等の非常に工夫をされておられる先進的な担い手という方が多いわけでございまして、こういう方、大変に大事に、農業を継続していただけるように復旧経費、今までは壊れたハウスの撤去費用というのは対象になっていなかったんですが、こういうものも加えて、被災農業者向け経営体育成支援事業により支援を行うことにいたしました。 この補助率十分の三ということでございますが、これについても、今環境省の方でも別途事業があるようでございますし、それと組み合わせて、なるべく農家の方の自己負担が少なくなるように追加の対策を打ちたいと、こういうふうに思っておるところでございます。
○小川勝也君 どうぞよろしくお願いいたします。 資料の十一ページを御覧いただきたいんですが、先ほどの櫻井委員とほぼ同様の話であります。経常収支の中で貿易の部分がマイナスになっているということであります。今、林大臣から餌をたくさん輸入しているのでこれを国産に置き換えようという話であります。 次の議題は木材を自給したいということでありますが、特に建築用の木材、どのぐらい輸入している数字になっておられますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 木材の輸入額でございますが、平成二十五年の数字でございますけれども、木材全体の輸入額、これ一兆二千百六十一億円ですが、チップの輸入額二千百七十七億円を除きますと、建築用等の木材輸入額は九千九百八十四億円ということでございます。
○小川勝也君 民主党政権のときに森林・林業再生プラン、これは民主党の手柄にしたいわけでありますけれども、実は木の伐期ということがちょうど巡ってきていますので、必然だと謙虚に申し上げたいと思います。しっかりと林大臣と国交太田大臣と提携をしていただいて、その後をしっかり受け継いでいただいていると思いますが。 今日は、高性能林業機械のいわゆる図案といいますか、パネルを持ってまいりました。昔のチェーンソーでがしがしという林業から大きく様変わりしようとしています。この高性能林業機械の導入について、林大臣、取組をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 林業の成長産業化のためには、需要の方も大事でございますが、今委員がおっしゃっていただいたように、供給サイドですね、やっぱり立木を効率的に伐採、収集して運搬する体制、これを整備することが大変に大事でありまして、それによって生産コストを下げていくということでございます。 農水省としても、森林整備事業等を通じて現地の実情に応じた簡易で丈夫な林道等の路網の整備、これに支援を行うということをやっておりますのと、それから高性能林業機械の導入に対して支援を行っているところでございます。 高性能の林業機械の保有台数、平成十年度が千九百六十一台、これが二十年度に三千八百二台、二十三年度に五千八十九台と伸びてきておりますので、こういうことを更に加速をすることを通じて生産性の向上を図っていきたいと、こういうふうに思っております。
○小川勝也君 今日は持ってきませんでしたけれども、今までキャタピラーの付いた車両が多かったんですが、これはヨーロッパのやつはタイヤなんですね。だから、タイヤの付いたもので速い速度で山の上まで上がっていくというのがいわゆるこの高性能林業機械の登場の基盤でありますし、効率化の要であります。そのために、やはり路網、作業道の整備が重要だということを改めて林大臣から御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) まさに今おっしゃっていただいたように、簡易で丈夫な林道というのが大事になってまいりまして、この路網の整備に対しては支援を行っておるところでございます。 路網の密度ですが、一ヘクタール当たりまだ十八メートルということで、ドイツがこれは百十八メートル、同じヘクタール当たりですね、オーストリアも八十九メートルと、こういうところでございますので、やはりこれを引き上げていかなければいけないということでございます。 傾斜が、この森林の傾斜が中程度、十五度から三十度の森林においては、車両を用いて間伐等の施業を行う場合の指標ですが、やっぱり七十五メートルぐらいの路網密度、これを目標としてやっていきたいと考えておるところでございます。
○小川勝也君 今、現政権でも大変力を入れていただいていますCLTという、クロス・ラミネーティッド・ティンバー、こういう言い方ですけれども、ちょっとどういうことなのか、御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) ありがとうございます。 クロス・ラミネーティッド・ティンバー、直交集成板といいまして、何枚か貼り合わせて使おうということで、縦横をクロスに貼り合わせて、三枚、五枚と貼り合わせることによって非常に強度が増すということで、委員も御案内のように、ヨーロッパでは八階から十階ぐらいまでのもののいわゆる内装だけではなくて構造材、普通、鉄骨で組むようなところもこのCLTを使って全て木材で造ると、これ、今出していただいたものですが、そういうものがございますので、我が国でもこれを普及させることによって木材の需要を大きく伸ばす一つのものになり得るんではないかと、一生懸命推進しているところでございます。
○小川勝也君 私は決して西洋かぶれではありませんけれども、いいところは見習った方がいいと思っているんですね。ですから、林業機械はドイツ、オーストリー、そして建築なんかは、これはオーストリー、スイス、イギリスの例も書かれております。 今日わざと持ってきたのはこの上の二件、これは今世界で最も有名なCLT建築の一つと呼ばれておりますチューリヒのタメディア本社ビル、何と設計をしたのは日本人、坂茂先生、これは総理の成蹊高校の後輩であります。こういうのが日本でもどんどん建ったらいいなと思っているんですけど、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国においても、こうした新技術をどんどん活用して木材需要が創出されていくことによって豊富な森林資源の循環利用が図られていくわけであります。 私も父親から地元で六十町歩、山を相続したわけでございますが、資産価値はゼロでございまして、もう杉が六十年ぐらいたっている。しかし、なかなか取付け道路もない中で厳しいわけであります。 せっかくそうした資源があるわけでありますから、こうした森林資源を活用していくことは美しく伝統ある山村を次世代に継承していく上で大変重要なんだろうと思います。 今後、建築物の実証や建築基準の見直し等を進めて、CLTの活用、普及に努めてまいりたいと思います。
○小川勝也君 今日、私は山村振興のためにわざわざ嫌な数字を持ってまいりました。国立社会保障・人口問題研究所の二〇四〇年の人口推計です。総理の地元であります下関市が十九万七千人、長門市が二万二千人ということになっております。いわゆる二〇一〇年から三十年間で長門市においては五七%になるという厳しい数字であります。そんな中でも、今総理から御答弁ありましたように、山を元気にするというのは日本全国でやった方がいい政策だと思います。 そこで、今総理からもクロス・ラミネーティッド・ティンバー頑張ろうというお話でございました。法律やら技術やら設計やら、まだ大変なことがたくさんあろうかと思いますけれども、太田国交大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) CLTの活用促進、私、極めて重要だというふうに思っています。 これが一般的に建築物で活用できるようにするためには、今、小川先生指摘のように、日本は地震が非常に、これ安全率を高めなくちゃいけませんし、火災という点もあります。だから、ヨーロッパでできているのと違うところは、地震対策を施さなくてはいけない、そして火災というこの二点。 ここで今、実験や技術的検討に取り組んでいます。個別に国土交通大臣の認定ということで、実は今月に高知県で三階建ての共同住宅ができ上がるという、非常にこれはモデルになるというふうに思っています。 平成二十八年度早期をめどにCLTによる建築物の基準を策定するとともに、基準や設計事例等について関係団体と協力してこれが進んでいくという体制を整えたいと、特に耐震ということを中心にして今実験をさせていただいて、急ぎたいと思います。
○小川勝也君 ありがとうございました。 風下のハウスメーカーでも、国産材を供給されるのであれば使いたいという声がたくさんあります。しかし、今いわゆる川上の話をさせていただきました。路網を整備して高性能林業機械で効率よく材を供給していただくとして、まだまだいわゆるユーザーまで届くところにまでは様々な施策が必要だと思います。国産材復活に向けて、林大臣の決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 木材の自給率、一時一八%近傍まで下がったところが、今二割を超えて二〇台の後半まで上がってきたところでございまして、まさに今委員がおっしゃっていただいたように、供給サイド、現場を強くするということと、それから需要サイド、今CLTの例を出していただきました。そこと、今木材利用ポイントなぞもやらせていただいておりますが、これ併せてしっかりと成長産業化にしていくことによって、この林業、元々戦後間もない頃に、はげ山という言葉があったときから植林をしていただいて、まさに今伐期に入っていると、こういうことを冒頭おっしゃっていただいたとおりでございますので、しっかりと成長産業化に向けて頑張ってまいりたいと思います。
○小川勝也君 サステーナブルディベロップメントという言葉がありまして、いわゆる持続可能ということであります。木材というのは大変有り難いものでありまして、切っても植えればまた生えてくるということでありますので、六十年で成長するとすれば六十分の一を毎年切ってもいいということになります。私たちの国は資源がない国でありますので、この木材をフル活用して国を富ましていく、大事なことだと私は思っています。 そしてもう一点、十一ページ、資料を見ていただきたいと思います。いわゆるアベノミクスには光と影があって、一番つらい話は、櫻井さんから話があったように、いわゆる原材料と化石燃料を輸入しているということであります。化石燃料を輸入して、企業も工場も大変ですけれども、一番大変なのは家計です。 化石燃料はどのぐらい輸入していますでしょうか、茂木大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) 化石燃料の輸入額、二〇一三年が二十七・四兆円でありまして、震災前の二〇一〇年と比べまして約十兆円増加をいたしております。
○小川勝也君 これはいろいろと論争が衆議院でもあったはずであります。原子力発電施設が止まっているから、化石燃料の輸入が増えた分はゼロではありません。しかし、おおむね八十円から百円になったという為替の関係で、いわゆる輸入の数字が増えているはずであります。総理、そこまでは間違いないですね。
○国務大臣(茂木敏充君) ベースの部分、二〇一〇年から二〇一三年で、原子力発電、これを化石燃料に置き換えることにおきまして三・六兆円、輸入額増えております。この要因分析を行いますと、そのうちの七割部分、これが化石燃料の輸入量の増加によるものであります。そして、二割部分、これが化石燃料の国際価格、これの上昇による部分であります。そして、一割部分、これが為替の変動要因によるものであります。
○小川勝也君 余り議論をしたくないわけでありますけれども、化石燃料をたくさん輸入して発電をしているわけでありますので、いわゆる為替レートが円安に振れれば、その額が多くなるのは間違いないことだと思います。 アベノミクスでいわゆるデフレからの脱却をするということに反対はいたしません。しかし、付随して、できることはしていく、今できることだけではなく、未来に向かってやらなければいけないこともしっかりやっていくことが大事だと思っています。それが省エネルギーであります。 私は北海道であります。北海道はいわゆる積雪寒冷地でありますので、巷間言われているとおり、いわゆる個人住宅の断熱が進んでいます。ですから、部屋の中が、暖房を使っているからもありますけれども、暖かい。 昔読みました鴨長明の方丈記には、家造りは夏を旨とすべし。これは多分、京都のいわゆる盆地の夏の暑さを考えて、通風が大事だよということだと思います。しかし、そのときにはエアコンがありませんでした。今私たちの国は、いわゆる北から南まで暖房と冷房でエネルギーを使うわけでありますので、まさに高気密、高断熱の家が求められているのではないかというふうに思っています。 そんな中で、断熱を表す熱貫流率、U値というのがあるんだそうです。大変なじみのない言葉でありますけれども、太田国交大臣から御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 熱貫流率、U値でございますが、熱の伝えやすさを表す指標でありまして、今回新たに策定した住宅の断熱基準に採用されているということでございます。熱が外にどれだけ出るかという率で、その率を使ってこれから考える。だから、外に出る率ですから小さい方が断熱が良いと、こういう基準でございます。これまで床面積当たりからのということを考えていたQ値というのがありましたが、これから、外に出るという、断熱の問題ということを重視しようということでU値を使うことにしたところでございます。
○小川勝也君 この断熱の性能の中に、壁とサッシがあるわけであります。パネルでもお示しをさせていただきますけれども、ドイツが先進事例であります。前任の国土交通技監がこのいわゆるドイツにおいてのフェアに参加をして情報を持ってきてくださったようでありますので、大臣にも御報告が行っているかと思います。菊川技監がドイツの先進事例の断熱とサッシや建材のフェアに行って情報を収集してきたかと思いますけれども、ドイツと日本のこの基準の違いについてどのような御認識でしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 地域の気候や生活習慣を踏まえて省エネの基準の策定というのは大事だと思いますが、ドイツでは全室を昼夜連続で暖房してエネルギーの消費の七割が暖房であるのに対しまして、日本では一部屋だけ時間を限って暖房しているということで、エネルギーのうち暖房の割合は相対的に低く、給湯や照明などのエネルギー消費が多いという傾向がございます。 そういう意味では、これから住宅自体をゼロエネルギー住宅といいますか、スマート住宅といいますか、そういう形を取っていくということで、部屋ごとではないという形を取る住宅というのがこれからの方向性だろうというふうに思います。
○小川勝也君 今資料の十番でお示しをしておりますとおり、家庭用のいわゆる冷房、一九八〇年からは家庭用で七倍、業務用で四・五倍、大変冷房を常態化して使うような国になりました。例えば、自動ドアで冷房、冷気が逃げるということも含めて、もっともっとエネルギーに配慮した建築とか設備にすべきだと思います。 私ども民主党は、手前みそでありますけれども、エネルギー総合調査会の提言素案をまとめる中で、それは、今エネルギー基本計画の議論の最中でありますけれども、いわゆる原発をどうするのか、あるいは化石エネルギーを利用するエネルギーはどうするのか、自然再生エネルギーはどうするのかという項立ての中に、省エネルギーということで住宅断熱の部分をしっかり一項出させていただいております。 二〇二〇年に向けて、エネルギー基本計画の中で省エネを住宅設備にどう取り入れていくのか、新しい基準を今検討中だと思います。今大臣からもお話がありましたとおり、冷房をするので断熱が必要なのは北の寒いところだけではないという、その現状認識に立ってしっかりと取組をしていただきたいわけでありますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 省エネということも極めて重要ですし、そこで住宅に太陽光あるいは外断熱等々を使いましてマイルドな部屋の環境、それから、最近は特にヒートショックで命を失うということが多かったりしますから、そうしたことが非常に大事で、その方向性を住宅全体について二〇二〇年という目標を定めたところです。 昨年六月の閣議決定されました日本再興戦略におきまして、二〇二〇年までに新築の住宅・建築物につきまして段階的に省エネルギー基準への適合を義務化する。段階的というのは、初めにオフィスビル等の非住宅、それから大きい住宅というふうに段階的にということでございます。標準的な新築住宅におけるゼロエネルギー住宅化を目標にしております。 今後、この方向に向かいまして技術開発、あるいはまた、大工さんとか中小工務店さんはまだそういうことの技術的なものにちょっと足りないところもありますので、それを応援をするというようなことも含めて、財政的な支援も含めまして計画的な環境整備に取り組んでまいりたいと思っております。
○小川勝也君 先ほど持続可能という言葉も使わせていただきました。化石燃料を輸入しなければならないのは我々の国の宿命だろうというふうに思います。これから円安になるのか円高になるのか分かりませんけれども、今すぐ効果は発揮できなくとも、省エネルギーというのは我々の国の重要な産業だと思います。 かつて、オイルショックから自動車を中心に省エネで私たちの国の経済を牽引したと言っても過言ではないというふうに思います。今、高性能林業機械とともに、ドイツの断熱、あるいは様々な建材の技術なども御紹介をさせていただきました。省エネは大事な日本の宝、基幹産業であるという御認識の下、総理のリーダーシップを期待をしたいわけでありますけれども、総理、一言ございますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 省エネルギーの推進は、エネルギーの供給の安定化に大きく貢献するとともに、事業者のエネルギーコスト削減や生産性の向上にも直結をしております。我が国の成長の点からも大変重要であります。 これまで省エネ努力が行われてきた産業部門だけではなくて、今委員がるる御紹介をされたような家庭やビルなどの民生部門には大きな省エネ余地があると認識をしております。省エネ型の家電や高性能な建築材料の導入を促進する省エネルギー対策を進め、徹底した省エネ、省エネルギー社会を実現していきたいと思います。 特に今委員が例として紹介をされました家の断熱材等々においては、例えば北海道においては木材の断熱材等についてのドイツとの協力による開発も進んでいるというふうに承知をしておりますが、そうしたものも支援をしながらしっかりと取り組んでいきたいと思います。
○小川勝也君 資料の中に、日米の住宅資産の比較というのを載せさせていただきました。これはいい数字がありませんでしたので、早稲田大学の小松先生からお借りをしたものであります。 御案内のとおり、日本のサラリーマンは住宅を買うために大変な過酷な働き方を余儀なくされます。もっと言うと、住宅ローンを返すためと子供の教育費のために一生働くと言っても過言ではありません。もし、今、国産材の利用とか、いわゆる住宅の質を高めるという話もさせていただきました、住宅がもっと適正に資産として評価されることになれば、我々のいわゆる働き方あるいは暮らし方、あるいは生活の中のゆとりも大きく変わっていくはずであります。 住宅の質の向上は、前田武志先生とともにずっと議論をさせていただいたところであります。国産材の利用、高気密、高断熱、住宅の価値を高めるということで、最後、太田大臣の決意をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) これはもう党を超えた、日本の将来のエネルギー、そしてスマート住宅、スマートシティー、そしてその中に高齢社会ということがありますから、スマートウエルネス住宅ということが全体的なエネルギーということにも極めて重要な課題であるというふうに思っておりまして、今日議論させていただいたことを更に進めたいと思います。
○小川勝也君 終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で小川勝也君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、足立信也君の質疑を行います。足立信也君。
○足立信也君 民主党の足立信也でございます。 来週になってきました、東日本大震災から三年でございます。あのとき、この委員会室で参議院の決算委員会、テレビ中継されていました。私は、社会保障と税の抜本改革の、一体改革ではありません、抜本改革の議論をやっている最中にあの地震が起きました。私は、そこで、これは政治家として一つの試練だろうと思いまして、制度や法律ができるまでには時間が掛かる、今やれることは、自分の力だけでやれることは何なのかということに取り組み始めました。 パネルを一番、お願いいたします。(資料提示)これは、オールジャパン十九組織三十六団体と書いておりますが、被災者健康支援連絡協議会というものでございます。総理、冒頭なんですが、これはいつ頃できた組織だと御認識でしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 被災者健康支援連絡協議会は、東日本大震災発生後の平成二十三年四月に日本医師会が中心となって医療関係の七団体が組織した協議会であり、議員は協議会の顧問であったというふうに承知をしております。
○足立信也君 これは先ほど、顔の見える関係で何とか支援したいという思いで、三月十六日に個人的な関係で人を集めていきました。今は議員ではございませんが、衆議院の藤田さん、仁木さん、そして参議院の川合さん、梅村さんという方々と始めました。三月十九日には東京と名古屋から医薬品等を十二トン、米軍のヘリを使って被災地に搬送させていただきました。その手足になっていただいたのが、このメンバーの中にはありませんけれども、医薬品卸業の方々でございます。 そこで、四月二十二日、独立組織として協議会が設立され発足し、政府の被災者生活支援特別対策本部から協力要請を受けました。発足時の団体は七団体でございます。まずは医薬品や衛生品の搬送、そして各構成団体からの派遣ということでやってきたわけでございます。 二番のパネルを。このことは、当時情報が錯綜しておりまして、一つの情報を集める場所をつくる必要がある、その地方からの要求に基づいて我々のところで調整をし、そして関係団体へ働きかける、関係省庁に働きかけるという形のものでございました。 ところで、これは政府としては、その後の協力要請、この団体に対する協力要請というのは続いているんでしょうか、やられているんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘のこの協議会は、東日本大震災の被災者の方々の健康確保を支援するため、政府からの協力要請を受けて被災地への医師の派遣などを行ってきておりまして、足立議員はこの協議会の顧問として当初より支援を続けてこられたというふうに承知をしておりますが、これまでに岩手県、宮城県、福島県など被災地からの要請に応じ延べ五百八十九人の医師を派遣をしており、直近半年間でも四十七人の医師を二県に派遣するなど、その活動は継続をしているというふうに承知をしております。
○足立信也君 私がお聞きしたのは、派遣は今も続いているんです、午後になるともう少し詳しくこれをやりたいんですが、政府からのこの協議会に対する協力要請は続いているんですか、あるいはしておられるんですかという質問をしているんです、安倍政権として。
○国務大臣(田村憲久君) 足立委員が被災者健康支援連絡協議会の顧問もされて、大変立ち上がりから御努力をいただいておるということは御承知をいたしております。 今総理からお話がありましたとおり、今もなお直近半年間で四十七人の医師を、今福島と茨城県であります、二県になっておりますけれども、派遣をいたしておるということでございますので、そういう意味では、継続して我々も、財政という意味でもいろいろと支援をさせていただいているということもございますから、重ねて、この連絡協議会とともに、いろいろと対応させていただいておるということであろうと思います。
○足立信也君 これは、発足した四月二十二日、私が官邸にお連れをして、当時の対策本部長、被災者生活支援特別対策本部長から協力要請されましたし、その後、大臣二名から、平野大臣そして小宮山大臣から要請書というものが出されております。 私がお聞きしたのは、安倍政権においては、この協議会への協力要請というものはどのような形でされているんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 昨年三月に地域医療再生交付金、これ宮城県のでありますけれども、ここから一千六百万円交付というような形でございますから、財政的なそのような裏付けも含めて、国からのお金が宮城県を通じて行っているということでございますから、重ねて申し上げますけれども、この連絡協議会の方と我々政府の方と協力をさせていただきながら、地域の医療というものをしっかりと支えるべく支援をさせていただいておるということであります。
○足立信也君 協力要請は行っていないんではないかというような答弁に聞こえます。 実はこの会議、当初は一か月に一回、そして二か月に一回、三か月に一回という形で延ばしてきましたが、我々の政権時代は、平野復興大臣あるいは藤田厚生労働政務官、梅村政務官等出席しておりましたし、御案内のように、私もほとんど出席しております。 安倍政権では誰一人政務三役が出席しておりません。そして、要請も今の答弁ですとほとんど分からない状況です。なぜ出席しないんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 厚生労働省が出席していないというわけではございませんでして、事務方を含め、こちらの方には出席をさせていただいております。
○足立信也君 先ほど人数の話がありましたが、皆さんにお知りおきをしていただきたいので正確に申し上げますよ。医師会からは、JMAT、JMATⅡの二千三百七十三チーム、実人数で医師が四千五百八十八人、延べ人数にすると、看護師、薬剤師、事務方合わせて五万人以上です。それから、大学は七十六大学三千二百六十七名、歯科医師会は歯科医師一千三十名、これはほとんど身元確認に大変な労力を払われた方々です。それから、薬剤師会は六千三百二十六人、看護協会三千七百七十人。これ全体として十万人以上、被災地にほとんど自分の意思一つでやってきたんですね。そこに対して、政権が替わった後、実は私、なぜこの問題を取り上げたかというと、今の政権は、我々一生懸命働いて、派遣してそこで働いていって被災地のために頑張っているのに、応援してくれる気があるんだろうかということなんですよ。 もう一度お聞きします。正式に政府として協力要請をされているか、そしてなぜ政務三役が、先ほど厚生労働省のことだけおっしゃいましたが、平野復興大臣もこの会議に出席していますよ、なぜそうしないのかということをもう一度教えてください。どうしてなんでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) どういう意味合いでおっしゃっておられるのかちょっと私もよく理解できない部分はあるんですけれども、継続して政府としては、当然のごとく初め要請いたしております。それは民主党政権のときにあったわけでありますけれども、その後継続して政府としては、その要請に基づいて我々もそこには関与しているわけでございますので、どういう意味合いでおっしゃっているのか、ちょっと私なかなか理解できないです。
○足立信也君 パネルにありますように、これは厚生労働省だけではなく、当然復興庁、それから総務省、文部科学省、環境省、これらの方々も毎回会議に出ておられますよ。でも、そこで、これテレビ会議もやりながら、被災地三県の方ともそのまま生の顔を見ながら話合いをしていることなんです。私は、なぜここに出席しないのか、明確な意図があるのか、それとも、このことが私は現地で頑張っている人たちにやっぱり相当な勇気になると思って言っているんですよ。そのことで、今どういう意図か分からないとおっしゃいましたが、過去の野田政権時代の二大臣は文書で要請している。その後、これ一体どうなったんだろうという気持ちなんですよ。そこのところを復興大臣でも結構です、お答えできませんか。
○国務大臣(根本匠君) 私も今これ見せられて、推測で物は語れないと思うんですね。私もあのとき被災地におりました。そして、薬の卸し、この連絡協議会の皆さんが大変な御尽力をいただいた。あの被災直後に恐らくこの協議会ができて、委員がおっしゃるように、ということでうまく対応し、復旧に尽力していただいたと思います。 我々は、例えば住宅再建・まちづくりについても、生業、なりわいについても、個別の具体的なテーマで関係省庁を挙げて今復興に取り組んでおります。そして、健康、生活面でも、例えば被災地で医師不足あるいは看護師不足の問題がある。これは我々そういうテーマについては厚労省とも十分連絡を取り合いながら、そしてきちんと関係省庁から成るタスクフォースもつくっていますから、その中で具体的に取り組んでおります。 いろんな受皿、方法があるかと思いますが、その意味では、この連絡協議会の趣旨、それを生かして我々は、ステージ、ステージによって対策が異なりますから、そこは我々、具体的な対応、復興に向けての支援、これをやっているつもりです。
○足立信也君 このことはほとんど認識されていなかったような印象を私は受けますので、午後、この休憩時間を挟んでもう一度認識新たにしていただいて、さらに、予算面について、あるいは災害対策基本法について私はお聞きしたいと思いますので、以降の質問は午後に回させていただきたいと思います。
○委員長(山崎力君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十三分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(山崎力君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 平成二十六年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。足立信也君。
○足立信也君 午前に引き続いて質問させていただきます。 午前中の質疑では、この被災者健康支援連絡協議会に対する内閣の認識が田村大臣以外はちょっとほとんどないのかなという印象でございますけれども、まずはこの協議会に対する予算というものについて改めてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 被災者健康支援連絡協議会でありますが、我々、野党の当時に現場に入らさせていただいたときも、医師不足等々いろんなお話をお聞きしたときに、この連絡協議会が非常に機能されておられて大変力強い、そういうような協力をいただいておるというお話をお聞かせをたくさんいただきました。そういう意味では非常に被災地にとっては強力な力を発揮された、そういう連絡協議会であろうと思いますし、今もまだまだしっかりとその機能を果たしておられるというふうに思います。 その上で、政務三役の話が出ました。これ、二十三年までは民主党政権下でも政務三役が必ずと言っていいほど出席されておられたんですが、二十四年はさすがに業務自体がスムーズに動き出したということもあって出席の方がなかったわけでありまして、二十五年もその流れの中で政権交代した後も政務三役が出席はしていないわけでありますけれども、ただ、課題として新たな課題もまたいろいろあろうと思いますから、必要に応じて政務三役も出席をさせていただこう、このように思っております。 その上で、今予算の話でありますが、昨年三月に一千六百万円、先ほど申し上げましたが、交付をされております。これ、地域医療再生基金からでありますが、その後、更なる要望、今いただいていないところでありますけれども、更なる御要望をいただければ、それはそれでまた対応をさせていただきたい、このように考えております。
○足立信也君 地域医療再生基金を使えるように我々の政権のときにしたんですが、これは二十七年度までだと思います。その後はどういうふうに考えられているんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今取り立てて二十七年度以降予算組んでおるわけではございませんので、今すぐにどれだというような話じゃありませんけれども、必要であればそこはいろんな工夫をさせていただかなければならないというふうに考えております。
○足立信也君 後で質問します。私、賛同しかねますが、新たな財政支援制度ということで、基金をつくる医療法の改正であります。是非そこを使えるようにしていただくのが一つの手かなと、そのように思います。 そこで、これ、官民挙げての取組で、オールジャパンと書きました。根本大臣がステージによって変わってくるとおっしゃいましたが、だからリハビリテーション関係者や臨床心理士等が入ってきているわけですよ。七団体、当時はチーム足立と呼ばれる方もいらっしゃいましたが、三十六団体まで広がっているわけですね。これ、皆さん共通認識として、来るべき大災害のときも結束を約束しているんです。 そこで、昨年も要望いたしましたけれども、災害対策基本法上、中央防災会議の委員、これは総理が任命することになりますが、この協議会の会長を是非とも私は委員に入れていただきたいと、そのように思うんです。昨年も要望しましたが、いかがでしょうか。
○国務大臣(古屋圭司君) お答えさせていただきます。 今委員御指摘のように、中央防災会議は災対法の施行令によって二十六人、そのうち閣僚が十八人ですので、四名がいわゆる指定公共団体の代表者、そして四名が学識経験者、その中に強いて言うと医療関係者は今、日赤の代表が入っておりますね。 二十五年の三月に決定をいたしまして、二年間が任期でございます。医療関係者からもこの連絡協議会についての御要望もいただいておりますが、残念ながらそのお話聞いたのがこの指名直後だったものですから、あと一年ほどありますので、この連絡協議会の御要望というものもしっかり配慮をしながら、来年二十七年度にはどういったメンバーを入れていくのがいいのかというようなこともしっかり検討していきたいというふうに思います。
○足立信也君 実は、この被災者健康支援チームからこの協議会が発足するまでの過程、会議の状況、あるいは官邸からの協力要請等、午前中話題になりましたが、NHKがそれを映像で撮っているんです。一度も報道されていないんですね。なぜかと私聞きましたら、うまくいっていることは報道する価値がないと言われたんです。こんな姿勢でいいのかと。私どもは、この方々はやっぱり被災地のことを思って一生懸命尽くしているんですね。それも真実です。それを伝える必要があると思います。 最後になります。 総理、先ほど私、午前中から要請しております。まず、協力要請をしっかり安倍政権としてもしていただきたい。それから、課題が生じた場合には政務三役も出席していただきたい。その点についてだけお答え願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど田村大臣から答弁させていただいたように、既に現在も活動していただいているわけでありますから、今後ともしっかりとやっていただきたいと、このように思いますし、政務三役については、先ほど大臣からやはり答弁したように、よく考えていきたいと思います。
○足立信也君 次は、消費税問題について質問したいと思います。 私は、事業者にとっては消費税は預り金であって、そして、事業者が、払う消費税から、支払った消費税から、預かった額が多い分は納税すると。これ、少ない部分は当然還付があるだろうというのを、私はそういうふうにあるべきだというふうに考えます。 まずは、資料、パネルの三をお願いします。 ところが、医療界や介護の団体から、この控除対象外消費税の中に損税が発生しているという訴えがもう何年も続いています。 そこで、まず第一に、今度の三%増税分、この対応を厚生労働大臣の方からまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 今回の三%分は関係者の方々とも議論をさせていただきながら、診療報酬改定の中で一・三六%ということでございますけれども、これをそれぞれ、それぞれによって違うわけでありますが、例えば医科であれば、初診、再診等々でこういうものを付けさせていただきます。つまり、基本的な診療報酬の部分で付けさせていただきながら、これに対応をさせていただくということであります。
○足立信也君 私は、今回の三%増税分というのはそれなりに、医療の分野、介護の分野、そして障害者福祉の分野、納得はしているんです。問題はやっぱり過去分ですね。 平成元年、九年に消費税対応分としては上乗せが診療報酬にされましたけれども、五%になって以降、自公政権で御案内のように四回連続診療報酬はマイナス改定されているから、当然のことながら、医療や介護の関係者は損税となっていると主張するわけですね。 過去の部分としての控除対象外消費税のうち、いわゆる損税、赤で書いているところですが、は存在しないという、税制上、考えているんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) これ委員も御承知のとおり、消費税を上げたときに、それぞれの診療報酬の中身におきまして消費税対応分というものを付けさせていただいておるわけでありますが、多分、委員おっしゃられたのは、その後改定の中において本体部分もマイナスの時期があったではないかと、そういうときに、実際問題この消費税部分、損税部分が生まれているのではないかというような御質問だと思いますが、そのときにはそのときの、例えば賃金でありますとか物価でありますとか、経済情勢に合わせて診療報酬改定をしたわけでありますので、そういう意味では、損税といいますか消費税部分をどこかで差っ引いたというような下においての診療報酬改定をなしたわけではないと。 ただ、医療関係者の間では、そのところが非常に、消費税部分がどこに行ったか分からないというようなお声があることは我々も承知をいたしております。
○足立信也君 ということは、のみ込んでいるということは、医療や介護は消費税非課税だけれども、実際は保険料やあるいは自己負担として消費税分を払っているんだという認識でよろしいでしょうか、国民は。
○国務大臣(田村憲久君) 医療は非課税でございますので、そういう意味では最終的にお支払いになられた自己負担分、それから保険者等々が支払われる分から、言うなれば消費税という形で税を取っておるわけではないわけであります。 ただ、一方で、今委員がおっしゃられたように、それぞれの段階では当然課税されておられるわけでありまして、例えば医療機関等々にいろんなものを納入された方々は自分のところの売上げの中から消費税部分を税として入れておると。その値段が掛かったものが医療機関がお支払をされておられるということで、損税というものが生まれるというようなお話であったというふうに思いますので、その部分に関しましては診療報酬の中において対応をさせていただいておるということであります。
○足立信也君 総理から、私、国民の皆さんに説明してほしいんですけれども、消費税非課税であるといいながら、実際は診療報酬の中にのみ込んでその部分は払ってもらっているという今説明でした。医療関係者はそう思わない方が多いわけですね。 今の説明を国民の皆さんに正確に言ってほしいんですよ。非課税なんだけれども保険料や自己負担の中で消費税分は皆さんに払っていただいていますと、そういうことを明確におっしゃれますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、ただいま田村大臣から御説明をさせていただいたわけでありますが、一九九七年に消費税三%から五%に引き上げていく上においても、これは医療者側と話をいたしまして、それは非課税にするのかどうかということについても話したわけでございますが、それに更に遡ること消費税をつくった導入時においてもそうでございますが、その中におきまして、言わば診療報酬の中においてそれは見ていこうということになったというふうに承知をいたしております。
○足立信也君 私が申し上げたのは、国民の皆さんに、非課税なんだけれどもその分は負担していただいているんですということをはっきり申し上げた方がよろしいんではないかということを言っているわけです。その点をもう一度御答弁願えませんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば診療報酬、つまり技術料として診察したりすることにはもちろん消費税は非課税でございますが、病院をつくったり様々な材料費等々については、これは消費税が掛かるわけでございます。 その負担をどうしようかということをそもそも消費税導入の際に議論になったわけでございますが、それは、言わば消費税ということについては非課税にするけれども、そうした費用が掛かるわけでありまして、そこは御理解をいただきながら診療報酬という形で補填をしていこうということが決まったということでございます。
○足立信也君 先ほど総理は、薬や医療機器のことで、その分は入っているとおっしゃいました。ですから、それ以外の部分で損税が生じているというのが多くの団体の意見です。これは納得していません。それから、国民の皆さんも、非課税と言われながら実際はその報酬の中に入っているんだと今説明されると、国民の皆さんも納得できないと私は思うんですよ。 そこで、私は、この分野を課税にするという多くの団体の要望があります。そして、ゼロ税率、これは私は反対です。非課税のまま、世界中そうなんですから、非課税のまま、先ほど冒頭に申し上げたように、足らざる部分は還付するという方式がやっぱり私は正しいんだろうと思います。 そこで、できれば財務大臣、税のことですので財務大臣だと思いますが、カナダの公共サービス機関リベート制度ございますですよね。この概略、そして、私は日本で導入したらどうかと思うんですが、その点についていかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、お尋ねのカナダの公共サービス機関のリベート制度ということの説明でしたけれども、いわゆる公益団体などが医療や教育などの非課税サービスの提供を行う際に仕入れに係る付加価値税につきましては、国が一定割合は還付するという制度であります。このうち、公営病院に対する還付がヘルスケアリベートと呼ばれているということを承知をいたしておりまして、国分の付加価値税が八三%、州分の付加価値税が八七%となっております。 いわゆる、昔、日本でもゼロ税率という話があったと承知をしておりますが、ヘルスケアリベートというのを、これを仮に日本で導入することになりますと、還付によって国や地方公共団体においては多額のこれは減収を招くことになるのは間違いないと思いますが、医療を含みます社会保障のために必要な財源を確保するというところが必要になりますので、そこをどうするか。また、リベートの申請をしていただくことになるんですが、これは消費税額の正確な計算が必要になります。 したがって、現在消費税の免税対象になっている事業者である医療機関が約七割ぐらいありますかね、七割の医療機関につきましては消費税に係る記帳というものをきちんとやっていただかないかぬという事務が新たに発生することになる。 したがいまして、そのもし仮に事務ができるということになるんであれば、今小規模の医療機関においては、地方の診療所等々はこの事務負担を配慮して、所得税、法人税に関しては、これは概算で経費を計算することを認めるという特例制度がありますので、それを見直さないと論旨が合わないということになろうということになりますので、これはいろんな問題が発生するということははっきりしております。
○足立信也君 先ほど田村大臣三%のところでおっしゃらなかったんですが、資料五に書いてあります。今回、医療経済実態調査でやっぱり一番大きなのは、その他課税費用というのが数値がしっかり出たということなんです。これは、いただいている消費税分、それから事業者ですね、この場合は医療機関ですが、払っている消費税分ってかなりクリアになったんですよ。今の事務的なことを云々おっしゃいましたけれども、割とクリアになっている。そして、それは持ち出し分が多い、歯科医師会では一・二三%、あるいは医師会は二・二%損税だと、そのように言っているわけです。 これは、自民党の議員の中にもこの非課税還付方式を取るべきだという方はいらっしゃいます。是非とも私はその形が成立できるように頑張っていきたいと、そのように思っている次第です。 そんな中で、先ほど新しい基金の話がありましたが、現場の人間はこれが損税になっていると。しかも、規模の大きな、経費の掛かるところほどいっぱい消費税は損税の形で納めている。そこを原資として基金をつくって、そして医療過疎地域といいますか資源の乏しいところに充てていくというのは、私は税の公平性の観点からやはりかなり問題じゃないかと、そのように思っております。これを付け加えさせていただきます。 次は、医師の絶対数不足と偏在対策、この点について申し上げたいと思います。 まず、偏在対策なんですが、資料にこの国の人口の推移をまず六に掲げましたし、パネルには、代表的に東京と私の地元の大分、今後七十五歳以上の人口がどういうふうになっていくかということを示させていただきました。下の段、御覧のように、かなりの比率が、七十五歳以上の比率が高くなるということです。 そんな中で、地域医療ビジョンをこれから都道府県が策定するようになるわけですが、私はそこに、将来の鉄道網とか道路網とか、人の移動が起きるのはそれを軸に起きていくわけですね、その人口移動のファクターというものをシミュレートできなければ、将来の人口あるいは患者数の予測、推定というのが極めて困難だと思うんです。 そこで、これについては、鉄道軸や道路網、こういうものがどうなっていくかも加味したようなシミュレートが必要だし、それに対するアドバイザーとかコーディネーターが必要になってくると思うんですが、その点についていかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) まず一点、先ほどの消費税の部分だけ整理だけさせていただきますけれども、あくまでも医療行為、つまり医療機関において最終医療提供者ですね、サービス提供者、その医療機関においての付加価値に関しては、これは消費税掛かっておりませんので、それまでの部分に対する消費税が診療報酬に入っておるということは御理解をいただきたいというふうに思います。 その上で、今のお話でございますけれども、今も地域医療計画の中において、もちろん、地理的な条件のみならず社会的な条件、まさに今言われたような鉄道だとか交通でありますとか、こういうものを一応勘案するようにはなっておるわけでありますけれども、十分にできていないということもあるということはお聞きをいたしております。例えば、東京等々は一番の例なのかも分かりません。鉄道等々公共交通機関が非常に発達しておりますので、そういう意味ではどこを二次医療圏と見るかというのが非常に難しいということがあろうというふうに思います。 そのような観点も含めまして、この地域医療ビジョン、地域医療構想に関しましては、そういうところも配慮をするようにガイドライン等々我々も考えておりますし、また今委員おっしゃられましたとおり、そういうようなことを専門にいろいろと研究されておられます地域医療等々の研究者、アドバイザーとしてそういう中に入っていただくということも非常に大きいことであろうというふうに認識いたしております。
○足立信也君 今触れられた後半の部分ですけど、そのためにはやっぱり予算の確保というのも必要になってくるんではないかと思います。その予算の確保について、これは新たな協議の場ということになりますが、その点については今回の予算に入っているんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 都道府県が中心になってこのような協議の場をおつくりをいただく、医療関係者それから保険者等々入っていただくわけでありますけれども、この協議の場の中において、まず基礎的なデータ、これを収集しながら、これをまた分析できる方々もちゃんと養成をしていかなきゃならぬわけでありまして、今般、二十六年度予算の中で医療計画の評価支援等経費というもので三千万この予算の中に計上させていただいております。こういうものを使いながら、協議の場がより充実していくように進めてまいりたい、このように考えております。
○足立信也君 もう一つ、偏在対策として、我々の政権のときに地域医療支援センターというのがスタートいたしました。これは二〇一〇年からスタートしたんですが、現在まで千六十九名の医師を派遣、あっせんをしてきています、過疎地域にですね。評価が非常に高いと思うんです。 この支援センターが今回医療法の中に位置付けられるわけですが、これの予算というものはどういうふうになっているんでしょうか、説明をお願いします。
○国務大臣(田村憲久君) まだ全県に地域医療支援センターはできていないわけでございまして、そのような意味では、全県にこの支援センターをおつくりをいただきたいという中において、今般の法案の中にこれを盛り込まさせていただこうと考えております。 もちろん、これは御承知のとおり、キャリア形成も含めてしっかりと人を育てながら、足らないところにそういう方々に御活躍をいただこうというふうな形で都道府県で中心になって運営をいただくわけでありますけれども、予算という意味からいたしますと、今までも予算があったわけでありまして、そういうものの中において単価等々決まっておりますが、なかなか硬直的な使い方しかできなかったというようなお話をいただいております。例えば、専任の医師等々、そういう方々の人数でありますとか、あとはいろんな事務従事者等々も含めてある程度枠決まっておったわけでありますが、そういうものに対しましても柔軟に対応できるような予算を今般考えさせていただいておるわけでございまして、二十五年度予算、大体一県当たり三千二百万円上限というような形になっておるわけでありますけれども、こういうものを使いやすい形で今般は考えさせていただいております。
○足立信也君 地域のことは地域で決めると、そこであっせん、紹介をしていくということは極めて大事な試みだと思いますので、是非とも確保をお願いしたいと、そのように思います。 次は、絶対数の不足についてです。 二〇〇七年の、当時は舛添大臣だったでしょうか、絶対数も不足しているということで、八年からこの六年間で千四百十六人、医学部の定員が増えました。 そこで、まずお聞きしたいのは、去年の医師国家試験受験者数と合格者数、今年の出願者数、受験者数がもし分かれば教えていただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 去年の医師国家試験受験者数は八千五百六十九名であります。そして、合格者は七千六百九十六名ということで、合格率が八九・八%であります。 本年でありますけれども、二月の八日から十日、受験の日であったわけでありますけれども、医学部を卒業する見込みで受ける人がほとんどでありますので、そういう意味では最終的にどれだけの方々が卒業されるか分からないということでございまして、まだ正確な数字が出てこないということでございます。
○足立信也君 資料八を御覧ください。今申し上げたこと、大体医師数というのは西高東低だと言われているんですが、実は定員は東の方が多いんですね。これは縮尺がちょっと違いますけれども。ですから、偏在対策というものも確かに必要だということです。 それから、今年の出願者数は八千八百四十九人。これ、当然ここ十年来では一番多いと思いますね。なぜかと申しますが、さっき言いましたように定員を増やしたわけです。ところが、資料九を御覧ください。これ、医師臨床研修費補助金です。公立、私立の部分。何と去年から比べると十七億円減額になっているんです。 財務大臣にお聞きしたいところなんですが、厚生労働大臣かもしれません。恐らく百五十人、あるいはもっと増えると思うんです、研修医が、増やしたわけですから。なぜこれだけ減額になるんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) もう委員も御承知のとおり、厳しい財政状況がここずっと続いてきておるわけでございまして、来年度に限って減らしたわけではございませんでして、もうここ数年間、ある意味、民主党政権下においても減らしてきておるというような状況でございます。 それがいいというわけではないというふうに思いますが、いろんな努力をし、例えばクラーク等々に対するものを減らしてでありますとか、必要なものは減らさないような形の中においてこの予算を有効に活用しながら、臨床研修に関しまして実態としては影響が出ないようにというような努力をさせていただいております。
○足立信也君 今、流れのことをおっしゃいましたけれども、去年と今年の最大の違いは定員を増やしたということです。当然、研修医は増えるということです。それに十七億円の減額というのは一体いかがなものか。 では、お聞きしますが、これは、今私が示したのは公立そして私立ですが、国立のこの研修に関する面については、その予算というものは、厚生労働大臣、文科大臣、それぞれどうなるんでしょうか、研修医が増える過程の中で。
○国務大臣(下村博文君) まず私の方からお答えいたします。 平成十六年度からの医師臨床研修の必修化に伴い、各国立大学病院において必要な予算を確保し、卒後臨床研修センター等の組織を新たに設置するとともに、研修責任者となる教員を配置したり、研修医のニーズに合わせた魅力ある研修プログラムの提供に取り組んでいるところでございます。 国立大学病院は、医師臨床研修協議会を設置して、大学間での情報交換を行いながら臨床研修実施体制及び研修プログラムの充実に努め、質の高い臨床研修を実施し、優れた若手医師を養成をしております。 文部科学省としては、予算は昨年、今年度同額ではありますが、引き続き、各国立大学病院に対して医師臨床研修の充実に向けた取組を行ってまいりたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 御承知のとおり、運営費交付金でありますけれども、毎年下がってきておるわけでありまして、独立行政法人国立病院機構を例えば例に挙げますと、二十四年度二百八十六億円、二十五年度二百三十億円、二十六年度百九十八億円というふうに運営費交付金は下がってきておりますが、しかし一方で、今言った枠という意味からいたしますと、そのような厳しい中ではありますけど、自己収入を充てる等々いたしながら、国立病院機構に関しましては四百名程度の枠を維持をさせていただいておるということであります。
○足立信也君 資料十を御覧いただきたいと思うんです。これ、研修医の割合というのは、公立、私立が七四%、国立が二六%で三対一なんですね。今、文科大臣は前年と同額確保したと、厚労大臣は枠は保ったということをおっしゃいました、国立ですね。 じゃ、さっきの話に戻るんですが、研修医の数が増える公立、私立がなぜ減額なんですか。その資料十の上の方を御覧ください。全ての項目で削減ですよ。この点についてもう一度答弁願えますでしょうか。なぜ国立と公立、私立がこんなに違うんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 事実の状況の中でこういう数字が出てきておるわけであります。その中においても臨床研修がしっかりとできるように我々は最大の努力をしていかなければならないということであります。
○足立信也君 国立は保つけれども公立、私立は減額するぞと、研修医を増やしてもという答えです。 総理、やっぱり良質な医師を育てるというのはもう課題ですよ。それから、かかりつけ医の能力を付けさせるというような方針もやっぱり出てきているわけで、やっぱりここは、やっと増やした定員の方々が卒業する、心待ちにしている段階でこの研修費の補助を減額するというのはいかがなものかと思うんですが、総理の感想はいかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、田村大臣との議論を伺っていたわけでございますが、いずれにせよ、我々、医療提供体制をしっかりと維持し、充実をしていかなければならないわけでございます。 その中におきまして、予算措置等については厚労省と財政当局で議論した中で決まっていったものというふうに承知をしておりますが、いずれにせよ、増えていく研修医に対する対応というものはしっかりとしていかなければならないと、このように思っております。
○足立信也君 しっかりできていないんではないかというのを、今テレビで御覧の方はそう皆さん思われたと思いますね。 ちょっと話題を変えて、僕が気になっている国家戦略特区、ここの医療関係のことをお聞きしたいんです。医療における規制緩和ということを総理も度々おっしゃっています。具体的に、この医療における規制緩和、何を考えておられるか、担当大臣からまずはお答えしていただきたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) 医療分野における国家戦略特区でありますけれども、我々とすれば、まだこの場所とそれから事業内容が固まっておりません。今選考中な状態であります。 私どもとすれば、医療等の国際的イノベーション拠点の形成を通じて経済の活性化を促す、そういう取組を進めていきたいと、こういうことであります。そして、病床規制の特例による病床の新設・増床の容認、それから保険外併用療養の拡充など、こういった規制改革の事項は盛り込んであると。ですから、こういうものを使ってどのようにすばらしい事業展開をしていただけるか、その御提案をいただきながら、我々とすればこれを絞り込んでいきたいと思います。 そして、この国家戦略特区においては、世界トップクラスの国際医療拠点が形成される、それによって我が国の国民に対しての高度な医療の提供が可能となるということが一つあります。また、革新的な医薬品、医療機器等の開発、事業化が促進されて、医療関連産業の国際競争力が増強されると。これによって、それぞれの相乗効果によって、私とすれば日本経済の再生につながっていくんではないかと、このように考えております。
○足立信也君 今、気になることをおっしゃったので。我が国の国民に対して高度な医療が受けられるという説明なんですが、経済の活性化を目的に規制緩和をするということの中で、具体的にどの部分が我が国の国民に対して高度な医療が受けられるようになるんですか。
○国務大臣(新藤義孝君) これは、例えば臨床修練制度、こういったものを拡充するわけであります。そうすると、高度な技術を持った、また技能を持った医師が日本に来て、そして日本の医療者たちと一緒にチームを組んで様々な高度医療を挑戦するということになります。それは当然日本においても日本人も受けられる治療になっていくわけであります。 それから、この規制緩和一つを取ってということではなくて、こういう国際医療拠点の形成を目指すことで全体として医療水準が上がっていく、そして技術の開発、そういったものも含めて、これは経済にも効果が及ぼせるんではないかと、私たちはそういう期待をしているわけでございます。
○足立信也君 世界に冠たる日本の医療です。総理、この規制緩和で日本人にはどんなメリットがあると、さっき経済の活性化とおっしゃいましたけど、どのようなメリットが日本国民にあるとお考えなんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) つまり、今大臣が答弁させていただいたんですが、言わばトップレベルの技術と能力を持った医師が日本において日本の医師等々とチームを組んで治療に当たることができるわけであります。そういう中において、日本の医師も一緒に臨床経験を積む中において技術が上がっていく。そういう刺激によって人というのは成長していくということもあるわけでございますから、日本の医療提供体制のスキル、技術等々が向上していくということは十分に考えられるんだろうなと、このように思うわけでありますし、また、これは経済の面においても、そうした技術、医療のサービスを行うということによって言わばその分野が発展をしていく、医療機材もそうなんですが、また海外からも日本の高い医療水準を求めて人々が治療にやってくるということも十分に考えられるのではないかと思います。
○足立信也君 今おっしゃったことは外国医師修練制度に関することで、これは民主党政権時代に進めようとしていたことで、二国間協定による医師免許の互換制度のことは一切誰も触れられませんね。この点についてちょっと説明してください。
○国務大臣(田村憲久君) まず、臨床修練制度は、これは、特区に限らず全国で今まで二年、優れた方が先生としてお越しを基本的にいただくわけでありますが、その方が自らチームを組んで医療も提供できる、それを四年に引き延ばす、引き延ばすというか引き上げるといいますか、延長するということでございまして、四年間すばらしい医療技術を日本の国民のために、又は日本の医療を学ぶ方々のために御提供をいただくというものであります。 それから、二国間協定に関しましては、これも特区に限らず、まず対象国を広げるということ、それから、特区という意味からいたしますと、今まで人数枠があったわけでありますが、これを拡大をするということ、それから、今までは二国間協定でありますので、二国間の、つまり相手国の患者しか受け入れられなかったわけでありますが、それを特区に限って相手国以外の他の外国人も、例えば英語圏であれば、例えばイギリスのお医者様がアメリカの患者を診ることができるというような形で、比較的コミュニケーションが取れるような形の中において医療サービスを提供いただけるというような形にさせていただいておるわけであります。あくまでも日本人は受けられません。
○足立信也君 今最後におっしゃったこと、ポイントなんです。修練制度は、日本の公的医療保険使うし、日本の国民も受けられる。でも、今の二国間協定では日本人は受けられませんね、公的医療保険も使えませんね。そこを確認したいんです。
○国務大臣(田村憲久君) 修練制度の方は、当然チームで医療を提供された場合には、当然のごとく保険医療機関であればそれは受けられる、保険制度を受けられるという話になると思います。 一方で、二国間協定の場合は、これは元々日本の医師国家試験を受けているわけではありません。簡易な英語の試験を受けられるという話でございます。そういう意味では、保険医でもございませんので医療保険という形の枠の中ではならないわけであります。あわせて、先ほど申し上げましたとおり、日本人が受けるわけではございません。あくまでも、ビジネスマン等々日本に来られる外国人の方々、また観光に来られる方々もおられるでありましょう、こういう方々を対象に医療を提供いただくということであります。
○足立信也君 公的医療保険は使えないんです。国家戦略特区の対応の中では、保険外併用の希望のある場合には速やかに評価を開始できる体制づくりを進めるとなっているんです。公的医療保険使うって言っているじゃないですか。そこの矛盾はどうなるんですか。
○国務大臣(新藤義孝君) これは矛盾ではなくて、それぞれ項目があるわけであります。今委員が御指摘いただいたのは保険外併用療養の拡充であります。これは、外国で承認されている薬が日本では未承認であると、こういった薬について、特区内は保険の分とそれから自由診療を一緒にできるようにしながら承認のスピード化を図る、約半年がその半分ぐらいにまでにすると、こういう拡充をしようという試みでございます。
○足立信也君 二国間協定で外国人医師が来てやる場合は、繰り返しますが、公的医療保険使わないんですね。日本人受けられないんですね。日本人のメリットはどこにあるんですかと冒頭聞いたのはそういう意味なんです。今のことは整理して答えてもらえませんか。
○国務大臣(田村憲久君) まず、修練制度で、修練制度というのは本来は教授は使えなかったといいますか、教える側は使えなかったんですけれども、これは学ぶ方であったわけでありますが、これを、学ぶ方は二年から四年、それから教える方も四年間、日本の中で医療を提供いただくこともできます。ですから、優れた技術を持った方でありますから、日本人がそこで医療を受けるということはあると思います。 それから、二国間の協定に関しましては、これは日本が、例えば観光でありますとか、それから日本の中で海外から企業が投資をされて運営をされるとか、そういうビジネスをされる中において医療を提供していただくという意味からすれば、ビジネスマンの方々や観光者の方々が非常に利便性が上がる、それは日本全体として、国としての投資価値が出る、若しくは観光に対する価値が増えるという意味であろうと思います。 それから、今言われました保険外併用療養は、これはまた別の分野でございまして、それをスムーズに進められる、そういう特区をつくっていくということであります。
○委員長(山崎力君) じゃ、ちょっと速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) じゃ、速記を起こしてください。 改めて、端的に短くお願いいたします。
○足立信也君 特区の中では未承認薬もさっき使えるようにという話がありましたが、外国人医師が来てやる場合は、日本は公的医療保険を使わないんです。日本人は受けられないんです。で、保険外併用療法を広げるというから、じゃ、保険使うという話ですねと、そこに矛盾が生じていませんかという、田村大臣と新藤大臣のお答えが矛盾のように私は感じるので、それを言っているわけです。
○委員長(山崎力君) 田村厚労大臣、端的に短くお願いいたします、時間です。
○国務大臣(田村憲久君) 保険外併用療養というものと二国間協定で海外から来た医師の方々が医療を提供されるというのは、これは別の話でございますので、そこをまず一緒にしていただくと話がこんがらがると思います。 その上で、その二国間協定で提供される医療というのは、日本人は別に日本の医療機関で受けていただくような診療内容と変わらないような医療行為でございますので、そこに日本人の方々が受けられる必要性というものがないということで、今般そのような形にはしなかった。ただし、臨床修練制度のように、非常に高い、高度な医療の場合はこれは日本人も受けたらメリットがあるという形で、今般このような形で整理をさせていただいたということであります。
○委員長(山崎力君) 足立信也君、時間ですのでよろしくお願いします。
○足立信也君 引き続き議論を深めたいと思います。終わりにします。 働いている人を大事に、そして国民のメリットは何かという視点で進めていただきたいと、そのことを申し上げたいと思います。 終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で足立信也君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、那谷屋正義君の質疑を行います。那谷屋正義君。
○那谷屋正義君 民主党の那谷屋正義でございます。 今日は、安倍総理に初めて直接質問をできる機会を得たということで、ゆうべはうれしくてなかなか眠れない状況ではありましたけれども、その分しっかりと丁寧に御答弁をいただけたらというふうに思っております。 ソチ・オリンピックが終わりました。そして、テレビ、報道で大いに喜び合い、あるいは涙し合い、大きな感動を我々に与えてくれたわけでありますけれども、七日、日本時間の八日からでしょうか、パラリンピックがまた始まるということで、選手の皆さんには是非自己ベストを目指して頑張っていただきたいなというふうに思うわけでありますが。 さて、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック、東京で二度目の開催というふうになるわけでありますけれども、それに臨む総理の理念をお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二〇二〇年、オリンピック・パラリンピックが東京で開催されるわけでございますが、これは一九六四年の東京オリンピック・パラリンピックに次いで二度目でございます。我々が先般ブエノスアイレスでIOCの委員の皆さんあるいは世界の皆さんに、なぜ東京かということを説明する上に当たって二つのことを述べたわけでございます。 我々、一九六四年のオリンピックと相前後して、海外に多くの青年が出かけていって、海外青年協力隊等々の皆さんが出かけていって、スポーツのすばらしさを指導も交えて広げていったわけでございます。つまり、日本こそこのオリンピック精神を世界に広げていくことができる、そのためのスポーツ・フォー・トゥモロー計画についてもお話をいたしたところでございます。 同時にまた、東日本大震災において多くの方々から支援をいただいた、その際、多くのアスリートが被災地にやってきて少年たちに夢や希望を与えていただいた、その御恩返しのためにも復興した東北の姿をお示しをしたい。そして、そのときの、私たちがみんなが感じたスポーツの力を世界に伝えていきたいと。 あるいはまた、二〇二〇年にオリンピックだけではなくてパラリンピックもやってくるわけでございます。その意味において、東京という町は障害がある方にとっても、まさに希望とチャンスにあふれた、バリアのない町であり、そして日本もそういう国なんだということを感じていただく、そういうオリンピックにしていきたいと思います。
○那谷屋正義君 今、九・八のプレゼンについてお話しいただきましたけれども、今国会の冒頭の施政方針演説においても、東京大会の準備に当たり強い決意が総理の方から述べられました。これらの目的や意義についてお聞かせいただけたらと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今般のオリンピックにおいて、施政方針演説においては、東京にとどまらず日本全体の祭典であることによって、また日本が新しく生まれ変わる大きなきっかけとしていくことについて申し上げたわけでございます。 今後、二〇二〇年を目標といたしまして、東北の復興、女性の積極的登用、外国人観光客の倍増などに新しい日本の姿を目指して取り組むとともに、日本各地の豊かな地域資源を積極的に活用しつつ、諸外国チームの事前合宿やスポーツ・文化イベントを行うなど、大会を我が国全体が活力を取り戻す弾みとしていきたいと、このように考えております。 また、先ほど少し触れましたパラリンピックの開催を契機といたしまして、日本を障害者の方々にとってバリアのない、そして障害者の方々にもチャンスのある、世界で最も生き生きと生活できる国としていきたいと思います。このため、施設のユニバーサルデザイン化や障害のある方々への理解を深める取組などを進めてまいりたいと思います。 また、スポーツ・フォー・トゥモローにつきましては、二〇二〇年までに百か国、一千万人以上を対象にスポーツ関連施設の整備、機材供与、スポーツ指導者の派遣などを通じてスポーツの価値とオリンピック精神を広げることを目指すプログラムでございますが、アジア各国を始めとして諸外国における障害者スポーツについてもこのプログラムを通じて支援をしていきたいと考えております。
○那谷屋正義君 九・八の総理のプレゼン、ほとんど読ませていただきましたけれども、一部分を除いては本当に名文だなと感動させていただいたところでありますけれども、この九・八のプレゼンをやっぱり具体化していかなきゃいけないんだろうというふうに思うんです。今いろいろとこういうふうな形というふうなことを言われましたけれども、もう少し具体的な何かイメージみたいなものをお持ちでしたら、総理、お願いしたいと思います。
○委員長(山崎力君) それでは、下村東京オリンピック・パラリンピック担当大臣。
○国務大臣(下村博文君) まず、私の方からお答えいたします。 二〇二〇年東京大会においては、単なる一過性の、また東京集中を加速させるような行事ではなく、日本社会全体が元気になる、さらにその先の日本、新しい日本を創造する、そういうチャンスとして捉えてこれから位置付けをしていきたい、更に今検討しているところでございます。 我が国には日本人ならではの、これはブエノスアイレスのときの、おもてなしとありましたが、そのおもてなしの心、それからクールジャパンとして世界を引き付ける文化、芸術、また世界無形遺産ともなった和食、世界最高の物づくり技術など、様々な強みがあるというふうに思いますし、二〇二〇年の東京大会はこうした我が国の強みを最大限アピールする機会にもしていきたいと思います。 二〇二〇年のパラリンピック競技大会の開催に向けて、障害者や高齢者を始めとする全ての人々にとって安全で快適な移動できるバリアフリーの都市づくりを進めることはもちろん、障害の有無にかかわらず誰もが相互に人格と個性を尊重し合う共生社会を実現するということは、まさに日本的な世界に発信するコンセプトであるというふうに思います。 また、この二〇二〇年東京大会を通じて、スポーツの力を国内外に発信し、オリンピック精神を普及することとともに、世界中の多くの人々が夢と希望を分かち合えるような歴史に残る大会にしていきたいと思います。 スポーツ・フォー・トゥモローも、総理がブエノスアイレスのときに触れましたが、先ほどもありましたが、二〇二〇年までに百か国、一千万人以上を対象にスポーツの価値とオリンピックムーブメントを広げる、これを目指しているものでありまして、このプログラムの中では、障害者スポーツを対象とするということも更に重要視をしております。 今後とも、一体となって、障害の有無にかかわらず、また発展途上国を始めとした諸外国に対しても、スポーツを通じた国際貢献に努めてまいりたいと思います。
○那谷屋正義君 私も本当にそこのところは同感で、是非そのことを実現させていきたいという思いを含めて今質問させていただいているところでありますが、パネルにはないんですが、資料の一枚目、二枚目を見ていただけたらと思います。 JICAボランティアにおけるスポーツ分野の支援ということで、そこに過去十年間のスポーツボランティア派遣概況というのがグラフになっています。これを見ると、二〇〇九年、これは過去最高です。過去というか、この十年間では最高ですが、百六十六人。それが二〇一二年になりますと八十一人、半分以下になってしまっています。さらに、JICAボランティア派遣を通じた障害者を対象とするスポーツ指導実績ということで、ジャマイカ、ジンバブエ、それからマレーシア、ベトナムというふうに出ておりますけれども、その総額たるは大変微々たるものでありまして、非常につつましやかと言わざるを得ない状況であります。 今、総理の決意にありますように、その飛躍的な強化というものがやっぱり求められているのだろうと思うんですけれども、それに向けた決意をお願いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 安倍総理が昨年九月発表しましたこのスポーツ・フォー・トゥモロー、この取組を具体的に実行していくために、外交の立場からいいますと、まずはこのODAの活用をしっかりと行っていかなければならないと思っています。 スポーツ関連施設の整備、あるいは機材の供与、こういった部分についてODAをまずしっかり活用する。そして、あわせて、今御指摘もありましたスポーツ分野でのボランティア、これJICAのボランティアの派遣数も是非倍増を考えなければならないと思っていますし、こうしたスポーツ指導者の派遣、これもODAの活用という形でしっかりと充実させていかなければならないと思っています。あわせて、外交の分野では、開発途上国における障害者スポーツ振興支援、これを着実に実施していきたいと考えています。 そして、先日、外務大臣の下にスポーツ外交強化に関する有識者懇談会、立ち上げました。是非、ここでの議論も踏まえまして、具体的にこのスポーツの持つ力を外交にも取り込んでいきたいと考えております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先日、八代英太元郵政大臣が私のところに来訪いたしまして、八代さんは従来から車椅子等の支援をしている、アジアの国々にしているわけでありますが、今般、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムの各国が二〇二〇年の東京パラリンピックに是非とも参加したいと思っているので、トレーニングを始めとする日本の支援をよろしくお願いしたいとの要望があったところでございまして、私から、スポーツ・フォー・トゥモローを活用して、障害者アスリートのトレーニングを始めとして極力支援していきたい旨お約束をしたところでございまして、スポーツ・フォー・トゥモローの実施に当たってはODAも積極的に活用することといたしまして、このプログラムを通じてアジア各国を始めとする開発途上国における障害者スポーツについても着実に支援をしていく考えでございます。
○那谷屋正義君 是非、飛躍的にというか、やはり前にどんどん進めていかなきゃいけないことだと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 この後質問させていただきますけれども、さきに行われたロンドン・オリンピック・パラリンピックは非常に大成功だったということの中で、そのうちの一つにこうしたことが、イギリスから海外に支援をしている額が四千万ポンド、日本円にすると大体五十億円ぐらいだそうであります。まだまだそれに比べると日本はこの部分について薄いのではないかというふうにまずは指摘をさせていただきたいというふうに思います。 私の方から提案をさせていただきたいんですが、開会式、閉会式をオリンピックとパラリンピック同時にやれたらいいのではないかなというふうに思っていたわけでありますが、これは、これについては衆議院等も含めてもう議論がされておりまして、なかなか難しいというようなお話がございました。そうだとしても、今いろいろとお話がありましたように、一つの祭典としての一体感という理念を世界に示す仕掛けをやっぱり考えていかなきゃいけないんではないかなというふうに思います。 そういう意味では、パラリンピアンのオリンピック開会式の参加を可能とする、そしてその後のパラリンピック開会式へのオリンピアンの参加を可能とするなど、二〇二〇年の東京大会に向けてやはり検討していただきたいというふうに思いますけれども、こうしたことは検討していただけるでしょうか。また、もしそうだとすると、していただけるということになったときに課題がどんなことが残るのか、これも教えていただきたい。
○国務大臣(下村博文君) 那谷屋委員がおっしゃったように、これは昨年の臨時国会から衆参いろんな議員から提案がありました。それを受けて、私も相談を関係者の方々とさせていただいている中で、オリンピック、それからパラリンピック、それぞれ開会式、閉会式、新しい国立競技場で開催されるんですが、単独でも、あそこは八万人収容予定なんですが、それぐらいは集められるので、是非別々にやりたいというのがオリンピック協会、パラリンピック協会からのお話でした。 ただ、おっしゃるとおり、何らかの競技種目で一緒にできるというのは象徴的で、日本からスタートすべきではないかというのは、これはもう国会からも、あるいは国民の皆さんからもそういう提案がたくさん出てきておりますので、是非、組織委員会等、それからJOC、JPCと相談しながら、そういうことについて何か一つ象徴的なものを是非やるように前向きに検討させていただきたいと思います。
○那谷屋正義君 バルセロナ・オリンピックのときに、障害を持っている方が弓でもって聖火台に火を付けるという、ちょっと失敗に終わったんですけれども、しかしそれは大変な話題を呼びました。そしてまた、そのことはいわゆる共生社会の大きな足掛かりになっているんじゃないかなというふうに思いますので、是非工夫をお願いしたいと思います。 また、障害者スポーツを拡大、発展させる、そして定着させるには、やはりリハビリ訓練との機能的な関係性を築くことが不可欠ではないかというふうに思いますけれども、文科大臣、その辺はいかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 平成二十三年に制定されたスポーツ基本法では、スポーツは、障害者が自主的かつ積極的にスポーツを行うことができるよう、障害の種類及び程度に応じた必要な配慮をしつつ推進しなければならないと規定しておりまして、リハビリテーションの観点も含め、障害者スポーツを推進することは重要であるというふうに考えております。 平成二十六年度からは、これまで厚労省で行ってきた障害者スポーツ支援の事業のうち、スポーツ振興の観点をより強く反映させた事業を文部科学省に移管することといたしました。同時に、例えば厚労省の国立障害者リハビリテーションセンターにおいて総合的なリハビリテーションサービスの一環として行われている障害者スポーツの支援など、今後もリハビリテーション支援の観点から、厚労省が行う取組について文部科学省でもそのノウハウを活用するなど、引き続き連携を図っていく予定であります。今後とも、厚労省等との関係省庁、団体との連携を図りまして、障害者スポーツを更に推進してまいりたいと思います。
○那谷屋正義君 そのために、ナショナルトレーニングセンター的なものも私は必要なんではないかなと思うんですけれども、それについてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、パラリンピアン選手競争力強化のための拠点整備については、既に二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会推進室、それから文科省、厚労省において関係団体等との意見交換を始めておりまして、パラリンピアンのためのナショナルトレーニングセンターについて考えていく時期に我が国はもう来ているというふうに思います。 文科省においては、オリンピック競技について、あっ、パラリンピック競技も含めて、選手等のニーズ調査を踏まえ、選手が効果的、効率的に集中してトレーニングに専念できる強化・研究活動拠点の在り方について検討するための経費を平成二十六年度政府予算案に計上しております。 パラリンピアンは、既にオリンピアンのための西が丘にあるトレーニングセンターは一部活用しておりますが、それだけでは十分でないということで、日本障害者スポーツ協会からは、拠点の一つとして、先ほど申し上げました国立障害者リハビリテーションセンター敷地内の整備案が提案をされてもおります。 今後、競技団体や関係者の要望、また強化計画等を踏まえながら、パラリンピック選手専用のナショナルトレーニングセンターの設置も含め、パラリンピック選手の強化拠点の在り方については、我が国のパラリンピック選手の強化と同時に図りながら、御指摘のような視点を踏まえて関係省庁と検討を進めてまいりたいと思います。
○那谷屋正義君 大変前向きな答弁、ありがとうございます。 ただ、それにはやはりお金が掛かるわけでありまして、その際、目先の勘定にとらわれないで、スポーツ議連の会長でもいらっしゃいます麻生財務大臣、是非御決断をいただきたいというふうに思うのでありますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) パラリンピックのトレーニングセンターの話ですか、御質問の内容は。これを私の方で保証しろというわけですか。何を聞かれたい、聞かれたい内容は。これを、下村大臣が言ったことは麻生財務大臣は保証しておるかという、簡単にはそういうことですか。 御存じかと思いますが、これは平成二十六年度の予算案ではパラリンピックの選手強化費として、前年度が八億ですが、今度は二十一億ですから、十四億ぐらいプラスになって既に計上がされているはずだと存じますので、お尋ねのこのトレーニングセンターに関しましては、いわゆる研究活動拠点の在り方を検討するための経費として新たに別に二千万円をここに計上しております。 それで、今後、開発途上国の選手の迎え入れといった取組等々を今から文部科学省を中心に検討されるものと思っておりますので、私としては、これは時間を掛けて新しい施設を造るというんじゃなくて、今既にあるものも使えるものもいっぱいあろうと思いますので、階段のところをスロープに変えるとかいろんなもので随分対応できるものもあろうと思いますので、既存の施設をうまく利用してパラリンピック選手の強化や開発途上国の選手の迎え入れといった取組を早急に努めていきたいと考えておりますので、いろんな意味でこれは、これだけ大掛かりにパラリンピックというのに対応してやろうということはこれまでありませんでしたので、いろんな意味で、スポーツに限らず、施設等々、障害を抱えておられる方々にとりましていろんな意味での夢を与える話でもあろうかと思いますので、その点も十分に勘案してやっていかねばならぬと思っております。
○那谷屋正義君 その節は是非御決断を、御英断をよろしくお願いしたいと思います。 先ほど開会式それから閉会式の話をさせていただきましたけれども、そうはいっても、パラリンピアンも自分のコンディションとかそういったものをやはり自分でつくられているというふうに思いますし、そう簡単に、二週間ぐらい間がありますから、そういう意味でのコンディションを保つというのは非常に難しいんだろうと思うんですが、それでもやっぱり希望する方には是非そういうことを、オリンピックの閉会式とかそういうところに出ていただいて、そして、その後なんですが、これもちょっと御提案なんですけれども、例えば、学校教育あるいは人生全般にわたる教育的見地から、いわゆる日本全国にいらっしゃる障害を持っている方たちに夢を与えるような企画みたいなものも検討していただけないかなというふうに思うわけであります。 例えば、長野の冬季オリンピックのときに、一校一国の応援ということで、相当その国とその学校が詳しくなったり近しくなったり、お互いの交流を深めたということであります。また、ワールドカップのときには、大分とカメルーンでしょうか、これがまた非常に距離を近しくしたというふうなことが言われていますので、そんなことを考えていただけたらと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) すばらしい提案だと思います。パラリンピアンと子供たちの交流機会の一層の拡大など、学校や地域における取組が必要と考えておりまして、これはオリンピアンからも同じような提案を受けております。是非、オリンピアン、パラリンピアンが学校現場に行って子供たちと接するような、そして指導してもらうような機会をつくっていきたいと思いますし、先日はロータリークラブが、パラリンピアンの後の就職の受皿をロータリー関係で是非対応したいという話もありました。 これをきっかけに、障害者の方々が是非社会の中で更に活用していただけるようないろんな取組についてオールジャパンで考えていきたいと思います。
○那谷屋正義君 オールジャパンで本当に考えていって、大成功に収めたいというふうに私も思っておりますので、できることがあれば応援させていただきたいと思います。 そういう東京大会に、オリンピック・パラリンピックになるとしても、このことをやはり、国内外から歓迎されて、そして評価がいただけるものにしていきたいというふうに考えるわけでありますけれども、そこで、まず国内に目を向けると、二〇二〇年東京大会の柱の一つになっていた震災復興への取組というのがやはり挙げられるのではないかというふうに思います。 実は、予算委員のメンバーで福島の方に行ったところ、現地の人が、ちょっとああ困ったなというお話がございました。東京にオリンピックを招致することよりももっと先にやることがあるんじゃないのかというような御発言をいただいたときには、本当に胸の痛む思いがあったわけでありますけれども。 そこで、被災地、これ、どこというふうにはまだ具体的に私のイメージもありませんが、被災地での例えば事前キャンプ、あるいは各種イベント等の実施に向けた取組についてアイデアをお持ちでしたらお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 東日本大震災の被災地では、これまでも日本オリンピック委員会がアスリートと子供たちが交流するスポーツイベントなどを実施してまいりましたが、二〇二〇年の大会に向けてもこうした関連イベントの実施、それから聖火リレー、また、今御指摘がありましたが、各国代表選手団の事前合宿、各地域の文化・芸術行事とも連携した文化プログラム、これはイギリスは三、四年前からしていたようですし、我が国も是非何年か前からもう連携してやっていく取組を考えていく必要があると思います。 こうした取組によって被災地の復興に資するよう、被災地の方々の声も十分に伺いながら、大会組織委員会や東京都とも連携して取り組んでまいりたいと思います。
○那谷屋正義君 ありがとうございます。 今、大会組織委員会というお話がございました、会長、いろいろな発言でいろいろと物議を醸し出していますが。要するに、関係自治体と調整して当該実施計画を策定するためには、早い段階で福島県を始めとする被災自治体から職員をこの五輪組織委員会に積極的に派遣していただける枠組みというものをしていただけないかなというふうに思うわけでありますけれども、それについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 昨年十月に設置された内閣府のオリパラ室で、これは、日本全体を元気にするために、既に四十七都道府県と連携してそれぞれの自治体の中で何ができるかという御要望は受けておりまして、そういう体制は既に整っておりますが、今提案でございますので、組織委員会の方にも私の方からも森会長に伝えたいと思います。
○那谷屋正義君 伝えるというよりも、是非出ていただきたいという、そのぐらいのお気持ちで声を掛けていただけたらというふうに思うところであります。 さて、ここまでは割と平和に質疑が行われてきたというふうに思いますが、実は先ほど、九・八の総理の演説の話、大変感動させていただいたというふうに申し上げたんですが、一つだけ、やはりこれもマスコミ等で物議を醸し出しましたアンダーコントロールというのがございました。この見解が福島県民にどういうふうに受け止められていると考えていらっしゃいますか。総理大臣、お願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私がプレゼンテーションにおいてアンダーコントロールというふうに申し上げましたのは、福島第一原発では、貯水タンクからの汚染水漏えいなど個々の事象は発生はしていますが、福島近海での放射性物質の影響は発電所の港湾内の〇・三平方キロメートルに完全にブロックされていると。言わば、事態では、個々の事態は起こっているけれども、それは私は承知をしているし、対応しているよという趣旨のことを言ったわけでございまして、つまり、コントロールできていないということだったら全く何もできていないということになりますが、それは私は事態は掌握をしているし、対応はしているよということを申し上げたつもりであります。
○那谷屋正義君 それはなぜそういうふうに言われたかということであって、そうじゃなくて、それをお聞きになった福島県民がどう受け止められているというふうにお考えか、それについてお聞きをしているところであります。(発言する者あり)
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、後ろの方からふざけんなよという話がございましたが、先般も私は福島県に参りました際、例えば相馬市の市長からは、水産物が大変な風評被害を受けている中においてよく言っていただいたという話もありました。 ただ、我々は決して収束したとは言っていないわけでございますが、ただ、まだ汚染水の様々な報道がある中において、報道でコントロールできていないではないかという方々もおられたんだろうと、こう思うわけでございますが、要は、英語のプレゼンテーションの中において、大切なことは、あのときは、まさに日本はちゃんと対応できていないのではないか、事態も全く掌握できていないのではないかという中において、そういう国にはオリンピックを任せることはできないねという雰囲気があったのは事実であります。それをいかに私は、日本の総理大臣としてその雰囲気を払拭することができるかどうかが私のスピーチのポイントでございましたから、そのところにおいて、私は責任者としてそれはしっかりと事実を掌握をして対応していますよという意味においてコントロールしていますよということを申し上げたところでございます。
○那谷屋正義君 英語で演説された、スピーチをされたということですけれども、英語というのは割とやっぱりストレートです。ですから、このアンダーコントロールという言葉が様々に実は受け止められるんではないかというふうに思います。もう少し日本語で円滑的な物言いというのが多分あったんじゃないかなというふうに思うんですけれども、それが英語だったということの中で、これはやはりもう少し、福島県民のいろんな考え方を持っている方、特に被災されて今県外に移住されている方たちを考えると、もう少し配慮をいただきたかったなという思いが強くあるわけでありますが。 地元から、それはそうとしても、原発被害に遭った福島の特別の事情等を踏まえると、国が責任を果たす中で、例えば子供たち本位の施策が求められている、それを求めているわけであります。子ども・被災者支援法というものがありましたけれども、そこに魂を入れる意味においても、まず復興大臣の決意をお願いしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 子供たちはまさに私は宝だと思います。子供たちが健康に伸び伸びと健やかに育つ環境をつくっていく、これは我々の責務だと思います。 今お話がありましたが、子ども・被災者支援法の基本方針の中でも、子供たちを始めとした支援が必要な方々に必要な支援策を講じることができるように、各施策の趣旨、目的などに応じて、施策ごとに支援すべき地域及び対象者を定めながら適切にこれを実施することとしております。 特に、今お話があった子供の問題ですが、私はこれ一番関心を持っておりました。ですから、安倍内閣になって子ども元気復活交付金というのをつくりました。これは、福島の子供たちがあの原子力災害の影響で一時屋外での活動を制限されていた、体力が低下した、やはり子供たちが伸び伸びと運動のできる、そういう環境をつくらなければならない、その観点から子ども元気復活交付金、まさに委員のおっしゃられたように福島の特有の事情に対応する施策が薄かったと私も感じていましたから、この復活交付金をつくりました。 これは、今、例えば屋外の運動場、屋内の運動場、運動施設三十三か所、そして遊具の更新五百十七か所を採択しております。また、単にその際に施設の整備だけではなくて、子供たちに運動の仕方を指導する、教えるプレーリーダー、そういうソフト施策も組み合わせて、福島の子供たちが本当に元気な体力のある子供たちになるように、強力に今施策を進めております。
○那谷屋正義君 一つの例を言うと、除染作業、これ大変なわけでありますけれども、これが地元のニーズと、国が直轄で行っているところ、あるいは市町村で行っているところとあるわけでありますけれども、これがなかなか必ずしもマッチしていないということで、特に国がやる直轄の方はとてもじゃないけど地元の住民の声を聞いてくれないというような声もあります。 それから、例えば復興に携わる人々が、今オリンピック・パラリンピックの話をしましたけれども、その事業等で人手不足になって更に復興が遅れるんではないかという懸念も持っておられます。そういった部分について何かコメントしていただけたらと思いますが、環境大臣、お願いします。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員が御指摘されました除染というのは、福島の復興に対しまして絶対になくてはならないものであると、地元を歩かせていただきまして私も感じているところでございます。 そんな中で、今委員、国直轄のお話がございましたけれども、国直轄の方は、田村市、あるいは、つい先週でございますが、公共投資と一緒に行いました常磐道、また川内村、そして年度内には大熊町、楢葉町等々ができます。 そんな中で、除染しましてもホットスポット等々でまだ数値が下がっていない、こんなお話も伺っております。こういうものについては、きめ細かくフォローアップ除染という形でこういうものにしっかり取り組んでいかなければならない、こんなふうに考えておりますので、個々の案件につきましては、福島の復興事務所等々もございますので、今日委員からそういうお話もございましたので、よりきめ細かくこの問題に対処できるように指導させていただきたいと思っております。
○那谷屋正義君 今大臣からそのように言っていただいたんですが、これがなかなか地元に届いていないということが現実でありまして、例えば境のところの除染をどうするかといったときに、三メートルのところから先はもうやらないとか、あるいは裏の崖のところはもう関係ないからやらない。ところが、地元住民にすれば、雨が降ったりなんかすると、その崖からずうっと流れてくるわけですね。そうすると、やっぱりそこのところを除染しなければならないんですが、それが今の条件に入っていないという、そういうふうな状況があるわけでありまして、要するに、もう少しニーズ、現地の方の、住民の方のニーズというものについてしっかりと応えていっていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 今委員が一例としてお示しになりましたようなお話は、実は私も聞かせていただいております。山林全部をやってくれと、そういう要望があることも承知しておりますが、これには、費用対効果から考えて、生活圏からメートル数を区切ります。当然、区切りましたら、そこから一メートル先は除染しないわけですから、どうするんだというお話は出ますし、また、委員が御指摘のとおり、下がってきて下に溝がありますとそこの溝の濃度が上がる。こういうものについてはできる限りきめ細かく対応するように指示を出しておりますし、今日は全国中継でございますので、今後できる限りのことをしたいと考えております。
○那谷屋正義君 是非現地のニーズというものを大事にしていただきたいというふうに思うわけであります。 しかし、それにしても、今幾つか質問させていただきましたけれども、福島の方々の、そういった被災された方々の中では、やはり東京のオリンピック・パラリンピックについて、なかなか素直に受け入れ難いというか、要するにそれどころじゃないと、我々の生活をどうするんだという声もなかなか消せない、消すことができない、我々ももっと力を出さなきゃいけないところだというふうに思うわけでありますけれども、その中にあっての総理のアンダーコントロール、とんでもないぞという声もあるわけでありますけれども、こうしたある種の難題とでもいいましょうか、これに対して、あと六年ぐらいですけれども、どのように立ち向かうか、決意を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 復興の加速は安倍内閣の最重要課題であります。本年は、地震、津波からの復興では、住宅再建等の工事が本格化をしております。また、福島の復興再生におきましては、早期帰還や長期避難者の生活拠点の整備に向けた各種事業が本格化しているところでありまして、大変重要な一年になると思います。中でも、福島第一原発の廃炉、汚染水対策は、福島の被災者の方々に安心して生活を送っていただくための基盤となるものであり、不可欠であります。東電任せにはせずに、政府も前面に出てしっかりと取り組んでいく考えであります。 このような長期にわたる誰も経験したことのない難題に対して、大事なことは国の方針をしっかりとお示しをして決断をすることであります。汚染水対策の基本方針を定めまして、予防的、重層的な対策を講じていく考えであります。福島第一原発の廃炉に向けても、中長期のロードマップを定め対応しているところでございます。 汚染水につきましては、我々も全力を尽くしているところでございますが、昨年の十一月から十二月にかけて行われましたIAEA、国際原子力機関の調査団による現地視察の結果では、汚染は建屋内と敷地内の港湾内に限られているという評価もいただいたところでございまして、いずれにいたしましても、被災者の方々が一日も早く安心した生活を取り戻すことができるように全力を傾けていく決意でございますし、二〇二〇年オリンピックにおいては新たな東北の姿を世界に発信できるようにしていきたいと思います。
○那谷屋正義君 これについては、やはり参議院のこの委員会でも集中などを行うことによって超党派で知恵を出し合うことが必要ではないかというふうに思いますので、またその節にはよろしくお願いをしたいというふうに思います。 次に、海外に目を向けていきたいと思いますが、特に近隣諸国であります。資料の二、三を御覧いただけたらと思います。一つはパネルにさせていただいております。(資料提示) これは、昨年十一月の参議院の外交防衛委員会で我が会派の白眞勲議員への答弁で、岸田アジア外交の真骨頂として村山談話をしっかり継承する意思を明確にされたのではないかというふうに思っておりますが、そのように理解をしてよろしいでしょうか。外務大臣、お願いします。
○国務大臣(岸田文雄君) いわゆる歴史認識につきましては、累次申し上げておりますように、我が国は過去多くの国々、とりわけアジアの諸国の人々に対しまして多大な損害、そして苦痛を与えてきた、こうした認識においては安倍内閣も同じであり、歴代内閣の立場を引き継いでおります。そして、度々これも申し上げておりますように、我が内閣としましては歴代内閣のこの歴史認識全体を引き継いでおります。 こういった立場に立って、御指摘の昨年十一月の参議院の外交防衛委員会あるいは他の委員会においての答弁をさせていただいている次第です。
○那谷屋正義君 つまりこの談話をしっかりと継承するという意思というふうに本当に理解してよろしいでしょうか。イエスかノーかで。
○国務大臣(岸田文雄君) 歴代内閣の歴史認識全体を引き継いでいるわけですので、その中の一つの歴史認識あるいはその一部分、当然引き継いでいると認識をしております。
○那谷屋正義君 それでは、パネルの方にありますけれども、この赤い線、そして黄色く塗った部分ですけれども、「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、」、ここまでが黄色になっています、「多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。」という部分がございます。 実は総理、いろいろな場面でこれについて質問があったときに、総理は、この「わが国は、」から黄色い部分を省略されて、かつてというふうに言葉を置き換えられています。そして、「多くの国々、とりわけ」云々というふうに言われているわけでありますけれども、今の外務大臣の答弁を踏まえて、総理も同じであるというふうに認識してよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは既に累次答弁させていただいておりますように、累次の機会に申し上げてきたとおりでございますが、我が国はかつて、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対し多大の損害と苦痛を与えてきました。その認識においては安倍内閣としても同じであり、これまでの歴代の内閣の立場を引き継いでいるわけであります。戦後、我が国は、その深刻な反省の上に立って、自由で民主的で、基本的人権や法の支配を尊ぶ国をつくり、戦後六十八年にわたり平和国家として歩んできた、その歩みは今も変わらない、これが累次申し上げてきた私の考えであります。
○那谷屋正義君 随時考えてこられたことじゃなくて、要するに、そこのところ、今もかつてというふうに言われたんですが、ここに書いてある、「遠くない過去の一時期、国策を誤り、」云々と、ここのところも同じ認識だというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今申し上げたとおり、これまでの歴代の立場を引き継いでいるわけであります。
○那谷屋正義君 この際ですから、かつてと言われたんですから、そうじゃなくて、この黄色い線のところも含めてというふうなことをちょっと言っていただけると、ああなるほどなというふうに思うんですけれども、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今までこれはもう何回も答弁をさせていただいておりまして、この答弁で確定させていただいているわけでありますが、誤解があるといけませんのでそれを復唱させていただきますと、安倍内閣としては、侵略や植民地支配を否定したことはもちろん一度もないわけでありまして、その上において、累次の機会に申し上げてきたとおり、我が国はかつて、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えてきたと、その認識においては安倍内閣としても同じであり、これまでの歴代内閣の立場を引き継いでいるということでございます。(発言する者あり)
○委員長(山崎力君) じゃ、ちょっと速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) では、速記を起こしてください。
○那谷屋正義君 一度言った答弁は変えられないという固い話があるかもしれませんが、しかし外務大臣はその都度質問によって変えられたんです、委員会の中でも。そして、最初は、ここ、やはり今みたいな感じで全体を踏襲するというふうに言われ……(発言する者あり)いや、議事録を見ていただければお分かりになると思いますけれども、その中で、最後の最後まで、この黄色い部分についてもしっかりと踏襲されるんですねというお話をしたときに、全体的にも部分的にも全て踏襲するんだという、そういうお答えをいただいたわけですよ。 ですから、総理も多少そこのところは少し柔軟に答えていただいて、この黄色い部分も踏襲するということを是非、いや、するんであればですね、答えていただけたらと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 岸田外務大臣からはもちろん安倍内閣の一員としての、外務大臣としての答弁をしているわけでございます。そして、私は、総理としては、既にこれはもう累次にわたって答弁してきたことでございます。この答弁として今まで言わば事実上確定している、安倍内閣の答弁としてはこの問題については確定をしておりますので、もう一度お答えさせていただきますと、安倍内閣として侵略や植民地支配を否定したことは一度もないということであります。 累次の機会に申し上げてきたとおり、我が国はかつて、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大な損害と苦痛を与えてきた、その認識においては安倍内閣としても同じであり、これまでの歴代内閣の立場を引き継いでいる、戦後、我が国はその深刻な反省の上に立って、自由で民主的で基本的人権や法の支配を尊ぶ国をつくり、戦後六十八年にわたり平和国家として歩んできた、その歩みは今後も変わらない、であります。
○那谷屋正義君 黄色い部分をかつてというふうに要約されたのかなというふうに理解をしますけれども、しかし要約していい部分と悪い部分というのがあると思うんで、あれだけ立派な見解をお持ちなんですから、ここのところもしっかりと一字一句入れていただくことが私は大事だということを指摘しておきたいと思います。 次に、靖国参拝問題について質問したいと思います。 御自身の信条を優先した靖国参拝、なぜ行ったとかそこでどういうことを思ったとかというお話はもう何度もされております。しかし、このことが実は政治、外交問題を招くことになった結果責任というものをどのように認識をされているんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、国のリーダーとして、国のために戦い、そして尊い命を犠牲にされた方々の御霊に対して手を合わせる、そして御冥福をお祈りをするというのはリーダーとして当然のことであると思っておりますし、これは各国リーダーと共通する姿勢ではないだろうかと、このように思うわけであります。 残念ながら、我が国の場合に限っては、それが政治問題、外交問題化していることは大変残念なことでありますが、私の真意が伝わるように、これからも説明を誠意を持って礼儀正しく繰り返していきたいと、このように考えております。
○那谷屋正義君 よく本会議等で、私は門戸を開いていると、このように言われるわけでありますけれども、やはりこの問題は総理の行動がそれぞれの問題を、誤解かどうかは分かりませんけれども、とにかくそういう問題を醸し出しているということの中で、やはり総理がそれを自ら解いていかなければいけない、それがやはり総理のお役目だろうというふうに思いますので、是非そこのところはやっていただきたいというふうに思います。 今日はNHKの籾井会長においでいただいております。先ほども、午前中、同僚の櫻井議員の方から幾つか質問をさせていただきましたけれども、籾井会長の就任会見発言の撤回は会長としての真の責任を果たしたというふうには私は言えないのではないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。 まず、就任会見では、不慣れだったということもまずございます。NHK会長という公人としての自覚がまだ十分ではなく、会長としての発言と個人的見解を整理し切れないままに発言したということになります。事後になりましたけれども、記者会見という公の場でこうした発言を行ったことは不適当、不適切であったと思い、個人的な見解は全てその部分につきましては取り消させていただきました。 まあ、ちょっとそこまで、取りあえず。
○那谷屋正義君 まるでシナリオがあるかのような答弁はちょっとお控えいただいて。 実は、この間、これも衆議院の方の予算委員会でも出てきましたけれども、十名の理事全員に辞表の提出を求めたということがございました。これは、なぜそのようなことをされたんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。 脅しだとかいろいろ悪いことも言われておりますが、私は、本当に全く違う業界といいましょうか、からこういうふうな公共事業の方に参ったわけでございます。そういう意味におきまして、役員につきましても全く存じ上げておりませんでした。そういう意味におきまして、私はやはり、役員の皆さんには、本当に心を引き締めてNHKのためにやるんだと、こういう意味で私は辞表を出してもらったわけでございます。
○那谷屋正義君 私は、辞表を出されるのは理事じゃなくて、会長がそういう思いで本当は掛からなきゃいけないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、実は、先ほどの答弁でも、NHKの会長の重み、重責というか、そういったものをしっかりと自覚しながらというお話がございましたけれども、言うのはやすいんですけれども、でも、どこに本音があるのか分からない部分があります。 実は、先日行われました経営委員会での議論の中の議事録を読まさせていただきますと、美馬委員がいろいろ質問する中で、籾井会長は、それでもなおかつ私は大変な失言をしたのでしょうかというふうに経営委員の皆さんに聞いているんです。これ、どういうことですか。どういうことですかね、これ。それでもなおかつ私は大変な失言をしたのでしょうかというこの発言は、どこから来るんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。 私は本当に、着任以来というか、着任する前から緊張もし、誠心誠意NHKのために働くという、こういう気持ちで来ました。そういう意味におきまして、先ほど申しましたように、役員の皆さんにもやはり緊張を持ってやってもらいたいということでした。 そして、就任会見のときにああいうふうに個人的な発言をしたためにこういうふうに大騒ぎになっているわけですが、私としましては、あのときには、質問を受けたためにそういうことを、結局、言わされたというのは言い過ぎですが、私はそういうことで申し上げたわけでございます。 それで、これまでの繰り返しになりますが、私は、二月十二日の経営委員会での私の発言は、就任会見の際の私の発言の真意を経営委員の皆様にいま一度しっかりと御理解いただきたいという一心で申し上げたものでございます。
○那谷屋正義君 私の貴重な質問の時間を一分割いてお話しさせていただきますと……(発言する者あり)いや、それじゃ駄目なんですけれどもね。 本来辞表を持つのは、会長、あなた自身だと私は思いますよ。そして、理事の皆さんにも緊張を持ってやっていただきたいって、誰の責任で緊張を持たなきゃいけないんですか、それ。今大変な問題が起こっているというのは、要するに、この間ずっと上がってきたNHK受信料、これが、今まさに多くの国民が俺はもうNHKなんか払いたくないと言っているんですよ。このことを御存じですか。
○参考人(籾井勝人君) 厳しい意見がたくさんあることは承知いたしております。私は、先ほどから申しておりますように、役員の皆さんには辞表を提出することで自覚を持ってもらいたかった。私が来たばっかりだったので、フレッシュな気持ちでみんなで一緒にやろうという気持ちでお願いをしたわけでございます。
○那谷屋正義君 そういうことって、かつてあったんでしょうか。要するに、理事全員に辞表を出させるという、そういうふうなことというのはあったんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 確認しておりません。
○那谷屋正義君 私も総務委員会よく出させていただいていますけれども、前にNHKのインサイダー問題で、時の会長が、何としてもここでNHKの信用を取り戻すんだと、皆さん、辞表を私の胸に預かって、そのつもりで頑張るんだと、このように言われて辞表を預かった、これは国民皆さん理解しますよ。しかし、今のような状況の中で理事全ての人から辞表をもらうというのは、自分は棚に上げておいて何をやっているんだという国民からの批判を余計あおるだけじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。 就任会見で個人的な見解を述べたことで社会をお騒がせしたことは誠に申し訳なく、これは何度も申し上げておりますが、反省をいたしております。 一刻も早く事態を収拾し、これまで以上に信頼を得られるNHKを目指して、会長としての職責を全うしたいというふうに思っております。
○那谷屋正義君 今、籾井NHK会長は一議員である私よりもはるかに全国で有名になっておりますけれども、しかし、やっぱり辞表を出すというのは、もう理事というよりも会長がやはり経営委員長に提出するべきだと、このように思うわけでありますけれども、ここでひとつ決意をして、決心していただいたらどうでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 今後は、NHK会長の発言の重みを自覚して、一刻も早く事態を収拾し、会長としての責任を全うしていきたいと思います。
○那谷屋正義君 会長がお話しになるたびに、事態は収拾するじゃなくて、どんどんどんどん大きくなっていく一方だということを是非自覚していただきたいと。まして、答弁の中で、言わされたとか、また今日も出てまいりましたよ。これはしっかり議事録に残っていますから、そういうことはやはりきちっとやらなきゃいけないというふうに思いますので、今後もまた引き続き議論させていただきたいと思います。 一番やりたかったところがあと二分になりました。頑張っていきたいと思いますが。 実は、昨年の臨時国会で、民主党政権で数少ない手柄とも言われる高校の無償化が……(発言する者あり)いや、これは、済みません、自虐的ですけれども、ただし、これが所得制限を加えられたということは本当に遺憾であります。まして、まあそのことは多数決でありますから、それは決まったということはもう一万歩ぐらい下がって理解したとしても、これが来年度からという、この急な対応について様々現場で問題が起こっております。 まず、今日資料でお配りしてありますこのリーフレットについて御説明を、下村大臣、お願いいたします。
○国務大臣(下村博文君) そのリーフレットでございますが、これは、昨年十二月二十四日に政府予算案が固まったことを受けまして、就学支援金の具体的な支給額等を記載したものでございます。十二月の二十六日に都道府県等にメールで送付し、生徒や保護者に対する周知をお願いするとともに、文部科学省ホームページに掲載いたしました。 さらに、新制度の対象となる中学校三年生の人数分のリーフレットを文部科学省から全国の中学校に二月三日から五日にかけて発送し、遅くとも二月中旬には生徒や保護者の手元に届いているものと認識しております。
○那谷屋正義君 先取りをしていただいた答弁、ありがとうございました。 しかし、実はまだ今の段階になってやっとですね、今の段階になってやっと、三月ですよ、今日、三月三日になってやっとこのリーフを見た、あるいはまだいまだに見ていらっしゃらない保護者の方もいらっしゃると思います。そうなると、就学支援金のいわゆる本当に必要だと思われる方が漏れてしまう可能性があると。そうすると、現行よりもっと厚い教育支援を行うというふうな目的が本当に実現できるのかどうかということが当然疑問視されるわけでありますけれども、その点についていかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) そもそも、民主党政権のとき、この法案が通ったのは三月の三十一日で、そして四月一日から実行に移されたわけでございます。そういう経緯から、これは相当無理をお願いして昨年の臨時国会に法案を通していただいたということでございます。 そういう中で、既に、今申し上げたように、法律成立直後、昨年の十一月の二十九日には、新制度では所得制限が導入され授業料の負担をお願いする世帯があることを踏まえた速報版のリーフレットを都道府県にメール等で送付し、生徒や保護者に対する周知をお願いするとともに、文部科学省ホームページにも掲載をいたしました。 これまでも、都道府県等の担当者に対する説明会の開催やメールや電話での応対対応、また高校修学支援ホットラインによる保護者、生徒、学校等からの直接の問合せ等々いろんな周知徹底をしているところでございまして、十分な、漏れがないように、都道府県を通じて徹底をするように更に努力をしてまいりたいと思います。
○那谷屋正義君 残念ながら、全ての保護者に行き渡るかというと、なかなか今そうなっていない様々な複雑な事情があるということをまず御理解いただきたいと思います。今日お示しした資料ですけれども、定時制、通信制にはやはりいろんな環境、家庭も含めてあるわけでありまして、そのところが、やっぱり特にそういう方たちが支援が必要だというふうなことになるわけでありまして、そういう方たちに対して何か手だてみたいなのが欲しいなと思うわけでありますけれども、いかがでしょうか。
○委員長(山崎力君) 下村文科大臣、おまとめ願います。
○国務大臣(下村博文君) そういう個別具体的な状況について都道府県を通じてもう十分に対応するように、改めて周知徹底するように努力したいと思います。
○委員長(山崎力君) 那谷屋正義君、おまとめ願います。
○那谷屋正義君 一人でもやはり支援の必要な方が漏れるということがあってはならないと、これがこの制度の変更だということをここで改めて皆さんで確認をさせていただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(山崎力君) 以上で那谷屋正義君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、山谷えり子君の質疑を行います。山谷えり子君。
○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。 本日は桃の節句でありますけれども、まだまだ寒うございます。仮設住宅にお住まいの皆様のことを思うと胸が痛みます。また、先月の大雪での農家の被害対策、すぐに立てていただきましたけれども、引き続きよろしくお願いいたします。 まず、冒頭、岸田外務大臣にお伺いいたします。 ウクライナ情勢が懸念されますけれども、G7の声明を出されました。当然、日本も入っております。御説明いただけますでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) ウクライナ情勢につきましては、従来からこのウクライナの国内におきましては、政権の在り方として、親EUであるべきか、あるいは親ロシアであるべきか、こういった議論がありました。その中で、二月二十三日に、従来の親ロシア政策を強く打ち出していたと言われていましたヤヌコビッチ大統領が首都キエフから追放され、そして親EU政策を掲げる新しい政権が誕生したということでありました。 そして、それを受けて、従来からウクライナの国内にはロシアの黒海艦隊を始めロシア軍が駐留しておりました。この南部のクリミア半島を始めとするロシア人の多く居住している地域を中心に武力行使が発生するなどの事態に至っております。そして、先日三月一日にロシアの上院におきまして、ウクライナ国内において軍を活動させることを承認する、こういった決議が採択をされました。 こういった動きを受けて、欧米諸国の間から様々な懸念が表明されておりました。我が国としましても、こういった事態が平和裏に解決されること、そして、是非、この当事者が冷静に、そして責任のある対応をしていくということ、こういったことを求めてきました。大臣談話も発出させていただきまして、ウクライナにおきまして、国際法ですとか、あるいはロシアとウクライナの国内における地位協定等法の支配を遵守すること、さらにはウクライナの主権、領土の一体性、こういったものを大事にするべきだ、こういった考え方を大臣談話で表明してきた次第であります。 そして本日、御指摘のように、G7の共同声明が発出されました。我が国も当然この考え方に賛同して参加をしているわけですが、引き続きまして、こういった国々としっかりと考えを共有しながら事態の推移を注意深く見守っていきたいと考えています。
○山谷えり子君 よろしくお願いいたします。 総理は昨日座禅をなさられたということで、本日より平成二十六年度の予算が参議院で、予算委員会で審議が始まるということで、きっとまた、御覚悟を新たに心を静め、謙虚に丁寧にという思いではないかなと思いますけれども、四月からの消費税引上げに伴う、景気の腰折れさせないように様々な方策をこれまで立ててきたわけでございますが、総理は、しかし楽観視し過ぎてもいけないと、常に情報を収集して謙虚に丁寧にとおっしゃっていらっしゃいます。 改めて御決意をお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税の引上げにつきましては、世界に冠たるこの社会保障制度を次の世代に引き渡していくためでもあります。そのために、伸びていく社会保障費に対応していく、そして国の収入を確保していくために四月から消費税を五%から八%に引き上げさせていただくわけでございますが、今やっとデフレ経済から脱却しつつあるわけでございまして、この流れは絶対に変えてはならないわけでございまして、その意味において五・五兆円の経済対策と一兆円の税制対策を行っているところでございますが、世界の経済状況もしっかりと注視をしながら、あらゆる変化を見落とすことなく、しっかりと再び成長軌道に戻ることができるように対応していきたいと、このように考えております。
○山谷えり子君 もう本当に地方の隅々まで、そしていろいろな生活の皆様にこの景気回復行き渡るように頑張っていただきたいと思います。 ベースアップも、いろいろな会社、うちはするよというようなことを、声が聞こえてまいりますけれども、政労使会議では、大企業だけではなくて中小企業、あるいは非正規の問題も共有しているということでございますが、これ、どのような形で広がっていくことを期待され、またそのための政策、どのような形で打っていかれますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 本年四月に消費税率が引き上げられた後も我が国経済が持続的な成長を確保するためには、企業収益の拡大を賃金上昇につなげていく経済の好循環を実現をしなければならないわけでございまして、とりわけ、景気回復の裾野が着実に広がっているのは事実でありまして、その中、中小企業あるいは小規模事業者で働く方々が、正規、非正規を問わず、全国津々浦々で頑張っている方々の賃金の上昇につなげていくことが重要であります。 このため、所得拡大促進税制の拡充など思い切った税制措置を講ずるとともに、同時に、中小企業や小規模事業者の賃上げに向けた環境整備の観点から、ものづくり・商業・サービス革新補助金において賃上げを実施する事業者を優先的に採択することにいたしました。あわせて、非正規雇用労働者に対しましては、キャリアアップ助成金の拡充によって正規雇用への転換や処遇改善を促進することといたしました。非正規で働いている方々の中においても、自分のキャリアを上げていきたい、あるいは正規に移っていきたいという方々の要望に応えていく政策であります。 さらに、昨年九月から政労使会議を開催をいたしまして、賃金の上昇や中小企業・小規模事業者に関する取組、非正規労働者の処遇改善など幅広いテーマについての共通認識を取りまとめたところでございまして、大企業のみならず、中小企業・小規模事業者で働く方々や非正規雇用労働者の賃上げや処遇改善の実現に向けて確固たる基盤を築いてきたところでございますが、今後とも、こうした景気の拡大がしっかりと賃金に、そして地方まで伸びていくように努力をしていきたいと思います。
○山谷えり子君 問題意識をできるだけ幅広く共有しながら、また情報を収集しながら、足らざるところはすぐに対応できるように努めていただきたいと思います。 太田国土交通大臣にお伺いをいたします。 公共工事入札不調の問題がいろいろと心配をされております。私も被災地を歩きましたけれども、本当に工事がストップしているというか、進まない状況です。宮城や福島などは入札不調三割前後ということもございますけれども、ここ六年間、一万社以上が毎年、建設業者、会社、廃業になってきているということもあります。 中長期ビジョンを作りながら、若手の育成、技能の継承ということが大切だと思いますが、その辺はどのようにお考えでいらっしゃいますか。
○国務大臣(太田昭宏君) 入札の不調ということについては、被災地三県、そしてまた全国、その状況を私は注視して、一つ一つ手を打ってという状況にございます。ロットの大型化で発注ができるようにしたり、あるいは資材の高騰に生コンのプラントを造って対応したり、特に労務単価の引上げというのを去年十六年ぶりに四月にやらせていただいたり、また今年の二月一日から更に加えていただいたりと様々な手を打たさせていただいて、何とかこれができるようにということで、例年並みというところに落ち着いていて、予算規模も去年よりも補正と合わせますと全体的に一兆円ぐらい少なくなっているということもありますものですから、十分できるというふうに思っています。再発注をすれば積み残しはないという状況であるということを、私も直接、二月一日に行って確認をしているところでございます。 問題は、今指摘のありました人の不足というのは、かなり倒産が御指摘のように多かった、離れていく人も多かった、そして高齢化が進んで、それによって辞めるという方も多くなった。そして、どうも公共事業は悪玉であるなんというようなことで誇りを失ったりして、この業種に入ってくるという若者がどうも渋っているというような状況もあるし、もっと言うと、構造的に工業高校とかあるいは専門学校が少なくなってきているというような裾野の問題もいっぱいあります。そうしたことを、特に処遇の改善ということは非常に大事で、その辺に力を入れて人手不足というのに対応したいと。 現在は、離れた高齢者の方も戻ってきているということと、そして、若者を支援して、処遇の改善、労務単価を上げたりして対応できるということで、今の状況に対応できるようにという措置はとらせていただいておりますが、長期的に仕事がずっとあるということの上で、誇りを持てるような仕事ということの意識を持っていただく、さらに処遇の改善ということを併せて人材を育成したいというふうに思っておるところです。
○山谷えり子君 人手不足ということで外国人労働者の活用ということを今政府が検討中ということですけれども、まずはやはり中長期ビジョンをきちんとつくって、若者が希望を持って参加できるような、参入できるような体制づくりが必要だと思いますけれども、この外国人労働者の活用、検討状況、いかがでございますか。
○国務大臣(太田昭宏君) これは、今申し上げました離職が進んだり高齢化が進んだりいろいろの中で対応する中で、外国人の方に仕事を覚えてもらったりして、そしてこれは長期的にいいますと、その国に帰ったときにその国のインフラ整備というところの人材を育てるということにもなるわけです。 現在、関係閣僚会議を一月に開催をさせていただきまして、外国人の技能実習生の活用ということの検討に具体的に入りました。これは、毎年五千名、三年間なんですが、一年五千人ずつで三年間ということになりますと、毎年、一万五千人の技能実習生が日本にいるということなんですが、これを拡大できないか、そしてまた三年を延ばせないかというようなことも含めて検討しているところでありますが、一方では、これによって適切な賃金が払われるかどうか、あるいは生活上のトラブルや不法滞在を始めとするものがないか、そうしたことも併せてやっていかなくてはいけないというふうに思っておりますので、法務省を始めとして関係省庁で今検討をしているという状況にございます。
○山谷えり子君 根本的な考え方をきちんと踏まえながらの検討をお願いいたしたいと思います。安易に安く労働力をというような考え方ではいけませんし、また、本来の目的である、日本に来て技術を学んでいただいて祖国に帰っていただいて、そして祖国の再生に尽くしていただく、外交上も良いという本来の考え方をきちんと踏まえながら検討していただきたいと思います。 総理にお伺いいたします。 政府は、昨年の五月にインフラシステムを戦略的に輸出していくんだという政策を策定なさいました。今十兆円のインフラシステム輸出でございますが、二〇二〇年までに三十兆円に、二〇、三〇、あと六年間で三倍ということでございますが、どのようなプロセスで拡大していこうとお思いですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在の十兆円を二〇二〇年までに三十兆円にする、これは大きな目標でございますが、できないことはないと思っております。 この目標を達成するために、まずトップセールスや円借款、公的金融による支援を始めとする官民一体となった取組を推進していく。私も海外に出張する際に必ず民間企業のトップの皆さんと一緒に訪問いたしまして、トップセールスに心掛けているところでございます。 また、インフラ輸出の担い手となる企業、地方自治体や人材の発掘・育成支援、そして先進的な技術、知見等を生かした国際標準の獲得、これも極めて重要であります。そして、医療、農業、宇宙等、新たなフロンティアとなるインフラ分野への進出支援、そしてまたLNGなどの安定的かつ安価な資源の確保の推進。この今申し上げました五つの柱、この五本柱に基づく具体的な施策を推進していく考えであります。 私自身これまで、ASEAN、中東、ロシア、アフリカなどの世界各地に赴きまして、企業関係者とともに経済ミッションと一体となった外国訪問を多数実施をいたしまして、今後ともこうしたトップセールスを続けていく考えであります。こうした取組によって、海外における日本企業のインフラ受注件数など着実に現在成果が上がっております。今後とも、政府として取り得る施策を総動員してインフラ輸出を進めてまいります。
○山谷えり子君 私もアジアやアフリカ各国を回りますと、日本のインフラ整備、非常に技術力も高いし、そしてクオリティーもいいと。ただ、それだけではなくて、例えば道路、鉄道を造る、駅舎を造る、そして信号、あるいは時刻表を作る、あるいは正確に交通をやるための人材育成ですね、親切さとか清潔、整理整頓とか、そうした日本らしい文化、パッケージで出しているというところが非常に好評のように思っております。 総理は、これまで延べ三十六か国御訪問なさいまして、そして百五十八回の首脳会談をなさっていらっしゃる。本当にトップセールスとして、これまでにない外交展開でございますが、外交だけではなくて、それは経済につながり、エネルギー政策につながり、そして文化、そして人材の交流等々、広い分野に今広がってきていると思いますが、日本の強みということをどのようにお考えでいらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本の強みというのは、今まさに山谷委員が指摘されたようなシステムなんですね。 例えば、おすしもそうなんですが、すし屋さんに入ると、あの店の雰囲気は日本の伝統と薫りを感じさせるわけであります。そして、板前さんの皆さんのあの姿形、立ち居振る舞い、そして清潔な店内、そしてまた、おすしだけではなくて、おすしとともに日本酒を飲むことも含めて全体でトータルのパッケージだろうと、このように思いますし、また、新幹線についてはハードな技術と同時に、例えば「のぞみ」を六分間間隔で東京―大阪を走らせていく、ここにみんな驚きを感じるわけでございます。つまり、ハード、プラス操業技術、さらにはおもてなし、こうしたものが全てそろっているのが日本であり、インフラ輸出におきましても、先ほど申し上げました新幹線の例もそうなんですが、しっかりといいものを時間どおりに納期を守って納入すると同時に、操業技術についてもちゃんと支援をしていきます。さらにはファイナンスも付けていく。やはり日本は信頼できると、これが一番大きな日本の強みではないかと、このように思います。
○山谷えり子君 インフラ輸出はシーレーンの防衛にもまたつながっていくというふうに思います。 私は昨年、スリランカやミャンマーに参りました。ミャンマーの大統領は、一昨年までは、日本の海上自衛隊が演習をするんですが、七百五十人、受入れを拒否していたわけですけれども、昨年はウエルカムということで、日本と連携しながら海の安全を守っていきたいというふうにおっしゃっていらっしゃいました。 また、ミャンマーの港、今、日本が投資して倉庫や道路や橋を造って整備をしようとしているわけですが、中国も港を造ったんですが、ミャンマーに、橋がちょっと品質がどうかということで、重いものを載せたトラックが渡れないんだということも聞きまして、やはり日本はもっと自信を持って、新興国のためにお役に立てる、そしてまた、日本の大企業だけではなくて中小企業の技術力、いろいろなノウハウも含めてシーレーン防衛にも資することができるんだというふうに考えておりますが。 そのほかにも、巡視船の供与とかあるいは沿岸警備隊の育成とか様々な面で、中東からマラッカ海峡、ずっと日本に物資が運ばれてきます。シーレーンの防衛について総理はどのように御覧になっていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本は島国であります。資源を始めあらゆるものが海を通じて日本に入ってきているわけでございますが、日本だけではなくて世界が発展していく上において、海を公共財として、安全なもの、自由なもの、法を尊ぶという精神を持ってみんな海を活用する、これがとっても大切なんだろうと、このように思うわけでありまして、まさに平和と繁栄の基礎なんだろうと思います。 このため、シーレーンの安全確保を含む海洋安全保障の強化は国家安全保障戦略の重要な柱であります。我が国は、各国と緊密に連携をしつつ、力ではなく航行の自由、法の支配といった基本ルールに基づく、開かれた、安定した海洋の維持発展に向け主導的な役割を果たしていく考えであります。 〔委員長退席、理事北川イッセイ君着席〕 具体的な取組といたしましては、シーレーンにおける様々な脅威に対して海賊対処等の措置をとり、その安全を確保するとともに、シーレーン沿岸国を含む各国との海洋安全保障協力を積極的に推進をし、同時に、海洋安全保障に係る二国間、多国間の共同訓練等の機会を増加させるとともに、質の向上を図り、また、ODAを活用して、シーレーン沿岸国に対する巡視艇供与や海上保安機関の能力強化に向けた人材育成等によってシーレーン沿岸国の海上保安能力の向上を支援し、そしてさらには、シーレーンの要衝を占めるASEAN諸国やインドとの協力を進めるなど、我が国と戦略的利害を共有するパートナーとの協力関係を強化していく考えであります。
○山谷えり子君 安全保障にも資するいろいろなインフラシステム戦略を、輸出を是非成功させていただきたいと思います。日本は本当に世界から平和国家として信頼されているわけでありますから、連携しながら日本の持てるものをまた各国に喜んでいただけるようにしていただけたらと思います。 さて、オリンピックにお話を移します。 那谷屋委員がかなり細かくお聞きになられましたので、私は下村文科大臣に、これ教育の分野でも、もうあらゆる分野で起爆剤になる、日本のすばらしさを世界にアピールするチャンスでもあり、また日本が一つになってより美しくまた力を発揮するチャンスでもあるというふうに思いますけれども、教育の場面ではどんなことを考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(下村博文君) おっしゃるように、あらゆる起爆剤、東京一極集中だけでなく全国ですね、それからスポーツだけでなく文化、芸術、そして教育の部分については、今回、ソチでも英語が余りしゃべれない現地の方が多くて外国人は苦労したという話がありました。 子供たちが使える英語が身に付けるよう、英語教育の充実をしていくことによって子供たちを含めた地域の方々が外国の方と積極的にコミュニケーションが取れ、交流できることを期待したいと思いますし、同時に、日本人としてのアイデンティティー、伝統文化も、日本としての何を外国に伝えられるかということも教えていかなければ本当の意味で外国人と交流できないと思いますし、ありとあらゆる部分で教育についても二〇二〇年をターゲットイヤーとして対応してまいりたいと思います。
○山谷えり子君 英語ができるようになってもしゃべる内容がなければ何もなりませんので、その辺も工夫をしていただきたいと思います。 また、日本語を勉強しているASEANの諸国、百十万人いるということでありまして、二〇二〇年までに三千人、日本語の先生たちをASEAN諸国に送っていくんだという計画も聞いておりますけれども、その辺、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) おっしゃるとおり、これから我が国とASEAN諸国とが連携をしていくことは非常に重要だと思います。ASEANからも日本の教育に対して期待感がありますが、是非日本からも、日本語ができるASEAN諸国の方々、それから日本からも送り出すということによって、お互いにウイン・ウインの関係ができるように努力してまいりたいと思います。
○山谷えり子君 スポーツ庁の新設も言われているところでありますけれども、トップアスリートの育成と同時に裾野を広げていくということも大事だと思うんです。 ただ、中学校の運動部系の部活動が、先生がなかなか足りなくて廃部になっていくということも聞きます。地域の、外部のスポーツコーチをお願いするとか、その辺の部活動の活性化、どのようにお考えでいらっしゃいますか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、なかなか学校の教員だけで対応できなくなっているという部分がございまして、今外部の指導者の協力を得るということで、全国で、中学校で二万九千二百十一人、高校で一万一千八百二十六人の人が既に指導に当たっていただいております。 運動部活動での指導のガイドラインでは、技術的な指導は地域などでの優れた指導力を有する外部指導者が中心となって行うことが効果があるということを指摘をし、また、今年、二十六年度の予算において、運動部活動指導の工夫・改善支援事業において、これまでの体罰事案を踏まえ、顧問教員等と外部指導者の適切な連携を目指して外部指導者を活用した校内での指導体制の構築の取組を支援し、その成果を全国に普及してまいりたいと考えております。
○山谷えり子君 外部指導者の活用は本当に地域の教育力を高めることにもなりますし、更に更に進めていただきたいと思います。 さて、学力なんですけれども、ゆとり教育、ゆとり教育はゆとりを持って教育をするのは大事なんですが、緩み教育になっていたという反省から、第一次安倍内閣でそれの見直しをいたしました。そして、学習指導要領を改訂いたしまして、その結果、先日、OECD諸国の学力調査であるPISAという学力調査でありますが、ちょっとパネルをお願いいたします。(資料提示)日本はぐんぐんぐんぐんと上がりまして、OECD先進国で、読解力、国語、あるいは数学的リテラシー、科学的なリテラシー、理科のような分野で一位になっているんですね。 これはどういうふうに、子供たちもよく学び、また先生たち頑張られたんだと思いますし、本当に緩み教育、見直してよかったなと思うんですけれども、これをどう分析し、また今後どう生かしていこうとお考えですか。
○国務大臣(下村博文君) 是非、山谷委員も開陳をしていただければと思いますが、御指導いただきながら、取りあえず今文科省として分析しているのは、全分野において下位層の割合が減少し上位層の割合が増加することによってそのような結果になったのではないか。さらに、実態的な要因では、習熟度別指導など少人数教育の推進によるきめ細やかな指導体制の整備、いわゆるゆとり教育から脱却をして、基礎、基本をきちっと教えながら確かな学力を育成するための取組、また全国学力・学習状況調査の実施による教育施策や教育指導の改善の取組など、着実な成果をこのようなことによって上げてきたのではないかと分析しております。
○山谷えり子君 本来、学ぶことは楽しいわけですから、これまで取り組んでこられたこと、そしてこれからも頑張っていただきたいと思います。 続きまして、この四月から道徳の教材が新しくなりました。今までは心のノートというものだったんですが、全面改訂で、小学校一・二年生用、三・四年生用、五・六年生用、中学というものでございますが、非常に、読みましたが、よくできていると思いましたが、この狙いと、どのように使ってほしいというふうにお考えでございましょうか。
○国務大臣(下村博文君) 道徳教育は、国や民族、時代を超えて人が人として生きるための必要な規範意識や社会性、思いやりの心などを育み、自立した一人の人間として人生を他者とともによく生きる人格を形成することを目的とするものでございます。 この趣旨を踏まえ、今御指摘ありがとうございます、「私たちの道徳」という教材名にいたしましたが、これは児童生徒が道徳的価値について考え、そして自ら行動できるようにすることを狙いとしたものでありまして、今までの心のノートを全面改訂したものでございます。作成に当たっては、道徳の時間を始め授業でより活用しやすい内容、構成、また家庭、地域でも活用できるものとなったのではないかというふうに思います。 工夫点として、この心のノートの特徴である書き込み部分の良さは生かしながらも、読み物資料を新たに盛り込むとともに、先人の名言、国内外の偉人や著名人の生き方などに関する内容を盛り込みました。 私も中学版を持ってまいりましたが、中学版の中には、今問題になっているアンネの日記ですが、これきちっと入れておりますし、その前のページには杉原千畝の項目も入れて、こういうことを通じて子供たちが自ら考えるということを項目として入れております。 是非、いじめの未然防止や礼儀やマナー、あるいは情報モラル等、全体を通じて子供たちが主体的に考え、そして、このことを使って話し合いながら、自ら判断し行動する力、それを育むようなことに留意したところでございます。
○山谷えり子君 ちょっと内容を紹介したいと思います。 まず、小学校一・二年生用なんですけれども、これは昔話とか、それからファーブルとか二宮金次郎とかが載っていました。そして、規則正しい生活、気持ちいいよって、早寝、早起き、朝御飯、ありがとうという心とか、そうしたことも分かりやすく書かれておりました。やなせたかしさんの詩、イラストなどもありました。 また、小学校三・四年生、なでしこジャパンの前キャプテン澤穂希さんとか、オリンピックの金メダリスト高橋尚子さん、そして葛飾北斎や良寛の生き方、またリンカーンの生き方等々、これ本当にかいつまんでなんです。もう何十人も数えれば載っているんですね。ですから、本当に幾らでも広がると思います。 日本の文化について、おもてなしとか一期一会の心とか、和食や和室や和服について等々、二〇二〇年のオリンピックになったら、きっと子供たちはたくさん語れるのではないかというふうに思います。 そして、下村文科大臣もおっしゃられましたけれども、ただ学校で使うというだけではなくて、おうちの方とか地元の方とか、それから先輩に聞いて書き込む欄もいっぱいあるんですね。ということは本当に多くの人と話合いができるということで、すばらしい作り方だというふうに思っております。 また、五・六年生用では、日本人として、また大きな視点を持った国際人として生きてこられた野口英世とか、福澤諭吉、新渡戸稲造、龍馬、イチロー選手なども載っていましたね。 それから、女性の活躍と今盛んに言っておりますけれども、ヘレン・ケラーやアニー・サリバンやマザー・テレサ、そしてキュリー夫人とか向井千秋さんとか、あるいは、国連の平和大使のもったいないのマータイさんなんかも載っておりました。エリザベス・サンダース・ホーム、戦後千人の子供をお育てになられた澤田美喜さんのエピソードなども載っておりました。 そしてまた、働くということ、近江商人の、売手良し、買手良し、世間良し、あるいは松下幸之助さんの、感謝の心で商売というのはみんなが喜ばなきゃいけない、社会のためにもならなきゃいけない、その働くことということの根源的なことも考えさせるようになっております。 中学校になりますと、更に九十人ぐらい、名言とかいろいろありましたが、アリストテレス、キルケゴール、パスカル、ハイデッガー、ビクトル・ユーゴー、ゲーテ、サン・テグジュペリ、孔子、老子、クラーク博士、ケネディ、ガンジー、正岡子規と夏目漱石の友情のお話も書いてありました。 また、科学技術では、湯川秀樹や本田宗一郎、iPS細胞の山中伸弥先生、そしてはやぶさプロジェクト、書かれておりました。スポーツの松井秀喜選手や、先ほど命のビザ、ナチスに迫害されたユダヤの人々に命のビザを発行した外交官杉原千畝さんとか、国連、難民を救い、難民の母と言われている緒方貞子さんなどもございます。 それだけではなくて、現代的な事象、いじめをどう解決したらいいかとか、あるいはIT、情報、パソコンとの、インターネットとの関係をどうしたらいいかとか、あるいは認知症が進み始めたおばあちゃんへの愛とか、それから困難を抱える、病気を克服しようとしているお医者様の話とか、闘病しているお母さんへの思いとか、そういう現代的な課題も胸に迫る。本当に文章が美しくて、私はよくこういう美しい文章を集めてくださったと思って感謝をしております。 また、私、子供たちや学校の先生、地元のいろんな人たちにも見てもらいました。年配の方たち、すごく喜んでいらっしゃいました。例えば、九十歳を過ぎて詩人になられた柴田トヨさんとか、八十九歳まで舞台に立たれていた森光子さんとか、それから百歳を超えてもお医者様として活躍していらっしゃる日野原重明さんとか、本当に多様な方たち、そして子供たちの目線もしっかりと捉まえられているような構成になっております。 一部、道徳というのは価値の押し付けじゃないかとかいう批判もありますけれども、これを見ていただければ決して価値の押し付けというものではないんだというふうに思います。 そしてまた、小学校一年生から中学三年生まで一千万人にこれが配られるわけです。そして、親やおじいちゃん、おばあちゃんに書いてもらう、近所の人に書いてもらうという欄もあるわけですから、五、六千万人の人々がこれを読んでくださるんだと。八十代の方、これを御覧になられて、うわあ、十年後、希望が持てるわというふうにおっしゃっていらっしゃいました。 これ、学校だけではなくて、図書館に置くとか、あるいは病院に置くとか、公民館に置くとか、あるいは市販するとか、どのように、もうちょっと広くどう展開していくか、お考えがありましたらお聞かせください。
○国務大臣(下村博文君) 貴重な提案、ありがとうございます。 かつての道徳と違うのは、今回は、例えば教員の指導書でも、これはこう教えるべきだという一方的な価値観を入れない、子供たちが議論によってあるべき道徳は何なのかということを考えさせるという教材ですので、山谷委員がおっしゃったように、いろんなところでこれを使っていただければ、子供だけでなく日本全体で考える、特定な価値観とか方向性を示すものではないというのはよく分かっていただけるのではないかと思います。 是非、その提案について前向きに受け止めさせていただきたいと思います。
○山谷えり子君 続いて、職業教育についてお伺いいたします。 教育基本法の改正で五つの教育目標の中に職業教育、勤労の精神というのを一つの大きな柱として位置付けたわけでございますけれども、専門学校、今年の四月から大臣認定で職業実践専門課程というものを新たに創設するということでございますが、創設の意義、狙い、お教えください。
○国務大臣(下村博文君) 実践的な知識、技術及び技能を身に付けさせる実践的な職業教育を充実することが極めて重要であり、大きな役割を果たす専修学校の充実がその中で特に重要というふうに位置付けております。 専修学校生への経済的支援等の施策立案等の参考とすべく、専修学校生の学生生活等に関する調査研究も新たに計上いたしました。 さらに、企業等との連携を通じ、より実践的な職業教育に取り組む専修学校の専門課程を文部科学大臣が認定する職業実践専門課程というふうに創設をいたしまして、この職業実践専門課程において、企業等と連携して行う教育課程の編成や演習、実習、教員の研修、評価等の在り方を検証しつつ、諸外国の動向も参考にしながら、教育再生実行会議における職業教育の在り方についての議論も踏まえてこれから更に対応してまいりたいと思います。
○山谷えり子君 どこの国でも雇用政策と教育政策というのを連携させながら進めてきております。そしてまた、日本の専門学校の職業人材の技能の非常に高いカリキュラムを提供できるということもアジアの国々から期待されているわけでありますから、高等教育の中で職業実践専門課程という、これを創設することによって新たにまた産業界との連携もできてくるというふうに思いますので、是非、今後広げ、そして定着をさせていただきたいと思います。 〔理事北川イッセイ君退席、委員長着席〕 多くの国々で、高等教育の中で学問的な分野を推し進めるアカデミックラインと、それから職業、実学ですね、実学、技術を高めていくボケーショナルラインといいますかプロフェッショナルラインといいますか、この二本立てがあるわけですけれども、日本の場合はどうしてもアカデミックラインに偏りがちだったところがあると。今後、この創設を機会に職業実践の高等教育としての位置付けというものはどのように考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、もう社会においては既に専門・専修学校の就職率の方がはるかに高いと。それだけ企業ニーズに的確に対応しているということでありまして、そのためにもこの職業実践専門課程をつくることによって、より学問的なアプローチもその中に入れながら、社会の中で有為な専修・専門学校の位置付けということで考えているわけでございます。 逆に、アカデミックと言われる分野の大学教育においても、こういう分野を更に導入することが求められていると思いますし、時代のニーズに合った高等教育の在り方について、専修・専門学校も含めてこれからトータル的に是非考えていきたいと思います。
○山谷えり子君 今年新たに、専門学校生がどのような生活をしているかと、非常に生活面でアルバイトをしなければいけないような状態の方たちもいらっしゃいます。授業料減免制度を含めてそうした支援も是非お願いしたいと思いますが、その辺はいかがでございましょうか。
○国務大臣(下村博文君) 先ほどちょっと申し上げましたが、専修学校生の学生生活等に関する調査研究として初めて計上しました。このことによって経済的支援等の施策立案の参考に是非させていただきたいと思います。
○山谷えり子君 先ほど下村大臣もおっしゃられましたけれども、就職率がすごくいいんですよね。地元で就職してくださる、そして納税者になってくださって、結婚をして、そして親になってくださる専門学校生でございますから、そしてまた雇用の流動化の中で学び直しとか再チャレンジということもあると思います。是非、専門学校への支援、また新たに取り組んでいただきたいと思います。 土曜授業を下村大臣は今回なさいまして、また新規で平成二十六年度予算で予算計上されておりますけれども、小学校五年生の算数を教えられたんですよね。いかがでしたか。
○国務大臣(下村博文君) おっしゃるとおり、自ら隗より始めよで、昨年の十二月、小学校に行きまして、土曜日、算数を教えました。 これは是非、今年の四月から土曜授業がしやすくするための制度設計をすることによって子供たちに、地域とそれから企業と連携した多様な学習・体験プログラム支援を予算計上させていただきましたが、官民連携による土曜授業ボランティア活動を推進することによって、学校が閉鎖的なものではなくて地域が同時に育てていくということをしていくために、今、文部科学省の職員、八割が土曜授業を希望している、その流れを是非大きくつくっていきたいと思います。
○山谷えり子君 文部科学省の職員というと多分二千人ぐらいいらっしゃると思うので、千六百人ぐらいがお授業をなさると、期待しております。そしてまた、その中から、地域間格差がありますので、土曜日やっているところもあれば、ないところもあるということで、全国にどのように普及させていくかということもまたお聞き取りいただきながら定着させていただきたいと思います。 例えば、総理は、ちょっと質問通告していないんですが、土曜授業、何か教えたいことございますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 突然の御指名でございますが、下村大臣はかつて塾を経営しておられましたから算数というのもお手の物だったのだろうなと思いますし、西川副大臣は道徳を教えられたと。私は体育ですね。私、子供のときドッジボールの名選手でしたから、一緒に汗を流しながら勝利に向けてみんなで頑張る、この楽しさを教えたいと、このように思います。
○山谷えり子君 全閣僚にお聞きしたいところでございますが、時間の制約で。でも、それぞれ本当にすばらしい土曜授業をなされるというふうに思いますし、本当に地域にはそうした人材、豊かにおられるというふうにも思っております。 伝統文化活動にもたくさんの予算を、二倍増という形で付けていただきましたけれども、こうした活動を通じて二〇二〇年の東京オリンピックがより深く、より文化的に、オリンピックというのはスポーツの祭典だけではなくて文化の祭典でもありますので、行われる土壌ができるのではないかと思いますが、下村大臣、抱負をお聞かせください。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、子供たちに対して、地域の伝統文化に触れ、体験することは、感性や想像力を育む上で大変教育上も重要だと思います。 子供たちに対して伝統文化を計画的、継続的に体験、修得できる機会を提供する伝統文化親子教室事業、これを実施しておりまして、今年は対前年度比二八・三%増の十二億円、実施数を四千教室にしようと考えております。さらに、平成二十六年度においては、放課後子ども教室や土曜日の教育活動を連携し、これら事業に伝統文化関係団体の指導者等を派遣することを呼びかけるなど、取り組むことによって拡充をしてまいりたいと思います。
○山谷えり子君 学校、家庭、地域の連携と今までは言葉で随分言われたんですが、なかなか実態が進まなかったと。そうした活動を通じて、是非本当に懐の深い教育環境を醸成していただきたいというふうに思います。 この中学の道徳の教材で、岩手県の大船渡市の第一中学生が東日本大震災の一週間後に新聞を配ったと。自分たちに声を掛けてくださいと。特にお年を召している方、トイレ掃除もお使いも水くみも何でもやりますから僕らにという。こういう声掛けができるというのは、子供たちもすばらしいし、また地域のつながりもあったんだろうというふうに思いますので、是非力を入れていただきたいというふうに思います。 続きまして、非正規雇用の問題は産業界だけではなくて学校の先生も問題になっておりまして、全国市町村の非正規雇用の先生たち、一六・五%にもなっております。時給千数百円で働くと。それが一時間目と六時間目にわざわざ入れられて、本当に月数万円から、夏休みとか期末試験とか運動会の日はもらえませんから、数万円からせいぜい十数万円ということで結婚もできないと、暮らしの見通しも立たないということでございますけれども、これ実態把握、あるいは正規雇用にしていくための方策、どのように考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(下村博文君) 非正規雇用が数が増えるということで、児童生徒への継続的な指導が制約をされたり、また教職員間、地域や保護者との連携が困難になる、また雇用が安定せず正規教員と同じ処遇が保障されていないという、そういう問題点が数々あります。 基本的には任命権者である教育委員会が適切に行うべきものではありますが、教育の機会均等、それから教育水準の維持向上等を図る観点から、国としても可能な限り正規の教員が配置されることが望ましいと考えておりますし、またそのように都道府県教育委員会等に指導をしてまいりたいと思います。
○山谷えり子君 地方分権ということで、地方にどっと教育の、また先生の給与の部分も裁量の余地を与えたがゆえにまたこのような現象も起きてきているわけでありまして、是非、実態調査をお進めいただきまして適切な対応をお願いしたいと思います。 最後に、拉致問題についてお伺いをいたします。 国連の人権理事会で、二月十七日、北朝鮮における人権問題、拉致問題も含む調査報告書が出ました。国連の報告書としては非常に厳しい踏み込んだ内容になっておりますが、これを古屋拉致問題担当大臣、どのように受け止めていらっしゃいますか。
○国務大臣(古屋圭司君) 委員御指摘のように、国連調査委員会、COI、拉致を人道に対する罪に断定した、その上で、北朝鮮をあるいは金正恩を厳しく批判をした。これは国連の報告書では極めて異例、私、初めてではないかと思います。大変高く評価したいと思います。 この背景には、やはり、昨年八月にカービー委員長が来たときに、総理も一時間近く会談をしていただきまして、また私も長時間にわたって説明をして、そしてその上で、拉致対策本部の幹部職員を度々ジュネーブあるいはニューヨークに派遣をしまして我々の考えを訴えていた。あるいはNGOも取り組んでいただいた。そして、もちろん外務省も外交チャンネルを通じて働きかけていただいたと。そういう意味で、総力戦でこういう結果が出たと。 今後は、この報告書が出たことがスタートなんですね。これをいかにフォローアップしていくか、これが極めて重要だというふうに思います。これは潘基文事務総長も大変高く評価しています。一部の北朝鮮と国交のある国はこの報告書を見て国交断絶を表明していますので、効果はあったということですね。だからこそ、いかにフォローアップするか。それはやはり、北朝鮮と国交のあるアジアの国に具体的にリエゾンオフィス等をつくってこれをフォローしていく、その際には日本が主体的に支援する。財政的な支援も含めて対応していくということが極めて重要だと。世界が北朝鮮包囲網をつくって拉致問題を解決していく。安倍内閣の下で全力で頑張ってまいります。
○山谷えり子君 この調査委員会は、昨年の三月に、ヨーロッパとともに安倍内閣が強いリーダーシップの下に委員会を国連の中に設置することができたというものであります。報告書を受け取ってそれで終わりというのではなくて、是非、拉致問題解決のために大きな一歩となるように、これからがむしろ勝負だというふうに思います。 そしてまた、この報告書には、拉致というのは日本、韓国、そして中国人の女性二人もいるんだと、中東、ヨーロッパ等々、私ども日本は十二、三か国被害国があるのではないかと考えておりますが、それが裏付けられるような報告書になっております。 実は今日、参議院の講堂でセミナーが開かれておりまして、タイやルーマニアの被害者の御家族もおいででございます。是非、国際連携を取りながら、もちろん日本と北朝鮮のいろいろな交渉も大事でございますけれども、取り組んでいただきたいと思います。 今後、この報告書を受けて、三月の中旬には公聴会、理事会が開かれると聞いておりますし、また決議がなされるというふうにも聞いております。この決議文を、是非日本がリードを取って、きちんと強い解決につながるような決議文にしていかなければならないと思いますが、その辺の取組具合はいかがですか。
○国務大臣(古屋圭司君) 委員御指摘のように、この人権理事会での採決、極めて大切ですね。十七日ですかね、今月、家族会の飯塚代表も行ってもらって意見表明していただき、政府としてもこういったものを全面的にバックアップをして対応していきたいと思います。 是非、委員の御指摘のように取り組んでいきたいと思います。
○山谷えり子君 アメリカのケリー国務長官は、法的手段も考えなければならないのではないか、そしてまた、この報告書を作成するに当たって中国は余り協力的ではなかった、中国に行動を促さなければならないのではないかと、そこまで言っているわけでございまして、岸田外務大臣、是非その辺も含めながら、よろしくリードを取っていただきたいと思います。 最後に、総理に、拉致問題解決への決意を改めてお伺いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 拉致問題は、我が国の主権、そして国民の人権、生命に関わる重大な問題でございます。残念ながら、現時点では、多くの拉致被害者、日本に帰国を果たせないままでありますが、何としても安倍政権のうちにこの拉致問題の全面解決に向けて全力を尽くしていきたいし、安倍政権のうちに解決をしたいと、このように決意をしているところでございます。 その意味におきましても、ああした形で調査報告が出たこと、これは世界が共通の認識を持つに至ったということでありますから、大きな北朝鮮に対しプレッシャーになっているのではないかと、このように思います。国際社会と連携しながらこの問題の解決に全力を尽くしてまいります。
○山谷えり子君 是非、取組よろしくお願いいたします。本当に、家族は高齢化して待てない、そして国民もこの解決がなければ心から晴れ晴れとした気持ちにはなれないわけでございますので、よろしくお願いいたします。 質問の時間、まだ少々残っておりますけれども、NHK中継の関係で次のバッターに譲りたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で山谷えり子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、伊達忠一君の質疑を行います。伊達忠一君。
○伊達忠一君 自由民主党の伊達忠一でございます。 本日からいよいよ参議院で予算の審議が始まりました。この予算審議、私は、安倍政権にとりましても、これは国民にとりましても大変重要な国会だと、このように実は思っております。ですから、何としても野党の皆さん方の御協力をいただいて、そして一日も早くこの予算を成立をさせていただきたい、そんな気持ちで取り組んでいるところでございます。 久しぶりの私の予算委員会での質問でございまして、欲張って少し余計質問させていただこうかなと、こう思っておりましたら、大変もう今日、朝から熱心な方が議論されまして、時間も押しておられるということもございまして、私の立場から少し皆さん方に御協力を申し上げなきゃならぬなと、こういうことからはしょって質問させていただく場合もございますので、御了承のほどお願いを申し上げたいと思います。 まず、質問に入る前に、実は先般、二週続けて関東で大雪が降りました。不幸にして亡くなられた方々、そしておけがをなされた方々に心からお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。 それではまず、安倍総理、この一年間、本当に御苦労さまでございました。内政においては経済の活性化、そしてまた領土問題を始めといたします外交問題、これはまさしく、一年ちょっとで何か国行かれたか、総理、分かっていますか。三十六か国というんですから、これはすばらしい。恐らく、こちらに座っている方たちも大変それはもう評価をしているんじゃないかなと、こう思うんですが、そしてそのことがいわゆる支持率にも私はつながっているんだろうと、こう思っております。 もう一つの大きな成果は、何といってもやっぱりオリンピック・パラリンピックの誘致だと、こう思っております。みんな国民が本当に元気になりました。そして、やればできる、よし、やろうぜ、こういうことが私はこのオリンピックの成果につながったんだろうと、こう思っております。まさに二十年間、我が国を覆った黒い雲が一掃されて、まぶしいぐらいの日差しに私は当たっていると、そんな感じでございます。 どうか、今、総理においてこの安倍政権の実績をどう評価をされるのか、一言評価をお願いしたいと思っております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍政権の使命は、まずはデフレから脱却をして経済を成長させていくことだと思います。三本の矢の政策によって、現在デフレではなくなりつつある状況まで来ることができました。企業の収益も改善をしています。この企業の収益の改善をいかに賃金に結び付けていくことができるかどうか、ここが正念場なんだろうと、このように思います。 今後とも、この景気の好循環を実現し、景気回復が全国津々浦々まで広がっていくように全力を尽くしてまいる決意でございます。
○伊達忠一君 本当にもうすばらしい私は活動だと、こう思っております。 二月の七日に補正予算が通りました。これは正直言って大変な綱渡りだったんですが、野党の皆さん方の御協力をいただいて早期にこの予算を通すことができて、私も正直ほっとしているところでございましたが、総理においては、もう国会が終わるや早速北方領土の要求全国大会に行かれて挨拶をされて、そしてその足で真っすぐ、すぐソチに行かれてオリンピックに、開会式に参加をし、そして日本の選手団に温かい声援を送られたということでございまして、私もテレビを拝見いたしまして、あっ、よかったなと、無理してでもしかし上げてよかったなと、こう感じをしていたわけでございますが、恐らく、昨日まで、国民の皆さん方も、国会で論戦をしていて、もうソチに行かれたんだなと、こう思っておられる方がかなり私はおられたと、こう思うんです。総理の行動力に私は心から敬意を表したいと、こう思っております。 そして、日ロ首脳会談をやられて、そしてまた六月にもサミットで首脳会談をやりましょうと、そしてまた秋にはプーチン大統領の訪日も決定をしたということですが、実はあの近くのウクライナというところが非常に厳しい今状況になってございます。我々も気の抜けないような状況でないかなという気がするんでございますが、総理においてはその辺の感じをどう判断をされているのかお聞きをしたいと、こう思っております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まずは現状のウクライナの情勢について私の見解を述べさせていただきたいと思いますが、我が国は、ウクライナ情勢が平和的手段によって解決されることを強く期待している、全ての当事者が自制と責任を持って慎重に行動し、関連国際法を完全に遵守すること、そしてウクライナの主権と領土の一体性を尊重することを強く求める、これが現在のウクライナ情勢に対する私の総理大臣としての見解でございます。 そこで、日ロの今後についてでございますが、既に五回首脳会談を行うことができたわけでございます。この首脳同士の信頼関係をてこに何とか平和条約締結に向けて加速化させていきたい、交渉を加速化させていきたいと、このように思うところでございますが、戦後六十八年たって平和条約がないというのは異常な状況であるということを認識を一致させることができたわけでございまして、今後、次官級の協議そして外相級の協議、そうしたものをテンポよく進めていきたいと、このように考えております。
○伊達忠一君 本当に平和的な解決を我々も願っているわけでございますが、ロシアとの近隣ということもございまして、そんなことから、我々も日ロにおいては大変北方領土の問題を始めとして重要な課題がございますので、国民も大きく期待をしておりますので、是非ひとつスムーズに解決されることを我々も願いたいと、こう思っております。 オリンピックのことでもちょっとお聞きをしようと思ったんですが、時間の関係でちょっと省かさせていただきますが、これはすばらしいこと、そしてまた国民に本当に元気を付けていただいた、勇気を付けていただいたと、私はこう思っておりますが、しかし、これは東京だけが潤うというようなことであっては真の国民の参加の私はオリンピックにならないだろうと、こう思っております。全国津々浦々、しっかりとこの効果が波及するように、是非ひとつその政策をしっかりとお願いを申し上げたいというふうに思うわけでございます。 そこで、一点だけ。実は、官房長官、記者会見ですか。
○委員長(山崎力君) 記者会見中です。
○伊達忠一君 そうですか。はい、分かりました。 それではまた、次に移らさせていただきたいと、こう思っております。 次に、経済においては非常に明るいニュースばかりと申しますか、新聞見ても、かつてない増収ですとか増収増益とかということが毎日のように新聞に報道されているわけでございますが、一つ心配なのは貿易収支の赤字の問題でございます。 これは、大震災以来、過去最大の十一・四兆円という赤字が出たわけでございまして、これは日本の、八十一兆円のうちの三分の一、いわゆる二十七兆円が燃料費ということでございますから、言い換えれば国富の流出だと、こう言っても過言でないわけでございまして、これにいわゆる日本の名目GDPは五百兆円でございますから、(資料提示)十一・四兆円ということになりますとその二%に相当するわけでございまして、そのGDPを二%結局押し下げているんだろうと、私はこう思うんです。 これについて、大臣の、いわゆるこの貿易赤字の拡大、その理由、そしてまた、赤字が続くようだと今後日本の経済にどういう影響を与えるのか、そしてまた、これはやっぱり減らすように対応していかなきゃならぬと、こう思うんですが、その考え方をお聞きをさせていただきたいと、こう思っております。
○国務大臣(甘利明君) 御指摘のとおり、近年の貿易赤字、二〇一一年から始まっていますが、一三年は過去最大、十一・五兆の赤字になりました。 事の発端は、御案内のとおり、二〇一一年の東日本大震災で原発が全停止になりました。これを全部石油あるいは天然ガス等で賄うとすると三兆六千億掛かるということになるわけであります。こうした鉱物性燃料の輸入代金、御指摘のとおり二十七兆四千億に膨らんでおりまして、これが貿易赤字の発端であります。 それ以外にも、輸入量が増えましたけど、輸出がまだJカーブ効果ができていないとか、あるいは、国内輸出企業は価格を円安に従って現地価格を訂正していない、その結果、量が伸びない、まあ利益は拡大しているわけでありますが。そして、内需が強くなっていますから、輸入の吸収力と、それから生産を外に向けるより内需に最初に取られていくという、これはいい傾向なのでありますけれども、そういうもろもろの原因があって貿易赤字が生じているわけであります。 このままの状況が続くとどういうことになるかというと、一番心配なのは、貿易収支の赤字から経常収支の赤字に転じてきたときが一番危険信号であります。これは国内財政資金を海外に依存しなければならないということでありますから、いきなり国債の評価に影響してくるわけであります。 もちろん、政府としては万全を期して、財政再建等の見通し等を示すことによって国債の信頼が揺らがないように対処はしていきますけれども、しかし、経常収支は黒字であることの方がいいことは間違いありません。
○伊達忠一君 これはこのまま続くということになると私は大変なことになるんだろうなと、こう思うんですが、先般、貿易収支の悪化で日本の財政面への懸念が出てきたということが報じられました。 先日、二月の十七日ですか、アメリカの格付会社ムーディーズは、日本の貿易収支、経常収支が悪化し、海外からの借金に頼らなければ国債の償還ができなくなる可能性を指摘しております。そして、日本の国債の信用力をネガティブだと評価をされたわけでございますが、これにつきまして財務大臣にお聞きしたいんですが、この日本の貿易収支と財政との関係、そして、このような厳しい評価をいただいたわけでございますけど、それに対する考え方をお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 甚だ僣越な言い方で恐縮ですけれども、そういう一格付会社の評価にこちらが右往左往するようなことはありません。
○伊達忠一君 なるほど。まあ、そういう自信をやっぱり持っていただいているということは私は本当すばらしいことだと思っておりまして、我々もしっかりと対応させていただきたいと、こう思っております。 そこで、今、アベノミクスの効果は完全に景気回復に私は向かっている基調にあるということはもう間違いのないところだろうと、こう思っておりますが、国民の負担が多額に上っている。そして、この一年間で国民負担、このボードにもございますが、政府は約三・六兆円を試算をされているということでございます。 そうすると、これを、三・六兆円を一年間の三百六十五日で割りますと、結局、一日百兆円ということに実はなるんだろうと。(発言する者あり)いや、ごめんなさい、百億円になるんだろうと、こう思っております。で、国民一人当たりが三万円ということになるわけでございますが、このような状況についての認識と今後の対応についてお聞かせをいただきたいと、こう思っております。
○国務大臣(茂木敏充君) お示しをいただきました三・六兆円、三・一一の事故前の二〇一〇年から現在への変化ということでありまして、原発が停止して、それを火力発電に置き換える、化石燃料に置き換えるということでその分が増加をいたしております。 当然、為替の影響、それから資源価格の影響もありますけれど、一番大きいのは輸入量そのものが増えていると、量がということでありまして、それで大体七割、要因分析としては説明できます。また資源価格の上昇が二割と、そして為替要因、これが一割強という形でありまして、一つはやはり省エネ等を進める、また国内におきましてエネルギー源多様化すると、こういった措置をとっていくのと同時に、国際調達面でも調達先多角化することによりまして調達価格を下げていくと、極めて重要だと考えております。
○伊達忠一君 田中委員長さん、来ていますね。 この三月に、原子力規制庁五百人と、それと独立行政法人原子力安全基盤機構四百人が統合するわけでございますが、原子力規制庁の職員が要するに倍増になるわけでございまして、私はこの体制が整った、こういうことだろうと、こう思っております。 であれば、私は、原子力規制委員会の皆さん方が安全審査をもう少しスピードを上げてやっていただくということにならないのかなということを田中委員長にお聞きをしたいと、こう思っております。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先生御指摘のように、本日、JNESとの統合というのが開始されました。それで、この統合というのは、私ども原子力規制委員会規制庁全体の底上げ、専門性を強化するということが目的であります。 そういう観点から、まあ先生御指摘のことは理解できるんですが、これまでもJNESについては、新規制基準の策定から、昨年七月から始まりました適合性審査の中でも人的、技術的支援を全面的に受けてきております。そういうことで、数が増えて抜本的に審査体制が強化されたかというと、それほど大きくはありません。ただし一方では、中途採用の枠も随分認めていただいていまして、そういったことも活用しながら、今審査体制の強化を行っているところでございます。できるだけ速やかに適合性審査をすべきということについては、私どももそのつもりで取り組んできております。 それで、その具体的な方法としては、通常ですと適合性審査、その後工事認可、それから保安規定認可というふうにシリーズになっていたものを、この三つを並行してやろうということで今やっています。従来ですと、その三つの審査終わるのに少なくとも二年程度掛かっていたものですから、今は確かに、当初、私も半年ぐらい早ければということを望んでいたんですが、それが少し遅れています。 これは私どもだけの問題ではなくて、その審査の過程でもうほとんどかなりその焦点が絞られてきておりますが、それに対して事業者が的確な対応をしていただければ、ほとんど一つか二つぐらいにもう焦点が絞られてきておりますので、御期待に沿うような結論が得られるんではないかというふうに思っています。
○伊達忠一君 是非ひとつ、少しスピードを上げて審査をやっていただきたいと、こう思っております。 今まで貿易収支の議論をさせていただいて、結局は震災後のこの燃料の増加でございまして、やっぱりこれは私は、エネルギー基本計画が今議論しているところなんですが、要するに、新しく造るということではなくて、あるものが安全が確認されたら、これをやっぱり再稼働していくということをしていかないと、私はやっぱり将来的にいろんな問題が出てくるんだろうと、こう思っております。 そんなことから、実は今、三・一一以降、電力会社が六社値上げをされたわけでございますが、またこの再稼働のめどが立たない北海道電力なんかにおいては再値上げ、料金の再値上げ、こういうことを表明したわけでございまして、これは、総理、先ほど総理もお話をされておりましたように、経済が上向いて景気が良くなってきたと、確かにそうなんです。 そして、我々もよく言うことには、中小だとか、本当に零細だとか地方にアベノミクスがやっぱり感じられるような、そういうことに我々はしっかりと今やっているんだということを言っておりました。先般、ある下請の中小企業の社長さんが、いや、やっと受注も増えて良くなってきたと、そして、このまま一生懸命努力していけば夏には職員に少しボーナスが還元できるかなと、こんなような話をしたのが一、二はございました。やっぱり、ああ、少しずつそういうことが効果が現れてきているんだなというやさきにこの電気料の値上げということになりますと、これはやっぱりもう、その辺が全部もう直撃されると吹っ飛んでしまう。 そうすると、私は、消費税の値上げもありますし、これは大変なことになるんじゃなかろうかなというようなことから、是非ひとつ安全性を今規制庁の方にも、田中委員長にもお願いして、少しスピードを上げて審査をしていただいて、安全なものについてはとにかく再稼働していただく、住民のもちろん合意も必要ですけど、そういうふうにしていきたいと、こう思っているんですが、政府はどのような認識で考えているか、お答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本の人口構成は高齢化が進んでいくわけでありまして、毎年一兆円近い社会保障費の負担が増えていく中において、今のこのサービスを維持していくためにも、その財源を得なければならない、つまり経済を成長させていく必要があるわけであります。経済を成長させていく条件の一つとしては、例えば電力、低廉でそして安定的なエネルギーの供給を確保することも極めて重要であります。 そして、もちろん安全、これが第一であります。これが東日本大震災の後の福島第一原発事故で私たちが学んだことであります。そのために、我々は世界で最も厳しい基準の中において田中委員長の下で原子力規制委員会が判断をし、この世界で最も厳しい基準で安全だと判断されたものについては再稼働していく考えであります。
○伊達忠一君 是非ひとつこれを進めていただきたいと、こう思って、これは電気料の再値上げ、まあ北電が、北海道電力がやりますと、私は次から次また出てくるんじゃないかなということも心配されますので、是非お願いをしたいと、こう思っております。 それで、先ほどオリンピックの関係でまた言いっ放しにしたんですが、一つだけ是非決意をいただきたいと、こう思っております。 それは、二〇一七年、札幌、帯広でアジアの冬季大会が開催をされるわけでございますが、これを契機に札幌では二〇二六年の冬季オリンピックを誘致したいということで、道民を挙げて今これに取り組んでいるところでございますが、これには何といっても、やはり今回東京で成功したように国を挙げてやっていただくということに実はならないかと思います。 かつて札幌市長さんもいやと言ったんですが、最近はこの熱意を、子供に是非あのときの感動を与えてあげたい、こういうことでソチにも行かれたと、こういうことをお聞きをしました。是非、札幌市長、そしてまた北海道を挙げてこれに取り組みたい。これは二〇一九年に決定をされるそうでございまして、是非ひとつ国を挙げてやっていただきたい。これが決まりますと五十四年ぶりだそうでございますので、是非、総理と文科大臣にその辺の決意をお願いをしたいと、こう思っておりますので。 これは、テレビで道民の皆さん見ていますので、しっかりとお答えください。
○国務大臣(下村博文君) 我が国で国際競技大会を招致、開催することは、単に競技力の向上のみならず、広く国民、市民へのスポーツの関心を含め、スポーツの振興や地域の活性化につながるものであります。また、スポーツを通じた平和的な交流や貢献は、国際相互理解を促進し国際平和に貢献するなど、大変意義深いものでございます。 スポーツ基本計画に基づき、国際競技大会の積極的な招致や円滑な開催を支援をするというのが文部科学省の立場でございます。御指摘の二〇二六年の冬季オリンピック・パラリンピックの招致について、札幌市が招致を希望されるようであれば、国として必要な支援を検討してまいります。
○伊達忠一君 総理も決意を。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今文部科学大臣が答弁したとおりでございまして、札幌市が希望されているのであれば検討させていただきたいと、このように思います。
○伊達忠一君 是非ひとつお願いをしたいと、こう思っております。 かつての五十四年前、これは二六年が成功すれば、かつてのジャンプの日の丸飛行隊なんていうことは、私どもがやっぱり感動した一つでございますので、よろしくお願いをしたいと思います。 それでは、医師不足対策についてちょっとお聞きをさせていただきたいと、こう思っております。 地方において景気対策そして医師不足対策というのは大きな課題でございまして、これは以前から議論をしてきているんですが、なかなかこれといった方法がございません。そんなようなことから、地方の首長さんは、とにかく医師集めにいつも奔走しているわけでございますが、なかなか来てくれる方がいないというのが実態でございまして、しかし、そうかといって今ほっておける状況ではないというふうに思うわけでございまして、私は以前から是非いろんな方法でもって、厚労省とも議論させていただきました。 是非知恵を出して方法を考えて、そして恵まれぬ地域の人たちにもやっぱりしっかりと医療、健康管理ができるようにしてあげたいということからお聞きをするわけでございますが、まず政府に地方の医療の、その医師不足に対しての対策をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 医師不足、診療科においても、また地域においてもこれ深刻であるというふうに認識いたしております。 もう御承知のとおり、大学医学部の枠を、この医学生の枠を拡充をしておるわけでありまして、北海道においては平成二十年から二十六年までの間、二十六年度は今つくっておる最中でありますけれども、四十四名、枠全体で増えたわけでありまして、そのうち地域枠というのがありまして、十名ということであります。あわせて、奨学金制度等々、このような形で対応させていただいております。 それから、地域医療支援センター、これは全国にはまだできておりませんが、これなかなか、いろんなところに応援に行くとしましても、どうしても、どれぐらい勤務期間なんだ、それから自分のキャリア形成はどうするんだ、こういう問題がございますので、そういうところまで含めてキャリア形成プログラムというような形で、キャリア形成できるような形で支援をしていくと、こういう形も取っております。 この今般出す法律の中で法的な位置付けもしっかりと立てるわけでありますし、併せて新しい財政政策、財政支援策という形で、基金でやはり医療人材の育成確保、これもいろいろと考えておる次第でございます。
○伊達忠一君 確かに医学部の地域枠も増えてまいりましたし、それから医学部の生徒も二十数%増やして、今年度はどうするんですかと文部省に聞いたら今年も増やしますということで、年々増えているんですが、私も仕事の関係でいろんな若いお医者さんとも随分会って懇談をするんですが、やっぱり、私の想像ですけど、かなり医師が増えてきても、なかなか地方というのは何か制度をつくってやらないと私は行くというのは難しいというふうに思うわけでございます。 そんなことから、いろいろとかつて厚生省とも議論したんですが、その解消のためには、私は、例えば国立の国際医療研究センター、まあ二百五十人ぐらいお医者さんがおりますが、ああいう大きな病院にまず医師を採用しておいて、そこからシステムを組んで派遣をしていくというようなやり方、僕はよくいつも言うんですが、総務大臣に後からお聞きしようと思うんですが、私どもの北海道にも随分総務省からいろんな、副知事であるとか総務部長であるとか財政課長だとかということで来て、いろいろとうまく回していって、そしてやがては、今の事務次官の岡崎さんなんかも北海道に来ていた方なんですが、そういうようなことでその分を、三百人ぐらい常時恐らくいるんだろうと、こう思います。そういう方たちが出ていって、そしてうまく入替えしてということになっているんですが、まず、総務大臣にお聞きしますけど、この目的とその効果についてちょっとお聞かせをいただきたいと、こう思うんです。
○国務大臣(新藤義孝君) 委員もよく御承知だと思います。そして、総務省の国の国家公務員が一度職を離れて、そして地方自治体に採用される、その中で現場を知る、また国のいろいろな法令知識を持った者が地方自治の最前線で実践してみると、これは双方にとって非常に効果があるものだと、このように思っておるわけであります。そして、まさに相互理解の促進、それから、やはり人材の育成という意味でも大きな意義があると思います。 これまでもやってまいりましたけれども、今後も、押し付けにならないように、また、何というんでしょうか、慣例によってではなくて、本当に必要なものをしっかりと取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○伊達忠一君 私は、この制度は大変正直言ってうまくいっているというふうに実は見ているんです。そんなことから、この制度をいわゆるこの医師の派遣にうまく仕組めないかということを随分議論してきたんですが、最近、この四月から、独立行政法人ですか、地域医療機能推進機構というところ、JCHOというんですが、これが派遣の今枠組みをつくっているという話なんですが、どういうシステムでこれやろうとしているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 地域医療機能推進機構でありますけれども、RFOという組織がございました。社会保険病院でありますとか厚生年金病院というところがその中にあったわけでありますが、これを、ここが、この地域医療機能推進機構が一つ大きく引き受けるような形の中において、それぞれ地域、どうしても必要な地域医療というのがございます、民間ですとなかなか採算が合わずに十分な医療提供ができないというようなところも含めて、特に老健施設等々も持っておる、そういうような病院が多いものでありますから、そういう意味で、うまくこの介護と医療というものも連携しながら地域の医療をしっかりと支えていただこうという意味で、今般このような独立行政法人に移行をさせていただくわけであります。
○伊達忠一君 この前身はいわゆる全社連ですよね。これはもうとてもどうにもならないところだというのは、もう大臣も恐らくお分かりだと、こう思うんです。 いや、これはもう、私も十何年前に、尾辻先生が座長で、私が事務局でこの全社連の改革に取り組んでまいりました。どうもこうもならなくて、結局、これはもう委託かそれか売却だということで小泉政権のときに実はその法律を作ったわけでございますが、今の東京の北区の東京北社会保険病院ですか、これ、当時の公明党の坂口大臣のときに、これはどうにもならぬと我々も随分相談させていただいたが、これを一年間建築が建ったまま、そのままもうとにかく寝かせてオープンをさせなかったということは、大臣も恐らく知っていると、こう思うんですが。それで、これはどうしても委託じゃなきゃ駄目だということで今この委託であそこは運営している。一年間もう凍結してオープンさせなかったというぐらいひどいところでございまして、これ、資料を皆さんのところに渡しているんですが、これは新聞に出た記事ですからこれはまあ仕方ないと、このようにもうずさんな経理というのが実態でございます。 そんなことから、大臣に非常に申し訳ないんですが、この不正経理を逃れるためにここから派遣をするんだというようなことのまやかしであっては、これは私は続かないだろうと、こう思っているんです。これは、とにかく全社連のこの幹部の皆さん方、もう我々も手を焼いたんですけど、これは全部入替えしなけりゃ駄目ですよ。辞めさせて、そして、この表にあるように、これ、うち三億六千万なんて右側の上にありますが、要するに、どうしたんだといったら、帳簿に載っていて金がないというんです。使い込みでしょう、これ。正直言ってね。そうなんですよ。こういうことがずっとこれ続く。これ、下もそうですから、二十二年。ごめんね、大臣、私、与党の国対委員長ですから、大丈夫ですから、野党じゃないですから。 それで、やっぱりこの安倍政権のこれモットーとするいいところだと私は思うんですよ。スピードを持ってやることを、今までに決められなかった政権から決める政治にやっぱり行って、スピードを持って、なおかつ悪を許さない、これが安倍政権のモットーですから、これは、今その仕組みがどうなっているのか、ちょっとお聞かせをいただきたいと、こう思うんですが。
○国務大臣(田村憲久君) 会計上不明な金額はあったわけでありますが、まあ私的流用かどうかというのは、それが私的流用だというふうなわけではない、分からないというような状況でございました。 ただ、それも、全てそのような不明朗なところは表に出させまして、その上で、もう全社連が運営をするわけではございません、ここにあります地域医療機能推進機構、これ全社連の方々ではございませんでして、新たな運営をしっかりと理事会の中でやっていただくということでございます。会計の方もしっかりと透明な中でやり変えるということでございますので、そのような意味からいたしますと、きれいになって一からしっかりと病院の運営をしていただくということになります。
○伊達忠一君 それで、末端の病院というのは、大臣、これ一生懸命、北海道にも二つありますけれども、もう必死になってやっぱりお医者さんも看護師さんもやっていますよ。この本部、本部が良くないんだから、これが使い込みしているんですから。だから、これを全部辞めさせなきゃ、これ民間だったら総辞職ですよ、本当に。(発言する者あり)辞めたの、ああ、そうですか。もう辞めさせなきゃ駄目、これ。こういう、この新聞なんかにもこんなことの報じられるような状況でございまして、これは本当に正直言って恥ずかしいですよ。 この法律を一生懸命公明党さんとやられて出した、大臣もね、出したんですけれども、これは不正経理が出る前なんですよね。だから、裏切られたというか、大臣もそれはだまされたという私は感じだろうと、こう思うんですよ。役人さんというのはなかなか悪知恵が差すとね、我々かなわないぐらいの知恵を出すわけで、だからこういうようなことをやられて、これでスムーズに看板だけ替えればいいというようなことではないんで、私も一生懸命携わってきてやった本人ですから、是非これからも一生懸命やっていきたいというふうに思うんですが、これは国がやっぱり力を入れてしっかりやっていくというようなことを是非ひとつ大臣お願いをしたいと、こう思って、お願いします。
○国務大臣(田村憲久君) 基本的には売るところは売るという形で今まで進めてきたわけであります。譲渡するところは譲渡すべく、それで残ったところ、特に地域医療として必要だというような自治体の声等々をいただきながら、そういうところは残ったわけでありますが、まあ会計が不明朗というのはこれはとんでもない話でありまして、厚生労働省としてもそういうことでは駄目だということで、きつく指導をしてまいりました。 その上で、もう全社連は運営をしません。全く関係のないといいますか、新しい形でちゃんと運営をしていただくということでございますので、全社連とはこの時点でもう切れるということにしてございますので、その点は御理解をいただきながら、新生のそれぞれの病院でございます、地域医療をしっかり守っていただくために頑張っていただきたい、このように思っております。
○伊達忠一君 ありがとうございます。是非ひとつ、そうして地方に、また過疎地に是非医者を派遣していっていただきたい、こう思うわけでございます。 それでは、雪害に対してちょっとお聞きをさせていただきますが、実は先般来、二週続けて関東地方では大雪が降って大変な被害を被ったということでございますが、この農産物の被害であるとか、また地域のお年寄りの問題であるとかというのは、これは山梨なんかは非常に大変な目に遭ったそうでございますが、これについては我が参議院の赤池議員も非常に先頭になって取り組んでおられるということなんですが、私は、今日はこの看護師の試験についてお聞きをしたいんですが。 二月十六日に看護師の試験がございました。御存じのように、もうアクセスは全然駄目で、交通機関動いているわけではございませんので、千人近い方が試験が受けられなかったということなんですが、これについては三月十九日に試験を、追試をやっていただくということなんですが、一生懸命、もうトラックにも乗せてもらったりなんかして、動いているところの道路を歩いたりして、朝やっと試験場に着いたという受験生もいるそうでございまして、ところが、お聞きをしますと、もうとにかく一睡もしていないものですから、もう試験なんかにならなかったというようなことなんですが、こういう人の救済。 そしてまた、この三月十九日に試験をやっていただいて、三月の二十九日に発表なんですが、実は看護師のこの免許の登録に相当な時間が掛かるというようなことから、四月一日からということは間に合わないわけですね。そしてなおかつ、いわゆる医療費の改正というのは四月一日からになったわけですから、基準看護だとか何かの問題にも私は影響してくるんだろうと、こう思っております。そんなことから、この登録制の少し簡素化か何かというようなことでもって、何か便宜が図られないものか。この辺、大臣にお聞きしたいと、こう思っております。
○国務大臣(田村憲久君) 少しばかり時間をいただきますと、おっしゃられますとおり、二月十六日、看護国家試験の日でありましたけれども、大雪で多くの方々が会場まで着けなかったと。二時間ほど延長したところがございます、試験のスタートを。東京、愛知県、それから宮城県、この三県の試験会場であります。それでも着かなかった方々が約七百名おられるわけでありまして、その方々に関しては、その後即座に、追加試験をやるということでございまして、三月十九日に追加試験ということで決定をさせていただきました。二十九日発表でございます、合否の発表であります。 ただ、その後、今委員がおっしゃられましたとおり、着いたんですけれどもぎりぎり、しかも寝ずに徹夜の状況で着いて、試験は受けたけれどもなかなか、もちろん力が発揮できなかった、寒くて風邪も引かれた、体調不良、いろんな状況があったということでございます。 それ、実は先般、厚生労働大臣室の方に三原朝彦自民党災害対策委員長、それから、ここにもお見えになられますけれども、高階看議連事務局長、幹事長のあべ俊子先生も来られました。お越しをいただいて、やはりこういう人たち、非常にこの百年に一回というような大雪の中で、しかも、余り今まで降らなかったところで、どうしても交通、いろんな問題があって、着いたけれどもへとへとであったと、ましてや看護師も不足していると、何とかならぬかというような御要望をいただきまして、実は昨日、医道審議会の保健師助産師看護師分科会というのがございまして、これ急遽開きました。開いて、それぞれ委員の方々、御議論をいただきまして、今までこういうようなことはなかった、しかも、対応策も、こういう場合どうするんだという対応策もございません。 そういうこともございますので、一回限りということで、これはやはり救済策を考えるべきではないかという御意見をいただきまして、試験的には三月十九日、この試験日、同じ追加試験日、この日に一緒に試験をやっていただく、そして三月二十九日には合否が出るということになろうと思います。もちろん自己申告で、この三県、東京、愛知県、宮城県、この会場で受けた方ということで、御自身がこういう理由で体調が悪かったというようなことを書いていただいて、それで出していただければ試験を受けていただけるようになると。 ただ、今言われたとおり、その後、なかなか登録の問題でありますとか、医療機関は医療機関で、当然のごとく、これ体制の整備しなきゃなりません。看護師の方々も就職の準備をしなきゃいけないということもございます。 そこで、二十九日発表なんですが、本来は二十五日、これも余り、遅いという御指摘もあって、もっと早くしろという話もあるんですが、二月の十六日の試験を受けられた方々は三月二十五日、これ発表でございまして、すぐにもうこの登録の申請ができるわけでございます。まだ発表されておりませんが、合否は、この二十五日に追試験を受けられた方々はもう自分で登録を取りあえずしていただく、申請をしていただくと。これによって、受かっておればそのまま登録を、手続にこちらも入れるわけでございますので、残念ながら落ちられた方はそれはもう仕方がないわけでありますけれども、受かった方々は早めに、試験の合否が発表される前に申請を出していただくというような対応をさせていただく中において、何とか就職の準備でありますとか、また医療機関の体制整備、こういうものに資していければいいなということで、現在予定をさせていただいております。
○伊達忠一君 ありがとうございます。是非お願いをしたいと思います。 それでは、最後になるんですが、時間的にも、実は北海道の高速道路、大変、今年みたいな吹雪が続きますと、とにかくなかなか毎日のようにスムーズに開通しない、要するに通行止めの期間というのが非常に多くなってきているわけで、ちょっとボードを一つ上げてください。データを、資料を配付していないんですが、三時間以上の通行止めというのが一月一日から二月の七日まで十五日、もう半分通行止めと、こういうことでございまして、五時間以上の通行止めが十一日ということでございまして、このグラフにもございますように、資料もこれしてございますが、いわゆるくも膜下出血なんというのは要するにもう六十分、一時間たつともう九〇%ぐらいの方は助からないと、こんな状況でございまして、もう少し稼働率を上げる、そして命を助けるというようなことからいきますと、命の道とも言われているんですが。 これは太田大臣にお願いしたいんですが、このふぶく地域というのは、その箇所、箇所は大体決まっているんだそうでございますよ、ずっとその高速道路全部ふぶくんじゃなくて。だから、そこを手当てをするとずっと通れるということなんですが、それにはシェルターというようなカバー、何というんですかね、こう掛けて、そうするともう一向にその吹雪が影響ないというようなことなんですが、こういう対応というのはどうにかしてもらえないものなんでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 北海道の高速道路自体が全国から見ますと整備率が低いという上に、今お話にありました命の道ということからいきますと、救急ということにも大事な、リダンダンシーという点でも大事なことだというふうに思います。 確かに、この一月ももう半分ぐらい通行止めというところがあると、江別東から岩見沢間ということを聞いております。そうした意味からいきまして、吹雪による視界不良を防止するために防雪林とか防雪柵というのはあるわけですが、今先生御指摘いただいた、何とか、場所によると思いますけれども、シェルターをということは大事な指摘だというふうに受け止めまして、通行止め回数の削減の一つの案として受け止めさせていただきたいというふうに思います。
○伊達忠一君 これで終わらさせていただきますが、最後に私の真心を込めて総理に言葉を贈りたいと、こう思っております。 総理は山口の長州でございますから、長州が生んだ幕末の指導者に吉田松陰さんというのがおられますが、この方が言ったことに、至誠にして動かざる者はいまだこれをあらざるなりという言葉がございますが、これは要するに、誠の心を持ってやれば動かない者も動くんだということだそうでございますが、今までどおりひとつ真心を持ってやれば必ず私は野党も付いてくるだろうと、こう思いますので、是非ぶれないでひとつこのように進めていただきたい、この言葉を贈って私の質問を終わらさせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で伊達忠一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、山本順三君の質疑を行います。山本順三君。
○山本順三君 自由民主党、山本順三でございます。 総理、オリンピック、決まってよかったですね。私どもも大変うれしく思っておるわけでございまして、今日はオリンピック・パラリンピックの話、たくさん出ましたけれども、是非、二〇二〇年に向けまして、子供たちに夢や感動を与えられるような、そういう大会ができるように準備万端相整えられて対応していただくように、まず冒頭お願いを申し上げておきたいと思います。 さて、総理は昭和二十九年生まれということでありまして、今年はうま年、年男ということでございまして、私も同年兵でありますけれども。これは、実は裏を返せば還暦を迎えるということでありまして、総理の動向を見ておりましたら、時にゴルフをされたり、あるいはまたスポーツジムに行かれたりということで十二分に体調管理をされておると思いますけれども、まさにフル稼働されておるわけでございますから、これからもしっかり時間を取って、そして健康体で大いに今後日本の繁栄と誇りを取り戻す、そういう気概を込めて頑張っていただきますように冒頭エールを送りたいと、このように思います。 さて、自由民主党が政権奪還いたしましてから約一年と三か月でありますけれども、総理が放たれた三本の矢、それに加えてオリンピック・パラリンピック、四本の矢によって社会の鬱積したムードが一挙に変わったというふうに感じられている方は、これはもう日本全国大勢の皆さん方がそういうふうにお感じになり、何かしら未来に向けての期待感が芽生えてきたのではないか、こういうふうに思っていらっしゃる方が多くなったと思います。 アベノミクスの第一歩がスタートをしたということでございますけれども、私も実は政治家になって、地方議員も含めてでありますけれども、もう三十年余りになりますけれども、これほどの政治のダイナミズムといいましょうか、一挙にこれほどムードが変わるものかということを自分の目で目の当たりに体験することができました。 是非、これからこのデフレ脱却に向けての、これまではなかなか、いろいろと大きな問題も抱えておると思いますけれども、その経済再生がより実効性を伴うような、そしてそのことが中央だけではなくて全国津々浦々に波及できるような、そういう対策を講じてもらいますように成長戦略の展開を期待を申し上げたいというふうに思っております。 ところで、昔から好事魔多しと、こういう格言がございまして、好調であるときにこそ様々な落とし穴に気を付けて十二分に警戒して一歩一歩歩んでいこうと、そういう意味であろうかと思います。私どもも、安倍政権をしっかりと支えていく、そういう覚悟を持って、それでもなおかつ最近ちょっと気になること、若干心配になること、そういったことを指摘させていただいて、そして総理の率直な見解をお尋ねをさせていただきたいと思います。 まず第一点でありますけれども、政権与党との連携強化についてであります。 日本の復活に向けて総理が非常に強力なリーダーシップを持って一つ一つ進めていく、これは極めて重要なことだというふうに思っております。それと同時に、議院内閣制ということでありますから、政権与党との連係プレー、これもしっかりとしていく、これも大切であることはまさに言うまでもないというふうに思っております。 最近、政高党低、このセイコウのセイは西ではなくて政府の政、それからトウテイのトウは東ではなくて与党の党と、こういう言葉をちらりと聞くことがありますし、それから、官邸主導とか官邸の意向とかいう言葉もたまに耳にすることがあります。実は、先般の自民党の最高意思決定機関であります総務会におきまして、たしかあれは国家戦略特区の話だったと思いますけれども、最終的に承認をいただきたいということでありましたけれども、この国家戦略特区に関しては約三十本余りの法案が連動していくということであり、まだ党内の政調部会で十分な議論がなされていないというような意見も出、官邸の意向ではあるけれども承認が先送りされたというような場面が実はございました。 また、現在議論されております集団的自衛権、これの解釈の変更につきましても、我が自民党内あるいはまた公明党内でも若干の不協和音が出ておるような報道もあるというふうに認識をしております。 そこで、まず第一弾、総理におかれましては、政権与党との連携強化に十分意を用いられて一層の緊密化に向けて各党内の声にしっかりと、そしてより丁寧に耳を傾けてもらいたいと、このように思うところでありますが、総理の見解をお示しいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに我が国は議院内閣制でございますから、政府とそして与党が一体となって政策を前に進めていくわけでございます。 自民党におきましては、総務会もございますが、政調があり、そして各部会があるわけでありまして、自民党の強さというのは、その各部会、毎朝八時から国会議員がみんな集まって、地元の声、国民の声をそこに集めて、そしてそれを政策に投じていくわけでございます。言わば、政府であれば、ともすればそうした細やかな国民の声が十分に集まっていないこともあるわけでございますが、政府のそうした政調部会において相当な意見が全国から国会議員を通じてそこに集まり、けんけんがくがくの議論が行われるわけでございます。そこにおいてまさに自民党というのは議論を重ね、最終的には一つの方向に収れんしていくと、これが自由民主党の強さであり、そのことによって政策がより洗練されていくんだろうと、このように思います。そういう意味におきましては、今後とも丁寧に与党とも協議をいたしまして前に進めていきたい。 そしてまた、公明党との関係におきましては、風雪に耐えたこの連立関係でございまして、信頼を基盤とする連立政権であります。時にはもちろん政党が別でありますから意見が違うことはありますが、しかし、当然その中におきましても信頼を基盤といたしまして、最終的にはお互いが協議を重ねていく上において政治の安定性そして国民の信頼に応えていくというこの観点から、しっかりと協調して協力して政策を最終的には一致結束して前に進めていくことが大切ではないかと、このように思っておりますし、またそのようにやってきたということではないかと思います。
○山本順三君 非常にいい答弁をいただいたように思います。 もう一点あるんですけれども、実は日本型の共生社会と成長戦略の関係について少しお話をさせていただきたいと思います。 国家戦略特区、これは規制緩和ということで、アベノミクスの成長戦略の看板政策というふうに言われているところであります。私も、規制緩和によって日本の経済再生、これ全て完遂できるというふうには思っておりませんけれども、極めて大事な重要な政策になり得るというふうには認識をいたしております。 ところで、最近、インターネットの薬の販売について、産業競争力会議のメンバーであり関連団体の代表者の方がそのことを声高に主張することがあったり、あるいはまた、雇用形態の在り方について、同じ会議のメンバーであり、なおかつ関係業界の代表者が自らの主張をアピールするということがございました。このことは、日本の伝統やあるいは文化に照らし合わせてみると余り美しくはないのかなというふうに私は個人的に感じました。 総理は常々こんなことをおっしゃっています。我が国は瑞穂の国と呼ばれてきたように、私たち日本人は、田畑を共に耕し、水を分かち合い、乏しきは補い合って、五穀豊穣を祈り、美しい田園と麗しい社会を築いてきた豊かな伝統がある。もう大賛成なんです。私も総理の口から直接お伺いしたこともございました。 そういった観点から、今後成長戦略を実行していく上で、全ての規制を緩和したり、あるいは単なる競争社会の実現のみを目標とするのではなく、規制緩和すべきところは大胆に進めて産業競争力を付けていかなければならない、これは私も賛同するところでありますが、一方では、日本の先ほど言った伝統や文化を重んじて日本型の共生社会の充実を図っていくという観点も極めて重要な私は考え方だというふうに思っております。 我が党内にも実は様々な考え方があるわけでありますけれども、私のような地方に身を置く者にとりましては、規制緩和あるいは競争社会を目指す、これは新自由主義と言ったらよろしいんでございましょうか、どうなんでありましょうか、いずれにしてもそういったことを若干危惧しておるところでございますが、総理の見解をお示しいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 例えば任天堂という会社がありますが、あそこは花札を作っているわけであります。しかし、花札を使う人はだんだん減ってきました。私の祖母なんかは花札をよくやっていましたが。しかし、この任天堂という会社はトランプとか花札も作りますが、しかしそれだけをやっていたのでは恐らく花札自体を守ることはできなかったんだろうと思いますね。まさにITを活用して先端のゲーム機器を開発をした、そして同時に伝統的なこの花札も守っている、ここにこそ学ぶべき点が私はあるんだろうと、こう思うわけであります。 先ほど、今、山本委員が紹介していただいた私の基本的な考え方、瑞穂の国、愛媛県の今治もまさに瑞穂の国たるんだろうと、このように思うわけでありますが、例えば規制におきましても、規制ができてきた過程には意味があったのは間違いは恐らくないんだろうと。それぞれの規制にはその規制ができ上がった意義、意味があった。しかし、時代にそぐわなくなってきているものもたくさんあるわけでありますし、そしてグローバルな競争の中で勝ち残らなければ日本においても勝ち残ることができないという状況の中において、背負っているハンディキャップを取ってやって、そして世界で活躍していくことによって従業員の雇用を守ることができると、こういうことでありまして、まさにこのあんばいが大切なんだろうということであると同時に、しっかりとやるべきことをやりながら競争力を高める、でも守るべきものを失ってはならないと、このように思うところでございます。
○山本順三君 そのあんばいをしっかりと、また我々も気付いたときには率直に物申し上げますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 昨年の十月の臨時国会でありましたけれども、参議院の脇幹事長の方からこんな代表質問がありました。我々参議院自民党は、与党としての政策実現に全力を尽くして安倍内閣を支えていくと同時に、総理や内閣、そして衆議院に対しても申し上げるべきことは申し上げていくと、こういうふうな話がございまして、これは参議院の覚悟と我々は感じておるところでございますが、安倍長期政権をしっかり守っていく、そういう観点から我々も責任をしっかりと果たしていきたいと、このように思うところであります。 次に、子ども・子育て支援新制度についてお伺いをしたいと思います。 少子化対策は我々の喫緊の課題であります。それを解消せんがために、消費税が増税するときに合わせて、この子ども・子育て、一人一人の子供の健やかな成長というものを我々が支援していこうという、そういう制度であります。 ただし、この制度は前政権のときの厚労大臣の思い入れが非常に強かったものでありますから、素案が出てきて、我々自由民主党側も大いにこれに対しては反対した経緯がありました。特に、幼児教育、幼稚園を株式会社化するというような話がございまして、これについては我々徹底抗戦した記憶があるわけでありますけれども、最終的には何とか三党合意でまとまったということであります。 ただ、まとまったということでありますが、私ずっとこの制度見ておりまして、いろんな点で大きな問題点があるなと、いずれ将来この法案はもう一回抜本的に鍛え直していかなければならないということをつくづく思うわけでありますけれども、もう来年四月から取りあえずスタートをするということでございますので、そういった観点から数点質問をさせていただきたいと思います。 まず、保育の側からでありますけれども、量的な拡充ということに言わば重点が置き過ぎて、質の改善ということが後回しになっているんではないだろうかと。例えば、横浜方式ということが非常に今提案されておりまして焦点が当たっておりますけれども、本当にただ単に四十万の待機児童を解消するために施設だけをどんどん造っていくのがいいのかどうか。それと同時に、同時並行で質的、質の改善というものを目指すべきじゃないかという意見が厚労関係、保育関係者からよく出ておりますけれども、厚労大臣、どういうふうにお考えでございましょうか。
○国務大臣(田村憲久君) もちろん量の確保は必要でありまして、待機児童解消加速化プラン、これ今進めておるわけでありまして、四十万人分の受皿を、これを五年間でつくろうといたしております。 ただ、質もしっかり担保しなきゃならぬわけであります。ここが間違えますと大変なことになるわけでありまして、そのような意味で、今、横浜方式のお話も出ました。横浜方式の中にも、例えば保育コンシェルジュ、いろんなサービスをちゃんと利用者の方々に伝えなきゃいけないわけでありまして、そういう部分は見習っていかなきゃなりませんし、それから、土地の所有者と保育事業者のマッチングですね、これをやるために仕組みつくる。これもいいことであろうと思います。 一方で、いろんなものを、横浜保育室でありますとか造っていただきました。このような認可外の保育所に関しましては、今般の制度の中で、認可を目指していただくのならば支援をしようと、つまり認可を目指すということを前提に支援をしていくということでございまして、それは保育の質をしっかりと上げていただこうというものを盛り込んでおるわけでございまして、量と同時に質もしっかりと確保するということで進めてまいりたいと考えております。
○山本順三君 是非そういった方向で対応していただきたいのでありますが、今度、幼児教育、幼稚園側でありますけれども、幼稚園側では、実はメーンは質の改善ということになってこようかと思うんです。どういうふうな対応をしようとされているのか、下村大臣、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 幼児期は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要な時期であり、この時期に質の高い幼児教育を保障することは極めて重要でありまして、今、先進諸国も幼児教育の無償化進めているわけでございます。 我が国においても、現在、子ども・子育て会議におきまして、子ども・子育て支援新制度における教育、保育の量的拡充と質の改善等を車の両輪として取り組むことが必要であるとの認識に立って議論が進められております。具体的には、職員配置や処遇の改善、保幼小連携や第三者評価の推進などの幼児教育の質の改善について議論が進められております。 文科省としては、生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児期の教育の重要性を踏まえ、新制度においても幼児教育の質の改善がしっかり行われるよう取り組んでまいりたいと思います。
○山本順三君 ありがとうございました。 そこで、今回の新制度で制度が抜本的に変わるのは幼稚園側だろうと思うんです。従来の私学助成から施設型給付ということで、私学助成といえば、これ都道府県が中心で対応していきますけれども、今度の施設型給付というのは、これは市町村ですね。そういたしますと、この新制度が来年からということでありますけれども、どこまで市町村の皆さん方に理解を深めていただいておるのか、そしてまた、実際に各市町村が財政支援をどこまでできるのか、ばらつきがあるのではないか、地域間格差があるのではないかと、こういう心配をたくさんしていらっしゃいます。 そういった中で、国側がこの制度の運用を担保するための仕組みをしっかりと検討する必要があると思うのであります。それは、もっと端的に言いましたら、総務省側がしっかりと都道府県、市町村に対して、この制度の内容というものあるいはその方向性についてしっかりとした議論をし、あるいはまた指導をしていかなければならないと思いますけれども、そのことについて、総務大臣、どのようにお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) 現在、内閣府の審議会である子ども・子育て会議において、施設の運営に関する国の基準、また、施設を利用した場合の給付に係る公定価格等の検討が行われているわけであります。 市町村が行う給付に対する費用につきましては、いずれの地域においても良質な学校教育、保育を受けることができるよう施設の標準的な費用を勘案して、国が定める公示価格の基準に基づいて適切に地方財政措置を講ずる予定と、このようにしているわけであります。 私どもとすれば、この地方財政措置の内容について市町村にきちんと理解を得るように我々も努めてまいりたいというふうに思います。また、制度の運用方針等の検討には我々も加わって、子供、保護者に対する支援が後退のなきよう、そして地方財政措置がしっかり取り組めるように、また市町村へもそういった取組を促してまいりたいと、このように考えております。
○山本順三君 なかなかこれは、大臣、大変なことだと思うのでありますけれども、是非丁寧に丁寧に説明をいただいて、そして、当然やるべきことはやるという前提の下での指導方もくれぐれもよろしくお願い申し上げたいと思います。 ここで一番問題になるのは何かというと、実は消費税の増税分の中で七千億円はこの制度に使いましょうというような、そういう方針は出ておりますけれども、三党合意のときにも恐らく一兆ぐらいは掛かるのではないかと。先般、個別に各省庁が積算をしていったら一兆数千億掛かるのではないかというような、そういう試算結果が出てまいりました。 このことについて、この財政の足らざるところをどうやっていくのか。まずは、森大臣、これをどういうふうにアピールしていくのか、その基本的考え方をお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(森まさこ君) 財源確保でございますけれども、一昨年の社会保障・税一体改革に関する自公民の三党合意、ここに書いてありまして、さらには子ども・子育て関連三法に対する参議院の附帯決議におきましても、幼児教育・保育・子育て支援の質、量の充実を図るためには一兆円超程度の財源が必要であり、政府は、財源の確保に最大限努力するものとする旨が盛り込まれております。 これを受けまして、昨年六月に、安倍内閣において少子化社会対策会議、これは閣僚級の会議でございますが、こちらで決定した少子化危機突破のための緊急対策において、子ども・子育て支援の質、量の充実を図るための財源として、消費税率の引上げにより二十九年度までに確保する予定の〇・七兆円程度を含め、一兆円超程度の確保に努めることといたしました。また、先日、二月十四日に開催された社会保障制度改革推進本部においても、改めて一兆円超程度の財源確保の必要性について私から発言をいたしまして、関係閣僚に協力を求めたところでございます。 子ども・子育て支援は未来への投資でありますので、〇・三兆円超の財源確保に最大限努力してまいりたいと思います。
○山本順三君 最大限努力していただきたいんですけれども、なかなか難儀だと思うんですね、財務省との折衝は。 そこで、麻生大臣に是非ここはその考え方をお聞かせいただきたいと思いますが、新しい制度に変わるわけです。その新しい制度に変わるときに、その財源がまだ十分確保できていない。じゃ、一体どんな制度になるんだろうか。公定価格にしても、これどんどんその価格が変わっていくんではないだろうか。そうなってきたら、例えば私立幼稚園が私学助成からいわゆる施設型給付に変わろうなんという、そんな意欲は湧いてこないわけであります。 是非、ここはひとつ、少子化対策のために麻生大臣には一肌も二肌も脱いでもらいたいと思いますけれども、財務大臣としてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○委員長(山崎力君) あと五分程度で終わりますので、その辺を踏まえて御答弁願えればと思います。よろしくお願いいたします。テレビ中継の方で、あの八分とはちょっと違います。
○国務大臣(麻生太郎君) 頑張りますで終われば三秒で終わるんですけれども、そうはいかぬでしょうから。 今年の二月の子ども・子育て会議において、これは今言われましたように、最大一・一兆円程度の財源が必要との資料が提出されておりますことも知っておりますし、附帯決議などでこの確保に最大限政府は努力するということも書かれていることも承知をいたしております。これらの財源を活用して行う施策の優先順位の付け方というのはまだ決まっていないというのはもう御存じのとおりで、これから行われるものと考えております。 このうち、〇・七兆円につきましては、消費税が税制抜本改革に沿って一〇%に引き上げられた際に〇・七兆というのになっておりますが、これは一〇%に上がるか上がらぬかはまだ決まったわけではありません、御存じのとおりなので。それが決まった上でどうするかという点も含めて今年中に判断をしていくことになろうと思いますが、まず、これ、〇・七兆円を確保したという前提に立った上でもなおかつまだ財源が必要ということになりますので、その点につきましては、これはもう内閣府、厚生労働省、文科省、いろいろ関係するところがいっぱい出てきますけれども、御尽力をいただいて、具体的な対応をこれから検討していくことになろうと存じます。
○山本順三君 財源が十分確保もしできなかった場合に、今現在、来年の四月からの公定価格について我々協議をしている真っ最中なんですね。そうなってくると、一体全体、この公定価格って一体どうなるんだろう、変わっていくんだということも起こり得ますので、是非、麻生大臣におかれましては、そういったことも勘案の上、いい結論を出していただきますように心から御期待申し上げます。 続いて、教育再生について、若干時間がありますので一言だけ。 まずは、冒頭、総理の意向、いわゆる施政方針演説でも、若者たちの無限の可能性を引き出す鍵は教育再生である、そしてまた、今国会は教育再生国会にするという強い意思がございました。それを披瀝されたわけでございますが、教育再生に懸ける気持ちというものをここで、時間はございませんが、存分に語っていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま委員がおっしゃったように、子供たちには無限の可能性が眠っており、それを引き出す鍵は教育の再生であると思います。 山積する課題に正面から取り組み、これからの日本にふさわしい教育体制を構築していくため、教育再生実行会議を設置をいたしまして、現在まで、いじめ問題への対応、そして教育委員会制度、これはまさに今与党で御議論をいただいているところでございますが、そして大学改革等について提言をいただきました。そして、現在、学制の改革、これは戦後六三三制ができたわけでございますが、これをもう一度見直しをしよう、この学制の大改革にも今挑戦し、議論をしているところでございます。 今後、道徳教育を特別な教科として位置付け、充実を図ることや、責任の所在が曖昧な現在の教育委員会制度を抜本的に改革するなど、改正教育基本法に基づいて我が国の最重要課題である教育再生に全力で取り組んでいく考えでございます。
○山本順三君 それでは、あとはあしたの朝にもう一回登壇させていただきます。どうぞよろしくお願いします。
○委員長(山崎力君) 残余の質疑は明日に譲ることといたします。 次回は明四日午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十九分散会