予算委員会 第3号
- 発言数
- 482 件
- 登壇者
- 40 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2014/02/06
会議録
○委員長(山崎力君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十五年度補正予算三案審査のため、本日の委員会に日本銀行副総裁中曽宏君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山崎力君) 平成二十五年度補正予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、総括質疑方式による質疑終了後、締めくくり質疑を二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会六分、みんなの党四分、日本共産党三分、日本維新の会三分、社会民主党・護憲連合二分、新党改革・無所属の会二分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(山崎力君) 平成二十五年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十五年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十五年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。魚住裕一郎君。
○魚住裕一郎君 おはようございます。公明党の魚住裕一郎でございます。 今日は補正審議の二日目ということでございます。今委員長報告のとおり、今日夕刻、締めくくり総括ということでございまして、本当に各会派の御協力を得てここまで来たなという実感をいたしております。 そして、補正が成立という運びになっていくわけでございますが、私自身、非常に喜んでおります。というのは、今週の頭、政府・与党連絡会議がございまして、総理の方から、時間が許せばソチ・オリンピックに、開会式に出席したいという旨があったわけでございますが、その可能性が出てきたなということでございまして、このソチに行くということは非常に重要なことであろうかと思っておりまして、日ロ関係の強化、また、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックにプラスになる、さらに、日ロ首脳会談で経済やエネルギー、また安全保障の問題など、一層の関係強化を進めて、平和条約の締結を目指して歩みを進めてもらいたい、そんな思いでございまして、大きな意義を持つものですから、是非頑張っていただきたいというふうに思うところでございます。 さて、連立政権発足して一年二か月になろうとするわけでございますが、改めて振り返ると、政治的状況というのは大きく変わってきたな、一緒になって連立政権取り組んできて本当にそういう実感をするところでございまして、それから、一昨年暮れ、平成二十四年の十二月二十五日、安倍総裁と我が公明党の山口那津男代表の連立政権合意というのが、文書を交わされているわけでございますが、そこでは全力で取り組むことを確認する重要課題というのが何点か書いてございますが、その冒頭は「東日本大震災からの復興と万全な防災・減災対策」、これがもうイの一番で書かれているんですね。もちろん、震災の復興、それから、特に一日も早い福島の再生のための具体策を提示し実施する、また、巨大地震などの自然災害に備えて防災・減災だということが書かれている。 二番目は「景気・経済対策」なんですね。だから、特に地域経済や中小企業にも十分配慮しながら万全な景気対策を行っていく、デフレからの脱却を図る、名目三%以上の経済成長を実現をすると、こういうことが書かれている。 三番目が「社会保障と税の一体改革」だと。社会保障制度改革国民会議における議論を促進をする。生活保護についても適正化に向けた見直しを行う。また、消費税引上げの前の景気回復を着実に実現をしていく。また、複数税率導入の検討など低所得者対策を確実に実施する。 これが一番最初、一、二、三という形で載っているわけであります。もちろんその後、四番目、五番目というふうにあるわけでございますが、このとおりに本当に心を合わせてしっかり取り組んできた一年有余であるというふうに思うところでございまして、まだまだ道半ばであることは間違いないわけでございますものですから、引き続き力を合わせて、優先順位を間違えずに、しっかり取り組んでいくことを誓うものでございます。 それでは、質問に入らせていただきますが、この景気対策をまずデフレ脱却ということで一生懸命やってまいりました。アベノミクスということになるわけでございますが、昨日、おとといの新聞だと、世界同時株安みたいなことがぼんと出てくる、あるいは通貨安が出てくる、こういうことが報道されているわけでございますが、日本銀行お見えですか。 こうした中、アメリカの連邦準備理事会、FRBが量的緩和、金融緩和策の縮小を継続するということが決定になった。これは別に緩和策をブレーキを踏むというわけではないんだけれども、アクセルを踏むのを緩めるということを意味するわけでございますが、その影響が去年の半ばから含めてずっとやってきて、結果としてアメリカの緩和マネーの相対的な縮小になっていくんではないのか。だから、インドやトルコなど新興国経済、先行きが不安になってくる、そういうことで通貨安や株安が出てきている。日本でも株価が一万四千円を切るようなことも生じたということになってきたわけでございます。 今後については、消費税の引上げの影響に対して本補正予算による財政政策により対応をすることにしておりますけれども、国際金融市場の変動への機動的な対応という観点から金融政策の重要性が増しているというふうに思います。 そこで、日銀にお伺いをしたいんでございますが、この米国の金融緩和の縮小について、新興国を含む世界経済への影響、こういう観点からどのように評価しているのか、また日本経済への影響をどのように見ているのか。今月、議長がイエレンさんに替わったわけでございますが、アメリカのこの金融政策の変化が日銀の金融政策のスタンスあるいは物価安定目標の達成に対してどのような影響を及ぼすのか、日銀の御所見というものをお聞きしたいと思います。
○参考人(中曽宏君) 新興国の金融市場でございますけれども、昨年の十二月にFRBが資産買入れ減額、これはテーパリングと言っておりますけれども、この開始を決定した後も総じて落ち着いていたんでございますけれども、今年に入ってから、いわゆる経常収支あるいは財政収支といった面で構造的に脆弱性を抱えるような一部の新興国におきまして通貨が大きく下落するなど、神経質な動きになってございます。それの影響は御指摘のとおりでございますが、為替ですとか株価など、我が国の市場にも及んでいるところでございます。もっともということになるんですが、FRBが資産の買入れのペースの縮小を開始した基本的な背景には、米国経済の回復といった点があると思ってございます。 日本銀行では、今後、米国を始めとした先進国経済の回復テンポは増していくというふうに見てございます。そして、その好影響は次第に新興国経済にも及んでいくと考えてございます。今後とも、私ども、国際金融資本市場やあるいは世界経済の動向、そしてこれらが日本経済に与える影響というのを注意深く見ていきたいというふうに考えてございます。
○魚住裕一郎君 そんな中、一月二十二日ですか、金融政策決定会合で現状維持という形になったわけでございますが、ただ、その日、この円高、ばっと進行して、また株も下がった。まあ、夕方には戻ったということでございますが、やはりこの先行きに際して追加的な緩和措置がとられるのではないのかという、そんな見方があったんではないのか。そして、四月に消費税が上がる、そうなると日銀としても何かやってくれるんじゃないかというそういうマーケットの期待があろうかと思っておりますが、その辺に関する日銀の御認識というものをお知らせをいただきたいと思います。
○参考人(中曽宏君) 我が国経済についての御質問でございます。 我が国経済につきましては、私ども、緩やかな回復を続けており、先行きも消費税率引上げに伴う駆け込み需要とその反動の影響を受けつつも、基調的には緩やかな回復を続けていくというふうに見てございます。 そして、物価面でございますけれども、十二月の消費者物価の前年比、これは生鮮食品を除くベースでございますが、プラスの一・三%というふうになっておりまして、私ども、二%の物価安定目標の実現に向けた道筋を順調にたどっているというふうに考えてございます。 したがいまして、金融政策でございますけれども、現在の量的・質的金融緩和を着実に実行していくことが重要であるというふうに考えております。 もとより、新興諸国を含めました市場の神経質な動き、これは先生御指摘のような何らかのリスク要因が顕在化して、二%の物価安定目標を実現するために必要になればこれは調整を行っていく方針でございます。
○魚住裕一郎君 もう日銀は御退席、結構でございます。 次に、これは本会議でも出た話で……
○委員長(山崎力君) ちょっとお待ちください。 中曽日本銀行副総裁は御退席いただいて結構でございます。
○魚住裕一郎君 本会議でも出た話でございますが、この一年間、アベノミクスということで経済指標も本当に良くなってきたわけでございますけれども、これから地方に、中小に、また家計にと、どう及ぼしていくのかという、これからが最大の課題でございます。 ただ、いろんな指標の中でえっと思ったのが、貿易収支が赤字で、十一・四兆円ですか、すごい金額だなと。当然、円安になれば物がしっかり売れて日本経済はプラスになるのではないのかというような、そういう今までがそんな常識だったかもしれないけれども、経済の構造というのは大きく変わってしまったのかなというふうに思うわけでございますが、この辺の要因、それからこの事態の打開について、経済財政担当大臣から御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 円安になりますと、まず輸入物価に反映してきます。ですから、金額ベースでは輸入が増えます。輸出はその分ドライブが掛かるということになって、順序として、やがて輸出が輸入の金額を超えていくというのがJカーブ効果であります。 これが適切に発揮されないのは、まず輸入は、これはいいことでありますけれども、日本の経済、内需が強力で、消費が伸びて輸入金額が伸びております。一方、輸出は、自動車等は伸びているんでありますけれども、輸出の柱の一つでありました電機業界が伸びておりません。 これは、競争力自身が従来より落ちているということ。それから、生産が海外移転してしまっているということ。それから、業界によっては同じ金額で外国で売った場合よりも円安効果で下げられる、価格が下げて競争力が付くはずなんですが、価格を下げないでそのままで利益を確保するという行動があります。加えて、輸出先の輸出吸収力がちょっと落ちているということがございます。新興国を中心に従来の輸出吸収力であればもっと伸びるはずが、先方の経済がちょっと失速をしている部分があって輸出が伸びていないと。もろもろの原因でこういう現状になっているというふうに分析をしております。
○魚住裕一郎君 それをどう打開していくかという御所見もありますか、ちょっとざっくりした方向性の話でございますが。
○国務大臣(甘利明君) 基本的には、産業競争力を強化していくということだと思います。 そこで、アベノミクスでは柱の一つに競争力強化というのを掲げております。技術開発を強化するための投資の環境を税とそれから予算の面でしつらえておりまして、日本の産業競争力を強化をしていって、海外においてもライバルの企業に勝つ商品力を付けていくということだというふうに思っております。
○魚住裕一郎君 いよいよ四月一日から消費税の引上げという形になるわけでございますが、政府は、昨年十月に施行されました消費税転嫁対策特別措置法に基づいて、事業者間で適正に消費税が転嫁されるように監視、取締りを行っております。本補正予算には、相談窓口あるいは監視体制の強化、そういう転嫁対策の関連で三十五億円が措置されているわけでございますが、更なる対策の充実が図られるという形になるわけでございます。 昨年十一月、公正取引委員会それから中小企業庁とともに十五万社を対象に書面審査を実施して、一月二十二日時点で百三十九件の指導を行ったということでございます。この転嫁対策の調査状況、どういうような指導を行ったのか等々につきまして、公取から御報告をいただきたいと思います。
○政府特別補佐人(杉本和行君) お答えさせていただきます。 公正取引委員会では、委員御指摘のように、転嫁拒否行為に対して中小企業庁と実施しました合わせて十五万件の書面調査を始めとしまして、各般の行動によりまして情報収集活動をしております。 こうした情報収集活動によりまして把握した情報を踏まえまして、立入検査の調査を積極的に実施し、違反行為が認められた事業者に対しては迅速かつ厳正に対処しております。一月三十一日現在で、合計百六十四件の指導を行っているところでございます。 これまでの主な指導事例といたしましては、運送業務を委託している運送事業者に対しまして、消費税率引上げ後の運送代金について、消費税率引上げ分を上乗せすることなく据え置くこととした事例、大規模小売事業者が納入業者に対し、納入業者の負担によって消費税の引上げ時の価格表示の変更に迅速に対応するための特別な値札を付けて納入するように要請した事例、それから、大規模小売事業者が納入業者に対して、従来の税抜き価格での交渉方法を改め、消費税込みの価格での交渉方法に変更した事例、納入業者などから税抜き価格による価格交渉を求められていても交渉に応じないこととした事例、こういうものがございました。 公正取引委員会としては、今後も引き続き転嫁拒否等の行動に対しましては迅速かつ厳正に対処してまいりたいと考えているところでございます。
○魚住裕一郎君 今御報告ございますが、いろんな事例があって、価格転嫁というのは、例えば原材料が値上がってこれを価格転嫁するのも大変ですし、今回消費税引上げに伴う転嫁も大変だと。 下請の中小企業等、発注先から本当に仕事をもらえるかどうか、現実にはなかなか言い出しにくいという立場にあるのかもしれませんが、今御報告にあったような事例等を含めて政府が厳正に対処するという姿勢を示すことが中小企業にとっても非常に心強いというふうに思うわけでございますが、この消費税引き上げられてからのこれからが正念場となるわけでございまして、引き続き大企業による優越的地位の濫用とか下請いじめは絶対に許さない、こういう強い姿勢を示していただきたいと思いますが、甘利国務大臣の御答弁をいただきます。
○国務大臣(甘利明君) 昨年十一月に十五万社に調査を掛け、疑義があるものについては立入検査までいたしております。四月以降は三百八十五万社、中小企業ほぼ全てに調査をいたしまして、事案をしっかり把握していきたいというふうに思っております。厳正に対処をしてまいります。 なお、相談窓口は各府省ごとに設置しておりますが、政府全体としての相談窓口も内閣府に設置をして、あらゆる相談を受けているところでございます。
○魚住裕一郎君 続いて、簡素な給付措置、臨時福祉給付金について質問をさせていただきたいと思います。 ボードといいますか、お手元に資料を配らせていただいたところでございますが、(資料提示)四月に消費税が引き上げられるため、低所得の方々に対して給付金を一回の手続で支給するということでございまして、低所得の方一人につき一万円、また老齢基礎年金等の受給者の方は一万円にプラス五千円を加算しますという形でございます。 なかなか自分が対象になっているのかどうか分かりやすいようで分かりづらいという状況でございますが、このボードを見てもらいますと、住民税を払っていない方、平成二十六年度分、ただし、住民税を支払っている方が生活の面倒を見ている方、配偶者であるとか子供とか、また、生活保護を受けている人は対象の外であると。つまり、この生活保護の方は保護基準の改定で対応するという形になっております。 そして、加算の対象というのは、ここにありますように、老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金等の受給者、児童扶養手当、特別児童扶養手当等の受給者などとなっているわけでございますが、右側にある支給の方法、市町村に郵送又は窓口で申請書などを提出という形になっております。 申請書を出す。要するに、課税されていない方が申請書を出すということでございます。じゃ、自分は課税されているんだろうかというか、それがなかなか分かりづらいというふうに思うわけでございますが、この簡素な給付措置につきまして、国においてはどのような広報を行う予定なのか、質問をさせていただきたいと思います。
○副大臣(佐藤茂樹君) 魚住委員の御質問にお答えをいたします。 今委員の方から制度の概要を御説明いただきましたけれども、やはり大事なのは、今最後の方に御説明いただいた支給の方法のところの各市区町村の窓口に申請書を提出していただくと。この申請をしていただかないと給付がいただけないという、そういうことになっておりますので、ですから、この給付金の対象となる方々から着実に申請していただけるように、国においても様々な方法によりまして制度の周知を行っていくことが重要だと、そのように考えております。 具体的に国として、この一般的な内容の周知や問合せへの対応などを行うため、厚生労働省において、一つは特設ホームページの開設、さらにはコールセンターですね、専用ダイヤル、こういうものも設置をしてまいりたいと思っておりますし、さらには新聞広告やテレビのコマーシャルなどを順次実施することとしております。 もう一つは、これも国において普及啓発用のパンフレットを作成して、支給対象要件がどうなっているのかとか、あるいは申請手続などがどういうことが必要なのかということを分かりやすく記載をさせていただいたものを市町村へ送付いたしまして、御活用いただくことを予定をしております。今、市町村の説明会で言っておりますのは、三月頃こういう普及啓発用のパンフレットについては送付させていただく予定となっております。これが大体、国においての広報でございます。 自治体に対しての広報もお願いをしておりまして、地方公共団体が実施する周知や広報についても、これも国が十分の十、全額補助をいたしまして、市町村、地方公共団体がしていただく広報についてその取組を支援していただくと、そういうことも既に考えているわけでございます。 このように、国レベルと市町村レベルの広報を効果的に組み合わせることで給付金の対象となる方々に着実に制度が周知されるように取り組んでまいりたいと、そのように考えております。
○魚住裕一郎君 どうぞよろしくお願いします。 ただ、やっぱりそれでも見ない人がいるという形になると思うんですね。だから、あなたはその支給対象ですよと、その相手にターゲットを絞った周知方法。そうすると、指摘された問題点は、要するに税情報が税務当局以外で使わざるを得ないという、そういう話になってきて、そうすると、個人情報の保護の問題点はどうなのかというような問題点が指摘があったところでございますが、今週の月曜日にそういう打合せ会があったというふうに承知をしておりますが、そのターゲットを絞った周知というものについて具体的にどうやっていくのか、お知らせをしていただきたいと思います。
○副大臣(佐藤茂樹君) 実は、この件については一月の二十二日に全国市長会の森会長から私どもの田村厚生労働大臣に対しても要望があった件でございますが、この臨時福祉給付金の申請を着実に行っていただくためには、対象者である市町村民税が課税されていない方々を確実に捉え、広報や個別勧奨を行っていくことが重要であると、これはもう委員の御指摘のとおりでございます。 法律上の守秘義務との関係で、課税情報をそのまま用いて個別勧奨等を行うことが今できないことになっております。この対応策については、法的措置を講じなくても弾力的な対応ができないか、市町村からのその御提案を踏まえまして、総務省にも御協力をいただいて検討を行いまして、今ございましたように、二月の三日に開催した地方自治体向けの全国説明会でお示しをしたところでございます。 具体的には、市町村の税務課の業務として、平成二十六年度分の市町村民税が課税されていない方々に対して課税されていない旨の確認的なお知らせを行い、それに併せて臨時福祉給付金のチラシや申請書を同封するという方法であれば守秘義務の問題は生じない旨を示し、市町村民税が課税されていない方々への個別勧奨を行えるようにいたしました。 今後も、現場を担う地方自治体の意見を十分にお伺いしながら、できるだけ市町村等の自治体の事務負担が少ない仕組みを引き続き検討してまいりたいと考えております。
○魚住裕一郎君 ありがとうございます。 そうしますと、この四月から引上げになるわけでございますが、その人が課税対象じゃないよと確定するのはいつですかね。多分、実務的には六月ぐらいになるんだと思うんですね。そうすると、そこから、今お示ししていただいた、あなたは課税対象外ですよ、それから申請書を同封してお送りするという形になるんでしょうか。 そして、これ多分、いつまでも申請を受け付けるということではないと思いますけれども、多分三か月以上六か月以内の範囲というような形になるんだろうと思いますが、万が一それでも申請しそびれた場合どうなっていくのかを含めて御答弁をいただきたいと思います。
○副大臣(佐藤茂樹君) 今回のこの簡素な給付措置の、一つは支給開始時期でございますけれども、これは各市町村の規模、実情等に応じて、やはり人口等でも大分差がありますから、市町村において決定することとなっております。市町村に対しては、平成二十六年度分の市町村民税に係る所得情報の把握など、支給を開始する体制が整い次第、可能な限り早期に開始していただくことをお願いしているところでございます。 もう一つは申請期限、今委員が述べられましたように、これは申請受付開始から三か月を基本とし、各市町村の判断で最長六か月まで延ばすことができるということになっているんですが、申請期限を過ぎた場合には基本的には給付金は支給されないことになっておりますので、そのような申請漏れの起こらないように制度の周知、広報に取り組んでいきたいと、そのように考えております。
○魚住裕一郎君 遺漏のないように是非よろしくお願いをしたいと思います。 続いて、中小企業対策に関連して質問をさせていただきたいと思います。 いろいろ本当に一生懸命取り組んでいただいているところでございますが、これから、冒頭にお話をさせていただきましたように、地方に、中小企業にこの景気がだんだん良くなってきたということを波及させていきたいということで取り組んでいるわけでございますが、いろんな好循環実現のための経済対策ということで中小企業の補助金等々をつくらせていただいているところでございます。 この資料にありますように、次のこの中小企業・小規模事業者関係の補正予算のポイントでございますが、ものづくり・商業・サービス補助金一千四百億、これはものづくり補助金の対象を更に商業、サービス業に拡大をしたというものでございまして、非常に使い勝手がいいものでございます。また、商店街の活性化支援、小規模事業者支援、創業支援、また先ほど出てまいりました消費税転嫁円滑化の費用、また資金繰り支援というようないろんなメニューがあるわけでございますが、こういういいことでも、やはり先ほどと同じでございますけれども、使っていただく中小企業の経営者のために理解をしていただかなきゃいけないというふうに思うわけでございますが、その辺の政策のアピール、周知徹底につきまして、経産大臣の具体的な方針をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 魚住議員の方で、平成二十五年度の補正予算に盛り込みました中小企業施策、主な六つの柱、非常にコンパクトに分かりやすくまとめていただきましたが、委員御指摘のとおり、中小企業・小規模事業者、人員も限られておりますので、我々の側から積極的に周知に努めていかなければいけない、こんなふうに考えておりまして、現在、これに関しましてはパンフレットを百八十万部作りました。税理士会等の団体であったりとか中小企業団体、自治体等への配布を今行っているところであります。 同時に、経産省の職員、今全国に出向きまして、中小企業・小規模事業者に加えまして、都道府県や市町村の担当者、さらには商工会、商工会議所を始めとする支援機関の担当者に対しまして補正予算案の内容や施策についての説明会、鋭意実施をしているところであります。 さらに、中小企業庁が運営しておりますホームページ、支援ポータルサイトのミラサポにおきましても、今回の補正予算案、特設のページを作りまして、かなり見やすくなったんじゃないかなと。是非このテレビ中継を御覧になっている方も一度御覧いただきたいと思うんですけれど、そこで施策を紹介をしているところであります。 使いやすさという意味では、やっぱり申請書類もあると思うんです。いろいろお話を伺いますと、膨大な申請書類があるということで、今回、これまでの申請書類のボリュームを三分の一にしました。中小企業の皆さんが事業に集中してもらう、書類を書くのに集中するんではない、こういった状況をきちんとつくっていきたいと思っております。
○魚住裕一郎君 その中で、この資料の左下、創業支援四十四億円というのがございます。これは創業促進補助金ということでございますが、これは非常に大事なことだなと。新たな需要を創造する新商品やサービスを提供する創業に対して、店舗借入費あるいは設備費等の創業に要する費用の一部を支援しますという形になるわけでございますが、この創業促進補助金でございますけれども、NPOなどの非営利法人、これは対象外であるというふうに伺ったところでございます。 個人事業者でもとにかくもうけようとするところには補助を出すんだけれども、NPOは駄目よということのようでございますが、しかしNPO法人というのはもう全国で約四万八千、大体コンビニと同じぐらいの数になっているわけでございまして、地域の産業や雇用、地域の活性化に役立っているということがございます。実態はNPOも地域活性化に本当に役立っているものであるものですから、やはり今はもうNPOで起業するというのが当たり前の時代になってきている。 大事なことは、このNPOの起業の約半数は女性なんですね、女性。これ、総理がダボスで、いまだ活用されていない資源の最たるものが女性なんだと、日本は女性に輝く機会を与えなくてはならない、こういうようなスピーチをされたわけでございますけれども、この女性の活躍推進という観点から、やはりNPOも今回のこの創業促進補助金の対象にすべきだというふうに考えますけれども、経産大臣のお考えは示していただきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 現政権の中小企業・小規模企業政策の大きな三つの柱、一つは黒字企業を倍増する、そしてもう一つが海外展開する中小企業を一万社にしていく、これと並んで創業を進めていかなきゃならない。今、日本では開廃業率が四・五%であります。これを英米並みの一〇%台に持っていく、このためには創業補助金、極めて重要だと考えております。 中小企業基本法におきましては営利を目的とする事業者を中小企業者と位置付けておりまして、創業補助金を含め中小企業支援策において、一般的にNPO法人、支援の対象とはしておりません。ただ、中小企業者と連携して事業を行うNPO法人や中小企業者の支援を行うために中小企業者が主体となって設立したNPO法人については、その事業活動が中小企業者の振興に資することから、既に一部の補助金を支援対象といたしております。 今回の創業補助金におきましても、公明党の皆さんからも強い御要望をいただいております。同時に、安倍政権として、女性が活躍するNPO、こういったものを支援していきたいと、こういう立場も含めまして、NPO法人への支援ニーズ、極めて高いこともありますんで、本年三月に開始をいたします今回の補正の公募におきましてはNPO法人の設立を目指す事業者も支援対象としたいと、そのように考えております。
○魚住裕一郎君 ありがとうございます。よろしくお願いをしたいと思います。 女性の活躍推進という観点から、ちょっと中小企業とは言えないかもしれませんが、育児休業給付における就労の取扱いについてお聞きしたいと思います。 今国会、この育児休業給付の給付割合を五〇%から六七%に引き上げるという雇用保険法の改正案が提出される予定でございますが、この育児休業給付の支給要件も見直すべきではないのか。 この資料にありますように、二つ目のところにアンダーライン引いてございますが、臨時的に就労することが可能とするため、月十日以下に限り就労を認めている。十日以下であればこの育児休業の給付はしますよということなんでございます。その下のポツは、なお、休業とは全日にわたって休業している日を意味するため、一日一時間でも働いた場合は就業日として算定をしていると。 だから、十日といえば一日八時間、八十時間なのかというふうに思いきや、そうじゃなくて、一日四時間で多分二十日在宅勤務した場合でも、十日ではなくして二十日カウントをされてしまうと、こういうような扱いになっていて、育児休業給付をもらえないという形になってしまうと。この要件が厳し過ぎるんではないのか。たとえ十分でも一日扱いになってしまうという、そういうような形になるわけでございますが、この女性の活躍を推進するということからしたら、やはり一時間は一時間としてこの支給単位を見直していただきたい、このように思うわけでございますが、御答弁をいただきたいと思います。
○副大臣(佐藤茂樹君) 今、魚住委員御指摘のこの育児休業給付の就労要件については、資料で御提示いただきましたように、育児休業期間中に臨時応急的な事情による就労を可能とするため、厚生労働省令により規定をしているものでございまして、今は、この御指摘のとおり、日単位というか一日単位になっているわけでございますが、これを例えば、今御指摘ありましたように、一日四時間で二十日間というような、そういう時間単位にすればもっと柔軟にできるんじゃないのかという、そういう御指摘、従来から受けておりました。 特に、これは育児休業期間中の在宅における柔軟な勤務を可能とするという観点から、与党の中でも精力的に御議論をいただいてきたものと私どもも認識しておりまして、例えば、自民党の高市早苗政調会長が少子化対策担当大臣であった七年前から必要性を御指摘いただいておりまして、昨年にはこの政調会長の下でテレワーク推進特命委員会が自民党の中で設置されて、精力的に議論が進められているというようにも承知しておりますし、また公明党からも、松前副代表、山本香苗参議院議員等の女性委員会の皆さんからも同じ思いからの御指摘をいただいております。 本日、この予算委員会において魚住委員からも御質問をいただきましたので、十日以下とされているこの要件を時間単位に見直すということについて、厚生労働省としても、労働政策審議会において労使の意見を聴きながら検討を進めていきたいと、そのように考えております。
○魚住裕一郎君 どうぞよろしくお願いをしたいと思います。本当に安倍政権として、女性の活躍推進という意味で大きな、前に進めるのかなというふうに思っているところでございます。 それで、消費税引上げという形でございますが、その増収分は社会保障の充実にということでございますが、具体的にそれが、歩みが運ばれていくわけでございますが、実は四月以降、医療費の自己負担の割合が見直されるということでございまして、今まで一割負担だったものが二割負担になるよという形に見直されるわけでございます。 本当にきめ細かい対応をしましょうという形で、実は新たに七十歳になる人が二割になる。今まで六十九歳のときまで三割だったけれども二割になるねという形にしていくわけでございますが、国民に負担をお願いをしていることでもございまして、その辺のいきさつといいますか経緯といいますか、説明をしていただきたいと思います。
○副大臣(佐藤茂樹君) 法律上は平成二十年からもう二割負担ということが決められていたわけですが、予算措置で一割に凍結されてきたこの七十歳から七十四歳の患者負担につきまして、昨年八月の社会保障制度改革国民会議の報告書において二点指摘されました。それは、一つは世代間の公平の観点から止めるべきであると、二点目は、低所得者の負担に配慮しつつ、新たに七十歳になった方から段階的に実施することが適当であると、そういう御指摘を受けまして、昨年成立させていただきましたプログラム法でも見直しを検討することとされてきたわけでございます。 これを踏まえ、平成二十六年度予算案では、高齢者の生活に過大な影響が生じることのないよう十分配慮しつつ、見直しを行うこととさせていただきました。具体的には、もう委員が御質問の中で言われましたけれども、平成二十六年四月以降、新たに七十歳に達する者から二割とさせていただきます。今、六十九歳まで三割負担だった方が二割となる、既に七十歳になっている方については一割に据え置くと、そういう形にさせていただきました。ですから、個人で見ると負担増にはならないという措置をとらせていただきました。 二つ目には、高額療養費について、現行の一割の際の自己負担限度額を据え置くという、そういう形にさせていただいているところでございます。 実施に当たって大事なことは、高齢者お一人お一人に不安が生じることのないように、丁寧な説明を努めてまいりたいと思います。具体的には、対象被保険者に対する個別の説明として、一割の対象者には大体本年三月頃に送付をいたしますし、二割対象者については四月以降、誕生月に順次、この正しい理解を得るためのそういう説明書をしっかりと送付させていただく予定にしております。
○魚住裕一郎君 時間たっぷりあった予定でございますが、どんどん時間が過ぎていくわけでございますが、次は貧困ビジネスに関してお聞きをしたいと思います。 近年、ホームレスあるいは職がなくて生活に困窮している人、そういう人を集めて、住まいに不安を抱える人を集めて、そこで劣悪な住環境で住まわせて法外な家賃を設定して、生活保護を受けさせて、その生活保護費を取り上げて金銭管理まで行っているみたいな、そういうようなことも見れると、あるいはそうじゃない場合もあるかもしれないけれども、事実上この金銭管理までしてしまっている。本来、国民が健康で文化的な最低限の生活を営む、そのための生活保護でございますけれども、ちょっとそれを履き違えたような、ビジネス化している部分があるなというふうに見受けられるところでございます。 これ、どう対処するのか。大きな課題かと思っておりますが、やはり生活保護受給者と密接に関わりのあるケースワーカー等の増員でその対処をしていく、住環境が変わっていく、そういうような方向性で対処をしていく必要があるのかなと思っておりますが、この点についての御見解をお伺いをしたいと思います。
○副大臣(佐藤茂樹君) 私どもも、今御指摘いただきました貧困ビジネスと呼ばれる事案への対応というのは極めて重要だと考えておりまして、従来から、劣悪な施設からの生活保護受給者の転居を進めるために、転居に伴う引っ越し代や敷金等の支給を行っているところでございます。これは、生活保護の住宅扶助の中でそういう対応をさせていただいておるところでございます。 さらに、今年度、ですから平成二十五年度から、住宅の入居を希望する生活保護受給者に対して、不動産業者を訪問する際にケースワーカーが同行すると。さらに、現地を確認する、確認による民間アパートへの入居支援ということをケースワーカーがしっかりと付いてやろうと。ケースワーカーがなかなか難しい場合には、セーフティネット補助金等を活用してNPO等の民間団体に委託するという、そういう形を取ることも可能と、そういう形にさせていただいております。 さらに、入居した生活保護受給者に対する見守りの実施等の一定の日常生活支援、相談等もしっかり行っていくと。果たして、最初はいいと思ったんだけれども、住環境がしっかりと当初期待したとおりのものになっているのかどうか、そういうこともしっかりと見守らせていただくという、そういうことにさせていただいておりまして、これらの支援を行う福祉事務所の体制についても、今年度、ケースワーカーの大幅な増員などを図ったところでございまして、来年度予算案においても増員を図ることとさせていただいております。
○魚住裕一郎君 生活保護受給者が本当に増えたというまた統計が発表になったわけでございますが、本当に国民の文化的な最低限の生活を保障するというその趣旨にもしっかりかなうように施策を進めていただきたいと思います。 続いて、消費者問題等についてお聞きしたいと思います。 昨年の秋、いわゆるメニューの虚偽表示問題というのがあって大きな話題となったところでございますが、私どもも事態を本当に真剣に捉えて、十一月二十二日にはこの早急な実態把握、また分かりやすいガイドラインを策定してもらいたい、また外食を含む食品表示全般の監視体制の強化などを緊急提言として官房長官に申入れをさせていただいたところでございます。 政府においては、十二月九日、食品表示等問題関係府省等会議において、この景品表示法に基づく厳正、迅速な措置を講ずる、また景品表示法が禁止する優良誤認に関する分かりやすいガイドラインの作成と周知、また監視指導体制の強化、こういうような取りまとめをし、この一月二十四日には農水省の食品Gメン、これが消費者庁職員としての併任発令、こういうところまで行ったわけでございます。 ただ、分かりやすいガイドライン云々ということでございますが、マスコミ的にも、シャケ弁といった場合が実際にはサーモントラウトでニジマスだとニジマス弁当になるのかみたいな、そういうようないろんな意見があって、早急なガイドラインが必要とともに、もう少し納得のいくような、そういうことが必要だということでございますが、消費者庁を設置されて五年目ということでございますが、今までの役所と違って、消費者目線でしっかりこの施策を推進するということでございますものですから、その辺の対応状況と今後の取組、またガイドラインにつきまして、担当大臣から御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(森まさこ君) お答えいたします。 今御指摘のガイドラインでございますけれども、公明党の協力も得まして一月二十七日までパブコメを行っていたところでございまして、また別途消費者団体、事業者団体との意見交換会も行っております。その中で指摘された御意見はしっかり反映させてガイドラインを作ってまいりますが、今新聞記事を見て御指摘になったと思いますが、ちょっと誤解がありまして、シャケ弁当についてはガイドライン原案に書いてあるわけではございません。 これは、今回の食品偽装を受けて、私、ホテル業界、レストラン業界に全て自分たちで調査をして全部出してくださいということで、一か月以内に偽装の事例を全部届けてもらいました。その中にサーモンサラダ、よくありますね、スモークサーモン、これがトラウトサーモンでしたという偽装事例がありました。そこで、このガイドラインの原案にはサーモンとトラウトサーモンの、つまりニジマスとサーモンの違いについては書いてありますけれども、シャケ弁当という言葉で書いてあるわけではございません。 御存じのとおり、食品偽装の問題は、やはり消費者が誰が見てもおかしいだろうと、高級なレストランの宴会に行ってスモークサーモンのサラダだと思って食べていたらトラウトサーモンだったと、それがどこにも、小さくであろうとどこにも説明がなかったというような事例と、誰でも安価で買って楽しんでいるシャケ弁当とはまた別の話でございます。こういった皆さんの消費者の感覚、意見も参考にしつつ、分かりやすいガイドラインを作ってまいります。今までガイドラインさえなかったということで、事業者の方が分かりやすいように、また消費者の方も納得できる、そういうガイドラインにしてまいりたいと思います。 〔委員長退席、理事北川イッセイ君着席〕 この消費者庁できて五年間、公明党の皆様の協力も得ながら、今まで食品の表示一元化法も成立し、また消費者団体による新たな訴訟制度の法律も成立をさせていただきました。今後も消費者目線で司令塔機能を発揮してまいりたいと思っております。
○魚住裕一郎君 先月の二十四日、消費者安全調査委員会、いわゆる消費者事故調の報告書が出ました。ガス湯沸器、瞬間湯沸器の事故があったわけですね、たしか平成十七年だと思いますが。 この事故が是非しっかり調査してもらいたいということで、消費者庁、また事故調がつくられたというような経緯があるわけでございますが、ようやくこの報告書が出てきた。事故発生後、この事故の要因の整理をし、また事故発生後の対応についておおむね妥当なものとして評価し、また必要な対策については意見として取りまとめているところでございますが、ただ、この事故の調査を申し出た御遺族は、調査が不十分ではないのかと調査結果に納得していないという、そういうことがございます。 経産省の責任あるいはガス供給会社の責任はどうだったのか、あるいはリコールが進まない原因は洗い出してほしかったと、こういうような声もあるわけでございますが、せっかくの報告書でございます。真摯にかつ丁寧に調査結果を御遺族に対して御説明をしていただくことを御要望したいと思っております。 また、この消費者事故調、まだほかにも六件ぐらい案件や事案やテーマを決めて調査をしているということでございますが、消費者事故調のこれまでの活動に関する評価、また今後の期待について担当大臣からお聞きしたいと思います。
○国務大臣(森まさこ君) このパロマガス湯沸器による死亡事故は、この消費者事故調査委員会ができた契機となった重要な事件でございます。二百件以上の同様の事例が報告されていたのに、そしてこれまで二十名以上の方が死亡されていたのに、これにきちんとしたリコールもなされず、注意喚起もなされず、この方の息子さんが亡くなってしまったという事故であります。息子の死を無駄にしたくないという御遺族の思いを、これを契機に事故調査委員会ができました。 この目的は、刑事罰でもありませんし民事罰でもない、つまり行政目的、同じような消費者事故を二度と起こさないということでございますから、その目線できちっと調査をさせてまいりました。これで調査報告を出したいというふうに消費者庁が来たときに御遺族の方から待ったが掛かりまして、私はこれを一度止めさせました。そして御遺族の方に私が直接お会いをして思いをお聞きしまして、その上で御遺族との連絡担当官を付けまして、そしてその思いもしっかり反映させながら、しかし行政目的ということも勘案しながら今回の報告書を出しました。 全て御遺族の思いに応えることはなかなかできないのかもしれませんけれども、二度と同じような事故を起こさない、そしてこのリコール制度の更なる効果的な運用については今後もしっかりと消費者庁で検討をしてまいりたいと思います。
○魚住裕一郎君 是非しっかりした対応といいますか、一つの事故が多くのその他の事故を防ぐという意味で、しっかりした対応をお願いをしたいと思います。 いよいよ三月になると、まだ二月でございますが、来月、東日本大震災から三年を迎えます。復興が進む地域がある一方で、まだ加速が必要な地域もある。まだ避難者が二十七万人、特に福島においては、県外で五万人、そしてまた十四万人の方が避難しているという状況であるわけでございますが、まだまだ道半ば、これからが復興の加速をしていかなきゃいけない。 だけど、この復興事業に不可欠な建設労働者の人手不足というのがまた深刻になってまいりました。資材の高騰、また公共事業の入札不調というような事態も続いているわけでございますが、その上でこの二〇年のオリンピック・パラリンピックという、そういうますます人手不足になってくるのかなと思っていますが、政府においては、一月の二十四日に、この即戦力となり得る外国人の人材の活用、これを含めた時限的な緊急措置の決定を目指したいということを関係閣僚会議で開いたということでございますが、まず、この建設労働者の不足の原因をどう捉まえているのか、国土交通大臣の御所見をいただきます。
○国務大臣(太田昭宏君) 建設労働者が不足しているという要因は、一つは建設投資が近年急落してきたということ、そして高齢者が非常に多くなったということ、そして処遇が非常に悪くて、賃金非常に悪くて若手の人が入らないというようなことがあったこと、こういうことだと思います。かなり構造的な問題というものもございます。 そうしたことからいきますと、若手の入職者を促進をし、そして一旦離れた技能労働者を戻ってくるようにし、さらに外国人から、研修生いらっしゃいますけれども、この方が活躍してくれる舞台をつくるという三つの措置があろうというふうに思います。それゆえに、一月二十四日に閣僚会議を行いまして、具体的な、様々関係省庁ありますものですから、連携取ってという体制を取らさせていただいたところでございます。
○魚住裕一郎君 そういう中で、この外国人、即戦力となり得る外国人、具体的にはどういうことなんですか。例えば、中東に例えば韓国系の人がいろいろ建設に携わっている、そういう人たちを来てもらうということなんですか。その辺をちょっともう少し詳しく言ってください。
○国務大臣(太田昭宏君) 外国人の技能労働者、実習生が現在、毎年五千人受け入れているという状況にあります。その方が五千人で、三年間でありますものですから、合計、一年取ってみますと、その年その年に一万五千人いらっしゃるということになります。 その方たちが技能を身に付けて、そしてまたお国に帰っていただくということは、我が国にとって活躍をしていただくと同時に、またこれから東南アジアを始めとして技術者、技能者が必要であるということからいきまして、大いにその国にとっても活躍をいただけるという状況でございまして、ここの拡大をどうするかという検討をさせていただいているというところでございます。
○魚住裕一郎君 また、逆に言えば、雇用の確保という観点からすると、国内でのこの人材の確保、育成ということが大事になろうかと思っておりまして、どうこの確保、育成を図っていくのか、この点も併せてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 先ほど要因を申し上げましたが、特に若い人に入っていただくような職場にするということが大事だと思います。処遇が悪いということは大きな要素でございますものですから、労務単価を昨年四月、そして今年の二月一日からそれぞれ、十六年ぶりになる引上げであったわけでありますけれども、やらさせていただきました。 〔理事北川イッセイ君退席、委員長着席〕 あわせて、保険を適用するように、そしてきちっと賃金に反映するようにという指導をさせていただいたところでもあり、また、今そうした技能者を育てるところの学校等がございます。例えば富士教育訓練センター、昨年七月に私も行ってまいりまして、現役の若い人たちを激励する、いろんなことでバックアップをするという措置をとらせていただいているというところでございます。
○魚住裕一郎君 一九九〇年に入管法改正をして、非常にバブル景気で、ブラジルとかペルーとか、出稼ぎという言葉がはやった、どんどん来ていただいた、日系人。だけど、その後、バブルが崩壊した。リーマン・ショックがあった。二〇〇九年ですか、帰国支援事業というのがあって、三十万とか二十万お渡しして帰っていただいたという、そういうことがあって、そういう人たちは再入国できないという、そういうようなこともあって訴訟になったりしている部分もあるわけでございますが、労働者を何か調整弁のように外国人のことを扱うというのはいかがなものか。 やはり、人手不足、日本を支えていただくという、そういう思いで発想をしていかなきゃいけない。これから人口減少社会だと、こういうような形になっていくわけでございますが、その辺どういうふうに法務省としてお考えなのか、併せてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今国交大臣から御答弁がございました、東京オリンピック・パラリンピックをどうしていくか、あるいは震災の復興を加速化しなきゃいけない、そのための労働力が足らない。この点は入管行政としても当然協力をしなければならないわけで、今いろいろ御協議をしている。 しかし、今先生のおっしゃったのは、もう少し長期的な問題としてどう捉えるかということだろうと思うんですね。東京オリンピックのときは人口は九千万。それから六十年たって、二〇一〇年、大体ピーク時は一億三千万に近いところまで行った。それからまた五十年掛けて二〇六〇年にはまた九千万になっていくと。しかも、高齢化は前よりうんと進んでいるという、これをどうするかという問題がございます。 しかし、この足らなくなったものを、今いろいろ景気変動なんかのお話がございましたけど、足らない労働者を全て、じゃ外国人ですぐうずめようという発想はちょっと短絡過ぎると思うんですね。その前にやらなきゃならないことがあるはずでございます。それは、今総理が一生懸命やっておられる女性の可能性をもっと使えないかとか、あるいは高齢者の活用ということをもっと考えるべきではないか、あるいは生産性の向上ということももっと考えていく、こういうまず地道な努力が前提になければいけないと思います。 その上で、専門的、技術的な技能、経験、知識を持った方々は、これは日本社会の発展を大いに支えていただける方であると。そういう方には積極的に入ってきていただこうということで、今いろいろな仕組みを組み立てております。 それを超えてどうするかというのは、先ほど申し上げたように、余り拙速であってはいけない。やはり、国民のコンセンサスがどうなのかと、これもどうつくっていくかというようなこと、あるいは、そういったことは法務省だけの話じゃない、全政府を挙げて検討しなければならないことだと存じます。法務省としては、そういう全政府を挙げての議論に積極的に関わっていきたいと、このように考えております。
○魚住裕一郎君 日本の社会に大きなインパクトを与える可能性もあるわけでございまして、よくしっかり議論をさせていただきたいと思います。 次に、除染費用の支援の自治体間格差というふうに報道されている件についてお聞きしたいと思います。 福島県内は高線量で環境省が一生懸命やる、福島県外はそうじゃありませんよと、逆に総務省の方でこの支援をしているという形。だけど、同じ線量でどうして扱いが違うのと、この県境で扱いが全然違うという、そんな思いが住民側にあると思いますが、これ多分誤解のあることなんだろうと思いますが、ちょっとその辺を明確にしたいと思っておりますので、環境大臣また総務大臣に御答弁をいただきたいと思います。
○委員長(山崎力君) こちら、原子力防災担当大臣という立場でよろしゅうございますね。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま魚住委員が御指摘になりました件でございますが、もう御存じのことだと思いますが、放射性物質汚染対処特措法に基づく除染について、平成二十三年十一月十一日に基本方針を閣議決定して、国としては一元的に管理して行っております。 具体的にどうなっているかということでございますが、委員御指摘のような記事が出る背景には、特措法に基づき市町村等が実施する除染については、線量等に応じてこれに必要となる費用の全額を環境省が市町村等に対して補助を行っております。また、この法律に基づく以外なもの、そのものにつきましては、ただいま委員が御指摘されましたように、地方が実施する除染については、これも線量等に応じまして総務省が措置を講じているということで、差が出るということは格差ではなくて、そういうことによって起こっているんだと推測をするところでございますが、引き続きまして政府全体で原子力災害からの復興に向けてしっかりと取り組ませていただきたいと考えております。
○国務大臣(新藤義孝君) ただいま環境大臣が御答弁をいただきましたので、そのとおりであります。 我々は、まずは国が行うべき除染、それから法定受託事務として地方団体が行う除染、これは一〇〇%環境省が補助をしているわけであります。 それに加えて、地域の実情に応じて、国庫補助対象以外であって単独事業で市町村が行う除染においても、私どもは、震災復興特別交付税、又はそれにも当たらない場合は、被災団体でない場合は特交、こういったことで財政措置を講じているということであります。 これは、補助の対象外である地域においても除染をする。それから、国庫補助の対象外であるがホットスポットのように高くなっているところ、ここにはきちんとやります。それから、補助対象地域において国庫補助にプラス追加で市町村が自主的に更にやりたいと、こういう部分についても交付税で措置をするということで手厚くできるようにしているわけでありまして、環境省と連携を取りながら、また地域の実情をお伺いしながら取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○魚住裕一郎君 県境一つで取扱いが違うというような思いにならないように、しっかり取り組んでいただきたいと思います。 続いて、福島の再生に関して、福島・国際研究産業都市構想研究会というのがあるようでございますが、この委員会でも昨日も質問があった、取り上げられたというふうに承知をしているわけでございますが、非常に浜通りに対して明るいといいますか、未来構想のあるものだなというふうに承知をしておりまして、具体的にこの研究会、構成メンバーはどういう構成メンバーなのか、また、この狙いというものは一体どういうものなのか、具体的にこれに関連してアメリカまで視察に行かれた赤羽副大臣にお聞きしたいと思います。
○副大臣(赤羽一嘉君) まず、昨日の自民党、佐藤正久議員に引き続きまして福島の国際研究産業都市構想研究会に関する御質問をいただきまして、まず感謝を申し上げたいと思います。 東京電力福島第一原発事故発生からもう既に、間もなく三年を迎えようとしておりますが、この間、避難指示区域の見直しは昨年八月に完了いたしましたが、今なお約十四万人の被災者の皆様がふるさとに戻れない厳しい状況が続いているわけでございます。 私自身も、現地対策本部長就任した直後の昨年一月二日から、原則毎週二日間、福島の被災地域に足を運んで仕事をしておりますが、被災者の皆様が一日も早いふるさと帰還を実現するためには、まず福島第一原発の安全な廃炉、そして除染、賠償、インフラの整備、リスクコミュニケーション、そして雇用の創出が重要な課題と認識をしておるところでございます。その中でも特に、これまで原子力関連企業が地域経済を支えてきましたいわゆる浜通り地方の産業基盤の再構築は喫緊の最重要課題であると、そう認識をしております。 他方、今後三十年から四十年掛かるだろうと言われております福島第一原発の廃炉作業、これも、昨年十一月から第四号機の使用済燃料棒の取り出しは順調に推移をしておりますが、廃炉を完全に安全に終了させるためには、これから国内外の英知と技術の結集が必要不可欠であると認識をしておるところでございます。 具体的には、ロボット技術を始めとする多岐にわたる分野の研究開発拠点を整備することに加えまして、研究開発や廃炉作業を支える部品、部材、また消耗品等の試作・生産拠点、これに従事する研究者、技術者の方々の研修センター、教育センターを配置していくことが必要でございます。こうした取組によりまして、原発事故によって仕事を失った方だけではなくて、国内外から多くの新たな人々が集まり居住できるような魅力あふれる地域づくりを進めたいと考えておるところでございます。 昨年十二月二十日に、原子力災害対策本部におきまして原子力災害からの福島復興の加速に向けた方針が定められました。その中で、避難指示区域の広域的な中長期の将来像について検討を進めることということが盛り込まれたところでございまして、この政府方針を受けまして、原子力災害現地対策本部長である私が座長となりまして、学識専門家、また関係省庁、そしてIRIDですとかJAEA等の関係機構、また東京電力に加えまして、地元の福島県副知事、また浜通り地方の自治体の首長の皆様、また双葉、相馬地方の町長会長等の構成メンバーで本研究を立ち上げさせていただいたところでございます。 座長としての私の思いは、我が国で初めての原発事故で、最も御苦労をお掛けしてしまったこの福島の地域の皆様が最も幸せになる権利があると。そして、これは国の責任で、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催の時期を一つの目途としまして、画期的かつ先進的な新産業が集積をされ、ふるさと帰還者だけではなくて、新たな多くの人材が住み、働けるような、どの地域よりも魅力あふれる地域再生を大胆に実現するという決意で臨んでいきたいと、こう考えております。
○魚住裕一郎君 すばらしい狙いだなと思っております。 先月の十二日から十九日、アメリカのワシントン州ハンフォード・サイトですか、の方に視察に行かれたというふうに報道されております。 かつてのアメリカ軍の核兵器製造施設でございます。深刻な放射能汚染、今は除染をしながら周辺に研究施設あるいは企業が立地しているということでございますが、この視察、調査の成果、どういうような感想になって、どういうような状況に変わってきているのか、御報告をいただきたいと思います。
○副大臣(赤羽一嘉君) 先月の十二日から十九日までにかけましてアメリカに出張してまいりました。 ハンフォード地域は、今御指摘のとおりでございますが、この地域には、パシフィック・ノースウエスト国立研究所を中心といたしまして、国内外の専門人材を集めて、廃炉や除染、環境浄化の施設を始めとする研究開発拠点や関連企業が集積をして、新たな雇用が創出をされております。また、地元のワシントン州立ハンフォード校が農家への技術提供を通じまして質の高いワインの醸造を応援するなど、新たなこれまで新産業ができておりまして、除染を開始した当時九万人の人口が今十七万人に増えている、こういった状況でございます。 また、加えまして、議会、行政に加えて市民の代表三十九名から成る諮問委員会というものができておりまして、そのリスクコミュニケーションにとっては大変うまくいっている地域であります。福島の復興に対しては大変模範となる事例が多くあって、大変重要なことを学ぶことができたと考えております。加えて、災害用のロボットの研究開発、また実証実験の最先端地域でありますテキサスA&M大学のディザスターシティも、実施、検討してまいりまして、意見交換もしてまいりました。 こういった今回の米国出張で学んだ知見を生かして今後の福島の再生づくりに全力を尽くしてまいりたいと、こう決意しております。
○魚住裕一郎君 今、副大臣、ワインという話がありましたね。この、普通、食べ物を口にする、風評被害というのが今大きな問題になるわけでございますが、逆に高品位なワインというような報告があったわけでございますが、その辺はどうなったんでしょうか。
○副大臣(赤羽一嘉君) 私も同じような質問をいたしました。このワインに加えまして、あの辺はポテトも大変有名な地域でございまして……(発言する者あり)アイダホ・ポテト、済みません、ありがとうございます。要するに、リスクコミュニケーションが本当にうまくいっていると。福島は今、例えば福島から出ている商品というのは日本で一番安全な、また厳しい基準を経過しているはずですけれども、それがなかなか風評被害を払拭できない。我が国とは随分違っているなということで、それ、極めて安全性というのが定着をしているということがございました。
○魚住裕一郎君 ありがとうございます。 これは今後の見通しなんでございますが、一月二十一日初会合だということのようでございますが、今後の進め方について、見通し、あるいは何か提言があるんでしょうか、あるいは予算的にはどういうような段取りでお考えになっているのか、御報告をしていただきたいと思います。
○副大臣(赤羽一嘉君) 本研究会は、一月から毎月一回会議を開くこととしておりまして、具体的には、放射性物質分析センターを中心とする廃炉研究開発拠点が一つ、またモックアップセンターを中心とするロボット開発・実証拠点が一つ、そして大学、研究所の研究室を集積した国際産学連携拠点など各種拠点の整備について検討を行うとともに、将来的なことを見据えてエネルギー関連のプロジェクトについても議論を行っていく予定でございます。 取りまとめの見通しにつきましては、本年六月を目途にこの将来像の提言を行う予定でございますが、大事なことは、絵に描いた餅とならぬように、浜通り地方の大胆な地域再生が、私は我が国の成長戦略のトップランナーとしてうまくやっていきたいと、そのためには税制を含め、また規制緩和等々、与党の皆様の御尽力もいただきたいと、こう考えておるところでございます。
○魚住裕一郎君 今日は随分実務的な話を中心にお聞かせをしていただいたわけでございますが、次に、もうだんだん時間がなくなってきましたので、ちょっと外交について総理に質問をさせていただきたいと思います。 本当に席の暖まる間もなく飛び回っていただいておりまして、日本の存在感を本当に高めていただいているなというふうに感謝するところでございますが、既に何回も出てきているわけでございますが、日中、日韓、どう取り組んでいくのかということでございます。 総理は、常に扉は開けているというような表現でございますが、一昨年の暮れ、政権交代がありました。また、去年の二月の末、韓国の大統領が替わりました。私も就任式行かせていただいたわけでございますし、麻生大臣も出席されておいでになったことは承知をしております。ああ、これで本当に、一昨年の下半期、厳しかった日韓関係も良くなっていくのではないのかと、そんなふうに思っていたわけでございますが、思いのほかに更に冷え込んでしまったというのが実感でございます。しかし、この日韓の往来というのはもう年間に五百万人を超えるという状況にあるわけであって、いつまでもこういう状況ではいけない。総理も御努力していただいていると私も認識をしております。 私は日韓協力委員会に参加させていただいているわけでございますが、去年の十一月の十五日、日韓・韓日協力委員会の五十周年記念の総会が東京都内のホテルでございました。現職の総理として初めて、安倍総理、出席をしていただいて、御挨拶をしていただいたわけでございますが、その中で、日韓両国は最も重要な隣国同士であり、一九六五年の国交正常化以降、両国は様々な課題を乗り越えて関係を強化してきた、今後とも日韓関係の更なる発展のため共に手を携えて協力していかなければならない、日韓協力委員会は、私の祖父、岸信介が初代会長を務め、これまで半世紀もの間、日韓関係増進のため大きな役割を担ってきた、今後とも日韓・韓日協力委員会がますます発展していくことを祈念しますというふうに言っていただいたところでございまして、具体的に足を運んでいただいたな、もちろんその前に来日している韓国の議員とも会っていただいた、そういう具体的なことをやっていることはよく承知をしているわけでございますが。 しかし、もう来年は国交正常化五十周年です。四年後は平昌の冬季オリンピック、そして二〇年の東京オリンピック・パラリンピック、もう待ったなしで日韓の関係改善ということを図っていかなきゃいけない、行動を起こすべきときだろうと私は思っておりまして、この日韓に関する総理の決意というものを再度お聞かせをいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、総理に就任いたしましてこの約一年、十六回海外出張いたしまして、三十か国を訪問いたしまして、電話会談も入れますと百五十回以上首脳会談を行ってきたところでございます。ASEANの国々におきましても全ての十か国を昨年中に訪問したところでございますが、言わば首脳同士で話をしていくことによって様々な課題が前進をしていくということを改めて再認識をさせていただいた次第でございます。 そこで、日韓関係でありますが、価値を共有する最も大切な隣国であろうと、このように思います。その中におきまして、一昨年、竹島そしてまたいわゆる従軍慰安婦問題に端を発しまして関係が悪化をしていたわけでございます。そこで、朴槿恵大統領が就任をいたしまして、私も電話会談を行ったところでございますし、魚住先生を始め公明党の皆さんも交流をされ、そして昨年も、協力委員会にも日本の総理として初めて出席をさせていただきました。 また、先般のダボス会議におきましても、朴槿恵大統領の講演を拝聴をいたしまして、その際、尹炳世外務大臣とも握手をし、また大統領府の人たちとも挨拶をさせていただくこともできました。 日本といたしましては、また私といたしましては、課題があるのは事実でありますが、課題があるからこそ胸襟を開いて前提条件を付けずに首脳会談を行うべきだろうと、このように思っております。こちらの対話のドアは常にオープンでありますし、そしてこの対話のドア、開けている対話のドアに、ドアの中で待っているということだけではなくて、我々も積極的に出ていって、この首脳会談、政治レベルにおける交流が実現するように努力を重ねていきたいと、このように思っているところでございます。
○魚住裕一郎君 是非、本当にドアから出ていって、本当に一歩前に進めていただきたいなと思っております。 昨年の十月二十四日、私、この席でシリア問題について聞かせていただいたわけでございますが、我が党の石川博崇議員の現地調査を踏まえて、難民支援、またジュネーブ2でしっかりやってもらいたいというふうにお願いをしたわけでございますが。 岸田外務大臣、ジュネーブ2でこのシリア問題についてスピーチされた、美しいシリアをということでございますけれども、非常に大事な会議であったと思っております。シリア政府、また反体制派双方がテーブルに着いたということで非常に大事な会合でございまして、我が国として人道支援また政治対話への貢献、車の両輪として取り組む姿勢が表明されたわけでございますが、この会議における日本の役割、またその評価、そしてまた化学兵器使用という悲劇の根絶に向けた大臣の決意というものをお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) シリアにおきましては、今日まで十一万人以上の方々が命を落とし、国外に二百四十万人の方々が避難民として流出し、国内においても六百五十万人の方が避難民となられておられます。人口二千万人の国において九百万人以上の方々が避難民になっておられるという深刻な状況にあり、国際社会にとって大きな関心事になっております。 そして、御指摘の一月二十二日、スイス・モントレーで開催されましたいわゆるジュネーブ2会議におきましては、三十九か国が参加いたしましたが、そのうち三十五か国が外務大臣、閣僚本人が出席するということで、国際社会の大きな関心を感じた次第であります。そして、御指摘のように、この会議においては、初めてシリア政府側と反政府側のシリア国民連合のジャルバー議長が出席をするということで大きな注目を集めました。 その際に、我が国といたしましては、今、戦闘をやめるべきであるということ、そして、今までの日本とシリアとの関わり、歴史を振り返りながら、今こそ美しいシリアを取り戻すときであるということ、この機会を逃してはならないということを訴え、そして追加で一・二億ドルの人道支援を表明いたしました。この人道支援とそして政治対話こそ車の両輪であるということを申し上げました。追加の一・二億ドルを合わせますと、今日までの我が国のシリアに対する人道支援、四億ドルということで、関係各国の中で上位五番目には入る支援を行ってきております。 そして、このジュネーブ2の会議におきましても、この反政府側のシリア国民連合ジャルバー議長の閉会の挨拶の中で、我が国のスピーチ、美しいシリアを取り戻す、これを引用し、そして言及する、こういったことがありました。我が国としましては、この大きな国際社会の関心事でありますシリア情勢において存在感を示すことができたと感じております。 引き続き、このシリア問題につきまして、関係各国と連携しながら貢献をしていきたいと考えております。 そして、化学兵器につきましては会議の中でも触れさせていただきました。人的貢献を表明いたしましたし、また補正予算の中で十億円を計上しております。こうした化学兵器においても努力をしていきたいと考えております。
○魚住裕一郎君 ありがとうございます。 外務大臣、二月一日、日本・ドイツ外相会議でシュタインマイヤー外務大臣に、本年四月、軍縮・不拡散イニシアティブ、NPDIの招待状を渡したということでございます。 この核に関して、本当に私ども公明党も、核兵器禁止条約提案をする、さらに核廃絶サミットを広島と長崎で行う、こういう提案を去年の参議院選挙のマニフェストにおいても書かせていただいた、訴えさせていただいたわけでございますが、本年四月にこの広島会合ということでございますが、核の非人間性、こういうことを踏まえて、広島で行う意義、また成功へ向けての外務大臣の決意を、抱負をお聞かせいただいて、質問を終わります。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国は、唯一の戦争被爆国として被爆の悲惨さ、実相を最もよく知る国であると自負をしております。核兵器のない世界を目指すために国際世論をリードする、これは我が国の道義的責任であると考えております。御指摘の四月十二日開催が予定されておりますこのNPDI、広島での外相会議でありますが、是非、核兵器のない世界に向けて意思を国際社会に表明する良い機会にしたいと考えております。 そして、二〇一五年に五年に一遍開催されますNPT運用検討会議がありますが、その三回目の準備会議、最後の準備会議がNPDI外相会議の直後に予定されております。NPDI外相会議においては、これまでも核兵器国の透明性を高めるための報告フォームを提言するなど具体的な提言を行ってきておりますが、是非、今回の外相会談におきましても具体的な提言をNPT運用検討会議に行っていきたいと考えております。 何よりも広島で開催されるということでありますので、NPDI、十二か国の外務大臣に直接被爆の実相に触れていただき、それを感じていただきながら充実した議論を行っていただき、そして国際社会にしっかりと発信をしていきたいと考えております。
○魚住裕一郎君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で魚住裕一郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、水野賢一君の質疑を行います。水野賢一君。
○水野賢一君 みんなの党の水野賢一です。 まず、総理の歴史認識をお伺いしたいと思うんですが、これ必ずしも侵略なのか否かとか、若しくは謝罪するとかしないとかといったような外交的な話じゃなくて、国内的な問題をちょっとお伺いしたいんですが。 一九三〇年代から四〇年頃にかけて国内でも自由とか民主主義が抑圧されていくというか、若しくは政党政治も崩壊していくというような過程がありましたよね。一言で言えば軍国主義への道と見るのが一般的な見方だというふうに思いますが、これは私もそれは繰り返してはいけない歴史だと思いますし、反省すべき部分が多いというふうに思っていますけど、総理は国内のこういう部分についてはどうお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 何回も申し上げていることでございますが、基本的には歴史認識については政治家は謙虚でなければならないと思いますし、歴史認識について、そのものについては歴史家に任せるべきであろうと、このように思っておりますが、当時の政治状況等について今触れられたんだろうと、このように思うわけでございますが、歴史の事実の認識でございますから様々な御議論があると思いますが、言わば政党間の争いがある意味しょうけつを極めるところもあり、その中において政治に対する信頼も低下をしていたということもあったという指摘もあるわけでございますが、その中においてだんだん全体主義的な雰囲気が醸成されてきたという指摘もあるわけでありますが。 いずれにいたしましても、こうした認識については歴史家に任せたいと、このように思うところでございます。
○水野賢一君 一方、経済システムとか官僚機構に関しても、当時台頭してきた革新官僚なんて言われる人たちというのは、要は、自由放任じゃ駄目だ、統制型でしっかりとやっていかなきゃいけないというような主張なんかをして、どんどん言わば社会主義的なというか、言わば国家社会主義的なというか、そういうような施策、国家総動員法なんかはその典型でしょうけれども、こういうようなものが進められていったというのは、私はやっぱりこれはちょっと否定的に捉えるべき動きだというふうには思いますけれども、総理はこの点についてはどうお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) みんなの党、従来からの御主張によって、言わば現在のこの仕組みというのはその時代に形作られた仕組みであって、それを打破をしなければならないということではないかと、こう思うところでございます。 先ほど申し上げましたように、その時代時代の時代認識については歴史家に任せたいと思うところでございますし、時代時代の要請というのは、国際社会全体の中における日本の情勢がどうだったかということもあるでしょうし、これは、今私がここで一概にこれはこうだということを申し上げるのは控えたい、まさに政治家は歴史に対して謙虚でなければならないと、このように思うところでございまして、むしろ水野議員の御高見を拝聴させていただきたいと、こんなように思うところでございます。
○水野賢一君 総理が今いみじくもおっしゃられたとおり、みんなの党は基本的に、当時、つまり一九四〇年頃にでき上がってしまったような体制、言わば戦時体制的な、官僚統制とか若しくは統制経済的な、そういうようなものは当時の歴史的な問題だというだけじゃなくて現在にもつながっているんだと、むしろその体制というものは戦後のGHQの時代も若しくは高度成長の時代もこれは根本的には壊れるところなく、そういう言わば統制経済的な要素というものが残ってしまっているという、つまり単なる歴史の問題じゃなくて、現在もあるからこそこれを、むしろここにメスを入れていかなきゃいけないと、こういう主張をしているわけですね。 これはよく、野口悠紀雄教授なんかがその代表的な考え方なんでしょうけれども、一九四〇年体制論などというのがありますけれども、これは単に歴史の問題じゃなくて現在にも関わることでありますから、この一九四〇年体制論というものについては、総理、何か御見解ございますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一九四〇年体制、昭和十五年体制とも言うでしょうけれども、これは野口先生のお考えというよりも、むしろ私は渡辺喜美代表からそういうお話を伺ったことがあるわけでございますが、一つの考え方ではあろうと、このようには思います。
○水野賢一君 じゃ、規制改革についてお伺いしたいと思うんですけれども、総理は岩盤規制というようなことをおっしゃられますし、そこに風穴を空けていくことが大切だと、私たちももっともだというふうに、賛成でございます。 岩盤規制というのは、私のイメージだと、例えば農業とか医療とかエネルギーとか、そういうところこそ岩盤規制なんだというふうに思いますけれども、総理はこれ具体的にどの分野のことを、何か指しているというのはございますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いわゆる岩盤規制とは、経済社会情勢の変化の中で、民間が創意工夫を発揮する上での障害になっているにもかかわらず、長年にわたって改革ができないため民間の能力が十分に発揮されないような規制であると考えています。 安倍内閣におきましては、発足以来、電力市場の自由化や、また四十年以上続いた米の生産調整の見直しなど、これまで不可能と思われてきた様々な改革を実現してまいりました。これらはまさに岩盤規制の典型であったと、こう思っております。 今後二年間を集中期間といたしまして、国家戦略特区を活用して医療や雇用、農業を始めとする幅広い分野について検討を加え、規制・制度改革の突破口を開いていく考えであります。
○水野賢一君 今総理がおっしゃられたように、二年間に集中的にこの岩盤規制を、国家戦略特区を突破口にして穴を空けていくんだと、ダボス会議ではドリルで穴を空けていくというふうにおっしゃいましたよね。それは分かるんですけれども、二年でやるということになると、少なくとも今国会に国家戦略特区法とかの改正ぐらいはしていくべきじゃないか、提出していくべきじゃないかというふうに思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(新藤義孝君) まさに私たちは新しい経済の扉を開くんだと、こういう総理のリーダーシップの下でそれを実現させようというふうに思っています。それには必要な法改正は適宜やります。スピーディーに対処をしたいと思います。 大切なことは、それは何のために行われるのか。規制緩和というのは手段でありますから、その手段を用いてどんな成果をもたらすのか、そして何のためにという目的をきちんと設定をした上で、それに、この区域と事業テーマが決まれば、そこに必要な緩和、このツールを入れることで更なる成果が期待できる、それについては法的措置を行っていこう、こういう順番を我々は考えている、そしてそれを国家戦略特区の基本方針の中で定めさせていただいたと、こういうことでございます。
○水野賢一君 いや、大臣のおっしゃっていることは一般論としては分かるんですけど、それで、今国会にその法改正を提出をする予定というのはあるわけですかという質問です。
○国務大臣(新藤義孝君) ですから、今、テーマを決めて戦略特区を決めようと、こういう作業に入るわけであります。その中で必要なもの、これ出てくれば今国会で対処しますと、こういうことにしております。
○水野賢一君 国会が始まるときに、政府は今国会の提出予定法案というのを出してきますよね。それで、八十本今回は提示してきて、検討中というのがそのほかにもあるわけですけど、その検討中にも、今のところ、少なくとも国会が始まるときに提示してきたものには検討中にも入っていなかったんですが、じゃ、今の答弁だと、必要があればこれは検討中、そして提出もあり得るということですか。
○国務大臣(新藤義孝君) そういうことも念頭に置きながら、そしてよくお願いをしてまいりたいというふうに思います。
○水野賢一君 規制緩和というのは、掛け声は昔から言われているんですよね。これは新語・流行語大賞というのがありますけど、二十一年前の流行語の金賞というのを見ると規制緩和なんですね。だから、前からずうっとこういうふうにこれは言われているんだけど進まない。結局、既得権との闘いもあるから、抵抗も多いからなかなか進まない、だから岩盤規制なんでしょうけれども。 それだけに、本気にここに風穴を空けるというのであれば期待をするわけですけど、一方でちょっと懸念もあるわけで、現政権の下で先週施行された法律で露骨な規制強化の法律があるんですよね。これはタクシー減車法。これ、実は閣法じゃなくて議員立法だということは知っていますけれども、都市部ではもうタクシーが多過ぎて競争が激し過ぎて問題があるから、だから強制的にその台数を減らそうというような、そういうような法律ですけど、こんなの社会主義的な発想だというふうに思いませんか。
○国務大臣(太田昭宏君) 水野先生も御承知のように、議員立法として出されて、そして成立をした、前国会ですね、臨時国会で、ものでございます。 タクシーにつきましては、平成十四年の規制緩和により参入や増車は自由化されたものの、サービスの多様化等を通じて需要が増加するという効果が発揮されませんでした。逆に、多くの地域では景気低迷等により需要が落ち込んだために供給過剰という状態になっています。 このため国交省では、二十一年に施行されましたタクシー適正化・活性化特措法に基づいて、地域及び期間を限定して供給過剰の削減や需要の開拓等の取組を促進してきたところであります。しかし、なかなかこれが成果が十分ではないと。そこで、多くの地域で供給過剰の解消に至らなかったということを踏まえて議員立法という形で出たものだと承知しています。 このことが、タクシー適正化・活性化特措法が議員立法によって改正をされた。改正法は、規制緩和の方針は堅持しながら、タクシーの供給過剰により弊害の生じている地域のみを対象として、期間限定で供給過剰を解消するための効果的な措置などが盛り込まれているという状況でございます。期間限定、地域限定ということをやっているということでございます。
○水野賢一君 タクシー業界にいろいろ問題があるとしても、それを供給過剰のせいにするというのは、私はちょっと違うんじゃないかと思うんですね。だから、やっぱりこれは、例えば労働条件がとか事故の問題とかというのは、基本的には、例えば労働条件の待遇を改善するとか、そういうところで変えていくべきであって、安全を徹底するとか、そういう方法で改善すべきで、それを参入規制をするというようなことは、総理、基本的な発想としてはちょっとおかしいと思いませんか。
○国務大臣(太田昭宏君) 今回の議員立法は、タクシー事業をめぐる様々な意見がある中で議論をしてきたところでありますけれども、歩合制賃金が一般的なタクシー事業という性格もございます。 需要の減少に際して車両数を増やして売上げを確保するという結果、供給過剰となり、長期化しやすいとの事業特性というのがございます。この供給過剰が発生しますと運転者の労働条件が悪化し、これは安全性やサービスの質などの低下をもたらすために利用者の利益が損なわれるということになります。 こうしたことから、地域と期間を限定して供給過剰を解消する制度が強化されているわけでありますが、規制緩和の原則そのものは維持されているというふうに思っております。
○水野賢一君 規制緩和に逆行しているというふうに思いますし、大臣のおっしゃられた理屈は基本的に業界がおっしゃっているような理屈で、だからこそ、それに従っていると岩盤規制が打破できないというふうに懸念するんですが、ちょっとエネルギー、原発政策に入りたいというふうに思います。 今、国内の原発というのは一基も稼働していませんよね。以前、野田内閣のときに大飯原発再稼働というときは、電気が足りないということが再稼働の大きい理由だったんですね。 総理の御発言聞いていると、電気が足りないかどうかということはこの際余り関係なくて、安全が確認された原発はもう稼働していきたいんだという、そういうふうに聞こえるわけですけど、そう理解してよろしいでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 電気が足りている、足りていない。御案内のとおり、余剰の電力がどれだけあるかという問題ありますが、現在確かに原発は全て停止をいたしておりますが、なぜ今電力不足回避できているか。今御案内のとおり、発電所の定期検査、この繰り延べ、さらには、かなり老朽化している火力発電等々も稼働させることによって保たれているわけでありまして、引き続き予断を許さない状況というのは続いております。 同時に、御案内のとおり、今、三・一一以降、日本におきましては電力コスト大きく跳ね上がっておりまして、輸入超過という段階でありまして、原発が停止をしている、その分を火力で代替することによりまして、二〇一三年、これは三・六兆円のコストが追加的に掛かると。国民一人当たりにしますと三万円のお金を海外に対して支払わざるを得ない、こういう厳しい状況にあるのは間違いございません。
○水野賢一君 その三・六兆円というものの根拠が正しいかどうか、いろいろ議論があるんですけど、それはともかく、今の大臣の御発言だと、基本的に電力が仮に十分だとしても、基本的にはやっぱりそういう国富流出論なんかがあるから、安全審査を通ったものは再稼働したいと、そういう理解でよろしいですか。
○国務大臣(茂木敏充君) エネルギー源でありますけれど、幾つかの要素をやはり考えなければいけないと。当然、安定供給が必要である。コストも重要であります。環境負荷が少ない方がいい。安全性が高い方がいい。全てを満たす電源というのは残念ながらないんです。もし、どれかの電源が全てを満たせばそれを一〇〇%使えばいいと、こういうことであります。 そういった中にありまして、原発につきましては、御案内のとおり、独立した規制機関によりまして、いかなる事情よりも安全性を重視して、世界で最も厳しい基準の下でその安全性についてはチェックをする、判断をするということになっております。
○水野賢一君 ですから、原子力規制委員会がその安全基準に照らしてこれは稼働して構わないというものは稼働するんであって、そのときは電力の需給がどうなのかということは直接的には勘案しないと、そういう理解でよろしいですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほど申し上げましたように、当然、今後のエネルギーの在り方を考えるときには電力の需給なしに考えることはできません。そして、エネルギー源ごとに違いがありますから、全体としてそれぞれのエネルギー源の特徴が、強みが生き、そして全体の構成としては弱みが補完をされると、こういった形で考えたいと思っております。 ただ、原子力につきましては、いかなる事情よりも安全性を重視してまいります。
○水野賢一君 先ほど茂木大臣も世界で最も厳しい安全基準というふうにおっしゃいましたし、総理も世界一厳しい安全基準をクリアしたものは動かすという言い方をしていますけれども、ところで、日本の原発に関する安全基準は本当に世界一厳しいんですか。世界一厳しい根拠を示してください。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 世界一というディフィニションというのをどういうふうに見るかですけれども、私どもとしては、福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、またIAEAとか各国の規制を参考にしながら、我が国の自然条件の厳しさ等を勘案して、世界でも最も厳しいレベルの規制基準を策定してきているというふうに自負しております。
○水野賢一君 田中委員長の今までの発言聞いていると、これまで大体こういうトーンだと思うんですね。日本の安全基準は、福島原発の事故の前は非常に世界水準から見てもお粗末というか穴があったものだったと。それがその後、事故があったから言わば世界水準のものに追い付いてきたと、追い付くべく努力をして追い付いてきたという、今そういう世界水準の中で遜色のないものにはなってきたという、そういうトーンが強かったと思うんですが、そういう理解でよろしいですか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 世界水準より事故の前は足らないところもあったと思います。そういったことはきちっと今回見直して補いまして、さらに先ほども、繰り返しになりますけれども、我が国の自然条件がほかの国よりも非常に厳しいということで、そういった事態にも備えられるようにということで規制を、あるいはハード的な要求を今しておりますので、世界で最も厳しい基準になっているというふうに私は思っています。
○水野賢一君 私の理解では、田中委員長が言っているのは、世界水準のつまり遜色ないところには来たということは言っていたと思うんですけれども、総理、世界一というふうに言うときは、つまり二位じゃなくて一位なんだというぐらいの厳しいということを、だからそれをクリアしているんだから安全だというトーンが強いと思うんですけれども、これは世界一、つまり二位ではなくて一位なんだという、そういう理解なんですか、総理は。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今専門家の田中委員長が答弁いたしましたように、世界で最も厳しい水準だということだと思います。
○水野賢一君 いや、だから、それだったらまだ分かるんだけれども、総理の今までの発言というのは世界一なんだということを前提にしてしゃべっていますから、それで海外にも売り込むとかですね、国会答弁でも世界一という言い方をしていますからね。これはつまり、非常に新たな安全神話的な感じがしませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 世界で最も厳しいと。世界で最も厳しいということであれば、最も厳しいんですから、一番天井にいるという私は理解をしているわけでございます。
○水野賢一君 これは、厳しい水準をしっかりと維持してもらわなきゃ困るということは間違いないんですから、そこは原子力規制委員会もしっかりやってもらいたいと思いますが、原発の新設、増設はどう考えていますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 原発の安全審査、これは独立した規制委員会が行うわけでありますが、まずは既存の原発の安全確認から、これから進められております。 原発の新増設につきましてはその次のステップの話だと考えておりまして、その意味で現段階において具体的な新増設は想定をいたしておりません。
○水野賢一君 大臣、具体的なことは想定していない、次のステップだというふうにおっしゃっていますが、一方で、島根とか大間の原発については進めるという話のようですけれども、これは政府の用語では新増設には当たらないということでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 一般的に新増設とは、新たに原子力発電所を建設することや既存の原子力発電所に追加的に原子炉を建設することを指すものだと理解をいたしております。その意味におきまして、既に原子炉設置許可が行われているもの、具体的に申し上げますと、島根の三号、そして大間、東通の一号、これにつきましては新増設には含まれないと考えております。
○水野賢一君 だから、多分おっしゃりたいのは、新設というのは多分全く新しいサイトに造るということなんでしょうし、増設というのは既存の、例えば三号機まであるところに四号機を造るとか、同じ敷地内にですね、そういうのを増設ということをおっしゃっているんだと思いますけど、ちょっと気になるのは、霞が関の独自のロジックというか用語なんですけど、この場合はどうなんですか。同じ敷地の中で、例えば三つありますよね、原子炉が。それで、三つ原子炉があるときに、一号機は止めると。それで、古くなったからそれを、で、新しく四つ目を造るという、世間でいうところのリプレースというやつですね。リプレースは、これは増設の範囲の中に含まれるんですか。
○国務大臣(茂木敏充君) リプレースにつきましては既存の原発とは別であります。
○水野賢一君 というのは、増設になるということですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 既存は既存、リプレースはリプレース、増設は増設、それぞれに違います。
○水野賢一君 何を言っているか、多分ほとんどの人は、分かったような分からないような、詭弁のような詭弁じゃないような気がしないでもないですけれども。 それでは、はっきり答えてください。リプレースというのは増設とは別の概念だということですね。
○国務大臣(茂木敏充君) 明確に申し上げておりますが、もう一度お話をさせていただきます。既存とリプレースは違います。そして、リプレースと増設も違います。
○水野賢一君 そうすると、さっき、増設というのは今想定していないとか、次のステップの話だというふうに言っていましたけど、増設はそうなのかもしれないけれども、リプレースは、じゃ今も想定の範囲内だという、そういうことですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 是非答弁をよく聞いていただきたいと思うんですが、先ほど私は、既存の原発の安全確認から進めることとしていると、その上で増設等についての話をしております。そういった意味では、リプレース、増設につきましても次のステップと考えております。
○水野賢一君 最初から分かりやすく言っていただきたいというふうには希望しますけれども。 エネルギー基本計画というのが今策定の準備段階にありますよね。これはいつ頃策定されるんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) エネルギー基本計画につきましては、昨年の三月から総合資源エネルギー調査会基本政策分科会におきまして鋭意議論を重ねていただきまして、昨年の末、このエネルギー基本計画に対する分科会としての意見というものをいただきました。それに対しましてパブリックコメント等々を行いまして、一万九千件のパブリックコメントも寄せられております。各界からの御意見もいただきながら、今後、政府原案を作り、そしてその上で、与党プロセスも経て政府として決定をしたいと考えております。国民生活そして経済活動に関わります極めて重要な問題でありますから、丁寧にプロセスを進めていきたい、このように考えております。
○水野賢一君 何月とかというめどは特にないわけですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 丁寧にプロセスを進めていきたいと。いつまでに決めなければいけないと、こういう期限ありきではなくて、しっかりした結論を出したいと思っております。
○水野賢一君 このエネルギー基本計画というのは、例えば原発を何%にするとか、再生可能エネルギー何%だ、火力何%だという、そのことはエネルギー基本計画本体には入らないと理解していいんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) エネルギー基本計画として、その各エネルギー源の構成を示さなければいけないと、こういうことにはなっておりません。 前回、民主党政権下で作られました二〇一〇年の基本計画においては、原発比率を五〇%以上と、こういうふうに規定をしておりました。ただ、我々としては、原子力につきましては、省エネの徹底的な推進、さらには再生可能エネルギーの導入、そして火力の効率化、そして、需要サイドにおきましても需要のスマートな抑制等々におきまして原発の比率、できるだけ低減をさせていく、これが政権としての基本的な考え方であります。
○水野賢一君 じゃ、エネルギー基本計画の中には、その電源構成の比率というのは入らないんでしょうけど、例えばほかのものでは何か入れる、例えば長期エネルギー需給見通しとかですね、そういうようなことは考えていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 今回のエネルギー基本計画におきましては現実的かつバランスの取れたものにしていきたい、このように考えております。 そして、そこの中で、先ほども申し上げたように、それぞれのエネルギー源、特徴が違います。それぞれのエネルギー源の強みが生き、全体として弱みが補完されるような需給構造にしていきたい。同時に、多様な参入を促す、そしてまた多様な選択肢が電力市場においても生まれる、言わば市場メカニズムが働くような柔軟な機動的な需給構造と、こういったものをつくっていきたいと考えております。
○水野賢一君 いや、私が聞いているのは、エネルギー基本計画には電源構成別に何%、何%とは入らないかもしれないけど、別のところではそういうものは打ち出すんですかと。閣議決定する基本計画じゃないかもしれないけど、どこかには書くんですかと、そういう質問です。
○国務大臣(茂木敏充君) 申し訳ございません、別のところという意味がよく分からないんですが、ちょっと御示唆をいただければ、それに答えさせていただきます。
○水野賢一君 例えばエネルギー需給計画などです。
○国務大臣(茂木敏充君) 需給見通しの中には、御案内のとおり、特に夏、冬、ピーク時を含めて需給の動向等を調べることになっております。今年の夏のものにつきましては四月に取りまとめを行いたいと思っております。
○水野賢一君 今、茂木大臣の答弁の中にもありましたけど、総理もよく可能な限り原発の割合は低減させていくということはおっしゃっていますよね。つまり、ゼロじゃないかもしれないけど可能な限り低減をさせるという言い方をしていますけど、これはどこの基準に、低減と言う限り、どこかに比べて減らすということなんでしょうけど、どこの基準に比べて低減させるとかって、そういうのは何かあるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私どもは三年前に過酷事故を経験をしておりますから、あの過酷事故の経験を生かして世界最高水準の厳しいレベルの安全基準を決めているところでございまして、これをクリアしなければ再稼働はしないわけでございますが、そこでエネルギーのベストミックスをつくっていく上において、先ほど茂木大臣が答弁いたしましたように、全ての条件をクリアするエネルギー源はないわけであります。 ですから、それを相互に補う形でベストミックスをつくっていきたい。そういう中においては、あの過酷事故の経験を生かしてこの原子力発電の依存度を低減をしていく。どのレベルよりということは今申し上げることはできないわけでありますが、それを念頭に、そしてそれを大切にしながらエネルギーのベストミックスを構築をしていきたいと考えております。
○水野賢一君 総理は、原発は低減を可能な限りしていきたい、一方で、ゼロというのはいろいろ問題があるという。だから、その間のどこかにベストミックスを考えながらそういう解答があるということなんでしょうけれども。 ところが、電力というのは自由化していきますよね。私たちは、あの法案は、去年成立した法案は不十分だというふうに思いますけど、自由化していくということ自体は賛成ですし、そのこと自体に異論はないんですけど、自由化していく中で、当然事業者の判断の中で、原発はもうコスト的にもペイしないから全然造らないとかやめちゃうとかという形でどんどんどんどんゼロになっていったとすれば、総理は、国富が流出しないためにも一定稼働させたいとかというのが一方であるようですから、あれですか、ゼロになって、余り減り過ぎちゃったら、そのときは一定の水準に戻すべく何か優遇策を考えるとか、そういうお考えあるんですか。
○国務大臣(茂木敏充君) エネルギー源を考えますときに、当然、その使っている時間帯であったりとか使わない時間帯、夏と秋、使う量も変わってくるわけであります。ですから、常時発電をしているいわゆるベース電源、若しくは正確に言いますとベースロード電源と、こうなります、このものがあります、まずは。その上にミドル電源という調整電源がありまして、最終的には最後に使うピーク電源と、こういうものが出てくるわけでありまして、恐らく石油火力等々はピーク電源として使うと、コスト的にも高いと。これに対して、これまで石炭、原子力、地熱と、こういったものはベース電源として位置付けられてきました。ベース電源そのものがなくなるということはありません。しかし、原子力につきましては、申し上げておりますように、様々な我々の努力によりまして、その依存度、低減をさせていきたいと考えております。
○水野賢一君 いや、だから、ベース電源として原子力に期待していることは分かるんだけど、別に国がやっているわけじゃないんですから、発電というのは。そうすると、電力事業者が、これはコストに合わないとかって、もうベース電源も自分たちはもう石炭火力中心でいくとか地熱中心でいくとかといったときには、それじゃまずいといって原発優遇策を、自由化の結果そうなっちゃったときは原発を何か優遇するんですかという質問なんですよ。
○国務大臣(茂木敏充君) 今御説明申し上げましたが、電力事業者、これは、既存の事業者も、これから当然電力システム改革によって新規参入の事業者も増えてまいりますが、どう考えてもピーク電源、それからミドル電源をどうするかと、こういうところから普通のビジネスをやる方はお考えになると思います。
○水野賢一君 いや、勝手にそんなふうに決めたって、自由化するんだから事業者がどう判断するかじゃないですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 事業者が判断をされることは間違いございません。
○水野賢一君 いや、だから、事業者の判断の結果、原発が思いのほか減ったときは何か優遇策とかを考えるんですかという質問をさっきからしているんですよ。明確に答えなさいよ。(発言する者あり)
○国務大臣(茂木敏充君) 大切な議論ですから、冷静にやらせてください。お願いいたします。 今、再生可能エネルギーについては最大限の導入を図りたいということで、FIT、いわゆる固定価格買取り制度等々を行っております。同時に、やはり送配電網、こういったものを造らないと再生可能エネルギーも伸びないと。さらには、電源としての安定性を高めるというところから、蓄電池の開発、系統側に入れていくと、こういった措置をとっております。再生可能エネルギーについてはそういったことで最大限の導入を図りたいと考えておりますが、ほかの電力に対して特段資源を傾斜配分するということは考えておりません。
○水野賢一君 ちょっといろいろ失礼いたしましたが。 再生可能エネルギーなどについては、例えばこれは事業者がやっていくにしても固定価格買取り制度などでそれを導入することを優遇する制度というのをやっていますよね。原発については、つまり減り過ぎちゃったらそういう何か誘導するとかということを考えているのですかということがさっきからの質問なんですが。 ちょっと質問の視点を変えますけれども、じゃ、総理は可能な限り低減というふうに言っていますよね。可能な限り低減の方向に誘導する政策は何か考えているんですか。つまり、再生可能エネルギーを普及させるための政策として固定価格買取りがあるように、低減を可能な限りさせるというための、そのための政策は何か考えているんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、かつて、これはCO2を二五%削減するということを考えたときに原発の発電比率を五割にするという計画を立てましたね。こんなものはもうもちろんやめたわけでありますが。その中において、それとはむしろ逆に、できる限り原発依存度は減らしていくという大きな方針を決定したわけでございます。 そこで、今、茂木大臣が御説明をさせていただきましたように、再生可能エネルギーについては、ある意味我々は政策誘導をして、このまさに利用率を増やしていく、事業者を増やしていくという政策誘導を行っているわけであります。この政策誘導こそが言わば原発比率の低減につながっていくということでありますし、と同時に、この自前のエネルギーをどれぐらい得られるかということなんですね。 化石燃料についてはほとんど海外に負っているわけでありますから、これについては、もし中東情勢が悪化したときには、これは、ホルムズ海峡を通ってくる石油、ガスについて、これは供給量に大きな変化が生じるわけでありまして、そういうことも勘案をしながら、自前のということを考えている中において、原子力発電はまさにそういう意味において言えば自前であるわけでありますが、そこで果たしてほかの選択肢が出てくればそれは低減していくということになるわけでありまして、それは今の段階ではこれだということははっきり言えないわけでありますが、そういう分野においても、新しいイノベーションなり、あるいはメタンハイドレートもそうでありますが、新しい資源を開発をしていく努力をしながら低減をさせていくということであります。
○水野賢一君 原発について、言わばそれを立地のために誘導するような政策の一つとして、様々な補助金とか交付金とかという形で、つまり立地を誘導するようなことって今までもやっていましたよね。いわゆるその典型的なのが電源三法交付金というやつですけれども、これはちょっと事実関係だけ伺いますけれども、電源三法交付金のこの制度、事故後に法改正とか何かされたんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) いわゆる電源三法、昭和四十九年に制定をしたわけでありますが、政府としてはこの三法に基づきまして、電源開発の促進税を財源として、原子力開発、さらには水力発電所、地熱発電所等の電源立地の自治体に対して交付金等々を通じて、そういった原発、水力、さらには地熱の設置促進、そして運転の円滑化を図ってきたところであります。電源三法については、現時点で実質的な改正は検討してございません。
○水野賢一君 今、原発、水力、地熱というふうにおっしゃって、何かいろんなものを支援しているようにおっしゃいますけど、事実上、これはほかもできるのは事実なんだけれども、事実上原発中心なんですけれども。これは、だって、原発を設置するのを優遇するための措置なんですから、この優遇するための措置というのは、新増設は考えていないとか、少なくとも今は想定していないとか、若しくは可能な限り低減と言うんだったら、そういう補助的なものについてはメスを入れるべきじゃないですか、総理。
○国務大臣(茂木敏充君) エネルギー資源の少ない我が国にとって、様々なエネルギー、できるだけ自前で調達をしたい、また海外から買う量を減らしたい、これは当然のことでありますから、先ほども御説明申し上げましたが、火力、これは石炭についても、それから石油についても、LNGについても高効率にしていくと。これによって使う量というのは減るわけです。そのための研究開発等々は国の資金でやっております。それぞれの電源につきましてふさわしい支援策を取っていく。 ただ、そこの中で特に、先ほど総理の方からもありましたように、我々としては、再生可能エネルギー、最大限の導入をするということで、買取り価格すらこれだけにしますということで、コストに見合うという形のものをつくると、最大限の支援策を取らさせていただいております。
○水野賢一君 いや、どうも話がかみ合わないのは、総理御自身が可能な限り低減と言うんだから、そうおっしゃっている以上、そういう特別な優遇策はなくして、そこは市場メカニズムに任せたらどうですかということを言っているんですよ、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま茂木大臣がお話をさせていただきましたように、このエネルギーというのは、まさに国にとって、成長を維持していくことはもちろんでありますが、国民の生活を守る上においても安定的なエネルギーの供給というのは国の大きな使命であります。 その中における様々なエネルギー源において国が様々な形で支援をしているということでありますし、その中で新たな可能性が生まれてくるということでもあるわけでありますが、しかし、全体のエネルギーミックスを構築していく中においては、新たな代替エネルギーを私たちは確実なものとする中においては、これは原子力発電の比率を低減をしていくということになるわけでありますが、今の段階ではまだその有力な手段を私たちは得たわけではないという中において、先ほど茂木大臣が答弁したとおりでございます。
○水野賢一君 いや、だからエネルギーに一長一短があるとか、ベストミックスが望ましいとか、一つに偏るのじゃなくて、いろいろと、国産もあれば、安定供給もあれば、環境もあればだとか、そういうようなことを別に私は否定しているんじゃないんですよ。こういう特別な優遇策を今までやってきた、ここは見直してもいいんじゃないかということを言いたかったんですけれども。 ちょっと次の話題に移ります。 これ、甘利大臣が、報道によればですけれども、これ電力会社とかからパーティー券を随分買ってもらってきた、いわゆる報道の表現で言うと覆面献金というんですかね、これは事実なんでしょうか。事実関係を確認します。
○国務大臣(甘利明君) 電力会社に限らず全ての政治献金につきましては、法令にのっとり適正に対処し、そして収支報告で適正に報告をさせていただいております。
○水野賢一君 いや、別に大臣が違法なことをしたと言っているんじゃなくて、事実として電力会社にたくさんパーティー券を買ってもらったんですかということを聞いているんです。
○国務大臣(甘利明君) 何をもってたくさんという基準なのか、よく分かりません。
○水野賢一君 じゃ、たくさんかどうかは別として、報告書に記載をされる制限内において買ってもらったのは事実ですか。
○国務大臣(甘利明君) 政治資金規正法にのっとって対処をしておりますし、その制限内で協力いただいているのは事実です。
○水野賢一君 事実は認められたようですけれども、具体的に、例えばこれ、民主党政権のときに枝野大臣は、東京電力からパーティー券何口を何回分けて買ってもらったとかということを、制限内のですよ、報告義務範囲外のでもちゃんと公表はしていますけど、甘利大臣、きちっと内訳などを公表するおつもりはありますか。
○国務大臣(甘利明君) 法律にのっとって対処をすると、それ以上でも以下でもありません。
○水野賢一君 じゃ、ちょっと視点変えますけど、この報道によれば一年間に年間九回ぐらいパーティーやってということが書いてありますけど、これ大臣就任後もやり続けているんですか。
○国務大臣(甘利明君) 私の政治団体によるパーティー券の、開催は、政治資金収支報告に記載されているとおりであります。年によって違ったと思いますが、二、三度開いております。
○水野賢一君 そのときも電力会社には、御自身がじゃないかもしれないけれども、秘書さんとかが頼みに行ったりとか、そういうことはしているわけですね。
○国務大臣(甘利明君) 電力会社に限らず、お願いする企業には秘書が手分けで訪問あるいは電話、あるいは手紙を出しております。私から直接依頼するということはありません。
○水野賢一君 別に私も違法だと言っているわけじゃないんですけれども、電気料金を原資にしたところから、それから献金、失礼、パーティー券ですね、これについて何かじくじたる思いとか、そういうことは特にはないですか。
○国務大臣(甘利明君) 民間企業でありますが、法律にのっとって私も気を付けて秘書には適正な対応をせよということだけ指導をしておりますが、民間企業である以上、それぞれ私以外の方も与野党含めてお願いには上がっていらっしゃると思います。
○水野賢一君 原発の運転期間についてお伺いしますけど、これ原則四十年というふうに法律で決まっていて例外として延長が認められるというふうになっていますが、これは民主党政権のときにできた法律ですけど、ここを変えるという予定は今考えていらっしゃるんでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 現在は、改正するというか、変える必要があるというふうには今認識しておりません。
○水野賢一君 今規制委員長が答弁されましたけど、この規制委員会、二年前に設置されて委員長を含めて委員が五人いますけれども、一番最初に任期が切れる方はいつ任期切れになりますでしょうか。
○委員長(山崎力君) こちらは原子力防災という立場ですか、環境大臣ですか。
○国務大臣(石原伸晃君) 環境省の外局でございます。
○委員長(山崎力君) じゃ、環境大臣。
○国務大臣(石原伸晃君) 事実関係でございますので、私の方からお答えさせていただきたいと思います。 平成二十四年の九月十九日に五名の方が任命をされたわけでございます。このうち二名の任期が二年でございまして、本年九月十八日に大島賢三委員、島崎邦彦委員の最初の任期を迎える予定となっております。
○水野賢一君 そうすると、九月には新しい人を誰か選ばなきゃいけなくなってくるわけでしょうけれども、これ民主党政権のときに例えば、法律に加えて、年間五十万円以上原子力事業者から報酬をもらっているような人は駄目とかですね、その委員になるのは、これは言わばガイドラインを作っているんですが、このガイドラインは自民党政権でも踏襲されると理解してよろしいんでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員が御指摘になりましたガイドラインは、御承知のとおり、民主党政権下で設定されたものでございますから、民主党が作ったから駄目よと言うつもりは毛頭ございませんが、原子力規制委員会がその機能を最大限発揮できるようなベストな人選というものに九月になる前に取り組ませていただきたいと考えております。
○水野賢一君 そうすると、その九月の人選をするときには、民主党政権のときにできたそのガイドラインに沿った形で、それにのっとった形で人選をすると、そういう理解でよろしいですか。
○国務大臣(石原伸晃君) 全てを否定するわけではございませんが、それにのっとってということではなくて、原子力規制委員会がベストな体制で臨めるものをより良く公平公正に選ぶ努力をさせていただきたいということでございます。
○水野賢一君 いや、そうすると、変える可能性があるという含みがあるわけですか。
○国務大臣(石原伸晃君) ガイドラインは現政権になりまして作っておりません。
○水野賢一君 こういうことは、じゃ、もっと厳しくする可能性もあるわけですね。
○国務大臣(石原伸晃君) 何をもって厳しくするのかということは分かりませんが、原子力規制委員会が、世間から見て本当によく働いているな、一生懸命やっているな、いい人だなという人選に取り組まなければならないということでございます。
○水野賢一君 要は、いろいろとどんどんどんどん抜け穴が広がってきているという懸念があるんですよ。例えば、この規制委員会の事務局に原子力規制庁というのがありますけれども、ノーリターンルールというのが原則としてあるんですよね。これは、昨日まで経産省で原発推進というふうに言っていた人が今日は規制庁に来て規制だと言って、あしたまた出身官庁に戻って推進というのでは、これは誰も厳しいチェックしているというふうに信用しませんから、ノーリターンルールは一応あるんですが、これも抜け穴があって、発足後五年間は猶予期間になっているんですよね。 じゃ、伺いますけれども、この猶予期間の間に経産省とか「もんじゅ」をやっている文部科学省に戻った人というのはいますか。
○国務大臣(石原伸晃君) 事実関係のみ私の方から御説明させていただきたいと思います。 本年の二月一日現在で経済産業省に五十名、文科省には二十一名の職員が原子力規制庁から異動しているところでございます。
○水野賢一君 これ、抜け穴だらけじゃないですか。 これ、それで、国会事故調というのがありましたよね、あの原発事故を受けての国会事故調査委員会。これは、ノーリターンルールは五年の猶予なんか要らないんだという提言出しているんですね。即時実行すべきだと。これは、国会がつくった調査委員会がそういう提言出しているわけですけれども、これ、即時実行する考えというのはないんでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) この点は、昨年の秋でございますか、水野委員と環境委員会でかなり御議論をさせていただいた点でございますが、五年間の猶予期間があるということは、運用の変更、組織の変更、こういう大きなものがあったときにはやはり過渡期というものは私は認めるべきであるとそのときも申しましたし、今も考えに変わりはございません。
○水野賢一君 だって、この原子力規制庁は、ナンバースリーの審議官だった人が、世間に公開する前の資料を日本原電という電力会社に渡していたということになって、これは問題になって処分されましたよね。処分されたんだけれども、それで出身官庁の文部省に戻った。 これ、下村大臣、こんなことで安易に、そういう問題を起こした人間を安易に元の役所に戻しちゃっていいんですか。
○国務大臣(下村博文君) そもそも、まずそのノーリターンルールでありますけれども、原子力規制庁ができたときの経緯でございますね。これは水野委員がよく御承知のことだと思いますが、これは単独ではできないということで、経産省の原子力安全・保安院をベースに、文部科学省では原子力安全部門が統合する形、あとは内閣府の原子力安全委員会事務局でありますけれども、この中で二十一人が戻ったということでありますが、文部科学省は、原子力規制庁に出向していた者が原子力の利用を推進する課に異動しているということではなくて、あくまでも規制するスタンスの中でのことであります。 そして、これは法にのっとって、五年間の猶予期間ということですから、これはルールにのっとってやっていることであって、これをしたら原子力規制庁そのものが人が集まらないという経緯からやっていることであって、五年以降についてはこれはノーリターンルールになるわけでありますから、それはきちっとルールにのっとってやっていることであります。
○水野賢一君 だから、その法律が間違っていると言っているんですよ。だから、国会事故調がその法律を変えるべきだというふうに提言をしているんだということを指摘しますけど。 ちょっとこれ、規制委員会と似た名前の組織ですけど、原子力委員会というのがありますけど、これは原子力政策の司令塔ですけれども、これ、一週間ほど前に政府から人選、提示ありましたよね。これは、あれですか、原子力村と関係あるような人をこの原子力委員会の方の委員にしちゃいかぬというような何か法律上の規制とかありますか。
○国務大臣(山本一太君) これは水野委員よく御存じだと思うんですが、原子力規制委員会の設置法では、原子力関係の事業者、原子炉を設置する者等については委員長や委員となることができないという規定が設けられておりますけれども、こうした規定は、現在、原子力委員会の設置法の方には規定されておりません。
○水野賢一君 今大臣がおっしゃったように、法律にはそういう規定がないんですが、じゃ、法律じゃなくて何かガイドライン的に、さっきも原子力規制委員会の方はガイドラインがあるわけですけど、ガイドライン的なものは何かありますか。
○国務大臣(山本一太君) 現時点でガイドラインというようなものはありませんけれども、やはりこの原子力委員会、今見直しをやっていますが、それが始まった経緯もありますし、今の社会情勢を踏まえれば電力会社等の出身者は原則原子力委員会の委員長や委員としてはこれは適切ではないというふうに考えておりまして、国会で同意が必要な委員長、委員としては候補者の選定段階で除くということにしております。
○水野賢一君 確かに大臣も同じ認識持っていると思うんですけど、だから、いわゆる原子力村ずぶずぶみたいな人が原子力委員になっちゃまずいというのは思っていらっしゃるようなのが今伺えますけど。 じゃ、せっかく今国会で原子力委員会設置法って改正しますよね。改正せっかくするんだから、その中でやっぱりこういう人は就職禁止要件みたいな、何かそういうものを検討すべきじゃないですか。
○国務大臣(山本一太君) これも水野委員よく御存じだと思うんですが、研究機関とか大学の有識者についても原子力事業者とか原子炉を設置する者等に含まれる可能性があるということで、現在検討中の原子力委員会設置法の改正案においてこれらを一律に除外する規定を設けるということについては、やはり原子力委員には専門的な知識、専門性というものが必要とされますので、これはなかなか難しい局面もあるというふうには考えております。 ただ、先ほど申し上げたとおり、原子力委員会の委員長、委員の候補者の選定段階で、これは公開情報を基に経歴等を確認するとともに、候補者としての依頼を行う際に、口頭ですけれども、本人に電力会社等での在職経験とか、あるいは過去三年以内に寄附等がないことについては確認を行っております。
○水野賢一君 おっしゃっていることも分かりますけど、ただ、これ事故後初めてこの原子力委員会設置法を改正するんですから、そのぐらい厳しくしてもいいというふうに私は希望をしたいというふうに思いますが。 次の話題に移りますが、天下りの問題について伺いますが、安倍内閣になってから天下りはないんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 再就職監視委員会において指摘された事案が一件あったと承知いたしております。
○水野賢一君 つまり、もう天下りあっせんは基本的に禁止しているわけですよね、禁止しているけれどもそれに違反したのが一件あったと、そういう理解でいいですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 天下りの禁止に関しては、公務員制度改革の一環として、平成十九年の第一次安倍内閣において、御党の代表である渡辺喜美大臣の下、規制をいたしました。そして、その法律に従って監視委員会が指摘した事案が一件あるということでございます。
○水野賢一君 まさに今大臣がおっしゃったように、天下りあっせんが認定されたのは一件、まあ本当に一件だけなのかという気はしますけれども、一件あったのは事実ですよね。これ、じゃ、あっせんした人、これは国土交通省の事務次官までやった人ですけれども、これ何か処分を受けたんでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 退職をしておりましたものですから、注意ということをし、さらに、再発を防止しなくてはいけないということで、現在の職員そしてOBのメンバーに対しても再度このことについて徹底をさせていただいたというのが昨年の三月二十六日の決定から私どもがやったことでございます。
○水野賢一君 今いみじくもおっしゃられたように、退職後に、事務次官辞めた後にその人のことを注意したんですよ。はっきり言って痛くもかゆくもないわけですよね。 これ、稲田大臣にお伺いしますけど、各省庁の幹部がこういう行為をしたときは、今のように痛くもかゆくもないようなことになっちゃっているんだから、現実に、刑事罰とかそういうことは検討していないんですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 不正行為の見返りとして天下りのあっせんをしたときには刑事罰が規定をされております。それ以上に、あっせん行為そのものだけについて刑事罰を規定することについては様々な議論がありまして、刑事罰を科して犯罪とするまでのことであるか、ほかの刑事罰との整合性というか、そういったことも検討されて、現時点で刑事罰を科すということは考えておりません。
○水野賢一君 先ほど、天下りあっせんが認定されたのは一件だけという話ですけど、これ、安倍政権が発足後に早期退職勧奨というのは、まあ最近これは、やまったようですけれども、中央省庁の官僚のうちどれだけに早期退職勧奨があってどのぐらいの人が拒否したとかという数字ありますか。
○国務大臣(新藤義孝君) 安倍政権が発足した平成二十四年の十二月二十六日、そして本年の二月の五日までに各府省庁、委員会の内部部局の職員に対して退職勧奨を行った人数は三百二十四人です。そして、そのうち退職勧奨を拒否したのはゼロということであります。
○水野賢一君 いや、これが、まさに天下りが、あっせんがあるだろうと疑われることのそのものじゃないですか、今おっしゃったのは。だって、三百何人に肩たたきをして、それで何にもあっせんしないで、次の就職先の面倒も見ないで肩たたきをして、それで誰も拒否しなかったなんて、そんなことは常識で考えて、それ通用すると思いますか。総理、そう思いませんか。あっせんはあるんじゃないですか、水面下で。
○国務大臣(新藤義孝君) これは、直前の民主党政権時、平成二十四年の一月二十七日から十二月の二十五日まで、その期間でもやはり同じようなものは、二百五十四人退職勧奨を行って、そして拒否したのはゼロです。 私も承知をしておりますが、これは公務員の皆さん、本当に次の当てもなく辞めて、そして、それからみんなで一生懸命職を探して自分の力でやっていると、こういう状態が、私も承知をしております。
○水野賢一君 時間が参りましたので、松沢委員の方に関連質疑ということで移りたいというふうに思いますが、基本的にこの天下りの問題などもまだまだ根深いし、みんなの党はしっかりこうした問題を追及していくことを申し上げながら、私の質問を松沢議員の方に替わりたいというふうに思います。
○委員長(山崎力君) 関連質疑を許します。松沢成文君。
○松沢成文君 関連質疑を行います、みんなの党の松沢成文です。 総理、連日大変御苦労さまでございます。 私は、今日もあえて、遅々として進まない日本のたばこ規制についてしっかりと伺っていきたいと思います。 昨年のこの臨時国会の予算委員会で、私は、WHOの条約に日本は入っている、しっかりと受動喫煙防止法を作っていくべきだ、そして、東京オリンピックの招致も決まった、IOCはスモークフリーオリンピックを目指している、これは日本としても逃げられない、しっかりと受動喫煙防止法を作っていくべきだと安倍総理にただしました。安倍総理の答弁は、これは東京で条例を作って対応していくのか、あるいは国として法律を作っていくのか、あるいは今進めている様々な政策を進め成果を上げていくのかということも含めて検討していきたいと答弁をなさいました。 あれからもう四か月近くたちますけれども、安倍総理、検討の状況はどうなんでしょうか。結果は出たんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、松沢委員が述べていただいたように、東京都の条例で対応していくのか、あるいはまた国として法律を制定するのか、現在進めている様々な政策を、施策を進めていくことによって成果を上げていくのかということについて研究していこうということを申し上げたわけでございまして、現在、関係府省において海外事例の研究等をまさに行っているところでございます。
○松沢成文君 そこで、もう一度、海外の事例とありましたので、世界のたばこ対策の状況について確認したいと思います。(資料提示) このフリップ、見ていただきたいと思うんですが、これは、FCTC、たばこ規制枠組条約の条文とガイドラインなんですね。八条では、受動喫煙を防止するために効果的な立法上、執行上、そして行政上又は他の措置を採択し、それを実施すると書いてあります。そして、どういう形で進めていったらいいのかというガイドラインですが、ここには、受動喫煙は立法措置が必要である、法律は単純明快で強制力を持たなければならない、そしてこの法律には罰則を設けるべきである、もう極めて明快にガイドラインでもその方針を示されているわけなんです。 そして、二枚目のフリップを見ていただきたいと思うんですが、これは実は新しいニュースであります。 IOC、国際オリンピック委員会のジルベール・フェリ五輪統括部長ですね。これは、統括部長といいますけど、何人か部長がいる一人じゃなくて、理事会の下にある事務方のトップなんです。エグゼクティブディレクターですから事務方のトップ、日本でいうと事務総長のような方なんですね。もう五輪担当大臣の下村大臣は何度かお会いされて、日本の方の事務方のトップは大臣ですから、カウンターパート、あるいはパートナーということになります。 このフェリ部長の見解というのが手に入りました。読みますね。国際オリンピック委員会は二〇二〇年の東京オリンピックがスモークフリーでなければならないと考えています。オリンピック運動に参加するすべての人々の健康保持増進と受動喫煙被害防止のために、開催都市と各国の政府がすべてのパブリックな施設と区域における喫煙を禁止する法令を制定し実施する促進剤としてオリンピックが機能することを望んでいます。これはもう極めて明快であります。 それから、WHOとIOCは健康的なライフスタイルに関する協定というのを結んでいまして、もうオリンピックはスモークフリーでいこう、オリンピックをやる都市は健康的な都市じゃなきゃ困るから、しっかりとたばこ対策やっておいてくださいね、こうやって要求しているんですね。 さあ、そこで、見てください、三番目を。 これも前回提示しましたが、これまでオリンピックをやってきた都市あるいはこれからやろうとする都市、全て受動喫煙防止の強制措置を含んだ法律ができています。というのは、オリンピックをやるのでしっかりとその方針でいこうということで、様々な国内に反対勢力がある、たばこというのは抵抗勢力すごく多いですからね、日本と同じです。それなのに、やはり政府としてオリンピックを成功させるために、国民の健康を守るために、受動喫煙防止法、たばこ規制法を作っているんですね。実は中国も、中国というのは世界一のたばこ大国ですよ。喫煙率四〇%ぐらいある。あの中国でさえ、北京五輪を成功させるために受動喫煙の防止条例、都市でやりましたけれども、作ったんですね。 さあ、それから、ソチ。総理、あしたからソチへ行かれますよね。このソチはすごいんです。スモークフリーシティーというふうに宣言して、徹底して受動喫煙防止対策をやって、ロシアでも最も先進的なんです。そして、プーチン大統領は柔道の選手です。自分もアスリートだということで、オリンピックがあるならロシア全体で包括的禁煙法というのを作ろうということで、昨年作ったんですよ。見事なリーダーシップです。 さあ、そこで、総理に提案があるんですが、総理は首脳会談やられますね、プーチン大統領と。その中でとは言いません、前後の懇談でプーチン大統領に、どうやってこのたばこ規制法を作ったんだと、日本は利害対立があってなかなか進まない、やり方を教えてくれと、是非とも御教示を願って、そのリーダーシップを学んできていただきたいというふうにお願いをいたします。 さて、ここから関係の各大臣にお聞きをいたします。 下村大臣、大臣は文科大臣になりますが、オリンピック担当大臣ですね。各省庁にまたがるオリンピックの準備を統括して、IOC等とも交渉しながらオリンピックの準備を進め、成功に導く、これが大臣の役割だと思いますが、国際条約があって、受動喫煙防止、たばこ対策しっかりやりなさいとなっている。日本はできていない。そして、オリンピック招致決まって、そして、オリンピックのフェリ統括部長までが、きちっとやらなきゃ駄目なんだと、オリンピックを契機に今までやっていない都市もやりなさい、ここまで言っているんですね。 さあ、大臣、どうしましょう。もう逃げられないですよ。逃げられない。オリンピック担当大臣だったら、オリンピックの準備を万端に期すと言っているんだから、これソフトの対策も必要なんですよ。受動喫煙防止法、しっかりとオリンピック前に整備する。まさかこれに反対はしないですよね。私は賛成だと思いますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(下村博文君) これは、松沢委員が参議院の文教科学委員会でもこのことについて質問をしていただいております。 今御指摘ありましたが、この二〇一〇年、IOCとWHOの間で取り交わされた覚書が目指している健康的なライフスタイルと草の根のスポーツ活動を広げていくこと、これは大変有意義なことであるというふうに思っています。その中で、御指摘のあったことも含めまして、私としても、東京オリンピック・パラリンピック担当大臣として、昨年の十月から内閣府にオリパラ室が設置されましたが、ここで二〇二〇年の東京大会における受動喫煙防止対策の在り方について、海外事例の調査も含め、既に検討を行うようにしております。 東京大会の成功に向けては、海外からも多数来られる方々をいかにおもてなししていくかということも考えながら、私自身はたばこは吸っておりませんので提案については全く抵抗感ないんですが、これから、大会の組織委員会、それから東京都、またIOCその他の関係団体、また関係省庁とも連携協力する必要があると思います。その中で受動喫煙対策を含めた大会準備についてはしっかり取り組んでまいります。
○松沢成文君 前向きな答弁ありがとうございました。 関係省庁と調整とありましたが、この関係省庁の中で一番難しいのが財務省なんです。財務省というのはたばこ事業法を抱えて、たばこ産業を全部抱えていますから、この人たちはたばこ規制が強まることをみんな反対なんですね。 財務大臣今日おられますから、たばこ事業法を抱えている財務大臣ではありますが、これは条約に決められたたばこ規制の方針です。ですから、反対ではないと思います。その上、大臣はスポーツ議連の会長だし、五輪推進何とか議員連盟の会長も務めているんですね。御自身もアスリートであったし、やっぱりスポーツと健康というのはよく理解されていると思います。 財務大臣、様々なたばこ事業法やたばこ産業を抱えている省庁ですが、当然、オリンピックに向けて受動喫煙防止法、作っていくことは賛成ですね。
○国務大臣(麻生太郎君) 受動喫煙の防止の話というのは、たしか去年もあなた聞いておられたと記憶するんですが、そのとき、どうしますかというような質問をされたので、たばこを嫌がる人とはなるべく付き合わないようにしていると申し上げた記憶しかないんですが。 いずれにしても、受動喫煙の防止が重要であるということは認識をしておりますが、そのために法律で規制すべきかどうかということについては、これはいろいろ御意見の分かれるところでありますので。これは、新幹線に乗っておられる方は、たばこから千億円をいただいて、あれ全部新幹線は動いております。あなたが乗っておられる横浜までの新幹線も全部千億円の中から払われているといった分から何から、これは全部たばこによっていろいろ、その利益からいろいろ配当しているというか、いろいろしているというのが実態ですから、そういったものを考えますとなかなかそう簡単な話ではないんだと。私どもこれを預かる立場としては、そういった点を考えた上で検討をさせていただかねばならぬと思っております。
○松沢成文君 いろんな個人的な意見は分かりますが、もう条約で法律を作っていかなきゃいけないとなっていて、日本はそこに参加しているんです。議論にも参加して、全会一致で方針を出してきたんです。それから、IOCの事務総長が、東京も例外じゃないですよ、きっちりやりなさいと言っているんです。それでやらないと言ったら、これは結構、国際的にはブーイングだと思いますね、私は。 さあ、そこで厚生労働省に聞きますが、今国会で労働安全衛生法の改正案が出てきている。この改正案の中身の重要な一つに、職場の受動喫煙がある。一昨年、民主党政権が出したときの改正案では、禁煙か完全分煙にすることを義務化せよとなっていたんです。ところが、一年たって、政権が替わりました。そうしたら、職場の受動喫煙は努力義務だといってトーンダウンして逃げているんですね。これ、前の法案はもう閣議決定までしているんですよ。これはFCTC、たばこ規制枠組条約の方針に全く逆行することなんですよ。条約違反なんですよ。 そうすると、ガイドラインは法的拘束力がないと言うかもしれません。でも、厚生労働省の役人も、ガイドラインを決める会議にも参加して、意見は言ったかもしれませんが、全会一致で可決して、これはもう加盟国だったらその方針でやらなきゃいけないんです。こんな法律案を今検討している、これから閣議決定で出すと。でも、私はこれは条約違反だと思いますし、是非とも閣議決定の前にWHOのマーガレット・チャン事務総長に、この法案は条約に対して方針よろしいですかと問合せをしてください。こっぴどく叱られると思いますよ。 そういうこともしないで、勝手にいろんな利害があるからって法案をトーンダウンさせて条約と全く逆行することをやっている。許されないことですね。答弁をいただきます。
○副大臣(佐藤茂樹君) まず、松沢委員が神奈川県知事時代に受動喫煙防止条例を日本で初めて制定されたその熱い思い、我々厚生労働省の目指すところも同じ方向がありますので、大変共鳴をしておりました。 その上に立って、今御質問のありました労働安全衛生法改正法案の受動喫煙防止対策についての部分でございますが、これは一昨年に、今御指摘ありましたように、衆議院の解散に伴いまして廃案になった後に、もう一度、再度この労働政策審議会において議論がなされたわけでございます。 労働政策審議会というのは、御承知のとおり、労使の代表が議論をしている場でございます。この議論の中で、受動喫煙防止対策を義務化するよりも、努力義務とした上で、助成金等による援助により対策が遅れている事業者等を支援していく方が適当というような意見があったと。要は、小規模事業者が、喫煙室を分離して置くというようなことについて、なかなかそこまで経営的にも手が回らないと。そういうところに対して助成金等をしっかりと出して援助していった方が進むんじゃないのかと、そういう意見もありまして、このような意見等を踏まえ、努力義務とする方向で今検討を進めているところでございます。 なお、先ほどのたばこの規制に関する世界保健機関枠組条約、これについては、日本は既に平成十五年五月施行の健康増進法により担保されているものと、そのように私どもは認識しておりまして、今回の労働安全衛生法改正案が条約違反とのそういう認識は、現在のところいたしておりません。
○松沢成文君 各国、細かい、なかなか難しい事情というのはどこの国にもあるんです。でも、どこの国もそれを乗り越えて条約で目指した方針で頑張って法律作っているんですよ。日本だけが何でこうやってサボタージュするんでしょうか。 最後に総理、もう最後の質問ですけれども、このたばこ規制枠組条約、この受動喫煙防止法を作れないということだけじゃなくて、ほかの項目も日本はほとんど守れていません。例えば、自動販売機は条約では廃止していくということになっている。今、先進国でたばこの自動販売機が残っているのは日本とドイツだけ。タスポ方式でどうにか残させてくれと。これ販売側からのプレッシャーですね。あるいはたばこのパッケージの件も、あるいはたばこ会社と政府の人事交流も、全部禁止されているんです。今JTからたくさん天上がりが来ています。こういうことで、この条約については全く守られていない。 憲法では、九十八条で条約遵守義務があるんですね。それで、我々公務員は九十九条で憲法を守らなきゃいけないんです。こんなことをやっていたら我々が憲法違反の状況なんですよ。 総理大臣、最後ですから、是非ともこの受動喫煙防止条例、条約にのっとって、IOCの方針に従ってしっかりとやっていくと、決める政治で総理のリーダーシップをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘の条約は、締約国が受動喫煙防止のための様々な対策を積極的に推進をしていくことを定めたものであります。 我が国では、健康増進法において、先ほど佐藤副大臣から答弁をいたしましたが、多数の人が利用する施設の管理者に受動喫煙を防止するための対策を講ずるよう求めているわけでありまして、また、政府として、昨年度から開始した第二次健康日本21において受動喫煙の減少を数値目標として掲げるなど様々な対策を講じているのは事実でありまして、したがって、御指摘の受動喫煙防止法が制定されていないことが直ちに国際法違反や憲法違反になるものではないと理解をしております。 しかし、いずれにいたしましても、今後とも受動喫煙防止のための様々な対策をしっかりと政府として進めてまいる考えでございます。
○委員長(山崎力君) よろしいですね。
○松沢成文君 はい。終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で水野賢一君の質疑は終了いたしました。(拍手) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(山崎力君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 平成二十五年度補正予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。仁比聡平君。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 まず、沖縄の米軍基地問題について、総理にお尋ねをいたします。 沖縄の名護市議会は、二月の三日、辺野古移設を強引に推し進める政府に対して激しく抗議し、普天間基地の県内移設断念と早期閉鎖・撤去を求める意見書を可決をいたしました。そこでは、こう記載をされているわけですね。 沖縄への圧力を強め、一部の政治家に公約破棄をさせ、県民の総意を分断し、県知事に埋立申請の承認を取り付けるなど、子や孫の代まで米軍基地を強要しようとしている日本政府のやり方に怒りを禁じ得ない。 私はここに沖縄県民の民意が表れていると思います。沖縄県民は屈しないという名護稲嶺進市長の勝利は、県民総意による安倍政権への審判だと考えます。 沖縄の米軍基地は、戦争中に米軍が住民を収容所に囲って強制的に接収し、その後、銃剣とブルドーザーで強制接収、そして拡張して造られてきました。県民が同意してできた基地ではないわけですね。それが、埋立ての承認によって、沖縄の県の歴史で初めて県が基地を受け入れ、新基地建設を許すのか、県民は絶対に屈しないぞという言葉にならない憤りを、私も県庁包囲の中で、あるいは名護市の街頭で共にしてまいりました。 この市長選挙に表れた県民の民意を総理はどのように受け止めておられるのですか。総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 住宅や学校に囲まれ、市街地の真ん中にある普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならない。これは安倍内閣の基本的な考え方であり、政府と地元の皆様の共通の認識であると思います。 選挙の結果については真摯に受け止めたいと思いますが、地方自治体の首長選挙であり、政府としてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。 いずれにせよ、普天間飛行場の危険性を除去し、沖縄の基地負担を軽減するための取組について丁寧に説明をし、そして地元の皆様の御理解を求めながら返還に向けて全力で取り組んでまいります。
○仁比聡平君 市長選挙の結果は真摯に受け止めたいとおっしゃいましたが、どう真摯に受け止めるというんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今後、私ども地元の皆様に更に丁寧に説明をしていきたいと考えております。
○仁比聡平君 求められているのは説明ではなくて、民意をまず受け止めることなんですよ。 普天間基地返還・移設問題はどのように解決すべきかという、十二月三十日付けの琉球新報に掲載をされた世論調査があります。ここでは、無条件に閉鎖、撤去すべきだという方が二六・八%、国外移設が二八・二%、県外移設が一八・五%で、合わせて七三・五%の方々が県内のたらい回しは許されないと、そう表明をしておられるわけですね。辺野古に移設すべきだという方は一五・九%にすぎないわけです。ちなみに、県外移設の公約を方針転換させた政府・自民党の姿勢を納得できないとおっしゃる県民は七二・六%に上っています。 総理、あなたに突き付けられているのは、基地のたらい回しは許されないという民意なんですよ。この民意をどう受け止めるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) アジア太平洋地域のこの戦略環境が大変厳しさを増していく中において、地域の平和と安定、そして日本の平和そして独立を守っていく上において、日米同盟、極めて重要であります。この日米同盟が果たす抑止力を維持をしていくことは、私どもが政府の責任として果たしていかなければならない責任であろうと考えているわけであります。 その中におきまして、沖縄県の基地負担の軽減にも努めていく、これは当然のことでございますし、また危険な状況のこの普天間基地の固定化があってはならない。その中におきまして、私ども、この普天間の一日も早い移設を進めていくことが責任を果たしていくことだと、このように考えております。
○仁比聡平君 いや、抑止力と言いますけれど、沖縄に基地を押し付ける、その言い分をずうっと続けてきたじゃないですか。だけれども、あなた方がどんなにそんなことを言ったって、沖縄県民はもうとっくに乗り越えている、それがこの県内移設、たらい回しは許されないという圧倒的な民意なんではないですか。 普天間の固定化は許されないと、そう繰り返しおっしゃっています。昨年十二月の仲井眞知事との会談で、知事は総理から普天間基地の五年以内の運用停止の確約を得ているというふうに会談後繰り返して言われているわけですけれども、安倍政権は普天間基地の五年以内の運用停止を含めて全力で取り組むというふうにおっしゃっています。 これ、五年以内の運用停止というのを知事が言うように確約を、総理、されたんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 普天間飛行場の機能は三つ大きく言ってあるわけでありますが、一つはヘリコプターやオスプレイなどの運用機能であります。そして二つ目に空中給油機の運用機能、三つ目が緊急時に多数の航空機を受け入れる基地機能という、この三つの機能を有しているわけでございますが、この三つの機能のうち空中給油機については全て岩国基地へ移駐します。そしてまた、緊急時の航空機受入れについては九州の自衛隊基地等を使用することとしておりまして、こうした機能は県外に移されることになります。 現在、普天間には戦闘機が度々飛来をしておりますが、この移設後については戦闘機を運用する計画はないということでございます。この結果、県内に移設される代替施設については、全面返還される普天間の面積に比べて新たに埋め立てる面積は三分の一でありまして、大幅に縮小されるわけでございます。 また、オスプレイが訓練等で日常的に使用する飛行経路について、現在の普天間飛行場では市街地上空でありますが、移設後は周辺の集落から数百メートル離れた海上になるわけであります。このため、騒音もこれは大幅に軽減されることになりますし、具体的には、現在は住宅防音が必要となる地域に一万数千世帯の方々が居住しているのに対し、移設後はこのような世帯はゼロになるわけであります。騒音の値は住居専用地域に適用されている環境基準を満たすことになります。 また、航空機に不測の事態が生じる場合でも、基本的に海上に飛行経路が設定されていることから、地上の安全性が確保をされるわけでございまして、普天間の移設の結果、このように負担は大幅に軽減されることになるわけであります。 そして、今御質問のあった五年というお話でございますが、政府としては、アメリカなど相手があることではございますが、全力を尽くしていきたいと、このように考えております。
○仁比聡平君 結局、その五年以内の運用停止を確約したかどうかというのは、総理はお答えにならないわけですよね。 この五年以内の普天間運用停止を含めて全力で取り組むというふうに繰り返しおっしゃるわけですけれども、二〇一三年、昨年の四月の日米合意では、普天間基地の返還は二〇二二年度又はその後というふうに合意の上でされていて、当然五年以内の運用停止というのは何も書かれていないわけですね。総理は、この日米合意の見直しを求めて米国と交渉するわけですか。なぜ総理立たない。
○国務大臣(小野寺五典君) 2プラス2で交渉している一人でございますので。 私どもとしては、沖縄の負担軽減をしっかり進めていくことが大切だと思いますし、特に今回の普天間の危険性の除去、これをまず第一にしたいと思っております。 御指摘のことについては、私どもこれから、安倍総理の施政方針演説でもございましたが、できることは全て行うという中で、相手もありますので、その中でしっかりと協議をしていきたいと思っております。
○仁比聡平君 相手のあることでありますのでというその当の米国からは、普天間飛行場の閉鎖は新基地が運用可能になってからであると、この安倍・仲井眞会談も含めてこの間の問題は日本国内の問題であると、そういう態度が伝えられているわけです。 総理、仲井眞知事との会談で少なくとも確約したかどうかは知りませんが、この五年以内の普天間運用停止を含めて全力で取り組むというのであれば、この日米合意では二〇二二年度又はその後とされているわけですから、もっと先まで使うと言っているわけでしょう、普天間を。その日米合意を見直すということがなかったら、あなた方の発言そのものを本当に全力で取り組んでいるなんて言えないんじゃないですか。総理、総理が発言されていたんですよ。
○国務大臣(小野寺五典君) 繰り返しますが、2プラス2で米側との交渉をする担当でもありますので。 改めてお話をさせていただきますと、私どもとしては、これは相手側があることでもありますが、総理の御発言にもありますように、できることは全て行うという中で、しっかりとこれから対応するための努力をしてまいりたいと思っております。
○仁比聡平君 総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今防衛大臣が答弁したとおりでありまして、米側など相手があることであります。ですから、これは交渉していくということになるわけでございますが、我々は全力を尽くしていく考えでございます。
○仁比聡平君 結局お答えにならない。 普天間基地の固定化を招いてきたのは、結局政府がそうやって沖縄県内への基地の移設に固執し続けてきたからだと私は思います。戦後六十八年余りにわたって米軍基地に苦しめられてきた沖縄で新たな基地の建設を受け入れられるはずがないではありませんか。民意を無視して力ずくで基地を押し付けようとする、そこに問題の根本があるのであって、普天間基地はその基地の形成過程のことを考えても無条件に撤去をすべきだと私は強く求めたいと思うんですね。 それで、辺野古を埋め立てて、そこに普天間の機能が移転してくるだけなのかと。 このパネルを御覧いただきたいと思いますけれども、(資料提示)ジュゴンのすむ美しい海に御覧のような巨大な基地が建設をされ、二本の滑走路が造られて、既にあるキャンプ・シュワブの弾薬庫、兵舎はもちろんのこと、この北の方になりますが、沖縄本島北部の広大なやんばるの森で戦闘訓練を今行っている北部訓練場とも連動した最新鋭の基地になるわけです。 防衛大臣に伺いますけれども、この新しい基地には護岸も造る計画で、埋立申請によるなら、アセスのときに言っていた二百メートルから二百七十二メートルになるとされていますが、これは普天間にはない機能ではありませんか。
○国務大臣(小野寺五典君) まず、今回、キャンプ・シュワブという米軍基地の沖を埋め立ててそこを拡張するという形ですので、新たに基地が誕生するというわけではないということをお話しさせていただきたいと思います。 それから、是非皆さんに知っていただきたいのは、名護市というのは大変広い市であります。東シナ海から太平洋まで、言ってみれば日本海と太平洋が共に存在するような、そういう地域であります。そして、この辺野古というのは太平洋側になります。名護市は東シナ海になります。大変広いエリアです。 そして、この辺野古の太平洋側の皆さん、これは本当に今回の政府のことを、大変苦渋の決断だとは思いますが、御理解いただいて、例えばここの漁業協同組合、この地域自身は御了解をいただいているということを是非知っていただきたいと思っております。 その中で、今回、普天間から名護、この辺野古に移すわけですが、当然、普天間というのは市街地の真ん中にありますので海に面してはおりません。したがって、今回、ここで新たに基地ができる中で、当然、その護岸、接岸する場所というのはできますが、面積自体は普天間の三分の一になるということ、是非その面積が三分の一になるということを受け止めていただきまして、そして、ここからは北部の訓練施設には基本的には海の上を飛んでいくということになります。市街地を極力通らない、そういう案で日米で検討した案だということで御理解をいただければと思います。
○仁比聡平君 いや、既にある基地の拡張だから新基地ではないなんて、そんな詭弁は通じないでしょう。辺野古にまるで人が少ないからいいんだと言わんばかりの話だったり、あるいは面積が三分の一だからいいんだというような話って一体何なんですかね。 この埋立申請では、二百七十二メートルという護岸に加えて、水陸両用揚陸艇が上陸可能な道もこれ計画されていますよね。
○国務大臣(小野寺五典君) 今お話があります、この港のところに斜めの斜面、海面に通じる斜面を造るということのお話だと思いますが、これは、現在あるところが埋立てによってなくなるということでありますので、あくまでもその代わりということですので、水陸両用艇のようなものを揚げるということではなくて、現時点で使われている米軍基地内のものが、埋め立ててその場所がなくなるので、その代替として造るというふうに私どもとしては理解をしております。
○仁比聡平君 その揚げるということかどうかという、今どう言っているかはおいておいて、別として、実際にできたらどう使うかというのは、それは米軍の運用なんでしょう。アメリカの国防総省はSACO合意のときに、この基地を運用年数は四十年、耐用年数二百年の施設として設計すべきだというふうに求めていますし、元防衛大臣の森本氏は、普天間基地の代替施設には有事の事態を想定するなら百機程度のオスプレイを収容できる面積がなければならないというふうに著書に書いているわけですね。 この写真も御覧いただきたいと思うんですけれども、これはボノム・リシャールという強襲揚陸艦です、米軍の。うるま市での米軍基地、ホワイト・ビーチに接岸をしているところですけれども、御覧いただくように、甲板の上にオスプレイを多数搭載して、そして横の方には、このボノム・リシャールに格納し、そして敵地に揚陸をしていくLCACですね、揚陸艇、これが潮を噴き上げて走っている、そういう映像が映っているわけですが、二百七十二メートルの護岸、岸壁ということになれば、このボノム・リシャール級の強襲揚陸艦も辺野古に接岸できるということになるんですよ。そういうふうになるんですよ。これは普天間の機能の移転だけでは済まない、まさに増強じゃありませんか。これを孫、ひ孫の代まで米軍がこんな形で居座り続けるのか、これが何で沖縄の負担軽減かと、そこが大問題なんじゃないですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 正確なお話をさせていただきますと、今回、このキャンプ・シュワブのところに護岸を造るということになりますが、これはあくまでも、当初二百メートルという中で、接岸する例えば輸送船のようなもの、貨物船のようなものが接岸することは想定しておりますが、多少そこは直線距離が少し余裕を持って延ばしたとしても、このような強襲揚陸艦が接岸できるような場所と私どもは理解をしておりませんし、またそのような運用をするとも思っておりません。 いずれにしても、私どもとしては、この案というのは、普天間の危険性の除去、そのために沖縄県を含めて大変重い決断をしていただいた中で、一刻も早く普天間の危険性の除去のために是非御理解をいただきたい、その努力をこれからも続けていきたいと思っております。
○仁比聡平君 いや、思っているかどうかという問題ではないんですよ。造られれば米軍の運用なんでしょう。そこが、普天間にない機能の移転、何が沖縄の負担軽減かと、これが厳しく指摘をされているということを私も指摘をしたいと思うんです。 それで、総理、沖縄の負担軽減策の一つとして、先ほど普天間基地所属のKC130、空中給油機の岩国への移転についてお話しになりました。山口の米軍岩国基地に普天間基地の全十五機を移駐するというわけですね。これが沖縄の負担軽減だとおっしゃるわけですが、それならば伺いたい。移駐した空中給油機はもう沖縄には来ないんでしょうか。沖縄の基地に飛来したり沖縄の演習場で訓練したりしないと、そういう保証が、総理、あって言っているんですか。総理に言っている。
○国務大臣(小野寺五典君) 基本的に、普天間が返還され、普天間の土地利用というのは、これは沖縄県を中心に国を挙げて考えていくことになるんだと思っております。 その中で、今、空中給油機のお話ですが、これは米側の様々な運用もありますし、また、米側の役割というのは日本の安全保障にも大変役立っていることであります。ここで全てそういう事態が起きないということを明言するというのはむしろ不誠実になると思いますので、私どもとしましては、なるべく沖縄の皆さんに迷惑を掛けないように、米側にも運用には気を付けていただくように努力はいたしますが、いずれにしても、安全保障を守る日米同盟の中でどのようなことが起きるかということ、これはこの時点で想定してお話をすることはできないと思います。できる限り軽減に努めていきたいと思っております。
○仁比聡平君 そんな甘い話じゃないんですよ。 例えば、十二月九日の岩国市議会の全員協議会で、防衛大臣の下にある防衛省地方協力局地方調整課長さんはこう説明していますよ。現在、伊江島等で訓練を行ってございますけれども、例えばこの伊江島補助飛行場を使っての訓練というのは引き続き行われるということでございますと明言しているじゃないですか。大臣、そのとおりでしょう。
○国務大臣(小野寺五典君) 今、伊江島のことがお話になっておりますが、私どもとしては負担軽減についてはこれからも米側と話をしっかりしてまいりますが、先ほど来お話をしておりますように、どういう事態が今後日本の安全保障上起きるか分からない、そのときに様々な想定をして訓練を行うということ、これは別の面で大変重要なことだと思っています。 仁比先生の御指摘のように、できる限り私どもとしては負担軽減に努力をしてまいりますが、全てのことが今時点で、例えば今の訓練についても取りやめるとか取りやめないとかということは、やはり安全保障面での是非日本全体のことを考えての訓練という中で、私どもとして御理解をいただく努力をこれからもしていきたいと思っています。
○仁比聡平君 岩国へのそのKC130の移転を沖縄の負担軽減といって言わば押し付けながら、これを実際に移駐後も岩国から沖縄に行って訓練をすると。何にも変わらない、沖縄の負担軽減にはならないじゃありませんか。 これまでも負担軽減だと言って沖縄の部隊の一部が本土だとかグアムに行くということがあっても、アメリカの本国や本土から、例えば岩国からも別の米軍機が自由に飛来して沖縄で訓練を行って、負担は軽減されなかったわけです。これを沖縄の負担軽減だと言って押し付けるというのは、私は大きな間違いだと思います。許されないと思うんですね。 そうしたやり方で、では移転先の岩国基地はどういう事態になるのかということを伺いたいと思うんですが、防衛大臣、今の米軍岩国基地所属の機種別の機数と合計はどれだけか。そこに移駐するKC130、あるいは三年後、二〇一七年までに移駐するとされている空母艦載機の計画が完了すれば岩国は何機体制になるんですか。
○国務大臣(小野寺五典君) まず、沖縄の負担軽減という中で、今回、空中給油機、これはかなり中型機になりますが、KC130を十五機全て移駐を受け入れていただきます岩国の皆様には、私も改めて感謝を述べたいと思っています。沖縄負担軽減のためにこうした努力をしていただける自治体が増えていくということ、これは感謝することだと思っております。 その中で、具体的に現在、岩国にはFA18、それからAV8ハリアーなど約五十機が配備をされているというふうに承知をしておりますが、今後十五機のKC130及び五十九機の米軍艦載機等が移駐する予定でありまして、これら移駐完成後の同飛行場における米軍の航空機の総機数は百二十機程度になるものと承知をしております。
○仁比聡平君 現在のほぼ二・五倍の米軍機がここを拠点とするというわけですよね。これまでに本土の米軍基地でそうした例ありますか。
○国務大臣(小野寺五典君) まず委員に御理解いただきたいのは、今回、岩国に、山口県であります、これだけ多くの負担を受けていただけること、これは沖縄の負担軽減のために大変努力をしていただいていることだと思っております。 過去にこのぐらいの機数を受け入れたということについては、ちょっと今手元に資料がありませんので、分かり次第御報告をさせていただきたいと思います。
○仁比聡平君 前例のない大増強なんですよ。沖縄にその岩国からも飛んでいくとなれば、沖縄の負担軽減にもならない。在日米軍基地で所属機数では最多の嘉手納基地をしのいで、極東最大規模の米軍基地になるということなんですね、岩国が。そうした計画に沿って、補正では四十三億円、本予算では九百三億円もの巨費が計上されて、国民に負担をさせられようとしているわけです。 今でさえ基地周辺の爆音被害というのは筆舌に尽くし難いですよ。夜間離着陸訓練のすごさは体験した人でないと分からない。寝付いたところを爆音で起こされて、朝は朝で早朝からエンジンテストの爆音、母乳をやっていた赤ちゃんの、突然の爆音がとどろいて、とっさに自分の手で赤ちゃんの耳を塞いで子供を守ったというお母さんとか。こうした被害が飛躍的に増大するということになるじゃありませんか。 元々、沖合移設、岩国基地の、これは騒音被害を軽くするためだというふうに言っていたものなのに、蓋を開ければ全く趣旨に反しているんじゃないですか。総理、どう思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日米安保条約によって米軍が日本の基地を使用しているわけでございますが、この米軍の存在によって、その抑止力によって日本は戦後安全と独立を守ってきたわけでございます。事実、日本周辺の安全保障状況は厳しさを増している中において、この米軍の存在というのは極めて重要であります。 一方、今委員が指摘されたような、基地周辺の人々にとっては大変なこれは苦痛にもなることもあるわけであります。しかし、その中において、日本全体のこの安全を守るために、安全保障政策のために御理解もいただいているわけでございますし、岩国においては市長選挙においても、また衆議院選挙においても参議院選挙においても、御理解をいただきながら我々が勝利を得ているところもあるわけでございます。そして、その中において、私どもとしては、沖合移設を図ることによって住民の皆様の御負担を軽減するために努力もしているわけであります。 重ねて申し上げますが、本土側においてこの沖縄の基地の機能をやはり分担をしていく、負担をしていくということになって初めて沖縄の普天間基地の移設も可能になっていくわけでありまして、それを受け入れていただいている岩国の市民の皆様に心から私は感謝申し上げたいと、このように思っております。
○仁比聡平君 今総理がおっしゃっているのは、沖縄の耐え難い苦しみを本土全体に広げるということを言っているに等しいと思いますよ。 次のパネルを御覧いただきたいと思うんですけど、自衛隊訓練空域であるはずのエリア567というのがありますが、ここは米軍機の我が物顔の飛行訓練場になっています。この直下の島根県の浜田市、広島県の北広島町に昨年九月、国が初めて騒音測定器を設置して測定を開始したわけですが、その経緯を、防衛大臣、説明いただけますか。
○国務大臣(小野寺五典君) まず、先ほど委員から御指摘ありました、これほど多くの米軍機が一つの飛行場に配備された例はあるかということでありますが、昭和六十年から六十二年にかけまして、約五十機のF16が三沢飛行場に配備された例が過去にあるということを初めに御報告させていただきたいと思います。 それで、今委員から御指摘がありました島根県浜田市及び広島県北広島町においての騒音測定器による騒音の測定でございますが、防衛省としましては、累次の機会を通じまして、米軍機の低空飛行に伴う騒音測定器の設置は、これは国が設置するようにということで自治体からの御要望をいただいておりました。こういう要望のほかに、島根県と広島県の関係自治体や住民の方々から米軍機の飛行に伴う苦情が多数寄せられていることを踏まえまして、防衛省として平成二十五年九月から島根県と広島県に試行的に騒音測定器を設置し、騒音調査を実施しております。 なお、この結果につきましては中国四国防衛局のホームページに掲載しておりまして、今後、当省による騒音調査の状況を確認しつつ、関係自治体、住民の方々からの御要望や地域の状況を踏まえてその対応をしっかり検討していく考えでございます。
○仁比聡平君 例えば、何らかの基準を超えれば抗議するというような検討はしているんですか。
○国務大臣(小野寺五典君) これは、基準というよりも、関係自治体からの様々な問合せ、苦情というものがございましたら私どもの中国四国防衛局から米軍の横田基地の方に通報し、そしてその状況について確認をし、中国四国防衛局の方からその県を通じまして要請された内容について現地に御報告をさせていただいているということを今させていただいております。
○仁比聡平君 国が確認をしながら伝えるだけというのかと。騒音を起こしたのがどこの所属機かくらいのことは調査はしているんですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 詳しい運用については米軍の運用ということになりますので。ただ、今御指摘がありましたので、どの程度の詳細について県の方に報告しているか、米側からの情報を報告しているかということについては、後ほど御報告をさせていただきたいと思います。
○仁比聡平君 実際に、どんどんどんどん米軍機が爆音をまき散らして、だけれどもそれがどこの所属機かも今は調査していないわけですよね。 この防衛局の調査が開始をされたことで、地元の例えば目視による調査と併せて、随分事柄がはっきりしてきています。例えば北広島町では、十一月に低空飛行が連日行われたということが明らかになっていますし、十月下旬の日没後、夜八時過ぎから四十分間余りの間に三十二回もの機体の爆音が測定をされると。僅か三か月の間にこうした夜間の訓練が北広島で五十回、浜田市では五十四回と、こういうことが確認をされているわけですよね。 元々、地元からの要請でこれを付けたという話ありましたけれども、浜田市では、報道でも大変問題になってきた保育所のすぐ近くにこの測定器が設置をされています。お昼寝をしている子供たちが突然の爆音に泣き叫ぶと、こんなことが許されないという、そうした地元の声と被害というのは、これは一日も放置してはならないと思うんですよ。こうした低空飛行訓練そのものをきっぱりやめさせるために、大臣、そうおっしゃるんだったらやるべきなんじゃないですか。
○国務大臣(小野寺五典君) まず、この測定器を設置したというのは平成二十五年九月、昨年の九月からということであります。私ども安倍政権として、しっかりこういう地域の方の声に耳を傾けるという立場から測定器を初めて設置をさせていただきました。そして、今、その状況については、これは関係自治体と情報を共有し、どのような形でその地域の方の不安、これが少しでも軽減できるかということの努力をさせていただきたいと思います。 なお、当初からこのエリアについては、これは日本の自衛隊もそうでありますが、低空飛行を含めた訓練をさせていただいている場所であります。長年にわたってこの地域の皆さんには日本の安全保障のためにも大変な御理解をいただいていることを、改めて感謝を述べたいと思います。
○仁比聡平君 地元から上がっているのは理解ではなくて怒りの声ですよ。 もう一つ聞きます。岩国基地所属の米軍機による訓練飛行によって、二〇一一年の三月、岡山県津山市の民家の土蔵が倒壊、崩壊をいたしました。この事案について、その概要とアメリカの対応について、大臣、説明してください。
○国務大臣(小野寺五典君) 本件につきましては、平成二十三年三月二日、米軍機の飛行直後に岡山県津山市上田邑に所在します土蔵が倒壊しまして、その影響で母屋の一部も損壊したという事実でございます。 専門家の意見を踏まえれば、本件における土蔵の倒壊のような事象は健全な建物では通常考えられないものではありますが、土蔵が倒壊したとされる時刻に付近の上空を米軍機が飛行していたことや当時の気象状況を踏まえ、米軍の公務に起因する損害の賠償手続を定める日米地位協定第十八条第五項の手続を開始したところであります。しかしながら、米側からは、米軍機は日米合同委員会合意に従って飛行しており、米軍機の飛行と土蔵倒壊との間に相当因果関係が認められないとの回答があったため、日米地位協定第十八条第五項の手続を進めることが困難になりました。 これを踏まえ、防衛省としましては、被害者の方の救済の観点から、「合衆国軍隊等により損害を受けた者に対する賠償金及び見舞金の支給について」の定めによりまして、これは平成三十九年の閣議決定でありますが、見舞金の支給について検討し、現在……(発言する者あり)あっ、済みません、昭和三十九年の閣議決定に基づき見舞金の支給について検討したい旨この被害者の方にお伝えし、今、被害者の方と交渉させていただいているところと報告を受けております。
○仁比聡平君 被害者はその対応に非常に憤っています。 米軍は、日本の防衛省が米軍機以外に原因考えられませんと、被害の原因は、と防衛省が言っているのに対して、何か証拠出したんですか。
○国務大臣(小野寺五典君) これは、先ほど来お話をしますが、土蔵が倒壊した時刻に付近の上空を米軍機が飛行していたということ、そのような内容で、米側としては、これが公務に起因する損害の賠償手続、日米地位協定第十八条五項の手続による内容で審査した中で相当因果関係が認められないというのが米側の対応でありました。 私どもとしては、米側との中でこのような方向が出されたということでありますので、それに代えて、速やかにこの被害者の方との対応のために、先ほどお話をさせていただきました「合衆国軍隊等により損害を受けた者に対する賠償金及び見舞金の支給について」の定めによって、今交渉をさせていただいているところであります。
○仁比聡平君 結局、米軍は、責任は認めないというふうに言うだけで、証拠も示さないわけですよ。被害者にとってみれば、突然襲いかかってくるわけでしょう。十分な証拠を残しようもないというのが大方の場合ですよね。一方で、米軍は、自らの高度だとかルートだとかスピードだとか、そういうものはデータ持っているじゃないですか。これ、容易に出すことができるのに、これは俺の責任じゃないと、日米合意は守っていると、そういうふうに言うだけで、無法を認めたくないから明らかにしないということとしか思えない。 実際、この件については目撃者もおられて、そうした方々の証言に基づく測量が行われていますが、その計算によると、地表から百メートル以下の高度を猛速で飛んでいっているというのはこれはもうほぼ明らかですよ。 こんな低空飛行はやめさせると。証拠も明らかにせずに、一方的に日本の防衛省が蓋然性があるというふうに言っているものまで否定すると。これ、もう一回交渉やり直すべきじゃありませんか。
○国務大臣(小野寺五典君) ただいまの委員がお話しされた高度につきましては、これは専門家の中でしっかり議論をされるべきだと思っております。 その中で、この日米地位協定第十八条五項の手続による米側の補償につきましては、過去累次同じような、同じといいますか、過去累次いろいろ事案が起きたときには米側としてしっかり対応していたこともあります。 今回の事案がどのような形で今回のような状況になっているかということは、これは現地の防衛局を含めて改めて確認はしたいと思いますが、いずれにしても、私どもとしては、この被害者の方の救済、これがまず優先的だと思っております。その被害の方に対しての今後交渉の中で、これは日米地位協定の中での十八条五項の手続が適当なのか、あるいは閣議決定で決まっております「合衆国軍隊等により損害を受けた者に対する賠償金及び見舞金の支給について」で対応するのが適当なのか、いずれにしてもできる限りの誠意を尽くして努力していきたいと思います。
○仁比聡平君 被害者の救済は、米軍の責任を認めさせることですよ。低空飛行中止の問題でも、それによる被害賠償の問題でも、政府が国の主権を侵害するような事態を認めてきたということは、私、重大だと思います。沖縄の負担軽減といいながら、負担軽減どころか逆に強大な基地を押し付けるのか、痛みを分かち合うといって極東最大の米軍基地にするのかと、私はそんなことは許されないと思うんですね。 そうした中で、日米同盟を強化する、集団的自衛権の行使容認と憲法解釈の変更、そうした問題を唱える安倍政権が強行したのが秘密保護法です。 臨時国会を包んだ、この法案廃案と、もってのほかという声は、立場を超えてまさに国民的という広がりを、この強行後、そしてこの通常国会の中でも示しているわけですね。 総理は、秘密保護法を強行した臨時国会の直後に記者会見をされて、国会の審議過程で国民の懸念の声をいただいた、もっと丁寧に時間を取って説明すべきだったと反省していると述べられましたが、国民がどんな懸念を持っていると総理は認識しているんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この特定秘密保護法によって、恣意的な運用がなされるのではないか、あるいは国民の知る権利が侵害されるのではないか、国民生活そのものに悪い影響が出るのではないかと、こういう不安を持っておられるというふうに承知をしておりますが、しかし、この法律によって、重ねて申し上げたいわけでありますが、一般の国民の皆様の生活に悪い影響が出ることは一切ありませんし、ましてや一般の国民の皆さんが罪に問われることはないわけでありますし、そして、同時にまた、知る権利が、いわゆる知る権利の中において一般の皆さんが必要としているものが知ることができなくなってしまうと、今よりもですね、ということは一切ないということははっきりと申し上げておきたいと思いますし、取材の自由が侵害されることは、報道の自由が侵害されることも一切ないということもはっきり申し上げておきたいと思います。
○仁比聡平君 総理は、その国民の懸念、今おっしゃいました。秘密が際限なく広がる、あるいは恣意的である、知る権利が奪われる、通常の生活が脅かされる、こういう国民の懸念が法律のどこからきていると考えているんですか。総理。
○国務大臣(森まさこ君) 法律にはこの特定秘密がどのような事項について指定されるかということが二十三の事項が記載されておりまして、更にそれを有識者会議において細目を決めることになっておりまして、国民の皆様の御懸念になっているようなものがここに当たらないといったことをしっかり説明してまいりたいと思いますし、この基準についても明らかにして国民の皆様の御懸念に丁寧に答えていきたいと思っております。
○仁比聡平君 いや、総理は国民の懸念を認識しているとおっしゃるから、それがどこからきているとお考えなのかと聞いたら森大臣が出てこられたんですけれども。 一月十七日に開かれた情報保全諮問会議の冒頭の挨拶の中でも総理は、恣意的な秘密指定などの懸念は断じてありませんと御自身で述べられているわけです。この恣意的な秘密指定が断じてないという、これはなぜそういうふうに言えるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど私が申し上げましたそういう懸念があるということは、条文からくるものではなくて、それに関する報道、誤った報道ですね、また皆さん方が作ったパンフレット、これがそういう懸念を醸成していったんだろうと、このように思うわけでございます。 そこで、この秘密の指定あるいは解除等、あるいは運用については情報保全諮問会議が作られるわけでありまして、現在も既に特別管理秘密あるいは防衛秘密、日米協定に関わる秘密等があるわけでございますが、そこにおいてはこうした、今まで一定のルールもなかったわけでございますし、民間人がその指定あるいは解除の規則を作ることに関わることもなかったわけでありますし、もちろん毎年毎年その運用状況を総理大臣が報告することもなかったわけでございますが、まさに今後、この保全会議において指定のルールあるいは解除のルール等々が作られていくわけでありまして、また廃棄についてもしっかりと厳格なルールが決められていくわけでありますが、その中においてしっかりと総理大臣が把握をしながらここにおいて説明をしていく、そして国会に報告されると、こういう仕組みができるわけでございまして、恣意的な運用がなされないような担保がなされると、このように思います。
○仁比聡平君 いや、誤った報道だとか国民の中で作られたパンフレットが悪いんだと、法律は悪くないんだと、そういうことをあなたが言えば言うほど、国民の中には不安や怒りが大きく広がっていくというのが今の状況ですよ。 今の総理の答弁の中で、恣意的な秘密指定が断じてない理由の一つとして民間人が指定、解除に関わるというお話がありましたが、総理、民間人が指定、解除に関わるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今私が申し上げたのは、指定、解除のルール作りに関わるということでございます。
○仁比聡平君 運用基準を作るという意味かと思うんですけどね。 その情報保全諮問会議というのは、行政が膨大な情報の中から定める個別の秘密の指定について、その秘密そのものを見ることはできるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この諮問会議は言わば、申し上げましたように、今まで様々な秘密についてしっかりとした統一のルールがなかったわけでございます。今までも秘密があるんですから、全く更のところにいきなり秘密をつくるわけではないんですよ、今までもあるわけですよ。 ですから、それはしかし、そのルールをしっかりと作っていこう、しっかりとしたものにしていこうということになるわけでありまして、そのルールについて、民間人から成るこの情報保全諮問会議においてしっかりとしたルールが作られるわけであります。そして、運用状況について総理大臣である私がそこに報告をするわけであります。 そして、この秘密というのは、これほとんどは衛星情報であり、またあるいは暗号であったりするわけでありますし、そのほとんどが防衛情報といってもいいんだろうと思います。中には外国の情報機関による情報の提供もございます。こうしたものは基本的にサードパーティールールというものの中で提供されるものであって、第三者に提供するのであれば提供できないということになるわけであります。ですから、それは当然、民間の皆様にはお示しすることができない、これはもう世界各国共通のルールであります。そういう中における情報の交換があって初めて日本人の命を守ることもできますし、そしてテロから守ることもできますし、スパイやそうした工作員から日本人の命を守る、国益を守っていくことにつながっていくと、こう確信をしているところでございます。
○仁比聡平君 そうおっしゃるけれども、この秘密保護法を作らなかったらなぜそうなるのかというその説得的な話はされていないからこそ、国民の中でも大きな怒りの声が広がっているんですよね。 先ほど、秘密が今までもあってとおっしゃいましたが、それこそ大問題なんじゃないですか。在日米軍の特権だとか基地の運用というこういう日米密約の問題でも、自ら密約の存在を知りながら、ないんだと言って国民を欺き続けた元大臣だとか元総理だっているわけですから。こうやって国民が知るべき情報を覆い隠してきたと、ここに大問題がある中でこの法が施行されれば、都合の悪い情報がこれからも日々秘密になり続けていくというふうに国民が懸念するのは当然だと思うんですよね。 自民党あるいは政府のこれまでの答弁の中で聞きますと、この秘密というのは元々、その性質上、行政機関以外の第三者が触れることができないものなのであると、そういう説明があるわけですけれども、総理の言う外部のチェック機関というのはこれとは両立しないという、初めから成り立たないということなんじゃないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) つまり、私が申し上げたのは、この情報保全諮問会議においてルールを作っていくわけであります。どういうものを特定秘密と指定するか、あるいはどういうものをしっかりと解除していくかということをしっかりと決めていただくわけでありますし、そこに運用状況については私が説明をするわけでありまして、これが大きな違いになるんだろうと、こう思うわけでありますし、先ほど、今委員が例として挙げられました、かつていわゆる密約と言われた問題等々についてでありますが、しかし、そうしたものもしっかりと総理大臣として全てを把握をし、そうしたものも含めて、中身ではありませんが、どういう秘密のものが秘密に指定されているという言わばカテゴリーについては言わば運用状況の中において説明していくことになるんだろうと、このように思うところでございます。
○仁比聡平君 だったら、全部明らかにするべきですよ。強権、そして憲法改悪、こういう道は絶対に許されないと、断固として闘う決意を申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で仁比聡平君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、中野正志君の質疑を行います。中野正志君。
○中野正志君 日本維新の会の中野正志でございます。 久方ぶりの公のこういった予算委員会での議論でありますが、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 まず最初に、安倍総理に、いよいよあした、国会の審議終了後ソチ・オリンピック、おいでになられるということをお伺いをいたしております。当然ながら、選手団激励ということもあり開会式出席ということもあり、とりわけ、運のいい安倍総理に励ましをいただきましたら、日本選手団、好成績を残すのではないか、そんな期待もあるのでありますけれども。 当然ながら、また手抜かりのない安倍総理でありますから、お友達のプーチン大統領との会談もしっかりと、有意義なひととき、もうおつくりをいただいているんではないのかなと、こう推測するのでありますけれども、細かい日程はもうお決めになられたんでしょうか。プーチンさんとお会いになられるんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 久々に中野正志先生の声を聞かせていただきましたが、日ロ関係は最も可能性に富んだ二国間関係であります。アジア太平洋地域の戦略環境が大きく変化する中において、日ロ関係の強化は、両国の利益に合致するのみならず、地域の安定にとっても重要であります。 プーチン大統領はソチ・オリンピックを大変重要視しており、開会式への出席は大統領との個人的信頼関係をより強固なものにしていくというふうに確信をしております。このような考え方の下、今般、私は八日にプーチン大統領との間で首脳会談を行い、その後、昼食を共にしながら幅広い分野での協力について意見交換を行う予定でございます。 今回の日ロ首脳会談は私が総理に就任してから五回目の首脳会談となるわけでありますが、一層この信頼関係を深めつつ、安全保障、経済等あらゆる分野でロシアとの協力を進め、日ロ関係全体を高めていく中において平和条約締結交渉の前進を図っていきたいと、このように考えております。
○中野正志君 昼食を共にしながらというお話を聞いて、ああ、やっぱり最恵国待遇なのだなと感じさせていただきました。是非頑張っていただきたいと存じます。 先ほどの議論にありましたように、沖縄の問題、いろいろありますけれども、中国あるいは韓国に対して一言も物申し上げない人たちがなぜかこの頃元気でございますけれども、ひとつ総理には、そういったある意味左派的な論調に負けずに堂々と頑張るのでなければならない、まして、中国、韓国のみならず、もうロシア含めて近隣の諸国、堂々と日本の立場をこれからも発言し、また鼓舞していただくこともお願いをしておきたいと存じます。 はてさて、私たち日本維新の会、何でも反対の野党ではありません。国家国民のためにいいものはいいと、駄目なものは駄目だと主張する是々非々の野党であります。このことは大臣各位も御理解をいただいていると思います。そういうことで今後とも国会審議に臨んでまいりたいと思いますし、また、政策提案型国会審議をこれから推進をしていくわけであります。 ただ、今、私たち政治の立場、大きな政治的な決断を迫られております。一つには憲法改正の問題があります。一つには集団的自衛権の行使の問題があります。一つには道州制導入の問題があります。また、国会議員定数削減と選挙制度改革、このことも大きな問題であります。何より近い形でいえば成長戦略。 いずれも、現状のままであれば短期的な解決は無理だと言われております重要なテーマではありますけれども、しかし、国家国民のために、安倍さんのこれからの、失礼ですが、議員の任期までの二年半の流れの中で、これはやっぱりしっかり解決する必要がある。安倍さんのときに解決できなければ、もうしばらく解決は、憲法改正を始めとしてなかなか無理なのではないかという、当然ながら議論もあるわけであります。 私は、そういう意味で、こういった五つの大きな政策のテーマを実現していくためには、部分的な大連立政権、あっ、間違えました、部分的な政策連合、これをやっぱりやっていくということが大事だと私は思っております。それぞれの政党の壁を乗り越えてもう議論を一つに集約をして結論を出していく。このことを、この五つのテーマ一つ一つにやり上げる形でありませんと、この二年半の流れの中ではもうできないであろうと。私は、それが果たして日本の政治の将来にとっていいことなのか、決していいことだとは思えない。やっぱりこれは与野党を超えて何としても実現をしてまいらなければならないと思うのであります。本気で決められる政治、これを志向するというのであれば、是非与野党の壁を乗り越えなければならないときがあるでしょう、それは今でしょうと、こう思うのであります。 是非謙虚に、安倍総理はあくまでも謙虚に、このパーシャル連合、是非お声掛けをいただいて、日本の政治のために解決をする、日本の政治が必ず私は大きく変わると、こう確信をいたしております。いかがですか、安倍さん。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま中野委員からすばらしい御意見を、さすが見識ある中野委員だと、このように感服をした次第でございますが。 我が党も野党時代に、何か自民党は激しく抵抗していたような誤解を受けておりますが、実は多くの法案については自民党は賛成をしているわけでございます。税と社会保障の一体改革においてもそうでございますが、震災関係においてはほぼ全てに近く我が党は賛成をしているわけでありまして、平均すれば、谷垣執行部の下、八割近くの法案について私たちは賛成をしているということでございます。 今後とも、法案ごとに、あるいは政策ごとに建設的な議論を御党とも、中野委員ともさせていただきたいと、このように思います。
○中野正志君 是非そちらの方も、なおさらお互いに頑張るのでなければなりません。 大分安倍さんの腹のうちはこの頃見えてまいりましたけれども、集団的自衛権の行使についてお伺いをいたしたいと思います。 元々私も、安倍さんと議論をしてきたかつての流れの中では、とにかく集団的自衛権の行使は必要だ、それはお互いに共有できているんだろうと思いますけれども、しかし、安倍さんは総理大臣の立場、いろいろな状況もおもんぱからなければならない。そんな中で、今いろいろ逡巡もあろうかと思いますが、今日の報道によりますと、その行使まで三段階と、ここまで進んだお考えの表明をされるようになりました。 つらつら考えますと、第一次安倍内閣、あの時点で安全保障の法的基準の再構築に関する懇談会中間報告をいただいておりますが、現在も、その懇談会の最終報告書を待って最終的な態度を決めると、こういうことであります。 ただ、私も地元でいろいろな方に話を聞くのでありますけれども、私たち、やっぱり有権者、いろいろ話しすると分かります。日本人というのは元々やっぱり賢いのでありますね。賢いこの日本人、あのかの国の主張には正直言うと辟易しております。安倍さんなればこそ、この集団的自衛権の行使も必ず断行すると、そういうふうに多くの日本人は思っているに違いありません。 是非、私たちは、パーシャル連合ができなくても、しっかり日本維新の会も集団的自衛権の行使その他それに絡まるいろいろな部分、問題についてはサポートをしていきたいと思いますので、是非早期の御決断をお願いをしたいと思います。 同時に、やっぱり私たちはこの日本を守る。例えば、例を取れば、尖閣諸島の警備を考えれば、海上保安庁の巡視船、今の船舶数でいいのか、今のトン数でいいのかという問題もあります。同時に、やっぱり私たちの貴重な自衛隊、この自衛隊の平時における領域・領海警備、こういった問題について今のままでいいというはずがない。どうしたって法律改正をしなければならない。そういった問題などについても是非実効性ある対応策を国民の皆さんにお示しをいただきたい、こう考えるのであります。よろしくお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま中野委員が話をされたように、私たちは日本人の生命と財産をしっかりと守っていく、領土、領海、領空を守っていくという大きな責任があるわけであります。その中において、この五十年間において安全保障環境は大きく変わったわけでございます。国境を越えて脅威はやってくるわけでございます。その中でしっかりと国民の命を守っていくために何をすべきか、そしてその中でやっぱり誠実に問題意識と向き合うべきであろうと、こう考えているわけであります。 例えば、日本に対する弾道ミサイル攻撃ということも考えられるわけでありますが、日本を警戒中の米艦船、例えば米国のイージス艦であるとしますと、このイージス艦がイージス機能を発揮する上において、これは上空にイージス機能を集中しますと周りの警戒はおろそかになる可能性もあるわけでございまして、そのときにこのイージス艦が攻撃を受けた際に、日本の艦船がそれを守る、その艦船に向かって撃たれたミサイルを、短距離ミサイルを撃ち落とす能力がありながら撃ち落とさなくていいのかどうかということであります。これはもちろん日本に対する攻撃が発生する前の公海上の出来事で警戒に当たっているという状況のことを申し上げているわけでありまして、果たしてそれでいいのかどうか。一足す一が二にならないということになるわけであります。どころか、それをやらなかったことによる日米同盟に対するこれはダメージは計り知れないものになるのではないかと思うわけであります。 また、あるいは、これは集団的自衛権とは別でありますが、集団安全保障、あるいはまた海外での武器の使用に関わることでありますが、自衛隊は邦人の輸送を海外でも法改正によってできるようになりました。そこで、邦人を救出する、これは安全を確保した段階で邦人を救出するために自衛官がトラックとともにその地点に向かっていくわけでありますが、状況というのは急に変化をする場合があります。そこで安全が確保されていた邦人が再びテロリストにこれはからめ捕られてしまったときに、今の法体系では自衛隊は何もできないわけでありまして、完全武装している自衛隊がこの国に行ってできることは警察を呼ぶということになるわけですね。我が国の国民を助けに行った完全武装の我が国の自衛隊員が、もしかしたら対応でははるかに劣る人々にお願いをするということになるわけであります。つまり、自分の国の国民を助けるために危険を冒すことのできない国のために、国民のために、彼らはある意味危険を冒さなければいけない、そのことをお願いするということになることで果たしていいのかどうかという、この問題意識と私たちは正面から向き合うべきだと。 この中において、こうした問題意識の中において、安保法制懇の中において、今までの解釈でいいのかどうか、そしてまた、シームレスに防衛する上において今の法整備でいいのかどうかということについて御議論をいただいているところでございます。
○中野正志君 さすがでございます。ありがとうございます。 安倍さん、靖国神社参拝の件についてもお互い確認し合っておきたいと思います。 この間、ニューヨーク・タイムズ元東京支局長を務めて今ジャーナリストとして活躍をしておりますヘンリー・スコット・ストークスさん、安倍さんの靖国参拝を二つの理由からすばらしいことだと断じております。一つは、安倍さんは国民と参拝の約束をし、それを果たしたのだからという理由であります。約束を守ったと大多数の国民が好感を持つだろう。二つ目、靖国神社は国のために戦い、散った方たちが祭られた場所であり、首相が参拝することは当然だからだという理由だと。欧米の政治家が教会で祈るのを、公人として、公人としてか、私、私人としてかを質問する記者は誰一人いない、神様の前で公私の区別はないのだと日本のマスコミを批判をいたしております。私もなるほどなとつくづく感じております。 是非、安倍さん、これからもこの靖国神社参拝、もう誰がどうのこうのということではなく、また、マスコミを始めとする人たちがどうのこうの言うことではなく、あくまでも御自分の信念として是非御参拝をいただきたい。内閣総理大臣とすればなおさらのごとくであります。インターネット調査では、八割の日本人が安倍さんの靖国参拝を支持いたしております。 安倍さんの率直な感想とこれからの自然な御決意を御吐露いただいておくと幸いです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その英国人のヘンリー・ストークス氏とは私はお目にかかったことはございませんが、かつてファイナンシャル・タイムズ、そしてニューヨーク・タイムズの東京支社長を務めておられたというふうに伺っております。 私は、昨年の十二月二十六日に安倍政権が発足して一年目に当たる日に当たって、一年の政権の歩みについて、御英霊に対してその報告と、そして、国のために戦い、倒れた方々に対して尊崇の念を表し、そして御冥福をお祈りをし、御霊安かれとお祈りをする。そしてまた、鎮霊社にもお参りをいたしました。これは、世界中の戦没者が祭られている社でございますが、二度と戦争の惨禍で人々が苦しむことのない時代をつくっていくという決意を込めて不戦の誓いをしたところでございますが、戦った方々のために手を合わせる、これは世界共通のリーダーの姿勢でありますし、リーダーとしては当然のことではないかと、このように思うところでございます。
○中野正志君 是非、相変わらずその姿勢でお願いをいたしたいと存じます。 災害の復興についてお尋ねをいたします。 これまで、我々被災地に対しまして、復興庁あるいは国交省を始め各省庁の現場の皆さん含めまして大変御努力をいただいておるということは有り難いことでありまして、率直に評価をしたいと思います。 この平成二十五年度の補正予算でありましても、復旧復興の加速化、あるいは地域づくり、また農水産業の活力の発揮、中小・小規模企業の革新、あるいはお年寄り、若者、また子供、こういった対策を含めて目配り、気配りの利いた予算づくりをしていただいて有り難いな、率直にこれは評価をいたします。 ただ、復興の進行、進み具合は地域によって明らかに格差が生じておりますことも現実の姿であります。私たち宮城県においても、数百年に一度のいわゆるL1津波、これに対する防潮堤の在り方について必ずしも住民と合意ができてはいないと、そう言われる地域もたくさんある現実もあります。 問題は、こういった住民との合意あるいは用地取得、これには時間が掛かる、またマンパワー不足も現実あります。ですから、復興が進む地域と遅れる地域が出てくるというのは現実の姿であるとも言えますけれども、しかし、地域ごとのきめ細かい合意形成が必要とされる実態について政府としてどのような課題認識をお持ちになっておられるのか、また、復興事業のマンパワーを確保するという課題に政府はどのようにこれからも対処していかれるのか、それを是非お示しをいただいておきたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 委員おっしゃったように、復興を加速するためにはきめ細かいしっかりとした予算を付ける、これが大事だと思います。それから、事業を進めていく上で様々な制度上の問題点、課題、隘路が出てきますから、これを克服していく。そして、非常に大きなテーマとして、委員がおっしゃられたような社会的合意形成をどう取っていくか、私は大きな課題だと思います。その意味で、今お話のあった合意形成やあるいは用地取得を円滑に進める、そのためにはその体制を強化しなければなりません。 地方自治体におけるマンパワー不足、これについては、各自治体から、全国の自治体から今二千人ほどの派遣をしていただいておりますし、任期付職員を自治体において採用していただく、あるいは復興の地以外の自治体が任期付職員を採用して被災地を応援してもらう、こういう取組をやっております。そして、国においても、復興庁が自ら、例えば海外青年協力隊の帰国隊員、あるいは国家公務員OB、民間の実務経験者、これを採用して市町村に駐在してもらって、そして体制の強化を応援していくという取組をやっております。 それから、用地取得については、いかに用地取得を加速させる、そして事務負担も軽減する、こういう取組が必要ですから、昨年の十月に、画期的に用地取得手続を短縮化させる復興加速推進プログラムを作りました。 そして、残る問題は、加速化措置を様々講じたんですが、自治体によって用地課の職員の皆さんが足りないということもありますから、しかも、事業量は市町村によっては十倍の事業をこなさなければいけない、そういう事情もありますから、これは用地課の体制強化、これも、国交省あるいは法務省、復興庁、用地加速化支援隊というものをつくりました。これは、市町村の一つ一つの困難な事例に、国も一緒に考えて、そしてアドバイスをして進める、これも講じました。 さらに、設計、施工の段階も大きな問題になりますから、これは、UR、都市再生機構、ここと契約して工期を短縮するということもやっておりますので、これからも自治体の体制支援あるいは技術支援、要は魂を据えて復興加速にしっかり取り組んでいきたいと思います。
○中野正志君 根本大臣、ありがとうございます。是非なおさらよろしくお願いを申し上げます。 時間がありませんので、一つだけこれは要請ということで申し上げたいと思います。 一月の二十九日、道州制推進知事・指定都市市長連合共同代表で私ども宮城県の村井嘉浩知事、自民党の政調会長殿にお会いをいたしまして、推進基本法案、今国会に提出をして成立させるよう要望をいたしました。しかし、なかなか慎重な姿勢で冷たかったというお話もお伺いをしておるところであります。 安倍政権、地方分権に熱意を持ってスタートをされたはずでもありますし、道州制についても大変熱意を持たれておったと、これは去年のイメージでありますけれども、やっぱりなかなか厳しいのかなという現実もあるんでありますけれども、是非、道州制について、今国会にこの推進基本法案を提出をして是非各党で議論を進めていただきますように、菅官房長官始め、よろしくお願いを申し上げておきたいと思います。指定都市議員連盟の会長殿なものでありますから、よろしく。 以上、私は、質問じゃなくてお願いだけいたしまして、私の終わりとさせていただきます。 東委員に替わります。ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 関連質疑を許します。東徹君。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 まずは、統治機構改革、大阪都構想について幾つか質問をさせていただきたいと思います。 今、日本の経済は、株価の上昇が示しますように、アベノミクス第一の矢である金融緩和、一定程度効いておりまして、デフレ脱却に向けて一歩前進しているんだろうというふうに思っております。ただ、その景気回復の効果というものは日本全体に広がっているのかといえば、残念ながら私は十分にまだ広がっていないというふうに思っておりまして、それはやはりアベノミクスの第三の矢である成長戦略というものがまだまだこれからだというふうに思っております。 そしてもう一つは、やはりこの日本の構造が東京一極集中、そして中央集権体制、ここがなかなか打破できないということも原因であるというふうに思っております。主要都市、ニューヨーク、ロンドン、いろいろありますが、世界の主要都市の中でも東京だけが人口がどんどんどんどんと増えていっている。人も企業も東京一極集中に歯止めが利かない、そういう状況になっております。やはり東京一極集中は良くない。東京オリンピック招致は大変歓迎できるものでありますけれども、その経済効果、いろいろと言われておりますが、それもやはり東京に集中するんではないだろうかと、こういうふうに思っております。これから東京も首都直下型地震に備えるためにも、やはり日本の構造をまずは二極化、そういうふうにしていくことということが大事だというふうに思っております。 大阪都構想、これは成長戦略でありまして、そして真の住民自治をつくっていくことであります。大阪府の力と大阪市の力と合わせて力を強くしていく、その強い力で大阪を発展させていく。そして、住民に身近なきめ細やかなサービスを提供できる基礎自治体をつくっていく。成長戦略と真の住民自治をつくることが大きな目的であります。 一つパネルを用意させていただきました。(資料提示)これは大阪都構想の柱、三つの柱でありますけれども、分権化、これは真の住民自治をつくることであります。二十四区を五つか七つの特別区に再編していく、教育、福祉などの行政サービスを展開していく。そして、二番目の集権化、これは府と市の広域行政を一本化することで、大阪全体の経済戦略や産業整備など、広域的かつ長期的な都市戦略が実行できるようにしていく。そして民営化、これは地下鉄、水道などの事業民営化、株式化によって新たな財源を生み出す。また、固定資産税などの収入も見込んでいく。そして、特別区にしていくことによって平成四十五年までに累計で一千四百億円の経費、財源というものを生み出していく。そして、民営化で六千二百億円の地下鉄の資本価値ということも試算をされております。 そういったことで、この大阪都構想というものは、大阪の成長戦略、そして真の住民自治をつくっていくこと、その二点に尽きるというふうに考えております。 約七十年前、昭和十八年の新聞記事を見ますと、府市二重行政の弊を排し帝都行政の高度の能率化を図る、これは七十年前に東京府と東京市が東京都に移行したときのことを報じた新聞記事でありまして、それに遅れること七十年になるわけですけれども、今、大阪都構想を目指しております。日本の構造を東京一極集中ではなくてまずは東京と大阪で二極化にしなければならない。安倍総理は施政方針演説でやればできるというふうにおっしゃっていましたけれども、大阪都構想も必ずやればできる、むしろ、この日本の将来のことを考えれば、大阪都構想は何としてでもやらなあかん、そういう思いであります。大阪都構想は、当然、大阪のためのものではなくて、これは日本のためでもあります。 そして、ただ、やっぱりこれを進めていこうとすると、統治機構を変えるというのは大変な抵抗に遭うわけでありまして、今まで持っていた議員の身分であるとか権限とか、予算、お金とか、そういったことが変わっていくわけですから、これは本当に大きな抵抗があります。しかし、やはり決める政治というのは重要でありまして、議論のための議論ばかりを続けていたのでは問題を先延ばしして決めさせない、それが現在の政治の有様だというふうに思っております。 是非とも、この大阪都構想、行政の無駄を生んできたこの統治機構を変えていくまさにドリルになるというふうに思っておりまして、そこで、自ら岩盤規制に対するドリルになるというふうにおっしゃっております安倍総理にお伺いいたします。 少子高齢化の進む中、しかも莫大な借金があって財政的にも厳しい我が国にとって成長戦略が大事であるというふうに考えておりまして、これからの地方自治制度や大都市制度のあるべき姿とはどのようなものかお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今年のというか、今年からの大きなテーマとしては、元気な地方をつくっていくということに尽きると思います。地方の活性化、地方の自立性と自主性を高めることで個性豊かな地方が生まれるというふうに考えているわけでありまして、そのためにも、これは国から地方へ事務権限移譲を進めていく、規制緩和を進め、地方分権の徹底を図っていきたいと、このように思うところでございます。何といっても、地域のことを一番よく分かっている、地域で何をすべきかということが一番よく分かっているのはその地域の方々であろうと、こう思うわけであります。 また、大都市自治の在り方については、昨年、第三十次地方制度調査会から答申をされたとおり、都道府県から指定都市への権限移譲や指定都市における住民自治の拡充を進めていくことが重要であるというふうに考えておりまして、このため、地方自治法等の改正案を今国会に提出したいと考えております。
○東徹君 本当に今まで府と市ということで非常に不毛の議論を長年やってまいりました。なかなか、今は同じ政党の首長同士がおりますので府市の統合に向けて非常に財政的に削減効果もやっていっておりますけれども、なかなか議論だけでは進みません。 大阪都構想というのは、議会で決めるものではなくて、最終的には住民投票で決めるものであります。住民投票の結果、大阪都構想が住民の皆様から賛同を得た場合、示された貴重な民意を尊重するために、大阪都構想を実現するために必要となる法改正が必要となってまいります。早急にしなければならなくなってまいりますけれども、是非とも御協力いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大阪都構想については、大阪府と大阪市において大都市地域特別区設置法に基づく特別区設置協議会が設置をされ、構想実現に向けて協議が行われているものというふうに承知をしております。 そして、政府としては、同法に基づく住民投票が実施され賛成多数となった場合、まあこれは仮定の質問ではございますが、賛成多数となった場合には、同法の規定に従い法改正等の必要な手続を進めてまいりたいと考えております。
○東徹君 ありがとうございます。是非ともよろしくお願いしたいと思います。 次に、リニア中央新幹線についてお伺いをいたします。 我が国にもたらす推定八千七百億円もの経済効果があると言われておりますリニア中央新幹線、過度な東京一極集中の是正、東西分断の回避、産業競争力の強化、これは本当に大事な成長戦略であるというふうに考えておりまして、大事な成長戦略をしっかりとやるためには、東京—大阪間の開通の方が事業の効果としても大きいし、これはインパクトがあるというふうに考えておりますが、東京—名古屋—大阪間の同時開業を目指すべきというふうに考えますが、安倍総理はどのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一九六四年に東京オリンピックが開催をされた際には東海道新幹線が開通をいたしまして、私も初めて「こだま」に乗ったときの感激を覚えているわけでありますが、このリニア中央新幹線は日本が誇る世界最先端の鉄道技術を用いるものでありまして、まさに夢のプロジェクトと言えると思います。 具体的な工事の進め方については、建設主体として費用を自ら負担するJR東海においていろいろとお考えになっているものというふうに承知をしておりますが、政府としても、来年度税制改正案において本事業に係る税制上の優遇措置を講ずることとしております。今後、事業が着実に進むよう、できることはバックアップしていきたいと考えております。
○東徹君 東京—名古屋だけでは更に東京一極集中、ストロー現象が起こるというふうにも言われておりまして、是非とも東京—名古屋—大阪間の全線開通を目指していっていただきたいというふうに思います。 続きまして、地方交付税制度についてお伺いいたします。 現在の地方交付税制度では、地方が自らの努力によって収入を増やす努力を行った場合、また歳出削減を行っていった場合、その分地方交付税というものが減額されるというような制度となっておりまして、地方のやる気をそぐ制度というふうになっております。是非、地方の努力が報われるよう、地方交付税制度を改革するおつもりがあるのかどうか、どのように改革されるのか、これは新藤総務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) これは是非委員からも関係する方々、また御関心のある方々にお伝えいただきたいと思うんですが、地方交付税制度は、まず、歳入においては、そもそもが元々入ってくる自分たちの歳入の七五%分が交付税措置上の収入になっていて、二五%は必ず自分たちの手元に残るようになっているんですよ。ですから、税収が増えれば増えるほど自分のところで手元に残るお金が増える仕組みになっている。それから、歳出は、必要な基準財政需要額という歳出の枠がありますから、その枠の中で、例えば行革を行う、人件費をカットするとか定員を削る、そうすると、その分が、削れた分はほかの行政経費に回せるということで、行革をすればするだけ自分たちの自主的な、ほかの工夫するお金が使える仕組みになっているわけであります。 ですから、この交付税制度を生かしながら、これは財源を保障し、かつこの調整をする、そういった中で全国的な生活のレベルアップをしていこうと、こういうことでありまして、これに私は、頑張った地域が報われる、こういうものを入れたものに変えていきたいと今作業しているところでありますが、いずれにしても、この制度をしっかりと理解をして、そしてまた御活用いただきたいと、このように思います。
○東徹君 是非とも頑張った地方が報われるような制度に変えていただきたいと思います。 続きまして、臨時財政対策債についてお伺いをいたします。 平成二十五年度補正予算では、合計して約一・二兆円もの莫大な金額が基金として積まれております。安倍総理は、先日の施政方針演説においても財政再建に取り組むということをおっしゃっております。是非とも、臨時財政対策債についてでありますけれども、平成二十五年度は約四十五兆円、平成二十六年度では約四十八兆円と、ますます積み重なっていっております。基金など制度上使い道が十分に精査されないものではなくて、財政再建を進めるために、その予算を地方交付税増額に充て、臨時財政対策債の新規発行額を抑えるということに用いるべきではないでしょうか。政府のお考えをお聞きしたいと思います。
○委員長(山崎力君) 麻生財務大臣からまずお願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 地方の財源不足ということが一番問題点なんだと思いますが、国と地方がお互いに協力し合ってこの財政健全化の取組を進めていくなどの観点から、これは国が赤字国債の発行によって調達した金で地方交付税というもののいわゆる特例加算、特例加算しております。そして、地方の借金である臨時財政対策債の発行というものと二つあるんですが、国と地方が半分ずつ補填するということを基本としております。 これ、仮に、地方の財源不足に対してその半分ずつ補填するということをやめて、麻生内閣は三回ぐらいやめておるんですけれども、地方がしんどいということでやめたんですが、地方交付税の法定率の方を引き上げたとすると、これは地方の財政状況の悪化に対して地方が責任を負わないで国だけが全額負いますということになりますので、これは地方といっても四十七都道府県いろいろの知事さんもおられますので、これはちょっと悪用しようと思えば幾らでもやり方、やられたらとてもたまりませんから、やっぱりこちらもちょっとお国のお金を預かっている立場としてはそんな簡単な話はとてもできませんので、きちんと対応させていただかなきゃいかぬ。 また、地方に比べて、これは御存じのように、悪化しておりますのは国の財政状況なんであって、リーマン・ショックの後というのはちょうど麻生内閣だったんで、あれ以降の五年間で地方の借入金残高というのは二百兆円でほぼ横ばい、約一兆円ぐらい増えたぐらいになっておる、それは臨時特例債のところを全部国で補填しましたから。他方、その分だけ国の長期債務残高は六百二十一兆円から八百十一兆円と、その分だけわあっと増えたということになって、百九十兆円ぐらい増加するということが見込まれております。 したがいまして、地方と比べて国の財政状況が著しく悪化しているというのはもう数字の上でも明らかでもありますので、こういったことを踏まえれば、地方の財政健全化というものは国の財政健全化と整合的な形で進めていくことが必要なんだということは是非御理解をいただければと存じます。
○国務大臣(新藤義孝君) 手短にいたします。 臨財債、出していいわけがありません。ですから、それに頼らない財政体質、財政構造をつくっていくことが重要であります。そして、それは税収を増やすこととそれから歳出をカットすることでこの財務体質を強化することなんです。今年度は、おかげさまでアベノミクスの効果によって税収が全体上がりました。臨財債は六千億少なく発行することになっているわけでありまして、今後も続けて努力していきたいと思います。
○東徹君 臨時財政対策債というのは元々暫定的な措置であったはずのものでありますし、本来、国の借金を地方にツケ回ししているような私は制度だというふうに思っておりまして、臨時財政対策債、これは廃止すべきというふうに考えておりますけれども、新藤総務大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(新藤義孝君) これは別に国の借金を地方に回しているわけではありません。地方に必要なお金を国と地方が折半して手当てをしていると、こういうことなんであります。 ただ、この臨財債は出さないで済む方がいいに決まっているんです。実際に平成十九年、二十年は新規発行をしなくて済んだんです。ですから、みんなで頑張って、地域、全国津々浦々に活性化をして、そしてそれぞれの地域の自立性を高めることで、また歳出構造を見直すことで財務体質を強化する、そして臨時財政対策債を発行せずに済むような地方運営ができるように努力を重ねていきたいと、このように考えております。
○東徹君 この臨時財政対策債というものは、本来、地方自治体が国から受け取る地方交付税の不足分を補うために発行するものであります。ただ、国が非常に財政的に厳しいからということで、満額発行できないから地方に臨時財政対策債を押し付けているというふうな制度だというふうに認識をいたしております。是非、地方交付税の法定率の引上げと臨時財政対策債の廃止をしていただくことを求めまして、質問の方を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で中野正志君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、吉田忠智君の質疑を行います。吉田忠智君。
○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。 この通常国会で総理が使われている言葉で大変気になる言葉がございます。責任野党という言葉であります。総理、私が党首を務めております社会民主党、責任野党でしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それはまさに国民の皆様が決めることではないかと思います。我が党が野党だった時代にはまさに責任野党だったんだろうと、このように思います。
○吉田忠智君 どこの政党、どの政党、それから無所属の方も含めて、そして衆議院、参議院、七百二十二人おりますけれども、自分の言動に責任を負わない人間は一人もいないと思うんですよね。だから、私は責任野党などという言葉は使わない方がいいと思うんですけど、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、それは必ずしも全ての人たちが言動に責任を負っているとも思えないところもあるわけでありますが、しかし、国会議員の場合は、基本的にはその結果は選挙によって問われるわけであります。そのことは申し添えておく必要があると思いますが、いずれにせよ、建設的な議論を行う野党、言わば政局だけを考えて最初から政策を議論する前に反対を決めているということではなくて、政策を議論していく、建設的にというところはまさに私は責任野党ではないかと、こう思うところでございます。
○吉田忠智君 余り不毛な議論を長々とやってもしようがありませんけれども、いずれにしても使わない方がいいとだけ申し上げておきたいと思います。 建設的な議論をさせていただきます、これから。 次に、総理は常々世界一企業が活動しやすい国に日本をするんだというふうに言われていますけれども、私は、今一番大事なのは世界一労働者が働きやすい国にすることではないかと思うんですが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それもそのとおりですね。それもそのとおりなんですが、労働者が働くためにも企業がなければ働けないということでございます。
○吉田忠智君 もちろん企業がなければ労働者は働くことができない、そのとおりでありますけれども、やっぱり働く人の現状というのは本当に深刻な状況にあると思いますよね。非正規の比率は四割に近づいております。それから、ブラック企業の調査を厚生労働省がしたら、調査対象の八二%ですか、そういう法令違反の企業がある。それから、公務職場も、地方公務員、地方自治体は十年前に比べて精神疾患で病休を取る人が二・四倍に増えている。本当に働く人は厳しいですよ。 働く人、非正規の皆さんが増えれば増えるほど、税金をしっかり納めることができない、保険料を納めることができない、経済活動に十分に参加することができない。私は、国の基盤そのものがどんどんどんどん壊れていっている、そのような危機感を、総理も危機感持たれているかも分かりませんけれども、私は本当にそういう危機感を持っていますよ。そういう認識はありますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに私たちは経済の底上げを図っていきたいと、こう考えているわけであります。デフレ経済から脱却をしてしっかりと経済が成長していく中において、働いている皆さんが、非正規の方々もキャリアアップが望まれる、自分のやりたい仕事、やりたい形態で仕事ができる、そういう選択肢も可能になっていくような、そういう社会をつくっていきたいし、何度でもチャレンジできる社会をつくっていきたいと考えております。
○吉田忠智君 総理が確かに、デフレ脱却のために労働者の賃金を引き上げなければならない、それを経済界に要求をされた、そして政労使の会議をされている、そのことの総理の姿勢については私は評価をいたします。 ただ、どうもやっぱり私は、総理は生身に現場で働いている一人一人の姿が私は十分見えていないんじゃないかと思うんですけれども、その点はいかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私たち政治家は、自民党の議員というのは何か大企業に支援されているように誤解されがちなんですが、私たちの後援者というのはほとんど小規模事業者なんですよ。そういうところを一軒一軒回りながらお話を伺って、この皆さんの要望に応えたいと思いながら毎朝部会でみんな発言をしているわけであって、それは大きな誤解ではないかと、このように思います。
○吉田忠智君 次の質問に移りますが、補正予算の基になりました好循環実現のための経済対策における雇用創出二十五万人程度ということがうたわれております。内実はなかなか正社員増えるということにはつながらないのではないかと危惧をしていますけれども、一倍を超えたと宣伝されている有効求人倍率も非正規がかなり、に偏っている、正社員数はむしろ減少しているということも出ています。 そこで、私が先ほど本当に働いている生身の人に思いが行っていないんじゃないかと申し上げたのは、今、政府部内でまた労働法制の規制緩和、小泉構造改革の焼き直しをしているということがあるからですよ。例えば、正社員の解雇規制を緩める金銭解決、あるいは限定正社員制度の導入など、そして、今国会にも何か提出を予定をしていると言われておりますけれども、労働者派遣法の改悪、これ、いわゆるちまたでは正社員ゼロ法案と言われているようでありますけれども、これを閣議決定をしようとしておられるようであります。 経済の好循環のためにGDPの六割を占める個人消費の回復が不可欠でありますけれども、総理、是非、安倍政権が進める労働政策というのは私は好循環とは矛盾しているというふうに見ているんですけれども、この解雇の金銭解決や限定正社員の導入あるいは派遣法の改悪、いわゆる正社員ゼロ法案、これを断念すべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(甘利明君) いろいろニックネームを付けていただくのはいいんですけれども、正確に伝わるような名前にしていただきたいと思います。 限定正社員といわゆる言われていますのは、フルタイム正規雇用以外の働き方をすると社会保障その周辺が劣後してしまうと。いろいろ、働く方にとってみれば、この時間帯だけ働きたいとか、この業種で働きたいとか、この地域で働きたいというニーズはあるはずであります。その際に、そういう働き方をするんだったら周辺社会保障は劣後しますよということでいいんですかということから問題提起をされているわけであります。 一方で、金銭によるということについて、金を払うから首を切るということではありません。労使のトラブルになって裁判になった云々というときに、そのまま職場に戻れない状況だってあるはずであります。その点には、解決手段として、相応の対価を払って解決をするという選択肢も労働側の思いとしてもあっていいのではないかと。そういう働く側に配慮していろいろ環境を整備しようと。それが実は経済全体、使う側にとってもウイン・ウインの関係になっていくんじゃないかという点で検討しているということでございます。
○吉田忠智君 多様な選択肢を提供する、働く人もそういうニーズがある、その名の下でこれまで労働法制の規制緩和が進められて貧困格差が拡大してきたんじゃありませんか、非正規も四割に近づいたんじゃありませんか。そういうことをしっかり検証して検討すべきですよ。そのことを申し上げて、次の質問に行きます。 総理は、女性の活躍促進というのをうたわれています。そのこと自体は誠に結構で、このことは評価をいたします。私、だから評価することは評価するんですよ、やっておられることは。責任を負っていますから。 それで、日本の男女平等の指数は世界で百五番目、これ大変不名誉な数字ですよね。恥ずかしい。そして、働く女性の多く、九六・二%が結婚によって名前を変えて煩雑な手続をしている。通称使用が認められない場合もあって、選択的夫婦別姓が求められているという実態があります。 二つ同時に質問しますが、日本の男女平等の指数、これを具体的にどのように改善をしていかれるのか、それをまずお伺いします。
○国務大臣(森まさこ君) 女性活躍の施策を評価していただきありがとうございます。 ジェンダーギャップ指数につきましては、この評価の基となる数字が古く、二〇一二年、そしてそれ以前のものも使われております。せっかく、今、安倍内閣で女性活躍のために政府部内も、それから経済界にも呼びかけているので、直近の数字を使っていただけるように様々なルートを使って呼びかけているところではございますが、この中で、特にやはり経済分野、それから政治分野が低いということで、更なる努力をしようと思っております。 経済分野については、総理が経済三団体のトップを訪問して申入れを行ったところでございますので、そのフォローアップを私が昨年末に行ってまいりました。三団体の長全てが、これは一層の取組を進めていくというふうにおっしゃいました。そのときに特徴的だったのは、今までも様々な政府の方から申入れがあったけれども、ちっとも霞が関の方がやる気が見られなかった、それで私たちも特にやりませんでしたと。ところが、今回は政治部門の方でしっかり隗より始めよということで頑張っていただいている。法律も前国会で出して成立をさせていただきました。国家公務員部門の女性の活躍でございます。 私から閣議の場で通信簿をお配りして、一学期、二学期、三学期と各大臣に点数を付けて、一位から最下位までランキングを付けております。先週金曜日の通信簿で、全ての省庁で数字が上がり、女性の登用、女性の採用、これが過去五年間のうちで一番大きな伸びをこの一年間で示しております。この調子で頑張ってまいりたいと思います。
○吉田忠智君 是非結果が出るように取り組んでいただきたいと思います。(発言する者あり)社民党頑張れと言われましたけれども、先ほど私も党改革第一弾というのを記者会見しまして、その中にも、女性の比率を高めるように我が党も努力しますので。 それで、もう一点、選択的夫婦別姓。選択肢として別姓を加えることは同姓を希望される方には何の影響もなく、より広いニーズに応えることができると思いますが、是非早期に法律を改正していただきたいと思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 選択的夫婦別姓については、法務省もかつて法制審議会からそのような答申をいただいていることは事実でございます。しかし、選択的夫婦別姓にするかどうかというのは、家族の、あるいは家、家族の在り方、家庭の在り方というのに大きく影響いたしますから、国民意識と余り離れたところで物事を進めるわけにはいかないと私は思っております。そして、国民意識もまだこれ多様でございますので、吉田さんと私は誕生日が同じなんですが、この点は前向きの吉田さんに比べると私はもう少し慎重に考えるべきではないかと思っております。
○吉田忠智君 是非、谷垣法務大臣、誕生日が一緒ですから、リーダーシップを取ってしっかり進めていただきたいと思います。 次の質問に移ります。辺野古の新基地建設の問題でございます。 一月十九日に行われた名護の市長選挙、もう御案内のとおりで、稲嶺進さんが四千票以上の差を付けて再選をされました。これが沖縄の民意であります。総理はあくまでも国の判断で新基地建設を進めるとされていますけれども、これは断じて認められないのではないかと思っています。地元の合意を得られないまま強引に基地を建設することは、日米関係にとっても不幸な結果をもたらすと思います。 総理、改めて、基地を拒否した名護市民の声にどのように応えるのか、考えをお示しください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 住宅や学校に囲まれまして、そして市街地の真ん中にある普天間飛行場の固定化は断固として避けなければならない、これは安倍政権の基本的な方針でありまして、地元の皆様の認識と共通だろうと、このように思います。選挙の結果につきましては真摯に受け止めたいと思いますが、地方自治体の首長選挙であり、政府としてコメントすることは差し控えたいと思います。 いずれにせよ、普天間飛行場の危険性を除去し、そして基地の負担軽減を進めていく、その取組を丁寧に説明をしながら、地元の皆様の御理解を求めながら返還に向けて全力で取り組んでまいる考えでございます。
○吉田忠智君 民意といえば、昨年の参議院選挙、我が党も推薦した糸数慶子さんが勝利をいたしました。辺野古の新基地建設反対ということを訴えました。その前の衆議院選挙でも、自民党の議員の皆さんは県外移設ということを訴えられました。 このパネルにありますように、(資料提示)自民党沖縄県連合会の施策目標、これ、現在でもこのホームページ、こう書かれております。項目の一番目、「普天間飛行場の危険性除去と早期返還・県外移設と固定化阻止に取り組みます。」、今でもこのように書いているじゃないですか。公約違反じゃないんですかね、これは。
○国務大臣(菅義偉君) この件でありますけれども、既に自民党沖縄県連はこの県外移設を変更しているという、そういうことを発表しています。ここは、手続的にそのままにしておいたということで、すぐ除去するということでありました。
○吉田忠智君 じゃ、一昨年の衆議院選挙で当選された方々、そしてその前の参議院選挙で、昨日ここで質問されておられましたけれども、あの方も含めて、どのようにされるんですか。
○国務大臣(菅義偉君) 私のところへ党本部から連絡がありまして、この点については、既に県内、辺野古移設というものを容認をいたしておりますので、これについては除去することを忘れていたということでありますので、早速ここは除去する、訂正をするということでありました。
○吉田忠智君 訂正をするとかいうことで済まないでしょう、今でもこうなっているんだから。 それと、私は、一昨年の衆議院選挙で県外移設を訴えて当選された方、その前の参議院選挙で当選された方、私は辞職をされて改めて信を問うべきだと思いますが、そのように思われませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどのホームページの件でありますが、昨年の十二月に、普天間飛行場に、移設するこれまでの政策に一部追加を行って、普天間飛行場の危険性除去と早期返還、固定化を阻止するため、辺野古移設を含むあらゆる選択肢を排除しないと、これを付け加えているんですが、元々のそちらの方は残ってしまった。これは事務的なミスでございまして、これは御指摘もいただきましたので、直ちにこれは修正されるものと、このように思います。 そして、自由民主党としては、既に我々、辺野古への移設ということを決めて、そして党としてそういう方向で選挙を行っていたわけであります。しかし、地元の議員としては、地元の思いの中において自分たちの考え方を表明しながら選挙をやったわけでございますが、基本的に、その中において、私たちが沖縄において進めていく様々な施策、そして全体の負担軽減へ向けての動き、あるいは嘉手納以南の返還等々もあるんだろうと思いますが、そういうことを総合的に勘案をしていただき、それぞれの議員が判断をしていただいたと、このように思いますし、そういう判断をしていただいたことは私は本当に敬意を表したいと、こう思っている次第でございます。
○吉田忠智君 沖縄県民の皆さんは納得しておりません。仲井眞知事も公約違反だということで言われております。そのことだけ申し上げて、今後またこのことについては議論させていただきたいと思います。 次に、原発の問題についてです。 昨年十二月に出されたエネルギー基本計画の原案においては、原発は基盤となる重要なベース電源と位置付けられているということであります。午前中の議論で、このことについてはパブリックコメントの結果も踏まえて検討していくということのようであります。 いずれにしても、東京電力福島第一発電所の現地は収束には程遠い状況、十四万人の方がいつふるさとに帰れるかも分からない現状の中で、今検討されております原発再稼働、それから新増設、既存施設の建て替え、リプレースはすべきではないと考えますが、総理のお考えをお示しください。
○国務大臣(茂木敏充君) 委員から御指摘いただきましたのは、エネルギー基本計画の政府案ではなくて、昨年の末、総合エネルギー調査会の基本政策分科会が取りまとめた意見であります。これも踏まえて、今後丁寧に議論をしながら、政府原案、さらには与党プロセスを経て政府決定と、こういった形で持っていきたいと思っておりますが、現政権におきましては、原発についてはいかなる事情よりも安全性を最優先し、そしてその安全性については独立した原子力規制委員会が世界で最も厳しい新安全基準の下で判断をしたいと、このように考えております。 一方、全体のエネルギー構成につきましては、あらゆる面で優れたエネルギー、コスト、安定供給、環境負荷、安全性と、そういうものはありませんから、現実的、そしてバランスの取れた構成、需給構造をつくっていきたいと考えております。 こうした中で、今後、最大限の省エネ、そしてまた、再生可能エネルギーを最大限導入していく、そして火力についても高効率化を図る、こういったエネルギー源の多様化や需要面でのスマートな需要の抑制等々を通じて、原発に対する依存率、できるだけ低下をさせていきたいと、このように考えております。
○吉田忠智君 具体的にお伺いをします。 大間、島根三号の新増設、上関の建設はすべきではないと考えますが、いかがですか。それぞれお答えください。
○国務大臣(茂木敏充君) お話のありました三つの原発については、既にこれは、民主党政権下でありますが、計画について認可が下りております。既存の原発、そういう位置付けであります。(発言する者あり) 失礼いたしました。上関についてはそこまでいっておりません。失礼いたしました。
○委員長(山崎力君) 今の答弁、お分かりですか。
○吉田忠智君 どこまでいっているんです。
○国務大臣(茂木敏充君) 上関につきましては既存の原発という位置付けではございません。
○委員長(山崎力君) よろしいですね、今の。
○吉田忠智君 既存の原発だからどうするというんですか。(発言する者あり)
○委員長(山崎力君) よろしいですか。それでは質問を続けてください。
○吉田忠智君 いずれにしても、先ほど申し上げたように、今のような状況の中で原発そのものがコントロールできていないわけですから、原発再稼働、新増設、既設の建て替え、リプレース含めて極めて問題があるということを申し上げたいと思います。 次に、昨年の十二月二十三日、南スーダンPKOで弾薬一万発を同PKOの韓国軍に譲渡することを決めました。戻されてきたわけでありますけれども、従来の政府見解は、このパネルに書いておりますように、赤で特に強調しておりますが、譲渡される物資の中にそのような武器弾薬は含まれることはないという従来の政府見解であります。 それが四人の閣僚で、去年設置をされた国家安全保障会議で四人の閣僚で相談をして、こうした積み上げてきた国会における答弁を覆すということが行われてきたわけでありますけれども、時々の内閣がこのような形で軽々しく政府方針を転換することが本当あってよいのかと。法の安定性、法治主義、法治国家の在り方に関わることでありますけれども、本当にこういうことが許されるんですか。
○国務大臣(菅義偉君) まず、この事実関係を御認識をいただきたいと思います。 御指摘のこの弾薬提供においては、昨年の十二月、南スーダン共和国における治安情勢が急激に悪化する中で、国連の南スーダンのミッションより我が国に対し、同ミッションの韓国隊の隊員及び避難民等の生命、身体を保護するために、不足している弾薬提供の要請がありました。 本件は、韓国隊の隊員及び避難住民等の生命、身体を保護するために一刻を争い、また、韓国隊の保有する小銃に適用可能な銃弾を保有する部隊は自衛隊のみという緊急の事態であって、緊急性と、さらに人道性が極めて高いという判断の下に例外的な措置として提供を行ったものであり、適切な措置であったと考えています。 そして、この本件提供に当たっては、国家安全保障に関する外交・防衛政策上の課題であるとの判断から、国家安全保障会議、このことを四大臣会合で審議の上、事柄の重要性、さらに九大臣会合も重ねて審議を行った上で閣議決定を行ったところであり、手続上もこれは適切であったというふうに考えています。
○吉田忠智君 適切であった、例外だからそういう手続で進めたということでは済ませることはできないと思っております。 例えば、集団的自衛権行使容認の解釈改憲も同じ手法ではないか。一内閣の判断で憲法解釈を変える、このことはもはや法治主義とは呼べないわけでありまして、そういうことが本当に例外である、緊急を要するということで行われる、また集団的自衛権の行使も何か閣議決定するような議論が政府部内から出ていますけれども、そのことについて、本当に法治国家としての在り方が問われているということを申し上げたいと思います。 最後にといいますか、通告している全部は行きませんけれども、総理の歴史認識の問題に関わって、靖国神社の参拝について伺います。 周りの方が随分止められたと、そのようにも聞いております。 総理、十四人のA級戦犯の方が靖国には合祀されておられます。侵略戦争と植民地支配に対する責任を曖昧にされて、東京裁判とサンフランシスコ講和条約の受諾を原点とする国際秩序を否定する施設でございますけれども、米国の異例の失望表明を始め、EU、ロシアなど、中国、韓国以外の世界からも厳しい抗議が寄せられました。 総理自身、東京裁判、サンフランシスコ講和条約の受諾について疑義があるのじゃありませんか。最後に。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私が靖国神社に参拝をいたしましたのは、国のために戦い、倒れた方々に手を合わせ、御冥福をお祈りし、そして御霊安かれなれと尊崇の念を表した次第でございます。そして、鎮霊社にも参拝をいたしまして、戦争の惨禍で人々が苦しむ時代を二度とつくってはならないとの思いを込めて不戦の誓いをしたところでございます。
○委員長(山崎力君) よろしいですね。
○吉田忠智君 はい。
○委員長(山崎力君) 以上で吉田忠智君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、浜田和幸君の質疑を行います。浜田和幸君。
○浜田和幸君 新党改革・無所属の会を代表して、幾つか今日は質問をさせていただきたいと思います。 まず第一に、外国人技能研修生についてお伺いしたいと思います。 今、震災復興あるいは東京オリンピック、建設現場で人手が足らないという深刻な問題が起こっています。また、国土強靱化にとっても現場で働く人たちが欠かせないんですが、その人手不足を補うためにこの外国人技能実習生の方々が大変大きな役割を果たしています。ところが、この人たちの置かれている給与面ですとか待遇面ですとか、様々な不平不満も一方で聞きます。 そこで、まず総理にお伺いしたいんですけれども、この外国人技能研修生の制度、この制度についてどういう認識を今お持ちでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 外国人技能実習制度につきましては、我が国の技能等を開発途上国等に移転するものとして重要な役割を果たしていると思います。この制度によって三年間の技能実習を終えて帰国をした技能実習生からは、習得した技能が本国で役に立っているなどとの声が寄せられているものと承知をしております。 この制度について、現在その在り方の見直しを行っているところでありますが、技能実習生を送り出す国のニーズや各界からの意見等を踏まえ、また制度が適正に運用されるような措置と併せて制度が充実するよう検討していく必要があると考えています。
○浜田和幸君 おっしゃるとおり、我が国の国際貢献にとって大変大きな役割を果たしてきた制度だと思うんですね。実際、今十五万人近くの外国の技能実習生が日本の各地域、各業界で日本の技術を学びつつ労働力不足を補ってくれているわけであります。特に、建設関係においては一万五千人以上の人たちが現場で学んでいます。 しかし、今見直しをされているということをおっしゃいましたけれども、その見直しの理由、幾つかあると思うんですけれども、何が見直しの最大の理由になっているんですか、お教えください。
○国務大臣(谷垣禎一君) この制度につきましては、平成二十一年の入管法の改正のときに衆参法務委員会から附帯決議をいただいておりまして、制度の在り方の抜本的見直しについて総合的に検討せよと、こうされております。 〔委員長退席、理事北川イッセイ君着席〕 それから、この制度については、今委員のおっしゃったこの目の先の労働力、労働市場をどうするかというような問題も含めていろんな議論がございますので、そういうものを踏まえて、技能実習制度の見直しについて、今、私の私的懇談会である出入国管理政策懇談会、その下に分科会をつくりまして、昨年の十一月八日から会合を開催して議論をいただいているところでございます。それで、この分科会での議論を踏まえまして、関係省庁とも連携して技能実習制度の在り方について検討して、この制度が適正に運用されるように検討してまいりたいと思っております。 それで、委員は何が問題なのかとおっしゃいましたが、この制度は元々、先ほどの御議論の中にもありましたように、要するに国際貢献、研修をしてその労働者の言わばスキルアップといいますか、そういうものを図って国際貢献をするということでございます。過去も、しかし単純労働者を実は使いたいんじゃないかというような御批判があり、その労働者の権利状態等についても確かに悪用する者等もおったということも事実でございます。過去に制度の手直し等々もいたしましたけれども、今後更にどうしていくべきかということについていろいろな議論を賜りたい、そしてそれに合わせて適切な運用を図ってまいりたいと思っております。
○浜田和幸君 法務大臣のおっしゃることは大変よく分かるんですけれども、やはり外国人の一般労働者とこの技能実習生、全然置かれている法的な立場も違いますし、やはり雇用関係において、受け入れている日本の中小企業、そこがきちんとした手当てをしてあげないと安心して技能の研修ができないという、そういう環境にあるわけですね。 そういう観点で見ますと、保険料の支払は分かるんですよ。しかし、雇用保険とか年金までこの外国の実習生が負担せざるを得ないような状況になっている。これは実習ということの観点からすると過重な負担ではないかと。実際に実習生の間からも、平均すると月十二万円程度の給与の中で半分近くをいろんな年金や保険のために取られているというのは大変厳しい、またその雇用主の間でももう少し改善してほしいという声が出ているんですけれども、この点については、是非厚労副大臣の方から答弁をお願いします。
○副大臣(佐藤茂樹君) 浜田委員の御質問にお答えいたします。 確かに、技能実習制度では在留期間が三年ということもありまして、本来やはり技術移転を目的とした国際貢献制度だと、そういうところからすると、この年金や雇用保険制度はどうなのかという、そういう問題意識は受け止めさせていただきますが、ただ、二つ大きく理由がありまして、一つは、御本人たちにとっての必要性。これは、例えば雇用保険制度というのは労働者が失業した場合にその方の生活の安定などを図るためのものであって、国籍や在留資格により区別されないものでございます。技能実習生の方々についても、万が一この受入れ企業の倒産などによる失業状態はあり得ることなんですね。既にそれで実際にもらっている方もいらっしゃるんですけれども。そういうことから、失業給付によって生活の安定が図られるということは非常に重要であるということでございます。また、年金制度も、老齢のみならず障害や死亡といったリスクも保障するものですから、その保障の必要性については、雇用保険も同様ですが、国籍又は在留資格による違いはないというように考えております。 もう一つは、そういう本人たちの必要性とともに、国際標準で見ていったときに、ILO第百二号条約で社会保障に関する最低基準に関する条約というのがありまして、これはもう日本は批准済みなんですけれども、その中で、その第六十八条等に基づいて、国内の外国人被用者に対して自国民と同様に社会保障制度を適用することが要請されているわけであります。 こういうことから、雇用保険制度も年金制度もやはり御本人たちにとっても必要であるし、国際標準からも必要であろうと。ただ、外国人の滞在期間が短い場合には、保険料納付が老齢給付に結び付きにくいということはありますから、今、各国と進めております社会保障協定によりまして、両国間での加入期間の通算を進めるということもありますし、また、外国人のみを対象として脱退一時金を支給しているという、そういう仕組みもあるわけであります。 これらの必要性から、今現在、技能実習生について雇用保険や年金の適用がなされることは極めて重要と認識しておりまして、見直す必要は今はないのではないかと、厚生労働省としては考えております。
○浜田和幸君 今副大臣の答弁ですけれども、ILOではやっぱり一般の雇用に就いている人たちのための保障なんですよね。この実習生というのは、副大臣がおっしゃったようにたった三年で、それ以上は延長できない、本国に一度帰るともう日本に戻ってこれないという条件で日本で研修を受けているわけですよ。 そういう人たちに対しても年金をきちんと取るというのは、今おっしゃったように、一時的に帰ってから積立金が戻ってくると制度上はなってはいるんですけれども、実際、実態を聞いてみると、当初の約束では八割ぐらいは掛金が戻ってくると言われているんですが、実際は二割程度しか戻ってきていないという話も聞くんですね。 そうすると、やはり国際貢献の一環として日本の技能や日本の倫理観を学んで帰ってもらう人たちに、一般の外国人労働者と同じように、あるいは日本の労働者と同じような年金や保険金を取るというのは、これは過剰な負担ではないでしょうか。その点が今見直しの、検討の俎上に上がっているんじゃないんですか。
○副大臣(佐藤茂樹君) 今現在の政府の考え方は先ほど申し述べました。 今、浜田委員が改めてその掛金の戻り率とかそういうことをお話しされましたけれども、そういうことについては我々もしっかりと実態はどうなっているのか、改めて調べさせていただきたいと、そのように思います。
○浜田和幸君 是非実態を調べていただいて、せっかく日本で毎年毎年十五万人もの、特に途上国からの日本の技能を身に付けたいと思って来ている人たちがいるわけですから、そういう人たちをしっかり味方に付ける、これは安倍総理にとって積極的な平和主義外交の大きな助っ人になると思うんですよね。 また、今は最長三年しか滞在、研修が認められていないんですけれども、やはり受け入れている企業の側からも、日本に来ている実習生の間からも、もう少し長くしてほしいという声がたくさん出ているんですよね。やっぱり、日本での技能をしっかり身に付け熟練工になるためには、三年では日本語を覚え日本の商習慣を覚えるって短いんじゃないか。今度、経団連の次期会長になることになっている東レの榊原さんも五年に延長すべきではないかというのを提案されているんですけれども、その点はいかがでしょうか。
○政府参考人(榊原一夫君) 現在、法務省では、先ほど大臣からも御指摘のありました出入国管理政策懇談会の分科会におきまして、関係者等から技能実習制度の運用状況や御意見等をお聞きしながら、各界の有識者の方々に同制度の見直しの在り方について御検討いただいているところであります。 技能実習制度につきましては、一部に不適正な受入れを行う監理団体や実習実施機関もあることから、不適正な受入れを防止し、同制度が適正に運用されるようにする必要がございます。同分科会の検討に当たりましては、例えば、優良な受入れ機関には従来より一段階レベルの高い技能等を習得するために技能実習実施期間の延長を認めるなど、同制度が適正に運用される措置を講じつつ、制度を充実させることについて御議論をいただくことになるものと考えております。
○浜田和幸君 ありがとうございます。是非そういう方向で柔軟な弾力的な対応をお願いしたいと思います。 と申しますのも、せっかく日本で身に付けた技能が本国に帰って十分熟練工として生かせないということで、日本から本国に帰った後、その後、中国や韓国に行って、日本で学んだ技術を更にブラッシュアップするというケースが大変多いんですよ。そういうことを考えますと、せっかく日本が、我が国でいろんな技術を提供しても、ほかの国の言ってみれば経済発展に役立つというケースもあるんで、是非その点、柔軟な対応をお願いしたいと思います。 総理に、最後この制度についてお伺いしたいんですけれども、やはりこの実習生、平均すると手取りが月七万円か八万円なんですよね。そういう厳しい中で本国に仕送りをしたり、日本の生活に慣れて日本の技能を学びたいと思ってしっかりやっている、そういう人たちの是非集会に一度は顔を出していただいて、この技能実習生たちの生の声をお聞き届けいただいて、激励していただくような、そういうお考えはないでしょうか。 〔理事北川イッセイ君退席、委員長着席〕
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の地元においても水産加工工場を始め多くの現場で実習生の皆さんが働いておられまして、そういう皆さんとお話をさせていただいたこともございます。そういう機会を今後捉えて、実情等についてもお伺いすることも有意義だと、このように思っております。
○浜田和幸君 是非総理にもそういう集会、会合に出ていただいて、是非直接すばらしい、美しい日本の魅力、日本ファンを応援していただきたいと思います。 次に、国家戦略特区と情報セキュリティーの問題について質問をさせていただきたいと思います。 まず最初、総理にお聞きしたいのは、今もうコンピューター化、グローバル化がどんどん進む中で、インターネットの時代からアウターネットの時代に今入りつつあるんですね。今月間近に、もうアメリカのNASAが、宇宙から全ての携帯やパソコンに直接情報が行き渡るような、そういう実験を始め、来年にはアウターネットの時代を切り開こうという状況であります。 そういう中で、国家戦略特区、日本の内外の最先端の技術やアイデアを成長産業として位置付ける、そういう試みも進んでいるわけですけれども、そこでせっかく集約されるような日本の技術や知財が外から盗まれないようにするための情報セキュリティー、これをきちんとすることがとても重要だと思うんですけれども、是非アベノミクス第三の矢の一本としてこの情報セキュリティー、世界最先端のIT国家創造ということも織り込んでいただくことはいかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 委員御案内のとおり、近年、サイバー攻撃というのは、これは一層複雑化また巧妙化しておりまして、我が国の重要な情報の窃取を意図したと考えられるものが多発をいたしておりまして、そのリスクというのは極めて深刻化しております。 そういう中において、昨年、情報セキュリティ政策会議、これにおいてサイバーセキュリティ戦略等を策定をいたしております。さらに、閣議決定をいたしました日本再興戦略において、日本産業再興プランとしてサイバーセキュリティー対策の推進をこれ挙げております。サイバー攻撃等に強く、イノベーションに満ちた世界に誇れる社会としてサイバーセキュリティー立国、ここを目指して安倍内閣として今全力で取り組んでおるところでありますので、このことは御理解いただきたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) 非常に重要な御指摘だと思います。 ICT、そしてネット社会を充実させていくためには、対となるのがサイバーセキュリティーです。ですから、私どもとしては具体的な対策を打っています。もう官公庁、大企業と初めての合同訓練、これ日本で初めてですけど、もう開始されています。 それから、一般の方々にサイバーアタックがあった場合にそれを警告する、そういう仕組みもつくりました。私も現場を見てまいりましたけど、今この瞬間に物すごい勢いで世界から攻撃を受けています。そして、攻撃を受けた人は自分が知らない間に次なる攻撃者になっている、別の人を攻撃しているんですね。 ですから、こういうものをきちんととどめていく、それは国家戦略特区においてもサイバーセキュリティーの充実、それからICT基盤を国家基盤として整える、これは是非取り組みながら進めていきたいと、このように考えております。
○浜田和幸君 新藤大臣が大変サイバーセキュリティーの重要性に理解を示されて、様々な特区の基盤にもそういうものを生かしていただく、大変心強い答弁だったと思います。 総務省では、国際連携としても、顔の見える外交の中で国際的なサイバー空間の規範形成をリードするということも訴えられているんですけれども、現実には、民間の動きを見ても、政府様々な、内閣官房から始まって、実は経産省も防衛省も警察も、各々がこのサイバーセキュリティーに関する様々な部門を設けて取り組んで、防衛省もそうですよね。そこの実際その調整役というか全体の旗振り役、その強い国家の盾が必要だと思うんですけれども、今日はそのIT戦略担当の山本大臣も来られているんですけれども、その辺りの一体化するという動き、それは今どうなっているんでしょうか。
○国務大臣(山本一太君) IT担当大臣として答弁申し上げます。 総理にIT担当大臣に任命をしていただいて、IT戦略本部で世界最先端IT国家戦略創造宣言というのを作らせていただいて、CIOを設けてシステムの効率化等々もやってまいりましたし、あるいはパーソナルデータの検討会も設けて、ここで法制化の試みをやっているんですが、まさに委員おっしゃったように、サイバーセキュリティーがしっかりしていないと、新藤大臣もおっしゃいましたが、IT戦略自体が意味がないと思っておりますので、これはしっかり取り組んでいかなければいけないと。 今サイバーセキュリティーは、菅官房長官中心にセキュリティ政策会議があって、NISCがやっているわけですけれども、私もそのメンバーですが、やはりIT担当大臣として官房長官と、御叱正もいただきましたからよく御相談をして、IT担当大臣としてサイバー分野についてももう少し踏み込んで、きちっと調整ができるような、そういう役割を是非果たしていきたいというふうに考えています。
○浜田和幸君 そういうサイバーセキュリティーの重要性は、これはもう日本が戦略特区で新しい成長産業を育てていくためにもやはりしっかりそこを守っておかないと、海外からの先端研究機関や頭脳はやってこないと思うんですよね。 そこで、実際、総理にもお伺いしたいんですけれども、このサイバーセキュリティー攻撃の実態というのはもう大変今深刻な状況になっていると思います。標準型の攻撃、APT攻撃なんかは、今あるパソコンの内部にもう出荷する段階から言ってみれば攻撃用のネタというんでしょうか、仕込んでおいて、そのコンピューターが稼働していない場合も外からその盗聴ができるような、そういうオフラインでも情報収集ができてしまうような、そういうようなチップ埋め込み型の高度なサイバー攻撃も実際に展開されているわけですね。 そうしますと、これはアメリカでもかつてウォーターゲート事件がありましたけれども、これは新しいデータゲート事件に発展するんではないかと。グーグルでも、フェイスブックでも、マイクロソフト、ヤフー、こういったところがNSAと協力して、民間の企業から、あるいは個人から情報を入手する、盗聴するということが行われている。それが例のスノーデン等の内部告発によって明らかになってきているわけですけれども、そういうサイバー空間を自主防衛を図っていくためには日本独自の自前の国産のシステム開発が欠かせないと思うんですが、総理の第三の矢の中のIT戦略の中にこういうセキュリティー対策の国産のシステム開発、これはどういう具合に位置付けられているのか。必要性についてお考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) 私どものところには情報通信機構というのがございます。こういったところで様々な応用展開、また技術開発をしているわけであります。 それから、大事なことは、まず国内をきちんと立ち上げることと併せて、共同で国際的な対処が必要です。昨年九月は、我が国、世界で初めてですけれども、ASEANと日本がサイバーセキュリティーの大臣会合、九か国、大臣来てくれました。 それで、弱い国に我々が技術支援をします。技術者も派遣します。私、先月ミャンマーへ行ってまいりましたが、ミャンマーのサイバーセキュリティーは日本が責任を持ってある部分を一生懸命やりました。物すごく効果が上がっています。 やはり国際的な取組が必要で、アメリカやヨーロッパなどと併せて世界的な展開をする、その中で日本は日本の独自の技術というものをつくり、そして世界に貢献していく、そういうことを心掛けていきたいと思っております。
○浜田和幸君 新藤大臣がそうおっしゃるんで、是非ミャンマーやアジアの日本の技術に対して信頼度、期待度の高い国々とアライアンスを組んでいただきたいと思うんですが、そういうミャンマーにしてもベトナムにしても、アジアの新興国の間でネット環境に関して言いますと、やはり全ての技術をアメリカに依存することに対する警戒感というのも大変強いんですね。 それはもう先ほど申しましたように、スノーデン、NSAの内部告発で、いかにアメリカが、ヨーロッパの同盟国の首脳の携帯電話を盗聴したり様々な企業のデータを盗み取っている、そういう中でアメリカのソフトやアメリカのシステムに依存することに対する警戒心がある。そんな中で、日本がそうじゃない独自の国産のシステムで、アジアの国々に、言ってみれば日本のモデル、日本のシステムで新しいセキュリティーを提案していくのはすばらしいことだと思うんです。 そのときに、やっぱりアメリカとの関係ですよね。やっぱり今の実際のネット環境を見ると、ほとんど日本の企業や政府が導入しているシステムはアメリカ製、特にファイアウオールにしても、サイバー関係の暗号システム、ほとんどアメリカ製なんですよね。その状況をどうやって打破するということが可能だとお考えですか。
○国務大臣(新藤義孝君) これは技術開発に尽きるわけなんですが、しかし私は、日本という国の国際的信用というのは我々が思っている以上に高いということ、それを我々認識すべきだと思います。 それから今、どこの国というんではありませんが、やはり信頼できるネットワークをつくるときにパートナーとして求められる国というのはそんな幾つもありません。その中の一つは間違いなく日本ですから、こういったものを、我々の技術的な高さというものを生かして世界に貢献をする。それはそのまま私たちのビジネスチャンスにもなってまいります。コンピューターのシステムも、日本が独自開発したソフト、トロンなどは、これはすばらしいものがあります。 ですから、こういったものをどんどんとフューチャーしながら、これは国家戦略として、先ほども申しましたが、これが一つの手段ではなくて、全ての分野にわたる基盤ですから、こういうものを取り組むための必要な研究、そしてそれを可能とする研究体制、予算、こういった充実が必要だと思っております。
○浜田和幸君 是非日本の国産の技術で世界に誇れるようなシステムやスタンダードを追求していただきたいと思いますし、応援したいと思います。 実際には、PCのOSはほとんどウィンドウズが占拠しているような状況でありますから、原発の例を思い起こしても、GEの原子炉の安全神話というものがあって、アメリカの開発したものであれば安心だということは必ずしも言えないと思うんですね。ですから、これからはインフラ、電力、水道、航空、あらゆる面でネットが結ばれているわけですから、そこをやっぱりサイバー攻撃、日本の信用をおとしめる、日本の言ってみれば技術を盗むということの可能性が多分にあるわけですよね。 ですから、是非そこは、必ずしもアメリカに依存しないで、日本独自にできるような予算措置、研究開発に向けての取組をお願いしたいし、今戦略特区の中でクラウドを使った新しいビジネス提案というのがたくさん出ているんですけれども、このクラウドシステムも下手するとデータが大量に盗まれるということになりかねないんで、その辺り、戦略特区において改めてセキュリティーの重要性というものをどうやって守っていくのか、そのことも含めた対策、長期戦略を是非お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) その意味において、国家戦略特区というのは非常に良い機会だと思うんです。集中的にある区域で、しかもレベルの同じようなものが合わさって、何ができるのか。それは農業になるのか、いろんなビジネスセンターになるのか、食になるのか、いろんなことあると思いますけれども、いずれにしても、我が国の技術を使うとここまで便利になる、そして安全になると。それを限定した地域で特区として、まさに特別にできるわけですから、そういった機会を生かしてこの分野を展開をスピードアップしたいと、このように考えております。
○浜田和幸君 ありがとうございました。 是非、国家戦略特区、これを世界にアピールできるような、そのための基盤としての情報セキュリティーの基盤をしっかり国産の、日本人の頭脳でここはまとめていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で浜田和幸君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) これより締めくくり質疑に入ります。石橋通宏君。
○石橋通宏君 民主党・新緑風会の石橋通宏でございます。会派を代表して、補正予算案に対する締めくくり質疑をさせていただきたいと思います。 まず最初に、昨日も今日も与党議員からも質問が出ておりました東日本大震災被災地の復興事業のいわゆる人手不足対策についてお伺いをしたいと思います。 とりわけ、福島の復興加速化計画も今プランとしてやっていただいているわけでございますけれども、この点、今後また補正事業、またこれからの本予算でも全国各地で公共事業を遂行される、また東京オリンピック関連もこれから本格化してくると。そういう中で被災地の皆さんも、本当に復興事業、円滑に進んでいくのか、大変心配をされております。 是非この点について、今後一年間、十五か月予算ですからそうなるのかもしれませんが、しっかりとこの人員、人材計画というものが立てられていて、その確保について最優先で取り組んでいくんだという計画、それぞれ担当大臣の方で持っておられるのかどうか、この点、まず確認させていただきたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 建設関係でいいますと、東北の入札不調、そして人、資材の不足と。それぞれに、また先ほどの委員会の論議でもありましたが、地域ごとにすごく違うこともありますので、そうしたことをよく見て、人の問題については、公共工事の予定価格の積算に用いる労務単価、これを昨年の四月に二一%、被災三県上げさせていただき、そしてこの二月一日から更にそれに上乗せして八%上げさせていただいたという状況にございます。様々の人材不足に対しては目配りをして、具体的な手を打っていきたいというふうに思っています。
○国務大臣(石原伸晃君) 除染に関連してでございますが、今国土交通大臣が申しましたように、人件費の上昇を反映した発注等もう既にさせていただいておりますし、除染に従事する方の安全確保を留意するなど、除染事業の受注した事業者が作業員を円滑に確保できるように努めさせていただいておりますし、これからも十分留意してまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 経産大臣、福一の原発の作業員の今後の人員計画はどうなっていますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 廃炉につきましては、専門性を有する人材の継続的な確保、育成が極めて重要でありまして、政府と東電が共同で策定いたしました中長期のロードマップにおきまして、今後の個別の作業ごとに想定される作業員数、例えば今年度で申し上げますと平均一日当たり三千人から三千五百人の規模になりますが、これを示し、東電が計画的に要員を確保、育成するとともに、労働環境の改善に取り組むこととしております。政府としても、毎月、状況の変化に応じてその進捗を確認しております。 さらに、分析等の専門的な分野では、他の電力会社や関係機関から人員面での協力を受けるとともに、海外の専門家の方々から廃炉、汚染水対策の進め方についてアドバイスを受けております。
○石橋通宏君 これ、国交大臣と思うんですが、結局、今入札不調というのはほぼ収束をしているんでしょうか、それともまだ残っているんでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 二月一日に現地に入りまして、建設業界や、あるいは仙台市、三県、それぞれ話合いを進めてきました。 季節に入札不調というのはあるんですが、かなり上がってきていて、十一月までですね、十二月ちょっと落ちてきて、それは発注の時期に関わります。簡単ではありませんが、再契約ということになりましたら積み残しはないというのがおおむねの結論ということで、事業は遂行されていくというふうに思っております。
○石橋通宏君 環境大臣に聞こうと思ったら出られてしまいました。済みません。 先ほど除染の作業員の健康という話がありました。これ、昨年もいろいろと除染作業員の除染電離則の遵守の問題というのがあります。これ、その対策で、きちんと事業者が除染に関わる作業員の方々の健康対策を電離則守ってやっているのかどうか、その辺の環境省側のチェック体制、これもやっていただいているということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) この点は他の委員会でも御議論のあったところでございますので、現場の事務所を通じましてヒアリング等々をさせていただいているところでございます。
○石橋通宏君 ヒアリングしていただいて、きちんとこれ対応していただくということだと思いますので、作業される方の健康管理、これは本当に万全の体制を取っていただきたいと思います。 経産大臣、先ほど福一の現場のことを言われました。中長期のロードマップの工程表、私も見せていただきました。ただ、昨年のいわゆる汚染水対策が本格化して以降、現場の作業員の汚染状況が悪くなっておられる。これは経産大臣、把握をされておられるでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 汚染水の対策、総理の御指示の下、九月七日に我々として国が前面に出てこの問題にも当たっていく、そして汚染水対策、廃炉、長期にわたる作業でありまして、この作業員の健康管理、万全を期すということは極めて重要だと考えておりまして、昨年十一月に緊急安全対策、これを発表いたしまして、休憩所の充実整備、給食センターの設置、救急医療用機器の充実等々も進めておりますし、健康面でのモニタリング、万全を期してまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 是非よろしくお願いしたいと思いますが、今の中長期ロードマップの人員計画は、昨年、この汚染対策が本格化する前ぐらいに立てられたと理解しておりますが、今、その後の対策もいろいろ取られているということですので、現場の状況を踏まえて、これから是非万全の体制で作業員の安全、健康管理を進めながら、除染、廃炉対策、そして汚染水対策やっていただきたいと思います。 総理にこの点お聞きしたいんですが、今後、今各大臣、担当大臣から御説明ありましたけれども、やはり最優先の課題として被災地の復興加速化、これを進めていただく上で、人員の確保というのは、担い手の確保というのは本当に重要な課題だと思います。これも総理のリーダーシップで、これ人材が不足して復興事業が進まないということがないようにとにかく総理の下で頑張るんだということで、是非被災地の皆さんにメッセージをお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年、機動的な財政政策として補正予算を打ちましたが、今回も補正予算を今お願いをしているところでございますが、こうした中において復興の加速化に障害が出ることがあってはならないわけでありますし、人材が不足することがあってはならない、また労働環境が悪化することがあってもならないわけでございますので、ただいま担当の大臣が説明をいたしましたように、そうならないように全力を挙げていきたいと思っております。
○石橋通宏君 ありがとうございました。 これはもう本当に与野党を挙げてみんなで全力尽くしてやっていく課題だと思います。是非よろしくお願いいたします。 それでは二点目に、もうこれもいろいろ予算委員会で議論させていただきました好循環実現のためということで、総理、いま一度、好循環実現のために何が必要条件なのか、と考えておられるのか、是非もう一度改めてお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 好循環を実現していくためにも、まずデフレから脱却をしていく、言わばデフレのままではどうしても企業がお金をためていくと。ここから、言わばデフレから脱却をしていく、インフレ期待が出ていく中において、その中において、様々な成長戦略も含めて政策によって企業が収益を改善していく中において、ここは人材にしっかりと資源を配分をしていくという決断が一番大きな決断、その中で一番大きな決断なんですが、そうした条件をつくる中で賃金が上がる。言わば、収益の改善が賃金の上昇に結び付くことによって、それは消費の拡大につながり、さらにそれは雇用の、さらにそれは収益の改善につながり、そしてそれが賃金の更なる上昇あるいは設備投資等につながっていく。 この循環ができていくことによってまさに好循環になっていく、まさにその正念場に差しかかっているんだろうと。そういう意味におきましても、この四月からの賃金の上昇というのは好循環に入っていく上において極めて重要であると、こう考えております。
○石橋通宏君 賃金の上昇を言われたときに、これは全ての、五千五百万労働者の賃金の上昇ということでよろしいですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 最終的に、一気にそれが全部行くということにはもちろんなかなか難しいわけでありますが、その方向に向かって進んでいくことがもちろん望ましいわけでございます。
○石橋通宏君 今日、厚労副大臣おいでですので、せっかくですので、ちょっとこれ通告していないですが、昨日、厚労省発表されております勤労統計調査で昨年一年間の状況を発表になっております。ちょっと分かる範囲でこれ皆さんに説明をしていただけないでしょうか、どういう昨年の状況、勤労者の賃金状況になっていたか。これ、駄目ですか。
○副大臣(佐藤茂樹君) 申し訳ありません、ちょっと通告を受けておりませんので手元に資料がなくて、ちょっと今は答弁は控えさせていただきます。後ほど資料はお渡ししたいと思います。
○石橋通宏君 これ、総理も御覧になったかどうか。昨日の発表ですのでまだ御覧になっていないかもしれませんが、昨年一年間、残念ながら実質賃金が減少しているという昨日の発表でございます。これやっぱり一時的に、一部の労働者の賃金は一時金で上がっている、しかし、全体からいくと、とりわけ非正規、パート労働者の賃金が下落しているために全体としては実質賃金低下と。これ、総理、どう打開していくお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさにこれからの課題でございまして、言わばデフレを脱却して消費者物価が上がっていく中において、初期において賃金の上昇が追い付いていかない中においては、これは実質賃金というのはそれは残念ながら減少するということはあり得るかもしれませんが、まさにこれから、今申し上げましたようにしっかりと収益の改善、そして業況判断において、十二月の段階において業況判断で中小企業も含めて全てプラスに転じたわけでございまして、こういう中において、今まさに労使間で交渉が行われているわけでありますが、賃上げ、ましてやベースアップということは、全くその言葉自体が語られていなかったものがそうなってきたと、この機を捉えてしっかりと経営者側にも判断をしていただきたいと思っております。そうなっていけば、間違いなく収入はアップしていくということは言えるのではないかと思います。
○石橋通宏君 しかし、私たちが心配しておりますのは、まさにこの勤労統計、昨年の状況も明らかなとおり、結局、非正規が拡大をし、そして賃金の低い不安定な労働者が拡大をしていたら、これ、せっかく総理イニシアチブで一部で企業の正社員の労働者の賃金が上がっても、結局、先ほど申し上げた五千五百万の労働者、これいつまで待てばいいのか。一年掛かるのか、三年掛かるのか、十年掛かってもならないのか、そういう状況になるわけです。 今、政府がやるべきは、私は、やっぱり全ての労働者の安心を確保し、そしてきちんと企業の業績回復が賃金に、ベースに跳ね上がるように、それも一時的にではなくて、きちんと安定的に賃金に跳ね返るように、これはむしろ労働者の雇用の安定確保を図るために労働者保護規制の強化を図るべきだと思いますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私どもが進めてきた三本の矢の政策によって、有効求人倍率もこれはやっと一倍を超えたわけでございます。一倍を超えるというところが一つの目安でもあるんだろうと思いますが、一人の求人に対して一人分の職が提供できるということになってきたわけでございますし、失業率も三・七%に更に改善をしているわけでございます。 こういう状況をつくっていくことによって、経営者側もしっかりと待遇を改善をしていかないと人材が確保できないという状況がつくられつつあるのは事実であります。これこそ自律的な経済の成長につながっていくものと確信をしております。
○石橋通宏君 この辺、是非これからのまた本予算の質疑でもしっかりやらせていただきたいと思いますが、私たちは、これ、むしろ企業が一部の正社員の賃金を上げつつ正社員から非正規社員への転換をし、そこで労働コストをセーブすると。そういうふうになったら、全然これは総理の目指すデフレ回復なんかできないわけで、むしろ労働者保護規制を強化すべきという観点で今後しっかり議論させていただきたいと思います。 最後に一点だけ。総理、労働者のために企業がしっかりと法令遵守を進めていくということ、これ大変重要な点です。 総理も、昨年の十月十八日、参議院本会議でブラック企業対策に対する質問に対して、現行の労働基準法の遵守についてしっかり取り組んでいくという答弁をされております。これ、今補正予算、また今後の本予算で労働基準法等の遵守について、政府としてどう具体的にしっかり取り組んでいかれるおつもりなのか。例えば労働基準監督官、そしてまた派遣法でいけば需給安定官、これもう国際的に見ても相当に少ない基準です。これを今後しっかりと確保していく、増強していく、そういう対応をされるおつもりがあるのかどうか、お願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 若者の使い捨てが疑われる企業等は社会的に大きな問題であると考えています。昨年九月には賃金不払残業や過重労働が疑われる五千件以上の企業等に対して重点的な監督指導を行い、法令違反があった企業等には是正に向けた指導を行いました。 政府としては、将来を担う若者が生きがいを持って働くことができる環境をつくっていくため、厳しい定員事情の中でも増員を行うなど、必要な監督体制を確保しています。今後とも、効率的かつ効果的な監督を行うことなどにより、しっかりと対応していく考えであります。
○石橋通宏君 終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で石橋通宏君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、和田政宗君の質疑を行います。和田政宗君。
○和田政宗君 みんなの党の和田政宗です。 私は、被災地の復旧復興事業について、特に宮城県沿岸で計画されている大防潮堤計画について質問します。 宮城県北部の気仙沼市では大防潮堤の建設計画があり、住民から懸念の声や反対の声が上がっております。(資料提示)例えば、こちらに示している小泉地区では、高台移転して人が全く住まないところに二百三十億円掛けて防潮堤を造ります。しかも、高さが十四・七メートルというとてつもない高さです。この第一委員会室の天井の高さが六メートルですから、この倍以上、ビルの五階に相当する高さです。 実は、こうした大防潮堤計画について問題だと考えて何度も現地に足を運んでいるのが安倍総理の御夫人の昭恵さんです。御夫人のお名前出して本当に申し訳ないんですけれども、総理が現地に行けない分を行ってくださっているんだというふうに私は思っておりますし、御夫人は計画見直しを求めている住民と対話をして共に声を上げられていて、住民のよりどころとなっています。本当に心強く、有り難いと住民の方々も感謝をしております。 総理にお聞きします。この問題について御夫人からもお話を聞いていると思いますし、総理御自身も様々お知りになっているところもあると思います。この問題についてどんな感想をお持ちか、お願いいたします。
○国務大臣(太田昭宏君) まず、私の方からお話をさせていただきます。 この防潮堤の高さということにつきましては、防潮堤は、構造あるいは緑をそこに植える、様々な措置というものを柔軟に考えて、そして高さという点につきましては、中央防災会議でL1と、これ説明するまでもないんですが、L1、宮城県からいきますと、明治の津波、そして昭和の津波、そしてチリ地震の津波、そして今回と、百五十年に四回かなり大きい津波が来ていると。 間隔は、全国でいいますと数十年から百数十年というんですが、L1というのは、その数十年というのは、東北の場合は短いスパンは三十七年ということになります。その数十年に一回の津波のL1という高さを基準にしていくという、これが中央防災会議で決められた基準でございます。これは参考の基準ですね。 この考え方で様々な御意見をいただいて、環境面に配慮だとか、砂浜が欲しいんだとか、それらの要望をしっかり受けて、高さを県が、その海岸管理者でありますので、県が市町村そして住民とよく話し合って合意を形成するという仕組みになっているところでありまして、このL1ということにつきましても、例えば今ありました気仙沼の亀山磯草地区海岸、これはもう決定をしているところなんですが、七メートルのL1ということに対して従前の堤防高の三・二メートル、七メートルというL1に対して三・二メートルということを決めさせていただいているという状況。ただし、そこは堤防、防潮堤の中のところに人が住まないというこの区域設定をして、そういう決断をさせていただいているというのが県の判断の基準となっているところでございます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も妻からも話を聞いておりますし、小野寺防衛大臣の地元でもございますから、小野寺大臣からも様々な状況についてお話を伺っております。 その中で、今、太田大臣からお話をさせていただきましたように、様々な住民の皆様の声も伺いながら工夫がなされているわけでありますが、防潮堤の復旧については県が主体となって進めるものでありますので、どういう計画が地元にとって望ましいかについて十分に話し合っていただきながら進めていくことが大切であると考えております。
○和田政宗君 総理の御答弁でもありましたし、国交大臣の御答弁もありましたけれども、これ、国の考え方というのは極めて柔軟だということは分かっているんです。国はその防潮堤の高さを決めたのではなくて、防ぐべき津波の高さを示したわけですね。 御説明にありましたように、御答弁にありましたように、例えば数十年から百数十年に一回起きると言われるL1の津波に対しては、国は湾口防波堤などを組み合わせて総合的に津波対策をすればいいという考え、これは国土交通委員会でも御答弁いただいておりますし、柔軟だということは分かるんですけれども、防潮堤の事業主体である宮城県がかたくなに津波を高さで守るという考え方をしているわけです。今例示されたのはごく一部です。 例えば、この気仙沼市の大谷海岸、九・八メートルの高さの防潮堤を造ります。これ、住民の多くが反対しています。あと、鮪立という地区があるんですけれども、ここ、住民が一致して九・九メートルの高さの防潮堤を五メートルに下げてくれというふうに県に言っているんですけれども、県はかたくなに突っぱねているという状況です。鮪立は住民が一致しているという状況です。 ですので、もうすがるのは県ではなくて、国のトップである総理がこれは問題だと、見直すべきだというふうに言っていただかないと、今状況として動かないんです。 総理、その辺りはいかがでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) これは総理や我々がこうだと言って、いろんな意見、現実には、全員一致なんていうことは現実にはないんですね。高い堤防で住んでいるから守ってくれという人もいるし、そして環境という面に配慮してくれという人もいるし、ここは海水浴場だったからという、その砂浜をということもあるし、また海が見える方がいいという漁業者もいるし、いろんな人の合意形成というのは簡単ではないわけですが、今宮城県は一つ一つの海岸についてもそうしたことについて努力をして、先ほどのように下げてというところもあれば、あるいは湾内という、気仙沼のところで、高さを決めた上に、そこで起き上がるという、そうした一メートルの浮揚するものを加えていくというところもありますし、今御指摘の大谷海岸というところ、まだ決まってはおりませんけれども、砂浜をどういうふうに造っていったらいいのかという工夫をされたりということで、よく話し合って合意を形成するという努力を粘り強くやっていくということが私は大事なことだというふうに思います。
○和田政宗君 それでは太田大臣に確認しますけれども、宮城県、一律に防潮堤の高さで防ごうというような考え方が先走っているところあります。そのように下げた部分というのはごく一部であるというふうに思っております。国としてはそういった考えは取らないということでよろしいですね。
○国務大臣(太田昭宏君) あくまでもL1という基準という、これ、L1で全てが津波を抑えるということはなかなかできないんですが、様々工夫というものはされるということが必要であるというふうに、そして合意を形成すると、県と住民そして市町村が合意を形成する粘り強い努力というものが必要だというふうに考えています。
○和田政宗君 その合意形成の取り方というのも、実は、例えば先ほど例示しました小泉では、千数百人住民がいるのに百人の住民説明会で合意が得られたといって県は推進しようとしているというようなところもございます。本当に住民合意というのが何なのかというところが、しっかりとそういったところも国が示してもらいたいというふうに思うんですね。 私は、総理がおっしゃられている美しい国日本というのは、私はもう本当に賛同させていただきたい考えだというふうに思っております。この大谷海岸も先ほどの小泉も、実は環境省が選んでいる快水浴場の百選というところにもなっているんですね。国土の美しい景観を子供たちに受け継いでいくというのも美しい日本であるというふうに私は思っています。これ、この九・八メートルの堤防を造って、先ほど、人が住んでいないところに二百三十億円掛けて十四・七メートルの堤防を造る、これはもう美しい国日本に反するというふうに私は思っております。後世まで、何であんなもの造ったんだというふうに言われると思います。 最後に、総理にその感想をお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど太田大臣からお話をさせていただきましたように、国の考え方としては大臣が説明をさせていただいたとおりであります。あとは、地元と県においてよく話合いが行われることを期待したいと思います。
○委員長(山崎力君) 以上で和田政宗君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
○大門実紀史君 お疲れさまでございます。 総理は、先月のダボス会議で法人税について引き下げていく方向をお示しになりましたけれども、打ち出されましたが、その趣旨は何か、改めて御説明をお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ダボス会議において、本年更なる法人税改革に着手するというふうに申し上げましたが、これは日本経済の活性化の観点から、産業構造も含めた大きな議論が必要であり、グローバル経済の中での競争等も考えながら、法人課税の在り方についても検討していく必要があるとの考えによるものであります。 財務大臣とも相談をして、政府税制調査会において専門的観点から、法人実効税率の在り方、課税ベースの在り方、政策効果の検証、他の税目との関係などについて検討を開始させたいと考えております。
○大門実紀史君 総理がおっしゃったように、今までは世界の国々が国際競争力あるいは企業の呼び込みを理由に税負担の軽減競争を行ってきたわけでございます。 これは違う面から見ると合成の誤謬でございまして、みんなでそういう足の引っ張り合いをやりますと、それぞれの国家財政が、税収が減ります。その分、勤労所得とか消費に課税が重くなるというようなことがあって、そろそろそういう足の引っ張り合いはやめようという議論が、この間、国際会議の中でもいろいろ出てきている中でございます。 例えば、EUの首脳会議では、フランスとドイツがそういう税の引下げ競争に歯止めを掛けるルール作り、こういうものを提案し始めておりますし、OECDの租税委員会でもそういう認識が出てきていますし、去年九月のG20でも、これはタックスヘイブン中心ではありますけれども、国際課税の在り方について注目されております。 ですから、今大事なことは、この税引き下げますと、何かそういうことをうたい上げるんじゃなくて、もうそろそろ足の引っ張り合いのそういう愚は改めようということこそ国際会議で言うべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 大門先生、これは昨年六月に行われたG8のサミットでも、日本の総理の方から政府の考え方として、今言われましたように、税源獲得というのを目指した各国による税負担の軽減競争というのは、いわゆる国際的租税回避というものだけが助長されて、そういった事態は避けた方がいいと。あれは元々日本から言った話であって、フランスが言ったのは後から追っかけてきただけの話です。あれ最初に言いましたのは日本。続いて、各国が協調して税制の調和を図ることは不可欠ということで、これは説明はもう、話は終わっております。 そして、こうしたことを留意しながら、よく言われる、通称、これはもう世界語になりましたけれども、BEPSという、ベーシック・エロージョン・プロフィット・シフティングというBEPSという言葉が世界語になりましたけれども、これはOECDの租税委員会がこれをやっておりまして、早い話が税の、脱税ではありませんね、節税のために企業が迂回するのをやるというのを認めないというのをG20でこれも日本が言い始めて、G8か、日本が言い始めてこれがスタートさせて、たまたまOECDの租税委員長は、日本の財務省の総括審議官の浅川というのがこれは今選挙で選ばれた議長をしておりますので、これが音頭を取ってきちんとしたこの議論を主導してきておりまして、日本として引き続き、こういった今御疑念の点に関しまして、私どもとしては、適正な課税というものを努めてまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 まあ麻生大臣と気が合うのは分かっているんですけれども。総理がそういうダボスで言われたんでなのですが、私は、実は、先月メキシコでアジア・太平洋議員フォーラムというのがありまして、国際会議があって、その場で私が税の引下げ競争をやめるべきだという発言をしたら大変尊敬されました。全然違う発想だということですね。だから、今はやっぱり国際的には引下げ競争をやりますということじゃなくて、そういう提案、そういう渋い提案こそ是非総理にしてほしいなと思ったわけでございます。 具体的には、もう麻生大臣からありましたので余り申し上げることはないんですけれども、三分間というのは結構長いなと思ってしまいますが、アジアの中でも、申し上げれば、韓国もそういう優遇措置やめようという方向になっていますし、中国も外国企業の優遇措置をやめようという方向に今なってきているところでございます。外国優遇措置やめようということですね。韓国は税率を上げる方向になっております。だから、アジアをターゲットに思った場合でも、やっぱりもっと大きな視野で総理として提案をしていってほしいということと思いますが、もう一言あれば。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私がダボスで申し上げたことと麻生大臣が申し上げたことは、これ矛盾しないわけでありまして、私も、今、麻生大臣から御紹介ございましたように、G8において、税源獲得を目指した各国による言わば税負担の軽減競争によって国際的租税回避が助長される事態は、これは回避をしなければならない。事実、そういう傾向が見られておりますし、またインターネット等のこれは発達によって企業が租税を回避するということがより容易になっていることも事実でございますので、そういう点を指摘させていただいたわけでありますが、ここが難しいところでありまして、現実にこの競争が行われている中において、果たして、これは現実、今の段階の現実と、そして目指すべき方向ということがあるわけであります。 現在のこの現実の中におきましては我々は勝ち抜かなければいけませんし、それを過度に行うことによって言わば世界のあるべき税制をゆがめてはならないと、この中において日本が目指すべきものは何かということをしっかりと検討していきたいと、このように考えております。
○大門実紀史君 本当に、韓国も中国もそういう外国呼び込み優遇措置、社会保険の適用も含めてやめようという流れですから、日本からあおるようなことはやっぱりやるべきじゃないというふうに思いますので、引き続きそういう観点で頑張ってもらいたいということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、清水貴之君の質疑を行います。清水貴之君。
○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之と申します。よろしくお願いいたします。 これまで衆参のこの予算委員会で何人かの、何人ものと言った方がいいのかもしれませんけれども、委員からも質問に出ました補正予算の在り方そのものなんですけれども、大変非常に重要な部分だと思いますので、改めてここで質問させていただきたいと思います。 補正予算というのは、財政法にありますように、その要件というのは緊急性という部分です。今年は間もなく消費税が上がりますので、その引上げに伴う経済の反動を減らすため本補正予算を組んだというのがこれまでの政府側の説明です。ただ、この予算にはやはり補正としてふさわしくない部分、多く計上されているんじゃないかという指摘も多くあるわけなんですね。 時間がないので一つ一つは見ていけませんけれども、もう既にこの委員会でも出た部分、若しくは報道されている部分を見ていきますと、昨年秋の予算編成の時点で無駄遣いを点検をしてカットしたおよそ四千六百億円のうち、少なくともおよそ三千六百億円が今回の補正予算案に同じような事業内容で計上されている。これもう既に出ています。 総理は、昨年十一月の行革の会議で、消費税引上げという厳しい決断をしたんだと、税金が無駄に使われているとの批判は絶対に招かないようにしなければいけないというふうにおっしゃっています。だとしたら、本当に今回のこの補正予算全てに緊急性があり、この補正予算に入れなければいけないものなんでしょうか。国民の皆さんに無駄はないと説明できるんでしょうか。総理、お願いいたします。総理に是非お願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほどの最初のお話で、他の委員会というか、この委員会での前半の部分の話のやり取りも聞いておられるという前提で。 補正予算の実施する、これは好循環を実現するための経済対策ということになるんですが、補正予算というのは、もうこれは清水先生御存じのように、やるときは、昨年は予算、補正予算は、本予算を組み始めたのが一月でしたから、普通は十二月に終わっているものが十二月からスタートしておりますので、もうとても間に合わないというので、去年はそれが目的。その前の三年間は、ちょっと民主党はどういう目的でされたか記憶がないんですが、その前は私がやったんで、このときはリーマン・ショックの直後でしたのでということで、それぞれの目的がございます。 今回も、四月から消費税が上がるのに伴いまして景気の下振れが予測されます。民間で一兆八千とか二兆とか言われる。それを取り返した上でなおかつ経済成長に、元に戻していくためには、四—六で財政の出動があるということでないとできません。しかし、本予算まで待っていたら、スタートするのが三月末。地方議会はもう三月には終わっておりますので、とてもではないけどそれからでは予算は組めませんから、そうすると、どうしても補正予算を組んでおかないと地方議会等々地方はそれではとても対応がし切れないということで、こういった形の補正予算を五兆五千億積ませていただいた。たまたま新たな国債を発行することなくできる状況にもなりましたので、こういうのをやらせていただいたということであります。
○清水貴之君 そのやり方の問題ではなくて、中身の問題をお聞きしたいんですけれども、これはもう是非総理にお聞きしたいんですけれども、無駄がないと国民の皆さんに説明できるかという部分、是非お願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、どれが無駄かということを一々言っていただかなければいけませんが、当然、私ども予算編成をする上においては厳に無駄遣いを排除しなければならないと、こう考えております。 盛り込んだ施策について、来年度前半に需要効果拡大を発揮するものに重点化をしているわけでございます。いずれの予算も補正予算として編成する必要があるものと認識しています。例えば、公共事業のように、事業の完了に一定の期間を要し、やむを得ず年度をまたいで支出することが想定されるものも含まれていますが、これらは平成二十五年度中に事業に着手し、早期に需要拡大効果を発揮させる観点から補正予算に計上しているところであります。 また、先ほど指摘をされた基金についてでありますが、来年度以降まで継続し各年度の所要額が見込み難いといった施策について活用しているところでありまして、これらは主として来年度早期に効果を発揮するものや、その後の経済の成長力の底上げにつながると思われるものに重点化をしているところであります。 繰り返しになりますが、この補正予算については、まさに成長の果実を活用させていただいたということでございます。
○清水貴之君 その基金なんですけれども、本当に必要なものだったらいいんですが、基金というのは、やはり積み増しして長年にわたって、数年にわたって使われるもの、緊急性がないんじゃないかと思われるものがたくさんあるわけなんですね。補正予算およそ五・五兆のうち、二〇%を超えるおよそ一・二兆は基金の方に回っていくわけなんです。年度内には結局使い切れずに基金にして翌年度以降も使うようにすると、こういったものもたくさんあるわけなんですけれども。 どうでしょう、総理、こういった補正を毎年組んでいくたびに、こう同じような議論があるわけなんですね。こう多くの委員が質問をする、若しくはマスコミが指摘するということは、やはりこの補正の作り方であるとか基金の在り方に何か問題があるんじゃないかなと思うわけなんですけれども、補正予算の在り方そのもの、作り方そのものに対して、総理、今後考えを直して、見直していくとか、そういった思いというのは何かお持ちでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは補正をどうやって作っていくか、それはその時々の事情が大分違いますので、なかなか一概に、基金と言われても、きちんと先々まで、緊急にやるわけですから、先々まできちんとあれができるというものとは限らないものもあります。 そうすると、物づくり関係の基金なんというものは、そういったものがいつ出てくるかと。この間みたいな、衣紋掛けじゃなかった、エプロンお嬢さんが出てきておられました。(発言する者あり)あっ、割烹着、失礼しました。割烹着お嬢さんが出てきましたけれども、あれなんか、ばっといったらやるべきものが、とてもじゃないけど、予算編成したとき、ああいう発想はありませんで、全然存じませんでしたので、ああいった割烹着のあの話もとてもじゃありませんし、そういったようなことが出てきたときの対応というのは、やっぱり基金ですぐできるというようにしておく必要、まああれは一つの例ですけれども、是非そういった意味で、きちんとできているものもあります、できていないものもある。 また、三月までと言われるのはもう全くごもっともなので、三月までにできない公共事業等々は電柱の地下埋設等々幾つもありますけれども、そういったようなものは、我々としては、いわゆる土地代に金が使われないでとか、間違いなく今のあるものだけを地下埋設するだけですから別に外にお金が散るわけでもありませんし、また、老朽化したものを新しくするということも土地代が掛かるわけでもありません。そういったようなものは繰越明許という形で四月以降もということで、昨日でしたか御質問があっておりましたが、繰越明許については、昨年、非常に簡単な方法でできるようにするということを、前に要求したら、ちゃんとそのとおりしたところだけはお褒めいただきましたけれども、あれも、今年度あのとおりやれという御要望でしたけれども、そういった形で、きちんとした形、要は目的は、細かい話よりきちっとした形でこれが経済の成長に資すると、否かという、そこが一番問題なものですから、私どもとしてはこの四月以降の、腰折れするとかいろいろな表現がありますけれども、そういったようなものの状況を断固避けるためには、私どもとしてはこういった形の緊急事態と思ってやらせていただいておるというところであります。
○清水貴之君 本当に必要なお金があるというのはそれは分かるんですけれども、しかも緊急性とは感じられないものも中には我々から見たらありますので、だったら本予算でしっかり組んでいったらいいんじゃないかという考えなんですが。 最後に一つお聞きいたします。 これまでのアベノミクスの成果で景気回復進みつつありまして、税収も増加いたしました。本補正の財源、その税収の上振れ分や前年度の剰余金に賄われるということなんですけれども、景気回復による税の増収をそのまま使い切ってしまうのはどうかなというところなんですね。財政健全化の方にやはり税収が上がった分は回す必要性もあるのじゃないかなと思っていますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさにその意識において、本予算においては我々プライマリーバランスについて五・二兆円改善をしているわけであります。これは安倍政権ができて二年間で六・九兆円の改善ということになるわけでございます。この五・二兆円は、当初四兆円が必要だったわけでありますが、一五年度にプライマリーバランスの一〇年度比、GDP比を半減する上においては必要なのは四兆円だったわけでありますが、それを上回る五・二兆円改善することができたと思っております。
○清水貴之君 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で清水貴之君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 内閣法制局、日本国憲法下で集団的自衛権の行使は違憲で許されないということでよろしいですね。
○政府参考人(横畠裕介君) お答えいたします。 集団的自衛権の問題につきましては、安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会において検討が行われております。政府としては、懇談会からの報告書が提出された後に対応を検討することとなっていると承知しているところであり、現時点において当局として意見を述べることは差し控えさせていただきたいと思います。
○福島みずほ君 現状でどうですか。去年五月十四日、ここで質問したときに、違憲であり許されない。答えたのを変えるんですか。どう考えるか、答えてください。
○政府参考人(横畠裕介君) 繰り返しで恐縮でございますけれども、現時点で当局として意見を述べることは差し控えさせていただきたいと思います。
○福島みずほ君 答えてください。日本国憲法下で許されないって今まで答弁し続けてきたでしょう。それを変えるんですか。現時点でどうか、答えてください。検討は検討でしょう。
○委員長(山崎力君) もう一度で恐縮ですが、横畠内閣法制次長。
○政府参考人(横畠裕介君) まさに現在、安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会におきましてその内容が検討されておるところでございます。政府としては、その懇談会からの報告書が提出された後に対応を検討するということになっております。現時点で当局として意見を述べることは差し控えさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(山崎力君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) 速記を起こしてください。
○福島みずほ君 従来、内閣法制局はどう答弁してきましたか。
○政府参考人(横畠裕介君) 集団的自衛権の問題に関する検討につきましては先ほど来お答えしたとおりでございますけれども、その上であえて従来からの解釈を申し上げます。 平成十六年六月十八日の島聡衆議院議員に対する政府答弁書でもお答えしたとおりでございますけれども、憲法第九条の文言は、我が国として国際関係において実力の行使を行うことを一切禁じているように見えるが、政府としては、憲法前文で確認している日本国民の平和的生存権や憲法第十三条が生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利を国政上尊重すべきこととしている趣旨を踏まえて考えると、憲法第九条は、外部からの武力攻撃によって国民の生命や身体が危険にさらされるような場合にこれを排除するために必要最小限度の範囲で実力を行使することまでは禁じていないと解している。 これに対し、集団的自衛権とは、国際法上、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止することが正当化される権利と解されており、これは、我が国に対する武力攻撃に対処するものではなく、他国に加えられた武力攻撃を実力をもって阻止することを内容とするものであるので、国民の生命等が危険に直面している状況下で実力を行使する場合とは異なり、憲法の中に我が国として実力を行使することが許されるとする根拠を見いだし難く、政府としては、その行使は憲法上許されないと解してきたところであるということでございます。
○福島みずほ君 総理、それでいいですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう何回も何回も何回も何回も答弁しているとおりであります。(発言する者あり)
○委員長(山崎力君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) 速記を起こしてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、福島委員が机をたたきながら、それでいいんですかと言われましたから、今まで何回も我々は答弁をしているわけでありますし、法制局長官が答弁をしているんですから、それが政府の見解でありますし、それを何回もそれは答弁しているわけですよ。ですから、何回も答弁をしているというのは事実に反しないと思いますよ。
○福島みずほ君 集団的自衛権の行使は日本国憲法に違反してできないというふうに総理が答弁したということで確認したいと思います。 自民党政権は……(発言する者あり)そうでしょう。(発言する者あり)
○委員長(山崎力君) 福島みずほ君。
○福島みずほ君 集団的自衛権の行使は憲法上許されないという内閣法制局の見解を、総理はそのとおりだとおっしゃいました。歴代の自民党政権は一貫して集団的自衛権の行使を否定をしております。これを変えるのであれば、政府の憲法解釈ひいては憲法規範そのものに対する国民の信頼が損なわれかねないとはっきり言っています。 総理、これでよろしいですね。(発言する者あり)
○委員長(山崎力君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) 速記を起こしてください。 では、福島みずほ君。──ちょっとお待ちください。 じゃ、速記止めて。 〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) じゃ、速記を起こしてください。
○福島みずほ君 二〇〇五年十一月四日付けの答弁書で、政府によって、憲法解釈を便宜的、意図的に変更するようなことをするとすれば、政府の憲法解釈ひいては憲法規範そのものに対する国民の信頼が損なわれかねないと考えられるところであると答弁していますが、このとおりでよろしいですね。政府の答弁書です。
○委員長(山崎力君) 政府の答弁書だそうです。 総理、この質問通告はありましたですか。ありませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 質問通告はございませんので、それは確認してみなければ分かりません。
○福島みずほ君 一九八三年二月二十二日、衆議院予算委員会でこう答弁があります。内閣法制局長官、「集団的自衛権の行使を憲法上認めたいという考え方があり、それを明確にしたいということであれば、憲法改正という手段を当然とらざるを得ないと思います。したがって、そういう手段をとらない限りできないということになると思います。」。これはアソウシンタロウ外務大臣も、そのとおりですと答えています。(発言する者あり)違う違う違う、ごめん。安倍晋太郎外務大臣もそう答えています。憲法を改正しなければ集団的自衛権の行使はできないと答弁しているんですが、それを維持されますね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま、まさに集団的自衛権の行使とともに集団安全保障における海外への武器輸出等に関わる具体的な対応について安保法制懇で今協議しているわけでありまして、国際情勢が変化している中において検討を重ねているところでございます。
○福島みずほ君 国際情勢が変更しているかもしれませんが、日本国憲法は変わっていません。日本国憲法下でなぜできるんですか。
○委員長(山崎力君) せっかくですから、総理、一言だけ何か。(発言する者あり) ちょっと速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) 速記を起こしてください。 ただいまの福島みずほ君からの質疑に対して、その質問の中身がどういうところかというのが分からない時点で時間が来てしまったという状況と把握いたしました。 ということで、恐らく質疑の中身から見れば、私の理解するところでは、今の状況の中では集団的自衛権の行使は現行の憲法解釈では違反しているということでいいのかという中身を聞かれたんではないかと。改正しなければできないという意味でいえばということではないかというふうに理解したんですが、違いますか。(発言する者あり) ですから、その質問の中身については、時間が来ている状況から、次の機会もあると思いますので、そして総理もその質問の中身は理解されたと思いますので、回答は次回に譲るということで、福島君の質疑は終了させていただきます。(拍手)
○福島みずほ君 解釈改憲ではできないということを言って、終わります。 ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、浜田和幸君の質疑を行います。浜田和幸君。
○浜田和幸君 手短に行いたいと思いますが、総理、明日からモスクワ、ソチに行かれて、プーチン大統領とも首脳会談、お昼も御一緒されるということですけれども、北方領土問題、どういう打開の目算をお持ちなのか、それが一点。 それと、中国の習近平国家主席もソチにはお越しになるようですけれども、日中関係、こういう状況で打開のためのお考え、対話のドアは常に開けているとおっしゃるんですけれども、開けているだけでいいのかどうか。一歩踏み出す、そういう勇気はおありなのかどうか、その点をお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回、ソチ・オリンピックの開会式に出席をする予定でございます。そして、次の日にプーチン大統領と日ロ首脳会談を行うことになります。 首脳会談としては五回目の首脳会談となるわけでございますが、基本的に首脳同士の会談を重ねていく中において信頼関係が醸成されてまいります。信頼関係が醸成されて初めて、平和条約交渉のような難しい課題についてはお互いに胸襟を開いて、どうすべきかと、この歴史的な使命を二人のリーダーはどう果たしていくべきかという、そういう議論が可能となってくるんだろうと、こう思うところでございます。今回は首脳会談と、そして昼食を共にしながら更に、これはワーキングランチになるんだろうと思いますが、昼食を共にしながら更に話を進めていきたいと思うわけでございます。 そこで、平和条約交渉、これは四島の帰属を解決をして平和条約を締結をするというのが我が国の基本的な方針でございます。つまり、この判断をすることによって、両国の間にはある意味においては最も可能性が秘められているわけでございます。この可能性を引き出すために決断をすると、そういう信頼関係を醸成するとともに、両国国民の理解を高めていく努力をしていきたいと、こう考えているところでございます。 そして、習近平主席がやはりソチの開会式に来られるということでございます。残念ながら、日中首脳会談は予定されておりません。私どもとしましては、戦略的互恵関係の原点に戻って日中関係を改善するべきだと考えておりますし、あらかじめある条件を満たさなければ首脳会談を行わないという態度ではなくて、まさに無条件で対話を行うべきだ、是非とも中国側もそういう判断に立ってもらいたいと、こう考えているところでございます。
○浜田和幸君 先ほどの質疑の中で、私、外国人の実習生のことを聞きました。これ、御三家というのが、中国の実習生が一番多いんですよね。二番目がベトナムで、インドネシア。また、日本に留学に来ている留学生たちも中国が圧倒的に多いんですよ。中国、韓国、ベトナム、これが御三家です。 やはりこういう首脳がなかなか会えないときに、そういう留学生や実習生、彼らを味方に付けるということもとても大事だと思うんですけれども、そういう留学生や実習生の人脈や、あるいはその経験を生かす何か方策をお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 留学生や実習生の皆さんが日本に行って勉強して、あるいは仕事をしてよかったな、こう思って帰っていただくことが極めて重要でありますし、日本に行ってみたらいろんな先入観を持っていたけれども全然違ったなと、日本という国を深く理解をしていただき、日本人と交流をしていただく、これが極めてそれぞれの国との関係を発展させていく上においては重要なんだろうと、このように思います。 そういう観点からも、留学生あるいは実習生を受け入れるに当たって、こういう皆さんが日本のことを好きになっていただけるような努力をしていく必要があるだろうと、このように思っております。
○浜田和幸君 ありがとうございます。 そういう意味で、ベトナムがとても重要な役割を果たすんじゃないかと思うんですね。ベトナムは中国とは領土問題を抱えていますが、経済関係にはいろいろと工夫を凝らしています。また、中国だけでなくて、韓国、ロシア、インド、アメリカとも関係を深めているんですね。 そういう意味で、昨年末にズン首相とお会いになって、今年三月にはサン国家主席が来られます。日本とベトナムとの間の言ってみれば連携によって中国との関係を改善できるような、そういう方策をお考えになる考えはないでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、ベトナムとの関係を活用して中国との関係という考えはもちろん持っておりませんが、しかし日中関係を考える場合は、日中関係だけを考えるのではなくて、まさに地球儀を俯瞰する中において戦略的な外交を展開しながら、両国の関係を改善をさせていくという視点は極めて重要だろうと思います。 他方、日本とベトナムの関係は極めて重要でありますし、戦略的な関係でもあります。経済関係においてもそうでございますし、私も昨年ベトナムを訪問したわけでございますが、経済関係だけではなく、安全保障の分野においても両国は今や極めて緊密な関係を持っているわけであります。 南シナ海、東シナ海もそうでありますが、海はまさに公共財でありまして、この公共財を活用していくことは日本のみならずアジア地域の国の成長にとって極めて重要だろうと。この公共財である海がしっかりと法によって支配されている、力による現状変更は認めないと、こういう認識においてはまさに一致をしているわけでございます。 そういう認識をお互いに共有することによって、より地域の平和と安定のために両国共同で貢献をしていきたいと、このように思います。
○浜田和幸君 日本もベトナムも海洋資源を抱えている国ですから、お互いの持っている経験や技術というものを共有できることによって、アジア、東アジアあるいは南西アジアの安全保障にも役立つ、そういう積極的な平和外交を是非進めていただきたいと祈念して、私の質問を終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で浜田和幸君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて質疑通告者の発言は全て終了いたしました。 以上をもちまして、平成二十五年度補正予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(山崎力君) これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。那谷屋正義君。
○那谷屋正義君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました平成二十五年度補正予算三案に対し、反対の立場から討論を行うものであります。 安倍政権は、アベノミクスの成果を自負しておられます。しかし、その実相は、公共事業の積み増しや高額商品等の消費拡大などによるものであり、恩恵が国民生活に広く行き渡っているとは言い難い現状があります。物価上昇の一方、持続的な賃金引上げへの兆しは見えず、負担増が暮らしに押し寄せる、この国民の心情をしっかり酌み取り、本補正予算案に反対する主な理由を申し述べます。 反対の第一の理由は、本来、平成二十六年度当初予算で計上すべきものを補正予算で計上するなど、補正予算としての財政規律が守られていない点であります。 裁判支援機器の整備など平成二十六年度予算の概算要求で要望された事業が補正予算として前倒し計上されている事例が見受けられますが、これは当初予算の歳出を抑制するために補正予算を利用したとしか考えられません。 さらには、内閣自身が無駄だと判定して当初予算から削った事業の多くを補正予算で復活させる、水膨れかつ既得権益擁護の手法も駆使されています。これらは財政法の趣旨を大きく逸脱するものであり、決して看過できません。 反対の第二の理由は、復興特別法人税を一年前倒しで廃止する点であります。 復興特別法人税の廃止で法人実効税率を引き下げることによって本当に賃金上昇が実現されるのでしょうか。民間の調査によると、税率引下げ分を賃金に充てることを考えている企業は僅か五%にすぎません。また、法人実効税率の引下げで恩恵を受けるのは一部の大企業が主体で、中小企業にはほとんど恩恵が及びません。何より、この復興特別法人税の廃止は、復興を全国民で成し遂げるというきずなの精神に反することは明らかです。 反対の第三の理由は、税収の上振れ分などを歳出拡大に回し、財政再建に取り組む意欲が感じられない点であります。 安倍政権は、補正予算では追加の国債発行を回避し、財政再建にも一定の配慮をしていると自負しております。しかし、先進国の中で最も厳しい我が国の財政状況に鑑みれば、税収の上振れ分は、暮らし最優先の施策以外では、国債発行の減額や国債償還に充てるべきであります。景気が悪くなれば国債を発行し歳出を拡大させて財政を悪化させる、景気が回復すれば増収分を歳出に回す、これでは財政再建など到底不可能と言わざるを得ません。 以上、補正予算に反対する主な理由を申し述べました。 消費税率引上げの影響を受けやすい中小企業や低所得者層などへの配慮が不十分な政府の姿勢は断じて許すことができません。 私たち民主党は、国民生活の安心、安全のために全力で取り組む決意を申し上げ、私の反対討論を終わります。(拍手)
○委員長(山崎力君) 次に、秋野公造君。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。 私は、自由民主党及び公明党を代表して、平成二十五年度補正予算三案に賛成の立場から討論を行います。 以下、賛成する主な理由を申し上げます。 本補正予算は、全額社会保障費に充てる四月からの消費税増税の影響を緩和しつつ、自公連立政権の最優先課題である経済再生と東日本大震災の復興を加速するための予算であります。 第一に、四月からの消費増税に対応している点であります。 自民党と公明党は、その影響を受けやすい低所得者、子育て世帯、中小企業に対する対応が必要であると主張してきました。 本補正予算案では、まず低所得者に対する支援として、生活保護受給者等を除く住民税非課税世帯約二千四百万人に対して一人当たり一万円、さらに、老齢基礎年金、障害基礎年金、児童扶養手当受給者らには一人当たり五千円を追加して支給する臨時福祉給付金が盛り込まれています。 次に、子育て世帯に対する支援として、特に公明党がその実現を求めた子育て世帯臨時特例給付金は、前述した世帯以外で児童手当の所得制限に満たない世帯に対して子供一人当たり一万円の一時金を支給するものであります。 さらに、住宅対策として、住宅ローン減税の恩恵を十分に受けられない中低所得者に対する支援として、すまい給付金の創設も盛り込まれています。 続いて、中小企業に対する支援として、まず、消費税転嫁対策のために、中小企業団体等と連携する中小企業等消費税転嫁円滑化総合対策事業が盛り込まれています。地域人づくり事業の創設により、所得拡大促進税制等の対象とならない中小企業等を対象に、女性、若者等の雇用促進等を支援します。また、ものづくり補助金の対象を商業やサービス業まで広げ、小規模事業者向けの補助も新設されています。セーフティーネット貸付けの規模を六兆円に拡充するなど資金繰り支援も充実させていますなど、消費増税の影響を受けやすい方に対する対応がきめ細かくなされています。 第二に、復興を加速させる予算である点です。 中でも、町づくりや産業再建、原発事故からの再生を目指す福島の復興加速を図るために福島再生加速化交付金が創設され、交付金事業を一括化し、被災者の状況に応じて柔軟な対応が可能となります。また、被災地における住まいの復興給付金の創設、介護施設等に対する災害復旧補助なども盛り込まれています。 第三に、経済再生を本格軌道に乗せるための予算である点です。 革新的な医薬品等の研究開発を始めとする成長戦略を着実に実行して、日本の競争力強化のための基盤整備など、経済の安定的成長に資する施策が盛り込まれています。その他、女性や若者の活躍を推進し、雇用を拡大するために、安心こども基金と緊急人材育成・就職支援基金の積み増しと、先述した地域人づくり事業の創設が盛り込まれています。 最後に、本補正予算は、税収及び税外収入の増収と前年度剰余金を活用する等により、国債の追加発行を伴わずに財源を確保している点も評価すべきものです。 以上、主な賛成理由を申し上げました。 本補正予算成立後の速やかな執行を政府に求め、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○委員長(山崎力君) 続いて、中西健治君。
○中西健治君 みんなの党を代表し、政府提出の平成二十五年度補正予算三案に反対の立場から討論を行います。 みんなの党は、そもそもデフレからの脱却もできていない、また賃金上昇局面にも至っていない現下の経済状況を勘案すれば、とても四月からの消費税増税は実施する状況にないとの立場であります。 足下の世界マーケットの状況を見れば、前回消費税を三%から五%に引き上げた一九九七年当時の増税とアジア通貨危機のダブルショックによる経済への大打撃を思い起こさずにはいられません。 我々は、増税の前にやるべきことがある、すなわち、増税の前にはデフレとの戦い、不公平との戦い、政治家、公務員自ら身を切る戦いをやらなければならないと訴え続けていますが、安倍政権の取組はいずれも不十分なものであります。 それでもどうしても消費税増税を四月から実施するというのであれば、当然景気の腰折れを防ぐための経済対策は必要ですが、その手法は、従来から行われてきた財政出動を中心に据えた景気対策ではなく、可処分所得を維持するための所得税や法人税の減税措置あるいは追加の金融緩和といった金融政策を柱に対応していくべきであります。 抜本的な成長戦略のためのアベノミクス第三の矢がなかなか放たれない中で、第二の矢の財政出動に頼るばかりでは真の経済成長にはつながりません。 こうした基本的な考え方に加え、本補正予算は財政出動の中身においても問題があります。 本来は当初予算で確保すべき不要不急のもの、長期間にわたるプロジェクト資金を基金として積んでいるもの、来年度当初予算で無駄として削減されながらも補正予算で復活しているもの、毎年二から三割程度執行残が発生している公共事業について執行可能性に疑問のあるものなどが多く含まれており、とても好循環実現のための経済対策とは言えないものです。 また、復興法人税の前倒し廃止は、復興特会の自然税収増や剰余金等で賄うことができるにもかかわらず、その財源を一般会計に求めており、本来法人から徴収するはずだったものを広く国民一般に対し追加で負担を求めることにも合理性はありません。 みんなの党は、衆議院において、野党全党が反対する中、ただ反対と言うだけではなく、責任ある野党として唯一政府案を改善する組替え動議を予算委員会に提出しました。残念ながら否決されましたが、みんなの党は、これからも政府案に対して、賛成できるものは賛成、反対のものは対案を提示しながら真摯に国会審議に臨んでいくことを申し上げ、反対討論とさせていただきます。(拍手)
○委員長(山崎力君) 次に、浜田和幸君。
○浜田和幸君 新党改革・無所属の会を代表して、補正予算賛成の立場で討論をしたいと思います。 野党の中で唯一補正予算賛成という立場でございますけれども、それはもうこれまでの議論の中で明らかになったように、世界がアベノミクスを注目している。一刻も早い景気浮揚策、景気浮揚策のためには地域の特性を生かした戦略特区を始め様々な新しい試みを大胆に進めていく、そういう強い政治のリーダーシップが欠かせないわけであります。その強いリーダーシップを安倍総理が内外に向けて発信されている、そのことを私ども大変高く評価し、個別に様々な問題はあるにせよ、世界が注目している日本が、ジャパン・イズ・バック、これをアピールできる、そのための補正予算だと思い、賛成いたします。 以上です。(拍手)
○委員長(山崎力君) 次に、大門実紀史君。
○大門実紀史君 私は、日本共産党を代表して、補正予算三案に反対の討論を行います。 反対の最大の理由は、経済の好循環をつくり出すと言いながら、好循環に逆行する予算となっているからです。 アベノミクスが開始されて一年余り、日銀の異次元緩和による円安誘導のおかげで一部の輸出大企業や大株主は巨額の利益を上げていますが、一方、中小企業や庶民は、収入、所得が上がらないのに原材料費や生活物価だけが上がり、かえって苦しくなっております。この十年来、経済格差の広がりが問題になってまいりましたが、アベノミクスは更に格差を広げてしまいました。 また、各経済指標を冷静に見れば、円安による輸出額の増大と消費税増税前の駆け込み需要が数字を押し上げており、経済の自律的な好転とは程遠い状態であります。 今の日本経済が抱える構造的問題は、生産から投資、企業利益から賃金、そして消費へという経済の連鎖が断ち切られていることであります。特に、長きにわたって企業利益が賃金に回らず、ただ企業の内部留保として積み上がるという異常な事態が続いております。好循環を実現するというなら、まず企業利益が賃金へ回る回路を回復しなければなりません。 具体的に政府ができることは、我が党が再三提案してきたように、第一に、非正規雇用から正規雇用への転換を目指しながら均等待遇を実現するなど労働法制の改正を進めること、第二に、中小企業に手厚い支援をしながら大幅に最低賃金を引き上げることであります。 にもかかわらず、本補正予算のように、大企業向けの減税や大型開発への財政支出を行い、その一方で消費税増税、社会保障改悪など国民負担増を進めるようでは、好循環が生まれるどころか、更に経済格差を広げ、経済の土台を一層冷え込ませてしまいます。 このことを強く指摘して、反対討論といたします。(拍手)
○委員長(山崎力君) 続きまして、清水貴之君。
○清水貴之君 私は、ただいま議題となりました平成二十五年度補正予算三案に対して反対の立場から討論を行います。 デフレ脱却を前にした大きな懸念は、四月の消費税増税による景気の腰折れです。 しかし、その腰折れ対策であると政府が説明している本補正予算五・五兆円のうち、その二割に当たる一・二兆円が中長期的な基金向けです。これでは即効的な経済効果は望めず、適切ではありません。 また、来年度に廃止となる復興特別法人税の不足分を本年度補正予算の復興剰余金八千億円でもって補填をするのは、財政法十二条の会計年度独立の原則に反する疑いがあります。来年度の補填は来年度当初予算ですべきです。 腰折れ対策への効果が懐疑的な予算が多く含まれ、財政法の原則を逸脱した本補正予算案に反対します。 以上、日本維新の会を代表して、私の反対討論といたします。(拍手)
○委員長(山崎力君) 福島みずほ君。
○福島みずほ君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、二〇一三年度補正予算三案について反対の立場で討論を行います。 二〇一三年度補正予算案は、初めに五・五兆円の規模ありきであり、行政改革推進会議によって無駄判定された八割が復活することに見られるように、特に緊要となった経費の支出という財政法二十九条における補正予算の趣旨を逸脱しているものが多く存在しています。また、公共事業によってGDPを無理やり押し上げ、更なる消費税増税を決定したいという消費税増税の環境整備予算となっています。復興特別法人税の一年前倒し廃止に伴う財源繰入れも実施していますが、企業だけ復興の負担を減じるというのは言語道断です。 社民党は、競争力強化支援と公共事業の増加など企業優遇施策が中心となる一方、消費者物価の上昇や消費税増税などにより負担増が続く家計への支援が軽視されていることから、二〇一三年度補正予算案に断固反対であることを表明し、討論を終わります。(拍手)
○委員長(山崎力君) 以上で討論通告者の発言は全て終了いたしました。討論は終局したものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 平成二十五年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十五年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十五年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(山崎力君) 多数と認めます。よって、平成二十五年度補正予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 次回は明七日午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時五分散会