文教科学委員会 第3号
- 発言数
- 11 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2014/03/11
会議録
○委員長(丸山和也君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 議事に先立ち、一言申し上げます。 本日、東日本大震災の発災から三年となります。 本委員会といたしましても、震災の影響の下、今なお困難な生活を余儀なくされている被災者の皆様に思いを致すとともに、犠牲になられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。 どうぞ御起立をお願いいたします。黙祷。 〔総員起立、黙祷〕
○委員長(丸山和也君) 黙祷を終わります。御着席ください。 ─────────────
○委員長(丸山和也君) 委員の異動について御報告いたします。 去る二月十八日、小野次郎君が委員を辞任され、その補欠として柴田巧君が選任されました。 ─────────────
○委員長(丸山和也君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題といたします。 まず、文部科学行政の基本施策について、下村文部科学大臣から所信を聴取いたします。下村文部科学大臣。
○国務大臣(下村博文君) 第百八十六回国会において各般の課題を御審議いただくに当たり、私の所信を申し上げます。 意志あるところ必ず道あり、前途ある若者が自らの人生に一つの志を持ったとき、その目標は半ば実現しているのではないでしょうか。しかし、その志を疑いなく持つことがいかに困難であるかということは言うまでもありません。若者一人一人が志を持ちその道を追い求めることができる状況を用意することが、我々大人が果たすべき役割です。 私は、文部科学大臣並びに教育再生及び東京オリンピック・パラリンピックを担当する大臣として、我が国の未来を担う若者全員が自らの人生に誇りを持ち幸福であると思える社会の実現を目指して、教育の再生、科学技術イノベーションの推進、文化芸術、スポーツの振興など、文部科学行政の充実に全力を尽くしてまいります。 安倍内閣における政策課題の二本柱は経済再生と教育再生です。教育再生のための原動力として、昨年、教育再生実行会議が設置されましたが、今年は教育再生実行会議における提言等を本格的に実行に移すときだと思います。このため、今国会において、教育再生のために必要となる法案を提出しているところです。 また、ただいま国会で御審議いただいている平成二十六年度予算案においては、文部科学省予算として、幼児教育の無償化に向けた段階的な取組や高校生のための奨学給付金の創設など保護者負担の軽減、グローバル人材の育成に向けた取組の充実などのため、実質的に対前年度比〇・九%増となる額を確保しました。 しかしながら、現下の厳しい財政事情の中で、より必要とされるところへ手厚い対応を図るためには、教育財源の確保に向けた新たな取組が求められます。このため、例えば現在、日本人の海外留学を促進するための財源を確保するため、私自らが企業関係者に趣旨を御説明した上で、御理解を得ながら幅広く民間からの財政的な協力を得る取組を進めています。さらに省内では、税制によるものを含む様々な教育財源確保策について、有識者の知見も活用しながら検討を進めているところです。 官民が協力して若者の夢を応援する。真の教育再生の実現のためには、オールジャパンの体制を構築することが必要であると私は考えます。 あの大震災の日から三年を迎えました。この震災で命を奪われた多数の方々の無念の思いと、御遺族の皆様の深い悲しみに思いを致しますと、哀惜の念に堪えません。大震災の爪痕は、いまだに被災地に大きな影を落としています。 私は、今後とも、学校の復旧、就学支援、児童生徒の心のケア、学習支援等を始め、被災者の心に寄り添った被災地の復興に全力を尽くしてまいります。また、被災地からの要請を踏まえ、関係省庁との密接な連携の下、東北地方における医学部新設のための取組を着実に進めてまいります。 また、原発事故への対応として、除染や廃炉に関する研究開発や人材育成等に着実に取り組むとともに、原子力損害賠償については、和解の仲介の体制強化を図り、迅速、公平かつ適正な賠償が行われるよう万全を期してまいります。 常々申し上げているように、人づくりは国づくりです。日本の将来を担う子供たちは国の一番の宝であり、教育は国の根幹を形作る最重要政策です。 昨年、発表されたOECD生徒の学習到達度調査の結果によると、我が国は、読解力、科学的リテラシーの分野において調査開始以来初めてOECD諸国中トップに、数学的リテラシーもOECD諸国中二位になるなど、過去最高の結果となりました。さらに、OECD国際成人力調査でも、読解力と数的思考力について参加した国と地域のうちトップの成績となりました。 これらの結果からも我が国の学校教育は世界に誇るべきものであると思いますが、自ら課題を解決し、未来を切り開く子供たちを育成するため、我が国の学力水準の向上と豊かな人間性の涵養に取り組むことが重要です。 このため、教育再生実行会議では、昨年来、いじめ問題への対応、教育委員会制度の在り方、大学教育の在り方、高等学校教育と大学教育との接続、大学入試の在り方について提言を行い、現在、義務教育の年限や無償教育の期間など学制の在り方について審議を進めています。教育基本法の理念の下、第二期教育振興基本計画に基づき、また、教育再生実行会議のこれまでの提言や議論も踏まえつつ、教育再生のための施策を実行に移し、世界トップレベルの学力と規範意識を備えた人材を育成してまいります。 具体的には、教育基本法にのっとりバランス良く記載され、採択権者が責任を持って選んだ教科書で子供たちが学ぶことができるよう昨年公表した教科書改革実行プランに沿った制度改革を進め、今国会においては所要の法案を提出いたしましたので、速やかな御審議をお願い申し上げます。 また、小学校における英語教育の早期化、高等学校における日本史の扱いなど地理歴史の見直しや新科目公共の設置等、次期学習指導要領に向けた検討に着手します。さらに、全国学力・学習状況調査の活用、高等学校段階における教育の質の確保向上、言語活動や理数教育の充実、ICT活用の促進に取り組みます。 加えて、グローバル化に対応した英語教育改革実施計画に基づく外国語教育の強化や高校生留学の推進、スーパーグローバルハイスクールとしてグローバルリーダーを育成する高等学校の整備、持続可能な開発のための教育に関するユネスコ世界会議の本年の日本開催を通じたESDの推進や、国際バカロレア認定校の大幅増に向けた取組などを進めてまいります。 障害のある子供たちの教育については、一人一人を大切にし力を伸ばしていく観点から、通級による指導の充実、拡大教科書等の普及充実、学校施設のバリアフリー化等の必要な教育条件の整備を推進するための予算を拡充し、きめ細かな指導や支援を行う特別支援教育を推進してまいります。 いじめの問題については、いじめ防止対策推進法や同法に基づく基本方針を基に、いじめの問題に関する総合的な対策の実施を進めます。また、心と体の調和の取れた人間の育成に取り組む観点から、道徳教育用教材の心のノートを全面改訂した「私たちの道徳」の全国の小中学校への配付や、道徳を特別の教科として位置付けることに取り組むとともに、体罰の禁止の徹底を図ります。 学校における食育については、地場産物を生きた教材として活用し、地域の自然や和食などの食文化に関する理解を深めるとともに、食に関する感謝の念を育む取組を進めてまいります。 教育の充実を図るためには、教師の役割が極めて重要です。少人数教育の推進を始めとする教職員等指導体制の充実に努めるとともに、養成、採用、研修の各段階を通じた教師力の向上に取り組みます。加えて、公立学校で多様な教育を提供する観点から、公設民営学校の設置について検討を進めてまいります。 また、昨年六月に成立した子どもの貧困対策の推進に関する法律を踏まえ、本年四月から、低所得世帯の教育費負担の軽減や公私間の教育費格差の是正を図るため、新しい高等学校等就学支援金制度や奨学のための給付金制度を円滑に実施するとともに、幼児教育の振興のため、幼稚園と保育所の負担の平準化の観点から、低所得世帯、多子世帯の保護者負担を軽減し、無償化に段階的に取り組みます。さらに、関係府省と連携して子どもの貧困対策に関する大綱の策定に取り組みます。 さらに、安全、安心な学校環境の構築のため、防災教育の充実や通学路の安全確保、天井材等の非構造部材を含めた学校施設の耐震化や老朽化対策、防災機能の強化を推進してまいります。 子供たちの土曜日の豊かな教育環境の実現に向けては、私を始め文部科学省の職員が率先して地域の教育活動に参加するよう取り組むとともに、地域や企業の協力を得て、土曜日の教育活動が全国各地で展開されるよう取り組んでまいります。さらに、放課後子どもプランの全国展開や家庭教育の支援の充実に取り組みます。 教育委員会制度の改革については、教育行政の責任体制を確立し、教育現場の問題に迅速かつ的確に対応できるよう、今国会において所要の法律改正を行うための準備を進めます。 大学力は国力そのものです。世界トップレベルの大学力の実現や世界を牽引するリーダーの養成を目指して、大学教育の改革状況を踏まえた重点的資源配分や、大学の質の保証のためにシステムの改善等の大学改革を推進し、質、量共に充実を図ってまいります。また、大学のガバナンス改革について、今国会において所要の法律改正を行うための準備を進めます。 大学の教育研究活動を支える上では、財政基盤の確立と基盤的経費のめり張りある配分を行うことが重要です。このため、国立大学法人運営費交付金や施設整備費補助金、私学助成を安定的に確保します。 また、国立大学が社会の期待に応えるための機能強化に向けて今後取り組むべき改革の方針等を示した国立大学改革プランに基づき、国立大学の改革を実行します。 さらに、私学の振興に努めるとともに、運営上重大な問題のある学校法人に適切に対応できるよう、今国会において所要の法案を提出いたしましたので、速やかな御審議をお願い申し上げます。 少子化が進行する我が国において、一人一人が能力を高め、グローバルな視点を持って様々な分野で活躍できるよう、スーパーグローバル大学への重点支援など大学の教育研究環境の徹底した国際化を推進します。また、官民が一体となって留学の機運を醸成するための留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」を展開するとともに、留学経費の負担軽減や、事前事後の研修、インターンシップの実施など、国、産業界、大学等が総掛かりで日本人の海外留学をきめ細かく支援する仕組みを築き上げてまいります。あわせて、優秀な外国人留学生の戦略的な受入れに必要な環境整備を図り、双方向の留学生交流の倍増を目指します。 さらに、子どもの貧困対策の推進に関する法律を踏まえ、意欲と能力のある学生等が経済的理由により学業を断念することがないよう、奨学金事業を始め経済的支援の充実を図るとともに、真に困窮している奨学金返還者に対する救済措置の充実に取り組みます。 高等学校教育と大学教育との接続、大学入学者選抜の在り方については、教育再生実行会議の提言を踏まえ、知識偏重の一点刻みの試験のみによる選抜から、能力、意欲、適性の多面的、総合的な評価への転換へ向けて具体的に検討を進めてまいります。 また、学生生徒が学校生活から社会・職業生活へ円滑に入っていけるよう、各学校段階を通じた体系的なキャリア教育や高校、大学、専修学校等における実践的な職業教育の充実を図ってまいります。さらに、産業界と協働して、大学、専修学校等における社会人、特に女性の学び直しの環境を充実してまいります。 科学技術イノベーションは、安倍内閣が掲げる三本の矢のうちの一つである成長戦略の重要な柱であり、日本の経済再生の原動力です。私は、グローバル社会で我が国が成長を続けるための鍵は、革新的イノベーションの継続的な創出による国際競争力の強化、そして、それを支える人材の育成だと考えます。このため、世界で最もイノベーションに適した国をつくり上げることに注力し、これを国家戦略として強力に推進してまいります。 具体的には、研究者の独創性に基づいて行われる多様な基礎研究の支援、世界に冠たる研究力を有する大学や研究拠点の形成、研究不正の防止など、研究環境の整備を着実に進めるとともに、研究開発法人がその成果を最大化するための新たな制度の創設に取り組んでまいります。また、大学だけでも企業だけでも実現できない革新的イノベーションを実現する産学連携プログラムの推進や、大学発ベンチャーの創出等による研究開発成果の実用化、地域科学技術の振興を図ります。 さらに、先般お認めいただいた平成二十五年度補正予算及び改正独立行政法人科学技術振興機構法に基づき、ハイリスク・ハイインパクトな研究開発を推進する革新的研究開発推進プログラムに総合科学技術会議と連携して取り組みます。 世界最高水準の科学技術の振興を図るため、スーパーコンピューター「京」の約百倍のエクサスケールの計算性能を有するスーパーコンピューターの開発に着手するとともに、最先端研究施設設備の産学官への幅広い利用を着実に進めます。また、医療分野の研究開発も強力に推進してまいります。 国家安全保障や基幹技術の強化を図るため、革新的技術開発を推進してまいります。 人類のフロンティアである宇宙については、新型基幹ロケットの開発に着手するとともに、「はやぶさ2」の開発や宇宙分野における安全保障、防災への貢献、国際宇宙ステーション計画への取組を推進します。海洋については、海洋資源調査研究を戦略的に推進してまいります。また、世界に先駆けた次世代インフラの整備に向けて、地震・防災分野の研究開発や構造材料の研究開発を進めます。さらに、人類共通の課題の解決に向けて、環境・エネルギー分野の研究開発やITER計画を着実に推進してまいります。また、宇宙創成の謎の解明に向けた国際協力によるリニアコライダー計画に関する調査検討を進めます。 加えて、原子力については、日本原子力研究開発機構について、安全を最優先とした国民に信頼される組織への改革を着実に進めるとともに、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた技術開発や人材育成に取り組みます。特に「もんじゅ」については、安全に運転管理する体制を整え、廃棄物の減容化や高速増殖炉の研究成果の取りまとめにつながるよう、改革にしっかりと責任を持って取り組んでまいります。 また、グローバルに活躍できる科学技術イノベーション人材を養成確保するため、初等中等教育段階から高等教育段階に至る人材の育成や若手研究者への支援を強化するとともに、研究と出産、育児等との両立などの女性研究者への支援の強化、若手研究者や研究支援人材の流動化と多様なキャリアパスの整備を図る新たな仕組みの構築に取り組んでまいります。 スイスのローザンヌで開催された国際バレエコンクールでは、二山治雄さんと前田紗江さんという二人の高校生が一位、二位に輝きました。また、ソチ・オリンピックでは、フィギュアスケート男子で十九歳の羽生結弦さんがアジア初の金メダルを、スキージャンプ男子ラージヒルで四十一歳の葛西紀明さんが銀メダルを獲得しました。さらに、現在開催中のソチ・パラリンピックでは、アルペンスキー滑降男子座位とアルペンスキースーパー大回転男子座位の二種目で狩野亮さんが金メダルを獲得しています。 日本人が文化やスポーツ分野で活躍する姿は、私たちに興奮と感動を与えてくれました。このように、文化とスポーツが持つ人々を引き付け感動させる力は、人々の心を豊かにし、困難な問題に連帯して取り組む活力ある社会の構築に不可欠なものです。私は、国家戦略としてこれらを振興してまいります。 文化芸術立国の実現のため、我が国が世界に誇る有形無形の文化財の保存、活用や、実演芸術やメディア芸術等の幅広い芸術の振興を図り、それらのための人材育成を強化するとともに、日本文化の魅力を国内外に積極的に発信します。そして、文化芸術立国中期プランを策定して我が国の文化力を計画的に強化し、二〇二〇年には日本が世界の文化交流のハブとなることを目指します。さらに、我が国の文化と日本語の大切さを再認識し、歴史と文化を尊ぶ心の育成を図ってまいります。 加えて、電子書籍に対応した出版権等の整備のため、今国会において所要の法律改正を行うための準備を進めるなど、新しい時代に対応した著作権施策の展開に努めてまいります。 スポーツの振興に関しては、二〇二〇年を見据え、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会を中心に、東京都やJOCと連携しながら大会成功に向けて取り組むとともに、国立霞ケ丘競技場の全面改築などのインフラ整備や、二〇二〇年に活躍が期待される競技者の育成強化などに取り組んでまいります。また、二〇一九年のラグビーワールドカップの日本開催など、他の国際競技大会の招致、開催への積極的な支援や、学校体育の充実を図るとともに、国民が生涯にわたってスポーツに親しむ機会を充実するため、地域スポーツの推進に取り組みます。さらに、スポーツ立国の実現に向けて総合的、一体的にスポーツを推進する観点から、スポーツ庁の設置について、その枠組みや意義、方向性等の検討を精力的に進めてまいります。 少子高齢化が急速に進展する中にあって、今後とも我が国が引き続き成長、発展を持続するためには、一人一人の能力や可能性を最大限引き出し付加価値や生産性を高めていくことが不可欠です。このため、特に若者や女性に光を当て、教育の再生や科学技術イノベーションの推進のための取組を強力に推し進めることが必要です。 さきの臨時国会でも申し上げたように、招致に成功した二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックをまたとない好機と位置付け、日本の可能性や潜在力を発掘、研磨、発信することにより、新しい日本の創造を実現しなければなりません。二〇二〇年東京大会における成果は、前回の一九六四年東京大会がそうであったように、人々の心の中にレガシーとして永続的に生き続け、人々の心の持ち方を変えて社会を変え、さらには日本全体が更なる発展に向かう原動力となることが期待されています。 このためには、東京だけのイベントとすることなく、日本全国に波及効果を生み出すことが重要な課題です。大会開催による効果が全国にも波及するよう、大会組織委員会等とも連携して、国内の強化拠点や海外選手団のキャンプ地などのスポーツ環境が広く全国で展開されるように取り組みます。大会後も見据えて、障害者スポーツの振興や、アスリートを学校や地域に派遣してオリンピック・パラリンピック教育を進めるなど、スポーツの裾野を広げていきます。大会に際して、選手だけでなく観客等も地方都市を訪れるように、関係省庁等と連携して、日本の魅力や旅行・観光情報の発信などに取り組みます。その際、選手や観客等を市民や学生、子供たちが歓迎することができるよう、持続的に国際交流に取り組む体制を構築します。 あわせて、大会が円滑に運営できるように、政府としても、交通インフラやバリアフリー環境の整備、セキュリティーの確保、オリンピックマーク等の知的財産保護、医療サービスの充実、地震、津波等に対する防災対策、ボランティアの育成確保、環境保全などに万全を期します。 オリンピック・パラリンピック大会は、単なるスポーツの大会にとどまらず、スポーツを通じてメッセージを世界の人々に届け、それにより心の持ち方を変え、社会を変えていく大きな力となるものです。二〇二〇年までの限られた六年半の間に各界の英知を結集し、若者や女性を始めとする国民全体が参加する大きなうねりを生み出すことが我々に課せられた使命であると考えます。文部科学省内においても、我が国が目指すべき姿を描きながら、二〇二〇年、更にはその先の将来を見据えた取組を検討するため、現在、省内の若手や中堅の職員が中心となって夢ビジョンの検討を進めています。今後は、オールジャパンでのビジョンを作成していきたいと考えています。 私は、新しい日本を創造するため、文部科学行政全般にわたる様々な政策を力強く進めていくことはもちろん、オールジャパンで日本の再生を実現することができるよう全力を賭して各般の改革に取り組んでいく決意でありますので、引き続き関係各位の御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
○委員長(丸山和也君) 次に、平成二十六年度文部科学省関係予算について、櫻田文部科学副大臣から説明を聴取いたします。櫻田文部科学副大臣。
○副大臣(櫻田義孝君) 平成二十六年度文部科学省関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 文部科学省関係予算は、一般会計五兆三千六百二十七億円、東日本大震災復興特別会計一千四百五十億円、エネルギー対策特別会計一千百五十二億円となっております。 第一に、我が国の将来を担う次世代の育成を図り、世界トップレベルの学力、規範意識、歴史や文化を尊重する態度を育む教育再生を推進し、社会を生き抜く力を養成するため、全国的な学力調査の実施により、子供たちの課題を把握するとともに、教育再生実行の基盤となる教職員等指導体制の整備や道徳教育の充実を行うこととしております。 また、特別支援教育、キャリア教育、職業教育の充実、いじめ対策や食育、土曜日の教育活動の推進を図るとともに、情報通信技術を活用した学びの推進及び専修学校、大学等における社会人や女性の学び直しの機会の充実を行うこととしております。 第二に、未来への飛躍を実現する人材を養成するため、徹底した国際化を推進するスーパーグローバル大学やスーパーグローバルハイスクールの創設、小中高等学校を通じた英語教育の強化、持続可能な開発のための教育の普及促進を図るとともに、官民が協力して日本人学生の海外留学を支援する新たな制度を創設することとしております。 また、各国立大学の強み、特色を生かした機能強化への取組を支援することで国立大学改革を促進するとともに、建学の精神に基づき多様な人材を育成する私学の振興を図るため、基盤的経費の充実とめり張りのある配分、耐震改築事業への国庫補助制度の創設等を進めることとしております。 第三に、安心して教育を受けることができる学びのセーフティーネットを構築するため、幼児教育に係る保護者負担の軽減を図ります。また、高等学校等就学支援金制度に所得制限を導入し、それによる財源で低所得世帯の教育費負担を軽減するため、私立高校の低所得世帯等の生徒への就学支援金の加算の拡充や、奨学のための給付金制度の創設を行います。さらに、大学等奨学金事業及び大学の授業料減免等の充実を図ることとしております。 また、公立学校施設の耐震化、老朽化対策等を推進するとともに、国立大学等の耐震化、最先端研究施設の整備、老朽施設や附属病院の再生等に取り組むほか、防災教育や通学路の安全対策の推進を行うこととしております。 第四に、きずなづくりと活力あるコミュニティーの形成のため、学校支援地域本部、放課後子ども教室、コミュニティ・スクールなどにより、地域の活性化や社会全体で子供を育む環境づくりを推進することとしております。 第五に、スポーツ立国の実現を目指し、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けて、スポーツの価値を高める国際貢献のためのスポーツ・フォー・トゥモローの実現や国際競技力の向上、スポーツ環境の整備などを推進することとしております。 第六に、世界に誇るべき文化芸術立国の実現を目指し、豊かな文化芸術の創造と人材育成、文化財の保存、活用及び継承、我が国の多彩な文化芸術の発信や国際文化交流の推進、国立文化施設の機能強化などを推進することとしております。 第七に、科学技術イノベーション・システムを構築するため、産学連携による国際科学イノベーション拠点を構築するとともに、基礎研究力強化を図るために独創的で多様な学術研究などを継続的に推進します。また、科学技術を担う人材を育成するため、若手研究者や研究支援人材の流動化などを図る新たな仕組みを構築します。さらに、ポスト「京」の開発に新たに着手するなど、国際水準の研究環境及び基盤の充実強化、科学技術の国際活動の戦略的推進を図ることとしております。 第八に、ライフサイエンスによるイノベーション創出のため、健康・医療戦略推進本部の下、関係府省と連携し、革新的な医療技術の実用化を加速するとともに、クリーンで経済的なエネルギーシステムの実現を目指し、ITER計画などを推進します。また、地震、津波による被害軽減のための調査観測などの実施により、次世代インフラの整備を図ることとしております。 第九に、人類のフロンティアの開拓及び国家安全保障、基幹技術の強化を図るため、新型基幹ロケットの開発着手、海洋資源の調査研究、高速増殖炉「もんじゅ」の安全対策、維持管理に必要な取組などを推進するとともに、東日本大震災からの早期の復興再生を図るため、廃止措置、除染等に資する研究開発などの取組を実施することとしております。 以上、平成二十六年度文部科学省関係予算の概要につきまして御説明を申し上げました。 なお、これらの具体の内容につきましては、お手元に資料をお配りいたしておりますので、説明を省略させていただきます。 以上であります。
○委員長(丸山和也君) 以上で所信及び予算説明の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ─────────────
○委員長(丸山和也君) 次に、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。大島九州男君。
○大島九州男君 去る二月二十七日及び二十八日の二日間、地方における教育行政に関する実情を調査し、もって今国会提出予定の地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案の審査に資するため、秋田県に委員派遣を行いましたので、その概要を御報告申し上げます。 派遣委員は、丸山委員長、石井理事、二之湯理事、堀内委員、水落委員、石橋委員、斎藤委員、那谷屋委員、新妻委員、矢倉委員、田村委員、藤巻委員、そして私、大島の十三名でございます。 一日目は、まず秋田市立泉小学校を訪問いたしました。秋田県は、全国学力・学習状況調査において毎年優秀な成績を収めるなど、学力水準の高い県として全国の教員や自治体関係者から注目されております。 泉小学校は、秋田市のほぼ中心に位置し、児童数五百二十三名、学級数は十九学級と市内では大規模校に位置付けられております。学区は、新しい住宅街の中にありながらも、学校と地域の結び付きが非常に強い土地柄でもあります。 泉小学校では、概況説明を聴取した後、一年生、三年生、六年生の算数の授業を参観いたしました。それぞれの学級では、先生と子供たちが一体となった授業が行われており、子供たちの学ぶ姿勢が生き生きとしていたのが印象的で、改めて秋田県の学校教育の質の高さを再認識いたしました。 ここでは、学校と市教育委員会との関係、あらかじめ学習目標を示した上での授業を行うことの効果、チームティーチングのクラス分けの方法などについて学校関係者の方々と意見交換を行いました。また、一般的には知徳体と説明される教育目標が泉小学校では徳体知となっていることの理由について、徳あっての体であり、徳あっての知であるという考えに立ち、このような目標を設定したとお話がありました。 次に、秋田県立秋田高等学校を訪問いたしました。秋田高校は、明治六年の洋学校設立以来、百四十年の歴史を有し、県内有数の進学実績を誇る一方で、ほぼ全ての生徒が部活動に加入し、その加入率は約九五%に達するなど、文武両道と自主自律の精神に基づいた教育が行われております。 秋田高校では、概況説明を聴取した後、学業と部活動の両立に向けた取組、大手予備校との連携や受験関連情報の取得方法、地元に残る卒業生の割合と地元での人材活用のための仕組みの構築、文武両道という秋田高校の精神を持って世界で活躍する人材を育てる意義などについて学校関係者の方々と熱心な意見交換を行いました。 その後、野球部、バスケットボール部、バドミントン部、剣道部の活動を拝見いたしました。特に、野球部が、冬は積雪のため屋外での活動が制限される中、雪の積もったグラウンドでブーツを履いて練習をしていた姿が印象に残りました。 続いて、秋田県庁に移動し、秋田県及び秋田県教育委員会等から秋田県の教育に関する取組等について説明を聴取いたしました。 秋田県の平成二十五年度の児童生徒数は、少子化の影響により昭和五十五年度の半数以下であり、学校数も三分の二まで減少しております。こうした中で、県では、「早寝早起き朝ごはん」運動の実践、三十人程度学級の展開、習熟度別の少人数学習など各種取組を実施し、自分の考えを積極的に発言することができる子供、問いを発する子供の育成に取り組んでおります。こうした取組が、平成十九年度から始まった全国学力・学習状況調査における好成績などに見られるように実を結びつつあります。 一方で、教員の高齢化が進んでおり、学習指導のノウハウを若い教員にどのように伝えていくかが課題となっているほか、県内は深刻な医師不足の状況にあり、医師を志す学生に対する奨学金制度の整備などを通じて医師確保に努めているとの説明がありました。 県の教育委員会は六名の委員で構成され、委員への情報提供を県として積極的に行うとともに、委員は学校などの教育機関を訪問し、地域の多様な声を委員会に届けております。教育委員会は、定例会議のほか、定例会議に先立ち議題を事前協議する教育委員協議会、移動教育委員会の開催、教員採用選考試験への立会いなど、年間の活動日数は九十日を超えており、教育委員会としての機能は十分に果たしているとのお話でした。 ここでは、現行の教育委員会制度における問題点、首長と教育委員会との連携、首長と教育委員会で意見が異なった場合の対応、県教育委員協議会の状況、県の少人数学級の取組と学力向上との関係など、多岐にわたり活発な意見交換を行いました。 二日目は、公立大学法人国際教養大学を訪問いたしました。 今日、我が国では、急速な国際化、多様化の進展により、大学の位置付けや大学教育の在り方について時代に応じた変革が強く求められております。国際教養大学は、平成十六年四月に開学し、以来、授業は全て英語で実施しているほか、学生に在学中の海外留学や入学後一年間、留学生との寮生活を義務付けるなど先駆的な取組を実践しており、そこで学び育った学生の就職率はほぼ一〇〇%、就職後も企業等から高い評価を受けているとのことであります。また、全ての教員に任期制を導入し、評価制度に基づく教員採用を行うなど、教育力を最優先に掲げる挑戦的な取組も進んでおります。 大学では、まず、概況説明を聴取した後、自主的な言語学習のための言語異文化学習センター、二十四時間三百六十五日開館している図書館、進路支援を行うキャリア開発センター、学生が寝食を共にする寮などの施設を御案内いただきました。続いて、大学関係者と、国際教養という理念の下で学ぶことの意義、入学者選抜の難関化による学校経営者としての苦悩、効果的な留学時期などについて、一方、学生の皆さんとは、志望動機、勉強時間の確保などについて、それぞれ意見交換を行いました。 以上で報告を終わりますが、今回の調査に当たり、関係の皆様方に大変お世話になりましたことに関し、この場をお借りし厚くお礼を申し上げて、報告を終了させていただきます。 以上です。
○委員長(丸山和也君) 以上をもちまして派遣委員の報告は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十分散会