文教科学委員会 第1号
- 発言数
- 81 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2014/02/07
会議録
○委員長(丸山和也君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、橋本聖子君及び柴田巧君が委員を辞任され、その補欠として長峯誠君及び小野次郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(丸山和也君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(丸山和也君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に二之湯武史君及び松沢成文君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(丸山和也君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(丸山和也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(丸山和也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人科学技術振興機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官倉持隆雄君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(丸山和也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(丸山和也君) 独立行政法人科学技術振興機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。下村文部科学大臣。
○国務大臣(下村博文君) この度、政府から提出いたしました独立行政法人科学技術振興機構法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 平成二十五年十二月五日に閣議決定した好循環実現のための経済対策では、その具体的施策として、科学技術イノベーション、技術開発の推進の観点から、ハイリスク・ハイインパクトな革新的研究開発を強力に推進することとしております。 この法律案は、将来における我が国の経済社会の発展の基盤となる革新的な新技術の創出を集中的に推進するため、平成二十五年度の一般会計補正予算(第1号)により交付される補助金により、独立行政法人科学技術振興機構に、革新的な新技術の創出に資することとなる科学技術に関する基礎研究等の業務等に要する費用に充てるための基金を設ける等の措置を講ずるものであります。 次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。 第一に、独立行政法人科学技術振興機構は、平成三十一年三月三十一日までの間に限り、革新的な新技術の創出に資することとなる科学技術に関する基礎研究等の業務等に要する費用に充てるための基金を設けるものとし、併せて、これらの基金の運用方法の制限や、基金を廃止する際の残余額の処理について規定するものであります。 第二に、文部科学大臣は、基金を財源として実施する業務に係る部分について、独立行政法人科学技術振興機構の業務方法書や中期計画の認可等をしようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するとともに、総合科学技術会議の意見を聴かなければならないものとするものであります。 第三に、基金を財源として実施する業務について、特別の勘定を設けて経理しなければならないとするものであります。 第四に、独立行政法人科学技術振興機構は、毎事業年度、基金を財源として実施する業務に関する報告書を作成して文部科学大臣に提出するとともに、文部科学大臣は当該報告書を国会に報告しなければならないものとするものであります。 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
○委員長(丸山和也君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石井浩郎君 自由民主党の石井浩郎でございます。 本日は、独立行政法人科学技術振興機構法の一部を改正する法律案につきまして何点か質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 安倍内閣が発足いたしまして一年と一か月以上が経過いたしましたが、今まで積み残されてきました政策課題に果敢に取り組んでおられることに敬意を表しております。また、下村大臣におかれましても、強い意思を持って教育行政に臨んでおられると、また、引き続きリーダーシップを持って頑張っていただきたいと思っております。 それでは、早速質問に入りたいと思います。 将来における我が国の経済社会が持続的に発展していくためには、科学技術イノベーションの創出につながる取組が重要であります。こうした取組は短期間で需要が発現されるもののみならず、継続的に実施していくことが必要であると考えております。 昨年の十二月に閣議決定されました好循環実現のための経済対策におきましても、我が国の科学技術イノベーションの創出を促進するため、経済の成長力の底上げや持続的な経済成長の実現に資するイノベーションの誘発効果が高い施策に取り組むこととされており、この度の法律案はこうした措置を講じるためのものであると認識をいたしております。 そこで、まずは今回の法改正の趣旨を大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(下村博文君) まずは、激励いただきまして、誠にありがとうございます。 本法案の趣旨でございますが、平成二十五年度補正予算に計上している革新的研究開発推進プログラム、ImPACT、これを今後五年間で集中的に実施するため、独立行政法人科学技術振興機構、JST、ここに基金を設ける等の措置を講ずるものでございます。この研究費を基金化することによりまして、今後五年間にわたって弾力的な予算執行が可能となることによりまして研究の進捗状況に応じた使用が可能な制度となるわけでございます。 本プログラムについては、産業や社会の在り方に大きな変革をもたらすイノベーション創出のために重要な施策であるというふうに認識しておりまして、総合科学技術会議と連携してしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○石井浩郎君 ありがとうございます。 今大臣から御答弁ありましたImPACTにつきましては、自民党の部会でありますとか文科省の説明などを通じて、今回の改正をすることによって独立行政法人科学技術振興機構、いわゆるJSTに基金を創設して、今大臣がおっしゃられたとおり、今後五年間にわたり研究開発を推進するために必要な整備であると私なりに理解いたしております。 そこで、このImPACTでは、これからどのように研究開発を実施することになるのかをお伺いいたします。
○政府参考人(川上伸昭君) 御説明申し上げます。 先生が今おっしゃられたImPACTという制度でございますが、研究開発によりまして実現すれば産業や社会の在り方に大きな変革をもたらすような革新的なイノベーションの創出を目指して、ハイリスクであるけれども、実現すればハイインパクトである研究開発を推進しようというプログラムでございます。 少しこのプログラムの特徴につきまして御説明をさせていただきたいところでございますが、このプログラムの特徴は、まず長期的な観点から革新的なテーマを設定をし、そしてプログラムマネージャーという全体を取りまとめる人間を選ぶわけでございますが、このプログラムマネージャーに大きな権限を与え、その下で挑戦的な研究開発を推進するというところにございます。 なお、今申し上げました具体的なテーマやプログラムマネージャーの選定方法等につきましては、現在、総合科学技術会議におきまして検討をしているところでございます。
○石井浩郎君 ありがとうございます。 限られた予算と期限でPMに大胆な権限を付与して挑戦的な研究開発を推進していくためには、研究テーマの設定が重要になると思っております。資源の乏しい我が国の経済社会の持続的な発展のためには、エネルギーの安定供給の確保が不可欠であります。そのため、これまでにない新エネルギーの研究開発というものは非常に重要な位置付け、テーマになると考えております。 そこで、産業や社会に変革をもたらすハイリスク・ハイインパクトな研究開発とは具体的にどのような研究テーマが想定されるのか、またその中で新エネルギーの研究開発は含まれるのかをお伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(倉持隆雄君) ImPACTにつきましては、まさにただいま御説明がありました趣旨でございまして、総合科学技術会議の下で制度設計が進められてきたものでございます。 プログラムマネージャーに注目いたしまして、従来の技術の延長では達成できないような飛躍的なイノベーションを引き起こしていこうと、こういうものでございますが、総合科学技術会議といたしましては、PMの方から、プログラムマネージャーの方から幅広く提案を求めるという、そういう観点から、五つ程度の大くくりしたテーマを設定することといたしております。近く開催予定の総合科学技術会議において審議、決定される予定でございます。 そういう状況で、こうした大くくりのテーマの下で具体的にプログラムマネージャーという方を公募して、具体的な研究開発のプログラム構想の提案を求めるということになります。したがいまして、現段階で具体的な対象が決まっているという状況にはございません。 今委員御指摘のエネルギーの問題、これにつきましては、大変これまでの総合科学技術会議のいろんな議論におきましても重要であるという認識が持たれております。我が国のエネルギー問題の解決につながるような、まさに従来の技術の延長にない、実現すれば大きなインパクトをもたらし得るような新しい提案がなされてくれば十分に検討の対象になり得るというふうに認識しているところでございます。
○石井浩郎君 ありがとうございます。 テーマについては、現在、総合科学技術会議、CSTPにおいて検討中ということでありますが、研究テーマの設定が非常に重要だということを強く認識していただきたいと思います。 今回のImPACTとは趣旨が違うかもしれませんが、例えば原発に代わる新エネルギーの研究開発が民間で進んでいるとすれば国策として取り組むものも今後出てくる可能性があるわけですので、今後の検討課題として認識をしていただければと思っております。 それでは次に、PMの選定プロセスと想定される人材について伺います。 PMに大胆な権限を付与し、研究開発を推進するわけですが、革新的な研究成果を上げるためには適切な人材を配置し、企画、遂行、管理等のマネジメントを行うことが不可欠であると思っております。 そこで、研究開発をマネジメントするプログラムマネージャー、いわゆるPMはどのように選定するのか、またどのような人材が想定され、どのくらいの人数になるのかをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(倉持隆雄君) プログラムマネージャーの選定に当たりましては、まさにプログラムマネージャーの資質とプログラムマネージャーが構想する研究開発プログラムの内容、こういったものを外部有識者の知見も活用しながら厳正に審査をいたしまして、総合科学技術会議で決定することといたしております。 このプログラムマネージャーに求められる資質についてでございますけれども、研究開発であるとか事業化等のマネジメントの経験をお持ちであるとか、専門的な知見や理解力あるいはリーダーシップあるいは対外的に説明する能力等の視点から評価をされることになると考えております。 また、提案されるプログラム構想の内容につきましては、ImPACTのまさに趣旨に適しているものであるかどうか、産業や社会の在り方に変革をもたらすかどうか、ハイリスク・ハイインパクトな挑戦が必要とされる内容なのか、我が国のトップレベルの研究開発力が結集されるかといった観点から評価されるというふうになると思っております。 これらの視点につきましては、今後、総合科学技術会議で決定するImPACTの運用の基本方針であるとか公募要領で明示することを考えております。 選定するプログラムマネージャーの人数につきましてはおよそ十名程度を想定しておりますけれども、人数であるとか金額ありきということではなくて、プログラムの内容次第で決めていきたいというふうに考えているところでございます。
○石井浩郎君 この度の研究開発プログラムを成功させるためには、卓越した知識と決断力が不可欠であると思っております。PMは、今回の研究開発の成功の鍵を握っていると思っております。人材の選定と配置につきましては、慎重でありながら大胆に行っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ところで、近年、我が国は多くのノーベル賞受賞者を輩出し、先日も、第三の万能細胞、いわゆるSTAP細胞を発見した理研チームの小保方晴子ユニットリーダーが大きく報道されたところであります。日本の研究者の活躍が目覚ましいわけでありますが、しかしその一方で、研究成果の捏造でありますとか研究費の不正利用の事例も後を絶たない状態であります。研究現場における大きな課題ではないかと思っております。 そこで、今回の研究開発プログラムでは、PMに大胆な権限を与えて多数の研究者を集め大規模なプロジェクトに取り組むために、細部まで目が届かず、研究不正の可能性もないとは言えません。JSTでは研究不正に対してどのような対策を講じていくのか、伺います。
○政府参考人(川上伸昭君) 研究不正対策について御説明を申し上げます。 先ほど石井先生がおっしゃいますように、研究不正というのは、研究行為の不正とそれから研究費の不正使用という二つのものがございます。不正行為というのは、研究成果を捏造したり改ざんをしたり人の成果を盗用するというようなことでございますし、研究費の不正使用というのは、本来決められているもの以外に、特に私的に流用というようなことは非常に重大なことでございますけれども、そういうような不正に使用をするということでございます。これはいずれも、科学技術に対します国民の皆様方の信頼を大きく揺るがし、また科学の発展を妨げるものであるということで、非常に注意しなければいけないことであるというふうに考えてございます。 文部科学省としまして、したがいまして、こういうような不正行為につきましては、その防止をいかにしていくかということについて強化の取組をしているところでございます。 先ほど科学技術振興機構においてどういうふうにしているかということで御質問があったわけでございますが、これまで、JSTにおきましては、研究不正に対する措置などについて講習会を通じて関係する研究者の人たちに周知徹底を図るとともに、私ども文部科学省が設けておりますガイドラインを踏まえまして、研究不正に係る対応を一元的に行うための研究倫理・監査室という組織を機構内に設置をし、それから複数年度契約の導入、研究費目の統一化など研究費の使い勝手を良くする取組を行うことにより、不正の誘因、動機をなくすというようなことをしている一方で、各研究機関に対しまして研究不正対策に関する取組について実地調査を行い、また不正の疑いがあるというときには研究機関に調査を求め、そしてその結果として研究不正があったという場合には、研究費の返還を求めるとともに、機構の全ての事業への応募資格の一定期間停止措置といったような厳しい処分をするということを導入しているところでございます。 また、さらに、最近のことでございますが、科学技術振興機構におきましては、こういったガイドラインに加えて自主的な取組として、ちょうど平成二十五年度からでございますが、機構の研究開発事業に参画する全ての研究者に対しまして事前に研究倫理教材の履修を我が国で初めて義務付けるというように、特段の強化を図っているところでございます。 ImPACT、確かに大きな資金でございますし、プログラムマネージャーに大きな権限が与えられるわけでございます。そういうことになりますと、不正という可能性というのは十分注意しなければいけないわけでございまして、こういったJSTにおける取組の実績、知見を十分活用して、しっかりとした不正防止対策を図っていくということにしているところでございます。
○石井浩郎君 いかなる場合でも不正は許されるものではありませんし、多額の税金が投入されるわけですので、しっかりとした体制を組んでいただきたいと思います。 本日の質疑の中で、このImPACTは、我が国の経済社会の発展を支える科学技術イノベーションの創出を促進するため、非常に重要な研究開発プログラムであることが分かりました。そこで、JSTを所管する下村文部科学大臣に決意を最後に伺いたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 本法律案は、ImPACTを集中的に実施するため、JSTに基金を設ける等の措置を講ずるものでございます。 このJSTは、機動的に研究開発チームを時限付きで編成した上で、トップダウン的に大学、研究機関等の研究のマネジメントを行い、優れた技術シーズを企業化開発まで持っていく豊かな経験と実績を有している組織でございます。 文科省としては、このプログラム実施に当たり、JSTの持つ知見を最大限に活用しながら、基金に係る業務を適切に行い、産業や社会の在り方に大きな変革をもたらすイノベーションの創出につながる成果が得られるよう、総合科学技術会議と連携して取り組んでまいります。
○石井浩郎君 ありがとうございます。 我々も、このImPACTが成功できるように後押ししてまいりたいと思いますので、着実な人選と研究テーマにしていただくようお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○大島九州男君 それでは、質問をさせていただきます。民主党の大島九州男でございますが。 下村大臣におかれましては、本当は本日はオリンピックの開会に向けてオリンピック担当大臣として出席をいただきたい気持ちは本当に私は個人的にあったわけでありますけれども、やはりこの国会の審議を優先をしていただいた、まさしくこういう文教科学委員会の今日の開催の縁が、大臣が国会を本当に大切に思っていただいて今日ここにいらっしゃることに心から敬意と感謝を申し上げまして、質問に入らせていただきたいというふうに思っております。その意味でも、実のある質疑をさせていただこうという決意でいきますので、よろしくお願いを申し上げます。 まず、今まで、基金ということで、私どもも、先端技術開発支援プログラム、FIRST、それからまた、科研費の事業と革新的研究開発プログラム、ImPACTというふうにいろいろこう並べられますと、どれがどれでどれが何なのかというのがなかなか分からないと。いろんな基金の財布をたくさん持って自由に使えるということはいいことだけれども、先ほどから議論があるように、それが何か不正につながるような、財布をたくさん用意しているだけじゃないかというような、そういう指摘があるのも事実でありますが、それはやはり、我々がその違いが余り明確に分かっていないから、それは違うんじゃない、同じじゃないという話になっているというふうに私は認識しておりますので、是非ここのFIRSTや科研費の事業、今回のImPACTというのが、どういうふうな研究目的でどういうふうになっているのかという、そういうちょっと基本的なところをまず最初に教えていただきたいと思います。
○政府参考人(川上伸昭君) 分かりづらくて申し訳ございません。 先生がお取り上げになりました三つの事業、プログラムでございますが、これが研究開発費を基金化して実施をしてきている、若しくはこれから実施をするものであるわけでございます。 まず、先生が最初におっしゃいました最先端研究開発支援プログラム、これはFIRSTというものでございますけれども、平成二十一年度の補正予算で講じられたプログラムでございまして、これは新たな知を創造する基礎研究から実用化を見据えた研究開発まで様々な分野や段階を対象といたしまして、まず三十人の中心研究者、優れた研究者を選定をし、そして、およそ五年間で世界のトップを目指す先端的な研究開発を集中的に実施するということを支援する非常に大型の研究プログラムでございます。 他方、科研費事業でございますが、この科研費のうちの一部が基金化されているわけでございます。この科研費事業、全般的には、人文・社会科学から自然科学まで全ての分野にわたりまして、基礎から応用までのあらゆる学術研究を幅広く支援するという我が国で唯一の資金でございます。 そして、今回補正予算で講じましたImPACTでございます。このImPACTは、さきの二つにつきましては研究者の自由な発想を基に研究を発展させていく、いわゆる私どもボトムアップ的というふうに言いますが、そういう研究開発を推進する制度であるのに対しまして、実現すれば産業や社会の在り方に大きな変革をもたらす革新的な科学技術イノベーションの創出というふうに先ほどから御説明を申し上げておりますけれども、目標を明確に描いてトップダウン的に進めていくというプログラムでございます。 このように、三つの制度について御説明をいたしましたけれども、目的や研究の段階、そういったものが違うものということで、こういうものを全て合わせまして多様な研究開発を行うことによって日本の科学技術イノベーションを進めていくというふうに考えているものでございます。
○大島九州男君 じゃ、今の答弁を整理しますと、FIRSTや科研費の事業というのは地道に積み上げていくと、このImPACTというのはハイリスク・ハイインパクトといいますから、ハイリターンというような、何かばくち打つような、大穴狙いみたいな、そういうイメージでちょっと受け取らせていただいたんですが。 今まで地道に積み上げてくるボトムアップ型のFIRSTや科研費の事業では、例えば我々国民が、こういうふうな成果があったんですよというような事例を示していただくと、ああ、そういうことなのかと。じゃ、ImPACTという、本当に名前がインパクトがあるだけで中身がどうなのかというのは我々が分からないこのImPACTについてはどういうようなあれが今後期待できるのかというのも含めて、もし一緒に御答弁をいただければ、今までの成果、所管が内閣府と文科省ということでありますので、今までのFIRSTと科研費の成果、そして、なおかつImPACTについてはどういうような内容を期待しているのかというようなことも併せて、よろしくどうぞ。
○副大臣(後藤田正純君) ありがとうございます。 委員おっしゃるように、科学技術関係の予算といいますか、そういった発射台というのはもう様々なものが出ていますね、これはもう委員も御承知のとおりで。先ほども答弁あったように、簡単に言えば、左側に基礎研究、学術研究があって、右側には実用化研究開発と、この中でいろんな発射台があって、各国もそれで何が正解なのか悩みながら本当にしのぎを削っているということでございまして。 今のお話の中で、例えば、じゃ基礎研究、学術の方でのFIRSTは、まさに委員も御案内だと思いますけれども、最近では、もちろん山中教授のiPSの成果もそうでございますし、私も先般、東京女子医大にお邪魔をいたしましたけれども、岡野先生のいわゆる再生医療、いわゆる細胞シートですね、こういった問題も、これは医学部だけじゃなくて早稲田大学の工学部が入って、そこで協力して化学反応を起こし、民間企業も入ってやるという、こういう事業でございます。また、細野先生におかれましても、この前、去年でございますか、総合科学技術会議、総理も同席の下でプレゼンテーションもありましたけれども、新超電導というんですかね、この成果もございました。 最近では、科研費でいうと、小保方さんが話題になっておりますが、彼女が院生時代にはやっぱり科研費というものを使いながら研究もしていただいたということでございます。 もっと言いますと、LEDですね。これも今世紀中には無理であろうと言われていたわけでございますが、これは御承知のとおり、名古屋大学の赤崎先生という方が、当時、科学技術振興事業団からの予算をもらって研究を重ねて、そこで、私の地元でございますが、日亜化学さんがこれを実用化、量産化に成功して、今や四千億、五千億、これから何兆円という、こういう産業になっていくと。 そういうやっぱりいろんな経験をしていきながら、我々は、例えばLEDの今の話も実は、研究者の方々と産業界の間に実は触媒的な機能をされていた方が、これ豊田合成のプロジェクトチームなんでございますが、表には見えていないんですけれども、そこでいわゆるプログラムマネージャー的な人物が存在をしていたというような、そういういろんな経験をしていきながら、じゃ、こういう形でやっていこうと。 もう一つは、我々、DARPAの、巷間言われておりますようなアメリカの防衛研究所の例を、これはもう組織論を学ぶということでございまして、プログラムマネージャーに裁量を与えて、そこでまさに自由に研究をしていただくということでございまして、しかし、そのテーマ設定は、総合科学技術会議が、これから日本の将来、世界の未来に向けて本当に社会的、経済的にインパクトのある非連続的なものを生み出さなければ持続可能な経済成長は見込めないという、今回の補正予算の我々の大きな方針の一つでございますけれども、その中で、私どもは今回、ImPACTという新しい考え方の下にテーマ設定をし、PMに権限を与えて、その方々が触媒機能をしっかり発揮をしていただいて社会的なインパクトを与える事業をやっていただきたいと。 じきにですけれども、総合科学技術会議で近々、約五つぐらいのテーマで、大体こういうイメージで、社会的にインパクトを与えるという出口を示しながら、その前の段階で、事業化の少し手前ぐらいでございますが、そこで研究をしていただきたい、こういう方針でやっていけば我が国がこれから世界に冠たるまた技術立国というふうになるだろうと、こういう考え方でございます。
○政府参考人(小松親次郎君) 大島先生から科学研究費補助金につきましても成果についてお尋ねがございましたので、ただいまの御説明に若干の補足をさせていただきます。 科学研究費の助成事業につきましては、先ほど科学技術・学術政策局長からも説明がございましたように、全ての分野にわたる、人文・社会科学とか、そういったものにわたりまして、研究者の自由な発想に基づく独創的、先駆的な研究、いわゆる学術研究を支えるというのが趣旨でございます。 そういう意味では、例えば、ちょっと手元の数字が平成二十二年でございますけれども、研究論文の数にいたしますと十三万件、あるいは図書にいたしますと二万件、いわゆる産業財産権の出願ですと二千件というふうに、ちょっと数字の方で補足させていただきますが、そういった幅広い裾野を支えているというのが科学研究費助成事業の主な分野ということになります。 そして、多くの場合、研究分野では、先ほど御説明がございましたように、たくさんの成果が上がる基といたしまして、科学研究費による地道な研究支援というものが前提となっております。御紹介のありました山中先生や岡野先生や、といった方々の御研究の基も、二〇〇〇年代前半あるいは一九九〇年代にまず科研費などで相当お積み上げをしてからFIRSTのようなところへ行くと。こういうものがうまくつながりますと非常に成果が上がるという関係になっているかと考えます。 なお、科研費について、より使いやすく効果的なものとなりますように、いろんな種目の見直しとか申請システムの改善とか、あと、先ほどお話ありました適正使用につきまして制度改善を図っておりまして、FIRSTは平成二十一年度に経費面でいいますと基金によって発足したわけでございますけれども、科学研究費補助金もそういった流れの中で平成二十三年度には基金化を導入いたしておりまして、この効果はその後のフォローアップでは非常に高い評価をいただいております。 今後とも、科学研究費補助金の上げてきた成果や制度改善の効果を十分踏まえまして、科学研究費を活用した学術研究の成果の拡大に積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○大島九州男君 今大変分かりやすく御説明をいただいて、どうしても我々一般国民はテレビで取り上げられるものについては理解をしますけれども、そうではなくて、やっぱり地道にそういう研究が積み重ねられてきてそういうところへつながっているということの、改めて見えない根っこの部分というものにこういう科研費だとかそういったものが非常に有効に使われているんだなということは大変イメージとしてよく分かりましたし、後藤田先生から今御説明をいただいた中で、やっぱりそういう研究の中にも、一つ一つじゃなくて、それをマネジメントする人がいて、そこから大きな結果が出ている、まさに今回のImPACTにあるそのPMというプログラムマネージャーというところに光を当てられているということで、ああ、進化してきたプログラムなんだなというのは改めて分かりました。 これ、ちょっと一つ、いろいろなやり取りの中で、このImPACTというのはどういう事業が対象になるんですかと、こういろいろ質問をしたときに、いや、私たちの頭で分かるようなあれではインパクトがありませんからと、なるほどと、そうだなと、我々凡人が考えてぱっとこういうのですよなんというのではこのImPACTの事業の対象にならないんだなというのをすごく分からせていただいたことがあったんですが。 結局、このプログラムマネージャーに期待もするし、大きな責任と権限を与えているわけでありますが、先ほどの説明の中では、このプログラムマネージャーを選ぶのが、先ほど資料をちょっと出させていただいておりますけれども、資料を御覧になっていただければいいんですが、実施体制の中に総合科学技術会議があって、ImPACT推進会議があって、ImPACT有識者会議というふうにあって、ここにPM、そしてプロジェクトの研究者というふうに、こういった絵があります。 私が理解しているところでは、この総合科学技術会議のメンバーというのは安倍総理を先頭にと、まあ安倍総理がどこまでいろんな、先ほどのインパクトがある事業を選べる能力があるかどうかというのは私は非常に疑問なんですが、ここでいうと、どなたが、やはりそういう、ああ、これは将来伸びていく事業なんだなと、これは取り上げるにふさわしい、採択をすべきだというふうに決めていくのはどこでしょうか、御答弁お願いします。
○政府参考人(倉持隆雄君) 御説明申し上げます。 まさに、ImPACTにおきましては、プログラムマネージャーが研究開発プログラム全体のマネジメントを行って、研究開発成果を革新的なイノベーション創出に結び付けると、言わばプロデューサーの役割を担うということで非常に大事でございます。 今、資料をお示しいただきました。基本的には、公募によりましてプログラムマネージャーになろうという方を募集いたします。その募集に応募された方につきまして、この実施体制の図でいきますと、ImPACT有識者会議というのが総合科学技術会議の二つ下にございます。ここの有識者会議は、総合科学技術会議の有識者議員と外部有識者から成る組織体を想定してございまして、ここで基本的にまずその応募してこられた方々の資質あるいはプログラムの提案について評価をさせていただきます。 そして、候補を絞りまして、その一つ上のImPACT推進会議というのが書いてございますけれども、ここが、科学技術政策担当大臣あるいは副大臣、政務官、そして総合科学技術会議の有識者議員から成る会議でございますけれども、そこで更に検討していただいて、最終的に安倍総理を議長とする総合科学技術会議の本会議に報告をいたしまして最終的に決定いただくと、そういう手順を考えているところでございます。 このプログラムマネージャーでございますけれども、具体的には、その方の持っておられるビジョンを提示して、どうやったら技術的にチャレンジなところに技術課題を克服して成功へ導けるかと、そういう仮説を組み立てていただきまして、まさに目利き力を発揮して、優秀な人材であるとか必要な技術を集めて異分野の融合を図ってチームを編成する、そして目的の達成に向けて臨機応変にプログラムをマネージすると、こういった役割を果たすことが期待されているわけでございますけれども、その審査過程というのは今申し上げましたような手順で進めさせていただきたいと考えているところでございます。
○大島九州男君 今の御答弁を聞かせていただくと、このImPACTの有識者会議が入口でございますので、この入口ではねられると上に上がっていかないと。逆に、ここで採択されると上に上がっていくということで、総合科学技術会議に上がって最終的に決定されるということでしょうから、やはりこの有識者会議の人がどれだけいろんなものに精通をしていて、一つ一つ積み上げていくそのFIRSTや科研費というふうに非常に堅実なものと違って、これは大穴だぞという、そういう目利きができるかどうかということに懸かっているんだなということを改めて教えていただいたような気がしますが。 是非、この有識者会議のメンバーの皆さんには、多種多様ないろんな能力があって、いろんな、逆に言うと、その選ぶ人がやはり一般的な感覚というよりはもう斬新的なイメージで、大体そういう人というのは余りこういう会議に選ばれないという、大体、語弊がないように言いますと、真面目で非常に誰が見ても当たり障りのないような人材が有識者会議に選ばれるような傾向があるのではないかと思いますけれども、あえて言うなら、そういうインパクトを与えるようなものを選ぶその有識者の個々の皆さんにはそういう個性のある人をお選びになった方がより何かインパクトのある政策を選んでいただけるんじゃないかなという気がしましたので、是非それは要望しておきたいと思います。 それから、当然この補正予算でこのお金を出す必要があるのかということを私どもは聞かせていただかなきゃならない、そこのところを是非分かりやすく御説明をいただきたいと。まさに五百五十億という多額の研究費を投入するわけでありますので、先ほどから指摘もある研究費の使途や研究成果の情報公開というもの、特に国民の皆さんがそうだねと納得できるようなやはり情報公開が必要ですし、このお金がこういうふうになっていったというふうなことの当然研究成果の報告も必要だと思いますが、そこら辺はどのようにお考えなのかをお願いいたします。
○副大臣(櫻田義孝君) 革新的研究開発推進プログラムにおきましては、革新的な科学技術イノベーションの創出を目指すものであり、好循環実現のための経済対策の目的の一つである経済の成長力底上げにつながる政策であります。また、研究開発を開始することにより、研究者、技術者の雇用や、資材の購入などにより経済効果も極めて期待できるところであります。少しでも早く世界に先駆けた研究開発に取り組むことがこうした効果を実現し、早期のイノベーション創出を目指すため、補正予算として措置したところであります。 また、今回の改正法案に当たりましては、革新的研究開発推進プログラムの業務におきまして、科学技術振興機構は毎年度の事業年度報告書を作成し文部科学大臣に提出をし、また文部科学大臣はこれに意見を付けて国会に報告することになっております。 その他、科学技術振興機構のホームページ等を使いまして研究の状況について広報することを考えており、このような取組を通じて情報公開を進めていきたいと考えているところでございます。
○大島九州男君 基金ということですね。私たちも、やはり研究者がいろんなものを研究していくに当たっては、年度年度で、予算がこれで決まりましたと、じゃ、この年度でこういう成果を出してくださいと言われてもそれは当然出ていかないでしょうと、だから複数年度にわたっていくことは当然想定されますね、だから科研費においても基金化することは必要ですねという議論をさせていただきながら進めてきた、そういう経過は理解もしますし、それで成果を上げているということも認識をさせていただいているということなんですね。 〔委員長退席、理事石井浩郎君着席〕 そうすると、そういう流れでいくと、これ、一つの見方としては、今回のImPACTというのは大穴狙いと。先ほどおっしゃったいろんな意味でプログラムマネージャーがそれぞれの専門家を集めてそういういい縁になって、そこから触媒で一気にぼんと出ていくようなものを期待しているということであるならば、年度年度で予算を立ててやっていくというやり方もできるこれは一つの予算だなという、そういう受け取りなんですよ。 だから、今言いましたように、積み上げていって、積み上げていって行くものは、今言うように基金化して複数年度で行きますねと。でも、これは当たるか外れるかという世界ですから、じゃ、今年度はこれだけの予算の中で、単年度で当たるか外れるかやりなさいよということもできる、逆に言うと、ものだと。だから、一つ一つ積み上げていくと、科研費でいろんな分野のものを整理をしていきましたと、そして、じゃ、FIRSTでそれをもうちょっと積み上げていきましたと、そして、その中から選んで、じゃ今年度は予算があるからこれぐらいどんと行けと、そうしたら当たり、外れでしたねと、多分そんなイメージだと思うんですね。 だから、ここの積み上げの理屈と理論というのは、それぞれの時のまた政府だとか、そのときの考え方によるんでしょうけど、当然、FIRST、科研費というのはこれからもずっと続けていかなければなりませんが、その大穴狙いというこのImPACTというのが本当に当たればいいけど、当たらなければ全部水の泡になるという可能性もあるんだというふうに私は今のあれで受けたわけです。ただ、そういうものも必要だという理解はします。だから、今回はそれが経済対策においてやらなければならないものだということで喫緊だと、だからそれは補正で上げてやるんだという、そんな見方も一つでしょう。 だから、今回のそのことをしっかり検証して、それが本当に当たればみんなどんどん行きますけれども、外れた場合もあるわけですから、外れた場合の言い訳もしっかり考えておかなくちゃいけないんじゃないかという気もしましたが、そこら辺も含めて大臣に、今後のやはりこのFIRST、科研費を含めた研究開発の基金の在り方、そしてこのImPACTという一つ新たな取組の成果に期待する部分、それから今後のやはり我が国の科学技術を上げていくその決意を、思いをちょっと述べていただければと思います。
○国務大臣(下村博文君) まず冒頭、大島委員からソチについていろいろと気を遣っていただきまして、ありがとうございます。残念ながら開会式は間に合わないんですけれども、今日、国会が終わってすぐ行きますが、その後、ロシアのスポーツ担当大臣と覚書を交換しまして、ロシアと日本のスポーツ文化等更なる促進のためのバイ会談、それから日本選手の激励や、オリンピック担当、パラリンピック担当大臣でもございますので、ソチの冬季オリンピックの取組等、現場を見ながらロシアの方々からよくお聞きして、今後の二〇二〇年の成功に向けて対応してまいりたいと思います。 また、今の御質問でありますが、そういう意味で、ハイリスク・ハイインパクトということで、単年度制の予算ではなかなかこれは難しいということでの基金としての積み増しをお願いをしているわけでございます。いずれにしても、このような我が国の経済をしっかりと再生させ元気にしていくという意味では、これは科学技術イノベーションによって新たな日本をつくっていくという、そういう可能性をつくり出すということが非常に重要であるというふうに思います。 先日、小保方晴子さんがSTAP細胞で国内外で大変なまさにインパクトのある発表をされましたが、同時に、あのノーベル賞を受賞された山中伸弥教授によるiPS細胞、こういうふうに、我が国は今まで世界トップレベルでの研究成果を創出し、またこれからもそういう可能性があるわけでございまして、今後も継続的に研究成果を生み出していくような科学技術の基盤を強化するということとともに、それらの成果を革新的なイノベーションにつなげていく、そういう取組がやはり必要であるというふうに思います。 ImPACTを始め全ての施策を総動員して、我が国が世界で最もイノベーションに適した国となるように、尽力をしてまいりたいと思います。
○大島九州男君 ありがとうございます。 今ちょうどオリンピックの話が出ましたけど、大臣には、やはりいろんなスポーツを通じてロシア、またほかの国も全てそういった日本との友好関係を深めることによっていろんな問題の解決につなげていく、その、それこそ触媒というか、まさにPMの役割をしていただいて、安倍政権が世界的平和外交に邁進する一つの突破口をつくっていただけるような働きをしていただくことを是非期待をし、そしてまた、この研究開発については、やはりいい成果が出ていることはたくさん宣伝をしていただいて、子供たちが、ああ、自分もやっぱりそういう研究者になってみようとか、これからそういうことで世界の役に立ってみようと。 特に、原発の事故について、あの廃炉だとかそういった技術開発者になってこの日本の窮地を救っていき、将来的には世界にある原発の廃炉に向けた技術を確立するために僕は原子力を勉強しようとか、そういう人が育つことが、やはり今回我々はあの大きな事故を受けた、そしてそれを必ず解決しなければならない国民としての大きな使命であると。まさに、そういった研究開発には積極的に力を注いでいただいて、そして世界に発信のできる技術者をこの日本から出していただいて、早期の原発の事故収束、そしてこれからの原子力の平和利用と、まさにこれから数ある炉の通常廃炉に向けた技術者もこの日本が第一人者となるようなことを期待して、質問を終わらせていただきたいと思います。 以上です。 ─────────────
○理事(石井浩郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、中曽根弘文君が委員を辞任され、その補欠として羽生田俊君が選任されました。 ─────────────
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。 下村大臣始め文部科学省の皆様の常日頃からの文部科学行政に対する尽力に心から敬意を表したいと思います。また、今日は、お忙しい中、内閣府から後藤田副大臣、また倉持政策統括官、また経産省から安永審議官、大変お忙しいところ、ありがとうございます。 時間も限られておりますので、早速質問に入らせていただきたいと思います。 今回審議されている法律案、私は、この法律案は、法文上、革新的新技術研究開発業務と定義されている、この意味するところは、その成功によって社会や産業の在り方そのものをもうひっくり返すような爆発的なインパクトを持つ、ただ、成功の見込みはなかなか高くはないかもしれないけど革新的なイノベーション、このような革新的新技術研究開発業務に充てる基金を創設するための法律案と理解をしております。 私からは、この基金、適切な運用をされるために確認すべき事項、三点ほど御質問をさせていただきたいと思います。 まず、この革新的新技術研究開発業務、ImPACTと言われているということですのでImPACTと今後呼びたいと思いますが、このImPACTの特筆すべき特徴というのは、プログラムマネージャーと言われている方を選定し、そのプログラムマネージャーに大幅な権限と責任を与えて、その目利きと裁量で優秀な技術と人材を結集させるということ、このように理解をしております。 これとはまた別に、似たものとして、先ほど来からも話も出ています最先端研究開発支援プログラム、いわゆるFIRSTと呼ばれているもの。山中教授などもこのFIRSTを利用されて研究されたということでありますが、このFIRSTは、あくまで研究者の方、そして研究者の方のやっていらっしゃる研究内容を注目されて選定を、その方に対して補助金等を切るというようなものである。 これに比して、このImPACTは、まさにPM、プログラムマネージャーはどういう事業を営んでいこうとしているのか、どういうものをつなぎ合わせていこうとしているのか、そのような全体のマネジメント、それを注目をして、その方の資質その他にある意味懸けてお金を渡すという、その点がFIRSTと大きな違いであると思います。 そう考えますと、当然このImPACTが成功するためには、PM、プログラムマネージャーの資質、この方がどういう研究をしようとしているのか、それによって成功するかどうか大きく左右される、PMがどういう方かというところが非常に大きなところであるなと。 その点で、内閣府、後藤田副大臣としてこのプログラムマネージャーに求められる資質というものをどのようにお考えか、まずお考えをお伺いしたいと思います。
○副大臣(後藤田正純君) ありがとうございます。 矢倉委員におかれましては、本ImPACTの御趣旨を御理解いただいて、本当に有り難く思います。 今のPMのいわゆる資質ということになろうかと思いますけれども、これはやはり、先ほど来もお話出ていますが、やはり触媒的な機能を発揮して、本当にインパクトのある化学反応を起こすということだと思います。 その中で、やはりまずは全体のプロジェクトをプログラムする構想力というのはまず必要だと思いますし、また、研究者、PMが選んできた研究者の目利きもそうでございますが、そういった方々を束ねるリーダーシップということも大事だと思いますし、また、そのためにはマネジメントの経験や実績、また潜在的能力、柔軟な構想力と、こういうものも大事だと思います。 加えて、やはりこれは国の税金を使っているわけでございますので、やはり国民の皆様にも対外的に分かりやすい説明ができる、そういう説明力、そういったことも大事だと思いますし、加えて、あらゆる分野の方々とのコミュニケーション能力、まあアカデミアンというのはなかなかそういった社会性といいますか、そういったところに欠けるというところもよく言われることでございますが、そういう両者というんですか、実用化に向けての産業界だとかまたアカデミアン、それをちゃんと両方認識できる人。 例えば、先般の小保方さんの例でいいますと、例えばあの女性をリーダーにしたというのがすごく、これは誰がしたのかなという、こういったことに着目したときに、多分今までのアカデミアンの世界ではなかったんではないかなと。彼女が言っていたように、ある外国の研究者には何百年の科学の歴史を愚弄していると。そういう方を、本当にどういう人か、これも分析したいと思いますけれども、そういった方々にまずなっていただいて、加えて、我々は、先ほどもお話出ましたけれども、三段階にわたっての公募に対しての選定というものをそういう基準で厳格に選んでいきたいと、このように考えております。 〔理事石井浩郎君退席、委員長着席〕
○矢倉克夫君 ありがとうございます。 今副大臣がおっしゃってくださったとおり、小保方さん、STAP細胞、研究開発成功された。私も、あの報を聞いて、彼女自身の地道な努力、大事だなと思いましたが、やはり陰のMVPは、ああいう一時期酷評された研究、それをされている方を採用してずっと支えていった理化学研究所その他の周りの環境であるなと思います。 プログラムマネージャーを選ぶとき、知識とか経験とかノウハウとか、そういう部分はあるんですが、やっぱり大事なのは、ある意味人間力というか、いろんな見込みが分からないような研究でもとにかくやってみようと、私が責任持つからやってくれと励ませるような、そういうような力のある方も必要だなと。特に研究者、元々は上下関係がいっぱいある方をそういうふうに束ねるわけですし、また、場合によっては競合の会社とかを束ねて一つのプログラムをつくっていく方なので、大変な資質を持っていらっしゃる方でなければこのプログラムマネージャーというのは務まらないと思いますが、公募期間も短い中だと思うんですけど、是非そういうすばらしい方を選んでいただくように、何とぞお願いを申し上げたいと思っております。 続いて、二点目の質問に入らせていただきます。 今お話もありましたプログラムマネージャー、大変な資質を要求される方ではあります。他方、大変な権限も持っていらっしゃる。その上で、今回のプログラムマネージャーとして想定されている方は、例えば新規事業を新しく立ち上げられた方であったり、そういう民間で活躍されている方であるなと。非常に権限も持ったそういうような方々に対しては、これはその方がどうかという問題以前に、立場上与えられた権限を御自身の事業等に使われるという危険性が潜在的にはあるかと思います。いわゆる利益相反の問題なんですが、こういうような問題に対して対処をする上でどのようなことをお考えか、この辺りをお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(倉持隆雄君) 御説明申し上げます。 いわゆる利益相反の問題、大変重要なところでございまして、このImPACTの制度設計の議論をしております総合科学技術会議の有識者議員の間でも常にそれを念頭に置いて検討が進められているところでございます。 繰り返しになりますが、ImPACT、本当にイノベーションの創出を目指すということで、このプログラムマネージャーの構想を実現するためにトップレベルの研究開発力と様々な知識の結集を求められていると、そういうものでございます。そのために、このプログラムマネージャーとのいわゆる利害関係の有無をいわゆる画一的な基準で判断してしまうということによって本当に求められる最高の技術であるとか人材の結集の妨げになることは必ずしも適当ではないんじゃないかと、こういう認識で検討が進められております。 こういう考えの下で、先ほど申しましたように、総合科学技術会議の下でプログラムマネージャーの選定であるとかプログラムの決定時の審査プロセスというものを作っていくわけでございますけれども、そのプロセスを通じて具体的な計画の合理性、妥当性を確認して、まさに利益相反という批判を招かないように適切に対応することが必要だと、そのための審査をしっかりやっていくことを考えているところでございます。
○矢倉克夫君 利益相反の問題は、その選任の段階と、また選任された後、プログラムを進行する段階。選任段階ではまずそういう方かどうかということを、何か利益相反の問題があるようであれば、その辺りの事情を、問題ないということを説明させるというふうな対応も必要であろうと思います。プログラムが進行した後、利益相反の可能性があれば、そのたびに外部の専門家の方なども呼んで、しっかりと利益相反がちゃんとクリア、チェックできるような体制もつくっていく。こういうような体制を法的にも、法的というかルールの観点でいろいろと担保できるような在り方も今後また検討いただきたいと思います。 次、三点目でありますが、特許の問題をお伺いしたいと思います。ちょっと時間が限られてきてしまっているんですが。 今回、このような研究によって仮に特許権が発生した場合の扱いなんですけど、これについては、私は、産業技術力強化法がございますが、この法律に基づいて、科学技術振興機構から委託を受けて実際に研究をしている研究者や企業の方に帰属をするという理解でおります。その点は正しいか、御回答いただければと思います。
○政府参考人(倉持隆雄君) 御指摘のとおり、日本版バイ・ドール条項を適用いたしまして、委託先、すなわち大学であるとか企業等の研究開発実施機関側に帰属させることを考えております。 ただ、国費を投入して実施するプログラムであることに加えまして、産業競争力強化であるとか社会的課題解決に資する成果の創出を目指すものであることから、創出される知財が幅広く利活用されるということが重要と考えておりまして、実施権を受託元であるJSTが保有するなど、知財権を実施しやすくする仕組みが必要と考え、今検討を進めているところでございます。
○矢倉克夫君 産業技術力強化法に基づいた対処が原則になると思うんですが、問題点として考えているところは、例えば技術特許が帰属をした企業等が買収された場合、原則の産業技術力強化法に基づくと、買収された場合などは、本来であれば必要な国への報告なども、承認なども要らなくなるというようなことになっております。 様々な理由があってこういう法律になっているんだと思うんですけど、今回、国のお金を使って研究させたもの、それに対して発生をした特許が買収であるとかそういうものによって全く関係ない企業に行ってしまうということが仮にあったとしたらそれは問題なのではないかと、使い方としてどうかという点はあると思うんですが、この辺りについてはどのようにお考えか、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(倉持隆雄君) 研究開発プログラムで得られた知的財産権の売却や買収などの移転が行われる際には、まさに技術流出によって我が国の国際競争力に支障が生じないような措置が必要であるというふうに考えております。このため、委託元であるJSTの承認を必要とする、移転後も知的財産権に係る権利及び義務関係は継承されるといった旨を当初の委託契約の中に盛り込む方向で今検討を進めているところでございます。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。是非御対応をまた引き続き御検討いただければと思います。 最後に、下村文部科学大臣、昨年の臨時国会の冒頭で、世界で最もイノベーションに適した国をつくるというふうに力強くおっしゃってくださっておりました。まさに今回事業体であるJSTを所管する担当大臣として、改めて御決意、また意気込み等をお伺いできればと思います。
○国務大臣(下村博文君) このImPACTは、長期的な観点から革新的なテーマを設定し、PMに大きな権限を与える、その下で挑戦的な研究開発を今後五年間にわたり集中的に推進するというものであります。 文科省としては、プログラムの実施に当たり、JSTの持つ知見を最大限に活用しながら、産業や社会の在り方に大きな変革をもたらすイノベーション創出につながる成果が得られるよう、総合科学技術会議と連携して取り組んでまいります。
○矢倉克夫君 ありがとうございました。 是非、日本から、世界にとっても非常に貢献できるような優れた技術が生み出されるよう、この事業が成功に導くことを祈りまして、質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございます。
○松沢成文君 みんなの党の松沢成文でございます。 文部科学大臣、連日御苦労さまでございます。質問に入ります前に、昨日の予算委員会の質問で言い忘れちゃったんでちょっとそのことに触れますが、昨日私は、五輪担当大臣の下村大臣に、オリンピック成功させるためには、とにかくスモークフリー、やはりたばこの煙のない健康的な都市をつくってオリンピックを迎えようということを質問しました。 それで、今日の夜からですか、ソチに行かれるということで、総理も行っていますけれども、文科大臣も行くと。このソチは、スモークフリーシティーなんですね。もうオリンピックをやるために、オリンピックの施設だけじゃなくて町じゅうを受動喫煙防止、つまり禁煙か完全分煙にして、すばらしい環境を整えています。 それに合わせてロシアでは、プーチン大統領が、もう柔道家でスポーツマンですから、ロシア全体でやろうということで、ロシアは昨年、まあ継続してやってきたんですが、包括的禁煙法というのを作りまして、ロシア全土、公共的な場所は禁煙あるいは完全分煙にすると、これは法律できちっと決めようということで、WHO、そしてIOCの方針にのっとってやっているんですね。 是非とも大臣、ソチの町を少し見ていただいたり、あるいはロシアのスポーツ大臣と会われるということですから、是非ともこのオリンピックを成功させるためのスモークフリー政策をどのように実現したらいいのか、お話をしてきていただければなというふうに願っています。 さて、本題に入ります。 このImPACTの法案と補正予算なんですけれども、まず、内容は今それぞれの委員の皆さんから質問がありましたが、私はその前に、この予算が、補助金を基金にするわけですね、この予算がなぜ補正予算で組み込まなければいけないのかというのが全く理解ができないんですよ。理解ができないというか、私が頭が悪いと言っているんじゃなくて、これはやっぱりおかしいんですよ。 なぜかというと、そもそも論でいいますけれども、財政法の第二十九条。もうこれは釈迦に説法ですが、内閣は、次に掲げる場合に限り、予算編成の手続に準じ補正予算を作成し、これを国会に提出することができると書いてあるんです。 その第一に、ちょっとはしょりますが、予算編成後に、つまり当初予算を編成した後に生じた事由に基づき特に緊急となった経費の支出又は債務の負担を行うため必要な予算の追加を行う場合。二として、予算編成後に生じた事由に基づいて予算に追加以外の変更を加える場合ですね。こう限っている。 ですから、本予算を組みます、組んだ後に様々な状況の変化があってこれじゃ予算が足りないとか、あるいはここに対応するためにもっと予算を付けていかないと大変なことになる、こういうときに組むのが補正予算なんですね。 このImPACTというのは、これ、五年間のプログラムですよ。それも政府からの補助金を基金に積んでやるということですね。基金に積んでやるということは、五年間でその時々に必要な額を出していく、数年間でやらせていただく中長期のプログラムだからこういう手法を取ったんだと思います。仮にこういう手法を取るのであれば、当然当初予算でしっかりと議論した後に位置付けるのが筋ですよね。 それで、私、驚いたんですが、今回の補正予算、二十五年度の補正予算ですが、五・五兆円ぐらいですよね、そのうちの基金、何と四十九の基金にお金を出すんです。それで、この基金の額だけで一・九兆円ですよ、三分の一以上。それで、来年度の当初予算、二十六の当初予算も基金に四十九積みます。でも、予算総額は一・三兆円です。つまり、中長期な課題なのに、本来は本予算で組むべきこういう基金関係の事業なのに、本予算よりももっと大きな額を、とにかく今回補正行くんだから、成長戦略という大義があるんだから、とにかく全部乗っけちゃえといって基金をこれだけ積んじゃっている、一・九兆円、四十九の予算。その中の一つがこのImPACTの法案であり、補正予算なんですね。 だから、これはどう見てもおかしいですよ。今日の午前中の予算委員会でも指摘がありましたが、この二十五年度の補正予算で組む事業は二十五年度中に事業着手すると政府は言っているんです、そうじゃないと補正で組むことはおかしいから。じゃ、この基金は、あるいはこのプログラムは二十五年度、つまり三月までにもう事業着手するんですね。どういうふうな事業に使っていくんですか。 大臣、私は中身に入る前に、そもそも論としてこれ補正予算で組むのはおかしいと思う。こうやって補正予算あるいは本予算、区別なくなっちゃって、とにかく年に二回予算組めるんだから、あっちで組めばいいじゃないかと。こうやってばらばら事業を分けているだけなんです。財政規律が全くなくなっちゃうんです、こんなことをやっていたら。中長期に通年でやっていかなきゃいけないもの、これは本予算で組むんです。その後に、どうしても緊急的な事情が生じちゃった場合に補正予算は組む、これが財政法の求めている大方針なんですよ。 全くそれを逸脱してしまっている今回の基金の積み方、中期のプロジェクトの基金にどんどん補正で組んでいっちゃう。これが私はそもそも論として納得できないんですが、大臣、これ、なぜ補正予算で組まなきゃいけないのかのその正当性というか理由というか、分かりやすく教えていただきたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) まず冒頭、ソチについては、今回は国会の状況もございますので、ゼロ泊三日で日曜日の夜には戻ってこなくちゃいけないということで、ソチの滞在時間が十時間ぐらいでございますが、今御指摘のスモークフリー等ロシアの取組については、スポーツ担当大臣にもちょっと状況を詳しくお聞きしたいと思いますし、またソチの中を歩いて、自分でも実感をしてくるようにしたいというふうに思います。 それから、今回の補正予算になぜこのようなImPACTのような予算を組むのかという話でございますが、基金については、これまでもそれぞれのときの補正予算で組んでいるわけでありまして、これが初めてのことではないというふうに承知をしております。また、それぞれ補正予算については、そのときそのときの定義、意味付けがあって行っているわけでございますが、今回は好循環実現のための経済対策、これに即して行うということを決めたわけでございます。これは、短期間で需要が発現されるものも必要です。四月から消費税が上がりますから、これに対する対応と。それから、同時に力強い成長軌道に早期に復帰できるようにしていくと。そのために、経済の成長力底上げや持続的な経済成長の実現に資するイノベーションの誘発効果が高い施策に取り組むということでございます。 この革新的研究開発推進プログラムは、実現すれば産業や社会の在り方に大きな変化をもたらす革新的な科学技術イノベーションの創出を目指すものでありまして、経済の成長力底上げにつながる施策であると、アベノミクスの三本目の矢にも該当するということであります。また、この研究開発を開始することによって、研究者、技術者の雇用や、資材の購入などによる経済効果も期待できるところでございます。少しでも早く世界に先駆けた研究開発に取り組む、そしてこうした効果を実現して、早期のイノベーション創出を目指す。そのために今回これをこの補正予算として措置したところでございまして、総合科学技術会議と連携して、当然二十五年度の補正予算ですから、そういう中で早急に対応するように、しっかり対応してまいりたいと思います。
○松沢成文君 ちょっと我々みんなの党としては、本予算と補正予算の役割分担というのはしっかりやっていかなきゃもう財政規律なくなっちゃうということで、これ予算の手法としてもおかしいということでちょっと承服することはできないという立場なんです。 じゃ、次、内容に入ります。 この内容も何度か文科省や内閣府の皆さんに来ていただいて説明いただいたんですが、ImPACTというには私にはインパクト全くなかったんですね。極めてアバウトだなというふうにしか感じられませんでした。例えば、五百五十億基金積んで、それで幾つぐらいのプログラムを考えているんですかというと、十ぐらいのテーマはいきたいというふうに思っているというんですね。そうすると、一つのテーマでどれぐらいになるかというと、三十億から五十億ぐらい掛けるんでしょう、だから五百五十というのが出てきたんだと思いますね。 ただ、内容も決まっていない、もちろんプログラムマネージャーも決まっていないですから内容も決まっていない中で、大体十テーマぐらいは選びたいと。一つのテーマは、そうすると、五百五十から割ると五十とか三十とか出てくるからそんな数字なんだと。こんなアバウトな話ないんですね、予算を付けるというんじゃないけど、基金の使い方としても。この三十億から五十億というのはどうやって計算したんでしょうか。単なる割り算だけなのか。 それともう一つ。プログラムマネージャーという新しい方法を取るということで、これは下からの積み上げよりも、責任者を置いてその責任者に様々チームをつくらせて新しいイノベーションを起こすんだと。まあ発想は分かるんですけど、ただ、先ほどこれ後藤田副大臣が答弁されていましたけど、構想力がある人、リーダーシップがある人、マネジメント能力がある人、技術力、能力がある人、説明能力がある人。こんなスーパーマンいませんよ。余りこれ期待し過ぎない方がいいと思いますよ、こんな万能人間いませんから。だから、もう少し具体的に、こういうエンジニア経験を持つ人に期待したいとか。もう何かアバウト過ぎちゃって分からないんですよ。スーパーマンいないですから、そんなに。 だから、どういう人材をプログラムマネージャーとして具体的に考えているのか、この辺も教えていただかないと、何かアバウト過ぎちゃって、賛成しろといっても全く賛成できないですね。どうぞ。
○政府参考人(倉持隆雄君) 御説明申し上げます。 ImPACTのテーマの規模についてお尋ねがございました。繰り返しになりますが、これはまさにこれから公募をして内容を精査して実際の配分額というのは決めるものでございますので、今個々の課題があってそれが積算しているものではないということは御理解いただきたいと思います。 これまでこのImPACTの制度設計をしてまいりましたときに、どういう規模で考えたらいいのかという際に、ImPACTの前身にもなりますけれども、先ほどの最先端研究開発支援プログラム、FIRSTと申しておりますけれども、そこではいろんな研究がなされておりますけれども、例えばある先端的な技術開発というものにチャレンジしているテーマもございます。そういったものにつきましては、一人の中心研究者当たり五年間平均で三十億円、最大で六十億円、こういった資源配分の中で非常にいい成果を上げておられます。 このような実績、そういう規模で実施した研究開発成果の実績などを念頭に置きまして、この程度の規模であると例えば具体的なプロトタイプをつくるとすればこのくらいの人件費が掛かるとか、そういった想定もありまして、先ほど言ったような規模がほぼ制度設計の前提として妥当ではないかと考えた次第でございます。 それから、プログラムマネージャーの選定に当たって具体的にどんなイメージで考えているのかというお尋ねがございました。 確かに、例えばでございますけれども、実際に企業で新規事業を立ち上げた経験のある方であるとかベンチャーを起業した経験のある方であるとか、あるいはFIRSTもそうでございますけれども、国家的なプロジェクトのリーダーを務めた経験のある方、そういった方を想定して、先ほど副大臣の方からいろいろ求められる資質について希望といいますかそういったものが、やっぱりそういうものを目指して是非チャレンジいただきたいということで我々議論をしておりますけれども、具体的なイメージといたしましては、今申しましたような御経験を持っておられるような方から是非手を挙げていただきたいと期待しているところでございます。
○松沢成文君 私の方からしゃべり過ぎて時間が来ちゃいましたので、これで終わります。 どうもありがとうございました。 ─────────────
○委員長(丸山和也君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、水落敏栄君が委員を辞任され、その補欠として大野泰正君が選任されました。 ─────────────
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 これまでの競争的資金による研究というのは、FIRSTを含め、研究者がテーマを申請し、研究者に予算が提供されるというボトムアップ型で行われてきました。しかし、このImPACTは、総合科学技術会議がテーマを設定、これに基づいて総合科学技術会議が選定したプログラムマネージャーが研究計画を立案、研究者、研究機関はプログラムマネージャーからの委託研究を行うことになります。徹底したトップダウンの手法が日本で初めて研究分野に持ち込まれることになります。 基金は五年間を区切りとしていることからも、極めて短い期間にハイインパクトになり得る成果が求められる。プログラムマネージャーは複数の研究機関と契約することも可能で、こちらの研究は芽が出そうにない、こう判断すれば、短期間でプログラムマネージャーの権限によって研究を打切りすることも可能だと、こういう説明を受けています。 こうなると、研究者、研究機関の使い捨てということが起こることが危惧されると思うのですが、内閣府、お願いいたします。
○副大臣(後藤田正純君) ありがとうございます。 本ImPACTでは、PMの権限の下で、研究開発機関の選定プログラムの、委員おっしゃるように、加速、減速、中止、方向転換等、これを柔軟に実施できるということになっております。ただ、一方で、PMの目利きによって、今までスポットが当たらなかったとがった研究を行う研究者だとか若手、女性で優秀な研究人材が結集しやすい環境をつくり出すと、こういう仕組みもございます。まさに名のとおり、ハイリスク・ハイインパクトでございますので、やはり国家事業としてやる上では、やはり研究者の方々もハイリスク、そしてまたチャレンジングにこの事業に関与していただきたいという、こういう思想でございますので、そういった部分での合意の上で参加をいただきたいというのが我々の趣旨でございます。 ただ、一方で、やはり個々の研究者にとっては、かつてなかったイノベーション創出環境の中で非連続的なイノベーション創出に大きな役割を果たすことというのは、今後のそれぞれの研究者の大きなインセンティブにもなり得ると思いますし、一方で、PMそしてまたその下にいる研究者にとりまして、今後の研究者の生活にとってキャリアパスになるような、こういった環境を創造していくということも同時に考えられると思いますので、使い捨てというような考え、お言葉ではなくて、チャレンジングな研究者に今回の趣旨を理解していただいて、合意の下で頑張っていただいて、その後、経験を生かしていただきたいという思いでございます。
○田村智子君 極めて研究者にとってハイリスクだということをお認めになりました。 ImPACTはアメリカのDARPAをモデルにしていますが、このDARPAは年間二割のプロジェクトが成果を得られないということを理由に入れ替えられているという報告もあります。 日本でも競争的資金による研究への予算がこれまでも偏重されてきて、これが非正規雇用の研究者を増大させてきました。若手研究者の育成を妨げてもきました。その上、ImPACTは、研究者の側が成果を得る可能性はあるんだと主張をしてもプログラムマネージャーの権限でその研究の打切りが可能となってしまいます。こういう手法は研究機関を疲弊させていくのではないかと私は大変危惧をいたします。 突然脚光を浴びたSTAP細胞も、小保方氏が発想を得たのは二〇〇八年、二〇一〇年には権威者から全面否定をされ、それから地道な基礎的研究を経て世界を驚愕させる研究に芽が出たと、こういう道を歩んでいます。こうした事例が日本にはたくさんあります。だからこそ、ノーベル賞を受賞した日本の科学者や研究者は、基礎的研究の重要性を強調して、大学や研究機関の恒常的な運営予算の拡充こそが必要だと警鐘を鳴らしているのではないでしょうか。 文科大臣にお聞きいたします。 こうした研究者の使い捨てにつながるようなトップダウンの手法を華々しく日本に持ち込む、このことに危惧をお感じになりませんか。
○国務大臣(下村博文君) 委員御指摘のように基礎的な研究ももちろん必要だと思いますし、こういう部分について科研費とか、それから戦略的創造研究推進事業、こういう部分についても力を入れていきたいと思います。 一方で、科学技術イノベーションは、これは国境を越えての競争の中で、やはり連動する中で国がバックアップをするということが、今後、科学技術を更に進展させていくためには必要だと思いますし、このようなImPACTのような手法、発想というのは、まさに非常にハイリスクな分野において、なかなか民間やあるいは既存の大学、研究機関が資金的なめども立たない中でちょっと着手できないという部分についてこれを導入するということは、我が国の科学技術の発展という観点からは、これは私は大変重要な手法であるというふうに思っています。
○田村智子君 基盤的経費がずっと削減されている下でこういう手法が持ち込まれている、これは私、大変危惧を覚えます。 ちょっと時間がないので、次にデュアルユースについてお聞きをいたします。 国民の安全、安心に資する技術と産業技術の相互に転用可能なデュアルユース技術を視野に入れた設定も可能というのがImPACTのこれまでにない特徴です。安全、安心ということについては災害対応の研究なんだみたいな説明もされているんですけれども、それらは既に大学や研究機関、民間でも様々な研究が行われています。 国家安全保障という軍事研究、つまりは防衛省と大学、研究機関との共同研究がデュアルユースとして注目されている、これは明らかです。昨年十二月五日の本委員会で私、質問いたしまして、防衛省技術研究本部の研究者がImPACTのプログラムマネージャーとなることは妨げない、これも内閣府の副大臣から答弁をいただいております。 このデュアルユースというのを積極的に提起をしてきたのは白石隆氏、昨年一月まで四年間にわたって総合科学技術会議の委員でした。この白石氏は、昨年六月二十一日、衆議院の科学技術・イノベーション推進特別委員会で、総合科学技術会議の改組においては是非防衛大臣の参加をと発言をされたり、防衛力の基盤には産業技術というのが極めて重要、これから将来、防衛予算というのがそれほど大幅に増えるということはなかなか考え難い、防衛力というものについても科学技術イノベーション政策の一環として考える必要があると、こういう見解を国会の中でお述べになっています。 さらに、防衛省技術研究本部が主催をした昨年十月の防衛技術シンポジウムでは、デュアルユース技術が重要になる、武器輸出三原則の見直しでマーケット拡大が見込めると、こういう発言まで行っておられます。 内閣府副大臣にお聞きをしたいんですけれども、総合科学技術会議に防衛大臣が加わると、こういうことがあり得るんでしょうか、検討がされているのでしょうか。また、もう一つ、多額の科学技術予算を投じた研究成果の出口として、武器、軍事技術のマーケット拡大、ここに利用するということも妨げないのかどうか、お聞きをいたします。
○副大臣(後藤田正純君) 御答弁いたします。 先ほどの安心、安全というこのことにつきまして研究がなされているということでございますが、そもそも、改めて申し上げますが、今回のImPACTは、今までにない非連続的な、また社会的、経済的なインパクトを与える研究をするということでございますので、いわゆる、先ほども文部科学大臣からもお話ありましたような、基礎研究、学術研究という分野はしっかり存在をいたします。そしてまた、同時に、研究開発の実用化に向けて、そういった分野も存在します。それに更にPMを導入した今回のImPACT、こういうことをやるということでございまして、その中で、今の御質問でございますが、白石隆さん、平成二十一年に総合科学技術会議の議員でもあられたようでございますが、この方のおっしゃったことにつきましては、今現在、我々は、総合科学技術会議としましてもその考え方は全く共有をしておりませんし、今後も共有する予定はございません。
○田村智子君 それではもう一点確認をしますが、ImPACTというのは日本の産業や社会に大きな影響を与える研究ということで、研究成果は広く産業や社会に生かされなければなりません。 それでは、防衛省技術研究本部がImPACTの研究に加わった場合、その研究の内容や成果については広く公表され、活用ができるというものになるのでしょうか。防衛省からこの研究成果は秘匿をすべきだというふうに求められた場合、それを拒否することはできますか。
○副大臣(後藤田正純君) 仮にデュアルユースで、そういったことは妨げないというふうに申し上げましたが、その中でいえば、その他の事業も含めて、防衛についてだけ聖域になるということは全くございません。全て公表、公開していくという考え方であります。
○委員長(丸山和也君) 田村君、時間であります。
○田村智子君 はい。最後に一言ですけれども。 やはり、防衛省技術研究本部がプログラムマネージャーになって大学や研究機関に研究を発注することができるという新たな枠組みがこのImPACTでつくられていくということを、私、大変危惧をしております。基盤的経費の削減の下でこのような研究開発に防衛予算ではないものからお金がずっと行くということ、このことに大変危惧があるということを申し上げて、質問を終わります。
○藤巻健史君 日本維新の会、藤巻です。 私は、財政状況は極めて悪くて異次元の歳出カットをしなくちゃいけないとは思っておりますが、やはり、ただそうはいってもImPACTのようなものはカットできないよなと、こういうものはやっぱりどうしても必要かなというふうに思っておりまして、このImPACTの趣旨とか内容については極めて賛同するものであります。しかしながら、先ほど来、松沢委員、大島委員から出てきておりますように、なぜ補正かということは極めて、いまだに御回答を聞いた後でも思っている次第です。 新しくもう一人というのもなんですので単に感想だけ申し上げたいんですけれども、私、政界に入る前に補正予算と聞くと、ああ、審査時間を短くして何とかさっと通しちまおうと、それから決算もなくて後のチェックもないからいいなと、それから基金だとまあ一度入れてもらえばそれこそまたチェックもないからいいなということで、基金とか補正予算というのは非常に重要なるチェックをするべきだったというか、なるべくだったら避けるべきだ、本当に緊急性があるものであるならばともかくとして、なるべくなら避けるべきだと思っておりましたが、まさにこの財政危機の折にこういうものが補正に出てくるというのはやっぱり違うかなと。やはり、平成二十六年度予算できちんと、先ほど出ていましたけれども、三十億とか五十億が果たしていいのかとかきちんと精査をして、そして最後に決算を、監査を経るというプロセスで上げるべき予算かなというふうに思っておりました。まあ回答は新しいのはきっと出てこないと思いますので、回答は省いていただいて結構なんですけれども。 次に、質問として、報道によりますと、文部科学省、それから経産省、そして厚生省の三省の予算を集めて毎年千二百億円の、日本版NIHですね、ナショナル・インスティチュート・オブ・ヘルスですか、の創設が考えられているということを聞いております。NIHは当然、医療分野に集中、専念しているプロジェクトだと思うんですけれども、ImPACTにも当然、医療が入ってくるかと思います。 そのNIHとImPACTで何か違いがあるのか、それとも単に財布が分かれているだけにすぎないのか、違いがあれば教えていただきたいと思います。
○政府参考人(倉持隆雄君) 御説明申し上げます。 医療分野の研究開発につきましては、これを総合的かつ計画的に推進するために内閣に健康・医療戦略推進本部というものを設置するとともに、その本部の方針の下に、研究費の配分等の研究管理の実務を行う独立行政法人を設立するための所要の法案を今国会に提出することを目指して検討が進められているところでございます。 それで、今、ImPACTでございますけれども、繰り返しになりますが、ハイリスクの挑戦によって大きなインパクトを生み出そうとする全く新しい制度でございまして、これは総合科学技術会議が設定をする大くくり化されたテーマの下でプログラムマネージャーに研究開発の構想を公募で求めて、そういう仕組みでございます。その公募に当たりましては、あらかじめ、御指摘の例えば医療分野というような特定の分野を設定するものではございません。 ImPACTにつきましては、総合科学技術会議の下で責任を持って実施していくこととしておりますけれども、公募の結果、医療分野の研究開発と関わりが生じる場合は、医療分野の研究開発の総合的かつ計画的な推進を図る健康・医療推進本部と総合科学技術会議がよく連携いたしまして、共同してこのImPACTの掲げる飛躍的なイノベーションの実現を加速させていく、そういう所存でございます。
○藤巻健史君 お聞きしますと、NIHにしろImPACTにしろ、やはり先ほど来出ているようにトップダウン式というか課題達成型という形になるかと思うんですけれども、基本的にプログラムマネージャーが、PMが選べるような課題というのは、きっと民間でもひょっとすると成功するんじゃないかということで、例えばファンド等を通じて資金が大量に集まってくるんじゃないかと思うんですね。ファンドマネージャーであろうとプログラムマネージャーであろうと同じような能力があると思う。そういうことであるならば、当然のことながら民間資金が入ってくると思います。 より将来の日本のことを考えると、もっと基礎研究的なもの、芽が出るか、海のものとも山のものとも分からないような研究にこそやはりお金を使うべきではないのでしょうかと思うんですが、そういうことであるならば、大学院生とかポスドクに例えば一人一億円ずつ渡しちゃうとか、そうすると五百五十件のうちに二つや三つ物すごいものが出てくる可能性もあるのかなというふうに感じるわけなんです。 例えば、先ほど来、小保方さんが、後藤田副大臣がおっしゃっていましたけれども、小保方さんが大学院のときにFIRSTのお金を使っていたというふうにおっしゃっていましたけれども、そういうふうに、幅広く鉄砲を撃てばどこか当たってくるんじゃないかなということがありますので、トップダウンよりはやっぱりボトムアップの方がいいんではないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(倉持隆雄君) ImPACTにつきましては、繰り返しになりますけれども、科学技術でイノベーションにチャレンジしようということで制度設計がなされてまいりました。まさに、従来からの技術の延長にはない新たなチャレンジを促すということで、研究開発段階でいえば例えば技術原理の実証であるとかプロトタイプを作成すると、そういった研究開発段階がやはり中心になるのではないかというふうに考えております。したがって、すぐに民間の資金が活用できるという、そういうフェーズでは必ずしもないのではないかという認識をしているところでございます。 一方、御指摘のとおり、イノベーションの源泉たるシーズを生み出す基礎研究、これは非常に重要なものでございます。先ほどの質疑でも御答弁があったところでございます。基礎研究は研究者の自由な発想によって実施されるものでございまして、新たな分野を切り開く研究の推進には柔軟な発想を持つ若手研究者の活躍が期待されているところでございます。こうした拡充も重要と認識してございます。 イノベーションを継続的に創出するためには、先ほど副大臣からも御答弁申し上げましたけれども、基礎からこういったImPACTのようなものまで、幾つかのフェーズで必要なプログラムを用意いたしまして、基礎から応用、実用化段階まで切れ目なく研究が展開されるということが重要だというふうに認識しておりまして、総合科学技術会議といたしまして、そうした状況の実現に向けまして、競争的資金の使い勝手の改善であるとか制度の再構築といったことについての検討を深めてまいりたいと考えているところでございます。
○藤巻健史君 ImPACTの場合、いいプログラムマネージャーが集まるかということが一番重要なポイントになるかと思うんですが、終身雇用制である日本で五年というプロジェクトに応募する人はいるのかというのが一点と、それから、先ほど松沢委員の方からも指摘がありましたけれども、スーパーマン的なことはいない、五つも六つもすばらしい特性を持っている人はいないという発言がありましたけれども、それ以上に、マネジメントと専門的知識が両立するというのは私の経験からするとほとんどいないわけですよね。そういう人が本当に見付かるのか。 そして、もう一つは、ちょっと先ほども触れましたけれども、これから本当に伸びそうだという分野、例えば再生医療等はヘッジファンドが金を突っ込むわけですね。ということは、そのヘッジファンドの目利きの人たちは、成功すると二割という成功報酬をもらうわけです。物すごい報酬を得られるヘッジファンドのマネジメントに行かないでこのプログラムマネージャーにアプライするような人がいるのかと。ほとんどきっと給料低いんだろうと思うんですけれども。 そういう観点からすると、一番重要なプログラムマネージャーに人が集まるかという疑問がありますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(倉持隆雄君) まさにImPACTにおきましてプログラムマネージャーが重要な役割を担っております。その処遇を確保して活動をしっかりと支援する体制を整備するために、科学技術振興機構、JSTに一括して所属していただくということを考えているところでございます。プログラムマネージャーは、まさに自らのビジョンを実現するために研究開発プログラム全体をマネジメントするための大きな権限を与えられることになるので、やりがいのある職であるというふうに考えております。 ただ、日本の雇用状況、そういう御指摘もございました。やはりこのプログラムマネージャーの人選ということが極めて重要な鍵を握っていると認識しておりまして、優れた人材にプログラムマネージャーの任務を担っていただけるよう、そういうことにすることが一番重要であるという認識から、出向という雇用形態であるとか出身元の機関での職務を一部継続するプログラムマネージャーになることも認めることも検討しているところでございます。
○委員長(丸山和也君) 藤巻君、時間です。
○藤巻健史君 ありがとうございました。
○委員長(丸山和也君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人科学技術振興機構法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 本法案は、独立行政法人科学技術振興機構に、二〇一三年度補正予算案に計上された革新的研究開発推進プログラム、ImPACTを実施するための基金を設置するものです。 反対する第一の理由は、ImPACTが進めるトップダウンの研究開発の手法が更なる研究者の雇用の流動化を招く懸念があるためです。 ImPACTは、アメリカ国防総省のDARPA、国防高等研究計画局をモデルにハイリスク・ハイインパクトな挑戦的研究開発を目指しますが、研究開発の企画、遂行、管理に関して大きな権限が付与されるプログラムマネージャーが中心となって研究機関と契約を行い、その成果を評価し、短期間に成果を求めるものです。成果がすぐに見られない研究機関については随時契約打切りが可能です。 この間、政府は、短期間で成果を上げる研究あるいは競争的資金の予算配分を優遇する一方で、大学や研究機関の基盤的経費を削減し続けてきました。そのため、基礎的学術研究の予算不足や非正規雇用の増大は深刻な事態をもたらしています。今、世界的評価を得ているiPS細胞や新しい万能細胞、STAPは長年の基礎研究から生まれた成果であり、大学や研究機関の基盤的経費の予算を大幅に増やすことこそ喫緊の課題です。 第二の理由は、総合科学技術会議が定めるテーマ設定に当たって、デュアルユース技術を視野に入れることが明言されている点です。 内閣府の説明では防衛省技術研究本部の職員がプログラムマネージャーや研究開発の担い手となることは排除されておらず、そうなれば、大学や研究機関が防衛技術開発への援助組織として位置付けられる可能性も出てきます。安倍政権は武器輸出禁止三原則の見直しも明言しており、海外への売り込みを含めた軍事開発の出口となることへの危惧を強めざるを得ません。 第三の理由は、ImPACTでは特許権が開発者が保有することを基本としていることです。 大企業などが巨額の経費が掛かるハイリスクな研究開発をこの事業を活用して行った場合、その特許権は大企業の研究者が得ることとなります。開発した特許技術の権利については本来国が保有をし、必要なライセンスを開発者に与えるべきです。国民の税金で基金を作り技術開発を行うのであるからには、その成果は広く国民に共有をされることが原則です。 以上、反対する理由を申し上げ、討論を終わります。
○委員長(丸山和也君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 独立行政法人科学技術振興機構法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(丸山和也君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、大島君から発言を求められておりますので、これを許します。大島九州男君。
○大島九州男君 私は、ただいま可決されました独立行政法人科学技術振興機構法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 独立行政法人科学技術振興機構法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。 一、本法及び補正予算により行われる「革新的研究開発推進プログラム」の個別テーマの設定に当たっては、国費投入の有効性・適正性を考慮しつつ、既存の研究開発の延長線上ではなく、飛躍的なイノベーションにつながる可能性のあるものを選定し、得られた研究成果については、広く国民の生活に還元されるよう努めること。また、選定された個別テーマの意義について、国民に十分な説明を行うこと。 二、研究の成果を左右するプログラム・マネージャーの選任に当たっては、広く内外から人材を公募し、卓越した構想力、知見、企画力及びマネジメント能力を有する者を選定すること。 三、個別の研究開発プログラムの実施においては、プログラム・マネージャーが最適と判断する研究者及び研究機関の選定が可能となるよう、契約及び調達について必要な措置を講ずること。また、基金の使用及び管理・運用に当たっては、公正性及び透明性を確保すること。 四、プログラム・マネージャーや研究者が自らの能力を十分に発揮し、個別の研究開発プログラムに集中して取り組めるよう、独立行政法人科学技術振興機構等の研究支援体制を整備すること。 五、研究開発プログラム及びプログラム・マネージャーの評価に当たっては、ハイリスク・ハイインパクトな挑戦的研究開発を支援するという事業目的に鑑み、単に成果のみを求めるのではなく、研究への取組、過程を含め、多様な角度から適切に評価する手法を整備すること。また、評価や研究成果等の国民への情報提供を適切に行うこと。 六、「革新的研究開発推進プログラム」の実施を通じて、我が国における長期的な視野に立った挑戦的研究開発を推進するとともに、既存の研究助成制度及び研究開発に係る基盤的経費の充実にも積極的に取り組み、我が国の研究開発力の強化を図ること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(丸山和也君) ただいま大島君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(丸山和也君) 多数と認めます。よって、大島君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、下村文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。下村文部科学大臣。
○国務大臣(下村博文君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。
○委員長(丸山和也君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(丸山和也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時四十九分散会