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186回国会参議院2014/05/13

農林水産委員会 第10号

発言数
121
登壇者
13
会派数
6
開催日
2014/05/13

会議録

野村哲郎自由民主党

○委員長(野村哲郎君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官澁谷和久君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野村哲郎自由民主党

○委員長(野村哲郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

野村哲郎自由民主党

○委員長(野村哲郎君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

山田修路自由民主党

○山田修路君 自由民主党の山田修路です。  本日は、TPPに関して質問をしたいと思います。  四月の二十三日から二十五日にオバマ大統領が来日されて、それに合わせてTPPについての日米交渉が行われました。今週は、昨日から木曜日、十五日までの予定で、ベトナムで十二か国による首席交渉官会合が行われている。さらに来週、月、火になればシンガポールで閣僚会合が予定されているということで、TPP交渉はまさに重大な局面を迎えているということだと思います。このような中で、関係者、また国民の間で不安、不満は非常に高まっているというふうに思います。あした、十四日には日比谷野外音楽堂で農林水産団体や生協、主婦連などが緊急国民集会を開催するという動きになっております。  そこで、まず先月の日米協議に関連して伺いたいと思います。  四月二十五日に発表された日米共同声明では、重要な課題で前進する道筋を特定したというような記述があります。しかしながら、交渉の状況を伝える報道の内容、これは本当にまちまちでございます。合意が見送られた、あるいは合意に至らなかったというもの、それから先送りされたというものもある一方で、実質合意がなされたんだというふうに伝えているものもあります。今日来ていただいている澁谷審議官は、二日の記者会見で、進展はあったんだけれども合意に至っていないんだという旨の説明をされておりますけれども、依然としてその具体的な交渉の内容は明らかになっていないということです。これだけマスコミが様々な交渉内容を詳細に報道している中で、政府が交渉内容を一切明らかにしていないというのは、もちろん秘密保護義務があるというのは承知をしておりますけれども、かえって国民の間の疑心暗鬼を生みかねないという状況だと思います。  そこで、日米交渉の状況について、まずどのような内容であったのか明らかにしていただきたいと思います。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。  日米首脳会談中の四月の二十三日から二十五日まで、それからそれに先立つ数週間でございますが、甘利大臣とUSTRフロマン代表との間で延べ四十二時間にわたりまして協議を精力的に行っていただいたところでございます。その結果、御指摘いただいた共同声明にあるとおり、前進する道筋を特定したという形での進展を見たところでございます。  今回の一連の協議に入る前の本年の二月までの状況は、毎回の協議時間が短かったということもございまして、アメリカは原則撤廃、我が国は決議を守るという、それぞれの原則論を言い合って時間切れになるということが大変多かったわけでございますが、今回の協議では、厳しいやり取りを通じてお互いがそれぞれの立場を踏まえるという前提で、二国間の市場アクセスを改善するための様々な要素について決め打ちをすることなく協議を重ねることができたものでございます。  甘利大臣は方程式、フロマン代表はパラメーターというふうに説明しているようでございますが、今後の合意に向けて、各品目ごとの合意内容は、報道されているような税率だけではなくて、様々な要素の、例えば年数でありますとかセーフガードといったことも含めて、様々な要素の複合的なパッケージであるということについて共通認識を得たということでございます。  したがって、最終的な数字などについて合意がなされたわけではございませんが、今後の協議を通じて方程式の構成要素を埋めていくことで合意に向けた道筋が見えてきたということで声明の発表をさせていただいたところでございます。

山田修路自由民主党

○山田修路君 今の説明は分かるんですけれども、報道を見ると、もうちょっと具体的なことが報道されていまして、やはり国民としてはもう少し具体的な中身を是非明らかにしてほしいということではないかと思います。  報道の内容を見ますと、それぞれ日米間で具体的な譲歩案を数字を示しながら提案しているというような様子がうかがえるわけであります。そのこと自体は政府も否定されないと思うんですけれども、一方で、平成二十五年四月に衆議院、参議院の農水委員会で決議が行われております。いろんな項目、数項目ありますけれども、その中で、一つの項目として、「農林水産物の重要品目について、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象とすること。」という、こういった決議があります。現在行われている交渉の状況を見ると、この除外又は再協議にするというような決議を逸脱して交渉が行われているように見えると。国民の目には、国会決議とは関係なく交渉しているんじゃないかというふうに映っていると思います。  政府は、この交渉の状況と国会決議の関係をどういうふうに考えているのか、その点についてお伺いしたいと思います。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) 我が国には御指摘の衆参農水委員会の決議があるということと、それを踏まえた交渉をする必要があるということについて、アメリカに対しても、これは他の十か国についても同様でございますが、何度も説明をしているところでございます。一方で、アメリカも、議会あるいはそのステークホルダーから原則撤廃と言われているようでございます。  日米両国は、もうお互いがそうしたお互いの立場を十分踏まえながら、どうやって合意のパッケージをまとめていくかという厳しくかつ大変難しい交渉を行っているところでございます。

山田修路自由民主党

○山田修路君 国会決議を踏まえて交渉をしているよということなんですけれども、本当にそうかなという、なかなかその疑念が晴れないわけでございます。  特に、来週になりますと、また月、火には先ほど言いましたようにシンガポールで閣僚会合が予定されているということであります。今後の交渉においてしっかりと国会決議を踏まえて交渉に当たるというような意気込みというか決意を西村副大臣、そして吉川農水副大臣にお願いしていたんですが、せっかく大臣がおられるので、できれば大臣に国会決議を踏まえて交渉をしていくよということを改めて述べていただきたいと思います。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 最終的に合意に達したとしても、最終的に国会に御承認をいただかないと、これは我が国としては批准できませんし、参加できませんので、国会で御承認いただけるというライン、これは国会決議があるということは当然のことでありますので、そのことを踏まえてしっかりと交渉してまいりたいと思います。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 今、山田委員からお話がありましたように、昨年の四月にこの参議院、そして衆議院でも同様の趣旨の決議がなされておるところであります。  かねがね私はこの委員会でも、この決議を踏まえて国益を守り抜くように全力を尽くすと答弁をしてきたところでございますので、その方針を変えずにしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

山田修路自由民主党

○山田修路君 是非、そのような方針でしっかりと交渉をしていただきたいというふうに思います。  もう一つ、国民の間で非常に不満があるのは、先ほどもちょっと言いましたけれども、その情報の提供の問題だと思います。先ほど言いましたように、報道機関は様々な具体的な数字を挙げて報道をしているけれども、内容もそれぞれ違っているような内容になっています。一方、政府からは全くこの種の中身についての情報提供がない。これについて、やはり国民の間で議論をしたり、あるいは認識を深めたりするには正確な情報がやっぱり必要だと思います。  先ほど言いましたように、秘密保護義務があるというのはそれは私どもも分かっていますけれども、このようないろんな具体的な数字が挙げられて報道なされているというような現状を踏まえれば、むしろ正確な情報提供をしっかり行っていく、そして国民に正しく認識してもらうと、このことが必要だと思いますけれども、この情報提供についての考え方をお伺いしたいと思います。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) 今回の報道につきましても、私から二回記者会見をいたしまして、日米協議の結果というものがいかに報道と異なるものかということを丁寧に説明をさせていただいております。  また、私自身は余り時間が足りなくて多くのところに行けていないんですが、北海道庁を始め、地方にもお邪魔をいたしまして、フルオープンの場でTPP交渉の全体像について説明をさせていただいているところでございます。  また、昨日から開催されておりますベトナムでの首席交渉官会合の概要につきましては、本日以降毎日、私からブリーフィングを行うこととしておりまして、その結果は内閣官房のホームページにもアップする予定でございます。また、来週開催される予定のシンガポールでの閣僚会合でも、現地に出張される関係団体の方がいらっしゃれば現地でも説明をさせていただきますし、戻ってからも説明会を開催したいというふうに思っております。  御指摘のとおり、国民の皆さんとコミュニケーションを積極的に行うということは大変重要でございまして、保秘義務とのバランスに配慮しつつ、これからも工夫してまいりたいと考えております。

山田修路自由民主党

○山田修路君 頻繁に情報提供をしていただく、本当に大事だと思うんですけれども、さらに、しかし、その内容なんですね、こんな会合をしましたとかその中身だけを報告したって、なかなか国民はどうなのかなと。特に、今のようにいろんな形で新聞に情報が出ているという段階では、ここはこうなんだよという、違うのなら違うということをやはり示さないと、何回も何回もやっていますよというだけではやっぱり足りないのではないかというふうに思います。是非、その辺も考えて情報提供をしていただきたいと思います。  それから次に、もう一つやっぱり問題になるのは、アメリカの貿易促進権限ですね。TPAと言われております貿易促進権限、あるいは通商一括交渉権とも訳されていますけれども、この権限をアメリカ議会からオバマ大統領はまだ得ていないという状況です。  そこでまず、このTPAの内容、特にTPAが政府として得られている場合と得られていない場合でどういう違いがあるのか、この点について外務省にお伺いしたいと思います。

森健良外務大臣官房参事官

○政府参考人(森健良君) 貿易促進権限あるいはTPA法といいますのは、米国憲法上、政府と議会のそれぞれに与えられた権限の調整を図りつつ、外国政府との通商交渉を円滑に遂行するために設けられた制度であると承知しています。  内容的には、一般に、議会が政府に対して一定の手続等を義務付けつつ、TPA法成立から一定期限までに政府が署名した通商協定については、議会は個々の内容の修正を求めず、迅速な審議によって当該協定の締結を承認するか否か、これを議決することとすることを定める法をいうと承知しております。

山田修路自由民主党

○山田修路君 今の説明のとおりなんですけれども、そうすると、逆に言うと、このTPAが取得されていない場合には、議会は個別の条項について意見を言い、修正を求めることができると、こういうことになるわけです。これは非常に、交渉している国からすると、何というんでしょうか、危険なというんでしょうか、後で一回合意したものがひっくり返されるかもしれないという危険な条項というか、権限が与えられていないということなんですけれども、このTPAの取得に関して、アメリカの国内での状況はどうなっているのかについて御説明をいただきたいと思います。

森健良外務大臣官房参事官

○政府参考人(森健良君) 現在、議会に提出されておりますTPA法案は、本年の一月九日に議会に提出されたものでございます。そして、一月の十六日に上院財政委員会において公聴会が行われました。それを除きますと、同法案の審議はこれからという状況と承知しております。

山田修路自由民主党

○山田修路君 このTPAについては、交渉している十二か国各国の間でも、アメリカ政府の権限がやはりまだ十分に国内でオーソライズされていないというか、しっかりとした足下が築かれていないという状況の中で、本当に交渉をしっかりしていっていいのかという疑問もあるところです。  是非、日本としてもこのアメリカのTPAの取得状況を見ながら交渉に当たっていくと、こういうことが必要だと思います。日本としてこのTPAを取得していないアメリカとの交渉についてどういうふうに臨むのか、特に慎重に対応すべきであると思いますけれども、西村副大臣の御意見、お考えをお伺いしたいと思います。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 御指摘のとおり、TPAの権限が政府に与えられていた方が、それは安心して交渉できるという面はあることは、この点はそのとおりだと、御指摘のとおりだと思います。  ただ、この十二か国の中で、国内手続はそれぞれが議会の承認を含めて責任持ってやると。先ほど申し上げましたとおり、私どもも、日本の皆様方、国会でしっかり承認していただけるようにということで、そのことを頭に置きながらぎりぎりの交渉を行っているわけでありまして、それぞれの国が国内手続はそれぞれ責任を持つという信頼関係で交渉を進めておりますので、このことについてはそういう状況で今交渉を進めているということであります。  ただ、これ私も先般アメリカで関係者には申し上げてきましたけれども、基本的に、その後、何か議会で修正が入って再交渉ということは我々は応じないということを申し上げてきた次第であります。

山田修路自由民主党

○山田修路君 西村副大臣が再交渉には応じないということを言っておられるというのは記事で見ましたけれども、これは別に応じる応じないではなくて、向こうのやはり権限としてこれは駄目だと言ったら、こちらで応じる応じないと言ったって、もうそれはチャラにアメリカ国内としてはなってしまうということなので、こちらはもちろんそのつもりであっても、向こうの既に法令というか規定上はやはりそれは事実上は再交渉を求められることになるわけですから、やはりその辺もしっかり踏まえて、相手方を信頼して何とかしてくれるだろうということではなくて、やはりその辺の権限をしっかりもらえているかどうか、その辺も含めて慎重に対応すべきであると思っております。  先ほど、最初から言いましたけれども、特にTPPの最近の状況を見ると、TPAの取得の状況を始めとして非常に不安な面がある、やっぱり国民の間で心配な面があるというのは事実だと思うんです。特に、やはりこれだけ新聞、報道機関がいろんなことを言っていると。一方では、もう実質合意したんだと、あとはこれをどうするかだけなんだみたいにもうひたすら書いている報道もあれば、そうでないんだという報道もある。一体、国民は何を信じてどうしたらいいんだというのが分からない状況であると思うんですね。  それで、先ほど澁谷さんも言われましたけれども、一生懸命情報を出していきますと言ったところで、やはりある程度中身を言っていかなければずっと疑心暗鬼は深まるだけで、あしたの集会でも、やはり先ほど言ったように、国会決議を守れとかあるいは情報公開しろとかそういう話で集会が行われていくわけですから、その辺、やはり交渉を進めていこう、あるいは国民の間で議論してもらおうというのなら、情報提供と、そして国会の決議は尊重するということをはっきりさせながら、またアメリカの国内の状況も見ながら慎重に交渉していくということがやはり必要だと思います。  是非その点をお願いをしまして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。

平木大作公明党

○平木大作君 公明党の平木大作でございます。  私からも、今日はTPPについてお伺いをしたいというふうに思っております。  先ほどの質問でもございました、ベトナムで始まった首席交渉官会合、これに先立って政府から出てくる情報も、徐々に交渉が前進したと、そういったメッセージが発せられております。例えば、先日、鶴岡首席交渉官、ベトナムに向かわれる前に、最終段階にいよいよ差しかかっている、日米協議の進展という大きな成果が出ているので我が国としても取りまとめに向けて積極的に動きたいと、こんな御発言もありました。また、昨日の政府与党連絡協議会において安倍総理も、日米間の重要な課題について前進していく道筋を確認することができたと。  このように、何か交渉の潮目が明らかに変わったなと、そういった感触を、印象を受ける御発言が続いているわけでありますけれども、一方で、これ結局、一体、国民の皆様にどういったことを伝えようとして発しているのか、メッセージの意図するところがやはり分かりづらい。  ここで、先ほどもございました、いわゆる交渉の中身、今何をどこまで合意しているんですかということ自体は、これ明かしちゃいけないところは多々あると思います。そうでなくて、こうやってプレスの前でも実際に発言されていく中で、国民の皆様、特に今一番固唾をのんでこの交渉の行方を見守っていらっしゃる、重要五品目に関わる生産、加工、流通、こういったところに携わられている皆様に対してこれどういったメッセージを伝えようとしているのか、具体的にお話しいただけますでしょうか。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。  先ほども申し上げましたが、今回の日米の首脳会議の期間を通じた日米間の閣僚協議は、結果として各品目について決着を見たというものは一つもないわけでございますけれども、大きな進展を見せたというのは、それ以前の、二月以前の段階といいますのは、閣僚会議をやりましても二回に一度は決裂していると、こういう状況でございまして、そういう状況に比べれば、方程式ないしパラメーターと両大臣が呼んでおります今後の合意のパッケージの構成要素について共通認識を得たと。こういったものにこれからいろんな数字を、具体的なものを入れ込んで合意パッケージづくりというものが進むということからすると、これはかつての段階に比べると日米間の協議が大きく前進したということは事実だろうと思います。  TPPの交渉におきましては、御指摘のとおり、交渉の具体的内容が明らかにできないという、そういう制約の中で、交渉の状況について今どういう状況なのか、俗に今例えば何合目なのかといったようなことについてはできる限り明らかにするということが重要であると考えております。  なお、現在ベトナムで開催されております首席交渉官会合の中におきましても、日米の双方から各国に対して日米のそのような状況について御説明をしているところでございまして、交渉全体、十二か国の交渉全体の加速化に向けた努力を行っているところでございます。

平木大作公明党

○平木大作君 国益を背負って、特にこの衆参両院決議をしっかりと踏まえて今本当に現場で交渉されている皆様、大変な重責を担って今闘われているんじゃないかなというふうに思います。その御苦労は本当に敬意を表したいんですけれども、一方で、今おっしゃっていただいたように、何合目に来ているかとか、あるいはどこまで合意しましたということ自体は、それ自体は生活者あるいは農産品を作っている皆様にはストレートなメッセージではやっぱりないわけでありまして、じゃ、合意に至った、あるいは今後見えてくる展開として実際農家の皆様にどういう影響があるのか、そういったところも含めてメッセージとして組み立てていないと、やっぱりこれ一切伝わらないと思います。  本当に、交渉のプロ、コミュニケーションのプロに申し上げるのも失礼な話なんですけれども、コミュニケーション、取ろうとしたときには必ず、これ明確なコミュニケーションというのは、相手が誰なのかしっかり特定できていて、その相手に対して、認識をしてもらえばいいのか、了承してもらえばいいのか、その先アクションを期待するのか、どこまで実際期待するのかということが明確であるかどうかということがやっぱり要件として必要なわけであります。それを考えたときに、今やはり政府の方から発せられる発言、メッセージといったものが全く意味が分からない、現場としてどう受け止めていいのか分かりにくい。やはり、ここを改めていただきたいというふうに思います。  衆参両院の決議を踏まえてとよく言及されるわけでありますけれども、このときに往々にして出てくるのが重要五品目の話、聖域を守るという話ばかりなんですけれども、この決議はしっかりと読んでいただくともっともっとたくさんあるわけでありまして、その中でも、国民への十分な情報提供を行い、幅広い国民的議論を行うように措置することと、こう書いてあるわけでありまして、今発せられているメッセージが果たして国民的な議論に結び付くのかどうか、この観点からもう一度是非見直していただきたいなというふうに強く要望いたします。  そして、TPP交渉参加表明から一年以上が経過したわけであります。にもかかわらず、いまだ国内というのはこのTPPに関しては賛否がくっきりと分かれた状態のままでありまして、いつ終わるのか分からない、そんな交渉の中で、適切な情報提供あるいはコミュニケーションが行われないがために生産現場の皆さんがやっぱり今苦しんでいる、大変な不安感を抱えられているという現状があります。  そこで、そもそも論なわけですけれども、改めて、日本がこのTPPに参加する意義というのは一体何なのか、また、特に農業分野というのはマイナスばかりが強調されるわけでありますけれども、プラスの効果として期待できるものにどんなものがあるのか、これを御説明いただけますでしょうか。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。  TPPは二十一世紀型の新しい協定であるということを常に申し上げているところでございますが、物、物品の関税の話だけではなくて、サービス、投資、さらには知的財産、金融サービス、電子商取引、国有企業の規律など、大変幅広い分野でバランスの取れた協定を締結することを目指しているものでございます。  これによりまして、我が国の成長力を強化し、アジア太平洋地域を世界で最も競争力のある地域とするのみならず、アメリカを始めとして、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値を共有する国々とともに新たなルールをつくり上げる、これが経済的な相互依存関係を深めていくことでアジア太平洋地域の安定に大きく寄与するということが狙いでございます。  農業の分野について申し上げれば、率直に申し上げて、関税の交渉においては基本的にはいかに守っていくかということが大変重要であるというふうに思っておりますけれども、しかし、協定全体を通じまして経済的な相互依存関係を深めていく中で、例えば世界の食の市場の拡大をグローバルバリューチェーンに取り込むなど、我が国の成長に直結することが期待されるものでございます。

平木大作公明党

○平木大作君 一年前、交渉参加の表明をした直後の段階で世論が割れている、これは致し方ないのかなというふうに思います。しかしながら、一年たってみて全く状況が変わっていない、やはりこれは問題じゃないか。交渉の中で、具体的な中身は明かさない、であればあるほど、であればあるからこそ、やはり国民の皆様に向けてしっかりと、いわゆるPR戦略ですね、どの段階でどの情報を発信していくのか、メッセージとして伝えていくのか、ここについて再度見直しをお願いしたいというふうに思っております。  これまでのコミュニケーションの在り方といったものを一年間にわたって考えていきますと、検証していきますと、実は最初の一歩、これは非常に評価できるものであったんじゃないかというふうに考えています。  昨年の三月、政府統一試算としてTPP加入の影響を試算された、公表されたわけであります。この内容は農林水産物の生産額が三兆円減少するという大変ショッキングな、この数字自体は決して安易に受け入れられるものではありませんけれども、こういう入口の段階で、まず数字で直感的にも認識できるような形で試算を公開されたというのは大きな一歩であったというふうに思っています。  こうやって一年間交渉のテーブルに着いてくる中で、一つまずお伺いしたいのは、この試算に使用したモデル、これ継続的に精緻化されているんでしょうか。また、これまでの交渉結果ですね、見込みのものでも結構ですので、そういったものを反映すると現時点でこのインパクトというのはどのくらい変わっているのか、お答えいただけますでしょうか。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) 御指摘の昨年の試算は、GTAPというようなモデルを基に試算をしたものでございます。これは世界的にも共有されているものでございますが、ただ、御存じのとおり、物品の関税撤廃についての効果のみの試算でございます。TPPは、先ほど御説明したとおり、大変幅広い、サービスでありますとか投資でありますとか様々な分野についての協定でございまして、昨年の試算では、そうした部分の効果というものについては全くこれは試算の対象外ということになっていたものでございます。  このGTAPというモデルを更に精緻にするということだけではなくて、そういう非物品に関する効果をどのように定量的に表すかということについては、これはまだ研究段階のものもかなりございますけれども、我が国もほかの国と連携をしながら、共通の研究の土壌の中でそこは連携を深めて研究を行っているところでございます。  どの国も、TPPが最終的に妥結した暁には従前より詳しいそういう経済効果の説明というものを行わなきゃいけないということで、今、そのモデルのアップデート等についても、どの国も行っているところだと思いますけれども、我が国もきちんと国民に御説明できるように、このモデルのアップデートについては現在作業を行っているところでございます。

平木大作公明党

○平木大作君 今、アップデートしていただいているというお話でありました。  結局、これ先日の日豪EPAのときにも痛感したんですけれども、例えば関税率、二年目に二八・五%、三年目は二七・五%ですとか、あるいは当初二七%だったものを二八・五%に頑張りましたと言われても、正直、これをもってこれが結論ですと言われて、最終的に国会でこれ承認するときに基準にならないんですね。結局これでどうなるのかという部分が抜けていると、判断基準にやっぱりならない。  そういう意味では、しっかりと、今の関税以外の部分の定量化ですとか、より判断基準としてしっかりワークするもの、それを今後も提示いただきたいというふうに思いますし、今ちょっと御答弁の中に触れていただきましたけれども、ちょっと再度確認させていただきたいんですが、結局、これ交渉が妥結しましたという段階で、最終的にいわゆる同じような政府統一試算のようなものは出していただけるという認識でよろしいんでしょうか。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) いずれにいたしましても、国民の理解をいただく、国会で御承認いただくためにはこちらも相当な説明をしなきゃいけないというふうに認識しておりますので、その時点でどういう内容での御説明が望ましいかということを検討していきたい。その際、当然、経済効果の説明も行っていかなきゃいけないという認識はしております。

平木大作公明党

○平木大作君 ありがとうございます。  そして、この影響の試算というものと併せて、やはり今、もう実際に交渉が大詰めのところに来ている、最終盤のところにまである意味来ているということであれば、ある意味、仮に妥結した後のことについてもしっかり検討を進めていかなければいけない時期にあるのかなというふうに思っております。  結局のところ、この交渉の決着と同時に出すべきものは、いわゆる影響としてどのくらいの金額あるいは国内の生産に対するインパクトがあるのかという定量的なもの等含めて、それ以後、いわゆる国内の生産者の皆様に対してどんな形で支援策を打っていくのか、これも併せて決着と同時に出てくるものだと私は考えているんですが、この点、いかがでしょうか。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) このTPPにつきましては、先ほど来御議論がありましたように、聖域確保に向けた交渉に全力を挙げているところであります。したがって、今の段階で交渉結果を予断をして、その上で農業生産者に対する支援策等の国内対策について申し上げることは時期尚早であろうかと、こういうふうに考えております。  他方で、農業従事者の減少や高齢化、進展する中で国内農業の活性化を図っていくということは、このTPP交渉いかんに関わらず、待ったなしの極めて重要な課題であると、こういうふうに考えておりまして、そのために、官邸の農林水産業・地域の活力創造本部、また我が省の攻めの農林水産業推進本部において具体的な施策の検討を進めまして、昨年十二月に、農林水産業・地域の活力創造プランということで、政府として着手すべき政策改革の内容を取りまとめさせていただきました。したがって、今年はその実施元年ということにもなりますので、あらゆる施策の総動員を力強く図っていきたいと、こういうふうに思っております。

平木大作公明党

○平木大作君 ありがとうございます。  先ほども少し申し上げましたけれども、どのタイミングでいわゆる支援策ですとかメッセージを発するか、これは本当に大事なところであると思いますので、予断を持たせないという意味でも十分その時期については検討していただきたいわけですけれども、何か決着を見てから、さあ考えるということではなくて、どんなことであれ、どんな事態になるのであれ、しっかりといろんなケース想定して、今から様々、現場の支援策、御検討いただいているというふうに今認識をいたしました。  この国内農業への影響を考える上で、やはり発効から二年が今経過をいたしました韓米FTAというのは大変参考になるというふうに考えております。この韓米FTAの結果として、韓国の農業に今どのような事態が進行しているのか、また、そこから得られる、日本が特に教訓とすべき示唆、そういったものは何かありますでしょうか。御答弁をお願いいたします。

松島浩道農林水産大臣官房総括審議官

○政府参考人(松島浩道君) お答えいたします。  米韓FTAは二〇一二年三月十五日に発効しておりまして、委員から御指摘がございましたように二年が経過したわけでございますけれども、本年の三月に韓国政府及び韓国農村経済研究院は、米韓FTA発効二周年の成果分析を公表してございます。  韓国政府の分析によりますと、発効二年後、二〇一三年三月から一年間でございますけれども、韓国のアメリカからの農産物輸入額は、発効前の一年間に比べまして約二割の減少、具体的には七十五億一千万ドルから五十九億九千万ドルとなっております。この要因といたしまして、北米の干ばつなどによる穀物輸入の減少や、韓国の口蹄疫の発生で減少しておりました国内産農畜産物の供給拡大といったことで畜産物輸入が減少したということが掲げられているということでございます。  また、韓国農村経済研究院は、米韓FTAの履行初期は全般的に関税引下げ幅が大きくなく、FTA履行に伴う輸入増加効果は制限的という分析を行っているところでございます。  また、韓国農業の構造についての影響でございますけれども、韓国の農家世帯数や農業人口、また耕地面積につきましては近年一貫して減少傾向で推移しておりますけれども、米韓FTA発効の前後でこの減少傾向に大きな変化は見られないというふうに判断してございます。

平木大作公明党

○平木大作君 今、輸入額自体はむしろアメリカからは二割減少しているというようなお話もありました。これ、そもそも激変緩和のために関税自体を段階的に時間を掛けて下げるようなそういった仕組みですから、急に変わったらやっぱりおかしいと。そういった意味では、二年間ですぐ何か結果が出てくるですとか、輸入自体に大きな影響がない、そこはそのとおりであるというふうに思っております。  しかし、一方で、ちょっと後半で今触れていただきましたけれども、結局のところ、協定が発効することによって、この先、例えば十年先、どういったいわゆる関税の状況になるのか、規制の状況になるのか、ここ自体は見通せるようになるわけでありまして、生産者はこういったいわゆる先々の期待値ですとか見込み、そういったものについて今時点の意思決定を行うということであります。  そういった意味では、今、人口ですとか農家の数、一貫して減少していると、ただ大きな変化はないということでありましたけれども、例えば、この十年先というものを見越して、今すぐには耕作をやめないけれども、自分の後継者にはもう継がせないという例えば意思決定をしている場合も当然あるわけでありまして、こういったところを是非、実際に韓国の農家の方たちですとか、そういったところから直接お話を聞くなりして、より日本にとって何か学ぶべきところがないのか、真剣にまた検討していただきたいということをお願いを申し上げます。  ちょっと時間がなくなってまいりました。最後に、先ほど林大臣からも御答弁いただきましたが、昨年末策定をされました農林水産業・地域の活力創造プラン、今年の六月ですから、もう来月更新をされるわけであります。この中でそもそもTPPというのはどう位置付けられているんでしょうか。

村井正親内閣官房内閣参事官

○政府参考人(村井正親君) お答え申し上げます。  林大臣の御答弁にもございましたけれども、農林水産業、農山漁村地域が抱える問題を克服し、農林水産業、地域の本来の活力を取り戻すこと、これはTPP交渉のいかんにかかわらず、待ったなしの極めて重要な課題でございます。こうした観点から昨年十二月に農林水産業・地域の活力創造プランを策定したところであり、本プランを改訂する場合にもこの認識に変わるところはないというふうに考えております。

平木大作公明党

○平木大作君 TPPにかかわらず、待ったなしのことをやらなければいけないと、私もそれはもうそのとおりであるというふうに思っております。ただ、一方で、先ほども試算ございましたけれども、三兆円も国内の生産が減るというような外部環境の大激変でありまして、ここについて触れないまま、あるいは、あってもなくても同じプランというのはちょっとどうなのかなという気がいたしております。  最新のもの、あるいは現場の方が納得できる、地域の活力創造プランですから、そういった生産者の方により寄り添った形の農業改革、是非プランの中にも取り入れていただきたいということをお願いして、私からの質問を終わりたいと思います。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 皆様お疲れさまでございます。民主党・新緑風会の徳永エリでございます。  大臣、今日は午前中、北海道農民連盟の皆さんが要請に伺ったと思います。今日はこの委員会にも傍聴にいらっしゃってくださっております。本当に北海道の農業を守るために代々頑張ってきた方々であります。昨年の経営所得安定対策の見直し、生産調整の廃止、そして農協の改革、あるいは農業委員会の改革、そしてTPP、次々と困惑することばかりが続いています。今、皆さん、何も言わず座っておられますけれども、不安と怒りでいっぱいであります。その思いはどんどん大きくなっていっている、そのことをお伝えしたいと思います。  今日の新聞、日本農業新聞であります。読売新聞に豚肉の従量税四百八十二円が五十円へと、こういった記事が載りました。これは大変なことだなと思っていました。今日のこの農業新聞はそれ以上であります。豚肉の従量税、そして差額関税制度、従価税、これ一本化するということでありまして、もしそんなことになれば、これ大変に大きな影響が出ると思います。影響が出るということは否めないと思います。  今日の新聞ですから質問通告はしておりませんでしたけれども、まず、この農業新聞の記事を受けて、林大臣はどんな感想をお持ちでしょうか、お伺いいたします。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 報道でございますので、一々コメントをすることは差し控えさせていただきますが、これは何度も会見等で明らかにしておるところでございますけれども、交渉の具体的中身についてはお答えを控えさせていただくということでございますが、個別のラインの関税率等について日米間で合意している事実はないということは申し上げてきたところでございます。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 日米共同会見があり、そして共同声明が出た後に次々と報道で具体的な内容が報じられ、一体、日米の関税協議は基本合意ができたのか、それともできていないのか、本当に疑心暗鬼が広がっております。  そういう中で、北海道で、私たちも思っていますけれども、うわさが広がっていまして、実はもう基本合意はできているんだろうと、しかし、四月二十七日の鹿児島の二区の補欠選挙、そして沖縄市長選挙がある、もし畜産に影響が出ればこの選挙に大きな影響が出る、だから声明の中に基本合意という言葉を書かなかったのではないかと、そういう話が聞こえてきています。  これは一昨年の衆議院選挙のときもそうですけれども、私たち北海道の十二選挙区、自民党の候補者の方々はTPP断固反対で選挙を戦いました。吉川副大臣もTPP交渉参加反対でした。しかし、政権が交代して僅か三か月であっさりとTPP交渉参加、正式表明をしてしまった。  こういうことが幾つかあるから、きっと今回もそうなんじゃないか、そんな思いになってしまいます。間違っているかもしれません。でも、そんな思いにさせるということは大変に大きな問題だというふうに思っています。  先ほどからお話がありましたけれども、TPA法案、十一月の中間選挙までには、この米国のTPA法案、大統領の貿易促進権限法、この成立の見込みがないと言われている中で、米国は最大限に有利な内容で日本と合意しなければ、TPP妥結に向けて米国議会の理解を得ることはできません。大変日本にとっては不利な条件です。妥結しようと思えば、議会は百点満点をUSTRフロマン代表に要求してくるわけであります。そして、日本は衆参農林水産委員会の国会決議を守らなければいけない。  そんな大変にどちらにとっても厳しい状況の中で、鶴岡首席交渉官は十日、ベトナムの首席交渉官会合に向かう前に、記者に対して、TPPはいよいよ最終段階に差しかかっている、日米協議の進展という大きな成果が出ているので我が国としても取りまとめに向けて積極的に動きたいとおっしゃっていました。  何度もこの委員会で申し上げましたけれども、二月にシンガポール交渉会合に行ったときにも、日米の関税交渉がまとまればTPPは新たなステップに向けて動き出すと、そこが肝なんだというお話を聞いています。この鶴岡首席交渉官の、TPPはいよいよ最終段階に差しかかっている、進展という大きな成果が出ている、これを聞いたときに、やはり日本と米国の間で基本合意はできているのではないかと思わざるを得ません。  そして、先ほどは農業新聞でしたけれども、今度は読売新聞。これも今日の新聞ですけれども、TPP知財分野合意へということになっております。  このルールの部分も、日米間の関税交渉がまとまれば、TPP馬車論というお話も何度もしましたけれども、ルールという荷物を積み込んでTPPへ動き出すということでありますから、これはいよいよ危ないところに来ているなというふうに感じていますが、澁谷審議官、いかがでしょうか、私の解析は。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げますが、TPPの現在の交渉が、全体の交渉が最終段階というのは、私の記憶では昨年十月のバリの首脳会談の頃から言っておられた表現でございまして、そういう意味ではもう最終段階になってから随分たつなという感じがするわけでございますが、やはり十月のバリの首脳会議を受けて、完了に向けた、交渉妥結に向けた努力を加速させるということで日米の交渉がかなり精力的に行われてきたわけでございますが、先ほど申しましたとおり、二月までは日米の交渉はやっても決裂の繰り返しという状況でございました。  今回、日米の首脳会談を契機として、四十二時間も閣僚同士の会談がなされまして、従前の状態に比べれば相当な前進があったということは全くもって事実でございます。したがって、日米がとてもまとまらないだろう、だからルールの話もしばらくほっておいていいだろうと思う国々に対しては、日米も、甘利大臣は八合目と言っておりますけれども、そういう意味ではこれまでの決裂を繰り返していたような状況とは大分違う進展を見せたということは各国にもきちんとお伝えをして、昨日から始まっておりますベトナムでの交渉でもルールの分野もまとめるべく努力がされているところでございます。  ただ、個々の論点について言いますと、これは甘利大臣や私が言っているだけではなくて、アメリカのフロマン代表も、今回の日米の協議で合意に達したという事実はないということをアメリカの議会の公聴会でもはっきりと証言をされているところでございます。  また、本日の一部の報道で、知的財産について合意というのも、これもおよそ事実に反する内容、とてもあり得ない内容のことが書かれておりまして、ルールの分野もそういう意味では収れんに向かって努力がされていることは事実でございますけれども、合意という、特にルールについては、合意というのは先生御承知のとおり恐らく物品とセットで最終合意をする、それまでは皆カードは切らないで温存しておくという状況だと思いますので、いまだにそういう状況にあるということは申し上げておきたいと思います。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 十九、二十日とシンガポールで閣僚会合が行われますけれども、いろいろ山を乗り越えてきましたが、この閣僚会合で妥結する可能性はどのくらいあると考えてよろしいでしょうか。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) 大変難しい御質問でございます。  今週、昨日から始まっております首席交渉官会合で、ルールだけではなくて、日米の物品の交渉は行わないようでございますが、それ以外の国同士の物品の交渉も行えるところは行うということで、現場では精力的に作業を行っております。そのベトナムでの作業の詰まり具合も見て、最終的に閣僚会議がどういう状況になるかということだと思います。  事実を申し上げれば、USTRがホームページで来週の予定というものを公表しております。十九、二十日、シンガポールでのミニステリアルミーティング、これチェックインミーティングという言い方をしています。チェックインというのは日本語でどう訳していいかなかなか難しいんですけれども、交渉の現場で言うチェックインというのは現状の進捗状況をお互いに報告をし合うという意味でありまして、少なくともそこから始まる会議であることは間違いないんですけれども、ベトナムでの進捗状況を見ながら、この二日間で何ができるかということを各閣僚でそれぞれ努力されるということになるかと思います。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 TPPは秘密交渉でありますから、なかなか情報が出てこないという中で、やはり私たちが注目するのは新聞の記事だったりテレビのニュースだったりするわけですね。  共同声明の話に戻りますけれども、先日の日米共同会見の後に出された共同声明でも、これ読売新聞ですけれども、TPPに関して安倍総理も、共同声明をちゃんと読めば合意に至らずの報道にはならない、TPPの書きぶりをよく読めば分かるはずだとおっしゃったということが書かれています。この記事に関してはどのように理解したらよろしいんでしょうか。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) 総理がどうおっしゃったかというのはちょっと承知しておりませんが、共同声明をよく読めば前進に向けた道筋が特定されたということではないかと思います。  どうも新聞記者に聞きますと、合意という二文字がないと一面を飾れないというのがあるそうでございまして、今日の某新聞もそうなのかもしれませんが、調整中ということでは一面を飾れない、べた記事になってしまうと。合意へというその見出しが立てば一面のトップを飾れるということで、そういう意味でどうしても合意、合意というふうに記者は書きたがるという傾向にあるようでございます。それをあえて、いや、そうじゃないんだと、誤報であるということを公の場で申し上げると、その新聞はいかに自分の記事が正しいかということをアピールするために同じ記事を何度も何度も書く、そうすると結局読者がそっちをだんだん信じるようになってしまうという悪循環になってしまいますので、そこであえて甘利大臣は、強いて言えば方程式について合意をしたという言い方をされているんじゃないかと思います。  何をもってどう合意かというのはあれですけれども、英英辞典でアグリーメントというのを引きますと、交渉の場におけるアグリーメントというのは、これはバインディングアレンジメントというふうに定義されていまして、お互いを縛るものであると。つまり、ここでお互いで決めたら、そこはもう基本変わらないんだということをお互いに確認するということが交渉におけるアグリーメントでありまして、新聞は合意という言葉を使わない場合は折り合ったとかという言葉を使いますが、その新聞の英文を読むとアグリーメントと書いてあるんですね。これは非常に誤解を与えるものでございまして、もう決めたら動かないという形で日米でセットされたものは実は一つもないというのが現状であることは申し上げたいと思います。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 そうしますと、やはり新聞報道あるいはテレビのニュースは誤報であるといつものように澁谷審議官がおっしゃっているというふうに受け止めざるを得ないんですけれども、しかし、政府が発表していないような中身を、もういかにも事実ではないかと思うような書きぶりでずっと報道している。その報道ぶりをやっぱり野放しにしておいては非常に問題だと思うんですね。  誤報であるならば、しっかりそこは、現場に影響が出るような記事を書かないように何らかの対応をしっかりしていただきたいと。前回の委員会でも申し上げましたけれども、本当に記事が出るたびに、一喜一憂ではなくて、どんどんどんどん憂鬱になっていくという状況でありますので、そこを対応をしっかりしていただきたいと思います。  それから、これも報道の問題ですけれども、前回、四月二十二日、この委員会で、前日、澁谷審議官が記者を集めて報道三社を名指しし、日米協議の報道が事実と違い、そのせいで米国が不信感を抱き、協議に支障を来しているとおっしゃったということをお聞きいたしました。そして、小泉政務官から、読売新聞を出入り禁止にしたというお話がありました。これ、出入り禁止ってどういうことですか。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) 甘利大臣がその社に申し上げたそうでございますが、当然定例の記者会見など公式な場では一切制約がないんですが、大臣が個人的に対応される取材対応についてはその社には遠慮していただくという趣旨で、たしか一度そういうことを通告して、解除した直後にまた実質合意という記事が載って、また同じようなことになって、昨晩解除されたと大臣から伺っております。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 外交防衛委員会でも我が党の議員が質問をしまして、読売は出入り禁止にしたという御答弁をいただいて、これ新聞記事にもなっているんですね。もう現場の皆さんは、読売は間違ったことを報道したから、だから出入り禁止になったんだと思っていたのに、でも、翌日からもう一面の見出しでまたどんどんどんどん、えっと思うような記事を書いているわけですよ。  私も三十年間メディアの世界で仕事をさせていただきましたけれども、ちょうどワイドショーの全盛期の時代にリポーターをやっておりましたので、何度も出入り禁止になったことあります。取材対象者から、徳永だけはよこすなと言われるわけですね。ですから、例えばこの記者は絶対駄目とか、あるいは公式の会見に出てくるなというわけにいかないでしょうから、その公式の会見の場も、もうこの記者は、読売はもう絶対入れないぞというようなやはり厳しいことをしていかなければいけないと思いますし、それから常識的に考えて、社としても、一度出入り禁止と言われたら、次からのことがやっぱり怖いんですよ。普通は、出入り禁止と言われたら、他社と足並みをそろえるんですよ。先行するようなことは絶対しないし、また、責任問題になりかねないような誤報というのは記事として掲載しないというのが私はメディアの常識だと思いますよ。出入り禁止と言われて、誤報だと言われて、それでもその翌日からまた一面にがんがんとうそを書くんですか。そこがどうしても私は信じられません。  これ、誤報、誤報とおっしゃいますけれども、万が一、後から、ああ、やっぱり読売新聞が書いていたあの内容は本当だったんだということになったら、これ、どう御答弁するおつもりでしょうか。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) 私も広報課長の経験もありますが、なかなかその付き合いの仕方は大変難しいわけでございます。  大臣が出入り禁止とかということをおっしゃいましたが、何かこちらが抗議をしたり、怒っているようなそぶりを見せますと、今回の報道もそうなんですけれども、ほかの社の人が、それは何か本当のことを書かれて焦って怒っているふりをしているんじゃないかという誤解を受けて、やっぱりそうなのかなと。ですから、ここは非常に難しいところでございます。  抗議をしたりするとかえって不毛な争いになることが往々にしてありますので、私としては、間違ったことを書かれたら、その社についてのどういう対応を取るかということ以上に、なるべく多くの方にきちんとした情報提供を行うということをもって対応したいと思って、今回、二回にわたり記者会見を行ったんですが、ただ、それも報道を役所の方が誘導しようとしているというやや批判的な記事も書かれたりしまして、若干そういうリスクも負いながら、なるべく、先ほどからお話ございますが、様々な制約の中でできるだけ情報を皆さんに提供できるようにどうしたらいいかということを知恵を絞っていきたいというふうに思っております。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 間違った情報がまことしやかにどんどん出ると本当に現場は混乱しますし、何度もこの委員会でも申し上げましたけれども、北海道なんかはある意味風評被害と言ってもいいと思うんですよ。いや、もう規模拡大でいろいろ労働負担も掛かるし、それから経費も掛かるし、借金もいっぱい背負っているし、もしこれからどんどんどんどん厳しい状況に追い込まれていって借金がかさんでいくようなことになったら、これは大変だと、もう今のうちにやめてしまおうかなと、そういう気持ちになる方がいたり、あるいは先が見えないということで、息子に継がせようと思っていたけどやめたとか、そういうことが実際に起きているわけですよ。  ですから、やっぱり誤報であれば、間違った報道をする報道機関を野放しにしておいては絶対にいけないと思いますし、これ与党にとってもマイナスになる、それから、そもそも交渉にとって大変に大きなマイナスになると思いますが、ここを具体的にしっかりと対応を考えていただきたいと思いますが、もう一度、審議官にお伺いしたいと思います。メディア対応、どうなさるおつもりでしょうか。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) 現場の記者さんは、特に私のところによく来られる記者さんは、私からいろんな話を聞いておりまして、交渉の中身はもちろんあれなんですけれども、状況についてはかなり正確に把握されているのではないかというふうに思います。  ただ、やっぱり有力なメディアが一面のトップを飾るような記事を書くと、よその社としても追っかけろという指示をデスクから、その追っかける社がだんだん複数になってきますと、書いていないのはうちだけじゃないかと、書けということをデスクから強要されて、内閣官房に取材するとどうもあの記事は違うと幾ら記者が言っても、いいから書けと言われて、もう最後はデスクが自分でもう取材もせずに記事を書いてしまうというような事例もあるやに、もうかなりそれはややちょっと度を越した対応だというふうに思いまして、記者の方から、澁谷審議官の方からきちんと記者を集めて状況の説明をしてほしいと言われて、二回行ったわけでございます。  二回にわたってそういうことを行った結果、現場の記者の感覚というよりはメディアの各社の上層部も含めた対応が少しは変わってくるのではないかなと期待をしているところでありますけれども、引き続きそうした努力をさせていただきたいというふうに思っております。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 最後にもう一度確認をしたいと思いますけれども、この報道に関して。  今まで政府が公式に発表したこと以外の情報、メディアで報道されたこの交渉の具体的な中身に関しては、これは全部誤報であるというふうに断言できますか。今日は現場の農業者の方おられますので、はっきり皆さんの前で断言していただきたいと思います。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) 皆さんがびっくりされるような話で、それが全く事実に基づいたものであるという例は、私は知りません。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 しっかりと御対応をお願いしたいと思います。  ちょっと今、余りはっきり分からなかったんですけれども……(発言する者あり)

野村哲郎自由民主党

○委員長(野村哲郎君) はい、それでは澁谷審議官。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 もう一回、もう一回聞いていいですか。  澁谷審議官、誤報というふうに断言していただけますか。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) 事実に基づかない報道を誤報というのであれば、それは誤報だというふうに思います。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 じゃ、事実に基づくものもあるということですか。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) 要は、首席交渉官会合がいつから開かれるかとか、いろんな記事がありますので、TPPに関する記事が全部誤報だというわけではもちろんありません。ただ、その記事の内容が交渉の中身に関わるものであって、皆さん方がこのように大変不安を覚えるような内容で、それが実際に事実に基づいて合っていたというためしはないということでございます。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 しつこくて申し訳ないんですが、農産物に関する、関税に関するこの数字というのは、これは全て誤報ですか。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) 過去のもの全て記憶にあるわけではありませんが、少なくともここ最近のものは全て誤報だと断言してよろしいかと思います。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 ということですので、安心してください。  そして、ほかの新聞でありますけれども、牛肉・豚肉は関税を大幅に引き下げるものの、米、麦、甘味作物は関税が維持できた、農産物の重要五品目の関税は全て残せるめどが立ったと、関税削減も、国会決議に反するという書きぶりではなく、政府の交渉結果を評価するような、まるでフォローするような記事に大変に私は違和感を覚えております。ほかの新聞では、国会決議に反するような譲歩を日本が行い大筋合意をするといった最悪のシナリオは回避できたというふうにも書いております。  先ほども山田委員からもお話がありましたけれども、この国会決議に関してなんですが、衆参の農林水産委員会から出されたこの国会決議に関して、特にその除外の部分ですけれども、今まで何度か委員会の中でも聞かせていただきましたが、大臣は、この国会決議は国会議員の皆さんが考えたことですから、この除外の解釈についても国会が決めることだというふうにおっしゃっておりますが、そうかもしれません。しかし、こういった報道がどんどん流れていくと、よく分からない一般の方々は、政府は国会決議を守って交渉しているんだというふうな印象を受けるわけであります。  そこで、日米協議の中で日本が主張している衆参農林水産委員会の決議と、この今交渉している内容といいますか、関税削減ということになったときに、これは整合するというふうに大臣はお考えなのかどうか。国会で決めることかもしれませんけれども、大臣は、政府は関税削減であってもこれは国会決議に整合するというふうにお考えになっているのかどうか。個人的なお考えで結構でございますので、お伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) これは、毎度といいますか、何回かこの委員会でもお答えをしているとおりでございまして、農林水産委員会の決議は、米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物など、農林水産物の重要品目について、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象とすることなどが決議をされております。  この決議は立法府である両委員会の意思表示であるので、この決議の意味するところについては両委員会で御判断をいただくものということでありますので、政府の立場にある私から具体的な解釈を示すことは適切でないと考えております。  なぜこの決議が大事なのかということも何度かお答えをしてきたとおりでありますが、最終的に、先ほどTPAのお話がありました。我が国はTPAという仕組みはございません。政府が交渉し妥結したものを、その場合には国会で御批准をいただくと、これがございますので、その国会の、立法府の意思表示というものがこの決議であるという意味で大変大事だと考えておりますし、そのことを交渉の相手にも示して全力で交渉をやると、このことも申し上げてきたとおりでございます。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 この衆参の農林水産委員会の国会決議は、そもそも我が党の玉木衆議院議員の提案で作られたものであります。私たちの考え方としては、これも何度も申し上げておりますけれども、除外というのは関税削減も段階的削減も全て入っていると思っておりますので、国会決議を守るということは関税削減もしないということだということを重ねて申し上げておきたいと思います。  それから、これはお願い申し上げたいんですけれども、例えば関税削減ということがどうしても避けられなかった場合ですが、日豪EPAのように、三八・五%の関税を一年目でいきなり三〇・五%まで削減するというような乱暴なやり方というのはやめていただきたいと思います。関税を段階的に大きく削減するにしても、構造改革とか影響対策を行いながら十分な時間を掛けていただきたいと思います。  日米の二国間の事前協議では、自動車関税はTPPの最も長い段階的な引下げ期間により撤廃で合意しています。農産物の関税に関しても、どうしても、これどうしても削減せざるを得ないとしたら、同様の取扱いを要求していただきたい。とにかく、二十年でも二十五年でもいいですからしっかり引き延ばして、工程表を作って影響対策に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 具体的な交渉の方針や中身についてはお答えを控えさせていただかなければいけませんが、一般論として申し上げますと、やはり農産物の市場アクセス交渉、これは単純に関税を幾ら削減するという幅、関税削減幅だけではなくて、削減の期間、今お話がありました、ほかの要素も総合的に勘案をいたしまして、国内農業に与える影響等、こういうものを見極めた上で対応していく必要があると、こういうふうに考えておるところでございまして、いずれにしても、交渉に当たってはこの決議を踏まえなければならないと考えております。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 よろしくお願いいたします。  次に、日米の共同会見でのTPPに関する両首脳の声明についてお伺いしたいと思います。  まず、オバマ大統領は、重要な進展があったと明言しておられます。そして、アメリカの製造業や農家は日本市場への意味あるアクセスを求めており、そうした要求を満たせないものを私は一切受け入れられないと言っています。ですから、重要な進展というのは、まさに市場開放を一定程度確保できたということなのではないかと私は思います。また、オバマ大統領は、安倍総理に対して、今こそ勇気あるステップを踏み出すときだ、日本の農産物市場や自動車市場は歴史的に市場アクセスが限られてきた、今こそ問題解決すべきときだと繰り返しています。  そして、一番ライブで見ていて印象に残ったのは、安倍総理は勇気を持って認めてくれたという一文であります。何を認めたのかは具体的には分かりませんが、オバマ大統領の米国の要求に対して何らかの譲歩、満足のいく譲歩をしたのではないかということが推測されると思います。新聞の記事もオバマ大統領の共同会見での発言も、日本が譲歩しているということばかりであります。さらに、私たちは現在の心地よい状況から抜け出ていかなければならない、有権者を現在の心地よい水準から先に押し出していかなければならないと。私は、これは、公約や国会決議に反する内容であっても安倍総理は決断すべきだとオバマ大統領が言っているのではないかと思われます。  言われっ放し、譲りっ放し、日本が何を守るのか、何を取るのか全く分からない。安倍総理からは、オバマ大統領に、守るべきものへの訴えや厳しい言葉は何もなかった。大変にこの共同会見を拝見していて残念に思いました。こんなことで本当に国益を守れるのか、本当に日本の農業を守っていけるのか。  この日米記者会見に対する林大臣の御感想と、私の受けた印象に対する大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) この日米首脳会談の終わった後、共同記者会見がございまして、その質疑応答の中でのやり取りについて今お話がありましたが、オバマ大統領が、自分たちの心地よい場所から更に一歩外に踏み出して、そのほかの国々のマーケットにアクセスすることが重要、そのためには有権者が今の心地よさを脱していく必要もあるという旨の発言をされたということは承知をしております。  一方で、安倍総理も実は、その少し前だと思いますが、我が国としては国会決議があり、この国会決議をしっかりと受け止めて国益にかなう最善の道を求めていくと、こういうふうにも発言をされておられるわけでございます。この総理の発言が、まさに我が国の立場、主張をしっかりとお示しいただいているものと、こういうふうに理解しております。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 TPPは、貿易や投資、金融の自由化のために、これまで関税や規制で守られてきた農業生産者に大打撃を与えるということは否めないと思います。先ほど、澁谷審議官も農業への影響というのは少し触れておられました。なのに、幾ら秘密協議とはいえ、何の情報提供もなく、影響に対する具体的な対策も示さずにこのままで進めていって、もし取り返しの付かないことになったらどうするんだろうと。大変であります。大変に心配であります。  先ほども冒頭申し上げましたけれども、これはTPPの問題だけではなくて、農業の構造改革とか、それは構造改革がしっかりできるまではいいですよ、TPPがあって、いきなりの農業の構造改革があって、そのしっかりでき上がるまでの間どうしていくんだろうと、大変に心配であります。  野党五党で衆議院に提出させていただきましたTPP情報提供促進法案、これを一日も早く審議していただきたいと思います。これも先ほど山田委員からもお話がありましたけれども、国会決議にもありますように、国民にしっかりと情報を出していかなければなりませんので、これに関しては与党の皆さんも恐らく賛同していただけると思います。日本の国の経済や国民生活に大きな影響があるであろうTPPに関してしっかりと情報提供していただき、内容を精査し、議論をし、対応していくことが必要だと思います。是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。  今日は生産者の方々もいらっしゃいますので、TPPの今後の交渉について、また農業関係者の不安と怒りに対する林農林水産大臣の思いというのをしっかりと聞かせていただきまして私の質問を結ばせていただきたいと思いますので、時間はたっぷりありますので、よろしくお願い申し上げます。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 今日の午前の終わり頃だったと思いますが、小川先生と共々、北海道農民連盟の皆様が、今傍聴されておられますが、大臣室に来られまして、TPP交渉に関する要請というものをお受けいたしました。また、いろんな要請を受けた上で、今の現在の状況等についてお話を聞かせていただいたところでありまして、その内容については、今委員も少し触れていただきましたように、いろんな報道、一喜一憂、喜は余りないと思いますが、一憂されておられるということで、先ほど澁谷審議官とやり取りしてくださったようなことを私からも申し上げたところでございます。  この委員会でも何度か申し上げてきておりますが、北海道は、バレイショ、それから生乳、てん菜、小麦、これは全国一位であります。また、米も牛も肉用牛も全国有数の生産地でありまして、いわゆるいろんな施策をやるときにも、北海道以外のこちらではこういう数値基準で、北海道ではというふうに良くなるように、大変規模も大きく先進的な農業を営まれている地区でありますし、農業生産額の我が国の一割、一二%を占める大食料供給基地であると同時に、そういう性格もあって、一次産業の方のみならず、二次産業、三次産業に至るまで農林水産物の加工、販売、流通等に携わっていらっしゃる方が非常に大きいということを常々私も教えていただいているところでございます。  したがって、このTPP交渉に当たっては、北海道を含む我が国の農林水産業に与える影響、これに十分留意をしながら、決議を踏まえて、国益を守り抜くように全力を尽くす考えでございます。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 終わります。ありがとうございました。

儀間光男日本維新の会・結いの党

○儀間光男君 日本維新の会・結いの党会派の儀間光男でございます。維結と私ども呼んでおりますから、どうぞそのように御承知おきをいただきたいと思います。  今日はもう集中してTPPの話になると思うんですが、重複するところも多々あると思います。しかし、聞いておかなきゃならない、あるいは自らの質問力を鍛えていくためにもこの狭い範囲での質問を繰り返してまいりたいと思いますから、どうぞよろしく御答弁をいただきたいと思います。  さて、御承知のとおり、米国のオバマ大統領の訪日前後から同大統領の訪問中にかけ、TPPに関して日米双方でもかなりタフな交渉を、しかも精力的に行われたことは承知をいたしております。御労苦を多とし、評価したいと思います。  しかしながら、政府は、TPP問題については積極的に情報開示はしておりません。その背景も理解できるんでありますが、残念なことに、マスコミからの報道で私どもは情報を知る、その範囲でしかTPPの交渉の状況を理解できないという状況にありまして、大変何かしら、国会議員でありながら、そばでおりながら、その情報をしっかり取って地域のそれぞれの関係団体に伝えることのできないもどかしさを感じて、この場の人たちみんなフラストが上がりっ放しだと、こう思っております。  特に同問題には、重要五品目に関する農業者は気をもみながらTPP交渉の推移を見守っていると思います。政府は、国民や農業者の理解を得るためにも開示できるものは積極的に開示していただきたい、こういうことを先ほどから皆さん指摘があるんですが、開示できない。極めて残念でありますが。  マスコミとのやり取りも、今朝もそうでしたが、今も指摘ありましたが、大筋合意されたとの報道がなされるかと思うと、反面、交渉担当者から即、いまだ合意に至っていないとの談話が届いたりいたしております。情報が錯綜しております。  したがって、実際はどうなっているのか。そして、ここにいる私たちでも同問題の交渉の中身が不透明であるがゆえに状況の把握ができない環境にあるということは先ほど御指摘申し上げましたが、私が今申し上げたことと同様の発言が、米国議会の上院財政委員会でもTPPの交渉内容が不透明であるというような懸念が示されたことを新聞でもって知ることができましたが、それはそのとおりだったかどうかも含めて、現在、日米間のTPP交渉はどのように進展しているのか。先ほどから同様の質問が重なるのでありますが、どうぞ簡潔に御答弁をいただきたいと思います。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) まず、二国間で日米で、甘利大臣も夜中まで相当長い時間交渉をされまして、その結果は、残念ながらというか、合意には至っていないというのが現状であります。  ただ、声明にも書かれておりますけれども、前進する道筋が特定されたということで、重要な二国間の課題についてかなりの進展、議論が進んだということであります。この点、いろんな説明の仕方、甘利大臣は、その合意への方程式が両方で分かってきたと。あるいは、フロマン代表は、パラメーターという、要素というんでしょうか、それが特定できたと、議論の要素が特定できたという言い方もされていますけれども。いずれにしても、その解決、合意に向けての道筋を特定したということであります。このことがTPP交渉において、これは声明にもありますけれども、キーマイルストーンを画すものであるということで、前進をしたということで一つの大きなステップになったという趣旨でありますけれども、その趣旨が書かれているわけであります。  いずれにしても、日米で解決の道筋が見えてきましたので、これはまだ合意には至っておりませんが、道を狭めていく更なる努力、その道筋が見えてきたということでありますので、交渉全体を日米で引っ張っていくということで、ここは交渉妥結へ向けて新たなモメンタムとなるという趣旨の表現も共同声明に入ったところであります。  いずれにしましても、日米の両国間もまだ完全に合意したわけではありませんので、議論すべきことが残っておりますので、そのことを詰めながら十二か国全体での残された課題についても妥結に向けて議論を進めていくと、そういう状況であります。

儀間光男日本維新の会・結いの党

○儀間光男君 ずっと繰り返し聞いていることで承知はいたしておりますが、御承知のとおり、重要五品目、これについては、先ほども徳永委員からありましたが、衆参両院で決議が行われておりますよ。本当に皆さん、その衆参両院で決議したことを守って交渉をやり通していけるのかどうか、この辺を決意のほどを伺いたいと、再度伺いたいと思いますね。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 最終的にTPP協定を批准をするためには、もう御案内のとおり、国会で御承認いただかないとこれは批准できませんし、我が国として参加できませんので、最終的には国会で御承認いただくと。そのために、我々、国会に御理解いただける範囲はどの範囲なのかということをいつも頭に置きながら、国会の御承認をいただくんだということを頭に置きながら交渉をしてきておりますので、その中には当然国会の決議というものがありますので、そのことを踏まえて粘り強く交渉を引き続き続けていくということでございます。

儀間光男日本維新の会・結いの党

○儀間光男君 国会の承認が必要であることは承知しておりますが、ここは自公の皆さんも一緒になって決議しているんですね。ですから、何とか交渉を妥結したら、与党が多数であるから、それをもってしていけるんだというようなことがみじんでもあるとするならば、これは誠意に欠ける話であって、そういうことは絶対みじんも持たないように注文を付けておきたいと思います。  これも新聞報道でしか読み取っておりませんが、米国は、牛肉の関税は現行の三八・五%から九%台に、豚肉は最も安い価格帯で一キロ四百八十二円から五十円に引き下げる案を提示したと言われておるのでありますが、これらの情報が本当なのかどうか、米国側が提示した案を受け入れることになるのかどうか、あるいは承知をしておるのかどうか、いま一度聞きたいと思うんでありますが、これからこの問題に対してもどう対応されていくか、今後どうしようとしているのか。米国のこの発表についての御見解を賜りたいと思います。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 個々の分野の交渉の状況についてはお答えすることはできませんけれども、先ほど、方程式という言い方、甘利大臣されているということを申し上げましたけれども、関税を下げるのか下げないのか、どれだけ下げるのか、あるいはその期間をどれだけの期間を取るのか、あるいは、仮に下げたとして急激に輸入が増えたときのセーフガードをどういうふうにつくるのか、こういった事柄全体でいろいろ議論をしておりますので、全くもちろん数字がなしで議論できるわけはありませんから、いろいろ議論はしておりますけれども、最終的に我々としては国会で御承認いただけるということを頭に置きながら交渉をしておりますので、決議踏まえてしっかり対応していきたいというふうに思います。

儀間光男日本維新の会・結いの党

○儀間光男君 副大臣、釈迦に説法で恐縮かも分かりませんが、交渉に臨むときは、どんな交渉たりとて自分の持つカードがあって、このカードに数字を含まない交渉なんてあり得るはずがないんですよ。十二日から十五日ですか、今、首席交渉官がベトナムでやっておりますし、十九日から二十日は閣僚会議もあります。そこに臨むとき、いよいよ道筋が見えてきて方程式ができてきて、そこへ臨むのに何一つ数字を持たない、何一つ交渉カード切らないというようなことが交渉としてあるのかどうか。もしあるとするならば、これは撤退ですよ。撤退か数字を持って臨むか、どっちかなんですね。  私事を言って恐縮ですが、若い頃、沖縄での総合食品メーカー、千四百名ぐらいの総合食品メーカーだったんですが、総務課長をしていて組合との団体交渉をしました。ああいうところでさえ、経営者と、交渉員で私が経営者から数字をいただいて、それで組合に向き合って交渉をして妥結へ行くんですよ。そうしないというと、交渉事は進展するはずがありません。  皆さんが何も今持たないとおっしゃるけど、この中におるほとんどの人はそれはうそだと言いたくなっていると思うんですね。妥結へ向けるんだったら、交渉のテーブルへ着くんだったら、必ず何がしかの、五品目以外の、対象品目全部ですね、何がしかの数字を持たないでテーブルに着いて、それは交渉できるはずはないと思うんですが、いま一度お答えいただけませんか。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 委員もよく御存じの、御案内のことと思いますけれども、まず、TPP、高いレベルのものを目指す、二十一世紀型の野心的なものを目指す、協定を目指すということでありますので、この高いレベルの中には、マーケットアクセスをできるだけ拡大をしていく、それからルール面、知的財産とか投資の保護とか、こうしたルール面でも高いレベルの、よくWTOよりも高いものという意味でWTOプラスといった言い方しますけれども、こうしたものを目指すということでありますので、我々としても、これまでのFTAを超えてどこまで自由化できるかというところ、関税を下げれるものは下げれるのかということももちろんいろいろ検討しながら交渉しているわけであります。  それから二つ目に、先ほど来御議論になっております国会の決議がありますから、高いものを目指すといっても、国会の決議の範囲内でしか我々最終的に国会で御承認いただけないということも理解して交渉しております。  三点目に、農産物の議論、それから車の議論、それからそれ以外の今申し上げたようなルールの議論、全体で我が国の国益を最大化する。守るべきものは守って、取れるものは取るということで最大化すべく交渉を行っておりますので、個々の交渉の状況、数字については差し控えたいと思いますけれども、全体としてそのような方針で臨んでいるところでありますし、次回の交渉も、今行われている首席交渉官の会合もそうした方針で臨んでいるところでございます。

儀間光男日本維新の会・結いの党

○儀間光男君 今もおっしゃっていましたけれど、国会決議の範囲内でしか妥結できない。ならば、撤退ですよ、ありませんか。国会決議内での妥結しかできない、国会で通る範囲でしか妥結できないとおっしゃるんですが、答弁間違っていませんか。もしそうなら交渉要らないですよ、五品目については。そういうことになるんですよ。  私は、交渉事にはリスクは付き物、このリスクをどう回収していくか、これから農業政策をどうして展開して払ったリスクを取り戻していくか。農業の構造改革や、あるいはそれを制度でもって手当てをするとか、そういうことをやっていかないと、いつまでたったって我が国の農業、豊かな農業できませんよ。  もう一つ申し上げます。たとえ五品目が関税そのまま守られたとしても、国際競争に打って出て、世界のマーケットをこじ開けて、我が国農林水産品を国際のマーケットに出していかないというと、国内市場のパイは決まっているんですよ。例えば米だと、米の需要量を高めていく、消費量を高めていく、それに対して自給率を高めていくということでの生産増、消費増は図れるんですが、所詮一億三千万という決められたパイの中で動かしてはレベルもその高さも生活水準も同じになりますから、これがあるなしにかかわらず、国際市場へ打って出ていくような政策展開すべきだと思うんですが、いかがですか。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 国会の決議を我々しっかりと受け止めて、踏まえて交渉しているということはもう繰り返し申し上げているとおりでありますし、それから、念のためでありますけれども、あらかじめ関税を全て撤廃しなきゃいけないということを求められるわけではないということは事前に交渉参加する際に安倍総理とオバマ大統領の間で確認をいたしておりますので、これはもちろん交渉の中でそれは決まっていくということでありますけれども、そうしたことも踏まえて我々交渉しているわけでございます。  それから、農産物の輸出を含めて、この政策については農水大臣あるいは副大臣の方から答弁あるかと思いますけれども、我々、TPP入る入らないにかかわらず、日本の農産物、もっと海外に売れるだろうということで、これは競争力会議や諮問会議などの場においてもそうした施策は拡充していこうと、できる限り海外に売っていこうということは取り組んでいるところでございます。

儀間光男日本維新の会・結いの党

○儀間光男君 林大臣にお尋ねしたいんですが、今リスクの話をさせていただきましたが、このリスクを回収する、あるいは世界市場に我が国の農林水産物品を流していって農林水産従事者の生活を豊かにする、暮らしを楽にする、そういう積極的な、林大臣お好きな、攻めの農業、こういうものをこれから制度も併せてやっていかなければならないと思うんです。  そういうような中で、もし仮に関税が大幅に引き下げられた場合、輸入の状況によってはセーフガードの発動が可能な妥結になったら公約は守られたというふうにお考えなのか。  これは、自民党の選挙公約の中で、聖域なき関税撤廃を前提とする限りTPP交渉参加には反対をするということがありますから、政府・与党のこういう方針にのっとって皆さんが妥結していく、あるいは政策を展開していく、こういう将来像を示していただければと思います。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 当時の公約になりました文書、その基になったものを自民党の政務調査会で作りましたときに私、座長をしておりましたので、この公約には「「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、TPP交渉参加に反対します。」と。もう少し詳しく六項目ほど、そのときはJ—ファイルには書いておりますが、ここを、今、西村副大臣からお話がありましたように、日米共同声明において、そうではないということを確認して交渉に参加したと、こういうことでございます。  一方、今委員からお話があったように、いずれにしても、この一億三千万、人口が残念ながら減りつつあるということでございますし、高齢化に伴って一人当たりの消費量もだんだんと減っていくということで、米でいえば毎年八万トンずつ消費が少なくなっていくだろうと、こういうような状況の中で米政策そのものの見直しもさせていただいたところでございますが、やはり今委員がおっしゃったように、特にアジアを中心として、世界の食市場、三百四十兆円から六百八十兆円に倍増すると、こういうふうに言われております。この伸び行く世界の市場をどうやって我が国の需要として取り込んでいくか、これが非常に大事だと、こういうふうに思っておりまして、例えば米についても具体的に、二〇一二年の百三十億円、これは包装米飯や日本酒、それから米のお菓子、米菓も入れた額でございますが、これを二〇二〇年に六百億円に増やしていこうということで具体的な戦略を昨年八月に作ったところでございます。  こういう政策を通じて、しっかりと外の需要も取り込んでいく、また、中の生産についても、輸出用のものは元々生産数量目標の配分に入っておりませんでしたが、さらに今後、日本酒の材料であるいわゆる酒米というものもその外にしたということを併せて輸出拡大の後押しをしていきたいと、こういうふうに思っているところでございます。

野村哲郎自由民主党

○委員長(野村哲郎君) 儀間光男君、時間が来ておりますので、おまとめください。

儀間光男日本維新の会・結いの党

○儀間光男君 ありがとうございます。  どうぞ、我が期待してやまない、日本の将来を担うホープ、林農林水産大臣、きっちりと頑張って農民にお応えいただきますように、この交渉にも副大臣共々に頑張っていただきますようにお願い申し上げて、質問を終わらさせていただきます。  ありがとうございました。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 みんなの党の山田太郎でございます。よろしくお願いいたします。  今日は、TPPを中心とした一般質疑ということであります。順番が結い・維新さんが会派が一人多いということで変わりまして、この順番になるとほとんど聞かれちゃったということでありまして、繰り返しになるところもありますが、大事なところはやっていきたいと思っています。  ただ、我々、農政改革の問題は、このTPPを背景として、農協の問題、それから明日以降、担い手、多面的機能ということで、いわゆる現場の保護の問題ですね、農業保護、支援の問題、これセットで、切り離すわけにいかないだろうというふうに考えておりまして、積極的にその辺も今日時間がある限り議論をしていきたいと思っております。  まず最初に、TPPに入る前に、ずっともう議論を聞かせていただいていますと、ほとんど中身についてはもう語ってくれないというのが分かりましたので、多分、今問われているのはもう政府の姿勢だというふうに思っております。  私も、この委員会ではさんざんぱら、とにかくプロセスをはっきりしてほしいとか、いつまでに何をやるかと。中身については、交渉事だということはよく分かってはいるんですけれども、ほとんど出ないと。    〔委員長退席、理事山田俊男君着席〕  それで、何か今日の議論は、要は誰がうそつきなのかと、こういうような議論にもなっておりまして、ちょっと私もよく冷静に考えてみれば不思議なのは、政府・与党と言うぐらいですから政府は自公の与党によってつくられていますが、自民党の先生、公明党の先生にも厳しく問われているということで、本当は一体誰がこの交渉の中身を知っているのかということが大変気になるわけであります。そんなところもちょっと確認する必要があるのかなというふうに思っております。  これはなぜかといいますと、私どもの問題意識は、このままだらだらと分からないままに交渉してしまうと、我が党のいわゆるスタンスとしてはTPP推進ということを言ってはおったんですが、もしかしたらいい影響がないのではないかというふうに党内も少し疑心暗鬼の議論が正直始まっております。先ほどびっくりしたんですが、維新、結いさんの方も撤退だと儀間先生が言われて、おお、びっくりということでありまして、推進をしている数少ない野党の方からもこういう声が既に上がる局面にあるんだということだけは理解しながら、今日のちょっと質疑に臨んでいただきたいと思っています。  それで、まず、本件はちょっと質疑通告にないんですが、ちょっと質疑を聞いていてすごく気になったんですけれども、どなたが事実を知っていらっしゃるのかと。農林水産省自身は実は事実を知っているのかと。もしこれ、これは徳永先生の方からも議論があったんですが、もし関税を下げなきゃいけない場合には、すぐ議論を始めないとこの影響というのはもう大きいと思っているわけですね。そのときに、もし農水省の役人の方が、いや、実は知らないんですと、交渉官だけが知っていて政府全体ではほとんどの人が知りませんとなると、それはそれでとんでもないといったことにもなるわけであります。  そういう意味で、中身については聞きません。とにかくこの交渉を、例えば農水省の方で、政務三役それから担当局長クラス、課長さんクラス、どの程度の方がタイムリーに交渉の内容の報告を受けて、それに対して将来の農業のことを、これの問題について考えているのか、その辺の構図を是非教えていただけないでしょうか、大臣。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 日豪のときは、従来からの経緯もございまして、農林水産物のマーケットアクセス交渉については私が中心となって、また工業製品等のマーケットアクセスについては茂木経済産業大臣がと、こういうことで連携を取りながらやっておったわけでございます。これは政府の中の話ですね。  TPPについては、御案内のように、TPP担当大臣ということで甘利大臣が任命をされておられます。その甘利大臣のリーダーシップの下で、総理も参加をしていただけるTPP本部というのが閣僚会合としてございますので、ここで認識を共有しながら、主に甘利大臣がこの交渉に当たっておられると。これは報道であるとおりでございます。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 質問は、それはそうなんですけれども、現場はどこまで交渉の内容について理解しているのか。もしこれ、いや、実は課長さんクラスでは理解していないとなれば、我々、レク要求なんかでその方とやり合いしても意味がないということにもなりますし、逆に言わせると、もしこの交渉が進んだ、後でちょっと聞こうと思ったんですが、最終局面になるとかなんとかということであれば、もしかしたら今度は国会での批准又はそれに対する緩和措置をどうしていくのかということをすぐ議論に行かなきゃいけない。そのときに一番影響を受けるのは農林水産分野であるわけですから、農水省の最大の出番だと思うんですね。  そのときに、その人たちも突然知らされるということで本当に手が打てるのかどうかといったことも気になるわけでありまして、是非、そういった意味で、本件の、例えば日豪のケースでも結構です、このTPPのケースでも結構なんですが、どこまでこの情報が下ろされて、政府一体なのか、政府として進められているのか、是非そのことを教えていただけないでしょうか。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 先ほど申し上げましたように、日豪についてとTPPについてはかなり体制が異なっております。また、一般論で申し上げても、我が省の中にもいろんな局があっていろんな課がございます。また、内閣官房の対策本部にも農水省から人を出しておるということもございます。また、日米の交渉についても農水省から人が出ているということもございます。そういう事実はここで申し上げられることでございますが、具体的にどなたがどの範囲でどういう情報を知っているというのは、これは交渉の中身に関わることでございますので、ここでは控えさせていただきたいと思います。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 なかなかお答えいただけないので、じゃ、質問としては別の聞き方をしたいと思うんですけど、仮に関税が下げられた場合にその手だては打っているのか、あるいはシミュレーションは当然されているのか。その辺りは、私はもう当然、交渉を撤退するならそれでそうだったねという話にもなると思いますし、もし関税が下げられる場合には下がった分をどういうふうに農政政策新たに取っていくのか。これはもうすぐ着手しなきゃいけない問題だと思いますので、その辺の準備は、私は政府への信頼としてはされているんじゃないかなというふうに期待をするんですが、その辺はいかがでしょうか。    〔理事山田俊男君退席、委員長着席〕

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) これは何度かここでもやり取りをさせていただいておりますが、まだTPPということについて言えば今まさに交渉途中でございますので、こういう対策が必要だとかこういう対策を検討しておるということ自体が臆測を呼びかねないということであると、こういうふうに思います。  日豪のとき、日豪のときというか、日豪についてここで御議論をいただいたときに影響についての御議論もさせていただいたところでございますが、例えば、あの大筋合意した内容について今後どういうふうに影響が出るかということについては、当時もお答えしたと思いますが、実需の状況、経済の状況、それから為替の状況、いろいろなものがあるわけでございますので、一概にどういう影響が出るか定性的に申し上げるということは難しいわけでございますので、そのときも申し上げたと思いますけれども、そういうことに留意をしながら競争的な環境を支援する施策をきちっとやっていきたいと、それはこの間答弁したとおりでございます。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 もう一つ、政府への信頼といったところが今回の交渉では揺らぐということが一番恐ろしい結果になると思うんですが、そんな中で一つ、日米共同声明で、日米両国は高い水準で云々、TPPを達成するために必要な大胆な措置をとることにコミットしている、前進する道筋を特定したというふうにありますが、この中身は一体どういうことなのか。声明として発表しているわけですから、もうちょっとこの辺については開示したということで教えていただきたい。  二点目なんですけれども、これはOECDの総理の六日の演説の中で、日米二国間協議については交渉は最終局面にあると、こうおっしゃっているんですけれども、本当かどうかと。先ほど、ちょっと澁谷審議官が気になるようなことを言っていたんですけれども、去年も同じように最終局面だと、こう言っていました。私は、その発言は正直言って国会と国民を愚弄していると思っております。もし、総理が最終局面だと言っているのに、これで一年も二年も掛かったら、あれはうそだったんじゃないかということにもなりかねないというふうに思っておりますので、是非、共同声明や積極的に外に発表されている内容でもあるわけですので、その辺りに関して、それはまず本当だということと、そのもうちょっと中身についてどういうことなのか、是非教えていただけないでしょうか。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) まさに、この正式な委員会の場で先ほど澁谷審議官あるいは西村副大臣から御答弁があったとおりであります。先ほど申し上げたように、TPPについて言えば、主として担当大臣、すなわち甘利大臣の下でメーンとなって交渉する、政府一体となって本部で意思疎通を図りながらやるということでございますので、その甘利大臣のラインである西村副大臣、澁谷審議官がおっしゃったとおりであると私も申し上げたいと思います。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 ごめんなさい、今のは、申し訳ないんですけれども、林大臣のことも尊敬しているんですけれども、今のを聞いていると、もしかしたら林大臣はTPPの中身を何も教えられていないのではないかという疑問すら持ってしまうような御答弁だったので、ひとつ教えていただきたいと思います。  今私が質問しました、日米間の二国間協議については交渉は最終局面にあると言った総理のお言葉は本当なのかどうか。そして、じゃ、お聞きしたいと思います。林大臣自身はどこまで毎回その報告を受けていらっしゃるのか。その辺り、是非教えていただけないでしょうか。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 御質問、具体的にちょっと御通告をいただいておればもう少し、先ほど、多分、澁谷審議官がおっしゃったようなことをきちっとお答えできるんだと思うんですが。  もうまさにこの日米首脳会談において、前進する道筋が特定されたということを共同声明として出しているわけですね。したがって、まさに政府としてはそのことが公式な外に対する見解であるという意味でこの共同声明を出しておるわけでございます。様々な報道についても先ほど来やり取りがありまして、私も申し上げさせていただきましたけれども、個別のラインの関税率等について日米間で合意しているという事実はないと、そういうことでございます。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 ちょっとこれをこれ以上やっても水掛け論になってしまいますので。ただ、お願いしたいのは、最終局面にあるとか、新聞報道に出ているというか、新聞が誤報だとか誤報じゃないかという以外にも積極的に動画で見ておりますので、総理が答えているところもあります。私は、この交渉事に関して政府が国民からもう信用されなくなったときに、次はどんな手を打ったとしても、効果というか出せないんじゃないかと思って、大変そこを危惧しているわけであります。  また、是非、これは与党の先生方、同じ政府一体と、あるときは政府・与党と言って、あるときは何かお互いがこの委員会でやり合うという不思議な構図は是非避けて、必ず次は国会批准というプロセスに来るわけですから、多分自民党の先生方がそこに賛成しなければ批准はされない。我々野党が今残念ながら参議院で幾ら頑張って数を合わせても、本件に関しては皆さんに懸かっていますので、是非、何か内部は内部でしっかりその辺をやっていただきたい。  それから、結いさんも維新さんも我々もそうなんですが、相当、先ほどの発言聞いていただければと思いますが、推進をしている側もちょっといらいら感がすごく強くて、そういった、これは中身もあるんですけれども、いずれにしてもこの進め方というのは多分すごく大事なことだというふうに思っておりますので、重ねてお願いしたいと思っております。  ちょっと次に、その辺の大臣の外遊等についても少し対外的な発言をされていますのでお伺いしたいと思いますが、林大臣の方は、五月四日から八日まで、イタリア、フランス、出張されたと思います。そのときの意義等について端的に教えていただきたいんですけど、いかがでしたでしょうか。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 今回の欧州出張でございますが、まず、OECDの閣僚理事会等の場で、我が国の農業政策、昨年まとめさせていただきましたが、これをきちっと説明、発信すること、それから、バイの会談をいたしまして農業政策等について意見交換を行うこと、それからもう一つ、日本食、食文化の魅力の発信、これを目的として行ってまいりました。  具体的にちょっと申し上げますと、OECDの閣僚理事会というのがございますが、六日から七日でございましたけれども、ここで、官民連携によるフードバリューチェーンの構築、これは我が国にとってもそうですが、途上国の成長にとって非常に重要であるということ、それからアベノミクスの下で農政改革を進めているということについて発言をさせていただきました。  それから、OECD閣僚理事会の場を利用して毎年WTOの非公式閣僚会合と、こういうものが行われますが、ここでは私から、今後のWTOにおけるルール形成についてと、こういう議題でございましたので、各国の農政改革等の最近の状況変化や、いろんな、FTA、それからプルリと言っておりますけれども、多国間のFTA、EPA、こういうものがありますので、こういう新しい状況の変化を踏まえた議論が必要であると、こういうような発言をさせていただいたところであります。  また、イタリアではマルティーナ農林政策大臣と会談をいたしまして、来年ミラノの博覧会がございますので、その件に関してお話をさせていただいたということと、それから、バチカンの法王庁の、正義と平和評議会次官という方がおられまして、トーソさんという方ですが、世界の貧困と飢餓問題について有意義な意見交換ができたと、こういうふうに思っております。そのほか、ロブ・オーストラリアの投資大臣、ル・フォル・フランス農業大臣等とバイの会談をさせていただきました。  また、食のレセプション、夕食会をOECDと共催でやらせていただきました。今年は日本がOECDに加盟して五十周年ということで、日本が議長国でございました。総理もお見えいただいて基調演説もいただいたわけでございますが、こういう場を捉えて、BSEがございましたので、ずっとヨーロッパに日本の牛が出せない状況が続いておりましたが、今回規制がクリアになりまして、日本の和牛が久しぶりといいますか、パリで食べられるようになったというところを捉えて、和牛の料理を含めた食の夕食会等も開催をしまして日本食の魅力についても発信ができたと、こういうふうに思っております。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 御丁寧にいろいろありがとうございます。私が昨日のレクの中で担当の方に聞いたら、OECDの閣僚会議は非公式なので、非公開であって何も説明ができないと、こう言われたんですが、大臣に聞くとすらすらとたくさん教えていただけるので、非常にちょっとこれは根源的な問題を抱えていると思っておりまして。  今おっしゃられたことは日本国内の農業にとってもとても重要なことなので、どんどん発言していただいてもいいと思っているんですね。非公式の会議と非公開の会議は違うので、別に非公開と言っているわけじゃないですから。何かこのTPPも特定秘密のときもそうなんですけど、官僚の方々がみんなびびり始めちゃっていて、何か情報が出ない政府というふうに体質がなっているような気がします。  是非その辺は、特に農林水産、これから大事な政策を時間を掛けて一年やる多分年になる。本当に、明日から総理も入っての担い手の話も始まります。一応農協の問題なんかも問題意識持っておりますので相当いろいろやっていきたいと思いますが、そういう情報をどんどん大いに出して、何がいいとか悪いとかと言っても、最後は日本の農業の活性化、発展のためにここに集まっている国会議員だということだけは間違いないと思いますから、何かそんな指示をしっかりしていただいて、TPPに関しても、私は、もしTPAがあってこのまま進まないと本当に判断したら、引き揚げるとまでは言いませんけれども、一旦そういう趣旨を国民に説明をして、少し待ってくださいと、あるいは、少し交渉は停滞ぎみになる可能性があるとか、何か正しい情報は伝えていただいてもいいと。  とにかく、最終局面というステータスをずっとしゃべり続けて信用されないという政府、そして、我々国会議員からも、政府について、官僚の方についても最終的に信用できないということになれば、どうやってこの政府はやっていけばいいんだということにもなりかねませんので、今日はまさに、中身というよりも、政府なり誰がうそつきなのかという、マスコミも含めて議論になっちゃったんですが、こういう大事なことが語られたと思いますので、是非どうかよろしくお願いしたいと思います。  そのことについて、ちょっと是非、大臣、一言最後にお願いいたします。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) まず、OECDの件ですが、これはどこの国際機関もそうだと思いますけれども、こういう一般的に会議は、自由な討議をやって共通な認識をなるべく醸成していこう、そして各国の政策をハーモナイズしようと、こういう目的でございますので、基本的には理事会の合意がない限り全て非公開と、こういうのが原則でございます。したがって、議長総括というのも、国名を伏せた上でこういう意見があったと、こういう形になっておりますので、詳細な議事録とか、ほかの方がこういうふうにおっしゃったというのは公表はできないわけですが、私の発言の趣旨については、これは国際的な常識として、言った本人がこういう発言をこういう趣旨でやったと言うことは可能だと、こういう判断でございますので、先ほど答弁をさせていただきました。  TPPについても、守秘義務があると、こういうことは御案内のとおりですが、その中でできるだけの工夫をしていく、こういうことをこれからも努めていきたいと、こういうふうに思っております。

野村哲郎自由民主党

○委員長(野村哲郎君) 山田太郎君、時間が来ておりますので、おまとめください。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 時間になりましたので、以上です。ありがとうございました。  以上でございます。よろしくお願いします。ありがとうございました。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  冒頭、PED、豚流行性下痢の対策について質問いたします。  五月八日現在、日替わりでどんどん変わっているのでこれ自体も古いんですけれども、全国三十六道県、五百八十戸の養豚場で発生して、五十万頭を超える発症頭数で既に十二万五千頭が死亡していると。北海道でも、森、美瑛、赤井川、栗山、上川、苫小牧市、伊達市、今日また厚真ということで、八市町村の養豚場で四万頭を超える豚がこのPEDにかかって、六千頭を超えて死んでいます。  先日、青森でも、ワクチンを接種した母豚から生まれた子豚が感染して、発症して十日間の間に生まれた子豚が約百六十頭が全て死亡すると。被害が非常に深刻化しているわけです。放置すれば、やはりこれ倒産や廃業が広がって、日本の養豚が深刻な事態になりかねないということであります。  各地からも、この間いろいろ要望が上がっていると思います。一つには感染原因と拡大ルートの早急な解明という問題、二つ目にはワクチンの円滑な供給体制の一刻も早い確立、三つ目は屠畜場や農場を出入りするトラックなどの防疫体制に万全を尽くす、四つ目に発生農場の経営支援など、必要な対策が求められているわけですけれども、これらをめぐって今国として取っている対策について、できるだけ簡潔にポイントを絞ってお話しください。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 大事なお話でございまして、今三点ほど御質問いただきましたので、簡潔にお答えしたいと思います。  まず、感染経路、また発生原因ということでございましたが、海外からの感染経路、それから国内における発生拡大原因の早急な解明、これが重要であると思っておりまして、ウイルスの海外からの感染経路について、国内で確認されたウイルスの遺伝子、これがアジア諸国やアメリカで確認されているものと極めて近いということで、可能性としてはそれぞれの国々からの人や物を介した侵入であると考えられるわけですが、まだはっきりと解明したというところに至っていないわけでございます。  また、国内における発生拡大原因についても、発生農場間で同一の屠畜場に豚を出荷している事例があることなどが確認はされておりますが、現在では全ての事例に関する発生拡大の原因の解明にまだ至っていないと、こういうことでございまして、引き続き早急にこの解明をしていきたいと思っております。  また、この防疫体制、ワクチン等についてでございますが、やはり本病、ふん便を介して伝播をすると考えられておりますので飼養衛生管理を徹底するということが大事だと、こういうふうに思っておりますので、発生当初から都道府県に対して、飼養衛生管理の徹底や、発症した場合、早期通報してくださるように通知を行ってきたところでございます。また、四月からは、消費・安全対策交付金というものが活用できるように、こういうものを使って畜産農家、屠畜場等の出入口での消毒機器の設置や消毒実施に必要な経費を見ると、こういうことにしたところでございます。  それから、ワクチンでございますが、必要量を確保するとともに、必要とする農家に広く円滑に行き渡るように、都道府県、ワクチン製造事業者等との協力体制を構築したところであります。需要家の方の需要をきっちりと把握して、余り必要以上に多めにやられますと行き渡らないということもございますので、そういうことまできちっとやっていかなければならないということで徹底しておるところでございます。  それから、三つ目の経営支援対策でございますが、離乳前の子豚である哺乳豚、これが死亡被害が生じやすいということで、この哺乳豚が死亡をたくさんした場合は、六か月程度で出荷するということになりますので、六か月後の出荷頭数の減少によって収入が減少してくると、こういうことになります。  したがって、この哺乳豚の死亡数、今回、増加したのは昨年の十二月以降でございますので、養豚経営の資金繰りに実際の影響が出始めるという意味では今年六月以降と、こういうことになろうかというふうに考えておりますが、このために、経営維持に必要な運転資金として日本政策金融公庫の農林漁業セーフティネット資金、それから既往負債の償還が困難な農家に対する畜産特別資金制度が活用可能であります。また、日本政策金融公庫等の金融機関や団体に対しまして、養豚経営の維持継続に必要な資金の円滑な融通、それから個別の経営事情に応じて、既に貸し付けてあるお金の償還猶予、これに配慮をお願いする通知を四月二十五日に出したところでございます。また、適切な飼養管理の徹底、そのための家畜飼養管理やふん尿処理に機械や装置等も必要になってくる場合がございますので、畜産環境整備リース事業、これを措置しておるところでございます。  したがって、今後はこうした支援策、これを周知徹底して養豚経営の維持継続が図られるようにしっかりと取り組んでまいりたいと、こういうふうに思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 気温が上がってくるとこれは下火になるんだという話、最初されていたんですけれども、広がっていますので、是非そこは危機感を持って対応していただきたいというふうに思います。  それでは、TPPについてお聞きします。  まず、澁谷審議官に確認しますけれども、今回の日米首脳会談と共同声明及びあなたが記者会見で言及された今回の日米二国間のTPP協定の協議の到達点について明らかにしていただきたいと思います。先ほどちょっと話がありましたけれども、進展があったという話と具体的な合意内容はどうかということも含めてお話しください。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) 今回の結果を一言で言いますと、進展以上合意未満ということでございまして、これまでの協議に比べれば大きな進展があったと、それは先ほど申し上げたとおりでございまして、その進展の成果というものがまさに前進する道筋を特定したということであります。  この道筋というのは、先ほどから申し上げておりますように、甘利大臣は方程式と言い、フロマン代表はパラメーターと言っておりますが、個々の品目ごとに最終的に合意するべきそのパッケージの構成要素について、どんなものがあるかということについてのおおむねの共通認識が得られたということでございます。  今後、このパッケージの構成要素の中に具体的な様々な数字などを入れ込んで、いわゆる合意パッケージのオプションというものが形作られていく、それからだんだん交渉が大詰め化していくという、その前段階のところまで差しかかっていると、そういう状況でございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 方程式は、式が決まったということは数字を入れれば答えが出るということだと思うんですけれども、それだけでなくいろいろというパッケージの話がありました。具体的な合意内容というところまでは話になっていないんですけれども、全くの白紙ではなく、進展した中身として、途中段階も含めた具体的な関税率、それから関税を引き下げる期間と方法、セーフガードを発動する基準などを今後日米間で協議することを確認したというわけですよね。それは当然、重要五品目についてもこの組合せの中には入っているということですよね。

澁谷和久内閣官房内閣審議官

○政府参考人(澁谷和久君) 今お話にあったような構成要素を品目ごとにパッケージ化して、最終的な合意に到達できるかどうかということをこれからまさに交渉していくということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 報道ベースでは、牛肉の関税を九%へと、豚肉については一キロ四百八十二円から五十円にそれぞれ引き下げることで合意となっていると。これは報道ベースですよね、これは違うとか、そうじゃないとかという話があるんですけれども。  これがまだ決まっていないとしても、重要五品目の関税引下げという点ではこれは日本側も合意しているわけで、引下げに向けて話していると思うんですけれども、ということですから、ですからこれは明らかに国会決議に反するものだと思うんですよ。それを承知しながら日米協議とTPP交渉を進めるのかということなんですね。それ自体が国会の意思を踏みにじるものじゃないか。  これ、農水大臣、いかがですか。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) これも度々ここでお答えをしているところから余り変わらなくて恐縮なんですが、具体的な協議の内容、これは先ほどからやり取りがあったように、内閣官房の方から誤報であるというお話もありましたけれども、この個別のラインの関税率について日米間で合意している事実はないということを申し上げさせていただきたいと思います。  決議との関係でございますが、この委員会決議は立法府であるこの委員会それから衆議院の委員会の意思表示であるわけでございますので、この決議の意味するところについては両委員会で御判断いただくということであって、私から具体的な解釈を示すことは適切でないと、こういうふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 今の御答弁も前回もお聞きして同じ御答弁だったわけで、これは、でも、国民から見ても全く納得いかない話ですよ。最初はやっぱり決議を守るということで来たはずなのに、いつの間にか、それは私は触れられなくて、これは国会で決めてもらうと。ルールはそうなんでしょうけれども、国民から見ればこれは納得いかない話です。  さらに、問題なのは、米国政府がTPAを持っていないと。これ、先ほど来議論になっていますけれども、仮に日本とアメリカが合意しても、米国議会が合意内容を承諾しないというふうになって再交渉に追い込まれることが必至じゃないかと思うんですね。  過去に、このTPAを取得していても、米国政府は議会の要請に応じて米韓FTAでは追加交渉したわけです。TPAがなければ、米国議会が条約交渉権を持っているわけですから、米国政府は議会の意向に完全に従わざるを得ないと。だから、今そういうふうな米国政府と合意するということは極めて危険であるということが、先日、自民党の議連、TPP交渉における国益を守り抜く会の中でも、その中でも指摘されたんじゃありませんか。  西村副大臣にお聞きしますけれども、その点についてどういうふうに判断されているんでしょうか。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 一般論で言えば、TPA、権限があった方がこれは我々も安心して交渉できるということは、TPAですね、そのとおりだと思います。  ただ、十二か国それぞれ国内の手続あるわけで、私どもも最終的に国会で御承認いただかないと批准できませんし、参加できないということでありますので、国会決議も踏まえながら、国会で御承認いただけるぎりぎりのところを考えながら交渉しているわけで、アメリカはアメリカで国内の手続に責任持ってやっていただくということで、これは十二か国それぞれが国内手続を責任持ってやるという信頼関係で交渉を続けているところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 その自民党の部会の中でも話になった、TPAがあっても怖いのに、なければもっと怖いと、ひっくり返される可能性を考えて慎重にしなきゃ駄目だという話をしているんじゃないですか。だから、米国は米国で日本は日本じゃなくて、日本だって、批准する前にそういう段階で交渉を妥結させては駄目だということですよ。もうやめるべきだということですよ。  農水大臣にお聞きしますけれども、日豪EPAの合意内容について、北海道では合意内容に現地で激震が走ったと。これは日豪EPAですよ。安倍政権が進める自由化路線の中で、畜産、酪農を始め農業者の先行き不安が高まっている、畜産の生産基盤は音を立てて崩れ始めていると報道されているわけですよ。  この日豪EPAについて、USTRのカトラー次席代表代行が、TPPの野心的な自由化水準に比べ、レベルがかなり低いと指摘をして、日豪EPAをはるかに上回る自由化水準を進めることを明らかにしているわけです。これで日本の畜産、酪農は崩壊の危機を迎えるということは必至になってしまうんですね。そのことを、担当大臣として林大臣はどのように受け止めておられるんですか。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 御指摘が今ありましたように、アメリカが、TPPは日豪EPAよりかなり高い水準を目指すと、こういうふうに言っておるということが報じられていることは承知をしております。  アメリカはTPP交渉において、かねてから包括的で高い水準の協定を目指し、重要五品目についても我が国の市場開放を求めてきたと。これはもうずっとこれまでそういう主張をしてきたという事実がございます。これは交渉でございますので、先方はそういう主張をするし、我々はそれに対してどうするかといえば、重要五品目などの聖域の確保について、これらの品目が引き続き再生産可能となるよう、衆参両院の農林水産委員会の決議を踏まえて粘り強く交渉を行うと。これも今まで申し上げてきたとおりでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 本当に危機感を持って捉えておられるのかなと思うわけです。  日米合意がこれ日豪EPAを上回る自由化水準になったら、今度はオーストラリアの政府は再交渉を求めてきますよ。そういうことだったら、やっぱりアメリカがそんなに低くするんであれば、我が国ももっと低くすべきだと言ってくるに決まっているわけで、そうならないという保証があるんでしょうか。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 我が国のEPAといいますか、日豪EPAとTPPの関係いかんと、こういうことでございますが、これまでも、我が国が同じ国と複数のEPAを締結した例としては、ASEANの加盟国と日・ASEAN包括的経済連携協定及び二国間EPA、それぞれ締結した例がございます。  法的な優先関係が存在しない全く別個の二つの協定がある場合は、両協定の締約国となっている国と我が国との貿易において、ある産品がそれぞれの協定に基づいて原産品として認められれば、それぞれの協定に定める異なる特恵税率が適用可能になると、こういうことであります。  したがって、例えばASEANの国との間で、その国との二国間EPA若しくは日・ASEAN包括の経済連携協定、このどちらの協定に基づく特恵関税が利用できるかは、原則はこの輸入者がどちらの協定に基づいて輸入申告するかと、こういうことになるわけでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 誰が考えても、下げればそれに向けてまたこっちも下げろというふうになるに決まっているわけですよ。  米についても、日米協議で、ミニマムアクセス米とは別枠で主食用のアメリカ枠を設けて無関税で輸入することが報道によって推測されているわけです。これもまだ決まっていないと言うかもしれませんけれども。それ以外に、日本政府が譲歩案として検討している加工米と米の調製品の関税撤廃も加わってくると、これは日本の米生産者にも甚大な影響を与えることになるわけですね。そういうことにならないというふうに言い切れるかどうかということがあります。これについて、どうですか。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) これも先ほど申し上げましたように、関税品目の中で合意したものはないというふうに申し上げましたので、それは米についてもそういうことでございます。  したがって、先ほど来申し上げていますように、決議を踏まえてしっかりと交渉すべきだというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 今、大臣、そういうふうに答えられたんですけれども、今、甘利大臣は、十九日から始まるシンガポールのTPPの閣僚会議までに日米協議をまとめると、まとめなきゃいけないというふうに言っているわけです。  甘利大臣の一存でこれやっているわけではないわけですよね。これは四月二十六日ですけれども、TBSの「あさチャン!」というので、甘利大臣がそこに出ていろいろやり取りをしているんですけれども、それを読むと、こう言っているんですよ。これはもちろん農水省の担当官から情報を得ながらですね、農水省はぎりぎりがこの辺の数字ですからこれができなければこういう代替措置をしなければならないという報告をされるんです、我々が勘でやっているわけじゃないんですと。  つまり、これ、林大臣も承知の上でやっているということなんじゃないんですか。いかがですか。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 先ほど山田委員の御質問にお答えして、日豪の場合は私が最終的な責任者で農産物の交渉をやらせていただきましたが、TPPについては甘利大臣がやっておられると。ただ、それは閣僚会合でしっかりと一体となって取り組んでおりますし、その本部の直属のところにも、また日米の実務者協議にも我が省からも人が出ておるということを申し上げたとおりでございますので、しっかりと政府と一体となって交渉しておるということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 そういうことになると、結局、決議を踏まえてと、農業、打撃を、悪影響を受けないように決議を踏まえてと言われて行ったわけで、それなのに、あえて条件を示してこのぐらいだったら何とかなるみたいな話をされて、交渉推進のために力を貸しているということになるわけですよね。  これは、国民の目線に立ってみたら、本当にごまかしも甚だしいし、これはもう公約に全く反していることを平気でやっているということになるわけですよ。そういうことが許されるというふうにお感じですか。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) これは、早期妥結を目指して交渉に臨むと。その場合に、先ほど来、内閣の官房の方からもお話がありますように、最終的に国会で批准をしていただかなければなりませんので、そこで決議を踏まえて全力で交渉に当たると。もうそのことに尽きるんではないかというふうに思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 私は、全く今の大臣の答弁というのは本当に許されないというふうに思います。歴代の農水大臣でも、やっぱり農業を、我が国の農業を何とか守ろうと思ったときには閣内でも言うべき意見を言ってきたわけですよ。だけど、林大臣はそういうことをやっておられないですよね。  やっぱりこのことがどういう影響をもたらすかということは明らかで、将来の日本の農業の展望といったときに、この今の農政改革の議論だってそうですけれども、TPPを前提にしてしまった場合にはこれはいろんなことが狂ってくるわけじゃないですか。破綻してしまいかねない、そういう中身だと思うんですよ。  大きな打撃を受けるということが分かっている以上は、やっぱり国会決議ではっきり言ったように、もう守れないということになったときには脱退しかないということを言っているわけですから、それを本当に今判断すべきときに来ているんだということを改めて強く申し上げて、最後に一言、そのことについて答えていただきたいということで終わりたいと思います。

野村哲郎自由民主党

○委員長(野村哲郎君) 林農林大臣、時間が来ておりますので、手短にお願いします。

林芳正自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 紙委員からいつもお叱りを受けるわけですが、御主張はいつも拝聴しておりますので、先ほどアメリカの主張が従来から変わらないと申し上げたように、紙委員の御主張もずっと変わらずに拝聴しているところでございますので、そういう意見も含めて、しっかりと拝聴して交渉に当たりたいと、こういうふうに思っております。

野村哲郎自由民主党

○委員長(野村哲郎君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時三十四分散会

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