内閣委員会 第11号
- 発言数
- 135 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2014/04/22
会議録
○委員長(水岡俊一君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、石田昌宏君及び蓮舫君が委員を辞任され、その補欠として佐藤ゆかり君及び浜野喜史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(水岡俊一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣府設置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府政策統括官倉持隆雄君外二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水岡俊一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(水岡俊一君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣府設置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として独立行政法人理化学研究所理事坪井裕君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水岡俊一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(水岡俊一君) 内閣府設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○上月良祐君 おはようございます。茨城県選出の上月良祐でございます。本日はよろしくお願い申し上げます。 まず最初に、イノベーションのことについてお尋ねしたいと思います。 今回、イノベーションという言葉が所掌事務にも加わったと。これは内閣府にも加わり、そして総合科学技術会議、名前も変わるようですが、の所掌にも加わったわけでございます。これからの日本の成長がうまくいくのかどうかは第三番目の矢の成否に懸かっていると私は思っておりまして、そういう意味で、規制改革と並んでイノベーションというのが本当に重要だと思っております。 そういう意味で、まず、このイノベーションという言葉の意味、そして所掌事務に加わった意義について政府参考人の方からお願いをいたしたいと思います。
○政府参考人(倉持隆雄君) 御説明申し上げます。 イノベーションの創出でございますけれども、この用語につきましては、いわゆる研究開発力強化法におきまして、新商品の開発又は生産、新役務の開発又は提供、商品の新たな生産又は販売の方式の導入、役務の新たな提供の方式の導入、新たな経営管理方法の導入等を通じて新たな価値を生み出し、社会経済の大きな変化を創出することというように定義をされております。本法案についても、これを引用する形で事務を規定しているところでございます。 内閣府におきましては、平成十三年に設置されて以来、科学技術の振興ということに関しまして企画立案及び総合調整を行ってきたところでございますけれども、委員御指摘のとおり、我が国の安定的あるいは持続的成長のためには研究開発の成果をイノベーションへとつなげていくことが重要な課題となっております。 したがいまして、本法案におきましては、従来の科学技術の振興に加えまして、研究開発の成果の実用化によるイノベーションの創出の促進を図るための環境の総合的な整備に関する事務を、内閣府及び総合科学技術会議の所掌事務に追加するものでございます。これによりまして、科学技術政策のみならず、イノベーション政策をも包含した総合的な政策の企画立案、総合調整及び推進を、内閣府に計上させていただいた予算も活用させていただいて一気通貫で行うことが可能となるものと考えているところでございます。
○上月良祐君 ありがとうございます。 イノベーションの定義はまさにおっしゃるとおりだと思います。実用化まで視野に入れて、そして新たな価値を生み出すこと、そして経済社会の大きな変化を創出することという大変大きな意義のあることだと思っております。 ちょっと気になりますのは、実は所掌事務としてこれが入りますと、普通の人は見ていてもなかなか分からないのかもしれませんが、研究開発の成果の実用化によるイノベーションの創出の促進を図るための環境の総合的な整備となっているんですね。イノベーションを図るということが、実現するということが所掌じゃないんですね。イノベーションの創出の促進を図るための環境の総合的な整備、これはもちろん役所自身がイノベーションをしていくわけじゃないという、何というんでしょうか、論理的な規定ぶりだと思います。だから、決して間違っているとは言わないけれども、書いたからイノベーションが起こるわけではもちろんないし、しかもやろうとしているのはイノベーションそのものではなくて、その促進を図るための環境の総合的な整備なんだということなんだと思います。 私は、とにかく成果を出すことが今の安倍内閣にとって大変重要だと。特に三本目の矢に関して、実質の成長というんでしょうか、パイを広げていくようなことをやっていく、そのことのある意味で本当の重要な司令塔になったということなんだと思います。なので、ここに書いてあるのが促進を図るための環境の整備なんだと、自分たちは、イノベーション自体を起こしたり、経済社会の大きな変化を創出すること自体を仕事としてはいないのだということには役人的にはなるのかもしれませんが、是非とも、その結果を出すという意味で、とにかく全てのものを回していくというような意気込みで是非ともやっていただきたいというふうに思っております。 それで、山本大臣に是非お聞きしたいと思います。今のような所掌事務に関しては、私は非常に、これは役人的に言うと、役所の人たちにどう動いてもらうかというのは物すごく重要だと私は思っております。私も一生懸命この内閣委員会で働かせていただいておりますけれども、事務的な感じでいうと、幾ら働いたって役人の十分の一ぐらいしか働いていないんだというようなイメージで私はおります。もっともっと働かないといけない、政治家としてはもちろんまた違う分野で働かないといけないと思っておりますが、エネルギーを持った役所の人たち、役人の皆さん、官僚の皆さんに大いに働いてもらうということが大変重要なんだというふうに思っております。 なので、ここの所掌事務にイノベーションというのが加わったというのは、総合科学技術会議にその事務が加わった、内閣府に加わったというのは大変実は大きな意味があるんですね。役所と役所の権限争いというようなことではなかなか、おまえのところ、僕のところのその事務について何も総合調整する権限なかったじゃないかと言われてしまうと、事イノベーションに関しては手も出せなかったし調整することもできなかった、うちの仕事だから関わらせてくれ、調整させてくれと言ってもそれすらできなかったわけです。そういう意味では、一歩前進、大きな一歩の前進だと私は思っております。 そして、ただ、イノベーションを実現するといっても、国の役人の人たちが議論するイノベーションというのは、経済社会というのはどうしても東京中心、どうしても大企業中心という感じになってしまうと思います。安倍総理が、今年は全国津々浦々まで景気回復の実感を届けられるよう頑張りますというお話をされています。私たちは、特に与党、特に自民党の国会議員としては、それを実現するように一人一人が頑張らないといけないと思っております。 そこで、全国津々浦々というときには、結局、大企業だけじゃないんですね。むしろ中小企業、零細企業、地域の隅々までそこを使っていくという意識が非常に重要なんだと私は思っております。イノベーションに、大企業だけではなくて、もちろんそこが入らなければその先もないんでしょうけれども、その先の中小企業や零細企業、地域の企業、そこまでをどう意識できるかが重要だと思っているんですけれども、なかなか国の公務員というのはそこまで意識ができません。今回の質問をするに当たっても、いろいろ呼ばせていただいて来ていただいて議論をしましたけれども、やっていますといって出てくるのはやはりどうしても大企業までという感じなんです。それはやっぱりそれではまずいんじゃないかと思うんですけれども、その辺りは、大臣、どんなふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(山本一太君) 御質問ありがとうございます。 上月委員はやはり霞が関で勤められた御経験があるので、内閣府の実態も本当によく御存じの上でのいろんな御指摘だというふうに思います。 イノベーションというものが加わったと、これ、形だけに終わらないように担当大臣としてしっかり司令塔機能を発揮してまいりたいということをまず申し上げたいと思います。 中小企業まで意識した支援が重要だというのは大変おっしゃるとおりだというふうに思っていまして、中小企業は、独創的な技術力とかタイムリーな対応力、こうしたことで我が国経済の活性化に貢献をしておりますし、産業競争力を下支えする存在ですし、我が国の経済、産業にとって極めて重要な役割を担っているということはこれ間違いないと思います。 しかしながら、我が国は先進諸国と比較して、委員も御存じだと思いますが、政府から企業へ提供された研究開発資金における中小企業の割合が実は低いということがありまして、さらに、企業と大学等との共同研究件数に占める中小企業の割合も今低下傾向にございます。これは大臣としても認識をしております。 こうした現状を踏まえて、科学技術イノベーション総合戦略では、研究開発型ベンチャーあるいは中小企業等新規事業に取り組む企業の活性化というものを大きな課題の一つとして位置付けておりまして、中小企業支援を極めて重要だと考えております。
○上月良祐君 ありがとうございます。 実は私は、総合科学技術会議というのは、これまでかなり取組が、FIRST辺りからというんでしょうか、非常に目に見えるようになってきましたけれども、省庁再編をしたときにつくった重要政策会議、経済財政諮問会議とか、これとか、中防もそうだったと思いますが、そういったものの中でちょっと目立っていなかった感じかなというふうに思います。まあ目立てばいいというわけではないんですが、もっと頑張っていただきたい。日本の成長のためにこれほど重要なところはない、それを担当されている山本大臣ほど重要なお仕事はないんだというふうに私は思っております。 今回、所掌を整理する中で文科省から持ってきた仕事もあるということでございます。科学技術基本計画の策定、推進事務、それから経費の見積りの方針に関する事務、これを文科省から持ってきたと。私、実はこれも非常に大きなことだと思います。それを両方に置いていると、同じようなことをやって、そしてその間で調整する。しかも、やっているのは文科省から内閣府に来たような方がやっていたりする。非常に二度手間。 これは、国家公務員制度改革のときに稲田大臣にも申し上げたんですが、要するに、人を増やしてもその人たち同士で中で打ち消し合うような仕事をやっていたら全く意味がないんですね。むしろ、それに物すごくエネルギーが掛かる。さらに、それで仕事をやった気になるんです。それが非常にまずいんだと思うんです。一生懸命夜中まで調整して、文言を詰めに詰めてという、それははっきり言って余り意味のない仕事だと私は思っております。なので、そういう意味では、重なっている仕事をこっちに持ってきてもらったのも大変大きなことだというふうに思っております。 とにかく新しい、何というんでしょうか、成長というんでしょうか、あるいは科学技術の進展があったとしても、それを産業にする、もうけるところというんでしょうか、いい意味で稼ぐ部分、雇用になったり稼ぎになったりする部分、これを是非とも、何というんでしょうか、国内に置かなきゃいけないというふうに思っております。そういう意味で、是非とも、大企業だけじゃなくて中小企業のところまで意識して是非やっていただきたいと思っております。 そのときに、ちょっと気になるのがあるんです。今日はもうお尋ねしないというふうに申し上げたのでお尋ねはしませんけれども、実は地域の中小企業を一番誰がよく知っているか。これは県ですよ、あるいは市町村です。産業の面になると市町村よりは県の方がよく知っていることがあると思いますけれども。じゃ、空飛ぶ補助金というのがあるのを御存じでしょうか。県の頭越しに経産省とかが補助金を出すんですね、中小企業に。そして、あれ、こんな補助金行っていたんだ、うちの中小企業にというのを後から知るみたいなことがあるんです。これは物すごいもったいないことなんです。要するに、県としては、例えばこんな分野がこうあって、ここだとこういうのが強いのがあるという情報を持っているわけですね。そういった中で、頭越しに行っちゃって連携が取れないという問題があるんです。 これは役所の人とよくよく議論しましたので、経緯もあってそうなっている面もある。これからは連携に努めるということでしたので今日はお尋ねはしませんけれども、やはり国と自治体あるいは現場がうまく連携しながらお金を使うということを、是非意識していただきたいというふうに思います。 それからもう一つ、中小企業に関しては、実は余り知られていないんですけれども、大変重要な機関があるんです。これはインキュベート機関なんです。県とかが持っている、市町村が持っている場合もありますが、産業のシーズをニーズと結び付けていって、地域の中小企業と結び付けていって産業化するのはインキュベート機関の役割、間を仲介するその機関の役割って物すごく大きいんですけれども、意外にみんなその重要性に気付いていないんです。 私は副知事をやらせていただいたときに、充て職で一つ、給料はもらいませんが、充て職で仕事をやらせていただいたところ、もうむしろ本当それで現場に入って中小企業回りをずっとやっていきたいぐらい本当に重要な仕事だということを実感をいたしました。ところが、これもお尋ねしないと言いましたから聞きませんけれども、JSTのインキュベートの機関があったんですが、これたくさん多分なくなっているんだと思うんです。これも実は今言ったような形で、大企業から中小企業へのところを国の役割としては撤退しているんです、シュリンクしているんです。大変まずいことだと私は思っております。 そういう意味で、地域のインキュベート機関、これを生かしていく。地域の中小企業は結構いいシーズを持っていたりするんです。しかし、実際、これがどこでどういうふうな科学技術につながるかというのを自分のところで探せと言われても、なかなか探せませんですよね。もう仕事するので精いっぱいな中で、どこの研究機関で何があってうちのこれが使ってもらえるかもというのを自分で探せと言われたって、これは物すごい大変なんですよ。例えばつくばだって、考えたってそうです。日立で考えたってそうです。いろんな中小企業が、本当に技術力があるところが、そこを結び付けるという、そこが自分ではできないんです。 だから、両方知っていて、それを一生懸命結び付けて、そしてエンカレッジするような、背中を押してくれるような、そしてそれに補助金が入るということで実際の成長につながっていくんだと私は思っています。それが機能をするかどうかが津々浦々までの私はポイントだと思っておるんです。 その辺りにつきまして、大臣のお考えを是非。
○国務大臣(山本一太君) 今委員から御指摘のあった総合科学技術会議、重要会議としてなかなか今まで目立たなかったというお話でしたけれども、実は前政権、民主党政権下でも科学技術イノベーションは大変重視をされていたというふうに思います。ただ、いろんな事情があって、一年間で対面のいわゆる総合科学技術会議の本会議というものが多分二、三回しか開けなかったということだったんですが、私が一年数か月前に科学技術担当大臣に任命されたときに安倍総理から、総合科学技術会議の機能を強化してほしいと、ここをもうちょっと光らせてほしいというふうに言われまして、以来、十三か月になりますけれども、十二回、もう毎月のように総理に出ていただいて本会議をやっておりまして、これからSIP、今日議論になるSIPからImPACT、それから特定国立研究開発法人、後でいろいろ御質問あると思いますが、こういうことに総合科学技術会議が深く関与していくことになりますので、今の委員の御指摘も踏まえて、更に目立つといいますか、きちっと発信できるように頑張ってまいりたいと思います。 それから、JSTのインキュベート機関の話は大変参考になりました。ただ、御存じのとおり、これ、JSTは文科省の所管なので、JSTに関してはこれはやはり文部科学省の方から答えていただけるのがいいと思いますが、そのインキュベーターが非常に大事であって、これがやはり地方の産業のシーズとして重要だという御指摘は総合科学技術会議を担当する大臣としてしっかり受け取っていきたいと思いますし、こういう議論をしっかり総合科学技術会議でも、つまり、地域との連携をしっかり大事にしながら科学技術イノベーションのサイクルをつくっていくというところは、しっかり大臣としても頭に置いておきたいと思いますし、私の所掌ではそういうことにも対応してまいりたいと思います。
○上月良祐君 JSTの話はもう今日は聞かないと言ってありますから、御参考までということで結構でございます。 インキュベーションをする機関というのは大変重要なところでございます。そして、総合科学技術会議が機能を果たせるかどうかというのは、もちろん大臣がしっかり、今、山本大臣がやっていらっしゃるように、リーダーシップ取ってやっていただくということは大変重要だと思うんですけれども、実はやっぱり職員がどうやって動くかというのに懸かっているんですね。そういう意味では、倉持統括官は大変一生懸命やっていらっしゃると私は認識をいたしておりますので、それは本当すばらしいことですが、やっぱり予算も、出てきたものをホッチキスするんでは決してなくて、つくる段階から入っていく、それをまさにやっておられるというふうに聞いておりますけれども、そこをとにかく一生懸命やっていただきたいと心から思っております。 それから、基礎研究と、それから今のSIPを始めとする、ImPACTもそうなんでしょうけど、課題志向型の研究のそのバランスというんでしょうか、そこにつきましてもちょっとお尋ねをいたしたいと思います。 やっぱり今の時代は、どうしても、何というんでしょうか、評価を、短いスパンでどうしても成果を出していかなきゃいけないということで、それと、これまではどうしても意識を十分にできなかった成果志向ということを意識するという意味ではSIPとかImPACTも大変重要だと思っておりまして、これはもう最高に重要だと思っているんですけど、一方で、基礎研究の部分がおろそかになってしまってはやっぱりこれはまずいぞというふうに思います。 これは、過日、まさに当委員会で派遣で神戸に行ってまいりまして、たしか理研の研究者の方だったと思いますが、も心配をされておられました。山中教授の書いたものも出ておりまして、見ましたらば、やはりブレークスルーを生み出す画期的な研究成果は自由度の高い基礎研究から生み出されることが多いんだというふうにおっしゃっております。応用の目的を絞り過ぎない基礎研究予算をやはり充実させることも重要であると、芽の出た成果を見極めて応用に橋渡しする仕組みが重要だというふうにおっしゃっておられます。本当そのとおりなんだと思います。成果出す部分だけに集中し過ぎてもうその根っこのところがおろそかになっては、将来のまた発展のシーズが出てこないんだというふうにも思います。 そういう意味で、科研費、大学の研究費、独法のインハウスの研究費とかのバランスもやはり考えないといけないと思っております。この辺りについて、基礎研究と応用研究の予算額というのが大体これまでどんなふうになっているのかということを、ちょっと政府の方からお願いします。
○政府参考人(倉持隆雄君) 御説明申し上げます。 基礎研究と応用研究のバランスということをお尋ねでございますけれども、国の予算もございますけれども、我が国全体どういうふうになっているかということを見る一つの見方としまして、総務省の統計、科学技術研究調査報告というものがございます。平成二十四年度の我が国の研究費の支出額の比率をそれで見ますと、基礎研究の中でも、言わば仮説であるとか理論を形成するために、あるいは現象や観測可能な事実に関して新しい知識を得るために行われる理論的又は実験的な研究、いわゆるこういうタイプの基礎研究につきましては、我が国全体で二兆四千百七億円ということで全体の一五・一%でございます。それから、応用研究といたしまして、特定の目標と定めて実用化の可能性を確かめる研究や、既に実用化されている方法などに関して新たな応用方法を探索する研究、こういう定義の仕方の応用研究につきましては、三兆六千五十六億円ということで二二・六%。 両者の比率を見ますと、おおむね四対六というふうになっているところでございます。
○上月良祐君 ありがとうございます。 どうもこの辺り、聞きたいんですけどという話をしたら、何か内閣府ではいま一つ、ポジティブに把握というんでしょうか、ポジティブに動かしていこうというような意思でやっている感じではなくて、各省の予算を取りまとめるという感じがちょっと強かったように感じまして、その辺りも是非、これからはもう少し積極的に関わっていくという形で是非お願いしたいと思いますが、この基礎研究の重要性について、山本大臣のお考えありましたらお願いします。
○国務大臣(山本一太君) その前に、先ほど、総合科学技術会議、今まで十二回と言いましたが、十三回でございました。済みません。 イノベーションの実施のためには、実用化、事業化といった問題解決型の応用研究が重要だというふうにされておりますけれども、同時に、今、上月委員がおっしゃったように、イノベーションの源泉となるシーズを生み出す基礎研究も一体的に推進させる必要があると、これは御指摘のとおりだと思っております。 基礎から応用実施段階に、実用段階に至るまでシームレスに研究を展開をすると、これがイノベーションを継続的に創出するために重要であるというふうに考えておりまして、そのことを踏まえて総合科学技術会議としては、その実現に向けて、例えば競争的資金の使い勝手の改善あるいは制度の再構築に取り組んでまいりたいと思います。 これ委員御指摘のとおり、科学技術イノベーションは必ずしも応用研究から生まれるわけではなくて、どこからどう生まれるかというのはなかなか分からないというのが実は実態だと思っております。ですから、基礎研究も大変大事にしなきゃいけないと。 しかし他方で、やはり先ほど委員も御指摘になったように、日本は、高い研究開発のレベルが必ずしも国民が享受できないサイクルにあると。つまり、高い研究開発の技術がそのままなかなか産業化、商業化に結び付かないということなんで、やはりどこか出口を見た議論も必要だと思うので、そこはもう一に掛かってバランスではないかというふうに考えております。
○上月良祐君 全くそのとおりだと思います。 是非とも、しかし、そうはいってもやっぱり成果が出すということは重要ですから、その辺を意識して、まさにそのためのSIP、ImPACTだと思いますので、お願いをいたしたいと思います。 時間が余りありませんので、済みません、PDとPMの関係につきましてちょっとだけお尋ねしたいと思います。 今回のSIP、これは、誰がどう見てもプログラムディレクター、PDが大変重要だと。一応、SIPの方はもう十人入っているわけでございます。日本を代表するような方々が選ばれている、そういうことでございます。私はもうとにかく、様々な事業ももう何もかも全ては人だと思っております。そういう意味では、このPDのような方を、きちんとやる、二年ぐらいで替わっていってしまう役人の人をヘッドにするんじゃなくて、こういうふうに継続的に関わってもきて、深い知識や見識もあった上で、将来のことも見通せる、そういう人にやってもらうというのは大変重要だと思っております。 ただ一方で、基本、非常勤の方々でもあります。すばらしい方々だけれども、うまくいけばその人たちのおかげでいいんですけれども、うまくいかなかったときにそっちのせいにされたら困ります。そういう意味で、PDの方々を、プログラムディレクターの方々を支える役人の体制というのは大変重要だと思います。 倉持さんみたいな方に長くいていただいて、よく見ていただくのが一番いいんだと思うんですけれども、やっぱり二年、ましてや一年とかで替わっていくようでは、これは絶対駄目なんだと私は思っております。私は、役人の人たちが、二年という最悪のサイクルだと私は思っているんですが、ころころ替わっていくというのが、結果まで責任を取らなくていい最大の役人のある意味での、何というんでしょうか、自分たちにとってのメリットみたいなものだと私は思っております。そうじゃなくて、結果が出るまで替えない、出れば良くなる、出なければ昇進できないというふうにする当たり前のことができていなくて、二年いれば次々昇進していくというのが本当に良くないんだと私は思っております。 そういう意味で、プログラムディレクター、PDの方々を支える体制というんでしょうか、予算ももちろんではございますけれども、その体制を是非ともしっかり取っていただきたいと思っておるんですが、そこはどんなふうに。
○国務大臣(山本一太君) 大変大事な御指摘だと思います。今委員のおっしゃった人事配置のことはなかなかそう簡単にいかないところもありますが、科学技術担当大臣としてしっかり胸に置いておきたいと思います。 プログラムディレクターを支える体制についてちょっと御説明したいと思いますが、御存じのとおり、戦略的イノベーション創造プログラムの十名のPD、いずれも産学の優れたリーダーでございます。産業や知識に関する知見を有したまさに一線級の方々がそろっていただいたと思っています。 PDは、プログラムダイレクターは、内閣府に所属をし、研究開発計画の策定とかマネジメントの権限も有するという形にしたいと思います。しかしながら、各課題とも扱う内容が広くて業務量が多いということなので、例えば当該の課題に関連するマーケット、政策、技術などに精通した専門家などの協力が得られるようにしたいと考えておりまして、PDが例えば主宰する委員会の委員として委嘱する等の方法を考えています。 それから、内閣府は、各PDをサポートする事務局体制を整えると同時に、関係省庁、専門家等が参加する推進委員会も、これも内閣府に設置をして、必要な調整等を図りたいというふうに考えております。
○上月良祐君 監督だけ良くてもやはりチームは回っていかない、監督のリーダーシップに加えて、やはりコーチやスタッフが裏方も含めて一生懸命みんなが一つになるから成果が出るんだと思います。そういう意味では、PDをもし監督に例えるとすると、やはりそれを支える体制、裏方を支える体制、それが何より重要なんだと思っておりますので、是非ともそこは御配慮をいただきたいと思います。 役人の人事はなかなかうまくあれできないということは、まさにそういう面はあるんですが、それだから成果が出ていなかったという面が本当に大きいということを是非大臣には頭の隅に置いていただきたいと思います。それこそが成果を出さなくても回っていっている役所の本当に一番悪いところだと私は、自分もいましたので、そう思っております。もし動くんだとしても関連する場所に違った角度から関わってもらえるようにとか、そういう配慮を少ししてもらえるだけで大きく変わりますので、是非ともそこは胸に留めておいていただければ光栄に存じます。 そして、プログラムマネジャーの方はもっと難しいんだというふうに思っております。ここら辺、ゆっくり議論したかったんですが、プログラムマネジャーというのは、SIPのPDよりもはるかに今回のプログラムマネジャー、PMの方は、ImPACTの方ははるかに難しいんだと思います。こういったプログラムマネジャー、PMの方は、どんなふうに育てていくべきなのかといったようなことにつきまして、なかなか育てるということ自体が難しいというのはDARPAの方もどうもおっしゃっていたようでございますけれども、その辺につきまして、山本大臣のお考えあれば是非お願いします。
○国務大臣(山本一太君) 今の話も大変もっともなことだと思っていまして、プログラムマネジャー、なかなか機能を果たすのは難しいところがあると思いますが、プログラムマネジャー、重要な役割を果たすということで、独立行政法人科学技術振興機構、JSTですね、ここにPMを支援する体制を構築するということにいたしました。 具体的に言うと、まずしっかりとした雇用を確保するためにこのJSTに所属をしていただくと。一定の給与水準で処遇をするということで、雇用の継続性の観点から出向等も可能にさせていただこうと思っています。それから、プログラムマネジャーの活動を支える体制、プログラムダイレクターとここは同じですけれども、支える体制が大事だということで、一つは、知財戦略、研究開発戦略等を支援する専門スタッフ、二つ目は、契約、広報、キャリア等を支援する共通スタッフを配置をしたいというふうに考えております。 これらを通じて、プログラムマネジャーが期待された成果を出すことができるようにしっかり支えてまいりたいというふうに考えております。
○上月良祐君 これから法案がどういうふうに回ってくるか分かりませんが、山本大臣とはまた是非このPMとかの、人材が全てだと私は申し上げましたけれども、やはりいる人から選ぶということも大切ですけれども、選ばれるような人たちが育つような、これは大学であれ社会人であれ、もっと言うと初等中等教育のときからどういうふうな教育の仕方をしていくのかというのが大変重要だと思うんです。それは、やはり関わる特に政治家の方々、もちろん役人の人たちもそうですけれども、その辺にある程度共通認識がなければ、ばらばらに初等中等教育と高等教育と、どうしても私はそういう感じを持っておりまして、その辺りについてもまた機会を見て、機会があれば議論をさせていただきたいと思います。 時間が、済みません、なくなって、私、実はもう一つ、ポスドク問題について是非今日は御議論させていただきたいというふうに思っておりました。これは大変今、皆さん分かっておりますが、ポスドク問題について大変問題になっているわけです。博士号を取ったはいいけれども、何というんでしょう、パーマネントな職に就けなくて仕事探ししている人がたくさんいちゃっているという問題ですね。 この問題については、九〇年代から二〇〇〇年にかけて、私の認識ですけれども、かなり博士課程を増やしてしまったんですね。大変、二倍、今だと二・五倍ぐらいまで急激に増やしたと。もちろんメリットはあったんだと思っております。それで研究が深まった、成果が出るようになったのかもしれませんけれども、しかし一方で、ポスドク問題というのが現に起こっているということがあります。ポスドクを育てるのだとしたら、民間に入ってもらおうと思って始めたようでございますけれども、そうだとしたらそういうふうな育て方をしなきゃいけない、そういうふうな分野を増やさなければいけなかったのではないかと私は思っております。 そもそも、一万人計画とかというのがあったんですが、ちょっとポスドク問題の、これからまた機会があると思いますので、今日は政府参考人の方に現状をまずちょっと教えていただきたいと思います。
○政府参考人(伊藤宗太郎君) お答えいたします。 ポストドクターは我が国の研究活動を支える実質的な担い手でございまして、その数は現在約一万五千人となってございます。これらの人材を社会の多様な場面において活躍していただくということ、これが我が国の経済社会の発展、あるいはその活性化といったものに重要だというふうに認識をいたしております。 文部科学省の科学技術・学術政策研究所等の調査によりますと、ポストドクターを含めました若手研究者につきましては、有期の雇用契約を繰り返しながら多様な研究経験を積み重ね、能力の向上を図り、そして安定的な職に就いていくという傾向にございます。この調査によりますと、ただ、博士課程修了後ポストドクターになられた方のうち、五年を経過した後に引き続きポストドクターにとどまっている方は約二割ということになってございます。 このような実情に鑑みまして、文部科学省といたしましては、従来より、博士号取得者に対しまして、自らの研究活動に専念するための研究奨励金の支給でございますとか、そのための環境の整備、あるいは産業界を含めた多様なキャリアパスの整備を図るための取組、これを講じているところでございます。
○上月良祐君 これは、これからまた是非チャンスがあると思いますので、これ大いに議論させていただきたいと思うんです。 ゆとり教育の問題とかもいろいろ言われました。人によって意見は違うんだと思います、そういうのもあった。法科大学院という問題もありました。法科大学院をどう評価するのかというのは、これは人によっていろいろあるわけでもないんじゃないかと思うんです。そういったのと併せて、このポスドク問題というのはちょっと何か政策のかじ取りがどうだったのかなという面がないだろうかと私は思っております。しかし、そのこと自体がどうこうあげつらうのではなくて、それをどういうふうにこれからの成長、発展のためにしていくかという視点で私は議論をしたいと思っております。 時間がありませんので、最後に政務官、お忙しい中来ていただきまして申し訳ありません、一言お答えいただいて、またの次の機会に引き続きにさせていただきたいと思います。
○大臣政務官(冨岡勉君) 上月委員の質問にお答えしたいと思います。 委員が危惧されるのは私も同じでございます。余りにもポストドクターの方をつくり過ぎたと、就職難の時期ではなかったかと思います。 今後、文部科学省といたしましても、現在一万五千人ほどおられますので、それらに対する支援というんでしょうか、を含めたいろいろな政策を考えておりますので、取り組んでいきたいと思っております。 ありがとうございました。
○上月良祐君 終わります。
○芝博一君 民主党・新緑風会の芝博一でございます。 今日は、大変お忙しい中、急遽でございますけれども、理化学研究所理事の坪井裕先生には、お忙しい中、出席要求に応じていただきまして、感謝を申し上げております。 早速質問をさせていただきたいと思います。 理化学研究所は、今回議論されています総合科学技術会議の中でも大変重要な位置を占め、さらには、この後また議論されるであろう特定国立研究開発法人等々の中でも選定の候補に挙がっていると、そういうことも踏まえてSTAP細胞の問題について聞かせていただきたいと、こう思っております。 この内閣委員会で私どもは、二月の二十七日に神戸の理化学研究所をお訪ねをさせていただきました。ちょうどそのときには笹井副センター長さんに御案内をいただいたわけでありますけれども、大変お世話になりました。 しかし、事もあろうに、その笹井副センター長さんがSTAP細胞の研究にも携わっており、今ある意味では調査の対象にもなっている、大変残念にも思っているところでもございます。 しかし、私どもは、今調査されている論文の技術的なこと、科学的なことはさっぱり分かりません。そこのところはおいておいて、まず関心があることは、私どもは、STAP細胞は本当に存在するのかしないのか、この点で国民の多くの皆さん方は認識を一致しているんだろうと、こう思っておりますから、そこの点を中心にお聞きをさせていただきたいと、こう思います。 今議論されておりますといいますか、調査をされております論文、この部分の中身の分については、これは科学者の皆さん方、また理化学研究所の中での問題だろうと、こう認識をしておりますし、私から見れば、申し訳ないですけれども、理化学研究所内の内輪もめかなと、そんな印象もある意味では持たせていただいております。 むしろ問題なのは、この理化学研究所には私たち国民の多くの税金が投入をされ、運営され、研究をされている。その理化学研究所の中にあって、この問題が国際競争力の部分に強化をしていくための妨げになったり、さらには多くの研究を通じて国民生活の向上の妨げになる、そんなことがあってはならない、そんな思いを持って質問をさせていただきたい、看過できないと、こう思っております。 そこでお尋ねをいたしますが、小保方さん本人はSTAP細胞は存在する、ある、こう断言をされております。さらに、笹井副センター長も先日の会見で、STAP現象は現在最も有力な仮説で観察データに基づくと合理性は高いと、このことをはっきり断言をされました。 そこでお尋ねいたしますが、理化学研究所としてはSTAP細胞はあるのかないのか、どんな御認識なんでしょう。
○参考人(坪井裕君) 今般、理化学研究所の研究者が発表いたしましたSTAP論文に係ります論文の疑義に関する問題が科学、社会の信頼性を損なう事態を引き起こしたことに対しまして、おわびを申し上げます。 STAP細胞に係る現象は、今回、論文作成上の不備や過誤により論文の信頼性が損なわれたということから、科学的な意味ではこれは現時点では仮説、ただし検証に値する仮説であるというふうに認識しておりまして、今後、予断なくこの検証をすることが必要になっているものというふうに考えております。STAP現象の科学的検証は、最終的には第三者による追試によって証明されていくものでございます。したがいまして、まずは理化学研究所の研究者がその厳密な検証を試みますとともに、外部機関の研究者による検証実験に積極的に協力していけるよう、必要な情報を提供していくこととしているところでございます。 四月一日にこの検証計画というのを発表させていただきまして、責任者を決めましてこの検証計画を開始したところでございます。この内容については四月七日の記者会見、説明も行っていると、今そのような状況でございます。
○芝博一君 検証に値する、こう今おっしゃっていただきました。その割には、私は、この検証に値すると今発言をされましたけれども、さきの発表ではたしか検証に一年掛かる、そんなことを私どもも、先日、理化学研究所の皆さん、それから調査委員会の委員長にもお越しをいただいてお聞きをさせていただきました。 ところが、小保方さん自身は二週間ぐらいで、私よく分かりませんが、再生というんでしょうか、培養というんでしょうか、できると、こう言っているんですけれども、私は、国民が関心を持っているのは、私もしかりですけれども、論文の書き方じゃないんです。STAP細胞があるかないかの、そのまさに検証なんです。どうしてもっと早くできないんでしょうか。今、四月一日に発表したように、開始をしていますと言っていますけれども、私はまさに、ここに理研側、小保方さんも入れて、そして第三者の目も入れてという形で、一日も早く検証して結果を出して、それを国民の前に発表することだと思っていますが、その部分を具体的にお答えください。
○参考人(坪井裕君) このSTAP現象の厳密な科学的検証のためには、本実験に用いる特殊なマウス、いわゆる生き物の作製から始めまして、実験方法の選定を行いながら確実に実験を進める必要があると思っております。したがいまして、先ほどの計画では、全体としては一年掛かるというふうに考えております。特に、今回はこの検証ということで、第三者が確実に再現実験ができる、そのようなもののための手順書的なものもきっちりこれを作っていくと、そういう中で検証が完了するものとなりますものですから、ある程度ちょっと、一定時間掛かってしまうかと思っております。 ただし、まずこの論文で発表された方法に対する検証については、四月一日から始めているわけですけれども、速やかに進めるということで、実験開始から四か月後、七月末ぐらいには中間的な報告、そういった形で結果を公表していきたいということで、実験の責任者たちは今進めているところでございます。
○芝博一君 しかるべく早くお願いをしたいと思いますが、今、第三者と、大事なことだと、こう思っております。 もう一つは、小保方さんはコツがあるんだ、このことも当然あるんでしょう、私よく分かりませんが。小保方さんもこの検証実験には、同じか若しくは違う場所か、どういう形か分かりませんけれども、参加されるんですね。
○参考人(坪井裕君) 今時点は、研究そのものに対して小保方さんが参加する予定にはなっておらないんですけれども、作製のいろいろなノウハウ、こういったことがあるかもしれないということで、今の現在のチームの方々が小保方さんにいろいろ情報を聞くということはあるかもしれないということを研究者から聞いております。
○芝博一君 どうも私の印象からいくと、調査委員会の部分も含めて論文のところばかりに目が行ってしまって、捏造があった、改ざんがあった、それは小保方さん一人の責任であったというような部分もイメージを受けています、報告から。そのことも含めて、今の言葉も聞きますと、どうも現場から小保方さんを遠ざけて、研究所で一緒に、また別のところでやるというような部分の共同的な歩調が大変欠けていると、こう思っているんですね。大事なことは、本当にこの新たな万能細胞としてSTAP細胞が存在するかと。大きな大きなことだろうと、こう思っておりますから、是非早くするということ、そして発見者の小保方さんも参加させるというような形で是非とも検討いただきたいな、私は、これは個人的な希望でもあります。 それからもう一つ。理研には、先日お訪ねをしたら、多くの若い研究者がたくさんお見えになるということでありました。しかし、この若い研究者、まだまだ研究の途上だと思っておりますけれども、その研究や発表をするために、理研の中では豊富な経験を持った研究者がバックアップ体制を取るという、そういうことが非常に欠けていたのではないかと今回のことから思うわけでありますけれども、そこのところはどのように認識されているんでしょう。
○参考人(坪井裕君) 理化学研究所にとって若手の研究者というのは非常に大事でございます。若手の研究者については、シニアな研究者から指導や教育を受けるメンター制度など、若手の研究者の能力を最大限に生かせるような研究環境の構築を図ってきたというふうに思っておりました。 しかしながら、今回のSTAP細胞論文の問題を踏まえまして、これらの制度が機能していたかを含めまして、改めまして若手研究者のバックアップ体制に問題がなかったかについて検討をすると。これは、今現在、外部有識者から成る研究不正防止のための改革委員会というのが開かれておりますので、こちらの検証も受けながら改善策の検討を進めてまいりたいと思っております。 若手研究者の積極的な登用に向けましては、経験が少ないとか十分に能力を発揮することが難しいということも考慮する必要があると考えておりまして、指導体制の改革、教育の機会の充実など、若手研究者へのバックアップ体制の改善策を取りまとめていきたいというふうに考えております。
○芝博一君 今、バックアップ体制を、いろんな形で体制を整えていきたいと。今まで、だから、なかったから体制を整えたいということなんですね。ところが、今回の調査の結果では、まさにその若手の研究者の小保方さん、調査結果でいくと、まるで一人の責任だと、こういうことになってきます。それはバックアップ体制がなかったことのある意味では裏返しでもあろうと、こう思っていますけれども。 私は、理研さんに欠けていたのは、まさにマネジメントする、またガバナンスをする、組織としての管理責任をどうするかというような、そこのところが大変欠けていたんだろうと、こう思っています。今後はそこのところをしっかりと今お話しいただいたように構築をしていっていただかないと、若手の研究者たちが思い切って研究もできないし、発表もできないと、こういうことになっていくのではないかと心配をしておりますから、是非力を入れていっていただきたいと、これは要望でありますけれども、強く要望していきたいと。そのことが、次にお聞きをする、これは総合科学技術会議の、今大臣が言われたように、機能を強化していく中で大きなポイントだろうと思っておりますけれども。 特定国立研究開発法人、特定法人についてお聞きをさせていただきますけれども、三月の十二日に政府の総合科学技術会議が、国家戦略で世界トップレベルの研究開発成果を目指す特定国立研究開発法人の対象候補に理化学研究所と産業技術総合研究所の二つの機関を選定したけれども、決定は先送りをした、こういうことが発表されました。 あわせて、この会議の終了後、山本大臣は会見をされました。ここで、理化学研究所は、理研は日本を代表し、世界的に通用する、適用するすばらしい研究機関だと言われておりますけれども、だが、法人の、理研のマネジメント能力によっては対象の入替えもあり得ると、今後は理研の調査結果を注視していきたい、こう会見でおっしゃられました。 この二つの選定された部分でありますけれども、理研は今多くの問題を抱えているということも今御指摘をさせていただいたし、認識していただいております。この特定法人に選定する基準というのはあるんでしょうか。大臣にお聞きをいたします。
○国務大臣(山本一太君) 今、芝委員の方から御指摘のあった特定国立研究開発法人の基準でございますが、先月の総合科学技術会議で、特定国立研究開発法人、これまだ仮称ですけれども、この考え方についてというものが決定をされました。その決定の中で、制度の創設に当たっては、一、科学技術に関する総合的な研究機関であって、二、現時点で世界トップレベルを標榜するにふさわしい実質を備えるものが特定国立研究開発法人の対象法人となり得ると、こういう考え方が示されまして、その上で、そこを踏まえて、国家戦略上の重要性とか、世界最高水準の研究開発活動の蓄積とか、あるいは多様で優れた人的資源、成果の社会経済への貢献に向けた取組、あるいは成果最大化に向けた研究開発体制等、こうした選定に当たっての要素を示させていただいております。
○芝博一君 そのような選定基準の要素の中、しかし、それを考えていたけれども、現在の状況を見ると決定をするところには至らないという判断をされたんだろうと、こう思っています。 その選定基準の中に具体的にはSTAP細胞に対する期待、こんなものもあったんでしょうか、大臣。
○国務大臣(山本一太君) 先ほど芝委員のおっしゃったお話ですが、総合科学技術会議におきまして特定国立研究開発法人制度の対象となる二つの候補を決定をいたしました。いずれにせよ、この二つの候補が実際に特定国立研究開発法人の対象になるかどうかというのは、それは閣議決定をするということでございますので、先送りというか元々閣議決定で決定をするということになっていたということで、委員の方から何度か御指摘ありましたが、しかし、閣議決定に当たっては、やはり委員も御指摘になった理研のガバナンスの問題とかマネジメントの問題とか、こうした対応を見極めて決めていくことになるだろうということを私は再三申し上げております。 そこで、この特定研究開発法人を決める上での考慮すべき要素等々について、今のSTAP細胞の件について、これに対する期待等々を考慮したということはございませんで、あくまで世界最高水準の研究開発法人になれるかどうかと。今、先ほど申し上げたような基準の下で、例えば引用の論文の数とかあるいは国際特許の出願数とか、そういうことをいろいろと勘案をして、この二つを候補にしたということでございます。
○芝博一君 というところでありますけれども、現状を見て閣議決定への先送りをしたと。 ところで、先送りを三月の部分ではされましたけれども、今もこの二つ、特に理研さんはその選考の対象に入っているんでしょうか、それとも除外されているんでしょうか、現実。
○国務大臣(山本一太君) 総合科学技術会議でこの二つの研究開発法人、今おっしゃった産総研と理研を対象の候補にしたということは事実でございますので、依然として二つの候補だというふうに思っています。ただ、その候補が本当にその対象になり得るかどうかということは、今委員が何度もおっしゃっているように閣議決定で決まると、それはいろいろなケースがあるということでございます。
○芝博一君 まだ候補だということではお聞きをさせていただきました。 ところで、今までの議論をお聞きをいただいて、STAP細胞をめぐる問題、そして組織の在り方、ガバナンスやマネジメントの問題も含めて、現状の中で、理研としては、私としては是非特定法人に指定をいただいてという部分が望ましいんだろうと、こう思っておりますけれども、課題もあることも今お聞きをいただいたと思っています。 改めて、現状について理研の御認識等々がございましたら、お話しください。
○参考人(坪井裕君) まず、論文の疑義に関する調査につきましては、引き続き規程に基づいてやっているところでございます。 また、特定法人になるかどうかというのは、もう本当に政府の御判断だと思っておりますので、我々は今、こういう研究不正の再発防止対策、そういったものをしっかりまとめられるように、まず鋭意努力をしているところでございます。
○芝博一君 努力をしていくということでありますが、大臣、候補の中で、特に理研の問題、今後どのようにそれじゃチェックをして閣議にかけて決定をしていくか、具体的にその手法を考えなければならないと、こう思うんですよ、項目を。 例えば、調査結果だけが了とするのか。いやいや、マネジメントやガバナンスの組織運営的なものがしっかりと構築をされている、そこをしっかりと確認をする。いやいや、若しくは今検証が始まったSTAP細胞の有無についての部分の結論も待って、そのことも踏まえながらやっていくのかと。そこのところ大変大事だろうと、こう思っておりますし、それが説明責任になっていくんだろうと、こう思います。 その部分についての大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(山本一太君) これは芝委員も御存じだと思いますが、この問題については、まず理研の内部に論文の疑義に関する調査委員会というものが立ち上がって、四月一日だったと思いますが、六項目について二項目は不正があったというような発表をしております。 さらに、理研の内部では、野依理事長を中心とする改革本部が立ち上がって、ここでこの論文の問題あるいは再発防止の問題について議論をするということになっております。そして、この改革本部の下に、これも委員御存じだと思いますが、外部有識者による第三者委員会というものができて、これがやはり再発防止対策について今議論をしておりまして、恐らく一か月ぐらいで結論が出るだろうというふうに言われておりますので、普通でいくと連休後ぐらいにこれが出てくるだろうと。 こういうこともしっかりと見極めていかなければいけないと思いますし、さらに、今日、芝委員が何度も言及されているように、理研に、恐らく共同執筆者の方でしょうか、この方をヘッドとしたSTAP細胞の検証チームをつくって、これも一年ぐらいで、さっき遅過ぎるんではないかという御指摘ありましたが、こういうこともやっているわけであって、こうした対応を、とにかく全体としてしっかり見極めていかなければいけないと思っています。 それから、芝委員がおっしゃった理研のマネジメント、ガバナンスも、それは閣議決定をする際の参考になるのかというのは、それはもう当然でございまして、それは先ほど、余り細かく申し上げると時間がなくなると思って申し上げませんでしたが、この選定の候補になるための総合的な要素というものの中に、やはりマネジメント、危機管理というものが入っておりますので、そういうところも全体に勘案をしながら理研を閣議決定するかどうかということを決めていくことになると思います。
○芝博一君 最後に理研にお聞かせをいただきたいと思いますが、今調査委員会が動いていると思います。不服申立てもあって、再度の資料等々も提出されたとお聞きをしておりますけれども、私は、この調査委員会、余りにも拙速に第一回目の結論を出し過ぎたというイメージ、私自身は持っています。というのは、余りにも当事者、関係者との、そして調査委員会との意見の擦れ違いがあったと、こういう部分でありますけれども、今回、特定法人等々の動きがあって、早く調査委員会で結論を出して、ある意味では、この問題一件落着をして早く特定法人に指定してほしいという、例えばそんなよこしまな思いが理研の中にあるとしたら、あったら、私は大変問題だと思っておりますし、一人の優秀な研究者をそれこそ潰してしまうといいましょうか、将来を奪ってしまうようなことになると、こう思っています。 確かにガバナンスや管理能力がなかったことも事実でしょう。若い研究者のバックアップ体制も整っていなかった。しかし、今回、調査委員会で一人の研究者を処分だけをして、あとはガバナンスをしっかり立てて、バックアップ体制も構築してこれからやっていきますという問題じゃなしに、やっぱりもう一度戻ってそこのところから再検討し直す、そして、あくまでもしっかりした形で理研を立て直して信頼回復を取り直していくという考えをしっかりと最後に表明していただけますか。
○参考人(坪井裕君) 理化学研究所といたしましては、事実関係というのは、この調査委員会、この調査委員会というのは科学研究上の不正行為の防止に関する規程に基づいて設置されました外部の方も三名入られた委員会でございますが、こちらの方で調査を行っていただきました。今回の問題が非常に社会的な関心が高いということで、この調査委員会の方も非常に厳正に調査を進めていただいた結果の報告が三月三十一日に行われたと。理化学研究所の方では、それを受けまして、翌日直ちに公表をさせていただいたところであります。このときは、調査委員会の六名の方全員が記者会見にも臨まれて、記者の質問にも答えられたということでございます。 ただ、この規程上では不服申立ての規定とかいろいろな規定がありますので、それに基づいて御本人との関係も今手続が進んでいるところで、再審査、再調査とかそういったところに向けての手続が進んでおるところでございます。 今委員の御指摘がありました点は十分念頭に置きまして、今後も対応してまいりたいと思っております。
○芝博一君 改めて再構築をしていただきたいと、こう思います。 論文のことは私言いません。ただ、STAP細胞の検証を、第三者も含めていろんな形で、また研究を一緒にやった先生方も含めてやるということでありますけど、調査委員会が結論を出して処分をして、その後でSTAP細胞が本当に存在したんだとなったときには、当然ながら、しっかりとした責任問題も発生するということも腹に置いていただいて、しっかりと前に進めていただきたい、こう思っています。 それでは次に、本法案の部分についてお聞きをさせていただきたいと思いますが。 本法案の中でイノベーションの創出を図っていくためにいろんなことが考えられているわけでありますけれども、総合科学技術・イノベーション会議の中に、内閣総理大臣の諮問に応じて研究開発の成果の実用化によるイノベーションの創出の促進を図るための環境の総合的な整備に関する重要事項についての調査審議をすることという項目が追加されました。 この中で、重要事項というのは何を指して、どんな内容なんでしょうか。大臣の方からお教えいただけますか。
○国務大臣(山本一太君) この法案においては、総合科学技術・イノベーション会議の所掌事務として、今委員のおっしゃったように、研究開発の成果の実用化によるイノベーションの創出の促進を図るための環境の総合的な整備に関する重要事項について調査審議するということを追加することとしております。 この重要事項としていうと、例えば、イノベーション創出促進のために重点的に推進すべき分野、技術、あるいは特区制度の活用、規制緩和等、科学技術イノベーションの推進のための環境整備に必要な事項等が挙げられております。こうしたことを通じて、各省の関連する施策、制度等の整合性を図ると。そして、科学技術イノベーションの創出が促進される環境を整備することを目的としております。
○芝博一君 じゃ、それらのことを、今言われたことを調査したり審議するのはこの会議体という解釈でよろしいですか。
○国務大臣(山本一太君) このイノベーション創出促進のための環境整備に関する調査審議についての御質問ですが、これは総合科学技術会議が中心になってしっかりと議論していくと。ただ、これまで以上に産業界、学術界等の幅広い関係者の意見を十分に踏まえて行うということになると思っております。
○芝博一君 総理が諮問するぐらいですから重要事項なんです。その重要事項を調査、審査するのが会議体なんですけれども、会議体は閣僚が七人だったでしょうか、それから常勤が二人、あとは非常勤の部分、各界それから学者の先生方ですけれども、現実的に、時間的なことも踏まえて、経験上、非常にこの審査、調査の部分には時間が取れるのかという心配をしています。 なぜかというと、ここの調査、審査の部分によって研究主体の方にとっては大きく将来が左右されるわけですよ。現実的に作用するのかと私は思っているんですが、そこの点はどうなんですか。
○国務大臣(山本一太君) 今委員のおっしゃったことは、総合科学技術会議のメンバーは、おっしゃったように議長が総理でございまして、かなり多くの閣僚を含めて、有識者を含めると十四人がメンバーだったと思いますが、この総会は、先ほど申し上げたとおり、一か月に一回ぐらいのペースで開いておりまして、十三回やっておりますが、その間は、委員も御存じのとおり、有識者の方々による会議もありますし、さらに、総合科学技術会議の下に専門的な調査検討を行うために専門調査会とか戦略協議会等、これは産学の専門家、関係者との意見交換の場がありますので、ここでいろいろときちっと議論を進めていく、それを総会にかけて決定していくということに、そういうメカニズムになっております。 引き続き、専門調査会の活用をしっかりやると、関係者からのヒアリングもやり、総合科学技術・イノベーション会議が幅広い意見を踏まえて適切な調査審議を行うことができるように、今の芝委員の御指摘も踏まえて、きちっと機能するように運営に配慮してまいりたいと考えております。
○芝博一君 もう一点お聞かせをいただきたいと思いますが、戦略的にイノベーションを創出していく、これがポイントだろうと、こう思っていますが、四つの分野が特定されております。エネルギー、次世代インフラ、地域資源、そして健康長寿でありまして、このうち健康長寿を省いた三つの分野では十の対象課題候補を選定する、すなわち十のプログラムを作って具体的に取り組んでいくと。しかし、健康長寿については、この四分野には挙げているけれども具体的な部分については除外されていますけど、これはどういう意味なんでしょう。
○国務大臣(山本一太君) このSIPでございますが、エネルギー、次世代インフラ、地域資源、健康長寿の四つの分野を重点分野としておりまして、そこでは健康長寿分野も対象としております。SIPは総額五百億を平成二十六年度予算として計上しておりますが、これも委員御存じだと思いますが、この健康長寿分野への配分額、これは実は、健康・医療分野の重要性を踏まえて、総合科学技術会議が健康・医療戦略推進本部との協議によって健康・医療戦略推進本部に全体の三分の一を超える三五%、百七十五億円を配分をする予定になっております。総合科学技術会議は全体を把握する、コア技術、イノベーション政策全体推進のための司令塔として役割を果たすと、他方、健康・医療推進本部は医療分野の研究開発に関する総合調整を行うと、こういう位置付けになっております。
○芝博一君 今回の改正案の部分におきまして、私は、冒頭、大臣が触れられましたように、研究主体が研究のための研究、すなわち論文の数であったり特許の数はすばらしいけれども実用化されていない、産業化されていない、これを大いに創出をしていくんだという意欲は大変貴重だ、重要だと、こう思っておりますから、そこの部分を、まさしく日本の将来を担っていく部分だろうと、こう思っておりますから、是非しっかりとお取り組みをいただきますように御期待を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○秋野公造君 公明党の秋野公造でございます。お役に立てますように質疑をいたします。 戦略的イノベーション創造プログラム、SIPは、我が国の産業競争力の強化という観点で非常に重要なものだと思いますけれども、今年度の予算で、昨年度の科学技術振興費の四%相当を計上して五百億円を確保したということであります。 今、芝理事からもありましたが、健康・医療を除く十課題で、これだけでやるのかということで、それで十分なのかという観点で、まずは大臣にお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(山本一太君) 秋野委員には、日頃から、科学技術イノベーション政策、いろんな意味で応援をしていただいて、大変いろんな御示唆をいただいていることを感謝申し上げたいと思いますし、SIPについてもいろんな委員会で応援をしていただいているということを大変有り難く思っています。 そこで、SIP、この戦略的イノベーション創造プログラムですけれども、我が国が世界で勝っていける産業競争力を実現をし、日本経済の再生に寄与するということを目指しております。そのためには、本来であれば実用化までに十年、十五年を要するような基礎的、革新的な技術をSIPの推進によって二〇二〇年頃には次々と実用化、事業化すると、こういうくらいの気持ちで取り組まねばいけないと思っております。 SIPの予算は調整費として計上しているわけですが、各省庁の取組を俯瞰しつつ、総合科学技術会議が本当に重要とみなした研究開発に機動的に配分をしたいと思っています。SIPでは、まずはこの五百億円を最大限に活用させていただいて、省庁、分野の枠を超えた研究開発を推進し、成果の実用化、事業化を加速してまいりたいと考えております。
○秋野公造君 今大臣から褒めていただきましたので、十課題の一つであります海洋資源開発を通して議論を深めてまいりたいと思います。 今日、委員の先生方にも内閣府が作成をいたしました資料を配付をしておりますけれども、日本には、海洋資源開発の主体となる、この真ん中にあります緑の字で、JAMSTECが持ちます「ちきゅう号」、七千メートルまで深く掘ることができます世界でたった唯一の海洋資源開発の船であります。これが、前政権下ではありますが、予算不足の問題からスリランカで半年間もアルバイトをしなくてはならない状況を指摘させていただきまして、東日本の大震災で使うべきである、あるいは資源開発に使うべきであると日本に戻していただきまして、また、その「ちきゅう号」が沖縄の熱水鉱床を発見したことを踏まえまして、実用化を行うべきとの観点からJOGMECの新型建造船「白嶺」を投入するように求めまして、調べていただいた結果、当初よりも深く広く熱水鉱床があるといったような成果を上げているということを承知しております。 非常に期待をしている観点から伺いたいと思いますが、この次世代海洋資源調査技術、海のジパング計画におきまして、沖縄の海底熱水鉱床調査の進展がどのように図られるのか、具体的な展望を教えていただきたいと思います。
○国務大臣(山本一太君) 私は海洋政策も担当しておりますので、この問題に大変関心を持っております。 これまで、沖縄における海底熱水鉱床の調査、これは海洋調査船による物理探査、地球深部探査船「ちきゅう」による科学調査、それから、今委員の方から御言及のあった海洋資源調査船「白嶺」、こうしたものによる資源調査を行ってまいりました。 特に「白嶺」に関しては、先般の国会審議において秋野議員から大変建設的な御提案をいただきまして、資源調査に大いに役に立っているというふうに承知をしております。 平成二十三年と二十四年の参議院予算委員会における提案、ちょっと読ませていただきましたが、これは秋野委員が沖縄熱水鉱床で「白嶺」を活用せよというふうにおっしゃって、当時の大臣から答弁をもらっていると、沖縄担当大臣でもあるので、この点についても大変チェックをしておりますが。それから、たしか二十四年だと思いますけれども、「白嶺」探査で伊是名海穴でしたっけ、あそこら辺の周辺に鉱脈がある可能性等々について当時の大臣が秋野委員の質問に答えておられるということで、この点、大変熱心に進めていただいていることを感謝申し上げたいと思います。 今年度から開始する次世代海洋資源調査技術、海のジパング計画ですけれども、この計画では、これまでの調査情報の蓄積が比較的多い海域、ここにおいて更に重点調査を進め、海洋鉱物資源の成因モデルの構築を目指したいと考えております。 具体的には、沖縄海域において、「ちきゅう」により既に熱水活動が終了し堆積物に覆われている隠れた鉱床等を掘削すると。ここで試料を採取する予定になっております。採取されたこの試料、この化学分析等により、海底熱水鉱床がいつどうやって形成されたのか、こうしたことをよく研究をし、鉱床形成メカニズムの解明を進め、海底熱水鉱床調査が一層進展するということを期待をしております。
○秋野公造君 今大臣から、隠れた熱水鉱床も探すということで、随分理解をいたしたわけでありますけれども、この研究開発体制を見ると、JAMSTEC、いわゆる調査することは明確になっておるわけでありますが、実用化、すなわちJOGMECの関与というのがいまいちよく分かりにくく感じています。 例えば、JOGMECのような実用化を行うユーザーが将来利用できるものを開発していくといった観点も必要ではないでしょうか。そういった意味では、JOGMECに参画していただくようなことも考えるべきかと思いますが、今後の研究開発をどのような体制で進めていくお考えか、伺いたいと思います。
○政府参考人(倉持隆雄君) お答え申し上げます。 ただいま委員から御指摘いただきました、この次世代海洋資源調査技術のプロジェクトに関しましてそういうユーザーを入れる、大変重要な御指摘だというふうに認識しております。このSIP、戦略的イノベーション創造プログラムにおきましては、プログラムディレクターのリーダーシップの下に関係省庁が密接に連携を取りながら研究開発を進めるために、資料もお配りいただいておりますけれども、対象課題ごとに推進委員会というものを設置することとしております。 そういう意味で、御指摘の点につきましては、今お配りいただいた資料には明示はされておりませんけれども、関係省庁や関係開発主体等を構成する推進委員会の設置に向けてしっかりと検討を進めてまいりたいと、このように考えているところでございます。
○秋野公造君 今この資料にも言及いただきましたが、実施項目一と実施項目二を使って海洋資源開発を行っていくということでありますが、ちょっと着目すべきは、実施項目三のところに生態系の実態調査と長期監視技術の開発とあります。新しい視点かと思いますが、これは具体的にどのようなことが行われるのか、教えていただきましょうか。
○政府参考人(倉持隆雄君) お答え申し上げます。 海洋資源開発では、海底付近に人為的なインパクトを与えることになりますので、それが生態系に与える影響等を事前に予測するとともに、実際の影響を継続的に監視することが必要になってまいります。 一方で、そうした予想方法であるとか監視技術というのはまだ国際的にも確立されていない状況にございます。このために、既に当該分野で実績のある海洋研究開発機構と国立環境研究所とが連携協力いたしましてこの課題に取り組むことといたしておりまして、どのような海域でも適応できる生態系変動予測手法と長期環境監視技術の開発を進めまして、実際の海洋資源開発への貢献を目指すということに考えているところでございます。
○秋野公造君 内閣府が関わってくださったおかげで、例えば国立環境研究所も一歩前に進むことができたということでありますが、今回の海洋資源開発のメニューの中には、例えばコバルトリッチクラスト、あるいは先ほど申し上げた熱水鉱床については進めていただけるようでありますが、当初の資料にありますメタンハイドレートについては、これが入っていないようであります。どうしてメタンハイドレートが落ちてしまったのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(倉持隆雄君) お答え申し上げます。 このSIPにおきましては、政府全体の取組を俯瞰しながら基礎研究から実用化、事業化までを見据えた研究開発を強力に推進することを通じまして科学技術イノベーションを実現したい、このことを目指しているところでございます。 この次世代海洋資源調査技術の課題におきましては、この課題に関連した関係省庁の取組等を俯瞰した結果、今委員御指摘のメタンハイドレート開発は資源エネルギー庁におきまして既に大規模に進められていることに鑑みまして、ここでは取組の対象を海底熱水鉱床等に重点化させていただいたということでございます。 なお、この課題に関する研究開発を実施するに当たりましては、経済産業省を含めた関係省庁で構成される推進委員会を設置いたしまして、こうした周辺の動きも含めて密接な連携を取りながら進めていく予定とさせていただいております。
○秋野公造君 メタンハイドレートはちょっと取り出しに難渋をしているような印象も受けておりますので、どうか内閣府のリーダーシップも関わっていただければ、私的には有り難いと思っています。どうか全体を俯瞰していただきたいと思います。 ちょっと非常に老婆心な話になるかもしれませんが、このSIPの研究主体が企業、大学、研究開発法人ということで、研究開発が非常に活発になるということが期待される一方で、この主体が多様化することによって、例えばPDが自身の出身組織によって有利な研究計画を立てているのではないかという指摘が起こらないようにする必要があるかと思いますが、そういったことに対する対応策について確認をしておきたいと思います。
○政府参考人(倉持隆雄君) このSIPでは、御指摘のようにプログラムディレクターが中心となって研究開発計画が作成されることになります。 ただ、このPDは、そもそも一般職の国家公務員、非常勤でありますけれども、公務員の立場でございますので、国家公務員法上の各種の義務も負うことになります。その上で、このPDによるいわゆる利益誘導というものを避けるために、こうした研究開発計画の作成に当たりましては外部専門家による評価を実施するほか、このプログラムディレクターの利害関係人が研究受託を希望する場合がもしありましたらば、このプログラムディレクターはその審査に参加しないということとしております。 加えて、今研究開発体制を構築しているところでございますけれども、ガバニングボードであるとか推進委員会におきましても、この利益誘導がないことをしっかりと確認していきたいと考えているところでございます。
○秋野公造君 山本大臣は沖縄担当大臣でもありますので、この沖縄の問題を付けまして審議をさせていただきましたが、今年度十課題でSIPスタートをするということでありますが、実用化や事業化というものを重視するのでありますれば、世の中や産業界のニーズの変化も非常に激しい状況であります。取り組むべき課題というものは、今後柔軟に、この沖縄の問題はしっかりやっていただきたいわけでありますが、変更するということも必要ではないかと考えますが、最後に大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(山本一太君) 秋野委員もよく御存じのとおり、SIPの対象課題は、これまでの総合科学技術会議、それから産業競争力会議、こうしたところでの有識者議員の提言などから抽出した重要な課題について、社会、産業界のニーズ、あるいは国内外の市場、我が国の国際競争力強化の方向性、研究開発の新規性、難易度、府省一体となって取り組む必要性等のもう総合的な観点から検討を行って、総合科学技術会議において選定をさせていただきました。 SIPは総合科学技術会議の司令塔機能強化のために今年度から開始する新たな政策ということですので、まずはこの十課題についてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○秋野公造君 大変に期待をしております。終わります。
○江口克彦君 みんなの党の江口克彦でございます。 研究開発の成果を実用化までつなぐ取組は、日本経済再生のために欠かすことのできない極めて重要なものであるというふうに認識をいたしております。総合科学技術会議の司令塔機能強化により国を挙げてこの問題に取り組まなければならないことを踏まえて、幾つか御質問をさせていただきたいと思います。 この科学技術が果たしてきた役割について、まずお尋ねをしたいと思います。 自然科学分野のノーベル賞受賞者を我が国は十五名輩出しているということになるわけで、アジアでは唯一受賞者を出している国でもあるわけであります。また、我が国が小さな島国でありながらも世界有数の経済大国になることができたのは、質の高い製品開発に力を注いで、世界中の人に評価される製品を生み出し続けてきたことにあるというふうに思っております。 いずれも日本人が持ち前の勤勉さをもって努力してきたことの成果というふうに言えると思いますけれども、そこで、我が国におけるこれまでの科学技術の成果につきまして、大臣の認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(山本一太君) 我が国の科学技術は、今、江口委員御指摘のとおり、研究成果や様々な数々の実績をいろんな分野で上げてきているというふうに思っておりますが、近年の成果として一つ挙げさせていただきたいのは、最先端研究開発支援プログラム、FIRSTだと思っております。 平成二十四年度にFIRSTの中間評価が行われたんですが、ここにおいても、多くの研究課題で世界の最先端をリードする成果が得られているというふうに高く評価をされました。例えば、ノーベル賞を受賞した京都大学の山中教授によるiPS細胞技術の開発とか、あるいは東京大学の荒川教授による高速、小型、低消費電力な集積回路の開発とか、あるいは東京大学の片岡教授によるウイルスサイズのナノカプセルによる革新的な治療法の開発、こうした優れた成果が得られております。 さらに、昨年度には戦略的イノベーション創造プログラム、先ほどからずっと質疑で出ておりますが、このSIP及び革新的研究開発推進プログラム、ImPACT、この二つの国家重点プログラムを創設をいたしまして、科学技術イノベーション政策を更に安倍内閣として一段深化をさせているというふうに考えております。 今後、今委員もおっしゃったように、日本が持続的な発展を遂げるためにはイノベーションを基軸とする以外に選択肢はないというふうに考えておりまして、政府だけではなくて、ここは産学とも連携をして、世界で最もイノベーションに適した国の実現に向けて科学技術担当大臣として全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○江口克彦君 ありがとうございました。 イノベーション、イノベーションということで言っていますけど、イノベーションとは何かということは先ほど冒頭で大臣お答えいただいています。いわゆる全く新しい技術やあるいはまた考え方を取り入れて新しい価値を生み出す、そしてそれが経済再生の活力になるんだと。そういうことでしょうけれども、これは非常におっしゃるとおりだと思いますけれども、分かりやすく言えば、イノベーションというのは改善、改良とは違うんですね。 要するに、飛行機、プロペラ機をいかに速く飛ばそうと、そこでプロペラの形を変えるとかエンジンの性能を変えるとか、あるいはまた機体の形を変えるとかというようなことを幾ら幾ら幾ら幾ら考えても、音速より速く飛べないんですよ。プロペラ機はやっぱり限界があるということになってくるわけですね。ですから、イノベーションというのは、そういうプロペラ機的なそういう技術からジェット機的な技術というものを、あるいはまた製品というものをどういうふうに生み出していくか、要するに異次元技術の開発というものが、これがイノベーションなんですね。 したがって、今大臣がいろいろおっしゃったのは、iPS細胞もそうですけれども、異次元技術というか、その後開発というものにつながってきているわけですよ。しかし、相対的に日本の場合には異次元技術の開発というのは企業において比較的苦手なんですね、改善、改良というのは物すごくうまいんですけれどもね。ですから、経営者を長くやっていてそれを実感しているわけですけれども、そういう意味において、改善、改良ではなくて、全く異質なものをつくり出すという、そういう体制というか、これは技術だけを見ていてもどうしようもないというふうに私は思っているわけですね。 ですから、そうなってくると、これは一九一一年、一一年だったと思いますけれども、シュンペーターがもう一世紀前にイノベーションという言葉を使ったときには、経営というもの全般に対する革新だったわけですね。日本の場合には一九五八年のたしか経済白書でイノベーションを技術革新というふうに訳したために、技術ということに焦点が置かれて、確かにそうなんですね。 ですから、技術に焦点を置かれるというのはそれはそれでいいんですけれども、その異次元技術をつくり出す、開発するということのためには、そのバックヤードというか背景というものが物すごく重要になってくるんですよ。例えば、政府の取組に対する例えば規制だとか、それをどれだけ緩和するかとか、あるいはまた自由に若い人たちに活動させるかとか、あるいはまたマーケティングを、今までと違ったマーケティングをどうするか、研究開発の方法をどうするか、あるいは経営手法の仕方をどうするか、それから人材育成ということまで、もう極めて大事になってくるわけですよ。そういう総合的なものがなければ、ただ単に技術屋さんを責めても、開発しろ、開発しろと言ったって、そういったイノベーション、いわゆるプロペラ機を改善するだけではなくて、ジェット機を発想する技術者というのは生まれてこないんですね。 ですから、技術、技術という、それは大変焦点を当てておやりになるのは好ましい、今必要なことだと思いますけれども、そういう異次元技術をつくり出していくイノベーション、そのための背景というものをどう考えていかなければいけないか、どう国として、政府として取り組んでいかなければいけないのか。 これは正直申し上げて、事前に御質問をさせていただいているわけではないので、私が質問をしようと思ったことを芝委員も、皆さんおっしゃったので、これは私、今思っていることを申し上げて、で、山本大臣にお伺いしたいんですけど、そういった異次元技術を、要するにジェット機レベルの技術を開発するためには、そういういろんな背景というか、技術だけ責めたって駄目ですよというふうな私の思い、意見、提言についてどのように思われるか、個人的で結構でございます。
○国務大臣(山本一太君) 江口委員には、科学技術イノベーションから沖縄問題に至るまで、いろいろ大胆な御提言をいただいたりしているわけですけれども、今おっしゃった科学技術イノベーションを起こしていくための背景には、これは技術だけではなくて、規制改革、マーケティング、研究開発、人材育成、こういったもう総合的な環境整備が必要だということは全く私も同感でございます。 御存じだと思うんですけれども、日本におけるイノベーションの実現割合、これ、欧米主要国、中国、韓国に比べてやはり少し低いということが、実は文科省科学技術・学術政策研究所の第三回全国イノベーション調査という中からそういう結果が出ておりまして、この調査を見たんですけれども、日本のプロダクトイノベーション、プロセスイノベーションの実現割合がやはり低いと。そもそも日本では、プロダクトイノベーション、プロセスイノベーション、つまり新しいものを導入していく活動ですが、これを実施した企業の割合がアメリカを除く比較の対象国より低いということになっておりまして、これを調べてみると、プロダクトイノベーション、プロセスイノベーションのための活動を実施しなかった企業の半数以上が、能力のある従業員が不足していたとか、市場に関する情報不足、おっしゃっていたマーケティングだと思いますが、技術に関する情報不足というものを経験しているということが原因とされています。 今後、我が国が持続的な発展を続けていくためには、研究開発の成果の実用化によるイノベーションの創出、これは極めて大事だと思っていますので、こうした最新の知見を活用して、イノベーション実現の阻害要因の排除、これを検討するということが必要だと思っております。 背景について言うと、もうこれは委員が一番御存じだと思うんですけれども、やはり日本人のマインドセットというのもあって、やはり元々日本人は非常にアントレプレナーシップがあったんだと思いますが、起業家精神が、なかなかリスクを取るということについて少し慎重になっている面があるのかなという気がいたしまして、やはり、いつも私、科学技術担当大臣として言っているんですが、日本人全員がアントレプレナーシップを持つと、こういうマインドセットの変革が必要なんじゃないかと思うのと、もう一つ、ちょっと長くなりますが申し上げると、科学技術イノベーションをつくっていくサイクル、これは、例えば大学とそれから経済界、産業界をつなぐという要素として、アメリカにはベンチャー企業とかベンチャーキャピタルみたいなものがあるんですけれども、日本はなかなかそれがないと。それをむしろ、ドイツの例のように、新しい研究開発法人に担わせようということも実は今度の特定国立研究開発法人の創設の目的でございまして、理研の問題については芝委員の方からもいろいろ御指摘をいただいて、これはガバナンスをきちっと証明してもらわなければいけないと思うんですが、科学技術担当大臣として言わせていただくと、科学技術イノベーション、今委員がおっしゃった科学技術イノベーションのサイクルをつくるためにも、実はこの特定国立研究開発法人の制度は何とか実現をさせたいというふうに考えております。
○江口克彦君 その制度を何とか実現したい、成功させたいというのは私も賛成をしておるわけでありますけれども。 もう時間がありません。最後でやっぱりちょっと、STAP細胞じゃないですけれども、理研のことについてお尋ねをしたいと思うんですけれども。 これ、小保方さんがどうのこうのと言うつもりはありませんし、それからSTAP細胞も本当にこれどうなるかということは分からないですよ、まだ。これがあったときには、それは芝委員が指摘されたように、じゃ、責任者の責任はどうなるんだということになってくると思うんですが、しかし、それを余り詰めていくと、その責任者の人たちがSTAP細胞を、自分の任期の間はなるべく成果を現さないようなというような、そういうやり方をしないようにちゃんと見ておいていただきたいと思うんですけれども。 しかし、私は、この理研の責任者としての野依さんという人の、この人の資質が果たして好ましいのかどうかということはやっぱり考えなければいけないのではないだろうかというふうに思うんですね。 ノーベル賞をもらっていると。ノーベル賞をもらっている、それはそれで、それだけの権威があるからということでしょうけれども、しかし、この人のコメントをテレビで見ていると、組織の、経営者をやったというか、会社の長をやった私からしたら信じられない言葉ばかり、極めて無責任なんですね。こういうときには長たる者は、この問題については事情聴取した上で、あとは自分が、俺に任せておけと、君は心配するなというぐらいのやっぱり声を掛けなきゃいけないと思うんですよ。 昨日、大臣がテレビで、このことについてほかの若い人たちの研究者が萎縮するのが心配だと、全く同感ですよ。全く同感で、こういうこと、私は、小保方さんよりも、野依さんという理事長をやっぱり大臣としてどうするかということをお考えになった方がいいんじゃないかということを最後の質問にいたします。
○国務大臣(山本一太君) 理研は文科省の所管でございますので、やはりそこら辺のことは恐らく文部科学大臣が責任を持っていろいろと対応されるということだと思いますし、野依理事長の資質等々については、ちょっと私ここでコメントを差し控えたいと思いますが。 江口委員にちょっと申し上げたいのは、野依理事長は日頃からレーバーからリーダーへということをずっとおっしゃっていて、やはり若い研究者が偉い教授、偉い研究者の下で労働力になるんじゃなくて、早く独立させてリーダーにすべきだということをおっしゃっていまして、私、その哲学は大変いいなというふうに思ってきたということは申し上げたいと思いますし、今、江口委員おっしゃったように、私は、今回のSTAP細胞の件は結論が付いていないので、これについてこれ以上とやかく申し上げるつもりはないんですけれども、やっぱり今回のことで、本当に寝食を忘れて革新的な研究に取り組んでいる研究者、若手研究者も含めた研究者の方々のイメージが毀損するということを非常に心配していますし、今回のことで若手研究者とか女性研究者のチャンスが減ってしまうと、こういうことがないようにするべきではないかと科学技術担当大臣としては考えています。
○江口克彦君 ありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 二〇一三年の一月、安倍政権発足の一か月後ですが、日本経団連から「科学技術イノベーション政策の推進体制の抜本的強化を求める」という要求書が出されております。今回提案されている内閣府設置法改正案を見ますと、この経団連の要望がそっくり取り入れられているというふうに私は思いました。 例えば、経団連の要求書には、文科省が有している基本的な政策の企画立案、基本計画の作成、推進の権限を総合科学技術会議に移管すべきであるとしているんですが、これは法案でいいますと、科学技術基本計画の策定及び推進に関する事務を文科省から移管と、しっかり入っております。あるいはもう一つ、経団連の要求書には、イノベーションに資する最先端の研究開発を重点的に支援する仕組み、その際、総合科学技術会議が自らの裁量で支援プログラムを決定できるものとすべきであると、こうあるんですが、これも法案の中には、研究開発の成果の実用化によるイノベーション創出の促進を図るための環境の総合的な整備に関する施策の推進に関する事務の追加という形で盛り込まれております。 山本大臣に伺いますが、経団連の要求書で書かれている内容を今回法案化したということでしょうか。
○国務大臣(山本一太君) 今、山下委員御指摘の経団連の提言ですが、平成二十五年の一月に、産業競争力の強化及び持続的な経済成長の実現という観点から、我が国の科学技術イノベーション政策の推進体制の抜本強化に向け、強力な司令塔の実現等を柱とする改革の必要性について提言されたというふうに認識をしております。 今委員が御指摘になった点は以前からいろいろと議論をされていたことでございまして、この経団連の提言の中身については産業界からの御意見の一つとして参考にさせていただいたということです。
○山下芳生君 しかし、それがそっくり取り入れられているのは結果として事実なんですね。 それから、総合科学技術会議のメンバーの構成について少し見たいと思うんですが、総合科学技術会議のメンバーは、総理と関係閣僚のほかに、総理が任命する有識者議員から構成されます。配付資料の最初のページを見ていただいたら分かるんですが、有識者議員の中で、左の方から見ますと、久間和生議員、元三菱電機株式会社常任顧問、経団連の産業技術委員会の企画部長の方です。それから、内山田竹志議員、トヨタ自動車株式会社取締役会長、経団連副会長の方です。中西宏明議員、株式会社日立製作所執行役社長、経団連副会長の方であります。 総合科学技術会議の有識者議員に、三菱電機、トヨタ自動車、日立製作所、産業界の現役の経営者の方が選ばれているわけですが、こうなりますと、産業界の代表が直接参加する組織であるこの総合科学技術会議の権限が強化されれば、特定の産業や一部の大企業を応援する科学技術行政あるいは予算配分が行われるようになるんではないでしょうか。
○国務大臣(山本一太君) 総合科学技術会議の構成については今おっしゃったとおりなんですけれども、この有識者議員、これは議員個人として科学技術政策に関して優れた識見を有する方に就任をお願いしておるところでありまして、特定の企業とか産業をあらかじめ定めているものではありませんし、また支援するものでもないということを申し上げておきたいと思います。
○山下芳生君 特定の企業を支援するものではないと言うんですが、では、具体的に聞いていきたいと思うんですが、今年度新規予算五百億円計上して、戦略的イノベーション創造プログラム、SIP、先ほどから議論になっております新たな事業が作られておりますが、資料二枚目、三枚目に概要を紹介しておりますが、どういう事業か、簡潔に説明いただけますでしょうか。
○国務大臣(山本一太君) 今委員御指摘のとおり、総合科学技術会議で検討が進められ、昨年六月に閣議決定した科学技術イノベーション総合戦略においてSIPを創設することが決まりました。さらに、有識者議員を中心に内閣府計上予算によって府省一体となって取り組む必要性とか、社会的課題の解決、経済再生等の観点からの重要性などを踏まえた検討を重ねて、昨年九月にエネルギー、次世代インフラ、地域資源の三分野に関して十個の課題候補を決定いたしました。 エネルギー分野からは、燃焼現象の解明とか、燃焼状態等に関する研究開発を高度化し、自動車用エンジンの燃費等の抜本的改善を図ることを目的とした革新的燃料技術とほか四課題、次世代インフラ分野からは、高度で効率的なインフラ点検・診断・補修技術、インフラ長寿命化に資する新材料技術等を開発するインフラ維持管理・更新・マネジメント技術とほか二課題、地域資源分野からは、時間的制約や地理的・空間的制約を打破する革新的な設計・生産技術を実用化することを目的とした革新的設計生産技術とほか一課題が選ばれて、合計十課題ということになっております。 なお、これらの課題について、プログラムディレクター、プログラムがスタートするまでは正式には政策参与というのが正しいんですが、このPDが研究開発計画を今検討しております。
○山下芳生君 御丁寧に説明ありました。 資料の五枚目にそのSIPの対象課題候補というものが表として並んでおりますが、これ、十課題、今選定されようとしているんですが、その十課題のうち、今、山本大臣から紹介のあった革新的燃料技術、これは自動車用エンジンの燃費等の抜本的改善を図るものでありまして、自動車のコア技術の一つということで自動車産業に直結しております。それから、その次の次世代パワーエレクトロニクス、電圧・電流を制御する半導体及びその周辺技術の飛躍的な効率化等で大きな市場が期待されるという、これは電機産業に直結するものであります。それから真ん中の方、自動走行、自動運転システム、これは車の運転支援システムの飛躍的な高度化と普及に資するものでありまして、これも自動車産業ですね。それから一番最後、革新的設計生産技術、先ほどありましたけれども、これは製造、機械産業に直結するものでありまして、十課題のうち四つが、先ほど私が紹介した三菱電機、トヨタ自動車あるいは日立製作所などに直結する課題が選ばれているということになっているわけであります。 続いて、各課題に責任者であるプログラムディレクターを置くということなんですが、先ほど山本大臣、もうそれも選ばれているということになっていますが、ではこの四つ、私、今三企業に直結するという課題が選定されていると言いましたが、この四課題についてはプログラムディレクター、誰になっていますか。
○政府参考人(倉持隆雄君) お答え申し上げます。 革新的燃焼技術につきましては、プログラムディレクターは杉山さんというトヨタ自動車のエンジン技術領域の領域長でいらっしゃいます。それから、次世代パワーエレクトロニクスにつきましては大森達夫氏、三菱電機の開発本部の技監でいらっしゃいます。それから、自動走行システムにつきましては渡邉浩之トヨタ自動車の技監です。それから、革新的設計生産技術につきましては佐々木さん、日立製作所の主管研究長でいらっしゃいます。
○山下芳生君 資料六枚目に今述べられた方の、その他の課題についてもプログラムディレクターの選定について付けておりますけれども、四課題のうち四人とも、この有識者議員の出身の企業の技術者の方がプログラムディレクターになっているわけですよ。余りに露骨な特定企業、経団連役員による特定企業のための研究開発になっていると言われても仕方がないんじゃないですか、山本大臣。
○国務大臣(山本一太君) 先ほども申し上げましたが、この課題、これは内閣府の計上予算によって府省一体となって取り組む必要性、社会的課題の解決、経済再生等の観点からの重要性を踏まえて検討を重ね、このエネルギー、次世代インフラ、地域資源の三分野になったということで、最初から特定の産業とか特定の企業を想定しているものではありません。 これ、委員御存じだと思いますが、SIPというプログラム自体が府省連携によって、先ほど何度も出ておりますけれども、いわゆるその高い研究開発のレベルというものをしっかりと実用化につなげ、産業化につなげていこうと、出口志向を持って府省連携でそれぞれの分野における成果を出していこうということでございますので、そこら辺を踏まえて、それぞれ知見のある方、きちっとした企画立案能力のある方を選んでこうなったということでございます。
○山下芳生君 しかし、出口志向と言いますけど、その出口には、入口で決めた人が、考える人がもう出口で待っているという感じになっているわけですよ、同じ企業が入口と出口で。もう四分の四そうなっているんですから、それは首振られても事実はそうなっているわけですよ。 それでは、じゃ、どうやってこれを決めたのか、十の課題ですね。これ、ヒアリングとか公募を行ったんですか。
○国務大臣(山本一太君) 一言で言うと、きちっと公募を行って決めております。 昨年九月の総合科学技術会議においてSIPの十個の課題候補を決定した際に、今後、プログラムダイレクター、PDを人選をして計画を検討するということを決めました。これを受けて内閣府では、十月にプログラムディレクター、これプログラムがスタートするまでの間は正式に言うと政策参与です、先ほど申し上げたとおり。このPDを公募をして、総合科学技術会議の有識者議員による書類審査と面接を経て十二月に十名を決定をいたしました。 今後、内閣府設置法が施行され次第、内閣府政策参与を正式にプログラムディレクターとして決定するという予定になっております。
○山下芳生君 課題の公募はされましたか。
○国務大臣(山本一太君) この課題は、先ほど申し上げたとおり、様々な要素を勘案して、有識者の方で選定をさせていただきました。
○山下芳生君 結局、公募していないんですよ、課題の設定には。有識者の中で決めているんですよ。結局、自分の出身産業、出身企業の利益に直結するような課題が十分の四選ばれたと。 それから、プログラムディレクター公募したと言いますけれども、私いろいろレクチャーを受けたら、例えば二人応募があって、結局一人、企業出身者になったとか、そういうことになっているわけですよ。そんなに広く広く公募されてたまたま選ばれたんじゃなくて、本当に最初から出口ありきということになっているんじゃないかと言われても仕方がないような、だって、四分の四、その出身企業になっているんですからね。事実がもうこれは物語っているわけですよ。 それで、もう一つ、こういうことを、疑念を払拭するためには、私はSIPの対象課題、それからPDの選定について会議録や配付資料が公開されていないということが一つ問題ではないかと思うんですが、総合科学技術会議の本会議の議事概要は公表されているんですけれども、対象課題やPDの選考の実質的な議論が行われた有識者議員会合、SIPにおけるガバニング会合の配付資料や議事録は非公開となっております。個人名などは伏せるにしても、どのようなやり取りを経て課題やPDが決められたのか。議事録は公開すべきではありませんか。
○国務大臣(山本一太君) 十月に政策参与を公募した際の募集要項では、まず一つ、政策参与に求められる経験、能力、二つ目、小論文等の提出書類を始めとする応募方法、三つ目、一次選考が書類審査で二次選考が面接という選考方法についても記載をしておりますし、選定の過程はきちっと公表しております。 今委員のおっしゃった、この選考過程についての全ての議論を公開するということについては、それはいろいろなケースもありますし、こうした種々の選考に当たっての全てを公開しているというところはありませんので、基本的な結果、流れ、これをしっかりと公表していけば、それで十二分に対応できているというふうに我々は考えております。
○山下芳生君 課題の公開、議事録の公開は検討しないんですか。課題選定の議事録の公開。
○国務大臣(山本一太君) この課題を絞り込む過程の議論を今オープンにできないかという点でございますけれども、やっぱり課題を絞り込んでいくということについては、やはり有識者による忌憚のない議論が必要だというふうに考えておりまして、課題候補の利害関係者が傍聴する中で忌憚のない議論をするというのはなかなか難しいということで、非公開にせざるを得ないというふうになったことは御理解をいただきたいと思います。
○山下芳生君 非公開にしているから、これはあらぬというか、誰がどう考えても自分の企業の利益に直結するような課題が選ばれたんじゃないかと思わざるを得ないわけですよ。非公開にしていると余計そういう疑念を生みますよ。 もう一つ、これはちょっと別の角度から、昨年公表された二〇一二年分のこれは政治資金収支報告書ですが、自民党の政治資金団体、国民政治協会への献金を見ますと、三菱電機九百十万円、日立製作所一千四百万円、トヨタ自動車五千百四十万円、大体毎年同程度の献金がなされているんですね。その下で、特定企業の利益に直結するような研究開発が国民の税金によって数々今行われようとしているわけです。これ、国民に説明が付かないんじゃありませんか、大臣。
○国務大臣(山本一太君) 今委員のおっしゃった自民党に対する企業の献金とこの選考は一切関係がございません。それはもう山下委員の真っすぐな、真っすぐな御性格で普通に見ていただいて、信じていただければというふうに思います。
○山下芳生君 信じろと言っても、これ信じられないようなことが起こっているんですよ。これ、少なくともこういう政府のシステムの中で、特定企業の利益に直結する研究開発が国民の税金でやられようとしている。その対象となっている企業からの政治献金は少なくともこれは辞退すべきではないですか、受け取るべきじゃないんじゃありませんか。まだ受け取り続けるんですか。
○国務大臣(山本一太君) 先ほど申し上げましたとおり、オープンな形で法律にのっとって研究をされているという、どこの企業がどうということではありませんが、そのことと、今回これを、SIP、出口をにらんだ府省連携でしっかりと高い研究開発のレベル、技術のレベルを産業化に結び付けていこうというこのプログラムのPDの選考とは関連がございません。そこはきちっと様々な要素を勘案して決定をさせていただいたということでございます。
○山下芳生君 そう言うんだったら、ちゃんと会議録公表すべきですよ、関係ないと言うんだったら。だって、直接、入口と出口が一緒になっているんですからね。国民の理解を得られないと私は言わざるを得ません。 次に、残りの時間で、SIPのための新規予算五百億円、これを確保するために、本年度予算では各省の科学技術予算からそれぞれ四%を拠出させて内閣府予算に吸い上げたと聞いております。その分、各省ではほかの科学技術予算が減らされることになるわけです。 例えば、科学技術予算が一番多い文科省で見てみると、昨年度と比べて、例えば、人文社会、自然科学の全ての分野の研究者の自由な創意に基づく独創的、先駆的な研究を支援する科学研究費補助金、これが減らされております。それから、大学院生を対象にした月二十万円の研究奨励金、あるいは年間百五十万円の研究費支援する日本学術振興会による特別研究員事業、この予算も減らされております。 それぞれ、どれだけ予算が減ったのか、数字分かればお答えください。
○副大臣(櫻田義孝君) 平成二十六年度の科学技術予算におきましては、日本再興戦略及び科学技術イノベーション総合戦略を踏まえ、科学技術イノベーションに適した環境を創出し、科学技術の駆動型の持続的成長を実現するために、めり張りのある予算配分を推進し、科研費を含む既存予算の厳しい効率化や見直しが求められているところであり、大学関係者からは科研費助成額の維持を要望されているところであります。 これらの状況の中、科研費につきましては、我が国社会の持続的な発展のためには研究者の自発的、独創的な創意に基づく学術研究は極めて重要であることを踏まえ、予算額は減額となったものの、助成額で実質的に前年度と同水準の二千三百五億円を確保しており、平成二十六年度においても科研費の各種にわたって、基本的に採択数の維持や向上が図られることと考えているところでございます。
○山下芳生君 もういいです。こちらの方で言います。科研費補助金は二千三百五億円なんですが、維持と言っておりますけれども、十三億円減っております。それから、特別研究員事業についても百七十二億円で十億円減っております。 まず、科学研究補助金、科研費について言いますと、この科研費は日本の科学研究の水準を向上させ、革新的技術を生んできたものだと高く評価を受けているものであります。文科省の科学技術・学術審議会学術分科会でのまとめでも、論文の量と質の関係で科研費が重要な役割を果たしているというふうに分析をされています。 これは、山本大臣に伺いたいと思いますが、科学技術によるイノベーションを生み出していくためには、イノベーションの源泉となる広範な分野の科学的知識の蓄積が要るでしょうし、それから多様な研究分野の厚みというものが必要だと思いますが、SIPのためにその基盤となってくる科研費の予算を減らしたというのは、これはまずいんじゃないですか。
○国務大臣(山本一太君) まず、一つ申し上げたいんですが、SIPは研究開発だけで終わることがないと、出口戦略、実用化、事業化を重視しているということで、これは出口に近い製品開発に取り組むという意味ではなくて、基礎的、革新的な研究の加速支援だというふうに私たちは捉えています。したがって、実際に研究を実施する機関には、実は大学、基礎研究機関も相当数含まれるというふうに予想されておりまして、決して基礎研究の軽視ではないというふうに思います。 それから、山下委員の方から、各省から予算を吸い上げたという御表現がありましたが、そうではなくて、各省にこのプログラムの趣旨を理解していただいて、協力をしていただいたというのが正しい表現だというふうに思います。 それから、科研費のことについては、櫻田副大臣の方から、これは文科省の方としてきちっと手当てをしたという話がありましたけれども、要は、委員、各省にまたがっている科学技術予算、これについて、やはり内閣府が司令塔機能強化をするというのであれば、ある程度協力をいただいた枠組みで、それを各省の枠を超えて戦略的にきちっと配分をすると、そういう仕組みがやはり国全体の今おっしゃった科学技術政策の底上げ、研究の底上げに必要だと、こういうコンセプトでこのSIPがつくられたということは是非御理解をいただきたいと思います。
○山下芳生君 大企業の研究開発は自分でやったらいいんですよ。それよりも、基礎研究は裾野が広がらないと本当に革新的技術は生まれない。それを狭めるような、大企業、特定企業の研究開発のために、もっと広範な基礎的な研究の予算、あるいは研究者に対する支援が削られてきているということを私は大問題だというふうに指摘しているんですね。 例えば国立大学の大学院生、これはもう私が言うまでもなく大変な経済的な負担を強いられておりまして、本来研究に費やされるべき時間をアルバイト、深夜のアルバイトなんかに使って、本当に大変な状況にありますよ。でも、例えば大学院生を対象にしたさっきの特別研究員制度、これは博士課程の在籍者の六%しか受けられていないんですよ。だから、本当に多くの学生の皆さん、大学院生の皆さんが生活費を賄うために夜のアルバイトなんかやっているわけですね。そういうことをほっておいていいのかと。 トヨタの内部留保は十五兆円ありますよ。それから、自動車工業会加盟企業のうち十二企業全部合わせますと三十二兆円の内部留保があるんですね。いつも共産党は内部留保、内部留保と言っていると思われるかもしれません。この僅か一%を使うだけで三千二百億円もの額になるわけで、さっきの科研費を上回るんですね。そんな余力のある企業の研究開発費を、この僅かな科研費、足らない、たった六%の大学院生しかまだカバーできていないこの科研費から、協力と言いますけれども、これは間違いなく吸い上げられているんですよ。そういうふうにして裾野を狭めて、特定企業の、潤沢な財源を持っている企業の研究開発に資するようにすることは、私はかえって技術的な革新の大本にある基礎的研究の幅を狭めるものになりかねない、将来の日本の科学技術水準の向上を損なうおそれがあるということを指摘して終わりたいと思います。
○浜田和幸君 新党改革・無所属の会の浜田です。 今日は、山本大臣、ITのみならず、ITをベースにしたイノベーションということで様々な知恵を凝らしておられると思うんですけれども、それが是非第三の矢につながるような、そういう方向で是非いろいろとお考えをお聞かせいただきたいと思っています。 最初には、やっぱりこれまでいろいろ議論になりましたけれども、このイノベーションを推進していくに当たっては、最終ゴール、出口というよりかはゴールが必要、あるいはビジョンが必要だと思うんですね。二〇二〇年に東京オリンピック・パラリンピックがあります。二〇二〇年までに、今、日本は、このイノベーションに関しては世界一、イノベーションランキング世界第一位を目指すということを打ち上げているわけですよね。じゃ、その具体的なイメージとして、二〇二〇年にどういうような日本が、社会がなっているのか、あるいはその先の五十年後、百年後の日本の未来図というものがちゃんとイメージ化されて、それに必要な技術を今積極的に予算面でも人材育成でも応援していくということが必要だと思うんですね。 大臣の未来の日本の見取図、国の在り方に関するまずお考えをお聞かせいただいて、そこから翻って二〇二〇年というステップまでにどうやって世界第一位のイノベーションの国を目指すのか、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(山本一太君) 今、浜田委員がおっしゃったとおり、日本が経済成長を続けていくためにはやはり科学技術イノベーションが最大の鍵だと科学技術担当大臣としては考えておりますし、委員がサイバーセキュリティー政策についての御質問でも常に長期のビジョンをつくれと、やはり二十年後、三十年後の姿をイメージして政策を展開すべきだということは本当におっしゃるとおりだと思っています。 この長期ビジョンの将来ビジョンでございますが、長期将来ビジョンですが、科学技術イノベーション総合戦略を読んでいただくと、三つの経済社会像というものをビジョンとして掲げております。一つは、今委員からも御指摘がありましたが、世界トップクラスの経済力を維持し持続的発展が可能となる経済、二つ目は国民が豊かさと安全、安心を実感できる社会、三つ目が世界と共生し人類の進歩に貢献する経済社会ということで、この長期ビジョンは、二〇三〇年を目標年次として、科学技術イノベーションの観点から経済社会のあるべき姿をグランドデザインをすると同時に、成果目標に向けた政策課題を盛り込んだものでございます。 この長期の大きな目標に向かって、今おっしゃったように、しっかりと具体的な政策を練り込んでいくと。総合戦略もまた改定をしていきますし、そこはきちっとこういう大きな目標に向かって政策を織り込んでいけるようにしてまいりたいというふうに思います。
○浜田和幸君 是非、そういう大きな目標を掲げて、それが国民にも世界にも見えるようにしていただきたい、情報発信をお願いしたいと思うんですね。 この今回のSIPに関しまして、十の課題が選定されました。いろんな議論はあるんでしょうけれども、やっぱりそれもばらばらに十の課題を研究するんじゃなくて、やっぱりそれを一つの、何というか、総合体として、こういう十の技術がどんどんどんどん研究開発進むとこんなすばらしい日本の未来図があるんですよという形でのお互いのこの関連性、複合性を強めるという視点も必要だと思うんですけれども、その点はどういうことを考えておられますか。
○国務大臣(山本一太君) 大変的確な御指摘だというふうに思います。 具体的な事例で申し上げますと、十課題の中でいうと、インフラ維持管理・更新・マネジメント技術、これは長寿命の材料の研究を行うということなので、これはどう考えても革新的な構造材料と関連があるというふうに考えています。また、インフラの補修と防災は関連が深いということで、レジリエントな防災・減災機能強化との連携も大事だと思っています。このため、インフラ維持管理・更新・マネジメント技術のプログラムダイレクターへの就任が予定されている藤野陽三横浜国立大学特任教授には、この二つの課題のプログラムディレクター候補者との情報交換等をもう日頃からお願いをしております。 さらに、こうした三つの課題については、同一の管理法人、JSTですが、ここが研究開発の進捗や成果を管理して、お互いの研究成果を円滑に活用できるように工夫をしたいというふうに思っています。 このように、今委員がおっしゃったとおり、複数の課題間の横の連携は極めて大事だと思っていまして、プログラムディレクター、それから補佐する事務局スタッフ同士の情報交換もやらせたいと思いますし、あるいは複数の課題の推進委員会に出席をして横の連携に目くばせをする専門家の活用、これ、推進委員会に委員として入っていただこうと思っていますが、こういう活用もしたいと思いますし、さらには、各課題の研究開発の進捗、成果を管理する管理法人同士の横の情報交換、又は、そもそも同一の管理法人が複数の関連する課題を管理するとか、こういう工夫をして十課題の横の連携を図り、浜田委員のおっしゃった相乗効果、これを生み出せるようにしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○浜田和幸君 ありがとうございます。 そういう相乗効果をもたらすためにも、やっぱり日本の頭脳、日本の英知を集めるのはとても大事だと思うんですけれども、やっぱりこれからの国際競争を考えれば、じゃ、世界がこういった分野でどういうような研究を進めているのか、逆に言うと世界の方が先に行っている場合もあると思うんですね。例えば、フランスでは自動車産業が、今、空気自動車、冷却空気を、圧縮空気を使って空気で走る自動車を開発して、フランスやスペインの一部ではもうバスとかタクシーに導入されている。今、日本ではそういうところを考えると、ちょっとまだまだ遅れているのかなと。 そういう観点と、やっぱり医療の面でいくと、自動車というのが人や物を運ぶのではなくて人間の細胞を強化する、病気の予防や治療にもつながる、そういう自動車のコンセプトそのものを医療と一体化することによって新しい価値や新しいサービスを生み出そうという研究も世界で行われているんですよね。 ですから、そういう日本の中だけでお互いに集まって議論するんじゃなくて世界の動きも目くばせしておく必要もあると思うんですが、そういう意味で、海外の情報、場合によっては海外の技術や海外の研究者、企業も招き入れる可能性があるのかどうか、その点についてお考えをお聞かせください。
○国務大臣(山本一太君) 今、浜田委員が指摘をされた海外の事情、世界の情勢をしっかり把握するということも、やはりSIPを成功させていく上では非常に大事だと思っています。 その具体的なメカニズムについてはこれからですけれども、余りここで確かなこと、余り踏み込んで言うと叱られちゃうんですけれども、その予算の使い方によっては、例えばいろんな視察とか、そういう形で今の最新のいろんな技術の情報等々を収集をするということは、どういう形になるにせよ、やはり考えていくべきだろうというふうに担当大臣としては考えております。
○浜田和幸君 是非、このプログラムの概要の中にも述べてありますけれども、ハイリスク・ハイインパクトな研究開発を促進するんだということをうたっておられるわけですから、通常の研究機関や企業ではリスクが想定されてなかなか難しいというようなところにも、是非大胆に研究開発の支援策を講じていただきたいと思います。 その関連で、実はこのプログラムの特徴を見させていただくと、優れた研究者の力を最大限に生かし、画期的なイノベーション創出に挑戦する、これはすばらしいことだと思います。 その次です。デュアルユース技術を視野に入れたテーマも設定可能。デュアルユースというのは、要するに、民間の技術を国防ですとか安全保障の分野にも生かすということですよね。モデルになっているのは恐らくアメリカのDARPA、先端技術開発庁、国防総省の研究機関が民間に様々な、今アメリカの安全保障上必要とされている技術はこんなものだということを提案して、民間から意見を吸い上げる。我々が今使っているインターネット、これは元々DARPAの核戦争に対応するための通信網ということで設定されたものなんですけれども。 我が国が今考えているこのデュアルユース技術を視野に入れたテーマということは、我が国の、言ってみれば、安全保障政策とか国防ということに関してもかなりインパクトがある可能性を秘めたテーマだと思うんですけれども、このデュアルユース、具体的にどういう方向性を目指して何を今研究の課題にしようとしているのか、もし大臣のお考えがあればお聞かせください。
○国務大臣(山本一太君) 今委員がおっしゃっているのは、SIPではなくてImPACTの方だと思います。最初にお聞きになったのは、十課題の話は、戦略的イノベーション創造プログラムのSIPの方で、今、後半はImPACT、つまり、ハイリスク・ハイインパクトということですから、ImPACTのことだというふうに思います。 ImPACTを設計する際に、今委員がおっしゃったアメリカの国防高等研究機関だったでしょうか、研究所だったでしょうか、DARPA、DARPAの仕組みを参考にしたというのは事実でございますが、DARPAは元々、御存じのとおり、国防総省、おっしゃったように、安全保障と直結をしているということなんですけれども、このImPACTは、そこは安全保障の技術を前提にしているわけではございません。 我々が学んだのはプログラムマネジャー。このプログラムマネジャーが継続的にいろいろと研究開発プロジェクトを主導することによって、今、浜田委員のおっしゃったARPAネット、インターネットを生み出したり、GPSを生み出したりしたと。このプログラムマネジャーの仕組みをしっかりと勉強したということなので、そこはDARPAとは違うということを申し上げたいと思います。 このデュアルユースの話は、とにかく幅広いものを対象にしていくという一般的な形で書いたわけであって、今現時点で、今おっしゃったような例えば安全保障の面から、何というんですか、ImPACTを見るというようなことは今のところ我々は考えておりません。あくまで、もう一回言いますが、DARPAを参考にしたのはプログラムマネジャーの部分でございます。
○浜田和幸君 これは山本担当大臣の「科学技術イノベーション総合戦略の実行状況について」というレポート、これを読ませていただいて、SIPと今のImPACT、両方関連しているわけですよね。ですから、そういう意味では、デュアルユース技術を視野に入れたテーマも設定可能ということは、言ってみれば、科学技術の持っている可能性というのは、民生のものが軍事に行ったり、軍事が民生に行く、やっぱりお互いに双方向への可能性が高いと思うんですよね。ですから、我が国が、言ってみれば、専守防衛という観点でいけば、日本あるいは世界を守るための技術の応用ということも十分可能性があると思うんですね。 ですから、ある意味ではそれは制約かも分かりませんけれども、安全保障ということを考えれば、やっぱり民生の持っている技術で日本の国を守っていくというデュアルユース技術に進化させていくという発想も、今、集団的安全保障、憲法改正、いろんな議論がありますけれども、そういうものを実現する上においても、こういうものの技術力を使った新しい日本の安全保障の在り方、国防の在り方というものはとても必要だと思うんですけれども、防衛の観点と科学技術の観点を合体させるというお考えはないんでしょうか。
○国務大臣(山本一太君) 今委員のおっしゃった科学技術の果たすべき役割、もちろん安全保障の分野もあると思うんですけれども、総合科学技術会議自体が科学技術政策全体を俯瞰するという立場ですが、ここは安全保障の問題というのは直接は含んでおりません。 ですから、何度も申し上げますが、DARPAからはプログラムマネジャーの制度はしっかりと学んだんですけれども、やはりImPACTは社会経済を一遍に変えるような、先ほど江口委員の方から、プロペラ機を改良するんじゃなくてジェット機にするんだとおっしゃったんですけれども、非連続的なイノベーションを生み出して日本の産業競争力に結び付けると、やはりこの観点を中心に考えるということだというふうに思います。
○浜田和幸君 DARPAからそういうマネジメントの手法を学んだということをおっしゃいましたけれども、今、DARPAは、インターネットはもう時代遅れだと、アウターネット、宇宙から一人一人に全て直接情報が提供できる、そういう仕組みをこの六月から実験をするという動きなんですよね。そういう方法から見ると、まだまだ世界の動きに日本が本当に伍していけるのか、情報収集を含めて新しい発想、柔軟な対応が必要だと思うんですね。 最後に、毎年四兆円近くの研究開発予算が投入されてきているわけですよね。その成果というものをやっぱり国民に納得できるような形で見える化する必要があると思うんですけれども、例えば科学技術政策研究所が近年の政府が投資したことがどういう形で成果があるかということは、これ一番新しいものは二〇〇九年の三月なんですよね。やっぱりもっと頻繁な、研究開発の結果を世界、世の中に知らしめるという見える化、情報発信が必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(山本一太君) 今の御指摘は大変大事だと思っていまして、やはり国が進める研究開発の成果を見える化して社会に発信すると、これはもう極めて大事だというふうに考えています。 個々の研究開発成果の見える化としては、例えば先ほど何度も話題に出ました最先端研究開発支援プログラム、FIRSTで支援した京都大学の山中教授のiPS細胞技術の開発といった事例については、例えば一般公開のシンポジウムをやったりとか研究成果集の配付等、今委員がおっしゃったようないろんなパンフも含めて分かりやすく公表するように努めております。 政府全体の科学技術政策の効果を見える化することも非常に大事だと思っていますし、第四期の科学技術基本計画のフォローアップ調査の結果、これをもうちょっと工夫して、より分かりやすく示すことも考えたいというふうに考えております。 いずれにせよ、科学技術イノベーションの国民の理解、信頼を得るためにはやはり見える化は大事だというふうに思っていますので、今の御指摘も踏まえて、できるだけこの点については科学技術担当大臣としても積極的に取り組んでまいりたいと思います。
○浜田和幸君 ありがとうございました。終わります。
○山本太郎君 ありがとうございます。いまだ政党要件を満たせない新党ひとりひとりの山本でございます。山本太郎です。よろしくお願いします。 総合科学技術・イノベーション会議に関する内閣府設置法の一部を改正する法律案について質問いたします。 まず、山本大臣にお伺いいたします。よろしくお願いします。 大臣、昨年、平成二十五年六月六日の総合科学技術会議の答申、「科学技術イノベーション総合戦略について」という文書では、科学技術イノベーションが取り組むべき課題としまして、エネルギー、健康長寿、次世代インフラ、地域資源、東日本大震災からの早期の復興再生、以上五項目が挙げられていたと思うんですけれども、このうち健康長寿につきましては今回の新規予算五百億円のうち三五%の百七十五億円別途充てますということですから、これはいいことだと思うんですけれども、五番目の震災復興再生というのがすっぽりと抜け落ちていると思うんですね。この項目には、放射性物質による影響の軽減、解消と書いてありまして、ホットスポットを検出する放射線測定器等の開発とか効果的な除染とか書いてあるんですね。それらが最終的には全く抜け落ちてしまっていると。 大臣、私は、さらに、現在の日本で緊急性が高い科学技術イノベーションって何なんだろうと思ったときに、汚染された土地で事故前の安全基準を引き上げて、心配ない、大丈夫だ、直ちに影響がないと言いながら人を戻していくんではなくて、どうすれば早く効果的に、経済的にも安く汚染を減らしていけるのかという部分ですよね。そういう技術であったりとか、去年の八月、汚染水タンクから漏れ出した三百トンの汚染水、これ、ストロンチウムが一リットル当たり八千万ベクレルと発表していたんですけれども、今年の四月に、実は一リットル当たり二億八千万ベクレルでしたよと、もうとぼけているとしか言いようがない上方修正したことでおなじみの廃炉・汚染水対策に今緊急に科学技術イノベーションを全力で注ぐべきじゃないかなと考えるんですよ。 このことをどうして、ああ、取り上げられないんだろうな、どうしてすっぽり抜け落ちちゃったんだろうということを、大臣のお考えというのを聞かせていただきたいんですけれども。
○国務大臣(山本一太君) 山本太郎委員から初めて御質問を受けるんですけれども、改めて私と名前が似ているなということを再認識をいたしました。 昨年六月の科学技術イノベーション総合戦略の第二章、これ、科学技術イノベーションが取り組むべき課題では、エネルギー、健康長寿、次世代インフラ、地域資源とともに早期の復興再生というものが挙げられております。このうち早期の復興再生の中では、重点的課題として、地域産業における新ビジネスモデルの展開、災害にも強い次世代インフラの構築、放射性物質による影響の軽減、解消、主として除染だと思いますが、こういうものが挙げられております。 これらの重点的課題のうち、地域産業、競争力のある農林水産業などとか、あるいはインフラ、災害情報の正確な把握と迅速な配信等に関する部分は、SIPの四分野、エネルギー、次世代インフラ、地域資源、健康長寿の中に可能な限り取り込んで研究開発を推進するということにいたしました。 他方で、除染、あるいは今議員御指摘の汚染水対策、廃炉対策、これは極めて重要な課題であるというふうに思いますし、今委員のおっしゃった科学技術イノベーションをここに注ぐべきではないかというのも、これも一つの考え方だと思うんですが、実は、こうした分野は既に担当省庁においてそれぞれ取組が本格的に進められているということがありますし、加えて、SIPの目的が、社会的課題の解決ということはもちろんなんですけど、加えて、新たな市場の創出、世界シェアの拡大、産業競争力の強化にあるということを勘案をしてSIPの対象としては入らなかったということでございます。
○山本太郎君 ありがとうございます。 世界的なシェアというものを目指していくという部分においては、恐らく今の政府、政権というのは、原発という部分に関しても世界に売っていこうとしているわけですよね。再稼働も国内でさせていくよ、でも、この原発という部分に関して、福島の東電原発はその原因が究明されていないと。というならば、世界一安全であるというお墨付きはなかなか与えられないと思うんですね。自国で起こした事故というものに対して原因が究明されていないんだから当然だと思うんです。だとするならば、原発を輸出するということをどうしても推し進めるというならば、もしものことがあった場合に、事故があった場合、過酷事故があった場合にどういう対処ができるのかという部分も、一つビジネスモデルとして今踏み込んでおくという必要はあるんじゃないかなというふうに思ってしまったりもするんですけれども。 とにかく、この今僕が大臣に訴えている分野というのは、時間が掛けられない分野だと思うんですよ。もちろん、ほかの部署でもやっているというのは先ほどおっしゃっていましたし、少々存じ上げている部分ありますけれども、この部分とにかく急がなきゃいけない。とにかく、今事故が継続し続けているこの国で、この部分に関してもっともっと研究を進めていかなきゃ、実際に被曝しながら研究していっていますというような状況が続いていっていると思うんですよね。 ごめんなさい、お手元の資料なんですけれども、今年の三月二十七日に毎日新聞に報道された富山大学の松山教授のチーム、研究開発されたんですね。汚染水、これ、凍らせることによって汚染水の全量を減少させるよという提案なんです。この資料、松山先生にお願いして送っていただきました。このカラーの方なんですけれども、この研究ってすごく非常に有益なものとなる可能性があると思うんですけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(田中良生君) 富山大学、松山教授の研究成果についてのお問合せだと思いますが、この件に関しては新聞報道を通じて概要は承知しております。 現在は、この福島第一原発、これで発生する汚染水については、今、サリー、またキュリオンと呼ばれる除去装置、これを通すことによって一日当たり約八百トンの汚染水、これに関しましてセシウムを約数万分の一程度まで除去しているという状況にあります。 今回提唱された技術でありますけれども、製氷化を数回繰り返さないと濃度が低減できないという状況にありまして、処理能力に課題があると現段階では理解しております。ということもありまして、この技術の適用については今検討を行うという予定にはありません。しかし、国内外様々な学識者がこうして廃炉・汚染水対策に何らかの貢献をしたいとお考えいただいていることは、本当に感謝を申し上げたいと思います。 政府としては、今後とも、この廃炉・汚染水対策に係る情報、技術、技術の様々な情報、こうしたものに関してはしっかりと募って、また集めながら解決に向けた取組、これを推進していきたいと思っております。
○山本太郎君 ありがとうございます。 もう既にもっと大きな、便利な、一気にもっと大量のものを処理できるような機械があるんだよというお話はよく分かりました。 僕が言いたかったのは、こういう例えば基礎的なところから応援していくよというこのプログラムにおいて、この分野をもっと広げていくということがすごく大事なんじゃないかなと。恐らく、例えば汚染を除去するという部分において、例えばこの放射性物質、多分いろんな人から提言があったと思うんです。僕も、中小企業だったり零細企業の方からこの減容化という部分に関していろんなアイデアいただくんですけれども、なかなかハードルが高くて門前払いをされてしまうというような意見をよく聞くんですね。 そういう部分において、こういうプログラムは是非、先ほど山下芳生理事の方からお話がありました、例えば経団連だったり大企業というものに対しての何かゲートを開くようなものじゃないのかという、その真逆を行っていただきたいなと、日の当たらないところ、だけど今一番必要なんだよという技術に国が責任を持って応援するというような形になっていけばいいなと思いました。 文部科学省にお伺いいたします。 先日の本委員会におきまして、原子力規制庁の放射線防護対策部長黒木さんが、SPEEDI、WSPEEDI、緊急避難には役に立たないから使わないというようなことをおっしゃいました。地域防災計画、これ作成の際にも時間が掛かって、とてもじゃないが実用に堪えないと答弁しております。 発言はこんな感じでした。SPEEDIだと相当時間が掛かりまして、とてもじゃありませんけれども実用に堪えないだろうと思われます。恐らく、目算ですけれども、大体同様の計算をした場合、約一年掛かります。一か所一年ですから、十六か所で十六年という計算になります。それがWSPEEDI、SPEEDIでございます。 余りにもひどい答弁だと思いませんか。SPEEDI、WSPEEDIは役に立たないものというふうに規制庁からお墨付きを与えられた答弁だったと思うんですけれども、百十六億円もの莫大な税金を掛けた文科省、これ、何か見解といいますか、この答弁に対して何かありませんか。
○政府参考人(田中敏君) WSPEEDIにつきましては、海外で発生をいたしました原子力事故について我が国への影響ということを評価するために、その時々の気象条件あるいは地形情報、これを入力をいたしまして、百キロあるいは数千キロというところについての広域について拡散ということをシミュレーションするというシステムでございます。これまで日本原子力研究開発機構において研究開発を行ってきているところでございまして、まだ研究開発途上ということでございます。 先日、原子力規制庁の方から答弁があったというものにつきましては、これはWSPEEDIとは異なるシミュレーションソフトであるというふうに我々認識しておりますけれども、都道府県が防災対策を重点的に充実すべき地域の決定をするに当たっての参考とすべき情報ということを得るためのツールということでございます。 原子力の防災対策にWSPEEDIということを実際どうやって実用されるかどうかということにつきましては、文部科学省から申し上げる立場ではございませんけれども、我々としては、この研究開発成果ということがその拡散予測の精度向上というところにうまく活用されるというようなことを目指して、引き続き研究開発を進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○山本太郎君 ありがとうございます。 でも、別のソフトという部分で、別のものを使ってシミュレーションをしたというふうに今おっしゃいました。そういう答弁もあったんですけれども、結局、黒木さんのこの答弁の締めが、議事録によりますと、結局、一か所一年、十六か所で十六年という計算になる、それがWSPEEDI、SPEEDIでございますという言葉を残しているというものがもう答えだと思うんですよね。余りにもあり得ないと、余りにもひどい答弁に私も燃えてきまして、これSPEEDIの専門家にお話を伺いました。 私が求めていました薩摩川内原発のシミュレーション、一日二十四時間、一年三百六十五日、合計八千七百六十通りの試算、これ四か月でできるそうです。おかしいですよね。四か月でできるそうです。例えば、薩摩川内原発から鹿児島方面に強い風が吹くという設定、その一例ならば、計算に一時間、準備も入れて一日か二日でできると専門家の先生はお答えになりました。できるんですよね、すぐに。どうしてこんなことを言ったんでしょうね、黒木さん。 で、子供たちの健やかな未来をつくるであろう文部科学省にお聞きしたいんです。薩摩川内原発から鹿児島方面に強い風が吹くという設定でWSPEEDI若しくはSPEEDIを使ったシミュレーション、たった一例なんですけれども、作っていただけないですか。
○政府参考人(田中敏君) まず、SPEEDIとWSPEEDI、これを分けて御説明申し上げますと、SPEEDIは原子力規制庁に全て移管をされてございます。WSPEEDIについて御説明を申し上げますと、WSPEEDIにつきましては、その時々の気象条件、そして地形状況、そういうのを全て入れて計算をさせていただくということになってございます。 文部科学省としては、研究開発、あるいはシミュレーションのソフトウェアですか、の高度化ということを資する観点から活動をしてございまして、特定原子力のサイトということを抜き出してきて、そこについて仮定の計算をするというようなポジションには今はございません。
○山本太郎君 済みません。本当に、WSPEEDI、百キロから地球の半分まで見れるよという部分において、薩摩川内原発に何か起こったときに鹿児島市方面に風が吹くというシミュレーション、シミュレーションですからね、一例だけでも作っていただきたいということに対して、そこを拒否される意味がよく分からないというか、本当に安全というか危機管理という部分を考えるのであれば、これ使わない意味がないですよね、使わなきゃそんなもの、どうやって避難計画作れという話だと思うんですけれども。 お時間もそろそろのようなので、これで私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(水岡俊一君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、内閣府設置法改正案に対し反対の討論を行います。 反対の理由は、法案が、成長戦略の名の下に、日本の科学技術予算を財界、大企業の要求する研究開発に再配分するためのものであり、日本の学術研究をゆがめるものだからであります。 安倍内閣発足から一か月後の昨年一月、日本経団連は政府に対し、財界本位の支援プログラム創設等を求める要求を行いました。二〇一四年度予算には、この要求どおり五百億円の戦略的イノベーション創造プログラムが計上されています。今回の法改定は、同プログラムを総合科学技術会議が自らの裁量で決定できるようにするためのものであります。 総合科学技術会議の有識者議員には、財界の要求を取りまとめた日本経団連の副会長など幹部役員で、トヨタ自動車、三菱電機、日立製作所の会長、社長らが就任しています。同プログラムの課題候補には自分たちの業界に関する課題が盛り込まれ、その課題の責任者となるプログラムディレクターにもトヨタ自動車、三菱電機、日立製作所の自らの社員を選ぼうとしています。 五百億円のプログラム予算は、各省の科学技術予算から内閣府が吸い上げたものであり、それを財界関係者の指揮の下、財界のためのプロジェクトに配分し直す仕組みにほかなりません。このしわ寄せを受けるのは、日本の科学技術研究の基盤そのものです。 研究現場からは、研究資源の配分が一部の先端研究や実用研究に偏重し、すぐには役立ちそうもない研究は軽視されるのではないか、幅広い分野の基礎研究がおろそかになるとの声が上がっています。 一部大企業の目先の利益、目先のイノベーションを優先した財界本位の研究資源の再配分は、長い目で見れば、イノベーションを生み出す日本の研究基盤自身を掘り崩すものとなりかねません。このことを強く指摘し、反対討論とします。
○委員長(水岡俊一君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 内閣府設置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(水岡俊一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、浜野君から発言を求められておりますので、これを許します。浜野喜史君。
○浜野喜史君 私は、ただいま可決されました内閣府設置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党及び新党改革・無所属の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 内閣府設置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 総合科学技術・イノベーション会議は、科学技術イノベーション政策の司令塔機能を発揮し、政府全体の科学技術関係予算の戦略的策定や戦略的イノベーション創造プログラムの推進等に積極的に取り組むとともに、同プログラムの実施に当たっては、実効性のあるPDCAサイクルを構築し、科学技術イノベーションの創出を実現すること。 二 総合科学技術・イノベーション会議が持つべき分析・企画力等を発揮できるようにするため、その基盤となる事務局の人員体制の強化や調査分析機能の強化を図ること。 三 総合科学技術・イノベーション会議の運営に当たっては、イノベーション創出を加速させるため、産業界の活力を積極的に活用すること。 四 総合科学技術・イノベーション会議は、IT総合戦略本部、知的財産戦略本部、総合海洋政策本部、宇宙開発戦略本部その他の科学技術イノベーションに関連する本部組織との連携強化に取り組むとともに、同会議の司令塔機能の「総合性」の更なる発揮について検討すること。 五 総合科学技術会議の司令塔機能強化に加えて、内閣総理大臣等に対して科学技術イノベーションに関する助言等を行う科学技術顧問(仮称)の設置について検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(水岡俊一君) ただいま浜野君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(水岡俊一君) 多数と認めます。よって、浜野君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、山本内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。山本内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(山本一太君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(水岡俊一君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水岡俊一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十九分散会