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186回国会参議院2014/04/10

内閣委員会 第9号

発言数
220
登壇者
26
会派数
7
開催日
2014/04/10

会議録

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日までに、新妻秀規君、堀井巌君、山谷えり子君及び難波奨二君が委員を辞任され、その補欠として秋野公造君、石井正弘君、島田三郎君及び大野元裕君が選任されました。     ─────────────

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  国家公務員法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官由木文彦君外十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) 国家公務員法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

山崎力自由民主党

○山崎力君 どうも皆さん、おはようございます。  今日、採決まで行く最後の委員会ということで、私の方からは、いわゆるこの国家公務員法のスタートの考え方といいますか、元々の考え方を改めておさらいという意味でも確認を取らせていただくという形で質問をさせていただきたいと思います。時間も限られておりますので、恐縮ながら答弁の方も簡潔に願えればと思います。  まず、今回の改正ですが、一つは、縦割り行政、これは今までもずっと言われてきたことです、この弊害を排除すると。それから、こういう時代の変化に応じた形で、幹部職員の人選といいますか、任免に対して官房長官、総理の相談というか、事前チェックといいますか、そういった制度をつくる、これが一番の重要な点ではないかなというふうに考えておりますが、それはそれとして、そういうことであるならば、やはり内閣府に、いわゆるタスクフォースという言葉を使って、英語で何の意味か分からないんですが、任務部隊とか、軍事用語では機動部隊、機動艦隊というような形の訳が取られていますが、そういう形で幹部職を含めて各省庁から精鋭を集めてその懸案に対処すると、こういうことも従来行われてきたところでありまして、その辺のところを含めた意味で、今回の改正のまず中心の意義、肝というところをまず御説明願えないでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今回の法改正の必要性ということであります。  今、日本が直面している課題は大変複雑化しておりまして、日本が国際的な競争に勝ち残っていくためには、こういった課題を迅速に解決する必要があると思います。府省横断的な課題は、省庁改革時に戦略の場として設けられた内閣官房、また知恵の場として設けられた内閣府に一時的に各府省から併任者を集めて対応してきたところでございます。しかし、近年は少なからず多府省に関連する業務が増えて、もはや一府省で完結する業務は少なくなっていて、省庁間での調整に時間を取り、また迅速な課題解決が難しくなっているという事情があろうかと思います。また、府省横断的な課題に対して、内閣官房、内閣府に一時的に各府省から併任者を集めて対応することも重要ですが、昨今、府省横断的な課題が増えており、内閣官房、そして内閣府の在り方についても様々な意見があるところでございます。  このため、本法案の柱として、我が国が直面する複雑多様な課題を迅速に解決できるようにするため、各府省の幹部職員について人材のプールをつくって、その中から総理、官房長官のチェックの下、適材適所の人事配置を行うための幹部職員人事管理の一元管理を導入することにいたしたものでございまして、是非、この法案の必要性、また成立に御理解を賜りたいというふうに思っております。

山崎力自由民主党

○山崎力君 基本的な考え方は分かりましたが、一応そういったものを踏まえた上であっても、いろいろ問題点はあろうかと思います。  最後の結論で私申し上げたいと思うんですが、一つの対応策として制度をつくるのはいいんだけれども、恐らく、私がお聞きしたところによれば、かなり、何というんでしょう、実務上の実際の運用でもうがらっと変わってしまう。非常に、制度だけはあるんだけど、ほとんど以前と同じ。あるいは、その制度を悪用とは言いませんけれども、非常にきつく使えば、がたがたに今の制度、公務員制度を揺るがすことになりかねない、こういった危険性があるということは御認識願いたいなというのが私の第一印象でございます。  それで、まず、そういった中で一番最初に思い浮かぶということが、役所のそれぞれこれから全体の公務員の採用でどこの府省に行くか分からないという採用をするというわけでもないわけで、今ここで幹部になる方というのは、もう何十年もほとんど同じ役所で、あるいは多少の出向があったとしても背負っている方たちでございますね。そういった方たちが幹部になるときに、大臣が、まあ何省でもいいんですが、その大臣が、この人間は使える、いい人間、優秀な人間だから今度上に、幹部に上げたいと、先ほどの言葉でいうと人材プールに載せたいと、こういったときに、官房長官あるいは総理の方からそれは駄目だと、こういうことになると、これは非常に深刻な事態を人事問題として招きかねない、そういうふうな危険性がある制度だというふうに想定することが可能なんですが、その辺はどうなっておりますでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 委員が御指摘になった運用が重要であるという点、誠にそのとおりであるというふうに思います。  そして、今御指摘になった任免協議の問題、制度上は任命権者である大臣、そして総理大臣及び官房長官の意見が異なる場合も生じるのではないかということでございますが、仮に当初の意見が異なるように見えても、同じ内閣の一員として協議の中で相互にすり合わせていくものというふうに考えておりまして、最終的に意見の相違が表面化するといったことはほとんど生じないのではないかというふうに思っております。  今御指摘のような弊害が生じないように留意しつつ、幹部人事の一元管理により府省横断的な柔軟な幹部人事を実現することで縦割り行政の弊害を排していきたいというふうに考えております。

山崎力自由民主党

○山崎力君 私のこれ思いというか、大方の方もそういう気持ちになっている方いらっしゃると思うんですが、大臣というのは、やっぱりその役所の仕事に誇りを持って、その中の仕事でどういうことをやっている、それをやる人間がどういう人間がよくやっているか、まあこれは、半年、一年でどのくらい分かるかという問題ありますけれども、そういう建前でやってきて、それがいわゆる政府全体の中の能力と多少異なる場合があると。そうすると、担当の大臣とすれば、我が省のために優秀な人間と、そこの省益という名の下に、縦割りという名の下にそれを、そいつよりはこっちの方の全体に受けのいい方がいいよと言われたときに、どっちを本当に選ぶのがいいかというのは、これは非常に任命権者として難しい問題だと思います。  その辺のところを踏まえた上で、どううまくやるかというのがこれ問題で、どのポストもやれるスーパーマンみたいな、本当に専門性も持てば、対外交渉もできれば、ほかの役所のことをできると、そういう方というのはまずほとんど、ゼロとは言いませんけど、多くの方は得意なところもあれば不得意なところもあるという、そういう形だと思うんですけれども。そして、なおかつ、それが大勢の方をどさっとプールするときに選別する、そういうことが物理的にといいますか時間的に、官房長官、いわゆる幹部候補生の名簿に登載、誰がいいかということを本当に実務上やれるのかという問題があるんですが、その辺はどうお考えですか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 多忙な内閣官房長官がきちんとチェックできるのかという御質問だと思います。  官房長官が行う適格性審査においては、任命権者である各大臣が実施する人事評価等の客観的な資料で内閣官房長官が政府全体の立場から審査対象者が必要な標準職務遂行能力を有しているかどうかを確認することとしております。その際、人事評価は、各大臣が、先ほど御指摘になった当該者の専門性というものもしんしゃくした上で行われるものであり、そうした資料を基に丁寧な確認を行うことで適切な適格性審査が行われるというふうに考えております。また、適格性審査は、制度上内閣官房長官が行うということにされており、官房長官が対象者全員の審査に責任を持って関わっていく必要がありますが、全て画一的に審査に関わっていくというものではなくて、政府全体の立場から審査に関わっていくものというふうに考えております。  幹部人事の一元管理に当たっては、今御指摘の点も踏まえ、内閣官房長官による適格性審査がしっかりと行われるよう運用に注意してまいりたいというふうに考えております。

山崎力自由民主党

○山崎力君 御答弁はそういうふうになると思います。それで結構なのですが、本当にうまくいくのかねと。私なりに考えれば、百人仮にいたとすれば、九十七、八人はそのままで、あと二、三人の問題の人についてというか、ポストについてなるのかなという想定。そうすれば、余り大きな弊害がないのかなというふうな感じは持っておりますが、ただ、そこのところで、ほかの役所から、Aという役所からこの幹部候補生をBという役所の例えば局長に任命したい、まあ一種のトレードというふうな形になろうかと、それも可能になるわけだと思います。  そうすると、確かに、若手を抜てきしたり、年次を超えて抜てきしたり、某省の人を今回はこういったことだから別の省の局長で仕事をさせようと。これは、いい面も必ずあると思いますし、人事権者とすればそういう人事をやりたいなという誘惑に駆られることもこれ否定できないわけですけれども、それをやられたら、そこの人のために外された、あるいはポストがなくなったから、降任、降格といいますか、下げられたと。そうすると、その人はたまったものじゃないという、やる気が落ちること、これは人情からいったら当然役人でもあるわけですし、そうなると、俺は駄目な人間だということで、心ならずも辞表を書いて辞めるということもあり得べきですね。  それで、この特例降任制というんですか、それによって、幹部職の全体の数が恐らく増えないと決まっていれば、その職員の数をどうするか、辞めなければその分だけ下から上がってくる人の数が制限されてしまうと。これはもう当然簡単な算数で分かるんですが、そういうふうなことで不満がたまって、役所の人たちのやる気が、ちょっとしたことの積み重ねでいわゆる角を矯めて牛を殺す事態にならないかという弊害が考えられるんですが、その辺の対応策というものをどのようにお考えでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今のお尋ねは、特例降任制度によってかえって不満が生じたり弊害が生じないのかという点でございます。  幹部職員は、政策の企画立案の責任者という職務の重要性を踏まえて、他の職員以上に能力・実績主義を徹底し、その時々の政策課題に応じた適材適所の人材配置を行うことが重要だと考えております。  そのために、単なる年功序列ではなくて、必要に応じて抜てきなども可能にする仕組みが必要、また弾力的な人材の配置が実現できるよう、一定の要件の下に降任の特例降任制度を今回の改革で新たに設けております。  しかし、反面、今委員が御指摘のような弊害というものも、不満というものもあります。降任制度であるため、処分理由などを記載をした説明書の交付、また人事院に対する不服申立てなどが可能となっております。  このような制度の手当てを行っているところですが、今委員御指摘のような弊害が生じないよう、運用においてしっかりと留意をしていきたいと思っております。

山崎力自由民主党

○山崎力君 この問題は、こう言ってしまうと、余り残るような形では言いたくないんですが、橋本行革における省庁の合併で同じ役所になっただけでも、その元々の出が違う、そういったところでたすき掛け人事したときに、たすき掛け人事の説明は、お分かりだと思いますが、元々のA省だったところがAB省になってA省の人が本来B省のところの役職に就いたときに、元からB省にいた人がA省から来た局長あるいは課長等に十分な協力できるか、やっているかというのは、これ陰の一番大きな問題でして、そこのところでうまくいっているところといっていないところというのはこれ非常に結果が違ってまいります。  そういったところでいえば、非常にそこのところは難しい対応策を現在でも取って、取らされているというか、取らざるを得ない状況にあるということは是非大臣御認識いただいて、言うはやすく行うは難しの典型だろうというふうに思っておりますので、その辺のところはこれからしっかりやっていただきたいと存じます。  ちょっと元に戻るみたいですが、制度のところから一、二細かいことですが確認をさせていただきたいと思います。  政府の人事行政、これは旧総理府、総務庁、総務省と主管する役所が移ってきた歴史がございまして、今般、内閣官房に内閣人事局というのを置くと、これはどういう考え方なんだということを改めてお示し願いたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) なぜ今回、内閣官房に内閣人事局を置くのかというお尋ねでございます。  今回の法案では、これまで総務省等が担ってきた国家公務員の確保、育成、活用等に関連する機能を内閣の重要政策の推進を人事面から支える機能ということでもう一度捉え直して、国家公務員制度改革基本法第十一条に基づいて、これらを内閣人事局に集約することとして内閣人事局を設置するものでございます。  これにより、行政ニーズに応じた総合的な人材戦略をスピード感を持って抜本的、体系的、戦略的に推進をして、内閣の重要政策課題、また行政需要の変化に応じた効率的、効果的な業務体制を実現することを狙いといたしているものでございます。

山崎力自由民主党

○山崎力君 もう一つ、この問題に関しては、いわゆる総理府、総務庁といった役所の部分と別途の人事院というものとの役割分担といいますか、仕事の内容にも変化といいますか、改革をするというふうになっております。  その点について、人事院というのが中立・第三者機関と、こういうふうなことになっているんですが、その機関について、今回の改正である程度の、特に採用試験ということなんでしょうか、そういったものも含めて内閣人事局との関係が新しい形になると、こういうふうになっておるんですが、その考え方をお示し願いたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今回の法案においては、基本法の趣旨を踏まえて、内閣人事局は、行政ニーズに基づき、総合的な人材戦略の下で国家公務員の人材の確保、育成、活用を推進するための機能を担う。また、人事院は、今御指摘になったように、中立的な第三者機関として、人事行政の公正確保に関する機能、そして労働基本権制約の代償機能を担うとの観点から、それぞれ役割を分担することといたしております。  また、御指摘の採用試験に関しましては、今のような考え方に基づいて、内閣人事局が行政ニーズを踏まえた政府の人材ニーズに基づいて採用試験の対象官職、種類、確保すべき人材に関する事項といった採用試験の基本的事項に関する機能を担い、採用試験が特定の者に有利になったり不公正な取扱いが生じたりすることのないよう、試験区分のうちどの区分をまとめて一つの試験とするか、どのような試験科目を設定するか、どのような問題とするかについて、引き続き人事院が担うということにしております。  その上で、今回の法案では、人事院が担う機能については、内閣人事局が定める採用試験の種類等に応じて定められる人事院規則に基づくとするとともに、内閣人事局が当該人事院規則の制定改廃について要請ができる、また内閣人事局が定める政令についても人事院が意見を述べることができるとすることによって、両者が一体となって機能することを確保しているところでございます。

山崎力自由民主党

○山崎力君 いろいろそういったことでの役割分担が変わった形で新たに行政に資するような人材確保あるいは運営をしていきたいという考え方は分かりましたけれども、まずその一つでいくと、新しい制度ということになってくる、採用試験も含めて内容が。受けるか受けないか、特に公務員の、キャリアというような言葉が今あるかどうか分かりませんが、上級の幹部候補生として、どういうふうな試験になるかというのは、これはもう学生にとっては一生を懸けた問題です。  そういった意味で非常に、答弁は要りませんけれども、本当に適切なものを的確に学生に発信して優秀な人材が受けていただくように、これは本当に、制度を変えた人ということからすれば非常に重要なことです。特に、こう言っては変なところに行くようですが、学生の、あるいは受験生のことを考えないで入学試験等をどんどん変えてきたということでいい結果があっただろうかという反省も私自身ありますので、よろしくお願いしたいと思います。  それで、最後になりましたので、本当に、人事院と人事局のぶつかったといいますか、うまくいかなかったときのやり方というもの、一応人事局として法律上、制度上は優先されるけれども、非常にその辺のところについての経過、判断、そういったものについて非常に重い説明責任を持っていると思いますので、その辺は運用上極めて重要なことだとしてやっていただきたいと思います。  最後、締めになって、ちょっと時間も経過して問題かもしれませんが、今回の一連の公務員改革、改正の中で、こういうことがやれたらいいなと、新しい時代でこういうことをやった方がいいだろうということで、旧来の制度を改めようという意気込みと問題意識は分かりますが、いろいろ聞いてみると、詰めたところの議論というのはこれから考えて政令等でやっていくというところが非常にほかの法案に比べても多いような、しかも重要なところがあろうかと思います。運用上でいかようにでもなる。ということは、これを決めた人たちの思いと同じように運営されるかどうかというのは、これ保証の限りじゃないんですね、こういう我々の制度というのは。  そのところをどうやって、これからのスタートした後、現実の対応の中でやっていくか。そしてそのところを、どうやって思いというか考え方、硬い言葉で言えば立法趣旨を運用上担当の人たちに伝えていくかというのは、これは極めてほかの法案に比べても重い、あるいは重要な点として残されているというふうに思うんですが、その辺についての大臣の考え方をお聞かせ願いたいと思います。それで私の質問を終わらせていただきます。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今日委員が御指摘になった様々な重要な点、そして、たとえ理想に燃えてこの制度をつくっても、その運用に懸かっているところ、まさに御指摘のとおりだと思います。さらに、今から詰めていかなければならない政令等もございますので、本日御指摘になった点をきちんと留意をして、今後の制度設計そして運用に努めてまいりたいというふうに考えております。

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) よろしいですか。

山崎力自由民主党

○山崎力君 終わります。

石井正弘自由民主党

○石井正弘君 自由民主党の石井正弘でございます。  本日は、内閣委員会におきまして質問の機会をお与えいただきまして、誠に光栄に存ずる次第でございます。関係各位に感謝を申し上げさせていただきながら、早速質問に入らさせていただきたいと思います。  私は、国家公務員として二十七年間、中央省庁の方で勤務をしてまいりました。そういった経験もございますが、その後、岡山県知事といたしまして四期十六年間、地方行政のその先頭に立ちまして、岡山県の発展のため、県民の皆さんの幸せのため、そしてまた地方分権を推進していこうということのそういう立場から様々な業務に携わってきたわけでございますが、特にその中で、全国知事会の中にありまして、私は当初、地方制度調査会という部署の委員長として、そして途中から、総務常任委員会というのができまして、そちらの方の委員長といたしまして、この地方制度全般につきまして所掌するその担当委員長として知事会の中で活動をしてまいったわけでございます。  その総務常任委員会委員長として業務に携わっておりますその間、ちょうど、思い出しますと、平成二十三年の四月からそして二十四年の十月まで、地方公務員の新たな労使関係制度についてということで、時の民主党政権でございましたけれども、関係の総務省の三役の皆さん、大臣、そして副大臣、政務官、さらには公務員部長、意見交換を行ったり、あるいは申入れ等も行ってまいりました。そして、民主党の皆さんから成りますPT、そしてワーキンググループ、こういったものにも出席をさせていただき、また有識者の方々から成ります会議などにも出席をさせていただきまして、知事会を代表しての意見表明も行ってきたわけでございます。  その問題につきましては、お手元の、お許しをいただきまして資料お渡しをさせていただいておりますが、資料の二の方が、全国知事会といたしまして地方公務員の新たな労使関係制度に関します決議を行いましたので、その決議文、そして資料一の方は、それに基づきながら意見交換を行ってまいりましたけれども、その際に、私ども全国知事会として新たに若干詳しく記したもので提出をさせていただき、これに基づいて意見表明をさせていただきました。こういったものも御覧をいただきながら私の質問にお答えをいただきますればと、このように思っております。  まず、国家公務員制度改革基本法の第十二条、これにつきましては、一昨日の質疑の中でも、当時の自民党、公明党、民主党の合意によって政府案が修正されて成立したと、この経緯につきましても大臣からの御答弁もあったということを伺っております。  この十二条と、それから附則の第二条ですね、「政府は、地方公務員の労働基本権の在り方について、第十二条に規定する国家公務員の労使関係制度に係る措置に併せ、これと整合性をもって、検討する。」、このようになっているところでありますけれども、この「整合性をもって、」とありますということから、この地方公務員についての自律的労使関係制度につきましては国家公務員制度に準ずる制度と、このようになることが想定されているかと思いますけれども、これにつきましての稲田大臣の御見解をまずお伺いをいたしたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 基本法第十二条に関しましては、前回の当委員会でも議論になりました。そして、その十二条は、政府に国民に開かれた自律的労使関係制度を措置する責務を課したものでございます。また、御指摘の附則第二条は、政府に、地方公務員の労働基本権の在り方について、第十二条に規定する国家公務員の労使関係制度に係る措置に併せ、これと整合性をもって、検討することを求めたものでございます。  国家公務員と地方公務員共に、地位の特殊性及び職務の公共性から労働基本権の制約が許容されていることに鑑みますと、国家公務員と地方公務員の自律的労使関係制度について整合性をもって検討することが求められるということから、附則の規定になったものであります。ただ、整合性をもって検討するに当たっては、地方公務員の自律的労使関係制度について、地方の特性、また多様性を考慮することは必要であろうかと思います。結果として、国に準ずる制度とならないということも十分に考えられるのではないかというふうに考えております。

石井正弘自由民主党

○石井正弘君 御答弁ありがとうございました。  この規定があるということでございますので、本日は、この地方公務員制度に関連付けをさせながら自律的労使関係制度につきまして御質問をさせていただきたいと思っておりますが、大臣のお話のとおり、やはり地方公務員にはそれなりの多様性あるいは特殊性もございますので、特性といったものも踏まえながらの制度ということはもちろん念頭に置かなければならないということはその前提だというふうに思っております。  そこで、私が地方公務員制度につきましてそれを前提にいろいろやり取りをしてまいりましたこと、先ほど申し上げた資料一、二にあるわけでございますけれども、そもそも地方公務員の労働基本権、言うまでもなく、その地位の特殊性とかあるいは職務の公共性、こういった観点から一定の制約が加えられているわけであります。地方公務員法等によります実質的な身分保障がその代償措置としてあるわけでございます。  地方財政は依然として今でも厳しい状況にあるわけでありますけれども、こういった身分保障というものを維持したままで人事委員会勧告制度を廃止をして、そして協約締結権の付与によって労使交渉で勤務条件を決定するということ、これは民間との均衡とか、あるいは公正性、透明性を求めるこういう住民目線、これに合致をしない、そして、ひいては公務員優遇となるのではないかと、このような私は指摘をさせていただいてきたわけでございますが、なかなか、その理念とか目的というものを聞きましても、明確にして具体的な回答というものがほとんどございませんでした。  今のような前提の下、私が申し上げたのは、現行制度におきましても、労使で交渉を行って、そして労使が合意をした上でこの勤務条件に関わる条例案というものを提案しているわけなんですね。そして、私も、そういう意味におきまして経験しましたのは、大体は関係の部局の皆さんと一緒になりまして、といいますのも、任命権者が違う教育長とかあるいは公営企業管理者もおりますから、知事部局、三者一緒になりまして交渉するわけなんでありますが、大きな事柄につきましては、私自身もこの十六年間のうち二、三回、直接交渉に私も参加をさせていただき、もう朝方、もう未明になる頃まで真摯に議論を重ねたという経緯がございます。  そういったようなことを踏まえて、労使が合意をして、そして条例案を提案していく、こういうようなやり方をしているわけでありますが、いずれにいたしましても、そこに客観的な人事院勧告等に基づく勤務条件の決定システムというものがありまして、これが客観性、合理性を担保しているということであります。この有効に機能しておりますこの制度をなぜ廃止をしていくのかと、よりどころとなる水準というものがないということになりますれば、どうしてもその客観性、合理性が低下をしていって、いわゆるお手盛りという批判を招くのではないだろうか。また、交渉が長期化をして交渉不調のケースが増加するということが容易に想定されるわけでありまして、かえって労使関係が不安定になってしまいかねないのではないか、こういったようなことも主張させていただきましたけれども、なかなか、これに対しましての明確な、費用便益に関しましての御見解がなかったということでございます。非常に残念に考えているところでございます。  このような状況の中で、申し上げたいことは、一応御回答がございました。当時の総務省の三役の方々からは、職員の意欲と能力を高めて有為な人材を確保、活用することができると、このような回答もございましたけれども、極めて抽象的であります。そのような意識改革につながると言われても、なかなか明確な回答とはなっていないと思いましたし、また新たな政策課題に迅速かつ果断に対応して効率的な質の高い行政サービスの実現を図ることができると言われるんですけれども、これまた非常に抽象的な御見解でありまして、なかなか地方側としても納得するところには至らなかったということがございます。非常に具体的な根拠というものが何ら示されない、理念、目的ですね、これに結び付くようなものがほとんどない、極めて疑問であるということで、こうした新たな制度を構築する意義、必要性というものは見出せないということを我々知事会の方でも強く主張したわけでございます。  こういったような経緯でございますけれども、さて、地方についてお話をさせていただきましたけれども、国家公務員につきまして考えても、このような理念とか目的とか、あるいは今現在の制度のどこに問題があって、それがどのように改善をされるのかとか、あるいは便益とか費用というものをどのように考え得るのかと、こういったことが明らかにされていると私は考えられないところでございますけれども、こういう私自身の考え方に関しまして、大臣からの、国家公務員制度担当という立場からの稲田大臣からの御見解があれば、是非お伺いをさせていただきたいと思います。いかがでございましょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 国家公務員制度改革における国家公務員への労働基本権、協約締結権の付与の趣旨ということについてお答えをいたします。  それは、行政の諸課題に対する対応能力の向上、また責任ある労使関係の構築といった観点から、国家公務員への協約締結権の議論がなされてきたというふうに承知をしております。その上で、便益、費用についてどうかというお尋ねですけれども、協約締結権を付与する職員の範囲を始め、自律的労使関係制度の具体的な制度設計に応じて変わり得るものであり、現時点で便益、費用について提示をできるというところにはまだ至っていないのではないかというふうに考えております。  いずれにいたしても、自律的労使関係制度については、その理念、目的をどのように考えるかも含め、多岐にわたる課題がございますので、引き続き慎重に検討する必要があるというふうに考えております。

石井正弘自由民主党

○石井正弘君 御答弁ありがとうございました。  まさに国家公務員制度に関しましても、大臣のような御答弁、まだまだこれから慎重に検討していくというふうなお立場で、理念、目的、あるいは便益、費用に至ってはまだまだ検討を要するということで、明確なものに至っていない。  このような状況の中で、人事院とされまして、このような協約締結権を付与していくということにつきまして、どのような御見解を持っておられるのかということを是非お伺いをいたしたいと思うんですね。以前、私も、人事院さんからの御答弁ということも以前の資料で拝見をさせていただいておりますけれども、やはり民間と違いまして、公務員というものの特殊性があります。公務を遂行していくという立場から、なかなか、この問題につきましては慎重に考えていかなきゃいけないんではないかというお立場かと、このように以前の御答弁では承知しておりますけれども、現時点におきましての総裁の御見解をお伺いをいたしたいと思います。

原恒雄人事院総裁

○政府特別補佐人(原恒雄君) 自律的労使関係は、労使双方の代表がそれぞれ当事者能力を持って交渉に臨み、真摯な交渉を経て合意に達し、その合意を労使双方がそれぞれ責任を持って実行する、そういうことによって自律的労使関係が成り立つということ、その積み重ねをすることによって労使の信頼関係が築かれるということかと思います。  多くの民間企業にあっては、これまでの長年にわたる労使交渉の積み重ねによりまして、そういった自律的な労使関係ができ上がってきているものと認識をしております。  公務におきまして、職員団体に協約締結権を付与して労使交渉により勤務条件を定める、仮にそういった形を取った場合、国家公務員につきましては、勤務条件法定主義によりまして法律で給与等が定められているため、国会の民主的コントロールが不可欠でございます。使用者である大臣といえども、給与の最終決定権を持つ交渉当事者にはなることができないということでございます。使用者と職員団体が交渉で合意に至ったといたしましても、国会において仮にそれとは異なる判断が行われれば合意内容を実施することができず、そのようなことになれば、正常な労使関係を保つということは到底できないという形になります。  また、民間企業におきましては、企業の利益の分配をめぐり、経営上のリスク等を勘案しながら労使双方がぎりぎりの交渉を経て合意し、その給与が決定されるという形になります。しかし、公務員は民間企業労働者のように利潤の分配を求める立場にはございませんし、倒産等の市場原理も働かない。そういった中で、公務の労使交渉を行いましてどのような形で労使が合意に至るか、大変な困難が伴うものと思います。  協約締結権を付与して労使交渉により勤務条件を定める労使制度、これはかつて、個人的な話で恐縮でございますが、私が所属をしておりました国鉄を始め三公社五現業に適用されていた制度と全く同じでございます。しかし、この労使制度は、財政上大きな問題を抱えていた国鉄に限らず、当時そのような問題を抱えていなかった電電公社あるいは専売公社、その他の五現業におきましても、最大の労働条件である賃金交渉について長年にわたり全く機能せず、労使による自主的な解決には至らず、いわゆる公労委の仲裁によって長年続けてきたということであります。そういった歴史的な事実がございました。これについても検証する必要があると考えています。  公務における自律的労使関係制度は、今申し上げましたように、いろいろな論点がございます。先日のこの委員会におきまして、佐藤ゆかり委員から御質問の中で問題提起がなされ、一定の議論がなされましたが、私が人事官並びに総裁として八年在任させていただきましたが、この八年間において、立法府において協約締結権をめぐる基本的な論議というのはほとんどなされていないと私は認識してございます。協約締結権の付与につきまして、ただいま大臣も御答弁されましたが、慎重に検討する必要があると思っています。  以上でございます。

石井正弘自由民主党

○石井正弘君 総裁、ありがとうございました。  私もまさに同感の思いで今聞き入っておりましたけれども、本当に慎重にこの問題は検討していかなきゃいけないというふうに考えておりますが、今日、総務省からは伊藤政務官お出かけいただいております。今の問題につきまして、地方公務員の、当てはめた場合ですけれども、理念とか目的、あるいは便益、費用、こういったこと等々、この協約締結権付与につきまして、地方行政として見た場合も大いに私は問題があるんではないかと考えておりますが、政務官の見解を是非承りたいと思います。

伊藤忠彦自由民主党総務大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(伊藤忠彦君) まず、石井委員におかれましては、岡山県知事時代に、御自身でもお話をされましたとおり、全国知事会で地方公務員労使関係制度ワーキングチームのリーダーとして精力的にお取り組みをいただきましたことに改めて深く敬意を申し上げておきたいというふうに思います。  平成二十三年の十二月と平成二十四年の五月に総務省からお示しをした資料では、地方公務員の自律的労使関係制度に関しましては、理念、目的については、新たな行政課題に対応し、主体的に人事制度に取り組むことができる仕組みとすることを目的とする、それから、便益及び費用につきましては、新たな制度の下、労使双方の努力や労使関係の成熟によって変わると整理されているところでございます。  これにつきましては、例えば先ほど委員からの資料にもございましたとおり、当時、全国知事会からも、現行制度を見直す理由やコストを上回る便益について、十分説明するように求められていたところでもございます。  ただいま稲田大臣が御答弁をされましたように、自律的労使関係制度については、その理念、目的、そしてまたどのように考えるかも含め、多岐にわたる課題が存在しているということを認識いたしておりまして、引き続き慎重に検討する必要がある課題であるというふうに認識をいたしております。  以上でございます。

石井正弘自由民主党

○石井正弘君 おっしゃるとおり、もう多岐にわたって検討をしていかなければいけない課題だと思っておりますけれども、具体的に、地方公務員ということで申し上げましたので、引き続き伊藤政務官の方に、具体的に、地方行政、その特性に鑑みるとこういう問題があるんではないかということでお聞きいたしたいと思うんですが。  一つは、地方行政が二元代表制ですよね。首長さん、そして地方議員の皆さん、それぞれ住民から選挙で選ばれているといったことでありますけれども、そういった中で、首長が決めた団体協約、これに基づいて条例案を提案いたしました、しかしながら議会の方がこれを否決する。とりわけ、二元代表制ですから、なかなか両者の関係が良好な関係に常にあるとは限らないわけなんですね。特に地方行政におきましてはそういうことが数多くケースとして出現するのではないか、このような懸念も覚えますけれども、こういった二元代表制につきましての特性というものにつきまして、伊藤政務官、どのようにお考えでしょうか。

伊藤忠彦自由民主党総務大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(伊藤忠彦君) お答えを申し上げたいと存じます。  民主党政権下におきましては、平成二十三年の六月に国家公務員制度関連四法案が提出されましたのを受けまして、地方公務員の労使関係制度についても関連法案が平成二十四年十一月に国会に提出をされたところでございます。その中で、地方公共団体の長は、条例の改正を要する団体協約が締結されたときは、速やかに団体協約の内容を反映した条例案を議会に提出しなければならないというふうにされているわけでございます。  この法案は既に廃案となっておりますけれども、全国知事会を始めとする地方六団体の皆様方からは、今委員がまさに御指摘をされたように、地方の特性や多様性が考慮されていないということでございますとか、いまだ議論が尽くされていないこと等の見解が示されたところであり、ただいまお話がございましたとおり、否決、そしてまた提案、否決と、こうしたことが延び続いたときにどんなリスクがあるのかというような問題も多く指摘をされたところでございます。  地方公務員につきましても、国家公務員制度改革の動向を、先ほど申し上げましたとおり、動向を踏まえながら、御指摘をいただいた問題点を始め多岐にわたる課題について一つずつ慎重に検討していく必要があるものと考えております。

石井正弘自由民主党

○石井正弘君 地方行政につきましての特性でございますが、その次の課題としては、地方公共団体には、その首長、いわゆる首長のほか、教育委員会、そして企業管理者、先ほども具体的な例を私は述べさせていただきましたけれども、多くの任命権者が存在しているということがあります。また、職員団体でございますが、その組織率が職員の過半に満たない、そういう職員団体しかいないというそういう地方公共団体もありますれば、また複数の職員団体がある、そういう地方公共団体もあります。また、職員団体自体がそもそも存在をしていないという地方公共団体もあるなど、非常に労働者側の当事者の実態も様々であるということがあります。  こういったようなことから、これに伴う懸念というものも当然考えられ得ると思っておりますけれども、こういった中での労使交渉、どうやってこれを行って協約をどのようにして得るのかといった点が非常に疑問でございますが、この問題点につきましての政務官の見解をいただきたいと思います。

伊藤忠彦自由民主党総務大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(伊藤忠彦君) 御指摘の点につきましては、平成二十四年のその法案の提出を控え、同年二月に全国知事会から、地方公共団体の規模の多様性、執行機関が分立していることに伴う懸念ということで意見表明をされたと承知をいたしております。  これは、労使双方の当事者の実態も様々であることから、効率的な労使交渉の在り方について慎重な検討が必要であるという御指摘だというふうに理解をいたしておりますが、こうしたことを十分留意をして、先ほど来申し上げておりますとおり、慎重に検討を重ねてまいらなければならないと、このように考えております。

石井正弘自由民主党

○石井正弘君 そして、地方公共団体の最大の特性、これは消防職員の問題だというふうに考えております。私ども知事会の方でも、東京消防庁、団結権を付与すべきではないと、このように述べておられる旨、東京都知事からの意見表明があったという経緯がございます。それから、市長会の方でもいろいろ意見述べていらっしゃいますけれども、消防職員につきましては極めて慎重にあるべきだと。上司と部下の信頼関係、これが支障を生じるとか、指揮命令系統が乱れて消防活動に支障を及ぼすとか、あるいは消防団員との信頼関係、協力関係に支障が生じて消防団の士気にも影響する等々、非常に問題があるということを表明をされ、そして全国消防長会あるいは日本消防協会も同様の非常に慎重に対応すべきだ、あるいは明確に反対といったような考え方を述べておられます。  慎重にこれは対処すべきではないかと考えますが、これにつきましての総務省の見解、伊藤政務官、お願いいたしたいと思います。

伊藤忠彦自由民主党総務大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(伊藤忠彦君) ただいま委員が御指摘をいただきましたとおり、平成二十二年の五月に消防職員の団結権のあり方に関する検討会におきましては、全国市長会様、そして全国町村会様にヒアリングをしたところ、全国市長会からは、アンケートの調査の結果、約九割の市区長の、地域の安全、安心の点で消防職員の団結権について課題、懸念がある、あるいは全国町村会からは、団結権の付与により、職員間の考え方の相違による不和が生じたり、上司と部下の対抗関係をもたらし、良好な服務規律の維持が困難になると予想され、不安な面も感じざるを得ないとの意見表明がございました。  また、消防職員の団結権のあり方に関する検討会におきましては、十二回にわたって検討を行って平成二十二年の十二月にその報告書を取りまとめたと伺っておりますが、この中で、団結権の回復に慎重な立場、積極的な立場の双方から意見が出され、その最終報告においては、委員間で必ずしも意見の一致を見たわけではないとした上で、団結権のみ付与するか、団体交渉権を含めるかなどに応じて具体的に五つの制度提案をされたということも承知をいたしております。  また、平成二十四年の十一月に消防職員の労働基本権の回復を含む地方公務員等の一部改正に関する法律の国会提出の際にも、先ほどお話がございましたとおり、市長会、町村会からたくさんの反対意見が表明をされたところでもございます。  また、この消防職員の団結につきましては、全国消防長会、日本消防協会からも、指揮命令系統や職場のチームワークにゆがみをもたらすことが消防活動に支障を来すと、あるいは住民の消防に対する信頼や、消防団を始め関連機関との協働関係に支障を生ずるのではないかと、あるいは国民の安全、安心の確保に大きな影響を及ぼすおそれがある等、いろいろ反対の意見も寄せられているところでございます。  大変様々な意見がございますだけに、御指摘の消防職員を含め、地方公務員の労働基本権の在り方につきましては、国家公務員制度改革の動向を踏まえながら、慎重に、くどいようでございますが、慎重に検討していく必要があると考えているところでございます。

石井正弘自由民主党

○石井正弘君 それでは、最後に一問、稲田大臣にお伺いして終わりたいと思うんですけれども、今日、私は、地方公務員制度に、整合性をもって制度をつくると、こういう規定になっておるものですから、それを前提に置いていろいろ質問をさせていただいたわけでございます。  関係団体からは、先ほど申し上げた資料にもあります全国知事会から、そしてそれ以外にも、今政務官の御答弁にもございましたが、全国市長会あるいは全国町村会からも意見が出ております。そして、全国人事委員会連合会あるいは全国消防長会、そして日本消防協会、いろんなところから非常に反対とかあるいは極めて慎重にという、そういう意見が出ている中で、御案内のとおり、地方公務員制度に関しまして、解散の前の日に唐突に法案が出て、そしてこれが廃案になったといったような経緯があるわけでございます。総じて、地方というものは全く納得しておりませんし、時の民主党政権の関係の方々は十分な説明責任を果たしているとは考えられないわけでございます。  私も、幾ら聞きましても、会議の中で質問しますと、答弁はもうみんな役人であります公務員部長が御答弁されるんですね。最初の挨拶だけは政務三役の方がされるんですけれども、もう何のための総務三役との意見交換会かと、何度か私もそう思いました。合計十回程度、私もそういう意見交換会等に臨みましたけれども、非常に失望感を持ってそのヒアリングに臨んだといったような経緯がございます。  こういうような状況の中にありまして、この十二条に関する措置、これは国家公務員に関する規定であるとは申せ、地方に及ぼす影響ということも是非考慮していただきたいと思いますが、そういったことも考えますれば、これはもう極めて、極めて慎重に検討がなされていくべきではないかと、このように私は考えざるを得ないんですけれども、是非、稲田大臣の見解を求めたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今委員が質問の中で御指摘になったように、地方公務員への協約締結権付与に関しては、民主党政権下の平成二十四年十一月に地方公務員の自律的労使関係制度の措置を盛り込んだ法案が提出をされ、当時、石井議員は岡山県知事として、全国知事会始め地方六団体の意見の集約に御尽力をされました。その内容は、先ほど来、伊藤政務官からもお話がございましたように、地方の特性や多様性が考慮されず、国家公務員の制度を基本とする制度設計となっていることの問題点、また、いまだ議論が尽くされないとの意見が出されて、遺憾の意が示されたということは承知をしております。  また、昨年、私の下で開催をいたしました今後の公務員制度改革の在り方に関する意見交換会において、有識者また実務者から、国家公務員制度が地方公務員の制度に与える影響について十分配慮をすべきであるという意見が多数出されたところです。  いずれにいたしましても、自律的労使関係制度については多岐にわたる課題があり、引き続き慎重に検討する必要があると考えておりますが、その際、地方公務員制度に与える影響など、地方自治体の懸念についても十分配慮しなければならないというふうに考えております。

石井正弘自由民主党

○石井正弘君 ありがとうございました。終わります。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 ありがとうございます。茨城県の上月でございます。  それでは、前回もかなり総論的なことを中心にお聞かせをいただいたわけですけれども、今日は総論的なことは少しにしまして、各論的なことにつきましていろいろとお伺いをしたいというふうに考えております。  まず、これはやや総論的なことではあるんですけれども、行革に対する、何というんでしょうか、姿勢の問題かとは思うんですけれども、各省の省庁再編をする、あるいは国家公務員制度を考える、それもこれも全てはまず各省あってのこと、すなわち大臣あってのこと、どういうふうな役所をつくるのかという根本ですね、国の役所全体をどう切り分けるのか、横割りと縦割りにどう切り分けるのかというふうな、制度をどうつくるのかというのがまず根本にあるわけでございます。  それは、すなわち大臣の数に直結してくる話なんでございます。大臣の数は十七人というふうに、今は復興大臣が入っておりますので十八人というふうになっておるんでございますけれども、ちょっと最近いろんな仕事がどんどん増えていて、大臣の方々、特に担当大臣、特命担当大臣と言われている、稲田大臣もまさにそのお一人であられるわけですけれども、肩書を見ましても、皆さんもう何か名刺に入り切らないぐらいの肩書があられるような感じもありまして、大変なのではないかと。  やはり、もちろん仕事を減らしていかなきゃいけない、そういうことで、できることはやっていけばいいんだと思いますけれども、そもそも大臣の数は、十七になっているわけですけれども、十七も実は十七人と書いているわけではないんですね。十四足す三と、こう書いてあるわけです。これはなぜ十四足す三なのかと。今は十五足す三ですけれども。十四足す三なのかというところの根本のところを押さえるべきなんじゃないかなと、まずはと思っておりまして、別に国際ルールで決まっているわけでも何でもないわけでして、なぜこういうふうになって、限度があるということになっているのか、その点につきまして政府参考人由木審議官に御説明いただければと思います。

由木文彦内閣官房内閣審議官

○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。  大臣の数は内閣法によって規定をされておりますが、ただいまお話ございましたように、平成十三年の中央省庁等再編によりまして十七名というふうに原則されているところでございます。  具体的には、中央行政機関が一府十二省庁とされたことに伴いまして、国務大臣の数を、まず内閣官房長官、それから各省の大臣が十名、それから当時は防衛庁の長官、今防衛大臣でございますけれども、防衛庁の長官、それから、当時、内閣府の特命担当大臣として必置とされておりました沖縄北方担当と金融担当をそれぞれ一名ずつということで、合計の十四名を基本といたしまして、さらに、特別に必要がある場合におきましては、三人を限度にその数を増加し十七人以内とするということができるものとされたところでございます。  なお、復興庁の設置に伴いまして、その復興庁が廃止されるまでの間は一名増員されているということは、先ほどお話があったとおりでございます。  以上でございます。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 ありがとうございます。  まさに、そのときの大くくり再編をした役所の数がベースになりまして今の十四があるということなんだと思っております。しかし、そのときのプラス三の方というのが、どういうふうなニーズの見立てというんでしょうか、そういうことがあったのかなというところは、少し、本当は、何というんでしょうか、アプリオリに認めるのではなくて、やはりそのときの情勢と今の情勢とを客観的によくよく考えてみて、プラス三のところも。復興大臣は、プラス三が変わったわけじゃなくて十四が変わったわけでございますね。プラス三のところこそ、まさに担当大臣、特命担当大臣のところではないかというふうに思うんです。  これは与党だから言っているわけではなくて、私は前から、そもそもそこのところをちゃんと大臣が働けないような人数にしておいて、それで動かしていこうったって、それは無理があるんじゃないかと、こういうふうにずっと思っておりました。  そこで、稲田大臣にもちょっとお聞きしたいんですけれども、例えば、山本大臣がいらっしゃいます。沖縄北方と例えば科学技術をやっていらっしゃるわけですね。今成長戦略って、物すごく重要だと思うんです。沖縄北方は前から必置になっている、大変重要なものです。ただ、余り似ているようで似ていないところもあると思うんですね。それで、そういうふうな組合せで特命担当大臣が、恐らく稲田大臣も感じられているところあられるでしょう、森大臣も感じられているところあるんじゃないかと思うんですけれども、そうならざるを得ない今人数になっているわけです。  そういう意味では、特に、例えば副大臣もそうですね。例えば、今TPPやっていらっしゃる西村副大臣、防災もやっていらっしゃいます。TPPやっているときに大きな災害が起こっちゃったら、彼は防災の担当副大臣として、それは組み替えるのかもしれませんが、やっぱりそれまでずっとやっていらっしゃる人がちゃんとやった方がいいとなれば、そういう組合せになっているというのが本当にいいんだろうかというふうに思います。  日本は厳しい厳しい国際競争をしている、しかも、昭和の時代に比べれば国際環境も更に厳しさを増しているわけです。私は、規制緩和もそうだと思うんですが、国際ルールで縛られているものは、国際ルールにチャレンジする必要があるかもしれませんが、ある面仕方がない面もあるのかもしれません。それだって、本来の国際ルールのルールメークする方に入って何とかチャレンジしていくというふうにしていかなきゃいけないと思います、ISOを取ったってそうですけれども。しかし一方で、完全に国内ルールになっているもので自分の手足を縛って、大変厳しい国際競争に自分で手と足を縛っているから走っていけないと言っているのは非常にばかげたことだというふうに私は思います。  そして、それは海外から見たらどう見られているのかということだと思うんです。日本という国は何かあれだよねと、自分のことをちゃんと考えなくて、何か非常にばかげたことをやっているよね、しかし、そのままになっていた方がいいからと思って黙って見られているようでは、やはり日本の国際競争力というんでしょうか成長力というんでしょうか、再び成長していく国になるということを考えても非常に大きな問題ではないかというふうに思います。  ただ、大臣の数を増やすなんというのは、この行革の時代に大変大きな話ですから、そんな簡単なことではもちろんないんだと思うんですよ。でも、検討しないとか、行革、入口からもう駄目というのでは、それは一つの例示ですよ、大臣の数というのは。ほかのあまたあることもやはり最初からきちんと議論をするということがないと駄目なんじゃないか。その上で、駄目なら駄目でそれはしようがないですよ。そして、やっぱりやらなきゃやらないで大変厳しい説明責任を負うんだと思いますけれども、そういったことを入口から、はなから飛ばしてやめているようでは本当の成長ができないんじゃないかと私は思っておるんですが、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 委員御指摘のように、どうやれば一番行政が効率的、効果的になるかという観点から考えていくのが本当の意味での行革であろうというふうに思います。ですから、固定概念にとらわれたり、意味のない縛りを自ら作るということは行革の本質からは外れていくのではないかという問題意識は共通をしております。  具体的な大臣の数については、御指摘の点も一つの考え方だとは思いますが、今の既存業務の見直しで対応できないかとか、あと政務を含む大臣を補佐する職の機能、数の見直しでは対応できないかという点も、他方考えていくべきではないかというふうに思っております。  今回の法案でも、幹部人事の一元管理、また内閣総理大臣の補佐官の所掌事務の変更、各省大臣の補佐官を新設することなどによって、総理大臣、また大臣を支える体制を強化して政治主導を強化していくということも図っているところでございます。様々な観点から行革というのは検討していかなければならない問題だというふうに思っております。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 ありがとうございます。  大臣補佐官であるとか副大臣、政務官のこともあるのかもしれません。しかし、それは、やはり本来大臣を増やさないといけないところが、どうも行革で入口から駄目だと思ってそういうふうな、便法とは言いませんけれども、違った方策でやっているというのは本来の本筋じゃないんだと思うんです。  ただ、そんなことが簡単にできるわけはない。もちろんくくり方を見直したり、例えば科学技術、文部科学省と特命担当大臣でいらっしゃる姿がいいのかどうかとかを含めてよく議論をしてみて、一番コンパクトになるようにする、あるいはもう減らすことももちろんでございます。その上で、何というんでしょうか、どう切り分けても省と省の境目とか内閣官房と各省の境目はできるわけで、そこのところを円滑に調整していけるようなやはり人材というんでしょうか、そういった育成というんでしょうか、そういったことをしていかなければ、どんどん仕事が増えていくばかり。  特に、内閣府と内閣官房の、肥大化という言葉は好きじゃないんですけれども、業務が激増しております。これは各省にあれば、各省が各省間で調整すればそれだけで仕事は終わるんですけれども、内閣官房に持ってきた途端に、内閣官房と元の各省との調整もあって、さらに各省との調整もあって、更に複雑になるわけですね。そのために、元の省から例えば内閣官房に出向させたりする。元の省がまた、それでなくても定員が減っているのに、更に厳しい状況になるといったようなことにもなるわけです。  なので、内閣官房や内閣府が大きくなっているのは、それは官邸主導、政治主導がうまくいっていることの表れかもしれないとは思いますけれども、この前もお話ししたように、各省が弱っている面もあるんだと思うんですよ。もうやってくれ、内閣官房で、うちじゃもうしょい切れないからとなっているとすれば、それは各省が弱くなり過ぎているということかもしれませんから、その辺りは本当に行革大臣がよく見られて、是非とも御差配をいただきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。  政府参考人の御答弁、ここだけでございますので、もしよろしければ御退席いただいてもと思います。

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) それでは、政府参考人由木さん、御退席いただいて結構です。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 ありがとうございます。  それからもう一つ、人事管理の一元化についてお尋ねを申し上げたいと思います。  今回は、先ほど山崎委員からも御質問がありました人事管理の一元化、大きな一つの人事局をつくってというのは大きなテーマでございます。私も実は山崎先生と同じような感想を持っておりました。これ、意味があるのかなと、あるいは、意味があるようにするには膨大なエネルギーが要って大変じゃないだろうかと、ここまでやらなきゃいけないんだろうかと。  今、約二百人と言われております局長級を、人事を官邸でグリップをして調整をされていらっしゃるわけです。人事検討会議ということで、長官と三副長官が御相談をされていらっしゃるんだと、総務官も入っているかもしれませんが、調整されているんだと思います。そこは非常に意味がある、それまで各省がばらばらだったのが、その本当の上のところをぐっとグリップすることで、大変国益あるいは国の方向に目を向けてやるという意味で非常に意味があったんだと思うんですけれども。  その一方で、これを六百人にまで増やすということになりますと、これは大変業務量が増える。これは言うまでもないことなんだと思いますが、大変増えるわけでございますね。各省で基本的にチェックしているのに、更に内閣官房でまたチェックするということになるわけです。大変増える割には、何というんでしょうか、よく中身を検討もしないで承認印を押すだけになってしまってはいけないと思ってチェックすればするほど、またこれは、いわゆる内部管理の事務ですよ。私、前申し上げたように、対国民という意味ではほとんど意味がないけれども、官僚同士の闘いというか、中で官僚同士がやり合う、その仕事がどんどん増えていくことになります。  そういう意味で、やはり前からやっている二百人の局長級の方と、それから今度広げようとする六百人の方には、やっぱりある程度めり張りを付けてやっていった方がいいのではないかと私は思います。結局、全体が増えてしまうことによって、官房長官が見られなくなって、前の局長級はきちっと見られていたのをより見られなくなっちゃって、全部担当の副長官に、人事局長になられる副長官に結局丸投げみたいになってしまうと広げた意味がないわけなんですね。  なので、その辺り、前からやっているその二百人のところと六百人のところというのを、全く同じようにして全部薄めてしまうというのは、せっかくやっている意味がなくなってしまいますので。ただ一方で、官房長官のお忙しさというのはある意味殺人的な忙しさですから、そういう意味で、一人一人こんなことを見てって、それはまたそれでどうなのかなと思うんです。国益のことを考えた場合に、もっとほかに判断していただいたり、もっとほかに関わっていただかなきゃいけない仕事がある。極めて内部管理な事務です。なので、その辺のバランスもあると思います。  どれほど強く関わるのか、そして弱めるのか、そして全体として意味があるようにするのか、二百人と六百人の扱いの仕方、その辺りにつきまして、今のお考え、これから運用が決まっていくのだと思いますが、お聞かせいただきたいと存じます。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 法律上、二百人と四百人、その間に区別はありません。そして、内閣人事局で行う適格性審査は、内閣総理大臣の委任を受けた内閣官房長官が、個々の職員について、各大臣の人事評価を基に政府全体の立場から標準職務遂行能力を持っているかどうかを判断をいたします。  今、その二百人、四百人で切り分けるのかという話がありましたが、そうではなくて、やっぱりそのときそのときで重要なポストというのは、二百人、四百人の区別に関わりなくあるのではないかというふうに思います。  いずれにいたしましても、画一的に対応するということではなくて、政府全体の立場から合理的、効率的にチェックをしていきたいというふうに考えております。また、先ほど来御指摘になっているように、運用というものにもきちんと留意をしていきたいというふうに考えています。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 ありがとうございます。大臣のおっしゃる点はそのとおりだと思います。  確かに、二百と六百、四百で差を付けるのではなくて、二百の中だってそのときの情勢によって、テーマによって軽重があるのかもしれません。そういったことを考えて、とにかく意味のある関わり方を、最小の経費で最大の効果が出るような意味のある関わり方をしていただきたいんです。たくさん増えたからもう本当によく中身を検討もしないで承認印を押すだけみたいになっちゃって、やっているぞと言いながら実際はやっていないみたいなことになったら、何のために、今まで二百で効果を現していたのが増やして何のための改革だったのかということにならないような是非運用を、そこを本当に、そこは信頼できる役人の人の意見もよく聞いて、是非ともつくり上げていただきたいというふうに思っております。  後藤田副大臣にちょっとお尋ねしたいんですが、ここで、官邸による内閣官房による人事の一元化、今回、一つの目玉です。もちろん、それによって各省で抜てき人事が行われたり、民間からの採用があったりするのかもしれません。しかし、それが、何というんでしょう、やることが目的にならないように、それはあくまで手段であって、目的は、より良く役所の力を出していくということなんだと思います。  ただやっぱり、官邸のグリップが強くなればなるほど、やっぱりそっちばかり見ているような人なんという人が出てきてもらっては困ります、各役所に。どの役所も重要ですから、そんな人ばかり出てきては困ります。  抜てき人事というのと私は恣意的な人事というのは紙一重なんだと思うんです。もう微妙な差しかない、うまくいくかどうかも含めて、なんだと思うんですけれども、その辺りも含めて、この一元管理の提要というんでしょうか、重要な点というのは、民間の御経験も大変あられる後藤田副大臣としてはどんなふうに考えておられるのか、ちょっと教えていただきたいと思います。

後藤田正純自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(後藤田正純君) 今、民間の経験の話もしていただきましたが、民間の株主総会では、業績については株主はうるさいわけでございますが、組織管理をどうしているかとか人事管理をどうしているかということは余り言われません。  その意味で、実は、行政というのは、もう委員も御承知のとおり、組織については、行政組織法ということでしっかりと国民に説明責任を求められております。今回の、まさに内閣人事局、これは基本法の十一条にも書かれておりますとおり、国民にまず説明責任を政府がしっかりやるんだと、こういうことでございますし、同時に、先ほども山崎委員の方からもお話あったとおり、立法根拠といたしましても、様々な社会情勢、国内外の情勢変化にいかに行政が対応するかということで、しっかりと一元的に人事を管理し、また幹部候補をまさに育成していく課程、これを具体的に、基本法の十一条の説明責任に加えて、五条の二項と四項に幹部人事の一元化、また適格性審査につきまして、そしてまた官民交流だとか公募等の指針、こういったものを明記しているわけでございます。  こういうことからすると、やはり、立法根拠に対しては、一旦政府が、政治が責任を持って人事管理を国民の皆様にしっかり説明できるような体制を整えるということが重要だと思っております。しかしながら、今おっしゃったような懸念を払拭する上では、今の、私どもの導入を予定としております適格性審査、また任免協議等の幹部人事の一元管理のプロセスにつきましては、やはり能力・実績主義の下、いずれも各大臣の任命権を前提とする仕組みであると、これはしっかりと見ていきたいと思います。また、その上で、適格性審査におきましても、内閣官房長官が、各大臣が実施をいたします人事評価結果等の客観的な資料によりまして、審査対象者が必要な標準職務遂行能力を有しているかどうかという客観的な基準により確認するということとしております。  また、幹部職の個別の人事に関わる任免協議におきましては、任命権者たる各大臣が作成した人事案について内閣総理大臣及び内閣官房長官との協議が行われるものでありまして、複数の視点によるチェックが行われ、公正性が担保される仕組みとなっております。  このように、幹部人事の一元管理は能力・実績主義に基づいて公正に適材適所の人材配置を実現する仕組みでございまして、公務員が官邸の方ばかり向くようになるということにはならないと考えておりますが、まず、今回の法律は、元々、国益より省益、省益より局益と、こういったものを正すためにまず内閣に目を向けてほしいと、これがまず第一歩でございまして、その意味で、情実人事等がないように公正な人事をできるような体制を整えてまいりたいと思います。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 ありがとうございます。  局益よりも自分益みたいになってしまわないように、よくよくそこは、何というんでしょうか、目を付けて見ていただきたい。  公正であることは当たり前なんだと思うんです。公正な中でさらに役人で本当の意味で力を持っている人を引っ張り出してきて、そして役所の、何というんでしょうか、国家公務員組織のその力を引き出せるような運用をしていくということが重要なんだと思うんです。公正さに余りにとらわれていると、いわゆる抜てきみたいなことは、私はそれは目的じゃないので、余りそれがぼんぼん出るようではどうかなと思いますけれども、やっぱり公正さと、加えて最大限の力を出すような、そういう運用を是非とも考えてやっていっていただきたいというふうに存じます。  時間が大変過ぎておりますので、人事局と人事院の関係で一つ、ちょっとお願いも含めて申し上げたいと思います。  今回は、人事局と人事院、泣き別れるような形になりまして、例えば級別定数に関しましては両方に説明しないといけないみたいなことになるわけです、各府省としましては。これは大変な労力です。人事院に説明するだけでも大変だったんです。これが、こっちの、今度は内閣の人事局にも説明することになったら、本当に大変な労力になります。その上で、十分に尊重ということになっているわけですから、これは十分に尊重される。すなわち、ほとんど変わらないんだと思うんです。その上で、まあ百に一つ、千に一つ変わるところがあるのかもしれません、かもしれないけれども、そのために、その千に一つ、百に一つは重要なんだとは思いますけれども、そのために、ある意味倍以上になる膨大なエネルギーを使うというのもどうなのかなと思っておりまして。  それで、これはお願い、要望にしておきますけれども、是非お願いしたいことがあるんです。ヒアリングするときに資料もいっぱい作るわけですけど、極力、様式の統一化も含めて、三・一一のときのあの補助金の申請とかのときも申し上げたんですけど、こんな資料を作れといったってそれは無理なんですよ。極力減らしてほしいし、縦のものが横になっていて、あっちとこっち違ったら、それを切り張る作業も税金でやっているわけですよ。そんなことに時間使うんじゃなくて、意味ある議論に使ってもらいたいので、極力同じもので。  そして、ヒアリングすべき内容って、まあ六、七、八割は同じですよ。内閣官房が聞きたい話と人事院が聞きたい話とそんなに違わないですよ。例えば、級別定数に関して、この職がどんなことをやって、なぜ一個高い級に位置付けないといけないのかどうかとか、そんな話はほとんど一緒ですよ。だから、ヒアリングも基本ヒアリングみたいなところは絶対に共通でやってほしいんですよ。そのことによって、人事院と内閣官房がどんな意見を持っているのか、お互いどういうところが関心事項なのかもお互いに共有できるということもあると思うんですよ、飛ばす質問で。  その上で、どうしても個別に聞かないといけないところがあるんだったら、そこだけ個別に聞いていただければいいんだと思います。ほとんどないと思いますよ、そんなのは。これが、例えば級別定数に関して言うと、ほとんど一緒ですよ。だから、それは一緒にやればよくて、そうすると、各府省の人は同じ根っこからの説明を、なぜこれが必要になるのかということを、同じことを二度説明に行かなきゃいけないんですよ、全く。それは税金ですからね、その作業も。そんなことに使うのは本当に無駄ですよ。  なので、それは国家公務員制度改革の根本に関わりますよ、無駄なことを増やしてしまうのは。だから、極力共通化して、無駄にならないように、様式も含めてお願いしたいと思います。一言、ちょっと大臣にここはお願いしたいと。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 御指摘になりましたように、今回、政府の重要課題に、機動的に人材戦略ができるようにということで、級別定数と機構、定員の移管をしたわけですが、それがかえって事務の時間を、コストを増やすということでは何のためにやったか分からない、御指摘のとおりだと思います。  御指摘のあった級別定数関係事務の合理化については私も同様の問題意識を有しておりまして、衆議院の法案審議では私から級別定数関係事務に関する見解をお示ししたところでございます。現在、これに基づいて、級別定数に関するこれまでの事務全般について、国家公務員制度改革事務局、人事院、財務省が連携をし、各府省の業務の実情も踏まえつつ精査を行っております。  具体的には、級別定数について事務の効率化を最大限図るという観点から、これまで各機関が各府省に個別に求めていた資料、データのフォーマットの共通化等により、資料提出を最小限度とするなどの事務の簡素化、また機動的な運用を確保するとの観点から、級別定数に関する各種の事務手続そのものの改善をそれぞれ検討しているところでございます。  できる限り早期に結論が得られるよう、検討を促進してまいりたいというふうに考えております。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 ありがとうございます。  何年も何十年もこれから続けていく一番最初のところをどうつくるかというのは、まさに稲田大臣のこれは御責任でいらっしゃいますから、是非ともそこは目を付けて、大臣がこうしてくれと言ったらやるわけですから、是非ともそういうふうにしていただきたいと思います。  運用の状況を見て、ここはばらばらになっているじゃないですかといった質問をまたさせていただきたくなってしまわないように是非ともお願いをいたしたいと思います。  時間がないので、ちょっと自律的労使関係の関係についてお話を移したいと思います。  前回、後藤田副大臣にILOとの関係、ILOの勧告との関係をお尋ねいたしました。勧告に関してはこの前お答えいただいたとおりでございます。勧告の前に、そもそも勧告をするからには条約なり協定なり何かそういうのがあるんだと思いますが、そこに関して、そことの兼ね合いで、今の非現業、一般職の今の状況というのはILOの協定なり条約なりそういったものに触れているんでしょうか、違反しているんでしょうかというところの御答弁がなかったので、お聞きしたつもりだったんですが、済みません、そこについてちょっと一点御確認させていただきたいと思います。

川淵幹児内閣官房行政改革推進本部国家公務員制度改革事務局次長

○政府参考人(川淵幹児君) お答え申し上げます。  日本政府は、国内の関係法令との整合性を確保した上でILO条約を批准しております。したがって、現行の日本の公務員制度がILO条約に違反しているとは認識しておらないところでございます。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 何というんでしょうか、反してなかったら何してもいいというわけじゃないんですよ。もちろん、労使のことをよく考えて、人が最大の資源ですから、最大限前向きな気持ちで働いてもらえるようにしていくということが大切なんだと思っておりますけれども、前提のところを間違っちゃったら困るので、一応念のため確認をさせていただきました。  それで、私は、これ、伊藤政務官おいでになられていますので、石井委員からいろいろと御質問ありましたけれども、ちょっと私は本当に心配しているんです、これが地方団体に行ったときにどうなるんだろうかということを。私も、石井元知事さんと一緒で、私もずっと交渉をやっておりました。これは県によって対応が違うんだと思います。私も未明までよくやらせていただきました、総務部長として。  そして、僕は本当に心配しているんです。何が心配しているかというと、この前は質問にしなかったんですが、参考人の方にちょっとお聞きしたんです。実は、全く一緒ではないんじゃないかと大臣おっしゃいましたけれども、ほぼパラレルに制度が行ったとしますと、私のシミュレーションですよ、大体頭でいうと、そんなに外れていないと思うんですが、半分ぐらいは今とほぼ同じになりますよ。四分の一ぐらいは今よりも良くなるかもしれない、給与を含めた条件が。そして、四分の一ぐらいは確実に悪くなりますよ。そして、悪くなるところは自分のせいで悪くなるわけじゃないんですよ、自分が財政運営を間違ったとしてもですね。それはどこかの部局が間違ったんで。でも、こういうときに人数の多いのは教員の先生なんですよ。教員の先生、別にそんな財政運営に何の関係もないけれどもそっちの給与まで下がっちゃう、そんな話になるわけですよ。そして、そういったところは過疎地とか弱いところが多いですよ。  そうすると、一度、民主党政権のときに費用便益が出ているんですが、こういうふうな交渉をすることで当事者意識が高まる、意欲と能力が高まって優秀な人材を確保、活用できるようになるとか、高い使命感を持って業務に取り組むようになれるとかというふうに費用便益の便益の方に書いてあるんですけれども、これは国家公務員ですけれども、パラレルに行ったと考えたら、そんなふうには僕はならないと思いますよ。けんけんがくがくの議論の上で抑え込まれて下がってしまう、そしてそれが自分たちの、何というんでしょうか、自分がミスして何かをしたわけじゃなくて、今の置かれている情勢で下がってしまう。  一方では、不交付団体なんかはきっと上がるところが出てきますよ、それは。だって、人材獲得競争があるから。例えば大都市だったら、民間企業と競争しているわけですから、もっと上げなきゃいけないと、こうなったら上がってしまうでしょう。しかし、それで上がってしまって厳しい意見も、国民の意見もあるかもしれないし、更に言うと、その同じ地区にある企業だって余り気分は良くないんだと思うんですよ。こっちは公共団体、基本的に倒産することはない、そして人材獲得競争だといって上げられたら自分たちも上げなきゃいけない。この厳しい国際競争をやっている中で余り気分良くないと思うんですよ、ちょっと大変だなと。そこの組合だって複雑な心境かもしれない。そんなことになると思うんですよ。そして、そんなところにはまた人が集まるかもしれないから、どんどん差が開いていきますよ、更に人材が集まる、更に人材が集まりにくくなる。僕はそれを本当に心配しているんですよ、本当にこんなことをしていいんだろうかと。  人事院勧告制度というのは歯止めなんだと私は思うんです。もちろん地域手当とかありますよ、今。だから一定の差は付いている。しかし、それも含めて勧告をしていることによって歯止め、自治体がバランスよく成長していくために歯止めが掛かっている、そういう面があるんだと思うんです。  なので、私はこの制度を入れることって本当にいいのかなと、そんなことがパラレルに降りてしまったらですよ。みんなこれで自分たちがつくれるから参加感は強まるでしょう。でも、交渉をやっているのはみんなじゃないですからね。参加感が強まる面はなくはないのかもしれない。しかし、それによって上がると思ったら、すごい下がっちゃったと。ますますやる気なくなっちゃいますよね。自分が何かやったんじゃないのにそうなってしまう。  逆に、上がるところだって、自分がすごい稼いだから上がる、これは民間だったらあるでしょう。それはやる気にもっとつながるかもしれない。しかし、そうじゃなくて、大都会にあって給与水準が高いところだから上がっちゃう、それがモラールの増に、士気の高めるのには本当につながるのかなというところが僕はよく分からないんですよ。そして、差がどんどん広がってしまうんじゃないかというところ、そして、真ん中のところは余り変わらないだろうというところも、結局、民間給与実調は要りますよ。膨大なエネルギーがあって、また給与の実態調査もして、一体俺たちどれぐらいなんだろうというのもなくなるわけじゃないと思いますよ。  それとの兼ね合いで、やっぱり、何というんでしょうか、エネルギーが掛かる割に余り効果のない制度というか、むしろまずいんじゃないかと私本当に心配しているんです。それ、政務官、どう考えられますでしょう。

伊藤忠彦自由民主党総務大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(伊藤忠彦君) ただいま委員御指摘のお話でございますが、一昨日の本委員会におきまして、まさに委員が参考人の質疑で御質問されて、参考人の方が、確かに言われている現実はあって、非常に実際の労使の問題になると大変なことが出てくるということも私は予想すると、こう答えられたわけでございます。地方における自律的労使関係制度の措置が各地方公共団体における人材確保に与える影響について懸念が議論されたということを私も承知をいたしております。  この点について、昨年、稲田大臣の下で開催された今後の公務員制度改革の在り方に関する意見交換会におけるヒアリングの場でも、仮に労使交渉での協約によって給与を決定する場合、民間給与に合わせて下げろという声に押されて給与を下げてしまえば、優秀な職員が確保できず、地域を引っ張っていく取組ができなくなるといった意見があったこともございます。こうした意見を踏まえまして、誠に重要な問題でございますので、慎重に検討すべき課題だと私たちも承知をいたしております。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 ありがとうございます。  私は、労使交渉は何か変な意味でのコストだとは思っていないんですよ。重要な仕事だと思います。職員の人に意欲を持って働いてもらわなければ自治体の仕事なんかできないですよ。人こそ最大の資源、これは国だってもちろん同じだと思うんです。そのために必要な交渉はきちっとやらなきゃいけないし、しかしやっぱりある程度のコストを考えながら、全部税金でやっているわけですから、そこも考えながらやらなきゃいけないという思いがあります。そして、便益で示された、例えば意欲と能力を高めて優秀な人材を確保、活用できるとか、高い使命感を持って業務に取り組むことができるとか、国民の目線を意識することができるというのもあったと思いますが、そういったものが、それは労働三権とかその関係とは違うと思うんですよ。  それが今なぜ確保できていないのかというのは、私は、行き過ぎた行革で定数が物すごく減らされて、しかも仕事は増えている、そして部局またがるような仕事がたくさんあって大変なのに、定数は減らされてしまってもうへとへとになっている。その上で、先ほど来言っているような、部局と部局の中で争うような、国でいうと役所と役所の調整みたいな仕事ばかりになって前向きの仕事が余りできない。本当にそのために、何というんでしょうか、自分はこんなに働いているのに国としてパフォーマンスが余り上げられない、こんな思い、その割にまたバッシングが続いていて、やるせない思いもある。こういったところから、そういうふうな、前向きな気持ちになれない、もっと頑張ろうという気になれないということこそがあるんであって、労働三権で組合交渉がどうだこうだという、そこでは僕はないんじゃないかというふうに思っているんですよ。  なので、僕は、何度も何度も言っているように、削ったりすることだけが行革じゃなくて、ちゃんと筋肉を付けるところは付けなきゃいけない、増やすところは増やさなきゃいけない、そういう思いでずっと質問をしてきているんです。  私は、常に相手の立場に立って物事を考えなきゃいけないと思って組合交渉もしてきました。信頼関係がなかったら、そんなのできないですよ。給与カット、厳しい交渉もせざるを得なくてしたけれども、そのときだって信頼関係を大切に、もう真剣に最後の最後までやってきたつもりです。  なので、そういったことも含めて、ここの問題について、今、伊藤政務官の答弁もありました上で、先ほど来の石井委員への答弁もありました上で、稲田大臣、地方への影響も含めてどういうふうにお考えになられるか、お答えいただければと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今委員がお述べになったことの中で、私の意見交換の会議の中で、若手の官僚に来ていただいて、何が一番今課題というか問題だと思うかということを聞きましたら、給料が少ないとかそういうことではなくて、せっかく国のために役に立ちたいと思って入ってきたのに、今自分がやっていることが一体国の役に立っているかどうか、全くその関連性について自信がないんだと、それが一番つらいということをおっしゃっておりました。それを今委員の質問を聞きながら思い返したところであります。  その上で、先ほど石井委員の質問、またその中での答弁、今の伊藤政務官の答弁なども総合しまして、また私の意見交換会の中で、やはり地方の実情を、また国家公務員に労働協約締結権を、自律的労使関係制度を構築した場合の地方に与える影響についてきちんと配慮をした上で検討していただきたいという意見をいただきました。いずれにいたしましても、この自律的労使関係制度については引き続き慎重に検討する必要があり、その際、地方公務員制度に与える影響にも十分配慮をしなければならないというふうに考えております。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 ありがとうございます。  最後に一つお尋ねします。  お尋ねする前に一つ、この労働基本権の問題を措置すれば、公務員というのはいつでも首切れるようになるんだ、だからその方がいいんじゃないかみたいな、何か暴論があるんですけれども、そもそもそれ間違っているんじゃないかと。公務員の身分保障というのは、何も労働基本権との関係でできているわけじゃなくて、政治的中立性を得るために、持ってもらうために与えられているんだと、法律上は、と聞きました。したがって、この問題と要するに身分保障の問題はある意味では全く別だと思います。どうあっても、別にすぐに首切れる、解雇ってそんな簡単なことじゃないけれども、今と比べて首切れるようになりやすいって、そんなことはないんだと思います。  そういう前提の下で、先ほど来大臣が慎重に検討、慎重に検討って言っているんですけど、何を慎重に検討するのかということなんですよ。と申しますのは、二十三年に、前政権下のときに、費用便益を含む全体像というのは示されているんですよ、もう、一度。そして法案ということになったわけです。  そもそも、基本法ができたときに、基本法の参議院での附帯決議の十三号のところに、基本法の四条にのっとってやれと、すなわち三年以内に法的措置、五年以内に措置をしろということでやれというふうになって、やっているわけです。そして、それにのっとってやろうとしたけれども、やはり、それで費用便益を示したけれども国民の理解は得られなかったわけなんですね。したがって、十二条で国民の費用便益を示して、国民の理解を得てやっていけというときに、国民の理解が得られていないという結論が私はもう出ているんじゃないかと。それを代表質問で私は申し上げたんですよ。  その上で、一体何を慎重に検討されるということになるのかということをちょっと是非お聞きしたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 一昨日の当委員会での審議でも御答弁いたしましたが、この基本法十二条に定める自律的労使関係制度、政府が提案の案では検討するとなっていたものを、まさしく国権の最高機関である国会において、法案修正により、政府に対して自律的労使関係制度を措置することを求めるということになったというふうに承知をいたしております。そして、自律的労使関係制度については、様々な制度設計が可能であって、民主党政権で、御指摘のとおり、便益及び費用の全体像が示されて、その上で四法案が国会に提出されて廃案となったところであります。  冒頭申しましたように、基本法十二条に基づく自律的労使関係制度を措置する責務を政府は依然負っているというふうに考えておりますけれども、多岐にわたる課題があって、便益、費用を含む全体像を示して国民の理解を得る段階ではないというふうに考えており、引き続き慎重に検討する必要があるというふうに考えております。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 大臣の御答弁はそうなるんだと思います。私は、今言ったような経緯から、本当に一番導入したいと思ってつくった制度で国民の理解が得られていないわけですから、これはもう空文化しているんじゃないかと。だったらば、必要性自体も含めて抜本的に検討すべきじゃないかと代表質問でも申し上げました。その気持ちは今の御答弁を聞いても変わっておりません。いずれにしても、慎重に検討ということですから、慎重によく検討していただきたいと思います。  以上で終わります。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  今日は、国家公務員の人事評価制度とメンタルヘルスについて質問したいと思います。  法案では、人事院が持っている人事に関する権限が内閣人事局に移管されます。人事評価制度の企画等の事務を内閣人事局に移管されることになるわけですが、国家公務員の人事評価というのは能力評価、S、A、B、C、D、五段階です、それと業績評価、S、A、B、C、D、五段階を掛け合わせた結果が昇給、昇格、場合によっては解雇など処遇に反映されるというシステムになっております。  この人事評価制度が導入されて五年がたちました。今年二月、総務省人事評価に対する検討会報告書が出され、その中で、人事評価は、その公平性、正確性、納得性を確保しながら、適切に運用していくという非常に難しい課題とされております。どういうことか御説明いただきたいと思います。

笹島誉行総務省人事・恩給局長

○政府参考人(笹島誉行君) お答え申し上げます。  人事評価制度につきましては、昨年七月から人事評価に関する検討会を開催しまして、現状分析と課題の抽出、具体の対応策について御検討いただきまして、先ほどお話がありましたように、本年二月七日に報告書を公表したところでございます。  この報告書におきましては、「おわりに」というところにおきまして、国家公務員の人事評価は、給与や任用のみならず、職員の人材育成、自己啓発促進や勤務意欲の向上等人事管理のあらゆる側面で活用する能力・実績主義の人事管理を行う基礎となるものであり、国家公務員制度の中でも非常に重要な位置付けを与えられているとされておりまして、また一方で、人事評価は公平性、正確性、納得性等を確保しながら適切に運用していくことという非常に難しい課題に不断の対応が求められるといった考えが示されております。  総務省といたしましては、この報告書にある提言を踏まえ、今後必要な改善措置を講じていくとともに、不断の見直しにより引き続き人事評価の適切な運用を図ってまいりたいと考えております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 残念ながら、公務職場において公平性、正確性、納得性の確保が非常に難しい、その中身については今御答弁ありませんでしたが、私は公務の職場でこういう評価が難しいのは当然だと思うんですね。  一般的に、成果主義というのは短期的な成果を求められ、それが評価をされることになります。民間企業だったら、売上げや利益に直結することが評価されるということで割と物差しとして分かりやすいと思うんですが、しかし、公務の場合は国民の権利を保障するという大きな仕事でありまして、国民に直接接して相談や支援の活動をすることが本来の業務ということになっている場合が多くて、利益を上げることとは関係ないことの方が多いわけですね。ですから、数値目標にできないこと、あるいは短期の成果になじまないことの方が多いと思われるわけであります。  人事評価について、国公労連が、労働組合がアンケートを行っております。二〇一二年五月ですが、答えていただいた職員の方、五省庁、五千百七十四人ですから、かなり大規模な調査でありまして、このアンケートの結果、制度の基本設計について最も多かった答えは、本来求められる仕事は何なのかという視点を失い、あらかじめ定めた数値目標だけが重視される、六〇・二%。それから、次いで、短期の評価で判定されることが業務実態に合わない、これが三七・九%というふうに出ております。やっぱり、公務の実態に短期だとか数値目標ということがなじまないんじゃないかということを多くの国家公務員の方が実感されているわけであります。  その結果どういうことが起こっているか少し具体例を紹介したいと思いますが、御存じのとおり、業績評価における目標の設定というのは本人と上司である評価者が面接で話し合って決めるということになっております。どんなふうな目標が設定されるのかということですが、このアンケートの中で実例として書き込まれた例なんですけれども、法務省地方出先機関というのがありますので恐らく法務局の方だと思いますが、窓口の接客態度の向上を常に意識し取り組んでいるが、これを目標として設定すること自体を数値で表せないため不適切とされ、ほとんどの評価者に削除を求められた。法務局に行きますと、物すごく時間が待たされて結構面倒なんですよね。そういうことがないように、この方は窓口の接客態度を一番大事に、向上することを自分は目標にしたいんだけれども、それは数値目標にならないから駄目よと言われるということが起こっているということなんですね。  じゃ、どういうことが目標にされるのかということなんですが、別のケースですが、ある事務職場では、この職場では毎日正確に事務をこなすことが求められる業務なんですが、ここで業績評価の目標を設定しようとしたところ、結果的に自分たちの仕事のマニュアルをそれぞれ作ることを目標にしようというふうになったそうです。その結果、みんなが同じようなマニュアルを作ったということなんですね。これでは、業績評価をするために必要のない目標が無理やり設定されて、そのために不要な時間が使われただけだと、これ非常に不満が職場では出ております。こういうことが起こるんですね。  大臣、数値目標による人事評価というのは公務の職場になじまないんじゃないか。いかがでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) まず、国家公務員の人事評価は、給与、任用のみならず、職員の人材育成、自己啓発促進や勤務意欲の向上、人事管理のあらゆる面で活用する能力・実績主義の人事管理を行う基礎となるものであり、国家公務員制度の中でも非常に重要なものです。  今、数値目標になじまないものがある、私もまさしくそのとおりだと思います。それは、例えば民間であったとしても数値目標になじまないものもあるし、ミスのない仕事をやるということも私は立派な目標であろうかというふうに思います。  また、必ずしも数値目標を求めているわけではなくて、目標設定に当たっては、組織目標との整合性が取れているか、被評価者となる職員のポストにふさわしい目標となっているかなどの観点に留意した上で、できるだけ具体的に設定することとされているというふうに承知をいたしております。また、人事評価の実施に当たっては、評価者と被評価者のコミュニケーションが必須となっていて、職員の心身両面の健康状態を上司が確認できる重要な機会にもなっているというふうに認識をいたしております。  現在の人事評価制度については、評価者と被評価者との間で十分コミュニケーションを取り、適切な目標を設定することを基本として定着しつつあるところであり、今後更に有効に機能していくことが期待をされているというふうに認識をいたしております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 大臣も、民間であったとしても数値目標になじまない場合があると、それは私も同じ思いなんですが、そして数値目標だけが必ずしもというふうにお述べになりましたが、数値目標になじまないということで、一番大事な心掛けが外されて、何かためにするような目標になっちゃっているというのが実態としてあるということを是非御承知おきいただいて、改善していただきたいと思います。  それからもう一つ、これまたゆゆしき問題が起こっております。  業績評価では自ら目標を設定する、もちろん上司と評価者と相談しながらですが、自ら目標を設定するというのが基本にされておりますが、アンケートの中、国公労連のでは、職場の上位者が目標にした内容を自分の目標に設定させられたとか、評価者自身の目標を達成するために被評価者に目標を強要しているなどの事例が見られるわけですよ。  人事院が行っている苦情相談を見ましても、パワハラが相談件数の三割を占めるようになっておりまして、直接関係があるかどうかは分かりませんが、私は、自らの成果を上げるために部下に同じ内容で目標設定を求めることも起きているということが、この業務成績評価の中でそういうやり方、在り方が起こっているということがパワハラを助長することになっているんじゃないかと危惧するものですが、この辺りの御認識、いかがでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) パワハラの相談件数が増加しているということに関して、その根源的な原因を特定することはなかなか難しいかというふうに思いますが、人事評価の実施で職員の心身に悪影響を及ぼすことがあってはならないというのは当然だというふうに思います。  人事評価制度は、期首・期末面談を実施して上司、部下のコミュニケーションの充実を図ることなどによって信頼性を確保することをその趣旨としているわけでありまして、その制度を適切な運用を図ることが重要で、反対に、いやしくもその人事評価制度がパワーハラスメントの原因になるというようなことは絶対あってはならないし、そのようにならないように運用すべきだというふうに考えております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 そのようにならないように運用するということなんですが、そのようになってしまう構造的な問題がここにはあると私は感じているんです。なぜなら、評価者である上司自身も評価されるからです。そうすると、やっぱり自分の評価を上げるために部下に自分の評価が上がるような目標を設定させるということが起こっているというのが今のこの国公労連のアンケートに表れているんですよ。これはよく見る必要がある。  それから、メンタル、パワハラと成績評価、業績評価の関係は定かではないということでしたが、私は、国家公務員に現在の人事評価制度を導入する際に、国会で、先行して実施されている民間職場における成績主義による弊害についても指摘をしておりました。これ、有名なレポートですが、富士通総研経済研究所の「成果主義の社員の健康」、二〇一一年、レポートがありますけれども、ここでは、成果主義の導入とうつ病などの精神疾患による長期病休者、休業者の増加の関係が指摘され、成績主義の健康への影響は直視すべき課題だとされているんですね。これが公務にも広がりつつあるんじゃないかということは、やはり直視しなければならないと思います。  国家公務員の中でもメンタルヘルス障害の増加は見過ごすことができません。資料をお配りしておりますが、二枚目を見ていただいたら、人事院がまとめた平成二十三年度長期病休者実態調査ですが、傷病別の区分を見ますと、メンタルヘルス、精神・行動の障害が三千四百六十八人でもう第一位、断トツなんです。これは全長期病休者の六四・六%を占めております。別の資料を当たりますと、二十歳代では長期病休者の八割、三十代では七割五分がメンタルが原因になっています。若者のほとんどの長期病休者の原因はメンタルヘルス障害だということなんですね。  稲田大臣、国家公務員の中でここまでメンタルが広がっている実態についてどう思われるか。それから二つ目に、業績評価、成果主義とメンタルヘルスの関係が疑われるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今委員が御指摘になった若い世代がメンタルヘルスによって長期病気休業者が増加している実態というのは官民別なく非常に残念でありますし、未然防止、また着実な治されてからの復帰というものが重要であると思っております。  国家公務員に関しては、まさしく非常に大きな課題でありますし、全府省挙げてメンタルヘルス対策を強力に推進すべきであるというふうに考えております。新設いたします内閣人事局においては、使用者としての国を代表する立場から、今のメンタルヘルス対策を強力に推進すべき立場にあって、中核的な役割を果たしていくことが求められているというふうに思います。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 メンタルヘルスにならないような対策、最も大事です。同時に、今これだけの方が、たくさんの国家公務員の方が現にメンタルヘルスで苦しんでおられますので、そこで人事院に伺います。国家公務員のメンタルヘルス対策のうち、職場復帰についてはどのような制度があるんでしょうか。

井上利人事院事務総局職員福祉局長

○政府参考人(井上利君) お答えいたします。  精神・行動の障害により療養している職員が円滑に職場復帰できるよう支援することは、公務の能率的な運営を確保するためにも重要であり、人事院は、各府省の人事当局や職員が職場復帰及び再発の防止のための助言を得ることができるよう、各府省が共同で活用できる精神科医等の専門医を確保した上で、本院及び各地方事務局に相談室を開設しているところであります。  また、円滑な職場復帰及び再発防止については、円滑な職場復帰及び再発の防止のための受入方針を各府省に示しており、その中で、精神・行動の障害による療養のため長期間職場を離れている職員が職場復帰前に一定期間継続して試験的に出勤をする仕組みである試し出勤を提示し、その要綱を示しているところでございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 試し出勤という制度があるということなんですが、その試し出勤制度は具体的にどのぐらいの期間が設定され、どのような出勤パターンを想定しているのか。また、交通費の支給や通勤途上の公務災害の認定などはどうなっているか、御説明ください。

井上利人事院事務総局職員福祉局長

○政府参考人(井上利君) お答えいたします。  試し出勤は、先ほども申し上げましたけれども、精神・行動の障害による療養のため長期間職場を離れている職員が職場復帰前に一定期間継続して試験的に出勤をする仕組みであり、職員の主治医、健康管理医、それから人事課長等の健康管理者により復職可能と考えられる程度に回復したと判断される職員のうち、試し出勤の実施を希望する職員を対象として実施しております。  この試し出勤の実施期間及び実施プログラムは、健康管理者が健康管理医、それから職員の主治医、それから受入先職場の管理監督者及び職員の本人の意見を踏まえて設定することとなりますが、実施期間については一か月程度とすることを基本としつつ、実施状況及び職員の意向を踏まえて期間を短縮し、又はおおむね二週間まで延長することができることとしております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 ちょっとパターンについては御説明なかったんですが、資料三枚目にパターンA、B、Cという資料を載せてあります。要するに、一か月程度で、一週、二週、三週、四週で、どういう内容で徐々に職場に慣れていくかということが考えられているんですが、基本的に一か月というのは、まあ延長しても二週間程度、これはちょっと人によっていろいろ状況があるわけですから、短過ぎるのではないかというのが一つ。  それから、この通勤パターンは、全部朝九時からスタートというのは、これは全部そろっちゃっているんですね。そうすると、徐々に職場に復帰をしてもらおうというときに、いきなり朝のラッシュアワーにもまれなければ出勤できないということでいいのかと。この二点、お答えください。

井上利人事院事務総局職員福祉局長

○政府参考人(井上利君) お答えいたします。  試し出勤は、実施期間について一か月程度を基本としておりますけれども、これは、試し出勤は職員の主治医や健康管理医及び健康管理者により、復職可能と考えられる程度に回復したと判断される職員をまず対象にしているということ。また、そのように相当回復した状態にもかかわらず、一定期間試し出勤を実施しても結果が芳しくないときは療養を継続する方がよい場合もあると考えられることを考慮したものであり、これは専門家の意見も踏まえたものであります。  なお、先ほど申し上げましたように、試し出勤の実施状況等を踏まえ、円滑な職場復帰の観点から適当と判断される場合には、おおむね二週間までは延長できることとしております。  それからまた、御指摘の円滑な職場復帰及び再発の防止のための受入方針において例示しております試し出勤実施に当たり考えられるパターン例については、始業時間九時の場合を想定いたしまして、いずれも九時開始の例を示しておりますが、これは試し出勤の目的が職場復帰を円滑に行うことにあることに鑑みまして、通常始業時間に合わせて出勤する実施プログラムを組むことが望ましいと考えられることを踏まえたものであります。  なお、試し出勤の対象となる職員の状況等によっては、職場復帰を円滑に行うという観点から、開始時間について柔軟に設定することも可能であると考えられるところであります。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 柔軟にということでした。実は、民間では更に弾力的に、多彩に職場復帰の支援がなされております。  雇用保険を財源にしている地域障害者職業センターでの職場復帰支援、リワーク支援事業というものが行われておりまして、全国四十七か所、東京ではもう一か所支所があるそうですが、二〇〇六年スタートし、当初五百九人の利用者が昨年度は二千百十四人となっており、実際の復職率も八割を超えていると聞きました。  ここでの事業の具体的な中身、スタッフの配置などについて御説明ください。

内田俊彦厚生労働省職業安定局雇用開発部長

○政府参考人(内田俊彦君) お答えいたします。  各都道府県にございます地域障害者職業センターにおきまして、うつ病等で休職している精神障害者の円滑な職場復帰を目指しまして、精神障害者の職場復帰支援、いわゆるリワーク支援を実施しているところでございます。  その概要は、本人、事業主及び主治医の三者の合意に基づいて、同センターの障害者職業カウンセラーに加えまして、職場復帰支援を担当するリワークカウンセラーやリワークアシスタントと医師等との連携によって、本人の状況に応じて、本人に対する生活リズムの構築等への支援、事業主に対する復職の受入れに関する支援、リハビリ出勤支援などを組み合わせた継続的な支援をしているところでございます。なお、支援期間についてはおおむね三か月から四か月となっているところでございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 おおむね三か月から四か月ということですが、これは出勤前なんですよね、ここは、いろいろ支援するのは。その後、出勤ができる、リハビリ出勤というそうですが、それが一か月ぐらいあるというふうに聞きました。本人の状況で出勤時間も様々、事業主と支援対象者の同意の中で進めているというふうに聞いておりますが、要は本人の状況に合わせて柔軟に取り組まれているこの民間の事業なんですが、これ非常に大事だと思いました。よく考えられているなと。  独立行政法人労働者健康福祉機構の職場復帰支援の手引きを見ますと、復職に向けて、初めの二週間は四時間の内勤、三週目からは六時間、二か月目からは八時間、三か月目からは他の担当者と一緒に営業に同行という、外に出るということも考えられるなどの例が紹介されておりまして、非常に多彩で、本人の状況を中心に考えられているわけですね。その一つの例がここで紹介しているリワーク支援事業だと思いますが、ただ、これらに比べて、国家公務員の場合は非常に弾力性がない状況に置かれているのではないかということを感じるわけです。  一つ例を紹介しますと、ある出先の国家公務員の機関の職場でうつで休んでいた人が復帰する際、例えば窓口からちょっと離れたところで相談状況を見るなどをさせるけれども、窓口に来る人たちからの視線が痛い、居場所がなくてストレスケアが十分できないという声が寄せられております、これは恐らくハローワークではないかと思いますが。職場復帰していきなり窓口は大変だから、ちょっと離れたところで見ていただこうということなんですが、窓口にはたくさんの方が並んでかなり緊迫した環境ですので、そこから離れて見るだけでも視線が痛いということがあるようです。  ですから、こういう場合、民間でやっているリワーク支援事業などを利用できないかと。いきなり職場でそういう視線にさらされるんじゃなくて、もう少し弾力的な、前段階でのいろんな支援があってもいいんじゃないか。この民間でやっているリワーク支援事業などを国家公務員、地方公務員などが利用できないか。地方には教員の方も結構メンタルで離職されている方は多いんですね、休職されている方。だから、多彩なリワーク支援を受けられるような、こういうリワーク支援事業の利用が公務員も対象とできないかという希望が出ているんですが、大臣、いかがでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今委員から様々な取組について御説明がありました。心の健康の問題で長期間職場を離れられた職員が円滑に職場復帰をすること、また再発防止はとても重要な課題だというふうに認識をいたしております。  先ほど人事院からお話がありましたように、人事院では、円滑な職場復帰及び再発の防止のための受入方針を策定して、元の職場などに一定期間継続して試験的に出勤する試し出勤制度を実施する等の取組を実施をしています。また、総務省では、国家公務員福利厚生基本計画を策定し、各府省に、心が不健康な状態になった職員への早期発見、円滑な職場復帰の支援と再発防止等の心の健康づくりを充実させるよう促しをしております。また、総務省では、具体的なメンタルヘルス対策として、管理職員を対象としたメンタルヘルスセミナー、各自のパソコンを利用したe―ラーニングによる講習の実施を行っているほか、各府省でも職場のカウンセラーの実施、充実、メンタルヘルス対策の実施をしているというふうに承知をいたしております。  国家公務員は国民共有の貴重な人的資源でもあり、非常に重要な方々でありますので、内閣人事局においては、既存の取組も踏まえて、ワーク・ライフ・バランスの実現、心の健康の問題による長期療養者の職場復帰の取組について一層強力に進めていきたいというふうに考えております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 私の質問は一問だけだったんです。民間のリワーク支援事業を公務員も対象とできないですかという質問はいかがですか。

井上利人事院事務総局職員福祉局長

○政府参考人(井上利君) 御質問に関連いたしまして、人事院が発出しております円滑な職場復帰及び再発の防止のための受入方針においても、試し出勤実施に先立ちまして、外部機関が提供するリワークプログラムやデイケア等で軽作業あるいはグループミーティング等の経験を積んでおくことや、職場の近くまで通常の出勤経路で移動を行うなどの訓練を行っておくことが有効である場合もあると考えられるというふうに言っております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 では、リワーク支援事業、公務員も対象となるというふうに理解していいんですね。

内田俊彦厚生労働省職業安定局雇用開発部長

○政府参考人(内田俊彦君) 現在のリワーク支援事業、地域障害者職業センターにおいて行っておりますものは、先生御指摘ございましたように、雇用保険料を財源としてございます。したがいまして、雇用保険の被保険者でない国家公務員につきましては今の事業の対象とはならないということでございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 大臣、そうなんです、ならないんですよ。ならないことが問題だと私話聞いて思いましてね。そうすると、試し出勤にいきなり行くということに、やっぱり機会としてはそうならざるを得ないわけですね。  ですから、国家公務員、本当に大事な人材だという認識は一緒なんですから、メンタルヘルス障害にならないようにすることが、予防することが最も大事です。しかし、たくさんの方が今苦しんでおられるわけですね、実際に、長期休職で。その方々をきちっと職場復帰してもらうというのも、これは国民にとって大事なこれは任務だと、我々にとってですね。  そこで、お試し出勤前にそういうリワーク支援事業が受けられるような、民間の事業は残念ながら雇用保険から出されておりますのでできないというんですから、国家公務員についても民間でやられているような、これは国の支援が入っている事業ですから、国家公務員がこういう事業を受けられないというのは、やはりこの点ではちょっと抜けている点だと思うんですよね。この点、御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 御指摘のリワーク支援のプログラムの事業は雇用保険料を財源としているので、雇用保険の被保険者でない国家公務員については対象にならないというふうに考えますが、今様々御指摘になった点なども参考にして、既存の取組も踏まえて、内閣人事局において長期療養者の職場復帰の取組を一層進めていきたいというふうに考えております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 終わります。

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) 午後一時十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時九分休憩      ─────・─────    午後一時十分開会

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。  この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、島田三郎君及び大野元裕君が委員を辞任され、その補欠として山谷えり子君及び大塚耕平君が選任されました。     ─────────────

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) 休憩前に引き続き、国家公務員法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。  私は、今日は男女共同参画の視点から御質問をさせていただきたいと思います。  今日、上川副大臣にもおいでいただいていますが、以前、男女共同参画担当の大臣もなさっていらした頃、何度かこの質問をさせていただいたんですけれども、今日は国家公務員法等の一部改正の法律案でございますが、この男女共同参画の視点からということについてまずお話し申し上げたいと思いますが、本改正案提出に至った経緯の中で、繰り返し出ておりますが、二〇〇八年六月に成立した国家公務員制度改革基本法がございます。もう一つは、歴代内閣、男女共同参画社会基本法が制定されて以来、男女共同参画社会の実現に向けて様々な取組が行われてきた。そして、このことは、男女共同参画がこれからの時代にとても重要であると、各歴代内閣の最重要課題である、その一つであるという確認の下に、五年ごとに基本計画を見直しながら今日に至ってきているわけでありますけれども、その第一の分野に政策・方針決定過程への女性の参画の拡大というのがございます。  また、安倍内閣になってからも、昨年の六月に閣議決定をされております日本再興戦略ですか、その中にも、公務員における女性の採用、登用の拡大等の取組の促進ということで、隗より始めよの観点から、女性の採用、登用の促進、男女の仕事と子育て等の両立支援について、まずは公務員から率先して取り組むというふうに掲げてございます。  国家公務員制度改革基本法の第二条六号には、国家公務員制度の改革における基本理念として、「仕事と生活の調和を図ることができる環境を整備し、及び男女共同参画社会の形成に資すること。」という規定がございます。  この今読み上げました前段の「仕事と生活の調和」、いわゆるワーク・ライフ・バランス、これは憲章を作りまして進めているわけですけれども、それを持ち出すまでもなく、少子化の流れを変え、持続可能な社会の実現にも資するという点で大変重要な課題であります。そしてもう一つ、「及び」という後段の部分ですけれども、「男女共同参画社会の形成に資すること。」というふうにされております。  そこで、稲田大臣にお伺いしたいんですけれども、今回の改正案において今の基本法の二条六号でうたわれておりますその内容はどのように具体化されているのか、お尋ねをしたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今回の改革は平成二十年の改革基本法に基づくものであり、今委員が御指摘になりました基本理念、第二条の六号の中で、仕事と生活の調和を図ることができる環境を整備し、及び男女共同参画社会の形成に資するところというのは重要なポイントであるというふうに思っております。  また、御指摘のとおり、安倍内閣では、女性の活躍推進を成長戦略の中の中核というふうに位置付けて取組を進めておりまして、先ほど委員が御指摘になりました日本再興戦略の中にも、女性の活力の重視を掲げる安倍内閣としての条項を盛り込んでいるところでございます。したがいまして、基本法第二条六号の基本理念に基づく国家公務員制度改革は、公務における女性の登用の拡大等の取組と軌を一にするという認識の下で取り組んでおります。  その上で、どのような措置を具体的に講じているかという御質問でございますが、御指摘の改革基本法第二条六号の基本理念を受けまして、今回の法案では、採用昇任等基本方針の閣議決定において、仕事と生活の調和を図るための指針を定めることを国家公務員法の中に新たに規定をすることとしたところであります。  なお、過去提出されました三回の法案においては、御指摘の同法第二条の第六号の基本理念を受けた具体的な規定は盛り込まれていなかったところでございますが、今回、今申し上げました規定をすることといたした次第でございます。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 改正案の中で明文化されて、この仕事と家庭、仕事と生活の調和及び男女共同参画社会の形成に資するということは明文としては入っておりませんけれども、指針の中に定めるというような今御答弁があったと思いますけれども、この指針の中で、もう一度お伺いしたいんですが、仕事と生活の調和については法案の中にも入っておりますが、男女共同参画に資するというところが指針の中でうたわれるとすれば、どういうことが今想定されているのでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 御指摘のとおり、法案五十四条の二項八号に仕事と生活の調和を図るための指針というのが書かれているところであります。そして、採用昇任等基本方針では、新たに盛り込む行政需要の変化に対応するために行う優れた人材の養成及び活用に関する事項の中で女性職員の活用についても指針を定めることを想定をしているところでございます。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 そのことについてはまた後で詳しくお伺いしますが、仕事と生活の調和を図るためには、まず何よりも超過勤務、超勤の縮減というのが重要だというふうに考えておりますけれども、この実態はどうなっているのでしょうか。人事院にお伺いします。

井上利人事院事務総局職員福祉局長

○政府参考人(井上利君) お答えいたします。  国家公務員の年間超過勤務時間数につきましては、業務の繁閑に応じて年ごとに多少の増減があるところではありますが、平成二十四年の超過勤務の年間総時間数は全体平均で二百三十三・九時間となっており、組織区分別に見ますと、本府省では三百六十八・三時間、本府省以外では二百七・三時間というふうになっております。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 本府省では三百六十八時間、本府省以外で二百七時間というふうになっておりますが、この十年間の推移を見てみますと、本府省で十年前と比べますと三十時間、本府省以外で二時間、全職員で十二時間増えているという実態でございます。それから、男女で比較すると、いずれも男性が多いというような状況です。しかし、推移で見ると、男性も女性も両方とも超勤が増えているというような実態になっております。  現状のこの超勤実態でありますけれども、この超過勤務というのは、そもそも勤務時間法十三条で臨時又は緊急の必要がある場合に命じることができるというふうになっております。ですから、当然、超勤を縮減しなければ仕事と生活の調和も図れないわけでありますけれども、この超勤を減らすべきという認識と、それから縮減するためにどのような対策をこれまで講じてこられたのか、その対策がどのような効果を上げてきたのか、その検証。効果ある対策に重点化して取り組むべきと考えますけれども、それについて総務副大臣と人事院にお伺いをします。総務省。

笹島誉行総務省人事・恩給局長

○政府参考人(笹島誉行君) お答え申し上げます。  超過勤務の縮減につきましては、職員の心身の健康の保持、士気の向上はもとより、ワーク・ライフ・バランスの推進の観点から、政府の重要課題として従来より取組の徹底を図ってきているところでございます。  具体的に申し上げますと、総務省としましては、超過勤務の縮減につきましてコスト意識や事務効率化に向けた取組の一つと捉え、マネジメント能力などの観点から管理職員の人事評価に反映させるよう努めているほか、人事管理の統一指針として毎年度定めております人事管理運営方針におきまして各府省への周知を徹底するとともに、全府省通じた超過勤務縮減キャンペーン週間の実施等の取組を行っているところでございます。  これらの取組を通じまして、各府省の人事担当課や管理職員等の超過勤務縮減に対する意識も高まり、業務の効率化に向けた様々な取組や管理職による勤務時間管理の徹底等が図られてきているというふうには認識しております。  今後とも、人事院等関係機関とも連携しながら、超過勤務の縮減を通じた働きやすい職場環境の整備にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

原恒雄人事院総裁

○政府特別補佐人(原恒雄君) 超過勤務の縮減につきましては、今御質問でも御指摘がありましたとおりでございますし、人恩局からもお答えしたとおりでございます。  私どもとしても、総務省と連携をしていろいろ対策をしているところでございますが、やはり具体的な問題としては、超過勤務時間の上限の目安の時間、そういった指針を各府省に対して発出させていただきました。  特に、本府省におきましては、先ほども申し上げましたように、超勤が非常に多いという実態にありますことから、府省ごとに正規の勤務時間終了後の在庁状況を把握し、その結果に基づいて必要な指導を行う、そういった取組を行っているところでございます。  超過勤務の縮減につきまして、昨年八月の国会及び内閣に対する私どもの報告においても言及しているとおりでございますが、管理職員の厳正な勤務時間管理を徹底するとともに、業務の改善、効率化などの取組を推進することが肝要でございまして、国会関係業務など行政部内を超えた取組が必要なものにつきましては、関係各方面の御理解と協力を得ながら改善を進めていくことが重要であると考えてございます。  御指摘にありましたように、しかしながら、勤務の時間数そのものにつきましては、残念ながら、増える時間を抑制しているというのがまだ現状でございまして、今後更に取組が必要であると認識しているところでございます。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 御答弁の中では、超勤を縮減しようという意識は高まってきているというふうにおっしゃいました。  それから、超勤の上限目安時間を決めてそれを遵守するようにということで、これも人事院の超勤縮減に関する指針で定められておりますけれども、本府省で言えばその上限の目安の三百六十時間を超えているのが四八・三%になっている。七百二十時間超えが七・六%もあるという。意識は高まったけれども、実際に超勤時間はこの十年間で増え続けているという。  もちろん東日本大震災があったりその対応等で超勤がもうめちゃくちゃ増えるという、そういう突発的な事情というのはあるかもしれませんけれども、この常態化した超勤というものを縮減していく努力、その取組がなされなければ、仕事と生活の調和、これは何も女性だけではなくて、男性もこの超勤、特に女性よりも現実として男性が多い、この超勤縮減なくしては仕事と生活の調和というのはできないということはもう誰が考えても分かると思いますが、効果ある超勤縮減の取組について、もう一度、人事院、総務省、それぞれ、どちらでも結構ですので、お答えいただけませんでしょうか。

笹島誉行総務省人事・恩給局長

○政府参考人(笹島誉行君) 御指摘のように、なかなか超勤時間の縮減というのは難しいところがあるわけではございますが、一方で、やはり行政需要が増大したり定員が純減しているという中で、各府省の努力の中で超勤時間の縮減に一定の成果を上げてきているといったこともあろうかと思います。  今後とも超過勤務時間の着実な縮減が図られるようあらゆる手段を講じながら、人事院等の関係機関とも連携しながら一層取組を強めてまいりたいというふうに考えております。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 私も以前、地方公務員の端くれをやっておりましたので、学校の教員ですけれども、本当に今でも一般公務員の方よりも学校の教員の超勤の実態というのは本当にひどい状況だというふうに聞いております。  それを何とか改善しないことには、特に、私は小学校でしたけれども、小学校は女の先生の方が数的に多くてやっぱり家事とか育児の家族的責任を負っているわけですので、これは何とかしなきゃいけないということで、現場のそれぞれの努力、上司の努力もそうなんですけれども、それぞれの努力も必要なんですね。  どういう努力を、私、現場にいた頃やったかといいますと、例えば、同学年で声を掛け合って、特に子育て中や介護を担っている人は男女を問わず早く帰りなさいと、その分は私がするよということも含めて、お互いに声掛けをして、早く帰る方がいいんだと、帰らなきゃいけないんだというような職場の、定時退庁といいますか、その職場雰囲気を醸成するというようなことも一つの具体的な取組としてあると思いますし、人事院からいただいた縮減キャンペーン週間の実施状況等を見ますと、そういったことも取り組まれているようですけれども、まだまだ、意識が高まっても行動が伴わなければこれは実現しないことでありますので是非しっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。  この超勤縮減にしっかり取り組むことを含めてワーク・ライフ・バランスを確保する、それが今言いましたように男女共同参画のベースになると思います。  それで、基本理念後段の「男女共同参画社会の形成に資すること。」。これはつまり、男女共に家族的責任も果たすことができるということがその中には含まれると思いますけれども、第一に、あらゆる社会経済システムの持続可能性の基盤になるとともに、少子高齢化など社会経済情勢の急激な変化に対応して、性別にとらわれることなく男女の基本的な人権が尊重される、そして全ての人が個性と能力を十分に発揮できる社会、つまり男女が平等に社会に参画できるということが一つと、もう一つ、この国家公務員制度の中で重要な観点としては、行政や公共サービスの基盤となる公務員が行う仕事ですけれども、そこにおいて、政策の立案、決定、実施の過程において、そこに男性ばかりではなくて女性の力が発揮されるということが非常に重要だと。つまり、女性の視点がそこに入るか入らないかというのは、行政や公務サービスにおいて非常に重要なことだという、その二点から、実際に、募集、採用、配置、昇進などの全ての段階において、国家公務員の男女平等と女性参画の拡大を実現することが非常に重要だと思います。  冒頭、日本再興戦略で言いましたように、隗より始めよではありませんが、国家公務員、公務員が率先してやることが社会の範となるというふうに思うんですけれども、それについて稲田大臣の御認識をお伺いしたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 委員が御指摘になったように、性別にとらわれることなく社会に参画し活躍できること、また政策の決定過程において女性の視点で参画していくということは、国益にとっても重要な点だというふうに思っております。  公務における女性の登用の拡大の取組の促進は、日本再興戦略においても、先ほど来委員御指摘のとおり、「「隗より始めよ」の観点から、女性の採用・登用の促進や、男女の仕事と子育て等の両立支援について、まずは公務員から率先して取り組む。」とされておりまして、社会全体において男女共同参画を進める上でも重要な課題であるというふうに認識をいたしております。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 同じ質問なんですが、上川副大臣、せっかくおいでいただいておりますので、本当は違うところで答弁していただく予定だったと思うんですが、これまで男女共同参画を中心的にリーダーとして担ってこられたこともございますし、国家公務員における女性の参画の重要性について御認識を、もしあれば伺いたいと思います。

上川陽子自由民主党総務副大臣

○副大臣(上川陽子君) 御質問をいただきまして、ありがとうございます。  男女共同参画の大きな国家目標というか政策目標に照らして、長い間それぞれの分野で努力を積み重ねた結果、今のような状況になっているというふうに思います。更に拍車を掛けて、こうした男女共同参画の取組が実を上げることができるようにしていくということが非常に大事だというふうに思っております。  その意味では、隗より始めよということで、国家公務員の分野におきまして、具体的にその採用とか登用の中で、二〇二〇・三〇という大きな国家目標もございますので、この数値目標を立てた以上、これにしっかりと取り組むことによってこの目標を達成すると、この明確な意思と、そして具体的な行動ということについて力を合わせてやっていくべきだと、その大きな隗より始めよの一つが国家公務員ということだというふうに思っております。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 稲田大臣も上川副大臣も女性ですので、それぞれの部署において男性も女性もいる国家公務員の部下の働きぶりなどを見ながら、女性の参画、登用については非常に重要であるということの御認識を今示していただいたと思うんですけれども、先ほども言いましたように、今回の改正案の中にはそのことが明文として盛り込まれていないという、このことは非常に私は残念であります。  先ほど、稲田大臣からの御答弁では、採用、登用というものを指針の中でしっかりと書き込んでいくというふうにおっしゃいましたけれども、基本法が求めている男女共同参画社会実現に資する、形成に資するということを着実に実行していく、そして補強していくことがこの国家公務員制度の改正の中で求められていると思いますけれども、もう一度、政策方針決定過程への女性参画の拡大を、大臣として、まだこれから検討でしょうから具体的なことがどこまで言えるかというのはあると思いますけれども、大臣の決意として、女性の国家公務員の採用、また登用についての強い決意をお示しいただきたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今回の法案で、新たに仕事と生活の調和を図るための指針を採用昇任等基本方針の閣議決定の中に加えることを法律上規定をしております。  また、今、男女共同参画社会の形成に関しては、男女の別なく仕事と家庭の調和を図っていくことが重要でありますし、また、法律の整備により措置される、基本法第二条第六号に定める基本理念に基づく措置として、基本方針の閣議決定の中に加えることを法律上規定をしているところであります。  具体的な閣議決定による措置として、各府省が職員の仕事と生活の調和を図るために取り組むべき指針を定めるほか、公務における女性の活用、女性が更に活躍できるような環境整備の取組に関する指針についても、この採用昇任等基本方針の中に定めていくことを検討しているところでございます。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 明文化されなかったという、これは本当は是非明文化すべきであったというふうに私は思います。  といいますのも、第三次基本計画の行政分野における女性の参画拡大の具体的施策の中で、特に登用について、登用が進んでいないんですけれども、女性国家公務員の採用、登用が一層の拡大を図る上で必要な制度面、運用面の整備、改善を検討するというふうに第三次男女共同参画基本計画の中では具体的な施策として取り上げられているんですね。  ですから、是非、この第三次男女共同参画の基本計画を見ながら、その指針なりを検討していただきたいということを申し上げたいと思います。  もう一つは、二〇〇九年の八月七日に示された女性差別撤廃条約の実施状況に関する第六次日本リポートを審議した国連の女性差別撤廃委員会の最終見解は、女性差別撤廃条約及び男女共同参画に関する公務員の認識を更に向上させ、能力開発プログラムを提供するための措置を講じるよう勧告するというふうな最終見解で指摘がされております。  職員の研修、能力開発の充実強化を求めているこの国家公務員制度改革基本法との関連、第六条二項ですけれども、を含めて、この最終見解への対応はどのように講じられているのか、お伺いしたいと思います。

後藤田正純自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(後藤田正純君) 委員御指摘のように、平成二十一年でございますが、国連の女子差別撤廃委員会の最終見解が御指摘のような勧告でございました。その対応につきまして、先ほど来委員御指摘の第三次男女共同参画基本計画、これは平成二十二年十二月の閣議決定でございますが、男女共同参画に関連の深い法令、条約等につきまして、政府職員等に対して研修等の取組を通じて理解の促進を図ることとされているものと承知をしております。  今回の法律でも、先ほど来議論ございますが、基本法の二条の理念にのっとって、今までのいわゆる平等原則、二十七条に加えまして、新たに五十四条で仕事と生活の調和を図るための指針を採用昇任等の基本方針の閣議決定の中に加えることを法律上規定することとしております。  これに基づいた指針といたしまして、先ほど来申し上げているようなワーク・ライフ・バランスを取り組むべき指針を定めるほかに、公務における女性の活用、採用、そしてまた養成、そして登用、やはり入る方を増やさなければ養成もできませんし登用もできませんので、その点につきましての活用や、さらに女性が活用できるような環境整備の取組、これに関する指針につきましても定めることも検討しているところでございます。  加えまして、今回法案の新設される内閣人事局でございますが、今回の国際的ないわゆる規範の尊重だとか、またそれに伴う国内における実施強化、これはまさに今回の内閣人事局が中核的な役割を今後果たすことが期待されておりまして、この同局におきましても御指摘の勧告の趣旨についても十分考慮に入れまして施策を推進すべきものと考えております。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 非常に前向きな御答弁をいただいたというふうに受け止めております。  国際的な条約に基づく勧告などについては、それは国内法と整合しないときはどうのこうのという答弁がこの間ずっと続いておりましたので、私は今の御答弁というのは非常に重要だと思いますし、これからこの国家公務員法の改正が成立した後に運用されるときに、是非今の御答弁生かして実施に移していただきたいなというふうに思います。  というのを強調しますのも、第三次男女共同参画基本計画が二〇一〇年に閣議決定された後、国家公務員のじゃ実態はどうなっているかということで、最初に、今、後藤田副大臣がおっしゃったその採用、女性国家公務員の採用状況について、人事院にお尋ねですが、試験区分ごとに明らかにしていただきたいと思います。

千葉恭裕人事院事務総局人材局長

○政府参考人(千葉恭裕君) お答え申し上げます。  主に平成二十五年四月に採用された者について申し上げますと、採用試験からの採用者に占める女性の割合は、総合職等につきましては二四・六%、一般職につきましては三一・八%、専門職等につきましては二四・五%となっております。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 私もちょっと事前準備でこの十年間の推移を、これもレク受けておけばよかったと思うんですが、進んではいるんですよね、たしか。あっ、用意がありますか、十年間の推移。済みません。

千葉恭裕人事院事務総局人材局長

○政府参考人(千葉恭裕君) 試験が変わっておりますので直ちに比較はできませんが、Ⅰ種試験の、十年前、平成十五年の採用は一六・四%、先ほど私の方から二十五年四月は二四・六%と申し上げました。それから、一般職の大卒、高卒ということで数字を持っておりますけれども、ちょっと比較がかないませんので、主に、今申しましたように、Ⅰ種試験当時時代の平成十五年が一六・四%に比べまして、平成二十五年四月の総合職からの採用は二四・六%と増えております。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 それこそ、上川副大臣が大臣の頃、私もこの内閣委員会で女性の参画ということを強調していたんですが、何しろ採用が増えないことには登用も増えないんだというようなお話がございまして、私もここは本当にそうだなと思って見てきたんですが、今の人事院の御報告によりますと、二〇二〇・三〇に向けて二四・六%、もう少しというところまで採用については来ているというふうに思います。  この採用拡大に関して取り組まれた具体的な措置との関係で、どのような取組が有効であったのか。また、今後一層推進していくためには、三割といっても、目標が三割だからそれでいいのではなくて、この地球上には、あるいは、ひいては日本には男女ほぼ同数いるわけですから、半分いて本当は当たり前なんですね。だけど、三〇%まであと一息というところですが、これまでどのような措置が有効であったのか、またこれから一層推進するためにどうしていくのか、これも人事院総裁、お願いします。

原恒雄人事院総裁

○政府特別補佐人(原恒雄君) 女性国家公務員の採用数を増加させるということで、まず第一歩として、応募をたくさんしていただかなければいかぬということになろうかと思います。そういった意味におきまして、私どものところと各府省と共同いたしまして、女性のための国家公務員セミナー、こういったものを始めまして、女性を対象とした業務説明会を開催させていただいております。また、そういった取組に際して、業務説明会の対応、あるいは官庁訪問対応、そういった採用担当者や面接官にも女性職員が自ら出ていただく、そういった形で女子学生に対して動機付けをしていただくというような形をしてございます。  国家公務員試験における申込みの割合は、十年前と近年とを比べますと、やはり数字的には二七が三〇ということで、僅かでございますが増加傾向にあります。また、採用結果につきましては、先ほど御説明してまいったように、十五年時点と比べますとかなりの数字が上がってきておりまして、増加傾向にはございます。  ただ、公務員を志向する女子学生というのは、どうしても法律系でありますとか経済系でありますとか、そういった学部の学生さんが多いわけでございますが、実はそういった学部の女子学生比率というのが現実問題としてはかなり、いわゆる文学部でございますとか、そういったところに比べると少なくなってございます。それで、今、公務員試験を応募している数字が三割弱ございますが、学生の比率ともうかなり同じぐらいになってきてございます。そういった意味で、今の学生の構造から見ますと、なかなかこの数字を上げるというのは簡単なことではないと思うんです。日本全体の女性が社会進出をどうするかという流れもまた変わっていかないとだんだん増えていかないと思います。  ただ、そんなことを言ってもしようがないわけでございまして、数字が少ないことは事実でございますので、今後とも意欲のある女性を公務に一層誘致するため、各種の取組をより積極的に行ってまいりたいと考えている次第でございます。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 今総裁おっしゃった、いわゆる文系には多いけれども、理系といいますか、そちらが少ないというのは、私も、もう二年前になりますか、文科省の政務官やらせていただいたときに、若手研究者、女性研究者の実際話を聞かせてもらったりしたんですけれども、本当になかなか、そういう能力が女性が劣っているというのではなくて、その前の教育、それから就職、採用といったようなことにも大きく社会的な背景が影響していると思います。  それはそれとしまして、次に、女性国家公務員の登用について、指定職相当、本府省課長職相当、同課長補佐・地方機関課長職相当の状況をそれぞれ明らかにしていただきたいと思います。また、その登用拡大に向けてどのような措置が講じられてきたのかをお伺いしたいと思います。

千葉恭裕人事院事務総局人材局長

○政府参考人(千葉恭裕君) 私の方から数字的なことを申し上げます。  まず、指定職相当に占めます女性の割合は平成二十五年十月現在におきまして二・二%、本省課室長相当級以上に占める女性の割合は二十五年十月現在において三・〇%となっております。また、本省課長補佐相当職、地方機関課長相当職以上に占める女性の割合は平成二十五年一月現在におきまして五・三%となっております。

原恒雄人事院総裁

○政府特別補佐人(原恒雄君) 女性公務員の登用につきましては、平成二十二年十二月十七日に閣議決定がされております第三次男女共同参画基本計画及び私ども人事院が平成二十三年一月に発出いたしました女性国家公務員の採用・登用の拡大等に関する指針を踏まえまして、任命権者である各府省において取り組むことが重要でありますが、人事院といたしましても、女性職員の能力向上を目的とする女性職員研修を実施することにより、各府省に対し必要な支援を行っているところでございます。  また、職員が家庭責任を全うしながら能力を最大限に発揮して勤務することも女性の登用に資するものであることから、私ども人事院は、育児休業、介護休暇などの仕事と家庭の両立支援制度の拡充に積極的に取り組んできたところでございまして、本年平成二十五年度には配偶者同行休業制度も導入されたところでございます。  今後とも、女性国家公務員の登用の拡大に向け、各種の取組をより一層積極的に行うことが重要と考えている次第でございます。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 採用に比べて登用の状況というのは、それこそ一%、二%、若干伸びて三%というような現状で、いずれの役職でもまだまだ圧倒的に男性社会という、非常に私はこれはいびつな風景ではないかなというふうに受け止めております。これまで講じられてきた措置では効果がなしというふうに言わざるを得ないというふうに思います。  さらに、このままでは男女共同参画第三次基本計画の目標は到底達成できるものではないと思いますけれども、このように登用が改善されないその原因はどこにあるのかということについてお伺いしたいんですが、例えばさっき数%のお話ししていただきましたが、皆さんに具体的にイメージしていただき、何がいびつかということですが、例えば内閣官房ですね、本省課長室長相当職以上は平成二十五年十月現在で百三十二人の総数、そのうち女性は三人ですよ。百三十二人のうち女性は三人しかいない。それが一番直近のものでそうなんです。一番進んでいると思われるところで見ますと人事院、消費者庁がちょっと多いですが、ここは新しいですので、人事院でいいますと、九十七人の本省課長室長相当職以上の中で十人がいる。これが高い方なんですね。登用状況の高い方でそういう状況ですから、私が先ほどいびつだと言ったのは、うなずいていただけるのではないかと思います。  これをせめて二〇二〇・三〇で持っていきたいんですけれども、そんなに一度にはいかないので一〇%というような目標も掲げられているようですけれども、五%ですかね、今の本省課長室長相当職で五%、指定職で三%というようなささやかな目標ですけれども、このように登用が進まない、改善されない要因というのはどこにあるというふうにお考えでしょうか。

原恒雄人事院総裁

○政府特別補佐人(原恒雄君) 女性の登用につきましては、女性職員の意識向上のための研修の実施、多様な職務経験の付与、勤務環境の整備等が進められておりますが、いずれの措置も十分効果を上げるには時間が掛かるものと考えてございます。  また、採用から課長補佐級、課長級といった登用に至るまでは、当然のことながら、一定の年数が必要となるわけですが、国家公務員においては、過去の採用時における女性の割合は必ずしも多くないことが認められます。こうしたことから、現状では、管理職等における女性職員の割合は依然として低い状況にあることは事実でございます。こうした状況を改善するために、私どもといたしましても、仕事と家庭の両立支援制度の拡充など、これまで一つ一つの施策を積み上げながら改善を進めてきたところでございますが、引き続き、各府省と協力し、必要な改善を進めていきたいと考えております。  さらに、これを抜本的に改善するということになりますと、具体的な人事を所掌する各府省が積極的に取り組んでいただくことが当然必要になります。そういった面におきましても、政府全体として積極的な取組をしていただくこと、また、強いリーダーシップを発揮していただくことが必要になるのではないかと考えておる次第でございます。  いずれにしましても、私どもといたしましても、制度面、研修面、各方面にわたって努力を積み重ねてまいりたいと考えてございます。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 同じ質問なんですが、稲田大臣、この女性の管理職というか幹部職員登用が進まない、その要因はどのように御認識されていますか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 平成二十六年一月三十一日に公表された女性国家公務員の登用状況の臨時フォローアップにおいて、国の本省課室長相当職以上に占める女性の割合が三・〇%、指定職相当に占める女性の割合は二・二%、これでも過去最高というわけでありますから、いかに少ないかというのは見て取れるのではないかと思います。  そして、女性の再チャレンジ支援策の推進についてにおける、社会のあらゆる分野において二〇二〇年までに指導的地位に女性が占める割合が少なくとも三〇%程度になるよう期待する、また、第三次男女共同参画基本計画における国の本省課室長相当職以上に占める女性の割合を平成二十七年度末までに五%という目標とはいまだ乖離があり、五%にしようと思えば、今よりも二百名登用しなければ五%にならないという状況であります。  なぜこんなに低いのかといいますと、やはり、先ほど来議論がある、一つには、過去の採用の動向に影響されて、そもそもの母集団の数字が少ないという面もありましょうけれども、いずれにしても、今後とも女性の登用拡大に向けて一層の努力が必要だというふうに考えております。  今回の法案で、新たに、仕事と生活の調和を図るための指針を採用昇任等基本方針の閣議決定の中に加えることを法律上規定し、各府省が職員の仕事と生活の調和を図るために取り組むべき指針を定める、そのほか、公務における女性の活用、女性が更に活躍できるような環境整備の取組に関する指針についても定めることを検討しているところでございます。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 採用が、母集団が少ないからなかなか進まないという、それはもうずっとこの間言われたことで、採用は増えてきていると。じゃ、それに見合った登用も進めるべきだと。採用が半々になるのを待って半々にするというのではなくて、やっぱりこれをかなり意図的に登用していかないと増えていかないというふうに私は思います。ですから、登用が進まない現状の問題点をしっかりと検証して、改善のための措置をやっぱり講じていかなければいけないのではないかというふうに思います。  先ほど精神疾患の話で、共産党の先生からもお話がありましたけれども、具体的な課題として、一つは人事評価があるのではないかと思います。  新たな人事評価が導入されて五年経過しておりますけれども、女性国家公務員の登用拡大に資するものになっているかどうかと。その評価の基準を含めて、人事評価制度の全般にわたって、当然実施されていると思うんですけれども、ジェンダー平等の視点、つまり、性別を問わず、男性であれ女性であれ同じ、同等のものとして扱うこと。これは、国家公務員、公務員には平等の原則というのがちゃんとうたわれておりますので、あるように見えるんですけれども、もう一つは、性別の差異に着目して異なるものとして扱うという、二つの両面が必要だと思うんですね。その両面からのチェックによる措置が対応されているのかどうか、この人事評価制度の中においてどのようになっているのか、お伺いしたいと思います。総務省です。

上川陽子自由民主党総務副大臣

○副大臣(上川陽子君) 国家公務員の人事評価ということでございますけれども、効率的な業務運営を能力評価の評価項目の一つとして挙げているということで、業績評価の目標設定におきまして、先ほど御指摘がありました超過勤務の縮減に留意をするということで、このワーク・ライフ・バランスの視点ということにつきましては評価をする仕組みとなっております。  しかし、これが十分かというとまだまだ十分ではないというふうに、この点につきましては人事評価に関する検討会が今年の二月に更に踏み込んで、ワーク・ライフ・バランス推進に資するような効率的な業務運営や良好な職場環境づくりに向けて取られた行動については、人事評価において適切に評価するべきという形で御提言をしていただいております。  総務省といたしましても、この提言の趣旨が徹底することができるように、現在、人事評価のマニュアルにつきまして見直しをしておりまして、さらに各省でも人事評価の実施規程、こちらの方も改正していただきながら、目標となるワーク・ライフ・バランスの推進、そして男女共同参画の更なる推進ということに資するようにしてまいりたいということで、検討をしているところでございます。  ちょっともう一つ、先ほど来のお話の中で、本省とそれからその他の地域の中では超過勤務の時間に違いがあるというお話がありましたけれども、それ以外にも各省でも違いがありますし、省内においても部局によっても違いがあります。ですから、どういう仕事、どういう業務の中身のときに超過勤務が発生するのか、更なる業務分析と、そして超過勤務の内容についての徹底した評価と検証をしていくべきではないかということでございまして、これはまず隗より始めよの、また総務省の中での取組ということでございますけれども、私、副大臣に就任して以来、勉強会を開催いたしまして、課題、論点の整理を努めながら、現在、各部局の総務課長で構成されます省内の委員会を立ち上げまして、そして、すぐに取り組めるものあるいは検討を要する今後の課題ということで分けまして、成果を上げていきたいというふうに思っております。  その成果を基にまた各省庁でも取り組んでいただけるように、横展開ということにつきましても、でき得る限り実効性の伴う施策の提案ということに結び付けていきたいというふうに考えております。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 ありがとうございます。  今マニュアルの見直しというお話がございましたけれども、この人事評価の基準あるいはその評価をする場合において、ジェンダー平等という視点と、それから妊娠、出産、育児、介護というように、現実的に女性が担っている部分を配慮した人事配置も含めた評価が必要ではないかというふうに思いますので、この登用拡大のための何らかのポジティブアクションが、これも第三次基本計画で求められているわけですけれども、どのような改善措置なりポジティブアクションが可能かということも含めて、この人事評価におけるマニュアルの見直し、是非、上川副大臣のときに積極的にやっていただきたいということをお願いしたいと思います。  二つ目の具体的な課題として、特に幹部職員の任用についてお伺いをしたいと思います。  現行制度の下で幹部職員の任用は各府省の権限に置かれておりますけれども、人事院としては、女性国家公務員の指定職相当の登用状況、先ほどは課室長以上でしたけれども、指定職相当以上の登用状況について全くゼロ、つまり指定職相当に女性が一人もいない府省を全てお示しいただきたいと思います。

千葉恭裕人事院事務総局人材局長

○政府参考人(千葉恭裕君) お答え申し上げます。  平成二十五年十月現在におけます指定職相当職の在職状況について申し上げますと、内閣官房、内閣法制局、宮内庁、国家公安委員会・警察庁、金融庁、消費者庁、復興庁、総務省、法務省、農林水産省、環境省、防衛省、会計検査院におきまして指定職相当の女性職員はおりません。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 今読み上げていただきましたけれども、繰り返します。ゼロ、指定職に女性がゼロという、私は、これは非常に恥ずかしいことだと思いますが、内閣官房、内閣法制局、宮内庁、国家公安委員会、金融庁、消費者庁、復興庁、総務省、法務省、農林水産省、環境省、何かたくさんあるからまあいいやという気にならないでいただきたいのですが、防衛省、会計検査院、実に二十二機関中、過半数の十三の機関で指定職に女性がゼロだという今我が国の行政の状況にございます。各府省における男女共同参画社会の実現に向けた認識が本当にこれは問われる状況であるというふうに思います。  そこで、今回法案提出されております幹部人事の内閣一元管理というのは、これまでは各府省で行われていたんですけれども、今度は一元管理されるわけですから、このような二十二機関中ゼロの十三機関、こういうものを生まないような、打破できるというか、そのチャンスでもあるなというふうに私は、いろいろ、内閣に一元化していくことにはいろんな懸念事項、問題がこの委員会で議論されてきましたけれども、私は、プラスに使うとすれば、指定職に女性がゼロという姿をなくしていく、その方法としても使えると思うんですけれども、それについてはいかがでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今回、幹部人事を一元化する趣旨は、まさしく国の課題に迅速に、そして内閣の重要政策に対応できるようにという趣旨でございます。その意味において、安倍内閣が現在進めております女性が輝く日本の実現、国の政策、方針決定過程への女性の参画の拡大といったものも内閣の重要政策でありますので、その重要政策に対応できるよう、能力・実績主義の下で適材適所の人事を進めていくことができるかというふうに考えております。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 ただ、繰り返しになりますが、そういうふうに生かせるかと思いますというレベルでは、実際にこれが行われるようになったときに、やっぱり蓋を開けてみたら、指定職、各府省を見たらゼロがこれだけあったというようなことにならないようにするために、私は具体的な措置を考えるべきだと思います。  法案の中には何も書かれていないわけですから、これは運用に委ねられると思いますが、例えば適格性審査とか幹部候補者名簿の作成とか標準職務遂行能力の判断基準などに、このジェンダー平等の視点、あるいは先ほど言いましたポジティブアクションを考える、また、これは幹部候補育成課程というものが今度導入されるようですけれども、その対象者の選定や判定又は研修の実施において、この女性参画、男女共同参画の視点をしっかりと踏まえてそういったものを行うというような具体的な措置がなければ、そういう方法は今まで府省任せだったのが今度は一元管理するんだよといったときに、そこにしっかりその視点が入った具体的な措置がなければ進まないというふうに思いますけれども、もう一度、稲田大臣、いかがでしょうか、今幾つか私が事例挙げましたけれども。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 公務における女性の登用の拡大の取組の促進は日本再興戦略の閣議決定にも盛り込まれておりまして、女性の活力の重視を掲げる安倍内閣として重要な課題であるというふうに認識をいたしております。  そして、今回の公務員制度改革における幹部人事の一元化、そして内閣人事局では安倍内閣の重要政策である女性が輝く日本の実現に向けた取組の一環として、公務における女性の活躍や女性が更に活躍できるような環境整備の取組を促進するなど、内閣人事局と関係各機関、各府省の人事当局と連携しつつ、中核的な役割を果たしていきたいというふうに考えております。

神本美恵子民主党・新緑風会

○神本美恵子君 国連開発計画のジェンダー・エンパワーメント指数、二〇〇九年の指数においては、日本は、この指数はどういうふうに計算されているかというと、専門・技術職、管理監督者女性、女性の国会議員が基になって作られているんですけれども、日本は百九か国中五十七位。また、OECDの国際比較に見る正規雇用者の男女間の給与格差について、女性は男性の六七%、先進国中最下位となっています。また、世界経済フォーラムの世界ジェンダー格差報告、いわゆるジェンダーギャップ指数ですけれども、それによれば、日本は二〇一三年で世界百三十六か国中百五位というような、国際的にも女性の日本における地位は非常に恥ずかしい状態にございます。  これは、男女共同参画社会基本法や男女雇用機会均等法などに基づいてこれまで取組が様々に進められてきたけれども、結果はこういう状況であるという、この認識を改めて今持っていただきたいというふうに思います。このような状況から脱却して、国際的にも評価されるような男女共同参画社会を実現する、そのために、この国家公務員制度改革もその中の一つにあるということをしっかりと受け止めていただきたいと思います。  先ほど稲田大臣は、そのことを受け止めてやっていくんだというふうな決意をいただきましたけれども、繰り返しになりますけれども、私は、女性が参画すれば景色が良くなるということだけを申し上げているのではありません。あらゆる分野に女性が同等に力を発揮できるようにしなければこの社会が本当に良くならないと、多様な人が生きていく、その個性が尊重されて生きていく社会にならないということに確信を持っています。  先日、東日本大震災が起きたときに、避難所で女性がどんな、女性や乳幼児がどんな状況になったかということをつぶさにいろいろ研究した市民団体の方たちが、女性団体の代表として政府に、当時民主党政権でしたけれども、来られて、防災計画あるいは防災に関する企画立案を政策決定をするところに女性が一人もいないと。これは国だけではなくて、各地域の防災計画をする市町村、自治体にも、男性ばかりでやっているということで、本当に支援を必要とする子供や乳幼児、障害者、女性、そういう人たちの声がそこに生かされていないと。  政策の中に、この日本には女性も男性も子供も障害者も外国人も、いろんな方がいるわけですから、そういった声が、本当に国民全体の奉仕者として行政、公務員が働けるようにするためにはそこに女性がしっかりと入っていなければいけないという意味で、私は今日は国家公務員の女性の参画、登用ということを中心に行いましたけれども、何も見えるところに女性がいればいいという意味で質問したのではありませんけれども、隗より始めよということで、男女共同参画、ジェンダー平等の視点をしっかりと踏まえた国家公務員制度改革になりますことをお願いしまして、質問を終わりたいと思います。

秋野公造公明党

○秋野公造君 公明党の秋野公造でございます。お役に立てますよう質疑をいたします。  私は、この三回の質疑におきまして、公務員のキャリアアップ、すなわち幹部候補育成課程や適格性審査、あるいは、任用においては選考採用の議論などを通しながら専門性を高めていく必要性について見解を伺ってまいりましたが、まず、幹部候補育成課程の具体的内容、もしも詰まっていたら教えていただきたいということと、どれぐらいの規模になるのかということ、これ、あわせて、幹部候補者名簿に記載される者の規模と併せてまずは伺いたいと思います。

川淵幹児内閣官房行政改革推進本部国家公務員制度改革事務局次長

○政府参考人(川淵幹児君) お答え申し上げます。  幹部候補育成課程でございますが、内閣総理大臣が定める統一的な基準の下、各大臣等が一定の勤務期間後に、本人の希望及び人事評価に基づき随時選定をいたします。比較的若い世代から各種研修、それから多様な勤務経験の機会を付与することによりまして、将来において幹部職員の候補となり得る管理職員としてその職責を担うにふさわしい能力等を習得させるというものでございます。  この育成課程の対象者の規模については、現在、詳細を検討中であるため具体的にお答えすることは困難ではありますが、内閣総理大臣が定める基準におきましては、合格した採用試験の種類等にとらわれず能力ある者を選定すると、人事交流や研修の機会等の限られた育成資源を有効に活用していくことも必要であるという二つの観点のバランスに配慮いたしまして、適正な人数となるよう考慮要素を盛り込むことを検討しているところでございます。  また、幹部候補者名簿でございますけれども、実際にその名簿の記載者、登載者の数よりも、内閣の重要政策に対応できる資質を備えた人材が幹部候補者として記載をされるということが重要であることから、特定の記載者数の規模については想定しておりませんが、幹部職員の一元管理の趣旨を踏まえまして、各府省の任命権者に対し積極的に適格性審査への推薦を行うよう求めてまいりたいと考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 幹部候補育成課程は適正な人数になるようにということ、そして、幹部候補者名簿については適格性審査の推薦を積極的に行うようにということでありますけれども、この改正法案、前回もお伺いをしました法案第六十一条九第二項第六号ハには、この幹部候補育成課程においては、所掌事務に係る専門性の向上を目的とした研修を行うということになっておりますが、専門性を重視するのであれば、そもそも、育成課程に属するかどうかというときに当たって、職員が持っている専門性も考慮すべきではないかということを大臣に確認をしたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 課程の対象者として選定された者については、幹部候補育成課程における育成を通じて将来の幹部職員候補として必要な専門性を高めつつ、企画立案能力、幅広い視野やマネジメント能力等を身に付けさせることとなります。  一方、特定分野のスペシャリストとして育成することが必要な業務もあり、幹部候補育成課程の中で育成するか、それぞれスペシャリストとして独自に育成するかについては、それぞれの行政運営に責任を有する各大臣等が、その人材育成方針の下で、本人の希望やその専門性、適性等を総合的に考慮して判断すべきものと考えております。  幹部職への任用は、幹部候補育成課程を経たか否かに関わらず、能力・実績主義の下で行われるものと考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 公務外の採用もあるということですから、そういうことだろうと思います。  その観点から伺いたいと思いますが、幅広く人材を任用していただきたいという立場から、幹部候補育成課程に若い段階から属している方と中途採用で途中から入った者では当然育成の内容は異なるという御答弁を前いただきましたけれども、この適格性審査の際には、この中途採用者、どのような形で扱われるようになることを考えておりますでしょうか、伺いたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 幹部候補育成課程の具体的な運用は現在検討中ですけれども、中途採用者について採用前の経験、資格等を考慮し、選定期間、育成期間や内容について弾力的な運用を可能とする方向で検討を進めております。  御指摘のように、育成内容が異なる可能性はありますが、それは中途採用者の採用前の経験、資格を考慮してのものでありまして、幹部候補育成課程の目的である、将来において幹部職員の候補となり得る管理職員としてその職責を担うにふさわしい能力等を習得させるという意味では異なるところはありません。  また、職員の任用については、あくまで能力・実績主義の下で行われるものであって、中途採用者の育成内容等は幹部候補者の適格性審査には関連がないというふうに考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 大臣は三月の十二日の衆議院内閣委員会におきまして、高い専門性を基礎として、縦割りの行政の弊害を排して、幅広く国家的見地から行政の在り方について考え、企画立案できる能力が必要ではないかという御答弁をなさっておりますが、この幹部候補育成課程において、今度は個々の職員に対して専門性をどのような形で伸ばしていくことをお考えになっておられるか、伺いたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 複雑高度化する行政課題に対応するために、公務員には行政の専門家としての高い専門性が求められているというふうに思います。こうした考えを踏まえ、法案では各大臣が行う研修、多様な勤務機会の付与に当たっては、課程対象者の専門性の向上を図るよう努める旨を確認的に明記するものといたしております。  具体的な運用については現在検討中ですが、例えば各大臣が行う研修の中で特定の行政分野の専門的な内容のカリキュラムを盛り込むこと、課程対象者に地方公共団体や研究機関等で特定の行政分野の専門性の向上に資するポストを経験させることなどによって職員の専門性を伸ばすことが考えられているところであり、引き続き適切な育成が図れるよう詳細を検討してまいりたいと思っております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 どうかよろしくお願いをしたいと思います。  ちょっと視点を変えて、補佐官について、総理補佐官及び大臣補佐官についてちょっと確認、伺っておきたいと思いますが、この改正法案に規定をいたします内閣総理大臣補佐官や大臣補佐官は、国家公務員制度改革基本法第五条に定める国家戦略スタッフや政務スタッフと同じものを意味しているのか、何らかの違いがあるのかを教えていただきたいと思います。違いがないのであれば、なぜ名称を変えたのかについても伺っておきたいと思います。

川淵幹児内閣官房行政改革推進本部国家公務員制度改革事務局次長

○政府参考人(川淵幹児君) お答え申し上げます。  基本法におきましては、国際化の進展や社会経済の複雑化の中で、総理及び各大臣の総合的、戦略的な政策判断と機動的な意思決定の必要性が増大しておりまして、総理及び各大臣の補佐体制を一層強化し、指導性を強化する必要があるということから、基本法第五条において、総理を補佐する職として国家戦略スタッフを、また各大臣を補佐する職として政務スタッフを設けることとされたところでございます。  今回の法案におきましては、この国家戦略スタッフにつきまして、現行の総理補佐官が現在の政権において活用されている状況等に鑑みまして、現行の総理補佐官の所掌事務を見直し、基本法の規定に則し、その機能を拡充することにより措置することとしたと。  それから、政務スタッフにつきましては、国家戦略スタッフを総理補佐官として措置することとしたことを踏まえ、大臣補佐官として各府省に措置することとしたところでございます。  なお、基本法におきます国家戦略スタッフから政務スタッフの名称でございますが、それぞれ総理を補佐する職と大臣を補佐する職の略称、言い換えの名称として用いられている言葉でございまして、それらの名称を用いないことで基本法との関係で問題となるものではないと考えております。  また、今回の法案では、現行の総理補佐官の機能を拡充し、各府省に大臣補佐官を措置することによりまして、総理及び各大臣の指導性の強化を図ることとしており、基本法の理念に沿った措置となっていると考えておるところでございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 この総理補佐官と大臣補佐官は、例えば国会などで答弁に来ることはありませんが、職員、国家公務員に対して直接の指揮命令権はありましょうか。

川淵幹児内閣官房行政改革推進本部国家公務員制度改革事務局次長

○政府参考人(川淵幹児君) お答え申し上げます。  総理補佐官及び大臣補佐官は、総理あるいは各大臣を補佐する直属の個人スタッフでありまして、総理又は各大臣の命を受けて職務を行いますが、組織における指揮命令系統の中には位置付けられるものではなく、組織内の他の職員に対し直接の指揮命令権を持つものではないと考えております。  他方、総理又は各大臣は、必要に応じまして、行政組織の中の一般職員に命じ、あるいは予算や定員の範囲内で民間人等の必要なサポートのための人材を任用し、総理補佐官あるいは大臣補佐官をサポートさせることは可能であると。この場合、サポートを命じられた職員は、命を受けた範囲内で総理補佐官又は大臣補佐官を補佐することになるものと考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 命を受けた範囲内でということで、答弁は結構ですけど、何でも言うことを聞いてくださいということになりますと、ちょっとラインとの違いが分からなくなってきますので、どうかそういう運用は注意をしていただきたいと思います。  公務外の任用も含めまして、幹部職員への公募は、私は、進めながらもちょっと慎重な検討も必要なところもあるかと思う一方で、公務組織と外部との交流を図るということは非常に重要なところだと思っておりまして、この公務組織をオープンにすることによって、内向きとか閉鎖的とか指摘をされることもあるわけですけれども、そんな弊害を回避することができるんじゃないかと思っています。そのためには、例えばですが、競争的な原理の下に選考採用を拡大していくとか、あるいはその観点から官民交流を積極的に広げていくべきであると考えます。  官民交流について伺いたいと思いますが、今回の改正法案で官民人事交流法に基づく仕組みがどのように変わっていくのかということをお伺いしたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 官民人事交流法については、国家公務員制度改革基本法第七条第一号において、透明性を確保しつつ、手続の簡素化及び対象の拡大等の措置を行うこととされていることに沿って改正を行います。  具体的な改正内容としては、交流対象法人の拡大を行うために、例えば社団、財団法人やNPO法人を想定して民間企業の定義を改正をいたします。手続の簡素化を図るため、交流派遣に当たり職員を人事院に異動させる手続を廃止し、任命権者が直接派遣することとし、透明性の向上を図るため、国会等への報告事項を拡充することといたしております。  社会情勢の変化に迅速、的確に対応した行政を進めていくためにも、官から民、民から官の双方向の人材交流は重要であるというふうに認識をいたしておりまして、官民人事交流法における人事交流等を積極的に活用して、幅広い分野における多様な人材交流をより一層推進していきたいと考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 今大臣から、交流対象法人を拡大してということで、社団、財団法人やNPO法人を想定してということでありまして、現場の専門性ということを高める大きなきっかけになるんじゃないかと思っています。  例えばですが、私が懸念するのは、実際に有益な仕事をしているNPO法人などに官民交流法に基づいて国家公務員を出向させる場合はこのNPO法人が給与を支給をするということになりまして、人件費などの負担というのが非常に重くなることを想像しますならば、実質的には機能しないこともあり得るんじゃないかということを懸念をいたします。これをもしも積極的に進めようとするならば、官民交流法に加えてNPO法人に国家公務員を派遣するような、そんな法的仕組みも視野に入れて対応が必要ではないかと考えます。  行政の効率化という議論もあったかと思います。その意味では、国とNPO、NGO法人との連携は非常に重要であると私も考えますが、こういったこと、法改正も視野に入れて検討が必要ではないかと考えますが、大臣の見解を伺いたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今回の官民人事交流法の改正は、人事交流の対象法人の要件の一つである他の事業者との競争関係を削ることとしており、このことによって、官民人事交流法の目的を踏まえつつ、一定の要件の下で、現行の株式会社に加えて、財団、社団法人、NPO法人も人事交流の対象として人事院規則で定め得るように措置をしたものであります。現在、人事院において、具体的に対象を拡大する法人について検討をしているというふうに承知をいたしております。  官民人材交流、官から民への交流派遣及び民から官への交流採用の双方向の人事交流があり、民間企業の公募を経て、官と民双方の求める人材等のニーズや処遇を含めた条件が合致した際に交流が実現する仕組みであります。仮にNPO法人等が交流対象の法人として人事院規則で定められた場合にはこの仕組みの中で人事交流することになり、例えば、NPO法人等の事情に応じて人件費が低い若手職員をお互いに交流をさせるような運用上の工夫というものも考え得るかなというふうに思います。  いずれにしても、NPO法人等を含めた官民の人材交流は重要な課題であるというふうに認識しておりまして、今回の改正後の官民人材交流の状況を検証した上で、必要な改善措置等について検討をしていきたいというふうに考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 どうか積極的な検討をお願いしたいと思います。  最後に、衆議院の修正で、定年延長へ向けた検討についての附則が盛り込まれております。雇用と年金の接続というのは大変重要なことでありますが、政府において今後どのように検討を進めていくのか、お伺いをしたいと思います。

川淵幹児内閣官房行政改革推進本部国家公務員制度改革事務局次長

○政府参考人(川淵幹児君) お答え申し上げます。  国家公務員の雇用と年金の接続につきまして、先日の衆議院における修正において、平成二十八年度までに、「国家公務員の定年の段階的な引上げ、国家公務員の再任用制度の活用の拡大その他の雇用と年金の接続のための措置を講ずることについて検討するものとする。」とされたところでございます。  なお、これに先立ちまして、政府における雇用と年金の接続に係る当面の対応といたしまして、昨年三月に、現行再任用制度の活用等により行う旨閣議決定しておるところでございますが、この中でも、年金支給開始年齢の引上げ時期ごとに、公務の運営状況や民間企業における高年齢者雇用確保措置の実施状況を勘案し、改めて検討を行うとされていたところでございます。  今後、雇用と年金の接続の在り方を検討するに当たりましては、民間の再雇用、定年延長などの状況や政府の再任用制度の活用状況を踏まえることが重要と考えておりまして、こうした観点から、六十歳以上の方の勤務条件を含め、必要な措置を具体的に検討していく考えでございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 この法改正が国益にかないますよう念願をして、質疑を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

江口克彦みんなの党

○江口克彦君 みんなの党の江口克彦でございます。  現在の官僚制度における最大の問題の一つは、各省庁がそれぞれの利害を優先して、国全体のことを一番に考えられない状況に陥っているということではないだろうかというふうに思うんですね。特に、危機管理や、国として重要な国際交渉を行う場面におきましては、各省庁の利益優先や情報秘匿は私はあってはならないというふうに思っているわけです。  府省別の閉鎖的な人事体制を打破して、そして国家と国民の利益を最優先にして、そうした最優先にする体制にしていくことが必要であるということを踏まえて、幾つか御質問をさせていただきたいというふうに思います。  まず、国のことを第一に考える国家公務員を評価する仕組みが必要だということについて大臣に質問をさせていただきたいと思います。  政府提出案においては、幹部職員六百人の人事を一元管理して、そして省益ではなく国益を重視すると、そういう人材を出身省庁にとらわれず登用するということにされているわけであります。  ただ、この省庁横断的人事を機能させるには、各省庁の利害を乗り越えて国のことを考えた企画立案を行うことができる公務員を若いうちからきちんと評価して、重要な役職から排除されることがないような仕組みを整えていくことが必要ではないかというふうに思うんですけれども、幹部職員や幹部候補育成課程の対象に限定せずに、内閣人事局の強いイニシアチブの下で全省庁を挙げて取り組むべき課題ではないかと思うんでありますけれども、政府としてどのようにお考えになっておられるのか、御質問をさせていただきます。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今回の法案の改正の目的が、まさしく省庁の縦割りの弊害を排して、国家的見地から考えられる官僚を登用し、また、時々の重要課題がもう省庁をまたがった省庁横断的な課題であることから、それに迅速に適応できる戦略的な人材配置を政府一丸となってやることでございます。  その意味においても、省庁の利益ではなく国益の立場から予算を削ったり、事業をやめたり、規制を緩和した官僚をきちんと登用することができる仕組みということで、幹部職員の一元管理を仕組みとして入れているわけでありますが、今委員御指摘になったように、もうそもそも若いときからきちんと省益ではなくて国益から政策を立案できる能力を、省庁縦割りではなくて、政府一体となって育成していく必要があろうかと思います。  そういう意味で、幹部候補生については育成課程を設けて、国家国民のために職務を遂行できる幹部職員の育成、登用をこの法案で実現しようとしているわけですが、先ほど委員が御指摘になったように、それは何も幹部候補育成課程に入っている人だけではなくて、そうでない人も含めて、全省庁的に能力・実績主義の下で政府としてどのような人材を採用し、育成し、登用するかという、そういう方針もきちんと内閣人事局で策定をして強力に推進していきたいと考えています。

江口克彦みんなの党

○江口克彦君 それでは次に、危機管理及び重要な国際交渉等における外部有識者の登用をするべきではないだろうかということについてお伺いしたいと思います。  テロリスト対策やTPP交渉等で複雑な判断が必要となる場面においては、各省庁の利益にとらわれない迅速かつ的確な判断が求められるわけですね。  例えば、一月に発足しました国家安全保障局、NSCですけれども、ここは警察庁、外務省、防衛省等の出向者が多いということでありますけれども、緊迫した場面の各省庁の利害衝突は、いわゆる国の命取りにもなりかねないというふうに私は思います。  例えば、高度な知識を要する組織に外部から専門家を登用することは、専門知識の活用だけでなく組織の活性化にも寄与することになるのではないだろうかというふうに思うんですけれども、このような観点から見ても、公募に関する規定を法制化して柔軟な人材登用を行えるような制度をやっぱり整えておくということが必要ではないだろうかというふうに思うんですけれども、大臣はどのようにお考えになっておられるでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 御指摘のように、ポストによっては外部から、高い専門性を有する外部の人材を活用することは非常に重要ですし、御指摘のように、組織の活性化という観点からも資すると思います。  そのために、公募ということを規定すべきだという御指摘についてですけれども、公募に関しては、改正法案の五十四条第二項第六号で公募に関して採用昇任等基本方針の閣議決定に職員の公募に関する指針を盛り込むということで、法律上明確に公募という制度を規定はしているところでございます。  ただ、数値目標については、基本法では数値目標が入っていたんですけれども、数値目標を入れることでかえって硬直的な運用になることも、弊害もあろうかと思い、数値目標自体は今回入れなかったところでございます。  いずれにしましても、公募の制度については、これから段階的な検証が必要になりますし、そういう制度を利用いたしまして、外部の有識者、高度の専門性を有しておられる方を登用していくということが必要になるポストもあろうかというふうに考えております。

江口克彦みんなの党

○江口克彦君 今大臣がおっしゃったように、是非、官僚の方々、公務員の方々はもう全知全能であるわけは当然ないわけですから、その官僚の方々よりももっと優れた有識者の方々、外部のそういう人たちをもっともっと公募して活用するということを積極的にやらないと、官僚は優秀だという官僚優秀説にとどまっておると国を危うくしてしまう可能性が私は非常にあると。だから、どんどん優秀な民間を活用するということを、あるいはまた公募する、活用するということを考えていっていただきたいというふうに思います。  次に、今度は、高度な専門知識を有する国家公務員のいわゆる待遇について質問をさせていただきたいというふうに思います。  民間企業で実績を積んだ専門家を国家公務員として採用しようとしましても、給与等の待遇で他の民間企業、組織に負けてしまうと。優秀な人材を獲得できないということ。国家公務員はスケールの大きな仕事ができるかもしれませんけれども、やりがいだけで有能な人材が集まるというのは、やっぱり難しいというか考えにくいのではないだろうかというふうに思うんです。  そこで、例えば高度に専門知識を有する国家公務員を常勤として登用する場合でも、一定の基準で兼職、ほかの仕事もできるというか兼ねるというか、兼職を可能にするということを、そういうことなども私は検討する必要があるのではないだろうかと。公務員としての、言ってみれば給与はそれ以上出すわけにはいかないけれども、もしその人に、例えば土日だとか、余力のある、時間的余裕がある場合にはほかの仕事もしてもいいよというようなことで、そういう対応をしてあげることによって、その企業の給与待遇あるいはまたいろいろな待遇よりも大きな待遇を優秀に比例して受けられるような、そういう兼職制度も考えたらどうかなというふうに思ったりするんですけれども、いかがでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今委員が御指摘になったような御意見、もう民間との待遇がやはり余りにも格差があって、優秀な人材を確保することが難しいのではないかという御指摘はよくあります。その点は一理あるなと私も思うわけでありますけれども、やはり一方、公務員でございまして、憲法上も国民全体の奉仕者であると、そして全力を挙げて職務遂行に専念すべきという観点から兼業禁止という制度が盛り込まれているというふうに考えております。そして、専業することによって公務に対する国民からの信頼というものも失墜させないでいくという面もありますので、今の兼業禁止の点については、十分ちょっと慎重に検討をしなければならないのではないかなというふうに考えております。

江口克彦みんなの党

○江口克彦君 確かに、おっしゃるとおり、兼職をすると言ってみれば情報が流出するという、そういうようなことも考えられますので、慎重に検討しなければならないということはよく分かりますけれども、やはり余りにも民間との格差が大き過ぎますと、もうほとんど優秀な人は公の仕事に就かなくなってしまうと。それは非常に国家戦略として私はマイナスというか、私が兼職という例を挙げましたけど、これは一例でありますけれども、何かやっぱりこの処遇、待遇ということを考えてあげないと。  言ってみれば、これからグローバル化の時代ですから、世界に伍するようなそういう必要に迫られる場面がどんどんどんどん出てくる。向こうはもう、海外は極めて優秀な人が、図抜けた優秀な人が出てくる、こっちは例えば官僚レベル、優秀でも官僚レベルで対応していてはもう勝てないというふうに思います。その辺を、兼職制度にとらわれずに、どういうふうに処遇すべきかということを是非大臣の方で積極的に考えていただきたいし、考えてあげていただきたいなと。それが国を救うということにもなるのではないだろうかというふうに思っているところです。  最後ですけれども、これも大臣に御質問させていただきたいと思うんですけれども、国家国民の利益を最優先とする公務員制度の構築に向けて必要な改革を再度やり直すべきではないかというふうに思うんですけれども、それについてちょっと御質問をさせていただきます。  今回の法案の中身やこれまでの大臣の御答弁からは、官僚の縦割り意識を排除し柔軟で機動的な人事体制を構築する、国家と国民の利益を最優先とする公務員制度が構築できるという期待を私はちょっと抱くことができなかったんです。それは結局のところ、政府案は各省庁に配慮した調整に終始して、大局的、抜本的視点に立った改革から逃げてしまっているからにほかならないのではないだろうかというふうに私には思えるんですけれども、国家公務員制度改革基本法を制定した原点に立ち返って、やっぱり何といっても政治というのは国家国民の利益を最優先にしなきゃいけないと思うんですよね。  ですから、国家国民の利益を最優先とする公務員制度をやっぱりもう抜本的に考えなきゃいけない、いわゆる手直しの公務員制度ということではなくて、もう本当に国家国民の利益を最優先、そういう制度を構築する必要があるんじゃないかと思いますけれども、そのために必要な改革を再度やっぱりやり直した方がいいんじゃないだろうかというふうに思ったりするんですけれども、これについては難しいという、あるいはまた現在においてはそういうことは考えにくいとか、そういうお答えになろうかと思いますけれども、私はそういう考え方を持っているんですね。  それにつきまして大臣の見解をお伺いしたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 国家公務員制度改革の必要性、理念は、二十年の改革基本法の一条に集約をされているというふうに思います。  そして、行政の縦割りの弊害を排して、官僚がゼッケンを外して、省のためではなくて国益のために働き、そしてそれをきちんと登用する仕組みをつくるために幹部人事の一元化そして内閣人事局という設置をして、政府一丸となって人材戦略を練って実施できるように機能等も内閣人事局に移転をいたしました。  また、委員から御指摘のあった、若い頃からそういう視点での幹部そして官僚の育成ということが必要ということで幹部候補育成課程も整備をしたところでありまして、これが実現することによって、私は、政府一丸となって人材戦略を練り、そして重要課題についてきちんと対応していく仕組みができるというふうに考えておりますので、是非ともこの法案の成立に御理解をいただきたいというふうに考えております。

江口克彦みんなの党

○江口克彦君 ありがとうございます。  いずれにいたしましても、私は経営者から政治家になっているわけですけれども、政治家の先生方もあるいはまた官僚の皆さん方も、やっぱり私益とか党益とかいうような観点から、あるいはまた党第一とか、あるいはまた自分の省庁の立場第一というような、そういう観点は私は一切捨てるべきだと思うんですよ。  官僚も政治家ももうただただ日本の国そして国民の利益のためという、そこを押さえて、そこから出発する法案とか改革とか、あるいはまた将来の日本の行く末とかということを考えなきゃいけない。党の立場を考えたり、政治家の立場を考えたり、己の立場を考えたり、官僚としての城を守ろうという、そういう立場から政治を考えたり、政策を考えたり、法案を考えたりするというのは私は許されないというふうに思いますよ。  ですから、是非そういう観点でこれからも、こういう法案なりあるいはまた政策というものについて、大臣、積極的に官僚の方々も指導していただくなり、また我々政治家自身もそういう視点ということで、そういう立場からの観点で国家第一、国民第一というところからの政治というものを心掛けるように、私も更に心掛けますけれども、大臣、皆さん方も是非そういう観点でお考えをいただきたいというふうに申し上げて終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 新党改革・無所属の会、浜田です。  国家公務員をめぐる懲戒処分のことについてまず最初に質問させてください。  今年の三月に発表されました平成二十五年における懲戒処分の状況について、これを見ますと、一年間に懲戒処分を受けた国家公務員が三百三十二人。前の年と比べると減っているということなんですけれども、省庁別に見ますと、一番多いのが法務省百五人、全処分者の三割を超えている。次いで国土交通省四十二人、国税庁三十五人、厚生労働省三十四人と続くわけですけれども、国家公務員が毎年三百人、四百人、五百人と懲戒処分を受けているこういう現状、一体どこに問題があるのか。また、今回の法改正によって、こういう問題を抑える対策面がどういう形で反映されているのか、まずその辺りについて、大臣の所見をお伺いしたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 改革基本法の二条第五項に定める基本理念において、「国民全体の奉仕者としての職業倫理を確立するとともに、能力及び実績に基づく適正な評価を行うこと。」とされており、具体的な事項として、幹部職員等に求められる役割及び職業倫理を明確に示すとともに、これらを人事評価の基準とするための措置を講ずることなどが挙げられております。  基本法を踏まえ、職制上の段階の標準的な官職の職務を執行する上で発揮することが求められる能力として、標準職務遂行能力を平成二十一年に内閣総理大臣決定し、その中に倫理に係る項目を定めるとともに、能力・実績主義の新たな人事評価制度の整備、実施を行っているところであります。  国民全体の奉仕者として職業倫理の醸成は重要であって、各府省において、今後とも人事評価制度の活用を始め必要な取組がなされるものというふうに考えております。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 いや、私の質問は、なぜ毎年三百人も四百人も懲戒処分を受けるそういう公務員が発生しているのか。特に法務省が一番、そういう問題が多い現状が報告されているわけですね。その原因はどこにあるのか、その原因を踏まえた上で対策が講じられるべきだと思うんですけれども、またその対策についてもお考えをお聞かせいただきたいという質問をしたわけであります。

黒川弘務法務大臣官房長

○政府参考人(黒川弘務君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、平成二十五年における法務省の懲戒処分数は百五人で、府省等の中で一番多い数字となっております。  その事案等に見てみますと、矯正官署における不祥事案が私どもの中では最も多くなっておりまして、その更に内容を見ますと、不適正処遇や逃走等の保安事故など、矯正官署特有の事案も目立っているところであります。  まず、私どもの省で懲戒処分が多い原因としては、内容が多岐にわたっておりますので一概には申し上げられないのですが、法務省の特有の事情として、五万人を超える多数の職員が存在していることと、あとは、我が省の任務が法秩序の維持等であることから、職員に対しても厳しい服務上の規律を課しておりまして、厳格な処分を行っていることも一つの理由になっているのではないかと思っております。  私どもの省庁の中の対策といたしましては、各部局ごとに一般的な倫理研修を徹底しているほか、特に不祥事が多い矯正官署につきましては職員不祥事根絶のための総合対策を策定いたしまして、その中で、その職員の使命感や誇りを醸成するための職務倫理規範、これを策定、確立すること、また職員が相談しやすく強固なチームワークに裏付けられた組織的な対応を可能にするための職場環境を構築すること、また職員不祥事防止のための研修を更に一層充実することなどの措置をとらせることとしております。  いずれにしても、法務省が懲戒処分一番多くなっていることは誠に申し訳ないことでございますので、引き続き職員の服務規律の保持に努めてまいりたいと思っております。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 ありがとうございました。  それで、今、矯正官署が大変多いということなんですけれども、これはやっぱりあれですか、組織犯罪等からのいろんな誘惑というか、そういう圧力みたいなものが日常的に感じられている、そういうような現状というものがあるんでしょうか。

黒川弘務法務大臣官房長

○政府参考人(黒川弘務君) 今委員御指摘のような案件も皆無ではありません。日常的にあるかと言われると、そうでもないんでございますが。  一般的に矯正官署につきましては、処遇に困難を伴う者、具体的には高齢者の方々とか障害をお持ちの方々とか暴力団関係者であるとか、あるいは薬物に依存している方々とか、そういった被収容者側の問題が多い中で、私どもの方の体制面でも組織的な対応がなかなか難しくなっているということが原因としてあるのではないかと考えております。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 是非対策を強化していただきたいと思うんですけれども、その関連で、研修の内容について、倫理観を高める必要があるということをおっしゃったんですけれども、人事院の報告書を見ますと、国民全体の奉仕者としての行政官に不可欠な知識や思索を高めるために、高い倫理観を形成する目的で、古典、読書研究を通じた深い思索力の涵養と国民生活の実態に触れる現場体験、これを実行している。  具体的にどういう読書、古典を通じて公務員の方々の倫理観を高める、そのリストがあれば是非お教えいただきたいし、また国民生活の実態に触れる現場体験というのはどういうことを具体的に実施されているんでしょうか。

千葉恭裕人事院事務総局人材局長

○政府参考人(千葉恭裕君) お答え申し上げます。  人事院といたしましては、公務員が国民全体の奉仕者としての使命を果たしていくためには職員の倫理観の向上が重要であると考えておりまして、初任行政研修、課長補佐研修、課長級など、役職段階ごとの行政研修におきまして、古典、読書研究を題材とした研修科目を設けておりまして、行政官として必要な深い思索力の涵養に努めております。  特に、本府省の審議官及び筆頭課長級の職員に対しましては、深い教養に根差しました洞察力、職業公務員としての高い倫理観、高次のリーダーシップを養成する目的で様々な古典を教材とする思索型プログラム、アスペンメソッドによる研修を実施いたしております。  例えばどういう読書かということでございますが、和辻哲郎の「鎖国」でございますとか、ダーウィンの「種の起源」、プラトンの「ソクラテスの弁明」、アリストテレスの「ニコマコス倫理学」、ロックの「市民政府論」、リップマンの「世論」。大体四日間で二十四冊、缶詰にいたしまして、いろいろな観点から古典と言われるものを現代的な価値で行政的にどう生かしていけるのかということを討議をして深めていくといったことも取り上げております。  それから、先生御指摘のございました現場体験につきましても、近年非常に力を入れております。現場の訪問や体験を通しまして、国民全体の視点を持つことによって国民全体の奉仕者としての使命感の涵養を図ることは重要と考えております。現場体験を研修に取り入れております。  例えば、具体的に、新規採用職員を対象とした初任行政研修、これ五週間やっております。今、五月、六月という形でやっておりますけれども、ここでは介護等の実地体験、実際にそういう福祉施設に行ってやるというのを一週間、あるいは地方自治体のいろいろな作業も含めた自治体研修、これも一週間やっております。五週間のうち二週間、全国に散って、実際に住民ニーズの把握でございますとか国民の立場に立って物を考えることの重要性を学ぶ機会を設けておりまして、被災地のボランティア、こちらにも派遣をしております。  課長級研修におきましても、現場体験、これも福島の方に派遣をいたしまして実際に生の声を聞くというようなこともやっておりますし、あるいは、登用研修におきましては中小企業の現場訪問というようなことで、各種取り組んでおります。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 ありがとうございました。  ダーウィンからソクラテス、ロックまで含めて二十四冊、大変知的刺激にはなるとは思うんですけれども、今目の前の日本の国内における公務員の倫理観という形を考えると、ちょっとギャップがあるんじゃないかという感じがするんですよね。もう少し今日的な課題に示唆が与えられるような、そういう読書ということも是非御検討いただきたいと思います。  それで、次に後藤田副大臣にお伺いしたいんですけれども、内部告発制ですよね、前回も若干触れたんですけれども。実は、これ自民党の石破農水大臣が、当時ですね、石破幹事長が農水大臣だった頃に、ちょうど二〇〇八年に事故米の問題が発生いたしました。関東農政局を視察されたときに、こういう事故米の問題というのは、食糧法や農産物検査法という関連法案があったにもかかわらず、その現場の公務員がそれを誠実に執行していなかったんだと、そういう問題を発見した職員がこういう問題があるということを上司に報告したんだけれども、ある意味では握り潰されてしまった。そういうことを踏まえた上で内部告発制度が必要だということを発言されているんですね。  聞くところによると、この二〇〇八年に問題が起こった前、既に二〇〇四年には公益通報者保護法という法律ができていて、内部告発をしっかりやる、そのことによって身分が、言ってみれば、何というんでしょうかね、危うくならないような、そういう法的な仕組みがあるにもかかわらず、こういう問題が起こってしまった。その辺りの背景、また、今回こういう公務員の法案を改正されるに当たっては、そういう内部告発、これをした人に対する保護ということはどういうルールが生かされているんでしょうか。

後藤田正純自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(後藤田正純君) 今委員御指摘の公益通報保護法の整備、そしてまた運用のいろんな課題についてお尋ねがございましたが、公益通報者保護法の第七条には、国家公務員等の任命権者は、公益通報をしたことを理由として当該公務員等に対して免職その他不利益な取扱いがなされることがないよう、国家公務員法等の規定を適用しなければならない旨が規定されております。公益通報を行った国家公務員等は、これらの規定によって保護されるとされております。公益通報を行った職員が適正に処遇されるよう、公益通報者保護法第七条を踏まえて国家公務員法等の規定の適正な運用に努めていくことが重要であると認識をしております。  なお、公益通報者保護法の施行に伴いまして、国の行政機関におきまして、内部の職員等からの通報を適切に処理するためのガイドラインを関係省庁の申合せにより策定しております。これに基づきまして、各行政機関はそれぞれの通報処理に係る内部規程を策定し、通報処理の仕組みを整備、運用しているものと承知をしております。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 ということは、この二〇〇八年の事故米が起こった当時に、石破農水大臣が、内部告発制度が機能していないからそれが必要だということを発言されているんですが、当時、この公益通報者保護法ができてからもう四年もたっているんですけれども、機能していなかったということなんでしょうか。

川淵幹児内閣官房行政改革推進本部国家公務員制度改革事務局次長

○政府参考人(川淵幹児君) お答え申し上げます。  公益通報者保護法ですけれども、平成十六年に成立し、平成十八年の四月から施行されていると承知しております。公益通報者の保護を図るとともに、国民の生命、身体、財産その他の利益の保護に関わる法令の規定の遵守を図り、もって国民生活の安定及び社会経済の健全な発展に資するということになっております。  ガイドラインでございますけれども、このガイドラインに基づきまして、各行政機関、各省庁におきましてそれぞれ仕組みを整備しているということでございますが、委員の御指摘のとおり、この仕組みが各省庁において適正に効果的に機能していくように、それぞれの省庁において努力していくことが重要であるというふうに思っております。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 いや、適正に実行されるように取り組んでいただくのは当然だと思うんですけれども、私が聞きましたのは、二〇〇四年に法律ができていて、二〇〇八年にこういう問題が起こっていて、当時の農水大臣もこれが機能していないということを発言されている記録が残っているんですけれども、ということは、その法律があっても現場ではそれが実行に移されていなかった。何らかの改善のための措置が必要だと思うんですけれども、その辺りはどういう今状況になっているんでしょうか。

川淵幹児内閣官房行政改革推進本部国家公務員制度改革事務局次長

○政府参考人(川淵幹児君) 私ども、この法律の所管ではございませんので、各省の運用状況を必ずしもつまびらかには承知しておりませんけれども、委員御指摘の点を各省庁よく踏まえて適正に運用されること、それに当たっては各省のトップを含めた、きちんとその公益通報がなされるような、通報しやすいような環境づくり、そういったことも重要かなというふうに思います。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 是非、きちんとした、せっかくそういうすばらしい法律があるんですから、それが実際に現場でちゃんと生かされて、必要な内部告発、これもきちんと受け止めるような、そういう施行、実施をお願いしたいと思います。  それで、この委員会でも何度も話題になりました官民の人事交流について改めてお伺いしたいんですけれども、やはり人事交流が実りあるようにするためには、やっぱり国として将来こういう方向性を目指すというビジョンがあって、それに必要な人材を民間からも招き入れるということがないと、お互いに官民の間で人が行ったり来たりするだけではもったいないというか、意味がないと思うんですよね。  そこで、これからの長期的な日本の国益、将来的な国家戦略の中でどういった人材が民間から必要とされているのか。要するに今、国家の方に欠けているものをどういう位置付けとして民間にアピールして、欠けているものを外部から、あるいは民間から招き入れる、そういうアプローチが必要だと思うんですけれども、やはり国家戦略を考えたときにこれからどういった日本の方向性ですよね、新しい技術、新しい環境、どう対応していくのか。  やはり今の政府に足りない部分を明らかにして、足りない部分を補うような人材を民間から是非来てもらうというような形にしないと、何か官民人材交流やっていますというだけではとてもお互いにプラスにならないと思うんですけれども、その辺りのきちんとした方向性を示すというようなお考え、一体どういった人材がこれから必要とされているのか、どういった方向に日本が進もうとしているのか、そのことを国家としてきちんと分析して、それに必要な手だてを講じるという中での官民の人材交流が必要だと思うんですけれども、大臣の基本的なお考えをお聞かせください。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) まさしく今委員御指摘になったところは非常に重要で、一体どういう人材が足りていないか、例えば国際的な視野とか、幅広い、民間におけるそういう取組をきちんと吸収してまた戻ってきてもらうということも重要かなというふうに思います。  国家公務員制度改革基本法では、官民の人材交流を推進するとともに、官民人材の流動性を高めることが基本理念の一つであるということにしており、今回の改正では、採用昇任等基本方針に官民の人材交流に関する指針を追加するとともに、官民人材交流法において、透明性を確保しつつ、対象の拡大及び手続の簡素化等の措置を講ずるなど、幅広い視野を持った人材の育成、多様な人材の活用等を図る観点から一層推進することといたしております。例えば、官民人材交流法では制度の適正な運用の確保など様々な措置も講じられているところでございます。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 ありがとうございます。  基本的な考えはよく分かるんですけれども、具体的な、こういう方向、例えばエネルギー問題ですとか、人口問題とか、環境問題とか、何かそういうことでこういう人材が世界と伍していくためには必要なんだということを是非今後お示しいただくことをお願いして、私の質問を終わります。     ─────────────

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、佐藤ゆかり君が委員を辞任され、その補欠として高階恵美子君が選任されました。     ─────────────

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 ありがとうございます。政党要件を満たしていない新党ひとりひとりの山本太郎です。よろしくお願いします。  国家公務員法等の一部を改正する法律案について質問をいたしますが、その前に一問だけ、前回の最後の質問で、時間切れになってしまいました答弁のなかった質問をさせていただきたいと思います。  鹿児島県の川内原発の再稼働問題についてですが、四月三日、本委員会において、原子力規制庁の黒木放射線防護対策部長が、私のSPEEDI及びワールドSPEEDI、WSPEEDIですね、その質問に対して答弁をされました。その内容は、原子力災害の地域防災計画作成にSPEEDIは活用しないが、それとは別に、全体的な放射性物質の、要するに拡散の状況というのはどうなのかというのは、これは一つ大きな大事な情報でございますから、それについては当然のことながら国民の皆さんに提供するということでありますという答弁をいただきました。  であるならば、事故を起こした福島東電原発一号機、二号機の放出量データを使って、全ての風向きと風の強さに対応する川内原発一号、二号の仮定過酷事故の拡散予想図を作ってほしい、そのように私、山本太郎が環境省の国会連絡室を通して資料請求をしたら作成して提供していただけますか、いかがでしょうか。  その前に、黒木さん、また答えていただけると思うんですけれども、毎回少しちょっと早口で分かりにくいんですね。先日、九割ぐらいちょっと答弁が分からなくて、翌日の議事録でやっとその内容が分かったということだったんです。できれば、わがままなんですけれども、わがままというかお願いがあるんですけれども、言葉をゆっくりめにしゃべっていただいて、粒立てて答弁いただけると助かります。よろしくお願いします。

黒木慶英原子力規制委員会原子力規制庁放射線防護対策部長

○政府参考人(黒木慶英君) 防災計画、いわゆる防災基本計画の中におきまして原子力災害対策編というのがございます。その中で、SPEEDI等の情報を、SPEEDI等で、それを使った場合は、きちんとその情報は国民に、国民というよりも住民に迅速に提供せよという話でございます。ですから、防護措置で使う使わないということと別に、そういった形での情報提供を行うといったことを申し上げたところでございます。  それで、先ほどお話がありましたような資料要求の話でございますけれども、東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえまして、同事故における総放出量等を用いて、年間の気象データから放射性物質が拡散する方位や距離を算出した結果を平成二十四年の十二月に公表いたしておりますし、当然のことながら、関係の道府県に対してその情報は提供いたしておるところでございます。  なお、現在、原子力規制委員会では、実用発電用原子炉に係る新規制基準の適用等を通じまして、福島第一原子力発電所のような事故が生じることがないよう取組を進めているところでございます。  以上でございます。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 済みません、余り答えていただけなかったようなんですけれども、拡散予測図を作ってほしいというふうにこちら側が資料請求した場合、作成して提供していただけるんですか。

黒木慶英原子力規制委員会原子力規制庁放射線防護対策部長

○政府参考人(黒木慶英君) 特にSPEEDIの関係だと思いますけれども、原子力規制庁が実施している委託事業では、原子力総合防災訓練の実施のための計算のほか、原子力施設の立地道府県及び関係周辺府県の要望に応じまして計算に協力することといたしております。それ以外の方からの要望に応じた計算についてはお応えをいたしておりません。  以上であります。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 なるほど。それが国会議員であっても無理だと。  じゃ、その周辺の自治体というところからの情報提供を求められれば、福島の東電原発一号機、二号機の放出量というものを基に計算して出してもらえる可能性もあるということですね。

黒木慶英原子力規制委員会原子力規制庁放射線防護対策部長

○政府参考人(黒木慶英君) 現時点ではそのような要望があるとは聞いておりませんが、原子力施設の立地道府県及び関係周辺府県からの要望につきましては、必要に応じ、技術的な観点からの相談に乗ることになるものと考えております。  以上であります。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 じゃ、少なくとも一ベクレルという数値ではなくて、福島東電原発の一号機、二号機の放出量をシミュレーションとして入れるということはもう既にされているんですか。

黒木慶英原子力規制委員会原子力規制庁放射線防護対策部長

○政府参考人(黒木慶英君) 先ほどお答えしましたように、東電事故における総放出量、これヨウ素換算で七十七万テラベクレルでございます。それを一度に放出したという仮定、そして放出継続時間につきましては、放出量が最も多かった二号機の放出継続時間である十時間を仮定しました。それから、放出の高さ、これは実はその放出の高さによってかなり状況が変わってきますけれども、一番厳しい条件と思われる地表面近傍の濃度が大きくなりますゼロメートルと仮定した計算でございます。被曝推定量については、外部被曝及び内部被曝の両方を考慮する。それが平成二十四年の十二月に発表いたしました放射性物質の拡散する方位や距離を計算した前提の条件でございます。  以上であります。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 それで、川内原発のものも、もう既に出されているということですね。

黒木慶英原子力規制委員会原子力規制庁放射線防護対策部長

○政府参考人(黒木慶英君) 全ての原子力発電所について同様の計算をして、関係自治体にその情報については提供いたしております。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 関係自治体というのは、三十キロ圏内ということですか。

黒木慶英原子力規制委員会原子力規制庁放射線防護対策部長

○政府参考人(黒木慶英君) 基本的には、これは県を通じてお話がある話でございますので、当然のことながら、関係の、要するに立地道府県、それから周辺の、立地はしておりませんけれども周辺の府県にこの情報は提供されております。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 三十キロ圏内ですか。

黒木慶英原子力規制委員会原子力規制庁放射線防護対策部長

○政府参考人(黒木慶英君) ええ、三十キロ圏でございます。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 それWSPEEDIでも出しているということですよね。SPEEDIのみ。

黒木慶英原子力規制委員会原子力規制庁放射線防護対策部長

○政府参考人(黒木慶英君) 誤解を招いたとしたら誠に申し訳ありませんが、これはSPEEDI、WSPEEDIで同様の計算はできません。したがいまして、これはMACCS2という別のコードでございます。  同じような計算をする場合、恐らくSPEEDIだと相当時間が掛かりまして、とてもじゃありませんけれども実用に堪えないだろうと思われます。恐らく目算ですけれども、大体同様の計算をした場合、約一年掛かります。一か所一年でございますから、十六か所あれば十六年という計算になります。それがWSPEEDI、SPEEDIでございます。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 ありがとうございます。  ちょっと話が長引いてしまいましたけれども、とにかくこのSPEEDI、そしてWSPEEDIを使った予測というのはやる気がないということがよく分かったと思います。  とにかく、この放出量データを使って広範囲の拡散予測すること、非常に重要なことだと思っています。地域防災計画、住民避難計画を確認する政府の原子力防災会議というのが内閣に設置されていますよね。本内閣委員会の所管事項でもあると思います。内閣委員会としても、是非この件取り組んでいただけたらいいのではないかと思います。本当に国民の生命と財産が懸かっています。  続きまして、本題の法律案について質問いたします。  今回の改正案の三つのポイント、幹部職員人事の一元管理等、内閣人事局、内閣総理大臣補佐官、大臣補佐官のうち、これまで総理補佐官、大臣補佐官、幹部職員について質問してまいりました。けれども、今日は内閣人事局について質問いたします。  改正案のうち、内閣法二十一条、内閣人事局長ですが、大変重要で公務員制度改革の中核となるポストだと思います。その内閣人事局長は、内閣総理大臣が内閣官房副長官の中から指名すると規定されています。大臣、これはほかの職務と兼務ということなのでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) そういうことでございます。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 ありがとうございます。  私は、内閣人事局長、ほかの職務と兼務することなくその職務に専念する重要ポストだと思いますけれども、いかがでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今回の改正、そして内閣人事局の設置は、政府が進める政策の推進を人事面から支えるというものでございます。  そして、なぜ内閣官房副長官かといいますと、内閣の重要政策の推進に関わる内閣官房副長官の中から選ぶということが、指名した者をもって充てることによって内閣の重要政策の実現と人材配置を一体的に推進することのできる体制とするものでありまして、内閣官房長官の携わっている重要政策、そしてこの人事局長としての人材配置、一体的に進めるのが最も効率的であろうと考えております。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 いや、これ兼任ってすごいことになるでしょう。もう睡眠時間もないぐらいの働き方になっちゃうんじゃないかなと心配しております。  次に、公務員制度改革の中心的課題の一つでありますいわゆる天下り、公務員の再就職問題についてお伺いしたいと思います。  先日の参考人質疑で、私の質問に対して参考人の晴山先生は、天下り問題は解決していない、むしろ野放し状態になっているとおっしゃいました。  皆さんにお配りしたお手元の資料なんですけれども、この配付資料は、今から六年前、平成二十年三月十八日付けの衆議院の国家公務員の再就職状況に関する予備的調査の資料でございます。政権交代前の野党時代の民主党衆議院議員百十二名の方々の要求で、衆議院内閣委員会の予備的調査命令により調査された報告書の概要です。これによれば、平成十八年度、中央省庁から特殊法人、独立行政法人、認可法人、公益法人、指定法人、特定営利企業等四千六百九十六法人、これ天下り、再就職したと。そして、国家公務員再就職者は二万六千六百三十二人。その法人に補助金、契約等によって行った金銭の交付、十二兆六千四十七億七千九百万円ということになっている。すごい額ですね、本当に。  そして、稲田大臣、この件なんですけれども、現在の中央省庁からの国家公務員の再就職状況について、法人の数、再就職の数、その法人に交付された金額というのはそれぞれどうなっているのか御存じですか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 今委員がお示しになりました平成二十年三月十八日の報告書でございますが、この調査は、憲法上立法府に付与された国政調査権に基づいて衆議院が実施した調査であるということを承知をしておりまして、政府として今お尋ねのこの報告書に基づいた最新の数値についてお答えする立場にはないというふうに考えております。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 ありがとうございました。  お手元の資料の二ページ目を御覧いただきたいんですけれども、これ前の情報ですけれども、各中央省庁、別の数字が並んでいますけれども、いわゆる天下り、再就職者の数が一番多いのが国土交通省、六千四百二十二人、法人の数は八百四十八、金銭の交付は一兆三千四百七十億七千六百万円。国土交通省、現在の数字はどうなっているか説明してください、お願いします。

武藤浩国土交通大臣官房長

○政府参考人(武藤浩君) 委員お尋ねの調査につきましては、衆議院が実施をしたものでございまして、国土交通省といたしましても、お尋ねの最新の数値についてお答えする立場にはございません。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 国土交通省、調べて報告ってしていただけますか。

武藤浩国土交通大臣官房長

○政府参考人(武藤浩君) 法人の範囲あるいはそこにおける再就職者などについて調査をすることは現在考えてはおりません。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 これ、二番目に多いのが厚生労働省なんですけれども、四千十六人、法人の数は七百二十四、金銭の交付は七千六百三十七億五千六百万円。厚生労働省、現在の数字はどうなっているか、説明していただいてよろしいですか。

生田正之厚生労働大臣官房総括審議官

○政府参考人(生田正之君) お尋ねの調査につきましては、厚生労働省といたしましても、政府の一員といたしましてお答えする立場にはないと考えてございます。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 厚生労働省、これ調べて報告していただけますか。

生田正之厚生労働大臣官房総括審議官

○政府参考人(生田正之君) 厚生労働省としても、どういう範囲について調べるかという問題も含めまして、現段階で調査するという考えはございません。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 そうですか。  三番目に多いのが文部科学省です。これ、三千二百七十一人、法人の数は一番多くて千三十四、金銭の交付は二兆七千八百四十四億四千八百万円。文部科学省、現在の数字どうなっていますか、説明してください。

戸谷一夫文部科学大臣官房長

○政府参考人(戸谷一夫君) お尋ねの調査の件でございますけれども、政府の一員である文部科学省といたしましても、現在その数値についてはお答えする立場にはございません。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 文部科学省、これ調査して報告していただけますか。

戸谷一夫文部科学大臣官房長

○政府参考人(戸谷一夫君) 現在、国家公務員の再就職状況につきましては、国家公務員法におきまして、いわゆる管理職につきまして、離職後二年以内に再就職した場合につきましては届出が義務付けられるということで、これにつきましては公表しておりますけれども、先ほどの調査と同じような内容につきましては、現時点におきまして調査するような計画は持っておりません。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 ありがとうございます。  これ、今回、公務員制度改革という部分の一部を改正するというところにはもちろん関係していない部分なのかもしれませんけれども、でも、これ、公務員制度改革ということに関しては絶対にもう放置できない部分だと思うんですよね。  稲田大臣、これ、政府の行政改革推進本部としても、この予備的調査に示された国家公務員の再就職状況、この調査と同様のまた同じような調査というのは行われるべきなんじゃないかなと僕は思うんですけれども、大臣はいかがお考えですか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 自民党が下野したあの選挙で、天下りをやめて十二・六兆円というのがあの選挙の中で言われたことでございました。一方で、天下りに関して、前回、参考人の質疑、委員がなされたところを私も見ておりましたが、平成十九年に第一次安倍内閣において天下りを再定義をいたしました。したがいまして、その定義に基づいて天下りを厳しく監視をしていくということは重要であろうというふうに考えております。  また、一方で、公務員の再就職が全て天下り禁止に当たるわけではないし、そして、そういう禁止条項に当たらず再就職した先への事業の国から出ているお金が、予算が全て無駄ということの因果関係はないのではないかというふうに思います。  したがいまして、行革の立場といたしましては、行政事業レビュー等を使いまして事業の無駄をきちんと洗い出す、そして、各府省自らPDCAサイクルを回して事業の無駄をきちんと削っていくということが重要ではないかというふうに考えております。

山本太郎各派に属しない議員

○山本太郎君 ありがとうございます。  そうですよね、全てが悪いというわけではないけれども、民とそういう官の癒着という部分にやっぱりメスを入れていくというか、全てがそうじゃないけれども、それをジャッジ厳しくしていくものというのは必要だよ、しかもそこにお金が付いていったりとかしたら、本当、国民の生命と財産を守るという下にやっている人たちが結局それを食い潰してしまうことになってしまうということにつながっていくと思うんですよね。  是非、この公務員制度改革という部分に本気で踏み込むということなのであれば、やっぱりそこら辺をもっとクリアにしていただきたいと。そして、参考人に来ていただいた先生にも、いや、逆に野放しになっているよ、現在というコメントも聞かれないような状況にしていただきたいなと思います。  今日は質問を終わります。ありがとうございました。

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、国家公務員法等の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。  反対理由の第一は、本法案が国家公務員制度改革といいながら、労働基本権の回復を先送りしたまま人事権を内閣人事局に集中し、一層中央集権的な官僚制度につくり変えるものだからであります。  公務員の賃金に直結する級別定数について、担当大臣が労働条件としての側面もあることを認めながら、これを人事院から内閣に移管しました。憲法が保障した労働基本権制約の代償機能である人事院制度を後退させるものであり、認めることはできません。  労働条件に関する権限を内閣に移管するのであれば、労働基本権も回復されなければなりません。労働基本権について、第一次安倍政権で提出された国家公務員改革基本法では、審議を経て、第十二条に自律的労使関係について措置するとされました。自民党も認めたこの到達を自ら否定するような主張は通用するものではありません。  加えて、国際的に、公務員に労働基本権が付与されている海外で混乱が起きているという事実はありません。国家公務員の公務労働者としての側面を踏まえつつ、国民全体の奉仕者として民主的公務員制度を確立していくには、ILO勧告をまつまでもなく、労働基本権を回復することこそ求められています。  反対理由の第二は、本法案は官邸による幹部職員人事への恣意的な介入を可能とする内閣一元管理制度を導入するものであり、憲法が規定する全体の奉仕者としての公務員の在り方を変質させるものだからであります。  内閣一元管理のプロセスには、政治家である官房長官による幹部候補者の適格性審査などが組み込まれています。現内閣は、現行の任命権をフル活用して内閣法制局長官やNHK経営委員など適格性が問われる人事を行ってきましたが、官邸のこうした恣意的人事に対し国民の批判が巻き起こっています。求められているのは、官邸の人事権限を内閣一元管理の名の下に更に強化することではなく、中立公正な任用制度を再構築することであります。  第三に、天下りを原則禁止から容認へと転換した二〇〇七年国公法改悪と並びの改悪を自衛隊法にも持ち込み、自衛隊員の天下りも原則解禁するものだからであります。天下り要員を拡大するのではなく、天下りの原則禁止に立ち返るべきです。  以上、理由を述べて、反対討論といたします。

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  国家公務員法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、秋野君から発言を求められておりますので、これを許します。秋野公造君。

秋野公造公明党

○秋野公造君 私は、ただいま可決されました国家公務員法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び新党改革・無所属の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     国家公務員法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切に対応すべきである。  一 職員の公募について、実施状況を検証し、その結果を踏まえて、内閣総理大臣が幹部職員の公募を実施すること等必要な推進方策を検討すること。  二 自律的労使関係制度について、国家公務員制度改革基本法第十二条の規定に基づき、国民の理解を得た上で、職員団体と所要の意見交換を行いつつ、合意形成に努めること。  三 内閣総理大臣補佐官及び大臣補佐官について、その運用状況を踏まえ、増員の要否及び内閣総理大臣や大臣を支えるスタッフの拡充について検討すること。  四 国家公務員法に定める再就職規制について、再就職等監視委員会の監視を含む運用状況を見つつ、あっせん規制に対する刑事罰の対象の拡大の可否について検討すること。  五 幹部候補育成課程について、専門性を高めるなど、その運用において、内閣総理大臣が主体的かつ中心的な役割を積極的に果たすことができるよう、基準において必要な事項を定めること。  六 公務外からの幹部職員への任用に当たっては、第三者の意見の聴取など公正な適格性審査の仕組みを検討すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) ただいま秋野君から提出されました附帯決議案を議題として、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) 多数と認めます。よって、秋野君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、稲田国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。稲田国務大臣。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえ、配慮してまいりたいと存じます。

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

水岡俊一民主党・新緑風会

○委員長(水岡俊一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時三十四分散会

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