総務委員会 第2号
- 発言数
- 456 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2014/02/19
会議録
○委員長(山本香苗君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、薬師寺みちよさん、舞立昇治君及び牧山ひろえさんが委員を辞任され、その補欠として寺田典城君、小泉昭男君及び小西洋之君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山本香苗君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本放送協会平成二十二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書外二件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房政府広報室長武川恵子さん外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山本香苗君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本放送協会平成二十二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書外二件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会会長籾井勝人君外九名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山本香苗君) 日本放送協会平成二十二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書、日本放送協会平成二十三年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書及び日本放送協会平成二十四年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書の三件を一括して議題といたします。 三件について、まず政府から説明を聴取いたします。新藤総務大臣。
○国務大臣(新藤義孝君) ただいま議題とされました日本放送協会平成二十二年度、平成二十三年度及び平成二十四年度財務諸表等について、その概略を御説明申し上げます。 本資料は、放送法第七十四条第三項の規定により、会計検査院の検査を経まして国会に提出するものであります。 まず、平成二十二年度の貸借対照表の一般勘定については、平成二十三年三月三十一日現在、資産合計は八千七百六十二億円、負債合計は三千百五億円、純資産合計は五千六百六十七億円となっております。 損益計算書の一般勘定については、経常事業収入は六千八百一億円、経常事業支出は六千四百九十五億円となっており、経常事業収支差金は三百六億円となっております。 次に、平成二十三年度の貸借対照表の一般勘定については、平成二十四年三月三十一日現在、資産合計は八千九百六十七億円、負債合計は三千七十六億円、純資産合計は五千八百九十一億円となっております。 損益計算書の一般勘定については、経常事業収入は六千九百三十五億円、経常事業支出は六千六百六十九億円となっており、経常事業収支差金は二百六十五億円となっております。 次に、平成二十四年度の貸借対照表の一般勘定については、平成二十五年三月三十一日現在、資産合計は九千三百億円、負債合計は三千二百十四億円、純資産合計は六千八十六億円となっております。 損益計算書の一般勘定については、経常事業収入は六千五百九十一億円、経常事業支出は六千四百六十九億円となっており、経常事業収支差金は百二十一億円となっております。 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(山本香苗君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。籾井日本放送協会会長。
○参考人(籾井勝人君) 籾井でございます。 まず、説明させていただく前に、総務委員会の皆様に一言申し上げたいと思います。 就任会見で私が個人的見解を発言したことにより、視聴者の皆様、各方面に迷惑をお掛けしてしまったことについて、改めて深くおわび申し上げたいと思います。 今後は、職員一同とともに信頼されるNHKを目指して責任を全うしていきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。 それでは、説明に入らせていただきます。 ただいま議題となっております日本放送協会の平成二十二年度、平成二十三年度及び平成二十四年度財務諸表等の概要につきまして御説明申し上げます。 初めに、平成二十二年度につきまして御説明申し上げます。 貸借対照表における一般勘定の当年度末の資産総額は八千七百七十二億円、一方、これに対する負債総額は三千百五億円、また、純資産総額は五千六百六十七億円でございます。 続いて、損益計算書における一般勘定の経常事業収入は六千八百一億円、経常事業支出は六千四百九十五億円でございます。以上の結果、経常事業収支差金は三百六億円となり、これに経常事業外収支及び特別収支を加え又は差し引いた当期事業収支差金は三十七億円となりました。 なお、当期事業収支差金につきましては、全額、事業収支剰余金として、翌年度以降の財政安定のための財源に充てるものでございます。 引き続きまして、平成二十三年度につきまして御説明申し上げます。 貸借対照表における一般勘定の当年度末の資産総額は八千九百六十七億円、一方、これに対する負債総額は三千七十六億円、また、純資産総額は五千八百九十一億円でございます。 続いて、損益計算書における一般勘定の経常事業収入は六千九百三十五億円、経常事業支出は六千六百六十九億円でございます。以上の結果、経常事業収支差金は二百六十五億円となり、これに経常事業外収支及び特別収支を加え又は差し引いた当期事業収支差金は二百二十三億円となりました。 このうち、債務償還に充てた資本支出充当は四十億円であり、事業収支剰余金は百八十三億円でございます。 なお、この事業収支剰余金は、翌年度以降の財政安定のための財源に充てるものでございます。 引き続きまして、平成二十四年度につきまして御説明申し上げます。 貸借対照表における一般勘定の当年度末の資産総額は九千三百億円、一方、これに対する負債総額は三千二百十四億円、また、純資産総額は六千八十六億円でございます。 続いて、損益計算書における一般勘定の経常事業収入は六千五百九十一億円、経常事業支出は六千四百六十九億円でございます。以上の結果、経常事業収支差金は百二十一億円となり、これに経常事業外収支及び特別収支を加え、あるいはまた差し引いた当期事業収支差金は百九十五億円となりました。 なお、当期事業収支差金につきましては、全額、事業収支剰余金として、翌年度以降の財政安定のための財源に充てるものでございます。 以上につきまして、平成二十二年度、平成二十三年度及び平成二十四年度の財務諸表とも、監査委員会の意見書では、会計監査人の監査の方法及び結果は、相当と認めるとされており、会計監査人の意見書では、財務諸表が、放送法、放送法施行規則及び我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、全ての重要な点に適正に表示されているものと認めるとされております。 これをもちまして概要説明を終わらせていただきますが、視聴者や国民の皆様の安全、安心を守るため、いかなる災害時においても必要な情報を提供するとともに、日々のニュースや番組では、正確かつ迅速、公平で偏りのない放送をお届けする所存でございます。 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(山本香苗君) 次に、会計検査院から検査結果についての説明を聴取いたします。太田会計検査院事務総局第五局長。
○説明員(太田雅都君) 日本放送協会の平成二十二年度、二十三年度及び二十四年度決算につきまして検査いたしました結果を御説明いたします。 協会の平成二十二年度、二十三年度及び二十四年度の財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書等は、二十二年度については二十三年七月十三日、二十三年度については二十四年七月四日、二十四年度については二十五年七月九日にそれぞれ内閣から送付を受け、その検査を行って、それぞれ二十三年十一月七日、二十四年十一月二日、二十五年十一月七日に内閣に回付いたしました。 協会の二十二年度、二十三年度及び二十四年度の決算につきまして検査いたしました結果、特に法律、政令若しくは予算に違反し又は不当と認めた事項はございません。 以上をもって概要の説明を終わります。
○委員長(山本香苗君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○島田三郎君 自由民主党の島田三郎です。 ただいま説明がありましたNHKの平成二十二年度、平成二十三年度及び平成二十四年度の決算について、自由民主党は了とさせていただきます。その上で、本日はNHKが抱える様々な問題について幅広くお聞きしたいと思っております。 まず、籾井会長にお尋ねいたします。 会長は、先月二十五日に行った就任時の記者会見で、会長としての発言と個人の見解を整理し切れないままに発言したということで、個人的見解である慰安婦や番組編集権の問題など、発言の多くを取り消したと伺っております。就任の抱負を述べるべき会見で発言の多くを取り消されたわけですが、発言はもう少し慎重にする必要があったのではないかと思っております。 改めて、会長の所信や、NHKをどのように運営していくのか、お伺いいたします。
○参考人(籾井勝人君) まず、会見の場で個人の見解を述べたことは不適切であったと、そういうふうに思っております。今後は慎重に発言をさせていただきたいと思っています。 さらに、放送法を遵守し、放送法の趣旨に沿った経営を行うことがNHKに課された任務であるというふうに認識いたしております。放送法には、放送の役割やNHKの設立の目的、業務内容などが記されているほか、表現の自由を確保し、不偏不党、公平公正などの原則を守るなど、放送を行う上での指針が示されております。したがいまして、こうした公共放送の原点を役職員一同が改めて確認し、徹底することが最も重要だと考えております。 また、国際放送を一層充実させ、日本やアジアについても世界の人にももっと知ってもらう取組もこれまで以上に進めたいというふうに思っている次第でございます。 さらに、やはりNHKというものを経営していくに際しまして、ガバナンスというものをしっかり機能させることが大事であるというふうに思っています。そのためには、やはり透明性を高めて、みんなで情報共有を図り、自由闊達で風通しの良い組織をつくっていきたいと、このように思っております。 以上でございます。
○島田三郎君 一部の経営委員の言動が物議を醸しております。多くの批判的な意見が寄せられているとも聞いております。 経営委員会の委員の服務に関する準則では、経営委員会委員は、日本放送協会の名誉や信用を損なうような行為はしてはならないと定められております。一部の経営委員のこうした言動について、浜田経営委員長はどう思いますか。経営委員会として何らかの対応をしているのかを含めて、見解をお尋ねいたします。
○参考人(浜田健一郎君) お答えいたします。 経営委員が経営委員として職務以外の場において自らの思想信条に基づいて行動すること自体は妨げられるものではないというふうに認識をしております。しかしながら、公共放送であるNHKにおいて重要な使命である不偏不党、公平公正について厳しい御批判があることも承知をしており、二月十二日の経営委員会で、経営委員一人一人が服務準則にのっとり公共放送の使命と社会的責任を深く自覚するとともに、一定の節度を持って行動していくことを改めて申し合わせたところでございます。 経営委員会は、様々な経験、知識、考え方を持つ多様な委員の合議体でございます。委員間の真摯な議論により、合議体として放送の不偏不党、公平公正が維持されるよう、委員長として努めてまいる所存でございます。 以上でございます。
○島田三郎君 NHKの不偏不党、公正中立の姿勢に疑問が持たれないことを強くお願い申し上げたいと思っております。 次に、NHKの大きな問題であります現在の渋谷の放送センターの建て替えについてお伺いしたいと思っております。 現在の放送センターは、さきの東京オリンピックの頃に建てられましたので、半世紀近く経過をし、老朽化や狭隘化、また機能の陳腐化が進んでいると聞いております。一方で、南海トラフによる地震や首都直下型地震がいつ起こるか分からない状況の中で、こうした大規模災害時における放送の中枢機能の維持が課題となっております。 放送センターの建て替えは速やかに行う必要があると思いますが、籾井会長はさきの就任会見で、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックまでに放送センターの建て替えを間に合わせたいとおっしゃっております。そうしますと、あと六年間しかないわけでありますが、本当にオリンピックまでに建て替えが実現できるとお考えなのかどうか。また、現状では少しまだ時間が掛かるんではないかと考えておりますが、いかがでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 御指摘のとおり、放送センターは相当老朽化しておりまして、その安全性を含めまして非常に建て替えが急がれる状況になっている、非常に大きな経営課題の一つであります。 そういう意味で、就任会見におきましては、ちょうどオリンピックが決まった直後でもございましたので、私はちょうどそれに合わせるのがいいんじゃないかと思いました。しかし、委員御指摘のとおり、もう今から二〇二〇年までは間もないんですね。そういう中で、やはり多少無理があるんではなかろうかというふうに今は考えております。それで、二〇二五年の放送百年を目指して、今現実にはそういうプランで進もうと考えているところです。 そういうことで、設計や工事期間などを考えますと、私が申しました二〇年というのは現実的には無理かなというふうに考えておりますので、現時点では、一応、放送開始百周年、二〇二五年を目指して検討を進めていると、こういうふうに御了解いただきたいと思います。もちろん、できるだけ早くやりたいのはやまやまですが、そういう現実を考えますと、二〇二五年、放送百周年を目指していると、こういうことでございます。 以上でございます。
○島田三郎君 放送センターの建て替えの場所がまだ決まっていないようでございます。今ある渋谷の放送センターの場所に建て替えるんでしょうか。また、それとも別の場所に建て替えるんでしょうか。都内にまとまった場所を確保するのは大変難しいと思っております。具体的にどこの場所に建て替えるのか、お伺いいたします。
○参考人(塚田祐之君) お答えいたします。 新放送センターの建設計画の具体的内容につきましては、現在、検討を進めている段階で未定ですけれども、東京渋谷の現有地も含めて、建設予定地の選定作業を続けているというのが現状であります。
○島田三郎君 また、建て替えには三千四百億もの多額の費用が掛かると聞いております。費用の積算根拠と必要な資産はどう確保しておるのでしょうか。そして、地方の放送会館も多くで建て替えの時期が来ていると聞いております。現状はどうなっているか、お尋ねいたします。
○参考人(塚田祐之君) 現在、先ほども申し上げましたけれども、放送センターの建て替えにつきましての具体的な建設計画は未定なんですけれども、その中で、今後建て替えの資金を積み立てるための参考として、近年の在京民放、在京民間放送事業者の新社屋建設における平米単価、これを基に試算した建物経費が約千九百億円というふうに試算しております。このほか、機械・設備経費が約千五百億円というふうな試算をしております。 建て替えの資金についてですけれども、建設積立資産を今後も更に積み増しをしまして、総工費の二分の一程度までは積み立てたいというふうに考えています。残りの二分の一につきましては、減価償却資金のほか、長期借入金や放送債券の発行による外部資金で賄うことを考えております。将来の財政基盤の安定化のためにも、建設積立資産を可能な限り積み立てて、外部資金を抑制していきたいというふうに考えております。 それからもう一点、地方の放送会館の件でありますが、地方の放送会館の多くは昭和三十年代から四十年代にかけて建設されまして、築後五十年を超える会館もありまして、老朽化、狭隘化が進んでいます。災害時の迅速、的確な緊急報道やデジタル化時代における新しい放送サービスへの対応など、公共放送の使命、役割を果たすため、毎年二局程度の建て替えを進めております。現在、京都、熊本、仙台、金沢、静岡、大津の六つの放送会館につきまして、二十六年度以降の運用開始を目指して整備を進めているというのが現状であります。
○島田三郎君 次に、4K、8Kと呼ばれるスーパーハイビジョンの普及についてお尋ねいたします。 この前のテレビのデジタル化のときは、私自身もテレビを買い換えたわけでございますが、8Kで放送されると視聴者はまたテレビを買い換えなきゃいかぬでしょうか。
○参考人(久保田啓一君) お答えいたします。 NHKでは、昨年、総務省の放送サービスの高度化に関する検討会が取りまとめましたロードマップに沿いまして、二〇二〇年の8Kスーパーハイビジョンの本放送を開始すべく、設備の開発あるいは整備といった準備を進めているところでございます。 この8Kスーパーハイビジョンの放送を御覧いただくためには、これに対応した受信機が必要になりますけれども、現行のデジタル放送のみを視聴する場合、この場合は受信機を買い換えていただく必要はございません。現在の受信機がそのままお使いいただけるということでございます。
○島田三郎君 テレビの進化はオリンピックと密接な関係があると言われております。一九六四年には、世界で初めて衛星を使ったオリンピックの模様が生中継で世界に伝えられました。 NHKでは、今度の二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、2Kの十六倍の画素数を持つ高精細な8Kスーパーハイビジョンの実用化に取り組んでいると伺っております。国としても大いにバックアップすべきものと思っております。 総務省はスーパーハイビジョンによる放送の早期実現を目指すことの意義をどのように考えているのか、安倍政権が掲げる日本経済の再生にどう結び付くのか、今後の普及の方針、展望について大臣にお伺いいたします。
○副大臣(上川陽子君) 御質問にお答えいたします。 総務省におきましては、4K、8Kのスーパーハイビジョンによりましての放送の早期実現に向けまして、放送開始を前倒しをするということでロードマップを策定をいたしまして、昨年の六月にICT成長戦略として公表したところでございます。 4Kにつきましては、今年、二〇一四年に試験的放送を開始をし、また二〇一六年には本放送を目指す、また8Kにつきましては、二〇一六年に試験的放送を開始し、二〇二〇年には本放送を目指すということで予算支援等につきましても後押しをしているというところでございます。 4K、8Kの放送が早期に開始されるということでございますが、それに対応する機器、あるいは放送コンテンツに対しましての需要が喚起されるということでありますし、また、関連の産業分野の活性化、さらには国際競争力の回復、強化が図られるということでございます。 前回、一九六四年の東京オリンピックの際には、テレビ受信機の普及が進んだということでございまして、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの際には、この4K、8Kの超高精細でまた立体感とか躍動感あふれる映像を御覧になられる環境づくりということで受信機器の普及も含めて整備をしていき、日本の強みを持つ最先端の技術を世界発信する機会ともしてまいりたいというふうに思っております。 また、高精細な映像技術そのものでございますが、こうした放送分野以外の分野ということで、医療あるいは教育、また防犯とか設計、そうした産業分野に幅広く活用していくということが期待されておりますので、日本経済全体の再生につながる新しい事業、サービスの創出にも幅広い波及効果ということで期待されているというふうに思っております。
○島田三郎君 次に、国際放送についてお伺いいたします。 自民党内ではNHKの国際放送を更に充実強化すべきであるという意見が強く出ております。オリンピックの東京開催で今後、日本に対する世界の関心が一段と強まっていくと思っております。また、中国や韓国が国際発信力を強める中、日本の主張も海外に強く伝える必要があると思います。NHKの国際放送の果たすべき役割はますます大きくなっていくわけでありますが、NHKはこうした期待にどう応えるのか、お伺いいたします。
○参考人(籾井勝人君) NHKでは経営計画で国際発信力の強化というものを重点目標の一つに掲げております。また、その実現にも取り組んでまいっております。 NHKの国際放送につきましては、放送法と国際放送基準に沿いまして、我が国の重要な政策、国際問題に対する公的見解、我が国の世論の動向を正しく伝えることにしております。また、NHKが国際放送を更に充実させていくことは日本全体としての国際発信力を強化することに資すると考えております。
○島田三郎君 NHKワールドテレビの受信環境の整備が進み、現在二億七千万世帯が視聴可能となっておるということです。これはアメリカのCNNと同じ程度に達しているということですが、NHKの調査でもNHKの国際放送の認知度はまだまだだという結果が出ております。国際放送の認知向上のためにどう取り組んでいくのか、お考えをお聞きいたします。
○参考人(森永公紀君) お答えします。 NHKでは、世界の主要都市でNHKワールドTVを含む九つの主要国際チャンネルの視聴頻度などにつきまして、自宅でNHKワールドTVを視聴できる人を対象に独自の調査を実施しております。最近の結果によりますと、NHKワールドTVの名称を知っている人の割合は、香港で四六%、一方、ワシントンDCでは一二%余りで、欧米ではなお改善の余地があると考えております。 このため、番組の充実やより視聴者に見ていただけるような受信環境の整備、また周知広報活動の強化などが取り組むべき重要な課題だと考えております。例えば、日本を発着する国際線の機内でNHKワールドTVを紹介するPRを流したり、日本の魅力をアピールするテレビスポットをアメリカで放送したりすることを計画しております。 NHKワールドTVは、本格的な二十四時間英語放送を開始してようやく五年になりました。徐々に体制が強化されつつあります。今後も、経営資源を効率的に使い充実させていきたいと考えております。
○島田三郎君 次に、受信料をめぐる問題をお伺いいたします。 実際の支払数を推計された受信契約対象数で割った支払率は年々改善をし、二十四年度の決算では七三%、二十五年度の決算の見込みでは七四%になっていると聞いておりますが、逆に言いますと、まだ支払うべき数の四分の一が支払っていない状況であります。今後、更なる支払率の向上に向けどのように取り組むか、お考え方をお聞かせください。
○参考人(福井敬君) 受信料の公平負担の徹底に向けまして、支払率の向上は重要な課題であると認識してございます。二十四年度から二十六年度の三か年経営計画では三年間で支払率を三ポイント向上させる経営目標を掲げまして、着実に実施をしてございます。二十三年度末は七二%ですが、二十六年度では計画上は七五%まで引き上げる予定でございます。 それから、支払率の更なる向上に向けまして、具体的には公開競争入札等によります法人委託の拡大、それから民事手続の強化、それから訪問によらない契約・収納活動の促進など、営業改革を更に推進してまいりたいと考えております。 それから、営業改革の推進に加えまして、受信料制度に対します理解を深める広報活動の展開などにも積極的に展開をしていきたいと考えております。 今後も支払率の向上に向けて更に取組をやっていきたいと考えております。
○島田三郎君 支払率を都道府県別に見ますと、二十四年度末で秋田が一番の九五・七%でございます。続いて、実は我が島根県が九一・八%と、主に地方が高く、沖縄を除けば、大阪は五八%など、大都市が低い傾向にあると思っております。その理由は何だとお考えでしょうか。こうした支払率の低い地域の支払率を向上し地域間格差を解消する取組をどのようにお考えになっておりますでしょうか。
○参考人(福井敬君) 大都市圏の支払率が低い要因としましては、ロックマンションなどが多くて非常に面接が困難な世帯が多いということ、それから世帯の移動が非常に大きいことなどが影響してございます。このために、公的移転情報、これは住民票の除票等を活用しまして取次ぎをやったり、それからメッセージ消去の連絡と同時に契約を取る促進など、訪問によらない契約・収納活動の推進に取り組んでおります。 それから、公開競争入札等によります法人委託への拡大、外部パワーの活用もやりながら、よりきめ細かな契約・収納活動を推進してまいりたいと考えてございます。 今後も、支払率の低い地域につきましては、具体的な目標を設定した上で支払率の向上に取り組んでいきたいと考えております。
○島田三郎君 実は、受信契約をしていても一〇〇%支払っているわけではなく、支払数を受信契約数で割った収納率も二十四年度決算で九六%になっております。未収になっている受信料は何件あり、総額はどのくらいか、また、これを減らすためにどう取り組むのか、お聞かせください。
○参考人(福井敬君) 受信契約を締結した上で未収となっている未収数は、二十四年度末時点で百五十六万件ございます。その総額は千七百六十四億円となっております。 未収となっています受信契約者につきましては、文書、電話、訪問等によりまして受信料制度の意義について理解を求め、受信料のお支払のお願いをしている現状でございます。その上で、誠心誠意丁寧な対応を重ねてもなおお支払をいただけない場合には、最後の手法として民事手続による支払督促を申し立てて実施をしてございます。
○島田三郎君 次に、いわゆる放送と通信の融合についてお伺いさせていただきます。 これについては籾井会長も意欲を示されていると聞いておりますが、現在、放送法二十条二項二号で、NHKは放送と同時に放送番組をインターネットで提供されることは認められておりません。一方で、イギリス、フランス、ドイツなどヨーロッパの主要な公共放送では、それぞれの国の制度にのっとりインターネットでの同時配信も取り組んでいると伺っております。 NHKの国際放送や国内放送でもラジオ放送は試行的な措置として同時配信を実施していると聞いておりますが、テレビ放送でもそろそろ実施を検討する時代の流れだと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 委員御指摘のとおりだと思います。私、就任当初にも申しましたが、これはできるだけ早くやらねばならぬことだと思っているんですが、実は就任した後にいろいろその線に沿って内部でも検討してもらっているんですが、いろいろ問題もございますので、これは問題があるからやらないということではなくて、やるベースでこの問題をどう解決していくかと、こういうベースでできるだけ早く進めることができればというふうに思っております。 今後検討を進めてまいりますので、よろしく御了解くださいませ。
○島田三郎君 実は、NHKの抱える課題は多岐にわたり、特にこの放送と通信の融合は大きな問題であると思っております。 籾井会長におかれましては、新しい時代のNHKに道筋を付けるようよろしくお願い申し上げ、私の質問を終わらさせていただきます。 ありがとうございました。
○吉川沙織君 民主党の吉川沙織でございます。 私、総務委員会七年目でございまして、これまでNHKに関しましては、福地元会長、松本前会長に質問申し上げてまいりました。今回は初めて経営委員長、監査委員においでをいただくような事態になってしまいました。 私は、今回のNHK会長の発言を始めとするこれら一連の問題をスキャンダル的に捉えて批判するつもりは毛頭ございません。本来の公共放送NHKのあるべき姿、NHKに対する国民からの信頼のみならず、国益を損ないかねないような残念ながらNHK会長の一連の発言、NHKの存在意義そのものを危うくするものであるとの危機感の下、これから質問をさせていただきたく存じますので、どうぞよろしくお願いします。 籾井NHK会長はあちらこちらでいろいろな発言をされており、その問題点が様々なところから指摘されています。公の場です。就任会見は公の場です。この公の場の所信表明、そして就任会見を中心として、主としてこれから籾井会長に対して質問をさせていただきたいと思います。 昨年十二月二十日のNHK経営委員会においてNHK会長が任命されています。その議決に先立ち、籾井勝人氏から所信表明を聴取しています。そして、同氏が退室された後、委員からの意見を聴取し、議決を行い、経営委員十二名全員の賛成により籾井氏のNHK会長任命が決定されています。しかし、その議決前の委員の意見表明について、当日の第千二百三回経営委員会議事録を拝見すると、所信表明を受けて複数の委員から懸念が表明されています。 幾つか紹介します。上村代行、「所信表明を伺い、若干言葉遣いなど懸念する部分がないではありませんが、今後慣れていかれるのではないかと思います。」。美馬委員、「特に言葉を大切にする公共放送として、誤解されることがないよう言葉の選び方には留意していただければと思いました。」。室伏委員、「NHKの会長は、NHKの顔であり、ある意味日本の顔だと思います。そういう点で、一つ心配なのは、ご発言が誤解を招く可能性もあるのではないかということです。失言があった場合は、経営委員会として苦言を呈することも必要ではないかと思っています。それが私たちの役割だと感じていますので、今後、すばらしい会長になられるよう、お仕事ぶりを拝見させていただきたいと思っています。」。宮田委員、「資格要件をきちんと満たしておられることは確かだと思いますので、ちょっとした一言が誤解を招き、それを解消するためにばく大な時間がかかることがあるように、「人」が「人」をどう感じるのかということも踏まえ、発言には留意していただきたいと思います。」。石原委員、「明るく親しみやすい人柄の方だと思います。発言の件についてご意見が出ていますが、私もそのとおりだと思います。ただ、彼自身長い間大きな組織で仕事されてきたことや、副社長や社長の経験からも、発言の重みについては十分理解されていると思います。」。 これらの意見が一人ではなく複数の経営委員からなされています。次期NHK会長の発言に対してこれだけの懸念が出されるということはかつてあったのかどうか、経営委員長、御存じの範囲で結構ですので、お教えいただけますでしょうか。
○参考人(浜田健一郎君) なかったかと思います。
○吉川沙織君 私も調べられる限り調べたんですが、ありませんでした。 昨年十二月二十日の経営委員会の議題とされているのは会長任命の議決だけと一応なっています。所要時間は午前九時から午前十時四十五分までの一時間四十五分。プリントアウトしてみましたら、A4で五枚程度に収まりました。 これは、議事録というからには発言は全部そのまま載せているということで、この理解でよろしいでしょうか、経営委員長。
○参考人(浜田健一郎君) 会長選任については人事案件ということでもありますので、概要ということで記載をしてございます。
○吉川沙織君 今概要という御答弁ございました。 では、まあそのときは候補者ですけれども、今の籾井会長の発言についても概要ということであれば全部そのまま掲載をされていない、こういう理解でよろしいですか。
○参考人(浜田健一郎君) はい、そのとおりでございます。
○吉川沙織君 私も、千二百三回の議事録による籾井氏の所信表明、数えてみました。文字数で追ってみると大体約五百五十字です。この程度の発言で籾井さんの当時の何が分かるのかという私は感想を持ちました。逆に、でも、これがもし所信表明の全文であるとするならば、複数の委員からこれだけの懸念が残念ながら出されてしまっている。よほど複数の経営委員に対して悪い印象を与えてしまったのではないかと思いますが、この議事録、籾井氏の所信表明に関してはこれ全文だと思います。これ文面からは読み取ることはできません。 経営委員長、私の感想についてどう思われますか。
○参考人(浜田健一郎君) 先ほど申し上げましたように、議事概要ということで、発言の趣旨は十分伝わるように私どもとしてはまとめたつもりでございます。
○吉川沙織君 実は、この経営委員会、九時から十時四十五分となっていますが、この中に第十一回の指名部会も開催されているという。両方突き合わせてみると、経営委員会は九時から十時四十五分です。第十一回の指名部会は同じ時間帯、九時から十時二十五分開催となっています。その中には、質疑のやり取りという概要は載っているんですが、そのときに発せられた籾井氏の発言というのが載っていません。ですから、複数の経営委員から懸念が出された原因というのはもしかしたら指名部会の方にあるのではないかと思いますが、いかがでしょう。
○参考人(浜田健一郎君) 失礼しました、指名部会ですね。指名部会の中身については概要ということで、経営委員会の中身につきましては議事録は全て公表しております。
○吉川沙織君 今回は半年前から設置して、指名部会、前松本会長を選ばれるときはたしか指名委員会だったと思いますが、前回は経営委員会とは別個の時間帯に指名委員会が開催されていました。これは全て議事録拝見しましたが、別個の時間帯でした。でも、今回は指名部会の時間帯が経営委員会の中に含まれています。 人事案件ということは重々承知しておりますが、放送法第四十一条、「議事録の公表」として、「委員長は、経営委員会の終了後、遅滞なく、経営委員会の定めるところにより、その議事録を作成し、これを公表しなければならない。」。もちろん人事案件であるということは重々承知しておりますが、前回までは経営委員会と別個立てで指名委員会を開いていた。今回は経営委員会の議事の中の一つとして指名部会が開催をされていた。 これだけ懸念が持たれてしまった以上、もっと公表すべきではないかと思いますが、経営委員長の個人的見解で結構です、いかがでしょうか。
○参考人(浜田健一郎君) 私どもといたしましては、先ほど申し上げましたように、指名部会の中身については各委員の発言、自由な発言を保障するという観点で概要、しかも非常に微妙な人事案件でもございますので、概要にとどめさせていただいております。一方、経営委員会につきましては全ての議事録を公表すると。それで、議事の運営も、この時間からこの時間は指名部会、この時間からは経営委員会というふうに分けて運営をしているところでございます。
○吉川沙織君 前回までは確かに経営委員会と別個の時間帯に指名委員会が開かれていましたのでその論は成り立つと思うんですが、今回は経営委員会の開催時間の中に含まれていますし、今回、経営委員会の議事録として、十二月二十日の第千二百三回の分の経営委員会の議事録は確かに全文公表されています。ただ、私、最初これだけを見てみたら、たった五百五十文字の籾井氏の所信表明に対してこれだけの懸念が何で出るんだろう。それで、指名部会、一月十七日にこれもやっと概要が公表されておりますが、これを見て、ああ、ここでもしかしたらとんでも発言があったのかなと、そういうふうに思いました。ですから、そこで多分いろんな発言があったんだと思いますが、それについてはこれからの質問で議論を深めさせていただければと思います。 ここから、公共放送の在り方について会長に伺いたいと思います。 籾井会長は、NHK会長の任命を受けるべく、この経営委員会、十二月二十日、第千二百三回の経営委員会で所信表明をされていますが、それを聞いた経営委員からの意見として、今ほど引用しましたとおり、言葉遣いに気を付けることを注意点としてただされております。ただし、いろいろ拝見しておりますと、これ、言葉遣いだけではなく、話の内容においても誤解や理解不足が前提となっている発言も多いのではないかと思います。 そこで、私の疑問を解消する意味でも、籾井会長が経営委員会での所信表明、就任記者会見、国会答弁等で述べておられる話の内容で、その発言の趣旨、一生懸命理解しようとしたんですけれども理解が及ばなかった部分について、幾つかお伺いさせていただきたいと思います。言葉が命のNHKの会長が説明される以上、国民の皆様、視聴者の皆様に分かりやすく間違いのないよう御答弁いただければと思います。 籾井会長は、所信表明の中でも就任会見の中でもよく放送法の趣旨にのっとってという、こういう御発言、放送法に触れられておりますが、十二月二十日就任決定以降これまで放送法をどの程度お触れになられたというか、勉強をされましたでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) どの程度と言われても、全部とか、そういうことをおっしゃっているんですか。
○吉川沙織君 例えば、十二月二十日に就任が内定されました、任命の議決がなされました。で、就任の記者会見は一月二十五日に行われました。その間、例えばNHKの職員の方、役員の方からレクチャーを集中的に受ける、それから、一連の発言を受けてやっぱりもう一回見直そうというような、こういう勉強をされた、そういう意味で結構でございます。
○参考人(籾井勝人君) 放送法は、放送の役割やNHKの設立の目的、業務内容などが示されておりますので、NHK存立のよりどころとなるものと認識しております。本当に私のNHKの経営の一つのバックボーンとして放送法を考えております。我々は、やはり放送法全体を守っていくのが当然の責任だと思っているわけです。 また、公共放送につきましても、放送法に示されているとおり、憲法で保障された表現の自由の下、正確で公平公正な情報や豊かで良質な番組を幅広く提供し、健全な民主主義の発展と文化の向上に寄与する役割を担うものだと思っております。
○吉川沙織君 今、多分、次の質問の御答弁いただいてしまったかと思うんですが、どの程度お触れになられたかということについては、まあ一つのバックボーンということは分かりましたので、それを前提に質問を重ねます。 籾井会長の発言をそれぞれの議事録で拝見いたしますと、まず、先ほども引用いたしました昨年十二月二十日の第十一回指名部会では、主な見解として、「放送法第一条に常に回帰していきたいと考えている。放送法第一条は、バランスの取れた公共放送であることを求めているものであり、そのことを全職員に徹底することで組織としてまとまっていけるのではないか。」とありますが、そう考えていらっしゃいますか。
○参考人(籾井勝人君) そのときは一条だけを申しておりますが、放送法に回帰して、みんなでそれを意識しながらやっていくということは間違いございません。
○吉川沙織君 さらに、本年に入り、一月二十五日の就任記者会見では、NHKのコンプライアンス上の問題に対する認識を問われ、例えば放送法一つ取りましても、みんな放送法というのはよく知っているわけです、それにどういうことが書いているかもよく知っています、したがって、もう一度放送法というのを身近に具体的に考えてみましょうと、それによって本当に我々がやっていることは今までそれに準拠していたのかどうかということが分かるのではないかとお述べになっていますが、間違いないでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 間違いございません。
○吉川沙織君 これ、先ほど答弁いただいてしまったんですが、改めて伺います。 籾井会長の話には、よく公共放送、放送法という言葉が頻繁に出されます。籾井会長は公共放送というのはどういうものだとお考えでしょうか。先ほど少し答弁触れられましたけど、改めて伺います。
○参考人(籾井勝人君) 公共放送というものは、NHKの場合には、受信料をいただいて、視聴者の皆様並びに国民のものであるというふうに理解いたしております。これは国営放送とも違いますし、民間とも多少違うかなという気がいたしております。
○吉川沙織君 今、国営放送とも民間とも違うという、こういう御答弁いただきました。 では、聞き方を変えたいと思います、今の答弁受けて。民間放送と公共放送はどこがどのように違うのでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 民間放送の場合は、コマーシャルを財源として経営がなされていると理解しております。広告収入が主たる収入だと思います。我々は受信料で成り立っております。
○吉川沙織君 少し見解の相違がございますが、それは後でまた伺えればと思います。 では、放送法とはどのような性格を持つ、こういう法律だとお考えでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 放送法が何だと聞かれるとは思いませんでしたが、放送法は、放送の役割やNHK設立の目的、業務内容などが記されているもので、NHK存立のよりどころとなっているものと認識しております。先ほど答えたとおりでございます。
○吉川沙織君 放送法とは、「放送を公共の福祉に適合するように規律し、その健全な発達を図ることを目的」とし、第一条はそのための原則を掲げているものです。したがって、第一条とは、公共財とも言える放送、つまり民間放送も公共放送も含めた放送全体に係る全体の規定、目的規定です。 ですから、あえて公共放送とはということになれば、第一条に加えて第十五条のNHKに関する目的規定が重要であると思います。実際、NHKのウエブページ拝見しますと、放送法と公共放送についてということで、大原則で一条と第十五条、大きく掲げられています。籾井会長は、不偏不党、公平中立ということをよく使われますが、これは放送事業者全体に、これ第一条ですから、放送事業者全体に係る規定であって、NHKだけに求められている原則ではございません。 もし、公平公正あるいは不偏不党の観点から、NHKをボルトとナットで締め直すというのであれば、民間放送全体について締め直す必要があることになりますが、籾井会長の見解を伺いたいと思います。
○参考人(籾井勝人君) 民間放送について私が言及する立場にはないと思います。
○吉川沙織君 聞き方を変えます。 籾井会長は、昨年十二月二十日、第千二百三回経営委員会の所信表明で、「子供の頃からNHKの放送は正しいという認識を持ちながら育ってきたこともあり、視聴者から信頼されるNHKになることが大切だと思います。」と述べておられます。 これを素直に解釈いたしますと、NHKの報道は正しいと思って育ったが、最近はどうも疑わしく、正しい報道をすることによって視聴者から信頼されるNHKになることが大切と思っていると、私は文面から読んでそう解釈してしまいましたが、そういうことなんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 子供の頃からNHKを聞いて、僕のときはラジオですから、聞いてまいってNHKを信じてまいりましたし、今でもNHKはそうあると信じています。 さはさりながら、私は、もう一度その辺を、真実を放送するNHKということで、みんなの体制をそういうふうに持っていこうと、今がそうでないとかあるとかいう話ではなくて、私はそういうふうに考えております。 何しろ、一月二十五日に着任しまして、その日にちょっと失言をしまして、それで今日に至っているわけで、申し訳ございませんが……。
○吉川沙織君 質問の内容は厳しく、言葉は優しくと思ったんですが、今、ちょっとした失言ということではないと思います。 なぜちょっとではないかというと、二月十三日の記者会見の応答の時点で、視聴者からの意見、もちろんこれ批判だけではありませんが、約一万六千件も来ています。平成十六年七月のNHKの職員の不正事件に関してすら、二千七百件しか意見は上がっていません。今回一万六千件のうち約六割が批判の内容なんです。 国際的な観点からも、NHKが公共放送たるものか、今疑念の目を向けられています。それの端を発したのは、もちろん十二月二十日の所信表明の内容あるかもしれません。でも、それの大きなきっかけをつくったのは一月二十五日の就任記者会見の内容であるということは、いろいろ思いはもしかしたらおありかもしれません。全文を読んだら、確かに私も、ああ、すばらしい会長なんだと思うようなところもたくさんございました。でも、ちょっとした失言というのではないと思いますが、いかがですか。
○参考人(籾井勝人君) ちょっとした失言とは思っておりません。私の失言でと申し上げましたが、それがいろんな問題を起こしていることについては、私は本当におわびをいたしております。 それから、さっきのアンケートについては、これは、数字は数字として私も厳粛に受け止めております。
○吉川沙織君 私は、福地会長が就任された直後のNHKの予算審議に立っています。そのときに、訪問集金の廃止が一つの大きな次の計画になっていました。 今回、一万六千件の意見のうち、批判的な内容は約六割だと存じています。でも、それが受信料の不払につながるかどうかと問われたとき、当時のやり取りを見てみますと、訪問集金を廃止してしまっている以上、口座引き落としが止まったとしても、それが何が原因だったか分からない、こういう回答になっています。でも、今すぐに数字として表れなくとも、視聴者の信頼を損ねているという側面は、たとえどんな見方に立とうとも変わらないと思います。 ですから、ちょっとした失言というのはやっぱりないと思いますが、重ねて伺います。いかがですか。
○参考人(籾井勝人君) 私が発言した以上、これがどこでどういうふうな結果になるかは分かりませんが、私としてはそういうことがないように最大限の努力をするつもりでおります。
○吉川沙織君 答弁として足りないところは分かりますが、これから問題点を深掘りすることによって更にその問題点明らかにしていければと思います。 今ほど真実の報道ということに触れられました。でも、十二月二十日は正しい報道の旨発言をされています。放送法第一条、常に回帰すると会長もおっしゃっていますが、放送法第一条の規定からすると、真実の報道という、そのときも使われるべきではなかったかと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) どういうふうに表現されているかは別として、やはり報道は真実を伝えるべきではないかと。まずは事実を報道するということが非常に大事だと私は思っております。
○吉川沙織君 ただ、れっきとした第千二百三回の経営委員会の議事録、所信表明のところには、まるでNHKがこれまで正しくなかったかのような発言をされていますし、実際これ公式な記録として残っています。ここには、「視聴者から信頼されるNHKになる」、なれるじゃなく、なっているじゃなく、「なることが大切だと思います。」という、こういう御認識を披瀝されています。ということは、やっぱりNHK、今まで正しくないところがあったのかもしれないという、こういう意識が根底にあったからこそ、この五百五十文字、たった五百五十文字の中にこういう表現が含まれてしまっているのだと思います。 参考までに申し上げますと、昨年十月二十二日の第千百九十九回経営委員会資料において、NHKが全国の十六歳以上の男女個人三千六百名を対象に昨年七月実施した世論調査結果が示されています。経営委員長も監査委員も経営委員のメンバーでいらっしゃいますから御覧になっていることと思いますが、これによりますと、八割近くの視聴者がNHKの放送全般について公平公正であると答えています。もちろん、残る二割の方はそうではないという回答をされていると思いますので、これの乖離を埋めていくことは大事だと思いますが、東日本大震災のときの野村総研のアンケートでも、これ松本前会長のときに申し上げましたけれども、NHKの報道を一番信頼している、こういう結果が出ています。ですから、そうでない視聴者の方に対しては、これを埋めていくのが大事ですが、NHK会長としての認識として、十二月二十日、正しくないかのような報道をしているような発言は、私はどうかと思います。 それでは、NHK会長の資格要件の在り方について伺います。 経営委員会では、NHK会長の議決に先立ち、昨年十一月二十六日の経営委員会において、会長の資格要件六項目、これが了承されています。この六項目について経営委員長にお示し願いたいと思います。
○参考人(浜田健一郎君) 会長任命に当たって指名部会で定めた次期会長の資格要件は、以下のとおりでございます。 一、NHKの公共放送としての使命を十分に理解している。二、人格高潔であり、広く国民から信頼を得られる。三、政治的に中立である。四、構想力、リーダーシップが豊かである。五、社会環境の変化、新しい時代の要請に対し、的確に対応できる経営的センスを有する。六、業務遂行力があり、説明力がある。 以上でございます。
○吉川沙織君 これは十一月二十六日に定められた六項目、前回も項目を定められていましたが、今回は早めに指名部会立ち上げて、十一月二十六日に経営委員長のリーダーシップの下で対外的に公表されたものと承知をしております。 ただ、この経営委員会では、十二月二十日、籾井会長の所信表明を聞いた上でこの六項目が全て判断できたのか。もちろん、その前段の十二月十三日の第十回指名部会も開かれているということは存じておりますが、経歴等簡単な履歴だけでこの六項目について要件を十分満たしていると本当に分かるものか。確かに、こういう発言がなかったならばよかったのかもしれませんけれども、分かるものなのか、私は疑問に感じます。 さきの都知事選挙に立候補されたような方でしたら、例えば元総理ですとか、元大臣ですとか、日本弁護士会の前会長ですとか、マスコミ等への露出も多い方ですから、ある程度判断もしやすかったかもしれません。でも、そういう人々を人間のくずと言って一刀両断した経営委員の方もおられるようですけれども、分かりやすい主張のある方だったと思います。 議事録が発言どおりであるならば、逆に、数分の発言だけで言葉遣いに問題がかなりあり、大丈夫かと疑念を持たれてしまっている。言葉こそNHKの命なのではないかと私は強く思います。 この言葉こそ命、この言葉、説明力というのはもちろん六項目めに入っておりますが、言葉、言葉遣い、その人の言葉遣い、発言内容はその人物の本質を表すものではないかと私は思います。十分に人となりが分からないながら、資格要件にその言葉遣いや言葉、表現力というのが入っていないから、懸念を表明しながら、同じ経営委員が資格要件は十分に備えているとも発言されています。これはおかしくないかと考えますが、経営委員長、いかがでしょう。
○参考人(浜田健一郎君) 任命に当たりましては、指名部会においても推薦理由、経歴、実績等を確認し、御本人からも所信を伺いました。その結果、大きな組織を経営した実績があり、NHKの人材を十分生かした組織の運営ができると判断したこと、海外経験が豊富であり、国際的な業務にも十分対応できると考えられること、以上から、経営委員会が課題としている国際放送の強化や放送と通信の融合について一層強力に推進していただけると考えられたこと、放送法第一条の公平公正、不偏不党の精神に常に立ち、ぶれない姿勢で臨むと何度も発言されたこと、それから組織のガバナンスを重視する姿勢も見せたことなどから総合的に判断し、委員全員が資格要件に合致する方だと判断をいたしました。
○吉川沙織君 資格要件に合致した旨、今経営委員長から丁寧に御答弁いただきました。 ただ、いろいろな観点で、発言もその決めた後でしたからそのときではどうしようもなかったのかもしれませんが、ただ、構想力、リーダーシップが豊かである、社会環境の変化、新しい時代の要請に対応できる経営的センスを有する、業務遂行力があり、説明力があるというのも、肩書や、それからその前段の質疑応答や何かでは十分に、全てが分かるかどうかといえば、肩書等では全て分からない面も、これは誰しもに当てはまることですが、多いのではないかと思います。 会社のトップ、もちろん大きな組織で、私もかつて会社員時代一緒に仕事をさせていただいたことありますので、大きな企業、大企業であることは承知しています。そこのトップをされるということで、すばらしい経験だと思います。 ただ、そのときの企業の実績はどうであったのか、目標は高く掲げたけれども、その目標達成度はどうだったのか、現在の総務大臣、今まだ到着されていませんが、大変詳しい政策評価、事業評価の観点から、その方が推進した事業等の事業評価、政策評価という観点から今回資格要件を満たしているかどうか議論されたのかどうか、籾井会長が企業トップとして辣腕を振るったとされる日本ユニシスでは、籾井会長は具体的にどのような経営戦略、売上高を示されて、その結果どのようなすばらしい実績を残されたのか、お教えいただけませんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 今、ユニシスで私が何をやったかということを言うべきかどうかというのは、私は差し控えるべきだと思っております。
○吉川沙織君 済みません、冒頭は聞こえたんですが、後半の部分が少しお声小さかったようで聞き取れませんでしたので、お願いします。
○参考人(籾井勝人君) ユニシスにおいて私が何をやったかということは、ここの場では差し控えたいと思います。
○吉川沙織君 先ほど経営委員長からお示しいただいた、会長の経営委員会で定める資格要件の中に、先ほども申し上げましたが、社会環境の変化、新しい時代の要請に対応できる経営的センスを有する、そして実際に、経営委員長からは、そのような実績がおありだということでその要件も満たしている、ほかの五項目についても満たしているから全会一致で選んだという、こういう御答弁ございました。ですから、籾井会長が社長時代に、就任時から退任時までどのような計画を掲げられ、実績としてどのようなすばらしいものを残したのかということもこれ議論されたのではないかと思いますし、もちろん企業のトップとして、私なんかは足下にも及ばないようなすばらしい、こういう実績をお持ちだと思いますので、答弁いただけませんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 過去の私がやった仕事について、これをやった、あれをやったという気持ちはやはり差し控えさせていただきたいと思います。
○吉川沙織君 差し控えさせていただきたいという御答弁、残念ながら二度ございました。 では、私の方から申し上げたいと思います。 日本ユニシス社長に就任された二〇〇五年六月に、五年後に売上高五千億円、営業利益三百億円を目指すということを明らかにされています。さらに、翌年の二〇〇七年三月期の中間決算説明会資料においても、将来ビジョンとして売上高五千億円を掲げられています。しかし、残念ながら、二〇〇七年度の三千三百七十七億円をピークに、二〇一〇年度、つまり社長退任直前であります二〇一一年三月に、売上高はピークの四分の一減となる二千五百二十九億円、営業利益も二桁台まで落ち込んでいます。二〇〇七年度には、IT業界で働いていれば誰もが知っている堅調な実績を持つIT関連大手を買収されていますことから、マイナス幅は数字以上に大きかったのではないかと思います。 昨年十二月十三日の第十回の指名部会議事録によると、推薦理由の一つに、「ITに関する見識も深く、日本ユニシスの社長に就任して以降、三千億円以上の年間総売上を達成するなどの実績を持つ。」とありますが、例えば就任前と就任後の実績、確かにその間、リーマン・ショックや何かいろいろありました、でもそれを差し引いてでも、高く掲げた目標、途中で方針を変えられていますが、実績としてどうだったのか、こういった議論はなかったのかどうか、私は非常に気になります。 社会環境の変化、新しい時代の要請に対し的確に対応できる経営的センスを有する、この資格十分に満たしておられると考えますか、経営委員長に御見解を伺います。
○参考人(浜田健一郎君) 会長は、業務執行に当たっては、放送法を遵守し、不偏不党、公平公正の立場を貫くと表明されています。経営委員会としましては、これを踏まえ、会長として業務に当たっていただくべきものと判断をいたしました。 いずれにしましても、経営委員会としても、今後も監督の職務を果たしてまいりたいと思っております。
○吉川沙織君 申し訳ありません、資格を満たしているかという、今後職務を果たしていくということはもう会長の任に就かれた以上全力でやっていただくのはもちろんのことですが、続けられるのであればですが、ただ、この資格要件を満たしていますかどうか、そうお考えになったのかどうか、そしてまたそのような議論がしっかりなされたのかどうか、これについて伺っていますので、お願いいたします。
○参考人(浜田健一郎君) 繰り返しになりますけれども、会長は、業務執行に当たっては、放送法を遵守し、不偏不党、公平公正の立場を貫くと表明されております。 経営委員会の中では、いわゆる会長、過去の業績についての評価は、詳細にはできなかったところはありますけれども、総合的に見れば立派な業績を残していらっしゃると、そういう判断をいたしました。
○吉川沙織君 私自身もこんなことは申し上げたくなかったんです。ただ、れっきとした公的な会議録、第十回の指名部会の議事録の中の推薦理由の一つに、「ITに関する見識も深く、日本ユニシスの社長に就任して以降、三千億円以上の年間総売上を達成するなどの実績を持つ。」。確かにすばらしいことです。IT業界において年間売上額三千億円というのは一種のメルクマールですので、それを達成する、まあ残念ながら最後はいろんな要因もおありだったんでしょうが下がってしまいましたが、大事なことだと思いますし、実際その企業のトップとして辣腕を振るわれたということは事実でしょうから、大事なことだったと思います。ただ、これがれっきとした推薦理由の一つに挙がっている以上、しっかりとした検証がなされたのか、先ほども申し上げましたとおり、事業評価や政策評価の観点から本当にこの議論がなされたのかどうか、私は疑問を感じざるを得ません。 経営委員長にこれ以上伺うのもなんですので、次の質問に移りたいと思います。 今までも申し上げてきました、これまでのNHKに関する議論の中で、公共機関とはいえ民間的な経営センスなども取り入れるべきだという議論から考えると、組織のトップを選ぶ手続はやっぱり今申し上げたとおり様々な疑問点が浮かんでこざるを得ないような状況になっています。ですから、もっと十分な手続を経て国民からも分かる形での選定プロセスで選ぶべきではないかと思います。 これまでに、NHKの不祥事等を起因として、公共機関ではあるもののNHKは民間的経営センスを入れるべきである、政治主導の会長あるいは経営委員長の選定ではなく、経営委員の一人もおっしゃるように、NHK会長はNHKの顔であり、ある意味日本の顔であるとすれば、NHKの目的規定の放送法第十五条にあるように、「協会は、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように豊かで、かつ、良い放送番組」を作っていると国民が実感できるような、そういう人物をNHK幹部なり経営委員に選ぶべきでないかと私は思います。 資格要件、先ほど来何度も申し上げていますが、社会環境の変化、新しい時代の要請に対応できる経営的センスを有するとあります。これにはもちろん国際性等も含まれるかもしれません。籾井会長も商社時代、海外経験が豊富であると、こういうふうに伺っています。英語ができる、若しくは国際経験があることは良いことだと思います。ただ、昔の議事録を一生懸命めくってみますと、国会での答弁で議員の質問に日本語で答弁すべきところを英語で答えてしまって、NHK会長として資質に欠けるということになり、九か月で辞任された会長も過去にはいらっしゃいます。 昭和六十三年十二月十四日の衆議院逓信委員会でのNHK決算の審議の際ですが、片仮名表記の議事録を私めったに、もちろん単語や何かではあるんですけれども、ひたすら片仮名で表記が残っている議事録がございます。このときの質疑者は自民党の議員ですが、質問の最後に、NHKの会長に対し、異例ですがと前置きをされた上で英語で忠告されています。そのまま英語で引用すると私が疑念今度持たれてしまいますので、意訳をさせていただきます。私はあなたに忠告しますが、日本ではそんなに英語を使わない方がいいですよ、あなたは日本のNHK会長なんですから、よろしいですかとおっしゃっているようです。偶然にも籾井会長の会社の先輩でいらっしゃるようです。 NHK会長は、もちろん日本の顔として英語ができる方がよいと思います。籾井会長も、実際、最初英語で海外に向けて発信をされたということを伺っています。ただ、私自身も、昭和六十三年に自民党の議員が英語で忠告されたように、日本のNHKであるから、一番大事なことは、日本のことを深く理解した上で、日本語でもいいから正確な言葉遣いと表現力で日本あるいは日本人のことを理解させる力を備えていることこそが必要なのではないかと思います。そのような能力に欠ける人は、資格要件の一つ、業務遂行力があり、説明力があるの、説明力があるには該当しないのではないかと思いますが、経営委員長の御所見伺います。
○参考人(浜田健一郎君) 私どもとしては、総合的に判断をして選任をしたつもりでございます。
○吉川沙織君 総合的に判断をしてということは先ほどからも伺っています。 では、少し聞き方を変えます。このように、例えば言葉に対する理解力、表現力は、NHK会長として、先ほど来申し上げておりますとおり、また十二月二十日の経営委員会の議事録に残されている経営委員からの指摘のように、NHKの会長は日本の顔でもあります。ですが、言葉に対する説明力や表現力というのは資格要件には今回入っていません。説明力があるというのは入っていますが、表現力というのは入っていません。 今回のNHK会長の任命経過から見ただけでも、NHK会長の選定や任命に当たって改善すべき点等はなくはないと思いますし、あると思いますが、経営委員長の御所見を伺います。
○参考人(浜田健一郎君) 経営委員会といたしましては、NHKの会長任命という職責の重さを深く受け止め、昨年七月に指名部会を設置し、十分な時間を掛けて、業績評価、業務の現況の確認や資格要件の検討を行いました。また、様々な論議を踏まえて、定めた内規に従って、自律的に粛々と行ってまいりました。 会長任命に当たっては、常にそのときの状況に合わせて任命プロセスを検討するのが適切だと考えております。次の会長選出に向けては、委員会での総括を踏まえて議論すべき課題の一つであるというふうに認識をしております。
○吉川沙織君 課題認識をしていただいて、また議論がされる予定であるというふうに私は今受け止めました。 ただ、今回の件に関して、会長に就任された後において、また就任の所信表明の、議決に先立った表明において複数の経営委員が指摘されたように、問題となる発言をされるかもしれない。一人ならまだ分かります。複数の方々からそういう懸念が既に示されていたとなることは、問題となる発言がもしかしたらあるかもしれないということは十分予見されていたということになります。 議事録によりますと、籾井さんが退室された後、委員からの意見の表明がございました。このように、先ほど最初の答弁でこんなに複数の方から懸念の意見が出されたということは御記憶にないという、こういう御答弁いただきました。ですから、こういう異例の懸念が複数の方から表明されたにもかかわらず、その後そのまま議決に入って、全員賛成、全会一致で賛成というのも私には、済みません、よく理解できませんでした。 このような経営委員からの意見を経営委員長はどのように受け止められたのか、また、経営委員長は会長に対して、退室後これだけの多くの意見が出たんですよということをお伝えになられたのかどうか、伺いたいと思います。
○参考人(浜田健一郎君) 御指摘のような意見は、複数の意見から先ほど申し上げましたようにありました。ただ、経歴や所信などを総合的に判断して、私どもとしてはその点を含めましても会長にふさわしいということで、委員全員で判断をいたしました。 それから、会長には出た意見の概要についてはお伝えをいたしました。
○吉川沙織君 会長に対して委員長からこういう懸念が出たということをお伝えいただいた、こういう御答弁をいただきました。 では、籾井会長に伺います。 この議事録、籾井会長が所信表明をされた後、複数の経営委員の方から疑念、疑問の意見、それから懸念の意見が出されています。もちろん、経営委員会がこういう意見を述べている、経営委員会として議事録が出されている以上、放送法第四十一条に基づいて議事録が出されている以上、御覧になって御存じだったはずだと思いますが、このような複数の経営委員から出された懸念をどのように受け止めておられましたでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 今まで何度も委員から御指摘いただいておりますが、言葉の重みというものについて十分認識して、今後は本当にNHKの会長らしい発言をしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
○吉川沙織君 NHKの会長らしい発言を心掛けたいという言葉ございましたので、では別の観点から伺います。 私は、冒頭申し上げましたとおり、ずっと総務委員会で、これまで松本前会長、福地元会長と予算審議等を通じてやり取りをさせていただきました。そのときは、このような内容ではなく、訪問集金の廃止、震災の対応、それからネットとの同時配信をどうするか、そういう課題についてやり取りをさせていただきましたが、今回は、一連の発言によって、公共放送NHKの存立基盤が揺るがされかねないような、そして視聴者からの信頼を損ないかねないような事態がありますので、このような質疑をさせていただいております。 籾井会長は所信表明において、「公共放送の大原則として放送法第一条は非常に重要だと思っています。」、あるいは「日本放送協会における理念は放送法第一条であるべきではないかと思っています。」とお述べになっています。これを踏まえて、経営委員の多くは、先ほど委員長の答弁の中にもありましたが、それは結構なことだと評価をされて賛成をされているようです。先ほども申し上げましたとおり、資格要件や選考期間、それから前会長が退任を表明されてから限られた時間で選ばざるを得なかったというようなこともありますが、経営委員長を始め経営委員の方々も、もっとしっかり、こうなっていなければこういうことを申し上げることもなかったんでしょうが、しっかり判断すべきだったのではないかと思います。 籾井会長は、先ほど少しやり取り成り立ちませんでしたが、公的な要職をお受けになる以上、放送法は十分お読みになっていると思うんです。もちろん、隅から隅までと言うつもりは毛頭ございません。第一条の放送事業者全体に係る目的、それからNHKのみに課されている第十五条、NHKの公共放送とは何たるかを書いている第十五条、この大原則は踏まえておられると思います。 直近の松本前会長や福地元会長は、あえて放送法第一条ですとか放送法第十五条ですとか放送法の条文をわざわざ持ち出さずとも、公共放送の何たるかを経営委員会での就任挨拶においてしっかり触れられています。 最近のNHK会長の経営委員会での就任挨拶を拝見すると、松本前会長は、第千百三十五回経営委員会において、「公共性という意味合いではNHKも鉄道事業も基本的な価値観は同じようなところがあるのではないかと思っています。鉄道で言えばお客様、放送で言えば視聴者の皆さまに対してサービスを提供し、その質をいかに高めていくかという点では、相通ずるところが多いのではないかと思います。」、「福地前会長の下で、NHKで仕事をするうえでの私たちの価値観として、「NHKは、皆さまに信頼され親しまれる公共放送として、豊かで安心できる社会の実現と文化の創造に貢献します」という理念を改めて確認したと聞いています。コンプライアンスの徹底は、組織を構成する一人一人が、このような価値観をいかに認識して、それを具体的な行動に移し、実行するかということが重要です。これを繰り返しやらなければ組織は劣化すると考えます。組織の土台となる事柄は繰り返し粘り強くやっていくことが、すべての出発点だと思います。」というように、公共性あるいは公共放送の性格を十分理解され、わざわざ放送法の第十何条だとか第一条とか持ち出さずとも、NHKのあるべき姿を語っておられます。 退任の挨拶に当たっても、「私は一日一日きちんと取り組むことを念頭に約三年を重ねてきましたが、任期終了までの残りの期間もきちんと職責を果たしていきたいと思います。」と挨拶なさっています。 松本前会長の、この経営委員会での就任挨拶、そして退任の挨拶について、籾井会長、どう受け止められるでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 大変すばらしい所信表明だと思います。私も、今おっしゃったことには何の異存もございません。
○吉川沙織君 もうあえて更に問うことはいたしません。 ちなみに、公共性とは、閉鎖性と同質性を求めない共同性、排除と同化に抗する連帯である、こういう定義付けをする人がいらっしゃるようですが、公共性とはそういう趣旨であると私は考えます。最近目立つ公共性という考え方には、異質な声には余り配慮せず、均一性、統一性、効率性を優先される傾向にあるのではないかと思います。そういう意味からも、NHKが社会の多様な意見、問題点を公正中立に報道する、こういうことは、今申し上げたとおり、これまで以上に求められることではないかと思います。 籾井会長が考える公共性というのはどのようなものになるでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) まず、先ほどもちょっと申しましたけれども、公共放送というのは、やはり商業放送でもなければ国営放送でもない、やっぱり、あまねく視聴者ないしは国民から視聴料をいただいて、受信料をいただいて運営されていると、そういう意味におきまして、やはり、放送法に書いてありますように、今委員がおっしゃったような、公正公平、不偏不党、表現の自由、これが大原則でありまして、これを踏まえてやっていきたいというふうに思っております。
○吉川沙織君 では、公共機関と、今まで籾井会長が辣腕を振るわれたとされる民間機関はどのように違うのか。公共機関の中でも、他の公共機関とNHKはどう違うと考えるのか。籾井会長、いかがお考えですか、公共機関と民間機関。特に、他の公共機関とNHKはどういう意味で異なるか、お考えをお聞かせください。
○参考人(籾井勝人君) 公共放送というのは、放送法に示されているとおり、憲法で保障された表現の自由の下に、正確で公平公正な情報や、豊かで良質な番組を幅広く提供して、健全な民主主義の発展と文化の向上に寄与する役割を担うものだと認識しております。
○吉川沙織君 今度は、福地元会長の言葉を引用したいと思います。 NHKの一連の不祥事の後に就任されたのが福地元会長です。会長を厳しい状況の中で引き受けられた福地元会長は、第千六十一回経営委員会における就任挨拶で、「不祥事を起こしたのは一握りの職員ですが、他の職員全員が伏し目がちになっています。みんなで誇りを取り戻そう、目線を上げて元気を出してがんばろう、日本の公共放送を背負っているんだということを職員に話しております。私も、自分の人生で最後、そして最大の仕事として取り組んでいくので、みんなで一緒に取り組もうと職員に呼びかけております。」と述べられております。現場の方々とともに公共放送のために一丸となって取り組んでいこうとされる意欲がこの文面からも強く伝わってきます。 福地元会長は、現場をくまなく歩き、現場の方々の意見を聞きながらNHKの経営に当たっておられたと伺っています。NHKではありませんが、日本郵政公社時代最後の総裁であった生田総裁も、全国くまなく歩き、郵政事業のいかなるかを自分の目で確かめておられたと、そういうふうに述べておられます。お二方とも、国際感覚は十分な上で、現場主義、これを貫かれ、職員の支持、これを得ながら会社をまとめ上げられた、こういう方です。 籾井会長は、十二月二十日のNHK会長就任内定後、これまでNHKの現場をどの程度歩かれましたか。
○参考人(籾井勝人君) 私も、前職の仕事がありました。よって、こっちに到着するまでは現場には行けておりません。着任後、こういうことでまだ行けておりませんが、両先輩、松本前会長、福地元会長、いずれも立派なことをおっしゃっていますし、私もそれには異存はございませんし、私も多少はそういうことを就任のときに申し上げているんですが、その辺をちょっと一回見ていただければうれしいと思います。 いずれにしましても、やっぱり職員と一度一緒になって仕事をしなければ、私がどんなに言おうがわめこうが、仕事は付いてきません。私は、やっぱり職員と一緒になって、より良いNHKのために尽くしたいというふうに思っております。
○吉川沙織君 もちろん、就任内定後、新しくNHK会長の職に就かれるまで前職の仕事もあったかもしれません。ただ、福地元会長とのやり取りの中で、私、非常に残っている福地元会長のこの参議院総務委員会での答弁がございます。平成二十一年、二〇〇九年三月三十日の当委員会における福地元会長の答弁です。 「実は、私が会長に就任しましたのは去年の一月二十五日ですが、就任します前に私は溝の口のコールセンターに、私はアサヒビールの相談役ですが今度会長になりますということで、就任前に出かけましたのが」と続くように、就任前だけれども、NHK会長という公的機関のトップに立つ、日本の顔、NHKの顔ということは日本の顔でもあります。だから、就任前に現場を歩いていった、そしてそこでコールセンターの生の声を聞いて、その後も現場主義を貫かれたということでございます。 では、もちろん、今、国会対応ももちろんありますが、ただこれも籾井会長の一連の発言に端を発するものですので、これが落ち着いたらで結構です。そのときまでお続けになっていればですが、今後どの程度現場を歩かれる予定か、伺いたいと思います。予定がないなら、思いだけでも結構です。
○参考人(籾井勝人君) 私も営業が長うございます。現場主義でございます。これが一段落しましたら、必ずや現場を回って、私というものを知ってもらいたいし、私もNHKを知りたいと、こういうふうに思っております。
○吉川沙織君 今、会長から力強い御答弁をいただきました。営業出身で現場主義、もう本当に大事なことだと思います。 ただ、残念ながら、一つこういう記事見付けました。籾井会長がユニシス社長を退任された後、次の社長が二〇一一年七月十九日に開かれた記者会見においてこう語っておられます。全ては現場から始まる、現場目線を持っていることが前社長との違い。こういう、これ、私の皮肉でも何でもありません、事実でございます。ですから、今強い決意を伺いましたので、現場主義大切に、現場主義と同時に視聴者主義というものを貫かれていかれることを強く期待したいと思います。 ただ、先ほどからの答弁でも、そしてこれまでの就任会見等でも、公共放送、公平性、中立性、放送法第一条、いっぱい並べておられます。ただ、御自身の十分な理解の裏打ちがないままこれらを並べたとしても、なかなか理解は得られないと思います。 一月三十一日の籾井会長の「視聴者のみなさまへ」という、こういう文章がNHKのウエブページで確認できます。「個人的見解を述べたことは、不適当・不適切であったと思います。」となっています。NHK会長が個人的にどういうお考えを持っているかということはもちろん問題ではありません。ただ、そのような発言を、就任記者会見というのは公的な場です、公的な場で、公的な職務に就かれた方がするということは、公的機関のトップとしてやっぱりちょっとどうかなと疑問の念を感じざるを得ません。 もちろん、現代の情報社会において発言内容が瞬時に世界中を駆け巡ってしまうということは、IT企業のトップであられた、そして日本の顔であるNHK会長としては十分御認識であったと思います。今まで公共機関の要職にある方々が責任を取ってどれだけ多くの方が辞任されたことでしょうか。最近は、不祥事においても公共の立場にある人間としてのけじめや矜持など全く感じられない発言も多過ぎます。高い立場にある方が高い目線から、そんなことどうでもいい、断固拒否していれば責任問題は雲散霧消するだろうといった、こういう態度が非常に多く散見されます。重い立場にある人であればあるほど、公共の要職を担っているという意識を持って、今回、一連の発言の責任を取るべきではないかと思いますが、会長の見解を伺います。
○参考人(籾井勝人君) 私、就任会見のとき、本当に不徳の致すところですが、いわゆる公的な立場というものと私的な立場というものがうまく整理をできておりませんでした。本当にこれは偽らざることです。そういうことによってああいうふうな発言をしてしまって、誠に申し訳なかったと思っております。
○吉川沙織君 最近の国会答弁の中で、頭の中が公的なものに一〇〇%なっていなかったというような、こういう御答弁ございました。でも、松本前会長の場合は、たしか一月二十五日に就任されていますが、前会長の手続にはいろんな問題もあって、この当委員会でも大変な議論になりました。ですから、決まったのはたった十日前です。でも、その間に業務知識をたくさん吸収したというような、こういう話が記録として残っています。 今回は、十二月の二十日に決定して一月の二十五日に就任されています。ということは、その公的な役割、それから放送法の内容、それから現場でどういう課題を抱えているか、先ほど質疑でも出ましたが、二〇二〇年に新放送センターを前倒ししたいというような御発言ありましたが、これも大事な経営計画の一つです。こういったことも含めて、事前にレクチャーなんかを受ける、こういうことはなかったんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 正直申し上げて、深くレクチャー、レクチャーは一通りざらっとはしましたけれども、内容まで立ち入ったようなレクチャーをいただく時間がありませんでした。
○吉川沙織君 今までの発言の中、それから国会答弁等においても様々な、これは与野党問わず指摘もなされていますし、昨日の自民党の会議の中でもいろんな発言があったという報道に触れています。これらNHK会長等の発言と取材への影響という観点から伺います。 籾井会長や一部経営委員の発言が大きな波紋を呼んでおり、海外からの批判も多く出されている、これはどのような立場に立とうとも厳然たる事実です。多くの海外メディアが強い関心を持って見ており、同じ公共放送としてNHKが参考としている英国BBCの関係者は、公共放送の使命は公平中立な報道であり、その難しさはBBCでも共通し、私の知る限りBBCにはこのような人物はいない、仮に彼らと同じような歴史認識で問題発言をしたならば、当然罷免もあり得るし、大きな社会問題になるだろうと、こういう発言をしています。 また、BBC、タイムでは、一部経営委員の発言だけではなく、会長の発言も報道されています。その中で、このような一連の発言等は甚大な外交問題を起こしているとされている上、公共放送と政権の余りにも距離が近いというNHK人事だけではなく、政権の一連の動向が国際社会に対して懸念を抱かせてしまっています。マスメディア、報道の自由を重視するアメリカはもとより、民主主義や言論の自由を第一に考える先進諸国からすると、自分たちと共通する価値観を持たない国の政権であるとして、海外諸国から不信感が高まっていると言えましょう。国民は、日本がそのような国であると海外から見られることは望んでいません。籾井会長あるいは一部経営委員の発言により、これまで日本のNHKとして国際的取材現場や政府当局者との間で築いてきたNHKの信頼が悪影響を受け、NHKの番組制作に悪影響があるとするならば、とんでもないことです。 この懸念が裏付けられるような内容が新聞報道やネット上で散見されます。新聞報道では、在日米国大使館の報道担当官は、二月七日、経営委員の街頭演説を指して、責任ある立場の人物は、地域の緊張を更に悪化させる、このような発言を控えることを望むとコメントして、自制を促したとあります。また、ネット上においても、放送予定であったNHKの「クローズアップ現代」、ケネディ駐日米大使がお蔵入りの危機と、こういう内部情報が、私も偶然見付けておりましたが、一週間ほど前から出回っていました。 オバマ大統領は、アメリカ国民にとってもいまだ人気のあるケネディ元大統領の御令嬢であり、日本にも好意的であるとされるキャロライン氏を駐日大使に指名し、日本でも好感を持って受け取られているさなか、米国を批判していると受け取られかねない発言をするNHKトップや経営委員がいるNHKの取材を拒否してしまうというのもあり得る話ではないでしょうか。 それを更に裏付けるかのように、二月十五日の新聞では、経営委員の発言を理由に駐日米国大使館はNHK取材に難色を示したとの記事が報道されています。確かにこの記事では一部経営委員の発言だけしか取り上げていませんが、籾井会長も、公的な場所である就任記者会見などでは同趣旨、同じ認識と思われるような発言をされています。これも個人的な見解だからといって、日本国内では取り消す、取り消さないの議論も委員会等で多々行われましたが、海外諸国は了解したと、こういうことにはならないと思います。 二月十三日の記者会見でこんな質問が出ています。報道機関としてのNHKが海外への取材、例えば大使館への取材が今困難になっている、断られてしまったという事例がないかと問われ、会長は、そういう話は聞いておりません。更に問われ、今日は二月十三日だが、二月十三日時点では起きていないでしょうかと問われ、ないと思います。つまり、この話、二回聞かれて、そういう話は聞いておりません、ないと思います、二度お答えになっています。 籾井会長に、二月十三日と同様、一般的な質問を伺います。報道機関としてのNHKが外国の在日大使館、政府機関あるいは政府高官に取材を申し込み、回答がないままとなっている事例や断られた事例はありませんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 誠に申し訳ありませんけれども、取材とか制作の過程に関することについてはお答えしかねます。
○吉川沙織君 新聞報道でもそのようなNHK広報局の見解として今と同趣旨の内容が載っておりましたので、恐らくそういう答弁になると思っていました。 ただ、事実として、二月十三日に同じ趣旨の質問がなされて、会長は御自身の立場で、このような事例があるかないかと聞かれ、そういう話は聞いておりません、ないと思います、二度もお答えになっています。なかったらないとお答えいただきたいんですが、お答えできるはずですが、いかがでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 今申しましたように、やはり取材とか制作の過程に関わることについては申しかねますので、控えさせていただきたいと思います。
○吉川沙織君 では、二月十三日の記者会見で、どこの社の記者か私は存じ上げませんが、そういう取材、海外からの取材、そして若しくはこちらから、NHKからの取材申込みに対して困難になっている事例若しくは断られたのがあるかと聞かれ、もし答えられないのであれば、そのときも取材過程のと、今のような答弁になるはずです。そのときに明確にそういう話は聞いておりません、ないと思いますとお答えになっているんですから、もしそれが真実であるならば、ないと断言できるはずです。いかがでしょう。
○参考人(籾井勝人君) 今申しましたように、取材、制作、これについてはコメントを控えさせていただきたいと思います。
○吉川沙織君 大体、やましいこと、それから何かあるときはコメントを差し控えさせていただきますということは一般の世でもよくあることですが。 では、観点を変えて伺います。「クローズアップ現代」という番組作成においてNHKはケネディ駐日大使に対して取材要請をしていたのかどうか、そうした取材要請をしたのかどうか、そこから始まる一連の経過に沿っていろいろ伺っていきたいと思います。 今までこうつらつらと申し上げてきました。どのような立場に立とうとも、一月二十五日の就任記者会見をきっかけとして、一連の会長の発言はNHKの信用を著しく失墜させる行為であり、少なからず国民の不信を醸成する行為であるとも考え、こういう観点に立てば、経営委員会は罷免すべきでないかという立場に立つこともできるのではないかと思います。 そこで、経営委員長と監査委員に幾つか伺いたいと思います。 まず、NHK経営委員会の権限として、放送法第二十九条第一項第二号に「役員の職務の執行の監督」とあります。また、放送法第五十一条第四項では、「会長、副会長及び理事は、協会に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときは、直ちに、当該事実を監査委員に報告しなければならない。」、法律に明記されています。会長の一連の発言は放送法第五十一条第四項に該当すると考えますが、会長以外の副会長や理事は監査委員に報告したのかどうか。当然これらは監査委員に報告すべき事項だと思いますが、報告の事実はありましたでしょうか。上田監査委員、お願いいたします。
○参考人(上田良一君) お答えいたします。 報告はいただいておりません。
○吉川沙織君 報告上がっていないことは非常に残念でございます。 では、別の条文から伺います。放送法第四十四条において、「監査委員会が選定する監査委員は、いつでも、役員及び職員に対し、その職務の執行に関する事項の報告を求め、又は協会の業務及び財産の状況の調査をすることができる。」とされています。そこで、監査委員会は経営委員会が任命した籾井会長の一連の発言の調査、これをしていらっしゃるか、いらっしゃらないか、監査委員に伺います。
○参考人(上田良一君) お答えいたします。 会長の就任記者会見の発言につきましては、経営委員会は既に会長に対しまして、公共放送であるNHKのトップの立場についての自覚を促すとともに、不偏不党、公平公正の理念を改めて御認識いただき、放送法の趣旨にのっとり職務を遂行していただくことなどを強く要請いたしております。会長からは、反省の言葉とともに、業務執行に当たっては放送法を遵守するとの明言をいただいております。 監査委員会といたしましては、今後の執行部による業務執行を注視してまいりたいというふうに考えております。
○吉川沙織君 今伺いましたことは、籾井会長の就任会見に端を発する一連の発言について監査委員会あるいは経営委員長がアクションを起こしておられるかどうかということですが、更にこれを進めて、NHK会長の発言などが原因となり、ケネディ駐日米国大使に対するNHKのインタビューが拒否されたという事実について、経営委員長あるいは監査委員に対して報告は上がっていないのかどうか。 会長同様、経営委員長の国会での事実に反するこういう発言は、その職を賭していただかなければなりません。今後のNHKのためにも、正しいと思っていることではなく、真実をお述べいただければと思いますが、先ほどのはあくまで就任会見に対して第五十一条、第四十四条を引きましたが、今回著しい損害を及ぼすおそれがある事象です、これが真実とするならば。 この一連の事象について、まず、経営委員長、報告は上がっていますでしょうか。
○参考人(浜田健一郎君) 上がっておりません。
○吉川沙織君 上田監査委員はいかがでしょうか。上がっていますでしょうか、報告は。
○参考人(上田良一君) そのような報道があることはもちろん承知いたしておりますけれども、個別番組の制作過程に関することにつきましてはコメントを差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○吉川沙織君 残念ながら、先ほどの就任会見に端を発する発言については法律に基づく監査をやっていないということですが、今回の答弁は、個別番組の取材過程に関わることですから答弁とコメントは差し控えさせていただきますという内容でした。 では、会長に伺います。 もし、米国大使館から取材拒否を受けたとしても、まず相談するべき、もしこれが真実であるとするならば、相談すべき相手は経営委員長にほかなりません。それがNHKの独立性や中立性を確保するための制度だからです。よもや官邸などの政権関係者などと協議したなどという事実はないと思いますが、会長の御見解を伺います。
○参考人(籾井勝人君) 今の話は仮定の話だと思いますが、仮定の話には答えるべきではないと思っております。
○吉川沙織君 では、これまで取材の過程でいろんなことがあると伺いました。それでは、取材拒否、もちろん、この報道が正しいかどうか、真実の報道であるかどうかということはもちろん議論の余地があると思います。ただ、取材拒否について、この事象があるならば、これをなかったことにするとか無視するとか、そういったことを発言されたことはございませんね。
○参考人(籾井勝人君) その質問にはお答えできません。
○吉川沙織君 問いを立てておりますので、答弁していただくのが筋だと思います。 もし仮に今申し上げた行動を取られたとすれば、一連の発言のみならず、取材現場を無視し、会長にしかない編集権を濫用し、NHKを著しく害したということにほかなりません。 経営委員長においてはこの取材拒否の件について本当に全くどこからも報告を受けておられないのでしょうか、経営委員長に伺います。
○参考人(浜田健一郎君) 私も、そのような報道があったということは承知しておりますけれども、報告は受けておりません。
○吉川沙織君 監査委員においても、放送法第五十一条第四項に基づき、就任会見の発言のことではありません、今の海外の取材が困難になっているかもしれないという、この件についての報告を本当に受けておられませんでしょうか。
○参考人(上田良一君) 先ほどお答えさせていただきましたように、そのような報道があることは承知いたしておりますけれども、個別番組の制作過程に関することについては監査委員としてもコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
○吉川沙織君 報道が真実かどうか、これは後に明らかになるのではないかと思います。 籾井会長が、もし仮に、取材拒否関連の事実、これをなかったことにしようですとか、聞いていないということにしようという、もし仮に隠蔽しようとしたのであれば、とんでもないことだと思います。 会長は、二月十三日の記者会見での答弁のとおり、そういう話は聞いておりません、御存じなかったんですね。
○参考人(籾井勝人君) 繰り返しで申し訳ございませんが、その辺の取材、制作、この辺についてはお答えできません。
○吉川沙織君 再度伺います。もし取材の過程でお答えできませんというならば、なぜ二月十三日の記者会見で、ないと思います、そういう話は聞いておりません、記者会見の場で答えができて、なぜこの国会の場で答弁できないんですか。
○参考人(籾井勝人君) 何度も申し上げているとおり、取材と制作についてはお答えできません。
○吉川沙織君 お答えできないということであれば、聞き方を変えます。 二月十三日は、記者からの問いに対し、そういう話は聞いておりませんと明確にお答えになっています。では、もう一度、そういう話は聞いておりませんとお述べになるだけで結構ですから、いかがですか。
○参考人(籾井勝人君) 記者会見のことをレファーされておりますが、何回も申しておりますとおり、取材と制作については、これは企業秘密でございます、お答えできません。
○吉川沙織君 何度も聞きます。
○委員長(山本香苗君) 指名してから御発言ください。
○吉川沙織君 では、二月十三日との整合性が取れなくなってしまうんです。そのときは、そういう事実はありませんかと一回目聞かれました。そういう話は聞いておりませんと、会長御自身が御自身の口でお答えになっています。二回目、前回の記者会見は二月十三日でしたが、二月十三日時点でどうなのかと問われ、ないと思います、これも御自身で答弁なさっています。何で、国会の場で同じ問いを立てたのに、記者会見でお答えになれることがこの場でお答えになれないんでしょうか。私の疑問を解消してください。
○参考人(籾井勝人君) 別に隠すつもりはございませんけれども、あの時点では本当に知りませんでした。ただ、その後のことについては、何がどうあっているかは別として、お答えできませんということでございます。
○吉川沙織君 二月十三日時点で知らなかった。ということは、二月十三日より前にこの事実を知っていたということはなかったということでいいですね。
○参考人(籾井勝人君) 記者会見を何度もレファーされますけれども、そのようにもし委員がお信じになるなら、それはそれで結構かと思います。
○吉川沙織君 信じる信じないの話ではなくて、二月十三日時点は知らなかったけれども、その後はお答えできませんという、二回前の答弁で会長はそうおっしゃいました。では、二月十三日時点では本当に知らなくて、その前は、そういう話は一切会長の耳にも入ってなかったということなんですね。
○参考人(籾井勝人君) そういうことでございます。
○吉川沙織君 国会におけるNHK会長の答弁は大変重いものがあります。もし事実に反する答弁をした場合、辞任に値することになります。事実、籾井会長の会社の大先輩である池田NHK元会長は、先ほども引用しましたが、国会で日本語でなく英語で答弁したとしてその責めを負って辞任し、その後、副会長から会長に就任された島元会長は、NHKのBS衛星の打ち上げ時における所在を聞かれ、平成三年四月二十四日の衆議院逓信委員会において事実と異なる答弁をしたとして辞任したというれっきとした事実がございます。 辞任に際して、島元会長は、衆議院逓信委員会で間違った答弁をし、公共放送への信頼を失いかねないとの責任を痛感したと、こう述べておられます。また、当時の郵政大臣は、島NHK会長は国会において事実に反する答弁を行うことによりNHKに対する信頼を著しく傷つけた、公共放送を行うNHK会長の行為として極めて遺憾であったと考えている、島会長が辞意を表明されたことは以上のような一連の問題の責任を取っての良識ある判断と受け止めている、これを機に今後NHKは役職員が一丸となって国民の信頼の回復に努め公共放送としての責務を十分に果たされることを強く期待する、こう発言されています。 私は、当時の郵政大臣が指摘したとおり、公共放送を担うNHK会長の責任は非常に重いものがあると思っています。米国あるいは駐日米国大使館などのNHKに対する対応は、これは取材の有無ではございません、対応は本当に以前と全く変わらないんでしょうか。本当に取材拒否などないのか。 会長、事実に反する答弁をすれば、偽証罪には証人喚問でないですからなりません、ならずとも、公共放送のトップとして、国民に対して辞任はもとより重大な責任を取るべきと考えますが、いかがでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 本当に公共放送のトップとしての重みを自覚しまして今後はいろいろ慎重に発言をしていきたいと思いますが、取材、制作の過程に関わることについてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○吉川沙織君 今後は慎重に発言をしたいということを今おっしゃいました。であるならば、二月十三日の記者会見の今何度も引用している一連のやり取りというのも、慎重な発言ではなくてうっかりした発言だったということなんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) まあ、うっかりかどうかは知りませんけど、制作、取材の過程のことについてはお答えできませんと繰り返し申し上げております。
○吉川沙織君 英語での答弁や誤った答弁でさえ辞任をせざるを得ないのが公共放送NHKトップとしての責任なんです。マスコミの代表、日本の顔であるNHK会長であるにもかかわらず、二月十三日の会見でも、就任会見時のことを聞かれ、済んだことだから聞かないで、私見を申し上げたところは取り消したと、いまだに責任の重大さ、先ほどもちょっとした失言という言葉ございました。そういう発言を続けておられます。英語だとか誤ったということではなく、公共機関のトップとして発言を、これは認められないものではないかと思います。 最後に一つ、私、かつてこのNHK予算のやり取りで引用したこういう文章がございます。これを紹介したいと思います。 平成十八年六月に、当時のNHK会長の諮問機関であったデジタル時代のNHK懇談会報告書、こういうものがございます。「公共放送は視聴者のものであり、視聴者のためにあり、視聴者のみに責任を負うという信念である。その信念が貫き通されるなら、たとえどんな困難にぶつかろうとも、そのときは視聴者が公共放送を励まし、支えてくれるだろう。」、こういうページがございます。私はこの当委員会で何年か前に引用させていただきました。この報告書が出されたきっかけというのは一連の不祥事です。各界からの有識者を集めて、この有識者の方々によってまとめられた報告書です。 福地元会長もおっしゃったとおり、不祥事で職員全員が伏し目がちであったかもしれません。でも、福地元会長、松本前会長の下、NHKの全役職員が東日本大震災の対応を乗り越え、受信料の値下げ、当時与党時代ですが、党内の手続も大変重いものがありました。でも、これを乗り越えられたのが前体制です。人員削減とこれに伴う経費カットを乗り越えながら、ようやく信頼回復の途上に取り組んできたからこそ、今回の決算も堅調となっているんだと思います。 政府と我々においては、この会長のかかる発言については見解の相違があるかもしれません。しかしながら、今回のかかる事案によって公共放送NHKに対し視聴者から懸念を抱かれているということ、海外から少なからずの疑念の目を向けられているということは、どんなに詭弁を弄したとしても紛れもない事実です。 会長、今後、こういった視線が向けられているということ、今申し上げたデジタル時代の報告書にあるように、信念が貫き通されるなら、視聴者のみに責任を負うという信念が貫き通されるなら、どんな困難にぶつかろうとも視聴者は支えてくれるだろう、こういう記述があります。でも、今回、先ほども申し上げましたとおり、先般の衆議院総務委員会で、この報告書のきっかけとなった不祥事に対する視聴者の意見は二千七百件。今回の会長の発言に端を発する一連の騒動では一万六千件。これだけの大きな反響が出ている以上、視聴者は支えてくれないかもしれません。会長の責任として、この一連の発言、そして海外から疑念の目を向けられているということ、先ほどはそういう事実はないとおっしゃいましたが、海外から取材拒否をされている、私はこれ、真実の報道だと信じています。こういったことに関連して責任を取るおつもりありませんか、再度伺います。
○参考人(籾井勝人君) NHKは視聴者の皆様から受信料をいただき、それで成り立っていることは先ほども申しました。したがいまして、我々としての認識は、NHKは視聴者・国民のものであるというふうな認識を持っておりますし、これはうそでも偽りでもなくて、本当にそう思っております。 それから、海外だとかのいろんな反響については、私もそれは承知しておりますし、それはやっぱり重く受け止めております。そして、これを回復するには、我々がやっぱりいい番組を作り、皆さんから正しい評価を受けて、そしていわゆる、やはりNHKだと、さすがにNHKだと言われるようなNHKにしたいと思っております。 先ほどから、両先輩であるとか、あるいは委員会とかいろんな話が出てきておりますが、それについては一々私はコメントする気はありませんが、非常に立派なコメントをされているというふうに思いますし、私も全く同様の考え方はしております。ひとつよろしくNHKを見守っていただきたいというふうに思う次第でございます。
○吉川沙織君 もし仮に前会長、元会長と同様の思いを持っているならば、かような発言、絶対出なかったはずです。 少し観点を変えて伺います。 今日の新聞報道に、さきの経営委員会、今月十二日の経営委員会で、発言について取り消しているし、どこが悪いのか、素直に読めば理解できるはずだと、こういう趣旨の発言をしたと報じられていますが、これ事実でしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 私、経営委員会の議事内容についてはやっぱり経営委員会側がいろいろ取りまとめることになっておりますので、私はこの場合はやっぱり発言を差し控えたいと思います。
○吉川沙織君 経営委員長、このような、そのとおりとは申しませんが、前の発言の問題、どこが悪いのかといったような趣旨の発言は会長から経営委員会の場においてあったのでしょうか。
○参考人(浜田健一郎君) 経営委員会では、今議事録を作成中でございます。それで、全員の確認ができた時点で議事録は速やかに公表いたします。
○吉川沙織君 今あったかなかったという問いに関してはお答えいただけませんでしたが、放送法第四十一条「議事録の公表」ございます。冒頭のやり取りの中で、指名部会の部分に関しては概要だけだったかもしれないが、経営委員会の内容については全て掲載されている、記載をされているという、こういう御答弁ございました。ですから、いずれ明らかになると思います。 コメントを差し控えさせていただくとおっしゃった会長の答弁は、実に国会の場において不誠実であると言わざるを得ません。私は、先ほど引用したデジタル時代のNHK懇談会の報告書にあるとおり、視聴者のやりきれない声が残念ながら一万六千件という声、もちろんこの中には批判的な意見と肯定的な意見があるということは十分承知しています。でも、視聴者の心が離れている今、また国益を害しかねないような事象が生まれてしまっている今、この現実を真摯に受け止め、会長が責任を取られることを私、そういうことを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○小西洋之君 民主党・新緑風会の小西洋之でございます。本日、総務委員会で質疑の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 二〇一〇年七月の参院選で当選をさせていただいてから、私、当初、総務委員会で同僚議員の皆様の御指導をいただいておりました。そもそも私、実は旧郵政省、総務省出身でございまして、かつて、平成十六年からでございますけれども、旧郵政省の中のNHKの担当部局で、そのNHKに関する公共放送の法制度を担当していたことがございます。当時、皆様も御案内のとおりの受信料の詐欺事件が起きまして、当時、初めて決算検査報告書にNHKに関して不当事項が掲記されたことがございましたけれども、そうした壮絶なその不祥事、そして、その中で海老沢会長が辞任される等々、もう一連のその動きの中で私も奮闘させていただいた次第でございます。 そして、何を奮闘させていただいたかということでございますけれども、もちろんNHKは国民・視聴者のものでございます。放送法に基づいて言論報道機関としてNHKが真っ先に、そして真っすぐに向かなければいけないものは、ただ一つ、国民・視聴者でございます。ただ、総務省も放送法を所管する観点から、また、今後三月に審議がございますけれども、NHK予算に大臣意見を付けるという、その放送法で非常に限定された特定の業務に関わる立場から、私も、ただNHKのこの未曽有の不祥事の解決のために奮闘させていただいた次第でございます。 実は、このような形で私、総務委員会でNHKの問題について質疑を国会議員としてさせていただくというようなことは全く想定をしておりませんでした。特に、今回言われていますように、政治的公平についての問題、このような問題は、私は安倍内閣、すなわち第二次安倍政権が仮に誕生しなければ、私はこういうような場で質疑をいただくということはなかったと思います。つまり、今日の私の質疑でございますけれども、この度のNHKの問題、それは全ては安倍政治に根源を達するその安倍政治の問題、そしてそういう、非常にNHK、今苦しい状況だと思います。NHK自身が政治の壟断の中で苦しんでいるんだと思います。 しかし、NHKが既に放送法によって授けられている、言論報道機関として自らの自主自律を守るために授けられているその取組をやるかどうか、やらなければ国民・視聴者との関係でNHKは終わりだと思います。それは軽々に言うのではなくて、かつてNHKが戦後最大のその危機に、国民・視聴者との関係の危機に、私はまさにそのさなかでNHKの皆さんとともにその危機に立ち向かっていた、立ち向かうというか危機に対処させていただいた経験がございます。 その立場から考えても、今ここで、この質疑で私が追及させていただきますその取組をやるかどうか、NHKが、それに懸かっているというふうに申し上げさせていただきます。 では、質疑に入らせていただきます。 吉川先生の御配慮で質疑時間をたくさんいただきましたけれども、少し盛りだくさんでございますので、若干早口でまいらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、先ほど籾井会長はNHKを見守っていただきたいというふうにおっしゃっておりました。とんでもございません。見守るどころではありません。あなたは放送法違反をしているんです。そのことを事実に基づいて、しっかりまず確認をさせていただきたいと思います。 お手元にこの資料一という資料がございますけれども、今日マスコミの皆さんも傍聴いらっしゃっておりますけれども、委員会審議後、私の事務所で提供させていただきますので、報道等にお役立てください。 この資料でございますけど、籾井会長の記者会見でございます。一ページをおめくりいただけますでしょうか。 籾井会長は就任会見で、特定秘密保護法、あるいは靖国問題、あるいは国際放送の問題、あと従軍慰安婦の問題等々、いろんなことをおっしゃっているわけですけれども、その議事録、籾井会長がその場で会長として話したことを丁寧に追及していきますと、論理的に追及すると、放送法違反を犯していることは明白なんですね。具体的には、秘密保護法と、あと靖国問題です。この二つについて籾井会長は放送法違反を犯している、そのことを今申し上げます。 めくっていただきまして、下に小さな四とあるページでございますけれども、まず秘密保護法です。記者の方が、秘密保護法についてなんですけれども、「NHKスペシャル」、「クローズアップ現代」などでまだ取組をしていませんね、つまり報道特集番組というものを制作していない、そうしたことを踏まえながら、二重線のところですけれども、秘密保護法についてのNHKの伝え方についてどう思われますかというふうに問うています。これに対する籾井会長のこれ回答ですけれども、二重線、必要とあればやりますよ、これはね。で、必要でないというふうにお考えしているんですけど、その理由として、有名な、政府がやっていることは間違いないであろうというような趣旨のことを述べられているわけでございます。 つまり、申し上げたいことは、秘密保護法というある社会的事実の事柄についてNHKとしてどう伝えるんですか、国民・視聴者に。つまり、秘密保護法をめぐる番組の編集方針については──秘書官、秘書官、余りそういうことしちゃ駄目ですよ。秘密保護法の番組編集方針を聞かれて、それについて、必要あればやりますよ、これはね。つまり、編集権を持つ会長としてNHKの番組編集方針そのものについて話されているわけでございます。 次、二ページめくっていただけますでしょうか。靖国神社の靖国参拝でございます。下に六ページとありますけど、それをもう一回めくっていただいて七ページを御覧いただけますでしょうか。 記者の方が、靖国の問題、政治家が参拝するというのはいわゆる総理の参拝問題ですけれども、そういうような問題についてNHKとしての報道姿勢はいかがですかと、靖国問題についてのNHKの報道姿勢はいかがですかと問われています。それについて籾井会長の答えですけれども、いや、それはね、それは、それをどうだこうだと言うつもりはないですよ。つもりはないという意思表示をしています。かつ、具体的な放送の仕方として、ただ淡々と、総理は靖国に参拝されましたと言うだけでしょう、ピリオドでしょう、このように言われています。 つまり、今御紹介申し上げました特定秘密保護法、そして靖国問題、靖国問題についてはもうずばりNHKとしての報道姿勢というふうに問われていますから、これは番組の編集方針そのものですね。もし、浜田経営委員長、これが番組の編集方針に当たらないんであれば挙手してください。籾井会長にはまだ当てませんから──駄目ですよ、何言っているんですか。
○委員長(山本香苗君) 質問されるんですか、どちらですか。
○小西洋之君 浜田委員長が、この報道姿勢という言葉あるいはNHKの伝え方ということが番組編集方針とは違うという御意見をお持ちでしたら手を挙げてください、そうでなければ結構ですから。──はい。では、番組の編集方針そのものであるというふうに経営委員長自らお認めいただきました。 では、これが放送法になぜ違反するかということでございますけれども、あっ、どうぞ。
○委員長(山本香苗君) いや、質問するならする、しないならしないで、発言を求められますか。
○小西洋之君 経営委員長が求めるんであれば、委員長に御指名をいただきたいと思います。(発言する者あり)はい。済みません。分かりました。 では、委員長には結構ですので……(発言する者あり)はい。では、申し上げます。つまり、今のこの特定秘密保護法についてNHKとして国民・視聴者にどのように伝えますか、これはいわゆる番組の編集方針そのものです。靖国問題についてNHKとしてどういう報道姿勢で臨むのですか、これも番組編集方針そのものです。これらについて、もう皆様の御案内のとおり、籾井会長の発言した内容というのは、政治的公平、また多角的な論点、この放送法第四条に違反するわけでございます。こうしたことをまず事実として踏まえさせていただきたいと思います。 籾井会長、じゃ、質問させていただきます。御自分の発言が放送法違反だという自覚はありますか。
○参考人(籾井勝人君) 私の個人的見解については、この場でもう一回繰り返すことはやめたいと思います、控えさせていただきたいと思います。何度も取り消させていただいておりますし、これでまた更に個別の問題に触れることは避けさせていただきたいというふうに思います。
○小西洋之君 籾井会長は、会長の就任会見という公務で、ある社会的事柄についてNHKの番組編集方針を問われて、それを答えた。それが個人的見解だというふうに言っているんですけれども、そんなことが通用するわけございませんよね。ユニシスの社長を務められているときに、社長の就任会見あるいは株主総会、それでユニシスの会社のまさにその経営の中枢に関わること、放送法四条というのはNHKのもう経営の中枢そのものですよ、それ以外もうないというような中枢ですよ、それに関わる事柄を答えて、株主に対して、ユーザーに対して、市民に対して取り消せるんですか。そんなことが通用すると考えていること自体がおかしいですよ。ただ、それを論理的にあなたが言っていることをおかしいということを示させていただきます。 今の靖国のくだりですけれども、靖国問題について、NHKの報道姿勢は、総理が参拝した、ピリオド、それだけだというふうに言っています。それに対して記者の方が、では、現場の番組の編集・制作方針と異なったらどうするんですかという質問をしています。それに対してあなたは、最終的に会長が決める、編集権を持っている会長がそれを決めるのがNHKのガバナンスだというふうに言っているんですね。個人的見解ではないじゃないですか、これ文理的にどう考えても。 NHKは、言論報道機関として言葉をどの組織体よりも大切にしなければいけない会社ですよね、組織ですよね。又は、国民の皆さんから受信料をいただく関係において、どの組織体よりもある意味重く国民・視聴者の信頼を守らなければいけない、そういう組織体ですよね。これを取り消すということは、私はできないというふうに申し上げさせていただきます。 じゃ、今、籾井会長が放送法違反を明確に犯しているということを御指摘させていただきましたけれども、更に放送法に基づくルール違反をしております。皆様も御案内のとおりの服務準則違反でございますけれども、おめくりいただいて資料の三番というものを御覧いただけますでしょうか、資料の三番でございますけれども。 NHKは、放送法六十二条という条文に基づいて、自らNHKの職員が守るべき、職務に当たって守るべき内規を定めるというふうにされております。その内規でございますけれども、今、世の中で、これまでの衆参の質疑で言われているのは第五条でございます。信用失墜行為の禁止、これに当たるのではないかというふうに言われております。私も当たると思います。吉川先生が御紹介されていたように、一万六千件を超える電話が掛かってきているわけでございますから。私も地元を回っていて、もうNHKどうなっているんだと、本当に多くの声を聞きます。 ただ、この服務準則をよくよく読んでいると、五条だけではないんですね。例えば二条、NHKの会長は、放送が公正、不偏不党な立場に立っていることを、その使命を負うものということを自覚して、誠実にその職責を果たさなければならないというふうにしております。籾井会長の記者会見は、就任会見は、到底この二条の服務基準を満たしているとは私は考えられません。 また、第三条を御覧ください。職務専念義務でございます。職務上の注意力の全てをその職責遂行のために用いなければならない、なぜならば、公共放送を支える受信料の重みを深く認識しと。放送法について本質を何も理解せずに就任会見に臨んで、放送法違反の発言行為を行っている。私は職務専念義務違反だと思います。 そして第四条、忠実義務でございます。放送法その他の法令、定款、協会の諸規定を遵守し、日本放送協会のために忠実にその職務を行わなければならない。申し上げるまでもございません。放送法違反をしているわけでございます。そして、第五条の信用失墜行為。 すなわち、今申し上げたような二条から五条のその服務準則違反、これもしっかりと、恐ろしいことですけれども、犯してしまっているということでございます。 では、次の資料四を御覧いただけますでしょうか。資料四に、先ほど吉川先生も御紹介されておりました籾井会長が最終的に選ばれるに当たっての経営委員会の会長の選任のプロセスにおけるその指名の資格基準ですね、資格要件というものが入っております。公共放送としての使命を十分に理解しているか、広く国民から信頼を得られるか、政治的に中立であるか。私、今どれも籾井会長はこれを満たしているとは思いません。 浜田経営委員長に伺います。 籾井会長の前会長、松本会長はこれらの資格要件を満たしていらっしゃいましたでしょうか。
○参考人(浜田健一郎君) 満たしていらっしゃったと思います。
○小西洋之君 ありがとうございました。 選定のプロセス、これは議事録で公表もされておりますけれども、当初、松本会長もその候補者として、現職と新しい人、双方を検討するというふうにされていたんですよね。ところが、報道等されているように、どういうわけか、実績もあり、職員の皆様からも信頼を寄せられていた松本会長が再任されることなく、およそ放送法もNHKの服務準則も理解されていないというような物すごい方が急に着任をされた。これについては、その安倍政治における影響というものが報道にあるところでございます。 では、次を御覧いただけますでしょうか。 NHKは、先ほども申し上げました平成十六年に端を発した不祥事によって、実はしっかりとこういう不祥事を解決する仕組みをつくっております。これ、NHKの全職員が守らなければいけない倫理・行動憲章でございますけれども、太い線を引いているところを御覧いただけますでしょうか。 本憲章に反する事態が発生したときは、迅速に調査と原因究明に当たり、再発防止に努めるとともに、社会すなわち国民・視聴者への説明責任を果たすと。で、この倫理・行動憲章ですけれども、上に公共放送の使命、そして上から四つ目にコンプライアンスの徹底、めくっていただきますと、放送の公平公正、幅広い視点からの情報の提供、そして更にめくっていただきますと、法令や社会のルール、内部規程の遵守、また公私の区別を徹底した、誠実に職務に遂行すること、このようなことが書かれているものでございます。申し上げるまでもございません。籾井会長の就任会見、これに全て違反しているわけでございます。 さて、お時間をいただきましたけれども、ここからが本論でございます。 NHKの会長として就任会見に臨んで、その発言を取り消すと言っておりますけれども、絶対あなたが幾ら取り消したってもう取り消せないものがございます。それは、申し上げるまでもありません、国民・視聴者からの信頼です。そして、我々同僚国会議員からの信頼です、国民の代表として。 こういう現時点では取り返しようのない信頼を取り返す方法が、実はNHK、たった一つだけ方法を持っているんです。それが、先ほど申し上げました、平成十六年から始まった不祥事、それを受けて行われた平成十九年の法改正、私もその法改正の初めに携わりました、この法改正によってつくられた監査委員会。このように、NHKの内部で法令違反、あるいは法令違反に当たらないにしても、不当事項あるいは不正事項、そうしたものがあったときに、その原因を究明して、そしてその再発防止の取組をする、先ほど倫理憲章のところで読まさせていただきました、ああいう取組をする監査委員会があるんです。 上田監査委員に伺います。 私は、今申し上げました、放送法に違反していると思います。仮に違反していないというふうにお考えでも、違反しているのではないかというおそれがあるのであれば私は当然監査をしなければいけないと思います。そして、服務準則、私は違反していると思います。恐らくここにいらっしゃる同僚議員、全員違反していると思われるでしょう。そして、国民の皆さんも違反していると思うでしょう。そして、この服務準則についても、違反とまで言えなくても違反するおそれがあれば、これまで監査委員会は経営委員、経営委員にあっても監査を行ってきたわけでございます。 放送法四十三条に基づいて経営委員会の監査を行うつもりがあるかどうか、監査委員会の監査を行うつもりがあるかどうか、監査委員、お答えいただけますでしょうか。
○参考人(上田良一君) お答えいたします。 経営委員会により任命されました会長の就任記者会見の発言につきましては、経営委員会は、既に会長に対して、公共放送であるNHKのトップの立場についての自覚を促すとともに、不偏不党、公正公平の理念を改めて御認識いただき、放送法の趣旨にのっとり職務を遂行していただくことなどを強く要請いたしました。会長は、経営委員会に対しまして、反省の言葉とともに、業務執行に当たっては放送法を遵守するとの明言をなされております。 監査委員会といたしましては、今後の執行部による業務の執行を注視してまいりたいというふうに考えております。
○小西洋之君 上田監査委員は、NHKの中からも本当に信望の厚い立派な方だというふうに伺っております。また、私も、上田監査委員の下で今まで務められてきた、一月二十八日においても監査報告書、詐欺事件で出されておりますよね。私も全部読まさせていただきました。立派な分析、報告だと思います。 今、資料六を御覧いただけますでしょうか。実は、監査委員会の監査対象は、経営委員会の会議そのものも実は監査委員会は監査できるんです。監査委員会というのは経営委員の皆さんの三名で構成されていますけれども、経営委員会とは独立の組織でございます。 資料六は、松本会長が就任されるときに、その就任の手続過程に当たって残念な出来事があったのではないかということで、線を引かせていただいています、上から五行目でございますけれども、経営委員会委員の服務に関する準則、先ほど御紹介した服務準則です、服務準則に経営委員会が違反していないのかどうかについて監査委員会として監査をされているわけでございます。 私は、上田監査委員に要求します。先ほど御紹介いただきました経営委員会のこの今回の事柄に対するその対処、私は、放送法違反、また服務準則違反、その事実関係の究明、また再発防止の観点から足らないと思います。監査委員会としてしっかり監査するということを、放送法四十三条、四十四条、四十五条に基づいた監査をするということを答弁いただけますでしょうか。
○参考人(上田良一君) お答えいたします。 経営委員による経営委員としての職務以外の場での個人の思想信条に基づく行動につきましては……
○小西洋之君 会長です。
○参考人(上田良一君) あっ、会長の方ですか。失礼しました。 会長に関しましては、先ほどの繰り返しになりますけれども、経営委員会により任命された会長の就任記者会見の発言については、既に経営委員会は会長に対しまして、公共放送であるNHKトップの立場についての自覚を促すとともに、不偏不党、公正公平の理念を改めて御認識いただき、放送法の趣旨にのっとり職務を遂行していただくことなどを強く要請しております。会長は、経営委員会に対し、反省の言葉とともに、業務執行に当たって放送法を遵守するとの明言をなされております。 したがいまして、監査委員会といたしましては、繰り返しになりますけれども、今後の執行部による業務執行を注視してまいりたいというふうに考えております。
○小西洋之君 そのような答弁では、残念ながら国民・視聴者の信頼というのは永久に取り戻せないと思います。 NHKの歴史始まって以来の最大の不祥事、物すごい数の不払件数がありました。私もNHKの皆さんと一緒に予算審議をある意味乗り越えてまいりました。そちらの今いる官僚の一人として私座っておりました。あの未曽有の不祥事に対するNHKの信頼回復の切り札としてつくられたのがこの監査委員会です。 経営委員長に伺います。経営委員会は監査委員会からの報告を受ける、そういうことができますね。経営委員長として、この度の籾井会長の就任会見の放送法違反あるいは服務準則違反についてしっかり監査委員会として監査して、その報告を受ける必要があるとお考えになりませんか。
○参考人(浜田健一郎君) 経営委員会では、先ほど上田監査委員が申し上げましたように、会長には、経営委員会の席上、注意を促しましたし、あわせて、会長からは放送法を遵守する旨の発言もいただいておりますので、私どもとしては現時点ではそういう行動は取っておりません。
○小西洋之君 ここにいらっしゃる同僚議員、また国民・視聴者の皆様は到底納得できない答弁だと思いますけれども、ただ、私は経営委員会そして監査委員会を力いっぱい応援させていただきたいと思います。 NHKとこの政治との関係、これはもうずっとある関係なんです。私も実は、あえてこういう場で申し上げますけれども、いろんなことを知っております。しかし、NHKは言論報道機関として、日本国憲法の下で、放送法の下で自主自律の経営、そして放送をやっていかなきゃいけない。そのためには皆さんは戦わなきゃいけないんです。皆さんが戦っていただけるようにいいアイデアを御提案させていただきます。 先ほどの資料六の次をおめくりいただけますでしょうか。この経営委員会がかつて松本会長を選任するとき、そこに瑕疵があったのではないかということで監査委員会が監査されたわけでございますけれども、上に二重線引かせていただいておりますね、監査委員会の監査の調査ですね、客観性、手続的妥当性、公正性を確保するために二つの法律事務所の五人の弁護士を調査の補助者としたというふうにしております。つまり、皆様だけで戦わなくていいんです。日本が、この豊かな日本社会が誇る立派な弁護士の先生、元検察官の方、そうした法曹関係者、あるいはジャーナリズムについてしっかりとした見識をお持ちの方、そういう方々をその監査の調査の補助者に招いて、そして安倍政治から戦うことが皆さんはできるんです。そのことをやらなければ、もうNHKの信頼回復というのは永久に私はあり得ないというふうに考えます。 じゃ、この信頼回復が果たせなかったとき、NHKと国民の関係はどうなってしまうんでしょうか。 籾井会長に伺います。NHKが放送法によって国民の皆さんから受信料を集めることができる、受信料を集めることをNHKは独占的にできることになっています。それはなぜなんでしょう。なぜNHKだけが受信料を集めることができるんでしょうか。新藤大臣が集めて渡すことはできません。ほかの電気料金等の公共料金に上乗せすることもできません。なぜNHKが自ら──カンニングは駄目だ。放送法の中枢に関わることをメモ出ししてもらって、あなた、どうするんですか。お答えいただけますでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 先ほどから申しておりますように、NHKは公共放送でございます。公共放送というのは、放送法にのっとりまして、公平公正、不偏不党、それから表現の自由と、こういうことをやるわけです。それをやることによって我々は外部からの距離を保てるというふうに私は思っております。
○小西洋之君 じゃ、もう一度だけ伺います。 今おっしゃった言葉は、一言で言えばNHKの何を守るために、NHKは放送法によって──後ろからカンニングはやめてください。放送法によって受信料を集める権限を独占的に与えられているんでしょうか。どうぞ。
○参考人(籾井勝人君) NHKの独立性を守るためです。
○小西洋之君 独立性という言葉を、NHKにとって一番大切な言葉で、正確に答弁いただけますでしょうか。NHKの何を守るため、究極的にただ一つ、答弁ください。放送法を理解しているかどうかですよ。
○参考人(籾井勝人君) 今申しましたように、独立性でございます。先ほど言いましたように、放送法には不偏不党ということがはっきり書いてあります。これを守ることだと思います。
○小西洋之君 放送法の一番根幹のことが全く分かっていないことが分かりました。 独立性では足りないんですよ。編集権の自律ということなんですよ。編集権の自律を守るために受信料を集めることが放送法で独占的に権限を与えられているわけですよ。つまり、国民・視聴者は、もう時間がないので私が申し上げますけれども、NHKで放送番組の編集権を独占しているのは、籾井会長、あなたですよね。国民・視聴者はあなたを守るために毎月受信料を納めているんですよ。NHKに払っているんですよ。その自覚はありますか。先ほどの放送法違反の発言をして、また服務準則違反をして、先ほどの吉川先生の質疑から非常に不誠実な対応をしているあなたを守るために、ただそのためだけに国民・視聴者は受信料を払っているんですよ。そのことを分かっているんでしょうか。 以上、今申し上げました、NHK監査委員会が、この度の籾井会長の就任会見における放送法違反、そして服務準則違反、その問題についてしっかり監査をして、この国会の衆参の総務委員会に報告をする、それを三月末の平成二十六年度のNHKの収支予算、また事業計画、その審議までに報告をする、そうでなければ私は、国会として、そして国民・視聴者との関係で、NHKの予算審議するということは非常に難しいと思います。 経営委員会のホームページを見させていただきました。二月の二十五日、三月の十一日、そして三月の二十五日、経営委員会の定例日がございます。先ほど申し上げました。皆様だけで戦う必要はないです。ジャーナリズムについて見識のある方、そうしたような方、あるいはコンプライアンスについて見識のある方、しっかり集めて、その人たちとともに戦ってください。我々も全力で応援をします。そのことを皆様に申し上げて、次の議題に移らせていただきます。 今は会長の問題でございました。次は経営委員の問題でございます。百田委員、長谷川委員、それぞれのその言動が問題とされているところでございます。 資料をおめくりいただきまして、資料七を御覧いただけますでしょうか。百田委員の東京都知事選における演説でございますけれども、皆様も御案内のとおり、人間のくずという発言をしております。 この人間のくず、今日、法務省お越しになっていますけれども、時間がないので私が申し上げますけれども、この人間のくずという発言は社会的に当然許されない発言なんですけれども、それは法的にも許されない発言なんでございます、法的にも。じゃ、刑法上この人間のくずという発言が何に値するかというと、刑法の侮辱罪に該当するんです。私もいろんな法律家に聞きました。まず侮辱罪に該当することは間違いないでしょう。そして次、名誉毀損罪、名誉毀損罪も場合によっては該当するんではないか、そのような専門家の見解でございました。 すなわち、先に申し上げますと、この百田さんの発言は監査委員会が監査しなければいけないんですよ。しかし、先ほどちょっとおっしゃりかけましたけれども、この資料九に載っていますけれども、経営委員のプライベートの事柄については監査委員会は対象ではないというふうにおっしゃろうとしたのかもしれませんけれども、資料九に、かつての経営委員長の全くプライベートの、自ら経営する会社の不祥事について監査委員会が監査したということが資料九で提供させていただいているところでございます。監査できるし、しなきゃいけないんです。しなければいけない。しなければ放送法違反になるし、また憲法の平等原則の関係でも違反になるでしょう。 以上について、監査委員、どうですか、見解。簡潔にどうぞ。
○参考人(上田良一君) 経営委員による経営委員としての職務以外の場の個人の思想信条に基づく行動については、行動自体は妨げられるものではないとの認識をいたしておりますが、公共放送の使命と社会的責任を深く自覚して、自らが行動を律し、一定の節度を持って行動していくことを二月十二日の経営委員会で改めて申合せいたしました。監査委員会といたしましては、公共放送としてのNHKの不偏不党、公正公平に懸念を抱かれることがないよう注視してまいる所存であります。 先ほど監査委員会が監査をやった例を挙げられましたが、当時は、経営委員長が社長を務めていらっしゃる会社が行政処分を受けたという、こういう事実があったことで監査が行われたというふうに私の方では認識いたしております。
○小西洋之君 少し皆さん複雑かもしれませんけれども、籾井会長のあの空前絶後の会見は、まさに会長としての職務上起きたことでございます。そして、百田委員の応援演説というのはプライベート上の行為なんでしょう。ただ、プライベート上の行為であっても、資料九を御覧ください、今監査委員が御紹介いただきましたけれども、プライベート上の自ら経営する会社に起きた不祥事であっても監査できるわけです。私が言っているのは、百田委員の発言というのは刑法犯罪に該当し得る行為なんです。 そして、もう一つ申し上げましょう。放送法三十六条、非行行為がございます。放送法三十六条。これまでの衆参の審議の中で総務大臣が、放送法上経営委員のプライベートの行為について制限する規定はないと言っていますけれども、私もかつての放送法の専門家として申し上げさせていただきます。明確な誤りです。違うんでしたら、今、プロの局長がいらっしゃいますから、手を挙げてください。 放送法第三十六条において、経営委員に非行行為があった場合は、総理大臣は国会同意によって罷免することができるんです。できる規定ではありますけれども、これは言うまでもなく言論報道機関に配慮した規定でございまして、非行行為をしてはいけないということは放送法三十六条上明確でございます。すると、放送法三十六条に違反する、抵触する行為をやった百田委員は、当然監査対象にならなければいけないわけでございます。 時間がないので申し上げませんが、資料八で、百田委員のその演説というのは、経営委員会の委員の服務準則にも二から五まで全部違反しているというふうに思うところでございます。 そして、ちょっと一つ添えさせていただきますけれども、この資料十でございますけれども、二月の十二日、経営委員長のブリーフィング、最近でございますけれども、会長ではなくて百田委員と長谷川委員の、経営委員の言動について経営委員会として議論をして、その報告を記者に対してブリーフィングをしているところでございます。 百田委員の経営委員会の中での発言は、その次のページをめくっていただいて、人のことをくずと呼んだのは褒められた発言でなかったことは認めるというふうにおっしゃっております。ただ、刑法犯罪に該当するような、もちろんこれは親告罪でございますけれども、刑法犯罪に該当するような行為あるいは放送法三十六条に違反するような行為をしたというような自覚は、ここから私は読み取れないと思います。 何が言いたいか。放送法第四十三条、経営委員がその職務の執行を適正にできるかどうか、それを監査委員会は監査しなければいけません。自らの言動の法律上における問題をきちんと自覚できていないのであれば、それは職務の執行上において能力が疑われるところでございます。しっかり監査をしていただきたいと思います。 では次に、限られた時間ですので、長谷川委員の方に進めさせていただきます。 同じ資料十を御覧いただけますでしょうか。資料十でございます。 長谷川委員、ある新聞社に男女同権を否定するような投稿をされたり、また朝日新聞社の中で起きた、あれは言論報道機関に対する威圧行為ですので私はテロ行為と言わざるを得ないと思いますけれども、テロ行為についてそれをある意味賛美するような、そして象徴天皇制を否定するような追悼文を出されているところでございます。 こうした問題について長谷川委員がどのように説明されたかといいますと、資料十を御覧いただきましょうか。一番下のところでございます。一番下の一行です。追悼文の記事については、現実の政治・社会的立場と日本精神史の二つの違う次元の話が混同されているという行き違いがあるというようなことをおっしゃっております。 経営委員長に伺います。長谷川委員はこの経営委員会の中で、自らの追悼文の内容が日本国憲法の趣旨を否定する、あるいは言論報道機関としてテロに立ち向かわなきゃいけない、テロは絶対許されない、そうした最高経営者の一人としての自覚、そうしたものを明確に示したのでしょうか。そうした自覚あるいは日本国憲法に対する遵守の考え、示したのでしょうか。答弁いただけますでしょうか。
○参考人(浜田健一郎君) 何といいますか、長谷川委員は、いわゆる論文の中で示したわけで、日本国憲法を否定するものではないという御発言もいただいていると思います。
○小西洋之君 論文とおっしゃいましたけれども、なぜ長谷川委員が経営委員に選ばれたか、菅官房長官の記者会見がございます。日本を代表する評論家であり、哲学者であり、そうした業績があると。まさに論文というのはそれを代表するものだと思いますけれども、続けます。 ちょっと皆様、ここを、よくこれも衆参の委員会の中で総務大臣がお答えになっていることだと思うんですけれども、経営委員は個別の番組の編集に干渉することは法律でこれは禁止されております。吉川先生を始めとする我が民主党の修正条文が入ってそういう条文が置かれたんですけれども、しかし、実は経営委員会は、個別の番組に干渉しなくてもNHKの放送そのものを変えることができるんです。放送法第五条に番組の基準というものがございます。NHKが放送局としていろんな社会的事柄についてどういう姿勢で番組を作っていくか、その番組基準が経営委員会の議決事項、放送法第二十九条によって経営委員会の議決事項そのものなんです。 つまり、経営委員会そして経営委員というのはオールマイティーなんです。放送局を乗っ取ろうと思えば乗っ取れるんです。そうしたことをしっかりと国民・視聴者の皆様に、済みません、この場をお借りしてお伝えをさせていただきたいと思います。 それで、この長谷川委員でございますけれども、この資料十お戻りいただきまして、非常に、なかなか理解し難いことなんですけれども、おっしゃっております。 長谷川委員の、経営委員としての私の信条として以下のような説明があった。常に根本から物事を考える。そして、その考えた結果として、ほとんどの場合、私のたどり着く先は常識的な公式見解と一致しない。むしろそのような常識を疑ってみる目というものが、公平公正、自律を旨とするNHKの経営委員会においてお役に立つに違いないというふうに書かれています。一般論としては、ああ、こういうことも、私も常識を常に疑ってみる姿勢を持っておりますので意味があるのかなと思うんですけれども、長谷川委員のこの常識的な公式見解と一致しないというのは、ある意味全てを逸脱していると申し上げてもいいと思います。具体的にお示しします。フリップを出していただけますか。(資料提示) これは皆様のお手元に横の資料でお配りをさせていただいておりますけれども、長谷川委員が新聞紙上あるいは御自分の著書の中で発言をされているものでございます。これはいわゆる非嫡出子の二分の一のあれが違憲であるという最高裁の違憲判決についてそれを論評したものなんですけれども、最高裁判決の結論はおかしい。まあ、結論が違うというのは、それは人それぞれの考え方はあるかもしれません、あるかもしれません。ただ、その理由なんですけれども、国連の振り回す平等原理主義、個人至上主義の前に思考停止に陥った日本の司法の姿を見る思いがしますというふうに言っております。つまり、最高裁を批判しているわけでございます。そして、国連の振り回す平等原理主義、個人至上主義、これを否定的に触れられているわけでございますけれども、じゃ、これが一体何かということでございますけれども、この長谷川委員の資料の上から五ページ目までめくっていただけますでしょうか。 最高裁の違憲判決が付いております。最高裁の違憲判決の左側の、小さな文字で恐縮です、左側の下から二行目を御覧いただけますか。昭和五十四年に市民的及び政治的権利に関する国際規約、そして児童の権利に関する条約。右上に行っていただきまして、これらの条約には児童が出生によっていかなる差別も受けない旨規定が設けられているというふうにおっしゃっている。つまり、この二つの条約を批判されていると考えられるんですけれども、この二つの条約、初めの国際規約は、これは御存じの方もいらっしゃると思いますけれども、国際法における国際人権法、もう憲法です、国際B規約と言われる憲法そのものでございます。そして、児童の権利に関する条約、これは子どもの権利条約と言われる子供の権利を守るための条約でございます。私、さきの通常国会で、この趣旨、日本の教育現場において足りなかったこの趣旨を実現するためのいじめ対策の法律を議員立法で、林先生、今日もいらっしゃいます、林先生の御指導の下、実現をさせていただきました。 つまり、世界の人々が、そして日本国民が手に入れたくてもまだつかむことができない大切な自由や権利、それを定めたものを、そして世界の法秩序、それを批判、否定されているわけでございます。 次をめくっていただけますでしょうか。今申し上げましたように、国際人権法を否定されているんですけれども、さらに、誠に残念ながら、我が国の日本国憲法も否定されているところでございます。 二枚目の資料にお戻りいただけますでしょうか。日本国憲法は全くめちゃくちゃな憲法なのです。これ、資料を付けておりますので説明は割愛させていただきますけれども、その次です。日本国憲法というものが日本の近代史における最大の汚点、日本国憲法は日本の近代史における最大の汚点というふうにおっしゃっています。そこに盛り込まれた民主主義イデオロギーの虚構を暴き、我々の「建国ノ体」と読むんでしょうか、国体なんで、に基づく憲法をしっかり作り直すこと、これ以外の道はないというふうにおっしゃっているところでございます。正道でしょうか。 日本国憲法は日本の近代史上の最大の汚点なんでしょうか。もう時間があれですので経営委員長に伺いませんけれども、申し上げるまでもありません、NHKが存立しているのは放送法ですよね。放送法が定めている言論、報道の自由、そうしたものは全て憲法に行き着くわけでございます。 NHKのかつて戦前の社団法人日本放送協会の時代、残念ながら言論、報道の自由を享受することはできずに、大本営発表を繰り返して国民に悲惨を、導いて、与えてしまいました。その深い反省の下に、戦後のNHKの職員の皆さんが本当に必死になって汗を流して、時にはもう血を流すような思いを持ってつくり上げてきたのがNHKの言論、報道の自由であり自律です。それに、根本によってかかる日本国憲法を否定しているわけでございます。 長谷川さん、実は更にいろんなことを否定しておりまして、紙を引き続きめくっていただきまして、後ろから四枚目ぐらいのところを御覧いただけますでしょうか。改正の必要がなかった大日本帝国憲法というのがあるんです。ページ番号で、長谷川さんの御著書ですけれども、百十五ページですけれども、四番、改正の必要がなかった大日本帝国憲法ということを言っております。そして、次をおめくりいただけますでしょうか。これ、何を言っているかというと、要は大日本帝国憲法は変えなくてそのままでよかったということを言っているんですけれども。 更にすごいことを言っているんです。百十七ページの、私が下線を引いている第二十九条、これ大日本帝国憲法の第二十九条です。大日本帝国憲法第二十九条、日本臣民は法律の範囲内において言論、飛ばします、自由を有す。つまり、今申し上げました社団法人、戦前の日本放送協会が苦しんだ治安維持法を始めとするその法律の留保を許した大日本帝国憲法のこの条文、これを、次の私の下線を引いている左に行っていただけますでしょうか、しかし、だから帝国憲法の自由の保障は不十分であり改正の必要があると言うならば、占領者、GHQですね、自国の憲法の方をまず改正する必要があるということになろうと。合衆国憲法では、言論、宗教及び思想の自由については、帝国憲法の三か条、今申し上げた二十九条を含みます、を一まとめにして、しかもそれを間接的に保障する次のようなお粗末な一条があるにすぎないのであるというふうに言っています。 つまり、合衆国憲法の言論、報道の自由を定めたその憲法典よりも大日本帝国憲法の二十九条、世界史においても類のないような苛烈な言論弾圧を繰り広げた、それを評価しているわけでございます。 さらに、百十七ページの一番最後の行ですけれども、合衆国憲法の第四条あるいは第五条の規定、これが帝国憲法の、次ですけれども、規定に比べても少しも見劣りをするものがないと、とんでもないことを言っております。合衆国憲法のこの第四条は、日本国憲法第三十一条の適正手続の基になった、デュープロセスの基になった、これは監査委員あるいは経営委員長あるいは籾井会長、皆さんも踏まえなきゃいけないデュープロセスの観点ですね、それの基になった条文なんです。 つまり、アメリカ合衆国憲法を否定しているんです、この方は。私、これは国際問題だと思いますよ。アメリカの合衆国憲法を否定しているような方が、安倍総理によって、安倍総理の一存によって公共放送の経営委員として送り込まれているわけです。まさに戦慄すべき事態なんです、今、これは。 ですから、先ほど申し上げました、ただ、経営委員長、そして上田監査委員、皆様は戦うツールを持っています。監査委員会にしっかりとした知見を持った強い有識者の皆様を集めてしっかりとした監査を開いて、この長谷川委員、長谷川委員の職務の適性能力あるいは服務準則違反というものを私は指摘できると思います。しっかりと戦っていただきたい、そのことを申し上げたいと思います。 質問をしたいんですけれども、申し訳ございません。最後に、民主党、今いろいろ申し上げましたこのNHKの問題、安倍様のNHKから国民の皆様のNHKを取り戻すために、我々民主党は政権を担った公党として放送法改正案を提出をさせていただきます。 我々は三つのことをやらなきゃいけません。一つは、経営委員の人事、この政治壟断、これを止める。そして、会長人事の政治壟断、これを止める。もう一つ、会長や経営委員のプライベート等で空前絶後の言動、あれをやめさせる。それぞれ三つの仕組みを我々は立案しました。この国会に提出をいたします。 経営委員の仕組みですけれども、安倍総理の一存で、放送法三十一条、公共の福祉について公正な判断ができるとは到底思えない方々、日本国憲法や人権法秩序すら、あるいはアメリカ合衆国憲法も否定するような方、そんな方が入らないように、実はNHKがモデルにしているイギリスのBBC、大臣が任命する前に第三者委員会が、有識者委員会が候補者のリストを作って、そこから任命するという仕組みをしています。つまり、任命の適正性とそして透明性を確保する、こうした仕組みをしっかりと我々は講じさせていただきたいと思います。 最後に、この安倍政治が繰り広げている空前絶後の、私はこれは立憲主義や法治主義を壟断していくクーデターだと思います。我々民主党は、党の再生を懸け、しかしこの戦いをしっかりと信念を持って進めさせていただきます。 NHKの皆さんも、国民・視聴者に対してしっかりと取り組んでいく、そして説明責任を果たす、そのことを強くお願いしまして、私の質疑を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(山本香苗君) この際、新藤総務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。
○国務大臣(新藤義孝君) 冒頭に御説明を申し上げました本日のこの日本放送協会平成二十二年度、平成二十三年度及び平成二十四年度財務諸表等の説明の中で、平成二十二年度の貸借対照表の一般勘定については、平成二十三年三月三十一日現在、資産合計は八千七百六十二億円と申し上げましたが、正しくは資産合計八千七百七十二億円でございますので、おわびをして訂正させていただきたいと存じます。
○委員長(山本香苗君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時十分まで休憩いたします。 午前十一時五十七分休憩 ─────・───── 午後一時十分開会
○委員長(山本香苗君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、江崎孝君が委員を辞任され、その補欠として大野元裕君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山本香苗君) 休憩前に引き続き、日本放送協会平成二十二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書外二件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○若松謙維君 公明党の若松謙維でございます。 まず、この総務委員会をお借りしまして、十四日から起きましたいわゆる集中豪雪、ゲリラ豪雪ともいうべき大変な災害に対しまして、大勢の方がお亡くなりになりました。心からお見舞いを申し上げますとともに、まだいわゆる道路が寸断されて孤立状態になっている方もいらっしゃいますので、早い復旧とお見舞いを申し上げる次第でございます。 あわせて、総務省におきましても、是非とも全力を尽くしてこの一日も早い回復のために御尽力いただきたい。よろしくお願い申し上げます。 あわせて、NHKにおきましても、まだまだ非常に状況が厳しい局面もありますので、会長以下、是非ともベストな報道をよろしくお願い申し上げる次第でございます。 私は、福島県生まれということで、福島県への思いも込めながら、このNHK決算の審議の中で一言まずお話をさせていただきたいと思いますが、来月の十一日で大震災発災以来三年目を迎えます。あわせて、思い出しますと、本当にあのときの、三年前の、特に福島は原発がございまして、頼りはテレビだけだったということでありまして、本当に災害の際にはもうこれ以上のいわゆる貴重な情報源はないということを実感した一人でもございます。そういう中、こういう災害時にやはりその放送を発信いたしますNHK自身がしっかりとしたいわゆるハード面、ソフト面の災害対策、これが必要と思われますので、是非とも、その取組状況というんでしょうか、それについて簡潔にお答えいただきたいと思います。
○参考人(森永公紀君) お答えします。 ハード面、ソフト面の災害に対する備えが必要なわけですけれども、ハード面では、万が一首都直下地震や大停電等で東京渋谷の放送センターが機能を停止した場合には、大阪局から衛星放送、BSを使って全国向けに放送を継続することとしており、そのための設備整備に取り組んでおります。なお、大阪からも放送ができない場合に備え、福岡局からBSで、衛星放送ですね、放送を継続する整備を実施いたします。また、首都圏の取材、制作、放送の拠点として、千代田放送会館等の機能の強化を進めているところであります。さらに、南海トラフ巨大地震等を想定して、津波の被害等が予想される放送局では高台に予備のステーションを設けるなど、様々な施設の強化を進めているところでございます。 こうした設備面での整備と併せて、ソフト面では、いざというときにきちんと動けるよう、本部や各放送局では動員の計画を立てて実践的な訓練を積み重ねております。課題を洗い出して、実施体制の強化に取り組む毎日であります。 以上です。
○若松謙維君 是非、いざというときにしっかり対応できるように、日々の訓練をよろしくお願い申し上げます。 あわせて、これまでNHKは、この東日本大震災、様々な多くの番組を制作されてきました。被災地では特に何が今懸念されているかというと、いわゆる震災前の映像がなくなってしまうんではないかということで、御存じのように大変な情報量を、アーカイブというんでしょうか、蓄積するわけでありますので、いわゆる震災前、もちろん、震災後ですか、数年後に実は震災前よりもすばらしい町になったと、これが福島であり、そして被災地の思いだと思うんですけれども、そのためにも震災前のしっかりとした情報というものを確保してほしいという思いなんですが、それについてはいかがでしょうか。
○参考人(森永公紀君) 東日本大震災に関しましては、放送した番組、ニュースは全て保存しております。また、映像素材につきましても、七千時間を超えるニュース素材などをアーカイブ化しており、今後継続して取り組んでいきます。それで、今御指摘のありました震災前のものも併せて保存に取り組んでおります。 それから、貴重な映像と被災者の証言を紹介するウエブサイト、東日本大震災アーカイブスを平成二十四年三月に公開しておりまして、これも、今後、震災前の映像に震災後の状況を交えて伝える番組も制作していきます。 国際放送でも、復興と再生に向けた地域の取組や産業の動向等を伝えております。来るべき三月十一日の前後にも特集番組を用意しております。 こうした取組を続けてまいりたいと思います。
○若松謙維君 是非よろしくお願い申し上げます。 あわせて、次に籾井会長にお尋ねしたいんですが、NHKオンデマンドの収支改善の見込みという点でございますが、その前に一言、籾井会長のベースは三井ですね、三井物産。私、実はその監査をしていた監査法人におりました。(発言する者あり)誤解のないように。 人の三井、そして組織の三菱と、こういう言葉がありますけれども、まさに会長就任のとき、たしか自由闊達という社風でNHKを元気にしたいと、更に元気にしたいというお話がありました。かつ、そういう籾井会長でありますけれども、以前は上場会社の社長として何度も何度もインタビューをいわゆる受ける側になったわけであります。それが恐らく、恐らくというか、籾井会長のベースであると思います。そこに、今回、NHKの会長になられて、そして今度は、公共放送の使命、役割を十分自覚して発信する側になると、恐らく大変な急激な人生の環境の変化だと思います。 そういうことで、ちょっと何か言葉が、恐らく私も環境変化にちょっと付いてこれなかったのかなという気持ちはあるんですけど、ちょうど麻生元総理ですか、あの方は何かと言葉尻をいろいろ言われた方でありますが、私ずっと麻生元総理と海外へ行ったときに、すばらしい実は英語をしゃべりまして、切れのいいというんですか、そういったところは取り上げられないで、そういった面もあるわけでありますが、いずれにしても、一企業としての情報を受ける側から発信する側という自覚をしっかり持っていただいて、これからのNHK会長の職務を全うしていただきたい、まずそう思う次第でございます。 その上で、このNHKオンデマンド、平成二十四年度決算までが赤字ということで、平成二十五年度予算でも当初は赤字なんですが、二十五年度中間決算で初めて黒字が計上されたと、恐らくじぇじぇじぇ効果だと思うんですね。 それで、これまでの赤字の原因、中間決算における回復基調、これどのように分析されて、また二十六年度予算案ではNHKオンデマンドが初の黒字予算となるというふうに伺っておりますけれども、特に累計損失が、累損が八十二億ですか、これは一般会計からの借入れということであります。この課題もありますので、是非そこは民間経営された籾井会長の良さを出して、是非ともこれを黒字化していただきたい、そういう観点から質問いたします。よろしくお願いします。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。 NHKオンデマンドは、NHKの映像資産を有効活用し、社会に還元していくということを目的として始めたものであります。オンデマンド事業の先駆者として相当の支出も覚悟して取り組まざるを得なかった面もあります。ただ、サービス開始以来、事業収入、会員数とも一貫して右肩上がりの上昇を続けてまいりました。 中間決算時の収支につきましては、連続テレビ小説「あまちゃん」の好調などによる利用者の拡大で事業収入は八億円となりました。一方、権利処理の効率化に努め、事業支出を七億円に抑制した結果、黒字、僅かではございますが、〇・七億円が計上されたわけでございます。 今後は、スマートフォン向けの提供の周知、広報や番組ラインナップの一層の充実などの取組によって、累積損失の解消に向け更に努力を続けさせていただきたいと思います。
○若松謙維君 次の質問に移りますが、いわゆる不祥事ですか、受けた場合の受信料の不払の再開に向けた取組ということでお尋ねしますが、不祥事ですか、が過去に何度かありました。特に、平成十七年の十一月末には受信料の支払拒否・保留件数が約百二十八万件という状況でしたが、その後、平成二十二年末には支払拒否・保留件数が約二十万件に減少していると。その後の件数がどのように推移しているのか、それをまずお尋ねしたいということであります。 もう一つは、今回の籾井会長の発言の影響が私はあろうかと思います。そういう意味で、受信料の支払拒否はどの程度なっているのか、どういう認識されているのか、それについてもお伺いいたします。 取りあえずその二点についてお願いします。
○参考人(福井敬君) 不祥事等による支払拒否・保留件数につきましては、平成十六年度の不祥事から五年以上が経過しておりまして、件数が減少してきたことから、平成二十二年度末以降は把握をしてございません。 それから、二点目の、籾井会長の発言によります支払拒否については把握をしてございません。
○若松謙維君 是非、これは籾井会長がどうのこうという以前に、恐らく民間の経営感覚でしたらやはりそういうのをしっかり把握すべきだと思いますので、是非会長のリーダーシップとしてやっていただきたいと思います。 あわせて、今回の、NHKですか、二十四年の十月から受信料の値下げを行いました。これは、過去に値下げを行ったことはありましたでしょうか。あわせて、この値下げがNHK社内にどんな効果を及ぼしたのか、それについてお尋ねいたします。
○参考人(福井敬君) 平成二十四年十月に実施をしました受信料額の値下げにつきましては、テレビだけを対象にしました受信料体系に移行しました昭和四十三年以降では初めてのことでございます。それで、値下げの対応ということで、値下げの減収をカバーするために全局体制のプロジェクトを立ち上げまして、営業部門だけではなく全組織が一丸となって、公開番組の収録、それからイベント等、あらゆる機会を通じまして受信料制度の理解促進に取り組んでこの減収をカバーしてございます。
○若松謙維君 是非、あくまでも受信料は税金という思いで貴重に使っていただきたい、また経営の効率を引き続き図っていただきたいと思います。 その上で、受信料の公平負担の徹底ということであります。私もイギリス四年おりまして、あそこで何が調査が怖いかというと、まず警察、もちろん、国税庁、次に実は、あそこはBBCがありますので、受信料の調査が町じゅうずっとありまして、未納になると強制的に、これは義務化されておりますので、罰則が来るという状況柄、非常にこれ未収率は少ないわけでありますが。 我が国はどちらかというと国民の皆さんにお願いしているという、やはり日本の和の文化ですね、のベースに立った徴収方式なのかなと思っているんですけれども。そうであっても、やはり未収対策は非常に重要でありますし、ちょっとバランスが崩れると、ああ自分ぐらいはいいと、払わなくてもいいというやっぱり気持ちにならないように、未収対策はしっかりやるべきだと思いますが、ちょっとその話と併せて、籾井会長にもその点も決意をお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(籾井勝人君) 未収となっております受信契約者については、文書、電話、訪問により受信料制度の意義について御理解を求め、受信料の支払のお願いに取り組んでおります。その上で、誠心誠意丁寧な対応を重ねてもなおお支払いいただけない場合には、最後の方法として民事手続による支払督促の申立てを実施しております。 いずれにしましても、地道な、なお積極的な営業活動によりそういう未払を少なくしていきたいというふうに思っております。
○若松謙維君 それと、不祥事の際に、やはりもう起こしてはならないという努力も必要だと思います。ですから、今までいろんな不祥事が起きて、そしてその発生の原因を分析する、その発生、再発防止を講ずるという、まさにPDCAが大事なわけでありますけれども、当然、民間企業ですと通報制度とかそういうものが導入されて、いわゆる内部統制、コンプライアンスマニュアル等という、いわゆる全体的なやっぱり仕組みがあって実はそういう不祥事の再発防止につながるわけでありまして、その通報制度というツールも含めた内部統制がしっかりしているかどうか、その点についてお伺いいたします。
○参考人(籾井勝人君) NHKは不正を絶対に許さないという姿勢を貫き、不適正な事案が明らかになれば直ちに内部で事実関係の調査を行い、その結果を分析し、再発防止の新たな施策を講じてまいりました。あわせて、全役職員への迅速な周知も実施しております。必要があれば警察に告訴するなど、捜査に全面協力し、実態の解明と類似案件の再発防止に努めております。
○若松謙維君 是非これは、御存じのように、NHKの会長というのはかなり公職中の公職でありますので、大変責任の重い、一方、上場会社の経営者も、いわゆる社員の不祥事というんですか、内部統制の責任者として経営者の社長の責任にもなるということもありますけれども、それ以上に実は責任が重いのがNHKの会長でありまして、その自覚を更に強めて、更なる内部統制の改善に努めていっていただきたいと思います。 原子力災害報道における公正中立性の確保という観点から会長にお伺いいたしますけれども、もちろん会長になられてから放送法を遵守すると何度も答弁されておりますけれども、特にこの原子力災害報道、これ非常に、いわゆるリスクアプローチという言葉があるんですけれども、結局、放射能に対する受け方というのは様々でありまして、私も、先月、沖縄へ行ってまいりました。福島の方が六百人おります。そこまで行って、やっぱり子供がいる、放射能は避けたいという思いなんでしょうけれども、それだけに、この放射能に対してやっぱり本当にいい知見を結集した意味での公平中立という番組が必要だと思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) まず、東京電力の福島第一原発の事故につきましては、事故の分析、廃炉作業の現状や課題、避難している方々の帰還など、幅広い問題を今後とも長期的に報道をしていきたいと思っています。 一方、原子力問題やエネルギー政策につきましては、放送法が求める公平公正、多角的視点の確保等を踏まえまして、安全性、経済性、国際情勢、新技術など、様々な観点から多角的に報道していきたいと思っております。
○若松謙維君 ちょっとこれ追加質問になりますけれども、籾井会長に、ちょうど赤羽経済産業副大臣がワシントン州、あそこ、いわゆる原発実験ですか、行われて、非常に汚染地域が多いと。そこを、市民の方、いわゆる行政、議会、市民が三十何人が集まって、自分たちで、何ですか、諮問委員会というか、つくりまして。結局、風評被害ですね。というのは、報道する側又はいわゆる経済産業省なり原子力規制庁が言っても、受ける側の市民が本当に安心という感を得られなければ結局風評被害はなくならないと。そういう観点から、もちろん発信する側もあるんですけれども、そのワシントン州で行われたいわゆる市民を巻き込んだ委員会ですか、そこの努力があって風評被害が大変収まって、当時は九万人いた人口が今十七万に増えたと。そういう事例もありますので、そういった面も取り上げ、いわゆる発する側じゃなくて受ける側、恐らくそういった意識で報道されていると思うんですけど、そういった点も、特にこの風評被害というものをちょっと直視していただいて努力をしていただきたいと思うんですが、籾井会長、いかがでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 今の委員の御意見につきましては、放送総局とよく打合せをしまして検討させていただきたいと思います。
○若松謙維君 あと、続きまして、NHKのいわゆる関連の子会社も含めた経営の透明化について、これもまた会長にお伺いしたいんですが、いわゆる連結決算、NHK行われております。外部の会計監査も行われておりまして、適正意見ということですが、ちょっと平成二十四年度の単体の、本社の利益が二百五億円、連結ベースですと二百九十二億円ということで、利益が約一・五倍になります。その差額というのはどの子会社が貢献しているんでしょうか。
○参考人(福井敬君) 平成二十四年度のNHKの連結決算でございますが、子会社十三社と持分法適用会社二社を対象として行っております。各社の経費削減や経営努力によりまして、経常収支差金二百九十二億円を確保しております。 それで、連結決算はグループ内の取引を消去などを行いますために、各社ごとの利益を算定することは難しいんですが、推計をいたしますと、主なものとしましては、株式会社NHKアイテックが外部工事を受注したことなどにより十億円利益が多く出たとか、それから、株式会社NHKエンタープライズがドラマなどのDVD販売などで六億円程度利益が出たということ、それから、株式会社放送衛星システムが衛星放送事業者のチャンネル増により九億円程度利益が増となっておりまして、そういうものが貢献した結果だと考えております。
○若松謙維君 今度は浜田経営委員長にお伺いいたします。 経営委員の任命規定でありますが、まず、浜田委員長におかれましては、私の率直な感想ですけれども、前政権そして現政権、続いてこの経営委員長をやられて、大変恐らくNHKの経営委員会の歴史としてはまれだと思います。それはもう、何かよいしょする感じですけれども、浜田委員長のひとえに人柄ではないかと思います。 その上で、放送法の第一条です、先ほども何度も出ておりますが、放送の不偏不党、真実及び自律の保障がうたわれていると。経営委員の任命規定については、「委員は、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、」ということと、あと「五人以上が同一の政党に属する者となることとなつてはならない。」と、これはいわゆる放送法三十一条にその要件が定めておりますが。やはり、NHKの期待されるところの不偏不党、真実、かつ、結構経営委員会についての要件というのはある意味でかなり幅広いという現実の今の制度が、ある意味では今のようなこの総務委員会でこのような議論がなされているというやっぱり事実があると思います。その上で、経営委員会というのは、非常に公共性を求められるNHKをある意味では取り締まる、民間企業でいう取締役会そのものでありますので。 そこで、この三十一条の任命規定、なかなかこれ誰に聞いたらいいか分からない。国会で決めるだけの話なのか、それとも経営委員会の委員長として、恐らく今当事者として大変なお立場だと思うんですが、この三十一条の任命規定というのが、これは個人的な意見というとまた大変なことになりますけれども、何か思いがあったらちょっと聞かせていただければと思うんです。これは将来のNHKを良くするための、現経営委員会の委員長にお尋ねいたします。
○参考人(浜田健一郎君) ありがとうございます。 ただ、誠に恐縮なんですけれども、経営委員は任命を受ける立場でございまして、経営委員の任命規定についてお答えを差し上げるのは御容赦いただきたいなと思います。
○若松謙維君 これでほかの委員も大分時間を過ごしましたので、私はちょっと違った観点からお話ししたいのですが。 私、実は公認会計士、先ほど三井物産の、私自身は監査は関わっておりませんが、法人として関わっておりました。公認会計士の、いわゆる監査証明をする側の信頼性をどうやって維持するかというと、実は独立性というものを大変強く求められておりまして、毎回監査に、それはパートナーという、監査証明をいわゆるサインをする方から一スタッフまで倫理規定のチェックリスト、厚いのがあるんですね。これをずっとチェックして、それに引っかからなければ監査のチームに入れるという非常に厳しい倫理規定の手続があります、いわゆるデュープロセスが。 同じように、経営委員会の委員の服務に関する準則ということでありますけれども、第一条に、「公共放送の使命と社会的責任を深く自覚し、高い倫理観を持って職務を適切に執行する」ということで、三条に、「経営委員会委員は、公共放送を支える受信料の重みを深く認識し、職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用いなければならない。」という、全てをということですね。 それがあって実はこの経営委員会の委員たる職務を実行しているということでありますので、この前、経営委員会で一つ、何というんですか、議論されましたけれども、やっぱりそれをその都度その都度経営委員会の中でしっかりと議論して、それぞれ確認して、かつ、もちろん家族の、家の中でどうのこうという話ではないんですけれども、やはり放送を発信する場であると同時に実は取材を受ける立場でもありますので、その特に三条の職務上の注意力の全てをその職務遂行のために用いなければならないということを重く受け止めれば、やはり私は、大きく今回の一つの教訓を形に残して、こんなある意味で騒ぎにならないように、経営委員長としても委員会一人一人としてもやっぱり努力すべきだと思いますが、いかがですか。
○参考人(浜田健一郎君) 委員の御指摘を真摯に受け止め、経営委員会としては今後とも努力をしていきたいというふうに思います。
○若松謙維君 やっぱり厳しいです。我が党も厳しいです。特に委員の発言に対しては本当に厳しいです。本当に自覚して、再度こういう今日の委員会の雰囲気を正確に次の経営委員会で伝えていただきたいと思いますが、よろしいですか、委員長。
○参考人(浜田健一郎君) 経営委員会にきちっと伝えたいというふうに思います。
○若松謙維君 その上で、今度はNHKに対する責任という観点から、どうもやはりNHKというのは公共放送で公共性があると、ある意味では政治的にも独立性がある、しかし、制度・要件は結構緩いという、このちょっと制度的に何か考えさせられるものがある中、総務省、これは、NHKというのはある意味で総務省の所掌事務の中で、所掌するというんですかね、いわゆる総務省の、特に独立行政法人を管理するという立場じゃないんですけれども、だけれども、やはり総務省としては、この放送事業のいわゆる公共性を担保する、確保するという、やっぱりそういう責任もあるんですけれども、そういうふうに考えた場合の今回のこの経営委員の言動の問題ですか、については、やはり何らかの何か手当てというか対応というか発信というか、そうすべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(上川陽子君) 御質問の点でございますけれども、NHKにつきましては、自主自律による運営を担保するということで、経営委員会に対しまして、NHKの最高意思決定機関として役員の職務の執行の監督等の権限が委ねられているということでございます。 総務省といたしましては、このような経営委員会が、委員相互の真摯な御議論を通じて、経営委員会全体として、放送法第一条に規定している放送の不偏不党、真実及び自律の保障という原則に従ってその役割を果たしていただくことが重要であるというふうに考えております。 先般、十二日でございますが、経営委員会におきまして、経営委員一人一人が服務準則にのっとって公共放送の使命と社会的責任を深く自覚するとともに、一定の節度を持って行動することを改めて申し合わせたということで、そうした見解を発出しているところでございまして、経営委員会の自律的な取組によりまして放送法の定める職務を遂行していただくということが重要であるというふうに考えております。
○若松謙維君 ちょっと、籾井会長、今までの議論を聞いた上で、更に今後NHK会長として頑張っていかなければならない立場でありますが、改めてこの決意をお伺いして、質問を終わります。
○委員長(山本香苗君) 簡単に取りまとめください。
○参考人(籾井勝人君) どうもありがとうございます。 私の発言によりいろいろ問題を起こしているわけですが、今後は、放送法にのっとり、非常に漠とした言い方ではありますが、これを忠実に守れるように、NHKの体制を整えながら、私自身も全身全霊を傾けてNHKのために尽力したいというふうに思っております。ひとつよろしく御指導お願い申し上げます。
○若松謙維君 終わります。
○渡辺美知太郎君 みんなの党の渡辺美知太郎です。 まずは、二月十四日からの豪雪により犠牲となりました方々の御冥福をお祈りしますとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。みんなの党は、十五日土曜日に山梨県の、十六日日曜日に私がふだん活動しております栃木県の豪雪対策を政府に要請いたしました。そして、本日、私が総務省に要請に参りますので、十分な支援をお願い申し上げます。 では、早速質問に入ります。 私は、広報戦略や放送コンテンツの海外展開について前向きな議論をしたいと思っております。 まず、パブリックディプロマシーに関する質問をいたします。パブリックディプロマシーとは、国民や世論、これは他国の国民や世論なんですけど、それに働きかける外交、広報文化外交とも言います。我が党は、国民と国土をしっかり守るという観点から、パブリックディプロマシーの強化を公約に盛り込んでおります。イギリス政府は、パブリックディプロマシーの機関としてBBCワールドサービスを想定していますが、日本にはそれに相当する機関はありますか、外務省に伺います。
○政府参考人(佐藤地君) お尋ねの件でございますが、国際放送を実施するという意味ではNHKがございますけれども、いわゆるパブリックディプロマシーというものを行う機関として公的に位置付けられているものではございません。けれども、国際放送は国際世論に、先ほど御指摘のような意味で国際世論に大きな影響を及ぼすものでございますので、NHKの国際放送を通じまして我が国への関心が高まり、我が国の立場や考え方についての諸外国の理解が増進されるということは期待しております。
○渡辺美知太郎君 つまり、明確な今定義はないが、NHKが実質重要なパブリックディプロマシーを担う機関ということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(佐藤地君) 行う機関として公的に位置付けられているものではないと理解しております。
○渡辺美知太郎君 パブリックディプロマシーとは、先ほどちょっと簡単な訳を言いましたが、政府の対外的な方針を内外の世論が支持する状態をつくり出すために行う戦略であります。今の日本の置かれた立場、国際情勢を鑑みますと、いい立場とは言えません。是非ともしっかりとしたパブリックディプロマシー戦略を考えていってもらいたいと思います。 ところで、我が国では、二〇〇六年十一月、第一次安倍政権のときに当時の菅総務大臣が、放送法が定める命令放送制度に基づき、NHKに対して、ラジオ国際放送で北朝鮮による日本人拉致問題に特に留意するよう命令を出しましたが、それが放送法始まって以来初めての措置でありました。 パブリックディプロマシーとは命令放送を出すことではありませんが、当時の背景として、パブリックディプロマシーについても議論がなされたのか、それとも、この命令放送については拉致被害者救済の観点から出されたのでしょうか、総務省に伺います。
○政府参考人(福岡徹君) お答えを申し上げます。 今ほど委員の御指摘のとおり、平成十八年の十一月十日でございますが、総務大臣からNHKに対しまして、平成十八年度の国際放送実施命令が、変更をいたしまして、「上記事項の放送に当たっては、北朝鮮による日本人拉致問題に特に留意すること。」という文言が追加されたところでございます。これ以降現在に至るまで、NHKのラジオ国際放送の実施要請におきまして、今申し上げました日本人拉致問題に特に留意することとの文言を入れさせていただいているところでございます。 この趣旨でございますけれども、これはまさに、拉致問題がまさに生命の危険に関わるという人権問題であるといったようなこと、また、拉致被害者に対して日本政府として真剣に救出することに取り組んでいるというメッセージを伝えるという人道的理由によるものであるというふうに考えてございます。
○渡辺美知太郎君 では、当時の状況としては、パブリックディプロマシーとしては余り考えられなかったということですね。 その後の二〇〇七年の法改正で命令放送制度から要請放送制度に変わりましたが、日本人拉致問題につき特に留意するという命令は今も有効でしょうか、伺います。
○政府参考人(福岡徹君) 現在は要請ということでございますが、先ほどお答え申し上げましたように、毎年、拉致問題に特に留意することということを要請をさせていただいております。
○渡辺美知太郎君 引き続き、要請放送についても伺います。 テレビ、ラジオ共に、要請放送の放送事項に国の重要な政策に係る事項というものがあります。拉致問題と同様に、尖閣や竹島は日本の領土であるとアピールするよう要請することは可能でしょうか、総務省に伺います。
○政府参考人(福岡徹君) お答えを申し上げます。 放送法第六十五条におきまして、邦人の生命、身体及び財産の保護に係る事項、国の重要な政策に係る事項などの放送事項を指定してNHKに要請することができるということが定められております。これらの放送事項の中には、特に国の重要な政策ということかと存じますが、我が国の領土に関するものも含まれるものだというように認識をしてございます。 NHKの国際放送番組の編集に当たりましては、今御指摘の領土問題等につきまして、放送するかどうかも含め、これは放送法及びNHKの国際番組基準を遵守して行われることが重要であるというように認識をしているところでございます。
○渡辺美知太郎君 慎重にということですね。 じゃ、ちょっと視点を変えて、領土問題ということで、民放に国が政府広報として、二月七日は北方領土の日、北方領土は我が国固有の領土ですという政府広報をCMでやっていました。これを、例えば、竹島は我が国固有の領土です、尖閣諸島は我が国固有の領土であり解決すべき領有権の問題は存在しないと、尖閣と竹島についてもCMを出すことについて内閣府は検討をしないのでしょうか、伺います。
○政府参考人(武川恵子君) 政府広報室におきましては、まずその政策の所管省庁の考えと十分にすり合わせをいたしまして、テーマを選定し、また内容や媒体などにつきまして実施計画を作り、関係省庁と連携して広報を実施しております。 お尋ねのございました竹島、尖閣諸島につきましては、CMはございませんが、広報用の動画を複数作成いたしまして、政府インターネットテレビ、また外務省のホームページ等に掲載しております。特に、米国を始めとするこれまでの広報効果を考えまして、日本語版のみならず英語版も作成して、インターネットを多用して広報をしているところでございます。 それから、御質問のとおり、テレビCMにつきましては、例年のとおり、テレビのスポットCMを実施いたしました。
○渡辺美知太郎君 今回はNHKですね。余り話を変えないようにします。 竹島についても、一九五三年以降、不法占領が続いていますし、尖閣は七一年に領有権問題が浮上しているので、早急に北方領土問題と同様に広報していただければなと思います。 では、話をパブリックディプロマシーに戻しますが、外務省に伺いたいと思います。パブリックディプロマシーに関する議論はどのぐらいなされていますか。
○政府参考人(佐藤地君) お答えします。 昨今、先ほど委員も御指摘のとおり、従来の伝統的な外交、すなわち政府が政府に働きかけるということを超えて、相手国の政府のみならず世論に訴える、あるいは国際社会全体の世論に訴えるということが重要であるという認識が高まっております。そこで、我が国におきましても、政府の中でもあるいは知識人の間でもパブリックディプロマシーについての議論が大変に建設的に行われるようになっているというふうに認識しております。
○渡辺美知太郎君 つまり、外務省としては自発的にはしないということですか。
○政府参考人(佐藤地君) 外務省といたしましても、例えばパブリックディプロマシーといいますときによく言われますのが、いわゆる政策広報、それから双方向の文化交流、文化交流の中には知的な交流、あるいは芸術交流、文化交流、人物交流というものも含まれますけれども、この二つの柱をそれぞれ独自にやるのではなくて、総合的に併せて、それにより他国あるいは国際社会における我が国のイメージの向上、あるいは存在感の向上、あるいは政策への理解の促進というところにつなげていくべく、外務省といたしましても努力をいたしております。
○渡辺美知太郎君 じゃ、具体的な計画は今のところないということですよね。 イギリスも、あのアメリカ同時多発テロ以降、二〇〇一年以降にパブリックディプロマシー政策が強化をされました。日本の場合は世界にちょっと誤ったイメージが伝わっているなと思っておりまして、パブリックディプロマシー政策についてもっともっと議論していただきたいなと思います。 では、公共放送への国からの交付金についてちょっと質問をしたいと思います。 先日のBBCワールドサービスの二〇一〇年度のレビューによると、国からの交付金は三百二十八億円、ドイツ政府の交付金を主な財源とするドイツの国際放送専門の公共放送機関であるドイッチェ・ベレの二〇一二年の交付金は二百七十三億円でした。それに対して、日本の海外放送の交付金収入、二〇一三年度は三十五億円です。この差についてちょっと副大臣に伺います。
○副大臣(上川陽子君) NHKの国際放送についてでございますが、日本のプレゼンスを外国に向けて高めていく、つまり日本の魅力あるいは考え方を広めて日本を好きになってもらうという観点から、その一層の充実強化ということにつきましては大変重要だというふうに認識しております。 国としての予算ということでございますが、平成十九年度に初めてテレビの国際放送に係る交付金ということで三億円を計上したところでございまして、その後、二十年には十五・二億円と増額をし、さらに二十六年度予算におきましては二十四・九億円、これにラジオ放送、ラジオの国際放送と合わせますと三十四・五億円ということでございます。 二十五年度の補正予算につきましても、テレビの国際放送の非常に大事なPRの番組の充実ということでございまして、NHKに対しても政府交付金を五億円を追加をしたところでございます。 NHKにおきましても、二十六年度のテレビ国際放送の予算額を約十二・二億円を増額をして約百五十・七億円、ラジオと合わせた合計額が二百十四・四億円と、増額をする予定ということでございます。 御指摘のイギリスのBBCのワールドサービスにおきましては、目下のところ、三百億円を超える予算のうちのほとんどを政府交付金で賄っているということでございます。 他国の国際放送と比較して我が国の政府交付金が少ないということの御指摘でございますけれども、更なる増額の検討の余地があるというふうに考えております。
○渡辺美知太郎君 御答弁いただきました。 もちろん、予算が多ければいいというわけではありません。実際に、ワールドサービスは政府交付金が二〇一四年度から廃止されて受信料のみで運営されるそうです。他国の公共放送機関についても政府の交付金が減少の一途をたどっております。ただ、今日、パブリックディプロマシーについてちょっと質問をした印象として、パブリックディプロマシーについて取組がまだまだ余地があるなと思いました。海外に負けない実施を是非ともお願いしたいと思います。 今ちょうど衆議院の予算委員会に総務大臣が出席しているため、今日は本当はいろいろと大臣の見解伺いたかったんですけれども、今回はちょっと要望をさせていただきます。 今質問させていただいたパブリックディプロマシーについては様々な議論があると思います。何度も申し上げたBBCのワールドサービスについては不偏不党、客観性を重視していますし、ドイッチェ・ベレについても、これ法律があって、政府からの独立が保障されています。しかし一方で、アメリカでは、国際放送の放送原則に、アメリカ政府の政策をはっきりと効果的に提示し、これら政策に対する責任ある議論と意見を提示するという文言が含まれておりまして、政府の政策をはっきりと提示した上で議論をするという形になっています。 実はもう一問質問がパブリックディプロマシーについてあるんですけれども、昨日の質問取りのときに大臣がいないので答えられないと言われたんですけれども、もし、ちょっとこれお答えいただければなと思います。 NHKには常に公権力の介入の問題があります。先日の、二〇〇六年の命令放送についても議論がありました。もし、編集の自由を徹底するという観点から、ちょっとこれ放送法の制限を抜きにしていただきたいんですけれども、例えば海外の放送交付金をNHKには渡さないで、例えばそれを内閣府に移して、NHKはNHKで独自の制作をやってもらって、その三十五億円なり三十六億円の予算で政府側の見解を内閣府の方で述べるということも考えられると思うんですね。これについてちょっと、もしお答えをいただければなと思います。
○委員長(山本香苗君) どなたに御質問ですか。
○渡辺美知太郎君 そうですね、総務省、できれば副大臣からいただけると。
○政府参考人(福岡徹君) 私ども総務省としてだけでお答えできる部分ではないかとは思いますが、一つお答え申し上げたいのは、今現在、要請放送ということで私ども総務省、国がNHKに要請をしております一つの大きな理由といたしましては、申し上げるまでもなく、NHKが従前から公共放送として、国内、国際放送を含めて、放送に関する多くの資源や知見といったものを蓄積をしております。また、現実に、過去の経緯からいたしましても、国際放送の場合には実際に諸外国に放送を届けるための様々なメディア手段といったものの確保もNHKの方で持っているということでございます。そういう観点から、より効果のある形で外国に様々な情報を発信していく上でNHKに取り扱っていただくというのが大変効果的であろうという判断の下に行ってきているということであろうかと思います。
○渡辺美知太郎君 分かりました。ちょっとまた次回につなげたいと思います。 次に、放送コンテンツの海外展開について伺います。 直近のテレビ番組、日本のテレビ番組の輸出額全体は幾らでしょうか、総務省に伺います。
○政府参考人(福岡徹君) お答えを申し上げます。 最近の数字で把握してございますのが二〇一一年度でございますが、我が国の地上テレビ番組の輸出金額は合計で約六十四億円という数字になってございます。
○渡辺美知太郎君 そのうちNHKは幾らか、あるいはどのぐらいの割合を占めているか。金額でも結構ですので、NHKに伺いたいなと思います。
○参考人(吉国浩二君) NHKの番組でありますが、複数の関連会社によって様々な取引形態で海外に展開していますために、売上げの総額という形での把握はしておりませんで、番組販売に伴って得られる副次収入という形で集計しております。 この副次収入というのは、番組全体の売上げの中から放送権料などNHKが保有する権利に対する対価を計上したものでありまして、これについて申し上げますと、NHKグループ全体での番組の販売に関する副次収入ですが、平成二十三年度がおよそ七億二千万円、二十四年度がおよそ八億二千万円となっております。
○渡辺美知太郎君 ありがとうございます。七億円ぐらいなんですね。 では、先ほど籾井会長も見解として国際放送の充実とおっしゃっていましたが、NHKの番組の輸出金額について、NHKでは具体的な目標値などを挙げていらっしゃいますでしょうか。
○参考人(吉国浩二君) 金額としての目標値というのは、NHKの番組の提供というのは、もちろんそれぞれの番組の販売もあるんですけれども、それ以外にも、いわゆる文化無償とかそういう形での供与とかいろいろな形のものがありまして、そういう形で、できるだけ多くの国でそのコンテンツを使ってもらうというのが最大の目標でございますので、そういう形で展開を進めております。
○渡辺美知太郎君 では、お隣の韓国の直近のテレビ番組の輸出額、全体でこれ幾らになりますか、総務省に伺います。
○政府参考人(福岡徹君) 先ほど申し上げました、二〇一一年、日本が約六十四億円ということでございますが、同じ時期の韓国の地上テレビ番組の輸出金額は、合計で約百七十八億円と承知しているところでございます。
○渡辺美知太郎君 たしか十年ぐらい前まではそんなに韓国と変わらなかったんですね。ところが、今はもう三倍近い差が付けられていまして、この差は何で生じたか、ちょっと総務省の見解を伺いたいなと思います。
○政府参考人(福岡徹君) お答えを申し上げます。 確かに、御指摘のとおり、二〇〇四年のデータでは、日本が八十二億円、韓国は七十七億円ということで、ほぼ同じぐらいの輸出金額でございました。 ちまたに言われていることでございますが、それ以降、韓国といたしましては、国策といたしまして、韓流ドラマに見られますように、韓国のテレビ等のコンテンツを国を挙げて海外に展開していくといったような取組がなされたということが一つ大きな原因であろうと思われます。 日本もこの間、日本もと申しますか、日本におきましては、この間、もちろんそれぞれの民放、NHKも含めて、番組の販売あるいはフォーマット販売といったような取組は行ってきたわけでございますが、比較的個々の放送会社の取組にとどまっていたという点もあろうかなというふうに考えております。
○渡辺美知太郎君 ちょっとやっぱり韓国の百七十八億円に比べると、もちろん収益だけ上げればいいというわけではないです、文化外交戦略も担っていただきたいので売れればいいというわけじゃないんですけど、やっぱりこれは改善をしていただきたいなと思います。 先ほど、韓国は国を挙げて放送コンテンツの海外展開を行っているとありました。日本は今それに対応する機関や構想はありますか、伺います。
○政府参考人(福岡徹君) 先ほどのお尋ねには、韓国の事情あるいはこれまでの日本の事情のみをお答え申し上げましたが、今委員御指摘のような問題意識というものは総務省におきましても数年前から強く持っております。 現在、対応するような組織ということでございますが、我が国におきましては、昨年の八月に、放送コンテンツの海外展開をサポートいたします横断的な組織といたしまして、放送局、これはNHKも含めて、民放含めてでございます、あるいは権利者団体、商社、広告代理店といった幅広い関係の産業分野が参画をいたしまして、一般社団法人放送コンテンツ海外展開促進機構というものを設立をいたしました。 総務省といたしましても、二十四年度補正以来、このコンテンツの海外展開支援のための予算、これは経産省とも共同でございます、プロモーションのためのもの、あるいは国際共同制作を支援するといったような予算、二十五年度予算、補正予算でも計上してございますが、そういう形で支援も行いつつ、今申し上げました一般社団法人の機構とも十分に連携をしつつ、また関係省庁とも連携して、オールジャパンで戦略的な海外展開をこれから強力に推進してまいりたいと思っているところでございます。
○渡辺美知太郎君 私が今回このような質問をいたしましたのは、やっぱり先ほど質問したパブリックディプロマシー、今、日本、世界に誤ったイメージが広まってしまっていると思うんですね。それから、韓国と比べても全然日本、先ほど若松先生じぇじぇじぇとおっしゃっていましたけど、売れる作品も作っている、だけど全然それが海外に出展していないと。やっぱりこれは早急に私は改善すべき問題だと思っております。 余り時間はないんですけど、じゃ、ちょっとだけ細かい質問をします。テレビ番組の輸出に関して、今一番売れているジャンルはどれですか、ドラマとかスポーツとかアニメとかドキュメンタリーとかありますが。
○政府参考人(福岡徹君) 先ほど申し上げました約六十四億円の金額ベースで申し上げますと、ジャンル別ではアニメが約五〇%ということで、アニメが一番でございます。
○渡辺美知太郎君 じゃ、NHKで一番売れているジャンルは何になりますか。
○参考人(吉国浩二君) NHKの番組の場合は、やっぱり一番大きいのは連続テレビ小説、大河ドラマといったドラマであります。それからもう一つは自然番組を始めとするドキュメンタリーで、最近の例でいいますと、「あまちゃん」が台湾、タイ、インドネシア、アメリカ日系局などで相次いで販売されましたし、それからダイオウイカのNスペが、これは各国から引き合いが来たりしております。
○渡辺美知太郎君 今売れている商品をちょっとリサーチしましたけど、先ほど国を挙げて放送コンテンツの海外展開を行うという質問をしたときに、社団法人がやっているとお話がありました。その社団法人、しっかりといわゆるマーケットリサーチングをして、具体的な主力戦略、これを例えば大河ドラマである、あるいはアニメをしっかり売ると、そういったところまで今踏み込んでいますでしょうか、伺います。
○政府参考人(福岡徹君) まさにこの社団法人を核として関係事業者が協力をして今お話しのような取組をしているところでございます。 例えば、今年の一月に、これは総務大臣がフィリピン等に出張をいたしました。その際に、これは日本の地上デジタル放送方式の普及ということも兼ねてでございますが、今申し上げました機構の関係者も同行いたしまして、放送事業者が一緒に同行いたしまして、フィリピンの地上の放送事業者と早速打合せを始めて、どのような番組へのニーズがあるのか、日本としてどのような番組が出せるのか、どのような媒体で出していけるのかというような打合せを、これはあくまで一つの例でございますが、進めているところでございます。
○渡辺美知太郎君 ちょっと時間がないので、御答弁いただきました。 我が党は、岩盤規制と言われる農業、医療、電力という規制に対して緩和をしていくという方向であります。理由としては、やっぱり国内で高いポテンシャルを持っているにもかかわらず海外に売り出すことができないという理由です。これ、放送についても、テレビ番組、放送コンテンツの海外展開についても同じだと思いますので、是非とも官民一体となって邁進していただければなと思います。 私の質問は以上で終わります。ありがとうございました。
○吉良よし子君 日本共産党、吉良よし子です。 今、NHKの公共放送としての在り方に多くの国民から深刻な懸念の声が上げられています。 まず、NHKに伺います。 この間の籾井会長発言に関わってNHKに寄せられた視聴者からの反響は何件か、そのうち批判的な内容は何件か、お答えください。(発言する者あり)
○委員長(山本香苗君) ちょっと待ってください。指名があってから。
○参考人(上滝賢二君) 失礼しました。お答えいたします。 記者会見のありました先月二十五日から昨日の夕方までに寄せられました視聴者からの意見はおよそ一万七千九百件でございます。このうち批判的な意見ということのお尋ねでございますが、およそ一万一千件、六〇%余りとなっております。
○吉良よし子君 私も調べましたが、経営委員の発言についても八割が批判的な意見であり、その批判的な意見の中には、誤った歴史認識、政府寄りの考え方は問題、偏った放送になるのが心配などの声があったと伺っております。私自身のツイッターにも、NHKに受信料拒否のメールを送ったというような声が寄せられています。 つまり、籾井会長の記者会見での発言や安倍首相によって任命された一部の経営委員の発言によって、公安及び善良な風俗を害しない放送、政治的に公平な放送、事実を曲げない報道、できるだけ多くの角度から論点を明らかにする放送という放送法第四条で定められたNHKの公共放送としての命ともいえる根本が揺るがされているのです。 浜田経営委員長に伺います。 あなたは、十二日に開かれた経営委員会の後の記者会見で容易ならざる事態と述べたと報道されていますが、それは今指摘したNHKの公共放送としての根本に関わって今回の事態が容易ならざると認識しているということでしょうか。
○参考人(浜田健一郎君) お答えいたします。 この度の籾井会長の発言は、公共放送のトップとしての立場を軽んじた行為であると言わざるを得ず、経営委員長としましては、会長に対して厳しく自覚を促したところであります。 また、経営委員による経営委員としての職務以外の場での個人の思想信条に基づく行動については、それ自体は妨げられるものではないと認識をしておりますが、公共放送の使命と社会的責任を深く自覚するとともに、一定の節度を持って行動していくことを改めて申し合わせました。 このように、会長や経営委員の発言について各方面から寄せられている御意見等への対応のために、経営委員会と執行部の双方がNHKのかじ取りに集中することができていない状況にあり、容易ならざる事態と考えております。
○吉良よし子君 この容易ならざるというのは、経営の面からだとか、そうした運営がうまくいかないからとかではなくて、やはり公共放送としてのそうしたNHKの信頼性だとか不偏不党だとか、そうした問題が根本から揺るがされている事態になっているから問題だと、公共放送の在り方が問われている問題だから容易ならざる事態なんだという認識に立っていただきたいと思うんですけれども。 そこで、籾井会長に伺います。 あなたは、問題となった発言について、就任会見で不慣れなところに何回も質問をされたのでNHK会長としての発言と個人の見解を整理し切れないまま発言をしてしまい誠に申し訳ない、個人的な見解を述べた部分については全て取り消す、具体的には、慰安婦の問題と特定秘密保護法、靖国参拝、番組編集権、国際放送の五項目と当委員会でも述べられています。 発言を取り消すと言いますが、この取り消した理由について、私見だったから取り消すのか、それとも先ほど掲げた放送法第四条に基づいた観点から誤った認識だったから取り消すのかが問題です。例えば、国際放送について、政府が右と言うことを左と言うわけにはいかないと述べられましたが、これではまるで政府の言い分を一方的に宣伝するどこかの国の国営放送と変わりません。 あなたは、衆議院の予算委員会でこの問題を指摘されて、赤と白と置き換えてもらえば誤解は起きなかったと言い、右、左と言ったことが問題だったかのような答弁されましたけれども、今でもそのように考えていらっしゃるのでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 何回も申し上げておりますが、就任会見では、不慣れだったこともあり、NHK会長という公人としての自覚が十分ではなく、記者の質問に対して、会長としての発言と個人的見解を整理し切れないままに発言してしまいました。自後になり、記者会見という公の場でこうした発言を行ったことは不適当、不適切だったと思い、個人的な見解を述べた部分については取り消させていただきました。
○吉良よし子君 個人的見解だから取り消すのではなくて、今回の問題についてはNHKの、例えば先ほどの右と言うことを左という国際放送に関しては、国際放送に関する誤った認識だったので取り消すということでなければならないのではないでしょうか。でないと、政府の言い分を一方的に宣伝するというような在り方は公共放送じゃなく国営放送というような考え方になるのではないかということを言いたいんですね。 だから、放送法に照らして反するから取り消したのではないかということを聞きたい。はっきりしてください。
○参考人(籾井勝人君) 先ほども言いましたけれども、就任の初日に、私が不慣れだったこともあって、個人的な見解を述べたわけです。しかしこれが、公人としてのNHK会長としての発言と個人的見解、これが整理し切れないままに発言したもので、それを、私が個人的見解として発言したものを取り消させていただいたわけでございます。
○吉良よし子君 個人的な見解ではなくて放送法の問題だと申し上げているんです。 籾井会長がNHKを政府の国営放送、御用放送機関と考えているのではないかという疑問は、特定秘密保護法についても、一応決まったことだから、世間が心配していることが政府の目的であれば大変だが、そういうことはないだろう、これが必要だったという政府の説明ですから様子を見るしかないといった発言からも見えてきます。 ちなみに、会長は、この法律が強行採決された後も修正若しくは廃止という声が八割を超えていたこと、著名なジャーナリストを始め日本を代表するような学者、文化人などが廃止を求めて今運動していることなどは御存じでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 今お話しになったことは承知しておりません。 先ほどから申しておりますように、憲法で保障された表現の自由や放送法の規定をしっかりと踏まえて視聴者・国民の期待に応えるのが公共放送NHKの役割だと考えております。また、ジャーナリズムは国民の知る権利に応えることだと認識しております。この役割を果たすために、不偏不党や自主自律の立場を守り、番組編集の自由を確保することが何よりも大事だと認識しております。
○吉良よし子君 承知していないということでしたけれども、二〇一三年十二月九日、共同通信では、廃止を求める声は二八・二%、修正を求める声は五四・一%、合わせて八二・三%の世論が廃止若しくは修正を求めている、これは報道されていることですので是非知っていただきたいと思いますし、こうした問題があることから分かるように、現在まだ多くの異論があるのがこの秘密保護法の問題です。この秘密保護法のように意見が対立している問題については、放送法第四条でもできるだけ多くの角度から論点を明らかにすることが求められていますが、あなたの発言は政府の言い分を一方的に擁護するものでした。 もう一度伺いますが、この秘密保護法に関する発言を取り消されたのは私見だからという観点なのか、それとも放送法第四条をゆがめてしまうから取り消されたのか、その点をはっきり御説明ください。
○参考人(籾井勝人君) 国会という公の場で個々の項目について御説明することは再び私の個人的見解に触れることになります。したがって、不適当だと考えますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。 それから、秘密保護法については、NHKは日々のニュース番組で、法律の内容や論点、賛成や反対の立場からの御意見を幅広くお伝えしてまいりました。また、日曜討論では、各党の主張、考え方などについてもお伝えしたとおりでございます。今後も、必要に応じまして、その都度適正に報道してまいります。
○吉良よし子君 必要に応じてということですが、会見ではそのように言っていなかったことが放送法に照らして問題だということを私は申し上げているんですね。そういう通り一遍のことでは済まない問題なのが、一つ一つ取り上げていてはあれなんですが、どの発言も安倍政権と深い関わりを持つ発言であり、安倍政権が推し進めようとしている政治を肯定し、それに対する批判を封じようとするものと受け取られかねない重大な発言だったんですね。ですが、NHKの公共放送としての命は放送の政府からの自律にあるはずです。 そもそも、放送の政府からの自律が重視されたのは、戦前、無線電信法第一条で、「無線電信及無線電話ハ政府之ヲ管掌ス」と定められ、放送が政府の介入と統制によって国家の国策推進機関として国民を誤った方向に導いたことへの痛切な反省があったからです。 例えば、TBSに勤務していた竹山昭子氏による「戦争と放送」という本を読みました。そこには、日本国民にとっての太平洋戦争は、一九四一年十二月八日午前七時、ラジオの臨時ニュースでの大本営発表で始まり、一九四五年八月十五日正午の天皇による玉音放送で終わったと言ってよいと書かれており、十二月八日の時点では、いよいよそのときが来ました、国民総進軍のときが来ました、国民の方々はどうぞラジオの前にお集まりくださいという呼びかけが行われ、ラジオ放送は国の方針を伝達する政府の情報機関であるとの認識であったことが書かれています。 まさに、こういう戦前の国営放送という在り方が国民から批判能力を奪って戦争への道へと導いていった、そういう反省の下、放送を市民社会の公共的メディアへと生まれ変わらせようという意図が戦後の放送法、現在の放送法に込められた。それが放送法第一条の不偏不党、真実、自律、表現の自由という言葉の中身のはずです。幾ら発言を取り消したといっても、私はこの公共放送の原点を否定するような発言をした籾井会長はNHK会長の任にふさわしくないと考えます。 籾井会長、あなたが責任取ってやるべきなのは発言の取消しではなく、辞任することしかないのではないでしょうか。いかがでしょう。
○参考人(籾井勝人君) 視聴者の皆様とか海外からもいろんな反響が寄せられることは承知しています。私は、NHKの会長職としての重みを受け止め、放送法にのっとり、公共放送の使命をしっかり果たしていくことで、これまで以上に信頼を得られるよう全身全霊で努力をしてまいります。 私は、やはり、NHKというのは放送法で律されていると同時に、やっぱりこれに従ってやらなきゃいけないということですから、放送法の不偏不党、真実及び自律を保障することによって放送による表現の自由を確保すること、政治的に公平であること、報道は事実を曲げない、それから意見が対立している問題についてはできるだけ多くの角度から論点を明らかにすること、これは放送法第四条にもきちんと書いてあるとおりでございますから、私は、就任以来、ずっと放送法ということを軸にして、さもなければ、それこそ皆様が危惧されるように、個人によって左右されるということがあるわけです。私は、放送法というものを軸にして私の経営を続け、常にそこに回帰しながらNHKの立場を続けていきたいと思います。
○吉良よし子君 ですから、その放送法に違反した発言がなされたから問題だと、任にふさわしくないということを申し上げているのですが、会長御本人が辞任されないと言いますので、浜田経営委員長に伺います。 会長の問題は、会長を選んだ経営委員会自身も重大な責任を負っていると思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(浜田健一郎君) 経営委員会としては、NHKの会長任命という職責の重さを深く受け止め、昨年七月に指名部会を設置して半年間にわたり審議を行ってまいりました。今回の会長任命は、経営委員会が十分な時間を掛けて業績評価、業務の現況の確認や資格要件の検討を行いました。また、様々な論議を踏まえて定めた内規に従って自律的に粛々と行ってまいりました。 会長任命は経営委員会の最も重要な役割の一つであり、責任は重く受け止めております。今後の業務執行が放送法を遵守したものとなるよう、経営委員会としてもしっかり監督をしてまいります。
○吉良よし子君 責任を受け止めていらっしゃるということですけれども、放送法五十五条は、会長が職務の執行の任に堪えないと認めるときや会長たるに適しないと認めるときは、経営委員会が会長を罷免することができるとなっております。 籾井会長の発言は、国内ばかりでなく国際的にも大きな反響を呼んでいます。ニューヨーク・タイムズ、イギリスのフィナンシャル・タイムズ、韓国の中央日報などが厳しく批判し、フランスのル・モンドは、安倍氏の干渉がNHKのイメージを汚していると書いています。イギリスの公共放送BBC電子版は、初会見の席で政治的立場を表明したことに衝撃を受けた、安倍首相はNHKを服従させる狙いで会長指名を行ったと報じました。 経営委員長、会長発言は国民からの信頼を裏切っただけでなく国際的な信用も失墜させた、その責任が問われるべきであり、経営委員会として会長たるに適さないとして罷免するのが当然なのではないでしょうか。
○参考人(浜田健一郎君) この度の籾井会長の発言は公共放送のトップとしての立場を軽んじた行為であると言わざるを得ません。あわせて、視聴者・国民の皆様に対して、今回の事態につきましては経営委員会の長として遺憾であると申し上げました。経営委員長としましては、会長に対して厳しく自覚を促し、適切な事態の収拾を速やかに行うよう要請をしました。会長から反省の言葉と、業務執行に当たっては放送法を遵守するとの明言を得、役職員一丸となって事態の収拾に当たる決意も示されました。 経営委員会といたしましては、今後の動きを監督し、助言し、必要に応じて苦言も呈して、経営委員会の職務を一層果たしてまいりたいと思っております。
○吉良よし子君 ですが、苦言を呈するだけでは問題だと、やはり罷免するのが当然だと思うんですけれども、こうした経営委員会が毅然とした対応をできないのは、やはり経営委員会自体にも大いに問題があるからではないでしょうか。そして、その責任は経営委員を任命した安倍首相にあります。特に百田氏と長谷川氏については経営委員たる資格に欠けると考えます。経営委員を罷免する権限は任命した総理大臣にありますが、この二人について罷免するよう、新藤総務大臣から総理に言うべきではないでしょうか。大臣、お願いします。
○国務大臣(新藤義孝君) 経営委員は、委員も御承知だと思いますが、放送法の第三十一条第一項に基づいて、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、教育、文化、科学、産業といった分野等を考慮して、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命されることになっているわけであります。 実際の選任に当たりましては、私が放送法を所管する立場から、任命権者である総理と御相談しながら人選を行って、国会の同意を得て、これはそのルールに従って適切に選任されたものというふうに思っております。 そして、この経営委員のお二人については、それぞれの分野で幅広く活動されている、また活躍をされている方だという観点から選任をされたものであります。 そして、経営委員会は、この多様な経験と知識を有する委員の合議体であります。経営委員一人一人がその業務に従事することはないと、このようになっているわけでございまして、この経営委員会全体として、放送法第一条に定める放送の不偏不党、真実及び自律の保障という原則に従ってその役割を果たしていただくことを私たちは期待をしているわけでございます。
○吉良よし子君 しかし、ルールにのっとって選ばれたとはいえ、もうここで問題が起きているわけですね。 例えば百田氏。思想信条などの問題でも見過ごせない問題点はたくさんありますけれども、都知事選での応援のマイクを握って不特定多数の公衆を前に、自らが応援している以外の候補者に対して、私から見れば人間のくずみたいなものですと述べました。 大臣、人を人間のくず呼ばわりすること、これは思想信条以前の社会人として既に失格であるとは思いませんか。
○国務大臣(新藤義孝君) 過日、それは予算委員会においても同様の御質問がほかの方からいただきました。総理に対して見解が求められて、総理は、しょっちゅう自分も人間のくずと呼ばれていると、こういうようなお話をされたわけであります。 私自身は、この経営委員について個人的に行った発言について、政府としてはコメントは差し控えます。 それから、放送法上で経営委員の言動を制限する規定は存在せずに、経営委員としての職務以外の場において自らの思想信条に基づいて行動すること自体は、これは妨げられるものではないんだというふうに認識をしております。 問題は、やはり放送法に照らしてしっかりとした見識を持って、そして、この経営委員会はNHKの経営上の最高意思決定機関として位置付けられているわけでありますから、先ほども申しましたように、経営委員の合議体としてこの経営委員会の役割というものをしっかりと果たしていただきたいと、私はそれを期待しているわけでございます。
○吉良よし子君 ですから、思想信条の問題ではないと申し上げているんです。 実際、百田氏自身も、人のことをくずと呼んだのは褒められた発言ではなかったと経営委員会でおっしゃったという報道もありました。そう本人がおっしゃっているのであれば、もうこの経営委員をやる資格はない、罷免しかないのではないでしょうか。
○国務大臣(新藤義孝君) NHKは、自主自律、不偏不党、NHK自体がそういうことで運営してもらわなきゃ困るわけであります。ですから、経営委員会の中で何が起きているのか。それは、経営委員会の皆さんが御努力をされている。我々はそれを見守っている。法律を犯すことがない。そういうことがあってはならないように、我々もきちんと見ております。 だけれども、一人一人の一つ一つの意見を、個人的なものを例えば誰かがやめろとか言うこと自体が、それはNHKに対する圧力になりませんか。どんな圧力にも屈することなく、中立公平な放送を私はやってもらいたいと期待をしているわけでございます。
○吉良よし子君 その不偏不党が今揺るがされている事態になっているからこそ問題だと、見直すべきではないかということを御質問しているわけです。 百田氏だけではありませんね。長谷川氏の問題もあります。この方も、憲法観など、見過ごすことのできない重大な問題はありますけれども、とりわけ、二十一年前の朝日新聞本社での短銃による自殺犯人に対して追悼文を寄せ、天まで持ち上げた、そのことは思想信条にとどまらない問題です。 警察庁に聞きます。二十一年前の朝日新聞本社での短銃自殺事件の概要及び罪名、また、その人物が過去に起こした事件についても説明をしてください。
○政府参考人(高橋清孝君) お答えいたします。 御質問の朝日新聞の事件の人物というのは野村秋介氏だというふうに理解しておりますけれども、この野村秋介氏が関わった主な事件としましては三件ございます。 一件目は、昭和三十八年七月十五日、神奈川県平塚市の河野一郎建設大臣、当時の私邸に侵入し、ガソリンをまいてこれを全焼させた放火等の事件。二件目は、昭和五十二年三月三日、都内千代田区の経団連会館に侵入し、拳銃、猟銃を発射して会長室に立てこもった逮捕監禁等の事件。三件目は、平成五年十月二十日、都内中央区の朝日新聞東京本社内で同社社長らと面会中、拳銃を使用して自殺した銃刀法違反等の事件であります。
○吉良よし子君 放火、猟銃発砲、立てこもり、まさに反社会的人物であり、被疑者として書類送検もされていると。 こうした反社会的な人物を擁護することのどこが思想信条の問題なのか。反社会的活動及び反社会的人物を礼賛する人物が経営委員にふさわしいと言えるのでしょうか。即刻罷免するべきではありませんか。大臣、お願いします。
○国務大臣(新藤義孝君) まず、経営委員会、経営委員が経営委員としての職務以外の場において自らの思想信条に基づいて行動すること自体は妨げられないわけであります。それはまさに思想信条、表現の自由の世界であります。一方で、経営委員としてのこれは放送法に基づくいろいろな経営委員会での活動、これは求められているわけであります。 私とすれば、まず、経営委員についての個人的に行った発言等については、これは政府としてコメントすることはできないんです。そして、その上で、この長谷川さんの場合は、これは言語を主題として我が国における思想や哲学の在り方を探求している、我が国を代表する哲学家、評論家の一人である、こういったことはこれまでの評価としてこの国の中から認められております。 そういう中で、長谷川氏自体も、これも私が聞いている範囲でありますけれども、NHKが真の意味での公共放送としての役割を果たすことができるようにお手伝いをするための基本姿勢は、常に根本から物事を考える、常に根本から物を考えて是々非々の判断をし、その議論において、常に反対意見にも耳を傾け、真っ当な議論を心掛けたいと、こういうことをおっしゃっているというふうに私は聞いております。 NHKの経営について、いろんな観点からいろんなお考えがあると思います。けしからぬという人もいれば、よく言ったという人もいる。そういったものをきちんと踏まえた上で、公平な、公正な公共放送としての放送がなっているかどうか、そういったことを私は経営委員会として是非大所高所からのいろんなものを見ていっていただきたいと、またそのことを、役割を期待をしているわけでございます。
○吉良よし子君 何度も言いますけれども、表現の自由だとか個人の見解のもう域を超えている問題だということを私は申し上げたいんですね。 放送法三十一条、引用されていましたけど、「委員は、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、」と書かれていますが、反社会的な人物を礼賛するような人物が公正な公共の福祉に関する判断ができるかどうか、そこが問われていると思うんです。こうした事実に照らせば、百田氏、長谷川氏共に経営委員としての資質が問われている、そういう人物であることは明らかであり、罷免しかないと思いますし、また、籾井会長についても思想信条のレベルではない資質が問われています。 例えば、従軍慰安婦問題についての発言は、軍による慰安婦制度が旧日本帝国とナチス・ドイツの軍隊に特有なものだったことは既に世界の共通認識になっている中で、戦争地域にはどこにでもあったなどという事実誤認の余りに不見識な発言をなさいました。こうした経過の中、経営委員の発言を理由にしてアメリカ大使館がNHKの取材に難色を示したという報道もなされている。このように、公共放送であることに誇りを持って働いている現場職員の仕事の足を引っ張るような経営委員又は会長にその役割を担う資格はないと考えます。 私が国会に来て半年、昨年の臨時国会で秘密保護法が強行されたことを始め、安倍内閣による目に余る暴走が続いています。しかも、集団的自衛権など、立憲主義を根底から覆すようなことを国会の場で公然と発言されている。こうして政府が偏った道へと暴走を、突き進もうとしている今こそ、国民の受信料によって支えられているNHKが不偏不党、真実、自律を持った公共放送としての報道姿勢を貫くことが求められているのではないでしょうか。大本営発表を垂れ流し、国民を誤らせた戦前の轍は踏まないと歩んできた戦後のNHKの歴史が、今重大な危機に瀕していると言わざるを得ません。 その今現場で働く職員の皆さんを始め、NHK関係者の皆さんが公共放送としての役割を果たすため最善の努力を尽くすことを心から願って、私からの質問を終わらせていただきます。
○片山虎之助君 片山でございます。 それでは、質問を始めますけれども、これだけ大勢やるとダブりますよね。できるだけ視点は変えますけれども、ダブることをお許しいただきたいと思います。 籾井会長発言問題は取り上げないわけにはいきませんわ。 一月二十五日に、あなたの会長就任の記者会見から始まったんですね。約一か月弱、騒ぎは収まりませんね。もうちょっと鎮静化すると思った。会長はお騒がせマンだわな。お騒がせマン当事者として、この約一か月、どういう御感想をお持ちですか。
○参考人(籾井勝人君) もう本当に申し訳なく思っております。 本当に一月二十五日は、全く私、本当に不慣れだったものですから、今までどおり個人的見解というものが通ると思っていましたが、そのときには本当に、通らないと言われて、ああそうかというんで、じゃ取り消させていただきますと言ったんですが、それが発端で本当に皆さんに御迷惑を掛け、この国会の時間もこのために随分と使わせて、本当に申し訳なく思っております。是非、NHKのために今後とも働くつもりでございます。
○片山虎之助君 NHKの会長というのは偉いんですよ。並の大臣より偉いかもしれない。総務大臣は偉いですよ、総務大臣は偉いんだけどね。 あなたね、その就任会見で意地の悪い記者の皆さんが手ぐすね引いて待っているんですよ。それを個人的見解をばらばらばらばら、あれだけ言うというのはいい度胸ですよ。度胸は感心するけど、時も所も場合も相手も考えていない。大変うかつですよ。どういう反省をしていますか。 それからもう一つ、事務方がちゃんと教えないと、会長になってもう一か月たっているんだから。NHKたるものがちゃんと補佐ができていない。その責任も併せて説明してください。
○参考人(籾井勝人君) 本当にうかつだったと思っております。事務方もきちっと説明してくれたんですが、私の認識がそれに付いていかなかったものですから、今後は本当に十分注意しながら記者会見に臨みたいと思いますし、この前、十三日もありまして、何とか無事切り抜けましたけれども、よろしくお願いを申し上げます。
○片山虎之助君 事務方は、事務方はいないの。いやいや、あなたは事務方じゃないのよ、あなたは当事者なんだから。 では、隣、副会長。
○参考人(堂元光君) 私、先日の十二日に副会長に就任いたしました堂元と申します。 就任したばかりでございましたけれども、今、片山先生御指摘の事務当局の対応についてでございますけれども、NHKが抱えておる経営上の問題、あるいは、就任会見を控えておりましたので、就任会見の持ち方等々、事務当局としてきっちりと時間の許す範囲内で説明をしたというふうに聞いている次第でございます。 ちょっと長くなって恐縮でございますけれども、NHKの会長が就任をしたときに、同じような事前のブリーフというか説明というか、というのがあると聞いております。特に、外部の方が就任された場合にはより丁寧に細かく説明するというふうにも聞いておりますので、全体としてはそういう説明が行われたものであるというふうに私自身は認識をしている次第でございます。
○片山虎之助君 副会長も補佐してもらう方だからね。よくそれは徹底しなさいよ。本当にNHKたるもの、私は情けないと思っている。 それで、その結果、何日か前までの国民から寄せられた意見は一万七千件という。六〇%は批判だという、二五%は肯定的、賛成だという。これも手加減しているわね。もっと私は批判が多いと思いますよ。国民は本当にさめた目で見ている。NHKのイメージ、いいんですよ。それが本当にこれでイメージは悪くなる、混乱が起こる。事務の渋滞だとか私は起こっていると思いますよ。本当に、会長も、まあ経営委員長の責任はある程度軽いにしても、経営委員長も責任を感じてもらわなきゃいけません。 どうですか、総務大臣。この一連の騒動、どう思いますか、あなた、監督官庁として。
○国務大臣(新藤義孝君) 何よりも国民のための公共放送として、これはたくさんの信頼をもってこれまで頑張ってまいりました。また、これまでのいろんな課題についても乗り越えてきた。総務省としても一緒に、ここはいろんな御相談に乗りながら、あと我々もいろいろとお手伝いをさせていただいているわけであります。ですから、このようなことで、ましてや国会の皆様方にも煩わせるようなことになると、これは非常に残念だと思っています。 ですからこそ、会長が再三申しておりますように、深く反省をして、そして謝罪をしております。撤回をし、かつ本来の業務が、きちんと能力が発揮できるように、そしてそれはNHK全体が一丸となってこのことに対して、この失った信頼、また不安というものは払拭していただきたいと、このように考えております。
○片山虎之助君 会長はNHKの顔なんですよ。今日どなたかが日本の顔だと。ちょっと褒め過ぎだわね。日本人もいろいろあるからあれですけれども、しかし、それだけのそのイメージそのものなんですよ、会長は。その会長がこういう就任会見の、ああいうことべらべらべらべらじゃ、本当に私はイメージを害したと思いますよ。それについて、もう一度反省の弁を言ってください、何度も同じことを言っているんだけれども。
○参考人(籾井勝人君) 本当にNHKの会長というのがいかに重いかということをよく理解して、今後公共放送の使命をしっかり果たしてまいりたいというふうに思っています。それで、さらに、失われたであろう信頼について、一刻も早くこれが回復できるよう懸命にやらせていただきたいと思います。
○片山虎之助君 そこで、あなたが取り消した、撤回した個人的見解はその後変わりましたか、変わりませんか。いろいろ言われたでしょう、従軍慰安婦から特定秘密保護法から靖国神社の参拝から。全部挙げていると時間がないんで。変わりましたか、変わりませんか。
○参考人(籾井勝人君) 変わっておりません。
○片山虎之助君 取り消したけれども変わっていないんですね、個人的見解は。重大なことですよ。
○参考人(籾井勝人君) 取り消したことが変わっておりませんということです。
○片山虎之助君 あなたが、ですから、個人的見解ということで取り消しましたよね、NHK会長の意見じゃないんだ、個人的見解なんだと。従軍慰安婦の問題を始めとして五つぐらいありましたよ。その御意見は変わっているんですか、変わっていないんですか、この騒動が起こってから。変わっていないんですか。
○参考人(籾井勝人君) 個人的見解を述べたことは取り消させていただきましたが、個人的な思想がどうかということについては、やはりここでもう一度言うことは控えさせていただきたいと思います。
○片山虎之助君 あなたは公的な立場から言うと不適当、不都合だから撤回、取り消したわけでしょう。それは変わっていないというのはあなたのお考えだからやむを得ませんけれども、公の立場とそれは衝突しますよね。どういう折り合いを付けるんですか、個人的見解と会長としての立場と。それはもうずっと隠して素知らぬ顔でやるわけね、別のことを。いかがですか。
○参考人(籾井勝人君) 私は、放送法の精神を遵守し、やっていくつもりでございますし、私の個人的な見解を放送に反映させることはございません。
○片山虎之助君 あなたは割にキャラクターが強いから、ある新聞によると、あなたが言わなくても、NHKの職員があなたの意向をそんたくして、配慮して、自分で勝手に判断して同じようにする、萎縮すると、これは公共放送のNHKとして問題だということを書いていましたけれども、あなた、どう答えますか、それに。そんたくさせる、萎縮させる。
○参考人(籾井勝人君) 私は、職員一人一人が、あくまでも放送法に基づいて、表現の自由を確保し、不偏不党、公平公正などの原則を守って放送に携わっていくものと考えておりますが、私自身は、職員が自由闊達な雰囲気の下で思い切った発言もし、そういうことができるようにやりたいと、経営を行っていきたいというふうに思っております。
○片山虎之助君 あなたは、放送法、放送法と、放送法大好きなようだけど、放送法というのは公共放送だけを決めているんじゃないんですよ。放送全部なんですよ。あそこの一条や四条に書いているのは民間放送も含むんですよ。国営放送が仮にあっても含むんですよ。NHKはその中の一部分なんですよ。特別にNHKにやや公共の福祉を加重していますけれども、基本的には民間放送や国営放送と変わらないんですよ。それは分かっていますか。何でも放送法出しゃみんな収まるかというと、そんなことはないのよ。そこはどうですか。
○参考人(籾井勝人君) それは認識いたしております。
○片山虎之助君 そこで、もう一度言いますけれども、公共放送とそれじゃ国営放送と民間放送はどう違うんですか。会長の理解を言ってください。
○参考人(籾井勝人君) 国営放送は国が所有をして管理といいましょうか、国が直接運営管理する放送です。それから、民間放送は商業放送でございますから、広告を収入源として運営されている放送でございます。
○片山虎之助君 今言ったように、放送法は、放送というのは公共性が物すごくあるんですよ、全てに同じようにやれと書いているんですよ。NHKだけ特別なことを要求しているわけじゃなくて、民間放送にも、仮に国営放送があっても同じことを要求するんですよ。放送事業そのものの公共性を書いているんですよ、公共性を。 その中でどう違うって、なるほど収入が違う。一方は広告料、コマーシャル、皆さんの方は受信料、国の方は国の税金ですよね、国の予算と。こういうことになるけれども、放送する中身はどう違うんですか、それじゃ。まあ最近NHKも民間放送と大分似てきたわね。それは、国の言うとおり聞くなら国営放送になっちゃう。どうですか。
○参考人(籾井勝人君) 本当に、放送法が好きだと言われましたが、私は、NHKの放送が個人的なもので左右されないように、常にやっぱり放送法を見ながら、常にそこに回帰しながら公平公正を保ちたいと、また、放送の不偏不党、こういうことも保っていきたいし、表現の自由も確保していきたいというふうに思っております。
○片山虎之助君 そうなると、また元に返りますけれども、あなたが大変問題を起こして撤回した個人的見解は封印して、そういうことですか。なかなか封印難しいよ、大丈夫ですか。決意を言ってください、それじゃ。
○参考人(籾井勝人君) 従来も何度も申し上げておりますが、個人的意見を放送に反映させることはないと、私はしかと自分に言い聞かせております。
○片山虎之助君 そこで、NHKの経営委員会というのは大変強力な権限があるんですよ。これは、会長を決める、副会長や理事を決めることはもとよりだけれども、予算に全部入れる、事業計画に入れる。それから、ことごとの放送そのものの編集権にも関与できるんですよ。大変な化け物みたいなものをつくったなと実は思っているんですけれども、御当人たちは化け物と思っていない。従属物ぐらいに思っている。 浜田委員長、今回の一連の発言問題、騒動について、委員長の御見解、いかがですか。
○参考人(浜田健一郎君) お答えいたします。 経営委員としての職務以外での場において自らの思想信条に基づいて行動すること自体は妨げられるものではないというふうに認識しております。しかし、公共放送であるNHKの不偏不党、公平公正も重要な使命であります。二月十二日の経営委員会で、服務準則を改めて確認し、意見を交換し、出席の経営委員全員の同意を得て、経営委員の言動についての経営委員会見解を公表いたしました。 経営委員会は、様々な経験、知識、考え方を持つ多様な委員の合議体でございます。委員間の真摯な議論により、放送の不偏不党が維持されるよう、委員長として努めてまいる所存でございます。
○片山虎之助君 ペーパー読まなくなってほしいね。 それで、会長を決めるときに、一遍指名部会は前会長の再任を決めたんでしょう。それを覆したわけなんで、その辺の経緯は、まあ全部言えるかということかもしれないけれども、言える範囲言ってくださいよ。NHKの会長は公職ですよ。国民みんな見ている。国民に大変な関係がある。どうぞ。
○参考人(浜田健一郎君) 今委員から再任を決めたというお話がありましたけれども、指名部会では候補者の一人として決めたということでございまして、再任を決めたということではございません。それで、候補者を決めた直後に松本会長の方から辞退の申出がありまして、指名部会としては受け入れたという経緯がございます。
○片山虎之助君 先ほどのどなたかの質問で、何で籾井会長にしたかというと、経歴と見識と言われたわね。外国におけるいろんな経験もあるいはあるのかもしれません。それじゃ、どういう見識で籾井会長は引き受けられたんですか。あなたはどういう思いで会長になったんですか。
○委員長(山本香苗君) 籾井会長にですか。
○片山虎之助君 籾井会長ですよ。候補者の有力な一人で、前会長が固辞したから、候補者の一人だったんだけど、籾井会長になったんですよ。何で籾井会長に決めたかというどなたかの質問に、経歴と見識って言われたわね、委員長は。違いますか。経歴、見識以外何で決めたの、それじゃ。顔つきで決めたわけでもないだろうし。
○委員長(山本香苗君) じゃ、まず最初に浜田経営委員長にお伺いされますか。いいですか。経営委員長に対する御質問でいいですね。
○片山虎之助君 それじゃ、会長、籾井会長、NHK会長就任の……
○委員長(山本香苗君) ちょっと待ってください。
○片山虎之助君 済みません。 NHK会長就任の、どういう思いでお引き受けになったのかしゃべってください。あなたの見識を買って会長にしたんだから。
○参考人(籾井勝人君) 経営委員会でどういう話があって私が選ばれたということについては正直言って存じ上げません、選ばれたというだけで。したがいまして、これについては私はちょっと答えられないんですけれども。(発言する者あり)
○委員長(山本香苗君) 答弁終わりでよろしいですね。 片山虎之助君。
○片山虎之助君 もう今言った。
○委員長(山本香苗君) ちょっと待ってください。もう一度御質問の方をよろしくお願いします。
○片山虎之助君 会長はNHKの会長を引き受けられたんですよね。どうしようという、どういう、NHKをどう直そうと、どう良くしようということ、そういう思いがあったんでしょう。何もないんですか、話が来たからほいほいという。どうぞ言ってください。
○参考人(籾井勝人君) まあ、正直言って私は、私がNHKの会長になるなんというのは全然思っていませんでした。十二月十三日に浜田委員長から、二十日と二十四日を空けておいてくださいと、こういうふうな連絡をいただきました。その前に、何だか週刊誌とか新聞とかで何か私が候補に挙がっているということを私は知りましたから、ああ、NHKの委員長ですから、あの話かなと思って参りました。そして、二十日に経営委員会で決まったということを、その前に当然いろいろ申し上げたんですけれども、それで引き受けました。
○片山虎之助君 それで、まさにあなたがその就任の記者会見でいろんなことを記者の方に聞かれていろいろ言ったのが問題になったんですよ。だから、あなた、会長になるんなら、NHKをこうしたい、この公共放送をこうやりたいという何かなきゃ。ないんですか。
○参考人(籾井勝人君) また放送法と言われるかもしれませんが、放送法に基づきまして、不偏不党、公平公正、表現の自由を確保して放送を行っていくことはもちろん、コンプライアンスの強化、ガバナンスの在り方なども大事だと考えております。自分の信念とNHKの役割、期待を考えながら最適な運営を図っていくことが会長としての私に求められていると信じております。 また、国際放送につきましては、放送法やNHKの国際番組基準に基づき、充実を図ってまいりたいと、こういうふうに思っております。
○片山虎之助君 国際放送は我々も同じ思いなんですよ。中国や韓国や隣のことを言っちゃいけませんが、どんどんどんどん負けているのよ、いろんな意味で。だから、私は国際放送を一変する必要があると思う、予算を含めて。だから、そういうことを大いにやってもらいたいんですよ。そういうことをやるために入ったんじゃないんですか。特定秘密保護法や従軍慰安婦のために入ったんじゃないでしょう、会長は。だから、そういうことをきちっと打ち出してもらわないと、NHKの会長が。防戦一方で言い訳ばっかりじゃないですか。大臣、どう思いますか。
○国務大臣(新藤義孝君) まさに片山委員がおっしゃるとおりのことだと思います。 やはりこれまでのビジネスマンとしてのキャリアを生かして、またそういった海外での分野、ICT、そういったことについての造詣が深いと、こういうようなもろもろの要素があって、そして、経営委員の中で話合いによって、最終的には全員一致と聞いておりますが、そういうことで選ばれたんだと思っておりますし、私どももそれは歓迎をしたいと、このように考えているわけでございます。
○片山虎之助君 それで、浜田委員長、御注意をされたようですけれども、就任の記者会見の発言問題で。恐らく再度同じ過ちは繰り返さないと思いますけれども、繰り返したらどうしますか。
○参考人(浜田健一郎君) 会長には、繰り返さないよう努力をしていただきたいと思っております。
○片山虎之助君 そこで、ここで何度も問題になった経営委員さんの問題ですよね、百田さんや長谷川さんの。私は、あの百田さんの映画を見まして、「永遠の0」というのを、大変感激した一人なんですよ。しかし、発言はちょっと乱暴ですね。発言についてどう思われますか、正直言って。人間のくずと本当に言われたかどうか知らないけれども、そう報じられているわね。それから長谷川さんの方は、今日もお話あったんだけれども、今の憲法が近代史の最大の汚点かな、褒められるところもたくさんあるし褒められないところもたくさんあると思うけれども。そういうことについて、経営委員として適当かどうかという議論はありませんか。
○参考人(浜田健一郎君) 経営委員として職務以外の場において自らの思想信条に基づいて行動されること自体は妨げられるものではないというふうに認識をしておりますけれども、しかし一方で、公共放送であるNHKにとって、不偏不党、公平公正について厳しい意見があることも承知しており、二月の十二日、経営委員会で服務準則を改めて確認し、意見交換を行った上で、経営委員一人一人が服務準則にのっとり公共放送の使命と社会的責任を深く自覚するとともに、一定の節度を持っていくことを出席委員全員で改めて申し合わせたところでございます。 今後は、委員個々人が自律的に服務準則に照らして総合的に判断していただけるものと認識をしております。
○片山虎之助君 思想信条は自由だと私も思いますよ。しかし、経営委員であるからには、一定の常識というか節度というのか、何かそういうものが私は要るような気がするんですよ。ただ、御存じなかったかもしれませんわね。今後、それは申合せか何かで、お互いちゃんと分かった、やろうということにしたんでしょうけれども、その点大丈夫ですか。いろんなことをこれだけメディアで取り上げられているというのは、これもやっぱりイメージダウンですよ、NHKの。いかがですか。
○参考人(浜田健一郎君) 申合せは文書で、書面で全員で確認をいたしました。それから、あわせて、委員には一定の節度を持って行動していただくことを要請をしております。
○片山虎之助君 委員長、とにかく日本の放送文化を守っているのは私はNHKだと思っているんですよ。国営放送はちょっと論外ですけど、民間放送はやっぱりみんな経済的ないろんな議論があるわね、商売上の議論がある。これはなかなかいろんなことを期待しても限度があると思うんですよ。そうすると、日本のきちっとした知的水準を守る、放送文化を守るのはNHKしかないんですよ。それだけの信用を歴代のNHKはみんなでつくり上げてきたんですよ。会長、それを無駄にせぬでくださいよ。我々はみんなほとんど応援団ですよ。文句は言いますよ。国会議員だから当たり前ですよ。問題点は指摘する。しかし、NHKに頑張ってもらわないかぬのですよ。そういう意味で、責任を自覚してもらいたい。本当に情けない。どう思いますか。もう一度。
○参考人(籾井勝人君) 本当に、委員の言葉を本当に真面目に重く受け止めております。私自身、NHKがいかに大事な放送局であるかということも頭で分かっておりますので、今度は本当に、NHKをどうしたらより良くできるかということを本当に考えながら、みんなと一緒になってやっていきます。是非、そういうふうにやっていきますので、よろしく皆さん御指導お願い申し上げます。
○片山虎之助君 それで、少し時間が余りましたので、これもどなたかが質問した放送センター、今、渋谷というか代々木の手前にある、原宿か、原宿の手前にある。あれは相当古いですよね。この建て替えというのはいろんな議論がされていますよ、ちまたを含めて。ただ、しかし相当お金が掛かるので、あなたは二〇二五年に建てると言われましたよ、放送百周年に。それは大丈夫ですか。お金の問題もあるんですよ。それから、どういうものを造るか。もう最新鋭でなきゃ駄目ですよ、どんどんどんどん日進月歩なんだから、4K、8Kの話じゃないけれども。どういう決意とお心積もりかというのをお聞きしたい。
○参考人(籾井勝人君) おっしゃるとおり、今、二〇二五年を目指して建て替えたいと思っています、相当古くなっておりますので。 それで、まだ実は場所も決まっていませんで、現在の三千四百億というのは近隣の放送会社の実績を基にして試算しただけなんですね。したがいまして、まだきちんとしたものができておりません。といいますのは、まだ土地も場所も決まっておりませんので、これが決まり次第、おっしゃるとおりもう時間が余りないんですね、したがって早急にこれについては進めていきたいと、こういうふうに思っております。 お金についても、どういうふうにしていくか。まずは積立金を積み増していく、できるだけ。同時に、あといろんな資金調達の方法、これは放送債券であるとかいろんなものがあると思いますが、そういうことも検討しながら、お金を工面というとちょっと俗っぽいですけれども、財政的にやっていきたいと、このように思っております。
○片山虎之助君 今日は決算の本当は審査なんだけど、決算はだんだん良くなっていますわね。それは、皆さんの努力で受信料の徴収率が上がっていることは確かですよ、私はもっと上げるべきだと思うんだけれども。もしある一定の限度に来たら一〇パーはまけるということをかなり前に約束したんですよ。実際今は七パーぐらいでしょう、七パー強ぐらいなので、これを含めて、全体の、センターの話もありますよ、NHK決算の見通しを、中長期の、これをしっかり作っていただくこと、これはハードの方ですけれども、それからソフトの方は会長がしっかりすること、是非お願いします。 終わります。
○寺田典城君 結いの党の寺田でございます。よろしくお願いします。 片山先生が虎のごとく厳しい質問をやったものですから、私は優しく質問したいと、そのように思います。よろしくお願いします。 今朝の九時から質問を承っています。籾井会長、率直に言ってNHKが瓦解してしまうんじゃないかなと私は感じております。国民の信頼を失い、そして約一万人のNHKの職員があなたに付いて一緒に仕事していけるのかと。私はそれはもうほとんど困難な状況に今の状態では来ているんではないかと。あなたの答弁が、不慣れであったとかうかつであったとか、それから先ほどは、何というんですか、ちょっとした発言が問題になったとか、まだその認識の段階なんですよ。それを乗り越えるというのは、私はこれはもう不可能じゃないのかなと率直に思います。 〔委員長退席、理事二之湯智君着席〕 それで、質問します。分かり切ったことなんですが、一つは、NHKというのは国営放送ですか、公共放送ですか。それから、あなたは公職、公人ですか、それとも私人ですか、どちらですか。これ自分で思ったことを言ってください。
○参考人(籾井勝人君) 公共放送でございます。
○理事(二之湯智君) もう一問。
○参考人(籾井勝人君) 済みません、ちょっと聞き漏らしまして。 公人でございます。
○寺田典城君 公人の行動というのはどのようにしなければならないか、自分の思っていることを言ってください。
○参考人(籾井勝人君) 私を捨てるということでしょう、一言で言うと。
○寺田典城君 まあ分かりました。 私は、受信料不払運動が起きたり、それで経営が困難になったり、そして放送のレベルが落ちるとか、そのようなことがくるんじゃないかと、そのような心配もしています。 それで、一つこれを頭に入れていただきたいと思います。これは分かっていることだと思うんです、放送法ってよく言いますから。国内の番組の基準というのがあります。日本放送協会は、全国民の基盤に立つ公共放送機関として、何人からも干渉されず、不偏不党の立場を守って、放送による言論と表現の自由を確保し、公共の福祉の増進と文化の向上に努めますというのが国内放送の基準なんですね。 今、NHKはその役割を果たしていると思いますか。
○参考人(籾井勝人君) していると思います。
○寺田典城君 残念なんですが、私から見ると、そのようなことはなっていない状況じゃないのかと。 それで、国民の知る権利についてということで質問しております。過去に、二〇〇二年から二〇〇三年の六月にかけまして、有事関連三法が成立しました。そのとき、当該法案についてNHKは何時間程度報道したのか。それから、二〇〇四年の六月、平成十六年です、私、知事の当時でしたから、国民保護法も国会で議論しまして、それも成立しました。国民保護法というのは、地方も大変影響、危機管理上影響しますから非常に気を遣って見ていましたが、あの当時、小泉総理が、超党派で議論し与党単独採決は避けなさいという指示が出たと。そして、二〇〇三年の通常国会で小泉首相が、これは民主党さんの方からの申入れの対案だったようなんですが、基本的な人権の尊重と国民への情報の提供ということを、それを全部受け入れて有事関連三法案は五月の十五日に通過して、そして翌年は国民保護法になったわけなんです、プログラム規定も含めてですね。 それで、質問に入りますけれども、その当時、今、あれですか、国民保護法も含めて、何時間程度その当時は放送したか、それから、特定保護法も含めて、それを教えてください。
○参考人(籾井勝人君) 法案の放送時間につきましては、その法案を全面的に取り上げたニュースとか番組、一部で取り上げたニュースや番組など様々な形態がございます。一概に時間を出すのは難しゅうございますが、一方、御指摘の法案についての原稿の本数は、有事関連三法につきましては、閣議決定から法案成立までのおよそ一年二か月で八百二十六本でございます。国民保護法など有事関連七法につきましては、閣議決定から法案成立までの三か月余りで九十八本。特定秘密保護法につきましては、閣議決定から法案成立までの四十日余りで五百十一本となっております。 〔理事二之湯智君退席、委員長着席〕
○寺田典城君 本数でいけば五百十一本というけど、内容は何も突っ込んでないというのはよく分かるはずなんですが、その辺は本人はどう、会長はどう理解していますか。特定秘密保護法です。
○参考人(籾井勝人君) NHKは、放送法に基づいて、不偏不党、公平公正の原則を守って報道していくのが基本でございます。憲法で保障された表現の自由の下、公共放送として、放送法や番組基準に基づき、国民の知る権利のための取材や報道に引き続き当たっていく所存でございます。
○寺田典城君 あの当時、例えばNHKも飛行機から、それからヘリコプター、ヘリテレというんですか、ヘリコプターにテレビを付けて放送もすると。自治体もその情報を共有しましょうということで、特に危機管理等々、それから災害等ですね。 これは、国民保護法は法定受託事務なんですね、国民保護法は。自治事務じゃないんですよ、防災と違って。それは分かりますか。ああ、分からない。分からなかったら、まあ少し勉強してくるようにということで、事務局の方には特定秘密保護法の資料も渡しておったんですけどね。
○委員長(山本香苗君) 今のは会長に対する御質問ですか。
○寺田典城君 はい、会長です。
○委員長(山本香苗君) もう一度趣旨をはっきりさせていただいて御質問をお願いします。
○寺田典城君 国民保護法というのは、防災なんかとかそういうことと違って法定受託事務であるということ、その法定受託事務をNHKはどう捉えているのかという質問をしているんです。
○参考人(籾井勝人君) 特定秘密保護法につきましては、日々のニュース番組で法律の内容や論点、賛成や反対の立場から御意見を幅広くお伝えしてきました。また、日曜討論でも各党の主張、考え方などを詳しくお伝えしたわけでございますが、今後も、必要に応じて、その都度適切に報道してまいります。
○寺田典城君 難しいことを聞いてもしようがないから、少し分かりやすく、私も簡単に聞きたいと思って今努力しているつもりなんですが、誠にあれなんですが。 特定秘密保護法というのは、ある面では、テロだとかいろんな問題が出てきたとき対応するということなんですが、危機管理上必要なことだと思うんですが、その中で、NHKは報道しなきゃならない責務があるわけなんですよ。不偏不党、要するに、先ほど読ませていただいたとおり、誰からも、何というんですか、影響を受けずにそういう形でしていかなきゃならぬことになっているわけなんですが、その行為が、果たしてNHKさんが行動を取れるのかということですね。何人からも干渉されずに事実を放送できるのかと、特定秘密保護法案が成立してですよ。そういう、どう思っていらっしゃるかということです。
○参考人(籾井勝人君) できると思っております。何回も言いますが、放送法というのは、やっぱり不偏不党、公平公正ですから、やはりそれを守っていく限りにおいては何人からも影響を受けずにやれると考えております。
○寺田典城君 放送による言論の自由、表現の自由、こういうことも含めて確保してやっていけるのかということについては、やはり経営者が、要するに籾井会長、経営委員長も含めて、やっぱりそこがしっかりしなければ影響を受けるんですよ。それは、その覚悟はあるんですかね。
○参考人(籾井勝人君) 激励ありがとうございます。憲法で保障された表現の自由の下に、公共放送として、放送法や番組基準に基づき、国民の知る権利のための取材や報道に引き続き当たってまいります。
○寺田典城君 激励なんかしているつもりじゃないんです。要するに、瓦解しちゃっているんじゃないかと。メルトダウンですよ、もう、NHKさん、厳しい言葉で言うと。そこまで心配しています。 別のことに、私、何というんですか、受動受信のことについて、BS放送のことについて質問したいと、変えます。 これ、会長、大臣でもいいですけれども、これ分かりますか。(資料提示)これ何ですか、これは。
○委員長(山本香苗君) 御質問でよろしいんですか。寺田先生、御質問という形でよろしいんでしょうか。
○寺田典城君 これは何と言いますか。
○参考人(籾井勝人君) ちょっと遠くてよく見えないんですが、どーもくんだと思います。(寺田典城君資料手交)
○委員長(山本香苗君) 寺田先生、質問席にお戻りください。 籾井会長、御答弁をお願いいたします。
○寺田典城君 それでですね……
○委員長(山本香苗君) ちょっと、指名をもって。
○寺田典城君 それで、私から質問しますけれども、そのどーもくんというのは、BS放送を開始されてから二十五年になるんですよ。どーもくんが十年記念でそのキャラクターとしてできて、だから十五年ぐらいになりますね。それで、そのBS放送というのは要するに二十五年近くなるんですが、その中で、BS放送が基幹放送として位置が確立されたのは平成二十三年からだと承っています。 籾井会長、BS放送の売上げ、どのくらいあると思いますか。これも答えられないようだったら会長務まらないぞ。
○参考人(籾井勝人君) ちょっと手元に数字がないので、済みません、存じ上げません。
○寺田典城君 これ、二十二年、二十三年度の財務諸表、あなたが言いました。要するに、それに、計算書にどのくらいありますか、二十四年度。それからNHKの受信料、どのくらいありますか。はい、答えてください、二十四年度。
○参考人(籾井勝人君) 衛星放送の受信収入は、今度の平成二十六年度の予算では千六百七十六億円を予定しております。受信料収入につきましては六千四百二十八億円でございます。
○寺田典城君 経営の会長が、要するに衛星放送は大体千五百億ぐらいあるとか六千億ぐらいの受信料があるとか、そのぐらい覚えておかなければ務まらないでしょうが。償却が七百億あるとか、流動資産がどの程度あるとか、それも覚えずにこういう、何というか、不慣れであったとかうかつであったとか、ちょっとした発言が問題になったとか、そんなの言う資格ないですよ、そういうことも頭の中に入っていなくて。 それで、私は受動受信について過去四回質問をしました。新藤大臣が、二十五年の三月二十七日の一番最新の受動受信の私の質問に対して、衛星放送の普及が相当程度まで進むであるとか、そういった状況変化があればNHKにおいても検討が行われるのではないかと認識しているという答弁なさっているんです。 これ、基幹放送というか、難視聴地域の対策で始まったBS放送、ある意味ではそういうことであったんですが、基幹放送になったので、そういう要するに必要としない衛星放送が入ってくる人にまで、受動受信というふうに社会問題にもなっているんですが、放送料金の一元化とか、そういうのを検討する意思はありますか、ありませんか。それは経営委員長と大臣からも聞きたいと思います。
○委員長(山本香苗君) まず最初に、新藤総務大臣。
○国務大臣(新藤義孝君) 私の見解は、昨年の三月二十七日にこの総務委員会の場において寺田委員から御質問いただいて、それについて御答弁をさせていただいたとおりであります。必要であれば全てもう一回申し上げますけれども。よろしいですね。 だとすると、その上で、やはり様々な検討、研究をしていくことは重要だと思っておりますから、委員の問題意識、また刻々、年々によって状況が変わってまいりますから、そういったものも踏まえてやはり研究は続けていくべきものと、このように考えております。
○参考人(浜田健一郎君) 受信料制度は、放送と通信の融合が進む中で中長期的に検討し、結論を得るべきものだというふうに思っております。
○寺田典城君 いや、BS放送の収支の中で、二十三年度は千四百七十一億が収入だったんです。二十四年度が千五百五十九億という、おたくの方でこういうふうに書いていますね。そして、衛星放送の実施に要する経費というのは、二十三年度が千二百十九億で、急激に、二十四年度が千五百二億というふうになっているんです。それはまあ基幹的な放送になったからという理屈で約二百八十二億、二百八十二億要するに経費が増えたと。 これ一般的に考えられないですよ。どう思いますか、大臣とか、それと経営委員長。籾井さんには聞きません、もう。
○委員長(山本香苗君) どちらが御答弁されますか。
○寺田典城君 大臣と経営委員長に。
○委員長(山本香苗君) それぞれですか。
○寺田典城君 はい。
○委員長(山本香苗君) 新藤総務大臣、先に御答弁、よろしいですか。
○寺田典城君 分かる人でもいいですよ。
○政府参考人(福岡徹君) お尋ねの二十四年度に収益が下がっておりますのは、二十三年度、前年度と比べまして二百八十二億円の経費増となっているということでございます。 この考え方は、今委員もう御指摘ございましたように、平成二十三年の七月に衛星アナログ放送が終了いたしまして難視聴解消の役割を終えたということで、NHKの方でこの経費の考え方を見直しまして、例えば、具体的には、これまで難視聴解消を目的に衛星波でも放送していました大河ドラマや連続テレビ小説などの番組制作費につきまして、今までは全額を地上放送の経費としていたわけですが、二十四年度から、地上と衛星の受信契約数の比率によって、衛星の方にそのコストとして配賦するというようなことで見直しを行ったというように聞いております。
○委員長(山本香苗君) 時間過ぎておりますので。
○寺田典城君 非常に、何というか、意図的な、何というんですか、経費の移動じゃないのかなと。それはもう少し後で内容をしっかりと精査、私自身も精査させていただきたいなと思います。 私は一九四〇年生まれでもうたそがれの年代なんですが、NHKがたそがれにならないように、はっきり、会長、責任取るべきだと思いますよ。以上、申し上げたいと思います。 以上です。
○又市征治君 社民党の又市です。 ずっと朝から、本当にNHKの危機だな、こういう思いで各委員が様々御質問をいただき、見解を求めてきましたが、残念ながら、あと一名を残し、全部で十名が今日発言をするわけですけれども、残念ながら大変な危惧は拭い去れない、こんな思いであります。 いずれにいたしましても、不偏不党、公平公正な公共放送NHKの維持発展を願う立場から、私は、七日に引き続いて質疑を行ってまいりたいと思います。 まず、会長に伺いますが、あんまりカンニングペーパーばっかり見ないで答えるようにしてくださいよ。みっともない話だ、それ。 会長に伺いますけれども、先日、会長は私の質問に対して、個人的な見解を述べた部分、五項目については全て取り消しますというふうに答弁をされた。そして、今後は公共放送のトップの自覚を持ちまして、放送法に沿いまして表現の自由を確保しながら不偏不党、公平公正を守り、公共放送の使命を果たしていく所存でございますというふうに述べられた。 そこで、先日も私述べたんだけれども、NHK会長の就任会見で番組編集に関しての見解を取り消すなんということはあり得ないんではないのか、こう言ったんですが、角度を変えて改めて伺いますけれども、放送法に沿って公共放送の使命を果たすことは、NHKの会長としてはこれは当たり前のことでありますけれども、籾井勝人個人としては、現在でも公共放送の在り方については放送法ということとは別のお考えをお持ちになっているというふうに理解をしていいのかどうか、それとも、いや、やっぱり何といってもこの放送法の規定が全てだと、こういうふうにお考えなのか、この点の考え方をお聞かせ願いたいと思います。
○参考人(籾井勝人君) NHKの会長としまして、放送法は遵守していくということでございます。
○又市征治君 私は、ずっとさっきから何回も何回もあれは取り消します、放送法は遵守してまいりますとおっしゃっているんだけれども、実は、就任会見で個人的見解を述べたことがおかしいんではなくて、会長職にふさわしくない見解、見識を持っているということが明らかになったことが問題なんですよ、これ、基本的には。みんなそこのところを言っているんですね。そこが全く分かってないから、全くかみ合わないというか、そういう状況になっている。そして、一々一々後ろからペーパーをもらっても、それがまたまともにお答えになっていない、こういうことだと思う。この認識をしっかりしないと、また同じことを繰り返しますよ、これは。 次に、経営委員長に伺います。 先日、私がこのNHKの不偏不党、公正中立の姿勢に疑念を生じさせるような一部経営委員の言動について経営委員長はどのようにお考えかというふうにお聞きをしたことに対して、あなたは、経営委員個人の思想信条に基づく発言は妨げられるものではないと考えており、現時点での経営委員の言動が委員会の審議に影響を及ぼしていないと認識しているというふうにお答えになった。 ところが、さあその後、五日後の十二日、経営委員会開かれて、一部経営委員のこの発言について意見交換をされて、今日も何度も繰り返されたけれども、経営委員会委員の服務に関する準則にのっとり、委員一人一人が公共放送の使命と社会的責任を深く自覚するとともに、一定の節度を持って行動をしていくというふうに、これはお互いに申合せをされたと、そのことを浜田さんは後ほど記者会見でお答えになった。そして、併せて浜田さんは、容易ならざる事態だ、経営委員が自ら律する必要があると思ったからこういうことにしたんだと、こうおっしゃっている。 そうすると、つまり、七日の私の質問に対して、一部経営委員の発言は、それは個人の発言だから問題ないんだ、こう言ったけれども、五日後の十二日には容易ならざる事態だと。そうすると、前回の答弁、これは不適切だった、十分でなかったということですね。
○参考人(浜田健一郎君) 委員の御指摘のように、私は前回、経営委員が経営委員として職務以外の場において自らの思想信条に基づいて行動すること自体は妨げられるものではないと認識をしております、また、現時点では、経営委員の言動が委員会の審議に影響を及ぼしていないとも認識しておりますというふうに申し上げました。 しかし、経営委員の発言において各方面から寄せられている御意見への対応のために、経営委員会と執行部の双方がNHKの経営のかじ取りに集中することができていない状況にあり、容易ならざる事態というふうに考えております。 二月十二日の経営委員会では、経営委員一人一人が服務準則にのっとり公共放送の使命と社会的責任を深く自覚するとともに、一定の節度を持って行動していくことを改めて申し合わせたところでございます。
○又市征治君 経営委員長、私が前回聞いたのは、一部経営委員の言動が経営委員会の審議に影響を与えるかどうかを聞いたのではなくて、その言動が国民にNHKの不偏不党、公正中立の姿勢に疑念を生じさせないか、させていないか、こう聞いたんですよ。だから、答弁全く擦れ違いです。 今、まとめられたというか、申合せされたその見解を踏まえて、もう一度この点について見解を明らかにしてください。
○参考人(浜田健一郎君) 会長や経営委員の個人的な発言について各方面から寄せられている厳しい意見があることは真摯に受け止めております。しかし、公共放送であるNHKにとって重要な使命であります不偏不党、公平公正について厳しい御批判があることも承知をしており、二月十二日の経営委員会で、経営委員一人一人が服務準則にのっとり公共放送の使命と社会的責任を深く自覚するとともに、一定の節度を持って行動していくことを申し合わせました。 経営委員会は、様々な経験、知識、考え方を持つ多様な委員の合議体であります。今後も、委員間の真摯な議論によりまして、放送の不偏不党が維持されるよう、委員長として努めてまいる所存でございます。
○又市征治君 答えになっていません。 一部経営委員の言動が、その意味でNHKの一言で言うならば信用失墜に当たるような、そういう格好の疑念を生じさせていないか。それは生じさせているんですよ。だから一万約七千件からの声が寄せられて、多くの批判が寄せられていると、認めているんでしょう、それは。したがって、そのことは生じていないかと、こう聞いているんで、一生懸命頑張ってまいりますと何ぼ言われても駄目なんですよ、これは。あなた御自身は、やっぱりそうした疑念が生じているから、そういう意味でこの申合せしたんじゃないですかと、こう聞いているんですよ。もう一度答弁してください。同じことばかり繰り返さないでくださいよ。
○参考人(浜田健一郎君) 現時点で経営委員の言動が委員会の審議に影響は及ぼしていないというふうに認識をしております。また、放送法では、経営委員は個別の放送番組の編集を行うことはできず、また、放送番組に干渉又は規律してはならない旨定めております。 経営委員会としては、今後も、委員間の真摯な議論により、放送の不偏不党が維持されるよう、委員長として努めてまいる所存でございます。
○又市征治君 分かっていて余りそらさないでね。私は、審議に影響を及ぼしているかどうかなんか聞いていませんと何度も言っているじゃないですか。そういう問題じゃなくて、NHKそのものの信用を損ねるようなことになっていませんか、そういうことが生じていませんかと、こう聞いたことに対して何の答えもしていない。そこを逃げ回ったら、それは経営委員会の役割は果たせませんよ、あなた。しっかりしなさいよ。経営委員会というのはかなり権威があるんでしょう。そういう、さっきの片山さんじゃないけど、化け物みたいなものつくったって全然化け物に化けていないもの、これ全く。 次のことをじゃ聞いていきます。 経営委員の服務に関する準則、準則第五条は、今申し上げた信用失墜行為の禁止が書かれている。経営委員は日本放送協会の名誉や信用を損なうような行為をしてはならない、こう規定しているんですが、経営委員の行為が信用失墜行為であるか否かは、これ誰が判断するんですか。そこのところを明確にしてください。
○参考人(浜田健一郎君) 経営委員会委員の服務に関する準則は、経営委員の適正な職務の執行を確保するために、経営委員会自らが定め、公表しているものと認識をしております。委員個々人が自律的に服務準則を自覚していただけるものと考えております。この服務準則に関する判断につきましては、経営委員会が自律的に合議によって行うものと認識をしております。
○又市征治君 今もあったように、監査委員会の役割もあるんですが、さっきから私聞いていることについてまともに答えないで、本当の意味で、経営委員会が判断をするとおっしゃるが、判断なんかできていないんじゃないですか。本当に問題ですね、これ。今まで陰に隠れていた経営委員会の本質問題がここでだんだん明らかになってきているような気がしてどうもならぬ。 そこで、私は加えて、NHKの信用回復に努めてきた職員の努力を就任会見で台なしにするような発言をなさる人物を選任された経営委員会の責任と会長の選任の在り方についてもお尋ねをしたんですが、経営委員長、これについても御答弁がありませんでした。本日、改めてお伺いします。 そういう意味では、あなた方の責任、だから厳重に注意したと、こうおっしゃっているんだろうけれども、それだけで責任は終わるのか。それから、会長選任の在り方、本当にいろいろと時間掛けてやってまいりました。だけど不適任だったというのがだんだん明らかになってきた。こういうことなんだけれども、その在り方はそれでいいのかどうかということを併せてお聞きしたい。そういう意味で、会長に厳重注意をしなきゃならない、あるいは経営委員会で委員の言動について異例の申合せをしなきゃならぬという、そういう経営委員会の在り方そのものが一連の問題の私は根底にあるような気がしてならない。その点についてお答えください。
○参考人(浜田健一郎君) 会長任命は経営委員会の最も重要な役割の一つであり、責任は重く受け止めております。この度の籾井会長の発言は、公共放送のトップとしての立場を軽んじた行為であると言わざるを得ず、経営委員長としては、会長に対して厳しく自覚を促し、事態の収拾を速やかに行うように要請をいたしました。経営委員長としましては、今後の動きを監督し、助言し、必要に応じて苦言も呈して、経営委員会の職務を一層果たしてまいります。 また、経営委員による経営委員としての職務以外の場での個人の思想信条に基づく行動自体は妨げられるものではないと認識をしておりますが、公共放送の使命と社会的責任を深く自覚して、一定の節度を持って行動していくことを経営委員会で改めて申し合わせました。 経営委員会は、様々な経験、知識、考え方を持つ多様な委員の合議体でございます。今後も、委員間の真摯な議論により、放送の不偏不党、公平公正が維持されるよう、委員長として努めてまいる所存でございます。
○又市征治君 そこで、先日の経営委員の言動についての経営委員会見解、何度も繰り返されておりますけれども、個人の思想信条に基づいた行動は妨げられないと、こう認識されているとされているんですが、そこで、経営委員長と総務大臣にお伺いをしますが、経営委員が公式的にではなくて個人として、自らの思想信条に基づいて、それじゃ、NHKの番組について批評を公表することは、あるいはNHK関係者に番組に関する見解を伝えることは許されるのかどうか、この点についてお伺いします。
○国務大臣(新藤義孝君) これは放送法の第三十二条でございますけれども、経営委員は、放送法又は放送法に基づく別段の定めがある場合を除き、個別の放送番組の編集等の業務を執行することができない、そして、個別の放送番組の編集について、第三条の規定に抵触する行為をしてはならない、この旨が規定をされております。第三条は、放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない旨を規定していると、このように私理解をしております。以上の観点からいたしますと、経営委員がNHKの個別の放送番組の編集に干渉する、又は規律するような批判を公表したり、見解をNHKの執行部に伝えることは、これは放送法によって許容されることはありませんと認識をしております。 それから、経営委員会は、放送法第二十九条に基づきまして、NHKの国内、国際の番組基準及び、毎年度定めておりますけれども、放送番組の編集に関する基本計画について議決する権限を有しております。その職務の遂行に当たり、一般的な番組編集の在り方について経営委員が意見を述べることはあるものと、このように区分されておるというふうに認識をしております。
○参考人(浜田健一郎君) 放送法では、経営委員は個別の放送番組の編集に干渉したり規律してはならない旨、定めております。しかし、経営委員がその職務以外の場で個人的な見解を披瀝すること自体は特段妨げられるものでないと認識をしております。 他方、その場合であっても、経営委員としては、公共放送の使命と社会的責任を深く自覚して、節度を持って行動していく必要があるというのが御指摘の経営委員会見解の趣旨だと認識をしております。
○又市征治君 その意味でも、会長の発言というのは極めて、五項目とおっしゃるが、極めて重大なんですね。そのことを申し上げておきたいと思います。そういうことの監督という点では、総務大臣の方の監督といいますか、毅然とした対応というものもまた要請をしておかなきゃならぬと、こんなふうに思います。 大臣が間もなく出られるということなんですが、一つだけお聞きしておきます。 放送法第三十一条には、経営委員は、公共の福祉に関して公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、両院の同意を得て、内閣総理大臣が任命するとあります。 先般の経営委員の同意人事に際して、私たち社民党は、提示された方々のこれまでの言動や社会的活動を調べて、放送法の目的、とりわけ放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって放送による表現の自由を確保するという趣旨に照らして、NHK経営委員にはふさわしくない、こう判断をして、不同意をいたしました。 政府は、衆参両院に対してNHK経営委員を推薦する際、当然この三十一条に適合するかどうか調査をされていると思いますけれども、先ほど来から話があったように、長谷川委員は報道機関を威嚇した人物を礼賛する文書を発表されているが、政府は事前にそのことを当然承知されていたと思うけれども、それでも経営委員としてふさわしいというふうに推薦をされたのかどうか。 また、長谷川氏は、浜田委員長によると、自らの研究、執筆活動の基本的な姿勢の結果、ほとんどの場合、私のたどり着く先は常識的な公式見解と一致しないと公然と述べられておるわけでありますけれども、これで一体、三十一条の公共の福祉に関し公正な判断をすることができる人物と、これは誰もがそう思わない、こう思うんですが、この二点について総務大臣の見解を伺っておきます。
○国務大臣(新藤義孝君) まず、経営委員が経営委員としての職務外で個人的に行った発言等について政府としてコメントすることは差し控えさせていただきます。 そして、長谷川氏につきましては、我が国を代表する哲学者、評論家として活躍されてきております。我が国の文化にも精通していることなどから、放送法第三十一条に基づいて、国会の同意を得て、御党は不同意とされましたが、しかし、国会の手続において同意を得て経営委員として選任をされたものであります。 そして、この委員自体の資質につきましては、この長谷川氏そのものが先日の経営委員会におきまして、今の委員がおっしゃったことを、ほとんどの場合、私のたどり着く先は常識的な公式見解と一致しないと、このようなことをおっしゃっておりますが、その前後にきちんとやはり、しかし、NHKが真の意味での公共放送としての役割を果たすことができるようにお手伝いするための基本姿勢は、常に根本から物事を考えること、常に根本から物事を考えて是々非々の判断をし、その議論において、常に反対意見にも耳を傾け、真っ当な議論を心掛けたいとも発言されているわけでありまして、NHKの経営について、公共の福祉に関し、様々な観点からの議論も含めて、そうした御判断をいただけるものと認識をしております。 我々総務省としては、この経営委員会が委員相互の真摯な御議論をいただくこと、それを通じて、経営委員会全体として、放送法のこの一条に定めております放送の不偏不党、真実及び自律の保障という原則に従ってその役割を果たしていただくことを期待をしているわけでございます。
○又市征治君 この後も大臣に聞く予定だったんですが、衆議院の側に行かれるそうでありますから、どうぞもう退席されて結構です。
○委員長(山本香苗君) 大臣、御退席してくださって結構です。
○又市征治君 今大臣からありましたが、経営委員会の議論というのは、いろいろ意見が出ることは当然でしょうし、いろんな思想信条を持った方がおられて結構ですが、しかし、多様な意見が表明されるにしても、個々の意見が公共の福祉に反するようなものであっちゃならぬという一定の枠組みというのは当然のこととして求められる、このことはやっぱり留意いただくように求めておきたい、このように思います。 そこで、もう一遍経営委員長にお聞きをいたしますが、先ほどからお二人の方がそのことに触れられましたけれども、報道によりますと、昨日は、これ毎日新聞ですかね、出ていますが、報道によりますと、NHKがケネディ駐日米大使にインタビュー取材を申し入れておったところ、調整を進めていたんだが、二月の上旬になって米国大使館の報道担当官から、NHK会長の発言やあるいは百田委員らのこの発言を理由にインタビューの実現が困難になった、大使本人とワシントンの意向だという趣旨がこの報道官から伝えられたということが報じられています。 当然、これは取材、番組編成問題ですからNHKとしてはノーコメントということになるのはそうでしょうが、問題は、インタビューが今日まで実現がされていないという事実があるわけですから、この報道そのものがむしろ事実だろうというふうに誰もが見ると思います。これは明らかに、そういう意味では、この言動というのはNHKの信用失墜行為、国際的な問題にまでなっている、こういうことじゃありませんか。さっき出ているように、この報道によれば、大使本人とワシントンの意向で受けられないと、こう言っている、こういうわけですね。これは、当然、従軍慰安婦の問題であるとか南京大虐殺問題とかいろいろ問題があります。こういう格好で取材、報道の妨げに現実問題としてはなっているんじゃないのか。この問題について、経営委員長としてはどのように御判断されますか。
○参考人(浜田健一郎君) そのような報道があったことは承知しておりますけれども、個別番組の制作過程に関することについてはコメントを控えさせていただきたいと思います。
○又市征治君 個別番組の話を聞いているんじゃないので、現実にそういうことが起こっていることを、NHKの業務が、まさに報道や取材の妨げが起こっておるということを本当に重く受け止めて、そういう意味ではしっかりと対処していく必要があるんじゃないか、そのことの認識を私は経営委員長に求めているわけですけれども、しっかりとそのことは今後の対処を是非していただきたい、こう申し上げておきます。 そこで、もう一つ大臣に聞きたかったんですが、副大臣おられますから聞きますが、経営委員は放送法に列記されている数々の職務を遂行する。もちろん重要な職務ですよね。だからこそ衆参両院の同意を得て総理が任命をするということになっている。だとすれば、選任すればあとは本人に全部お任せというわけにはいかない、やはりしっかりとそれは監視もされなきゃならぬというか、責任を持ってもらわなきゃいかぬということだと思うんです。 放送法第三十六条は、「内閣総理大臣は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、両議院の同意を得て、これを罷免することができる。」、こういうふうに明記されています。つまり、政府は、選任した経営委員に委員たるに適しない行為、NHKの信用失墜行為等があるかどうかを注視し、判断する義務が政府に私はあるのがこの放送法三十六条の規定だと思う。 私は、以上指摘した一部経営委員の言動というのは、まさに、一部というか、お二人の、今問題になっているのは二人ですが、NHKの信用失墜行為に当たるし、それが今NHKのまさにこの前代未聞のこういう問題になって、集中審議もやられ、国民から多くの声が寄せられている。こういうことは、委員たるに適しない行為、こういうことだろうし、私は、罷免が当たり前だ、このように思います。 そういう意味で、このことについて改めて、政府としてはさっきの大臣が答えたことをそのまままた繰り返すのかもしれませんが、そんなことをやっているから、まさに政府自身が全く全部自分たちの、安倍カラーの人間をみんな送り込んだためにこんなこと起こっているんだ、こう言われていくわけですよ。内閣自らが傷つくことになるんだと思う。そのことについて、しっかりとお答えをいただきたいと思う。
○副大臣(上川陽子君) ただいま委員から、放送法三十六条、経営委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認めるとき、又は経営委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、内閣総理大臣は両議院の同意を得て経営委員を罷免することができる旨、ということが定められているところでございます。 委員たるに適しない非行というのにつきましては、法令違反に該当する行為のほかに職務上の怠慢などを指すということでもございますが、御指摘の一部の経営委員の発言につきましては、経営委員としての職務以外の場面において個人的に行ったものでありまして、放送法第三十六条の対象に当たるものではないというふうに認識をしております。 先ほど来、信用失墜行為がなされたかどうかにつきましてという言及もございましたけれども、放送法の第二十九条に基づきまして、経営委員の職務執行の監督権限を有する経営委員会が判断する事項であるというふうに認識しております。 十二日の経営委員会におきまして、先ほど来、委員長の御発言もございますけれども、経営委員一人一人が服務準則にしっかりとのっとって公共放送の使命と社会的責任を深く自覚するとともに、一定の節度を持って行動することを改めて申し合わせたということで見解を発出しているということでございます。経営委員会の自律的な取組によりまして、放送法の定める職務をしっかりと遂行していただくことを期待しております。
○又市征治君 政府にも責任があるんですよ。経営委員会に丸投げしちゃ駄目なんですね。 経営委員長、さっきから申し上げているように、今も政府側からもそうありました。しっかりと経営委員会自身が自律してくださいよ。そのことが今求められているんですよ。 まさに、アメリカ大使館、NHKが着任した大使のいまだにインタビュー報道ができませんなんという、こういう前代未聞のことが起こっているということは重大に受け止めるべきですよ。私はそのことの返答は求めない。だけど、現実問題が、そうした会長や一部経営委員の発言が、アメリカ大使館あるいは本国も含めてノーだと、こう言っている、こういう事態を招いていることは明らかじゃないですか。そのことを是非ともしっかりとやるべきだ。 と同時に、籾井会長、なられたばっかりでそれは恐縮だけれども、あなた自身、ずっとこの間からの答弁も聞いていてもそうだけれども、残念ながら認識が私はちょっとずれていると思う。本当にNHKのこういう問題というのは、一万七千件からのこうした意見が集まってくる、職員の人たちがあの不祥事から立ち直るために大変な努力をしてようやく築き上げてきた、そういうのをトップが自ら壊していく。そして、職員の皆さんと忌憚なく話をして一緒に頑張ってまいりますと、そんな気持ちになんかなれるわけないですよ。 むしろ、あなた自身がNHKのことを大事だと思われるならば、むしろ今すっぱりと、あなたの性格からしてもそうだろうし、すぱっとむしろ辞任されるべきですよ。そのことを率直に勧告申し上げておきたい。その見解、どうですか。
○委員長(山本香苗君) 時間来ておりますので、簡潔に。
○参考人(籾井勝人君) いろんな発言を重く受け止め、NHKの会長としての重みをしっかり受け止め、放送法に基づいて会長としての責任を全うしたいというふうに思っております。
○又市征治君 終わります。
○主濱了君 十番目、しんがりの生活の党、主濱了であります。 早速質問に入らせていただきます。なお、籾井NHK新会長には御着席いただいておりますけれども、会長に対する質問は当初から予定はしておりません。あらかじめ御了承を願います。 まず、会長及び一部経営委員の言動について伺いたいと思います。これは総務省、それから経営委員長にお伺いをいたしたいというふうに思います。 NHK籾井新会長が一月二十五日の就任会見で、従軍慰安婦について、戦争をしているどこの国にもあったと、こう述べ、内外の批判的反響を呼んでいると、こういうことでございました。これ、従軍慰安婦のみならず、特定秘密保護法、それから靖国参拝、番組編成権、それから国際放送、こういったような項目について触れられておりますが、これは全て前回の総務委員会で取り消したいと、こう言っている、そこの点でございます。 それから、NHK経営委員の百田氏、さきの東京都知事選挙で特定候補の応援をしたということ、その中で、南京虐殺を否定をした、そして対立候補を人間のくずと指摘をしたと、こういうことでございます。百田経営委員は、褒められた発言ではなかったと、こういうふうな発言があるんですが、その程度の御認識であったようでございます。 さらに、NHK経営委員の長谷川氏は、一九九三年に朝日新聞社社内で拳銃自殺した政治団体元幹部をたたえる追悼文を発表していた、このこと。それから、経営委員の思想信条、表現の自由は妨げられない、放送法に違反するものではない、あるいは経営委員に番組を作る権限はないであるとか、個人的にどのような追悼文を書こうと問題はないと、このようなことが報道をされております。 これらの、NHKの一部の経営陣ではありますけれども、それぞれ重要なお立場におられる方々が短期間に立て続けに批判的に報道されたことについて、まずはいかがお考えなのか、総務省とそれから経営委員長にお伺いをいたしたいと思います。
○副大臣(上川陽子君) 放送機関のトップが行った個別の発言につきまして、政府としてコメントをすべきではないということでございます。会長におかれましては、不偏不党の原則をしっかりと守りながら、放送法に基づいて、公共放送のトップとして職務を遂行していくということで、その社会的使命を果たしていくという決意を改めて述べられたということでございますので、そのことにしっかりと期待をしていきたいというふうに思っております。 また、経営委員の個人的な発言につきましても、政府としてのコメントにつきましては差し控えさせていただきたいというふうに思っておりますが、放送法上の経営委員の言動を制限する規定は存在しないということでございますので、経営委員として職務以外の場におきまして自らの思想信条に基づいて行動すること自体は妨げられないというふうに思っております。 経営委員が、委員会そのものが、委員相互の活発な御議論を通じまして、経営委員会全体として、放送法の第一条に定める放送の不偏不党、真実及び自律の保障という大原則にのっとって、しっかりとその役割を果たしていっていただくことが極めて重要だというふうに思っております。 十二日の経営委員会でございますけれども、申合せということで、経営委員一人一人が経営委員会委員の服務に関する準則にのっとってその社会的使命をしっかりと果たしていく、そして節度ある行動をもって当たるということで改めて申し合わせたということでございまして、そうした見解を踏まえ、経営委員会の自律的な取組によりまして放送法に定める職務をしっかりと果たしていただきたいというふうに思っております。
○参考人(浜田健一郎君) 経営委員会といたしましては、NHKの会長任命という職責の重さを深く受け止め、昨年七月より半年間にわたり審議を行ってまいりましたが、この度の籾井会長の発言は公共放送のトップとしての立場を軽んじた行為であると言わざるを得ず、経営委員長として、会長に対して厳しく自覚を促し、事態の収拾を速やかに行うように強く要請いたしました。 一方、経営委員が経営委員としての職務以外の場において自らの思想信条に基づいて行動すること自体は妨げられるものではないと認識しておりますが、公共放送であるNHKにとって重要な使命である不偏不党、公平公正について厳しい御批判があることも承知しており、二月十二日の経営委員会で、経営委員一人一人が服務準則にのっとり公共放送の使命と社会的責任を深く自覚するとともに、一定の節度を持って行動していくことを改めて申し合わせたところでございます。
○主濱了君 個人的な見解であるとか、そういったようなお話がありました。 とすれば、NHKの役員であれNHKの経営委員であれNHKの一般職の職員であれ、街頭演説やらあるいは記者会見やら、あるいはもっと、ブログ、ブログで自分の意見を述べていいんですか。イエス・オア・ノーで、総務省それから経営委員長、お答えをいただきたいと思います。
○副大臣(上川陽子君) 放送法上におきましては経営委員の言動を制限する規定は存在していないということでございます。職務以外の場におきまして自らの思想信条に基づいて行動すること自体は妨げられないというふうに認識をしております。 十二日の経営委員会で、経営委員会の委員の服務に関する準則にのっとって一定の節度を持って行動していくということでの申合せにのっとって、しっかりと対応していただきたいというふうに思っております。
○主濱了君 一般職もいいんですか。質問に含んでいますよ、一般職の職員。
○委員長(山本香苗君) 総務省から御答弁いただきますか、まず。
○主濱了君 いずれ。 個人的な見解だからいいとか、そういうんであれば、記者であれ、それから例えば解説委員であれ、自分の好きなことをブログでどんどん出していいんですか、こういうことなんですよ。私は、その出した結果が、会長それから両経営委員については全く会長あるいは経営委員としてふさわしくないものを持っていると、私はそういう認識から今お話を申し上げたんですけれども、それを職務外のことであるとか個人的な見解であるとか、それがいいと言われたんでは、ちょっと認識の違いをこれ感ずるところであります。 先を急ぎます。 次、放送法の解釈について若干伺いたいんですが、放送法第四条第一項第四号の「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」、こういう規定がありますけれども、この規定は誰に対して具体的に何を求めているか、こういうことなんですよ。この規定につきましては、私は、籾井会長あるいは百田、長谷川両経営委員についても当然この規定は尊重すべきであるというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
○参考人(浜田健一郎君) 放送事業者に対して、放送番組を編集するに当たって、御指摘の規定にのっとった番組作りをするように求めているものと受け止めております。NHKの経営陣においてもこの規定を当然尊重すべきと考えております。
○主濱了君 それでは、もう一つ話を進めますけれども、新聞などで論説委員というのがあります。論説委員の論説と、それからNHKの解説委員の解説、論説と解説、この違いをどのようにお考えになっているでしょうか。これは総務省それから経営委員長、両方にお伺いしたいと思います。
○副大臣(上川陽子君) 御質問の論説と解説の違いということでございますけれども、新聞社あるいはNHKを含む放送事業者におきましては、経営上の判断から置かれている役職や名称ということでございまして、その意義や違いにつきまして政府としてコメントをするという立場にございませんが、広辞苑によりますと、論説とは事物の理非を論じたり説明したりすること、また、解説とはよく分かるように物事を分析して説明することということでございます。
○参考人(浜田健一郎君) NHKの解説委員は、国内の出来事や国際社会の事象を取材に基づいて分かりやすく読み解き、意見が異なる問題については多角的に解説することによって視聴者の方々に的確な判断材料を提供することを使命としております。したがって、NHKの解説は特定の考え方や主張を伝えるものではなく、自社の考え方を全面的に打ち出す新聞社の論説とは異なるものと考えております。
○主濱了君 まさに委員長おっしゃったとおりであろうかなと私も思っております。NHKの解説委員とかニュースにおけるキャスター、これは番組の中でほとんど個人的な見解は述べません。これはもう今おっしゃったとおりだというふうに思っております。 論説と解説の違いといいますのは、まさに理非を論じて、いいか悪いかということを論じる、あるいは自説を述べる、それをするか否かの違いだというふうに思っているんですよ。ですから、NHKの解説委員というのはこのような大きな意味がある、論説委員とは違うんだ、あくまで解説委員なんだ、こういうふうなまずは大きな違いがあると、このように思っているところであります。 次、先ほど来ずっと皆さん触れてこられている問題でありますが、できればしっかりとした答弁をお願いしたいんですが、NHKがケネディ駐日米国大使のインタビュー取材を米国大使館に申し込み、調整を進めていたところ、経営委員を務める作家百田尚樹氏の東京裁判や南京虐殺をめぐる発言を理由に、これを理由に大使館側から難色を示されていたことが分かったと、こういう報道をされておりますが、これは事実でしょうか。経営委員長にお伺いします。
○参考人(浜田健一郎君) そのような報道があったことは承知をしておりますけれども、事実かどうかについては存じておりません。
○主濱了君 実は、この世の中、真実は一つなんですよ。事実は幾らあるかは分かりません。真実は一つなんですよ。あるかないか、どっちかなんですよ。いずれ、NHKの経営委員長として知ろうが知るまいが、報道は独り歩きします。NHKの取材が拒否をされたんです。こういう報道は独り歩きをするわけですよ。もう少なくとも国民はそのように思っているわけであります。 実は私、これは毎日新聞なんですけれども、その後を見ますと、NHKの最高意思決定機関である経営委員会委員の発言の影響が報道の現場に及んでいることが明らかになったのは初めて、こういうふうな報道がなされているところであります。 それで、実は私心配なのは、NHKの一般職員が取材とかそういうところで消極的になる。実際問題として、行ったけれども拒否をされた、今回のケースです。こういったようなことはNHKにとってもマイナスなんですが、実は、NHKに不偏不党あるいは公正中立で内容的にも掘り下げた報道を期待している国民、その国民から見ると大きな大きなマイナスであると、こういうふうに思うんですよね。いかがでしょう。これは経営委員長にお伺いしましょう。
○参考人(浜田健一郎君) NHKの役職員が一丸となって放送法に定められた公共放送の原点に立ち、公共の福祉、不偏不党、公平公正などの基本姿勢の下、放送とサービスに徹していくことだと思います。適切な放送とサービスを通じて国民あるいは諸外国の信頼を維持し、更に向上してまいりたいと考えております。執行部で状況を把握の上、今後何らかの対策を行われることを期待をしております。
○主濱了君 私も期待したいですね。そのようにお願いをしたいなというふうに思います。 籾井会長、それから百田、長谷川両経営委員のその言動について、これまで長年にわたって築き上げられた国民のNHKに対する不党不偏あるいは中立、こういう信頼、実は私も持っているんですけれども、その信頼がこの短期間で、一か月ちょっとで一挙に失われようとしている、このように思えるわけであります。そして、この失われた信頼を取り戻すには、また長い期間の努力が必要だというふうに思っております。 現時点で、NHKに対する国民の信頼、あるいは、先ほどちょっと触れましたけれども、一部触れましたけれども、諸外国の信頼を取り戻す最も有効かつ的確な対応は何だとお考えでしょうか。これは総務省と経営委員長に、両方にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(上川陽子君) NHKに対しての信頼という御質問でございますけれども、NHKに対する信頼は基本的に放送番組の内容によって得られるべきものというふうに思っております。NHKは、放送法上、公共の福祉のために、あまねく日本全国津々浦々において受信できるように、豊かで、かつ、良い放送番組を放送するとともに、放送及びその受信の進歩発達に必要な業務を行うこと等が求められているというふうに思っております。 こうしたことから、NHKにおかれましては、こうした業務の遂行を通じて、社会的使命を担う公共放送として、放送法にしっかり基づき、中立公平な放送を続けていただくことによりまして、国民・視聴者からのこれまで営々と築き上げられてきた信頼、この確保に向けて全力で取り組んでいただきたいというふうに思っております。
○参考人(浜田健一郎君) NHKには不偏不党、公平公正で内容的にも掘り下げた報道をすることが期待されていると思っております。役職員一同、十分に理解していると思っております。個人的な発言や見解により放送番組の内容が大きく左右されることはないものと認識しておりますし、執行部では、先ほど申し上げましたけれども、状況把握の上、今後何らかの対策を打っていただくことを期待しております。
○主濱了君 平成十六年NHK紅白歌合戦担当のプロデューサーによる作成費不正支出に端を発しまして、様々な問題や不祥事が明るみに出たと。結果として、NHKの受信料の不払、あるいは当時の海老沢会長、お辞めになられたんですよね、あの海老沢会長の辞任にも発展したと、こういうことがあります。その平成十六年の再発防止策として、NHK倫理・行動憲章あるいは行動指針、これを作成しておりますし、かつ、毎年、全職員の誓約署名、これを集めていると。さらには、全職場で研修会をやられていると。信頼を回復しようと、こういうふうな動きが、今、役員や職員による信頼回復の努力は続けられているというふうに私は思っております。 これをちょっと数字で見ますと、実は、支払率の推移、これは後で伺おうと思ったんですが、ちょっと時間がなくなりましたので私勝手にお話をさせていただきたいんですが、支払率、これは受信料の支払率と、こういうことであります。実は、この平成十六年の不祥事件が起こる前の支払率というのは七八%あったんですよ、七八%。そして、平成十六年のその不祥事が起きたとき七二%に落ちて、そしてその翌年、平成十七年度、十七、十八が六九%まで落ちている。どおんと落ちちゃった、こういう状況です。もう如実に表れているわけです。そして、それ以降、先ほど、皆さん、役職員が一緒になって信用回復に努めた結果、実は平成十九年から七〇、七一、七二、そして皆様のお手元にあります決算書、平成二十四年度末では七三まで上がってきていると、こういう状況なんですよ。今、まだまだまだまだこれから努力をしていかなければいけない、その途中だったわけであります。 このような時期に、今回の一部経営陣による国民の信頼を失う、あるいは諸外国の信頼を失う一連の騒動が起こったわけであります。これを不問に付すということはないでしょうね。これは総務省と経営委員長にお伺いをいたします。
○副大臣(上川陽子君) 今回の一連の動きを踏まえて、最高意思決定機関であります経営委員会、今、委員長の下で申合せをしっかりとして取り組んでいくということで、組織挙げて取り組むということでございまして、そのしっかりとした成果を国民の皆さん、視聴者の皆さんにお伝えすることができるというふうに思っております。是非、そうした申合せにのっとって、しっかりと放送法にのっとった活動をしていただきたいというふうに思っております。
○参考人(浜田健一郎君) 今後の業務執行が、放送法を遵守し、かつ視聴者の皆様の期待に十分応えていけるような番組作りが行われるよう、経営委員会としてもしっかり監督をしてまいりたいと思います。 それから、経営委員の言動について様々な御指摘をいただいておりますけれども、経営委員会は、先日、申合せをやりました。それにのっとり、自律的に動いていきたいというふうに思っております。
○主濱了君 国民のNHKへの信頼を取り戻す、あるいは諸外国の信頼を取り戻す、その最善の策というのは、先ほど来私も引用させていただきましたけれども、放送法第四条第一項第四号の規定から大きく懸け離れた偏狭な言動、これまで約百年ですか、百年もの長年にわたって築き上げられたNHKに対する信頼、この信頼を失墜させた方々、そして、在職し続けることがNHKに対する信頼を更に失わせる可能性のある方々、この方々に、放送法第三十六条の適用あるいは五十五条の適用も含めて、それぞれお引き取りいただくということが最善のことであろうというふうに思うわけでございます。本日のこれまでの委員会の内容、そして、特に会長の答弁を聞いて、今、なおさらNHKの信頼を取り戻すためにはお引き取りをいただくと、こういうふうに思っているところであります。 三十六条の関係では総務省から、そして、五十五条の関係では経営委員長の方からお伺いをいたしたいと思います。
○副大臣(上川陽子君) 先ほど委員の方からの御質問がございました信頼ということでございます。NHKに対する信頼、基本的に放送番組の内容によってしっかりと得られてきたし、またこれからもそうあるべきだというふうに思っております。 今回、NHKにおかれましては、業務の遂行を通して社会的使命を担う公共放送として、放送法に基づきまして中立そして公平な放送を続けていただくということで、視聴者からのこれまでの営々と築き上げられた信頼関係確保に全力で取り組んでいただきたいというふうに思っております。
○参考人(浜田健一郎君) 経営委員におきましては、先般申し合わせました経営委員会の見解を遵守していただくとともに、一定の節度を持って今後の行動をやっていただきたいというふうに思います。 また、籾井会長におきましては、再三再四言明されておりますけれども、放送法の精神にのっとり、放送法を遵守し、今後の業務を遂行していただきたいというふうに思っております。
○主濱了君 最後に、やはりこれは触れなくちゃいけないわけですので、決算に一点だけ触れさせていただきます。 先ほど受信料の支払率に触れました。これは経緯について簡単に触れたわけですが、この支払率、先ほどどなたかからたしかあったと思うのですが、その支払率の地域的な状況ですね、地域的な状況、そして支払率の低い地域への対策、これについて伺いたいと、このように思います。やはり、高いところと低いところがあったのでは高いところの方が下がってきますよね、どうしたって。やはり、これはきちっとした、低いところは低いところなりに対応していただかないと困るというふうに思いますので、この観点から御答弁をお願いいたします。
○参考人(浜田健一郎君) 支払率の地域的な状況につきましては、今委員の御指摘のとおり、おおむね地方が高く、大都市を抱える地域が低うございます。 大都市を抱える地域の支払率が低い理由といたしましては、ロックマンションなど面接が困難な世帯が多いことや世帯間の移動が多いことなどが影響しているというふうに考えております。このため、公開競争入札等による法人委託の拡大など、外部のパワーも活用し、よりきめ細かな契約・収納活動を推進して支払率の向上を図っているところであります。 執行部には、今後も、支払率の低い地域につきましては具体的な目標を設定した上で契約・収納活動を推進し、支払率の向上に取り組んでいただけるものと認識をしております。
○主濱了君 終わります。
○委員長(山本香苗君) 他に御発言もないようですから、三件に対する質疑は終局したものと認めます。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十分散会