消費者問題に関する特別委員会 第7号
- 発言数
- 97 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2014/05/28
会議録
○委員長(行田邦子君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、渡辺美知太郎君、難波奨二君、西田昌司君及び佐々木さやか君が委員を辞任され、その補欠として山田太郎君、森本真治君、柘植芳文君及び河野義博君が選任されました。 ─────────────
○委員長(行田邦子君) 不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正する等の法律案を議題とし、主に消費者安全法の部分について、参考人の方々から御意見を伺います。 本日は、本案の審査のため、参考人として一般社団法人全国消費者団体連絡会事務局長河野康子君、東京大学大学院法学政治学研究科教授山本隆司君及び中野区長田中大輔君に御出席いただいております。 この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。 本日は、御多忙のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。 参考人の皆様から忌憚のない御意見をお聞かせいただき、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。 それでは、議事の進め方について申し上げます。 まず、河野参考人、山本参考人、田中参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、各委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。 御発言いただく際は、その都度委員長の指名を受けてからお願いいたします。 なお、御発言は、意見の陳述、質疑及び答弁のいずれも着席のままで結構でございます。 それでは、河野参考人からお願いいたします。河野参考人。
○参考人(河野康子君) 皆様、こんにちは。一般社団法人全国消費者団体連絡会事務局長の河野でございます。 本日は、参議院消費者問題に関する特別委員会において、不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正する等の法律案について、消費者の立場から御意見を申し上げる機会を頂戴いたしましたこと、心から感謝申し上げます。 私は、どこに住んでいても質の高い消費生活相談が受けられる体制の確立のために、今回の消費者安全法の改正が一日も早く実現することを願って発言させていただきたいと思います。お手元に簡単な資料を用意いたしましたので、御参照ください。 まず、一枚おめくりいただいて、二ページを御覧ください。 先般、消費者庁から示された消費者被害の推定総額は約六兆円、十三人に一人がトラブルに遭遇し、一件当たり五十九万円の被害が出ているという状況でございます。また、六十五歳以上の高齢者が人口の四分の一を占める我が国において、昨年の消費者白書では、その高齢者からの消費生活相談件数の増加、さらには二次被害に遭う高齢者の増加が大きな課題であると指摘されています。こうした被害の背景には、生活の困窮、社会的孤立、認知力の低下など様々な要因がございますが、実は被害者本人からの相談は少なく、対応が遅れてしまうという悪循環に陥っていると思っております。一方、それを救うべくある地方消費者行政の基盤整備は不十分で、国としての対策は待ったなしだと思っております。 次のページを御覧ください。 地方消費者行政の体制整備は、消費者庁設置法附則第四項に書かれ、また消費者委員会の建議で推進を促されていますが、制度、人材、財源など、あらゆる面で包括的な取組には至っていません。昨年、消費者庁に置かれた消費者の安全・安心確保のための地域体制の在り方に関する検討会では、私もメンバーの一人として体制整備について真剣に意見交換を行いました。会議に出席した都道府県や市町村の首長さん、学識経験者、法律家や事業者団体、そして私たち消費者とで現状の問題を解決するためにはどうしたらいいのか知恵を出し合い、制度の概要をまとめました。それが今回の改正案につながっていると思っております。 まず、行政の役割を明確にしよう。また、消費生活センターや窓口の設置に関して、全国の自治体で歴然とある地域差、格差をなくそう、地域で目立たずに活動している消費者団体や、これまで消費者問題に余り関わってこなかった組織を活用しよう、対象者の情報が集積している福祉関連部署や警察組織との連携を図ろう、そうした点から面へ、これまでばらばらに存在している組織や人材をつなぎ、安心して安全な消費生活を営むためのネットワークを広げること、それが今回の改正案だというふうに思っております。 次のページを御覧ください。 暮らしの現場は一つです。そこで安心と安全が求められるのは、消費生活だけではありません。医療、福祉、防犯、防災、交通手段など、様々な分野で安全と安心確保のための取組が進められています。 実は、私の暮らす、二千五百世帯という非常に大きな町内会なんですけれども、その町内会でも高齢化というのは大きな問題になっています。誰に頼るのか。退職して地元に戻った男性や子育てが終わった女性が集まって、福祉や防災、交通の確保等、自分たちの地域が抱える問題に向き合ううちに、気付いたことがございます。自分たちにもできることがある。誰かが考えるのではなく、誰もが自分の問題として考える場、みんなが知恵と力を合わせる場、住んでいる地域の実情に合ったきめ細かい対応などを考えると、今回提案されています消費者安全確保地域協議会の設置、その役割と、地方自治体、消費生活センターとの連携には大いに期待するところでございます。 続きまして、五ページを御覧いただきたいと思います。タイトルは四番になっております。 今回の法案では、地方自治体に消費者行政担当職員が置かれ、消費生活センターには消費生活相談員が置かれ、地域では消費生活協力団体や消費生活協力員が置かれることになっています。また、改めて消費生活相談員が国家資格として認められることで、消費者、事業者双方に広くその存在と役割を示し、地域の消費者行政の要となることを願っています。 今回、行政、消費生活センター、地域の担い手は、それぞれ求められる役割に応じた資質の確保が重要だというふうに思っております。私たち消費者の満足に足る、私たち消費者の本当に頼りになる存在になるためには、確かにそれに応じるだけの資質というのが求められていると思っております。 一口で消費者問題と申しましても、最近でいいますと、ネットを始めとした高度情報化、それに伴う消費のグローバル化、さらに、次々と手を替えて出現する新手の悪徳消費者被害等にタイムリーに適切に対応するには、やはり知識と技術の研さんというのが不可欠だと思います。担い手を確実に確保するためには、国や地方自治体の積極的な支援策として研修というのが必須だというふうに考えております。改めまして、重要なインフラとして国民生活センターが持つ機能の活用など、研修の場の確保、さらには教育プログラム、カリキュラムの整備などが求められているというふうに思っております。 資料、最後になります。五番とタイトルを打ってありますが、六ページ目を御覧ください。 消費者被害の未然防止、再発防止に向けて、行政の窓口、消費生活センター、地域協議会の連携による地域の見守りネットワークの形は見えてきました。その仕組みが円滑に働き、効果を上げるためには、様々な情報の共有化が必要だというふうに思っております。今回は、関係者に対して、目的のために知り得た個人情報に対する守秘義務が課せられます。罰則規定もあります。これが非常に重いと考えるのか当然だと考えるのか、私の経験をお話ししたいと思います。 私は、三期九年、地元で民生・児童委員を務めました。その際、この守秘義務があるおかげで担当する皆様としっかりした信頼関係を築くことができました。守秘義務があるからこそ民生委員を信用してくださり、親身になってそれぞれの相談に乗ることができたというふうに思っております。 最後になります。 こうした消費者問題の根本的な解決のためには、消費者教育による消費者の自立の支援は欠かせません。さらには、私たち消費者自身がこうした問題に対してしっかりと理解し、地域の皆さんと一緒に自ら立ち向かっていくという覚悟を新たにしなければいけないというふうに思っております。 今回の改正案で示されましたように、どこに住んでいても質の高い消費生活相談を受けられる体制を整備し、地域社会において関係機関や地域の人材、組織が相互に協力し役割を積極的に果たすことで、安心して安全な消費生活を営みたいという私たち消費者の基本的な願いを是非実現していただきたいというふうに思っております。 簡単でございますが、以上で私の発言を終わります。 どうもありがとうございました。
○委員長(行田邦子君) ありがとうございました。 次に、山本参考人にお願いいたします。山本参考人。
○参考人(山本隆司君) 東京大学法学部で行政法という分野の研究、教育に携わっております山本隆司と申します。 本日はと申しますか、ふだんパワーポイントを使っていないものですから、パワーポイント資料もなく失礼いたしますけれども、法案と、それから法案の参考資料を適宜参照していただきながら、私の意見を述べたいと思います。 本法案と私との関わりでございますが、二年ほど前に消費者庁に置かれました消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会の座長を務めました。その後、約八か月ほど前から消費者委員会の委員を、内閣府にあります消費者委員会の委員を務めておりまして、地方の消費者行政の体制にも注意を払ってまいりました。 本日は、この法案の意義につきまして、三つの点に分けて指摘をさせていただきます。第一は人の問題、つまり消費生活相談員の資格の問題です。第二は組織の問題、つまり地方公共団体の消費生活相談の体制の問題、そして第三は連携、協働、つまり地方公共団体における消費者行政担当部局とほかの行政部局、さらには民間の団体や個人との連携の問題です。これら三点につきまして、本法案が本国会でもし可決をされました場合に制度の運用上のポイントになると思われる点も併せて意見を述べさせていただきたいと思います。 まず第一の消費生活相談員資格、人の問題からお話をさせていただきます。 現在、消費生活相談員の資格は三つございます。これは参考資料の二十八ページに出てございます。あるいは、もう少し詳しくは百十七ページ、百十八ページにございます。三つと申しますのは、国民生活センターが付与する消費生活専門相談員の資格、それから日本産業協会が付与する消費生活アドバイザーの資格、三つ目が日本消費者協会が付与する消費生活コンサルタントの資格でございます。 これら三つの資格は、参考資料の二十八ページにございますように、消費者安全法という法律自体ではなく同法の施行規則という内閣府令に定められております。しかも、この内閣府令は、資格の名前と資格を付与する団体の名前、固有名詞を並べているというだけです。つまり、どのような条件を満たす人がどのような手続を経て資格を付与されるのかという点が法令上は全く書いていないということになります。言わば三つの団体に丸投げをされているということでございまして、法令の状態としては極めて異例と言わざるを得ません。 また、実際問題といたしましても、消費生活相談員の方が相談に当たって消費者の方あるいは事業者の方に対しまして資格を持っていると言いましても、その意味は何だという、その意味を理解してもらえないといったケースもあるということです。それから、消費生活相談員の資格の保有者は、現状では関東、中部、近畿に偏在をしておりまして、今後、消費生活相談員資格の保有者を全国の地方公共団体に配置されるようにしなくてはいけない。それから、消費生活相談員が専門職として社会に認知をされるようにしなくてはいけない。そして、地方公共団体におきまして現在雇い止め等の問題がいろいろございますけれども、専門職にふさわしい処遇を受けるようにしなくてはいけない。そして、優秀な人材に消費生活相談員を志すようにしていただかなくてはいけないと。 こういったためには消費生活相談員資格を付与する条件と手続を法律上はっきりと示す必要があると考えます。本法案で申しますと十条の三の第一項がその基本的な規定になっております。このように資格を法律上明確に位置付けた本法案は、一言で申しますと社会における資格の信頼性を高めるという意義を持っていると思われます。 本法案がもし本国会で可決をされました場合、制度を運用する上で重要な点ですけれども、これは先ほどの河野参考人のお話にもございましたけれども、消費生活相談員らに対する継続的な研修であると考えます。この点は、法案で申しますと九条やあるいは十条の三の第一項などに研修の話が出てまいります。 先ほど申しました私が座長を務めました検討会におきましては、消費生活相談員資格を有する相談員、それからその他の消費生活相談員あるいは消費者行政を担当する全ての行政職員が継続的に研修を受講して知識を更新する、そして技術と意識を向上させるということの重要性を委員の皆様が強調しておられました。研修を充実し、また相談員や職員の方が実際に研修に参加できる環境をつくるということが重要でありまして、国あるいは研修を行う国民生活センター、それから地方公共団体、あるいは関係の民間の団体がこの点で協力していくということが重要であると考えます。 次に、本法案の第二のポイントであります地方公共団体における消費生活相談の体制、組織の問題です。 この点は、参考資料の六ページに具体的な数字が幾つか挙がってございます。そこに挙がっている数字を見ますと、現在、全市町村のうち消費生活相談の窓口に消費生活相談員が配置をされているという自治体は約六割、消費生活センターが置かれているという自治体は約四割という統計がございます。つまり、市町村によって消費生活相談の体制にはかなり大きなばらつきがあるということになります。今日、参考人としておいでの中野区さんなどは非常に先進的でございますが、中には残念ながらそうでないといったところもあるわけでございます。 そうであるからといって、市町村に対しまして消費生活相談の組織やあるいは人員配置の在り方を画一的に法律で定めるということになりますと、これは地方分権の考え方に反しますし、また市町村の規模や状況が異なるということから見ましても適切でないと思われます。それでも消費生活相談の体制を拡充するというために、本法案は都道府県が一定の役割を果たすべきであるということを定めております。この点は、法案で申しますと八条の一項一号あるいは三項、あるいは十条の四に指定消費生活相談員の定めがございます。 元々、消費者被害は何らかの意味で市町村の境界を越える広域に関わるものが多数ですし、個々の消費者から情報を的確にキャッチし、こうした情報を的確に集計して問題を迅速に発見し解決するためには、国民生活センター、都道府県、市町村、あるいは自治体同士が連携をして消費生活相談に当たる必要があると考えられます。これまで、消費生活相談がこれらの主体の間の二重行政あるいは三重行政になるということを、これは確かに警戒すべきことではあるのですが、いささか過剰に警戒をしてきたという嫌いがないではありませんでしたけれども、本法案は都道府県の役割を拡大しているということで、消費生活相談の特徴と実態に即した適切な解決を目指すものと評価できると思われます。 ただし、消費生活相談を拡充するために法律によってできることにはもちろん限界がございます。財政上の措置がまず必要ですし、この点は法案で申しますと四十六条に若干の定めがございますけれども、国が地方公共団体を支援する地方消費者行政活性化基金等を、これは現在あるものですが、活用する、将来は自治体の自主財源によって消費者行政が担われていくというように道筋を付けることが重要ですし、そして国が、それぞれの自治体が一体どのような取組をしているか、どのような消費生活相談の体制を取っているかということに関する情報を国民や住民に対して公開し、特に積極的な取組をしている自治体を紹介して他の自治体の参考にしていただくということが有益であると考えます。 また、今のところ一部の自治体に限られた話ではございますけれども、市町村が他の自治体に消費生活相談の事務を委託するということがございます。そうすると、反面で、消費者行政に対するその自治体の市町村の感度が落ちてしまうという危険があるわけで、これを防がなくてはいけないわけです。事務の委託を行う場合には、関係する自治体において日常的に情報を共有する、それから委託のプラスマイナスの成果を絶えず検証するという作業が必要かと思われます。 この点は消費生活相談の民間委託にも同じことが言えるわけです。法案で申しますと八条の二にこの民間委託に関する規定がございます。この法律の案は民間委託を行うか否かを基本的に各自治体の組織管理上の判断に任せております。つまり、民間委託を促進するとか抑制するとかいったことを定めているわけではございません。ただ、民間委託を行う場合には、その受託をする民間の主体が適切に相談業務を実施できるように内閣府令に定める条件を満たさなくてはいけないと、要するに条件を定めているということでございます。制度を運用する上では、これに加えて委託をした自治体も情報を絶えず共有するということ、それから委託の効果を検証、評価するということが重要であると考えます。 最後の第三の点につきましては、もう既に河野参考人が詳しくお話をされましたので簡潔に済ませますけれども、消費者行政部局と他の行政部局、さらには民間の主体との連携、協働についてでございます。 この点は、消費者委員会におりますと、消費者保護の目下の最重要課題が高齢者の被害防止にあるということを痛感いたします。こういう被害者の方の被害を予防するためには、消費生活相談の窓口とか、あるいは消費者行政の担当部局だけではとても対応できないわけでございまして、先ほどお話がございましたような連携が必要でございます。この法案は、特に個人情報の保護と利活用とを強化するという側面から、こうした連携、協働を推進するという意味を持っているかと思われます。 つまり、この法案は、自治体が自発的に連携、協働のために組織をする消費者安全確保地域協議会、それから民間の主体でこの協議会にも参加できる消費生活協力団体、これらは十一条の三、あるいは十一条の七に規定がございますけれども、こういった制度を設けまして罰則付きの守秘義務を課す反面で、個人情報保護法の特例として協議会が消費者の個人情報の提供を受けて利活用できると、保護と利活用の両面を規定しているということでございます。 実際に、この個人情報の保護と利活用のバランスの取り方というのは極めて難しい問題になりますけれども、これは各自治体の現場で条例に基づいて議論をして決めるべき事柄であると思われます。自治体の方には御苦労をお掛けすることになりますけれども、国がサポートをし、あるいは自治体相互で情報、意見の交換をして克服していくべき問題ではないかというふうに考えます。 私の所見は以上でございます。 御清聴ありがとうございました。
○委員長(行田邦子君) ありがとうございました。 次に、田中参考人にお願いいたします。田中参考人。
○参考人(田中大輔君) 東京都中野区長の田中大輔でございます。 今日は、中野区で取り組んでおります地域支え合いネットワークの取組、この取組が今回の消費者安全法の改正に関わって内容とされております一つ、消費者安全確保地域協議会の設置、この内容とかなり関連が深いというふうに思われるところから、私からは、この中野区の地域支え合いネットワークの取組、この取組と、この消費者安全確保地域協議会との関連性であるとか、適切な関連性を持たせるようにしていただきたい、あるいは私どもも関連性を持たせていきたいといったようなことから今日のお話をさせていただければと考えております。 資料の方ございますので、まず一ページを御覧いただきたいと思います。概略であります。中野区の高齢化率、人口等について。高齢化の割合は二〇・七%ですから、日本全国とほぼ、平均的な数字ということになります。中野区で特徴的なのは、平均世帯人員、これが一・六六人という大変少ない状況ということが特徴的かと思います。このうち七十歳以上を含む世帯が三万七千五百五十二世帯、高齢者のみの世帯を見ますと二万六千世帯、単身世帯が一万八千四百七十九世帯、こういった状況になっています。 ここに孤独死という数が出ていますけれども、独り暮らしの方が孤独死の形で亡くなっている件数というのが、二十四年の警視庁の統計なんですけれども、中野区内で三百人孤独死をされるというような状況であります。つまり、高齢期になっていろんな意味で支えを必要とする方が実際に一人で暮らしていられるんだなということが切実にこういう数字から表れているというふうに思っております。 地域の中、歩いておりましても、高齢者の方で認知症の症状が見られるかというような方が終日歩いておられるというようなことであるとか、あるいは、明らかに介護保険等のサービスを適用されるべきであるというふうに思われる方が何の適用もなく生活をしていらっしゃるというようなことをしばしば見かけるというようなことがあります。 そういう中で、やはりそうした独り暮らしの高齢者の方、あるいは高齢者だけの世帯の方たちを支える仕組みとして、近隣、地域社会の目で見守って支え合っていくという、そういう仕組みをつくっていくことが極めて重要ではないかというようなことから、地域支えあい推進条例というのを作ってそうした取組を、特に地縁団体、町会、自治会の皆様とともに進めてきているということであります。 ちょっとこの資料の六番の方に飛んでいただければと思いますけれども、この法案の関連になりますので、中野区におけるそうした高齢者の方たちをターゲットにしたようないわゆる特殊詐欺等の状況と対応ということについてこのページでは報告をさせていただいています。 中野区の中野警察、野方警察、二警察署の管内におきます特殊詐欺の状況、二十五年度は九十七件で、被害総額が四億九千五百万円に上ります。一件当たり五百万円くらいの被害額ですので、大変被害が大きい、件数も大変多いというふうに認識をしております。 こうした状況の中で、中野区では、例えば民生・児童委員の方たちが警察署と連携をして振り込め詐欺防止アドバイザー活動というようなことをやっていただいたり、それから、行政の方になりますけれども、ラッピングバス、こうしたラッピングバスを運行したり、それから、庁有車にもこういった表示ステッカー類を付けながら啓発を行ったり、横断幕、あるいは高齢者の方への啓発グッズを民生委員の方たちが直接訪問した際にいろいろと配付をさせていただいたりと、こういったような取組を行っております。 こういった対応を行っている中野区側の行政側の体制としては、消費生活センター、所長が一名、職員が二名、そして非常勤職員、こちらが専門相談員ということになりますけれども、五人と、こういった形で活動をしております。 こうした高齢者を対象とする特殊詐欺あるいは消費者犯罪被害というものの特徴は、やはり高齢者の方の認知の衰えであるとか孤独であるとか、それから寂しさからくる不安感といったようなことに大変関連をしているということから、こうした方たちの孤立、孤独を防ぐ取組、支え合いというようなことが大事だということと、それからもう一つは、やはり消費者問題という側面からのアプローチだけでは絶対に済まないということで、福祉やあるいは様々な地域のコミュニティーとしての関わり、そういったもの全体の中に消費者問題という視点がしっかりと組み込まれているということが大事なのではないかと考えております。 具体的な中野区の地域支えあい活動のイメージ図ということで、二番のペーパーに戻らさせていただきます。 中野区では、こうした地域支え合いの活動をやっていただこうと思ったときに、中野区で一番最初に壁になったのは何かというと、町会、自治会の方も、どこに独り暮らしの高齢者が住んでいるか分からない、高齢者のみの世帯の方あるいは障害者の方がどこに住んでいらっしゃるのか分からないというようなことで、活動したくても始められないというようなことがありました。 そうしたことから、中野区では、見守り対象者名簿を配付できるような規定を、個人情報の保護とか、あるいはその違反者に対する罰則も含めて、そうした内容を定めた地域支えあい推進条例という条例を作って、その見守り対象者名簿を提供しながら見守り活動をしていただくという活動を行っております。 見守り対象者名簿に、二番目の左の楕円の中に入っております見守り対象者名簿、これを、町会、自治会、御希望される町会、自治会ですね、と、それから民生・児童委員、それから警察署、消防署が共有をいたします。そして、すこやか福祉センターと書いてありますのは、これは地域の見守り、支え合いを担当いたします区の組織であります。このすこやか福祉センターとこれらの機関、関係者の皆さんが連携をして、要支援者の方に対して、異変の発見、通報、あるいは訪問活動、あるいは日常生活支援といったようなことを町会、自治会の方たちを中心に行っていただくというようなこと、それから、孤立している高齢者を地域参加に促していくというような働きかけを行っていただくというようなことを行っていただく一方で、異変を発見したり、あるいは通報するべきことがあった場合にはすこやか福祉センターに通報をしていただいて、直ちに職員がその場に赴いて必要な対応を行う、包括的にサービス適用を行う、こういったような仕組みになっております。関係機関としてここに書いてあります子ども家庭支援センター、それから消費生活センター、児童相談所なども随時こうしたネットワークの中で情報交換をしながら活動をしていただいているという状況でございます。 次のページを見ていただきたいと思います。 見守り対象者名簿の概要ということで書いてあります。名簿の対象者及び登載方法、これは個人情報との関係でどういう取扱いをするかということで工夫をした内容になっております。七十歳以上の単身者は名簿に登載をいたします。それから、七十五歳以上の方のみの世帯の方たち、これも名簿に登載をいたします。ただし、載せてほしくないというふうに自ら不同意を宣言された方については名簿登載をいたしません。それから、この不同意の方についても、民生・児童委員や警察・消防署には情報は提供をしております。守秘義務があるからということですね。 それから、身体障害者手帳、それから精神障害者保健福祉手帳、愛の手帳、これらの障害のある方たちについては、載せてほしいというふうに、自ら載せてほしいというふうに希望された方、自ら同意された方を掲載をさせていただいております。そのほか、御本人が名簿登載を申し出た方について名簿登載して、この場合には、お子さんも含めて地域で見守り、支え合いを行うということでの名簿登載を行っております。 そうした形で名簿を活用して、見守り、支え合い活動を行っていただいている団体数、中野区には百十の町会、自治会がございますが、このうち二十六年、今年の八月に提供を予定している団体も含めますと七十四団体、およそ七割くらいの団体がこうした活動を始めていただいていると、こういったような内容になっております。 名簿の登載率なんですが、高齢者の方で六〇%、障害者の方は希望する方しか掲載できませんので、一五%と低い登載率にとどまっております。 そして、この支え合い活動を推進していくための会議のイメージというのが、次に書いてございます区民活動センター圏域の会議、十五か所の区民活動センター、これは中学校区域とほぼ一致するぐらいと思っていただいていいと思います。それから、すこやか福祉センター、四か所の圏域での会議、それから中野区全域での会議というふうに、支え合いの仕組み全体を三層に分けて分担をしながら、こうした地域支え合い活動の情報共有でありますとか、活動の内容についての統一化というかレベルアップなどについても進めているという状況です。 五番の方を見ていただきますと、支え合い活動を推進するための会議体の状況ということで、十五か所の会議が三十五回、四か所の会議が四回、全域の会議が三回と、こういった形で各層で情報交換を行ったり、ノウハウを共有しながら活動を行っているという実態を知っていただくことができるかというふうに思っております。 六枚目、先ほどお話ししましたけれども、こうした形で、特殊詐欺等の被害が高齢者をターゲットとしているというようなことから、この地域支え合い活動の中に、こうした消費者安全の視点というものをこれからより強固に組み込んでいくということが必要であると思っておりますし、消費者行政部門のノウハウというものをより積極的に関わりを持っていただくような体制づくりということが今後必要となってくるかというふうに考えておりまして、今回の法改正についても大変時宜を得た歓迎するべき改正になろうかと、こんなふうに考えております。 以上でございます。
○委員長(行田邦子君) ありがとうございました。 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。 これより参考人に対する質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○島田三郎君 自由民主党の島田三郎です。 参考人の皆様方には、お忙しい中御出席賜りまして、ありがとうございます。 早速質問に入らさせていただきます。 消費者が消費者トラブルに巻き込まれる背景には、先ほどもお話がありましたように、社会的孤立や経済的困窮といった、消費者行政だけではなく他の行政分野が抱える問題も複合的に絡み合っていると私は思っております。今回の改正で、消費者行政担当部署が司令塔的役割を果たし、他の行政分野と連携しながら地域の見守り活動を更に充実、促進していこうとしていることは非常に意義があることだと思っております。そのためにはやはり財政支援や情報提供等の支援が必ず必要であると思っております。そこで、国からの地方に対する支援としてはどのようなものが必要か、三名の参考人の皆様にお伺いいたします。
○委員長(行田邦子君) それでは、まず河野参考人からお願いします。
○参考人(河野康子君) ありがとうございます。 消費者庁さんの方で、消費者庁ができてから、地方消費者行政強化ということで毎年交付金等を確保してくださっています。今年度は非常に幸いなことに本予算の方で三十億円確保してくださいました。その三十億円、それからこれまでに基金としてある程度の額がございますけれども、私自身はまだまだそれだけでは不足だというふうに思っております。やはり、先ほど申し上げましたように、行政の方でこの問題にしっかりと向き合うという形になりませんと、消費者問題関連の予算は取れません。半分は地元の公共団体が用意してくださらないと対処はできないわけです。 そういったことも含めますと、さらにこの問題に関して、今現在は三十億円という形で非常に大きくなっておりますけれども、全国でこの問題に真剣に向き合おうとしたときには、この金額では足りないと思いますし、また研修費用等様々、環境整備に関わる費用も大事だと思っております。是非、この分野で予算獲得をお願いしたいというふうに思っております。
○委員長(行田邦子君) 次に、山本参考人、お願いします。
○参考人(山本隆司君) 予算の点は今お話があったとおりですので繰り返しませんけれども、情報という点で申しますと、まず一つは、法律の中にもございますけれども、特に配慮を要する消費者に関する情報、これを積極的に国と自治体等との間で共有をしていくということが必要であると思いますし、それから組織体制ですね、地域協議会のその在り方に関する情報、これも積極的に交換をしていく必要があろうかと思います。 特に現在、協議会というのはいろいろございますので、各省庁がそれぞれ旗を振って地域の協議会をつくろうというようなこともやっておりますので、したがってそれらが混線をしないように整理をするということが必要ではないかと。必要であれば、国の省庁同士が調整をして、協議会が乱立するとか混線するといったようなことがないような交通整理をする必要があるのではないかというふうに思います。 以上です。
○委員長(行田邦子君) 田中参考人、お願いします。
○参考人(田中大輔君) ただいま山本先生がおっしゃったように、国や行政の機関がいろんな協議体を地域につくるべきだと、こういうふうになってきますと、地域の側の住民とか重立った方々はほとんど顔ぶれが変わらないのに会議体が幾つもあって、それに同じ人が幾つも参加しているというような状況になって、なかなか煩雑なことになるということがあるなというようなことを思っておりますので。 ただ、やはりそれぞれの行政目的の中できちんとした連携をつくっていくとかということの必要性はよく分かりますので、その辺が地域側の負担に余りならないような配慮というものはしていただくべきなのかなというふうに思っております。 あと、消費者被害は広域で起きてくることでもありますし、加害側の方が情報を共有し合っているというような状況もあるというふうに聞きます。そういう意味では、広域での情報共有ということも大変重要なのかなと考えております。
○島田三郎君 日本国民であればどこに住んでいても質の高い消費生活相談を受けられる体制を構築することは当然のことであります。しかし、山本参考人の方から話がありましたように、ばらつきがあるという御指摘もありました。確かに、人口の少ない地方では高齢化率が高く、また財政力が乏しいために人材確保や地理的要件に制約をされ、難しいところがあるのが現状です。私の地元の島根県はまさにそのとおりなんです。 今般の改正法では、消費生活相談の事務の実施における都道府県と市町村の役割について、都道府県が市町村に対して助言や協力を行ったり、広域化に向けた調整を行うと明記をされております。 消費者行政における国、都道府県、市町村の役割についてどのようにお考えになっておりますか、山本参考人にお聞きいたします。
○参考人(山本隆司君) 国と都道府県とそれから市町村の役割分担は一応はっきりさせておかなくてはいけないと。市町村でできることであれば市町村で行うというのが基本であるというふうに思います。 ただ、現実には、今まさにお話がございましたように、消費者被害というのは大体その市町村の範囲を超えて発生する、あるいは原因が共通するような被害が市町村を超えて発生するということが多々ございますので、したがって、考え方としては市町村でできることは市町村でということではあるのですけれども、実際にはその情報をいろいろなところにアンテナを張り巡らせてお互いに交換するということが大事であると思いますので、実際上は、余り市町村がやるから都道府県はやらないとか、そういうことではなくて、重複も実際上は恐れずに取り組んでいくべきではないかというふうに思っております。 この法案は、その意味では都道府県の役割を少し積極的に書いてございまして、都道府県がそのような小規模でなかなか自力で消費者相談等の体制が整えられないというところに対しては積極的に手を差し伸べていくということを規定しているものだと思っております。 以上です。
○島田三郎君 以上で。ありがとうございます。
○加藤敏幸君 民主党・新緑風会の加藤敏幸でございます。 本日は、お三方の参考人の皆様方にいろいろと御質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 まず、山本参考人にお伺いをいたしますけれども、参考人はいろんな場面で御発言をされた中で、消費者行政の司令塔的機能の発揮ということをテーマにお話をなさっているとお聞きをしております。 ただいま島田委員の御質問の中でもお答えになった、例えば都道府県の機能の在り方についての問題、御指摘もございましたけれども、そこに至る前に、消費者庁、内閣府の消費者基本政策室、そして審議会である消費者委員会という三つの大きな組織があるということの中で、中央における全国のいろんな状況を見た上での消費者行政をどのように展開をするのかという視点から司令塔的な機能が不十分であると、こういうふうに言われていましたけれども、じゃ十分ということにするためには、参考人のお考えでは、例えばこういったところはこう工夫すればいいのではないかというような点がございましたらお示しいただきたいと思います。
○参考人(山本隆司君) 国の機関である消費者庁は地方にいわゆる出先機関がないということがございまして、なかなか地方において現場から直接に情報を集めてきてということが難しいということがございます。国の、消費者庁等が積極的にやるべきことは、恐らく、直接消費者行政に関わるというよりは、消費者行政をきちんとバックアップするという役割であろうと思っております。 その意味でいうと、先ほどの予算の面のバックアップということもございますし、それから、先ほどから繰り返し出ておりますけれども、情報の流通ですね、それぞれの機関の間で必要な情報がきちんと流れるようにすると、で、それを消費者庁等もきちんとキャッチするという、その情報の流れをとにかく円滑化していくということが必要ではないか。あるいは、必要であれば、自治体相互の間の意見交換であるとか、あるいは情報共有の場を積極的に設けていくと、こういうことが一番必要ではないかと思っております。
○加藤敏幸君 ありがとうございます。 お話の中で、やはり広域にわたって被害が発生をすると。田中参考人の非常に具体的な実践例は私は感銘を受けまして、現場での対応策として一つの具体例、お示しいただいたというふうに思っております。 正直言って、市町村等におかれましては現に住民と対面をしているということですから、まさに現場という場面でのこういうやり方が非常に私は大切だと思うんですけど、ただ、これを推進していく上で、先ほどお話しになった、広域にわたる情報をどのように吸い上げて、それをある程度加工して、それからもう一度還流をしていくという、それによってある種この被害を未然防止をしていくという、そういう仕組みが先ほど言ったいわゆる広域にわたる大きな役割じゃないかと。現実、具体的にそのことを、仕事をしなさいというところまではなかなか明示されていないので、逆に言うと、そのことを、この法律ができて、その後実践に移す段階では、やっぱり情報管理、収集、それを敷衍していく、生かしていくという、大きなまさにIT的なこの動きが重要ではないかということにたどり着くのではないかと、このように思っております。 というふうなことで、少し田中参考人の方にお伺いをしたいんですけれども、お話をいただいた中で、先ほども少し出ましたけれども、地方消費者行政活性化基金という、こういうふうなものがあり、かつ中野区でこの取組をされたときに、現実、東京都とどういうふうな相談だとか、そういうプロセスあったのかということがありましたら教えていただきたいと思います。
○参考人(田中大輔君) 東京都がそうした事業を区の方に提案をして様々いろんな事業をやるわけですけれども、こういったことでも同じような形で東京都が事業要綱を示して、担当者の担当者会のようなものを開いて、そういったことでその認識を共有しながら各自治体が事業化を行っていくというような形で行っております。
○加藤敏幸君 ちょっと、私の質問が少し、中身がちょっと雑だったと思うんですけれども、例えば、示していただきました資料の二の地域支えあい活動のイメージ図があって、これは元々消費者対策でつくったものじゃないですよね。このこと自身は、すこやか福祉センターという、あって、この上にいろんなものを乗せていけばこれは地域としては動くんではないか。たくさん協議会ができるんじゃなくて、これを一つの受皿として、テーマによってタイトルは変えていって、ここへ参加する人はまあアクティビティーのある人がやればいいという意味で、こういうふうなものをベースにむしろ消費者問題も展開し乗せていくと、こういう発想だということでよろしいんでしょうかね。
○参考人(田中大輔君) おっしゃるとおりです。この場合には、やはり認知症の問題というのも結構出てくるというふうに思っておりますし、それから犯罪被害防止ということも関連するというふうにも思っておりますし、それぞれいろんな分野での専門的な要素をこの仕組みの中にしっかりと結び付けていきながら、全体の活動を強化拡充をしていくという方向であるべきかなと考えております。
○加藤敏幸君 ありがとうございました。 少し時間がなくなりましたけれども、最後に河野参考人にお伺いしたいのは、今この図で、地域支えあい活動という具体的な図があるわけですけれども、これに河野参考人のお立場から、参加し、これに活動を集結していくという視点で何かお考えとか感想とかありましたら。
○参考人(河野康子君) ありがとうございます。 消費者側としますと、まあ消費者側といいましょうか、普通に暮らす私たちからしますと、消費生活協力団体、消費生活協力員ということで、この度はこの輪の中に入れていただけるということになっています。新しい名称は付いておりますけれども、それぞれ、その地域の特性をやはり生かすべきだというふうに思っております。地域の諸問題に積極的に取り組んでいる消費者団体もおりますし、それから、地域で活躍する人材はたくさんいます。新たに育てるとか新たにつくるとなると非常にハードルは高いんですけれども、先ほどの中野区の例にありますとおり、今ある既存のその仕組みをしっかりと利用していく、そこに消費者被害防止というふうな観点をしっかり入れていくということだというふうに思っております。 現に、私の住む町内会では、退職後のおじ様とか子育て中のママなどが、そういった意味で、ジャンルを超えた形で活躍中です。地域婦人会や商店街の人たち、担い手候補はたくさんいると思いますので、そうした人たちをどれだけこの大きな目的のために意識共有化して、一緒に巻き込んで活動を進めていけるかというふうに、消費者側からするとそんなふうに受け止めております。
○加藤敏幸君 ありがとうございました。 非常に現実的な対応が必要なジャンルではないかというふうに思いました。 これからも御活躍を祈念いたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住でございます。 今日は、三人の参考人の皆様、貴重な御意見を拝聴させていただきまして、ありがとうございます。心から感謝申し上げます。 早速質問させていただきたいと思いますが、今回の改正案で消費生活相談員の法的位置付けというのは明確になってくるということでございまして、今までの相談員が企業にあっせんを申し入れてもなかなか応じてもらえないと、そういうような問題も指摘されていたところでございますが、まず河野参考人にお聞きしたいんですが、消費生活相談員の方々とふだん触れられる機会が多いかと思いますけれども、今回の改正案に対して、現場の消費生活相談員の方々、どういうような反応なのか、また、特に処遇の改善、それから消費生活相談の質の向上ということについてどういうふうに現場では思われているのか、教えていただきたいと思います。
○参考人(河野康子君) 私たち全国消費者団体連絡会には、消費生活相談員の皆様、先ほど山本参考人が御紹介した法案に書かれております三つの団体の皆様が会員として参画してくださっています。 今回の、この消費者安全確保ということで、安全法の改正に際しましては、やはり非常に現場の皆様にとってみると、今後どうなっていくんだろうというふうな不安の気持ちがあったことは確かだというふうに私も受け止めております。 ただ、消費者全体、日本全体から考えたときに、やはりこの法律案に書かれているように、消費生活相談員が法的資格として、国家資格として認められて、何でしょう、お医者様と比べるのはおかしいかもしれませんけれども、きちんと社会から認められる存在になる。誰もが、ああ、消費生活相談員の方なんだな、安心して自分の心配事を話せると、そういうふうになる環境を皆さん最終的には願っていらっしゃるというふうに思っております。 ただ、その間、今後様々整備していかなければならない資格試験等のこともございますけれども、でも、現場にいらっしゃる、今現在働いていらっしゃる、様々な場所で働いていらっしゃる消費生活相談員、業務をやられている方は、少しでも自分たちが世の中の役に立ち、一つでも消費者被害を防ぐ、それから被害救済につなげていくそのための大きな要になりたいというふうに受け止めていらっしゃるというふうに私は思っております。
○魚住裕一郎君 田中区長に、今度、区長の場合は消費生活相談員を雇う立場であるわけでございますが、この処遇改善に向けた取組についてのお考えを開陳をしていただきたいと思います。
○参考人(田中大輔君) 専門性に着目して我々としては非常勤という形で雇用、任用しているわけですけれども、大変優秀な人材が中野区の場合には働いてくれているということでございます。 その優秀性というか優秀な資質、そういったようなものをきちんと更に高めていけるような研修の機会とか、研修を受けて実務を経験し高めていくというようなことを経た方に対するそれなりの対応の評価、待遇の評価というようなことは考えていく必要があるのかなというふうには思っております。 ただ、現在のところ、やはり区の非常勤という全体の規定の中でやっておりますので、特別に処遇改善というようなことを行っていくということは直ちにはできにくいという環境ではあるかなと思います。
○魚住裕一郎君 その立場と資質向上とはやっぱり両方相まっていかないといけないと思いますので、更なるお取組をお願いをしたいと思います。 先ほど、中野区の本当にすばらしい支え合いの活動の取組を御紹介をしていただいたわけでございますが、こういう取組の中で、やはり現場と高齢者とを当たっていくと、やはり意思能力とか行為能力といいますか、自分の意思をはっきり言えないといいますか、やっぱり成年後見的な、かといって成年後見という例えば裁判所使って云々と、そこまでやるのかというようなことまで出てくるんだろうというふうに思うわけでございまして、その区民、高齢者の区民といいますかね、どうそこを補っていくのかというのが大きなポイントになっていくんだろうとは思うのでございますが、その点についてこの支え合いの活動の中でどういうような対処をされているのか、もしそういう参考事例があったら教えていただきたいと思います。
○参考人(田中大輔君) 成年後見の制度適用が明らかに必要であろうというふうに思われる方たちの、何というか、実感的な密度に比べて実際に成年後見がどのぐらい利用されているかというと、私は感覚的には大変少ない、そんなふうな感覚を持っております。 やはり必要な方が適切に後見の仕組みを使えるような、そういった条件づくりというのは大変必要だと思っておりますし、後見人のリソースをもっと拡大をしていく、法人後見というような制度を使うであるとか、それから市民参加型の後見というようなものをもっと幅を広げていくとか、そういったようなことも我々にとっても大変大きな課題だなというふうに考えております。 また、我々の活動の中で後見が必要だというふうに考えられる方が地域の活動の中で見出された場合には、区のすこやか福祉センターの方につながってきて、すこやか福祉センターの方が適切にそうした後見の制度につなげていくといった働きをするというようなことでの活動は実際に行っております。
○魚住裕一郎君 最後に山本先生にお聞きしたいんでございますが、消費者庁が発足して五年たとうとするわけでございますが、先ほどもありましたけれども、今回、地方消費者行政の強化が図られることになるわけでございますが、やはり消費者庁の役割、もっと、司令塔的機能と先ほどお言葉ございましたけれども、もっとしっかりとその役割を果たしていくべきだろうというふうに思っておりまして、今後必要なことは何なのか、行政法御専門の山本先生に御見解をお伺いをしたいと思います。
○参考人(山本隆司君) これは余り行政法の話ではなくなってしまうのですけれども、まずはやはり消費者庁のプロパーの人材を育てていく。本当にその消費者の感覚がよく分かる職員を育てていくということがまず必要ではないかと思います。もちろん、今の職員の方はそれぞれ大変頑張っておられるわけですけれども、やはり長期的に見るとまず人を育てていくということが必要かと思います。 それから、これはちょっと私の口から言いにくいところもあるのですけれども、やはり消費者庁の方は他省庁に対して物を言っていかなくてはいけないと、闘っておられるわけでして、その背後からやはり消費者委員会がそれを支えていくということがますます必要になるのではないかと。消費者委員会が一応第三者的な立場にありますので、そういう立場から消費者庁を後押しすることを積極的にやっていくというのがまず現実的に必要なことではないかというふうに思います。
○魚住裕一郎君 終わります。
○清水貴之君 日本維新の会・結いの党の清水貴之です。 本日は本当にお忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきましてありがとうございます。 私からはまず、先ほど山本参考人と田中参考人から協議会の乱立、これはやっぱり地域の負担になってしまってはよくないのでというお話がありました。そこで、河野参考人にその現場の声としてお聞かせいただきたいと思うんですけれども、この地域協議会というのが本当に大事になってくると思うんですが、例えばですけれども、数年前には、消費者教育の推進を目的とした消費者教育推進地域協議会、こういうのも設置していきましょうということがされて、できてきていると思うんですけれども、同じような地域協議会なわけですよね。ただ、目的は違う。けれども、恐らくそこに入ってくるメンバーというのもかなり似通ったようなメンバーで、同じような組織になる可能性があるんじゃないかなと思うんですけれども、この辺りの現時点で整理とか今後の負担についてですとか、そういう組織するに当たっての問題点、この辺りを教えていただければと思います。
○参考人(河野康子君) 確かに、それぞれの法律等を見ますと、消費者庁関連でも、先ほどの消費者教育推進地域協議会がございますし、今回の地域の安全確保の推進協議会もございます。他省庁でも、地域の交通の協議会ですとか、いろいろな行政のところから、地域のみんなが地域の最適化を図るために現場の人がやっぱり自分たちの問題として考えるべきなんだというふうに、私は国から今大きな国民に対して命題が突き付けられているのかなというふうに思っています。 ただ、本当に地域の活躍できる人材というのはそんなに、当然人材はおりますけれども、それほど多くないとなると、やはり中心となる、例えば消費者問題関連ですと、今回は消費生活センターが教育の方でもそれからこの安全確保の方でも中心になるというふうに示されています。ですから、その辺りでしっかりと目的を確認した上で、自地域の実情に合う、まずできるところからというところで始めるべきで、形をつくることというよりは、自分たちが抱えている問題にまず真摯に向き合って、行政、それから消費生活センター、そして私たち地域の組織、人間が連携していくというふうに考えたいというふうに思っております。
○清水貴之君 関連して、その組織のつくり方という点で、これは皆様にお聞きしたいなと思うんですけれども、地域協議会ができるということで、今おっしゃられたように、それこそ消費生活センターが主体になるのか、法案には、国及び地方公共団体が機関を、協議会を組織するということですから、自治体、行政側が主体となるのかもしれませんが、それも地域地域でやっぱり違うと思うんですね。田中参考人のところのように、非常に経験もあってというような自治体もあれば、そうじゃないところも、これあると思うんです。一方では、やはり消費者団体が非常に地域で頑張っておられるところもあれば、それこそ自治会が力を持って一生懸命やっていらっしゃるところもあると。 こういったときに、様々な機関から人が集まってきて組織ができるわけで、そのメンバー間の連携といいますか組織のつくり方、誰がどうリーダーシップを取って組織を前へ進めていくのか、この辺りについての考えというのをお聞かせいただけますでしょうか。これ、皆様にお聞きしたいと思います。
○委員長(行田邦子君) それでは、河野参考人からお願いいたします。
○参考人(河野康子君) 私が今一番考えておりますのは、地域の中で、一番の重要な点は、消費者行政というのは、今まで地方公共団体においては大きな位置を占めていなかったと。それが、消費者教育推進法と、それから今回の安全法の改正で、しっかりと地方公共団体が何をしなければいけないのかというのが法律に書かれたということは、やらざるを得なくなっていると。これまで消費者団体が地方公共団体の皆様に、消費者行政のことをもう少ししっかり見てくださいよと、光を当ててくださいとお願いしに行ったとしてもなかなかそこまでは行かなかったところが、今回のような形になったと。 ですから、消費者側も、前回の協議会の設置、そういったことをしっかりと理解して、消費者団体側から行政に対して、こういうふうな法律ができました、私たちと一緒に是非このことに対して予算を取っていただいて活動していきましょうと消費者側からしっかりと呼びかける、そういうことも大事だと思っております。 今回の安全確保に関しましても、この法律の改正が成立した暁には、消費者団体側でこのことの意義というのをしっかりと共有化しまして、行政の方に私たちの方からアプローチしていく、そういう形も望ましいかなというふうに思っております。
○委員長(行田邦子君) 次に、山本参考人、お願いします。
○参考人(山本隆司君) どこがリーダーシップを取るかということに関しましては、もちろん地域ごとに事情が違うかと思いますので、一般的にここでなくてはいけないということはないだろうと思います。 ただ、今回の法案がまさにそうなのですけれども、今後、個人情報を保護しながら、しかしきめ細かいサービスをするためには、個人情報を集めてそれを使っていかなくてはいけないということがございます。そのような個人情報の取扱いを適正に行わなくてはいけないという観点からすると、やはり自治体の責任がかなり大きいのではないかというふうに思います。 それから、組織を新たに特につくっていくということになりますと、やはりどうしても自治体が中心になっていかなくては新たな組織というのはなかなかできていかないのではないかなというふうに考えております。 以上です。
○委員長(行田邦子君) 田中参考人、お願いします。
○参考人(田中大輔君) 私は、地方自治体の重要な役割の一つが、住民の側、生活者の側に立った行政の、いろんな縦割りの行政分野ありますけれども、そういった行政分野を総合化するというのが自治体の役割の大変重要な役割の一つであるというふうに感じております。 そういう意味で、この支えあい活動のイメージ図で、すこやか福祉センターという、たまたまそういう組織名の区の組織をつくっておりますけれども、やはりこういう区の組織がワンストップで、消費者行政であったり、あるいは福祉であったり、あるいは消防署の関係のこととか、様々な、地域に関わる様々な行政分野の情報をきちんと交通整理をして、それぞれの専門分野の担当の人たちにしっかりとした力を発揮していただく、そういう条件をつくっていくというような、そういったワンストップで総合化をできる役割ということを地域の行政の側が用意していくということが必要になっていく時代なのかなというふうに考えております。
○清水貴之君 田中参考人、そのための人員なんですけれども、現在、中野区さんでは全部で八名で、非常勤の方も入れて八名、所長、職員、非常勤で八名ということです。人口が三十万人余りということで、適正な人員ということになってくるんですが、現在のこの人員体制で十分なのか不十分なのか、大体どれぐらいの人員が必要になってくるのか、この辺りはいかがでしょうか。
○参考人(田中大輔君) 専門的なアプローチとしての職員体制ということでいえば、今のその何というか取り扱っている件数の関係でいえば、今のような体制でも十分いけるんだろうというふうに思っております。 ただ、こうした地域での活動がどんどん広まって、掘り起こされていく、事例が掘り起こされていくということの中で、それにどう対応していくかということの検討はやがて必要になってくるかなと思っていますけれども、地域で支える側の活動をしていただいている方たちへのそのスキルの提供というか、そういったことも消費生活センターの役割の一つかなというふうに思っておりますので、そうした面での期待も持っていくということなのかと考えております。
○清水貴之君 貴重な御意見ありがとうございました。まだまだこの法案、審議続いていきますので、参考にさせていただきたいと思います。 本日はありがとうございました。
○山田太郎君 みんなの党の山田太郎でございます。 今日、それぞれ参考人の皆さん、本当に大変貴重な意見をありがとうございます。 三点、それぞれの参考人にお伺いしたいと思っています。 まず一点目なんですけれども、相談員の国家資格化というところに関しては、これ河野参考人の方にお伺いしたいんですが、確かに国家資格にすることによって相談員の権威というかいわゆる社会認知度は高まると思いますが、とはいうものの、誰でもなれるような資格では逆にその質が疑われてしまうと思っています。一方で、質のばらつき等もあるのかどうか。これは、消費者の立場から見た場合に、どの辺を問題点として資格化するのか。資格をつくればいいというものでもないと思うんですね。 その辺り、いわゆる質の問題、それから、どの辺をいわゆるバーにするのかというような、何か参考になる御意見いただければというふうに思っています。
○委員長(行田邦子君) 河野参考人からお願いします。
○参考人(河野康子君) 今現在、実際に消費生活相談に携わってくださっている方は、非常に努力をされていて、研修も積み、その知識ということも、それから対処の方法も努力されているんだというふうに思っております。 ただ、どこでも、誰でも、どこに住んでいても質の高い消費生活相談というふうに、今回の法律に書かれているふうになりますと、やはり一定のレベル以上、このことは私はよく分からないというふうなそういったことがあったとしても、何らかの形でフォローできるような、環境整備も含めまして、何というんでしょうね、消費者のあらゆる相談に答え得る状況はつくっていただきたいなと。 あと、気持ちよく相談できるというのも一つは重要な点だと思いますので、知識とそれからコミュニケーション力、その辺りをやはり私たちからすると望みたいところだというふうに思っております。
○委員長(行田邦子君) 山本参考人、お願いします。
○参考人(山本隆司君) 私がその検討会のときの議論を伺っていますと、一つ必要なのは、新たにどんどん出てくる知識を、法令等の改正が非常に頻繁にありますので、その新たな知識を入れていく仕組みが必要ではないかということと、それから、今最後に河野参考人が言われましたけれども、コミュニケーションの能力がやや低いのではないかと。まさに実務的に相談者の方に対して接し、あるいはPIO—NETという、要するに相談の記録を文章にして入力する、この辺りのところに少し弱い部分があるのではないかという議論がございまして、したがいまして、新たな資格制度をつくるときには、その知識の更新をしていく仕組みと、それから、特にその実務的な能力をきちんと見る仕組みですね。これも、試験のときというのはなかなか難しいかもしれませんけれども、継続的にそのような研修等の機会をたくさん設けて実務的な能力を高めていくということが必要ではないかという議論がございました。
○委員長(行田邦子君) 田中参考人、お願いします。
○参考人(田中大輔君) 国家資格ということで、資質を定量化するというのはなかなか難しいことなんだろうというふうに思いますけれども、やはり基本的には、法的な知識であるとかそれから社会常識みたいなところで、定量化できる部分はきちんとクリアできるようにしていただきたいということと、やはり経験が物を言う職種だという面も多分にあるような気がいたしますので、経験値というようなものをどれだけ評価をしたり、経験値を定量的に把握できるようにしていくかというようなことを工夫する必要があるのかなと、こういうふうに思います。
○山田太郎君 次に、国民生活センターとの関係を少し。 消費生活センターがありながら国民生活センターがあります。制度設計の問題それから実運用の問題で、これ是非、山本参考人それから田中参考人にお伺いしたいというふうに思っておりますが、国民生活センターの方は、実は独立行政法人ということで、民主党政権のときには国の方に移管するなんという議論がありながら、安倍政権の方では独法として残したということもあります。一方で、消費生活センターがあって、今回それを設置していくと。交通整理等もする必要があるのかなというふうに思っておりますが、逆に消費者委員会というのもあって、山本参考人なんかはもしかするとその辺の議論、委員会の中でされているのかどうか。 田中参考人の方からは、基礎自治体にあって、その関係ですよね、どう整理していくのか。例えば、地域支え合いの中では、国民生活センターというのは実は出てこないわけであります。 その辺り、是非お二人からお伺いしたいと思います。
○委員長(行田邦子君) 田中参考人、お願いいたします。
○参考人(田中大輔君) 国民生活センターの活動について私詳しいわけではありませんけれども、やはり、情報がたくさん集まったり、その情報をどのように切り分けて、またその情報の中から一体どういうふうに教訓を抽象化していくかというようなところでのトータルなセンターとしての国民生活センターというのは大変重要なことなんだろうと、こういうふうに思っておりますし、そういった国民生活センターに地域の消費生活センターからの情報がきちんと上がっていく、それでまた全体で酌み取られた教訓がフィードバックされるというような、そういったやり取りの仕組みみたいなものがうまく機能していけばいいのかなと、こういうふうに思います。
○委員長(行田邦子君) 山本参考人、お願いします。
○参考人(山本隆司君) 国民生活センターの組織の在り方に関しては、随分いろいろな意見がございました。ただ、私が一番大事だと思っているのは、国民生活センターの仕事というのは、恒常的に、消費者問題が起きたときに、それに、その情報をキャッチし対処するという恒常性と、それから、何と申しましょうか、定量的に、先ほど中野区長の方からもお話がございましたけれども、定量的に仕事の中身を評価することが非常に難しいという面があろうかと思います。 独立行政法人の制度から国の機関の方に移管したらどうかというのは、恐らく背景としてはそういった事情があって、独立行政法人の制度が必ずしも適していないんじゃないかという議論があったからかというふうに思います。 ただ、今回、またその独立行政法人の制度に関して新たな議論がございまして、そこのところの、恒常的に仕事ができる、それから定量化できない部分についても的確に評価されるという条件が整えば、あとは、組織の形態をどうするかというのは、これは余り関係がないのかなというふうに思っております。そこの部分を確保することができれば、国の機関であれ、あるいは独立行政法人であれ、どちらでも私はよろしいのではないかというふうに考えております。
○山田太郎君 まだ時間ありますので、河野参考人の方からも、国民生活センター、どう見えているのかも含めて是非御意見いただけますか。
○参考人(河野康子君) 消費者庁さんには、地方にというか、地域に出先機関がございません。国民生活センターは、これまでの業務内容から、地域の消費生活窓口と、それから消費生活センターと非常に密接な関係を持っております。様々、越境の消費者被害問題等もありまして、国民生活センターが今受け持っている業務の中身が、ひいてはやはり消費生活センターの日常の業務に資するところもあるのかなというふうには考えています。 組織の在り方ということでいえば、私自身は何が一番正しいのかというのはなかなか判断しにくいところでございますけれども、国民生活センターがこれまで担ってきた役割ということを考えますと、今後の地域の安全確保に関しましては非常に有効なインフラだと思いますし、それから消費生活相談員さんの研修等にも役立つのではないかというふうに思っております。
○山田太郎君 最後、時間が来ていますので、簡単に田中参考人の方にお伺いしたいんですが、いわゆる個人情報保護法に関する過剰反応に関して少しお伺いしたいと思っています。 共生社会・地域活性化調査会というのが参議院に一年前にありまして、そのときもかなり地域コミュニティーの問題で議論になったんですね。この支え合いの中でも、やっぱりそういった個人情報保護法に関する過剰反応等含めて問題はあるのかどうか、国会でも中身少し見直すべきなのかどうか、御意見いただければと思います。
○参考人(田中大輔君) 地域の町会、自治会で会員名簿というのを作らない団体が大変多くなりました。そういったようなことは、言ってみれば個人情報の過剰反応というようなことの一例と言えるのかもしれないというふうに思いますけれども、情報でもやはりセンシティブな情報と比較的普遍的で公開性の高い情報というのがあると思いますので、そういったようなことをやはりもう少しきちんと整理して考えていくということが大事なのかなというふうには思っております。
○山田太郎君 時間になりましたので。ありがとうございました。
○大門実紀史君 お忙しい中、ありがとうございます。 まず、田中参考人に伺います。本当に、中野区の先進的な取組に心から敬意を表したいというふうに思います。 今ちょうどNHKで、テレビで「サイレント・プア」という番組をやっておりまして、ソーシャルワーカー、コミュニティー・ソーシャルワーカーというんですかね、が地域のお年寄りの見守りとかやっているという番組がありますけれども、区長さんおっしゃったとおり、お年寄りの問題は、消費者問題だけから回るんじゃなくて、御病気の問題とかいろいろ多面的な中で消費者問題を位置付けてということで、もう全くリアリティーある、おっしゃるとおりだと思いますし、あの番組の中でもリフォーム詐欺の問題が取り上げられていましたけれども、だというふうに思いますので、まずやっぱりお年寄りの対策という点では、おっしゃったように多面的にお年寄りを見守っていくというのが大事だと思いますから、それを先行させるというのは大変重要だと思います。 一方で、今回の法案でいきますと、第十一条の七に、消費生活協力員というものを委嘱して増やしていこうというふうなことがありますけれども、お年寄り以外の方々に対する消費者被害を防止するという点ではこの消費生活協力員が一つのポイントにこれからなってくると思うんですけれども、ただ、率直な話、そう簡単に各自治体で一気に増やせるとかそういう問題でもないけれどもやらなきゃいけない問題かと思うんですけれども、具体的に中野区の中でこの消費生活協力員をこれから増やしていくとしたらどういうことがネックになるだろうというか、課題になるかという点をちょっと教えてもらえればと思います。
○参考人(田中大輔君) 中野区は都市部で人口密度も高い地域ですけれども、やはりそういったその社会的な活動についての人材というのは必ずしも潤沢とは言えないという状況だと思います。ほかにも行政の委嘱委員というのは結構たくさんあるものですから、見ていると、結構増えていく傾向、いろんな省庁がつくっていく傾向があるということがありますので、そういう意味では、人材の確保というのは、私はかなり難しいことも抱えているのかなというふうに思います。
○大門実紀史君 今の点で、河野参考人に伺いますけど、先ほど研修の話もされましたけれども、この消費生活協力員を増やす上で何が必要か、御意見を伺えればと思います。
○参考人(河野康子君) これまで、消費者被害に関する行政等の様々な取組、民間の様々な取組の中で、講座というのがあちらこちらで開かれています。それは、行政の出前講座であったりとか民間の講座であったりとかいうのがございます。そうしたところの卒業者の方がかなりの数実はいるんですね。五回、六回の連続講座を卒業して、自分には知識があるんだけれども、先ほどから話に出ているように消費生活相談員にはなかなかなれないしというふうな状況で、一定の知識があって、で、誰かの役に立ちたいと思っている潜在的な人材はいるというふうに私は思っております。ですから、その辺りの人たちに上手に声掛けをしていくというのがまずは一つの人材確保の道かなというふうに考えます。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 山本参考人に伺います。 法案とは直接関係ないんですけれども、消費者行政にとっては大変重要な問題で、消費者委員会のことでございます。 先ほども若干言及ありましたけれども、私も消費者庁をつくる議論に、この国会での議論にずっと参加してきまして、いろいろあったんですけれども、要するに、何といいますか、今までの事業者寄りの行政に対する懸念とか心配とか、消費者庁ができてもひょっとしたらお役所だから事業者寄りになりかねないとかいろんな懸念があって独立した消費者の立場に立つ組織として消費者委員会ができたということで、必ずしも、民主党があのとき対案出したからそれに妥協してじゃなくて、現場の声として、消費者の立場に立った独立的なというのがかなり強くてできた経過を見てきました。 そうはいっても、しばらくたっていろいろ意見も出ているのは私も承知しているところでございますけれども、山本参考人の資料の中に、必ずしもこの消費者委員会と消費者庁を分立する必要があるのかとか問題提起をなかなかされているんですけれども、なぜ分ける必要があるのかとかですね、その辺の問題意識、少しお話をいただければと思います。
○参考人(山本隆司君) 私、以前にある文章を書きまして、その中で、消費者庁と消費者委員会が言わば今組織図で申しますと並んでいるという状態でございまして、これは、通常同じ仕事をやる機関が完全に並列関係にあるというのはないことでございまして、その点は理屈の上で申し上げればやはり異例な状態であろうと。それであれば、例えば消費者庁の下に消費者委員会を八条機関として置くか、あるいは消費者委員会を三条機関にしてその事務局を置くといったようなことも理屈の上で考えられるのではないかというふうに申しました。 ただ、これは、その書いたときもそういうふうに考えていましたし、中におりましてますますそういうふうに思うのですけれども、現実には、もうこれでとにかく組織が動いてしまっております。それで、一定の実績も重ねられていて、今すぐにその組織を改めなくては消費者問題がうまく解決できないという状態にはなかろうというふうに思っています。その意味で、現実的な解としては、余り今その組織をまた動かしてというのは適切でないのかなというふうに思っております。 以上です。
○大門実紀史君 河野参考人にも伺いますけれども、消費者委員会は、消費者庁あるいは消費者行政を監視するといいますか、そういう役割というかそういう期待があって発足したと思います。それは十分だったのかどうかというのは評価の分かれるところで、私は結構頑張ってきた部分もあるかなと思っているんですけれども、そうはいっても、今の段階で、いろんな意見も出ておりますけれども、河野参考人はいかが御覧になっていますか。
○参考人(河野康子君) 消費者委員会も第三期目に入りました。建議の数も増えてまいりましたし、それから消費者問題に非常に寄り添って冷静な判断をされているというふうに受け止めております。 ただ、本当に、ここ消費者庁ができ消費者委員会ができて五年間、他の行政との関係性ですね、基本的に消費者を守るというか、消費者の権利の保護と自立の支援ということは、他省庁さんのお仕事とやはり重なるところもありまして、その辺りどれだけ省庁をまたいだ形でしっかりと消費者の立場に立って、消費者庁とともに消費者の権利を確立していくのかと。その辺りの、やはりもう一歩の覚悟をしていただければなというふうに思っておりますが、私自身は評価はしております。
○大門実紀史君 ありがとうございました。終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 本日はお忙しい中、本当にありがとうございます。 今日、相談員の問題で、先ほど山本参考人からも言及がありましたが、非正規公務員のことをやりますと、司書の方、それから保育士さん、それから消費者相談員、これが非常に非正規雇用の割合が高く、とりわけ女性が多いんですね。ですから、今回資格を付与することで待遇の改善などが本当に上がるといいと。 消費者問題って結構女性も担ってきたと思うんですが、河野参考人、この非正規状態である相談員の皆さんの待遇改善についてアドバイスをお願いいたします。
○参考人(河野康子君) これは、本当に私どもも大きな問題だと思っております。やはり先ほどから何度も申し上げているように、消費者問題が日本の国の中で大きな位置付けになかったというところが、そもそもの今のような現状だというふうに思っております。 最初に申し上げましたとおり、昨年一年間の推定の消費者被害が六兆円、GDPの一%近くということでございます。その辺りの消費者被害が未然に防がれ、又は被害回復が図られ、その財源が正当な、公正ないわゆるマーケットに行った場合、非常に日本の国の経済成長にも大きな役割を果たすと思っております。 ですから、この消費者行政の中の非常に要の位置にいる消費生活相談員の皆さんの、是非、この方たちのこれまで果たしてきた役割、それからこれから担うであろう役割というのを社会全体で評価して、そして恒常的な職として位置付けていただければというふうに思っております。
○福島みずほ君 田中参考人にお聞きをいたします。 先ほど地域にたくさんいろんなものが、評議会つくれというのがあって、それぞれ意味があるけれども、実は同じ人たちがやったり、ダブったりするというのは、確かに言われてみれば、地域ではそういうリアリティーがあるだろうというふうに思いました。 消費者安全確保地域協議会やいろんなものをこれからつくっていくわけですが、確かに他の役所でこういうものってあったり、自治体に要求されるいろんなものってたくさんありますよね。だとすると、そのダブりやいろんなものや調整について、首長さんとしての御意見、是非お聞かせください。
○参考人(田中大輔君) 先ほども申し上げましたけれども、やはり地方自治体の役割の一つは行政の総合化というところにあると思うんですね。やはり専門的に様々な行政機関や行政分野が仕事をしている、それを地域の側で受け止めて総合化をしていくという役割が自治体としては大変重要だと思っております。 そういった意味での、トータルに捉えられるワンストップな担当窓口というようなものを地域側につくっていくということを私は考えてきました。
○福島みずほ君 山本参考人にお聞きをいたします。 私は消費者担当大臣だったことがあり、消費者庁頑張れ、消費者委員会頑張れと、始まったときから頑張ってと思い、消費者委員会などでもかなりもう献身的にとても頑張っていただいた委員の皆さんたちがたくさんいると。そういう中で、是非、消費者委員会の中で非常勤が多かったり、あるいはなかなか、例えば弁護士でなったとして兼務がとても忙しかったり、消費者委員会の充実もとても必要なんではないかというふうに思っておりまして、実際働いていらしたり、関わっていらしたりして、その点のアドバイスを是非お願いいたします。
○参考人(山本隆司君) そうですね、これは行政組織全体のボリューム等にも関わってきてしまう問題なので、なかなか難しい問題だとは思いますけれども、現実に私も消費者委員会に入ってみまして、とにかく次々にいろいろな問題が発生をいたします。しかも、いろいろな、その分野のもうばらばらなテーマの問題が発生しますので、私たちもあるいは事務局も頑張ってはいるのですけれども、とても追い付いていかない面が正直に言ってございます。そこのところは、ここで申し上げるのがいいのかどうか分かりませんけれども、是非、そういった仕事の性質を考えていただいて事務局機能あるいはその委員の充実を図っていただきたいというふうに思っております。 以上です。
○福島みずほ君 山本参考人がジュリストに書かれた論文を拝読いたしまして、事故、インシデント等への対応、情報開示について書いていらっしゃるんですが、そのことについて少し御教授くださいませ。
○参考人(山本隆司君) 私はその論文の中で、やはり消費者行政にとって一番大事なもの、あるいは一番の武器は情報であると、たとえその権限が、消費者庁の、処分権限等がそれほど集まっていないとしても、情報という力を持てばいろいろなことができるということを書きました。 現実には、その情報のやり取りというのはだんだんだんだんうまくいくようになっている。消費者庁、消費者委員会ができたときの一番の問題は、その行政機関の間の情報の共有が、あるいは情報の伝達が迅速に的確にできていなかったのではないかというところに非常に大きな問題があったわけですけれども、だんだんそれは改善してきているのではないかというふうに思いますが、それでもなお、やはりどうしても足りないところが残っていると思いますので、今後も委員の一人として、その点で頑張っていかなくてはいけないなというふうに考えております。
○福島みずほ君 山本参考人が先ほど民間委託についておっしゃったんですが、福岡県弁護士会から福岡市長に意見書が出ているのは、会社と関係があるところが相談業務の民間委託となってPIO—NETなどリアル情報を見ることはいかがかということなんですが、この民間委託についてのアドバイスを是非、山本参考人、お願いします。
○参考人(山本隆司君) 民間委託の条件については、法案によりますと、更に内閣府令で基準を定めるということになっているかと思います。その中で、恐らく、相談の能力の問題、それから個人情報保護の管理がきちんとできているかということと、それから、やはりその利害関係者との距離がきちんと取れているかという点が恐らく内閣府令の中で具体的に定められると思いますので、そこのところでその利害関係者と適切な距離を保つという必要があるのではないかと思っております。
○福島みずほ君 河野参考人にお聞きをいたします。 先ほど守秘義務の大事さというのを民生委員の経験からおっしゃったんですが、山本参考人も守秘義務と保護と利活用と両方おっしゃったんですが、その守秘義務のことについて、ちょっとアドバイスをお願いします。
○参考人(河野康子君) まずは、何のために情報を共有化するのかという目的がやはり一番大事だと思います。目的を伝えることで、やはり不安よりも安心感が醸成されるというふうに私自身の経験からは思いました。 先ほど申し上げたように、民生・児童委員として、災害時一人も見逃さない運動の一環で、要支援者のリスト作り等に関わりました。身分を明かしまして、その職責として守秘義務があることをしっかりと伝えて、どのような目的で個人情報が必要かを丁寧に御説明すると、御本人や御家族の方は大概その情報開示に同意してくださいました。また、かなりセンシティブで詳細な個人情報を私自身が逆に手元に置いていたわけですけれども、その管理は適切にしておりましたけれども、その目的が明確であるために、私自身は逆に非常に手元にたくさんの情報があることに対して不安を感じませんでした。適切に情報管理ができていたというふうに私の経験からは言えると思います。
○福島みずほ君 お三方はそれぞれ消費者問題に本当にコミットしてやってこられた方なんですが、河野参考人に最後に一言。 私は、消費者庁の中で、例えば事故調、例えばエレベーターやエスカレーターの事故、あるいはネオニコチノイド農薬の問題や特保や、結局全てのことは、経産省、農水省それぞれ、利権と言ったら怒られますが、国土交通省なり、それぞれ何か利権、これまでの経過と利権なりつながりがあり過ぎると。消費者庁、消費者委員会はそういうのと一応切り離されたところで議論が、消費者の立場から議論できると。そういう役所は、今のように消費者の権利を大事にしなければならないところでは極めて大事だと思っておりまして、その消費者庁や消費者委員会の役割について一言お願いいたします。
○参考人(河野康子君) やはり日本の国民全てが消費者であると思っています。国民全てが安心して暮らせるというためには、消費者問題、消費行動を通じた安心した暮らしというのが不可欠だというふうに思っています。 なかなか、消費者庁それから消費者委員会とも後発というか、後からできましたし、それから規模も大きくないところだと思いますけれども、この存在を私たち消費者団体もしっかり後押し、応援して、そして一緒に消費者行政が一歩でも進むように、安心して暮らせるようにということで考えております。
○福島みずほ君 時間ですので、どうもありがとうございました。
○谷亮子君 生活の党、谷亮子でございます。 本日は参考人の皆様に大変貴重な御意見を拝聴させていただきまして、ありがとうございます。 初めに、河野参考人にお伺いさせていただきたいと思います。 まず、指定消費生活相談員の役割について伺ってまいりたいと思いますが、河野参考人におかれましては全国消費者団体連絡会の事務局長でいらっしゃいまして、消費者主役の社会の実現に向けまして様々な立法活動に関係されたり、また、自治体レベルでも消費生活や食品安全に関する条例の制定そして改正に関わって提言や意見表明を行っていらっしゃいまして、多くの政策提言活動は消費者生活の充実に大きな貢献をされていると思っております。 そして、今回の改正案の中の概要にもお示しされておりますが、消費者安全法の改正のところで、指定消費生活相談員の指定とございます。現行法では、消費生活センターを設置していない市町村では消費生活相談員の配置について規定が設けられていないところでございますけれども、本改正案において、消費生活センターの設置していない市町村に対しましても消費生活相談員の配置を努力義務として課すことになりました。また、市町村における消費生活相談等の事務の実施に関しての必要な助言、その他の援助を行うために、都道府県の消費生活相談員の中から、消費生活相談員資格試験に合格をし、さらに一定の事務経験を有する者を指定消費生活相談員として指定することも都道府県の努力義務とされているわけなんですが。 そこで、現在、消費生活相談員を務めていらっしゃる方は指定消費生活相談員の設置につきましてはどのようにお考えでいらっしゃるのか、また、指定消費生活相談員に求められる役割についてはどのようにお考えか、お伺いさせていただきたいと思います。
○参考人(河野康子君) 今回、指定消費生活相談員というのが地方公共団体に置かれるということ、まずは、窓口が不十分であったり、それから消費生活相談員がしっかりと配置されていないということに対しまして、都道府県の単位でしっかりと消費者に対して手当てしていくということで置かれているのだというふうに理解しております。 私自身は、この指定消費生活相談員さんに求めることとしまして、消費生活相談員さんというのは、やはり先ほどもありましたように、身分も不安定ですし、それから、次々と起こる様々な、非常に広範な消費者問題に対応しなければいけない、それに、常にいろいろな消費者の要望に応えなければいけない。日々の自分の業務を遂行するのに非常に、当然のことながら知識や相談技術の面でもですけれども、精神的にも不安を抱えていらっしゃると思うんですね。そういったところで、こうした経験を積んでそれなりの知識がある指定消費生活相談員さんが、皆さんどんな悩みがありますか、どんな不安がありますか、そういうふうな職全体への貢献をしてくださると。その辺りに私自身は非常に期待しているところでして、全体に関するレベルアップというか質の担保は、先ほどから申し上げているように、絶えることのない研修という形で補えばいいと思うんですけれども、精神的なフォローですとか、職を続けている不安ですとか、その辺り、是非経験を積んだ指定消費生活相談員さんにその役割を発揮していただきたいというふうに期待するところであります。
○谷亮子君 ありがとうございました。 やはり、指定が付くということで、指定消費生活相談員の方たちの今後の取組に更に期待してまいりたいと私も思っております。 そして、次に山本参考人にお伺いさせていただきます。 山本参考人は行政法が御専門であるとお伺いいたしておりますけれども、消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会で座長をお務めになられまして、また、内閣府の消費者委員会の委員としても大変に御活躍をされまして、大変重要なお役目を担われるなど、消費者行政についての中枢で御活躍されていらっしゃいます。 そこで、ただいま河野参考人に指定消費生活相談員の役割、期待についてもお話をいただいたわけなんですけれども、この度の改正案の中で盛り込まれることになっております第十条の三にございます、「消費生活相談員は、内閣総理大臣若しくは内閣総理大臣の登録を受けた法人」「の行う消費生活相談員資格試験に合格した者又はこれと同等以上の専門的な知識及び技術を有すると都道府県知事若しくは市町村長が認める者でなければならない。」とされているわけなんですけれども、監督責任といいますか、都道府県知事また市町村長が認める者でなければならないとされた理由、根拠、そして、このように県知事そして市町村長がそうした役割を担われるところにどのようなところで期待をされているのかということについて、お聞かせいただきたいと思います。
○参考人(山本隆司君) この資格を持っている者又はこれと同等以上の専門的な知識及び技術を有すると知事や市町村長が認める者が相談員になるという大きな骨格は、現行法も同じでございます。 それで、一つのやり方としては資格試験に合格した者だけを相談員にするというやり方もあるわけですけれども、これは国が言わば地方公共団体の職員について法令で一律に定めてしまうということになってしまって、地方自治の考え方には反するであろうということと、それから、現実にやはり、資格は有していないのだけれども、経験を積まれて非常に能力の高い相談員の方もいらっしゃるという現実がございますので、それを尊重して、試験に合格した者、資格を持っている者あるいは同等な者でもよいと。 その同等かどうかは、これは都道府県知事や市町村長がその人の経験やあるいは技能を評価して、知事や市町村長さんが一番それは身近にいて知っているはずですので、それをよく見て、それと同等であるという判断をしていただくということかと思います。 したがいまして、今後も、特に経験を積まれて、現場で経験を積まれて、それで現場の都道府県知事さんやあるいは市町村長さんが相談員にふさわしいという判断を責任を持ってやっていただくということになるのではないかと思います。
○谷亮子君 ありがとうございました。 私の問題意識として、やはり消費者庁がリーダーシップを発揮してほしいということで、消費者庁が全国に、そうした人員といいますか、そういった方たちをしっかりと配置をして、消費者庁としての取組というのをこれまでも期待しているところがございましたので、そうしたことへの期待も含めて、今回そうなるということで、更に期待を申し上げていきたいというふうにも思っております。 そして、最後に田中参考人にお聞かせいただきたいと思っております。 中野区におかれましては、この消費者行政につきましても、消費者問題につきましても大変先駆的な取組を進めてこられていらっしゃいまして、また、中野区長の御努力も併せて、先ほどからお話がございましたけれども、他の自治体に先駆けて名簿の提供についても条例化されるなどして、このことは非常にいい取組として、二〇一二年には足立区も議会にこの条例案を提出しておりまして、個人情報の保護管理というのをしっかりとなされた上で、そうした区民の皆様の安全、安心につなげていらっしゃるということでございます。 そこで、私もいろいろと中野区長、そして中野区の活動を拝見させていただきまして、更にいい取組があるなと思ったのは、この相談支援機関の集約ということで、相談しやすい環境をつくるために分野別に分かれていた相談の支援機関を一か所に集約をしたということで、すこやか福祉センターの整備を推進されていらっしゃいます。これで、平成二十五年九月現在で区内に四か所設置をされているということで、ここも非常にすばらしいモデル的なケースになると思いますので、少し御紹介をいただきたいというふうに思います。
○参考人(田中大輔君) 今後、高齢化がどんどん進んでいく中で、地域の中で他職種の連携とかそれから行政の他分野の連携とか、そういったことも大変重要になってくるというふうに思っております。医療機関とか、それから介護の事業所とか障害者の支援事業所とかそういったようなものと、それから地域包括支援センターみたいなものとか、そういったことと行政機関、警察や消防などもありますけれども、そういったところ、区、こういうところがきちんと地域の支えを必要とする方についての情報を共有して、必要な方に必要な支援を適切に送り込めるという体制、これをつくっていくことが非常に重要だというふうに思っておりますので、そういう意味で、その中心となる、他職種や他機関の連携の中心となって一人一人を支えられるという活動をこのすこやか福祉センターでやっていけるようにということでやってまいりました。
○谷亮子君 ありがとうございました。 保健、福祉、そして地域包括支援センター等の設置ということで、地域がきちんとした情報管理の下に一人一人を支えていくという本当にすばらしい取組であるというふうに私も思っておりますし、さらには、通報に対する整備も行われておりまして、二十四時間三百六十五日受付を行っているということで、なかなかこれはすばらしい取組であると思いますので、さらにモデルとなり、また参考とされて、それが生かされるように私も期待を申し上げてまいりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(行田邦子君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。 本日は、貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。本委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十九分散会