財政金融委員会 第5号
- 発言数
- 163 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2014/03/18
会議録
○委員長(塚田一郎君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 所得税法等の一部を改正する法律案及び地方法人税法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府大臣官房審議官豊田欣吾君外十四名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(塚田一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(塚田一郎君) 所得税法等の一部を改正する法律案及び地方法人税法案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○尾立源幸君 民主党・新緑風会の尾立でございます。連日質問に立たせていただいておりますが、今日は持ち時間が十分と短いので、二問、三問ぐらいになるかと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。 まず、確定申告も終わったばかりでございますけれども、関係各位の皆さんの御協力には心より感謝申し上げたいと思いますし、私も申告が始まった初期の頃に地元の税理士の先生方とともに申告会場を視察させていただき、また現場の先生方、職員の皆さんからもいろいろ生の意見を聞いてまいりましたので、そんなことも含めて質問をさせていただきたいと思います。税理士の先生方には、申告納税制度の円滑な運営また発展のために日頃御協力いただいていることを改めて感謝申し上げたいと思います。 今回、税理士法改正がこの法案の中に入っておりますけれども、我々民主党政権時代からもこの税理士法見直しということの頭出しをさせていただき、ついに三年、四年かかってここまで実現できたということに大変感慨深いものがありますし、大変良かったと思っております。 そんな中で、今回の改正の中身について質問をさせていただきたいと思います。 公認会計士への資格付与について、改正案では以下のように書いてあります。「公認会計士法第十六条第一項に規定する実務補習団体等が実施する研修のうち、財務省令で定める税法に関する研修を修了した公認会計士とする。」となっております。 そこで質問でございますが、その研修内容について具体的な中身やレベルがどのようなものを想定しているのか、現時点で答えられる範囲で答えていただきたいと思いますし、もう一点、確認まででございますが、この研修については、内容を国税審議会が決めるもので、従来のように公認会計士への資格の自動付与ではなく、高度な税法に関する研修を受けることと修了することによって資格が付与されるものと承知しておりますが、その理解でよいのか、改めて大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 現在、御存じのように、公認会計士は公認会計士の資格を取りますと自動的に税理士資格を付与される制度となっておりますのが税理士法第三条ということになっております。 今回御指摘のありましたように、この制度を改めさせていただいて、公認会計士法に定める実務補習団体等の実施する研修のうち、国税審議会が指定する研修を修了した公認会計士のみに税理士資格を与えるということにいたしております。この国税審議会が指定する研修の内容につきましては、税理士試験のいわゆる税法科目の合格者と同程度の学識を修得できる研修ということを考えさせていただいております。
○尾立源幸君 ありがとうございます。また詳細については、この委員会等でも今後議論させていただきたいと思います。 いずれにしても、ちょっと参考までに、この公認会計士と税理士さんとの間のいわゆる業際問題というんですか、この資料を付けさせていただいております。配付させていただいております。 私も公認会計士として資格を取って、今税理士として仕事をこれまでしてまいりましたけれども、ちょうど私が税務業務を始めたのは、昭和五十五年の許可公認会計士制度の発足というこの制度にのっとって最初は始めさせていただきまして、その後、平成十三年の改正で許可公認会計士制度の廃止というような歴史的な変遷があるわけなんですけれども、私がなぜこれを今日お示ししたかというと、この業際の問題については今回の件である意味打ち止めということで、余りこれから議論がまた沸騰しないように関係者の皆さんにも是非御協力をいただきたいという思いで配付をさせていただきました。 それでは次に、いよいよ四月からまた消費税が上がります。このまま行きますと、昨日も西田議員からも滞納状況等が示されておりましたけれども、率が八%になるわけですから、単純に額として見れば、ほっておくと一・六倍になるんじゃないかなという危惧を持っております。 そういう意味で、国税職員の皆さんにもより一層また奮闘していただかなきゃいけないと、そのように思っているところですし、また、我々の政権でも納税環境整備ということを随分やってまいりました。これは、納税者の方からは非常に評価され、税務当局と納税者の権利が平等に近くなってきたねという、こういう評価をいただいているんですけれども、一方では、税務職員の皆さんには、事務的な手続の煩雑さといいますか、事務量が増えて大変な御苦労も強いているというのも確かでございます。 そういう意味で、引き続き、担当大臣として是非お願いをしたいのは、この歳入確保という最大の国家の要とも言うべき国税の仕事を担っていただいている皆さんの士気をしっかり高めて職務に邁進していただくためにも、定員の確保ということについて改めて決意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、尾立先生御指摘のありましたように、税務行政というものか、この税金を取るという話は、これは、環境といたしましては経済取引が物すごく国際化してきた、しかもみんな手書きじゃなくてICTを使うようになりましたものですから調査・徴収事務が複雑化した、結果として事務量がえらい増大したということになっておりまして、さらに、消費税が引き上げられます中、引き続き適正公正な課税、また徴税というものを確保することは、これは大きな課題であります。 したがいまして、今御心配いただきましたように、私どもとしては、平成二十六年度の予算においては国家公務員全体で約一千二百人の大幅な定員の純減ということになっております中で、国税庁につきましては純減の幅を六十六人ということにさせていただいて小規模にとどめさせていただくなど、徴税の分野に配慮を行っているところであります。これは、もっと増やせという御意見も正直ないわけではなかったんですけれども、今、結果として、こういった形で申請をさせていただいております。 今後とも、引き続き、これは業務の運営は効率化を図るのは当然のことですけれども、必要な定員やまた処遇の改善ということにつきましてはこれを確保していく、人員を確保する等々、課税及び徴税に支障を来さないよう、士気が落ちることのないよう努めてまいりたいと考えております。
○尾立源幸君 ありがとうございます。是非しっかりよろしくお願いしたいと思います。 最後に、実務、現場を視察してのちょっと意見を申し上げたいと思います。 一つは、消費税の滞納に納付の回数が関係しているんじゃないのかと。つまり、額にもよりますが、前年度の、年一回納めればいい人から毎月納付までいろいろあるわけなんですけれども、国税庁にその納付回数と滞納率のデータがないかと聞いたら、ないということなんですよね。驚くべきことなんで、これはしっかり取っておいてもらいたいんですけれども。そういう意味で、是非そういうデータを取って、やっぱり人間、一年分まとめて払えと言われますと、これはやっぱり、西田先生実務をやっているとお分かりのように、どうしても使ってしまうんですね、運転資金等々に。ということで、是非国税庁の方ではこの研究をまずしていただいて、やっぱり毎月納付の方がいいんだねということであれば、そういう方向に持っていっていただきたいのが一点。 もう一つは、復興特別法人税の廃止は今回なされましたが、一方で、分かち合いということで復興所得税ですね、これは二十五年間継続することになっております。これはもちろん趣旨はいいんですけれども、その納付の方法等でちょっと現場で混乱しております。これは二・一%というこのいかにも中途半端な率の問題と、それと申告書に二段で書かなきゃいけません、本税と特別税。特別税をどうしても忘れがちで出してしまって、またこのやり取りがあるというような問題もありますので、その率の再検討をお願いしたいことと、多分麻生大臣もよく言われているんじゃないかと思いますが、また、この申告書の書き方も是非工夫していただいて、二十五年間続くわけですから、我々もどこまでこれは責任を持てるのか分かりません。 ということで、そのことを検討していただくということを一言いただければと思いますが、よろしくお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 最初に中間申告制度の方から答弁をさせていただきますが、これは消費税が消費者からの預り金という、簡単に言えば預り金ということになりますので、そういった点を解しますと、前年の税額が四十八万円、これは地方消費税を含めますとプラスの十二万、六十万円になろうかと思いますが、これを超える事業者につきましては前年の税額に応じて年一回、三回、又は十一回の中間申告の義務が付けられているものでありますが、中間申告納税の回数を増やすということにつきましては、これは消費税滞納の発生の未然防止につながるのではないかといった御意見は確かにございます。他方、事業者の申告納付の増加によるこれは負担も増えますので、その問題があると考えております。 いずれにいたしましても、平成二十四年の八月に成立しております税制抜本改革法では、中間申告義務のない中小企業の方々で、前年の税額が四十八万円以下の方々が計画的に消費税の納税を行っていただけるよう、自主的には年一回の中間申告、納税ができる制度を導入させていただいております。 いずれにしても、この任意の中間申告制度というのは本年四月から適用させていただきますので、この施行状況等々を見まして、今御指摘のありました点、今後の参考にさせていただければと思っております。 もう一点、復興所得税につきまして、二十五年の申告から初めての確定申告ということになりますので、手書きの申告の多くに記載漏れが生じていると、もう間違いなく事実であろうと思います。これは国税庁のホームページの確定申告書の作成ソフトの方にはもう自動的に載っておりますので、こういうのを利用していただくとと思いますけれども、利用されている方がそんなにいらっしゃるかといえば、小さなところでは全然利用されていらっしゃらない方もいらして、手書きの方もいらっしゃいますので、記載漏れがあった場合には、これは納税者の方々によくよく説明をした上で税務署の職員がこれは全件、是正をしているものと承知をしておりますけれども。 国税庁の方から文書によっていろいろ、復興特別所得税分を所得税本体に含めてしまうということにつきましては、これは負担をどれだけ分かち合うかということが何となく薄れてまいりますので、納税者にとって分かりにくくなります。また、復興の費用負担を今生きております世代全体で分かち合うという、いわゆる復興特別所得税の制度として趣旨も不明確になるというので適当ではないのではないかと考えております。 いずれにいたしましても、復興所得税に係る広報というものがこれは大事なのであって、周知を努めるとともに円滑な申告というものに努めてまいりたいと考えております。
○尾立源幸君 ありがとうございます。終わります。 ─────────────
○委員長(塚田一郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、中山恭子君が委員を辞任され、その補欠として藤巻健史君が選任されました。 ─────────────
○金子洋一君 お疲れさまでございます。民主党の金子洋一でございます。 今日は、まず円安の悪影響が出ている業界への配慮につきましてまとめて取り上げさせていただきたいと存じます。 先日の予算委員会では、麻生大臣から、通貨の供給とか金融の緩和とか、そういったことで副次的に円安が起きたという御答弁がありました。まさにそのとおりだと思いますし、円安自体は景気を良くする上で大変有効な手段であろうと思います。 ただ、光があれば影がございます。円安によってエネルギー関係の価格が上がったことによって大変大きな困難に直面をしている業界がございます。そういった業界についての御配慮について、今回のテーマに沿ってお尋ねをさせていただきたいと思います。 まず、予算委員会では、電力を大量に消費をしてスクラップを製鉄をする電気炉を使う製鉄業についてお尋ねをいたしました。その電力多消費産業についてなんですけれども、今回は生産性向上設備投資促進税制が新設をされます。そして、エネルギー使用合理化等事業者支援補助金が拡充をされます。これは両方ともいいことだと私は思います。 ただ、十分な設備投資を行う余力がない産業、特に今回取り上げました電炉を使うような電力多消費産業にとっては、これはなかなかこのままでは使いにくい、工場全体で見て何%の効率化がなければ駄目ですということになりますと、大変大きな設備投資が必要になります。そこまで大きなものは今の状況では難しいというのが電力多消費産業の現状だと思います。 そこで、こういった産業にも使いやすくするような工夫をすべきではないかと思いますが、経産省にお尋ねをいたします。
○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。 先生お尋ねの生産性向上設備投資促進税制でございますけれども、生産性の高い先端の機械装置などへの設備投資に対して、即時償却ですとか税額控除を講ずることでこれらの設備投資などへの投資を促進するものでございます。特にその税額控除につきましては、大企業でも五%の税額控除、中小企業では七%、更に規模の小さい企業に対しては一〇%ということで、かなり思い切った税制措置の内容になっております。 今、先生からこういう電力多消費産業で使い勝手が良いようにということでございますけれども、まず第一に、この税制は、工場全体を必ずしもリフォームをする必要はございません。まず一つの類型は、設備単体で入れ替える場合にも対象としております。それから、今、生産性向上というふうに申しましたけれども、この生産性というのも、できるだけ幅広くお使いいただく観点から、様々な尺度で捉えることを可能としておりまして、例えば、いわゆる単位時間当たりの生産量のようなもののみならず、電力消費量も含めましたエネルギー効率の向上もまさに生産性の向上ということで対象にしてきております。 したがいまして、現在の設備投資税制におきましても、そのエネルギー効率あるいは電力使用量を向上させるような設備の導入についても十分御利用いただける制度であるというふうに考えております。実際にも、二月末現在でその設備単体の利用対象となっております設備が百五十三件、それからライン全体を入れ替えるような場合の投資について五十六件が対象になっておりますけれども、その中にも現実に電力使用量をかなり抜本的に削減するような設備を導入されているような場合も対象になっておりますので、今後ともこういったような企業に御利用いただけるよう、引き続き広報等を努めてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○金子洋一君 ありがとうございます。 今日、時間がありませんので、また細かいことについては別途いろいろと議論をさせていただきたいと思います。 また、この電炉以外にも今回取り上げたいのが航空機関連の産業であります。 円安が原因で航空機燃料というのは円建ての価格が上がっております。少なくとも円安の部分で上がっている部分もかなりございます。同時に、これは利用者の負担も大きく上がるということになってきております。今回は航空機燃料税の税率の軽減水準を、これを三年延長するということでありまして、これ自体はいいと思うんです。いいと思うんですけれども、そもそも論としまして、空港整備勘定の抜本的な見直しというのが必要になるのではないかと私は思っております。 つまり、日本各地にかなり空港というのはもう百に近い数で存在をしていると、これ以上どんどん造っていくような状況にはないということになれば、これまでと同じような空港整備勘定の在り方というのはもう変えていくしかないのではないかと。それを変えるということになれば、この航空機燃料税の在り方も変えていかなければならないのではないかというふうに思います。三年間延長した後、どういうふうな形で今後取り組んでいかれるのか、これは国交省にお尋ねをしたいと存じます。
○政府参考人(甲斐正彰君) お答えいたします。 航空機燃料税につきましては、平成二十三年度より三年間、我が国航空会社の国際競争力の強化という観点から約三〇%引下げを行いましたが、その後のリーマン・ショックの影響などで地方路線を中心に国内航空ネットワークが縮小しております。その回復、充実を図るために当該軽減措置の三年間延長を行う、お願いしているところであります。 一方、空港整備の観点から申し上げますと、老朽化した空港施設の更新、改良、滑走路などの耐震化や必要な空港機能強化などを着実に行っていく必要がありまして、航空機燃料税はその重要な財源になっているところであります。 したがいまして、軽減期間経過後の空港整備勘定や航空機燃料税の在り方につきましては、その時点におきます航空ネットワークの回復、充実の状況、今後の空港整備に要する費用の規模、空港経営改革を今進めておりますが、これによります空港経営の民間委託の進捗状況、さらには、我が国の航空会社の競争力などを総合的に見極めた上で慎重に検討する必要があるというふうに考えております。
○金子洋一君 ありがとうございます。 三年前と比較をしましたら我が国の航空機産業の競争力というのは随分元に戻ってきたとは思うんですけれども、やはり根本的なところで見直していただきたいと思います。 さらに、航空機絡みなんですが、国際連帯税ですね。これ、今回は国際連帯税については全く取り上げられていないということになっておりまして、このこと自体にどうこう申し上げるつもりはないんですが、特に航空券に課税をする形での連帯税を導入をしようとおっしゃる方が大変多いことに私は大変憂慮をしております。今回、円安になっておるということで、航空機を利用する方々に対しても非常に負担が大きく掛かっております。そうした利用者のことを考えますと、仮に航空券に連帯税という形で課税をするということになりましたら、これはかなりデメリットというのが大きいんじゃないかと思います。 昨日もこの委員会の質疑で、航空業界からも観光業界からも反対の声が上がっていない旨の御発言が委員からありましたけれども、私はそんなことないと思います。現に私の元には、いや、こういう形での課税というのは非常に困るという声がたくさん届いております。 そこで、国交省にお尋ねをしますが、こういった形での、航空券に課税をする形の連帯税についてどういうふうにお考えか。私は非常にデメリットが大きいと思います。
○政府参考人(甲斐正彰君) お答えいたします。 国際連帯税の財源を航空券への課税に求めるということにつきましては、途上国の支援などを国際航空の利用者の負担で行うということでありますので、受益と負担の関係が明確とは言えないのではないかという点。それから、今回、航空機燃料税の軽減をお願いしておりますけれども、このほかにも空港の着陸料など公租公課について引下げを行っておりますところ、これらの取組に逆行することになりはしないかという点。それから、航空券連帯税の導入国がまだ十一か国にとどまっておりまして、アメリカ、イギリスなど航空大国での導入がまだなされていないということ。それから、我が国の航空会社は導入に反対しているということなど、いろいろ問題点が多いというふうに考えております。 とりわけ、昨今、航空会社では、先生御指摘のように、円安による燃油費の高騰によりまして運賃値上げが実施されているところであります。新たな課税がなされますと、利用者の消費意欲にも大きな影響があるのではないかと私ども考えております。
○金子洋一君 ありがとうございます。 航空券に掛けるというアイデアはまだ具体化していない、全く出ていないということですので、この件に関するコメントを財務大臣からいただくわけにはいきませんけれども、国際連帯税についてどういう形で今後御検討になるのかと。これ、法律の中で検討の方向でいくということにはなっていると思うんですが、どういうふうに今お考えか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(田中一穂君) 先生御案内のとおり、税制抜本改革法の中で、国際的な取引に関する課税については、国際的な租税回避の防止、投資交流の促進等の観点から必要に応じ見直すとともに、国際連帯税について国際的な取組の進展状況を踏まえつつ検討することというふうにございます。 それで、先ほど国交省の方から御答弁がございましたが、航空機の航空券に着目する税にするのか否かを含めて、いわゆる国際連帯税と言われるもの、まだ全体的なイメージが御議論をされている方の中でも区々でございますので、一般的に新たな税を導入するに当たっては、やはり課税の目的、それから範囲、効果、それから当局の執行可能性等について幅広く検討していく必要があるということで、まだ具体的な検討内容に入れていないという状況でございます。
○国務大臣(麻生太郎君) 加えまして、これは金子先生も御指摘のあったところでしたし、昨日どなたかの答弁にも、お答えしたと記憶しますが、これ、何で飛行機だけなんですという話になりますと、途上国の支援のためが何で飛行機の利用者だけに掛かって、船、豪華客船とかクルーズとかいろいろありますが、そっちはどうしたんですとか、これはいろいろまだ質問というか御意見の分かれているところでもありますので、この点につきましては、これは執行の可能性の話もともかく、その大前提となる話を少し詰めていただかぬとなかなか話は進まぬのではないかと考えております。
○金子洋一君 ありがとうございます。 まさに、なぜ航空機だけなのかというところだろうと思いますので、またこの点につきましては制度設計がはっきりしてからいろいろな形で議論をさせていただきたいと思います。 続きまして、円安の燃料関連でまいりますけれども、円安も原因となってガソリンの価格が上昇をしておるわけであります。高値安定という状況だと思います。自動車につきましては、こういった形でガソリンの価格がユーザーから見ますと上がっているので負担が大きくなっているということです。 今回、自動車関連諸税として取得税の廃止後に、軽減後にその財源をどうするのかという問題が出てくるんだろうと思いますが、これは総務省にまずお尋ねをしたいんですけれども、この取得税を廃止する財源を同じく自動車に係る税に求めると、例えば環境自動車税とかガソリンに関する税とかあるいは保有に関する税という形で求めたのでは、これは何のために取得税を下げたのか分からないということになってしまうと思いますが、総務省、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(平嶋彰英君) お答えをいたします。 自動車取得税の廃止に伴う代替財源ということでございますけれども、これも委員御承知のとおり、税制の抜本改革法の中に検討方向の規定がございまして、自動車取得税及び自動車重量税については、国及び地方を通じた関連税制の在り方を見直しを行い安定的な財源を確保すると、このような規定がございます。これは、民主党政権時代の平成二十四年度の税制改正大綱を引いた形で立法されたものでございますが、このように、国及び地方を通じた関連税制の在り方をまず見直しなさいという規定なものでございますので、そのため、総務省におきましては、地方財政審議会に検討会を設けて、車体課税全体について幅広く検討をお願いを申し上げました。 その結果、報告書の中で、税制抜本改革法の規定のほかに、既にエコカー減税等によりまして相当程度の負担の軽減が図られてきていると、そういったことも踏まえて、まず、車体課税の中の負担の不均衡による是正で確保できる税収は確保すべきではないかという御指摘を頂戴しました。 そういったことで、私ども、自動車税における営自格差の是正でございますとか軽自動車税の見直しといったことを検討すべきという問題提起をいただきまして、これらを与党の税制調査会に議論をお願いしたところでございまして、これらを取りまとめて、現在御審議をいただいている税制改正案になっているというふうに承知をいたしているところでございます。 今回の改正におきましては、御指摘のとおり、自動車取得税の引下げのほか、エコカー減税の拡充もされておりますので、負担の軽減やグリーン化にも配慮をされているというように考えているところでございます。 以上でございます。
○金子洋一君 そういう形でお答えになるんじゃないかなとは思っておりましたけれども、これ元々、消費税が上がるということで、じゃ、取得税どうするんだという形になったと思いますが、そうなりますと、通常の自動車取得税が大体五%ぐらい通常は掛かると、その上にまた消費税が上がるんじゃたまらないというのが議論の出発点だと思いますので、そこのところはこれは財務省にもしっかりしていただかなければならないと私は思っております。 続きまして、税理士制度に入らせていただきます。 今日は尾立議員からも御指摘がありましたけれども、今回、公認会計士に係る資格付与の見直し、研修の受講ということでうたわれております。 この改正自体には私も賛成をいたしますけれども、現行の制度について、私はこういう声をいろんな方から聞いております。今の制度では、新任の公認会計士の皆さんは税法は余り御存じないんだと、研修も一科目をさらっとやる程度だという御指摘でした。そして、そういった新任の公認会計士の皆さんに税理士としての資格を与えるということによって、結果的に税法を知らない人々が入ってくるということでした。もちろん、立場によってはこういう御意見と違う御意見の方もおいでなんだろうと思いますけれども。 まず、これは金融庁にお尋ねをいたしますが、金融庁によります二〇一八年までに会計士を五万人にするという構想が、これがそもそも公認会計士の皆さんの供給過剰の原因ではなかったのかと思います。この構想は、そして既に撤回をされたんでしょうか、それともまだ生きているんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これ、平成十四年の金融審議会の答申におきまして、公認会計士については、監査証明業務の担い手としてだけでなく、企業における専門的な実務の担い手として経済社会における重要な役割を担うことが一層求められているとした上で、平成三十年までに総数が五万人程度になることを見込んで、年間二、三千人が新たな資格試験合格者になることを目指すとされておりましたのは御存じのとおりであります。 この答申につきまして、公認会計士が経済社会の幅広い分野で活躍していくことが望ましいという基本的な考え方それ自体は現在もこれは妥当なものと考えております一方、具体的な数値目標に向けて制度を運用していくという考え方は正直有していないというところであります。 なお、公認会計士試験の合格者は、平成十八年の試験制度への移行後、一旦は増加しましたものの、平成二十年以降漸減というか減ってきておりまして、経済情勢の悪化も多分に背景としてはあるんだと存じますが、監査業界の採用数が大きく減少をいたしておりまして、試験に合格しても就職できないという人が多数生じたものと承知をいたしております。 いずれにいたしましても、公認会計士の活動領域というものを拡大するということによって、これは投資家から信頼をされる金融資本市場というのをつくり上げていくのに、これは公認会計士というのは極めて大きな役割を果たせるはずでありますから、そういった活躍は期待しつつも、今申し上げたのが現状であろうかと存じます。
○金子洋一君 ありがとうございます。実質的には、そういった五万人というような数字でやっていく状況ではもうなくなったというふうに受け止めさせていただきます。 こうした増員計画というのは税理士さんにはなかったというふうに私は理解をしております。また、昨日の委員会で麻生大臣からは、税理士業務をなさる方々には高い質が必要だというふうなお話もありました。私のこれは個人的な意見ですけれども、公認会計士の試験に合格した方に無条件で他の資格である税理士としての業務を認めるということは、これはおかしいんじゃないかと思っております。 ただ、今後、制度が改正をされるということでありまして、そこでお尋ねをさせていただきたいんですけれども、公認会計士の実務補習所の中で税法の研修をするというふうに私は承っておりますけれども、この税法の研修を受けなければ公認会計士の資格が得られないという解釈でよろしいんでしょうか。これは金融担当大臣としての麻生大臣にお尋ねをいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 現状において、御存じのように、公認会計士となるためには、租税科目を含む公認会計士試験に合格した上で改めて税を含む研修を受講ということになって、その修得を確認するための修了考査に合格することが求められております。これは現状においてもですよ。 また、公認会計士協会においては、公認会計士資格取得後の研修において税務科目の受講を義務化するなど、公認会計士の税務能力の維持向上のために必要な施策の実施に取り組んできておられるものと承知をいたしておりますが、さらに、今回の税理士法の改正によって、国税審議会が指定する研修を修了した公認会計士に対して税理士資格を付与するということにしておるところでありまして、いずれにしても高い質が確保されるのを目的といたしておりますので、今後とも更に不断の取組が必要であろうと考えております。
○金子洋一君 高い質を維持をされるということで、またその制度設計などにも関心を持っていきたいと思います。 最後の質問になりますが、復興特別法人税の関係になります。 足下の企業収益を賃金の上昇につなげていくきっかけとするため、一年前倒しして終了するということであります。減税自体には私は賛成をいたしますが、これが本当に賃金の上昇につながるのかということには私は大変疑問を持っております。政策の割当てを間違えているんじゃないかと思います。特に、どういうロジックで法人税を下げると賃金に回っていくのかということが問題だと思います。回るかもしれません、回らないかもしれません。それでしたら、より直接に、同じ財源を使って復興所得税二・一%分をいじる、いじると言うと変ですね、制度を変えると、しばらくそこを取らなくするとかですね、そういう手は幾らでもあるんじゃないかと思います。あるいは、所得税だと所得税を実質的に納税していないところにメリットがないから、じゃ給付金だというやり方もあると思います。 なぜそういった形ではなくて法人税減税で賃上げという理屈になったのか、私、大変疑問に思っておりますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 復興所得税の減税を行えば、これは自動的に個人の可処分所得が増えることになりますので、それはもう間違いないんですが、しかしながら、所得とか消費の持続的な拡大につながっていけるといったことにするためには、経済の好循環を実現しないとなかなかさようなわけにはまいりません。 企業の積極的な賃上げ、ベースアップに限りませんけど、定期昇給を含めまして、賃上げを促して企業収益の拡大を個人の所得や消費の拡大につなげるという総合的な取組の方が効果的と考えて、今回、所得拡大促進税制の拡充などと併せて復興特別法人税の前倒しの廃止を実施させていただくことにさせていただいた次第です。 現状においては、先週でしたか、自動車、電機など金属労協から出された資料を見ましても、賃上げ要求が、労働組合から十何年ぶりでベースアップを含む賃上げという要求が、回答が示されております。また、回答内容が判明した多くの企業において、ベースアップの回答がなされたとか、一時金については多くの企業が前年を超える水準の回答がなされたものと承知はいたしておりますが、今御指摘のありましたように、世の中、景気が良くなったから給料が上がるなんて、そういう仕組みで世の中は動いておりません。これは、景気が悪くても人が足りなくなれば給料、取り合いになりますので給料は上がる。有効求人倍率、有効求人率との差でこれは賃金が決まってまいりますので。 今、御存じのように、もう採用いたしますと、その分だけ社会保障の金を払う額が増えるから雇いたくない。したがって、その分はパートでやる。何ですか、アルバイトとかいろいろな表現がありますけど、臨時でやる。いろんなのをやられておりますので、臨時の給料の時間給は上がっております、間違いなく。そちらの方が効率がいいけれども、そちらの方は今度は人の取り合いになってきておりますので、そっちの方は給料が上がっている、時間給が上がっているということになっておりますので、これは、今の段階で具体的なところとしては、一応、過日の連合等々のあれを見ましても全体として上がっておりますが、これが中小企業、中小零細企業の方まで行っているかどうかというのは、それはこれからの話でありまして、ここは注意深く見守っていかねばならぬところだと考えております。
○委員長(塚田一郎君) 金子洋一君、時間ですので。
○金子洋一君 はい。 ありがとうございます。まさに認識はほぼ同じだと思います。春闘の回答はありましたけれども、消費増税による給料の目減りを補うにはまだまだ足りないと思っておりますので、またこの件につきましてはこの委員会でも議論していかせていただきたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○大門実紀史君 お疲れさまでございます。 まず、所得拡大促進税制について伺います。 給料を増やしたら、増やした分の一〇%税額控除をしてあげますという制度でございますけれども、この制度を全面否定するつもりは更々ございません。厚生労働省のいろんなちまちました補助金よりは、財務省の制度ということもありますから、経営者に対するアナウンスメント効果のようなものはあるだろうというふうに思いますけれども、ただ、具体的に、現場の感覚からいきますと、企業の経営者が賃金を上げるというのは、給料を上げるというのは大変なことでございます。中小企業のおやじさんたちは、上げられるものなら上げてあげたいと皆さん思っているわけですが、なかなか決断できないでいると。ただ、上げるときは、やはりそれなりのいろいろなことを判断して上げられるんだというふうに思います。 したがって、この促進税制というのは、この税制があるから賃金を上げようというよりも、別の理由で、経営者判断として上げたと、そういう企業に対して、何といいますか、結果に対する報奨金といいますか、後からの御褒美的といいますか、そういう効果は否定はしませんし、それはそれで重要なことだと思うんですけれど、所得拡大促進という点ではちょっと違うんじゃないかなと思うんですね。 この辺はリアルに、やっぱり国の税金も掛かりますので見ておく必要があると思うんですけれども、麻生大臣は経営者感覚もある方でございますので、実際問題どういうふうにこれを捉えておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) この税制につきましては、平成二十五年度の税制改正で導入されたんですが、賃上げをしていく企業を一層支援するという観点から今回の税制改正で拡充を図るということにさせていただいたところなんですが、それがあったから労働組合というか組合からの賃上げ要求に対する回答がよくなされたかと言われると、ちょっとそれはこの税制のおかげですよと申し上げるほど私ども自信があるわけではありません。正直なところです。 ただ、回答内容が判明した多くの企業においてベースアップの回答がなされたというのは、正直私どもは、これは一時金かな、まあ賞与かな、何かなという感じがしないではなかったんですが、ベースアップの回答がなされておりますし、一時金につきましても前年度を上回るものがなされておりますので、そういった意味では所得拡大税制の拡充とか、その他いろいろやらせていただいたものが経済の好循環に少し影響を与えたのかなと思って手応えを感じているところではありますが、今御指摘ありましたように御褒美というような感じかどうかはちょっと別にして、これが一番のインセンティブで、これがあるからやろうと思うよりは、経営者だったらやっぱり自分の企業を取り巻く環境の方を最優先して、あっ、そういえばこれもあったなというような感覚の方が正しいと思います。
○大門実紀史君 本当にリアルに見ていく必要があると思います。 予算委員会のときも申し上げたんですけれど、今確かにベースアップ、ベアが、これはいいことですよね。本当に大企業も上げてもらいたいと。 ただ、これも冷静に見る必要があるのは、二〇〇四年から二〇〇七年のやっぱり大企業主導の景気回復期がありましたけれど、あのときもベアが一部、一時期上がりました。しかし、その後一時的で終わってしまったのと波及しなかったというのがあって、私は、やっぱり過去と違うのは、非正規雇用とかいろんな賃金構造が大分変わってしまって、なかなかトリクルダウン論といいますか、企業利益が賃金に波及しない構造になっているんじゃないかなというふうに思うわけでございます。ですから、今回のベアが、ちょっと上がった、ベースアップも何も否定するわけじゃありませんけれど、やっぱり注意深く見て波及させなければいけないと思います。 その点で、世界的にやっぱり非正規雇用が増えて、なかなか昔と違って企業利益が回らないということがありまして、世界の国々でも、今回、安倍内閣として経済界に賃金上げてくれという要請をしていただいて、これはいいことですよね。ほかの国でも、具体的に政府が割と主導で賃金上げる政策に、資本主義国とはいえど結構踏み出しておりまして、この間でいいますと、アメリカのオバマさんが最低賃金の引上げにかなり頑張っておられて、議会に対して七百五十円のやつを一千二十円かですか、上げてくれというのを要請されて、それに応えてもう業界では上げ始めているというのがありますし、イギリスも三%の最低賃金引上げということが決まっております。つまり、最低賃金の引上げというのは、政府が関与しやすいので、そういうことをまずやろうということになっていると思うんですね。 我が国の場合でも、去年の予算委員会で、私がそういうアメリカとかフランスの例をお伝えして、そういう大規模な経済対策として、中小企業に支援しながら最低賃金上げたらどうかという提案をさせていただいて、安倍総理も勉強させてほしいということをおっしゃって、実際その後いろいろ情報聞きに来られたりしまして、結果的には民主党政権より上げたというのがあるかも分かりませんが、余り大幅な引上げにはならなかったと。 ですから、余り経済効果的に最賃引上げがと話題にも余りならなかったと思うんですが、やっぱり思い切って最低賃金を中小企業支援と併せて引き上げていくことを本格的にもっともっと研究していただきたいと思うんですが、麻生副総理としての御意見を聞きたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、大門先生、いろいろな要素があるんだと存じますが、少なくとも日本にとりまして、やっぱり、そうですね、二百四十円が百二十円になりましたのは一九八五年。それから百二十円がずっと続きまして百何円になりましたのが二〇〇〇年。二〇〇八年、二〇〇七年、あのころ百六円、七円ぐらいだったと存じますが、それからだんだんだんだん下がって七十一円までになりますと、これはもう正直言って国際競争力としての労働賃金が三割も違いますので、それはもう致命的だったと、私が当時の経営者だったらそう思うんですが。 それが今、円が安くなった、円を安くしたというのは副次的に生まれたと先ほどの金子先生の御質問に答えたところですけれども。いわゆる大量の通貨発行によって、結果として通貨量の発行の量によって円が安くなったという、副次的に生まれた効果とはいえ、国際的に比較いたしまして、日本の給料は国際的に見てかつてほど図抜けて高いという状況じゃなくなったんだと思います、ドルで計算しますと。 そういった意味で、これは上げやすくなった状況になったことだけは確かだというのは、僕は円安の方は余りみんな言われないけど、こちらの方が経営者としては大きかったんじゃないのかなと、私自身は率直にそう思っております。 いずれにいたしましても、こういった話というのは、これは国際競争の中で生きていかないけませんので、どうしてもそこらのところも頭に入れた上でやっていかないかぬところだと思いますので、経営者は、これ物すごく微妙なところなんだと思いますけれども、いろいろみんな研究をされておられるんだとは思いますけれども、少なくとも、今回いろんなものを少しずつ少しずつ足し合って、結果として少し上がったということになっておりますが、これによって日本の輸出が、円が安くなったからといってわあんと増やすということではなくて、企業は主にそのまま円を安くしたままで価格を据え置いたものですから企業の利益が出た、輸出の量が増えずに輸出の利益が出たということの方が大きくて、それがいわゆる給与にはね返しやすかったという面もあって、いろいろなものが複合的に積み重なってできたものだと、私どもはそう思っておりますが、いずれにしても、今御指摘のありました点は、これ十分に考えておかなきゃいかぬところだと思っております。
○大門実紀史君 実質賃金が下がり始めておりますので、やっぱり最低賃金を更に上げる努力をお願いしたいと思います。 証券優遇税制の質問をいたします。資料をお配りいたしましたけれども、去年の終わりに、昨年末で終了した証券優遇税制ですね、上場株式の配当、譲渡益についての軽減税率があったわけですけれども、これについて質問をいたします。 この証券優遇税制は、資料にも載せておきましたけれども、二〇〇三年の導入後、三回延長されて十一年間続いて、私は再三必要ないからやめるべきだと申し上げてきたんですけれども、去年やめるということになったわけでございます。 配付した資料は、どれぐらいこれで減税になったのかということを、地方税の方は試算をしておりますので総務省に計算をしてもらったものでございまして、軽減税率一〇%のうち二%分が地方分でございますので、逆に言えば八%が国分ということになります。したがって、配付資料の合計を五倍すると国と地方の合わせた減税額が、およそでございますけれども、出てくるわけでございます。 財務省にお聞きいたしますけれども、この証券優遇税制は、まだ決算が出ていない最終年、二〇一三年分ありますから、二〇一三年分を除いた十年間で総額幾らの減税になったのかという点が一点。そして、また、年の途中から始まっておりますので、最初の年の二〇〇三年を除いて、その後の九年間で年平均幾らの減税になったか、教えていただけますか。
○政府参考人(田中一穂君) 先生のお配りになられた資料に基づいて機械的に計算をさせていただきますと、平成十五年から二十四年度の十年間で国、地方合計の減収額は約四・三兆円程度というふうに計算できると思います。 それから、今の二つ目の方でございますけれども、最初の年の十五年度を除きまして平成十六年度から二十四年度の九年間の減収額の単純な平均でございますが、年五千億程度というふうに計算できます。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 今の数字は初めて、今まで財務省はなかなかおっしゃらなかったんですけれども、初めて言っていただいた数字でございます。 予算委員会のときも申し上げましたけれど、国と地方合わせて二〇%に戻したということですけれども、まだまだ外国に比べて低い税率ですので、同じことを聞きませんが、諸外国並みに上げていってもいいんではないか。そして、ほかの国は総合課税基本になっておりますので、総合課税基本にする方に切り替えていくべきではないかということだけ申し上げて、次の項目に移りますが。 国際連帯税の話が先ほどございました。航空税の方の話がありましたが、私は金融取引税の方について質問をいたします。 これも我が党はずっと金融取引税を導入すべきだということを提案してきましたけれども、EUでどうなっているかといいますと、この金融取引税の導入に向けた議論が進んでおります。EU全体で導入するというのは一旦見送られておりますけれども、十一か国で先行して金融取引税を導入すると。中心国であるドイツとフランスが合意をして、フランス、イタリアでは部分的に既に導入されておりますけれど、EUではもう進み始めているということでございます。 ちょっと改めて、金融取引税とはどういうものか、あるいはEUで導入した目的とは何なのか、副大臣の方からでもお答えいただければと思います。
○副大臣(愛知治郎君) 御下問ありましたEUでの金融取引税なんですけれども、EUにおいては、現在、EU域内における株式や債券等の取引に課税する金融取引税の導入が検討されているものと承知しております。 昨年二月になんですけれども、EU事務局が公表した案によれば、金融取引税の導入目的は、EU域内における金融取引に関する税制の調和を図ること、二点目は近年の金融危機に係る財政負担において金融セクターにも公正な負担を求めることであります。三番目といたしまして、不健全な投機的取引等を抑制すること、この三つが挙げられておるところであります。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 去年の二月、EUは金融取引税の詳細をEU指令案として発表いたしました。資料の二枚目にもありますけれども、この課税の対象なんですけれども、これは金融機関による金融取引なんでございまして、個人や事業法人には課税しないということになっておりますが、この指令で課税対象となっている金融機関、これは一体何を指すのか、ヘッジファンドはこの中に入るのか、いかがでしょうか。
○政府参考人(田中一穂君) EUの事務局が昨年の二月に公表した指令案によりますと、金融取引税の納税義務は課税対象取引を行った金融機関が負うというふうに承知しておりますが、この金融機関の範囲につきましては、指令案で見ますとおおむね以下のようなものだというふうに承知しております。 一つは、投資会社、取引所、信用機関、保険会社、年金基金、代替投資ファンド等と。そのほかに、各種の金融取引の年間の平均取引高が取引全体の半分を超える場合についてはこれが課税対象になるというふうに承知しておりますが、今御指摘のありましたヘッジファンド、これを具体的にこれに当てはめた場合に含まれるのか否かということについて、現在のところ、まだ私ども確たる情報を得ておりません。
○大門実紀史君 資料を読みますと、オルタナティブなインベストファンド、この中にヘッジファンドとプライベート・エクイティー・ファンドが入っておりますので、ヘッジファンドは入っているというふうに理解をしております。 今、日本にこの間も海外のヘッジファンドのマネーが入っておりますけれども、その海外ヘッジファンドが日本に拠点を持たないで、大抵はタックスヘイブンのところに拠点を置いている場合が多いわけですけれども、そういった海外のヘッジファンド等の株式、債券、為替取引などに対する、今現在、日本国の課税というのはどういうふうになっておりますか。
○政府参考人(田中一穂君) 日本国外に所属いたしますヘッジファンド等が日本にいわゆる恒久的施設を有しないで日本の株式や債券に投資を行っている場合でございますが、一つは、配当、利子につきましては、これは一定の非課税となるものを除きまして日本で源泉分離課税がなされております。 それから、譲渡所得でございますが、これは、今の例ですと、恒久的施設を有しないという場合でございますので、原則として日本で課税はなされない、一部の特定の場合のみ課税が限定されるという内容になっております。
○大門実紀史君 そうですね。ですから、譲渡所得の方ですね、こういうヘッジファンド等の、これは日本でも課税されませんし、タックスヘイブンに拠点を置いたら課税されないということでございます。 それに対して、そういう仕組みがあるので、この金融取引税の考え方として取引に課税するという考え方を持ち込んだわけでございまして、しかも取引の回数、取引への課税ですので、その譲渡の回数が多ければ多いほど負担が重くなるというような仕組みになっております。 EU指令では、株や債券取引に関しては〇・一%、デリバティブに関しては〇・〇一%の税率を最低税率として課税して、投機が過熱するというようになると政府の判断でその最低税率を上げるという仕組みになっておりまして、つまり、この金融取引税は、いろんなことが過去にもありましたけれど、投機が過熱したときにその抑制をするという、政府の判断で抑制するという効果があると思うんですけれど、財務省はその辺、いかがお考えになっておりますか。
○副大臣(愛知治郎君) 先ほども申し上げさせていただきましたけれども、まさに御指摘のとおり、昨年二月にEU事務局が公表した案によれば、金融取引税の導入目的の一つに不健全な投機的取引等を抑制することがあるということであります。この投機的取引を抑制する効果が実際にあるかどうかについてなんですけれども、これは実は二〇一四年一月にEUにおいて金融取引税実施をされる予定であったんですが、いまだに議論が続いているということで、この実施されていない現時点では確たることを申し上げることは残念ながらできません。 御指摘のような金融取引税の政策効果に関する議論も含めて、EUにおける議論の状況を今後とも注視していく必要があると考えておるところでございます。
○大門実紀史君 おっしゃるとおりでございまして、まだやってみないと分からないことあるわけですけれども、これを提唱されている学者の皆さん、研究者の皆さんは、いろいろシミュレーションしてみて、当然効果あるというふうに考えておられまして、それを基にEUも議論をしているということでございます。 イギリスが反対しているのは、よくイギリスが反対しているからなかなかEUで広がらないんじゃないかという話ありますが、イギリスが反対しているのは、EU単独でやるのはどうかと、この制度そのものに反対しているわけじゃないんですよね。ですから、ほかの先進国で広がっていけばというところもありますので、フランスとドイツでやっていくということは大変大きな影響を与えるかというふうに思います。 その投機の抑制する効果、ないとは言えないと思いますけれど、どう考えても確実にあるのは財政効果でございまして、EUでは金融取引税の税収を三百億ユーロから三百五十億ユーロ、まあ四兆円から五兆円近い収入で考えておりますし、EU全体に拡大したら七兆円の税収になるんではないかという試算をしております。それが、EUも今大変ですから、それぞれの国の財政再建に資するんじゃないかという議論もされているところでございます。 いろいろ、この金融取引税についていえば、私は本当に航空取引税よりもむしろこちらの方をよく研究してみた方がいいんではないかと思っておりますし、日本も方向として導入の方向に向くかどうかは、ちょっとまだそこまではおっしゃらないと思いますけれど、いろんな効果を研究される時期に来ているんではないかと。EU等の議論もありますから、その点、最後に麻生大臣のお考えを聞きたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 愛知副大臣の方から一部申し上げたところではありますが、これは実績が乏しい、確かにフランスとかイタリアとかちょこちょこ一時やっていることは確かなんですけれども、これ全体でやらぬと、早い話がここでやらないから隣の国でやればいいからということになりますので、これ全体でやらぬと意味がないんだと、まず基本的にはそう思っております。 それで、投機的取引を抑制するという効果を持つ、また、EUにおいて現時点で見込まれている額、今言われました四・四兆円とか五兆円とか言うんですけれども、いずれも確たることが申し上げられないというのが大前提です。 その上で、一般論で申し上げれば、これは金融取引に対する課税の在り方を検討するということになるんだと思いますが、いわゆる公平性とか中立性とかいった租税の基本的な条件というか考え方、また、金融というのは次々と新しい商品が開発をされていくという多様性等々がありますし、加えて、取引自体が日本でこれをやりますと海外にシフトするという可能性といったものが、この金融というものというか、金融商品というか、金融商品の取引の特徴なんだと思っておりますので、今言われましたように、これは先進国、特に、先進国ではまた一部の国使ったりしますので、全体としてこういったことができるというような話ができないと、日本だけでというようなものにはなかなかなりにくいという点を考えた上で検討せないかぬところだろうなと思います。
○大門実紀史君 もうEUの議論もそのとおりでございまして、みんなでやらないと難しいとか、それでさんざんいろんな議論をして、まず踏み出そうというようなことではないかと。やっぱり、リーマン・ショックとかであれだけの大混乱を起こして、それぞれの国が公的負担をさせられるとかいろんなことがあった結果ですよね。やっぱり、負担をしろよと、幾らか負担しろよというようなところもあるのかというふうに思いますが、引き続き研究、検討していただければというふうに思います。 質問を終わります。
○委員長(塚田一郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(塚田一郎君) 速記を起こしてください。
○三宅伸吾君 自由民主党の三宅伸吾でございます。 昨年十一月二十八日の本委員会におきまして、私は企業グループ内の資金融通を円滑化するために貸金業法の規制緩和を提案させていただきました。麻生大臣、そして金融庁におきましては、施行令の改正に向けて機動的な対応をいただきまして、本当にありがとうございました。 本日は、財政再建のための法人課税改革と題しまして質問をさせていただきます。今月七日の参議院予算委員会におきましても同じテーマで質問をいたしましたけれども、今日は少し視点を変えまして御議論をさせていただきます。 まず、内閣府にお聞きいたします。 本年一月二十日に開催されました経済財政諮問会議に内閣府が提出しました中長期における経済財政に関する試算、その経済再生シナリオは、二〇一六年度、二〇二〇年度の税収を、それぞれ六十・五兆円、六十八・六兆円と推計しております。これらの二つの税収はどのようにして推計されたんでしょうか。
○政府参考人(豊田欣吾君) 中長期の経済財政に関する試算における税収でございますが、経済財政、社会保障を一体的にモデル化いたしました内閣府の計量モデル、いわゆる経済財政モデルを用いて試算したものでございます。この計量モデルでございますけれども、賃金、俸給総額や企業所得等の所得面の動向、民間消費等の需要面の動向等を基にして課税ベースを推計し、これに税率を掛けるなどして税収規模を推計してございます。したがいまして、一般的には経済規模が大きくなるにつれ税収規模も大きくなるといった関係にございます。 また、中長期試算における各年度の税収についてでございますが、現行法に沿った増収に相当する額を織り込んでおりまして、消費税率につきましては、二〇一四年四月より八%へ、二〇一五年十月より一〇%へ段階的に引き上げられることを前提として試算してございます。 こうした経済規模の拡大に伴う税収増と消費税率の一〇%への引上げを踏まえた結果、経済再生ケースにおける国の一般会計税収は、二〇一六年度には六十・五兆円程度という姿となり、その後、更なる経済規模の拡大に伴いまして、二〇二〇年度には六十八・六兆円程度に増加する姿となっているものでございます。
○三宅伸吾君 この六十・五兆円、六十八・六兆円、法人税、所得税、消費税などの内訳はどうなっておりますでしょうか。
○政府参考人(豊田欣吾君) 中長期試算の計算過程におきまして得られる税目ごとの税収額でございますけれども、中長期の経済財政の姿を展望するという試算の目的に必要な程度で簡易な計算を行う計量モデルに基づくものであることによりまして、従前より内訳についてはお示しをしていないところでございます。
○三宅伸吾君 トータルの税収の予測をしながら、所得税などの内訳は公表してこなかったということでございます。枝葉の細かな税収を聞いているわけではなくて、いわゆる太い幹の所得税、消費税、法人税などについては私は公表していただきたいと思います。予測でございますので、検証できないとなかなか外部からは信用されないわけでございまして、公表した上で、民間エコノミストの批判を受けて更に精緻な試算の手法を磨いていただくことを期待いたします。 次に、財務省にお聞きをいたします。 税収弾性値という言葉がございますけれども、これはどういうものなのでしょうか。また、平成二十六年度予算の後年度歳出・歳入への影響試算では税収弾性値一・一を使っておられます。これはどういう理由で一・一なんでございましょうか。
○政府参考人(田中一穂君) 税収弾性値でございますが、経済成長に応じまして税収がどの程度増加するか、そういうのを表す指標でございますが、後年度の影響試算、御指摘いただきました試算におきましては、この試算が中期的な将来の財政の姿を示すという性格を持っておりますので、税収の推計に当たっては従来から過去の平均的な税収弾性値を使っております。 この過去の平均的な税収弾性値でございますが、バブル期以降、名目成長率の絶対値が極めて小さくなっている、あるいはマイナスの場合もあるわけですが、その状況下で税収弾性値が大きな振れを示しておりまして、安定した実績のデータという点に着目をいたしまして、比較的安定的な経済成長を実現していた時代の、バブル期以前の平均的な値である一・一を用いているということでございます。冒頭申し上げましたように、経済成長と税収との関係ということでございますので、かなり長い期間で見てその平均的な数字を使っているということでございます。
○三宅伸吾君 税収弾性値とはどういうものかということにつきまして、もう少し詳しい定義をお聞かせいただけませんでしょうか。
○政府参考人(田中一穂君) いわゆる経済成長の伸び率がありましたら、その経済成長の伸び率が一増加する際に、例えば一%増加する際に税収がどのくらいのパーセンテージで増加するかという比率の数字でございます。
○三宅伸吾君 税収弾性値が一の場合でありますけれども、名目GDPが一%伸びると税収も一%伸びるということかと思います。 この平成二十六年度の影響試算、翌々年度からは一・一を使っているという理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(田中一穂君) 当然、最初の年は最初の税制改正の影響ですとか様々な特殊要因がございますので、機械的な推計に入った以降の数字として使わせていただいています。
○三宅伸吾君 確認ですけれども、翌年度の税収見積り及びその税制改正の議論においては弾性値は使わないということですか。
○政府参考人(田中一穂君) 例えば、今御審議をいただいております二十六年度予算の税収を見積もる際には、各税目の前年度、すなわち二十五年度の税収をまずできる限り精緻に見込みまして、それを翌年度の経済見通し等を用いて延ばすという手法になっております。例えばそれぞれの、法人税なら法人税、所得税なら所得税、消費税なら消費税ということで、別々に得られるだけのデータを使ってなるべく精緻に足下を計算しまして、それ以降は経済成長の数字ですとか様々な経済指標を使って延ばしていくという手法を行っております。
○三宅伸吾君 関連で内閣府にお聞きいたします。 先ほど、冒頭話題にしました二〇一四年一月二十日の経済財政諮問会議提出の内閣府、中長期における経済財政に関する試算の経済再生シナリオでございます。二〇一四年度から名目GDP成長率が三%を上回り、二〇一六年度には名目GDP成長率三・八%、二〇二〇年度には三・六%と試算をいたしております。その上で、二〇一六年度、二〇二〇年度の税収をそれぞれ六十・五兆円、六十八・六兆円と推計しているわけであります。 この税収の推計値を事後的に検証しますと税収弾性値は幾らになるのか、それぞれの年で教えていただけますか。
○政府参考人(豊田欣吾君) 中長期試算の経済再生ケースの結果につきまして、国の一般会計税収の伸び率を名目GDP成長率で割って求めました税収弾性値の値を申し上げさせていただきます。なお、あらかじめ申し上げておきますが、中長期試算における消費税率については、二〇一四年四月より八%、二〇一五年十月より一〇%へ段階的に引き上げられることを前提としております。この場合、二〇一四年度から二〇一六年度にかけましては税収の伸び率が高まるため、税収弾性値は一を大きく上回ることとなります。 以上の点を踏まえた上で、税収弾性値の具体的な値を申し上げさせていただきます。二〇一四年度につきましては三・一、二〇一五年度につきましても三・一、二〇一六年度二・五、二〇一七年度〇・九、二〇一八年度〇・七、二〇一九年度一・〇、二〇二〇年度一・〇というふうな結果になってございます。
○三宅伸吾君 財務省の用いている弾性値でございます。古いバブル期前の弾性値の平均値と申しますか、実際には少し違うそうでございますけれども、一・一を使っていらっしゃるわけでございます。立場上、保守的で堅めであることは構わないと思いますけれども、景気回復期という今の経済状況を踏まえた少し高めの弾性値を用いた影響試算も是非併せて公表いただくと、いろいろ議論が高まるのではないかと思っております。 次に、内閣府にお聞きいたします。 政府は、国、地方を合わせた基礎的財政収支について、二〇一五年度までに二〇一〇年度に比べ赤字の対GDP比を半減、二〇二〇年度までに黒字化する方針でございます。税収弾性値が例えば二や三であれば、二〇二〇年度の税収や基礎的財政収支はどのようになりましょうか。
○政府参考人(豊田欣吾君) 内閣府の中長期試算におきましては、先ほども御説明いたしましたとおり、経済財政、社会保障を一体的にモデル化した計量モデルを用いて試算しているものでございます。経済と財政相互の整合性を保ちながら将来の展望をしているものでございます。 その上で、二や三といった極めて高い税収弾性値が二〇二〇年度までの長期にわたって続くと仮定することにつきましては、経済、財政の相互の整合性が保たれるという計量モデルの特性が失われると考えられるため、そのような試算を行うことには慎重を期す必要があること、また、そもそも中長期試算はあらかじめ特定の税収弾性値を用いて推計するものではないという技術的な問題があること、すなわち税収弾性値は中長期試算においては結果として算出されるものであることなどから、お示しすることは困難ということでございます。
○三宅伸吾君 次に、財務省にお聞きというか、お願いをいたします。 政府税制調査会で法人税の改革議論がスタートをいたしました。今月十二日の法人課税ディスカッショングループ第一回会合で大田弘子座長が示した論点整理メモと申しますか、法人税改革の論点についてと題するペーパーを読み上げていただけますでしょうか。
○政府参考人(田中一穂君) 先生のお配りになられた資料を読み上げさせていただきます。 税制調査会、第一回法人課税ディスカッショングループ、法人税改革の論点についてということで、二〇一四年三月の十二日でございます。 これまでの議論を踏まえて、次の点を出発点にしてはどうか (1)法人税改革の目的を明確にして取り組む 国内外の企業が日本に立地する魅力を高めることで、将来の雇用が生まれる 法人税は、投資や配当や賃金を通して家計に結びついている 企業の国際競争力を高め、国内への企業所得の還流を増やす (2)法人税の税率引き下げが必要である 日本の法人税率は国際相場に照らして高い 法人税収への依存度が高い (3)法人税の構造改革により、企業活動や業種に対して中立で簡素な法人税にする 課税ベースを拡大して広く薄い税にすることで、新産業や新規開業が起こりやすくなり、産業の新陳代謝が促進、促される (4)単年度・法人税の枠内だけではなく税収中立をはかる 単年度ではなく中期的に税収中立をはかる 法人税の枠内ではなくより広い税目で税収中立をはかる 国税の枠内ではなく地方税も含めて税収中立をはかる 以上でございます。
○三宅伸吾君 ありがとうございます。 この今月十二日の第一回会合でございますけれども、法人実効税率引下げに反対する有識者の意見がもしございましたら、御紹介いただけますか。
○政府参考人(田中一穂君) 先日の第一回の法人課税ディスカッショングループにおきましては、今後の検討に当たっての論点について様々な議論が行われました。その中で、実効税率引下げの反対意見が出たかという御質問でございますが、複数の意見から税率引下げについて必要があるという指摘があった一方で、法人課税の目的や国民への影響について十分な議論がなされていない中で、税率の引下げのみ先行して方向性を打ち出してよいのかといった意見がございました。 また、多くの委員から財政の健全性について指摘がございまして、例えば二〇二〇年のプライマリーバランス黒字化目標との整合性を確保すべきという意見、それから借金に頼らない財政運営を行うために消費税率の引上げを行う中で、法人税は税収中立でないというのであれば政策の整合性が取れないという意見、それから税収中立については、将来の不確かな税収の増加を当てにするのは危険だといった意見がありました。 いずれにしましても、専門的な観点から実効税率の在り方、課税ベースの在り方、政策効果の検証、他の税目との関係などについて御検討をいただき、御議論をいただくということでございますので、議論を深めていただきたいと考えております。
○三宅伸吾君 今御説明いただきましたとおり、法人税率の引下げだけを性急にやるのはいかがなものかという意見が出たとは私も聞いておりますけれども、税率そのものの引下げにまずもって反対だという、大反対の有識者もいなかったというふうに私は聞いております。 内閣府にお聞きいたしますけれども、平成二十二年度の経済財政白書で、法人実効税率と法人税収の対GDP比というグラフが掲載されております。また、この半年余り、法人税改革が議論になりまして、マスコミなどの記事を読んでおりますと、法人税のパラドックスという言葉がよく目にするわけでございます。この法人税のパラドックス、そして日本で法人税のパラドックスが将来起きるための条件は何だとお考えでしょうか。内閣府の方にお聞きしたいと思います。
○副大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、法人税のパラドックスについて平成二十二年度の経済財政白書で分析をしているところでございますけれども、一般的には、法人実効税率の引下げにもかかわらず法人税収が増えると。より正確に言いますと、今回、今回というか、二十二年度に白書で分析したのは、法人税収が対GDP比で増加するという、こういう現象、こういう国が見られるという現象でありまして、御案内のとおり、よく所得税ではラッファー・カーブと言われて、税率と税収を取って、税率が上がると当然税収は増えていくわけですけど、余り高くなり過ぎると今度は逆に下がっていくということが法人税でも、その法人税収と対GDP比で見ますと、税率と対GDP比で見ますとそういうことが言える、各国の分析で言えるということを平成二十二年度に分析しているわけでありまして、これによりますと、最も税収が増えるのは法人実効税率が三〇%以下二〇%台ということがこのときの分析で言われているわけであります。 その要因として、税率の引下げによる経済活性化、それから課税ベースの拡大を同時に実施していること、それから、いわゆる個人事業主的な個人部門から法人に移る、法人に変えていくという、そういう所得シフト、こうしたことが総合的に寄与した結果であるという分析をこの白書ではいたしております。 いずれにしましても、こうしたことを踏まえ、あるいは最近のヨーロッパ等で起きている現象、事象などもしっかり分析をして、諸外国の経験をしっかり分析をしながら、今後、経済成長と財政再建と両立を図っていくという視点の中で議論を深めてまいりたいというふうに考えております。
○三宅伸吾君 西村副大臣、ありがとうございます。 配付資料の六ページ目でございますけれども、今、所得税のラッファー・カーブの御紹介がございましたけれども、法人税率と法人税収についてもグローバル経済の中では同じようなことが起きているのではないかと私は思うわけであります。 そこで、財務省にお聞きします。法人税のパラドックスが過去日本でも起きたことがあるのでございましょうか。法人実効税率を下げたにもかかわらず法人税収が増えたことは日本では過去にあるのでしょうか。
○政府参考人(田中一穂君) 法人税のパラドックスという定義がどういうものであるかというのはありますので、ちょっとそれは避けさせていただきまして、法人実効税率を下げた場合に、下げる前の年と比べてとにかく税収が増えたことがあるかどうかというデータを探りますと、まず、過去、法人税率を引き下げる年度において法人税収が増えたかどうかという点でございますが、引き下げた年度は、六十二年度以降でいいますと、六十二、平成元、二、十、十一、二十四の六回でございます。 これらの年度のうち、前年度から法人税収が伸びている年度は、六十二年度、平成元年度、平成二十四年度の三回でございますが、六十二年度については法人税の課税ベースの見直しは行っておりませんけれども、六十二年度、元年度というのは、これはもうバブル経済の中で好景気になっていたということが税収の増に影響しているというのは明らかではないかと思っております。それから、平成二十四年度、これはまさにリーマン・ショックの、あるいは東日本大震災の経済の落ち込みからの回復時期でありまして、これに伴う税収増が大きく寄与しているものと私どもは分析しております。
○三宅伸吾君 私たちは鎖国をしておりました江戸時代に住んでいるわけではないわけであります。皆さん御案内のように、グローバル経済というのは、人、物、金が一番居心地のいいところに向かって流れていくということであると思います。稼ぐ主体である企業が国を選ぶということが私はグローバル経済の本質だと思っております。そうした環境の中での立地競争を考えれば、日本も実効法人税率を引き下げないと、他国がどんどん引き上げている以上、現実問題としては、このままでは日本はじり貧になると私は思います。税率は引き下げざるを得ないと私は確信をいたします。 その一方で、財政再建が大事なことは言うまでもありません。私は、巨額の財政赤字を抱える日本において、法人課税改革に当たっての最も重要なポイントは、中長期のトータルな税収が増えるようにすること、単年度の法人税収の中立ではないと思います。法人税、所得税、消費税といった税の総収入が中長期のスパンで最大となり、財政赤字がこれ以上肥大化しないような税制改革が必要だと考えております。今の厳しい財政状況を考えますと、私たちは、座して死を待つか、変わる日本のために英知を結集して打って出るかの選択を迫られているように私は思います。 税制調査会でも議論が進んでいるところではありますけれども、雇用を拡大し、賃金を充実させ、経済の活気を更に取り戻し、巨額の赤字を抱える日本の財政を立て直すという視点からの法人税制改革が必要であると私は思っております。 財務省はどのように考えていらっしゃいますでしょうか、麻生大臣、もしよろしければ御所見を。
○国務大臣(麻生太郎君) パラドックスの話が最初に背景におありなんだとは思いますが、法人税率の引下げというものが企業行動にどのような効果を及ぼすかという話ですけれども、法人税収にどのような影響を与えるかということに関して、これは正直言って、アカデミックな観点から話をしていただかないと、これは感情論で、何となくみんながやっているからとかいう種類の話ではないと、まずそう思っております。 二つ目、レーガノミックスというのを覚えておられると思いますが、あのレーガノミックスのとき下げた、どうなりました、双子の赤字ですよ、あのときは。慌てて上げたのが二期目ですよね。そして、バランスをしていい思いをしたのが、翌年のクリントンさんという人が一番いい思いをしたという結果になったのだと。その頃、えらくあの人の話が騒ぎでしたので非常に記憶のあるところですけれども、余り簡単な話ではないんだと、私どもは基本的にそう思っております。 税率の引下げというのは、これはあまねくみんなに影響を与えるところなんで、これはよくよく検討をしなくちゃいかぬのですが、各国とも、これ自分たちの、引下げ競争をやって、あなた、自分の国もちますかということに関しては、各国ともえらく心配になってきているところまで税金が下がってきていますので、そういった意味ではなかなか難しいなと。 こっちを下げて消費税だけばんばん上げることが日本でできるかというと、それもなかなか難しいということになりますと、私ども、企業のアンケート、海外のアンケートを見ても、日本に企業進出するに当たって一番の問題は何かといったら、税制かというと、税制は三番目か四番目なんですね。ほかの問題がいろいろ出てきています。もうそれ挙げる時間もあれでしょうから、いろいろありますので、簡単な話ではないんだと。 まずそう思った上で、私どもは、企業が成長していくためには、この国にとって海外から見て一番問題は、おたく、エネルギー大丈夫と、これ海外の企業の質問の一番最初です。おたく、エネルギーどうするんですと、これが多分、多分というか、実際資料に出ていますけれども、これが一番で、この夏、電気どうするのとか、そういうところに工場進出なんかがとてもできませんよというのが圧倒的に一番。 そういった意味では、これはなかなか私どもとしては、税金だけの話ではないんだということで、引き下げれば税収が増えるというような単純な話ではないということだけは、これ、三宅先生、はっきりしているんだと思っておりますが。いずれにおいても、これはいわゆる政府税制調査会等々で、この問題について、アカデミックな方たちが、税率の在り方とか課税ベースの在り方とか政策効果の検証とか他税目との検証とか、いろんなもの等検討していただくことになっておりますので、そういったものを見た上で私どもは最終的な判断をしていかねばならぬところだと思っておりますが。 いずれにしても、我々はこのグローバルな時代の中で生き抜いていくときにあって、我々の持っております特徴、治安がいい、間違いなく、物が時間どおりに届く、そういったような圧倒的に優位なものというのを幾つも持っておりますので、そういったものがあるけど、だけど言葉が駄目じゃないかとか、だけどエネルギーが駄目じゃないかとか、もういろいろなプラスマイナスを計算してこれは企業というのは進出してくるわけなんであって、税金だけではないとは存じますけれども、税は大きな要素を占めていることも確かなので、私どもとしては幅広く検討していかねばならぬところだと思っております。
○三宅伸吾君 今、税率引下げ競争をやると各国とも疲弊するんじゃないかという、麻生大臣おっしゃるとおりなんでございますけれども、じゃ、日本のライバル国である、イギリスも今度引き下げますけれども、ライバル国の引下げを、じゃ日本国として止められるのかというところが一番大事でございまして、もし止められるのであれば、私、大臣おっしゃったとおりだと思います。自らが率先して引き下げることはないと思いますけれども、競争していて相手が先を走っているわけですから、じっと指をくわえているわけにはいかないということではないかと思います。 それから、法人税率下げても法人税収が増えるとは絶対言えないと私思います。ただ、私の一番の関心は、法人税率を下げて、もしトータルの税収が増えるような可能性があるのであれば、全ての、税率下げだけではなくて、他の政策等総動員をして日本全体の税収が増えるように取り組むのが大事だと、こういう意味で申し上げているわけでございます。いわゆる法人税のパラドックスではなくて、税収のパラドックスという意味でございます。 私、昨年秋から様々なシンクタンクに法人税率とトータルの税収の試算をお願いしてまいりました。なかなか難しくて、まだ四つしか返ってきておりませんけれども、ある一つのシンクタンクが、法人税率と法人税収の関係についてシミュレーションを三つしていただきました。その一個だけ御紹介申し上げますと、内閣府の推計の経済再生シナリオと同じ名目GDP成長率三%で、それから税収弾性値が一・一の場合、この場合、来年度から五年間をかけて毎年実効税率を三ポイント、トータル一五ポイントになりますけれども、この引下げをしても、税収弾性値一・一、それから名目GDP成長率三パーが実現するならば法人税収は減らないという試算もございます。ただ、その三%を五年間続けるというのがかなりの強い仮定であるということは十分承知をした上で申し上げております。 これからどんどんシミュレーションができ上がってまいりますので、まとまればどこかのタイミングで公表したいと思っております。 ありがとうございました。
○石田昌宏君 自由民主党の石田昌宏でございます。 税制改正につきまして質問をいたしますが、まずは最初に研究開発減税について御質問したいと思います。 これからの日本、世界のリーダーであり続けるためには科学技術の力を増進させなければならないと思っておりますが、先日、私は筑波大学の山海先生の研究室にお邪魔しました。いわゆるロボットスーツのHALというやつですね。体に装着、付けるただの機械ではなくて、電極を通じて人間の体に、皮膚につながっていまして、言ってみたら、腕を曲げろというメッセージを神経を通じて、電気で流れるわけですけれども、その電気の漏れを皮膚の表面から拾って、それでロボットが動くわけです。言ってみたら、思うだけで動くロボットですね。これをうまく使うと、足が動かなかったり手が動かなかった方の言ってみたら治療にもつながりまして、全然動けない方が動けるようになるだとか、そういった効果もあります。ある意味これはすばらしい技術で、医療というのは何かをやって大抵副作用というのが生じるんですけれども、副作用が全くない、さらに病院じゃなくても家で治療することができるなど、今までの常識と全然違う世界が見えてくるわけで、こういった技術は、もちろんロボットスーツに限らず、今いろんなところに出ています。 バブルが終わってから二十年ぐらい、どちらかというと社会は停滞していたというイメージがあるんですけれども、何か科学技術に関しては全く違う世界が種のようにたくさん出てきて、今まさに開かんとする感じがあって、これをまさに日本が引っ張っていけば新しい社会のリーダーになっていけると、こう思っています。その点で、研究開発を進めることはとても重要で、それを支援する研究開発税制の拡充は是非進めていきたいということで今回取り組まれていると思うんですが、研究開発税制は、今回の法改正では税制の上乗せ措置の適用期限の三年間の延長と、研究費が売上高の多くを占める場合の控除額の大幅な引上げということで期待はしています。 そこで、まずお伺いしますけれども、この税制改正によって見込まれる国家財政への減税分の影響、そしてそれがどう経済全体に波及するのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(田中一穂君) お答えいたします。 研究開発税制によります減収額と経済、GDPに対する影響でございますが、まず減収額でございますが、御審議いただいております税制改正における研究開発税制の拡充による減収額は、二十三年度の租税特別措置の適用実態調査を基に計算をしておりまして、増加研究費の額を二千七百億と推計いたしまして、これを基に平年度で二百七十億円の減収と、地方分を合わせますとこれに四億乗るという減収額になっております。 それから、この措置が経済にどういう影響を与えるかということについては、これはもう先生御案内のように、研究開発をどのくらいやるかというのは企業の様々な経営上の判断がございまして、税制のみによって決定されるわけではないものですから、直接的な影響を試算することは行っておりませんし、かなり困難だと思っております。 ただ、経済産業省におきましては、日本再興戦略、成長戦略の中でうたわれていることを踏まえまして、この税制の活用と併せて、それ以外の、税制以外の各種の措置を講ずることによりまして、民間の研究開発投資を今後三年以内にGDP比で三%以上にするということを経済産業省においてはうたっております。経済産業省においては、これによって民間研究開発の投資総額が十三・二兆円から十六兆円に二・八兆程度増加するというふうに計算をしていると承知しております。
○石田昌宏君 ありがとうございます。 ある意味、この金額が呼び水になって日本の企業の研究開発が躍進していけばいいなと思っているわけですけれども、実際、日本の企業、かなり研究をしていると思います。二〇一一年のデータですけれども、例えば一番多いのがトヨタなんですけれども、年間で八千七百億円研究開発に投じていますし、パナソニックやホンダが五千八百億円など、かなり大きいです。 民間企業の研究開発費の総額は十二兆一千七百五億円というふうになっておりまして、この規模です。しかし、税制的には金額的にはさっき二百七十億という形でした。当然波及効果はあってレバレッジが掛かるんだと思うんですけれども、どうもこの金額の差が、十何兆という話をしているのに片方で何百億、何千億という話は、非常に、何というのか、呼び水になるレベルなんだろうかという思いもあります。むしろ、大きな海に点滴か何か落としてやっとやっていますぐらいなイメージしかどうも湧かないわけであって、もっともっと大胆に行く必要があると思っています。 三年後に十六兆、GDPで三%以上、世界で一番というふうに言っている以上は、これから四兆円をどうやって伸ばしていくかという話だと思います。副大臣も昨日そう答弁なさっておりましたけれども、大きくこの研究開発を伸ばしていくために、もっともっと勢いを付けていってほしいと思っております。いかがでしょうか。
○副大臣(愛知治郎君) 御指摘のとおりに、我が国の成長の源泉である研究開発投資を促進することは大変重要な課題だと考えております。 このため、税制についてという話だったんですが、研究開発税制については、二十五年度改正において総額型の控除上限額を法人税額の二〇%から三〇%に引き上げたところであります。さらに、今般の改正においては増加型の措置を拡充し、試験研究費の増加割合に応じて最大で三割まで税額控除ができる拡充策を行ったところでございます。これらによりまして、最大で法人税額の四〇%、また試験研究費総額の四二%の税額控除が可能となることから、極めて大胆な対応を行ったと考えております。 ただ、御指摘いただきました、また政府目標の達成についてなんですけれども、これは税制のみで実現できるものではありません。日本再興戦略に示されているとおりに、産学官のオープンイノベーションの推進、知財戦略、国際標準化の推進、イノベーションを促進するための規制改革等々、総合的な取組を行っていくことが重要であると考えております。
○石田昌宏君 ありがとうございます。 是非ともこれなら研究開発したいという思いをやっぱりつくることが大事ですから、ある意味、税制の面もとても重要だとは思います。積極的な取組をこれからもお願いしたいと思いますが、次に行きたいと思います。 前回も質問しましたけれども、医療機関の消費税の問題に関してお伺いしたいと思います。 この度の平成二十六年度診療報酬改定は全体でプラス〇・一%ということになりました。上がったとはいえ、実際現場はかなり厳しい人手不足なので状況は大変なものです。現場を知っている者としては今回の改定はむしろ残念という状況でありますが、決まったことですから、次の改定までは何とか精いっぱい国民、患者さんのために努力してまいりたいとは思いますが、政府としても、どうぞ現場を支える、この努力を支える様々な施策を更にお願いしたいと思います。 その上で、この〇・一%について考えてみたいんですが、この内訳ですけれども、診療報酬部分に関連しましてはプラス〇・一、薬価がマイナス一・三六、そして今回は消費税対応分としてプラス一・三六、全部合わせてプラス〇・一ということになっています。 今回は、いつもの改定と違って消費税分の引上げがあります。医療機関は物を仕入れるときには消費税を払いますけれども、窓口で患者さんからお金いただくときや保険者に請求するときは消費税部分は上乗せしませんので、言ってみたら持ち出しになってしまうので、その分の配慮としてプラス一・三六%が加わったということではあるんですが、そこは当然であって、そこから更に上がるか下がるか、こういった議論をしたかったわけですけれども、結果的には全体でプラス〇・一ということですから、その消費税分を除くと差引きマイナス一・二六%。かなり厳しいと受け止めていますし、実際ずっと現場を今も回っているんですけれども、現場の医療関係者に聞くと、今回プラスで良かったという声はまずない。やはりマイナスで厳しい、大変だという声ばかりなんです。 ですから、この辺をしっかりと考えていきたいんですが、そのプラス一・三六、消費税分なんですけれども、今まで過去に三回行っています。資料があるんですけれども、平成元年に最初に消費税制度ができたとき、それから平成九年に三%から五%に上がったとき、それから最後に今回、五から八になったとき、三回あるんですが、この資料によりますと、それぞれ消費税で医療機関の診療報酬対応しているわけですけれども、例えば元年に三ポイント上げたときには全体で〇・八四%対応したと、本体に関してはその部分の〇・一二%だと。同じく三ポイント上がった今回は一・三六、本体に関しては前の五倍の〇・六三。同じポイントなんだけれども、全然違うわけですね。真ん中の九年の二ポイントしか上げなかったときも、ある意味、消費税全体では〇・七七。初回の三ポイントと余り変わらないわけで、ちょっとこれ、どうしてこう数字がばらばらというか、根拠が分からないというか、そういった状況なのかが見えてこないわけです。 そこで、厚生労働省に、この消費税、それぞれどうしてこの数字が決まったかということを、計算方法を明らかにしてくれというふうにお願いしました。今聞きたいんですけれども、時間がないので、もう一枚目の資料にいただいたものを出したんですけれども、正直よく分からない、整合性が分からないんです。一番下にある今回は例えば三%という消費税の数値を使っているんですけれども、前回と前々回に関しては、計算のところに消費者物価への影響、これを指数に使っています。もうそもそも指数が違うんですね、定数が違うんです。こういったやり方で、この整合性というか、分かりにくいんですね。本来であれば、一定の基準で機械的に当てはめればいいはずなんですけれども、毎回毎回やり方を変えているというのはかなり作為があるのかと思わざるを得ないような状況もあります。 厚労省にお伺いしたいんですけれども、どうしてこういうふうに整合性のなさというのがあるんでしょうか、お伺いします。
○政府参考人(神田裕二君) お尋ねの消費税対応の改定率についてでございますが、御承知のとおり、社会保険診療は消費税非課税とされておりますので、消費税の導入ですとか税率の引上げに伴います医療機関等のコスト増につきましては、公定価格であります診療報酬や薬価等の引上げによって対応してきているところでございます。その改定率につきましては、中医協における議論等を踏まえまして、それぞれの時点で適切と考えられる方式で算出してきているものというふうに考えております。 消費税対応の改定率につきましては、医療機関等の課税経費の割合に応じて設定することが基本だというふうに考えております。平成元年、九年におきましては、データの制約上、課税経費の割合の把握に限界がございましたことから、一定の前提を置いて推計した課税経費の割合に消費者物価への影響率を乗じて算出したものというふうに承知しております。 平成二十六年の診療報酬改定におきましては、今回、医療経済実態調査の中におきまして課税経費割合をより精緻に把握するということをいたしましたことから、改定率の計算式上、消費者物価への影響率ということではなく、税率そのものを乗ずることによって改定率を決定しているところでございます。
○石田昌宏君 ということは、前々回と前回は推計値であって、今回はもうかなり計算によって、データによってやったということだと思います。そうすると、やっぱり今までのが積み上げがあるわけですから、今回データが分かるんであれば、ある程度推計値のところも含めて全体を見直すべきじゃないでしょうか。よろしくお願いします。
○政府参考人(神田裕二君) 確かに、その時点では考え得る適切な対応をしてきたものというふうに考えておりますが、その後の診療報酬改定におきましては、費用については消費税を含めた費用を医療経済実態調査で把握いたしまして、収支差等の経営実態を踏まえて診療報酬改定をしてきておりますことから、現時点での診療報酬というものは消費税負担の実績を踏まえた水準に設定されているものというふうに考えております。
○石田昌宏君 消費税自体は何に幾ら掛かるかというのははっきりしているわけで本来ちゃんと計算ができるものであって、それを診療報酬で見よう、しかも、どんどんどんどん改定していくような診療報酬で見ようとしているから、なかなかこの辺が曖昧な形になります。いいかげんな数字は非常によろしくなくて、診療報酬はベースが非常に大きいので、一%変わると多分三千億か四千億円のお金が動くわけで、非常に、だからこそより精緻にやっていかなければならないんだと思います。したがって、診療報酬でこの消費税分を見ていくというこの考え方自体が限界があるのではないかと思います。 次回、私は、この問題に関してはむしろ、医療機関にあっても例えばゼロ料率の課税をするだとか、控除するだとか、別なやり方があるはずだと思いますので、次回一〇%に上がるときは根本的な見直しを是非していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは御存じかと思いますけれども、消費税が非課税とされております社会保険診療において、医療機関が医薬品を仕入れる、俺も病院やっているから結構詳しいからね、医療機関が医療品等を仕入れる際に支払う消費税分というのは、これは診療報酬によって手当てされてきているところなんですが、今言われましたように、社会保険診療について、いわゆる消費税率の引上げにおきましても、医療機関等の実態調査に今基づきという説明がありましたけれども、診療報酬において必要な財源を確保するとともに、できるだけ多くの医療機関に対して仕入れに係る消費税対応分が手当てされるよう対応するということにしているものと承知をしております。 今、社会保険診療にゼロ税率を適用する場合というお話があり、これ昔からある話なんですが、これは国、地方によって多額の減収を招くということにもなるんですが、その財源確保をどうするかというのが一点。 また、約七割ぐらい、もうちょっと多いと思いますが、七割ぐらいの医療機関が消費税の免税事業者ですもんね、これ、基本的には。これらの医療機関が課税事業者ということになりますと、消費税の申告のための帳簿の記帳事務というのがこれ新たに発生することになる。これができないからというお話だった、それを新たに出すわけですから、それをどう考えるかと。 加えて、消費税の申告のために記帳ができるという前提に今度立ちますと、これは小規模医療機関の事務負担に配慮して、所得税、法人税において概算で経費を計上するということを今認めているわけですから、それもちゃんと出せと、きちんと、特例制度を継続する必要性がなくなるんじゃないのかという点等々、種々の問題があるということももう御存じのとおりです。 いずれにしても、これは税制抜本改革法において、医療に係る課税の在り方については引き続き検討するということにされておりまして、これは医師会の会長さん等々、いろいろこの問題に関して詳しい方々と随分いろいろお話をさせていただいてもう随分になりますけれども、この議論というものの状況を踏まえて今後いろいろ検討していかないと、これは毎年、先生御存じのように、一兆円増えていくという現状というのをほっといて、これ正直申し上げて、医療費全体、社会保障、保険全体を真剣にこれ考えないと、今の現状のままで毎年一兆円増えていくというのになりますと、とても消費税少々上げたぐらいじゃ追い付かないと。今既に三十兆ということになっておりますので、これが四十兆、四十五兆なんてことになると、とてもじゃないということになろうかと思います。これは、全体として真剣に考えねばならぬ一番大きな問題なのかもしれません。
○石田昌宏君 ありがとうございます。まさにそのとおりだと思います。 考える視点は、やはり患者さんや国民から見たときにどう分かりやすいかというのは非常に重要だと思うんですね。そういう点も踏まえて是非検討を進めていっていただきたいと思いますが。 続きまして、賃上げに関して御質問をしたいと思いますけれども、アベノミクス成功の鍵は賃上げにあると言われていますし、先ほど議論にありましたけど、復興特別法人税の前倒しの廃止は、ある意味、国民や特に被災地の皆さんにとっては非常に感情に影響するような大きな意味合いを持っていたと思いますが、それでもなおこういったことをやっていくのは、やっぱり企業に賃上げをしてほしいという強いメッセージを出そうという意思でもあると思っています。必ず成功しなければならないと思っていますし、私どもも全力で取り組んでまいりたいわけですが、その結果、やはり春闘においてもかなりベアが出てきていまして、大企業を中心にいい方向に行きつつあるのかなと思ってはいるんですけれども、大きな企業はいいです、中小企業はこれからの課題、もうさっきおっしゃっていました。 ただ、医療とか福祉の分野は若干違うんじゃないかと今思っておりまして、というのは、医療機関とか福祉施設は、大半の収入が診療報酬だったりとか介護報酬だったり、いわゆる公定価格の世界でやっているわけですね。その点、景気の動向だとかそういったものはそれほど影響しないことになると思います。 さらに、この領域は非常に重要なんですけれども、今、医療・福祉領域の従事者の数を見てみると、かなり多いわけです。例えば、十年ぐらい前は製造業が約四百万人いたのが今三百万人に減っています。一方、医療福祉は、元々三百万人ちょっとだったのが今五百万、もうすぐ製造業の二倍ぐらいの人数になって、恐らく全日本人の従業者数の一割に近づいていくんじゃないかと思いますし、特にアベノミクスは女性が輝く日本と言っているように、女性に関してはもう既に二割ぐらいがここで働いているわけであって、非常に重要なセクターになってきていますが、そこが基本的には公的な価格で物事決まっている世界で、賃上げというのが今回なかなか見えてこないし、診療報酬見ていても実質的にマイナス改定という、こういった印象になってきています。これは非常に日本全体にとっても大きな影響であるのかとは思うんですね。ですから、この分野は是非うまく賃上げをするということが大事で、その方向がなかなか見えてこないと思っています。 ただ、最終的には、賃上げするのは一つ一つの医療機関であったり福祉施設であったり、そこの経営者の判断ですから国がどうこうという話ではありませんが、やっぱり賃上げしようという、こういったムードをしっかりとつくっていかなければならないと思います。 今、ちょっと後ろの方に、たまたま偶然なんですけど、若い看護師もたくさん、さっき国会に来たついでにここに来たみたいなんですけれども、やっぱり未来、学生さんたち持っているんですね。 この仕事に対して本当に魅力を感じるためには、仕事の中身も大事ですけれども、労働環境や賃金というのもとても重要。これを何とかアベノミクスでうまく成功するためにも、医療機関の経営にも携わっていらっしゃる麻生大臣というか、副総理、是非メッセージを出してほしいと思います。よろしくお願いします。
○副大臣(愛知治郎君) 先生から今、就業者の人口の一割近く、また女性就業者の二割近くを占める医療・福祉セクターの賃上げについて、また女性の活躍について御質問いただきました。 女性の活躍推進は安倍内閣の成長戦略の中核でありまして、また、賃金上昇を含む好循環の実現は、アベノミクスによる景気回復を民間主導の持続的な成長につなげるため重要なものと考えておるところでございます。 政府といたしましては、賃金上昇と雇用拡大を含む経済の好循環の実現に向け、二十六年度税制改正におきまして、所得拡大促進税制の拡充や、先ほどありました復興特別法人税の一年前倒しでの廃止を行うとともに、昨年行われました政労使会議において賃上げに向けた共通認識を取りまとめるなど、企業による賃上げのための環境整備に大胆に取り組んできたところであります。また、この政労使会議における共通認識なんですけれども、この中には、女性の活躍の促進を図るとともに、ワーク・ライフ・バランスの更なる推進を図ることも盛り込まれているところでございます。 先週、労働組合からの賃上げ要求に対する回答内容が判明した多くの企業によってベアの回答がなされるなど、近年にない賃上げが実現しつつあると認識をしております。具体的な賃金水準は、おっしゃるとおりに、個別労使間の交渉を通じて決定されるものではありますけれども、今後こうした賃金上昇の動きが、御指摘ありました医療・福祉セクターを含め、地域、業界、性別を問わず広がっていくことを期待しておるところでございます。
○石田昌宏君 ありがとうございます。是非それが実現するように、政府としても積極的に取り組んでいただけたらと思います。 次に、税金についてちょっと考えてみたいと思うんですけれども、ちょうど昨日も確定申告の締切日ということで、今税金に関して関心が一番高まっているところだと思います。ただ、税金というのは国民にとってみたら余りいいイメージを持っていないもので、これがまた難しいところで、よくある手ですけれども、税ってどういう語源かなと調べてみたら、こうらしいんですね。のぎへんが穂先が垂れかかる稲、右の方は漏れていくみたいなイメージがあるそうで、自分の収穫の中から抜け落ちていく穀物なんですって。それが税金で、何か本当にいいイメージがないんですね。ですから、できれば払いたくないという、こういう印象になりますが。 でも、社会を営むためには当然、構成員が公平にその意味を理解して税金を払っていくことが大事で、税に対する意識とか意味付けだとか、ちゃんと理解して、まあ積極的にとは言いませんが、ちゃんと理解して払っていただけるような環境をつくることがとても大事だと思います。その点で、確定申告は、作業はとても大変ですけれども、自分が何をやっているかを理解する上でいいし、ある意味たくさんの控除もあって、うまく還付されると何となくボーナス出たなという、こういう感覚にもなるわけであって、非常に税が身近になるんじゃないかと思いますが、実際、確定申告を行うためには、年収が二千万円以上だとか、かなり、やってもいいわけですけれども、必要性は少ないわけで、多くの国民はやっていないと思います。特に、サラリーマンなどは年末調整がありますので確定申告をする必要はありません。 実際に、今、どのくらいの人が確定申告をやっていて、逆にどのぐらい還付受けているか、教えていただけませんか。よろしくお願いします。
○政府参考人(藤田利彦君) お答え申し上げます。 平成二十四年分の所得税の確定申告書につきまして平成二十五年三月末日までに提出された件数でございますけれども、約二千百五十二万五千件でございます。ちなみに、申告納税額は二兆四千十九億円でございます。 それから、還付についてもお話がありました。確定申告件数のうち還付申告件数は約一千二百五十七万三千件でございまして、還付税額は約九千八百四十一億円となってございます。
○石田昌宏君 ありがとうございます。確かに源泉徴収とかで済ませると楽なわけですけれども、余り進んでいないなという感じがあります。 古い話をちょっとしますけれども、大島訴訟という訴訟がありまして、何かというと、サラリーマンの税金と必要経費に関する訴訟なんですが、最終的には昭和六十年の最高裁の判決で棄却されてしまって負けたわけですけれども、この論点は何かというと、所得税法が事業所得者に必要経費の控除を認めているのに対して給与所得者はその控除がないのは不公平であるといった趣旨の内容などです。これに関して、負けたわけですから、こうだということであるんですけれども、その影響だと思います、その二年後に給与所得者の必要経費とも言える仕組みができまして、特定支出控除というんでしょうけれども、こういう仕組みができましたから、今でもやろうと思ったら必要経費の計算はできるんです。ただ、ハードルがかなり高いとは聞いておりますが、今、実際、どのくらいの方がこの控除を受けていらっしゃるんですか。
○政府参考人(藤田利彦君) お答え申し上げます。 平成二十五年三月末日までに提出されました平成二十四年分の所得税の申告書のうち、給与の特定支出控除を適用した者の数は六人でございます。
○石田昌宏君 全国で六人ということですよね。何というか、分からないんですけれども。 かなりハードルが高いんだとは思います。理屈はいいんだと思うんですけれども、実際は給与所得控除などもありますし、ハードルが高いと思いますが、やっぱり税金を意識する上では、例えば通勤費だとか転居のお金とか資格取得費、勉強する費用だとか図書費だとか、いろいろと実は可能なんですね。こういったことをやっぱりちゃんとしていくことは税金の意味を理解する上でとても重要だと思いますので、こういった仕組みはしっかりと進めなければならないとは思っています。 もう時間なので質問は余りできませんけれども、というわけで、こういった仕組みも含めて大きく見直していって、確定申告を少しでも増やしていくといった姿勢がとても大事じゃないかなというふうに今考えております。もちろん、事務的には非常に負担が掛かるし問題であるかもしれませんが、税金をしっかりと払うという、こういうことで国をつくっていかないと、幾ら幾らやっても抜けていく抜けていくだと相当な金額が漏れてしまいますから、この御時世もったいないということです。 是非是非、確定申告を進めるような工夫をしていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(愛知治郎君) 先ほどの実数について、まだなかなか浸透していないなというふうに思っております。 基本的には、我が国の制度、年末調整という制度で納税を行っていただいておるんですけれども、この制度自体は、納税者の手続を簡便化し、納税のための社会的な費用をできる限り小さくする観点から行われ広く定着しているもので、これを中心に今納税をしていただいているというところでございます。他方、この年末調整の対象となっているサラリーマンの方々についても、御指摘のとおり、納税者自らが所得及び税額を確定申告することでこの税制の意義というのを皆さん意識していただけるんじゃないかと思います。 先ほど、サラリーマンの経費であります特定支出控除についてありましたけれども、これも様々な項目がございます。図書費、衣服費、交際費等の勤務必要経費等々、これを新たに控除の対象に加えるといった見直しを行っております。まだまだ皆さん御理解いただいてないので活用される方は少ないと思いますけれども、これからもしっかりと広報に努めるとともに、納税者の皆さんにこの納税に対する理解を深めていきたいと考えております。
○石田昌宏君 ありがとうございます。 納税の意識を変えていくことはとても重要だと思います。ありがとうございます。
○委員長(塚田一郎君) 石田さん、時間が来ていますのでお願いします。
○石田昌宏君 はい。終わります。
○藤巻健史君 日本維新の会、藤巻です。よろしくお願いいたします。 今回の所得税法等の一部を改正する法律案、これはデフレ脱却、経済再生が目的だとうたっておりますが、果たして本当にこの法律改正でデフレ脱却、経済再生ができるのかと疑問に思っております。 質問なんですけれども、まず最初に給与所得控除についてお伺いしたいと思います。 二〇一三年に給与所得控除、これは千五百万超の給与控除額が一律二百四十五万円に引き下げられたということで、さらに今回の法案で、給与所得控除の上限が適用される給与所得が千五百万円を二十八年から一千二百万円に、二十九年より一千万円に引き下げるという改正が提唱されているわけでございます。 思うに、この一千万、最終的に下がる一千万という給与というのは、大企業の課長、部長レベルの給与だと思うんですね。この法案改正を書いている財務省の方々にも適用されるぐらいの給与だと思うんですけれども、きっと泣きながら書いているんじゃないかと思うんですけれども。これ、この程度の人たちに課税強化するというのは果たしていいのかなと、いじめじゃないのかなというふうに私は思うわけです。 一月二十日付けの日経新聞の三面に高給取り危うしという記事があるんですけれども、この記事の中によりますと、大和総研の試算によると、平成二十八年に年収五百万円で働き手一人、子供二人、これ三歳以上中学生以下なんですけど、年収五百万円の世帯の場合、可処分所得が四百三万円になると。要するに、五百万円の給与所得がある人は可処分所得が四百三万円であると書いてあります。一方、千五百万円の給与所得の人の可処分所得は千七万円になると書いてあるんですね。要するに、五百万円の場合は可処分所得が四百三万円、千五百万円の場合は一千七万円になるというわけです。すなわち、名目上、給料三倍もらっていたと思ったらば、可処分所得の段階になると二倍ちょっとしかなくなっちゃうわけですね。 それで、逆の、ほかの言い方をすると、五百万円の方は、所得税だけじゃないですよ、所得税、そういう税金その他、それから社会保障費を入れて約百万円持っていかれちゃうのに対して、千五百万円の方は約五百万円持っていかれちゃうわけです。これはこの可処分所得を考えると余りにもツーマッチかなと、余りにも平等に、結果としてですね、結果として平等になっちゃうのかなと。 要は、もうちょっと言うと、例えば年収五百万円の方は可処分所得四百三万円になっているというふうにその試算ではありますけれども、そこからいろんな費用を払わなくちゃいけない。預金できるのはきっとないですよ。一方、例えば、分かりませんけれども、年収三百万円の方というと、余り税金、社会保障を払わないで、かついろいろな低所得者層援助ということで何でもかんでも免除されていて、お金、食料とかには使うかもしれませんけど、払う必要がない。そうすると、本当に結果が平等になってほとんど差がなくなっていくということで、確かに所得税だけを見るとそれなりに、私もちょっとこれでもまだ問題あると思うんですけれども、所得税と社会保障と、何でも何でも低所得者援助、援助というと、全てが結果平等で、働こうと働くまいと全てが同じということになってしまうんじゃないかなというふうに思ってしまうんですね。 特に、経産省とかいろいろなところで出ている、というかマスコミで使っている、よく新聞でアジアが中間層が増えているとかいうときに使う中間層というのは、世界標準でいうと世帯収入の五千ドルから三万五千ドルなわけですよ。ということは、やっぱり五十万円から三百五十万円の人たちを中間層と言っているわけですよ。日本人ほとんどが高所得者になっちゃうんですね。それは生活レベル、生活の値段、いろんなものの諸物価が違うので、いろんなことは言えますけれども。 ただ、表面上だけ見たら日本人ってほとんど高所得者なんですよね。かつ、一部、生活保護をもらっている方は中所得層の上部になるんだと思うんですけど、上位陣になると思うんですけど、要は世界標準で見て高所得者層の部に入る人たちをそんなに格差是正、格差是正といって縮めて結果平等主義になったら、まさに誰も働かない、全員貧しく、ひとしく平等に貧乏になるということになってしまうんだと思うんです。 ということで、まず財務大臣にお聞きしたいんですけれども、私、昔、部下に欧米人がたくさんいたんですけれども、日本に来た欧米人は、間違いなく日本は世界最大の社会主義国家だというふうに言っておりました。これは欧米人の一種の常識で、いろんな国を見てきた結果として、見てくると、日本は格差がない、一番のない国だというふうに言うんですけれども。それでさらに、たかがと言っちゃ失礼かもしれない、一千万円ですよ、それは多いですけど、一千万円の人をですね、ごめんなさい、最終的にその上限にして、どんどんどんどん可処分所得をみんな同じにしていくというのはこれはどうかなと。これまさに日本というのは本当に社会主義国家じゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 表現が間違っております。世界で一番成功した社会主義国家なんです。それが最も正しい表現だと。私、よくイギリス人やらドイツ人とこの話はもう昔したことありますのであれなんだと思いますが。 高所得者に可処分所得等々が厳しいという御指摘なんだと思うんですが、これは、最近の税制改正の傾向というのを見ますと、所得税につきましては、勤労意欲とか事業意欲への影響に配慮する観点から大幅な累進の緩和というのをずっとこのところやってきたところです。 〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕 一方で、近年は格差の拡大の傾向が見られてきておるということになっておりまして、税制におきましては、所得の再配分機能を高める観点から、最高税率の引上げなどの所得税の見直しを行ったほか、いわゆる問題になっております社会保険制度におきましても、配慮が必要な人の負担軽減を図るという観点から、消費税収を財源として、国民健康保険等のいわゆる低所得者向けの保険料の軽減を行うということとしております。 また、消費税が引き上げられるという事態を踏まえて、低所得者の負担の軽減を図るために、住民税の均等割の非課税世帯に対して一人一万円を給付する簡素な給付措置を行うということにしておるんですが、これは、最近の経済社会の情勢というのは、特に日本の場合はこれ世界で唯一デフレーションによる不況というのをやっておりますので、なかなかちょっと他国と比較しにくいところではありますけれども、いずれにしても、消費税率の引上げといった事情を勘案して税制とか社会保障制度の全体というものを検討してきたところですが、結果平等の社会主義のようになってしまうというようなことにならないようにしないとこの国の活力は失われる、私もそう思います。
○藤巻健史君 格差是正ということはしょっちゅう言われているので、まあ格差議論にまた戻ってしまうんですけれども。 国の仕事というのは国民の財産と生命を守るということで、別に格差平等にするというのは、それは暴動が起こらないとか国民の財産と生命を守るためであれば格差是正というのは必要ですけれども、三年に一遍海外旅行行ける人と一年に三回海外旅行行く人の格差を是正する必要は全くないと思っていますので、もちろん最低限、その最低レベルの生活に行かない人たちは確実にセーフティーネットで守っていかなくちゃいけないと思いますけれども、全ての格差是正が余りにも進み過ぎると悪平等で、この国は、先ほども申しましたように、皆平等で貧乏ということになってしまいますので、その辺は十分にお気を付けいただければというふうに思います。 実は、私がロンドンにいたときに、最初私はロンドン、このときはまだ私は日本の銀行に勤めていたんですけれども、そのときに三か月間だけ部下の女性、三か月間だけ事務を勉強をしようということで事務方の責任者をやっていたことがあるんですが、八人女性部下がおりました。皆、中学卒で、十六歳、十七歳でした。彼女たちの所得税聞いたら約四〇%だったんですね。これはちょっとうろ覚えなので確たるものはないんですけれども、四〇%だと。私は、日本だったら生活保護のレベルだぞ、それでもそんなに払っていいのと聞いたら、これ国民の義務だからと言ったんですよ。私は、まだ十六歳、十七歳の女の子がそこまで言うのかと思って感心したんですけれども。 特に、私が最初にロンドンに行ったときというのはフォークランド戦争真っ盛りですから、男性の場合は軍役に就いてかつ高い税金を払っているわけですね。となると、昔から、ローマの時代から、国民の義務というのは軍役と税金、納税だというふうに言われている。日本は当然軍役はありませんから、納税をするというのは国民の義務だと思うんですが、消費税を上げると言うと皆さん嫌がると。御存じのように、先進国で最低の税率である、上げたところで最低の税率であると。 それから、私が聞くところによりますと、所得税を払っていらっしゃる方が非常に割合的に少ない。すなわち、最低課税がすごく高くて、ほとんどの方はというか、物すごい、ちょっとごめんなさい、三分の一とか、よく分からないんですけど、ぐらいしか所得税を払っている方がいない、払っていても非常に少ないということで、どのくらいの方がまず所得税を払っているか。 例えば、これちょっと質問に出したかどうか、告知したか覚えていないんですけれども、例えば所得の一〇%所得税を払っている方が国民の何%いるのか、他国と比べてそれは多いのか少ないか、もし分かればおっしゃっていただければと思います。
○政府参考人(田中一穂君) 今の先生の御議論でありますと、これは国、地方両方合わせてどのくらいの個人所得課税が行われているのかという観点でデータを見る必要があると思います。 〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕 その意味で、個人の所得に係る税負担というのが一〇%を超える者の割合というのはそういう目で見ますと結構高うございまして、都道府県あるいは市町村民税で住民税があります。下の方は今やもう国税よりも住民税の方が高いわけでございまして、所得の一〇%の税率は、所得割の税率が一〇%でございますので、所得の一〇%以上の負担をなさっている方は個人住民税の所得割の納税義務者の全員になるわけです。したがいまして、五千五百万人程度というふうに計算されます。 国税としての所得税、これは御案内のとおり課税最低限等々ございまして、最低税率は五%でございますので、一〇%以上の税率が適用になる者の割合ということになりますと、これは総合課税の適用を受けている者の中で見てみますと、総合課税の適用を受ける四千八百万の納税者のうち約四割、対象は一千九百万人程度というふうになると思います。 ただ、これ国から地方に所得税の税収、財源を移譲してきていますので、やはり国、地方を両方足してみないといかぬというふうに思います。
○藤巻健史君 ということは、ほかの国に比べて高いという、ちょっと私の認識が違っていたのかもしれませんが、高いということですね。
○政府参考人(田中一穂君) 御下問が一〇%を超える負担をしている人たちの割合ということでございますので、一般的に思われているよりも結構高い割合だという話をさせていただきました。 実はほかの国は、個人単位課税が一部崩れて、夫婦の単位課税の、例えばアメリカなんかは個人単位と夫婦単位の課税の選択方式ですし、フランスは世帯課税ですので、これ単純に比べることができないわけでありますが、国税ベースで見た場合に一〇%を超えて所得税を払っている者の割合ということになりますと、今の話を前提にお考えいただければと思うんですが、アメリカは七一%、イギリスは九七%、フランスは四五%というふうに把握しております。
○藤巻健史君 じゃ、ちょっと話を観点変えますけれども、論点を変えますけれども、今累積赤字が千十八兆円ということで、今年度の予算案でいきますと、五十五兆円の歳入、歳入というか税収プラスその他で、九十六兆円を使って四十一兆円の赤字ですよね。これ黒字化しないことには財政再建にならないと思うんですけれども、そのためには方法は考えられるのは三つぐらいで、歳入をぼんと増やすか歳出をぼたっと落とすか、私は結果としてハイパーインフレにならざるを得ないと思っていますけれども。建設的な意見をすると、歳入を上げるということになると、所得税、ちょっと今数字を忘れましたけれども、十何兆円ですよね。これ税率二倍にしたところで、税率二倍にすると所得、収入はさっき下がるという議論もありましたが、そうだなと思いますけれども、税率二倍にしたところで十数兆円しか増えないわけだし、法人税を二倍にしたところで十数兆円しか増えないわけで、当然、頼るところは消費税だと思うんですね。 消費税だとすると、この前もちょっと、あれ予算委員会だったかな、大臣にお聞きしましたけど、アトランタ連銀のブラウン博士は二〇七七年までに五三%にしなくちゃいけないというふうにおっしゃっていましたし、この前、予算委員会の公聴会で原田早稲田大学の教授が二〇六〇年までに三六%にしなくちゃいけないという話をしていたんですが、日本の国情というか国民の認識を考えるとなかなかそれも難しいとなると、もう一つの考え方というのは課税最低限を下げちゃうと。すとんと下げて、みんなが平等に多少なりとも税金を払うというアイデアもあると思うんですが、その効果というのはどうでしょうか。それを下げたところで全く税収が上がらないなら別ですけれども、それを下げることによってかなりの税収が増えるのであるならば、それは一つの消費税に代わる財源とも考えられるわけですね。 当然のことながら、そういうことを申し上げると、低所得者層にというふうにおっしゃる方多いんですけれども、これ課税最低限を下げるということは、国民全員に同じ金額、逆進性の問題はあるかもしれませんけど、全員同じように払うわけで、高所得者層も当然増税になるわけですから、それなりの国民全員の負担ということにもなり得るんですけれども、課税最低限を下げるというアイデアは全く国税庁としては考えていないんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これなかなか難しいところなんですが、税率の引下げを通じてこれまで累次の累進緩和というのをやってきた結果、全体として税負担というのは、先ほど田中の方から申し上げましたように、相当低い水準になってきておるというのはもう間違いない事実でありまして、その財源の調達機能とか所得再配分機能というのは結果として低下しています。これはもう間違いなくそういうことになってきておると思います。 一方、課税最低限の引下げということになりますと、これは新たに納税をしていただかなきゃならぬという低所得者が出てくるので、これは様々なことが議論というのは予想されるところだと思いますが、これは、いずれにしても税収の安定性の確保とか基幹税のバランスをどう考えるかということは、これはみんなでやる消費税でやるのか、先ほども言われたように、法人税でやらないと、法人税を下げなきゃどうにもならぬぞという御意見もあれば、今言われたように課税最低限は下げろとか、これ実にいろいろな御意見があるんだと思いますが、いずれにしても、日本としては、今言われておりますように、少なくともGDPの約倍の借入金ということに、会社でいえばそういうことになります。 そういうことになりますので、結果としては、税収、こっちの側の方のGDPというのを、この比率を、やっぱりGDPの比率を上げて借入金との比率を下げていくというのに、今の五対一〇というのは、どう考えても二〇〇%超えているというのはこれは明らかに異常でありまして、戦争中のイギリスが最後に二四〇%ぐらいが、第二次大戦の末期、イギリスは二百四十何%行っていましたけれども、ほかには余りその種の例がない。ただ、幸いにして藤巻先生、日本の場合はあのEUとかほかの国々と違って、自国通貨でこれを賄っております国というのは、イギリス、アメリカ、スイス、日本、この多分四か国だけしかありませんので、その点が少しちょっと他国と違っているところだとは思っておりますけれども。 いずれにしても、GDPを伸ばして今の借入金との差を詰めるというのが基本だと思っておりますので、これを丸々借入金を返すということは、それは会社の経営でも一番先は根雪みたいにずっとロールオーバー、ロールオーバーって経営者用語ですけど、会社で期末にずっと越していく、ああいったようなものだと考えれば、基本的に借入金が多いからというのが問題ではないんであって、このGDPとの差がもう少し今みたいな倍なんというんではないような状況を早いところつくり上げるというのが一番大事なところかなとは考えております。
○藤巻健史君 借入金の議論は、私は、ここまで元本が大きくなっちゃうと、金利が上がったら一発でアウトだなと思っていますので、なるべく早く歳入を増やさなくちゃいけないということで、確かに課税最低限を下げるというのもあるんですけど、王道は消費税上げかなと私は思っております。 次の質問に入りたいんですが、贈与税についてお聞きしたいと思います。 今回の法案では相続税の改正というのは微々たるものなんですけれども、経済再生を言うのであるならば、これやっぱり切り札というのは贈与税の廃止だと思うんですよね。というのは、贈与税が、皆さん、子供に財産、例えば家を建ててあげるとかそういうのは贈与税が怖いからできないんであって、贈与税がなければどんどんどんどん子供に家を建てて、家が建てば周りの電気器具も売れるしということで、非常に活性化されると思うんですね。 ですから、私は贈与税を撤廃するべきだと思うんですが、問題は、贈与税というのは相続税の補完税ですから、相続税をなくさないと贈与税はなくせないということですね。 それで、一つお聞きしたいんですけど、私の理解だと、今世界は相続税をどんどんなくしている、ない国が多い、減額している国が多い。唯一増額、増税しているのは日本だけだとは思うんですが、これなぜ他国が相続税なくしているか。それは、私はさっき申し上げたような贈与税をなくすためだと思っているんですが、日本人はとかく格差是正の方が金科玉条になっていますのでそういう話になっておりますけれども、贈与税をなくすということ、すなわち相続税をなくすということを考えられないんでしょうかね。 先ほど来、格差是正は言っていますけど、今度の、来年度からたしか三千万プラス六百万円掛ける法定相続人ですから、子供二人だと四千八百万円ぐらいから相続税が掛かってくるわけですよ。家の値段とかを考えると、四千八百万円って是正すべき格差かどうかと。私は、さっきの、所得税の再配分機能ということを大臣おっしゃっていましたけど、そこまで再配分、再配分ということを言い続ける必要があるのかと私は思うんですが、いかがでしょうか。 質問は、相続税、贈与税に関することと、相続税のない国はどこか、減らしている国はどこかという細かい問題から、相続税をなくすという、贈与税をなくすというアイデアはどうかということをお答えいただければと思います。
○政府参考人(田中一穂君) まず、世界各国のデータでございますが、私どもが把握している限りで言いますと、OECD加盟国三十四か国のうち、いわゆる相続税のない国というのは十二か国、三分の一ぐらいあるということでございます。 ただ、一方、今のアメリカのオバマ政権は、一五年度の予算教書におきまして、最高税率、この相続税、遺産税及び贈与税ということですが、最高税率の引上げを四〇から四五にする、あるいは課税最低限の引下げを提案しておりまして、そういう意味では日本だけではないということだと思いますが、日本の場合は、ここに来て急に相続税の課税強化をやったという認識よりも、与党の税制調査会で議論されておりましたのは、バブル期にかなり地価の高騰がございまして、それに合わせて、ほっておきますと相当の相続税が高くなるものですから、基礎控除の水準をかなり上げてまいりました。 今現在は、バブル期の前の段階よりも更に地価の値段は下がっておりますので、一番大きなのが地価なんですけれども、そういう意味で、五十年代に適用されていたような水準を念頭に置きながら、そこまで直ちに昔の姿に戻してはいませんけれども、そういう意味で、バブルの発生前の相続税の姿に少し戻る感じで改正を行って、それはそこだけ見ると増税になるということでございます。 それから、相続税が存在しない国というのは先ほどあると申し上げましたが、中には、例えばカナダなんかは、死亡した段階でその持っている資産の譲渡があったというふうにみなして、みなし譲渡益課税を行っております。これは一つのそういう判断をなさっているということでございますけれども、そういう意味で、相続税のような形ではないけれども、相続の段階での資産移転に課税をしている国は別途存在するということでございます。
○藤巻健史君 今のお答えですけど、これはうろ覚えのあれしかないんですけれども、確かに十二か国が無税ということはありますけれども、例えばドイツですけれども、ドイツ確かに税率高いと思うんですが、私の聞いた限りでは、これもコンファームしているわけじゃないので分かりませんけれども、課税評価額がたしか一九六〇年とか何か言っているわけですよ。これは相続税高くたって、一九六〇年のときの地価の値段で評価しようとしたら、これは誰だって払わないですよね。払うところまで行かないということがあって、逆に言うと、相続税があっても実質ないような国もあるということ。 それから、オバマ政権の話をされて、相続税増税だとおっしゃいましたけど、これも数字を覚えていませんけど、あれ、増税するのはたしか十億円とかそのくらい以上ですよね。日本みたいに何千万円を増税するわけじゃなくて、ちょっと次元が違って、やっぱりオバマ政権は上げるといったって普通の人は払わないんです、全く。ということじゃないかと私は思います。 それと、あともう一つ申し上げれば、中国という共産主義国家であれ、相続税もないということも言えるのかなというふうに思っております。 ちょっと時間がないのでもう一つだけ、幾つか本当はたくさんあるんですけど、一つだけ申し上げると、もし経済再生を図るというのならば、私は税制というのは極めて政治にとっては重要というか、経済を強化できるんだと思うんですけれども、やはり、私は昔から円安論者と言われていて、円安にしなくちゃいけない。実際、去年、今年を見ていますと、去年円安で景気が良くなって、その円安が止まってしまったら株もおっこって景気も何かおかしくなってきたということで、円安ということは極めて経済を上向きにできる方法だと思っているんですけれども。 そこでちょっとお聞きしたいんですが、例えばドル預金、ドル預金の場合は今総合課税ですね。これは、大体円高が進んでいましたから余り問題になりませんけど、円安に進むとなると、例えばそれなりの高所得者層の方、ドル預金をした為替益で五〇%持っていかれちゃうわけですよ。もうかれば半分持っていかれて、損したら全部なしということじゃ、誰もドル預金しないですよね。その代わりにドルのMMFというのがありますけど、ドルのMMFというのは来年の末までは無税なんですけれども、再来年以降二〇%課税になっちゃう。今は証券とみなされてゼロですけれども、再来年から二〇%。となると、誰もまた海外にお金を持っていかないと。また円高が進んでいっちゃう、日本は沈没していっちゃうということになりかねないんですが。 私は、例えば昔あったマル優みたいに、マル外とかいって三百万円まで外貨預金は無税とか為替益無税とかいうようなことをやれば、極めて円安を導いて経済再生に役立つと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) マル外ね、なかなかいい単語ですよ。マル外、いい単語。 為替というのは、もう御存じのようにこれは様々な要因によって市場で決まりますので、為替の影響などについてお答えするのはちょっと差し控えさせていただきたいんですが。 外貨建てのMMFでしたっけね、あれマネー・マーケット・ファンドといいましたっけね。これ、公社債の譲渡による所得はこれまで非課税ということになっていたんですが、今度の抜本改革法によって、金融所得課税の一本化というのの一環として、損益通算範囲の拡大と併せて二〇%の申告分離課税というので、これは平成二十七年、二十八年度からなるようになったんだと思います。 これは、おっしゃるように、金融商品間の税への負担の違いというものによって投資家が左右されないで、そのニーズに応じた投資を可能にするということが一点と、それから、外貨建てを始めとする公社債につきましては、売却損が出た場合は他の金融商品の売却益と通算できるようになりますので、この投資リスクの軽減を図るという趣旨と両方ありますので、これは一概に、今御指摘の点も言われていることは確かですけれども、その他の面もあるという点も合算してちょっと考えていただかないかぬところかなと思います。
○委員長(塚田一郎君) 藤巻健史君、質疑時間が来ておりますので、おまとめください。
○藤巻健史君 はい。たくさんあと質問あるんですが、時間が来ましたのでこれで終わりにしたいと思います。 どうもありがとうございました。
○川田龍平君 結いの党の川田龍平です。 法案の質疑に入る前に、昨日の質疑時間に続いて、国際連帯税について質問させていただきます。 冒頭、まずは、昨日の質疑で税制抜本改革法に基づく検討の主体は財務省と政府税調であると大臣が前向きな御答弁をいただきましたことに心より感謝を申し上げます。 航空券連帯税の導入国において航空業界や観光業界からの反対があるか、昨日の質疑では国交省は把握していないとのことでしたが、外務省ではどのように把握していますでしょうか。
○政府参考人(南博君) お答え申し上げます。 航空券連帯税を既に導入しております幾つかの国、具体的にはフランス、韓国、チリでございますが、これらの国において、在外公館を通じて同税に対する国内の反応について調査いたしました。その結果、航空業界等から明示的な反対意見があるとは聞いておりません。 以上でございます。
○川田龍平君 ありがとうございます。 今日、資料を配付しておりますが、この資料一にあります概要の八行目にあります、導入国において航空業界からも観光業界からも反対の声は特に上がっていないということですが、外務省には是非、国交省と連携して、よくこれをまたいろいろと調べていただければと思います。 次に、昨日、大臣が指摘された船についても国際的な枠組みで課金するような仕組みの検討が進められていると聞いていますが、どのようなものを検討しているのでしょうか。
○政府参考人(坂下広朗君) お答え申し上げます。 海上貿易に従事する国際海運の分野におきましては、船舶からのCO2の排出の削減を進めるために、平成二十五年一月から条約に基づいて船舶の国際的な燃費規制が開始されております。この更なるCO2の削減を促すために、現在、国連の専門機関であります国際海事機関におきまして、船舶の燃料油に課金をする制度や排出権取引制度などの検討が進められておるところでございます。 我が国からは、国際的に船舶の燃料油一トン当たり一定額を徴収しまして、基金を造成して発展途上国の国際海運分野におけるCO2削減対策の支援に充てるという制度を提案しておるところでございます。また、この制度では、燃費性能が優良な船舶については支払を免除するというような仕組みも設けておりまして、燃費性能が優秀な船舶への誘導を図るといったような仕組みにもなっておるところでございます。 なお、この制度につきましては、平成二十年から検討が先ほどの国際海事機関で行われておるわけでございますけれども、各国の意見に相違がございまして、現時点ではまだ審議の収束について見通しが立っていないという状況でございます。
○川田龍平君 これは、日本政府が国際機関であるIMOに提案したということです。国交省ではこれを税とは呼んでいないとのことですが、一般的には環境税の一種と受け取られており、そういうような報道もあります。つまり、国交省も、一種のグローバルタックス、経済のグローバル化で受益している経済セクターの国境を越える経済活動に広く課金することを考えているということだと思います。大臣の昨日の御発言のとおり、国際船舶でも地球規模課題への対策に充てる課金の仕組みが検討されているというわけです。徴収金を国際的に管理するという意味では連帯税も同じ枠組みですから、船に続いて飛行機でも検討は可能ではないかと思います。 大臣、この配付資料一にあるように、毎年、日本人は実は十億円も既に他国に対して航空券連帯税をお支払をしているんですね。他方、東京オリンピックまでにこれを導入すれば、我が国でも約三百億円の税収が上がるとの試算があります。少額ながら韓国も導入済みです。アジアのリーダーであり続けるためにも、最も導入が容易と言われているこの航空券連帯税について、是非、大臣在任中に道筋を付けていただければと思います。業界の説得には議連としてもしっかり取り組んでまいるつもりですが、いかがでしょうか。これは是非お願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 新しい税をつくるときに、財務大臣が、任せておいてくださいなんて言うことだけはありませんから、それだけはちょっと頭に入れておいていただかぬと。
○川田龍平君 そしてもう一つ、金融取引税という、FTTというものも国際連帯税であるという認識で、財務省、これはよろしいでしょうか。
○副大臣(愛知治郎君) 先日お答えを申し上げたんですけれども、国際連帯税というものそのものなんですけれども、これは国際的に確立された定義はないんですが、一般的に言いますと、貧困問題、環境問題等の地球規模の問題への対策のための財源確保を目的とした税を指すものと承知をしております。 御下問にありました金融取引税についてなんですけれども、既に導入しているフランスではその税収の一部を途上国支援に充てている一方で、EUにおいては、現在、税収を財政再建のために充てることを前提としてこの金融取引税の導入が検討されているなど、具体的な制度設計は様々であり、金融取引税を一概に国際連帯税として整理することは必ずしも妥当ではないと考えております。
○川田龍平君 今お答えいただきましたように、この配付資料の二の概要の十行目にもありますように、開発や気候変動等の地球規模課題の対応資金とすることができるとの考え方も欧州ではあるようですと。この金融取引税は、現在、欧州十一か国で共同して導入しようとしているようですが、その導入目的は何で、どの程度の税収を得ようとしているのでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは昨年の二月にEU事務局が発表した案ですけれども、この導入目的は、EU域内における金融取引に関する税制の調和を図る、近年の金融危機に係る財政負担について金融セクターにも公正な負担を求める、不健全な投機的取引などを抑制するの三つということがいわゆる目的とされております。 また、事務局としては、EU事務局は金融取引税の導入によって年間約三百十億ユーロ、四・四、四・五兆円ぐらいの規模の税収を見込んでいるということになっておりまして、現在公表されておりますEUの金融取引税の目的を見るに、いわゆる国際連帯税の趣旨とちょっと必ずしも同じとは言えないのかなという感じはいたします。
○川田龍平君 今御答弁いただきました、昨年二月に欧州委員会が発表、公表したこの導入提案を読むと、我が国の金融機関がFTT参加国の金融機関、例えばドイツの金融機関と取引した場合、ドイツ当局にこれ納税しなければならないスキームとなっているようですが、金融庁はこれをどう評価しているのでしょうか。
○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。 仮に現在公表されておりますEU指令のたたき台どおりに導入されたと仮定いたしますと、先生御指摘のとおりでございまして、日本の金融機関にも課税が及ぶケースが生じ得ると考えております。具体的には、日本の金融機関がこのEUの参加国の企業や金融機関、例えばドイツの銀行との間で株式等の取引を行う場合、あるいは、日本の金融機関が参加国内で発行された金融商品、例えばフランス国債を取引するという場合に金融取引税の課税対象になり得るものと考えております。ただ、このEU指令案、このたたき台につきましては、当初、今年の一月から既に導入されるというもくろみで出されたものでございますけれども、現在もまだ議論が続いているというふうに承知してございます。 いずれにいたしましても、仮にこの現在のたたき台の案のような形で金融取引税が導入されるということになりますと、日本の金融機関による取引も含めまして、国際的な金融取引に多大な影響が及ぶことになるのではないかということが考えられまして、金融庁としてはこの議論について十分に注視してまいりたいと考えてございます。
○川田龍平君 これ導入となれば、日本の金融業界にも大きな影響があるわけでして、業界としても大変注視しているのではないでしょうか。 金融担当大臣、是非、今年に入ってドイツが大変熱心にこれは推進しようとしているということなんですが、これについて大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、EUの中でドイツがやるからといって、ほかの二十何か国は全員付いていくか、極めて疑問ですな。ドイツの場合、特にあそこだけはえらく内容が他の二十何か国と違いますので。そういった意味では、ドイツが言うとちょっとなかなか難しいかなと思うぐらいなんで、もうちょっと、せめて半分ぐらいの国と組む、まあ半分、最低半分ですな、半分ぐらい組んでやらないととても影響を与えるまでにはならない。半分といっても、イギリスとかフランスとかオランダとか、でかいのが入ってこないとなかなか難しいかなという感じはいたしますね。 それで、やっぱりこれ、ファンドを動かしている人たちから見ると物すごく大きな話ですから、これはファンドマネジャーにとりましてはほとんど自分の利益を食われることになりますので、これは挙げて反対してくるというのに対抗できるだけ、ドイツってそんなに力ありますかねと、私らはちょっと正直、これよっぽどしっかり組まないとなかなか難しいなと思って、私どもBEPS、BEPSって御存じの、あれをやっておりますけれども、これに対する圧力ですら物すごいものですから、そういった意味では、これは更に大きなるところとやらないかぬというのは結構な圧力に耐えるものが必要かなという感じはいたします。
○川田龍平君 その中で、近いうちということ、これいつになるか分かりませんけれども、欧州の十一か国がこれを今検討して現実となれば、これは日本としても丸損になるということですので、早急に例えばこの国際連帯税、金融取引税に関する検討委員会といったものを、この検討調査機関を政府の中に是非設立して、我が国でも検討を加速する必要があるのではないでしょうかと思います。例えば、政府税調の下ですとか官邸の中に検討していただけないかということで、是非、麻生副総理から総理に提案していただけないでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる金融取引に対する課税の在り方ということなんだと思いますけれども、公平性とか中立性とかいったいわゆる基本的な租税の考え方を中心に置いて、やっぱり金融商品というのは次々と新しいのが出てきますので、そういった意味で取引自体がすぐ海外にシフトしますので。 十一か国プラスジャパンと。じゃ、その他の国、ぱっと出ちゃうということになると十一か国皆ということになりますので、これはよほど、この種の金の動いているところにいる、金融センターと言われるものを持っているそういった国全部で組まないと、さっと逃げてその金はそこだけ落ちるということになりますので、これはよほどきちんとやらないとなかなかいかないものだと思って、いきなり総理に申し上げてこの話は意味が通じると思いますか。これはなかなか金融に詳しい人でなきゃ分かりませんよ、これ。あなたは分かっておられるんだろうけど、分かっているかどうか分かりませんからね、我が方は。 だから、そういった意味じゃ、そんな簡単な話じゃないんですよ、これ。是非その点も考えておかなきゃいかぬかなと思います、私自身もやっと最近分かるぐらいですから。
○川田龍平君 是非、政府内での検討というのをしていただければと思います。 税制抜本改革法にこの連帯税を検討するということが明記されてから二年がたちましたが、昨日の質疑で明らかになったように、この間、政府の中での具体的な検討というのはなされていません。 ですので、私は、是非この政治のリーダーシップというのをやっぱり発揮していただいて、もう各省が、今までは外務省がやっているとか財務省がやっているんだとか、そういったことで押し付け合いがあったと聞いていますので、他方、安倍総理のトップ外交というのは今様々な難問が山積しているという状況の中で、日本がこの国際社会の中で名誉ある地位をやっぱり占めていくためにも、この夏ぐらいには何らかの検討組織を政府内に設置していただいてこの国際連帯税の具体的な検討を始めるといったことを是非、麻生大臣のリーダーシップに期待して、次の質問に入りたいと思います。 この法案についての質問に入りますが、いわゆるこの異次元の税制措置の一環として、復興特別法人税を廃止し、法人実効税率がこの四月から二・四%引き下げることとなりました。ほかにも、設備投資や研究開発税制を拡充するなど、消費税を上げるタイミングでの法人減税メニューがずらりと並んでいます。 他方で、同じく消費税の痛みを受ける個人についてはどうかと見ると、公的年金は一%の減額、電気もガスも値上げ、さらには六月から個人住民税の千円増税も控えています。低所得者向けの対策は打っていると政府はおっしゃいますが、この国の経済を支えている現役世代、特に子育て世代への配慮は十分ではありません。 私たち結いの党としては、衆議院において、日本維新の会とともに政府予算案に対する修正案を提出いたしましたが、その中で復興特別所得税の減税を提案しました。これは、復興に当たり、個人は二十五年間増税を強いられ、法人は三年の増税を決めていたものを法人のみ一年前倒しでというのはいかにもバランスが悪いと思いますが、これについて大臣の見解を伺います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、日本経済全体というものがいわゆる持続的に成長軌道に乗せるということが結果として被災地の経済復興のためにもこれは必要というのは御理解いただけるところだと思うんですが、復興特別法人税の廃止というものは足下の経済成長というものを賃金の上昇につなげるきっかけにするために決定をしたものなんですが、法人に対して、復興に係る負担というものに代えて、賃上げを通じて必ず被災地を含む日本経済再生のために検討を果たしていただきますということを求めさせていただいたと。これは大前提の話で、結果として、過日の春闘等々を受けてその答えは一部出てきていて、企業にもそれなりの答えをしていただいて、今まだ、それから中小零細企業にずっと今から行くことになるので、まだしばらく時間が掛かるんだと思いますが、いずれにしても、個人と法人というものの双方を通じて経済の好循環をやっていくということなんであって、基本的に、法人と個人を対決させるとかいうような考えとか、法人を優遇するというような考え方は私どもにはございません。
○川田龍平君 この僅か一年の前倒しで本当に給与引上げに結び付くのかどうかというのは大変大いに疑問ですが、総理は更にこの法人税の引下げを国際公約としているようですが、これについても個人所得税や消費税によって財源を考えるべきなのでしょうか。私はそうは思いません。特に、税率は一%下げると四千七百億円の税収が消えるわけですが、この財源をどうするのでしょうか。大臣の見解を伺います。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的に法人税というものについて、これは法人税の改革に着手しますと発言があったということを受けてこの種の話がよく言われるようになったんですが、これは基本的には税制調査会等々にも話をさせていただいて、総理とも話をしてありますけれども、法人実効税率の在り方、課税ベースの在り方、そして政策効果というものをちゃんと検証していただきます。 それから、他の税目との関係などについて検討を行うということにさせていただいたところでありまして、十二日でしたかの政府税制調査会に設置をしましたディスカッショングループというものにおきまして議論を開始をさせていただいたところなので、今後、法人税の在り方につきましては、これはしっかり議論を進めていきたいと思っておりますので、財源、税源等々は十分に考えないと、先ほどのお話で、下げれば税収は上がるなんという簡単な話ではないということだと存じます。
○川田龍平君 私は、今の子育て世代、現役世代に更なる増税の余地があるとは到底思えないんですが、法人税の引下げをするのであれば、その財源として、公共事業の削減や行財政改革に加えて、それこそ異次元の法人税の課税ベースの拡大を検討すべきと考えますが、大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今のお話ですけれども、御存じのように、国としては、基礎的財政収支の赤字の対GDPというものを少なくとも二〇一五年までに半減します、二〇二〇年にはゼロにしますというのを掲げて歳出歳入の両方の取組を強力に進めているところなんですが、これは名目三%程度の平均成長率というものを先ほども想定した上で、経済再生ケースにおきましても二〇二〇年度においては約一・九%の赤ということになっておりますので、黒字化が達成されない姿というのが現状であります。 この辺には当然のこととして法人税減税というのは盛り込まれておりませんので、そういった意味では法人実効税率を引き下げるというようなことは、これはこの財政再建の目標が更に厳しいものになるということに直結することになろうと思いますので、必要な財源確保というものを併せて検討する必要があろうと思っておりますので、我々としては、これは必要財源を全て行財政改革によって確保するというのは、これは困難を極めるのではないかというふうに考えております。
○川田龍平君 是非、この課税ベースの拡大というところで、具体的には欠損金の繰越控除制度の見直しというのが考えられると思いますが、このことについて実は衆議院の予算委員会において、同僚議員の青柳議員の質問に対して、この控除制度をやめることも含めて検討すると大臣は答弁をされています。 かつては四割台だったこの欠損法人が今や七割を超えていると。つまり、この国の七割の企業がこの制度を活用して法人税を払っていないというこの状況下で、確かに法人税率を引き下げても、何か真面目な企業が更に損をするようなイメージさえ持つのですが、大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは欠損法人でも、今は九年になって、これはたしか民主党のときに九年になったのかな、我々のときは七年だったと記憶しますので、九年になっているんだと思いますが、これは欠損法人も真面目に事業を行っているとは思いますけれども、利益を出してしっかり納税しているという企業も真面目に事業を行っているということが言えるわけですから、どちらがどうとは一概には言えないとは思いますが、その上で、今申し上げたように法人課税の改革ということになりますと、これは七年を九年と、そのまた前は五年でしたから、そういった意味では、専門的な観点から、課税ベースの拡大というものは、どのような法人課税というのが適切なのかというのはもう一回ちょっと真剣に考えないかぬところなんだと思っております。 欠損金の繰越控除の制度というのは、これは企業活動が期限を定めることなく継続的に行われているのに対して法人税の課税所得は事業年度ごとということになっておりますので、税負担の平準化というものを図るためにはこれは大事な制度だと、私どももそう思っております。 いずれにいたしましても、欠損金の繰越制度の在り方というものにつきましては、年度に限らず、いろんなことを考えないかぬということになるのかなと思っております。
○川田龍平君 今の大企業であります日産、ソニー、ソフトバンク、野村ホールディングスといった大企業が一億円以上の役員報酬を経費として認められて、恐らくは株主配当もしている一方で、法人税は免除されているといった状況にはどうしても納得がいかないところがあります。諸外国でも欠損金の繰越控除はもっと長期に認められて、役員報酬や株主配当との関係も日本だけ特別なわけではないのですが、異次元と言う以上は是非大胆な見直しを行っていただきたいと思います。 次に、課税ベース拡大のもう一つの対象候補とされている租特、租税特別措置について伺います。 租特の中でずば抜けて大きいのが研究開発税制です。先ほども出ましたけれども、租特による税収額一兆円のうちの四千億円、これを政府税調は再来年度から縮減するかどうか検討を開始したようですが、一方で、来年度の税制改正では研究開発税制の更なる拡充が盛り込まれるというちぐはぐさがあります。 この研究開発税制、一部の企業のみを利しているのではないかとの批判があるのは大臣も御存じのことかと思いますが、中でも製薬業界が多額の税額控除の適用を受けているのではないでしょうか。二〇一二年度で幾らぐらいでしょうか。
○政府参考人(田中一穂君) お答えいたします。 二十三年度の申告データを用いまして研究開発税制などの税額控除制度、これは研究開発税制だけではないんですが、かなりの部分は研究開発税制だと思いますが、によって御指摘の医薬品の製造業がどのくらい税負担が引き下がっているのかという試算を行ってみますと、これ分母は所得控除を行った後の企業の所得でございますけれども、約六・九%法人税の負担率の引下げ効果が業界全体の平均としてはあったという計算はできると思います。
○川田龍平君 これ額はどれぐらいになるでしょうか。
○政府参考人(田中一穂君) 直ちに、今現在、私、額は持っておりません。
○川田龍平君 割合としてしか出されていないということなんですが、是非、額もこれ調べていただきたいんですが、私は大変大きな額だと思います。 これだけ多額の税制上の支援を製薬業界に与えている狙いは何だと大臣はお考えでしょうか。これ通告していないんですけれども、衆議院でも御答弁されているようですので、よろしくお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 医薬品に何でそんなに研究開発費を与えているかと。日本の医薬品の業界というのは、武田薬品ほか十社ぐらい足してもファイザーに勝てないぐらいなんじゃないですかね。日本の医薬品というのは大きいように言われますけど、海外、世界的に比べればえらい小さなものですから、少なくとも最近日本から出されて研究開発されたもので特許を取って世界的になった薬というのはほとんどないと思いますので、そういった意味では、きちんとした形で、いろいろな形で今随分集約されつつあるみたいですけれども、そういった形で薬というものは、やっぱり健康というものは非常に大きな意味を持ちますので、薬にいろいろな意味での補助、補助というか研究開発というのでやっていただいているというのがその背景だと存じます。
○川田龍平君 では、実際にこの研究開発税制の効果として日本の製薬業界の競争力というのは付いたのでしょうか。厚生省、お願いします。
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。 今ほど麻生大臣からもお答えが出ましたけれども、医薬品産業は研究開発から実用化までに長期間を要し、またそのための研究開発費用の負担も大きいということから、この研究開発税制にとても期待をしているところはございます。 その中で、結果として、様々な要因はございますけれども、例えば基礎研究の水準の高さ、あるいは民間部門における活発な研究開発活動、それらも含めて、この研究開発税制もその要素の一つとして薬の開発に寄与していると考えております。結果として、額的には別といたしまして、創薬の実績としては、アメリカ、スイスに次ぐ世界第三位の創薬国としての実績があるというふうに考えております。
○川田龍平君 私は、やっぱりぬるま湯の中では規模拡大が進まない、そんな見方もできるのではないかと思いますので、製薬企業が国際競争力を付けるには、研究開発税制よりも今回創設する事業再編促進税制の活用が魅力的となるように政策誘導を図るべきではないかと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、簡単に税制をすれば企業が集約するかといえば、それは経営者はそんな簡単じゃありません、あいつとだけはなりたくない、その一言でうまい話も成り立ちませんから。幾らでもあります、そういう話。したがいまして、税制がいいから合併するかって、そんな簡単なものじゃないと思います。
○川田龍平君 では、他方、この研究開発税制については、全国商工会連合会から出ている要望のように、中小企業特例より更に条件を緩和した小規模企業特例を設けるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは中小企業に対してということですけれども、これまででも大企業の税額控除割合よりも高いんじゃありませんか、小規模企業の方が。したがって、一二%という特例を講じているところだと思いますので、大企業の方は九%ぐらいですかな、だと思いますので、研究開発税制全体の適用件数で見ますと、全体の約七割が中小企業、うち資本金一千万円以下の法人が二割ということになっておりますので、これは小規模事業者も多数適用を受けておられるということを数字的には意味しておりますので、これは小規模な事業者も既に多数適用を受けておられるという実態を踏まえつつ、今のお話は検討させていただかないかぬということになるんだと存じます。
○川田龍平君 特に、中小企業よりもより小規模の企業、特に今回、大臣御承知のとおり、三月七日に小規模企業振興基本法案というのがこれは閣議決定されていますが、この機会にやっぱり税制面でもより小規模企業向けの施策を財務省として検討していただけないかと思って質問をさせていただきました。 さて、最後になりますが、これまで議論させていただいたように、財務省も手厚く研究開発や税制支援の手を差し伸べている製薬業界ですが、このところ、製薬業界と医師が癒着した臨床研究の深刻な不正事件が次々に明るみに出ています。この資料三とそれから四を御覧いただきたいんですが、今STAP細胞の研究においても不正疑惑が騒がれておりますが、これはSTAP細胞は動物実験なのでこの表には掲載しておりません。いずれにせよ、日本の医学、生命科学に対する世界の信頼が大きく揺らぐ深刻な事態となっています。 私は、この問題を厚生労働委員会で何度も取り上げて臨床研究の法制化の必要性を訴えてきましたが、この財政金融委員会でも取り上げるということを是非これからはしてきたいと思います。 質問時間が参ってしまいましたので、最後に、臨床研究における倫理指針というのが今ありますが、是非これを……
○委員長(塚田一郎君) 時間が来ています。おまとめください。
○川田龍平君 法制化していく方向で、また是非この委員会でも実は質問をさせていただきたいと思います。 質問時間終わりましたので、終わります。ありがとうございました。
○平野達男君 ラストバッターです。あと三十分間ほどお付き合いを願いたいと思います。平野達男でございます。 今日は、かなりテクニカルな話をちょっとさせていただきたいというふうに思います。 今回、消費税、五%から八%に上がるということで、地方消費税も一%から一・七%に上がります。それから、いずれ一〇%まで上がるんだろうと思いますけれども、地方消費税は二・二%ということで、一%が二・八兆円ぐらいだというふうに言われておりますから、一・二%上げますと三兆ぐらいの地方消費税が増えてくるということなんですけれども。 ここでちょっと私が注意しなくちゃならないと思いますのは、いわゆる不交付団体に特にこの地方消費税の場合も税源が集中してくるという傾向がどうしても出てくるということでありまして、三位一体改革のときも、このときは随分いろいろ議論させていただきましたけれども、まず、愛知財務副大臣に基本的な認識として、地方交付税は、法定五税でしたかね、法定五税を要するに地方に渡すということで、どちらかというと垂直的調整というふうに言われておりますけれども、三位一体改革のときに、後でちょっとお話ししますけれども、水平的調整ということを入れたわけですね。今回、八%、一〇%ということで上げていくんですけれども、この水平的調整ということの意義についてちょっと認識をただしておきたいと、お聞きしたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) お答えを申し上げます。 先生の御指摘には、地方税収が人口や経済の集中した大都市に過度に偏りがちであるため、その是正を図る取組が必要との問題意識に基づくものだと考えております。 おっしゃるとおり、例えば人口一人当たりの地方税収の指数でありますけれども、地方税計では東京と沖縄では二・五倍の開きがあります。地方法人二税については、東京と例えば奈良県でありますけれども、四・二倍開きがございます。これらの地方税の偏在是正については、平成二十一年度税制改正法附則第百四条や税制抜本改革法第七条にも規定されておりまして、その重要性は十分認識しているところであります。
○平野達男君 そこで、ちょっとおさらいをしなくちゃならないんですが、お手元に二枚紙を用意させていただいています。 これは、一枚目が三位一体の改革のときのペーパーなんでありますが、このとき、二〇〇四年から二〇〇六年度ということで三年間にかけてやるんですが、まず国庫補助金改革で四・七兆円。このうち、七千億円ぐらいが一種の交付金化みたいな形で使い勝手良くするということだったんですが、四兆円のまず実質カットだったと思います。 それから、ちょっと飛ばしますけれども、地方交付税総額それから臨時財政対策債の削減ということで五・一兆もやっていまして、このときは多分、特例加算等々の削減が主だったと思いますが。そのほかに、実は所得税から住民税の方に、先ほど田中局長から紹介ありましたけれども、一〇%にフラット化したことによって、その分だけ地方交付税の額がまず減っているはずですから、これがこの中に入っていたかどうかは記憶がちょっと定かじゃないんですけれども、いずれ五・一兆削減をしているということです。 問題は、この五・一兆の削減は当然のことながら交付団体に集中するということでありますね。それから補助金についても、どちらかというと東京都のように豊かなところは余り補助金に頼っていませんから、三位一体改革の三本の柱のうちの二番目の影響というのはどうしても要するに地方の自治体に色濃く出てくるということであります。これじゃ駄目だったということで、これはおかしいじゃないかと、おかしいなというか、これじゃ幾ら何でもひどいねということで税源移譲を三兆円やるわけです。 ところが、この税源移譲も、先ほど言いましたように所得税から住民税にやるんですが、ここに、左側の表に書いてありますけれども、三兆のうち、ちょっと市町村の内訳がこれ間に合わなかったのでここ空欄になっていますけれども、都道府県レベルでいきますと、不交付団体に四千五百億行くんですね。それで、交付団体には一兆六千八百億円しか行かなかったわけです。 だから、三位一体改革って、当時はいいもんだ、いいもんだというふうに一時は自治体が言っていて、いや、そんなことないよと、これ圧倒的に財政力の弱い自治体にとっては不利ですよと言うんですけれども、なかなか分かってもらえなかった。分かってもらえなかったんですが、結果、蓋を開けてみたら何だこれはという話になっちゃって、特に市町村は大変だったですね。 だけど、その一方で、がちがちの財政規律派の私にとっては、よくこれだけの削減やったなというふうにも言えます。今、こんな補助金の削減をやるといったら、なかなかこれは大変ですね。これは四兆プラス特例加算までやって歳出をここまでやったのは、当時、三十兆なんか、かんぬき掛けるといって、国債の発行にもう三十兆まで、上まで、三十兆超さないんだぞみたいな、そういうことで方針も固めていたということもありましたけれども、そういう面も、両方の見方ができるんですが。 何を言いたいかといいますと、このときに不交付団体に相当のお金が結構税源移譲として行くことになって、他方、交付団体は予算は削られる、税源移譲も大しては来ないという中での税源の要するに不均衡が生じたわけですよね。 そこで、当時、総務大臣は麻生さんでございました。それで、予算委員会等々で私もいろいろこの問題を問題として取り上げましたけれども、当時、二〇〇八年度ですね、平成二十年度ですかね、二〇〇八年度に地方法人特別税・譲与税というのを創設して、これもちょっと格差解消に動くんですけれども、政務官がおられますので、その考え方をちょっと簡単に御説明いただけるでしょうか。
○大臣政務官(伊藤忠彦君) お答えを申し上げたいと存じます。 平成二十年度の税制改正においては、当時、景気回復を反映をいたしまして地方法人二税が大きく伸びておりましたときでございましたので、特に都道府県間の税収の差が拡大をいたしまして、財政力格差の拡大が顕著になったところへの対応を早急に行う必要があったという時代の背景の中で、総務省といたしましては、地方消費税の充実を基本とした税源交換を行うべきと主張をいたしておりましたけれども、消費税を含む税体系の抜本的な改革が見送られましたことから、税体系の抜本的な改革が行われるまでの間の暫定措置といたしまして、消費税一%に相当する約二・六兆円を法人事業税から分離をいたしまして、地方法人特別税を、先ほど先生のお示しになったものを創設をいたしまして、その収入額を人口と従業員者数を基準といたしまして都道府県に地方法人特別譲与税として譲与することにより、消費税との税源交換を行った場合と近似した効果を持つ偏在是正措置を講ずることといたした次第でございます。 以上です。
○平野達男君 要するに、地方法人特別税というのをまず一旦引き揚げて、それで再配分をして、で、これは、この場合、地方法人特別税の場合は都道府県だけですから、不交付団体に戻すお金を少し減らして、その分、交付団体にその分お渡しするという、そういう考え方だったんですね。当初二・六兆でした。そのときに、試算では、不交付団体から交付団体には四千億ということを想定していたんです。ところが、実際には今一・八兆しかないんですね。当時言ったのは、一%やると言ったんです、消費税相当。だから、私は、消費税一%だったらば、本当はこれ二・六兆という額を維持しなくちゃならないんですけれども、途中でその辺はちょっとぼけちゃって、税収が下がったからその分だけ下がるということで、今一・八兆しかなくて、今この下に書いてございますけれども、四千億ぐらい再配分する予定が、今不交付団体から二千億ぐらいしか出ていないという意味で、調整機能が薄まってしまっていますね、ここは。この問題が一つ。 それからもう一つは、今回の、二枚目のペーパーで、今回、地方消費税が一%から一・七%に増えますから、これでまた不交付団体に更にお金がたまる、行く形になりますので、総務省と財務省が一生懸命やって検討したと思うんですが、その上の表の中に、一から一・七%に上がったことによって実質増収は都道府県が七千億、市町村が六千四百億。で、括弧内が不交付団体です。不交付団体にこれだけ都道府県で行くということなんで、これを法人住民税法人税割の国税化ということで、今度はこれもまた全体からお金を取って、今度は地方交付税に行きますから、不交付団体には一切行かないようにするという、まあこれよく考えたと思います。考えたと思いますが、問題は、これで下に書いてあるように、不交付団体、都道府県なんかは逆にマイナスぐらいになっちゃうんですね。これはこれで私は評価したいと思うんですが、問題は、三位一体改革のときのその影響額というのはずっと続いているはずなんですね。下で、地方法人特別税・譲与税というのを今回、三分の一戻しますね。戻すことによって、実は不交付団体にまた七百億追加で行くんですよ。 私が言いたいのは、この考え方に立つんだったら、これは財務省にも総務省にも考え方を整理してもらいたいんですけれども、三位一体の改革の要するに影響額というのはずっと続くはずなんです。それを是正するという考え方は保持するはずなんです。ところが、今回はその考え方がどこも整理されていないんですね、このペーパーの中では。 ただ、地方消費税が一%から一・七%に増えるから、その中で交付団体の行く分は是正するよというのは、そこは分かるんですが、三位一体改革の中で影響が出た不交付団体のその増えた部分についての調整というのはぼけてしまっているという、言っていること分かるでしょうか。 これは、総務省と財務省の、特に財務省の地財係がちゃんとしっかりしないとぼけてしまう考え方になってしまって、三位一体のとき考えたのは、三兆税源やって、これはかなりの財政格差が出たということで、税源の偏在ができたということだから、これは継承するということがはっきり分かるような形にしていただかないと、なかなかこれ説明が、いろんな自治体に対する説明が難しくなるのではないかと思うんですが、まず、これを愛知副大臣と伊藤政務官にちょっとそれぞれお聞きしたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) 御指摘のところ、もっともだというところが多々あるんですが、まず経緯について改めてお答え申し上げたいと思いますけれども、今般の税制改正においては、先ほど申し上げた税制抜本改革法第七条の規定に基づき、地方消費税の税率引上げに併せまして、法人住民税法人税割の一部を分離して地方法人税を創設して、その税収全額を交付税原資化とすることにしました。 御指摘のところなんですけれども、先ほど、その抜本改革法にもありましたとおりに、地方法人特別税については、これは暫定措置でありますので三分の一縮減するとしたところであります。 今後なんですけれども、与党の税制改正大綱におきましては、消費税率一〇%段階において、この法人住民税法人税割の地方交付税原資化を更に進めていくということになっております。また、地方法人特別税・譲与税は廃止するとともに、現行制度の意義や効果を踏まえて他の偏在是正措置を講ずるなど、関係する制度について幅広くしっかりと、また、これは総務省と相談しながら取り組んでまいりたいと考えております。
○大臣政務官(伊藤忠彦君) 今、平野委員から御指摘をいただきましたところのまず大事なところというのは、平成二十年に入れたときに、その後すぐにリーマン・ショックが起こって景気が後退をいたしまして、非常に厳しい背景がございました。それがそんなにすぐに立派に景気が上がればよかったんですけれども、それはなかなかみんな苦労いたしました。こういう苦労の背景の中にあったんですけれども、しかし、そうは申せ、例の暫定で入れました制度でございましたので、ずっとずっと全国知事会ですとか様々な自治体、特に東京都の皆さんからも、何とかこの暫定はきちっと直してもらいたいと。しかし一方で、直してもらいたいという東京都の皆様方も含めてですが、じゃ、その偏在是正をしないでいいかというと、そんなことはないということはみんな意識しております。 その中で、今、愛知副大臣が申されたとおり、私どもも税制の抜本改革法の規定の趣旨に沿いまして、この八%の引上げの段階では廃止ではなくて縮小するということで、地方税の総額を確保する観点も重要でございますので、地方法人特別税の規模を三分の二に縮小するということで今進めているところでございます。
○平野達男君 それはそのとおりなんです。 それで、私が言いたいのは、二枚目のペーパーを見ていただきたいんですけれども、これは総務省が作ったペーパーのところに、私が下の方に七百億マイナス、プラスというふうに付けたんですが、順番からいったら、地方法人特別税・譲与税の規模、これは見直すということでいいんですが、これを縮減したらこの分を何に替えますかと、先にそれを整理しなくちゃ駄目ですよ。それを整理抜きにして、上の方で要するに一から一・七%に上げて増えたことによって、これで減らしますよって操作しているから、考え方がごちゃごちゃになっているというんですよ。 これは、総務省が特に、今までの三位一体の改革のとき、あれだけいろんなところで議論して、この地方法人特別税・譲与税の考え方というのをこれ引っ張ってきたわけだから、あのときに出てきた影響額はこの中で、元々は三千億か四千億ぐらいだって、今は税収が落ちたからしようがないですよ。だけど、その機能を落とすんであれば、まず最初に、この部分の三位一体の改革の部分は今回の税制改正でどこで担保します、補填しますよと説明をしなくちゃならないんです。 だから、あえて言えば、私が言いますと、今回、法人住民税法人税割の国税化で二千七百七十二億円、都道府県一千百二十九億円、これマイナスになりますから、ここの中に入っていますよという説明があるならまだ分からないわけでもないですよ。でも、そういう説明をするでもない。考え方が、だからこれ、本当にこれ事務方はしっかりしてもらいたいんだけど、そういうところを丁寧に丁寧に丁寧に説明していってもらわないと、今回の全体のところも、何か要するに数字のつじつまだけ合わせてみるという、そういう結果にちょっとなりやしないかということなんです。 今回は、今更これ説明変えろといったって説明変えることできないでしょう。だけど、これ事務方だらしないよ、本当に、特に総務省は。総務省の方は、三位一体改革のときにこの地方法人特別税・譲与税というのはそういう考え方でやったはずだから。このやつは、実績としてつくったんだから引きずらなくちゃ。引きずって、ちゃんと要するにこれを示すようにしてもらいたいと思いますし、今回、次に一〇%、安倍総理は決断すると思いますから、勝手にいろんなことを言ってごめんなさい、成立すると思いますから、そのときには、このもう一回偏在の問題を何か整理し直してきちっとやってもらいたいと思いますね。そして、全体の偏在のことについて、今回、三位一体改革の流れからこういっていて、地方にこういうふうになりましたという説明をきちっとやるようにやってもらいたいと思いますけれども、よろしくお願いします。
○大臣政務官(伊藤忠彦君) ただいま御指摘をいただきましたことは極めて重要なことでございますが、もちろん先生おっしゃったとおり、偏在是正をどう直すかというこの仕組みのことにつきましては、現行制度の意義ですとか効果を踏まえて、他の偏在是正措置を講ずるということもちゃんと明記をしてやるんだということでございますので、きちっと御説明ができる、そして地方に穴を空けない、皆さんがきちっと住まいをできるという税制に持ってまいります。そのことをまず申し上げておきたいというふうに思います。
○平野達男君 愛知副大臣の御決意もお伺いしたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) 繰り返しになりますけれども、今御答弁申し上げたとおりだと思います。 一〇%段階において法人住民税法人税割の地方交付税の原資化を更に進めて、どれだけ是正に資する制度にできるかというのが一点。あと、地方法人特別税・譲与税は廃止する方向にそのときは決まるとは思うんですけれども、やはりそれだけでは十分是正ができないだろうということで、先ほど御答弁していただいたとおりに、他の偏在是正措置をしっかりと、これは総務省と連携をして検討してまいりたいと考えております。
○平野達男君 いずれ、地方法人特別税というのは、これは暫定措置でありましたから、最終的にはこれは何かの見合いで変えるということなんですけれども、繰り返しますけれども、順序は先にこっちですね。これの説明をするということで、そのことだけちょっと申し上げて、今日はその一点だけ申し上げたかったので、質問を終わります。 以上です。
○委員長(塚田一郎君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十九分散会