財政金融委員会 第4号
- 発言数
- 263 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2014/03/17
会議録
○委員長(塚田一郎君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十四日、中山恭子君が委員を辞任され、その補欠として藤巻健史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(塚田一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長原敏弘君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(塚田一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(塚田一郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に参考人として株式会社日本政策金融公庫代表取締役総裁細川興一君及び株式会社国際協力銀行代表取締役総裁渡辺博史君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(塚田一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(塚田一郎君) 去る十二日、予算委員会から、三月十七日の一日間、平成二十六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち金融庁、財務省所管、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 審査を委嘱されました予算について政府から説明を聴取いたします。麻生財務大臣兼内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十六年度一般会計歳入予算並びに財務省所管の一般会計歳出予算、各特別会計の歳入歳出予算及び各政府関係機関の収入支出予算について御説明をさせていただきたいと存じます。 まず、一般会計歳入予算額は九十五兆八千八百二十三億円余となっております。 その内訳について申し上げますと、租税及び印紙収入は五十兆十億円、その他収入は四兆六千三百十三億円余、公債金は四十一兆二千五百億円となっております。 次に、財務省所管の一般会計歳出予算額は二十五兆五千九百三十三億円余となっております。 このうち主な事項について申し上げますと、国債費は二十三兆二千七百一億円余、復興事業費等東日本大震災復興特別会計へ繰入れは七千三十億円余、予備費は三千五百億円となっております。 次に、財務省所管の各特別会計の歳入歳出予算について申し上げます。 国債整理基金特別会計におきましては、歳入歳出共に二百十四兆八百六十億円余となっております。 このほか、地震再保険等の各特別会計の歳入歳出予算につきましては、予算書等を御覧いただきたいと存じます。 最後に、財務省関係の各政府関係機関の収入支出予算について申し上げます。 株式会社日本政策金融公庫の国民一般向け業務におきましては、収入一千八百五十八億円余、支出一千八十四億円余となっております。 このほか、同公庫の農林水産業者向け業務等の各業務及び株式会社国際協力銀行の収入支出予算につきましては、予算書等を御覧いただきたいと存じます。 以上、財務省関係の予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第であります。 なお、時間の関係もございまして、既に配付をいたしております印刷物をもちまして詳細な説明に代えさせていただきますので、記録にとどめてくださいますようお願いを申し上げます。 引き続きまして、平成二十六年度における内閣府所管金融庁の歳出予算について御説明申し上げます。 金融庁の平成二十六年度における歳出予算額は二百三十億円余となっております。 このうち主な事項について申し上げますと、金融庁の一般行政に必要な経費として二百六億円余、金融市場の整備推進に必要な経費として十一億円余、金融機能の安定確保に必要な経費として四億円余となっております。 以上、内閣府所管金融庁の歳出予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第であります。 どうぞよろしく御審議のほどをお願いを申し上げます。 以上です。
○委員長(塚田一郎君) 以上で説明の聴取は終わりました。 なお、財務省所管の予算の説明については、お手元に配付しております詳細な説明書を本日の会議録の末尾に掲載することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(塚田一郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○鶴保庸介君 自民党の鶴保でございます。 委員会で質問をさせていただくのは約二年以上たちまして、新人のような気持ちで、まあ答弁もさせていただく立場でございましたが、その答弁させていただく立場の中で、国交省、特に観光の問題が私は直接の担当でございました。財政金融委員会に所属した以上、そのことを聞かざるを得ないというか、聞かなくてはならない、そういう思いでありまして、幾つか大臣、特に副大臣に御質問をさせていただきたいと思います。 ちなみに、大臣に質問をさせていただくというよりも、大臣は横で聞いておいていただいて、こんなことがあるのかと、後で感想を求めるぐらいのことにしておきたいと思いますので。 まず、以前、委員長の御差配の下、東京税関へ視察へ行かせていただきました。その際に、委員の先生方にも私の方から生意気にも幾つかの指摘をさせていただいたかと思うんですが、我が国の免税制度が大きく変わりつつあります。外国人が、この日本に入ってくるインバウンドが一千万人を超えようとする中、そしてまた二〇二〇年の東京オリンピックを目指してこれを二千万人、二千五百万人に増やしていこうという目途の中、これら観光客を目当てにしたお土産、免税品の制度拡充を力を入れて今取り組んでおるというふうに聞いておりますが、これについてちょっと制度を私の方から説明をさせていただく予定だったんですが、副大臣、よろしいですか。今どんなふうにこれが変わりつつあるか、ちょっと通告外でありますが、まず、どんなふうに変わりつつあるかについて御説明いただければと思います。
○副大臣(愛知治郎君) お答えを申し上げます。 まず、鶴保委員におかれましては、国交副大臣として観光立国の推進に力を入れてこられたということで、また本件に関しても大変熱心に取り組んでこられたと承知しております。このことについて敬意を表させていただきたいと存じます。 今御指摘いただいた点なんですけれども、観光立国の推進から、平成二十六年度与党税制改正大綱において、現行制度における免税対象物品に飲食料品や化粧品等の消耗品を追加するとともに、免税手続の簡素化等を行うこととし、もって観光立国の推進に資するという政策をこれから実行していく予定であります。
○鶴保庸介君 確認ですが、時期的にはいつ頃になりますか。
○副大臣(愛知治郎君) 今年の十月一日以降となります。
○鶴保庸介君 税制改正の制度設計を四月頃にして、十月頃から施行をちゃんとしていくということのように私は聞いておりますが、いずれにしても、もうほんの数か月でこの制度がいよいよ発足し、スタートをするわけであります。 簡単に言いますと、免税の対象品目が大きく拡大される。今までであれば一部のブランド品やあるいは電気製品やといったようなものだけであったのが、農産物の加工食品あるいは地酒、お菓子、こういったものに大きく拡大されるということのようであります。これは大いに歓迎すべきことだろうというふうに考えております。 ただ、そこで少し危惧をしておりますことは、この対象品目を拡大はするものの、これを売る側、つまり免税店という要件を、許可をいただかなければいけない仕組みになっておるようであります。この辺りについてちょっと副大臣にもう一度お伺いをするわけでありますが、免税対象品目が拡大をしてもこの免税取扱店舗としての資格申請がかなり厳しいものとなってしまっては余り意味がないわけでありますね。そういう意味では、資格申請の要件緩和について今現状はどうなっていて、これについてどういう疑義解釈に答えているか、この辺りについて御答弁をいただきたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) 御指摘いただきました免税店の許可要件についてでありますけれども、現行制度をちょっと御説明させていただきたいと存じます。 その許可要件なんですが、五つの要件がありますけれども、それを満たせば許可することとなっております。 第一に、販売店の所在地は、非居住者、これ一般的に旅行者だと思うんですけれども、の利用度が高いと認められる場所であること。第二に、販売店が非居住者に対する販売に必要な人員の配置及び物的施設を有するものであること。第三に、申請者が許可申請の日から起算して過去三年以内に開始した課税期間の国税について、その納税義務が適正に履行されていると認められていること。第四に、申請者の資力及び信用が十分であること。第五には、このほか許可することにつき特に不適当であると認められる事情がないこと。この五つの要件であります。 これらの要件は、既に基本通達として公表されており、パンフレット等も発行されております。ただし、これらの要件は我々としては最低限のものであると認識をしているため、今般、免税対象品目の拡大の機会にこの許可要件の緩和を行う予定は今のところございません。 以上です。
○鶴保庸介君 ということでございまして、先生方もお気付きだと思いますが、地酒あるいはお菓子、こうしたものを免税対象品目に増やした場合、特に、今までであればブランド品や電気製品やというと、地方、田舎ではそれによって潤うということはほとんどなかったわけですね。それが、対象品目を増やすことによって、地方は特に地酒やお菓子なんというのが外国人の観光客に対してたくさん売れる、こういう制度になったんだけれども、こういう通達があって、例えば外国人がたくさん来るところである、販売地の所在地は非居住者の利用度が高いと、こう書いてある。要するに外国人がたくさん来るところでなければならないとか、あるいは資力の問題、そしてまた、納税義務は当然でしょうけれども、販売に必要な人員の配置、要は英語がしゃべれるかどうかみたいなことを書いてあるわけですね。 この内容について、やはり全く今の答弁のように紋切り型に緩和をする用意がないというふうに言われると、そもそも免税対象品目を広げた趣旨にはそぐわないのではないか。このことについて、副大臣、どう御感想を述べられますか。
○副大臣(愛知治郎君) おっしゃるとおりで、資格申請が今後増加することは予想されております。なので、できるだけ迅速かつ円滑な手続を進めていきたいと考えておりますけれども、先ほど申し上げたとおりに、要件については、これは必要最低限のものに限っておりますので、誤解があると困りますので、免税店の許可や制度の詳細、手続の方法については丁寧な説明をしてまいりたいと考えております。 御指摘いただいた要件についてなんですけれども、最初の要件、所在地についてでありますけれども、これは非居住者の利用度が高いと認められる場所であることとされておりますけれども、申請時点で利用度が高いことまでを求めているものではなくて、今後、非居住者の利用が見込まれる場所も含むということであります。 第二点についてでありますけれども、人員について御下問がございましたけれども、これらの人員の配置についてでありますが、免税販売の際に必要となる手続を非居住者に対して説明できる人員の配置を求めておりまして、その外国語についてでありますけれども、母国語のように流暢に話せることまでを必要としているものではございません。パンフレット等の補助材料を活用しながら、非居住者に手続を理解していただければ十分であるということであります。
○鶴保庸介君 公式の答弁でこうやっていただくこと自体が私は有用なことだと思いますのでお答えをいただきましたが、ただ、さっきの外国人がたくさん来るところであるという話、簡単に言うと、そういうことも申請時点では必要なくて、将来はということなんですが、それについても、例えば、よく言われていることですけれども、クルーズ船なぞがたくさんこれから入ってくるであろうという見通しが立っております。 御存じのとおり、東京オリンピックに向けて、飛行機、航空発着の発着回数には限りがございます、首都圏については。これらの需給バランスを埋めるためにもクルーズ船をより積極的に活用しようじゃないかというのは、国策として今挙げておるところなんですね。 こうしたクルーズ船の観光客を相手にして、観光地へ行って免税店舗に行っていただく、これは当然あっていいんですが、もっと言うと、クルーズ船の発着場、つまり、今までであれば港湾施設で何もなかった、灰色の倉庫街だったというようなところに一時店舗でもいいから免税店を開くことできないかというようなことも、やっぱり百貨店業界やその他の方々からのお声掛けはあるんですね。これらについては、今言った要件だと将来的にできるのかどうかまだ分かりませんよと言われてしまうと、これも問題があります。 こうしたことを考えると、クルーズ船に限らずですけれども、移動店舗やあるいは一時的な店舗やこういったものについて免税店としての許可付与ができるようにしてあげないと、これはまずいと思うんです。副大臣、いかがですか。
○副大臣(愛知治郎君) 大変重要な点を御指摘いただいたと考えております。 ただ、御指摘のような一時店舗、例えば常設ではなく週に一回だけ開設するような店舗についてでありますけれども、店舗の開設が一時的であるということだけをもって許可要件に該当しないということはございません。ただし、先刻御説明を申し上げたとおりに、個々の申請において、申請された店舗が法令に定める許可要件を満たしていることは必要でありますので、当該申請が許可要件を満たす場合には許可することになります。
○鶴保庸介君 一連のお話を聞いておりますと、ちょっと安心を実を言うとしております。最初はこの要件を緩和する用意はないとばしっと言われましたのでね、そこからいろいろ話聞いていると、なかなか柔軟に考えてきてくれているじゃないかと私は申し上げたいと思いますが。 事ほどさように、この基本通達に書いてあることは結構堅いことが書いてあるんですね。消費税法の特例として、この外国人への免税制度が税法上位置付けられているわけでありますが、その運用基準については、御多分に漏れずこの一片の通達であります。これは国会議員の前にもほとんど目に触れることはありませんし、また、業者さん自身も、何でこんな通達になっているの、こんなお裁きを受けるのかがよく分からないという状況なんですね。 したがいまして、この通達が、緩和と言わずとも、こういう運用をしていますよと、そしてまた、こういうことがおたくの店では必要になってきますから、こういうことさえしてくれれば大丈夫ですよということについて、やはりお知らせをするというか、本当に微に入り細に入り温かく指導をしてあげないと、さっきも申し上げたとおり、もう何度も言いますが、この消費税免税の対象品目の拡大というのは非常に私はよくやっていただいたというふうに思うんですが、そのせっかくいいはずの制度が生かし切れないんじゃないかというふうに思うんです。 副大臣にお答えをいただきたいと思いますが、そういう免税取扱店舗の要件緩和、あるいは要件緩和といいますか、要件について、通達について運用の周知徹底、あるいはその指導みたいな部分についてどういう決意を持って取り組まれるか、お答えをいただきたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) まさにその点は非常に重要でありまして、要件についてもなかなか言葉が分かりにくいということがありますので、丁寧な説明、そして分かりやすい説明をしていかなければいけないと考えております。 また、消費税等の免税店制度について、これは観光庁においてでありますけれども、免税店シンボルマークの創設や、地方運輸局に免税店相談窓口を設置するなど、各種の取組を実施しているものと承知しております。 国税庁においては、これらの取組に協力しているところであり、引き続き免税店制度の広報、周知について関係省庁と連携して取り組んでまいりたいと考えております。
○鶴保庸介君 副大臣、今日はもう初めてのやり取りですから、答弁もこれ以上突っ込みませんけれども。恐らく、今日お集まりの国会議員の先生方も免税制度の詳しい話を聞いて、ほとんどの方は知らないんじゃないか、私も実を言うとそうでした。日本の免税制度ってどうなっているのかと言われても、私たちが外国人として外国へ行ってする制度は時々目の当たりにしますけれども、詳しく知っている方というのは実を言うとそんなに多くはありません。 ただ、インバウンドが一千万、二千万という時代になってくると、統計によりますと、お菓子そしてまた食料品、お菓子の類いは非常に興味を持って外国のお客さんは消費をしていただいております。観光庁の予算、私の記憶では大体一宿泊で十一万程度のお金を使っていて、宿泊というか一滞在期間ですね、その中で三割ぐらいはお土産に使っているという、つまり二、三万はお土産に使っているという計算になるんですね。 そのお土産に使っている額は、今まであれば高級品、高級衣料品だとか電気製品に集中しておったわけでありますが、これからは化粧品もそうですし、地方の農産物の加工食品もそうですし、そしてまた地酒も、お菓子も人気の高いお菓子が入ってくるんですね。これらをやはり活用しない手はないわけなんです。ですから、あちこちに免税店という、さっきも言いました看板が地方のあちこちのちまたにあふれるような、そんなものを私たちはつくらねばならないんではないかというふうに思います。 そういう意味で、ここまで大臣にちょっと聞いていただいていましたけれども、通告外でありますが、大臣、今までの御感想だけちょっとお伺いできればと思いますが。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の話ですけれども、それなりに対応しておられるようなのでいいんだと思いますが。 言葉ができるなんて、スペインのカタルーニャに行ってワイン売ってくれって、フランス語はおろか英語なんか、日本語なんか全く通じないでしょう、あの辺。スペインの、しかもなまりの強いスペイン語以外はまず聞こえないと思うんですが、それでも商売になりますから、これは買いたいやつの方は必ず無理してしゃべりますから、余り努力せぬでも売れますよと私は思いますね。 したがって、売れて税金が入った方がいいわけですから、商売になるわけですから、その意味では言葉で限界を決めるなんていうのはナンセンスだと思いますし、いろんな意味で今までと違って、家電とかそういった便利な電気製品に変わってクールなジャパンというので妙なものが、我々から見たらどこが値打ちがあるのかよく分からぬものがやたら売れる、正直言って、本当。何でお巡りさんのシンボルマークがこんなに売れるのかよく分かりませんけれども、あれ、やたら売れます。日本のお巡りがすごいからだという話ですけれども、へえと思って改めて感心しましたけれども、交番なんて書いてあったような、こんなものが売れる。 そういったようなものというのが実際売れるんだから、買ってもらうんだったら誠に結構な話なんであって、是非こういったようなものというのを売りやすくするというのは基本的な姿勢として大切なものだと思いますので、柔軟に対応していく、当然のことだと存じます。
○鶴保庸介君 大臣のお言葉をわざわざ引き出したのは、後ろにいらっしゃる事務方に聞いておいていただきたかったからであります。通達、いろいろ書いていますけれども、全く大臣がおっしゃっていただいたとおりだと私は政治的には思っております。要件がいろいろ、まあ役所ですからこれは仕方ないんですけれども、いろいろ通達を、要綱を改定していくんですが、リジッドにこれ解釈しちゃうととてもとても動きませんので、現場でもう柔軟に対応していただくこと、そしてまた問題があればその都度その都度しつこく私はこの問題については質問をさせていただきますから、そのことを宣言して、取りあえずこの問題は引き取りたいと思います。 まだ少し時間がありますから、一問だけ。大臣、今日は来ていただいていますので、通告を、大臣にしたのかな、これは、副大臣かな、社会資本の方は。 済みません、じゃ、副大臣にもう一問させていただきたいと思います。 社会資本の老朽化、インフラの老朽化についてですが、これも実を言うと国土交通省時代に様々議論はありました。ありましたが、幾ら言ってもこの見通しというのは立たないんですよ。五百兆と言われたり、七百兆と言われたり、五十兆と言われたり、何かめちゃくちゃな幅がたくさんあって、そんなことをしていたんじゃ国交省としてもとてもロードマップを描けないよと、やっていく計画が描けないよという話をしてまいりましたが、一体このことは財務省側から見るとどんなふうに捉えられているのか。当時、私は国交省側からばっかり見ていましたから、これはどんなふうに捉えられて、こういうふうに言っているんだけれども国交省は実を言うとこんな答えしか出てきませんよみたいな話があるのかどうか、その辺りちょっとお伺いできればなと思って質問させていただきます。
○副大臣(愛知治郎君) お答えをさせていただきます。 昨年十二月でありますけれども、国土交通省の審議会の下に設置された小委員会の答申において、国土交通省が所管する社会資本整備の今後の維持管理・更新費用について発表がされました。平成二十六年度は約三・六兆円であるのに対し、平成三十六年度には約四・三兆円から五・一兆円、平成四十六年度には約四・六兆円から五・五兆円となるとの推計結果が示されていると承知をしております。 一昨年十二月の笹子トンネルの事故を契機に老朽化が進むインフラへの関心が高まっておりますが、高度成長期以降に整備された社会資本の老朽化が進む中で、今後とも必要な社会資本の機能と安全性が確保されているということは重要な課題であります。このため、平成二十六年度予算においても、引き続き社会資本の老朽化対策のための予算を重点的に拡充したところであります。 今後とも、厳しい財政事情や将来の人口減少を見据え、更新すべき社会資本を厳選するとともに、維持管理業務の効率化といった取組を通じて、限られた財源を効果的、効率的に活用して、社会資本の長期的な持続可能性を確保していくことが重要と考えております。
○鶴保庸介君 質問が悪かったのかもしれませんが、ちょっと私の意図する答えではないんですね。 要は、インフラの老朽化、これから経年変化とともにこれぐらい掛かりますよという数字は、マスコミを通じて私たち知ることはあっても、国土交通省から聞いてもよく分からないというふうな言い方をされることが多いんです。そこまで言うと、余り言うとまた国交省の役所からこの後また飛んでくるかもしれませんが、財務省の方からこういう計算の仕方をやりなさいよ、あるいはいつまでにこういうふうに出しておかないと駄目ですよみたいな話をしておかれるべきじゃないかなというふうにも思うんです。 なおかつ、我々、国土交通省、大臣始め尻をたたいてしております。私がこの質問を今日、朝するということで国交省にちょっと問い合わせてみたんですよ。問い合わせてみても、結局のところ社会資本整備の見通し額みたいな数字だけこうやって出してくるんです、メモでね。 はっきりとしたことが言えないのは分かるし、言うとその数字が独り歩きしてしまうということは分かります。分かりますが、経年変化とともに大体一般論としてこんなものなんだという計算の仕方や、あるいは、現状では今こうだ、それは変化もありますということがあってもいいと思いますが、そういうものや、こうしたものがないと、重点的にこれやっていますと言われても、この部分は老朽化のインフラ対策のためにやっていまして、この部分は新規ですよという説明を幾らしても、我々よく問題にしております国土強靱化、すなわちワイズスペンディングだということを強調できないと思うんですね。 繰り返しになりますが、副大臣、そういう国交省とのやり取りについてもう一度やっていただく、じゃ、大臣、決意をいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは誠にごもっともな御指摘なんですが、大体、東京オリンピックの前に造った社会資本、首都高速一号線始めほぼこういったものは限度に来ている。これはもうはっきりして、これをメンテナンスをしていなかったらどうなったかといえば、これは一九八〇年代の荒れるアメリカという言葉が一番いいんで、橋がおっこちたりビルが倒れたりしました。あれはいずれも一九三〇年代、ルーズベルトが造ったときの、あのニューディールで造ったときの橋やら橋梁が皆落ちた。それが大きな騒ぎになって、ブルックリンで橋が渡れないとかいろんな騒ぎになってアメリカが大騒ぎしたのと、ちょうど我々今五十年たっておりますので、私どもとしては、ちょうどこの種のメンテナンス元年ということを、副大臣のときにいろいろ言っておられましたけれども、こういった言葉が出てくるような時代に多分日本もなっておる。加えて、地震が多い、何が多いというところで、天災をほとんど皆抱えている国ですから、そういった意味ではこの種のものをきちんとやっていくというのは大切なことなんですが、ただ、言われましたように、総額幾らかというのはなかなかこれはちょっと出しにくいかなと。なので、そういう感じでやったこともないと思いますので、これは一回きちんとしたものを、国土交通省で総額幾らになるというのを一回きちんと調べてみる必要があるのじゃないかなと。 例えば、橋だけでも十七万八千橋ぐらい、県市町村道でそれくらいあるはずですけれども、それの何%、何コンマ何%危ないというのだけでもパーセントは出ますので、橋の数が出ますので、そういったようなことをきちんとやっておかれる必要はあるかなという感じは率直な実感です。
○鶴保庸介君 終わります。
○尾立源幸君 おはようございます。民主党・新緑風会の尾立でございます。 今日は委嘱審査ということで、いろんな分野の質問をさせていただきたいと思いますが、まず、いよいよ四月から消費税がアップするということなんですけれども、中小零細企業にとってちゃんと価格に転嫁できるということが非常に私は重要だと思っておりますし、政府挙げて、与野党問わず、この点についてはいろいろと対策を講じてきておるんですけれども、なぜかといいますと、中小企業の黒字決算割合、これ国税庁の資料によりますと二七・四%、あとTKCというところがこれも調査結果出しておりますけれども、黒字決算割合は四六・五%となっています。同じくTKCのこの調査によると、黒字中小企業の売上高に対する営業利益率というのは三・二%ということなんですね。そうなりますと、消費税がきちんと転嫁ができないと、もうこの利益を丸々食ってしまうと、まさに黒字の会社がほとんどなくなってしまうというぐらい中小零細企業にとっては深刻な問題であると私は思っております。 そこで、価格転嫁対策についてお伺いしたいと思いますが、今日は公取に来ていただいています。現在、どのような取組をしているのか、概要を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(原敏弘君) 公正取引委員会は、転嫁拒否等の行為の未然防止のため、消費税転嫁対策特別措置法の遵守を要請する文書を昨年十一月及び本年一月に発出をするとともに、パンフレットなどの作成、配布、公正取引委員会主催の説明会の開催などの取組を行ってきております。また、転嫁拒否等の行為に対しましては、調査の結果、違反行為が認められた事業者に対して指導を行っているところでございます。二月末現在では、製造業、卸売業、小売業などを中心に中小企業庁と合わせて八百五十三件の指導を行っているところでございます。 平成二十六年四月の消費税引上げを間近に控え、公正取引委員会としては、転嫁拒否等の行為に対する監視を強化することとしており、平成二十六年度において、中小事業者等を対象とした悉皆的な書面調査や大規模小売業者等の大企業に対する書面調査を中小企業庁と合同で実施するほか、立入検査等の調査を積極的に実施していくこととしております。 このような取組により、今後も引き続き転嫁拒否等の行為に対して迅速かつ厳正に対処してまいる所存でございます。
○尾立源幸君 今、お話によりますと、二月末時点で八百五十三件の指導をしたと。実際まだ、これから上がるわけですからその予備段階なんだと思うんですけれども、ただ、問題なのは、そのうち二十八件というのが大規模小売事業者ということでございます。 大手の事業者というのは会社の中に当然コンプライアンス部門というのがあって、しっかり法令遵守をするようにということになっていると思うんですけれども、にもかかわらずこのような買いたたきを行うということは、もうこれは確信犯なわけですよね。商売倫理にももとる私は言語道断の行為だと思っております。 そういう意味で、単なる指導ではなく、少なくとも資本金や社員数の大きい、より社会的責任のある企業に関しては、この違反についてしっかりと公表すべきだと私は思っているんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(原敏弘君) 公正取引委員会は、平成二十六年四月から中小企業庁と合同で大規模小売業者等の大企業に対する書面調査を実施し転嫁拒否等の行為について報告させるなど、大企業に対する監視を強化することとしております。 公正取引委員会としては、今後も引き続き違反行為に対して迅速かつ厳正に対処することとしておりますけれども、大企業による重大な転嫁拒否等の行為に対しては勧告を行うとともに事業者名を公表し、厳正に対処してまいりたいと思っております。
○尾立源幸君 賃上げをめぐっては政府も何か公表するとかしないとかいう話ありますように、それは私は余りいいとは思っていないんですけれども、是非この消費税の転嫁の拒否等についてはしっかりやっていただきたいと思いますが、改めて公表についてお考えをお聞かせください。
○政府参考人(原敏弘君) しっかりと調査をいたしまして、大企業による重大な転嫁拒否等の行為に対しては勧告を行うとともに、事業者名を公表してまいりたいと存じます。
○尾立源幸君 よろしくお願いします。 それでは次に、申告納税制度に関わる論点についてお話をしたいと思います。 公取の方、もしよろしければこれで結構ですので、御退席ください。
○委員長(塚田一郎君) 公正取引委員会原取引部長、御退席いただいて結構です。
○尾立源幸君 この申告納税制度というのは、特に税理士の先生方のお力もあって非常に我が国では大きな制度として今施行されておりますけれども、そこで重要なのは帳簿の正確性であると思っております。この帳簿の正確性というのは、申告納税制度の適切な運用だけでなく、企業の現状を的確に把握するという意味でも、また企業の成長にとっても大事だと私は思っております。 先日、ある勉強会で西武信金の理事長さんが来られて、今非常に信金の中で頑張って、特に一、二位を争うぐらい非常に業績のいい企業なんですけれども、ここのお話を聞きますと、やはり経営がずさんであるところに良い成長はないと、このようなことをはっきりおっしゃっていました。とりわけ、全部が全部というわけじゃないんですけれども、これまでの町工場的な下請的な仕事は、仕事は全部取引先がくれる、そして設備はこれを買え、融資はここで借りろと、こういう形で全てセットで、余り経営のことを考えずに、取りあえず納期と正確性、精密さだけを取引先に求めてきたというような、そういうことから早く脱却をしていかないとなかなかしっかりした経営ができないんですよということをおっしゃっておりまして、私もそのとおりだと思います。言いたいことは、丼勘定ではしっかりした経営はできないということなんですけれども。 そういう意味で、現在この帳簿については、整然かつ明瞭に記帳すべきとなっております。しかし、一年に一回、このいろんな領収書なんかを集めたり、支払の関係書をがさっと集めて申告をするということでは、私はやっぱり経営にとっても良くないんじゃないかと思っておりますし、帳簿の正確性という意味でも私は不十分だと思っています。 そういう意味で、この帳簿の正確性を高めるためには適時、正確というものをきっちりと加えるべきだと思いますが、財務省の方、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の御指摘ですけれども、これは平成十七年度会社法及び商法の改正によって、商業の帳簿につきましては一層の信頼性というものを確保するために、適時、正確な記録を求めることとされております。適時というのはその都度という意味だと、役所用語では適時と言うんでしょうけれども、大体日本語では言えばその都度という意味だと思いますが。 他方、税務申告におきましては、正確な記録に基づいて適切に所得計算をしていただくということと同時に、事務的な検証が可能なように帳簿を整理、管理していくということが重要であるため、整然かつ明瞭、今御指摘のあったとおりの記録を求めているところでして、必ずしも記録の適時性まで求める必要はないのではないかと考えております。 特に、適時性に関しましては、これは罰則規定のない会社・商法と異なって、これは税法の場合は罰則が伴いますので、帳簿の記録は、欠損金の繰越控除制度とか、また政策税制の適用の前提となります青色申告というもののいわゆる承認要件ということになっております。 したがいまして、厳密に適時性まで求めるということになりますと、これは事業者は事務の手間というものにとどまらず大きな負担を課すことになると、私どもはそう思いまして、したがって、今御指摘のありました点、分からぬわけではありませんけれども、改正には結構慎重な検討がこれは必要でないかと、なかなか業者との間は難しいというのが率直な実感であります。
○尾立源幸君 立て付けがなかなか税の方は違うということ、罰則や事務の煩雑さなどということなんでしょうけれども。 もう一つ、改善すべき私は点があると思っています。それは、帳簿の加筆、修正の際の履歴をきちんと記録していくこと、とりわけ電子帳簿保存法においては、電磁的記録については、訂正又は削除を行った場合には事実及び内容を確認できるようにすることという規定がございます。しかし、この電子帳簿を利用しているのは大企業にとどまっていると思われるんですが、そして、その電子帳簿を利用しない一部の中小企業では、決算時に期中取引の遡及的訂正、削除が自由に行われ、税務調査の際にも内容、履歴の確認ができないという帳簿の品質に関わる重要な問題が発生している例が多々ございます。 今では多くの中小企業もコンピューターを使って記録をしております。訂正の記録、訂正履歴ですね、いつ、どのように訂正をしていったかというような履歴の記録などはこれは簡単にできると思います。例えばエクセルなどはもうそういう機能が付いております。 したがいまして、この記録をきちんと付けることが、私は中小企業のためにもなるということは先ほど申し上げましたし、会社の成長、経営にも必要不可欠だと思っております。そういう意味で、訂正履歴の記録を義務付けるべきと考えておりますが、大臣のお考え、いかがでしょう。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、税務申告におきましては、正確な記録に基づいて適切な所得計算をしていただくということになるんですが、事務的な検証が可能なように帳簿を整理、管理していただくということが重要と、もう当然のことだと思いますが、したがいまして、整然かつ明瞭な記録を求めているところであります。 これを超えまして、御指摘のような帳簿書類の変更記録の管理を義務付けるということは、先ほども申し上げましたように、これは納税者に対して新たな事務負担を負わせることになります。今お話ありましたように、ワードなどの一般的なソフトというもの、ソフトウエアでも自動的に変更履歴というものは記録されるような機能というのは備えている、いわゆる特別なものじゃなくて一般的なものというのは市販されておりますけれども。 御存じのように、これは全ての納税者がパソコンを扱えるというわけではありませんので、紙で帳簿を作成している納税者もこれはかなりな数、たくさんおられますということにも留意をしておかねばならぬと思っております。 したがいまして、税法上は帳簿への記録は欠損金の繰越金の控除の制度とか、政策税制の適用の前提であるということになっております青色申告なんかの承認の要件ということを考えますと、仮に修正、加筆の履歴も含めて全て記録しておかねばならないとなると、これらの制度の適用を受けられないということになってまいりますので、これはちょっと過重な負担となるおそれもありますので、私どもとしては、これは義務付けの可否については慎重な検討が必要であろうと考えております。
○尾立源幸君 紙の帳簿の時代は、付けていらっしゃるところでいえば、以前に記帳したものを訂正、修正するときは、きちっとやっぱり線を引いて、いつやりましたというような記録を残せるようになっているんですけれども、逆に今、コンピューター化されてしまって、もうそういうのが全く必要なくて、いつでもある意味帳簿が改ざんができるという、適宜改ざん、まあ税理士の西田さんが適宜改ざんができるとおっしゃっているんですけれども。 私は、だからこそ、コンピューターを使っている会社ほどそういうことはもう自由自在なんですね。実務の方いらっしゃるので、私もその一部だったんですけれども、よく分かりますので、しっかりそこは、コンピューターを使っているからこそ履歴を残すべきだと思うんですが、改めて、どうぞ。
○国務大臣(麻生太郎君) 今おっしゃったこと、全てよく分かるところですし、機械を使ってという、その機械も勘定奉行だ何だかんだいろんなものがいっぱい出てきましたので随分楽になりましたよ、本当、昔に比べれば。私どももそういう、そのもう少し前の世代の会社を経営しておりますので、随分楽になっておるな、近頃、と思って見ることはあるんですが、今おっしゃいましたように、これが、じゃ、町の商店街のおじさん、おばさんのところまで全部普及しているかというと、なかなかさようなわけにはいきませんので、そこらのところもちょっと考えないと、これ罰則規定が付いてきますので、なかなか簡単にはいかないところかなと思いますので、いま少々時間をいただく必要はあろうかと存じます。
○尾立源幸君 既に日本ではそういう方式でやっているソフトウエアもありますし、アメリカなどではこういうことがもう義務化されているということですので、是非また慎重な上にでも検討していただきたいと思っております。 次に、空港整備勘定についてのお問いをしたいと思います。 空整勘定の適切な予算配分、執行に向けて、空港別の収支をこれまた適時的確に把握するということが重要だと思いますが、国交省、その取組について、野上副大臣、ありがとうございます、よろしくお願いします。
○副大臣(野上浩太郎君) 国土交通省におきましては、平成十八年の収支より国管理空港に係る空港別の収支の試算を公表しているところでありまして、現在、平成二十三年の収支まで公表をさせていただいております。昨年、御答弁もさせていただきましたが、空港別収支につきましては、いわゆるコンセッションの推進におきましても、やっぱり民間事業者の判断に資する必要不可欠な重要な資料だというふうに思っております。 この収支の試算に当たりましては、企業会計の考え方を取り入れるために、国の公会計制度にはない計算等について膨大な作業を有するところとなっておりますが、御指摘を踏まえまして、できる限り作業を短縮をして、平成二十三年度の収支については平成二十二年度収支よりも二か月前倒しをしまして、昨年九月に公表させていただいたところでございます。
○尾立源幸君 取組については評価をしたいと思いますが、今公表されているのは二十三年度の収支や決算ということで、もっとよりタイムリーに試算を公表してほしいと、このように要望したいと思いますし、そのためにも、これも我が党が出しております公会計法、これをしっかり成立をさせて、やはり国全体として、また、これは国のみならず地方自治体も含めてなんですけれども、こういった財務情報をしっかり開示するというのが私は大事だと思っておりますので、委員の皆様にもまた今後御協力をいただきたいと思っております。 そこで、国管理空港については、曲がりなりにも、遅いという指摘はありますけれども、取組を進めていただいておりますが、地方管理空港については、その整備に国費が投入されているにもかかわらず、なかなかタイムリーで適切な情報開示がなされているとは言えないのが実情です。 六十六の地方管理空港で、いろんな様々な形で収支や決算を出しているんですけれども、出しているのが六十一空港、逆に言うと、五空港は何も出していないということです。ただ、その六十一の中も、東京都などは非常に先進的で収支と複式簿記に基づく貸借対照表や損益計算書をこれまた二種類出しております。しかしながら、ほとんどの空港は収支のみ、しかもその内訳等々もばらばらということで全く比較等ができないような現状になっておりますが、野上副大臣におかれましては、是非、地方、これは総務省になるのかも分からないんですけれども、国費が投じられたということもありますので、航空機燃料税、これも皆さんからいただいた税金が原資で空港も整備してまいりました。そういう意味で、是非指導していただきたいと思いますが、副大臣、どうでしょうか。
○副大臣(野上浩太郎君) 地方管理空港の収支につきましては、平成二十一年の八月及び二十四年の四月に、関係地方公共団体に対しまして、国管理空港の空港別収支を参考に作成、公表するよう要請しているところでありまして、おおむね全ての空港において収支は公表されておるものと承知をしております。また、地方管理空港につきましては、空港事業が国管理空港のような特別会計ではなくて一般会計で経理されている場合ですとか、固定資産台帳の整備が進んでいない自治体もあるということから、各自治体が国管理空港の収支を参考にして独自の基準で策定しているものと承知をしております。 地方管理空港の空港別収支につきましては、このような地方自治体の実情を踏まえて、関係省庁ともよく協議をしながら、できる限り企業会計の考え方を取り入れた収支の開示となりますように、尾立先生の御指摘を踏まえて、ガイドラインの策定等について今後検討してまいりたいというふうに考えております。
○尾立源幸君 全部やっているんじゃないかということなんですけど、先ほど申し上げましたように六十六のうち六十一しか公表していません。 まあアップしていないだけなのかも分からないんですけれども、改めてそこも点検してもらいたいと思いますし、これ、東京都の大島空港始め調布飛行場まで六個あるんですけれども、やっぱりキャッシュフローベースの歳入歳出では分からない様々な情報がこの複式簿記ではよく分かってきます。非常にこの損益と収支が違っております。やはり、公会計というか、複式簿記に基づく収支試算を発表すべきだと思いますので、是非その方向で御指導をいただきたいと思います。 それでは、その次に、今年度の一般空港等関係予算についてお聞きをしたいと思います。 今年度の予算は、二十五年度の三百三十二億から七百三十一億円にぼんと二倍以上に増加しております。これについて国交省にお聞きしたところ、一つは那覇空港の大きな整備があるというのは分かっておるんですけれども、もう一つ、ちょっと聞き捨てならないことをおっしゃったのは、これまで我慢していた修繕とか補修を、修繕等が本当は必要だったんだけど予算がなかったので先送りしていたと、それで今回、予算が正常な水準に戻ったのでお願いをしたんだみたいな、こういう訳の分からないことをおっしゃるんですね。 しかし、私が思うには、安全を配慮した上で耐用年数等がしっかり決まっているわけですから、その範囲で整備や修繕ができるのであれば何も前倒しをして取っ替えることもないんじゃないかと思うんですけれども、副大臣、この発言について真意をお伺いしたいと思います。別の方が言ったので、航空局の方が言ったので、副大臣じゃないんですけれども。
○副大臣(野上浩太郎君) 今お話がございましたとおり、那覇空港の滑走路の増設事業を除く平成二十六年度の一般航空等関係予算は三百八十四億になっておりまして、これは二十五年度の大体一・九七倍ということになっております。 この二十六年度の予算につきましては、これは一昨年の笹子トンネル等の事故を踏まえまして、空港の老朽化対策に重点を置くべきだということ、あるいは東日本大震災での経験を踏まえて空港の耐震化等の防災・減災を推進すると、これらに要する費用が増加をしたということでございます。
○尾立源幸君 いやいや、それで今年の収支の中で、一般空港等の整備費、老朽化対策が二百三十五億、前年が九十八億、こういうすごい伸びを見ているんですけれども、じゃ、どこをどう直すんですかと言っても、いや、これから箇所付けなんで分からないんですわということをおっしゃるんです。野上副大臣、こんなのでこの予算が計上されているということでよろしいんですか。 いや、今おっしゃったでしょう、あの笹子トンネル等々で危ないんだと。じゃ、どこがどう危ないからこういう数字になったんだということを説明してもらわないと、丼勘定で要求されても困るんですけど。
○副大臣(野上浩太郎君) 個別空港の平成二十六年度予算額は、予算成立後、実施計画について財務省承認を経て決定をすることになっておりまして、現時点では個別空港の予算は決定しているということではございません。例年であれば三月末に実施計画の承認を得ることが一般的でありまして、二十六年度予算につきましては今月末には個別の予算が決定をするだろうというふうに思っています。
○尾立源幸君 かみ合っておりません。引き続きこれは国交省ともやり取りをさせていただきたいと思います。 いずれにしても、航空機燃料税を含めた一般財源も含めて、着陸料等々、大変国民の皆さんにこの航空関係の負担をお願いしながらこの空港整備特会が運営されているわけですから、しっかりこの血税や皆さんの利用料を無駄にしないという意味でも丼勘定では絶対やらないようにしていただきたい、そのためにも我々は更に厳しくチェックをしていきたいと思います。 では最後に、租特の試験研究費に関する質問に移りたいと思います。 出ていただいて結構です、野上副大臣。
○委員長(塚田一郎君) 野上国土交通副大臣は御退席いただいて結構です。
○尾立源幸君 ちょっと時間がございませんのではしょりますが、皆様のお手元にこの試験研究開発税制についての、これは省庁間協議の資料があります。二十三年度と二十六年度ということなんですけれども、この二十六年度、二枚目の方を見ていただくと、政策達成目標として、研究開発投資額を今後三年以内にGDP比で世界一にすると、こうなっているんですね。 そこで伺いたいと思います。 法案どおり制度改正が実現するとして、二十八年度研究開発投資額は名目で幾らと予定しているんでしょうか。
○大臣政務官(磯崎仁彦君) 研究開発投資、日本の成長のためには非常に重要だというふうに思っております。昨年六月に出されました日本再興戦略、この中では、民間の研究開発投資を今後三年以内に対GDP比で三%にするという目標を掲げております。 平成二十四年度の民間研究開発投資額が約十二兆円ということでございますので、GDPの成長率、年平均三%ということで算出をしますと、平成二十八年度に十六兆円になるとこの三%という目標が達成をされるというふうに認識をしております。
○尾立源幸君 そうすると、十二・二七兆から十六・一一兆ですから、約四兆円ぐらいを伸ばすと、そういうことでよろしいんですね。
○大臣政務官(磯崎仁彦君) はい。そのとおりでございます。
○委員長(塚田一郎君) 磯崎経済産業大臣政務官、指名をされてから発言をしてください。 磯崎経済産業大臣政務官。
○大臣政務官(磯崎仁彦君) 失礼いたしました。 はい。そのとおりでございます。
○尾立源幸君 すごい伸びで、四兆円も伸ばすということなんですね。 じゃ、今はその途上ということで結果が分からない中ですけれども、もう一つ、申請書の中に要望の措置の効果見込みということが書いてあります。例えば、平成二十三年度、一枚目の方なんですけれども、これ抜粋してありますが、ここを見ますと、減税により押し上げられた研究開発投資による経済波及効果の試算ということになっておりますが、こういう検証は、今二十五年度が終わろうとしていますが、どのようにされて、今どう認識されているんでしょうか。
○大臣政務官(磯崎仁彦君) まず、委員の方から提出をしていただいておりますこの平成二十三年度の要望事項でございますけれども、この効果のところにつきましては、平成二十三年度につきましては、いわゆるベースとなります総額型、ここで法人税額の二〇%を三〇%に拡充をするという、そういう要望が出されておりますので、この二〇%のベースのところも含めて、その効果がこの数字ということでございますので、私が今手元に持っておりますのは、税制要望……
○尾立源幸君 検証、検証。
○大臣政務官(磯崎仁彦君) そこのところの検証ということでよろしいでしょうか。
○尾立源幸君 はい。
○大臣政務官(磯崎仁彦君) 検証につきましては、毎年、研究開発税制の利用実態に関するアンケート、これを取りまして事後検証を行っております。 実際の数字を申し上げますと、この平成二十三年度の要望につきましては、まず、減収見込みとしましては四百六億円、十年間の波及効果につきましては二千二百十三億円ということを見込んでおりましたが、アンケート調査等に基づきます事後検証の結果、まず減収額につきましては五百九十四億円、したがいまして、非常に使われたということでございます。
○委員長(塚田一郎君) 時間ですので、答弁おまとめください。
○大臣政務官(磯崎仁彦君) それを踏まえまして、十年間の経済波及効果は三千二百二十一億円ということで、一千億円ほど効果が出るという、そういう見込みを今検証として持っております。
○尾立源幸君 終わりますが、またこの議論は引き続きやらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。 今日は十五分お時間をいただきました。私の方からは、今日はネットを通じた金融犯罪について幾つか確認をさせていただきたいと思います。 昨年の十二月だったと思いますけれども、横浜銀行を舞台といたしましたカードの偽造犯罪というのがございました。同銀行のATMを利用した顧客の情報を不正に取得しました人がカードを偽造して口座から預金を引き出したということでございます。その犯人はもう既に逮捕されておりまして、内部関係者であったということで、内部関係者によるカード偽造犯罪としては過去最大であるということでございます。 この横浜銀行からATMシステムの開発あるいは保守管理を請け負ったNTTデータが富士通に再委託をいたしまして、その富士通が更に富士通フロンテックという会社に再々委託をして、その富士通フロンテックというところに勤めている内部関係者、従業員の方がこのカードを偽造したということがニュースリリースには書いてございました。そういう意味では、再委託、再々委託という中での銀行システムの安全性に対する信頼を損なう事件であるということで、大変に重視を私自身もしております。 これは、金融庁といたしましてはこの事件についてどう認識されているのか、また、横浜銀行といたしましては、既に客専用の問合せの窓口自体は閉鎖されているようでありますけれども、どこまで補償がなされたのかということも含めまして、御認識をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(細溝清史君) 本事案は、委員御指摘のとおり、横浜銀行のATM保守管理業務の再々委託業者の職員がキャッシュカードを偽造し、顧客の口座から現金を引き出した事案でございます。 こうした事案を未然に防止するためには、金融機関における顧客情報の厳格な管理態勢の構築、あるいは外部委託先に対する適切な管理態勢、特に金融機関の顧客情報を扱う外部委託先に対する委託元金融機関としてのモニタリング態勢の強化が必要でございます。 今般の事案に当たりまして、金融庁としては、横浜銀行からの報告を受けて、被害に遭った顧客ないしは被害に遭われる可能性があるお客さんがまだおられますので、そうしたお客さんに対する広報、通知を徹底するように、対応を徹底するようにという指示をしておるところでございます。
○西田実仁君 どのぐらいまで補償がもう既に被害者にはなされたんでしょうか。
○政府参考人(細溝清史君) 仕組みといたしましては、預金者保護法という法律がございまして、全額が保護される仕組みとなっております。
○西田実仁君 預金者保護法は私は議員立法をしたのでよく知っておりますけれども、その補償されている人数、件数等が分かりましたら教えてくださいということです。
○政府参考人(細溝清史君) 横浜銀行のATMではございますが、他行の口座もかなり使われておりますので、今、そこのところを他行と協力して調査しておるところと聞いております。
○西田実仁君 今御説明ありましたように、委託して、再委託、再々委託という中で、そもそもその管理体制が不十分になってしまっているのではないかという指摘がなされているわけでございます。誰が責任を持つのかというその体制が非常に不備があって無責任体制になっていやしないかという疑念が大変に生まれてくるというふうに思います。 この横浜銀行がその後に取りました対策、あるいは金融庁が再発防止としてどういうことをお考えになっているのかということを確認したいと思いますが、事前にいただきました例えば平成二十五事務年度の中小・地域金融機関向け監督方針というのがございますが、この中に、顧客保護と利用者利便の向上ということで、システムの点検についても幾つか確認されなきゃならないことが書かれております。 その一つは、外部委託先との役割分担、責任等をあらかじめ明確にするとともに、外部委託先を含めたモニタリング態勢を構築しているかということがございましょうし、また、委託元としての監査の実施を始め外部委託先管理態勢について、重点的に確認するとともに、外部委託先からの情報漏えい防止のため適切な措置を講じているかについても重点的に確認するというような監督方針が述べられております。 こうした監督方針に基づいて、既にこの個別行、元々この横浜銀行はそうするとこういう体制がなかったのかどうかということも含めまして、あるいは、ほかの中小・地域金融機関についてはこうしたことがきちんと監督方針どおりになされているのかどうかということも含めて、その対応をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(細溝清史君) 他の銀行にも同様の問題があったかということでございますが、現在、当庁の検査監督の中で、現時点では横浜銀行のような事例は確認されておりません。過去においては、一昨年に一件こういった事例がございました。そういうこともありまして、今議員が読み上げられたような監督方針というものを作って未然防止に努めておるわけでございます。 さらに、委託先等につきましては、委託先による個人情報の使用制限というのは、委託業務の内容に応じて必要な範囲に制限するべきであること、それから、それの使用に当たっては、権限が与えられているその委託先職員を特定して定期的にその使用状況を確認するなど、アクセス管理の徹底を図ることといったことを今後も金融機関に促してまいりたいと思っております。
○西田実仁君 こうしたネットを通じた金融犯罪というのは年々大規模化しておりますが、いわゆる二十一世紀型の銀行強盗と言われる事件が昨年二月に起きております。世界二十六か国のATMから総額四十五億円が不正に引き出されたという事件でございまして、ハッキングで得た情報でカードを偽造し、同じ銀行から一斉に巨額の現金を奪ったと見られるものでございます。 この二十一世紀型銀行強盗という命名はニューヨーク連邦地検の検事がされているというふうに聞いておりますけれども、日本でもこの引き出し窓口となった銀行が三行ほどあるという報道でございました。 こうしたいわゆる二十一世紀型の銀行強盗と言うべき事件について、金融担当大臣としてはどういう御認識をお持ちなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、御指摘の事案は、これは米国の司法省で扱った話でありますけれども、その発表によりますと、サイバー犯罪事件が、中東の金融機関が発行したカードに関するデータをハッキング、ハッキングって例のハックするという意味ですけど、ハッキングにより盗み出し、そして偽造したカードを使って世界各国、約二十六か国の金融機関のATMから約四千五百万ドルを盗み出したものというように聞いております。 このような金融機関に対する不正な払戻し事件というものを防止するためには、これは内外の不正事例なども参考にしながら、金融機関において、これはハッキングの技術も進んだり、いろいろなシステムが変わりますんで、そういったものに対して不断の取組が必要であるということはもうはっきりしていると思っております。 金融庁といたしましては、監督上、ATMの取引につきましてはセキュリティーレベルというものの維持かつ向上、加えて異常取引というものの早期発見など不正払戻し防止のための処置を検証することといたしておりまして、検査監督を通じて的確なモニタリングというものを各行に対して努めてまいりたいと考えております。 以上です。
○西田実仁君 日本ではそうした振り込め詐欺等もありましてATMの管理というのはかなり厳しくなってきている、年々厳しくなってきていると思いますけれども、そうした日本でも今回オマーンの銀行と提携していた三行が引き出しの窓口として使われたという、これだけ厳しくやっていてなぜ日本でもこうした事件が起きているのかということについてはどんなお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の事例が一つの事例なんですけれども、私どもとしてはこの種の話というのは、これは一つ一つ、多分我々が気が付いていない部分も含めましていろいろあると思っております。したがいまして、細かい話でもきちんと詰めておかないと、一つやってうまくいったら、また更に大きくされるということを考えて、小さい件でもきちんと報告をもらって対応していくという対応が必要であろうと考えております。
○西田実仁君 金融庁としての対応をお聞きしますけれども、警察との連携強化ということも監督指針には出ておられるようであります。警察との間で犯罪防止協定等を結んでいる銀行はもう全て結んでいるのかどうかということも確認したいと思いますし、また、これまでの対応はもちろん大事なんですけれども、いわゆるこのサイバー攻撃という大きな枠組みの中でそのセキュリティー対策の人材をどう育てていくのかという大きな観点に立っていかないと、金融機関のみならず政府機関も、もちろん金融機関も、今世界中がそうしたサイバー攻撃ということへの対応という枠組みでのこうした金融犯罪への対処ということも検討していかなければならない。そういう意味では、政府全体として取り組まなければならないというような思いもいたします。金融庁に是非そうした今後の対応について最後にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(細溝清史君) 金融機関を舞台にして犯罪が起きましたときには、金融機関は当然、警察当局に御連絡をいたします。それから、一種のサイバーテロではないか、ないしはサイバーテロを受けるおそれがあるという場合には当然、監督官庁であります金融庁に御連絡をしてもらうこと、ないしは受けたとすれば御報告をしてもらうという体制を整えております。 金融機関のシステム、これは日本経済にとって極めて重要なインフラでございます。サイバー攻撃であろうが犯罪であろうが、それらに対して適切かつ万全な備えが行われる必要がございます。私ども、技術が日進月歩でございますので、例えば金融情報システムセンターの金融機関等のコンピューターシステムの安全対策基準といった民間の指針も活用しながら、金融機関に対して万全の備えを怠らないように指導してまいる所存でございます。
○西田実仁君 終わります。
○井上義行君 みんなの党の井上義行でございます。 四月の一日から消費税が上がるわけですね。前回、橋本内閣時代に消費税二%上げて、その影響とそして金融不安、こうした中で金融機関が破綻をして、今現在も資産の買取りあるいは回収をしている、この作業をしているのがRCC、株式会社整理回収機構であります。 このRCCの事業は、預金保険機構からの委託による破綻金融機関等からの資産の買取りあるいは回収、そして、健全金融機関等からの不良債権の買取りあるいは回収、時には、被管理金融機関の業務の引継ぎ及び当該業務の暫定的な維持継続も行っているところでございます。また、破綻原因に関与した者の責任追及をしているのがRCCでございます。既に住宅金融債権管理機構から十七年たとうとしておりますけれども、いまだに回収が行われています。こうした影響が非常にあったということが象徴的になっているというふうに思っております。 そこで、その一つの回収事案として、朝鮮総連の中央本部のビルの売却問題というのがあります。これは平成九年から十三年までの間、北朝鮮系信用組合のうち十六組合が破綻をしたわけですね。他の破綻金融機関と同様に、破綻した十六組合の不良債権をRCCが買い取った上で、破綻組合の事業は受皿となる七組合に譲渡をすると。RCCは、買い取った債権のうち、朝鮮総連中央本部が実質的な債務者であると判断をして、その債権について平成十七年十二月に訴訟を起こしまして、勝訴をして今に至っているところでございます。 そこで、まだ決定はしていない、来週辺りに決定をするというような報道がされておりますけれども、この報道によりますと、マルナカホールディングスが朝鮮総連の建物を落札するというふうに言われておりますけれども、そもそも今回の朝鮮総連の関連の訴訟というのはどのように起き、訴訟手続が行われているのか、詳しくお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(深山卓也君) 裁判所における競売の手続というのは非公開なものですので、詳しく法務省として把握しているわけではありませんけれども、これまで公表された情報によりますと、委員の御指摘の競売事件の経緯というのは、まさに今委員が御説明になったような形で、東京地方裁判所において平成十九年に朝鮮総連に対して六百二十七億円を支払うよう命ずる判決がされ、この判決が確定をしたということで、整理回収機構がこの債権を回収するために朝鮮総連の土地建物に競売を申し立てたと、平成二十四年の七月十二日にその競売手続が開始されたというところから始まります。 この手続では、平成二十五年、昨年の三月十二日から十九日までの間、入札がされました。昨年の三月二十六日に開札がされた結果、最も高い価格で入札をしたのは四十五億一千九百万円で入札をした鹿児島県の宗教法人となりました。東京地裁は昨年の三月二十九日にこの土地建物をこの法人に対して売却することを許可する決定をしましたけれども、この法人は裁判所が定めた代金を納める期限、これ五月十日でしたけれども、この期限までに代金を納めることができなかったということで、売却を許可する決定の効力が失われてしまいました。 そこで、裁判所の方では二回目の入札をするということで、それが平成二十五年、昨年の十月三日から十月十日まで行われて、十月十七日に開札がされた結果、最も高い価格で入札をしたのは五十億一千万円で入札をしたモンゴル国の法人ということになりました。東京地裁がこの法人に対して売却を許可するかどうかの審査を行いまして、本年一月二十三日に売却を不許可とすると、こういう決定をいたしました。この法人は、この決定に対して東京高裁に不服の申立てをしましたけれども、この不服申立ても棄却をされております。 そこで、東京地裁は、現在、三月十一日に、二回目の入札の開札から手続をやり直すという方針を取りまして、その開札期日を今月の二十日、今週の木曜日に設定をし、裁判所が最終的に売却の許否を決定する期日を今月の二十四日にそれぞれ指定したところでございます。
○井上義行君 多分、次に質問することはなかなか答弁は難しいとは思うんですけれども、例えば、報道ですけれども、この不動産、高松の不動産業マルナカホールディングスですけれども、朝鮮総連への賃貸や転売は考えていないということを言っているんですが、もしその考えに変更があった場合というのは落札に影響があるんでしょうか。一般論で結構でございますけれども、お答え願えますでしょうか。
○政府参考人(深山卓也君) 一般論としてお答えいたしますと、まず、落札までの手続を簡単に御説明いたしますが、入札の後に開札がされ、最も高い価格で買受けの申出をした人が決まりますと、裁判所は民事執行法が定める売却を不許可としなければならない事由の存否の審査をいたします。この事由がなければ、裁判所は最も高い価格の買受け申出人に売却を許可する決定をいたします。この決定が確定いたしますと、その人は買受人となって、裁判所が定める期限までに代金が納付されれば不動産の所有権を取得すると、こういう流れになります。 買受人における不動産の使途あるいは買受けの目的といったものは売却を不許可としなければならない事由には含まれておりませんので、売却を許可するかどうかの裁判所の判断に当たって、この点は一切考慮されておりません。したがいまして、不動産の所有権を取得した後に、どう使うかという点について考えが変わったとしても、落札の効力には影響がないと考えます。
○井上義行君 当時は預金保険機構にも多額の税金が投入されておりますので、回収に向けて是非動いていただきたいと思うんですが。 最後に、例えば、朝鮮総連というのは、この建物、本来であればお金をRCCの方に渡さなきゃいけないところを渡すことができず建物に差押え、訴訟が起きたわけで、仮にその購入ということは多分ほとんど考えにくいと思うんですね、もし購入するお金があれば、それをRCCが押さえに行きますので。そうすると、賃貸なりそこに居座るということが十分あり得るというふうに思うんですね。 ですから、例えば落札をした後にこの総連が立ち退きに応じなかった場合にはどうなるんでしょうか。教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(深山卓也君) 将来の予測的事項ですので、確定的にどうなるとはなかなか申し上げ難いんですけれども、一般論で申し上げますと、競売によって不動産の所有権を取得した者は、民事執行法の手続を利用して占有者に明渡しを求めるということができます。もう少し具体的に申し上げますと、民事執行法により、代金を納付して不動産の所有権を取得した買受人からの求めにかかわらず不動産の占有者が引渡しをしない場合には、買受人は引渡命令というものを裁判所に申し立てることができます。この引渡命令が発令された場合、相手方の占有者は不服申立ての機会はありますけれども、結局この引渡命令が確定をいたしますと、これに基づいて不動産の明渡しの強制執行が行われるということになります。
○井上義行君 是非、税金も投入をされたということもございますし、今後とも回収にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 以上です。
○大門実紀史君 大門です。 今日は、消費者金融、サラ金の金利が今の市場金利全体からして高過ぎるんではないかという質問をしたいと思います。 十分しかありませんので、資料はちょっと先に私の方から説明いたしますけれども、一枚目は、二〇〇六年の貸金業法改正がございました。これはもう全会一致で通した法案で、やはり効果がありまして、金利の引下げとか総量規制とかというのが内容でしたけれども、その後、結果的に多重債務の状況が改善されたという資料でございます。 五件以上、サラ金、消費者金融から借りている人の数も百七十一万人から十九万人に減って、三件以上でいきますと四百四十三万人から、まだまだ多いですけれども、それでも百六十八万人に減ったし、金額も百十六万から五十二万に減ったと。あの貸金業法改正は本当にみんなで頑張って通したわけですけれども、効果があったということだというふうに思います。 二枚目の資料が、最近の資料ですけれども、大手のアコム、プロミスの消費者金融から借りている人の七割は、プロミスの場合は六六・六%ですけれども、二十代、三十代の若者が占めているということでございます。 下の方は、これ予算委員会でも示しましたけれども、非正規雇用ですね、派遣契約社員が消費者金融から借りる理由は、決してギャンブルだとか何か遊興費というよりも、普通の生活費、一番左の生活費不足を補うためというのは、これもう光熱費まで入っていますからぎりぎりの生活という意味なんですけれども、普通に医療費とか小遣い足りなかったと、普通の生活費が足りなくて借りるのが多いということで、前に比べてある意味では深刻な実態が広がっているんだと思います。 三枚目が、そういう若者たちも含めて、どういう金利で貸しているかという資料でございます。 先ほどの若者たちには最高一八%で消費者金融は貸しているわけですけれども、これは平均貸出金利でございまして、アコム、アコムというのは三菱UFJフィナンシャルでございますから三菱UFJ系ですね。プロミスは三井住友でございます。大手銀行系がいまだ一六・一七、一六・二一という高い金利で貸し付けていると。大体、今、日銀の異次元緩和でじゃぶじゃぶにお金が供給されているにもかかわらず、こういう高い金利で依然貸しているということでございます。 下が調達金利でありますけれども、この調達金利も、大手銀行に払う支払利息ですから、これが妥当なのかどうかと。同じ子会社の中での数字として妥当なのかといいますか、事実上、こんなものはゼロに近いんじゃないかと思うわけですけれども、こういう高い金利で貸しているのが今の現状でございます。 貸金業法改正のときは金融庁も頑張られましたし、私たちも超党派で議員たちが、余りにも社会問題になりましたので、いろいろ努力したわけですけれども、今のこの現時点でやはりまだ金利が高過ぎるんではないかと私は思いますが、まず政府参考人の見解を聞きたいと思います。
○政府参考人(細溝清史君) 貸金業者、これは一般論でございますが、比較的リスクの高い借り手に対しまして、銀行等に比べて高い金利を取る一方で、無担保で迅速に融資を行っているビジネスモデルをやっておると承知しております。 そうした貸金業者が利息制限法等の範囲内で貸付金利をどのような水準に設定するかについては各事業者の経営判断であろうと思っておりまして、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。
○大門実紀史君 今、細溝さん、リスク、そうですね、サラ金というのは元々貸し手の無担保無保証というのがありますから、リスクが高くなるのは、これ、そういう設定をされてきたわけですけれども。そのリスクも、今この数字で見てもらって分かるとおり、多重債務者がこれだけ減っていると。これは貸金業法改正の効果ですよね。つまり、総量規制も含めてリスクが軽減されてきているんですよね。軽減されてきているんですね。にもかかわらず、金利は利息制限法の一八%に張り付いたままと。 本来、やっぱりリスクが下がっているならば、市場金利でありますから競争で決めるわけですけれども、下がっていいと思うんですよね。ところが、この一八の法律ぎりぎりのところに張り付いてきているというのが本当にこれがリスクを反映したものなのかと。リスクは前に比べて下がっているのに、下がっていないと。この点、いかがですか。
○政府参考人(細溝清史君) 貸金業者のコストにつきましては、資金調達コスト以外にも、御案内のように貸倒れに備えた費用であります信用コスト、あるいは人件費等の事務コストといったものが掛かっております。そうしたコストを総合的に勘案して、利息制限法の範囲内で貸出金利の水準を設定しているものと承知しております。
○大門実紀史君 何か金融庁も大分変わりましたね。 そういう業界の、何か業界の立場でしゃべるんですか。高金利を社会問題で頑張って、金融庁も適正化するように頑張ってこられたわけでしょう。どうしてそんなに違う話になるんですか。あなたが言われたからリスクの話をしているんですね。ほかにも経費が掛かっておりますって、ちょっと話が違うんじゃないですか。リスクが下がってきているのに、なぜぎりぎり高いところで張り付いているのかを聞いているんですよ。ちゃんと答えてくださいよ、あなた。
○政府参考人(細溝清史君) 信用コストの発生具合というのはなかなか、上がったり下がったりしております。近年若干下がりつつありますけれども、そういった意味で、この貸出金利の平均金利もだんだんと下がってきているものだと承知しておりますが、言わばそういったいろんなコストを総合的に勘案して貸付金利というのは定められているということと承知しております。
○大門実紀史君 今日は時間が短いから、徹底的にこれやりたいと思っているんですけれども、不思議だなと思ったのは、かつていろんなサラ金があったときは、ちょっとこの貸出平均利回りも、もう少しいろいろあったんですね、差があったんですよね。貸し方が違うということとかいろいろあったんですけれども、この間、このアコムとプロミスはほぼ同じような平均値が出てくるんですよね。これは何なのかということなんですけれども。 おっしゃったように、これ市場原理ですから、市場金利ですから、それぞれ調達金利が違うんですよね。だけど、貸す方は同じところで張り付いていると。これ、私、どう考えても今もこの二つが、銀行、メガバンク系の二つがもう独占化進んでおりますから、これ何か相談してやっているんじゃないですか。いかがですか。
○政府参考人(細溝清史君) 業者同士が相談をして貸付条件を設定するということは行っていないと承知しております。一般的に、この一六%台というのは、業態別のこの貸出大手、大手以外も統計を取ってみましたが、大体一六%台前半ぐらいに平均としてはなっておるというふうに承知しております。
○大門実紀史君 何か本当に、三國谷局長とか、ああいう本当に、何といいますか良識のある官僚がおられたんですけれど、何か業界の、何か守ろう、守ろうみたいな答弁ばっかり出てくるのは非常に不思議な感じがいたします。そうじゃなくて、どうなっているか、それぐらいちゃんと問い合わせてみますぐらいのことが必要じゃないんですか。何でここですぐ守る話になるんですかね。これは徹底的にやらせてもらいます。 今日は、大臣に最後伺いたいのは、ちょっとこういう非正規雇用の人たちがサラ金から借りないと生活ができないような事態になってきていると、これは予算委員会でも総理も同じ共通の認識は示されましたけれど、そういう中で、この高い金利というのは、社会的に見てこれは仕方がないんだと言い切っていいことなのか、ちょっと最後に麻生さんのお話を聞きたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 二十一年の三月のときですけれども、あのとき一九%以下ということで決めて、今日までで一八、一七、一六とずっと、まあ一六・一七まで少なくとも五年間の間に下がってきているということはまず間違いない事実だと思いますが、いわゆるリスクというものを管理する銀行の立場に立てば、そのリスクが上がっているか下がっているかというのはこれ全然別問題であって、利幅がどれぐらいという話とはちょっとまた別問題なんだと思っておりまして、これ地域差も結構ありますし、回収の、もう御存じのとおりなので。 もう一つ、非正規社員の話で、今これ資料をいただいた中で、生活費不足を補うためにという方が一番多いというところが貸金業者からお金を借りているところの一番問題なんだと思うんですが、これは貸金業者の話で更に借りやすくしろという話で答えになるかと言えばそれはならないので、むしろこれは厚労省の所管だと思いますけれども、政府としては、これは非正規雇用の方々の雇用の安定とか、それから何でしょうね、処遇の改善とかいうのを進めていく方がより重要なんであって、これ貸金業者の貸し方が借りやすくなったからといって、貸金業者から借りる額がもっと増えていって、結果としては自分で自分の首を絞めることになりかねぬということの方がちょっと気になるかなというのが正直な実感です。
○大門実紀史君 終わります。
○藤巻健史君 日本維新の会、藤巻健史です。 質問の前に、私事ですけれども、一言申し上げたいと思います。 三月十五日土曜日十時三十四分、弟、幸夫が永眠いたしました。生前の皆様からの御厚情に感謝いたしたいと思います。五十四歳、短い人生でした。 質問に入りたいと思います。 財政法第五条があります。日銀の国債引受けに関しての条項です、御存じだと思いますけれども。ところが、日本経済新聞の二月七日号によりますと、三十年満期国債が六千億、一月出たんですけれども、二月七日の段階で三千七百三十三億円を日銀に買われたと、購入されたということでございます。これは実質的には財政法第五条で禁止されている日銀の国債引受けに相当するのではないかなと私は思っております。 確かに、日銀が財務省から直ちに買う国債引受けとマーケットを通しての国債購入、これはマーケットのチェックがあるかないかという違いがあると大学の教科書にも書いてありますし、私自身、大学の教科書を書きましたけれども、そこにも自分でも書きました。しかし、実質的には、入札の際に民間金融機関が日銀が買ってくれるだろうという予想の下に入札に参加し、それも直ちに日本銀行が購入するということは、実質的にまさに日銀の国債引受けを行っているということだろうと私は思います。 そうなりますと、今年度の予算も、まさに政府支出を日銀が紙幣を刷ってファイナンスしている、まさにマネタイゼーション予算、若しくはハイパーインフレ誘導予算というふうにも言えるのではないかと思うんですが、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) まず、弟さん、質問されたりお見えになったりいろいろしましたので、御縁がなかったわけじゃありませんけれども、全然感じの違う人だなと思って、あなた、本当に兄弟って聞いた記憶があるぐらいだったんですが、いずれにいたしましても、御冥福をお祈り申し上げます。 今の日銀に関する話ですけれども、もう御存じのように、これは日銀法の第五条というので、これは日銀の戦争中の国債引受けということで急激なインフレというのが生じたことを踏まえて、戦前戦中を含めまして、そういったことを踏まえて、これは公債の日銀引受けを原則として禁止、公債の市中消化の原則というものを定めたのがこの日銀法第五条の本文なんですが、今御質問のあった、日銀法じゃなくて財政法の質問なんですが、現在、日銀が、御存じのように昨年の一月二十二日の日銀との共同声明、その後の黒田総裁の就任以降、日銀が量的・質的金融緩和の下で行っております国債買入れというのは、これは目的はもうはっきりしておりまして、二%の物価安定目標の実現という金融政策というためで、これは日銀自らの判断で行っているものでありまして、全てマーケットで流通しているものを対象に金融機関を相手方として実施しているものでありますことから、いわゆる財政法五条で禁じております日銀の国債引受けには当たらないということだと考えております。 また、マーケットで、内外の経済財政状況など、これは金融政策にかかわらず様々な要素を考慮して国債の取引というのが行われておりますのは御存じのとおりなんで、そのため、マーケットのチェックを受けていないとの御指摘は当たらないと思っております。 例えば、誰と、いつ、どのような条件で取引を行うということは、これは市場関係者に委ねられておりまして、日銀への売却を義務付けられているわけではありませんし、日銀が流通市場で一定量の国債を買い入れることが見込まれるとしましても、発行市場におきましては、あくまでも民間主体の需要に応じて発行条件が決まるものと承知をいたしております。 いずれにしても、我々としては、今後とも国債の安定的な消化なり、確保されるというような国債管理政策に努めてまいらねばならぬと思っておりますし、また中長期的な持続可能な財政構造というものを確立して、いわゆる市場の信認、確認を得るためには、いわゆる中期財政計画に沿って財政の健全化の取組を着実に進めてまいるというのが今我々に与えられた責任であろうとも考えております。
○藤巻健史君 私は、実務界にいた者として、これは日銀引受けにかなり限りなく近いもので、限りなくブラックなのかなというふうに感じております。 ちなみに、日銀が今三十年国債を買っておりますけれども、昔は長期国債というのはまさに成長通貨分としてしか買っていなかったんですね。こんなものを買っていて日銀は出口があるのかなというふうに思っております。 ただ、今日は時間がないのでその辺は避けまして、次の質問ですが、財政法では第四条でやはりやむを得ない場合には建設国債を発行してもいいとされております。ただ、赤字国債というのは発行なんてとんでもないというのが財政法の趣旨だと思いますが、その赤字国債が三十五・二兆円も今年度予算でも発行されることになっています。その財政法でとんでもない赤字国債が発行できるというのは、当然御存じのように、特例国債法で毎年毎年国会で審議をして一年単位で認めているということだったと思うんですが、平成二十四年に三年延長ということで自動的に継続されることが決まっています。 これ、財政法第五条そして財政法第四条、まさに大臣が先ほどおっしゃったように、昔ハイパーインフレを起こしたときの反省に鑑み、先人が今度こそハイパーインフレを起こすまいということで作った条文だと思うんですが、まさに第五条に抵触するような国債引受けと、そしてとんでもないとされていた赤字国債を発行して、まさにハイパーインフレへの先人の知恵をことごとく無視しているような予算編成に思えるんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは藤巻先生御指摘のありましたように、特例公債法、これ昭和五十一年に初めて特例公債というものが発行されて以来、一貫してほぼ毎年度国会で御審議をいただいてまいりました。もう御存じのとおりであります。これが一定の財政の規律を与えていたと思いますが、しかし近年ではもう財政状況が悪化して、一般会計予算の約四割が特例公債ということになりましたんで、少なくとも短期的には特例公債からの脱却が見通せないという現状になっておると考えております。 したがいまして、特例公債法の成立が遅れるということが予算執行の見通しを極めて不安定にする。最近でも何回か起きましたけれども。こうした状況を踏まえまして、平成二十四年度の特例公債法において、平成二十七年度までの特例公債の発行を認める法案修正を行うことで与野党において合意されたというんで、前の年の二十四年は十一月十何日まで遅れたんだと記憶をいたしています。 なお、これによって財政規律が緩まないように、この同特例公債法では、中長期的に持続可能な財政構造を確立することを旨として特例公債発行額の抑制に取り組むことと明記しておりまして、現実問題として、平成二十四年度が四二%、平成二十五年度は四〇%、平成二十六年度は三六%、少しずつ一応その歯止めは利いているというように、私どもはこの線に外れないようにやっていかねばならぬところだとも思っております。
○藤巻健史君 歯止めを掛けるように努力されているのは分かりますけれども、余りにも現状、財政状況が悪いと。 アメリカの財政、財政の崖とかいろいろ非難されておりますけれども、アメリカは自分なりの抑制、制御手段を持っている。日本は歯止めがなくなって財政赤字がどんどん増えているということをきちんと認識して、今後とも予算を組んでいただければというふうに思います。 以上です。
○川田龍平君 結いの党の川田龍平です。 同僚の藤巻幸夫議員の同志の急逝、五十四歳という短い死に本当に痛恨の極みを感じております。一人一人の時間には限りがあるとの思いを強くいたします。哀悼の意を表するとともに、御冥福を心からお祈りいたします。できることをできるうちにやっていけるように、藤巻同志の遺志を継いで、本日は謹んで全力で質問いたしたいと思います。 この厳しい財政事情の中でそう簡単にはODA予算を増やせない中で、価値の外交を推し進め、自由と繁栄の弧をつくり上げるためにも、資金援助で名誉ある地位を確保するための方策としての国際連帯税の創設について、麻生大臣の副総理としてのリーダーシップにも期待しつつ、以下、質問いたします。配付資料も今日配付しておりますが、これを是非御覧いただきながらお聞きいただければと思います。 現在、国連レベルでは持続可能な開発のための資金に関する政府間委員会などが開催されていますが、国際連帯税や革新的資金調達のメカニズムなどについてはこれまで国際的にどのような場でどのような議論がなされてきているでしょうか。外務省、お願いいたします。
○政府参考人(大菅岳史君) お答え申し上げます。 革新的資金調達メカニズムについて議論する国際的な場としましては、二〇〇六年にフランスが主導して発足した開発のための革新的資金調達に関するリーディンググループというものがございます。我が国は二〇〇八年九月にこのグループに正式に参加いたしました。そして、二〇一〇年後半の議長国として、二〇一〇年十二月に東京で第八回総会を開催しております。 リーディンググループにおきましては、ミレニアム開発目標の達成など世界の開発需要に対応するためには幅広い開発資金の動員が必要といった観点から、国際連帯税に関連する課題について意見交換するとともに、各国の取組につき情報の共有を図っております。
○川田龍平君 日本では、二〇〇八年の二月に超党派の国際連帯税創設を求める議員連盟が創設されて以降、国際連帯税に関する議論が活発になっております。私も議連の一員として参加しておりますが、国際連帯税とは何かについて大臣の見解をお伺いいたしたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) 国際連帯税とは何かということに御質問いただきました。 これは国際的に確立された定義はないんですが、一般的に申し上げますと、貧困問題、環境問題等の地球規模の問題への対策のための財源確保を目的とした税を指すものと承知しております。
○川田龍平君 一昨年の八月になりますが、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律、いわゆる税制抜本改革法が成立をいたしました。その中の第七条の第七項には「国際連帯税について国際的な取組の進展状況を踏まえつつ、検討すること。」とうたわれていることは大臣もよく御存じのことと思います。 ここで言う国際的な取組の進展状況を誰がどのように把握し、具体的検討作業をどのように進めてきたのでしょうか、また進めようとしているのでしょうか、お答えいただけますか。
○副大臣(愛知治郎君) 御指摘いただいたとおりに、税制抜本改革法第七条七項において「国際連帯税について国際的な取組の進展状況を踏まえつつ、検討すること。」とされております。政府におきましては、こうした国際的な動向を踏まえながら外務省が国際連帯税に係る税制改正の要望を提出しており、毎年度の税制改正プロセスの中で検討を行っているところであります。 平成二十六年度の税制改正においては、外務省から国際連帯税新設の要望が提出をされたところでございます。ただ、自民党、公明党税制調査会における議論の結果は中長期的検討課題とされ、与党税制改正大綱には記載されないこととなりました。 今後とも、諸外国の事例等も参考にしつつ、税制改正プロセスの中で必要な検討を行っていく予定でございます。
○川田龍平君 是非、法律に検討すると書かれている以上、この主語は与党ではなく政府のはずです。 政府のどこが中心となってこれを検討するべきなのか、麻生大臣の見解を求めます。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、税制の話になりますので財務省ということになろうと思いますし、政府税調ということになろうと存じます。
○川田龍平君 この件に関しては、議連では与党から衛藤征士郎会長を筆頭にしっかり取り組んでいきたいと思っていますが、財務省におかれても、是非検討を進めていただきたいと思います。 その中で、具体的なこの中身に入りますが、この国際連帯税の有力なスキームである航空券連帯税について、現在世界で何か国が導入していて、その税収は何に使われていると大臣は承知していますでしょうか。
○副大臣(愛知治郎君) 御指摘いただきました航空券連帯税についてなんですけれども、フランスや韓国等、十一か国において導入されております。そして、その税収の多くが、エイズ、結核、マラリア対策の医薬品供給のための国際組織でありますユニットエイドに拠出をされていると承知しております。
○川田龍平君 フランスや韓国など十一か国が導入しており、主としてエイズ、結核、マラリアなどの対策の医薬品供給のための基金であるユニットエイドという国際機関に拠出をされています。 日本はまだドナーになっていないわけですが、そのユニットエイドのドゥニ・ブルーン事務局長は先月にも来日をするなど、度々日本を訪れているようです。そのブルーン事務局長によれば、以前にこの日本で財務大臣と話し合った際に、連帯税導入は難しいと言われた、なぜならば、国民に人気のない消費増税をやろうとしているからだと言われたそうですが、これは麻生大臣のことでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) ドゥニ・ブルーンという事務局長に過去に会った記憶はありません。
○川田龍平君 私もそう思います、願います。 恐らく民主党政権の大臣かもしれません。全く国際連帯税のことを理解されていない発言と事務局長は大変失望していたそうです。(発言する者あり)
○委員長(塚田一郎君) 御静粛にお願いします。
○川田龍平君 この航空券税は少額で、欧州では既に定着しており、国際線はそもそも消費税が掛かっていないのですから、国際線だけに導入することは決して非現実的ではないと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 私の前は民主党だったからといって、そのもっと前かもしれませんからね。ちょっと余り決め付けられるとぶつぶつ文句言う人もおられるとも思いますので、お気持ちもちょっと考えて。 航空連帯税につきましては、御指摘のとおり、これは消費税が課せられる国内線と消費税が掛からない国際線との間の中立性といった点についてもこれは考慮する必要があるということになるんだと思いますが、いずれにせよ、このような新しい税金ですから、これを導入するというのは、この課税の目的とか範囲とか効果とか執行の可能性等々、いろいろ幅広く検討していくことが大前提だと存じます。
○川田龍平君 はい。気を付けます。 航空券税は少額で、欧州では既に定着しており、国際線はそもそも掛かっていないと。本当にこの航空券連帯税の導入国において、航空業界や観光業界からの反対があるかどうか政府は把握していますでしょうか。国交省、お願いします。
○政府参考人(甲斐正彰君) お答えいたします。 国際連帯税のうち出国する便の航空券に課せられますこの航空券連帯税でございますが、これを導入いたしております国の航空業界、あるいは観光業界に関しまして申し上げますと、この連帯税に反対しているのかどうかといったことを何か調査などによりまして現段階で具体的に把握をしているわけではございません。
○川田龍平君 財務省、外務省からも答弁をいただく予定でしたが、ここは同じだと思います。つまり、どこも情報収集をしっかりしておらず、導入国においても航空業界、観光業界からも反対の声は上がっていないと承知しています。 大臣、この我が国ではまだ導入できていない理由は何だと考えますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、先ほども申し上げましたように、一般に言って新しく税を導入するということになったときは、これは目的とか効果とか範囲とか、そういったものについて幅広い検討がなされないとこういった新しい税の導入というのは難しいものだと思いますので、特に途上国支援の資金をなぜ国際航空の利用者に限るのかと、どうして船舶じゃないんだとか、課税目的とか負担者との関係とか、いわゆる国境を越えました経済活動の中でなぜ飛行機だけが課税されるのかとかいった租税の公平性、中立性等々といったことが関係してくると思いますので、私どもから見ますと、これは航空産業に与える影響なんということをいろいろ言う人もいらっしゃいますけれども、これはその他のものを、何で飛行機だけなんだと言われると、なかなか公平性をうたう財務省の立場としては非常にこの反応というか、つくり方が難しいというのが率直な実感です。
○川田龍平君 時間ですので、また後日にこの質問の残りはさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○平野達男君 平野達男でございます。 冒頭、今朝ほど鶴保議員から公共施設のストックマネジメントに関連してのちょっとお話がありましたので、私からも一つ要望というか、意見として申し上げたいというふうに思いますけれども。 日本は、もうとっくに公共施設かなり積み上がった部分のその更新の時代にもう入っていると思います。これからどれぐらいのその更新費用が必要かということは、これからの公共投資計画を作る上においても、財政計画の運営をする上においても非常に重要な話なんだろうと思います。 中には、例えば公共下水道、流域下水道みたいに、昭和三十年代、四十年代頃にどんと突然富山平野のど真ん中に大きな大きな流域下水道の本管を造って、いまだにまだつなぎ込みが十分でなくて赤字経営に悩んでいるところもある。だけど、それがそのままそっくりいずれどこかで更新、維持しなくちゃならないというような話もありますし、それはそれとして、そもそもこの狭い日本の中に高速道路造って、新幹線造って、飛行場造って、そして、今これから人口減少社会に入っていくという中で本当にメンテナンスができるのかどうかという本当に重要な問題があるんだろうと思います。この点につきましては、私も財政金融委員会と予算委員会の中で何度か取り上げてきました。 国交省が、将来の今のストックの試算はどれだけの額になっているか、つまり再建するのに置き換えようとすればどれだけの額かなんというのは、こんなの簡単に計算できます。彼らはそのプロだから。それをどうやって維持管理してメンテナンスしようかということに対して、例えば三十年、四十年計画でやろうと思ったらできないわけないんですね。ただ、一つ勘ぐりますと、彼らは非常にその更新事業とメンテナンスに金が掛かるということを出すことを嫌がっているかもしれないんです。それをやってしまいますと、今の新規投資が抑制される可能性があるから。でも、そこは勘ぐりです。今日は国交省いないから、反論の機会がないから余り言いたくないですけどね。 でも、そこのところはやっぱりしっかり出していかないと、これからの要するに公共投資幾ら掛かるか。特に日本は災害列島ですから、強靱化そのものの考え方に私は反対をいたしませんけれども、今までやってきた公共投資のメンテナンスをどうやってやっていくかということについては、これは相当やっぱりきっちり検討して、これからの財政運営の指標として持っておくということは大事ではないかなというふうに思います。 一つ余談になりますけれども、JR東日本が、いわゆるローカル線が一旦災害ができますと、その復旧にかなりちゅうちょするようになっています。奥只見線なんかそうですね。これは三年前の新潟、福島の豪雨で奥只見線がかなりずたずたになってしまいました。あるところまで復旧するんですけれども、もう金がもうからないからもう今どうするかということでやめようとしています。それから、東日本大震災で三陸の沿岸の、これはもう愛知副大臣はよく御存じのとおりなんですけれども、沿岸のいわゆるローカル線がずたずたに寸断されました。一部は復旧しますけれども、一部はBRTでやるからまだこれはいいんですが、今岩手県では山田線が何とか鉄路の復旧ということで話は付きつつあるんですけれども、経営を全部第三セクターに預けたがっているということで、今やり取りをしています。 何を言いたいかというと、こうやって人が少なくなって、利用客が少なくなっていけば、JR東日本さんなんかは全体のそのストックマネジメントの中で、何というか、できないところはできないということで、これは民間会社だからある程度、しようがないとは言いたくないんですけれども、しようがないというところはあるんですが、いずれこれは、縮図は、日本全体としては、公共投資全体としてはそういうことになってくるんだろうということでありますから、国交省もストックマネジメントの審議会とか審査会なんかつくっていろいろと検討をしていると思いますけれども、ここの問題はしっかりやっていく必要があるのではないかなというふうに思います。これは要望として申し上げておきます。これが一点目です。 二点目は、ちょっと本題なんですけれども、中長期の経済財政に関する試算、今年も、毎年これ出ていますが、これは消費税八%、一〇%に上げるという前提で試算をされておりますが、これは、私いつも思うんですけれども、西暦二三年度とか、十年後のことまで一応試算としてずっと一覧表としてここに出してきます。 これを見てみますと、何となくすっと受け取ってしまうんですけれども、この中で非常に大事なことで注意しなくちゃならないのは、これは前からずっと私も言っているんですけれども、国債の発行残高がどんどん増えているということなんですね。この中でも、経済再生ケースの中であっても、そうでない、どちらかというと慎重型でやったケースでも、どちらでもとにかく国債発行残高はどんどん増えていく。来年度の予算は四十一兆ということでありますから、このペースで、仮に少しぐらい下がったとしても国債発行残高は増えていく。経済再生ケースではGDPに対する比率は下がっていきますけれども、いずれどんどんどんどん増えていくということでありまして、この中で気になるのは、やっぱり金利はどうなるんだろうかという話であります。 今、日銀が事実上のオペレーションみたいなことをやっていますから、そういうこともあって国債の長期金利というのはずっと低いという状況になっておりますが、いつこの金利が暴れ出すかということが分からないわけですね。この表の中でこれを見たときに、どこかで金利がぽんと上がってしまいますと、一気にこの表のバランスが崩れてきますし、財政の見通しのそこで大きな修正をせざるを得ないということだと思います。 前にグリーンスパンさんのちょっとお話をしまして、二〇〇八年の秋の、九月の十六日でしたか十五日でしたか、あのリーマン・ショックが突然来るわけですけれども、その前にグリーンスパンさんは、その回顧録の中でこういうことを言っているんですね。当時の米国連銀の複雑な予測システムは世界経済における重要なリスクを予見しなかったと。それから、IMFモデルというのがありまして、二〇〇七年の春、世界経済のリスクは低下した、米国経済は全体は堅調だと言っていたというんです。 それから、JPモルガンさんが、まあ今ここは余り信用なくなったかもしれませんけれども、米国のGDP成長率は二〇〇九年前半には加速されるだろうという、あの当時はかなり楽観的な見通しに立っていたわけで、中には、連銀のイエレンさんなんかは当時から、サブプライムローンは問題だし、世界からこんな資金が集まってくれば、どこかでバブルみたいなのがはじけるみたいなことは警告していたようですけれども、問題は、いつ起こるかというのが分からなかった。 だから、これの、グリーンスパンさんの問題はある程度の予告はあったんだけど、いつその危機が起こるか分からないという構図は、前にもこの財政金融委員会でも申し上げましたけれども、こうやってマグマのようにたまっていく、何というんでしょうか、全体の国債の残高がいつ破裂するか分からないんだというリスクを抱えているんだということを、私どもはもっともっとやっぱり真剣に考える必要があるんだろうと思います。 マグマと言いましたけれども、火山、私、随分今回予算委員会で火山の話をやりましたけれども、火山の噴火予知というのは更に難しいんです。地下にマグマがたまっていてもマグマの量がなかなか見えないということもありますから。だけど、これだけの表ができて、一千兆を超えて一千百だとか一千二百兆とか、毎年毎年予算組んでいて、そのマグマの量を例えればもう見えているわけですよ。で、何か起こるだろうと。これで起こらない方がおかしいですよね。これで起こらなかったら、要するにもう財政法の、先ほど財政法の話ありましたけど、財政法の趣旨も何ももう吹っ飛んでしまいますから、こんなものでいいということであれば。 だから、この問題について経済財政試算、この試算の表につきましては、実は私が内閣府の副大臣のときもこれを担当しましたから余りでかいことを言えないんですけれども、こんなものをしゃあしゃあとして出すんだったら、注書きで、なお金利変動のリスクについては、何か書けないかどうかと言ったんですが、政府の方で金利リスクありますなんということは言えないから、書けないということになったんですが、いずれ心の問題としてそういう問題を持っておかなくちゃならないということで、延々と演説になってしまいまして、時間となりましたので麻生大臣、簡単で結構でございますからコメントをいただいて、質問を終わらせていただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今に対する答弁をきちんとやろうと思うと、三十分ぐらいいただきたいところですけれども。 基本的には、危機感を持っておかねばならぬということを、簡単に言えばそういうことを言っておられるんだと思いますので、私どもとしてもこの問題に関しましては危機感、絶望感は持ちませんけれども、危機感を持って臨んでいかねばならぬと思っております。
○委員長(塚田一郎君) 以上をもちまして、平成二十六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち金融庁、財務省所管、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(塚田一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時六分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(塚田一郎君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、藤巻健史君が委員を辞任され、その補欠として中山恭子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(塚田一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 所得税法等の一部を改正する法律案及び地方法人税法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官木下賢志君外九名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(塚田一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(塚田一郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 所得税法等の一部を改正する法律案及び地方法人税法案の審査のため、本日の委員会に、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(塚田一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(塚田一郎君) 所得税法等の一部を改正する法律案及び地方法人税法案の両案を一括して議題といたします。 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○西田昌司君 自民党の西田昌司でございます。 私は、この委員会に上程されています所得税法等の改正の法律案、その中に税理士法の改正が実は入っているんですけれども、この税理士法の改正について大臣にお聞きしたいと思うんです。 この問題は、元々、税理士と会計士、似たような資格がありまして、随分長い間、似たようなというよりも、本来違うんですけれども、本来違うんですけれども結果的に似てしまったところがありまして、そこで業際間でいろいろな懸案事項があったんですが、今回この法律が出まして、お互い両会共にこの調整、納得していただいてこの法案が出ることになったんです。 そこで、会計士の先生方にも一定の税法の研修を受けていただくという形になっているんですけれども、私はそれはそれとして、この問題の一番発端について、ちょっと大臣に説明させていただきたいんです。 それで、資料を付けました。これは一枚目が試験合格者及び国税職員の税理士登録者数というペーパー、その次が公認会計士試験の合格者及び登録者数というペーパーなんですが、これ御覧いただきまして分かりますように、一番初め、昭和五十七年、別に意味ないんですが、五十七年と仮にやりますと、税理士試験の合格者数は八百九十四人ですね。それ、ずっと来まして平成二十四年でも一千百名ということで、ほぼずっと変わらないんです、合格者数はですね。 ところが、もう一枚めくっていただきますと分かりますように、公認会計士の合格者数、これ昭和五十七年で二百十四名、まあ税理士が八百数十名の中で二百十四名が公認会計士合格者数という形で四分の一以下だったんですよね。ところが、平成四年には七百九十八人になり、その後、平成十八年、ここから試験制度が会計士で改正されまして、このときは三千百八人という合格者数を出しているんですね。このように、次は四千人、三千六百人という形で数千人の合格者がだっと出たわけですよね。そして、今は一千百名になっていますけれども、この結果、結局、会計士に合格して、本来は監査法人に就職されて会計士補になって、それから三次試験受けて会計士になるんですけれども、監査法人に就職できないという方がかなり出てきたわけなんですね。 そんな中から何が起こったかというと、元々この会計士法の改正は、会計士側から、これから社会に会計士が非常にたくさん有用な人材として必要になると、これを増やさなきゃならないというので増やしたわけですね。ところが、実際には、景気が悪かったということも含め、それから企業で採用される方がおられるだろうと思ったんだけれども、それも大して伸びなかったと。その結果、せっかく試験に受かってもこれが会計士になれないという方が増えてきて、これを救済するために実は民主党政権下では企業財務会計士という資格をつくって、会計士試験に受かった方は企業財務会計士という資格を与えようじゃないかというのが出たんですよ。ところが、企業財務会計士の資格をもらっても、もちろん会計士にはなれません、監査はできない。それから税理士にもなれないんですね。何の意味があるのかというと、ほとんど意味がないじゃないかということを私はこの委員会でも言いましたけれども、それでこれはもう一遍廃案になったわけなんですね。 そういうことを踏まえてお聞きいただきたいんですが、そういう状態の中で、監査法人は自らが会計士をたくさん増やしてくれと言いましたから、一応たくさん採らなきゃならないわけですよ。ところが、採ろうと思っても景気が悪いですから採れないと。そうすると、ベテランの会計士さんに済まぬけど辞めてくれないかという形で、辞めていきますね。会計士のそれはもちろん給料はベテランの方が高いですから、その方が退職になってそして新しい方を入れていく。それでも何千人と合格待機者がいたわけなんですけれども。 結果的にそのベテランの会計士さんが辞められて、そしてその方は会計士の業務、監査業務というのは事実上監査法人でないとできませんから、資格として会計士個人には監査の資格はありますけれども、できないですから、その出られた方々は税理士として個人事務所を、会計士、税理士の個人事務所ですけれども、実際には税理士として働いていかれるわけなんですね、監査ができないんですから。 その結果、先ほど言いましたように、要するに、税理士の合格者というのはずっと二十年、三十年変わらないんですよ。ところが、会計士がどんどん増えてきて、その方々が監査法人の中で対応ができない分がどんどん言わば税理士業界に入ってくると。そこで業際問題が出てきたわけですね。つまり、会計士よりも税理士になるのは、会計士になれば税理士にも登録できるんですけれども、この資料から分かりますように、過去何年間か税理士に合格するよりも会計士に合格する方が合格者数が多かった。ですから、迂回試験で会計士の試験を受けることによって税理士になるという、結果的にそういう現象があったということなんですね。 そういうところから、実は、税理士業界の方からすると、会計士の方に、それはせめて、税理士業務やるんだったら税法の試験を受けてくださいよと、一定の歯止めを付けてもらいたいと、こういうところから始まった話で、今回はこれは研修という形で一応なったわけですけれども、こういうことを考えますと、もう少しこの税理士業界と会計士業界、このあるべき姿をきちんとこれは検討しておかないと将来的にまた同じような問題が出てくると思うんです。 また、同時に、会計士の今合格者数は一応千人ぐらいに減ってきましたけれども、またこれ業界の要望で増えるとも限りませんよね。そうするとこれ、また同じような問題が出る可能性があるんですよ。 麻生大臣はたまたま財務大臣と金融担当大臣、両方とも、会計士、税理士両方とも所管される大臣であるわけですけれども、こうした背景を踏まえて、今回の税理士制度改正案出ていますけれども、今言いましたように、根本的な問題があるということで、これどういうようにお考えになっておられるんでしょう。御意見を、御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) そもそも公認会計士による会計監査というのは、これは企業情報等の信頼性を確保するという、主に株主側から見て極めて必要だったものだというのが役割だったと思います。傍ら、税理士の方には、納税義務の適正な実現を図っていただくという役割という意味でも、主に企業側から節税とかいろんな意味であったんで、各々重要な使命を担っておられる、これは本来の姿なんだと思っております。 なお、待機合格者問題等についての御指摘もありましたけれども、公認会計士試験の合格者というのは、一時的にはもう三千人とか増えましたけれども、今は少しずつ少しずつ減少をしておりますので、今では平成十八年度以前の水準よりも低くなってきていると思っております。また、大手監査法人の、経済情勢の悪化などを背景にして、もう過去数年間、これは御指摘のように、大規模な人員削減というのを実施しておりますので、足下では離職率は、かなりやった結果ではありますけれども、離職率は低下しているとは思っております。 いずれにしても、この公認会計士と税理士、これはそれぞれの業務が、本来の業務が違いますので、高い質が確保されることが重要なんであって、制度によってその質が侵されるというようなことがないように配慮しておかねばならぬものだと思っております。
○西田昌司君 そこでそのペーパー読んでもらってもあれなんですけれども、本音のところで言っていただきたいんですが。 私は、両方ともの資格、これ本当、大事な資格なんですけれども、要するに私はこう思っているんですね。 まず、税理士業界の事情からいきますと、ここに税理士の合格者数ありますけれども、税理士試験を受かってなった方、それから税務署OBの方というのも結構おられるんですね。私、税務署OBの方も、もちろん税法については実務にたけておられますから税理士の資格もあってもちろんいいんですけれども、ただ、要するに税理士は、税法と普通は会計、この五科目を受かるんですけれども、税務署の方には税法についてはそういう技能はもちろんあるでしょうけれども、いわゆる会計の方の試験は受けておられないんですね、いわゆる本当の試験は。ただ、その方々も当然研修を積んでおられますから、試験を受けてもらったら当然受かるんですよ。そういう形をつくりますと、会計士の方々にも同じく、例えば税法については、会計士ももちろんあるんですけれども、税理士の税法試験を受けてくださいという筋が通るはずなんですね。 本来そういう話が元々その業界の中であったんですけれども、税理士業界の方は、今言いましたように、まず会計士さんに言う前に、ずっと多いのは国税OBの方ですから、国税OBの方に事実上、会計科目の試験を受けてもらってないのにやるのは筋違いじゃないかと、こういう論法になって今回この話は出なかったわけなんですよ。 私は、これは業界を、きっちり質を大臣おっしゃったように担保するためにも、これはまず国税OBに試験を受けてもらう仕組みをつくるべきだと思うんです。受かるんですよ、彼らは優秀ですから。 ところが、国税の方に聞きますと、何が問題なのですかと聞くと、いや、これは西田先生がおっしゃるように、我々の優秀な職員、勉強して必ず受かりますよと、十年ぐらいの間に研修をずっと積んでいますから、恐らく会計受かるでしょうと。しかし、そうなると、どんどんどんどん先に優秀な職員が辞めていくと。辞めていくと優秀な調査員がいなくなるんですよと、こういう話言われるわけですね。それはそうかもしれません。しかし、それは、今のこの状況の中ではそんな簡単に辞めないし、むしろ辞めないようにするためにも要するに税務署員の待遇をしっかりやってあげなきゃいけないわけですよ。 今、税務職員というのは大変人員を減らされています。人員を減らされて、そしてどんどんどんどん仕事がきつくなる。そして、給料も上がらない。もっと言えば、下げられましたよね。そんな中で、待遇が悪くなって、モチベーションも下がる。モチベーションが下がった上に、税理士の資格も退職まで行ったらもらえると思ったのがもらえないと。これはなかなかモチベーションは上がりませんよね。 でも、本来は、私は、税務職員の待遇も良くして、そして税理士、もちろん試験受かったらなれますが、それよりも、税務職員でやっていく方がこれは待遇面でも、今のこの経済状況だったら税理士独立するよりもよっぽど仕事もやりがいがあるし収入もそこそこありますよとなると、これは辞めるはずがないわけですよ。そして、そういう優秀な職員をたくさん税務署が、国税が抱えておくということが、適正な納税環境をやるためにも非常に大事なわけなんですよね。 そういう意味で、将来、今回はこの税理士試験の改正になっていますけれども、将来的に私はそういう形で、やっぱり税務署OBにしてもそれから会計士の方にしても、どこかで税理士試験、何かの税理士試験の科目を受かっているという形にしていくのが業界全体を良くする、それから税務職員の質も上がる、それから納税環境も良くなると。三方全部良くなるわけですよね。そういう方向だと思うんですけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 国税の職員につきましては、これは税理士法において、二十二年だったっけ、二十三年以上のたしか実務経験を有して、そして国税審議会で指定した研修を受講して修了試験に合格した場合には税理士試験を免除することとされております。もう御存じのとおりです。 これは、一定の事務に相当年数以上従事して高度な研修を修了した者につきましては税理士になるのに必要な学識や応用能力を十分有していると認められているためで、この点に関しては御疑問の余地はないんだと思いますが、こうした者に改めて試験を受けさせる必要があるのかという点がいわゆるもめているところです。 なお、このような行政の専門実務家に対する試験免除制度というのは、他の士業というのは、税理士とか士業の、例えば弁理士とか行政書士など、また、諸外国ではドイツとかもそうでしょうが、そういったところにおいてはこれは十分合理的なものだと考えておるんですが、もう一方、税務職員について、一定の時間と費用を掛けて税法や会計などに関する学識など実習させているんですが、こうした職員が資格の取得を契機として早期に辞めちゃうということは、これは税務行政、適正な運営をやっていく立場としては非常に望ましい状況ではないと言えるんだと思います。 なお、税務職員については、今後とも業務の運営を図りながらも、御指摘のような人員を獲得をしていかねばならぬものだと。何せ、国際化している、複雑化している、いろんなことになってきておりますので、御指摘のようにいろいろ難しくなってきておりますので、我々としては、更にこの人数を増やさないかぬ上に離職という話が出ますが、今度は逆に、離職が増えることを前提として職員数を増やすというのは、ちょっとこれはなかなか、前提が外れた場合はどないするんじゃという話にもなりますし、行政の合理化とか適正化とかいう意味からもこの点はまた多々問題があろうと思いますので、人材育成に係るコストの問題等々を考えると、これはあらかじめその分だけ辞めるのを前提にして増やしておくというのもいかがなものかという、適当なものではないのではないかというのが今のところのあれで、ちょっとまだ正式にこの方向ですと決めたわけではありませんけど、これはいろいろちょっと考えないかぬ問題が多々出てきつつあるなと思っております。
○西田昌司君 この前、私は大臣所信に対する質問のときにも言ったんですけれども、税務職員の数かなり減らしたんですよね、これは。私は、そもそも、その職員数で、調査員の数で調査行った増差税収を割ると、たしか一人当たり一千二百万円以上税収を上げてくるわけですよ。もちろん、それだけの給料はその方々は取っておられませんから、つまり、入れれば入れるほど税収は上がると。余りそれで、どんどんそれじゃ税務署員入れたらいいじゃないかとは言いませんが、しかし、はっきり言ってそういう結果が出ているわけなんですよね。 というよりも、それから、今大臣がおっしゃいましたように、実に複雑な今はもう国際取引、インターネットを使った取引等、複雑な事犯がどんどん増えていますから、そういう意味でもやっぱり数少ないんですよね。もう少しやっぱりこれは、そして大臣は、財務大臣という立場で財政再建、ほかの省庁の予算を厳しく監督しなきゃならぬという立場ですから、それからいうとどんどんうちのところは増やしますよとは言いにくいだろうとは思いますが、先ほど言いましたように、入れたら仕事をして必ず税収も増えるわけですし、そして、そういうことの積み重ねが、私が先ほど言いました税理士のそもそもの問題を解決するための私は根本的な問題解決の一つのきっかけになると思いますので、是非これは将来的にも御検討いただきたいというふうにこれは要望させていただきたいと思います。 さて、その上で、次の資料を見ていただきたいんですが、これはある新聞の一面広告なんですよね、これ。これ、すごいでしょう。題名が、これ、一面で広告ですから、下にスタッフの名前がやっていまして、スタッフの名前が、元どこどこ税務署長とか、元どこどこの調査第一部主査とか、そういう名前で、国税OBの方が税理士になっておられるわけです。これ自身は、先ほど私言いましたように、別に問題ないわけですよ。 ところが、もう片っ方で、「我が社に税務調査に来る目的は何か」と。何なんでしょうね、私も聞かせていただきたいんですが。そういうことを要するにうたい文句にしながら顧問先を増やすということなんでしょう。税理士法改正されましたから、いわゆる広告も自由に打てるわけなんですよね。だから、これが違法だとは思いません。違法にはならないんですね。しかし、私はやっぱりこれはちょっとやり過ぎじゃないかと。はっきり言ってちょっとえげつない広告なんですよね。つまり、自分たちのその経歴、それが、この税務署の中で、国税の中でこういう仕事をやっていたと、そういう人にお願いすると何かよいことがあるんだろうと、いやあるに違いないと、そういうふうに思わすわけですよね。これは、もしそういうことがあるとすると、これはとんでもない話で、税務署はどうなっているんだという話になっちゃうわけなんですけれども。 現に、実は今回、税理士法の改正が、中で、罰則で、現役時代にこういうことでOBとの間でいろんな不祥事があったわけですね、去年。そういう不祥事を起こした職員は税理士登録できないということが付け加わったんですけれども、そういうことを言っているやさきに、つまり税務署との関係を売り文句にしながら客集めをするかのような広告がまかり通っておるというのは私はよろしくないと思いますし、気分悪いですよね、はっきり言いまして。(発言する者あり)守秘義務違反ということも横から出ていますが、そういうことも含め、大臣はこういう広告につきましてどういう御感想をお持ちでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 個別の事例についてなのでちょっと直接お答えすることは差し控えさせていただきますが、これは一般論で言って、税理士法上、税理士の業務の広告を規制するという規定というのが今言われましたように設けられておりませんので、これは税務職員の出身であることを顧客の獲得に利用すること自体は、これは直ちに税理士法上に問題があるというわけにはならぬのだと思いますね、法律的には。 しかし、あたかも税務職員出身の税理士であれば税務処理上うまいことをしてくれるとか、そういった誤った期待というものを納税者に抱かせるような広告、何となく一般論ではそういうことになるんだと思いますが、法律用語ではもう少しきちんとした用語があるんだと思いますけれども、大体そういったことです。 それは、税理士制度や税務行政に対する国民の疑惑というか不信を招くということから、これは好ましくはないと、私はそう思っておりますので、いずれにしても、これは国税当局において、国税OBを含めて相手方がどのような人であるかを問わず、少なくとも課税上又は税理士法上問題があると認められれば、これは税務調査や指導監督を行うというのは当然のことなのであって、国民の税務行政に対する信頼というものを確保しなきゃいかぬものが、何となくちょっとゆがめられるような雰囲気を醸し出しているなというのが今見た実感です。
○西田昌司君 そのとおりだと思いますね。 今大臣がおっしゃったとおりでありまして、ですから、このこと自体は直接、法の対象にならないかもしれないけれども、やっぱり我々士業というのは、やっぱりある種の職業ルールがあるわけですよね。モラルがありまして、えげつないことをやっちゃ駄目なんですよね。ちょっとこれ、えげつないと思うんですね。 だから、そういうことを監督官庁としましてもやっぱり厳しくこれからも見ていただきたいと思いますし、そして、そういうことになってくる一番の元は何かというと、結局は税理士の資格に関わる問題でして、いろんな方が、税理士の資格を持っておられる方がおられます。税理士試験を通った方、それから税務署のOB、会計士の方、それぞれ私は立派なキャリアで立派な仕事をされていると思うんですよ。しかし、そこに統一の基準で、それぞれどういうところから来られましても、何らかの形で税理士試験を通って資格をもらっているんですというところの横串を一つ刺しておきますと、ある種の信頼性が確保できる基になるんだと思うわけでございます。 最後に、もう一度そういうことで、こういう今回のこの広告の話も含めまして、根本にあるのは税理士試験にあるわけでありまして、是非これから、今回のこの法案は法案としまして、これからより良き納税環境をつくって、信頼できる税理士業界をつくるためにも、大臣が是非、いろいろ表も裏も大臣は御存じの方でございますし、一番言わばよくそういうことをお分かりの大臣だと思いますので、是非、その辺のところを含めてこれからこういう業界に関することについての決意を述べていただきたいと思うんですが。
○国務大臣(麻生太郎君) いずれにいたしましても、税金というのは極めてセンシティブな話でもありますので、こういったものがゆがんだような形で事が広まっていくというのは、これはお国として誠に喜ばしくない方向だと思っておりますので、きちんと対応してまいりたいと存じます。
○西田昌司君 終わります。
○風間直樹君 よろしくお願いします。 今日は最初に、租税特別措置について、平成二十六年度の措置をちょっと掘り下げたいと思います。 この租税特別措置というのはいろんな課題、問題がありまして、民主党政権のときに、言ってみればその租税特別措置にまつわる薄暗がりを全部透明化しようと、こういうことで御案内の租特透明化法というのを制定しました。 先日、本会議でも質問しましたが、平成二十六年度のこの租特の内容を見ますと、減収、減税につながる分が八千四百億円相当。一方、増税につながる措置が十億円程度と、非常に大きな開きがあります。随分大きな開きだなと、びっくりしました。何で来年度、平成二十六年度はこういう結果になったのか、三月七日の本会議で新藤総務大臣の答弁を求めたんですが、どうもはっきり答弁をされません。そこで、今日いま一度お尋ねしますが、なぜこういう結果になったのか、上川副大臣、お願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 今回講じます減税は、これは、長引くデフレ、正確には資産デフレ不況からの脱却ということ、すなわち、経済再生のために、これまで企業がためております金等々を動かして、設備投資、また賃上げや消費拡大などにつなげていくために思い切った対応が必要との観点に立って行うものであります。 具体的には、生産性の向上につながります設備投資とか研究開発を増やすというためのものとか、投資減税等々を創設、拡充をいたしております。また、給与支給額を増やす企業への所得拡大促進税制も拡充をいたしております。また、大企業も含め、飲食費の五〇%を損益算入可能とする交際費課税の緩和などなどをやって、平成二十五年度の税制改正と合わせて、御指摘のように八千四百五十億円程度の減収となったものであります。 他方で、政策効果が失われた租特については不断の見直しを行っていく必要があるので、今回の税制改正におきましても、適用件数が少なかった例えば企業立地に係る集積区域における資産の特別償却制度は、政策の有効性を考えて、これは廃止することにいたしております。 もちろん、厳しい財政事情の下でありますので、税収の確保に努めなければならないことは言うまでもありません。傍ら、租特の見直しに当たりましては、見直しによる増減収の帳尻を合わせるということを至上命題にしているわけではありませんで、経済、社会、また地域など、それぞれの地域の様々な要素を総合的に勘案して適切な処理を行っております。 したがって、単に租特の見直しだけに着目をして増収額、減収額の大小を比較するというのは適当ではないのではないかというように思っております。
○風間直樹君 先日の委員会で、私、山中貞則先生の逸話をちょっとしたんですけれども、今はやっているかどうか分かりませんが、当時の自民党税調では、電話帳と呼ばれるような分厚いこの税制、租特に関するいろんな要望をまとめた冊子があったと。大臣、今年も電話帳は復活したんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 主税局長が。
○政府参考人(田中一穂君) いわゆる電話帳というのが何を指しているかあれですけど、各部会の要望をまとめて、それに対して党における判断をいただく、そのための資料としてそういうものはまだ現在も残っております。
○風間直樹君 先ほど大臣、一例としてこの生産性向上設備投資促進税制について触れられましたが、事務方でも結構ですが、ちょっとこの具体的な内容を御答弁いただけますか。
○政府参考人(田中一穂君) これは、今回、成長戦略の手段といたしまして、設備の更新を促進して生産性の向上を図るという目的で、所得税それから法人税について対応をしております。 これは具体的には、先般、臨時国会で成立いたしました産業競争力強化法等の中で規定されております、一定の設備の取得をした場合に即時償却を含みます特別の償却又は税額控除ができることとしておりまして、一定の設備としましては、一つは生産性の向上の要件を課しまして、これを満たす機械あるいは器具備品等について対象にしております。 それからもう一つは、生産ラインやオペレーションの改善に資する設備ということで、これも投資計画上の投資利益率の一定パーセントの向上を前提に、経済産業局の確認を受けた投資計画に記載されているものを対象にしております。
○風間直樹君 一つ一つの内容をこの委員会を通して詳しく見ていきたいと思うんですが、総務省の中に今、行政評価局があります。ここで各省が行うその政策についての評価、検証を行っているわけでありまして、私の記憶では、この政策評価局がつくられたのは一九九八年ではないかと思うんですね。今回の租税特別措置の内容も当然この局において政策効果の検証をされたと思いますが、ちょっとどのようにされたのか、その結果、今回質疑の対象にしている租特の内容については総務省としてどういう評価を行ったのか、その点、教えていただけますか。
○副大臣(上川陽子君) 来年度、二十六年度の税制改正要望ということでございますが、各府省が実施いたしました政策評価、二百二十四件を総務省として点検をしたところでございまして、そのうち百八十件につきまして分析、説明に対して課題があったということで、改善すべき点ということで指摘をしたところでございます。 そうした中で、具体的にどういう点が改善ということでございますが、租税特別措置だけではなくて例えば補助金等、関連する施策を合わせたトータルで説明をしているということでありまして、そういう意味では、租税特別措置自体の効果というのが分かりづらいというところなどの面で改善すべき点があったというふうに考えております。 総務省といたしまして、今後、毎年度各府省が政策評価を行うということでありますので、それに対して厳しい点検、評価をいたしまして問題点の指摘、さらには改善についての具体的な取組ということについて先進事例をできるだけ提供をさせていただきまして、そして各府省において評価の改善に全力を傾注していただけるようにしてまいりたいというふうに思っております。
○風間直樹君 副大臣、重ねてお尋ねしますが、来年度租特の内容を政策評価で見てみたら、租特の措置として効果的に分かりにくいところがあったと。具体的にどういうところだったんでしょうか。
○副大臣(上川陽子君) 例えば、補助金等、いろいろな他の政策を含めた効果ということでありますけれども、全体で基準として、例えばある割合で上昇しているというような、こういう記載ということでありますけれども、それでは租特ではどうなのか、あるいは補助金等ではどうなのかと、こうした具体的な政策手段ごとの効果につきましても丁寧に検証していただきたいと、こういうことでございます。
○風間直樹君 ちょっとまだ御答弁が雲をつかむような話ですので、これはちょっとこの委員会として掘り下げて今後もいきます。 総務省から出てきた評価を当然財務省が受けて、財務省として査定をしているわけですが、財務省は、今副大臣答弁された内容についてはどう査定されたんでしょうか。
○政府参考人(田中一穂君) 税制改正に際しましては、要望省庁に対しまして、一つは適用実態調査を活用した政策の評価、これをしてもらって、その政策の評価の結果を提出してくださいということを言っております。その際に、今お話のございました総務省における点検結果、これについても私どもの税制の議論の中で参考にさせていただいております。 例えば、今年の税制改正の中で一件、租税特別措置を廃止しておりますけれども、これは企業立地に係る集積区域における特別償却制度というのがございまして、これは各省の政策評価においてはそこそこの評価がされていたわけでありますけれども、中身を見ていくと、やはり適用件数が企業立地の目的を達成するための税制の措置としては少し少ないんではないかということでこれは廃止をいたしまして、先ほど先生から御質問のございました生産向上設備促進税制、言わばかなり生産向上に資するような機械器具に限定した制度を新たにつくったわけでございますが、こちらで吸収するという対応を行っております。
○風間直樹君 ちょっとこの租特の問題、これからも引き続きやらせていただきたいと思います。 次に、消費税の引上げの問題に移りたいと思いますが、上川総務副大臣、これで質問は終わりですので御退席いただいて結構でございます。
○委員長(塚田一郎君) 上川総務副大臣は御退席いただいて結構です。
○風間直樹君 それで、消費税の引上げの判断の問題です。 来年十月に一〇%に引き上げる予定だという、その判断を今年の十二月に行うと。この十二月に行うときの材料としては、この四―六期と七―九期の経済指標、GDP等の指標を基にすると、こういうことなんですね。 来年十月に引き上げるかどうかの判断を今年の四―六、七―九のデータを使って行うということが妥当なのかなというのが私の質問であります。要するに、ちょっと早過ぎて来年十月の判断にはふさわしくないんじゃないのと、こういうことなんですけれども、この点、政府としてはどんなふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは法律に既に書いてありますので、御存じのとおり、これ十八条の第三項というところに書いてあるんですが、その中には、もういっぱいある中で、今の経済の指標の伸び率はそれは一つの例でありまして、その他いろいろ、我々としては、経済指標というのはたくさんありますので、そういった経済指標を参考にさせていただきたいとまずは考えております。これがまず、まあ当然のことなんですが。 それで、今言われました四―六の分と七―九の分ではという話は、これはある程度予算の技術上の話でありまして、来年の予算編成をやらせていただくのは、今年の十二月に大体予算編成というのをやることになるんですが、そのときに、来年の十月にいわゆる消費税が上げるか上げないかということをいつ決めるかというと、来年の三月に決めますと、今年と同じように半年前ですから三月に決めるということになりますと、そうすると、じゃ、上げないといったときの予算編成と上げると決めたときの予算編成は全く違ったものになりかねません。 したがいまして、一月からスタートいたします予算の審議時間中に、これは途中から、これはいいぞといって上げることにしましたということになった途端に、じゃ、この三か月間の場合は御破算に願いましてもう一回ということになると、これは予算というものを、来年の予算を考えますときに、これは甚だしく混乱を招きかねませんので、予算の技術上からいけば十二月までに決めさせていただければというのが私たちの希望であります。 おっしゃいましたように、指標としてなるべくぎりぎりまでの指標を、これは何も経済の伸び率の指標だけじゃなくてその他いろいろな求人倍率等々いろんなこと考えにゃいけませんでしょうし、そういったものを含めまして考えていかねばならぬものだとは思っております。
○風間直樹君 分かりました。 この春、八%に上げた後の経済の状況、その増税後の反動ですとか、そういったことも当然勘案されるんだろうと思いますけれども、やはり我々、地元に戻りますと、飲食業の皆さんを中心に税率のアップについては非常に関心も高いし、慎重論も多いと。私は、消費税の増税に賛成票を投じましたので、日本の財政をきちんと守っていく上ではこれは必要だと思っておりますが、大臣、これ来年十月に引き上げるかどうかですが、当然、経済指標を勘案された結果、引き上げないという判断も可能性としてはあるわけですね。
○国務大臣(麻生太郎君) これは法律に書いてありますとおりでありまして、十八条の三項で、税制抜本改革法の第十八条の三項に書いてあるとおりでありまして、そのときの情勢が極めて思わしくないという状態なのであれば、そのときは消費税の引上げはその段階で二%しないという結論もあり得ます。これはもうそこに、法律で書いてあるとおりです。 それは、最終判断はそれは総理がなさるということになろうと存じますけれども、私どもとしては、そういったのは、これはあらかじめ法律で来年の十月と書いてありますので、既に三党合意の上で。したがって、これが順調にそういう形で行われるようにいかにして景気を、経済成長をそういった方向にさせるかというのが今年から来年にかけて一番大事なところだと考えております。
○風間直樹君 さて、この引上げの判断の際に経済状況をいろいろ勘案する中で、今政府が言わば勧奨している賃上げの状況がどうなっているかというのも一つの材料ではないかと思います。 ちょうど今、春闘の回答たけなわな時期で賃金上昇がどうなっていくかを注視しておりますが、安倍政権としてこの賃金の上昇を最重要課題の一つに掲げていらっしゃるわけですね。そうである以上、物価上昇率、内閣府の中期試算では二〇一二年度から二〇一五年度まで三年間で六・六%と推測をしていますが、この物価上昇率を超える賃金上昇率の達成を税率引上げ判断の条件にするべきではないかと、こういう考えもあるわけでありますが、その点どんなふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これはベースアップ、久しぶりに聞いた言葉ですけれども、定期昇給以外にベースを上げるという話で、最近ベアという言葉は通じないそうですから解説をいろいろ立場でしておるんですけれども、定期昇給プラスのベースアップをやります場合は、これは間違いなく社会保険料から何から全部上がりますので、企業にとりましての支出は我々が考えるより大きいということになろうかと存じます。 したがいまして、ベースアップというのは極めて企業は後ろ向きというか、なかなか前に踏み出せない一番大きな理由でありますけれども、今回は昨年の十二月の二十日、政労使で、連合を含めます政労使を含めたところでの会談であのペーパーが三者で合意をされております。多分、昨年やりました紙の出た資料では日銀の共同声明とこの政労使の紙が最も大きな書類として後世残るかなと思うほどのことだったと思いますけれども、少なくともあの線に沿って、私どもから見ますと、これは企業側も結構それなりの度胸を決めて前向きに踏み出した。それがトヨタの二千三百円であり、日産の三千二百円であり、ホンダの二千、三千幾らか、ああいったものにつながっていったんだと私どももそう思います。 これが大企業から下請中小零細企業にずうっと広まっていくのにこれは時間的な経過がある程度必要でありますけれども、そういったものがきちんと行けるような方向に景気が更に伸びていくということにしなくちゃならぬとは思います。思いますが、今おっしゃったように、今言われた点も一つの考慮として考えておかねばならぬ点だとは思っております。
○風間直樹君 そこは慎重に、麻生大臣にしては非常に慎重な御答弁で、今日は、この賃金の上昇率の達成を条件にする考えはないということだと受け止めましたが、それでいいでしょうか。 次に、消費税率の引上げに伴う逆進性の対策についてなんですけれども、財務省は、これは報道ベースの話ですけれども、軽減税率導入法案の成立から公布、施行までに一年半の準備期間を要するとしていると。来年十月に軽減税率を導入するには、法案成立後どの程度の準備期間が必要となるのでしょうかという質問を先日、本会議でしたんですけれども、麻生大臣のお答えは、対象品目の選定を始め、具体的な軽減税率制度の内容によって異なると、明確に答えるのは難しいと、こういうお話でありました。ただ、財務省としては、軽減税率法案の成立後、準備期間は一年半必要と報道されています。 この辺、ちょっともう少し詳しく説明をいただきたいんですけれども、お願いできますか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、お尋ねの一年半程度の準備期間というのは、昨年の十一月、与党税制協議会の求めに応じて事務方より説明した内容を指しておられるものだと考えております。 その際に、議論の素材として、具体的な軽減税率制度の内容によって準備期間は異なりますよということを前置きにして、これは前提が難しいですから前置きにして、軽減税率に対応するためのシステム改修には一年半程度掛かるとの事業者団体からのヒアリング結果などを踏まえれば、業者からのヒアリングを踏まえれば、軽減税率制度を導入する場合には関連法を成立させねばなりませんし、また政省令の公布というものも施行までには時間が掛かりますので、およそ一年半程度を要すると見込まれるものだと説明をさせていただいております。 これはあくまでも事業者団体の仮定的な想定に基づく見込みではありますが、一方、先日、三月の七日の本会議の話だと存じますが、御質問は、来年十月に実際に具体的な軽減税率を導入する場合には、それに要する準備期間についての政府としての見解を問うお尋ねであったと承知をいたしております。それは、対象品目を今度は選定をしなきゃなりませんし、具体的な軽減税率制度の内容によってそれは異なってまいりますので、そういったことも考えて、現時点で明確にお答えすることは困難ですというように御答弁をさせていただいたと存じます。 いずれにいたしましても、この軽減税率につきましては、引き続き検討させていただかなければならぬ問題だと思っております。
○風間直樹君 次に、ちょっと租特に戻りますが、適用実態調査について一点伺いたいと思います。 本会議でもこの委員会でも質疑になりましたけれども、いわゆる法人コードに当て字が利用されている、この点に対する質疑が相次いだわけであります。この適用実態調査の減税額上位十法人等に関するデータの国会提出なんですが、データ提供について、平成二十五年度の通常国会提出分を含めて行うべきじゃないかと私は感じていますけれども、その点、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 昨年の通常国会に提出をいたしました第一回の報告書の分も、これは電子データ形式で提出すべきとのお話であるというように承りましたけれども、この第一回の報告書につきましては、基となります集計データが修正申告によって随時更新されておりますので、提出をさせていただきました報告書自体を電子データ化することは困難であるというように考えておりますので、その点は御容赦を願いたいと存じます。 他方、先日提出をいたしました第二回の報告書に関しましては、これは昨年来、電子データでの提供ということについて国会の場でも度々御指摘をいただいておりましたので、報告書自体の基となる集計データを残しております。したがって、国税庁でのシステム改修後、これを表計算ソフトで活用しやすい形式に置き換えられるということに関しては検討させていただきたいと存じます。
○風間直樹君 ありがとうございました。 今日は小泉政務官にもお越しをいただいていますけれども、これは、私もう伺った質問を麻生大臣が答弁されたということですね、でよろしいですね。
○大臣政務官(小泉進次郎君) はい。
○風間直樹君 最後、時間がありますので、今日せっかくお越しいただいたので、麻生大臣と小泉政務官に伺いたいんですけれども、最近相次いで出ている経済指標を見ていますと、どうも来年度の日本経済、失速しつつあるんじゃないかと、成長率もマイナスになるのではないかという指摘も出ているようですが、この点について、お二人の認識をお尋ねできますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 来年度、経済指標というのは、正直申し上げて、かなり状況によって、何か事件が起きましたり、外国で何か大きな騒ぎになってみたり、いろいろな形で急激に変わるということは十分に考えられる、常にそういったものを予測しておかなければなりませんし、二〇〇七年のときに二〇〇八年のリーマン・ショックを予測して経済予測立てた人は一人もおりませんから、そういった意味では、常にそういったことを考えておかねばならぬということは重々承知はしておりますけれども、基本的には、今言われたように、来年になって急激に落ちるというようなことを私どもは予想しているわけではございません。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 今、麻生大臣が御答弁されたとおりなんですが、恐らく二十五年度の経済の見通しとして政府は二・六%という見通しを出している中で、民間の経済の予測に対しては、そこは厳しいんじゃないかと、そういった予測が出ているのは事実なところであります。そして、今年度の最後の四半期で政府の経済見通しの二・六というのを達成するためには年率で一〇・七という大変高いハードルを越さなければいけないことも事実でありますけれども、これは引き続き期待をしながら注視をして経済動向を見ていきたいと思います。 そして、来年度に関しては、まずはこの四―六の部分で消費税の引上げに伴う反動減等様々な懸念も不安もありますが、一年を通して見たときにその反動減も含めた上でまた再び七月以降経済の回復基調というのは取り戻していくんじゃないかと、そういった期待も持っていますし、次の質問者の安井先生の方でも成長戦略に関する質問もあると思いますが、そういった回復基調に乗っていくためにアベノミクスの三本目の矢、今私の方でも担当している諮問会議、そして産業競争力会議等、様々な議論をしていますので、それをしっかりと形にしていきたいと思っております。
○風間直樹君 ありがとうございます。 最後に、大臣、本会議でもお尋ねして、これは甘利大臣がお答えになったんですが、今の三本目の矢の成長戦略、どうもその内容を見ていると本当の成長につながる戦略がないんじゃないかと、こういう指摘を本会議でいたしました。当日答弁は甘利大臣がされましたので、麻生大臣の御所見もお伺いさせていただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、私が主に担当しておりますのは第一と第二の矢で、第三の矢は私の担当ではありませんので、これはうかつにこんなところで言っていると、おまえ風間の質問に乗せられて何ちゅう話しとるんじゃという話になりかねぬほど愚かではありませんので、失礼申し上げます。
○風間直樹君 終わります。
○安井美沙子君 民主党の安井美沙子でございます。 今の風間さんの質問に引き続きまして、成長戦略についてまず伺わせていただきます。 安倍政権の成長戦略に女性の活躍推進が一つの重要な柱として盛り込まれていますけれども、今回の税制改正にはこの活躍を後押しするような具体的なメニューが見当たらないように思いまして、この点について確認をさせていただきたいと思っています。 再興戦略には、就業率を上げるという目標と指導的地位に占める女性の割合を上げるという目標が二本立てになっています。内閣府男女共同参画室に伺いたいのですが、それぞれについて、現状とそれから二〇二〇年の目標値を教えていただきたいと思います。また、二〇二〇年に至るまでの中間目標があればそれも教えていただきたいです。ただし、管理職の方につきましては、業種が多岐にわたるため、代表的なものだけで結構です。
○政府参考人(佐村知子君) 今議員からお尋ねのありました、まず女性就業率についてでございますが、二十五歳から四十四歳までの女性就業率につきまして、現在六九・五%から二〇二〇年までに七三%とするという目標が第三次男女共同参画計画の中で定められております。 また、政府は、社会のあらゆる分野において二〇二〇年までに指導的地位に女性が占める割合を少なくとも三〇%程度とする目標を設定しておりますが、この目標を達成するために第三次男女共同参画基本計画では様々な中間目標を設定いたしております。 例えば、幾つか主なもの、国家公務員につきましては、本省課室長相当職以上に占める女性の割合を現状三・〇%から二〇一五年度末までに五%程度とすること。地方公務員については、都道府県の本庁課長相当職以上に占める女性の割合を六・八%から一〇%程度とすることを目標としております。また、民間企業につきましては、課長相当職に占める女性の割合を七・五%から二〇一五年までに一〇%程度とすることを目標としております。 二〇二〇年三〇%の目標は野心的ではございますけれども、まずはこの中間目標を着実に達成できるように関係省庁、団体と連携しながら今後とも積極的に取組を推進してまいりたいと存じます。
○安井美沙子君 今、中間目標を中心に教えていただいたんですけれども、ちょっとはっきりおっしゃらなかったその二〇二〇年の目標というのが三〇%ということで、現在の一桁台の数字からすると超野心的でございまして、本当にこれ真面目に実現できると思っていらっしゃるのかなと心配になります。 各省にまたがります就業継続支援でありますとか企業へのインセンティブ、それから育児支援、企業支援など細かい支援事業が五十も百もあるんですけれども、これら全てをやったとしても、私はこの野心的な目標というのは達成できるのかどうか甚だ疑問だと思っています。 昨年六月に発表された日本再興戦略の女性の活躍推進という項に、「働き方の選択に関して中立的な税制・社会保障制度の検討を行う。」と明記されています。ここでは配偶者控除の見直しが当然対象になっていると思いますけれども、それから九か月がたちました。現在の政府の検討状況について教えてください。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 安井先生お尋ねの配偶者控除の件など、先ほど先生も御指摘をされたとおりですが、まず、政府の再興戦略の中で、この「働き方の選択に関して中立的な税制・社会保障制度の検討を行う。」と、そう書いてありまして、そして、産業競争力会議の成長戦略進化のための今後の検討方針、この中にも、全く同じでありますが、「働き方の選択に対して中立的な税制・社会保障制度の在り方や、ベビーシッターやハウスキーパー等の家事・育児支援サービスの利用者負担軽減に向けた方策、品質保証の仕組みの導入、人材供給の拡大のための方策等について検討する。」と、こう書いてありまして、さらに、三月の十四日の産業競争力会議の雇用・人材分科会が開催されまして、その民間議員の主査の方からの提言でありますが、基本的な考え方として、働き方の選択に対して中立的であること、そして、就労に対し抑制的ではないこととすると、それに加えて、配偶者控除百三万円の壁、これも解消すると、そういった旨の提言が民間の主査からも出ておりまして、今、この産業競争力会議の中ではこういった提言も踏まえて議論を検討しているところでございます。
○安井美沙子君 この検討状況、十四日ということで、ようやくこれが出てきたなという印象を持っていますけれども、本来であれば、こういうふうに女性の就業率や指導的地位の女性の割合を増やすという大目標を掲げて、さんざん安倍政権では女性の活躍、女性の活躍と言っていますけれども、一番効くこの税制改正を通した政策というのは、第一、第二の矢と同じタイミングで同時に放たれるべきものであったと思っています。 今、小泉政務官おっしゃった百三万円の壁という問題、これは、働く意思があっても、年収が百三万円を超えると世帯としての控除額や社会保険料の控除を受けられなくなり、かえって世帯収入が減ってしまうという現在の制度なんですけれども、これがあれば収入を百三万円以内に収めようという意思が働くのも無理はありません。女性の活躍を実現するためには、育児支援などを大前提としまして、男女間の賃金格差の是正を行った上で、この配偶者控除の見直しが不可欠になってくるのではないかと思っております。 三本目の矢の話でありますけれども、麻生大臣の御見解も伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 安倍政権の成長戦略でもあります日本再興戦略、これは、平成二十五年の六月の十四日の閣議決定では、成長戦略の一環として、女性の活躍推進の項目において、働き方の選択に対して中立的な税制・社会保障制度の検討を行うとされております。働き方の選択に対しては、これは中立的な税制に関して、従来から配偶者控除につきましては、就労に対して中立的な税制を構築すべきだという観点から、先ほど言われました点、廃止を含めた見直しを積極的に述べられる意見があります一方、これは夫婦が生活の基本単位であるという観点を重視して、見直しには極めて慎重な意見があるのも御存じのとおりです。 今後、成長戦略の要請や所得税の控除をめぐる税制を踏まえつつ、今後どういうことが可能か、今後、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。
○安井美沙子君 小泉政務官、それから麻生大臣からも前向きな発言をいただいて、大変力強いものを感じています。配偶者控除をなくすと家族制度が崩壊すると、こういうふうにおっしゃる方がいるんですけれども、片働きで専業主婦をという形態が望ましいと考えている方は別にその形を続けていただければよろしいわけで、だけれども、収入を得た場合にはきちんと税金を納めていただくという、働きたいけれども税金は払いたくないというのは通用しないと、こういうことを御認識いただいて、きちんと共働きをしながら苦しい中で税金を納めていただいている世帯とのバランスを是正するためにも、この税制改正は私は急務だと思っておりますので、是非政府・与党の方で議論を早めていただきまして、私たちも議論に加わらせていただきたいと、そのように思っております。 このテーマにつきましては、これで終わりでございます。ありがとうございました。
○委員長(塚田一郎君) 小泉政務官は御退席いただいて結構です。
○安井美沙子君 それでは、今日の実はメーンテーマなんですけれども、日本酒でございます。日本酒です。 先日、この委員会で中山恭子先生が文化関係予算についてお話しになりましたときに、麻生大臣が、文化関係の予算をやっていくに当たって、その種のセンスが文科省にあるのかねと、センスのあるやつじゃなかったらとてもじゃないけどこんなものはやっていられないだろうと、このようなことをおっしゃっておりました。これ聞いていまして、私、ちょっと日本酒の愛好家として、どうも国税庁さんの方が日本酒の振興を十分にやっていただいているのかと常々思っておりまして、そういう問題意識を共有していただけるのではないかと思いまして、今日はこの問題を取り上げさせていただきました。 日本酒の、資料が配られているのでしょうか、日本酒の国内の売上げを見ていただきますと、一枚目ですけれども、右肩下がりでございます。ピークの昭和四十八年の頃に比べると、三分の一にまで落ち込んでいます。これには、もちろん少子高齢化で全体のパイが縮小しているということもありますし、ほかのお酒にパイを奪われていると、こういう理由があると思うんですけれども、全体のパイを上げるという、広げるということは大変難しいことでありますけれども、ほかのお酒からこれを奪い返すということは不可能ではありません。 しかも、次のページに特定名称の清酒という、このブルーの部分ですね、いわゆる吟醸酒とか純米酒とか、こういった付加価値の高いお酒のことを特定名称の清酒と言うそうですけれども、ここは二七%ぐらいをずっと維持していますけれども、この部分についてはまだまだ伸びる可能性があるというふうに思っています。一方で、輸出の状況を見ますと、更に次のページなんですけれども、非常に順調に伸びています。 ここからお聞きしますけれども、輸出においては、ただいま申しました吟醸酒やら純米酒やらの付加価値の高い特定名称の清酒の割合というのはどのぐらいなんでしょうか。
○政府参考人(藤田利彦君) お答え申し上げます。 財務省の貿易統計によりますと、平成二十五年の清酒全体の輸出数量は約一万六千キロリットルでございます。輸出に占める純米酒、吟醸酒等の特定名称の清酒の割合についてのお尋ねでございますけれども、この資料にもございますように、課税移出数量では特定名称の清酒約二七%を占めておるところでございますが、輸出される清酒全体に占める割合につきましては、貿易統計におきまして特定名称とそれ以外の清酒が一つの統計細分となっておりますため、把握していないところでございます。
○安井美沙子君 貿易統計ではそうなんですけれども、それぞれの酒造組合などを通してお酒の売上げ状況、輸出状況などはそれなりに定性的にでも把握していらっしゃると思いますので、この輸出の中の付加価値の高い清酒が八割、九割なのか、それとも五割ぐらいなのか、三割なのか、そういった規模感というのは把握していらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(藤田利彦君) 輸出に熱心な中小の清酒業者におかれましては特定名称の清酒が多いというふうに思いますけれども、片や大手の清酒製造業者におかれましても普通酒をかなり輸出しているというふうに聞いておりますので、なかなか割合についてここで一概に申し上げることは困難なことを御理解いただきたいと思います。
○安井美沙子君 まずこれを把握していないとそもそも輸出の振興は難しいと思いますが、清酒の輸出目標値というのはあるんでしょうか。また、その中でも特定名称のお酒についての輸出目標はありますでしょうか。
○政府参考人(藤田利彦君) 平成二十五年六月に閣議決定されました日本再興戦略におきまして、二〇二〇年に農林水産物・食品の輸出額を現状の約四千五百億円から一兆円とすることを目指すということとしております。この中で、日本産酒類につきましては、二〇二〇年までの輸出額の伸び率が農林水産物・食品の輸出額の伸び率を上回るということを目指すということにしておるところでございます。 なお、日本産酒類の一つであります清酒、あるいは、さらにその中の細分でございます特定名称の清酒の輸出につきまして、個別の目標値は定めていないところでございます。
○安井美沙子君 さっきおっしゃった計算式ですね、農産品の輸出に基づいてということでやりますと、どのぐらいになるんですか。
○政府参考人(藤田利彦君) 先ほど申し上げました農林水産物全体の輸出額、現状四千五百億円から一兆円とするということでございますが、日本酒の二〇二〇年までの輸出額の伸び率が、食品・農林水産物の輸出額の伸び率を上回るということを目標にしておるところでございます。
○安井美沙子君 それは具体的にどのぐらいのボリュームになるのかというのをお聞きしたかったんですが、分かりますか。
○政府参考人(藤田利彦君) 実際この伸び率は、二〇二〇年時点の農林水産物それから食品の伸び率が、その実績が出ます。それ以上の伸び率を目指すということを目標にしておるところでございます。
○安井美沙子君 何というか、シミュレーションというか、予測値が出てくるかと思ったんですけれども、それでは結構です。 日本酒の輸出振興に当たって、経産省が中心となって実施しているクールジャパン、あるいはそれを具体的に進める株式会社海外需要開拓支援機構とはどのように連携していますか。具体的にお答えください。
○政府参考人(藤田利彦君) 国税庁におきましては、クールジャパンの一環として、清酒を含めました日本産酒類の輸出環境整備を図るため、関係府省と密に連携しながら取組を進めておるところでございます。御指摘の点ですけれども、経産省が所管しますジェトロとの間では、酒類製造者等を対象としました輸出セミナーの開催だとか、日本酒輸出ハンドブックの作成を共同で行っておるところでございます。 それから、株式会社海外需要開拓支援機構の活用についてですけれども、まだ現時点では具体的な検討事例は承知しておりませんけれども、今後、酒類業界において検討の動きがあれば、国税庁としても必要に応じて協力してまいりたいというふうに考えております。
○安井美沙子君 それでは、農水省との連携について伺うんですけれども、農水省の方も輸出に非常に熱心なわけですけれども、具体的にどのように連携されていますか。
○政府参考人(藤田利彦君) 今般、農林水産省が実施いたしました日本食・食文化の世界的普及プロジェクト事業というものがありますが、その一環といたしまして、海外のワイン専門家を対象とする酒類教育機関、これがございますけれども、その中に日本酒講座を開講してもらおうということで、それに向けまして、外国人の講師を育成すべく日本に招聘しておりまして、国税庁では、この取組におきまして研修を実施するなど、外国人の日本酒講師の育成に協力しておるところでございます。
○安井美沙子君 ちょっと別の観点からお伺いしますけれども、日本酒というのはほかのお酒と比べて健康への影響度というのはどうなんでしょうか。特に、特定名称の清酒についてもお伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤田利彦君) 特に日本酒が健康に良いかどうかという研究、定かに承知しておらないところでございますが、例えば食品健康影響評価というものがあると思いますけれども、これ、例えば食品添加物とか農薬などの危害要因が人の健康に与える影響について食品安全委員会が評価するものと承知しておりますけれども、これまで清酒自体が評価されたことはないというふうに承知しておるところでございます。
○安井美沙子君 先ほど来、農水省やら経産省やらのお話、そして、この健康影響度などについてもお伺いしているんですけれども、全て受け身な印象があるんですね。何か要請があれば受ける、それから、健康影響度についても、自主的にこれは調査をしていないのかなというふうにちょっと思ってしまいます。 次に、地理的表示というのがありますけれども、これについてお伺いします。 この制度の概要を教えていただきたいのと、日本酒で唯一登録されている白山の要件について教えてください。
○政府参考人(藤田利彦君) 先ほどの点についてもうちょっと補足させていただきたいと思いますが、国税庁が所管しております独法であります酒類総合研究所の研究成果でありますけれども、清酒にはリラックス効果をもたらす成分が含まれておりまして、また、一般的に純米酒や吟醸酒の特定名称の清酒ではそれらの成分が多く含まれているというような報告がございます。 それから、地理的表示の件でございますが、地理的表示と申しますのは、世界貿易機関において定められた制度でございまして、ある商品に与えられた品質、評判等が本質的に地理的原産地に起因するものと考えられる場合において、その地域若しくは地方の表示を保護するものであります。日本では、酒類について国税庁が酒類業組合法の規定に基づき、地理的表示に関する表示基準を告示し、保護しているところでございます。 この告示によりまして、現在、ブドウ酒については山梨、それから単式蒸留焼酎につきましては壱岐、球磨、琉球、それから薩摩、清酒につきましては御指摘の白山が産地指定を受け、地理的表示として保護されているところでございます。 白山でございますが、まず要件がございまして、白米、米こうじ、それから石川県白山市の地下水、又はこれらと醸造アルコールを原料とし、石川県白山市において容器詰めしたもの、それから原料米は農産物検査法に基づく一等以上に格付されたもので、かつ精米歩合七〇%以下のもの、それから三つ目に、こうじ米の使用割合二〇%以上のものなどの要件を全て満たした清酒のみが使用できるものとされております。
○安井美沙子君 この日本酒が地理的表示制度に加わってから八年が経過しているんですけれども、なぜ白山のほかに申請がないんでしょうか。この申請は何か困難なのでしょうか。それとも、何かこれに登録してもメリットがないと、こういうことなのでしょうか。麻生大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 酒類について地理的表示の指定を行った場合、使用する原料とかその他製造方法に関する基準に合致しないものについては地名の表示ができないことになるんですが、酒の場合、山田錦ですよね。そうすると、山田錦っておたくだけですかって言われると、これなかなか、全部で使っておられるとか、なかなかこれ特定が難しいんだそうですが、地域の酒類製造業者の理解が必要ということで、この基準をめぐっては意見の調整がえらく面倒くさく時間が掛かって、隣のお酒屋さんとウン百年来仲の悪いところは両方なかなか認めないとか。もう話が、二、三軒伺いましたけれども、途中で聞くのやめるぐらい面倒くさかったです。 国税庁においては、これは酒類業組合の会議の場などを捉えまして、これは地理的表示の産地指定による効果というのをいろいろ説明をしております。例えば、フランスだったらボルドーにしてもブルゴーニュにしてもシャンパーニュにしてもこれみんな使っておるわけですから、そういった意味では、地理的表示を受けた方がよりいいんではないかというお話はさせていただいてはおるというのが現状です。
○安井美沙子君 難しいんだと思います。ただ、普及がこれだけ八年たってもしないということは、何か制度に工夫の余地があるんではないかというふうに思っております。 今、御言及されたフランスのAOCという制度がありますけれども、資料付けさせていただいておりますけれども、原産地統制呼称法というもので、ブドウの品種とか最低アルコール度数、ブドウの糖度、醸造法、熟成条件など細かい規定があって、厳しい検査を経てこれらを満たしていると判断されたものだけがAOCを認められているというもので、これを得ることで一気にステータスが上がり価格も上がります。 こういう、もちろんブドウが各地で栽培されるのと、今おっしゃった山田錦の話を考えれば、一概に同じことはできないということは分かるんですけれども、いろいろな通るべき、何ていうんでしょうか、くぐるべきものをパスすればするほどステータスが上がるという仕組みは、これは日本酒の付加価値、主に価格ですね、これを上げるのに非常に貢献し得るんではないかというふうに思っています。 フランスはもう御存じのとおり、ワインを稼ぎ頭として国内外で非常にお金を稼いでいるわけですね。日本酒も日本の誇る国酒ですから、こういった成功例に学ばない手はないと思っています。 地理的表示、ちょっと余り人気がないみたいなんですけれども、このAOC等を参考にして、何かこの制度を改正するとか、新たな認証制度をつくるとか、こういった御検討はできないでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) AOC、アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレのことを言っておられるんですね、これは。そういう制度というものがフランスにあることは間違いないんだと思います。それによってシャンパーニュという地名は、今スパークリングワインとしか言えなくなったようなことになっておりますんでね。いろんな意味でこれは効果があるというのはもう間違いないと思っております。 国税庁においては、これは酒類業者を取り巻く環境の変化というのは、輸出なんていうのは昔考えておりませんでしたけれども、少なくともロブションと吉野酒造が酒飲んで一緒にパーティーを開くなんていうのは昔は考えられませんよね、ロブションですよ。それが呼ばれて、何で俺は呼んでくれないのかと思って非常に不満でしたけれども、それをやっておるわけ。物すごい受けました、正直言って。フランス人の客が約六割ぐらい、日本人は四割ぐらいだったと、行った人の話なんですけれども。そういったもので見て、これはもう全部出る酒ごとに吉野は酒を全部分けたわけ、同じ会社ですけれども酒の種類を。魚の後はこれ、肉の後はこれって全部酒の種類を、日本酒ですよ、日本酒、自分の会社の酒を分けて出して、これ大成功しております。したがって、やり方によって当たることは、私ははっきりしていると思って、じゃんじゃんやれという話を私も大いにやっている方なんですけれども。 このワインと異なって、原料である米の産地と醸造地というのが一致しないということになるのが多い点から、これはちょっとなかなかAOCみたいに簡単に、あっちはブドウ酒で、その畑でもう決まっているというんで、ルイ・ラトゥールならルイ・ラトゥールって畑が決まっていますから、こっちの場合はそこのところが決まっていないところがなかなか難しいというところなんだと理解しておりますが。 これはいずれにしても、こういうことをやった方がいいという意識になって、これを米の産地はともかくとしてとか、何か別の基準を考えないといかぬところだと思いますので、かつて、まあ生まれられる前かどうかは知りません、昔、酒は一級、二級というのが分かれていたんです。ところが、今は誰も一級、二級なんて言わなくなりましたが、なぜって、税制が変わったからですよ、間違いなく。平成元年に税制が変わりまして、一級酒とかなんとか全部言わなくなって、私が学生の頃は合成酒なんていうのもありましたけど、今はもう全くそういうものなくなりましたから。そういったのは、税金が変わったから多分日本酒はうまくなったんだと、私はそう思っています。 そういった意味では、私は、やり方というのはちょっとした発想の違いから物すごく大きく伸び得る可能性があるんだと思いますので、是非アイデアがあったら私どもの方がいただきたいぐらいです。
○安井美沙子君 非常に前向きな御答弁をありがとうございます。繰り返しますが、日本酒愛好家としてもっともっと日本酒のポテンシャルを発揮して日本を豊かにしてもらいたいと思っています。 日本酒を飲むときに、その地域とか蔵元、それからその作り手のストーリーに思いをはせながら飲みますと、おいしさが倍増するんですね。それから、食べ物との調和を楽しむ、ワインでいうとマリアージュって言いますよね。こういったことを考えますと、日本酒は決して和食だけでなくほかの食事にも合わせられるという、これから開発すべき余地が大いにあると思うんですね。 それから、また最初の女性の問題に戻りますけど、日本酒がヘルシーであるとか、例えばさっきの畑の問題であれば、これは有機栽培のお米で作っているとかいうこともあり得ると思うんですけれども、ヘルシーであるとか、それから例えば美容に良いとか、最近お米で作った化粧品なんかも多いんですけれども、そういったことをうたうとか、それから器とか、それから食事、そういったもののマッチングなんかを考えますと非常におしゃれなプレゼンテーションが可能でございまして、私は、次の最後の資料に、女性の嗜好割合でかなり日本酒がほかのお酒に比べて、特にワインに比べて低いのが御覧いただけると思うんですけれども、この女性の人気も幾らでもまだ上げられる可能性があると思っています。 最初の問題提起に戻るんですけれども、国内においても海外においても、日本酒を財政物資として位置付けるんではなくて、ソフトパワーの体現、戦略物資としてセンスのいいマーケティングをしていけばハイエンドの商品というのはまだまだ伸びる余地があると思っていまして、もちろん第一義的には業界の自主努力が求められるんですけれども、おいしい日本酒は作れてもマーケティングはできない小さな蔵元がほとんどなんですね。ですから、日本各地に眠る宝を掘り起こして地域を活性化するためにも、是非この日本酒の振興を本気でやっていく体制を大臣には考えていただきたいと思うんです。 最初の話に戻って、じゃ、国税庁でできるのかという大変厳しい指摘をさせていただきますけれども、センスのいいマーケティング、大臣が文科省に求められているセンスのいいマーケティング、これができる体制についての御見解を最後にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは他省庁にも関係するところなので、うかつなことをちょっと、安井先生、うかつに言えませんでね。下手なことを言うと、またその辺から、おまえあのとき言ったじゃないかって言ってくる人がいっぱいいるんですよ。いや、言わない言わないと言って、後で必ず言うんですよ。もう三十年もやっているとこういうのにいっぱい引っかかってきましたので、うかつには乗れませんけど、いいお話だと思います。
○安井美沙子君 終わります。ありがとうございました。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。午前中に続きまして質問させていただきます。 まず、この法案でございますが、税法としての平成二十六年度税制改正全般につきましてお聞きしたいと思います。 この新年度の税制改正の特徴を大きく申し上げますと、企業減税が中心であり、個人向けにつきましては給与所得控除の見直し等で増税という方向性であること、もう一つはその規模でありますけれども、減税規模は前年度に比べまして拡大をしているという、こういう大きな特徴が挙げられるかと思っております。 その狙うところにつきまして、大臣から総括的にお話をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今般の税制改正におきましては、これは生産性の向上というものにつながる設備投資減税の創設や、研究開発税制やら企業の積極的な投資を促す政策というのをまず一番に掲げております。加えて、所得拡大促進税制の拡充等々、特別復興法人税の一年前倒しで廃止になりますので、足下の企業収益の改善を確実にしているんだからその分だけ労働分配率、賃金を上げろという話につなげていくためには、施策としてこういうのもやらさせていただきました。いろいろ御意見があったところではありますけれども、一応このところの春闘を見ているとそれなりの効果が上がってきたかなとは思っております。また、交際費課税の緩和という、消費の活性化策など、企業行動が、じっとこの二十年間ほど止まっておりました企業を動かすというための税制を主に決定させていただいております。 いずれにしても、これらのものには、需要の拡大というものにより経済を活性化させて企業の収益率というものを高めていきませんと、足下の、また将来の企業収益の改善というものは、これは結果として個人所得の拡大につながりますし、そして消費の拡大につながるという、経済の好循環を実現をするために行うものというように私どもは考えております。 また、いろいろ御指摘があっておりましたように、給与所得の控除等々は、これは所得税の課税ベースを大きく浸食しているじゃないかとか、また給与所得者の実際の勤務関係経費としてやっぱり主要国の水準に比べても過大じゃないかとか、いろいろなことを指摘をされておりますところでもありますので、税制調査会においても見直しの必要性というものも我々も指摘を受けているところでもあります。 したがいまして、私ども、税制抜本改革においても検討が必要であるとされたことから、今回いろいろ見直しを行わさせていただきましたけれども、結果として減収額も平成二十五年度税制改正より大きなものになっておりますが、今回の改正はデフレ不況からの脱却、経済再生の実現などにしっかりと取り組んでいくために、私どもは着実に実施できる内容というものを、社会保障・税の一体改革、もちろんのことですけれども、こういった大きな課題も我々は確実に実施できる内容になっていると考えております。
○西田実仁君 ありがとうございます。 私も党の税調の事務局長をやらせていただいておりまして、特に昨年一年間はこれまでにない、多くの先輩の皆さんがこんなことは一度もなかったとおっしゃっておられましたけれども、一年の間に三回も党税調としての取りまとめを行ったわけでございます。 昨年の一月には、政権交代ということもありまして急遽税制改正を行いましたし、また昨年の秋には、いわゆる秋の陣というふうに税調では呼んでおりましたけれども、民間投資活性化等の税制措置というものを年末に先駆けて秋に行いました。当然、年末におきましても来年度の税制改正の論議が与党におきましても行われたということで、そういう意味では異例の、二段階の税制の協議であったというふうに思われます。 それは、通年に比べれば異なるということになろうと思いますけれども、こうした二段階の税制改正の効用についてどう考えるかということについてお聞きしたいと思います。特に、先ほど大臣からもお話がありました設備投資関係の、促進するための効果、これを秋の陣を二段階として、年末のみならず秋にも行ったことの効用、これについて既に何か効果なり兆しみたいなものが見られるのかどうかということも含めましてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 昨年の与党税制調査会において、日本再興戦略というのを六月の十四日に閣議決定をされておりますが、これに盛り込まれております民間投資を活性化させるための税制改正というものにつきましては、御指摘のように、年末における通常の年度改正から切り離して秋に前倒しをさせて決定をさせていただいております。 秋に前倒しで決定されたことによって、企業は設備投資計画やら、また事業再編計画等々を早い時期から立てることが可能になるという点において企業の投資行動を加速化させる効用があると、これは前々から言われておりましたけれども、設備投資促進効果は既に現れているところだと思っております。 例えば、生産性の向上につながる設備投資を促進する税制の適用を受けるため証明を受けた企業の件数というのは、工業会の証明件数だけでもう既に百五十三件上がっておりますし、また、経済産業局の認定件数でも五十六件上がっておるところでもあります。 また、産業競争力強化法の施行が一月二十日からですけれども、十日足らずで、税制の活用を期待して事業再編を進める計画の第一号として話題になりました三菱重工、日立等々の話が、いわゆる統合会社を設置する等々、話が進んでおりますので、そういった形で、少しずつではありますけれども、確実に事は進んでいると理解をいたしております。
○西田実仁君 その効果が現れてきているということで、これからも期待を是非したいと思いますが、大臣も冒頭強調されましたように、この平成二十六年度の税制改正の一番のテーマとしては、設備投資、国内の投資をいかにして増やしていくのかというテーマであろうと私も理解をしております。 今後の日本の経済の成長にとって、この国内投資ということがいかに大事かということについては私も十分に認識をしてございます。もちろん、企業がもうかって、それを賃上げとして大企業のみならず中小企業あるいは地方の企業、さらには非正規社員の方々にそれの恩恵が届くようにしていくということをベースとした消費主導の内需拡大ということが、消費税引上げ後、景気が後退しても再び成長軌道に戻すには大事な点であろうというように私も思っております。 しかし、更にその先の問題として申し上げれば、そうした消費主導による内需の拡大、景気の回復をしたときに、国内の生産が間に合わなくて、あるいは他国との競争に勝てなくて、むしろそれが輸入の増につながっていってしまうということになってしまえば、せっかくの消費主導による景気回復ということがGDPの寄与度という意味ではマイナスの輸入増という形になってしまうわけでございますので、国内に投資を増やして、そして生産能力を、当然生産性も上げて、産業の国際競争力を増して、国内できちんと生産活動につなげられる、そして雇用を増やしていくと、これがまさに好循環になるのではないかと。その後押しをするのがこの設備投資減税、これだけではもちろんありませんけれども、後押しができる、そういう税制になっていると私も思っております。 そこで、この生産性向上設備投資減税について、やや細かいことでありますけれども、確認をさせていただきたいと思います。 この設備投資減税を利用するには、投資計画における設備投資の効果として年平均の投資利益率が一五%以上、中小企業は五%以上になることが見込まれることが要件でございます。公認会計士あるいは税理士に計画案の確認を依頼し、経済産業局で確認を受けなければなりません。投資利益率が一五%ということは、設備投資額を六年から七年で回収をするということになりますし、また、中小企業では約二十年によってその投資の回収が見込まれるような設備投資でなければならないということを意味していると思います。 では、質問でありますけれども、設備投資をして投資利益率一五%を達成を結果的にしない場合、これは減税を受けられるのかどうか。途中、経済産業局において経過報告を行うというように聞いておりますけれども、具体的な手続等についてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(広瀬直君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおりでございまして、本税制の優遇措置を受ける条件としまして、事業者が経済産業局に設備投資計画を提出をしまして、その投資計画上、投資を実施した年度の翌年度以降は三年度間の投資利益率が年平均一五%以上、中小企業者などにおきましては五%以上である旨の確認を受けるといったことが条件になっております。 ただし、設備投資計画が実際に実行された後、予定された投資利益率が実際に達成されたか否かといった点につきましては、マクロ経済の状況などによって結果が左右され得ることがございますので、制度の安定上、その結果により計画の確認や税制優遇を撤回するといったことは望ましくないとは考えております。 なお、経済産業省といたしましても、この経済産業局の確認を受けた投資計画、これに記載されました設備投資につきましては、予定された設備の導入状況、あるいは設備の稼働状況とか、あるいは投資利益率の達成状況、税制措置の利用状況、これを年一度経済産業局に書面で報告させることといたしております。
○西田実仁君 書面によってその途中経過を毎年行うということでございます。 この確認書を発行する公認会計士あるいは税理士の方々でございますけれども、確認をするということでありますけれども、利益率今一五%、中小企業でいえば五%以上という利益率の要するに計画ということだと思いますけれども、この、計画といいながら、目標達成に確認書を発行する公認会計士や税理士はどの程度責任が生じるのでしょうか。途中、いわゆる目標から大きく乖離してしまった場合の対処はどういうふうにするのでしょうか。税優遇の効果について後世の検証を受ける際にはどのように実施するのか、これについてお聞きしたいと思います。 〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
○政府参考人(広瀬直君) 本税制におきましては、この設備投資計画を経済産業局に提出をする前に、制度運営の円滑化のために公認会計士、税理士の事前確認を受けることを求めておりますが、設備投資計画の妥当性そのものにつきましては、あくまで経済産業局において責任を持って確認をされるものでございます。 御質問の計画から大きく乖離した場合につきましては、先ほどお答えいたしましたとおり、基本的には事業者、設備投資計画どおりに実行をしていくことになりますし、また、目標とする利益率が達成されることを期待しておりますけれども、設備投資の計画が実行された後、実際の結果におきましては、マクロ経済の状況などにおきまして進捗状況が左右することから、仮に実際の投資利益率が計画から大きく乖離した場合でも、制度の安定上、計画の確認とか税制優遇を撤回することは望ましくないと考えております。 後世としての検証でございますけれども、こうした税制の活用状況につきましては、租税特別措置の運用実態を明らかにしてその効果を検証できる仕組みを構築するということを目的としました平成二十二年に施行されました租税特別措置の運用状況の透明化等に関する法律などに基づきまして、適用件数とかあるいは活用状況が調査されるということになると承知しております。
○西田実仁君 ありがとうございます。 今回の税制改正の特徴のもう一つ、設備投資に絡めて申し上げますと、中小企業の設備投資、これを促す税制ということも大変力を入れております。もちろん中小企業では赤字法人がどうしても多いということで、それがどれだけ効くのかという問題点も指摘をされたところでございますけれども、そうはいっても、この中小企業の設備投資を促していく税制、これが今回も随分これまでにない形で盛り込まれているんだろうというふうに思っております。これまでにはないどんな投資減税があるのか、また、それを中小企業の方々に周知徹底するためにどのような工夫を重ねていくのか、それについてお聞きしたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) お答えを申し上げます。 地域経済及び雇用を支える中小企業の一層の活躍を支援するということは大変重要なことであります。そのため、中小企業投資促進税制について、生産性向上設備への投資を行った場合には、資本金三千万円以下の企業には現行七%なんですが、その税額控除割合について、投資減税としては最大となる一〇%に引き上げることにしました。また、従来税額控除が認められていなかった資本金三千万円超一億円以下の企業に対しても七%の税額控除を認めることにしております。このようなこれまでにない大胆な対応を行うこととしております。 そして、このような税制を多くの方々に使っていただけるよう、税制改正のパンフレットの活用や地方での説明会、一月に東京、名古屋、大阪、二月に東京、福岡等々で開催をしておるんですが、それらの説明会等の開催を通じて、経済産業省や中小企業庁とも連携をしながらしっかりと周知徹底してまいりたいと考えております。
○西田実仁君 ありがとうございます。 この設備投資減税をこれだけ中小企業も含めて促していくための税制にしたというのは、大きく日本再興戦略に描かれております設備投資をこの三年で七十兆にという大きな目標があるからでもございます。こうした設備投資減税等を通じまして、この三年で七十兆という設備投資の目標、この目標に到達する進捗をいかに管理していくのかということについてお聞きしたいと思います。 〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕 設備投資を増やしていくということには、マクロ的には日本全体の貯蓄率の改善が必要になりますが、ミクロ的には企業業績の回復が当然必要になってまいります。今回の税制改正、特に設備投資減税を中心とした税制改正によりまして、この三年で七十兆という国家目標、これにどのぐらいプラスに働いていくのか、イメージできることがございましたらお答えください。
○国務大臣(麻生太郎君) これは御指摘のように、日本再興戦略において、今後三年間で年間設備投資額を、現在約六十三兆円でありますので、一割増加させて、リーマン・ショック前のいわゆる七十兆円に戻すという成果目標を掲げて今いるところであります。 この目標の達成状況などを進捗管理することも視野に入れながら、一月二十四日に閣議決定されました産業競争力の強化に関する実行計画におきまして、先端設備の投資促進を含む重点施策について、平成二十九年度までの集中実施期間中、平成二十六年度以降の各年度において少なくとも一回、各年度の一月を基本として、進捗及び実施の状況を取りまとめ、進捗及び実施の効果に対する評価を行うということにさせていただいております。集中実施期間は平成二十五年度から以降の五年間といたしております。 今般の税制改正におきましては、生産性の向上につながります設備投資をしたり取得をした場合は即時償却や税額控除を認めるという大胆な税制などを講じたところでもありますが、そのほかにも、リースの手法を活用した先端設備の導入促進策とか、また、中小企業、小規模事業者の成長分野への参入などの後押しをする投資補助金などの総合的な取組を行っているところであります。 三本の矢全体の効果によるいわゆる企業業績の回復が設備投資を後押しするということが大前提だろうと思っております。税制のみで七十兆円の目標にどの程度影響するのかを測ることは、これはちょっと困難でありますけれども、政府全体の総合的な施策を通じて、進捗状況等々をきちっとチェックをしながら七十兆円の目標達成を目指してまいりたいということが重要だと考えております。
○西田実仁君 まさに、先ほどちょっと私からも申し上げましたが、今後の日本の経済が持続的に成長していくためには、この国内投資をいかに増やして、そして産業の国際競争力を増すかということが大変大事になってきて、正念場だと思いますので、その進捗管理も含めて私どももしっかりと注視をしてまいりたいというふうに思います。 先ほどちょっと申し上げましたが、今のミクロの業績が回復しなければ設備投資は増えません。しかし、マクロ全体、日本経済全体でいいますと、やはり貯蓄率が向上していきませんと整合性が取れないわけでございまして、私自身の問題意識といたしましては、今はまさに賃上げをいかにしていくのかということが最大のテーマになってまいりますけれども、賃上げをした後には金利を正常化していくということが必要になってくるんではないかというふうに思ってございます。 デフレ突入後、この二十年間というスパンで見てまいりましても、ゼロ金利あるいは実質マイナス金利というような状況の中で、貯蓄余剰の家計から債務過多の企業にどれぐらい所得移転があるのかという試算をされておられるのか、もし試算がございましたら、御紹介いただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは正直、一番最後の所得移転の額については、その金額は前提条件によってこれは大きく左右しますので、これはちょっと、経済を活性化させ、ひいては家計所得を下支えする効果もあることから、一概にちょっとお答えすることは今の最後の質問に関しては困難だと存じます。 その上で、前半の部分で、設備投資が増えていくためにはこれはもう貯蓄率の向上が不可欠というお話でしたけれども、確かに日本経済においてはデフレが継続をずっと二十年間ぐらいしたことになるんですが、企業は収益を得ますとそれをほとんど借入金の返済に充てて、借りるより返済の方が多いという状況が続いて、結果として借入金がほぼゼロになったような会社が債務超過の状態からきれいに立ち直っておりますけれども、内部留保をその後ずっと積み上げていって、設備投資もせず、賃上げもせず、配当も大してせずということで、ずっと内部留保を積み上げていった結果、二〇一二年度末で約三百四兆円と言われる膨大な内部留保を企業が得たということになっておりますので、問題はやっぱり、設備投資や賃金にその内部留保の分を振り向けていない。また、家計の方は、賃金が増えませんので、当然のこととして消費を増やさない、消費ができないということになるので、経済全体としての需要というものが伸び悩んで経済成長というものの低下をもたらしてきたんだと思いますけれども、結果として、本来投資を行うはずの企業が内部留保過多、貯蓄過多みたいな形になって、設備投資を行ってこなかったのではないかというのはもう全く西田先生御指摘のとおりなんですけれども。 この長引くデフレーションからの脱却を目指して、今二%の物価安定目標の実現に向けて日銀が大胆な金融政策を推進をしておりますし、私ども財務省としても、これは財政の機動的出動ということで、成長期待の低下やデフレ予想の固定化というのをもうこれ以上は続けられませんから、企業の成長とかいう方向に向けていかなきゃいかぬということで、期待インフレ率というものを上昇させる一方で、名目の長期金利は低位で安定させるということで、実質金利は下がってきております、もうこれ御存じのとおり。このことは企業による設備投資にはプラスになるはずですから、いろんな意味で貯蓄率向上のために金利の正常化とか金利の上昇が必要であるとの御指摘ですけれども、まずはこうした大胆な金融の緩和などを通じてデフレ不況からの脱却というのを最優先で考えていかないと、後々で、優先順位の付け方の問題だとは思いますけれども、今申し上げたのが順番かと思っております。
○西田実仁君 まさに、私はデフレ後の話を実はしている、問題意識を申し上げました。大臣御指摘のとおり、この内部留保をいかにして吐き出して、賃金上昇とか設備投資とかあるいは下請企業とか、そういうところに吐き出させるのかというのが最大の問題意識でこの税制改正も行われているということは私も同じでございます。 復興特別法人税の廃止に関しましては、我が党内でも様々な議論がございました。しかし、最終的には、この廃止が賃金上昇につながるということを確認をしてというか、まあ確信に近いかもしれませんが、信じて了承したという経緯がございまして、この賃上げ動向等に関する調査、公表というのは大変に大事に思っております。 大手企業から地域の中核企業、中小企業に至るまでの賃上げの状況につきまして、どのように調査を行い、どのように公表するのか、いつ公表していくのか、できる限り具体的にお答えをいただければと思います。
○政府参考人(広瀬直君) お答え申し上げます。 賃上げの状況のフォローアップにつきましては、先週から春闘の回答結果における賃上げの状況が明らかになってきております。こうしたことを踏まえまして、企業の賃金の動向それから収益状況、これを調査しまして、その結果を速やかに取りまとめて適切な形で公表していく予定でございます。 具体的に申し上げますと、まず大企業につきましては、東証一部上場の約千八百社に対しまして個別に春闘結果についての調査票を発出、回収することにしておりまして、既に先週発出済みでございます。この調査票におきましては、賃上げの状況それから経営状況を質問するとともに、それに加えまして、復興特別法人税の前倒し廃止などが賃上げの判断に与えた影響、あるいは非正規労働者の処遇改善などに関します取組などについても質問をしております。 こうした回収結果を踏まえまして、賃上げ状況それから経営状況につきまして取りまとめて、企業名を含めて五月には公表したいと考えております。 また、地域の中核企業でございますけれども、この中核企業につきましても、大手企業に続いて春闘の結果が判明してくるものというふうに考えておりますことから、五月下旬頃から、地方の経済産業局等とも連携しつつ、可能な限り大手企業と同様の調査を行いたいと考えております。 また、中小企業それから小規模事業者でございますけれども、これにつきましては、大企業の春闘の結果を踏まえて賃金交渉が行われる場合が多いとなっておりますので、時期的にはちょっと大手企業よりも遅れるということになりますけれども、夏頃には数万社に対して賃金動向に関するアンケート調査、これを行いまして、その結果を取りまとめて公表したいと考えております。
○西田実仁君 中小企業に関しましては夏ということでありますので、八月ぐらいまでには調査を発表いただけるものと思っております。 所得拡大促進税制というものも今回は盛り込まれております。素朴に思えば、企業にとって人件費を増やすことは経費を増やすことでありますので法人税負担を減らすことに直結するのに、なぜ更に法人税の減税までする必要があるのかという疑問も出てくるかと思います。所得拡大促進税制で従業員の給与が増えると個人の所得税が増えるので全体として税収は変わらないという説もあるようでありますけれども、これについてどのように考えたらよろしいんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のように、人件費を増やすということになりますと、それが経費と認められますので、その意味では法人税の負担というものは減る。傍ら、上げますと、その分だけ年金の負担も増えますので、その分は増える等々、いろいろあるのは御存じのとおりですが、一方で、企業全体としての企業コストが膨らむということになりますため、そこに税制上のインセンティブを付けるということは、これは意義があると思っております。 特に、デフレ不況からの脱却ということを考えて、経済再生という意味の観点からいきますと、賃上げに向けた思い切った環境整備というものを図るということが何よりも大切なんじゃないかと考えてきたんですが、平成二十五年度の税制改正において、企業収益を従業員の所得向上につなげてもらった場合、所得拡大促進税制を創設しますというのも、これはかなり思い切ったことをやらさせていただきましたし、またさらに、今般の改正において、一層の賃上げができるインセンティブにするために、給与等総支給額の増加要件を平成二十四年度の水準に比べて平成二十五年、六年について五%から二%以上、いわゆる引き下げ、その水準を段階的に引き上げることによって計画的な賃上げを支援するという仕組みに改めるなど、経済界からは前向きの対応として一応評価をいただいているところでもあります。 なお、人件費が増えた場合、支払った法人側では法人負担税が減り、受け取った従業員側では所得税は増える関係にあるのはもう冒頭述べたとおりですが、所得税の増収効果をちょっと直接見積もれと言われてもなかなかそこはちょっと難しいところであります。このため、法人税の減税額と同額の所得税の増収が生じるかといえば、それはなかなかはっきりは申し上げられないということだと存じます。
○西田実仁君 この所得拡大促進税制は、今大臣おっしゃったように、平成二十四年度に比べて当初五%増収のときを、今度二%増えれば減税を受けられるというようによりインセンティブを強めたというのは、大変大きな効果を是非とも発揮してもらいたいと、こういう希望を私も持っているところでございます。 では次に、国税職員の定員確保ということにつきましてお尋ねをさせていただきたいと思います。 お手元に実地調査の状況等の資料も付けさせていただきましたけれども、平成二十四年度の申告件数というのは、法人が二百七十六・一万件、所得税、個人が二千百五十三万件の合計二千四百二十九万件の申告書が全国の税務署に提出をされておるそうでございます。このうち、法人は九万三千件の実地調査件数、個人は六万九千件の合計十六万二千件が実地調査されているわけでございますが、その割合、税務署に書類、申告書が出されて実際に実地調査されている比率は僅か〇・六%ということだそうでございます。 当然、国税庁におきましては、申告の内容に応じて濃淡を付けた実地調査を行っていただいていると思いますけれども、絶対的なマンパワーが不足しているのではないかというようなことも思います。実地調査を行った結果を更に詳しく見ますと、この十六万二千件のうち、悪質なものから簡単な誤り等、全てを含んではおりますけれども、十二万四千件について誤りを指摘されていると聞いております。これは、実地調査を行った件数の七七%、約八割に達します。 つまり、申告件数の〇・六%を実地調査し、そのうち八割近い納税者に対して誤り等を指摘している現状を考えますと、国税職員の定員の確保が適正、公平な課税の実現につながっているんではないかというふうに思いますけれども、どのようにお考えになりますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは御指摘のとおり、適正、公平な課税の実施のためには、これは国税当局としては、課税上有効な資料の情報収集を努めて、申告が適正でないと認められた納税者に対して的確な調査、指導等々を行うことが重要なんですが、さらに、徴収事務を適正に実施していくということもこれは極めて大事なところなんだと思っております。 したがって、一方、税務行政を取り巻いております環境というものは、これは経済取引が国際化しておりますし、いわゆるコンピューター、ICT化などによって調査・徴収の事務が極めて複雑になってきたりして、近年の税務調査を行うための事務量というものの絶対量は間違いなく増加しております。 こういう状況の中で、二十六年度の予算案におきましては、国家公務員全体で約一千二百人の大幅な定員削減となる中で、国税庁につきましては、業務の効率化を最大限に進めつつも、これは、経済取引の国際化などによる複雑化する調査、徴収事務や国際的ないわゆるBEPS等々の租税回避などなどへの対応のため体制を強化するという必要があるのではないかということで、純減幅を六十六人として小規模にとどめるなど、徴税分野にはそれなりの配慮を行っておるつもりであります。 今後とも、業務運営の効率化を図りつつ、これは必要な定員というのは絶対必要と思いますので、適正かつ公平な課税及び徴収には今後とも努めてまいりたいと考えております。
○西田実仁君 ありがとうございます。 この実地調査は、今も少しお触れになりましたけれども、社会経済情勢の変化に応じまして、国際化、ICT化事案など、専門性を問われるそういう事案も増えていると聞いております。さきに随分報道のありましたいわゆるビットコインに対する課税も今後行っていくという報道もございました。こうした新たな経済取引に対応するための専門人材の育成あるいは機構の充実等も求められてくるんではないかというふうに思われます。ビットコインへの課税にはどう取り組むのかということも含めて、お答えになれる分だけ、国税庁にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(藤田利彦君) 御指摘のとおり、近年、経済取引の国際化、情報化の進展によりまして、調査・徴収事務が高度化、複雑化している状況にございまして、このような状況に的確に対応していく必要があると考えております。 国税庁といたしましては、まず、専門人材の育成というお話がございましたけれども、人材育成面につきましては、国税職員の一層の能力の向上が必要であるという認識の下、国際化、ICT化に適切に対応するために必要な研修を実施しておりまして、今後ともその充実に努めることとしております。それから、機構の充実というお話もございましたが、各国税局それから各税務署におきまして、電子商取引に係ります調査、資料収集を専門に担当しています情報技術専門官、あるいは国際課税に係ります調査、資料収集を専担します国際税務専門官などの必要な機構を新設、増設してまいりました。それから、各国税局に電子商取引専門調査チームを設置しまして、これを中心としまして国税局、税務署の関係部署が一体となりまして、増加するインターネット取引等を始めとします電子商取引に係る調査等に取り組んでおります。 こういったことで、経済取引の在り方の変化に対応した機構の充実を図ってきているところでございます。引き続き、税務行政の困難性、歳入官庁としての重要性を関係各方面に訴えつつ、経済取引の在り方の変化に対応した必要な機構の充実整備などを通じて適正公平な賦課徴収に努めてまいりたいと考えております。
○西田実仁君 ありがとうございます。 この国税の徴収についてもう一枚めくっていただきますと、平成二十四年度末滞納整理中のものが一兆二千七百億余りあることが分かります。平成二十三年度末の一兆三千六百十七億円の上に新規に発生いたしました滞納額五千九百三十五億円、国税職員の皆さんが一年間に整理しました金額が六千八百五十億円、残りが繰越額ということになります。したがって、滞納額は少しずつは減っているわけでありますけれども、いまだに一兆円以上が残っているということになります。 さらに、毎年新たに発生する滞納に占める消費税の比率は年々増加してございまして、現在では次のページにありますように五〇%を超えているという状況にございます。四月に消費税が引き上げられます。新たな滞納が増えないか心配する向きもあるようでございますが、せっかくここまで減らしてきた滞納額を今後増やしていかないためにも人の手当てが不可欠ではないかというふうに思われます。 改めてお聞きしますけれども、こうした調査・徴収事務が複雑化し、また、業務が質、量共に拡大している中、適正かつ公平な税務行政を実現していくために、この国税職員の定員の確保、機構の充実、税務執行体制の充実、さらには職場環境の整備等が必要ではないかというふうに考えますけれども、大臣の御認識をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃるとおり、今後消費税率の引上げに伴いまして滞納額の増加を防がにゃいかぬということで、適正かつ公平な課税徴収というものを実現するための体制整備は、これはしっかり行っていく必要があろうと存じます。 このため、まず、先ほども御質問のあったところでありますけれども、国税職員の定員の確保ということにつきましては、国家公務員全体の中では相対的には徴収体制強化のための増員も行っておりまして、消費税率の引上げに伴う滞納額の取りこぼしのないように努めていきたいと思っております。 また、その他機構につきましては、経済取引が国際化またICT化等々、複雑な状況に対応するために、専門的に対応するための機構を引き続きこれは整備をしないと、なかなか一人でできるような話ではないと存じますので、人員が限られております中、税収の確保のために現場で働く職員にとりましては、とてもではないというような感じで、士気が落ちるというようなことのないように、高い士気を持って働いてもらいたいと考えておりまして、活力を持って働けるような風通しのいい職場というものを常に考えておかねばならぬと考えております。 こういった定員、また機構や職場環境の充実及び整備というものをきちんと行って、今後とも公平、公正な徴収事務に邁進させてまいりたいと考えております。
○西田実仁君 ありがとうございます。 次に、酒類の不当廉売事案についてお聞きしたいと思います。 公取の是正指導の中で注意が最も多いのは酒類であるとの指摘がございまして、次の最後のページでございますけれども、不当廉売注意件数ということで、公取の平成二十年度からの表を作らせていただいております。これ見て一目瞭然でありますが、石油製品、電化製品に比べますと、酒類の注意が大変に多いということでございます。 酒税の円滑かつ適正な転嫁が阻害され、またそのおそれがある場合には、財務大臣が勧告、改善命令もしなければならないというふうに思いますけれども、この点についてどのように受け止めておられるでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のありましたように、酒類の不当廉売につきましては、公正取引委員会の是正指導であります注意が一千百二十三件と、これは平成二十四年で業種別で最も多くなっておりますし、これは問題であると、私どももそう認識をいたしております。 国税庁といたしましては、酒類の公正な取引環境を整備するために酒類に関する公正な取引のための指針というものを定めて、実態調査におきまして指針に即していない取引が認められた場合にはいわゆる改善指導を行っているところであります。また、独占禁止法に違反するという事実があると思われた場合には、同法に基づいて公正取引委員会への報告も当然のこととして行っております。 今後とも、酒類の公正な取引環境の整備に努めてまいりたいと考えておりますが、なお酒税の転嫁阻害に対しまして財務大臣が勧告、改善命令を行うようにすべきとの御提案につきましては、これは不当廉売等を法的に規制する枠組みとしては既に独占禁止法というものが存在をしておりますので、二重規制になる可能性というのがあろうかと思いますので、そこの点も考えて、ちょっとその点に関しましては慎重な対応が必要かなと考えております。
○西田実仁君 この小売酒販組合の皆さん方は公益活動を行っておられまして、未成年者の飲酒防止あるいは健康キャンペーンということを小さな町の酒屋さんが一生懸命支えているというふうにお聞きしました。お酒を売っているところが、そうしたいわゆる地元の酒屋さんのみならず、あらゆる小売業者がこうした公益活動を行っていく仕組みをつくっていくべきではないかというふうに思いますけれども、国税庁、いかがでしょうか。
○政府参考人(藤田利彦君) お答え申し上げます。 御指摘のように、小売酒販組合におきましては、毎年四月に未成年者飲酒防止・飲酒運転撲滅全国統一キャンペーンを行っております。この取組につきましては、国税庁、それから警察庁、内閣府、厚労省、文科省が後援をしております。それから、酒類の製造団体も、構成員であります酒類業中央団体連絡協議会のほか、コンビニとかスーパーが加盟しております日本フランチャイズチェーン協会、日本チェーンストア協会等も協賛という形で支援しているところでございます。 国税庁といたしましては、今後ともこうした取組について、小売酒販組合の組合員である酒類小売業者だけでなく、できるだけ多くの事業者の協力、支援が得られるよう引き続き業界団体等への働きかけに努めてまいりたいというふうに考えております。
○西田実仁君 是非それはお願いしたいと思います。 最後の質問でございますけれども、酒類の製造又は販売を行う事業者は、小売酒販組合に加入することなどを通じまして、未成年者の飲酒防止あるいは飲酒運転撲滅啓発運動に積極的に参加をしていくべきではないかといった声がございます。また、酒類販売管理研修を義務化して妊産婦やアルコール依存症患者と見られる者が酒類を購入するときに助言できるようにすべきという声もございますが、こうした声についてどう応えていくのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(藤田利彦君) 先ほど申しましたように、小売酒販組合の方では未成年者飲酒防止・飲酒運転撲滅全国統一キャンペーンを実施しておりまして、関係省庁が後援する、あるいはいろんな団体、スーパー、コンビニが所属するような協会等が協賛という形で支援しております。酒類の製造、販売の事業者が協力して未成年者飲酒防止・飲酒運転撲滅啓発活動などについて行っているところでありまして、国税庁についてもこれを支援してまいりたいというふうに考えております。 それから、御指摘の酒類販売管理研修の義務化というところでございますけれども、これにつきましては、この御提案には酒類販売業者に負担になるのではないかというような問題がございますし、それから、酒類購入時における妊産婦やアルコール依存症患者と見られる者への助言といった御提案についても、店頭でそれらの方の確認の困難性という問題もありまして、慎重な検討が必要ではないかというふうに考えております。
○西田実仁君 終わります。
○井上義行君 みんなの党の井上義行でございます。 午前に引き続き、午後も質問をさせていただきたいと思います。 まず一番最初に、東京都大気汚染訴訟というのがありました。これは、東京都内に居住、勤務する気管支ぜんそくの患者及び遺族が国、東京都、そして旧首都高速道路公団及びディーゼル車製造メーカーを被告とし、損害賠償と自動車排出ガスの排出差止めを求めて提訴をしたものでございます。これは平成八年五月の三十一日に提訴をいたしまして、平成十四年十月二十九日に第一審の判決が言い渡されました。そこで、十四年十一月八日には国、公団が控訴。東京都は控訴しませんでした。そして、十四年十一月十二日には原告が控訴をしまして、都に対しても控訴をしたわけでございます。 こうした長い間争われたこの訴訟でございますけれども、第一次安倍内閣で、私も当時首席秘書官をしておりましたけれども、安倍総理のリーダーシップによって和解を成立したわけでございます。 和解のそのときの内容でございますけれども、認定患者数、二十四年度末には七万三千六百八人、国も予防事業の実施に充てるために東京都に対し六十億円を拠出する、そして、医療費助成制度として東京都が三分の一、国が三分の一、自動車メーカーが六分の一、首都高が六分の一と、関係者が応分の財源を負担するということで和解に至ったわけでございます。 その関係者の拠出原資が二百億円、これがほぼ二十六年度には使い切るという見込みでございまして、東京では来年度は現行制度を継続した上でその年度末で患者の新規認定を終了すると。しかし、それ以降はその時点の認定患者として都が負担するべき三分の一に相当する範囲で医療費の助成を実施するということになっております。また、二十七年度からは、既に認定した患者に対する全額助成を三年間継続するとした経過措置が、講ずるということはありますと。そうしますと、三十年度からは一切助成がもらえなくなってしまう。これは今月末にその見直しの期限が来ますけれども、当時、安倍総理がこうした患者のそうした痛み、こういうことを受けて和解に全力を挙げ、非常に利害のあった関係者の中で国、東京都、そしてメーカーをそれぞれ調整をしたわけでございます。 今日は、世耕副長官がお見えになっております。世耕副長官にはこうした患者の思いを是非安倍総理に伝えていただいて、世耕副長官は安倍総理の側近中の側近でございますので、是非この継続案を官邸主導で考える、任せろというような表明を是非していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) 安倍総理にメッセージをということでしたら、井上先生が直接、元首席秘書官として電話をしていただく方が早いかというふうに思いますけれども、この件について政府の立場を答弁をさせていただきたいと思います。 これは当然、前の安倍内閣のときに和解が成立したものであります。そのときに安倍総理がリーダーシップを発揮したということも私もよく認識をしております。 この和解は大きく三つの柱で成り立っていまして、まず東京都がこの医療費の助成制度を創設をして五年後に見直すということ、もう一つは、その助成制度に対して、メーカー七社が三十三億、首都高が五億それぞれ拠出をするということ、そして三本目の柱が、国がぜんそくの予防事業に充てるために東京都に対して六十億円を、これは今言った制度とは別枠で六十億円を拠出することということ、予防事業としてやるんだということで和解が成立をしているわけであります。 ですから、医療費助成制度はこの和解に基づいているわけでありますから、あくまでも東京都が主体になるのかなというふうに思っておりまして、東京都がこの和解条項に基づいて、患者の皆様の意見も聞きながらこれから見直しを行っていくということになるように聞いておりますので、あくまでもまずは東京都の対応をしっかりと注視をしてまいりたいというふうに思っております。
○井上義行君 私からも是非総理に申し上げたいと思いますけれども、こうした三月三十一日に見直しをされるということで非常に患者は当時本当に涙を流して喜んでいた、そして今は不安に駆られているという思いを是非伝えていただきたいというふうに思います。 次に、再チャレンジ政策でございます。 これは、私も前回官邸にいるときに安倍総理が再チャレンジ政策ということを掲げ、当時、自民党総裁選で政策を掲げて、そして安倍第一次内閣で再チャレンジ政策を強力に進めたと。そのときに、人生というのはいろんな、様々だと、山あり谷あり、人生の複線化をやはり図っていくべきだと。当時、格差社会、いろんなことも言われていました。これから経済が成長していく過程で、やはり頑張った人が報われていく、一回受験を失敗した、あるいは事業を失敗した、そうした人がもう一回はい上がれる、誰にでもチャンスがめぐってくる、こうした頑張った人が報われる社会を、今でも安倍総理はこのことも言葉として発信をしているわけでございます。 そして、私もこの立場になって調べてみますと、どうやら再チャレンジ支援室というのが安倍内閣とともに何かなくなってしまったということを聞いて、非常に残念だというふうに思っております。 そして、事務方に聞いてみますと、今その再チャレンジ政策の中で、若者とそして女性というところに着目をして再チャレンジ政策を進めているということをお伺いしております。そしてまた、それからどんどんどんどん拡大をしていくということだろうというふうに思いますが、それぞれ稲田大臣の担当の部分や、あるいは森担当大臣の部分、あるいは職員でも、やはり専属ではなくて片手間ということになれば、しっかりと内閣として強力に進めていくためにはこうした支援室というものをもう一度構築をして、こうした頑張れば報われる社会をつくるために、人生の複線化をという道をしっかりと道筋を付けるために、こうした組織をもう一度復活をさせていただきたいと思いますけれども、世耕副長官、是非、この支援室を復活させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) 再チャレンジ政策というのは安倍総理にとって非常に重要なテーマでありまして、一次内閣は、まさに今おっしゃるように再チャレンジ政策というのを一つテーマにして、安倍総理の目玉政策として第一次内閣が発足をしました。 第二次内閣は、まさに安倍総理御自身が再チャレンジという形で成立をしたわけでありまして、引き続き再チャレンジ政策、何度でも失敗をしても再挑戦できる可能性をしっかりつくっていくということは重要でありまして、最重要政策課題として内閣に位置付けております。稲田大臣が再チャレンジ担当大臣ということになっておりまして、この稲田大臣の下で、昨年、若者・女性活躍推進フォーラムを開催をして、若者、女性の再チャレンジを含む活躍推進策の提言を取りまとめているところであります。 また、これは安倍内閣の三本の矢の成長戦略の重要な戦略であります日本再興戦略においても、若者で仕事がないという方、これが今大変な問題になっております。こういう方々向けの政策、あるいは障害者の支援策、あるいは一度事業に失敗した方がもう一回事業を起こす、再チャレンジをできるような政策、こういったものについてしっかり盛り込んで応援をすることになっております。 また、さらに、再チャレンジに対する国民全体の意識を高めようということで、関連施策の実施に当たって、実際に再チャレンジをした方、また、それを今やっている方、そういう方々から率直な御意見を伺って今後の政策運営の参考にしていきたいということで、再チャレンジ懇談会というのも何回か開かせていただいております。 組織の問題ですが、確かに、再チャレンジ推進室とか、第一次安倍内閣の頃にあった組織はなくなっております。現在は内閣官房副長官補室に再チャレンジ担当というのが置かれております。今、片手間と言われましたが、このメンバーを見ますと、複数の仕事を抱えても優秀にこなせるような立派な方々がそれぞれ担当になっておりますけれども、ただ、今後、更なる再チャレンジ施策の推進を図るに当たって、もし必要であるのであれば、御提案のあった担当室の設置についても検討をしてまいりたいというふうに思っております。
○井上義行君 ありがとうございます。 非常に前向きな答弁をいただきました。私も内閣の官房副長官補室にいましたので、様々ないろんな仕事をさせていただきましたけれども、その中でも、当時、内閣官房副長官補室で、いろんな会議があると、確かに整理をしなきゃいけない、そういうこともあります。 しかし、整理をしていい会議と、やはり存続をしておくべき会議というものがあるんではないか、それが私としての問題意識の中に海外経済協力会議というものがございます。これは多分、麻生財務大臣が昔、外務大臣あるいは総理のときに会議に出席をして様々な海外協力の在り方、審議をしたと思うんですが、これは私もその当時、発足する際に官房長官の秘書官あるいは総理の秘書官をやっておりましたので、この海外経済協力会議というのは、やはりそのときにODAの使い道、そして様々な、JICAやあるいはIMF、世界銀行、ジェトロ、様々ないろんな融資や、そして海外に援助をするためのお金をやはり有効的に、そして戦略を持ってしっかりと、日本の限られたこのお金を有効的に、そして外交にも生かしていこう、こういう中で海外経済協力会議というのが設置をされたわけでございます。 しかし、聞いてみると、この海外経済協力会議が、政権交代が起きまして、平成二十三年に、十月二十一日、会議が廃止をされたということをお聞きいたしました。後に法案としても出てきますいろんな世界銀行の融資やら、あるいは今行われている様々ないろんな、アフリカ、中東、あるいは海外の援助、こうした問題は非常に外交とも絡みますし、我が国の経済の戦略ともやはりしっかりと連携をしていく必要があるというふうに思うんですね。 ですから、やはり、こうした会議というのは非常に有効的で、特にあのときには、事務方よりも非常に大臣、総理大臣が率直な意見交換をする上で、今のNSCに似ている形を取ったというふうに覚えています。ですから、こうした海外経済協力会議を是非もう一度官邸に置いていただきたいというふうに思います。 そこで、世耕副長官にお伺いをしたいと思うんですが、この海外経済協力会議の復活をするお考えはございますでしょうか。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) 実は、実質的に復活はしているんです、もう既にですね。当然、海外経済協力というのは非常に重要だというふうに思っていまして、政権交代をした後いろいろ検討を進めました。ただ、海外経済協力というばくっとした形だけで進めるんではなくて、そういう枠組みは議論しながら、しかし一方で、それぞれ具体的な案件とかプロジェクトをちゃんとテーブルの上にのせて、さらにそこに日本企業の海外進出のための官民連携ということも絡めていこうということで、去年の三月から、名前は経協インフラ会議、経協というのは経済協力ですね、経協インフラ戦略会議という形で既にスタートをしておりまして、もうここまでで九回、この会議を開いて議論をしております。 これは、一つはインフラシステムの海外展開を応援をしていくということも重要な経済協力の大きな柱だということ、そして、これを経済協力と別々に議論をするんじゃなくて、経済協力の枠組みを議論することと実際にこのインフラシステムの海外展開を合体して、機動的に議論をしていこうということであります。 その結果、例えばODAの新しいスキームなんていうのもこの会議から生み出されたりしておりまして、まさにかつての海外経済協力会議が発展的に経協インフラ戦略会議という形で今の内閣で機能しているということを御報告させていただきたいと思います。
○井上義行君 ありがとうございます。 こうした会議を発展的にしていただくというのは本当に私としてもうれしい思いでございます。 そして、ちょっと質問通告はしていないんですけれども、世耕副長官に一言答えていただきたいんですが、新聞報道等によりますと、横田めぐみさんの娘さん、ヘギョンちゃんがモンゴルで横田夫婦と会ったという話がございました。やはりこうしたヘギョンちゃんと面会をするというのは、本当に御両親にとっては本当にいろんな思いがあったと思います。是非、横田めぐみさんほか、拉致問題を、取り戻す今回のはスタートだということで、引き続き拉致被害者全員を取り戻すことが政府の仕事であるということを明言していただけますでしょうか。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) 横田御夫妻が、キム・ヘギョンさん、そしてその御家族と十日から十四日までの間、ウランバートルで面会をされたというふうに報告を受けております。 今おっしゃった点でございますが、これはもう総理も繰り返しおっしゃっているように、拉致被害者全員を御家族の元へ取り戻すというのが安倍政権の最重要課題であるという認識でしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○井上義行君 ありがとうございます。 しっかり今回のスタートということで、拉致被害者そして特定失踪者の方々全員を是非、安倍政権の時代に取り戻していただきたいと思います。 もし、世耕副長官、お忙しかったら、どうぞ。
○委員長(塚田一郎君) 世耕内閣官房副長官は御退席いただいて結構です。
○井上義行君 次に、所得税法等の一部を改正する法律案についてお伺いをしたいと思います。 今回の所得税法等の一部を改正する法律案は、みんなの党としては、まあいろいろ麻生財務大臣それから田中局長がぼこぼこになりながら成長戦略の中でしっかりと作ったということで、一定の評価をしております。しかし、この中で、もうちょっと考えればもうちょっといい案が出てきたんではないかなということがございまして、その辺を建設的にちょっと議論をしていきたいというふうに思っております。 私自身は、党内でいろいろ考え方があるんですが、この復興特別法人税、これは現実には法人税を一年前倒しすると、我々が言っていた減税に一歩近づくということで評価する人と、あるいは、いや、そうはいっても復興の特別法人税というのは復興のために本来使うべきだろう、私みたいな考え方があります。 そうすると、個人には復興増税を二十五年間引き続きお願いをして、法人は三年間お願いをする、それを前倒しをすると。本来であれば、この復興税というのは個人とかあるいは法人、国、地方、様々ないろんなバランスの中でみんなで復興財源を生み出していこう、こういう知恵だったというふうに思うんですね。ですから、本来であればこの八千億を、復興税はそのままにして、法人税そのものを減税していただければ非常にすっきりとした形を取ったというふうに思うんですけれども、なぜ八千億そのものを、法人減税にすればよかったんですけれども、今回は復興特別法人税減税ということになったんでしょうか。大臣、お願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) これは御存じのように、今後の被災地の経済復興のためにも、これは日本経済全体を成長軌道に乗せるというのは大前提だと思っております。したがって、復興特別法人税の廃止というのは、これは足下の経済成長を賃金の上昇につなげるきっかけにするために決定したものでありまして、これは法人に対して、復興に関わる負担に代わって、賃上げを通じて被災地を含む日本経済の再生のための役割を果たすように求めたものであります。これによって、法人と個人双方を通じて経済の好循環を実現するということを意図しておりまして、企業を個人より優遇するという考え方はございません。 賃金上昇につなげられる方策と見通しという点につきましては、これは政労使の会議の場においていろいろ、これは政府が経済団体に賃上げを要請するなどというのは通常の自由主義経済では考えられぬ話ですから、そういった中においてこういったことを申し上げるのはいかがなものかという意見もいろいろありました。しかし、経団連より、賃金の引上げを通じて一刻も早い経済の好循環が実現するよう貢献していくと、また連合からは二〇一四年度の賃金決定に当たっては月例賃金の引上げと格差是正、底上げにこだわった交渉を行うとの表明が十一月の二十二日になされたところでありまして、それを総合的に判断して復興特別法人税の一年前倒しの廃止を決定させていただいております。 賃金の上昇については、確実な成果を得るために、引き続き経済産業省において徹底した取組を行わさせていただいておりますが、おかげさまで、今は春闘の最中でありますけれども、大手から始まってベースアップ等々が少しずつではありますけれども確実に起きてきておりますのは御存じのとおりでありまして、私どもとしては、引き続き賃上げの状況についてフォローアップを行って公表するなどの取組を行っていくものと承知をいたしておりますので、こういった結果が現実問題として施策の方向と結び付けばと思っております。
○井上義行君 次に、今回の飲食の五〇%損金、これは非常に我々、私の地元も非常に評価する人が多いんですね、飲食を増やしてもらったことに対して。もう一つ声があるのは、飲食だけではなくて交際費そのものを拡大した方がもっと経済効果があると言う人もおります。例えば、交際費が、接待費ですね、あるいは我々の町ではお土産品がすごくありまして、かまぼことか梅干しとか開きですね、麻生大臣のところにはめんたいことか博多人形とかいろいろありますよね。例えば、交際費が広がればこうしたお土産品も売れることによって地域の活性化に非常になるんですね。 ですから、飲食というのは非常に一歩評価をしたいと思いますけれども、やはり交際費そのものを広げた方がもっと地元の地域、都会ではないいろんな地域に波及効果があったと思いますけれども、今後その拡大をするお考えはございますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 飲食のための支出について五〇%の損金算入ができるようにすると。これは、今まで中小零細企業に関しましては御存じのようにこれ損金勘定に入れられることになっていたんですが、大企業はそれを認めないという方針で来ておりましたけれども、これを五〇%だけ損金算入できるということにしたところがこれまでになく思い切った対応を行おうとしたところであります。 今お話がありましたように、企業の消費が拡大し、料理飲食業等々、中小零細企業が多いんですけれども、そういったところで経済活性化につながるものと期待をしておりますが、損金算入の範囲を更に拡大しろというお話なんだと思いますが、これは、大企業と中小企業との営業力の差というのをかなり大きくしますから、そこのところもちょっと考えておかないかぬところなんで、私どもとしては、この効果というものが五〇%じゃなくて一〇〇%の方がいいじゃないかとか、これはいろいろ説はもういっぱいありました。そういった中で、今回の緩和による効果というものをよく見極めた上で検討させていただければと存じます。
○井上義行君 ありがとうございます。前向きにお答えいただいたというふうに私は理解をしたいと思います。 そして、私の地元というのは、小田原とか箱根、町も抱えておりますけれども、こうした中で、軽自動車とか二輪車というのは非常に我々にとっての本当に足なんですね。 例えば、田舎の方に行きますと、四人家族がいますと四人とも自動車持っているんですよ。これを今回、いろんな税制上の整合性の方から見て一・五倍上げたんでしょうけれども、消費税が四月の一日から上がりますので、やはりどうしても、こうした消費税を導入しますと、やはり収入の低い人、そして地方、こうしたところに影響が出るわけですね。ですから、本当はこうしたことをもうちょっとずらして、あるいは縮小幅をもうちょっと減らす、そういう工夫をしてもらいたかったなという思いがあるんですね。 大臣、その思いを、縮小したかったということを是非言っていただけませんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じかと思いますが、これは総務大臣の所管で、財務大臣じゃないからね。だから、そこのところだけ、また余計なことを答えたじゃないかなんて言われたんじゃかなわないから、あらかじめお断りしておきますよ。民主党というのはそういうことをよく言われる傾向値が高いところなものですから。 私どもとしては、所管ではありませんが、基本的に、地方に行けば公共交通機関の少ないところほど普及は高い。私の方の田舎もありますのでよく分かりますよ。一家に一台なんてものじゃありません。一家に軽自動車が三台、軽トラが一台とか、もうざらです、そういうのは。 私どもとして、そこのところはよく存じておりますけれども、ただ、井上先生、これ考えておかないかぬのは、昔は三百五十㏄だったんですよ。今何㏄。六百五十ですよ。昔は高速道路百キロ出したら震えましたよ、私の子供の頃は。今、百キロって、ぷっと簡単に出ます。クーラーは付いている、何は付いている、物すごく快適なものですな、はっきり申し上げて。そして、車庫証明も要らないというのがくっ付いている。それが千になった途端にいきなり全部がという、この差が極めて問題なんだと思いますので、こっちの差はもうやめちゃうとか、もう全体的に軽自動という概念はやめちゃうとか、これはいろんな説がありましたけれども、そういった意味で、いろんなことを考えられて今回なったんだと想像しております。
○井上義行君 そうですね。ただ、我が町では農道しかないところがありまして、入らないんですよ、普通の乗用車が。軽トラしか入れない、そういう道もあるんですね。ですから、そういう庶民のところも勘案して今後は是非やってもらいたいと思います。 最後に、日銀総裁に来ていただきましたので、四月の一日から消費税が上がる、そして今、世界の不安が広がる中で是非こうした危機を起こさないためにも、もし危険な状況が世界に起これば間髪入れず日銀の量的緩和追加を決断するということをお答え願えますでしょうか。
○委員長(塚田一郎君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。
○参考人(黒田東彦君) 委員御承知のとおり、現在の日本経済は緩やかな回復を続けておりまして、物価面でも生鮮食品を除くベースで既にこの一月でプラス一・三%の上昇となっておりまして、二%の物価安定目標の実現に向けた道筋を今のところ順調にたどっていると判断しております。したがいまして、金融政策につきましては、現在の量的・質的金融緩和を着実に推進していくことが重要であると思っております。 もとより、日本銀行では、物価あるいは経済全体について常に上下双方向のリスクを点検いたしまして、必要な調整を行うこととしております。したがいまして、今後、委員御指摘の点も含めて何らかのリスク要因で見通しの変化が生じて二%の物価安定目標を実現するために必要だということになれば、当然適切な調整措置をとるということになろうと思います。
○井上義行君 終わります。
○委員長(塚田一郎君) 両案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時四十二分散会