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186回国会参議院2014/03/11

国土交通委員会 第1号

発言数
10
登壇者
3
会派数
2
開催日
2014/03/11

会議録

藤本祐司民主党・新緑風会

○委員長(藤本祐司君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る一月二十三日、山口那津男君及び有村治子君が委員を辞任され、その補欠として河野義博君及び青木一彦君が選任されました。     ─────────────

藤本祐司民主党・新緑風会

○委員長(藤本祐司君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤本祐司民主党・新緑風会

○委員長(藤本祐司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

藤本祐司民主党・新緑風会

○委員長(藤本祐司君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題といたします。  国土交通行政の基本施策について、国土交通大臣から所信を聴取いたします。太田国土交通大臣。

太田昭宏公明党国土交通大臣

○国務大臣(太田昭宏君) 国土交通行政につきまして、私の所信を述べさせていただきます。  国土交通大臣として、二年目を迎えました。昨年は、社会資本メンテナンス元年として老朽化対策を進めるなど、新たな取組を始めました。  二年目は、これらの成果を目に見える形で示す必要があります。  被災地の復興の加速、防災・減災、老朽化対策、それらを踏まえた持続的な経済成長の実現を国民の皆様に実感していただけるよう、総力を挙げて取り組んでまいります。  また、今年は、三十年、四十年後を見据えた長期的な取組も本格化させる時期だと考えています。今月末には、二〇五〇年という長期の視点に立った新たな国土のグランドデザインの骨子を示します。  本格的な人口減少、高齢化、切迫する巨大災害、世界的な都市間競争の激化などの構造的な変化には、目の前の状況に対応するだけでは問題は解決しません。長期的な視点に立って、地域や暮らしをどのように発展させ、豊かにしていくのかを構想し、その上で、今、取り組む施策の優先順位を決定していく必要があります。  このような未来を見据えた総合的かつ長期的なビジョンを基本とした上で、施策の前進を実感していただけるよう、全力を挙げて各般の取組を展開してまいります。  まず、被災地の復興の加速です。基幹インフラの復興は着実に進めておりますが、住宅建設や高台移転などのまちづくりも、工程表どおり加速していく必要があります。  震災から三年を迎えました。被災された方々に復興を実感していただけるよう、様々な隘路にきめ細かく対応しつつ、復興の加速に全力で取り組みます。  そして、国民の命と暮らしを守る取組です。  私は、防災・減災、老朽化対策を国民の命と暮らしを守る社会資本整備として政策の重点に位置付け、総力を挙げて対応してまいりました。  発生が懸念される大規模災害への対応、インフラの老朽化対策は、急務の課題です。今後も、国民の皆様に安全、安心を実感していただけるよう、耐震化や水害・土砂災害対策、災害時の確実な避難等に資する気象情報の迅速かつ正確な提供、社会資本のメンテナンスなど、ハード、ソフトの両面から全力で取り組みます。  特に、今年の冬は、各地で豪雪となり、国民生活や経済に大きな影響が出ました。国土交通省としても、迅速な情報提供や道路等の除排雪など、雪害対策をしっかりと講じてまいります。  安全、安心に関する取組の一環として、海岸法を改正し、緑の防潮堤の整備など海岸における防災・減災対策や、海岸保全施設の適切な維持管理を進めます。  また、マンションの建て替えに関する法律の改正により、耐震性不足のマンションを売却する際の要件を緩和するなど、建て替えを促進する仕組みを導入したいと考えております。  さらに、老朽化した高速道路の計画的な更新を進めるため、道路法等の改正を行いたいと考えております。  鉄道、自動車、航空、海上交通などにおいて、安全の確保は、何よりも優先されるべきものです。  JR北海道では、基準を超える軌道変位の放置、検査データの改ざん等、鉄道事業者として、あってはならない異常な事態が相次いで明らかになりました。これを受け、同社の問題点を洗い出すため、三回の特別保安監査を実施いたしました。その結果を踏まえ、日々の輸送の安全を確保するとともに、安全管理体制の再構築等、JR北海道の徹底的な再生のために必要な措置を速やかに講じるよう、鉄道事業法に基づく事業改善命令及びJR会社法に基づく監督命令を行いました。  国土交通省としても、これらの命令が確実に実行され、輸送の安全確保、利用者の信頼回復が図られるよう、本年一月から五年程度の間、常設の監査体制を整備するなど、徹底した指導監督を行ってまいります。  また、今月三日、北陸道において重大なバス事故が発生いたしました。現在、監査等を通じ、事故原因の究明を進めており、その結果等を踏まえ、安全確保のための万全の措置を講じてまいります。  なお、さきの臨時会で成立したタクシーの適正化・活性化に関する改正法に基づき、タクシーのサービス向上や安心な利用に関する施策も推進してまいります。  子供や高齢の方も利用する通学路やエレベーター、高齢者施設等の安全確保も重要です。  このため、安全面で特に重要な防火設備等については、国が検査対象を指定するとともに、国も自ら事故調査を行うことができるよう、建築基準法の改正を行いたいと考えております。  四方を海に囲まれた我が国において、海洋の主権を確保し、海上の治安と安全を守ることが極めて重要です。  尖閣諸島周辺海域においては、今年に入っても中国公船による領海侵入が繰り返されています。我が国の領土、領海を堅守するため、海上保安庁では、状況に応じ適切に対応していますが、体制を強化し、引き続き、領海警備に万全を期す所存です。  次に、持続的な経済成長に向けた取組です。  消費税の引上げに伴う反動減を抑制し、成長力を底上げしていくためには、公共事業の早期の執行と円滑な施工を確保することが重要です。  このため、実勢に合った労務単価の引上げや、資材価格の上昇に応じた最新単価の適用、発注ロットの大型化、柔軟な工期の設定など、現場の状況に即した対策を講じます。  その上で、日本経済の持続的な成長に向けて、基盤となる社会資本整備や成長を支えるシステムを構築し、国際競争力を強化していく必要があります。  そのため、国際空港や国際コンテナ戦略港湾、高速道路や整備新幹線などについては、真に必要な基盤の整備や機能の強化を着実に進めます。  また、さきの臨時会で成立した交通政策基本法に基づき、交通政策基本計画を策定し、地域の活力の維持、国際競争力の強化等の課題に対し、交通政策を総合的に推進してまいります。  その一環として港湾法を改正し、国際コンテナ戦略港湾の運営会社への政府出資等により、我が国の港湾の競争力を強化してまいります。  さらに、空の競争力強化に向けて、空港経営改革、LCCの参入促進等に、引き続き、精力的に取り組みます。  また、これまで蓄積されてきたストックを有効に活用していくことも重要です。社会資本については、ICTの活用等による機能の高度化や、インフラ空間の多面的な活用等による機能の多様化、機能の転換や廃止も選択肢に入れ、有効活用を図っていく必要があります。  そして、国民の貴重な資産である住宅についても、中古住宅・リフォーム市場の活性化などにより、有効活用を図ってまいります。  建設産業は、我が国の経済成長や安全な基盤づくりに不可欠な存在です。  社会資本などの整備や維持管理は長期にわたることから、建設産業が、将来にわたり、その役割を果たしていくために、現場の技能労働者の処遇改善や人材育成による担い手の確保に取り組んでまいります。  また、ダンピングの防止や適正な施工体制の確保等のため、建設業法等の改正を行いたいと考えております。  昨年、訪日外国人旅行者が初めて一千万人を超えました。  しかし、道はまだ半ばです。我が国でオリンピック・パラリンピックが開催される二〇二〇年に向けて、二千万人の高みを目指します。  本年は、そのスタートの年として、外国人旅行者に不便な規制や障害の徹底的な洗い出しや、現行の観光立国実現に向けたアクションプログラムの改定を検討してまいります。  特に、ビザ要件の緩和、災害時の外国人旅行者の安全確保、多言語対応、無料公衆無線LANの整備、出入国手続の迅速化等の施策につきましては、取組を加速させていきます。  経済成長のためには、海外市場を開拓していくことも重要です。  日本再興戦略等を踏まえ、我が国の質の高いインフラを海外に展開してまいります。  そのため、私自身を始め、省を挙げてトップセールスを行うとともに、海外において交通事業や都市開発事業を行う事業者に対して、資金面や運営面の支援を行う機構を設立するための法案を提出いたしました。  また、海洋産業の育成や世界的に拡大する海洋開発市場の獲得に向けた取組も進めます。さらに、船舶のバラスト水の規制に関する国際条約を踏まえ、海洋汚染等の防止に関する法律の改正も行いたいと考えています。  地域に目を向けると、まず、東京を始めとする大都市圏においては、世界的な都市間競争を勝ち抜いていけるよう、都市の競争力の強化を図る必要があります。  このため、大都市圏環状道路や都市鉄道などの基盤整備、首都圏空港などの機能強化、ビジネス・生活環境の整備などに取り組んでまいります。  その際、PPP、PFIや官民ファンドを活用し、民間投資の喚起に努めます。  一方、地方都市等において、人口減少下でも都市や地域の活力を維持するためには、コンパクトな拠点と、これを結ぶ地域公共交通のネットワークを形成することが、一つの基本的な考え方となります。  その実現のため、都市の再生に関する法律と地域公共交通の活性化等に関する法律を、それぞれ改正したいと考えております。  これにより、福祉や商業などの生活サービス機能と居住を一定の区域に誘導し、コンパクトなまちづくりを進めます。そして、これと一体となった地域公共交通ネットワークの形成に向けた計画を自治体が策定し、これらを国が応援する仕組みを導入したいと考えております。  離島や半島、豪雪地帯など、生活条件の厳しい地域においては、引き続き、生活や地域産業に対する支援を行います。  特に、奄美群島、小笠原諸島につきましては、それぞれの振興開発法の改正により、その期限を延長するとともに、地域の発展に向けた支援措置を拡充してまいりたいと考えております。  以上、国土交通行政について私の所信の一端を申し述べました。  今国会におきましては、これまで御説明した法案を提出し、御審議をお願いしたいと考えております。  委員長、委員各位の格別の御指導をよろしくお願い申し上げます。

藤本祐司民主党・新緑風会

○委員長(藤本祐司君) ありがとうございます。  以上で所信の聴取は終わりました。  本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

藤本祐司民主党・新緑風会

○委員長(藤本祐司君) 速記を起こしてください。     ─────────────

藤本祐司民主党・新緑風会

○委員長(藤本祐司君) 次に、先般、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。広田一君。

広田一民主党・新緑風会

○広田一君 それでは、委員派遣について御報告申し上げます。  去る一月十六日、十七日の二日間、静岡県を訪れまして、国土の整備、交通政策の推進等に関して、防災・減災と観光の観点から実情を調査してまいりました。  派遣委員は、藤本委員長、渡辺理事、赤池理事、田城理事、江島委員、酒井委員、豊田委員、森屋委員、和田委員、辰已委員、室井委員及び私、広田の計十二名であります。  以下、調査の概略を御報告いたします。  初日は、まず、静岡市内にある静岡県地震防災センターに赴き、川勝静岡県知事及び森山副知事から、防災・減災の地域づくりに向けた県の主要施策について説明を聴取しました。  南海トラフ巨大地震の被害想定などを踏まえ、静岡県では、ハード対策とソフト対策を組み合わせ極力被害を軽減する地震・津波対策アクションプログラム二〇一三を官民連携により推進するとともに、内閣府から地域活性化総合特区の指定を受け、新東名高速道路を活用して内陸部への産業集積を誘導するなど、防災・減災と地域成長が両立する地域づくりのための取組を行っているとのことであります。また、富士山静岡空港においては防災拠点機能の整備を進めており、同空港を国の基幹的広域防災拠点として位置付けることについて県として要望したいとのことでありました。  派遣委員との間では、総合特区の取組内容、津波被害想定の公表による影響と対策、公共交通機関利用者の避難対策、歩道橋等の津波避難場所としての活用、県と市町村の連携等について活発な意見交換が行われました。その後、地震防災センター内にある体験学習施設を視察しました。  次に、車中にて中部地方整備局から管内における防災の取組等について説明を受けた後、三保松原のある清水海岸を視察しました。  三保松原は、美しい砂浜と背後の松林が織り成す白砂青松の海岸から富士山を望む景勝地でありますが、その砂浜に土砂を供給してきた安倍川において、高度経済成長期に大量の砂利採取が行われたことにより、海岸の著しい浸食が進みました。このため、越波被害が生じるとともに、三保松原の消失も危惧されるに至ったことから、海岸を管理する静岡県において、消波堤を設置するなどして保全が図られてきております。  一方、昨年六月、三保松原を含む富士山がユネスコの世界文化遺産に登録されるに当たり、諮問機関であるICOMOSより、消波堤が景観上望ましくないとの指摘がなされ、二〇一六年二月までにユネスコに提出する保全状況報告書に、具体的な景観改善対策を反映させることが課題となっています。このため、景観と防災が両立する新たな海岸の姿を実現すべく、現在、静岡県において、国や学識者を交えて改善策の検討が進められているとのことであります。  次いで、国際拠点港湾の清水港を主として車中から視察した後、静岡市由比地区にある地すべり対策地区を視察しました。  由比地区は、太平洋沿いの極めて限られたエリアに、日本の大動脈である東名高速道路、国道一号、JR東海道本線が集中する交通の要衝であります。こうした交通網のすぐ上に大規模な地すべり地形が存在し、豪雨や地震に伴い地すべりが発生した場合には、これらの重要交通網が寸断され、人命や経済活動に甚大な被害が及ぶおそれがあります。このような事態を未然に防ぐため、平成十七年度から直轄地すべり対策事業が実施されており、地すべりの原因となる地下水を排除するため二十三基にも及ぶ集水井や排水トンネルの設置、そしてすべり面の下まで百本以上のくいを差し込む工事が進められているとのことでありました。  二日目は、まず、新東名高速道路について、東名高速道路に連絡する清水ジャンクションから新富士インターチェンジまでの区間を車中から視察した後、富士山西山麓の標高約八百メートル地点にある大沢扇状地において、富士山砂防事業を視察しました。  富士山西斜面にある大沢崩れは日本最大級の崩壊地であり、観測開始以降の過去約四十年間では十五回の土石流が発生し、大沢扇状地を経て下流の市街地に幾度も被害を与えてきました。そこで、大沢扇状地において土石流を捕捉するため、昭和四十四年から直轄砂防事業が行われており、遊砂地や砂防樹林帯が長さ四キロメートル、幅一・一キロメートルの広域にわたり整備されています。これにより、近年発生した土石流は下流へ流れることなく捕捉されており、また、堆積した土砂は除去した後、選別して公共事業に活用されているとのことでありました。  続いて、新東名高速道路の駿河湾沼津サービスエリアに赴き、中日本高速道路の担当者から、休憩施設の防災拠点化の取組等について説明を受けました。新東名高速道路では各サービスエリアにヘリポートや自家発電装置が設置されるなど、事故や災害等が発生した際の緊急活動を速やかに実施するための防災支援機能が強化されているとのことであります。  最後に、東駿河湾環状道路を視察しました。沼津・三島都市圏に位置する東駿河湾環状道路は、沼津市と下田市を結ぶ伊豆縦貫自動車道の一部を構成するものでありますが、本年二月十一日に三島塚原—函南塚本間が開通することにより概成し、都市圏内の渋滞緩和や伊豆半島へのアクセス向上による観光振興の効果が期待されています。現地においては、今回の開通区間に当たる函南町の森町長から、開通を歓迎し地域振興に活用する旨、また、楠山下田市長から、伊豆縦貫自動車道の未開通区間に関して、医療、防災、観光振興等の観点から早期開通が必要である旨、それぞれ説明がありました。  以上が調査の概略であります。  南海トラフ巨大地震の発生も想定される中、我が国の大動脈とも言える静岡県内の基幹インフラが一旦被災すれば、日本が東西に分断され、国民生活、経済活動に重大な支障を来すおそれがあります。日本全体を守る観点を含めて静岡県の防災・減災に取り組んでおられる方々の御尽力に敬意を表するとともに、国としても必要な対策を講じることが極めて重要であると認識した次第であります。  最後に、私どもの調査に御協力をいただきました川勝知事を始めとする静岡県、国土交通省等の関係の皆様方に対し、厚く御礼を申し上げまして、報告を終わります。  以上です。

藤本祐司民主党・新緑風会

○委員長(藤本祐司君) ありがとうございました。  以上で派遣委員の報告は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十二分散会

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