厚生労働委員会 第9号
- 発言数
- 289 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2014/04/15
会議録
○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十日、二之湯武史君が委員を辞任され、その補欠として武見敬三君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に高階恵美子君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 次代の社会を担う子どもの健全な育成を図るための次世代育成支援対策推進法等の一部を改正する法律案及び短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長石井淳子君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 次代の社会を担う子どもの健全な育成を図るための次世代育成支援対策推進法等の一部を改正する法律案及び短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○津田弥太郎君 おはようございます。民主党の津田弥太郎でございます。 本日は、既に衆議院で可決をされましたパート労働法、次世代法の両法案一括審議ということでございます。参議院先議にしてもよかったのかなという、パート労働法については私はそんな思いがあったわけでございますけれども、結果的に予算関連の次世代法と一緒にやるということで衆議院で先にやられたということでございます。 今回、厚生労働省は十一本もの閣法を提出されるという、むちゃくちゃな本数を提出されたわけで、思いとしては二本一遍にやりたいという気持ちも分からぬでもないわけでございますけれども、そういう思惑以上に、やはり政策論としてこの両法案を一括して審議するという、これ厚生労働省としての明確な意図がおありだろうというふうに私は思うわけでございます。政策論として一緒に審議をするという意図について、大臣のお考えをお聞きします。
○国務大臣(田村憲久君) おはようございます。本日もよろしくお願いをいたします。 今、津田委員の方から、二本一緒に出したということの意義は何なんだというような御質問をいただきました。 次世代法は、御承知のとおり、両立支援をしていくという形の中において、子育て環境というもの、これを整備していくということが一つの大きな眼目にあるわけであります。 一方で、パートタイム労働法、これに関しましては、もう御承知のとおり、パートタイム労働者の方々の勤務環境の改善といいますか、そういうものを念頭に置いておるわけでありまして、例えば差別的取扱いの禁止、こういうもの、これは、通常労働者とパートタイム労働者が全く同じ条件の下で、差別的取扱い禁止するでありますとか、あと短時間労働者の待遇の原則を設けるというような、そのような形を示しておるわけであります。 これはやはり、パートタイム労働者は多くは女性であるわけでありまして、例えば子育てをしながら、時間的制約がある中において働かれるという形態が多いものでありますから、まさに子育てとこれは連動しておる部分でありますし、また、一人親家庭に関しまして、これは母子寡婦福祉法でありますけれども、これに関しましても、一人親家庭はやはり子育て大変ですよ、時間が掛かるわけでありますし、一人親というようなそういう状況でもあるわけでございますから、やはりパートタイム労働という方々が多いわけでございますので、そういう方々のやはり待遇等々の改善含めて、大変大きな意味があるのではないかというふうに考えております。 そのような意味合いから、一括して今般この法律案を提出をさせていただいたわけでございます。 是非とも慎重な審議の上にも迅速に御可決をいただきますように、よろしくお願いいたします。
○津田弥太郎君 最後のところはともかくとしまして、前段、中盤の大臣の答弁を頭に入れて質疑を行っていきたいというふうに思います。 まず、パート労働法関連の質問をしたいと思います。 これ、平成十九年の改正のときも私は本委員会で質問をさせていただきました。今回の改正は、まさに労働政策審議会の雇用均等分科会で建議が出された際の私は政務官ということで、思い入れがあるわけでございます。田村大臣に対しまして、私は昨年の臨時国会でも、次期通常国会では必ずパート労働法を出してくれということを提案させていただいたわけでございます。 待ちわびた法案ではあるわけですが、条文を読んでみますと、一つ大きな問題が出てまいりました。労働政策審議会から建議が出されているわけでございますが、この建議と明確に異なっている点が一点ございます。パートタイム労働者が事業主に対して、待遇決定に当たって考慮した事項の説明を求めたことを理由とする不利益取扱いの禁止ということでございます。 これは、パートタイム労働者の待遇に関する納得性の向上ということでは非常に資する規定のはずであるわけでございます。十九年の告示、いわゆるパートタイム労働指針、指針ですね、こちらにはこの規定がされているわけで、今回の建議ではこの指針の内容を法律に書け、分かりやすく言えばそういうことですね、言い方としては位置付けることが適当という優しい言い方になっておりますけれども、要は書けということが明記をされたわけでございます。 しかし、今回の法案にはどこを探してもこの規定が盛り込まれていない。労政審の建議に盛り込まれた事項が、まあこの国会で修正されたということなら分かるわけでございますが、少なくとも政府の提出段階で抜け落ちてしまうということは、これは私はあってはならないことだというふうに思うんです。 ここは大臣も理解いただけるんではないかと思うんですが、大臣の衆議院段階での答弁、これ、やはりちょっと私は納得ができない。法案成立後に審議会で議論するというような答弁をされているわけですけれども、私は、これではちょっと弱い。 やっぱり、現行の指針の文言を少なくともしっかり改正をして、指針をですね、法律に書けなかったわけですから、せめて指針をしっかり強化する、改正して、そして同時に行政指導をしっかり強化していくという、ここは私は実を取りたいと思いますので、そこはしっかりやっていただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) 今委員おっしゃられました、待遇の決定に関しましてその考慮した事項について説明を求めたときに不利益取扱い、これを禁止するということ、おっしゃられましたとおり、建議の中で法律というような形もあったわけでありますが、実例が乏しいということで、法律に規定する、そういうような、今まで例がないということで今般法律には盛り込まなかったわけであります。 もっとも、今も指針には書いてあるわけでございますから、その指針にのっとってこれは指導はしていけるわけでございますので、実態としては今でも指導等々はできるわけでありますが、そうはいえども、委員がおっしゃられましたとおり、建議であそこまでおっしゃっておられることに関して法律に載せられなかったということもございます。これ、法律が成立した後、労政審で議論をいただくわけでありますが、これはやはり実効性があるように、必要に応じてこの見直しということも当然あることでございますので、しっかり御議論をいただいて実効性のあるものにしていきたいと、このように思っております。
○津田弥太郎君 これ、パート労働者が納得するというのは大事なことでありまして、私は前職が労働争議にたくさん関わってきた一人なんですけれども、大体労働争議というのは、労使関係の中でどこかで納得性がない、そこで紛争が起きるんですね。多くの場合は経営者の丁寧な説明が足りないんです。そこで労働者が怒って、おかしいじゃないかと言い出して、よくよく話をしてみると、ああ、ちょっと違っていた、それはやっぱり経営者の意図を十分理解できていなかったというようなことが結果としてよくあるんです。 だから、今回のこの問題も、パートタイム労働者がやはり待遇決定に当たっての説明をしっかり求めるということは、これは私はいいことだと思うんです。経営者にとっても、しっかり説明することがいいことで、納得してもらっていい仕事をしてもらうということは大事なことなわけで、そこは大臣、今、しっかりした取組をされるということですが、この指針をしっかり強化をしていただくように、労政審で議論されることになるわけですが、是非その御指導をしっかりお願いしたいと思います。 次に、新しい八条関連、新八条関連の質問に入りたいと思います。 この条文は、平成十九年改正との関係でも、私が関わりました労働契約法の改正の関係でも非常に重要であり、今回のこの法改正の目玉になる改正であるというふうに思います。 しかし、労働契約法の二十条、これは有期労働者と無期労働者との間の不合理な労働条件の禁止であるわけですが、これと比べると今回のパート労働法の新八条は、厚生労働省の相当強い決意、大臣、強い決意ね、がないと効果が現れづらいんですよ、この新八条は。これを私、大変心配をいたしております。 どういうことかというと、有期契約の場合の期間の定めについては、労働者側にとって雇い止めのおそれという将来の雇用不安の問題は生じるわけですが、使用者側からは、同じ場所で無期労働者と同じ時間働いているということですと、外形的な違いは指摘しづらいわけです。外形的な違いというのは指摘しづらい。しかし、有期と無期とでは、同じ交通費が掛かるわけですから、違いを設けるというのは大変難しい。特段の理由がない限り合理的とは認められないということを、これ審議会でも理解をしていただいて、厚労省のリーフレットにも、石井局長、書いたんですね。そうですね。その旨が記載されるということになった。 ところが、パート労働については、朝の出勤時間が遅い、あるいは帰りの時間が早い、そうした目に見える違いがある。こういう場合には、同じ交通費が掛かっていることへの使用者側の理解がともすれば不足がちになるんです。ここは見た目の違いなんですね、最近は見た目で判断することが多いわけでございますが。この交通費の問題は後からも質問させていただくんですが、この新八条を本当に効果的なものとするためには、法案成立後に具体的にどのような取組をしていくのか、ここ大変重要だと思うんですが、大臣の御見解をお聞きします。
○国務大臣(田村憲久君) おっしゃられますとおり、八条は短時間労働者の待遇の原則、これを規定したわけであります。 具体的にという話になりますと、これ指導という話でございますが、なかなかこの八条の内容をもってして指導というのは、類型化することもなかなか難しいわけでございまして、そこで、新九条において、これはまさに差別的取扱いの禁止ということで、具体的にこれは比べられる、つまり職務の内容、さらには人材活用の仕組み、こういうものが同じであれば、これは同じような待遇にしなきゃならぬというわけでありまして、こちらの方で具体的にこれは指導をしていくということになろうというふうに思います。 ただ、八条、これは全体としての均衡待遇という意味では非常に大きい意味があるわけでございまして、これは、具現化するのは例えば十条でありますとか十五条にのっとる指針において今の通勤手当等々のことに関しても指導をしていくわけでありますけれども、八条そのものにおいては指導はできないわけでありますが、その大本になっておるのは八条でございますので、そういう意味では、しっかりと周知を図りながら、パートタイム労働者のやはり職務環境の改善、これも含めてしっかりと各企業等々に我々お願いをしていかなければならぬわけでございまして、しっかりこの内容というものを御理解いただけるように努力をしてまいりたいというふうに思います。
○津田弥太郎君 その大臣の答弁を受けて、石井局長にお聞きをしたいというふうに思います。 この新しい八条が本当にパート労働者の労働条件の向上に資するためには、私は、都道府県の労働局、ここの対応が大変重要になってくるというふうに考えます。 この点、衆議院の厚生労働委員会で質疑が行われたわけですが、例えば、通常の労働者と同視すべきパート労働者以外のパート労働者が均等室に駆け込んだ、この際には、新八条は行為原則であって、実際の事業主への行政指導は十条で行う、大臣もその手のことを言われたわけでございますが、これ石井局長が衆議院で答弁をされた内容であります。 ただし、これだけだと新八条の効果は限定されたものにならざるを得ません。実際の行政指導が十条あるいは十一条の教育訓練、十二条の福利厚生施設といったものに基づいて行われるとしても、その際に併せて新八条の原則に照らした待遇決定の必要性、これ今大臣もおっしゃいました。あるいは個別具体的な待遇が不合理か否かの判定も含めた情報提供、これ行政指導じゃないんですよ、情報提供、役所でも使われている言葉だと思うんですが、この情報提供は少なくとも行われるべきではないかというふうに私は考えるわけでございますが、局長、それでよろしいですね。
○政府参考人(石井淳子君) パートタイム労働者あるいは通常の労働者の就業の実態、待遇というのは大変多種多様でございまして、その組合せには様々なパターンが考えられる中で、具体的にいかなる場合にこの待遇の差異が不合理とされるか、個々の事案に応じてやはりこれは判断されるものでありまして、これをあらかじめ網羅的に示すことは難しいというふうに考えております。 しかしながら、今後、裁判や社会情勢の変化などによりまして明らかに不合理となる場合などが生じれば、これはさらに必要な情報提供、これについてはしっかり行っていきたいと考えております。
○津田弥太郎君 この情報提供、本当は行政指導の方がしっかりした取組ですからいいんですが、少なくとも新八条の効果として情報提供は行われる。これ、皆さん、情報提供というのは、言ってみれば、そこはちょっと問題でありますよということをお知らせする、そんな意味かなと私は思うんですが、しかし、それでも一定の効果を私は望めるというふうに思うわけでありまして、今、石井局長が御答弁されたような効果をしっかり発揮するようなお取組をお願いを申し上げたいというふうに思います。 さて、パート労働者の処遇改善に新八条が大きな役割を果たしてほしいという意味で、今回のパート労働法の改正を受けて、パート労働者と一般の労働者の間の違いというものはこれやっぱり縮小していくだろう、そういう流れが出てくるというふうに考えるわけです。 そうすると、新八条に規定された行為原則、これと照らした際には、例えばパート労働者への手当、特に職務関連手当ですね、職務に関連した手当ということで結構ですが、事業主はこれまでよりも広くパート労働者に対してそのような手当を支給することになっていく、そういう流れができていくんだ、大臣、そういう期待をしたいと思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) 第十条で、現行でも職務の内容、また成果、さらには意欲、能力、経験、こういうものを勘案して賃金決定するというふうになっております。まさに八条は、短時間労働者の待遇というものをしっかりと示していくという意味では新しい形なわけでございまして、その原則を示したわけでありますが、今申し上げたように、十条、これにのっとって、またさらには、今般この法律の中で、雇入れ時の説明義務、こういうものも取り入れているわけであります。 このようなものをしっかりと我々もこれから、それぞれの講習会でありますとかパンフレットでありますとか周知徹底をさせていただく中において、やはり事業主の方々に御理解をいただいて、今委員が言われたように、ちゃんと均衡待遇という形の中においてパートタイム労働者の処遇というもの、これがまた勤務管理の改善というものがなされるようにしっかり我々も周知をしてまいりたい、このように考えております。
○津田弥太郎君 その勤務状況の改善というのは、当然、通常労働者の職務関連手当、こういうものについても可能な限り均等にパート労働者にも適用されていく流れがあるということを大臣はおっしゃったわけでございます。 次に、通勤手当についてお尋ねをしたいと思います。 この問題は衆議院で我が党の大西議員が取り上げました。その際、赤石政務官の答弁、通勤手当という名称で支給されていたとしても、実費が支給されている場合もあれば一律支給の場合もあり、一律に改正法第十条からの除外はできなかったが、省令においては、その性質を規定すること等により均衡確保の対象となるか否かを明確化することは可能という答弁をされたわけでございます。 そのやり取りを踏まえて、衆議院の附帯決議では、イの一番、イの一番、赤石さん、この内容が盛り込まれたわけです。 通勤手当に関し、短時間労働者であることを理由に通常の労働者との間の待遇に相違が生ずる場合には、第八条及び関連法制の動向を踏まえ、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理なものとならないよう必要な措置を講ずることという附帯決議が採択をされたわけでございます。 この必要な措置を講ずるということに関して、赤石政務官、現時点で考えられる具体的な内容についてお答えください。
○大臣政務官(赤石清美君) 津田委員にお答えいたします。 今、津田委員御指摘のように、労働政策審議会の建議においても、通勤手当は、多様な性格を有していることから、一律に均衡確保の努力義務の対象外とすることは適当でない旨を明らかにすることが適当であるとされております。また、通勤手当については、衆議院の厚生労働委員会の附帯決議において、今先生指摘のように、第八条及び関連法則の動向を踏まえ、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理なものとならないよう必要な措置を講じることとされております。 これらを踏まえまして、通勤手当については、パートタイム労働者の就業の実態に応じた均衡待遇が推進されるよう省令若しくは指針等で明らかにする予定でありまして、今後、労政審での審議の上でしっかりと結論を出して周知してまいりたいと、このように思っております。
○津田弥太郎君 その労政審の中では具体的な事例をしっかり検討されるということを答弁されたわけでございます。 この附帯決議関連でもう一問。通勤手当に続く二項目めが、短時間労働者の約七割を占める女性の活躍を推進するため、男女雇用機会均等法についても、女性が活躍しやすい環境をつくっていく方向で引き続き改善を検討することという項目が採択をされたわけです。 安倍総理が当初より男女共に仕事と子育てを容易に両立できる社会の実現が重要ということを盛んにおっしゃっているわけで、経済界に対して女性の活躍推進に関する要請を行ってこられたわけであります。民主党政権以上に女性の活躍を推進されようという大変強い気持ちを言われているわけです。これ皮肉じゃないですよ。本当にそうだと思うんです。 そうであるならば、厚生労働分野において女性の活躍を後押しするための最もベースとなる法律は男女雇用機会均等法でありますから、この衆議院の附帯決議にも示された均等法の改善とは、これ省令改正などでお茶を濁すのではなくて、やはり一義的には、当然、法改正を指すものというふうに私は考えます。 石井局長、同じ認識を持たれていると思うんですけれども、これ大変重要な答弁を私は求めたいというふうに思います。中途半端な答弁をされると女性労働者からの信頼を決定的に失いますから、厚生労働省二番目の事務次官という期待もしぼんでしまいますから、そのことを頭に入れて、私の質問に対してイエスかノーか、どうぞ。
○政府参考人(石井淳子君) 今、津田議員から御指摘ございましたように、衆議院におきましては、短時間労働者の約七割を占める女性の活躍を推進するため、男女雇用機会均等法についても、女性が活躍しやすい環境をつくっていく方向で引き続き改善を検討することとされております。また、それに先立ちまして、労働政策審議会雇用均等分科会でもこの問題を議論してきたわけでございまして、その報告におきましても、今後の男女雇用均等法の見直しの関係で、今後とも当分科会において、男女雇用機会均等法令の施行の状況などを勘案をし、必要があると認めるときは、検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることが適当であるというふうにされております。これらはしっかり受け止めていく必要があると思っております。 ただ、厚生労働省としましては、実はこの七月から施行予定の改正省令、指針、これをまず徹底を図っていく、これまずしっかりやっていく必要があると思っております。今後とも、女性の活躍を推進するという観点から、当然、男女雇用機会均等法につきましても、この施行の状況を把握しながら対応について検討をしていく、その前提としまして、当然、雇用均等分科会で御議論をいただく、その議論の結果、法改正が必要ということになったときには、その結論を踏まえてきちっと対応していくという考え方で臨んでいきたいと思っております。
○津田弥太郎君 二人目の事務次官の椅子がどうなるかということが懸かっていますから、しっかりこれイエスで答えていただきたいと思うんですが、最後に法改正も視野に入っているという意味合いの答弁をされましたので、一応評価をしたいと思います。 大臣、一九九四年六月のILOの第八十一回総会で、第百七十五条約、パートタイム労働に関する条約、これはかなり厳しい内容になっておるわけですが、これが採択をされました。本年がちょうど二十年目ということでございます。 残念ながら、我が国はこの条約はまだ未批准という状況が続いておるわけでございますが、厚生労働省としては、様々な検討を行いつつ条約批准の努力を継続していきたいというふうに答弁をしてほしいと私は期待をしておるわけでございますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) ILO百七十五号条約でありますけれども、パートタイム労働者と比較可能なフルタイム労働者、これは保護を受ける内容を同じにするというようなことでございます。 言うなれば、ここにおいてしっかりと同じような形で均衡待遇が受けられるようにという話でありますが、これ問題点は、同一企業内に比較できるフルタイム労働者がいない場合は、他の、つまり同一企業外のフルタイム労働者、これと同じ様態の企業でありますけれども、均等・均衡待遇にするというところでございまして、日本の国は御承知のとおり職務給等々も確立されておりませんから、同じ産業であったとしても、企業が違うと賃金体系が違うというようなこともございます。ですから、他の企業と比べて均衡待遇というのはなかなか難しいわけでございます。 ですから、なかなか我々としてはこれに対応できないわけでありますが、ただ、これから社会の状況も変わってくるわけでございます。変わってきた中において対応可能になってくれば、そのときには検討をさせていただきたい、このように考えております。
○津田弥太郎君 まあ検討という答弁でございます。 さて、我が国のパート労働者には様々なタイプの方がいらっしゃるわけでございます。連合が調査した結果を見ますと、パートとかアルバイトと呼ばれる方の中でも三割以上が残業しているというんですね。ちょっとこれいかがなものかと思うんですが、同時に、これ何回も話題に上がっておりますいわゆるフルタイムパート、こういった問題も、これ解決されていないままあるわけでございます。 自らワーク・ライフ・バランスの観点でパート労働を選択して現にそれを実現している方もいれば、意に反してパート労働を選ばざるを得ない方もいる。様々なパートを取り巻く状況を踏まえながら更なる取組を厚生労働省が行っていくように、私はやっぱりしっかり求めていきたいというふうに思うわけでございます。そこは大変、これは本当にずっと飽くなき追求をしていかなければいけない課題だと思います。 次世代法、それに関連することになるわけですが、質問に移りたいというふうに思います。 この次世代法の十年間の取組の評価を自民党議員が衆議院で質問したところ、石井局長が、行動計画が策定され、企業における両立支援制度の導入や利用促進が図られ、この結果として男女共に育児休業取得率の上昇が見られるというふうに答弁をされたわけであります。また、雇用保険法の改正案の中でも、少子化問題の改善、あるいは女性の就業継続あるいは活躍促進を進めるためには、働く女性の半数を占める非正規労働者の育児休業の取得促進が大きな課題である、これは本委員会でも、野党のみならず与党の皆さんからも共通認識として出されたわけでございます。 そこで、石井局長にお尋ねをします。 平成二十四年度に都道府県の雇用均等室に寄せられた相談の中で、育休法第五条関係、すなわち育児休業に関するものは千八十六件という数字が公表されているわけですが、この数字は、「期間雇用者の育児休業を除く」というただし書がされておるわけでございます。ですから、私がお聞きしたいのは、この期間雇用者から寄せられた平成二十四年度の相談件数、ここ大変これから重要になってくるわけですから、これは一体何件だったのでしょう。
○政府参考人(石井淳子君) まず、育児・介護休業法第五条関係で、都道府県労働局雇用均等室に寄せられる労働者からの相談件数でございますが、平成二十四年度におきましては、これ二つのカテゴリーございまして、制度に関する相談、問合せ、それともう一つは個別の権利侵害に関する相談、これ合わせて三千二百七件でございました。 このうち、相談主体別の内訳見ますと、正規雇用者からの相談件数が千五百二十二件、非正規雇用者からの相談件数は九百八十九件でございますが、非正規雇用者の中の内訳、その中で期間雇用者とそれ以外、この区別が考えられるわけでございますが、その区分では集計をしておりません。 ただ、労働者からの相談のうち、個別の権利侵害に関する相談千四百五十五件については、相談内容として、期間雇用者の休業に係る事案、それから期間雇用者以外の休業に係る事案、これは峻別をいたしておりまして、期間雇用者の育児休業に係る相談件数が三百六十九件、その中には正規労働者の方から期間雇用者の休業について相談があることもございますが、それを含めて三百六十九件、そして、期間雇用者以外の育児休業に係る相談件数は千八十六件となっているところでございます。
○津田弥太郎君 この三百六十九件という数字の評価、これは今後大変重要になっていくだろうというふうに思うわけであります。 先ほども指摘したように、非正規雇用労働者の育児休業の取得促進というのは極めて重要な政策課題であります。この新たな政策の立案に生かすという意味でも、今後は是非相談の対象者ごとの実態把握、その公表を行うとともに、可能であれば、育児休業法上、育児休業の取得が認められている期間雇用者と認められていない期間雇用者の内訳、これは大変重要になってくるわけだと私は思うんですが、この内容をしっかり把握していただくようお願いしたいと思うんですが、石井局長、いかがですか。
○政府参考人(石井淳子君) 議員御指摘のとおり、均等室に相談される労働者の中でも、そもそも育児休業の対象の外になる方や、あるいは対象であるけれども取得できない方がいるなど、様々な方が交ざっているわけでございます。そういう意味では、相談主体別に件数を把握をしてフォローしていくということは大変意味があるというふうに考えております。 育児休業が取得できる期間雇用者であるにもかかわらず取得させてもらえない、そういったような法違反が把握されたときには、当然にして迅速かつ厳正な是正指導を行っているところでございますが、非正規雇用の労働者が増えている状況にもございますし、労働者が抱える問題あるいは全体の傾向を把握していくために、今後ともこの業務報告の集計の仕方につきましては検討していきたいというふうに考えております。
○津田弥太郎君 これ、本当にその内訳をしっかり調べていかないと、どういう施策を行っていくかということと全部直結していくことになりますから、検討以上の取組を求めたいというふうに思います。 さきの雇用保険法の改正や今回の二法案の改正、さらにはその先に育休法の改正などを踏まえると、雇用均等室の役割、これ相談件数は更に私は増加をしていくんだと思うんです。特に期間雇用者の相談件数が増えていくだろう、女性の半分が期間雇用者ですから、女性労働者の。そのことを考えると、この雇用均等室の十分な人員の配置というのは大変重要だというふうに思います。これはまあ応援です。 そこで、育休関連の質問を続けたいと思うんですが、雇用保険法改正の際の質疑の中で石井局長は、期間雇用者であっても、育休の規定が整備されて取得しやすい雰囲気である場合には、かなり高い育休取得がなされているということと就業継続がなされるということもございますというふうに答弁をされているわけです。 ですから、そこでお尋ねをしたいわけでありますが、具体的に、企業内で育休の規定が整備をされている場合とされていない場合の期間雇用者の育休取得率と就業継続率は、それぞれ何%でしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 統計上は期間雇用者というよりも非正規雇用という形で捉えているものでございますが、その育児休業取得率を見ますと、育児休業規定が整っている職場、そこにおきましては三一・三%でございます。他方、育児休業規定がない職場、これは一桁下がっておりまして三・〇%、大きな差がございます。 また、継続就業の割合でございますけれども、育児休業規定がある職場では、第一子出産後の継続就業の割合で見た場合に三七・五%でございます。それに対しまして、規定がない場合、これは一五・七%、倍以上になっている、違いがあるわけでございます。加えまして、育児休業規定がある職場でありまして制度を利用しやすい雰囲気、これが整っている場合には継続就業の割合は六〇%となっているところでございます。 もとより育児休業制度は、要件を満たした労働者が請求した場合に、これ、規定が整っていなくても当然育児休業を取得させる義務が事業主に生じておりますけれども、ただ、このように就業規則などに育児休業の規定が整備されていること、これは大変重要だというふうに考えております。
○津田弥太郎君 皆さんお分かりのように、三%と三一%という十倍の違いがあるわけでございまして、これは大変、社内において規定が整備されていれば、期間雇用者でも安心して育休を取得する、就業が継続できる。これ、まさに次世代法の目指す社会に一歩近づいていく、そういうことになるわけであります。この点、先月の雇用保険法の審議の際にも石井局長は、就業規則等の規定の整備につきましては現在大変重要視しておりますという答弁もされているわけであります。 具体的な私から提言をさせていただきたいと思うんですが、次世代法では百一人以上の企業に対して一般事業主行動計画の策定が義務付けられており、現に義務付けられた企業の九八・四%が昨年末段階で実際に行動計画策定届を提出しているという実態があります。 そうした行動計画策定届が提出される際には、一番目、非正規労働者も含めた計画になっているかどうか、二番、さらには就業規則や労働協約において非正規労働者も含めた規定の整備がなされているかどうかを、この行動計画の策定の中にちゃんと入っているかどうか事業主から確認する工夫をしていただきたいというふうに思うんですが、ここは大変重要なところです、さっきの答弁の三〇%と三%のところにつながる話ですから。石井局長、いかがですか。
○政府参考人(石井淳子君) 前回も申し上げましたように、育児休業の規定整備、大変重要と思っておりまして、このデータを把握して以来ずっと、この点につきましては、例えば労働局長会議などにおきまして、しっかり取り組めという指示をしてきたところでございます。 今議員から御提案のございました次世代育成支援対策推進法、これが通っても、現行、今年度中でもという御指摘であろうと思っておりますが、二つ御指摘をいただきました。一つは非正規雇用者を含めているかどうかという点、二つ目がその協約で非正規もちゃんと含めた形での規定の整備がなされているか、その二つだと思います。 実は、御審議いただいております次世代育成支援対策推進法のこの改正法案が成立した暁には、行動計画策定指針、この見直しを予定しておりまして、その中におきまして非正規雇用の労働者が取組の対象であることを明記することを考えているところでございます。そういう意味で、一点目につきましてこれは対応できるということだと思います。 それから二点目でございますが、現在でも事業主から認定の申請があった場合には、これは就業規則等の提出を求めて規定の整備状況を確認しているところでございますが、これに加えまして、今後、一般事業主行動計画の届出時におきましても、就業規則等の規定状況を把握できるような仕組みにつきまして積極的に検討してまいりたいというふうに考えております。
○津田弥太郎君 積極的に検討、役人言葉だと、やるかどうか分からないという使い方もされておるようですけれども、石井局長に期待を申し上げたいというふうに思います。 さて、皆様に資料配付をさせていただいております、くるみんでございます。正直に、この厚生労働委員の皆様で、このくるみんについては前から知っていたという人はちょっと手を挙げてみてください。 ああ、こんなものなんですね。こんなものなんですよ。特に与党席は大変少ない。これ本当少ないんですよ。決して与党とか野党ということではなくて、認知度が低いということなんですね。 衆議院のこの委員会の質疑において最も多くの質問が行われたのがこのくるみんマーク、あるいは、仮称ですけれども、プラチナくるみんマークの問題であったわけでございます。現時点でのくるみんマークの周知状況という意味で、与党公明党の衆議院の古屋委員でさえ、徐々に周知されつつあるが、まだ十分とは言えないと、与党の議員の方がそういうふうにおっしゃっているわけでありまして、野党議員になるともっとシビアになってきて、結いの党の井坂委員などは、余りにも認知度が低過ぎる、政策をつくったらつくりっ放しという厳しい指摘。当委員会の東委員なんかも、そんなものだったら要らないんじゃないかとおっしゃるんじゃないかという私はちょっと危惧をいたしているわけですが、そういうふうにおっしゃるかどうかは分かりません。 これに対して、田村大臣も、土屋副大臣、あるいは石井局長も、企業の人事担当者の認知度は高いんです、八割を超えているんですと盛んに弁明をされているわけでございます。これやっぱり企業の人事担当者のところで止まっちゃいけないんですよ。 これ六年前ですけど、私、予算委員会、テレビ入りのところで、妊産婦のマタニティーマークの問題を取り上げましてボードを使って普及を訴えたんですが、そのマタニティーマークと今回のこのくるみんマーク、これ制度とか趣旨とかいろいろ違うことは十分分かるわけですけれども、ちょっと比較をして指摘をしてみたいと思うんですが、マタニティーマークが最も意味を持つ場面はどこか。 これ、頭に浮かぶのは、鉄道等の公共輸送機関においてマタニティーマークを付けた妊産婦の方に他の乗客が席を譲られるという場面があることですよね。逆に言えば、妊産婦自身の間でマタニティーマークの認知度が上がったとしても、そこはスタートラインでありますから、妊産婦同士が席を譲り合ってもしようがないんですよ。分かりますか。妊産婦以外の一般の鉄道利用者の間でマタニティーマークが認知されて初めて意味を持つわけなんです。 このくるみんマーク、企業の人事担当者というのは、ある意味では、このマークの取得主体という意味ではマタニティーマークにおける妊産婦と同じなんですね、人事担当者は。妊産婦なんです。企業の人事担当者の間で認知度が高まることを否定するものではありませんが、そこから企業における事業の発注責任者、部品等の購買責任者、そうした部署への認知度を高めて、取引先を選ぶに当たって、この会社はくるみんマークを取得しているからここにお願いしてみよう、こうなると広がりが私は出てくるんではないかなと。これ全然違うわけですね。 もう一つ言わせてもらうと、厚生労働省としても若い世代に対するマークの周知を重要な課題と考えているとすれば、例えば小中学校、高校、こういうところの学校の教師の皆さん、そこに周知をしていくというのは大事なことではないかなと。やはり、就職するときにくるみんマークがある企業かどうかというのも大事なことですよということを教師が話をするということも私はいい事例になるんではないかなというふうに思うんですが。 この法案が成立後のくるみんマークの周知ということ、様々な工夫をしていただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) 確かに、妊産婦だけが知っておるのではマタニティーマークも余り意味がないわけでありますが、ただ、妊産婦の皆さんもやがてお母さんになっておばあちゃんになりますから、そういう意味では徐々には広がっていくんですけれども、それでは遅いというのが多分委員のおっしゃられておられる意味であろうと思います。 これ、実際問題、よく我々も人事担当部門の方々八割と言うんですが、女子学生で三割ぐらいなんですけれども、これは男性に至りますともうひどいものでありまして、男性の学生が九%、それから正社員で六・三%ということでありますから、本当にこれ、まだまだ認知度が低いなと改めて反省もいたしております。 ただ、くるみんマークを取得しておられる企業という意味からしますと、例えば離職率が、これが例えば育児休業の取得に関する問題や、また出産、育児、こういうものに関して理由にする離職というものがやっぱり減っておる、少ないと。さらには、女性の勤続年数が比較的長くなっているというような利点もありますし、知らないとはいえども、知っておられる方々から見ると、イメージという意味ではいいという意味もありますので、それは利点はあるんだというふうに思います。 問題は、どうやって周知していくかということでありますが、これの答弁書を読んでおりまして、また津田委員に怒られるんだろうなと思いながら読んでおりました。企業訪問をする中で、人事だけではなくて、どちらかというと税務担当部門にもこれを広げて、これは税制優遇があるからということでありますが、そこだけでは駄目だというふうにおっしゃられると思いますので、もっと企業全般に御理解いただくように、これは企業訪問等々、機会を通じてしっかりPRをしていきたいと思います。 それから、学生さんという話では、やはり生徒や学生さんに対して出前講座、これをやっていこうというふうに思っておりますし、また、さらには就職支援センターと連携して、就職をされる方々に対してPRをしっかりやるということも重要だと思います。 一般誌にもPRを始めておりまして、私は余りよく知らないんですが、「赤すぐ」だとか「妊活たまごクラブ」、「初めてのたまごクラブ」と、こういうところに、情報誌等々に紹介記事を載せると。反響結構あるようでございまして、情報サイト、専門誌というよりかはこういう一般誌の方に載せると結構反響があるようでございます。こういうPRもこれからも続けてまいりたいと思います。 それから、ゆるキャラ等々とくるみんとのコラボというのも、これも是非ともやらせていただく中において、本当に一般の方々、やっぱりお子さんが知ってもらうと、お父さん、お母さんも理解していただけるので、そういうところにもPRができるように努力してまいりたい、このように考えております。
○津田弥太郎君 マタニティーマークは、やはり私はかなり浸透していると思うんですね。その成功例をやはりしっかりこのくるみんについても生かしていただきたいと思うんですが、今回の法改正では、従来のくるみんマークに加えて、新たな認定制度を創設するということが大きな柱になっているわけです。 二月のソチのオリンピックでメダル獲得に一喜一憂をされたのは私だけではないと思うんですけれども、今回の特例制度は何とゴールドを超えてプラチナ。ゴールドを飛ばしちゃったんですね。プラチナくるみんだというんです、田村大臣が衆議院で答弁されているんですが。 一グラム当たりの金の価格とプラチナの価格、幾らか、大臣、御存じですか。一グラム当たり、金は四千七百円、プラチナは五千二百円なんです。これ、一〇%もゴールドよりも高いんですね。プラチナと名付ける以上、相当に中身の濃い特例認定基準にしていかないと、このプラチナくるみんマークというのは笑い物になっちゃいますよ、一定程度のレベルを求めていかないと。 二〇二〇年には、これは雇用保険法のときにも議論されましたけれども、男性の育休取得率を一三%、これ政府目標です。現行のくるみんマークは一日でも育児休業を取得した男性が一名いればいい、一日でも一名いればいいということですから、これ、さっきの政府目標の一三%ということから見れば、まあかなり気の遠い話になるわけであります。 そこで、特例認定の基準ですが、私は最低限という意味で提案をしたいと思うんです。 雇用保険法の改正の際に自民党議員から提案がありました。育児休業を一か月以上取得した男性職員が一〇%以上いる会社という提案があったわけであります。そういう会社に対して新たなインセンティブを設けるべきだという提案が自民党の議員さんからございました、大沼さんなんですけれども。彼はまさに子育て世代の当事者、第二子もチャレンジするんだ、ぼんぼん行くんだというふうにおっしゃっているわけですが、頑張っていただきたいなというふうに思うわけでございますけれども。 育休一か月以上の取得はいいとしても、一〇%という数字は、大臣、なかなかこれは厳しい数字だろうというふうに思うんです。若干弱めにすると、最低レベルということで、育休一か月以上を取得した男性が複数、一人じゃなくて複数いるということでどうですか、大臣。
○国務大臣(田村憲久君) 次世代法において子育てサポート企業等々を認定するということでスタートしたわけでありますが、今般、より高い子育て両立、これをやっておられる企業に対して新たな認定制度ということで、プラチナくるみんという、仮称でありますけど名前を付けさせていただきました。 何でゴールドじゃないんだと言われると困るんですが、ゴールドは私はちょっとけばけばし過ぎて余り好きじゃなかったものでありますから、プラチナというような名前を付けさせていただいたわけでありますが、これやはり、今般のいろんな議論をする中において、労働政策審議会でも高い基準を設けるべきである、こういうような御意見もいただいております。 複数一か月というお話でございましたが、まあそうなるかどうかはこれから法律が成立した後議論をするわけでありますが、やはりかなり高い水準、基準を設けないとその新しい制度にそぐわないというふうに思っておりますので、そこはしっかりとした目標設定というものを、基準を作るということで我々としても努力をしてまいりたい、このように考えます。
○津田弥太郎君 ちょっと時間オーバーしますが、現在のくるみんマークのインセンティブ、先ほど大臣もおっしゃいました税制上の優遇措置、これを利用した企業が何とたった五十三件にとどまっているということが衆議院の質疑で指摘をされたわけであります。その結果、更なる税制上の優遇措置を求める意見もあったわけですが、それは否定するつもりはありません。 ただ、政府として、くるみんマークや新たなプラチナくるみんマークの取得企業を増やしていきたいということですと、最も効果的な手法は、やはり公共調達、入札等で強力なインセンティブを持たせるということだと思うんです。これはもちろんくるみんやプラチナくるみんだけの話ではないわけですけれども、政府において各省庁が様々な政策目的から民間企業に対する一定の基準を設ける、あるいは表彰を行っているわけであります。ですから、全省庁でそのようなものを持ち寄って入札の総合評価方式、今、値段だけで決めているわけではありません、総合評価方式でやっているわけですが、ここにこのくるみんマークを大きなプラスの加点にしていただきたいというふうに思うんです。 極端に言えば、入札価格は一定の範囲に入っていればいいんですよ。ちょっとくらい高かったっていいんですよ。ここは二の次として、製品の安全、安心と企業の社会的責任を果たしているかどうか、そこが大変重要になってくると思うんです。少なくとも税金の流れる先としてはそうしたことを優先的に考えていくべきだと思うんです。 そういう意味で、大臣から、閣僚懇の場で是非、このプラチナくるみんやくるみんを加点の要素に入れてほしいということを大臣から全大臣に言っていただきたいと思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) 今は割増し償却でありますとかワーク・ライフ・バランスに関する委託事業等々の、そういうような評価項目に入っているわけでありますけれども、今言われた部分に関しましては、労働政策審議会の中においても、経済的インセンティブ、これを検討するようにというお話でございました。どのような場で各省庁にお願いするかということはあるわけでありますが、公共調達等々、これの中において検討するということも一つ重要な御提案だというふうに思います。しっかり検討させていただきたいというふうに思います。
○津田弥太郎君 ありがとうございました。 私が関わっている物づくりの世界でも、安ければいいという風潮が非常に強まっております。私は、これは大変危ういことであって、やはりいいものをつくればそれなりの価格で買ってもらえるということじゃないと、本当に安かろう悪かろうの方に行ってしまうんではないかということを大変私は危惧をいたしております。企業文化を変えていくという意味でも、政府が率先して、価格だけではなくて、公共調達、入札等の改革を今申し上げたような観点から進めていただきたいというふうに思うんです。 最後に一言申し上げますと、厚生労働省というと、現在もなお旧厚生とか旧労働という区分けが一般的にされているわけであります。この二法案の担当である雇用均等・児童家庭局、これ一体どっちなんだと。私が政務官のときにも、これ一体どっちなんだろう、そんな議論をしたことがあるわけでございますが、つまり、この二法案や育休法や均等法といった法案、それは女性の問題だという誤った理解をしている、私を含めて男性がいるんではないか。ここはやはり大きな問題でありまして、我が国の進むべき方向性、特に私たちが社会に対して質的な満足を実感できるかどうかということで考えると、大変私は重要な意味を持つわけでありまして、この雇・児局という、旧厚生でも旧労働でもないような曖昧な局なんですけれども、ここが果たす役割というのは大変重要だということを指摘をさせていただきまして、私の質問を終わります。
○相原久美子君 おはようございます。民主党の相原久美子でございます。 先にお断りをしておかなきゃならないなと思うのですが、今回の法案、相当皆さん審議の中身はかぶるような状況になろうかと思います。先ほど津田委員が御指摘されていた点等々、更に再確認をさせていただくという意味でお許しをいただきたいと思っております。 最初に、次世代育成支援について伺いたいと思います。 先ほど津田委員からも衆議院での質疑等々について御紹介がございました。厚生労働省で、期間雇用者であっても、育休の規定が整備されて取得しやすい環境である場合はかなり高い育休がということで、先ほど石井局長の方から数字等々も示していただきました。 そこで、先ほどの津田委員の、私、指摘も踏まえまして、就業規則に規定を整備するということの徹底を図ると言われた赤石政務官、本当に私はこれが大事なんだろうと思っております。計画が出される際、非正規雇用者も含めた計画になっているかどうか、就業規則ですとか労働協約において非正規雇用者も含めた整備がなされているかどうか、ここを、先ほど御答弁いただきました、しっかりチェックしていく、そしてしっかりと周知していく、ここを改めてお伺いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(赤石清美君) 先ほども津田委員に御答弁いたしましたけれども、例えば通勤手当の問題ですけれども、通勤手当という名称で支給されている場合であっても、実際に通勤に要する経費は無関係に一律に支給しているような場合には、その性格は一般的な意味における通勤手当とは異なり、職務関連賃金の一部になっている可能性がある──ということじゃなくて、別なことですか。
○相原久美子君 済みません。ごめんなさい、ちょっと質問の順番を変えたものですから、次世代からお願いします。
○大臣政務官(赤石清美君) 失礼しました。(発言する者あり)分かりました、了解しました。ちょっと先ほど津田委員との関連と言われたもので、勘違いしました。 いわゆる非正規雇用である期間雇用者であっても一定の要件を満たせば育児休業を取得することが可能であり、就業規則等に育児休業の規定が整備されている場合、育児休業の取得は円滑になされ、育休取得率も高いと、先ほど局長から報告があったとおりであります。こうした観点からも、育児休業の規定整備は重要であることから、これまでも労働局長に対し集団指導の手法を含め重点的に行うよう指示を行い、規定整備の指導の徹底を図ってきたところであります。 また、次世代育成支援対策推進法においても、事業主から認定の申請があった場合は、就業規則等の提出を求め、規定の整備状況を確認しているところであります。一般事業主行動計画の届出時にも、就業規則等の規定状況を把握できるような仕組みも積極的に検討してまいりたいと考えてございます。さらに、御審議いただいています次世代育成支援対策推進法の改正案が成立した暁には、行動計画策定指針に非正規雇用の労働者が取組の対象であることを明記することとしております。 これらの取組により、就業規則等における規定の整備を徹底してまいりたい、このように思っております。
○相原久美子君 申し訳ございません、ちょっと質問の順番を変えてしまったものですから。 是非、本当にそこを実効性ある形でお願いしたいと思っております。 もう一点なんですけれども、先ほどこれも津田委員から指摘がございました。男性が取ることについてのインセンティブ、これをどうやって付けていきながら男性の育児休業取得を高めていくかということは非常に問題だろうと思っております。 先日、私も、雇用保険法の改正のときに質疑の中でも議論されてきた点を踏まえますと、今回男性が育児休業取得をする場合は、まあ男性に限らないんですけれども、給付率が上がってくるということがございますので、相当数やはり私は生活の不安がないという意味では取りやすくなるのではないかと思っております。 そこで、今回の支給率の改正等々を踏まえますと、二〇二〇年目標が一三%、これはやっぱり達成するためには一定、年次計画等々を作っていかなければなかなか難しいのではないか、給付率だけでと言えないのではないかと思っていまして、今回の雇用保険法の改正の給付率の引上げでどの程度上がって、増加していくと思われているのか、ちょっと厚生労働省にお伺いしたいのと、それと、先日の代表質問でもちょっと私、大臣に質問させていただきました。厚生労働省は男性の育児休業取得率が比較的高い、これを是非他省庁にも広めていただきたいと、そのようにお願いをいたしました。 再度ここでお願いをしたいのです。本当に実効性ある形というのは、自らのところだけではなくて他省庁に広げていかなければ、これは結果として上がってまいりません。是非、その決意も含めてまた再度御質問させていただきたいと思っております。
○国務大臣(田村憲久君) 育児休業給付率の引上げということで半年間六七%、これは男女ともでありますけれども、こういうようなことを提案をさせていただいたわけでありますが、これは一つは、やはり育休を取らない理由としてでありますけれども、経済的な問題がある、これも大きな課題であるわけでありました。そういう意味からいたしますと、社会保険料の免除でありますとかいろんなことを考えると、大体八〇%ぐらいカバーできるということで、これは一つの大きな前進になるのではないかと私どもは思っております。 ただ一方で、それだけではないので、例えば育休、特に男性の育休が取れる環境というものがなかなかまだ企業の中で醸成されていないということもございます。そういうものも含めて、この次世代法等々でそこも進めていかなきゃならぬということでございますから、一概に定量的にどれぐらいということは言えないわけでありますが、ただ、一つ言えるのは、予算の中で今回見ておるのは、今現在〇・四万人を一・五万人というような形では一応予算上は積算をいたしております。 今おっしゃられたいろんなものをカバーしていかなきゃならぬわけでありますけれども、一つは代替要員の問題がございまして、男性の場合、やはりその後誰がその仕事をしっかり対応するか。今も代替要員を確保するコースというものを、これ助成の中に入れておりますが、併せて育休復帰支援プラン助成金というものを今般盛り込んでおりまして、これは育休を取った後に関しましても、取った後ちゃんと復帰していただければ、それに対しても助成金の要件になっておるというようなことでございまして、こういうものを含めて、代替要員も含めてしっかりと対応していただけるような、そういう環境をつくっていくことが重要であろうと思います。 厚生労働省は、確かに他の省庁に比べて育休を取っておる、そういうふうな男性の取得率高いわけでありますので、これは規模別で出させたんです。それは厚生労働省の組織の中でも大きいのもあれば小さいのもあるわけでありまして、これは一つは各省庁にもこういうものを利用していただきたいというのもありますが、企業に対しても、中小零細企業もあれば大きい企業もあるわけでありまして、中小零細企業に関しても、厚生労働省でもこういう努力すれば取れるような環境がつくれていますので、是非ともそういうのをひとつ参考にしていただきたいなという思いで示させていただいたわけでありますので、他の省庁に対しましてもしっかりと、我々、これを使っていただくように、御利用いただくように周知していきたいと思いますが、是非とも民間に対してもPRをしっかりやらさせていただきながら、男性の育児休業取得、これしっかり上げていただくような、そんな努力をしてまいりたいと、このように思っております。
○相原久美子君 代替要員というのは非常に難しいんだろうと思います。特に、公務の世界も人員の削減が相当進んでおりますから、その意味では非常に厳しいだろうと思います。それと、企業も本当に今は人員をかなり削減した形で運営しているということもある。その意味では、社会的なやはり形成をしていかなければならないんだろうと、職場をいかにやはりゆとりのある職場にしていくかということは非常に大切なんだろうと思いますので、そういう面も含めながら、いろいろと御検討いただければと思います。 くるみん認定でございます。ちょっと、先ほどの津田委員のように適切な事例は私は思い浮かばないのですけれども、やはり、このくるみんのマークがなかなか、いまいちというか、私はいま二、いま三くらいだろうと思うんですけれども、周知されていないなと思うんですね。 厚生労働省のパンフレットを見ますと、若干の税制の優遇制度があるということで、認定を受けた場合のメリットも記載されているのですね。その中には、企業のイメージアップ、優秀な従業員の採用・定着、これらをうたっているわけですけれども、これらが本当に形あるものになっていくためには、やはり国民的な認知度を高めていかなきゃならない。そうなると、企業としてのメリット性というのを相当大きくつくっていかなければならないんだろうと思います。 その意味で、先ほどの津田委員の私は御提案というものも検討に値するかなと。障害者の方たちの様々な作業所とか何かからの受入れ等々は法律等々で規制されておりますように、ただ、これも先ほどの総合評価方式の中に入れていくという形であれば可能かなと思うのですが、いずれにしても、厚生労働省、担当省庁がやはり積極的な形でPRしていかなければこの認知度は広まっていかない、そのように思いますので、是非そういう思いをお知らせいただければと思いますが。
○政府参考人(石井淳子君) 先ほど大臣から津田議員のときにお答え申し上げたのと大分重なってしまうことをお許しいただきたいのでありますが、やはり、今のくるみんの認知度を見たときに、当事者に近いところでは比較的知られるようになってきているけれども、一般に見たときにまだまだというところは拭えないというふうに思っております。そこはやはり、実際に企業さんの方に聞いてみますと、くるみんを取った場合にメリットがあったというお話もあるんですが、この発信がまだまだ十分ではないのではないかというのが一つ。 それからもう一つ、徐々に広まっている中で、やはり学生とか顧客、社会全般に対してイメージアップに効果があったと、実際にアンケートをしますとそういう評価する声が上がってきているのも事実でありまして、やはりそこをもっともっと広めていくためにも、更に一般の認知度を高めていくということは、ある意味で、好循環に向かわせるという意味で意味があるんだろうというふうに思っております。 具体的な手法としましては、これまで、どちらかといいますとその当事者に近いところに力を入れてきたのかなという反省の意味を込めまして、広くくるみんの認知度向上を図っていくために、先ほど津田議員に大臣から答弁申し上げましたように、企業訪問の際、これまではやはり人事担当者、ここで終わっていた、これをもう少し税務部門、それから発注部門、もっと広めて働きかけをしていくというのが一つ。それから、学生生徒等に対しての出前講座、大学の就職支援センターとの連携を通じてもやはりくるみんの普及について働きかけていく。特にこれ、女子学生はかなりそれなりに関心を持ってくれていますが、弱いのが男子学生でありますから、これからは男子学生もかなり視野に入れた形で働きかけていくということが必要ではないかと思っております。 それから、社会一般に対してもこれまでも実はいろいろ工夫はしてきておりまして、例えば、単にくるみん認定で終わりじゃなくて、これは、労働局長にもいろいろ競えというふうに私、申し上げまして、いい好事例を収集しているのでありますが、認定式を行ってマスコミの方をお呼びする、そうしますと、その企業が、非常に小さな企業であっても非常に関心を持たれるようになる。そこで受注が増えたという声も上がってきていまして、そういうことまで含めて対応していくとか、さらには、一般情報誌への掲載、これは先ほど大臣から御紹介ありましたように、いろんな様々な一般情報誌ございます。これはいろんな方が目に触れるという意味では非常に意味があることだと思っていますので、企業紹介のときにくっつけてしまうとか、いろいろ工夫をしながら、それこそありとあらゆる手段を使って認知度を高める工夫をしていきたいというふうに考えております。
○相原久美子君 今日初めてこのマークを認知された方も相当数いらっしゃると思います。その意味では、本当にしっかりと周知をさせていく、そうすると、先ほどおっしゃられたように好循環という形が生まれるんだろうと。 いずれにしましても、厚生労働省がどういう形で周知をしていくかということが大変重要になってまいりますので、よろしくお願いしたいと思います。 一人親への支援に対する体制についてお伺いしたいと思います。 特に、母子自立支援員、今回は母子・父子自立支援員という名称になろうかと思います。この自立支援員というのは、私も自治体の現場のところで何人かにお伺いいたしましたけれども、相当範囲の広い相談を受けております。その数、全国的に、二〇〇三年度、千三百四十三名の配置、これが二〇〇六年度は千四百六十二名と確実に増加はしてきているようです。また、そのうち常勤職員については三百八十一名から四百八十八名、これも高まってきているなと思います。 そこで、この、もう既にして母子・父子と言わせていただきましょうかね、母子・父子自立支援員の役割、業務内容、そして任用形態、配置されている場所、それについて、もしつかんでいらっしゃればお伺いしたいと思います。 それで、この母子・父子自立支援員は、一人親の総合的な相談の役割を担っております。私も、ある自治体、何か所かでお伺いいたしました。児童扶養手当などの一人親関係の手当、そして福祉資金の貸付・償還業務、公営住宅の入居の相談、そして生活保護につなげる、場合によってはDV対応、これらも行っている。そして、こういう方たちが全国で千何百名いらっしゃるということの安心感が、また相談に行かれる方たちの私は不安解消になっているんだと思うんですね。 そして、こういう方たちの業務をしっかりと支えていくというためには、専門的な知識と経験がやはり必要なんだろうと思うんですが、こういう方たちへの研修等々ですとかネットワークづくりなんかが行われているのかどうか、そして、これらの方たちの専門性等々について所見を伺いたいなと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 議員御指摘のように、一人親家庭といいますのは、子育てと生計の担い手というこの二重の役割をたった一人で担わなきゃいけないということの上に、生活環境などを背景として実に様々な問題を抱えているところであります。これは、この問題を検討いただきましたひとり親家庭への支援施策の在り方に関する専門委員会、メンバーに実際に自立支援員として御活躍されている方も入っていただきまして、その方のお話などからもそういう話は出てきたところでございます。 こうした一人親家庭の子育てや就労から、それから、おっしゃるとおりDVに遭ってという、大変心に傷を負った方も含まれておりまして、そういう方々、あるいは養育費、金銭的なそういう問題につきましても、もう本当に、実に多岐にわたる相談に対応して必要な支援を提供する、その要の存在がまさに母子自立支援員でございまして、大変重要な役割を担っているというふうに考えております。 これは、一朝一夕でその資質というのは磨かれるものではないと思っておりますし、また、相談スキル、あるいは相手の立場に思いを寄せるその姿勢とか、そういう様々な要素というのが必要になってくると思いますが、そうしたことは経験の積み重ねによって得られるものもございましょうし、あるいはやはり研修などによってより資質の向上を図っていく、これが重要なのではないかと思っております。今回の改正法案でございますが、やはりこの母子自立支援員の資質向上、これを図っていきたいということで、努力義務規定を設けたところでございます。 厚生労働省としましては、これまでも実は全国児童福祉主管課長会議などでも自立支援員の研修の必要性などについては指摘をしてきたわけでございますが、今回法律が通りましたら、規定が設けられたその趣旨などにつきましても自治体に周知をして、この母子自立支援員の資質向上にしっかり取り組んでいただけるように、これ積極的に働きかけをしていきたいというふうに思っております。 厚生労働省でも、実は母子自立支援員を対象とした研修会、行ってきておりますが、この中身についても見直しをいたしまして充実をさせまして、これは地方公共団体に対して参加の奨励を促していきたいというふうに考えております。
○相原久美子君 石井局長もお認めいただいたように、相当専門性が必要、そして経験が必要。まさに対人関係の中で、本当にその方たち親子の将来を考えていかなければならない。一緒になって考え合わせるとすると、私は、この処遇がどうなっているのかなということで、実はホームページ等々、各自治体のを探してみたんですね。大体、ホームページで探しますと、月十四万円以下というのが圧倒的なんですよ。ちょっと大臣も、えっというようなお顔をしていらっしゃいますけれども、非常勤職員が多いんですね。 これ、任用形態も様々で、非常勤と言われているところですとか嘱託と言われている人たちとか、いろいろいらっしゃるだろうと思うんですけれども、この方たちの実態について把握しているのであれば教えていただきたいと思いますし、これ、そもそも母子自立支援相談員というのは母子及び寡婦福祉法で非常勤とするとなっているんですね。私はやっぱり、父子家庭も含めて今回は広がる、そして、時代の流れもありましょうけれども、一人親家庭というのが増えてきていると思うんですね。そういう中にあって、このままでよいのかなというように思うんです。法律上の位置付け、そして処遇の問題についてお考えがあれば伺いたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) まず、母子自立支援員の実態でございますけれども、都道府県知事や市などの委嘱を受けて主に福祉事務所に配置をされておりまして、平成二十五年三月末現在、総配置数千六百二十二人のうち常勤が四百二十二人、非常勤が千二百人となっております。 議員御指摘のように、現在の母子寡婦福祉法におきまして、母子自立支援員は非常勤とする、ただし、政令で定める相当の知識経験を有する者については常勤とすることができる、こういう立て付けになっているわけでございます。 実に様々な多様な相談に対応していくために、常勤であっても非常勤であってもこれは問わず、母子自立支援員が経験を積み重ねていって資質を高めていく、これは大変重要な要素だろうと思っております。 実は、この母子自立支援員の任用の在り方についても専門委員会でも議論の対象に上がったところでございますが、やはり一つの問題が、常勤職員になりますと、一般的には配置転換等の対象になってしまって経験の積み重ねが難しくなってしまうという問題があります。その結果、専門性がなかなか確保できない、培われないといったような課題があるということで、特にここについて、現在の規定について動かすというふうな結論に至らなかったということでございます。 ただ、この資質の向上の必要性については一致を見たがゆえに、先ほど申し上げたような規定を追加するということでありますし、また、厚生労働省としましても、今回の検討を経た上で、やはり自治体に対して、例えば非常勤の優秀な母子自立支援員を理由なく、例えばこれ、当然、先生から見たらけしからぬということだと思いますが、雇い止めしないように配慮するとともに、研修などを通じて専門性の向上を図るように求めていきたいと思っておりますし、また、この専門性とか資質の向上と合わせた形での処遇の改善を図っていく、そういう方向で促していくのが適切なのかなというふうに考えているところでございます。
○相原久美子君 専門性も認めている、そしてなおかつ経験が必要だということも認めて、ただ、常勤にすると配置転換がと。 でも、通常の自治体のところでいいますと、大概どのセクションも配置転換というのはあります、専門職であろうと。その意味で、それだけを理由とするのは私としては納得できないなと。仮にそこを百歩譲ったとしても、この処遇、月十四万以下というのは、やはり私は、この専門性に対して余りにも処遇がひどいのではないかと指摘せざるを得ません。年間二百万円以下と言われるワーキングプア、これになっちゃうわけですよね。 ですから、そこのところはこれから、専門委員会の中でも議論になっているということですので、仮に常勤化が難しいということであっても、是非その処遇についての検討もお願いしたいなと思っています。 多くの非常勤は地方公務員法の三の三の三、いわゆる特別職扱いになっているんですね。やはり私はこの特別職扱いというのも非常に問題だろうと思っていますし、前回、いわゆる消費者相談員が問題になったことがあるんですね。専門性、経験の積み重ねということで、ここが短期でいくのはいかがなものかということで問題になったことがございます。自治体、行政の現場というのは結構こういう専門性を持った方たちの、そういう状況に置かれた方たちがいらっしゃいますので、しっかりとそこは現場の状況を見ていただいてと思っております。 ところで、各都道府県福祉事務所での配置となっているのですけれども、厚生労働省としてこの予算というのは見ているものなのでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) これはまさに自治体の一般財源の下でなされているものでありまして、私どもが予算的な措置をしているものではございません。
○相原久美子君 一般財源でということは交付税の中に入っているということなんだろうと思うんですけれども、交付税の算定等々についてもしっかりとそこは現場の状況を見ながら、もっとも、前回の雇用保険法の改正のときにケースワーカーの件を指摘させていただきましたけれども、お金に色が付いていないものですから、厚生労働省としてはケースワーカーをどんどん増やすためのお金をつくっていっているわけですけれども、残念ながら地方自治体の認知度が低いのか、なかなか現場は増えていかないというところもあるようです。同じ形になろうかと思います。その点も含めて、この先しっかりと周知徹底を自治体にお願いしたいと思います。 実は、ちょっと報告をさせていただきたいと思います。北海道大学発行の「教育福祉研究」というのがございます。このところで、今の母子自立支援相談員の方たちの調査をされたんですね。そうすると、やはりこれらの職員は仕事のやりがいを非常に感じている。ところが一方では、非常勤職員であることで職場の中で権限が不明確になっている、職場で、不安定な雇用の場で働き続けられるかどうかという不安を持っている、このような声が寄せられているんです。これは紹介だけにとどめておきますけれども、是非しっかりと受け止めて、本当に必要な現場にしっかりとした人材が充てられるように、今後ともよろしくお願いしたいと思います。 次に、パートタイム労働法の改正について伺いたいと思います。 先に、質問通告をしていなかったのですが、石井局長にちょっとお伺いしたいと思います。いや、答えられる方であればどなたでも結構なんですけれども。 均等と均衡の意味合いの違いというものを、特に法律を作っていらっしゃる現場の方がお分かりかなと思いましてちょっとお伺いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 均等というのは、まさに等しく扱うというものでございます。均衡というのは、バランスを取る、バランスを見るということであります。
○相原久美子君 法律の文言に結構出てくるんですね。私は、バランスというと何と何をどういうバランスを取るのかということが非常に気になるんですね。そこをちょっと確認をしたいなと思ったのですが、私が多分そういう答弁だろうなと思っていたとおりだったものですから、少し伺いたいと思います。 改正法の八条の原則ですね。これ、先ほど津田委員からも指摘がございました。石井局長の答弁では、様々裁判とか事例の積み重ね、これらを見ながらというような答弁もございましたけれども、まずはこの八条、新八条ですね、これは全ての短時間労働者に対応するものと考えてよいのか。その上で、記載されている、通常の労働者との待遇が不合理であってはならないと記されているこの不合理とはどのようなものを指すのか。先ほど津田委員のときにも、若干お示しできないというような例もございましたけれども、そこをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) まず新八条でございますが、これは、広く全てのパートタイム労働者を対象に、パートタイム労働者と通常の労働者の待遇の相違は、職務の内容、人材活用の仕組み、その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならないとする待遇の原則を考え方として明らかにするものでございます。そして、その新八条の対象となる待遇には、賃金のみならず、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用など労働時間以外の全ての待遇が含まれるものであります。 その不合理でございますけれども、その中身ということでございますが、パートタイム労働者や通常の労働者の就業の実態、待遇、これは多種多様でございまして、その組合せとなりますと、ますます様々なパターンが出てくるわけでございます。そうした中で、具体的に、いかなる場合に待遇の差異が不合理とされるか、これはなかなか、個々の事案に即して判断されるものでありまして、あらかじめ網羅的に示すことが困難であります。 パートタイム労働者と通常の労働者との均等・均衡待遇として、合理的な規範につきましては改正法案の第九条以下で明示をしているところでございまして、これに基づき、行政指導を行うこととしているものでございます。今後、裁判や社会情勢の変化などによって明らかに不合理となる場合などが生ずれば、必要な情報提供、これはしっかり行っていくと、先ほど津田議員に御答弁申し上げたとおりでございます。 いずれにしましても、この改正法成立後に、最初に議員から御指摘あったような全ての労働者が対象かどうか、そういったような基本的なところも含めまして的確に労使の方に中身が伝わるように、関係者に対しては、新八条を含めた形で改正法の内容について的確な周知を図ってまいりたいというふうに考えております。
○相原久美子君 そうしますと、この場合の不合理とは、先ほど言われる均衡、いわゆるバランス、これを取っているかどうかということで判断されるということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) まず不合理でございますが、これは言い換えますと、道理に合わないことでありまして、均等とは、同じであること、均衡とは、バランスが取れていると、こういう意味合いになっているわけでございます。 不合理でございますが、この不合理については、この二つを比較をするわけでございますが、両者の相違を測る用語としてありまして、均等は両者が同じであるという状態を示す用語、均衡は両者のバランスが取れている、そういう状態を表す用語として捉えているわけでありまして、これ、それぞれ異なる観点から、異なる視点から表しているものでございまして、今議員がおっしゃったように、一義的になかなか包含関係について説明するのは難しいのではないかなというふうに思っております。
○相原久美子君 指摘させていただきたいのですが、一義的に捉えられないような文言を私は法律の中に記載していくということそのものがおかしいのではないかと思っています。やはりきちっと国民の皆さんが分かるという、やはり明記というのが必要なのではないかと思っております。これは私の個人的な感想でございますので、お答えはいただかなくて結構ですけれども。 その上で、新八条で処遇の原則を規定したのは、労働契約法二十条の新設に伴う法整備としての位置付けがあるというふうに伺っております。 厚生労働省の労働契約法改正パンフレット、こちらですね、これに記載されておりますように、基本的には雇用形態の違いをもって不合理な労働条件になることを禁ずると、これ私は一歩前進とは捉えております。ですから、それだけに、法の趣旨を生かすためにも、事業主が是正の義務を負うことを明らかにすることは非常に重要なんだろうと思っております。 そのためには、十五条における事業主が講ずべき雇用管理の改善に関する措置のいわゆる厚生労働大臣が定める指針ですね、これは八条の処遇に関する原則を踏まえたものでなければならないと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) この八条の短時間労働者の待遇の原則というものは当然踏まえながら、十五条、それは例えば十条以下に書いてあります中に、例えば十条の中に書いてあるような賃金に関連するようなもの以外のものも含めて書くわけであります。ただ、それをどこまで具体的に書くかというのが難しいわけでありまして、それはまさにパートタイム労働者も通常の労働者もそれぞれ就業の形態と待遇というものは様々な類型があるわけでありまして、これを細かく類型化、本当に分かるようにするということがこれなかなか難しいものでありますから、八条をもってして例えば指導していくのが難しいということであろうと思います。 〔委員長退席、理事古川俊治君着席〕 均等、均衡というお話が出ましたが、当然均衡の中に均等は入ってくるわけでありまして、均衡待遇の一部が均等であると。全く同じ、つまり職務の内容とそれから人材活用の仕組み、これが全く同じであるのが均等で、これが新九条に書かれているわけでありますけれども、これは要するに、均衡の中で全く同じだから均等でありますから、均衡の中の一部が均等であるというような認識であるわけでありまして、そこは具体的に分かるわけでありますが、その他の均衡部分というのがなかなか類型化するのが難しいということでございますので、十五条には、その趣旨という意味では思いはそこに入っておるわけでありますけれども、分かりやすく、こういう場合は駄目ですよというのを具体的に書くというのはなかなか難しいということでございます。 それに関しましては、ごまかしだと言われるかも分かりませんが、八条を受けての例えば裁判が行われた場合に、裁判の中で判例として確立してくれば、それは新たな形態として我々としても周知をしていくということで、情報提供していくということでございますので、八条はそのような意味合いの中で今般入れさせていただいたというふうに御理解をいただければ有り難いというふうに思います。
○相原久美子君 ごまかしだというよりは、ちょっと後ろ向きだなという指摘をさせていただきたいんですね。世界の流れを見ましても、もちろん職務職階という日本独特の分け方というのもあるわけですけれども、しかしながら、人間一人が一定時間の労働力を提供するというこの働き方、これをもってして私は図ってもいいのではないかと思っておりますので、その意味で、厚生労働省は裁判の事例を重ねていった結果の後追いだけではなくて、全てのことでそうですけれども、先進的なやはりものをつくっていく、先行していくということも必要なのではないかなと私は思っております。 それで、今回の改正パートタイム労働法提出に際しまして、前段でまとめられた労働政策審議会の建議に関連して伺いたいなと思います。 建議では、職務分析・職務評価実施マニュアル等、パートタイム労働者に関する評価制度についての資料整備を行い、必要な事業主に対し提供することを促進していくことが適当と記載されております。労政審の均等分科会の資料によりますと、これは予算事業として行われるものと明記されております。予算の確保状況等、どのような形で執行されるつもりか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 職務分析、職務評価につきましては、まず平成二十四年度に、希望する事業主が職務評価の手法を用いて正社員とパートタイム労働者の均等・均衡待遇の状況の確認などを簡便に実施することなどを支援するためのガイドラインやツールなどを作成をしたところでございます。その後も労働政策審議会の建議も踏まえまして、事業主向けのセミナーを実施するなど、このガイドライン、ツールの周知や、都道府県労働局雇用均等室において希望する事業主に対する職務評価の実施等の支援を行うなど、取組を継続してきたところでございます。 〔理事古川俊治君退席、委員長着席〕 平成二十六年度におきましては、これらの事業を実施するための予算として約二億円の予算を計上いたしております。このほか、キャリアアップ助成金におきまして、職務評価の手法の活用によってパートタイム労働者などの処遇改善を行った事業主に対する助成措置も行っているところでございます。
○相原久美子君 私もいただきましたこちらになろうかと思います。 そこで、この要素別の点数表について伺いたいと思います。 職務評価は、パートタイム労働者と正規との均等・均衡待遇が確保できているかどうかを確認する上で、国際的にも確立されている有効な手段であると思っております。その意味で、今回、厚生労働省が要素別点数表のマニュアルを作成したことは私は評価したいと思っております。 ただ、この新しいマニュアルについては、国際的に主流であるILOの評価項目とは異なっておりまして、知識・技能、そして責任の二大ファクターのみでの評価となっているんですね。職務に関する労働者の負担ですとか労働環境に関する項目が入っていないんです。 例えば、通常の労働者が商品運搬業務をする、レジで買物籠を移動させながら売上げを処理する業務との比較。これ、職務が心身に与える影響の度合い、働く側への負荷、こういう客観的な中立的職務評価等もILOの場合は入っているんですね。私はこれに近づけていくべきではないかと思うのですが、それについて御意見を伺いたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 平成二十四年度に厚生労働省が作成をいたしました要素別点数法による職務評価の実施ガイドラインにおきましては、職務評価の実施の際の評価項目について、人材代替性、革新性など、八つの項目を評価項目として提示するとともに、あわせて、ILOにおける職務評価の評価項目も併記をしまして、企業の実情に応じた評価項目の設定を推奨いたしているものでございます。 そもそもこのガイドラインでございますが、例えば専門の人事部門を持たないような小さな企業においても分かりやすく使えるものという、そういうコンセプトで作ったものでございまして、そういうかなり様々な実態に応じたものについては参照した形で使えるような形に工夫をしているものでございます。 例えば、流通業や飲食業などのように体に掛かる負担が重い産業では身体的負担といった評価項目を追加をしたり、あるいは医療・介護職のように患者や利用者へのきめ細かなサービス提供が求められる産業では感情的負担などの評価項目を追加することなど、ILOにおける職務評価の評価項目も踏まえた具体的な評価項目の設定の在り方についても併せ解説をいたしているところでございます。 今後とも、ILOにおける職務評価の評価項目などの活用も含めた形で事業主に周知などを行うことによって、希望する事業主が適切に、まさに自分たちの企業の業態に合った形で職務評価を実施できるような形で指導を促していきたいというふうに考えております。
○相原久美子君 是非よろしくお願いしたいと思います。 やはりいかに国際基準に近づけていくかということは非常に重要なことになろうかと思いますので、是非これが少なくともいろいろな職場で使われるように、そしてなおかつ、やはり標準的な形が私たちの中できちっとつくられていくということが大事だろうと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 先ほど津田委員からも御指摘ございました、いわゆる通勤手当についてお伺いしたいと思います。 私は、やはり時給換算で働いているパート労働者にとって、これ、通勤手当を時給の中から出していくか、実費弁償としてしっかりと通勤手当が支払われるかというのは非常に大きな問題だと思っているんですね。多様な性格を有しているというように建議の中でも指摘がございましたけれども、私は、確かにいろいろな形で支給されている企業、事業主があるとは思います。しかしながら、やはり実費弁償という捉え方をして通勤手当というのは支給すべきではないかと思っているんですね。もし仮に通勤手当を異なる取扱いにするという場合、その根拠が合理的であると使用者側が立証できない場合は私は是正されるべきなのではないかと思っているんですね。 そのために、是非、この建議の中でも言われておりましたように、一律に均衡確保の努力義務対象外とすることは適当ではない旨を明らかにすることが適当である、この文言をしっかりと受け止めていただいて、記載の法律の中から削除をお願いしたいなと思うんですが、建議を尊重するという御意思はございますでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) まさに建議の中におきましては、通勤手当は、パートタイム労働法九条一項の均衡確保の努力義務の対象外として例示されているが、多様な性格を有していることから、見直しに合わせて、一律に均衡確保の努力義務の対象外とすることが適当でない旨を明らかにすることは適当であると、ちょっと分かりにくい語尾になっておりますが、そういうまとめでございます。 この条文の中からは通勤手当、これを除外をしなかった、できなかったわけでございますけれども、ただ、この考え方、まさに建議の考え方をこれをしっかり尊重した形で、通勤手当についてもパートタイム労働者の就業の実態に応じた均衡待遇が推進されるよう、省令若しくは指針などで明らかにしていく考えでございます。
○相原久美子君 是非、省令、政令等々で明らかにしていっていただければと思います。 ちょっと時間がなくなりましたので、何点か飛ばしまして、もう一点、退職手当及び賞与については、賃金の後払いとしての性質を有している、その上に業績への貢献としての性質も有していると考えていますが、これは職務に密接に関連する手当と考えてよろしいのでしょうか。
○大臣政務官(赤石清美君) 先ほどは失礼いたしました。津田委員のインパクトが非常に強かったものですから、失礼しました。 今質問の新第十条の均衡確保の努力義務は、賃金の決定に当たり、働きや貢献と関係のない理由によらず職務の遂行に関連して評価されることを推進しようとする規定であるため、基本給や賞与を始め職務に密接に関連する賃金をその対象としているところであります。 退職手当は、賃金の後払いとしての性格等がある一方、長期間勤務したことに対する功労報償的性格や生活保障的性格も有しておりまして、職務に密接に関連する賃金との整理にまでは至っておりません。また、審議会においても、退職手当を職務に密接に関連する賃金として均衡確保の努力義務の対象に含めるとの合意には至らなかったと、こういうことでございます。
○相原久美子君 ありがとうございます。 賞与については一定理解をしていただいたということで、是非、様々な諸手当があるかと思いますけれども、少なからず働いている人たちがこの先に展望を持てるような形で御議論をしていっていただければ有り難いなと思います。 最後になります。 ちょっと公務の世界にいる非正規職員、先ほど母子自立支援相談員の件も出させていただきましたが、この方たちは任用という位置付けなんですね、雇用契約ではない。ただ、正規職員とは違いまして、まあ正規職員も労働者であることは間違いないのですが、厚生年金ですとか組合健保ですとか雇用保険の適用者になっています。正規職員と同様の基幹的、恒常的業務に就いているにもかかわらず、この方たちは地方公務員法からもパート労働法からも適用除外となっております。 これは私、以前にも質問をさせていただいたことがあるんです。総務大臣はなかなか厳しいお考えでございましたけれども、厚生労働大臣、是非、ここは法の谷間に置かれている人たちなんです。厚生労働省をつかさどる大臣として、積極的な働きかけ、もちろんどういう形になるかは別としましても、やはり何らかの措置が必要なのではないかと思っておりますので、お答えをいただければと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 御承知のとおり、パートタイム労働法は事業主に、パートタイム労働者の雇用管理の改善ということで、言うなれば福祉の増進といいますか、そういう意味でこの法律の趣旨があるわけでありますが、一方で、今言われました地方自治体の非正規社員といいますか臨時職員の方々というのは、勤務条件自体が法令で定められているということでございまして、当然パートタイム労働法の適用にはならぬわけであります。ただ、今回の改正の趣旨というものは、それはやはり同じような形態で働いてみられるわけでございますから、それはやっぱり我々としてはしっかり伝えていかなければならないというふうに思います。 なかなか、適用されないものでありますから、それ以上難しいんですけれども、適切な情報等々はしっかりと提供をさせていただいて、この趣旨をなるべく反映いただけるように努力をしてまいりたいというふうに思います。
○相原久美子君 今、自治体では七十万人を超えるそういう非正規がいるということでございます。そして学校の教員の中にもいらっしゃいます。また国家公務員の中にもいらっしゃいます。法の谷間に置かれている労働者が百万人を超えるなどという、そんなばかなことがこの日本であっていいわけはない、そこを指摘させていただきまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございます。
○委員長(石井みどり君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十二分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、次代の社会を担う子どもの健全な育成を図るための次世代育成支援対策推進法等の一部を改正する法律案及び短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○滝沢求君 自由民主党の滝沢求でございます。よろしくお願いいたします。 現代は少子化社会と言われております。そこで、少し数字を見てみますと、二〇一二年の合計特殊出生率、前年度を〇・〇二ポイント上回る一・四一、二年ぶりの上昇でございます。また、一・四台への回復は、これは一九九六年以来の十六年ぶりとなっております。一方で、反面、国内で生まれた赤ちゃんの数、出生数は百三万七千百一人と前年度よりも一万三千七百五人減っておるわけでございまして、出生率は上昇しているとはいえ、まだまだ人口を維持するといった観点からは十分ではないと言える状況であります。 このような状況の中で、次代を担う子供たちに、健やかな成長を願い健全な育成を図るため、職場そして地域における子育てしやすい環境整備に向けて様々な施策が進められようとしているわけでございます。 そこで、まず最初にお伺いいたします。 このような少子化についてどのようなことが要因として考えられるのか、また国においては具体的にどのような対策を進めようとしているのか、まず最初に伺います。
○国務大臣(田村憲久君) 少子化の要因、様々あるんですけれども、なかなか結婚ができない、それから子育て自体も難しい、そもそも出産する場所も昨今ではだんだんなくなってきておる、いろんな要因があろうと思います。そしてまた一方で、結婚はするにしても晩婚、そもそも結婚されない未婚、こういうものも進んでおるわけでございます。 こういうものをいろいろ見ていくと、その背景には、今言ったような、出産するようなそういう医療機関が減っておるというのもありますが、一方で、ワーキングプアなどと言われていますけれども、やはり収入がなかなか固定化されないといいますか、低い方々がどうしても結婚に踏み切れないということがあるわけでありまして、非正規で働く方々の結婚をしない割合というのは比較的高いわけでありますから、こういうような意味からいたしますと、やはり雇用というものも安定ができる、そういう環境をつくっていかなきゃならぬというふうに思います。 そういう意味で、様々な要因を解消するためにいろんな部分で取り組んでいかなきゃならぬのでありますけれども、直接的でいきますと、例えば、子供を預ける場所がないということでどうしても出産に踏み切れないということであるならばということで、子ども・子育て新制度の中において待機児童解消加速化プランというものを進めておるわけでありますから、こういうものに対応する。それから、育児休業というものを取得しやすい環境というもの、これは次世代法を含めていろんな形で対応するとともに、あわせて、これは給付率を上げようということで今般六七%ということをさせていただこうということであります。 そして、さらに申し上げれば、これは出産する場所もまさに絡んでくるわけでありますけれども、母子保健施策ということでありまして、妊娠、出産、育児まで含めてでありますけれども、切れ目のない支援というものをしっかり進める中において、初めての子供を産むときの不安感、負担感というものがやっぱり女性の場合どうしてもあるわけでありまして、一人目の子供を出産されてうまくその子供が育てられる形になると、次、二人目、三人目という形にもなるわけでありまして、そのような母子支援というものも力を入れていかなきゃならぬと思います。 もとより、初めに申し上げました、やはり就労支援を含めて、しっかりと将来に向かって、結婚して子供を育てても将来ちゃんと設計が立つような、そういう環境をつくっていかなきゃならぬというふうに思っておりますので、いろんな施策を講じながら、合計特殊出生率が更に上昇するように努めてまいりたい、このように考えております。
○滝沢求君 ありがとうございます。 今回のこの法改正は、まさに様々な施策を推進するためにこれから行われていくわけであります。 そこで、次に、今回のこの法改正によって少子化の状況がどのように改善されていくと考えるか。そしてまた、この改善によって、客観的な指標があるとその成果が見やすくなると私は思うのですが、その点についてもお伺いしたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 少子化には大変多様な側面があるため、その状況の改善について次世代法の政策効果のみを切り出して評価することは大変難しゅうございます。ただ、代表的な関連指標などによって見ますと、次世代法の施行後、他の政策とも相まって一定の効果は見られたというふうに認識をいたしているところでございます。 例えば、合計特殊出生率、先ほど委員御指摘されましたけれども、この法律のスタート時点、平成十七年は一・二六でございましたが、現在、平成二十四年は一・四一になっているところでございます。 それから、女性の就業率について見た場合に、いわゆるM字型カーブというのがございますが、その改善も見られたところでございまして、さらには育児休業の取得率、これも男女共に上昇しているところでございます。これ具体的な数値で申しますと、例えば育児休業取得率、女性は平成十七年におきましては七二・三%でございましたが、平成二十四年では八三・六%、男性の育休取得も平成十七年当時は〇・五〇%、これが平成二十四年、一・八九%と、非常に低い水準ではございますが、上がってきているわけでございます。 そしてもう一つ、保育所とか地域子育て支援拠点等の整備の進展も見られているところでございます。 仮に今回の次世代法の改正によって同法が十年間延長されることになりますと、これが各事業主や各自治体において更に整備が進むのではないかと考えております。と申しますのも、実は次世代法の中の、事業主が行動計画を策定をしておりますが、行動計画の策定の回数を重ねるごとに、これは成果といいましょうか、数字が良くなってきているというのがございますので、これが更に十年間延びると更にその先を行くだろうというふうに見ているわけでございます。 厚生労働省としましては、この本法の、仮に延長していただいたらの話でございますが、延長していただきました後は、こうした様々な数値の動きをしっかり見ながら、留意しながら、引き続き積極的に少子化対策というものに取り組んでいきたいというふうに考えております。
○滝沢求君 ありがとうございます。 次に、地域における少子化対策の強化のための交付金について伺いたいと思います。 昨年公表された少子化危機突破のための緊急対策、これでは、子育て支援の強化、働き方改善の強化に加えて、これまで取組が非常に弱かった結婚、妊娠、出産、育児の切れ目ない支援の取組が求められております。そしてまた、森担当大臣も、この交付金については、少子化対策については地域の実情に即した取組が必要でありますので、地方自治体と協力しながらこの交付金を効果的に活用し少子化対策に取り組みますと、強化してまいりますという旨の発言をされております。 都市部と地方では出会いの機会も、そしてまた子育ての環境も異なるわけでございますが、それぞれのニーズに沿って柔軟に事業を展開することができる、私は、これは優れた交付金ではないかと思うのであります。 そこで、自治体の思いを尊重して事業を進めていく必要があると思うのですが、その点について内閣府にお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(岩渕豊君) 委員御指摘の平成二十五年度補正予算に計上されました地域少子化対策強化交付金でございますが、各地方公共団体が、結婚、妊娠、出産、育児の切れ目ない支援の先駆的な取組を行い、もって地域における少子化対策の強化を図るということを目的とするものでございます。 御指摘いただきましたように、少子化をめぐる状況は地域によって異なることから、事業の選定に当たりましては、地域の実情に応じたニーズに対応する地域独自の先駆的な取組を支援することとしておりまして、引き続き、地方公共団体との連携を十分に図りながら、地域の実情に応じた少子化対策をしっかりと推進してまいりたいと存じます。
○滝沢求君 ただいま答弁の中で、先駆的なもの云々というお話がございました。そのことも理解はできますが、しかしながら、地方が提出した計画をただただ作成していくような形で進められるのであれば、私はこれはちょっと違うと思うんです。 やはり、先ほど来お話がございました、この目的は、その内容的には地域の実情に即した取組が必要でございます。やはり地域の声をしっかりと受け止めて、国が自治体にアドバイスをしながら、地方における少子化課題に向き合ってほしいんです。取り組んでいただきたいと思うんです。そしてこの予算を有効に活用していただきたいと、それを強く要望しておきたいと思います。 次に、先ほど午前中から、津田委員、相原委員からお話がございました、非常に認知度の低いくるみんマークについて伺いたいと思います。 実はこれ、私の地元、青森県で調べました。十四件、十一社が取得しております。今以上、やはりこれ以上、一層、この趣旨を理解した企業が認定を取得することが望まれるわけであります。 そこで、まず最初に、このくるみん認定について知名度を高めるとともに、企業にとっても様々なインセンティブを提供するなど、より魅力ある制度にしていく必要があると思いますが、これらの点を含め、今後のこの認定制度を推進するための方策について伺いたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) まず、くるみん認定企業でございますが、実は、平成二十六年度の末までに二千社という目標を立ててその取得促進に取り組んでいるところでございまして、二十六年三月末現在、これ昨日急遽取りまとめましたが、千八百十七社となっているところでございます。ここ数年を見ますと、くるみんの認定取得企業自体が増加をしてきているところでございます。そういうことでございますから、恐らくこの二千社という目標には、クリアはできるだろうというふうに見ております。 ただ、議員がいみじくもおっしゃいましたように、青森県の場合は十一社と非常に少ないわけでございますが、片方で、例えば一般事業主行動計画届出企業数に対して一〇%を超えるくるみん認定取っているところも実はあるわけでございまして、かなり地域差が大きいという課題もあるように思っております。 そういうことも踏まえた上で、地域差による状況の差も念頭に置きながら、やはりくるみん認定の取得を一層進めていく必要を感じているところでございまして、次世代法の延長等について審議を行いました労働政策審議会の建議におきましても、まずは認定制度そのものの認知度を高めていくとともに、企業の取組についての好事例を行政が積極的に周知をすること、そして経済的なインセンティブとしての優遇措置について積極的に検討すること、さらには、その認定取得に向けた環境整備のため、認定手続の簡素化の具体的な方法を検討すること、特に中小企業においてはそういう声を多く聞いているところでございます。そうしたことが効果的であるとされておりまして、これらを踏まえて積極的に取り組んでいきたいと思っております。 企業アンケートなどによりますと、やはり認定企業は、認定を取得していない企業に比べて出産、育児による退職者が減少したとか、あるいは女性の勤続年数が延びているとかということのほかに、学生、顧客、社会全般に対するイメージアップにつながったという、評価する割合が高くなっておりますこと、さらに、認定取得によってマスコミに取り上げられて受注が増えたという声、あるいは学生の採用に有利となったという企業の声も実際にありますので、そうしたことを、すなわち認定自体のメリットについても積極的に企業に発信していくことも重要じゃないかなというふうに考えております。
○滝沢求君 今答弁の中でも触れられました認定手続の簡素化、これはよく聞こえてきます。是非とも、それも含めて一層これを広がるように期待をしたいと思います。 そして、もう一点、これまた津田委員からもお話がございました今回の特例認定制度、更なる一段ハードルを高めるという話でございまして、大臣からもお話がございましたプラチナくるみん、これの取得でございますが、実は、私はまず必要なことは、このくるみん認定制度が認知度低いわけですから、これを取得を進めることがまず必要だと思うんです。ただ、一方で、確かに今言った一段高いハードル、そういう形でのプラチナくるみんということも理解はできます。 そこで、今回の特例基準について、現時点で具体的にどのような基準を、一段ハードルの高いプラチナくるみん、これをどのような基準で考えているのか、伺います。
○政府参考人(石井淳子君) 具体的なその認定基準につきましては、これは法案を成立していただきました後に議論していただくことになるものでございます。次世代法の延長等について議論いただきました労働政策審議会の建議を踏まえまして、まずは、先ほど来出ておりましたが、男性の育児休業取得に係る基準、それから所定外労働の削減のための措置、年次有給休暇の取得促進のための措置など、働き方の見直しに資する労働条件の整備に関する基準については、現行のくるみんの基準よりも高い基準とすることと併せまして、新たに女性の継続就業に係る基準、そして育児をしながら活躍する女性を増やすための取組に係る基準を追加した形で設けていきたいというふうに考えているところでございます。
○滝沢求君 今局長の答弁の中で、やはり高い基準ということでございますが、基準を余り厳しくすると制度そのものが広がってこないというものもございます。ですから、確かに一方でプラチナくるみん、ハードルを上げてという気持ちも分かります。そこで、やはりこれはそのような点を考慮してこの制度設計を進めていただきたいと、そのことを要望しておきたいと思います。やはり、先ほども話ありますが、基準を余り本当きつくするとその制度自体が広がりませんので、そのことも踏まえて是非ともこの制度設計をお願いしたいと思います。 次に、子育て世帯臨時特例給付金について伺いたいと思います。 この給付金は、消費税引上げに際して子育て世帯への影響緩和や子育て世帯の消費の下支えを図る観点から、一回限りの給付、行われることでございます。この給付金についての対象、またこの給付の手続について伺います。
○政府参考人(石井淳子君) 子育て世帯臨時特例給付金は、昨年の十二月五日に閣議決定をされました好循環実現のための経済対策に基づき、消費税率の引上げに際して、子育て世帯の影響を緩和するとともに子育て世帯の消費の下支えを図る、そういう観点から、臨時的な、委員もおっしゃった一回限りの給付措置を行うものでございます。 具体的には、本年一月分の児童手当受給者であって、平成二十五年の所得が児童手当の所得制限額に満たない方を基本的な支給対象者といたしました上で、児童手当の対象となっている中学生までの児童一人につき一万円を支給するものでございます。そして、その臨時福祉給付金とこの給付金はどちらか一方の給付金が支給される、そういう仕組みとなっているものでございます。 支給対象となる方には、原則として平成二十六年一月一日時点で住民票がある市町村に対し申請をしていただくことが必要となります。申請の受付でございますが、平成二十六年度分の市町村民税に関する所得情報の把握など、各市町村の準備が整い次第開始をされます。多くの市町村では六月頃に市町村民税の算定が行われて、準備が整い次第順次受付が開始される見込みとなっております。 今後、その申請受付開始に向けて給付金の対象となる方々に対して着実に制度が周知されるよう、新聞広告、テレビCM、インターネットによる広報などを適切に行っていきたいと考えております。
○滝沢求君 今、これまで伺ってまいりまして、いろいろな取組が重層的に行われることで、この次世代育成支援、少子化対策、これが進められていくということが分かりました。 そこで、最後に予算面を見てみたいと思います。 平成二十六年度における社会保障の充実については合計四千九百六十二億円となっております。そのうち、子ども・子育て支援については、待機児童の解消の推進と地域の子ども・子育て支援、社会的養護の充実、育児休業中の経済支援、この強化に三千五十九億円が充てられているわけでございます。 私は、この社会保障の充実分の中でも、このように子ども・子育てに予算が充てられているということは、これからの日本の将来を考えたときには、最もこれは、私は非常に意義が深いものだと考えております。そしてまた、希望の光を当てたものであると評価しているのであります。 そこで最後に、私は大臣に、この次世代育成支援、少子化対策について、大臣の決意を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) この次世代育成支援、それから少子化対策ということでありますが、全ての子供に良質な育成環境、これをしっかりと確保する、提供するという意味でありまして、それはまさに持続可能な社会保障という意味でもしっかりと次の世代が育ってくれるということが大変重要でありますし、そもそも日本の経済ということも考えても、やはり次の若い世代が国を担っていただかなければならぬわけでございまして、大変重要な分野だというふうに思っております。 今、三千億というお話がございました。これ、消費税の使い道は今まで高齢者三経費であったわけでありますが、これにこの子育てというものを加えたわけでありまして、今、現状は三千億円でありますが、これが一〇%に消費税が上がるときには七千億円は少なくとも、更にあと三千億円強、つまり一兆円強というものを我々としては目指しておるわけでございまして、それに向かって関係省庁協力して、しっかりと予算の確保の方、財源の確保の方をしてまいりたいというふうに考えております。全世代対応型の社会保障という意味からいたしましても大変重要なことであろうというふうに思います。 併せて申し上げれば、この次世代法と他の法律、例えば育児・介護休業法、育休法の中で、育児休業の取得でありますとか短時間勤務、これに対して義務が掛かっているわけでありますが、しかし、なかなかそちらの方面だけではこれ取得が増えていかない、短時間勤務もなかなか広がっていかないということでありまして、この次世代法の中でしっかりと行動計画の中に位置付けていただきながら目標数値を置いていただくと。 つまり、もちろんこれは法律の中ではありますけれども、そこは自主的に自ら計画を作っていって内容を詰めていっていただくと、このような側面がありますからこそこれが進んでいくわけでございまして、そのような意味からいたしましても、しっかりした計画をお作りをいただく中において、それぞれの企業で、育児休業でありますとか短時間勤務でありますとか、両立支援がしっかりと成り立つような、そのような方向を進めていただきたいという意味合いもあって、今般、提出をさせていただいておるということでございます。 もう期限も切れますので、是非とも、更なる延長、拡充含めまして、御理解をいただきながら、早期の御可決をいただきますように心からお願いを申し上げます。
○滝沢求君 ただいま大臣の次代を担う子供たちに対しての思い、そしてまた決意も伺いました。 ありがとうございます。
○大沼みずほ君 自由民主党の大沼みずほでございます。 まず最初に、ちょっと通告では大臣に最後にお尋ねする予定ですが、最初にお伺いしたいと思います。 去る四月四日に、官邸で、本年一月に施行されました子どもの貧困対策の推進に関する法律に定められた、第一回子どもの貧困対策会議が開催されました。この度の次世代法改正でも、子供の貧困対策に資するようという一文が入りましたように、子供の貧困問題はもはや放置できない問題であります。子どもの貧困対策に関する大綱策定に向け、子どもの貧困対策会議においても活発な議論をしていただきたいと思います。 この度の会議の議事録を読ませていただきました。この中では、生活保護家庭や生活困窮者家庭への支援、また今回の法改正によります一人親家庭への支援などが含まれております。その中でも、子供の視点に立ったものといえば、やはり学習支援の制度化というものが具体的な政策として言及されており、また、下村文科大臣におかれましても、教育の機会をしっかりと確保していくことが重要だとおっしゃられております。 こうした子供の教育に関することは非常に重要であり、今後もより一層こういった施策を推進させていくことが重要と考えますが、議事録を読む範囲では、子供の視点からの発想という政策というのはまだまだこれからではないかということを感じました。子供の健康権というものをしっかりともっと政策に反映していくべきではないかというふうに思います。 この法律にも教育支援、生活支援、また経済支援という三本柱がうたわれておりまして、生活支援の具体的内容というのは今後詰められていくことと思いますけれども、是非とも子供の健康という視点に立って取り組んでいっていただきたいと。それは医療費を無料にするとか、そういった単純なものだけではなくて、日々子供たちが生活する上で心身共に健康であるということが重要なんだという視点が重要であると思います。 家庭の経済状況が子供の健康に及ぼす影響は、諸外国の研究でも明らかになっております。お手元の、今日の資料にあります、ごめんなさい、順番が変わってしまいましたので一番最後になりますが、低所得者の家庭の子供の方が入院率が高いという調査結果もあります。 また、食事をする上で歯というのは非常に重要でございます。東京都二十三区の小学校六年生の虫歯と親の所得の関係を調べたところ、平均所得の低い区ほど子供の虫歯の状況が悪いという報告もございます。原因として考えられますのは、貧困からくる住環境の悪さやバランスの取れた食事の欠如、また親の食事に対する意識の低さといった問題があると思います。 さらに、昨今では子供の虐待というものが非常に社会問題化しております。その背景は、DVであるとか親の薬物・アルコール依存、また親自身が小さな頃に虐待を受けていたといった様々な要因が複雑に絡み合っております。 所得が低いということだけがもちろん原因ではないわけでございますけれども、厚生労働省の虐待の死亡事例に関する調査でも、生活保護受給世帯と非課税世帯が約半数を占める一方、年収五百万以上は一三%にすぎないという報告もございます。 こうした子供の貧困の背景にあります健康格差、また虐待などの問題もしっかりと大綱の中に盛り込んでいただきたいと思いますが、この次世代法の改正の中にもしっかりと子供の貧困対策に資するようという一文もございます。是非とも大綱に盛り込んでいただきたいと思いますが、大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 子供の将来が生まれ育った環境によって左右されるということは大変悲しいことでありまして、しっかりと子供たちが健やかに健全に育成される、そういう環境を整備していかなきゃならぬというふうに思っております。 貧困はいろんな状況の中で生まれるわけでありますが、一つは、一人親家庭の貧困という意味からいたしますと、今般提出させていただいておりますこの法律案もそれに関わってくるわけでございまして、しっかりと職業訓練、これ高等職業訓練促進給付金でありますとかいろんな制度、それから福祉資金、こういうものを父子に対してもしっかりと提供できるようにしようでありますとか、いろんな形でその貧困に対する対応も含めてやっていかなきゃならぬと、この法律の中身でもあるわけでございます。 また、一人親家庭に関して、学習支援等々もあるわけでありますが、その環境に応じたピアサポートのような形で対応できれば、一人親家庭等々の気持ちにも沿っていく中において対応ができるのではないか、こういうような取組もさせていただきながらいろんな試みをさせていただきたいと思っておりますが、今、健康の問題が出ました。もちろん食生活が、低所得のためにということもあるのでありましょうが、一方でネグレクトのような形の中において余り子供に対してしっかりとした対応をしないというような、親のそういう環境もあるのであろうとも思います。そういう意味では児童虐待も含めてそれに対してどう対応していくか、これも大きな課題であろうと思います。 今おっしゃられました子どもの貧困対策推進法、これは超党派で昨年お作りをいただいた法律でございます。ちょっと時間は掛かりましたが、四月の四日に会議を開かさせていただきました。この中において、大綱を作るべく有識者会議をお開きをいただくということを決めたわけでございまして、この下で大綱をしっかりと進めていきたいと思いますが、今言われたような健康の問題、それから虐待、ネグレクトも含めた虐待の問題、こういう問題もしっかり大綱の中で位置付けられればいいなというふうに思っております。これはもちろん、担当大臣の下で進めるわけでありますけれども、厚生労働省も積極的にそこに関与をさせていただきながら、いい大綱を作り上げてまいりたい、このように考えております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 今、積極的にというふうに大臣からおっしゃっていただきましたので、是非、子供の健康、また虐待の問題もしっかりと取り上げていただければと思います。 さて、今回の法改正、次世代法の法改正におきましては、高等職業訓練促進給付金というものの法定化が挙げられます。これまでの取組が実績として高く評価されたため法律によって担保されたわけで、今回の改正の象徴的な仕組みと思います。加えて、この給付金が非課税所得として扱われている、税制においても認められた画期的な改正点であるわけでございます。 今後、法定化により安定した制度運営というものが期待されますが、この制度の存在がどの程度、先ほどのくるみんもそうでございますけれども、社会に認知されているか、厚生労働省からお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 平成二十三年度全国母子世帯等調査によりますと、母子世帯での認知度について申し上げますと、御指摘の母子家庭等就業・自立支援事業などを含む母子家庭就業・自立支援センターについては三五・一%が知らない、それから、今議員がおっしゃった高等職業訓練促進費については四九・七%が知らないという残念な回答結果となっております。
○大沼みずほ君 やはり非常な残念な数字だと私自身も思います。 この周知方法についてはまた後ほどもう一個聞いた後にお伺いしたいと思いますけれども、やはり、こういう制度を利用して看護師や介護福祉士の資格を取った母子・父子家庭のお父さん、お母さんが資格を利用して病院や老人ホームなどで仕事ができるようになった際、当然夜勤勤務などが発生するわけで、資格を取って働く際のサポート、資格を取った後のサポートというものが重要であると思います。 母子・父子家庭が安心して子育てしながら生活できるように、母子家庭等日常生活支援事業、また児童養護施設でのショートステイ、夜間養護、またトワイライトステイを行う子育て短期支援事業というものがございます。こうした事業も共に活用させていかなければ、今回の法改正でせっかく資格を取っても、その意義が半減してしまうと思います。 こうした事業が、今言った二つの事業についてでありますが、どの程度認知されているかも併せてお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 今議員が御指摘くださいました短期入所生活援助事業についてのその認知でございますが、残念にして五四・〇%が知らないという結果でございまして、それから夜間養護事業、これにつきまして五七・二%が知らないという結果でございました。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 やはり、この制度もそうでございますし、高等職業訓練促進、この給付金の制度においても五割が知らないということでございます。今後の法改正を機に、より広く認知していくための方法、広報周知手法について政府のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(石井淳子君) 実は、一人親家庭について検討を行いました専門委員会でも、いみじくも議員が御指摘のような問題点は上がっていたところでございます。いろいろメニューはそろっているけれどもそれが必ずしも必要とするところに伝わっていない、知られていない、また活用に至らない。あるいは、自治体においてその事業を実際に採用していないところもあったりして、その辺り全般的に見直しが必要ではないかということでございました。 厚生労働省としましては、こうした各種の施策、これが生きてくるためには、まさにこうした施策が当事者に適切に届くようにしていくこと、これを大変意を用いていく必要があるだろうというふうに思っております。 今回の改正法案では、そうしたことを踏まえまして、一人親家庭の生活の安定と向上のため、まず都道府県等が講じる支援措置の周知に関して努力義務を設けたところでございます。あわせて、それだけではございませんで、二十六年度予算におきましても、各自治体が行う母子家庭等就業・自立支援センター事業について、地域の特性を踏まえた広報啓発活動を行うことをメニューとして盛り込んだところでございます。 この具体的な周知の方法というのはいろいろ考えられるわけでございますが、母子家庭の方も、置かれた状況、様々でございます。ネットといういわゆる電子ツールにたけた方もいれば、やはり紙媒体でないとなかなか取っ付きが悪いという方もおられるわけでございまして、パンフレットや広報誌などの紙媒体はもちろんでございますが、それと併せまして、メールマガジン、ウエブサイト、SNSなどのインターネットメディアなど、いろいろなツールを使いまして、一人親家庭の方々に支援措置の内容が分かるようにしていくことが重要だというふうに思っております。 自治体に対しては、こうして、もし設けられました努力義務規定ございましたら、これをこういう形で生かしてほしいという形で呼びかけていきたいというふうに思っております。 もう一つございますのが、一人親の方々は様々な困難を抱えて行政の窓口をたたくわけでございます。相談に来られるわけでございます。そうした機会においてしっかりそのニーズを把握をしていく、これも大変重要だろうと思っております。そういう把握をした上で支援策につなげていく体制、そういう意味ではワンストップといいましょうか、ニーズをちゃんと受け止めて、何が本当に困っているのか、どういうサポートが必要なのか、そこをしっかりしんしゃくをして、探し当てて、それを適切にサービスにつないでいく、そういうことも重要だということにつきましても現場の自治体に対して呼びかけていきたいというふうに思っております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 母子家庭のお母さんでハローワークを利用したことのある人は七割と、比較的多い数字であると思います。こうしたハローワークなどを利用した際に、こうした高等職業訓練促進給付金の制度や母子家庭の日常生活支援事業、こういった子育て短期支援事業の説明も併せて行うなど、こういったワンストップで必要な手続や情報が得られる仕組みを整えていくことが今後必要であると思います。 また、さらに、この事業の名称もちょっと長くて分かりづらいというのも正直あると思います。より簡潔で分かりやすい名前、例えばキャリアアップ交付金とか、やはり漢字がたくさんあると、もう見るだけでも、パンフレットを見るのが嫌だというふうになってしまう方もいらっしゃると思うんです。あと、先ほど大臣もくるみんマークのことで、やっぱり一般の、「ひよこクラブ」とかそういったところにくるみんマークを波及していくというようなこともありましたので、やっぱり各自治体においても、一般事業者と、地域のフリーペーパーとかそういったのと提携をして、より分かりやすい言葉で周知していくことが必要だと思いますけれども、政府の御見解をお聞かせください。
○政府参考人(石井淳子君) おっしゃるように、ハローワークの窓口、これは非常に利用者が多いし、また実際によく知られているというのはデータ上も出ております。それを活用していくということもございますし、またフリーペーパーというツールもあると思います。 あともう一つ考えられると思いますのが、多くの一人親の方は、児童扶養手当、この受給申請に来られることが多いわけでございまして、この機会を最大限活用するというのもあるのではないかと思っております。その際に渡せるような、非常に分かりやすい、漢字ばかりで読みにくいということを議員おっしゃいましたが、そういったようなこともちょっと視野に入れた上で、まさに伝わるようにということの工夫をしていく必要があるのではないかなというふうに考えております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 是非若い二十代のお母さん方にも分かりやすい説明及び事業名も考えていっていただければと思います。 さて、一口に母子家庭、父子家庭と、一人親家庭と申してきましたけれども、実態は様々でありますし、そのような状況となった背景や経緯、また要因もそれこそ家族の数だけあると思います。ただ、この一人親家庭の総数並びに児童扶養手当受給者は増加傾向であることが明らかであります。今日お配りいたしました一枚目の資料にもございますように、これは年々増加しております。 この増加傾向に対して、政府としては今後どのような対策を講じていくのか、お聞かせいただければと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 先ほども申し上げましたが、一人親というのは、子育てとその生計の維持をたった一人で担うわけでございます。様々な困難を抱えておられますし、また一人親になった経過についても様々な事情があるわけでございます。そういう意味で、きめ細かな支援が必要というふうに認識をしているわけでございますが、現在その一人親家庭に対する支援としましては、四本柱で総合的な自立支援を行っているところでございます。 まず一つでございますが、保育所の優先入所あるいはヘルパー派遣などの子育て生活支援という柱がございます。二つ目の柱でございますが、資格や技能の取得支援などの就業支援という柱、三つ目でございますが、養育費の取決めに関する相談、情報提供等による養育費の確保という柱、そして四つ目でございますが、児童扶養手当の支給や母子寡婦福祉貸付金の貸付けによる経済的支援、この四つによりまして総合的な自立支援を行っているところでございます。 今回の改正法案でございますが、まず一人親家庭の就業に役立つ資格の取得を促進するために支給する高等職業訓練促進給付金等について非課税とする規定を盛り込むとともに、福祉貸付金の父子家庭への対象拡大など、支援メニューの充実を図ることといたしております。 さらに、やはり仕事を持って自立していく、これを後押ししていくということは大変重要だというふうに考えておりまして、二十六年度予算におきましては、就業と子育ての両立など一人親家庭が抱える様々な課題に対応して、就業支援や日常生活支援を組み合わせた支援メニューをワンストップで提供することを目的としまして、この母子自立支援に加えて新たに就業支援専門員、これはキャリアカウンセラーなど、そういう資格を持っている方を念頭に置いておりますが、そういう方々を窓口に配置することといたしております。 今後とも、様々な取組を推進する中で、この一人親家庭の自立支援に努めていきたいというふうに考えております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 今のこの四本柱の中の一つに、養育費に関する、これを適切に確保していくということについてお話がございましたけれども、これは、この手当受給者を抑制していくという意味でもこの養育費の問題は大きな問題だと思っております。 調査によりますと、離婚が原因で一人親家庭になる件数が母子世帯で九割、父子世帯でも八割と、圧倒的に多いわけであります。そんな中、特に母子世帯の平均年間就労所得は百八十万円と、父子世帯のおよそ半分、かつパート、アルバイトで働く母がおよそ五割となっております。非常に不安定な環境で、就労所得も低いというのが現状であります。 日本では、離婚後の父子、母子関係については、諸外国とは異なり、これまで余り重視されてきませんでした。すなわち、離婚後であっても親は子供に対する扶養義務を負っており、子供と別れて暮らす父親には養育費などを支払うことでその義務を果たす必要があります。しかし、日本のような協議離婚が九割を占める場合には親権が大きな論点となり、養育費について取決めがしっかりとなされていないケースが多くありますし、面会についての取決めも二割ほどしかありません。今日お配りした資料二と三の方にもありますけれども、非常に数字としては低いと。取決めをしていても約束した養育費が受け取れなくなったり、挙げ句の果てには音信不通となるといったことも珍しくありません。法的手段に出ることも可能ですけれども、厳しい家計には金銭的余裕また時間的猶予はありません。多くの母子家庭では児童扶養手当とお母さんの収入で何とかやっているわけで、またお母さんももう昼夜問わず働きに出て子供を育てています。 離婚後の母子、父子関係について、養育費の円滑な支払について、現状ではどのような行政支援を行っておりますでしょうか。
○大臣政務官(赤石清美君) 今日は大沼委員には非常に、若い女性の母親の視点から大変参考になる意見いただいております。 私も実は三十九組仲人をしているんですけれども、その中で二組実は離婚しているんですけれども、いずれも協議離婚で、結局扶養する責任を負っていないということがあって、たまたま会社の一人で裁判に訴えてこられた人がいて、その場合は裁判所が算定すると会社の給与を強制的に差し押さえるんですね。そういうことでもしないとなかなか扶養の義務を負わないと、これ、協議離婚の場合はほとんどそういうことがあるということを私も実感として覚えております。 その上で、今の行政の現状ですけれども、養育費の確保につきましては、都道府県等を単位に設置されております、これも難しい名前で申し訳ないんですが、母子家庭等就業・自立支援センターにおいて、平成十九年度より専門の相談員を配置し、離婚当事者からの養育費に関する相談に応じているところでございます。 また、厚生労働省においては、平成十九年度より各自治体の取組をサポートするため養育費相談支援センターを設置し、自治体が受けた相談事例のうち困難なケースへの支援、それから自治体で相談支援に当たる職員等に対する研修、さらに同センターにおいても自ら直接相談に応じ、さらにはリーフレット等による普及啓発を行っているところでございます。 これからも委員の意見を参考にしてもっと強化して、図っていきたいと、このように思っております。
○大沼みずほ君 赤石政務官、ありがとうございます。 やはりこの行政支援、しっかりと行っていく必要が、まさに今政務官もありましたように、裁判所が入らない限りなかなか協議離婚では難しいというところもございます。このセンター事業を是非とも進めていただきたいんですが、やはり弁護士費用とかそういった負担も実際かなり重いというふうに思います。また、この相談支援センターは朝十時から八時までと、行政の窓口にしては夜遅くまで実施しておりますし、土曜日もやっていてくださるというので非常に有り難いと思います。 しかし、小さな子供がおりますと、私もやはり電話とかができるのは夜十時以降なんですね。九時ぐらいまでは結局もう二歳、三歳ぐらいになると寝ないものですから、子供が七時に寝てくれれば八時までには電話できますけれども、なかなか電話もできないと。スーパーのパートですとか、そういうところで仕事をされているお母さん方にとって、土日は余り関係ないわけですね。なので、休みのときでも、子供と一緒に過ごす中で電話相談を一時間ぐらいするというのはなかなか難しいということもございます。 こうした働くお母さんにとって使い勝手のいいやはり制度にもっとしていった方がいいというふうに思います。非常に難しいことかもしれませんが、朝の開始時間を少し遅くしても、夜十時、十一時までこういった電話相談ができる体制を少しずつ増やしていくことも大切だと思いますけれども、厚労省、いかがでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) やはり基本に立って考えるべきは、その一人親の立場に立ったという視点だろうというふうに思っております。議員御提案の養育費相談支援センターの電話相談の時間の延長、これ延長もあると思いますし、あるいはツールとして別の形で、時間をもう少し枠を超えて対応できる手紙とかメールとか、そういうものもあると思うんですが、どういう形であれ、一人親の立場に立った運用改善については今後しっかりと検討してまいりたいというふうに考えております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 是非しっかり対応していっていただければと思います。 また、四月の一日よりハーグ条約が発効となりました。日本では、単独親権といって、夫か妻、どちらか一方が親権を有することに法律上はなっておりますし、社会一般でもそのような決め事が子供のためになると考えられてきたように感じます。現在でもその考えは強いわけで、実態としては母親が親権を持つことが一般化しておりますけれども、欧米では共同親権が認められ、離婚後も両親との関わりが子供の発達に重要であるという認識がございます。母子家庭の子供、また父子家庭の子供が、自分の母、父に遠慮して、例えば母子家庭の子供であれば、別にお父さんに会いたいとは思わないんだよと言っても、実際に第三者を交えて父親と会って遊んだ後は、やっぱりお父さんと遊んでよかったと、また会いたいと、そう答える子供も多いようでございます。 厚生労働省として、こうした離婚後の親子関係の維持のためにどのような行政サポートをされていらっしゃいますでしょうか。
○大臣政務官(赤石清美君) 今、委員の指摘は非常に大事なところでありまして、私の事務所にいた秘書も離婚して、毎月一回しっかりと子供にお会いしに行っておりまして、そういう意味ではしっかりとした対応をしている場合もあると思うんですけれども、一般的にはなかなかそういうことはないということで、今、この面会交流については、養育費相談支援センター及び母子家庭等就業・自立支援センターにおきまして面会交流の相談に応じてきたところであります。 これらに加えまして、平成二十四年度より母子家庭等就業・自立支援センターにおいて、父母間に面会交流の取決めがあり、かつ支援を受けることに合意がある場合に、地方自治体が面会交流の相談、日程調整、付添い等の支援を行う事業への補助を行っているところでございます。 今後とも、一人親家庭の生活の安定と子供の健やかな成長のため、関係省庁と十分連携を図りながらこれらの施策を進めてまいりたいと、このように思っております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 今ちょっと政務官の御答弁の中で一つ気になった点は、お配りしました資料三にございますように、面会の取決めをしていない方の方が多うございます。取決めをしている方の面会を円滑にしていくというのは当然でございますけれども、面会の取決めをしていない、ここにやはり重点を置いて、ここの親子関係をどうしていったらいいのかということを考えていっていただければと思います。 ハーグ条約の発効というのは、子供の連れ去りという問題だけではなくて、親同士の関係が崩壊しても、子供の健全な育成のためには両親が共に財政的にも子供を支え、定期的に面会し、成長を喜び、また確認することが重要という認識を一人親世帯のお父さんやお母さんにしっかり知らしめていくことが必要であります。もちろん、その離婚の原因がDVであったり、いろんな薬物依存とか、こういった場合は注意が必要でありますけれども、子供への扶養義務、それは父親、母親双方にありますし、協議離婚制度の在り方を含め、これは行政だけではなく政治側でもしっかりとやっていかなければならない議論であると思います。 今、厚生労働省の方が行っている事業、私は正直、これからもっとしっかりとやっていくためには、政治の方がこの議論を加速化していかないといけないと思います。このハーグ条約発効を機に、政府広報なども通じて離婚後の親子関係の構築の重要性というものを訴えていただければと思いますし、まさに、取決めがなされていない養育費の問題、面会交流の問題、こうした問題を政治としてもしっかりと考えていかないといけませんし、行政としてもそれを前向きに検討していただければと思います。 時間になりましたので、これで質問を終わらせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
○長沢広明君 公明党の長沢広明です。 まず、次世代育成支援対策推進法についてお伺いしたいと思います。午前中からずっと、くるみんをめぐる様々な質問がかぶりまくっておりますので、大変申し訳ありませんが、私も、ちょっと角度は違いますが、同じような質問になるかもしれません。お許しいただきたいと思います。 この次世代育成支援対策推進法は、十年間の時限立法ということで来年の三月に期限を迎えるところでございました。我が党も昨年の参院選の重点政策の中で、この次世代法の延長、それから新たな税制の優遇措置とか、そういうものをやるべきだということを訴えてまいりましたし、その後、同僚議員による国会質問でも、この次世代法の延長、強化を訴えてまいりました。 この次世代法は、百一人以上の企業に対しては仕事と子育ての両立ができるようにする行動計画をまず義務付ける、そしてこの行動計画を策定した企業の中から特に子育て支援に熱心な企業を国が認定するくるみん制度、これを平成十九年から行っているということでございます。 くるみんの認定企業、ずっと話題になっておりますが、平成二十六年二月末で千七百八十五社というふうに聞いています。制度が始まった平成十九年四月は百二十八社でしたから十四倍に増えたんですが、それでもまだ千八百社というレベル。 行動計画を策定した企業はどのぐらいあるかというと、策定して届け出ている企業は六万七千六百三十九社ですね、およそ六万八千社、行動計画作っているわけです。六万八千社に対して、くるみん認定企業は千七百八十五社と。計画を策定した企業の中の僅か二・六%であるということを、この数字をどう見るかということですね。 この十年間、企業を中心として仕事と子育ての両立支援、意識は高まってはきていると。この行動計画を作る企業も六万八千社に上ってきたということですが、厚労省として、この十年間の取組の結果、くるみん認定企業が千八百社であるというこの現状についてどう受け止めていらっしゃるか、大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) くるみん認定企業でありますけれども、今委員は二月の数字を出されましたけれども、三月の数字で千八百十七社ということで若干増えてまいってきております。 二十六年度末で二千社を目標にしておりますので、このペースでいけば目標は何とか達成できるかなというふうに思うわけでありますが、そもそも目標数値が低いんじゃないかとおっしゃられれば、その感は否めないわけでございますので、更に認定企業が増えるように努力していかなきゃならぬというふうに思います。 今委員も言われましたけれども、一般事業主行動計画届出事業者といいますか、これと比べてくるみんの認定率が一〇%を超えている地域もあれば一%という地域もあります。先ほども、うちは少ないというお話があったわけでありますけれども、青森はそうなんですかね。しかし、これは我々も十分にやはり周知ができていないというところもあるんだと思います。周知を徹底していかなきゃいけないということ、これ、今般の法律、議論をいただきました労政審の中においてもそのような建議をいただいておるわけでございまして、もちろん好事例もございますので、そういうものも含めて周知をしていくこともやっていかなきゃならぬというふうに思っております。 また一方で、先ほど来お話が出ておりますとおり、もちろんイメージアップではこれは効果があるんですけれども、それ以外にも経済的インセンティブを付けるべきであるというようなお話も建議でいただいております。また、これ認定をする事務的な部分がちょっといろいろと煩雑であるので、もう少し簡素化をして認定しやすいように、取りやすいようにというような建議内容もいただいておりますので、こういうことも工夫をしながら、このくるみん、またプラチナくるみん含めてしっかりと周知をしていき、この認定を取ることが普通なんだというような、そんな社会に向けて努力をさせていただきたいというふうに思います。
○長沢広明君 くるみん認定については後ほどまた伺いたいと思います。 今大臣おっしゃった事務手続の問題ですね、これもあると思いますので、これも後ほどまたちょっと触れたいと思います。 安倍政権の一つの柱として、女性の活躍できる社会にしていく、こういう一つの方向性があり、女性が活躍できる社会にしていくということの意味でもこの次世代法の改正は意味を持つというふうに思っています。 日本再興戦略でも、いわゆる女性の就業率について、M字カーブ、これを解消していく、二〇二〇年に就業率を二十五歳から四十四歳の女性については七三%とすると、こういう目標が置いてあります。 こういう取組については地方でもいろいろな先進的な取組がございます。今後、この次世代法の在り方を更に施策を進めていく上で参考になる部分もあると思いますので、ちょっと例を挙げたいと思います。 埼玉県の例です。女性への支援策を一元的に担当するウーマノミクス課というのを埼玉県はつくっているんですね。ウーマノミクス課という課をつくったそうです。これは、女性の就労とかいわゆる女性施策に対して意識啓発をするのは、その課があるいわゆる男女共同参画部門が意識啓発をする、しかし企業に対しての働きかけは産業労働部門が働きかけをするという、ばらばらで今までやってきたわけですね。女性の働き方に対する意識啓発もしながら女性の就業について支援をし、そしてその情報も発信すると、こういう一元化する課が、ウーマノミクス課という課をつくったんですよ。これ、おととしですか、つくって、非常に面白いんですね。 後ほど触れますが、ここも多様な働き方実践企業認定制度を持っているんです。なおかつ、企業内の保育所整備に運営費を補助する制度を持っています。 例えば、一つの例として、高齢者施設があります。そこの高齢者施設は、働いている人の八割が女性です。しかも母子家庭のお母さんを積極的に採用しています。しかし保育所がありません。自分のところだけではなかなか大変なので、すぐ近くにある、こちらは高齢者ではなくてほかの事業をやっている場所がある。そこと、二つの事業者が共同で保育所を造る、施設の中にですね、共同で保育所を造っていくことに対して運営費を補助すると、こういうやり方をするんですね。もうあっという間に埋まったそうです。それが非常にそこで働く人にとって安心ができる。こういうこともこのウーマノミクス課でやる。 それから、就業支援、埼玉県は埼玉県女性キャリアセンターという、女性の就業について特化した支援施設があります。ここで職業紹介をやり、各種セミナーもやり、そして女性のいわゆるキャリアアップのための講座なんかも開いたりしている。なおかつ、起業を支援する、要するに業を起こす、女性が仕事を自分で起業したいということに対するアドバイスもこのウーマノミクス課でやるんです。消費の拡大、情報発信もやると。女性向けの商品とかの展示販売もやったり、そういうイベントも開いたりする、これもウーマノミクス課でやる。そういう意識啓発と企業への働きかけと、そして情報発信と、これを一元化してやるという非常に珍しい取組をやっているところがあります。 こういう、女性の活躍を政権の政策の柱としている安倍政権としても、この埼玉県のウーマノミクス課のような女性のキャリア形成支援について先進的な取組を行っている地域の実例、こういうものを生かして次世代法の今後の施策の推進に反映する必要があるんじゃないかと私、思っているんですが、ちょっと大臣の御見解をいただければと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 埼玉県のウーマノミクス課、何かウーマノミクスプロジェクトですか、ということであるわけでありまして、今委員からお話をお聞きいたしておりましても、女性の就業環境の整備でありますとか、また女性の就労への支援、こういうものをやっておられるということで、多様な働き方実践企業ですか、というような形の認定を行っておられると。 ちょっと、今日も私、ああ、そういうのをやっているのかというので担当部局と話しておりましたら、何かその認定の中でシルバーだとかゴールドだとかプラチナがあるという話で、やっぱり発想は一緒なんだなと改めて感じましたけれども、大変すばらしい試みだと思います。女性の就労、これの継続といいますか、やっぱり勤務年限が長くなるというような就労継続、これも大変重要でありますし、あわせて、管理職も含めて登用にも一定の方向性出されておられるというような話もお聞きをいたしております。 今般の次世代法の見直しに関しましても、特例の認定制度というような形で、プラチナくるみん等々言っておるわけでありますが、もちろん、先ほどは男性の育児休業の取得という話もありましたが、実際問題、育児をされている女性の活躍、これをしっかりと支援している、こういうこともこの中に入れる、認定基準の中に入れていきたいと思っておりまして、あの埼玉県の試みも参考にさせていただきながらいいものをつくらせていただきたい、このように考えております。
○長沢広明君 埼玉県は埼玉県でやっぱり独特の背景もありまして、三十代の女性の就業率がやや低いんですね。全国都道府県の中でも四十二位です。ただ、女性の就業に対する就業希望、働きたいという希望の率は都道府県でいうと全国四位なんです。要するに、働きたいという思いはあるけれども就業できていないという、埼玉県の、ある意味ではそういう独自の背景もあるかもしれません。比較的年齢も若い層が多い県であるということもあり、そういう意味では、ウーマノミクス課というような形で女性の就業あるいは起業まで支援をできる体制をつくっているというのは非常にいい例だと思いますし、そこでどういう課題があり、どういうふうに進めていくといいか、企業に広がっていくかということをある程度分析をしていただくと、面白い施策にまた反映もできていけるかなというふうに思いますので、参考にしていただければというふうに思います。 いずれにせよ、男性の育児参加ってこの委員会では大分毎回話題になりますが、女性の継続就労を推進していく上では、男性の協力というのがこれ非常に大事になっていくわけであります。これは育児休業の推進とか様々な形で進めております。行動計画を策定する企業、団体にこういう育児休業の推進というようなことで視点を浸透させていくということがこれからも必要だと思いますが、行動計画の中で男性の側からの女性の継続就労に対する協力、こういう視点をしっかり進めていくために、イクメンを強力に推進しておられる大臣にこの点についてのお考えを伺いたいと思いますが。
○国務大臣(田村憲久君) 今日も娘のために朝御飯を作ってやってまいりましたけれども、男性の育児の参加ということは、男性の希望も昨今は増えてきておるわけでありますけれども、一方でやっぱり女性がしっかりと継続してキャリアを積んでいくという意味でも大変重要なことだと思いますし、やはり男性の育児というものがあって女性もしっかりと社会の中で活躍をいただけるということでございますので、ここを更に推し進めていくことは大変重要であるというふうに思いますが、そのような中において、育児休業の取得、これは育児休業法等々に盛り込んでおるわけでありますが、なかなかこれ義務化されておっても周知徹底できていないという課題があります。もちろん育児休業だけではなくて短時間勤務も含めてでありまして、ここは更に我々周知徹底をしていかなきゃならぬというふうに思います。 あわせて、好事例の普及でありますとか、それからいろんな支援制度を入れておるわけであります。助成制度でありますとかいろんなものもあるわけでございますので、そういうものも含めて男性の育児休業というもの、これを取得に向けて更に力を入れていかなければならないというふうに思います。 あわせて、イクメンプロジェクト、これも更に推し進めながら、社会にしっかりと認知をいただけるような、そんな活動もしてまいりたいと思っておりますが、今言われた観点からいたしますと、行動計画の指針の中、特例の認定制度の中にはこれを入れようという意味で、さらに、今の現在のくるみんよりも認定の基準をもう少し手厚くしたものといいますか、強化したものを入れさせていただきたいと思っておりますが、あわせて、一般企業の行動計画、これの指針ですね、指針の中においてもやはり男性の育児休業というものに関してしっかりと取り組んでいただけるような、そういうものを示していく必要があろうというふうに思っております。 そのような意味からいたしますと、やはり企業においてそれぞれが意識して男性の育児休業というものに取り組んでいただけるような、そんな今般指針にしてまいりたいというふうに思っております。 是非ともこの法律を早期に通していただきまして、早急に取り組まさせていただきますように、よろしくお願いいたします。
○長沢広明君 今、大臣がおっしゃったとおり、行動計画と実態という問題ですね。仕事と子育ての両立支援を進める法律というのは、男女雇用機会均等法とそれから育児休業法、そしてこの次世代法とこういうふうに法律は作っています。この中でも、この次世代法が果たす役割というのは非常に重要だというふうに思っています。特に企業が策定する行動計画、これを計画から実効性ある具体的な企業の取組にしっかり反映させていく、これが非常に大事なんですね。くるみん認定というのは、そのある意味じゃツールの一つだとは思います。 ただ、行動計画を作ることについて、去年の九月の効果検証研究会でこういう指摘がありましたね。行動計画策定に当たり、自社の現状や従業員のニーズ把握に取り組んでいる企業の割合が低く、社内状況を把握している企業はそれほど多くないのではないか、つまり行動計画を作ることが先になっていて、自分の会社の中の働いている人たちにどういうニーズがあるか、自社の状況はどうなのか、それをつかんだ上で行動計画を作っているところが少ないんじゃないかという指摘です。これ非常に大事な指摘で、せっかく作った計画であっても、従業員のニーズに合わないものであればそれは効果が上がらないということになる、改善されないということになります。 厚労省として、企業が行動計画を策定するに当たり、自社の現状と従業員のニーズを把握した上で策定が行われるように呼びかけていると、こういうふうに聞いておりますが、今後の十年間、この次世代法のこの先、行動計画を従業員のニーズに合ったものにしていかに実効性を高めていくか、こういう観点、非常に重要だと思いますので、この点について、厚労省、どういう対応をしていくか、お伺いしたいと思います。
○大臣政務官(赤石清美君) 長沢委員御指摘のとおり、従業員のニーズに合った実効性の高い行動計画を作成していただくことは誠に重要だというふうに思っております。この行動計画策定指針におきましては、行動計画の策定に当たっては労働者の意見の反映のための措置を講じるよう示しているところであります。 この十年間の取組によりまして、行動計画の策定が企業に根付き、これは先ほど指摘がありましたように、業務対象の九八%の企業が一般事業主行動計画を策定、届出しております。企業における両立支援制度の導入あるいは利用促進が進んできておりまして、この結果として、男女の育児休業取得率の向上などに寄与するとともに、特に認定企業においては、企業アンケートの中で、未認定企業に比べ男性の育児休業取得の促進、出産、育児を理由とした退職者が減少しております。また、女性の勤続年数も延び、男性・女性従業員の制度利用促進など、効果があったと評価する割合が高いと思います。 このため、今後十年間は、企業において従業員のニーズに合った行動計画を策定いただけるよう引き続き支援していくとともに、さらに、実効性のある取組が広く行われるよう、好事例を紹介しつつ、くるみん認定企業や更に高い水準の両立支援の取組を行う企業を飛躍的に増加させていくことが重要であるというふうに考えております。 現行の認定基準や新たに創設する認定基準についても今後検討していくことになりますが、これと併せて、認定企業数の目標設定についても検討し、取り組んでまいりたいと、このように思っております。
○長沢広明君 行動計画を作っただけではなくて、それがどう効果を上げるかということですね。そこにしっかり目を向けていくことも必要かなというふうに思います。 くるみん認定についてずっと話題になっておりますが、もう午前中から様々に津田委員からも御指摘があったとおり、くるみん認定へのインセンティブというのは、これ、私、非常に大事だと思います。先ほど申し上げたとおり、平成二十六年で、現段階、三月で千八百社、千八百十七社ですか、ということになっていますが、効果検証研究会に提出された報告によりますと、くるみんの認定を受けたことがない主な理由について、要するに申請しない、そういうところについて、自社で取り組むメリットを感じないというのが三〇%、書類準備等の実務的負担が大きいと答えたところが二二・九%。 認定を受けるメリットについては、今は税制優遇とかくるみんマークを広告とかホームページに使えるとかありますけれども、税優遇はこれ建物の割増し償却で、それを必要とするところと必要としないところがやっぱりありますよ、当然。割増し償却のニーズがみんなが持っているわけじゃありません。そういうことを考えると、優遇措置が余りメリットを感じられないものになっているんじゃないかと。長期的にこの認定企業をもっと増やすということであれば、税制の優遇措置とかくるみんマークの使用ということだけではなくて、更にやっぱりインセンティブを持たせる必要があるんじゃないかと思うんですね。 先ほど取り上げた埼玉県のウーマノミクス課でやっているのをちょっと紹介します。 先ほど大臣ちょっと触れられましたが、多様な働き方実践企業の認定制度があります、埼玉県、このウーマノミクス課でやっている。短時間勤務など、女性が多様な働き方を選べるとか、六項目があって、その六項目全部該当する企業がプラチナ、四項目以上がゴールド、二項目以上がシルバーと認定される。認定された企業はくるみんと同じようにマークを名刺にもホームページにも使えるんです、認定マークを。県の方も、ここがその認定企業ですということをちゃんと公表してPRするんです。これ、すごい大きいんですね、県が公表する、PRしてくれる。なおかつ、県の入札の参加資格で加点されるんです。大きいでしょう。だから、何と既に一千社、認定企業。一千社。去年の段階で二月で八百七十五社、一三年度末までには一千社。参ったかという話ですけど。くるみんが千八百でしょう、何年も掛けて。ところが、埼玉県のこの認定企業は既に千社に達しようとしているんですよ。それはやっぱりインセンティブがあるからなんですよ。 そういうことを考えると、やっぱり入札の加点とか働きやすい環境整備に取り組むことで一層のインセンティブが働くということにするというのは非常に効果的だと思うんです。今くるみん認定を受けていない企業が、ああ、くるみん認定を受けた方が得だなと、こういうふうに思う、こういうことが必要だと思うので、今後このインセンティブということについてどう考えるか、政府の考え、確認をもう一度したいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) この委員会でも朝から同様の指摘を種々いただいております。また、労働政策審議会の建議でも、経済的インセンティブとしての優遇措置について、積極的に検討することが適当であるとされているところでございます。大変重い、また強い要請をいただいていると、また必要性を私自身も感じているところでございます。 では、現在の税制でございますが、実は、昨年度も税制改正要望で現行のものに加えて更にもう少し魅力的なものをという形で要望もしたわけでございますが、なかなかお認めいただけなかったと、そういう経過がありまして、これは当然また再チャレンジをしたいというふうに思っているわけでございますが、やはり入札あるいは契約の関係で今やっておりますのがワーク・ライフ・バランス等に関する国の委託事業の公募に際して評価項目にくるみんの取得の有無を加える取組、ここにとどまっているものでございまして、もっとこれについて拡大ができないかということについては今後しっかり検討していきたいというふうに考えております。 委員がおっしゃっていること、本当にごもっともだと思っております。
○長沢広明君 ごもっともと言っていただいて、ありがとうございます。 ちょっとこれ通告していないんですけど、答えられたら答えていただきたいんですが、くるみん認定を受けた企業が認定を取り下げた、やめたという例ってございますか。
○政府参考人(石井淳子君) 私が承知する限りはないというふうに思っております。
○長沢広明君 ではいいんですが、いわゆるくるみん認定を受けることによって逆に実務負担が増えるという声があるんじゃないかと思うんですよ。出すデータ、まあ認定の際の話だと思うんですけど、申請の際の話だと思うんですが、いわゆる書類準備の実務負担が大きいという声が非常に多いわけですね。企業側にとってもこの事務負担の大きさというのが認定申請をちゅうちょさせているという面が非常に大きいと思うんです。 効果検証研究会においても、企業が認定手続に向けた必要書類をあらかじめ認識しておらず、申請に手間取る場合がある、また、求められるデータが通常では取っていないものを求められるので手間が掛かる、こういった指摘が具体的に挙がっています。 認定企業を増やしていくためには、申請の手続についてこの事務負担の軽減をしていくということが一つ大事だと思うんですが、これは改善するお考えがあるかどうか、お願いします。
○政府参考人(石井淳子君) 御指摘のとおり、この認定申請のハードルを下げていくことは大変重要だと思っております。とりわけ、従業員数百一人以上三百人以下の企業において認定を受けたことがない理由として、やはり書類準備等の事務的負担が大きいと答える割合が二四・三%、三百一人以上の企業におきましても二〇・一%の企業に上っているところでございます。とりわけ中小企業においては重い負担感があるのではないかと思っております。 次世代法の延長等について審議を行っていただいた労政審の建議でも同様の指摘があるわけでございますが、具体的な方策としまして、例えば手続に必要な提出書類の明確化や電子化、あるいは複数回認定を目指す企業の認定手続については、変更しない内容に関連する資料の再提出は求めないなどの改善を行う必要があるといったような指摘も出ておりまして、それに限らず、こういう辺は簡素化ができるのではないかということをよく見た上で、今後、具体的に簡素化の方向、しっかり取り組んでいきたいと思っております。
○長沢広明君 ここまで、くるみん認定を広げて増やしていくためについて幾つか具体的に提案をさせていただきましたので、よく検討していただいて、くるみん認定を増やしていくということが、やっぱり女性が働きやすい、そして活躍できる社会をつくっていくための大きなポイントになるというふうに思いますので、力を尽くしてもらいたいなというふうに思います。 女性の継続就労率の向上について、一点伺いたいと思います。 現状、行動計画策定の際の企業側の意識としては、育児休業取得の推進というのはずっと柱になっています。ただ、子育て期の継続就業のための両立支援、子育て期に継続して働けるようにしていくための支援ですね、こういうことについての意識はちょっと薄いのではないかと。育児休業の取得促進に加えて、女性が就業を継続していくという継続就業率の向上という観点では、子供を産んだ後だけではなく子供を育てていくため、そのために企業が長期的な支援をしていくということが必要だと思います。 今回の法改正で、長期的な仕事と子育ての両立支援の確保という観点ではどう検討され、どう見直されたか、伺いたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 議員御指摘のとおり、出産後に限らず長期的に仕事と育児を両立をして、継続して就業できる環境を整えていくことは大変重要だと思っております。この検討を行った検証委員会などにおきましてもいろいろ議論をしたわけでございますが、とりわけ女性にとって子供を持ちながら働き続けるために必要なこととしては、まず一つとしては、子育てしながらでも働き続けられる制度や職場の環境があります。そして勤務時間が柔軟であること、そして残業が余り多くないこと、これが大変多く挙げられている項目でございます。 労政審における審議の前に効果検証を行った研究会におきましても、出産を機に離職する女性がやはりまだ多いという問題点、そして所定外労働の削減あるいは年次有給休暇取得率の向上が余り進んでいないと。まさに課題に対して、まだそこの点は不十分だというふうな効果検証の中での議論があったわけでございます。 このため、この次世代法の延長等について議論を行った労政審の建議におきましては、もちろん男性の育休取得、これも全体の働き方を変えるという大きな効果がございますからこれも重要なのでございますが、そのほかに、行動計画策定指針に所定外労働の削減、年次有給休暇の取得促進など、働き方の見直しに関する取組を進めることが重要である旨を盛り込むこと。そして、その二つ目としまして、現行の認定基準、そして新たな認定基準、プラチナくるみん認定基準ですが、のうち、働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備のための措置に関する基準について、働き方の見直しがより進むよう適切な基準を設定するということ。そして、具体的にそのプラチナくるみんにおきましては、女性の継続就業に係る基準を新たに設けるということ、ストレートにそこを取り上げるということ。そしてさらには、これもプラチナくるみんの方でございますが、育児をしつつ活躍する女性を増やすための取組に係る基準を新たに設けるとされたところでございます。 これらを踏まえて、今後、指針あるいは認定基準、省令でございますが、その作業に入るわけでございますが、こうした指摘をしっかり取り上げまして見直しを検討していきたいというふうに考えております。
○長沢広明君 ちょっと次、少し進みたいと思います。 行動計画の中に非正規社員が対象だということがはっきり明記されていないことがある、しかも非正規社員も対象だということが周知もされていない、だから非正規の社員の方々も知らないということがあるんですね。特に女性の就業という意味では、パート、非正規の方も非常に多くなっていますし、後ほど出てくる一人親の場合は、特にやっぱり育児の時間を確保するためには非正規を選ぶ人もいると。 そういう状況の中で、次世代法の対象に非正規が含まれているということをはっきりさせること、そして非正規で働いている方が仕事と子育ての両立がしやすくなる、職業選択の幅が広がると、こういう非正規の働きやすい環境づくりということも必要ではないかというふうに思います。行動計画上、非正規社員が対象であることをしっかりと位置付けていくし、また企業の側にも意識付けさせていく、こういうことが大事だというふうに思いますが、どういう取組をお考えか、これ、大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 長沢委員おっしゃられますとおり、この次世代法の取組は非正規雇用で働く方々含めた労働者全般でございますので、当然対象であるわけであります。そういう意味からいたしますと、今、非正規雇用という働き方の方々が増えておられますから、しっかりと企業も認識を持っていただかなければならぬわけであります。 そういう意味から、今般のこの次世代法の延長、これに関しまして労働政策審議会で御議論をいただく中においてもそういうような御議論ございまして、事業主それぞれで自主的に、一般事業主の行動計画の策定の折の言うなればその内容をいろいろ盛り込む指針、策定指針というのがありますが、この中に非正規雇用労働者の方々も対象になるということを明記をいたしまして、策定するときにしっかりとその指針を見ていただきながら、各事業主もより分かりやすいような形で行動計画の方に盛り込んでいただくような、そういう努力をいただくように我々としては周知徹底を図ってまいりたいと、このように考えております。
○長沢広明君 一人親支援について伺いたいと思います。 一人親家庭については、平成二十三年度百四十六万世帯、毎年増加傾向にあると先ほど来の御指摘にもございます。一人親家庭、特に母子世帯については、全体の約八割の方が就業をしていますが、その中の半数がパート、アルバイトであると。とりわけ、一人親家庭においては、育児と生計の維持という二つの役割を一人で行わなければならない、家庭環境による時間的、地域的な制約があり、就労先の選択が限られてしまうというのが実情でございます。 かく言う私も、五歳のときに父親を病気で亡くしまして、母子家庭で育ちました。兄がちょっと年が離れていて、兄が早くから働きに出てくれたので多少兄に支えられたということもありますが、男ばかり四人兄弟の私、三番目なんですけど、大学出させてもらったのは私だけです。非常に、母親が昼も夜も働いていた姿をよく見てきました。やっぱりどこでどう仕事を探すか、非常に難しい時代でありました。 そういう中で母子世帯が自立をしていくためには、母親がどう働けるか、しかも働きながら子供の面倒をどう見るか、非常に難しいんですね。最後は家で仕事をするしかやっぱりなくなっちゃうということになります。子供の近くにいながら働くということになると、家で仕事するしかなくなるという、選択肢が非常に難しくなります。地域的な制約もある、時間の上の制約もある、母子家庭、父子家庭も一緒ですけれども、一人親世帯というのは、どこでどう働けるか、その選択肢をできるだけ多くアドバイスをまたしていかないと、なかなか維持するのは大変だというふうに思います。 今回の法改正でこの就労支援、こういうことについてどう取り組んでいくことになるか、この点について伺いたいと思います。
○副大臣(土屋品子君) 先生の経験から現状をしっかり把握していらっしゃるということを受け止めさせていただきましたが、今回の改正においては、今までも一人親家庭に対しては就業相談、就業講習会などの支援、転職やキャリアアップの支援のため高等職業訓練促進給付金の支給などを実施してまいりましたが、今回の改正案では高等職業訓練促進給付金の公課禁止規定を盛り込んだところでございます。 さらに、平成二十六年度予算においては、一人親家庭が抱える様々な課題に対応し、職業支援や日常生活支援を組み合わせた支援メニューをワンストップで提供することを目的といたしまして、母子自立支援員に加えて新たに就業支援専門員を窓口に配置することになっております。 また、新たに就業支援専門員を配置することによっていろいろなまた現状を把握できると思いますので、そういう現状をしっかりと把握しながら更に支援メニューを充実させるとともに、地域において一人親家庭を総合的に支援する体制をしっかりと構築していきたいと考えております。
○長沢広明君 この相談内容というのは、こういう一人親家庭というのは、もちろんまず家計ということを考えれば、働く場所ということがあります。それから住む場所。それから、住んでいるところで親もずっと働きに出ていますから、子供をどう見守るかという問題が起きる。多少子供が一人でいられたとしても、その子供を中心とした地域とのつながりをどうつくるかという問題も出てくる。教育の問題も当然出てくる。様々な課題がそこに積み重なってくるわけです。それをどこに相談するかというこの相談窓口、非常に今までばらばらという面がありました。 今回、見直しによって、都道府県や市の福祉事務所等に配置される母子自立支援員による支援体制を拡充する、これ非常に大事なことだというふうに思います。総合的な相談窓口としての母子自立支援員の体制は非常に大事なことだと思います。 午前中の質疑で相原委員からも指摘のありました自立支援員の処遇の改善、これ非常に大事なことだと思います。それとともに、この自立支援員の役割はこれから非常に重要になってくるし、様々な相談、様々な問題にこの人は当たらなければならなくなります。その意味では、人材の確保、また資質の向上、こういうことも非常に大事になってくると思います。 現在、自立支援員の勤続年数というのは平均五年ですね。余り長くない。研修への参加も確保されないとか、なかなか忙しいとか、専門性が蓄積されていかないという問題もあります。こういう母子自立支援員の今後資質向上に向けた取組をどう考えているか、伺いたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 議員御指摘のとおり、母子自立支援員は地域における母子家庭などの支援の要としての役割を担っていることから、その資質向上、大変重要な課題というふうに受け止めております。このため、今回の改正法案でございますが、母子自立支援員の資質向上を図る努力義務規定を設けているところでございます。 厚生労働省としましては、全国児童福祉主管課長会議などを通じて、この規定が設けられた趣旨等につきまして自治体に周知を図り、母子自立支援員の資質向上に向けて取り組んでいただけるよう積極的な働きかけを行っていきたいと思っております。 また、厚生労働省でも母子自立支援員を対象とした研修会を行っておりますが、これも先ほど相原委員の御質問に対してお答え申し上げたとおりでございますが、その中身について見直しをして充実をして、これに対して地方公共団体が参加をしていくということを呼びかけていきたいというふうに思っております。
○長沢広明君 ちょっと時間が迫っていますので、少し飛ばして質問をちょっと整理していきたいと思います。 昨年八月のひとり親家庭への支援施策の在り方に関する専門委員会、ここでは、一人親家庭への就業や子育て、生活等への支援のためには、一般施策と一人親家庭のニーズに即した支援策との双方の充実が必要だと。そのためには、一人親家庭のみを対象とした施策として整備することには限界がある。一般の子育て家庭を対象にした支援施策の中で、優先的な利用、一人親家庭が優先的に利用できると、そういうニーズに配慮して整備することで、一人親家庭への支援ニーズに対応することも検討する必要があると、こういう指摘がありました。 今回の法改正においては、これに関連する部分としては、放課後児童クラブに関する配慮規定、こういう義務が盛り込まれております。今後、さらに、一般の子育て家庭等を対象としたいわゆる子育て支援施策のうち、一人親家庭の優先的な利用という枠を拡充して対応していく、こういうことも必要だと思いますが、こういう対応が広がるように、これはもう自治体でやっていることが非常に多いと思いますので、各自治体を国が後押しするような取組が必要だというふうに思いますが、この点について見解はどうでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) やはり議員御指摘のとおり、一人親家庭の子供がその置かれている環境にかかわらず心身共に健やかに成長していくためには、保育等を確保する観点からの特別な配慮、これが肝要というふうに考えております。このため、改正法案では、保育所の入所児童の選考に際しての配慮に加えまして、放課後児童健全育成事業についても一人親家庭への配慮を明記したところでございますが、そのほかの一般の子育て家庭などを対象としました子育て短期支援事業なども省令に定めることによりまして、一人親家庭への配慮を促すことを検討しているところでございます。
○長沢広明君 検討してもらっているということですので、是非、一人親家庭だけを優先することに何か意味があるかというわけではなくて、一人親家庭だけの施策をつくることに逆に限界があるので、一般の子育て施策の中で一人親家庭を優先して利用できるようにという、こういう考え方ですから、そこを生かしてもらいたいなというふうに思います。 最後、ちょっと一問だけ、パートタイム労働法について一問だけ質問させていただきます。 改正案で、法の履行確保を担保するために、事業主の虚偽報告等に対する過料を三十条で規定、そして十八条第二項では是正勧告に従わない場合の企業名の公表について規定をして整備をすると、こういうことをしております。法の実効性を確保するために違反等の場合の強制力を強めるということも必要だけれども、それだけではなくて、事業主に対して法の趣旨や内容をしっかりと理解してもらう、事業主として法に基づいて何をすればいいのか明確に示すこと、これも大事だと思うんです。それが均衡・均等待遇の措置、それらに関する説明の義務を課されている事業主の側の負担の軽減にもつながっていくというふうに思います。 前回の改正法の施行の前後には、相談件数が大幅に増加したというふうに聞いております。今回、法改正に当たってしっかりと丁寧に事業者へ説明をしていくことが重要だと思います。法の実効性の確保及び事業主の負担軽減、そしてこの改正法の趣旨がきちんと徹底されてまた生きていくように、そういうことについての内容の周知、相談対応に万全を期すべきと考えますが、厚労省の取組を最後に伺って、終わりたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 法の実効性の確保のためには、中小企業も含めて事業主にその趣旨、内容を十分御理解いただくことが大変重要だと思っております。このため、この改正法案に、もしこれが成立していただけたらの場合でございますが、必要な対応の内容などにつきまして事業主に対して丁寧な説明及び周知を図っていく必要があると思っております。 このためでございますが、改正法案の円滑な施行に向けて、その内容を分かりやすく解説をしたパンフレットを作成したり、あるいは事業主に対して説明会を開催したり、QアンドA、この場合どうなんだといったずばりのQアンドAを作成をすることなどによって十分な周知に努めるとともに、事業主や労働者からの相談に対しては、都道府県労働局雇用均等室、この窓口がございますので、そこにおきまして丁寧に対応して万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○長沢広明君 終わります。ありがとうございました。
○薬師寺みちよ君 みんなの党の薬師寺みちよでございます。今日もどうぞよろしくお願いをいたします。 先ほどからいろいろ議論があったり、また、前回、育児休業給付制度ございます。そもそも育児休業というものが何なのか、少し分からなくなってしまいましたので、その育児休業の定義についてまず最初に教えていただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(石井淳子君) あくまで育児・介護休業法上の育児休業ということで申し上げたいと思いますが、労働者がその子を養育するためにする休業をいうものでございます。 育児休業を取得するための主な要件として、原則として、一歳に満たない子について、一か月前にその事業主に申し出ることにより育児休業をすることができると定められているところでございます。この育児休業の申出に当たって、育児休業をすることとする一の期間について、その初日、それから末日を明らかにして、しなければならないとされておりますが、その期間につきましては、子の一歳までの間であれば労働者の希望する期間となっているものでありまして、申出によって取得することができることとしているものでございます。 一応育児休業ということだけで御答弁申し上げて、それでよろしゅうございますか。 以上でございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 ということは、その日数の規定はないというふうに私も理解をさせていただいております。 午前中からの議論もございますように、女性というのは、大体十か月から一年半ぐらい、それで五五%育児休業というものを取得いたしておりますが、資料の一に付けております、男性は四一%の皆様方、五日未満です。私ども、なぜ育児休業というものを推進したいかということを考えると、従業員の仕事と子育ての両立を図るためです。一日休んだからライフ・ワーク・バランスが取れているだろうとはとても言えない状況だと思うんですね。 私も、今回この議論をするにも、様々な資料を調べたり、新聞記事見ました。最近では、一〇〇%男性の育休を取らせているぞという企業もございますが、中身はどうなのか、分かりません。一日だけ取れてもこれは育児休業です。厚生労働省の方でも、一一%の男性育児休業取得率というところがございましたけど、まさかそういうことはないと思いますが、男性の育休というものを、今後しっかりとした数字、正確なデータ、本当にライフ・ワーク・バランスという目的にかなった取得率というものを計算するためにも、その日数というものに一定の基準を設けてはどうかと思うんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(土屋品子君) 委員の気持ちは非常によく伝わってまいりますが、現在、先ほどもお話ししましたように、育児・介護休業法においては、育児休業は原則として子が出生した日から子が一歳に達する日までの間で労働者が申し出た期間とされておりまして、個人の自由の範囲ということになって、日数に一定の基準を設けていないということでございます。 今、平均しますと、男女、もう御存じだと思いますけれども、一か月未満の割合が六・四%、それから一か月から三か月の割合は五・四%、三か月以上の割合が八七・九%といいましても、女性との平均ですから、女性がほとんどしっかりと取っているという状況でございまして、できる限り男性もしっかりと取ってもらえるような環境づくりをしていかなければならないと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 是非今後、私の思いも酌んでいただきまして、実のある数字というものを出していかなければ、見せかけだけで数字を稼いでいこう、ちょっとこれでは本来の趣旨とは懸け離れてしまうかと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。 では次に、先ほどからも話題になっておりますくるみん、私も参戦をさせていただきたいと思っております。 くるみんの取得というもの、実は私もいろいろ調べまして、資料の一、真ん中と下の表に付けさせていただいております。現在このくるみんを取得している中で、税制優遇制度の利用は五%未満、税制優遇制度というものを利用しなかった理由というものもその下に明確に出ております。対象となる建物等を有さない、制度を知らなかった、メリットが少ない。ですから、今このくるみんを取得するに当たって、まず取得してみようかと、そういうモチベーションが上がってこないというものは先ほどから議論になっているところでございます。 じゃ、どうやったらモチベーションを上げられるのかというところで資料の二を私どもの事務所の方で作成をさせていただきました。先ほど長沢委員の様々な議論の中でも出てきました埼玉県もこの中に入っております。山形県、埼玉県、そして高知県、この三つを挙げておりますが、くるみんの認定数と、その地域独自で行っている認定制度の認定数というものを見ていただきたいと思います。山形県、くるみん認定数は十三ですが、山形県のものだったら五百六十。先ほど長沢委員からも御指摘ございました埼玉県は、くるみんの認定は四十、しかし県の独自のものだったら千四と。高知県も同様に、県の認定数の方がかなり上回っていることはこれで明白でございます。 そのメリットがどういうメリットがあるのかというものもこの表の中にまとめさせていただいております。先ほどもございましたように、県の競争入札参加資格というものの優遇措置を受けられるよ、そして面白いものであれば山形県の融資における優遇金利というものの措置もあるよ、こういうものであれば受けやすいですよね。埼玉県も、先ほど、求人面でのバックアップもありますし、やはり入札制度の加点もある。高知県に至っては、次世代の育成支援ローンというものも独自に設けている。ここには挙げておりませんけれども、岐阜県では、認定を受けた場合のメリットとして、県が指定する金融機関で事業主だけではなく社員の皆様方も低利の優遇ローンというものが組める。 これから考えましても、かなりこのくるみんといった国のいわゆるインセンティブについては後れを取っているというか、先ほどの議論とはちょっと視点が違うんですけれども、国でこのくるみんというものを進めていく、プラチナくるみんにするよりも、実際に地域のこういう競争原理の中でもっともっといいアイデアを、私はそう思っておりますが、いかがでしょうかというところです。 ですから、国のものではなく、地域の皆様方の実情に合わせたインセンティブを地域ならではの制度の中で確立して、国というのはそれを支援し、そして助成をしていく、そちらの方が今回いい施策のように思われますが、ちょっと大臣の御意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) くるみん税制は、二十六年度一年間延長したわけであります。内容は同じでございまして、三二%の割増し償却、取得また新築、増改築、これに対して三二%の割増し償却。そんなものばっかりやっているところばっかりじゃないという、先ほど長沢先生の御指摘もあったわけであります。もう一つは、先ほども申し上げましたけれども、ワーク・ライフ・バランスに関する委託事業に関して評価項目の中に入れておるというようなことでございます。 本来から言えば、インセンティブなどなくても、そういう、これ取るのが当たり前だと、逆に取っていなければそれはちょっと格好悪いねというところまで行けばいいんですけれども、まだそこまで全然行っていませんので、何らかの経済的インセンティブは必要であると。これは労政審の中でもそういう御議論をいただいておるわけでございます。公共調達も含めて、これは我が省だけではできない話でございます。各省関係する部分でございますけれども、公共調達も含め、何らかいい方策はないのか、検討をさせていただきたいというふうに思っております。 特に、厚生労働省が絡む部分に関しては、これはちょっと前向きに検討していかなきゃならぬのではないのかなと、私自身、今思っておりまして、急に思い付きで言っているわけではございませんけれども、本当に、こういうふうな各都道府県の取組見ておりますと、ちゃんとしたインセンティブ付けるとこんなにも認定基準超えられて認定を受けられるんだなということを改めて感じておりますので、まずは隗より始めよということでございますから、厚生労働省でもこれは前向きに検討をさせていただきたいというふうに考えます。
○薬師寺みちよ君 前向きな御答弁をいただきまして、誠にありがとうございました。 では次に、マザーズハローワークの方にちょっと話題を移していきたいと思います。 総務省が二〇一二年、勤労力の調査をいたしました。現在、就業しておらず、就職活動をしていないけれども、就職を希望するという女性は三十代を中心に三百三万人いると。まだまだ、眠れる獅子ではございませんけれども、労働力が眠っている。その中で、女性として一番頼りになるのが、先ほどの議論の中でもございましたマザーズハローワークでございます。 じゃ、このマザーズハローワークの効果というものをどのようにお考えでいらっしゃるのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) マザーズハローワークにつきましては、子育て中の女性が求職活動する際にお子様連れで来所して、そこで子供さんは預かりながら就職の相談ができるというようなこと、そして、その中で担当者制によりましてできるだけきめ細かな職業相談をする、あるいは地方自治体と連携しまして保育サービスの相談にも乗れる、そういったことでやっているところでございます。 二十四年度の状況を見ますと、二十一万人の方が利用して、六万九千人の方が就職しております。ただ、利用者にはいろんな方がおるわけでありますが、担当者制での早い就職を希望された方、これが五万七千人ございますが、その方のうちということであれば、五万人の方が就職しているというような実績を上げております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 では、そのマザーズハローワーク、大変いい制度だと私も思うんですけれども、抱えていらっしゃる課題、そして今後の対策、どのようにお考えなのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) マザーズハローワークのまず拠点数でございますが、全体では二十五年度が百七十七でございました。ただ、このうち独立したマザーズハローワークにつきましては十三か所でございまして、あとはハローワークの中にコーナーを設けているマザーズコーナー、これが百六十四か所ということでございます。やはり需要のあるところではできるだけ独立性の高いマザーズハローワークという形にしていくということが適当だろうというふうに思っておりまして、二十六年度、今年度につきましては十三か所から二十か所にマザーズハローワークを増やすということで準備を進めているということでございます。 そういうような形でよりしっかりした拠点をつくっていくということとともに、やはりサービスの中身につきましても、担当者制をより強化する、あるいは担当者のノウハウを高めていく、あるいは地方公共団体との連携も更に強めてより良いサービスを提供していく、そういったことに努めてまいりたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 今回私も、実は愛知県のマザーズハローワーク、ですから十三か所のうちの一か所、視察に行ってまいりました。もう本当にいいところなんですね。女性にとっては天国かなと思うぐらい、壁がピンクで、そして椅子もピンクですし、必ず机があっても二席分のスペースが取ってあります。でも席は一席しかないんですね。もう一か所がベビーカーが入れられるようにもなっております。愛知の場合には一人保育士さんが常駐をしていて、いつ何どき行ったとしても、そこに子供を預けながら安心して相談ができると。 担当者の皆様方にもお話を伺いましたけれども、普通のハローワークに行くと、やはり男性が多くて自分たちも怖いと。特に子供が泣き出したらどうしようと、すごくそういう恐怖心に駆られてしまうけれども、そこだったら安心して長時間いられるんですよという話も伺ってまいりました。 是非皆様方にこの資料三を御覧いただきたいと思います。その際に、これできたてのほやほやですよというところで、マザーズハローワークの名古屋のデータをいただいてまいりました。 一般の就職を希望される方、パートタイムを希望される方と個々ございますけれども、ちょっと注目していただきたいのが一般就労希望者、右の上の表でございます。これ、うちの事務所で左のデータを基に作成したものなんですけれども、その専門というところです。専門は二八・八%、一般ですね、一般の就職希望者の中でも二八・八%。パートタイムの中でも専門という分野については三四・九%。ほかの分野に比較しましてかなり突出して就職率が高いということが分かっております。 それから、先ほどから御説明いただいているような担当者制度、私も聞いてびっくりしたんですけれども、その下の表に参りましたら、担当者がいるかいないかによってかなりこの数値が変わってきております。全般的にマザーズ事業としては四一・七%の就職率が、担当者がいることによって八七・一%と、二倍近くその就職率というものも上がってまいります。 ですから、よりきめ細やかな相談が大事だということと、やはり専門性を持たせた上で就業に臨んでいく、就職に臨んでいく、これが成功の秘訣なのかなとも思われました。 しかし、残念なことながら、その教育とそして訓練事業というものが今一体化ではありません。民間とは異なっておりまして、やっぱり国の公共職業訓練事業、ハローワークと独立の事業なんですね。ですから、この両者というものが更に連携をし、そして資格を取らせ、就職に結び付ける、これがこれから女性が就業していく上でも大切なこととなってくるということが、私も今回の視察で十分分かってまいりました。 じゃ、今後、この教育訓練というものとハローワークのこのような就職あっせんの事業というものをどのように連携していくのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) ハローワークで就職支援をする際に、やはりその状態で就職できる方、それはいいわけでありますが、やはり今後のキャリアを考えた場合に、いろんな職業訓練を受けた方がより安定した仕事に就けるということがあります。先生御指摘のように、何らかの資格、経験がある方の方が就職しやすいというのも事実としてあるところでございます。 そういう意味におきまして、ハローワークにおきます就職指導とそれから公共職業訓練、これは連携してやっていく必要があるというふうに私ども思っております。それで、そこにつきましては、公共職業訓練の設定は都道府県でありますとかあるいは高障求機構がやっておりますが、そことハローワークとの連携体制をできるだけつくりながら、ハローワークにおきましては求職者のキャリアコンサルティング等をしながらより適切な職業紹介に誘導していくという、こういうことをやっております。 それから、今後更に力を入れなきゃいけないなというふうに思っておりますのは、ハローワークにおきます求職者の方のいろいろな希望、どういう職種に就きたいかとか、その場合にどういう経験が足りないかというようなこともよりちゃんと分析し、あるいは、今度は求人の方につきましても、どういう求人はその資格があれば就職できるのに、そこが欠けているために就職する方がいない、そういった求人、求職の双方をよりしっかり分析して訓練を提供する、都道府県等に情報を提供してそこでの連携の中でより適切な訓練を設定していくと、こういうことも重要だろうというふうに考えております。 いずれにしましても、求職者の方がより安定した仕事に就けるような訓練というのは非常に重要だと思っていますので、今後とも連携を強めながらやっていきたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 更に連携を強化していただきたいと思います。 ちなみに、マザーズハローワークで開かれている講座のうちの人気はメークアップの講座ですね。やはり就職するときにはそれなりのメークアップというものがあるという。そしてもう一つが、実は税の相談でした。この税の相談については、また後ほど質問でも触れさせていただきたいと思っております。 また、このヒアリングの段階で分かったんですけれども、やっぱり母親が就職する、子育て中の母親が、なかなか現場の声が通らないと現場の皆様方から言われるでしょうけれども、どうしても子供を預けるのには時間がございます。保育園が開いている時間、学校に行っている時間、そしてもし病気をすれば休まなければならない、そんな融通が利くような職場が見付からないんですよ。それは、本当に私も働いている身としてもっともなことだと思います。 しかし、そういう皆様方に働いていただくためには、職場に対する、先ほどのくるみんではないですけれども、インセンティブを与えていくのか、ペナルティーを科していくのか、二つのことをちょっと今日は考えて質問させていただきたいと思います。 今、インセンティブと申しましたけれども、一般の職業紹介事業というもの、最近多くのところでも宣伝が、CMなども流れております。現在、ハローワークで持っている情報というものは、地方自治体そして民間の職業紹介業者には流れてはおりませんでした。しかし、田村大臣が積極的に進めていただきまして、本年の九月からはその求人の情報を自治体そして民間の職業紹介業者にもオンラインで提供するようなサービスが構築されるんだというふうに報道ベースでも私も認識をいたしております。 ということは、一般の皆様方の職業紹介というものを自治体の皆様方や民間に任せた上で、本当に困っている、このように難しい条件でしか就業ができないような女性など、若しくは子育て中の母親など、そこにしっかりと集中をして、国はしっかりとその職業の求人というものを情報も収集し、そしてあっせんもしていく。一方で、まあ空いた手でといったら変ですけれども、任せられるところは任せた上で、採用企業にもインセンティブを更に与えていくような、そのような政策が必要なのではないかと思いますけれども、お答えをいただけますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど来マザーズハローワークの話をずっとされてこられたわけでありますけれども、これ自体は、確かに言われるとおり、男性が、子供連れがいること自体が怖いという話もあれば、逆にうるさいと言ってどなられたことがあるというようなお母様もおられるわけでありまして、こうやって窓口をつくったり、マザーズハローワークというものをつくるということは意義がありますし、そこで専門的に相談や職業紹介していくことは大変重要だと思いますが。 一方で、やっぱり企業として雇い入れようという何か動機付けがないとという部分もあるわけでありまして、トライアル雇用奨励金というのがございますが、この三月一日から、育児なんかでキャリアブランクのある、そういうような女性に対しましてもこれ対応しようということで対象にいたしました。それから、キャリアアップ助成金といういつも出させていただく助成金があるんですが、この中で短時間正社員というのがございまして、これ短時間の労働者を一人正社員にすると二十万円というような、事業主の方にでありますけれども助成が出るというようなことがございます。 こういうものを利用していただきながら、是非とも、そのような育児等々でブランクのある女性等々を雇い入れていただければ有り難いなと、このように思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 更にインセンティブを働かせるような施策が必要なのと併せまして、今回、ちょっとペナルティーというところもあえて私、挑戦して考えてみました。 どうしても現場の皆様方の声、私も産業医をやっておりますけれども、女性がいたらなかなか安定して働いてもらえない、子供がいると急に休んでしまわれて困るんだ、そういう声もございます。ですから、ペナルティーを科すというのは本来やってはならないことなんですけれども、現在、いろいろ調べてみましたら、事業主に対して法律において雇用率が義務付けられているというのが、実は障害者の雇用の促進等に関する法律の中で障害者の雇用率、定めていらっしゃいます。資料四に付けさせていただきました。これが効果があったのかないのかというのは、これを見ていただければ一目瞭然かと思います。法定雇用率が一・五、一・六、一・八、二・〇と上がっていく、そうしましたら、実際のその雇用率というものもこれとパラレルということで上がっていく。 私も、障害者の皆様方にも産業医として接しております。実際に障害者の皆様方をこのような形で雇用するのはいかがなものかと私も思いますよ。本来であれば女性もそうです。時間的に融通が利かないということもあるかもしれませんが、障害者の皆様方も現場に入っていくことによって、効率というものだけではなく、より、それ以外の本当にメリットも大きいんですね。障害者の皆様方が現場に入ることによって、弱い者の立場というものを理解した上で商品開発ができましたと、こういう意見もございますし、一方で、女性がいてくれることによってその場が和む、そして、自分たちが気付かなかったところにも心が本当に行き届いてくれるようなそんな現場ができました、そういう声もございます。 ですから、本来こういう形で提供するものではないというのを私も分かります。しかし、ある一定の数を超えるまではこのように数という縛りを掛けた上、雇用率という縛りを掛けた上でペナルティーを科すという策も考えられなくはないのではないかと思いますので、その辺りの御意見をいただければと思っております。
○大臣政務官(赤石清美君) 私も会社の経営者やってきまして、この障害者雇用、ずっと携わってきまして、なかなかそのパーセンテージに達することが難しいんですね。でも、雇用しないとある種のペナルティーを払わなきゃいけないわけで、雇用に努めるんですけれども、なかなか職場と本人がマッチングしないということがありまして、大体このペナルティーを払っている方が多かったと思います。それでも、やっぱりそういう枠があるから、必ずそれはやらなきゃ駄目だということでずっとやってきました。いろんな工夫もしましたけれども、やっぱりアンマッチの確率が高くて、私の感覚では大体半分ぐらい退職していってしまう、また更に雇用するということの連続だったような気がしますので、雇う側ももう少し検討しなきゃならないというふうに思っております。 そういう意味では、女性の雇用についてそういう制度を設ける方は障害者よりもハードルが低いのかなという感じは自分ではしています。ただ、どのようにしてそれを企業に義務付けるかという、これは法律の立て付けの問題になってきますので、その辺もこれから工夫しながらちょっと検討してみたいと、このように思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 本当に、その現場にいらっしゃったということで、大変心強く今の答弁も聞かせていただきましたけれども。 何でしょう、食わず嫌いではないですけれども、本当に接していないから、そこの場にそういう方がいらっしゃらないから、何となく煩わしいんじゃないかな、排除すべきものじゃないかな、そういう社会の現状があるのは確かです。しかし、実際にそこに女性がいてくださったら、そして障害者の皆様方がそこにいてくださることによって、本当に思いも寄らぬメリットがその企業にとって得られることの方が大きい。それを私はどうしても体験をしていただきたい、体感をしていただきたい、そういう思いで、今回はちょっと、デメリットと言われてもあれですけれども、デメリットではなくそれをメリットに変えるためのインセンティブ、そしてペナルティーということで議論をさせていただきましたので、今後とも御検討いただければと思っております。 では、次の話題に移らせていただきます。資料五を御覧くださいませ。 実際に、私ども、今回も両立支援というところで厚生労働委員会で議論をさせていただいておりますけれども、調べてみました。これは国立国会図書館からいただいたものでございます。 実は、厚生労働省以外でも多くの省庁で両立支援、働く女性支援というものを施策として実行していらっしゃるということでございました。今日は内閣府、文科省、経産省、農水省、まあ厚労省はいつも聞いておりますので、厚労省以外の省庁の皆様方においでいただきまして、その概略とその効果というものがどのようなものなのか、教えていただきたいと思います。 済みません、多くの省庁の皆様方にお話しいただきたいので、なるべく簡潔にお答えいただければと思っております。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(佐村知子君) お答えいたします。 内閣府といたしましては、こちらに書いてございますように、二十七年の四月からの本格施行に向けて子ども・子育て支援制度の準備を進めているところでございますが、私ども男女共同参画局におきましても、ワーク・ライフ・バランスの推進と取組を進めております。 平成二十五年度においては、中小企業の経営者や大企業の中間管理職層を対象として、経営戦略としてのワーク・ライフ・バランスの重要性について理解を図るとともに、手法を共有するためのセミナーを開催しております。また、平成二十六年度は、このセミナーにおいて、労働時間の長短よりも仕事の質を重視する評価の在り方などの手法を共有するなど、内容を充実させてまいりたいと思っております。この取組を経団連、日本経済団体連合会と共催して実施するなど、経済団体が主体的に取り組むというふうなことにもつながっておりまして、今後ともこういった取組をしっかり進めてまいりたいと思っております。
○政府参考人(有松育子君) 文部科学省におきます仕事と育児の両立支援策でございますが、先生の資料にも挙げていただいておりますように、まず、厚生労働省と連携をいたしました放課後子どもプランの実施がございます。また、幼稚園の教育時間終了後等における預かり保育などに対する支援も行っております。また、女性研究者の研究活動と子育てとの両立を支援する事業も推進するなど、このような事業を実施しております。 これらの取組などによりまして、平成二十五年度の時点では、全公立小学校の五一%に当たる一万三百七十六か所で放課後子ども教室が実施されておりまして、共働きの家庭を含めた家庭から利用をいただいております。また、預かり保育につきましては、平成二十四年の時点で預かり保育を実施している幼稚園が八一・四%になっております。また、女性研究者の両立に係る事業の支援を受けている大学などでは、出産や育児などのライフイベントによる女性研究者の離職の抑制が図られるといったような実績がございます。 今後とも、関係府省と連携を図りながら、仕事と育児の両立支援に努めてまいりたいと考えております。
○政府参考人(小川誠君) 経済産業省といたしましては、東京証券取引所と共同で、仕事と育児の両立支援等に積極的に取り組んでいる企業をなでしこ銘柄として選定し、中長期の企業価値の向上が期待できる優良銘柄として投資家に紹介する等を通じて各社の取組を後押ししているところでございます。現在、東証一部上場企業約千七百社を対象といたしまして、三十三業種ごとに各業種の代表的企業を選定しております。選定企業は、二十四年度十七社から二十五年度は二十六社と、約一・五倍に増加しておりまして、これは本取組が推進力となり全体の水準が上がったことの表れと考えております。
○政府参考人(豊田育郎君) お答えいたします。 農林水産業におきましては、女性は六次産業化あるいは地域活性化の担い手として大きく期待をされているところでございます。一方、現場で活躍をしておられる女性農業者の方々からは、農村部においても需要に応じた保育所などの設置、整備を進めてもらいたいといったお話を伺っているところでございまして、仕事と子育てが両立できる環境の整備が農林水産分野でも今後ますます重要であるというふうに考えております。 農林水産省といたしましては、これまで男女共同参画基本計画や食料・農業・農村基本計画に基づきまして、家族経営協定、これは農業経営の方針、就業条件、就業環境のほか、子育てを含む家族一人一人の役割などについて家族で話し合って取り決めるものでございますけれども、この締結を推進してきているところでございまして、協定の締結数は十年間で約二倍、五万二千五百二十七戸と着実に増加をしてきているところでございます。 また、水産業の分野では、漁協が女性の活動を支援するために子供待機室などを含めた施設整備を行う場合には、強い水産業づくり交付金で支援が行うことができるようになっているところでございます。 これらの施策を通じまして、今後とも、農林水産業で働く女性の仕事と子育ての両立を支援いたしまして、女性の能力を一層発揮できる環境の整備などに努めてまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 本当に各省庁の皆様方、両立支援ということで、私ども厚労委員会でも質疑ができない部分補っていただけていることをよく分かりました。 しかし、一方で、縦割り行政の中でダブりがあったり、若しくはもっと穴があったりということがあるかと思います。本当にこれは総理大臣には伺いたいんですけれども、田村大臣といたしまして、政府としての両立支援、ゴールをどこに設定して、どういう方向に今後進めていくのか、ちょっとまとめていただければと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 非常に大きな課題であると思いますが、とにかく両立支援というのは、仕事か子育てかどちらかだというのは困るわけでありまして、やはり仕事もやりながらちゃんと子育てができる、そういう環境を整備することが大事でありますし、子育てしながら自分のキャリアをちゃんと途切れさせない、こういうことが大事であるわけであります。 でありますから、いろんなアプローチ、方策はあろうと思いますけれども、どの省も含めて、やはりこの両方が両立できるというような環境をこれは内閣一致して進めていくことが重要であろうというふうに考えております。これからもその中心的な役割、厚生労働省もあろうというふうに思いますから、その立場からしっかりと対応してまいりたい、このように考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 厚生労働省が中心となりというお言葉をいただいたところなんですけれども、実際に今、内閣府、文科省、経産省、農水省、そして厚労省、五庁の皆様方が、本当に日本のブレーンの皆様方が考えに考え抜いて両立支援の施策というものをやってくださっていますが、その現場の数字でございます。 男性の育児休業取得率も低ければ、かつ女性にとって大問題の家事そして育児の労働というものは全く時間は減っていっていない。結局は、ライフ・ワーク・バランスの実現、なかなか近づけていないという現実がございます。ですから、本当にこの方向性でいいのか、何か抜け落ちたそういう発想はないのか、そういう視点でちょっと大臣の方にも御意見を伺わせていただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 男性の育児休業取得率がまだ低い、確かに伸びてきてはおるわけでありますけれども、まだ二%そこそこ、行ったり来たりであります。そういう状況であります。これを、取得率を上げるためにということで雇用保険法の改正等々で育児休業給付の取得率を引き上げるということもお願いをさせていただいたわけでありますし、今般の次世代法のこの延長も、強化、延長も含めてでありますけれども、お願いをいたしておるわけであります。 そういう意味からいたしますと、そもそも育児休業でいえば、育休法の中に義務として入っております育児休業もしっかり取れていなければ、短時間勤務も、これも義務化しておりますけれども、十分に広がっていないという、そういうことがありますが、これも企業において大分違うんですね。そういうものに真剣に取り組んでいただいている企業はそれなりにちゃんと対応していただいておるわけでありますが、余りそういうところに熱心でない企業、さらには中小零細というところは非常に厳しい立場の中でなかなか取り組んでいけないということがあるわけであります。 そういう意味で、我々としては、社会の中の仕組みというものも含めてやはりこれから変えていかなければならない、ワーク・ライフ・バランスというものをしっかりと確保した中で日々生活ができるような、そういうような環境を整備するためのいろんな取組、これは意識の転換も含めて進めていかなければならないというふうに考えております。そう簡単ではありませんが、そのような意味では、今回の次世代法というのは、そこの社会的な認識といいますか、社会的な風潮みたいなものをつくる、そういう意味では大きな意味があろうというふうに思っております。 くるみんマーク、重ねて言いますけれども、これを取っておるのが普通なんだというふうな環境を早くつくるために、先ほど言われましたインセンティブも含めてしっかりと検討させていただきたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 私も期待をして待っている母親の一人でございますので、よろしくお願いをいたします。 では、次にパートタイム労働法の改正案について質問をさせていただきたいと思います。 資料六に、皆様方にはお配りをいたしておりますけれども、この中で、配慮義務、実施義務、努力義務という様々な言葉が出てまいりました。定義について教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 委員のお配りになりました資料六にそれぞれ、特に下の方に、実施義務、配慮義務、努力義務と三つ並んでいるわけでございます。 実施義務でございますが、これは何らかの措置を実施することを義務付けるものでございます。 そして配慮義務でございますが、これの配慮の対象となった事項の実現に向けて実際に取り組むことを義務付けるものであります。その事項が完全に達成されるまでの結果を求めるものではございませんが、実態に応じて合理的な対応を行うことは必要となります。 例えば、この対象が福利厚生になっているわけでございますけれども、パートタイム労働者に利用させないといった利用制限、これは駄目ということでありますし、例えば利用条件を定める際に、正社員であるかパートタイム労働者であるかではなくて、何らかの合理的な理由によって定めるということだろうと思います。例えば、午前中しか働かない方が食堂利用を必ず必要とするかというと、その場合はその食堂の広さとか正社員の利用の数だとか、一定の限界もあるんだろうと思いますけれども、そういうのはかなり限定的なんだろうと思っておりまして、通常の場合は、これは合理的な対応を行った結果、パートの方が使えるという状態が想定をしているというものでございます。 それから、努力義務でございますが、これは何らかのことを実行して実現することに向けて努力をすることを求めるものでございまして、その実現は必須ではございませんが、当然これに向けた真摯な努力を求めるということになります。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 私のちょっとイメージとは違う、かなり緩めの義務なんだなというふうに思っております。 それにつきまして、じゃ、この義務が守らなければということで行政指導ということになってくるかと思いますけれども、行政指導の方法、ちょっと二問併せまして、助言、指導、勧告とも呼ばれておりますけれども、具体的に何をするのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) パートタイム労働法につきましては、まず労働者からの相談などを契機とするほか、計画的に都道府県労働局雇用均等室がパートタイム労働者を雇用する事業所を訪問して指導を行っているものでございます。 行政指導に当たりましては、まずは事業主から事業所におけるパートタイム労働者の雇用管理等の状況について報告を求め、またその裏付けとなる関係書類なども確認をしながら、法の規定に違反する状況を確認した場合には、助言、指導又は勧告を行うことといたしております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 では、資料七を見ていただきたいと思います。 先ほどお示しいただきました助言、指導、そして勧告。助言につきましては二万件を超えているという現状なんですけど、指導、勧告に至ってはほぼこのグラフから申しましてもほとんどないと言っても過言ではないと思うんですね。 今回、勧告に従わなかった場合は事業主の公表、そして改善措置の計画などの作成を求めるということになっておりますが、勧告にほとんど至っていないにもかかわらず、平成二十年度からは九件しかないこの現状で本当にそれは効力があるのか、その点を教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) まず、この資料の見方でございますけれども、むしろ助言、指導、勧告と移るものでございまして、まず助言は、法の規定に違反する状況を解消するために、事業主に対して口頭又は文書によって法違反の是正指導を行うと。指導とは、助言の対象となった事案のうち改善を行うために強い要請が必要、すなわち助言を行っても事業主に改善措置を講ずる意向が確認できない場合に指導に移るということでございまして、これ、大体助言でかなりの程度、要は指導に従ってくださっているということを表しているものでございます。勧告は更にその上でございまして、指導を行っても従ってくれない、応ずる気持ちがないということで、これは事業主に更に従ってもらうべく、文書の手交等によって法違反の是正指導を行うものであります。 今回、報告徴収の関係で、報告をしない、あるいは虚偽の報告をした場合に過料というものを設けるということの意味は、この指導を行う前提となります関係の書類とか事情聴取、ここについて的確に情報を把握できるということを担保すると。多くの場合、事業主さんはちゃんと自発的に出してきてくださるわけでございますが、やはり一定の確率でその指導に応じてくれない、すなわち、何というんでしょうか、やましいところがあって隠されるという傾向もないわけではないということでありまして、それが過料というものを裏付けにして、必要な場合に必要な書類を得て、それに基づいた的確な対応につながるものということであります。 ということでありますので、これは今回実効を確保する措置としてかなりの程度効果は期待できるのではないかなというふうに考えているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 私もそのようには期待をいたしておりますけれども、しっかりとやっぱり指導、勧告というものにつなげていただきたいと思います。 では次に、午前中、津田委員からも議論がありました新八条についてお伺いをしたいと思います。 既にお答えいただいていると思いますけれども、簡潔にお願いします。新八条の待遇とは何を示しているのか、新九条以下で保護されない待遇は含まれるのかということについて教えてください。
○政府参考人(石井淳子君) 新八条の対象となる待遇には、賃金のみならず、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用など、労働時間以外の全ての待遇が含まれるものであります。 新九条では、通常の労働者と同視すべきパートタイム労働者について、新八条と同様、全ての待遇を対象として差別的取扱いを禁止いたしております。 新十条以下につきましては、それ以外のパートタイム労働者について、待遇を全て包括的に対象とするのではなくて、賃金、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用といった待遇ごとに行政指導の対象として規定を置いているということでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 じゃ、新八条違反というものは行政指導の対象でないということは先ほどお答えいただいていたと思いますけど、それはなぜなんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 新八条でございますが、これは短時間労働者の待遇の原則を規定したものでございまして、この規定というのは、直接の根拠として事業主に対する指導等を行うことをそもそも予定をしていなかったということがございます。 新八条は、その対象とするのが全てのパートタイム労働者、なおかつ全ての待遇ということで非常に広いわけでございまして、非常に多種多様な働き方、様々な置かれ方をしているところについて、一律にあらかじめこういうものですということを示すことが難しさがあるということがございます。むしろ具体的に書き下した九条以下では具体的なものが決まっておりますので、それに基づいて的確に指導していくと。 しかしながら、これも午前中の答弁でも何回か申し上げていたところでございますが、やはりこれだけで終わりというのではもちろんございませんで、この考え方を周知をしていくのと併せまして、いろいろ事例の集積などを踏まえながら情報提供をやっていくということでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 午前中の津田委員とそして相原委員の質問に対しまして、田村大臣、そして石井局長の方からも、あらかじめ網羅的に示すのは本当に難しいという御答弁をいただきました。その際に、裁判をもって、裁判例の情報を提供していくことで基準を示していくというふうに答弁があったかと思います。しかし、そもそもその基準が曖昧であると裁判は起こせないのではないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 八条の内容において、合理的であるかどうかというものは、まさにそれぞれの個別事例というものがあるわけで、これは多分企業によっても違うと思います、賃金体系。そういうものを個別具体的に司法の方で判断をされる、事実認定も含めてやっていただくということで、そこでどうなんだという最終的な結論が出ると。その上で、そういうものが判例化されていけば当然一定の基準のようなものができてくるわけでありますから、そういうものを情報提供して一定の周知を図っていくということであろうと思います。
○薬師寺みちよ君 では、新八条の基になっております労働契約法第二十条について、施行から一年たっておりますけれども、裁判例というのがあるのかどうか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(中野雅之君) 現在のところ、労働契約法第二十条に基づいて実質的な判断を行った裁判例は承知しておりません。 なお、雇い止めされた有期契約労働者が地位確認を求めるとともに、正社員と準社員の処遇の差につきまして、現行のパートタイム労働法第八条及び労働契約法第二十条に違反する不法行為であるとして損害賠償を求めた事案があると承知しておりますが、当該事案についての判決では労働契約法第二十条についての実質的判断は行っていないものと承知しております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 パート労働法及び労働契約法には労働基準法第十三条のような補充的効力に関する規定はございません。労働契約法では、通達により、第二十条により無効とされた労働条件については、基本的に無期契約労働者と同じ労働条件が認められると解されるとの行政解釈を示していらっしゃいます。 新八条についても同様の解釈をお示しになられる予定なんでしょうか、教えてください。
○政府参考人(石井淳子君) 裁判の話、出ているわけでございますけれども、まずは新八条の新設によりまして、パートタイム労働者にとっては裁判によって待遇についての不満等を解決できる可能性が広がることになると考えているところでございます。 また、現行法におきましても、例えば八条違反というのは民法九十条の公序良俗違反としてこれは無効となり得るものというふうに考えているわけでございまして、別段、これによって裁判というものを起こすことができない、あるいは不合理ということが認められないということにならないというふうに考えているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 では、裁判の取りかかりになれるような、その程度の基準について明らかにすべきではないかと思いますけれども、その点についていかがでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) やはり、裁判になったときには個別の具体例がまずあるという前提に立って物事を考えるべきだろうと思います。その具体的な事例、それをまさに事実認定をしながら、双方の主張を繰り返し聞いて、どこに真実があるかということを闘わせて最終的に判断に至るということだろうと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 ちょっと時間もございませんので、また次の機会にもこれ更に詳しくお尋ねをしていきたいと思います。 では、最後の質問をさせていただきます。資料八、資料九を御覧くださいませ。 資料九、今日の新聞でも多々報じられておりますけど、百三万と百三十万の壁の問題でございます。二十三年度パートタイム労働者の実態調査では、一五%の女性が配偶者控除が受けられる百三万の壁というものを意識し、あるいは百三十万の壁というものを意識しているという調査がございました。資料九に示しておりますけど、これ見て分かるように、三十歳から五十歳まで全ての年代において、九十万から百十万台に合わせて収入があるのではないかと思うぐらいの山が描かれております。資料八におきましても、上の表で、百三十万の壁を境に大きく手取りが減少する、これが現実でございます。 じゃ、このような扶養控除の皆様方、いわゆる第三号の皆様方、本当に標準的世帯の皆様方なのかというのを資料八の下に付けております。違います。日本では配偶者控除等の恩恵を受けている世帯はかなり豊かな世帯だということがこれでも分かってくるかと思います。 ですから、これで一番誰が被害を受けているのか、私も声を聞きました。母子家庭の皆様方です。母子家庭の皆様方は、この百三十万、百三万というところに企業が既にその年収を設定している、そこから計算して時給が支払われることになるんだと、本当に泣いていらっしゃいました。実際に、母子家庭の皆様方は配偶者控除も配偶者特別控除もありません。社会保険料も不利にはならない、その分収入が抑えられてしまう。ですから、一人親家庭で貧困率というものは今五〇・八%、高い水準なんです。母子家庭の約八一%が就労しているにもかかわらずです。そのうち四七%はパート、アルバイト、平均年収は百二十五万円。これでは、どんなに私どもが今回こういう施策を行ったとしてもその現状が変わらないということも考えられます。 ですから、どうかちょっと大臣にも御答弁をいただきたいんですけれども、今、この百三万、百三十万という壁を取っ払おうじゃないかという議論も起こっております。さらに、こういうふうに恩恵を受けられない方に対して何かプラスアルファするような施策で応援をしていただけるようなこと、お考えであったらお願いをしたいと思います。
○委員長(石井みどり君) 田村厚生労働大臣、時間を過ぎておりますので、答弁は簡潔に願います。
○国務大臣(田村憲久君) この百三万、百三十万から賃金を割り返して決めておるということ自体は余り合理性を感じない話でございまして、しっかりとそこは、均衡待遇の中でそういうものは賃金を設定すべきなんだろうというふうに思います。 今、進み具合なんですが、これは一昨年、民主党、公明党、自民党、三党でこの被用者保険の見直しをやろうということで、百六万、月八・八万、そして週、所定内労働時間二十時間、この範囲において、約二十五万人でありますけれども、これは被用者保険等々、社会保険に入っていただこうというような話になってきたわけであります。 それをどうするかは、今ちょうど年金に関しては、年金の計算をやっております。この計算の中においてシミュレーションを組んでおりまして、どうやって広げればどれぐらい人数が増えるか、また第三号被保険者の期間がどれぐらいになるかと、こういうことを今シミュレーションをしておる最中でありまして、そういうものを勘案しながら、これからまた再度、どこまで広げるかということについて検討してまいりたい、このように考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 前向きに検討していただくことをお願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 次世代育成支援法に関して、児童扶養手当と公的年金の併給制限の見直しについて聞きます。 今回の改正は、併給制限を見直して、年金額が手当を下回るときはその差額分を支給するというもので、これは我が党もかねてから改善を求めてまいりましたので一歩前進ではあると思いますが、更に検討を求めたいことをちょっと聞きたいと思います。 私どもに寄せられた相談では、五歳のお子さんを持つ六十歳のシングルファーザーの方で、定年退職後に老齢年金受給の手続をしたけれども、併給制限があるので児童扶養手当は支給停止になると言われたというんですね。父又は母に代わって祖父母が児童を養育する場合は、二〇〇二年に総務省の行政評価局からの指摘を受けて親族里親制度が創設されたわけですけれども、こういう方の場合は、実父であるために親族里親制度の対象にはなりません。 〔委員長退席、理事高階恵美子君着席〕 局長にお聞きしたいんですが、実父又は実母の所得が老齢年金の場合も何らかの手だてというのがこれは必要じゃないでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 併給制限の見直しを差額支給とした考え方について、やはりこの児童扶養手当と公的年金が、稼得能力の低下に対する所得保障という同一の性格を有しているということに着目したものでございます。 御指摘のような、児童扶養手当よりも高い額の老齢年金を受給しているため児童扶養手当を受給できない一人親家庭に対しても、これまでも母子自立支援に対する相談支援やヘルパー派遣などの子育て生活支援、母子寡婦福祉貸付金の貸付けによる経済的支援などの支援は行ってきたところでございますし、今の事案は父子家庭ということでございましたけれども、今回のこの改正法では、父子福祉資金を創設して、従前、母子家庭を対象としていた修学費などの貸付制度と同様に、父子家庭に対しても貸付けが受けられるようにしているところでございます。 また、二十六年度予算では、一人親家庭の様々な課題に対する相談体制の強化を図る事業を創設するとともに、子供に対するピアサポートを行う学習支援等の推進を図ることといたしているところでございます。
○小池晃君 父子家庭に様々な制度を拡大していることは承知もしているし、それは必要だと思うんですが、厚労省の立場は、児童扶養手当と老齢年金というのは所得保障という点で同一だから併給はしないというんだけれども、目的は違うわけですよね。老齢に伴う年金と、一人親ということで必要な経費の児童扶養手当って、目的違うわけだから。しかも、先ほどの総務省の行政評価でもやっぱり同じような指摘しています。児童扶養手当と老齢年金とでは、支給の趣旨、目的が異なると言っているわけですね。 大臣、やっぱりこれは手当と年金、併給を私は認めてもいいんではないかと思っております。これ、様々なケースあると思うんですね。やっぱりこの問題について更に検討を加えていく必要あるんじゃないですか。やはり今後の検討課題とするということでお願いしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 公的年金と児童扶養手当は、お互いに、先ほど局長が申し上げましたとおり、これは稼得能力の低下等々に対する所得保障であるということであります。 言われている意味は、年金と児童扶養手当はそういう所得保障ではあるけど内容が違うんじゃないかと。しかし目的は一緒でありまして、やはり生活をしっかり維持するという目的であるわけでありますから、ただ、老齢年金の方が加入期間が少なくて金額が少ない場合に、それは併給が認められないと本来もらえる児童扶養手当より低いという話になったときには、これは本末転倒でございますから、ここは併給調整をしようということに今回させていただくわけであります。 今の年金の話でいきますと、例えば遺族年金の場合、これは当然遺族年金もらう場合とそれから児童扶養手当と併せてこれはどちらが高いかと、これは併給調整するわけですね。これを両方とももらえるという話になると、死別の家庭は両方とももらえるわけでありますね。ところが、死別じゃなくて生別で別れられたところの方は遺族年金はもらえません。そして児童扶養手当だけですと。ここの公平性、どう考えるかと。つまり、元々同じ目的でありますから、これは併給調整という形の中で今回対応させていただこうということでありますけれども、同じ目的でないというような、仮にこれ、どういう種類のものかということをもう一度規定し直さなきゃいけないわけですね。仮に違うものであるというふうに規定する場合には、今度は、年金というのは死別の方は両方とももらえるんだけど、生別はこっちしかもらえないという不公平感も生まれてくるわけでありまして、なかなかこれ、検討するのは難しいのではないかというふうに考えております。
○小池晃君 いや、検討はしてくださいよ。それは、様々おっしゃるような矛盾とか課題あることは私もよく承知をしております。しかし、やっぱり現実にこういう困難抱えている方もいるわけですから、どういう形で答え出せるか、やっぱり検討していただきたいと思います。 〔理事高階恵美子君退席、委員長着席〕 パート法の改正案について、以降聞きます。 賃上げで景気回復をというのが安倍内閣のキャッチフレーズになっているわけです。しかし、賃上げやるとすれば、非正規雇用の中で最も大きな部隊であるパート労働者、ここが決定的なわけです。JILPTのパートタイム総合実態調査では、五九%のパートタイム労働者が不満、不安を抱えて、五二%が賃金安いというふうに言っている。 大臣、今回のパート法について衆議院で大きな前進だと答弁されましたが、しかし果たしてどれだけ処遇が改善するのか。今回の法改正でパート労働者の大幅な賃上げは実現するんでしょうか。一体どれだけの人の賃上げに結び付く法改正なのか、御説明ください。
○国務大臣(田村憲久君) もちろん賃金は労使でお決めをいただく話でございますので、なかなかどれぐらい改善するんだと定量的に申し上げるのは難しいわけであります。ただ、そういう中において、今般、その職務の内容及び人材活用の仕組み、これが同じである方々、約十万人ぐらいおられますけれども、ここは均等待遇ということをこの中においてうたっておるわけでございますので、ここに関してもしそうでない場合に関しては、賃金の改善というものは我々としては期待できるのではないかと、このように思っております。 あわせて、短時間労働者の待遇の原則をこの中に盛り込まさせていただきました。さらには、雇用管理の改善措置、これに対して雇入れ時に説明をしていただくということも盛り込まさせていただいたわけでございまして、合理的な賃金、これが形成される中において、賃金の上昇というものを期待をさせていただいております。
○小池晃君 今、明確に広がるのは十万人だということがあったわけで、千五百七十万人のうち十万人だと。率にして〇・八%なわけで、一歩前進というか、半歩前進というか、親指の先ぐらいの前進というか、まあそんな印象を受けるわけですね。 国際的に見るとどうかと、今日資料をお配りしましたけれども、フルタイムに比べてパートの賃金水準、五六・九%です、日本は。アメリカは極端に低いですが、イギリスは七〇・七、フランス七四・三、ドイツ七九・三、デンマーク八一・一、スウェーデン八三・一%と、これが今の実態であります。 格差というのは様々職場にはありますが、賃金についてだけ見ても、男女間の賃金格差に加えて一般労働者とパート労働者の格差ということがあって、この二重の差別の下で日本の女性パート労働者は特に労働条件が極めて低い。 前回のパート法の改正案の審議も私、参加しまして、七年前、あのときもやっぱりこのことは大問題になって、しかし、七年前と比べてほぼ横ばいじゃありませんか。この格差を解消できない理由はどこにあるというふうに、局長、お考えですか。
○政府参考人(石井淳子君) まず、格差が解消できないというふうな御指摘なんですが、歩みはささやかかもしれませんが、ここ数年のパートタイム労働者の賃金格差というのは縮小傾向にあるというふうに認識をしているところでございます。研究会でもそこについては認めていただいたということでございます。 その上ででございますが、諸外国と比較をして、確かにこの数字で見たときに、アメリカを除いて、日本は賃金格差が大きいというのはそのとおりかと思います。 この理由はどこにあるのか、昨晩、結構悩んで考えたところでございますけれども、やはり社会経済の在り方などかなり複合的なものが絡んでいて、一口で申し上げることはなかなか難しいと思うんですが、考えられることとしまして、例えば欧州諸国では職務給が一般的であります。したがいまして、その職務給的な、横断的な市場の中で対応がしやすい部分、これは恐らくあるだろうと。それに対しまして日本は、余り職務給的なもの、パートはそうでございますが、一般の正社員は違っておりまして、能力、責任とか配置転換の範囲だとか、様々な要素が考慮されて賃金が決定される、あるいは年功序列という形で上がっていく企業もあるということがあります。 なかなか単純な時間割ということが難しい状況になったのではないかということが一つと、あともう一つ、最近変わってきているとはいえ、やはりパートタイム労働者は、とりわけ非正規雇用者の中でも、その職務内容について見たときに、比較的スキルを要しないものに就いている方の割合が多いと。諸外国との比較はちょっとできていませんが、非正規の中でパートが賃金が低いということについて言えばそういう部分がありまして、キャリアなどが賃金に反映されにくいという部分があるのではないかなというふうに考えております。
○小池晃君 改善してきていると言うけれども、七年前に比べて二ポイントでしかないわけですね。今、様々な社会的な状況が違うんだというお話ありましたけれども、ただ、日本の中だけ見たって、パートのやっぱり女性労働者だけ特別な状況にあるわけですよ。 この十五年間の勤続年数別の賃金比較見ますと、勤続十五年後の賃金水準で見ますと、一般男性は勤続十五年間で賃金は一・八倍に伸びます。パートでも男性では一・五倍になっています。女性も一般では一・五倍なんです。ところが、パート女性というのは十五年間働いても一・一倍なんですね。ほとんど変わらないわけです。 なぜこうなっているのか。パートの平均勤続年数というのは男性より女性の方が長いわけですね。ところが、勤続年数長いのに昇給がほとんどない、これが実態だと。様々、今おっしゃいましたけど、私は、やっぱりこういう賃金格差の大きな要因に、幾ら働いてもパートの女性の賃金が伸びないということがあると思いますが、これはどうですか、その認識は。イエスかノーかでちょっと端的にお答え願います。
○政府参考人(石井淳子君) 恐縮でございます。イエスかノーかで、もう少ししゃべらせていただきたいと思いますが、おっしゃるとおり、確かに男性と女性と比べたときに勤続年数による伸びが違う、これはそのとおりでございます。 これも昨晩、結構悩んだのでございますけれども、一つは、やはり女性パート労働者、比較的技能を求められることがない業務に従事する場合がやはり多くて、なおかつ役職に就かずに補助的な業務を行っている場合が多いということがまず考えられるのが一つと、あともう一つ、これ先ほどの薬師寺議員の御指摘の中にもあったわけでございますが、やはり女性パートの多くが主婦パートでございます。主婦パートの方が、社会保険の三号被保険者となることを前提に就業日数を設定をしたりとか就業調整をしている方が一定程度おられまして、そういう就業調整をしている方としていないパートと比べた場合に、明らかに就業調整されている方の賃金は低いということがありまして、こういうものは要因として考え得るのではないかなというふうに思っております。
○小池晃君 私は、やっぱり最大の原因は、同一労働同一賃金という均等待遇が、先ほど緩いというお話ありましたけど、非常に不十分であるということが根底にあると、その上にいろんな要素もあると思いますけど、やっぱりそこをしっかり正していかなきゃいけないと思うんです。 ところが、今回、均等待遇を義務付ける現行第八条について、無期要件は削除しましたけれども、正規と非正規の決定的な違いになっている、大きな違いとなっている人材活用の仕組みの違い、要件に残したわけですね。総合実態調査でも、パート労働者のうち、一般労働者と責任の重さが同じというのが三六%ですけれども、そのうち人事異動の有無や範囲が同じという労働者は四・七%しかいない。まあほとんどいないわけですよ。 大臣、均等待遇対象を拡大するというのであれば、やはり無期要件だけではなくて人材活用の仕組みの違いも削除すべきだったんじゃないですか。
○国務大臣(田村憲久君) 八条で、先ほど来話が出ておりますけれども、短時間労働者の待遇の原則というものは示させていただいているわけであります。 先ほど来も話あるんですが、やはり日本の雇用システムというものが、長期雇用の中において人材育成しながらというふうな形で、人材活用というものに重きを置いている部分があるわけでありまして、そこを外して職務の内容だけでこれを均等にしていく、また均衡にしていくというのはなかなか日本の雇用慣行の中では難しいと。 逆の方から見ると、例えば職場、勤務地、これが転勤等々があって変わる、若しくは労働時間が一定ではない、残業等々もある、さらには職務も変わるというような働き方をしている人と、そうじゃない人たちを一緒でいいのかと、裏から見ればですよ、そういうような話もあるわけでありまして、それは、そうじゃない働き方をしている人からしてみれば、それは一緒というのはおかしいよねという議論が出てくるわけでございますから、だからこそ、そこは新八条等々の中において、バランス取るようにということで、合理的なというような文言を入れさせていただいておるわけでございまして、これによって合理的な判断をそれぞれの事業主がしていただければ有り難いというふうに思っております。
○小池晃君 比較の仕方はちょっと後でもう一回議論しますが。 新八条の問題についてですが、先ほどからも議論あるんですけれども、待遇の相違は、職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならないと。不合理であるかどうかは何をもって基準、判断するんですか。
○政府参考人(石井淳子君) これも先ほど来と似たようなお話になってしまいますが、やはりパートタイム労働者、これ全てを対象としたのがその八条でございます。また、待遇ということで、これは全ての処遇、賃金その他全部含んでいるというわけでございます。 一方、パートタイム労働者や通常の労働者の就業の実態、待遇、多種多様であるわけでございまして、その組合せになりますと様々なパターンが考えられるわけでございます。その中で、具体的にいかなる場合にこの待遇の差異が不合理とされるか、個々の事案に即して判断されるものでありまして、これはあらかじめ網羅的に示すことは困難だというふうに思っております。 ただ、その一方で、パートタイム労働法におきましては、同じような働き方をしているパートタイム労働者、またその職務が同じという、そういう一定の範疇を捉えまして、九条以下で改正法案の中でこの明示をしているところでございまして、これに基づいた行政指導を行っていきたいと思いますし、これも午前中の津田委員以下でお答え申し上げておりますが、今後、裁判とか社会情勢の変化などによりまして明らかに不合理となる場合などが生じれば、更に必要な情報提供、これは行っていく考えでございます。
○小池晃君 私は、何の基準も示さないで裁判で訴えろと、裁判所へ行きなさいと、それだったら厚生労働省要らないという話になりますよ。これはやっぱり、裁判に訴えるかどうかだって基準もなければ訴えられないじゃないかという話も先ほどありましたし、パート労働者がやっぱり裁判に訴えるという、これほど大変なことはないわけですよ。そういう、裁判で訴えて闘ってくださいと、それで基準作ってくださいなんて、パート労働者に大臣、言えますか。私はこれは、八条の仕組みは非常に無責任だと思いますが、大臣、いかがですか。大臣。
○政府参考人(石井淳子君) 済みません、大臣の前座でまずお答えさせていただきたいと思います。 裁判のみならず、例えば個別労働関係紛争解決援助にこういう仕組みもございます。これは、労働局長による助言、指導というのもございますし、もう少し裁判に近いものとしまして、労働審判における審判事例などもあるわけでございまして、そういうものも含めて、あるいは学説というものが、確定されたような学説が出てくる、こういう場合も考えられるわけでございまして、そういうものを含めて幅広に対応していくことが可能だというふうに考えております。
○小池晃君 いずれにしても、私はこの仕組み、裁判でということを答弁で言うというのは、僕はちょっと無責任過ぎるというふうに思います。きちっと厚生労働省としての基準を示し、やっぱり行政指導をやるということを最低限やるべきだと。 それから、人材活用の仕組みを、通常の労働者と比較する期間を何で雇用関係が終了するまでの全期間というふうにしているんでしょうか。無期雇用のパートなどの場合は、定年までの全期間の間に異動が正社員と同一でなければならなくなってしまいます。雇用期間が一年などに限定されている場合は、その期間に異動、転勤がなければなりません。局長、そんなパート労働者が日本のどこにいるんですか。
○政府参考人(石井淳子君) どこにいるかというよりも、考え方をまず御説明をさせていただきたいと思います。 この有期契約労働者である場合の雇用関係が終了するまでの全期間における人材活用の仕組みについては、今後の見込みも含めて判断されるものであります。更新されるかどうか決まっていない段階でありましても、仮に更新をした場合に、人材活用の仕組みについて通常の労働者と同じ取扱いを予定しているかどうかと、そういう観点から判断することになります。 例えば、更新をした場合の期間を含めて、将来、当該事業主に雇用されることが見込まれる期間において、通常の労働者の雇用関係が終了するまでの全期間と同じ取扱いを予定している場合については、これは雇用関係が終了するまでの全期間において人材活用の仕組みが同じというふうな判断をすることになるものでございます。
○小池晃君 いや、それが現実的じゃないんじゃないかと思うんですよ。だって、多くはパート労働者として雇用されたとき、そのときにその人が転居を伴う配転が想定される、そんなケースってレア中のレアじゃないですか。こんな規定を置いたら、私は、これは誰も対象にならない、最初からそういう対象になるという人は本当に限られてくるんではないかと思いますよ。 今のような話でいけば、職務の内容が同じであっても、働き始めた時点で将来の転勤の可否などが通常労働者と違うというふうに判断されちゃったら、もうこれは差別は当然だということになっちゃう。それでいいんですか。
○政府参考人(石井淳子君) それで当然ということではございませんで、例えば雇入れ時にどのような人材活用とするか決まっていないという場合でありましても、個々のパートタイム労働者の働き、あるいは貢献を踏まえて決定されている場合には、その後どのように活用するかが明確になった段階で、その履行の将来の見込みを持って人材活用の仕組みの様子について判断することになります。 この判断でございますが、何も、何といいましょうか、思い付きで判断するわけではございませんで、どのように扱われるかについては、これは当該事業所における文書とか慣行によって確立されているものなど、客観的な事情から判断することになります。
○小池晃君 私はやっぱり、この仕組みはハードルになります、高いハードルになります。やはりその人材活用の仕組みというのはこの要件から外すということでなければ、やっぱり均等待遇を広げていくということにはならないということを重ねて申し上げたいというふうに思います。 それから、通勤手当のこと。労契法の二十条では有期労働者に対する通勤手当の差別を禁止しました。それにもかかわらず、このパート法ではフルタイムとパートタイムの通勤手当の差別禁止を明確にしていません。労政審の建議でも、一律に均衡確保の努力義務の対象外とすることは適当ではないとされているのに、法案の十条では通勤手当その他残されたわけですね。だから、労契法からも労政審の建議からも大きく後退した規定になっているんじゃないかなと。 今、現実に職場で何が起こっているかというと、昨年四月からの改定高齢者雇用安定法によって六十五歳までの再雇用制度導入されています。流通職場の例でいいますと、正規パートが六十歳を超えて再雇用されるときには、シニアとかアルバイトとか再雇用パートとか、名称は様々ですけれども、こういう場合に六十歳の定年までは通勤手当については全額支給されていたのに、再雇用になった途端に、勤務地も仕事の内容もほとんど変わっていないのに、賃金はパート、アルバイト並みの時間給になって十数万円減って、その上、全額支給だった通勤代が出なくなると。もう本当、追い打ち掛けるようなことが起こっているんですね。 局長、こうした事業所の対応はパート労働法では違反にならないということですよね。
○政府参考人(石井淳子君) 定年後の再雇用に当たっての処遇については、高齢者の意欲のほか、その知識、経験なども踏まえた上で、労使でよく話し合っていただいた上で決定していただくことが重要と考えております。 その上で、パートタイム労働者として再雇用する場合の通勤手当でございますが、今回のパートタイム労働法の改正法案では、新八条の待遇の原則や雇入れ時の説明義務を創設することといたしておりまして、これも踏まえて事業主が説明できる合理的な雇用管理を考えていただく中で、様々な検討をしていただくものと考えております。 なお、正社員には通勤手当を支給する一方で、再雇用の者を含めたパートタイム労働者には通勤手当を支給しないこととした場合でありましても、その事実だけをもってパートタイム労働法違反にはならないものというふうに考えます。
○小池晃君 だから、そうじゃないですか。それでいいんですかというんですよね。 この間、ちょっと議論あったけれども、法律で除外しておいて指針で認めるというんだけれども、使用者側が法律では除外しているというふうに開き直ったときに、指針にありますで労働者の利益守れるんですか。局長、どうやって守るんですか。
○政府参考人(石井淳子君) 労政審の建議では、一律に均衡確保の努力義務の対象外とすることは適当でない旨を明らかにすることが適当であると、こういう言い方であります。これは午前中来申し上げておりますように、指針、省令、特に省令において、何らかの形でそういう旨を明確にすることとして誤解がないようにしていきたいというふうに考えております。
○小池晃君 いや、だから、逆転しているんじゃないのって。指針でやるから大丈夫ですって、ちゃんと法律で除外しておいて後で指針でって、それ逆でしょうが。それで、だから労働者を守れるんですかというんですよ。
○政府参考人(石井淳子君) この条文の立て付けでございますが、この通勤手当というのは明記されていますが、省令で全部書き下す形になっております。その省令の中において明確に書くことによって十分明確に建議の趣旨を体現させることは可能というふうに考えております。
○小池晃君 法律より省令の方が何か偉いみたいな話で、ちょっと納得いかないな、僕は。 やっぱりこの問題、法律できちっと義務付けないでおくと、やっぱり企業任せになるとパート労働者の権利守れないと思うんですよ。だから私は、法律からは削除した上で指針で対応すると、これが筋だというふうに思いますよ。 さっき、十条から通勤手当削除何でしなかったんですかと言ったら、あっさり、できませんでしたとしか言わなかったけど、何かまともな検討をしたんですか。
○政府参考人(石井淳子君) まず、労政審での議論をちょっと御紹介をさせていただきたいと思います。 やはりこの通勤手当に関しては、例えば労働者側委員からは、通勤手当は実費弁償なのでパートタイム労働者にも全額支払うべきとの意見がある一方で、使用者側からは、通勤手当の支給の有無については個々の契約によって決まって、正社員にも通勤手当込みという場合もあって、法律で強制するものではないと。あるいは公益委員からは、通勤手当は広域から労働者を募集するという業務に関連する部分もあるけれども、労働者が住所を変えても支給されている点では福利厚生としての面があるといったような意見が出たわけでございます。 通勤手当の性格が非常に多様だというふうな意見が集約された中で、この通勤手当を改正法第十条に位置付けるか否かについては、例えば労働者側委員からは通勤手当を九条の例示から削除すべきという意見がある一方で、使用者側委員からは、通勤手当の位置付けについては各企業の考え方に基づいたものでよくて、現行法の第九条は職務関連か非関連かに仕分しているため、単純に削除すると職務関連と逆に位置付けることになるからこれ反対だといったような意見がありまして、集約されたのが、結局、多様な性格を有していることから、一律に均衡確保の努力義務の対象外とすることは適当ではないと、そういうまとまりだったわけでございまして、それを正確に反映をさせていきたいというふうに考えております。
○小池晃君 私はこの議論は本当分からない。だって、通勤手当というのは、正社員だってパートだって通勤するんですよ。何でそこで差別するんですか、そもそも。職務の履行に必要不可欠な費用じゃないですか、通勤費というのは。だって、雇用先、指定された職場に行かなきゃ仕事できないんだから、そのための費用を出すことに何で差別が出てくる、何でこれが職務に密接に関連する賃金でないということになるんですか。 通勤手当について雇用形態で格差を付ける、その理由というか、根拠というか、どこにあるんですか。
○政府参考人(石井淳子君) まず、職務に密接に関連して支払う手当としては、賞与のほか、役付手当等の勤務手当、精皆勤手当、こういったもの、これはもちろんそうではございます。ただ、これらは職務の内容とか成果などに応じて支給の有無や支給額が決定される、まさに正真正銘職務関連の手当とされます。 ただ、この通勤手当でございますが、これ実費弁償の場合でありましても、勤務手当や精皆勤手当などのように職務の内容とか成果などに応じて支給の有無や支給額が決定されるものではないわけでございまして、これは職務に密接に関連して支払われる手当とは言えないというふうに考えます。
○小池晃君 何かその通勤手当の中にA型とB型とあるみたいな訳の分からない議論がやられているんだけど、私は、通勤手当というのはまさに職務に密接に関連する賃金だと思うけれども、その労政審の議論、あるいは厚労省が今おっしゃっているように、通勤手当そのものは職務に関連する賃金ではないけれども、一部に職務関連となるものがあるというわけですよね、あるかもしれない。あるのかどうか、それも含めて検討するみたいなことを言うんです。 じゃ、その一部にある職務関連となるものというのは一体どんなものなんですか。それは一体、通勤手当の中にどの程度あるんですか。労政審でこういう議論があって、こういう法案出した以上、その通勤手当なるものの中に職務関連となるものがあるかどうかについてちゃんと検討、調査したんですか。
○政府参考人(石井淳子君) 労政審は、まさにプロの集まりの中での議論でありまして、その中でやはり通勤手当について一律に支払えるものもあるという議論を踏まえて、そういう議論に至ったものでございます。 しかしながら、少し突っ込んで申し上げますと、仮に法案を成立させていただいたならば、まずは改正法の円滑な施行に努めることになるわけでございますが、施行に当たっても、当然、事業所に対する指導とか相談をする中で、様々な事例について把握をして、必要に応じて対応していきたいというふうに考えております。
○小池晃君 要は検討していないじゃないですか、こういう議論をやっているのに、労政審でも。 だったら、ちゃんと検討しました、調査しました、通勤手当なるものの中にはこういうものもありました、こういうものもありましたと、だから、という議論だったら分かりますけれども、何の調査もしないでおいて、労政審では一律にこれをやるのはおかしいじゃないかと言われているのに、それは無視して法律上は一律に除外しちゃっていると。これ怠慢ですよ、大臣、こんなのでいいんですか。 これ、見直すべきだというふうに思いますけれども、どうですか、削除すべきだと、通勤手当。
○国務大臣(田村憲久君) いろんな御議論をいただく中においてこのような形になっておるわけでございまして、今局長から話がありましたが、いろんな形態があろうと思います。 ただ、一方で、やはり一律に除外するのはというようなこともございますので、そこはしっかりといただいた建議の中において、我々は、法案には書いてありませんけれども、対応はしてまいりたいというふうに思います。
○小池晃君 賃金の低いパート労働者にとって通勤手当支給が、出るかどうかというのは本当に決定的なわけですよね。やっぱりこれは、私は、この不支給を許すようなことになってしまったらば、やっぱりパート労働者の均等待遇にはならないし、就労機会を奪うことになるというふうに思います。貧困と格差を助長するということにもなっていくというふうに思いますので、この問題についてはきっちり削除していただきたいということを改めて申し上げておきたいというふうに思います。 以上です。
○委員長(石井みどり君) 速記を止めてください。 〔午後四時二分速記中止〕 〔午後四時十六分速記開始〕
○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。 東先生、ちょっとお待ちください。 一言、委員長から申し上げます。 質疑の最中はくれぐれも御静粛にお願いいたします。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 今日は、次代の社会を担う子どもの健全な育成を図るための次世代育成支援対策推進法等の一部を改正する法律案の審議ということで、この法律案、非常に名前も長いなというふうに思っておりますし、今日、朝から委員の方々の質問も聞いておりまして、何かこの間の雇用保険法の改正のときと同じような議論もあるなというふうにも感じておりまして。 これちょっと質問の順番が入れ替わりますが、育児休業法等を職場で浸透させるためには、先日審議されました育児休業給付の給付割合を引き上げるということであったように、雇用保険法の趣旨や内容の周知徹底、育児休業法の利用促進を図るべきものだというふうに思います。また、特に男性の育児参加の妨げとも言われる長時間労働とか、言い換えれば就業時間に関する問題、こういったことは労働基準法などの労働法制で対処をすべき問題であるなというふうにも感じておりまして、そもそも、この次世代育成支援対策推進法でありますけれども、改めてこれ、どういうような意義あるのか、改めてちょっとお伺いをしたいというふうに思います。 〔委員長退席、理事古川俊治君着席〕
○国務大臣(田村憲久君) 多分、委員がおっしゃられる意味は、例えば育児休業を取得する率を上げていくという意味からすれば、これは育休法でしっかりとチェックして指導していけばいいんだろうと。さらには、今回六七%に給付率を上げたわけだから、それで十分に男性も含めて取っていくのではないかと。さらに、長時間労働等々が問題ならば、それは労働基準法等々でしっかりと監督して指導していったらいいんではないかと。だから、このような次世代法なるものがどういう意味があるんだという意味で捉えてよろしゅうございますでしょうか。 先ほども申し上げたんですが、確かに指導していく、監督していくというのは重要なことであります。違反があればそれに対してしっかり対応していくということが重要であるわけであります。一方で、この次世代法というのは、もちろん義務付けしている部分はあるわけでありますけれども、そこは、例えば行動計画の策定等々の中身は自主的にそれぞれの事業主が内容を目標も含めてお作りになられるわけでありまして、言うなれば企業が自主的に自分たちの目標を作っていただけると。 その中において、もちろん厳しくやるのも必要なんですけれども、まずはやっぱり意識改革をしていただかないことには、全ての違反事業主をチェックして、全て入って、おまえのところ駄目じゃないかとやれればいいんですけれども、なかなかそこまでは我々も人員等々の不足もあってやれない部分もあります。もちろん、違反があると聞けば飛んでいってそこに入ってしっかり指導はしていくわけでありますが、しかし、全ての状況が情報として入ってくるわけでもないわけでございますので、その中において、社会においてやはり両立支援というものが大切なんだと、その中において企業もその役割としてしっかりと担っていただかなきゃならぬのだというようなことも含めて、やはり機運を醸成していくというのは、これは大変重要なことであるわけでありまして、その中に例えば認定制度を入れて、今般も、先ほど来話がありましたけれども、新しい認定基準に関してそれをクリアするものに関しては更なる経済的インセンティブ等々もつくるべきではないのかというようなお話がございましたが、そういうことも含めてメリットもつくりながら、それぞれの企業に御努力をいただいて、両立支援がしっかりできるような、そんな社会環境というものをつくっていく。つまり、こちら側とこちら側、両方とが重なり合うことによって子育てができる両立支援環境というものが整備されていくんであろうということで、このような法律の延長若しくは拡充をお願いをさせていただいておる次第であります。
○東徹君 ありがとうございます。 全く意義がないというふうに思っているわけじゃないんですけれども、先ほど田村大臣の方から話がありました。これは都道府県や市町村においても行動計画を策定していくわけでありますし、そして企業においても事業主として行動計画を策定していく、そういったことで、確かに一定そういったことを策定していくことによって実行を促していく、そういうことだろうというふうには思うわけでありますけれども、職場や地域における子育てしやすい環境の整備に向けて取り組むということでありますけれども、本来、子育ての責任というのは、先ほどからも話が出ていましたけれども、まずはやっぱりその子の親にあるわけでありまして、親がどのように子育てについて考えるかによって取組の効果というのも大きくこれは変わってくると思うんですね。 本来、行動計画を立てるのは、それは企業とか都道府県、市町村も大事かもしれませんが、子供を育てる親こそ行動計画を立てるべきじゃないのかなというふうに思ったりもするんですが、その点についてどのようにお考えになられますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 親の子育ての環境というのは昔と比べて大分変わってきておりまして、核家族化が進む中において、気軽に相談できる家族も少ないわけであります。そういう意味では、子供を育てることに関しての不安でありますとか負担感というのは以前に比べて増してきているんだろうと思います。しかし一方で、この次世代法は、おっしゃられますとおり、やっぱり親を始め保護者の方々が第一義的に子育てをする、責任を有するとしておるわけでありますが、そこはおっしゃられるとおりでございます。 〔理事古川俊治君退席、委員長着席〕 その上で、親として成長していくこと、さらには、子供を育てる喜びというものを感じていただくということも重要な眼目であるわけでありまして、この中において、例えば今言われた、親としてどうなんだというのに、国の指針に則して自治体が行動計画、これは自治体の行動計画でありますけれども、これを定める中において、例えば地域子育て支援事業、これは例えば認定こども園でありますとか保育所等々に併設をさせていたりだとかしておるわけでありますが、そういうものをしっかりと位置付けていくということ、さらには、両親学級、育児学級というようなものも、これは母子保健関連事業として定めておるわけでありますし、さらには、保護者がやっぱりしっかりと学習の機会を得なければならないということでございまして、家庭教育支援というものも位置付けておるわけでございます。 そのような意味で、今委員がおっしゃられた意味合いにそぐうかどうかは分かりませんが、親のやはりそれぞれの力といいますか、子育てするいろんなノウハウも含めて、力を付けていただく、また自覚を持っていただくためにもこのような形も入れておるわけでありまして、先ほど言いました地域子育て支援拠点事業というのは、親がそれこそ保育所に預けていないような、要するに子供を自分の家でしっかりと見ておられるような家庭に関しましても、そのような場において例えば孤立感だとか、そういうものに対して対応ができるような、そのような事業でございますので、そういうところも含めながら、横の連携、情報、こういうものをしっかりと連携しながら親としての子育て力をお付けをいただくという意味でも非常に有用であるのではないかと思っておりまして、委員がおっしゃられた意味合いも実はこの中には入っておるということで御理解をいただければ有り難いというふうに思います。
○東徹君 意味合いは入っているんだろうというふうには思いますが、両親学級とか家庭教育支援ですかね、ちょっと私も初めて聞くような言葉だなと。どこの地域でもどこの市町村でもそういったことが受けられて、本当に子供の健全な教育に資しているのかどうかというのは、本当に果たして評価としてどうなのかなというふうに思うところもあります。 この法律が平成十七年四月から施行されたわけでありますけれども、今日までの間、都道府県とか市町村において行動計画が策定されて、それに基づく様々な取組、今、大臣からも話があったような取組もされているというふうに思いますが、この取組の結果を、次代の社会を担う子供の健全な育成を図るための職場、地域における子育てしやすい環境の整備がどの程度整ったのかというような評価、これは都道府県、市町村、そして事業主においても、どのように評価されているのか、繰り返しの質問になるかもしれませんが、お答えをいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(田村憲久君) これ、次世代法施行前後で数字で申し上げます。平成十七年、合計特殊出生率一・二六から平成二十四年一・四一、これは大して上がっていないと思われるかも分かりませんが、しかし低落傾向が一転して増加傾向、今はちょっと一・四一で止まっておりますけれども、増加したという意味では大きな意味合いがあったというふうに思います。 二十五歳から四十四歳の女性の就業率、これ平成十四年六二・一、現在六七・七、二十四年であります。五%以上上がりました。それから、育児休業取得率、女性は七二・三、これ平成十七年でありますが、二十四年度では八三・六%ということでございまして、一一%以上上がっております。ただ、問題は、第一子を産まれたときにそのまま継続して就業せずに辞められておられるという方々が六割おられるわけでありまして、そこを考えれば、そこは余り改善していないというところは、これは問題点であろうというふうに思います。男性は〇・五%であったのが一・八九%。二・六三まで上がったんですが、ちょっと今、行ったり来たりしておるわけでありますが、しかし、これに関しましても、上昇傾向であることは間違いがありません。 それから、地方自治体の行動計画が九九%策定、届出が出されております。一般事業主行動計画に関しましては、これは九八%ということでございます。義務化が掛かっておるところは九八%ということであります。 それから、あと、例えば平日の昼間の保育、これ二百五万人から増やしてまいりまして、二百二十九万人、放課後児童クラブが一万五千百八十四か所、平成十七年、これが平成二十五年二万一千四百八十二か所、さらに地域子育て支援事業も、平成十六年二千九百三十六か所、これ先ほど言ったやつでございます。これが七千八百六十か所と大幅に増えております。 更に申し上げれば、くるみんの認定取得でありますが、三百一人以上の企業の人事担当者が、次世代法の効果として、下記の項目、回答した割合でありますけれども、出産、育児を理由とした退職者の減少、これ認定ありが五八・五%、認定なしが四二・五%、これ減少であります。それから、男性従業員の制度利用促進、これ認定ありが四九・五%利用しております。認定なしは一一・九%、女性の場合は認定ありが五六・三%、認定なしが三七・〇%ということでございまして、幾つか数字を申し上げたわけでありますけれども、まだ足らないというお声はあるかも分かりませんが、着実に数字の上ではいい方向に来ておるということは間違いないというふうに思います。
○東徹君 確かにその数字を挙げられると、いい方向に来ているということでありますけれども、先ほどからも話はさせてもらったんですけれども、例えば育児休業取得のことにしろ、出生率にしろ、女性の就業率にしろ、それから放課後児童クラブのことにしろ、全てそうなんですが、やっぱりこれはこの法律がなかったら上がらなかったというふうに評価されておられるんでしょうか。そこはどうなんですかね。
○国務大臣(田村憲久君) まあこれだけという話ではありませんが、やはりそういう世の中の機運という意味では、女性の活躍する、そういう社会をつくる中においてどういう環境整備が必要かという中において、待機児童の問題でありますとか、それから小学校入学後の子供たちの放課後の居場所であるとか、こういう問題というものは強く社会の中で意識されてきたと。だからこそ、これに対して、例えば子ども・子育て新制度においては、一昨年、これは自公民三党でそれは消費税を上げるというような中においてしっかりと財源を確保しようと一致協力してやってこられたというのも、そういう社会的な風潮というものが大きく盛り上がってきておるという中においてそのような決断ができたんであろうと。 これは与野党で協力できたという意味では非常に意味合いがあったんだというふうに思いますので、これが全てとは言いませんけれども、これもその中においては一つの大きな役割を担ったのではないのかなというふうに思っております。
○東徹君 これは自分の反省でもあるんですが、平成十五年七月、当時、私も大阪府議会議員でありまして、当時、この次世代育成支援対策推進法ができたのも知っておりましたし、行動計画を立てたのも記憶にあるんですけれども、やっぱり私自身も、このことが本当にきちっとどうなっていっているのか、よく言われるPDCAサイクルできちっとやっぱり私自身が見てこなかったなというふうな、私もそういう反省があるんですけれども、やっぱり次代の社会を担う子供たちが健全な育成を図るための環境づくりというのは本当に大事だというふうには私も思います。ただ、本当にこの法律がどういうふうにきちっと進んでいっているのかというのをやっぱり評価していかないといけないんだろうなというふうに私も思っている次第であります。 次の質問なんですが、これもこの間の雇用保険法の改正のときにも似たような質問を皆さんやっておられたんですけれども、やはり今回の認定制度のこともそうですけれども、日本の企業の大多数が中小企業であるわけでありまして、中小企業でも、百一人以上の規模の企業では行動計画の策定がこれは義務付けをされておりますけれども、百人以下の企業ではこの策定が努力義務というふうになっておるわけでありまして、次世代法の目的を達成するための取組はどのような状況なのか。そして、社会全体で少子化対策を取り組むのであれば、多くの従業員が勤めている中小企業での少子化対策、こういったものが重要というふうに考えますけれども、この次世代法では中小企業にどの程度浸透しているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 中小企業の定義というのがあるわけでありますけれども、百一人から三百人までも中小企業の定義には入ってきますので、ここが九八%を超える行動計画の策定をしていただいておるということでございますし、これ、平成二十三年から義務付けられた対象拡大の中でありますけれども、やはりこれは行動計画を策定を、回数が増えれば増えるほど両立支援に関してはより積極的になってきていただいておるという傾向もございますので、この百一人から三百までの企業に関しましても、十年延長する中において、更なる行動計画の策定において両立支援が進んでいただけるものであろうというふうに期待をいたしております。 それ以下でありますが、百人以下に関しても、二万一千七十二企業はこれ行動計画をお作りをいただいておるということでございます。しかし、全体と比べてどうなんだと言われれば、全体は大変多いわけでございますから、まだまだ足らないという委員のお気持ちはよく分かるわけでありますが、ただ、そこはある意味、以前も委員がおっしゃられましたけれども、特に零細企業には対応できる限界もあるんではないかというお話もございました。 ただ一方で、いろんな基準等々に関して、例えばくるみんマーク等々に関して取得できないじゃないか、零細企業はというものに対しても、何かそれが取得できるような工夫というものは我々も検討しなきゃならぬなというふうに思っておるわけでありまして、義務化はされておりませんが、行動計画のみならず、くるみんの取得も含めて、何らかのこちらとしても工夫は必要なのではないのかなというふうに考えております。
○東徹君 この次世代育成推進法とか、くるみんマークとか、こういったものが、やっぱり国民が、皆さんがこの法律知っているよ、くるみんマーク知っているよと、こうならないとなかなか成果というのは上がってこないんだろうなというふうに思っております。 そこで、大臣から今くるみんマークという言葉が出ましたので、今日も一発目の津田委員の方からもちょっと御指摘がありましたけれども、くるみんマークについてなんですけれども、これは、人事担当者を対象とするアンケートでは、知っており、マークの意味も理解していると回答しているのが八割だというふうに承知をいたしております。しかし、くるみんマークが企業のイメージアップにつながるためには、一般の国民の間でやはり周知されていなければならないというふうに思います。 くるみんマーク、一般国民の間ではどの程度認知があるのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(赤石清美君) 今日朝から何遍もこの議論がされておりますけれども、本当に、この認知度については、各種調査によれば企業の人事担当者の認知度は八〇%に上っております。女子学生の認知度も三割を超えていると。その一方、一般の方への認知度には、朝から数字が出ていますけれども、まだまだ課題が残っているというふうに認識しております。 今後は、広くくるみんの認知度の向上を図っていくため、例えば企業訪問などの機会を通じて、人事担当者のみならず、企業内の他部署への周知、あるいは学生生徒等に対する出前講座や大学の就職支援センターとの連携を行うほか、社会一般に対しても、情報サイトや一般情報誌への企業紹介と併せたくるみんの記事の掲載や人気キャラクターとタイアップしたポスターの作成についても検討し、効果的な周知広報に努めてまいりたいというふうに考えております。 また、次世代法の認定マークの愛称については公募により決定したものでありまして、更に言えば、赤ちゃんが大事に包まれるおくるみと、職場ぐるみ、会社ぐるみで子供の育成に取り組もうというマークのイメージとして、子供が優しくくるまれているという意味も含まれて、これらを周知していきたいと、このように考えております。
○東徹君 これ数字でいいますと、平成二十五年十二月末の行動計画を策定、届出を提出した企業数が約六万八千ということですよね。そのうち、認定企業数、このくるみんマークの取得の企業数はたった千七百しかないということですよね。非常にやっぱり少ないですよね。 今日、今いませんが、津田委員から、たしか、くるみんマークを知っている人とかいって手を挙げさせられましたけれども、させられたというのはちょっと言い方は悪いですが、私は知らなかったんですが、実はもう忘れたのかもしれないんですが。 くるみんマークって名前がやっぱり悪いんじゃないのかなと思うんですね。くるみんマークって何ってみんなまずはやっぱり聞くと思うんですよね。くるみん、確かに何かいわれを見ると、子供を包む、くるむから、そういうネーミングでくるみんというふうに言われるんですけれども、くるみんマークという名前を聞いたときに、全然そういう想像がやっぱり付かないんですよね。 津田委員が言っていました、例えばマタニティーマークとか、これは大体そのマークが付いたら、そういう妊婦さんに対してやっぱり優しくしなさいよとか、何かそういうイメージがあるんだろうなというふうに想像しますし、また電気製品買ってもエコマークとかってありますよね。エコマークが付いていれば何か環境にいいんだろうなと、人に聞かなくても何か想像って付くじゃないですか。くるみんマークからどんな想像が付くのか本当にお聞きしたいなと思っているんですが、ちょっとこれ、くるみんマーク、名前からやっぱり見直さないといけないと思うんですけれども、どうでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) これは公募で選ばさせていただいたわけでありまして、変えるというのはなかなか難しいわけでありますが、くるみんの方が先だったんですけれども、よく似た名前のくまモンに抜かれちゃいまして、PRの仕方が悪いんでしょうね、これは。もうちょっとこのキャラクターをうまく使って、かわいらしいイメージの中で、実はこれは子供たちに優しいんですよ、そういう企業に対して与えられるマークなんですよというそのPRをもうちょっとうまくやっていかなかったというところは我々も反省をしなきゃならぬと思います。 ゆるキャラのかぶり物を作るのがいいのかどうか、ちょっとこれは分からないですけれども、でも本当にそれで名前が広がって企業が取得しようと思っていただけるのであるならば、それは着ぐるみなんかを作って、それこそ先ほど言いましたゆるキャラとコラボをしてでも、子供たち中心に、その親に対してもしっかりと認知度を上げていくということも必要ならばやっていくことなのかも分かりません。 ちょっと検討をさせていただきながら、どういうことをすればより認知度が上がるのか、これ努力してまいりたいというふうに思います。
○東徹君 やっぱり名前を変えないと僕はなかなかこれ上がらないんじゃないのかなと本当に思うんですけれども、一旦やってみて駄目だったら、ちょっと見直すということはやっぱり考えた方がいいんじゃないのかなと思います。 ちょっと時間がないので次の質問をさせていただきたいと思いますが、高等職業訓練促進給付金についてでありますけれども、平成二十四年度の総支給件数は九千五百八十二件であるところ、これは二年カリキュラムと三年カリキュラムのものを含むということを踏まえると、資格取得者数三千八百二十一人、就業者数三千七十九人という結果が出ているということであります。この給付金というのが一定程度就業の促進に対して効果があるというふうに評価できると思います。 特に、従業者三千七十九人のうち常勤の職に就いた者が二千七百四十人ということで、約九割ということでありまして、母子家庭全体において非正規の割合が約五〇%であることを考えると、この給付金によって非正規から正規へ転換を促すことができたというふうに言えるんじゃないのかなというふうに思うんですが、この給付金についてより周知を図って活用を促すことで非正規から正規への転換を促したらどうかというふうに思うんですが、これも繰り返しの質問になるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(石井淳子君) 高等職業訓練給付金の支給は、一人親家庭の就業に役立つ資格の取得を促進するために行ってきておりまして、今回の改正法案におきましてこの給付金の公課禁止規定を盛り込んだところでございます。この給付金の母子家庭における認知度も必ずしも十分ではないということで、議員御指摘のように、大変いい制度でございますので、より一層周知をしていく必要があるだろうと思っております。 このため、今回の改正法案でございますが、一人親家庭の生活の安定と向上のため、都道府県などが講じる支援措置の周知に関する努力義務を設けたところでございます。あわせて、二十六年度の予算におきましても、各自治体が行う母子家庭等就業・自立支援センター事業について、地域の特性を踏まえた広報啓発活動を行う、これをメニューの中に盛り込んでおりまして、これなどを活用してしっかり周知を図っていきたいと思っております。
○東徹君 ありがとうございます。 是非よろしくお願いいたします。 あと、今回の法改正の中で、父子家庭の支援拡大というのがありますね。母子及び父子並びに寡婦福祉法に法律名を改めるということでありますけれども、これ寡婦という名前がもう今の時代、本当にどうなのかなという気がしているんですけれども、寡婦はその子が二十歳以上の一人母親であって、子が成人していることからすると、寡婦への支援というのはどの程度行うかは母子家庭や父子家庭とは異なる問題だというふうに思います。 これは、男女雇用均等法とか男女平等とか男女共同参画とか、こう言われている今の時代の中でありますけれども、寡婦への支援の必要性についてどのようにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 委員御指摘のように、母子及び寡婦福祉法上、施策の対象としております寡婦とは、かつて母子家庭の母として子供を育て上げ、その児童が成人した女性のことでありまして、現在この法律の下で福祉資金の貸付けや日常生活支援事業等の対象となっているところでございます。 これ、母子家庭の母が一般的に子育てと就業の両立は困難であることに加えて、就業に必要な知識及び技能を習得する機会を必ずしもそれまでの間十分に有してきておらず、子供が二十歳に達したからといって、こうした経済的、社会的側面における厳しい境遇が直ちに改善するとは言えないこの実態を踏まえて、昭和五十六年の法改正に制度化されたものでございます。 こうした母子家庭の母の境遇でございますけれども、これ、高齢期になるほど、元母子家庭であった女性、経済的に厳しい状況にありまして、高齢者の中でも、離別をした高齢単身女性は特にそれ以外の女性と比べても厳しい状況に置かれていることなどを考えますと、寡婦への支援というのはなおも必要なことであると考えております。 もちろん、この寡夫の、夫の方でございますね、これについてどうかという議論も別途あり得るわけでございますが、これ寡夫との違いとして、やはりそこは、男性が子育てして、一人親の場合におきましてはやはり両立が困難という問題は共通しておりますけれども、女性に特有な問題として、就業に必要な知識及び技能を習得する機会がなかった、そこの差が現実問題としてあるために、引き続きこの寡婦への支援については維持すべきものと考えたところでございます。
○東徹君 もう時間ですので終わりますが、本当に時代はどんどんと変わってきているわけでありまして、女性の方も独身でずっといかれる方もおられるし、もちろん離別、離婚、亡くなられる方もおられるし、そんな中で、やっぱり男女共にというふうな法改正がどんどんどんどんとされている中、寡婦という言葉をいつまでも、これどうなのかなというふうに思いますので、是非とも見直しを検討していただきたいというふうに思います。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず、パート法に入る前に、生活保護について一言だけお聞きをいたします。 今日の東京新聞に、朝、「生活保護、省令案修正へ」という記事が載っております。 生活保護法改正法案については、法律の中身とそれから答弁中身が食い違っていて、一体どっちなんだというのが随分この委員会で議論になりました。省令案修正ということで、改正生活保護法省令について、国会答弁の趣旨に即して修正するということでよろしいでしょうか。すなわち、一、申請書は保護の決定までに提出すればよい、二、扶養義務者への通知や説明の聴取については例外的な場合に限るといった事項を担保する内容ということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今般、省令案といいますか、それはパブリックコメントにかけたわけであります。この省令案自体も、修正案等々を含めてその趣旨にそぐっている、そういう内容ではあるんですが、ただ、パブリックコメントのいろいろ中身を見ておりますと、なかなかこれでは不安があるというような形の御意見が多いようでございます。そういうものも踏まえて、御心配に至らぬような、そのような書き方にさせていただきたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 御心配ないということは、国会答弁の趣旨に即して修正する、先ほどの中身でよろしいということでよろしいですね。
○国務大臣(田村憲久君) それも踏まえて、御心配のないような形の文面にさせていただきたいというふうに思います。
○福島みずほ君 はっきり言っていただかないと私は心配をしてしまうので、これは国会答弁のとおりでよい、申請書は保護の決定までに提出すればよい、扶養義務者への通知や説明の聴取については例外的な場合に限るということでよろしいですね。
○国務大臣(田村憲久君) そのような趣旨を含めた文言というような形で修正を、修正ってまだ出していないんですけれども、省令にさせていただきたいというふうに思います。
○福島みずほ君 ということで、省令にしていただくということで、これはそのようにお願いをいたします。 これは繰り返すまでもありませんが、生活保護改正法案とそれから国会の答弁がずれていたので、どっちなんだということで随分この委員会で議論をしました。ですから、この省令案に関してパブリックコメントが出て、やっぱり国会の答弁どおりにしろということで、今大臣がはっきり言っていただいたので、国会の答弁どおりにやっていただくということで、それは国会の審議をやったわけですから、よろしくお願いをいたします。 では、パート法についてお聞きをいたします。 これは、九条の適用があるものは二・一%と前回局長が答弁をされましたけれども、というか、二・一%だということなんですが、二・一%しか均等待遇が賃金なども含めて実現されないというのは余りに少ないんじゃないですか。今回、十万人にしか拡大しない、これは余りに少ないと思いますが、いかがでしょうか。ほとんどの人には適用されないということになってしまうんじゃないんですか。
○政府参考人(石井淳子君) 今回の法案の中身について申し上げさせていただきたいと思います。 確かに、議員がおっしゃったように、有期契約であることの要件を新九条においては外すということを予定しておりますが、この法律案におきましては、それのみならず、種々のものを盛り込んでいるわけでございます。まず、新八条で不合理法制の考え方を導入をし、また雇入れ時において雇用管理措置について説明をするということをもって合理的な説明ができる状態、事業主に求めることになるだろうというふうに思っております。 さらには、その実効性確保という観点で、法律の施行を確実なものとするために、報告徴収を容易にするための過料の措置だとか、あるいは指導に従わなかった場合、助言、指導、勧告と進んで、最後まで指導に従ってくれなかった場合においては企業名公表という、最後の社会的な制裁的なものを盛り込んでいるというわけでございまして、トータルで一つの処遇の改善を行う、それから納得性があって働くことができる、そういう環境を目指していこうというものでございます。
○福島みずほ君 九条、通常の労働者と同視すべき短時間労働者に対する差別的取扱いの禁止は二・一%しか掛からないんですよ。九八%は関係ないわけでしょう、九条に。それだったら、どれだけパートタイマーの給料が上がるんですか。やっぱり射程距離が余りに少な過ぎる。 八条の待遇と九条の賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇、これは同一ということでよろしいですか。
○政府参考人(石井淳子君) 新九条のことだと思いますけれども、その新九条で考えておりますのは、要件が三つの要件から二つの要件になるということでございまして、これは従前と変わらず全く同じ取扱いをしますということになります。
○福島みずほ君 第八条については、九条以下は行政指導の根拠になるということですが、八条は行政指導の根拠にならない。だったら、八条で広範囲なパートタイマーの人たちの待遇の原則というのがこれ何でならないんですか、行政指導に。
○政府参考人(石井淳子君) これも先ほど来何度か申し上げておりますけれども、やはりこの八条というのが非常に広く捉えている条文でございます。およそパートタイム労働者は全て対象とする、それから待遇についても何ら除外をすることなく全ての待遇を取り込むということでありまして、そうなってまいりますと、まず対象となるパートタイム労働者の働き方が非常に多様でございます。 どういう働き方をしているか、またその企業においての使われ方が違う、非常に多様なものがあるのが一つと、それから、対象とするその処遇のものについても何を取り上げるか、これも非常に多様でございまして、かなり複雑な連立方程式といいましょうか、多様なパターンが出てくるわけでございまして、これをあらかじめどういう場合にこうであるというものを示すことはなかなか困難であると。 そういうことでありまして、その八条をもっての指導というのはなかなか難しい面があるわけでございますが、しかしながら、九条以下で明確に示しているものについてはきちっと指導を行ってまいりますし、また一つは、雇入れのときにやはり説明をしていただく中での合理的なものというのを説明を求めていくことになるわけでございますから、全体的にその指導以前の形でパートの処遇の改善を図っていくことは可能になるだろうというふうに考えております。
○福島みずほ君 条文に不合理と認められるものであってはならないと書いてあるのに、今の答弁でも行政指導は八条は根拠とならないと言っているわけでしょう。局長の言っていることは、私はひどいというか支離滅裂だと思いますよ。 だって、九条は二・一%しか適用がない。安心してください、八条があって広範囲なパートタイマーに適用ありますと。しかし八条は行政指導の対象になりませんと言っているわけでしょう。裁判以前の問題として、これはおかしい。やっぱりこれ、パートタイマーに関して、これは不合理と認められるものだからちゃんとやりなさいということを厚労省、現場へ言うべきじゃないですか。どうですか。八条は絵に描いた餅ですよ、それじゃなければ。どうですか。
○政府参考人(石井淳子君) 福島議員は新九条のことだけ取り上げていらっしゃるわけでございますが、行政指導の対象は十条も十一条も、それから十二条も対象になっているわけでございます。また、通常の労働者への転換措置、十三条、これも生きているわけでございまして、そういう意味で、非常にその対象を狭めて受け止めていらっしゃいますが、必ずしもそういうものではないということで、これはきちっと指導の対象とすべき条文に則して対応していきたいと思っております。
○福島みずほ君 もちろん、十条、十一条なども行政指導の対象ですが、八条、要するにこれが一番総則で大事なところじゃないですか。短時間労働者の待遇の原則、これが行政指導の対象にないというのはやっぱりおかしいというふうに思います。 これはやっぱり対象にすべきであると、行政指導の。これでやっぱり厚労省は文句言ってくださいよ、各企業にというふうに思います。でなければ、シングルマザーの収入がなぜ低いか。パートタイマーの収入が低いからですよ。結局、女の人が当たり前に働いて当たり前に食べる賃金を持ち得ない社会をつくっているのはパートタイマーの待遇の悪さじゃないですか。八条、しっかり行政指導をやってくれるようにお願いをします。 今日いろんな委員からも出ておりますが、十条、「通勤手当、退職手当その他の厚生労働省令で定めるものを除く。」というのは削除すべきだというふうに私も考えております。なぜならば、建議でそのことが言われていることと、それから、これははっきり今も指針でそのことが、現行法でもそれはありますが、二〇〇七年、平成十九年厚生労働省告示三百二十六号、事業主が講ずべき短時間労働者の雇用管理の改善等に関する措置等についての指針の中で、「短時間労働者の退職手当、通勤手当その他の職務の内容に密接に関連して支払われるもの以外の手当についても、その就業の実態、通常の労働者との均衡等を考慮して定めるように努めるものとする。」と書いてあるわけですよね。 だとすれば、やっぱり通勤手当、これはパートタイマーにとっては、パートタイマーだけ電車ただですなんということはあり得ないわけですから、せっかく八条がありながら、なぜこれを設けているのか。今日の答弁では、指針で違うものを設けますから大丈夫と言うんですが、明らかに指針と条文が矛盾しているじゃないですか。法律の方が上位にあるでしょう。今ある指針とこれから作る指針と矛盾するこういう条文は百害あって一利なしだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(石井淳子君) できるだけ整理してお答え申し上げたいと思います。 まず、通勤手当についての審議会の意見といいますのは、これは多様な性格を持っているので一律に対象としないということは適当、適切ではないということで、それを明確にするというのが建議の趣旨でございまして、それにつきましては指針又は省令できちっとその建議の中身を移し替えて対応していきたいというのがまず一つでございます。 議員がお取り上げになりましたパートタイム労働法改正法案の十条と、それからパート指針の中での書きぶりの違い、これについてでございますけれども、まず改正法の十条となる賃金からは、退職手当を含めて職務非関連賃金は除外をしているものでございます。でありますけれども、指針におきましては、これは除外された退職手当などの職務に密接に関連しない賃金については就業の実態、通常の労働者との均衡等を考慮した取扱いをするよう努めるものとする規定でございまして、要は、努力義務の対象から除外をしつつも、その上で白地になってしまったところ、そこについてどうするかと。これは前向きな取組についてまではこの指針の中で求めているものでございまして、これは別に矛盾するものではないというふうに考えております。
○福島みずほ君 いや、全く矛盾しますよ。 だって、条文だけ見たら「通勤手当、退職手当その他の厚生労働省令で定めるものを除く。」と書いてあって、わざわざ通勤手当と書いてあるんですよ。だけれども、現行にある指針はこれについて、今局長が答弁されたとおり、「均衡等を考慮して定めるように努めるものとする。」と。私は、この指針のとおり条文にすれば一番いいんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(石井淳子君) まさにここは十分審議会の中で議論をした結果が一律に除外するということはやはりおかしいということで、その性格に応じた形での対応をしっかり明らかにするということでありますので、それを受けた形で、法律ではございませんが、指針又は省令でその中身を受け止めるということでございます。
○福島みずほ君 いや、不親切ですよ。だって、条文は一律に除外している、しかし労政審の審議、建議の中でそういう議論が出てきた。現行の指針は、努めるものとすると通勤手当についても言っているわけですよ。でも、条文はなぜか、除くと書いてあるんです。通勤手当は除くと書いてあるんですよ。こんなの全く分からないですよ。おっちょこちょいで法律しか見なかったら、通勤手当は除くんだなと思いますよ。こんなに訳の分からないことをやっていちゃ駄目ですよ。 やっぱり条文からこれは除外して、私は、百歩譲って指針の中身を法律に入れるべきだと思いますよ。大丈夫です、法律には除外すると書いてありますが指針はこうですと言われても納得できないですよ。これはやっぱり条文が不完全なんですよ。これは削除するように強く求めていきます。求めていくというか、これ大臣、ちょっと時間がもったいないので、これ削除してくださいよ。だって、無意味じゃないですか。まるで生活保護のときの条文と答弁がずれるのと一緒で、言っていることと書いてあることが違うんですよ。こんなのもうやめてくださいというふうに思います。 それから、通勤手当なんですが、労働契約法のときの議論で、労働契約法二十条で相当これは議論をいたしました。これは国会の答弁でもはっきり、「通勤手当のようなものについては、その手当の性格上、有期、無期との間で支給、不支給の差を設けることは、かなり特段の理由がない限り、合理性が認められないのではないかというふうに考えております。」、当時、金子政府参考人はそう答えておりますし、これは「労働契約法の施行について」、平成二十四年八月十日、都道府県労働局長宛て厚生労働省労働基準局長通知でも、労働条件には、労働契約となっている災害補償、服務規律、教育訓練、付随義務、福利厚生等労働者に対する一切の待遇を含むと。二十条の不合理性の判断はという部分では、通勤手当、食堂の利用、安全管理などについて労働条件を相違させることは、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して特段の理由がない限り合理的とは認められないと解されると書いてあるんですね。 つまり、このときの労働契約法の議論は、有期のパートと無期のパートを比較したものではなく、つまり無期のパートって余りいないですから、有期と無期で、有期の人が働いている場合に通勤手当などについては、それは特段の事情がない限り通勤手当については払わないことは合理性が認められないと言っているんですよ。しかも通達も出ている。にもかかわらず、通勤手当というのはこう書いてあるのは矛盾していませんか。
○国務大臣(田村憲久君) まず前段ですけれども、法律から通勤手当除外しているというのは、パートタイム労働法で、これはその中においては職務に関連しないという扱いであるわけでありますが、ただ一律にというのは、その中にも職務に関連するものはあるでしょうと、だから、そこはしっかりと整理しなきゃいけないですよというのが一点。それからもう一点は、職務には関係していない部分での通勤手当というものに関しても、それは事業主に対して一定程度勘案していただきたいというのが、それは指針の中、十五条の中において盛り込んでおるということでございますので、ここは何ら矛盾はしていないというふうに思います。 今の話は労働契約法における有期と無期の通勤手当に関しての考え方でありますが、これは有期であろうが無期であろうが、例えばフルタイムで同じ八時間なら八時間、その中において通勤を朝、夕ならするという形態が同じでありますから、ここは一緒の扱いをしなきゃならぬわけでありますけれども、パートタイム労働の場合は時間が違うわけであります。極端なことを言えば、例えば二時間しか働いておられない時給九百円、合わせて千八百円の方に、同じように一日千円の通勤手当を考えるのかどうか、フルタイムの方と同じ扱いをするのかどうかというところは、そこはやはり合理的に考えなきゃならぬところであろうということでございますので、労働契約法と同じような扱いにはならないということであります。
○福島みずほ君 今までこの厚生労働委員会で、例えば通勤手当のことを議論してきた労働契約法のときも、Aという通勤手当、Bという通勤手当、そういう議論ってしていないんですよね。 そして、例えば二〇〇七年、平成十九年のパートタイマー法についてのこのところでもですね。 ただ、私は今の大臣の答弁もよく分からなくて、職務に関連しない通勤手当って、そんなものあるんですか。
○国務大臣(田村憲久君) いや、基本的には職務に関連する賃金の中に通勤手当は入らないという位置付けになっているわけであります。 ただ、その中において、そうではない、通勤手当っていろんな形態があるものでありますから、先ほど来、場合によっては職務に関連するようなものも入っているかも分からないと。そういうものに関してどういう内容なのかということはある程度判断しなきゃならぬということはあろうと思いますけれども、基本的には通勤手当なるものは職務には関連する賃金ではないという扱いになっているわけであります。
○福島みずほ君 職務に関連する賃金ではないかもしれないが、必要経費じゃないですか。だって、パートタイマーだけ運賃がただなんということはないわけですから、それは使用者がやっぱり負担すべきものだというふうに思います。ですから、ここで通勤手当をこの条文上除外するというのが分からない、これはやっぱり削除すべきだというふうに考えます。 今との関係でも、八条って結構やっぱり重要な条文、もちろん十条、十一条、十二条もそうなんですが、結局二・一%以外のパートタイマーの人たちの権利をやっぱり認めるものじゃないですか。 じゃ、お聞きしますが、住宅手当、慶弔休暇、慶弔金などは、これは例えば六時間以上、私が例えば働いている場合ですよね、これを払わないというのは不合理と認められるものになるんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) まさにそれは、その個別の状態を見ながら、どういう働き方をしているか、どういうパートタイム労働者で、どういう事業所でどういう内容であるか、対比する方がどうであるか、全体的を見て判断をすべきものであると考えます。
○福島みずほ君 労働契約法の議論のときは、やはり合理的な差別をしない、通勤手当なんて当然だよねという議論があった。だけど、今回はやっぱり後退している感じがするんですよ。やっぱり慶弔休暇や慶弔金、あるいは住宅手当とか、パートだったらもらえないのかということじゃないですか。 私も、二時間だったらそうだけれど、世の中は結構フルタイムワーカーと同じぐらいパートタイマー働いていますよ。やっぱり、よりそれを認める方向でやっていただきたい。いかがですか。
○政府参考人(石井淳子君) まさに合理的な中身の雇用管理を取っているかどうかというのを雇入れ時に説明をするというのを今回新設するわけでございまして、そのときにやはり労働者の側も、新八条というのがあるわけでございますから、まず入るときに、この企業が本当に正社員との関係でバランスの取れた処遇というものを用意しているのか、そういう仕組みを持っているのかというのをまず知った上で入っていただくことができるようになる。また、事業主の方も、求められて合理的な説明ができないとここで言葉に詰まってしまうわけでございますから、まさに全体的な納得度を高めながら適切な処遇というものを進めていきたいというのが今回の法案提出の考えでございます。
○福島みずほ君 私は、この九条の二・一%に入る人はいいかもしれないが、それ以外の約九八%の人にとってはケース・バイ・ケースで、今日も明確な基準が出てこないじゃないですか。通勤手当は保障しますとすら言わない。やっぱり問題ではないかと思います。 そして、今、局長が納得いく形で働いていただくというふうにおっしゃいました。 今回の法案は、短時間労働者の労働条件ないし処遇に関して使用者が文書で明示すべきものがありますし、それから、使用者が必ずしも文書でよらずとも説明すべき事項とかそういうものがあると。でも、例えば改正後の六条は、労基法十五条一項の項目以外にも、特定事項として、昇給の有無、退職手当の有無、賞与の有無について文書による明示を義務付けています。もちろん、この会社に入ったら、私パートだけれど、賞与、退職手当、昇給どうなるのかな、でも恐らくどれもないという形で文書に書かれてあると思うんですよ、文書の明示。 私は、明示することはやっぱり労働者にとって必要だと思うけれども、裁判になってなかなか困難になるのは、あなたは、昇給なし、そして賞与なし、退職手当なしということで文書の明示を受けて、そして説明も受けながら入っているじゃないかということで、入った後、いや、私はやっぱりこれは昇給とか賞与とかあるべきだと思っても、なかなか闘いづらくなるんじゃないかと、裁判などでですね。その点はどう思われますか。
○国務大臣(田村憲久君) 今言われた昇給でありますとか賞与でありますとか退職金でありますが、言うなれば、これは先ほど来話に出ております、職務の内容が同じであって、その上で人材活用の仕組みが同じであるということであれば、これは均等待遇でありますから、当然のごとく同じ扱いをしなければならぬわけでありますが、一方で、パートタイム労働という形の中においての文書等の書面等の明示においては、そういうものが入っていないというふうなことで勘違いが起こるのではないかというような意味合いでおっしゃられたということで理解してよろしいですか。
○福島みずほ君 ちょっと違うんだけど、まあいいです。
○国務大臣(田村憲久君) そういう場合に関しましては、例えば雇入れ時の説明義務があるわけでありまして、そういうところでそのような詳細な説明がなされるわけでございます。 でありますから、そういうところを機会を捉えて、また一方で、説明義務、つまりパートタイム労働者側の方から雇用者の方に説明義務を求められるわけでありまして、そういうところに関しましても、そういう部分がどうなっておるかということは確認ができるわけでございますので、そういう中においてしっかりと御理解をいただくという話になってくるというふうに思います。
○福島みずほ君 御理解いただくというのは、二・一%以外の人は文書で、昇給ない、退職金ない、通勤手当ない、そして慶弔休暇もない、ないないない、でもここに入るしかないと思って納得して差別的待遇を受け入れるということになりかねないんじゃないか。 いや、今日質問は、ちょっとややこしくて済みませんが、文書を明示すべきだと私も思っているんです、説明責任は尽くすべきだ、あなたはこういう労働条件ですよと。でも文書を明示して、あなたはここで賞与もありません、退職金もありません、通勤手当もありませんと説明聞いて入ったら、なかなかその二・一%以外の人は、あなた承知していたでしょうということになりかねないんじゃないか、むしろ差別を助長するんじゃないかという問題関心を今日申し上げたいというふうに思っています。つまり、二・一%以外の人にとってなかなかこのパート法が闘えないというところを私は非常に問題点だというふうに思っております。 改正法九条から十二条までの規定は強行法規性を持つんでしょうか。持たないとすればなぜですか。
○政府参考人(石井淳子君) 改正の九条から十二条、これ現行におきまして八条から十条ということだろうと思いますけれども、これ現行と同じでございまして、強行法規というものではございません。
○福島みずほ君 強行法規にすべきではないですか。
○政府参考人(石井淳子君) パート法の立て付けといいますか、考え方でございますけれども、これはやはり適切に雇用管理を改善していただくというのが法律のそもそもの性格付けになっているわけでございまして、これは確かに労働基準法というのは罰則をもって担保する強行法規性を持った法律でございますが、それとは違う形でその法律自体の性格をつくっているものでございます。 これ、やはり様々な、多様な雇用管理の実態にあるパートタイム労働者をできる限りいい形で雇用管理をやっていただく、労使間でしっかり話し合っていただくということを促していくための法律として位置付けたものでございまして、行政指導を通じて是正がより効果が高い形になるだろうと。どうしても、罰則を付けた形になりますと重くなります。非常に明確で、一つのものを具体的に書き切って白黒付けるという形になるわけでございますが、ここは言わば強行法規性がないところをもって様々に柔軟な対応も促していくことが可能になるというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 重くなった方がいいんじゃないですか。パート労働法が労基法などと同じく労働基準、労働規範に関わる法律である以上、違反した使用者に対して罰則規定を設けるなど強い規範性を持たせるべきだというふうに考えます。 労働契約法とこのパート法が若干ちょっとやっぱりずれている、概念が違うということもありますが、もう一つ、均等法との関係で、均等法では、合理的な理由なく転勤要件を設けることは間接差別というふうにしています。今日も議論になっていますが、八条で、「配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、」と書いてある。つまり、私は女性でパートタイマーである、そしてこの転勤の有無を要件とされていることは、私は女性差別で間接差別である、均等法違反として私は闘える。しかし一方で、このパート法では「配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、」と書いているとしたら、一方でこっちは間接差別になるとしながら、一方で間接差別的な配置の変更の範囲その他の事情を考慮して不合理かどうかという判断をするので、せっかく均等法で頑張っているのに後退しているというふうに考えますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 委員も今おっしゃいましたけれども、均等法は、合理的な理由がなくて例えば配置転換等々で差別しちゃいけないわけですよね。そこに合理的な理由があればいいわけであります。 このパートタイム労働法の場合は、当然そこは、合理的にどうかというのは、そのパートタイムという働き方自体が、今いみじくもおっしゃられましたけれども、私は配置転換ができない、できないという方々が働かれておられるわけでありますから、それはできないんですから、要は、できる人と比べてこれは合理的な差別かというと、そうではないわけであります。 例えばこれはパートタイム労働法、例えば女性だけの問題ではありません、同じようなことはこの働き方される男性でも言えるわけでもございますから。そういう意味からいたしますと、均等法で言うところの男性、女性において、言うなれば合理的な理由がなく同じ要件で差別をしているという意味とはまた違ってくるわけでございますので、そこに関しては決して矛盾するものではないというふうに認識いたしております。
○福島みずほ君 私が女性で家庭責任があって、あるいは介護をしていてここしか働けない、そのこと、というか、女性に関して、転勤要件をすることは、合理的な理由なくですが、転勤要件を設けることは間接差別と、これはもう確立しているわけですよね、均等法で。そういうふうにしっかり書いてある。ところで一方、だから私は、転勤要件、合理的な理由なく、ここで働くとしながら、それは私が女性差別になる、つまり私が転勤できないことでいろいろ差別を受けるということは均等法違反になるわけですね、その角度から見れば。 だけど一方で、パート法で言えば、私は配置の変更ができない、千葉県津田沼支店、このスーパーで働くということであれば、そのことは考慮して不合理と認められるものかどうかと。一方で間接差別というふうにいってたたきながら、一方はそれで考慮するというのは考え直してほしいということなんです。つまり、生身の人間なので、一方でこっちは間接差別になり得ることの要件が、他方、配置の変更の範囲と出てくると、結局、圧倒的に女性がパート多いですから、というか、パートの圧倒的は女性ですから、結局、間接差別駄目よといいながら、パート法でやっぱり転勤要件を入れるということになってしまうということなんですよ。 だから、転勤要件で差別してはならない、原則として。転勤要件で差別してはならない、間接差別だというのをやっぱりここでも生かすべきで、私は、「配置の変更の範囲その他の事情」というのは削除すべきであるというふうに考えております。この点は私は、パート法と均等法と労働契約法、若干未整理というか、一番その中でパート法が後退をしているというふうに考えています。 時間なので、ちょっと最後答弁、答弁というよりそれは私自身の問題関心で、やっぱりそれは、この間も質問しましたが、納得できません。法案提出理由に、短時間労働者の待遇は必ずしもその働きに見合ったものになっておらず、仕事に対する不満や不安を持つ方も多い状況にあると述べています。そのことが払拭できるのか。パートは安くて当たり前、パートは通勤手当なくて当たり前、パートは賞与がなくて当たり前、パートは本当に安くて当たり前ということを……
○委員長(石井みどり君) 時間を過ぎておりますので、質問をおまとめください。
○福島みずほ君 はい、ごめんなさい。 変えることができるように、もう少し中身を検討すべきだということを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(石井みどり君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、次代の社会を担う子どもの健全な育成を図るための次世代育成支援対策推進法等の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石井みどり君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、高階君から発言を求められておりますので、これを許します。高階恵美子君。
○高階恵美子君 私は、ただいま可決されました次代の社会を担う子どもの健全な育成を図るための次世代育成支援対策推進法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党、日本共産党、日本維新の会及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 次代の社会を担う子どもの健全な育成を図るための次世代育成支援対策推進法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一、非正規雇用で働く女性の就業継続を促進するため、一般事業主行動計画策定において非正規雇用労働者も取組の対象であることを明確にするとともに、事業主に対する相談・指導・支援に努めること。 二、非正規雇用労働者が育児休業を取得しやすい環境の整備を一層促進するため、育児・介護休業法の在り方などその育児休業取得率の引上げにつながるような対策を検討し、必要な措置を講ずること。 三、男性の育児休業取得率を上げるため、数値目標の達成に向けた取組を促進するなど、事業主に対する相談・指導・支援に努めること。また、育児休業を取得しやすい職場環境の整備に有効な措置を講ずること。 四、男女共に仕事と育児の両立を図ることができるよう、労働時間の短縮、年次有給休暇の取得促進のために有効な措置を講ずること。 五、次世代育成支援対策に関する計画に定めた目標を達成したこと等の基準を満たした一般事業主に付与される認定マーク(くるみんマーク)の認知度が低いことに鑑み、現行の認定マーク及び特例認定制度に基づく新たな認定マークについて周知徹底を図り、あわせて、一般事業主の更なる取組を促進するため、有効な措置を講ずること。 六、女性の活躍促進に係る取組を促すため、キャリアアップ支援やポジティブ・アクション等の施策の導入など、実効ある措置を講ずること。 七、「家族的責任を有する男女労働者の機会及び待遇の均等に関する条約(ILO第百五十六号条約)」の定める趣旨を踏まえ、家族的責任を有する男女労働者が差別を受けることなく、機会及び待遇の均等を図ることができるようにするとともに、できる限り家族的責任と職業上の責任の両立に必要な措置を講ずることと併せ、事業主に対する相談・指導・支援に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(石井みどり君) ただいま高階君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石井みどり君) 全会一致と認めます。よって、高階君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、田村厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。田村厚生労働大臣。
○国務大臣(田村憲久君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
○委員長(石井みどり君) 次に、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石井みどり君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、津田君から発言を求められておりますので、これを許します。津田弥太郎君。
○津田弥太郎君 私は、ただいま可決されました短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党、日本共産党、日本維新の会及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出します。 案文を朗読します。 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一、差別的取扱いが禁止される通常の労働者と同視すべき短時間労働者については、多様な短時間労働者の就業実態を考慮して、引き続き、その範囲の拡大について検討を行い、必要な見直しを行うこと。 二、通勤手当に関し、短時間労働者であることを理由に通常の労働者との間の待遇に相違が生じる場合には、第八条及び関連法制の動向を踏まえ、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理なものとならないよう必要な措置を講ずること。 三、短時間労働者の約七割を占める女性の活躍を推進するとともに、女性が活躍しやすい環境を創っていくために男女雇用機会均等法など必要な法改正を含めた具体的な改善策を検討すること。 四、通常の労働者以外のフルタイム無期契約労働者については、労働契約法による無期転換の状況等を踏まえ、適切な保護が図られるよう必要な措置を検討すること。 五、待遇等の説明を求めたことに対する不利益取扱いの禁止については、労働政策審議会の建議の趣旨を十分に踏まえ、事業主への指導を強化する措置を講ずること。 六、第八条につき、どのような場合に不合理と認められるかについて裁判例の動向を踏まえて適切な周知を行うこと。 七、公務の臨時・非常勤職員の任用に当たっては、本法の趣旨を踏まえた対応がなされるよう、必要な助言や情報の提供等を行うこと。 八、税制、社会保険制度との関係で短時間労働者の就業調整が広く行われている状況に鑑み、働き方に中立的な税制、社会保険制度の構築について検討を行うこと。 九、均等待遇の原則を社会的に確立することが国際的な流れであることに鑑み、一九九四年に採択された「パートタイム労働に関する条約(ILO第百七十五号条約)」の批准に向けて、我が国における短時間労働法制の見直しを進めるなど、精力的に努力すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(石井みどり君) ただいま津田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石井みどり君) 全会一致と認めます。よって、津田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、田村厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。田村厚生労働大臣。
○国務大臣(田村憲久君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
○委員長(石井みどり君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時二十八分散会