厚生労働委員会 第5号
- 発言数
- 261 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2014/03/27
会議録
○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、小西洋之君及び西村まさみ君が委員を辞任され、その補欠として石橋通宏君及び斎藤嘉隆君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 雇用保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。 御出席いただいております参考人は、一般社団法人日本経済団体連合会労働政策本部主幹遠藤和夫君、日本労働組合総連合会総合労働局総合局長新谷信幸君及び全国専修学校各種学校総連合会会長小林光俊君でございます。 この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。 本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。 参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。 次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十五分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。 なお、参考人、質疑者共に発言は着席のままで結構でございます。 それでは、まず遠藤参考人にお願いいたします。
○参考人(遠藤和夫君) ただいま御紹介いただきました経団連の遠藤と申します。本日はこのような機会を頂戴いたしまして、感謝申し上げます。 雇用保険法改正案の各項目につきましては、法律案要綱に記載されている順に経団連の考え方を申し上げさせていただきたく思います。 一つ目は、就業促進手当の拡充についてであります。 この制度により、六か月間ではございますが、離職時賃金と再就職時賃金の差額が補填されることを通じまして、賃金低下を理由に再就職をちゅうちょする離職者の早期再就職が促進されることが期待されます。ただし、二〇〇九年と二〇一一年の法改正により就業促進手当が拡充されてまいりました経緯もございます。そのことも踏まえつつ、今般の拡充により実際にどの程度早期再就職が促進されるのか、その効果を検証することが重要になると考えております。 また、今後の対応といたしましては、再就職された方がキャリアアップを図りながら処遇改善に向けて主体的に取り組むことができる環境を整備することも重要となってまいります。その意味では、後ほど触れますが、今般の教育訓練給付の拡充は時宜にかなっているものと考えております。 二つ目は、中長期的なキャリア形成支援措置としての教育訓練給付の拡充と教育訓練支援給付金の創設についてであります。 御案内のとおり、直近の失業率は二〇一四年一月時点で三・七%と、リーマン・ショック発生前の水準まで低下している状況にあります。これまでの緊急避難的な対応は役割を終えたと判断できますので、雇用保険制度の在り方を再検討する時期を迎えていると考えております。失業の予防、失業者の生活保障といった従来からの政策目的に加えて、労働者のキャリア形成を強力に支援することを通じ、離職者の早期再就職や在職者のキャリアアップ、キャリアチェンジを促すという積極的な労働政策も求められています。 今般の拡充は、キャリアアップの機会に恵まれない人たちへの重要なメッセージとなる政策であると思っております。例えば年長フリーターの方々であれば、新たな給付金を受給しながら教育訓練を修了まで受講いただき、資格を取得した後に再就職してキャリアアップにつなげていく、そういった道が大きく開かれていくということでございます。 厚生労働省の関係審議会では、このような新しい仕組みを雇用保険制度の枠組みの中に設けることについて慎重な意見があったことも事実であります。労使の保険料を主な財源とする雇用保険制度の趣旨を踏まえますと、高額な給付が見込まれる仕組みに対して労使の納得感が得られないのではないかという危惧があったからであります。 その観点から申し上げれば、最大で六割給付、対象訓練の上限費用については年八十万円といった一定の給付上限を設ける上に、キャリアコンサルティングの受講、これを原則とすると。さらには、十年というインターバル期間を設定するなど、無計画に複数回の受講が行われないような対策が講じられていることにつきましては大変評価しております。 高額な給付を行う以上、それが確実にキャリアアップやキャリアチェンジにつながる必要がございます。そのため、対象となる教育訓練の指定基準が重要となり、特定の職務遂行に必要な資格取得や専門・実践的な能力の育成など、客観的な評価の裏付けが伴うことが不可欠でございます。この点につきましては、改正法案が成立いたしました後に関係審議会にて十分な議論を求めてまいりたいと存じます。 三つ目は、基本手当の支給に関する暫定措置についてであります。 個別延長給付など、今般の改正法案で延長されることとなる暫定措置につきましては、現在の利用者数の現状を見ますと、やむを得ないものと考えております。 ただし、これら暫定措置は、リーマン・ショックという未曽有の景気後退への臨時的、緊急的な対応として創設されたものであります。再度の延長、一度延長しておりますから二度目の延長ということになりますが、これらの暫定措置が恒久化されてしまうのではないだろうかと、そういった誤解が労働市場の中で生じないよう、関係審議会では延長期間は可能な限り短くしていくことを主張してまいりました。その点につき、改正法案で延長期間が三年とされていることは評価しております。あわせて、現下の雇用失業情勢を踏まえ、個別延長給付の要件について厳格化する形で方向性が打ち出されていることも重要なポイントであると考えております。 なお、改正法案が成立いたしました場合には、三年後に延長期間の満了を迎えますので、その際には、雇用失業情勢等を踏まえつつ、これらの暫定措置の終了も視野に入れた検討が求められるものと考えております。 ここで、改正法案に直接関係する項目ではございませんが、基本手当の在り方に関しましても併せて意見を申し上げさせていただきたいと存じます。 厚生労働省の関係審議会では、労働者側委員から基本手当の水準を引き上げるべきであるとの主張がございました。これに対しまして、使用者側委員は一致して引上げには慎重であるべき旨を主張してまいりました。確かに、二〇〇〇年と二〇〇三年の両改正によりまして、基本手当の水準は引き下げられました。一方で、二〇〇九年以降、累次にわたる被保険者の範囲拡大や個別延長給付等の暫定措置の実施、さらには二〇一一年十月の求職者支援制度の導入など行われた結果、雇用のセーフティーネットは相当程度充実してまいったわけでございます。 基本手当の在り方を検討するに当たっては、このような新しい仕組みの導入に伴う影響を十分に踏まえる必要があります。また、基本手当の拡充は、離職者の求職活動の長期化を助長するおそれがありますので、失業中の生活の安定と早期再就職の促進、これらのバランスに十分留意しながら対応しなければなりません。使用者側委員といたしましては、求められる施策というのは、基本手当の水準引上げではなく、早期の再就職を支援する環境の整備であると考えております。 四つ目は、育児休業給付の拡充についてであります。 男女とも育児をしながら就業を継続できる環境づくりのために、育児休業期間中の経済的な支援を充実することは有効な施策となり得ます。今般の拡充により、とりわけ、育児休業の取得率の低い男性労働者について、経済的な理由から育児休業の取得をためらう場合には、その後押しとなることが大いに期待されるところであります。 なお、労働者の仕事や家庭の事情に適した形で早期の職場復帰を希望する場合には、その環境づくりも必要となってまいりますので、職場復帰のための助成金の活用に向けた周知も不可欠となります。また、今般の育児休業給付の拡充につきましては、少子化対策に主眼が置かれていることからも、拡充に伴う財源については、本来であれば全額国庫負担で実施すべきものではないかとの意見もございましたことを申し添えさせていただきます。 五つ目は、改正法案で直接触れられている項目ではございませんが、労使共に関心の高い財政運営についてであります。 御案内のとおり、雇用保険制度に係る国庫負担につきましては、二〇〇七年度より本則の五五%とする暫定措置があります。依然として国の財政状況が厳しいことは重々承知いたしておりますが、雇用失業情勢については経済政策に大きく依存するものであり、国の責任も相当程度に大きいものと考えております。 法律の附則では、安定した財源を確保した上でという条件付とはなっておりますが、国庫負担の早期の本則復帰に向けたロードマップの策定が求められておりますので、先生方の御配慮を賜りますよう、この場を借りてお願い申し上げる次第でございます。 続きまして、雇用保険料率についてであります。 今般の制度拡充に伴って平年ベースの試算で約二千億円の給付増が見込まれることから、二〇一四年度の雇用保険料率が二〇一三年度と同率となること、このことにつきましてはやむを得ないと考えております。 しかしながら、制度改正の財政的な影響を踏まえても、雇用保険財政は中長期的かつ安定的に推移する状況を見通すことができるものと考えております。したがって、雇用保険料率の引下げに向けた検討を是非お願いしたいというのが使用者側委員の一致した見解であります。全体として経営環境が大幅に改善しているとはいえ、依然として厳しい経営を余儀なくされている企業も少なくないことから、雇用保険料率の負担軽減、是非お願い申し上げたく思います。 最後に、今後の課題につきまして、せっかくの機会を頂戴いたしておりますので、一言申し上げさせていただきたく思います。 現在、失業者の個々の状況に応じ、再就職に向けた支援策が講じられておりますが、求職活動が例えば一年を超えるなど長期化してしまった場合には、その支援策が必ずしも十分ではございません。担当者制の導入などハローワークの機能強化や公的な職業訓練、こちらの優先的な活用など、支援の重点化を図っていく取組も必要ではないかと考えておりますので、是非御理解を賜ればと思っておるところでございます。 以上をもちまして私の意見陳述を終えさせていただきたいと思います。御清聴どうもありがとうございました。
○委員長(石井みどり君) ありがとうございました。 次に、新谷参考人にお願いいたします。新谷参考人。
○参考人(新谷信幸君) 日本労働組合総連合会、連合の新谷と申します。本日はお招きいただきまして、ありがとうございます。 それでは、私の方の意見陳述は、資料を出させていただいておりますので、これに基づきまして陳述させていただきたいと思います。 まず、私は、この法案の検討をしてまいりました労働政策審議会雇用保険部会の委員を遠藤参考人とともに務めさせていただいております。そういった意味から、今日は、労働者側から見たこの改正法についての課題につきまして、大きくは三つの分野で申し上げたいと思っております。 めくっていただきまして、スライドの二というところを御覧いただきたいと思います。 厚生労働委員会の先生方には本当に釈迦に説法みたいな話になって大変失礼でございますけれども、雇用保険のまず大きな体系の中から、今回の改正がどういうふうに位置付けられるのかという私どもの理解を申し上げたいと思っております。 雇用保険制度は、大きく失業給付という部分と、それと雇用保険事業、それと二〇一一年十月から施行されております求職者支援事業に分けられるというふうに考えてございます。これは、この体系図で見ていただきますと、左から二つ目の部分にちょうど三つ書いている部分でございます。この失業給付等の事業につきましては、これは社会保険の機能という部分と雇用政策の機能という二つの機能に分かれているというふうに私どもは理解しておりまして、この社会保険制度という部分につきましては、失業というリスクに対して再就職まで所得を補償するという意味での社会保険という意味でございますし、また雇用政策という意味であれば、失業者が速やかに再就職できる、その援助をするという意味での事業ということでございます。 これらの事業につきましては、御覧いただきますと、この紫色の部分でございますけれども、ここの右端に国庫負担の割合が書いてございます。この国庫負担の割合がそれぞれの事業によって微妙に異なってございまして、かつ、法律の本則に書いてあります内容に対しまして、今、暫定措置として、一番下の二行目から書いてあります、当分の間、国庫負担の額は本来の負担額の五五%に引下げをされているということでございまして、右端に書いてある括弧の数字が今の国庫負担の割合ということでございます。今回の改正法の内容につきましても、この国庫負担の割合が大きく改正の内容に影響を与えているというのが私どもの理解でございます。 今回の改正に伴いまして、財政の支出はどのように影響を与えるのかというところを三スライドに記述をしております。これは政府から提出された資料でございますけれども、先ほど遠藤参考人もありましたように、およそ合計で二千億近い支出の増ということになるということでございます。 めくっていただきまして、四スライドに雇用保険の保険料率と国庫負担の負担割合についての資料がございます。これも政府の資料でございますけれども、これについて見ていただきますと、この雇用保険制度、昭和二十二年から始まっております内容でございますけれども、元々国と労と使と三者でこの保険料を分割するということで、国庫負担が三分の一からこの制度はスタートしておりまして、高度成長になりましてこれが四分の一になって、その後四分の一で本則来ておりますけれども、ここに暫定措置の掛け率が掛かって減率が掛かってきているというのが今日の実態でございます。 保険料につきましても、上にございますように、労使の折半で負担する本体の保険料と使用者側だけが負担する二事業の保険料と、こういう形になってございます。この国庫負担につきましては、五スライドにございますように、今、職業安定行政に占める国庫負担の割合が実はここに書いてあるわけでございます。二十五年度予算ベースでございますけれども、二兆六千億の労働保険特別勘定に対しまして、一般会計が二千六十億ということで、特別勘定に比べて一般会計の支出が非常に少ないということでございます。 この職業安定行政における費用は、本当に、雇用保険であるとか労災保険等々の一般会計以外を主な財源として行われているというのが今の実態かというふうに思っております。特に、この二千六十億のうち、その多くが実は雇用保険の国庫負担部分ということでございまして、一般財源の主な使い道がまさしくこの雇用保険の国庫負担にあるということでございます。 今回の改正につきましては、背景にありますのは、六スライドを御覧いただきたいと思いますが、大きくは失業等給付を支払うための積立金の残高の問題に起因するというふうに私どもは理解をしております。ここにグラフがございまして、これは縦の棒グラフが失業等給付の積立金の残高でありますけれども、現在六兆円に迫る残高がございます。これは、平成十二年—十五年にかなり下がっておりますけれども、このときに料率を引き上げるとともに給付の引下げを行ったというのが過去の制度の変遷でございます。 私どもとしては、この国庫負担につきまして本則に早く戻していただきたいというのがその中身でございます。財務省の財政審においては、この七スライドにございますように、国庫負担の引下げも含めてその在り方を検討するという論議がなされておりますけれども、私どもとしては本来の本則に一日も早く戻していただきたいということでございます。 なお、この国庫負担の残高がこういう状況にございますので、今回二千億という巨額の給付増ということになるわけでありますけれども、その給付増を作成するに当たって、やはり国庫負担の事業ごとのありなしが大きく影響している、今回の給付増の主な部分は、ほとんどが国庫負担が付かない部分で給付の増が行われているということになっているわけでございます。 次に、大きな二点目でございます。八スライドを御覧いただきたいと思います。 これは今回の改正の中では盛り込まれなかった部分でございまして、私どもとしてはここは非常に残念な部分ということで、労働政策審議会においても、ここの部分についての反対意見を付けさせていただいた部分であります。要するに、失業給付というまさしく雇用保険の本来業務の部分の給付の改善が行われていないという内容でございます。これは、八スライドにありますように、平成十二年、十五年の改正前の給付日数と現行の給付日数の変遷を書いてございます。この給付日数の削減が、先ほど見ていただいたように、残高が大きく減った十二年と十五年の改正によって行われまして、今回それが今日に至っております。 この十二年、十五年の改正に伴って受給日数及び平均の受給日額がどのように推移したかというのが九スライドにございます。 十二年と十五年の改正に伴って給付日額が大きく下がってきているというのが御覧いただけると思います。私どもとしては、離職者が安心して求職活動を行えるように、雇用保険の生活安定機能を充実させるということから、平成十二年、二〇〇〇年と二〇〇三年の法改正によって引き下げられた給付水準の引上げを行うべきということは労働政策審議会でも主張してまいったところでございますが、残念ながら今回それは実現してございません。 十一スライドには、雇用保険の給付日数の中で、受給中にどれくらいの方が就職ができているのか、できなかったのかということが出ております。雇用保険の給付が終わってもまだ就職できないという方が非常に多くおられるということを、現実を是非見ていただきたいというふうに思っております。 十二スライドは、同じく給付率の引下げによって影響を受けた方々の状況を書いてございます。十二スライドは、非常に多くの方がこの十二年、十五年の改正によって、給付率の引下げによって影響を受けているということを示してございます。 次に、大きな三点目の内容で、今回の法改正の主な部分でございます中長期的なキャリア形成支援について申し上げたいと思っております。 これは十三スライドでございますけれども、今、非正規労働者二千万人、働く者の四割近くの方が非正規労働者という状況になってございますけれども、非正規労働者は雇用の不安定と処遇の低さに加えまして教育訓練機会がやっぱり乏しいというのがデータで見て取れるわけでございます。これは厚生労働省が定点調査をやっております能力開発の基本調査の状況でございますけれども、これは正社員と正社員以外で、OJT、オフJTがやっぱり正社員と非正規でかなり機会が違うということを示すものでございます。 今回、教育訓練給付の拡充ということで、中長期的なキャリア形成を充実させるということが法改正の中に盛り込まれたわけでございます。非正規労働者を始め若者が技能や知識を身に付けていく、希望する職業に就いていくというためにキャリア形成のための支援が非常に必要であるということは今回の法改正の中に盛り込まれたということでございますけれども、やはり私どもとしては、冒頭に申し上げたような、失業給付とのバランスの中でこれをどう考えるかということが大事だと思っております。 十四スライドは、労働政策審議会において当初示された政府の案でございまして、今、基本手当の平均受給額が、十四スライドの赤字で書いておりますように、平均五十四万円と。要するに、失業して再就職のための給付を受ける金額の平均が五十四万円に対して、当初、政府から示された学び直しの給付の個人給付の上限が百八十万円という、非常に巨額な、バランスを欠く内容ではなかったかということで論議をいたしまして、結局、十五スライドにございますように、今回の法改正に盛り込まれた内容に圧縮をされてきているということでございます。 私どもとしては、この中長期的なキャリア形成、非正規労働者を中心とした教育訓練の方に重点を置いた内容となるように、是非国会での御論議もお願いをしたいというふうに思っております。 最後に、残された課題につきまして一点申し上げたいと思います。 これは、育児休業給付の改善が今回盛り込まれております。これの財源につきましても、先ほど遠藤参考人が申し上げたように、労使共にここの部分については、引上げ部分については少なくとも国庫負担でお願いをしたい、労使の保険料に依存することなく国庫負担をお願いしたいということで申し上げましたけれども、今回それが実現をしておりません。それともう一つ、非正規労働者を中心に育児休業給付が取りにくいという現実がございます。ここの改善についても是非国会の御論議の中で補強していただければ有り難いと思っております。 私の意見陳述は以上でございます。
○委員長(石井みどり君) ありがとうございました。 次に、小林参考人にお願いいたします。小林参考人。
○参考人(小林光俊君) 私は、全国専修学校各種学校総連合会の会長を仰せ付かっております小林と申します。このような機会を設けていただいたことを本当に心から感謝を申し上げます。 それでは、これからちょっと説明をさせていただきますが、私は三点の資料をお出しさせていただいております。まず、この専修学校制度の概要というところから説明させていただこうかと、こういうふうに思っております。 専修学校制度ということに関しましては、大変多様な教育を専修学校自身がしているということで、一般の方々も非常に分かりにくい、そしてまた、今、専修学校の状況というのはここ十五年から二十年ほどの間で大きく変わってきているということでございます。 それはどういうふうに変わってきているかというと、一つは、以前は例えば専修学校というのは高等課程、高等課程というのは中学校卒業以上の方を教育する教育機関、そして専門課程というのは言わば高校卒業生以上の方を教育する機関、それから一般課程というのはこれ学歴無用で教育をする、この三つの制度になっておるということでございます。そして、専門学校の中で一番量的に多いのは真ん中の言わば専門課程でございまして、専門課程というのは言わば高校卒業以上の方を教育するということでございます。専修学校全体では三千二百校ありますが、そこで学んでいただいている学生さんは六十六万人、現在ですね。そして、その中の専門学校と言われている専門課程のあるところは二千八百十一校ということで、実際問題八七%を占めておると、こういうことでございます。 そして、どういうふうに変わってきたかといいますと、一般的には、今まで専門学校へ行く人は大学へ入れない人が専門学校へ行くんではないかというふうに思われていたケースが多いわけでありますが、現状では、特に大都市ではむしろ大卒社会人の方の学び直しの人たちが圧倒的に多くなってきている、特に近年そういうことが言えるということであります。これは後ほど私どもの学校の説明等で詳しくさせていただこうと、こういうふうに思っております。 そして、今、職業教育を取り巻く環境ということでいえば、大変高度なある意味では職業実践の教育をするということに国際社会も含めてなってきているということでありまして、そして、私どもの専門学校では、専門士及び高度専門士という言わば国内で通用する称号が与えられるということになっております。国際社会では、今グローバルな社会ということで、一般的にはヨーロッパなどでは職業教育を受ける教育機関はポリテクニクスと言っておりますけれども、例えばポリテクニクスでもディグリーを出すというふうになっております。プロフェッショナルディグリーのバチェラー及びマスターを出すという制度になっております。日本の職業教育機関はまだそこまで行っていないわけであります。ここは、言わば国際社会から見れば制度的に遅れているところだと、こういうことでございます。 そこで、専門学校では、八分野に分かれてそれぞれの分野ごとに言わば専門的な教育をしている。その次のページでございますが、この八分野、まず工業課程ではこういった情報処理とかコンピューターグラフィックス、あるいは自動車整備、こういったことを主に教育をしている。それから農業でございます。農業、農園、そしてバイオテクノロジー関係。そして医療分野であります。言わば、看護師あるいは歯科衛生士、あるいは理学療法士、作業療法士とか、はり、きゅう、マッサージ、こういった医療専門職であります。それから衛生分野でありますが、衛生分野は調理師とか、あるいは美容、理容というような分野であります。そしてさらには教育・社会福祉でありますが、これは、保育とか幼児教育とか、あるいは社会福祉あるいは介護福祉あるいは精神保健福祉など、こういう福祉分野の専門職であります。それからその次には商業実務であります。商業実務は、簿記、経理とか、あるいは中には観光・ホテル業、あるいは流通ビジネスと、こういった分野であります。それから服飾・家政。これはファッションデザインとか、洋裁とか和裁、手芸などですね。それから文化・教養ということでいえば、これはデザインの、特にインテリアデザインや、あるいは中には文化・教養ということでありますから外国語とか、あるいは法律行政とかスポーツとか、いろんな分野が含まれている。 そういう意味でいえば、専修学校制度というのは本当に多様な、必要な教育をやる、必要な職業教育をやっている教育機関であるということの御認識を持っていただければと、こういうふうに思っております。 そして、次のページでございますけれども、専門学校学生に占める就職者の割合という、これ全国平均で出しているわけでありますが、御存じのように、大学、短大よりも非常に高い就職率を示しているということでございます。大体八〇%ぐらいの就職率はキープをしているということでございます。 そして、専門学校卒業生の産業別就業状況の説明でありますけれども、ここに書いてありますのは、見ていただいて、大学、短大、高等専門学校等との比較ということで書かせていただいております。この青い部分が専門学校の卒業生が就労しているということであります。特に今、第三次産業、特にサービス産業が非常に多いということであります。医療、福祉、介護、あるいはホテル、観光、今インバウンド政策などもありますが、そういった分野、すなわち成長産業への高度人材育成ということにシフトされているところが多いということであります。 そして、その次のページ、私立専修学校における社会人の在学生の推移ということでございますが、ここでデータが出ておりますが、専修学校というのは、言わば、先ほど言いましたように、多様な教育ということで附帯事業という、附帯教育ということもあります。そういうことを入れますと、社会人、ほとんどこれ大卒社会人が多いんですけれども、約十一万人が在学をしていると。今、この分野がだんだんだんだん高くなっているということでございます。それが大きな変わってきている点ということでございます。 今、一般的に言われていることは、大学卒業生の約三〇%が言わば就職できないと言われております。そしてまた、入社されて三年以内に離職する人が三〇%あると言われております。そうすると、要するに大卒三年間で約六〇%の人がもう一回再就職をしなきゃいけないということになります。その再就職をきちっと受け持って、職業教育をきちっとして、労働転換をしているのが言わば専門学校の役割だということの御認識を持っていただけたら有り難いと、こういうふうに思います。 そして、職業実践専門課程という課程が今年の四月から新たに文部科学大臣認定によってスタートするという制度を文部科学省でつくっていただきました。これは、企業と密接な連携をすることによって実践的な職業教育の質を確保する、そういう組織的な取組をする専門学校を文部科学大臣が直接認定をすると、こういう制度であります。大きく職業教育というものが高等教育としてきちっと位置付けられるという方向性が出てきたと、こういう認識でございます。 そして、これは、この課程に今年の四月からということでありまして、既に今三月でございまして、今年の認定では、二千八百十一校ある中で四百七十二校が取りあえずは認定を受けるということが今確定しております。これは専門学校の中では一七%になるということであります。特に二年課程以上では二〇%になると、こういうことでございます。 そして、この課程の認定要件がここに書いてありますが、二年制以上であるということ。そして、千七百時間以上の授業を実施をしているということ。特に、演習、実習を中心として企業と連携をするということ。そして、組織的に、企業の、あるいは産業界はイノベーションにおいて進化して変わっていきますね、そういった変わっていく知識、技術を常に教育カリキュラムに反映できるように、言わば教育課程の編成委員会というものをきちっとつくるということが義務付けられております。そこには産業界の第一線の方々にきちっと入っていただくということ。そして二つ目には、それの教育がいかに評価されたかということをちゃんと客観的な評価をする学校関係者評価委員会というものをつくると。ここにも企業の方々が入っていただいてきちっと評価をすると、こういう制度であります。 これは非常に大きく日本のこれからの職業教育を変えていくんではないかと、こういうふうに思って期待をしているところであります。 次に、私どもの学校のケースを簡単に説明させていただきます。 この白い資料であります。これ、高田馬場にあります日本福祉教育専門学校という学校でありますが、ここにありますように、それぞれの言わば介護や社会福祉士等の専門職を養成している学校ということであります。入学者は大体四百人超というところであります。そして通信教育もやっております。通信教育が五百人。合わせると大体千人弱の教育をやっている教育機関ということであります。 そこで、三ページ目に国家資格の取得状況というページがございます。 ここで見ていただきますと、例えば社会福祉士、これは全国平均が、二十二年度二八・一%、二十三年度二六・三%、二十四年度一八・八%とあります。私どもの学科のケースでありますが、それぞれ学科によって合格率は違うわけでありますが、高いところは、例えば社会福祉士、これは大卒生が中心のコースですが、二十二年度では九六・一%、それから二十四年度ではそれでも七三・二%。一般の大学、例えば社会福祉学科の卒業生がこの国家試験を受けるわけでありますが、その平均が例えば二十四年度は一八・八%、非常に低いわけでありますが、これが私どもの専門学校では、高いところでは七三・八%。ほぼ三倍の合格率を示しているということであります。精神保健福祉士、そして言語聴覚士、それぞれ出ておりますので、参考に見ていただきたい。 いずれにしても、全国平均より大幅に専門学校の教育というのは言わば合格率が高いということが言えるかと、こういうふうに思います。 それから、就職状況、ほとんど九〇%以上の就職を示しているということであります。 この社会福祉士が一時低いのは、合格の発表が遅いために、合格というのは国家試験の発表が遅いんですね。それが決まってから就職するということで、捉える時点によって若干低いところがありますが、しかし、ほとんど八〇%から九〇%あるいは一〇〇%の就職率だということでございます。これが私どもの学校のケース。 それから最後に、こういう資料がありますね、これは離職者訓練制度を活用した調査データということでございます。 これは、見ていただいたら有り難いわけでありますが、すなわち介護人材の緊急雇用対策ということで、言わば教育訓練制度を導入をしていただいたということでありますね。離職者の訓練修了生の職業能力の評価の必要性ということで、私ども、私どもというより、これ、介護福祉士養成施設協会でまとめた過去二年間の調査データの概要でございます。 この制度によって、介護福祉士の人材確保を目的としたものでありますけれども、これによって、一般的には雇用の創出に大変寄与しているということが第一点。二番目には転職希望者に対する成長産業への人材移動がきちっとできているということ、それから介護人材の雇用確保につながっているということ。そして四番目には人材の有効活用に有効に寄与している、すなわちキャリアチェンジ、キャリアアップに寄与しているということがこの資料を見ていただければお分かりのとおりということでございます。 そして、今、まさに高等教育の場では、世界各国共通で学生の半数以上が学術教育ではなく高度な職業教育を求めているという状況でございます。そんな中で、言わば、これから我が国ではFTAやTPPへの参加ということも進められている中で、グローバル対応とか地域の活性化そして少子高齢化対策、以上全て重要な課題に共通するのは、まさに国際競争力や国の活性化の源泉になるのは人材育成が基本であります。 全国、各県各地に存在するそういう専修学校、各種学校の社会的資源の再評価や有効活用をすることは、国民全体が活性化する再チャレンジ社会の言わば創造につながると、こういうふうに思うわけであります。そんな意味でも、是非こういった制度で、学び直し支援という中で学ぶ学生の支援をお願いをしたいというのが私ども全専各連の願いであります。 どうもありがとうございました。
○委員長(石井みどり君) ありがとうございました。 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。 これより参考人に対する質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○古川俊治君 どうも三人の参考人の皆様方、お忙しいところ、ありがとうございました。 まず、三人の参考人の皆様にそれぞれ共通して質問したいことが一問と、それから各参考人の皆さんに個別に一問ずつ御質問させていただきたいと思っております。 日本は長い間終身雇用という文化が続いてきましたけれども、近年、様々な情勢の変化から、転職をして職を変えながら仕事をしていく、こういうスタイルがかなり一般的になってまいりました。 その中で、在職者が在職中にキャリアアップを積んでいくということがやはり充実した仕事をしていく上で極めて重要なことと考えておりますけれども、現在、今日お話しになった中でもいろんな御意見がございましたけれども、国が行っている制度の枠外で企業が行われている従業員のキャリアアップのための施策というものについてどうお考えされているか、またどう評価されているか。このことは、やはり正社員あるいは非正規社員を問わず、従業員の皆様の技能の向上や労働意欲の向上、あるいは、私も学生を教えておりますけれども、就職率が、大変人気がある企業が、やはりそうした在職者のキャリアアップに熱心な企業は人気が高いということも思います。 そういう意味で、どういったお考えをお持ちになってどういった努力をされているのか、それに対してどう評価しているのか、それぞれ御意見をいただきたいと思っております。 そして、遠藤参考人には、今、経団連として取り組まれている、働きやすい職場づくりと、あるいは育児休暇の消化の促進といった取組、経団連としてはどう各企業に働きかけているのか、こういうことがもしございましたら御紹介いただきたいと思っております。 それから、新谷参考人には、随分国庫の負担のことに議論がございまして、これ、大変今税収等も上がっていく中でもなかなか国庫が厳しいということで難しい状況になっておりますけれども、現在の雇用保険の保険料率、これは今日お話しの中でも様々な歴史的な経緯があると存じておりますけれども、この保険料率の現在の水準とそれから現在の積立金のレベル、これについてどう評価されているのか、この点について伺いたいと思います。 それから、小林参考人につきましては、専修学校の今非常に優れた業績について伺いましたけれども、ちょっとデータを見ますと、やはり少子化の影響で卒業生がずっと減っていると。たくさんの実は専修学校があって、比較的生徒の確保に結構大変なんじゃないかというように思っているんですが、専修学校の今の経営の実情という点について、何か教えていただければと思っております。
○参考人(遠藤和夫君) まず、一つ目のお尋ねについてお答えをさせていただきたく思います。 恐らく先生の御質問の背景には、経営環境が厳しくなっていく中にあって、従業員に対しまする教育訓練制度に掛けるやはり費用が低減してきていると。そうなると、じゃ、個々の従業員の方々のレベルアップをどう図っていくのかということについて、企業の取組にかなり差が出てきたんではないだろうかと、そういう視点を持っていらっしゃるんではないかと思っております。 大手あるいは規模の違う形で中堅、中小を見ていけば、傾向的には大手の方がその費用を多く取っている、個々の従業員の方々の育成を図りながら長期継続の雇用を図っているというのが現状かと思っております。一方、個々の従業員の方々が自助努力という形で取り組まれるといったようなことについても、個々の企業の対応ぶりというのは様々であるというふうに思っております。個々の企業の取組を補うような形で、やはり公的な職業訓練といったようなものの充実がこれまで図られてきたというのが全体の構図かと思っております。 いずれにいたしましても、企業の活動の源泉は人であります。従業員の方々にレベルアップをしていただき、仕事を通じてその方のパフォーマンスを高めていただくということは、ひいては企業活動、もう少し大きな規模でいえば日本経済に大きく寄与するということで、個々の企業にあっては、教育研修費用については対応できる限りにおいて充当しているというふうに理解しておるところでございます。
○古川俊治君 女性の活用についてはいかがですか。同時に答えてください。一人二分ぐらいでお答えいただければと思っております。
○参考人(遠藤和夫君) 育児休業につきましては、今、女性でいえば八割を超える方が利用されている、それに対して男性は二%いかないという状況でございます。 企業におきましては御本人の希望に沿うような形で環境づくりに取り組んでいる、そのために、経団連といたしましても、法律の整備、あるいは今般の次世代法の改正にも賛成という立場で取り組んできております。引き続き、育児休業の必要性といったようなことを周知を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○参考人(新谷信幸君) 二点御質問いただいたうちの一点目の、企業のキャリアアップをどう評価するかという点でございますけれども、非常に重要な視点だと思います。我が国の競争力の源泉はやっぱり人の能力の発揮度に懸かっていると思っております。 今、残念ながら、企業の方の教育投資が、これは様々な統計を見てもどんどんどんどん下がってきておりまして、やはりここは企業としても人材への投資を拡充をさせていく、イノベーションを起こす人材はやっぱり投資をして人を育てていくということが大事でございますし、それが従来我が国の強みであったと思います。 私は、この連合に来る前に電機産業の労働組合でシンクタンクの仕事をしておりましたけれども、企業の教育投資をすればやはり従業員の能力が上がるというのは大量観察のデータでも出てきておりますので、非常に重要な点だと思いますので、是非政府もそういった施策を強力に推進をしていただきたいと思っております。 二点目の、雇用保険料の水準と積立金の評価でございます。これは私が提出させていただいた資料にも出ておりますけれども、やはり今日の積立金の水準は非常に多額に上るというふうに思っております。といいますのも、雇用保険の支出は一年間で約二兆円弱でございますので、今六兆円もありますので、もう三年分ぐらいがたまっているわけでありまして、この水準はやっぱり高過ぎる。それはなぜなのかというと、やはり先生の御質問のあった収入と支出のバランスが狂っているからでございます。 その支出の方が私どもとしては問題だというふうに捉えておりまして、雇用保険の本来業務であります失業給付が平成十二年と十五年に絞られたまま今日にまで来ている。保険料は今法律の最下限の一%に来ておりますので、まず私どもとしては、この給付の改善、特に雇用保険の本来業務であります失業した際の給付の水準改善に取り組むべきというのが私どもの主張でございました。 保険料についても、それがもしかなわないということであれば、遠藤参考人が先ほど陳述されていたように、保険料の見直しについても当然次善の策としては考えるべきというふうに考えております。 以上です。
○参考人(小林光俊君) まず、キャリアアップの話でありますが、今、新谷委員の方もおっしゃいましたが、まさに今、企業の教育力が大変低下をしている、そこのところを、やっぱりきちっと職業教育の学び直しを支援をすることによってそして職業能力を高めていくということは大変重要なことだと、こういうふうに思っております。 日本は人口減少社会ということでありますから、一人当たりのGDPをいかに高くするかということを政策目標に掲げて、そして国民全体の底上げをきちっとしていただくということを是非お願いをしたいということであります。そういう意味でいえば、まさに学び直し支援で常に新しい産業界へ人材をきちっと教育で送り出していくということについて御理解をいただいているというのは大変心強いということであります。 それから、二番目におっしゃいました少子化の中で学生確保が大変苦労をしているということ、そしてさらに経営の実情はどうかということでございますが、おっしゃるように、専門学校の中には大変厳しい状況でございます。これは、学んでいる学生に対する支援策が非常に弱いんですね、国を挙げて、支援。私どもは、学校を支援してくださいということではなくて、学んでいる学生に対しての支援を大学生と同じようにきちっと、あるいは一条校と同じようにきちっと支援をしていただく、そのことによって私は、専門学校というものがきちっと社会的評価をいただけるようになるだろうと。国際社会、外国では皆そうなっているんですよ。日本だけ専門学校というものが何となく下だというふうに見られて、そしてきているということであります。ここのところを変えていただく。 そして、私どもの努力としては、今、高校卒業生のほとんど五割以上が大学へ進学するということでありますから、私ども大都会にあるわけでありますから、社会人とか大学卒業生に特化した専門学校をつくって、そこで言わば高度な専門職教育をするという、そういう経営努力によって経営の維持、安定を図るということをしております。 いずれにしても、学ぶ学生は大変経済的に厳しいところがありますので、そこに対する国の支援策ということを是非お考えいただきたい。そのことによって国民全体の付加価値を上げるという政策につながっていくと、こういうふうに思います。よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○古川俊治君 ありがとうございました。
○相原久美子君 民主党の相原久美子でございます。 三人の参考人の皆様、本日はありがとうございました。 早速ちょっとお聞きしたいと思います。 まず、小林参考人。この資料を見ますと、やはり医療関係等々について、介護等々については非常に就職率に大きな結び付きがなされているというような状況を見させていただきました。 ただ、今回の制度によるこの事業は、どちらかというと一旦社会に出ていて一定年齢の中で失業された方たち、この方たちが対象になっていくわけです。その意味では、今までの専門学校としての受入れの部分と若干違いが出てくるのではないかと思うのですね。その点について、何か今後の方策、見通し、それから要望等々があればお伺いしたいと思います。
○参考人(小林光俊君) ありがとうございます。 今、委員おっしゃっていただいたとおりの状況だろうというふうに思いますが、ただし、今回、雇用保険対応であれ、言わば企業に就労経験のあった人たち、そして雇用保険を払っていた人たちが対象になるということでございますから、私どもがやっているような専門学校では大変学ぶ学生に対する心強い言わば支援策になる、こういう制度を国として導入していただいたということは大きな言わば学び直し支援の第一歩だと、こういう認識を持っております。 それから、もう一方は、やっぱりずっと大企業じゃなくて中小企業の中で苦労して、そして転職を図る、あるいは会社が倒産したりなんかして転職を図るという人たちに対する支援策というものも、別途学び直しに対する国の支援ということは是非お考えいただきたい。これは国民全体の言わば付加価値を上げる、要するに国民全体をきちっと底上げするということにつながるという、そういう政策も是非お考えいただきたいということを要望させていただきます。 どうもありがとうございます。
○相原久美子君 若干確認をしたいのですが、たまたま今日出していただきました資料のところで、小林さんのところの資料でしょうか、福祉の関係でいいましても、年代別にいきますと、やはり十代、そして二十代が圧倒的に多いわけです。ただ、今回の施策というのは、一旦社会へ出て一定働いて、そして失業されたということになりますと、高校を卒業してとか大学を卒業してとかという状況ではないというところでの受入れの違いがあるのではないかということでお伺いしたのですが、いかがでしょうか。
○参考人(小林光俊君) ありがとうございます。 おっしゃったとおり、社会人経験のある人たち、それも基本的には中堅企業以上の方々かなというふうに思うんですが、そういう方々の教育支援ということでございますけれども、今まさに我々の専門学校でも職業教育をやっぱり高度化するという努力をしておりますし、そしてやっぱり国際社会の中でもちゃんと通用する職業教育をきちっと実施をしていくということで各学校も努力はしておりますので、そこへ入ってくるという学生が増えていくんだろうというふうに思います。 今、福祉とおっしゃいましたが、福祉の中で介護なんかの場合は年齢がどちらかといえば低い。ただ、社会福祉士とか精神保健福祉士あるいは理学療法士、作業療法士なんかでは、言わば二十代の後半から三十代の方々がかなり私どもの学校の例では学んでいます。言わば、二十代の後半の方々がどちらかといえば多いというふうに言えるかと思います。
○相原久美子君 それでは、遠藤参考人と新谷参考人に、若干時間がございませんので、端的にお答えいただきたいと思うのですが。 私も、この今の情勢を見ますと、就業率、雇用の状況は改善されてきているとは思っております。ただ、やはり非常に厳しいのは、今の現状、どうしても失業保険というものが切れてしまって生活保護に行くというケースが非常に多いわけです。生活保護は相変わらず高止まりという状況にございます。 そんな中で、やはり基本手当というものを改善していきながら、できるだけ生活保護に行かないうちに就業に結び付けるということが必要なのではないか。その意味では、先ほどおっしゃったように、積立残高が六兆円近くもあるということを何とか有効に使えないんだろうかと、その点についてちょっとお伺いしたいと思います。
○参考人(遠藤和夫君) 手短にということでございます。 先生おっしゃっていただきましたように、やはり雇用政策で対応できる部分については雇用政策の中でやるということが前提だと思っております。そういう意味でいえば、例えば求職者支援制度というまた付随的な業務もございます。そういったものも活用しながら、生活保護に陥らないような形の対応を重点化していく、あるいは、生活保護に陥った方であったとしても就業可能性のある方につきましてはやはりプログラムをあてがっていくといったような形で政策を重点的にやることによって、この境目にある方々を救っていくというような施策が必要ではないかと考えておるところでございます。
○参考人(新谷信幸君) 我が国は就業者のうち九割近くが雇用者でございます。ですから、雇用の安定は我が国の社会経済の発展、安定のために不可欠だと思っております。 雇用者にとってのやっぱり最大のリスクは失業ということでございますので、これに対する社会保険の仕組みを強化するということは重要な視点だと思っております。今、減ったとはいうものの、現在失業者の数が二百三十八万人もまだおりますので、この方々を一日も早く労働市場に戻していただいてまた就職していただく、そのための雇用保険制度の強化が何より大事だと思っております。 再々申し上げておりますように、積立金の残高、今日、この状況に至った背景にあるのは、平成十二年と十五年に下げられたままの失業給付がそのまま今日に至っているということでございます。この十二年、十五年の改正は、本当に、積立金が四千億ぐらいまで減ってしまって、雇用保険の失業給付が払えなくなるかもしれないという危機感の中で引き下げた、まさしく労使の苦渋の決断で引き下げた内容でございます。それを今日まで引きずってきているわけでありますから、今回の改正においては、まずやるべきはこの失業給付の改善であったと私どもは認識をしてございます。 以上です。
○相原久美子君 遠藤参考人にもう一度お伺いしたいと思うのですが、私は今の雇用情勢を見ていまして、非正規の割合が非常に大きくなってきている、要するに年収が非常に低い人たちが増えてきているというこの状況にあって、基本手当というのが、まあ、そもそも論として低いわけですから、生活費を確保するというのも非常に厳しいだろうと思うんですね、失業という結果で。 そういうときに、先ほどのお話ですと、環境整備が必要なんだと言っておられたんですけれども、具体的にはどういう環境整備が必要だとお考えになっているのか、お伺いしたいと思います。
○参考人(遠藤和夫君) まず、非正規の雇用をされている方々についての考え方でございますけれども、先生御案内のとおり、高年齢者の雇用確保措置ということで法律改正がございましたので、いわゆる近年の増加部分につきましては高齢者の方々が相当寄与しているという実態がございます。そういった中で、全体の数字だけを言えば三六%を超える方々が非正規という形で働いていらっしゃると。 その中で、重点的に対応しなければならないということで申し上げれば、本人が正社員を希望しているんだけれども一定程度非正規の雇用に従事せざるを得ないというような方々、その方々の対応をどうするのかと。この部分につきましては、例えば今般、契約法におきまして五年超えの無期転換ルールといったようなものが入ってまいりましたので、一定程度機能してくるというようなこともありますし、また社内の中にございましては、今、例えばパートタイム、短時間労働で働いている方々につきましてもやっぱり転換制度を入れていくといったような形での取組といったようなものが進んでいるといったようなことがございます。 いずれにしましても、労働市場の中で雇用の機会をいかに確保するかというのが今求められているわけでございます。そういった意味では、多様な働き方といったようなものを前提としたような形で、労働市場全体で雇用を確保していくという対応が必要かと思っております。 それから、基本手当の部分につきましては、先ほど申し上げたことと繰り返しになることをお許しいただきたいんですが、基本手当が長くなる、長くもらえるというようなことは、その基本手当をもらい切ろうということが、意識であり行動にあり出てくるということが国内外の文献の中ではもうこれは明らかになっていることでございます。 そういった中で今何をやらなければいけないのかということでいえば、例えば所定給付をもらい切ったんだけれども再就職できない人がいるんだとすると、それは何が理由で再就職できないのかということの分析をしっかりした上で、じゃ、その方々の対応を……
○委員長(石井みどり君) 時間が過ぎておりますので、御発言をおまとめください。
○参考人(遠藤和夫君) どうするのかというようなことが必要かと思っております。 失礼しました。
○相原久美子君 終わります。ありがとうございました。
○長沢広明君 公明党の長沢広明です。 今日は、参考人の皆様、大変お忙しい中、貴重なお時間をいただいて、貴重な御意見をいただきまして、本当にありがとうございます。 雇用保険法の改正内容について御意見を伺いたいと思っておりますが、まず、遠藤参考人と新谷参考人にそれぞれお伺いしたいと思います。 育児休業の取得促進について、労使それぞれ何ができるのかということでございます。特に、育児休業給付はずっと充実はしてきているということで、ワーク・ライフ・バランスという面から見ても育児休業給付が充実するということは非常に大事なことでありますし、今回の法改正でも一定程度の前進が図られているというふうに思っております。ただ、その中でも男性の育児休業の取得率、この低さというのはちょっと際立っております。特に中小企業における者あるいは非正規労働者の育児休業取得、それぞれ非常に困難な面がございます。 今回の法改正では、男性の育児休業の取得率の向上ということを一つの狙いとしておりまして、そのための手だてが打たれているわけですけれども、現在、男性の取得率は、平成二十四年現在で一・八九%、非常に女性に比べて低いと。しかし、政府としては二〇二〇年までにこの一・八九%を一三%まで引き上げると、六倍、七倍の数字なんですね。それへ向けて取組を、また法制度の意味でも進めていかなければいけないと思いますが、男性が育児休暇を取れない理由として、職場が制度を取得しにくい雰囲気であった、あるいは職場の同僚に迷惑を掛けると思った、こういうようなことが理由として挙げられております。 したがって、私は、企業側も、そして働いている仲間の側もそれぞれの工夫、努力ということが必要になってくるというふうに思っているんですが、二〇二〇年までに育児休業の男性取得率を一三%に上げるというそういう方針の中で、男性の育児休業取得促進のために、企業側、労働側、それぞれお立場で対応策、何かお考えがあるかを伺いたいと思います。
○参考人(遠藤和夫君) まず男性の場合でございますが、今、女性の育児休業は平均で十か月というふうに言われておりますが、男性の場合にはなかなか長く取れないという傾向はあるかと思います。そうなりますと、男性の場合には分割取得という対応が一つ考えられ得るかと思います。産後八週間の間に、まず短くてもよろしいから一旦取る、そしてまた女性側が職場復帰を図るそのタイミングのときにもう一度取っていくというような、一つのモデルといったようなものを企業の中で活用していくというようなことが一つ考えられ得るかと思っております。 それから、統計上表れてはこないんですけれども、男性の場合には年休を当てているというようなケースもございますし、また、企業の中には、メモリー休暇というようなことで特別な休暇を別途付与している形で対応しているようなケースもございますので、この数字だけを見て男性が今育児に参加していないというふうに考えるのはなかなか現実とはちょっと離れている部分もあるのかなという気は個人的にはしております。
○参考人(新谷信幸君) 育児休業の取得促進は非常に重要なテーマだと思います。先生御指摘のあったように、取りにくい理由も幾つか分析をされておりますけれども、そういった職場での取りやすい風土づくりというのは、これは労使を挙げて取り組まなければならないというふうに思います。 ただ、育児休業の取得促進に向けての課題が、イクメンという、まさしく男性の取得率がメルクマールに今なっておりますけれども、私はもっと本来的にそこの分析が必要だと思っておりまして、今、女性労働者の半数が非正規労働者であります。非正規労働者はこの育児休業の取得が非常に困難である、特に有期契約で働いておられる方は、契約期間中に育児休業を取ったときに次の雇い止めが起こるということから、なかなか取りにくいという現状があるわけでございます。 やはり働く人の割合で非正規労働者がこんなに増えている中で、どうしたら非正規労働者の方々が育児休業を取りやすくなるのかということをやっぱり中心に、そこが本来攻めるべきターゲットではないかというふうに私は考えております。 以上でございます。
○長沢広明君 ありがとうございます。 やはり労使双方、少し認識に違いがあるようなところが感じますので、やはり労使挙げて、この育児休業の給付の充実、政府として、あるいは政治としてしっかり進めたいと思いますが、現場でどれだけ取りやすくするかということは、やっぱり労使お互いにまた話し合って空気をつくっていかなきゃいけないという面があるのではないかというちょっと印象を持ちました。 小林参考人にお伺いをしたいと思います。 今日のお話で、職業訓練給付という、機会を提供するという意味で、専修学校、専門学校の役割は非常に大きいということを大変また改めて認識をいたしました。職業能力開発行政ということを先日この委員会で、私、厚生労働大臣に決意を伺いました、今後どういう方針で臨んでいくかと。そのとき田村厚生労働大臣からは、民間は民間で、公共は公共で、それぞれ必要な方々に必要な訓練の場をつくり、ベストミックスを目指していくと、こういうような答弁がございました。 民間は民間で、公共は公共で、それぞれ場をつくっていく、また組み合わせていくということですけれども、小林参考人のお立場、専修学校、専門学校という民間の職業訓練を提供している立場から、公共の職業訓練の場と違って、民間にしかできないこと、あるいは民間だからできるメリットというようなことがあると思うんですが、その点について伺いたいと思います。
○参考人(小林光俊君) 先生、ありがとうございます。 おっしゃるように、ベストミックスがもちろん一番いいというふうに思うわけでありますが、やっぱり我々民間ということでございます。要するに、官立と競合しないように民間を基本的にきちっと育てていくということをやっぱり中心に考えていただく方が、それははるかにいいんだろうというふうに思います。官立の学校というのは全て税金で対応しているわけでございますから、そうではなくて、やっぱり民間で社会のニーズにそれぞれきめ細かに対応した人材育成を進めていくというのが我々の専門学校の特徴でございますし、そこをきちっと、学校支援じゃなくて学ぶ学生さえ支援していただければ、我々の方としてはより社会貢献につながる教育ができるというふうに思っております。 今回、言わば短期の、例えば三か月とか六か月の短期で職業教育をするということじゃなくて、今回は長期ですね、二年とかあるいは三年とかというところまで認めていただくということは大きな私は進歩、発展だと、こういうふうに思うわけです。なぜかと言えば、やっぱり一家を養うような人たちは半年やそこらの教育で転職するような簡単な話ではない、基本的な専門技術をきちっと学んで、そして違う分野へ、成長分野へきちっと人材移転をしていくということであれば、やっぱり二年とか三年とかの長期できちっとした技術、知識を身に付けて、そして、それで新たな分野でちゃんと生活をきちっと立て直していくということにつながるわけでありまして、そういう支援制度を私は今回導入していただくということは大変大きな進歩だと、そして先生方に感謝をしたいと、こういうふうに思います。 ありがとうございます。
○長沢広明君 ありがとうございました。 時間ですので、終わります。ありがとうございました。
○山口和之君 みんなの党の山口和之でございます。 遠藤さんと新谷さんにお聞きしたいんですけれども、遡って考えて、育児休暇を取りますか。
○参考人(遠藤和夫君) 済みません、私自身が独身なものでございますので、養子をもらわない限りはその候補にはなり得ないということで、お答えになっているかどうか分かりませんけれども、以上でございます。
○参考人(新谷信幸君) 難しい質問をいただきまして。 私自身は二人娘がおります。もう大きくなっておりまして、振り返って、確かに子育ての期間は非常に忙しい時期だったなというふうに反省をしているところでございます。当時はまだ制度が充実しておりませんでしたので、先生の御質問は今の制度が前提であればということかと思いますけれども、今度、五〇%から六七%に引き上げられるという、経済的な保障はかなり充実をしてくるかと思いますけれども、取れない理由が、先ほど御指摘あったように、同僚に迷惑が掛かるとか、そういった職場の風土の問題もこれあり、なかなか、じゃ、自分が取れるのかといったときにはかなり難しいかなというのが正直な内容です。 以上です。
○山口和之君 イクメン企業アワード大賞を取ったところが身近に、近くにあるんですけれども、自分は福島県ですので、福島県の須賀川市に、リハビリテーション病院なんですが、そこにあるんですけれども、そこの、元々は猛烈な、猛烈社員の企業だったんですけれども、イクメンを取ろうという、あるいはそういう機運というのは、有給休暇も取るようになってきたり、あるいは残業が少なくなってきたり。じゃ、企業の成績はどうだというと、決して悪くはなくて、在宅復帰率というのがあるんですけれども、その率は非常に高いと。つまり、ベクトルがいい方向に、みんなで会社を盛り上げていこう、職場を盛り上げていこうというような雰囲気に非常になってきています。 方向性とすると、一人が休むことで周りに迷惑を掛けるという考え方もあるんですけれども、お互いに補うというような、何か自分たちで考えて、どうやったら休みが取っていけるかということを考えていくと。企業体の、個人個人の、先ほど来、人が大切だという話でしたので、人が中心となってベクトルがいい方向に向かって企業体を盛り上げていこうと。ちょっと昔とは、昔はもう休むなと、残業をいっぱいやれと、とにかく猛烈に動けと、それからあと罰則があって社員が成り立つような形だったんですが、大分違ってきている。 ただ、少し見受ける企業、どれぐらいあるのか分かりませんけれども、例えば、遡って自分が育児休暇を取ろうとしたときに、昇給しないと。勤務実績が足りないと、年間の勤務実績が足りないとすると昇給しない、一年間遅れると、そういうことがあるとすれば自分は取らないと思いますが、その辺、遠藤さんと新谷さんにお聞きしたいんですけれども。
○参考人(遠藤和夫君) 今のお尋ねは、育児休業を取ったことによる不利益取扱いの扱いに関わるお話かと思っております。 考え方といたしまして、例えば三年間の働き方を見てその人が昇進するか昇進しないかという判断をする、その場合にあって、仮に一年間働いていないということであるんだとすれば、次の復帰してからの一年間を足して判断するということは、これは実務上あり得るお話でございまして、これは不利益取扱いの話ではないというふうに思っております。 大事なことは、やはり運用面において、育児休業というものがどういう形で位置付けられるのかということの周知を誤解なきよう社内に徹底するということが肝要ではないかと思っております。 以上であります。
○参考人(新谷信幸君) 育児休業取得のために、職場の中でやっぱりお互いさまといったような雰囲気をつくっていくということが大事だということとともに、いろんな文献等々を見ておりますと、やはりこういったワーク・ライフ・バランスの実現のためには、企業としてのトップ判断ですね、いわゆるボードの中でも、例えば企業における経営上の指標にするとかいったところがあれば非常に進むという統計等も出ておりますので、職場の雰囲気とともに、やっぱり経営の指標の中にこれを組み込んでいくといったようなことも非常に重要なポイントだと思っております。 ただ、もう一つ、そういった育児休業のことを考えるときに、やはり再三申し上げておりますように、今増えている非正規、ワーキングプアと言われる、本当に年収二百万円以下の方が一千百万人もいる中で、まず結婚ができない、あるいは結婚しても子供がつくれないという現状に対して、やっぱり政府としてどう手を打つのかと。もっとベースのところに対する手当てが必要ではないかというふうに思います。 育児休業についても、実はこれ大手企業の正社員の、特に女性の社員が取りやすい制度になっていて、要件から外れる中小企業の方であるとかで、かつ非正規の方については非常に取りにくい制度になっているという現状もございますので、そこの手当ても必要ではないかというふうに考えております。 以上です。
○山口和之君 ありがとうございます。 新谷さんにお聞きしたいんですけれども、先ほど来、非正規雇用が大事だと。もちろん少子化対策としても、原因が非正規雇用、格差、あるいは女性の労働機会が少ないということ、いろんな面が出てくるんですけれども、先ほど来、非正規雇用で育児ができない、それから非正規雇用で子供がつくれない、それから非正規雇用で結婚しない、それから教育訓練を受ける機会がないと。 根本的なところを改善していかなきゃいけないと思うんですけれども、大きな提言をいただければと思うんですけれども。
○参考人(新谷信幸君) これは非常に国として考えなければいけない大きなテーマだと思っております。 非正規労働者が増えてきたのは、実は一九九〇年代の半ば以降、急激に増えてきておりまして、現在本当に四〇%近くの方が非正規労働者になっているわけです。これは、国としての競争力で見たときも、本当に生産性が落ちていないのか、要するに、長期にわたる雇用システムの中で人材を育成していくというシステムが毀損していないかどうかといったような大きな問題から、個々の労働者の労働条件であるとか、それと社会に与える影響、これも厚労省の統計等で、正規と非正規で有配偶者の率が随分違うというような統計も出ております。 これが本当に、我が国の社会に与える影響、例えば少子化の影響等々もにらんで、大きな、本当に国として、本格的にこの非正規労働者に対する対策を、取り組まなければいけない重要なテーマだというふうに思っております。 以上でございます。
○山口和之君 ありがとうございます。 少子化の中で働く人が少なくなってきて取り合いがいろいろ出てきたりもするかもしれませんけれども、でもベクトルを合力として合わせて、日本が全体、経営者と労働者が一緒になって力を合わせれば大きな力に変わってくるわけですので、人というのはとても大切なところだと思います。 小林さんにお聞きしたいんですけれども、介護の学校が、これから介護職百万人必要だと言われるんですが、学校が閉鎖していったり、定員割れをずっと起こしているんですけれども、何か対策みたいなものはないでしょうか。
○参考人(小林光俊君) ありがとうございます。 おっしゃるように、介護の養成校、全国に約三百八十校ほどあります。大学が七十校ほど、それから短大が八十校ほど、あと専門学校が二百二十校ぐらいあるかと思うんですけれども、いずれも大きく定員割れをしているんですね。 これどうして定員割れが起きているかというと、やっぱり介護現場で働く人たちの給料がまず安いということ、そして、以前にコムスン事件などがあって、そしてマスコミで、要するに3K職場、3K職場なんというようなことで随分マスコミでたたいたことによって、そして親も介護はやるなと、介護だけはやるなと、介護は誰でもやれる仕事だと、こういうふうな雰囲気になって、そして、親も高校の先生方も介護教育を学ぶという学生に対して止めているというような状況が続いているということが大きな問題ですね。 これ、日本の高齢化社会を考えると、これから百万人の介護職を増やさなきゃいけないということでありますから、介護職でもいろんな分野があるんです。その中で、やっぱり介護福祉士というのは国の専門職でありますから、国の専門職としてきちっと位置付ける、そして、それを評価をして待遇条件もきちっと確立することによって言わば専門職としての魅力づくりをきちっと構築するということが大変大切なことだと、こういうふうに思います。 処遇の改善と、それから位置付け、評価ですね、これをセットで是非進めていただくということになれば違ってくると、こういうふうに思います。
○山口和之君 どうもありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 私どもは、この法案の範囲内は、これは前進的な中身だと思っております。ただ、雇用保険制度全体で見ると、これはもう抜本的に改革をする、国庫負担率は本則どおりにし、基本手当のやっぱり拡充が必要だというふうに思っております。そういう立場でちょっと御質問したいと思うんですが。 新谷参考人に、基本手当の問題なんですけれども、先ほど、この間の累次の給付日数の引下げ、給付率の引下げが大変問題があると、元に戻すべきだということをおっしゃいまして、私もそのとおりだと思います。 それをやるとともに、やはり今実態で見ると、特定受給資格者の認定が、若干今度いろんな見直しもされて、まあそのこと自体は大事なことだというふうに思っているんですが、やはり自己都合といってもいろいろでありまして、これが本当に自己都合かというようなケースも多々あるわけであります。 やはりその自己都合離職という形で給付が削られているということについてどういうふうにお考えか、どのようにしたらいいか、御意見をお聞かせいただければと思います。
○参考人(新谷信幸君) 先生の御指摘は本当にそのとおりだと思います。 私どもが提出させていただきました資料の八スライドにありますように、給付日数の引下げと、それと給付率の引下げが、十スライド、十一スライドにありますように、実は雇用保険を受給中に再就職できた方の比率が、特定受給資格者、いわゆる倒産、解雇を理由とする離職者とそれ以外の方では随分違う。それは日数がかなり削減されているからなんですね。 八スライドにありますように、法改正前、十二年、十五年の法改正前と法改正後では、特に特定受給資格者以外、いわゆる倒産、解雇以外の自発的な計画的な離職だと言われている方々の給付日数が大きく削減をされているわけです。ですから、特定受給資格者とそれ以外では本当に給付内容の格差がここに出てきておりまして、ただ、その特定受給資格者以外というのは本当に自発的な離職者ばかりなのかというと、決してそうではないというふうに思っております。 例えば、今ハローワークの窓口に行って、どういう理由で離職をしたかというと、特定受給資格以外だということになると、いろんな方が来られるわけですけれども、例えば賃金の支払についても遅配があったとか、長時間残業でもうやむなく辞めた方も実は自発的な離職者というふうにみなされているわけでありまして、実はここの振り分けの機能をもう少し、自発的といってもやっぱりやむを得ざる離職の方もおられるのではないかということで、今回、労政審の中でここの運用基準をもう少し緩和してはどうかということで、二点ほど緩和をしている部分がございまして、これによって給付日数の引上げをする、要するに計画的な離職以外の方もやっぱりそこで救済をしていくということを強化すべきということで、それが盛り込まれているということでございます。 以上です。
○小池晃君 非常に今後のやはり雇用保険制度改革で重要なポイントだと思います。 それから、雇用調整助成金の問題、これは新谷参考人と遠藤参考人と、お二方にお聞きしたいんですが、これはやっぱり大事な役割を果たしていると。ただ、今回要件がまた元に戻っていくというか厳格化というか、そういうことになっております。 ただ、これから経済情勢、雇用情勢、大きく変わることも当然あり得るわけだし、震災のようなことも起こってくるとすると、やはりこれは臨機応変に見直すということをやっていくことが大変大事ではないかと思いますが、両参考人の御意見をお聞かせいただければと思います。
○参考人(遠藤和夫君) 先生今御指摘いただきましたように、リーマン・ショック後、最も事業として効果があった制度は何かということを問われれば、それは雇用調整助成金であったということでございます。雇用調整助成金につきましては、累次の要件緩和ということで、ピーク時では二百五十万人を超える、対象とするというところまで行ったわけでございますが、先ほど申し上げましたように、今、雇用失業情勢も改善してきております。そういった中にありましては、リーマン・ショック発生前の状態に戻していくというようなこと、いわゆる出口戦略を図っていくということで今般の見直しが行われたというふうに理解しております。 しかしながら、今後いかなる経済変動、雇用の危機が訪れるようなこともあるやもしれませんので、そういったような場合におきましては、機動的な対応がいつでもできるような形で、制度としてはしっかり整備しておくというようなことが必要かと思っております。 以上であります。
○参考人(新谷信幸君) 雇用調整助成金の意義は、今、遠藤参考人が発言されたとおりでございまして、元々これはドイツの例に倣ってつくられた制度でありますけれども、非常に成功した雇用政策だというふうに思っております。リーマン・ショックの際は世界同時に不況になりまして、失業率が各国とも非常に上昇しました。アメリカについても倍近く失業率が上がったわけですけれども、その中で失業率が上昇しなかったのが唯一ドイツと日本だけでありまして、それはやっぱりこの雇用調整助成金を使って雇用の維持を図っていったということで、非常に成功した政策であるというふうに思っております。 これの持ち味はやはり、先生御指摘のとおり、いざ不況が来て雇用情勢が悪化したときに、機動的に柔軟にその要件を緩和していく、その都度その都度機動的に緩和していくというところが持ち味だというふうに思っておりまして、そういった意味では、この雇調金の持っている機動性、柔軟性というのは必ず確保しておかなければいけないものだと思っております。今回はリーマン・ショック前の水準に戻すということでありますけれども、いざというときにはそういった柔軟性を発揮して、雇調金の役割を発揮していくべきだというふうに思っております。 以上です。
○小池晃君 ここは労使一致ということで、是非そういう対応を政府にも求めていきたいと思います。 小林参考人に、お書きになったものを拝見しまして、日本は高等教育に対する支出が非常に少ないということを憂慮されております。特に専修学校という点に着目して国の支援策、具体的にこんなことをということがありましたら、是非お聞かせいただければと思います。
○参考人(小林光俊君) ありがとうございます。 まさに職業教育は、先ほど申しましたように、多様な教育になっております。多様な教育になっている、ここはここでもちろん評価をしていただきたいわけで、そして、学ぶ学生に対する平等な、一条校で学んでいる学生たちと平等な支援を学生たちにしていただきたいというのが第一のお願いですね。 これは、今、要するに、教育基本法の、二条校ということで、格下の学校というイメージに専修学校自身がなっているんです。今、国際社会ではそうじゃないんですよ。要するに、アカデミックな教育とそれからプロフェッショナルな教育が並立型になっている。日本はそういう体制にはまだなっていない。国民評価がもうきちっと、職業教育の高度化という国際的な流れの中で、日本の専門学校、あるいは専修学校を含めて、言わば職業教育を学ぶ学生を一条校で学んでいる学生と同一評価をしてきちっと支援をするという体制に国際社会は全てなっているということでありますので、日本もそういう体制を是非取っていただきたい。二条校ということで格下げだというイメージではなくて、ちゃんと一条校と同じような扱いで学ぶ学生をきちっと支援をしていただきたい。これが第一点ですね、お願いであります。 そしてもう一つは、やっぱり専修学校といえば高校卒業以上の方々を教育をする教育機関ということでありますが、ここで学ぶ学生たちは、ヨーロッパでは先ほど申しましたディグリー制度までできているんですね、プロフェッショナルディグリーという、ディグリーでバチェラー、マスターまでできているというふうに申し上げましたが、やっぱり日本も、これから要するにグローバル社会の中で労働力が流動化していく中で、日本での職業教育が国際社会でちゃんと評価できるようにするためにも、高等教育機関としての位置付けをきちっとして、そしてプロフェッショナルディグリーのようなディグリー制度でバチェラー、マスターまで出していくというふうにすれば、労働力の国際流動性の中で日本の職業教育がきちっと評価をできるようになると、こういうふうに思いますので、是非、次の段階ではそういったこともお考えいただきたいと、こういうふうに思います。
○小池晃君 震災被災者の対応なんかでは一歩前進したというふうにも聞いていますので、是非そういう方向で国会でも働きかけていきたいというふうに思います。 ありがとうございました。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 本日はありがとうございます。 まず、育児休業給付の充実について、遠藤参考人、そして新谷参考人の方からそれぞれお聞きしたいと思います。 今回の育児休業給付の充実でありますが、五〇%から六七%に引き上げるということによってどういうような効果が期待できるというふうにお考えになられるのか、改めてお聞きしたいと思います。
○参考人(遠藤和夫君) 六七%というまず数字の裏付けでございますけれども、それは、産後八週間払われる出産手当金といった水準にまず合わせたというようなことが一点と、それから、海外の事例を見てまいりますと、ドイツの場合も六七%という数字が出てきております。まずこの数字はそういった裏付けが一つ考えられ得るということでございます。また、手取りで六七%ということでございますが、非課税であり、さらには社会保険料負担が免除されているといったようなこと等々を考えますと、割り戻した場合には、計算式にもよりますけれども、八割あるいは八割五分といったようなことも言われておるところでございます。そういった意味で申し上げますと、給付率を考えますと、これは一定程度、雇用保険の枠組みの中でやる水準はもう満たしたかなというふうに理解しております。 そういった中で、この引上げに伴ってやはりこれを利用するといったような方々を増やしていくのかということにつきましては、先ほど来いろいろ参考人の方から御指摘がありましたし、先生からも御指摘ございましたように、やはり企業内風土の中にあってトップダウンでこの必要性といったようなものを周知していくというようなことが必要ではないかというふうに思っておるところでございます。 以上であります。
○参考人(新谷信幸君) ただいまの遠藤参考人が発言された内容とほぼ同じでございまして、今回の引上げは六七%まで六か月間ということでありますから、特に男性と女性の取得が同時に進むという可能性も秘めておりまして、非常に制度としてはいい制度に仕上がっているというふうに思っています。 ただ、申し上げたように、ここの国庫負担については、私ども労使共に申し上げたとおり、違う形で法律ができておりまして、これはやっぱり少子化対策として国が強力に推し進めるということであれば、やはりここは国庫の投入をもう少し充実強化させるべきではないかなというふうには感じているところであります。 以上です。
○東徹君 次に、新谷参考人にお伺いしたいと思うんですが、本来、育児休業の取得を促進するには、やはり非正規雇用労働者とか中小企業の労働者、そういった方々に、育児休業を取得しにくいとされる層に対して育児休業を取得できるようにすることが大事じゃないのかというふうに思うんですけれども、その辺はどうですかということと、それがもし大事であれば、それを取得しやすいようにしていくためにはどうしたらいいのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○参考人(新谷信幸君) 育児休業を取るまでにやっぱり離職をされる方、要するに、出産に伴って就業が困難だと御自分で判断される、それは制度的にあるいは社内的にもなかなか難しいということで離職をされる方がやっぱり七割近くおられるんですね。やっぱりこの方々をどうやって減らすのかということがまずやらなければいけないと思います。それで、育児休業を取られた方の属性の分析をすると、やはり大企業の正社員の方が中心に取られているという実態もございますので、やはり中小企業、非正規の方々がいかに取れるような制度にしていくのかということが大事であります。 今回、この法改正の中でも、私どもとして主張させていただいたのは、これは育児休業法という法律の中で休業を取れるということと、今回決めましたように、給付を出すということは別の法律でありまして、給付を出す方はこの雇用保険法でやるんですけれども、休業を受けるというところと要件が実は重なっておりまして、これは同一の事業主の下で過去一年間継続して勤務をしていないと取れないということになっているんですけれども、雇用保険は元々被保険者資格でありますので、被保険者の資格がずっと共通していれば同一使用者でなくてもいいんじゃないかというのが私どもの主張でありまして、育介法の休業が取れなくても事業主がいいよということで休業を取らせたときにも実は同一使用者要件が掛かってきまして、給付が受けられないというふうな状況があります。 ここの関連を断ち切るべきではないかと。雇用保険は雇用保険の世界で被保険者期間が過去一年間継続しているのであれば、この給付、六七%に上がる給付を支給するべきじゃないかということを実は主張してまいってきたわけでございますけれども、これは今回実現をしておりませんでして、そういったところを改善すればより使い勝手のいい制度になるのではないかというふうに思っております。 以上です。
○東徹君 次に、遠藤参考人にお伺いしたいと思うんですが、想定される訓練には、企業内の中堅職員が大学院修士を取得することでキャリアアップされるようなケースもあり得るというふうに考えるんですが、本来、そのような学ぶための費用は企業側が出すとか、受講する、希望する本人が出す、それが本来じゃないのかなと思うんですが、その点についてはどうでしょうか。
○参考人(遠藤和夫君) まず、企業内は企業内独自の教育訓練システムがございますから、当然、その教育訓練システムの中で対象者ということであれば企業側が負担するということになると思います。一方、今般の教育訓練給付というのはあくまで本人が自主的に、主体的に対応する枠組みということで考えてきたものでございますので、当然それは制度としては並立するというふうに考えておるところでございます。 むしろ、今後は、教育訓練給付を活用した形で御本人がそこで学び得たものをどうやって仕事を通じて発揮をしていくのか、その発揮された状況を企業がどういう形で評価制度に結び付けていくのかというようなところが今後の課題というふうに考えておるところでございます。 以上であります。
○東徹君 ありがとうございます。 次に、小林参考人にお伺いしたいと思います。 保育士、介護福祉士、看護師もそうかもしれませんが、人材不足というふうに言われております。今回の受講によって、ある一定増えるというふうに期待したいところでございますが、なかなかやはり、先ほどから小林参考人の方からもおっしゃるとおり、そういった職場というのは、非常に現場的には給料が安かったりとか大変仕事が厳しいとかそういったところで、なかなか離職率も高いというふうに思うんです。 そんな中で、確かに求人のニーズはあったとして、そういったところに働いても、やはり一年、二年、三年でまた離職していくということって結構多いんではないのかなというふうに思うんですが、専門学校をやられている立場から、そういったことを御存じでありましたらちょっと教えていただきたいと思うんですけれども。
○参考人(小林光俊君) ありがとうございます。 おっしゃるように、保育士あるいは介護福祉士、あるいはそういった分野においては、やっぱりきちっと職場の中でちゃんと評価をして、そしてキャリアラダーというんでしょうか、要するにちゃんとキャリアアップした者がちゃんと評価をできるような制度をやっぱりきちっと入れていくということが重要だろうと思います。そうしないと、専門職のままでの将来目標でちゃんと評価してもらえるんだということがやっぱりないと、ずっとそこの場にはいられないということですね。介護の分野はまさにいろんな職種がいっぱい入っていらっしゃいます。まさにチームケアということでありますけれども、そこの中で介護の専門性ということがきちっと評価されていないのがやっぱり大きな問題だというふうに思います。 今回、内閣府を中心にキャリア段位制度というものも今つくって、これを普及させていただくという話になっていますが、これは私は大いに、ヨーロッパではそういう制度がきちっとできておりますから、日本も言わばグローバル社会の中でそういう制度がきちっと定着していくことになれば、私は将来展望としてはプラスになると、こういうふうに思っております。 ですから、そういった専門職でもレベルがちゃんと上がればそれがちゃんと評価してもらえるような制度を国としてもちゃんと制度として支援をしていただくというようなことは是非お考えいただきたいと思います。
○東徹君 ありがとうございます。 時間になりましたので、終わらせていただきます。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今日は本当にありがとうございます。 この委員会の中でも、教育訓練って大事だけれども、それが本当に有効に使われているのかということの検証は必要だという意見が非常に強かったんです。現在、厚生労働省は、一人一人というか、そのデータを取っていないと。つまり、その教育訓練を受けた人が資格を取ったのか、就職ができたのかというフォローをやっていないんですね。新たに今回拡充をする点で、それはやっぱり貴重な保険金を使うわけですから、やっぱりフィードバック、あなたにはこの雇用保険の保険料が使われていて頑張ってくださいという、一人一人やっぱり、個人名は結構なので、本当にこれがどう使われているかというフィードバックは絶対に必要だというふうに思っているんです。 その点について、今後、十月の施行に向けて中身を詰めていくということになると思うので、この制度がきちっと根付くためにも、そういうきちっとしたデータを取る、フィードバックは必要だと思いますが、この点について新谷参考人、小林参考人、いかがでしょうか。
○参考人(新谷信幸君) 先生の御指摘はまさしくそのとおりだと思います。 今回は、個人への給付額としては非常に多額の給付が出ていく仕組みになるわけです。資格に絡みますと、最高で三年間ということになりますので、百四十四万円の給付を三年間行うということになります。それがやっぱり教育効果として将来の職業生活の中で本当にきちっと評価をされて、より職業生活が、処遇改善につながるとか雇用の安定につながるというものにつながっていかなければいけないというふうに思います。 実は、今回のこの制度の検討に際して、今回二段階の給付になっておりまして、最初に四〇%支払った後、付加的に二〇%支払うという形になっております。当初、付加の二〇%については、資格を取得すれば二〇%支払うということが政府からたたき台で出てきたんですけれども、それではやっぱり足りないんではないかという論議をさせていただきまして、二〇%の付加は資格取得ではなく就職をして雇用保険の被保険者として戻ってきていただく、帰ってきていただく、この方々に対してやっぱり二〇%の付加をする、そういった政策誘導がこの仕組みの中に組み込まれなければいけないということで、今回の改正法の中にはそういう仕組みで政策誘導的にきちっと雇用保険の被保険者になっていただくということを組み込んでおりますので、それは必ず訓練機関から報告をもらうということになっておりますので、そういう仕組みで運用できるのではないかというふうに思っています。 以上です。
○参考人(小林光俊君) ありがとうございます。 長期的な教育訓練ということでいえば、今までは、専門学校、分野では介護と保育について実施をされた。すなわち、二年課程に対してちゃんと要するに離職者訓練給付ということでしていただいたんですね。これに関して、我々は、先ほども申しましたが、介養協ではそれの追跡調査をきちっとやっております。 したがって、平成二十五年度では、過去五年間でこの訓練を受けた人たちが、一万五千百七十六名訓練生がいるわけですね。この人たちがどうなったかということに関しては、私ども、私どもというより、これ介護福祉士養成施設協会というところでありますが、ここでその人たちに対するちゃんと調査をして、そして調査報告書をこれで三年間出しておりますので、それ必要ならば是非後ほど協会から差し上げます。それでは、先ほど申しましたように、八〇%以上の人たちが学んだことに対する意義を十分に認め、そしてその分野へきちっと就職をされているというデータがきちっと出ておりますから、それはちゃんと確認していただきたい。 ですから、先ほど申しましたように、三か月とか六か月ぐらいではなかなか、言わば自分の生活基盤を変えるような分野へ就職転換をするわけでありますから、それに対する専門的な知識、技術はやっぱり長期の教育を受けることによってそれが可能になるということを証明できることが、この介護分野でそれが証明していることだろうと思います。これをほかの分野へも広げていただくということになればようやくヨーロッパ並みに近づくのかなと、日本の教育訓練に対する支援策もですね、そういうふうに思って大きく私は期待をしているというところであります。 ありがとうございます。
○福島みずほ君 連合の政策・制度要求と提言、二〇一四年から二〇一五年度の分を読まさせていただいて、失業から良質な雇用に早期に復帰、移行できるようセーフティーネットを拡充をするという部分で新谷参考人にお聞きをいたします。 公共職業安定所、ハローワークの機能を強化するということがありまして、全国ネットワークで一体的に運営する、あるいは、常勤職員を増員し、非常勤職員の常勤職員への転換を進めるなど、組織・人員体制を強化するという提言があります。 これはそのとおりで、今ハローワークは非正規雇用の人の方が多くなっていて、ハローワークの期間の定めのある働き方の募集が出ている下で、自分の雇用がどうなるか分からないまま働いていると。しかも、今回極めて重要ないろんな役割をハローワークが果たしますので、その点で、この提言についてもう少しお話しください。
○参考人(新谷信幸君) 先生が御指摘されたとおりでありまして、ハローワークの今窓口に座っておられる方の多くが非常勤の任用の方々でして、本当に足下から、何といいますか、雇用の不安定が生まれているという認識でございます。 ここは、国家公務員の定数管理の問題等々あってなかなか増員しにくいということでありますけれども、やはり労働行政の第一線の機関、これはまさしくユニバーサルサービスとして、地方であろうが都会であろうが、やっぱり国民として均質なサービスを受けられる体制をつくらなければいけないというふうに思います。そういった意味では、やっぱりこういった第一線の労働行政機関の体制についての強化が重要だと思っております。 加えて、今回実は、中長期的なキャリア支援措置も、キャリアコンサルタントを配置をする、それに、キャリアコンサルティングを受けて申請をするということになりますので、実は能開行政、能力開発行政についてもこれ強化が必要だと思っています。元々、能開行政で取っている年間予算が一千六百億ぐらいしかない中に、今回八百六十億もの中長期的なキャリア形成のお金が動きますので、この事業をきちっと執行するための体制強化が実は必要だと思っているんです。 それから、ハローワークの中に、能開行政の人員の強化も実は加えていかないとうまく回らないんではないかという危惧をしているところであります。 以上です。
○福島みずほ君 再就職支援奨励金が企業の合理化、リストラを促進するおそれがあるのではないかという見方もあり、確かにそういうおそれがあるというふうに思いますが、これについて、新谷参考人、いかがでしょうか。
○参考人(新谷信幸君) 政府の方で、今般、昨年ですか、成長戦略の中で、行き過ぎた雇用維持型から労働移動を進めるという政策転換がなされましたけれども、雇調金の持っていた財源を労働移動支援助成金、再就職支援助成金の方にシフトしていくという政策が今展開されつつあるわけです。 この再就職支援助成金は、非常にこれも巨額なお金が企業に流れていくわけでありまして、従来、中小企業対象だったものが大企業にも展開する、一社当たり最高一億二千万だったものが三億まで拡大していくということでありますので、私どもとしては、やはりこの助成金によって、今までためらっていた企業がリストラに踏み切るという、いわゆる背中を押す効果が出てこないかということを非常に危惧しておりまして、ここはやっぱり労使のきちっとしたチェックが必要ではないかというふうに考えているところであります。 以上です。
○福島みずほ君 時間ですので終わります。ありがとうございます。
○委員長(石井みどり君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人の方々には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。(拍手) 午後一時半に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十二分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、斎藤嘉隆君が委員を辞任され、その補欠として礒崎哲史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 雇用保険法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業安定局長岡崎淳一君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 休憩前に引き続き、雇用保険法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 順番を変えていただいたことに心から皆さんに感謝をいたします。ありがとうございます。 教育訓練給付を雇用保険で行う意味についてお聞きをいたします。 教育訓練給付の講座メニューの中には職務に密接な関係がある分野や専門分野に関するものも多く、企業負担の下に行うべきと思われる訓練も散見されます。一方、雇用保険はセーフティーネットである失業給付を主とすべきですが、保険料収入二兆二千七百十億円中、求職者給付九千七百四十三億の占める割合は四三%にとどまっています。 失業給付の比重を高め、例えば教育訓練事業について雇用保険事業から切り離した上で税金で賄うという考え方もあり得ると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) この教育訓練給付、これも一応労政審でしっかり御議論いただいて、労使共に御議論いただいた中で今まで進めてきておるわけでありますし、これから、今般に関しましては拡充の法案を出させていただいておるわけでございまして、いろんな御意見はもちろんあろうというふうに思いますが、例えば、今般の労政審の中でも、給付というもの、これをもう少し他のものと比べて基本的に失業給付の方を引き上げるべきではないか、こういうような話もあります。それからまた、一方で、使用者側からは、そういうような御意見もあるけれども、しかし一方で、早期就職というものに関してのバランスも考えた方がいいんではないかと、そういう様々な御意見の中で今般このような形でおまとめをいただいたわけでございますので、そういう部分で御理解をいただければ有り難いというふうに思います。
○福島みずほ君 雇用保険の国庫負担は、雇用政策に対する政府の責任として一日も早く本則の四分の一に戻すべきではないでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 我々も、この本則に戻すというものは、そもそも本則でありますから、前回の改正においてもそういうことをしっかりとお書きをいただいたわけでありますけれども、概算要求でもしっかりと求めてはまいりましたが、最終的に財政上のいろんな中において今般のような形になりました。これからも本則を目指していくということは間違いないわけでありますけれども、今回に関しましてはこのような結論であったということで御理解いただければ有り難いというふうに思います。 〔委員長退席、理事高階恵美子君着席〕
○福島みずほ君 やはり給付の改善をすべきであって、そして、今日午前中の参考人質疑で新谷参考人が、給付の改善をすべきだと、そして次善として、もし給付の改善がされないのであれば雇用保険料率を例えば下げるとか、やっぱり雇用保険って失業した人のために使うものなのでという意見がありました。いかがでしょうか。
○大臣政務官(高鳥修一君) お答えをいたします。 今般の教育訓練給付の拡充は、非正規雇用労働者である若者等のキャリアアップ、キャリアチェンジを促進するため、費用負担者である労使と十分に議論いたしまして制度設計を行ったものでございます。そのため、直ちに給付の規模を縮小することは考えておりません。 〔理事高階恵美子君退席、委員長着席〕 なお、雇用保険料につきましては、給付の見通しとそれから積立金の水準を考慮した上で、雇用保険財政の中の中長期的な安定的運営を確保する観点から設定をいたしております。 今般の改正項目は基本的に積立金を活用して行うことといたしておりますが、現在の積立金の水準は、近年の雇用情勢が続いていくと仮定をいたしますとおおむね五年ほどは現在の料率を維持しつつ運営を行うことが可能な水準でございます。数年後に料率が維持できなくなるよりは、現在の料率を維持しつつ、今回の見直しにより労働者と企業に対し支援を行う方が効果が大きいものと考え、更なる料率の引下げは行わないことといたしまして、労働政策審議会において、費用負担者である労使の代表にも合意をいただいたものでございます。
○福島みずほ君 雇用保険の拡充、非正規雇用も含めた拡充や、雇用保険が本当に真に使われるようにということを要望したいと思います。税金でもらえなかったからこっちでやるみたいなのはやっぱり間違っているというふうに思っています。 それで、再就職支援奨励金についてお聞きをいたします。企業の合理化、リストラを促進するおそれについてです。 これは事業縮小などによる被解雇者など、離職者が生じた場合、再就職のための職業紹介事業者への委託費用の一部を一人当たり最大四十万円事業主に支給すると。この場合、合理化、リストラ奨励金になってしまうんじゃないか。事業主はハローワークに対して再就職援助計画と求職活動支援基本計画を提出しますが、その際、整理解雇の四要件などについては全く確認されないまま再就職支援奨励金が支給されます。問題ではないでしょうか。
○副大臣(佐藤茂樹君) 今福島委員の御質問にお答えいたしますけれども、今回のこの労働移動支援助成金の、特に再就職支援奨励金の支給を事業主が受けるためには、委員が述べられましたように、離職者が確定した後に事業規模の縮小等の状況や離職者に対する再就職支援の内容等を記載した今おっしゃいました再就職援助計画を作成してハローワークに提出することが必要であって、その後に再就職支援会社への再就職支援の委託を行うことと、そのようになります。 ですから、事業規模の縮小等による離職者が確定した後の本人の早期再就職の支援を目的としたものでありまして、リストラを促進するという、そういうことを目的としたものではないということであります。 それで、一つの大きな歯止めとしては、再就職援助計画の作成を事業主がされるときに当たっては労働組合の同意を受けることというのが必要でありまして、労働組合の同意を得られないような離職については、本助成金の支給対象にならない旨をこれからも事業主に十分周知することによりまして、今御懸念のようなことのないように本助成金の適切な運用を図ってまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 労働組合がない場合は、あるいは非正規雇用の人などはどうなるんでしょうか。
○副大臣(佐藤茂樹君) 労働組合のない場合は、労働者の代表という方、特に労働者の過半数を代表する方の承認を得るという、そういう形になります。
○福島みずほ君 ということは、いつもよくあることで、労働組合がない場合、従業員代表ということで、結局は非正規やいろんな人たちが切り捨てられてきているのが今の日本の現状です。とすれば、これ事業縮小する、そして縮小して、解雇、辞めさせて、やった企業にお金が入るというのは、さっき、午前中に参考人にこのことを質問したら、新谷参考人の方から、確かに、今まで辞めさせることをちゅうちょしていた企業の背中を押すことになるという意味ではリストラ支援策になりかねないという旨の発言がありました。それは私もそのとおりだというふうに思っています。 問題は、私のさっきの質問も、整理解雇の四要件などを満たしていなくて、単に事業縮小しましょうといった企業が、経緯ということしか書かないじゃないですか。だから、それをハローワークがチェックをして、整理解雇の四要件があって、事業の運営上、これは不可避かどうかという判断はしないわけでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) これは、もう御本人の、御本人いかんで、その企業の方針で離職を余儀なくされるわけでありまして、例えば、解雇が決まる、若しくは、いろんなことを勘案しながら、割増し退職金等々をもらいながら、希望退職を募ったものに応募をする、そういう方々でありますから、もし解雇等々を不当だという話になれば、それはそれで争う話になって、解雇四要件、四要素の中において、場合によっては裁判まで行く話になるのかも分かりません。 でありますから、解雇四要素、四要件が全く無視されるという話とは別に、離職というようなもの、つまり決まったものに対して対応すると。そして、お金が企業に入るというよりかは、それぞれの離職が決まった方々に対して、次の再就職がしっかりとできるようにということで、その方々の再就職のために使われるわけでありますから、もらった企業が何かに使うというわけではないわけでありまして、あくまでも再就職をされる方々のために使われるということでございますので、その点、御理解いただければ有り難いと思います。
○福島みずほ君 ために使うといっても、企業にお金が入るわけでしょう。 それから、私の質問の意図は、整理解雇の四要件などを満たしていなくて、辞めさせたにもかかわらず、企業にがっぽりお金が入るのはおかしいんではないかと。最終的には裁判で争うことになりますが、それを、整理解雇の四要件があるかどうか、これの事業縮小は妥当かどうかという判断をハローワークができないんですよ。それやるんですか。あなたのところの事業計画のこの縮小は間違っているのでお金を払いません、そんなことはやらないわけでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) いや、そもそも離職を認めない方はこの計画には乗ってこないわけでありますのでね、それは。御本人は離職の意思がないわけでありますから、そもそも計画も作れないわけでありますし。もちろん、労働組合を始めそういうものは認めない話になるわけでありますから、カウントされないという話になると思いますので、そのような方々はいろんな形の中において争われるという話になると思います。
○福島みずほ君 裁判まで争うというところまでならなくても、その事業縮小に正当性がなかったり問題があったりした場合に、でも、本人が争うか争わないかというのは別として、会社側が行った事業縮小が正当かどうか、妥当かどうかという判断はできないわけじゃないですか。妥当でない事業縮小で人を辞めさせたとしても、その従業員が黙っていたらお金が入るわけでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) 従業員の方がそれを妥当だと受け入れた場合には、当然のごとく離職になりますから、その中においてこの計画に乗ると思いますが、御本人がそもそもそのような意思がない場合には、そもそもこの計画、御本人の了承もなしに乗れるわけではございませんので、この中にはカウントされないという話になると思います。
○福島みずほ君 世の中には全て裁判を起こす人ばかりではなく、不本意ながら事業計画の縮小で辞めざるを得ない、そしてその結果、会社側の方にやっぱりお金が入るということそのものが問題ではないかということです。やはり、その意味では、会社側がリストラをすることの背中を押すことになるというふうに思います。 就業促進手当が雇用劣化を増長させるおそれがあるのではないか。つまり、就業促進手当は、賃金がより低い企業へ転職した労働者に対し、その差額を六か月間補償する制度です。改正の趣旨で、再就職時点での賃金低下が早期再就職をちゅうちょさせる一因となっていると考えられることを踏まえ、早期再就職を更に促すためとありますけれども、これは雇用劣化の促進になるんじゃないでしょうか。アベノミクスって、給料が高い方へ移動する、あるいは雇用の流動化をするということをいいとしているにもかかわらず、これ給料が低くなる、しかも六か月間しか補填しないわけで、これは雇用の劣化を増長させることになるんじゃないでしょうか。
○大臣政務官(高鳥修一君) 御指摘の点でございますが、採用時の賃金は一義的に労働市場の状況等により決定されるものでございますが、再就職手当というのは全ての求職者が受給できるものではございません。個々の求職者で受給できる就職時期や受給の条件は異なるために、企業の求人活動において再就職手当の受給者のみを選択するということは現実的には困難でございます。 また、企業が再就職手当の受給を見込んで募集の際に明示する賃金を下げた場合には、応募者から断られるリスクが高くなるわけでありますから、必要とされる能力を有する者の雇用が困難になるということであります。ですから、このため、再就職手当の拡充が賃金低下につながっていくということにはならないと考えております。
○福島みずほ君 そもそも、産業競争力会議などは、雇用の流動化、そして流動化することで良い方へ行くと言いますよね。だとしたら、賃金がいいところに人は行くわけだから、それに合わせればいいわけじゃないですか。 例えば悪賢い企業は、まあ悪賢いと言うといけないですが、とにかく賃金を低く設定して六か月間はそれで上乗せしてもらおうとか、このことはやっぱり雇用の劣化を招くんじゃないか。いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) まず、御本人がそのような対象になるかどうかということは、受ける企業、次の再就職する企業の方はなかなか分からないというふうに思います。ですから、そういうものを使えるかどうかというものが分からないというふうに思います。 それからもう一つは、仮にそうだとして、六か月なら六か月、安い給料にする、その差額はあっちでもらってくださいという場合、労働者にしてみれば、六か月後、本当に元の給料に戻るのかと、つまり安いまま抑えられるんじゃないかと、そういうことになりますから、基本的にはそのような形で労働契約、仮にこの人は対象の方だと分かったとしても、労働契約を結ぶというふうにはなかなか考えられないというふうに思います。
○福島みずほ君 実は、これは日本の企業で転職すればするほど賃金が下がる現状を反映していると思います。というように、今の政権の雇用政策が、雇用の流動化によって良くしていくというのは実は現状に合っていないと思っております。これはまた今後厚生労働委員会でも質問させてください。 特定受給資格者の基準の見直しについて御質問いたします。 自己都合退職の事例であっても賃金不払や過重労働があった場合には特定受給者扱いとする規定について要件緩和する方針とされていますが、それは賃金不払や過重労働があったということですから、労働基準法違反など法令違反として必ず対応すべきではないでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 例えば、この特定受給資格者に関していろいろと基準を弾力的にするということで、六か月で、そのうちの二か月から六か月の平均が八十時間を超えておればこれは対象にしようというような話の場合、その八十時間自体は、これは労災の認定基準でありますとか、それから長時間労働、時間外労働の時間の中において産業医等々でいろいろと見ていただきながら、併せて保健指導をするというような基準で使っているわけでありまして、それ自体が法律違反ではないわけであります。 ただ、そうはいっても問題があるものもあるわけでございまして、内容によって、それは言われるとおり、労働基準監督署の方にもお伝えをさせていただきながら対応してまいりたいと、このように考えております。
○福島みずほ君 自己都合退職の事例であっても労働基準監督署が労基法違反などがあればきちっと対応するということで、それはしっかりやっていただきたいと思います。 また、現場では自己都合退職なのか会社都合退職なのか、割と実は微妙であるというか、ということがあるんですよね。自己都合と言われながら実は会社都合で、でも自己都合で退職届を出せと言われる場合とか。ですから、この要件については、今ですと自己都合退職か会社都合退職かで全然違っているわけですが、この点についての要件緩和はしっかりやっていただきたい、あるいは現場に合わせていただきたい。いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) これは現場の方でしっかりとお話を聞かせていただいて、異議があるときは、そのときには労使とも御意見を聴取させていただいて、どのような事実関係があるのかということを確認させていただいた上で対応させていただきたいと、このように考えております。
○福島みずほ君 労働者派遣法の改正法案が上程をされています。これは、私と田村大臣、私と安倍総理の間でも非正規雇用が増えるのか増えないのかというところでずっと論争して、まだ平行線です。 お聞きをします。今までの例で、三年間働いて正社員になるという例はどれぐらい件数としてありますか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 労働組合の意見等を聞いた場合に三年までということの関係でお聞きかというふうに思いますが、そういうことを前提にしますと、三年経てそこの企業で正社員で雇われたという件数であるとすれば、それはごく少数であるというふうに認識しております。 あっ、そういう意味じゃないですか。
○福島みずほ君 実はこれデータは取っていないんですよね。 ごく少数ってどれぐらいでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) これ、JILが行った調査研究の中でございますが、九〇%以上の職場ではそういう方がいないというような結果になっております。
○福島みずほ君 私もそれ、機構がやった結果を見ましたが、ちょっと前のデータで、でもほとんど正社員になっていないんですね。今でも正社員になっている人が少なくて、今回の派遣法の改正ですと、二十六の業種をやめて、派遣元で無期雇用であれば一生派遣になるわけですから、そして三年置きに会社は人を入れ替えれば派遣を雇い続けることができるわけで、今でも正社員になる人は少ないのに、もっと少なくなるんじゃないか。この辺の予測は、厚労省、どう考えていますか。
○国務大臣(田村憲久君) 一つは、無期雇用で派遣元と契約を結んでおれば、言われるとおり、三年超えても同じ業務に就けるわけでありますが、これは派遣という立場ではありますけれども無期契約という、雇用の安定性というものはアップするわけで、そのような意味からすれば、今まで三年で、そこで要は派遣というものはなくなっていたわけでありますよね、二十六業務以外は。そうなった場合に、今言われたとおり、もしそのまま雇うのであるならば、それは直接雇用にせざるを得ないわけであります。それは今般の法律でも、無期雇用でなければ、有期であれば三年を超えた場合にはみなし労働契約になるわけでありますから、これはそのまま直接雇用していただかなきゃならぬという話になるわけでありまして、そこは変わらぬわけであります。 でありますから、有期の方々に対しましてはそこは変わらないわけでありますが、ただ、無期という方に関しましては引き続き業務として働ける、それは二十六業務以外で、以外といいますか、全ての業務においてそれができるということであります。 その点に関しましては、見方はいろいろあると思いますが、働く側からしてみれば、三年を超えて、今言われたみたいに、そこの業務の中で直接雇用、特に正規になられる方々はほとんどおられないわけでありますから、より雇用の安定性を考えれば、それは無期雇用で派遣元と契約を結んでおるという方の方が、それは雇用の安定という意味では意味があるんであろうという中において今回このような形を盛り込ませていただいたということであります。
○福島みずほ君 ということは、田村大臣、無期で、派遣元で無期雇用であれば一生派遣でしょう。こういう人たちが増えるということですか。派遣労働者が増えるというふうに考えていますか。
○委員長(石井みどり君) 田村厚生労働大臣、時間が過ぎておりますので、簡潔に御答弁ください。
○国務大臣(田村憲久君) 無期雇用者も、キャリアアップ等々、またキャリアコンサルティング等々をやるわけですね、派遣元は。ですから、無期の雇用の派遣でいなきゃならぬというわけじゃありませんでして、そこから正規に向かってはいろんな努力を派遣元もしていただくわけでございますから、正規に向かっていろいろキャリアアップしていただければいいという話だろうと思います。
○福島みずほ君 時間ですが、済みません。 今の話ですと、結局、無期で派遣である人が増えると思うんですよ。答弁が、そこが、いや、そう言ってもキャリアアップすればということですが、これはまた今後質問させてください。 以上で終わります。ありがとうございます。
○相原久美子君 民主党の相原久美子でございます。 先日に引き続きまして質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 自治体の非正規職員に関連して質問をしたいと思います。 確認の意味も込めまして、自治体の正規職員というのは雇用保険の適用はございません。非正規については、週勤務時間が二十時間以上ある労働者で雇用期間は三十一日以上の労働者が対象とされていると思います。このことに変更がないのか。また、非正規職員が雇用更新をずっと繰り返してきていて、一定年数雇用を継続したにもかかわらず、突然、任期満了で雇い止めをするというケースについては特定受給資格に該当すると考えるのですが、政府の見解を求めたいと思います。
○政府参考人(岡崎淳一君) 自治体の非正規従業員の方につきましても、雇用保険の適用の条件、それから特定受給資格者の要件、これは今先生が御指摘されたとおりでありまして、変更はございません。
○相原久美子君 ありがとうございます。 自治体においては、パートタイム労働法ですとか労働契約法など、民間の労働法制が適用にならない事例が多くあります。官製ワーキングプアと言われる労働者は法の谷間にあります。当該の労働者も、自分がどのような法律が適用になっているのか知らない場合が多いわけです。また、自治体の当局も、正規職員が雇用保険等の適用がないということで、雇用保険法について十分に理解していないケースもございます。 今回の法改正に関しましても、総務省などは法改正の趣旨が自治体に徹底されるように周知をしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○副大臣(関口昌一君) 地方自治体におきます臨時・非常勤職員の任用等については、留意すべき事項等に関する通知を平成二十一年四月に総務省から地方公共団体に対して既に出しております。その中では、雇用保険の適用についても法律に基づく適用要件に沿った適切な対応は図るべきとの助言を行っているところであります。 また、通知を出した後、各地方公共団体の人事担当者の会議、例えば昨年行われました全国人事委員会事務局長会議、さらには全国人事担当課長・市町村担当課長会議、さらには全国六ブロックで行いました地方公務員行政に関するブロック会議等、そして今年に入りましては全国財政課長・市町村担当課長会議等、このような場を通じて、臨時・非常勤職員の任用、処遇に関する適切な対応について通知の徹底をするようにということを努めてきたところであります。 今回の法改正の趣旨については、委員御指摘のとおり、雇用主という立場にある地方公共団体に対して改めて周知徹底することが非常に大事であると考えております。厚生労働省ともしっかりと協力しながら周知徹底に努めてまいりたいと思います。
○相原久美子君 ありがとうございます。 実は、もう相当以前になるのですけれども、雇用保険の適用事業所であるにもかかわらず適用させていなかったということで労働基準監督署等々からも指摘を受けたような自治体があるような状況でございますので、是非そこは徹底をいただければ有り難いと思います。 それでは次に、移住労働者の課題でございます。 外国人雇用状況の届出まとめを見ますと、外国人労働者数は約七十二万人に達しております。届出義務以来最高になっているわけですね。外国人雇用状況の届出状況のまとめでは、在留資格別外国人労働者の割合は提示されておりますけれども、雇用形態についての数値、これが出ていないのですが、これ、お示しいただけるのであれば示していただきたいと思います。 そして、雇用形態別で差異があろうと、この方々については社会保険ですとか雇用保険に加入する権利があるにもかかわらず、結構加入漏れが多いというのが我々の耳に入ってきております。外国人労働者についても、二〇一〇年度から、雇用期間が三十一日以上の労働者が適用になると承知しております。そのような理解でよいのかも確認したいと思います。また、加入漏れの実態は政府として把握しているのでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) まず、外国人労働者の方の雇用形態でございますが、これは外国人雇用の届出制度の中では雇用形態まで実は聞いておりませんので、これはこの制度の中では把握できておりません。 外国人労働者の方の雇用形態ということであれば、これは国勢調査の中では調べております。平成二十二年の国勢調査の結果、これは人数はやや違う数字になりますが、外国人労働者の総数が七十五万九千のうち、雇用者数が五十七万七千、それで、正規の雇用の方が二十六万、派遣の方が八万五千、パート、アルバイト等が二十三万と、これは国勢調査の数字でございます。 それで、外国人の方であっても、当然のことながら、我が国で雇用保険の適用の要件に当たっている方については、これは当然入らなきゃいけないということでございます。 この適用状況でございますが、外国人の雇用状況届のシステムと雇用保険のシステムが十分連携したシステムにはなっていないものですから、正確な数字はなかなか把握できておりません。ただ、システムの中で把握した限りにおきますと、外国人雇用状況届出の総数七十一万七千五百四人のうち、雇用保険の加入が確認できている方は三十六万七千九百二十五人ということで、これでいきますと五一・三%でございます。 ただ、外国人雇用の方でも、例えば留学生の方が資格外活動として就業している、これも相当数上られます。こういう方は、学生につきましては雇用保険の適用除外になっておりますので、これは別に加入漏れということではないというふうに思っています。 したがいまして、ただ、本来入っているべき方でまだ適用されていないという方も、人数は分かりませんけれども、いるのではないかということは、御指摘の状況はあるのではないかと。したがいまして、これは外国人雇用状況届等の受付の過程その他の中で、更に事業主の方に啓発をしてしっかりと指導して、必要な方については適用するようにということで今後努めてまいりたいというふうに考えております。
○相原久美子君 日本人の労働者のところでも適用漏れになっている方が適用者にかかわらずいるわけですけれども、その辺は、外国人といえどもそういう状況に置かれないように是非徹底をしていただきたいのと、先ほど、何かそういうシステムになっていないということなんですけれども、今後、的確なやっぱり情勢をつかむためにはそういうことも検討していただいて、何が対応を必要になるのかということも出てきますので、よろしくお願いしたいと思います。 そのまま引き続きまして外国人労働の問題なんですけれども、東京オリンピックを控えまして、政府では外国人労働者の受入れについて議論を展開すると聞いております。現状の外国人労働者のうち、派遣、請負労働は外国人労働者全体の二三・七%、十七万人強の方が従事されている状況にあります。この派遣労働に関わる雇用保険未加入問題につきましては、日本国籍の派遣労働者にも先ほど言いましたように見受けられるわけです。是非、そういう点の徹底をお願いしたいと思います。 ですから、派遣というのは、結局は派遣元にしっかりと徹底するということが必要なんだろうと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 また、雇用保険同様に未加入が指摘されています社会保険等、一般的周知で終わるのではなくて、具体的に、例えば雇用対策法に義務付けられている外国人雇用状況の届出制度、ここにおいて、雇入れ時の届出内容に、雇用保険、先ほど御回答いただきましたように、有無の欄、それを付加するとか、そういう形で、できるだけきめ細やかな形で事業主へ、事業者への通知等々でお知らせをいただきたいと思うのですね。 外国人労働者というのは、なかなか日本語が適応可能に、的確な形で意思疎通ができにくいという問題がありますので、しっかりとそこの部分は対応していただきたいと思うのですが、今後の、こういう未適応の方たち、ここの部分について何か具体的な検討を進めていることがあれば御紹介いただきたいと思うのですが、あるでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今現在、外国人の方々の雇用保険、社会保険等々の加入の促進は、厚生労働省のホームページの中でそのような形でお知らせをさせていただいておりますが、ほかにも、事業主の方々が外国人を雇うときの外国人指針、この中にこの社会保険、雇用保険のことを盛り込まさせていただきながら、それにのっとってハローワーク等々が企業を訪問しながら指導をしていっているという状況であります。 あわせて、事業主の方々にもこの外国人指針を分かっていただくようにパンフレットを作って周知をさせていただいておりますが、月間をつくっておりまして、月間といいますか、外国人労働者の問題月間、こういうのをつくっておりまして、ここでまた周知徹底を毎年させていただいております。 あわせて、今言われた、外国人、なかなか日本語分からないということもございますので、それぞれの言葉での、外国語でのリーフレット、これを作らさせていただいて、そういうもので配布をさせていただきながら御理解をいただいておるということもやっております。 いずれにいたしましても、これ、それぞれ、ハローワークもそうでありますし、労働局もそうでありますし、さらに申し上げれば日本年金機構もそうであります。それぞれがやっぱりある程度努力をしなければならない話でありまして、各企業にも御理解をいただくようにこれからも周知を進めてまいりたい、このように考えております。
○相原久美子君 ありがとうございます。 恐らくこれからまだまだ増えていくであろう外国人労働者、ここに対しては、事業主に対しても周知徹底が重要なんですけれども、自分たちにどういう権利があるのかということを分かっていただくために、先ほどおっしゃいましたように、外国語によるリーフレット等を作成しているということなんですが、結構、役所の窓口とかそういうところにしか置いていないんですね。お答え、要りません。是非、日常、お買物に行くようなスーパーですとかそういうところ等々にも置いていただけると、結構御本人たちの手に渡りやすいということもあるものですから。 お答えいただけるのであれば、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(田村憲久君) これは法務省でございまして、地方入国管理局の方に置いてありますので、そういう意味では、そこに行っていただければ見ていただける、非常に密接なところでございますから見ていただけると思いますが、スーパー等々というのはどうするのか、ちょっとまた法務省の方といろいろと議論をさせていただきたい、このように思います。
○相原久美子君 私たちもなかなか役所には行きにくいという部分もございますので、是非連携した形で検討いただけるものであればお願いしたいと思います。 〔委員長退席、理事古川俊治君着席〕 あわせまして、外国人労働者の一九%、約十三万七千人を占めると言われています技能実習生についても、既に労働者として一般の移住労働者と同様の権利を持っております。ただ、これが理解されていない、受入先もなかなか理解していないというケースが多いのではないかと思います。特に、入管法が二〇一〇年七月から変わりました。これまで労働者性がなく、不法労働と指摘されていた研修制度が廃止されまして、雇用契約に基づく技能実習制度に組み込まれたことがなかなか周知徹底されておりません。労働基準監督署に雇用保険、社会保険の適用の有無を確認しても、適用を必要とせずといった回答がなされているという、そんな事例も伺っております。不適切な事例ということになりますので、この件に関して労働基準監督署等々にしっかりとやはり周知をお願いしたいと思います。 そして、厚生労働省のホームページにも掲載しております「技能実習生の労働条件の確保・改善のために」、この中にあります労働条件の明示、これに関しまして、当たり前の話なんですけれども、就業規則等々にもきちっと書き込んでいただくということも必要ですし、そして雇用保険及び社会保険の権利についてしっかりと対応をしていただきたい。その意味では、政府として、今までもお答えいただきましたけれども、実効性のある対応をお願いしたいと思うのですが、再度お答えをいただければと思います。
○政府参考人(杉浦信平君) 御指摘のとおり、技能実習制度は技能移転を目的としている制度ではございますけれども、労働基準関係法令等、労働関係の法令が適用になるわけでございます。 〔理事古川俊治君退席、理事高階恵美子君着席〕 厚生労働省としましては、公益財団法人国際研修協力機構、JITCOと称しておりますが、JITCOに委託をいたしまして、制度の適正化の一環として、例えば管理団体を通じて新たに入国した技能実習生の方々に技能実習生手帳を交付しまして、労働基準法等の適用があるというようなことを周知をしておるところでございます。その他、実習先の企業等に対しましても巡回指導を行いまして、実際の法令の遵守状況を確認をするほか、母国語による電話相談等も実施をしておるところでございます。 もちろん、労働局ですとか労働基準監督署におきましては監督指導を積極的に行いまして、この労働関係法令の違反が認められた場合には是正指導等を行っているということでございますので、こういった取組を通じまして技能実習生に対する労働関係法令の遵守について取り組んでいきたいと思っております。
○相原久美子君 我々もこれからこの議論に入っていくわけですけれども、オリンピックを控えて技能実習生のこの期間を延長しようというような議論も政府内ではなされているようです。やはり日本が受入れ国として誇れるという制度にしていかなければならないと思います。是非その辺についてはしっかりと御検討をいただきたいと思いますし、今現在現れている課題について、そこもしっかりと対応をしていって、より良い制度にということをお願いしたいと思います。 次に、職業訓練についてお伺いしたいと思います。 現在、企業ですとかNPO、政府がうまく役割分担をして提供しているのかなと、その辺はちょっと評価はしているのですが、しかし、その際優先されるのは失業中の求職者であって、研修機会の少ない非正規雇用の労働者がやはり最重点であると考えます。 今回の法改正で、教育訓練給付の拡充対象となる訓練はどのようなものを想定しているのか。そして、労働政策審議会の職業能力開発分科会の報告書では、職業に不可欠・重要な資格を身に付け専門的に就業するケースや、実践的な専門能力を企業と連携した教育訓練機関で体系的に身に付け、現場で生かすケース、技術革新や社会の変化に対応した企業の現場で生かせる実践的な技術開発力、企画力、問題解決力等を社会人向け教育訓練で身に付け、業務遂行に生かす、まあ随分といろいろと理想のケース、三ケース挙げられているわけですけれども、これを踏まえてどのような具体的なケースを想定しているのか、お伺いしたいと思います。
○大臣政務官(高鳥修一君) 相原委員にお答えをいたします。 今回創設をされます中長期キャリア形成支援措置の対象となる教育訓練でございますが、平成二十五年十二月の労働政策審議会の報告を踏まえまして、就業可能性が高い仕事において必要とされる能力の教育訓練、その効果がキャリアにおいて長く生かせる能力の教育訓練、こういった考え方に適合するものにつきまして、厚生労働大臣が個別に指定をしていくことになっております。 昨年の労働政策審議会における議論の際に想定されたケースでありますが、ただいま委員御指摘になられたとおりでございますけれども、職業に不可欠・重要な資格、例えば、医療、福祉の専門職など業務独占資格、名称独占資格、この取得を目指す訓練、実践的で企業等との連携が確保されている専門学校の課程、それから実践的な技術開発力、企画力等を身に付ける社会人向け大学院のプログラム、このようなことが考えられておりますけれども、具体的な内容につきましては、今後、労働政策審議会で労使に御議論をいただきまして指定基準を策定することといたしております。
○相原久美子君 これから労政審の中で議論ということですが、最終的には厚生労働大臣が指定されるということでございます。くれぐれも、労使共にここの財源を持っております。やっぱり結果は就業に結び付くということに尽きるだろうと思いますので、是非その辺は慎重な御検討をお願いしたいと思います。 さきに指摘しましたように、若年層の非正規労働者が増加する中、ここの中では、本当に喫緊の課題として、キャリアアップをしながらしっかりと就業に結び付けるということが最大の課題だろうと思っております。その意味でいえば、本来重点を置くべきなのは、職業に不可欠・重要な資格を身に付け、専門的に就業するケースと、もう一点は、実践的な専門能力を企業と連携した形での教育訓練でということになるのだろうと思います。 非正規雇用であった方が、看護の専門学校等で研修を受けたり学習をして、そして看護師として正規雇用になったりすること、そういうことはやはり非常に重要なんだろうと思います。しかし、既に正規雇用である企業の技術系の開発職の方のキャリアアップの問題については、さきにも指摘がございましたけれども、雇用保険法とはやはり別の手当てで講ずべき事柄なのではないかと私自身も思うのですけれども、仮にこれを進めていくということになったときの職業訓練の科目設定、これに当たっての政府の考え方があればお伺いしたいと思います。
○政府参考人(杉浦信平君) 企業が行う人材育成というのは労働者の能力開発の基本であると考えておりまして、もちろん正規の従業員の方々に対しては企業が第一義的には責任を持って能力開発をしていただくということになろうかと思います。そのため、今般の雇用保険制度の見直しに係る支援措置と併せまして、企業が従業員に対して訓練を行った場合の助成金についても、中長期的キャリア形成に資する専門的、実践的な職業能力の習得を支援する事業主に対して、その助成内容を充実するということにしております。 ただ一方で、なかなか企業における教育訓練の規模といいますか、教育訓練に掛ける費用などは低下あるいは横ばい傾向にあるわけでございまして、なかなか企業で十分な能力開発の機会が行われていない部分もあろうかと思います。そういった方々に対しましては、正規の社員の方々であろうとも、自発的にキャリアアップを目指すということに対しまして支援を行っていく必要があるのではなかろうかと思っております。 もちろん、今回の法改正の主眼は、非正規雇用労働者のような不安定な雇用ですとか低い処遇から抜け出すというようなことを念頭に置いて考えているわけでございますけれども、正規の社員の方々であってもそういったところで御活用いただける部分があろうかというふうに思っておるところでございます。 こうした個人主導の能力開発の重要性という観点から、今回の教育訓練給付の拡充によりまして、メニューの、メニューといいますかコースの指定について審議会の御意見をいただきながら設定をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○相原久美子君 そうすると、イメージとしてまだそういうところはなくて、これから労政審の中でそういう企業内、今就業に就いている方たちのキャリアアップについてはまた議論されていくということなんですか。
○政府参考人(杉浦信平君) 企業が行う社員に対する職業訓練については、キャリア形成助成金という従来の制度がございます。それの支援の枠を拡大するという措置を、今回の法律とは別にといいますか、併せてやりたいと思っておるところでございます。 今回の法律に基づくものは自発的な教育訓練給付の拡充でございまして、そこは対象者として主に非正規労働者のような方々がありますけれども、在職の正社員の方々であっても更にスキルアップを目指すとか新たな資格を取るとかというような場合には、そういったことも、コースの指定も考えられるのではないかということでございます。
○相原久美子君 ちょっと時間がなくなりましたものですから、少し飛ばさせていただいて。 物づくり系の職種と言われる機械ですとか溶接、住宅営繕等々、建設業ですとか製造業系は就業に結び付く確率が高いという結果が出ているようです。 しかしながら、一方では、我が国の製造業や建設現場で働く労働者は減少してきております。そして高齢化が目立ってきているというような状況にあるようです。さらに、中小企業ですと、技能労働者の部分でいうと特に高齢化が目立っている、もう後継者がいないというのが結構テレビなどでも放映されていたりいたします。 もちろん、医療ですとか介護などの福祉職の専門性を否定するものではないのですけれども、正規雇用に結び付く物づくり産業に何かインセンティブがあってもよいのではないか。その意味でも、雇用保険制度からの予算だけでなくて、現在まで取り組まれております就業支援策と一体的な推進を図っていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○副大臣(佐藤茂樹君) 相原委員の御質問にお答えいたします。 先ほどから局長もお答えしておりますように、具体的な指定基準については今後、労政審で議論していただくことになりますが、今委員が御指摘いただきましたそういう物づくりの分野というのは非常に大事だと思っております。 現行の公的職業訓練も、例えばポリテクセンター、全国に六十一か所ありますけれども、私も関東のポリテクセンターと関西のポリテクセンター、拝見させていただきました、訓練模様。 ここは物づくりに特化したそういう離職者訓練等をしているんですが、平成二十四年度の実績でも離職者の方々の就職率というのが八一%という非常に高い就職率を示しているように、非常に実績を上げておりまして、現場で、その訓練を受けて雇われた事業主の方にお聞きしましたけれども、本当に専門的、実践的な訓練を経た方々なので即戦力として使えると、そういう、非常に好評をされておりました。 それぞれの訓練生にも聞きましたら、最初から例えば機械なら機械、溶接なら溶接、電気なら電気、住宅なら住宅という自分の分野を決めて訓練を受けておられるので非常に目的意識も高いという、そういう効果も上げておりますので、今後、具体的には先ほど言いましたように労政審の議論になりますが、御指摘のように、その対象となる資格も、政府としてこれまで実施してきた、そういう他の職業訓練施策の取組や成果等も踏まえまして、その訓練効果や就職につながるか等の観点も含めて検討いたしまして厳選するなど、より専門的、実践的なものに絞って対象とすることとなると考えております。
○相原久美子君 先日もお伺いいたしましたけれども、確かに物づくりの分野というのは正規として雇われるケースが非常に高いということでございます。 ただ、やはり確かにおっしゃるように、自分がその道に進みたいと思っていらっしゃる方も多いのでしょうけれども、失業された方がこれから訓練を受けるという場合にはキャリアコンサルが非常に大事なんだろうと思います。その意味では、そこをしっかりと結び付けていって、少しでもその幅を広げていただけるような形を取っていただければ有り難いなと思います。 質問ではなく、最後でございます。 育児休業給付の拡充、これは本当にいい評価できると思います。ただ、各委員から指摘がありましたように、非正規はなかなかこの休業を取りにくいとか、それから中小企業はまたなかなか取りにくいというような状況があるかと思います。必要なのは、やはりこの育児休業をどうやって取る環境をつくるかということにあろうかと思いますので、是非その辺について環境を整えることにも御尽力をいただければと思います。 最後でございます。何としても言っておきたいのは、どんなに教育訓練制度を拡充しても、実は今検討されているような派遣制度の拡大政策というのが、私はやはりこれはマッチポンプになるのではないかという危惧を持っております。是非、正規を、そしてやはり安心の……
○理事(高階恵美子君) 時間が参っておりますので、おまとめください。
○相原久美子君 はい。 職域を広げていくということに御尽力をいただければと思って、終わります。ありがとうございました。
○石橋通宏君 民主党・新緑風会の石橋通宏でございます。 〔理事高階恵美子君退席、委員長着席〕 久しぶりに厚生労働委員会で質問の機会をいただきました。感謝を申し上げつつ早速質問に入らせていただきたいと思いますが、今日は議題となっております雇用保険法改正案について、私も、改正の方向性については一定の理解を示しつつも、中身については、既に当委員会でも様々議論がありますように、いろいろ申し上げたいこともありますが、今日質問の機会をいただきました一番メーンのところは、先日予算委員会で田村厚労大臣と労働移動支援助成金の関係で質疑をさせていただいたところ、擦れ違いがございましたので、その擦れ違いをたださせていただくために、改めて厚労大臣と質疑をさせていただきたく、まずその問題から始めさせていただきたいと思います。 それで、皆さん、是非今日お手元に資料をお配りをさせていただいております資料一と資料二をしっかり御覧をいただきながら、皆さんもこの支援助成金がどういう効果をもたらすものなのかということの意識合わせを是非させていただければというふうに思っておりますが、既に大臣、様々な場で、予算委員会でもこの厚労委員会でも答弁されておりますけれども、現政権が目指されております、我々は必ずしも同意はしませんが、成熟産業から成長産業への失業なき労働移動と。その目玉がこの助成金の拡充なんだろうなというふうに理解をしております。 ですから、それが本当にその目玉なのかどうかというところを今日質疑の中で明らかにさせていただきたいわけですが、まず大臣、お手元の資料一で、これ助成金は急に始まったものではなくて、これまでも平成二十年度からこの予算額があったわけです、まあ来年度予算で爆発的に増やされているわけですが。これまでの予算の執行状況、ここに書いてあります、支給件数、対象者。 大臣、一つまずお伺いしますが、この支給件数がこれだけあるわけですけれども、これらの支給件数、対象企業、対象企業の分野、対象企業の産業、大臣、御存じだったら教えてください。
○副大臣(佐藤茂樹君) 済みません。大臣の前さばきでちょっと答弁させていただきますが。 今まで、現在のところ、こういう労働移動支援助成金の支給に関する実績については……
○石橋通宏君 中身の説明は要らないです。
○副大臣(佐藤茂樹君) はい。 支給額、対象労働者数、支給件数については把握しておりますけれども、御指摘のような分野とか雇用形態、産業別の内訳などについては把握しておりません。
○石橋通宏君 皆さん、これ把握されていないそうです。私もびっくりしたわけです。件数は分かるんだけれども、対象者は分かるんだけれども、一体どこの産業のどの分野の企業なのか、把握されていないというのが実態なんだそうです。 これ、対象者数ありますけれども、じゃ、この助成金の対象となった労働者がその後再就職がどうなったかは、そしてその再就職がどんな再就職の内容であったかは把握されているんでしょうか。
○副大臣(佐藤茂樹君) 今御答弁いたしましたように、今までのところ把握しておりません。
○石橋通宏君 何でそれ把握していないんですか。 今回、繰り返しますが、失業なき労働移動、成熟産業から成長産業への目玉としてこれやられるわけですね。とすると、これまで一定の政策効果が認められてきたと、だから、これを拡充をしてまさに今政権が目指していることをやろうじゃないかということなら分かるんです。でも、これ、全く政策効果が分かっていないわけでしょう。どうしてこれが目玉になるのか、それが分からないんです。大臣、なぜですか。
○国務大臣(田村憲久君) 非常に難しいんですけれども、今般、労働移動支援、これをしていこうということで、確かに、政策といいますか、政権の中の一つの目玉として労働政策の中で掲げさせていただいたと。で、これを使わさせていただこうということで、これを拡充するということを我々としては今計画をしているわけであります。 それ以前は、まず民主党政権でやられたわけでありまして、基本的に、多分それまでは労働移動というよりか維持型ですよね、雇用維持型の政策というものがリーマン・ショック以降ずっと続いてきておったわけで、それが雇調金がかなり支出されていったわけであります。それがだんだんだんだん今正常時に戻りつつある中において、雇調金の方は、これは要件を以前に戻してきたということもありますけれども、徐々にやはり利用率が減ってきていると。そうなってくると、行き過ぎた雇用維持型から、行き過ぎたですよ、雇用を維持することは大事ですよ、行き過ぎた雇用維持型から労働移動支援型に移そうということで、これだけではありません、センターなんかも使いながらそのような形をつくっていこうということで、このメニューを利用しようと。 今言われたような政策効果はこれからはしっかりと我々検証していくようにというふうに思っておりますので、それも含めてしっかりやってまいりたいというふうに思っております。
○石橋通宏君 是非、委員の皆さん、確認してください。これまでは、一切中身把握されていないわけです。件数の届出だけは持っているけれども、それが具体的にどういう政策効果があったのか、労働者に対してどのようないいプラスの影響なりがあったのか、把握されていないというのが実態なんです。つまり、政策効果が今まで分からなかったものに今回巨額の予算を付けて、これから頑張りましょうと言われていると。これは、まずもって政策的な判断としては相当におかしいのではないかということをまず指摘をさせていただきたいと思いますし、その上で、支給要件、今日、また資料の一の下の方に付けております。 資料の二で、これはもう皆さん御存じの図だと思いますけれども、今回拡充に当たって全体的なスキームがどういうスキームになるのかということを図で示されているわけです。労働移動支援助成金といいますが、新しいスキームの中では、二つの助成金、奨励金で構成をされています。左側が再就職支援奨励金、これがこれまであったものですね。右側が受入れ人材育成支援奨励金、これが今回新しく来年度予算で創設をされた新しい部分で、この二つをセットで助成金を拡充をしたというのが今回のスキームであります。 その上で、ちょっと最初に御説明をいただきたいんですが、これ、今までの予算額で、支給件数、対象者数これだけありますが、新しく支援奨励金は八十五億、受入れ人材育成支援奨励金は二百十六億の予算が付いていますが、これ、想定される対象人員はそれぞれ何人なんでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 再就職支援奨励金の方につきまして予算の積算上は二万三千人、受入れ人材育成支援奨励金については四万七千人で積算しております。
○石橋通宏君 二万三千人と四万七千人ということだったと思います。 これ、どうなんでしょう、対象の母数はどれぐらいと見込まれていて、対象の母数がどれだけあって、そのうち奨励金に申請をしてくる対象者が何人と判断をされているんでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 対象の母数という発想での積算はしておりません。再就職援助計画の状況等を見ながら、それから雇用情勢の今後の状況等を見ながら、今回、予算ではそういう数字で積算したということでございます。
○石橋通宏君 そういう積算根拠だということです。 その上で、資料の二の裏側に、どういった形でこの奨励金が払われるのかということで、これもお示しをさせていただいております。 端的にお伺いをしますので簡潔に事実関係でお答えをいただきたいと思いますが、この最初の支援奨励金の方、これ支援委託時、先ほど来説明が若干ありましたけれども、支援委託したときに十万円、委託費用の支払を終えていればということで十万円出るわけですが、これは再就職が実現しなくても最初の十万円はもらえるという理解でよろしいですね。
○政府参考人(岡崎淳一君) そのとおりです。
○石橋通宏君 再就職が成功しようがしまいが、この十万円はもらえるわけです。 委託費用というのは、これ下限というのはあるんでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 下限といいますのは、再就職支援会社との契約における下限という意味ですか。それは設定しておりませんが、助成金自体は契約額が低い場合には必ず十万円が出るわけではなくて、それを下回る額ということであります。したがって、例えば五万円しか払わない契約の場合に十万円払うという形にはなっておりません。
○石橋通宏君 十万円であれば、十万円出るんですか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 一番高い率でも半分ということでやっております。
○石橋通宏君 ということは、二十万円ということで、一般的にいろいろケースが、何分の二というのがあるのでばらばらかもしれませんが、一般的に、例えば二分の一支給の対象の場合であれば、二十万円であれば最低十万円は出るという理解でよろしいですね。
○政府参考人(岡崎淳一君) 率では上限二分の一にしておりますので、二十万円以下であれば十万円を下回ります、二十万円以上であれば十万円と、こういうことでございます。
○石橋通宏君 そういうことだそうですので、逆に言えば、二十万円ぐらいの委託費用であれば十万円は委託だけでもらえるという、そういう制度だそうです。 その上で、要件のところで、いろいろこういうふうに、支給要件の左側のコラムですが、だあっといろいろ書いて、先ほど援助計画受けるんだという様々な議論がありましたが、ポイントは、再就職先の要件ですけれども、再就職した場合にある意味で成功報酬的な報酬でだあっともらえるわけですが、それは雇用保険の適用さえあれば、つまり、三十一日以上の雇用見込みさえあれば、非正規でも何でも構わないということでよろしいですね。
○副大臣(佐藤茂樹君) 端的にということなので、再就職後の雇用期間に関する要件は特段設けておりません。
○石橋通宏君 皆さん、確認してください。非正規でも構わないんです。要件は雇用保険の被保険者であるということだけですので、これでいくと、今、三十一日以上の雇用見込みがあるということで適用になりますので、そうすると、非正規の雇用でもこれは就職したというふうになりますので、そうすると、この成功報酬の部分も再就職実現後の部分も受給ができるということになるわけであります。 例えば、これ派遣事業への登録でも構わないんですね。
○国務大臣(田村憲久君) 要件を満たせばそういうことになります。
○石橋通宏君 登録型でも要件を満たせばオーケーということですね。
○政府参考人(岡崎淳一君) 被保険者になるということでありますが、登録しただけで出るということではございません。
○石橋通宏君 登録型でも多分三十一日以上の形で派遣が何らかの形で対象になれば出るんだと思いますので、派遣事業でもオーケーですし、雇用保険の被保険者になりさえすれば成功報酬が出るということだというふうに理解をさせていただきます。 これ、三十一日以上の雇用保険の被保険者になったとして、一か月以上経過して雇い止めになった場合でも、これは別にもう成功報酬になった時点でもらっていますので、返さなくていいと。つまり、その後の雇用はいかようになっても構わないということでよろしいですね。
○政府参考人(岡崎淳一君) 我々としては、当然のことながら安定した雇用にということでありますが、助成金の要件ということであれば、それは被保険者資格を得たということで判定するという仕組みになっております。
○石橋通宏君 ということなんです。皆さん、是非確認してください。非正規でも構わない、三十一日以上の雇用見込みで、雇用保険被保険者として雇われさえすればここのところの成功報酬が出てしまうということなんです。その後どうなっても、一旦受け取ってしまっておりますので、それはそのままということなので、これが果たして成長産業への労働移動の目玉政策と言えるのかどうかということに、まずもって大変大きな疑問が出るわけです。 これ、先ほどの議論で若干ありましたけれども、対象者一人当たり六十万円で五百人分、一年間で一事業所上限、これ理論的に言って、可能性として最大三億円の還付まで可能だということでよろしいですね。
○政府参考人(岡崎淳一君) 上限という意味ではそうでございます。
○石橋通宏君 三億円までオーケーなんだそうです。そうすると、これ三億円までオーケーということは、これさっきの議論で大体二十万円以上委託費が払っていれば十万円は返ってくるという。例えば三億円送り出し側がもらうとすれば、そのときには六億円以上のお金が民間人材ビジネスに払われているであろうと想像しますが、大体そういうイメージ、理解でよろしいですよね。
○政府参考人(岡崎淳一君) 要するに、送り出し会社が六億円でその人材支援会社に契約していると。ですから、それはむしろその送り出し会社がそういう契約をするかどうかということではないかというふうに思います。
○石橋通宏君 現実の世界はいろいろあると思いますが、一応その対象、これ上限がこれだけというふうになっていますので、可能性として最大でそういうことも可能だと。つまり、資料二の最初の頭のスキームで見ていただければ、結局、この中間の人材ビジネス、この会社に上限で一つの企業の一年当たりという条件ですが、六億円以上のビジネスがここで発生している可能性があるということをまずもって指摘をさせていただきたいというふうに思っています。 次に、この右側の人材育成支援奨励金です。これは今回新しく二百十六億円の予算ということで創設をされた部分であります。これが先ほどの資料一の右側の支給要件になっておりますけれども、ここは実はこの一の要件の二のところで期間の定めがない労働者として雇い入れると。こっちはなぜか期間の定めがない労働者として雇い入れて教育訓練をしっかりと提供することというふうに規定をしていただいているわけです。なぜこれ、同じ要件を支援奨励金の要件の方に付けないのかということが非常に疑問なわけでありますけれども。 先にこの育成支援奨励金の方について伺いますが、これはまあ少しはいいように見えるんですけれども、こちらも派遣事業者、これは登録して、一応期間の定めがない、つまり常用型で登録しさえすれば要件に当てはまるであろうという理解でよろしいですか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 登録型で登録……
○石橋通宏君 常用型。
○政府参考人(岡崎淳一君) 要するに、期間の定めのない形で雇われていれば、派遣労働者として雇っているかそうでないかということでの区別はしておりません。
○石橋通宏君 つまり、派遣元の事業者でもオーケー。つまり、派遣労働で登録されても、これは対象としてはオーケーということであります。 その上で、もう一度ちょっと確認しますが、これがこの間大臣と擦れ違い答弁があった部分でありますけれども、この場合の受入れ企業ですね、人材育成支援奨励金の方の対象の受入れ企業とこの中間にある民間人材ビジネス会社との間に資本関係の制限はありますか。
○国務大臣(田村憲久君) 受入れ企業と民間人材ビジネス会社との間に資本関係はありますか……。
○石橋通宏君 資本関係の制限がありますか。
○国務大臣(田村憲久君) 資本関係は、これは基本的にはないですね。
○石橋通宏君 ないんです、これ要件見ていただければ。これを、この間大臣は、制限は、いや、ありますと予算委員会で答弁されたんですね。それは資本関係の制限があるのは、送り出し企業と受入れ企業の間には資本関係の制限があるわけです。これ左の一番下の方に、資本や組織面で関連のないことという要件は付されています。これは当然そうですね、送り出し企業がリストラして、自分のところの子会社に持っていって、子会社でより安い賃金で働かせるというようなことがあっちゃいけないので、これが制限付けているんだと思います。 ところが、この受入れ人材育成支援奨励金、右側の方は、人材ビジネスと受入れ企業の間の資本関係の制限は要件としてはないんですね。ないんです。 つまり、これ大臣、こういうことが可能だということですか。民間人材ビジネス会社が委託を受けますね。こういう人材ビジネス会社って大体グループの中に派遣元事業者を持っておられるケースがあると思います。請け負った人材ビジネス会社が自分のグループ内の派遣事業者に登録をさせます、そうすると成功になります。そこで一定のオフJT、OJTを提供いたします。これも可能だということですね。
○国務大臣(田村憲久君) そのグループ会社が派遣会社ということですね。これに関しては、対象から外そうというふうに予定いたしております。
○石橋通宏君 これ、今いただいたのは厚生労働省から提供いただいた現時点での受入れ要件ですが、これを外すというのはいつから、どういう形で外すということを決定されて、これからやられるんですね。もしそうならそれはきちんと教えてください。
○国務大臣(田村憲久君) ちょっと整理をさせてください。今、何のお金ですか。こちらの人材育成支援奨励金の話。
○石橋通宏君 そうです。
○国務大臣(田村憲久君) これは対象になります。こちらの再就職支援奨励金の方は対象から外そうということで予定いたしております。
○石橋通宏君 それは先ほど既に確認させていただいておりますので。 ということは、大臣、今は違うということなので、これ今後も要件は変えないと。つまり、このスキームでいうと、受入れ人材育成支援奨励金の方は、この右側の方ですね、こちらの方はこの中間的な民間人材ビジネス、委託を受けて、再就職先の支援をする方ですね、そこと最終的な受入れ企業との間の資本関係は、これは別にあっても構わない、グループ内の事業者でも構わないということですね。
○国務大臣(田村憲久君) それを望まれる方であるならば、そこで再就職されていただいて、このような形で人材育成の支援奨励金を受けることは、これはあり得るわけであります。
○石橋通宏君 大臣、労働者側が、それはもちろん自分の、御自身の選択において登録派遣という働き方を選択をされる、現行のスキームの中で。それはもちろんあり得る話です。 これは巨額のお金を使って、奨励金、助成金を付けてやるスキームです。先ほど冒頭、大臣言われましたね、これは成熟産業から成長産業へ。我々は納得しないけれども、これまでの雇用維持型から、動いていただいて、労働者の皆さんに、より成長産業で、この間、おとといの津田先生の議論で、大臣、成長産業というのは目覚ましく雇用をこれからつくっていく産業であると。これがどういう意味なのかもありますが、少なくとも、それは成長産業という我々のイメージ、労働者のイメージからいえば、やはり成長産業というのは、これから自分のやりがいのある、伸びていく、そしてまた頑張れば報われていく、そしてまた給料もこれから頑張っていけば上がっていく、そういういろんなものがあるはずなんだと思うんです。 派遣でも構わないということですよね、派遣事業者でも構わないと。派遣事業者に登録をされて、これやりますね。派遣先どこに行くか分からないわけです。それが成長産業なのか成熟産業なのか、どこに派遣されるかは当然これは我々コントロールできませんね、それは派遣元が決められるわけで。これ、大臣が言われる成長産業への労働移動なんだと、目玉のスキームなんだと。二百十六億円もの予算を付けるんだ、それで奨励された結果、蓋を開けてみたら派遣への登録がばんばんばんばん増えただけだったと。これでも構わないということですね。
○国務大臣(田村憲久君) 一応キャリコンに入っていただきながら、本人のいろんな意思も含めて、どういう分野にこれから働くかということを意思を確認しながら紹介をしていくわけでありますね。それが、仮に本人が望んで派遣に行く場合でも、派遣も、業種が決まって、どこに派遣されるか分からないというわけでもないわけであって、例えばここで人材育成を受ける上において、成長分野に対しての派遣という形で働くという形になれば、それはその方々は成長分野に向かって人材移動という形になるわけでありますし、あわせて、派遣も派遣で、今回、派遣法は更に正規につなげていくといういろんな仕組みを入れているわけでありまして、そこから更にステップアップして、自分の気に入るそのような企業においてはそこに入っていくということもあり得るかも分からないわけでありますから。 何か今言われていると、派遣使ったら全部非成長分野にみんなが行くんじゃないか、しかも無理やり本人の意思を無視して行かせるんじゃないかと。そもそも本人が望まなかったら今回のスキームは、それは就職しないわけでございますので、そこのところはちゃんとそのような仕組みになっておるということで御理解いただければ有り難いと思います。
○石橋通宏君 派遣法の関係の問題はこれからもしっかりと追及をさせていただく、その中でその辺の問題はまた、より明らかにしていきたいというふうに思っておりますが、今日確認をさせていただきましたこの支援助成金の問題について、これ、先ほど冒頭申し上げた支援奨励金の方も、これは非正規でも構わないし、その後どうなろうが構わない、成功報酬が出てしまう、そういうスキームだと。そして今回、新しく二百十六億円もの予算が付きました人材育成支援奨励金の方も、派遣事業でも構わないし、そして、どこに派遣されてもそれは本人の意思でやれば自由だし、成長産業に行かせるのではないかという全く想定の中でこれ今回やられていると。 本当に我々は、そのように政策効果、大臣、そう言われるのであれば、それはこれから、じゃ、それが本当にどういう政策効果を生むのか、これまで全く厚労省としてはその中身を調査していなかったわけです。情報も取っていなかった。どこの産業のどの分野か、どうなったかも分からない。それにこれだけ巨額の予算を付けて、そしてまた、今のような非常に曖昧かつ弱々しい要件しかない。これがいかにして成長産業への労働移動になるのか全く疑問だし、我々としては本当に心配だと言わざるを得ません。 少なくとも、大臣、これしっかりと施行後の中身、一体どういう政策効果が本当に生じるのか、これは全てデータをきちんと取っていただいて、それをしかるべき時期に折を見てきちんと公表していただいて、政策効果の検証をしていただきたいと思いますが、それは約束いただけますね。
○国務大臣(田村憲久君) まず、これがどのような政策効果を持つかということも含めて、これしっかりと、累計ができますので、検証をしてまいりたいというふうに思っております。当然、政策効果がなければ、我々もいろんな行政レビューやいろんなことをやっているわけでございますから、そこの評価の対象になるわけであります。 あわせて、今派遣の話もいろいろ出ました。ただ、思いは、安定した、しかも成長分野の職に就いていただきたいというのがこの政策の中心であるわけでございますので、一昨日か、説明会をさせていただいたわけでありますけれども、その趣旨というものはしっかりと説明をさせていただいて、でありますから、今言われたようなことを無理に、本当に半脱法的な形でやるとするならば、それは途中の政策効果をやる中においても制度を見直さなきゃいけないというふうに我々も思っております。 いずれにいたしましても、しっかり成果が出るような、そんな検証させていただいてまいりたいと思っております。
○石橋通宏君 しっかりと検証していただけるということなので、それを我々もしっかりと見させていただきながら、委員会としてもフォローしていきたいと思います。 時間があと一分だけですので、最後一問だけ、求職者支援制度も本当はいろいろ聞きたかったんですが、お手元にこの辺も資料をお配りをさせていただいておりましたので、せっかくの機会ですので、また委員の皆さん御覧をいただいて、特に都道府県別のデータを取りましてこれお示しをしております。我々、求職者支援制度、なかなか、とりわけ地方でしっかりとした訓練メニューが提供されないのではないか、様々な問題があるというふうに理解をしておりますので、これまた皆さんも御覧をいただければと思いますが。 一点だけ聞かせていただきたいのは、残念ながら求職者支援制度の予算がどんどんどんどん減らされております。今日、午前中の参考人質疑、経団連の方まで、第二のセーフティーネットとしての求職者支援制度の役割は大きいという発言をいただきました。しかし一方で、平成二十四年度から比べるともう三分の一に減額をされております。何でこんなに減額をされるのか。これからどうしていくつもりなのか。 この辺、最後に、大臣、むしろもっとしっかりとこれは予算確保して、そして訓練提供していただいて、一刻も早く就職に結び付けていただく、そのための第二のセーフティーネットですから、その拡充を厚労省として大臣の責任でしっかりやっていただきたいと思いますが、答弁をいただいて、質問を終わりにしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) これ、基礎コース、実践コースとも八〇%ぐらいの就職率があるんですが、ただ、内容的に見ると短期のものもありますので、これはしっかりとその実績にカウントするかどうかというのは見直していきたいと思います。 その上で、下がってきている一つの要因は、やはり雇用環境が改善されてきておるという部分がありまして、これに行かず直接就職に行かれる方々が増えてきておるという部分もございますが、いずれにいたしましても、我々、これをニーズがあるのに減らしていこうというわけではございませんので、ニーズがあるときにはしっかりと予算確保してまいりたいと思います。
○石橋通宏君 終わります。
○薬師寺みちよ君 みんなの党の薬師寺みちよでございます。 今日も、まず女性の問題から入ってまいりたいと思います。 私、大変衝撃を受けたレポートがございます。IMFのレポートです。その題は、皆様方も御存じのように、女性は日本を救えるか。女性が日本を救えるのかという問いに、私は救いたいというふうにこれから答えていきたいと思っております。このリポートでは、実現に向けまして二つのハードルがある、そしてその解消が重要だという訴えがございました。 一つは、国際的にも極端に少ない女性の管理職や役員を増やしていくこと。日本における女性管理職の割合はまだまだ一割です。二〇二〇・三〇、その掛け声は高いですけれども、先進国では最低レベル、女性のリーダーが増えていけば手本となるモデルが増え、働く女性の増加にもつながってまいります。そして二つ目は、今回も問題になっておりますように、家庭と仕事の両立支援の充実です。より柔軟な働き方や保育サービスが整っていけば、出産後に仕事を辞める女性も減らすことができると、それがIMFのリポートにも書き込んでおられます。 今回の委員会、問題になっております育児休業制度、その議論を基に、しっかりと、女性がキャリアを中断するのではなくキャリアを継続する、その政策を今日も質疑の中でしっかりと考えさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 まずお尋ねをさせていただきます。 女性の労働というものは多様化をしてきております。女性の多様なニーズに対応し、就労が継続できるような、現在、保育制度は整えていらっしゃるのでしょうか。その保育制度が抱えている課題を併せてお知らせいただけますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 昨年の四月一日でも二万人を超える待機児童者がおるということでございまして、待機児童解消のために保育所の整備をすると、また待機児童が同じだけ増えてくるというような状況もあるわけでありますが、この大きな課題に関しましては、これ四十万人分を年限を区切って五年間で受皿をつくろうということで、待機児童解消に向かって今計画を進めております。 それから、数もそうなんですが、質の問題もございまして、三歳児の人員配置、今二十対一でありますけれども、これが極端にそれまでの六対一から変わり過ぎるんではないかということもございますので、こういうところ、質の部分の改善もございます。 あわせて、大都会、都会といいますか、沖縄はそうではないんですけれども、沖縄も含めてですけれども、比較的都会地域では待機児童が多いんですが、一方で、地方では逆に定員に満たないという問題があります。そして、更に申し上げれば、定員に満たない中で保育所が運営できないというような問題があるということで、幼稚園と保育園と一緒に運営できないかというようなニーズもございますので、幼保連携型の認定こども園というようなものも強化しながら対応していく。 そして、様々なニーズがあるものでありますから、夜間でありましたりですとか、それから、どちらかというと延長の部分であったりでありますとか、さらには、病児、病後児の問題でありましたりですとか、そういうそれぞれのいろんな部分のニーズに対してまだ十分に応え切れていないという問題もあります。 何よりも、それをやっていくためにも、人材の部分、保育士がやはり今不足ぎみということがございまして、我々の計画を達成するためにもあと七万四千人、計画上必要だということもあります。資格を持っておられる方が百万人おられるんですが、実働されている方が大体四十万人と。六十万人、半分以上、潜在保育士の方々、こういう方々に対してしっかりとアプローチをしながら、もう一度現場に御復帰をいただく、そういう改善、待遇の改善といいますか、そういう分野も大きな課題でございます。 いずれにいたしましても、いろいろとまだ課題が残っております。子ども・子育て会議でいろんな御議論をいただいておりますので、新制度に向かっていろんな課題、解決するべく努力をしてまいりたい、このように考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 先日も取り上げましたけれども、やっぱり六割の女性というものが出産を機にして退職しなければならないこの現実を私も何とかしなければならないと考えております。と申しますのも、やはり一度退職してしまうと再就職が難しい。再就職をしたくて、皆様方、履歴書を持って並ばれます。でも、主婦の経験、子育ての経験というものは一切企業から評価されることはないんですね。だからこそ、何でも、少しずつでもいいんです、短時間でもいいです、職業に携わりながら自分のキャリアを継続していける、そういう体制をこれからはしっかりと国家としても形作っていきたい、そういうふうに考えております。 その中で、大変面白い試みがなされている。皆様方御存じのように、横浜市の試みでございます。待機児童ゼロ、まさに、このゼロというもの、ワーストワンからゼロへ、大変大きな動きでございました。実際にこの横浜市の調査におきましては、小学校に入る前の子供がいる母親のうち、働いていないんだけど実は働きたいと答えた女性が七割もいた。その七割のうちの九割が、常勤ではないけどパートタイムなど短時間だったら働けるんだというお答えでした。 しかし、一方で、大臣もお答えいただきましたように、保育というものはどうしても平日そして昼間に働く女性、そして常勤の女性というものを主に設定をして制度化されているものでございます。だから、様々なニードというものにまだまだ柔軟に対応できていない。だからこそ、横浜市は一時預かりサービスというものを充実させて、そしてその一時預かりサービスにおいて、それが安価で利用できるように市が補助金を出す。 ですから、これから先は、私どもが考える保育という姿は、やはりモデル化されたような昼間お母さんが平日常勤で働いてそれを預かるという姿ではなく、更に柔軟性があるような制度、まさにこれからの女性の発想を生かしていただくような制度改革が必要ではないかと思っております。 先ほど大臣から御答弁をいただきましたように、今回、本当に残念な事件の中で、夜間の保育という問題がございました。私も、各地での講演をするときに預かってくれるところがない。あのお母さんと同じように、電話をしては断られ、電話をしては、うちは夜間はやっていない、こんなことが何度も何度も繰り返されて、結局ベビーベッドを抱えながらホテルのベビーシッターさんに頼る、そんな毎日を送っておりました。ですから、本当に人ごとではありません。 このような公的助成による宿泊を伴った保育サービスの体制というものが今、日本でどのくらいあるのか、そしてどのような課題を抱えているのかを教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 現行制度の下におきましては、まず夕方から夜間に及ぶ保育ニーズに対しては夜間保育所や延長保育事業、そして、やむを得ない理由によって一時的に保護が必要な場合、宿泊を伴う保育ニーズに対しては子育て短期支援事業により利用者の保育ニーズに応えているところでございます。 しかしながら、量の拡充が十分には進んでおりませんで、また利用者にこれらの保育が十分には知られていないということなどもございまして、住民のニーズに的確に対応し切れていない面もあると考えております。 二十七年四月に施行予定の子ども・子育て支援新制度におきましては、まず夜間保育所についても保育所整備に併せて増やしていくこととしているほか、延長保育事業とか、それから今申し上げました子育て短期支援事業について地域子ども・子育て支援事業として位置付け、これらについて市町村の認可を得た形でしっかり位置付けていく、公費も投入していくと。さらには、こうしたサービスについて実際に必要とする方に届くようにということで利用者支援事業も創設をいたしまして、これを消費税による財源を裏打ちした上で市町村が総合的、計画的に整備することといたしております。 現在、各市町村において各種の事業等についてのニーズ調査を行って事業計画の策定を進めているところでありまして、国としましても、この計画に基づく市町村の取組を支援をしていきたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 私も医師で当直がございます。介護士の皆様方も当直がございます。ネットの時代でございますので二十四時間で販売をする、そうすると、電話相談に座っていらっしゃる方々もほとんど女性でございます。ですから、是非その夜間保育というものの充実で今回のような事件、まさに氷山の一角だと思いますので、対策を十分に取っていただきたいと思っております。 では、ちょっと視点を変えまして、そのような施策を充実させるためにもというところで財源の問題を伺ってみたいと思います。 現在、失業等給付関係の積立金の残高というものを教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 決算が出ておりますのは二十四年度でございますが、二十四年度の実績でいきますと五兆九千二百五十七億円でございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 約六兆円ということについてお答えいただいたんですけれども、では適正額というものは幾らぐらいであるというふうに試算なさっていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 御承知のように、失業等給付費につきましては、景気動向、雇用情勢によりまして相当大きな波がございます。そういった意味におきまして、幾らが適正というようなことを明確に言うのはなかなか難しい面がございます。 ただ、雇用保険の保険料につきましては、積立金の額が失業等給付費の額の二倍を超える場合には弾力的に引き下げることができる、一倍を下回った場合には弾力的に引き上げることができると。要するに、そういう意味では一倍から二倍の間であれば通常の保険料率という考え方でございます。二倍を超えたというところより上がればそういう考え方でありますので、そういったことも一つの考え方にしながら私どもとしては積立金の額を評価していくと、こういうことでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 ということは少し余裕があるというふうに受け止めさせていただきまして、ない袖は振れませんけれども、少し余裕がある中で、是非女性の就労支援の継続についてもお手伝いいただくことは可能かどうかというお尋ねをしてみたいと思います。 女性の就労支援の継続のためには、雇用保険制度上、ベビーシッターの費用という助成は可能なのか、教えていただけますでしょうか。
○副大臣(佐藤茂樹君) 雇用保険でベビーシッターの助成を見れるかどうかということでございますが、従来から雇用保険制度というのは失業という予期せぬリスクにおける所得をなくなってしまう状況に対しての補償、さらに平成七年からは育児休業給付が始まりましたけれども、これも育児休業期間に働けないことによる所得の喪失を補償して生活を安定させようという、そういうもののために設けられている制度でございます。 今ベビーシッターの件、御指摘でございますが、それは、子育ての中の個々の経費を個別に給付するということについては、これは雇用保険制度の役割を大きく超えることと考えておりまして、今それを制度の中で行うというのは適当でないと考えておりますし、特に費用負担者である労使の御意見というのも非常に大事でありまして、そういう方々の理解を得るのもなかなか難しいのではないかと、そのように考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 雇用保険法第一条にございます、労働者の生活及び雇用の安定を図る。雇用の安定を図るためには、まさにベビーシッターの費用というものがもし必要であれば捻出するということも考えられるのではないんでしょうか。 と申しますのが、雇用保険二事業、両立支援レベルアップ助成金というものが民主党の事業仕分で切られてしまいましたけれども、その中の評価にしっかりとした言葉が残っております。事業は評価できる、有効であった、課題に対して対応した助成金が引き続き必要だ、しかしそのお金の流れが不明確であったというところだけでございました。ということは、これから先、もし少しでも余裕があるのであれば、多様なニーズということでベビーシッターというものも、しっかりとしたこのような雇用の安定に図ると皆様方が御認識いただけたときには延長いただくような施策も必要かと思っております。 また、次に、女性の就労継続のためには、雇用保険制度上、家事サービスの費用という助成が可能なのかどうか、教えていただけますでしょうか。
○副大臣(佐藤茂樹君) 繰り返しの答弁になりますので、雇用保険制度の目的というのが、先ほど言いましたように失業という予期せぬリスクにおける所得の喪失に対する補償という、そういうことでございますので、ベビーシッターとはまた違うんですけれども、家事代行サービスという個々の経費を個別に給付することについても、雇用保険制度の役割を大きく超えるために適当ではないと、そのように考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 何度も申し上げて申し訳ございません。雇用保険法第一条に書いてあります。労働者の生活及び雇用の安定を図る。 主婦の経験というのは、先ほども申しましたけれども、社会では評価されません、企業では評価されません。しかし、これは本当に大切な力なんです。短時間でいろんな作業をこなすというまさに段取り力、主婦に勝るものはございませんし、井戸端会議はコミュニケーション能力、まさにスキルアップに使っているわけでございます。このような、育児を通して子育てをしながら社会経験を積んできた。しかし、家事というものの評価がこの日本では低過ぎるんです。 先日、大沼委員の方からも御指摘がありました。男性と女性、女性は五時間二分、男性は四十七分。これは何かと申しますと、家事を負担するその時間の比較でございます。これが現実だとすると、私もその中におりますけれども、家事が主で、仕事等、補助的な業務にとどめるしかない。 フランスでは保育方法自由選択補足手当というものがございます。従来、家族内で主に女性が担ってきた家事、育児そして老人介護、そういうものをアウトソーシングをする、同時に、資格のない女性が失業対策になる、ウイン・ウインの関係を保ってきたわけです。 保育サービスの欠如の問題、そして家事サービス費用を雇用保険から捻出できないという現実は、いまだに社会や行政が、女性がやればただだという意識があるからではないんでしょうか。家族内労働は政府が支援するに値しないという固定観念がそこには見え隠れしているようにしか私には思えないんです。いつまでたっても介護士の、そして保育士の、看護師の給与が低いというのも、家族が担えばただじゃないか、そのような発想がどうしても根底にあると私は考えております。 家事というものは本当に大事なものです。主婦の家事、育児、その無償労働というものが年に百三十八兆円に及ぶと内閣府の統計もあるぐらいです。女性が生き生きと継続して就労できる環境整備のためには、家族内労働、家事を評価して、所得を生み出すための必要経費と国がしっかりと認めるべきではないんでしょうか。家事が、アウトソーシングをする、そして支援するという抜本的な思考の変換、今こそ御決断いただければと私は考えております。 民間シンクタンクの分析では、平成二十三年度の家事生活サポートサービス産業の市場規模、家事代行サービスは二百九十億円、ハウスクリーニングは五百六十億円です。新規参入も目立っている。離職経験者のうち、仕事と家事、育児の両立が困難とした人は三〇%です。この人たちのうちには、サービスを利用することによって働き続ける可能性があったという方は四分の一以上いらっしゃいます。サービスを利用していない理由は、価格が高いためなんです。経済的負担が軽減されれば、家事代行のサービスを利用し、女性が継続して就労できるとともに、新たに家事代行という産業も生み出せる。じゃ、それを誰が担うのか。それはプロである主婦。ですから、まさに日本でもウイン・ウインの関係というものをこれからつくり出す上でも、是非これからの政策に今のアイデアを生かしていただければ、こんなにうれしいことはないと思っております。 もう時間もございませんので、次の話題に移らせていただきます。キャリアの問題です。 実は、私、大学でも教鞭取っておりますと、この時期大変頭が痛いです。もう卒業は終わってしまったのに就職が決まっていない、こんな学生が大学に詰めかけております。 キャリアというものはどういうものなのか。人が生涯の中で様々な役割を果たす過程で、自らの役割と価値、そして自分の役割との関係を見出していく連なりや積み重ねだというふうに定義がなされております。じゃ、キャリア教育とはどういうものなのか。これは文科省から拾ってまいりました。一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通してキャリア発達を促す教育。では、このキャリア教育というものを受けた経験がある委員の皆様方はいらっしゃいますでしょうか。私は、残念ですけれども受けた記憶がございません。 キャリア教育とともに大切なのは職業教育です。職業教育というのは、一定又は特定の職業に従事するために必要な知識、技能、能力や態度を育てる教育。これはまさに厚労省が今担っているところではないでしょうか。このキャリア教育と職業教育を組み合わせて初めて生涯学習の観点に立ったキャリア形成支援の充実を図っていく、それが可能となってくるんではないでしょうか。 では、現在、学校でどのようなキャリア教育を実現させていらっしゃるのか、お答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(有松育子君) 人々が職業に必要な知識、技能を確実に身に付けて、社会や職業生活の中で力を十分発揮できるようにするということが重要でありますが、そのために社会的・職業的自立に向けた必要な基盤となる能力や態度を育てることを通してキャリア発達を促す、先ほど先生御指摘のように、こうしたキャリア教育の果たす役割は極めて大きいと考えております。 それで、具体的なキャリア教育でございますが、初等中等教育の段階から高等教育まで、児童生徒、学生の発達の段階に応じて体系的に実施しているところでございます。具体的に例を挙げさせていただきますと、初等中等教育段階においては、職場体験とかインターンシップなどの体験的な学習を効果的に活用しながら、各教科、道徳、総合的な学習の時間、特別活動などの学校の教育活動全体を通じて基礎的、汎用的な能力を中心に育成するということにしております。また、高等教育段階におきましては、教育課程の内外での学習や活動を通じまして、それまでの段階で育成した社会的・職業的自立に必要な能力や態度を伸長、深化させる取組を充実することとしております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 では、今行っていらっしゃる施策について、課題がもしあれば教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(有松育子君) 学校でのキャリア教育の課題ということでございますが、一つには、学生が進路意識や職業意識が希薄なまま大学に進学するといったような傾向が指摘されておりますことなどがございます。また、キャリア教育の実施につきましては、例えば、先ほど申し上げましたように体験活動が重要ということですが、その側面のみを捉えて、例えば、職場体験活動の実施をすればそれがキャリア教育を行ったものとみなしてしまうといったような傾向が一部に見られるといったような指摘があるなど、一人一人の教員の受け止め方とか実践の内容とか水準にまだまだばらつきがあるということが課題として指摘されているところでございます。 また、勤労観や職業観の形成等に効果的であると言われておりますインターンシップについてでございますが、高等学校にしても大学にしても、機関としては多くのところが実施しているんですけれども、生徒あるいは学生の側からするとまだまだ実施率が低いといったようなこともございまして、こうしたインターンシップの質、量両面の充実が課題と考えております。 そのほかにも、産業構造や就業構造の変化に対応いたしまして、教育の内容や教育方法につきましては不断の見直しを行っていくことが求められているところでございますので、文部科学省としては、こうした課題に適切に対処して、厚生労働省とも連携しながら、キャリア教育の一層の充実に努めてまいりたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 まだまだ様々な問題点というものを抱えながら、文科省でも取組が行われているということでございます。 では、一方で、それを引き継ぐ厚労省の視点から、文科省の今の取組を聞いていただいて、本当にこれが厚労省が引き継ぐべき、満足いくものなのか、そして学校でのキャリア教育というものが学生の就労に生かされているのかどうか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 高校卒業者あるいは大学の卒業予定者につきまして、ハローワークで様々な就職の支援をしております。そういう中で、ジョブサポーター等が学生の皆さん方とお話をするわけでありますが、そういう中で、やはり高校時代、大学時代に、今文科省からのお話もありましたけれども、いろんな形で職業の関係で経験を積んでいるということは、就職先を探す中ではそれなりには役に立っているというふうに思っております。 ただ、今文科省からもありましたけれども、今で十分かというふうに言われますと、私どもももう少し、ジョブサポーター等の中から出てきている課題等も踏まえながら、文科省とも連携して更にここのところをしっかりやっていく、それによりまして学生の就職先探しがより適切になるようにしていく必要があるというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 まさにそのキャリア教育、職業教育というものは文科省から厚労省へバトンタッチされながら継続的に行われるものであると私は理解をしております。しかし、文科省のキャリア教育というものは、暗にキャリアガイダンス、進路指導というものがコンテクストとして位置付けられていることも問題だというふうに指摘もされております。また、義務教育修了した時点でキャリア教育というものが蓄積がないという御指摘もございました。 では資料三を、皆様方、御覧いただきたいと思います。 これが今まで私どもが行ってまいりましたキャリア教育、職業教育の評価だと言っても間違いないかと思います。学校でキャリア教育を実施した後も結局は卒後三年以内の離職率には変化がない、今まで多くの施策が行われてきたにもかかわらず、やはり七五三現象、それは少しは改善が見られたかもしれませんけれども、劇的な変化はありません。平成十五年厚労省から発表されました若年者キャリア支援研究会の報告を見ても、まさに今と同じような議論が繰り返されているだけなんです。 その中で、資料二を見ていただきたいんですが、若年者の無業者、若年無業者ですね、割合というものは少しずつ増加をいたしております。そして、その若年無業者が求職活動しない理由、探したが見付からなかった、希望する仕事がありそうにない、知識・能力に自信がない。もしかして上手にキャリア教育というものが実施されていれば、この理由をお持ちの方々は就労できたかもしれないと思われるケースでもございます。 さらに、今日本が抱えている大きな問題、フリーター、引きこもりです。フリーターは、見ていただいたら分かるように、百八十万人で推移をしたままです。引きこもりに当たっては二十万人と言われますが、少し外出する程度ができるという方を含めれば七十万人というこの数字です。日本の眠れる労働力、この二百五十万人をいかに教育していくのか、それは厚労省だけの問題ではなく、しっかり文科省と連携をしながらこれからの政策、打っていくべきではないんでしょうか。 一方、受け手というものもあると思います。どんなに教育をしても社会のニーズに沿っていなければ就職をすることができません。それを資料一に添付をさせていただきました。 正社員に求める能力、資質についてと。上位から読み上げてまいりますと、リーダーシップ、統率・実行力、そして専門的な知識・技能、資格、業務を遂行する責任感。さらに、これまでと今後を比較すると、ストレスコントロール力そして事業や戦略の企画・立案力、著明に上昇していることも分かってまいりました。今後正社員に求められる能力、資質としての位置付けが高まっているということは、社会のニーズがどんどんどんどんと変わっていっているということです。このような情報を共有しながら、しっかりと厚労省、文科省、タッグを組みながら一人の人間をキャリア教育していく、そのようなチームワークが必要ではないんでしょうか。 では、最後にお尋ねをしたいと思います。 今後どのように文科省と連携を取りながら生涯的なキャリア教育につなげていくのか、継続的なキャリア教育を形成していくのか、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) キャリア教育、私もキャリア教育を受けた覚えがないわけでありまして、そういう意味ではキャリア教育というものをよく理解しているわけではないんですけれどもね、実のところ。ただ、職業意識を醸成していく上には必要なものであろうなというふうに思います。 現行、例えばキャリアコンサルタントに関する能力要件の中に、学校教育制度でありますとかキャリア教育への理解、こういうものを追加をさせていただいたりでありますとか、それから大学の講師の先生方、キャリア教育を担う方々、こういう方々に対しての必要なキャリア教育の学習の機会、こういうものを全国四十か所ですか、これ二十五年度でありますけれども、提供させていただいたりでありますとか、あと、文科省と協力しながら、やはりキャリア教育の専門家、能力のある方ですね、こういう方々を大学等々でしっかり活用をしていくということが大変重要であるわけでございまして、こういう協力をしていく中において、その後就職をされて、培ったキャリア教育においての職業意識といいますか、それにおいて更に自らの能力を開発していただく、キャリアアップに向かっていろんな努力をしていただく、そういうような環境をつくってまいらなきゃならぬと、このように考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 最近では経産省も乗り出しております。主婦インターンシップです。中小企業新戦力発掘プロジェクト。まさに全省挙げて、人間をどう形成していくのか、どのような職業観というものをつくっていくのか、これがしっかりとこの国で打ち出されることによってしっかりとした産業も育成できれば、即戦力ともなり、この国の繁栄にもつながっていくこととなると思います。学校教育では、幼児教育から高等教育に至るまでの体系的なキャリア教育の推進、そして社会に出た後も、厚労省が引き継ぎながら生涯教育の観点に立ったキャリア形成の充実、この両輪をしっかりと働かせながらやっていく。 そうしますと、今回の学び直しということが空振りに終わらずにしっかりと実のなるものとなることを私も願いまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 雇用保険制度では、離職理由が自己都合とされると待機期間というペナルティーが設けられた上に給付期間にも格差が付けられるわけです。今回、特定受給者の基準が見直されて、残業四十五時間超えが三か月以上で離職した場合などは自己都合としないと。これは歓迎したいと思うんですね、こういう見直しは。徹底をしていただきたいというふうに思っております。 〔委員長退席、理事高階恵美子君着席〕 同時に、今日の午前中の参考人でも、やはり自己都合といってもいろんなケースがあるんだということが連合の参考人からも述べられまして、例えば遠隔地配転で離職を余儀なくされるという場合でもいろんな事情がある。 大臣、そもそも離職理由によってこれほど給付日数に差を付けたり待機期間を設けること自体にどこまで合理性があるのだろうかというふうに私は疑問に思っていまして、やっぱり離職理由による今のような大きな格差を付けることは見直すべきではないかと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) これ、離職理由においてなぜこれだけ差を付けるかという話でありますが、やはり自己都合とそれから離職を余儀なくされるのとは状況が違うわけでありまして、自ら予想せずに離職を余儀なくされる場合には、やはりそれ相応に、いろんなこれからの生活設計においても大変な困難があるわけでありまして、そういう意味で離職理由というもの、自己都合との間、解雇等々に関して差を付けるというのは、これは一定の合理性はあるというふうに考えます。 〔理事高階恵美子君退席、委員長着席〕 ただ一方で、委員がおっしゃられたように、いろんな状況があるわけでありまして、でありますから、賃金の不払でありますとか遅配でありますとか、それから過重労働、こういうものに関して、今回も要件を広げましたけれども、そのような形で特定受給資格者という形にさせていただいたわけでありますが、あわせて、これ、離職理由を判定する場合、この場合も、異議がある場合はハローワーク等々で労使共にお話をお聞かせをいただく、その中においてしっかりと我々判断していくということでございますので、言われるとおり、いろんな理由がありますから、それに対してはしっかりと対応させていただきたいと、このように考えております。
○小池晃君 雇用保険の国庫負担を本則どおり二五%に引き上げて、削減された基本手当、元に戻すことも併せて、やはりこの自己都合というのが、自己都合、これは本当に判定、非常に微妙な問題もありますから、運用の面でと併せてやっぱり改革もこれは考えていく、必要だというふうに思います。 それから、今回の法改正によって就業促進定着手当が新設されて、離職時賃金から低下する条件で就職した場合には差額を一時金として支給すると。これで新たに算定業務が発生するわけで、その活用対象三十四万人というふうにもお聞きをしておりまして、ハローワークの業務がかなり増えるというふうに思うんです。 一方で、ハローワークの定員は、資料でお配りしていますが、毎年削減されておりまして、局長、常勤職員、非常勤職員について来年度どれだけ削減するのか、また四年間ではどれだけの削減になるのか、お答えください。
○政府参考人(岡崎淳一君) 先生お配りの資料のとおりでございますが、常勤職員につきまして、今年度から来年度に向けては二百八人の減員でございます。二十三年度から比べますと六百三十三人の減ということでございます。 一方、非常勤職員でございますが、これも今年度から比べてみまして、来年度予算定員でございますが、千二百四人の減員でございます。二十三年度から比べますと四千五百五十八人の減員。これは、リーマン・ショック後に求職者が相当増えたときに特に非常勤職員は増やしましたが、これを順次、求職者の状況を見ながら減らしていると、こういう部分もあってこういう数字になっております。
○小池晃君 ハローワーク職員の精神、行動の障害による長期療養者、一・九%です。これ、国家公務員平均の一・五倍に上ると。やっぱり常勤、非常勤共に過重労働が懸念されますし、結果としてハローワークの職員が過重労働で苦しんでいるというのは、これは本当に私は大きな矛盾だというふうに思います。それが結局、短時間、不十分な相談という求職者に対するサービス低下にもつながる危険も懸念されます。 大臣はハローワークについて津田理事の質問に、しっかり維持して機能強化していくと答弁されていますが、改めて、不足している必要な人員を確保するため体制の充実に向けた大臣の決意をお述べいただきたい。
○国務大臣(田村憲久君) 行財政改革の一環で、今の話のとおり、一定程度減ってきておるわけでありますが、一方で、これから、この雇用保険法の改正等々も含めまして、必要な作業も増えてくるわけであります。現場では係長級含めて増員もしている部分もありますが、しかし、非常に厳しい状況の中でそれぞれ担当者の方々が御活躍をいただいておるということは我々も理解いたしております。 とにかく我々としては、しっかりこの雇用行政等々含めて対応できるような形の体制をつくっていかなきゃならぬわけでございまして、引き続き、必要な人員を要望していく中において体制づくりに努めてまいりたい、このように考えております。
○小池晃君 しっかりやっていただきたいというふうに思います。 残る時間、雇用に関わって、最低賃金制度について聞きます。 三月十九日に高知県議会で、全会一致で最低賃金の改善を求める意見書が可決されました。そこでは、地域別最賃で高知県は全国最低、フルタイムで働いても百二十万から百六十万にしかならず、到底まともな暮らしができないと。生まれ育った地域で暮らし、働き続けたいとの願いに応えるためにも最低賃金の地域格差の是正への改正と金額の大幅な引上げが必要だと述べています。 局長に聞きますが、そもそも日本のように地域別最低賃金制度のみを法律で決めている国は何か国でしょうか。
○政府参考人(中野雅之君) 二〇一二年のILOのレポートによりますと、政府又は三者構成機関等によりまして全国一律の最低賃金を設定せずに地域別の最低賃金を設定している国は十五か国となっております。
○小池晃君 十五か国、いただいた資料を見ますと、OECD加盟国では日本とカナダとスイスだけです。地域別最賃というのはまさに少数派だし、先進国の大勢は全国一律最低賃金制だと思います。 私、予算委員会でもこの最低賃金の問題取り上げて、アメリカやドイツでは大幅な引上げという動きがあると。日本でも速やかに全国一律最低賃金制度で地域格差もなくして、中小企業への抜本的な支援も併せて時給千円以上ということを求めまして、景気対策としても重要ではないかと私が言ったら、安倍首相は、気持ちは分かると。気持ちは分かると言ったことは半歩前進かもしれませんが、でも、気持ちだけではやっぱり駄目なわけで、実際の手だてが必要だと思います。 大幅な引上げが必要なんですが、当面、今、最賃の金額改定の審議で生活保護と最低賃金の比較算定方法を使われているわけですが、これについてちょっとただしたい。 まず、最賃法九条三項には生活保護費との整合性が明記されていますが、その点に照らして、現状どこまで来ていますか。
○政府参考人(中野雅之君) 今御指摘ございましたように、最賃法九条三項の生活保護に係る施策との整合性に配慮すると、こういう規定に基づきまして、逆転現象が発生した都道府県につきましては計画的にその解消に取り組んできたところでございます。 今年度につきましては、最低賃金の引上げによりまして、改定前に逆転現象が生じておりました十一都道府県のうち、北海道を除く十都府県でその逆転が解消されたところでございます。
○小池晃君 とはいうものの、現在の水準ではとても暮らしていけないというのが声であります。 そもそも、今御説明あったように、生活保護水準クリアしていると言うけれども、本当なんだろうか。生活保護基準を時給換算する方法にいろんな問題があるんではないかというふうに思うんです。 まずお尋ねしたいのが、二つあるんですが、一つは、比較対照としている生活保護基準の生活扶助費をその県の平均額で出しているために、県都など中心部に住む人はこれは生活保護基準以下になってしまうという問題があります。それから二つ目は、住宅扶助費もやっぱり同様に特別基準額でなく平均実績額にしている。これではやっぱり県の中心部では生活保護以下の水準になってしまうと思うんです。 何で平均額にするのか。最低水準なんですから、やはり全ての労働者に生活保護水準以上の賃金を保障する金額に私はすべきだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(中野雅之君) 最低賃金と生活保護については、両者の基本的性質が異なることもありまして、例えば最低賃金額は時間額であるのに対しまして、生活保護制度による各種扶助は月額であるなど一義的に比較できるものではないことから、比較方法の検討に当たりましては最低賃金審議会において御審議いただき、決定しているところでございます。 審議会におきましては、ただいま先生御指摘がありましたように、生活扶助基準や住宅扶助基準につきましては、労側は上限値を使うべきであると主張し、使用者側は上限値を用いた場合には級地が低い市町村では使用者に対して過度の負担となるという側面があるので平均値を使うべきだというふうに主張しまして、意見の一致が見られなかったところでございますが、公益委員見解として、若年単身世帯の生活扶助基準の都道府県内人口加重平均に住宅扶助の実績値を加えたもので比較を行うという方法が示されまして、最低賃金審議会におきましてはこれを尊重して、平均値を用いた方法に基づきまして審議を行っていただいているものと認識しております。
○小池晃君 異なる制度の比較が困難だということを理由にして、やはり生活保護水準を下回ることが最初から分かるような設定すべきでないと思うんです。 生保と最賃の整合性の趣旨については、これは法制定当時の労働基準局長の答弁では、最賃は生保を下回ってはならないということだと説明しているわけで、やはりこの趣旨を踏まえれば、これは誰もがやはり生活保護を下回らないように県都の級地の生活扶助費を私は使うのが当然だと思います。 続けて三つ目に、勤労必要経費なども計算に入っておりません。これは、働くためには服装もあるいは教養もリフレッシュも必要で、当然様々な費用掛かるわけですけれども、これは全く反映されていない。それから四つ目には、社会保障費の計算方法ですけれども、これは全国一勤労所得の少ない県、現状では沖縄県の税と社会保障費が収入に占める割合を使っているわけですね。これでは最低賃金額を低く抑えるために恣意的にやっているんではないかと言われても仕方がないんではないかというふうに思います。 局長、勤労必要経費も当然算入すべきだと思いますし、社会保障費こそ平均的な税額で、所要額で算定すべきじゃないですか。
○政府参考人(中野雅之君) この点につきましても審議会において議論がなされて労使の見解が一致しなかったことから、公益委員見解として示されたものに沿って、現在、最低賃金審議会におきまして、これを尊重して審議を行っていただいていると認識しております。 ただいま御指摘がありました勤労控除を考慮しない理由は、勤労控除は生活保護法に規定する他の扶助とはその趣旨が異なりまして、生活保護受給者の自立を助長する観点から設けられた制度でありまして、直接的に衣食住の水準に関連するものではないことから、公益委員見解におきましてこれを考慮しないこととしたものと考えております。 また、税、社会保険料につきましては、そもそもどのような基準で考慮するかは、技術的な事項であることに加えまして、自治体ごとに差異がございまして、多種多様な控除や免除もありますために、自治体ごとの個別事情を考慮して控除割合を定めることが困難であることが一つの理由でございますし、また、比較の計算を行うに当たって一定の基準を設定する必要があることから、審議会におきまして真摯に議論していただいた結果、公益委員見解におきまして、最も低い地域の税、社会保険料を用いるということになったものでございまして、それを尊重して今労使で最低賃金審議会において議論をいただいているというふうに認識しているところでございます。
○小池晃君 労使で労使でと言うけれども、その労側の要求が少しでも入って、幾つか譲って労使で決着付いているんだったらいいですけど、全部労働側の主張は退けられているじゃないですか。全部使用者側どおりのことになっている。何のための公益委員かという議論ですよ、これでは。こういうことでいいんだろうかと。 それから、平均難しい、算定難しいと言うけれども、何で、じゃ、わざわざ一番低い沖縄使うんですか。これはやっぱり恣意的だと言われたって仕方がないと思うんですね、私。 さらに、労働時間の設定にも大きな問題がありまして、これフルタイマー労働者の所定内労働時間実績を基にしないで、正月も夏休みも祝日もなくて週四十時間働いたとした法定上限いっぱいの理論値百七十三・八時間を使っている。どうしてこれで平均的な労働者の時給に換算したと言えるんですか。
○政府参考人(中野雅之君) 月額に換算する際の労働時間につきましても、平成十九年改正の際の国会における審議状況も踏まえつつ、その後、最低賃金審議会において議論がなされました。 この点につきましても、労使の意見の一致が見られなかったことから、公益委員見解といたしまして、週四十時間を前提とした法定労働時間、今委員御指摘ございました百七十三・八時間を用いて比較を行うという方法が示されまして、審議会におきましてはこれを尊重しまして、この方法に基づいて審議を行っていただいているものと認識しているところでございます。
○小池晃君 だから、さっきから言っているように、それだって労働側の要求を全部退けてやっているわけでしょう。 正月、夏休みも含めて、業種、企業の違いも含めた平均値は、厚労省の例えば毎月勤労統計の平均所定内実労働時間なんかも使えるじゃないですか。何でこれを使わないんですか。
○政府参考人(中野雅之君) 実績値等でございますと、それは変動値でございますので、安定した数値を用いることが制度運営上必要であるということと、最低賃金が全ての労働者に適用される最低限度の基準であるということから、法定労働時間を用いることにつきましては不合理であるとは言えないというふうに考えておりますので、このような見解が公益委員見解として示されたわけでございまして、それを受けて労使が、その見解を尊重して審議会においてそれを基に御議論をいただいていると、こういうことだと認識しております。
○小池晃君 毎年の変動があるから使わないんだと言うんだったら、何で住宅扶助については、安定している住宅扶助の特別基準値を使わずに支給実績値を使って、変動している数字を何で使うんですか。ダブルスタンダードじゃないですか。御都合主義もいいところじゃないですか。とにかく低く抑えるためのそういう計算しているんですよ、これは。これでは、私、説得力ないと思います。 大臣、最低賃金設定の目安の在り方を見直す目安全協が、これは再来年度までには結論を出す方向でその議論が始まるというふうに聞いております。やっぱり、この際、この問題、今私が指摘したようないろんな様々な問題も含めて、最低賃金額と生活保護水準の整合性を図るための今の比較算定方式については、やはりこれは見直す議論を始めるべきじゃないですか。いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 目安の在り方に関する全員協議会でありますが、大体おおむね五年で一回開かれておるという形でありますが、中央最賃審議会がこれを設定をするわけであります。そういう意味からいたしますと、これによって、この協議会の中において、協議会が、今言われたような最賃と生活保護、その比較をするということも含めて、どのような事項を調査審議するかということをお決めになられて議論をされるということでございますから、まずは中央最賃審議会、ここでしっかりと御議論をいただいて、その上でどうあるべきかということはお決めをいただくということになってこようと思います。
○小池晃君 そういう形の上だけの話じゃなくて、政治家としてやっぱりちょっと、これ労使の話合いの結果だと言うけれども、労働側の主張をことごとく退けて、それで結果だと言っているんでしょう。だから、さっきから言っているように、幾つかは労働側の主張を取り入れているんだったら私もそんなに言いませんけれども、これは何もかも使用者側の主張どおりで決まっているというのは、これは納得いかないでしょうと言っているんですよ。やっぱりここは見直すべきだというふうに思います。 安倍政権は、賃上げこそが景気回復の鍵だというふうに言っているわけで、それはやっぱり最低賃金というのは、これは経団連にわざわざお願いしなくたってすぐにできる賃上げなわけですから、生活保護水準クリアしたなんというのは、これははっきり言って私、ごまかしだと思います。クリアしておりません。 実際のこういう問題は見直して、世界の趨勢は全国一律最低賃金制です。やはり中小企業大変だという声もありますから、ここは抜本的な支援をして、これこそがやっぱり経済の好循環だと、最低賃金全国一律千円以上を目指してこれは進むべきだということを申し上げて、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、福島みずほ君が委員を辞任され、その補欠として吉田忠智君が選任されました。 ─────────────
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。よろしくお願いいたします。 まず、雇用保険の国庫負担について質問をさせていただきたいと思います。 平成十九年より暫定措置として雇用保険の本則に定められた国庫負担の五五%というふうにされておるわけですけれども、これは暫定措置というようなことであります。今日も、参考人の方からも本則に戻してほしい、また、ほかの委員の皆さんからも戻すべきだというふうな御意見がありました。 私も本当に、この間も、例えば子育て支援策、四千億円の財源が確保できないというふうな話も、財源が不足していると、報道では不足しているというふうな話がありました。じゃ、その財源確保をどうするんですかと聞いたら、まだこれは検討中だというふうなお話だったというふうに思っておりますし。 そして今回、消費税の中でも、安定財源と言われる消費税からも、本則に戻すようなことは協議されていないという大臣の御答弁でもありました。この社会保障費、厚生労働費、予算だけを見ても毎年一・三兆円ずつ増えていくわけで、これ一〇%になっても、その中の財源からは確保できていないというわけですから、これをいつまでも、これ本当に、本則に戻すべきだ戻すべきだというふうな議論をするのかなと。 これは本当に、もう喫緊の課題としていっぱいやっていかなきゃならないことがたくさんほかにあると思います。先ほどの子育ての、保育士の費用ですね、保育士さんの所得を上げるための予算という、これは四千億円確保していかないといけないとか。 これはもう本当にある中で、この雇用保険の積立金の状況、六兆円というふうなある中、そしてまた国の財政状況も考えても、これは一千兆円以上超えていて、プライマリーバランス、二〇二〇年には黒字化というふうに目指しておきながらも、これも非常に厳しいというふうな試算もされている中で、これ、平成十九年から暫定措置になっているわけですけれども、いつまでも本則に戻すべきだ戻すべきだというふうな議論をしておってもしようがない、現実的にやっぱり考えていくべきじゃないのかなというふうに思っているんですが、その点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 全体のいろんな財政状況がございますが、ただ、やっぱり雇用保険制度は雇用保険制度としてどういう考え方で費用負担をしていくかということで考えられているというふうに理解しています。 その際に、雇用保険につきましては、やはり雇っている側、それから働いていて失業した場合に給付を受ける側、労使の保険料とともに、やはり失業という事態が生じる背景には政府の経済・雇用政策との関わりもあるということで、制度発足以来政府の責任も一端あるだろうということでこういう仕組みになっております。 したがいまして、私どもとしては、やはり本則でそういうことを定めたこと自体を基本としながら、もちろん十九年以来という御指摘もありますが、むしろこれを元に戻すということで努力していきたいというふうに考えております。
○東徹君 努力したいというんだったら、じゃその財源の確保と見通しについてお示しできるんですかとこの間聞いてもお示しできないわけですよね。それだったら、やはり現実を見て、いつまでも幻想的なことばっかり言わずにそれは考えるべきじゃないのかなと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 本則は本則でありますから、ほかの分野もありますけれども、その本則というのはその必要性等々に応じて法律に書かれておるわけでございますので、現在確かに五五%しか確保できておりませんが、やはりその本則に向かって我々は努力していくというのが法律にのっとった法治国家のあるべき姿だというふうに思います。
○東徹君 ということは、あの率は、国庫負担の率は一生変わることはないということですね。
○国務大臣(田村憲久君) いや、それはそのときの状況で、国会というところがあるわけでございますから、国会の中で御議論をいただいて変わることはあるのだろうとは思いますけれども、現状、この法律の中にのっとって我々は行政をさせていただいておるわけでございますので、その法律に向かって、本則に向かって努力するというのが本来あるべき姿であろうというふうに考えております。
○東徹君 であるならば、問題を先送りせずにもうきちっと本則に戻せばいいわけですよ、すぐにでも。これはもう先送りせずにやれるんだったらやればいいわけでして、それを一定確保することも見通しも何も示せないままで、本則に戻すことを目指します目指します、こういうことをずっと答弁していても何か全然建設的ではないような思いがするんですけれども、まあこの点につきましてはもうこれで終わりにさせていただきたいと思います。 続きまして、育児休業給付の拡充について質問させていただきます。 今回の育児休業給付の拡充についてですけれども、男女共に育児休業を取得するためというふうにあります。確かに、これまで育児休業給付、改正したときもしていないときもずっと増えてきている、人数はですね、取得している人は増えてきているんですけれども、これが少子化対策に本当につながるのかどうかというふうなところについては非常に疑問を感じます。 前回の厚生労働委員会で高鳥政務官の方からは、育児休業給付の引上げが職場の理解そのものを推し進め、育児休業取得の促進に寄与をしてきたというふうに答弁されていますけれども、具体的にどういうふうに職場の理解そのものを進めていき、育児休業取得の促進に寄与してきたというふうに言えるのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(岡崎淳一君) 育児休業給付の引上げ等に際しましては、当然のことながらこの周知を行っております。その際に、育児・介護休業法でありますとかそのほかのいろんな法律との関わりの中でこの制度を説明させていただいて、それは単に企業にだけではなくて、企業を通じてそれぞれの従業員の方にも周知をしていただいていると。こういう流れの中で、これをきっかけにまた企業における周知を進めると、こういう形を含めてこれまで努力して、まあ、引上げだけでこうなったということではないかもしれませんが、やはり引上げを契機にしてまたそれが認識されたということはあるだろうというふうに考えております。
○東徹君 でも、これ、男性の育児休業取得率というのは始まった頃も今も変わっていないというか、逆に下がっているぐらいの傾向にあるということですよね。 一つ確認させていただきたいんですけれども、第一子が生まれたときの育児休業給付も第二子が生まれたときの育児休業給付も、これは差はないということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 第一子、第二子で差は付けておりません。
○東徹君 じゃ、続きまして質問をさせていただきたいんですが、ドイツの育児休業給付と比較した場合、ドイツの育児休業中の所得補償の給付率は従前の手取り賃金の六七%であり、今回の法改正の内容と同水準の給付率であります。しかし、ドイツでは出生率というのは日本同様に同じような水準にとどまっていることからすると、日本で給付率を引き上げても出生率の上昇にはつながらないのではないかというふうに思います。ドイツで出生率が日本同様に低い水準にとどまっている理由と併せて、政府の見解をお伺いしたいと思います。ドイツは二〇一一年では一・三六、日本は一・三九という状況になっております。
○政府参考人(岡崎淳一君) ドイツの育児休業手当といいますか、親手当でございますが、おっしゃるように所得の六七%の給付となっております。これを契機に、ドイツの統計によりますと、男性の育児休業取得率そのものにつきましては、二〇〇六年の三・五%から二〇一一年が二七・三%、こちらは上がっていると。ただ、一方で、出生率につきまして、今先生がおっしゃいましたように一・三%台後半でずっと推移している、こちらに連動してきていないというのは事実というふうに私どもも認識しております。 ちょっと、ドイツがどうしてそうなっているかということにつきましては、なかなか外国のことでもありまして分析しにくいわけでありますが、ただ、日本におきましては、やはり男性が育児に関わった場合につきましての第二子の出生率が上がるというような統計もありますので、育児休業給付の今回の改正に伴いまして、男性の育児休業取得率を上げて男性が育児に関わるようにする中で、この統計の結果等も踏まえながら考えますと、少子化対策にも寄与するんではないかと、こういうふうに考えているということでございます。
○東徹君 男性の育児休業給付についてはこれまでも改正してきているけれども、当初、平成十五年では三・七、平成二十四年では三・二、逆に減ってきておるんですよね。これ、女性の方は年々年々年々やっぱり増えてきてはおるんですけれども、男性は逆に減ってきているわけですよね。じゃ、このことによって本当に男性の育児休業取得が増えて、そして少子化対策につながると、これは本当に言えるんですかね。
○政府参考人(岡崎淳一君) 従来も男性につきましても育児休業給付、当然対象になっておりましたが、男性、女性同じ形でこうなっています。今回、同じといえば同じでありますが、両親で分けて取った場合には継続してずっと六七%という意味では、男性が取ることにつきましてのインセンティブを付けたという意味においても今回ある意味初めての取組というふうに思っております。 したがいまして、こういう制度にしたということを事業主を通じて従業員にまで周知していく、かつこれは、この制度だけではなくて、次世代法等いろんな取組の中でも周知していくと、そういう取組の中で、むしろこれを契機にして私どもとしては男性の育児休業取得率を上げると、その努力をしていきたいということでございます。
○東徹君 少子化対策について御答弁がなかったんですが。
○政府参考人(岡崎淳一君) 済みません。 それで、男性の育児休業が取得され、男性が育児に関わるようになれば、先ほども申しましたけれども、男性が育児に関わる時間が長いほど出生率が高い、第二子の出生確率が高いという状況でありますので、そういったこととも相まって少子化対策への一助になるというふうに理解しております。
○東徹君 まあ、少子化対策って本当になかなか難しいと思うんですよね。本当に、これによってどの程度少子化対策になるのか、今の出生率がどの程度上がるのかというのは、これ分からないんじゃないですかね、実際のところ。
○国務大臣(田村憲久君) この育児休業給付を六七%に上げる、それによって男性の育児休業取得率が上がる、これの数字がそのもの、合計特殊出生率にそのままどう影響するかというのは、分析は非常に困難だと思います。 ただ、一方で、今局長が言いましたとおり、次世代支援、これを法律提出させていただいておりますが、どのような形でこれを進めていくか、さらには、育休法等々を含めて、育児休業を取得するだけじゃなくて、例えば働き方自体をどう直していくかと、こういうことを踏まえながら、また、社会全体が子供を育てるのにどのような優しい社会になっていくか、こういういろんなことを加味しながら初めて全体としてこの合計特殊出生率というものが動いていくんであろうというふうに思うわけでありまして、これだけではないわけでありまして、他の部分に関しましてもこれからしっかりと我々進めてまいりたいというふうに考えております。
○東徹君 大臣のおっしゃっていることは分かるんですけれども、これだけではもちろん上がらないというのはそのとおりだと思います。ただ、これによって上がるというのもなかなかこれは難しいんじゃないのかなというふうな気がします。 スウェーデンと比較した場合、育児休業中の所得補償制度においては、給付率は、日本の法改正後は休業前賃金の六七%であるところ、スウェーデンは従前所得の八〇%であります。課税、非課税の部分を考慮すると、法改正後は給付率の点で双方に大きな差はないというふうに考えられております。 一方で、日本とスウェーデンの間の育児休業制度の大きな違いというのは、育児休業制度の取得要件に大きな違いがありまして、スウェーデンは雇用形態や勤続期間を問わず取得することができるわけです。雇用形態や勤続期間を問わずに育児休業を取得することができるわけです。 例えば、夫婦で自営業をやっている人も子供が生まれたら取得できるが、日本は一年以上の勤務期間が必要とされているわけですね。少子化対策として重要な点は、育児休業制度をどれだけ多くの人が利用できるかであって、給付率の引上げではなくて、雇用された期間が一年以上、かつ、子が一歳に達する日を超えて引き続き雇用されることが見込まれる者というこの取得要件を緩和していけば、より多くの方が育児休業取ることができるというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 育児・介護休業法における育児休業は、議員御指摘のように、一年以上、期間雇用者の場合ですけれども、育休取得の要件として、事業主に引き続き雇用された期間が一年以上あること等が定められております。これは、育児休業の目標、目的が育児による離職を防ぎ、雇用の継続を図るためのものということもございましてそういう要件になっておるということでございます。 今、取得要件の緩和というお尋ねでございますけれども、この委員会でも度々御議論になったように、そもそも期間雇用者の育休取得率がその他の方に比べて低いという課題がございまして、まずその問題の対応ということを優先させるべきではないかなというように考えております。そうでないと、仮に対象を拡大できたとしても、全体が上がるかどうかということにつながっていかないのではないかと思うわけでございます。 特に、育休の取得の状況を見た場合に、期間雇用者であっても、育児休業の規定が整備をされて取得しやすい雰囲気である場合には、かなり高い育休取得がなされるということと継続就業なされるということもございますので、まずその辺りに力を入れていきたいというふうに考えております。
○東徹君 少子化対策なんですけれども、大臣もおっしゃるとおり、いろんな施策でもってやっていかなかったら少子化対策というのはできないと思います。社会全体で考えていくことって非常にやっぱり私は大事だというふうに思っております。 もう一つは、本当に少子化対策につなげていくというふうなことも考えているんであれば、やはりここは、第一子は何%、第二子はそれ以上、第三子はまた更にそれ以上というふうな、やはり子供が一人二人三人と増えるごとにこれは費用も掛かっていくわけですから、やはりそういった考え方も導入していくべきではないのかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 育児休業給付の場合、育児によりまして休業している場合の生活保障ということであります。したがいまして、そこは別の要因で、何といいますか、育児に関わって費用が更に掛かるかどうかということではなくて、その休業に伴う生活保障をどうするかという観点でございますので、やはり雇用保険制度の中では第一子、第二子、第三子にかかわらず同額というのが基本的な考え方ではないかなというふうに考えております。
○東徹君 そういうふうに考えているからなかなか少子化対策が進んでいかないんじゃないのかなと思うんですね。本当に男性の、確かにこのことによって増えるかもしれません。でも、やはり少子化対策というのは本当に日本にとっては非常にこれは深刻な課題でありまして、いろんな施策を組み合わせていって少子化対策をやっていかなかったらやっぱり上がらないと思うんですね。そうやって、じゃ、雇用保険はこういう制度だからということでもうやらない。でも一方では、男性が育児休業を取ることによって、男性が育児に参加することによって出生率が上がっていくんだというふうな考え方をこれ答弁されているわけですから、同じお金を使ってやっていくのであれば、やはりそういう効果を狙って是非実現していくべきだというふうに思います。 それと、もう一点、ちょっともう質問、時間がありませんのでしませんが、前回もちょっとお話しさせていただきました教育の資金の話なんですけれども、教育訓練給付金の拡充についてなんですが、これは、大臣も答弁されていましたけれども、やはり三年たてば、介護とか医療とかでも三年たてば離職していることってやっぱり多いんですね。きちっとやっぱり三年ぐらいはフォローを、どういう効果があったのかというのは是非やっていただきたいなというふうに思っておりますので、それをお願いしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(石井みどり君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 雇用保険法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石井みどり君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、高階君から発言を求められておりますので、これを許します。高階恵美子君。
○高階恵美子君 私は、ただいま可決されました雇用保険法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 雇用保険法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一、雇用環境の将来展望を踏まえ、生活安定機能を充実させるための基本手当の改善等雇用保険制度の在り方そのものについて、根本的な検討を行うとともに、雇用保険料率の在り方及び失業等給付に係る積立金の活用についても検討すること。 二、雇用保険の国庫負担に関する暫定措置については、保険事故である失業が政府の経済対策及び雇用対策とも関係が深く、国庫負担が政府の責任を示すものであることに鑑み、早期に安定財源を確保し、本則に戻すこと。 三、教育訓練給付の拡充については、非正規雇用労働者を含む在職者のより安定した雇用や離職者の早期再就職につながる内容となるよう具体的な訓練内容等について、現在及び将来の労働需要に基づいた適切な審査を行うとともに、制度を利用する労働者等に対して制度の周知に努めること。また、その支給に当たっては、失業した際の基本手当とのバランスに配慮しつつ、不正受給の防止対策を講じること。 四、育児休業給付の拡充については、育児休業の取得率が低い現状に鑑み、労働者が男女共に育児休業を取得しやすい環境の整備に努めること。とりわけ男性の育児休業取得率の向上に向けた具体的方策を立案実施し、その取得率の目標を実現できるよう努めること。また、中小企業における仕事と育児の両立に関する労働者及び使用者の理解の促進、制度内容の周知、好事例の普及及び代替要員確保の支援策などの取組を今まで以上に進めること。さらに、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に基づき育児休業の取得が認められている非正規雇用労働者の育児休業については、取得が妨げられることがないよう必要な取組を強化すること。 五、労働移動支援助成金の支給に当たっては、再就職援助計画の策定に当たり、労働組合等の同意を確実に確認する等により、その離職が真にやむを得ない事情があることを、厳格に見極めつつ実施すること。 六、今回の雇用保険制度の見直しに当たっては、保険料を負担している労働者及び使用者の理解が得られるよう、労使が関与できる形でその効果を検証し、結果を公表すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(石井みどり君) ただいま高階君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石井みどり君) 多数と認めます。よって、高階君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、田村厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。田村厚生労働大臣。
○国務大臣(田村憲久君) ただいま決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
○委員長(石井みどり君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時七分散会