原子力問題特別委員会 第3号
- 発言数
- 144 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2014/04/02
会議録
○委員長(藤井基之君) ただいまから原子力問題特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二月十八日、藤巻幸夫君が委員を辞任され、その補欠として真山勇一君が選任されました。 なお、藤巻幸夫君は、去る三月十五日、御逝去なされました。謹んで御冥福をお祈り申し上げます。 また、本日、荒井広幸君が委員を辞任され、その補欠として平野達男君が選任されました。 ─────────────
○委員長(藤井基之君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 原子力問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房原子力災害対策担当室長兼原子力規制委員会原子力規制庁放射線防護対策部長黒木慶英君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤井基之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤井基之君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 原子力問題に関する調査のため、本日の委員会に東京電力株式会社代表執行役社長廣瀬直己君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤井基之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤井基之君) 原子力問題に関する調査を議題といたします。 まず、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。田中直紀君。
○田中直紀君 御報告いたします。 去る二月十八日、東京電力福島第一原子力発電所の事故収束に向けた取組等に関する実情調査のため、藤井委員長、古川理事、若林理事、古賀委員、酒井委員、滝沢委員、滝波委員、塚田委員、堂故委員、大島委員、浜野委員、水岡委員、新妻委員、松田委員、井上委員、荒井委員及び私、田中の十七名で福島県に赴き、調査を行ってまいりました。 以下、調査の概要について御報告いたします。 まず、双葉郡楢葉町及び広野町にまたがって立地するJヴィレッジを訪れました。Jヴィレッジは、原発事故後は事故対応のための拠点として利用されております。同施設は、昨年六月に福島第一原発内の入退域管理施設が運用を開始したことに伴い、車両や人員の出入管理機能などが移転しており、拠点としての機能の縮小が図られているところであります。 Jヴィレッジでは、東京電力から、福島第一原発において平日一日当たり三千人以上が従事する事故収束作業の現状と課題について概要説明を受けるとともに、ホール・ボディー・カウンターによる内部被曝の事前測定を行いました。東京電力からは、メルトダウンした一号機から三号機の燃料デブリの取り出しに向け、調査と作業を進めていること、昨年十一月に開始した四号機からの燃料取り出しが順調に進捗していること、汚染水の増加と漏出が大きな課題となっており、予防的かつ重層的な取組を開始したことなどについて説明がありました。 その後、大熊町及び双葉町にまたがって立地する福島第一原発に向かいましたが、楢葉町及び広野町からの行程は避難指示区域となっております。Jヴィレッジ近辺は避難指示解除準備区域であるため、原則として宿泊は制限されているものの、日中の立入りは可能であることから、保全管理されている畑や民家の風景が続いていました。しかし、居住制限区域を経て帰還困難区域に入ると、地震により半壊し、商品もそのままになっている店舗や、雑草の生い茂った田畑を目の当たりにすることになり、改めて復興への道のりの険しさを実感したところであります。 福島第一原発に到着後、入退域管理施設において靴カバーなどの移動用装備を着用し、積算被曝線量の警報設定値を〇・二ミリシーベルトに設定した電子線量計を受け取りました。入退域管理施設からは、まず免震重要棟へと向かい、緊急時対策室の視察を行いました。同室には、東京電力社員が平日昼に二百人程度、休日及び夜間も八十人程度が常駐しており、事故収束の業務に当たっているとのことです。なお、同フロアには原子力規制庁職員の執務室もあり、トラブル発生時の初動対応を取れるよう、必ず一人以上は職員が常駐する体制をしいているとのことでした。 次いで、免震重要棟内で構内を視察するための防護装備を着用しましたが、全身を覆う防護服に加えて、二重の靴下、手袋、全面マスクなどの重装備となります。この環境下での作業は、特に夏場において大変過酷なものになるということが容易に想像できたところであります。 防護装備の着用後は、構内をバスで一周する形で、多核種除去設備や海側遮水壁、汚染水貯留タンクなど、事故収束に関連する現場を視察いたしました。その中で、バスを降車して視察した現場が二か所あります。 一か所目は、凍土遮水壁の実証試験現場であります。凍土遮水壁は汚染水対策のうちの一つであり、一号機から四号機の周囲の土壌を凍結させて凍土壁を構築し、山側から流れてくる地下水を遮るとともに、原子炉から漏出する汚染水を敷地内にとどめようとするものであります。凍土遮水壁は、大規模かつ長期間にわたって運用した前例がなく、技術的な課題もあるため、現在は実証試験を行っております。現場での説明によると、深さ三十メートル、縦と横が十メートルの小規模の凍土壁を構築し、遮水壁として機能するか実証試験を行っているとのことでしたが、視察時点では土壌を凍結させるための凍結管を地中に埋め込む作業段階とのことであり、その様子を視察いたしました。 二か所目は、四号機からの燃料取り出し現場であります。四号機は、震災当時は定期点検中のため、燃料が全て使用済燃料プールに保管されていたことからメルトダウンは起きなかったものの、建屋は水素爆発により損壊いたしました。水素爆発により散乱した瓦れきを撤去し、昨年十一月には燃料プールからの燃料の取り出しが開始されております。四号機の五階に位置するオペレーティングフロアから、使用済燃料プール、水中で燃料を構内用輸送容器キャスクに装填するための燃料取扱機、キャスクを水中から取り出し、トレーラーに積載するためのクレーンなど、燃料の取り出しに関して新たに設置された設備等を中心に視察いたしました。現場での説明によると、一秒間に一センチメートル程度の速度で慎重に燃料をキャスクに装填しており、また、千五百三十三体の燃料のうち、視察時点では三百五十体以上を既に共用プールへと移送したとのことであります。 原発構内の視察を終えた後、免震重要棟に戻り、防護装備を脱ぎ、入退域管理施設において身に着けていた線量計を確認したところ、構内に滞在した二時間半程度で〇・〇四ミリシーベルトの被曝となっておりました。入退域管理施設からは再びJヴィレッジに戻り、ホール・ボディー・カウンターによる内部被曝の測定を行い、全ての日程を終了いたしました。 以上が調査の概要でありますが、東京電力福島第一原子力発電所では、原子炉建屋からの燃料の取り出しなど、一部の作業は着実に進展していることを確認いたしました。しかし、一方で、汚染水問題を始めとする様々な課題が山積しており、視察直後にも、大変遺憾ながら高濃度の汚染水漏れが再び発生いたしました。事故の発生から三年の節目にある今日においても、依然として警戒を緩めることのできない状態だと改めて認識しているところであります。今後も長期にわたる取組が必要とされていることから、重大な事故を引き起こした東京電力に対しては、繰り返される汚染水漏れへの対処を含む一層の万全な対策と反省を求めるとともに、作業に当たる方々には、健康に留意しつつ、最大限取り組んでいただくことをお願いして、報告を終わります。
○委員長(藤井基之君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○古賀友一郎君 自由民主党、長崎県選挙区の古賀友一郎でございます。本日、トップバッターを務めさせていただき、ありがとうございます。 ただいま田中委員から御報告ありました福島第一原発への視察に私も参加をさせていただきました。生まれて初めて防護服なるものを着ましたけれども、お世辞にも快適なものとは言えませんでした。先ほど報告がありましたように、冬場でもそうだったわけですから、本当に夏の暑い時期はもう想像を絶するものがございます。現場で作業に携わっておられる方々に本当に感謝を申し上げたいと思いますし、また、原発周辺の特に帰宅困難区域においては、震災から三年以上たった現在でもまさに時計の針が止まったかのように、そんな状態でございまして、ふるさとを追われた方々の御心痛に思いを致しまして、一日も早く事故が収束して復興への歩みが進んでほしいと願うとともに、このような悲惨な事故を二度と起こしてはならないという気持ちを改めて強くしたところでございます。こうした認識も背景といたしまして、本日はエネルギー政策に関して質問をしてまいりたいと思います。 現在、政府が策定を進めている第四次のエネルギー基本計画案においては、原発依存度は可能な限り低減させるという方針の下で、その確保をしていく規模を見極めるという趣旨の表現となっております。私は、そうした政府の方針は極めて現実的であって、かつ妥当なものと評価をしている一人でございますけれども、今日はあえて注文を付けさせていただきたいと思います。それは、原発依存度を可能な限り低減させるという、そういう方針を文字どおり誠実に実行をして、羊頭狗肉とならないように、原発依存度を極小化すべく最大限の努力を払っていただきたいということであります。 原発の安全神話がもろくも崩れ去って、私たちは不幸にして深刻な事故を経験してしまったわけであります。こうした事故を二度と起こしてはならないことは当然でありますけれども、事は所詮人間のやることでありますから、たとえ世界最高の安全基準に適合したとしても、災害やテロ等々を考えれば、原発を利用し続ける限り、二度と起こらないと言い切ることは誰にも言えないわけであります。そうしたリスクはできるだけ小さいにこしたことはありません。しかも、行き場のない核のごみも、できるだけ少ない方がよいはずであります。 しかし、それには代替エネルギーの確保が必要でございまして、特に原発はベースロード電源という位置付けでありますから、安全で安定供給可能なものでなければなりませんし、そのほかにも、環境適合性とかあるいは効率性といったそうした視点からも、原発よりも優れたエネルギーが求められるわけであります。そうした観点から現在注目されているのが水素でございます。 そこで、まず政府にお伺いいたしたいのは、この水素エネルギーの利活用の意義、それと、今後いつまでにどの程度まで開発普及を進めていこうとしているか、そうしたロードマップも含めて政府の取組についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(木村陽一君) お答えいたします。 御指摘のとおり、水素は様々な物質からつくり出すことができまして、利用段階においてCO2を排出しないということで、エネルギー供給源の多様化、あるいは環境負荷の低減に資する今後の非常に有力なエネルギー源の一つだと考えてございます。 水素のエネルギーとしての利活用でございますけれども、我が国において二〇〇九年に世界に先駆けて市場投入をされました家庭用の燃料電池というのがまず先行してございます。日本再興戦略におきましては、二〇三〇年までに全世帯の一割に当たる五百三十万台の普及ということを目標に掲げております。 普及の壁はやはりコストでございまして、更にコストを下げる努力をすることによりまして家庭用燃料電池が自立的に普及する環境というのをつくっていかなければならないと考えてございます。そのために、経済産業省では、その導入費用の一部補助をしてございますし、それから低コスト化に向けた技術開発等を進めているところでございます。 次に、水素のエネルギーとしての利活用で期待できますのが、二〇一五年に市場投入を予定されております燃料電池自動車でございまして、これにつきましては、やはりステーションの整備が非常に重要でございます。四大都市圏で百か所という目標を掲げてございますけれども、そのステーション整備に対する補助でございますとか、あるいは低コスト化につながる研究開発、あるいは規制の見直しといったことを進めておるわけでございます。 水素の本格的な利活用に向けましては、こうした先行分野をしっかりと育てていくと申しますか、そういったこととともに、やはり例えば水素を発電の燃料として直接利用する水素発電といったようなものの可能性を含めた利用の更なる開拓、あるいは安くてかつ環境負荷の低い形で水素を製造するメカニズムでございますとか、あるいは安価かつ安全に輸送、貯蔵する技術あるいはそのシステムといったものを確立していかなければならないということでございまして、これにはやはり水素の利活用の将来の姿でございますとか、あるいはその中で関係者が果たすべき役割といったものがしっかり共有をされていなければならないだろうというふうに思っております。 したがいまして、こういったものを明確にするために、いわゆるロードマップというものを現在策定に向けて作業を進めてございまして、そういったものも踏まえて、産学官一体となって取組を進めてまいりたいと考えてございます。
○古賀友一郎君 ありがとうございました。 エネファーム、あるいは燃料電池車、それから水素発電、いろんな活用が夢が広がるわけであります。 今日、まさしく我が党の部会の中でもこの水素のエネルギーについて勉強会がありました。私も大変参考になったわけでありますけれども、その中で、やはりそこの規制の問題、先ほどコストが課題だというふうにおっしゃいましたけれども、そのコストを下げるためにはやはり規制の緩和は重要だというようなお話がありました。そういったところも是非受け止めていただいて、これはもうしっかりとこれから進めていただきたいと思います。 そして、次の質問に移りたいと思いますが、この水素をキーワードとしたエネルギー源としては、もう一つ私が気になる、注目しているものがございます。それは核融合でございます。 これについては、現在政府においても具体的にITER計画として進められているようでございますけれども、そもそも核融合エネルギーというのは一体どういうものであって、また、今政府が推進しておられるこのITER計画、そういった計画を始めとする政府の取組には一体どんなものがあるのか、どういった状況になっているのか、その実現可能性も含めまして見通しをお教えいただければと思います。
○政府参考人(磯谷桂介君) 核融合エネルギーとそれからITER計画の内容についての御質問をいただきました。 まず、核融合エネルギーとは、軽い原子核同士、具体的には先ほど来話題に出ております水素でございますが、水素の同位体である重水素と三重水素が融合して別の原子核、具体的にはヘリウムに変わる際に放出されるエネルギーで発電を行うというものでございます。太陽もこの核融合の原理でエネルギーを生み出しておることから、核融合エネルギーは地上に太陽を実現するものというふうに言われております。 エネルギー問題と環境問題の抜本的な解決をもたらす将来のエネルギー源として国際的にも大いに注目されておりまして、各国とも積極的に研究開発を推進しております。現在、核融合エネルギーの実現に向けまして、世界的に優れた頭脳を結集して取り組むため、日本、欧州、アメリカ、ロシア、中国、韓国、インドの世界七極の協力で、御指摘ありましたITER計画が進められているところでございます。 この計画は、実験炉を建設、運転しまして、世界で初めて本格的な核融合反応を起こすプロジェクトでございます。具体的には、二〇二七年頃を目途にITERによる核融合反応を実現しまして、その後、入力エネルギーの十倍以上の出力が得られる状態を長時間維持すること、あるいは超電導コイル、プラズマの加熱装置などの工学技術を実証するなどを目指しております。 こうした核融合エネルギーの実現に向けましては、ITER計画を成功させることはもちろんのこと、そのほかにも長期間の運転を可能とする核融合材料の開発、あるいは核融合反応によって生じる中性子を用いて燃料を再生産するシステムの開発などといった技術課題がまだございます。これらに関する研究開発を積極的に取り組みまして、今世紀後半には実用化することを目指してまいりたいと考えております。
○古賀友一郎君 ありがとうございました。 まさに太陽の原理を活用した次の世代の期待されるエネルギーだということでありました。今世紀末までにというようなお話ございましたけれども、今の御説明でいくと、核融合エネルギーが将来にわたる可能性を秘めたエネルギーであるということはうかがえるところではありますけれども、今日の私のテーマからいきますと、原発との比較というところについてもう少し突っ込んでお教えいただきたいんです。特に安全性の面ですね、やっぱり非常に気になるところだろうと思います。それから、環境適合性等々の面から原発と比較した場合の優位性というものがありましたらば是非お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(磯谷桂介君) お答え申し上げます。 核融合エネルギーでございますが、水素燃料を用いる核融合でございまして、御指摘のように、太陽で起こっている反応と同じ原理の反応でございます。核融合の場合は連鎖反応でエネルギーを発生させるものではありませんので、万一、電源を全て喪失するなどの異常事態が生じましても、燃料の供給が止まります。したがって、速やかに反応が停止するということでございます。それから、低レベルの放射性廃棄物は発生はいたしますが、既に開発されている技術で処理、処分が可能でございます。それから、燃料一グラムが石油八トンに相当するなど、少量の燃料から膨大なエネルギーが発生し、また、燃料が実質的に無尽蔵に得られるといったようなことなどで優れた特徴を有してございます。
○古賀友一郎君 ありがとうございました。 特に、連鎖反応ではないということ、今回の原発事故の原因となった電源喪失にもその優位性があるということの御説明でありましたけれども、この核融合エネルギーは、もちろん実現すれば原発をしのぐエネルギーとなる、そういう期待したいところでありますけれども、やはりこれは心配も付いて回るのはもうやむを得ないことだろうと思います。 もちろん、特に安全性の検証は、これはもう徹底的に、もう慎重の上にも慎重な検証を重ねていただきたいというふうに切に願うわけでありますけれども、それに加えまして、この核という言葉の持つマイナスイメージ、これを国民が一体どう受け止めるだろうかというところも大変懸念されるところであります。逆に言えば、そうした不安を持つ国民に対して正面からきっちりと説明をできなければ、将来的にもこれを推進するのはやっぱり難しい、そういう状況になってこようかと思うわけであります。 そこで、この核融合エネルギーに対する国民の理解の促進について、政府のお考えをお伺いできればと思います。
○政府参考人(磯谷桂介君) お答え申し上げます。 御指摘のように、核融合エネルギーは将来のエネルギー源の有望な選択肢でございますが、その実現のためには、先ほど御説明申し上げましたように、長期にわたる研究開発を着実に推進していく必要がございます。また、先生御指摘のように、安全性の問題もございます。核融合エネルギーに関して広く国民の方々の理解を得ることは不可欠であると考えてございます。 このため、具体的には、日本原子力研究開発機構などの研究機関あるいは学会などと協力いたしまして、ITER計画を始めとする核融合研究開発の進捗状況、あるいは報道機関、一般市民を対象としまして、広くそうした進捗状況について周知するシンポジウムあるいは講演会の開催をいたしております。また、各関係機関のホームページ、あるいは地域でのセミナー開催などを通じた具体的な研究成果に関する情報発信もしております。さらには、施設見学会の開催、あるいは学校での出前授業といったこと、日本科学未来館での企画展示等々、積極的に実施しているところでございます。 文部科学省といたしましては、今後とも情報発信の強化を図りまして、核融合エネルギーの重要性、メリットなどについて広く国民の方々から一層の理解が得られるように取り組んでまいりたいと考えております。
○古賀友一郎君 ありがとうございました。 政府の努力の跡が見えるような気がいたしましたけれども、ただやっぱり、こういう問題については、最近の傾向として私も感じますけれども、マスコミが取り上げた途端に国民的議論が沸騰するというようなケースが間々ありますから、これはやっぱり息の長い取組が必要だと思います。地道な、正確な理解を国民に求めていくというような取組をこれからもよろしくお願いをいたしたいと思います。 先ほど来出ております水素エネルギーでありますとかあるいは核融合についても、いずれにしても、現在の原発に代替し得るエネルギーとなるまでにはやはり相当の年数は掛かろうかと思います。したがって、それまでの間のエネルギーの確保、これをどうするかという問題があるわけですけれども、この点については、やはり電力コストの増加あるいは経常収支の悪化など、原発の稼働停止が我が国の経済に与えているインパクトを考えますと、やはりこの原発再稼働という問題については真摯に向き合っていかなければならないというふうに思っているところでございます。 この点については、政府も、原子力規制委員会が世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認めた場合には原発再稼働を進めるんだというような方針でございまして、この点は私も理解するところではありますけれども、是非この場で注文しておきたいのは、国民、住民に対して理解を得るための真摯な説明努力ということでございます。 この点は、原発の立地自治体あるいはそこの住民の方々に対してはこれはもう当然のことでありますけれども、それだけではなくて、その周辺の自治体あるいはそこの住民の方々に対しても、これは直接の立地自治体ほどその再稼働によって受けるメリットが少ない割に不安は大きいという事情がございますので、これはある意味ではより丁寧に対応する必要があるのではないかというふうに思っております。 この点、エネルギー基本計画案におきましては、再稼働の際に、国も前面に立って、立地自治体等関係者の理解と協力を得るよう取り組むという方針が示されているわけでございまして、私もこれに期待したいところでありますけれども、この立地自治体等関係者という文言の範囲が曖昧なだけに、やはり心配になるところであります。あわせて、これは当然のことながら、一義的に説明責任を果たしてもらうべき電力会社の取組も重要であるということはこれは論をまたないわけでございます。 そこで、原子力規制委員会と経済産業省それぞれにお伺いしたいと思いますけれども、再稼働に際しての国民、住民への説明については、立地自治体及びその住民、関係者だけではなくて、各原発ごとの実情やあるいはその要望といったものに応じまして、その周辺の自治体及び住民並びに関係者の方々に対しても真摯な説明を行って理解を求めていくべきと考えますけれども、御見解を伺いたいと思いますし、また、経済産業省に対しましては、あわせまして、一義的に説明責任を果たすべき電力会社に対しても同様の取組を行っていただくように指導をしていただきたいというふうに思いますけれども、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 今お尋ねの件に関してですけれども、福島第一原子力発電所の事故を踏まえまして、昨年七月に新しい新規制基準を策定しました。それに基づいて今適合性審査を行っています。この間、各立地自治体を中心にして、幾つかの説明の御要望がたくさんございました。ただ、審査は科学的、中立的に行うということを原則として、私ども、独立というのがまたそれに加えて大事なんですが、そういう観点から、審査の途中であるということで少しお待ちいただきました。 そろそろその審査が終了に差しかかったところで、大体案の審査、適合性審査のほぼ結論といいますか結果が出たところで、もう一度きちっと科学技術的な観点から御意見を伺う機会を持った方がいいんではないかということで、二月に私の方からそういう機会を持ったらどうかということで御提案を委員会でさせていただきました。まず、広くホームページ等で全国からそういった科学的、技術的な知見を得ようということでございます。 さらに加えて、立地自治体については、先ほど申し上げましたように、いろいろな御要望もございましたので、きちっとその我々の判断について説明する機会を設けるべきだろうと思いまして、そこは少しやり取りができるような公聴会風の場を設けようかということをお話をさせていただいたんですが、やや私の方の提案が唐突だったというお叱りも受けて、まあそのとおりかと思うんですが、実は審査の中身というよりは、どうして地方と共同でということを申し上げましたかというと、地方で御意見を言っていただく方とかその場所の設定とか、どういう形でやったらいいかということは、どうしても我々だけではなかなかできないので、地方の自治体との協力ということで申し上げたんですが、若干説明が足りなくて、いろいろその後幾つかお叱りを受けました。 ただ、今回、そういうことを踏まえまして、一応、全国的にホームページで科学技術的な意見を募集するということ、それから立地自治体あるいは周辺自治体、全て個々ばらばらにというわけにはなかなか難しいんですけれども、立地自治体を中心に周辺の自治体も併せてそういう機会を設けていただければ、私どもとしても積極的に私どもの判断の基準を説明する機会を設けたいと、そのように考えております。
○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。 原発につきましては安全性を最優先ということでございますけれども、規制委員会の審査が終わりました段階で、事業者といたしましても、各地域住民の方々の安全、安心の観点、あるいは理解をいただく観点から、事業者として真摯に説明をしていくということは、先生御指摘のとおりでございますので、私どもとしても事業者に対してしっかり求めていきたいと考えてございます。また、私どもといたしましても、各地域それぞれ御事情がありますので、各地域の御事情を踏まえながら、エネルギー政策の観点も含めまして、国としてもしっかり説明をしていきたいと考えてございます。
○古賀友一郎君 ありがとうございました。 先ほど申し上げましたとおり、繰り返しになりますけれども、やはりその立地自治体に対してはともすれば丁寧な説明になりがちなんだけれども、ちょっとずれたところになるとなかなかその声が届かない、聞いてもらえないというような声がやっぱりあります。この原発再稼働はやはりその立地自治体のみならず国民的関心事でありますから、是非とも、できるだけ幅広い国民の理解を得るんだというような真摯な態度で接していただきたいと思います。 これは私の地元でありますけれども、私の地元の長崎県では、県漁連の皆さん方が、納得のいく説明がない限り再稼働には強く反対するんだというような決議を行って、反対運動を展開されておられます。そういったこともあります。是非とも、どんな国民に対しても分け隔てなくきちんと対応するんだ、そのことを是非電力会社に対しても、国共々電力会社の皆さんに対してもそういう意識を徹底していただければというふうに思います。そのことを心からよろしくお願いを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○滝沢求君 自由民主党の滝沢求でございます。 ちょっと喉がかすれて恐縮しております。済みません。 私の地元、青森県に立地する原子力施設関連について何点か伺いたいと思います。 青森県と原子力の関わりは、昭和四十九年、当時、原子力船「むつ」、これが、原子力船「むつ」が漁業者の反対を押し切って、押し切った末の放射線漏れ事故をめぐって激しい議論を引き起こしたことが始まりであります。そして、それ以来十年、昭和五十九年に電気事業連合会が、私たちの六ケ所村、こちらの方に原子燃料サイクル施設の受入れ要請を、要請を受け入れ、今や全国の原子力発電所を支える施設として国家レベルの政策議論と直接関わりを持つように今現在なっているわけであります。 立地協力要請から三十年、この間、県も六ケ所村も多くの苦難に直面してきた経緯があるわけでございます。とりわけ、高レベル放射性廃棄物の最終処分の具体化が進展しない中で海外再処理に伴うガラス固化体の搬入される事態にあって、政府から青森県を最終処分地にしない旨の確約を得る必要に迫られたところであります。また、再処理工場の稼働に先立って、使用済燃料が搬入される際には、事業者との間で、再処理事業の確実な実施が著しく困難となった場合には使用済燃料の施設外への搬出を含めた適切な措置を講ずる内容の覚書を締結せざるを得なかったわけでございます。 私も、県議時代から、全員協議会や原子力・エネルギー対策特別委員会などの場において、機会あるごとに国に対し、事業者に対し、安全なくして原子力なしという安全重視の姿勢でエネルギー政策や原子力政策、さらには安全対策などについて確認をしながら、安全確保を第一義に国策に協力してきたところでございます。 そこで、一点目伺いますが、去る二月二十五日にエネルギー基本計画の政府案が公表されたところでありますが、政府として六ケ所再処理工場の竣工、MOX燃料加工工場の建設、むつ中間貯蔵施設の竣工、大間原子力発電所の建設にどのように取り組む考えなのか伺います。また、プルサーマルを推進するとしておりますが、政府として今後のプルトニウム利用についてどのように考えているのか伺います。
○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。 我が国といたしまして、これまで核燃料サイクル政策を進めてきております。資源の有効利用、それから高レベル放射性廃棄物の減容化、有害度低減等の観点から、使用済燃料を再処理し、回収されるプルトニウムを有効利用していくということを基本方針としてございます。 こうした基本方針の下、具体的には、安全確保を大前提にいたしまして、プルサーマルの推進、それから六ケ所再処理工場の竣工、それからMOX燃料加工工場の建設、それからむつ中間貯蔵施設の竣工等につきまして、関係自治体や国際社会の理解を得つつ取り組んでいくということでございます。この方針に従って今後とも進めていくという考え方でございます。 また、大間原発につきましては、既に原子炉設置許可を得ておりますので、これはいわゆる新増設に当たらないという位置付けでございまして、規制委員会の新規制基準に適合した段階で進めていくという考え方でございます。 また、プルトニウムの利用につきましては、我が国が不拡散に貢献し、国際的な理解を得ながらプルトニウムを適切に利用していくという考え方に立ちまして、利用目的のないプルトニウムを持たないという原則を堅持しながら、プルトニウム利用の透明性向上を図っていく考えでございます。 具体的には、プルトニウムの利用につきましては、原子力委員会におきまして、余剰プルトニウムは持たないという原則の下で当面はプルサーマルによって利用をするということでございます。これは、電気事業者がプルトニウム利用計画を公表して原子力委員会が確認する仕組みとなってございます。 私ども、今後とも、地元の御理解を得ながら核燃料サイクル政策を進めていきたいと考えてございます。
○滝沢求君 ありがとうございます。 六ケ所村には、フランス、イギリスに委託した再処理に伴う高レベル放射性廃棄物ガラス固化体が平成七年から搬入され、既に千四百本を超えるガラス固化体が保管されているわけでございます。これらのガラス固化体は、受け入れた日から三十年から五十年間一時貯蔵され、管理期間終了時点で搬出される旨の安全協定を結んでいるところでございます。最初に搬入されたガラス固化体が一時貯蔵されてから、既に十九年がたとうとしております。 そこで伺います。高レベル放射性廃棄物の最終処分に向けた取組を抜本強化するということでございますが、六ケ所に貯蔵されているガラス固化体には搬出期限がある中、今後、スケジュールとしてどのように考えているのか伺います。
○政府参考人(高橋泰三君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、高レベル放射性廃棄物の貯蔵管理センターにつきましては、青森県等の関係自治体と事業者の間で締結されました協定におきまして、受け入れた日から三十年から五十年後に搬出するということになっていると承知しております。 高レベル放射性廃棄物の最終処分につきましては、処分制度を創設して十年以降、処分地選定の調査に着手できていない状況が続いております。現在、総合資源エネルギー調査会や最終処分関係閣僚会議におきまして、最終処分に関する取組の抜本的な強化、見直しに向けた検討を進めているところでございます。 こうした検討結果を踏まえまして、今後、最終処分地選定に向けた取組を進めるに際しましては、先ほど申し上げましたような関係自治体と事業者との協定も勘案しながら、貯蔵期間を終了した高レベル放射性廃棄物を円滑に最終処分できるよう、できるだけ早く検討していきたいと考えてございます。
○滝沢求君 私どもは、これまで、青森県を最終処分地にしないという前提の下で一時的な貯蔵施設を受け入れてきた経緯がございます。そのことはしっかりと忘れていただきたくはないのであります。重く受け止めていただきたいと思います。 そこで、確認の意味で伺います。最終処分地の選定に関し、最終処分地としない旨の確約を交わしている青森県はもちろん対象にならないという認識でよろしいですね。
○大臣政務官(磯崎仁彦君) お答えをいたします。 青森県を最終的に高レベル放射性廃棄物の処分地にしないとの約束については、今後も確約、厳守をしてまいる所存でございます。 この高レベル放射性廃棄物の最終処分の問題につきましては、次世代に先送りできない国家的な課題でございますので、今お話ありましたように、総合資源エネルギー調査会、それから最終処分関係閣僚会議の議論も踏まえまして、国が科学的により適性が高いと考えられる地域を示すなど、国が前面に立って取り組んでまいる、そういう所存でございます。
○滝沢求君 今の政務官の答弁で、青森県を最終処分地にしない、そしてこの約束をこれからも引き継いでいくという国の方針を改めて確認ができました。ありがとうございます。 どうぞ、この基本計画については長期的な視点に立ってしっかりとぶれずに着実に推進していただきたい、そのことを強く要望しておきます。 次に、原子力規制委員会に伺います。 去る一月、日本原燃株式会社が、六ケ所再処理工場について、新規制基準への適合について申請を行いました。日本原燃では、適合性確認後、施設の使用前検査等を経て、本年十月、竣工予定をしているとも伺っております。しかしながら、原子力発電所と異なり、六ケ所再処理工場を始めとするサイクル施設等については、防災に係る区域の範囲やオフサイトセンターなどの防災対策の在り方についていまだ検討中と伺っております。 そこで、原子力発電所以外の原子力施設に係る原子力災害対策指針の策定に向けた検討状況について伺います。
○政府参考人(黒木慶英君) 再処理施設やMOX燃料加工施設など、実用発電用原子炉以外の原子力施設に係る原子力災害対策重点区域につきましては、原子力災害対策指針におきまして、各施設の特性に応じまして施設ごとに設定がされているところでございます。他方、これらの施設の重点区域につきましては、同指針におきまして、実用発電用原子炉に係る考え方も踏まえた見直しを行うこととされており、現在、原子力規制庁において技術的な検討を進めているところでございます。 また、オフサイトセンターの在り方につきましても、関係自治体の実情もよく踏まえて、引き続き検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○滝沢求君 ありがとうございます。 原子力規制委員会におかれては、速やかに災害対策指針を策定していただきたいと思います。要望しておきます。 次に、去る二月十九日、原子力規制委員会で、外部からの科学的、技術的意見の募集として、自治体との共催で公聴会を開催することができる旨の決定があったと伺いました。しかしながら、立地自治体ではこれに反発し、三月の四日、知事の集まりである原発協が、さらに十八日には議長協議会が、それぞれ申入れを行ったと伺っております。 先ほど我が党の古賀委員の質問に委員長答えられていましたが、説明が足りなくてというお話もございましたが、先ほどちょっと触れていましたが、いずれにいたしましても、私は、古賀委員の方は周辺自治体の話を出していましたが、やはり立地自治体からすれば、これらの公聴会等については原子力規制委員会が自ら責任を持って主体的に開催して説明する責任があると、私はそう考えるのですが、そこで伺います。 原子力発電所の新規制基準適合性の審査について、公聴会の位置付けと、今後どのように審査結果について説明を行っていくのか伺います。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 若干先ほどのお答えと重複するところもあろうかと思いますけれども、まず基本的には、日本あまねく、科学技術的な判断についていろんな御意見があろうかと思いますので、そういったことについてはホームページで広く御意見を伺う、それを踏まえて見直すべきは見直すということをしていくということであります。 それから、今先生から御指摘のように、立地自治体については、またそういった点で立地自治体特有のいろいろな問題意識もあるだろうし、御疑問もあるだろうと思いますので、そこについては直接対話方式できちっと我々の判断について御説明し、疑問を解いていく必要があるだろうというふうに思いまして、二月の十九日に私の私案という形で委員会にそういう御提案をさせていただきました。 それが報道ベースで、いろんな、先ほど申し上げましたとおり、そういった出し方が唐突だということで、関連自治体知事さん、それから議会議長さんのところから強い抗議文をいただきました。それを拝見させていただきまして、基本的には私どもが主体的にやるつもりではいるんですが、先ほど申し上げましたとおり、やはり各地方に行きますと、その地方のいろんな事情がありますし、その開催場所とか、そこでできるだけ多くの御意見を伺うとしても、どのぐらい限られた時間でどういった方から御意見を伺えばいいのかというようなことも含めまして各地元自治体の御協力が要るということで申し上げたんですが、そこの御説明が十分でなかったということがあって先ほどのような抗議文になったというふうに理解しております。 したがいまして、そういったことも含めまして御説明をしながら、必要に応じて、自治体からの必要があれば私どもとしても積極的にその説明の機会を設けていきたいと、そのように考えています。
○滝沢求君 ただいま田中委員長の方から、説明の機会を設けたいというお話でございます。今回のこの委員長の二月十九日の私案が出て、それに対して、なぜ知事の集まりである原発協、さらに議長の集まりである立地自治体の議長協議会が反発したかというと、事前に相談もなく自治体と共同開催するような、公聴会を開催するような旨の、一方的に決めるようなことが理解できないということで反発していたわけでございますから、だからこそ一番必要なことは、やはり私はこの原子力規制委員会、いわゆる三条委員会としてしっかりと審査した内容を主体的に、先ほど主体的にというお話も出ました、主体的に国民に丁寧に説明すること、これは当然の責務だと、私はそう考えております。 どうか田中委員長におかれては、もちろん立地自治体もそうです、先ほど古賀委員から周辺自治体のお話もございました。それぞれ置かれている立場もございます。それらも含めて、しっかりと国民に対しての説明責任、これを果たしていただきたい、それだけの責任の重さを踏まえて委員長は是非とも国民に対しての丁寧な説明をしていただきたい、そのことを強く要望して、質疑を終わります。
○大島九州男君 民主党の大島でございます。 私の方は、民主党は福島復興推進会議の中間提言というのをまとめさせていただきました。福島新生のための健康管理、安全・安心対策、それから原子力損害賠償、除染の加速化、中間貯蔵施設設置の考え方、廃炉、汚染水対策、そして福島新生に向けた取組、風評被害に対する積極的な情報発信、そしてまた東京オリンピックの関連競技福島開催に向けて安全対策を強化するという、そういった内容の中間提言をさせていただきましたが、それに合わせて、その中の項目の一部を確認のために質問をさせていただきたいと思います。 まず、空間線量一ミリシーベルトに向けて、除染の取組を基本に、個人の線量の徹底管理によって住民の安全、安心を取り戻すべきではないかと、こういう提言をさせていただいているんですけれども、その件に関して政府の考え方を教えてください。
○大臣政務官(浮島智子君) 大島委員にお答えさせていただきます。 今御指摘のありました、住民の安全そして安心を取り戻すべきではないかという御指摘でございますけれども、福島県民の皆様の安全そして安心の確保のために、個人線量を丁寧に把握をしつつ、被曝線量の低減対策や健康不安対策など、正確な情報をしっかりと皆様に提供していくことは極めて重要なことと思っているところでございます。 個人線量の把握につきましては、帰還される方々のうち希望者全員に個人線量計を配付させていただき、きめ細やかなデータを取ることとしておりまして、国としても今後しっかりとした政策に生かしていきたいと、そのデータを基にしまして政策に生かしていきたいと考えているところでもございます。 また、被曝の低減や健康不安対策につきましては政府一丸となって実施をしてまいりますけれども、環境省といたしましては、復興の動きと連携をした除染、そして正確なリスクコミュニケーションなどをしっかりと行ってまいります。これからの総合的な取組によりまして、長期的目標として、個人が受ける追加の被曝線量を年間一ミリシーベルト以下にするということを目指して全力でやってまいります。
○大島九州男君 それを目指してしっかり努力をしていただくことは大変有り難いんですけれども、住民の皆さんの中には、環境省は本当にやる気があるのかと、国がやる除染は一回しかやらないんじゃないのかというふうな声を地元に入るとよく聞くわけでありますけれども、繰り返し一ミリシーベルトになるまで除染やってくれるのかという、そういう国民の声についてはどういう答弁をされますか。
○政府参考人(平岡英治君) 除染に関する御質問でございますが、除染につきましては、放射線対処特別措置法に基づきまして環境省として全力を挙げて取り組んでおるところでございます。国の直轄除染で実施するところ、それから市町村に実施していただくところ、環境省として全力でこれを取り組んでいくという方針は堅持してございます。 除染の実施の仕方につきましては、線量に応じまして適切な手法をその現場でしっかり当てはめてやっていくということで、しっかり下げられるところまで下げるというふうな作業をやってございます。したがいまして、同じ方法で繰り返してやるということが必ずしも効果を得るというものではないということでございます。 ただ、計画に基づく除染を一通り実施した後につきましては適切なフォローアップというものを行っていく必要があるというふうに考えてございまして、具体的には、事後モニタリングというものをしっかり実施いたしまして除染効果が維持されているかどうかなど確認をいたしまして、空間線量に影響を与えているような、除染効果の維持されていないような場所があれば、しっかり現場の状況に応じまして確認をしてフォローアップの除染を行っていくという方針で考えてございます。 また、そういった際には住民の方々の声をしっかり耳を傾けた上で対応していくというスタンスが重要だと考えてございまして、モニタリングの結果をしっかり御説明いたしますとともに、リスクコミュニケーションというものも丁寧に行っていきまして、現場でいろんな対処をするということをきめ細かく行っていきたいというふうに考えてございます。
○大島九州男君 今のことを本当に一生懸命真摯にやっていただいていると思っているわけですが、実はこの間、三月二十五日、毎日新聞一面において、政府が放射線量を調査しておきながら、想定外に数値が高く、被曝線量を公表しなかったと。資料を付けさせていただいておりますが、一枚目、二枚目、こういう記事が出るということは非常に国民、特に福島県民の皆さんは危惧するわけですが、この件についてコメントありますか。
○大臣政務官(磯崎仁彦君) お答えをさせていただきます。 まず、この調査でございますけれども、個人の被曝線量につきまして、生活パターン、例えば農業従事者でありますとか林業従事者、あるいはサラリーマン、高齢者、いろいろあろうかと思いますけれども、この生活パターンごとの違いを科学的に推定するために支援チームが放射線医学総合研究所及び日本原子力研究開発機構に依頼をして実施をしているというものでございまして、実際の測定は昨年の八月と九月に実施をしております。その後、測定結果の集計でありますとか生活パターンごとの個人線量の違いの推計等、科学的な検討を今実施をしているということでございまして、現在最終作業中というふうに聞いております。 今回のこの記事につきましては、被曝線量の数値が想定外に高いから公表していないという御指摘でございますけれども、これはもう全く当たらないことでございまして、こうした報道は、意図的に情報を隠蔽したという誤解を福島県民の皆様、あるいは日本国民の皆様に与えるという可能性がありまして、大変遺憾に存じております。毎日新聞に対しましては、原子力被災者の支援チームの方から厳重に抗議を行っております。 当然のことながら、調査の結果につきましては、作業が終了しましたら速やかに公表することを考えております。 いずれにしましても、地元の皆様、ひいては国民皆様全般に無用な誤解が生じないように、調査結果の公表、取扱いにつきましては、これまで以上に丁寧に進めてまいりたいというふうに思っております。
○大島九州男君 事情を聞いてみますと、そういうことで遺憾だということでありますが、調査をされる前に、測定の集計、そして生活パターンごとの個人線量の違いのそういう選定だとかそういったやり方を、こういうふうにしてやるんですと、そしてそれを発表するというふうな、事前にそういう話があればこういう報道にもつながらなかった可能性もありますから、やはりそういった丁寧な進め方をしていただくことがこういった、誤解なのか恣意的な報道なのか分かりませんが、国民に不信感とか不安を与えないで済むような、そういう仕事になると思いますから、是非それはそのようにやっていただけるように要望しておきます。 次に、子ども・被災者支援法の趣旨に基づいて、子供たちの心のケアや健康管理、自主避難者の住宅の確保や地域の環境整備といった様々な施策を推進し、自主避難者が安心して健やかに成長していくことができるよう努めていくことが必要と考える、まさにそのように取り組むべきというふうに我々は中間提言をさせていただいておりますが、政府としてはどのようにお取り組みでありましょうか。
○副大臣(浜田昌良君) 大島委員御指摘いただきました子ども・被災者支援法につきましては、第五条に基づきまして被災者への支援施策を取りまとめた基本方針を昨年十月十一日に閣議決定したところでございます。 この基本方針では、御党の、冒頭御紹介いただきました福島復興推進会議で御指摘ございました、子供の心のケアや住宅の確保などを含め、自主避難者に対する様々な支援施策を盛り込んでおり、各施策の担当省庁において実施しているところでございます。例えば、被災者の心のケア支援事業は厚生労働省で、県民健康管理調査は環境省で、また、災害救助法に基づく応急仮設住宅の供与は内閣府でそれぞれ担当しております。 復興庁といたしましても、今後とも実際に各施策を担当する各省庁と連携しながら、引き続き被災者への支援施策の推進に努めてまいりたいと考えております。
○大島九州男君 基本的心構えはよく分かりました。 具体的に一つ質問させていただくと、現地に入りますと、津波被害もそうなんですが、東日本大震災において提供された応急仮設住宅、借り上げ型も含みますけれども、平成二十七年四月以降の取扱いについてどうなるんだという声を聞かせていただくんですけれども、その延長だとか見通しについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(佐々木克樹君) 災害救助法に基づきます応急仮設住宅の提供期間につきましては原則二年となっているところでございますが、東日本大震災で設置したものにつきましては、特定非常災害特別措置法に基づきまして一年を超えない期間ごとに延長を行うことが可能とされております。 現在、三年から四年への延長ということをしたところでございまして、更なる延長につきましては、これから被災自治体におきまして災害公営住宅や公的な賃貸住宅の整備等の代替的な住宅の確保の状況等を踏まえまして、延長の可否について判断されていくことになろうと考えております。
○大島九州男君 被災者の皆さんが安心してと、やっぱり住居、大変大事なところでありますけれども、今おっしゃっていただいたように、その状況を踏まえて、更なる延長の必要な場合には延長していただくように要望をさせていただきます。 次の質問に移りますけれども、原子力損害賠償については、事故後三年が経過をしまして、被害者が安心して生活できる環境整備のための賠償が重要であり、あらゆる被害に対する賠償の実現をするため、避難、帰宅、家賃等に係る費用、移住した住民が将来ふるさとに戻るための費用、精神的損害、財物損害、営業損害などの充実を図るとともに、就労不能被害に対する賠償の延長など、早期に実現すべきというふうに考えておりますが、その現状にはどのような対応をしていらっしゃるのか、お聞かせください。
○政府参考人(藤原正彦君) お答え申し上げます。 昨年十二月に文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会で取りまとめられましたいわゆる中間指針第四次追補におきましては、地元からの声を基に、長期にふるさとに戻ることを諦めざるを得ないことへの精神的苦痛に対する一括慰謝料、移住を余儀なくされる方あるいは帰還されるに当たり新たな住居を確保される方のための住居確保に係る損害、また、避難指示解除後の相当期間とはどの程度かという目安、こういった点についての考え方が示されたところでございます。 この指針の策定を踏まえ、東京電力は、一括慰謝料について今月十四日から申請受付を開始する旨、既に公表しております。また、住居確保に係る損害につきましても、東京電力の現地拠点などで住宅の購入や建て替えを検討される被害者の方々からの賠償に関する相談への対応を四月から開始し、可能な限り早期に支払が開始できるように準備を進めているところでございます。 就労不能損害につきましては、これまで今年二月末を終期とするとしていたところでございますが、就労の意思のある方については、これを来年二月の末まで延長をしております。さらに、高齢などの理由で就労が困難である方につきましては、来年二月以降も個別の事情を踏まえつつ賠償を行うこととしております。 今後とも、被害に遭われた方々の生活の再建に資するような適切な賠償を実施するように、私どもとしても東京電力に対して指導してまいりたいと考えております。
○大島九州男君 大変有り難いことでありますが、私が資料の最後、五枚目に付けているところをちょっと御覧になっていただきたいと思うんですが、この原子力損害賠償の体制なんですけれども、右側の方を見ていただくと有り難いんですが、原子力損害賠償支援機構に全原子力事業者が負担金としてお金を拠出しているわけですよね。 私は何が言いたいかというと、この原子力損害賠償支援機構は東京電力に資金援助をしているわけです。この賠償のお金の在り方なんですけれども、国民の皆さんは、東電に責任があるんだから税金を入れるのはけしからぬと言われる方もいらっしゃる。いや、入れてもいいと言う人もいらっしゃる。で、何が言いたいかというと、この全原子力事業者、北海道電力から九州電力でしょうね、沖縄電力は原発持っていませんから、そういう原発を持っている原子力事業者は負担金として出した、その原子力損害賠償支援機構の中から資金援助で東京電力にお金が流れている。流れているという言い方は悪いですけれども、資金援助している。ということは、何が言いたいかというと、沖縄を外す全国民の皆さんはこの賠償を負担しているということです。 更なる説明をすると、電気代というのは所得が低い人もみんな払うんです。税金は所得が低い人は払いませんから。これは、指摘をすると、見方としては、どれだけ電気代でお金を集める方が負担が大きいかという見方にもなるわけですよ。これを正しく国民にお知らせをして、税金を入れることの、その考え方に、国民の皆さんにいろいろ原点に立って考えていただくことは必要じゃないかというのが私の持論であります。 正直言いますと、この賠償に対して東京電力は、いやいやお金が少ないですからなかなか出せないんですという出し渋りをするんではなくて、被害に遭われた方を全て救うというそういう観点で、必要なものは徹底して出すんだというその心構えで、税金もしっかり投入していくべきだというのが私の考えであるということを申し添えさせていただきたいと思います。 先ほど、東京電力に対してしっかりと指導をしていただけるという答弁をいただきましたので、次の除染の関係に質問を移らせていただきますが、環境省、特にため池とか森林の除染について、いろいろ住民の皆さんが不安に思っているところありますが、ここの件についてどのような対策を取られているのか、教えてください。
○政府参考人(平岡英治君) 除染につきましては、まずは人への健康影響をできるだけ速やかに低減するという観点でございまして、現在優先的に宅地の周辺とか農地でありますとか生活圏の近隣の森林、こういった部分を優先的に実施をしているという現状でございます。 森林やため池というお話でございますが、森林の全体をどうするかということであるわけでございますが、これにつきましては、林業の復興の問題でありますとか、それから住民の被曝線量低減の観点、様々ございまして、農林水産省と環境省で相互に連携をするということでいろいろ取り組んでいこうとしております。具体的には、間伐等の実証事業を行ったり、放射性物質の流出ですとか拡散防止対策の取組などを森林については推進していくという方針にしてございます。 また、ため池につきましては、これも農業の営農の再開といった観点もございますし、住民の被曝線量低減という観点もあると考えてございまして、これにつきましても農水省と環境省で連携をいたしまして、例えばため池の底に放射性物質が高い濃度であったりするということもございますので、この底質の巻き上げを防止するような方法などのいろんな放射性物質の拡散防止といった措置の実証事業といったことも取り組んでいこうとしております。 また、生活空間の線量の低減のための必要な除染等の取組、これについても実施するといったことで、両省連携して取り組んでいく所存でございます。
○大島九州男君 ありがとうございます。 現場に行きますと、復興庁というのがあって、復興庁に言えば何でも大体対応していただけるというふうにみんな錯覚をするわけですよね。結局は、これは環境省、これは農水省という話になって、ため池の関係については、農水省はやっぱりこれはしっかりやらなきゃいけないんだという思いが強いんだけれども、環境省の担当者と話すると、いやいやいや、底に沈んでいる放射性物質、上の水は何の影響もありませんから水はそのまま流れていけば大丈夫なんです、巻き上げて拡散するとかえってそれが出ちゃったりするからほっておいた方がいいんですとか言うような担当者がいたりするわけですよ。 だから、現実は、何が言いたいかというと、今のようなことを現場の担当者にもきっちり分かるように御説明をされておいて、こういう方針でやっているんだということを言っていただかないと、この国会の委員会のやり取りを聞いている福島の県民はほとんどいないんですよね。私たちがそれをどこまで周知できるか。テレビも入っているわけではありませんし、インターネットを見ている人は若干ですよ。そうすると、本当に農作業をしたり、そういうため池で、ああ、これは早くしないと安心できないなと思っている人のところには届かないんですから。実際、そういう発言があったところだけがどんどんどんどん独り歩きしてしまう。 まさにそのことを危惧しているわけでありますから、こういうふうにきちんとやられていることを正しく伝わるようにやっていただかないと、環境省は規制省庁だから現場のことが分からないというふうに言われちゃうんです。そんなことはないと思いますから、しっかり是非アピールをしていただきたいということをお願いしておきます。 次に、除染から出た汚染土壌の仮置場からの運搬、輸送についても、その安全対策についてどのようになっているのかと。これから仮置場から移動するときのことをもう心配されている方がいらっしゃいます。この件についてはどういうふうな対応をされているでしょうか。
○政府参考人(三好信俊君) 仮置場から中間貯蔵施設への除去土壌の運搬について御質問でございます。 先生御指摘のとおりでございまして、福島県内の各地から中間貯蔵施設に大量の土壌を運び込むということで大量の運搬が発生することを想定しておりまして、その安全の確保が第一というふうに認識しております。 具体的には、昨年十二月に元々の案を地元に御提示させていただきましたときの運搬の基本方針といたしまして、例えば運搬中及び積卸しの中での万全な安全対策でございますとか、あるいは健康、生活環境及び一般交通に対する影響の最小化というようなことを含みます九つの基本方針を明らかにしておりまして、さらに、この基本方針を具体化すべく、昨年の十二月から専門家によります検討会を開催をいたしております。安全の確保に配慮した運搬の基本計画を本年夏頃には取りまとめたいということで作業を進めておりまして、このような専門家の意見も借りながら、しっかりとした運搬の考え方を取りまとめていきたいというふうに考えているところでございます。
○大島九州男君 当然、その中間貯蔵施設ができたらそこに運んでいくということなんでしょう。 それで、この中間貯蔵施設の件については私たちもいろんな提案をさせていただいているわけであります。先ほどちょうど自民党の滝沢先生の御質問を聞かせていただいていて、青森も同じ思いかと。福島県も、結局、中間貯蔵施設を置かれたら、ああ、ここが最終処分場になるんじゃないかと危惧する人もいらっしゃる。だから、それだったら、まずは三十年後に最終処分場にそれは持っていくというのを法制化して中間貯蔵施設を決めるのが筋じゃないのと。政府は中間貯蔵施設のめどが立ったら法制化して三十年後と言っているけれども、それは順番逆でしょうということを我々はずっと言い続けてきた。 そして、先日、新聞見ましたら、私、資料で三枚目、四枚目に付けておりますが、県外最終処分場を明記して福島、中間貯蔵と、これ、政府方針として国特殊会社が運営ということで、三十年内に県外、法に明記という、こういう記事が出ておりまして、おお、ついに政府もやったかと思ったんですけど、これについてのコメントをお願いいたしたいと思います。
○大臣政務官(浮島智子君) 今、報道の件ございましたけれども、政府として方針を決定したという事実はありませんで、あの報道が出たことは極めて遺憾に思っているところでございます。 また、中間貯蔵施設の運営管理等につきましては国の事業として実施することとしておりますけれども、その際、国の実施体制を更に強化するために、今、方策を現在幅広く検討しているところでございます。 また、委員も御存じと思いますけれども、三十年以内に福島県外で最終処分を行うということにつきましては既に閣議決定等で明らかにされているところでもございますけれども、三月の二十七日に福島県知事からの申入れに対する回答を行う際に、石原環境大臣の方から、中間貯蔵施設を受け入れていただけるような環境が整えば、中間貯蔵開始後三十年以内に福島県外で最終処分を完了するために必要な措置を講ずるとの内容を位置付ける法律案を速やかに閣議決定し、国会に提出できるよう準備を整えると回答をさせていただいたところでございます。
○大島九州男君 これは卵が先か鶏が先かの議論になると思うんですが、その気があるなら、先に法制化して中間貯蔵施設を造ると。そして、先ほど滝沢先生の話もありました。協定で三十年後に最終処分場に持っていくんだというふうな約束をしているといっても、不安だから確認されるわけでしょう。 まさに、今回の高レベルの放射性廃棄物ではないものについてもこういう話が、議論があるということをしっかり踏まえていただいて、これはもう原発事故で起こった、まさに福島第一原発事故で起こった放射性廃棄物ですからね。だから、そのことを思ったときに、三十年以内にほかへ持っていくんだということを法制化して中間貯蔵施設をお願いに行くのが筋であるというのが、誰が考えてもそうでしょう。これは政権与党も野党も関係なく、きちんと対応すべき問題だというふうに私は思うわけです。だから、そこはしっかりやらなきゃ駄目な問題でありますし、まずそこのところは政治家がやっぱり決断しなきゃならないんですよ。 だから、私は、安倍総理は、原発はコントロール下にあるんだと、安心、安全だと、海外にそれを売りに行く。そうしたら、それの最後の処分の、高レベルだろうが、この放射性廃棄物については自分の責任でしっかり処分するんだという、そういう決意があるべきだと思うんですよ。だから、そういう政治家としての決意を本来安倍さんに私は促したいと。だから、そのためには、この中間提言の中にはそういうことも入れていますけれども、安倍さんに直接言う機会がありましたらしっかり伝えたいと思いますけれども、与党の先生方からも、是非そのことはしっかり安倍さんにお伝えをいただきたいというふうに思います。 それでは、こういうちょっと暗い話とかそういう話では福島は再生できませんから、明るい、そして未来に向けた、そういう話をいつもさせていただいております。 再生可能エネルギーの発電事業というのは、風車のナセル一つ取っても数万点の部品から成り立っている。まさにそういう発電所を建設するための工事やメンテナンスを行うに当たっても、関連の中小企業の仕事の増加や、そこで働く雇用の創出にもつながるというのが私の持論であります。こういった問題意識を踏まえて、福島沖で実施されている浮体式洋上風力発電の実証事業も、事業化されれば、風車の組立ての工事や関連部品の地元企業への発注、発電施設のメンテナンス等、地元の産業振興や雇用創出に大きな波及効果が期待できるというふうに私は思っております。 そして、なおかつこの事業は、今、産総研、この間も視察をさせていただきましたけれども、大変私はすばらしいなと思ったのは、子供たちが視察に来て、そしてそこで勉強するような、そういうことも考えたつくりをされているわけです。 何が言いたいかというと、今は、じゃ、こういう絵を描きましたよというのを子供たちが見に来る。そして、これが、小学生が次に中学生になったときに、あのときにこういう絵だったやつが今ここで実証試験をやっていますよと。そしてまた、その人が高校ぐらいになったときには、もうこの実証試験がこういうふうに実用化されて今ここで発電していますよと。まさにそういう子供たちの教育、また、そういった教育関連の修学旅行の部分でも全国からいろんな人が来れる。そして、なおかつ、また、そういう最新の技術、先ほど水素の話もありましたけれども、その水素の技術についても最新の技術でありますから、世界からもいろんな人がやってくる。 まさに、そういう発信を同時並行でやっていくことによって風評被害やいろんなものにつなげていけることがあるんだということがずっと私どもも主張をしてきて、そして、福島をこの再生可能エネルギーの発信拠点として、そして、少なくともあの原発事故で本当に苦しんでいらっしゃる皆さんが生活するその電気は原子力によらない、まさに再生可能のエネルギーで福島の人たちだけでも生活できるような環境をつくっていくということが大変大事なことだということを主張させていただいてきたわけでありますけれども、その件について、経済産業省、政府の意見はどうでしょうか。
○政府参考人(木村陽一君) お答えいたします。 まず、福島沖の洋上風力発電につきまして若干御説明をさせていただければと思っております。 福島県沖での浮体式洋上風力発電実証事業につきましては、世界最先端の洋上風力発電技術の開発実証を進めると、そういう位置付けで今事業を実施してございまして、事業全体で合計約五百億円の予算を既に投入してございます。世界最大級の七メガワット級を含む浮体式洋上風車を三基設置をする、それから世界初となります浮体式の洋上風力変電所一基も設置するということで、様々なデータの取得あるいは漁業との共生に関する実証実験等をやっているということでございます。 御地元との関係でございますけれども、本実証事業に対しましては様々な御協力をこれまでにもお願いをしてございまして、例えば海上工事やメンテナンス、当然これは船が必要になるわけでございますけれども、今年の一月末までに延べ九百九隻の用船をお願いしていると。それから、地元の漁業組合の若手の方たちと漁業との共生をめぐる実証に御協力をいただくといったようなことで、様々なこれまでもその実績ございます。 委員御指摘のとおりでございまして、まさにこの実証事業が成功裏に終了をし、地域の方々の御理解が、その後それを事業化してもいいということで御理解をいただければの話でございますけれども、本格的な事業化に移行することができましたら、その事業規模にもよりますが、風車の組立てあるいはその関連部品などの設計、製造、事業施設の維持管理といったところで相当大きな経済効果を生むと考えてございますし、その相当部分が福島県に帰属するということを期待をしておるわけでございます。 あわせまして、これも先ほど御指摘いただきました再生可能エネルギーの、産業技術総合研究所の福島再生可能エネルギー研究所、まさに昨日発足をいたしました。最先端の再生可能エネルギーの拠点、洋上風力も含めまして、そういったことでまずは先駆けの地自体をつくり上げていくということがまず必要でございますし、まさに御指摘のとおり、再生可能エネルギーが県民の皆様にとって身近なものになって、かつそれが誇りになるような事業を併せてやっていかなきゃいけないというふうに考えてございます。 ちなみに、平成二十五年度の予算を私ども用いまして、例えば福島空港に大規模な太陽光発電を設置をいたしまして、それに併せて見学施設やあるいは展示施設を整備をするとか、それから再生可能エネルギーに関する展示施設、人が行き交います中心であります例えばJRの福島駅にそういった施設を置く、あるいは教育用の再生可能エネルギー体験施設を充実させていく、例えば南相馬にソーラー・アグリパークというのがございますけれども、そこにソーラーだけではなくて水力発電の展示施設も併せてそれも整備をするといったようなことをやらせていただきまして、様々な再生可能エネルギー関連設備の設置を御支援をしているところでございます。 また、福島県、風力、水力、それから地熱、太陽光、様々な施設が県内に非常にバランスよくございます。あわせまして、今後は、まさにこの洋上風力でございますとか、産総研の研究所といったものも立ち上がってきておるわけでございます。こういったものも含めまして、福島県を次世代エネルギーパークということで、そういうふうに指定をいたしまして、それぞれの施設を巡る、体験するモデルツアーのようなものを県内外の親子を募りまして実施をいたしました。そうしますと、やはり再生可能エネルギーについて非常に楽しく学べるとか、またその意義をよく理解できたというような、そういう御評価もいただいておりまして、今後まさにこの福島県がこういう次世代エネルギーパークのみならず再生可能エネルギー先駆けの地として全国的に認知をされ、様々な学習あるいは啓蒙の機会というものがそこに現れてくるということを強く期待をしておりますし、私どもとしてもそういったことを積極的に進めていくよう努力をしてまいりたいと考えてございます。
○大島九州男君 ありがとうございました。徹底的にやってくださいね、それをね。 それでは、最後の質問になりますけれども、原子力損害賠償支援機構の一部を今度改正する法律案が出ると思いますが、それについて経済産業省はどういう理念でどういう考え方の下にそういう改正をするのかをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(藤原正彦君) お答え申し上げます。 福島第一原発のような深刻な事故を起こした原子炉の廃炉、汚染水対策は、世界にも前例のない困難な事業でございます。したがいまして、東京電力を廃炉の実施主体としつつ、廃炉、汚染水問題の全体の進捗管理あるいは新たな技術開発に対する予算措置などでは政府が一丸となって取組を進めているところでございます。 事故直後からこれまで、言わば緊急的、臨時的な体制によって汚染水対策を始めとする対応を進めてまいりましたが、長期間を要する困難な事業であることに鑑み、国が前面に出て、持続的な体制によって東京電力の取組を支援しつつ、廃炉、汚染水対策を適正かつ着実に推進する必要があると考えております。また、その際には国内外の英知を結集し、予防的かつ重層的な取組を進める必要があると考えております。 このような問題意識の下、原子力損害賠償支援機構法を改正して、原賠機構を拡充し、事故炉の廃炉関係業務を追加することなどによって、政府の大方針の下、新機構が廃炉支援に取り組むこととしたいと考えまして、委員御指摘の原子力損害賠償支援機構法の一部を改正する法律案を今国会に提出させていただいた次第でございます。 この法案の中で、拡充された新機構では、今後、事故炉の廃炉に関する研究開発等を通じて最新の技術情報やノウハウが集約されることになると考えております。そういった情報、ノウハウの中には、今後、原子力事業者が取り組む通常の廃炉、あるいは国内のみならず諸外国の廃炉にとって有益なものも含まれてくると考えております。このため、法案におきましては、新機構の業務の一つとして廃炉等に関する情報の提供を追加して、通常の廃炉や諸外国の廃炉に対しても役に立つ情報や知見を機構が幅広く提供できるようにしているところでございます。 こうした取組によって、廃炉というのは国内だけでなく世界でも今後、必ず一度は廃炉にするわけでございますので、多くの事例が出てくるところでございますが、こうした廃炉に我が国として積極的に貢献することが可能になると考えておりまして、法案が成立した暁にはこうした視点も踏まえて業務の遂行に当たりたいと考えている次第でございます。
○大島九州男君 ありがとうございます。 今のを聞かしていただいて、ふと気付いたんですが、さっき言いましたように、全原子力事業者の負担金で原子力損害賠償支援機構から資金援助して東京電力へと、そしてまた税金が東京電力と、これ全部、日本の国民のお金ですよ、電気代、税金と。そして、それでこのことを一生懸命やっているんですけれども、今の話を聞くと、国内外、まさにその廃炉の事業を、新しい機構ができるとか、その知見が世界に役に立つということになれば、これ福島第一原発というのは絶対やらなきゃならない、その技術は確実に確立させなければならない。それができた時点で、この機構やこの東電の技術というものは世界に貢献できるものになる。まさにこれ、上場したら世界からお金が入ってくるような機構に化けるものでもあるんだなというのを思わせていただきましたが。 であるならば、今原発を売って国際貢献しようというようなことを言っていますが、原発を廃炉する、若しくは世界で、こんな事故が起こってはならないけれども、その事故が起こったときには日本はそのことをもって貢献をしていくんだと、そういう国として我々日本はこの福島第一原発の事故を教訓に世界に貢献できる国に変わっていくんだという、そういう心構えと精神が僕は必要だというふうにすごく感じるわけでありますけれども。 まさに、今回のこの法律が通って本当にいろいろの技術、廃炉、この知見を積み上げていく、これは早期にやるべきことであって、だから、政府を挙げて、経済産業省、文科省、みんなが協力をして、これはもう本当に一日でも早くこのことをつくり上げれば、それが日本のこの福島第一原発の事故が一つの教訓となって世界に貢献できる日本になるんだということをつくづく感じさせていただいたことであります。 今日はもう時間がありませんので答弁は求めませんが、そういう精神を持って日本が国際社会に貢献できる国になるように、原子力規制委員会、田中委員長も是非頑張っていただいて、今後とも力を合わせてやっていくことをお願いして、終わります。 以上です。
○秋野公造君 公明党の秋野公造でございます。お役に立てますよう質疑をしたいと思います。 独立行政法人日本原子力研究開発機構、JAEAの組織再編が昨日、四月一日に行われておりますが、今なお残る問題は、このJAEAが図らずも推進と規制の両方を担っていることによる利益相反の問題であります。 規制委、規制庁発足後、時間もたちました。こういった利益相反と言われないような対応が必要だと思いますが、具体的な対応の進捗状況について伺いたいと思います。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先生御指摘のとおり、原子力機構、JAEAは、いわゆる原子力の総合研究機関としての役割と、それから「もんじゅ」とか再処理といった事業部門を抱えておりまして、今、利益相反と言うとちょっとあれですけれども、規制、規制を支援する部分、安全研究とかそういう部門と、それから規制される部門と両方あります。 これについて、私どもとしてはやはり科学技術的な面で非常に、そういった我が国唯一の総合研究機関ですから、大いに我々を支援していただかなきゃいけないというふうに思っております。一応主管官庁は文科省ですが、我々も共管として、安全性研究部門を中心として私どもも共管させていただいています。そこの仕分につきましては、一応お金とかそれからそこでの成果の扱いについては、別途委員会等を設けまして、きちっとそこの審議会というのを設けさせていただいて、そこを通して成果を我々が利用するという形になっております。 若干個人的なことになりますけれども、私も昔は原子力機構の前身であります日本原子力研究所におりました。やはり、アメリカとかほかの国では総合的なこういった原子力の総合研究機関というのは必ず持っています。複数あります。我が国では唯一にもうなりましたので、そういった点では是非発展的に、我々、安全だけではなくて、いろんな原子力、放射線量も私ども規制しなきゃいけませんし、そういった総合的な支援をしていただくような研究機関になっていただきたいと切に願っているところでございます。
○秋野公造君 その意味でありますれば、文部科学省が平成二十三年の補正予算で開始をしました低線量域の被曝線量モニターの開発について、これを伺いたいと思います。 これは、福島県民健康管理調査の被曝線量検査を迅速にするために、二十ミリシーベルトから百ミリシーベルトまでの低線量域の放射線による遺伝子の傷を検出するような技術開発でありまして、二十三年の国会でも私はこの研究を応援する立場から質問をさせていただいたところでありますが、こういった研究はどんどん推進をしていくべきでありますし、規制委員会においてこういった放射線に関する研究の経過をどのようにフォローし活用していくのかということを伺いたいと思います。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 今お尋ねのありました低線量領域での被曝線量モニターの開発研究というのは、平成二十三年から文部科学省が三年の計画で開始した事業であるというふうにお聞きしております。文科省によりますと、これまで低線量領域の放射線の人体影響を自動的に解析するシステムの開発に向けて、染色体を短時間に色づけする手法とか大量の染色体を自動的に解析するソフトの開発というところまで進みまして、染色体の異常がおおむね診断できるところまで来ているということを聞いております。今後も、そういったものを実践的なシステムにするということで開発が続けられると聞いております。 ただ、御承知のように、染色体の傷というのは放射線だけではなくて日常的に私どもの、先生に言うのもちょっと恥ずかしい話ですけれども、毎日のように傷ができて、毎日のようにそれが修復されたり排出されたりしているというような状況ですので、こういった放射線だけに限って、それがどの程度そことの関係を、相関をきちっとできるかどうかということについては、相当今後とも十分にその研究の成果を見極めながら、私どもとしてもその成果を使わせていただきたいと思っております。 そういったことで、きちっとそういったことが研究成果として放射線の影響、低線量領域での成果が出れば、これは非常に国民のいろんな安心にもつながりますし、今後のそういった染色体異常の修復とかそういったことにもつながりますので、非常に私自身も大きな期待を持っているところでございます。
○秋野公造君 どうぞよろしくお願いしたいと思います。 私も、私は別の委員会で福島の委員派遣に行かせていただいた観点からちょっと何点か伺いたいと思いますが、除染を終えた農地におきましても、要は風評被害を克服できずに営農を再開できずに苦しんでいる方々がいらっしゃいます。食物として営農を続けられないということでありますれば、例えば口に入れないもので、例えば燃料作物みたいなものへ一時的にも転換するような、そういった支援みたいなものを行うことはできないでしょうか。こういったことをちょっと提案をして、しっかり営農を何らかの形で再開させることを支援していただきたいと思いますが、農水省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(石田寿君) お答えいたします。 避難指示区域等の自治体や農業者の中には、風評被害への懸念から農作物等のバイオマス活用の取組を検討しているところもあると承知してございます。このような地域におけるバイオマス活用の推進に当たりましては、事業の採算性、それから残渣の処理等の課題を解決しつつ地域の活性化や雇用の創出につなげていくことが重要というふうに認識してございます。 そこで、平成の二十五年度から、農林水産省を始めとしまして関係の七府省ございますが、ここが連携をして、地域バイオマスを活用した産業の創出、それから地域の循環型エネルギーシステムの確立、こういったものを目指すバイオマス産業都市の構築を推進しているところでございまして、これまで、宮城県の東松島市あるいは南三陸町を始め、全国で十六地域をバイオマス産業都市に選定したところでございます。農林水産省では、こういったバイオマス産業都市を目指そうとする地域における構想作り、それからバイオマス産業都市に選定された地域を対象にした施設整備への支援を行いまして、地域循環型の取組を推進しているところでございます。 バイオマス産業都市の構想の推進に当たりましては、原料の生産から収集、運搬、それからエネルギーの製造、利用、こういったところまでの経済性が確保された一貫システム、こういったものの構築ができているかを重要視しております。農林水産省としては、こうした観点から地域で取り組む際の相談に応じてまいりたいというふうに考えてございます。
○秋野公造君 これは除染を必要とした地域に対しての情報提供等もよろしくお願いをしたいと思います。その上でお話がありますれば相談に乗っていただきたいと思います。 今日、済みません、林野庁、来ていただきましたが、時間が足りなくなってしまいました。申し訳ありませんでした。 終わります。
○新妻秀規君 公明党の新妻秀規です。 先週の金曜日、三月の二十八日、東京電力の福島第一原子力発電所で掘削作業をされていた作業員の方が土砂の下敷きになりまして亡くなりました。この原発事故収束作業中での初めての死亡事故とのことです。本当に残念なことです。心から御冥福をお祈りしたいと思います。事業者、また入構業者、そして現場に詰めている国、自治体の関係者、皆様に、二度とこのような死亡事故のような重大事故が発生しないよう、原因究明、是正対策はもとより、安全教育また危険予知活動の徹底など安全第一で作業に当たっていただきたいということをお願いをまず申し上げます。 本日は福島第一原発の汚染水問題について取り上げます。 お手元の資料一を御覧ください。これは原子力規制委員会のホームページに掲載されている規制委員会のこの一年間の活動報告のうち福島第一原発についての部分です。この下半分、事故・事象等のところにポツで五つ挙げられている全て、汚染水漏れの事故でございます。昨年の八月の十九日から、我々が視察をした直後、二月二十日で計五件発生をしております。 言うまでもなく、汚染水漏れは環境に重大な影響を与えまして、また被災地に風評被害を及ぼすため、再発の防止のためにも一日も早い原因究明、そして是正対策の実施が必要と考えます。しかし、この五件について、原因究明、是正対策は、このピンクのマーカーのところを御覧ください、全て、この報告書、三月十日の時点で事業者又は規制庁で滞っているという現状でございます。 まず、事業者にお尋ねをいたします。なぜこれだけの時間が掛かるのでしょうか。目標期限の設定、また促進のための具体的な取組状況についても併せてお示しください。
○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。 議員御指摘の死亡事故につきましては、本当に申し訳ない、大変痛ましい事故だということで、二度とこうしたことの起こらないように、しっかり原因を究明を徹底して再発防止を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 また、御指摘のこの五件についてでございますけれども、それぞれ原因はもちろん個々に異なっておりますし、設備面、運用面でそれぞれ至らないところがあったと。それに対して、現場は御存じのとおり線量の高い現場でございますので、すぐに入って機械をチェックするなりあるいは原因を究明するというのになかなか容易でないという部分もございます。したがいまして、もちろんそのケースごとに反省をして再発防止をしっかりとやっていくということで、もちろん一部原因が分かってきているものもございますけれども、若干時間が掛かっているということもあるということでございます。 一方で、サイト内の除染を進めていかなければいけないということも同時に裏側にあると思っておりますので、しっかりサイト内の除染を進めて全体として線量を下げていくことによって、もちろん何かあってはいけないんですけれども、あったことに対しても、原因究明等々についても少しでもスムーズにいくようにということでございます。 したがって、目標をあらかじめ、もちろん早くしっかり対策を取ってということについては必要だと考えておりますが、あらかじめいついつまでに原因を究明するのだということにいたしますとかえって被曝がまた増えてしまうというようなこともございますので、急ぎつつ被曝を減らしつつということで、個々のケースで対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○新妻秀規君 様々困難な状況があることは理解いたしました。しかし、引き続きしっかりとした原因究明、是正の促進をお願いをしたいと思います。 次に、規制庁はどうでしょうか、お願いいたします。
○政府参考人(山本哲也君) まず、先生御指摘の五件、これは法律に基づきまして私ども規制庁の方に法令報告という形で報告がなされているものでございます。五件につきましては、先ほど東電社長からお答えありましたように、いろいろ進捗状況は様々ではございますが、私ども規制委員会規制庁といたしましては、東電が行っております事故の原因それから再発防止対策の検討、こういったことがそれぞれ検討を踏まえた上で私どもにも報告がなされております。 特に、私ども規制委員会規制庁の下に汚染水の対策検討ワーキンググループという専門家の方も入っていただいた検討チームを設けておりまして、その場においても、現在までの検討状況、原因究明の状況、あるいは再発防止対策としてこういったことを考えているといったことの報告を受けておりまして、その妥当性を確認をするとともに、必要に応じて私どもの方からこういったことも必要ではないかといったことの指摘も行っているところでございます。 それで、再発防止対策あるいは原因究明についてはある程度推定ができているところもございますし、それから対策も、全てが終わらないとやらないというのではなくて、有効な手だては順次やっていくことが大変重要だと思っております。 それで、今東京電力においては、その再発防止対策として、例えばこの御指摘の資料の一番上の案件でございますけれども、昨年の夏にタンクから三百トンの汚染水が漏えいした事故がございました。これについては、もちろん監視の強化、これはもう既に実施がされておりますけれども、それに加えて、堰のかさ上げであるとか、あるいは堰の二重化をすると、こういう工事が今現在も実施中でございます。 それで、私どもといたしましては、そういうまず対策の実施状況を当然確認をしていく必要がありますし、その対策が実効的なもの、形としてきちっと仕上がっているかどうか、こういったことも確認していく必要があるかと思っております。したがいまして、そういう確認、評価を全部終えた段階、すなわち工事が終わり、そういう対策の評価が終えた段階で評価を終了すると、こういうことにしているところでございます。 いずれにしても、それぞれの事故、軽重それぞれありますけれども、しっかりと原因究明と対策を実施していくことが大事でございますので、規制委員会としてもしっかり東京電力を指導監督してまいりたいと考えているところでございます。
○新妻秀規君 今報告していただいた取組の加速を更にお願いをいたします。 次に、今見ましたこの事故・事象等の一番下の二月二十日の汚染水漏れの事故について取り上げたいと思います。確認しましたとおり、まだ原因究明の最中であると承知をしております。 それでは、資料の三を御覧ください。これは事業者が提出をしました汚染水漏れの調査報告に私の事務所の方で加筆をしたものでございます。 ここで分かりますのは、バルブの開閉という単純な作業にもしもミスがあれば、重大な結果を引き起こす可能性があるということです。それゆえ、真の原因の究明はできていなくとも、先ほど規制庁からの報告にもありましたが、暫定対策ですね、こうした作業ミスを防ぐための暫定対策を取ることも十分大きな意味があることと思います。 特に、二月の十八日、私も初めてこの委員会の視察で現場へ入らせていただきました。フルフェースのマスクで防護服、本当にもう自分で着てかぶってみると、ここまで負担感があるものなのかなと。体力には自信がある方でしたけれども、数時間の視察でしたけれども、本当に目まいがしました。 こうした状況で、しかも夏は本当に灼熱地獄、冬は極寒地獄で、そうしたフルフェースのマスクをかぶっている状況では、本当に作業ミスをしたくなくてもしてしまいがちになることも十分に理解ができます、あってはならないことですが。しかも、先ほど事業者の方からありましたように、やはりこうした線量の中で、本当にもう時間を限られた中で作業を終えなくてはいけないというスピードとの闘いであることは十分理解をいたします。 私は、飛行機の分野で、分野は違うんですけれども、工場に長く勤務をしておりました。そのため、現場でどのようにしたら作業のミスが少なくなるか、こんなことにも取り組んでまいりました。 本当に、ある、ごくごく一例なんですけれども、今回この資料の三でVの347というバルブがございます。このVの347の写真がこの資料に載っかっておりますが、このレバーがパイプに沿った形になっていると開いている、直交した形になっていると閉じているということが見て取れます。 例えばの例なんですけれども、こうしたバルブ、現場の作業者の方は本当に何十何百というバルブを開けたり閉めたりを繰り返しているんだろうと思います。番号を見間違えてしまったり、開ける閉めるを単純に間違えてしまったり、そうしたことも私も現場の経験から十分に理解をいたします。 なので、例えば、このようなバルブの正しい位置、レバーの正しい位置を示すようなテンプレート。(資料提示)例えば、このバルブの番号、V347と振っていますけれども、これでH6に水を流すためにはこのテンプレートを使うと。で、バルブを作業した後にその本人がこのシートをかぶせて、これ大丈夫だねと。で、この軸の方向がこれパイプの方向となっていまして、もしもレバーがちゃんと飛び出てこなかったら、あっ、間違えているんだなと気が付くと。これは、私たちの業界の用語で言うと、ぽかミスよけ、ぽかよけと呼んでおります。こんなような、バルブのレバーの正しい位置を示すようなひな形の準備とか、また、現場の取りまとめ役を行う班長さんのような方がダブルチェックをして回るような、そういうことも暫定対策として考えられるのではないかなと思います。 では、ここでまず事業者にお尋ねをいたします。現場ではどのような暫定対策が取られてきたのか、例があればお示しください。
○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。 先生のお配りいただいた資料で沿って御説明いたしますと、幾つか我々として本当に大きな反省点があると思っております。 既に御案内のように、本来、水は下の方のEエリアに流すはずでありまして、実際流れておりました。その段階ではバルブの346が当然この絵のように開いていなくてはいけなくて、その右上のバルブの347が閉じていなくてはいけないわけでございますけれども、実際、そういう形態でEエリアに水が正しく流れておりました。ところが、そのバルブが逆さまになったために、Eエリアに当然水が流れなくなります。このEエリアに水が流れなくなった段階で、当然これはおかしいと気が付くべきであったと思います。 したがいまして、まさに先生御指摘のように、ダブルチェックをして、しっかりそうしたことにとにかく早く気が付くこと。さらに、モニターで画面を見ておるわけですけれども、モニターのスケールも、水位計ですから平らになっているわけですけれども、その尺度によりますと多少のぶれが当然出ますので、それを拡大しませんと、これが異常な状態なのか、あるいはいわゆる多少数字が暴れる状態なのかをいち早く確認することもできませんので、そうした単純なことでございますけれども、そうしたことでいち早く見付けるというようなことを今やらせていただいております。 また一方、もう一つ大きく反省すべき点は、H6エリアの方に本来水は流れてはいけないわけですから、ここに水が流れたときに警報が鳴りました。警報が鳴ってパトロール員が早速その問題のタンクの方に行ったわけですが、この赤い丸のタンクに行ったわけですけれども、目視を、外側から点検をして、蓋を開けて中の水位がどのぐらいまで来ているかまでは確認せずに、大丈夫だということを外側から見て判断をしてしまったということで、せっかくそこまで行っていながらもう一つそこまでのチェックができなかったということで大変悔いが残るところでございますけれども、例えば、そうしたことについてもしっかり手順を行い、行ったら何をすべきかということ、また、警報が鳴ったら自動的に送り出しのポンプが止まるようなインターロックをしっかりするというようなことからそうした再発を防止していきたいと思います。 また、先生御指摘のように、弁の状態につきましても、ここに写真がありますように、幾つかタグを付けて間違いのないように、あるいは、四つある絵の中では右下に白いペンキでマーキングもしてありますので、いろいろな、タグもこれ二種類付けておりますし、それからマーキングもしておるということで、分からなくならないようにするとともに、ここに施錠管理をしっかりして、まさかにしても間違いにしても簡単に弁の操作ができないようにということ、それから鍵の管理等々についてもしっかりすると、それから作業手順についても確認をしっかりするというようなことで、まずはそうした対策をして、とにかくこうした事故が起こらないように私どもの対策を今取らせていただいているところでございます。
○新妻秀規君 分かりました。こうした暫定対策をしっかり取っていただけるようにお願いします。 また、こうした、また事業者に伺うんですが、不具合情報、また暫定対策というものは入構業者の間で共有をされているものかどうか、教えてください。
○参考人(廣瀬直己君) もちろん、こうした事象が起こった場合にはすぐに関係の事業者さんにお集まりいただいて、こういう事例が起きたということで情報を共有するとともに、日々のミーティング等々についても、なるべくそれをしっかり反映するようにということでございます。 ただ、またこれ繰り返しになりますが、なかなかいわゆる朝のミーティング、いわゆるツールボックスミーティングというような、作業をやる場合には必ず班長さん以下何人かが集まって、普通の道路でも工事現場でやっておりますですね。ああしたことがなかなかやる場所もないですし、また、やっている間に線量を浴びてしまうというようなこともあって、ここについてもやはり多少工夫してやりませんといけないなと、そういう現場だなというふうに思っておりますので、そうしたことも踏まえてしっかり関係者で情報を共有し、再発防止策も徹底してまいるというようなことをやっていかなければいけないと思っております。
○新妻秀規君 分かりました。じゃ、引き続きそうした共有の試みをまた推し進めていっていただきたいと思います。 次に、規制庁、また資源エネルギー庁の方にお伺いをします。 今回の事例に限らず、トラブルが発生した後で現場でどのような暫定対策が取られ、また、そうした対策が入構業者間できちんと水平展開をされているか、また、それをちゃんとフォローしているか、フォローしている場合にはどのような具体的なことをやっているか、お示しください。まず規制庁からお願いします。
○政府参考人(山本哲也君) お答えいたします。 委員御指摘のようなそういう事故、トラブルが生じた場合には、必ず原因究明と再発防止対策をしっかり立てて、それを実行していくということが極めて大事であります。 それで、規制の立場から申し上げますと、まずその原因究明とか再発防止対策の妥当性を確認し、その対策の進捗状況を確認することにしてございます。特に、私どもは現場の規制事務所に検査官がございますので、東京電力が実施をしております再発防止対策、それが適切に実施されているか、実際現場に出向いて、あるいは先ほどのツールボックスミーティングのようなお話がありましたけれども、例えばそういった場にも参画いたしまして、情報共有が適切に行われているかどうかとか、そういった多角的な面から、単に再発防止対策を企画立案しただけではなくて、それが着実に実行されているかどうか、これをきちっと確認しているところでございますし、もし問題があればまたそこの改善点を指摘していくような、こういう形で取り組んでいきたいと思っております。
○新妻秀規君 分かりました。引き続きしっかりした対応をお願いいたします。 次に、じゃ、エネルギー庁、お願いします。
○政府参考人(藤原正彦君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、トラブルが発生した際には、原因の早期究明、再発防止対策の実施に加えて、必要に応じて対応策の水平展開を図り、同様のトラブルが起こらないようにすることが重要であると考えております。 このため、福島第一原発内では、毎日夕方に東電社員が参加する全体会議においてトラブル事例の報告を行い、対応策の共有を図り、水平展開できる対策は随時現場作業に反映していると承知をしております。また、入構企業のお話が先ほどございましたが、毎週木曜日に、福島第一原発に入構するメーカーやゼネコン等の請負業者が参加する安全推進協議会が開催されて、その場でもトラブル事例やその対応策の共有が図られていると承知をしております。 加えて、政府といたしましては、一か月に一度、赤羽経済産業副大臣を議長とする廃炉・汚染水対策現地調整会議を開催しておりまして、この場においても、トラブルへの対応方針、進捗管理等のフォローを行い、東京電力における作業が改善されるように努めているところでございます。
○新妻秀規君 分かりました。引き続きしっかりと対応をお願いいたします。 最後に、この委員会で視察しましたJヴィレッジについて取り上げた雑誌記事がありましたので御紹介をします。ファクタという雑誌の二月号の編集後記からでございます。こうあります。 東電社員を乗せたバスが、毎日夕方、東京から三時間半掛けてJヴィレッジにやってくる。一日百人以上の社員ボランティア、延べ五万人。Jヴィレッジに合宿をし、そろいの作業着で避難住民の一時帰宅の手伝い、屋内や道路の清掃、片付けなどに汗を流してきた。Jヴィレッジの宿泊者ノートには社員の思いがつづられている。 これからそのノートの引用です。避難されたお宅の清掃に伺うと、その青い服を見ると吐き気がすると言われた。二日間、熱中症と闘いながら精いっぱい頑張った。お別れに、奥様に、こんなにしてくれると思わなかった、なぜこの姿をテレビは流さないのかと冷たいジュースを出してくれたというふうにあります。 こうした事業者の社員一人一人がボランティアで復興のために頑張っています。こうしたことは報道されないですけれども、本当に素直に率直に評価をすべきだと思います。 一日も早い事故の収束のために、国、事業者、そして自治体、我々議員がそれぞれの役割をしっかり果たしていくことが重要だと思います。私は、現場にしっかりと入って声を聞き、自らの責任を果たすことを誓って、質問を終わります。 ありがとうございました。
○松田公太君 みんなの党の松田公太です。 昨日は東京電力でも三年ぶりの入社式があったというふうにお聞きしました。誠におめでとうございます。 私自身も、この時期になりますと、桜を見ますと、自分自身が新卒として入社式に出たこと、また、その後は会社の社長として新入社員を迎え入れてお祝いの言葉をお話しさせていただいたようなことを思い出して胸が熱くなる次第でございますけれども、今年のフレッシュマンたちにも是非、世の中に貢献できるような、そういう社会人を目指して頑張っていただきたいというふうに思っております。 ところで、東電の新入社員は三百八十人いらっしゃるというふうにお聞きしましたが、そのうち入社式に出席された方々は百二十八人だったというふうにお聞きしました。これは、なぜその差があったのでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) 三年ぶりに今年新入社員を採用させていただいたんですが、これはずっと、これまでも新入社員、もうちょっと大規模に採用していた頃からでございますけれども、本店の採用という学生と、それからそれぞれの支店に配属されることが決まっていてそれぞれの支店で入社式を行う人間というのが元々分かれております。それにのっとりまして、今年度は、本店採用という方々、もちろん全員が出席されましたけれども、それが今おっしゃった数字でありまして、同時期に、同じ日にそれぞれの支店で入社式をやっております。これもまた今までと同じでございます。ただ、当然規模がずっと今年は少なくなりましたけれども、スタイルとしては同じスタイルでやらせていただいています。
○松田公太君 私がお聞きしたところ、おっしゃるとおり、本店採用と支店採用との差があったということもありますし、中には、例えば学歴によって採用の差があって、そういった方々、その差がある方々は本店の入社式に出席されなかったというふうにも聞いております。 これはもう会社によっていろいろ考え方がありますので、私が一々口出しをするようなことでもないと思うんですけれども、廣瀬社長は常にオール東電で頑張りたいと、全員で頑張りたいんだということを常々おっしゃっていますので、それほど大きな人数じゃありませんから、本当に全社一丸となってやるという話であれば、三百八十人全員を集めて本社で入社式をされてもいいのではないかなというふうに感じてしまいました、昨日の話を聞いてですね。 そして、これは以前ほかの委員会、たしか経済産業委員会だったと思いますけれども、廣瀬社長にお聞きしたことなんですが、あの事故以降、退職者の数が一気に増えたんではないかと、こういう質問をさせていただきました。たしか二〇一〇年は百三十四名ですね、二〇一一年で四百六十五名、二〇一二年度で七百十二名、そして二〇一三年度、まだ最終数字は出ていないと思うんですが、十二月までの段階で三百十五名退職をされたというふうに聞いております。最終的には二〇一三年度というのはトータルで何名の退職者になるのでしょうか。また、今年度の退職の予定者数は何人になるでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。 現在、二月末までの数字は確定しておるんですけれども、二月末まででは三百七十三人でございます。例年、三月は年度の変わり目ということで、これは事故以降、以前変わらずですが、数字が多くなるというのは分かっておりますけれども、残念ながら、おととい付けの正確な数字はまだ固まっておりません。 したがいまして、二月末現在でいえば、先生御指摘のように、おととし、二十三年度ですね、二〇一一年度が四百六十五人、次の年が七百十二人、そして二月までのちょうど終わった年度が三百七十三人ということで、全体で千五百五十人でございますけれども、今申し上げたとおりのように、やっと、一年目から二年目に四百六十五から七百十二というふうにかなり増えたんですが、今年は、一年目までは下がらないかもしれませんけれども、一年前よりも、七百十二という数字よりも大分下がるというところで少し明るいニュースだなというふうに考えております。
○松田公太君 確かに四百名ぐらいになるんですかね、三月の時点で三百七十三ということであれば。去年と比較したら大分下がってきたと、その前年並みの数字だということなんじゃないかなと思いますけれども、通年は多分、たしか前回お聞きしたとき百名ぐらいじゃないかと、若しくは百名以内ぐらいの数字じゃないかというふうにお聞きしたんですが、それから比較したらやはりまだまだ高い数字であるわけですね。 なぜ私がこの点を心配しているかといいますと、これも前回お話ししましたが、当たり前ですけれども、退職者数というのはその会社の社員のモチベーション、これに間違いなく直結しているわけでして、やはり退職者数が多いということはそれだけまだまだモチベーションが高くない、低いという状況であると言わざるを得ないのかなというふうに思っております。 私は、個人的に、会社というのは人が全てだというふうに思っておりますが、廣瀬社長はどのように思われますでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) もとより人が本当に財産でありますし、特に現在の東京電力のようにかなり厳しい状況で社員一人一人全員が力を合わせて頑張っていくということでございますので、なかんずく社員の大事さというのは考えているところでございます。
○松田公太君 お手元の資料を是非御覧になっていただきたいんですけれども、こちらは以前から提案をさせていただいております原発国有化スキームの案になります。これもほかの委員会で閣僚等にお話をさせていただいておりまして、その場に廣瀬社長も、また田中委員長も何度かいらっしゃったと思いますので、もう既に御覧になっているスキーム図だと思います。 このスキームには様々なメリットがあると思っているんですが、その一つが、廃炉と汚染水対策、この部分を原発公的管理機構がしっかりオーバーテークすることによって、実際国の管理下に置かれるということですから、そこで働く人たちもモチベーションが私はむしろ上がるんじゃないかなというふうに思っているんですね。 国の管理下に置かれるということ、またそこで働くということは、一般若しくは特別、これは別にして、その方々は公務員になるということになると思います。そうすると、現状では、例えば東電の社名の下で働かれている方々、一生懸命やっても、徹夜でやっても、周りからは、東電がだって事故を起こしたんだから当たり前じゃないかと、この処理寝ないでやれよというふうに言われてしまう、どんなに大変でも頑張れと、頑張れといいますか、もう当たり前だろうというふうに言われてしまうような状況。ところが、公務員になってこれをやるということになれば、お国のためにやるんだという気持ちに変わって、またモチベーションが上がる。 また、最近、いろんな補償の問題であったりとか、被曝をされる方々、これは直接的に東電の社員じゃなくて、その下請、また孫請会社も含めてですけれども、そういった方々が、何となく自分たちはポイ捨てされているような、作業が終わって二十ミリシーベルト達したらというような話もよく聞かれてくるわけですけれども、そういった方々、特に技術的な部分を持っている方々に関しては、一緒にこの廃炉、汚染水の原発公的管理機構の中に入っていただくということも私は可能ではないかなというふうに思っております。 国の命運をやはり分けるこの汚染水と廃炉の問題ですから、私はこういう形で国有化した方が、原発の部分はですね、得策だというふうに思っているんですが、廣瀬社長はいかが感じますでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) これは、先生御指摘のように、前回の委員会でもお示しいただいたものでございます。いろいろ御検討いただいて大変有り難く思っております。 私思うに、東京電力のいわゆる破綻処理に関しては、通常のケースと本当に大きな違いがあるだろうなというふうに思っております。といいますのは、電気の安定供給という本業に加えて、賠償であるとか、あるいは福島第一の安定化、廃炉に向けた作業というものが一つ大きく加わっておって、その部分が極めてまた大事な仕事であるということだと思っています。 したがって、ここをしっかりやっていけるような、特に先生御指摘のように、やるのは人間でございますので、人間のモチベーションなり使命感、責任感がしっかり果たせる、果たしていける、それも三十年、四十年の話でございますので、そうしたことがしっかり担保されるような仕組みにしなければいけないだろうというのは全くそう思うところでございますが、ただ、先ほどのまさに御指摘のように、廃炉カンパニーに、廃炉に分離された人たちだけが福島の第一原子力発電所の廃炉を担うのではなくて、まさに東京電力全体で、全社のリソースを投入して今廃炉の、あるいは汚染水の対策をしていこうということで、私ども今そういう体制を取っていっているところでございます。 いずれにいたしましても、このスキームにつきましては、現在は原子力損害賠償機構法に基づいて私どもは新しい総合特別事業計画の下でしっかり福島の責任を果たしていくということに努めてまいりたいと思っております。
○松田公太君 今いろいろお話しいただきましたが、例えば安定供給、若しくは賠償の問題、また廃炉作業の問題ですね。また、廃炉カンパニーがたしか昨日からスタートしておりますけれども、こういったところにほかの社員が一緒になってやっていくんだ、総合的にやっていくんだというお話、いろいろいただきましたけれども、そういった問題点というのは、実はこのスキームの中においては全て解決できるものになっているんですね。 例えば、賠償につきましては、引き続き賠償支援機構が存続をして、ここに対して逆に原発公的管理機構が一般負担金であったり特別負担金を支払っていく。また、廃炉作業につきましては、先ほどと繰り返しになりますけれども、国の監視下でしっかりと行っていく。もう既に損害賠償支援機構の改正というものが進んでおりまして、その中には廃炉をしっかり見ていくという部門が出てくると。先ほどほかの委員の質問に対して政府も、これは国がちゃんと英知を結集してやっていくんだという話があるわけですから、国ができないということはないと思うんですね。むしろ、東電の一部の、例えば廃炉カンパニーですか、これを吸い上げることによって、そのままそのノウハウをしっかりと入れていただくということもできるわけですから、何ら私はこのスキーム案の中に問題はないというふうに思っております。 廣瀬社長がこれを御覧になられて、ここが一番問題だろうという点があれば是非教えていただければと思います。
○参考人(廣瀬直己君) 繰り返しになりますけれども、先生も先ほどの御質問で御指摘のとおり、全社を挙げて今やっていこうということで、水力の部門の人間であるとか土木の人間であるとか、そうした人間を必要に応じて福島に投入していく、そういう形を、まあ昨日から廃炉カンパニーができましたけれども、そこについてはしっかり担保していく、我々として全社を挙げて必要なリソースを投入していく、そういう体制をずっと柔軟にできるようにしていくということが必要だというふうに考えておるところでございます。
○松田公太君 総合的にというお話をよくされるんですけれども、このスキームにおいては確かに、カンパニー制といいますか、所有権分離、これが最終的に実現されるような仕組みになっているんですね。送電網、これは実は、原発公的管理機構、ここに書いてありますとおり、一旦国有化をさせていただく。それによって、そこから得られる利益をもって、キャッシュフローをもって廃炉、汚染水対策をやっていきましょうという形になっているわけですけれども、その他、小売部門、原発以外の発電部門、こういったものは、場合によってはMBOという形も私はあり得るかなというふうに思っていますけれども、場合によってはほかの会社に出資をしていただいてジョイントベンチャーカンパニーをつくっていくという方法もあると思っております。 最終的には、廣瀬社長は法的分離、これはしっかり目指すんだというお話をされていると思いますが、その法的分離とこの所有権分離、これ、どこに違いがあると思いますか。私は、所有権分離を目指した方が最終的には真の電力自由化が実現できて国のためになるんではないかなというふうに思っているわけですけれども。
○参考人(廣瀬直己君) まさに、これは今度の国会でも御審議いただいて、そうしたスキームが今決まっていくところだと思っております。私どもは事業者として、法律に基づいてそうした枠組みの中でしっかり責任を果たしていく、これは福島の責任だけでなく、電気事業、電気の安定供給ということも含めてしっかりやってまいりたいというふうに思っております。
○松田公太君 こういう形で所有権分離されても、しっかり責任を私取れると思うんですね。 なぜ、今のまま会社を続ける方が東電として責任を全うできるというふうにお考えなのか、教えていただければと思います。
○参考人(廣瀬直己君) 今のままとはこれから大分変わり、まさに電力システム改革の中で法的分離が行われ、それに向けて私どもも、二年後に向けてのホールディングカンパニーを目指して、今、疑似的ですけれども社内カンパニーというのをスタートさせておりますけれども、そういう意味では、これから法律が決まっていくわけですけれども、それを前倒しするような形で今私ども始めているということでございます。
○松田公太君 先ほど大島委員からお話がありましたけれども、国民は最終的な負担を負わされていると私も思っているんですね。残念ながら、誰がどの分、国なのか東電なのか、誰が何を負担しているかというのが明確になっていない、少なくとも一義的にですね。最終的には私は国民が負担をしていると思いますよ。今のまま、先ほど廣瀬社長がおっしゃったとおり、大きく変わると。大きく変わるとは言っても、法的分離というのはいわゆるホールディングカンパニー制ですから、私は実態は変わらないというふうに思っております。 そのまま、国民の電気料金値上げ、また、税金がどんどん投入されて最終的には東電が救済されるという形になることについて、国民は理解していると思いますか。
○参考人(廣瀬直己君) もちろん、これから法律が通ってその下で、私ども電気事業法に基づいて事業を営んでおりますので、法律の改正に基づいて、それによって、当然国民の皆さんへの理解活動等々もこれからは当然必要になるというふうには思っております。
○松田公太君 これ以上余り話を続けても同じような話になってしまいますので、この話題は今一旦止めさせていただきますが。 廣瀬社長にもう一つお聞きしたいのは、福島の第二原発ですね。このスキームにおいては、実はその第二原発も国の管理下に置きましょうと、廃炉作業が進んでいる部分だけじゃなくて福島第二原発も国の管理下に置きましょうというふうに思っているんですけれども、廣瀬社長は、第二原発、これは廃炉にするべきだと今お考えでしょうか。いつまでに御判断する予定でしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) これにつきましては、福島県下において様々な決議がされているということも承知しております。そうした状況もしっかり踏まえなければいけないと思っておりますが、一方で、私ども、国のエネルギー政策、なかんずく原子力政策の下で五十年にわたってやってまいったところでございますので、そうしたことも踏まえてやっていかなければいけないということを考えておりまして、現時点では未定というふうに考えております。
○松田公太君 廣瀬社長は以前インタビューで、電気料金は総括原価方式ではなく価格戦略の発想で考えなければいけないと、このようにおっしゃっていました。その価格戦略の発想って何なのかなと私も考えましたが、やはり消費者が納得できる料金、つまり透明、開示するような料金制度だと私は思っております。 ただ、それに反して、福島原発の話にまた戻りますけれども、例えば五号機、六号機、これの廃炉に当たって会計基準のルール変更、これは政令によって行われたわけですけれども、つまり、当時たしか約二千億円の廃炉費用が加算される、減損会計で必要だと、落とす必要があると言われていた中で、それが抑えられて結果的には千三百億円分が資産価値として残って、それが減価償却を通じてまた国民にその総括原価方式の中で負担が増えているという状況になっているわけですけれども、これについては廣瀬社長はどのように思われますでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) 原子力発電所は廃炉いたしましても、発電という機能はなくなりますが、一方で、しっかり燃料を冷やす、あるいは放射能を封じ込める、放射能で汚染された様々な機器をしっかり処分すると、そういう仕事は残ってまいります。これは、寿命を迎えての廃炉、あるいは私ども、事故のような突然に廃炉がやってくるという場合それぞれございますけれども、いずれにしろ、発電という行為は終わりますが、それ以降、まだまだ様々な仕事が、それもしかもかなり長期にわたって出てまいるということは厳然とした事実でございますので、それぞれそうした考え方に応じて今回の会計制度の見直しがされ、それに基づいて電気料金の考え方が決まってきているというふうに認識しております。
○松田公太君 時間が来ましたのでこれで終わりにさせていただきますが、総括原価方式ではなく国民に分かるような発想で電気料金を考えなくちゃいけないというふうにおっしゃっているわけですから、私は是非、例えば明細書にもうちょっと明確に電気料金の詳細、こういったものを書いていただければなと、このように思っております。このようなことを御提案させていただきまして、私の質問とさせていただきます。 どうもありがとうございました。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 当委員会で、二月の十八日に福島第一原発の視察をいたしました。その後も様々なトラブルが続いております。特に直後の二十日に、H6エリアのタンクから高濃度汚染水百トンがあふれ出る事故がありました。先ほども指摘がありました。タンク上部の天板から雨どいを通って、タンクの堰の外に水が漏れたわけであります。 東電の資料でも、直接的な原因として二つ挙げておられます。 一つは、先ほどありましたように、この弁の開閉管理ができていなかった、間違って開いたり閉まったりしていたという問題です。 もう一つが、この異常を示す二つの兆候を見逃してしまったと、こうなっております。先ほどもありましたけれども、送水していたはずのEエリアタンクの水位が上昇していなかったことを気付かなかったということ、もう一つは、H6単位の水位計から水位が高いことを示す警報が発生したにもかかわらず、誤動作だということで何も手を打たなかったということであります。 この水位計は昨年の三百トンの水漏れ事故の教訓から付けたわけですね。ですから、せっかくそうやって付けたにもかかわらず、それが鳴っていても誤動作だということで対応しなかったといえば、もう何の反省も意味がなかったということになるわけですね。どうしてこういうことになったのか、まず廣瀬社長、お願いします。
○参考人(廣瀬直己君) 先ほど新妻先生の御質問と答えがダブりますけれども、まさにそうした警報が鳴るなり、あるいはその水位計で判断ができるなり、そうしたチャンスが間違いなくございましたので、それをしっかり生かし切れなかったというのは大変反省しなければいけないと思っているところでございます。 とにかく、そうしたことを繰り返さないようにしっかりとした訓練をしなければいけませんし、研修もしなければいけませんし、またそれからハード面でインターロックのような、もう自動的にとにかく警報が鳴ったらポンプを止めるというようなことで、人間系に頼らずにまずは止めるというようなこともこれから入れていかなければいけないというふうに考えておりますので、本当にとにかく二度とこうしたことが起こらないように、またしっかりとした対応をしていかなければいけないというふうに思っております。 本当に申し訳ございませんです。
○井上哲士君 いろんな、多重にやっても、やはり人為的ミスとかこういうことが起きれば、やっぱり事故は起きると思うんですね。 規制委員会として、このH6エリアのタンクからの汚染水漏れの問題はどういうふうに評価をされ、対応をされているんでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 本件につきましては、先ほども山本の方からお答えしましたけれども、まず、既に、この事故の大きな原因ですけれども、今社長からもありましたように、水位計の警報が発生したにもかかわらずタンク水位の確認が不十分であった、これがまず第一です。水位計の故障と誤って判断をしたこととか、汚染水の移送先のタンクの水位を適切に確認していなかったことなど、異常の兆候への対応が不十分であったということがまず大きな原因だと思っています。 次に、もう一つは、移送先とは異なる弁の開閉状態であったことなど、弁の開閉管理が適切にできていなかったということを問題点として挙げております。 東京電力の再発防止対策としては、異常な兆候への対応としては、警報発生時には、現場にて天板からのタンク水位を確認し、移送先のタンク水位の状態監視といった監視強化、要するに目視ですね、そういったことを確認することを求めています。また、弁開閉操作に関する対応については、現状の弁の開閉状態を確認して、弁の施錠管理の実施、弁の開閉操作の実績を記録するなどの対応を行うこと等、そういったことを求めています。それについて今対応は既に取られているというふうに認識しております。 こういったことを、繰り返しこういった事例が起こらないように、私どもとしては、現地の保安検査官による現場確認を含めて、規制委員会としては確認作業を強化していきたいと思っております。
○井上哲士君 事故に即して具体的な対応を取り、またマニュアルなども整備することは必要だと思うんですね。しかし、幾らやっても想定外のことは常に起きるわけです。そのときに、そういうことを見逃さない、直ちに対応するという、そういうものがなければ私は繰り返すことになると思いますし、現にそういうことが起きました。 ALPSの不具合も相次いでおりますけれども、三月の十九日の未明にALPSの性能が急低下したということで装置を停止させておりますが、結局、処理したのに汚染されたままの水が一万五千トンも発生をして、浄化水タンクが汚染をするという事態が起きました。これは、十七日の昼には、処理した水がちゃんと処理されているかということを分析する、三日に一遍やっているそうでありますが、その水をこの施設に持ち込もうとしたときに、入口のスクリーニングの調査で強い放射線が発見をされたと。この時点でおかしいと装置の異常を疑うべきだったわけでありますが、このときも、採水ミスという判断をして、結局そのまま運転を続けて被害を広げたということになりました。 私は、やっぱりこういうことが続いているということは、個々のマニュアルとかいろいろなことも改善をする必要がありますけれども、基本的な姿勢というんでしょうか、そういうことの大きな問題があると思いますが、社長、いかがでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) 御指摘の事象につきましては、まず、ちょっと細かくなりますが正確にお話し申し上げますと、十七日の午前中に定期的なサンプリングがあって、そのサンプリングを持ち込もうとしたら、先生御指摘のように非常に高そうであったということです。したがって、これは、もちろんしょっちゅうあることではないですけれども、その入れ物の方が例えば汚染されているケースとか、あるいは採取するときに過ってほかのものを拾ってしまうとか、そういったようなことがあるケースもございますので、もう一回測ろうということでもう一度測りました。 その二回目のサンプリングも含めて、化学分析棟という入口のそばにある分析をする場所ですけれども、そこに持っていきましたところ、そこは汚染濃度の低いものをしっかり検査するところでありまして、そこで汚染の高いものを取り扱いますと汚してしまうというリスクがありますので、それは化学分析棟で測る以上の濃度がありそうだということから別のところに持っていって検査をしたということで、確かにおっしゃるようにそこで何度かの時間を要してしまったということがございましたが、翌日に高いというのが分かって、その後、そうした手続、止めるという処理をしていったということでございます。 おっしゃるように、もう少し早く気が付き、ALPSを止めるというようなことにこれから持っていかなければいけないと思いますけれども、まずとにかくそうした対策の一つとして、出たもののサンプル、いきなり最後のところまで流しませんので、サンプルタンクというところで一旦受けてそこで検査をして、その上で大丈夫だというのが分かったと、確認した上で今後は流していくというようなことを、まずはとにかく暫定対策として立てさせていただいているところでございます。
○井上哲士君 やはり私は、事故や不具合が起きていても見逃してしまうという、ここに非常に深刻な問題があると思いますし、国民の皆さんも改めて不安に思っているわけであります。こういう事態になっている東電が果たして今後原発の安全な運転ができるのかということも問われるわけですね。 前回の質疑の際も、私は、柏崎刈羽の適合審査の申請が行われている下で、それに対応する人員も東電側は相当必要になる、今はもう汚染水対策と廃炉に集中すべきではないかということも申し上げました。そういう点で、こういう事態が続いている下で、適合審査は中止をすべきじゃないかということも原子力委員会に申し上げたわけでありますが、結局その後こういう事態が続いていることを考えれば、私は改めて、もう一旦審査は中止をして、こうした廃炉や汚染水対策に集中すべきだと考えますが、原子力規制委員長、いかがでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 福島第一原子力発電所の状況というのは、汚染水だけではなくて様々なトラブルが次々と起こっているということは、これは本当に遺憾なことだと思っております。ただ、残念ながらああいう状態でございますので、予測せぬようなこともいっぱいあると思います。先ほど御指摘になりましたALPSについても、ああいった施設、ああいう装置は初めてのことだから、いろんなトラブルが起こるだろうと思います。そういったものが非常に環境とか人に影響を与えないようにするということがまず福島第一についての安全対策の一番の眼目にすべきだろうと私自身は思っておりまして、先日も廣瀬社長に直接そのことをお会いして申し上げたところでございます。 柏崎刈羽の申請を中止すべきではないかということでございますけれども、これは、こういった事業者から提出されました適合性審査につきましては、規制委員会としては法的にこれを審査をするということが義務になっております。ただし、こういった審査の過程においても、もちろん技術的な審査だけではなくてソフト的な、能力の問題とかいろんな点も含めて厳重に審査を進めていくということを考えております。
○井上哲士君 まさに今最後言われたことが問われている状況にあると思いますし、非常に困難な状況が今福島第一にあるからこそ、そこに本当に全力を東電としても、そして政治としても集中すべきだということを改めて申し上げておきたいと思います。 こういうトラブルが起きている背景に、やはり労働者の士気の低下ということも指摘をされております。その一つが危険手当の問題なんですね。非常に過酷な労働環境、それぞれ同僚委員からもありましたけど、私もこの間の視察で本当に実感をいたしました。特に暑くなったらどうなるんだろうかということも思ったわけでありますが、事故直後から、同じ作業をしていても会社によって危険手当が支給されている労働者とされていない労働者がある、金額も異なるということで様々な不安の声が上がっておりました。 前回の質疑の直前に東京電力が危険手当を一万円から二万円に増額すると発表されたことは、大変現場では歓迎されたわけですが、これ何のために増額をされたのか、改めてお聞きしたいと思います。
○参考人(廣瀬直己君) これは、御指摘のとおり、田中委員長のいろいろ御指摘も受けて、私どもも現場の環境を少しでも良くしなければいけないということを考え、昨年の十一月八日だったと思いますが、かなり大きなパッケージでそうした対策を発表いたしました。その中の一つに、もちろん、休憩所を造るであるとか全面マスクのエリアを小さくするであるとか、そうした少しでも働きやすい、安心して働いていただける、そういう環境をつくっていかなければいけないだろうというふうに考えた次第でございます。 そのうちの一つとして、危険手当と、我々そういうふうに定義はしておりませんけれども、厳しい環境の中で働いていただくための労務費の増分手当というふうに呼んでおりますけれども、それを発表させていただいたということでございます。
○井上哲士君 この増額は、どの時点からの契約に適用をされているのか。また、この増額の額とか趣旨については契約書などではどういうふうになっているんでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) 十一月八日に発表して、十二月の発注分から適用させていただくということで今進めさせていただいております。 私ども、元請さんに工事として発表いたしますので、私どもから、これが労務費です、これが材料費です、これが何とか費ですといって個別に分けるのでなくて、一つのお仕事に対して幾らということでお願いをするわけですが。ただその際に、中がはっきりいたしませんと、元請さんあるいはその次の下請企業の方々がどういうふうに人件費をその中から御自分で割り当ててそれぞれの作業の方々にお渡しするのかということも不明だということ、それですと私どもの意図が伝わりにくいだろうというふうに考えましたので、現在は、総額例えば一億円の工事ですよというのはこれは明確になりますが、そのうち、今回こういう考え方で増やした分、例えば二万円のところを三万円にしました、一万円のところを二万円にしました、それぞれいろいろございますので、その増分の一万円の分、それの合計が、例えば一億円の工事の中で今回は一千万円入りますよ、あるいは五百万円入りますよということを明示させていただいて、ですから、私どもの意図としては、それをちゃんと最後のお一人まで届けてくださいねという意味でそうした明示をしております。 加えて、それぞれ、今言いましたように、二万円が三万円になったり三万円が四万円になったりと、いろいろなカテゴリーによってこの労務費の増分というのは違います。それは先ほども申しましたように、厳しい環境に対する割増しというふうな定義でございますので、マスクをされる方は例えば二万円から三万円にしますとか、あるいはボンベをしょってやるような作業の場合は幾らから幾らにしますということで、それについてもはっきり、今回三万円にしますと、こういう作業については、マスクを着用される作業については三万円にいたしますと、そうしたことも併せてお示しをすることによって、私どもの意図といいますか、私どもの狙いが最後まで行き着くようにという配慮をさせていただいているところでございます。
○井上哲士君 今言われたように、やっぱり過酷な条件の下で危険な作業をしている現場の労働者にきちっと届いてこそ増額の意味があると思うんですね。これまでも中間業者でピンはねをされているというのが随分ありましたし、東電自身が行った就労実態調査でも、これ、企業を通してやったアンケートでも五一%しか受け取っていないということになっていたわけでありまして、この増額分を明示したということは現場に行く上では一つのプラスにはなると思うんですが。 ところが、昨年の十一月二十六日に東電の資材部長名で元請各社に連絡文書を出されておりますが、この危険手当について割増し額が更に一万円増額されるものではないと言い方をされまして、受け止めは、中抜きを結局助長するようなものではないかと、こういう指摘もあるわけです。 その点どうお考えかということと、私は、やっぱりきちっと現場の労働者の皆さんが会社ともいろんな話合いもできるように、先ほどおっしゃったような、マスクをするような作業は何万から何万にしましたとか、そういうことをきちっと明らかにして、具体的に明らかにすることが、いろんな混乱をやめ、そして確実に渡る力になると思いますので、それの公表も求めたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) この私どもの資材部長から元請各社の皆さんに渡した書類というのは、十一月の二十九日付けの文書だというふうに思います。 その文書では、これは私も今大いに反省しておるんですけれども、十一月八日に、先ほどいろいろなパッケージで、労働環境改善のためのパッケージをお示しいたしましたけれども、その中で私も、これは私が記者会見して発表したんですけれども、例えば労務費分の割増しが一万円から二万円になりますということでお話ししたんですが、これはあくまでも代表例でございます。 先ほど言いましたように、作業の工程によってそれぞれ元々の増分が違いますので、増分を増やしたわけですが、元々の増分自身もカテゴリーが幾つかあったわけですが、ちょっと私どもの説明の仕方も悪かったのと、それからメディアも、報道も、我々の発表を基に報道された関係で、あたかも、元々一万円が払われていましたね、更にそれが二万円に今度なりましたねというふうにお一人お一人に理解されてしまったという懸念がございましたし、また、逆に元請企業の方々から、そういうふうに自分たちが言われていて、今までも一万円出していたのかというようなことを言われているというふうな御指摘もありましたので、その辺の誤解を解くために、一万円から二万円というのはあくまでも代表例でありますと。 それから、元々一万円を、先ほどの一億円の例でいえば、一億円の中に入ってしまっている金額でございますので、何か別に一万円というのがボーナスとしてあたかも渡ったかのごとくに、渡っていたかのごとくに捉えられたということで、これはこれで誤解でございますので、私どもが総額の工事一億円というものを決めるに当たって、こういう過酷な状況でこういう仕事をやる場合には十日間で毎日十人ずつ掛かるだろうというのを我々としては当然設計するわけでございまして、その中でボンベをしょう人は何人いて、何とかで何人でということで積算してまいりますので、その部分についてはちょっとなかなか正確に伝わっていないなということから文書を出しました。 繰り返しになりますが、先ほどから、そうしたことをこれは元請さんに対してしっかりお伝えしなければいけないことで、また、元請さんはそれを受けてしっかりその部分を次の下請の方に契約でしっかり明示をしていくということになると思います。したがいまして、そうしたことを今明示をするということで誤解を防ぐとともに、しっかり私どもの増分の労務費が最後のお一人まで届くようにということをお願いしているところでございます。
○井上哲士君 時間ですので終わりますが、先ほど申し上げましたように、確実に渡るためには、やっぱりこういう作業は今までこれだけだったのがこれだけ増えたということを具体的に明示をしていただくこと、契約の中身もより現場にしっかり届けるということを義務付けするようなことも含めてしっかり改善をしていただきたいと思います。 終わります。
○中野正志君 日本維新の会の中野正志でございます。 平成二十五年度補正予算、また二十六年度予算の成立で、原子力規制委員会、原子力規制庁、組織、定員が拡充強化されたところであります。田中委員長は、福島原発事故の反省を忘れることなく、全ての規制について不断の改善を行い、日本の原子力規制を常に世界で最も厳しいレベルのものに維持すると、こう改めてお話をされました。基本の姿勢は全くそうであろうと思います。ただ、科学である以上、独断と偏見は避け、科学的正確性を基本に、もちろん周りの知恵、知識、経験もお借りしながら、客観的に透明な判断が求められると、こうも感じます。 今朝の産経新聞の「正論」にも次のとおり出ております。規制委の役割は、原子力施設を廃止に追い込んだり稼働を拒んだりすることにあるのではない。安全に稼働する条件を確立し、事業者による遵守を検証するのが本務、本来の務めなのだと、こう書いてあります。 私自身は、原発停止で三・六兆円とも、あるいは二・二兆円、指標の取り方で違うようでありますけれども、国の富が流出をしているという、我が国にとってはこれは異常な事態だということを大変に憂えております。つい先日、環境省の研究チームも、二十世紀末から比べれば、この新しい二十一世紀末までには、私たちの日本だけでも洪水の被害額が三倍だ、ゲリラ豪雨も大変に頻発をする、しかも砂浜、これは全国の八五%消失をしてしまうと、こういう実は警鐘を鳴らされておるところであります。 ですから、私は、原子力規制委員会、安全性が適正に判断された原発の再稼働、これは審査を早くしながらできるだけ早く稼働させる、このことが大事だと考えている基本の立場を申し上げながら、次の点から質問させていただきたいと思います。 今、規制委員会は五人、田中委員長さん始め五人でございます。この五人の委員で十分なのかどうか。よくマスメディアあるいは一般の方々からお話をいただくのは、原子力規制委員会には原子炉の専門家が少ない、いないのではないか、それから地震予知の成果が見えない専門家でいいのか、それから応用地質学の専門家がいない、こういった批判の声が多いのでありますけれども、委員の入替えあるいは補充ということはないのでしょうか、お伺いいたします。
○大臣政務官(浮島智子君) 中野委員にお答えをさせていただきたいと思います。 今委員から御指摘がありました委員の入替えや補充はないのかという点でございますけれども、原子力規制委員会設置法におきまして、規制委員会は委員長と委員四名、合計の五名で組織をされるということになっております。また、その法の附則におきましては、最初に任命される委員の任期は、二人は二年、そして二人は三年、委員長は五年でございますけれども、されているところでございます。 また、今後、任期を迎える原子力規制委員会の委員の選定に当たりましては、原子力規制委員会の設置法の趣旨にしっかりとのっとり、原子力規制委員会がその機能を最大限発揮できるよう、ベストな人材を選べるように努めてまいる所存でございます。
○中野正志君 大臣政務官の立場ですからそう言わなければならないんでありましょうけれども、それぐらいたくさんの実は批判があるということはしっかり受け止めていただきたいと思います。 なお、この規制委員会、組織図を見ますと、事務局の上に審議会等、四つの審議会がございます。それぞれに何をするところなのか、また、しっかりこの審議会が機能しているのかどうか、少なくとも組織図で見ている限りは、あるいはいろいろホームページで見ている限りはそんなに機能しているとも思えないんですが、短く答えてください。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 御指摘の審議会等で記載されている四つの審議会ですが、一つは原子炉安全専門審査会、もう一つが核燃料安全専門審査会、それに放射線審議会及び旧独立法人原子力安全基盤機構評価委員会のこの四つでございます。 原子炉安全専門審査会、核燃料安全専門審査会につきましては原子力規制委員会設置法にその設置が規定されておりまして、原子力規制委員会の指示があった場合に原子炉又は核燃料物質に係る安全に関する事項を調査審議するとされております。規制委員会としては、まず、国内外で発生した事故、トラブル及び海外における規制の動向に係る情報の収集、分析を踏まえた対応の要件について助言を行うよう両審議会に指示することとしておりまして、現在、その両審議会の設置に向けて検討を進めているところでございます。 放射線審議会につきましては、放射線障害防止の技術的基準に関する法律にてその設置が規定されておりまして、放射線障害の防止に関わる技術的基準の斉一化を目的として、関係行政機関からの諮問を受け審議を行うこととしております。今週四日に原子力規制委員会設置後初めて放射線審議会を開催するということとしておりますし、他の二つの審議会についても早急に審議会を開催できるよう今進めております。 なお、旧独立法人原子力安全基盤機構評価委員会については、基盤機構の解散に関する法律にてその設置を規定しておりますので、解散前の原子力安全基盤機構の業務の実績に関する評価に関すること等の業務を行うこと、これが一回終わればそれで終わりになるという審議会でございます。
○中野正志君 規制委員会の中に破砕帯の調査に関する有識者会合というのもございますよね。今お話しされた四つの会合はオフィシャルな会合だと思うんですが、この有識者会合、位置付けはどうなっているのか分かりませんけれども、この有識者会議の有力な一人に、マスコミ各紙で有名な東京大学地震研究所の佐藤比呂志教授がいらっしゃいます。何が有名かといいますと、ちょうど一年前、東京から埼玉にまたがる立川断層帯の調査で、コンクリートと断層のずれの痕跡を誤って調査してしまったということ、ずばり言えば、コンクリートを断層の岩石に間違えてしまったと。まあ素人目からしてもとんだ大間違いでございますが、こういう方が地質学の教授で、しかも規制委員会の有識者会議の有力な一人と言われておるようでありますけれども、どう受け止めていらっしゃるんでありましょうか。 ちなみに、これはマスメディアのある地質学者の弁を借りたのでありますが、現地は厚い砂れき層で覆われており、そこで見付かった破砕帯が不自然なことは活断層の知識があればすぐ分かる、佐藤氏は引っ込みが付かなくなったのだろう、いや、彼は初めから活断層などどうでもよかったに違いない、こう言われておるんであります。ちなみに、この立川断層調査、文部科学省が二〇一二年から三年間に三億円を投じているプロジェクトなんですね。 ただ、佐藤教授のもくろみはこれじゃないと。この後、それこそ後で申し上げますけれども、下北半島の物理探査、これは規制委員会発注でございますよ、規制庁発注、こちらが本当のところなんだと、こういう話なんでありますが、どうあれ、こんなコンクリートを断層の岩石と間違え、断層の岩石とコンクリート、人工のコンクリートを間違えたなど、とんでもない話だと思うんですが、こういった事実、どう受け止めていらっしゃいますか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先生御指摘のことについては、新聞報道等で私も承知しております。その断層のずれが動いたという痕跡を見付けたということを昨年二月に発表した後、更に調査をしたところ、断層は認められないということで、記者発表を行って訂正されたと聞いております。また、今後の調査に当たって改善すべき事項が取りまとめられるなど、再発防止策も図られているというふうにお聞きしております。 科学者、時々誤りを犯すんですが、誤りについて率直に認めた上で、常に新しい知見に従って真実を追求するということは、やはり科学者としての基本だと思っております。そういう意味で、丁寧に公表、説明し、反省したということは、科学者としては立派な方だと私は思います。
○中野正志君 私自身も政治家の端くれでありますから、余り大学人を批判したくありませんけれども、しかし、こんなにも多くのメディアから批判をされているんです。一つ一つ私も見ましたけれども、共通点も当然ありますけれども、これはとてもとてもおかしいよなと。 ちなみに、この佐藤教授に関しては、ちょっと申し上げましたように、活断層調査を食い物にする東大地震閥、原子力規制委員会に不正入札疑惑と数誌に書かれておるんであります。この問題で、佐藤教授がとんでもないということで名誉毀損で訴えられたかどうか是非知りたいと思うんでありますけれども、記事の中身についてはこういうことなんでありますね。 今、六ケ所の再処理工場、この存廃、どうなるか私自身は懸念をいたしておりますけれども、規制庁予算、平成二十四年度東通地域構造調査実施計画書のとおりと、大陸棚外縁断層物理探査でございますね、下北半島。そして、予算額は五・三億円、調査委託先が公募で、手を挙げたのは地球科学総合研究所一社のみなんです。九月に随意契約。報じられておるところによれば、佐藤教授がこの会社の事実上の技術顧問の立場だと言われておるんであります。 佐藤教授は、私から申し上げるまでもなく、原子力規制委員会委員長に、委員長でない、役所の方の規制庁でありますけれども、影響力を駆使して物理探査をある意味、進めてきたというより主導してきたのがこの佐藤教授だと言われておるんであります。 さっきの規制庁の内部資料によりますと、工程やら機材など、もう細かく記述されておりますけれども、この機材の中に大型バイブロサイス車、地震を起こす車ですね、起振車四台以上と書かれておるんであります。四台以上持っているのはこの地球科学総合研究所しかないわけです。もう出来レースですから地球科学研究所に受注は決まる、こんな出来レースを我々認めるわけにいかない。仕組まれた計画書というより、もう応募する地球科学研究所にこの計画書を既に書かせたと私たちは推測するんでありますけれども、そこを是非お話をいただきたいなと。これから実はこの物理探査、三人の有識者からヒアリングも行い、報告書もまとめ、その人選のヒアリング、内容、謝礼、支払も地球研に一任される、そうすると更にこれからいろいろな予算が掛かってくるわけであります。 メディアは、佐藤教授がどう関わるのか、これから注目したい、それにしても、うごめく利権、嫌らしい、これがメディアの声でありますけれども、田中委員長、以上のような問題、どう考えられますか。お答えをいただきたいと思います。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 当委員会が実施しております平成二十五年度の原子力施設における断層等の活動性に関する総合的な評価手法の調査研究事業ですけれども、こういった確立を目指して様々な評価手法の有効性の確認を行うための調査研究を行うということで計画したものでございます。調査地域の選定に当たっては、活動性が確認されている活断層等が存在していること、かつ、ある程度地下構造が把握されている地域を選定する必要があることから、複数地域ある候補地から最も適した地域として下北地域を選定したものでございます。 原子力委員会では、本調査事業の実施に当たって公募を実施したところ、数社から問合せはあったものの、最終的に登録した業者は、先生先ほど御指摘になりました地球科学総合研究所のみであったということでありました。したがって、この本契約につきましての手続については何ら不正はありませんし、適正なものと認識しております。 何か見積りを過大に出させるようなというか、そういうようなことがあったんではないかという御質問ですけれども、こういった地下構造の深部の構造を把握するためには、音波の発信装置など非常に特殊な機材とか陸海の広い地域を同時観測する技術など、非常に高度な技術的ノウハウが必要となります。このため、受託可能な事業者を幅広く募集するために昨年八月に入札可能性調査を実施し、入札に参加する意思がある事業者を募集しました。結果的には、先ほど申し上げましたとおり、地球科学総合研究所のみが、一社だけが応募してきたために随意契約に至ったものであります。 入札の際の仕様につきましては、地下深部にわたる調査を行うに当たって技術的な観点から必要な仕様としたものであり、特定の者に落札させるために意図したものではありません。 また、契約額五・三億円ということですけれども、地下構造調査以外の調査研究も含んでおりますので、これについては適正な規模であるというふうに判断しております。なお、佐藤教授から提案があった調査案には、調査に係る費用は示されていなかったというふうに認識しております。 また、佐藤教授とこの会社との関係につきましてですけれども、当方はそういった関係があることは承知しておりません。一個人と私企業との関わりでありますから当方から何か申し上げる立場にはありませんが、調査の実施に当たって当方とか委託先が佐藤教授に御相談しているという事実はないということを確認しております。
○中野正志君 時間はありませんので後でまた詳しく質問させていただきたいと思いますが、東大大学院理学系研究科教授のロバート・ゲラー教授、地震研の活断層についての研究に疑問を投げかけて次のように言っております。そもそも活断層と地震を結ぶ理論は確立されていないし、断層が活断層であるかどうかの判断基準は任意であり、学問的根拠は乏しい、あえてその説を紹介だけ申し上げます。 時間ですから終わりますけれども、委員長の立場はそう言わなければなりませんでしょうけれども、次、しっかり詳細に質問させていただきます。 ありがとうございました。
○真山勇一君 結いの党の真山勇一です。 今日の委員会の冒頭で、委員長、そして委員の皆様から私ども結いの党の藤巻幸夫議員に対しての御弔意をいただきましたことに御礼をまず申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。 それでは、私の質問に入らせていただきたいというふうに思います。 私は、まずエネルギー基本計画についてお伺いしたいというふうに思っているんです。近く閣議決定をされるというふうに言われております。この新しいエネルギー基本計画というのは、三・一一のあの大地震、そして福島原発後初めて出される計画ということで、この原発事故をどういうふうに踏まえて出されるのかということで注目されているわけでございます。 これ、実は田中委員長にちょっとお伺いしたいというふうに思っているんですが、この基本計画、従来の電源ですとか再生可能エネルギーですとか原発、こうした電源の割合どうするかという数値目標、これ今までの基本計画だと入っていたのが、今回はどうも入らないのではないかというふうに言われているわけなんです。エネルギー基本計画という名前からいいますと、やはりそうした数値目標が入っていなければ計画とは呼べないんではないかというふうに思うんですね。 政府は、原発の比率を減らしていくと言いながらも、その数値目標については、原発がどれだけ動くのか今後の見通しがないという、そういう理由で数値目標を入れないというふうに実は先日の委員会でも答弁いただいたんですけれども、ただ、やはり中に原発をベースロード電源というふうに規定しているわけですね。それをしている以上、やはりその数値目標というのは、どうなのかな、入れるべきではないのかなというふうなことを考えるわけなんですけれども。 田中委員長にとりましては直接のお仕事の範囲ではもしかするとないんではないかもしれませんけれども、やはりそうはいっても原子力問題についての第一人者ということでいらっしゃるし、規制委員会の委員長ということもありますので、そのベースロード電源とするという基本計画の中で原発の位置付けがされている、そうなるとやはりその割合どうするのかということもある。こうしたことを踏まえて、その数値目標についてどう考えておられるのか、お伺いしたいと思うんですが、よろしくお願いします。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先生のせっかくの御質問なんですけれども、エネルギーの需給、数値目標について私からお答えする立場にはありません。 ただし、私どもとしては、申請のありました原子力発電所につきましては、安全の観点から新しい規制基準に適合するかどうかということを厳密に審査をさせていただいております。その結果として、私どもは稼働には関わらないで審査だけですということは再三申し上げておりますので、その後どういうふうにするかについては今後の動向によって、国民の判断、あるいはステークホルダーであります事業者とか国とかいろんな判断の中で決まってくるものというふうに承知しております。
○真山勇一君 ありがとうございました。かなりちょっと無理を承知で伺いまして、大変失礼いたしましたけれども。 ただ、私、田中委員長は、やはり原子力の分野では本当に権威もある。ですから、門外漢ということで私としては傍観しているんではなくて、やはりこういうところにも積極的に発言をしていっていただきたい、立場を超えて。そういう影響力もある方ですから、是非そうした行動をお願いしたいというふうなことを申し上げておきたいというふうに思います。ありがとうございました。 次に、福島第一原発の問題をまず伺っていきたいというふうに思っています。 福島第一原発のいろいろなトラブル、本当に多くて、先ほども汚染水貯蔵タンクのトラブルというのが取り上げられました。それと、私は今日取り上げたいと思っているのはALPSです。ALPSがなぜ正常運転ができないのか。 実は、昨年、私も現地を調査させていただきました。Jヴィレッジから福島第一原発の構内に入りました。実はそのときもタンクを見て、あのときはタンクがやはり水漏れを起こしていて、タンク二種類あって、パッキング型とそれから溶接型があって、パッキング型が問題なんだと、溶接型にすれば何とか解決できるよと言っておられたんですよ、現地ではね。ただ、でも、やはりバルブの操作のミスとか、そういうこともまたその後出てきているわけなんですが、今日はALPSの方なんです。 このALPSの方も当時見せていただきました。タンクが幾つかあって、そして汚染水を送るパイプが縦横無尽に走っていて、確かに装置としては複雑なものなのかなという、そういう私は印象を受けておりました。そのときも一部がたしか停止していたと、幾つかの回線があって、そのうちのどれかが停止していたというようなことを伺いました。どういうことかという話を聞いたら、やっぱり初めての機械でなかなか難しいということと、それから、私どもとしては何とかしたい、何とかできると思いますと、現地の方は本当に一生懸命に取り組んでいるという、そういう印象を私は受けたんです。 このALPSというのは、御存じのように、高濃度の放射性物質を水の中から除去する、汚染水の処理装置なわけですね。実は、今もあの構内には地下水が一日四百トン、地下水は八百トンあの周辺で流れているというふうに言われていて、そのうちの四百トンが構内に流れ込んで汚染水になっているわけですね。その汚染水から放射性物質を除去して、そしてそのないものをタンクに貯蔵するということなんですけれども、去年の三月にALPSが設置されて、設置されたときは試験運転ということだったんですけれども、なかなか、もう一年、ちょうど一年ぐらいですね、三月ですからね、一年たっているけれども正常運転ができないというのは、これは一体何が起きているのか、何が原因なのか、この辺り、どういうふうな報告を東電から受けていらっしゃるのか、それでそれをどう捉えていらっしゃるのかを伺いたいと思います。
○政府参考人(山本哲也君) お答えいたします。 まず、ALPSにつきましては、先生御案内のとおり、御指摘のとおり、六十二の放射性物質、核種と呼んでおりますけれども、これを除去いたしまして汚染水中の放射線濃度を下げると、こういう大きな役割を担っているものでございます。 それで、確かに昨年の三月にまず設置をいたしまして、試運転という形で運転を開始いたしました。特に当初はいろいろトラブルがございまして、特に大きな問題が起きましたのは腐食の問題でございました。やはりいろんな酸、アルカリとかそういう化学的な処理、あるいは吸着というような形で、様々な形で放射性物質を取ってまいりますものですから、そういう過程の中で配管の中がやはりさびてしまうというような問題が当初発生をいたしまして、これらについては中にライニングといって腐食の防止のための膜をつくるとか、そういう対策は実施されてきたところでございます。これの有効性については確認ができているところでございます。 ところが、残念なことに、つい先月、三月の終わりぐらいにALPSがまた停止をいたしました。これは、そういう除去をいたします一つのフィルター、これの不具合によりましてこのフィルターが十分な除去性能を有しておらず、汚染水の濃度が本来下げるべきものが濃度が上昇したと、こういうことで系統が停止をいたしたということでございます。 これについては、現在そのフィルターを取り出して調査分析をいたしまして、なぜそういう不具合が生じたかということの調査をこれから進めてまいります。ただ、御案内のとおり、核種をいろいろ吸着しているものですから大変放射線濃度が高いものでございますので、少し時間を要するかというふうに考えてございます。 それから、もう一つの大きな問題は、先ほど冒頭申しましたように、六十二の核種を除去するわけでありますが、その目標、東京電力の目標としてはできるだけ低くするということで、例えば検出限界ぐらいまで下げていくということを目標にしておりますけれども、そのうち四つの核種については検出限界以下にまだなっていないというところがございます。 したがって、その除去性能を更に向上するということが必要になっておりまして、これについてはその放射性物質を吸着する活性炭とか様々な吸着塔を更に増設をいたしまして、現在その試験運転をこれまでやってきたというところでございます。ただ、残念ながら今停止をしてございますので、停止しているものについては早急に原因調査をして、運転再開を早急に行いまして所期の性能があるかどうかということを確認をしていくと、こういう予定になっているものでございます。 これらの状況につきましては、規制委員会としましては、専門家が入りました検討会の場でその進捗状況あるいはその成果を東京電力から報告していただいて、その内容を確認し、あるいは評価をし、必要な場合は指摘をするというような形で対応させていただいているというところでございます。
○真山勇一君 やはり原発といえば、その設備というのはほとんどがもうハイテクなものが多いと思うんですよね。この汚染水の除去装置といっても、普通に考えれば汚い水をろ過するみたいなもので、ごみを取るという、そういう単純じゃないことが今よく分かりまして、やっぱり放射性物質という難しいものを取り除くわけで、いろんな意味でまだまだ試行錯誤もあるんじゃないかなというふうには思うんですが、その辺り、設備としての欠陥なのか、やはりメンテナンス、そういう部分もあるんでしょうか、やっぱり不慣れであるというような、そういうことはあるんでしょうか。
○政府参考人(山本哲也君) 様々なトラブルとかいろんなことが生じておりまして、それぞれごとの原因等対策をやっていく必要がございます。 最初、冒頭申しましたように、さびのようなものにつきましては、やはり想定した酸、アルカリの状態が厳しかったと、その材質に対して厳しかったということがありましたので、これは改良が行われておりますので、きちっとした結果が出ていると思っております。 ただ、吸着性能に関しましても、これはいきなりALPSで実験処理をする前に、実験室レベルで、小規模なものでございますけれども、幾つか試験をした上で対応しているところでございますが、ただ、実験室でやる極めて小さなものと実機の大きなものとはやはりその設備の環境とか使用条件等が異なってまいりますので、必ずしも所期の性能が出ていないというのが現実でございます。したがって、御指摘のように、いろんな様々な試行錯誤という面も多少あるかと思いますけれども、改良を重ねながら所期の性能が出るように努めるように指導してまいりたいと思っております。
○真山勇一君 やはり大変な作業であるというふうには思うんですけれども、ただ、原子炉本体とは別なところの部分で小さなこうしたことが頻繁に起きるということになると、やはり原発に対する、原発全体に対する安全性とか信頼性の問題というのは、現にこれまでも各地の原発で様々ないろんな問題というのが出たわけですね。やっぱりそういうものが原発に対する不信感とかいろんなものを国民の心に植え付けてきたというふうに思うんですね。ですから、やっぱりこういう小さなことをきちっと解決していくという技術も知恵も日本にはあると思うので、その辺りを規制委員会としてやはりしっかりと、指導していくということなのかもしれませんけど、やっていっていただきたいというふうに思っています。 いつまでもこのALPSが試運転、試運転というわけにはいかないですよね。やっぱり本運転に、本格的な運転にしていかなくちゃいけない。そしてまた、この後、廃炉とかいろいろあるわけですから、そういうことにつなげていかなくちゃいけないし、何よりも汚染水は毎日毎日四百トン出てしまうわけですから、それをどうするかという本当に切実な問題になりますので、その辺り、是非お願いしたいと思うんです。 ちょっと、決意だけで結構です、お願いします。
○政府参考人(山本哲也君) ALPSにつきましては、その汚染物質の濃度を低減することによって環境放出する際のリスクを低減するという意味では安全上極めて重要な役割を担っているというふうに考えております。 御指摘のように、ALPS、まだ試験運転という形でございますけれども、解決すべき課題を一つずつきちっと技術的にも評価をいたしまして対策を実施し、さらに今後は、更にこのALPSの増設計画であるとか、あるいは資源エネルギー庁の予算を活用いたしました新型ALPSの開発も予定されると聞いてございますので、そういう技術を総結集していただいて、きちっとした運転ができるように私どもとしても指導してまいりたいと思っております。
○真山勇一君 是非よろしくお願いしたいというふうに思っております。 そして、そういうことで、やはり原発というのは何よりもその安全性それから国民の信頼というのが大事だと思うんですけれども、次に、再稼働ということの問題、ちょっと時間の関係で質問を一つ飛ばさせていただきます、再稼働の問題に移りたいというふうに思っておるんです。 今、全ての原発が止まっている中で、原子力規制委員会の方で適合審査というのを進めているというふうに伺っております。全国十か所で十七原発ですか、で今適合審査をやっていると。その中で、一番再稼働に最も近いところにいるのが鹿児島県の川内原発というふうに伺っています。 この適合検査というのは、当然様々な検査をやる、しかも世界で最も厳しい水準の安全基準を適用してやるというふうにおっしゃっているわけです。一つは、原発の設備が重大な事故、例えばさきの東日本大震災のようなもの、そういうものがあったり、ごめんなさい、そういう自然災害ではなくて、実際のその設備の事故、重大事故があった、これに対しての備え。それからもう一つは、今申し上げたような大震災の自然災害によるものがあるというふうに思うんですね。 そういう面から安全審査というのをやっておられると思うんですが、活断層というのは度々報道なんかでも伝えられているんですけれども、例えば火山というのはその適合検査の対象になっているんでしょうか。
○政府参考人(櫻田道夫君) 新規制基準の中におきましては、地震、津波、あるいは想定すべき自然災害、いろいろございまして、その中に火山の現象も含めて審査をすることになってございます。
○真山勇一君 お配りしている資料をちょっと見ていただきたいんですが、私の資料は、一つは九州南部の地図と、それからもう一枚はブルーの日本の地図というのをお配りさせていただいております。 これ、今日お配りしたのは、これは火山についての資料なんですが、今、火山についても当然審査の対象になっておりますということなので、この再稼働の一番最短距離に今あると言われている川内原発なんですが、このまず一枚目の九州南部の地図を見ていただけるとお分かりのように、この地図の少し上、切れてしまっているんですが、まず阿蘇山があるわけですね。地図の一番上のところに霧島、そして桜島、そして開聞岳というような火山がいっぱいあるところなんですが、こういうことが安全審査の中でどういうような位置を占めていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(櫻田道夫君) 火山の影響をどう評価するかというところについて簡単に申し上げますと、特にこの九州地域は現在も活動している火山がございます。 まず、火山がこれからどんな活動をしていくのかということを概略評価をすると。その結果、火山活動による影響が原子力施設の運用期間中にどんな影響を及ぼすかと、その可能性も含めて評価をします。その結果、例えば火砕流がこの運用期間中にその原子力施設に到達するといったような場合には、これはなかなか設計で対応することが難しいということなのですけれども、そうじゃなくて、例えば火山灰のようなものであれば、ある種の対策を講じることによって原子力施設を問題なく稼働することも可能であろうと、こういうことで、火山の影響のその内容によって対策が異なってくると、こういうふうになってございます。 御指摘の図面にございますような、これは霧島火山帯ということで示されたものでございますけれども、また北の方には阿蘇もありますし、この川内原子力発電所に関しましては、影響を及ぼすような可能性のある火山というのを全部ピックアップをして、今後の運用期間中にどのような影響があり得るのかということを評価をする。その結果、今の現状の審査の過程においては、火砕流が到達するような、そういった活動が運用期間中に起こる可能性は十分に低いだろうという、そういう評価になってございます。 それから、一方で、火山灰が到達するようなそういう影響が発生する可能性は否定できないということで、火山灰がどのくらい降り積もる可能性があるのかということを、保守的といいますか、安全側に評価をして、その結果きちんと安全を確保できるのかという、その対策が成り立つのか、こういうことを審査するという形になってございます。
○真山勇一君 そうすると、その結果、この川内原発については、適合検査の結果、どういうような結論というのが予想されますか。
○政府参考人(櫻田道夫君) まず申し上げておきますが、まだ川内原子力発電所の審査は継続中でございますので、結論は出てございません。ただ、今のところ、事業者が提出してきている資料においては、先ほど申し上げましたけれども、火砕流のような設計対応が不可能なようなそういうような影響がこの発電所の運用期間中に影響を及ぼす可能性は十分に低いという評価をしてきてございまして、火山灰についてはある種の想定をした上で、これだけの量が降り積もる可能性がある、そのための対策をこう講じているということを示しております。 これが安全上支障がないものかどうかということを今厳重に確認をしているという、そういう段階でございます。
○真山勇一君 時間になりましたのでちょっとまとめさせていただきますと、もう一枚の方を見ていただきますとお分かりのように、九州の南部の特に鬼界カルデラという大噴火をした、これ七千三百年前なんですが、このあれを見ていただけると、火砕流というのは百キロ以上こうやって来るわけですね。現に川内原発というのは、もう一つの、前の地図を見ていただくとお分かりのように、活火山の桜島から五、六十キロのところにあるという、そしてここもいつ大規模噴火が起きるか分からないというようなまさに火山地帯です。 日本は地震の巣であると同時に、そういう火山があるという特徴があるわけですね。あえて、やはり原発をこうした、非常に、いつ起きるか分からないけれどもいつか想定外の大きな自然災害が起きるかもしれないようなところに造ったり、あるいはそこで原発を続けるということはどうなのかな。やはり、そういう場所は避ける、まさに日本は火山国であり地震大国なんだから、あえてそういうところは十分な、はるか昔のことだと言ったり、これから先はるか将来のことだと言うのも可能ですけれども、やはりそうした場所は、明らかに現在分かるところは避けるというのも私は人間の知恵ではないかなということを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○平野達男君 二十分時間をいただきましたので、平野達男でございます、質問させていただきます。 まず、岡委員長、就任おめでとうございます。就任早々でありますけれども、今日はちょっと御質問させていただきたく、委員会においでいただきました。 質問のテーマは、地層処分ということに関連しまして、日本のこの地質というのは世界的に見てどういう状況にあるのかということに、これに絞って、絞ってというか、まず一番目はそれに絞ってお話をお伺いしたいというふうに思います。 まず、通告を申し上げている質問と順番が違いますけれども、日本の地層、地質ということから御認識をちょっとお尋ねしたいと思いますが、御案内のとおり、オルキルオト島、フィンランドでは、世界に先駆けて地層処分の今建設現場、建設が進んでいます。あそこは私、残念ながらまだ行っておりませんけれども、十六億年前にできた地層だというふうに言われています。そして、あそこはもう三千メートルぐらいの氷河がずっと積もっていましたから、物すごい圧が掛かっていたと思います。だから物すごい締まっていますね。それから、オルキルオト島のオンカロの写真だけ見ましたけれども、写真見ましてぱっと気が付くのは、まず水がほとんど出ていないですね。だから、あとはトンネル全体の壁面についてはもうアンカーを打ち付けるだけで安定するという、それぐらいの構造だと思います。 それから、フランスではビュールというところでこれは試験掘削が進んでいまして、この間、フランス大使館の原子力部の参事にいろいろお伺いしたときに、一番気になったのは透水性が気になりましたから、どうなんでしょうかと聞いたら、泥岩質で物すごい透水性は低いというお話でした。 そういう中で、日本の地質といわゆる北欧と言われる、まああれはユーラシア大陸の一部だと思うんですが、この日本列島の地質というものを考えた場合に、どういう違いがあるかということについてまず委員長のちょっと御認識を、一般論で結構でございますから、ちょっとお伺いしておきたいというふうに思います。
○政府参考人(岡芳明君) お答え申し上げます。 まず、日本において地層処分技術が確立しているかどうかという観点ですけれども、高レベル放射性廃棄物の地層処分の研究開発につきましては昭和五十年代より取組が進められております。原子力委員会は、平成十二年に、我が国における高レベル放射性廃棄物地層処分研究開発の技術的信頼性の評価の報告を受けまして原子力委員会決定をしてございます。我が国においても安全な地層処分が可能と判断してございます。地層処分技術については、この委員会決定において、研究開発課題への取組や基礎的な研究開発の継続などを通じて技術的信頼性を更に向上させることが重要であるというふうに考えております。効率的な研究開発のためには国際協力を積極的に行うことも重要であるというふうに考えております。 また、平成二十四年十二月には、「今後の高レベル放射性廃棄物の地層処分に係る取組について」をまとめております。研究開発によって得られた科学的知見とその限界を認識した上で、科学の進展に応じて新たな知見を反映すること等を通じて、地層処分は妥当な選択であると考えております。国は、定期的に、最新の知見を踏まえてその選択の妥当性を確認していく作業を実施して、その成果を国民と共有していく必要があるといった見解を示してまいりました。 地層処分の観点からの御質問でございますが、今のフィンランドそれからフランス等との地質の違いについてでございますが、我が国における地層処分の実現可能性については、特殊法人核燃料サイクル開発機構を中心に、我が国の地質を踏まえた研究が長年続けられてございます。具体的には、核燃料サイクル開発機構において、平成十三年四月に幌延の深地層研究センター、平成十四年四月には瑞浪の深地層研究所を開所させて、日本の代表的地質である堆積岩、これは幌延でございます、それから花崗岩、これは瑞浪でございます、そこにおける最終処分の研究開発を実施してきております。
○平野達男君 私の質問にはちょっと、ほとんど答えられていないんですけれども、私がお聞きしたのは、日本の地質とユーラシアのような、特に北欧の地質とどう、何が違うかということなんです。 日本には、まず沈み込み帯というのがありますね、要するに四つのプレートがぶつかっていますから。だから地震もある。 先ほどありましたけれども、火山があります。火山があるから、日本には、東北地方には火山フロントというのがきれいにできています。それから、真山委員の中に先ほど九州のちょっと図面が出てきましたけれども、九州にも阿蘇山からずっと鬼界島の方にかけて火山フロントがきれいにできています。きれいにというのは言葉はおかしいんですが、いずれ相当地震があるということですね。 それから、あとはもう一つはフォッサマグナ。日本はあちこちごつごつぶつかっていますよね。フォッサマグナはもう御案内のとおり、伊豆半島がぶつかってあそこに亀裂ができて、あそこにフォッサマグナができていますから。北海道では、千島から要するにどかんと日高半島に陸塊がぶつかって日高の山脈ができているわけです。 それから、中央構造線ってありますね。委員長はもう原子力専門ですから、余り地質についてはお詳しくないのかもしれませんけれども、中央構造線というのは何かといったら、日本列島が要するに横ずれを起こしているわけですよ。日本列島というのは、大体、四紀といって、二百万年前ぐらいのところから造山運動が始まっています。だから、御案内のとおり、中央アルプスはまだ年間何ミリという割合で上がっていますね、隆起していますね。 もっとひどいのは、もっとひどいというか、新潟県なんというのは活褶曲帯というのがあるんですよ。今日は本当は田中委員長にお聞きしたかったんですけど、今の基準だったら、柏崎原発なんか、あんなの、私、造れないんじゃないかぐらい、あの辺りは地震の巣ですよね。物すごいあの地域は南と北から圧力を受けているんです。だから、圧力受けているから山脈がこんなぐじゃぐじゃになっている。それは航空写真見れば分かります。 それぐらい、何を言いたいかというと、日本というのは若いし、まだ動いているんです。それから、亀裂が物すごいある。亀裂が物すごいあるから、どこを掘ったって水がいっぱい出てきます。ちなみに、地層三百メートルというのは何で決めたかというと、釈迦に説法ですけれども、三百メートル掘って仮に地下水あったとしても、地下水あったとしてもですよ、少ないだろうと。それからもう一つは、酸素が含まれていないだろうというのが理由なんです。だから、今一生懸命になって岐阜県とか北海道でいろんな穴掘ってやっていますけれども、酸素が含まれているか、pHがあれかということで今やっているわけです。 で、平成十二年にいわゆる特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律ができました。できて、そのときに、再処理を前提とした地層処分って法律で決めちゃったんです。だけど、あのときの後に三・一一が起きたんです。三・一一起きて私らが何を考えたか。日本の地質というのは思った以上に大変だなということですよ。だから私は、この地層処分ということ自体もう原点に立って考えなくちゃならないんじゃないかという今思い持っています。東海、東南海の四連動なんかは、物すごい確率で、かなり高い確率で地震が起こると言われている。津波もどうなるか分かりません。 だから、何が言いたいかというと、日本はそれだけ複雑になっていて、今言った火山フロント、フォッサマグナ、中央構造線、活断層、まあ活断層はひょっとしたらオンカロに多少あるかもしれません。今、氷河が解けてちょっと盛り上がっていますから、多少ずれることは懸念されているというのは聞いたことがあります。それから、あとは活褶曲帯。こんなのないですよ、向こうは。全部日本にあるんですよ。 そういう中で、技術が確立されているなんというのはとても私は言えないと思う。技術が確立されていないから、今掘って、他の国にはない状況の中でいろんなことを検討せないかぬ。これは恐らく、これからオンカロでも、ビュール、フランスですか、是非地質の構造の比較をやってください。経産省の出すやつとか原子力委員会さんの出すやつも、いろんな外国で地層処分やっています、やっていますと言いますけれども、どれ一つ取って日本の地質と諸外国の地質を比べたやつはないんです。この認識を持つか持たないかは、三・一一の東日本大震災の教訓をどうやって生かすかに懸かっているというふうに思います。 演説ばっかりして申し訳ございません。何を言いたいかといいますと、私は、申し訳ありませんけど、原子力委員会も経産省も、平成十二年に地層処分という法律作っちゃっていますから、やらにゃいかぬというベクトルが働いていると思います。それはそうです、一万七千トンも要するに使用済燃料があって、二万五千個のガラス固化体が、二万五千ものガラス固化体ができるということになっているから。そうなんですけど、そういったベクトルから外れて、地層処分がどうするかというのは、多分原子力関係者要らないですよ。放射線の専門家も要らないです。純粋に地質的な観点から自立的な委員会をつくってそこに検討させるということが一番いいと思います。それを委員長から是非提案していただきたいと思いますけれども、ただ、委員長のポジション上、なかなかそれできないでしょうね。そんなこと言った途端に、もう代えてくださいみたいな話になるかもしれないから。 ただ、私は、本当に地層処分というのは、原発の問題じゃないです、純粋に地質学的、それから工学的、それから材料学的、そういう問題だと思います。だから、そういったものから全部離れて、本当にニュートラルな立場に立って検討する委員会を是非提唱していただきたいと思いますし、学術会議も実はそれ提唱しているんですね。 ちょっとその辺、簡単でいいですから。済みません、長々としゃべりまして。
○政府参考人(岡芳明君) ありがとうございます。 我が国の特有の地質を踏まえて処分場を検討すべきである、あるいはその代替手段を検討すべきであると考えております。 日本学術会議には、実は平成二十二年、事故の前に原子力委員会から御意見を伺うお願いをしまして、事故の後に報告書、二十四年にいただきました。その中には、今議員がおっしゃったような観点も含めてお答えをいただいております。それで、その重要性は十分認識しております。 御指摘を踏まえて、関係省庁含めてその対応を注視してまいりたいと存じます。
○平野達男君 急がば回れじゃないですけど、本当にこれは、場合によったら何万年単位の話でありますから、国民的な議論をやる上でも、誰が検討してどういう場で検討したのかというのは本当に大事だと思います。是非これは御検討をいただきたいと思います。 それからもう一つ、今の地層処分は再処理を前提にしています。再処理をやるということは、プルトニウムを分離するということと、燃え残りのウラン235を多分分離すると思うんですけれども、フィンランドとかアメリカはもう直接処分ということで、直接処分ということをワンスルーで考えておられるようなんですが、いわゆる再処理をするということは、元々は、私の理解では、もうプルトニウム利用ですから、高速増殖炉若しくは高速炉ができるという前提でないと成り立たないはずなんですね。 ところが、今高速増殖炉は、もうアメリカは、一番最初に研究に着手して、御案内のとおりやめちゃった。イギリスもやめちゃっています。フランスもフェニックスでもうバンザイしてしまいました。フランスは今、何か知りませんけれども、増殖炉という言葉は使わないで高速炉になっているんだそうです。日本も、今じわじわじわじわっと高速炉を入れようとしていますね。この辺りも私は非常に危険だと思います。ちゃんと高速増殖炉のまず総括をする必要があると思いますが、今日はその問題は、こちらは別ですけれども、それが駄目になってきているんじゃないかということ。 それから、高速炉も、本当にそれは将来可能性どうだか分かりませんが、展望が開けないという中で再処理をするということが本当にいいのかどうか。ましてや、MOX燃料やった場合の再処理技術というのはこれからですね。これはもう原子力政策大綱の中で既にうたっていますから。その技術も確立されていない。 何を言いたいかといいますと、ガラス固化体の地層処分だけを検討するというのはリスクがあるんじゃないですかということを言いたいわけです。これは本当に、高速炉、高速増殖炉の研究が駄目になった場合には、一万七千トンの再処理をやったプルトニウムの行き場がなくなりますよ。それを本当に今我々は、我々はというか、本当は原子力委員会さんの方がですよ、本当にそういったリスクというのをこういうふうに分類してやった上でどういう対応をすべきかということは、これは考えておいてしかるべきじゃないかと思います。 ということなんですが、どうでしょうか。
○政府参考人(岡芳明君) ありがとうございます。 先ほどの学術会議の答申の後だと思いますが、原子力委員会、核燃料政策の選択肢についてという検討をさせていただいております。そのときに、将来の政策変更に対応できるように備えを進めることが重要であるということと、それから既に発生している研究炉の使用済燃料、それから東電の福島第一原子力発電所の使用済燃料、これは直接処分する。そのために、直接処分をすることが必要であるということは明らかでございます。そういう意味で、いろんな選択肢について検討をする、それからそれのための技術開発をするということも示しております。 こういう御提言を踏まえて、省庁等の対応を含めて注視してまいりたいと思います。
○平野達男君 今の地層処分はあくまでもガラス固化体を基本にしています。そうしますと、そこからプルトニウムとかウラン235取っていますから、当然経産省の説明では半減期が短くなるという前提でやるんです。そうすると、ガラス固化体やってオーバーパックして、ベントナイトか何かでやるみたいなんですけれども、そこで、要するに耐用年数というのは、多分数千年というか、単位でいいということにもなりかねない。だけど、そこにプルトニウムが入ったら二万四千年ですから、一気に十万年になるわけです。だから、オンカロはもう十万年で考えているわけですね。 そうすると、十万年という単位になると、もう政府も認めていますけれども、ガラス固化体は多分水が腐食したら七万年で溶けると言っているわけです。保守的に見積もってと言っていますけれども、何でこんなことが言えるのか私もよく分かりません、七万年なんて。そんなもの、私らはもうそんなもの経験もしていないのに、どこでそんなものの結果が出ているのか分かりませんが、一応七万年と言っています。ひょっとしたらもっと早いかもしれません。分かりません、そこは。圧が加わったりすると分からないですから。 そこで、言いたいのは、これはもう釈迦に説法であれなんですけれども、ガラス固化体で検討するのと直接地層処分するのとは全然違うということです。ワンスルー方式の方がはるかに難しいです。だけど、日本は高速増殖炉も高速炉も核燃料サイクルもどうなるか分からない。一九六〇年代は行くだろうということでみんな夢を持ちましたけれども、今こういう状況ですよ。そのリスクを抱えながら、今この使用済燃料というのを扱わなくちゃならないという物すごい難しい問題に入っていると思います。 フィンランドみたいに、アメリカみたいに、もう高速増殖炉と言わなくて、核燃料サイクルはもう駄目だと、余りペイしないということでワンスルー方式でやってしまえば、それはそれで、危険域の中の危険域というか、地層処分についてもかなりの難しい方向のところを検討していますから、そこからガラス固化体に仮に戻ったとしても、危険域で検討したところですから、多分安全にやるということになると思います。 ところが、日本はいまだに、繰り返しますけれども、やれるだろうという前提に立っています。大変申し訳ありませんけれども、日本の原子力行政の最大の過ちは、やれるだろうと言ってきたことが一番の誤りだと思います。高速増殖炉にしても何にしても、もう全然今のところめどが立っていない。あそこの「もんじゅ」については三十年前の技術ですよね。そういったことも、大変委員長に対して失礼な言い方で申し訳ないんですけれども、これが事実だと思います。 そういう中で、本当にやれるだろうと言うんだったらば、私が言いたいのは、できない場合のリスクを考えてくださいということを言いたいわけです。それを考えるのが行政だし、それを考えるのがいろんな専門家のやっぱりトップの集団の私は責任じゃないかというふうに思います。できるだろう、できるだろうと言ったときによって、できないことのリスクというのは、私らじゃないですよ、しょうのは。後の後の世代かもしれません。 だから、私らがそのときに、どういう段階で問題を整理して、この問題についてどうするかということについていろんなところから検討しているというぐらいの最低限のそういうことだけは是非やるように、それは原子力委員長のまずリーダーシップでやっていただくことをちょっとお願いをしたいと思います。簡単で結構ですから、コメントをいただけたら、いただきたいと思います。
○政府参考人(岡芳明君) ありがとうございます。問題意識は私も共有させていただいております。 先ほど申し上げましたけど、核燃料サイクルの選択肢についていろんなオプションを検討する、それから非常に長半減期のものについてどうであるかということも検討する、そういう研究開発を含めまして、地層処分のいろんな課題、先ほど最初におっしゃいました日本の地質特有のお話、それからそれが地層処分の場合にどういう影響があるか、それから日本の中でどういう範囲がどうであるか、そういうことも含めまして研究開発、それからいろんな知見を集め、それから国民にそれを御理解をいただくと、そういう活動が必要だと思っておりまして、関係のところでそういうことが行われると考えておりますので、原子力委員会としましてもこれをしっかり注視をして、それで必要なところは対応してまいりたいと思っております。
○平野達男君 時間ですからまとめますけれども、ありがとうございました。 本当に福島の第一原発の事故というのは、本当にいまだに深刻な状況にあると思いますし、あわせて、出てきたのはやっぱり使用済燃料。もう私も政治家やって十三年、今入っていますけれども、原発はやっぱり危ないんじゃないかという意識は持ちつつも、ほとんど関心持っていませんでした。福島の原発のあのサイトを見て初めて、ああ、原発というのはこういうものだなと、そしてそこから様々な問題意識を持ったということで、余り実は偉そうなことを言えないんですよ、私も。 ただ、本当に、このいろんなことを見ている中で、こちらの方向に行くといういい方向だけ見るという傾向が、どうしても私、強いような感じがします。これからはそうでないというリスクというのもやっぱり考えるんだということを是非御考慮いただきまして、原子力委員会の運営の方をよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。 終わります。ありがとうございました。
○委員長(藤井基之君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時四十五分散会